耐震強度偽装で801・その3.5

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1風と木の名無しさん
登場人物

姐葉(天然魔性)
氏の塚(愛憎ダイエット)
尾島(トゴにツン)
富士田(オジーにデレツン?!)
ツノケソ(アチャー)
内革(自称特級建築士)
魔斑 (支持じゃないですか!)
他…

《オジー弁護団》
夜須田(超有名主任弁護士)
末井(異議あり連発でリアル逆裁)
蔓実(オジー姦悶の補佐人でイチャイチャ)
麻比奈(クールにガン飛ばし)
耶麻下(裁判ではよく寝てます…)
深夜(蔓実と仲良しダンディさん)


ナマモノにつきsage推奨。ただし様子見て
消えそうならageるということでよろしく。
2風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 00:24:45 ID:vJublSo/0
3風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 00:32:34 ID:vJublSo/0
     ⊂⊃   .☆.。.:*・゜
 (\ 彡ミミ  /
 (ヾ ノリ@⊇@)/  即死阻止のため
 ''//( つ ☆ つ   保守しときますね
 (/(/___|″ 
    し′し′
4風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 00:40:12 ID:vJublSo/0
              /ミ巛ジ彡三三ニミミtz、
               ノミミミメ'^`ヾfZ三二ミミミミt、
           /三サヌ      ´-_‐_ヾミミミヘ
          /三三=z   ..    ...... 丶\ミミぃ
           |三三≡    -_‐.... ..........ニ  ヾキiム
           |モケケケ彡   ─ - -- ‐‐    モオヨ
          |イイイイイ   ィ≡z、,   ,.ィ≡ッ  {l杉
          lイイイイ{  .. ´ __ ヽ f _´_ 、 !ミソ  
            Vィ三| ´" `"‐~´′: ヽ ´~‐`′^ヲ   すごい爆撃を進ちゃんも受けちゃったな〜
           Y ヾミ    ー "´.;  l ` ー'  }シ    
            l、 |   、   /、 ,,  _)、   .:!}   
            |尓   .::l  !   ´ ̄´  : .´:!´
             ヾヘ   : { _,r====ヽ、  /
              ハ 、、   、.`''====='´: 〃
         ,. -‐''" |  \    ヽ  "  .:ノ─---、___
    ,. -‐ ''":: :: ::l :: :: ::|  \`::::::::.........:/|三ヽ:::::: :: :: :: :: ::
   :: :: :: :: :: :: :: l:: :: :: :::|  : \:: ..:::..:.ノ .:|=:: :: \:: :: :: :: ::
   :: :: :: :: :: :: ::.l:: :: :: :: :| ::.....,>=く ..::: |:.:: :: :: :\:: :: :: ::
   :: :: :: :: :: :: ::| :: :: :: ::ハ  /|;';';';';/\/|\:: :: :: ::\:: ::.:
   :: :: :: :: :: :: /:: :: ::/:: ::|_/::::|;';';';/:::: :::|:: ::\:: ::/:: ::.:
   :: :: :: :: :: :: \/:: :: :: :|  .:::::};';';'〈::.. ::::|:: :: :: `ヽ、__:: ::
5風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 00:53:30 ID:vJublSo/0
      、、xミミ州ィi彡三ミミ、、
       、ミミミヾ州ソィ彡三三ミミミ、
      三ミミヾヾY彡毛三三ミミミミ、
     尨三=ミミヾ'く彡三三ミミミミミミ、
      fl´       `ヾ三ミミミミミミ
       i|         }ミミミミミミミ'   
      l‐=、  ,. ==-、  `'ミミミミミミリ      
     r十ェ;ミ__,. -t:ェ、 ,,..-‐ヒi!r‐ミ、i    ageだって徹底的に
     ヽ!_ソ^ヾ、_ノ´   illリ' } )ソ!     やればいいんですよ
      ',  / ' 、       , '' 'ンiリ        
      ', `‐^ '      '   '´iil'              
       ', -‐=‐-、     , /./ヽ、
       ヽ  ̄    , ' /  /^\
      ,.-‐ゝ‐rr‐ '  ,/   /   /ヽ
     /   /  ハ__/   /   /  \
      /  _/  //^!    /|   /  ヽ  ヽ
6風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 01:07:51 ID:vJublSo/0
         |      r "        `ヽ         
         |   "             ゙ 、
         |  〃                i
         | "゙゙                i
         |〃 "゙゙ミ                i          
         |   ヾ               !
         |    ヾ           ∠⌒`ゞ
          |     ゞ  /"⌒≧ ゝi ,-==,ヾ
          |     i_    ,==-ヘ!;ー く`キフ .))   リアルに保守ですよ!
         |゙ヽ. r"~`ゞ二 i~ <モフ/   i ゝ _iノ
         |  ヽ| i゙`i   ヽ、  /ノ '  i    !
         |  ,.ゝ 从 ゙'ゝ、 ~'"      ,ゝ   .!
         | /  \.  フ ' ゙i    ( 、,,ィ   !
         |  Y  ~ヽ !     ,  _, - ー'、 !
         |   i    ゝ、   '  {,- ─ 、/./
          |    !   ノ ヽ、   `'-ー '  /、
         |   ヽ  (    ヽ、      ! ヾ 、
          |     \       ` - ー i"  ヽ `'ー
         |       ヽ、_     ノ. , 、 i   ヽ
          |       __ゝ  / / 丶ノ  !    ヽ
          |      / ヽヽ  /   !    i   ヽ
         |  ./!    、 r    i     >
         |  /i  \   ! !     i   i
         |レ′ |,    \  \)    |
         |
7風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 01:22:02 ID:vJublSo/0
                                    
  .彡ミミ..    もしかしてとうとうここも私だけに・・・?       
 ノリ;@⊇@)_∫  とにかく一人淋しく保守しときます
 //\ (;;゚;;)旦\   
// ※\___\    
\\  ※  ※ ※ ヽ   
  \ヽ-―――――ヽ
   `ー―――――′
8風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 02:41:27 ID:vJublSo/0

     、,、,、,,
   ∞彡WWミ∞  ちょっと寂しいので 
    ノリ*@⊇@)  氏の塚さんを思い出して         
     ≧=∞=≦)  自分で縛ってみました  
   _/ノ(~~(~~)〉ヽ   
 /\ ̄ ̄^し' ̄ ̄ ̄\   
  ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     
         | |         
       / \        
9風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 02:58:13 ID:vJublSo/0
  姐葉さん!今行きますから
  そのまま待ってて下さいよ!     
((;;;;゜;;:::(;;:   〃 ⌒ ミ   '';:;;;):;:::))゜))  ::)))
 (((; ;;:: ;:::;;⊂(@∀@)  ;:;;;,,))...)))))) ::::)
  ((;;;:;;;:,,,." ヽ ⊂ ) ;:;;))):...,),)):;:::::))))
   ("((;:;;;  (⌒) |┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
         三 `J
10風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 04:53:29 ID:WD2gi+fyO
>>1 乙です
一人じゃないよ!

耶麻下先生は自称・ネットに詳しい弁護士でオザキファンらしいですネット詳しいって
ここを見てないよ…ね?
11風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 06:11:11 ID:WD2gi+fyO
保守ついでに詰め合わせ
ttp://p.pita.st/?m=cyd5k3vw
12風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 07:31:04 ID:9ZbW6xjH0
あー耐震偽装スレ落ちちゃったんかいな
13荒縄・前スレ続き1/5:2007/12/28(金) 14:12:50 ID:Bx8zhtRP0
1さん乙です。

薄暗い事務所の中で、黙り込んだまま向き合う男が二人。
所在無げに椅子から立ち上がり、うろうろと辺りを歩き回っては
再び自分の椅子に音を立てて座り込む夜須田。
それを見ているような見ていないような目で追いながら、
ふと我に返っては慌てて自分の握った拳に視線を落とす末井。
さっきから何度同じことを繰り返していたのだろう。
やがて二人はおずおずと顔を合わせると、思わずぷっと噴き出していた。
二人の間に張り詰めていた緊張の糸が、ぷつりと切れた瞬間だった。
「…なあ、俺はこれからどうすりゃいいんだ?」
ひとしきり笑い終えると、すぐに夜須田は真面目な表情になって言った。
数回目を瞬き、じっと末井の方を見つめる。
その顔は、同僚の話を聞くというよりは依頼者の相談を受ける時のように慈愛に満ちていた。
「夜須田さん、俺を犯してくれますか?」
どぎつい言葉をいとも簡単にしゃべっておきながら、
最初は躊躇いがちに、しかし次第に真っ直ぐに、末井は夜須田の目を見つめ返していた。
それに夜須田が何の反応も示さないのを見てとると、自虐的に唇が歪んでいく。
「やっぱり…無理ですよね」
だが、夜須田は腕組みをしながら居住まいを正すと、末井に顎をしゃくって見せた。
いいから話を続けろ。昔から変わらない、夜須田独特の仕草だった。
それに促されるように末井は口を開いた。
14荒縄・前スレ続き2/5:2007/12/28(金) 14:14:31 ID:Bx8zhtRP0
「…高校生の時でした。俺、同級生に輪姦されたんです。
 友達もいたし、そうでない奴も…他のクラスの奴とか。
 放課後に教室の中で、帰り支度してたらいきなり。
 何人位いたかな…終わった時には外はすっかり暗くなってたから、
 2〜3時間はやられてたと思います。
 手加減なんかほとんどなしですよ。いいように突っ込まれて。
 周りには何人も人はいたんだけど、俺、あんなに寂しかったことはなかった。
 誰も…誰も俺の言うことなんか聞いてくれなくて、痛くて、辛いのに、誰も助けてくれない。
 俺は嫌だって叫んでたのに、痛いから止めてくれって…何度も言ったのに。
 孤独だった。子供の頃から一人ぼっちには慣れてたけど、あんな…
 沢山の人の中にいるのに孤独を感じてしまうことが、とても怖かった。
 俺、あれから一人になるとあの時のことを思い出しちゃって、
 寂しくて気が狂いそうになるんです。
 あなたなら、俺の言うこと聞いてくれるかなって、勝手に思い込んじゃって…
 すいません、迷惑ですね、こんな話。…忘れて下さい」
淡々とした口調のまま過去の悲惨な体験を話す。
その末井の姿に夜須田は少なからず動揺していたが、それは表には出さなかった。
「…おい、末井。それで俺はどうすりゃええんや?お前はどうしてもらいたいんや?」
「え?」
「今晩は特別や。お前の言うこと、何でも聞いたるさかい」
暑いのか照れ臭いのか、腕まくりをしながら、夜須田は頭を掻きまくっていた。
話をしていくと、段々と地のままの関西弁が出てきてしまう。
「俺の言うこと、何でも…?本当に?」
驚いて見開かれた末井の瞳が、艶を帯びながらゆっくりと伏せられていく。
夜須田がその動きを止めて魅入ってしまう程の、艶。
15荒縄・前スレ続き3/5:2007/12/28(金) 14:15:52 ID:Bx8zhtRP0
それを合図に、末井の腕が椅子に座ったままの夜須田の頭を抱いた。
男にしては肉厚な唇が夜須田の口を探り、割り開く。
熱い舌が夜須田の口内を蹂躙する。
その間にも、末井の手は別の生き物のように忙しく動いていた。
夜須田の上着を脱がし、シャツのボタンを一つづつ外す。
その前をはだけると、柔らかな胸の突起を弄んだ。
「…んっ…」
ピクリとして身を引こうとした夜須田だったが、辛うじて持ち堪えた。
末井の目が、それを見て悲しげに翳ったが、その手は休まず夜須田を攻め続けた。
夜須田は心底驚いていた。
今までの夜須田が知る限りの末井は、どこにでもある普通の家庭生活を営んでおり、
男相手の妙な噂も聞いたことはない。
だが留置所での告白から察するに、末井に何らかの性対象異常の傾向はあると思ってはいた。
それにしても、この愛撫の上手さはなんだ。
高校の時に輪姦された?
そんな昔のことで、それだけでこんなに…上手くやれるものなのか。
夜須田とて清廉潔白にしてこれまでの人生を歩んできたわけではない。
若い時にはそれなりに遊んだし、仕事柄ドヤ街と言われる所には
頻繁に出入りし、乱れた性の現場も目撃した。
男同士・女同士の愛もままあるものだ、と頭では理解出来ている。
その経験があるからこそ、今自分が末井から受けている行為に対してただ事ではない、と思うのだ。
ここまで男相手にやれるからには、様々なことをやらされてきたのだろう…
自分の身体を昂らせられながら、頭の中ではそれに至るまでの末井の辿って来た道が
それこそ手に取るように繰り広げられていた。
夜須田が「検証の鬼」と呼ばれる所以である。
16荒縄・前スレ続き4/5:2007/12/28(金) 14:16:39 ID:Bx8zhtRP0
末井の手が自分のベルトを外し、ジッパーを引き下ろすのを感じて夜須田は現実に引き戻された。
「…っ、ふ…ぅ」
夜須田の唇を解放した舌が、今度は夜須田自身を捉えた。
声を抑えようと閉じられた口から荒い息が漏れる。
それが限界を伝えるように切羽詰ってくると、末井は唐突に夜須田の身体から離れた。
夜須田は目を疑った。
素早く自分の服を脱ぎ捨てた末井が、床の上で小さくなって蹲っていたのだ。
尻は自分の方へ向けられているため、秘部は丸見えである。
相手に対する絶対的な服従のポーズ。
(お前の…男相手のセックスとは、そういうものか。
今までお前が受けてきた扱いは、その程度のものだったのか)
もう我慢できなかった。
弾かれたように椅子から立ち上がると、夜須田は、痩せた身体を縮こまらせた末井を抱き上げていた。
そのままソファに座らせると、拙い舌遣いで末井自身を口に含む。
「や…あっ、何を…」
「ええから。黙ってろ」
目で動きを制するように見上げ、夜須田は精一杯末井を扱いていた。
憐みではない。
同情とも違う。
ただ、末井を愛しいと思う気持ち。
それが夜須田を突き動かしていた。
やがて、堪え切れずに口中に放たれた精を、夜須田は思わず自分の手の中に戻してしまった。
「…うぇ…青臭いもんやな、これ」
辛そうな、泣きそうな顔で末井は謝罪の言葉を口にする。
「ごめんなさい、夜須田さん…我慢、出来なくて」
「ええんや。謝るな、末井。さっき『お前の言うこと聞いたる』て言うたけどな、ちょっと変更や。
 今はお前が良うなるようにしようと思うてる」
17荒縄・前スレ続き5/5:2007/12/28(金) 14:17:31 ID:Bx8zhtRP0
状況が飲み込めずに戸惑う末井をその場に座らせたまま、夜須田はソファの上に横たわった。
こっちへ来い。末井に向かって手招きをする。
「俺がやるんやない。お前が、やるんや。人にやられるんやないで、お前が自分でやれ!」
その手に誘われてふらふらと近付いてきた末井の腰を掴み、夜須田は自分の上に跨らせた。
「…これでもええか?」
自分の掌に残った白く粘つくものを、末井の尻の間に塗り込めていく。
その周囲を揉み解し、内部へと指を進める。熱い肉襞が指に絡み付いてくる。
「……っ!」
身体を仰け反らせて喘ぐ末井。
その喉から漏れてくる声が歓喜に満ちたものであると確認すると、夜須田の顔が僅かに歪んだ。
優しく、ゆっくりと自分のモノの方へ導くと、末井は自ら腰を落として夜須田を迎え入れた。
「…ぁあ、あっ…んっ、ふ、う…」
恐らく相手の上になるのは初めてなのだろう、それでも末井は懸命に動いていた。
それが夜須田自身を昂らせようとする動きであると気付き、夜須田は軽く下から末井を揺り動かした。
「あああっ!」
「そこか?そこがええんやな?」
(全く…自分のええようにせえ、て言うてるのに!しょうがないやっちゃ)
末井の細い腰を掴み、激しく揺さぶる。ガンガンと突き上げる。
「あ、ああ、や…だっ…んあああああっ!」
長く後を引く悲鳴にも似た声を両手の間から上げながら、末井は果てた。

もうちょっと続きます。
18荒縄・ラスト:2007/12/28(金) 15:24:11 ID:Bx8zhtRP0
「…さん、夜須田さん!どうしたんですか?」
「あ、ああ…ちょっと、うとうとして」
「もう疲れちゃったんですか?俺はまだイケますよ。ほら」
「う…んっ」
(こいつ、初めての時はあんなに初々しかったのに、今じゃこれだ…)
末井に扱かれながら、夜須田は諦め顔で溜め息をついた。
「…あ!もう俺のことどうでもいいんでしょ!そんな溜め息なんかついちゃって」
「ちゃうちゃう!そんなことないて!」
むくれる末井の口を自分の唇で塞ぎながら、夜須田は再び最初の夜のことを思い出していた。
あの後、泣きながら何度も自分を求め続けてきたお前。
それでいいのか、お前はそれで幸せなのかと問い続ける自分に激しく頷いて見せたお前。
(お前がそれでええんやったら、俺もええんやけどな…)
夜須田がふっと微笑むと、末井は花の開くように笑い顔を見せた。

以上です。長々とすいません。
19風と木の名無しさん:2007/12/28(金) 21:31:10 ID:Xs61jf/m0
荒縄さんGJ
夜須末、切ないです
大事にされる末井がかわゆすぎて愛しいです
20風と木の名無しさん:2007/12/31(月) 01:53:23 ID:cOBDuLML0
>9の続き
     、,、,、,,
   ∞彡WWミ∞   
   Σノリ;@⊇@) あ!魔斑先生…          
     ≧=∞=≦)  
   _/ノ(~~(~~)〉ヽ   
 /\ ̄ ̄^し' ̄ ̄ ̄\      ___
  ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    /:::::::::::::::i   姐葉さん、そんな格好で
         | |           (;;;;__、 _ ;;ヾ|  何をしてるんですか?
       / \          ( ( _,  )
                 γ⌒" ̄ `Y  ̄`⌒ヽ
                /´  、   ¥   ノ  ヽ
                / ,-ュ人` -‐´;`ー イ` ェ-、 ヽ 
               l 「  } i 彡 i ミ/ {  `ノ
               ` `ー' .}    {  `ー'
21風と木の名無しさん:2007/12/31(月) 02:03:44 ID:cOBDuLML0
     、,、,、,,
   ∞彡WWミ∞  あの・・・ 
    ノリ;@⊇@)  そういう訳では・・・        
     ≧=∞=≦)  
   _/ノ(~~(~~)〉ヽ   
 /\ ̄ ̄^し' ̄ ̄ ̄\      ___  
  ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    /:::::::::::::::i   もしや拷問されてたんですね?
         | |           (;;;;__、 _ ;;ヾ|  今お助けしますよ姐葉さん!
       / \        ++( ( _,  )
                 γ⌒" ̄ `Y  ̄`⌒ヽ
                /´  、   ¥   ノ  ヽ
                / ,-ュ人` -‐´;`ー イ` ェ-、 ヽ 
               l 「  } i 彡 i ミ/ {  `ノ
               ` `ー' .}    {  `ー'
22風と木の名無しさん:2007/12/31(月) 02:27:53 ID:cOBDuLML0
           _
          /  _`j
        /  /`ー___ さぁ、これで一安心だ!   
        〈  `ヽ i:::::::::::::::)   、,、,、,,
        `、   |ツ__、 _シ   〃WWミ∞ あの・・・あ、
         〉  (  ,_ノ )   (@⊆@;ミ  ありがとうございます・・・
         ./ ノ    ̄⌒ヽ {)≧<∞>E〕
         ノ  ' L     `ヽ.∠<ww>E/
       / , '    ノ\  ´    /
      (      ∠_  ヽ、_, ' ―
       i  (      ヽ
   _,, ┘  「`ー-ァ   j
  f"     ノ   {  /
  |  i⌒" ̄    /  /_
  ヾ,,_」       i___,,」
23風と木の名無しさん:2007/12/31(月) 02:33:03 ID:cOBDuLML0
           _
          /  _`j     お疲れでしょうから
        /  /`ー___ どこかで一休みしましょう!   
        〈  `ヽ i:::::::::::::::)   、,、,、,,
        `、   |ツ__、 _シ   〃WWミ∞  えっ・・・?!
         〉  (  ,_ノ ) + (@⊆@;ミ   休むって・・・ι
         ./ ノ    ̄⌒ヽ {)≧<∞>E〕
         ノ  ' L     `ヽ.∠<ww>E/
       / , '    ノ\  ´    /
      (      ∠_  ヽ、_, ' ―
       i  (      ヽ
   _,, ┘  「`ー-ァ   j
  f"     ノ   {  /
  |  i⌒" ̄    /  /_
  ヾ,,_」       i___,,」
24風と木の名無しさん:2007/12/31(月) 02:34:32 ID:cOBDuLML0
    姐葉さ〜〜〜ん!!!     
((;;;;゜;;:::(;;:   〃 ⌒ ミ   '';:;;;):;:::))゜))  ::)))
 (((; ;;:: ;:::;;⊂(@∀@*)  ;:;;;,,))...)))))) ::::)
  ((;;;:;;;:,,,."  ヽ ⊂ ) ;:;;))):...,),)):;:::::))))
   ("((;:;;;   (⌒) |┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
          三 `J
25風と木の名無しさん:2007/12/31(月) 02:40:59 ID:cOBDuLML0
/\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\   
  ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     
         | |           Σ 〃 ⌒ ミ  
      / \          (#   ) あれっ?!
                    /  | 何処行ったんですか?
                     ∪  |  待ってろって言ったのに・・・
26風と木の名無しさん:2007/12/31(月) 02:56:37 ID:cOBDuLML0
同じ頃、都内某所にて

    |                 ハァハァ・・・\
    |               姐葉さんっ!
    |                      /
    |      
    |     姐葉?魔斑?!  駄目ですっ!\
    |  (;'A`)           魔斑先生ッ!
   / ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄          アアアァッ!!!/


〜END〜
27風と木の名無しさん:2007/12/31(月) 03:40:46 ID:A5Wh/gKSO
ちょw
魔渕さんww
28風と木の名無しさん:2008/01/02(水) 05:19:37 ID:IeSd4Fd40
裸にされたヒ/ュー/ザー尾島社長
ttp://dzusi2005.seesaa.net/article/9922664.html
29荒縄・年越し話1/3:2008/01/04(金) 01:19:02 ID:9WzIoPm+0
(…今年もここで年越し、か)
事務仕事の手をふと止めると、壁に掛けられた時計を見やり、蔓実は軽く溜め息を漏らした。
居を構えてから数年は経っている自分の事務所の中。
自分への仕事の依頼者は土日や祝日にやって来ることがほとんどなので、
その後の法律的な書類作成や事務処理などは、週末から休み明けの日に集中してしまう。
人が休んでいる時に働かざるを得ない因果な職業である。
「…ああ、もう遅いから帰ってもらっていいですよ。僕が後始末していきますから」
事務員にそう告げると、蔓実は再び書類の山へと目を移した。
自分もキリのいい所までやったら引き上げようかな、生あくびをしながらそんなことを考えていた時。
「あ、あの…先生?どうしましょう、お客様が…尾島さんが」
玄関の方から、事務員の困ったような声が聞こえてきた。
「え…?何で、尾島さんが?…あ、ああ、いいですよ。お通しして下さい」
あなたはもう帰っていいですからね、そう言い添えると、蔓実は不意に現れた来客を招き入れた。
むっつりと黙りこくった顔。
事務所での蔓実のラフな格好に一瞬目を見張ったが、すぐにそれを足元へと伏せる。
普段は雄弁に語り続ける口を閉ざしたまま、尾島は簡素な造りのソファに静かに腰を下ろした。
(…こりゃ、時間が掛かるな)
ソファの前の椅子に座ると、蔓実は何となくそう考えていた。
この手合いの依頼者とは、それこそ数限りなく渡り合ってきた。
激高して怒鳴りまくる依頼者とはまた違った交渉術を要求される相手。
言いたいことは沢山あるのだが、それを言葉に出来るようになるまでに多少の時間を必要とする場面である。
蔓実は、決して焦らない。
相手が話しやすい気分になるまで、とことん付き合うつもりだった。
まずはお茶でも。それも渋いものではなく、飲み口が爽やかで後味に甘味のあるものを。
手馴れた手つきでポットから急須へと湯を注ぎ、少し蒸らしてから湯飲みへと回し入れる。
前に出された湯飲みを、尾島は無言のままあおった。
それに無言で茶を継ぎ足す蔓実。
自分でも静かに茶を啜りながら、蔓実は尾島の言葉を待った。


30荒縄・年越し話2/3:2008/01/04(金) 01:19:57 ID:9WzIoPm+0
幾度目かに入れた茶が、すっかり冷え切って湯飲みの底に輪を描いた頃。
やがて突き刺すような眼差しで蔓実を見つめると、尾島は口を開いた。
「蔓実先生…俺、何年喰らうと思う?なあ、正直に言ってくれよ。無罪なんて到底無理なんだろう?」
隠そうとしても不安気に震えてしまう語尾。
公判の時に見せる涙声などではない、素のままの尾島の泣き声だった。
と言っても、実際に泣いている訳ではない。
せいぜい眦が濡れる程度なのだが、普段の尾島を知っているだけに、その声は蔓実には弱々しく聞こえた。
「…尾島さん、そのことで来たんですか?」
「ああ、そうだよ。気になって眠れねぇんだよ、最近。いや、もっと前からだけどよ」
手に持った湯飲みを堅く握り締め、尾島は蔓実の目を見つめ続ける。
(下手なこと言いやがったら、承知しねぇぞ)
言い方は弱々しいのだが、何故かそんな殺気立った雰囲気が周囲に漂っていた。
「わかりませんよ」
唐突に、蔓実は言葉を切り出した。いっそ潔い物言いだった。
「我々は、あの時点で考えられる全ての手を出し尽くした。
 あの検察のやり方、あの裁判官のものの捉え方ではそれがどこまで通じたか、今の時点では判断出来ません。
 早くあなたを安心させてあげたいけど、気休めを言ってぬか喜びをさせたくもない。
 だから、わかりません、今は。これで、いいですか?」
「…良くねぇよ…良くねぇ。そういう風に言うと思ったぜ、先生。春まで待てって?判決まで待ってくれって?
 こんな…今の状態は生殺しだぜ、俺には」
湯飲みをテーブルに叩きつけて、尾島は声を低く振り絞って叫んだ。
家族や仕事仲間、部下達、周りの親しい人全部が…みんな自分の元から去って行ってしまった。
いつも人の中にいて新しい事業を起こし、注目を集め、成功を手にしてきた自分から、みんなが。
この長きに渡る闘いが、尾島の神経を相当すり減らしている、と見てとれた。
「…正直な話、もう公判なんてどうでもいいんだよ!自由の身になりさえすりゃ。
 この年になっちまったら新しい仕事探すなんてもう無理だろうし、どっかで田舎暮らしでもするよ。
 もう、どうでもいいんだよ、俺なんか…本当は先生もそう思ってんだろ」
31荒縄・年越し話3/3:2008/01/04(金) 01:20:31 ID:9WzIoPm+0
自暴自棄ともとれる言葉。
だが蔓実の目は、尾島の表情をしっかりと捉えていた。
(尾島さん…不安で、怖くてしょうがないんですね。誰かに甘えたい?安心させてもらいたい?)
次々と文句を垂れ続ける尾島へと、蔓実は何時の間にか近付いていた。
尾島がはっとして息を呑んだ時には、もう一足一刀の間合いを超えていた。
「…どうでもいいと思ってるって?僕が…あなたのことを?」
ぐい、と顎を掴み口元へと引き寄せる。
「本気で言ってるんですか?」
そこに笑顔はなかった。
尾島が背筋を凍らせるほどの冷たい、冷徹な瞳があるだけだった。
「あなたは僕のことをそんな風に思っていたんですか。心外だなあ」
身体を固まらせて動けないでいる尾島の後ろへ、慣らすこともなく指を突き入れる。
さっきの尾島への想いとは全く別の方向へと動いてしまう。
とにかく尾島を泣かせたい。実も世もなく泣き叫ばせたい。
蔓実は尾島へ対してのサディスティックな自分の行動を止められないでいた。
それは、尾島の判決までの長い時間を自分自身も不安に思っているからかもしれなかった。
唇の端を陰惨に吊り上げると、蔓実はこの上なく優しい声音で尾島に囁いていた。
「…忘れさせてあげますよ、何もかも。今だけは、ね」

以上です。アン・ハッピー・ニューイヤー。
32風と木の名無しさん:2008/01/04(金) 21:47:00 ID:eN3NWkLaO
荒縄さんGJ
サディスト蔓実万歳


さっきバカ殿の柄/本/明との芸者ネタを見ていたら
「も〜だみだ〜」を思い出して
オジーと末井先生が芸者の格好でコントやってるのに脳内変換された…
33風と木の名無しさん:2008/01/05(土) 19:09:01 ID:8FNuek8a0
       ____        
     _,.''~::::::::::::::::::::::~"'‐-,__    
    r:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、  
   .l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ  
  .l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ  
  l:::::::::::::::::::::::  ノ/::/:r:::::::::::::::::::::::l   
  .l::::::::::::::::::::/|/ /ノ /' \::::::::::l    
  _j::::::::::::::'~ _,,,;;;;,,,_ '      l:::::::l 
  l l:::::イ   -‐_j, ''- /-‐ニl:::/'
  ヽヽ::::|    ~  ;  l 'ー' ゙i'',-
   /:ヽ::      , '   l   ./    尾島さん、最後まで僕も諦めませんからね!
  _,,/:\      ノ-‐.__..j  ./
"~::::ヽ:::::::ヽ    ノ-‐-,,,,__丶/
:::::::::::::ヽ:::::::::ヽ   ー   ,..r'
::::::::::::::::::ヽ::::::::::::ー---- '::::::`'::::
            
34風と木の名無しさん:2008/01/07(月) 02:00:28 ID:M2XLJ1F+O
>33
遂に蔓実先生AAもktkr!
AA職人姐さんテラスゴス!
35風と木の名無しさん:2008/01/08(火) 12:04:13 ID:En32n7fJO
>>34
私はいつものAA姐さんじゃないっす

ひたすら愛のみで作りましたw
36風と木の名無しさん:2008/01/11(金) 23:55:09 ID:IOaYzWiP0
保守
37風と木の名無しさん:2008/01/12(土) 14:59:12 ID:WY2LAshWO
別スレに書いてあったけれど
トゴタンの会社がやばいらしい

で、トゴタンがオジーの所に逃げ込んで
説教されつつもイチャイチャとか妄想してしまった

トゴタンごめんね
38荒縄・トゴタン独白:2008/01/14(月) 02:13:09 ID:t9U6fvlZ0
会社ヤバいネタで不謹慎ですが。

寒い。いや、痛い。痛みしか感じない。
真冬の凍てつくような風が、自分の身体にまともに吹き付けてくる。
そのあまりの激しさに、冨士田は心の中で何度も悲鳴を上げていた。
どうして自分はこんな場所に…寒風吹き荒れる中に立ち尽くしているのか。
そう、風を避けようとするなら、いくらでも逃げ場はある。
何も、こんな壁も囲いもないようなところにわざわざ立っていなくてもいいのだ。
もしも、風を避けようと、するなら。
(俺は…俺はここで…)
風を避ける、だって?ちょっと待て。
自分はそもそも、己に対する世間の厳しい目を見返してやろうと思っていたんじゃないのか。
吹きすさぶ逆風を跳ね返してやろうと思っていたんじゃないのか。
大きなことを言って、沢山の人の前で見得を切って、頑張るぞと気勢を上げて、それが…
それが今ではこのざまか。
他人様の金を、時間を、仕事を、約束を、人生を、心を…自分は…。
(俺だって、精一杯やったんだ。遊んでいたわけじゃない。でも、結局どうにもならなかった)
無意識に、頭の中で同じ言葉を繰り返してしまう。
今となっては言い訳に過ぎないとわかっていても。
からからに乾き切った口が、ジャリッと音を立てて砂を噛む。
冨士田の暗い眼差しは、荒れ狂う嵐の中を進む船の船長の如くに、一筋の光を、希望を求めて彷徨っていた。
だがその先には、暗い闇が…泣きたくなるほどに深く、澱んだ闇が広がるばかりだった。

以上です。
39風と木の名無しさん:2008/01/17(木) 07:14:15 ID:WHEcejtvO
オジー姦悶の密着イチャイチャから
今日で2年ですね
あれには本当に(*´Д`)ハァハァしました
40荒縄・喚問二周年:2008/01/19(土) 00:58:47 ID:0TDV0BgC0
「…その点につきましては、刑事訴追の恐れがありますので、証言を控えさせて頂ければと思います」
何度、繰り返した。何度、口にした。周囲から一斉に鋭い野次を、罵声を浴びながら。
周りに居並ぶ議員も、議長も、皆同じ険しい顔で尾島を攻め立てていた。
肝心のことを、自分の言いたかったことをぼかしながらの答弁は、非情にストレスの溜まるものだった。
これは本来の自分の望んでいた喚問の姿ではなかった筈だ。
それを、少し離れた後ろの席から身を乗り出すようにして励ましてくる一人の男。
「…いいんですよ、尾島さん。その質問も拒否して下さい。大丈夫ですから」
ばっと広げた右手を振り、蔓実は尾島を鼓舞し続ける。
しおらしい表情でそれに従い、同じ答弁内容に終始する。
ある意味責任転嫁だ、と思う。
しゃべる、何もかもしゃべると言って望んだはずの証人喚問。
それなのに、後ろの席の蔓実の指示の言葉に振り返り、耳を傾け、その通りの内容をひたすら繰り返す。
「…いいんですよ。批判は僕らが受けます、尾島さんは何も悪いことはしてないんですから」
不安と緊張で声を震わせる尾島の肩を抱き、その泣きそうな顔に思わず唇を奪ってしまったのが前日だった。
何故か抵抗しなかった、いや出来なかった尾島。
今まで何もかも自分で取り仕切り、ワンマン体制で歩んできた人生。
それが、初めて他人に主導権を奪われ、あまつさえそれがとても心地良かった。
他人に身をゆだねる事が、こんなにも心安らぐことだったとは。
この年にして初めて知ってしまった、尾島にとっての禁断の事実だった。
やがてその関係にどっぷりと浸かってしまう事となる、二人の馴れ初めの話である。

