【姫子】神無月の巫女ハアハアスレ その3【千歌音】

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1名無しさん@お腹いっぱい。
神無月の巫女でハァハァするスレ
もちろん全キャラ対応

前スレ
【姫子】神無月の巫女ハアハアスレ その2【千歌音】
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1100839379/150

過去スレ
【姫子】神無月の巫女ハアハアスレ【千歌音】
http://ex5.2ch.net/test/read.cgi/anime/1097996865/
2名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/29(木) 22:56:55 ID:wlBCQUrl
 
3名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/30(金) 00:21:40 ID:01M6SzGx
立て乙
4名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/30(金) 15:21:45 ID:JQqZjStW
前スレは綺麗にまとまりましたねw
1000の人、GJ
5名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/30(金) 17:25:50 ID:zgJfFFlg
みごとですた GJ!
6名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/30(金) 20:32:50 ID:JQqZjStW
〜「姫子の日記」より〜旅行編

●月●日

そろそろ職場の慰安旅行の日が近づいてきた
私は始めての参加なので何だか楽しみ ワクワクだよっ
今年は某秘湯といわれる温泉に行くらしい
「あのね…」千歌音ちゃんに報告しようとしたら、既に旅の準備を終えていた…行く気満々らしい…
しかも一泊だけなのに大荷物なんだね…まさか温泉地でドレスとか着ないよね?
うーん、千歌音ちゃんは生まれながらのお嬢様だから仕方ないか…
てか、普通会社の会長さんとかが慰安旅行に参加するものなのかな??よくわからないよ…

旅行の日が来た
うちの会社は全部署併せても50名に満たない小さな会社だから、バス一台で温泉地に向かう
そういえば明らかに社員では無さそうな黒ずくめの人達が何人か同乗していたけれど、誰も突っ込まないので私も気にしないようにした
千歌音ちゃんは上機嫌だった…おじさん社員と共にビールを飲んでピーナッツを飛ばして盛り上がっていた
…千歌音ちゃん…本当にあなたはお嬢様なの??
それに…その…編集長の鬘をフリスビーみたいに飛ばして遊ぶのは良くないと思うよ…

ようやく山の中の鄙びた温泉宿に着いた
わあ、何か雰囲気あっていい場所だよね…て、千歌音ちゃん酔っ払って寝てる場合じゃないよっ、ほら起きてよっ
私は千歌音ちゃんと同じ部屋だね…えっ、何でもう部屋に布団が敷いてあるの??早くない?
ちょっ何、千歌音ちゃん、鼻息が荒いよっ
そんなことしてる場合じゃなくてっ…まずは温泉に行くんでしょ!!

千歌音ちゃんは優しくて綺麗で強くて頭も良くて何でも出来る完璧な人なのに、本当に時々、何考えてるかわからなくなる時があるよ
あの…その…露天風呂なのにイチャつかない方がいいと思うよ…周りの人がみんなひいてるし…恥ずかしいよっ
…ふう、でもいいお湯だったね こんな広いお風呂は千歌音ちゃんちのお風呂以来、久々だもんね
さあ、この後は宴会だよ 楽しみだね

千歌音ちゃん、浴衣姿も凄く似合ってる みんなもウットリしてるよ
…これで何もしなければ千歌音ちゃんは完璧なんだけど…
あ、とりあえず私は一番下っ端社員だから挨拶がてら、皆さんにお酌して廻らなきゃ…
営業さんには若い人も結構いたんだね、「よろしくお願いします」って挨拶したら「君、かわいいねぇ〜今度デートしよう」って誘われた
…嫌な予感がする その人…暫くしたら宴会場から姿が消えていた
((;゚Д゚)ガクガクブルブル な、何…?
7名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/30(金) 21:31:38 ID:JQqZjStW
千歌音ちゃん…お酒が入ると凄い
何かもう無敵って感じ…皿回してるし…編集長にはバックハンドブロー喰らわせてるし…
宴会場はいつしか千歌音ちゃんの独演場になっていた
…でも千歌音ちゃんは普段から大変な仕事いっぱいこなしてて、プレッシャーとかも凄いんだろうから、たまには息抜きも必要だよね
千歌音ちゃんが楽しそうにしているなら、私も幸せな気分になれるよ

何人かが担架に乗せられて病院に運ばれたみたいだけれど、宴会も無事?に終わりひと安心
さあ、お部屋に戻って寝ようか
…てか、何でもう布団の中に入ってスタンバイしてるの??いつからそこに居たの??
もう千歌音ちゃんの行動は忍者並みなんだねっ
色々あったけれど、やっぱり千歌音ちゃんと一緒の旅行は楽しい…また、次も来たいよね
あれ??静かだと思ったら寝ちゃったんだ…はしゃぎすぎたからきっと疲れちゃったんだね
可愛い寝顔…大好きだよっ チュッ おやすみなさい
8名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/30(金) 21:48:36 ID:DiVXHb2M
自演だけで1000を目指すスレ
9名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/30(金) 22:45:39 ID:VuWDN5WL
徐々に宮様の崩壊が進んで逝く・・・前スレから見てきた我らならば
GJ!もっとやれ!だが、3になってはじめてきたひととかは・・・・


・・・スルーですね  もっとやっちゃってください!!!
10名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/30(金) 23:14:24 ID:Jyii42wJ
鼻息の荒い宮様w
そろそろ姫子の鼻息も・・・
11名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/30(金) 23:53:45 ID:IwAynTaz
前スレから見てるけど、マジ面白いww良いスレだなぁ。
12名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/01(土) 10:31:09 ID:cteYKm4c
最低四人は読んでくれてるんですね(・∀・)d

〜憧憬〜あるメイドの想い

私はいつもその御方を見上げていた
高い木に登り、その真っ直ぐな瞳で遠くの風景を見つめていたその御方
貴女は幼いながらもその時から自分に課せられた運命を感じとっていらしたのでしょうか?
そしてその澄んだ瞳でまだ見ぬ「ただひとりの人」を探し求めていたのでしょうか?
上を見上げ、手を伸ばしても決して届かない絶望的な距離感…
私はただ見上げることしか出来なかった

私より少し年下のその御方は、歴史のある名家のひとり娘として華のようにお育ちになられていた
村人を始め周囲の人々からある種の信仰と偶像の対象とされ、崇められ尊敬され愛される存在…
誰もがその御方には幼い頃より一目を置いていた
あの日…私は高い木の上に居た貴女のお姿を拝見したその時から、特別な感情を抱いていたのですよ
いつかは…貴女の隣りに並んで遠くの風景を見渡してみたいと…

貴女はいつでもご自分の意思で、ご自分で決めたことを貫き通しましたね
それがどんなに苦しくて辛いことであっても、貴女はただご自分だけが傷を負い前に進むことを選びました
…それもこれも「ただひとりの人」の為になされた事と知りました
そんな貴女を私はお側に仕え、ただ見守ることしか出来ませんでした
本当は貴女の抱えた痛みも傷も私に分けて欲しかったのに、貴女の力になれるのにはあまりにも私は無力でした

貴女はそんな無力で弱い私にも感謝の言葉をかけてくれました
そして一度だけ優しく抱きしめてくれた貴女のその温もりを私は生涯忘れることはないでしょう
私は今またこうしてあの木を見上げています
あの日の幻を追い求めて…
再びこの世界に生を受け、「ただひとりの人」と巡りあえた今、貴女は幸せですか?
そうですよね、幸せなはずに決まっていますね
私も幸せです…貴女が幸せでいてくれるだけで…

コホン…その、色々と報告を受けているのですが…
最近のお嬢様の言動が少し…壊れ気味かと、い、いいえ少しやんちゃすぎるというか…
自重自戒なさってくださいまし…(´・ω・`)

                          おわり



13名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/01(土) 12:48:39 ID:VrECxdNZ
自重自戒なさってくださいまし…(´・ω・`) ・・・・多分、無理でしょう。

第二話で千歌音ちゃんとギロチが間に合わなくって電車行っちゃったら
どうなるのかって想像してしまった・・・
創作のネタ切れたら使ってもらえますか?
14名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/01(土) 17:31:26 ID:csYfbXsV
四+一名♪
15名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/01(土) 19:39:30 ID:cteYKm4c
>>13
えーと、それはつまり姫子が電車に乗ってしまったというシュチュという事?
>>14も(・∀・)d
16名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/01(土) 22:11:14 ID:HRQfiKDq
無人島なぞいかが?
乙羽さんがらみで
すんません勝手なことを・・・
でもいいですねぇ
ここ一ヶ月楽しんでいます。
17名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/01(土) 23:04:33 ID:23EldBMf
>>15
そのつもりです。理想を言えばシリアスで・・・・
18名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/02(日) 00:01:53 ID:+cYIjbEX
5+1です

前スレの切ない再会話から楽しませて貰ってます!
千歌音ちゃんと姫子の心情表現が絶妙だと思いますよ

壊れ宮様も楽しいですよ、最近は姫子も突っ込み役が板に付いてきたしw
19名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/02(日) 04:04:42 ID:JWvyaVFb
6+1
20名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/02(日) 11:05:18 ID:o977xkw+
7+1で。
神がここに降臨してから毎日このスレに通わせて貰ってます。
シリアスな千歌音ちゃんもぶっ壊れてる千歌音ちゃんも好きだw
影ながら応援してます
21名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/02(日) 11:37:19 ID:BD4E8Cs5
8+1
ずっと前から見ています
22名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/02(日) 11:55:57 ID:ysSplUEp
妄想につきあってくれてる1〜7の首のみなさん orz

二話「重なる日月」より もしも「姫子が電車に乗ってしまい天火明村から出てしまっていたら」の妄想


何度も躊躇っていた この電車に乗ってしまえば、もう二度と天火明村に帰って来れない気がしていた
でも…姫子は思う 今の自分の存在は、周りに居る大好きな人達の迷惑にしかならないと…
逃げ出したかった、この辛い現実に立ち向かえる程、自分は強い人間ではないのだから…

流れていく景色…穏やかに時が流れていた平和なこの村も、今はあちこちにオロチ襲撃の傷跡が残されていた
胸が締め付けられる想い…これも自分がオロチに狙われる「陽の巫女」であるからが故
関係の無い人々を巻き込んで傷つけてしまった責任は拭えはしない
体が震えていた 恐怖だけではない、孤独、寂しさ、絶望…全てが姫子の体を鎖のごとく縛り付けていた

行くあてなど無かった 
自分は天涯孤独…帰る実家も無ければ頼れる親戚も無い
幼少時、一時期、里子に出されていた家では少なからずの虐待を受けていた
あんな養父母の元に帰るなんて事はあり得ない話しだ
そんな不遇の扱いを知って助け出してくれた父親の友人で後見人でもある弁護士にも家庭があり、子供もいる
両親の残してくれたお金を管理し、姫子が生活出来る様にサポートしてくれている人にこれ以上の迷惑なんてかけられない
そう、結局自分はひとりなんだと姫子は改めて思い知った

気がつくと電車は終点の駅についていた
日がもう傾きかけていた
誰も知る人のいない小さな港町…お金もお小遣い程度しか所持していない
どうしよう…姫子は無人駅のベンチに座ったまま途方に暮れていた
…もしかしたらこのまま自分の存在をこの世から消してしまった方が良いのではないかという考えさえも頭の中を過ぎっていた
「千歌音ちゃん…」そんな事を考えていたら、ふいに千歌音の顔が浮かんできて涙が溢れていた
「千歌音ちゃん、心配してるかな…」




23名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/02(日) 11:58:09 ID:ysSplUEp
>>20-21 八の首はおろか九の首までも現れましたね orz
24名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/02(日) 13:51:34 ID:ysSplUEp
駅の近くで見つけた公衆電話
千歌音に連絡しよう…でも…受話器を持ち上げてもダイヤルする勇気が出なかった
何度か挑戦したものの、結局は出来ずに姫子はとぼとぼと歩き出した
潮の香りが強くなってくる
この道の先にはきっと海が広がっているはず
…幼い頃のひと時の幸せな思い出が甦ってくる
父母と海岸で一緒に遊んだあの日…優しくて心が暖かくなれる数少ない思い出
姫子はそんな思い出を確かめるかのように歩き続けた

静かな波音をたてている夕凪ぎの海
ここはオロチの存在など微塵も感じさせない穏やかな場所だった
「このまま…こんな静かな誰もいない場所で暮らしていけたらいいのに…」
姫子は海岸に座り、沈んでいく夕日を眺める
「綺麗ね…」ふいに背後から聞きなれた声がした
「千歌音ちゃん!!」
振り返るとそこには千歌音が立っていた
「姫子…探したわよ」優しく微笑み手を差し伸べてくる千歌音の姿が涙で霞む
「駄目だよ…」姫子は首を振った
「私がいたらみんなに迷惑をかける…千歌音ちゃんにもいっぱい迷惑をかける
私なんて…居なくなった方がいいんだよ」
「姫子が居なくなったら…」千歌音は姫子の隣りに座ると肩を抱き寄せた
「私が悲しいわ きっと…悲しくて悲しくて…生きていけないと思う」
「千歌音ちゃん…」
「あなたのせいなんかじゃない オロチが現れたことも村が破壊されたことも怪我した人の事もあなたに責任があるわけじゃない
だから気に病むことなんてないのよ」
「でも、でも…」
「巫女の運命だって…あなたが悪いわけではないわ そんな運命の為にあなたが悲しまなくちゃならないなんて私は許せない」
千歌音の手が優しく姫子の手を包んだ
「姫子は…どうしたいの?このまま私の前から居なくなっちゃうつもり?」
「…」
「私は…姫子がどこに行ってもついていくわよ それが例え世界の果てであってもね」
「千歌音ちゃん…」
「このまま…ふたりで誰もいない場所に行きたいわね…ねぇ、行っちゃおうか?」
千歌音はフフと笑った
「だ、駄目だよ…千歌音ちゃんは私と違うもの 千歌音ちゃんが居なくなったらみんな困るし、悲しんじゃうよ
私なんかと一緒にしちゃ駄目だよ」
「私にとってはね」千歌音は一瞬フッと視線を外した
「大事なものなんて…姫子以外にないわ 欲しいものも…」
「えっ…」
冗談ともとれるその言葉に姫子は何故かドキドキしてしまっていた
千歌音の表情は長い髪に隠れてしまっていてよくわからない
「ねぇ…姫子」暫しの沈黙を破った千歌音の言葉
「ふたりだけのバカンスしてみない?いいところに連れて行ってあげる」
25名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/02(日) 16:42:44 ID:6JUkO/WN
ああ・・・ほんとに書いてくださるとは・・・・感動です
期待してます!!   あと 流れ切っちゃってすいません
26名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/02(日) 20:20:54 ID:aU+g5BxH
社員研修行ってる間に前スレ保存し損ねたorz
27名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/03(月) 00:54:32 ID:D7ZyjT68
ふたりだけのバカンス…(*´∀`*)イイ
28名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/03(月) 09:11:46 ID:/tIaVG+g
千歌音に促されて港へ向かった
少し待っててね、と千歌音は言いどこかに電話をかける
千歌音は一体何をするつもりなのであろうか?
何箇所かに連絡を取った後、桟橋へ移動した
「さあ、これに乗って」千歌音は一台のクルーザーを指差して言う
港湾関係者の何人かが慌しく出航の準備をしていた
どこに行くつもりなの?姫子の問いに千歌音は微笑みながら手を差し出した
「ふたりっきりになれるところよ」

クルーザーは今、明るい月明かりの下飛沫をあげて疾走している
港を出港してからどれくらいの時間が経ったであろうか?時折遠くに見える漁火以外には何も見えない海原をただ進んでいく
「姫子…そろそろよ」千歌音は姫子をデッキへと誘った
「あそこよ」千歌音は前方に姿を現した、小さな島を指した
「あれは?」
「姫宮が所有している島よ 父がね釣りを楽しむ為だけにあそこにログハウスを建てて…普段は誰もいない…無人島」
「無人島?」
「そう…誰もいない 本当にふたりっきりだけになれる場所…」

クルーザーは島に着くと、ふたりと幾つかの荷物を置いて戻って行った
「これで本当にふたりだけ…」クルーザーを見送った千歌音は姫子の手をしっかりと握る
「ここで嫌な事も忘れて、いっぱい楽しみましょう」
「千歌音ちゃん…」
「心配しないで…例えオロチがまた襲ってきても…私が絶対に護ってあげるから」
千歌音の強く握りしめてくるその手の温もりが心強かった
「さあ行きましょう」二人は寄り添うようにして浜の側に建つログハウスへと歩いた

ログハウスはこじんまりとしていたが快適な造りだった
「生活に必要なものは揃ってるから心配ないわよ…姫子が望むなら…ずっとここに居てもいいのよ」
「でも…それじゃ千歌音ちゃんが…」
「言ったでしょ…私は姫子がどこに行ってもついていくって…」
千歌音はどうしてこんなにも自分の為に尽くしてくれるのであろうか…姫子は少しの戸惑いもあったが、それ以上にその限りない優しさに感謝していた
 
29名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/03(月) 17:24:21 ID:/tIaVG+g
「綺麗だね…」軽い食事を終えてシャワーを済ませた後、ウッドデッキに出て夜空を見上げる
満天の星が輝いていた
本当にこれがオロチのいる世界なのかと疑ってしまうほどの穏やかな静寂さ
「ここにいるとオロチの存在なんて嘘じゃないかって思えてくるね」
「そうね…」
「あのね…千歌音ちゃん」姫子は夜空を見上げながら言う
「もしも…またオロチが襲ってきたら、千歌音ちゃんは逃げて…私のことならいいから…
千歌音ちゃんは…」
「姫子」姫子の言葉を遮るようにして千歌音は言った
「これを見て…」千歌音は突然、背中を向けるとシャツをずらして素肌をあらわにした
姫子はその行為に一瞬、胸がドキッとした
白く美しい背中にくっきりと浮かぶ証…月の紋様だった
「そ、それは…」
「私は…あなたと対をなす存在の月の巫女 あなたと運命と共にするもの 共にオロチと闘い滅ぼす使命を与えられたもの…」
「だからね…私達は離れてはいけないのよ、姫子 絶対に」
「千歌音ちゃん…」ふたりは生まれながらにして同じ運命を背負っていたということだったのか…正直、姫子は驚いた
ふたりが出逢ったのも、ふたりが近づいたのも偶然ではなかったという事なのか…
「姫子…」千歌音は姫子を抱き寄せた
「私はあなたがしたい事を決して止めたりはしないわ だから…これから本当はどうしたいのか、よく考えて…私はあなたの出した答えについていく」
「千歌音ちゃん…」
「焦らなくていいから…この島にいる間にゆっくり考えてくれればいい」

姫子はベットの中で考えていた
自分に課せられた運命…そして今、千歌音も同じ運命を背負っていると知らされた
このまま何もせずに逃げていて良いのであろうか?
逃げたところでその先に一体何が待っているというのだろうか?この世の崩壊…
何もしないことによって自分の命が狙われるだけならいい…でも周りの人々、特に…千歌音の命が危険に晒されるなんて絶対に嫌だ…
姫子は思った
自分はか弱く何の力も持たないけれど、それでも出来る事はしなければならないんだと

「眠れないの?」隣りのベットから千歌音が声をかけてくる
「…うん…色々考えてたら寝れなくなっちゃって…」
「怖いの?」
「…怖くないっていったら嘘になる…でもね、千歌音ちゃんが一緒なら…大丈夫って思えるようになったの」
「そうよ…何があっても護ってあげるから安心して」千歌音は手は伸ばし手招きをする
「こっちにいらっしゃい…一緒に寝ましょう」
「う、うん…」何だか少し恥ずかしくて躊躇ったが、千歌音の温もりが恋しくて姫子は枕を抱えてベットにもぐり込んだ
「千歌音ちゃん、窮屈じゃない?」
「全然」千歌音は包み込むようにして優しく抱きしめてくれる
「あったかい…」その伝わってくる温もりが姫子には嬉しかった
(千歌音ちゃん…いい匂いがする…何だかすごく安心できるよ…)
程なくして姫子は今まで寝付かれないでいた時間が嘘のように、深い眠りへと誘い込まれていった
姫子の軽い寝息を確認した千歌音は、その花の蕾のような唇にそっと自分の唇を重ねた
「おやすみ…姫子」




30名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/03(月) 17:34:13 ID:/tIaVG+g
31名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 08:19:53 ID:MXbhWmVx
差し込む明るい光を受けて姫子は目覚めた
まだ瞼は重かったが、いつもとは違う様子に意識は否応無く覚醒した
すぐ目の前には、ごく至近距離で千歌音の顔があったから…
「おはよう、よく寝れた?」優しく微笑む千歌音
「お、おはよう…」何だかとても照れくさくなって布団で顔を隠す
「姫子ったら寝相が悪いのね」千歌音がクスクスと笑った「あれじゃひとりで寝てたら風邪ひくわね」
「私ね…小さな子供を持つお母さんの気分が味わえたわ」
「ひどいよ…」二人は顔を見合わせて笑う
いつもとは違う朝だった

ふたり以外誰もいないこの島
静かに流れていく時間
何か娯楽があるわけでもなかったが、ふたりは退屈することなどは無かった
砂浜で波と戯れ、貝を拾い、走り、疲れたら木陰で昼寝をする
ただそんな事でさえ楽しかった
久々に心から笑えた
「あのね…」木陰で一休みしながら姫子は言った
「私…今、自分が出来る事、しなきゃならない事をやってみるよ ただ…逃げてるだけじゃ駄目だってわかったから…」
「…そう」
「千歌音ちゃんと一緒なら…頑張れるから だから…天火明村に帰ろう」
「姫子なら…きっとそう言うと思ってた だからね、もう手配はしてあるの…午後には迎えの船が来るわ…それで帰りましょう ただね…」
千歌音はふと寂しそうに笑った
「このまま…ずっとここに居たいって…そう言ってくれることも期待してた」
「千歌音ちゃん…」
「だって…すごく楽しかったから 姫子とこうして過ごす時間がとても…私にとっては」
「私だってそうだよ 凄く楽しい…だから出来るのならずっとここには居たいけれど、でも、でも…」
「…あなたが戻らなかったら大神さんも早乙女さんも心配するものね…悲しむわ、きっと…」
千歌音はどうしてこんなにも悲しげな表情を見せるのだろう?姫子はたまらなくなって千歌音の手を握る
「また来よう…オロチの問題が片付いたら…そうだ、夏! 夏になったらまた来ようよ 夏なら泳げるしもっと楽しいはずだよ…来年の夏、絶対に来よう」
「…来年の夏…来れるかしら?」
「来れるよ…だからそんな悲しそうな顔しないで 私まで悲しくなってくるから…」
姫子は千歌音の胸に飛び込むようにして抱きつく
「姫子…」千歌音の長い指が姫子の髪を優しく撫ぜていた
32名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 12:25:23 ID:ay9AOhUu
千歌音ちゃん・・・セツナス。・゚・(ノД`)・゚・。
33名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 12:42:26 ID:pMZc8iBk
私のチンケな妄想が・・・・何回も言ったがまた言おう
あんた神だ!!!
34名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 14:27:43 ID:MXbhWmVx
「カメラ持って来れば良かったな…」日暮れ前、桟橋で迎えのクルーザーを待ちながら姫子は言った
「千歌音ちゃんとのここでの思い出の写真、いっぱい撮りたかったのに…ほら、楽しいこととか、綺麗なものってすぐに消えてしまうでしょう?…なんだかこれも夢だったのかなって、思っちゃう…」
「…そうね、夢だったのかもしれない」遠くにクルーザーの影が見えてきた
「本当にもう少しで終わっちゃうわね…私が願っていた…夢が」
…千歌音にはこの時既にわかっていたのかもしれない
自分には「来年の夏」が訪れないことを…
けれども今の姫子にはそんな事は知る由もなかった
ただ繋がる手の温もりに夢の続きがあると信じて疑わなかった

短すぎるふたりだけのバカンスは終わりを告げた…

                       END orz
35名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 15:24:57 ID:MXbhWmVx
【姫子】神無月の巫女マトモスレ【千歌音】

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 12:13:31 ID:YQ4Khime
川ゝ゚ ヮ゚ノl|つ ちゃんとしたのを立ててみました みんなで真剣に2期について考えましょう


2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 12:13:32 ID:wlBCchika
(*´Д`)ハァハァ八ァ八ァノヽアノヽアノヽアノ \ア / \ア/ \ア >>1乙 姫子カワイス姫子 ケコーンして

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 13:20:40 ID:01M6soma
>>1は俺が守るんだあぁぁぁぁっっっ
>>2は視ね

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 15:27:41 ID:JQqZjgiro
>>1デートしようぜっ 首に鎖つけてデートしてぇぇぇっ
>>2-3殺すぞっダボ

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 17:15:00 ID:zgJfFFchikapapa
>>1 一緒にお風呂入ろう つ【百万円】

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 19:33:12 ID:JQqZjmako
何、このキモイ流れ
>>1(;´Д`)ハァハァ抱き枕

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 20:11:03 ID:YQ4Khime
川ゝ゚ ヮ゚ノl|つ…あのぅ…だから…みなさん、2期について…

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 20:11:10 ID:wlBCchika
(;゚∀゚)=3ハァハァ今夜も燃えそう 

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 20:30:11 ID:01M6soma
日輪光烈大撃破ァァーーーーーッ

10 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 21:25:21 ID:JQqZjgiro
貧乳(*´Д`)ハァハァ

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 21:55:10 ID:zgJfFFchikapapa
つ【婚姻届】&【財産分与】

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 22:20:02 ID:JQqZjmako
そうですか、そんなにわたしが好きですかw

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 22:31:24 ID:YQ4Khime
川ゝ゚ ヮ゚ノl|つ……全員…逝ってよしっ



36名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 16:14:12 ID:AA0Q5xSe
このネタ好きなんですよねえ・・・・GJ!

37名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 20:37:38 ID:MXbhWmVx
〜ある警備主任の日誌より〜
            姫宮私設警備部第二警備課主任 通称「姫宮精鋭部隊」所属記

●月●日

お嬢様が急な海外出張となったので、私は直々に「来栖川姫子」の身辺警護(というよりも行動の監視)を仰せつかった
お嬢様は本当にこの娘にはメロメロらしい…お嬢様のような完璧な御方が何故、このような平凡な娘に心を奪われるのか?
多少、理解に苦しむ…

Am 7:30…いつものように家を出て職場に向かう 少しスカート丈が短い 痴漢に遇うなよ 
Am 7:50…職場に到着(案の定バスの中で学生風の男に尻を触られる 勿論、相手には制裁を加えた 部下に警備体制の強化を命じる)             
Am 8:00…みんなにお茶を入れようとするも編集長が慌てて止める
Am 8:10…始業前のミーティング…聞いちゃいないようだ 眠そうにしている
Am 8:30…ちゃんと仕事はしているようだ 
Am 9:30…仕事に集中できないらしい…どうやら編集長のヅラがズレているのが気になって仕方ないようだ 何とかジェスチャーを使って伝えようとしている、優しいんだな…でも気づいてもらえない
Am10:30…どうやらミスったらしい お局に小言を言われてシュンとしている…お嬢様が居なくて良かったなお局…しかししょげている姫子は中々可愛い…はっ、いかん、いかん…お嬢様に殺される…
Am11:30…誰かからの電話を受けている 何か顔が真っ赤になっている…なる程、相手はお嬢様か しかし…朝からエロエロ電話かよっお嬢様!!
Pm12:00…昼休みだ お局とともに近くのレストランで食事を摂る コラコラ、椎茸をより分けるんじゃない 好き嫌いしてたら大きくなれないぞ
Pm 1:00…原稿を取りに外出する 電車に乗った 念の為、周りを部隊員で囲う(これなら痴漢も寄っては来れまい)…とても異様な光景だ
Pm 1:30…原稿を受け取る 大事な物なんだから失くすなよ 帰り道、転んだ 見事な転びっぷりだった
Pm 2:00…そう言ってる側から原稿を電車の中に置き忘れて降りやがった 慌てて追っかけて渡してやる…そんなウルウルとした瞳で御礼を言うな…可愛いじゃないか…いかん、いかん心がぐらついた
Pm 3:00…無事帰社 午後の会議が始まる いきなり寝てるよ…
Pm 4:00…パソコンのメールを読んでまた顔を赤くしている…お嬢様…一体どんな過激な内容のメールを送ってるんだ?
38名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 22:09:52 ID:MXbhWmVx
Pm 6:00…退社 帰りにスーパーへ寄る ここで不審人物を約一名確認 警備員の格好をしているがあきらかに様子がおかしい 姫子の後をずっとつけている 部下が身柄を確保…旦那様だった…
Pm 6:30…買い物を終えてスーパーを出る…心を鬼にして旦那様をダンボールに押し込め、ゴミ集積場に出す
Pm 7:00…自宅に戻り夕食の仕度…火が火が!!オイオイあぶないって…手を切るなよっあー見ちゃいられない…結局、精鋭部隊が乱入し、速攻で料理を作りあげた…姫子、唖然としている
Pm 9:00…食事も終わり入浴タイム この時間が一番危険だ レベル5の警戒態勢をとる
Pm 10:00…うーん、フロ上がりの姿も中々…こんな時間に宅配便が…怪しい 配達員から荷物を取り上げ早々に中を調べる…旦那様が入っていた 流石にお嬢様の製造元だけのことはある…
Pm 11:00…またお嬢様からの電話だ…寝る前に興奮させる作戦かよっ…早く寝かせてやれ 旦那様は今頃、カーゴ便で空の上…どうかお達者で…
Am 00:00…就寝…おつかれさま てか、腹出して寝るなっ 風邪ひくぞ

本日の任務無事完了…
感想「姫子は良い娘だ」

39名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 22:42:24 ID:WKa41Bxv
主任ワロスwww
40名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/04(火) 23:23:28 ID:ldIlkG/X
堅物な主任に萌えましたw
41名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/05(水) 07:33:34 ID:n6oIR1Wc
海外出張・・・すべてが終わった後主任はどうなるのか・・・・・
42名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/05(水) 13:17:37 ID:pf6EixlH
>>39-41( ゚∀゚)主任は割と常識人なお方です

こんなにも弱いなんて、こんなにも非力だったなんて思わなかった
そうね、運動が苦手なあなたの事…武道の嗜みがある私と比べたら酷な話しかもしれないけれど…
泣きながら無茶苦茶に刀を振り回しているあなた…そんなんじゃいつまで経っても私を刺せないわよ
もっと力を込めて、私をよく見て、そして憎しみ以外の感情を捨てて向かってきなさい

私の見せた幻影を本物だと信じて憎しみをぶつけなさい
私はあなたの大事な人達の命を一瞬にして奪ったのよ、あなたの心を傷つけ犯したのよ
今、あなたの目の前にいる私はあなたが慕ってくれていた私じゃない
オロチに堕ちオロチに冒されて負の情念の塊しか持たない怪物なのよ
遠慮することはない ただ一突きでこの命を奪えばいい…

私の命が消えた後、あなたは私の存在しない世界を再生すればいい
私が輪廻の輪から外れる事で、あなたがもう二度と悲しい想いをしなくていいなら、私は喜んでこの身を捧げよう
あなたが幸せに生きていてくれれば、私はひとり月の社でオロチを永遠に封じていよう
この魂が朽ち果てるまで…

姫子…私は今心の中で血の涙を流している
大好きな、心から愛したただひとりの人との別れが近づいていると知ってるから…
もう私は大好きだったあなたの笑顔を見ることは出来ないだろう
再生された世界で、あなたはその笑顔をきっと違う人に向けているのだろうから…
…それでいい、それで…あなたが幸せに生きていてくれさえすればいい…

さあ…姫子、私を殺して…殺しなさい
あなたの剣でどうか私の血の涙を止めさせて…

                  第十一話〜剣の舞踏会〜より
43名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/05(水) 13:41:14 ID:U2JYZrZg
・・・・・切ない、そして、素晴らしい
百合とか、そもそも萌系アニメとか絶対見なかったんですけど、
たまたま「神無月」って検索しておっきいサイトでレビュー見て、
漫画買って、このノリに完全にやられました。
百合カプが好きなのではなく、このカプが好きなんだと気づきました。
・・・この道を選んだのは、アリなんだろうか?
44名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/05(水) 23:02:17 ID:pf6EixlH
>>43
人それぞれだから、それもアリと思う
自分なんぞ、そもそもアニメをバカにしてた類の人間だったから
…二年経過した今でも神無月愛に溢れています というよりも千歌音ちゃんが大好きだw
45名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/05(水) 23:19:57 ID:29Fv2mvG
>>44  43です。なるほど・・・アリですか・・・・
ちなみに私の神無月暦は僅か一月弱です。
一月のうちに、介錯同人誌競り落としてしまいました・・・末期w
「かたっぽ」でもたまらんが、「ペア」の魅力は無限だー!!!
46名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/06(木) 14:59:11 ID:eB+MwIKU
千歌音ちゃんが出張から帰ってきました
47名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/06(木) 16:25:42 ID:eB+MwIKU
「危機」

| l |*゚ ー゚ノ!| =3 「ただいまー 姫子ぉっ 会いたかったわハァハァ」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「…。」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「姫子…?」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「暫く実家に帰らせてもらいます(実家なんて無いけど)」

| l |*: ー:ノ!| 「な、何で…」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「千歌音ちゃんの浮気者っ!!」

姫子が去った後に残されていた写真…これは…
| l |*`Д'ノ!| 「やられたぁ…あのクソオヤジめ〜〜〜」
。゜゜(´□`。)°゜。「姫子〜〜〜っ 誤解よぉぉ」
48名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/06(木) 19:40:36 ID:eB+MwIKU
「危機」その2

姫子の行き先は精鋭部隊を使わなくともわかるわ
早乙女さんのところへ行ったのね…
しかし…あのクソ親父め…許さないわ こんな姑息な手段を使うなんて…
捏造エロエロ合成写真を作って、娘を貶めるなんて最低な親ね
しかも絡み合ってる相手は乙羽さんじゃないのっ…でも良く出来てるわねぇ(ちょっと興奮)

姫子ったらそんなに私が信じられないのかしら…悲しいわ
でも…ヤキモチやいてくれてちょっと嬉しいかも…
て、喜んでる場合じゃないわ すぐに迎えに行かないとっ

ピンポーン
えっ…姫子、来てないの?まさか、どっかに隠してるんじゃないでしょうね?(マコちゃんの首を締め上げる)
部屋を隈なく探してみるも姫子の姿は見当たらない…(マコちゃん、軽く気絶中)
姫子…どこに行っちゃったのかしら?
49名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/06(木) 20:18:19 ID:/t3HNaxy
ちょwww今度は危機かよ
50名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/07(金) 15:32:50 ID:32YBgmQV
今日は七夕なので急遽ネタひとつ 7月なので当然、一話以前のお話妄想

「星に願いを」

それは学園の廊下で偶然に聞いてしまった会話
「週末の七夕祭りは浴衣着ていくだろ?」
「うん」
「着付けはまかしといてっ このアタシが姫子を可愛く仕上げてあげるから」
そう言って姫子にじゃれ付き抱きついている早乙女さん…
私は角に身を隠し、唇を噛んだ
週末…七夕の日は村で祭りが行われる 私は姫子を誘うつもりだった
(姫子…) 
祭りのような人ごみはあまり好きじゃない でも姫子となら行きたかった
姫子と密かに祭りを楽しみその後、姫宮邸に招いて庭で天の川を見上げてふたりだけの時間を過ごす…私が思い描いていた夢
それがただの妄想で終わってしまった事に虚しささえ感じていた
私には…大親友であろう早乙女さんとの約束を反故にしてまで、自分に付き合ってくれなどとは決して言えない
そんな勇気なんて無かった

「あの…千歌音ちゃんは今週末、何か予定ある?」
いつものように昼休みの薔薇の園でこと…
私は姫子の突然の問いに戸惑っていた
「千歌音ちゃんは行かないの?村の七夕祭り」
「え、ええ…」口から吐き出される嘘「色々と…忙しいから…」
「そっか…千歌音ちゃんが誰かと約束してなかったら」姫子は言った
「千歌音ちゃんも一緒に…どうかなって思って あ、マコちゃんも一緒なんだけど、たぶん千歌音ちゃんが来たらマコちゃんビックリするだろうけど…でもね、マコちゃんは千歌音ちゃんの大ファンだから喜ぶかなぁって…」
姫子…私があなた以外の誰と約束をするというの?それにね…私はあなたと二人だけの時間を過ごしたいのよ…
心の中で呟く
決して口には出せない言葉を…
「二人で…早乙女さんと一緒に楽しんでらっしゃい…」精一杯の笑顔を向ける
そう、それはきっととても不自然な笑顔になっているはずだ…

乙羽さんが用意してくれた七夕飾りが庭で風に揺れている
私は自分の願いを書いた短冊をそっと飾る…
なるべく目立たないように、使用人たちが飾った短冊の中に埋もれるように…
『大切な人に想いが通じますように』…それはきっと夢でしか有り得ない願い…でも、それでも私は願わずにはいられなかった
私は夜空を見上げて思った
七夕の日はいっそ雨が降ってしまえばいいと…雨と共に祭りも私の心の醜い部分もみんな流れて欲しかった

私の意地悪な願いを無視するかのように、今年の七夕の日は見事なまでの晴天になっていた
そうね、きっとこれは天罰
醜い想いを抱いた私への罰…きっと今日一日、苦しんで反省しなさいということなのだろう




51名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/07(金) 15:33:28 ID:7XJpsJT9
危機は千歌音じゃなくて巻き添え食う人達の方なんだろうな…
52名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/07(金) 15:38:31 ID:gjCMqQ+B
12話であった〜が好きで好きで仕方ないみたいな感じのコピペないですか?
53名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/07(金) 18:25:17 ID:32YBgmQV
遠くから響いてくる囃子の音や花火の音を私は自室でぼんやりと聞いていた
姫子と出逢う前なら、こんな夜にひとりで過ごしていても寂しいなんて感情は湧かなかったであろう
けれど…今私の求める太陽の輝きは別の場所で別の人に向けられている
そう思うだけで胸の奥がしめつけられるようだった

コンコン…「失礼します」乙羽さんが入ってきた
「お嬢様、これを…」乙羽さんは手に持っていたものを差し出した
それは小さなビニール袋に入った金魚2匹と綿菓子がひとつ…
「これは?」
「はい、先程お嬢様のお友達という浴衣を着た女の子が参りまして、これをお嬢様に渡してくださいと」
「!?」
「お嬢様はお忙しいだかろうと、このまま失礼しますと言ってすぐに帰ってしまわれたのですが…」
気がついたら私は部屋から飛び出していた
私は走った 無我夢中に走った
まだそんなに遠くには行ってないはず…姫子の足ならば尚更だ
やがて村の広場へと続く道の途中で、私の目はピンク色の浴衣姿を捕らえた
「姫子ーっ!!」声の限り叫ぶ
驚いたように振り返るその人は…やはり姫子だった
「千歌音ちゃん…」嬉しそうに小走りに寄ってくる姫子…
「あっ…」躓いて転びそうになった姫子を寸でのところで抱き止めた
薄い浴衣を通して伝わってくる体温、柔らかい体の感触、そして姫子のお日様の匂い…
私は嬉しくて、ただ嬉しくて力を込めて抱きしめる
「ち、千歌音ちゃん?」
「来てくれて…ありがとう」耳元で囁く 唇が姫子の耳に触れた
姫子はビクリと体を震わせ私から離れた
「あ、あのね…」顔を真っ赤にしている
「マコちゃんが昨日の部活の練習で足を捻挫しちゃったの それで…今日は安静にしてなくちゃいけないって言われて
お祭りも行けなくなっちゃって…でもマコちゃんはせっかく浴衣を用意したんだから行っておいでって…
本当はね、千歌音ちゃん誘いたかったけれど、忙しいって言ってたから…せめてお土産だけでも、って…」
「ありがとう…姫子」私はもう一度姫子を抱きしめた
心がとても暖かくなれた
「姫子…天の川…一緒に見よう」
54名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/07(金) 18:26:07 ID:32YBgmQV
私は姫子を連れて姫宮邸に戻った
「わぁ、千歌音ちゃんちの七夕飾りは大きいねぇ」姫子は自分の背丈より大きい飾りを見上げ子供のようにはしゃいでいた
「ねぇ…千歌音ちゃんは短冊に何て書いたの?」
「知りたい?」言えるはずなんて無い…「ひ・み・つ」笑って誤魔化す

ベンチに腰を掛けて雲ひとつ無い夜空を見上げる
「綺麗だね…」都市部ではないので、天の川がハッキリと見える
「逢えて良かったね、織姫と彦星は」
「そうね…」私もあなたに逢えて良かった…そう心の中で呟く
「でも、一年に一度しか逢えないなんて辛いだろうね お互いすごく愛し合ってるのにね…かわいそうだな…」
愛し合っている…それだけでも幸せよ
一生叶わぬ想いに身を焦がし続けるよりも…一年に一度しか逢えなくても…
何だか、涙が溢れてきそうだった
「ふたつの星の距離はね…光の速さに換算しても十四年半くらいあるのよ だから一年に一度というのもおかしな話しだけれどね」
「ええっ、そうなの…十四年かぁ…そんなに待たなくちゃ駄目なんだぁ…私だったら待てるかな?」
姫子は真剣に悩んでいるようだった
その仕草が妙に可愛らしくて、自然と笑みがこぼれてくる
「私はね…想いが通じているなら…待てるわよ きっと、何年でもね…また必ず逢えるのなら」

姫子…私はあなたが振り向いてくれるならきっと何年でも待てるわ
でもね、現実的にそんな日が訪れないこともわかっている…だからね、今、こうして願いをかけるの
あの輝く星に…
「一分一秒でも長くあなたの側にいられますように」って…

私は夜空を見上げている姫子の手をそっと握り締めた
数ヵ月後に私達に訪れる悲しい運命…私はこの時、既に別れの瞬間(とき)を予感していたのだろう…

                                             〜END〜
55名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/07(金) 21:42:37 ID:j3hq5Llo
>>52

貴女が好きなの。
貴女の瞳が好き。
春の銀河のように煌めく瞳が好き。春の陽射しのような優しい眼差しが好き。
貴女の髪が好き。
そよ風に閃くシルクのようなサラサラの髪が好き。
貴女の口唇が好き。
蜜のような口付けをくれる 切ない吐息を聴かせてくれる 口唇が好き。
貴女の声が好き。
高くて甘い 心に染み込む 澄み切った声が好き。
貴女の身体が好き。
抱き締めると折れてしまいそうな華奢な腰が 薄くて でも形のよい胸が
重ねた肌から伝わってくる温もりが好き。
でも 一番好きなのは貴女の心。
脆くて傷付きやすい でも どこまでも純粋で美しい
決して誰も責めたりしない 全てを許す 優しさに満ちた魂が。
好きよ。
大好き。
貴女の全てが愛おしくて堪らないの 姫子
貴女以外のものなんかもう何もいらない。
ただ貴女だけが欲しいの。
貴女と私 二人だけの永遠の夜が。
なのに世界には余計なものばかり。
私達の間に図々しく割って入ってくる。
邪魔者ばかりだから だから消すの 全部
56名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/07(金) 22:40:13 ID:qVKo4U1B
七夕に神作品みれて嬉しいです。
切なさがまたなんともしみる…
57名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/07(金) 22:49:50 ID:uV2x+B94
千歌音「姫子!!姫子はどこにいったの!?」
 乙羽「裏で吐いてます。」
千歌音「またなの・・」

 姫子「居候辞めます・・・!!」
千歌音「誰でも一度はそう思うものよ。」
 姫子「毎日思ってます!!」
   「うっ!おえっ・・・一ヶ月も続けられません。」
   「いっつもシイタケで,パジャマはお古だし,千歌音ちゃんの足手まといになるだけよ。」
千歌音「口を拭いなさい。」   
 姫子「…自分はまるで捨て犬ねって陰口たたかれてるのも知っている。」
58名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/07(金) 23:47:49 ID:gjCMqQ+B
>>55
これって12話でしたっけ?
しかし凄いな
59名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/07(金) 23:59:09 ID:32YBgmQV
>>57
工エエェェ(´ロ`ノ)ノェェエエ工

「危機」その3

姫子が見つからない…仕方が無いので精鋭部隊を投入して広範囲の捜索を始める
暫くして主任から連絡が入ったわ
えっ姫子ったら天火明村に行ってるの?姫宮邸に居るって?…姫子、そこはあなたの実家じゃなくて私の実家でしょっ
まあ、いいわ すぐに迎えに行くから

何だか今日は村が賑やかね
そう、大神神社でお祭りをやってるのね
少し嫌がらせでもしてやろうかしら?プッ
ちょっと車を止めて…賽銭箱に犬のウンコでも放り込んでくるから

それにしても人が多いわね…あら?あれは姫子…姫子じゃないの
しかも大神ソウマと一緒…パキッ(テキヤの屋台の柱を一本へし折る)
何で?何?仲良く二人で金魚すくいなんかしてる…パキッ(柱をもう一本へし折る…哀れたこ焼き屋さん崩壊)
姫子…すごく楽しそう あんなに笑って…
そう、そういうことなの…姫子、あなたはやっぱり…
精鋭部隊、引き揚げるわよ
主任…いいの、大神ソウマに手出しは無用だわ…そのままにしておきなさい
車を出してちょうだい
…大丈夫よ、泣いてなんかないわ 泣いてなんか(ノД`)シクシク 

 
60名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/08(土) 00:19:00 ID:6QvVtxR5
貴方のSS内で・・・・・
ソウマが・・・・ソウマが始めていい目を見ている・・・
・・・・・・・・・フッ、精々一瞬の幸福を味わうがいい!!
貴様は「姫子」にズタズタにされて終わる宿命なのだ!!
61名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/08(土) 20:37:16 ID:c4cx3by+
「危機」その4

私がどんなに愛情を注いでも、姫子には伝わらないのかもしれない…こんなにも愛しているというのに…でも
それはただ自分の欲望を満たすだけの自己満足なのかも…
一方通行の愛ほど、辛いものは無い…見返り等求めてはいけないのだろうけれど、報われて欲しいなどと思ってはいけないのだろうけれど…
それにしても、私は姫子を愛しすぎて居るから…辛い…

私はベットの中でひとり泣いている
次に逢った時には、きっと姫子に別れを告げているだろう…
ただ愛しいひとりの人が、本当の幸せを求めているのなら私は身を引かざるを得ないであろう…
わかっているの、私達の関係は不自然過ぎる…認められないともわかっている
だからね、私はあなたが望むのならこの愛の呪縛からいつでも解放してあげようとは思っていたのよ

(…千歌音ちゃんは、只今センチメンタルになっています 励ましてあげましょう)


62名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/08(土) 20:52:53 ID:leM/gXDm
神よ、今度は読者参加型かw
千歌音ちゃん冷静になるんだ!ただの行き違いだろうがw
63名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/08(土) 21:00:20 ID:z5mn+yK1
千歌音ちゃんがんばれ!!

ワッフルワッフル
64名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/08(土) 21:16:52 ID:4dIhE6aR
試される愛、なのでしょうか・・・
姫子を信じるんだ!!
本当このスレいいわぁ〜w
65名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/08(土) 21:35:12 ID:geyZcH9p
姫子の愛を信じられんのか!バカチンがああああ!!
私がどんなに愛情を注いでも、姫子には伝わらないのかもしれない?
逆になってるでしょうが!
愛の呪縛?解かれることなんか、望むはずない!
さっさと正気に戻って、ブチ当たってきなさい!





・・・ここまで書いた私って・・・スレ住人の中で
一番神無月暦短いはずなのに・・・ええい、>>61様が素晴らしいせいだ
66名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/08(土) 22:52:15 ID:c4cx3by+
>>62-65
| l |*゚ ー゚ノ!|  …みんな…ウルウル…。
67名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/08(土) 23:12:44 ID:lIVA+Gq8
>>54
二日振りに見たので、遅レススイマセンorz
七夕の2人、良いですね!千歌音ちゃんの切ない想いはやはり涙が出ます
この話を読んで、藤井神のこの絵を思い出しました
ttp://kasamatusan.sakura.ne.jp/cgi-bin2/src/ichi43231.jpg.html
(画像を見るときは、この頁の「ダウンロード」の所をクリックしてください)
これで2人が浴衣だったら完璧なのに…でもイメージはピッタリかと

危機シリーズも面白いですねw千歌音ちゃんガンバ!!
最近見たという人も増えていて、嬉しいですね!
68名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/08(土) 23:26:56 ID:c4cx3by+
>>67
| l |*゚ ー゚ノ!|  ハァハァ GJ  姫子カワイス姫子 乙羽さんチョトコワイよ乙羽さん
69名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/08(土) 23:49:26 ID:geyZcH9p
復活した!?やっぱり千歌音ちゃんの一番の薬は、
涙を拭うハンカチは、姫子以外の何者でもない!!
70名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 00:57:56 ID:+YlSkIa1
千歌音ちゃん 頑張れ 千歌音ちゃん!!
きっと姫子は戻ってくる!
71名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 09:32:41 ID:rQryJ9Xd
姫子が夜遅くなってから戻ってきた模様です 川ゝ゚ ヮ゚ノl|…タダイマ。
72名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 10:26:21 ID:rQryJ9Xd
「危機」その4

千歌音ちゃん、もう寝ちゃってるよね…(こっそり寝室を覗く)
……。(千歌音ちゃん必死に寝たフリ続行中)
「千歌音ちゃん…千歌音ちゃん」(姫子、揺り起こそうとする)
「…。」(千歌音ちゃん、タヌキ必死)
姫子、千歌音ちゃんをくすぐってみる
「…。」耐える千歌音ちゃん
更にくすぐり攻撃を続ける姫子
「…クッ…」このまま堕ちるのか千歌音ちゃん…?
寝返りうつふりして、背中を向ける千歌音ちゃん
((*´Д`)ハァハァ、姫子…私がそんな単純な手にひっかかるとでも思ってるの)
「千歌音ちゃん、大好きチュッ」おっと、ここで姫子の接吻攻撃炸裂だ
「…。」千歌音ちゃん一瞬にして昇天
「ごめんね…乙羽さんにも怒られちゃった 千歌音ちゃんを信じなさいって…」
「私の帰るところって…千歌音ちゃんの腕の中しかないってわかったから」
姫子、千歌音ちゃんの体に抱きつく
「千歌音ちゃぁん…」キタ━━(━(━(-( ( (゚∀゚) ) )-)━)━) ━━ !!!!!、甘ったるい声攻撃
天然小悪魔系誘い受け狙いの姫子の前に、千歌音ちゃん簡単に撃沈した模様…
「ひ、ひめこぉっ!!」ハイ、千歌音ちゃん劣情MAXで姫子に飛びつきます
━━━━(合体━━(更に合体━━━そして朝まで合体━) ━━ …。

                  -めでたし、めでたし-
73名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 10:45:42 ID:rQryJ9Xd
数日後、ロシアのナホトカ沖に仲良く流された「大神ソウマ」と「パパ」…。
テポドンの恐怖に晒されていました
74名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 11:02:00 ID:Uscj4LdW
それが、世界の選択だ!!




ネタ、ギリギリ?
75名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 15:58:40 ID:+YlSkIa1
姫子、帰ってきたーーー(*゜∀゜*)
おかえり!
千歌音ちゃんよかったね!

にしても禿ワロスwwwハライテーwwww
あなたマジGOD!!
76名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 16:00:04 ID:+YlSkIa1
sage入れ忘れた…ゴメンナサイorz
77名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 16:04:09 ID:xK2y3E17
天然小悪魔系誘い受け狙いの姫子・・・・・・・
ついに、自分の魅力を理解してしまいましたか・・・・・・・
ここから姫子攻めに覚醒して逝くとか・・・・?
78名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 19:31:07 ID:rQryJ9Xd
みなさんorzでした
ところで、みんなはやっぱ>>77のような姫子攻めとか期待してるのかな?
自分は千歌音ちゃんがとにかく好きだから、冷静を装いつつも、必死に頑張るヘタレ攻めの千歌音ちゃんしか脳内にないわけだがw
何かネタありますかね?
79名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 22:38:08 ID:40EmKCVg
>>78
あなたのネタが好き。
オペラのように壮大で笑点のように座布団を重ねたくなる
あなたの文章が好き。

姫子攻めについてですが
確かに最終話で「私だって…したいよ…」と姫子が密かに大胆告白してたし
有りですよね〜。こんなんどうですか?




千歌音ちゃんが大好き。
やっと手に入れた千歌音ちゃんとの日々は私にとって何より大切な毎日…。

出来るだけ一緒にいたいけど、やっぱりお互い社会人だからそうもいかない。
まして千歌音ちゃんは姫宮グループを背負って立つ身だから
顔には出さないけれど私何かより、ずっとずっと大変だと思う…。
それでも、千歌音ちゃんはすごく私を大事にしてくれて
言葉でも…その…恥ずかしいけれど…身体でもそれを伝えてくれる。

でも少しだけ不安なことがある。
それは私の想いがちゃんと伝わっているかどうか…。
私は千歌音ちゃんみたいに上手くそれを口にできないし、それに
いつも私ばかり…愛されてるみたいな気がして、以前千歌音ちゃんにそれとなく訊いてみたら
「そんなことないわ…姫子が傍にいてくれるだけで、本当に幸せよ」と
言ってくれた。
でもやっぱり、私だってもっと千歌音ちゃんが好きだって伝えたい。

そんな想いだけが募るある日、偶然立ち寄った書店でたまたま手にとった雑誌に撃的な記事が載っていた。
恋愛相談が投稿されるページに“恋愛下手の失敗談”という特集が組まれていて
その中のひとつに目が釘付けになった。
それは、苦難を乗り越えてようやく結ばれたという今の私の恋愛にすごくよく似た内容だった。
けれど最後は「想いが伝えきれずに終わってしまった」と締めくくられていて
その文字に胸がぎゅっとしめつけられた。

千歌音ちゃんはすごく素敵で、私の傍にいるのなんか勿体無い位の人。
なのに私だけを見てくれる…私だけを愛してくれる…。
今が幸せすぎて怖いくらい…
でも、いつかもしこんな風に私達の関係が終わってしまったら!?
一瞬にして心の底にあった不安が爆発したみたいに体中を駆け巡り
体温を奪っていくように青ざめていくのがわかる。

「そんなの嫌だよ…やっぱりこのままじゃ駄目だよね…」

そう決心した私は直ぐに書店を飛び出して、千歌音ちゃんの待つ部屋へ
走り出していた。



以下姫子攻め…うんこ以下妄想ですみませんorz
80名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 22:39:04 ID:mekr4w0Z
おまーらイイヨイイヨー
81名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 23:54:22 ID:rQryJ9Xd
>>79
( ゚ー゚) ?イイ
千歌音ちゃんだったら

そんな姫子の様子を伺っていた精鋭部隊から報告を受ける→(*´Д`)ハァハァ→ベットの中でスタンバイ完了

| l |*゚ ー゚ノ!| 「さぁ、どっからでもかかってらっしゃい!!バッチコーイ」

…軽くごはん三杯はいけるでしょうね
82名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 23:54:25 ID:WOj4nIUE
姫子攻めわっふるわっふる
壊れかけのレディ…ちかねちゃんわっふるわっふる
83名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 23:57:44 ID:rQryJ9Xd
>>81のAAミスね 変換されんかったわorz
84名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 00:14:53 ID:naiRwjZg
みんな、忘れないでねw↓

ナホトカ沖を未だに漂流しているパパとソ

( ゚д゚)パパ 「…ソウマくん…我々は果たして無事に帰れるだろうか?」
(ノД`)ソウマ  「知らんがな シクシク ミサイル、バンバン飛んできてるし」
( ゚д゚)パパ 「育て方を間違えた…とんだ変態だな」
(ノД`)ソウマ  「オマイが言うなオマイがっ そっくりやんけ」

こうして意外にもパパとソの絆は深まった模様です…。
85名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 00:21:27 ID:r5YsjFZk
まあ、「ソウマは」憐れだな
ギャグパートだから無事でしょ・・・・
86名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 00:22:38 ID:r5YsjFZk
つーか>>79様!!!!
続き熱望です!!!!!!!
87名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 00:25:57 ID:r5YsjFZk
ってエロパロスレじゃないから無理か・・・・・
にしても神無月のハアハアスレとエロパロスレ、SSの質が
異常に素晴らしすぎる
神々の住まうスレと評価していた人もいたな・・・・・
88名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 09:10:08 ID:9J3e9AuO
スレ汚ししてごめんなさい。
>>86様 (;´・ω・)ゝこんなんでよければ…

「どうしたの!?そんなに息を切らせて」
大急ぎで帰って来た私に驚いた千歌音ちゃんが、心配して作りかけの夕飯も
そのままに私に駆け寄って来てくれる。
「何かあったの!?また痴漢にでもあったんじゃ…」
「ううん、そうじゃないの…」

そうじゃなくて…少しでも早く私の気持ちを伝えたいから走って帰って来たの

なんて事、やっぱり千歌音ちゃんを前にしたら言えないよ…。
そう怖気づいた瞬間、私の目の前に先ほど目にした記事がちらついて胸を突いた。

「姫子、本当に大丈夫?」
「う、うん。何でもないの…その…」
89名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 09:12:07 ID:9J3e9AuO
言わないと…私、ちゃんと千歌音ちゃんに伝えないと

あんな風にいつか終わってしまうなんて絶対に嫌だ、という想いが私の背中を
押してくれたのかも知れない。
私は途切れ途切れだけど、ようやくそれを口にする。

「あの、ね…わ、笑わないでね…?」
「姫子の言葉をそんな風に扱ったりなんてしないわ」
「えと…ち、千歌音ちゃんに…早く好き…って伝えたくて…それで…」

ようやく口に出せた、けれど弱弱しい私の発言に千歌音ちゃんは一瞬
すごく驚いた顔をして、それからすぐいつもの穏やかで優しい微笑を浮かべて
私の手を取ると「ありがとう」と額にキスをしてくれた。

「でもどうしたの?急にそんなこと言い出すなんて…」
「本当はね…もっと言いたいのに言えなくて…千歌音ちゃんが好きだって…」
「姫子、私はいつもその気持ちを貰ってるわ。だから頑張れるの…」
「うん…私もだよ千歌音ちゃん…。でもそれだけじゃ駄目なの」
「えっ?」
「千歌音ちゃんがそうしてくれるみたいに、私ももっと伝えたいの!
 千歌音ちゃんが好きだって、愛してるって伝えたいの」
「ひ、姫子…」

「だからね…」
濡れたように艶やかな千歌音ちゃんの髪にキスをして、料理の為に束ねられて
いたその髪を解くと甘い彼女の香りがした。

「これからは…私、頑張るから…」
「えっ、ひ、姫子!?」
「私もっと、千歌音ちゃんに想いを伝えられるように…」
「ちょっ、待っ…ここ玄関っ…んっ!」
「もう場所も時間も関係ない。
 迷わないって決めたの…何時だって千歌音ちゃんが好きだよ」
「や、駄目ッ…姫子っ!ちょっと待っ――ああ…っ!!」


その後のことは…ちょっぴり我を失っててよく覚えてない(テヘ☆)
途中で「もう駄目」とか「お願い許して」とかそんなことを言われた気も
するけれど千歌音ちゃんがそんなこと言うはず無いよね。
翌朝目が覚めると千歌音ちゃんがぐったりしてて微かに私をみる目が
怯えてた気もするけどそれも気のせいだよね?
なんだかあの一件で私の中で何かがふっきれた気がする…。だから
「千歌音ちゃん、大好きだよ…これからは毎日…ちゃんと伝えるからね」
って言ったら
「ひ、姫子はいつものままでいいのよ…もう十分伝わってるから…ね?
 だからもう無理しなくていいのよ…」
そう言ってくれたんだけど…手にしていたティーカップを持つ指先が
震えて見えたのは昨日頑張りすぎちゃったせいかな??
それもきっと気のせいだYOね!!

不安な一夜が明けて外は晴天。なんだかとっても素敵な気分v

「千歌音ちゃん、今日も一日がんばろうね!!いろんな意味で!」

最後に千歌音ちゃんの表情が凍りついたように見えたのも、全部気のせい。
千歌音ちゃん、毎日大好きだよv


             〜〜おわり〜〜
90名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 11:17:51 ID:naiRwjZg
>>88
乙.。゚+.(・∀・)゚+.゚イイ!!
なんか弱っちぃ千歌音ちゃん(;´Д`)ハァハァ、脳天気姫子( ゚д゚)オイオイwww
大事なのはそれぞれがキャラに愛情を持って好き勝手に妄想することだw
(*´Д`)さぁ、脳が腐るくらいにみんなで妄想しやがれっ どんどん書けっ
9186:2006/07/10(月) 11:42:09 ID:LeXdRSCz
・・・・・ふふふふ、ふふふふ
キタ━━━━━━━━!!!ついにハアハアスレにも姫子攻めが!
いや、どっちが攻めでも同じくらい好きだけど・・・
出来るならエロ総合で実況生中継とか!!




むりだよね・・・・
92名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 12:03:29 ID:naiRwjZg
〜「姫子の日記」より〜

●月●日

千歌音ちゃんとの誤解も解けて、また平和で楽しい日々が始まった
前よりももっと心が近づいたような気がする…嬉しいな
昨夜は頑張りすぎて(正確には今朝まで)ポッ、恥ずかしいし、腰が痛い…
でも千歌音ちゃんは凄い…何事も無かったように私の隣りで颯爽と仕事こなしているんだもの
はぁ…カッコイイな 本当に惚れ惚れしちゃうよ…物事に動じないというか、さすが宮様って感じ
あっ、千歌音ちゃんがこっちを向いた…あの…思いっきり…鼻の下が伸びてるんですけど…。

マコちゃんから電話がかかってきた
えっ?ソウマくんが行方不明になってるんだって??どーしたのかな?
私は大神神社で別れたきりだし…
千歌音ちゃんに相談したら「大丈夫よ そろそろ回収されてる頃だから」ってニコニコしながら言った
((;゚Д゚)ガクガクブルブル 回収って…千歌音ちゃん…。
マコちゃんは首が痛くて回らないって言ってたけど、交通事故にでもあったのかな?
私がいない間に何が起こっていたんだろう…よくわからないよ

仕事を終えて家に帰ると、千歌音ちゃんが海外出張のお土産をくれた
ヾ(´∀`)ノワーイ、嬉しいな、何だろう?
…えっ、凄い下着…あの、その、こんなのを…着ろと言うの?
ここのところ下着が何枚も紛失して困っていたから嬉しいんだけれど…
試着しろって…千歌音ちゃん、そんなに興奮しなくていいから…涎、垂らさないでよっ
わかったから…ちょっと待っててね 覗いちゃダメだよっ
とりあえず試着して脱衣所の鏡の前に立つ…
ちょ、ちょ、これって…ほとんど隠すところないじゃない 下着の意味あるのかな?
廊下でバタンというもの凄い音がした
「千歌音ちゃん?」
廊下に出てみると千歌音ちゃんが鼻血を吹いて倒れていた…やっぱ覗いたんだねっ

93名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 12:41:30 ID:naiRwjZg
もしもニブチン姫子がもっと早い段階で千歌音ちゃんの気持ちに気づいていてくれたら
最終話二人が別れる運命は変えられなくても
千歌音ちゃんの途中の(´・ω・`)ショボーン度はかなり軽減されたはず…
一話でキスされた自覚がハッキリしていたら、同居が始まる三話からはかなり展開が違ってくるはず…
…妄想してみよう

「もしも姫子がニブチンでなかったら」〜三話「秘恋貝」よりの妄想〜

オロチの襲撃により、住む場所を失った私は千歌音ちゃんの好意に甘え姫宮邸で暮らす事になった
そこはまるでおとぎ話の中に出てくる宮殿のようだった
広い邸内、豪華な調度品の数々、大勢の使用人…私の日常とはあまりにもかけ離れている世界…
本当にいいんだろうか?きっとここは私のような人間が居ていい場所ではないはず…不安だった

そんな私の不安を見透かすかのように千歌音ちゃんは色々と気を遣ってくれる
感謝しているし、本当に嬉しかった
けれど…同時に胸が苦しくなってくる
どうしてだろう?側にいるだけで心臓が爆発しそうなくらいドキドキしてキュッと痛みも伴ってくるのだ
…あの日、オロチの第一の襲撃があった日、千歌音ちゃんは私にキスをした…
それがどういう意味なのか?考えただけでも赤面してしまうし、頭が混乱してくる
最初は半分気を失っていたから、きっと夢だと思ってた
でも確かに感じたリアルな唇の感触…
人口呼吸かとも思った
けれど…唇を割って絡み付いてきた舌の感触…ハッキリと覚えている
千歌音ちゃんは何も言わないし、何事も無かったように普段通りに接してくれている
だから私は何も聞けなかった…聞くことが怖かった
94名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 14:39:18 ID:naiRwjZg
一緒にお風呂に入ろうと言われた時、正直戸惑った
「広いお風呂だし、女同士なんだからいいじゃない」そう千歌音ちゃんは言ってたけれど…
いざ裸になって一緒にお風呂に入ってみると、恥ずかしくて視線さえマトモに合わせられない
チラチラと盗み見した千歌音ちゃんの体は本当に綺麗だった
胸も大きく締まるところは締まっている モデルのような体つきだ
貧弱な自分の体とは違いすぎる…何だかとても惨めな気分になってくる

お風呂にも千歌音ちゃんの体にも逆上せてしまい、フラフラしていたら千歌音ちゃんが自分のお古だけれど、と言ってパジャマを貸してくれた
千歌音ちゃんの匂いがする…甘くて花のようないい香り
千歌音ちゃんは笑ってたけれど、私は本当に嬉しかった
これで夜寝てる時も千歌音ちゃんと一緒にいられる気分に浸れるから…そう思ってハッとした
何でこんな気持ちになるんだろう?
私は千歌音ちゃんに対して特別な感情を抱いているのだろうか?

…怖い夢を見た 深い深い闇の中から迫りくるオロチの者達 私を捕らえ命を奪おうとする無数の負の怨念…
私はうなされ、飛び起きた
鼓動が早鐘のように鳴り、うっすら額には汗をかいていた
「姫子…大丈夫?」千歌音ちゃんが扉の向こうから声をかけてくる
何でわかったのだろうか?明日から千歌音ちゃんは隣りの部屋に移ってくると聞いたけれど、離れている今の部屋にでも届くような声をあげていたのだろうか

理由はどうあれ、今こうして千歌音ちゃんが側にいてくれることが嬉しかった
私が寝付くまで側に居てくれるという…
千歌音ちゃんは私の手をそっと握ってくれた
…これじゃドキドキして眠れないよ…私はそんな気持ちを悟られないように目をつぶった
「今晩は一緒に寝ましょう…」千歌音ちゃんはそう囁いた後、布団の中に入ってくる
「…」千歌音ちゃんの体温を感じた 匂いも息遣いもすぐ近くで感じられる
そんなくすぐったいような快感が嬉しくて、私は少し体を動かし千歌音ちゃんとの距離を縮めた
千歌音ちゃんは私の背中に腕を伸ばし、包み込むようにして抱いてくれる
頬に豊かな胸の感触が当る…今夜は寝られそうにもなかった


95名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 17:19:33 ID:sJS5FLRP
>>88
萌えて笑ったw
>>92
イイヨイイヨー
96名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 17:26:39 ID:OA0+DBQi
悪くはないんだけど
88-89は少し違和感があるかな
これも壊れ宮様が定着したせいか??
97名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 17:36:21 ID:HiiXmVxy
別に定着などしてない
98名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 17:51:42 ID:YKZGqRYF
ここに神は二人いるのか?それとも一人なのか?
いや、前スレから見てきたんで、ギャグとシリアスの書き分けの
すんごい神がいるのはわかってるが・・・
もう一人いない?
99名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 17:54:36 ID:9J3e9AuO
>>90,91,95
お目汚し失礼致しました。

>>96,97
自分も書きながらやり過ぎかと思う節がありましたので…。
こちらのせいで全体の流れを乱してしまい申し訳ありませんでした。
10091:2006/07/10(月) 19:16:26 ID:YKZGqRYF
お目汚しどころか眼福物の上こういう場所でのSSなんだし、
流れを乱すとか無いと思います!
・・・・・(もし「二人」に被害の及ぶカプが来たときばかりは例外だが・・・・)
創作、期待しています!!へこまないで!!
101名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 20:57:26 ID:naiRwjZg
まぁ、色んなシュチュがあってイイジャマイカ
愛があればいいよ バカップルマンセー
(;´Д`)続き…書いてもヨロシカ?
102名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 21:52:54 ID:m9IoG8PW
楽しみにしています。
ぜひとも投下を!!
103名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 22:38:23 ID:naiRwjZg
(;´Д`)オナヌーssの続き書くよん

次の日学園に行くと、もう既に私の事は噂になっていた
冷ややかな視線と毒を含んだ言葉が投げかけられる
「何なのかしらね、あの子」「少しいい気になってるんじゃなくて」「まるで拾われた犬っころね」「宮様も何を考えていなさるのかしら」
耳に突き刺さる妬み、嫌味、非難の言葉…それも仕方ない
千歌音ちゃんはみんなにとって「特別な人」なのだから
私とは違う…居ても居なくてもどうでもいいような自分の存在とは違うから…
「あっ!!」ボンヤリと歩いていた私は突然誰かに背中を押された
階段の上から転げ落ちそうになる
寸でのところでソウマくんに助けられたけれど、何だか涙が溢れてきそうになる
自分は…誰に何を言われても何をされても我慢できる たぶん…
でもそれによって千歌音ちゃんまでが変に思われたり、迷惑を被るようなことがあったらとても耐えられそうもない
(やっぱり…一緒に居ちゃダメなのかな…)

私は担任の先生にそれとなくホームステイさせてくれそうな民家があるかどうか相談してみた
先生も学園内に流れていた不穏な雰囲気を察知していてくれて、親身になって相談に乗ってくれた
「すぐには無理だけれど、探してみるわね」
私は気づかなかった
こんな行為が千歌音ちゃんを深く傷つけるなんて、この時は思いも寄らなかった

私はその夜、千歌音ちゃんの部屋に呼ばれた
千歌音ちゃんは開けはねた窓から夜空を見上げていた
「姫子…先生から聞いたのだけれど、あなたここを出て行きたいんですって?そんなに…ここに居るのが嫌だったの…?」
「ち、違うよ…」胸が痛くなった
「嫌だとかじゃない…ただ…千歌音ちゃんの迷惑や負担になりたくないだけ…私が一緒にいると…その、学園でも色々と言われるだろうし…」
「迷惑だなんて…一言でも言ったかしら?あなたの事を負担に思うだなんて…何か悲しいわね…そんなふうに思われていたなんて…」
千歌音ちゃんは怒っている?…私は焦った
「ご、ごめんね…そうじゃなくて…」上手く言葉が繋がらない
「そうね、私からも…頼んでみるわ この家に出入りしている村人は何人もいるから きっと…いい人を紹介してあげられるわ」
「千歌音ちゃん…」体から力が抜けていくようだった
違う、こんなふうになる事を望んでいたわけじゃない


104名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/11(火) 13:57:23 ID:aGkwOST5
ある日のとある居酒屋での会話…。

( ゚д゚) 「…まぁ、生きて帰って来られたわけだが」
(ノД`) 「姫宮なんて大嫌いだっ いっつもイジメやがって」
( ゚д゚) 「…姫ちゃんの秘蔵写真あげるから元気出しなさい」
(ノД`) 「…いただきます」
105名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/11(火) 15:32:22 ID:aGkwOST5
千歌音ちゃんとの仲がぎくしゃくしたまま、私はアメノムラクモの剣を復活する儀式に臨まなければならなかった
これは大事な使命だ 余計な事は考えずに集中しなければならない
今は…集中しなければ…集中しなければ
そんな時、私の脳裏をかすめたある光景…(何、これは…)私はその衝撃の為に怯んだ
自分らしき人物を貫いていく剣、飛び散る鮮血…この光景は?
「あっ」閃光とともに欠けた剣の一部が私達に向かって飛んでくる
「危ないっ」咄嗟に私の上に覆いかぶさり庇ってくれた千歌音ちゃん…
小さな悲鳴と共に血が飛び散った
「千歌音ちゃんっ」
破片は千歌音ちゃんの腕を切り裂き傷つけた
…儀式は失敗した…

私は傷ついた千歌音ちゃんの腕を手当てしながら、自分の不甲斐なさに涙する
「大した怪我ではないから大丈夫よ」千歌音ちゃんは優しくそう言ってくれるけれど、私は落ち込んでいた
何も出来ない自分…ただ千歌音ちゃんの足手まといにしかなっていない自分…情けなくなってくる
千歌音ちゃんはいつも私を護ってくれる
今だって、自分の身を呈して私を護って傷まで負った…私は何も彼女にしてあげることができない
こんな自分が本当に千歌音ちゃんの側にいていいのだろうか?
(千歌音ちゃんにこれ以上迷惑かけたくない…このままじゃきっといつかは嫌われてしまう…そんなのは嫌だ…辛すぎる)

大神神社からの帰り道、千歌音ちゃんは海を見に行こうと誘ってくれた
きっと千歌音ちゃんは落ち込んでいる私に気を遣ってくれているんだ、その優しさに涙が溢れてきそうになる
少し風が冷たく感じる夕暮れ間近の海岸
誰もいない浜辺に私達は腰を降ろした

106名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/11(火) 19:52:00 ID:aGkwOST5
「ねえ、姫子は貝合わせの話しは知ってる?」
千歌音ちゃんは足元のさくら貝を拾い上げた
貝合わせ…カルタの元になったもの 
そして千歌音ちゃんは言葉を続ける「2枚貝って互いにぴったりと合うのは一組しかないの この世に一組しか でもね、一組は絶対にあるの」
「だから…この世界のどこかには姫子を待っているただ一人の人がいるはずよ」
「千歌音ちゃん…」
「それまでは…絶対に私があなたを護ってあげるから だからそんなに落ち込まないで…元気を出して 姫子は…今、自分が出来ることをゆっくりやればいいから」
涙がこぼれてきた
何でこんなにも優しくしてくれるのだろう…こんな私なのに…
千歌音ちゃんは私の肩に手を廻し抱き寄せてくれた
暖かい…すべてを包み込んでくれるようなこの温もり…そう、あの時に感じたのと同じ…
私は顔を上げて千歌音ちゃんの顔を見た
長い睫毛を伏せている…本当に綺麗な顔だと思った
あの時のキスをされた時の光景がフラッシュバックされる…胸がドキドキした
「千歌音ちゃん…」私はこの時、何を求めていたのか?何が私を突き動かしたのか?
きっとそれを口に出して説明するのは難しい…
ただ引き寄せられるようにして、私は千歌音ちゃんの唇に自分の唇を重ねていた
107名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/12(水) 00:30:09 ID:RvySLQ3R
ほんの数秒だけの唇を重ね合わせただけだけれど、私には長い長い時間に感じられた
どうしてこんなに大胆なことが出来たのだろう…
私は千歌音ちゃんの反応が怖くて、視線を落としたまま離れる
「…」きっと顔は真っ赤になっているはずだ
「ごめんなさい…」声にならない声
「…謝ることなんか…無いわよ、姫子」千歌音ちゃんが手を握ってくる
「姫子が謝るなら私も謝らなくちゃ…」千歌音ちゃんの頬がほんのり赤く染まっていた
「私は…姫子に謝って欲しくなんてない だってとても嬉しいから…例え今のキスがどんな意味を持っていても…
ただの気まぐれでも挨拶の意味でもアクシデントであっても構わない…嬉しいわ」
胸を衝かれた瞬間だった
「違うよ、千歌音ちゃん…私ね、私…す、好き」どうして肝心な時に上手く言葉が出てこないの?私は焦った
「好き…凄く好きの…そういう意味の…キス…」
そう、本当は「愛してる」って意味 自分ではもうハッキリとそう自覚できる

「姫子…」千歌音ちゃんの顔が近づいてくる
「偶然ね…私も同じ…」再び重ねられた唇
「でもね、私のはもっともっと好きって意味のキスよ」
108名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/12(水) 08:47:33 ID:RvySLQ3R
どちらかともなくしっかりと抱き合い、お互いの唇を求め合う
遠い遠い昔にもあったような、幾度となく繰り返された…そんな光景が私の頭の中でかすかに浮かびあがる
それが何を意味しているのか私には解らなかったが、それでも今の私は幸せだった
きっとずっと以前からこんなふうになる事を望んでいたんだ…
千歌音ちゃんの絡みつく舌に必死に応えながら、全身で喜びを感じている
愛している、愛されている…そう思えた瞬間
「側に居てね…もう、出ていくなんて言わないで」
潤んだ目で見つめる千歌音ちゃんに私はただ頷いた

私は信じて疑わなかった
この時の想いがずっと続くことを…悲しい別れが待っているなんて思いもしなかった

                        〜END〜
109名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/12(水) 09:18:35 ID:RvySLQ3R
>>104の後日談…。

千歌音ちゃんの手によって姫子秘蔵写真が没収されたことは、言うまでもありません
110名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/12(水) 11:31:35 ID:o5dXB6bR
おお
完結してましたかGJ!
それにしてもソウマったらw
111名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/12(水) 15:25:46 ID:JBC9sgOS
超絶GJ!どうしてそんなに神なんだ!?
つーかこの展開だと漫画版ENDになる予感がする・・・・
112名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/12(水) 16:48:29 ID:RvySLQ3R
〜「大神ソウマの日記」より〜

●月●日

今日も姫宮にボコられた…イミわかんねー(ノД`)シクシク 

●月●日

最近、カズキ兄さんがぼやいている
賽銭箱にはゴミばかり…ヽ(`Д´)ノ ウワァァン!! 姫宮!!

●月●日

最近、異様な視線を感じる…ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ  また姫宮の来襲か!?
と、その時突然股間を触られたぁっっ ひ、姫宮ぁぁぁぁ…貴様ぁぁぁ…
あ…(´・ω・`)ツバサ兄さん…やめてよ…。
113名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/12(水) 20:48:54 ID:JBC9sgOS
・・・・まんざらでもなさそうだな・・・・
114名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/13(木) 11:04:44 ID:qeTLZ8dn
>>110-111
失敗作 二枚貝の話しを聞いた姫子の心情を絡めるのを忘れてしもたorz

マンガENDだと辛いよな 双子として生まれてきたら肉欲的に絡めない(;´Д`)


「結婚式」

短大時代の友人から連絡があった
結婚式に出席して欲しいとのこと…そっか、私達ももうそういう年齢なんだね
ハァ、なんか羨ましいな 教会で式を挙げるそうだ
いわゆる出来ちゃった婚というやつで、お腹が目立つ前に慌てて式を挙げることになったので急で悪いけれど、と友人は申し訳なさそうに言った
大丈夫だよ、ちゃんと出席するから、と明るく伝える
さて問題は…また変な誤解されないうちに千歌音ちゃんには言っておかなきゃね…
えーと…その、何で署名捺印した婚姻届を持ってるの、千歌音ちゃん?
しかも凄く興奮してない??
だから、友達の結婚式に出席するんだってばっ
勘違いのレベルが半端じゃないよ

だからね、来週末友達の結婚式で外出するからね…
その、たぶん「まさかそんなことはしないと思うけど」←ここ強調 教会を占拠したり、結婚式場を買収したり、いきなりウェディングドレス着てスタンばってたりしないよね?
…あ、いじけてる…こんな広い部屋の隅っこで蹲ってるし…
ヒメコの髭引っ張らないでよっ 可愛そうでしょっ
もう…あの凛々しい姿の「宮様」はどこにいっちゃったのよ!!
115名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/13(木) 13:27:40 ID:Sj9zv+GU
アイスコーヒー吹きましたwww
続きをw
116名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/13(木) 16:08:55 ID:qeTLZ8dn
「結婚式」その2

とうとう結婚式の当日…
「じゃあいってきます」千歌音ちゃん…そんなウルウルした瞳をしないでよ
終わったらすぐに帰ってくるからね お土産も買ってくるから
…コラッ 未練がましく足元にしがみつくなっ

ふぅ、千歌音ちゃんをどうにか振り払って家を出る
千歌音ちゃん…ちょっと心配のしすぎだよ もう…
でも…考えてみたら千歌音ちゃんって親しい友達もいないし、ああいうキャラの人だからみんなが近寄りがたいのかもしれない
寂しいんだね、きっと…ちょっと冷たくしすぎちゃったかも(反省中)

教会に着くと、あれ?ソウマくんがいる 何で?
へぇー、新郎はソウマくんのお友達なんだ 奇遇だね
あれ?…何か寒気が…((;゚Д゚)ガクガクブルブル …き、気のせい、だよね

花嫁さんも綺麗だったし、式も厳かに行われて感動しちゃった
いいな、羨ましい 私もいつかあんな日が来るのかな?
ライスシャワーを浴びて幸せそうな二人を見てチョット涙が…良かったね、幸せになってね
あ、ブーケが投げられた
あれを掴んだ人が次に結婚できるって言うんだよね
私も欲しいな…
あー、でも全然違うところに投げられちゃった 残念
で、掴んだラッキーな人は誰かな?……千歌音ちゃんだった…。


117名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/13(木) 17:27:29 ID:qeTLZ8dn
「結婚式」その3

披露宴では何故か千歌音ちゃんも同席していた
聞けば千歌音ちゃんは「主賓」として招かれているとのこと…
そうか、新郎は姫宮グループで働いているのか…そ、それは偶然だね…
でもやっぱり千歌音ちゃんって凄い
堂々とお祝いのスピーチしてるし、みんなも流石って感じで惚れ惚れして見てるよ
素敵だよ、千歌音ちゃんっ

千歌音ちゃんは主賓なのに何故か私達と同じテーブルにいる
いいの?偉い人達と同じテーブルに着かなくて?
ソウマくん、顔色悪いみたいだけど大丈夫?
ナイフとフォークを持つ手がカタカタ震えてるし…熱でもあるんじゃないの
で、どーしてソウマくんの後ろにあの黒ずくめの人達が立ってるんだろう?凄い威圧感があるんですけど…

食事もおいしかったし、いい披露宴だったね どうかいつまでもお幸せに…
さて、帰ろうか千歌音ちゃん…ちょ、ちょっともう酔っ払ってるの?
ソウマくんのほっぺをそんなにつねっちゃ可愛そうでしょっ しかも両手じゃん、ソウマくん泣いてるよ…

友人達から二次会に誘われたけれど、千歌音ちゃんがこんな調子で心配なのでそのまま帰ることにした
ソウマくん、じゃあねバイ゙ハイ…あれ?あの黒い人達はソウマくんの友達だったかな?
一緒に仲良く帰って行く…「連行」されてるような気もしないでないけれど…

帰り道、千歌音ちゃんはあのブーケを私にくれた
えっいいの?嬉しい…ありがとう
あの、今朝はごめんね…少し冷たくしちゃって…今日は千歌音ちゃんと一緒で良かったよ
ほら、ここ…さっき二人が結婚式を挙げた教会だね…少し覗いちゃおうか

だれもいない教会の中…こうしてマリア像の前に立っていると私達ってストパニに出てるみたいねw
ちょ、だからって夜々ちゃんになる必要なんてないんだからねっ、そんなに鼻息荒くして迫ってこないでよっ
こんな神聖な場所で尻とか胸揉んじゃ嫌だよ

もうわかったから、ハイッ チュッ…私達もいつかこんな場所で永遠の愛を誓えるようになれるといいね
愛してるよ、千歌音ちゃん…。
                                 〜END〜



 
118名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/13(木) 19:52:20 ID:hHPFuRs2
「…コラッ 未練がましく足元にしがみつくなっ」・・・・・・・・
一番吹きましたwww
119名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/13(木) 20:44:02 ID:Sj9zv+GU
いやーいいっす
ほのぼのしてますね
しかしストパニがここでくるとはw
120名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/13(木) 20:46:45 ID:PZsOpFUB
しかも夜々ちゃんでw
121名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/13(木) 23:04:45 ID:rcplwcB/
千歌音ちゃんを叱る姫子・・・なんか新鮮w
122名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/14(金) 14:06:58 ID:IPqGzBR2
>>118-121
| l |*゚ ー゚ノ!|  ネタください
123名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/14(金) 21:48:58 ID:/czc5fXj
千歌音ちゃんが、学園寮の姫子の部屋に泊まった事が有ると
3巻の、マコちゃんの学園案内であったけど
その時の話とかどうでしょうw
  
124名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/14(金) 21:54:54 ID:/czc5fXj
千歌音ちゃんが姫子の部屋に泊まった事が有ると
3巻に書いて有ったけど、その時の話とかどうでしょうw
125名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/14(金) 21:57:35 ID:/czc5fXj
スンマセン 124 は間違えです。
初心者なもんで
126名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/14(金) 22:25:25 ID:Mu6nf5Wf
意味わかんないな
何の3巻?
マコちゃんの学校案内?
解説してほしい・・・
127名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/14(金) 22:35:46 ID:/czc5fXj
スンマセン
DVDの3巻のブックレットです。
早乙女真琴の乙橘学園案内で、千歌音ちゃんが
お忍びで学園寮に泊まった事が有る
みたいな事が書いてあったんで、その事です
128名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/14(金) 22:42:58 ID:f8eqrjSY
sageを全角で打ってるのは初心者らしさを演出する為?
129名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/14(金) 22:55:30 ID:IPqGzBR2
[;´Д`]>>127へぇー、知らんかった…
130名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/14(金) 23:51:24 ID:IPqGzBR2
「千歌音ちゃん旅立つ」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「姫子 私ちょっくらアストラエアの丘に行ってくるわ」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…はぁ?」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「夜々ちゃんを励ましてくるわ」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…あのぅ?」

| l |*゚ ー゚ノ!|=3「ついでに光莉もチェッーク」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…あの、そのアストラエアの丘って…どこにあるの?」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「天火明村に負けず劣らずのどっかの『ど田舎』でしょっ ではいってきまーす」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|つ「ち、千歌音ちゃぁーん…」
131名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/15(土) 00:24:46 ID:80xS+VR1
千歌音ちゃんちょっくら行っちゃヤダ〜w

>>129 ちなみに↓コレ
『学園寮
 私や姫子みたいに、家から通えない生徒が寝起きしてるよ。
 門限は基本的に八時。寮長のおばさんに許可取れば外出できるけどね。
 アタシみたいに夜間のトレーニングとか・・・。
 みんな基本的に守ってるね。あんま外で遊ぶとこ無いし(笑)
 誰かの部屋にこっそり集まってワイワイやる方が楽しいかな。
 エスカレーター組のお茶会派と外様のぶっちゃけ派に別れてたり・・・。
 でも、肝試しとかやると姫子泣いちゃったりするからね。
 そうそう。いっぺんだけ宮様がお忍びでね・・・え、何、姫子?
 言うなって。はいはい、お二方の大事な大事な学園メモリアルですからね。
 ばらしたりはいたしませんとも。
 どーしても聞きたい人は、こっそりアタシんとこまで色々持って来るよーに。』
132名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/15(土) 14:22:09 ID:qi2uM1Bx
千歌音ちゃんはレズってわけじゃないだろうけど心配だなw
姫子ついていった方がよくない?
133名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/15(土) 19:24:23 ID:4D07muvu
釣りか?間違いなくレズだろ
134名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/15(土) 19:35:38 ID:gFM229Xq
姫子>>>>輪廻の壁>>>>女=男
135名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/15(土) 19:47:36 ID:4D07muvu
>>134
姫子>>>>輪廻の壁>>>>女>>>>>種族の壁>>>>男
136名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/15(土) 20:06:23 ID:SmQaOtZs
>>131
おぉ、そうだったのか ありがd 
という事は当然、一話以前の話しで、尚且つマコちゃんが不在時の出来事と想定されますね
…妄想しておきますw

レズといえばレズなんだろうけど、千歌音ちゃんは姫子だから好きなんじゃないのか?
他の女には全く興味を示さない(当然男にも)場合はどーなんだろ…教えてくりゃ
137名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/15(土) 20:46:01 ID:SmQaOtZs
「姫子考え中→そして焦る」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…夜々ちゃんって千歌音ちゃんをインスパイヤしたもの??」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「そして光莉ちゃんは私をインスパイヤしたもの???」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…ヤバス」

こうして姫子は千歌音ちゃんを追う旅に出ました
138名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/15(土) 22:35:34 ID:qi2uM1Bx
ただのレズとは違う気がするがな。
139名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/15(土) 23:18:39 ID:uBC/ow++
140名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/16(日) 01:10:52 ID:25ogy0iM
レズに一票
そのほうが嬉しい
141名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/16(日) 01:45:56 ID:sk3j0Xxl
>>136
問:男に転生した姫子と女の姫子が千歌音ちゃんを誘惑しています。千歌音ちゃんはどちらに飛びかかるでしょうか?
142名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/16(日) 06:58:19 ID:7DSBkaN6
>>141
男ソウマが女姫子を好いてて
女姫子も幸せそうだったら余った男姫子を選びそう。

性別なんて気にしなそ
143名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/16(日) 08:51:12 ID:37DyIusA
>>141
| l |*゚ ー゚ノ!| =3「とりあえず両方いただいてみます よりおいしい方を(ry」
144名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/16(日) 09:10:27 ID:37DyIusA
「姫子、悶々とする」

千歌音ちゃんを追いかけた姫子ですが、なかなか見つけることが出来ません
        姫子妄想モード
          ↓
川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「千歌音ちゃんアストラエアにかちこみかける→圧倒的強さと財力をもって三校を支配→エトワールとかデコとかミツバチとか王子様とかを追放→自分がトップに立って百合ライフ満喫→帰ってこない」
145名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/16(日) 10:32:47 ID:Cv/lRqT9
なるほど
静馬、要、天音は好みじゃないんだねw
146名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/16(日) 11:33:46 ID:37DyIusA
>>145
たぶん冬森と桃実も好みじゃないとオモw

「千歌音ちゃん夢中になる」

どこを探していいかわからない姫子は、疲れて自宅に戻ってきました
そこへ都合よく千歌音ちゃんがご帰宅です

| l |*゚ ー゚ノ!|  「姫子ーっ ただいま」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|  「ち、千歌音ちゃん…帰ってきてくれたんだねウルウル」

| l |*゚ ー゚ノ!|  「暫く自分の部屋に籠もるから邪魔しないでね」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|  「…??」

帰るなりヒッキー状態になった千歌音ちゃんを心配した姫子は、こっそりと部屋を覗いてみます

壁|-`).。oO(千歌音ちゃん…一体何をしているの?)

千歌音ちゃんはゲームに夢中になっていました
どうやら千歌音ちゃんはメディアワークスを買収して、まだ未発売の「ストパニ」のゲームを無理やり手に入れた模様です
凄く楽しそうにプレイしています

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…。殺すぞ ボォケッ」

                        〜めでたし、めでたし〜
147名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/16(日) 19:02:05 ID:opu9GHoc
みんなレズの千歌音ちゃんは嫌なのか・・・?男とくっつく千歌音ちゃんなど想像したくもないんだが
148名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/16(日) 19:31:15 ID:Cv/lRqT9
ワロス
今度はメディアワークス買収かよw
149名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/16(日) 20:29:56 ID:37DyIusA
>>147嫌いというわけじゃない だが、自分的にはもっとそれを超越したものだと思いたい…レズ姐さんたちが見ていたら怒るかもしれんがorz
>>148うん、笑えばいいと思うよw
>>131のくれたヒントから妄想してみる

「初めての夜に」

「お土産買ってくるからいい子にして待ってるんだよ」マコトはまるで子供をあやすが如く言って寮を去って行った
夏休みが始まり、大多数の寮生達は一時期帰省をする
部活や補習、家庭の事情等で夏休みでも寮に留まる生徒はいる…姫子もその中のひとりだ
天涯孤独な姫子には…帰る家は無い
寂しくないと言ったら嘘になるが、それでもここを離れたくない理由もあった
賑やかなマコトが去った後の部屋でひとり、山のように出された宿題と格闘していた
明日からは成績が不良だった数学と物理の補習も受けなければならない
姫子にとっては、夏休みは決して楽しいものではなかった

夕方になりようやく涼しい風が吹いてきた頃、姫子は勉強で使いすぎた頭を休める為散歩に出かけた
姫子の足は自然と「薔薇の園」へ向っていた
…そう都合良く、自分の逢いたい人が待っているわけでもなく…姫子は少し苦笑して、大木の下に腰を降ろした
(千歌音ちゃん…夏休みはどうしているんだろう?)
千歌音は自分と違う意味で忙しい人だから、きっと夏休みになったからとはいえ逢える機会なんてほとんど無いんだろうな、と思う
でも…一日でもいいから大好きな千歌音と過ごすことが出来たら、どんなに楽しいことであろうか…
姫子はささやかな夢を抱いていた



150名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/17(月) 00:39:11 ID:1XND0lD0
>>149
142書いた者だけど私リアレズだよ
私も千歌音ちゃんの姫子に対する愛は性別なんて超越していると思うんだ
151名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/17(月) 00:44:15 ID:uoOxkcBB
>>147
男相手であろうが女相手であろうが、姫子以外とくっつく千歌音ちゃんなんてやだやだ
152名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/17(月) 01:28:52 ID:HGSymBcq
自分のことをレズって言うビアンは初めて見たなw
153名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/17(月) 02:39:06 ID:3PSzZgXs
ほんとだwうさんくせえw
154名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/17(月) 03:49:00 ID:bMcayubi
>>152
国崎はバカだな。ほんと気持ち悪いw
155名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/17(月) 08:36:49 ID:1XND0lD0
えー
オタレズとか自称するけど。
リアルでもビアンって言うと知らない人いるから
レズって言ってるし。

まぁいいや 姫子になりてー
156名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/17(月) 10:08:46 ID:T4jjF+2K
「姫子、姫子…」ほんの一瞬だけ記憶が飛んだような気がしたのはどうやら寝てしまっていたから…らしい
軽く体を揺すられて瞼を上げると、目の前には千歌音の姿があった
あまりにも極至近距離にその端正な顔があったので、姫子の目は一瞬にして醒めた
「わわ…千歌音ちゃん」
「こんなところで寝てるなんて」千歌音は笑った「夏だからといって風邪ひくわよ」
「う、うん…ここに座っていたら気持ちよくなっちゃってつい…それより千歌音ちゃんはどうしてここに?」
「生徒会の仕事があったから…少し休憩と思ってここに来てみたのだけれど」
それは半分本当で半分は嘘、千歌音は心の中で呟いていた
生徒会室の窓からあなたの姿を見つけたから追いかけてきたのよ、と
「そっか、やっぱり千歌音ちゃんは夏休みでも忙しいんだね」
「そうでもないわ…」千歌音は姫子に伝えたい言葉を躊躇っていた
「姫子は…夏休みの間は寮にいるの?」そんな事聞かなくても、とうに調べはついていた
姫子には帰る場所がない、ルームメイトの早乙女さんは帰省している、残っている寮生は極少数…そう、ふたりきりで過ごせるチャンスがいくらでもあることを
でも、それも姫子が同意してくれたらの話しであるけれど…

「補習受けなくちゃいけないし…ほら、私、千歌音ちゃんと違ってデキ悪いし」
姫子は笑いながら言う
千歌音は思った
この子はいつもこうだ 自分の前では決して、身の上の不幸とかは話さないし、悲しいとか寂しいとか口には出さない
いつも笑っていてくれる…嬉しいけれど、切ない…とても切なくなる
「それにね…千歌音ちゃんもずっとこっちにいるんだし…えへへ」
「!?」千歌音はその言葉を聞いて覚悟を決めた
「姫子…私ね、一度寮に泊まってみたかったの 招待してくれないかしら?」
157名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/18(火) 11:43:34 ID:WXlXaBOD
「本当に?」姫子は丸い目を更に丸くして信じられないといった表情を見せた
「本当に遊びに来てくれるの?」
「ええ、姫子が招待してくれるのなら」
「勿論だよ!!あっ…でも…」姫子は困惑した表情を見せる
「寮長に許可とか取らなきゃいけないし…他の人が知ったらきっと大騒ぎになっちゃうよ…千歌音ちゃん、落ち着いて過ごせないかも…」
「だからね…」千歌音は悪戯っぽく笑う「みんなには内緒で…こっそりと行くの これは私と姫子だけの秘密よ」
「大丈夫かな?」
「ええ、大丈夫よ」千歌音の妙に自信のある物言いに姫子は安心したようだ
「うん、それじゃいつにする?千歌音ちゃんの都合に合わせるから、いつが予定、空いているか言って」
すぐに、一日でも早く…今日でもいいのよ、千歌音は心の中で呟いていた
「そうね…明日なら…空いているんだけれど」逸る心を抑えて口に出した言葉
「えっ…明日」姫子は部屋が乱雑のままであることを思い出して焦っていた
(掃除しなきゃ…明日までには片付くかな?ヤダなあのままじゃ千歌音ちゃんにだらしのない子だと思われちゃう)
「ダメ…なのかしら?」
「ううん」姫子は少し顔を赤くして言う「いいよ、明日ね…じゃあ、寮の裏門はわかるよね?裏の非常口の鍵は開けておくから、そこで9時に待ってるよ」
「ええ、わかったわ」
「じゃ、じゃあ…明日ね ごめんね、私ちょっと用事を思い出したから行くね」
姫子は手を振りそそくさと薔薇の園から出て行ってしまった
「姫子…」千歌音はそんな姫子の後姿を見送りながら、もしかして迷惑だったの?と心が沈んだ
姫子といえば一刻も早く乱雑なままの部屋を片付けて、千歌音を迎え入れる万全の態勢を整えておきたかっただけなのであったのだが…
158名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/18(火) 12:14:10 ID:WXlXaBOD
〜大神ソウマの日記〜より

●月●日

今日、理事長室に呼び出された…姫宮がいた
忘れていたが、姫宮は乙橘学園の理事長でもあったんだ
…ピコピコハンマーで殴られた…ヽ(`Д´)ノ ウワァァン何でだよーっ!!

●月●日

仕事からの帰り道、暗がりの場所にさしかかったら…ツバサ兄さんに襲われそうになった…ケツは何とか無事だったが唇は奪われた

                ('A`)…オレ…死にたい…。
159名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/18(火) 14:02:25 ID:fIHujYcG
惚れた女と惚れられた男が悪かったな・・・・・・
ここまでくると同情・・・・しないかも? 
160名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/18(火) 14:08:00 ID:g22eig/d
ソウマww
イキロ!
161名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/18(火) 15:01:41 ID:WXlXaBOD
普段は宮殿のような部屋で過ごしているであろう千歌音を一晩とはいえ、こんな寮に泊まらせるにはそれなりの気を遣う
千歌音に不快な思いをさせてはならないと姫子はそれなりに頑張って、部屋を飾った…とはいえ、出来ることは限られていたのだけれど
塵ひとつなく掃除を念入りにし、シーツを新しいものに替え、花を飾る
あと数分でこの質素な部屋には千歌音という何よりも華やかな飾りが添えられるのだ
姫子は逸る気持ちを抑えて、約束の30分も前から裏門に出て千歌音を待った
誰かを待つというのは楽しいようでもあり、実は切ないものだ
もし、来てくれなかったらどうしよう、出掛けに急に用事が出来たとか途中で事故に逢ってたりしないだろうか…ふと頭を過ぎる不安
何だかこんな気持ちって恋人を待つ気持ちに似てるのかな?姫子はそんな事を考えてひとり顔を赤らめていた
(私ってやっぱり変なのかな?千歌音ちゃんにこんなにドキドキしてるなんて…)
時間の経過がこんなにももどかしいものだったなんて…

「姫子?」暗がりの中から足音が聞こえて千歌音が姿を現した
「千歌音ちゃんっ」姫子は時計を見て千歌音が約束の時間より早く来てくれたことに喜んだ
「顔…赤いみたいだけれど大丈夫?」
「う、うん平気」姫子は千歌音が持っていた荷物を取り上げると満面の笑みを見せた
「良かった…本当に来てくれて」
私があなたとの約束を破るはずなんてないでしょ、千歌音はその可愛らしい笑顔を見て心が昂ぶる
「さぁ、中に入ろう」
姫子に導かれて、非常口から入り二階へと上がる
しんと静まり返った寮内…普段ならこの時間はまだ寮生の活気に満ち溢れているのだが、今寮内に残っている生徒は数人程度
おかげで千歌音は身を隠すことなく堂々と姫子の部屋まで辿り着くことが出来た

「ここだよ、入って」8畳程の広さに二段ベットと学習机がふたつ、本棚にクローゼット…
部屋の真ん中には花が飾られた小さなテーブル シンプル過ぎるほどの部屋だったが、姫子の努力の甲斐もあって小奇麗に整理整頓されていた
「可愛いお部屋ね」千歌音の反応を見て、姫子はホッと胸を撫で下ろした
千歌音が少なくとも不快な感じを抱かなかった事に安堵する
千歌音にしたら、例えどんな廃屋であったとしても姫子と一緒に過ごせる場所なら不平なんて言うはずも無いのだけれども…

162名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/18(火) 16:01:12 ID:WXlXaBOD
ふたりは千歌音が持参してくれたケーキやクッキーを食べて楽しい時間を過ごす
他愛も無い話しをして、笑いあう時間…
開け放たれた窓からは涼しい夜風が入り込んで来る
山間部なので夜になればかなり気温も下がるので、7月後半のこの頃はまだクーラーは必要としない
でも姫子も体温は上がりっぱなしのようだった
何故なら千歌音が自分にピッタリと身を寄せるようにして座っているから…
(千歌音ちゃん…どうしてこんなに近づいているんだろう?)
お風呂を家で済ませてきたという千歌音からは、何とも良い香りが漂ってくる
姫子は自分の体が徐々に汗ばんでくることに気がついていた
(千歌音ちゃんの胸…さっきから腕に当ってるんだけど)柔らかくて何ともいえない良い感触…
姫子は顔を赤くし頭を振る
(何考えてるんだろ…私ったら これじゃ変な人だよ)
「姫子どうかした?」
「う、ううん…何でも無い」姫子はさりげなく千歌音から離れた
「も、もうこんな時間になっちゃったね」楽しい時間というのは、残酷な程に早く流れていく
「おしゃべりに夢中になってたから…千歌音ちゃん、そろそろ眠いでしょ」
時計の針はもう12時を指そうとしていた
「いつまでも明りついてたら見回りとかきちゃうかもしれないし」
「そうね…じゃあ寝ましょうか」

千歌音は持参したネグリジェに着替えた それはこんな部屋にはおかしいくらい不似合いなもの…
(わぁ…凄く色っぽい)姫子はそんな千歌音の姿をマトモに見ることが出来なかった
自分はといえば、いつものパジャマの上だけの姿…あまりにも対照的な二人の格好だった
しかし、姫子は気づいていなかった
パジャマの上だけを羽織るという無防備なその格好は千歌音にとって刺激的すぎるものであったということを…
「千歌音ちゃんは私のベッド使ってね そんなベッドで悪いんだけれど」
本当に千歌音を二段ベッドの下に寝せるなんて忍びないのだけれど…
「姫子は?」
「私は床の上に布団敷いて寝るから」姫子はクローゼットの中から予備の布団を出して床の上に敷く
千歌音はいそいそと寝支度をする姫子の姿を目でじっと追っていた
姫子にとってはいつもマコトの前でしている格好、恥ずかしいとも変だとも思った事はない
ただ楽な格好だったから…しかし千歌音にとっては屈む度に見える下着や露出している肌の多さ、明りに透けて見える体のライン等全てが刺激的だった
「こっちで一緒に寝ない?」ふいにかけられた言葉
「えっ…でも、それじゃ千歌音ちゃんが狭くて窮屈だよ」
「大丈夫よ…」千歌音は手招きをする「来て…」
「う、うん…」
千歌音にとっては慣れない場所だから仕方ないのかな、などと思いながら姫子は部屋を明りを消し千歌音とともにベットの中に入る
「狭くて寝づらかったらいつでも言ってね 私すぐにあっちに移るから…」
「平気よ…」千歌音の息遣いがすぐ側で感じられた
163名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/18(火) 17:07:06 ID:WXlXaBOD
「ねぇ、姫子…姫子はいつもそんな格好で寝てるの?」
「う、うん…変かな?マコちゃんには何も言われないし…」
「変じゃないわ…」そう、早乙女さんにはいつもその無防備な格好を見せているのね…
変なんかじゃない…可愛いわよ、姫子…とても…
「お腹出して風邪ひかないようにね」千歌音はフフと笑った
「マコちゃんにも良く言われるんだ『姫子ー、腹出して寝てると風邪ひくぞー』って…それでね、マコちゃんが私のベッドの中に入ってきて『抱き枕』ってギューっとして暖めてくれるんだけれど」
「抱き枕?」
「うん…マコちゃん抱き枕すると気持ち良くて熟睡できるって言って、別に私も嫌じゃないんだけれど、でもそれって何か私が太ってるみたいで…」
無邪気に話す姫子に千歌音は微かな苛立ちを感じていた
マコトに抱かれて眠る姫子の姿…想像するだけで心が軋みをあげてくる
姫子が私以外の人に向けている笑顔…姫子が私以外の人の腕の中で安らかな寝息を立ててるなんて…
千歌音はキュッと唇を噛んだ
嫉妬…そう完全に私は早乙女マコトに嫉妬している…
「姫子…」千歌音は手を伸ばし、やや乱暴に姫子を引き寄せた
「千歌音ちゃん?」
「抱き枕って…こんな感じかしら」
姫子を背後から抱きしめるようにして、足を絡めた
「ど、どうしたの?」
「私にも…姫子の抱き枕…ちょうだい」
密着した体からお互いの体温が伝わり合う
マコトとは全然違う感触に姫子はドキドキした
(千歌音ちゃんの体…熱い…)心臓の鼓動もハッキリと伝わってくる

「早乙女さんとは…いつもこうしてるんでしょう?」囁くように言う千歌音
なんだか体がゾクゾクしてくる
「い、いつもってわけじゃないよ…時々…」
「…そう…で、他には何をするの?」
「何って?」
「こうして抱きしめて、姫子の体温感じて…その後は…何もしないわけ?」
(千歌音ちゃん…何だか怖い…どうしちゃったんだろう)
姫子は体を捩って離れようとしたが、思いの外力強く抱きしめられていて上手く身動きがとれなかった
「ふ、ふざけてくすぐったりするだけ…それだけ…それだけだよ」
「そう…なら良かった…」何?姫子には千歌音の言った言葉の意味が理解出来ないでいた
次の瞬間、髪の毛を掻き揚げられて首筋に生暖かいものを押し付けられた
「!?」体に電流が走ったような衝撃を受けた
千歌音は姫子の首筋に唇を押し付けている それはゆっくりと場所を移動しながら何度も繰り返された
「ち、千歌音ちゃん…」暗闇に響くチュッチュという音、千歌音の荒くなった息遣い…姫子の体は硬直したかの如く動けなくなっている
「…こういうことはされてないのね…」
千歌音の手がパジャマの胸元から入り込んできて、姫子の胸を触る
「あっ…」最初は形をなぞるように優しタッチで…
164名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/18(火) 18:19:14 ID:fIHujYcG
流れ切ってすいません、けど、けど!
もっとやれえええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



嗚呼、エロ総合だったらなあ・・・・(;;)
165名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 00:11:44 ID:XqdORXJS
>>164
もちつけや

やがてキャミソールが少しずつたくし上げられて直に胸を触られた
千歌音の長い指が絡み付いてくる
最初はふざけてじゃれついている延長の事かと思った
しかし違う…これはマコトとのじゃれ合いとは明らかに違うものだ
「だ、ダメだよ…」やっとのことで発した姫子の声は弱弱しかった
しかし千歌音は止めることなく、掌全部を使って胸を揉みはじめた
「姫子…好き…好きよ」後ろから囁かれるその言葉に姫子の体は熱くなる
信じられなかった、でもこれは夢なんかじゃない…千歌音が自分に対して愛の言葉を囁いている
仰ぎ見る憧れの対象だった、親友であったはずの千歌音が…
「姫子…」千歌音は上半身を起こし、姫子の顎を掴んだ
「んっ…」ふいに塞がれた唇
重ねられた唇からは甘い薔薇のような香りがした
その匂いに酔ってか気が一瞬遠くなりかけた時、ヌルッと千歌音の舌が口内に侵入してきた
拒否する事など出来ない一方的なディープキス それは遠慮なく姫子の舌と絡み合った 
「あ、あ…」姫子の目から一筋の涙が零れ落ちた
この涙は何?嫌だとかいう感情ではない…遠い昔に記憶が引っ張り込まれるような、切ない感じ…
何故だろう?この感じは…
姫子はいつしか無意識のうちに千歌音の背中に手を廻していた

166名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 12:55:50 ID:XqdORXJS
「姫子、姫子…起きて」朝の眩しい光と聞き慣れた声に姫子は目覚めた
「おはよう…さぁ、仕度して」いつもと変わらない千歌音の笑顔
「うちに行って一緒に朝食を摂りましょう 補習は9時からでしょ…十分に間に合うわ」
「千歌音ちゃん…?」まだ頭がぼんやりとしている
のろのろと起き上がると、自分が半裸状態である事に気がつき慌ててシーツに包まった
(昨夜…)顔から火が出そうになる(何で…あんな事になっちゃったんだろう…)
千歌音は背中を向け荷物をまとめ帰る準備をしていた
姫子はその様子を見て、慌てて下着をかき集め着替えを始める
何事もなかったかのように流れていく時間…

寮を出て姫宮邸に向う
二人は無言のままだった
姫子は恥ずかしくて千歌音の顔さえまともに見ることが出来ない
一歩下がるようにして歩いていた
「姫子…」ふいに千歌音が立ち止まった
「ごめんね…私の好きは…ああいう好きだから」振り向く事なく千歌音は言う
「千歌音ちゃん…」
「私の好きは欲情の塊…あなたが誰かのものになっちゃう前に自分のものにしたいって…そんな自分勝手な自己満足な愛情なのよ…最低だわ
もう…嫌いになっちゃったでしょ?」
振り向いた千歌音の目にはうっすらと涙が光っていた
(千歌音ちゃんが泣いている…千歌音ちゃんは苦しんでいるんだ…私のせいで)
姫子は胸が痛くなった
昨夜キスされた時の切ない思いがフラッシュバックされる 切ない…込み上げてくる切ないこの想い
姫子は千歌音の腕の中に飛び込んでいた
「…嫌いになんかなれるはずない…なれるはずないじゃないっ」
「姫子…」
「ごめんね…気がついてあげられなくて 私がずっと千歌音ちゃんのこと苦しませていたんだね…ごめんね」
「姫子…」二人は強く抱きしめてあった
きっと…こんなふうになる事を望んでいたのは私自身だったのかもしれない、と姫子は思っていた
遠い遠い記憶の中に残されている想いを感じとった瞬間…
姫子は自ら唇を重ねていた


                      〜end〜

〜早乙女マコトの後日談〜

お盆も終わって寮に戻ってみると、何だか姫子の様子が変わっていたんだ
うーん、上手く言えないけれど「恋する乙女」みたいに輝いているんだよね…私が留守の間に何かあったのかな?
抱き枕も拒否されるようになっちゃったし(ノД`)シクシク 外泊届け出す回数も増えた
あやしい…今度、とっちめて吐かせてみようと思う

167名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 13:18:46 ID:qHcD/A2L
とっちめて吐かせた後日談を!熱望します!!
168名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 13:37:05 ID:FsBXMYRH
半裸か……チッ! 惜し(ry w
169名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 18:11:35 ID:XqdORXJS
>>168(・∀・)このエロ好きめがっ

「姫子の憂鬱」〜倦怠期の予感〜

ここのところ千歌音ちゃんの様子が変だ
千歌音ちゃんの行動は前々から変だとは思っていたが、今回はそれに輪をかけて変だ…と姫子は思っています
ゲームの一件があってから、千歌音ちゃんはあまり姫子に構わなくなったようです
これは由々しき問題です
あの『姫子一筋、姫子命の千歌音ちゃん』が姫子に興味を失くしたら、もうただの変態です
おかしなもので、人というのは追えば逃げ、追わなくなったら近づくものです
姫子も過剰な千歌音ちゃんの追いかけには多少ウザイと思うところもあったようですが、いざ、追われなくなると寂しいようです
ある日の二人の行動を観察してみましょう

【朝、自宅にて】         ↓
川ゝ゚ ヮ゚ノl|つ「千歌音ちゃん、会社に行く時間だよっ」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「会社を買収しすぎちゃって手が廻らないから暫くは本社で仕事するの いってらっしゃい ハゲにヨロシクね」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「う、うん…」

【昼、会社にて】

千歌音ちゃんが出社しない会社は、何だかみんながほのぼのとして働いているようです
編集長は生き生きとして肌の色艶まで良くなってるみたいです…
今までもパターンだったら千歌音ちゃんからのしつこい電話やメール攻撃があったのですが、今日は全然音沙汰無しです

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…。」
どうやら気になって仕方の無い姫子は仕事に集中することができない模様です

【夜、仕事を終えて】

姫子は千歌音ちゃんの携帯に電話を入れました

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「もしもし、今日は何時に帰ってくるの?夕食作っておくよ」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「夕食はいらないわ 帰りは遅くなるから、先に寝てていいわよ じゃぁ」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|つ「ち、千歌音ちゃん…。」

どうやら、姫子ピンチの模様
千歌音ちゃんの心は姫子から離れてしまったのでしょうか?


170名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 18:53:45 ID:cwgow9Hm
ちょww
ちかねちゃん
どうしたんだーーw
171名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 20:05:13 ID:XqdORXJS
「姫子の憂鬱」〜倦怠期の予感〜その2

週末なのに千歌音ちゃんは朝っぱらからさっさとひとりでお出かけしてしまいました
ひとりで寂しい(´・ω・`)ショボーン状態の姫子は親友のマコちゃんに連絡をしました
しかし運の悪い事にマコちゃんは只今、ハーフマラソンに出場する為に東京に行ってしまってるとの事でした
更に(´・ω・`)ショボーン状態の姫子は大神くんに連絡をとってみます
…大神くんは欝病で入院しているとのことでした
大神くんは日々の極度なストレスの為に鬱病になってしまったらしいです…そんなに辛い日々を過ごしていたのでしょうか?
姫子は思いました
川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…使えねーヤツラ」

こんな時に限って、千歌音ちゃんパパとかのちょっかいがありません
本当に空気の読めない人たちです
こうして姫子はひとり寂しく週末の日を過ごすことになりました
買い物に出てもちっとも楽しくはありません
隣りに千歌音ちゃんが居ない…自分にとって千歌音ちゃんの存在がどれだけ大きいものであるかを思い知らされたのでした
172名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 22:10:32 ID:XqdORXJS
「姫子の憂鬱」〜倦怠期の予感〜その3

さんざん(´・ω・`)ショボーンな休日を過ごした姫子
早々にベッドの中に入りふて寝を始めました
その日の夜遅くに千歌音ちゃんは帰宅しました

ここのところ夜の営みもサッパリありません
あの性欲旺盛な千歌音ちゃんにしたら大問題です
姫子は今夜こそ千歌音ちゃんが手を出してくれるのを密かに期待していました
しかし千歌音ちゃんはベッドに入るとすぐに大いびきをかいて寝てしまいました
…まるでオヤジのようです

あのワールドカップの頃のような呆れた情熱というか獣じみた欲情は一体どこにいってしまったのでしょうか?
(´・ω・`)ショボーン姫子は思いました
川ゝ゚ ヮ゚ノl| (…もしかして千歌音ちゃんはどっかで浮気してる??)

…暇な方は推理してみてくださいw
173名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 23:27:10 ID:cwgow9Hm
うーん
エロゲー製作で忙しいとか実はマコちゃんとパヤパヤになってるとか?あとはただ単にEDになったとかw
174名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 00:10:28 ID:i31sEffp
直球で、押してだめなら引いてみる作戦とか
彼女の姫子への愛が尽きることは、無い

・・・エロゲー姫子にハアハア中?
にしても・・・

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…使えねーヤツラ」
・・・・もはや貴方は、独特の神無月世界を作り上げました。
そして、それは、いいものだ!!!!!!


175名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 02:42:35 ID:rS9XF8Vs
姫子は生理中なのかもしれん
176名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 08:45:56 ID:EZyxUfO/
EDってチソコ勃たなくなるアレか?だとしたら(・∀・)千歌音ちゃんにチソコなどはついていないっw
>>174の中にいいヒントが隠されている

「姫子の憂鬱」〜倦怠期の予感〜その4

姫子は何やら覚悟を決めたようです

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「千歌音ちゃん、今日は早く帰ってきて欲しいのだけれど…話しがあるから」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「わかったわ」

意外とすんなり千歌音ちゃんは了承してくれました
しかし、姫子は一体何の覚悟を決めたのでしょうか?まさか…

姫子は思いつめたような顔をして会社に向いました

一方、千歌音ちゃんは| l |*^ ー^ノ!|  フフフフフッ…
((;゚Д゚)ガクガクブルブル わ、笑っています…何を企んでいるのでしょうか?



177名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 10:20:18 ID:EZyxUfO/
「姫子の憂鬱」〜倦怠期の予感〜その5

【姫宮グループ本社の社長室において】

GPSで姫子の居場所を完璧に把握している千歌音ちゃん
密かに尾行を続けさせていた精鋭部隊からの連絡を受けています
本日の姫子は午後から会社を早退して、美容院やらエステやら自分磨きに力を入れている模様です
千歌音ちゃんの心が離れてしまったと勘違いした姫子は、千歌音ちゃんの心を再びガッツリ掴むべく勝負に出た模様です
「あぁ、姫子 これであなたの心は私でいっぱいになるわね いつでもずっと私のことだけを考えてくれるようになる」
…以前、どこかで聞いた台詞ですw
さすがに千歌音ちゃんは策士でした
伊達にエール大学を首席で卒業したわけじゃありません

日頃、姫子の愛が足りないと感じていた千歌音ちゃんは(姫子に冷たくされたりした為)わざと、距離を置いて焦らす作戦にうって出たのでした
題して『愛の追って追われて押して引いて大作戦』です…本当に馬鹿馬鹿しい限りです

下手すりゃ、姫子が心変わりする心配もあったのですが、そこはさすがの千歌音ちゃん
事前に危険要因を排除しておくという用意周到さはあっぱれです
マコちゃん→レースに強制出場 ソウマ→強制入院 パパ→姫宮邸で緊縛・監禁
常に尾行監視を続けている精鋭部隊からの報告を逐一受けて万全の態勢を整えていました

社長室で隠し撮りされてた姫子の映像を見ながら、軽く何度も逝っている千歌音ちゃん…
自分の事を想って(´・ω・`)ショボーン状態の困った様子やヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 オロオロしている姫子を見て鼻血を出している始末です
…とんだ変質者ですね



178名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 12:30:18 ID:km69gXBW
参ったな
休憩でお茶飲むたびに吹いてて周りに変に思われてる俺、カッコワルス
179名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 14:40:58 ID:bOCzKWWC
こちとら仕事そっちのけでw
姫子はけなげやなぁ
180174:2006/07/20(木) 15:40:45 ID:DWcR+5R6
っしゃあ!当たった!
・・・・・いい加減黒姫子覚醒するかも・・・・・
181名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 18:15:27 ID:EZyxUfO/
「姫子の憂鬱」〜倦怠期の予感〜その6

| l |*゚ ー゚ノ!|  「たたいまーっ」夜になり千歌音ちゃんが帰ってきました
部屋の中は甘ったるい匂いが充満しています
姫子が夕食を作って待っていました…あの激甘卵焼きの匂いですね 千歌音ちゃんをそんなに糖尿病にしたいのでしょうか?w
* ゚ + 。・゚・。・川ゝ゚ ヮ゚ノl|  「おかえりなさーい」
おや、姫子がいつもより輝いている感じがします 
自分磨きに成功したんですね
服装も千歌音ちゃんが大好きなミニスカです…気合が入ってます

| l |*゚ ー゚ノ!|  「…。」(ハァハァ、姫子かわいすぎるわ タマラソ)
千歌音ちゃんは鼻血が出そうになるのを必死に抑えて、冷静を装います
とりあえず二人は久々に一緒に夕食を摂りました
| l |*゚ ー゚ノ!|  「…で、話しって何?」(ハァハァ、言いたい事はわかってるのよ)
川ゝ゚ ヮ゚ノl|  「う、うん…後でね」
| l |*゚ ー゚ノ!|  「…。」千歌音ちゃんの舌はあまりの甘さに麻痺状態になりました(いつ食べても刺激的な味ね)

食後のお茶タイム
姫子が千歌音ちゃんに擦り寄ってきます
| l |*゚ ー゚ノ!| 「何?」(ハァハァ…姫子)
川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「あのね…やろうっ」
姫子のあまりのストレートな申し出に千歌音ちゃんは、鼻血を噴出してしまいました…軽く気絶中

182名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 20:29:52 ID:EZyxUfO/
「姫子の憂鬱」〜倦怠期の予感〜その7

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「千歌音ちゃん、千歌音ちゃん、起きてよっ」
| l |*= ー=ノ!| 「ほぇー…」
千歌音ちゃんが寝覚めるとそこはベッドの上でした
川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「あのね、ここのところ千歌音ちゃんが構ってくれないから私、凄く寂しいんだよ」
| l |*゚ ー゚ノ!|  (ハァハァ、思惑通りね…これで完璧に姫子は骨抜き状態よ…とどめの台詞を…

| l |*゚ ー゚ノ!| 「私がいなくて寂しかった?」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「うん」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「戻ってきて嬉しかった?」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「うんっ!うんっ!」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「まだ私のこと…好きでいてくれるの?」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「うん。大好き。」

…おっと、これも以前聞いた事のある名台詞ですね
千歌音ちゃんはただ単にこの台詞を言わせたかっただけなのでしょうか?…本当にお馬鹿ですw

すっかりご満悦状態の千歌音ちゃんの前で姫子はいきなり服を脱ぎ出しました
| l |*゚ ー゚ノ!|  「!?」
千歌音ちゃんは再び大出血をして倒れました
しかも嬉しそうにヘラヘラ笑いながら気絶中です | l |*~ ー~ノ!| ウヒャヒャヒャ…
あれだけ着用を拒否されていた、例のお土産の凄い勝負下着をつけていてくれたのです
千歌音ちゃんは幸せでした…軽く逝きました

その後この二人がどんな事になったかは言うまでもありません
千歌音ちゃんは自分の思惑通りにすっかり姫子を骨抜き状態にしたと自負しているようですが、果たしてそうでしょうか?
…この日の主導権は姫子が握っていたようですよ…

                   〜バカップルめでたし、めでたし〜
183名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 21:26:34 ID:bOCzKWWC
バカップル万歳!!
184名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 21:59:04 ID:tnbhvrCt
めでたし!
185名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 22:10:54 ID:EZyxUfO/
ヾ(´∀`)ノ前に姫子攻め書いてくれた職人さん、また書いてよ

あとカムしてくれたレズ姐さんの視点から何かネタない?
186名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/21(金) 00:33:06 ID:43yeekoH
千歌音ちゃんが、もう殆どストロベリーシェイクの樹里亜になってるwww!
バカップル姫千歌ワロスw!
GJでした!
林家姐さんが神無月のパロを描いたらこんな感じかな?と思いました
187名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/21(金) 12:57:15 ID:xVlPBwrH
このカップル、どこまでイチャつかせても、ドン引きまで行かない
果てしなくくっ付いていてくれ!
188名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/21(金) 14:10:18 ID:UzlTVyni
「愛しの千歌音ちゃん」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|つ「あの…千歌音ちゃん…何やってるの?」

ある日、洗濯をすると見せかけて姫子の下着を漁っていた千歌音ちゃん…
姫子に見つかりピンチです

しかし、そこは流石の千歌音ちゃん、宮様と呼ばれ数々の婦女子を悩殺してきただけのことはあります…物憂げな表情をすると

「何かを欲しいと思ったことなんて一度もなかった 世界は私が輝くことに何の疑問も抱かなかった
夜空に月が輝くように あまねく星々を従えて輝くように それは自然なことだった
でも…私は知った 世界にはあたたかい光があることを 私を包み込む太陽があることを」

サラリと名台詞を語ります

| l |*゚ ー゚ノ!|  「…だからね、欲しいの お日様のパンツが…」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…。」    ■━⊂( ・∀・) 彡 ガッ☆`Д´)ノ…。。。

                     ………………姫子に殴られて、部屋の隅でイジけている千歌音ちゃん、カワイス。




189名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/21(金) 14:28:06 ID:UzlTVyni
「愛しの千歌音ちゃん」その2

川ゝ゚ ヮ゚ノl|つ「あ、あのぅ…殴ったりしてごめんね もう怒ったりしないから、泣かないで」

姫子は優しい子ですね
イジけてる千歌音ちゃんを必死になだめています

| l |*; ー;ノ!| 「ごめんなさい。泣いてばかりね、わたし」

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「ううん。泣いたっていいと思うよ。私が千歌音ちゃんのハンカチになるから」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「ステキ。お陽さまのハンカチね」

そう言って千歌音ちゃんがポケットから取り出し涙を拭いたのは…姫子のパンツでした

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…。」  ヽ( ・∀・)ノ┌┛ガッΣ(ノ`Д´)ノ …。。。
                  ……………姫子は暫く口をきいてくれなかった。
190名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/21(金) 14:50:01 ID:UzlTVyni
「愛しの千歌音ちゃん」その3

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「今後、洗濯は私がやりますっ 私の下着を漁るのは厳禁ですっ」

姫子に高らかにそう宣言されてしまった千歌音ちゃんは(´・ω・`)ショボーン状態で自分の部屋に引き篭もりました
夕食の時間になっても出てこない千歌音ちゃんを、さすがに心配した姫子は部屋に行きました
キツク言い過ぎた事を反省しています

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…あのぅ、千歌音ちゃん」

何やら部屋の中からブツブツと千歌音ちゃんの独り言が聞こえてきました

「たくさんのよいことと悪いことがつながれ、繰り返されていく

それでも私の中には、決して揺るがない確かなものがちゃんとある

そう思えるから…」

姫子が部屋を覗くと、恍惚とした表情で姫子の下着の山で戯れる千歌音ちゃんの姿が…
どうやら今までにパクッた下着類を金庫の中に隠していたようです

川ゝ゚ ヮ゚ノl| 「…つーか、それって私の台詞じゃんっ!!てか、使いどころ間違ってねぇ?」
……………集めた全ての下着が没収されたことはいうまでもない。。。

191名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/21(金) 15:00:04 ID:lzcz9Vz1
勘弁して下さい
ニヤニヤ笑っている俺、本当にキモいと思われてるyo
192名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/21(金) 16:28:50 ID:uO+gRj7o
彼女の煩悩は某除霊漫画の主役の少年を超えた・・・・!
193名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/21(金) 23:12:47 ID:UzlTVyni
>>191
書いてるこっちの方なんて頭腐ってると思われてるから安心しる
>>192
何のマンガだろか?ごめんなさいね、マンガの事はよくわからないから…
194192:2006/07/22(土) 00:20:52 ID:69L3zfVL
サンデーコミックスGS美神
まあ、さいきんハマって復刻版出たりして、つい・・・
わけのわからんことのたまってスマソ
にしても・・・そこまで下着が好きか!?
本人がいるならそっちに飛び掛った方が自然・・・どちみち姫子、受難w
195名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/22(土) 10:24:16 ID:DQkj9tN/
>>194
わざわざドモ
>>186のも知らんかったし、林家姐さんって調べちゃったよ 知識不足orz

にしても♀視点ではやっぱ♂が書くのとどこかが違うんだろな…
196名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/22(土) 12:26:09 ID:wuKR6Quj
違ってるから、いいのでは?
まあ、男だったら姫子の下着ハアハアネタは直球では使いにくいと思う・・・
そして、使って下さった事に、千の感謝を
197名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/22(土) 20:47:19 ID:57EnniNb
真の変態とは身につけた下着に欲情するものさ
それが好きな人のものなら尚更w
198名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/23(日) 06:10:53 ID:8Ak+AOYq
他の板にここの事わざわざ書き込むのは書き手さんにとっても迷惑だよ
慎もうね
199名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/23(日) 14:18:35 ID:ERSFEvRe
(;´Д`)千歌音ちゃん不足…誰か ネ、ネタをプリーズ
200名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/23(日) 15:02:58 ID:sWV9xckI
双子ネタはどうですか?私は一話目を書いてみて挫折したが・・・
201186:2006/07/23(日) 19:27:44 ID:W6A5llQ+
>>195
失礼しました!
ご存知かと思ったので…

「百合姫コミックス(一迅社)刊ストロベリーシェイクSweet(1)著者:林家志弦」

林家姐さん(女性)は女の子が女の子にハァハァするギャグ漫画を描かせたらピカ一かと…

>>199
195と同じ方ですよね?
アニメ本編で少し語られているネタがありますよ!

8話Bパートの姫子がソウマに千歌音ちゃんのことを話す、
「こんなにも私の手を引いて、色々な世界を見せてくれた、一杯楽しいことを教えてくれた…」
の台詞のところで絵画(写真?)展に一緒に行ったり、夏?に2人で走ってたり、暗室で写真を現像したりw、
の回想がありますが、ドラマCDの回想と合わせて、神戸に写真展を一緒に見に行く姫×千歌はどうでしょう?