「あん時ゃよ…マジでヤバいと思ったぜ」
「尾島さん、声が可愛かったですね」
「かわ…ゲフン、んなこたぁねえだろ、ビビッた声しか出やしなかったし」
「それが可愛かったんですけどねえ」
「…まあいいや、それで先生と、その、ナニしたんだからよ」
「…ナニ、します?」
「ああ、別に…いいけどよ」

以上です。
41風と木の名無しさん:2008/01/22(火) 09:26:26 ID:qecD5wRdO
>>40
姦悶動画を見ながらニヨニヨが止まらなくなりました
ナニの描写キボン
42風と木の名無しさん:2008/01/23(水) 20:03:32 ID:vCMdmAb+O
若かりしオジ弁護団
http://p.pita.st/?m=vczijtz9
パス 1947
蔓実先生と耶麻下先生はありませんでした
43荒縄・季節ネタ1/6:2008/01/26(土) 02:24:24 ID:E+Y2cmyt0
午前中は、ただの頭痛だと思っていた。
昼食を摂った時には『風邪かもしれないな』とも思った。
昼過ぎには『ちょっとしつこい風邪じゃないか』と思い直していた。
そして夕方、書類を取りに立ち上がろうとした俺の膝がまず悲鳴を上げた。
(な…んだ?膝打った覚えもないのにこんなに熱持って…何で痛いんだ?)
気が付くと、事務所の中にいるヤツ全員が、妙な顔で俺の方を見ている。
「ヤッさん…何で震えてるんですか」
「顔色悪いですよ」
「どうしてそんなに汗かいて…」
いや大丈夫だから、と答えようとして動かした舌がひりつくように渇いていた。
机に付こうとした手や肩の関節も暖かい。
正確に言えば、身体中の節々が熱を持ってホカホカとしていた。
少し動いただけなのに頭はズキンズキンと痛み出し、目の前が次第にぐらぐらと揺れて…
頭の痛みは心臓の鼓動と連動しているようで、それが徐々に酷くなっていく。
それからのことはほとんど覚えていない。
目は開いていたのだが、自分が何を見ていたのかが全く記憶にないのだ。
身体を無理やり抱えられたような、どこかに乱暴に放り上げられたような感じだけは何とか覚えている。
(駄目だ…まだ仕事が残ってるのに)
俺の手は無意識に書類の山を探ろうとしていた。
それが上から抑え付けられ、全く動かせなくなった。
視界が明るくなり、暗くなり、また明るくなったような気が、した。
44荒縄・季節ネタ2/6:2008/01/26(土) 02:28:02 ID:E+Y2cmyt0
気が付いた時には、俺は真っ白な世界の中にいた。
最高に気分が悪い。
身体中の関節の痛みは半端なものではなかった。腕一本も動かしたくない程だ。
おまけに頭まで殴られたように痛む。それは、熱のせいなのか何なのか。
見ると、左腕には点滴が入れられていて、どっちにしろ俺は動いてはいけない状態らしかった。
「ま、さか…ここ、病院なのか…?」
白い壁の反対側に目をやると、俯いていた人影がぱっと飛び起きた。
「あ、夜須田さん!気が付いたんですね!」
犬コロのように俺の方に飛んでくる末井。
「…夜須田さんの馬鹿。何でこんなになるまで放っといたんですか!
あの後床に倒れて大変だったんですから…!夜須田さん、インフルエンザだったんですよ!」
相変わらず、ギャンギャンと大声で吠えまくる。…え、何?インフルエンザ、だと?
「本当なのか?」
「嘘ついたってしょうがないでしょ。救急車呼んで正解でしたよ。
こんなでかい図体、俺達だけじゃとても運べなかったし」
インフルエンザか。今日一日、身体中しんどかったのはそのせいだったのか。
それにしても…救急車とは。流行りモノには疎いはずだったが、とんだ大事を引き起こしてしまった。
末井は、俺を睨みつけながら部屋のドアの向こうへ消えると、しばらくして何かを手に持ち戻ってきた。
「はい、これ。飲んで下さい」
「これって…もしかして」
「タミフルですよ。大丈夫、夜須田さんもう大人でしょ。10歳以上なんだから飲んでもいいって」
「そういう問題じゃないやろ…」
末井は俺に薬のカプセルとコップを押し付けると、ベッドに取り付けられていた機械を操作した。
自分の上半身がそれに合わせて持ち上げられていく。
「…便利なベッドやな…あ、いたっ」
45荒縄・季節ネタ3/6:2008/01/26(土) 02:29:58 ID:E+Y2cmyt0
身体が持ち上げられたことで、頭が脈打つように痛んだ。
正直、喉も痛んだが、それを無視して俺は手渡された薬を飲み込んだ。続けて水も喉へと流し込む。
これで熱が下がるんだったら、タミフルでも何でも飲んでやる。
「…しばらくしたら効いてくるそうですから。夜須田さん、眠ってていいですよ。俺、ここにいますから」
心なしかぶっきら棒に言い放ち、末井は再び椅子に腰掛けた。
真っ白な壁の中、真っ白なシーツに包まれて、傍らには黙り込んで俺を睨んでいる末井。
飾り気も何もない、静まり返った狭い部屋に二人きりで。
…こんな状態で眠れるか?
正直、気まずい。かなり気まずい。
俺の目は自然と、部屋の中で唯一動いて見えるものに…点滴のぽたぽたと落ちる部分へと誘導される。
「なあ、この…点滴、いつまでしてなきゃいけないんや?」
「いつまでって…そりゃあ終わるまででしょ」
「終わるまで…うん、そりゃそうやけど」
つい、次の言葉を言いよどんでしまった。その俺の様を見て、末井が怪訝な顔をする。
「点滴するの、嫌なんですか?」
「…熱さえ下がれば帰ってもいいんやろ。こんなもの、後何本しなきゃいけないんや?
 この大事な時に、今俺が休むわけには」
「まだそんなこと言ってるんですか!インフルエンザだって言ったでしょ?
 今のうちにキチンと治さないと、周りにも迷惑でしょう!事務所でウィルス撒き散らされたりしたら…」
「…おい、それなら、一緒にいるとお前にも感染っちゃうんじゃ」
「俺はいいんです。子供に感染したくないから、ちゃんとワクチン打っときました。
 夜須田さん、この前の集団検診の時に、ワクチン打つのサボるからこんな…」
はいはい。俺が悪かった。また末井の説教が始まってしまった。薮蛇だった。
看護婦に聞いたのであろう風邪に対する知識を、俺に向かって滔々と述べまくる。はい、お説ごもっとも。
まさかこの点滴もお前が入れたんじゃないだろうな、そうぶつぶつと呟いていると、
末井はいきなり布団を捲り上げて俺の上に圧し掛かってきた。何時の間にか、仏頂面だった顔がニヤついている。
46荒縄・季節ネタ4/6:2008/01/26(土) 02:32:51 ID:E+Y2cmyt0
「な、冗談じゃ…おい止めろ!誰か入って来たら」
「夜須田さん、俺がどれだけ言っても聞かないんだから、お仕置きです。大丈夫、ドアには鍵掛けといたから」
「そういう問題やないって…!」
人が動けないのをいいことに、こいつ、まるで拷問だ。
かろうじて動かせる右腕を押さえられ、両足には体重をかけられて、俺は完全に自由を奪われていた。
既に緩められていたベルトを外され、ズボンのジッパーを引き下げられる。
病室の中で…いかがわしい行為に全くそぐわないこの場所で末井に襲われているという事実が…
ただでさえ、普段から背徳的な行為をしていると思っている俺の倫理観を揺さぶる。
だが、既に熱に浮かされていた俺の身体は、俺の意思とは関係なく別の熱に支配されようとしていた。
俺としては、病院の中なぞで騒ぎ立てたくはないし、第一誰かにこんな所を見られたくもない。
その俺の思いを知ってか知らずか、末井はうれしそうに俺のものを取り出すとぶらぶらと弄んでいた。
「心配で、ずーっと付き添ってたんですからね。その分、返してもらわないと」
ねっとりと熱い舌で俺のものを咥え、嘗め回す。
「おい、俺は病人やぞ…!止めろ…って…」
抗議する俺を無視し、俺を咥えたまま末井は自分で自分の服を脱ぎ捨て始めた。
その間自由になった右手で末井の頭を掴んではみたものの、上手く力が入らない。
くせのない黒髪に指を絡めるのがやっとだった。
裏筋を舐め上げられ、袋を緩く揉まれて、情けないことに俺はよがり声を上げてしまっていた。
いかん、部屋の外に聞こえてしまう…
首を振って声を上げないようにしようとすると、服を脱ぎ終わった末井は、更に俺の内股や脚の付け根を撫で回した。
最早末井の行為に抵抗出来なくなりかけていた俺は、ただ歯を食い縛って堪えるしかなかった。
すると末井はにやりと笑みを見せ、自分の髪の毛を掴んでいる俺の指を外すと、それをしゃぶりだした。
何度も何度も、執拗に。
何をする気だ。その意図を図りかねた俺だったが、その俺の右手を末井は自分の後ろの方へと導いていった。
俺の足の上に乗っていた身体を移動させ、今は俺に尻を見せながら、俺の腹の上に跨っている。
舌はそのまま俺のものを昂らせようと絡みつき、軽く扱き始める。
47荒縄・季節ネタ5/6:2008/01/26(土) 02:33:41 ID:E+Y2cmyt0
俺は真っ白になりかけた頭で、必死に最後の抵抗を試みていた。
こんな場所で…末井相手に?御免だ。点滴なぞ早く済まして、俺は事務所に帰るぞ、と思っていたのに。
ところが末井の舌は、粘っこく、しかも巧みに俺を誘った。
舌で俺をその気にさせ、指を尻の中に突っ込みたくさせやがる。
熱で体力を奪われた身体に、痛む頭。昂らされた神経。俺の思考力も限界に来ていたのか。
(もう…なるようになれ…)
乗ってやるよ。どうにでもしろ。俺は半ば自暴自棄になっていたのかもしれない。
点滴が終わらなければ事務所に帰れないのならば、ここで何をしていても同じだ。
末井の導くままにその尻の間に指を滑り込ませる。入り口を押し広げ、何度か出し入れを繰り返す。
周りの粘膜の感触を確かめるようにゆっくりと指を奥へと進めて行く。
「ふ…うぅ、ん、ん…いい…もっと」
末井の声が妙に艶っぽい。入れる指の数を増やしていくと、更にその艶っぽさが増していく。
やる気のなかったはずの俺の背筋が、知らず知らずのうちにぞくっと震えてしまっていた。
(ヤバ…い。頼むから、そんなに反応するなよ…)
自分のものがどくどくと脈打ち、固く張り詰めていくのが分かる。
そんな場合じゃないだろ。自分に突っ込みを入れたいが、その冷静さも今の自分にはなかった。
突然、末井が膝立ちになった。俺の指を尻から引き抜くように這い進む。
仰向けに寝ている俺に正対して四つん這いになると、次は俺をその身体の中に埋め込み始めた。
「あ、あ…いい…っ!」
ず、ず、ずと奥深くまで俺を飲み込み、また腰を上げては抜き差しを繰り返す。
俺の身体の上で細い背をしならせ、末井は息を殺して喘いだ。
その、抑えた息が、より俺の性感を高まらせていく。
末井の中は蕩けるように柔らかで、入り口は適度な力で俺を締め付けた。
病室に湿った音が響く。俺と末井の繋がった部分から、いやらしく粘つく音が。
既に俺の意識は、その一点にのみ集中していた。
あれ程熱に火照り、痛んでいた身体のことなど忘れ、この房事に全てを奪い去られていたのだ。
48荒縄・季節ネタ6/6:2008/01/26(土) 02:34:14 ID:E+Y2cmyt0
コンコン。
ドアを叩く音と同時に脳天気な若い女の声。
「夜須田さん、いかがですか?点滴はまだあります…ね?」
熱く火照った身体にいきなり冷水を掛けられたように感じた。
カチャッと音がして、ゆっくりと回されるドアノブが視界の隅に映った。ヤバい。浮かされた頭でそう思った時…
末井の早業を俺は見た。俺を身体の中に飲み込んだまま、布団を引っ手繰るように被って俺の胸の上に身を投げる。
「う…ごふっ!」
部屋に入って来た看護婦は、末井に圧し掛かられてむせ込んだた俺のことを、風邪の症状かなにかだと思ったらしい。
針の入った左腕と点滴の残りの量を確認すると、看護婦はにっこり笑い「何かあったら呼んで下さいね」と言って去って行った。
「……っ」
パタン、ドアが閉まると同時に、布団の中で末井がびくっと震えた。
今ので、イッたのか。
それよりお前、さっき何て…。
「…おい、お前、ドアに鍵かけたって言わなかったか?」
赤い顔を布団から出し、止めていた息を思うさま吐き出すと、末井はそのまま俺の唇をペロッと舐めた。
「さあ?もういいじゃないですか、そんなこと…これでしばらくは誰も来ませんよ」
「よくない…!俺は病人だって、何度言ったら…!」
「…このまま溜め込んでると、尚更身体に悪いですよ。夜須田さん、まだ出してないでしょ。俺が手伝いますから」
末井が尻を締め付けると、その感触に俺のものが素直に反応してしまう。
頼む勘弁してくれ、と喘ぐ俺を見て、末井は楽しそうに笑った。
「もう二度と風邪なんか引かせませんからね…?」

以上です。
49風と木の名無しさん:2008/01/26(土) 23:46:03 ID:yXLgaqVa0
>>43-48
夜須末のエロかわいさはすごいですね
ウイルスになって一部始終を監視したいです
50風と木の名無しさん:2008/01/29(火) 16:19:23 ID:ofn9kLZf0
もうなにかすごいっすw
51風と木の名無しさん:2008/01/30(水) 22:14:48 ID:ky5vsg0jO
いま魔淵さんがテロ朝に出てた
相変わらずマッチョ兄貴だ(*´Д`)ハァハァ
52風と木の名無しさん:2008/01/31(木) 22:27:54 ID:tecNG5EbO
オジトゴ、オジツルまむがドゾ
ttp://p.pita.st/?m5kzvfpk
パス1961
53風と木の名無しさん:2008/02/03(日) 17:28:40 ID:CzaqE9a6O
末井先生誕生日オメ!
夜須田先生と今頃は(*´Д`)ハァハァ
54風と木の名無しさん:2008/02/03(日) 20:51:15 ID:Ib5Cd7r+0
末井誕生日手抜きまむがです。
パスは目欄
http://p.pita.st/?2ltlmftu
55風と木の名無しさん:2008/02/08(金) 06:12:49 ID:sqeJpynhO
保守ついでにツルオジ
ttp://p.pita.st/?h4jsz0mo
56荒縄:2008/02/09(土) 23:40:54 ID:tAQfqjRe0
>>41

「先生、俺…怖いんだよ!こんなひでぇ話あるかよ?!
あいつら…マスコミの奴ら、寄ってたかって俺のことを罪人扱いしやがって…
なぁ、俺はこれからどうなっちまうんだ?確かに、俺は何もかもしゃべるって言ったよ。
でも、先生、あんたはしゃべるなって…それでいいのかよ本当に?!」
今し方やっていた明日の喚問への打ち合わせの最中に、
尾島は蔓実の言葉を遮り、息せき切ってしゃべり出した。
それまで蔓実の言うことを相槌を打ちながら聞くだけだった尾島のいきなりの変貌振りに、
どうしたんだ、と片眉を吊り上げて蔓実は尾島の方を見やる。
尾島は震えていた。降りしきる雨の中に捨てられた子犬のように。
「怖い…怖いんだ…!気が変になっちまうよ…助けてくれよ、先生…!」
不安そうな瞳が自分を見て、その瞳が左右に揺らめいたのを見たことまでは覚えている。
(尾島さん…?あなたは)
次の瞬間には、自分でも訳が分からなくなっていた。
気付いた時には、蔓実は尾島を組み敷いていた。目の前の薄い唇に自分の口を寄せ、そっと啄ばむ。
「…先生?」
掠れた尾島の声に、蔓実ははっとした。
ああ、まずい。何とかごまかさなくては。
一旦はそう思ったが、腕の中の尾島は何故か抵抗するそぶりを見せなかった。
ただ、戸惑いの色は隠そうとはしなかった。
「先生、何を…」
「…うーん、尾島さん、こういうことは初めて?」
ここまでやっておいてどうかと思うが、一応そう聞いてみる。
「何だよ、こういうことって」
「こういうこと、ですよ」
57荒縄:2008/02/09(土) 23:41:54 ID:tAQfqjRe0
もう一度、蔓実は尾島に口づけた。
今度はゆっくりと、慎重に…
舌で歯列をなぞり、感触を楽しむように舐め回し、互いの舌を絡ませながら口内を蹂躙する。
大きく見開かれた尾島の目が、今はうっとりとした色を帯びて濡れ光っていた。
軽く音を立てて口づけを繰り返すと、躊躇いがちに蔓実の身体を弄っていた尾島の指が、
いつしか縋るようにしがみ付いていた。
「は、じめてじゃ、ねえけど…ヤられるのは、初めてかも、な」
流石に息を弾ませて、尾島は蔓実から視線を逸らしながら言った。
そうか、初めてか。蔓実は頷くと、すっと手を伸ばして尾島の顎を捉えた。
「このまま進めてもいいんですか?嫌なら無理にとは言いませんが」
蔓実は淡々としゃべった。なるべく感情を交えないように。
「今更遅いですか…ね」
その言葉を受けて、尾島の目が再び揺らめき出す。
内心の動揺を、逡巡を映し出すように。
「…俺は…俺、を…どうにかして欲しいだけなんだよ、先生」
自分の胸の辺りを押さえ、消え入りそうな声で尾島は呟いた。
「つらいんだ…このままじゃ」
そう言うと、ぎゅっと目を閉じて動かなくなってしまった。
(どうにかしてくれって?尾島さん…どうにかって…いったいどうすれば)
そこまで考えて、蔓実は待てよ、と思った。どうして欲しいかなんて、わかるわけがないじゃないか。
尾島本人も恐らくわかっていないんじゃないか。
ただただ先行きを不安に思い、どうしていいのかわからくなって、
その苛立ちを自分にぶつけてきてるだけじゃないのか。
そう、自分でも何でも良かったのだ、今の辛い状況を忘れさせてくれるものならば。
蔓実はそう理解した。
(それに、あなたは本音を素直に喋ってくれそうもないし)
「…いいですよ。どうにかしましょう。僕のやり方でいいなら、ね」

今日はここまで。
58風と木の名無しさん:2008/02/12(火) 21:42:28 ID:hAkBwGMJO
荒縄さん!お預け苦しいです、切ないです!

今日の報捨てに魔淵さんが国会で話してるのが映るみたいです(*´д`)
59荒縄・ツルオジ初めて3/7:2008/02/14(木) 02:17:25 ID:6DFZgDu90
閉じられた瞼に軽く口付けて、蔓実は尾島の上でゆっくりと動き出した。
シャツのボタンを外し、胸を剥き出しにすると、蔓実は尾島の乳首を舐め回した。
刺激されて、ぷくりと膨れて立ち上がったそれを何度も何度も。
「尾島さん…ここを弄られるのも初めて、でしょ?」
そう、恐らくは。
色事において攻め手であった尾島が、その場所を執拗に責められ続ける事はまずなかっただろう。
「……っ…」
紅く染まった顔を捻じ曲げんばかりにして、尾島は声を上げるのを堪えていた。
(…そんなに我慢してても、いつかは声なんか出ちゃうのに)
口の端でにやりと笑い、蔓実は尾島の下腹部へと手を伸ばした。
足の付け根をゆっくりと撫で上げると、尾島の顔がさっきとは逆方向へ捻じ曲げられた。
蔓実の拘束を逃れた右手で、必死に自分の口元を覆う。
手で上から押さえつけていれば、声を出さずに済む、とでも言うように。
まるで生娘のような尾島の反応に、蔓実は苦笑してしまった。
(あなたを虐めたいわけじゃないんですがね)
むしろ逆だった。
尾島にとって初めての経験であればこそ、責められることに対して嫌な思いをして欲しくない。
自分が身体に触れることで、尾島には快感のみを感じて欲しい。
蔓実としては、壊れ物を扱うような慎重さで尾島に接し続けていたのである。
(…あなたが悪いんですよ。急に…あんな顔をして僕を見るから)
さっき自分の目の前で視線を揺らめかせて見せた尾島の不安そうな様子が、
蔓実をここまで早まった行動に駆り立ててしまった。
そうでなければ、もっとゆっくりと事を運ぼうと思っていたのに。
(まだまだ僕も、修行が足りない…のかな)
60荒縄・ツルオジ初めて4/7:2008/02/14(木) 02:19:24 ID:6DFZgDu90
足の付け根でゆるゆると頭をもたげ始めているモノにはまだ触れず、
蔓実は、事務所の台所から持ってきたボトルを手に取った。
(食用油だけど、使えるだろう。何もないよりはいいよな)
自分の掌に中身を少量注ぎ、出来るだけ静かにそれを尾島の尻の間に塗り込め始める。
「…っ……いっ」
尾島の身体がびくんと跳ね上がった。
と同時に口に当てていた手を噛んでしまい、その手に鳥肌が走る。
(ああ、そうですよね。冷たかったですね。でもそのうち、温かくなってくると思うんだけど)
蔓実の指は、油のぬめりを生かして尾島の後ろを揉み解しにかかった。
当たり前だが、こういうことが初めての場合の相手には、一番神経を使うのはここだ。
元々狭い上に、肛門括約筋にぎっちりと取り囲まれている所だ。
恐怖感を抱かせたら最後、ガチガチに堅く閉ざされてしまうのである。
いかにして己を受け入れてもらうか。
いかにその後も快感を感じ続けてもらうか。
それが出来なければ、自分自身もきつい思いをして、結局何もヤれずに終わってしまう。
「尾島さん…行きますよ」
ずるり、と指を内部に進める。取り敢えずはテクニックなど使わずに、ただもう愚直に。
焦らすつもりはない。責めるつもりでもない。
とにかくこの後ろの孔を、モノを受け容れるほど柔らかく解しておかないと色々とマズいのである。
そんなことは百も承知なのだが、尾島の反応の良さに、蔓実はただもう急かされる想いだった。
自分の動きの一つ一つに、頬を染め、眉を顰め、吐息を漏らし、鳴らんばかりに歯を噛み締める。
落ち着け、まだ早い、と自分を律しないと、つい指を先へ先へと進めてしまいそうになる。
(尾島さん、すごい変わりようですね…)
正直、自分が触れることで尾島がここまで乱れてくれるとは思わなかった。
初めて、というなら早々とイかせてしまうのは惜しい、もっとこちらも楽しみたい。
それに何より、蔓実は尾島に傷をつけたくなかった。身体は勿論、心にも。
何がどう、と言うわけではないが、自分の前で弱い自身をさらけ出して見せた尾島と言う男を
蔓実はとことんまで守ってやりたくなったのである。
61荒縄・ツルオジ初めて5/7:2008/02/14(木) 02:20:30 ID:6DFZgDu90
事が始まってから、どれ位の時間が経っていたのか。
尾島は最早、蔓実の動きに逆らうことを諦めていた。
寝かされたソファにしがみ付き、口の端から涎が垂れているのにも気付かぬほどに喘いでいた。
焦点を結ばぬ視線が宙をさ迷い、時折意味を成さない言葉が口から漏れる。
蔓実が尾島の内部に埋め込んだ指の数は、既に三本に増えていた。
ひたすらにそこを柔らかく、柔らかくと蠢かせながら、もう一方の手は身体の他の場所を弄る。
その手が尾島の身体の中心へと近付いていくと、尾島は突然がくがくと震え出した。
「あ…っ、もう、は…あぁ…」
ソファから手を放すと、先走りを漏らし始めた自分のモノに手を添え、扱き始める。
今まで堪えていたものを一気に解き放とうとするような、激しい尾島の動きだった。
それに対して、蔓実の態度は非情なまでに落ち着いていた。
尾島の中から指を引き抜くと、その両手を押さえ付けてモノから引き剥がす。
「…駄目ですよ、勝手にイっちゃ」
尾島は、駄々をこねる子供のように首を左右に振っていた。
「頼む、せんせ…っ、我慢できね…もう…」
堰を切ったように、尾島の目から涙がこぼれる。
「イかせてくれよ…」
それを見て蔓実ははっとしていた。
結局、自分は尾島を逃げ場のない所へ追い込んでしまっていたようだ。
尾島を傷つけたくないと言いながら、要は尾島を焦らして責め立てていただけだ。
ただの自分勝手だ。
「ごめん、尾島さん…やり過ぎた」
「違う、先生、欲しいんだ!はや…く…!」
震える手で蔓実にしがみ付き、泣きながら哀願する尾島。
「何度も言わせんなよ…っ」
62荒縄・ツルオジ初めて6/7:2008/02/14(木) 02:21:26 ID:6DFZgDu90
頭の片隅で、蔓実の理性のタガが外れた。
尾島の腰を抱え上げ、怒張した蔓実自身を後孔にあてがう。
はあ、と息を吐いて尾島は僅かに頷いた。
蔓実は躊躇わなかった。そのまま一気に尾島を貫いた。
「あ、う…く、ぁ…ああ」
慣らしたおかげか、尾島もそれ程痛みは感じていないようだが、流石に内部に狭さを感じる。
次にどう動こうか、と蔓実が思案していると、尾島の方から腰を動かしだした。
「もっとくれよ、欲しいんだ…!」
内心の不安を払拭したいのか、尾島の動きは積極的だった。
蔓実もそれに乗って動き出した。
今度は後ろから尾島を突き上げる。前へのめりそうになるのをあえて立たせ、ガンガンと突き上げ続ける。
「あ、あああああ、んっ…くぅ、うう…」
一緒に尾島のモノをゆっくりと扱き出すと、喘ぐ声は一層早くなった。
「は…ああああぁっ!」
とろとろに濃い液を吐き出し、尾島は果てた。
それからしばらくして、尾島の中で蔓実も精を吐き出していた。
63荒縄・ツルオジ初めて7/7:2008/02/14(木) 02:21:59 ID:6DFZgDu90
ソファの上で、気恥ずかしそうに着衣を纏めていた尾島が、ぼそっと言葉を切り出した。
「先生…俺さ、実は」
尾島が、これまでに見たこともないような真面目な顔で蔓実を見ていた。
蔓実は思わず居住まいを正していた。それ程の尾島の真剣さだった。
「俺、この業界に入る時に、親方筋に当たる人に、その…一回だけヤられたことがあるんだ。
 先生みたいに優しかなかったよ。親方には、ぼろ糞にヤられたんだ」
そう言って、尾島は蔓実の反応を見るように一旦言葉を切った。
蔓実は表情を変えないままに尾島を見つめていた。
この告白は、真正面から受け止めなくてはならない。
それが蔓実の、この仕事の中で培われてきた勘所のようなものだった。
それを見て、安心したように尾島は言葉を継いだ。
「…俺、もう先生には嘘つかないぜ。さっきの、一回きりだ。絶対、先生にだけは、もう嘘は…」
尾島の瞳が再び涙に濡れていた。肩を震わせて蔓実に抱きつくが、もう言葉にならなかった。
「…わかりましたよ、尾島さん。もう僕は尾島さんを信じてますから。どんなことがあっても、ね」
長い、長い夜が白々と明けてくるのが、カーテンの隅から垣間見えた。
尾島と蔓実が再び身体を重ね合わせたのは、それから間もなくのことだった。

以上です。
64風と木の名無しさん:2008/02/14(木) 02:47:43 ID:hVix2ThOO
>>59-63
萌えに萌えるバレンタインチョコをありがとうございました
脳味噌が溶けました
65風と木の名無しさん:2008/02/17(日) 17:26:22 ID:aVb3MJuV0
バレンタインに間に合わなかったまむがです
ttp://p.pita.st/?dbmefgil
パス1947
夜須松、蔓オジギャグです
66風と木の名無しさん:2008/02/17(日) 18:48:32 ID:aVb3MJuV0
氏の姐イラストです
ttp://p.pita.st/?6me7ia67
67風と木の名無しさん:2008/02/19(火) 20:42:36 ID:t2RLUbC40
姐氏のドゾ
パス1957
ttp://p.pita.st/?m1hqxgir
68風と木の名無しさん:2008/02/21(木) 00:35:37 ID:ew+vxwQ9O
>>67
ブラック姐タンktkr!
姐タンの責めに身をよじる氏のちゃんな禿萌えです
この後どうなってしまうのか気になります
是非続きを・・・(*´Д`)=3'`ァ'`ァ
69風と木の名無しさん:2008/02/21(木) 12:48:40 ID:LzXXI0Nd0
>>68
なにやら消されちゃったので続きを書いたら
またうpしますね

って…姐たん、実刑確定ってアリエナス。゚(゚´Д`゚)゜。
ttp://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn/20080221/20080221-00000031-jnn-soci.html

畜生!!
70風と木の名無しさん:2008/02/21(木) 20:04:05 ID:LzXXI0Nd0
71風と木の名無しさん:2008/02/21(木) 23:55:17 ID:ew+vxwQ9O
姐タン実刑確定になったんだ・・・
最高裁で真実を語ってくれると期待してたのにな(つД`)・゚・。
何処の刑務所に入るんだろう。
刑確定からすぐに収監されちゃうのかな・・・
72風と木の名無しさん:2008/02/22(金) 18:23:30 ID:Fext6voHO
最高裁へ不服申し立てなしだと一ヶ月以内に収監が通常で
どこに入るかは姐たんの弁護人じゃないと分からないですね
73荒縄・色覚小ネタ1/2:2008/02/23(土) 02:03:46 ID:BMb5skHO0
久し振りの逢瀬に、つい時を忘れてのめり込んでしまった。
重ねた身体をようやっと離した後、尾島はサイドテーブル上の眼鏡を片手で探っていた。
「ええと…あれ?あ、ああ、あったあった」
汗ばんだ顔を軽くタオルで拭うと、眼鏡をかけて蔓実の方を振り返る。
「そういやぁ先生は老眼じゃねえんだよな…」
焦点の合った視界の隅でくすっと笑うと、蔓実は片肘をついて半身を持ち上げた。
「それなりにガタは来てますがね、まだ眼鏡の世話にはなってませんよ」
「羨ましいぜ…こんなもの、面倒臭ぇったらねぇよ」
一度かけた眼鏡を外し、尾島はつくづくとそれを眺め始めた。
「…公判で老眼のことを聞かれるとは思わなかったけどな」
以前の公判で、何気ない風に夜須田から『いつから老眼鏡を使ってるんですか』と問われた時は、
まさかそれが自分の公判で証拠の一部として使われるとは思ってもみなかった。
「あん時ゃ、正直何言われてるかわかんなかったぜ…
 安田先生、ちょっとおかしいんじゃねぇかって思っちまったよ」
「前回で証拠となるものの一部を提示しておいて、次の証言でその論拠を展開してみせる。
 よく使う手です。主任は流石に手馴れてますがね」
「でもよ、あんな細かい文字の帳簿、確かに見難かったぜ。
 せめて赤やら緑やらで色々文字を飾ってくれてたら…」
そこで尾島ははたと口を噤んだ。
すっかり忘れてしまっていたことを今思い出したのだ。
慌てて眼鏡をかけ直すと、蔓実に向かって決まり悪そうに頭を掻いてみせる。
「あ…ごめん先生…忘れてた」
「…良いんですよ。気にしないで下さい」
あはは、と笑い飛ばすように蔓実は言った。
「僕の方こそ忘れてましたよ、そんなこと。街へ出るとちょっと不便ですけどね」
にこにことした笑顔で、尾島の肩にそっと手を置く。
74荒縄・色覚小ネタ2/2:2008/02/23(土) 02:04:41 ID:BMb5skHO0
(…ちょっとどころじゃねぇだろ。絶対不便だぜ…信号とか看板とか、赤と緑色だらけじゃねえか)
口をついて出そうになるのを、尾島はぐっと飲み込んだ。
言っても詮無いことだ。
不便かどうかなんて、こればかりは、本人にしかわからない事なのだから。
笑っている蔓実に少しどぎまぎしながら、それより、と尾島は言葉を継いだ。
「…なあ、前から気になってたんだよ。無礼なこと言ったついでに聞いちまうけど…
 この目で血の色ってどんな風に見えるんだ、先生?」
「え…血の色、ですか?」
頬に手を添えられ、目の中を覗き込まれる。
唐突に言われたその言葉が、蔓実の眉を一瞬の間、考え込むように顰めさせた。
「そうですね…濃い色に見えますよ。とても濃い色に。光が当たると、ねっとりと光って」
蔓実の目が、遠く過去を探り見るように揺らめいて動く。
「それが血だってことがわかるのか?」
「ええ、わかりますよ」
尾島にしては、一つのことをしつこく食い下がって聞いてくる、何故に?
視線を尾島に戻すと、尾島は安心した風に息を吐き出していた。
「そうか…じゃあ、俺が誰かに刺されて倒れてても、血が流れてたら気付いてもらえるんだ」
「尾島さん…?」
「俺だってこの商売、長いんだぜ。政治家絡みの話だけじゃねぇ。
 土地やら権利やら転がしてりゃ、切った張ったの一つや二つ、いつでも飛び込んで来たし」
「僕だって…こう見えても」
「あ、そうか。先生も色々あるもんな」
「そう、お互い様でしょう」
二人は顔を見合わせて笑った。乾いた声だった。
「ま、そんなことにならねえのが一番、てとこだな」
そう嘯く尾島の唇を捉え、蔓実は尾島の口内を舐め取るように舌を動かした。
「…何時何があっても良いように、今を精一杯生きる…僕の人生訓です」
息荒く蔓実の唇から逃れた尾島は、頬を赤く染めながらそれに応えた。
「そいつ、頂くぜ…ついでに、今の先生もな」