出来れば、初めて姫子と一緒に遠くに出掛けるので、まるで遠足前の子供のように前日からウキウキで、
普段は余り喋らない食事時に、嬉しそうに姫子のことを話す千歌音ちゃんを
訝しむ乙羽さんの描写もあったりすると良いかと思うのですが…
如何でしょうか?
202200:2006/07/23(日) 19:39:43 ID:RK8agC8u
よみたい!これいいネタでは!?>>199さんの奮起に期待します!!
203名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/23(日) 20:08:57 ID:ERSFEvRe
(*´Д`)あぁ、本当にイイネタですね ドーモです
>>200には悪いんだけれど、自分的にはマンガバージョンみたいな双子転生ってのは辛いっす
自分的妄想だけれど、千歌音ちゃんは勿論、間違いなく純愛であるが、それ故の肉欲の対象としても見てると思うんだ
だから血の繋がった関係だと…ネ

ともかくみなさんd 
204200:2006/07/23(日) 20:56:45 ID:RK8agC8u
確かに・・・千歌音ちゃんならあり得ますね・・・ヤバス 近親はヤバス・・・
漫画ENDは月の社に篭って終わり・・・だったら最高だったんだけど、
本誌ではそこまでで・・・・・
まあ、このENDの場合だと「未来が無い」とか言われますけど、
私は好きなんですよね・・・・・けど、
>>203様のSS群読んで、正直グラついてますがw
205名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/24(月) 00:05:09 ID:xzrv/YE5
期待に応えられるかどうか、かなり不安…orz

神戸の写真展は5.5話の懺悔室で語られてるヤツですよね でも勝手に一話以前の夏休みあたりに設定したので、違和感あっても気にしない方向でお願いします

「夜景の中で…」

「神戸に…でございますか?」夕食後、千歌音の突然の申し出に乙羽は戸惑っていた
「急で悪いのだけれど、あさって出かけたいからホテルと切符の手配お願いできるかしら」
「は、はい…かしこまりました」すぐに手配をします、と告げて部屋を辞した乙羽の心は揺れていた
お嬢様は変わられた…乙羽は思う
この春に高校に進まれて、「特別に親しい」友人が出来たらしい
私はまだその相手の顔も知らなければ名も知らない…
お嬢様に仕えて十余年あまり、これまで私は親しい友人の存在は確認したことがない
お嬢様はより高みを目指す特別なお方、それ故、一般人の友人の存在など必要もなかったし、邪魔だとも考えていたから…
そしてそれはお嬢様も同じ考えだと思っていた
そう信じて疑わなかった私にとってお嬢様のこの「小さな革命」は大きな衝撃を与えた…
しかし…命令だ メイドの立場である私がお嬢様の申し出に異を唱えることなんて出来はしない
乙羽は姫宮家のご令嬢が宿泊するに相応しいホテルに連絡を入れた
「車で送ってもらうのではなく、電車を乗り継いで行きたい」という千歌音の要望に応えて切符の手配も済ませる
友人と遠出して宿泊をする…それは初めての経験…千歌音をそんな行動に駆り立てたものは何なのか?
乙羽は深い溜息をついていた

千歌音は少し先走った事を後悔していた
数日前、何気なく姫子と交わした会話の中で彼女が神戸で開催されている写真展に行きたがっている事を知った
それはたぶん姫子の独り言の類
「でも、神戸は遠いし、お小遣いも足りないから無理だな」と姫子は早々に諦めていた
独り言を言って自己解決し、納得してしまう姫子のよくやる事
…しかし、千歌音は聞き逃さなかった
この子を神戸に連れ行ってあげたい、好きな写真展を見せてあげたい、喜ぶ笑顔が見たい
千歌音はすぐさま写真展の事について調べた
そして展示期間がもうじき終わってしまう事をする
千歌音はすぐに心を決めた…行こう、二人で…と
しかし、まだ姫子の了承を得たわけではない
でも…この興奮にも似た逸る気持ちを抑える事は出来なかったのだった
206名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/24(月) 00:08:24 ID:xzrv/YE5
そして展示期間がもうじき終わってしまう事をする ←知るの間違いorz
207名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/24(月) 08:58:24 ID:xzrv/YE5
「えっ…ダメだよ そんなに千歌音ちゃんに負担かけるわけにはいかないよ」
予想通りの答え 顔を赤くし、手を振り戸惑いの表情を見せる
お金の心配はしなくていいから一緒に写真展に行こう、と誘った後の姫子のリアクション
可愛い…思わず抱きしめたくなる
「私と…一緒じゃ嫌?」少し意地悪な質問…姫子が嫌だと言うはずはないと千歌音にはわかっていたから
「嫌なんかじゃないよ…誘ってもらって凄く嬉しい でもね…」
「じゃあ行きましょう」千歌音は姫子の手をとった
「私が姫子と一緒に行きたいの 二人で…夏休みの楽しい思い出を作りましょう」
吸い込まれそうなその千歌音の瞳の輝きに姫子は思わず頷いてしまっていた

姫宮邸の広い食堂
大きなテーブルにひとり座して夕食を摂る千歌音は上機嫌そのものだった
いつも使用人たちに囲まれてひとり味気ない食事を摂る千歌音だったが、今晩は違う
明日のことを考えるだけで胸が高鳴り、顔がほころんでくる
食後のお茶さえ、こんなにおいしく感じたことはあっただろうか?と千歌音は思っていた
乙羽はそんな千歌音の様子を複雑な思いで見つめていた
(お嬢様…そんなに明日が楽しみなのですか 服まで仕立て直してそのお友達に渡してあげるなんて…それ程まで…)
乙羽は千歌音が見立てた一着のワンピースのサイズを直して欲しいと頼まれた
お友達にホテルでディナーを摂る時に着てもらうのだという
千歌音には少し子供っぽいその可愛らしいワンピースを着るのは一体どんな子なのか?
乙羽は見えない相手に嫉妬を感じぜずにはいられなかった
「乙羽さん、服のサイズ直しは終わったかしら?」
「はい…既にお荷物の中に」
「そう、ありがとう」千歌音は穏やかな微笑みを見せた
「お天気…晴れるとよろしいですね」夕方から振り出していた雨…
「そうね、でもたぶん大丈夫よ」千歌音はフフと笑う
「てるてる坊主作っておいたから」
「…はあ…」お嬢様ったらいつの間にそんな事まで…乙羽は思わずエプロンの裾をギュッと掴んだ
「まるで遠足の前の小学生みたいでしょ 自分でもおかしいとは思ったのよ」
いいえ…お嬢様 乙羽は心の中で呟く
お嬢様は遠足の前でもそんな事はしませんでしたよ…いつも冷静沈着なお嬢様がこんなに心を浮かされてる姿を見るのは初めてですよ…と
「お嬢様に…そんな事までさせるなんて…」乙羽の小さな呟き
「何?」
「そのお友達は…きっと素晴らしい方なんでしょうね」きっと自分はひきつった笑顔をしているだろうと、乙羽は思った
「ええ…」少し頬を染めて千歌音は言った「太陽のような子…きっと私を照らしてくれるお日様…そんな子よ」
208名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/24(月) 11:21:53 ID:t4NGczvX
>>207
千歌音ちゃんかわいい(*´д`*)
209名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/24(月) 11:41:13 ID:pZiJFgPU
ああ・・・最萌   なんて可憐なんだ  ここまでフニャフニャになるとは
やっぱり姫子は魔性の女だ
210名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/24(月) 13:18:05 ID:xzrv/YE5
翌日、願いが通じたかのような晴天
千歌音はまだ朝早い天火駅で姫子を待つ
実のところ、昨夜は興奮の為なかなか寝付けないでいた
浅い眠りを何回か繰り返し、そして結局夜明け前には目覚めてしまっていた
眠くないといったら嘘、でもそれでもこれからの事を考えると目は冴えるばかりだ
朝の弱い姫子のこと…始発電車に間に合うかどうか
千歌音がふと不安を過ぎらせた時、朝靄の中から走り寄ってくる影に気づいた
「千歌音ちゃーん」息を切らせて姫子が姿を現した
姫子、そんなに走ると転ぶわよ、と声を掛けようとしたその瞬間、やはり姫子は転んだ
「イタタタ…」「大丈夫?」駆け寄った千歌音に手をとられて立ち上がる姫子は恥ずかしそうに笑った
「千歌音ちゃんは時間に正確だから待たせてはいけないと思って走ってきたの ほら私って何やるのも遅いから」
「大丈夫よ 時間にはまだ余裕があるわ」
千歌音は姫子と手を繋ぎホームに向った
確かにこの辺境の地から神戸に出るまでには時間がかかる
しかし何も無理をして始発の電車に乗る必要もなかった けれど…少しでも長く姫子と一緒に居る時間が欲しかったから…

「始発電車に乗るなんて初めて…神戸に行くのも初めて…」姫子は子供のようにはしゃいでいた
「友達と外泊するのも修学旅行以来だし…初めてがいっぱいだよ 千歌音ちゃんのおかげで初めてがいっぱい…ありがとう、千歌音ちゃん」
天使のような笑顔だと千歌音は思った 
少し心配してしまう丈の白いミニスカートにタンクトップの上に羽織った白いパーカー…姫子らしい可愛らしい服装
そう、その姿は本当に千歌音には天使に見えた
やがて電車がホームに滑り込んできてふたりは乗車した
ふたり以外はだれもいない車内
ボックス席に向かい合わせで座る
「はい、どうぞ」千歌音は乙羽が用意してくれたサンドウィッチを渡した
ありがとう、といって嬉しそうに頬張る姫子のその姿を見て千歌音はただ幸せな気持ちになれた
ゆっくりと流れていく二人だけの時間
何気なく交わす言葉のひとつひとつが楽しい
ぽつりぽつりと乗客も増えてきた頃、お腹もいっぱいになった姫子は軽く欠伸をした
「眠い?」千歌音のその言葉に姫子は少し顔を赤らめて言った
「実はね、昨夜は全然眠れなくて…今日のこと考えたらドキドキしちゃって色々と考えてたら結局朝になっちゃったから」
そう…私と同じだったのね 千歌音は嬉しかった 姫子が自分と同じ気持ちだった事が…
千歌音は姫子の隣りに移る
「乗換えの駅までまだまだだから…寝てていいわよ 肩貸してあげる」
千歌音の手が背中に廻り姫子を優しく引き寄せる
「…あ、ありがとう…」姫子は恥ずかしそうに言うと目を閉じた
千歌音の温もりと電車の揺れが姫子を眠りの世界へと誘う
やがて聞こえてきた小さな寝息…千歌音はそれを確認すると紅茶色の髪にそっと口付けをした

211名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/24(月) 17:23:32 ID:xzrv/YE5
いくつかの電車を乗り継ぎ、神戸に着いたのはお昼前
「うわぁ…人が多いな」駅に降り立った姫子の感想
姫子は千歌音のようにずっと天火明村で育ったわけではない
高校に入るまでは地方都市ながらそれなりの都会で生活をしていたわけだから、こんな街並みに驚くのも変な話しだが…
しかしまだ数ヶ月とはいえ、のんびりと時間が流れているあの村で生活を送っていたら何だか自分が浦島太郎になったような気がしてきておかしかった
千歌音は普段は田舎暮らしをしているとはいえ、そこは大富豪のお嬢様…色々と各地に出かけてもいるのであろう
何の迷いもなく都会の街を颯爽と歩くその姿を姫子は頼もしく思う
姫子はまるで散歩に連れ出された子犬のようにヒョコヒョコと千歌音について歩いた
人の波に幾度となくぶつかった姫子は思わず千歌音に手を繋いで欲しくて手を伸ばした
…が慌てて引っ込める ここは天火明村のような田舎じゃない
小学生でもないのに女同士手を繋いで歩いていたらきっと変に思われるだろう
千歌音に恥をかかせるわけにはいかない
「姫子?大丈夫?」千歌音は振り向いて姫子を気遣ってくれる
「タクシー乗り場までもう少しよ でもその前にお昼を食べましょう」千歌音はそう言うとさりげなく姫子の手を握って歩き出した
嬉しかった…考えてみたら天火明村に居たって学校の皆がいたらこんなことは出来ない
今だけのほんの少しの時間…姫子は甘えることにした

昼食を摂った後、タクシーに乗り写真展の会場に向った
ここも相変わらずの人の多さ…雑誌で紹介されていただけあって人気があるんだなと姫子は思った
「行くわよ 姫子」千歌音の長い指が姫子の手に絡んでくる
「あ、あの…」ふいに口から出た言葉
「千歌音ちゃんは…嫌じゃないの?」「何が?」
「こんな風に手を繋いで歩いてると…その…」
「嫌なはずないでしょ…それにね姫子が迷子になったら困るもの それとも姫子は嫌なの?」
「ううん、そんな事ない…嬉しい…」嫌なはずなんてあるわけない
姫子はギュッと千歌音の手を握った

「凄いなー…私もこんな風に撮れるようになりたいなぁ」
「あ、これも凄いよねー」「わぁー、綺麗な写真」姫子はとても上機嫌ではしゃいでいる
千歌音はそんな様子を見て、連れてきて本当に良かったと思った
姫子のこんな笑顔を側で見られるだけで幸せになれる…本当に欲しかったものはこの笑顔なのだから
時間の経過も忘れて、結局、閉展時間ギリギリまでそこにいた


212名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/24(月) 20:02:35 ID:xzrv/YE5
ポートタワーの近く、神戸市街の瞬くネオンを見下ろせる最上階の高級ホテルの一室
姫子はそこから見える素晴らしい夜景にただ見とれていた
「本当に…素敵…」
高速道路の流れがまるで光の帯のように見える
高校生の身分でこんなホテルに泊まるとは思っていなかった姫子はただ驚くばかりだった
この部屋はいわゆるスイートルームと呼ばれる部屋
大富豪のお嬢様である千歌音にとっては、たいした事ではないのだろうけれど姫子にとっては軽い眩暈さえ感じるものだ
「姫子…」ふいに呼ばれて振り向くと千歌音は一着の服を持っていた
「もうじきディナーが運ばれてくるからこれに着替えて…」渡されたそれはいかにも高級品であろう、薄いピンクのワンピース
「私のお古だけれどサイズは直してあるから…あなたにプレゼントするわ」
「でも…」とてもお古なんて思えない…もしかして一度も袖を通してはいないのでは?と姫子は思った
「さぁ、早く着替えてらっしゃい」姫子は隣りの寝室へと押しやられた
「いいのかな…?」千歌音のありとあらゆる心遣い…無下に断ったらきっと千歌音を傷つけるだろう…姫子は着替えを始めた

「あの…」着替えを終えて部屋を出ると、いつの間にか千歌音も着替えを済ませていた
「良く似合ってるわ サイズもピッタリに仕上がってるわね」
良く似合っているのは千歌音の方だ、と姫子は思った
対照的な深いブルーのシンプルなデザインのイブニングドレス仕様…
出された肩が何とも色っぽい
きっと千歌音が着るものを選んでいるのではなく、着られるものが千歌音を選んでいるのだと姫子は思った

ルームサービスによる豪華なディナーが始まる
姫子にとっては勿論こんな経験は初めて…今日は寮の食事ではない
目の前には見た目も美しいフランス料理のコースが並ぶ
注がれたワインにさえも戸惑いを感じていた
「乾杯しましょう…」千歌音に促されてワイングラスを持つ
「今日の…良き日に…私達ふたりの素敵な夜に…乾杯」
千歌音の心をくすぐるような甘い言葉、窓の外に広がる美しい夜景、豪華で美味な食事、そして初めて口にするワイン…何もかもが姫子を酔わせていくようだった
まるで魔法をかけられたような素敵な時間が過ぎてゆく
213名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/24(月) 20:59:29 ID:xzrv/YE5
シンデレラにかけられた魔法なら12時を過ぎたら消えてしまう
私にかけられた魔法はいつ消えてしまうのだろうか、と姫子は風呂上りで火照った体を涼めながら思っていた
千歌音から「広いお風呂だから一緒に入ろう」と誘われたが、どうにも恥ずかしくて辞退し先に入浴を済ませた
女同士なのだから別に意識する事も無かったのであろうけれど…
姫子は今日あった楽しい時間を思い出しながら、相変わらず絶景な夜景を眺めていた
「本当に…楽しかったな…千歌音ちゃんにちゃんと御礼言わなくちゃ…」
そこへ入浴を済ませた千歌音がやってくる
「そんなに…夜景が気に入った?」風呂上りの千歌音は艶々しく更に色っぽさを醸し出している
「う、うん…凄く素敵だよ…」それは夜景に対してかそれとも千歌音の妖艶に対して言ったのか…良くわからない
「あのね…ありがとう」姫子は言う
「こんなに素敵な時間を与えてくれて…今日一日、凄く楽しかった…ありがとう」
「…いいのよ 私だってとても楽しかったのだから…姫子がね楽しそうな笑顔を見せてくれたからそれでいいの」
優しい千歌音の微笑み…出逢ってから何度も姫子の前で見せてくれる表情
いつでも困っている時に手を差し伸べてくれる、誰よりも気遣ってくれる優しい人…もうずっと頼りっぱなしだ
「あの…千歌音ちゃん…」姫子は思い切って口に出してみる
「私…千歌音ちゃんにはしてもらってばかりでしょう?だから…御礼じゃないけれど…私に何か出来ることある?
千歌音ちゃん、してもらいたい事とかあったら言って…私じゃ出来る事なんか限られてることわかっているけれど…
それでも千歌音ちゃんが望むことがあるならしてあげたいの…」
千歌音は驚いたように暫く姫子の顔を見つめていたが、やがてゆっくりと近づいてきた
「…何でもいいの?」
「う、うん…私に出来る範囲のことでなら…お金のかかることとかは無理だけれど、何か欲しいものとかあるのなら言って…」
千歌音は姫子の顎に手をかけた
「えっ…」
「欲しいものは…あるの…」
214名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/25(火) 00:35:30 ID:HnhhAQZM
「欲しいものはあるの…いつだって手の届く場所に」
「でもね…」千歌音の表情が寂しげに揺れた
「きっと触れてはいけないのよ…触れたらきっと…私の前から消えてしまうだろうから」
「千歌音ちゃん…」
「失いたくはないから…絶対にそんなのは嫌…でもね触れたくて、触れたくて…
心が壊れそうになる時もある…どっちも私の本当…」
「ごめんね…姫子…」千歌音の顔が近づいてくる
潤んだその瞳を見たら姫子は次に起こるであろう行為を拒否する事なんて出来なかった
(千歌音ちゃんは苦しんでいる…きっとそれは私のせい…)姫子は目を閉じてその行為を受け入れた
生暖かく柔らかな感触が唇に重なった 体が少しだけ震える
しかしそれは重なってすぐに離れた 「嫌じゃ…ない?」
千歌音の問いに姫子は首を振る 
(嫌じゃない…何故だろう、前にもこんな光景があったような気がする)
これはデジャブーだろうか?それとも…
姫子の考えを遮るように二度目の口付けはふいに
「んっ…」
一度目とは比べ物にならない程の激しく情熱的なキス
唇を割って入ってきた舌はまるで口内を犯すがごとく動き回る
(…この感触は…)姫子の手はいつしか千歌音の背中に廻されていた

-----レースのカーテンの隙間からは光が瞬く神戸の夜景が見えていた
「あ、あっ…千歌音ちゃん…」切なく唇から漏れる声…私は今、ベットの上で千歌音ちゃんに抱かれている
何故こうなったのかは…上手く説明できそうにもない
ただ…千歌音ちゃんが私を求めたから?千歌音ちゃんの涙を見たから?いいえ、多分違う
私達ふたりの間には「運命の絆」があるとわかったから…
唇を重ねる度に肌を触れ合わす度にそれは確信へと変わっていく
今はそれがどんな運命だったのか、これからまたどんな運命に導かれていくのかは知る由もない
ただ私は知っている
私の肌の上を這う千歌音ちゃんのこの手が、遠い昔から私を護ってくれていたと、
そしてこれからも私を護ってくれるということを…
私はその白く美しい手を取り口付けをする
感謝と愛情を込めて…
私達の運命はまた廻り出す----------

                orzおわりorz ハンパでスマソ



215名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/25(火) 00:46:32 ID:HnhhAQZM
〜マコちゃんのぼやき〜

「あのー…出番が…」

確かドラマCDでも出番を拒否られてたマコちゃんカワイソス
216名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/25(火) 07:15:09 ID:XXADd6/o
神  すげえよ、やっぱり
しかし・・・神無月の主題歌って本当に作品とマッチしてるな・・
KOTOKOは内容聞いてから作ったって言ってたし
SS読んだりしてると、自然に歌詞が話の中に入ってたりするし
217名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/25(火) 07:33:51 ID:fyzU8szL
言葉の使い方が上手い。きっと千歌音だったらこんなセリフ言うだろうなってツボを押さえている。
お疲れでした!
218名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/25(火) 07:42:21 ID:fyzU8szL
ドラマCD買ってないのでマコちゃんの出番?ってkwsk
219名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/25(火) 09:25:18 ID:gsvdiZ1d
いつも書いてる奴かその信者かは知らんが、他板のスレに迷惑かけるのやめてくれ
220名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/25(火) 11:59:40 ID:fyzU8szL
それきっと最近はまったていう2ちゃん新人でしょ。エロ総合にこだわってたからw
221名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/25(火) 13:22:04 ID:HnhhAQZM
>>218
ヒント:愛のオロチ懺悔室

たぶんマコちゃんだと思うけど「出番がー…」って言ったとたんにミヤコに懺悔の雷みたいのを
喰らわせられちゃった…みたいな

エロスレに書いているのは断じてオレではないわけだが
222名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/26(水) 11:32:38 ID:QCIvRyWa
サンクス
いまさらだけどCD買ってみます。
223201:2006/07/27(木) 01:13:06 ID:FwNxVGZ8
暫くネットに繋げなかったので亀レスでスミマセンが、素晴らしかったです!!
やっぱりスゴイや!

私の拙い妄想を、こんな素敵な文章にしていただいて有り難う御座いました
姫子と千歌音ちゃんの心理を見事に描いてますね!
この2人ならこう思うだろう、こう言うだろうというところを的確に捉えていると思います

あと神戸の夜景を姫子に見せるために泊まりがけの旅行にしたのもGJ!です
私は思いつかなかったですよ
そして何より、車とかではなく始発電車で行くというのは、DVD6巻ブックレットの没エピソードの
2人でしたいことを語る千歌音ちゃんの台詞からヒントを得られたのでしょうか?
私も、行くなら絶対電車で、2人でいちゃいちゃして欲しいwと思っていたので感激でした!

>>222
ドラマCDは本編では見られなかったギャグネタも満載で楽しく、
そしてちゃんと本編の切なさもあって、一粒で二度美味しいwですよ!
224名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/27(木) 14:48:39 ID:D8MImhXL
>>223
あさってあたり届く予定です。以前いつもの職人さんが学園祭の劇のSS書いてくれて興味もちました。

また甘甘のを書いて欲しいな!
225名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/27(木) 16:56:59 ID:JjmSaid8
orzコメント書いてくれたみなさん、ドモです

>>223
えーと、オイラ実はDVDは持ってないんですよ
放送当時のリアルタイム千葉組です…('A`)あの頃は一週間の間に胃潰瘍にでもなってしまうんでは状態だった…w
だから最近になってDVDでガーッと一気に観たって人が羨ましいですわ、正直

だからブックレットに書かれてる事はわかりません
なんかイイネタあったらまた提供して下さいね
226名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/27(木) 23:39:15 ID:183S6Hei
>>225えっと・・・私は最近DVD族なんですけど・・・・
正直、貴方が羨ましいですね レビュー見て気になって見たんで・・_| ̄|○
いっそ胃潰瘍になるくらい、二人に振り回されたかった!

ネタ・・・というか、ソとの初デートで、
すんなり姫子を送り出せなかったら・・・とか考えました。
逢引阻止までいかんでも、姫子の心にしこりを残す・・・とか、どうでしょ?


227名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/03(木) 19:08:36 ID:dxvrgYF5
 
228名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/06(日) 11:08:16 ID:f6NQc3JK
>>225
遅レススイマセン
しかし、DVD持っていなくてあの電車のシーンを書かれたとは驚きです!
因みにブックレットの千歌音ちゃんの台詞は

「冬は…電車に乗って海を見に行きましょう。遠く潮騒の音を聞きながら、
他には誰も乗っていない古びた車両。一つのコートを2人の膝に掛けて…
姫子の肩にもたれて、甘い寝息を子守歌代わりにとろとろと微睡んでみたいわね…」

です
因みに春は桜並木を歩くで、夏は蛍狩り、秋はサンジュストに乗って遠乗りでした
どれか良さそうなのがあったら、言って下されば本文もアップします

>>226
私も放映当時、リアルタイムで毎週ハラハラしながら観ていました
確かに一週間、次回がどうなるのか待ち遠しいのは、テレビアニメの醍醐味ですね
私は更に、DVDも全巻揃えてしまったんですがw
229名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/06(日) 21:10:30 ID:PsnfmoTI
>>226
ネタフリどーもです もう少ししたら挑戦してみますね
>>228
おぉ、そうだったんですか (*´Д`)リアルタイム組み いょう同志 胃潰瘍ナカーマですねw
230名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/09(水) 20:57:17 ID:9usa6RMC
千歌音ちゃん、あのね?耳の中のとこ蚊にさされちゃって痒いの
231ちかね:2006/08/17(木) 05:53:49 ID:F0qAWMM/
ぷちゅ(膨れてる患部を潰す)
232名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/18(金) 00:53:01 ID:5Ayz87dH
嘘だ!千歌音ちゃんがこんなことするはずない!
やっぱりオロチに操られているんだ!
233名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/28(月) 01:47:21 ID:SXGCyh7p
ついに仏教 VS 神道 ガチ対決!!   

126 名前:名無しさん@京都板じゃないよ[] 投稿日:2006/08/27(日) 00:22:44   
巫女とか非処女ばっかじゃん、大嘘こいてんじゃねーよ糞神道   

127 名前:名無しさん@京都板じゃないよ[] 投稿日:2006/08/27(日) 02:42:36   
>>126   
当方現役巫女ですが処女ですよ。   
見た目も見苦しくない程度の自信はあります。   
うpでもなんでもやってやりますよ。   

口だけで死人に名前付けて金取るような宗教に難癖つけられる筋合いないですよ。   

http://live19.2ch.net/test/read.cgi/market/1156692567/l50  
234 ◆newtypefMI :2006/08/28(月) 02:25:33 ID:kjgyjtr7
235名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/04(月) 20:54:23 ID:oBDs2Fbn
お盆やらなんやらで忙しかったのですが
神無月ヲタの皆さん、お元気でしたか?
236名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/05(火) 17:00:53 ID:BTrHxWPU
元気です
237名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/06(水) 01:27:47 ID:TRcjLYUK
元気dayo!!
238名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/06(水) 08:40:41 ID:qrzWyYBG
千歌音の誕生日っていつ?
239名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/06(水) 09:03:02 ID:zAFXk8mx
10月1日 姫子もだ!
240名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/06(水) 12:19:01 ID:f14izKf4
誕生日お祝いssを考えているんだけれど
ネタが…。
241名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/07(木) 20:24:42 ID:k4kQZoh4
姫子&マコちゃん部屋での誕生会とか
242名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/12(火) 08:52:02 ID:xnKIFy2U
おはようございます

さあ、切ない神無月の季節がが近づいてまいりましたよ
243名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/12(火) 16:53:43 ID:pePf2L7G
        __,.-―`:::::::::::::::::::::::::::`ヽ__    ..:.:.:.: '
      _ ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`r-、 ::::/
    __ ,..-‐'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
    ゝ-::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
    イ:::::::::::::::::::::::::::::::/:::小、:/'、::::::::::::::::::::::::::::::\
    /:::::::::::::::::::::::::::::!::| V,i-,レ_- ヽl:::::::, -、::::::::::: /
   イ::::::::::::::::::::::::::,レ_`_    `´  丶:/,ゝ}::::::::: /
  ノ_:::::::::::::::::::::::::::!イr7l        レ イ::::::/
    `ヽ,::::::::::::::::ヘ   | _     ,     `V     __
   _.:.:::..:: `ー─-、ゝ  ヽ   /    !   \-― フ----、` ー 、
 ::::.:.:.:.::ノ       `ヽ._,.ィ      /:    r-ー'´     ヽ /
 ` ー - :.:::::::_,...............,::rt'ノ ' ⌒ヽノ:_ _    |//       ヽ\
              /フ ,..イ , '´ ,.L_. |/           \
              `ー'_,ノ/ r.'/  l._ |    /__       ヽ
             「 ̄ ̄/ ゝ_ノ^7  /! `l   〆´  _ ___    \
             |ー―'  _   ーイ/  ハ  / __,...-ー'   `''ヽ.  ヽ
            ノ|___/_.. ヽ_| し'  \「  / -― - 、      l
           ( _ィ! .:.:.:.:.ヘヽ:.:.:ノ ::!|       `<__.        \    |
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                  |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.___:.:.ノ!   \          ハ !  |!  |
              `─────‐ ' /   l\       ..:::::|   リ  l!
                   // |!   /.   |!  ヽ       ::::ノ  /  ,
                   ':! |  /:     |   `--──`/  ./::: ,イ!
                    |:| イ        ヽ ..______   /::::/ |
                   レ             ヽ__/::√   |
                    /                     ̄     |
244名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/12(火) 17:05:00 ID:3+/2R0SZ
ソウマくんと同じニオイがする・・・
245名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/14(木) 21:29:53 ID:6FfIs8rn
神無月というか千歌音ちゃん不足だよね、最近めっきりと…。
246名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/17(日) 03:51:26 ID:dbcw0Ogo
京四郎に期待しても良いのかな?
247名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/17(日) 09:23:23 ID:eXkPSoMg
良くないよ
248名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/17(日) 14:10:17 ID:EeaiJR6S
別物だけど・・・何か?を期待したくなる心理は理解できる
249名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/17(日) 14:51:16 ID:psUxZXJW
ムラクモのカオンとひみこが救い・・・ここまでまんまだとは
あ、ひみこは眼鏡属性追加か
250名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/20(水) 01:06:07 ID:Zz2Inbq9
まじでか?眼鏡いらねぇぇぇぇぇ!!!!
251名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/23(土) 17:06:17 ID:ivV730gf
カオン→かおん→歌音 
・・・・・介錯の素晴らしさには、”ベタ”を堂々とやる所にあると思う
252名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/29(金) 20:30:00 ID:FslQBqiL
さぁ、神無月ヲタのみなさん!!
ストパニが今世紀最高のクソな終わり方をしたのでwww
盛り返すチャンスですよ!!
職人さんカモーンです
253名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/01(日) 00:03:35 ID:1kBd7/Rw
           /  //   /_, -─ ‐- 、 ヽヽ
            /   ,i !  , / ./ i ヽ   i.ノ >、', ',
.          /  〃!| ‖i /| ハ  i  ,布' ! ト ヽ,、
.          /   .ゝ.i|  i| | ┼‐キ=!'" l ,ィ7!´Y 〉- 、
         /   /!i !|  ||!i  ! _ヘ.| l  i/ /〃! ! iト   丶
.       /ヽ   / 川.|  |! ! ` ー- ヽi| イ∠7 / {ヾゝ    ヽ
      / ̄ 、丶 ,ノノト|!  |       |!レ '´ `i i| |! i h    ',
      /    i ゝノノ.|!  |入_  _,r' ´ ″_ , ィア_」 l.ィl i  丶  }
      /     l ヘ´ |! │ Y`'   / _,∠! -‐'テ |!二ニ = ト<ヽ
    /      ゝ ヽ ||  i|   !|./〉d'    ', =77イ! ! ─‐ ¬ ヽ 丶
  /      、  〈  ヾ. リ  ‖//.'      ‐- / i|    ´ /!   丶 ヽ
  i    ─‐- 、丶 ヽ   ヾi! ,.⊥'´ヽ   _, -‐i T!| ||     / l    ∨
  ∧        丶、ハ /!|   ゝ  ク─く. |! ||.l !l i   i !    ヽ
 // ヽ、       〈  )レ'     厂!    ヽ|| || ! !!│   | /  / ̄
.//   i `丶 _, -─,〃     ノ,ノ    //|!‖| ||│   ll イヾ
254名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/01(日) 02:37:11 ID:J+GQ8d+q
このAAがこないと始まらない!!
255名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/02(月) 15:06:10 ID:UQ3jv2+0
お誕生日だったのに…。。。
256名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/02(月) 16:32:38 ID:qWL411iZ
今日アニメイトに行ったけど千歌姫ちゃんグッズ売り切れていてなかった。
やはり秋葉原に行くしかないのか・・・?
257名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/02(月) 17:08:17 ID:qWL411iZ
>>253
(☆´∀`)ノ【*:.。..。.:*・゚゚・了└ノ力"|-・゚゚・*:.。..。.:*】(★σ´Д)σNEッ☆
このAAと千歌音ちゃんだけでめ飯三杯いける!
258名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/03(火) 11:48:36 ID:UARIAPjf
期待しないで・・・σ(≧∇≦*)の勝手な妄想です(((( ;゚д゚)))アワワワワ
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜1

女生徒達に囲まれながら姫宮 千歌音は来栖川 姫子と早乙女マコトが並んで登校している姿に目を向ける
マコトが姫子の腕に触れるたび唇を噛み締める、ただそれだけのことなのに嫉妬してしまう自分が嫌になるが
それほどまでに姫子のことを思っているのだ、それは私が女などということは関係ない、姫子に対する想いは女同士などとは関係ない
それを超えるくらい口では言い表せないような物なのだから
無表情は貫いてはいるものの千歌音の瞳には嫉妬心が滲んでいた
姫子が誰かと話しているだけで気になってしまう、それは相手が女だろうが男だろうが
早く姫子と2人だけの時間を作りたい、姫子と2人で色んなことをしたいそれだけなのに
しかし生徒会長という立場上いつも姫子にばかり目を向けられないのも事実
宮様などと呼ばれているが私自身はまったく興味がない、興味があるのは姫子だけ・・・
「来栖川さんは?」
千歌音は乙羽にそう尋ねた、姫宮邸に帰宅していた千歌音は姫子がまだ帰宅してないことに不審を懐いていた
帰りもマコトと一緒なのだろうか?どこかに寄り道でもしているの?生徒会の仕事が早く片付いたので帰宅し姫子を待っていたのだが
気が気でならない、いまどこでなにをしているの?どこにいるの姫子?
その時だった「ただいま」という声が聞こえたのは
それは姫子の声だった、ほんとは飛び出して行きたいのだがメイドもいる上、立場上そういうわけにもいかないのでゆっくりと階段を下って行った


「おかえりなさい、来栖川さん」


冷静さを見失わないように千歌音は声をかけた
「千歌音ちゃん・・・ただいま」
「今日は遅かったわね、どこか読み道?」
「んーと、マコちゃんとちょっと遊んでて・・・」
「そう」
自分でも顔が引きつるのが分かる・・・ただ女友達と遊んだ、されだけのことなのに自然と・・・でもそれを表に出しては駄目、不審がられるし・・・
「あとで部屋に来てくれるかしら」
そう言うを千歌音はメイドに姫子のことを頼むように伝え階段を駆け上がり部屋に戻って行った

姫子を誰にも取られたくない、私だけの物にしたい・・・
それだけが千歌音の願いだった、そのためならばどんな犠牲も・・・
そう千歌音は部屋で思いに耽っていた、もはやいまピアノを弾く気にすらなれない、そんな気分ではない
「千歌音ちゃん?」
そんな時、姫子が部屋に来た・・・これをどれだけ待ち望んでいたか・・・姫子と2人きりになれる瞬間
大丈夫、乙羽には当分部屋に入らないように伝えてある、これからの時間を誰にも邪魔されたくない
「姫子・・・!」
脳裏にマコトと手を繋いでいる姫子を思い出した私は嫉妬を覚えて部屋に入ってきた姫子を思わず抱きしめる
「え・・・ちょ・・・千歌音ちゃん」
突然の出来事に驚いた姫子は慌てて引き離そうとしたが千歌音が強く抱きしめていたために逃れられなかった
これだわ、この温もり・・・これを私だけの物にしたい・・・














259名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/04(水) 14:13:48 ID:BU6j4x2l
>>258
乙。。。続きは?…無いなんて許しませんよっw

で、嫉妬といえば「マリみて」祥子様→祐巳への嫉妬は色んな意味で怖いよね
千歌音ちゃんの嫉妬は許せるんだが…あっちのはイヤw
260名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/04(水) 15:57:01 ID:bNhoDjPl
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜2

千歌音はこの余韻に浸っていた、これよ、この温もり、これをマコトに・・・いや誰にも渡すつもりはない
あの子はどうか知らないけど・・・どちらにしろ姫子に触れる子に対しては嫉妬心しか生まれない
「ど、どうしたの突然・・・今日の千歌音ちゃん変だよ」
抱き締められながら姫子が口にする、変?私はいつもと変わらない、ただ姫子が他の子と手を繋いでるのを思い出してしまうと落ち着けない・・・
ただこうして姫子が胸の中にいるとほっとする、いまは私の姫子・・・マコトにはそういう感情はないのかもしれないけど・・・
そういう意味では千歌音は勝ち誇っていた、私とマコトでは違う、あの子は友達としてしか姫子を見ていないでしょうけど私は・・・
私の嫉妬は少し度が過ぎてるかもしれない、ただ姫子の友達であるマコトに敵対心を持つのはどうかと思う、友達ならば腕を組むこともあるだろうし遊びにも一緒に行くだろう
それは私でも分かってる、でもそれだけ姫子が好き・・・これは束縛に近いかもしれない、でも私は・・・
そして千歌音は姫子の耳元に囁く
「ねえ、姫子・・・これからもここに私と一緒にいてね」
「う、うん・・・」
良かった・・・それだけでも嬉しかった・・・
いまは全て忘れたい、早乙女マコトのことも・・・オロチのことも、そして巫女のことも
ところで姫子は知っているかしら、夜中部屋で姫子が眠りについた頃私が時々姫子の部屋にやって来て頬にキスして行ってること
当然だけど乙羽も知らないこと・・・
ほんとは登校も下校も姫子と一緒に・・・しかし周囲の目もある、姫子に対する女生徒の嫉妬心は強くなるだろう、早乙女マコトと引き離すにはいいことではあるけど・・・
そう思いに耽けていた頃には姫子はもう胸の中にはいなかった
「あのね・・・千歌音ちゃんが私のこと大切に想ってくれてるのは素直に嬉しいの、でも千歌音ちゃんにはソウマ君がいるし・・・」
大神 ソウマ・・・誰がそんな噂をしているのだろう、私と彼はなんの関係もないのに・・・いえ、関係ないどころか私の眼中にすらない、はっきり言ってしまえば姫子以外の人に対しては何の感情もわかないのに・・・
「あんな者皆が勝手に作った根も葉もないただの噂よ、私が好きなのは・・・」
それ以上は言えなかった・・・その言葉の先は姫子が私の部屋を出て行くまで言えなかった
そう乙羽の「お嬢さま・・・夕食のご用意が出来ました」という声が聞こえた後も

数日後の学園下校途中のこと、私は生徒会の仕事が早く終わったこともありこっそり姫子とマコトの後をつけることにした
いままでは2人のことなど関係ないように姫子に装ってきたがたまにはいいだろう・・・
あちこちから「宮さまお気をつけて」などという声に笑顔を振りまく真似をしながらこっそりと姫子のマコトの後を追う
普通に一緒に帰っているだけなのかもしれないけど私は気になった
「姫子・・・」
そう呟くと千歌音は後を追うのだった







261名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/04(水) 15:58:56 ID:bNhoDjPl
3についてはまだ文章創作中なので数日後投下予定ですm(_ _"m)ペコリ
262名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/04(水) 22:56:58 ID:ZEaOhf5g
>>261
久々新作、幸福絶頂です 何故か千歌音ちゃんの嫉妬に異様に惹きつけられる 
263名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/05(木) 06:08:22 ID:R7lhZLzp
千歌音ちゃんの嫉妬は姫子の命がピンチとかじゃない限り爆発はしないんだろうね(ノД`)セツナス
我慢する千歌音ちゃんに(;゚∀゚)=3
264名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/05(木) 12:57:21 ID:ladRDWqG
これ書いてると宮様といつまでも一緒にいられそうな((;゚Д゚)ガクガクブルブル
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜3

こっそり姫子とマコトの後をつける
はたから見れば女生徒2人が仲良く下校しているようにしか見えないだろう
私もそれくらいなら我慢できるしどうということはないけど・・・今までもそうだったし
今まで千歌音は姫子と早乙女真琴(肝心な所は漢字で)の関係について当初は気にしなかった、姫子にも友達は必要だろうし、学園内では関係と隠している状態なので遠くから見守るようにしていた
姫子に学園内で女友達が出来たことは私自身も本当に嬉しいことだった
でも・・・それが友達から親友に変わって行くにつれ、気になり始めた、姫子と一緒に姫宮邸で暮らすようになると姫子を独り占めしたい心が大きくなった
そしてついに私の中でマコトに対して自然と嫉妬心が芽生えて行くようになっていった
当然だけど彼女にしてみたらまさか宮様から嫉妬されてるなんて思いもしないだろう
千歌音が心配していたようなことはなにもなかった、姫子とマコトは普通に話しながら下校しているだけだった
マコトと話しているとき姫子が楽しそうな顔をしているのを見たときは複雑な気持ちにはなったが
ただ・・・以前寮生だった姫子がどんな暮らしだったか気になっていた、マコトと同じルームメイトだったとしたらどんなことをしていたの?
考えるのも嫌になるが姫子とたまに一緒に寝たりしていたのだろうか?だとしたら・・・
「・・・!」
私は自然に怒りの形相になるのを必死に抑えた・・・「ふう・・・」
我慢ならなかった、一時期とはいえ姫子が私の物にならなかったことに対して
そんなことを考えていると2人は別れた
「されじゃあまたねマコちゃん」という声を聞くと同時に千歌音は隠れた、尾行しているということを姫子に見つかると変に思われるだろう
ところでマコトは寮が無くなったいま何処で暮らしているのかしら、あの女のことなんて気にしたくもないけど・・・
「関係ないわね・・・」
マコトの後姿を睨みつけると千歌音は姫子を追って姫宮邸に向かった
寮の頃のことを聞かなくては、でも突然聞くのは不自然だわ、何かの話を持ち出して自然と寮の話に持ち込まないと

姫宮邸に着いた千歌音は早速姫子を部屋に呼び出した
「千歌音ちゃん・・・?」
「入って」
私はいつも冷静を装って無表情でゆっくりと語り始めた

「え?寮の頃・・・?」
そう、それが気になって仕方なかった、これだけは聞いておきたかったの、以前からね、貴女のとこはなんでも知っておきたいのよ姫子・・・
質問する立場にたっては怪しまれると思い、静かに聞く立場になってゆっくりと寮の話を聞いていた
女同士ということでマコトと一緒に寝たこともあったということも、あの子が良くしてくれたということも
優しい顔で聞いていたが嫉妬の憎悪が深まっていることに姫子は気付いていなさそうだった、そして私自身はっきりしたわ、早乙女真琴に対して完全に嫉妬していることに
今まで恥ずかしく頭のどこかに隠していたがこの時完全に気付いたの、今までまだ私が女ということがどこかに頭をよぎっていたのね・・・強がっても分かってたことなのに















265名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/05(木) 12:59:08 ID:ladRDWqG
昨日は頭が冴えた・・・数日後投下する予定だったんですけどね(;^_^A アセアセ・・・
266名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/05(木) 19:38:48 ID:4TXC8vOh
作品が投下されるとそれを援護するかのように本スレに荒らしが出没する不思議
267名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/05(木) 21:44:38 ID:pydE2B75
まじか!?バタフライ効果?
268名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/05(木) 23:39:27 ID:ladRDWqG
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜4

悲しくもあり寂しくもあり・・・表情に作り笑顔を少し混ぜながら小さな声を出した
「そう・・・早乙女さんと一緒に寝ていたの・・・良かったわね、楽しかったでしょうね・・・」
その表情を見た姫子が口に手をあて慌てたように声を出す
「ちょっと・・・変な想像しないでね!私マコちゃんと同じベッドで寝てはいたけど・・・それだけだよ!・・・まあ、たまに肩を抱いてくれたことはあるけど・・・・」
違うわ姫子・・・貴女が他の人と寝ていたって聞いた時点で私・・・最も貴女は私の考えなんて知らないでしょうけど、私が女だからってだけで、私の気持ちなんて知らないでしょうね
「え、もしかして・・・千歌音ちゃん私とマコちゃんのこと妬いてるの?」
私はその言葉に戸惑いながらも悲しい表情で下を向きながら小さく口を開いた
「・・・もしそうだと言ったら?」
「え・・・少し嬉しい、千歌音ちゃんがそこまで私のこと心配してくれるなんて」
そうじゃない、そうじゃないのよ姫子・・・私が嫉妬してるのは友達としてからじゃなく・・・
小さくため息をついた千歌音は姫子と目線を逸らして口を開く
「姫子、私のことどう思う?」
「どうって・・・千歌音ちゃんは綺麗だし成績優秀だしなんでも出来て人気者で・・・」
「違うわ、そうじゃなくて・・・・・・」
「もう意味が分からないよ!最近千歌音ちゃんほんと変だよ!」
千歌音がはっきりしないため姫子も流石にイライラしだしたようだ
この最言うわ、姫子の気持ちを確かめたい
「姫子なら正直に答えて・・・私のこと好き?」
「え・・・?突然なに?」
きょとんとする姫子、構わず千歌音は言う
「いいから答えて・・・どうなの姫子?」
姫子は少し考えたあと静かに答えた・・・
「え・・・うん、千歌音ちゃんのことは好きだよ、大切な友達だもん」
友達として好き・・・か、でも仕方ないわね、私の気持ちなんて分からないわよね・・・少しだけ、それは難しいことではあるけど・・・少しづつ歩んで行くしかないか・・・
「そう・・・ありがとう、もう行っていいわ」
私は姫子に優しく微笑んだ、偽りの笑顔だけれど・・・
「う・・・うん、千歌音ちゃんそれじゃあまたね」
姫子が後姿を見せたとき、千歌音はなぜか早乙女マコトが頭に浮かんだ、姫子は寮でマコトと・・・姫子がマコトに取られる・・・頭が混乱した私は完全に我を忘れてしまう・・・
出て行こうとした姫子の手を取り強引に床に押し倒す
「きゃ、やだ千歌音ちゃん!?」
突然の出来事に動揺を隠せない姫子、抵抗するが女同士とはいえいかんせん力の差がある、姫子の腕の力など対したことはない、押し倒した私は姫子の首筋にキスする
「姫子・・・好きよ」
言葉が勝手に出る、そして姫子の唇に自分の唇を押し付ける、私なんでこんなことしてるのかしら・・・そんなことを思いながら私は・・・
でも姫子を私の物にしたい、いまはその一心だけだった・・・
姫子がショックで気を失ってからも私は姫子を誰にも渡したくない心でいっぱいだった
もしかしたら今の出来事は忘れてるかもしれない・・・そんな期待感すら頭にはなかった・・・








269名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/05(木) 23:41:08 ID:ladRDWqG
5の文章が出来て気分しだいで投下する予定ですがいつになるかは・・・
(((( ;゚д゚)))アワワワワ
270名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/06(金) 08:14:23 ID:beawe2hj
気分次第と言わず是非ともお願いします
271名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/06(金) 15:24:49 ID:cS9EZY+W
>>270
ドモ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!
どうでもいいが8話の宮様、抵抗する姫子に平手打ちするけど、あの時の瞳が光ってて怖い・・・

「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜5

あの後我に返った千歌音は気を失った姫子を乙羽に「話が長くて眠ったみたい」と伝え任せた
「乙羽さん、来栖川さんをお願いね」
「はい、あの・・・お嬢様・・・差し出がましいことをお聞きしますが・・・」
追求する乙羽に静かに言い放った「・・・乙羽さん、聞こえなかったかしら?」
静かな口調だけに返って迫力がある、その言葉に驚いた乙羽は深々を頭を下げた
「は・・・申し訳ありませんでした!」
慌てて姫子を部屋に連れて行く乙羽を見送ると千歌音はため息をついた
姫子あのまま覚えてなければいいけど・・・

「お嬢さま、来栖川さまが目を覚まされました」
「そう・・・ありがとう」
そう言うと千歌音は乙羽と使用人のメイド達に一日分の急用と同時に外出を申しつけ、頭を下げる乙羽を尻目に姫子の部屋に向かった

「ん・・・あ、千歌音ちゃん」
「姫子・・・気がついた?」
姫子の部屋、姫宮邸には完全に2人だけだった、今日は私と姫子だけ、夕食は昨日の残りでいいはず、いざとなれば私が作るわ
「え・・・私、どうして」
「途中で眠っちゃったみたいね」
優しい笑顔で姫子の顔を覗き込む
「うーん・・・なんか嫌なことがあったような気がするけどよく覚えてない」
そう、良かったわ、忘れてくれていて、あの時は私も乱暴だったし・・・それに私どうかしてた・・・寮生活のこと聞いて苛立っていたことは確かね
「ねえ、姫子・・・今日は一緒に寝ない?」
「え・・・でも千歌音ちゃんに迷惑かけないかな・・・?」
迷惑?私が一番望んでいることなのに
「私は大丈夫よ、たまにはいいでしょ?」
優しい笑顔を振りまく、本心はマコトのことが頭に浮かんだけど、早乙女さんと姫子が寝ていたなんて、姫子の温もりをあの子が感じていたんて・・・姫子を独り占めしていたなんて、私は顔には出さずに改めて苛立ちを覚えた
早乙女真琴自身は千歌音に対しては宮様として・・・同じ女として憧れているらしい・・・容姿、頭脳、スポーツなど色んな面で目標にしているそうだ、でも私にとっては恋敵でしかない、早乙女真琴に対しては完全に嫉妬している、姫子と寝ていた、姫子を抱いて寝ていた
それだけは間違っていないのだから、たとえ大切な親友としての行動だとしても・・・これは逆恨みかもしれないけど、それでも私は・・・
今日こそは姫子に伝えなければいけない、私の本当の気持ちを、貴女を好きだってことを、友達としてじゃなく女として好きだということを言わなければならない、でもそれは嫉妬心からの行動ということは隠せなかった
姫子は知らないだろう、私が夜どんな行動をするか、知りもしないだろう・・・








272名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/06(金) 15:29:40 ID:cS9EZY+W
ふう・・・ほんとに6で千歌音ちゃんが姫子にああするかどうかは分かりません・・・
展開によってはなくなるかも。。。。(((( ;゚д゚)))アワワワワ
とりあえず6は明日以降投下だと思いますm(_ _"m)ペコリ
273名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/06(金) 21:33:06 ID:uoUATs5g
なんでこう貴方はスレ住人の心を蕩かすのが上手いんだ
274名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/06(金) 21:42:10 ID:gk8VsYHO
前の奴も顔文字が激しくウザかったが今回の奴もか
275名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/06(金) 23:45:28 ID:plHhelh0
スレに潤いが戻ってきましたね!
投下をお待ちしてます。
276名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/06(金) 23:49:03 ID:nNaHn6L9
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜6

姫宮邸の夜、やはり乙羽もメイド達もいない姫宮邸は静かなものだ、その上暗いので少し怖い感じもする
それにしても今日は最高の夜、姫子と完全な2人きり、その上一緒に寝るなんて、これが私の望んだこと・・・
入浴後、千歌音の部屋に姫子もやってきた、千歌音は先に入浴をすませ長い黒髪を乾かしながらネグリジェ姿で待っていた、その綺麗さに姫子はみとれてしまう(千歌音ちゃんいつも綺麗だけど・・・今日は特別綺麗、でもほんとうにいいのかな)
でもそれ以上にみとれたのは千歌音だった
姫子のパジャマ姿だった、千歌音にこの姿をまともに見せたことはなく赤面していた、いままでパジャマ姿を見せたことがあるのは寮室で同じだったマコトだけ、姫子・・・可愛い・・・とても似合ってるわよ姫子、このまま抱きしめたいくらい・・・
姫子は少し固まった、部屋のベッドには大きなシーツ一枚と枕が1つしかない、ここで一緒に寝るのかな・・・姫子は戸惑った
いくら女同士とはいえ・・・寮室でマコトと一緒に寝ることはあったがそのときは枕は2つだったし、もう少し離れていた、これじゃあほんとに・・・
そして姫子はベッドに乗るのを迷い千歌音に言った
「あの千歌音ちゃん、やっぱりいいよ、私1人で寝るから」
「何言ってるの姫子、今日は一緒に寝るって約束のはずよ、それとも・・・私とじゃ嫌?」
「え、そんな・・嫌ってわけじゃないけど・・・枕1つしかないし、千歌音ちゃんのベッドでも少し狭くないかな?」
「大丈夫よ、いいから入ってきて」
「う・・・うん」
戸惑いながらも姫子はシーツの中に入った
早乙女真琴ともこういうふうに寝ていたのだろうか?こうやって姫子を抱きながら寝て・・・
「マコちゃんとはね、寮室で一緒に寝たことあったんだけど・・・こういうのは初めて」
そうなの・・・でもマコトは毎日ように姫子とこういうふうに暮らしてきたんだわ、姫子の体を毎日・・・大丈夫、あの子との時間を忘れさせてあげるわ
「姫子・・・」
私は自然と体を姫子に寄せつけた「え・・・ちょっと千歌音ちゃん?」
そして優しく抱きしめながら姫子の胸に手をやる
「や・・・ちょっと・・・やめて千歌音ちゃん」
予想しなかった事態に動揺しあわてて振りほどこうと姫子が抵抗したが千歌音にがっちり抑えられているため逃れられなかった
「千歌音ちゃんやめて・・・私達女同士だしこんなの・・・」
そして強引に姫子を振り向かせると首筋にキスしながら耳元で囁いた
「姫子・・・好き・・・好きよ、大好き」
「千歌音ちゃん・・・」
この夜で私の気持ちを姫子に分かってもらうの・・・それが私の望みなの・・・好きよ姫子、明日には乙羽も帰ってくる、そんなに幸せは続かないだろうから今日の内に精一杯貴女の温もりも感じていたいの・・・
そう想いにふけながら声を上げることすら出来ないほど絶句している姫子の唇に自分の唇を強く押し付けた
姫子の唇柔らかくて甘いわ・・・





277名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/07(土) 23:47:58 ID:pUCpKyua
「千歌音の動揺」〜嫉妬〜7

姫子の唇・・・ほんと柔らかくて甘いわね・・・
姫子の唇の味を再び確かめるとパジャマのボタンを外し胸に顔をうずめながら何度も呟いた
「好きよ姫子、私の姫子・・・」
「ち・・・千歌音ちゃん・・・」
姫子の消え去りそうなくらい小さな声、千歌音ちゃんなんでこんなこと、私・・・夢でも見てるのかな
千歌音に強く抱きしめられまったく身動きが取れない・・・夢なら覚めて欲しい、そう思う姫子だった
信じられない、だって千歌音ちゃんは凄く綺麗で清楚で頭も良くて・・・なんでもできて、学園の皆には宮様って呼ばれるほどの人気で・・・
私、千歌音ちゃんと友達でいられていままで幸せだとずっと思ってきた、ほんとは私なんかが話していい人じゃないかもしれないけど・・・
それなのにこんな・・・こんなことって・・・
「や・・・やめて千歌音ちゃ・・・んん・・・」
姫子の言葉を遮るように唇を重ねる、ほんとに姫子の唇って凄く甘いのね・・・
そして千歌音が首筋にキスしようとした瞬間だった
「や・・・こんなのやだよう!」
姫子は千歌音の隙を突くと転げるようにベッドから降り、逃げるように部屋を出ようとした
「姫子!」
しかし姫子の足は遅い、千歌音に出口付近で簡単に捕まると背後から抱き締められる
「は、離してよ!千歌音ちゃん!私部屋に戻るの!」
「いいえ離さないわ・・・姫子どこに行くの?今夜は一緒に寝るって約束したでしょ・・・?」
「だ・・・だって・・・千歌音ちゃん嫌だよ!いきなりあんなこと・・・私達女同士なのにあんな・・・」
私は暴れる姫子を強く抱き締めて離さなかった、最も部屋を出たとしても邸には今夜だけは誰もいないし門には鍵を掛けてある・・・
「姫子・・・私ね、貴女が好きなの、私達は巫女に選ばれた運命、そう、それはずっと前から続いていたこと、でも私はそんな運命関係なく貴女自身が好きなのよ」
「千歌音ちゃん・・・」
私は姫子を抱き起こし優しく微笑むと告げた「姫子、私のこの気持ち分かってくれる?」
「そ、そんなこと・・・突然言われても困るよ・・・私は千歌音ちゃんのこと大切な友達だって思ってるの、それに私達女同士だしこんな・・・」
「ごめんなさいね姫子・・・私ね、姫子を早乙女さんに奪われるのが怖くて、姫子が早乙女さんと寮室で寝てたって聞いて、私嫉妬してこんなこと・・・」
姫子は驚いたような顔を見せたが少し考えると微笑んで告げた
「千歌音ちゃん、あのね・・・私にとってはマコちゃんも千歌音ちゃんも大切な友達だよ、いままでもこれからもずっと・・・かけがえのない人だよ」
「でも私の好きって気持ちは分かったでしょ?ああいうことなの・・・友達としてじゃなく女として姫子が好きなのよ・・・」
「私・・・その・・・私は千歌音ちゃんのこと友達だって思ってるから・・・でもありがとうね千歌音ちゃん、私のことそんな風に思ってくれて、それだけでも嬉しいな」
それだけでいまは十分だわ、私の気持ちに応えてくれたかどうかは分からないけど・・・
姫子の笑顔に見とれてしまう、可愛くて・・・姫子ってほんとに可愛い・・・
「さ、姫子風邪引くわ、ベッドに戻りましょう・・・もう今日はあんなことしないから・・・」
「う・・・うん」

姫子を寝たあと私は呟いた「貴女が私の気持ちに応えてくれるまでまで私は・・・」
ずっと一緒にいたい、乙羽達も永遠にいなくなってくれたら・・・ほんとはオロチなんて関係ない場所に2人でずっと暮らしたい・・・
考えてた頃には時計も12時を回ってたころだった、そろそろ眠くなってきたわね、姫子に軽くキスすると私は眠りについた、これからも姫子と一緒に・・・そう願いながら

          


















278名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/07(土) 23:53:56 ID:pUCpKyua
( ̄0 ̄;アッ↑それはを忘れた・・・
ではおやすみなさい。。。。
279名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/08(日) 19:06:25 ID:QtBUhklA
J( 'ー`)しy-~~~ …。
280名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/09(月) 19:56:24 ID:PDLPTvET
11か12くらいまでは続けたいと思います(結構妄想続いてる)のでお付き合いおねがいします・・・。
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜8

幸せな一夜が明けた朝「姫子、朝よ」
「ん・・・うーと・・・千歌音ちゃん?」
「ほらほら、いつまで寝ぼけるつもり?起きて、登校するわよ」
姫子の寝顔はとっても可愛い、少し見とれていた千歌音だが慌てて起こす
「あ、今日は帰ったら巫女服に着替えてね、社に行って儀式に望まないと、失敗しても私がいるから大丈夫よ」
「うん、千歌音ちゃんに迷惑かけるかも知れないけど頑張ってみる」
「月の巫女は太陽の巫女を守る・・・それだけではないけれど・・・姫子、貴女は私が守るわ、それだけは忘れないでね」

朝食を取り門の鍵を開け姫子を先に行かせる、もう姫子が姫宮邸に居候していることは学園内の誰もが知っていること
いつも通り待ち合わせている早乙女真琴と一緒に登校している姫子、姫子が他の子と一緒に登校だなんて、ほぼ毎日だが少し嫉妬心が滲む、しかし姫子と千歌音が一緒に登校していると他の女生徒からの姫子に対する嫉妬の目が大きい
姫子と一緒に登校を望んでいる千歌音だがこればかりはどうしようもなかった
「宮様、ごきげんよう」「宮様、朝からお会いできるなんて光栄ですわ」
今日も宮様は大人気、登校していると色んな声が飛ぶ、作り笑顔を振り撒くと先に進んだ、貴女達がいるから私と姫子は・・・

「あ・・・!」
学園内での出来事だった、休み時間、姫子に対してどこからともなく水がかけられたのだった
「あら、どうなさったの?「でもいい気味だわ」「宮様に馴れ馴れしく接した罰よ」「あの子生意気よ」
女生徒からの心無い声が飛ぶ
「姫子!」
生徒会室から気付いた私はつい宮様という立場を忘れ姫子に駆け寄った、先日姫子が階段から落とされたときは立場を考え飛び出したい気持ちを抑えたが、今回は冷静さに欠け我慢できなかった
「宮様だわ」「どうしてあんな子に」「最近の宮様あの子に執着しすぎよ」周りからの声には一切無視する
「ひ・・・来栖川さん、大丈夫?」
「は、はいありがとうございます」
そう、学園内ではお互い他人行儀で接するしかない、これも姫子の為・・・
「あ、マコちゃん・・・」
「姫子!大丈夫?あ・・・宮様」
それに嫉妬したこともあるが遠くから駆け寄ってきた早乙女真琴に対して千歌音はキッとはっきり睨んだ
それに戸惑うマコト、ついでに大神ソウマの教室の方向も睨む
この役立たず共・・・この人達に姫子は任せておけないわね、やっぱり姫子は私が・・・
そしてマコトに無表情になるとつい声に出す「貴女・・・来栖川さんのお友達よね?しっかり見ていないといけないんではなくて?」
「あ・・・す、すみません」
「ち、千歌音ちゃんやめて、私のことはいいから」
消え去りそうなくらい小さな声を出す姫子、周りには聞こえてないようだ
ふう・・・と小さなため息をつくと姫子とマコトに「今度から気をつけてね、貴女、早乙女さんだったかしら?来栖川さんを拭いてあげて」と声をかけ去って行った
本当は私が拭いてあげたかったけど・・・
「流石宮様だわ」「あんな子でも助けるなんて」周りからの黄色い声は一切無視した
千歌音は気付いていた、遠くから姫子の濡れた姿に笑みをこぼして眺めていた女生徒数人を・・・・

秘密の花園で姫子との楽しい昼食を終えた私は午後の授業を全て終えると放課後ある場所に向かった
大丈夫、姫子との儀式の時間には戻るわ
そう考えながら薔薇の園に向かった、今頃の時間ならあの三人は薔薇の園にいるはずだわ・・・
予想通りだった、イズミ達の姿を見かけると真っ直ぐと三人の下に歩み寄る、イズミは驚いたような様子で慌てた声をかけてきた
「あら・・・宮様、こんなお時間にどうなさいました?私などに声をかけてくださるなんて大変光栄ですわ」
私は怒りを抑えると優しい笑顔で声をかけた
「貴女達・・・ちょっとお時間よろしいかしら?」






281名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/09(月) 22:44:43 ID:nn8cZr99
次の話がめっちゃ楽しみです アニメ以上に怒り狂った宮様 どう出るか
282名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/10(火) 23:46:36 ID:vxTP1qJ1
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜9

薔薇の園が静寂に包まれる、私は三人にすっと近寄った
「え・・・宮様・・・私達に何か御用でしょうか?」
私は怒りを必死に抑えた、冷静に勤めないと、一応宮様という立場・・・
「ええ・・・たいした用じゃないのだけれど・・・貴女達に少し聞きたいことがあるの」
「え、私達にですか?」
「ええ・・・貴女達今日の午前中の休み時間・・・来栖川さんに何かなさらなかったかしら?」
イズミの顔色から完全に血の気が引いた、突然の千歌音の言葉に驚きを隠せない様子
「そういえば以前もあんなことあったわよね?あの時も貴女達の姿を見かけたのだけれど・・・どういうことかしら?」
「お・・・お言葉ですが宮様、私達はそんなことは・・・」
「そう・・・」
「は・・・はい!そんなこと・・・偶然ですわ」
イズミは千歌音に完全に怯えていた、こうやって詰め寄られていることに・・・
「そうかしら・・・私には貴女達がやったようにしか見えないのだけれど・・・」
「そ、そんな宮様・・・」
彼女達が姫子をいじめていることは知っていたがいままで黙っていた、立場上もあったし・・・
「ま・・・誠に申し訳ありませんが宮様の勘違いではないかと、それにあんな子・・・宮様が庇う必要は・・・」
「あんな子・・・?」
「す、すみません・・・でも宮様最近あの子にばっかり構ってらっしゃるから私達・・・」「そうです、宮様最近あの子にばっかし」
貴女達なんか最初からどうでもいいのだけれど。。。。
「はっきり言わせていただきます、なんで宮様があそこまであの子に関心を持つのか私達には理解しがたい次第で・・・」
その瞬間千歌音の作り笑顔が消えた、顔を下に一瞬向ける・・・
「・・・なんですって・・・」そう静かに告げると顔を上げ冷たい表情で睨みつけた
イズミ達の表情が一気に凍り付く
「私に意見するなんて・・・イズミさん、貴女も随分と偉くなったものね」
もちろん宮様という立場に興味はないのでこの言葉は半分嘘だがイズミには効き目抜群のようだ
「え・・・いえ、私は宮様をあの子に取られるのが嫌で・・・」
声が消え去りそうになる、ここまで姫子を侮辱されたら・・・
これはオロチ以外の人には使いたくはないのだけれど・・・もう私は静止できなかった、バックの中身の弓に手をやった
しかしその瞬間だった
「あの・・・宮様!」
女生徒数人が飛び出して来た、私は慌てて弓から手を離す、見られてはいけないもの・・・
「貴女達は・・・?」
「宮様・・・私は二年の秋葉といいます、以後お見知りお気を・・・」
その中でリーダー格のような落ち着いたような感じの女の子が前に出る「あの人達よ」「そうよ私見てたもの」
周りの女の子がイズミ達を指差していた
「私達、イズミさん達数人が来栖川さんに向かって2階から水をかけるの見てたんです」
千歌音は少し驚いたが静かに微笑んだ「貴女達・・・それは本当かしら」
「な・・・ちょっと、貴女達いいがかりはやめてくださらない!?」
慌てたようにイズミ達が駆け寄ってきた
「宮様・・・この子達私達をはめようと・・・」
私は冷たくイズミを睨んだ、イズミは千歌音の瞳に恐怖を感じている様子だ、千歌音は超がつくほどの美人で成績優秀の上、スポーツ万能・・・
宮様のことは乙橘学園全ての生徒が知っていることである、そして・・・怒ると非常に怖いということも・・・
「ち・・・違うんです宮様!・・・これは・・・その」
「これに懲りたら来栖川さんに近づくのはおやめなさい、分かった?」
「は・・・はい」
私は号泣しているイズミ達を冷たく睨むと秋葉に優しく微笑み学園を去って行った
姫子の所に行かないと、姫子・・・早乙女さんと寄り道なんかしないわよね・・・?私の姫子・・・







283名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/11(水) 00:43:36 ID:6FICIkWQ
「ティカネちゃん、私どうしたらいいのかな?」
284名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/11(水) 12:12:34 ID:63PjNE3L
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜10

そうだわ・・・慌てて薔薇の園に戻ると号泣しているイズミに近づく
周りの女生徒を気にしながら声をかけた
「イズミさん」
「あ・・・み・・・宮様」
優しく微笑みハンカチを差し出す「ほら、拭いて」
「宮様・・・そんな・・・」
「拭いてあげるわ」
「そんな・・・宮様私などに・・・」
涙を拭くしぐさでイズミに急接近すると急に笑顔を消した、凍りついた表情のイズミに冷たい視線を浴びせ周りに聞こえないように静かに呟いた
「1つ忠告しておくけど、今度来栖川さんに何かしたら・・・私本気に怒るわよ、覚えておいて・・・それから・・・もう私に馴れ馴れしくしないで・・・!」
イズミに大粒の涙が溢れているのを見届けると鋭く睨み付け千歌音は薔薇の園を早々と立ち去った、姫子を悲しませる人は私が絶対許さない・・・

「姫宮・・・いや、ここでは宮様かな?」
学園内で大神ソウマに話しかけられる、この男はあまり好きじゃない・・・なんだかんだ言って結局はオロチ・・・
「どっちでもいいわ、何か用?」
「来栖川知らないか?」
「知らないわ、いつもあの子といるわけじゃないし・・・」
「そうか、最近来栖川・・・俺に冷たい気がするんだ」
「そう・・・嫌われたんじゃないかしら?」
あえて皮肉めいたことを言う、オロチのくせに・・・
「それより貴方も自分の立場を考えなさい、ここでは姫子と慣れ慣れしくしては駄目よ」
そう告げると足早に去って行った。

「お帰りなさいませ、お嬢様」姫宮邸にて乙羽と会う、そう・・・今日からはまたお手伝い共がいる・・・
「私・・・申し訳ありません、急用とはいえお嬢様の下を離れるなんて・・・一生の恥にございます」
乙羽が大きく頭を下げる「乙羽さん・・・貴女がいなくて寂しかったわ」昨日は姫子と2人だけで幸せだったわ
「これからも・・・姫宮邸をよろしくお願いするわね」ずっと帰ってこなければよかったのに
「お・・お嬢様・・・この乙羽そのようなお言葉を頂いて・・・幸せでございます!これからもよろしくお願いします」

「お嬢様・・・そのようなお姿でどちらに・・・?」
巫女服に着替えた私に乙羽が聞いてきた
「ごめんなさいね・・・いまは言えないけど・・・すぐ戻るわ、乙羽さん・・・私が留守の間は姫宮邸をお願いするわね」
「はい、お嬢様、お気をつけて行ってらっしゃいませ」
「ええ・・・所で来栖川さんはどうなさっのかしら」
「報告遅れまして申し訳ありません、来栖川様も先程お嬢様と似た格好でお出かけなさいました・・・」
「そう・・・ありがとう」
乙羽に笑顔を振りまくと、私は姫子がいる社に向かった
「今日は何かお祭りかしら・・・?」乙羽の独り言には聞こえないように微笑むと先に進んだ






285名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/11(水) 18:31:21 ID:yw4R4tIR
伽羅が変わっとる!?スゲェ
286名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/11(水) 23:38:24 ID:Fc1hE0BM
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜11

神社にて、姫子と出会う、どこかおかしい様子の姫子
朝と様子が違うようだけれど・・・どうしたのかしらね・・・
剣神アメノムラクモを復活させるのが私達の使命、姫子の腕を取り祭壇に進もうとする
「い・・・いや・・・」姫子が進みたがらない、何かに怖がっているというより怯えているようだ
「姫子・・・?」姫子が社に怯えている、なぜ?強引に連れていくわけにもいかない、事情を聞いた
「駄目・・・また千歌音ちゃん傷つけちゃう・・・私駄目、私何をやっても・・・」
今日は駄目ね・・・私は小さくため息をつくと姫子に声をかけた
「姫子、今日はもう帰りましょう」
「え・・・千歌音ちゃん・・・ごめんなさい!」
私は泣き出した姫子に駆け寄ると肩を優しく抱いて優しく微笑んだ
「泣かないで・・・私は姫子が元気でいてくれたらそれでいいの・・・」

千歌音は姫宮邸に帰り食事を取ると姫子にお風呂に一緒に入るように誘った
お風呂に中に沈み込んだ状態の姫子がいた
私はシャワーを浴びながらお風呂に入ってじっとしていた姫子に何度も謝られていた
全裸の姫子をまざまざと見つめていた私はある行動を口に出して言った
「姫子、今日は私が体を流してあげるわ」
「え・・・そんな、いいよ千歌音ちゃん、私自分で洗うから」
「いいから、来なさい・・・」
「う・・・うん」
私は石鹸の粒を手につけ姫子の体にあちこちに優しく揺り始めた
しばらく暴れていた姫子だが気持ちよくなってきたのか大人しくされるがままになっていた・・・
「姫子の体って柔らかいのね」
「そんな・・・そんなことないよ、私なんか・・・千歌音ちゃん凄く綺麗だしいつも憧れちゃうよ」
そうだ・・・早乙女真琴ともこうして体を流していたのだろうか・・・?
私は恐る恐る聞いた「早乙女さんとは・・・早乙女さんとはこうしてお風呂一緒に入ったりしていたの?」
「マコちゃん・・・?ううん、ないけど・・・マコちゃんとは一緒に寝ただけだよ」
「そうなの」私は内心ほっとした、姫子が私以外の人に全裸を見せる姿を想像してくなかった
マコトに対して嫉妬していたことだろう
そういう意味では私の方が姫子のことを知ってる、あの子は巫女服の姫子のことも知らないだろう
姫子がどんな運命を背負ってるかも知らない・・・
千歌音は姫子の体を洗いながら勝利の余韻に浸っていた
そして自然と姫子の胸に手をやると姫子の胸をまざまざと見つながら撫でまじめた
「や・・・千歌音ちゃん!」
我を忘れた私は姫子の体を洗うことも忘れ・・・背後から強く抱き締めると首筋に唇をあてようとした
「いや・・・ちょっと・・・や、やめてよ千歌音ちゃん!」
姫子が驚いたように暴れて姫子は千歌音を見た、あ・・・姫子のはっとした私は慌てて姫子にお湯をかけた
「ご、ごめんなさい、少し寝ぼけてしまって・・・悪いことしたわね」
そう言うとは私はため息をつきお湯に遣った












287名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/12(木) 09:22:54 ID:zyYkTzO2
>>285
宮様の心の声ってやつ、言ってる言葉と思ってることは違うってことさ。
ところで・・・ここいらで連載終了のはずが・・・妄想しているうちにストーリーが繋がり始めた・・・
もうしばらく皆さんお付き合いおねがいします

「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜12

私はまたシャワーを浴びた、こうしていたらずっとお風呂場に姫子と2人でいられるような気がしたから、
体を洗い終わった姫子が今度はお風呂に浸かる、こういう状態で色んな話題で話をした、そして・・・大神ソウマの話を持ち出そうとした
私自身はっきりいってこの話は嫌い、姫子が彼に好意を持ってるのは以前から知ってたことだ
いつも彼の話をするときの姫子の楽しそうな顔見るの私辛いの・・・姫子は私の気持ちなんて知りもしないのだろうけど・・・でも言わないといけないわね
「あ・・・そうそう姫子、今日の放課後・・・学園内で大神さんに会ったわ」
「大神君?ふーん・・・そうなんだ」
え・・・?彼の話を持ち出したら急に態度を変え楽しい笑顔になっていたのに・・・
私もその笑顔が嫌だったのに・・・素っ気ない素振りの姫子に戸惑いを見せつつも放課後彼との会話を伝えた
そういえば・・・ソウマ君ってこの前言ってたような・・・
「もういいの・・・ソ・・・ううん、大神君は私の手の届かないような人だもん、彼ああいうふうに皆から人気あるし・・・私もうやめたの・・・諦めた」
「そうなの・・・よかったわね」
「うん・・・て・・・え?」
自然と口から出た言葉に私は慌てて言い直した
「え、ううん・・・でも姫子、ほんとにそれでいいの?」
「うん、千歌音ちゃんもう何も言わないで、私もう決めたの」
「そう・・・分かったわ」
「ごめんね、千歌音ちゃん・・・私と大神君のこと応援してくれていたのに・・・」
応援・・・?私がいつ?あんなの嘘に決まってるじゃない、あんなこと・・・私がどれだけ辛かったか、姫子・・・貴女には分からないわよね
「いいの、姫子がそう決めたのなら私は何も言わないわ、貴女の好きなようになさい」
そう言いながらも私は心底ほっとしていた、良かった・・・これで姫子は彼から離れる・・・
これで私の気持ちに応えてくれたら・・・ありえない希望を胸に持ちながらも私はその気持ちを大事にした
姫子が大神ソウマを諦めた、それが嘘か誠かどうかは分からないけど嬉しかった・・・
「姫子・・・」
「や・・・ちょっと千歌音ちゃん突然なに?」
私はシャワー室から出ると姫子の傍まで駆け寄り思い切り抱き締めた
想いは叶わずともいまは幸せな気分ね・・・
その数分後あまりに入浴が長いため心配して声をかけてきた乙羽の「お嬢様どうなさりました?」
という声が聞こえるまで姫子を抱き締め続けた、この想い叶わずとも・・・私は諦めない


288名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/13(金) 00:12:04 ID:X3Thwgsk
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜13

「お・・・お嬢様!?」
「あら、おはよう乙羽さん」
朝早く起きた私は厨房に立っていた、それに気付いた乙羽に優しく微笑んだ
「お嬢様!そのようなことは私共にお任せください!」
「いいの、たまには私にやらせて」
私は朝からご機嫌だった、姫子とこれからも一緒にいられる、それと姫子が大神ソウマを何とも思ってないことに内心ほっとしたのもある
「はあ・・・いえ!駄目です、お嬢様はお休みください、部下のメイドが動揺してしまいます」
「そう・・・分かったわ、なら乙羽さん、朝食の準備おねがいするわね」
乙羽は驚いた、こんなに楽しそうなお嬢様、お久しぶりに見るわ・・・どうなさったのかしら


「姫子、一緒に登校しましょ」
朝食を取った私は姫子に一緒に登校するように誘った
「え・・・けどいいのかな、千歌音ちゃんに迷惑かけるよ」
千歌音こと宮様は学園のアイドル、宮様と一緒に登校すると女生徒からの嫉妬はさけられないだろう
「私は構わないわ、姫子、私と一緒じゃ嫌?」
「ううん、そんなことないけど・・・」
「ならいいでしょ、行きましょ」
「う・・・うん」大丈夫かな、姫子は不安を胸に懐きながらも頷いた

宮様と一緒に登校とあってか周りの女生徒からの心無い嫉妬の声が飛ぶのに覚悟していた姫子だが・・・
千歌音が近くにいたこともあってか数人の女生徒からじろじろと嫌な目で見られることはあったもののそれくたいで何もなかった
千歌音こと宮様は相変わらずの人気「宮様ごきげんよう」「宮様おはようございます」周りの女生徒から声が飛ぶ、
「ええ、ごきげんよう」「おはよう」私は優しく微笑むと一人一人の声に応えた

「千歌音ちゃんなんだか今日は楽しそう」
登校途中に姫子が聞いてきた、楽しい・・・
こうして姫子と一緒に登校しながらお話・・・この幸せは逃せないわね
「あら、そう思うかしら?」貴女がいるからよ、貴女とこれからずっと一緒にいられるのが嬉しいの
「うん、なんだかここ最近の千歌音ちゃんにはなかった気がする」
「姫子にそう言ってもらえて私も嬉しいわ」
もう姫子と大神ソウマが仲良くするとこ見なくていい・・・それだけのことが私は嬉しかった





289名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/13(金) 09:27:03 ID:X3Thwgsk
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜14