以上です。何かぼかした表現ばかりですいません。
75風と木の名無しさん:2008/02/23(土) 19:49:13 ID:Xdxp0pRc0
>>73-74
切ないっす。
2人は違うものの見方をしてるけど
感動は一緒なんだなー。
ツルオジは幸せだ(*´Д`)
76風と木の名無しさん:2008/02/27(水) 02:04:57 ID:N/4qo94s0
姐たん、最高裁に不服申し立てしなかったので
26日付で刑が確定しました。
ついに収監されちゃうのか・゚・(ノД`)・゚・。
つうか、刑務所内でのアッチが心配だ
77風と木の名無しさん:2008/03/02(日) 22:54:39 ID:4+FP3I6Y0
魔渕さんの体震追求動画がよつべにありました
エロイ
ttp://www.youtube.com/watch?v=IvcpBEHDwRQ
78風と木の名無しさん:2008/03/03(月) 00:59:29 ID:yiWK5ivU0
オジトゴどぞー
ttp://p.pita.st/?m=nprefpv5
79荒縄・氏の姐:2008/03/03(月) 01:48:30 ID:Ymxg+0110
そう、全ては月の光のせいだ。
あなたの会社の仕事を請け負うようになってしまったのも、あなたを愛してしまったのも。
あなたの要求が鉄骨などの耐久性を減らすようにどんどん厳しくなっていき、
それを私が断れなくなっていったのも。
私はそれに抵抗していた、戦っていたつもりだった。
だけど、気が付いたら私は構造計算ソフトをいじっていた。
いじれるとは思わなかったものを。
踏み込めるとは思ってもみなかった内部を。
あなたの期待に応えるために、あなたの要求を満たすために、何よりあなたに満足してもらうために。
止まらない、止められない自分の指がキーを叩き続ける。
窓から差し込む月の光を浴びて、指が自分の意志を離れた所で動き続ける。
今キーを叩いているのは誰だ。
指を動かすよう命じているのは一体…。
月の光の下、自分は充足感に満たされていた。
これであなたに喜んでもらえる、また私に仕事を回してくれる。
あの笑顔で私に接してくれる、そして愛してくれる。
こんな簡単な方法ですべてが丸く収まるのなら、もっと早くに見つけていれば良かった。
そう、単純に私は考えていた。丸く、柔らかな月の光を浴びながら。

そして今、私は冷たく刺すような月の光を、閉じ込められた小さな小窓から見つめている。
例え凍てつくような光であっても、今はそれを眺めていたい、感じていたい。
あの月の光の下で、確かに私はあなたに愛されたのだ。
それが…もう絶対に私には戻らぬ幻のような時間だとしても。
その思い出が、今の私には苦痛をもたらすものでしかないとしても。
月の光は狂気を孕んでいる、と書いてあったのは何の本だったか。
狂いたいとは思わないが、ある意味で言えば、私は既に狂っているのかもしれない。
あなたの全てを奪い、傷つけておいてなお、あなたのことを愛していられるのだから。
全ては月の光のせい…なのか。
あなたをも狂わせ、惑わせた月の光のせいなのか。
ゆっくりと動き消えていく月の光を、小窓の枠へ顔を突っ込むようにして私は追い続けていた。

以上です。
80風と木の名無しさん:2008/03/03(月) 23:56:22 ID:pPEU4EId0

81風と木の名無しさん:2008/03/04(火) 21:29:40 ID:vflJ+UnEO
>80
氏の姐って本当に切ないですね・・・(つД`)・゚・。
氏の塚さんも再就職して元気にやってるだろうか
姐タン実刑をどう思ってるのやら

>76さんと同じく姐タンのムショ性活が心配です
気の弱い人や頼みを断れないタイプの人は
色々と掃け口として狙われると聞いたもんで・・・
82風と木の名無しさん:2008/03/04(火) 23:59:52 ID:exQeifpH0

83風と木の名無しさん:2008/03/05(水) 00:02:03 ID:JQPr5+jZ0
>>81
姐たん、看守をもめろめろにしちゃいそうですね

オジーの会社のビデオより、オジーが語ってます
笑顔が可愛いです
ttp://www.youtube.com/watch?v=ip60efOnM9U
84風と木の名無しさん:2008/03/05(水) 20:13:09 ID:e1zpr8S10
ニコニコに会社のビデオ全編うpしますた
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm2522961
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm2523676
85風と木の名無しさん:2008/03/07(金) 00:40:17 ID:EdtR84lt0
魔渕さんに会えるチャンスです(*´Д`)
ttp://www.event.janjan.jp/event/0802141814.html

姐たん、もう収監されちゃったんでしょうかね
東拘に近々行く機会があるので訊いてみます
86風と木の名無しさん:2008/03/12(水) 15:11:37 ID:1CkV4Cr50
保守
87風と木の名無しさん:2008/03/12(水) 18:23:49 ID:+GNy3kQ1O
魔渕ポスターの画像もらいました
http://p.pita.st/?m=wg8jtu81
88荒縄・070911・1/5:2008/03/15(土) 01:26:51 ID:TpaxjOer0
咳が止まらない。頭も痛い。前日から表れていた風邪の症状が、今日は一段と酷くなっていた。
(参ったなあ…これじゃまともに喋れやしない)
末井は咳き込み続ける口に片手を当てながら、地裁の中を移動していた。
喋るどころか歩くのさえ覚束なかった。
ふらふらとした足取りで廊下を進み、トイレへと辿り着く。
(コンビニでマスク買えばよかったなあ…)
そんなことを思いながらドアを開けると、中に先客がいるのが見えた。
ぼーっとした頭でもそれが誰なのかはわかった。
検事の喜代野。
すぐに熱くなって『異議あり』を繰り返す末井とまともに渡り合ってくる相手だ。
とは言え、ここは法廷ではない。
とりあえず出すものを出して、と小便器に向かい合った末井だが、後頭部に激しい衝撃を受け
その瞬間に目の前が真っ暗になった。


89荒縄・070911・2/5:2008/03/15(土) 01:28:27 ID:TpaxjOer0
気が付くと末井はうつぶせにされ、白く丸いものの上で腹ばいになっていた。
…どうやらそれは蓋を閉めた大便器らしい。
顔を上げようとすると、冷たい金属レバーに頭がガツンとぶつかった。
背後に鼻で笑う声を感じ、末井はびくっとして身を縮めていた。
「なっ…誰…っ!」
動かそうとした自分の脚が、何故かズボンを穿いていないのが視線の端に見えた。
慌てて起き上がろうとすると、今度は手首が何かに引っかかっている。
見ると、目の前の水道の配管にしがみ付いた状態で、手首が紐のようなもので括られていた。
力一杯引っ張ってみたが、外れそうにない。
そのしなやかな紐には格子模様が描かれており、末井にはそれがネクタイであるとわかった。
自分のものではないそのネクタイの持ち主は…。
便器の蓋に顔を擦り付けるようにして振り返ってみると、そこには長身の男が立っていた。
さっき隣で用を足していた喜代野。
どうしてこんなことを、と思う間もなく、剥き出しの下半身に手が伸びてきた。
「やっ、やめ…!」
「大声出さない方が良いと思うけどなあ。この格好、誰かに見られたい?」
ぼそっと呟くように言われ、末井はとにかくこの場から逃げ出そうともがいた。
錆の浮いた配管を折らんばかりにして力を込めてみたが、
ネクタイは益々手首に食い込んでくるばかりだった。
「いい加減にしろ!放せ、…っぁ…」
尻を鷲掴みにされ、腰を浮かされて前を扱かれる。
望まぬ相手からの望まぬ刺激に、しかし身体は素直に応えてしまう。
ふふっ、と再び鼻先で笑われ、末井は悔し涙を滲ませていた。
(くそっ…なんで、こんな…)
喜代野の指が、前を離れて尻の間へと移動する。
腰を引いて逃れようとしたが、狭い室内で便器と水道管に阻まれ、動くこともままならない。
「嫌だ、や…ぁっ」
90荒縄・070911・3/5:2008/03/15(土) 01:29:38 ID:TpaxjOer0
心とは裏腹に、容易く指の侵入を許してしまう自分の身体。
末井は目をぎゅっと閉じて耐えた。それしか出来なかった。
これまでにも何度か身体を奪われたことはあった。
だが、意にそわぬ交わりは、何度しても慣れることはない。
ましてや、こんな場所で…検事相手に。
末井の閉じた目の裏が屈辱で赤く染められる。
その間にも喜代野の手が自分の内側を這い回っている。
末井は嫌悪と胸糞の悪さを感じ、身震いしていた。
それを合図と思ったのか。熱い肉塊が、双丘を割って押し入ってきた。
尻たぶに喜代野の太腿が音を立てて打ち付けられる。何度も、何度も。
その感触に、末井は思わず目を見開いていた。
(何か…噛むものを、何か…!)
こんなヤツ相手に自分の上げる声を聞かれたくはない。
感じてしまっていることを知られたくはない。
無理矢理に上体を動かし、末井は自分の口の中にネクタイを押し込んだ。
ぎりっと音を立てて噛み締める。
快感に応えようとする身体と、それを否定しようとする自分の意思がせめぎ合い、
末井の目からはぽろぽろと涙がこぼれていた。
(早く終われ…はや、く…)
末井は無意識のうちに細い背をしならせていた。
それからすぐに、喜代野が吐精した感触が伝わり、末井はぐったりと便器の上に伏せった。

91荒縄・070911・4/5:2008/03/15(土) 01:30:23 ID:TpaxjOer0
さっさと身支度を整えた喜代野は、息荒く伏せたままの末井の手首へと手を伸ばした。
結び目に巻かれていたビニールテープを外すと、あっさりとネクタイは外れた。
「急がないと、もう開廷の時間だね。僕は今日は出ないんだけど」
そう嘯く喜代野の手を掴み、末井はグロテスクなまでにゆっくりした動作で顔を上げた。
がらがらに嗄れた喉は動かすだけで痛んだが、
末井は頭に浮かんだ疑問を口に出さずには入られなかった。
「…なぜ…貴様、どうして」
ちょっと首を傾げて考えるような表情をした後、喜代野は末井の手を振りほどいて言った。
「…あなたのことが気に入らなかったから、かな」

それからどうやって法廷へ辿り着いたのか、思い出せない。
とにかく開廷に間に合わなかったことと、弁護団が心配そうに自分に視線を向けたことだけは
末井の記憶に残っている。
腐っても弁護士、法廷の中では足取りもしっかりしていたが、
椅子の上で時を過ごすうちに次第に苦痛に苛まれていった。
まっすぐに座っていられない。責められた所がひりつくように痛む。
自然と身体が横に丸まっていく。
その間にも、渇ききった喉は咳き込みを続け、腹筋の振動が局所の痛みを増幅させる。
末井の質問の予定もあったのだが、その状態を見て無理と判断したのか、
別の弁護士が代読していた。
末井は何とか咳を堪えようとしながら、ただただ椅子の上で痛みに耐えていた。


92荒縄・070911・5/5:2008/03/15(土) 01:31:01 ID:TpaxjOer0
裁判長の「閉廷」の声を、どこか遠くで聞いたような気がした。
青ざめた顔を上げると、夜須田の太い腕が末井を支えようと近付いてきた。
「……」
末井は、逃げようとしたが出来なかった。
見上げた夜須田の顔は悲しげに歪んでいた。
そのまま肩を掴まれ、抱え上げるように立たされる。
「…帰るぞ、末井」
夜須田は末井が遅れた訳を聞きたそうにしていた。
少なくとも末井にはそう感じた。非難されると思った。
だが、夜須田は結局何も言わなかった。
ただ末井の肩を抱き、こう言っただけだった。
「もういい…もういいんだ、末井」
末井は必死に涙を堪えていた。ここで…法廷の中では絶対に涙を見せるわけにはいかない。
それで全てを察したのか、夜須田は末井を足早に外へと導いて行った。
がっしりとした夜須田の腕に支えられながら、末井は「ごめんなさい」と小さく囁いていた。

以上です。
93風と木の名無しさん:2008/03/17(月) 10:10:55 ID:GAMjrm95O
検事×弁護士なんて素敵な新ジャンルに萌えました
94風と木の名無しさん:2008/03/17(月) 16:58:45 ID:eKdGHL620
姐たん先週拘置所に収監されていたそうです。゚(゚´Д`゚)゜。
ttp://www.youtube.com/watch?v=byq-kzTtNiA
95荒縄・ヤスマツ・落ちなし:2008/03/21(金) 00:29:46 ID:Dnv/JqDL0
案の定、今日も泊まり込みで仕事だ。
今に始まったことではないが、それでもたまにうら寂しくなる時がある。
自分のやっていることは無駄なんじゃないだろうか。
こんなことを一生懸命して、何になるんだろうか。
薄暗い事務所の中で、パソコン相手に…俺ももう還暦だぞ、いつまでこんなことを。
俺は溜め息をついてその指を止めた。
それを待っていたかのように背後から回された白い腕。
ああ、またお前か。
纏わりついてくる子犬をあやすようにその腕を解こうとしたが、
末井は俺の身体に密着して離れようとしない。
「…そんなに摘まみたいんか?俺の腹」
「だって…面白いんですもん」
「あのな、俺かて気にしてるんやぞ。でも運動してる暇なんかないやろ?…仕事と会議ばっかりで」
俺の腹周りについた肉をたふたふと揺らしながら、末井はむくれた声を出す。
「大体、飲み過ぎなんですよ。年相応にしてくれないと」
「…そんな…俺の唯一の楽しみやのに」
「……!」
その瞬間、俺の身体から高速で飛び退く末井。
なんだどうした、と訝しげに振り返ると、上目遣いにこちらを睨みつけてくる。
…何かまずいこと言ったか、俺?
「夜須田さんの馬鹿」
あー、やっぱり気に触ったのか。でも何が?本気でわからない俺には、尋ねてみるしか道がない。
「え?俺何か言うたか?」
するとヤツは、真っ赤な顔をして叫んだ。
「俺とヤるのは楽しみじゃないんですかー!」
「…頼む、耳元で怒鳴るな…」
キンキンと甲高い声で怒鳴られて、耳が響くように痛い。
これからコイツをなだめるのにどれだけかかるんだろう、口は災いの元とはこのことだ、
取りあえずデータを保存する時間位はくれよ…冷や汗を掻きながら、俺はパソコンのエンターキーを押した。

以上です。
96風と木の名無しさん:2008/03/22(土) 14:05:27 ID:RMY+/DCM0
>>95
上目遣い(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
97風と木の名無しさん:2008/03/22(土) 15:01:34 ID:RMY+/DCM0
連投スマソ。
25日はオジー判決ですね。心配です。


「先生…寒い」
「尾島さん…大丈夫ですよ。ほら、桜が咲いたってニュースやってたでしょう」
「でもよ…去年保釈された時はもう散ってたじゃねえか。来年はきっと塀の中で見れねえよ」
「…」
蔓実は無言で尾島を抱きしめるしかなかった。
98風と木の名無しさん:2008/03/24(月) 20:00:51 ID:cRJWGA/h0
ツルオジです。
ttp://p.pita.st/?mhwijbc8
明日、行ってきます。
99荒縄:2008/03/25(火) 00:05:06 ID:gwRzR/Gu0
>>97さん、いただきます。

尾島の肩が揺れる。次第に激しく、小刻みに。
喉の奥で嗚咽を堪えている、その振動が直に伝わってくる。
尾島の肩をポンポン、とあやすように叩き、蔓実は自分でも歯を食い縛っていた。
今、何を言っても嘘になる。
今は何も言ってはいけない。
自分のためにも、尾島のためにも。
無意識に、そう、思っていた。

「…済まねぇ、先生」
漸く落ち着きを取り戻した尾島は、蔓実の胸に顔を埋めたまま小さく囁いた。
「いい年して八つ当たりしちまった」
そう言って身体を起こそうとするのを、蔓実は逆に力を入れて抱きしめ返した。
「桜は、すぐに散ってしまうけど、僕は必ず」
自分でも思ってもみなかった言葉がその口をついて出てきた。
「あなたと満開の桜の下で、一緒に…」
「…一緒に?」
ゆっくりと身体を押し返され、顔を覗き込まれた蔓実は、答える代わりに尾島の唇を奪っていた。
「ん…ふっ…」
ねっとりと、密に舌を絡ませ、求め合う。互いの存在を確かめるように。
漸く唇を離すと、尾島はにやりとして口の端を吊り上げた。
「桜の下で青姦、てのもいいよなぁ」
「な……っ!」
思わず絶句する蔓実を、今度は尾島の方がその腕の中に収めた。
「…先生の頬っぺたが桜色になっちまってるぜ」

以上です。 >>98さん、お気をつけて。
100風と木の名無しさん:2008/03/25(火) 12:49:38 ID:R+/opZ/+O
オジー
懲役3年執行猶予5年で
高裁に控訴します!
101風と木の名無しさん:2008/03/27(木) 00:59:39 ID:bDwaHdw/0
>>99
2人ともテラカワユス
実物を目前にニヤニヤが出そうになりましたw
102風と木の名無しさん:2008/03/27(木) 17:00:30 ID:bDwaHdw/0
オジ判決よつべ
ttp://www.youtube.com/watch?v=pS2N1iuUCkI
会見は左から深夜・蔓実・夜須田・耶麻下・麻雛先生です。

ttp://www.youtube.com/watch?v=FWCJ9ehp92I
オジーの周りをブーンしてるのは末井先生です。
103荒縄・ヤスマツ・落ちなし:2008/03/28(金) 18:06:59 ID:axhkmJWC0
>>102

「尾島さんの送り迎え?俺が?」
「ああ、すまんけどお前…行ってくれるか?」
振り返った末井の顔を見ただけで、答えは聞かずともわかった。
何がそんなにうれしいのか目をきらきらさせて、ブンブンと首を縦に振る。
「行きますよ!記者共を蹴散らせばいいんですよね?絶対他人にはやらせませんよ!」
「……」
こいつ、こんな性格だったか?…ああ、そうだったな、こんな性格だった(汗)
誰かに振らずに、先にこいつに話を振っといて正解だった、と内心胸を撫で下ろす。
「じゃあ行って来ます!」
くたびれたジャンパーを羽織り、嬉々として事務所を出て行くヤツの後姿へ、
俺はこう声を掛けずには居られなかった。
「……頼むから問題起こすなよ…」

以上です。
104風と木の名無しさん:2008/03/28(金) 22:39:06 ID:V/mSWLr80
>>103
張り切る末井先生かわえええ!!

蔓オジ判決後ネタです(パスは1951)
ttp://p.pita.st/?xvvtuv5j
105風と木の名無しさん:2008/03/31(月) 21:54:36 ID:9hEQ3MUi0
花見絵(1967)
ttp://p.pita.st/?iwudxpze
106荒縄・季節ネタ:2008/03/31(月) 23:47:53 ID:lESHIlrG0
基本的に、天気がいいのは大歓迎だ。
ポカポカとした陽気の下、のんびりと散歩するのもいいだろう。
だが…この季節だけは…憂鬱だ…暖かい日は特に。
「へぁっくしょん!」
盛大にくしゃみをすると、尾島は鼻を啜り上げた。
「始まりやがった…もう駄目だー…」
水のようにずるずると鼻水が溢れ出てくる。目の周りが痒くてじっとしていられない。
鼻水が止め処もなく出てくる時点で、思考力はガタ落ちとなる。
呼吸が楽に出来なくなるので酸素の供給が間に合わなくなるのだ。
くしゃみが立て続けに起こると腹筋が痙攣しそうになる。
しょっちゅう鼻をかまなければならないのも苦痛だ。
単純に時間を取られるし、何より鼻の周りの皮膚が擦れて痛む。
目の周りは目薬を落とさないと痒みが治まらず、
その落とした目薬が鼻管を通って鼻粘膜を刺激し、むずむずと蠢かせる。
「…先生はどうなんだ?今年の花粉症…も…」
「…は?何か言いましたか?」
振り返った蔓実がティッシュを丸めて鼻の穴に突っ込もうとしているのを見て、
尾島はがっくりと肩を落とした。
「いや、もういいよ先生…今日は無理だなぁ、何もかも」
「えー?せっかく時間を合わせたのに」
「だってよ、こんなに鼻水出んのに何も出来ねぇよ…」
自分でもティッシュで鼻を拭っている尾島に、蔓実はカバンから取り出した白い錠剤を手渡した。
「はい、尾島さんも飲んだら?最近の薬は、飲んでもそんなに眠くならないんですよ」
「…ふーん、そうなのか…でもよ、効き目が出るまで時間かかるんだろ?」
薬を飲み終えた尾島がグラスをテーブルに置くのを見計らって、蔓実は後ろからそっと近付いた。
「じゃあ、効いてくるまでこうやってただ抱き合うってのはどうです?」
「………先生、それって生殺しだぜ」

以上です。
107風と木の名無しさん:2008/04/02(水) 00:09:55 ID:Sc4ckJkxO
>>106
つ クリネックス

今日の魔渕さん
ttp://p.pita.st/?m=b4mtu0bi
(1960)
108荒縄・姐氏の1/2:2008/04/04(金) 02:23:52 ID:dg9rrUkj0
カーテンを閉められ、ベッドランプのみの薄暗い灯りで照らし出された室内。
自分の手を後ろ手に縛っているのはビニールテープか、それとも…いや、そんなことはどうでもいい。
氏の塚は、不自由な身体で何とか辺りを見渡そうと、懸命に首を動かしていた。
先刻気が付いた時には、自分は既にこのベッドで寝かされていた。
その前は確かに路上を歩いていた、そうだったはず…だ。
今や自分は全裸にされ、両手も両足も一括りにされて、この場に放り出されている。
その理由も、相手が誰なのかも氏の塚にはわからない。
必死になって身体を動かそうとするが、テープらしきものが肉に食い込んで痛みを増しただけだった。
静まり返った部屋に、自分の喘ぐ声だけが響く。
じわじわと、真綿で首を絞められるような恐怖に包まれていく。
誰だ、誰がこんなことを。叫びだしたいのを喉下で抑え、氏の塚は何とか上体を起こした。
その時、頭の後ろから視界を突然遮ってきた白い布。
振り返ってその主を確かめようとしたが、肩口を掴まれてしまい、それも叶わなかった。
「…ふふっ、怖いですか?」
「あ…あ、姐歯さん…!」
忘れようと思っても忘れられないその声。
「あなたが、何故!一体どういうつもり…」
「目が見えない状態で触られると、余計に神経が集中して感じちゃうらしいですよ。楽しいでしょ」
そんなことは聞いてない、と肩を振りほどこうとする氏の塚に、
姐歯は白い布で素早く目隠しをしてしまった。
「いいでしょう、たまにはこういうプレイも。…知ってましたか?私はもうすぐ収監されちゃうんですよ」
「……!」
「私に何か含むところがあっても、私が刑期を終えて出てくるまでは何も言えないってわけですよ」
前が見えない分、姐歯の吐く息が自分の身体の上をじっとりと撫でていくように感じる。
姐歯の発する言葉が耳の中でぐるぐると回る。
動けない、見えないもどかしさが、氏の塚の焦燥感を煽っていく。
109荒縄・姐氏の2/2:2008/04/04(金) 02:24:25 ID:dg9rrUkj0
「だから…?!どうしろって言うんです、姐歯さん。それとこれとは」
「ああ、違いませんね。今日は私のやりたいようにやらせてもらいます。例えばこんな…風に」
氏の塚の股間に萎えて垂れ下がったモノを、姐歯はぐっと握り締めた。
そのまま先端の裂け目に指を滑り込ませる。
「んっ、ぐ…うぅ」
「尿道を拡げられるのって案外痛いでしょう?それに乳首も。こうやって捻ると」
もう片方の手で氏の塚の乳首を摘まみ、捻り、こね回す。何度も、何度も。
「ああっ、やめ…い、痛いっ」
「普通の皮膚じゃなくって、粘膜部分ってすごく感じやすいんですよ。
 快感だけじゃなくって痛みも、ね」
「だからって…拷問でもするつもり…い、あぅっ」
「私が、遣り残して行きたくないことをするんです…何年も先延ばしにはしたくないですからね」
「…それって、僕の気持ちは無視ですか!」
ふふっ。再び姐歯は鼻先で笑い、それには答えなかった。
「氏の塚さん…痛いのはお気に召したようですね?」
そう言われて始めて、自分の股間に熱い血が集中しているような感覚に氏の塚は気付いた。
起っている…こんな時に。
かあっと頬を染める氏の塚に、姐歯は更に追い討ちをかけた。
「じゃあ、出来るだけ長く頑張ってもらいましょうか」
何か…紐のようなもので自分の根元を縛られる感覚。
「あ、そんな、根元を…縛るなんて、酷い…っ」
「耐える氏の塚さんはきれいだなあ。私の目に焼き付けておきたい」
「あ…ああぅっ、くぅ、う…止めろ、あね、は…さ…ぁ」
痛みと、喜びと。絶望と、歓喜と。
相反する二つの感情が、二人の持つどす黒い闇の部分を侵食していく。
夜は、まだ、終わらない。

以上です。
110風と木の名無しさん:2008/04/06(日) 16:35:06 ID:PiEr4sBBO
>>108-109
ブラック姐タン(*´Д`)=3'`ァ'`ァ
積極的に責める姐タンもいいものですね
続きが禿しく気になります。
氏の塚さんどうなっちゃうんだ・・・
111風と木の名無しさん:2008/04/08(火) 17:43:27 ID:pO/JSt1M0
>>106
荒縄さん、ネタ戴きました
蔓オジ続きです
ttp://p.pita.st/?vyvijt8r
(1953)
112111:2008/04/09(水) 21:01:03 ID:FfDKSlfx0
なんか2枚目が削除されてる
やっぱりナニの描写はまずいのか…
修正入れたのに
113111:2008/04/09(水) 21:08:16 ID:FfDKSlfx0
連投スマソ
再うpしました(パスは111と同じ)
ttp://kissho.xii.jp/1/src/1jyou32452.zip.html
114荒縄・深夜×末井1/5:2008/04/13(日) 00:04:20 ID:sr11IqAP0
昨今流行の個室スタイルでの居酒屋で。
「二人だけで飲むのって、初めてですね」
「そうだっけ?いいよ、乾杯しようよ」
互いに杯を傾け合いながら、僕と末井さんは今日やった仕事の話で盛り上がっていた。
(と言っても、守秘義務があるから、個人名は伏せながらしゃべってたけど)
僕らは所属する事務所が違うが、扱う事件が時々一緒になることがある。
事件の主任に決まった弁護人の呼びかけに応じて出掛けると、
集合場所で末井さんがニコニコとして座っていた、ということが今までに何回かあったのだ。
今日も僕らは、ある事件でその被疑者が自供したとされる犯行過程を実際にやってみて検証することを
何回となく繰り返してきた所だった。
「…なんかさあ、毎回被験者になってない?俺。
 まあ、面白いからいいけどさ、たまには深夜君もやりなよ!」
「だって末井さん、いつも目立ってるから…『そこの人』って指差されやすいんですよ」
「えー?そんなに目立つかなあ?普通に立ってるだけなのに」
いや、末井さん、全然普通じゃないです。目立ってます。常に動いてしゃべってますから。
突っ込みを入れたいのをぐっと抑えて、僕は新しいとっくりを構えた。
「さあ、もっと飲んで下さいよ〜!」
期待に反せず杯をぐいっと差し出す末井さん。そう来なくっちゃ。
「はい、ご返杯ご返杯!」
あっさりと飲み干し、僕に杯を要求してくる。ええ、飲みますとも。
115荒縄・深夜×末井2/5:2008/04/13(日) 00:06:58 ID:sr11IqAP0
僕らは笑いながら杯を重ねていった。…そのはずだった。
面白おかしく話し続けるあなたの顔が幸せそうで、僕はそれを見てるだけで楽しかった。
それなのに。気付かなきゃ良かったんだ。あなたの笑顔の先にあるものを。
僕はただ笑ってあなたの話を聞いていれば良かったんだ。
でも…ある瞬間に、僕は気付いてしまった。もうそんな誤魔化しは出来ない。
そんなつもりではなかったのに。一体どこで間違ってしまったんだろう。
あなたが…そんなに夜須田さんのことばかり言うから。
夜須田さんのことばかりを楽しそうに話すから。だから。
僕のことをちっとも見てくれないから。
これは嫉妬、なのか。どうして。
何故そんな場違いなことを思わなきゃいけないんだ。
吐き気がするほどの暗い思いを押し流そうと重ねた杯の量だけ、僕の意識は急速に眩んで行った。

ドクドクと脈打つ頚動脈の感触が、ふっと僕を我に帰らせた。
僕の手は、末井さんの首筋にぴたりと当てられていた。
その場の勢いで体重をかけて圧し掛かると、あなたの顔に恐怖の色が走る。
僕は何時の間に、あなたにこんなことをしていたんだろう。
でも、嫌じゃない。むしろ楽しい。
首に当てた指をほんのちょっと動かすだけで顔色を変えるあなたの姿が、僕を上機嫌にさせる。
喉への圧迫があなたに恐怖をもたらしたように、
そのあなたの感じている恐怖が僕にも何か潜在的な感情を…
サディズムとも言うべきものを俄かに沸き起こらせていた。
「…な、あ…やめ…っ」
「末井さん…僕を見て下さいよ。僕のことを。今、あなたを苦しめてるのは僕なんですよ。
夜須田さんじゃない。ほら、しっかり前を見て」
「あ…ぐ、ぅ…」
「末井さん…ちゃんと僕を…見て、お願いだから…」
116荒縄・深夜×末井3/5:2008/04/13(日) 00:08:34 ID:sr11IqAP0
落ちる一歩手前で腕の力を緩める。
ぜーぜーと喉を鳴らし、あなたは酸素を求めて喘ぐ。
苦しむあなたの顔、素敵だ。
あなたのことを手に入れたい。
僕のものに、僕だけのものにしたい。
あなたの唇が、僕の名を呼ぶのを聞きたい。
僕のせいで泣き叫ぶのを聞きたい。
あなたの張り詰めた前をこじ開けると、既にそれは熱を帯びて起ち上がっていた。
「いやらしいな、酷くされるとこうなっちゃうんですか?」
耳元で囁くと、あなたはうっすらと涙の滲んだ目で僕を睨んだ。
「…どうして抵抗してこないんです?あなたは本当はこうされることを望んでたんでしょ?!だから」
睨むだけで身体を固まらせたままでいるあなたの手足をまとめて抱え上げると、
僕はあなたの中へと自分のものを突き進めていた。
声を上げまいとするのか、あなたは歯を食い縛りながら白い喉を仰け反らせていた。
慣らしていないせいか、あなたの中は潤いがなく、摩擦で擦れて痛むほどだった。
それでも構わずガンガンと意地汚いまでに突き上げる僕に、あなたは懸命にしがみ付いてくる。
…不必要なまでにあなたを煽り、手酷く扱ったのは、僕自身が不安だったからだ。
あなたが僕の仕打ちに、泣いて許しを請うと思ったからだ。
そして…あなたが夜須田さんの名を呼んで、僕のことを詰ると思ったからだ。なのに、あなたは…。
僕は一体何がしたかったんだろう。
あなたに嫌われたかったのか。
あなたを貶めたかったのか。
夜須田さんからあなたを奪い取り、僕のもので汚したかったのか。
もう僕自身にも良くわからなくなってしまっていた。
ただ、まだアルコールの回っている頭の痺れた感覚と、僕を詰るどころか
未だに僕にしがみ付いてくるあなたの身体の重みが、その時はとても心地よかったのだ。

117荒縄・深夜×末井4/5:2008/04/13(日) 00:14:49 ID:sr11IqAP0
好きなだけあなたを犯し、一方的に果てた末に、僕は漸く我に返った。
「あ…血が…っ!」
組敷いたあなたの身体から己を引き抜くと、僕が放った粘つくものとは違う感触をその接点に感じた。
わかっていた筈だ。僕は無理矢理にあなたを犯していたのだから。
それだけのことを、僕はあなたにしてしまっていたのだから。
だが、あなたの股間を伝う鮮やかな血の色は、改めて僕を青ざめさせていた。
どうしよう…どうすればいいんだ…
あなたはぐったりとしていて息も荒く、普段よりももっと透き通るように青白く見えた。
「い、痛いですか、末井さん」
…何て間抜けな言葉だ。我ながら情けない。
この期に及んで、こんな事しか言えないのか、僕は。
ただ…間抜けな僕にも、この店の閉店時間が迫ってきていることだけはわかっていた。
ラストオーダーを聞かれてから30分後…やばい、後数分だ。
「末井さん…すいません、もう店を出ないと」
取り合えず脱いだ服を着て、と立ち上がろうとする僕に、突然末井さんが取り縋ってきた。
「待って、行くな!頼む、俺を…一人にしないで…」
あなたは、冷たい氷水に浸けられたようにぶるぶると震えている。
「俺…ヤられた後、いつも放って置かれて、一人で寂しくて…
 繋がっている時は一緒に居てくれるのに、済んだ途端に置いてきぼりに…
 皆俺を置いて行ってしまうんだ、皆…俺、怖いんだ、怖い、一人は嫌だ…っ」
…今まで聞いた言葉の中で、一番ショックでしたよ、末井さん。
こんなこと言えた義理じゃないの、わかってる。だけど。
大丈夫、絶対一人にはしません、とあなたをなだめながら、
僕はどうにか互いの身なりを整えてその店を後にした。
背中にあなたの重みを感じながら夜道を歩く。
ガンガンと頭が響くように痛むのは、アルコールのせいなのか。
さっきの末井さんの言葉のせいなのか。僕は…もう考えるのを止めてひたすら歩き続けた。