「千歌音ちゃんほんとなにかあったの?」
姫子がずっと気にしてくれてる・・・
それだけのことなのにいつものようにクールを装いつつも私は嬉しかった
「ええ・・・ちょっとね」
「こんな楽しそうな千歌音ちゃん久しぶり・・・」
「そう・・・」
「なんだか私も嬉しいかなって・・・」
「そう・・・良かったわね」
私決めたわ、明日からも姫子とずっと一緒に登校することに・・・私、決めた。。。。
姫子と2人だけの永遠の楽しいひと時ずっと続いてくれれば・・・ただ次の声に楽しい時間を壊される
「おはよう!姫子!!!」
「あ・・・マコちゃん!おはよう」
鋭い駆け足で背後から早乙女真琴が制服のスカートを小さくめくりながら走ってきた
その声に笑顔になる姫子、その表情に私は僅かな苛立ちを覚えた、さっきまでは私だけに見せていたのに・・・
「おはよう、姫子いつもより早いね〜」いつもこの辺りで待ち合わせしてるのだろうか
「・・・・・・」私は振り返ることなく小さく目を閉じるとゆっくりと歩き出す
私の存在に気付いたマコトが慌てたように挨拶してきた
「あ・・・宮様、おはようございます」いままで私の存在に気付かなかったことに恥じたのか顔色が赤く染まる
「ええ・・・早乙女さんおはよう」作り笑顔で微笑むと挨拶した、でないと変に思われるだろう
姫子が私の空気を読んだのか慌てたように笑顔になると慌てて声をかける
「せっかくなんだし三人で登校しようよ、ね・・・マコちゃんも喜ぶし・・・千歌音ちゃん、駄目?」
「あの・・・私、宮様とお話したいことがたくさん」
マコトが慌てたように言う、私は何もない・・・貴女と話すことなんて・・・なにもないわ
「・・・・・・」内心面白くなかった、私と姫子の楽しかったひと時を邪魔された気分
大神ソウマのときと同じ、なぜこうも姫子と2人の時間を邪魔する者が現れるのかしらね・・・
といって早乙女真琴に対して「貴女どっか行きなさい」とは言えない、姫子にも嫌われるだろうし・・・
大神ソウマのときのように私は逃げるしかなかった、この場所にいるのは嫌だったから
私は自然と早足になった、その行動に姫子が戸惑った
「ち・・・千歌音ちゃん・・・?」
私は小さくため息をつくと姫子に呟くように静かに言った
「私・・・生徒会の用事があるから私急ぐわ、来栖川さんは早乙女さんとご一緒に登校なさい・・・」
「え・・・千歌音ちゃん」私は逃げるように走った
「千歌音ちゃん!」姫子の背後からの声に聞くことなく走り続けた・・・
唇をかみながら走った
「宮様、そんなお急ぎでどうなさいましたの?」「宮様本日もご機嫌麗しく」「宮様、今日も大変お綺麗ですわ」
周りの声を一切無視すると学園を急いだ、姫子とマコトに振り返ることはなかった
今日は2人で一緒に登校して昼食もいつも通り2人で食べる、下校も一緒に帰って、お風呂も2人で入って・・・
ずっと姫子と楽しい2人だけの時間を過ごす、それなのに・・・その1つの目的は朝から脆くも崩れ去った・・・
学園についた私は姫子とマコトのいない背後をゆっくりと振り向くと拳を小さく握り締めた
私は何度も早乙女真琴に嫉妬しながら苛立ちを覚えた。。。。




290名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/15(日) 00:51:00 ID:GTCHqCUK
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜15

昼休み、いつものように秘密の花園に向かっていた私はその途中姫子を見かけたので後をつけた
姫子はもはや大神ソウマのいるテニスコートには見向きすらしない
私はその行動にほっとしながらも寂しくもあった「姫子ちゃん・・・?」
背後の私に気付いた姫子が声をかけてきた「あら、偶然ね・・・」
「う・・・うん、あ・・・マコちゃん姫子ここだよ!」
背後から早乙女真琴がかけよってきた、私は信じられない気持ちになる
「姫子!ごめん!ちょっと手間取っちゃってさ〜」
どうして・・・早乙女真琴がここにいるのかしら?
「来栖川さん、早乙女さんと待ち合わせしてたの?」
「うん、今日登校途中でマコちゃんと約束したの、たまには一緒に食べないか〜って」
「そう・・・良かったわね」表情を変えずに応えるながら私は僅かに早乙女真琴に苛立ちを感じた、私と姫子の昼食に干渉してくるなんて・・・
「あ、せっかくだし千歌音ちゃんも一緒に三人で食べよ?マコちゃんも千歌音ちゃんが一緒だと喜ぶと思うから」
「あの、宮様もご一緒にどうですか?」
「・・・・・・」姫子・・・貴女と2人以外の昼食なんて私は考えられないわ・・・
分かる?私は姫子と2人だけで食べたいのよ・・・第3者に割って入られるなんて・・・
私は秘密の花園にゆっくりと歩き出した
「え・・・千歌音ちゃん?」
「来栖川さん・・・早乙女さんとお2人で食べなさい」
「千歌音ちゃん・・・?どうして?」
「・・・私はすることがあるから、失礼するわ」
「待って千歌音ちゃん・・・」
「・・・・・・」
姫子の言葉に応えることなく、悲しみにふけながら早足でその場を立ち去ると姫子と真琴が消えたのを確認して秘密の花園に向かった
「姫子、私・・・宮様によく思われてないのかな・・・」
「マコちゃん・・・そんなことないと思うけど」
マコトの言葉に姫子は顔を鎮ながら応えた、が・・・姫子は気付いていない
千歌音は早乙女真琴が嫌いなのではなく自分に親しくしているから嫉妬しているのだと言うことに・・・


「・・・・・・」
秘密の花園で1人弁当を食べながら考えていた、
想像以上にマコトのことが気になった、早乙女真琴に嫉妬を覚える、でも実際あの子の前で言う勇気はない
それに何度も言うが早乙女真琴は女友達として姫子に普通に接しているだけだろう・・・
あれは友達として普通の行動なのかもしれない
「・・・・・・」







291名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/15(日) 01:03:47 ID:GTCHqCUK
↑姫子ちゃんって・・・千歌音ちゃんの間違いですはいm(_ _"m)ペコリ
292名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/15(日) 03:29:54 ID:Sw4josPe
最近アニメみた
姫子かわいいよ姫子
293名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/15(日) 18:15:02 ID:GTCHqCUK
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜16

「マコちゃんとは女同士だしあんまり気にすることはないんだけどさ」
姫宮邸の夜、お風呂場にて、珍しく姫子から「千歌音ちゃん一緒にお風呂入ろ?」と言ってきたので私はクールを装いながらも物凄く嬉しかった・・・
それなのに・・・姫子に早乙女真琴との昼食の時のことを屈辱ながら聞かされていた
「そう・・・」
「それでね!マコちゃん私のこと、この世で一番の親友だって言ってくれたんだよ!」
「そう・・・良かったわね」
シャワーを浴びているため表情には出さないが適当に返事をしながらも私はいいかげんうんざりした
姫子さっきから早乙女さんとの話ばっかり・・・姫子はお風呂場から顔だけ出しながら遠慮なく色んな話をしてきた
私の楽しい姫子との一日計画はことごとく潰された、朝の姫子と2人だけでの登校、昼食、下校も私は生徒会の仕事が片付かなかったため・・・
姫子はマコトと下校したという・・・
「マコちゃんに今週の日曜遊びに誘われちゃったけど・・・千歌音ちゃん行っていいかな?」
またなの・・・どうして皆私の邪魔をするんだろう、ほんとは駄目よって言いたかった・・・
そう、止めないと姫子行かないでって言わないと
「早乙女さんと・・・そうなの・・・良かったわね姫子、行ってらっしゃい」
その言葉が口から勝手に出てきた、言いたかった言葉とは別の言葉が・・・止められなかった・・・私は心の奥底で泣いていた
「うーん・・・女の子同士だしデートってわけじゃないし・・・そんなに服とか気をつける必要もないよね?」
「・・・さあ・・・どうなのかしらね・・・」
私に聞かないで・・・そんなこと私に聞かないで・・・マコトとのことなんでどうでもいいじゃない・・・貴女っていつもそう、無邪気な笑顔で罪の意識もないのね・・・
大神ソウマのときもそうだったけど私の気持ちなんて知りもしないで自分のことを遠慮なく言う
そして私はいつまでも聞くだけの立場、でもそれは一生変わらないんでしょうね・・・
早乙女真琴に嫉妬しているのは事実、女友達相手に嫉妬して恥ずかしい?別に恥ずべきことではないわ、姫子を好き・・・
女を好きになって何が悪いの?というより姫子自身が好きだから男女は関係ないはずよね?違う?
そう考えてる内に私の中に黒い心が見え隠れしていたのに私は気付いた、そのどす黒い心を振り払うと
「私は何も言わないわ、姫子、週末は早乙女さんと思う存分楽しんでらっしゃい・・・」
本心じゃない言葉を改めて言ったのだった、女相手に嫉妬するなんて間違ってるわ
別にマコトは姫子の恋人じゃない、ただの女友達よ、嫉妬してどうするのかしらね
姫子が楽しいならそれでいいじゃないの、私1人悲しめばいいのよ・・・それかのことよ・・・
そう決めた・・・でも私やっぱり・・・姫子を自分のものにしたい、月の巫女、陽の巫女という立場を利用してもいい・・・








294名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/15(日) 23:26:22 ID:RnAguOw/
歌音はやっぱ[;´Д`] さんになったんだね
295名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/16(月) 10:59:47 ID:YnTz1Sod
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜17

「やっぱり千歌音ちゃんとこうしてお風呂入るのって緊張しちゃうな」
「そう・・・」
「千歌音ちゃんの体見るたびに私自身なくしていくもん」
千歌音のスラリとのびた長い足、大きい胸、そして全体的にモデルのような体つきがセクシーだ
その上顔も超美人、容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群なのに加え生徒会長でもある、姫子にとって羨ましい存在であり憧れる存在でもある
「そんなことないわ」そう・・・そんなことない、私は・・・姫子が。。。。
「私と千歌音ちゃんじゃつり合わないよね・・・」
目を落とすしたように姫子が呟く、私は皆にとってはどうでもいい存在、それに比べて千歌音ちゃんは違う
宮様と呼ばれるほどの人気で皆にとってはいなくてはならない憧れの女性だろう・・・
「そんなことないわ、姫子・・・そんなこと言わないで」
だって・・・私には貴女しか親しい人がいないもの、と千歌音は思った、そう・・・私を名前で呼んでくれるのは姫子しかいない
それは友達とかじゃない、貴女が全然違うのだろうけど私は貴女が好き
「そろそろ時間ね、姫子上がるわ」シャワーを浴び終わると私はそう告げた

週末の日曜・・・今日は姫子が早乙女真琴と約束してる日・・・実をいうと昨日オロチが久しぶりに攻めてきた・・・四の首と五の首だ、なんとか大神ソウマがロボで勝手に防いでくれたけど・・・
姫子は大神ソウマに軽くお礼を言っただけで私の下に駆け寄ってきときは私自身も驚いた、姫宮邸から戦況を見守っていた私だけど姫子がいないことに気付くと慌てて馬に乗って姫子を探した
そのとき大神ソウマの近くに姫子がいたから少しショックを受けたのだけれど・・・姫子がああいう行動を取ってくれて「千歌音ちゃん帰ろう?」と言ってくれたので私は胸が熱くなって自然と頬が赤くなるのに気付く
これは恋なのかしらね・・・あの時と同じ、姫子と初めて会ったときと同じ、姫子に対する想いが以前より強くなっていくことに私は実感した
そんな考えを持っていた頃姫子が乙羽と出かけの準備をしていたのだった、私は姫子の部屋に向かった










296名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/16(月) 11:58:43 ID:da/FOCM0
水を差すようですまん
千歌音ちゃんは生徒会長じゃないお
297名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/16(月) 12:38:35 ID:YnTz1Sod
>>296
妄想ですからアニメとは少し異なりますm(_ _"m)ペコリ
298名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/16(月) 12:47:06 ID:YnTz1Sod
>>296
あ、ご指摘どうもありがとうございます。
こういう意見を言ってくださると随分と助かります。
299名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/16(月) 13:26:45 ID:YnTz1Sod
ちなみに千歌音ちゃんのアニメでの本職は理事長ですね、作品内に一言書くべきでした。
少し反省してます。
300名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/16(月) 23:09:06 ID:NWhOSk1r
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜18

「うーん・・・デートってわけじゃないし・・・あまり派手だとマコちゃんに変に思われるよね」
「はあ・・・・あ、お嬢様!」
「お邪魔するわね」姫子の服を乙羽が不満そうな顔をしながら選んでるところに千歌音が入ってきた
千歌音の前で適当の服を選ぶわけにはいかない、先程までとは別人のように顔色を変えると慌てて色んな服をコーディネートする
「あの・・・乙羽さんがさっき選んでくれた服だけど・・・どうかな?」
姫子が恥ずかしげに聞いてくる、私は口に手を当てながら考えると顔を左右に振った
「駄目ね、それじゃ派手すぎるわ、こちらの洋服がいいんじゃないかしら」
と涼しげな服をピンク色のスカートをセットに取り出す「あとは・・・そうね・・・でもデートじゃないから口紅は必要ないわよね・・・」
「私これでいい、千歌音ちゃんありがとう・・・」
「そう・・・着替えたら呼んでね」私は乙羽に声を掛けると姫子の部屋を出た

「ど・・・どうかな千歌音ちゃん」
「あら・・・来栖川さんとっても似合ってるわ」
着替えてきた姫子に声をかけた、ほんと・・・とっても可愛い私の姫子、凄く可愛いわよ姫子・・・
「ありがとう・・・あ、そろそろバスの時間だから私そろそろ行くね」
時計を見た姫子が慌てたように準備する「姫子・・・」つい小さな声で名前を呼ぶ
「そう・・・気をつけて行ってらっしゃい」
「うん、千歌音ちゃん・・・行ってくるね」
「来栖川様お気をつけて行ってらっしゃいませ!」頭を下げた数人のメイドの声が姫宮邸に響くと同時に階段を降りた姫子が出て行く
「姫子・・・」
姫子の背後を見たとたん寂しい心が私の中でいっぱいになりつい姫子と名前で呟いた、それに気付いた乙羽が声を出す「・・・お嬢様?」
自然と私の足は動いていた「お嬢様!?」乙羽の声には振り向くこともなく走り出した
姫子の足より私のほうが速い、「姫子!」姫子をの名前を叫びながら追いついた
「千歌音ちゃん!?」
驚いたように姫子が声をかけてきた「はあ・・・はあ・・・姫子」
「ど、どうしたの・・・?何か忘れ物?」
「あのね・・・姫子、あの・・・」行かないで姫子、行かないで・・・駄目、行っちゃ駄目・・・ずっと私と一緒にいて・・・
頭の中では分かっていてもいざ本人の前になると言えない、ここで姫子に行くなと言えば何を言われるか考えるのも嫌になる
普通に早乙女真琴と遊びに行くだけ、それだけのことに対しても嫉妬してしまう私、この気持ちどうすればいいの・・・
「千歌音ちゃん、用事があるなら早くして、バスが来ちゃうよ」
そわそわしだす姫子、あいまいな行動の千歌音に苛立ちも感じ出た様子・・・
「うう・・・もう帰ってからでいい?じゃあね千歌音ちゃん!!!」
私は追う気力を無くすとその場に倒れこむようにしゃがんだ
「姫子・・・・・・」
自然に呟いた・・・冷なぜ姫子を門まで追ったのだろうか・・・
大神ソウマとのデートならともかく同姓の早乙女真琴と遊びに行くだけなのに・・・











301名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/17(火) 13:15:51 ID:WiooNw3U
自分のSSはあくまでも宮様からの視点が中心となってますので姫子とマコちゃんのお出かけは載せませんm(_ _"m)ペコリ

「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜19

「・・・・・・」姫宮邸に戻った千歌音は気を紛らすようにピアノを乱暴に弾きまくった
「はあ・・はあ・・・」今頃姫子は・・・考えるのをやめピアノを途中で叩くように止めるとベッドに座りゆっくりと瞳を閉じた
千歌音の異常さを察したように乙羽がノックすると入ってくる
「失礼します・・・お嬢様!今日は音が随分といつもより響いてますが・・・どうかなさいました?」
はっと我に返った私は汗を拭った「あ・・・乙羽さん、なんでもないわ」
「で・・・ですが」
「本当よ、なんでもないの・・・ありがとう、少し1人にしてくれないかしら」
乙羽が深々と頭を下げると部屋を去って行く「・・・・・・」私は立ち上がると窓の外を見る
今更追いかけたところで間に合わないだろう。。。。

「乙羽さん、来栖川さんはまだお帰りにならないの?」
「あ、はい・・・朝お出かけになったばかりですのでまだお帰りではないもようです、夕方ぐらいにお戻りになられるのではないかとお見受けしますが」
「そうよね・・・私ったら何言ってるのかしらね」
千歌音が小さなため息をつく・・・昼食時のことだった、姫子のことばかり気にする千歌音に乙羽は少し疑問に思った
おかしい・・・以前はそのようなことを気にするような方ではなかったのに・・・あのお方と出会ってからお嬢様は変わってしまわれた・・・

「乙羽さん、来栖川さんは?」千歌音が乙羽を部屋を呼ぶと聞いた
「はい、まだお戻りになっておりません」深々と頭を下げながら乙羽は考えていた、おかしい・・・幼少時代からお世話をしていた乙羽には分かる
冷静を装っているように見るが千歌音が慌てていることに
私自身なんでこんなに慌ててるのだろう・・・ただ我慢できない、姫子が傍にいないと何も手につかない、動揺してしまう・・・
「ただいま・・・」
「来栖川様お帰りなさいませ!」
そんな時・・・表の方から姫子の声とメイド数人の声が同時に姫宮邸に響いた
姫子が満足したような表情で待っていた、その表情を見ると私は辛くなった
私はゆっくりと階段を駆け下りると姫子に声をかけた
「来栖川さん、お帰りなさい・・・」
「あ・・・千歌音ちゃんただいま」
「どう・・・?楽しかった?」
「うん!すっごく楽しかった!早く千歌音ちゃんに話聞かせてやりたいな」
「そう・・・良かったわね」
そんな話聞きたくないわ・・・貴女とあの子とのことなんて・・・全然聞きたいない
貴女のその笑顔を見るたび嬉しさと同時に悲しさが今までどれだけ私が感じていたか姫子、貴女に分かるかしら・・・?無邪気な貴女には分からないでしょうね

数時間後のお風呂場で千歌音は姫子から屈辱な言葉を聞くことになった、そして同時に千歌音はある決心をする





302名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/17(火) 15:10:00 ID:Sr+zx631
で、いつまで続ける気?
303名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/17(火) 15:16:30 ID:WiooNw3U
>>302
残り2話か3話。
304名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/17(火) 21:52:37 ID:JjNEVSae
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜20

「マコちゃんが来週の土曜日に泊まりに来ないか〜って・・・」
「早乙女さんがそう言ったの・・・?」
「う・・・うん」
お風呂場にて私は絶句した、姫子が泊まりに行く・・・ということは1日姫子と会えなくなる・・・
そして姫子は私の知らないところで早乙女真琴と一緒にお風呂に入ったり寝たりするのだろうか・・・?
そんなことあってはならない・・・そうだ、姫子の気持ちはどうなのだろうか?
「それで・・・どうするの?」
「せっかくだから私甘えようかなって思う、マコちゃんとは寮のときから一緒だったし・・・ごめんね千歌音ちゃん、土曜日は私のこと心配いらないから」
「そう・・・良かったわね、行ってらっしゃい・・・姫子はずっとここで私と一緒に暮らしていくでしょうからたまにはいいと思うわ」
その時姫子が下を向き申し訳なさそうに小さな声で答える
「そのことだけどね千歌音ちゃん・・・私将来ここを出て行こうと思うの・・・いつまでも千歌音ちゃんに迷惑かけるわけにもいかないし」
な・・・思わずシャワーを止めると入浴中の姫子に駆け寄る「姫子、それ本気で言ってるの・・・?」
「う・・・うん」
姫子が姫宮邸を出て行く・・・姫子が私の下からいなくなる・・・そんなこと想像したくもない、駄目、そんなことさせない
私は姫子を優しく微笑むと軽く胸の中に抱き締めた、千歌音が全裸のため姫子の頬が真っ赤に染まった
「姫子・・・馬鹿なこと言わないで・・・貴女はずっとここに居るのよ、出て行こうだなんて私が許さないわ」
「千歌音ちゃん・・・」
「迷惑だなんて・・・そんなこと考えないで、姫子に出て行かれたら悲しむのは私、お願いだからそんなこと言わないで」
「千歌音ちゃん、ありがとう・・・変なこと言ってごめんね」そんなことあってはならない、私達が離れるなんてあってはならないのよ・・・
そして私はある決心をした、もうこのままずるずる行くのは嫌、もう我慢できないわ・・・今夜こそ姫子を私自身も物に・・・

「え・・・見回りですか?」
「ええ・・・今夜は必要ないわ」
「はあ・・・お嬢様がそうおっしゃるのでしたら・・・」私は部屋に乙羽を呼び今夜の邸の見回りをとかせるように命じた
少し首を傾げながらも大人しく頭を下げ出て行く、それを見届ける・・・
「・・・・・・」数時間後・・・静かになった姫宮邸の深夜、私はネグリジェ姿のまま音を立てないようにそっと部屋を出ると姫子の部屋に向かった

眠っている姫子に気付かれないようにそっと部屋に入ると姫子のベッドに近づく
姫子の寝息に耳を傾ける、貴女の寝顔素敵よ、可愛いわ姫子・・・ほんと見とれるわね、姫子はパジャマ姿、その中は下着だ・・・
「・・・・・・」静かに姫子が着ていたシーツを外すとベッドの中に入る「姫子・・・今夜は忘れられない永遠の夜を・・・お届けするわ」


















305名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/18(水) 13:59:50 ID:nbIsKV8L
「千歌音の動揺」〜それは嫉妬〜21

ベッドの中に入ると姫子のパジャマを丁寧に脱がした、下着がはだける、それに少し見とれていたが・・・
ごめんなさいね姫子・・・でもこうでもしないと貴女が遠くに行っちゃう気がするの・・・貴女自身を私の物にするにはこうしないと・・・
私は姫の胸に頭を埋めた、それに気がついたように姫子が目を覚ます・・・「ん・・・」
寝ぼけていた姫子は自分のいまの状態を見ると同時に、今自分が何をされているのか気付き目を大きく明けると
慌てたように飛び起きた「ち・・・千歌音ちゃん!?」衝撃の事態に驚きを隠せないでいる、まだ動揺しているのか事態が収拾出来ていない
「姫子・・・貴女が好き・・・姫子・・・好きよ」私は表情を変えずに小さな口調で囁くと姫子の唇を乱暴に塞いだ「ん・・・・・」
突然のキスに驚き目を大きく明けて両手で必死に抵抗してきたが私はかまわず唇を奪い続けた「んん・・・・・」姫子が必死に声を出そうとするが声にならない
唇を解放すると怯えている姫子に微笑んで呟いた「姫子・・・貴女の唇・・・柔らかくて甘い味がするわね」ほんとに甘い・・・
千歌音をなんとか必死に引き離しベッドの中から逃げるように出ると、下着がはだけていることに気付き慌ててパジャマのボタンを結び下着を隠した
私はベッドから降り、姫子を追いかけるように近づくと腕を手に取った
「千歌音ちゃん・・・どうしたの・・・?どうして突然こんなこと、千歌音ちゃんこんなことする子じゃ・・・」
「どうして・・・?姫子・・・貴女が好きだからに決まってるでしょ?」
「だからって・・・こんなこと、私達女同士だしこんなの・・・千歌音ちゃんおかしいよ!」
姫子の言葉を遮ると姫子の胸に顔を埋め、首筋に移動するとキスする、すると嫌がるように姫子が暴れた
「い・・・いや・・・やめて!」
「姫子、お願いだから静かにして・・・ね?」
「いやだよ!こんなの千歌音ちゃんじゃない!」
姫子が出口に逃げようとしたが簡単に手を取られると押し倒される
「ふふ・・・姫子・・・捕まえたわよ・・・」
優しく微笑む、もう私自身じゃなくなってきたような気分になった、でも・・・
「いやぁ!乙羽さん助けて!千歌音ちゃんが!」
「無駄よ姫子、貴女の声じゃ下の階には届かないわ・・・」
「!・・・うう・・・」姫子が絶望した顔をして目に涙が浮かぶ・・・
そう言いながらも乙羽に助けを求めた姫子に私の心は複雑だった・・・でも・・・これは仕方ない、運命なんだもの。。。。
姫子に改めて覆いかぶさるとパジャマを乱暴に引き裂き、あらわになった胸に顔を埋めた
「い・・・いやぁ!千歌音ちゃんお願いだからやめて!・・・やめてください・・・」
「好き・・・好きよ姫子・・・私の姫子・・・貴女は私の物・・・」その言葉に抵抗する気力すら失い無表情で天を仰いだ姫子に私は呟き続けた

そして自然と自分のネグリジェを脱ぎ始めた頃にはもう意識がなくなっていた

「・・・・・・」
「姫子・・・昨晩はごめんなさい、私どうかしてたわ、貴女を誰かに取られるのが怖かったの・・・」
「いえ・・・」
今朝起きたら姫子は別人のようになっていた、今までの笑顔が全て消えた・・・まるで姫子と会う以前の私のように、いえ・・・いまの姫子は完全に目が死んでいた
まるで人形のよう・・・もうこうなれば姫子の心は私の物になっている・・・
でも昨日の行為はまだ早かったのかもしれない・・・私は自分を責めた、あの後どうなったかは私自身も覚えていない、今朝気がついたら私は自分の部屋にいた
そして慌てて姫子の部屋に行く下着だけをつけた状態で天井を見上げたまま呆然としていた姫子を見つけた、乙羽に服を着させ(私が着させようと手を触れると姫子が私を完全拒絶した)



















306名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/18(水) 14:02:11 ID:nbIsKV8L
次の22で連載終了となります。
いままで読んでくださった方は最終話までどうかお付き合いおねがいします。
307名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/18(水) 15:10:32 ID:nbIsKV8L
「千歌音の動揺」〜それは想い〜0

「姫子・・・・」
「千歌音ちゃん・・・私行ってくる」姫子の目が輝いてない、完全な無表情だ・・・
「そう・・・私も後から行くわ、行ってらっしゃい」昨夜私は強引に姫子を抱いた、力尽くで無理矢理・・・でもそれは・・・
姫子の豹変には乙羽を含めメイドも驚いている、皆昨晩なにがあったか気にしている様子
このままの状態で姫子を学園に行かせるわけにはいかない「お嬢様行ってらっしゃいませ」の声を聞きながら後を追った
あ・・・姫子がいない?姫宮邸を出た千歌音は先が真っ白になった、まるで異次元のよう・・・ここは・・・?
気がつくと礼拝堂にいた、ここは・・・?すると・・・「千歌音ちゃん!大好きだよ!」祭壇にいたのは姫子だった、笑顔を振りまく姫子・・・
「姫子・・・姫子!」私の姫子・・・やっぱり私達は結ばれる運命・・・姫子に慌てて駆け寄る、その寸前だった
「なんて夢の妄想ね・・・月の巫女、あんなことしといて・・・陽の巫女が貴女の物になるとでも?」姫子の表情が悪魔のような妖しい笑顔に変わる
「な・・・!姫子じゃない・・・貴女は誰・・・?」
「私はオロチ衆・・・二の首・ミヤコ」修道服にに身を包んだ女はそう告げた
「オロチ・・・!?」
弓矢に手をのばす「まあ・・・私の話を聞いて、私を殺すのはそれからでも遅くないわ」
「何が言いたいの?」
「陽の巫女は早乙女真琴と一緒にいるわ、貴女には熱が冷めたみたいね」
「な・・・!」
「それよ・・・貴女は陽の巫女が誰かと居るだけですぐ嫉妬する・・・それが貴女の失敗ね・・・月の巫女、女相手に嫉妬するなんて・・・でも無理なことよ、貴女と陽の巫女は結ばれない、貴女は女だから」
「悪いかしら?姫子を想う気持ちに女なんて関係ないわ、今までもこれからも・・・姫子に近づく者は女だろうが男だろうがオロチだろうが私が・・・許さないわ」
「なら真実が聞きたいと思わない・・・?全ての真実が・・・オロチのこと、陽の巫女のこと、貴方達使命、運命、全ての真実が」
ミヤコの言葉を聞いて少し考えながらも私は表情を崩さず前を向いた、そんな誘いには乗らない
「知りたくないわね・・・」
「な・・・!?月の巫女・・・貴女は」
私は女に弓を向けた「姫子の姿で私を誘ったつもりだけど、貴女は間違った・・・その姿で私を惑わそうとした貴女を許せない」
私はこれからも姫子を守り続ける、早く昨日までの姫子に戻ってほしい、そう願いながら・・・
もう姫子は私に甘えないかもしれない・・・私の行いは間違っていたのかもしれない、でも・・・貴女を想う気持ちに間違いはないの、姫子・・・貴女と出会えて私幸せだったわ
そう想いながら私は弓を引いた、私はもうすぐ一生の終わりを告げる、それは分かってるの・・・でももう一度正面から貴女に告白したかった、私間違ってたのかしら・・・姫子・・・好きよ・・・

その後千歌音は乙羽を祖父の下に行かせ気力がない姫子と・・・全ての結末は千歌音にしか分からない・・・





308名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/18(水) 15:17:33 ID:nbIsKV8L
これにて連載終了です・・・最初の頃は結末まで見えてたんですぐ終わるつもりだったんですけど妄想しているうちに結構物語が続いちゃいましたm(_ _"m)ペコリ
なんだかんだいって2週間くらい投下した気がします(;^_^A アセアセ・・・
未熟だったと思いますが自分のような職人のSSに最後まで付き合っていただいた方々・・・。
ご愛読ありがとうございました。
うーん・・・宮様書いてると自分の物になれた気がしてよかった(((( ;゚д゚)))アワワワワ
また何か妄想があればまた投下するかもしれません、今度は短編で・・・。
309名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/18(水) 16:01:29 ID:zMoUP+lQ
こういうENDは初ですね そりゃああそこまでやれば姫子もそうなるわ
これはこれでなかなか、でしたが
ただ・・・ただ、此の二人にはハッピーエンド以外考えたくないです
短編に期待してます!いくらアフォでも幸せな宮様希望!!
310名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/19(木) 14:41:54 ID:xSzemQ9w
「千歌音の動揺」の続きというか外伝を投下してみますm(_ _"m)ペコリ
あの後どうなったかとかですね、納得していない感じもしますので。

あの女に矢を放ったとき礼拝堂から現実に戻ったのに私は気付いた
慌てて姫子を追う、しかしもう完全に見失っていた、仕方なく学園に向かう
まるで今まで夢を見ていたような気もする

学園内で見かけた姫子は言葉を話すものの目が完全に死んでいた
私のせい・・・でも駄目・・・もう姫子を1人にできない・・・
秘密の花園でお弁当を食べているときも・・・姫子は食べてはいるもののまったくの無表情だった
私としては昼休み、姫子が秘密の花園に来てくれたときは嬉しかった、もう逃げられるんじゃないかしらっ思ってたのに

下校時、姫子を必死に探し回る「宮様お気をつけてお帰りください」「宮様また明日」
周りからいつもと同様声がかかるが気にしない、早乙女真琴と共に下校していた姫子に立場を忘れ思い切って声をかけた
「来栖川さん、帰るわよ」多少強引だがもうどうでもいい
「あ・・・千歌音ちゃん」振り向いた姫子が笑顔になる、しかし作り笑顔で目が笑ってない。。。。
やはり昨夜の出来事で姫子がかなりのショックを受け完全に打ちひしがれている・・・
ごめんなさい・・・姫子、ごめんね・・・私は心の中で泣いた
「宮様、姫子の様子がおかしくて・・・話しかけても全然元気がないんです、死んでるような目で・・・なにかショックなことが・・・!」
私はマコトの言葉を遮るように鋭く睨んだ、これ以上の追求はやめなさいという目を感じとったのかマコトが怯んだ
そして静かに目を落とす、分かっている・・・宮様には逆らえない、それに宮様に憧れているマコトはこれ以上聞けなかった
「あ・・・いえ、なんでもないです」
「そう・・・今日のところはもういいかしら?私が連れて帰るから」
マコトから承諾を得ると私は姫子と一緒に姫宮邸に帰り姫子を乙羽に連れて行かせた
311名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/19(木) 22:18:28 ID:caLbsfbr
乙羽が姫子を部屋に連れて行くのを見送ると部屋に入る
「姫子・・・」
「千歌音ちゃん・・・どうしてあんなことしたの?」
ベッドの上で姫子が下を向いて小さく呟いた、その言葉に私は言葉を失う
「ねえ千歌音ちゃんどうして・・・?どうしてあんなこと!どうして・・・」
「姫子・・・ごめんなさい・・・」
「千歌音ちゃん酷いよ・・・うう、私達友達同士だったのに、千歌音ちゃん私の憧れだったのに・・・」
姫子の目から涙がこぼれた・・・
私はベッドに近づくと姫子を優しく抱き締めた、それに反応した姫子が暴れだす
「いや!離してよ千歌音ちゃん!」
姫子の抵抗よりも強く抱き締めた「姫子・・・ほんとうに私あのときどうかしてたわ、ごめんなさい」
「離してよ・・・!うう・・・」
「もう二度とあんなことはしないわ・・・約束するから・・・ね?」
私の目からも自然と涙がこぼれはじめた「ごめんなさい、ほんとごめんね、昨日のことを全て許してくれとは言わないわ、でも私が貴女を好きだってことだけは信じて」
それ以上はまだ言えない、全ては儀式の終わった後・・・そして私が死んだ後・・・そのときに全ての真実を語るわ・・・貴女に刺されるなら幸せ・・・
「千歌音ちゃん・・・私ね、千歌音ちゃんを信じてみる!」
顔を上げた姫子の目が昨日までの姫子と同じ目になっていたのに気付いた
「姫子・・・私達がやらなければこの世は・・・オロチに滅ぼされてしまうわ、それを止めれるのは私と貴女だけよ」
「う・・・うん、千歌音ちゃん私・・・」
「陽の巫女と月の巫女に課せられた宿命なの・・・それは姫子も分かってるわよね?」
「私に出来るかな・・・?千歌音ちゃんに迷惑ばかりいつもかけて・・・」
「何度も言ったはずよ、貴女には出来るわ・・・さ、今日は疲れたはずよ、ゆっくり休むといいわ・・・姫子?」
私が言った頃には姫子は眠りについていた、良かった・・・私のこと信じてくれて・・・
いや・・・もう姫子は昨日のことは忘れてるだろう、だって・・・
寝むりについた姫子を優しく見守る「姫子・・・私は貴女の全てが・・・好きよ」
そうしたまま数時間が過ぎたが千歌音にとっては姫子と2人だけの幸せの時間だった
「お嬢様・・・失礼します」その声に僅かに苛立ちを覚える、姫子との時間に水を差されるような気がした
乙羽に表情を変えずに応える「どうかしたの?」
「お客様がお見えになっておいでです、来栖川様にご用があるとお聞きしております」
客・・・?まさかあの男、大神ソウマかしら・・・ここは男子禁制だと何度も言ってるのに・・・だいたい今更あの男に用などない
「お客様・・・?」
「はい・・・来栖川様のご友人だと伺っておりますが・・・」
「来栖川さんは休んでおいでよ、私が行くわ」身だしなみを整えると姫子の部屋を後にした

邸前で早乙女真琴と対峙する「それで・・・一体どのようなご用件かしら?」
静かな口調で丁寧に尋ねた。。。。








312名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/19(木) 23:13:18 ID:caLbsfbr
何をしに来たのかしらね・・・姫子は貴女となんか会う必要はないのよ
「あの、宮様・・・姫子に会わせてください、今日は病院の診察の日で、近くにいたものですから姫子の様子を・・・」
「来栖川さんはもうお休みになってるわ、疲れてるの・・・また今度にしてくれないかしら」
「え・・・今日姫子、様子が変だったんで心配で来たんです、一目だけでも会わせてください・・・」
「いいかげんになさい!ここは貴女のような方が来ていい所ではないわ、早々に立ち去りなさい」
本来のマコトの性格ならここで「どけ・・・」と言ってる所だが相手が相手だ・・・
宮様には逆らえない、宮様に逆らうと学園で生きていけなくなるだろう・・・それに武術も相手が上だ
「宮様、私は友達として姫子が心配で・・・」
友達・・・?心配・・・なんて勝手な・・・私はこの女に怒りをあらわにした
マコトに冷たい眼光で鋭く睨みつけ威嚇した
「心配ですって・・・?貴女にそんなこと言う権利があるの?」
マコトが戸惑う、覚えがないような顔だ
「え・・・宮様」
「貴女・・・早乙女さんだったかしら?先日事故があったわよね?乙橘学園の学園寮が壊されたあれよ覚えているかしら?」
「え・・・?あ・・・はい」マコトにとっては忘れられない事故・・・あれのお陰でマコトの足は・・・そして夢は・・・
「あの事故の後・・・入院してた貴女はお見舞いに来た来栖川さんに何て言ったらしら?」
マコトの表情から完全に血の気が引いた「私が知らないとでも思ったの?何て言ったのかしら?答えなさい」
「・・・大会前で・・・」
「そんなことは聞いてないわ!来栖川さんに病室で何て言ったのかって聞いてるのよ、答えなさい!」
私は再び鋭く睨みつけた、早乙女真琴は姫子を心配する資格なんかないし権利もないのよ・・・
「・・・出て・・・出て行って・・・」
「出て行ってですって・・・?それが友達に言う言葉かしら?貴女の事情がどうであれ姫子に直接的な責任はないでしょう!」
「あの時は私・・・大会前から気合入ってて・・・それで夢を奪われたことが悔しくて・・・姫子に全部ぶつけてしまって・・・八つ当たりして」
マコトの目に大粒の涙が浮かんでいるのに気付くが同情する気にはなれなかった
「だいたい姫子姫子って・・・馴れ馴れしい・・・貴女が姫子の何を知ってるの言うの・・・」
何も知らないくに・・・貴女は学園内と寮生の頃の姫子しか知らない
「え・・・?」マコトが千歌音に言葉に戸惑い始めた、それに気付いた(名前で姫子とつい呼んだことも含め)私は慌ててごまかす
「あ・・・とにかく、今日のところはお引取り願えないかしら、私も疲れてるの、貴女もその足ではきついでしょう、また明日姫子と会えばいいわ、明日には姫子も元気よ」
さらに付け加える、あのことについては姫子に改めて話すことね、姫子も罪の意識はあるわ・・・でも・・・私は貴女を許さないわ」
「あ・・・はい・・・分かりました宮様」
そう言うと涙を流しながら寂しそうに立ち去る早乙女真琴の背後を見届けると私は姫子の部屋に戻った

「千歌音ちゃん・・・何かあったの?下で声がしたけど・・・」
「姫子・・・何でもないわ・・・何でもないのよ」
姫子を優しく抱き締める・・・貴女には友達なんて必要ないの・・・



313名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/19(木) 23:17:57 ID:caLbsfbr
次で完全に完結です、今度短編でも少し考えて見ます・・・。
思いつかないですけど、やはり千歌音ちゃんはグッドエンドにしたいので・・・。
本編とまったく関係ない所での宮様の話題も考え中ですm(_ _"m)ペコリ
314名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/20(金) 17:41:54 ID:1PvLQUCm
「貴女と出会ってから宮様は変わられてしまったわ」「宮様はほんとはああいう方ではないのに」
学園内にて、先日のショックも癒え薔薇の園をたまたま通りかかった姫子は女生徒数人に捉まり囲まれ責められていた
「どうして宮様はあんな子を気になさるのかしら」「少しいい気になってるんじゃないなくて」「私達の愛する宮様を返して」
「イズミさんは貴女のせいで登校拒否までなさったのよ」「ええ・・・あのイズミさんが」「全てはこの子のせいよ」
「千歌音ちゃんとは違うの・・・違う」学園内では宮様と呼ぶのをつい忘れた・・・さっそく非難の声が上がる
つい呟いた姫子の一言に周りが騒然として騒いだ「な・・・千歌音ちゃんですって?なんて馴れ馴れしい・・・なんて無礼な」
「貴女・・・宮様から少し親切にしてくださってるからって調子に乗ってるんじゃないの?」
「友達面してるつもりなの?」「私達ですら声をかけられるだけでも光栄なことなのに」
周りの女生徒からの皮肉めいた心無い嫉妬心まじった声を容赦なく浴びる「だいたい宮様も宮様よね、こんな子のどこがいいのかしら」「宮様にあまりに馴れ馴れしくしすぎじゃなくて?」姫子にとって我慢できない言葉ばかり飛んできた時だった

「騒々しいわね、なにかあったの?」

私は女生徒を掻き分けて私は姫子に駆け寄った「み・・・宮様」「宮様だわ・・・」「どうしてこちらに・・・」
イズミ達の姿はない、この前の私の言葉が効いたみたいね
「ち・・・千歌音ちゃん・・・私」
姫子に優しく微笑んだ「来栖川さん、どうしたの」
全ての声を無視すると姫子の肩に手を差し伸べた「さ、帰るわよ」周りの声に耳を傾けることなく女生徒の中を掻き分けて学園を出た
これからは私が姫子を守らないと・・・でも無理ね・・・明日からはオロチとなり姫子に冷たく当たらなければならない、もう時期が来てしまったから
今朝、乙羽を病でもう永くない叔父の下に向かわせるために邸を追い出した、彼女がいると計画の障害になる、乙羽は姫宮邸から出るのを嫌がっていたようだけど主人として強く命令した
あの人は私に忠実だから逆らうはずはない、もし逆らったら罰を与えるつもりだったし・・・それに乙羽はメイド、私には逆らえない・・・
ただ・・・学園には事情は持ち込みたくない、生徒会の仕事も弓道も好き、これだけはやめられなかった

「千歌音ちゃん・・・乙羽さんは?」
姫宮邸に戻った姫子が聞いてきた「ええ・・・彼女は叔父様の下に向かわせたの」
「そう・・・静かだね」
「そうね・・・姫子、今日は2人だけよ」そう・・・今日は姫子と2人だけの夜・・・最後の夜ね・・・





315名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/20(金) 18:19:24 ID:1PvLQUCm
寝る仕度をしていた私の部屋に姫子がやってくる「どうしたの・・・」
「あ・・・あのね、千歌音ちゃん、一緒に寝てくれないかな・・・?」
私は以外な顔をした、あんなことがあったから大人しくしていたのに、姫子からそんなこと言ってくるなんてね
「ええ・・・いいわよ」優しく微笑む
「ほんと!?良かった・・・ごめんね千歌音ちゃん」
頬を赤く染めながら姫子がベッドの中に入ってきた「こうしてると温かいな・・・」
「そうね・・・」
姫子を腕に抱き優しく包み込む「ち・・・千歌音ちゃん・・・?」
「これくらいはいいでしょ・・・させて・・・」
「う・・・うん」
その後姫子が静かに眠ったのを見届けると軽くキスして私も眠りについた「姫子・・・おやすみなさい」

「それじゃ・・・千歌音ちゃん私先に行くね」
今朝姫子の登校を見送ると私は静かに陽の巫女服に着替えた
「・・・・・・」もう昨日までの私とは違う・・・そう決心した私は・・・でも・・・オロチの下に行く前にすることがある

学園内でテニスコートにいる大神ソウマに会いに行った、この男にはあまり会いたくないのだけれど・・・ほんとは姫子の様子を確認したかったがそんな様子もない
学園内で私の巫女服にざわめいていたがまったく気にせずにまっすぐ大神ソウマの下に向かった
「大神さん」コート内に入ると彼の下に集まる女生徒を掻き分ける「あ・・・宮様どうしてそんな格好を・・・?」「宮様・・・失礼します」
「姫宮・・・?その衣装は・・・」
私は表情を崩すことなく静かに告げた「ちょっとお時間よろしいかしら・・・?貴方に話があるの」

屋上に呼び出す、ここには誰もいないことが分かってたからだ「一体俺に何の用だ?もう来栖川は俺にはなんの関心もない、君が俺に会う必要なんてないはずだ」
「それがあるのよ・・・」
ゆっくりとソウマに近づくと額に手を当て額に手をかざすようにつかむ「な・・・姫宮・・・何をする!?」
「貴方の中の・・・オロチの力を頂くわ・・・貴方のいうロボもね・・・元々それは私の物だもの・・・それなのに勘違いして貴方の物のように使うなんて・・・愚かね」

数分後ソウマの叫びが学園内に響き渡った・・・
この姿で姫子に会うわけにはいかない、屋上を後にすると私は次に用事がある早乙女真琴の下に向かった・・・
あの女を見逃すわけにはいかないわ・・・








316名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/21(土) 11:46:04 ID:2zphVHEE
「な、宮様・・・?」
「姫子のことでちょっと・・・少しお時間よろしいかしら?」
教室を出た早乙女真琴に声をかけた、痛々しい格好だ、先日ギブスが取れたばかりだそうだが満足には走れる状態ではなさそう・・・
「宮様どうなさったのかしら」「どうして巫女の衣装を?」「でも巫女服の宮様もお綺麗だわ」
周りの声には耳を貸さずマコトの目を真っ直ぐに見る
「皆の前では話せないことなの・・・午後からは授業もないし・・・いいかしら」

姫宮邸まで連れて行く、マコトにとって千歌音と2人で歩けるなんて夢のように思ってることだろう
もうここには乙羽もいないし丁度いい「え、姫子もいるんですか?でもさっき学校にいたような」
「もう午後からの授業がないから・・・中で貴女を待ってるわ」
千歌音がなぜ巫女の衣装を着ているのか気にはなったが戸惑いながらも千歌音に背中を押さえるように邸内に入る
え・・・宮様の邸内にはいつもお手伝いの人達がいるのに今日は暗い
「あ、あの姫子は?」見渡しても姫子がいない、2階からも風の音しかしない・・・どうも変な空気
邸の表を閉めるとマコトに近寄り目を光らせると呟く「早乙女さん・・・私ね・・・姫子が好きなの」
「宮様?」千歌音が放った一言「姫子」という言葉に戸惑う
「あの子が好きで好きで堪らないの・・・姫子の全てが好き・・・その為に貴女が邪魔なのよ・・・」
「邪魔って・・・え、姫子が好きって・・・?」信じたくなかった、そんなことありえない・・・
「まだ分からないの・・・?私は1人の女として姫子が好きなのよ・・・姫子を独り占めにしたい、私だけの物にしたい、その願望の塊でいっぱいなのよ・・・分かるわよね?」
信じられなかった・・・そんなこと・・・「そんな・・・宮様がそんな方だったなんて」もうマコトの頭は混乱していた
私はマコトに弓を向けた「だからいつも姫子に馴れ馴れしく接してきた貴女が憎いの・・・ね・・・早乙女さん?この世から消えてくれるかしら?」
千歌音が持つ矢より背中から飛び出す赤い物に目が固まる・・・それを危険だと察知しかマコトは出口に走った
が・・・あの事故によりマコトの足は十分ではなく出口を千歌音に塞がれると額を手で掴まれる、両手で必死にもがくが千歌音の手はびくともしない、それはもはや少女の力ではない・・・
これがほんとにあの宮様なのだろうか・・・華麗で清楚で端麗でテニスが凄くてピアノが上手くて弓道の天才で・・・学園のアイドルで・・・私の憧れ・・・
マコトは絶望感に浸った「!・・・宮様そんな・・・あ・・・ひ、姫子」
私の夢は・・・私の夢は・・・ああ・・・インターハイ・・・出たかったな・・・姫子・・・姫子ごめんね、病院であんなこと言ってごめん、一度だけでも謝りたかった・・・姫子の力になれなくてごめん
「殺しはしないわ・・・早乙女さん・・・このまま固まりなさい・・・貴女は形として残してあげる」

最後に・・・オロチ衆の下に行く前に一目貴女に会いたい・・・姫子・・・もう次は敵同士、宴だけを残すのみ・・・
姫宮邸を後にした私は学園内の薔薇の園に向かった、いるはず・・・あそこに姫子はいるはず・・・でもこれはなに・・・この感覚は・・・この強大な力は・・・そんな・・・オロチ?
「な・・・これは一体どういうことなのかしら」
薔薇の園に行った千歌音が目にしたものは昨日姫子を責めていた女生徒数人の見るも無残な姿だった・・・
なにか胸騒ぎがする・・・私は学園を後にすると神社を登り社に向かう・・・もうこの力を手に入れた私が行くのは不自然だけど・・・月の巫女の力が覚醒した私が・・・




317名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/21(土) 23:45:29 ID:2zphVHEE
姫子がどこにもいない、薔薇の園にも学園にも社にもどこにも。。。。雨・・・?
突然の大雨・・・そんな・・・今までずっと晴天だったのに・・・
「姫子・・・どこにいるの?」

一度帰ろう・・・ほんとはこのままオロチ衆の下に行くべきなのだろう
でも・・・最後に一度だけ姫子に会いたい・・・それにしてもこの物凄い気はなにかしら・・・このオロチの・・・
そして薔薇の園で見たあの光景は?とても普通の出来事があったのは思えないけど・・・
一度戻ろう・・・門前に来ると私は大雨の中姫宮邸の中に駆け込んだ
ふう・・・やっぱり邸は落ち着くわ・・・!
姫宮邸の階段に巫女服を着た1人の少女が佇んでいるのが見えた、まさか・・・
「な・・・姫子?」
少女がゆっくりと顔を上げる「ふふ・・・遅かったのね千歌音ちゃん」
それはまぎれもなく姫子だった、しかし明らかにいつもの姫子とは違う、不気味に微笑している、これがあの姫子?
「姫子・・・今までどこに行ってたの?私・・・貴女を必死に探して」
「あれ・・・?いつも冷静沈着な千歌音ちゃんがどうしたの?いえ・・・宮様・・・?」
「姫子、その呼び方はやめて・・・貴女にだけは呼ばれたくないの・・・」
「ふふ・・・千歌音ちゃん」
階段を降りた姫子が微笑んだまま駆け寄ってくると私に甘えるように抱きついてきた「ひ・・・姫子?」私は慌てて離す
「どうしたの千歌音ちゃん?私のこと好きなのよね?千歌音ちゃんが望んでたことじゃない・・・くす」
「違うわ・・・私の気持ちは・・・」
「何言ってるの千歌音ちゃん、だってあの時私のこと力ずくで抱いたでしょ?私嫌がってたのに・・・」
「姫子・・・どうしたの?いつもの貴女じゃないわ」
くすくすと姫子が笑う、私には分かる・・・この子はシスターじゃない、正真正銘来栖川姫子・・・
「ふーん・・・千歌音ちゃんも覚醒したんだ・・・」
も・・・?その言葉に耳を疑う「姫子・・・?いまなんて・・・」
姫子が笑顔になると静かに信じられない言葉を告げた
「千歌音ちゃん・・・私ね・・・オロチになっちゃった」
その瞬間私の表情が凍りつく「な・・・なんですって?姫子・・・貴女・・・」
そんな・・・信じられない、姫子が。。。。
「あはは!千歌音ちゃんが悪いんだよ?私にあんなことするから!」
夢なら覚めてほしい・・・私の姫子がこんな・・・あの気弱な姫子がこんな・・・
「あ・・・オロチの皆の下に行っても無駄だよ?何もないよ?」
「無駄・・・?どういうことなの姫子?」
「うん・・・私が全員やっつけてきちゃった・・・あはは」
「や・・・?な・・・なんですって?姫子、貴女!」
「ふふ・・・千歌音ちゃん・・・そろそろ行くよ?」
私のせい・・・私があの時姫子を力ずくで犯したから、姫子が嫌がってたのに私・・・姫子を全て自分の物にしたかったから私・・・







318名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/22(日) 00:25:39 ID:6qQhAOlq
「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」
「あら・・・千歌音ちゃんって弱いね?」
こんなに・・・こんなに強大な力だなんて・・・何をやっても通用しなかった・・・これじゃあロボ戦でも勝てない・・・
それにいまの姫子には迷いがない、姫子を攻撃するのを戸惑ってる私より真っ直ぐ私に向かってくる姫子が強い・・・
「待って姫子・・・」
「え?なに?千歌音ちゃん?降参・・・?」
このまま戦っても私は姫子に勝てない・・・確実に・・・陽の巫女には勝てないわ・・・
「もう終わりね・・・姫子・・・最後に一度だけ抱き締めさせて」
「ふふ・・・千歌音ちゃんそういうの好きだもんね」

「ち・・・千歌音ちゃん・・・?」
姫子は自分の口・・・そしてお腹なら血が出ているのに気付く
「姫子・・・ごめんなさい、私のせいなの・・・貴女をこういうふうにしたのは私だから責任取らないと・・・」
「千歌音ちゃん・・・痛い・・・私痛いよ千歌音ちゃん」私はその言葉に涙が溢れ出た・・・
この姫子・・・私の知ってる姫子・・・いつも明るくて・・・でも私にいつも甘えていた可愛い姫子・・・
「ごめんなさい!・・・姫子・・・貴女をこんなふうにした私が全て悪いの・・・」
「ううん・・・千歌音ちゃんそれは違うよ・・・あ・・・また会えるかな・・・?転生してもまた」
「姫子・・・貴女全てのこと!」
「うん・・・知ってた」
「姫子・・・私ね貴女が好き、貴女の全てが、心も体も・・・泣いたときの姫子、笑顔の姫子、怒ったときの姫子・・・全てが好き」
「そう・・・そこまで私のことを・・・ごほっ」
「駄目・・・姫子・・・まだ伝えたいことがたくさんあるの!」
「あは・・・私このまま死んじゃうんだ・・・結局大神君には告白出来なかったな・・・千歌音ちゃんにも」
「姫子・・・・・・姫子・・・姫子・・・?早く目を明けて・・・姫子?ふざけるのはやめなさい・・・姫子!?・・・」
ああ・・・「あ・・・姫子・・・あ・・・ああああ!!!」

「お嬢様行ってらっしゃいませ」
「ええ・・・乙羽さん・・・後はよろしくおねがいするわね」
衝撃の夜から数週間後、私は帰ってきた乙羽に姫子は寮が復旧したのでそちらに戻ったと伝えた
「宮様おはようございます」「宮様本日もご機嫌麗しく・・・」
乙橘学園の女生徒達の声に耳を傾けながらいつものように登校した、もう以前オロチが襲ったりしていた村とは思えないわね
姫子・・・貴女が望んでいた平穏な日々がやってきたわ・・・いつも通り生徒会の仕事に弓道部、そして邸の主人・・・

「千歌音ちゃん行こう・・・?」

え・・・姫子・・・!?そんな気がした、でも・・・周りには誰もいない・・・普通の女生徒達・・・私の空耳よね・・・ふふ・・・
月の神様のいたずらかしら?どこかで私を見守ってくれてるのね・・・姫子・・・またいつか逢えるかしら?

              END






319名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/22(日) 00:31:03 ID:6qQhAOlq
「千歌音の動揺」外伝(完結編?)終了です。
これで完全完結となりました、もうこれについて投下することはありません。
また来月頃にでもネタがあれば千歌音ちゃんの幸せな内容のSSを展開したいと思います。
全部で三週間程です、随分とお世話になりました。
ありがとうございました。。。。
320名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/22(日) 02:37:55 ID:NXvOLBX3
職人さん乙でした
前世の様にアニメ本編より悲しい結末でしたね
それでも神無月が好きで、頑張って書いているのは伝わってきましたよ!
次回作期待しています!
321名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/23(月) 01:48:16 ID:NBd9D3/v
お疲れ様でした! 
いやあ、悲しいぜ けれどもこれもまた善いものだとおもいます
次回作待ってます!!
322名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/23(月) 20:28:17 ID:X27C588H
工エエェェ(´ロ`ノ)ノェェエエ工・・・・・・・・。。。
323名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/24(火) 17:39:39 ID:NHYUpytx
「神無月は永遠に」

もう姫子がいなくなってから1年が経つ・・・月の姫と陽の巫女の宴、そして・・・運命・・・でも・・・
あの時は無我夢中だった、私は完全に我を忘れていた、気がついたときには私の剣が姫子の胸を突き刺していた・・・我に返った私は姫子を傷つけたことに対して、そしてその状況に絶望し自害を企てようとした
でも・・・姫子が血を口から吐き出しながら小さく呟いた「駄目だよ、千歌音ちゃんがいなくなると乙羽さんも学園の皆も悲しくなるよ・・・だって皆の宮様だもん・・・だから千歌音ちゃんは生きて・・・」
「また・・・転生したら逢えるよ・・・きっと、だから悲しまないで、もう泣かないで千歌音ちゃん、ほら・・・綺麗なお顔が台無しだよ」
「ひ・・・姫子!・・・私・・・」私はあの後号泣した、そして姫子に対して私の想いを全て告げた、その後姫子が笑顔で微笑むとゆっくりと引き取った・・・
私は姫子の死に対するショックで数日ほど姫宮邸に篭りきっていた、学園にも顔を出すことはなかった・・・

「お嬢様そのようなお姿でこれからどちらに?」
月の巫女服に身を包んだ私は乙羽に曖昧に答えると姫宮邸を後にする、今日は姫子の命日・・・どうしても月の社に行かなきゃいけないのよ・・・

「ここも変わらないわね・・・」
月の社・・・そこはかつて私が・・・オロチ巫女が・・・ううん、もうあの惨劇は思い出したくもない
もうここには誰もいない、去年の出来事が嘘のように思える「ほんと静かね・・・」私はそう呟いた・・・
なぜいまここに来る必要があるのか?叶わない夢よね、でも・・・また姫子に逢いたい・・・誰よりも愛しい姫子にまた逢いたい、それだけが全てだった
結局はオロチの一件が終止符を迎えても私の生活は変わることはなかった、姫宮邸での主人としての毎日、そして学園では生徒会の仕事に弓道の部活動
そして相変わらず宮様と皆からもてはやされる毎日、大神ソウマももういない、でも普通はこれが平和なのだろうと実感した、でも違う・・・私の望んだことはそんなことではなかった、その中に姫子がいなかったから・・・
この生活の中に姫子がいたらどんなに幸せだったかしら、そう思う毎日が続いていた、そしてついに1年の月日が経つ、今日も変わらずいつも通りに乙橘学園に通い生徒会の仕事、弓道の部活動といつもと変わらなかった
ただこうして月の社に来た以外は、でも・・・そんなに物事って甘くないわね、神無月には姫子とまた逢えるなんて懐いていた私の尊い夢は叶えることはなかった、結局ここに来ても何もない
「・・・・・・」私は小さなため息をつくと月の社を後にした

「お帰りなさいませお嬢様」乙羽と大人数のメイドに迎えられる「ええ、ただいま」
「あの・・・来栖川様がお戻りになっておいでです」乙羽の一言に私は絶句した
姫子・・・姫子!「来栖川さんが・・・!?」
「はい・・・部屋にお連れしております」
「そう・・・ありがとう、すぐ行くわ」
私は早足で姫子の部屋に向かった、そしてゆっくりと姫子の部屋に入った




324名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/24(火) 18:22:10 ID:NHYUpytx
「姫子!・・・貴女なの?」
「うん、私だよ千歌音ちゃん」
陽の巫女服に身を包んだ姫子が佇んでいた、私は夢か幻かと思った、信じられない・・・だって姫子はあの時・・・
「だって・・・姫子はあの時・・・私が」
「う・・・うん、私にもよく分からないの、でもこうして千歌音ちゃんの前に戻ってきたよ」
私はその後姫子と夢のような時間を過ごした、姫子と2人だけの食事、姫子にピアノを聴かせてあげた、そして姫子と一緒に入浴・・・もう貸切状態だった、乙羽には一切介入することを禁じた
ただ姫子が時計を気になっていたのには不審に思ってはいた、どうしたのかしらとは思いながらも楽しい時間を過ごせた、しかし楽しい時間というのは早いもの、もう10時になっていた
「久しぶりだから・・・一緒に寝ましょう」私は姫子を一緒に寝るようベッドに誘った「うん、私も千歌音ちゃんと寝たかったの・・・良かった」
「ねえ姫子、これからもずっと一緒にいましょう、もう寮に帰る必要なんてないわ」
「ち・・・千歌音ちゃんあのね・・・私」
「え?どうかしたの・・・?」不審に思って聞いた私に姫子はなんでもないと言ってシーツの中に入った
「姫子・・・」
自然と姫子の体を優しく抱き締める、もう離したくない・・・そんな思うを胸に懐いていた
「ち・・・千歌音ちゃん・・・?」抱き締められて姫子の顔が染まった
「姫子・・・好き、好きよ・・・姫子・・・」
口から溢れ出てくる言葉に沿うように姫子の首筋に息を吹きかけるもう離したくない、あんな辛い想いはしたくない・・・
「1年ぶりだもの・・・姫子・・・貴女が恋しくて仕方ないのよ」
そう言うと姫子に顔を近づけた「千歌音ちゃ・・・・んん」姫子に覆いかぶさるとやや乱暴気味に唇を奪う
ああ・・・姫子は感じた、私・・・いま千歌音ちゃんに抱かれてるんだ・・・この温もり、でも嫌じゃなかった、大神君とはまた違う感覚に気持ちよさを感じた
ここまで私のこと好きでいてくれる千歌音ちゃん・・・とっても嬉しいけど私は・・・今夜で・・・いま11時だから神無月が過ぎるまであと1時間だね・・・

「姫子・・・?」早朝姫子の姿がない、慌てて部屋を出て乙羽に聞いてみたが「存じ上げておりません」の返答が返ってきた
あ・・・私のベッドの上に姫子の手紙が書いてある

「千歌音ちゃん・・・神無月にまた逢おうね・・・」

今日の日付を確認した私は涙を流した
そう・・・そういうことだったのね姫子・・・昨日の貴女は・・・私は静かに目を閉じると小さく呟いた

「姫子・・・また神無月にまた貴女を待ってるわ・・・1年に一度にしか逢えないけれど・・・私はそれでも満足よ」
昨日はおそらく夢のようなものなのだろう、だけど私はそれでも幸せだった・・・姫子・・・これからも永遠に貴女を好き
神無月にまた逢いましょう・・・私の愛する陽の巫女・・・月の巫女はいつでも貴女を待ってるわ・・・神無月で永遠に・・・


               END



325名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/24(火) 18:25:55 ID:NHYUpytx
思いついた妄想を投下してみました、短編集はやはり難しいです^^;
ほんとは幸せな宮様をお届けしたいのですがなかなかネタが思いつかないです。
また何かあれが投下するかもしれませんのでそのときはまたよろしくお願いします。
326名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/24(火) 20:00:37 ID:vn6hhNH4
GJ!!
もっとやれ!!!
327名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/24(火) 22:06:15 ID:3nypMnzo
救われねぇ・・・と思ったら!!!
最高なENDでは決してないけれど、救済としては十二分です!
投下待ってます!!
328名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/26(木) 18:17:13 ID:9Vzz+4NF
姫子かわいいよー大好き
329名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/27(金) 00:42:13 ID:SQmX9HbS
千歌音ちゃん乙!
330名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/06(月) 18:14:40 ID:3MG5ej5Z
「心の弱さ」前編

「姫子・・・これじゃあ宴にならないわ・・・私だけが盛り上がっても意味ないのよ?」
「違う・・・聞いて千歌音ちゃん!私戦いに来たんじゃないの!」
目の前には剣を鞘で必死に塞ぎながらオロチになった私を説得している姫子がいた、そんなことしても無意味なのに。。。。
私があの日姫子に送った招待状、私と話がしたくて月の社に来たようだけれど・・・
私は姫子に聞く耳を持つことはなかった、お願いながら私を刺して姫子・・・
もう私は貴女が知ってる姫宮千歌音ではないわ、黒いオロチに侵された・・・オロチに魂を売った悪し心を持った化け物でしかないのよ・・・
「姫子・・・私の気持ち伝わったかしら?」
私、姫宮千歌音は巫女服に袖を通してる陽の巫女、来栖川姫子に問う・・・
「分からない・・・私分からないよ千歌音ちゃん!」

数分後私は迷うことなく地球に向けて弓を放った・・・これで私に対して怒りを露にした姫子が斬りかかってくるかと期待していた
「私・・・千歌音ちゃんを斬ることなんて・・・できない!!!」
「呆れたわ・・・まだそんなこと言ってるの・・・?」
「そうじゃないの!もうこんなことやめよう!?どうして!どうしてあんなに優しかった千歌音ちゃんがオロチになってこんな酷いこと・・・」
姫子・・・もう貴女には失望したわ・・・鞘から剣を抜こうともしないなんて・・・私はとある決心をした
これ以上貴女に何を言っても無駄ね・・・
私は姫子に笑顔で微笑んだ、そう・・・まるでその笑顔は乙橘学園での宮様であるもう1人の私のよう・・・
「え・・・千歌音ちゃん・・・・・・?」
「分かったわ・・・もうやめるわね・・・姫子、来て」
剣を下に向けると姫子に対し腕を大きく横に広げ胸を露わにする
「千歌音ちゃん・・・!」
ほっと胸を撫で下ろした姫子が涙を流しながら笑顔で胸に飛び込んでくる、私自身はっきり嬉しかった・・・本心で嬉しいことだった
先程私にねずまれ叩かれ包帯の上から出血してる姫子の手首を優しく舐めると抱き締めた
「姫子・・・1つだけ聞いてもいいかしら・・・?貴女が望むものはなに?」
その言葉に少し戸惑ったのか姫子が少し考えるとはっきりと下口調で答えてきた
「私・・・?私は・・・千歌音ちゃんや乙羽さんと今まで通りに一緒に楽しく暮らしたい・・・それだけだよ・・・」
それができれば私がオロチを利用する必要なんてなかった、アメノムラクモを憎んでる私は・・・
姫子の言葉に私は静かに目を閉じ冷たく告げた


「そう・・・なら姫子・・・貴女はもう死になさい」


陽の巫女と月の巫女・・・巫女が2人とも生きて暮らせるなんてできないのよ姫子・・・
前世の時のように・・・また貴女を殺すわ姫子・・・
私は抱き締めていた姫子を背後から・・・剣で容赦なく貫いた










331名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/06(月) 18:17:25 ID:3MG5ej5Z
後編はいつになるか分からんが投下する予定。
332名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/07(火) 15:23:50 ID:vtvInhGd
「心の弱さ」中篇

「え・・・?千歌音ちゃん・・・?」
姫子が絶望感に溢れながら声を出す
「あら・・・心臓にはまだ達っしてないみたいね・・・だからあの時言ったでしょ、貴女を殺すわって・・・」
あまりの苦痛で立ち上がろうとした姫子を逃がさないように強く抱き締めた
剣を深く刺しながら気持ちを伝える「好き・・・好きよ姫子・・・」
「うう・・・!くう!」
「貴女の手が、貴女の心と体が、貴女の唇が・・・蜜のような甘い口付けをくれるせつない吐息を聴かせてくれる吐息が好き」
「い・・・いや!」
姫子は必死に千歌音が貫いた剣を抜こうと手を差し出す「姫子・・・なんで貴女はこんなにも非力なの・・・?」
姫子に優しく触ると・・・強く骨が折れるまで握り締め簡単なほど指の骨を折り砕け散る・・・
ばきっ!!!「うう・・・ああ!!!」少し強く握っただけでこんな簡単に折れるなんて・・・
「姫子・・・その抱き締めると簡単に折れてしまいそうな身体が好きよ・・・そしてその小さな胸・・・皆好きよ」
「ち・・・千歌音ちゃんどうして・・・?どうしてこんなこと・・・」
「貴女の瞳が好きよ・・・姫子の全てが好き・・・だからこうするしかないの」
がは!・・・姫子の口から大量の血が吐き出される「姫子・・・貴女を私のものにするには貴女を殺すしかないの・・・」
ふいと顎を掴むと姫子の唇に自分のを重ねる・・・「ん・・・!」
姫子の唇はとても・・・とても美味しくて甘いのにいまは血の味しかしないわ・・・
姫子に突き刺していた剣を抜き取る「千歌音ちゃん・・・」
「姫子・・・いまの私はもう姫子の知ってる姫宮千歌音ではないわ、オロチに成り下がった化け物でしかないのよ・・・」
苦痛に顔を歪ませながらも姫子は優しく微笑み告げた
「ううん・・・千歌音ちゃんは千歌音ちゃんだよ・・・だっていま千歌音ちゃん泣いてるもん・・・」
あ・・・自分の頬から大粒の涙が零れているのに気付いた、どうしてだろ・・・躊躇なんて・・・私の心はもうオロチのはずなのに・・・
「ごめんね千歌音ちゃん・・・千歌音をいつも一人ぼっちにしたりして・・・」
姫子が顔を歪ませ泣き出した「私、千歌音ちゃんに頼ってばっかりで、自分のことしか考えてなくて、千歌音ちゃんの気持ちなんて少しも考えようともしないで・・・!」
「姫子・・・・・・」
「私とは違うんだって!千歌音ちゃんは強い子なんだって勝手に思い込んだりして・・・千歌音ちゃんだって普通の16歳の女の子なのに!!!」
私は姫子の言葉に驚いた、大神ソウマとのデートのときのことを思い出すと・・・優しく微笑み返す
「そう・・・ありがとう、姫子はほんと優しいのね・・・そう言ってくれるだけでも嬉しいわ」
「・・・もうそろそろだね・・・自分の身体のことくらいなんて分かるよ」
「嫌!このままでは姫子の存在が消えてしまう!そんなの・・・姫子のいない世界なんて私考えられないし生きていけない!」
「ううん・・・千歌音ちゃんお嬢様だし学園皆の宮様だもん、乙羽さんだって皆だっているから大丈夫だよ」
「うう・・・ごめんね姫子、ほんとは私が死ぬべきなのに・・・前世と同じように私・・・姫子を・・・」
「私なんて存在してもあまり影響ないよ・・・マコちゃんや大神君は悲しむかもしれないけど、千歌音ちゃんと私とでは違うから」
「姫子!また戻って来るのよ!また!また転生しても姫子のこと探しに来るから・・・!」
「・・・千歌音ちゃん・・・また転生してもまた私のこと見つけてね、今度はオロチとか関係ない世界で逢いたいな・・・」






















333名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/09(木) 01:43:01 ID:qkLBpEQk
姫子だきしめたい
334名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/11(土) 16:29:46 ID:KEBVplB1
「心の弱さ」後編

「話って何かしら?」
「あ・・・あの私・・・宮様のこと好きです!」
早乙女真琴・・・姫子の親友という設定だった女生徒
学園内での昼休みのことだった、音楽室でピアノを弾いていた私の所にやって来た
「だ・・・だからもし・・・良かったら・・・私と付き合ってください・・・」
私は少し考えると首を振り小さなため息をついた
「ありがとう・・・貴女の気持ちは嬉しいわ、けど・・・ごめんなさい・・・私ね・・・永遠に想い続けてる子がいるのよ・・・
その子といつ逢えるか分からないのだけれど・・・」
真琴が驚愕する「え・・・宮様にそんな方が・・・でも永遠って・・・いつ逢えるか分からないじゃありませんか」
「ええ・・・でもそういう貴女自身も随分知ってる子よ・・・貴女の親友だった子・・・」
「な・・・私には友達なんて1人もいません!部活メンバー以外と交流は・・・」
「そう・・・それは残念ね」

もうこの世界には来栖川姫子はいない・・・その存在すらないし・・・
いえ、違うわね、最初から存在しなかったと言い改めるべきかしらね
あの世界にオロチなんてものが存在しなければ・・・
あの時私が死ねばよかったかどうかはよく分からない、違う世界になっていたのは確か
そして現世というものがなければ貴女と永遠に楽しく暮らせたかもしれない
それだけが残念ね・・・
またいつ再会できるか分からないけれど・・・
転生後の姫子との出会いを楽しみに、もし姫子と再会したら・・・思い切りキスしてやろう!
今度はオロチじゃなく・・・正真正銘・・・姫宮千歌音として貴女と恋に堕ちたい

「好き・・・好きよ姫子・・・貴女が好きで好きで溜まらないわ・・・私の永遠の眠り姫」
私は姫子に対して想いを語りながら姫宮邸に帰って行った、陽の巫女、いえ・・・来栖川姫子との再会を信じて・・・。

                 END


335名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/13(月) 23:41:57 ID:gHjbxUK1
            〜姫宮邸にあった声優雑誌〜


乙橘学園の音楽室
姫宮千歌音は昨日丸1日姫子を買い物に誘って遊んだという早乙女マコトを薔薇の園で姫子と食事を済ませたあと呼び出した

「早乙女さん、ひ・・・いえ来栖川さんとデートしたことは・・・条件次第によっては許してあげてもいいわ」
「え・・・?では宮様、どうすれば・・・?」
なぜ怒られてるのか理解マコト
「そうね・・・ピカチュウって言っていただけないかしら?」
「はい・・・?」
「いいから言いなさい!」
「ぴ・・・ピカチュウ?」
その瞬間千歌音の目から涙が零れた
マコトが戸惑う「み・・・宮様?」
「早乙女さん・・・今度はコナン君って言いなさい」
「こ・・・コナン君」
「そ・・・そっくりだわ・・・貴女声優の才能あるわよ?」
「は・・・はい?」
「貴女にばかりさせるのなんてどうかと思うわよね・・・よし」
「み・・・宮様?」
千歌音は強くマコトを睨みつけると呟いた

「貴方が・・・私のマスターか?」

「み・・・宮様、何をおっしゃってるんですか?」
そのとき音楽室の入り口から声がした
「マコちゃんにち・・・ううん、宮様?こんなところでどうしたの?」
「な!?間桐桜!?」
「あの・・・?宮様どうしたの・・・?」
つい口走ったのに頬を赤くした千歌音が呟いた
「なんだ・・・来栖川さんだったの・・・」
     


             END


336名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/14(火) 01:08:02 ID:FIT22aa6
ピカチュウで不覚にも笑ったw
337名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/14(火) 09:39:03 ID:09nDY84x
          〜姫宮邸にあった声優雑誌〜2   


「私が宮様の姫宮邸に?」
早乙女マコトが耳を疑った、私が・・・宮様の下に
「ええ・・・これから毎日早朝に私の寝室でピカ!ピカ!ピカチュウ!って言ってくれたら邸に使用人として雇っておげてもいいわよ、もちろん学校も通って結構よ」
「いや〜しかし流石にそれはどうかと〜」
「貴女・・・私の申し出をお断りするおつもりなのかしら?」
千歌音の目つきが鋭くなる
「しかし宮様〜私のような者が姫宮邸に足を踏み入れるのは」
「私は構わないわ・・・姫宮邸に歓迎するわよ、貴女は来栖川さんのご親友でいらっしゃるし・・・女性であることもいいわ」
「はあ・・・でも私は大会を控えているので部活が忙しいんだよな〜」
能天気な顔でマコトがそっぽを向けると言った
「貴女・・・言葉に気をつけなさい・・・!!!まあいいわ・・・部活なら私も弓道部に入ってるけれど・・・されど影響はないわよ」
「でも姫子が」
千歌音は馴れ馴れしく姫子と口走るマコトに嫉妬心を覚えたが・・・ため息を付くと告げた
「ひめ・・・来栖川さんも居候として暮らしていただくから大丈夫よ、寮長には私から行っておくから心配ないわ・・・」
「は・・・はい」
「ちなみに・・・来栖川さんと同じ部屋になれるだなんて思わないことね・・・!」

それから乙羽に厳しく指導されながらも早乙女マコトの使用人としての暮らしが続いた
「宮様、いえお嬢様おはようございます・・・!はあ・・・ぴ・・・ピカ!ピカ!ピカチュウ!」
顔を染めながら叫ぶマコトにベッドの中から千歌音の注文が飛ぶ
「貴女・・・ちょっと声が足りないわよ・・・もっと大きな声でピカチュウと叫ぶ練習を夜・・・なさい!」
「ごめんごめん・・あ・・・!いえ!申し訳ありませんお嬢様!」
ついいつもの性格を認識し改めたマコトに姫宮千歌音が言った
「あら・・・貴女・・・ガッシュにも声似てるわよ?」









338名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/27(月) 16:44:38 ID:u50PyzFI
hosyu
339名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/29(水) 18:11:22 ID:QS5SRCvG
誰も居ない予感
340名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/30(木) 09:51:13 ID:A3ti4IJs
困ったな
341名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/30(木) 23:41:58 ID:mI84g9sF
今更全話見て千歌音様に悶えまくり
今日初めてここに来た俺ならいるけど・・・
342名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/01(金) 00:47:30 ID:kikAuiSq
>>339
最近よく書いてくれてた職人さんが他のスレに行っちゃったからねぇ

>>341
宮様とか千歌音ちゃんと呼ぶ人は多いけど、千歌音様と呼ぶ人は珍しいね
この作品に嵌った人は十中八九、千歌音スキーだw
で、どんなところが良かった?
343名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/01(金) 01:05:14 ID:7i+lM058
>>341
千歌音様・・・それ(・(・∀(・∀・)∀・)・)イイイイイイ!!!
まあ俺は愛称としては千歌音ちゃんだか
>>342
たぶんエロ総合スレのことだと思うがあっちは新スレだし盛り上がってるよな〜
こりゃ新たな職人さん期待するしか・・・
344名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/01(金) 01:21:28 ID:kikAuiSq
まぁ職人さんがいなくとも姫千歌について、まったり語っていってもいいんじゃね?
元々ハアハアスレなんだし
345名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/01(金) 01:38:54 ID:7i+lM058
もう少し人が集まれば
いまは同じ神無月スレでもレズ・百合萌えスレの方が盛り上がってるのが現状ではある
まあ俺もあそこ出入りしてるから偉そうなことは言えないんだが・・・
京四郎のDVD特典で姫千歌、神無月フィギィア発売でもすれがここも活気戻るんじゃね?
346名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/01(金) 02:16:37 ID:YO7r2e3D
普通に本スレも参戦スレも賑わってますが何か?
347名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/01(金) 02:28:33 ID:uom+vux6
突っ込むかどうか迷ったが…自演会話だろ…
348名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/01(金) 04:47:41 ID:Sme1/2zU
12時からSS書き始めてみたのに15行も進まず無念。
千歌音ちゃん私どうしたらいいのかな…?

>>342
貴方の瞳が好き。冬の銀河のように煌く瞳。冬の青空の様な…澄んだ眼差しが好き。
貴方の髪が好き。そよ風に閃く長い髪が…烏の濡れ羽色の髪が好き。
貴方の唇が好き。蜜の様な口づけをくれる…切ない吐息を聞かせてくれる唇が好き。
貴方の声が好き。強くて優しい…心を励ましてくれる澄み切った…声が好き。
貴方の体が好き。抱きしめると折れてしまいそうな華奢な腰。大きくて形の良い胸が…
重ねた肌から伝わってくる温もりが好き。
でも、一番好きなのは…貴方の心。 脆くて傷つきやすい。でもどこまでも切なくて美しい。
決して誰も責められはしない。全てを背負う…優しさに満ちた魂が…
好きよ。大好き。 貴方の全てが愛しいくて堪らないの千歌音ちゃん!!

…なんて絶叫したい気分w 個人的にここ数年間でも間違いなく究極至高の存在。
元々黒髪長髪巨乳がツボで巫女含めて日本神話系全般が好きで、
一見強いけど本当は優しくて誰より繊細で不器用なでもどこか気品があるキャラに
激萌えで、そこにさらに罪悪感と欲望の葛藤とか入るともうたまらない、
ついでに百合とかひとりえちとか好きな時点で既に防御も回避も不可能なんだが…

彼女は本当に狂おしいほど姫子が好きで、だけど絶対それを表に出さない。
百合だから余計言葉に出せないし、姫子も姫子で憧れの宮様にまさか想われてる
なんて思えないだろうから余計に萎縮してるわ気付かないわなのも手伝って、
もう切ないどころか美しいほど痛々しくてだからこそ想い届いた時の笑顔が…!!!
5話の『あんなに泣いているのに私は姫子が胸に飛び込んできてくれるのを望んでた』
で、既にオーバーキル状態だった所にイデオンガンで追撃された気分。
その後に続く、『同級生?同居人?友達?月の巫女?それとも…』で『恋人』という
言葉が出て来なかったことさえ、その単語を心に浮かべることさえ躊躇ってる
ように見えて死ぬかと思った。あとは10話で一度捨てたプレゼントを一人大切そうに
握り締めている時の瞳とか(以下きりがないので中断)

>>343
初心者なので宮様と混同したっぽいですが、それでも何故かやっぱり
『千歌音ちゃん』と書くのに抵抗が。彼女が余りに神々しすぎるせいなのか??

…はっ、ふと気付いたら凄い長文になってしまった、ごめんなさい
349名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/03(日) 01:24:49 ID:usd37sRJ
コレ系の熱い文章を送りつける人は久々だな・・・
なんとなく嬉しい気が
350名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/03(日) 02:24:47 ID:0OucPhn6
>>348
>彼女は本当に〜
以降、全てに於いては死ぬほど同意!
俺も見終わったときはそうだった。いや、今でもそうかw。

千歌音ちゃんのビジュアル面については俺の趣味とは違っていたので、
正直、最初の印象はさほどでもなかった。
つうか「安易なマリみてのパクリかよw!」と思ってた。
しかし1話のラストシーンと、2話冒頭の水垢離で、
「宮様、あんたそんなに姫子のこと好きですか!」
と思って以来、千歌音ちゃんの虜になってしまったのは言うまでもないw。

>>349
新しく見た人が来てくれると、俺もなんか嬉しい。
351名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/04(月) 01:59:18 ID:xoUHNKyA
うん、新しい人が来て語ってくれると、なんか初心に帰れる感じがして嬉しいな
352名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/05(火) 02:42:40 ID:8hoGUgkn
うっかり長文書きすぎたかと思って心配だったのですが良かった……
優しく照らしてくれるお日さまみたいな皆様の寛容さに感謝w
しかしSSは進まないわ、それ以外のロクでもないネタは浮かぶわ、
ほんとまじどうしたら(ry


>>350
水垢離はエロかった。個人的には作中でもトップクラスにエロかった。
最も『抜ける』ではなく『見惚れる』でしたが(ぉぉ)。
けど改めて見返すと、この頃から姫子に友情以上の想いを抱いてしまった
『変で』『汚くて』『ふしだらな』自分を清めたかったんだろうか(涙)。
しかしほんと、二度目だからか、まばたき一つにも姫子LOVEが溢れている
ように見えてきたり、ギロチ一人を姫子から引き離すことも
できない自分にやるせなくなってたり……
なんか見返す度に宮様に惚れてく気がするのは気のせいなのか?

て、まずい。なんか書くたびいつのまにか長文になってしまうよチキショウ。
私まだ神無月の初心者なのに orz
353名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/05(火) 03:17:56 ID:RzErmomz
いや、どんどんやってくれ
熱いぜおまいさん
354名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/05(火) 12:39:49 ID:b3AUPBQz
二月前の我を見るようだ 熱いな
SS描きは目茶苦茶有り難いので 期待
355もしもソウマが隔離板を作ったら:2006/12/05(火) 23:12:37 ID:8hoGUgkn
          ∧_∧
   (((ソ))) (´<_`  )   ・・・・・・・・・お前も大変だな・・・・・・・・
   ( ´_ゝ`) /   ⌒i
   /   \     | |
  /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ |       隔離板完成
__(__ニつ/  VAIO / .| .|____
    \/____/ (u ⊃


最近千歌音ちゃんばかり熱く語られていて寂しいソウマくんは、
「少しは俺にも語らせろー」と、コソーリ隔離板を作り、そこに自分専用のスレを立てました。
356もしもソウマが隔離板を作ったら:2006/12/05(火) 23:15:24 ID:8hoGUgkn
【姫子は】ソウマと姫子のラブラブスレ【俺が守る!】

1 神名無月さん :2006/12/01(金) 12:10:22 ID:DOteISouMa
 神無月のベストカップル・ソウマ×姫子で(;´Д`)ハァハァするスレです

2 来栖川姫子 :2006/12/01(金) 12:11:01 ID:DOteISouMa
       __        ___________
       「,'´,、  ,、ヽ  /
      く| | l从メルl |〉 .|
        | N*゚ ヮ゚ノイ ∠ ソウマ君とならシたいよ。愛してる
        |(「`i_陽)´|)  |
        | し/永トJ|   \
       ,从く/j|l_〉リ!     ̄ ̄ ̄ ̄

3 ◆HImekorzEd :2006/12/01(金) 12:11:57 ID:DOteISouMa
 >>2今夜俺の家で…
 なあに大丈夫、クソ巫…ゲフンゲフン、千歌音ちゃんには内緒にしとくから。

4 神名無月さん :2006/12/01(金) 12:12:00 ID:KruTiKAneE
 >>1-3帰って兄貴と掘ってろ。つーか氏ね、マジで死ね!!

5 神名無月さん :2006/12/01(金) 18:11:05 ID:hUKegiroZy
 >>1姫ちゃんは俺のだ、すっこんでろ7の首!
 >>4殺すぞ基地外巨乳!
 関連スレ
 姫ちゃんを鎖で調教するスレ
 tp://jbbs.kannaduki.jp/bbs/read.cgi/himekolove/2004/100203/l50

6 神名無月さん :2006/12/01(金) 19:49:42 ID:TIkANepApa
 姫ちゃんなら来月俺と挙式ですが何か?

7 神名無月さん :2006/12/01(金) 21:10:35 ID:MIkoHimekO
 >>1-6 消えろカス
357もしもソウマが隔離板を作ったら:2006/12/05(火) 23:17:59 ID:8hoGUgkn
どう見ても糞スレですが、それでも自分のスレを作って幸せなソウマくん。
ところが数日後、出張から戻って板を覗いてみると、いつの間にか板が物凄い盛り上がってます。
誰か熱心なファンが来て、寂しい板を大いに盛り上げてくれ……


 1: 姫子と千歌音の夜の生活日記 12冊目(69)
 2: 【 姫子】神無月の巫女ハアハアスレ その3【千歌音】(354)
 3: 陽の巫女の下着を24時間愛で続ければ姫子の妻 11着目(201)
 4: 1000に達すると物凄い勢いでソウマに鱗が生えるスレ(994)
 5: 【姫子】神無月の巫女ぶっ壊れスレ その3【千歌音】(10)
 6: 【宮様ご乱心】スポーツ観戦スレ 第6試合【レッドカード】(415)
 7: 乙羽可愛いよ乙羽で10000を目指すスレ(108)
 8: 神無月キャラでストパニっぽくしてみるスレ スピカ編(88)
 9: 【ウホッ】 ツ バ サ 兄 さ ん 【いい弟】(801)
 10: 【汝の罪を】愛のオロチ懺悔室 5話目【告白なさい】(385)
 11: 宮様が色々な武器で邪魔な男を暗殺するスレ 十回忌(427)
 12: 【姫子】マコちゃん萌えスレッド 6回目の抱き枕【ガンバレ!】(114)
 13: 【オリコン】コロナたんファンクラブ 4曲目【68位】(567)
 14: レーコ先生の兄×鱗漫画を待ち望むヤシの数→8000+(105)
 15: 【姫子は】ソウマと姫子のラブラブスレ【俺が守る!】(7)
 16: 【姫子を】能無しオロチに鉄槌を 7の首【置き去り】(651)
 17: カズキとソウマの萌え萌えスレッド その4(213)
 18: サンジュスト×ソウマ(666)
 19: 【ソウマが】ネココねこPart3【ポーン】(280)
 20: うちの弟が哀れ過ぎて困るんだが(283)
 21: 【貴方の】(;´Д`) ハァハァ斬りのガイドライン2【瞳が好き】(110)
 22: ギロたんを鎖で折檻するスレ(631)
 23: いじめっこ3人衆に萌えてみるスレ(183)
 24:…………



          ∧_∧
   (((ソ))) (´<_`  )   哀れな弟よ・・・・・・
   ( 'A` )   /   ⌒i
   /   \     | |
  /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ |       
__(__ニつ/  VAIO / .| .|____
    \/____/ (u ⊃

泣くなソウマ、負けるなソウマ、夢を信じて今日も往け。
358もしもソウマが隔離板を作ったら:2006/12/05(火) 23:25:35 ID:8hoGUgkn
一方、ソウマが落ち込んでいる頃、別の場所では……



姫子と千歌音の夜の生活日記 12冊目

69 ◆HiMETikANe:2006/12/05(月) 22:10:35 ID:hYmekOLovE

「ごめん、少し待たせちゃったかな」
私が出てから少しして、姫子がバスローブ一枚でお風呂から出てきた。
全身くまなく愛b…もとい洗ってあげたばかりの、一点の穢れもない綺麗な姫子。
抱きしめると折れてしまいそうな華奢な腰、柔らかくて形の良い胸…全てが愛しくて堪らないわ…
「千歌音ちゃん…?」
いけない、どうやら私はまたトリップしてたみたいね。
湯上りの姫子は綺麗過ぎて、もう何百回も見ている筈なのについ見惚れちゃう。
ああもう駄目よ姫子、そんな恥じらいと愛情と、それにどこか期待しているような眼差しでこっちを
見ないで、ベッドまで待てなくなっちゃう…

「姫子…好き、大好きよ姫子…っ」
堪らなくなって、どちらからともなく飛び込むように抱き合ってキスをする。
お互いの背中に手を回して、舌を絡ませる。それだけで泣きたい位幸せで、嬉しくて、楽しくて…。
「姫子、姫子っ」
「千歌音ちゃん…っ!」

呼吸をするたびに、お風呂上りの姫子の甘い香りに蕩けていく感じ。
でも香りだけに酔わされるのが嫌で唇を合わせると、今度は心地よさに狂いそうになる。
ああ、姫子、姫子……その名前を呼ぶだけでも凄く嬉しい。
まるで付き合い始めたばかりの頭の悪いバカップルね…私達は何度も出逢って恋してるのに。

唇を離した私は、そのまま崩れるようにして、姫子の体に舌を這わせた。
今にもずり落ちそうなバスローブの中に両手を挿し入れる。
形のいい胸を弄りながら、首筋から鎖骨、そしてお腹へと、桜色の肌に唇を滑らせて、姫子の恥
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
359以上長々失礼致しましたw:2006/12/05(火) 23:29:09 ID:8hoGUgkn

70 ◆HiMETikANe:2006/12/05(月) 22:19:19 ID:hYmekOLovE

「そういえば千歌音ちゃん…」
「なあに?」
お互いを渇望し合う激情が、やっと優しい愛情に変わってきたところで、姫子が何か質問してくる。
どうしたの姫子?そんなに思いつめた顔して…何か悩みごとがあるの?
「あの、その…脱いでおいた下着がまたなくなってたんだけど、この前みたいに試着したり部屋に
持っていったり、ガラスケースの中に入れて鑑賞してたりしないよね…?」
「さあ、知らないわ」
「髪留め隠してた時のセリフじゃ説得力ないよ…」
姫子、あの時のことまだ覚えてたの? もうヤツと姫子は赤の他人とはいえやっぱり不愉快ね。
だけどどうしてだろう、あまり殺意は沸いてこない(掲示板だからそういうことにしておくわ)。
きっと姫子の香りと、重ねた肌から伝わってくる温もりのせいね。

「もうそんなことはしないわよ だって、ほら…」
まだ湿り気を含んだ姫子の髪を、慈しむように撫でながら。
「今、私の腕の中には、決して揺るがない確かなものがちゃんとあるんだから…」
「千歌音ちゃん…」
もう一度ぎゅうっと抱き合って、二人で情熱的なキスをした。

結局この日は朝まで、この場所で激しくゴニョゴニョしちゃった。
やっぱり世界で一番貴方が好き。一万二千回転生しても愛してるわ、姫子。




           _ _
    _    '´ ,、 ,、`!'>    「そんなに顔赤くして…思い出しちゃった?」
  ,'´/ニニヽ .<|l从メルl | |〉    「恥ずかしい…それにあんな、千歌音ちゃんが…」
  .| l lノlメル)) 从///.N |    「大丈夫、姫子に汚い所なんてないわ」
  .| l |*゚ ー゚/ ̄ ̄ ̄ ̄./_)    「それでも、やだよ…(赤面)」
  .|l(__)つ./  LILY  ./∪    「ふふっ、大好きよ姫子。愛してるわ…ハァハァ」
  ̄ ̄\/____/ ̄ ̄

千歌音ちゃんと、姫子の二人に、幸あれ。
360名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/05(火) 23:36:13 ID:ssTbrXzv
           _ _
    _    '´ ,、 ,、`!'>    「そんなに顔赤くして…思い出しちゃった?」
  ,'´/ニニヽ .<|l从メルl | |〉    「恥ずかしい…それにあんな、千歌音ちゃんが…」
  .| l lノlメル)) 从///.N |    「大丈夫、姫子に汚い所なんてないわ」
  .| l |*゚ ー゚/ ̄ ̄ ̄ ̄./_)    「それでも、やだよ…(赤面)」
  .|l(__)つ./  LILY  ./∪    「ふふっ、大好きよ姫子。愛してるわ…ハァハァ」
  ̄ ̄\/____/ ̄ ̄

千歌音ちゃんと、姫子の二人に、幸あれ。


↑これかわいい
361名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/06(水) 02:18:47 ID:SFtGaH9X
>>360
果てしなく同意
362名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/06(水) 02:52:35 ID:IMYu9tqn
>>355-359
ろくでもないネタというのはこれのことか!
超絶にグッジョブ!!!
報われないソウマに禿藁w
IDとか、さりげない小ネタが効いてるね

ところで(省略されました・・)以降を読みたいが、ここは全年齢板だしな…
エロ総合スレの方は他の職人さんがいるから、混ざると厄介だし…
百合スレのほうに投下してくれたりすると嬉しいかもw
いや是非お願いします!!
363名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/07(木) 14:18:23 ID:o4BhFLOX
>>359
GJです!!もう笑い転げてしまいました!
さりげなくアニメの台詞を絡めて、笑いに繋げているところがうまい!
たまには、こういう頭のネジの外れたような千歌音ちゃんも面白いですね
364名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/08(金) 01:06:37 ID:gcOJWyPh
>>360-363
ど素人は声援があるから図に乗れるんだよ。天狗になれる、調子に乗れる、
支援者が駄文にレスしてくれるから、もっともっと書きたいって頑張れるの。
神無月ファンの皆様のために、私、ずっとずっと駄文を書き続ける、
千歌音ちゃんSSの職人に……なれる日はいつの日かw

ともあれ、レス本当に有難うございます。
けど改めて、前スレから活躍してたSS職人さんは偉大だった。
パクろうとしたけど文章力がたりなかた(苦笑)

>>360-361
元々は357しかなかったのですが、これだけいきなり貼ったらどう見ても嵐
→356とか359-360をつけ足し
→最後になんか千歌音様と姫子が二人でSS作ってる光景浮かぶ
→百合板過去ログからAA発掘
……あれ、自分殆ど何もしてないような(おい)
>>362
今回のは大分ましな方、更にくだらないネタのストックはまだまだどっさりorz
ちなみに省略部分ですが……自分の文章力ではきついです(汗)
>>363
ちょっと壊れすぎてしまったでしょうか……だとしたらすませんです。

しかしSSの参考に何度か見返してるんですが、その度深まりゆく萌え……
さっきも3話見返したけど、ロボの上で手を叩きつける千歌音ちゃん見て
いい意味でまた胸が苦しくなった。
貴方はあんなに完璧でどう考えても貴方の最善尽くしているのに、
姫子絡みとなると、姫子以上に自己嫌悪強くて臆病で不器用で……(涙)
まちがいない、支持者は少ないかもですが、神無月は、いいものだ!
365名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/08(金) 01:11:27 ID:gcOJWyPh
ところで、
幸せな二人を描けないかもですが(別れのシーンとかオロチノチニクルフ千歌音
とか書くかもので)……
文章どうなるか分からないですが書いてみてもいいでしょうか?
念のため許可を取ってから……(苦笑)
366名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/08(金) 01:32:18 ID:I3gW+zgM
お前が許可を求めた時、すでに許可はくだっているのだ!(いみふ

最近めっきり寒くなりましたがDVDで神無月見ながら待ってます。全裸で。
367名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/08(金) 21:08:00 ID:wsF771sZ
書きたいと思ったのなら書くが良い!
……いやうそごめん書いてください。楽しみにしてます
368名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/11(月) 01:21:36 ID:fqgjwZZU
すまん、SSすげえ詰まってます
あと数日待っててくださいです、その時には必ずや・・・

というか最近姫子も悪くないなと思うようになってきてしまった。
千歌音ちゃん私どうしたr
369名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/11(月) 02:03:20 ID:t7isUUUG
ふたりセットで好きでいればいいと思うぞ!
370名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/11(月) 03:13:50 ID:UV/uW1IO
>>368
姫子は千歌音ちゃんが認めた最愛の人ですよ?
そんなすばらしい姫子の魅力に気づいたってことは
千歌音ちゃんから見たらとても嬉しいことだ!
(※千歌音ちゃんと姫子の間に入ったりしようとしなければ)

うん!きっとそう
371名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/11(月) 03:26:21 ID:gnFtQdet
>>364>>368
SSそんなに焦らないで、じっくりと納得のいくものを書いて下さい
と言うか息抜きにくだらないネタというのを投下されては?
実はそっちの方も、すげー楽しみなのでw

しかし、別れのシーンとかオロチ神の支配と自らの意志に葛藤する千歌音ちゃんとか
SSで書かれるとマジで泣いてしまうかも…
オロチ神に本心を悟られないように、支配されている振りをしている…
という描写はアニメでは視聴者にも千歌音ちゃんの本心を分からせないようにするため
敢えてしていなかったので、楽しみです

>最近姫子も悪くないなと
神無ズキーの殆どはそうですよw
あの二人はセットでないとどちらも可哀想
372名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/11(月) 07:53:23 ID:2g6yHMcn
此処もようやく再燃してきたな……!
SS、楽しみにしてます!!!
373名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/11(月) 11:41:20 ID:fqgjwZZU
最近さる方にもメールで語ったことなのだが、私は千歌音ちゃんには、あまり性欲
みたいのは感じない。無論千歌音ちゃんに萎えとかタイプじゃないとかそういうんじゃ
ない。というかむしろ自分の好みド真ん中なのに。
で、最近気付いたんだが、その理由って、
『さすが宮様、余りに畏れ多く感じる』とか『欲情するというより見惚れる美貌だから』
とかもあったんだけど(実は私はチキンか?)、それ以上に何より、
『千歌音ちゃんが輝くのは姫子がいてくれるから』だと気付いたのですよ。

11話の『それは嘘だからだよ』とか最終話の告白とか、あれを作りでも演技でもなく
真っ正直に言うなんて、並大抵の人ではできないと思う。
もし助けに来たのがソウマだったら……だめだどう考えてもバッドEDだw
というかあの『千歌音ちゃん』の恋人として自然に応援したくなることからして物凄い
……と、それはさておき。

>>369
いいと思うぞ!というか、既に手遅れっぽい。(合掌)
>>370
むしろちょっとだけ嫉妬してしまわれるかも。
てかあの二人に割って入るなんてそそそそのようなおそれおおいことは一度も(ry
>>372
最低4人は見ていて下さるとは、本当に恐縮です。
>>371
お心遣い有難うございます。
そのようなことを言われてしまったので、ついカッとなってでっちあげました。
今は反省しています↓
37411話・幕間:2006/12/11(月) 11:44:52 ID:fqgjwZZU


光の道を、姫子が息を切らして駆けてくるのが分かる。
それは凄く嬉しくて、でもそれと同じ位に悲しい。
姫子との避け得ない別れが、すぐそこだということだから。あの無邪気で綺麗な瞳は、
罪に塗れた私の後悔を、酷く引き立たせてしまうから……。

もし願いが叶うなら、いつまでも姫子と一緒にいたい。
オロチになって、人の世を滅ぼしてしまっても、姫子と一緒に暮らせるなら幸せだと。
「……馬鹿みたいね」
都合のいいことばかり考えて……と、自嘲の笑みを浮かべる。

そう、それは決して叶わない願い。
大神さん、早乙女さん、乙羽さん……いやイズミさんたちやオロチの面々でさえ気に
かけていそうな優しい姫子が、彼等のいない焦土なんて望む筈がない。
それに何より、女の子なのに姫子を好きになってしまった気持ち悪い私を、あの夜
姫子を無理矢理犯した酷い私を、かつて姫子を手にかけた私を、
受け入れてくれるわけがない……。

チカネチャンハ、ワルクナイヨ。

「…………」
姫子が来てくれる。自分の迷いや歪みを具現した足止めを、力強く払いながら。
その姿はあの臆病で、一人では何もできない女の子じゃない。
『宮様』なんかよりも、もっとずっとかっこよくて、とても優しくて……。

「もう、私なんかいなくても平気ね」
37511話・幕間:2006/12/11(月) 11:48:31 ID:fqgjwZZU
もしかしたら、姫子に強くなんてなって欲しくなかった。
いつまでも自分に依存していて欲しかった。自分を頼って欲しかった。

でも今は、全く逆。
姫子を護れなかった無力な頃とは違う、今の自分には世界を滅せる力がある。
それなのに、姫子に甘えたい。ちょっと前の姫子のように、いやもっと強く、姫子に
頭を撫でて貰ったり、優しく抱きしめて欲しいって思ってる。
……いや、違う。出逢った時から、姫子に甘えられるフリをして、私が姫子に……。


「…………」
私は内なるオロチと同調する。
姫子が私を殺せるように。私の半端な気持ちに、動揺したりしないように。

姫子が欲しいこと。姫子と繋がりたいこと。姫子と愛し合いたいこと。姫子を夢想して
何度も慰めたこと。姫子を独り占めしたいこと。姫子と関わる人達を妬んだこと。
姫子との恋を認めない世界が気に食わないこと……。

そう、それが私。姫子みたいに優しくて純粋にはなれない、穢い私。
それでもオロチのせいと偽って、躊躇いなく姫子の肉体を求めてしまう、酷い私。
そして今回も溺れる。あらざらむこの身に、いま一度あの快感を刻みたいから。
だから抗って。私を拒否して。私は欲望のままに、あなたを求める変態だから……。


死にたくない。姫子と別れたくない。姫子を傷つけたくなんかない。
でも、優しいお日様が欠けた世界にただ一人放り出される方が、あんな寂しい社に
姫子を置き去りにする方が嫌だから。

自分の過ちを償えるなら、姫子の未来が救えるなら、涸れ果てて消えてもいい。

私はまやかしの中で、冷たく彼女を出迎える。
想いを遮るように閉ざした目蓋から、まだ零れそうになる涙を拭って。
376以上酷い電波失礼致しましたw:2006/12/11(月) 12:03:46 ID:fqgjwZZU
>>374-375



ちかね「やっときたわね。おめでとう! このパーティーに きてくれたのは あなたが はじめてよ
ひめこ「パーティー?
ちかね「わたしが しくんだ ひめこと ふたりだけの パーティーよ
ひめこ「どういうことなの ちかねちゃん?
ちかね「わたしは へいわなおままごとに あきあきしていたの。そこで オロチになったの
ひめこ「なに かんがえてるの‥?
ちかね「わたしは ソウマをけおとし おもしろくしてみたわ。でも それもつかのまのこと
    あなたがいなくて たいくつしてきたの
ひめこ「そこで パーティー‥なの?
ちかね「そう!そのとうり!! わたしは あなたをかなでる えいえんのよるが ほしかったのよ!
ひめこ「なにもかも ちかねちゃんが かいた すじがきだったんだね
ちかね「なかなか りかいが はやいわね。おおくの モノたちが しあわせになれずに きえていったわ。
    しすべき うんめいをせおった かわいそうなみこが ひっしに わたしをもとめる すがたは
    わたしさえも かんどうさせるものが あった‥
    わたしは おひさまのひかりを あたえてくれた ひめこがすきなの!
    どんなふうにでも あいして あげるわ
ひめこ「そんなことのために ここまで きたんじゃない!
    わたしは ちかねちゃんと おはなしを しにきたの!
ちかね「それが どうかしたのかしら? すべては わたしが のぞんだことなのよ。
ひめこ「いまの ちかねちゃんは ほんとうじゃない!
ちかね「まだ そんなこというなんて‥ どこまでも やさしい ひとね
    どうしても しりたいというのね これも かんなづきのみこの サガか‥‥
    わかったわ しぬまえに わたしのほんとう とくと からだに きざんでおきなさい!!


ひめこは ディープキスで ちかねにこくはく!
ひめこ「ごめんね。 もう わたしのために がまんなんか しないで!
    つらいこと くるしいこと どんなことでも わたしにわけて!
ちかね「ひめこ‥」
ひめこ「ハッピーバースデー ちかねちゃん

ふたりはラブラブになった




……さて ファンにころされるまえに にげるぞwwwww
377名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/11(月) 14:24:25 ID:vGkor0yK
ちょw
途中からどうしたんだ。
俺のパソコンが壊れたかと思ったじゃねーかw
前半の文章が上手だったので、すっげー期待しちまったぞ。
とにかくGJ
378名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/11(月) 14:32:26 ID:t7isUUUG
ばかめ!ファンだが何故おまえを殺したりなどするものかw
途中からの落差に笑った。文章上手いなー。
379名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/11(月) 23:07:49 ID:H6sEkNGN
>373
>私は千歌音ちゃんには、あまり性欲みたいのは感じない。

こんなことをさらりと言ってのけるアナタが好きですw
続き期待します
380名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/12(火) 00:10:58 ID:RHnVi8Bj
>>377
壊れたのはパソではなく私の脳細胞だと思うので平気です。
でもさすがにあれは酷すぎた。ごめんなさい(謝)。
>>378
恐縮です。
今後も神無月道をひたすらに歩みて巫女を魁たいです(謎)
>>379
全くないというわけではないですが、自分から彼女を抱きたいとかは
思わないもとい思えない素晴らしさ。彼女は姫子専用です(笑)。
つまり二人の百合えちSSだったらいくらでもハァハァできr……いや、
やっぱりそれでも見惚れかねない(汗)


と、皆様に質問というかヘルプです。
姫子が撮っていそうな千歌音ちゃんとの思い出の写真のうち、
『この写真が特に印象的』てのを幾つか挙げて頂けないでしょうか?
今アルバムネタでごちゃぐちゃ書いてみてるのですが、
ここを過ぎればどうにか区切りのいいとこまで完成=投下可能に……
381名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/12(火) 00:29:20 ID:vqAvgdic
千歌音ちゃんは姫子だけ 逆もまた然り 
皆様の意見に果てしなく同意です

>>380
実際アニメに出たやつで、お菓子つくってたヤツ・・・
単に猛烈に可愛かっただけだが、一体何処で作ったのかが疑問ってことで
ホラ、姫子 事件起こって初めて千歌音ちゃん家入ったんで、
妄想甲斐があるなぁ、と        

382名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/12(火) 02:28:57 ID:YFxAZ6YR
>>373-376
幕間で泣きかけて、最後で吹きましたとも!ええ!
くだらないネタ最高!いいぞ、もっとやれw!

>>380
371でも言いましたが、千歌音ちゃん一人では
ハアハア出来ない人がここは多いと思われます
ですので、百合SS(というか姫千歌を書けば必然的にそうなる)
投下希望です!ただし、えちは正直この全年齢板では難しいですねw

で、思い出の写真ですが、私のダメ脳内メモリでは
確か1話で姫子がアルバムを見て微笑んでいるところで
>>381さんが挙げていた
お菓子を作っているところ(クリームを泡立てている)と
茶色?のワンピースで水辺で遊んでいるところ
そしてバラの園(制服)とバイオリンを弾いてるところだった気がします
381さんが言うとおり、この写真やたらに千歌音ちゃん可愛いですよね!
姫子の前でだけは、年齢相応の16歳の女の子に成れるんでしょうね
やっぱりこの写真は全部学校で撮ったものなのかな?
383名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/12(火) 17:07:35 ID:rj8yPqmH
384名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/12(火) 21:17:20 ID:RHnVi8Bj
>>376 つづき

ソウマ「ヤっちまったぜ‥‥
カズキ「‥‥
ツバサ「これから どうするんだ?
ソウマ「‥‥
ユキヒト「この むこうに べつのせかいが あるのかな?
カズキ「イってみるか?
ツバサ「おれは どっちでもいいぜ。
ユキヒト「そうだね。でも ここも けっこう いいかんじに なじんだんじゃない?
カズキ「いえてる。わるいにいさんが ぜんぶ ほったからな!
ソウマ「いこう!
みんな「どこへだ?

ソウマ「めくるめく せかいへ!!




こんな神無月の巫女は心底嫌だなとか思いながらレス。

>>383
 ……………………エロ美しい品だ(いい意味で眩暈意識混濁血圧上昇)

>>382
>百合SS(というか姫千歌を書けば必然的にそうなる)投下希望
 確かに百合萌えとかそういう次元を超えて千歌姫や姫千歌は素晴らしい。
 一昔前の言葉で言えば「悶えるってレベルじゃねーぞ!」という感じです。
 しかし悲しきかなえちSSは自分の筆力では自信なす。
>姫子の前でだけは、年齢相応の16歳の女の子に成れるんでしょうね
 写真の中の千歌音の表情は、もしかしたら入浴姿とか絶頂時の表情より
 貴重かも知れないとか思った。
 あの笑顔や可愛さは、広い宇宙に一人だけの姫子が傍にいてくれたから
 ……すまん、なんか表現が間違えちょる。

>>381
 ちなみに生クリーム、私は人力で泡立てるなんてやったことがないです。
 成功率下がる上に何より体力が持ちません、まじでwww
 それを平然とやる意味でも千歌音ちゃんは凄い。単に学園の調理室じゃ
 ハンドミキサーは置いてな……って、まさかッ!?
385名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/13(水) 02:23:51 ID:QV+j+Kuo
>>384
大丈夫!監督夫妻は801もどんと来いらしいぞ!
というか、ドラマCDの『オロチ愛の一言劇場』なんてもっと…w

>えちSS
いやいや私も正直、姫千歌のあまりえちいのは一寸…なので
二人の切なく儚い、けど美しいSSを期待しています
でも余りご無理はなされないよう…

前のSSでは特に
>姫子に甘えられるフリをして、私が姫子に……。
というところは私も「千歌音ちゃんはそう思っていたのではないか」
と考えていたので、涙が出そうになりました

>クリームの泡立て
私は恐らく姫子並の腕力しかないかもですが
温度管理(氷で冷やす)を上手くやれば、誰でも出来ますよ!
ってケーキ作りの薀蓄語ってどうする>自分w
386名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/13(水) 17:30:58 ID:g+NzLod7
皆様のアドバイスのお陰で、やっと作っていたSSが一段落。
そしてその間に1時間で作った推敲一切無し突貫丁稚上投槍妄想が少し。
これらはようすをみておとすかもですが、その前に、
皆様、本当に心から有難うございました、いやもう本気で大感謝です!

>>385
無理はしていません、千歌音ちゃんと姫子が破壊力高過ぎるので、
神無月の妄想をしていたと思ったらいつの間にか駄文とかが出来ている
催眠術とか超スピードとかじゃない恐ろしい現象です(笑)。

けどいくら二人の切なさが異常といっても、最近自分書き込み多杉……
少しは自粛するかいいネタつくるかしなければ(汗)
387名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/15(金) 15:26:57 ID:RoYV06m1
スレが動いているのは嬉しいので、書き込み大歓迎ですよ
388名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/15(金) 17:52:21 ID:tvzXwrH7
SS投下を待ちます
3891/4:2006/12/15(金) 17:56:25 ID:eOJKtbOT
>>387 どうなってもしらんぞ




「千歌音ちゃん、スポンジ生地、そろそろ型から出してもいいかな」
 クリームを泡立てる私の背中越しに、姫子の嬉しそうな声が聞こえてくる。
「ありがとう、そこのケーキクーラーの上に出してもらえる?」
「分かった」

 本当は焼けた生地……ううん、姫子の嬉しそうな顔を見たいんだけど、クリームは
 手早さが命。氷がないこの場所では、ぼやぼやしていると温まって、舌触りが
 ぼそぼそになってしまう。ちらりとしか見られないのが残念な……
「姫子、鍋掴みしないとまだ熱いんじゃない?」
 そう言い終わるが早いか、熱っ、という可愛らしい悲鳴が上がる。ぎりぎり手遅れ
 だったみたいだ。

「だいじょうぶ?火傷してない?」
 慌てて手を止めて、姫子の方を振り返る。すぐ指を見てみるが、特に目立った
 怪我はしていないようだ。良かった……。
「全然平気。でもごめんね、何度も心配かけて、それに千歌音ちゃんにばっかり、
 大変なことさせちゃって……」
 顔を真っ赤にして、ぺこぺこ謝る姫子。
 その仕草が丁寧過ぎて、もっとフランクになれてもいいのにと、少し残念にも思う。
 でも、そんな他人への正直な暖かさは、傍にいるだけで優しい気持ちにしてくれる。
 礼儀や規則に雁字搦めの『宮様』を、『千歌音ちゃん』にしてくれる。

「気にしないで、姫子。お菓子作りはもともと好きだから、手間だなんて思わないわ。
 それに……」
 普段とは全然違う、自分でも驚くほどの穏やかな声で。
「今まで、誰かのためにお菓子を作ったことなんて、一度もなかったから……だから
 いつもより余計に気合が入っちゃうのよ」
3902/4:2006/12/15(金) 17:59:06 ID:eOJKtbOT
 今のは半分は本当で、半分は嘘だった。
 今まで何度か、お父様やお祖父様のために、プロに教わりながらケーキを作った
 ことはあったし、それは決してつまらない作業ではなかった。
 世界一大切な人のため、自分達だけで作るのは、今日が初めてだけれど……。

 そんな自分の恥ずかしい、アブノーマルな気持ちを誤魔化すように、私はもう一度
 雑念を払いながら生クリームに向かう。
 さすがに少し手が疲れてきていたけど、もう泡立ても終盤戦。
 早めに終わらせて、姫子と生地を冷ましたり、果物を準備したりしよう。ところが。

「ねぇ、千歌音ちゃん……」
「えっ!?」
「わっ!?!?」

 振り返った私が、カメラを構えた姫子に気づく。
 それまで考えていたコトを思い出して、つい力加減を間違えてしまったのと、姫子が
 シャッターを切ったのとは、ほぼ同時だった。
 真っ赤になりながらどぎまぎする私の横で、ボウルの角度がズレてしまって……。


「千歌音ちゃんごめんね、私があんなことしたから、本当にごめんね……」
 床や調理台はもちろん、エプロンまで汚してしまった生クリームを見て、姫子は
 おろおろしながら平謝りに謝っていた。
 折角泡立てたのに、今のでかなり減ってしまったクリーム。節約して使えばどうにか
 なりそうなのだけど……。
3913/4:2006/12/15(金) 18:01:20 ID:eOJKtbOT
「そんなに謝らないで。謝ったら、折角のお菓子作りが楽しくなかったみたいでしょ」
「そ、そうじゃないよ、千歌音ちゃんと一緒で、楽しくないわけないよ、でも……」
「ふふっ、分かってるわよ」
 笑いかけながら、こぼれたクリームを指につけて、悪戯する子供のように一舐め。
「我ながらいい味。姫子もほら、ちょっと失敬してみたら?」
「え……でも、服も汚れちゃったし……」
「お菓子作りにトラブルはつきものよ。それより、ほら」

 まだクリームが残った指を、そっと姫子に差し出す。申し訳なさそうにしながらも、
 ぺろっと可愛く味見をしてくれる。
 おいしいでしょ、と聞いた私に、姫子は申し訳なさの混じった笑顔だったけど、
 うん、と精一杯頷いてくれた。

「実を言うとね、一度、やってみたかったのよ。こうやってクリーム失敬するのって。
 ああいう環境だと、そういういたずらとも無縁になっちゃうから。それにね、」
 だけど……と続けようとした姫子に、私は心からの笑顔を浮かべて。
「こういうちょっとした事故があった方が、後で振り返った時楽しいのよ」

 使用人達に囲まれて、絶対成功する環境で作ったお菓子。
 そんなものよりは、自分たちで色々苦労しながら作った、不恰好なお菓子の方が
 ずっと心に残るから。
 大好きな人と、失敗したり、ちょっと行儀悪いことをしたりしながらのケーキ作り。
 こんなに嬉しい時間なんだから、姫子にはどうか、幸せな笑顔でいてほしい。

「でも……」
「しょうがないわね。それじゃあ今回驚かしてくれた埋め合わせに、姫子にちょっと
 罰ゲームつけてもいいかしら?それでチャラってことで」
「え、うん、私にできることだったら、何でもするよ」
3924/4:2006/12/15(金) 18:04:43 ID:eOJKtbOT
 『何でも』という言葉に、ふとある情景が浮かぶ。私が密かに求めていること。
 優しい姫子のことだ。罰にかこつけて求めれば、多分応じてはくれる。
 でも、そうしたらきっと、姫子の心はもう届かない場所に行ってしまう。だから……

「ありがとう。それじゃあ……」
 落ち込み気味の姫子を、暖めるようにそっと抱いて。
「今度は姫子も一緒に泡立てること。交代で泡立てたり、ボウルを押さえるのを
 手伝って頂戴。それと、泡立て中の姫子の写真を、私にもいっぱい撮らせてもらう
 こと、今日の写真ができたら、すぐに持ってくること。それと最後に……」
 姫子の頭を、慈しむように撫でながら。
「悲しい顔はもうおしまい。『でも』とか『ごめん』も禁止。それでいいかしら?」

「でも……」
「姫子」
「あっ、ごめ……んくださいっ」
「ふふっ、やっぱり姫子は笑顔が一番いいわね。でもさすがに今のは、姫子らしいと
 いうか……」
「もうやめてよぉ、自分でも恥ずかしいんだから」

 染み付いた口癖に振り回されながら、二人でひとしきり笑ってから。
「さぁ、もう一度作りましょう。姫子、生クリームとお砂糖とキルシュ、また持ってきて
 くれるかしら?」
「えっと……うんっ」


 お屋敷の中では絶対に見せられないことを楽しみながら、私は密かに思っていた。
 もっと失敗して、この『秘密の調理実習』が、長引いてくれてもいいな、と。
393以上失礼しました:2006/12/15(金) 18:07:57 ID:eOJKtbOT
↑妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想

どうやら俺はとんでもない思い違いをしていたようだ。
あの時千歌音ちゃんがわざわざ泡立て器を使っていたのは、
姫子との時間を少しでも長引かせると同時に、

ワキワキ              ワキ
    ., --、   i´!⌒!l  r:,=i                 /ヽ
   .|l⌒l l   | ゙ー=':| |. L._」 ))         l\/  
  .i´|.ー‐' |   |    |. !   l     ワキワキ  _|  あわよくば姫子と
  |"'|.   l  │-==:|. ! ==l   ,. -‐;     \    『クリームの舐めっこ』、
  i=!ー=;: l   |    l. |   | /   //      > つまり間接キスをするという、
  │ l    l、 :|    | } _|,.{::  7 ))   ∠__
  |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ'  ::::::|;   7         /  恐るべき陰謀のための
  \:::::\::::: ヽ  ::::::!′ :::|   .:/         / 巧妙な布石だったんだよ!
    /ヽ::: `:::    ::::  ....::..../ ワキ

ああ千歌音ちゃん、あなたは何て狡猾な計画を思いついていたんだ。
オロチ復活の遥か以前から、姫子の初めてを頂く布石をしていたなんて……

ソウマ、ギロチ、お前たちは……何もかも……
何もかも遅すぎたんだ…………



しかし自分で言うのもなんだが、
この上等な激甘卵焼きにハチミツをぶちまけたようなお約束な妄想は一体……
つーか投下中に気付いたがケーキ作りの順序とか激しく怪しいな。
シナリオ穴だらけなのはいつものことだけど……千歌音ちゃん私どうしたら(ry
394名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/15(金) 19:52:15 ID:ue1zyXKq
>>393
この二人の場合、糖度はいくらあっても問題ないと思っている
お約束っつってもケーキ作りSSは今までなかったんで、見られて幸福
でもって千歌音ちゃんが楽しそうで有り難い
千歌音ちゃんが幸せならいつだって俺は幸せやー!!!!!!!
395名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/15(金) 20:55:25 ID:ddeAph0j
>>393
アニメ化されてもいい位だな
はぁはぁしてもーた
もっとやってください!
396名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/15(金) 21:35:46 ID:ZgMM81Dc
ハァハァ
397名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/15(金) 22:11:10 ID:+tom4KDy
かなりいい!!その感じでもっと楽しませてくれ!!!
398名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 00:16:52 ID:N9Y49HIo
うはぁーーーっ、GJ!



でも393のAAはどーにかしてw
ちょっと甘さが吹っ飛んだ
399名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 01:47:08 ID:gDB+hdS+
漫画最萌2人の愛で予選通過を

{{来栖川姫子@神無月の巫女}}
{{姫宮千歌音@神無月の巫女}}

第二回漫画最萌トーナメント 投票スレ26
http://etc4.2ch.net/test/read.cgi/vote/1166014680/
400名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 02:49:42 ID:PQV+mhAa
>>393
私はいま幸せです……誰よりも
401名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 13:37:33 ID:1h2u11aY
見て下さった方が私含めて7名……オロチ大家族集結?

>>394の首様
 私も神無月初心者なれど、姫宮千歌音宮様の幸せを願う者の一人です。
 千歌音ちゃんの幸せを認めぬ世界をぷち壊したい怨念は同じなのだろうか(笑)。
 >この二人の場合、糖度はいくらあっても問題ない
 残念ながら、糖度が高すぎると、SS打ち込んでる最中に思わずにやけてしまい、
 周囲の人々から永久凍土な視線を浴びてしまう危険を伴う諸刃の剣。
 千歌音ちゃん私どうs
>>395の首様
 アニメ化とは畏れ多過ぎ……でも千歌音ちゃんの指を上目遣いで咥える姫子は
 予想以上の破壊量かも知れないと今思った気がしなくもない(おい)。
>>396の首様
 | l |*゚ ー゚ノ!| あなたの幸せな笑顔が好きよ姫子(ハァハァ)
>>397の首様
 そんなことを言われると、保守がてらにまた奇怪なネタとか落とす恐れが!
>>400の首様
 千歌音ちゃんがエピローグ以降ずっと幸せであることを、願わずには居られない
 私。エピローグの後も、姫子と一緒にお料理したり寄り添って話をしたり、
 一緒にお風呂入ったり……やばい想像してたら脳内ホルモンのバランスが
>>399の首(?)様
 アニメ最萌だったら色々支援とかしていたのですが、
 マンガ版はまだ読んでいないので何も出来ず……とレスは返しておいて、と(笑)
>>398の首様
 俺「いや余りにこっぱずかしかったので耐えられずにやった、今は反省して……」
 ミヤコ「ちょっといらっしゃい、懺悔の時間よ」
 千歌音「物言わぬ石になりなさい」
 俺「ひぃぃいやめてとめてやめてとめてやめてとめっt

 変な思いをさせてしまい本当に申し訳ありませんでした……




          、゙'゙"`゙^゙''z
           从ツヘヘヘル    ソウマ「けど未だに俺のハッピーエンドSSは来ないな」
   (((ソ)))  ゙、A` .,6゙   ギロたん「無残だな、七者」
   (  'A` )./8:|+⌒i    
   /   \ ::::8:|--| |    
  /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ |    
__(__ニつ/ UROKO. / | .|____
    \/____/ (u ⊃
402名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 18:24:52 ID:XJ7TxYnc
ソウマは姫子が幸せなら彼にとってハッピーエンドなんだよ

という理由から姫千歌SSをガンガン投下して彼に見せ付けてやれ!
涙を流して喜ぶぜ
403名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 20:41:47 ID:cEzQWvSb
             「聖夜は2人で」

「クリスマスイブ?」
朝食時、薔薇の園での出来事、今日は朝から姫子がなぜか楽しそう
当然ながら学園内で親しくお声をかけるようなことはできない
でも遠くから姫子を見てそう感じた、最も早乙女さんとご一緒だったけれど・・・
12月24日の今日、クリスマスイブ
やけに今日は学園の生徒がいつもより賑やかだ思ったら、そういうことだったのね
最も私はそのような行事にはあまり関心はない
普段通り登校して、姫子とお昼休みを楽しく過ごす、それだけで幸せだもの
「う・・・・・・うん・・・それでね、あ、あのね千歌音ちゃん」
弁当を口にしながら恥ずかしそうに姫子が俯いた
なにかしら、と私は思った・・・色んな期待が頭によぎる
しかしこんなときは対外物事は期待通りにはいかないもの
私は表情を変えることなく・・・聞き返す
「なにかしら・・・?」
「あ、あのね・・・今日はく、クリスマスイブでしょ?だから今夜は千歌音ちゃんと一緒に・・・その・・・」
その言葉にはっとして、一瞬耳を疑う、想像していたものとは答えが違うから
でも一瞬にして表情を落とす
「そうね、私もできれば姫子と過ごしたいわ、でも無理だもの・・・」
私には帰る家がある、使用人が待っている、それに対して姫子は寮生、その上、早乙女さんがいらっしゃるわ
難題が多すぎるもの、姫子を屋敷に泊める?いえ、無理があるわね
それに早乙女さんだってイブの夜は姫子と過ごしたいだろう、早乙女さんとの楽しみを奪ってまで姫子に泊まれとはいえない
「それに、早乙女さんがいらっしゃるわ」
「マコちゃん・・・今夜はいないの」









404名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 20:58:10 ID:cEzQWvSb
↑3行目、昼食の間違いだなw

「いないって、早乙女さんが?」
姫子が寂しく感じたのか顔を鎮める
「う、うん、マコちゃん同じ部活のお友達に招待されて、泊まるかもしれないって言ってた」
そう・・・それで私に・・・
「マコちゃんも私と過ごしたいって言ってたんだけど、前から招待されてたらしくて、だから今夜は私1人なの」
「それで、寂しいのね?」
姫子が肯く、ふうっと私は息をついた
言い方は悪いかもしれないけれど、私は早乙女さんの代わりってことね
考えを悪い方に向けようとして私は首を振った、姫子が誘ってくれてる・・・それだけでも喜ばなければ
叶わぬ夢だとは思っていた、本来クリスマスなど一般行事は私は一切興味ない、でも姫子と聖夜の夜を一緒に過ごせたらどんなに幸せか
昨日、部屋で何度も思い描いた、ありえないことだとは感じながらも
ふと目を落とす、答えなど決まってるのに
「そうね姫子」
「え?」
「私も姫子と一緒に過ごしたいわ」
姫子の表情が輝く、この子はほんとに笑顔が似合う、とても可愛いわ
笑顔に見とれてしまいそうなほど・・・それにしても私はなんだろう
もっと喜ぶべきことなのに、これが私の性格・・・


405名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 21:24:52 ID:cEzQWvSb
「でもいいのかしら、寮長さんに許可が必要でしょう?」
「うん、いつもはそういうのに厳しい人なんだけど、今日はクリスマスイブだからって・・・簡単に許可してくれたよ」
ふっと私は微笑んだ、なにもかもがいい方向に進んでるのね
「特定の日は、皆結構外出とか他の寮部屋で集まったりしてるから珍しいことではないんだけど・・・」
でも姫子は外出などしないだろう、姫子の性格なら・・・
「本当はね、マコちゃんと千歌音ちゃんと3人で過ごしたかったんだけど・・・でも千歌音ちゃんがいるから・・・私それだけでも嬉しいの」
姫子が顔を赤く染めながら呟く
はっきり早乙女さんもご一緒だったらきっぱりお断りするつもりだった
私は姫子と2人だけの時間を過ごしたいだけだもの、他の人に介入されるのは堪らない
それに早乙女さんも姫子と2人でいたほうが楽しいだろうし・・・
弁当を食べ終えナフキンで口を拭いた私は呟いた
「それで・・・私はいつ頃行けばいいのかしら・・・」
千歌音の提案に姫子が慌てる
「ま、待って千歌音ちゃん!正面から堂々と入ったら皆興奮して大騒ぎになるよ・・・たぶん部屋に行けないと・・・思う・・・」
姫宮千歌音は皆のアイドル、普通に登校してきても騒がれるのに寮内にでも居たら・・・ただ事では済まない
なによりいつも生徒の取り巻きに囲まれ姫子から見れば遠くから見つめることしかできない存在なのだから
もし姫子と一緒にでもいたら・・・姫子は皆から嫉妬された上、冷たい視線を浴び虐められないとも限らないのだ
誘っておいて偉そうなことは言えないが姫子はそのことだけは慌てた
「こっそり裏からだよ、いいかな・・・?」
「わかったわ」
私は静かにそう呟いた
放課後、薔薇の園で落ち合い、その後こっそり離れて・・・寮の裏門から中に入る、そう姫子に言い渡され私は肯いた
部活は・・・休もう、姫子より大事なものなどないのだから、それに生徒会の仕事も今日は少ないもの
早めに済ませとこうかしら







406名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 21:48:59 ID:cEzQWvSb
「・・・」

放課後、一度姫宮邸に戻り充分な仕度をした千歌音は時刻通り夜8時頃に薔薇の園で待つ
姫子は、部屋を片付けたりしてるのだろうか?
姫子・・・まだかしら、人を待つ時間というものは時には楽しいものだけれど・・・辛くもあるわね
「千歌音ちゃん・・・・・・?」
心配していた千歌音の前に、木の陰からこっそりと姫子が現れる
入浴済みだったのかパジャマ姿だ、風呂上りということもありつい綺麗に見えた
姫子のパジャマ姿、実に似合っているわ・・・私はつい見とれてしまった
可愛い、とっても可愛いわよ姫子・・・
この姿を誰かに見られると恥ずかしいかもしれないが、幸いこの時間になると生徒もいない
部活帰りの生徒を何人かみかけるものの微々たるものだ
誰にも見られる心配などはない
姫子はぜえぜえと大きく何度も息を吐き出す仕草をしてる
よっぽど慌てていたのかしら、それとも・・・
「姫子、息が切れてるわよ、どうしたの・・・」
私は気になって聞いた
「う、ううんなんでもないよ」
(ま、まさか慌てて掃除したなんて言えないよ!マコちゃんだって散かしてるんだもん・・・)

裏口からこっそりと進入する、今日はクリスマスイブということもあり寮生は遠出か部屋に篭っているらしく人影はない
千歌音が寮内を堂々と進んでいるものだから姫子は心配したが・・・部屋前まで来ると安心したのかふうっと息をつく

407名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 22:01:37 ID:cEzQWvSb
ここが姫子の・・・・・
あまり広くはない、7畳くらいだろうか?
ベッド2つに本棚、勉強用の学習机程度しかない
まあ鏡やクローゼットもあるにはあるが数に入れなくてもいいくらい小さい
まあお世辞に豪華とはいえないだろう
千歌音は普段はお城のようなお屋敷に住んでいるお嬢様
窮屈に感じないか心配ではあった
まあ自分なりに部屋をアレンジしたつもりだ
とりあえずマコトの筋トレセットや散らかっている本は全て片付けた
それとまあ・・・おしゃれとまではいかないが花を飾ったり個性を出してみた
それに今日はクリスマスということもありツリーを授業中(こらこらさぼるな)
自分で作ったり、マコトの手伝いもあってかクリスマスツリーを飾れた
最もマコトもあの宮様が部屋に泊まるなんて想像もしないだろうが




408名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 22:27:56 ID:cEzQWvSb
「綺麗ね・・・」
クリスマスツリーを見て私は呟いた
あまり大きくはないけれど姫子の手作りのツリーには・・・お金をかけたものより一層美しく思えた
「う、うんありがとう・・・わ、私なりに一生懸命作ったんだよ」
ツリーには色んなものが飾ってある、小さなサンタのぬいぐるみなど
以前から作っていたのだろう、姫子には安堵の表情が窺える

「あ、あの千歌音ちゃん、部屋少し狭いかもしれないけど我慢してね」
「いえ、私は大丈夫よ、可愛いお部屋だし・・・私こういうの好きよ・・・」
少なくとも貴女と過ごせるのなら地獄だろうが廃墟だろうが私は幸せよ・・・
姫子、貴女とこうして2人でいられるだけで私は・・・
姫子に誘われたとき、ほんとに嬉しかった、こういう性格だから顔には出せないけれど・・・
使用人が屋敷に大きなクリスマスツリーを作っていたみたいだけれど・・・はなから屋敷に帰るつもりはなかった
事情を説明したとき乙羽さんは少しショックを受けてたみたいだけれど、私はわくわくしていた
「あ、適当なとこに座っててね」
「そう・・・お言葉に甘えさせていただこうかしら」
丁寧に床に座る千歌音を見て姫子は小さく息を付く(ふう・・・お嬢様を扱うのは一苦労だよ)
と、千歌音は荷物の中から飲み物やお菓子など取り出した
その量の多さに一瞬姫子が唖然とした
「千歌音ちゃん・・・?」
「ええ、使用人に頼んで詰めてもらったの、ちょっと持ってきすぎたかしら?」
不思議そうに呟く千歌音に絶句したが、すぐに考えを改めた
千歌音は姫子のためを思って持参してくれたのだ感謝しなければならない
「ううん、そんなことないよ・・・ありがとう・・・」

409名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 23:01:34 ID:cEzQWvSb
「ち、千歌音ちゃん・・・その・・・メリー・・・クリスマス」
お菓子を食べながら、そう恥ずかしそうに囁く姫子に私は優しく微笑む
「ええ、メリークリスマス」
クリスマスがこんなに楽しいと思ったことはない
なにより・・・姫子と一緒に過ごせるのだから
「変だよね、ここ日本なのにクリスマスだなんて・・・」
「そうね姫子」
クリスチャンじゃないからおかしくはあるわね、でもね姫子・・・
今日は姫子と過ごせる機会を作ってくれたクリスマスに感謝している私がいるわ
それより姫子は千歌音に見とれていた、2人は隠れた親友同士
いままで友達として接してきた姫子にとって千歌音は憧れの対象でもあり親友でもあった
でも実際こう見ると・・・千歌音はまさに美少女、綺麗に輝く青い瞳に黒長い髪、それに美貌
大きな胸も魅力だが、モデル並みの美貌で、締るところは締まっている、その上、成績優秀、運動神経抜群で名家の令嬢ときてる
ほんとにこの世のものとは思えないほど完璧で清楚なイメージそのものの美少女
それが宮様こと姫宮千歌音だ
そういえば千歌音ちゃんからは綺麗な香りがする、お風呂に入ってきたといってたけど
皆の宮様だもんね、馴れ馴れしく部屋に誘ったりして、少し私図々しかったかな・・・でも寂しくて
それに千歌音ちゃんは私の大切な人だから、いいよね・・・うん
姫子はそうだと納得した
「姫子、どうかしたの?」
ずっと顔を下げたままの姫子を気になって私は声をかけた
「う、ううん・・・なんでもない」


410名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 23:24:47 ID:cEzQWvSb
なぜか楽しい時間は早く進むように設定されている、気付いたときには時計の針は10時を指していた
「あ・・・千歌音ちゃんそろそろ寝る時間だね」
「あら、もうそんな時間だったかしら、ごめんなさい、気付かなかったわ」

私は持参したネグりジェに着替えた
幸せ、姫子と一緒ですものね・・・
透明なピンク色のネグリジェ姿に着替えた千歌音は言葉では表せないほど綺麗だ
文句のつけようがないくらい綺麗な美少女がそこには居た
(す、凄い・・・・・・・き、綺麗・・・・・・この部屋には全然似合わない格好、というか不釣合いだよ千歌音ちゃん)
あまりに眩しすぎて千歌音を直視できない姫子がそこには居た
「ま、マコちゃんごめんねっ!」
早乙女マコトのベッドに向かって姫子は小さく叫んだ
「姫子?なにか言ったかしら?」
「え、ううんなんでもない・・・」
姫子は振り返ると慌てて答えた
「あ、千歌音ちゃんは私のベッド使ってね、少し狭いかもしれないけど」
千歌音がいつも就寝しているベッドとの大きさや柄の違いは一目瞭然だ
「あら、ごめんなさいね、それじゃあ使わせていただこうかしら」
しかし千歌音はまったく気にしない素振りでベッドに静かに入った
「姫子?姫子は何処で寝るの?」
「え・・・・・あ、私はマコちゃんのベッドで・・・」
(床に寝るのは辛すぎる・・・・・!)
2段ベッドなので姫子は上に登ろうとした・・・すると
「姫子、一緒に寝ましょう・・・」



411名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 23:48:01 ID:cEzQWvSb
「え?一緒に?」
電気を消しながら姫子は聞き返す
私は迷うことなくはっきりと口にした
「ええ、今夜は寒いわ、一緒に寝たほうが温まるんじゃないかしら」
「で、でも窮屈だし狭いよ」
そんなこと関係ないわ、私は姫子、貴女といつでも一緒に
「大丈夫よ、ね・・・来て・・・」
「あ、う、うん・・・」
静かに姫子は千歌音のベッドに入る
とたんに・・・千歌音の胸が姫子の背中に触れる
「!?」姫子は頬を真っ赤に染めた
私は両手を伸ばすと姫子を引き寄せ・・・背後から優しく抱き締めた
「千歌音ちゃん!?ど、どうしちゃったの・・・急に」
「こうしたほうが温まるでしょ、ね・・・姫子」
さらに頬にすうすうと顔を押し付けている
ええ!?ち、千歌音ちゃんに抱き締められてる・・・
千歌音の香りや温もり、吐息・・・その全てが姫子を襲う
(あ・・・・ああ・・・千歌音ちゃん・・・温かい・・・で、でも眠い・・・ああ、もう駄目)
「好き、好きよ・・・・・姫子」
私は姫子の・・・耳元でそう囁いた
「!?」姫子が動かない・・・まさか
上体を上げた私は眠りについた姫子を見下ろすと少し躊躇し・・・
「姫子・・・」
姫子の唇に・・・軽く自分のを触れた
「・・・」
姫子の唇・・・とても柔らかくて甘い・・・姫子とのファーストキス・・・
姫子のパジャマに手をかけようとしてはっとした
これ以上は姫子を傷付けることになる・・・私は姫子の額に軽くキスすると
「好きよ姫子・・・メリークリスマス」
明日からはまたいままでの関係に戻るだろうけど、このキスの感触は忘れないわ・・・好きよ姫子
             
                 END




412名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/16(土) 23:56:54 ID:cEzQWvSb
イブの予定?PCと睨めっこだよ畜生・・・!!!
でも俺には千歌音ちゃんがついてる
まあ姫千歌のフィギィアさえ買えれば満足さ

まああれだが、千歌音ちゃんはやはり清楚が一番だな
あとあれだな、やっぱり千歌音ちゃんはやっぱり姫子との百合によってこそキャラクターとの魅力が発揮されると思う
千歌音ちゃんを書くなら姫子は欠かせない存在かもしれない、俺の妄想だが



413385:2006/12/17(日) 00:16:32 ID:xFAF1QK3
393に遅レスしようと思っていたら…もう一人神キター!!!!