118荒縄・深夜×末井5/5:2008/04/13(日) 00:20:51 ID:sr11IqAP0
こんな状態のあなたを自宅へと連れ帰ることは出来ない。
僕が考えた送り届け先は、あなたの所属する事務所だった。
徹夜仕事が多いために布団が用意されているのを知っていたし、
十中八九あの人がまだ働いているとも思ったからだ。
…案の定、事務所の中にはまだ明かりが灯っていた。
呼び鈴を鳴らすと、しばらくしてガチャリとドアが開けられる。
中から顔を出した夜須田さんがまず僕を見て、僕の背中に末井さんを見つけて、
やれやれという風に首を左右に振った。
「酒も呑んだが、ヤることもヤったか。しょうがないやっちゃな、ホンマに」
負ぶさっている末井さんを僕の背から受け取ると、夜須田さんは心底傷ましそうな顔をした。
「全くお前は…いつもいつも…どうしてそう、自分を」
それを聞いて、無言のまま末井さんの肩が震え出す。
違うんです、自分が…言いかけた僕に、夜須田さんの言葉が飛んで来た。
「深夜、君がヤったんか」
質問じゃない、これは確認だ。
黙って頷く僕に、傷ましそうな顔のまま夜須田さんは軽く手を振った。
「もういい、君は帰れ。後始末は慣れとる。それともここにいて眺めてるか?こいつの無様な姿を」
僕は思わずその場にへたり込んでいた。申し訳なくて…とにかく申し訳なくて。
ぼうっと視界が霞む。訳もなく涙が溢れてくる。
「…いいよ、わかっとる。こいつから誘って来たんやろ…?全く…ホンマにしょうがないやっちゃ」
気をつけて帰れ、夜須田さんの声の後に、小さく末井さんの声が聞こえてからドアは閉じた。

ありがとう。

僕は…僕は、あなたが…
握りこぶしでコンクリートの壁を叩く。何度も何度も。
抑えきれぬ思いを無理矢理に封じ込めて、僕はその場を後にした。

異常です。
119荒縄:2008/04/13(日) 01:32:47 ID:sr11IqAP0
>>118
ああ、確かに異常でしたorz   終わりです。
120風と木の名無しさん:2008/04/13(日) 05:08:19 ID:iknhe8y2O
>>119
異常ワロタ
深夜攻め、とんでもなくいいですね
首しめでおっきするんか末井!
なんかあの方は膨張の時のイメージは
ポヤンとしたいい子そうなので
そのギャップに(*´Д`)ハァハァ
蔓実先生と帰るのをよく目撃しましたが
あの二人もなんかありそうで萌えます
身長差だの年齢差だのと
121風と木の名無しさん:2008/04/16(水) 03:29:07 ID:3xlXj1qC0
オジ弁護団の麻雛先生の手記が萌えるので転載。
裸エプロンとか想像してしまったorz

■私の息抜き
麻雛 秀一(45期)
 昨年、区で、男性を対象としたイタリア料理教室があり、これが非常な盛況で、
区民講座が終了した後に有志が発案して料理サークルを始めたのがきっかけで、月に一回参加している。
定年退職するまで一度も台所に立ったことも包丁をもったこともない初老の男性から、子育て真っ最中の若いお父さんもいて、
それぞれ慣れない手つきで一生懸命料理の基本とコツを学ぼうとしている。 
料理を学ぶ目標はそれぞれだが、家事を手伝ったり、たまに友人を呼んでホームパーティを開くときなどに腕を振るったりしてみたい、というあたりが共通点だろう。 
先生は区内にイタリア料理店をもつプロのシェフ。
本格的に留学などしたことはないそうだが、かえって型にはまらず、毎回われわれのリクエストを考慮して用意するレシピの他に、自分の店で料理の合間に作る賄い料理も気さくに教えてくれる。
122風と木の名無しさん:2008/04/16(水) 03:29:32 ID:3xlXj1qC0
ほとんどは野菜の切りくずや魚のはらわたなどをうまく使ったもので、調理法もイタリアンにこだわらない。 
われわれ素人に教えるくらいだから、よほど料理が好きなのだろうとは思うが、お店でもいつも忙しそうに厨房を動き回っている。 
西洋料理の店では厨房を見ることはあまりないが、シェフの店は厨房が見えるようになっていて、料理を作る姿を見るのも楽しい。 
最近はメーリングリストもできて、この間など、イカの剥き方がよく分からなかったので質問を出したら、1人から丁寧に返事をもらった。
とはいえ、イカの剥き方を文章で説明するのは難しい。
そうしたら、先回シーフードのリゾットを習うこととなり、先生がもう一度イカの剥き方を手ほどきしてくれた。 
プロの料理人になるわけではないのでレパートリーも限られているし、食材に凝るわけでもない。 
予算も1人前4,500円と家計を圧迫しないことを第一にしている。買出しは交代でするが、
私のときも人数分そろえるために近所のスーパーマーケットに行き、野菜の値段を比べたりして、予算内におさまるように考えた。
なかには家庭菜園で取れた野菜を持ってくる人もいる。 
なにより楽しいのは、誰かれなしに用意したワインをつぎ交わしながら苦労してつくった料理をほおばるときだ。
このときばかりは、ふだんのストレスから解放され、高級料理店でも味わえない気分を満喫することができる。
123風と木の名無しさん:2008/04/17(木) 03:46:57 ID:WkyybjVT0
マブ姐小ネタ
ttp://p.pita.st/?hpmftpze
124風と木の名無しさん:2008/04/20(日) 18:21:12 ID:zkgQfrbf0
125風と木の名無しさん:2008/04/23(水) 04:03:35 ID:NthkmyxyO
ほし
126風と木の名無しさん:2008/04/27(日) 03:48:47 ID:sSHFfkla0
 
  刑務官に付き添われつつ
  保守ですよ
             ____
     ,,r""''`゙ヽ   ヽ=@=ノ
     C-@⊇@)   (,, ´_ゝ`)
     (  (つ(つ∝∝と    )
     ノ  r ヽ    人  ヽ
    (_,ハ_,)   (_ヽ_,)
127風と木の名無しさん:2008/04/30(水) 17:43:35 ID:XHPzRerP0
ネオで姦悶ネタやったのでうp
ttp://www.youtube.com/watch?v=7JoOhf600yU

ツルオジ思い出して悶えた
128風と木の名無しさん:2008/05/01(木) 23:39:50 ID:t6dkiXGA0
>>126
姐たんの髪の生え具合がリアルw

魔渕さん出演情報です
N○K総合「憲法記念日特集」
5/3(土・祝)10:05〜11:30
129荒縄・蔓深1/4エロなし:2008/05/03(土) 02:51:59 ID:0nRSQakd0
「…ああ、蔓実さん」
「やあ、最近どう?」
事務所近くの駅口でばったりと出会った蔓実と深夜。
辺りは春、と言うよりは既に夏の陽気で、日の暮れようとしている今も半袖のままで居られる程だ。
「何、仕事終わったの?今から帰るの?時間あるなら飲みに行かない?ビールでもいい?」
「……はい、いいですよ」
矢継ぎ早に話し掛けてくる蔓実に、深夜は笑顔で答えていた。
事務所が近いこともあるが、尾島の弁護団として数年を共に過ごした二人は、
深夜の素直さに蔓実が惹かれる形で、何度か飲みに行くようになっていた。
『自分たちは仲が良い方なのだろう』、と思う。
同じ仕事をしていても、普段は口も聞かない人もいるし。
20も年下の自分に気さくに声を掛けてくれるのは、うれしいことだ。
そう深夜は思っていた。
飲みに行く、となれば、疲れた足取りも多少は軽くなろうというものだ。
自分の現金さに内心苦笑しながら、深夜は蔓実と共に馴染みの店の暖簾をくぐっていた。


130荒縄・蔓深2/4エロなし:2008/05/03(土) 02:53:18 ID:0nRSQakd0
「…この前そこで集会開いたんだって?刑事は大変だろ?しかも殺人じゃあな…」
「……」
大分杯を過ごした辺りで、蔓実がふっと漏らした言葉に、深夜の顔が俄かに曇った。
「…ご存知だったんですか」
「ああ、ある人から聞いてね。苦労してるんだろ、夜須田さんも末井さんも」
「……」
夜須田を主任とするある事件の弁護活動に、深夜は最近かかりっきりになっていた。
勿論、その事件だけを扱っているわけではない深夜には、他の仕事も山のように控えている。
しかし、社会的に大きな影響を与えているこの事件には、他の事件以上に深く関わっていかざるを得ない。
それは深夜だけではない、夜須田も末井もそうなのだろう。
ましてや、被告人はまだ幼い、傷付きやすい元少年である。
話を聞きだすのにも精神面での慎重な対応が求められる。
加えてマスコミへの長時間の露出と説明、という、普通の事件ではあまりやらないようなことも
この事件では要求されてくる。
「…あんまり無理するなよ。ちょっと疲れてるんじゃないか?」
「いや、僕一人でやってるわけじゃないし、そんなに無理はしてないですよ」
「そうか?なら、いいんだけど」
ニコニコとして蔓実にビールを差し出す深夜に、蔓実はそれ以上その話を振っては来なかった。

「もういい時間だな。じゃあ、これで」
「ありがとうございました」
相当酔っている筈なのにきちんと自分に礼を返してくる深夜に、蔓実は『相変わらずだなぁ』と
微笑ましく思った。
頼もしく、また可愛い後輩でもある深夜を蔓実は結構買っていたのだ。
(それにしても…心配だよ、あの顔)
時折深夜の眉間に刻まれていた深い皺を、別れた後も蔓実は何となく思い返していた。



131荒縄・蔓深3/4エロなし:2008/05/03(土) 02:54:12 ID:0nRSQakd0
蔓実と別れて駅へと向かう道の途中で、小さな石に躓きそうになって深夜はふと顔を落とした。
(蔓実さんには嘘、つけないよなあ)
「…疲れてる…のかな…」
小声で呟いた深夜の胸が、ぎゅっと痛んだ。
テレビや新聞で叩かれ、有名人に批判され、名も知らぬ大勢の人間から懲戒請求をされ…
ここ最近の出来事がまざまざと思い起こされる。
自分は弁護士としての職務を全うしているだけだ。
自分の信じる所に拠って活動しているだけだ。
なのに何故。
マスコミに対して論理的に説明しても、返ってくるのは感情的な批判ばかり。
『法廷は感情をぶつけ合う所ではない、事実はどうなのかを科学的に検証していく場所だ。』
主任の夜須田の言葉だ。
検察の出してきた証拠を、何の疑いもなく扱い、法廷戦術のみを繰り広げていこうとする
弁護士も世の中にはいる。
だが、夜須田はいう、『事実、まず事実だ』と。
被告人の言う犯行方法と、検察の出してくる証拠と、矛盾する点はないか。
矛盾するとしたら、それは何故そうなるのか。
被告人の言葉を実際にやってみて、検証に検証を重ね、それが可能かどうかを確かめる。
それと検察側の証拠とどちらが事実に即しているのか、更に検証を重ねる。
気の遠くなるような作業を、地道にこつこつと積み重ねていくのが、夜須田の手法だ。
自分もその手法に賛同し、様々な事件で共に検証作業を繰り広げてきた。
それは世間にも胸を張って言える立派な仕事だった、はずだ。
なのに何故。

132荒縄・蔓深4/4エロなし:2008/05/03(土) 02:55:15 ID:0nRSQakd0
(…あんまり無理するなよ)
さっきの蔓実の言葉を思い浮かべてしまい、深夜はつい自分の顔を両手で覆っていた。
「僕ら、だって…一生懸命…やって…なのに」
酔った頭が痛む。理不尽な世間からの誹りを思い出し、怒りで眦が滲む。
目の前の白い壁にゴン、と頭をぶつけ、深夜は流れ出そうとする涙を止めようとしていた。
こんなことで泣いてたまるか。こんなことで。
その時、勢い良くポン、と後ろから叩かれた肩口。
え?と振り返ると、そこには心配そうな蔓実の顔が自分を覗き込んでいた。
「大丈夫…じゃないなあ。ちゃんと帰れるのか?それとも、ウチに来るか?」
そう優しく囁かれて、もう我慢出来なくなった。深夜は泣いていた。
蔓実にしがみ付き、子供のように声を上げて。
日頃の礼儀正しさの下に、幼い子供のナイーブな心を隠していたのか。
「…いいよ、泣けよ。今まで泣けなかったんだろう。僕相手なら泣いていいからさ」
この時間なら酔っ払い同士の修羅場って思ってもらえるから。
そう蔓実が言い添えると、深夜の歪んだ顔が、僅かに泣き笑いのように見えた。

以上です。
133風と木の名無しさん:2008/05/05(月) 19:05:21 ID:2EklxJDa0
荒縄さんGJ
泣くだけでこんなにもエロいなんて
続きが気になります
134風と木の名無しさん:2008/05/06(火) 02:40:31 ID:tQR3YtuX0


        ∬       ∬
        。。・・・ ・・ ・・。。。∬。。。  トンちゃん、温泉は気持ちいいなあ
     o0o゚゚(,,・`ω'・)(`一ゝ´)   ゚゚oo もっと気持ちいいことするか?ん?
    。oO (( ー----‐  ----‐ )) )   O0o
   (~~)ヽ               (´^ヽO,
  (⌒ヽ             (⌒)(゙゙゙)~
   /~゙゙ヾ⌒`ゝ-(~´`(⌒(⌒~ヽ~ ~~  、、
   ゝー ′ '"      ``"      ^^
      、i,,      ``′    ""



        ∬       ∬
        。。・・・ ・・ ・・。。。∬。。。  
     o0o゚゚(〃・`ω'・)(`一ゝ´)  ゚゚oo  尾島さんてば、そればっかりなんだから!もう!
    。oO (( ー----‐ つ ----‐ )) )  O0o
   (~~)ヽ               (´^ヽO,
  (⌒ヽ             (⌒)(゙゙゙)~
   /~゙゙ヾ⌒`ゝ-(~´`(⌒(⌒~ヽ~ ~~  、、
   ゝー ′ '"      ``"      ^^
      、i,,      ``′    ""
135風と木の名無しさん:2008/05/06(火) 02:40:51 ID:tQR3YtuX0

        ∬       ∬
        。。・・・ ・・ ・・。。。∬。。。  
     o0o゚゚(*´・(    )  ゚゚    oo     「チュー」「・・・・・」
    。oO (( l っと   ヽ )) )     O0o
   (~~)ヽ   ̄ ̄-------     (´^ヽO,
  (⌒ヽ             (⌒)(゙゙゙)~
   /~゙゙ヾ⌒`ゝ-(~´`(⌒(⌒~ヽ~ ~~  、、
   ゝー ′ '"      ``"      ^^
      、i,,      ``′    ""

   (続きを読みたい方は、も〜だみだ〜と書き込んでください)
136風と木の名無しさん:2008/05/07(水) 23:55:22 ID:Aj1Qqtj00
(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ も〜だみだ〜!
137荒縄:2008/05/08(木) 03:33:56 ID:5dfTIPA20
も〜だみだ〜

「温泉、温泉て言うからどんな所かと思ったら…これじゃ猿山の猿じゃねえかよ」
「分かってないなあ…こういう所こそ風情があっていいんじゃないですか」
冨士田の誘いでとある山奥まで車を飛ばして来てみれば、
そこは地元民が細々と管理している川沿いの温泉であった。
温泉…いや正確に言えば、源泉を人工的に掘った窪みの中へ誘引しているだけの、
着替える場所もない無料の露天風呂だった。
「第一、食いもんもねえし泊まる場所もねえし。一体どこでヤりゃあいいんだよ」
「ヤ…るって…もう尾島さん!それしか考えてないんですか?」
真っ赤になって叫ぶ冨士田の口を速攻で塞ぎ、尾島は冨士田の座席をゆっくりと倒していった。
「…全く…こんな狭い場所で襲う方の身にもなれよな」
シートベルトを外して逃げようとする冨士田の手を掴み、抑え付けながらシャツのボタンを外していく。
「ほら、風呂に入るんだろ?なら脱ぎゃいいじゃねえか」
「やぁっ…だからって、こんな…」
「せっかくなんだから俺にやらせろよ?」
スモークの入ったガラス窓ごしとは言え、野外に置いたままの車内でのことである。
もしも誰かに覗かれたら…自然と冨士田の頬が熱くなる。
尾島の方は気楽なもので、冨士田の服を毟り取ってはその滑らかな肌に口づけていく。
「お前の肌、相変わらずだな…」
「あ、相変わらず、て…」
「反応がいいって言ってんだよ」
「あ…んっ、勝手過ぎ…んなつもり、じゃ」
「口じゃあそう言うのも相変わらず、だな」
進める指先、這わせる舌に喘ぎ、身を捩り、肌を熱く火照らせる。
(こんなの見せられて、黙って帰れるかよ?俺ぁそれ程朴念仁じゃないぜ)
冨士田の腰を抱え上げながら尾島はニヤリと笑った。
「俺が背中流してやるから、安心して汗かけよ」

以上です。
138風と木の名無しさん:2008/05/09(金) 21:09:28 ID:e7/hW0TH0
>>135-136

        ∬       ∬
        。。・・・ ・・ ・・。。。∬。。。  「オラオラ!」
     o0o゚゚  (#`/Д´)゚゚    oo    
    。oO   (( (  つ つ     O0o   「尾島さん…お湯が入って熱い」
  バシャバシャ!   .) ,ィ⌒(#;`ω'; ) (´^ヽO,  (また僕のことはお構いナシか)
  (⌒ヽ      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(⌒)(゙゙゙)~
   /~゙゙ヾ⌒`ゝ-(~´`(⌒(⌒~ヽ~ ~~  、、
   ゝー ′ '"      ``"      ^^
      、i,,      ``′    ""

>>137 (*´Д`)ハアハア
139風と木の名無しさん:2008/05/09(金) 21:22:39 ID:e7/hW0TH0
連投スマソ
魔渕さん出演情報
T豚S系「NE/WS23・月/ONE」
5月12日(月)23:55〜24:22
140荒縄118の続き1/3:2008/05/11(日) 01:09:45 ID:Z9lsXbT00
ものを書く人間の部屋は狭い。
これは、同業者なら分かってくれることだと思う。
とにかく物が…それも捨てられない物が圧倒的に多いのだ。
それらが何時の間にか積み重なって層を成し、いつかは足元に崩れ落ちてくるぞと思いながら、
その上にまた資料と称する紙切れの山を積み上げていく。
何時果てるともない資料の山との戦いが、この狭い四畳半の中で常に繰り広げられているのだ。
だが、それも今は一旦お預けだ。
俺だけにわかる資料の分類方法を駆使して何とか埋まっていたマットレスを発掘し、
横になれるだけのスペースを確保する。
その間、末井は俺の部屋の入り口で、ぼーっとしてあらぬ方向を眺めていた。
いつもなら…誰とも知らぬ相手にヤられまくった後で事務所に転がり込んでくる時には、
「あそこが痛い」の「着替えさせて欲しい」だの、
挙句の果てには「夜須田さん…もう一回」だの、
とことん俺に甘えまくったことをほざき、溜まった仕事の邪魔をしまくってくれたものだ。
それが…今夜に限っては、それが全くない。
視線は明後日の方を向き、まさに『心ここにあらず』である。
「末井。ついに年貢の納め時か?深夜くんに惚れたんか」
俺はそれを冗談のつもりで言ったんだ。
なのに末井は…俯いてそのまま動かなくなってしまった。
おいおい、お前、俺の部屋に出先からわざわざ来たんやろう?
何のために来たんだよ。
とにかくここへ横になれ、資料の山の中で何とか四角い形を保っているマットレスに
末井の身体を横たえさせる。
何時になく身体を硬くして無言のままの末井に、俺もやりたくもない詮索をしてしまう。
(俺にしゃべれない位惚れちまったのか)
(なら、なんで深夜と一緒に過ごさないんや)
(俺は後始末用か?それはあんまりやろ)
ベルトとファスナーを緩め、ズボンを取り去ると、
末井のボロボロにされた秘部が顕わになる。
141荒縄118の続き2/3:2008/05/11(日) 01:10:41 ID:Z9lsXbT00
いつもならこういう時、ヤツはおどけた口調でこんな風に言うのだ。
『すいません、だけど…夜須田さんに比べたら月とすっぽんですよ、あいつら』
『で、どっちがすっぽんだって?』
『…月、じゃあね…夜須田さん、すっぽんより大きいし』
襲われて踏み躙られた自分の自我を守ろうと言うのだろう、
末井は汚された秘部を綺麗にしてやっている俺に、出来るだけ軽い口調で接してきた。
傷つけられた心を、俺との他愛ないやり取りで守ろうとする、それがヤツの精一杯の強がりだったのだと思う。
俺も敢えてそれに付き合ってきた。
俺だって末井の心が大事だ。
それ以前に、襲われない様に慎重に生きて行って欲しい、とは思うんだが。
(大体、隙が多すぎるんだこいつは)
この攻撃的な性格はもう治らないかもしれない。
それでも…こいつは俺の大事な相棒だ。
今も、後孔に残った残滓を指で掻き出し、切れて腫れ上がった粘膜に
軟膏を塗付けてやっているのは、せめてこいつの身体の傷だけでも治してやりたいと思うからだ。
「…夜須田さん…俺…すいません」
いつもとは打って変わって、聞き取れないほどの小声で呟くように言う末井。
「もう慣れたよ。お前も懲りないヤツやなぁ」
介抱を続ける俺の方から、末井はゆっくりと視線を外していった。
「…俺…初めて、人から好きって言われちゃって…どうしていいかわかんなくて」
(……なんやて。今、何て言うた)
末井の言葉が、俺を…俺の胸を真っ白に焼き尽くしていく。
(本気か。本気で惚れたんか?何やこれは。何でこんなことを思わないかんのや)
嫉妬、だと?
142荒縄118の続き3/3:2008/05/11(日) 01:11:18 ID:Z9lsXbT00
そもそも、俺にはこいつの方から『夜須田さんのこと、好きです』と言って来たはずではないか。
それを今になって…俺の方が末井に対して本気になってしまっていたのか?何時の間に?
常に冷静なはずの俺の頭のネジが一個、どこかへ弾け飛んだ。
未だ痛みに呻いている末井の身体を抱え上げ、数回扱いて勃たせた俺自身で貫く。
それからは、泣き叫ぶ末井の顔と声しか俺の頭には残っていない。
相当酷く責め続けたんだと思う。
俺自身、疲れ切ってしまい、朝になって同僚が出掛けてくるような時間になって
やっと二人共の身体を綺麗にし終わったような事態となってしまった。
末井は…今日は体調不良で休んでるってことにしてある。
実は今も、俺の席の後ろで丸くなって眠りこけているのだ。
まあ頭を冷やして考えてみれば、末井も俺一人の物という訳でなし、
深夜とデキてしまったとしても俺には何も言う権利はないんだが。
眠りに就く前に、末井が妙に満足そうな顔をしていたので、
それはまあ良しとしておこう。
後で末井が起き出して来たら、酷くしてしまった分の埋め合わせをしてやろう、と思う。
それはまた今度の話。

以上です。
143荒縄:2008/05/11(日) 14:11:03 ID:Z9lsXbT00
毎度のことですが、以前の話と整合性を欠いたものを書いちゃいましたorz 精進します
144風と木の名無しさん:2008/05/15(木) 23:11:47 ID:HD0jG2xl0
保守
145風と木の名無しさん:2008/05/16(金) 01:20:34 ID:WB/uY3KdO
毎度萌えを有り難う(゜∀゜)!!
146荒縄・某所より加筆修正1/3:2008/05/17(土) 23:17:45 ID:pC8z9mLb0
仙台行きの新幹線の車内。
ホームでのうだるような暑さから漸く逃れられて、
蔓実と尾島はほっと一息吐いていた。
「暑かったぜー、もうちょっと早く来れなかったのかよ?」
「すいませんでした、手続きに手間取っちゃって…保釈中の人には厳しいんですよ、あそこ。
 僕に言わせりゃ弱い者いじめですがね」
「わーったよ、そもそもは俺が悪かったんだから…反省してるって」
「尾島さん、僕は何もそこまで…」
蔓実から視線を外し、むくれた表情で外の風景を見つめ続ける尾島。
その不機嫌な態度に、蔓実は戸惑っていた。
そもそも今度の宮城行きを弁護団に依頼してきたのは尾島の方だったはずだ。
保釈中でも旅行は出来るのか、どんな内容なら許可が下りるんだ、手続きはどうしたら云々。
それを何とか纏め上げ、待ち合わせの時間には大幅に遅れてしまったが
やっと切符を手にして来てみれば、これだ。
理由の分からない批判はやり過ごすに限る。
蔓実も腹を決めたのか、尾島の隣で別件の書類に目を通し始めた。

小刻みに震えている尾島の指の動きに蔓実が気付いたのは、かなり時間が経った頃だった。
「あ…どうしたんですか?尾島さん…真っ青じゃないですか」
「……」
慌てて窓の方へ顔を背けた尾島だったが、夕暮れ時で既に点灯している車内では逆効果だったようだ。
ガラス窓には、青ざめた自分の顔がしっかりと映りこんでいる。
尾島は舌打ちして、座席の中で居住まいを正した。
147荒縄・某所より加筆修正2/3:2008/05/17(土) 23:18:41 ID:pC8z9mLb0
「体調が悪いんですか?僕、手持ちの薬ならいくつか持って…」
そう言ってポケットの中を探ろうとする蔓実の手を、尾島は震えたままの指で抑えた。
「…違う…俺、もう止める。帰るよ。次の駅で降りるから」
「何言ってるんですか。もうすぐ宮城ですよ?ちょっと時間が遅くなっちゃいましたけど」
「…いや、もう決めた。帰る。だから」
「それじゃ分かりませんよ。訳を話して下さい。何のために僕はここまで付き合ったんですか」
至極全うな理由で尾島にしゃべらそうとする蔓実。
さっきまで暑さのために流していた汗が、今は尾島の青白い皮膚の上を冷たく流れ落ちていた。
「…お袋から来いって言われて…来たけど、最初から乗り気じゃ…正直に言うよ。怖いんだ」
両手で顔を覆い、尾島は身を小さく屈めた。
「怖い…町も、村も、お袋も…会いたくもねえよ!」
青雲の志を秘め、身一つで出てきた小さな村。
文字通り立身出世を果たし、社長となって凱旋を果たした故郷。
何時如何なる時も常に変わらず、息子のことを案じ続ける母親。
今から再会しようとする全てのものに、尾島は押し潰されそうな程のプレッシャーを感じていた。
「…尾島さん、色々辛いのは分かりますけど、せっかくお母さんに会えるようになったんですから。
 もう少し素直になったらどうです?」
「…うっせぇなあ。ウチの話なんだから、もう放っといてくれよ!」
その言葉にカチン、ときた蔓実。
「…お母さんがまだご健在なんて、幸せなことなんですよ。それが分からないんですか」
「……あ…ああ、分からねぇよ」
「……」
「それとこれとは別問題だろ!ったく、どいつもこいつも、うっせ…」
ぐい、と強い力で手首を掴まれ、尾島ははっとして蔓実を見た。
「なにすんだよ、先生!」
「愛されてるってことがどんなに大切なことなのか、教えてあげますよ」
有無を言わさぬ強い調子で、蔓実は尾島を座席からドアの外へと連れ出した。
そのままトイレの中に引きずり込む。
148荒縄・某所より加筆修正3/3:2008/05/17(土) 23:19:25 ID:pC8z9mLb0
「や…めっ」
狭いトイレの中に男が二人。
身動きの取れない室内で、それでもてきぱきと尾島の着衣を剥ぎ取っていく。
「愛してますよ。だからあなたを抱きます」
「こんな…や、ああっ、」
新型車両は従来のものより揺れは抑えられているとはいえ、カーブではそれなりにGがかかる。
蔓実に貫かれ、声を殺して耐える尾島の身体が、カーブで揺れるごとに壁にぶち当たる。
「…痛いのが好きなんですね。今、ぎゅって締まった」
「…んな…勝手に…っく、ぁ、はぅ…」
個室とは言え、公共の乗り物の中で犯されている。その事実が尾島の羞恥心を煽った。
そして…蔓実の動きはあくまでも丁寧で優しい。
尾島は、その蔓実のゆっくりとした動きに涙混じりの声を上げた。
「せんせ…っ、早く、ヤるんなら早いとこ済ませ…」
「ああ、御免ですね。こんな場所でヤれるなんて、滅多にないでしょう。尾島さんも楽しんで下さいよ」
絶望的なほどの甘い愛撫。
足場が悪く、自分で踏ん張って立っていなければならないのに、それすらも出来ない位に蔓実の動きに心を奪われている。
しかも核心に触れてくれるのは車体が酷く揺れた時…
まるで間違ってそこに触れてしまったかのような、緩い接触のみ。
何度も腰が砕けそうになり、それを力ずくで引き上げられる。
イってしまいたいのに、イかせてくれない…尾島はいつしか泣き叫んでいた。
お願いだ、イかせてくれ、と。
ニヤリと笑みを見せ、蔓実は尾島の前を扱いた。
同時に激しく突き上げられ、悲鳴にも似た声が上がる。
「だ、め…も、息が…保たねぇよ…っ」
窓から入ってくる暑さと、激しい責めに、尾島の意識が飛んだ。
倒れる前の尾島の耳に、蔓実の声が…
「息子に会いたくない母親なんているわけないじゃないですか」
語尾の潤んだ言葉が聞こえたような気がしたのは、気のせいだろうか。

以上です。某所の方ありがとう。
149風と木の名無しさん:2008/05/18(日) 21:19:53 ID:p+d+Ezd20
例の秀逸メイドコラに対抗してみた
服に違和感が…orz

ttp://f.upup.be/?Q3Qd6aAA2c
DLPass:anetan
150風と木の名無しさん:2008/05/18(日) 21:25:56 ID:p+d+Ezd20
すいません、アドレスを間違えてました…(つД`)

ttp://f.upup.be/?Q3QD6aAA2c
151風と木の名無しさん:2008/05/19(月) 01:31:18 ID:ty5NSTtS0
荒縄さんとコラ姐さんGJ!
凄いご馳走だ(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
152風と木の名無しさん:2008/05/21(水) 21:12:39 ID:zaeaj55f0
オジ裁判記事
http://p.pita.st/?7fh4j2pv
夜須田先生記事
http://p.pita.st/?ceg3iolv

パス目欄
153風と木の名無しさん:2008/05/24(土) 04:32:46 ID:RbhlSTWU0
          ___________
          /_i i i i ii`ヽ、
         |/  `ー-´ヽ )
         ||      | |   _______
         | ,―、,ー-、| |   |
         | -・= =・= |/|   |指示じゃないですか!
         | / (,_,)   .|./  <指示してるじゃないですか!
         |  -=-  ./     |
      _/l\___/l_     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  _-ー´ / .|'ヽ、  // `−、__
 /     /  |  \_//  |    ^l
       \  |  ハ /  /     |
      l ̄   | l-l /   `-,    ヽ
154風と木の名無しさん:2008/05/24(土) 19:45:31 ID:RbhlSTWU0


 ___        ,/ ̄´ ̄ `ヽ、
            /    ,,,,,,,,,,,,ノ、、  _人人人人人人人人_    ―――
            / _、./ . -_、 ,,.ゝ)  >   意義あり!   <     _, -‐-- 、___
           ヽ-l6υ─--i'tij`')=〉  .. ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄  , -'´ 、 ____ 、_  `‐、
___        l .!'`i     ̄ι....)  ____        _ /フ´   '-、ミli`´`、'''―'’
            .l'   、. ,ノ,ィ'ニア/´            , - l i 、       ヽ__..ノ
            ノ    ヽ、!=-'/_, -テ- 、_   __.......'フ/   、\`>ニ二=、_イ...ノ
          _,ノl_〉,.... -‐フ ̄/'´  /    `'''´            ゝミ_-シ//
 ___  _, -'´//l' `'l  ./  .l   /               .  `''-ニ/


末井センセのつもり
155荒縄・スローなブギにしてくれ1/2:2008/05/26(月) 23:51:52 ID:71Yz27gu0
「確か、この辺に尾島さんのウチなかったっけ?」
愛車のハンドルを握りながら、冨士田はふと見覚えのある町並みに目をやった。
俗に言われる『下町情緒の残る』界隈。
ビジネス界でのし上がろうと躍起となっていた頃は、乱立するビル街を往復するので精一杯だった。
都会でも目にすることの出来る自然の営みや、人の息遣い、情緒ある町並み…
見えていたはずなのに見落としていた物事のいかに多かったことか。
それが、尾島がそこに住んでいる、それだけでその町を特別に意識してしまうようになった自分のことを、
(幾らなんでも現金だよね)と思っては見たものの、元より反省する気もない。
ただ感慨深げにハンドルを切り、裏の路地に乗り入れてみると、そこには
普段着でスーパーの袋をぶら下げて歩いている尾島の姿があった。
(…本当にいた、よ…どうしよう)
いや、別にどうもしなくていいと思うのだが。
内心の動揺を辛うじて収め、冨士田は車を歩道沿いにピタリと付けて低速走行してみる。
混んでないし許されるよね、と誰に言っているのか分からない言い訳を呟きながら、窓ガラスを下ろす。
「…ねぇ、乗ってかない?」
いや、ナンパじゃないんだから。
「あ、あぁ…いいね」
いきなり声を掛けられて驚きながらも、何故か冨士田のペースに合わせてみせる尾島。
付き合いの良いことだ。
「…実は僕、社長やってたことがあるんですよ」
尾島が車に乗り込んでくると、ニヤリと笑って冨士田はこう切り出した。
「へ…え、奇遇だな。俺も昔社長だったんだぜ」
ニヤリと笑って、尾島もそう返す。
156荒縄・スローなブギにしてくれ2/2:2008/05/26(月) 23:52:24 ID:71Yz27gu0
「元社長同士、どっか出掛けるかね?」
「そうですね…月並みだけど、海が見たいな」
目の色までキラキラとした80年代バブルの頃に戻ってしまっている冨士田に、
尾島は『そこまでは付き合わねぇぞ』と釘を刺した。
「海?んなもん、眺めたらそれで終わりだろ」
「だからいいんじゃないですか〜」
言うなりグン、とアクセルを踏み込む冨士田。
びびってシートにしがみ付いてしまった尾島は、スピードには少し弱いようだ。
「おいおい、飛ばすなよ!全くいい大人がよ」
ふっと鼻で笑った冨士田は、片手でCDチェンジャーに手を伸ばした。
「…じゃあ、スローな曲でも聞いてて下さいよ」
短い機械音の後に、気だるい男性ボーカルが、ピアノやジャジーな曲と共にスピーカーから流れてくる。
「……昔流行った歌だな」
「僕、この曲好きなんです」
「生き急いだ男の夢、か」
「…夢…ありましたよね…」
尾島より若いはずなのに、最近の活動で疲れた顔をした冨士田は、ちょっと老けたようにも見えた。
「あったり前だろ!なきゃどうすんだよ!今でもちゃんとあるぜ、夢なんざ」
それに気付かないフリをしながら、尾島は敢えて甲高い声を張り上げた。
「やりたいことがなきゃあなぁ、やってられねぇよ、色々よお」
それを聞いた冨士田の暗い表情に、僅かに光が差した、のか。
「僕に、聞かせて下さいよ、それ」
「……へっ、照れ臭ぇな。じゃあよ、もっとボリューム上げてくれよ、な」
車は既に海沿いの道を疾走していた。ベタ凪の海沿いの道を滑るように、そして激しく。

以上です。
157荒縄・蔓深1/2:2008/05/29(木) 00:18:36 ID:7gVHFDvz0
連投すいません。 >>132の続き

涙が止まらない。自分でもみっともないと思うのだが、こればかりはどうしようもない。
しかも先輩の肩を借りたまま、路上で、鼻水まで流して。
「…っ、すいま…」
身体を離して謝りの言葉を口にしようとする深夜を、蔓実は強い力で引き止めた。
「いいから。無理するなって。真面目すぎるんだよ、深夜くんは」
抱き締めてくる蔓実の腕の力が心地良い。心地良過ぎて、つい甘え続けていたくなる。
(駄目だ、こんなに甘えてちゃ。しっかりしなきゃ)
数回深呼吸をすると、取り乱していた心が、少し落ち着いたような気がした。
「本当にもう、いいですから。大丈夫です…ありがとう、蔓実さん」
今度は声を震わさずにはっきりと言えた。
深夜の声音を確かめるように聞くと、蔓実は腕の力を緩めた。
ポケットの中からハンカチを取り出し、手渡しながら深夜の顔を覗き込む。
「大丈夫?本当に?」
息がかかる程の近さで囁かれ、深夜は何故か胸がどきどきするのを感じた。
幸いにも、顔が赤らむのを悟られることは無かったが。
(だって、これ以上赤くなりようがないもんな…)
「はい、大丈夫です…すいませんでした」
「謝るなよ。こっちは好きでやってることなんだから、さ」
そうぶっきら棒に言い放つ蔓実の態度の変化に、深夜は『え?』と首を傾げた。
何だ。今までの温かい声色が、急に冷たく感じられたのは何故だ。
とまどう深夜の手を、蔓実は無言のまま引いた。
そのまま駅の構内へと引き入れられ、トイレへ続く狭い廊下の中に連れ込まれる。
疑問符で一杯に埋め尽くされていた深夜の頭の中が、やがて真っ白になった。
158荒縄・蔓深2/2:2008/05/29(木) 00:19:26 ID:7gVHFDvz0
「……ふ、ぁ…っ」
自分の口が、蔓実の唇で塞がれている。
その突然の出来事を、深夜の脳は処理仕切れなかった。
理性が、受け付けることすら拒否した。
疑問も戸惑いも、驚きも恐怖も、全てを蔓実の唇が呑み込んでいった。
(僕は…)
アルコールの回った頭の芯がぐらり、と揺れる。
(僕は、今…)
自分の口が熱い舌でこじ開けられ、ねっとりと絡み付かれる。
(今、何を…)
散々泣き腫らした目が、再び潤み始める。
(…蔓実さん)
強く、激しく吸われた唇が、痺れるような快感に満たされていく。
放心し、だらりと垂れ下がっていた深夜の腕が、何時の間にか蔓実の肩を抱き締め返していた。

「……ごめん」
漸く深夜の身体を離した蔓実が、再びぶっきら棒に言い放った。
「悪かった」
むっつりとして俯く蔓実に、深夜は取り縋って叫んだ。
「違う、違うんです蔓実さん、どう言ったらいいのかわからないけど…わからないんだけど」
声よ、震えるな。涙よ、流れるな。言いたいことをしゃべり終える、もう少しの間だけ。
「僕は、蔓実さんが来てくれたこと、うれしくて…僕…よくわからないけど」
ああ、何だこの様は。自分の職業は一体何だ。マトモに言葉もしゃべれないのか。
わななく唇を更に動かそうとする深夜を、蔓実はふっと笑って押し止めた。
「ごめん、やっぱり僕が悪かったよ。それに、僕も良くわかってないんだ、今の状況」
酒のせいってことにしておいて、そう言い添える蔓実に、
「…仕方ありませんね、酒のせいじゃ、ね」
深夜は濡れた頬を隠すようにして、その胸に顔を埋めた。

以上です。
159風と木の名無しさん:2008/05/30(金) 04:19:32 ID:RfY7jz3r0
>>155-158
オジトゴはいい!しかも懐メロときたもんだ

荒縄さん、蔓深のネタお借りします。
http://p.pita.st/?qmy8rpci
(パス1951)
160荒縄・ツルオジ1/4:2008/06/03(火) 01:53:39 ID:HE0X93UM0
>>148の続き

(…くそっ…)
ホテルのベッドの上で大の字になりながら、尾島はさっきの出来事を思い返していた。
(確かに、宮城に行きてぇって言い出したのは俺だけど)
(弁護士付き添いの元なら…保釈中の人間でも許可は下りるって言ってたな)
(夏休み中に新幹線取るのは大変だったろうし、仕事の合間に俺のために…)
「…痛ってぇ」
何気なく動かした手足の皮膚が、シーツに擦れ…
その拍子に、トイレの中で細かく擦り剥け、痣になった手足が痛んだ。
(だからってよ、あんな所であんなまねしやがって)
(よりによって列車の便所の中なんかで…酷ぇじゃねえか…畜生!)
(人のこといいように扱いやがって、くそっ…うわ、何見てやがるんだ!)
隣でリュックサックの中身を分別していたはずの蔓実が、何時の間にか尾島の顔を覗き込んでいた。
「…面白いですね、尾島さん。急に紅くなったり怒ってみたり。さっきのこと思い出してるんですか?」
「う…うっせぇよ」
ごろん、と横になって蔓実に背を向ける。
「明日は早目に発ちますか?尾島さんの故郷って、ここから大分遠いんでしたっけ?」
背を向けたままの尾島に蔓実は何回か声を掛けてみたのだが、
何時まで経っても返事をしない尾島に業を煮やし、いきなり上から圧し掛かってきた。
「や…めろよ!何なんだよ、さっきから!」
「…そうですね、続きをやりましょうか、さっきの。有耶無耶になっちゃいましたからね」
圧し掛かりながらも、蔓実の表情は真剣だった。
「僕は弁護士です。弁護士は依頼人の話を時間の許す限り聞いて、法律の専門家としての
 アドバイスをするのが仕事です。訴訟や弁護も勿論だけど、普段は細かい仕事を色々こなしてるんですよ。
 さっきはちょっと感情的になってしまったけど、今度は最後まできちんとやりますから」
その真面目な顔のまま、ぐいと尾島の顔を掴んで引き寄せる。
「だから、ちゃんと話してもらいますよ、尾島さん。駄目なら…僕にも考えがあります」
161荒縄・ツルオジ2/4:2008/06/03(火) 01:55:14 ID:HE0X93UM0
だんまりを決め込む尾島に、矢継ぎ早に言葉を叩き込む。
「今辛いと思ってることは何ですか?故郷の村へ帰りたくない?母親に会いたくない?どうしてです」
「何遍も言わせんなって!もう嫌なんだよ!うぜってぇんだよ先生!大体、依頼したのは俺の方だぜ?
 何でそんな言われ方しなきゃいけねえんd…」
腕を振り払おうとする尾島の動きを羽交い絞めにすると、蔓実は胸元の絹のハンカチをさっと広げた。
力ずくでその腕を身体の後ろへと回し、両手の親指の付け根を素早くハンカチで一纏めにする。
大の大人が力一杯引っ張っても中々外せない場所である。
薄くしなやかな絹地は、もがけばもがくほど指に喰い込むばかりだった。
「どうです?話したくなりましたか?」
「そんなもん、話したくなる訳ねぇだろっ」
じたばたと暴れる尾島の身体を乱暴に表に返すと、蔓実は口元だけで笑って見せた。
「そう…ですか。じゃあいいです。黙ってて下さい。僕が独自に調べますから」
言うなり尾島のシャツの前をはだけ、胸元に顔を埋める。
(調べるって…何なんだよ、それ…!)
その疑問が、衝撃に成り変わって尾島を襲った。
およそ今までに自分が受けたことのない、手荒い乳首への刺激。
潰されるほどにこねくり回され、跡が付くまで噛み付かれる。
痛みしか感じられない、愛撫とは程遠い扱いに、尾島はくぐもった悲鳴を上げた。
身を捩り何とか逃れようとするが、この体勢では、
ベッドのスプリングの間に僅かに身体を沈みこませることしか出来なかった。
蔓実の視線は冷たく尾島を捉えたままで、その手は休まず尾島の肌の上を這い回り
時に爪痕が付くほどに責め立てた。
「っ、はぁ、いて…もうや…め」
涙混じりに許しを請う声を漏らすと、蔓実の動きが止んだ。
ふっと息を吐いたのもつかの間、自分の内部へ冷たいジェルのようなものを塗り込められ、
尾島は(まただ…また、じわじわと嬲られるんだ俺は)と半ば諦めたように思っていた。
だが、尾島の考えは甘かった。
何度か指で内部を押し広げられた後、蔓実自身がそのまま無遠慮に突き入れられ、
尾島はそれに耐え切れず叫んだ。
162荒縄・ツルオジ3/4:2008/06/03(火) 01:56:05 ID:HE0X93UM0
「ぐ、ぅ…あああああっ!」
(慣らし、無しかよ…っ)
腰を抱え上げられ、叩きつけるように抽迭を繰り返される。
じっと尾島の顔に目を据えながらも、蔓実は痛がる尾島の様子にはまるでお構いなしだった。
そのまま一方的に果てると、尾島の中から己を抜き去り、精液の滴る後孔に再び指を差し入れる。
同時に袋の付け根辺りをぐりぐりと揉み解し、中と外からある一点を…
前立腺と呼ばれる部分を探るように刺激し続けた。
最初は、蔓実の激しい行為に痛みしか感じていなかった尾島の内部が
ぞわり、と総毛立つような感触を覚えていた。
およそ快感とは思えない感触。なのに、蔓実の指がそこを行きつ戻りつすると、
もどかしい焦燥感のようなものが尾島を捉え始めた。
知らぬ間に喘いでいた自分の声が耳を衝き、しかもそれを止めることが出来ない自分に更に焦らされる。
(う、嘘だ、こんな…俺がこんなとこで感じるわきゃねぇ…)
心の中で何度繰り返してみても、現に自分の感じている感触を否定することは出来なかった。
突然、蔓実の指がある地点で止まる。
尾島自身は気付いていなかったが、そこに触れられると尾島は『いい顔』を…
きつく眉根を寄せながらも甘だるい声を漏らし、口の端からつ、と涎を流してしまっていた。
強く、また優しくその部分を刺激され、尾島は息を飲み込んで耐えた。
自分が他人の後孔を責め立てた事はある。だが自らがその責め苦を受けるのは初めてだった。
尾島は、他人が自分の手で堕ちて行った様を思い出し、改めてその時の行為に恐怖を覚えた。
だが…快感の波は尾島の想像を超えていきなり襲い掛かってきた。
咆哮。
文字通りの雄叫びが、尾島の口を吐いて出た。
そうしなければとても耐えられなかった。
全身を突き抜けんばかりの快感に腰が反り返り、背筋を中心にして身体がびくんびくんと痙攣し出した。
「は…っ、ん、んあ…」
不思議なことに、自分のモノは股間に垂れ下がったままでその太さを保っていた。
透明な液が少量、竿の先から滴り落ちているくらいだった。
163荒縄・ツルオジ4/4:2008/06/03(火) 01:56:48 ID:HE0X93UM0
(後ろだけでイっちまってるのか…この俺が?)
一度イってしまった身体はどうしようもなく敏感になってしまっている。
乳首を優しく舐められただけで、竿をするりと撫でられただけで嬌声を上げてしまう。
(恥ずかしい、もう…止めてくれ)
そう思う間もなく頭の中が真っ白になり、意識が弾け飛ぶ。
そしてまた、会陰への刺激に意識を取り戻してしまい、直ぐに強制的にイかされる。
「本当に死んじまうよ!息が、出来ねえ、っく、う…せんせ…っ」
あれから何度意識を飛ばされてしまってたのか、既に分からなくなっていた。
そしてどうしてこんなことをされているのかも。
「た、すけて…」
がくっと頭を落とした尾島の頬を両手で挟み、蔓実は愛しそうに自らの頬を寄せる。
「尾島さん、愛してますよ。愛してます。だから…止められないんです」
蔓実の心底幸せそうな表情が、僅かに歪んだように見えた。

以上です。
164風と木の名無しさん:2008/06/04(水) 00:02:22 ID:TeCYU/NzO
なんてエロいものを!
オジー、また開発されちゃって(*´Д`)ハァハァ
蔓実先生の壊れ具合も最強です
165風と木の名無しさん:2008/06/04(水) 03:24:39 ID:mxkkvSneO
連投すみません

オジー誕生日おめでとう(*´∀`)

つーわけで蔓オジ誕生日漫画
http://p.pita.st/?4fhijkuz
166荒縄・イタリアン:2008/06/09(月) 00:45:33 ID:j1Xp/55c0
>>121

外はもう真っ暗で、会議を終えた弁護士の殆どは疲れた顔で家路へ着こうとしていた。
その、皆があわただしい雰囲気を醸し出している中で夜須田は、発言者にその趣旨を問い質したり、
曖昧な表現を聞き取ろうとしたり、まだまだ仕事を終える気はなさそうだった。
そんな会議室の中に流れてくる、ほのかな香ばしい香り。
腕まくりをした麻雛が、こっそりと夜須田の方へと近付いていく。
「安田主任、夜食作ってみましたけど、味は保障しませんからね」
「あ…ああ、すまんな。後で食べるからそこに置いといてくれ」
そう言われて、途端にむくれてみせる麻雛。
むっつりと押し黙ったまま、夜須田の前から離れようとしない。
「………」
その様子に顔を上げてみると、麻雛はじっと夜須田を見つめ続けていた。
流石に忙しいと思ったが、それを無視できないような迫力が麻雛にはあった。
「う…ん、どうしたんや?」
「…アルデンテなのに」
ぼそっ、麻雛が低く呟く。
「…?何やて?」
「…冷めたら美味しくないのに、パスタ」
「…今すぐ食えって?」
無言のままコクン、と頷く。
困った顔でパスタを口に運んだ夜須田だったが、更に困ったことにそのパスタが絶品であったのだ。
朝から碌な食べ物を口に出来ていなかった夜須田の腹が鳴る。
「困った…」
思わず口にしてしまい、それを聞いた麻雛の表情が曇っていく。
「旨過ぎるよ、これじゃ仕事にならん」
本気で困った顔をする夜須田に、麻雛はホッとして別の皿を勧めた。
「ズッパとサラータ、締めはドルチェとカッフェですよ」
そして小さな声でこう付け加えた。
「…僕も一緒に仕事、付き合いますから。残さず食べて下さいね?」

以上です。
167風と木の名無しさん:2008/06/10(火) 06:45:09 ID:tvv8FUXRO
>>166
ヤスアサ可愛いです


姐たん誕生日おめでとう!
168風と木の名無しさん:2008/06/11(水) 16:33:25 ID:+j8GmMqB0
169風と木の名無しさん:2008/06/11(水) 16:41:46 ID:+j8GmMqB0
削除されたっぽいのでもう一度
http://p.pita.st/?auljtuza
170風と木の名無しさん:2008/06/17(火) 19:13:09 ID:N/zqd9k0O
線路内保守点検
171荒縄・深夜×末井1/3:2008/06/18(水) 00:11:07 ID:Qmkbt9vo0
僕は今、襲われている。
汗が染みて痛む目を開けると、身体を仰け反らせて喘いでいる末井さんの姿がぼんやりと見える。
あれから、どれくらいの時間が経っていたのだろう。
午後からの会議と打ち合わせの後、末井さんに腕を取られて引きずり込まれた資料室の中。
驚く僕を壁に押し付け、シャツのボタンをはじくように外しながらあなたは言った。
「頼む…もう我慢できないんだ」
泣き出しそうな目で見詰められると、僕は何も言えなくなった。
あなたを…泣かせたくはなかったから。
そんな悲しそうな目のままでいさせたくはなかったから。
小さく頷いてしまった僕を見て、あなたはそのまま僕の胸に顔を埋めた。
僕は、あっという間に末井さんの手で昂らされて立っていられなくなり、壁を背にしたまま
ずるずると床の上に尻を付きそうになった。
反射的に手を出してあなたにしがみ付こうとした僕を、あなたは華奢な身体で受け止め、
優しく横たえてくれた。
「……深夜くん、ありがとう」
そう口にしたその唇で、僕の前を頬張り、扱く。
漏れそうになる声を堪えようと両の掌を握り締める僕の上で、あなたは暫しその動きを止めた。
「ねえ…握るんなら、俺の足を掴んでよ」
…何を言われたのか分からなかった。
あなたは僕の手を取ると、僕の足の上に跨っている自分の膝元に導いていった。
「握って、強く」
泣き出しそうな目のままでじっと見詰められ、僕は抵抗出来ずにその声に従っていた。
恐る恐るあなたの膝辺りを掴むと、あなたはうん、と頷いた。
「そう、それで…いい」
次の瞬間には、末井さんは僕自身を飲み込もうとしていた。自分の後ろから。
無茶だ。全然慣らしてないのに。
172荒縄・深夜×末井2/3:2008/06/18(水) 00:12:05 ID:Qmkbt9vo0
案の定上手くいかずに四苦八苦しているあなたに、僕は漸く声を掛けることが出来た。
「だ、駄目ですよ末井さん!少し…慣らさないと」
なのに、あなたは首を振った。しかめた顔を俯かせ、懸命に腰を動かしながら。
僕自身も、固く閉ざされた門を貫くには痛みを伴うだろう。
ましてや、あなたを傷つけるようなことなんて。
そう思い萎えていきそうになる僕自身に手を添えて、あなたは抑えた声で叫んだ。
「逃げるな!…逃げないで、頼むから…」
もう一方の手を乳首に伸ばされ、乱暴にこねくり回されると、情けない喘ぎが僕の口から漏れた。
末井さんはそれを見て僅かに笑った、ように見えた。
そして、ずずっと腰を落とした。
楔が…あなたが自分で打ち立てた楔が、あなたの中に打ち込まれる。
痛い。
熱い。
歯を食い縛り、あなたの膝を跡が付くほどに握り締め、僕はその衝撃に耐えた。
あなたは…自分を痛めつけるように何度も、何度も腰を落とし、また持ち上げては
その身を切り裂き続けた。
僕がイってしまうと、その度に僕の会陰を弄り、脇を責め、乳首を玩んだ。
そして、再び勃ち上がった僕自身を、その身の奥深くへと引き込んでいった。
僕はもう訳が分からなくなってて…あなたを泣かせたくなかっただけなのに。
どうして、こんなことになってしまったんだ。
あなたは…僕の上でよがり、喘ぎ続けているあなたは…。
カチッ。
その時、棚の向こうで金属的な音がしたのに、僕らは同時に気付いた。
申し合わせたように二人とも動きを止める。
ドアノブが回され、誰かが室内に入ってきた。
部屋の入り口と僕らが身体を重ねている床との間には、資料の詰まった書棚が立ちはだかっているが、
その隙間からこちらを覗こうと思えば覗けないこともない。
173荒縄・深夜×末井3/3:2008/06/18(水) 00:12:36 ID:Qmkbt9vo0
誰かが資料を探しているらしい気配がこちらに伝わってくる。
末井さんの額から汗が滴り落ちる。
その緊張状態に耐えられなくなったのか、末井さんの上半身がぐらりと揺れた。
マズい。
その口から何か声が漏れそうになっているのを感じ、僕は咄嗟に身体を起こして
末井さんの口を手で塞いだ。
「……!」
あなたが白目を剥き、自身から白濁した液体を吐き出すのが見えた。
その背後で、ドアはカチャッと音を立てて閉められた。
誰かは、僕らに気付くことなく出て行ったようだ。
だけど僕は、そんなことはもうどうでもよくなってしまっていた。
気を失ってしまったあなたを抱き止め、床に横たえると、必死であなたの身体を揺り動かしていた。
「末井さん!あああ、どうしよう、僕は…っ…ごめんなさい…」
暫くすると、血の気の引いていた末井さんの顔が少し歪み、うっすらと目が開いた。
「…深夜、くん…」
「あ…末井さん、気が…良かった…」
安心したら、涙が出てきた。情けない男だ。
「馬鹿だなあ。泣かなくてもいいのに。それに…さっきの、すごく良かったよ」
口の端を吊り上げて笑うあなたに、僕は思わずむしゃぶりついていた。
「ええ、馬鹿ですよ…!でも馬鹿はどっちですか!こんな…無茶して…」
それ以上は言葉に出来なかった。僕が本格的に泣き出してしまったから。
僕をあやすように頭を撫でる末井さんの声が、耳元に小さく聞こえた。
「ああ…馬鹿だよ俺は、大馬鹿だ…でも、どうにもならないんだ。俺は、どうしようもない馬鹿野郎だよ」

以上です。
174風と木の名無しさん:2008/06/18(水) 23:52:10 ID:L23TX7KM0
>>171-173
泣き虫深夜先生モエス
末井先生にはオロナインとキシロカインをプレゼント

蔓深イラ
http://p.pita.st/?x3eoiu0t
175風と木の名無しさん:2008/06/22(日) 01:07:51 ID:wXbNqdnb0
出所者から姐タン情報が!
有名人だから何かと周りの受刑者から注目を浴びてそうだ
ムショ内でイジメとか色々ヤラレてなきゃいいけど…

ttp://bubble6.2ch.net/test/read.cgi/archives/1145096953/237-239
176風と木の名無しさん:2008/06/22(日) 15:37:36 ID:jDuyeiKKO
>>175
GJGJ
177風と木の名無しさん:2008/06/23(月) 03:02:03 ID:SF1tv6aP0
あ、176の漏れのIDにイッコーさんがw

こんなのみつけました
ttp://jp.youtube.com/watch?v=-kXSuc3qw3o&NR=1
ttp://jp.youtube.com/watch?v=xB2IlUxjhCM&feature=related
178荒縄・ヤスマツ1/2:2008/06/27(金) 02:08:20 ID:ONR06VvK0
その日の夜遅く、講演会とその後の飲み会を終えて事務所へと帰ってきてみると、
部屋の中には末井が倒れていた。
……流石の俺も二の句が継げなかった。
所々引きちぎられた様な服、打撲の痕や細かい傷の残る手足、
そして辺りにうっすらと残る血生臭さ。
駆け寄って末井を抱き抱えようとすると、こいつはそれを振り払って床上へと再び倒れ込んだ。
「お、俺の言ってることは、間違いじゃない!俺は、間違ってなんか…」
甲高い声で叫びながら、俺に噛み付かんばかりにして暴れ出す。
やっぱり…誰かに襲われたのか…それとも自分から喧嘩を吹っ掛けたのか。
末井は、子供が駄々をこねるように必死で手足を動かし、首を左右に振っている。
床の上で頭がゴン、ゴンと音を立てているが、そんなことにはお構いなしのようだ。
赤く腫れ上がった両目は涙か目ヤニのようなもので塞がれている。
「…おい、何も見えへんのか?俺が分かるか、末井?」
何とか末井の肩口を押さえ込んだ俺は、上下に揺さぶりをかけながら声を掛け続けた。
「末井、俺や、夜須田や!どうした、何があったんや?誰に一体、こんなこと」
漸く俺の声が耳に届いたのか、びくっと身体を震わせると、末井はその動きを止めた。
「夜須田さん」
痛々しく腫れ上がった両目の隙間から、すっと水のように涙が流れ落ちる。
「とにかく、その目ェ何とかせな。ちょっと拭いたるから待っとれ」
俺は末井をその場に残し、洗面所へタオルを濡らしに行った。
(全く、無茶しぃや、ホンマに…)
無意識にぶつぶつと呟いてしまい、それを自分の耳で聞いて更にげんなりしてしまう。
戻ってみると、末井は俺に背を向けて身体を小さく丸め、少しばかり肩を揺らしていた。
泣いているのか。
俺が黙ってタオルを目に当てると、末井も無言でそのタオルを握り締めた。
他のタオルで手足の傷を拭い始めると、こいつはぼそっと吐き捨てるように言った。
「もう…どうでもいいんですよ」
「…何?」
179荒縄・ヤスマツ2/2:2008/06/27(金) 02:09:01 ID:ONR06VvK0
「もう俺なんかに関わらない方がいいです、あなたも…いい加減で危ないヤツなんですよ、俺は」
あのなぁ。同じ事務所に所属して、一体何年経ってると…俺がそう言おうとすると、
こいつは『今までありがとうございました』などと間抜けな言葉を告げて身体を起こそうとする。
そうは言っても起き上がれないだろう、その様子じゃ。
案の定、呻き声を上げてガクッと肩を落とす末井を、俺は横から支えた。
「おい、阿呆なこと言うてるんやない。俺たちとは、昨日今日の付き合いや無いやろ」
突然、末井の身体がガタガタと震え出した。どうした、と覗き込もうとする俺を弾き飛ばすほどの勢いだった。
「俺は…!そこら中で問題起こして、叩かれまくって、周りから非難されて…っ…!
 それでも懲りないヤツなんです…こんな汚いヤツ…俺、自分のこと、もう…」
未だ目の開けられない顔を歪め、苦しげに声を絞り出す。
「どうしても止められないんだ、俺、自分のことが自分で…分からない…」
そう言ってこいつはいきなり笑い出した。それこそ腹を抱えて。
泣き、叫び、怒鳴り、笑い、感情のコントロールが出来ないでいる自分に振り回されている。
いや、そういう振りをしているだけなのか。
俺は狂ったように笑い続ける末井の顎を捉え、無理矢理に口づけた。
逃げようとする身体を抱きとめる。
「…阿呆。今更何言うてんねん。お前のこと、俺が何も知らんとでも思てんのか?
俺の腕の中で、お前がゆっくりと形を無くしていく。
「そんなに信じられへんのか?周りのことが。俺のこと、信じられへんのか?」
堪らなくなったのか、お前は子供のような泣き声を上げた。
ただただ俺の名を繰り返し呼びながら。
「阿呆やなあ…肝心の時に俺に甘えんで、どうするんや。ホンマに阿呆やで…」
お前が好きだと言ったら、それは俺にとっては本気のことだ。
こんなこと、中途半端な気持ちで思うものか。
照れ臭くてそこまでは言えなかったが、俺はその代わりにお前のことを抱き締め続けた。
…阿呆さ…お前にそんな思いをさせてしまった俺の方こそ、阿呆たれだ。
せめてもの罪滅ぼしだ、受け取れ、末井。

以上です。末井、懲戒請求却下されますように。
180風と木の名無しさん:2008/06/27(金) 06:22:40 ID:mFB8HYw8O
荒縄さんの末井だいすけです

同業者は戒告じゃね?と
181風と木の名無しさん:2008/06/30(月) 05:00:45 ID:Alo/H3t70
落書き詰め合わせ
ttp://kissho.xii.jp/1/src/1jyou39957.jpg.html
(パス1951)
182荒縄・襲われマツ1/2:2008/07/05(土) 00:50:12 ID:7R4qflDv0
>>178の前。

一体どちら側から吹っ掛けた喧嘩だったのか。
そもそもこの場は喧嘩のための場などではなかったはずだ。
ある大きな事件の裁判に携わっている末井が裁判に必要な手続きを行わなかったとして、
弁護士会へ懲戒請求が出されていた。
それに対し『直接本人から事情を聞きたい』と設けられた場所。
冷静な意見の交換が行われていたのは最初のうちだけだった。
互いの主張することを声高に相手にぶつけ、それが互いをヒートアップさせていく。
なだめようとする者をおしのけて、末井は椅子を蹴立てて立ち上がった。
「もう時間の無駄です!あれ以上被告にしゃべらせることは無理だったし、現在では尚更です。
 手続きだけすればいいような軽い問題じゃあない!どうしても被告の言葉が必要だった…
 俺を懲戒にかけたいなら、かければいい。俺から言うことはもう何もありませんから」
捨て台詞のように言い、部屋を出て行く末井。
舌打ちしながらそれを見やった上座の弁護士は、軽く頷いて顎をしゃくった。
腰を浮かしていた何人かが頷き返し、その後を追う。
「…変わりませんな、あの一派は」
溜め息とともに吐き出された誰かの一言に、上座の弁護士は低い含み笑いで答えた。

廊下で腕を取られて捕まってしまった末井が引きずり込まれた小さな部屋。
おそらく接見用に使われているのだろう、小さなテーブルと椅子がニ脚置かれている。
それらが乱暴に部屋の隅に追いやられ、末井は部屋の真ん中に寝転ばされた。
「何する…離せっ!俺に触るな…!」
ヒステリックに叫ぶ声が部屋の中に響く。小柄な身体を無茶苦茶に動かし、何とか逃れようとする。
それを遮るように末井の身体へと伸ばされる手、手、手。
183荒縄・襲われマツ2/2:2008/07/05(土) 00:50:43 ID:7R4qflDv0
もがく手足を抑えつけ、頬をはたき、服を毟り取る。
「気に入らないヤツにはこうするのか、あんたらは!それで口封じのつもりか…っ!」
あまりにも煩いと感じられたのか、頬を立て続けに張られ、耳がキーンと鳴る。
顔が紅く腫れ上がり、じんじんと痛む。
「止めろっ…止め…俺は、こんなことぐらいじゃ、黙らない…」
眼鏡が飛ばされたことで既に末井の視界はぼやけている。
それが涙で滲んできたからと言って、別にどうと言うことはない。
誰のものか分からなくなっている手に身体を弄ばれたからと言って、それがどうだと言うのか。
精一杯の虚勢を張り、相手への抵抗を口にしていた末井の声が、徐々に途切れがちになる。
末井を痛めつけていた数人の手は、今や末井を玩具にして楽しんでいた。
首筋を、耳を、脇腹を、乳首を、足の付け根を撫で回され、その度に首を振り、
唇を噛み締めて声を堪える末井を、彼らは囃し立て、更に弄び続けた。
いきなり後ろから貫かれ、思わず噛み締めた唇の間から赤いものが伝う。
その口を無理矢理開かされ、モノを突っ込まれる。
歯を立てて抵抗しようとすると、軽く頚動脈を押さえられて落とされそうになった。
その間にも、後ろからは激しく突き上げられ、閉じられぬ口からは喘ぎが漏れてしまう。
「あ、ああああ、んぅ…ああっ、あっ、」
一方的に欲望を放たれ抜き去られると、また別のモノに犯される。
尻の間を伝い落ちるどろりとした液が、喉の奥に放たれる青臭い液が、
末井に、今の自らの扱われている立場を嫌でも教え込もうとする。
(俺は…間違ってなんかない…俺は、信じて…俺のやってること、信じて…)
身体は堕とされても、心だけは。
己の心だけは。
散々嬲られ、喘がされる屈辱にまみれながら、
末井は崩れていきそうになる自我を必死で守ろうとしていた。
それが何時まで続く責め苦であるのかも分からないまま。

以上です。
184風と木の名無しさん:2008/07/05(土) 02:14:25 ID:eJIwGnFV0
>>182-183
(*゚∀゚)=3ムッハー

ツルオジまむがです
ttp://kissho1.xii.jp/7/src/7jyou12796.zip.html
(パス1951)
185風と木の名無しさん:2008/07/05(土) 03:25:38 ID:eJIwGnFV0
連投済みません
姐たんのいる黒羽の「教訓」とかについて書いてあるブログです
ttp://anthonyjail.blog123.fc2.com/blog-entry-7.html
参考までに
186風と木の名無しさん:2008/07/09(水) 02:45:59 ID:OIjws8byO
ほしゅ

ついでに、オジーの控訴審日程はまだ決まってません
元気にしてるかな
187荒縄・蔓深1/4:2008/07/13(日) 02:02:19 ID:T+a+Scuj0
>>158の続き