>>401
八の首は昨日はかくれんぼですみませんでした
>>393
もう萌え死ぬかと思いましたよw
甘甘大歓迎です!あの一枚の写真からこれだけの妄想が出来るあなたは凄い!
アニメの1話以前のエピソードで絶対ありそう
ていうか1話以前では回想や写真を見ると結構幸せな時間を過ごしてるみたいですよね
あくまで友達同士としてだけど…

>>412
こっちの姫千歌もいいですね〜!
狭い寮のベッドで抱き合って眠る二人…
その情景はハアハアというよりはなんとなく微笑ましくてつい、にやけちゃいましたよ
でもアニメ本編ではクリスマスを一緒に過ごすことは出来なかったんですよね…
そう考えると凄く切ない
414412:2006/12/17(日) 00:38:11 ID:UVfcQCgp
>>413
レスありがとうございます、ちょっと妄想思いついたんで投下してみました
そうですね、まあエロスレじゃないんでまあそこまでってことで^^;
再会後はまあ・・・素敵なクリスマスイブを過ごせると勝手に妄想しときます
(姫宮邸だと豪華だろうなあ・・・)

415名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/18(月) 14:15:23 ID:8EgEl02z
>>403-411

神降臨♪作成中のSSがまたまたどん詰まり、色々現実逃避した後にスレ見たら長
文が貼ってあり、直ちに物凄い勢いで読んでみたらクリスマスなSSが!いやもう文
章から伝わってくる二人の幸せに万歳、手作りツリー作ってる姫子とか!
にしてもきさまいったいどうしてくれる。そんなん落とされたせいで、詰まってたSSの
続きを(読んでから2日位かけて)うっかり書き殴ってしまったじゃねえかw
くそ幸せな文章のお陰で脳が暴走したせいだ、ゆるさんぞこんにゃろう超GJ(笑)。

……で、その完成したSSはどんなものになったのかというと……えーと、その……

この頭の悪い文章は千歌音ちゃん私どうしたらいいのかな(汗)
とりあえず、酷く時間かけた割にはアレです。シナリオだとか起承転結なんてものは
この文章にはねえですし、神無月見てる人でも情景殆ど分からんかも(酷)。
OPの歌詞の方が、この謎文より遥かに良SSですが、自己顕示欲から掲載します。
PS3風に言うと『(斜めな意味で)SSってレベルじゃねーぞ』ですが、読んでくだちぃw
でもうっかり千歌音ちゃん出すの忘れたのについては、弁解の余地g

↓以下8レスくらい行きます。規制かかるかもなので割り込みはご自由にどぞ(ぉ)
416神無月のRe-Sublimity 1/8:2006/12/18(月) 14:16:55 ID:8EgEl02z
 遥かな輪廻の果てに訪れた、月を失くした星空のような世界。
 かつて運命を、輪廻を超えて愛し合った人――あまねく星々を従えて輝く月のよう
 に、尊敬と人気を集めていた人のことを、誰一人知らない世界。
 そんな世界で、私は信じていた。世界で唯一人、私を待っている誰かと、いつかき
 っと出逢えるという、意思にも似た願いを。
 とりとめのない話の合間も、授業中も、夢の中でも、しばしば過る恋人のことを。

 揺らめく霞のように曖昧なイメージからは、何一つ読み取れない。名前だって分か
 らないし、性格も知らない。友達はみんな『居るかどうかも分からない人なんて諦
 めて、アイツの想いに応えなよ』って言ってくれる。でも、どうしてもできない。
 くだらない夢物語とは違う、運命めいたものを感じているから……。


 憂いや寂しさ交じりの、深い切なさ。胸を苛む、不思議な息苦しさ。誕生日の前夜、
 いつからか芽生えていた感情が、最近更に強くなっていることを感じていた。
 葛藤の余地も与えない、曖昧だけど確かな――相手を知らない片思い。
 藤色に、そして深い藍色へと変わりゆく空に浮かぶ、9月最後の月。その澄んだ光
 の方を見やりながら、キーボードを打つ手を休めて深いため息をついた。
 記憶を無くしている私は、神無月の巫女のことも、月の社のことも知らない。
 憶えているわけがないのに。私が月に惹かれるのは、あの悲しい別れの時、最後
 に交わした言葉ゆえなのだと、知るわけもないのに。

 動き出す運命を暗示するような、心のざわめき。
 かつてない感覚は、明日が何か特別なものになると教えている。
 さっさと片付けないといけないレポートも、こんな状態では進まない。つい砂糖を入
 れ過ぎてしまった玉子焼きを一切れだけかじって、私はそのまま床に就いた。
417神無月のRe-Sublimity 2/8:2006/12/18(月) 14:18:19 ID:8EgEl02z
 目蓋を無理矢理閉じて、顔まで布団で覆う。いつになく高鳴る想いに、無理矢理
 蓋をするように。でも、やっぱり違和感がある。毎日寝起きしているベッドの筈なの
 に、大きなお屋敷に独り取り残されたように寂しい。……でも、何故なんだろう?
 ずっと昔にも、こんな気持ちになったことがあった気がする。怖い夢にうなされてず
 っと震えていたこと、そんな自分を、誰かが優しく包んでくれたこと。
 とても大切で懐かしい過去が、眠る意識に反比例して、少しずつ溢れていき……。

 張り詰めるような不安と、泣きたいほどの嬉しさ。触れてはいけない辛さと、二人寄
 り沿いたい、いつまでも触れ合っていたいわがまま。そんな想いで一杯の私に
 付き添うように、寄り添うように、いつも支えてくれた人がいた。とても綺麗で、暖か
 くて、何度も護ってくれた人、私を本当に愛してくれた人がいた。

 白い光の中で交わした初めてのキス。嵐の夜の痛々しい交わり。そして……。
 いつかまた生まれてくる、きっと帰ってくると、そう言ってくれたあの人に誓った。
 絶対、絶対見つけるから――。
 叫ぶように交わした約束と、届かずにかき消された言葉。長い間、記憶の底の底
 に眠っていた恋。最近ざわめいていたのは、あの人への、届かない……。
 凍りついていた過去。愛する人を殺める罪と、甘い口付け。
 えいえんに廻り続ける悲しい世界を恨むことなく、いつかまた出逢い、恋に落ちる、
 ただそれだけを希望に、あの人は、いや、私達は……。
418神無月のRe-Sublimity 3/8:2006/12/18(月) 14:19:59 ID:8EgEl02z
 沈んでいた意識が戻ってきた時、私の目からは自然と涙が零れ出ていた。胸を苛
 むような夢景色は朧気でも、心はあの気持ちをはっきり思い出したから。
 月が傾き始める頃。普段は寝ている時間なのに、今日は不思議に醒めていた。
 のそのそ何となく体を起こす。するとその視線が、不意に『それ』に引きつけられた。
 迷宮から連れ出してくれる鍵のように、今と過去とを繋ぐもの。
 いつからか手元にあった、それは空白だらけの、白いアルバムだった。

 存在するはずのないアルバム。私一人だけが写っている、まほろばの写真。
 在りし高校時代の……だけど何よりも大切なものが失われた写真を見るたび、私
 は何故か涙を零していたけど、その理由がやっと分かった。
 確かに隣にいた、あんなに好きだった人が写っていない。だから悲しかったんだ。
 かつてあの神無月までを一緒に過ごした人。笑顔の私の横に広がる不自然な空白
 に、美人でみんなから慕われていた、あの人がいたのに……。

 今になって何故『思い出した』のだろう。何故『忘れていた』のだろう。
 こんなに大切なことを、どうして……。
 このアルバムをくれた、この世界に居る筈のない人の記憶。それはもしかしたら私
 に神様がくれた、誕生日の贈り物なのだろうか。
419神無月のRe-Sublimity 4/8:2006/12/18(月) 14:21:55 ID:8EgEl02z
 待ち続けている人。本当に大好きな人……私はカーテンを開けて、滲んだ涙を拭
 ってから、静かにアルバムを開いた。見るたびに泣いてしまうから、ずっと閉ざし
 ていた記録。それを静かな月明かりの中で、もう一度思い返す。
 いつかの音楽室、ケーキを焼いた調理室、別れ前の薔薇の園……笑顔を浮かべ
 る写真の私を架け橋に、幸せな記憶が、堰を切ったように込み上げてくる。みんな
 の憧れだったあの人との逢瀬、行き違い、告白。
 はっきりと蘇ってくるあの気持ちは、熱くて、残酷で、でも狂おしいほどいとおしくて。

 涙がまた溢れ出してくる。だけどそれは悲しいからではなかった。辛い別れの記憶
 なのに、不思議と嬉しかった。運命の人が確かにいるって分かったから、きっと
 どこかでその人に出逢うって約束していたから……。

 もう何時間も嬉しい涙を零してから、思い出したように外を見やる。誕生日を祝うよ
 うな、深く澄んだ青色の空――夢で見たあの人の、瞳のような色の空だ。
 流れた涙の跡と、紅に染まった頬を、沈んでゆく薄月の代わりに、いつの間にか
 さんさんと輝く朝陽が照らしている。
 なんでもないありふれた景色。だけど、今日の朝はいつもとは全く違う。
 いっぱい泣いて、いっぱい懐かしくなって……でも昨日までより前向きになってる。

 ただの神無月の夢。ずっと昔から願い続けてきた夢。
 だけどそれは確かな出来事で、私がいるこの世界にも繋がっている。
 抱き合える時がいつかは分からない。けれど、今日明日でも十年後でも来世でも、
 きっといつか巡り合える。貝合わせのように、この世でただ一組の、ぴったり重なり
 合える、ずっと憧れていた想い人に。
 えいえんのような年月を、月の社で独り過ごしていた時も、彼方から愛する人がい
 る星を見やることしかできなかった時も、私は待っていられた。信じていられた。
 瞬きのような時間でも、またあの人と出逢って幸せになれるからと。だって、私達の
 間には、運命にも神様にも負けない絆があるのだから……。
420神無月のRe-Sublimity 5/8:2006/12/18(月) 14:31:52 ID:8EgEl02z
「言えないですか?そーですか?黙秘を続けるなら『公開抱き枕』の刑だぞ?」
「えっ、それはちょっと……でもやっぱり駄目だよ……」
 なにげない会話の中、いつの間にか誘導された恋の話題に、二人で笑い合う。
 いつもよりちょっと洒落たパティスリーで、マコちゃんお勧めのケーキを食べながら。
「……なんてね。でも何となく分かるよ。多分、『運命の人』のことでしょ?」

 聞くまでもなくお見通しなルームメイトに、思わず顔を真っ赤にしてしまう。
「けど、なんで分かったの?」
「なんかこう、雰囲気が全然違ったんだよね。この間までは何か一人で悩んでるみた
 いだったけど、今日は吹っ切れてたっていうか……それに服もいわくありげだし」
「……どうしてそんなにバレバレなのかなぁ。マコちゃんってやっぱり凄いよ……」

 見つけてくれるように、再会の時、私と気付いてくれるように。
「えっとね、こんなこと言うとなんだか変な人みたいだけど……昨日見た夢の中で、
 なんとなくこういう服着せてもらった気がしたの。その後髪を結ってもらって、懐かし
 い髪留めつけてもらって……しかも朝起きて部屋探したら本当にこれが……」
「……前々から思ってたけど、やっぱりアンタは大アホだよ、筋金入りの」

 幻の想い人にここまで夢中になる私。確かにそれは、傍から見れば異様な話。
「だよね……周りの人からしたら……」
「けど、なんでかな……アンタの話聞いてると、不思議と嘘には思えないんだよね」
421神無月のRe-Sublimity 6/8:2006/12/18(月) 14:34:39 ID:8EgEl02z
 時の向こう側へと流された『絆』を求めて、あれから部屋中探して見つけた、思い出
 の髪留め。初めて出逢った日から、二人を繋いでくれた宝物。
 向かい風だったあの日。あの人の切なさも知らずに、デートに出かけたあの日……
 こんなにチープでささやかで、だけど、世界さえ飛び越えて私の手元にあるもの、
 ううん、手元に戻ってきてくれたもの。
 側にいてくれた人が、私に選んでくれた原点の色。記憶が還った誕生日に、あの人
 へ想いが届くようにと、気持ちを込めて着た青緑。今日逢えるって保障もないのに
 とは思っているのについ選んでしまった、私とあの人の一番好きな色。

「流されてばかりのアンタが凄い生き生きしてるわ、証拠物品もちゃんとあるわ……
 さすがのアタシでも、ここまで来ると運命とか奇跡とか信じてみたくなってくるわ。そ
 れに何だろう、アンタの話聞いてると、その人ってなんかアタシ達のすぐ近くにい
 て、もう何度も会ってるみたいな感じだしさ」

 迷うように、何か引っかかっているような呟きに、ふと声が零れる。
「いつも……『夢』の中で、一緒だったから。綺麗で成績もトップで、スポーツ万能で、
 子供みたいな私なんかとは違って、ソウマ君みたいに……ううん、もっといろんな人
 に尊敬されてて、辛い時も苦しい時も、いつも支えてくれて……」
「なんか妬けちゃうな、アタシの姫子にそこまで言わせるなんて。けど、ジン様を超え
 る『運命の人』ってどんな人なんだろ、マジで気になる……」

 許されぬ恋。結ばれてもすぐ別たれるかも知れぬ恋。だけど、世界はきっと出逢わ
 せてくれるから。あの人と出逢って、また恋に落ちて。そしたら、離れぬよう、忘れ
 ぬように、また髪を結ってもらったり、一緒にお弁当作ったり、それから……。
 願いを心で呟きながら、髪留めをまた胸ポケットに仕舞う。
 いつか訪れる、二人が恋人同士に戻れた未来を、思い出の色に託すようにして。
422神無月のRe-Sublimity 7+8/8:2006/12/18(月) 14:37:29 ID:8EgEl02z
「声も顔色も前以上だし、スランプ直って良かった。ホント安心したよ」
「だってほら、ちゃんとそのことは吹っ切れたから……溜まってるレポートとかもある
 けど、今の私なら……なんとか大丈夫かな。たぶん……」
 ……あれから部活の時間まで話した後。店を出た別れ際の質問に、私は笑う。

 指先を額に当てて、ひどく困った溜息をつくマコちゃん。自分は自信満々のつもり
 だったけど、ちょっと通じなかったみたいだ。だけど。
「けど、もし何かあったら遠慮なく言いなよ、全力で力になるから。それじゃ、また♪」
「……うん、ありがとうマコちゃん、また今度ね、あと、練習頑張ってねっ」

 近くで私を支えてくれたマコちゃんに、笑顔で手を振る。練習が大変なのに、私に
 付き合って、一緒に誕生日を祝ったり、最近落ち込み気味だった私を励まして
 くれた――そんな感謝を、目一杯込めて。
 温かく私を見守ってくれた、マコちゃんや大神君、そして、あの人……。
 度重なるいじめの時も、神無月の運命に翻弄された時も、自分はいらない人なん
 だってずっと泣いていた時も、支えてくれたみんな。
 けど、みんなのお陰で、あの過酷な1ヶ月のお陰で、私はちょっとだけ変われた。
 ……だから、今度は……。



 届けたい願い。叶えたい願い。
 かつて月の社で話したように、あの頃の私は、あの人が心の中で流す涙に気付か
 ぬまま、強くて優しいあの人に憧れて、甘えて、受け止めてもらってばかりで。
 思い込みのせいで、別れ際まですれ違ってた自分が、本当に悲しかった。だから、
 いつかまた出逢ったら、あの人の辛いこと、苦しいことも全部分け合って、アルバム
 が足りなくなる位の思い出を一緒に綴っていきたい。

 千年の昔から続いてきた、神無月の輪廻。でも、何度罪と別れを重ねても、決して
 切れない想いがある。お月様がお日様の光を浴びて輝くように、お月様をもっと照
 らしたくてお日様が光を増すように、二人で支え合っていける恋がある。例え姿を忘
 れても、切なさに涙を零しても、きっと何度でも幸せになる――そんな意思を受け
 て、胸元の桜貝が、出逢いを促すように小さく揺れたような気がした。

 夜空に輝く月のような、あの人が戻ってくる地球。
 風が優しく渡る街角で、ふと上を見上げてみる。ビルの隙間から差し込む、空と雲
 を照らすお日様の光。眩しくて、でも暖かい輝きは、あの人が救った世界を金色に
 染めている。
 めぐる季節、まわる世界の中で、私はひとつ深呼吸してから、胸を張って歩き始め
 る。求め合う想いが導いてくれた、あの交差点に向かって。
423名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/18(月) 14:46:58 ID:8EgEl02z
>>416-422

交わした約束を果たす直前の姫子のようなつもりなのだが、前半後半で雰囲気の
差がありすぎるわ、そもそもそれ以前に重複や不自然な言葉遣い多いわ。
点数つけたら87点くらいてことで(筆力アレな私にしては頑張ったwwwwwww)。
約束してた知人への冬のコピー本用の原稿を作らされたりしたのもあり(言い訳)、
三日位で書き終わす予定が、結局十五日以上かかった罠。
分不相応な予定は、下手に立てれば自爆すること間違い無しと知った……つーか
前にも五十回はこういうことあったよな(重症)。嗚呼、学ばない私カコワルス。

くだらん言い訳といい、155行+α近くもどかすか落とした電波長文といい、やた
らぎこちない文体(特に後半の会話部分とか)といい、まだ修行不足だな(苦)と、
いじょうしつれいしました。

……しかし書いて改めて思ったが、このスレのSS作家達てまじ神ですな(憧)……
424名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/18(月) 15:28:24 ID:HOWXcMOP
読み応えあった。
アニメ最終回の再開までの話ですな。
俺、アニメのあの終わり方好きなんだ。
力作読んだら、俺も小説書きたくなったよ。
超GJ!
425名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/19(火) 00:28:12 ID:86z8cQ6J
うわ!凄いよ!思わず涙が出たよ
アニメ本編の台詞や歌詞等も上手く織り交ぜながら
素晴らしい後日談になっていると思います!

特に記憶を呼び覚まされた後の
「決して揺るがない確かなものが、ちゃんとある」
姫子の凛とした姿勢に、言い様のない感動を覚えました!

もう甘えるだけじゃない、千歌音ちゃんと二人で
支え合って力強く生きていける、そんな姫子が脳裏に浮かびました

良作をありがとう!

本当にこのスレは職人さんに恵まれてます!
426名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/19(火) 00:31:13 ID:3GGSdShH
>>416-422
GJ!上手だな、素直に感動したぜ。

>>424
「再会」だろ。
・・・いや、恋の「再開」という意味だったのか、やるな。
427名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/19(火) 01:05:04 ID:9Bk55Fu5
>>403-411
クリスマスネタ誰か書いてくれるんじゃないかと期待していたが、
幸せな二人をありがとう!!

>>416-422
こちらも超力作ですね!思わず引き込まれてしまいました。
滑り出しは重いのだけど、マコちゃんとの会話を挟むことで
気持ちが前向きになってゆく姫子がテンポ良く描かれていて、素晴らしい!


428名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/19(火) 02:20:09 ID:cELbidaY
>>426
勢いあまって誤字ったぜ
そのくらいGJだったってことで
429>>403->>411の作者です:2006/12/19(火) 12:11:43 ID:G4gCCcRv
>>415
| l |*゚ ー゚ノ!| あらごめんなさいね・・・つい姫子との妄想を思い出してしまって
でも貴女のSSもとても素敵だったわ、私が月に篭っていた間にこんなことが・・・
また投下してくれると嬉しいのだけれど・・・
>>427
感想ありがとう。素直に嬉しいわ・・・イブは姫子といい聖夜を過ごせました

さて・・・姫子との約束があるのでこのへんで・・・
川ゝ゚ ヮ゚ノl|「・・・」
| l |*゚ ー゚ノ!| あら居たの・・・え、まだ昨日のこと怒ってるの!?
あのキスは誤解よ誤解・・・
信じて頂戴!あれは乙羽さんから無理矢理!!


430名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/20(水) 12:41:52 ID:yGuOKC2a
先日ブックオフに寄って出てきたら、何故か神無月の漫画版が鞄の中にw
日に日に(多分斜めに良い意味で)病状が重くなってるような気がする所でレスです。

>>413
漫然と毎日を過ごしていたら電波飛んできたのでうっかり作った反省している。
画力ないのでクリーム間接キス絵は描けず、文章もアラだらけで脳内の激萌え映像
の3分の1も伝わらなかったですが、それでも読んで下さってサンクスです。

>>424
後日談という感じで書いたのですが伝わって良かった……あの辛い別れから例え何
日経とうと、姫子はきっと彼女を想い続けやがて巡り会うと。後半のマコちゃんとの雑
談部分の呼び方とか前半の記憶描写とか表現重複とか一部の不自然台詞とか、
をゐをゐな所も多々ありますが、読んで下さり感謝。てか貴方の小説もヨミタス!!

>>425
妄想して文章書いて、詰まったらOP(KOTOKOさんGJ)口ずさんだりシナリオを回
想して……そな風に作ったせいで、本編の台詞とか大発生してますw
しかしホント、終盤の姫子の揺るがない想いは胸を打ちますよね。あれは泣ける!
ただ好きな人を想う11・12話の姫子の輝きは私的には『宮様』以上。イズミ達が見た
らどう思うかな(笑)。あの清濁全て真っ直ぐに受け止める君は光の天使〜<待て

>>426
切ない悲しい別れの後だから尚更、無茶苦茶幸せに愛し合って欲しい……
なんて考えながら見てみると、何故か『再会』より『再開』の方がもしかしたらふさわし
く思えてきた私の脳はまずいのかなあ(苦)……ともあれ、感動してくれて大感激。

>>427
なにかと色々あって序盤が重いわ記憶無くしている設定の割に妙な核心部分がしれ
っと書いてあるわであれなのは本当に済みません力不足でごめんです(謝罪)。
ただ、貴方がたの励ましの言葉を受けると笑顔になれる元気になれる。感謝です!
……次はもうちょっと明るくてアラのない話をかけるよう頑張ります(苦笑)。

>>428
月並みなフォローにしか見えんかもですが、自分は本当にどっちでも好きですだ!私
のSS内での品詞ミスとかに比べればぜんぜん萌えるっ♪

>>429
二人きりで過ごしたメリークリスマス、幸せそうで何よりでした、宮様。……ですが、二
人のあの思い出は本当に妄想だったのでしょうか、私にはどう考えても確かな事実
にしか思えないんですが……
はっ、いえいえべべべ別にわわ私はそんないやまって射殺はかんべn


幸せいっぱいの姫子千歌音の後日談、書いてみたいけどなかなかシチュが浮かびま
せん……いやそのシチュ自体はあるっぽいのですが、私に考えられ得る糖度の限界
を超えるような幸せ一杯な二人でないと気が須磨無いような心持ちで……(苦)。
……と、そんなわけで、皆様暖かいレス本当に有難うでした!!
431名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/20(水) 13:08:15 ID:nCKPhgCd
| l |*゚ ー゚ノ!| ああ・・・たまらん・・・姫子の香りがするわ・・・ハアハア

姫子が留守の間、姫宮邸主人という立場も忘れ、無断で姫子の部屋に侵入しベッドで寝転んでいた千歌音ちゃん
いや、正確には姫子の匂いを満喫していた千歌音ちゃんだが・・・
しかしそこに姫子がやってきて・・・

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「・・・千歌音ちゃん、なにをしてるの・・・?」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「!?ひ、姫子・・・」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「いまなにをしてたのかな・・・かな?」

はい、危機ですね
| l |*゚ ー゚ノ!| 「ああ、掃除してたの・・・ほら、姫子の部屋散らかってるでしょ?」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「いま、寝ていたのは私の気のせい・・・かな・・・かな?」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「ええ、気のせいよ」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「毎晩私の部屋に来てキスして行ってる人が言う台詞?」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「!?」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「・・・私のこと想ってくれてるのは嬉しいけど・・・いまの千歌音ちゃん変態寸前だよ・・・」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「ひ、姫子!?わ、私は姫子のためを想って!!」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「束縛すぎるのは嫌なの!私一時家出するね!!」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「い、いや!い、行かないで姫子!」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「これは千歌音ちゃんに対する罰!マコちゃんに居候させてもらうから、じゃあね宮様!!」

その後、姫子のいない姫宮邸で千歌音ちゃんはノイローゼ状態に
姫子が学生寮から戻ってきたのは2週間後のことでした












432名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/21(木) 12:31:40 ID:wjeDrpKL
| l |*゚ ー゚ノ!| 「(姫子・・・帰ってきて頂戴)・・・。」

姫子が姫宮邸を飛び出して一週間
当初は姫子のいない悲しさからノイローゼ状態にまで至った千歌音ちゃん
しかし乙羽さんの励ましや時が立つにつれこのままではいけないと決意し、ついに行動を起こします
学園内では、薔薇の園でしか姫子と逢えないことに憤りを感じた千歌音ちゃん
単身でマコちゃんの寮に乗り込むことを決意します
もはや自分が宮様の立場であるなど関係ありません
| l |*゚ ー゚ノ!| 「はあはあ・・・姫子、ん?あれは大神ソウマ」

寮に向かう途中で、テニスコートに居たソウマを見つけ、睨みつけた千歌音ちゃん

| l |*゚ ー゚ノ!| 「とりあえず殺っておこうかしら」

弓矢を放ち病院送りにすると真っ直ぐに寮に向かった千歌音ちゃん
| l |*゚ ー゚ノ!| 「早乙女さん、姫子は渡さないわ」

寮内に侵入すると真っ先にマコちゃんの部屋の前まで来ます
そして問答無用で部屋を空け・・・
| l |*゚ ー゚ノ!| 「姫子帰るわよ・・・・・・!?」
そこには・・・・・恋人同士のように強く抱き締め合った2人の姿がありました









433名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/22(金) 12:56:19 ID:tRMrtTlt
2人の百合にショックを受けた千歌音ちゃんはそのまま姫宮邸で寝込みます
そんな中、姫宮邸に姫子が戻ってきました

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「・・・・・・千歌音ちゃん、ただいま(居候の身分だけど)、またお世話になります」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「姫子・・・姫子〜〜〜っ!!!(これでまた姫子は私のもの・・・ハアハア)え!?」
あまりの嬉しさに思わず抱きつこうとした千歌音ちゃんですが姫子にさっとかわされます

| l |*゚ ー゚ノ!| 「姫子・・・?」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「しばらくの間・・・抱きつき禁止!キスも禁止!」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「!?」

抱きつき禁止、キスも禁止・・・千歌音ちゃんにとってこれほど痛手なことはありません
なにせ2週間前までは毎晩姫子にそっとキスして就寝するのが日課だったのですから

| l |*゚ ー゚ノ!| 「ど、どうして・・・?」

川ゝ゚ ヮ゚ノl|「いままで存分にやらせてあげたでしょ!千歌音ちゃんは宮様なんだよ!?そしてこのお屋敷の主人でしょ!?しっかりしてよ!」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「ひ、姫子・・・・・・」

いままで千歌音ちゃんを甘やかしすぎたと感じた姫子は千歌音ちゃんに自分のお立場を理解させます
しかし、それも無駄でした・・・やはり千歌音ちゃんは姫子の前では我慢できないのでしょう



434名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/27(水) 03:16:27 ID:q0Q+hXZw
こんな神無月8話は嫌だ! 〜ソウマ不法侵入編〜


ソウマ「こちらスネーク・・・の7の首、姫宮邸に潜入した」
ツバサ「ソウマ、今回の君の任務は、屋敷の『主』とその愛人の確保だ。
   だが気を付けろ、奴は『BIG SNAKE部隊』の精鋭を5人も倒した一筋縄では
   いかない曲者だ」
ソウマ「分かった、ミッションへ入る」


  千歌音「姫子、私ね、オロチになったの」
  姫子「千歌音ちゃん、どうして・・・嫌っ、嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

ソウマ「こちら7の首、『ピアノの間』から声がしたので扉の隙間から中を監視中。
   赤い巫女服を着た黒髪巨乳の美人が女子校生をレイプしている。
   18歳未満には見せられない光景だ。これは性欲を持て余す」
ツバサ「赤・・・?妙だソウマ、記録では黒髪の女は紫の巫女服を着ている筈だ。
   見間違いではないのか?」
ソウマ「いや、確かに赤い巫女服だ」
ツバサ「よし、では隙を伺って二人を確保しろ」
ソウマ「確保・・・するとまさかあのガチ百合カップルが・・・」

千歌音「あら、何かしら貴方は。ここは男子禁制の筈なんだけど」
ソウマ「なっそんな馬鹿な、何故この完璧な偽装が」
千歌音「姫子と二人だけの夜を覗き見してくれて・・・招かれざる客は消えて頂戴」
ソウマ「くぁwせdrfgtyひめこlp;」

  ちゅどーんちゅどーんちゅどーーん

ツバサ「おい、何があったんだ!?応答しろソウマ!ソォォォマァァァァッ!!!」




今日行きつけのスレが落ちていたので不安になってやった。今は反省している。
by姫宮私設保守部隊見習
435名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/27(水) 23:07:50 ID:7QrIzDcs
四日ほど書き込みが無かっただけで行きつけのスレが消滅していた…
此処が無事でよかった
436名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/27(水) 23:33:06 ID:7QrIzDcs
気のせいだった スレ汚しスマソ
437名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/03(水) 01:14:53 ID:zgQGfkbA
年明け記念SS書こうと思っていたのに気付けばもう3日。
むねん……
438名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/04(木) 00:06:37 ID:FkOy6s65
こいつは「巫女の日」「巫女デー」を商標登録し巫女産業を牛耳ろうとしています。
商標の取得理由は「安易な巫女イベントの増加の防止」とのこと。
HPでおごりを指摘しても理論すり替えばかりします。
またHPでは盗撮まがいのことも。
論客を自負する皆さん、一言言ってやりましょう。
http://jupiter.miko.org/
439名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/04(木) 00:54:28 ID:L+joPPOQ
>>437
いや、投下待ちしてます  
440名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/04(木) 01:00:52 ID:DUf+Tqgw
>>437
同じく、何時になっても構わないので、投下お待ちしています。
441ヒメミヤの悪夢 1/6:2007/01/05(金) 01:33:02 ID:CvDX6PQ5
書いてたSSが詰まったので現実逃避な超無茶設定の毒電波投下w
連投規制かかるかもなので割り込みも全然OKです。

 ↓妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想




「……さま……」
 誰かの声がする。凄く大好きな人の声。でも、どこか普段とは違う声。
「……さま……姫子さま……」
「う、ん……」
 意識が覚醒していくに連れて、声が鮮明になっていく。
 千歌音ちゃん、起こしに来てくれたのかな。でも、今日は学校もないし……。
「姫子さま、起きてください、今日は新年の儀式の日ですよね?」
「ふぁ……千歌音ちゃん、おあよう……」
 眠い目を擦りながら、温い布団から顔を出す。が。
「あの、本当に、姫子さま……なんですよね?」
「え、えっと……」
 千歌音ちゃんと同じ、澄んだ夜空のように煌めく瞳に、青く閃く黒曜色の髪、そして
 誰もが見惚れるような整った美貌。
 でも、その幼い顔立ちや口調、それにその月の巫女服は…………。

「姫子、誰か来ているの?姫……」
 ドアが開き、貝紫のネグリジェ姿の千歌音ちゃんが入ってくる。
 こちらはいつも見慣れた、大人びた魅力を漂わせる恋人の千歌音ちゃんだ。
 と、いうことは……
「あなた、念のため伺うけれど、今は何年何月?」
「大正××年の元日だと思っていたんですけど……なんだか違うようですね」
 つかつかと入ってくるや、直ちに少女に問いかける千歌音ちゃんと、少女のまるで
 漫画やアニメのような答え。
「あの、千歌音ちゃん、これって……」
 状況は完全に理解している。目の前の幼い少女が『あの子』なんだとは完全に
 分かっていながら、それでも常識を疑えずに困っている私に、千歌音ちゃんは
 ハッキリ断言してくれた。
「この子は、私の前世。前世のあなたに愛されて恋に落ちた、昔の私よ」
「…………えぇええぇっ!?!?」

 余りにも『なんだってー!』な言葉に、頭の中で銀月の嵐のような雷が落ちた。
442ヒメミヤの悪夢 2/6:2007/01/05(金) 01:35:01 ID:CvDX6PQ5
「この人が姫子さまの……確かに、春の陽射しのような優しい眼差しとか、シルクの
 ようなさらさらの髪とか、心に染み込む澄み切った声とかは変わらないですね」
 いとおしむように私の髪を撫ぜながら、月の巫女さんが頬を染めてる。
「で、でも、私は前世みたいに、大人で素敵で、何でもできるわけじゃないよ。むしろ
 今の千歌音ちゃんの方が、前世の私に似てると思うけど……」
「そんなことないわ。姫子はその気になれば何でもこなせるもの。それに、ずっと昔
 から私を照らしてくれた温もりは、変わらないでしょう」
「はい、病で臥せっていた時、儀式に失敗した時……いつも足を引っ張ってばかりの
 私を元気付けてくれて……」
「う〜ん、やっぱりそれ、今の千歌音ちゃんのことみたいだよ」

 寝起きのままの私を挟み込むように座っている、千歌音ちゃんと月の巫女さん。
 愛する人と、愛してくれた人(しかも二人とも物凄い美人)にくっつかれて、私は自分
 でも分かる位緊張して、恥ずかしくて真っ赤になってる。
 嬉しい反面、二人の温度がこそばゆい。
「でも、この温度、お日様のような雰囲気……やはり『姫子さん』なんですね」
 でもやっぱり、寝起きで恥ずかしい顔をそんなにまじまじ見られると……ベッドは
 こんなに大きいのに、もうちょっと離れてくれても……。
「でしょ。姫子は自分のこと悪く見てしまっているけど、本当はこんなに素敵よ。あなた
 なら分かるでしょ」
「勿論です。未来の自分が一目惚れしてしまうのも分かります。わたしだって、前世の
 姫子さまがいなかったら、もうおかしくなってしまっていたかも知れないです」
「そんな、ひゃんっ!」

 不意に千歌音ちゃんが私の腕を撫でてきて、思わず変な声を出してしまう。
「けど姫子も、前世の恋人の生まれ変わりよ。少しくらい甘えたっていいんじゃない?」
「それは、そうなんでしょうか?」
 小悪魔のような千歌音ちゃんの声と指の感触に、慌てふためく私。
「あなたも時には素直になってみたら?ここは全て夢。少しくらいいけないことしたって
 誰にも分からない、何の問題もないわよ」
「ちょっと、千歌音ちゃ……」
443ヒメミヤの悪夢 3/6:2007/01/05(金) 01:37:05 ID:CvDX6PQ5
 私が講義の声を上げる前に、千歌音ちゃんの手に誘導された月の巫女さんの手が
 髪の毛から項にかかる。
「あ、あの……」
「大丈夫、嫌がってないの、分かるでしょう」
「それは……ですけど……」
 戸惑い、千歌音ちゃんのなすがままになっている手を視線で辿る。
 酔わされたように上気した月の巫女さん……触れたい、でも触れると歯止めが利か
 なくなりそうで怖い、そんな葛藤の表情。

「ねぇ千歌音ちゃん、やっぱり今はやめようよ、月の巫女さん、困ってるみたいだし、
 それに、これ以上されたら、私、恥ずかしくて……」
 人の心を狂わせる月の光。
 前世と現世、二つの月の魔力に、鼓動が高鳴り、その視線だけで身体に漣が走る。
 明るい朝の光の中、しかも月の巫女さんもいる。こんな場所で、こんな変な自分を
 知られたくない。なのに千歌音ちゃんは。
「恥ずかしいだけじゃないでしょ、姫子。それに、あなたも」
「そうじゃなくて、あ、んんっ」
 私の否定を唇で塞ぎながら、千歌音ちゃんが指を更に切なく這わせる。二の腕から
 肩へ、そしてパジャマの胸元から忍び込んで、鎖骨へ、さらに形の良い膨らみへ。
 見つめている月の巫女さんも、ときめきと切なさの色を強めていく。

「ふぁ……っ、好き、そんな顔を見てしまうと、いけないって思っているのに、身体が
 止まらなくなって……姫子がこんなに可愛過ぎるのも悪いのだけど……」
 とろんと蕩けた目で、私を見つめる千歌音ちゃん。見つめられている私の顔も、同じ
 ように幸せと気恥ずかしさに溶けてしまっているのが分かる。
 そんな顔を見られるのが嫌で、月の巫女さんの方に視線を逸らすと……
「その、もう……ご免なさい……」
「あ、の……!?」
 不意に私に飛びついてくる小柄な身体。
 薄い紅で彩られた月の巫女さんの唇が、私のそれと重なっていた。
444ヒメミヤの悪夢 4/6:2007/01/05(金) 01:39:39 ID:CvDX6PQ5
 唇同士が触れ合うだけの、幼いキス。
 でも、次の瞬間、我に返った月の巫女さんは弾かれるように私から離れた。
「ご免なさい、ご免なさい……私、その、千歌音さん、の恋人に、こんなはしたないこと、
 ふしだらなこと……」
 どうしたらいいのか分からずおろおろする私と、全てを優しく見守る千歌音ちゃんに、
 罰に怯える子供のように平謝りに謝る。

「本当に、私……」
「いいのよ」
 泣き出しそうな月の巫女さんを、千歌音ちゃんがそっと抱き止める。
「あなたは何も悪くないわ。だって、私だってきっとそうしたもの」
 でも……と続けるその頭を、包み込むように撫でながら。
「私ね、姫子とだったら、何度生まれ変わっても恋に落ちるわ。姿も記憶も関係ない、
 あれから生まれ変わった今だって、こんなに姫子が愛おしいもの」
「ちかね、さん……」
「……だから、この『表に出せない恋』も受け止めてくれる場所で、姫子のあんなに
 可愛い顔を見て、押し殺してきた気持ちが抑えられなくなっても、変だとは思わない。
 他の子だったら嫉妬していたと思うけれど、あなたは私だもの。それに、今まで
 散々煽ったの私なんだし」
「ちかねさん……っ」
「千歌音ちゃん……」

 最愛の人から、別の女性(?)を薦められる。普通なら嫌な気持ちになるはずだけど
 私も千歌音ちゃんと同じく、不快には思わなかった。
 だって、私も知っていたから。前世の私がこの子をほんとうに愛していたこと、
 この子も私のことを、あんなに好きだったこと、それなのに、周りの視線や常識に
 苛まれて、最後の最後まで想いを告げられなかったこと……。

「だから、折角の夢の中だし、三人で愛し合ってみない?」
「「えっ!?」」
445ヒメミヤの悪夢 5/6:2007/01/05(金) 01:42:57 ID:CvDX6PQ5
 いくら夢、いくら幻の中とはいえ、千歌音ちゃんの予想だにしなかった言葉に、何が
 なんだか分からず硬直する私達。
「で、ですがそれは……」
「こんな機会、滅多にないでしょ。私二人で……」
 千歌音ちゃんの潤んだ顔が近付いてくる。世間の目もしがらみもない夢の中だから
 だろうか、今の千歌音ちゃんはオロチになった時のように愛に忠実だ(いやもちろん
 無理矢理襲ったりはしないで、凄く優しく二人で快くなるのだけれど)。
「ちかね、ちゃん……」
 そんな最愛の人の姿に、私も思わず酔わされて、無意識のうちに抱き寄せ……

 ばったーーーーーーん。
「!?」
 突然半開きになっていたドアが開き、小さい女の子が二人飛び込んできた。
 多分、私たちの話し声を聞いて、部屋を覗きにきたのだろう。4、5歳くらいだろうか、
 水色の園児服に黄色い帽子をかぶっている。
「…………」
 二人の視線の先には、絶世の美人に挟まれて、桜色に蕩けた私の顔。
 『小さいお子様はご覧になれません』なシーンの言い訳をしないとなのに、私の思考
 回路は完全停止で、まさに千歌音ちゃん私どうしたらいいのかな状態。
 ところが二人は、お互い顔を見合わせると、きょとんとした顔から満面の笑顔に
 なっていき……

「ちかねちゃん、やっぱりこれって、わたしたち……だよね?」
「えぇっ!?」
「うん、まんなかのひとがひめこで、みぎのひとがわたし。ひだりのひとは……わたしの
 ぜんせのつきのみこさんだよ」
 疑いようのないセリフ。『二人がいつも一緒に居られたら』という願いが叶った世界と
 いう介錯なんだろうか?そんな記憶、前世にもないんだけど……。
「でも、ひさしぶりにみたけど、ちかねちゃん、おっきくなったらあんなにきれいになるん
 だよね。ながいかみのけで、むねもおおきくて、すごくうらやましいな」
「ひめこのほうがきれいだよ。わたし、おとなになったらひめことけっこんしたいもん」
「でも、ふたごだから、むりだよ……」
「そうだね、それじゃあ、けっこんはむりでもふたりずっといっしょにいよう?」

 何年かぶりにお友達に再会したような笑顔の二人に、私の意識は遠のいて……。
446以上遅刻しまくりの初夢ネタでした:2007/01/05(金) 01:50:16 ID:CvDX6PQ5


「姫子、大丈夫?」
 がばっと跳ね起きた私はすぐ、身体が優しく抱きしめられるのに気付いた。
 私を包み込む上品なコロンの匂い。大好きな千歌音ちゃんの匂いだ。
「えっと……千歌音ちゃん?」
「朝の支度ができたから起こしに来たら、何度も私を呼んでいたから……うなされて
 いる顔ではなかったけど、ついこうしてしまったの」
「あ、その、夢に千歌音ちゃんがいっぱい出てきて……ごめんね、心配かけて」
「姫子の初夢に出られたなんて、嬉しいわね」
 思い出される内容を慌てて誤魔化しながらも、身体はヘタな風邪より発熱していた。
 さっきまで見ていた夢。
 夢は隠れた欲求を映すって言うけれど、私は本当に、ああいうことを望んでいるん
 だろうか?でも、夢の中の千歌音ちゃんと月の巫女さん、本当に……。

「でも、私の夢にも、姫子がたくさん出てきたわ」
「それって……?」
「月の社の夢だった。あの時あんな酷いことをしたのに、姫子と再開して、凄く幸せに
 愛して貰って、こんなに幸せでいいのかなって、あのお花畑で悩んでたの。
 そしたら姫子と、前世のあのひとが、私のことを励ましてくれて、許してくれて……」
 千歌音ちゃんの夢なのに、まるで自分も同じ夢にいたように、情景が浮かぶ。
 だけどまさか、私が『千歌音ちゃんたち』と逢っていた間、千歌音ちゃんも『私たち』と
 逢っていたなんて……内容は相当違うけれど……。
「うんと優しくしてもらって、私も調子に乗ってたくさん甘えてきちゃったわ。夢の中の
 話だけれど、ありがとう、姫子」
 嬉しい告白をされて照れる私に、目覚めの優しいキス。
 少し恥じらい交じりの恋人の笑顔に、私は夢の中以上に、頬を幸せの紅に染めた。

「……さてと、それじゃあ姫子、初夢の話はこの辺にして、早く朝ごはんにしましょう。
 みんな姫子が来るのを待っているわよ」
「え゛……!?」
 その言葉を待っていたかのように、遠くから聞こえてくる、夢の中でさんざん聞いた
 明るい声。しかも、そのうえ……
「お嬢様、またお客様がお見えになっています」
「あら、またなの?今日は千客万来ね」
「はい。ですが、今度もお嬢様と瓜二つな方で、『ひみこさんにお逢いしたい』と……」
「……………………」

 どう見ても夢に輪をかけて斜め上に悪化している悪寒な状況を前にして、私はもう、
 こう呟くことしかできなかった。

 「千歌音ちゃん……私、どうしたらいいのかな……?」
447名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/05(金) 01:56:09 ID:CvDX6PQ5
>>441-446

天火明村で鳴らした私達神無月の巫女は、オロチに狙われ月の社で転生させられたけど
現代に復活し、姫宮家にもぐった。
だけど、姫宮家でくすぶっているような私達じゃあない。
愛さえ通れば姫子次第でなんでもやってのける命知らず、不可能を可能にし巨大な悪を
粉砕する、私達、介錯作品宮チーム!

   __                             __
  ,'´/ニニヽ  私は、リーダー姫宮千歌音。     ,'´/ニニヽ   私はエピローグ千歌音。
  | l lノlメル)) 通称宮様。                   | l lノlメル))  通称幻の想い人。
  | l |*゚ ー゚ノ!| 姫子ストーキングと強姦の名人。.    | l |*゚ ー゚ノ!|  自慢の髪とペンダントに、
  |l(Ni_月)ノ) 私のような天才理事長でなければ  |l⊂)゙ー'lつl  彼女は必ずイチコロです。
  | し/永トJ! 『神無月の巫女』の.             | l./゙`゚´ヽ!l  バッタリ出逢って、2期でもOVAでも
 从lく/j|l_〉リ 真のヒロインは務まらないわ。     从!`じ'フ´!リ  何度でも恋に落ちてみせます。
   __                            __
  ,'´/ニニヽ                        ,'´     ヽ 
  | l lノlメル)) ふふっ、お待ちどうさま。        ! l lノlメル))  姫宮千歌音前世。
  |´)|*゚ ー゚ノ!| 私こそかおん。                 ゙、||*゚ ー゚ノ||  通称月の巫女。
  |l(Ni_京)ノ) 通称月の螺旋のかおん。       ノ(「`i_月)´|)  ロボット操縦の天才です。
  | し/永トJ! 絶対天使としての愛は天下一品。 (( し/永トJ  オロチでもぶったぎってみせます。
 从lく/j|l_〉リ. 同人?別人?だから何。        ゙ く/j|l_〉   でも生贄だけは勘弁してください。


私達は、百合を認めない世の中にあえて挑戦する。
頼りになる姫子命の、介錯作品宮チーム!
姫…来栖川さんを見かけたときは、いつでも連絡して頂戴……ハァハァ
448名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/05(金) 02:11:06 ID:8j+GyS2d
>>441-447
素晴らしい!GJです!
甘々な、そして101人千歌音ちゃんと姫子大集合!
最高のお年玉有り難うございました。
さり気に漫画版の双子ネタや京四郎ネタも絡めてあって、美味しゅうございました!
次回作も期待しております。
449名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/05(金) 08:59:32 ID:cmpC7TmZ
>>441-447 うおお…同時存在は初めて見た GJ!
前世の二人の関係はやっぱこうですよね! 
今年はいい年になるな
450名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/06(土) 02:50:19 ID:a/M78eXb
>>441-447
久しぶりに来たらなんて素晴らしいものが…!
とても幸せな気持ちになりました!
ありがとう!
451名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/07(日) 20:52:03 ID:VA8uwPGJ
>>448
レス感謝です。
自分は漫画版EDも嫌いじゃないんです。
何度も巡り合って恋に落ちて、もうこれ以上ない位お互いを深く愛したら、恋愛感情よりも
兄弟愛に似た絆が生まれるかもしれないなと。そうなった頃に漫画EDは幸せかも?
でも双子転生後はまた他人同士→出逢う→また恋に落ちる、になりそうなw
……そんな私は異端ですか、そーですか……orz

>>449
どうもです。
しかし、ネタかぶってないか不安だったのですが、はじめてだったのでありますか?
てことは、千歌音ちゃんが千歌音ちゃん(前世)をからかったりして遊ぶ初夢なんて見たり、
二人の子育て日記@姫子ママは高校1年生とか妄想したりしてる私は精神疾かn

>>450
本当に恐縮です。こちらこそレスをありがとうございます。
ちなみに自分の場合、心の中で最終話リフレインすれば幸せになれるらしいですww
……って、やばい、自分で言ってて脳が不安になってきた(汗)
それともこれは夢の中の王子様にラブラブな某人物並に突き抜けろという嫌な啓示??


しかし上の文章、
一番初めに作ったのは実は>>447だとは今更言えない聞けない見えないな……
452名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/08(月) 23:56:55 ID:YpkDpUF9
まぼろ椎ぃ茸〜w

特攻野郎Aチームが最初だったんですかw

>姫子ママは高校1年生
もしかして「赤ちゃんってた〜いへん」とか姫子が言うのですかw?

>某人物並に突き抜けろという嫌な啓示
是非くうを見習って突き抜けてくださいw

>何度も巡り合って恋に落ちて
でも何度も辛い別れがあるんですよね…
私は二人が幸せに暮らせる日々を何とか送らせてあげたいと思うのですよ
で、すばらしい職人様方の影響で私も稚拙ながらSSを書いてみようと思いました
まだ投下は何時になるか分かりませんが、生暖かい目で見守っていただければ…と思います
453名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/10(水) 10:35:48 ID:fNiaFFQo
>>452

>で、すばらしい職人様方の影響で私も稚拙ながらSSを書いてみようと思いました
>まだ投下は何時になるか分かりませんが、生暖かい目で見守っていただければ…と思います

なにぃぃぃいいいっ、滅茶苦茶期待して待機しております!!
454名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/10(水) 15:18:15 ID:Bybj1veG
十日町人+1
455名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/15(月) 13:16:44 ID:guh/XvZJ
DVD見直したが、あのテンポの早さがイイのかも知れん
456名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/19(金) 22:06:18 ID:Ea9lNxly
ねんがんの DVDを てにいれたら ・・・

うえたけポエムやら各話解説やらで何故か涙が。
自分こんなに涙もろかったっけなあ。と、それはさておき、


まーたSSどん詰まったところでちょと質問です。
1〜12月の中で、皆様はどの季節が一番好みでしょうか?
『4月のお花見』でも『姫子のバレンタインチョコ作り』でも何でもいいので
もし何かあったらネタふりおねがいしまし。

……投下いつになるのかは、さっぱり分からないですが……(待て)
457名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/20(土) 07:33:04 ID:64u/+W8o
俺は5月の暖かい日が好き。
5月はネタになるようなイベントが無いかw
458名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/20(土) 10:00:15 ID:QqsvvIMf
>>456
自分で言ったその二つのイベントを見たい
459名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/20(土) 10:57:24 ID:OYHfUkLG
5月だとゴールデンウィークに撮影旅行かな
460名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/21(日) 22:17:26 ID:kZFWWrEm
>>456
DVDご入手おめでとうございます!
ブックレットのポエムやスタッフの熱いコメントに涙するのは
姫千歌スキーにとってはデフォです。
私も未だにブックレットを開くだけで、DVDを見返すだけで泣けますw!

ネタは>>458さんの言う通り、バレンタインか4月のお花見がいいと思います。
DVD最終巻のブックレットにある最終話ボツネタのダイアローグにも
千歌音ちゃんの望みとして桜並木の下を二人で腕を組んで歩きたい、というのもありますしね。
461名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/22(月) 17:55:35 ID:fAJlP1YQ
どなたか当時の姫子とソの中の人のラジオ音源
の聞き方を教えてくれませんか(´・ω・`)
462名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/25(木) 22:44:39 ID:qekiGd8p
ラジオなんてのもあったのか。自分も聞きてぇ(笑)

しかし……2月は本当に姫子のバレンタインでいいんだな?
どうなってもおこらないでね(汗)
463名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/26(金) 17:40:40 ID:ka7aB208
>>462
書かなかったら怒るけどな  待ってます
464名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/30(火) 10:00:19 ID:0hhw7Zzw
怒りませんから書いてください。お願いします。お待ちしてます。
465名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/30(火) 14:35:04 ID:i1fKE8qm
「早乙女マコトの想い」

私は姫子が好きだ、でも伝える勇気がない
このまま親友のままでいい、そう思うしかなかった
この関係を壊すのが怖いんだ
「宮様から誘われた!?今度の日曜日に?てか明日じゃん!!」
「う・・・うん」
寮の部屋にて、宮様から遊園地に誘われる姫子、頬を赤く染める姫子に私の心中は複雑だった
友達として喜ぶべきだろうか、頼りにされてるんだ、励ましてあげるべきだろうな
「そうか、よかったね、私はあんたが宮様と親しかったなんて知らなかったけど、親友として鼻が高いぞ」
「そ、そんな大袈裟だよマコちゃん、私と千歌音ちゃんは・・・・・・あっ!!・・・っ・・・」
つい宮様と呼ぶのを忘れる姫子、それについ表情が曇るマコちゃん
「ち・・・千歌音ちゃん・・・?そ、そうか・・・そこまでの仲なんだね、でも皆の前でその名前はやめたほうがいいぞ、大騒ぎになるから」
「か、隠しててごめんね、でもマコちゃんの前でならそう呼べるの」
「そうか?それは光栄だね(姫子・・・)」


466名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/30(火) 14:45:38 ID:i1fKE8qm
そして次の日の休日
寮を訪ねてきた千歌音に戸惑うマコちゃん
宮様が学園寮に来るなど前代未聞だ
「こ、これは・・・宮様ご、ごきげんよう・・・」
「ええ、ごきげんよう、早乙女さん・・・ええと来栖川さんはご在宅かしら?」
「あ、はい、ほら姫子・・・」
恐る恐る部屋から出てくる姫子

「う、うん・・・ごきげんよう」
「あら、来栖川さごきげんよう・・・迎えにきたわ」
「宮様・・・ううん、千歌音ちゃん、来てくれたんだね、今日はよろしくね」
「ええ、あ、そうだわ来栖川さん、乗馬と車、どちらになさる?車で行きたいのなら用意させるわ」
「んーとね・・・お馬さんがいいな、千歌音ちゃんと一緒に居られるから・・・」
「そう、わかったわ、でも・・・少し危険よ、いいのかしら」
「うん、大丈夫だよ、千歌音ちゃんと一緒ならなにがあったって平気・・・頑張れるから」

2人のやりとりを聞きながら唇を静かに噛むマコちゃん





467名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/30(火) 14:59:12 ID:i1fKE8qm
今日は休日だ、生徒も出かけていて学園にはいない
学園門前で千歌音の愛馬に乗る姫子
「それじゃ、行くわよ来栖川さん」
「う、うん・・・じゃあマコちゃん行ってくるね」
「うん、行っておいで、宮様に無礼のないように接するんだよ」
「うん・・・」
「そのようなこと気にする必要はないわ、それじゃ早乙女さん、ごきげんよう・・・」

姫子と千歌音が寮を後にした数分後・・・マコちゃんはベッドで小さく息をついていた
「・・・(姫子・・・)」
知らなかった、2人が親友同士だったなんて
私は姫子のことが好き、でも・・・
「勝てるわけがないよ・・・」
相手は宮様、美人で頭が良くて強くて優しくてなんでもできるクールで清楚正しきお嬢様
平凡な私とは全然違う魅力的なお方

468名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/30(火) 15:12:23 ID:i1fKE8qm
こんなに姫子のことが好きなのに純粋な気持ちに気付いてもらえない
ただの仲良い親友だと思われてるだけだろう
2人のことが気になり筋トレもジョギングも勉強もする気分になれない
明るく振舞っていたものの・・・宮様の前に向ける姫子の笑顔を見るのは正直辛い・・・
「好きだよ、姫子・・・」
独りベッドで呟くマコちゃん、しかしその発した声は小さい
姫子が寮に帰宅するまでベッドに腰を下ろしていた

「楽しかった?」
「うん!!千歌音ちゃんね、私のこと好きだって、愛してるって言ってくれたの!!」
「そうなんだ・・・良かったね(あの宮様がね・・・)」
ベッド上、帰宅した姫子にデート(?)の話を聞かされるマコちゃん
「千歌音ちゃん言ってくれたの『姫子のことを心より守り続けるわ、好きよ・・・姫子』って・・・私それがすっごく嬉しくて」
「そうか、良かったね(姫子・・・)」
「うん・・・」
469名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/30(火) 15:23:26 ID:i1fKE8qm
「それで、姫子は宮様のことどう思ってるの?」
こんなことほんとは聞きたくない、答えはわかってるから・・・
「うん、好き・・・大好きなの、愛してるの・・・千歌音ちゃんのこと・・・心から」
「!!・・・そうなんだ、良かったね、宮様も喜ぶと思うよ(・・・・・・)」
「それで帰り際にね、お馬さんの上でキスしたの・・・千歌音ちゃんと、私のファーストキス・・・心から嬉しかったの」
キスという言葉にはっとするマコちゃん、姫子の唇が奪われたのだ・・・言葉が震える
「そ、そうなんだ、良かったね姫子・・・」
「うん、女の子同士なのに変かな・・・って思ったんだけど好きだから千歌音ちゃんのこと、でね好きだって言ったら、千歌音ちゃん泣いてた、よっぽど嬉しかったのかな」
「ううん、変なんかじゃないよ姫子、ふうん・・・(あの表情を崩さない宮様が涙を流すだなんて)」
無邪気に語る姫子の言葉の一つ一つに心が傷つけられるマコちゃん
姫子に悪気はないんだろうが・・・
470名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/30(火) 15:38:28 ID:i1fKE8qm
「それでね、来週の土曜日に誘われたの、千歌音ちゃんのお屋敷にね、泊まりに行くことになって」
姫子の言葉に表情が凍りつくマコちゃん
「せっかく誘ってくれてるんだもん、私ね・・・お世話になろうと思うの、いいよねマコちゃん」
「私はいいけど寮長さんに許可を取らないと・・・」
「うん、千歌音ちゃんが伝えとくからいいって」
流石に手が早い、千歌音がいえば1発だろう
姫子を抱き締めるマコちゃん
姫子が姫宮邸に泊まる、それがなにを意味するかは女のマコちゃんにもわかる
「ま・・・マコちゃん!?」
「行っておいで、姫子・・・宮様や使用人の人達に粗相のないようにするんだよ」
「うん、ありがとうマコちゃん、相談する人マコちゃんしかいないの、応援してねマコちゃん」
「え・・・?」
「私と千歌音ちゃんのこと、応援してね」
「あ・・・うん、頑張るんだよ(姫子・・・)」
姫子に見えないように目から涙を流すマコちゃん
どうしてなんだろう、どうして涙が・・・どうしてこんなに悲しいのかな
叶わない想いをこれからも続けるんだろうか、姫子は宮様のものなのに・・・悲しいよ姫子

                END
471名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/30(火) 15:45:19 ID:i1fKE8qm
最終話を何度も観直すうちに、千歌音ちゃんの次くらいにマコちゃんが好きになった俺でした
昨日6話と7話を観直し・・・たまには千歌音ちゃんがこういう立場になってもいいんじゃないかと思った!!!
姫千歌はどんな展開でも結ばれる運命にあるのだからいいと思う!!

>>462
投下期待します
472名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/31(水) 01:07:09 ID:5JuE+Hpx
>>465-470

ぬはっ、妙にレスが増えていたので来てみたら……

姫子に密やかな想いを抱いているのは千歌音ちゃんだけじゃなかった。
本当に切なくて、気持ちを受け止めてもらえたらって何度も心の中で夢を見て、でも
口に出したら二度と手の届かない所に行ってしまいそうで、
だから笑顔を浮かべることしかできなくて……。

姫子を幸せに出来るのは千歌音ちゃんだけ。
千歌音ちゃんの涙を受け止めるハンカチになれるのも姫子だけ。
そう信じている私ですが、白々しく見えるかもなのを承知で敢えて言わせて頂きます。

        あなたはそんなにマコちゃんが好きですか!そうですか!
            そして自分も、マコちゃん、好きだっ!!



……ちなみに、バレンタインな姫子とか脳内妄想しててもなかなか文章にできない
困った私は、現在資料集めのような意味も込めて、知人に神無月を布教中w

もともと百合好きな方だったので、まずネタアニメと偽って(?)京四郎を紹介、
かおひみとかせつなとか相当嫌いじゃなさそうなのを確認しつつ介錯展開に免疫を
つけたところで満を持して神無月第一話起動。
チャットでネタバレしない程度に解説とか雑談とかしていたのだが、2、3話辺りで
宮様の秘恋話に完全に戻れなくなったようでした。

人を選ぶ作品であるのは間違いないとはいえ、
やっぱり姫宮千歌音宮様のキャラクターの切なさは異常ということですね。
神無月万歳っ
473名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/31(水) 01:54:21 ID:hhiMgF4/
>>472
マコちゃんが嫌いな人なんていません!!!!

っていうのは偏見だけでは無いだろう  
介錯が描いた「アニメ神無月の同人誌」で姫子に明確に気が有ることは発覚済み
転生後の姫子を産むなりどうにかして幸せになって欲しい(直接くっつくのは厳禁

布教活動は…まだ私には勇気が足りない 
パソゲー語ってた知り合いでも引き込むか…?
474名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/31(水) 11:51:36 ID:7e0vG2t1
472の後日談
「では、来栖川様、お荷物を、さ、こちらへ・・・」
「は、はい」
乙橘学園門前、千歌音専属の運転手と千歌音の侍女、乙羽さんに招かれる姫子
千歌音と共に姫宮専属の車に乗り込む姫子、そしてそれを遠くから苦しそうに見つめるマコちゃん
今日は姫子が姫宮邸に一泊する日だ
このまま行けば姫子が戻ってこないような、そんな気がした
今夜、千歌音の胸に抱かれながらの眠る姫子を想像し唇を噛む
姫子が離れてく、そう感じ自然と体が動く
「姫子・・・・・・姫子!!(行かないで・・・行っちゃだめだ姫子!!)」
車の下へ走り出すマコちゃん、流石に陸上部だけあり足は速い

「マコちゃん・・・!?あ、あの千歌音ちゃん」
「・・・・・」
背後から駆け寄る早乙女マコトを一瞬睨みつけると運転手に静かに告げる千歌音
「構わないわ・・・出して頂戴」

車が無残に走り去り・・・残されたマコちゃんは・・・
「はあ・・・はあ・・・姫子」
涙を流すと寮にゆっくりと帰り始める、その姿はとても辛くて苦しくて切なくて・・・
マコちゃんを悲しい風が包み込んでいた



475名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/31(水) 11:54:40 ID:7e0vG2t1
↑470の間違いに訂正

マコちゃんも乙羽さんも結構切ないキャラです
こんなSS書くのは結構辛いですね、千歌音ちゃんで身にしみてますから
ただ、千歌音ちゃんの勝ち誇った表情見るのは結構嬉しいものですね
姫子のことで辛い経験してるからこそ。。。。
姫子を巡る女の戦いも萌えるな・・・宮様信者のマコちゃんは不利だけど
476名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/01(木) 08:07:58 ID:Gm+RwNww
>>472
レス感想m(_ _"m)ペコリ
です、姫子に密かな想いを懐いているのは千歌音ちゃんだけではなくマコちゃんも同じ
ただ宮様が相手だから引いているんだよ
それと千歌音ちゃんと違いマコちゃんは姫子の完全な親友って感覚で思われてるから
その関係を壊すのが怖い、だからどんなに思ってても姫子に想いを伝えられない
[とても切なくて苦しくて・・・でもいっぱい我慢して・・・
大事な人ものも大好きな人も全部捨てて!!
マコちゃんが一番苦しんでたのに!!私マコちゃんのこといつも独りぼっちにしったんだね!!ごめんね!!]
心の中ではどんなに泣いても表に出さずに姫子と千歌音ちゃんの仲を応援する
そういう意味ではマコちゃんは千歌音ちゃんに似ているのかもしれません
477名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/01(木) 12:43:53 ID:FFbYgqdg
           「月の巫女の切なき想い」

「昨晩は寒かったわね、姫子は大丈夫?風邪引いたりとかしてない?」
薔薇の園での出来事、千歌音に話しかけられ胸の高鳴りが大きくなる姫子
「うん、昨日はね、マコちゃんと一緒に寝たの、凄く温かくて・・・大丈夫だったよ、マコちゃんの温もりを肌で感じたから・・・」
「早乙女さんと・・・?そう・・・仲が良いのね」
「う、うんマコちゃんとはね、よく一緒に寝るの・・・お風呂も背中の洗いっことかしてるし、学校では私の一番の友達だよ」
「そう・・・ふふ、ちょっと妬けるわね、私が嫉妬だなんてらしくないだろうけれど」
それは本心からだった、私の知らない姫子を早乙女さんは知ってる、無邪気に話す姫子だが、早乙女さんの腕に抱かれながら眠る姫子を想像し・・・少し苛立つ
「ち、違うよ!!私とマコちゃんはそんな関係じゃないの・・・ただのお友達だよ、誤解とかしちゃだめだよ!千歌音ちゃん怒っちゃやだ・・・」
「わかってるわ・・・でもごめんなさい、私・・・貴女のことになるとついムキになっちゃうのね、貴女が他の人と親しくしてるとつい・・・嫉妬しちゃうのね」
「千歌音ちゃん・・・!?ち、千歌音ちゃん・・・」
千歌音の両腕に抱き締められ頬を赤く染める姫子
「好きよ姫子・・・ほんとならお昼休み以外も2人で逢いたいわ、でも」
「うん、私も好きだよ千歌音ちゃん・・・でも私と千歌音ちゃんじゃ立場が全然違うから、千歌音ちゃんは皆の大切な人だから」
「ええ、でも貴女を好きであることに変わりはないわ、愛してるわ・・・姫子
「千歌音ちゃん・・・うん」
2人は弁当箱を片付けると・・・静かに見つめ合い・・・キスを交わした

              END



478名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/01(木) 13:04:52 ID:FFbYgqdg
千歌音ちゃんも宮様でもお嬢様でもなければ姫子ともっと人目に気にせず仲良くできただろうに
世界の運命を司る巫女でもあるしほんと可哀相な立場だよ

>>474
マコちゃんセツナス・・・どんなに姫子を好きでも想いを伝えられないのは辛いよな
どんなに辛くても苦しくても悲しくてもただ見守ることしか出来ない
姫子にとってマコちゃんは親友としか見れないだろうし
ただ千歌音ちゃんが幸せそうだから許そうw
479名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/02(金) 18:27:30 ID:LXnf6JJb
「愛してるよ千歌音ちゃん!!」
もう迷いもなにもないよ、大好きなこの気持ちを伝えるだけだから
「ひめ!!・・・来栖川さん・・・人前でそのようなことを・・・」
辺りを見渡すとお屋敷のメイドさん数人に呆然と見つめられていた、乙羽さんには強烈に睨まれている、うーん・・・怖いよ

「だって千歌音ちゃんのこと大好きだもん、気持ちに嘘はつきたくないの、愛してるよ千歌音ちゃん、もう独りぼっちになんかしないからね」
「え、ええ・・・来栖川さんの気持ちはわかったから少し落ち着いて頂戴」
「う・・・うん、これからはずっと一緒だよ、私ね千歌音ちゃんと同じ部屋に住みたいな、一緒に寝よう?」
あれ?なんか乙羽さんの目が殺意のある目に変わったような・・・気のせいだよね?えへへ・・・
「そ、そう?え、ええ・・・貴女がそうするのならそうしてあげてもよろしいけれど・・・」
「お、お嬢様!!流石にそれは・・・」
乙羽さんに口を挟まれる、うーん・・・どうしてかな?
「だって私、千歌音ちゃんといつも一緒に居たいんだもん、お風呂も食事もこうして一緒だよ、もちろん学校だって、お昼休みだけじゃものたりないもん、うん、お弁当もたくさん作るね、乙羽さんに教わるから」
「ま、待って頂戴!!来栖川さん、その・・・貴女と一緒にいられるのは嬉しいけれど・・・」
「え?なんで、2人の気持ちは繋がってるのに、そんなのおかしいよ、こんなに千歌音ちゃんが大好きなのに」
「ひ、姫子・・・ね、貴女とこうして食事をするのも嬉しいけれど、た、たまには私にも1人の時間を頂戴・・・」
そんなの関係ないよ、うん♪さ、口移しで食べっこしようね千歌音ちゃん!!大好きだよ、愛してるよ千歌音ちゃん♪
だからそんな怯えた顔しないで、乙羽さんもなに気絶してるの???




480名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/02(金) 22:46:31 ID:e31qD6EP
>>479

普段ならこのネタに突っ込むが、最終話を最近見た状態だと
この際これもいいか…などと思う自分に突っ込まなきゃならなくなる
481名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/03(土) 12:18:17 ID:lJV+Zjxe
姫宮邸の深夜、乙羽さんや使用人に気付かれないようにこっそりと千歌音の部屋に入る
大きなベッドの上で静かに眠りを立てている千歌音の傍に寄り添う
「千歌音ちゃん・・・」
千歌音ちゃんがオロチになったばかりのあの衝撃の夜・・・
あの千歌音ちゃんが私が大好きなの、痛くて強引だったけど私は少し嬉しくて
でも、千歌音ちゃんはあの夜以降もうあんなこと一切しなくなった
最近はキスもしてくれない、ただ微笑んで抱き締めてくれるばかり、千歌音ちゃん、ほんとに私のこと想ってくれてるの?
それが我慢できないの、だから私決めたの、私から千歌音ちゃんを・・・
シーツを剥ぎ取ると眠りについてる千歌音に覆いかぶさる
そして千歌音のネグリジェに顔を埋めた
「ん・・・っ・・・!?・・・ひめ・・・んん!?」
飛び起きた千歌音の言葉を遮るように相手の唇を塞いだ

「うふふ・・・大好きだよ千歌音ちゃん・・・」

数分後、全裸で横たわる千歌音を見下ろすとそっと部屋に戻る姫子
そして次の日の早朝、乙羽さんの悲鳴が千歌音の部屋でこだました・・・
「お・・・お嬢様!?いかが致しました!?」
「乙羽さん・・・私・・・汚されたわ・・・」


482名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/04(日) 18:35:40 ID:Fso9tPGZ
            「銀月の嵐・メイド長編」
「お、乙羽さん!?」
千歌音ちゃん留守中の姫宮邸
1人部屋に居た姫子は乙羽さんに突如襲われる
突然キスをされ、逃げようとするが出口付近で捕まり押し倒される
メイド服に身を包んでいる乙羽さん
姫子に覆いかぶさると両手をがっちり押さえつけ無理矢理キスをした

ちゅ・・・ん・・・ちゅぱ・・・ちゅは・・・んん・・・・

「うふふふふ・・・来栖川様の唇・・・蜜のように甘いわ・・・」
「あ、あの・・・な、なにするんですか!?(ち、千歌音ちゃんにしか許したことのない唇が・・・!!)」
もう夜の八時を回っていた、千歌音は生徒会の仕事でまだ帰宅しない、外は大雨・・・
姫子にしてみれば事情が全く読めない

「来栖川様・・・うふ・・・」
「は・・・離して!!千歌音ちゃん・・・助けて!!」
「そのようなことを・・・お嬢様は遅く帰られると伺っておりますわ・・・ふふ・・・」
絶望感に包まれる姫子を冷たく見下ろす乙羽さん
「来栖川様、初めてこのお屋敷でお会いしたときからお慕いしておりました、ずっと欲しかったのでございます、私が来栖川様を奏でる旋律の夜が」
「い、いやぁ!!」








483名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/04(日) 18:49:39 ID:Fso9tPGZ
「は、離してください!!」
乙羽さんを突き放すと障害物を盾に逃げ惑う姫子
しかし、姫子の足では簡単に追い詰められてしまう
「!?」
壁に追い詰められる姫子
「来栖川様・・・好きでした、お嬢様よりも・・・ずっと」
「・・・ちか・・・あ!!」
メイド長に頬を強く叩かれ倒れる姫子に覆いかぶさる乙羽さん
「い・・・いやあぁぁぁあああ!!!」
制服を容赦なく引きちぎられ泣き喚く姫子に囁き続ける乙羽さん
「んふふふ・・・好きです・・・来栖川様」
下着姿の姫子の胸に顔を埋めた
そして真っ暗な姫宮邸に姫子に悲鳴がこだました

その数分後

生徒会のお仕事、弓道部など終えた千歌音が姫宮専用車によって帰宅
「・・・・・出迎えがない・・・?」
ロビーで使用人の出迎えが一切ないのに不審を懐く千歌音
「・・・姫子!?」
2階への階段を急いで上る千歌音
嫌な予感が頭を過ぎった
姫子の部屋の前に来た千歌音が見た光景は・・・
「!?」



484名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/04(日) 19:03:54 ID:Fso9tPGZ
姫子の下着が全て散らばっていた、乙橘学園の制服など紙切れのようにボロボロに引きちぎられている
全裸の姫子がそこには居た

「うふふふ・・・お帰りなさいませ、千歌音お嬢様」

放心状態の姫子を抱き締めていたのはメイド服に身を包んだ千歌音の侍女だった

「乙羽さん・・・?」
「はい、正真正銘貴女に仕える侍女、如月乙羽でございます」
「なにをしているの・・・?来栖川さんは私のご友人だから無礼のないように接っせとおっしゃったはず・・・」
微笑んだまま答えない乙羽さん、その瞳が悲しみに満ちているのは気のせいだろうか
「なにをしたの?彼女に」
「来栖川さんだなんて、他人行儀はおやめください、姫子とおっしゃればよろしいじゃありませんか、お嬢様」
「姫子に・・・姫子になにをしたの!?」
全裸で横たわる姫子を背後から抱き寄せると挑発気味に囁く乙羽さん

「うふふ・・・お嬢様が知る必要はございません・・・秘密です」
侍女の態度に怒りを露にする千歌音
「なにを・・・したの!?答えなさい!!」
「うふ、お嬢様も知っている通りこの屋敷は男子禁制の乙女の花園、このようなことが起こってもなんら不思議ではございませんわ、お嬢様」
「や、やめなさい!!・・・!?」
姫子の部屋に入ろうとした千歌音
だが突如爆発が起こり姫宮邸のお庭に突き落とされる
485名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/04(日) 19:23:25 ID:Fso9tPGZ
「はあ・・・はあ・・・この力・・・まさかオロチ!?」
「なにをならっているのです、お嬢様」
屋敷を見上げた千歌音の目に映っていたのは、目宮邸の屋根上から見下ろす侍女の姿だった
「来栖川様を守るとおっしゃっておきながら、この様はなんでございますか!?」
「や、やめなさい、たとえオロチでも、貴女を傷付けたくはないわ、乙羽さん!!」
「どこまでも甘いお方」

千歌音は背後から・・・金色のホウキによって左手を強打される
「あっ!!」
うずくまる千歌音を冷たく見下ろす乙羽さん
「お嬢様・・・もう私と来栖川様の前から消えていただけませんか?」
容赦なく斬りつける乙羽さんに逃げ惑う千歌音
弓矢を取り出す暇すら与えてくれないその動きにただ防戦一方だった

「陽の巫女を守れない月の巫女である貴女・・・来栖川様を1人にした失態すら気付かない愚かなお方」
全裸で横たわる姫子を想像し表情を落とす千歌音
「くっ・・・姫子」
敗れ去る千歌音を冷たく見下ろすと姫宮邸を後にする乙羽さん
「うふふ・・・これで来栖川様は私のもの・・・ごきげんよう・・・千歌音お嬢様(・・・千歌音・・・)」

                 END
486名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/04(日) 19:29:33 ID:Fso9tPGZ
乙羽さんも最後のオロチになる予定だったんだよな
違和感ありまくりだが結構雰囲気あるかも
千歌音ちゃんの気持ちを尊重するためオロチ化する乙羽さんセツナス・・・
自分の想いは叶うことはないがお嬢様の幸せを願うために行動を起こす、泣けるよ
487名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/08(木) 23:15:07 ID:bng1DhoI
神無月の原画集が・・・
488名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/10(土) 23:19:12 ID:NsdoEROt
売り切れるの早すぎだよね・・・・。
489【沈黙-ω-】 ◆.0e0wEv5W6 :2007/02/13(火) 16:51:55 ID:TxS6mXoE BE:139406786-2BP(1028)
        _/              \
      //    /            \     _人_
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 /   / |ヽ\∨   !  !  !   !   ! |     !  | !  i
./    .| !  \|   .| 斗 ┼ - 、!  | !    !  | |  `!´
.!    | ヽ   |   | /! 从 i ! i  !T广iト ! .!  | |
.|    | ! ト、./| ! |!rf七圷 从 | /r‐rく/ / /!/ / |
|     \ヽ| { | !  | 代r;リ   ∨仏リ /イ / / /
|   __,/ ヽ>ヽN  | :::::::     ¨`:::/__/|/     i
|  /       |ハ  !       '   /|  /リ      `!´
|/         乂\!へ、  `´  / | /
   人        {`┴- _` ーr| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
   `Y´       __.人_   `Y´| カナはこのスレを止める力 |
      , -‐<´\.  >―‐‐く| を有しているのですよー  |
     {::::::::::::::::::::::ヘ {:. :. :. :. :.:.|                  |
.     |:::::::::::::::::::::::::ヘ \: r――、                 r― 、
  _!_  |:::::::::::::::::::::::::::|ヘ人|  二,ヘ               {二 |
  !   {::::::::::::::::::::::::::ノ::::ヽ:| 二フ                 {二 |
     |::::::::::::::::::::/::::::::::}|  フ___________ヽ  |
490名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/15(木) 21:00:47 ID:f+vMpRCh
早乙女マコト「姫子・・・好きだ!!!」
来栖川姫子「ごめんねマコちゃん、私には千歌音ちゃんが・・・」

大神ソウマ「来栖川・・・お前を一生守りたいんだ!!!」
来栖川姫子「ごめんね大神君、私ね・・・千歌音ちゃんを愛しているの」

ギロチ「・・・姫ちゃ〜〜〜〜ん!!」
来栖川姫子「あ、あの・・・ごめんなさい、てか、なんで貴方が生きてるんですか・・・?」

綾小路京四郎「行こう・・・一緒に」
来栖川姫子「え、ええと・・・どなたかご存知ありませんが・・・貴方とは行けません、私には運命の人がいますから(千歌音ちゃん・・・)」

カズヤ兄さん「さあ・・・王子様が迎えに来たよ」
来栖川姫子「え?ふふ・・・私には守ってくれる人がいるんです、ごめんなさい(千歌音ちゃん好きだよ)」

ムラクモのかおん「さあ・・・行くわよひみこ」
来栖川姫子「ちか・・・!?いえ、人違いみたいです、千歌音ちゃんはロボットなんか扱う人じゃないもん」

宮様「来栖川さん・・・行きましょう」
来栖川姫子「・・・本当の千歌音ちゃんは・・・私のこと姫子だって言ってくれるの!!!」

姫子「あ・・・私、眠ってたみたいだね、ふふ・・・夢でも千歌音ちゃんのこと愛してるんだよ」
千歌音「・・・」
姫子「ふふ・・・あの夜のお返しだよ」
千歌音「・・・」
全裸で横たわり目が死んでいる千歌音を抱き締めると告げた
姫子「愛してるよ千歌音ちゃん、これで私のものだね・・・うふふふふ」
姫宮邸を嵐が包んでいた
491名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/16(金) 16:34:55 ID:zQ8LGzPr
漫画の最後、ソウマとマコちゃんが結婚してるのに激しく絶望した

見損なったぜソウマ
492名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/17(土) 00:52:55 ID:j1GLzfJC
只今ようやく自宅に帰還。
これより激しく今更であるが、作成したSSを保守を兼ねて投下する。
ただし、気のせいか姫子の玉子焼きをシロップで煮込んだような糖度になっている
恐れがある。恥ずかしい台詞が苦手な方は全力で回避を願う。

結構長い(本文?レス前後)ので、例によって割り込みその他は全然OKである。


↓ 以下妄想です!女王様のバレンタインのような、3日遅れのキラキラの妄想ですっ!


 
493ばれんたいん・おぺら 1/6:2007/02/17(土) 00:56:16 ID:j1GLzfJC
 日付も変わった2月14日。村外れの邸宅の一室に、金属や磁器のぶつかり合う
 小さな音が響く。使用人達も眠りについている筈の真夜中、最低限の照明の中で、
 私は一人、秘密の作業を続けていた。
 普段ならベッドにいる時間に、人目を忍んで厨房で奮闘。その理由は勿論……。


「もうちょっとかしら」
 ハンドミキサーで卵黄を泡立てながら、銅鍋のシロップと睨めっこしている。
 恋人に贈る、生まれて初めての本命ケーキ。
 『手作り』ケーキ自体は、一流パティシエに手取り足取り教わりながら、もう何度も
 作ってきた。今回だって、乙羽さんに一言声をかけていれば、プロ監修の下、
 ケーキでもボンボンでも、人気店並の品を作ることはできた。
 けれどそんなのは御免。大好きな人には、やっぱり本当の手作りを贈りたいもの。

「いけない……」
 鍋肌に貼りついた、かすかな焦げ茶色に、思わず小さな愚痴が零れる。
 一瞬浮かぶ、恋人の不満げな顔。それを払うように、慌てて刷毛で焦げを拭った。

 私は決してお菓子作りは不得手ではない。
 誕生日、祝賀会、クリスマス――もう何度も『お手製』を作らされてきたこともあって、
 今回のケーキも何とか作れるかなと甘く見ていた。
 でも、真夜中恋人や給仕達に気付かれないよう、極力音を立てないように注意しな
 がら、薄暗い厨房で一人作業するのは想像以上に大変だった。

 オーブンで生地を焼きながらクリームの材料を測り、シロップを加熱しながら卵黄を
 泡立てて、時計を見ながら次々に手順をこなし……。
 がらんどうの舞台のように広過ぎる厨房。スポットライトのような頼りない照明の下、
 歌劇のヒロインのように、たった一人厨房に踊る。
 でも、頭に叩き込んだレシピのままに手を動かしながらも、本当は不安だった。
 何箇所か少しずつ失敗しながら、ちゃんと美味しく作れるかな、姫子は喜んでくれる
 かな、って。
494ばれんたいん・おぺら 2/6:2007/02/17(土) 00:57:37 ID:j1GLzfJC
「これでよし、と。次は……」
 確かこの後は、『プティ・ブーレにしたシロップを糸のように注ぎ入れながら、
 もったりとするまでかき混ぜる』筈……と、そこまで来た所で、手元に鍋掴みを
 持って来ておくのを忘れていたのに気が付いた。
 鍋掴みはコンロからちょっと離れた調理台。
 ぼんやりしていれば、折角頃合になったシロップが焦げてしまうけど、この様子なら
 十分余裕がある……そう思って、急ぎ足で台に向かう。ところが。

「わっ」
「えっ……?」

 小さな悲鳴と可愛い気配に、反射的に扉の方を振り向く。
「姫子……?」
 嬉しいような、気まずいような。自分と同じことを考えた人が、屋敷にもう一人ほど
 いたらしい。いつの間にか半開きになっていたドア。そこから、ラッピング用の紙や
 リボンを一杯抱えた恋人の顔がちょこんと覗いていた。
「あの……あのね……」
 目を合わせた瞬間、悪戯を見つかった子供のように、あたふたと戸惑いながら、
 リアクションに困って固まってしまう。
 でも、その仕草は反則だ。こんなこと言うと悪いのだけれど、可愛くて微笑ましくて、
 見るたびにますます姫子にときめいてしまうから。

「その、ごめんね、千歌音ちゃん……」
 本当は朝まで秘密にしておきたかったひと。だけどやっぱり一番会いたかったひと。
「そんな顔しないで。いらっしゃい、姫子」
 優しく声をかけると、姫子はばつが悪そうに、でもどこか嬉しそうな様子で、
 ドアの隙間から入り込んできた。
495ばれんたいん・おぺら 3/6:2007/02/17(土) 00:59:06 ID:j1GLzfJC
「ごめんなさいね、姫子の『秘密』を邪魔してしまって」
「ううん、そんなの全然いいよ。私こそ、千歌音ちゃんのこと勝手に覗いてごめんね」
 空いている場所に『荷物』を降ろしながら、反射的に謝ってしまう姫子に微笑む。
「そんなに謝らないで。姫子が来てくれて、凄く嬉しいんだから。でもそんな格好で
 覗くのは駄目。風邪を引いてしまうわ」

 青ざめた体を引き寄せ、抱き包む。
 コンロやオーブンの熱に当てられた体には心地よい、白磁のような姫子のやわ肌。
 衣服越しにその感触に酔いながら、甘いキスをかわす。
 もう数え切れないほど繰り返している筈なのに、姫子の全身がほんのり蕩けていく
 のが分かる。抱き寄せている自分と同じように。

「だめだよ、千歌音ちゃんの暖かいのがなくなっちゃうよ?」
「私にこうされるの、嫌?」
「そんなわけ……」
「なら、姫子が暖まるまで、もう少しだけこうさせて」

 淡い狐色の生地、刻んだクーベルチュール、まだ湯気の上がる珈琲シロップ。
 たくさんの魅力的な香りに混じった姫子の匂いを吸い込むだけで、陽射しを浴びた
 ように体と心が温まる。
「こんなに冷やしてしまって……姫子、結構前からあそこにいたの?」
「うん、ちょっと用事……というか、もうバレバレだけど……ケーキの最後の仕上げを
 しようと思って。でもそしたら千歌音ちゃんがいて、お菓子屋さんみたいに格好
 良かったからつい見蕩れちゃって、それで……」
「……もうっ」

 やっぱり姫子は酷い。些細な動作や言葉一つで、私をこんなに乱してしまう。
 どうしてそんなに嬉しい言葉を囁いてくれるの?
 私は酔わされたままに、堪らずもう一度舌を絡めようとして……。

「千歌音ちゃん、駄目だよ」
 困った、ないし不安げな表情で身をよじる姫子に、私は一瞬で蒼白になる。
 ひょっとして強引過ぎた?急いで腕を解いて、姫子に謝ろうとすると。
「姫子、私……」
「そうじゃなくて、千歌音ちゃん、その、お鍋……」
496ばれんたいん・おぺら 4/6:2007/02/17(土) 01:01:29 ID:j1GLzfJC
「うん、いい味。コーヒークリームは無事完成ね」
「いいなぁ、千歌音ちゃん、ちょっとだけ私にも味見させて?」
「だーめ。ちゃんと出来上がってプレゼントするまで、姫子にはお預け♪」
 ちょっぴりお行儀の悪い恋人を、母親のようにたしなめる。
 でも、物欲しげにボウルを見つめる姫子も姫子で、愛用のカメラで私の緩み気味の
 お説教顔を、ちゃっかり捕まえていたりする。

 誰もいない舞台に、予期せぬ『お客様』がやって来て、まだ30分ほど。
 私は『専属写真家』の撮影を受けながら、シロップ作りからリトライしていた。
 加熱し過ぎてカラメル化したシロップを処理した後は、魔法のように作業が進んで
 いき、今ではもう最後のガナッシュ作りに突入していた。


「姫子、ちょっとわがままを言ってもいいかしら?」
「うん、何でも言って。私にできることなら、どんなことだってするから」
 世界でたった一人、『千歌音ちゃん』を曝け出せる、姫子にしか出来ないこと。
「姫子が嫌じゃなかったら……昔一緒にケーキを作った時みたいに、私を写真に
 収めて貰えないかしら?」

 バレンタインに、秘密で手作りケーキを作る人は沢山いる。
 でも、目一杯の想いを込めて料理を作る姿を、大好きな人に写して貰える人なんて
 世界にどれだけいるのだろう。
 それは本当に素敵なこと、絶対に一生に残る思い出になる。
 私のお願いに、姫子はとびっきりの笑顔で飛び上がってくれた。そして……。


「ガナッシュも完成。後は組み立てれば一息つけるわ。でも姫子は……もう眠い?」
「ううん、今日は全然平気。コーヒーの匂いのせいなのかな」
 『本命』を作成中の私と、『本命』の仕上げを控えた恋人。二人の視線が絡み合う。
 一人の時は、楽しいけれど緊張して、どこか不安だったケーキ作り。
 でも今は違う。相変わらず作業は一人でこなしているのに。
 理由は……もう言うまでもない。

「……ありがとう、姫子」
 想いが形になってゆく手応えを感じながら、私はカメラを構える姫子に笑顔を送る。
 月は、太陽があるから輝き、太陽に見て欲しくて輝きを増す。
 姫子、あなたが傍に居てくれるから、私はこんなに頑張れるのよ、と。
497ばれんたいん・おぺら 5/6:2007/02/17(土) 01:04:29 ID:j1GLzfJC
「今まで食べたケーキで一番おいしいよ!でも本当に、食べちゃっていいの?」
「勿論よ、姫子のために作ったんだから」
「でもやっぱりもったいないから、千歌音ちゃんもこれくらい食べて欲しいな」
 幸せ一杯の姫子に、こちらも負けない笑顔を返す。
 フォークを持ったままのジェスチャーは、本当は注意する所なのだけれど、姫子の
 純粋さのせいだろうか、『はしたない』ではなく『可愛らしい』を強く感じてしまう。

 月明かりと蝋燭とに照らされた、秘密のお茶会。
 林檎の紅茶の傍で、二人が贈り合ったケーキが、白磁の上で輝いている。

「千歌音ちゃん……今度は、私の……」
 お皿に切り取った一切れを姫子が召し上がって、今度は私が楽しむ番。
 じっとケーキを見つめる私を、姫子が祈るように見つめている。
 いびつだけれど、想いが伝わってくる、姫子のケーキ。
 不慣れなチョコペンで、一生懸命名前を入れてくれた、私のためのプレゼント。

「あ、でも、無理して食べなくてもいいよ、だって、千歌音ちゃんのに比べたら……」 
 もう少し眺めていたかったけれど、姫子が限界なので、仕方なくフォークを動かす。
 『ちかねちゃんへ』の文字を壊さないようにしながら、ケーキを一口。
「……とても美味しいわ。ありがとう、姫子」
 濃厚なチョコレートの風味に、甘酸っぱいアプリコットのアクセント。形は歪んでいる
 けれど、味の方は想像以上に本格的で、生地の歯ざわりも丁度いい。
 きっと私が出ている間に、一生懸命作ってくれたのだろう。いや、もしかしたら。

「ひょっとして、私が居ない間、何度か練習したりした?」
「だって千歌音ちゃん、私の作ったものはいつも『おいしい』って、言ってくれるでしょ。
 けど、自分では失敗したの分かってるから……だから、頑張ってみたくて……」
 そんなこと、しなくてもいいのに。
 姫子が頑張って作ってくれる、それだけでも幸せ過ぎるのに。

「姫子、私のために、そんなに……っ」
 目頭から零れそうになる涙。それを姫子が、何も言わずそっと拭ってくれる。
 私が千歌音ちゃんのハンカチになるから――。
 出逢ったあの時も、別れの時も、今も……いつでも支えてくれる姫子。その優しさと
 深い愛情に、私は演劇のヒロインのように、胸を幸せで一杯にしていた。
498ばれんたいん・おぺら 6/6:2007/02/17(土) 01:07:58 ID:j1GLzfJC
「……ところで姫子、『世界三大オペラ座』って知ってる?」
 ひとしきり溢れさせた嬉しい涙を拭って、姫子の贈り物を(ある意味『仕方なく』?)
 味わった所で、私はちょっと聞いてみる。

 案の定と言うか、何と言うか。どこだろう、と、堪らない可愛らしさで考える姫子。
 小首をかしげるその仕草をちょっぴり堪能してから。
「パリのオペラ座、ミラノのスカラ座、そしてウィーンの国立歌劇場の三つなの。
 今回私が作ったのは、パリのオペラ・ガルニエに因んだケーキなのだけど、そうし
 たら姫子ったら……何でもないことの筈なのに、ヨーロッパを旅してる気分だわ」

 我ながら酷く強引なこじつけ。なのに不思議にこんなに嬉しい。
 オペラで繋がれた二人――劇的な恋と別れ、そして再会を果たした私達だけに、
 こんな風に書くと本当に神話や叙事詩の登場人物に思えてきてしまう。

「ねえ姫子、今度の休み、今言った3大オペラ座、一緒に堪能してみない?」
「駄目だよ、これ以上千歌音ちゃんのお世話になったら……」
「こんなに姫子が好きなのに、二人の思い出を作りたいのに……それでも、嫌?」
「そんな風に言われても、やっぱり駄目だよ。私がお金貯めるまで待ってて?」
 もしかしたら誤魔化せるかしら……なんて期待は見事に空振り。
 姫子と過ごせるなら時間やお金なんて幾らかけてもいいのだけど、さすがにこれは
 敷居が高すぎたみたいだ。

「残念……それじゃあオペラ座巡りは後に取っておいて、今回はスカラ座の代わりに、
 さっきのカラメルでジェラートを作りましょう。ほろ苦いジェラートを姫子のトルテに
 添えて、暖かい部屋でティータイム……それなら、いいわよね?」

 甘いプレゼントを味わいながら、私達は星達が沈むまで、甘い甘い会話を重ねた。
 二人で語らう幸せな時間、寝てしまうのは余りに勿体無い気がして。


 
499以上神無月の二月(謎)を妄想しました:2007/02/17(土) 01:15:28 ID:j1GLzfJC
>>493-498
大昔宣言した通りに姫子のバレンタインSSを書いてたはずが、どういうわけか
千歌音ちゃんSSになってしまった。しかも猛烈に凄まじく遅刻……天罰。

千歌音ちゃんが姫子のために作るお菓子……というのを考えてみたのだが、
毎年20日過ぎに、一人寂しく半額になったチョコの塊をかじってる私なんぞに
うまいイメージできるわけもなく(日輪光烈大爆死)、結局気付けば自分が一番
好きなケーキにしてしまった私はどうしたらいいのかな。
……けどほんと、千歌音ちゃんは姫子にどんな本命を贈ったのだろうか?
なんかフランス語みたいな物凄い名前のとか作りそうな印象あるですが……
それともまさか自分にデコレーションしてうわ乙羽さんなにをするやめr


>>490
こんなの姫子じゃない、私の姫子じゃないっ(汗)てか変態さんは帰れwwww

しかしこうしてみると姫子って実はモテモテではないか。
作中でいじめられてるのが信じられんくらいだ。
……はっ、もしかして、姫子がいじめられてるのって、イズミ一派を中心とした
宮様ファン連合の嫉妬……もとい陰謀のせいなのか!?

>>491
マコちゃんにもどうにか幸せになって欲しいと思うし、ソウマもいいやつなはず
なのに、なんでなのだか(笑)。うーんわからん。


以上、オペラなんてイナバウアーのBGMとか『そうよ、私は自由な女よ!』な
某アストラエアの某名作(の名前)しか知らんのに無茶書いた所で撤退っ
500名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/17(土) 08:10:21 ID:qAp3DHtG
チョコのように甘〜い姫千歌バレンタイン、GJです!

何事もなく終わった俺の2月14日を、これで補完させていただきました。
501名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/17(土) 13:13:20 ID:FW38pjZl
>>192-199
素晴らしいです!姫子に写真を撮ってとお願いする千歌音ちゃん等々、
各情景が頭の中で藤井神の絵、川澄さん下屋さんの声で再生されてしまいましたw。
そして写すその笑顔は、姫子にしか見せない飛び切りの笑顔なんだろうな…。
と読んでいるほうの妄想も、限りなく膨らみました。

ケーキ作りの描写も凄く丁寧で説得力があります。
私は本格的に作ったことはないのですが、
(出来合いのケーキ生地を買ってきて飾り付けるだけorz)
職人様はお作りになられるのでしょうか?

なにはともあれ、とても良いものを読ませていただきました。
思いがけないバレンタインプレゼント、ありがとうございました!
502名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/17(土) 13:40:01 ID:pgSmwwyK
          「侍女の切なき想い」

千歌音の部屋を掃除しながら思いに拭ける如月乙羽。
最近の千歌音お嬢様は様子が変だ、心の底から楽しそうな笑顔を見せている
今朝はなんとお嬢様直々に調理場に出てきてお弁当を作ってらっしゃった
『お嬢様、そのようなことは私が!!』『いいの、今朝は私に作らせて・・・乙羽さん』
という会話があったくらいだ
ほんとに明るくなられた、そう・・・あの木に登っていた頃のようなあの笑顔だ・・・
最近は車でのお送りも拒否され、歩いて登校している
お嬢様が積極的になられた、ピアノと弓道の腕も上がってらっちゃる
もちろんお嬢様が上機嫌なのは侍女としても喜ばしいことなのだが、なぜそうまで楽しいのか理由が知りたい
登校時もほんとに楽しそうで・・・そんなに最近の学校が楽しいのだろうか?
お嬢様が学園内で宮様と呼ばれ、生徒に人気があることは知っている
でもお嬢様は人付き合いが得意ではない、成績優秀で運動神経は人より飛びぬけてはいるものの
友達がいるのかどうか心配だったのだが・・・これなら心配ない
乙羽は千歌音のベッドに顔を寄せるとついベッドに頭も寝させた・・・その時

「乙羽さん、そんなところでどうしたの?」
「!?」

ドアの先には入浴上がりの千歌音が立っていた
寝支度をしたのかネグリジェを袖に通している
相変わらず綺麗な美貌だ・・・侍女が見とれるほど・・・




503名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/17(土) 13:49:05 ID:pgSmwwyK
「いま上がったわ」
慌ててベッドから起き上がる乙羽
千歌音のベッドに顔を寄せて寝ていた、それを見られるとは・・・

「こ、これはお嬢様!!か、勝手なことをして申し訳ありません!!」
「いいえ、構わないわ、疲れていたんでしょう?」
「い、いえ、勝手なことをして申し訳ありませんでした」

千歌音は表情を変えずに部屋に入ってくるとベッドに寄り添った
そしてベッドに入りシーツを被る
そして、ふと乙羽を見上げる

「そうだわ、乙羽さん、今夜は一緒に寝ましょう」
私は一瞬耳を疑った。
「え・・・?で、ですがそのような差し出がましいことは」
「あら、私は構わないわ、ね?いいでしょ乙羽さん」
「で、ですが。。。」
「ふふ、私がそうしたいんだからいいでしょ、せっかくだから・・・」
千歌音のはっきりとした口調に・・・
「お、お嬢様がそこまでおっしゃられるのでしたら、し、失礼致します」
乙羽は頭を下げるとゆっくりとベッドに入った
「そんなにかしこまる必要はないわ」
504名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/17(土) 13:57:35 ID:pgSmwwyK
背後から乙羽を優しく抱き寄せる千歌音

「お、お嬢様!?」
「ふふ、こうしたほうが温まるわ」

乙羽は頬を紅潮させた
密かに想いを寄せる相手に抱き締められているのだから緊張しないというほうが難しいだろう

「お嬢様、無礼を承知で申し上げます」
「そんなにかしこまらないで頂戴、で、なにかしら」
「最近のお嬢様はとても楽しそうで、輝いておいでです、学校でなにか楽しいことでもあるのでしょうか」
「・・・」
「も、申し訳ありません、差し出がましいことを・・・!!」
「いいわ、ふふ・・・」
「・・・?好きな相手でもできたのかと・・・」
「そうね、好きよ、彼女のこと」
「!?」
私は驚愕した、屋敷以外の人に関心を寄せることの少ないお嬢様がお慕いする相手が・・・それも女性

「失礼ですが、どのようなお方で・・・」
「そうね、太陽・・・かしらね」
「太陽?」
「ええ、そう・・・私に光を照らしてくれるお日様、私の一番で本当のお姫様」



505名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/17(土) 14:06:29 ID:pgSmwwyK
そのような魅力的なお方がいらっしゃるとは。
それもお嬢様が心を奪われる相手、見てみたい・・・私は関心に囚われた

「そのお方のことを、お嬢様が好きなのですね・・・」
「ええ、大好きよ・・・愛しているの、とっても・・・」

囁くように話す千歌音に複雑な心境になる乙羽
お嬢様・・・好きです、心から・・・
それにしてもお嬢様のような方をここまで夢中にさせる女性は一体どのようなお方なのか
太陽のような・・・光り輝く女性とは一体

「それで、そのお方はお嬢様のことをどのように想われているのでしょうか」
「・・・そうね、ずっと私の気持ちに気付いてくれなかったわ、だけれど、つい最近私の気持ちに気付いてくれたわ」
「そうですか、ではお嬢様はそのお方とお付き合いを」
千歌音は頷いた
「ええ、好きだって、愛してるって言ってくれたわ、なにより・・・その子だけなのよ、私のことを『千歌音ちゃん』って呼んでくれたのは」
そうか、つまりお嬢様はその方のことをそこまで
千歌音に見えないように涙を流す乙羽

「泣いているの?乙羽さん」
「!?」
「泣いているのね・・・」
506名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/17(土) 14:24:14 ID:pgSmwwyK
「ごめんなさいね、このような話を・・・」
「いえ、こちらこそ差し出がましいことを、申し訳ありませんでした」
「いいの」
「!?」
乙羽を振り向かせると両腕でしっかり抱き締める千歌音

美人で頭がよく強くて優しくて人気もありなんでもできる千歌音
その彼女を虜にしてしまう謎の少女、どんな子なのか

「乙羽さん、ね、いいでしょ・・・」

唇を寄せてくる千歌音に乙羽は・・・
「お嬢さ・・・・・・ちかね」

2人は見つめ合い、自然とキスを交わした

507名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/17(土) 14:40:46 ID:pgSmwwyK
「乙羽さん、朝よ・・・乙羽さん」眩しい明かりと共に目を覚ます乙羽
「疲れていたみたいね、朝起きても貴女が起きないものだから・・・食事はもう取ったわ」
よく見ると、乙橘学園制服に袖を通した千歌音がそこに居た
学校に行く準備も終えているようだった
「お・・・お嬢様!?お、おはようございます千歌音お嬢様・・・は!?」
自分の格好を見て驚愕する乙羽、主人より眠っていたなんて
「も、申し訳ありません!!このようなはしたない格好を」
「いいの、ふふ・・・今朝も自分でお弁当作ってみたの、使用人に仕事は伝えてあるから貴女は休んでで構わないわ」
「た、ただいまお送りのお車を・・・!!」
「よくってよ、歩いて登校させて頂戴」

姫宮邸の門を出る千歌音、それを見送る乙羽
「いってらっしゃいませ、お嬢様、どうかご無事で・・・」
「心配ないわ、では・・・行ってくるわね」

そう告げ学校に向けて歩きだす千歌音を見送りながら・・・寂しく表情を曇らす乙羽
「千歌音・・・」
そう呟き首を振った、駄目・・・私はお嬢様の侍女、お嬢様のために尽くすのが私の仕事
そう、私の想いなんて二の次・・・好きですお嬢様、愛しております、ですが・・・私は見守っておりますね
どのような方がご存知ありませんが、どうか千歌音お嬢様を・・・よろしくお願いいたします
涙を流しながらそう願う乙羽、姫宮邸を静かな風が包み込んでいた



| l |*゚ ー゚ノ!| 「・・・(ふふ、付き合い出して一週間、さあ私の愛しい姫子、そろそろキスしましょう、お昼休みが楽しみね、愛しているわハアハア)」

                END

508名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/17(土) 14:47:36 ID:pgSmwwyK
>>499
DJ!!!お疲れ様でした・・・うーんそれにしても・・・
千歌音ちゃん視点もいいですね
自分が千歌音ちゃんの立場として観れますから
もちろん内容も良作だと思います
ケーキ作りをここまで丁寧に書くとは・・・流石ですね
そして鏡を素晴らしかった、自分にはここまでのSSは書けません
いやぁ、貴方は神だ!!!

| l |*゚ ー゚ノ!| ふふ・・・DJよ・・・でも姫子は渡さないわ
509499:2007/02/18(日) 21:30:15 ID:xktk2v+y
先日届いた原画集やらポスターやら見てにへにへしている私貴書桑留守。
というわけで保守を兼ねてレス。


>>500の首
私も何も起こらずに終わりました。
だからそのぶん二人に幸せになって欲しかったんだと言ってみるorz


>>501の首
褒め過ぎです!図に乗り出しそうになるほど褒め過ぎです(汗)!
まあ確かにこの話、柳沢氏やうえたけ氏が一から書き直して藤井氏が神作画して、
川澄氏と下屋氏が迫真演技入れれば人外魔境な威力になりそうですが(笑)。

ちなみにケーキですが、

 ・催吐ガスのような悪臭を放つ、上部が炭素原子と化したチーズケーキ
 ・焦げ入りカスタードをタプーリ使ったパリブレスト
 ・食した者が原因不明の腹痛を起こす新種のガトーショコラ
 ・分離して宇宙生命体みたいになったアーモンドクリームを混ぜ込んだ苺タノレト
 ・スポンジがウレタン化した苺ショートケーキ
 ・古い刷毛から抜けた毛が歯触りの悪さを更に引き立てるザッハトルテ
 ・突然変異を起こしたオペラ

過去にこんなのを作りました。もう少し頑張れば球体キャベツやMUSASHI餅の領域?

↓参考・今回のSSで使ったレシピを完璧に再現すると作れる一品
 ttp://www.rakuten.ne.jp/gold/dalloyau/opera.html
510499:2007/02/18(日) 21:32:05 ID:xktk2v+y
>>508の首
乙羽さんも悲しいキャラですよね(涙)
でもいつか二人を認めてくれたらと思ってしまう私(酷)。例えば…………


乙「それでは今から、鮭の和風膳の作り方をお教えします。
  まずは椎茸の茎を包丁で……来栖川様、どうかなさいましたか?」
姫「う、ううん、なんでもないの(ううっ、キノコの山なら大好きだけど……)」
乙「そうですか。お嬢様は昔から椎茸がお好きなので、恋人である貴女様には
  椎茸料理の基本は覚えて頂きたいと思って……
  最近は椎茸が苦手という方も多いので、本当に助かります(にやり)」
姫「は、はいっ(千歌音ちゃんのためなら椎茸だって平気、頑張れるからっ)」

千「私がいつから椎茸好きになったと言うの?まるで意地悪姑ね。
  いくら乙羽さんでも姫子を泣かせたら許さないわよ?
  でも、姫子が嫌いな椎茸を……私のために料理してくれる貴女がいとしくて
  堪らないわハァハァ(以上、天井裏から密かに覗き中)」


って、どんな妄想だこりゃw 封印だ封印www
てことでいじょうしつれいしますたっ
511名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/18(日) 23:06:15 ID:ZPCTLd4T
           「遥か彼方の星の記憶」

「千歌音・・・・・・・・千歌音」
その声に私は目を覚ました
「あっ・・・姫ちゃん・・・ご、ごめんなさい、また私っ!!」
「ううん、私のことは心配しないで、千歌音が無事ならそれで・・・いいよ」
そう声を掛けてくれる女性、私の憧れの姫様
病弱な私をいつも見守ってくれる陽の巫女
私の力がないばかりに姫ちゃんを・・・傷付けてばかり
私がいつも足を引っ張って、儀式を失敗してしまう
それをいつもかばってくれるのも姫ちゃんだった
姫ちゃんはとても強い、そして優しい・・・その姫ちゃんが好き
生まれも全然違う、貧乏で平凡な私と違って姫ちゃんはお嬢様育ちだから
皆にも人気あって私とは立場が違う
下を向いていた私にかさねた肌からの温もりが伝わってくる
姫子ちゃんに抱き締められ私は紅潮する

「ひ、姫ちゃん・・・」
「千歌音、好きだよ」
「あ、あ・・・私なんのとりえもないし、ごめんね姫ちゃん」

姫子ちゃんのそよ風に閃くシルクのようなサラサラな髪が頬に触れる

















512名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/18(日) 23:18:24 ID:ZPCTLd4T
「私・・・私には出来ない、姫ちゃんを殺すなんて・・・」
「千歌音」
「たとえオロチを封印するためとはいえ、私・・・」
「千歌音」
「で、できない・・・無理だわ。やっぱり刺されるのは私が相応しいんだよ」

破壊された世界を正しい世界に戻すために1人の巫女の命を引き換えに・・・
それもその儀式というのは巫女が巫女を殺すこと・・・愛する人をこの手にかけるなんて
私は皆から必要とされてる姫子ちゃんと違って存在価値のない存在
姫子ちゃんに愛される資格なんてないのに・・・

「命と想いを引き換えにするなんて」
ベッドから起き上がりながら私は呟き続けた
「姫ちゃん、私が死ぬべきだよ」
「千歌音・・・っ」
私にとってたった1つの自慢は長い黒髪と黒い瞳だけだった
「姫ちゃん、ほんとに私のこと好き?」
「うん、好きだよ千歌音のことは・・・」
「嘘っ!!!」
「・・・」
「姫ちゃんはほんとは私のことなんて・・・っ!!」

幼少の頃から病弱な私、なんのとりえもない私と頭がよくて強くてなんでもできる姫子ちゃん
釣り合うわけがない、きっと私が可哀相だから・・・同情で付き合ってくれてるのね・・・

「そう、信じてくれないんだね千歌音、なら・・・試してあげる、私のほんと受けとってね」
「え?」
姫子は千歌音のベッドにそっと近寄ると・・・千歌音に突然キスした

513名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/18(日) 23:34:12 ID:ZPCTLd4T
「・・・ん!?や、やめて姫ちゃん!!」

唇を少し離しキスから逃げようとした千歌音を逃すまいと両腕で押さえつけそのまま押し倒す
唇を塞がれているため、声を発すことが出来ない
その上姫子の両腕で体全体をガッチリ絡められているため
力の弱い千歌音が抜け出すことは不可能だった
陽の巫女服に身を包んでいる姫子、いつも守られてきた相手・・・とこんなこと
ひ、姫ちゃん・・・どうしてこんなこと・・・
生まれて初めてのファーストキスの相手が姫ちゃんだなんて

「ん・・・んん・・・」
大人しくなった千歌音に気付くと優しくキスから解放する姫子

「千歌音、驚かしてごめんね、でも・・・私の気持ちは本当なの」
「姫ちゃん・・・」
「だから私のことを信じて、ね?千歌音、だから足手まといだとか自分が死ねばいいとか言っちゃだめだよ、千歌音」
姫子ちゃんの真剣な眼差しに私は・・・奪われた唇にそっと手をやる
私達は剣の巫女・・・愛し合えば愛し合う程引き裂かれていく
そして明日はオロチを倒し破壊された世界を下に戻す儀式を行う日
最後の最後に気持ちを伝えたかった・・・明日でどちらかの巫女は消えるのだから
涙を流し号泣する千歌音、それよ優しく抱き寄せる姫子、
「千歌音・・・泣いていいんだよ」
「私も・・・私も姫ちゃんのことが・・・!?」



514名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/18(日) 23:46:53 ID:ZPCTLd4T
その時記憶が途切れ・・・現実に戻される
「千歌音ちゃん・・・?」
私は、うっすらと目を覚ました
「っ・・・姫子?ここは?」
「うん、乙羽さんから千歌音ちゃんのことをよろしくって伝えられて、きっと疲れてたんだね、ずっと眠ってたから」

私の愛する姫子の笑顔に心が救われる
私達の前世でも・・・辛いことがあった、それは確か
巫女の運命を受け入れるしかない私達、でも・・・いまは違う
それを解放された私は・・・姫子と一緒に歩んで行きたいと思うの
そう、姫子を犯したあのおぞましくて残酷な悪夢の夜も1つの形

「千歌音ちゃん・・・?どうしたの?」
「いいえ、なんでもないわ」

私に見せたあの夢はなんだったのだろうか
あれが実在したかどうかはともかく
私達は運命から解放されこうして生きている、それだけでも幸せだわ
そう思うしかないもの、前世で貴女を手にかけたのは事実だけれど・・・
私に殺された貴女も、貴女を手にかけた私の覚悟もそうとうだとは思うけれど
過去に囚われてはいけない、いまを生きること、それが一番大事なのだから・・・

「千歌音・・・?」
「なんでもないわ・・・好きよ、姫ちゃん」
「え?姫ちゃん?」
「ふふ・・・好きよ姫子」
前世の記憶がどうとか巫女の宿命がどうとか関係ないわね、姫子・・・好きよ、貴女とこれからも一生生きて行きたい
この・・・天火明村で・・・ふふ。姫ちゃん・・・か。

                END
515名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/18(日) 23:54:03 ID:ZPCTLd4T
慌てて投下したため内容も雑になってしまいましたが申し訳ありません
ただもし二期をやるなら、前世についてやってもらいたい
現世とはお立場など逆を聞きますし
>>510
乙羽さんは大好きなキャラです
千歌音ちゃんと姫子再会後は

姫子「千歌音ちゃん大好きだよ・・・服もバックもアクセサリーだって私が選ぶから、あ、これからデートしよう!!」
千歌音「ふふ・・・そうね、それじゃあ頼もうかしら、デート?・・・姫子」
姫子の言葉に頬を赤く染め照れる千歌音
ドア越しから
乙羽「私の仕事を横取り・・・その上、お忙しいお嬢様に対してデートのお誘いとは・・・来栖川様、いえ小娘・・・!!はい今夜の夕食は椎茸決定」
姫千歌結ばれて平穏?いえいえお屋敷内は修羅場ですよ、ある意味ソウマよりたちが悪い(?)
516名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/21(水) 19:32:54 ID:Ynh1lVuf
介錯のブログの絵…いいな
517名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/25(日) 20:25:52 ID:F7tobb5P
なんかSS書いてたらちょと重くなりそうかも……
近日投下する予定ですが、それでも構わないでせうか?

と、念のためきいてみまし
518名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/25(日) 20:27:12 ID:CgcAFG2N
おk
519名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/25(日) 21:59:40 ID:sCVi0AoU
問題なし
お待ちしております!
520名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/26(月) 08:43:45 ID:E7vLYuk5
お気になさらずに
楽しみにしています!
521名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/27(火) 03:38:09 ID:RB/pN81T
……謎の信号機事故で電車止まって来るのが遅れましたが(汗)、>>518-520辺り
で投下の許可が出たので、この前のオペラネタのような甘甘モノではないですが、
わけわからんネタをば……うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ。


二人のエピローグでの再会ネタで千歌音ちゃん出すのを忘れてた(重罪)ので、二
番煎じな重苦しい展開なゴメンナサイな毒電波をまたまた作ってしまいました。
……まあ、相変わらず表現とか文章とか、色々な部分が絶対不自然ですが(笑)。

逝ってよしと言われんばかりのものすごい妄想ですが、それでも無茶を承知で、書
きたかった『ラストの黒髪の少女』ネタを投下してみます。前と同様相当長いですが
まあ保守の一種というか、新種のメッセージだったんだよ!ということで。
すごい長い(全部で7,8レス分)ので、例によって割り込み等も全然OKであります。

↓妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想妄想
522神無月のRe-Sublimity Another 7/1:2007/02/27(火) 03:40:53 ID:RB/pN81T
 それはいつの間にか忍び込み、私を苛み続けている寂しさ。姫宮の家に生まれて、
 こんなに恵まれた環境にいる筈なのに、本当に大切なものが欠けている違和感。
 はっきりとは分からない。それが何なのかも知らないけれど。
 きゅうっと、まるで見えない宝物を抱きしめるように、両の手を胸へと押し当てる。も
 っと温もりを求めるように、心にぽっかり空いている穴を、覆い隠すように。だけど、
 とくん、とくんと指先に伝わる鼓動からは、決して悲しみの音は消えなくて……。



 まほろばの屋敷から、プラネタリウムの星空を見上げる。あまねく星々を従える、さ
 やけき月の光。それは酷く切なく、満たされない自分を照らしている。
 かつてない心の揺らぎ。幼い頃に海外へ渡ってしまった私には、幻のような思い出
 しか残っていない筈のこの村に来た時から、不思議な想いに囚われている。
 とりとめもなく切なくて、涙が溢れてきそうで、なのにそれと同じくらい……。

 偶像のように人々に慕われる自分。飾り立てた言葉を慌しく捧げられる晩餐会。虚
 像の笑顔を浮かべて、家族とでさえも英語で言葉を交わす日々。
 だから嘘には慣れていた。言葉でも、心の中でも、常に演技を続けてた。なのにず
 っと続けていた生活を、今更辛く思うのは何故?夜空を照らす孤高の月を見上げ
 て、物思いに耽っているのは何故?

 気の迷いとか、精神疲労とはちょっと違う。これはそう、思い出したい大切な『何か』
 があると分かっているのに、何を忘れているのか分からない、そんな不安だ。
 付きまとう不思議な感情。神無月の始まりを告げる月が、それを浮き彫りにする。
 いつもとは違う色の月。まるで自分を、此処ではない何処かへと誘うような光。眠っ
 ている無意識が、魂の奥底の何かが、さざ波のようにゆらゆらと震える。
 ただならざる、運命という言葉さえ浮かぶ物思い。今夜は眠れそうになかった。
523神無月のRe-Sublimity Another 7/2:2007/02/27(火) 03:42:39 ID:RB/pN81T
 そして、夜が白み始める更に前。私は一睡も出来ないまま、コートを羽織って村外
 れの田舎道を歩いていた。戻って来たばかりで、殆ど知らない筈の里。
 なのに、月と星の明かりの中を、妙に慣れた足取りで進んでいく。世界を包む虫達
 の歌をBGMに、一人秘密の村巡り。冷たく静まり返る無人駅、凛と佇む大神神社
 に、村を見下ろす丘の御神木。そして……。

 深い記憶に動かされるように、私は気付けば此処に来ていた。急階段の上に佇む、
 いつもの賑わいとは全く別の顔をした学園。
 雑談や歌声は勿論、朝練の声すら早過ぎる学び舎には、当然自分しか居ない。
 草木のざわめきと明け方の風以外何もない、訪れる価値のない筈の場所。それな
 のに来てしまった。月が沈む頃に、まるであらかじめ約束されていたように……。
 中にそっと忍び込む。はしたない振る舞いだけど、身体が自然に動いていた。

 甘い恋、部活動、教室での勉強――どうしても実感できない単語たち。
 いつも英語の授業を受けて、家でも家庭教師に縛られて。美人令嬢と騒がれても、
 実感も喜びもない。『姫宮の宣伝』という義務を果たす、仮初の充足に満ちた日々。

 ふっ、と羨望混じりの悲しみが過ぎる。教室、テニスコート、弓道場……。米国に渡
 っている間も、茶華道に弓道、テニスに乗馬、ピアノ等々、姫宮家のPRのため
 とはいえ、多彩な習い事をさせられていた。
 身も心も疲弊する中、寝る時を除けば唯一独りで過ごせた趣味の時間。家の期待
 を裏切らない技量になった頃には、練習だけが私の娯楽になっていた。
 委ねられた中で、箱庭の中で、孤高に輝く自分。部活動で、友達と一緒に練習を重
 ねたり、励まし合ったり。そんな毎日、私も経験してみたかったわね……。
 ただ漠然と、そんな由無い事を考えていた時。
524神無月のRe-Sublimity Another 7/3:2007/02/27(火) 03:46:14 ID:RB/pN81T
 登る太陽に、白み始めた南東の空――その淡い水色の光を浴びて、美しく咲き誇
 る薔薇垣が、視界に飛び込んできた。歩みを速めて、そこに近寄る。
 太く、でもしなやかに柵を伸びた、瑞々しい蔓。熱心に手入れされているのだろう、
 陽の出前の空の下、何種類もの薔薇が甘い芳香を漂わせている。
 のんびり朝を迎える村の中、此処だけ場違いに西洋的で、でも不思議に懐かしい。
 迷い込むようにやってきた場所で、どうしてそう思ったのか?その理由は分からな
 いけれど、私はそこに『既視感』以上の何かを感じていた。

 偶然辿り着いた場所。初めて訪れた筈の場所。なのにふと気付けば、私の足は自
 然と園の外縁を周っていた。妙に慣れた足取りで、あっさり園の扉の前に来る。
 はっきりとは分からない。中が気になったのか、小さな冒険を求めていたのか……
 秘密基地に出入りする子供のように、そうっと閂を外して、格子を推す。
 かすかな金属の軋みに2、3度手を強ばらせながら重い門扉を開いて、その隙間
 に身を滑り込ませた。

 使組まれた『何か』に導かれるように、園の真ん中に立つ木へ歩く。そのまま腕を
 組んで、大きな幹に背中を預けて、目を閉じて深く息をする。
 まるであつらえられたように自分を包み込む樹皮、私のためにプロがブレンドしてく
 れたような、爽やかな朝風と薔薇の香――私へのプレゼントのような箱庭。
 ただ、寂しい。こんなに居心地のいい場所なのに、私一人には広過ぎる気がする。

 いつからか感じていたこと。大切なピースを欠いたパズルのような違和感。私をず
 っと悩ませている感情が酷く強さを増して、心臓を早鐘のように鳴らす。
 それは苦しくて、切なくて、だけど……。
 必然のように、習慣のように、朝露に濡れる芝生に座り込む。気だるげな目蓋を自
 然に閉じかけたその時。『千歌音ちゃん』……そう呼ぶ声が、突然聞こえた。
525神無月のRe-Sublimity Another 7/4:2007/02/27(火) 03:50:09 ID:RB/pN81T
 目の前に、一人の女性が微笑んでいる幻を見て、はっと意識を引き戻す。シルク
 のような紅茶色の髪、全てを包んでくれる、暖かいお日様のような笑顔。
 前に出逢った気がして、追いかけるように立ち上がって辺りを見回す。けれどそこ
 には当然、ただ無数の薔薇が咲き誇っているだけ。でも。

「今のは……」
 晒された不覚に、切なく、どうしようもなく胸が高鳴っていた。
 さぁっ、と頬に朱が差していくのが分かる。唇は動いていなかった筈なのに、突然現
 れた『誰か』の言葉がはっきり聞こえたから。『もうすぐ見つけに行くから』……と。
 ただの夢では終わらない――私は託宣を受けた巫女のように、そう直感していた。

 不思議に溢れ出る涙を拭ってから、高い空を見上げる。どこまでも澄き通る、目が
 覚めるような真っ青な空。屋敷を抜けてきた頃にはあんなに輝いていた月も、朝陽
 に照らされて消えようとしている。
 歪んでいた視界を、物足りなかった気持ちを涙と一緒に拭って、私は自分を取り囲
 む薔薇の壁から、深呼吸一つして外へ出た。
 感情を乱して、微かに頬を腫らした、でも今までの作り笑いよりもずっといい笑顔。
 情動の跡を残し、園を後にする私。その耳に、私を探す侍女長の声が響いてきた。
526神無月のRe-Sublimity Another 7/5:2007/02/27(火) 03:55:36 ID:RB/pN81T
 泣き腫らした跡も消えた頃、私は侍女長に、あの庭のことを色々と尋ねていた。
「けれど本当に、どうして私があそこに居ると分かったの?」
「なんとなく……メイドの勘ですね。それに……ずっと昔、お嬢様はあの薔薇の園で、
 いつも親しい人と待ち合わせをしておられた噂を、耳にしたことがあるんですよ」
「……待ち合わせ?私が?」

 越せない時間の壁。私がまほろばに戻ったのは十年ぶりだ。そんな私が待ち合わ
 せをしていた……そんな記憶は無い筈なのに、でも……?
「なかなかお友達がお出来にならなかったお嬢様が、その人とはすぐに打ち解けて、
 いつの間にか毎日あそこで、一緒に昼食を取るようになっていたそうです。
 ……それ以上のことは、私も伺っておりませんが……」

 解けない謎かけのような不思議な言葉。それはまるで私ではない誰かの、私の知
 らない遠い世界の話。普通なら軽く流しているだろう噂話の筈だった。
 なのに鼓動はこんなに強く、全身を微熱で満たしている。その理由は、きっと。
「いつかまた、『その人』に逢いたいわね」
「……そうですね。もう一度、お友達になれるといいですね……」

 結末がどうなるか、もう何となく知っていた。
 未来にもう一度、薔薇の園で夢見たあの人と、再会するということを。お日様のよう
 な笑顔と、目の前で柔らかく香るミルクティのような髪の彼女と。……そして私は
 どうしてか、部屋の片隅の引き出しから、あるものを取り出していた。
527神無月のRe-Sublimity Another 7/6:2007/02/27(火) 03:58:34 ID:RB/pN81T
 何の変哲もない、桜貝のネックレス。一度も開けていない引き出しなのに、何故其
 処にあると分かったのだろう。姫宮の装飾品としては余りにもシンプルで、他の私
 へのプレゼントに比べて明らかに浮いているのに、それは切ない位、いとおしい。

 行ったことのない筈の海岸の、潮風と涙の匂いを思い出させる桜貝。
 この貝は、どうして此処にあるのだろう。何処で入手したのか分からない、時の向こ
 う側から突然流されてきた、魔法のような存在。でも、本当にどうしてだろう。
 とても……懐かしい。
 もう覚えていない過去に誘われて、私はそっと、片割れの貝をつけてみる。

 たった一組しかない、この世で一組しかない、互いにぴったり重なり合える二枚貝。
 だけど、一組は絶対にある。それは、人と人もまた同じ……。
 君だけを護りたくて、決して届かぬ想いに身を焦がし続ける、片割れの姫……いつ
 だったかすら思い出せないほど昔に聞いた、そんなお伽話。
 けれどそれは、今此処に居る私と、不思議に重なって見える。かけがえのない何か
 を失くしてしまった物悲しさは、まさに寂しい貝殻だったから。

 護られて、躾けられて、背負わされて。やがて満天の星空を照らす月のように、光
 り輝くようになった私。それなのにどうしても、どこか満たされなかった私。
 ただ我武者羅に努力を重ねて、姫宮の家に恥じない実力も身に付けたのに、寂し
 くて、空虚で……でも、今はそれが嘘のように前向きになってる。何となく見につけ
 てみた貝殻が、幻に見た大切な『誰か』を、引き合わせてくれるような気がして。

 逆らうこともせず、『地位』や『責務』にある意味流され続けてきた自分。小さな頃か
 ら遠い異国の地で、厳重な管理の中で純粋培養されて、お陰で友達も作れず、ず
 っと孤独に囚われて……今までずっとそうして生きてきた。でも、これからは変わっ
 ていける気がする。かつて大切なひとと過ごした、このまほろばで。
 いつかきっと、出逢える。自分を『姫宮の娘』ではなく『千歌音ちゃん』として見てくれ
 る、そんな素敵な誰かに。
528神無月のRe-Sublimity Another 7/7:2007/02/27(火) 04:01:32 ID:RB/pN81T
「今日はこれで街に出ることにするわ。折角服を用意してくれた乙羽さんには悪いの
 だけれど、今は何となく、この色を選びたいの」
 けったいなドレスや、高級過ぎる服の代わりに、私が選んだ衣装。
 ……それは、あの桜貝の薄桃色に良く調和する、真白のワンピースだった。

 過去にもこまめに足を運んでいたという乙橘の学園、そして美しい薔薇の園。過ぎ
 去った日々の記憶は無いけど、それでも心に残っている懐かしさ。
 だから今日の服は、ずっと憧れていた、あの制服の色にしたい。特に理由はない
 けど、そうすると何か嬉しい事件が起きるような気がする。
 ……そんな、占いめいた予感がしたから。

 つかの間の休日。監視も束縛も無い街での時間に、何だかどうしようもなく胸が騒
 ぐ。それはきっと、遠足の前の日の子供のような気分。
「なかなか珍しい光景ですね。お嬢様がそんなに頬を緩めているなんて」
 うふふ……と、意味ありげに胸元を見やる侍女長に、私も迷いの無い笑顔を返す。
 未来は誰にも分からない。幸せなニュースが飛んで来るかも知れないし、不幸な出
 来事や、悲しい運命が降ってくるかも知れない。
 だけど今は不思議と、辛いことや苦しいことが起きる気がしない。神無月初日の抜
 けるような空と眩い陽射しの中、私は最高の笑顔で、姫宮邸を後にした。



 救われることなき運命を、幾度となく繰り返してきた二人。
 えいえんにも等しい輪廻の中に訪れる、優しい世界の中で幸せになれる、抱き合え
 る瞬間。そして、余りにも残酷な別れ。それでも二人は、悲しみの狭間に訪れる束
 の間の幸せを求めて、悲しい転生を続けてきた。
 ならばこそ、今こうして願いが通じようとしているのだろうか。それまでのシナリオか
 ら外れた物語。前例の無い『世界』の中で、同じ空には昇らない筈の太陽と月が呼
 ばれた奇跡。そして。

 涸れ果てる気で、体も心も裂かれる覚悟で、大切な笑顔を護ったひとがいた。報わ
 れない恋に泣いていたひとの、清濁全てを受け止めたひとがいた。
 果てなき輪廻を超えて、幾つもの障害を越えて、口づけを交わして、夢を語り合っ
 て、そして……。姿も記憶も関係ない、きっと見つける――薔薇の園で交わされ
 ていた約束と、あり得ない筈の思い出の品が導く先は、勿論……。

 消えてしまった筈の恋人が残してくれた、懐かしい髪留めの色に飾ったお日様。憶
 えていない筈なのに、世界にただ一組の桜貝と、遠い昔には毎日ように着こなし
 ていた、懐かしい制服色の服を選んだお月様。
 もう、今度は迷わない。巫女の宿命も、悲しい別れもないこの世界の交差点から、
 いつまでも、どこまでも幸せになる。
 いとおしいひとを、痛みを重ねても、記憶が消えても、ずっと思い続けた二人。姫子
 と千歌音、神無月の太陽と月が、もうすぐ、また恋に落ちる。
529以上長々失礼しました:2007/02/27(火) 04:06:37 ID:RB/pN81T
>>522-528

私の『萌えを超えた別格の女性』の一人・千歌音ちゃん。転生後の彼女も、使用人
達に囲まれて何不自由なく(以下略)とか思って文章かいてたらナンダコリャー(苦)。
はっきり言って自分では、前スレのアフターSSとか想像して書いてた筈なんですが、
まるで別物と言うか、改めて見直すと変態な電波カキコというか……
ただひたすら無茶設定不自然文体最後投槍超シナリオな物体と化しました(爆死)。

恋して、結ばれて、それでもすぐに別たれてしまう、神無月の巫女。二人がほんとう
に幸せになるのがいつかは謎ですが(EDで十二分かも)、それでも例えこのスレが
落ちても世界が滅びてもQooがお花畑でも神無月二期だかOVAだかが遠くても、
ちょこまかと幸せ姫千歌妄想とかしてしまう……そんな私の思考回路はぶち壊れて
る気がするのは千歌音ちゃん私どうしたらいいのかな(苦笑)
……と、それはさておき。

のへのへ書いていたら私用が大変になったんで予定より時間かかったアホな文。
前にもこんな感じで投下遅れたことがあったような気がしましたが、とりあえずその
辺のことは気にしないということで(汗)、ともあれ相変わらずの頭が悪い文章の貼
りつけまくり失礼致しましたということでつかれたのでもうねます
かんなづきのみこだいすき
530名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/27(火) 04:24:54 ID:KJ+ixvDT
>>529
姫子の幻が見えた辺りで、胸が詰まっちゃって目から汁が…
良いものをありがとうございます。GJ!!乙でした!
531名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/27(火) 18:04:06 ID:DQ0M642W
>>529
密度の濃い文章で、読み応えがありました。
おもしろかったです。
本当にGJ!
532名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/03(土) 18:10:30 ID:2IGo9kGd
>>529
>>530-531に激しく同意です!本当にあなたの妄想は前回のバレンタインオペラといい素晴らしいです!

今回もリサブの歌詞を上手く織り込んで千歌音ちゃんの切ない心情を見事に描かれていますね。
私も>>530同様、思わずホロリときましたよ。・゜・(ノД`)・゜・。
再会後の二人に幸多からん事を!
533名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/04(日) 19:27:05 ID:4rQ4TNSo
多量の『仕事』が突如怒涛のように降ってきてしまい、これ以後はとてつもなく
忙しくなる予感……そのため以後は妄想SS等を作成するのが少々大変
になりそうです。以後は数ヶ月に1本作るのも可能かどうか……。
なので、一応今回の馬鹿文を『この世で最後の神無月SS(by某男塾)』とす
ることにします。
前にリクエストを受けた『5月姫千歌』も隙あらば書きたい所ですが、約束破棄
にならざるを得ないかも……本当に謝罪の言葉もございませんでした!!



>>530の首さま
こんなに感動してもらっていいのでありますか!?と言いつつ予定を大幅に遅
れながらも書いて良かったと思っていたりする自分である。
が……やはりこそばゆいというか、現在有頂天なのである(最悪w)。

>>531の首さま
最初と最後がかなりやっつけなふいんきで、密度は実は微妙なのであるw
後日色々改訂したい所なのであるが、今後今までとは比べ物にならないほど
の多忙な日々に突入する気配……む、無念なのである……。

>>532の首さま
謎の電波を受信して脳内で妄想した映像はこんな文の比ではないのであるが、
文章力不足ゆえ相当劣化してしまい……
だがそれでもこのような感想を頂き、感謝感激恐悦至極なのである。

>今回もリサブの歌詞を上手く織り込んで〜
……歌詞織り込みと言うか、1行目が……(変態)



とか言いつつ、結局数ヶ月に一度駄文持って突撃しそうで恐ろしいw
なんだかんだ言っても、やはり宮様の切な愛しさは異常なんですよ……www
534名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/05(月) 16:37:18 ID:WAVl1oP0
バカ妄想ぶち込んでも良いかな?
535名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/05(月) 16:48:10 ID:h8+DYS/a
そのためのこのスレだ!存分にたたきこんでくれ
536名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/05(月) 17:06:44 ID:WAVl1oP0
>>535
おし!
イタいと思うけど許してねw
来栖川家?の皆さん

【来栖川姫子】
言わずと知れた主人公、最終回での千歌音との再会により
以後、付き合いを重ねて同居した模様。
千歌音は養子縁組で、来栖川家に養子入りした模様

【来栖川千歌音】(新姓:来栖川 旧姓:姫宮)
前世のオロチ封印の儀により自ら封印の鍵となったものの
数年弱で封印からの開放と転生により姫子と再会
その後、交際を重ね同居、養子入り

【来栖川雛子】
姫子と千歌音の間?に出来た子供。
来栖川家の長女

【来栖川千羽】
雛子と同じく姫子と千歌音の間?に出来た子供。
来栖川家の次女

雛子、千羽について

長く続く輪廻、転生、巫女としての使命、それらへの長きに渡る拘束の償い
として、剣神アメノムラクモのもたらした二人へのせめてもの詫び
巫女としての使命は姫子と千歌音からは解放されており、雛子と千羽にも
巫女としての使命は存在しない。
537534:2007/03/05(月) 17:14:40 ID:WAVl1oP0
>>536
バカ妄想と言うか、イタい設定でスマソ
自重します
と、言うか首吊ります
538名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/06(火) 01:24:02 ID:ildEK5ze
自重しなくていいぞ!
いいじゃないか親子ネタ
>>536の設定だけでも見ているこちらも妄想が膨らむ
例えば、子供の扱いは意外と姫子の方が上手いとか
母親たちとは対照的にやんちゃな雛子に手を焼く千歌音とか…
色々勝手に想像してしまうw

是非書いてください!!
539名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/07(水) 10:08:43 ID:jv8yvZPB
親子設定おもしろそう。
千歌音がお父さん役で、姫子がお母さん役。
でも、赤ちゃんには二人でオッパイをあげる。
外でモテモテの千歌音が浮気しないか心配な姫子。

うわっ、めっちゃ妄想広がってきた。
540初めての家族ピクニック 続くかもw:2007/03/09(金) 20:27:17 ID:3kHG9zNG
えー、>>534
ですが即席でダメダメなSSを投下したいと思います ご了承を
「ピクニックぅ!明日はピクニック!」
「こらっ!少しは落ち着きなさいよ…雛子ってばもう…」
「仕方ないよ、千歌音ちゃん、ヒナは明日のことずっと楽しみにしてたんだから」
「そうは言うけど、姫子…流石にこれはちょっと騒ぎすぎよ
 …それに千羽だってやっと寝付いたところなんだから」
現在、20時30分頃明日に控えた一家揃っての初めての外出
とは、言え電車で30〜50分程度の離れた近郊の屋外施設へ
向かうだけではあるものの、来栖川家の長女来栖川雛子に取っては
初めての外出で興奮が収まらない模様である。
「千歌音ちゃんがそこまで言うんだったら…
 ヒナ…大人しく布団の方まで行かないと明日ピクニックに連れてかないよ
 それでも良いの?」
「イヤイヤ!!ゼッタイ行くの!」
「じゃあママとのお約束守れるヒナ?」
「うんうん!」
「じゃあ寝ようね…」
「うん!」
「落ち着いてくれたわね雛子、雛子の子守は姫子の方が上手いわね」
「そうでもないよ、ヒナちょっと単純だから、それにまだ4歳だし」
雛子の収まりにより、雛子と千羽は無事に寝付いてくれた模様
そして、寝室を後にした姫子と千歌音はリビングで少し
「やっぱり子供って可愛いよね千歌音ちゃん」
「えぇそうね、確かに私が千羽を生む時はもの凄く苦しかったけれど
 姫子と雛子の為に頑張らなきゃって思ってたもの」
「私だって雛子生むときすごく辛かったよ」
「わかっているわ、それに初産のときは20時間近くかかるって
 テレビで知ったときはビックリしたもの」
「そういう生む苦しみがあるから大事に大事にしなきゃ、って思うんだろうね」
「えぇ」
小会話の後に
「姫子、まだ私たちが寝付くにはまだ早い気がするから、少し
 晩酌でもしましょうか?」
「良いよ、私…お酒弱い方だし」
「私も弱い方よそれに少し酔った方が気持ち良く寝れると思うの」
「じゃあちょっとだけ」
「うん…」
千歌音は冷蔵庫に赴き、アルコールの低めの缶を2本持ち出してくる
541名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/10(土) 19:18:04 ID:0K3fdr0+
続けっ!いや、続いてくだされっ!
542名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/10(土) 23:54:58 ID:kZyuDZwa
神無月の巫女キャラクター投票2
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1172664185/336
543名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/11(日) 15:48:07 ID:VNjIDpP9
姫千歌の子育て、新鮮でイイ
544名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/19(月) 18:17:45 ID:wM1DnQzG
ほしゅ
545名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/20(火) 01:56:44 ID:wCzCmD0P
住み分け的に非エロSS投下スレっぽくなってるなぁ。
職人さんの降臨を気長に待つべ。
546名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/20(火) 21:34:22 ID:mCho2o3W
続きマダー
547534:2007/03/22(木) 09:59:45 ID:NL/Jl2OZ
えー投稿したいたのですが
どうも、DIONの方がアクセス制限中
らしいのでダメらしいです
548名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/22(木) 16:53:37 ID:kHDl8Udz
俺もネタ出来次第投下予定
完全百合だけどね・・
549名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/22(木) 18:09:12 ID:3bZVDgMr
神無月の巫女は百合があってなんぼじゃけん!
550名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/22(木) 23:59:29 ID:hDcw3xsf
なんぼとゆ〜か、百合以外の何を求めるのかと。
551名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/24(土) 09:51:35 ID:zJNwLDz+
百合って姫千歌限定なんだろか、いや姫千歌は1番大好きだが
たまには気分転換に千歌乙なんかも・・・
552534:2007/03/26(月) 18:34:48 ID:NmVHQcP2
書き込みテスト
553初めての家族ピクニック:2007/03/26(月) 18:37:09 ID:NmVHQcP2
連カキになりますが済みません
書き込み規制の方解除されたみたいなので
続き投下

「どうぞ、姫子」
「あっ、ありがとう千歌音ちゃん、でもやっぱりチューハイってジュースみたいだよね」
「ええそうね、けれど後から酔いが廻ってくるからあまり多くは飲めないわね」
「ねぇ千歌音ちゃん、なにかテレビ見る?」
「そうね」
千歌音は床に置いてあるテレビのリモコンを手にテレビの主電源を入れ
チャンネルをまわす。
視聴することになった番組は、流行のアイドルが司会のバラエティー番組
内容は料理を取り扱ったものである。
「わぁ〜美味しそう 私ああいうの食べてみたいなぁ」
「ええ、そうね私も食べてみたいわ姫子」
視聴すること小一時間
「明日は早いから私たちも寝ましょうか姫子?」
「うん、そうだね」

二人は寝室に向かい
「やっぱり子供の寝顔って落ち着くよね」
「えぇ、けれど私は姫子の寝顔の方が落ち着くわ」
「ち、千歌音ちゃん…」
「さ、寝ましょ姫子」
二人は軽く口付けを交わしベッドへ

夢、けして古くはないものの前世、巫女の使命、同性を愛してしまった苦悩
けれど、最後には繋がったお互いの思い。

切り離された二人の絆。

来世で再び再会を果たし、お互いのすれ違いはあったものの再び紡がれた絆
結婚までとは行かぬものの、身内の中に入ることで同じ場所にいられる歓喜

同性でありながら、異性との交流はなく、宿った新たな生命

そんな、前世から現世にいたるまでの夢を姫子と千歌音はみていた

翌朝
「ひめこママぁ起きてぇ朝だよ!朝」
「っん〜〜朝って言ってもまだ5時だよぉもうちょと寝てようよ」
「ひめこママ早く起きて、おべんとつくらなきゃ!」
「しかた、ないなぁ…あれっ千歌音ちゃんがいない」
慌てて起き上がった勢いで千羽が目覚めそうになるものの
間一髪、目覚めにはならず。
姫子の後をついて行こうとする雛子だが
「ひめこママ、わたしもついてくぅ」
「だ〜め!雛子はお姉ちゃんなんだから千羽と一緒に寝てなきゃ
 それに電車のるとき大変だよ?」
「…はい」
「よしよし…」
554名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/28(水) 07:30:45 ID:oXTV0gih
GJ!
555名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/28(水) 14:12:23 ID:xOWmqVMf
>>553
DJ、乙です、続き期待してます、大人びた千歌音ちゃん幸せそうでいいです

ところで、最終話のAパート、姫子の台詞
「千歌音ちゃんが1番苦しんでたのに!!私、千歌音ちゃんのことずっと独りぼっちにしてたんだね、ごめんね!!」
これとBパートの姫子の台詞
「どんな永遠にだって、運命にだって、神様にだって負けない、負けっこない!!だって・・・2人の気持ちは繋がってるもの」
何十回と視聴してるのにこの台詞聞くとなぜか号泣してしまう

556名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/01(日) 17:37:35 ID:JIGJNslV
何回も見ているが
一度も涙を流さずに最終話をみたことはない
557名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/03(火) 00:01:45 ID:1B/Fg6x8
あれは絶対泣くよな
558名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/03(火) 11:54:54 ID:l0wdkjpO
最終回は姫子の台詞全てが泣ける
559名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/04(水) 21:22:05 ID:u2oL9Rnf
ここに来る人ならみんな泣いてるよね
560名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/05(木) 17:04:05 ID:cQV5UMp8
うん、俺も泣いた
561名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/05(木) 17:15:25 ID:1IuBrrVa
俺なんか最終話はアニメ観てなくても姫子の台詞を想像しただけで泣ける
それくらい千歌音ちゃんの切なさと姫子の成長に感動しっぱなし
562名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/05(木) 18:30:16 ID:ln2jneCz
やはり傑作だな
563名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 00:20:06 ID:P4WspKbm
俺なんて余裕ないのにDVD買ったよ
564名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 00:23:01 ID:f+9a7ih2
生まれて初めて買ったDVDが神無月
565名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 00:58:55 ID:DX5PaZ+i
>>564
よう、俺
566名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 00:59:25 ID:JZd42jym
二人の別れのシーンを模写しようと、DVDで静止画を何度も見るんだが
いつもモニターが滲んで、上手く描けない…
ていうか、用紙も濡れてしまう…

何か良い方法はないかな?
567名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 01:15:22 ID:OXEzd36u
そういう新しいコピープロテクトだしな
568名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 20:24:59 ID:0D2CX9DY
>>565
やあ、俺   いや、ホントに、マジで!
569名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 21:26:07 ID:qQAPNkSv
俺漏れも

そして未だに神無月だけ。
京四郎は迷ってるが。
570名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 22:44:38 ID:P4WspKbm
2巻の特典映像に釣られる
571名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/06(金) 22:57:10 ID:OrW4tJ49
二巻は買い
千歌音ちゃんに買おん一緒にって言われた
572名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/07(土) 00:36:27 ID:o//Mb8xK
2巻だけは買わねば!
573名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/07(土) 20:27:04 ID:yyXIYGfL
ひみかおは確に良いが
やっぱ姫千歌だ!
なんらかの型で公式的に続編を出してくれ神無月スタッフ!!
574名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/07(土) 20:31:58 ID:aCq4fI4A
姫千歌分が足りない・・・
姫千歌分とは百合分に含まれるとてもジュースィーな甘味料

ああ、姫千歌分欲しいなぁ
575名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/07(土) 20:57:35 ID:upNzT8a+
姫千歌の咲かせる百合は美しい
576名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/07(土) 23:45:03 ID:MxfrIM28
>>573
そんなあなたに京四郎DVD5巻に収録されるであろう、
映画版神無月なんちゃって予告編。
577名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/14(土) 16:53:11 ID:ZiZjsX3b
今まで投下された職人さんたちのSSがまとめて読みたい。
誰か保管庫作ってくれないかなぁ…
578名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/14(土) 17:39:51 ID:BaI2mwUj
おまえが作ればいいと思うよ
579名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/14(土) 23:47:57 ID:6ZA16Fy/
何故か神無月見てからロボットアニメ見出してさぁ ←大間違い
…ソウマってヒーローだったんだ……比較論で…物凄く…!