胸に顔を埋められた時から、何となく分かってはいた。
だが、蔓実には聞いておきたいことがあった。
「…深夜くん、ヤったことはあるの?それとも初めて?」
自分の方から蔓実の手を引いて引き入れたトイレの中で、深夜は苦しげに顔を伏せる。
(答えられないですよ、…そんなこと)
そのまま答えないでいる深夜に、蔓実は低く忍ばせた声で念を押すように言う。
「僕、今酔っ払ってるんだからね、元々短気だし。手加減しないよ。それでいいんだね。
 僕を誘ってきたってことは、いいってことだよね」
深夜は顔を伏せたまま唇を噛み締めた。だが、やはり何も言わない。
ただ、小刻みに震える指で自分のズボンのベルトを外そうとしている。
不器用なのか緊張しているのか、その作業は遅々として進む様子はない。
その指を外させ、てきぱきと深夜の下半身を露わにしていく蔓実。
それをぼーっとして見入っていた深夜だったが、やがて苦しげな顔のまま視線を横に逸らせた。
(僕はあなたのことが好きだから…あなたがすることだったら、僕は)
先程の口付けで感じた快感の余韻が残る頭の片隅で、自らに言い聞かせるように何度も繰り返す。
…さっきから、何人かがトイレ内を出たり入ったりしている気配が壁の向こうから伝わってきている。
カチャカチャと音を立てながらズボンを脱がせていくが、その間も二人は一言も発そうとはしない。
大きな声でしゃべれば、確実にその場にいる者の耳に入る。それがわかっていたから。
蔓実は脱がせた深夜のズボンをドアの取っ手に掛けると、黙ったまま深夜に口付けた。
さっきよりも長く、深く、濃厚に。耐え切れなくなった深夜が吐息を漏らしそうになるほどに。
その雰囲気を察し、蔓実は無言で深夜を見据えた。
しゃべるな。声を出すな。
強い視線がそう物語っていた。
188荒縄・蔓深2/4:2008/07/13(日) 02:03:26 ID:T+a+Scuj0
漸く深夜から唇を離すと、今度は自分の左手指を深夜の口にねじ込んだ。
「舐めて」
押し殺した声で、深夜の耳元に囁く。
相手は黙らせておいて、自分はしゃべってもいいのか。それはあまりにも傲慢ではないのか。
寧ろ、蔓実は自らの傲慢さを楽しんでいるようにも見えた。
元より深夜には、蔓実の要求を断れるはずもなかった。
言われるがままに蔓実の指を頬張る。
だが緊張のためかその口の中は乾いていて、これでは充分な湿り気が…
そう判断した蔓実の動きは早かった。
シャツの合わせから右手を差し込み、掌で深夜の乳首を撫で転がす。
口の中から引き出した指を下へ下ろすと、深夜のトランクスの中に差し入れ、会陰の辺りから袋の裏を揉み込む。
トランクスの中で、ゆっくりと竿が勃ち上がろうとしていた。
頬を朱に染め、深夜はひたすら首を左右に振っていた。
恥ずかしさと、休みなく襲ってくる刺激、そして声を上げられないことの辛さ。
ぎゅっと閉じた目を開くことも出来ず、がっしりした蔓実の肩口を指が食い込むほどに握り締め、
漏れそうになる喘ぎ声をひたすら堪える。
蔓実に『しゃべるな』と指示されなくても、こんな場所では他人に声を聞かれたくはないだろう。
なのに何故…自分からこの場所を選んでしまったのか。
分からない。
『この場所で』と言うよりは、『他ではない、後でもない、今すぐに』という理由の方が強かったのだ。
深夜にとっては。
今すぐ、でなくては確かめられない気持ちが彼にはあった。
だが、場数を踏んでいない深夜にはそれは無謀なことのようだった。
快感に耐えるあまり心臓が早鐘のように鳴り響き、頭の芯がずきずきと痛む。
鈴口からは透明な液体が顔を覗かせ、それがぷくりと盛り上がり、伝い落ちようと蠢く。
それを逃さず左手指に絡め取ると、蔓実は深夜の後孔に塗り込めた。
189荒縄・蔓深3/4:2008/07/13(日) 02:04:08 ID:T+a+Scuj0
「……っ!」
深夜の腰が跳ねる。思わず肩口から外した右手で口を覆い声を押し殺す。
それでも、僅かに掠れた喘ぎが漏れてしまう。
「ん……っは……ぁ」
ぐにぐにと孔の周りを揉み解していた蔓実の指が、ずる、と中へ侵入した。
膝を震わせる。口を手で塞いだまま天井を仰ぐ。
見開かれた目が、助けを求め宙をさ迷う。何度も首を左右に振る。
それでも抑えることの出来ない喘ぎを、深夜は指を噛んで止めようとする。
「ぐ、む…ぅうっ…」
蔓実の左指は三本に増やされ、奥を突くように出し入れされている。
深夜の口の端からは涎がぽたぽたと滴る。
立っていられなくなり、深夜は便器の蓋の上に跨ると、太い注水パイプにしがみ付いた。
そうしないと、床の上に崩れ落ちてしまいそうだった。
泣き出しそうな深夜の目に見詰められながら、蔓実はそのまま深夜の後孔を指で責め続けた。
「ぁ……っ、く…」
声を堪え過ぎて酸欠になってしまった頭で、尚も耐え忍ぼうとする深夜。
もう思考能力は残っていないに等しい。
がりっと音をたてて自分の指を噛み締めてしまったのにも気付いていない。
赤い筋が深夜の右手をゆっくりと伝うのを見て、蔓実は苦笑しながら深夜の竿を扱き出した。
前と後ろからの刺激を受け、深夜は漸くその溜め込んだ熱を吐き出すことが出来た。
と同時に、意識を失って便器の上から転がり落ちそうになった。
それを、力強い腕ががっしりと支えていた。

190荒縄・蔓深4/4:2008/07/13(日) 02:04:53 ID:T+a+Scuj0
暗い夜道が、薄暗い街灯に照らし出されているのが見える。
…何時の間にか、深夜は蔓実に肩を貸されてよろよろと歩いていた。
「…お、気がついた?」
蔓実はにやり、と笑って言う。
「深夜くん、君には幾つかの重大な過失がある」
身体中が痛い。頭の中はまるで鉛が詰まっているように重たい。
何も、何も考えられない。それなのに、目の前の蔓実は楽しそうに言葉を継いでいた。
「一つ、僕の質問に答えられなかったこと。簡単な質問だったのに。
 一つ、僕の命令に従えなかったこと。僕の指舐めてって言ったのにね。
 一つ、僕の指示に逆らったこと。周りに人がいるのにあんな声出したらバレちゃうよ、僕らのこと。
 一番まずかったのは、僕の誘いに乗っちゃったことだけど…ね。
 よって、今日は一晩僕の事務所で付き合ってもらうよ。手始めに、さっきの質問に答える所から」
さっと蒼ざめた深夜の顔を、蔓実は楽しげに眺めていた。

以上です。
191風と木の名無しさん:2008/07/13(日) 09:47:41 ID:3/QRrSZTO
(*´Д`)/ヽァ/ヽァ
192荒縄・ヤスマツ1/3:2008/07/19(土) 01:13:51 ID:FL1nIykY0
参った。今日も酷い一日だった。
まず、出先から帰るのがこんなに遅くなったのがまずい。
俺の目は時計を見ることを拒否しているが、多分夜の2時は回ってるだろう。
時間通りに片付く仕事はそもそもやってないんだが、今日も案の定遅れてしまった。
そしてこのいきなりの雷雨。
傘を買おうと飛び込んだコンビニでは、先客が買っていったのだろう、ことごとく傘が売り切れていた。
夜中だから補充もされなさそうだし、行く先行く先で売り切れているのには参った。
コンビニにたどり着くまでに既に全身ずぶ濡れになってはいるんだが、それにしても…。
しょうがないから濡れて帰ることにして、俺は取り敢えず着替え用の下着を買い求めた。
また今日も事務所で徹夜だな。
俺は雨でグチョグチョと嫌な音を立てる靴を引き摺り、非常灯だけが灯る建物へと入って行った。
事務所のドアを開けると、真っ暗な室内が見えて、俺の疲労感を倍加させる。
…誰か一人くらい残ってると思ったんだが、今日は皆退社した後か。
帰ったら明日の打ち合わせをやろうと思ってたんだが、まあ仕方ないか。この時間じゃあな…。
洗面兼台所の小さな明かりを点け、濡れた服を脱ぐと、俺は絞ったタオルで体を拭いた。
軽く寒気がするような気がするが、多分気のせいだ。
朝になったら、近くのジムでシャワーでも浴びよう、そう考えていた時。
玄関のドアノブがガチャついた。こんな時間に…一体誰だ?
カメラで外を覗くと、小柄な男が自分のポケットを探っているのが見える。
何だ、末井か。
中から開けてやると、ヤツはパッと顔を上げて俺に抱きついてきた。
「…良かった…夜須田さん、いたんだ」
冷たくなってぶるぶると震えている身体を俺に押し付け、背中に手を回してくる。
「おいおい、お前も雨に降られたんか?拭いてやるからこっちへ」
俺の言葉に、こいつは首をぶんぶんと左右に振った。
193荒縄・ヤスマツ2/3:2008/07/19(土) 01:14:27 ID:FL1nIykY0
「やだ、もっと抱いてて」
おい、また甘えて…いい加減に…そう言いたくなるのをぐっと飲み込む。
俺自身真夜中に一人きりでいるのが辛い、と思っていた所にこいつが帰ってきて、
正直ほっとしていたのも事実だ。
俺が末井を抱き締める腕に力を入れると、こいつも逆に抱き締め返してきた。
こいつの冷たい身体が、何故か今は心地よく感じる。
…さっき感じた軽い寒気は、完全に頭痛と発熱にシフトしていた。
こりゃあ風邪ひいちまったな。俺は溜め息をついてそれを認めざるを得なかった。
「…どうして、何も聞かないんですか」
え?お前、今何て言ったんだ?
「夜須田さん、どうして怒らないんですか」
俺の胸に顔を埋めていた末井が、うつむいたまま掠れた声でしゃべっている。
「俺が何してたって、どうしていつも聞かないんですか?俺が今まで…何処へ行ってたって…
 何処で、誰と何してたって。
 俺が何言っても怒らないのは何故なんですか?俺のこと、どうして…無茶なことして
 散々暴れて、あなたに八つ当たりしてるのに。
 俺の言うことなんて聞かなきゃいいのに!どうして俺の言うこと全部聞くんですか!
 あなたがそんなだから、俺…何時までもあなたから離れられなくて…あなたに、甘えて…
 あなたがそんな態度だから、俺…っ」
末井の話は支離滅裂で、最後は涙で途切れてしまった。
…俺か?やっぱり、俺が悪いのか?
言葉でしゃべってこいつを諭そうとも思ったが、止めておいた。
そうだな、俺が悪いのかもしれないな。
お前のこと、一番甘やかしてるのは俺だ。
お前が何をしても、何を言っても俺はお前のこと無意識に庇ってたんだ。
そうかもしれない。
194荒縄・ヤスマツ3/3:2008/07/19(土) 01:14:57 ID:FL1nIykY0
俺は黙ったまま、お前のことを抱き締め続けた。
お前は形ばかりイヤ、と首を振って逃れようとするが、俺がそれを許さない。
「そうや、俺が悪いんや。俺は悪やから、お前のこと滅茶苦茶にしたる。
 お前がそんなしょうもないこと考えられんようになるまで責めたるさかい、覚悟しいや」
…ああ、俺は明日は風邪っぴきで大変なんだろうな。
それでも、今のお前のこと、放って置けないから。
どうせ無茶なのは一緒だ、俺達二人とも。
俺がお前の顎を捉えると、躊躇っていたお前の唇が俺の口を塞いでくる。
…明日は、お前も頭痛と熱に付き合えよ、末井。俺に向かってあれだけしゃべったんだから、いいだろ?

以上です。
195新板設置について相談中@新板スレ:2008/07/21(月) 02:33:29 ID:i8TpEvZDO
トゴタン誕生日おめでとう!
いまナニしてるんだか…
オジーと浴衣で花火見物とか妄想
196新板設置について相談中@新板スレ:2008/07/24(木) 02:04:07 ID:enBiCAHa0
ほんとに山梨落ちなし意味なしのオジトゴまんが
ttp://kissho.xii.jp/1/src/1jyou42559.zip.html
パス1961
197新板設置について相談中@新板スレ:2008/07/24(木) 02:05:21 ID:enBiCAHa0
パス間違えた
1235でした_| ̄|○
198うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
199新板設置について相談中@新板スレ:2008/07/27(日) 01:21:46 ID:Vgr+r4NoO
オジーの控訴審日程、まだまだ決まらないみたいです(´・ω・`)
オジー元気かな?
氏の塚さんは帽子で蒸れてないか心配
200新板設置について相談中@新板スレ:2008/07/28(月) 00:38:09 ID:bVQMKJql0
ツルオジ漫画です
ttp://p.pita.st/?m=7qmgmws7

センセ、オメ(*゚ー゚)ノシ
201荒縄・オジトゴ1/2意味なし:2008/07/28(月) 00:39:19 ID:C1mmXgqz0
「……暑い」
「……」
「……暑いよ。何とかなんねぇのかよ」
「……」
せっかく避暑地に来たはずなのに、これでは到底避暑にはならない。
とにかく暑い。日陰で寝そべっている自分たちの処へと熱風が吹き込み、肌の上をじっとりと舐めていく。
さっきからブーブーと文句を言い続けている尾島の言葉を努めて無視しようとしていた冨士田だったが、
汗ばんだ手で自分の足首を捕まえられ、うんざりとした目線を投げた。
「だって、仕方ないでしょ。こんな天気になるなんて思わなかったし。…プールにでも入りますか?」
「ヤだね。大体俺、水着なんて持ってねぇし」
「そこで売ってますよ、水着」
二人がだらだらと過ごしているポーチから、数人の客が水と戯れているプールサイドが小さく見える。
尾島の手を振り払った冨士田がそちらへ手を振ると、尾島は不貞腐れたようにうつ伏せになった。
「ガキじゃあるめぇし、今更水遊びなんざ出来るかよ」
「…じゃあなんでここまで付いて来たんです?」
「避暑地、だぜ?避暑に決まってんだろ。
 それがよ…何が悲しくて…こんなに暑くちゃ勃つもんも勃たねえよ」
ああ、またそこに話が行くのか。冨士田は再びうんざりとして尾島を見つめた。
自分だって、そういうことは嫌いではない。だけどそこへばかり話を持って行かれると、正直…。
(純粋にこの場所を楽しんでもらいたかっただけなんだけど。景色もいいのになあ)
すっかり氷の溶けてしまったグラスを飲み干すと、冨士田は横になっていたデッキから立ち上がった。
「じゃ、僕はひと泳ぎして来ますから。暑さをしのがなきゃ」
そこへ伸びてきた尾島の手。
今度は、がっしりと冨士田の腕を掴んで離さない。
「おい、おい、ちょっと待てよ。そう邪険にすんなよ。せっかく二人でいるのに、もっと楽しませてくれたって…」
びくりとして振り返る冨士田の身体を強引に引き寄せ、意地悪そうに笑う。
「…罰は当たらねえよなあ?」

202荒縄・オジトゴ2/2意味なし:2008/07/28(月) 00:39:50 ID:C1mmXgqz0
人気のないポーチの中で、熱風に曝されたまま、尾島の寝そべっているデッキの端を握り締めている。
ポーチは誰でも出入りできる場所なので、冨士田は声を堪えるのに必死になっていた。
逃げようとすると、バミューダの裾から手を入れている尾島の指が、冨士田自身を素早く扱き上げる。
それに怯むと、今度はもう片方の手が尻の間に滑り込んでくる。
絶え間ない刺激と暑さに、身体中から汗が滴り落ちる。
「お…じま、さ…こんな、とこで…っ、や…」
「いいじゃねえかよ、面倒くせぇ。ここでやらせろよ」
気のない風を装いながらも、尾島の目は光を失っていない。
冨士田が声を詰まらせ、身体の震えを堪える度に、ほくそ笑むように頬を引きつらせる。
飲み物を手にした他の客が近くを通って行くと、尾島の手はすっと前から引かれたが
後ろは後孔の周りを弄くり続けていた。
顔を背けて声を堪える冨士田を、尾島の言葉が更に追い詰めていく。
「そうだ、お前7月生まれだったな。プレゼントやるぜ。俺のはやる気になってねえから、この指で充分だろ」
かっと頬が熱くなる。足から力が抜け、しゃがみ込みそうになるのを、尾島は許さずに近くの壁に押し付ける。
「…駄目だよ。このままだ。このまま、ここで、だ」
「や、ぁ…どうして、い…んぁっ」
ずぶり、と冨士田の中に押し入ると、尾島は低い声で囁いた。
「お前、気が付いてないんだろ。今…お前すげぇ嬉しそうな顔してんだぜ」

以上です。
203新板設置について相談中@新板スレ:2008/07/29(火) 17:42:28 ID:2H1WYut8O
オジトゴ(*´Д`)ハァハァ

オジの控訴審決まりました!10/31の13:30から、高裁第5刑事部です。
204新板設置について相談中@新板スレ:2008/07/29(火) 19:18:04 ID:2H1WYut8O
日程、某補佐曰く30日でした。
高裁に再度聞いてみます。
205新板設置について相談中@新板スレ:2008/07/31(木) 21:00:36 ID:ODuD1dYv0
犬HKでこれから、10:00からの「アレ今どうなった?」という番組で
体震事件やります
206205:2008/08/01(金) 05:43:12 ID:bq7uKwtW0
207新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/03(日) 04:17:38 ID:kEQza1x90
オジーと弁護団ドゾー

夜須田
ttp://p.pita.st/?gkdstpqw
末井
ttp://p.pita.st/?pzbk4stu
麻雛
ttp://p.pita.st/?51h4igcr
深夜・末井
ttp://p.pita.st/?4g8exyde
↑この時、末井先生が自分の名札を逆さまに置いてしまっていて、
それに気がついた深夜先生が直してあげるというハプニングが。
で、二人見詰め合って笑いあってました(*´Д`)

耶麻下
ttp://p.pita.st/?6in2h8s7
夜須蔓
ttp://p.pita.st/?2khwgcrw
蔓深
ttp://p.pita.st/?ald5ghio
オジー
ttp://p.pita.st/?xzfk0xcg
蔓オジ
ttp://p.pita.st/?pulfopz5
深夜
ttp://p.pita.st/?vcc4jphr
208新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/05(火) 12:39:56 ID:GS4tus+10
再度、オジ控訴審日程

http://www.courts.go.jp/search/jbsp0010?crtName=6

裁判所名:東京高等裁判所 第4刑事部
日時・場所:2008年10月30日 午後1時0分 東京高等裁判所 3番交付所
事件名:詐欺 平成2 0年(う)1 1 6 8号
備考:当日午後1時0分までに指定場所に来られた方を対象に抽選します。
209新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/07(木) 00:24:33 ID:6JF+Oof+0
>>178-179
荒縄さんネタお借りしました。
漫画です。
ttp://kissho2.xii.jp/20/src/2yoshi5934.zip.html
パス1947
210新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/08(金) 17:16:15 ID:+gkDqd/n0
211新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/14(木) 21:52:13 ID:nrzAa6nu0
保守ついでに懐かしの蔓実先生動画 
http://jp.youtube.com/watch?v=5mi0Pen5Nec

某姐さんありがとう
212荒縄・某所への返歌:2008/08/17(日) 20:27:45 ID:/i+/mz620
あなたに言われるまで気付かなかった。いや、ひたすら気付かないふりをしてた。
僕が本当に望んでいること。
僕は頭の中で、今何を考えてるのか。何を求めているのか。
でも実際のところ僕の頭の中は真っ白で、僕の指はあなたの身体にしがみ付くしかしようがなく、
僕は情けない声であなたの名を呼び続けていた。
「は…っあ、蔓実さん、もぅ、やめ…つる…っくぅ、」
「やめるの?ここで?…ならどうしてここまでついて来たの?わかんないなあ。君が欲しいものって本当は何?」
僕の目の前のあなたは憎らしいほど落ち着いてて、
僕がどう答えるのかなんて全て分かっているように見える。
でも、分かるわけないんだ。だって僕ですら分かってないんだから。
「深夜くん、どうして欲しいか言わないってことは、僕の好きにしてもいいってことだよね?」
悪戯っぽい眼をしてあなたは笑う。
手際よく何か細いもので僕の…あれの根元をきつく縛ってしまった。
うろたえる僕の手首をまとめて一括りにし、それをもネクタイで縛り上げる。
僕はただされるがままで、おまけに漏れる声はとんでもなく甘く、顔は嬉しげに歪んでしまう。
そして気付かされる、さっきの問いの答えを。
僕がどうしてここへ来てしまったのかと言うと、それは蔓実さんに抱いて…欲しかったから。
そして蔓実さんがそれを拒まないと思ったから。
ほら、全部望み通りになったぞ。
なのに何故僕は泣いているんだ。
「…深夜くん、気持ちいい?…ああ、気持ちいいんだね。なら、何で泣いてるの」
あなたが囁く言葉が、僕の耳の中で何度も繰り返される。
僕は…何も言ってない…あなたは、他人のことを、あなたは…。
「……僕が深夜くんの『想い人』じゃないから?」
それまで優しかったあなたの声音が、一瞬にして冷たくなった。
思わず息をのんだ僕の首筋に、あなたは獣のように歯を立てて噛み付いてきた。

以上です。
213新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/18(月) 23:59:35 ID:S4jilT5B0
>>212
( ゚д゚)・∵.ぐはあ!モエス!

ツルオジ昔話
http://p.pita.st/?oljhimwg
214荒縄・夜須末1/3:2008/08/21(木) 01:08:43 ID:0b4LQyuN0
おかしい。何か変だ。
元々が激しい性格の男だから、目の前で態度がコロコロ変わるのもそう珍しくはない。
だが、法廷内で…弁論の最中でこれ程落ち着きのない姿を見せる末井を見るのは初めてのことだ。
油汗なのか冷や汗なのか、額から滴り落ちるのを拭おうともせず、目は資料を追っているようで
その実何も見えていないかの如く泳ぎまくっている。
末井は周りのことにはまるで無頓着に見えた。
弁論の途中でいきなり声を昂ぶらせたり、急に尻切れトンボのようになったり、
何時にも増した傍若無人ぶりを発揮している。
俺達他の弁護団の方を見向きもせず、自分の資料と被告、裁判官、
その三者の方へ無理やり顔を向けている。いや、その三者以外の場所を見たくないようなそぶりだ。
それが、閉廷の声を聞いた途端に末井は態度を一変させた。
小娘のようにもじもじとしたかと思うと、分厚い資料の入ったケースを抱え、
脱兎の如く廷内を後にした。
他の弁護団は呆気にとられて其れを眺めていた。
「…大丈夫なんですかね?心配だなあ」
「……深夜くん、○○さんのこと、頼んだぞ」
俺は被告との今後の打ち合わせなどを深夜に任せて、そそくさと末井の後を追った。

215荒縄・夜須末2/3:2008/08/21(木) 01:09:55 ID:0b4LQyuN0
どうやらそのままトイレに駆け込んだ末井は、個室の中に閉じ籠もっているようだった。
「おい、末井、どうした?具合でも悪いんか?」
俺はドアをノックして聞き耳を立ててみた。
中からの返事はないが、代わりに何か…妙な喘ぎ声が聞こえる。
「…おい、ここ開けろ。どうしたんや」
ドアをガタガタと動かしてみたが、やはり末井は答えない。
こうなったら仕方がない。
俺は鍵束を取り出し、そこに巻き付けてある針金を…不測の事態に備えて用意してあるものだ…
適当に伸ばしたり折り曲げたりして、ドアの隙間に差し込み鍵をこじ開けた。
「ま…つい…」
俺は思わず息をのんだ。
個室の中の末井は、壁に背を貼り付けるようにして身体をがくがくと揺らしていた。
両手は壁を掻き毟るようにしており、爪の跡で壁の塗料が剥がれ落ちてしまっていた。
口の端から涎を流し、目が完全にイっている。
「見ない、で…んっ、おねがい!やす…ああっ…ここから出て、早く!」
ヒステリックに叫ぶ末井の方から、かすかに機械的な音が…周囲を振動させるような音が聞こえた。
艶めかしく動かす腰の辺りが壁に押し付けられると、その音が僅かに聞こえやすくなる。
まさか。お前、後ろに…入れてるのか。いや、入れられてるのか。
そんな状態で法廷に、今まで…。
俺が近付こうとすると、末井はじりじりと横へ移動する。
元々狭い室内だから逃げ場はほとんどない。それでもこいつは必死になって俺を近付かせまいとしている。
「来ないで!…頼むから…」
泣きながら、なのに縋るような目で俺の方を見る。
俺から逃げたいのか、俺に助けて欲しいのか、どっちだ。
「俺を…一人にして…じゃないと、終わらない…んんっ!」
突然、末井は叫んだ。
一声甲高い叫びを漏らすと、血の滲んだ指で口元を覆い、その場にしゃがみこんだ。
後ろだけで達してしまったのが傍目でもわかる。
216荒縄・夜須末3/3:2008/08/21(木) 01:10:34 ID:0b4LQyuN0
身体を激しく震わせながら必死で声を噛み殺す末井を見て、俺は情けなくて涙を流していた。
お前は。どうしてそう無茶ばかりするんだ。どうして一人だけで突っ走ろうとするんだ。
俺は…俺達は何のために…。
「…っ、はぁ、夜須田さん、これから、証言…聞き出しますから、ここから、出て下さい」
息を荒くしたまま、末井はぽつぽつとしゃべりだした。
「……何だと?」
「証人と、ここで、会う約束です。だから」
「ここで、か。それからホテルでも洒落込むんか」
俺の言った言葉にむっとしたようだったが、末井は掠れた声で続けた。
「俺は何だってやります…証言を得られるんなら…何だってやるんだ。だから」
急に言葉を詰まらせ、びくっとして再び身体を震わせ始めた末井を、俺は見ていられなくなった。
俺は末井に背を向けて言い放った。
「お前なぁ、ちょっと前に、『俺が世話を焼くから俺から離れられんようになった』って言うたな?せやけど…
 こんな有り様見せられて、放っとけると思うか?
 目の前でこんな無茶されて、誰が放っとけるんや!俺は…俺は、もう知らん…っ」
言うだけ言ってドアを乱暴に閉めると、俺は逃げるようにその場から立ち去った。
末井の交渉相手を見届けるべきだったのかもしれない。そしてその交渉を止めるべきだったのかも。
だが、やはり俺はあいつには甘いんだ。
あいつの言う通りにやらせてやろうと思うのと、あいつが誰かと…そんな姿は見ていたくない。
結局、俺は事務所に戻り仕事を続けていた。俺には、それしか能がないんだ。

夜半過ぎ、俺の部屋の入口でとさっと音がした。何かが崩れ落ちる音。
よれたスーツに、汗で額に張り付いた髪の毛が、扉の陰に見える。
申し訳なさそうに見上げる上目遣いが、それでも交渉の成立を告げようとしている。
阿呆やなぁ。
苦笑してしまった俺を見て、末井は犬ころのように部屋の中になだれ込んで来た。

以上です。
217新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/26(火) 05:20:31 ID:zPNcYMYXO
★ゅ
218新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/28(木) 19:14:26 ID:llhel7DH0
『不幸自慢』

「痛っ…てぇ……」
腹にナイフが突き立てられている。
血が柄を伝って滴り落ちる。
尾島はいつかはこうなるとは思っていたが、余りにも突然の出来事に呆然としていた。
ただ腹の痛みだけがそれを現実だと教えている。
「女にやられるなんて…」

「尾島さんっ…うぐっ…」
(俺を呼んでる、泣き声が聞こえる)
(…嗚呼、腹が痛い。俺、生きてるのか?)
左手にぬくもりを感じる。誰かが手を握っている。
「あ…」
「尾島さん!気が付いたんですね」
見覚えのある泣き顔の持ち主は富士田だった。
尾島の手を硬く握り、震えている。
「なんでお前がいるんだ?ここどこだ?」
「病院ですよ。尾島さん、もう死ぬからとか言って僕の携帯にいきなり電話掛かってきて。
自分のマンションにいるからって言うから、行ってみたら…」
「そっか、俺、お前に電話してたんだ」
「そうですよ」
「『最期』に電話かける相手がお前だったのか。俺もヤキが回ったな」
尾島はふっと笑い、富士田から視線を反らせた。
219新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/28(木) 19:15:36 ID:llhel7DH0
「ちょっと!尾島さん、僕がどれだけ心配したか分かってるんですか!」
富士田はまた顔をくしゃくしゃにして泣き出した。
「おい、俺なんかのために泣くなよ。俺がまた浮気して恨まれて、刺されただけだろ。
死んでも自業自得だったんだ」
腹が痛むのを我慢しつつ、身を起こして富士田を抱きしめようとする。
しかし途中で痛みに耐え切れずにまた横になってしまった。
「だめだ、カッコつけようと思ったけど。いてえ」
「無理しないで下さいよ。あなたが死んだら、僕は…僕は…っ」
シーツに富士田の涙がまた染み込んでゆく。
尾島はため息をつきながらも腕だけ伸ばして富士田の頭を撫でた。
富士田は何事かを言おうとするが、しゃくってしまって声にならない。
「俺が死んだからなんだって言うんだよ」
そう、ボソっと尾島は呟くと富士田は顔を起こして睨みつけた。
「僕の生きる意味がなくなっちゃうじゃないですか!」
そう叫ぶと尾島の腹を叩いた。
うぐっ!と悶絶する尾島。
「別にあなたのために泣いてるんじゃないんですからねっ。自分がかわいそうになったからです!もう、帰りますから」
そう言うと椅子から立ち上がった。
220新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/28(木) 19:16:19 ID:llhel7DH0
「おい、待てよ」
尾島は縋るように富士田の手を掴んだ。
富士田はまだ震えていた。
「ひとりに、しないでくれよ」
「こんな…こんな、都合のいい時ばっかり僕の事…!」
「それじゃダメか?」
「もう…っ!」
富士田は振り返ると尾島に口付けした。
はあっと二人が吐息を漏らし、見詰め合おうとした時だった。
「お邪魔…だったみたいですね」
唐突に声がした。
「あっ!蔓実先生…なんで?」
「僕が連絡したんですよ」
富士田は蔓実に背を向けたまま言い放った。
「尾島さん、刺されたって言うのに随分とお盛んじゃないですか。
心配して損したなあ。…あ、花、ここに置いておきますね」
「花…って、鉢植えじゃねえかよ先生」
「ちょっとは病院に根付いて反省してもらおうと思ったんでね」
蔓実はニヤっと笑った。
「それも意味なかったようですが。夜須田さんたちも後で来るって言ってましたよ」
今度は睨みつけてくる。
「尾島さん、これでも死んだ方がマシだって言えますか?
みんなに心配かけて。いい加減気が付いたらどうなんですか?」
(愛されてるって事を…かよ)
尾島はバツが悪そうにため息をつくと天井に目を移した。
「美女に囲まれてる方がよかったとか思ってるんでしょ」
蔓実が尾島の顔を覗き込む。
尾島は尚も視線を反らせて誤魔化そうとする。
富士田はそれを見てくすっと笑った。
221新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/28(木) 19:16:49 ID:llhel7DH0
「なんだよお前ら。もう帰っても大丈夫だからよ。ありがとうな、早く治すからさ」
何とかその場を取り繕うとする尾島に二人は笑いかけた。
「蔓実先生、どうしましょうか?」
「そうだなぁ、とりあえず襲っちゃいましょうか。反省してないようだし」
その言葉に尾島はぎょっとして布団を握り締めた。
「ちょっと、待ってくれよ。おい…ここでするのか?三人で」
「だって尾島さんそういうの好きでしょ?」
「鍵閉めておきましたよ」
「…っ!」
尾島が腹を括ろうとすると、蔓実と富士田はまた顔を見合わせた。
「そんなわけないでしょ。当分お預けですよ」
「じゃあ、また来ますからね。看護婦さんのことナンパしないように」
そう言い残して二人は病室から出て行った。
「ちっくしょ…」
(期待しちゃったじゃねえかよ、どうすんだよコレ…)
半ば膨らんだ股間だったが腹の痛みが邪魔して、どうすることもできなかった。
222新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/28(木) 19:17:27 ID:llhel7DH0
翌日の昼過ぎも富士田は仕事の合間を縫って尾島の元に来ていた。
「おい、大丈夫なのかよ。俺のことはもういいからさ。まだお前の仕事軌道に乗ってねえんだろ?」
「尾島さんは自分のことだけ心配してください」
「そう言う訳にはいかねえだろ」
「ふふっ…」
富士田は小さく笑うと昨日とは違う優しい口付けをしてきた。
「やめろって」
「どうして」
「どうしてって…」
「あ、尾島さん、キスで勃っちゃうんでしたっけ?」
「お前なあ、知ってるんならよせよ」
尾島は気恥ずかしげにため息をついた。
「じゃあ、口でしてあげますよ」
「馬鹿…っ!」
富士田は尾島の布団に頭だけ入れると、動き出した。
その様子を蔓実の持ってきた花が見つめている。
(…最期は富士田か先生に刺されるのかもな…)

〈終〉
223新板設置について相談中@新板スレ:2008/08/29(金) 17:17:14 ID:WFhk2tDA0
姐たんと末井絵
http://p.pita.st/?woztzkdk
224荒縄:2008/09/01(月) 00:02:53 ID:mq6w1Auh0
>>223
目が開くと同時に、口の中の鉄臭さに気付いた。
顔が痺れるように痛い。
ここはどこだ。自分は今何をされているんだ。
頭を持ち上げようとして初めて、末井は自分が後ろ手に縛られて床に転がされているのを知った。
「……い…った…」
どうにも身動きが取れない。足を使って身体を動かそうとすると、腹に強烈な蹴りが入れられた。
「ぐ…はぁっ」
身体を折り曲げて痛みに耐える。床に擦り付けられた鼻から、生暖かい血が新たに流れ出す。
(くそっ、誰なんだ)
今の衝撃で眼鏡が吹っ飛んでしまい、末井の視界はほぼゼロに近くなってしまった。
それでも相手を探そうと目を瞬かせる末井に、更に靴がめり込むほどの蹴り。
「ぅあ…っ…!」
一方的にやられながらも、末井の思考は驚くほど冷静だった。
このチンピラに命令を下したのは一体誰なのか。
思いつく相手が多すぎて困るぐらいだが、ここまで実力行使に出る相手となると限られてくる。
その中のどれか…この時期、このタイミングで…自分の口を塞ごうとしているのは。
いいように殴られ意識を朦朧とさせながら、末井は交渉相手のことを…交渉成立の可能性を考え続けた。
(…少しは、しゃべってくれないと、交渉どころじゃない、けど)
切れ目のない打撃に、肺の中に残された空気まで叩き出され、激しく咳き込んでしまう。
何とか…こちらに話をさせてくれないか。
その時突然、相手の攻撃が止んだ。
ぜえぜえと荒い息をしながらぼやけた視界をさ迷わせる末井の肩を、誰かが蹴飛ばした。
仰向けに倒れた末井のベルトが乱暴に外される。
「や、やめっ…!」
そんな。目的はこれだったのか。
たじろぐ末井は、見えない相手が顔を歪ませて笑うのを感じ取っていた。