いや、そのソウマよりも生身でオロチから姫子を護ろうとした
千歌音ちゃんのがカッコよくてならないが
ホント、姫千歌に絡まない範囲で、
良い子とくっついて欲しい…と思いますね
580名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/15(日) 05:26:48 ID:v1rXhKC+
>579
ソウマはツバサ兄さんとウッホウッホしてるから安心汁。
581名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/16(月) 12:51:47 ID:l8RAfkmf
>>579
命尽きるまで姫子を護り続けたソウマ
姫子と世界のために自分の命と想いを犠牲にして散った千歌音ちゃん
どっちも世界を救ったヒーローだね

ツバサ兄さんと永遠の愛で結ばれたソウマ
姫子と永遠の愛で結ばれた千歌音ちゃん
新たな世界でも再会して幸せそうだね
582名無しさん@お腹いっぱい。:2007/04/24(火) 00:58:49 ID:CmSCZF7d
ほっしゅ
583名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/01(火) 18:33:01 ID:06WY6ywW
保守…過疎ったな
584名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/02(水) 00:41:18 ID:VNq7F0Sb
前世の姫子が巫女って感じのする女性な件について
585名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/02(水) 16:04:10 ID:9DN7IevA
前世の姫子は大人っぽいな
586名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/04(金) 03:06:25 ID:3tkofqO0
前世の姫子はまるでお日様のよう
587名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/05(土) 15:59:18 ID:3pzk5XeZ
前世では姫子のほうがしっかり者みたいだな
ちょっと想像しずらいけど
588名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/06(日) 19:16:53 ID:zixawWnp
私は千歌音とがいいのだけど・・・
千歌音は私とじゃいや・・・?
589名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/06(日) 19:48:33 ID:KYMY67Ad
でも千歌音は私に全部任せればいいの・・・
大丈夫よ・・・
春画を見て勉強したんだから・・・
590名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/07(月) 17:57:35 ID:dOJeaTMt
>>588-599
セリフがこなれてなくて読みづらい。
やり直し!
591名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/07(月) 18:43:00 ID:uft5RgJq
>>590
前世の姫子のセリフじゃね?
ttp://www.toshima.ne.jp/~kaishaku/miko-d-01.html

まぁ確かにかなりのギャップがあるが
592名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/20(日) 18:38:02 ID:jRfN3o3f
千歌音ちゃんはおどおど攻めという新属性だよね
593名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 18:46:20 ID:PgwdK4RT
エロパロ板にて神無月のSSを保管しているものです。
少し時間が出来たので恐れながらハァハァスレの作品を保管させていただきました。
良ければ拝見&活用くださいませ。
作品を見返すとどれも素晴らしい限りでまさにスレ住人&職人様GJ!です

http://www32.atwiki.jp/kannnaduki-no-miko/pages/15.html
594名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 08:10:48 ID:ktnfpVkW
GJ
595名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 10:30:43 ID:6nSpvaop
>593 超GJ
596名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 22:42:04 ID:eaeUsRir
>>593にハァハァした
597名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/09(土) 14:19:53 ID:TrqyDPcW
ほしゅ
598名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/17(日) 00:52:04 ID:ObqB88lD
…保守
599名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/18(月) 00:48:00 ID:l9nd9905
くそー、余りにごたついていてSS書く暇ぜんぜんない・・・
折角『逢瀬』でテンション上がっておるのに・・・!
600名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/18(月) 21:34:35 ID:gWH77tI+
いつまでも持っているよ。
601名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/20(水) 00:22:13 ID:4lXeobCp
何時までも待ちます!!!!!
602名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/20(水) 00:25:10 ID:c0vax402
一万年と二千年経っても待ち続けます!
603名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/20(水) 21:02:53 ID:6AdndH/8
八千年すぎたころからもっと待ち続けます!
604名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/20(水) 22:49:18 ID:7Sj2k5zY
一億と二千年あとも待ち続けます!
605名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/21(木) 01:16:20 ID:+zWFRUsr
   |_|                     |l           世界の始まりの日 社の樹の下で
┌─┴─‐┐            ─◇          神無月の巫女の 白い絶叫二人で聞いた
│| ̄ ̄ ̄|│   _           /         無くしたものすべて 愛したものすべて
│|___|│.'´/ニニヽ  〜♪           この手で抱きしめて 現在は何処を彷徨い行くの
└───‐┘| l lノlメル))
        | l |*゚ ー゚ノ!|   __   __             答えの住む琥珀の太陽
        |l(Ni_月)つ¶ /\_\ |[l O |     出会わなければまほろばの天使でいられた
.           | し/永|! !|  \/__/ .|┌┐|            不死なる輝き持つ魂
          从lく/j|l_〉リ   .__ll__   .|└┘|            傷つかないで 愛し人
  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|    この気持ち知るため 生まれてきた…Ah♪
 ̄ ̄ ̄ ̄               ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

| l |*゚ ー゚ノ!| 「一万年と二千年前から愛してるわ(甘声)」
| N*゚ ヮ゚ノイ 「私もだよ。八千年過ぎた頃から、千歌音ちゃんのこと、もっと恋しくなって…(赤面)」
| l |*゚ ー゚ノ!| 「ふふっ。一億と二千年あとも愛してる、大好きよ、姫子(恋酔顔)」
| N*゚ ヮ゚ノイ 「わ、千歌音ちゃ……(ふれんちきす)」


……二人を知ったその日から、私の脳内でリサブアガニィが絶えません(笑)
606名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/22(金) 00:04:20 ID:Y7ovrLIl
>>605

GJ
607名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/22(金) 00:25:49 ID:3cd71Fld
天真爛漫な巫女キャラ 人気投票
ttp://www.vote5.net/anime/htm/1182438278
608名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/22(金) 00:50:26 ID:BerwQwKY
ロボどころか巫女もオマケなんだよなあ
609名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/24(日) 07:08:24 ID:/CQIBjQG
千歌音ちゃんかわいいなぁー
610名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/27(水) 01:02:41 ID:SGk/1zfy
姫千歌姫千歌!
611名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/27(水) 18:47:47 ID:eJVPtNrd
アニメ全話見返して勢いで書いた。
やっぱ、神無月の巫女は名作だな。
612神無月の恋:2007/06/27(水) 18:48:57 ID:eJVPtNrd
 神無月の恋




 十月――神無月――の最初の朝、二人の巫女は街の交差点で運命の出会いを遂げる。
 そう、この出会いは運命。
 時間を越えた遠い世界で陽の巫女と月の巫女との間に交わされた約束が守られたのだ。
 しかし、陽の巫女である姫子は、その約束を曖昧にしか覚えていない。
 実は、どんな歴史書にも記されてはいないが、過去に世界は滅びた。
 そして、月の巫女の命を引き換えにして、世界は再生された。
 時間を巻き戻すようにして生き返った世界に、姫子は転生した。
 絶対に忘れてはならない約束を、記憶の奥底に焼き付けて……。




 運命の人が私を待っている。
 それが、来栖川姫子の口癖だった。
 彼女は小学校に上がる前から、毎日のように友達や両親に話していた。
 名前も顔も覚えていないけれど、愛し合った人がいる。
 幼い姫子がそう言うのを、最初は周りも笑って見ていた。
 しかし、幼い姫子の恋愛話は、生々しさを伴っていた。
 子供は知らないはずの下半身の疼きや痛み、口付けの味。
 リアルすぎる彼女の話を、両親は見過ごせなくなった。
 そして、姫子は想い人の話をすることを禁止させられた。
 以来、姫子は「愛し合った人」を「運命の人」と呼ぶようになった。
 どんなに周りから白い目で見られようとも、愛する人のことを話さずにはいられなかったのだ。



613神無月の恋:2007/06/27(水) 18:50:20 ID:eJVPtNrd
 朝七時。目覚まし時計の電子音で目を覚ました姫子は、のそのそとベッドから出て、パンとコーヒーで簡単な朝食をとる。
 寝起きで働かない胃にコーヒーを流し込み、むりやり身体を覚醒させる。

「急がないと遅刻しちゃう」

 パジャマを脱ぎ捨て、ばたばたと着替えを始める。
 乙橘学園を卒業して社会人となった姫子は、アパートで一人暮らしをしていた。
 動きのとろい彼女は朝が苦手だった。
 学生の頃は寮のルームメイトが助けてくれたが、今は誰も頼りにできない。
 それでも、彼女の責任感の強さもあって、会社の遅刻は一度もなかった。
 ジャケットを着て、貝殻のペンダントを首にかける。
 ペンダントの桜色の貝殻を、いつ手に入れたのか思い出せなかったが、彼女は大切にしていた。
 大切にしなければいけない、と彼女は極自然に思うようになっていた。


 姫子は通勤時間の人通りの多い歩道を、流れにおいていかれないように歩く。
 都会の慌しさに慣れるには、まだ時間がかかりそうだった。
 前方を歩いていた人たちが足を止めた。横断歩道の信号が赤だった。
 姫子はほっと一息ついて立ち止まる。
 この交差点が、人生の本当の出発点だということを、彼女は知るはずもなかった。

 信号が青に変わり、再び人が流れ始めた。
 姫子は前を見て、流れについて行く。
 交差点の中央に差し掛かろうという時、姫子は懐かしい雰囲気を感じた。
 瞳が自然にその雰囲気を探す。
 そして、姫子は一人の女性の胸元に釘付けになった。白いワンピースが朝日に映えて眩しい。
 向こうから歩いて来る女性の長い黒髪が揺れる。胸元のペンダントが波に揺られるように踊る。
 そのペンダントには桜色の貝殻が一枚、あしらわれていた。
 姫子は交差点の真ん中で歩くのを忘れていた。
 貝殻のペンダントの女性から目が離せない。
 胸の奥から湧き出る感情は、熱いを通り越して苦しかった。
 呼吸が止まりそうだった。
614神無月の恋:2007/06/27(水) 18:52:03 ID:eJVPtNrd
 姫子の前で、その女性は立ち止まった。
 姫子は視線を上げて顔を合わせる。
 海のようにきらきらとした青い瞳が、姫子を見て涙をこぼしていた。
 それだけで姫子は全てが分かったような気がした。
 ああ、この人が、私を待っていてくれる、私の愛する人なのだ、と……。
 姫子は歓喜に突き動かされるまま、彼女の胸に飛び込んだ。

「やっと逢えた……やっと逢えたんだね」

 姫子はしがみついて泣いた。
 そんな姫子を、貝殻の女性は強く抱き締めた。

615名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/27(水) 18:54:09 ID:eJVPtNrd
ここまではアニメの最終回の場面。
もうちょっと続く予定。
616名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/27(水) 19:04:51 ID:ImJnc5GU
ワクワクギラギラ
617名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/27(水) 19:59:43 ID:ooOzHoXg
キタキタキタキタカイtラカイオアイアカイアイア!!!!!1!11

wktkしながら全裸で待機。
しかし再会シーンは何時見ても泣けるなぁ…
618名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/27(水) 20:08:18 ID:a1S2MAJf
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!
wktkが止まらないっ!!!
619名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/27(水) 22:12:21 ID:TQgxykjD
wktk!
620神無月の恋:2007/06/28(木) 15:47:57 ID:3dekX3PL
>>614

 横断歩道を渡った姫子は、歩道の端に寄って苦笑いを浮かべていた。
 二人が抱き合っていたのは交差点のど真ん中だったのだ。
 信号が赤に変わっても、道路上に取り残された二人はそのまま抱き合っていた。
 信号が何回青と赤を繰り返したのか、姫子は覚えていない。
 ただ、かなりの時間、抱き合っていたのは確かだった。
 腕時計を見て姫子は青ざめた。
 長い針が十二の数字を回っている。
 遅刻が確定していた。

「どうしたの?」

 姫子の様子が気になって、貝殻の女性が声をかける。今も姫子と一緒だった。
 道路上で抱き合っていたというのに、姫子と違って堂々としていた。彼女にとっては恥ずかしくないのだろう。

「い、いえっ、べつに何も」

 姫子はとっさに会社の遅刻を隠した。
 離れたくない。
 何があっても離れたくない。
 姫子の心が悲痛に叫ぶ。
 だから、少しでも近づけるように自己紹介をした。

「私は来栖川姫子。よろしければ、名前を聞かせてもらえませんか」
「姫子……」
621神無月の恋:2007/06/28(木) 15:49:50 ID:3dekX3PL
 貝殻の女性が、姫子の名を反芻して何やら思いに耽る。
 すぐに名前を教えてもらえなかった姫子は、気を悪くさせたのかと不安になった。

「ご、ごめんなさい。失礼でしたよね。こんな急に……」
「――違うのよ。私は千歌音。姫宮千歌音」

 考え込んでしまっていたことに気が付いた千歌音は慌てて名乗った。

「ごめんなさいね。あなたの名前がとても懐かしくて。でも、どうしても思い出せなくて……」

 謝る千歌音だったが、姫子は聞いていなかった。
 今度は姫子が感慨に浸る番だった。
 『千歌音』という言葉が胸を熱くする。どうしようもなく、心を騒ぎ立てる。

「千歌音ちゃん……」

 言ってしまってから、姫子は口をはっと手で押さえた。初対面の人に「ちゃん」付けは失礼だ。
 千歌音は鳩が豆鉄砲をくらったような顔をした。

「ごめんなさいっ。私、何を言ってるんだか。本当にごめんなさい」
「いいのよ。もう一度、同じように呼んで。お願い」

 千歌音は、何度も頭を下げて平謝りする姫子の肩を掴んでお願いした。
 姫子に名前を呼ばれるだけで、心に来るものがあった。
 姫子はやや恐縮しながらも、頬を上気させて名を呼ぶ。千歌音という名前を声にできるだけで嬉しかった。

「千歌音ちゃん」
「姫子」

 呼び合っただけで、二人の瞳に涙が溢れてきた。

「千歌音ちゃん」
「姫子」
「千歌音ちゃん」

 二人は泣きながら見つめ合い、飽きることなく名前を呼び合った。

622神無月の恋:2007/06/28(木) 15:51:47 ID:3dekX3PL
 街の交差点で惹かれ合った姫子と千歌音は、そのまま喫茶店でコーヒーを注文していた。
 モーニングサービスのトーストとサラダがテーブルに置かれ、二人はおしゃべりをしながらゆっくりと食べた。
 二人はお互いに離れられないでいた。だから、トーストを食べるのも少しずつかじって時間をかけていた。
 喫茶店を出たら、そこでお別れになるかもしれない。二人は怖くて、トーストをひと口分だけ残して皿に戻した。

「姫子、今から時間はあるかしら」

 別れの恐怖を振り払いたくて動いたのは千歌音だった。

「うん、大丈夫だよ、千歌音ちゃん」

 姫子は答えた後に会社のことを思い出した。
 遅刻の連絡もまだだった。
 だが、彼女にとって会社と千歌音は天秤にかけるまでもなかった。
 千歌音と別れてしまうくらいなら、会社を辞めてもいいと思うほどだった。
 迷わず、このまま無断欠勤することにした。
 誘いを断られなかった千歌音は、ほっとして微笑む。

「よかった。じつは私、実家に帰ってきたばかりなの。屋敷に招待しようと思って。記念すべき、私のお客様一人目よ」
「ほんと? うれしい」

 姫子はトーストの残りを口に放り込み、千歌音と喫茶店を後にした。



623名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/28(木) 15:53:29 ID:3dekX3PL
次は天火明村に舞台が移ります。
624名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/28(木) 17:11:38 ID:burGicNz
熱いなぁ…やっぱりこの二人はこうでなくちゃ

ワクテカ光烈大撃破ァァァァアア!!!
625名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/28(木) 20:02:53 ID:Nw3+1r0s
wktkがとまらないっ!
626名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/28(木) 20:22:18 ID:Idi6JBIh
引き続きwktk!
627名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/28(木) 21:48:53 ID:jN3jrsrv
wktkwktk!
628神無月の恋:2007/06/29(金) 18:06:47 ID:4icCG4TY
>>622

 千歌音の屋敷は天火明村にあった。山に囲まれた静かな村だ。
 姫子は屋敷の門を見上げて、口をあんぐりと開けていた。

「ここが千歌音ちゃんの家?」

 門の奥には、これまた見上げるような大きな建物がある。
 ここは姫宮の屋敷。
 この村に住んでいる者なら、誰もが知っている土地の有力者だ。当然、この村で育った姫子も知っている。
 姫子はもう一度、千歌音の名前を思い出した。
 ――姫宮千歌音
 間違いではなさそうだった。

「ひ、姫宮って、ここの姫宮だったの?」
「そうよ。知ってるの?」
「知ってるもなにも。私、乙橘学園に通っていたの」
「そういえば、あそこも姫宮が運営していたわね」

 姫子はやや緊張した面持ちで門を抜け、千歌音の後を追って屋敷へと向かった。


「お嬢様、おかえりなさいませ」

 屋敷に入ると、メイド長の乙羽が出迎えた。
 初めてメイドを見た姫子は恐縮して頭を下げる。

「おじゃましますっ」
「ようこそいらっしゃいました。お嬢様のご友人ですか?」
「え、えっと……」

 千歌音と今日会ったばかりの姫子は、友人かと聞かれて困惑した。
 気持ちだけなら友達以上のものを持っているが、それを説明できるとは思えなかった。
 困っている姫子を見て、千歌音が代わりに答える。

「彼女は来栖川姫子。私の親友よ」

 乙羽の唇がヒクリと一瞬痙攣した。「親友」という言葉に驚いたのだ。

「来栖川姫子様ですか……。初めてお聞きするお名前のようですが」
「親しさと付き合いの長さは必ずしも一致しないわ。そうでしょう?」
「失礼しました。では、そう心得ておもてなし致します」

 乙羽は最上級のもてなしを約束し、その準備のために屋敷の奥へと下がった。

629神無月の恋:2007/06/29(金) 18:08:25 ID:4icCG4TY
 千歌音の後ろを歩く姫子は、姫宮の屋敷に懐かしさを感じていた。
 ここを訪れるのは初めてのはずなのに、どこを見ても見覚えがあるように思えてならなかった。
 吹き抜けのシャンデリア、廊下に敷き詰められた絨毯、壁の絵画――どれも庶民の姫子には縁のない物だ。
 しかし、彼女は自宅に帰った時のような安らぎを覚えていた。
 姫子はグランドピアノが置いてある部屋を見つけて立ち止まった。

「あのピアノ……」
「ピアノに興味があるの?」
「ううん、違うの。千歌音ちゃんと一緒に弾きたいな、なんて急に思って……」

 姫子は自分がおかしなことを言っているのは分かっていた。
 今日会ったばかりの人に、ピアノの演奏を頼んでいるのだ。千歌音がピアノを弾けるのかも分からない。
 それでも、姫子はそれが不自然だとは思えなかった。
 そして、千歌音も同じ気持ちだった。

「いいわよ」

 快く返事をした千歌音が、ピアノの屋根と鍵盤蓋を上げ、椅子を引いた。
 椅子の端に腰を下ろして、姫子を隣に誘う。

「どうぞ」

 姫子は顔を赤らめながら、千歌音に寄り添うように座った。


 二人の演奏は一曲目からぴったりと息が合った。
 姫子は、千歌音と一つになれたような気がして、音のハーモニーに酔いしれた。
 時を忘れて演奏に浸っていた二人を引き戻したのは、乙羽だった。

「お嬢様、お食事の用意が整いました」

 ピアノの音が止む。すると、二人は無性に寂しさを覚えた。
 その寂しさを紛らわそうと、どちらともなく、隣に座る彼女を見る。

「うふふ、食事にしましょうか」
「ご馳走になります」

 間近で見つめ合えたのが嬉しくて、気恥ずかしくて、二人ははにかんだ笑みを浮かべた。

630神無月の恋:2007/06/29(金) 18:10:23 ID:4icCG4TY
 姫宮での食事は姫子にとってはそれは豪勢な物だった。
 レストランのように前菜から順番に料理が運ばれてくる。
 庶民の姫子は恐縮しながらも、料理の美味さに負けて食を進めた。
 何よりも料理をおいしくしていたのは、千歌音の笑顔だった。
 千歌音の対面に座るだけで、姫子は舞い上がった。

「ごちそうさまでした」
「どう? 姫子のお口に合ったかしら」
「あんまりおいしくて食べすぎちゃった」

 食事を終え、満足そうにお腹をさする姫子を千歌音は嬉しそうに見る。
 いつまでも、姫子が喜ぶ顔を見ていたかった。
 だから、千歌音は非常識と思いながらも、誘わずにはいられなかった。

「姫子、よかったら今日はここに泊まってもいいのよ」
「え?」

 姫子は驚きで口をぽかんと開けていた。
 あまりにも自分の思い通りになることに驚いていた。
 姫子も千歌音といつまでも一緒にいたかった。

「こんな急には無理だったわよね」
「と……泊まる! 泊まるからっ」

 お泊りの話が無かったことになりかけ、姫子は大慌てで世話になる意思を伝えた。
 真っ赤な顔でお願いする姫子を見て、千歌音はくすくすと笑った。

631名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/29(金) 18:12:57 ID:4icCG4TY
次は姫子と千歌音の夜です。
632名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/29(金) 19:48:06 ID:itS75VuI
wktk!
633名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/29(金) 21:04:45 ID:tlXco99X
遂に夜が来ちゃうのか…ゴクリ。

会社涙目w
634名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/29(金) 21:04:45 ID:ahGM0ESd
またもwktk!
635神無月の恋:2007/06/30(土) 08:59:41 ID:c1QM7aqu
>>630

 姫宮邸で一晩を明かすことになり、姫子はお風呂を借りることになった。

「わぁ、広いおフロ」
「そう?」
「そうだよー」

 二人は当然のように風呂場に一緒に入ってきた。
 どちらかが、一緒に入るように誘ったわけでもない。
 姫子も千歌音も、こうするのが自然のように思えたのだ。

 湯に入った千歌音は、姫子の胸元をちらちらと見た。
 どうしても気になって仕方が無かった。
 胸にあるあざが見覚えがあるような気がしてならなかった。

「その胸のあざ……」
「これ? えへへ、火傷の跡みたいでかっこわるいでしょ」

 見られた姫子は苦笑して胸のあざを指で撫でた。

「そんなことないわ、とてもきれいよ。実はね、ほら」

 千歌音はそう言うと、長い後ろ髪をたくし上げて姫子に背を向けた。

「お月さんの模様……?」

 姫子は千歌音の背中を食い入るように見ていた。
 千歌音のあざが月なら、姫子のあざは太陽に見えなくもない。
 太陽と月。
 姫子は大切なことを忘れているような気がした。

「月にしか見えないでしょ? でもこれ、生まれた時からあったそうよ」
「ほんとに? 私もそうなの」

 千歌音は髪を束ねていた手を下ろし、姫子の胸を間近で見る。

「姫子のは太陽みたいね」
「私が太陽なんて変だよ」
「ぴったりじゃない。姫子の笑顔はお日様みたいだもの」

 その言葉にどきっとした姫子は、瞬く間に頬を上気させた。
 頭に引っかかりはあったが、姫子は千歌音の言葉が嬉しくてどうでもよくなった。

636神無月の恋:2007/06/30(土) 09:01:02 ID:c1QM7aqu
 姫子と千歌音の恋は、急激に燃え上がった。
 真夜中、寝室を別にした二人だったが、どちらも眠れないでいた。
 一緒に寝たい。
 そう思う彼女たちは、何度も枕を抱えて部屋を出ようとした。
 そして、我慢できなかったのは千歌音だった。

「……姫子、起きてる?」

 意を決した千歌音が、姫子の部屋を訪れる。
 ドアを静かに開け、らしくない気弱な声でベッドの姫子に呼びかけた。
 彼女は体を重ねたかったのだ。それが無理なら、せめて同じベッドで眠りたかった。
 しかし、千歌音と姫子は女同士。この感情は異常なものだ。
 罪悪感もあり、千歌音は思いとどまってドアを閉めようとした。

「待って、千歌音ちゃん」

 姫子が千歌音を呼び戻す。
 彼女も同じように、身体が火照って眠れないでいたのだ。
 彼女たちのその疼きは、生まれる前から刻まれた、身体の記憶からくるものだった。
 姫子の声で、閉まる寸前のドアを再び開ける千歌音。
 部屋に入って静かにドアを閉め、ベッドに歩みを進める。
 そして、布団で口まで顔を隠している姫子と、熱い視線が交わった。

「一緒に寝てもいいかしら」

 千歌音が興奮で荒くなりそうな息を抑え、できるだけ優しくお願いする。

「……いいよ」

 姫子は潤んだ瞳で千歌音を受け入れた。

637神無月の恋:2007/06/30(土) 09:02:59 ID:c1QM7aqu
 同じベッドに入った二人は、ずっと向かい合わせに寝そべって見つめ合っていた。
 会話はない。
 姫子も千歌音も胸が高鳴り、それどころではなかった。
 次第に二人の呼吸が荒くなり、視線が互いの唇に向かう。
 ついには、二人の唇の距離が縮まり始めた。
 そして、二人は瞼を閉じ、唇で触れ合った。
 体中に痺れるような快感が走る。
 その直後、姫子に変化が起こった。
 暗闇から湧き上がる、忘れていた記憶の数々。
 嬉しいこともあった。楽しいこともあった。
 でも、悲しいことも多かった。
 千歌音の唾液が、血の味に変わる。前世で最後にした口付けの味だった。
 その血を出させたのは姫子だった。
 千歌音の胴体を刀で一突き。
 姫子の手に、臓物を刺す感触が鮮明に蘇る。
 姫子は愛する人をその手にかけたのだ。
 そして、冷たい月の社に彼女一人だけを残してきたのだ。
 口付けをする姫子の唇が震える。
 変だと思った千歌音は目を開けた。
 眼前の姫子は、大粒の涙で泣いていた。
 千歌音はとっさに唇を離す。そして、後悔した。嫌われたと思ったのだ。
 泣いている姫子を前に、千歌音は何も言えなかった。姫子にだけは嫌われたくなかった。
 呆然としていると、姫子は声を上げて泣き始めた。

「ごめんね、千歌音ちゃん。辛い役を押し付けてごめんね。私が何も知らなかったから……」

 泣きじゃくって謝る姫子に、千歌音はどうしていいのか戸惑った。まだ記憶の戻らない彼女は、身に覚えがなかった。
 それでも、姫子が苦しんでいることは分かった。
 千歌音は姫子を守るように胸に抱き寄せた。
 そして、そのまま二人は眠りについた。



638名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/30(土) 09:15:33 ID:c1QM7aqu
次はソウマ登場
639名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/30(土) 11:32:29 ID:h3MscdqQ
>>638
GJ!初心に戻ったようでいいですねー
ソウマの役所をどうするか期待
640名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 01:13:48 ID:ia/I3B1G
ぐっじょーぶ><
641名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 02:17:39 ID:LHYWOBJ+
贅沢にも朝から堪能しちゃったけど、投稿直後だったから
自演認定されないように後回ししたらこんな時間になっちゃったぜ
wktkが止まんない
642名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 15:13:36 ID:E7YcNENp
島田紳助がオールスターの皆様にアニメ界の厳しさ教えますスペシャル!
出演者 烏丸ちとせ、芳乃さくら、渡良瀬準、涼宮ハルヒ、柳慎一郎、鳳仙エリス、深峰莉子、川平啓太、野原ひろし、四月一日君尋、
月宮あゆ、北川 潤、月島 唯、碇シンジ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、可憐、佐々木まき絵、来栖川姫子、姫宮千歌音、
CAST 後藤沙緒里、釘宮理恵、清水 愛、藤原啓治、福山 潤、関 智一、谷山紀章、田村ゆかり、
堀江由衣、名塚佳織、桑谷夏子、結本ミチル、平野 綾、緒方恵美、下屋則子、川澄綾子
中継クイズ・私はだあ〜れ? 
大型テレビを設置したトラックを住宅地などへ走らせ、スタジオと中継し、一般人に出演パネラーの名前を当ててもらう。当ててもらえなかったパネラーは無名地獄に入る。
クイズあわせて100% 先にスロット抽選で有名人を一人決めた後、各自リストの中からもう一人の有名人を選択して、
(有名人の知名度が事前に老若男女から調査済みで”○○は何%”という結果が出ている)アンケートでの2人の認知度の合計が80〜100%になるようにする。
有名人のまちがい探し 有名人の顔写真のCGで加工して作られた間違いを、フリップの空欄を埋めて当てる(例:「目」が本人よりも「上にある」)。
クイズ1人しか言いませんでした(クイズ100人に聞いたら1人しか答えませんでした)
 「○○(有名人の姓名、名字、漢字など)で連想される有名人は?」という質問を100人に聞き、一人しか答えなかった答え(ごく少数派意見)を当てる。
抱かれてみたいのはどっち? 出演パネラーの一人が、ライバル五人の中から、20人の一般人の内自分の方に抱かれたい(他のテーマの場合もあり)と投票してくれそうなのを選ぶ。  
ライバルそれぞれに倍率と必要最低票が設定されており、
必要最低票の数以上投票されていれば、投票数×倍率の得点を獲得。必要最低票未満であれば減点。  ライバルは、勝つのが難しい見た目が良い芸能人程倍率は高く、必要最低票は少なく設定されている(5人とも同レベルだと思われる場合は、20倍・10票必要で統一されている)
643神無月の恋:2007/07/01(日) 18:06:45 ID:wqOtGKYp
>>637

 姫宮の屋敷で一晩を明かした姫子は、朝食を頂いてすぐに会社に出勤した。
 記憶が戻ったこともあり、千歌音のそばになんとなく居辛かった。
 とは言っても、一緒にいたくないわけではない。ずっと千歌音の顔を見ていたいとも姫子は思っていた。
 だが、今は心の整理をする時間が欲しかった。陽の巫女の記憶を受け止めるのは、容易ではなかった。
 姫子はオフィスデスクに肘を着いて、今朝、姫宮の屋敷を出た時のことを思い出していた。

「千歌音ちゃん、心配そうだったなぁ……」

 姫子は千歌音に余計な心配をさせたことに、ため息を漏らした。

「来栖川、仕事をしろ」
「は、はい」

 すかさず、上司のお叱りが入り、姫子は机上の書類に向かう。
 昨日、無断欠勤したばかりなので、目を付けられていた。


 仕事が終わり、会社のビルから出た姫子を待っていたのは大神ソウマだった。

「お疲れ」
「大神君も」

 ソウマは姫子の帰りを会社前で待つのが日課になっていた。
 べつに、ソウマは姫子と同じ会社に勤めているわけではない。自動車は近くの有料駐車場に停めてある。
 彼は今も姫子に惚れていた。
 学生のときに一度は交際を断られたのだが、付き合いを絶やさないように努力していた。
 容姿端麗、頭脳明晰――言い寄る女はうんざりするほどいるだろうに、姫子以外には見向きもしない、一途な男だった。
 それもこれも、いつまで経っても男を作ろうとしない姫子のせいでもあるのだが……。
 姫子があんななので、ソウマも諦めがつかなかった。

「どうする? 何か食べていくか」

 食事に誘われ、姫子は迷った。
 千歌音との出会いがあり、他の人との付き合いが、やや時間が勿体なく感じるようになっていた。
 許されるなら、今夜も姫宮の屋敷に押しかけたいほどだった。
 それでも、ソウマには前世から助けてもらってばかりいる。
 お礼にご馳走でもしようと思い、誘いを受けることにした。

「そうしよっか」

 何を食べようか相談しながら歩く姫子とソウマ。
 ビルの前に黒い高級車が停められていた。
 その自家用車の中から、千歌音が二人の後ろ姿を眺めていた。

644神無月の恋:2007/07/01(日) 18:07:58 ID:wqOtGKYp
 姫子とソウマは中華料理店で、仕事で空いた腹を満たしていた。

「昨日はどうしたんだ。無断欠勤なんて初めてじゃないか」

 ソウマが食事中の会話で、昨日のことを聞く。
 彼は昨日も姫子の迎えに行き、空振りを食ったのだ。
 会社の前でじっと待っていた時に、彼女の同僚に無断欠勤したと聞いたのだった。
 料理に箸を向かわせていた姫子は初め、その質問にたじろいだ。無断欠勤は悪いことだ。
 しかし、すぐに満面の笑顔に早変わりした。

「昨日はね、特別な日だったの。何だと思う?」
「えっと、誕生日でもないし、わからないな……」

 好きな女の子の特別な日だ。ソウマは真剣に思い出そうとした。
 彼の気持ちも知らず、姫子は嬉しそうに答えを教える。

「やっと会えたの。私の運命の人に」

 姫子の笑顔と対照的に、ソウマの顔が凍りつく。彼が恐れていた事態が起こってしまったのだ。
 姫子が子供の頃から口癖のように言っていた運命の人。
 それがついに現れてしまったのだ。
 冷静沈着なソウマでも気が動転しかけた。

「誰なんだ、そいつは!」
「そ、それは……」

 姫子は答えられなかった。
 だが、決して相手が同姓だから恥ずかしいわけではない。
 周りにどう思われようとかまわないと、前世で千歌音と約束したのだ。
 姫子が気にしたのは、千歌音のことだった。
 彼女はまだ、月の巫女の記憶を忘れたままだ。姫子と愛し合う覚悟が絶対にあるとは言い切れなかった。
 千歌音の迷惑になるようなことはしたくなかった。
 姫子が涙目で困っているのを見て、ソウマは冷静さを取り戻した。

「スマン。ちょっとかっこ悪い所を見せた」
「ううん、ごめんね。大神君には教えてあげないといけないのに」
「そうだぞ。俺をふって選んだ相手なんだからな」
「そうだね……」
「いつでもいいから、今度教えてくれよ」
「うん、必ず」

 ソウマはどうにか姫子の笑顔が見られ、ほっと一息ついた。



645神無月の恋:2007/07/01(日) 18:09:54 ID:wqOtGKYp
 姫子がソウマと食事をした夜。
 千歌音は一人、自室で泣き伏せていた。
 姫子が男と付き合っている。
 そう思った彼女の胸は、どうしようもなく痛んだ。
 姫子とはたった一日の出会いだったのに、千歌音は嫉妬と失恋の苦しみで狂い死にしそうだった。
 その原因は前世にあるのだが、彼女は知らない。


 千歌音が声を殺して泣くのを、乙羽はドア越しに聞いていた。
 そして、千歌音をそうした者に心当たりがあった。
 来栖川姫子。
 ふらりと乙羽の前に現れ、あっという間に千歌音と親しくなった女。
 乙羽は姫子の顔を思い浮かべ、唇を噛み締めた。



646名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 18:15:34 ID:wqOtGKYp
起承転結の転に突入
647名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 19:10:17 ID:LHYWOBJ+
うぉっ続きキテタ

千歌音ちゃんは「大神君」は思い出せてないが、「ジン様」のことは知らないのかな
648名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 20:22:02 ID:6eAXAOHP
GJ!
やっぱ乙羽さんは嫉妬キャラだなw
649名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/01(日) 20:32:36 ID:eaiQxNqa
wktk
650名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/02(月) 08:46:36 ID:wTRB43A7
GJ!
続きが気になるぜ
651神無月の恋:2007/07/02(月) 18:07:43 ID:VSUId2i6
>645

 千歌音の声が聞きたい。
 そう思った姫子は、姫宮邸に何度も電話をかけた。
 しかし、一度も千歌音まで繋がらなかった。
 取り次ぎに入っている乙羽に何かと理由を付けられて、門前払いのような形になっていたのだ。
 乙羽にしてみれば、千歌音を悲しませた彼女を許せないのだろう。
 乙羽も千歌音を愛していた。主人と召使いという関係上、その感情を表に出すことはなかったが……。


 姫宮の屋敷で一夜をすごしてから最初の休日。
 姫子の我慢も限界に達しようとしていた。
 千歌音と話したい。
 千歌音と会いたい。手を繋ぎたい。抱きつきたい。
 眠れない夜を明かした姫子は、天火明村行きのバスに駆け込んだ。


 屋敷へと直接出向いた姫子は、乙羽に追い返されそうになっていた。
 乙羽が玄関の前で仁王立ちして睨みを利かす。
 実際には、来客に失礼なのでそんな態度はとっていないのだが、少なくとも姫子にはそう見えた。

「お嬢様は留守にしております。申し訳ございませんが、日を改めてお越しいただけますでしょうか」
「そうですか。では、明日ならよろしいですか」
「明日も、お嬢様はお忙しくなりそうです」
「では、都合のいい日を教えてくれませんか」
「それはできかねます。何しろ、来年までお嬢様のご予定は密に組まれておりますから」

 のらりくらりとかわそうとする乙羽。千歌音が忙しいのは事実だが、半分は嘘だ。
 だが、姫子も引き下がれない。千歌音への溢れんばかりの愛情が、それを許さない。

「どうしても会いたいんです。確約は求めません。千歌音ちゃんの時間のある日を教えてください」
「できないものは、できません」

 乙羽は姫子の頼みをすっぱりと切り捨てた。とてもではないが、頼みを聞いてくれるような様子ではなかった。
 姫子は何をしても駄目だと思い、決心した。

「わかりました。それなら、門の前で待たせてもらいます」
「お帰りは遅くなるそうですよ。もしかしたら、明日になるかもしれません」
「構いません。千歌音ちゃんが帰るまで、私は待ちます」

 思った以上に姫子が手強かったので、乙羽は内心でこぶしを震わせる。

「すみませんが、それはご容赦願えないでしょうか。門の前に立たれますと迷惑になりますので」
「それじゃあ、どうしたらいいんですか」

 姫子の口調が荒くなる。これには苛立ちを抑えられなかった。
 電話をしても繋がらない。
 伝言を頼んでも、乙羽ではおそらくムダだろう。
 そして、屋敷の前で待つのも許されない。
 八方塞だ。

「すみませんが、門の前で待たせてもらいます」
「警備の者を呼ぶことになりますよ」
「何があっても、私は千歌音ちゃんを待ちます」

 どちらも譲らず、結局は実力行使になってしまった。
 乙羽は諦めの悪い姫子を一瞥して目を閉じると、ポケットの携帯電話に手を伸ばした。

652神無月の恋:2007/07/02(月) 18:11:06 ID:VSUId2i6
 乙羽の連絡を受けて、三人の警備員がものの十秒で飛んできた。
 姫宮の屋敷は男子禁制なので、警備員も黒服の女性だった。
 玄関前で、姫子は二人の警備員に両腕を拘束された。
「放して! 私は千歌音ちゃんに会いたいだけなの」

 姫子が必死に訴えても、警備員は職務を果たそうと、無言で門へと足を進める。
 姫子に抵抗する力はない。確実に敷地外へと追いやられるだろう。
 その時、玄関の扉が開いた。

「乱暴はおよしなさい」

 主人の命令で、警備員は足を止めて姫子の腕を放す。
 留守のはずの千歌音が出てきたのだ。やはり、乙羽は嘘をついていた。
 乙羽は、千歌音に見つかってしまったことに冷や汗を流す。姫子を遠ざけていたのは、独断でのことだった。

「ごめんなさいね、姫子。今日は屋敷で大事なお仕事があって、皆の気が張り詰めているの。この屋敷に仕えている者を悪く思わないでね」

 千歌音は乙羽を責めるようなことはせず、適当な理由を作って謝罪した。

「ううん、こっちこそ、急に来てごめんね。やっぱり、迷惑だったかな……」

 姫子は小さく首を振って謝ると、ほんのり頬を染めて、千歌音に歩み寄る。千歌音に会えただけで、機嫌は直っていた。

「少しだけなら時間があるわ。話したいこともあるし、中でお茶でもいかがかしら」
「うん」

 姫子は無邪気に喜びながら、屋敷に足を踏み入れた。

653神無月の恋:2007/07/02(月) 18:13:01 ID:VSUId2i6
 姫子と千歌音は、白いテーブルに着いて紅茶の香りを楽しんでいた。紅茶は乙羽が淹れたものだ。

「あなた、恋人はいる?」

 おしゃべりの最中、千歌音が唐突に聞いた。
 姫子は恥ずかしがりながら頷いた。

「いるよ」

 言った後、心の中で「千歌音ちゃんが」と付け足す。
 しかし、それが失敗だった。

「そう……」

 千歌音は落胆してやや視線を落とす。ソウマと姫子が仲良く歩いていた光景を思い出したのだ。
 女同士の会話でなら、恋人の有無は冗談と同じように軽い話題なのだが、千歌音にとっては違った。
 この質問の答えによって、姫子との距離を考えようとしていたのだ。
 千歌音は身を引く決心をした。姫子が苦しむのが嫌だったのだ。同性愛は、世間からの風当たりが厳しい。
 それに、深みにはまる前に終わらせれば、自分も苦しまなくて済む。
 千歌音はそう考えた。

「姫子、もうここには来ないで」

 急に冷たくされ、ぽかんとする姫子。千歌音にこんなふうに言われるとは思ってもなかった。

「私は姫宮の跡取りなの。あなたのような一般人と付き合えるほど暇ではないわ」

 千歌音は拒絶の言葉を続け、姫子に現実を突きつけた。
 姫子は驚きのあまり、泣くこともできなかった。
 今も、ただ呆然と千歌音を見ていた。

「仕事に戻るから」

 千歌音が席を立つ。
 別れを行動で示され、姫子は慌てて引き止める言葉を探す。

「千歌音ちゃん……!」
「さようなら」

 千歌音は一言で未練を断ち切り、姫子の前から去った。
 この別れの夜、二人は同じ思いで泣き明かした。



654神無月の恋:2007/07/02(月) 18:16:27 ID:VSUId2i6
 千歌音に別れを告げられて以来、姫子は自宅に閉じこもっていた。
 すでに一週間は会社を無断欠勤している。そろそろ解雇されてもおかしくない。
 カーテンは昼も閉じっぱなしで、照明を点けていない部屋は一日中薄暗かった。
 姫子は見もしないテレビをつけ、画面だけをぼんやりと眺めていた。番組の内容は、頭に入っていない。
 ろくに寝てないのだろう。目の下にはくまを作り、ひどい顔だった。
 姫子がここまで自棄的になるのも無理はなかった。
 彼女にとって、千歌音は何よりも大切なものだった。それこそ、世界の命運と引き換えにしても、惜しくないほどに。
 しかし、皮肉なことに、巫女の二人は世界を救うために何度も引き裂かれていた。
 片方の巫女が犠牲になることで、もう片方の巫女が元の世界で幸せに暮らせるために……。
 彼女たちは、愛するが故に、自ら生贄となった。
 この世界での千歌音との迎合という奇跡に酔っていた姫子は、天国から地獄の気分だった。


「来栖川、居るなら開けてくれないか」

 施錠された玄関の外からソウマが呼ぶ。
 彼は姫子の異常にいち早く気づき、無断欠勤を始めた日から毎日ここへ来ていた。
 しかし、彼女は決してドアの鍵を開けようとしなかった。
 姫子が待っているのは千歌音だけだ。
 もし、今、玄関の前にいるのがソウマではなく千歌音だったら、姫子は一心不乱に玄関のドアへと駆け出しただろう。

「元気なのか? 顔だけでも見せてくれよ」

 ソウマは何度も呼びかけるが、ドアが開く気配は一向にしない。
 彼は十中八九、姫子が在宅していると思っていた。閉じっぱなしのカーテンや雰囲気が不自然だったからだ。
 それなのに、姫子は出て来てくれない。
 ソウマは己の無力さに歯噛みすると、その場を去った。


 午後五時を回る頃、姫子が勤めている会社の前に黒い高級車が停まっていた。
 その車の持ち主は千歌音だ。
 彼女は姫子を自ら遠ざけておきながら、こうして姫子の様子を見に来ていた。
 千歌音は姫子を捨て切れなかったのだ。
 車内から姫子の姿を捜す。
 この前は、偶然にも帰宅する姫子を見かけることができたが、今日は見られそうになかった。

「お嬢様、そろそろよろしいでしょうか」

 運転手の男が車を出したがって尋ねる。事情を知らない彼は、無駄な時間を過ごしているようにしか思えなかった。

「いいわ」

 千歌音は車窓から視線を前に戻すと、ため息を吐いた。
 未練がましい自分に嫌気が差して。そして、姫子のことが気掛かりで……。

655神無月の恋:2007/07/02(月) 18:17:38 ID:VSUId2i6
 別れの日以降、眠れない夜を過ごしているのは姫子だけではなかった。
 千歌音は毎晩、ベッドで悶え苦しんでいた。
 姫子の顔を思い浮かべるだけで身体が火照り、眠気は消失する。
 同時に、姫子を捨てたことを激しく後悔し、胸を痛めた。
 愛おしさと悔恨に責め立てられ、気が狂いそうになりながら涙を流した。
 千歌音が遠い過去を思い出したのは、そんな夜だった。
 記憶は一瞬で取り戻した。
 月の巫女である自分を思い出した瞬間で、千歌音はこの暴れる感情の全てを理解した。
 姫子が好き。
 生まれる前から、姫子が好き。

「姫子、また会えたわね……」

 千歌音はベッドの中で、オロチの存在しない世界で姫子と出会えた奇跡に感謝した。
 そして、その奇跡を踏みにじった自分を思い出して涙を溢れさせた。
 口付けの途中で姫子が泣き始めた時の事が、頭に思い浮かぶ。
 あの時に、姫子も陽の巫女の記憶を取り戻したのだと、千歌音は思い返した。
 その大好きな姫子に、ひどいことを言って別れたのだ。姫宮は一般人と住む世界が違う、と……。
 この夜、乙羽は千歌音が子供みたいに大きな声で泣くのを初めて見た。



656神無月の恋:2007/07/02(月) 18:18:34 ID:VSUId2i6
 姫子が自宅に閉じこもって十日になった。
 もう、会社は彼女のことはいない者として考えるようになっていた。
 会社は業務をこなすのが最優先だ。一人の社員にかまけてはいられない。
 だが、ソウマは違った。
 彼は姫子を見捨てるようなことはできなかった。
 ソウマは険しい顔つきで姫子の住むアパートの前に立つ。今日は、ドアを蹴破ってでも姫子の顔を拝む決意だった。

「来栖川、今日は開けてもらうまで帰らないからな」

 玄関前で早々に宣言する。
 だが、ドアが開くことはなかった。これで姫子が出てくるなら、今までの苦労はない。
 ソウマは本当にドアを蹴破ろうかとも思ったが、それではあまりに乱暴すぎる。
 大声を出したり、ドアを叩いたりしても、姫子と近所の迷惑になるだけだ。
 同じ強引にするにも、もっと賢い方法がある。
 聡明なソウマは、アパートの管理人の所へと向かった。


 ソウマは管理人に最近の姫子の様子を話し、合鍵で開けてくれるように頼んだ。
 彼のお願いの仕方は必死だった。彼は本当に姫子を心配しているのだから当然だ。
 管理人は、姫子の部屋がおかしいことに気づいていた。
 そのこともあり、ソウマを信用した管理人は、合鍵を使うことにした。


 管理人の協力で、ソウマは姫子の部屋に入ることはできた。
 だが、ソウマが見たのは、床に倒れている姫子の姿だった。
 つけっぱなしのテレビの前で、姫子は不自然な体勢で床に伏せていた。手足はだらんと伸び、寝ているような格好ではない。

「来栖川!」

 ソウマが大声で呼んで駆け寄る。抱き上げても、目は覚まさない。
 管理人は混乱するソウマを宥めながら、電話で救急車を呼んだ。




 幸いにも、姫子の命に別状はなかった。
 医者には脱水症状と栄養不良による衰弱と診断された。
 姫子は水さえも口にしていなかったのだ。
 それほどまでに、千歌音との別れは辛いものだった、
 姫子は病室のベッドで栄養剤の点滴を受けていた。まだ意識は戻らない。
 そのベッドの脇で、ソウマは自分を責めていた。
 もっと早く、姫子の助けになってあげることができれば。
 そう考えるだけで、ソウマは自分の頬を殴りたい衝動に駆られた。


 病院に運ばれて数時間が経過して、姫子が目を覚ました。
 薄っすらと目を開けてぼんやりしている姫子に、ソウマが声をかける。

「来栖川、気分はどうだ」
「うん……」

 力無い返事だが、姫子が答えたのでソウマはひとまず安心した。



657神無月の恋:2007/07/02(月) 18:20:05 ID:VSUId2i6
 入院して三日が過ぎようとしていた。
 だが、姫子の回復は思わしくない。
 彼女はいつも天井を虚ろに眺めているだけで、何もしようとしなかった。

「食事を持ってきたぞ」
「ありがとう」

 ソウマが食事を持ってきても、姫子は受け取るだけで食べなかった。
 食べなくても、体力は点滴である程度は嫌でも戻るはずだ。
 しかし、姫子の弱々しい様子は、日に日に増しているようにさえ見える。
 彼女が病んでいるのは体ではなかった。
 心が弱り切っていた。
 姫子は心のどこかで、もう死んでしまいたいと思っていた。
 神無月の巫女は転生を繰り返す。
 今はオロチのいない世界だが、平和が永遠に続くことはありえない。
 オロチは蛇のようにしつこく何度でも蘇る。
 だから、神無月の巫女は太古の昔から、オロチの災いをその身を以って鎮めてきた。
 次に生まれ変わった時には、千歌音と仲良くなれるかもしれない。
 巫女の二人が結ばれるとまではいかなくても、友達にはなれるかもしれない。
 姫子はそんなことを、わずかながら考えてしまっていた。

 生きようとしない姫子に、ソウマは憤りを感じ始めていた。
 入院生活が長引き、彼にも看病の疲れが出てきたのだ。
 体力的には大丈夫でも、精神的に参ってきていた。弱々しい姫子を見ているのは辛い。
 姫子が食事を少しでも食べてくれれば気が休まるのだが、何も口にしようとはしなかった。
 今もベッドサイドに一時間ほど前に持ってきた昼食が手付かずのまま置いてある。
 ソウマはごはんが冷めてしまった茶碗を見て、息を一つ吐いた。

「来栖川、お願いだから食べてくれよ」
「ごめんね、お腹がいっぱいなの」

 ありえない理由で断られ、ソウマの苛立ちは募る。
 それでも、彼は怒りを表に出すようなことはなかった。それだけ、姫子を信用していた。
 彼は怒る代わりに、姫子にこうなった訳を尋ねる。今までは、相手が病人なので、理由を聞くのを控えていた。

「なあ、何があったんだ?」

 姫子が口を噤む。最愛の人との別離を話すのは辛かった。

「話してくれないのなら食べてくれよ。理由も知らずに、来栖川が痩せ細っていくのを見ていられないから」

 さすがにソウマでも、ここで引き下がるほどお人好しではなかった。
 彼はお膳に手を伸ばし、茶碗と箸を取った。

「無理にでも食べさせるよ」

 箸でごはんを摘み、仰向けで寝ている姫子の口へと持っていく。
 箸が唇に触れた時、姫子は話す決心をした。
658神無月の恋:2007/07/02(月) 18:21:02 ID:VSUId2i6

「私ね、運命の人に嫌われちゃった」

 姫子はそう言って笑って見せる。だが、枕は涙で染みを作っていた。
 ソウマは慰めの言葉をかけようとして、咄嗟にその言葉を飲み込んだ。
 姫子の失恋を喜んでいる自分が、少なからずいたからだ。
 今の姫子にやさしい言葉をかけるのは卑怯な気がした。
 だから、ソウマは厳しい言葉で姫子を立ち直らせようとした。

「そんなことか」

 ソウマが涼しい顔で言いのけた。
 姫子の笑顔が一瞬で消える。
 どうしようもない怒りに襲われた彼女は、怒鳴る代わりに憤怒の涙を流した。
 ソウマは心が痛むのを我慢して、学生の時に姫子にふられて以来ずっと隠していた気持ちを伝える。

「好きなら諦めるな。俺は今でも来栖川が好きだ。たとえ、お前が運命の人を選んだとしても、俺の気持ちは変わらない」

 ソウマの瞳は真剣そのものだった。
 対して、姫子の瞳は困惑で揺れていた。
 一度、ソウマの告白を蹴った時、彼は姫子のことをすっぱり諦めると笑って言っていた。
 だから、姫子はソウマの気持ちに気付かなかった。
 いや、もしやと思うことは何度かあった。
 ソウマはいまだに彼女を作ろうとしなかったし、社会人になっても、姫子と会える距離にいた。
 だが、姫子は見て見ぬふりを通してきた。
 運命の人への想いは大きすぎた。ソウマのそんな努力も霞むほどに。
 ソウマの想いを知った姫子は、彼の瞳をまっすぐに見られなかった。
 彼の想いに応えてあげることはできなかった。

「ごめんね。私、やっぱり大神君を選べない……」
「いいさ。それでも俺はお前が好きだから。この気持ちを伝えることができんだから」

 二度目の告白が失敗しても、ソウマは笑顔を作って見せた。
 その笑顔がやさしくて、姫子の目に涙が浮かぶ。今度の涙は暖かかった。



659神無月の恋:2007/07/02(月) 18:22:26 ID:VSUId2i6
 ソウマの親身な看病のおかげで、姫子は食欲を取り戻した。
 朝昼晩と残さず食べるようになった彼女の体力は、順調に回復していった。
 ソウマは元気になっていく姫子を見て、いつも微笑んでいた。二度の失恋も忘れてしまうくらい、彼女の立ち直りが嬉しかった。
 そして、退院の日がやってきた。
 姫子は世話になった看護士に挨拶をして、満面の笑みで病室を後にした。
 この笑顔は、心の整理がついた証だった。


 姫子は退院して最初にすることを決めていた。
 病院から出た足でバスに乗り、天火明村へと向かう。
 あの村には会いたい人がいて、伝えたいことがある。
 その人は姫子に会ってくれないかもしれない。話を聞いてくれないかもしれない。
 だが、姫子に不安や恐れはなかった。
 それなら、また会いに行けばいい。
 姫子はそう思いながら、バスの車窓に見える山々を眺めていた。


 姫宮の屋敷へ来た姫子は正門を抜けて玄関へと向かった。
 姫子は閉じられた扉の前で一旦、間を作って意思を固める。何があっても今度は悲嘆に暮れたりしない、と。
 その決意が鈍らないうちに呼び鈴を鳴らす。

「また、あなたですか」

 出てきたのは乙羽だった。姫子を見て、やや顔をしかめた。しかめると言っても、本当にわずかに唇を動かしただけだが。
 歓迎されないのは分かっていた姫子は、怯まずにお辞儀をしてから用件を言う。

「千歌音ちゃんはいますでしょうか。大切なお話があるんです」
「どのようなお話なのですか? もしよろしければ、私がお嬢様にお伝えしておきますが」

 乙羽は姫子を千歌音に会わせないつもりでいた。
 そのことを姫子は承知していた。
 だが、姫子はどうしても千歌音に直接伝えたかった。今生での最後の迎合になるかもしれないからだ。
 姫子は、千歌音が望めば、今後一切姿を見せずに生きる覚悟をしていた。
 だから、乙羽に負けるわけにはいかなかった。

「これだけは、千歌音ちゃんに会って話したいんです。お願いします」
「そうですか。でも、お嬢様は今、外出しておりまして」

 こう言われては、姫子になす術はなかった。屋敷に上がりこんで千歌音を探すわけにもいかない。それこそ、警察沙汰になってしまう。
 姫子は「外出は本当ですか?」と聞きたいのをぐっと堪えて笑顔を作った。
 何度でも会いに来ればいい。そう自分に言い聞かせた。

「それでは、また来ます」
「申し訳ございません」

 姫子がお辞儀をすると、乙羽もお辞儀で返した。乙羽は言葉とは裏腹に、姫子を撃退できたことを勝ち誇っていた。

660神無月の恋:2007/07/02(月) 18:25:04 ID:VSUId2i6
 千歌音は屋敷の二階から、追い返された姫子の背中を見ていた。
 まだ姫川の敷地を歩く姫子を見て、引き止めたい衝動に駆られた。
 しかし、自分がしてしまった過ちが釘を刺し、千歌音の胸をえぐる。
 姫子をどれだけ傷つけたか、千歌音は痛いほど分かっていた。
 姫子に同じ事をされたら、千歌音は正気でいられる自信が無かった。
 だから、どんな顔をして姫子の前に出ればいいのかわからなかった。
 何もできないでいる間も、姫子の背中は遠ざかっていく。

「姫子、行かないで……」

 少しでも近くに行きたいと思った千歌音は、窓ガラスに体を預けて立った。
 その時、姫子が振り向いた。それは、全くの偶然だったのだろう。
 二人の目と目が会う。どちらもしばらく動けなかった。
 姫子は千歌音に伝えたいことがあった。
 話をするには遠い距離かもしれない。それでも、声が届けば構わなかった。
 姫子は千歌音を正面に見据えると、大きく息を吸い、想いの全てぶつけるつもりで声を張り上げた。

「千歌音ちゃーん。私、千歌音ちゃんのことが大好きだから。生まれる前から大好きだから。これからもずっと大好きだから。次に生まれ変わっても大好きだからっ!!」

 姫子の声が千歌音の胸に染み渡り、頬に幾つもの涙の筋ができる。
 千歌音は堪らず窓を開け放し、大きく息を吸った。

「姫子、私もよー! だから、私のそばにいて。いつも私のそばにいて。何があっても私のそばにいて」

 大声で気持ちを確かめ合った二人は、しばらく息を切らしながら見つめ合っていた。二人は自然に微笑み合う。
 千歌音は急いで身を翻し、二階の窓際から走り去る。向かうのは、外で待っている姫子の元。
 今も玄関で立ち尽くす乙羽の前を通り過ぎ、駆け足で向かう。
 大好きな人が待つ場所まであと二十メートル。
 十メートル。
 五メートル。
 姫子が両手を広げて迎え入れる。
 千歌音は姫子の胸に飛び込んだ。

「私を見つけてくれて、ありがとう」

 神無月の恋は永遠に終わらない。




 終
661名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/02(月) 18:32:57 ID:uoWGpqca
ぐああああああああああGJすぐる!!!!
662名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/02(月) 18:34:27 ID:lFU738bV
うおっ、連投規制にかかった;
繋ぎなおしでID変わったかもしれない。

とりあえず、書き上がったので一気に投稿。
読んでくれたみんな、どうもありがとうです。
これ書いてて姫子と千歌音がもっと好きになったよ。
神無月の巫女はやっぱり好きだ。
663名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/02(月) 21:31:30 ID:g/E1xPW7
ちょ、なにこれ!!!


激しくGJしか言いようがないよ!!!!
664名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/02(月) 22:07:51 ID:a67vdixG
おお感動した!
GJ!
665名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/02(月) 22:26:37 ID:HIvm1Av2
GJ!!
666名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/02(月) 23:03:12 ID:uOTDSSAI
GJってレベルじゃねぇぇぇ!!!!!!

お前のおかげで俺の中の神無月熱が再燃した。
ありがとう。
667名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/03(火) 00:35:32 ID:nlictn7o
うぉぉ……感動をありがとう!超GJ!
668名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/03(火) 01:42:16 ID:rxitca8r
>>662
お疲れ様でした、素晴らしい作品をありがとう!
どんな困難に突き当たっても、揺らいでも、二人のお互いを思う気持ちは何者にも負けない!
ということを改めて感じる事が出来ました

最初の再会シーンと、最後の二人の気持ちが再び繋がる場面は泣けましたよ!

それと、一途に姫子のことを思い、助けるソウマは如何にも彼らしいと思いましたw
669名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/06(金) 09:48:54 ID:exr3yXAu
GJしつつ保守
670名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/07(土) 15:32:24 ID:Id2E25VB
これはGJ
671名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/12(木) 20:45:22 ID:nVU49G+4
ほす
672名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 14:14:46 ID:cRMu5AQU
ほしゅ
673名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/17(火) 20:15:01 ID:4Ic43v/j
ただいま
みんな
674名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/18(水) 12:20:54 ID:7M6qUxoW
おかえり
675名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/19(木) 10:38:25 ID:xWoIo3rE
また会えたね
676名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 00:43:48 ID:3pRnrF+h
で保守
677名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/25(水) 17:53:22 ID:o7NqaE84
保守  
678名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/25(水) 19:03:40 ID:QJ9+R59P
夏バテかクーラー疲れか知らんが、昨日から妙に体調が悪い。
こういう時、姫子だったら……



| l |*゚ ー゚ノ!| 「姫子、具合は?」
| N*゚ ヮ゚ノイ 「わっ、千歌音ちゃん!? どうして?」
| l |*゚ ー゚ノ!| 「一昨日から姿が見えなかったから、心配して来てみたのだけれど」
| N*゚ ヮ゚ノイ 「う、ううん、私全然平気だよ。だから……」
| l |*゚ ー゚ノ!| 「強がらないの。顔色も良くないし、嫌な汗もかいてるでしょう。そういう時は
       ちゃんと安静になさい」
| N*゚ ヮ゚ノイ 「それは、そうだけど、でも……」
| l |*゚ ー゚ノ!| 「『こんな所他の人に見られたら』とか、『千歌音ちゃん忙しいはずなのに』
       とか言ったら、怒るわよ? それとも姫子は、私と一緒は、嫌?」
| N*゚ ヮ゚ノイ 「そ、そんなことないよ?本当は千歌音ちゃんが来てくれて、凄く嬉しくて……」
| l |*゚ ー゚ノ!| 「ふふっ。 それじゃあ、早乙女さんが部活から戻るまでの間だけでも、
       姫子のこと、看病させて貰うわね」
| N*゚ ヮ゚ノイ 「うん、ありがとう……」

| l |*゚ ー゚ノ!| 「……さてと、それじゃあ姫子、まずはさっと着替えましょうか」
| N*゚ ヮ゚ノイ 「え、ええっ!?」
| l |*゚ ー゚ノ!| 「下着、汗で湿ってしまっているでしょう?替えないと体に悪いわ……ハァハァ」
| N*゚ ヮ゚ノイ 「ああああの千歌音ちゃん、そんな、恥ずか……っひゃうっ!?」




ホント、乙橘は恋獄だぜ。フゥハハハーハァハァ
679名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/31(火) 13:06:24 ID:ecS1EKKj
保守  >>678で保守のし甲斐が少し出てきたぜ…
680名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/02(木) 19:00:46 ID:EXWc5QFt
千歌音ちゃんの太くて堅いチンポ…おいしいよっ(ぺろぺろ)

あぁぁぁっ いいわ姫子…とても良いの… まるで全身性感帯よ…
もぉガマンできない… 入れさせて !! 早く入れさせて姫子 お願いよ姫子…
くっ !!! あぁ… あたたかい… 姫子の膣内(なか)… とても気持ちいいわ…
イくっ !! 千歌音チンポ イっちゃうっ !! イってもいいかしら? ねぇ姫子イっていい?
出るっ !!! 千歌音精子出るっ !!! 姫子っ !! 姫子の子宮に出していい?
出すわよ? 姫子の膣内(なか)に たっぷり出すわよ? 出るぅっ !!
ひ…めこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ !!!!!!!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

はぁ… はぁ…
とても気持ちよかったわ…
またヤらせてね姫子☆

それじゃ、ごきげんよう
681名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/03(金) 09:27:44 ID:JTxHnXMy
ほしゅ
682名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/04(土) 13:26:59 ID:TsnauuAt
683名無しさん@お腹いっぱい。
保守…  維持する必要あるかな? 取り敢えず10月まで粘るか…