以上です。
225荒縄・修習生時代1/3:2008/09/03(水) 01:03:27 ID:YkpUDu7f0
「君のその、よく通る声は廷内では強い武器になるだろうね。ああ、そう言えばもう一人…」
教授が口を閉じ何かを思い出そうとする表情をした。
こういう時は黙って待っている方が良い、そのくらいの分別は麻雛も持ち合わせている。
「…ああ、丁度来たよ。あの子もよく通る声の子だよ。君達二人とも、ボーイソプラノだね」
廊下の向こうから、数人の修習生とともに歩いて来る小柄な男の方に教授は顎をしゃくって見せた。
それに合わせてそちらに目を向けると、その男は麻雛の方を眼光鋭く睨み返してきた。
「……っ!」
うろたえる麻雛を、教授はどこか楽しげに見やった。
「はは、気の強い子だろ?確か末井って名前だったか」
気の強い…と言うか、何か身体中から癇気を発散させまくっているような男だった。
一緒に歩いている修習生はそれに気づいていないんだろうか?
気後れした麻雛が教授の後ろに隠れてしまうと、末井は型通りの会釈をしてその前を通り過ぎて行った。
それが、二人の初めての出会い、だった。

次に麻雛が末井に会ったのは、それからしばらくしてのことだった。
日々修習や弁論のまねごとに明け暮れ、他の修習生や教授相手に突っかかり、またかわされては切り込まれる。
その中で、異彩を放って見えたのが末井だった。
切れ味の鋭い舌鋒でたたみ掛けるように教授相手に論陣を張る。
火の出るような、とはこのような論戦を言うのだろう。
その容赦のなさに、離れた所にいるはずの麻雛が身を竦ませてしまったこともある。
だが、弱い所を突っ込まれると、意外と脆く崩れてしまった。
攻め立てている時が見事なだけに、その鮮やかな崩れ方もどうしても目立ってしまう。
「…まだまだかな」
先の教授が、溜め息混じりに言った言葉が、何故か麻雛の耳に残った。

226荒縄・修習生時代2/3:2008/09/03(水) 01:04:19 ID:YkpUDu7f0
ある日の夕方、下宿先に帰ろうと荷物をまとめていた麻雛は、物が弾け飛ぶような音を聞いた。
(?地震…じゃないし、何だ?)
隣の研修室からか。大分暗くなってきたし、誰かが躓いたのかな。
何気なく窓から隣部屋を覗いた麻雛は、中の情景に絶句していた。
「あ…ぁっ!」
「ちっ…帰るぞ」
数人の修習生がその気配に気づき、ぞろぞろと部屋を後にしだした。
「おい、お前、麻雛ってやつか?いいか、チクんなよ…」
リーダー格らしい男が麻雛に凄んで見せたが、既に麻雛はそちらを見てはいなかった。
椅子や机が片付けられた部屋の真ん中には、痣だらけにされた末井が転がっていた。
目の上や口の端から血を流し、着ている服もボロボロにされている。
何より異常なのは、末井が下半身裸でいることだった。
駆け寄って末井の肩を揺り動かすと、彼はゆっくりと目を開き、そして痛みのためか呻いた。
「ん…うぅ…」
「大丈夫か末井くん?どうして、こんなこと」
「う、くそっ」
いきなりその腕を自分の肩にかけられて麻雛は驚いたが、上体を起こしたいのだと理解すると手助けしてやった。
流れる血を拭いながら辺りを見回し、自らの姿を見て末井は僅かに喉を詰まらせた。
「…っ、うぅ…くそ…」
同じ言葉を繰り返す。
「…ズボンは…どこだ?」
麻雛が末井を見ると、目の上の傷のせいか、まだよく辺りが見えていないらしかった。
少し離れた机の上に脱ぎ捨てられたズボンがあり、麻雛はそれを手渡してやった。
引っ手繰るようにズボンを受取り、その時初めて自分の無礼に気づいたように末井は頭を下げた。
227荒縄・修習生時代3/3:2008/09/03(水) 01:05:06 ID:YkpUDu7f0
「…すまん」
「ああ、いいさ…大丈夫か?一人で帰れるか?」
「殴られるのは、慣れてる。昔からだからな。洗面所で洗っていくさ」
「僕、暇だから、付き合っても」
「いいって…」
立ち上がりかけた末井の膝がその場に崩れ落ちる。
末井は、腰の辺りを押さえて喘いでいた。
有無を言わせず、麻雛は末井を抱えて洗面所へと連れ立って行った。
身体中の傷口を洗い流し、火照った痣を冷やし、タオルで水気を拭き取る。
疑問は次から次へと湧いてきたが、麻雛はそれを無視した。
これは末井にとってしゃべりたいことではないだろう。
なら、自分は聞かない。それだけのことだ。
どうやら外へ出て歩ける程度の格好になった末井は、ちら、と麻雛を見上げ礼を言った。
「助かった。ありがとう」
「余計な御世話だろうけど、あまり無茶すんなよ」
「……」
その時末井は、初めて会った時の眼光を取り戻していた。
「俺は昔からこういう男だ。周りから勝手に突っかかって来るんだ、しょうがないだろ」
支えようとする自分の手を振り切り、その場を後にして行く末井を、麻雛は複雑な思いで見送っていた。
切れ味は鋭いが、衝撃には脆い薄刃のナイフ。
周りに何者をも寄せつけようとしない背中が、却って寂しげに…人恋しげに見えていた。

以上です。
228新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/03(水) 03:17:05 ID:FlMGUrmC0
>>224-227
末井ネタktkr!
待ってました(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ

とある人にプレスリーのような2枚目といわれつつも
性格はおっとりと評される深夜先生詰め合わせです
苦悶の表情に萌える
http://p.pita.st/?mblva2zw
229荒縄・オジトゴ1/2:2008/09/07(日) 00:54:26 ID:ah+6m8VG0
「そりゃ確かに天気予報は雨だったけどさ…」
(そんなに予報通りに降らなくてもいいじゃないか。しかもどしゃ降りだよ…)
民家の軒先で一人ごちる冨士田。
ハンカチで頭から滴る雨粒を拭い、恨めしそうに空を見上げた。
さっきまで晴れていた空に黒い雲が垂れ込めて来たかと思う間もなく、この激しい夕立だ。
湿気った空気が砂埃を巻き上げ、鼻の奥を刺激する。
自分と同じように雨宿り先を探している人々が、慌ただしく前を走り抜けて行く。
キャーキャーと叫ぶ女学生、無言で行き過ぎる背広服、ケータイを大事そうに抱える若者、
様々な人の姿。
自分もあれら有象無象の人々の中の一個人に過ぎない。
(…だけど…)
冨士田の脳裏には、これまでの人生の転機となった出来事が次々に思い出されていた。
(俺、これから死ぬの?)と思うほどに。
目の前を走る人々と、ここに立ち止まらざるを得ない自分との差が生んだ一瞬の夢か。
学生時代、死ぬほどの怪我、恩師との出会い、企業、経営、そして…あの事件。
自分では精一杯権力と闘ったと思っている。
だが実際は、告発されて留置所にぶち込まれ、一切の自由を剥奪され…
(何で思い出しちゃうんだよ、あんなこと)
今、やっと次の仕事に打ち込めると、それが楽しいと漸く思えるようになった自分。
だが、忘れてしまいたい辛い過去を思い出してしまうのはどうしてなのか。
無表情に車道を見つめる冨士田に、横合いからいきなり声がかかる。
230荒縄・オジトゴ2/2:2008/09/07(日) 00:55:17 ID:ah+6m8VG0
「…おい、何やってんだよお前、こんなとこで」
この声。とてつもなくイヤミったらしく、何様で、超わがままな、人を人とも思わないような、
でも…今一番聞きたかった声。
濡れるのも構わず車道に飛び出ると、車のウィンドウを半開きにして覗いている尾島の首に抱きついた。
「尾島さん!何でっ!ここにいるんですか!」
「そりゃあ俺のセリフだよ。そんなとこでぼーっとしてやがって。…おい、濡れるだろ、早く乗れよ」
ちゃっかりと助手席に納まった冨士田は、涙を隠そうと俯きながら、尾島の腕にしがみ付いた。
「…おーい、運転しづらいんだけどよ、いいのかこれで?」
「僕が、いいって言うまで、このままで…お願いです」
何時になくしおらしい冨士田の態度に、尾島は「じゃあ唇を」と奪いにかかったが、それはあっさり頭を叩かれた。
「車の中はヤですって、いつも言ってたでしょ」
「そんな昔のこと、忘れちまったよ。いいじゃねーかよ、ちょっとくらいよー」
ゴネる尾島に半ば呆れながら、それでも辛い気持ちを救ってくれた尾島にこっそり感謝する冨士田。
(そうですね、キスくらいなら、後で)
その判断が、後に自分の腰が立たないほどのダメージの元になるとは、
今の冨士田には思いつかないことだった。

以上です。
231新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/07(日) 18:31:26 ID:t/2btOx40
232新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/10(水) 20:01:14 ID:l5t5ZPVM0
233新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/10(水) 23:33:07 ID:l5t5ZPVM0
連投スマソ末井動画その1
パス1954
http://2.kissho.org/5000/src/5zen42329.wmv.html
234新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/11(木) 00:26:47 ID:ZwEiCs2m0
235新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/11(木) 15:43:46 ID:ZwEiCs2m0
236新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/13(土) 18:27:17 ID:c2Hmz8MYO
ほしゅ
237新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/14(日) 04:10:56 ID:C6EpJ/3z0
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|"''`゙ヽ sageますよ
|@⊇@)
|⊂ノ
| ノ
238新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/14(日) 20:31:04 ID:lWlhXor10
>>237
姐たんかわいい
239荒縄:2008/09/17(水) 00:16:23 ID:H6N3gJA40
「…末井、ちょっとこっちに来てくれ…頼む」
事務所内の末井に割り当てられた部屋の入口で、俺はつい口ごもってしまった。
書類の山の中から顔を上げた末井は、怪訝そうな表情でこっちを見ている。
無理もない。
俺自身、こんな弱気な姿を誰にも見せたくはなかった。
だけど今日は一人で夜を過ごすのが辛い。
今までだって、俺は毎日を淡々と過ごしてきたわけじゃないんだが。
今日の昼近く、人を介して知り合い、数言言葉を交わしたことのある死刑囚に、刑が執行されてしまった。
自分の非力さからその命を守り切れずに失ってしまう、そんな時は胃が潰れそうに痛む。
受ける衝撃は同じなのに、精神的・肉体的なダメージが後々まで響くように感じるのは、
俺も年をとったということなのだろうか。
「夜須田さん…?」
部屋の扉を閉めて小首を傾げる末井。
…頼む。何もしなくていいから、そのままじっとしててくれ。
俺の身体が勝手に動き、末井に覆い被さるようにして抱き締めていた。
いつもなら冗談の一つも入れてくるはずの末井は、妙に大人しく、されるがままになっている。
どうした、迷惑なのか。
末井は俺を静かに見上げると、穏やかな口調で言った。
「誰かの代わりはヤですけど、命の代わりになら、なる価値はありますね」
……お前にそんなこと言われるとは思わなかった。
不意打ち喰らわせやがって。畜生。
俺の涙腺を緩ませた代償は大きいぞ、末井。覚悟しろ。

以上です。
240新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/22(月) 23:15:57 ID:rSKRQekaO
ほしゅ
241荒縄・深蔓:2008/09/22(月) 23:36:17 ID:S2m6e27E0
「好きです」
口にするまでは不安だったこの言葉も、言い終わってみれば案外大したことなかった。
「愛してます」
その証拠に、次に口にした言葉は、もっと簡単にすらっと言えた。
「……っ…!」
逆にあなたの反応が見物だった。
僕の方を振り返ったまま固まって、そのまま動かない。
…蔓実さん、手に持ったビール、落ちそうですよ。
て言うか、もう落ちてますよ。
「深夜くん、今…なんて」
「僕、蔓実さんのこと好きです。いけませんか?」
「いや、いけなくはないけど」
「良かったー。じゃ、あなたは僕のこと…」
漸く動けるようになったらしいあなたは、がりがりと頭を掻きながら口ごもっていた。
「好きとか嫌いとか、そんな…」
「言えないんですか」
言えなかった言葉を吐き出してしまった僕はもう無敵だ。
怖いものなんかない。それが例えあなた相手だとしても。
僕があなたの唇を塞いでしまうと、あなたは信じられないものでも見るような顔をした。
この僕の強さは、今夜だけ僕にかけられた魔法かもしれない。
ならば、僕は存分にそれを楽しもう。
部屋の照明の目盛りを落とし、僕は暗い闇を身に纏った。
朝の光がこの魔法を奪い去るまで、それまであなた自身を僕が…喰らい尽くすために。

以上です。
242新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/23(火) 05:45:13 ID:4NWSkVfHO
>>241
蔓実受キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ !!!!!
二人ともすごく可愛いです(*´Д`)ハァハァ
243新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/28(日) 22:40:02 ID:Fdp4b1WB0
耶麻下先生のブログのデザインが激しく乙女な件
ttp://beatniks.cocolog-nifty.com/cruising/

オジ弁護団、乙女だらけ
オジー裏山
244荒縄:2008/09/29(月) 08:38:17 ID:276ZKt1l0
シャワーを終えて戻って来てみると、末井は毛布の中で身体を小さく丸めていた。
部屋の照明を落とすと、窓からの月明かりが室内を青白く浮かび上がらせる。
つ、と毛布を引っ張る。末井は丸まったまま動かない。
既に服は脱ぎ捨ててある。
白く透き通るような肌が、月明かりに映えてきれいだ。
毛布を剥ぎ終えると、俺は末井の膝に手を懸け、仰向けに起こした。
何の反応も示さず、ただ末井は悲しげに目を伏せる。
どうした。嫌なのか。
俺の問いかけに、末井は声を震わせて答えた。
「…ごめんなさい」
ああ。また抱かれてきたのか。特に何の感慨もなくそう思う。
お前にそういう嗜好があるのはわかってる。
俺の知らない誰かに抱かれて、時にはぼろぼろになって帰ってくるお前。
止めて欲しいとは思うが、でもそれはお前のプライベートの問題だ。
俺には何も言う権利はない。
だがお前は、俺に対してそれを引け目に思ってるんだろう。
ならば止めればいいのに、お前は止められないんだ。
そして結局は俺の所に戻ってくる。
愛しいヤツ。俺はお前を抱き締める。
お前は感情に突き動かされたように泣きじゃくる。
そして俺にむしゃぶりつく。
涼しくなってきたな。すっかり秋だな。
俺が何を言っても泣きやまない。
ならば、その涙ごとお前を愛そう。
好きだ、好きだ、愛してる。お前のことが好きなんだ。
ベッドの上で再び抱きしめてやると、お前はその上でゆっくりと形をなくしていった。

以上です。
245新板設置について相談中@新板スレ:2008/09/29(月) 19:59:19 ID:NpqmmTNG0
>>244
末井が落ちてたら迷わず拾います
かわええ

蔓深
http://olfan.f-adult.com/src/up0131.jpg
246荒縄・オジトゴ1/2:2008/09/30(火) 23:39:41 ID:yyHhwQhU0
嫌だ。嫌だ。嫌だ。
何度俺が繰り返しても、あなたの手は止まらない。
俺をベニヤ板の壁に押し付け、さっさとベルトを解き出す。
「おい、ちったぁ静かにしろよ。誰かに聞かれちまうぜ」
俺の耳元で聞こえるあなたの嬉しそうな声。
首筋が総毛立つのを無視し、俺は唇を噛み締めて声を堪える。
俺にあなたの言うことを聞く義理はない。
誰か、外にいるかもしれない人に俺の声を聞かれるのが嫌なだけだ。
それ以前に、こんな場所であなたに襲われていることの方がもっと嫌だ。
ずれて落ちそうになっている眼鏡の端に映る、安っぽいベニヤ板に、お決まりのトイレの落書き。
テンプレ通り過ぎて泣けてくる。
努めて反応しないようにしている俺を不満に思ったのか、あなたはその手を止めて言う。
「…こんなとこでヤるのが嫌なのかよ。なら、ホテルでも行くか?」
そうだけど…でもホテルまで行くって言うのも、なんか違うような気がする。
考え込むついでに、俺はついあなたのことをちら、と見上げてしまった。
くそっ。
笑ってる。余裕で。俺のこと、こんなに無茶苦茶にしながら。
不覚にも俺の口から漏れてしまった声を聞いて、満足そうに頷いてる。
あなたは俺のボタンやベルト、ジッパーの類を全部外してしまい、肌の間に手を滑り込ませた。
「面度臭いから、ここでやっちまおう」
結局こうなるのか。
押し付けられた顔がねじ曲がり、眼鏡が音を立てて落ちる。
否応なしかよ…え、ちょっと待って、尾島さん、いきなりは酷…っ!
痛いって!無理…い、痛い痛い!
既に俺の逃げ場はなくなってるけど、身体は何とかしようともがいてしまう。
でも、俺にはせいぜい足踏みすることしか出来ない。
これ絶対切れてるって。止めてよ、痛いよ。
そう言ってるはずなのに、俺の声、とてつもなく甘い。
嫌になる。畜生。
247荒縄・2/2:2008/09/30(火) 23:40:32 ID:yyHhwQhU0
あなたは一方的に果てた後、俺の中からそれを抜き去った。
痛くてたまらない。
悔しさしか感じない。
足元の眼鏡を拾ってかけてると、あなたは俺の後ろからそっと腕を回してきた。
「すまねぇな、冨士田。でもよ、久しぶりだったから、つい」
つい、なんだ。なんだって言うんだ。
目の裏が真っ赤に染まる。あなたの腕をすり抜け、無意識に膝を少し曲げる。
俺の腕がひとりでに動いて、あなたの腹に一発放ってしまっていた。
その場に崩れ落ちるあなたを尻目に、俺は手早く身支度を整えて、トイレの外に出た。
幸い外には誰もいなかった。
「つい、手が出ちゃいましたよ。つい、ね」
あなたの耳には入らないかもしれないけど、一応そう言って俺はその場を後にした。
どうしていつもこうなる。
何故あなたは俺を…いや、もう考えるのはよそう。
ひりつく後ろを気にしながら、俺は横断歩道へと足を踏み出した。後で個室探そう。

以上です。
248荒縄:2008/10/06(月) 00:27:47 ID:qYVB376v0
「けーーーーいちゃん!」
「うわっ!」
まただ。前にもあったよな、こんなこと。
あなたは僕のしかめっ面を見ると、何故か茶化してくるんだ。
全く、もうすぐ支援者への発表の場なのに、資料の読み込みくらいさせて下さいよ…。
「なーに真剣に見てるんだよ。そんなもん適当でいいんだよ適当で」
「そんなこと言ったって」
「桂ちゃんは真面目なんだから、資料なんてとっくに頭に入ってるだろ。大丈夫、大丈夫」
「大丈夫じゃないですよ…もう、村上さんたら」
渋いグレーの髪をかき上げ、あなたはニヤリと笑う。
僕より年下なんだけど、なんかこう、苦手なんだこの人。
僕なんかよりずっと頭いいし、少年事件に入れ込んでて詳しいし、頭が上がらないんだよなぁ…。
「そんなことよりさあ…後の飲み会、行かないの?」
「え、いや、僕あんまりお酒は…強くないし…」
「桂ちゃんいつも来ないから面白くないんだよなぁ」
あなたは唇をへの字に曲げて僕を見下ろす。
何か申し訳なくなって、僕も俯いてしまっていた。
その僕の顎を強引に捉え、あなたは僕の…え…ええっ?
「ま、たまにはいいじゃん。今度は飲みに付き合えよー」
けらけらと笑って去って行くあなた。
奪われた唇の感触に呆然としながら、僕は資料の山の中に顔を埋めてしまった。
もう、泣きそうだよ…責任とってよ村上さん!

既にここが弁護士スレになっている件について。以上です。
249新板設置について相談中@新板スレ:2008/10/06(月) 01:39:05 ID:KuYy5l7FO
>>248
オジーもトゴタンも…特に氏の塚さんは何してるか情報が皆無ですからね
みんな動いてくれるといいですね

オジー弁護団周辺は活発なのにな〜
仕方ないです

それはそれで(不謹慎ながら)面白いからいいのかと思います

氏の姐で近い内に何か投下します
250新板設置について相談中@新板スレ:2008/10/07(火) 02:56:18 ID:kQhSjrGj0
251風と木の名無しさん:2008/10/07(火) 20:34:12 ID:kQhSjrGj0
「富士田…大丈夫かよ」
携帯の留守録に、尾島の声が入っていた。
いつも尾島の言う台詞には主語がない。
はじめ、何のことかと思った富士田だったが直ぐに悟った。
富士田は尾島の携帯に電話をかけた。
「おう…お前か。ニュース見たぜ。訴えられたんだってな…」
いつになく心配そうな尾島の声に富士田はふっと笑ってしまった。
「なんだよ!人が心配してるってのに!」
「…尾島さん、俺なら大丈夫ですよ」
落ち着いて答える。
いや、それはここ数年で培われた余裕のようなものだった。
「そうか?大丈夫なのか?何かあったら直ぐに言えよ。夜須田先生にだって、
蔓実先生にだって、他にもよ、紹介して協力してやっから。俺には遠慮するなよ」
「ふふっ、尾島さんありがとう」
「お前、変わったな」
尾島が同時にため息を漏らした。
「変わったって?僕が?」
「ああ。なんていうかさ、デカくなった気がするぜ。この間まで俺とガキの喧嘩ばっかりしてたのによ」
「それは…あなたと出会えたからですよ」
「えっ?」
「いがみ合うなら、どうせなら相手も包み込んじゃえって。愛しちゃえって」
「あ…愛って…おめえなあ!ふざけんなよ」
「ふざけてませんよ。これから会って、証拠を見せましょうか?」
「…っ。おう、見せてくれよ。楽しみにしてるぜ」
3年掛かった。3年経って、漸く素直になれた瞬間だった。
様々な人とものと時間を失って、もう何も得るものはないと思っていた。
けれどもまだ…。
話し終わった後、富士田は笑みが止まらなかった。
湧き上がる思いを抱え、車にキーを差し込んだ。
252荒縄・オジトゴ1/2:2008/10/08(水) 00:12:20 ID:nYjHM2zp0
>>251

事後の、なんとなく手持無沙汰な時間に、尾島の手が宙を揺らめいた。
弾む息を漸く整え終えた冨士田が見守る中、その手はゆっくりとサイドテーブルに伸び、
煙草を探し、手にとって、だが…結局何も掴まずに布団の上に戻っていく。
冨士田は訝しげに眉をひそめていた。
「…どうしたんですか」
「なんだ、見てやがったのかよ。お前いつも言うだろ、煙草吸うなって。だからよ」
「止めたんですか?煙草」
溜めていた息を吐き出しながら、尾島は身体を仰向けに反した。
「前ほど欲しくなくなったんだよ。俺も年かな。最近は、軽くふかす程度さ」
「…吸ってもいいですよ。たまになら」
「へっ。どうした風の吹き回しだよ。お前も丸くなったのか?」
数年前と比べて、ややふくよかになった冨士田の腹を叩き、尾島は片頬を引きつらせて笑った。
ところが…怒って蹴りでも入れてくると思った冨士田の反応が、ない。
今度は尾島の方が心配になって、冨士田の顔を覗き込んでいた。
穏やかな顔で、冨士田がそっと口を開く。
「俺…やりたいように生きようって思ったんです。前の会社立ち上げた時にも
 そんな風に思ってたはずなのに、いつの間にか色んなしがらみとか、何とか…
 変に他人のこと意識しちゃって、社会正義とか言っちゃったり…
 そのことは後悔はしてませんし、当時のことを否定したくもありませんけど。
 でも、今は自分に正直に生きようって。
 だから、あなたにも俺の考えを押し付けたりはしないでおこうって」
キラギラしくもなく、浮かれた感じもなく。
かと言って暗くもなく、冨士田は落ち着いた、澄んだ目をしてそう言った。
「ふうん、お前も悟りやがったのか。変われば変わるもんだな」
「お前も?尾島さん、悟り開いたんですか」
けっ、何言ってやがる、鼻で笑って尾島はそっぽを向いた。
「そんなんじゃねぇ。お前も成長したんだなあってことだよ」
(俺の知らねぇ間に…)
253荒縄・オジトゴ2/2:2008/10/08(水) 00:13:41 ID:nYjHM2zp0
不思議そうに自分を見詰める冨士田に、照れを隠すように尾島は喚いた。
「じゃあよ、お前がやりたいって思っても、俺が嫌だって言ったらどうすんだよ?」
それを聞いて、澄んでいた目に影が差す。
妖艶な…色めいた影が。
「それとこれとは別ですよ」
再び火照り出した身体を持ち上げ、冨士田は尾島の上から圧し掛かっていく。
迎え撃つ尾島も、既に臨戦態勢だ。
熱い舌を絡め合い、互いの息を奪い取ろうとしながら、二人は泥のような劣情へと堕ちて行った。



「でも、やっぱ煙草は身体に悪いですよ」
「…なんだよ、変わってねえじゃねえかよ」

以上です。
254風と木の名無しさん:2008/10/10(金) 17:10:47 ID:QWb4ai5D0
氏の姐と蔓オジでMAD作ってみたんですけど
技術もセンスもないので本当にやっつけになってしまいました
ダメダメですがドゾー
(パス1951)
ttp://1.kissho.org/100R/src/kitchou18347.zip.html
255風と木の名無しさん:2008/10/12(日) 00:54:41 ID:ysDslUGO0
>254
MADktkr!萌えが爆発です!
氏のちゃんの表情といいBGMといい切な過ぎます
蔓オジの喚問は改めて見ると密着振りが微笑ましいですね
久々にニヤニヤしてしまった…いいものをありがとうございます
256荒縄・1/3:2008/10/13(月) 02:42:04 ID:uJmp2yma0
僕の手首と足首は、紐でくくられてる。
何度か引っ張ってみたけど外れそうにない。
僕はベッドの上に寝転がってそれを見てる。
しかも、全裸で。
こんなつもりじゃなかったのに。
僕は末井さんに騙されて、ここに連れてこられただけだ。
末井さんは…椅子に座って、にやにやしながら僕の方を眺めてた。
流石に怖くなって、僕は一応あなたに抗議してみる。聞いてくれるか分からないけど。
「…冗談ならもう充分でしょ?外して下さいよ、これ」
「何言ってんの、深夜くん。本番はこれからだよ」
末井さんが椅子から立ち上がる時のガタっという音に、僕は何故か震えてしまった。
本番って…一体何を?
ベッドがきしみ、末井さんが僕の隣に横たわってきた。
僕の方に手を伸ばし、僕の胸に、指を…つ、冷たいっ!
必死で胸を腕で庇おうとするが、末井さんは強引に僕の腕を引き下げた。
…末井さんの指が冷たいのは、透明な軟膏を僕の胸に塗りたくっているからだった。
その指が下の方に伸びて、僕の…い、いやだ、それは!
「いいじゃん今さら。ほら、じたばたすんなよ」
くくられた足を動かして腰を引こうとするんだけど、あなたの指はどこまでも追いかけてくる。
僕の縮こまったそれをあなたは捕まえて、握って、扱くように何かを塗りつける。
嫌がっている僕が妙な気分になるくらい、じっくりと丁寧に。
顔を背けて声を堪える。
嫌なのに、恥ずかしいはずなのに、僕の動きは止まってしまう。
僕はいつの間にかシーツを噛み締めていた。そうしないと声を上げてしまいそうだったから。
ふふっ、あなたは鼻で笑うと、僕の後ろへと手を伸ばしてきた。
嫌です、それだけは嫌だ!駄目、止めて下さい、お願い…だから。
引き続けた腰が壁に当たり、逃げ場を失う。
僕はただ、縛られた手足を丸めて、怯えた目であなたを見詰めることしか出来ない。
末井さんの意外に強い力が、僕の腰を上から押さえつけてくる。
「これから、良くなるからさ。我慢しなよ」
257荒縄・2/3:2008/10/13(月) 02:43:24 ID:uJmp2yma0

冷たい指が、僕の中に侵入してきた。
その圧迫感に、僕は堪らず悲鳴を上げた。
「や、あ、っ…いや…」
思わず自分の指を噛んでしまう。
痛みを、身体のどこかで痛みを感じていたかった。
あなたの指の感触が、僕に快感を教えていたから。
僕がその快感に流されてしまいそうだったから。
痛みで僕自身を正気に保とうと思ったから。
でも、どうして?快く感じることのどこがいけないんだ。
それくらいあなたの指は僕に心地よくて、僕は指を噛みながらも喘いでしまう。
僕が息を弾ませて喘ぐのを見届けると、末井さんは唐突に僕から身体を離してしまった。
取り残された僕は、呆然としてあなたを見ていることしか出来なくて…
でもその内、僕は身体の火照りと疼きに悩まされ始める。
感じやすい部分がざわざわと疼き、どうしようもなく火照る。
僕のくくられた手首は、ごく自然に僕の竿を扱き始めた。
あなたが見てるのに。
あなたが、腕組みして、にやにやして僕の方を見てるのに。
でも止められない。この疼きが僕を自慰に走らせる。
もう誰が見てたっていい、この火照った熱が発散できるのなら。
僕の動きはどんどん速くなり、僕は歓声とともに精液を吐き出してしまった。
でも。僕の疼きはまだ治まらない。僕の後ろが熱を持って、じりじりと身を焦がしていく。
このまま放置されたら、僕は、もう…辛くて気が狂う…。
精一杯腕を伸ばして、僕は自分の指を後孔に届かせようとした。
だが、せいぜい入口を掻きまわす程度の動きしか出来ない。
人間、辛い時には恥を一時的に忘れられるものなのか。
「お願いです、末井さん、僕を、犯して…」
今までにやにやしていたあなたの顔が、一瞬真面目になった。
258荒縄・3/3:2008/10/13(月) 02:43:57 ID:uJmp2yma0
「ふ〜ん、いいんだね。でもさ、俺もヤられる方が好きなんだよ。じゃあ、どうすればいいと思う?」
あなたは僕を試すように見て、それでも僕が何も答えられないでいると、にやりとして黒い棒を取り出した。
いや、棒じゃなくて、二匹の魚がくっ付いたような物で、これって…これって、実はエログッズ…?
あなたは遠慮のかけらもなくその棒を僕の後ろに突き入れた。
先端が痛いかな、とビクついたが、どうやらそれは丸くカットされているようで、傷つけられる心配はなさそうだ。
とはいえ、あなたの指の何倍も太いそれを飲み込んで、僕が反応しないわけがない。
今や僕の喉は喜びの喘ぎで満たされていた。
あなたがそれを動かす度に、僕は快感に震える。
奥まで突かれて、甲高く叫んでしまう。
その棒の動きが、突然重く質量を伴うように感じられた。
え…これって…思う間もなく、後ろから猛然と突き上げられる。
容赦のない、激しい動き。そして、末井さんの間断ない喘ぎ声。
「あん、ああああぁっ、はぁ、はぁ、んんっ、う…」
棒の片側を末井さん自身が飲み込み、反対側に伸びている方で僕を攻め立てていたのだ。
一方的に犯されているように感じる。それも末井さんに。
なのに、末井さん自身も奥を突かれて感じてるんだ。何だかその状況に狂ってしまいそうだった。
乳首から前から、散々弄くられた僕はもう既に限界に近付いていた。
溜まっていた精を吐き出すと、僕はぐったりとうつ伏せになろうとした。
それを、あなたは許してくれない。
「ふん、駄目だよ。まだ付き合ってもらうからね」
僕の腰を抱えあげ、あなたは僕の方に尻を突き出してくる。
もう、勘弁…そう思ってるはずなのに、あの軟膏の効果か、僕の竿が再び立ち上がってきてしまう。
結局、あなたのやりたかったことって、こんなことなんですか?
「いや、別に。でも面白そうで、いいだろ?」
事も無げにあなたは言う。目をきらきらと輝かせて。新しいおもちゃを見つけた子供のように。
僕は、もう少しなら付き合いますが、もしかしたら途中で意識が飛ぶかも知れません、それでも良ければ…。
(でも、僕の身体に悪戯するのは絶対に!なしですからね!)

以上です。
259風と木の名無しさん:2008/10/13(月) 21:58:57 ID:PbRcPw7EO
禿しい百合プレイに悶絶しますた(*´Д`)ハァハァ
荒縄さんスゴス
260風と木の名無しさん:2008/10/16(木) 19:27:16 ID:fZWS1DWf0
オジーと希望中年達・マリオネット
pass1951
ttp://1.kissho.org/100R/src/kitchou18857.wmv.html
261260:2008/10/18(土) 09:09:08 ID:aDPfnhYY0
見られないというのを聞いたので
つべにもうpしました
一週間くらいで消します
ttp://www.youtube.com/watch?v=kgWESrYaYdI
262荒縄・1/2:2008/10/19(日) 01:36:07 ID:P1EQopUS0
「…ミウラカズヨシ、自殺…か」
出先のテレビ画面に映っていたニュース。
末井の頭の中には、そのニュースの見出しがぐるぐると回っていた。
マスコミを何度も賑わした華やかな人物だったが、
末井にとっては単に「夜須田と面識のある人間」ということになる。
そんな男が自殺した。この世から去ってしまった。
末井には、夜須田の落胆ぶりが手に取るようにわかった。
一度でも見知った人間は、例え袂を分かった後でも気にかけ、
何かあれば我がことのように胸を痛め慨嘆する。
そんな情の塊のような男が、夜須田だ。
それを思えばこそ…だからこそ末井は居たたまれなくなってしまう。
いつ座っていた席を立ったのか、どの電車に乗って移動したのか、
どんな風に街中を歩いたのか。
末井の足はふらふらと所在なく街を彷徨い、
気付いた時には、連れ込み宿の中で服を脱がされていた。
「…っ、はや、く、いいから、今す…んんっ、あ、ああぁ」
顔も知らぬ相手が、それでも一応末井の身を案じてか
前戯で入口を解そうとするのを、末井は全身を使って急かす。
「せっかちだな。強姦好きかよ…とんだ拾いもんだ」
男はニヤリと笑い、そのまま末井の中へと己を埋め込んだ。
263荒縄・2/2:2008/10/19(日) 01:36:38 ID:P1EQopUS0
小さく、引き絞るような声が漏れる。
痛みと共に生じた快感を、末井は懸命に首を振って否定しようとしていた。
今は容赦のなくなった男の動きは間断なく末井を襲い続け、
末井は喘ぎ、震え、身を捩り、そして母を探す乳飲み子のように男を求め続けた。
まだだ。まだ足りない。
こんなものでは、まだあの人の傷を埋められない。
この身をもっと追い詰め、攻め立て、傷つけてくれ。
末井の声にならない叫びが闇の中に響く。
自分は夜須田のために生きている。だから自分は夜須田のためならなんでもする。
自分は夜須田によって生かされている。だから自分は勝手に死ぬことは出来ない。
生きて、そしてこの身に夜須田の苦しみを、悲しみを刻みつけられたら。
身代わりになれるのなら本望なのに。
半ば狂った思考がショートしてしまうまで、末井が男を求める声は止むことはなかった。

焼けつくような喉の痛みで目が覚めた。
頭の芯がどんよりと重く、全身に刺すような、痺れるような感覚を覚え、
それでも末井は無理やり身体を持ち上げた。
鋭い痛みが腰の辺りを襲う。
それを無視して部屋の中を見渡すが、既に相手は退室した後だった。
一人…また、一人きり。
すがるように見やった携帯の画面に「メール受信・夜須田」の文字を見つけ、
末井の目からは堰を切ったように涙が溢れ出した。

以上です。
264風と木の名無しさん:2008/10/23(木) 12:10:03 ID:bOew3tZz0
保守
265風と木の名無しさん:2008/10/25(土) 23:08:56 ID:rQw3xiACO
明日まで1時間弱あるけど
深夜先生誕生日オメ!!
ttp://p.pita.st/?6qmopi2l
266荒縄・続き1/2:2008/10/26(日) 01:12:36 ID:DIUDoyKS0
(……末井…今、何してる?どうしてこんな所にいるんや)
猥雑な色街の中へと分け入ってから、俺は何度目かの溜め息をついていた。
あいつがメールにも電話にも返信しなくなってから、既に半日くらい経っている。
今も携帯の電源は入っているようなんだが、俺が調べたあいつの携帯の現在地表示が俺の眉を顰めさせた。
(何で、こんな色街に…?)
もう、放ってはおけない。居ても立ってもいられなくなった。
俺は適当な理由をつけて事務所を後にしていた。
携帯の画面と実際の路地を見比べながら歩を進める。
俺ももう年だし、この携帯の画面でさえ見難くてしょうがないんだが、
さすがにノートパソコンを開きながら歩くわけにもいかない。
…要するに、末井の持ってる携帯から出てる電波を拾ってナビ…
まあ、これ以上は企業秘密だ。
とにかく末井を見つけて連れ帰る。それが俺の目的だ。
多少の誤差のためか迷うことはあったが、俺はどうやらその地点へと辿り着いたらしかった。
ビルとビルの間に見つけた狭い路地、その奥は袋小路になっており、
なにやらガラクタのような物が積み上げてあった。
そのガラクタの前に見える人影。
間違いない。末井だ。
どこをどう殴られればこんな顔になるんだ。
傷つき腫れあがった顔に、よれてボロボロになった背広。
駆け寄った俺が見下ろしていることにも気付かず、そのままの格好で横たわっている。
今迄にだってこんなことはあった。
乱闘の仲裁に、殺人現場の後片付け、厄介事の取り仕切りに明け暮れてきたようなものだ。
この手の修羅場には慣れてるはずなんだ、俺は。

267荒縄・続き2/2:2008/10/26(日) 01:14:22 ID:DIUDoyKS0
……駄目だ。
とても冷静ではいられない。
「末井!起きろ!おい、頼むから起きてくれ!」
自分の声が震えているのが分かる。
掴んだ肩口がとんでもなく冷たい。末井の頭が人形のようにぐらりと揺れる。
死んでるのか、このまま目覚めないのか、最悪の事態を想って俺の心臓は早鐘のように打ちまくる。
「………っ」
ややあって、うっすらと目を開いた末井に安堵したのも束の間。
末井の口からは不穏な言葉が漏れた。
「もっと、殴って、も…っと…全然足りな…俺、まだ…まだ、こんなじゃ…」
何言ってるんだ。おい、ちゃんと俺の方を見ろ。
そう言って覗き込んで見た末井の目は、どこか別の世界をさ迷っていた。
目の前にいる俺のことなど眼中にない。ぼんやりとした視界のまま、俺ではない誰かを探しているかのような視線。
その視線が急に焦点を結ぶとともに、末井は俺の腕を振り払い、じたばたと暴れ出した。
「俺にっ、触るな!その汚い手で、俺なんかに…!俺は…汚いんだ、俺は…俺に近寄るな…っ!」
俺もビビったが、末井の方でも、自分を掴んでこようとする手にビビっているように感じた。
「こんな汚い男に…俺、なんかもう、俺なんか、夜須田さん…替わりに…夜須田さんの、替わりに、俺が…」
末井の声は次第に涙混じりになり、子供が泣くような調子になっていった。
(お前…何でそんな阿呆なこと考えてるんや。俺の替わりって、何の事や。
 お前のどこが汚い?俺とお前のどこが違うって…)
阿呆。泣くな。俺に縋って泣くな。と言うより、俺を泣かすな。
俺の身体に腕をまわしながら、でもこいつには俺の姿はまだ見えてないんだ。
何度も俺の名前を繰り返してるくせに、目の前にいる男が誰なのか分かってないんだ。
次第にヒステリーの前段階のような耳障りな呼吸音を上げ出すお前に、俺は当て身を喰らわした。
呆気なくその場に崩れ落ちる末井。
ああ、くそっ。こんなにも手のかかる男は、今まで見たことがない。
「…俺が、こいつをこんなにしちまったんか」
やり切れずに振り仰いだ空は、ネオンを反射して不気味に光っていた。

続くかも。
268風と木の名無しさん:2008/10/26(日) 08:04:07 ID:Qd+tfrrhO
以上です じゃない姐さんに萌えた
269荒縄・続き1/2:2008/10/29(水) 00:56:21 ID:zz0ZTqIY0
室内に立ちこめる湯気で、眼鏡が白く曇る。
眼鏡ってのは本当に面倒臭いもんやな。今更ながらにそう思いながら、俺はそれを湯船に浸して曇りをとっていた。
「ぁあっ…!」
俺の腕の中で、いきなり跳ね上がるお前。…びっくりした。おい、心臓に悪いぞ。
「末井、分かるか?頼むから暴れるなよ。お前、今風呂に入ってるんやからな、暴れると溺れるぞ」
俺はホテルの風呂場に座り込んで、片腕で湯船の中の末井を抱き抱えていた。
冷たくなったものは温めりゃいいだろう、という単純な発想だ。
小汚いなりのこいつを綺麗に出来るし、まあ一石二鳥といったところだ。
ぬるい湯の中で気持ち良くなっていたのか、末井は大した抵抗はせずに、すぐに大人しくなった。
「…ここは…どうして…?」
末井の顔はパンパンに腫れ上がってるし、身体中痣だらけで、喉もがさついている。酷い有り様だ。
どうも、目が塞がってて前がよく見えてないらしい。
漸く己の身体の痛みに気付いたのか顔を顰めるお前に、俺はサラサラと嘘を吐いた。
「お前、階段の上から落ちたんや。覚えてないんか?結構派手に落ちたぞー」
お前の耳に、俺の言葉は届いているんだろうか。
ちょっとでもいい。
今だけでも構わない。
お前が辛く思っている現実を…俺には、それが何なのかわからないが…お前の頭から消し去ってやりたい。
俺に出来ることは、結局、こうやってお前を甘やかしてやることだけなんだ。
「全く、もうちょっと落ち着いて歩けよ。こっちは堪ったもんやないぞ」
喉の奥が苦く感じる。
ああ、嘘ってヤツは苦いんだな。
俺は、いつしか顔を歪めて笑っていた。
270荒縄・続き2/2:2008/10/29(水) 00:57:05 ID:zz0ZTqIY0
「……」
末井の腕がゆっくりと俺の方に回される。
その短い間にも、お前は身を捩って痛みに耐えようとしていた。
爪を俺の背に喰い込ませ、細い背をしならせてくる。
「あぐ…っ、い、た…」
「痛いんか?尻か?ああ、それは、その、さっき俺が…すまん、我慢出来んかった」
早口で口ごもるように言ってしまった俺に、末井は一言言葉を返した。

「嘘つき」

そして、俺の胸に泣き崩れてきた。
俺の涙も、まだまだ枯れる気はないらしい。

以上です。
271風と木の名無しさん:2008/10/29(水) 20:41:22 ID:/bVTg/3C0
>>270
ヤサシス(つд`)


28日、体震と全く関係ない蔓実先生の某民事裁判に行ってきますた
グレースーツに黒地に水玉のネクタイで
リュックが姦悶のじゃなくて新しくなってました
しかめっ面で大東亜共栄圏の地図を眺めていて萌えました
発言は夜須田先生と同じ事務所の全/共/闘の議長やってた
oh愚痴先生だけでした
なかなかの良いお声でこれまた萌え

明日は抽選ですがオジー控訴審に逝ってきます

272風と木の名無しさん:2008/10/31(金) 03:01:57 ID:agO/7d9M0
傍聴できました。
レポ、少しお待ちください。

弁護側証人にオジーの愛人でした。
オジーの現在の職業は掃除夫です。
多分、会社の下請けだったところに口利いてもらって
いい自給で雇ってもらってるのではないのかと。
住んでる所はあの豪邸の近くの自社物件だったところのようです。
黒のスーツに黒カバンでキメてかっこよかったです。
273272:2008/10/31(金) 20:55:58 ID:agO/7d9M0
傍聴券は抽選でしたがそこまで人数が集まらず、抽選にはなりませんでした。
開廷少し前に末井先生が走って入ってくるも、まだ他の先生が来ておらず、ひとりでポツーンとなっていて困った顔で「あれー?」とはにかみ笑いしてました。
結局、2分間のテレビ撮影の最中に弁護団が揃った模様で、少し遅れて開廷。

先ず最初に裁判長からオジーへの人定質問。
本籍地と現住所を答える。現在の職業は「清掃の手伝い」と答える。

裁判長「これから控訴審を始めます」

夜須田先生が1審で採用された新証拠である録音データを法廷で再生したいと発言、認められる。

麻雛先生「控訴主意を述べます。原判決は富士沢の計算結果が虚偽であり、確認されていないこと及び、物件の残代金の支払いが2005年10月28日であると尾島社長が知っていたのに支払いを維持し、不作為の詐欺であるとされましたが原判決は誤認であります。
10月28日に富士沢の引渡しと代金の支払いを知らず、詐取したわけではないので無罪です。
よって詐欺罪は成立せずに原判決は誤りであります。
原判決では尾島社長に弱い詐欺の故意があったとしますが、過失の問題を故意とした誤りであります。
録音データの証拠評価を誤り、尾島社長の無罪の証拠であるのに補助的な証拠とした誤りです。
訴因変更手続きをせず、裁判所は法令違反をしているので尾島社長に無罪の宣告を直ちにしていただきたい。
274272:2008/10/31(金) 20:57:56 ID:agO/7d9M0
(1審の証人)I田がなぜ嘘の証言をしたのかを述べます。
I田は10月27日の午後5時41分の尾島社長との電話で富士沢の名前を出しています。
姐葉が改竄しているとの認識ではなく、もしその欠陥を知っていれば引渡しを中止していただろうという事です。尾島社長からの全物件の引渡しの中止が出たのは
29日の電話であります。
“販売の中止、解約の準備を進めて、一覧表を作ってくれや”と言い、現状を凍結する指示、販売中止と引渡し中止をしました。
既存物件に富士沢の引渡しがあったのを知らなかったので、言及していません。午後2時の段階では尾島社長は知らず、その旨の説明がありません。
船/橋/海/神について、“明日のものに関してはそのままやっちゃって”と話の直後に海/神、船/橋/海/神の2物件も工事中止と販売中止の話が出ています。
引渡しに関する話であるはずが、販売中止の話だったのです。
午後2時ごろに引渡しの許可があったとするI田の証言と、午後5時21分に引渡しの話があったのは両立しません。
尾島社長は全面中止に例外を認めてしまい、姐葉の分については販売中止だと言い、そして今後について述べていました。
I田はそこで富士沢の話を持ち出しましたが、尾島社長は富士沢は既に引渡しされていたと誤解していました。そして、国家賠償などの裁判を考えていました。
富士沢の引渡し許可をしたものとは思えません。
引渡しは自動的に行われるものであり、誰かの決済が必要であるわけではなく、姐葉物件が危険であるとI田は分からなかったが船/橋の取り壊しの話が出ていたので富士沢の引渡しを中止するのは、
ネット社会で直ぐに会社の悪い噂が広まるので消極的でした。
結論。以上の通りI田は藤沢の引渡しの指示と誤解していました。
真実は、尾島社長は被害拡大の阻止として引渡しの中止を指示し、これは不可抗力だと思って一から会社をやり直そうと前向きであり、
それは録音データにもあることは明らかで、
詐欺をする意思がないのは明らかであります」
275272:2008/10/31(金) 20:59:21 ID:agO/7d9M0
弁護側証人であるJさんが証言台に立つ。
宣誓する。
深夜先生「ヒ/ュ/ー/ザーでは当時どのような仕事をしていましたか」
J「ヒ/ュ/ー/ザー/マ/ネー/ジメ/ントに所属していましたが、ゴルフの接待係と尾島社長の秘書的役割をしていました。
平成17年10月27日は千葉の葬儀場に向かう予定で会社に待機していました。
昼頃までに来ているように言われたので、午前中には来ていました」
深「何時くらいにですか」
J「ehの会議が2時30分過ぎだったので、それから私と尾島社長と運転士さんで斎場に行きました」
深「何で行きましたか」
J「Hさんの運転するリムジンです」
深「あなたと尾島さんはどんな位置関係でしたか」
J「後部座席に並んで座りました」
深「車中での尾島さんの様子はどうでしたか」
J「慌しく会社などに電話していました。会社以外には飛行機仲間、不動産関係にも電話していました」
深「会社に掛けてどんな話をしていましたか」
J「11月1日の朝礼時間の変更、F弁護士を呼んであるからとかです」
深「マンションの建築設計について話していたんですか」
J「余りよく覚えていないし、理解できませんでした」
深「尾島さんに会話の意味を聞きましたか」
J「慌しくしていたので聞きませんでしたが、携帯電話で録音しました。内緒で」
深「録音してどうしようとしましたか」
J「後で自分で内容などを聞いて覚えていたいなと思いました。理由はなんとなくです。
録音は高速のサービスエリアに入ったくらいから、午後4時過ぎ頃から1時間半に渡り3回録音しました」
276272:2008/10/31(金) 21:00:12 ID:agO/7d9M0
深「携帯は尾島さんから見える位置でしたか?気付いていましたか」
J「見えないし気付いていません。
リムジンではいつもあまり電話をしません。この日は慌しくしていました。
この日に録音したことは2月に尾島さんに話した以外には言っていません。
この間、11月初旬にざっと録音データを流しました。どんな言葉を話したのかなど。
あと、12月頭に携帯のデータを整理していて聞きました。消そうと思いましたが、SDカードにデータを移しました。
尾島さんに話したきっかけは、2月に食事をしたときに平成17年10月の話題が出たので。
尾島さんはその時の記憶がないと言うので、聞いてみますかと言いました。
反応は、そんなのがあるなら聞かせてくれと言ったので、携帯とSDカードを渡しました。
次の日に返してもらいました」
深「録音データに何かしていましたか」
J「文章に書き起こして弁護士事務所に渡したと聞きました。携帯は今は解約して使っていません。
解約した理由は海外旅行でも使うためにもう一台買ったのですが、もったいないので一台は処分しました」
深「解約した携帯はどうしましたか」
J「そのまま弁護士事務所の事務の人に渡しました。尾島さんに渡すように言われたからです。携帯はもう使えない状態でした。
録音データは私のほうで加工はしていません」
277272:2008/10/31(金) 21:01:07 ID:agO/7d9M0
真木野検察官(ハゲの人)「証人がザーッと聴いたと言いましたが、誰と話したとか、どこを聞きましたか」
J「余り覚えていません」
真「会社がエライことになってると思って録音したんですか」
J「何か起こってるなと思って」
真「携帯を返してもらったときの被告人の様子はどうでしたか」
J「よく録ったなあ、凄いなあと言っていました。表情はよく覚えてません」
真「文字化した、反訳したというのは被告人から直ぐに聞いたんですか」
J「携帯を返してもらったときに聞きました。
本人の記憶喚起のために貸しただけで、何かに使われるとは思ってませんでした」
真「一番最初に証人が録音データを聞いたときには本件が話題になっていましたか」
J「よく覚えていません。次に聞いた12月の時には話題になっていましたが、隠しどりだったので。誰かに言うつもりはありませんでした。
2月に尾島さんの方から食事をしていたときに10月終わりの話題になって、私が覚えていたことも忘れていたので参考になればと渡しました」
境検察官「事件発覚直前のデータなのに、どうして当時言わなかったんですか」
J「本当は誰にも言うつもりはありませんでした」
検察側はまだ録音データの存在の「正しさ」について疑っているようだ。

境「仕事の段取りは尾島さんは把握してる方なんですか」
J「ずっと一緒ではないので分かりません」

裁判官「最初から録音していたんですか」
J「偶々思い立ったので。その前に通話があったのかは覚えていません。
会社とehの会議があったのを尾島さんから聞いていたので、会社が大変なんだと思っていました」
278272:2008/10/31(金) 21:02:03 ID:agO/7d9M0
14:55−15:10休廷。
後半はオジーの録音データの再生に費やされた。
データの会話のなかでこうあった。
「も〜だ〜みだ〜、あたしは。大変なことになっちゃったな」
「結局オレってさ、大物になれないんだなあ。酷い話もあったもんだ」
「憎たらしかったね、ehの富士田って馬鹿社長。あいつの態度は許せないね」
(オジトゴキターってなりましたwオジー、ツンデレすぐるよ)
弁護側証人は以上で、検察側証人3人もなるべく在宅でとのこと。
次回期日について裁判所、検察、弁護団での調整がなかなか取れずにしばらく時間が掛かる。
次回期日12月12日金曜日、午前10時から。

279272:2008/10/31(金) 21:03:31 ID:agO/7d9M0
深夜先生はピンストスーツにピンクのネクタイ、
夜須田先生は黒ジャケにチノパン、
末井先生は上着着てなくて細いウエストが拝めました。
蔓実先生は黒スーツに青いワイシャツで、1審の第2回公判の時にお〜いお茶持ってたときと同じ服装。
麻雛先生はグレースーツで、いつもの傍聴席睨みあり。
耶麻下先生はなぜかニヨニヨ。
オジーは黒スーツにめがねなし、黒皮っぽい手提げカバンでダンディでした。
裁判後、夜須田先生はマスゴミに囲まれて質問攻めされ、
末井先生はオジーの送迎役、
蔓実・深夜・耶麻下・麻雛先生は4人でキャッキャウフフしながら地下鉄に乗っていきました(*´Д`)
特に蔓実先生の笑い声がでかくて構内に響いていました。
深夜先生とも顔合わせて話したり、ハアハア。
どんだけ萌えさすんだ、あんたたち…

以上、レポでした。
280272:2008/10/31(金) 22:23:59 ID:agO/7d9M0
以下のページの「話題の判例」のところにオジー1審の判決文が出ています
ttp://www.westlawjapan.com/
281荒縄:2008/11/01(土) 00:29:06 ID:KkuEA0wO0
>>272
乙。

末「よかったー、俺だけしか来ないかと思って焦ったよ」
夜「んなわけないやろ。ちょっとな、テレビには…その…」
耶麻「そうそう、夜須田さんが末井さん一人にするわけないでしょ」
夜「そうそう…て、それどういう意味や!」
麻「…言ったそのままの意味じゃないんですか」
深「?何の話ですかー?」
蔓「(ニヤニヤ)」
282272:2008/11/02(日) 02:00:23 ID:z2tXwDhV0
膨張イラストっす
ttp://p.pita.st/?gromijpq
ぱす1947
283荒縄・百合の園:2008/11/03(月) 23:36:26 ID:DcYXUYCt0
「あ……遅かったか。夜須田さん出口で捕まっちゃったよ」
「マスコミもしつこいねえ。で、末井さんは?」
「そりゃあ、来る時尾島さんを送って来たんだから、帰りもご一緒に…」
「あ、そりゃそうだね。…じゃあどうする?一緒に帰る?」
「はあ、そうしますか。この後の方針も話し合っとかなきゃいけないし」
「まーた、深夜くんは真面目なんだからー。その前にちょっと飲もうよ!アルコールは口を滑らかにするよ」
「えー、蔓実さんに耶麻下さんまでー?会議になるのかな…麻雛さん、それ飲み屋さんガイドの本?」
「そうだけど…見る?」
「ほー用意周到じゃん。どれどれ。ちょっとつまみぐらいあった方がいいよね」
「…蔓実さんに任せますから、選んで幹事やって下さいね」
「なんでそうなるんだよー。まあ、やるけどさー…会計面倒くさいし」
「何で僕の方見るんですか何で」
「麻雛くんさ、計算速そうじゃん。会計やってよ」
「え、まあそこらへんなら。でもね、きちんと!払って下さいよ!途中で酔っぱらう振りはなし!ですからね」
「じゃあ山ちゃんは?」
「連れて来られた客A」
「何だよそれw」
「深夜くんは、次の会合あるから、見張り番しててね」
「え〜〜〜、それじゃ僕飲めないじゃないですか!」
「前に酒あんまり強くないっていってなかった?」
「だけど…仲間はずれはヤですよー」
「しょうがないな、じゃ客Bに格上げしよう」
「ありがたき幸せ」

以上です。意味なし。
284風と木の名無しさん:2008/11/04(火) 04:37:27 ID:dFeWJLL30
>>283
激しく萌えました
その、見た目はオヤジ中身は乙女の群れに混じりたいです

深「ん〜、ちょっと飲みすぎて気持ち悪い…かな」
蔓「大丈夫?なんならうちの事務所寄って休んでく?」
深「…それだけじゃ済まないでしょ、蔓実さんは」
蔓「ばれた?」
深「だって、蔓実さんって思ってることがすぐに顔に出ますから」
蔓「そっかなあ?」
深「もう忘れてる。尾島さんの喚問のときにエッ?てなったじゃないですか」
蔓「あーそんなこともあったねえ。でも、そんなんどうでもいいじゃん」
…ちゅー。
深「もうっ…ずるいですよ」
285風と木の名無しさん:2008/11/05(水) 20:40:31 ID:UaT0S8BtO
点呼とりま〜す

壱 ノシ
286風と木の名無しさん:2008/11/07(金) 21:33:23 ID:DOPRZQAz0
ttp://blog.livedoor.jp/lonelymetal/archives/2006-01.html
姦悶時のニヨニヨ蔓実先生の画像があります
かわいい(*´д`)
287風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 03:24:12 ID:qAmgfglQ0
>>285
遅ればせながら私も…
      
弐 ノシ
288風と木の名無しさん:2008/11/08(土) 06:32:01 ID:uO/IDTzF0
289荒縄・続き1/2:2008/11/11(火) 01:20:57 ID:4yWRJt6f0
ノシ 点呼

吸いつかれた唇を強引に割られ、末井は身じろいでいた。
腫れ上がった目は充分に開けることが出来ず、視界はゼロに等しい。
身体中の痛みと鉛のような重さは、未だ末井の動きを鈍いものにしていた。
夜須田はそれすらも愛おしむように、ゆっくりと末井の唇を舐め回す。
鉄臭い苦みが口中に広がる。まだ出血が止まらないのか。
熱を持ち腫れた唇を執拗に舐め取る夜須田。
顔を顰め、身体を引き離そうとする末井だったが、それ以上動くことが出来ない。
粘膜部の腫れを生温かい舌で刺激し続けられ、その痛みを心地よいと感じてしまっている。
時に激しく口中を荒らされ、また穏やかに舐め取られ、歯列をなぞられて甘やかに呻く。
突然、夜須田の指が末井の乳首を摘み上げた。
そのままきつく捩じられ、末井の口から悲鳴が漏れる。
夜須田からこのような…手荒い扱いを受けたことは今まで一度もなかった。
一体、どうして。素直な疑問を抱いた末井の耳に、掠れた夜須田の声が響く。
「…俺が、やればいいんやろ。俺がお前を痛い目に合わしたる、せやから…もう何処へも行くな」
違う。違う。そうじゃない。自分はそんなことは求めていない。違うんだ。
そう叫びたいのに言葉が出ない。
代わりに末井の目からは涙がこぼれ落ち、首は激しく左右に振られ、身体は夜須田の腕をすり抜けた。
どすん、と床の上に落ちる末井。
290荒縄・続き2/2:2008/11/11(火) 01:21:29 ID:4yWRJt6f0
最初は演技かと思った。
だが何時まで経っても呼吸をしない、胸の動きのない末井に、夜須田は焦って掴みかかる。
「おい、冗談やろ?末井、おい、返事しろ、答えろって!」
グラグラと揺れる末井の顔は透き通るように蒼ざめていく。
やがて、喉の奥でこふ、と音がした。
それと同時に思うさま息を吸い込み、むせ始める末井を、夜須田は疲れた顔で見つめていた。
「お前、いい加減にせえよ。もういい年なんやから…頼むからも少し落ち着け」
「…ごめんなさい」
むせ続ける口を押さえて漸く言葉を発した末井を見て、夜須田は小さく頷いた。
そしていきなり、その頬を殴りつけた。
何が起こったのか分からず、しばらく呆然として座り込んでいる末井。
やがて、夜須田が自分の肩に腕を回して泣いているらしいのが分かった。
「阿呆ぅ…何時までも何時までも、心配ばかりさせやがって!」
腫れて塞がった両目を何とか開こうとしたが、無理だった。
末井は「夜須田さんが泣くとこを見れないなんて、勿体ない」とぼそっと呟き、
今度は頭を軽く叩かれた。
阿呆、と再び囁かれながら。

以上です。
291風と木の名無しさん:2008/11/13(木) 18:03:22 ID:/bI74x3z0
一旦age
もう名前が出てるだけで萌えます(*´д`)

ttp://taikichido.livedoor.biz/archives/51253255.html
>末井氏の襟足が微妙に長かったのと、危うい感じの振る舞いが心に残っている。

蔓実先生
ttps://www.doctor-agent.com/da/member/service/knowledge_malpractice_detail?mode=preview&id=69
292荒縄:2008/11/16(日) 00:59:27 ID:6piK3T/D0
「あー気持ち良かった。たまにはこういう所もいいですね」
もう夜中だというのにそれなりに人の集まっている健康ランドの浴室から、
僕らは上機嫌で引き上げてきた。
手拭いを頭に載せて歩く蔓実さんも、いい感じに出来上がっているようだった。
「温まるねえ。また誘ってよ、深夜くん」
「ええ、いいですよ」
僕らは浴衣にサンダル履きのまま、ロビーで仕事の話や日常のくだらない話なんかして
盛り上がっていた。
そのうち、蔓実さんが部屋の薄暗い一角を指さして言った。
「あ、マッサージ椅子空いてるじゃん。座ろうか」
「おっさんですねー。でも空いてるし…座ってみますか」
ロビーの片隅に置かれたマッサージ椅子。
座ってみると、割と新しい型のようで、手足までギュッと締め付けてきて気持ちいい。
首から腰から機械がぐりぐりと刺激してくれて、凝りが解れる感じだ。
はー、と溜め息をつきながらマッサージを受けていると、ついうとうととしてしまっていた。
…数分間ほど寝てたのかな、僕は。
両膝を掴まれ、その間をゆっくりと拡げられる感触に僕は目覚めた。
見ると、僕の前には蔓実さんが立っていて、僕の浴衣の裾を割って自分の片膝を突き入れてきた。
にやりと笑って、低い声で囁く。
「深夜くん…もうちょっと付き合ってもらうよ?」

続くかな。

293風と木の名無しさん:2008/11/16(日) 01:47:07 ID:ubDpFodrO
>>292
続いてください
おながいします(*´Д`)ハァハァ
294荒縄・ヤスマツ1/2:2008/11/18(火) 01:46:59 ID:Oux3/IEC0
俺がお前の中に己をぶちまけてしまうと同時に、お前はせつない声を上げて俺の背に爪を立てた。
びく、びくと脈打つ局所の反応に快感を覚え、それとともに『やってしまった』との思いにまたも苛まれる。
これはお前が望んだことか。俺の欲望の所以か。
どうしてもやらなければならなかったことなのか。
こんな自問をする位ならば、最初から交わらなければ良いだけのことだ、
何故いつも同じ問いを繰り返すのだ。
俺達が男同士だからこだわるのか。
この行為そのものに罪悪感を感じるのか。
それを言うならそもそも、それぞれが家族を設けているじゃないか。
それなのに俺は、こいつと…。
「あ…っ、はぁ…夜須田さん…」
うっすらと汗を刷いた背中をしならせ、お前は俺の名を呼び縋りついてくる。
俺の思いを知りもしないで、拾われた犬ころみたいに俺を一心に見つめて。
「おい…なあ、末井」
俺の口が勝手に開く。
「お前、俺のことどう思ってるんや?」
お前はきょとんとして、ただ俺のことをじっと見ている。
「俺のことを何とかって言ってたけど、お前は一人になるのが嫌なだけなんやろ」
「俺やなくても良かったんやないか」
「こんなことされて、嫌やないんか。辛くないんか」
「お前は今何て思てる?ほんまに俺でええんか?」
295荒縄・ヤスマツ2/2:2008/11/18(火) 01:47:30 ID:Oux3/IEC0
あー。言ってしまった。途中で止められなかった。
だが以前から思っていたことだ。今でなくても、いずれは口にしていただろう。
答えを待つ俺の頬が、力なく張られた。
末井の手がそのまま俺の肩を掴み、上下に揺さぶってくる。
その目から大粒の涙がぽろりと一つこぼれた。
「どうしてそんなこと言うんですか。俺、あなたに嫌われてるんですか?」
わななく唇が慎重に言葉を選んでいる。
「俺、夜須田さんがいなかったら、どうなっちゃうかわからない…怖くて…俺、怖いよ…
 俺のこと嫌わないで。嫌いにならないで」
お前のこと、泣かせてしまった。すまん。
謝りながらお前を抱くと、本格的にしゃくり上げ始めたお前の声が辺りに響いた。
「すまん、悪かった。せやけど、前から気になってたんや…
 俺ばっかりがええ気持ちになってるんやないかって。お前、身体しんどないんか?」
だが、その問いに対するお前の答えは一貫していた。
自分のことを嫌わないでくれ。そればかりを繰り返し、やがて泣き崩れてしまった。
お前は、詰まる所愛されたいのか。愛、というやつが欲しいのか。
いいさ、もう迷わない。好きなだけくれてやる。
俺に出来得る限りのことをお前だけのために。
…ちょっと照れ臭いから、言わないけどな。

以上です。
296風と木の名無しさん:2008/11/18(火) 10:11:46 ID:8QrPIRMM0
末井かわいいよ末井

氏の姐と蔓深まむがです
ttp://kissho.xii.jp/1/src/1jyou55314.zip.html
パス1951
297荒縄:2008/11/19(水) 23:29:08 ID:BLu619e30
>>296

玄関のドアを開けると、下駄箱の上に手紙が置かれていた。
今日の日中に届いたものらしい。
手にとって見てみると、何やら古びた紙質で、字も決して上手なものではなかった。
「……姐葉さんから」
僕は思わず声を上げてしまった。
今、家族の誰とも顔を合わせたくはない、そう思った僕は、手紙を握り締めて逃げるように自室へと閉じこもった。
忘れていた訳ではない。
散々悩んだ末に書き上げた姐葉さんへの手紙を僕が投函したのは、先月のことだった。
あれから…ひと月近く。
改めて手の中の手紙を見ると、紙が古いのではなくて、よれて染みだらけになっていることが分かった。
少し不審に思いながら封を開く。
2枚の便箋に、びっしりと書かれた文章が目に飛び込んできた。
当たり障りのない時候の挨拶、返事が遅れたことへの謝罪、刑務所の中でのことなどが、
くどくどと書きつけてある。
あろうことか便箋の裏まで使って、しかも細かい字で書かれ、おまけに文章が回りくどい。
正直読むのに疲れてしまった。
溜め息をついて初めて、自分が今まで立ったままで手紙を読んでいたことに気付いた。
そこまで切羽詰まっていたのか。
苦笑しながら椅子に座り、再び手紙を読み始めると、今度は頭の中で姐葉さんの声が聞こえるような気がした。
くどくどとしたしゃべり方が、あの人らしい。
胸が締め付けられるような、何とも言えない気分で読み進めていくと、手紙の最後はこう結ばれていた。

待ってます。姐葉

ああ、そうか。この便箋の汚い染みの数々は、涙の跡だったのか。
そう思ったら、僕の視界が俄かに曇って来て文字が読めなくなった。

以上です。
298風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 17:33:51 ID:x3+YHerv0
尾島の控訴審初公判を終え、弁護団は久々に飲食を交えた会合を開こうとしていた。
様々な裁判を抱えているので6人全員が集まるのはなかなか難しい。
その日は永田町に近い料理屋の一室で集まることになった。
「夜須田さん、遅いね」
待ち切れずに蔓実が呟いた。
「さっき報道陣に囲まれてましたからね。でも、そろそろ来るんじゃないですか」と、深夜が続ける。
「…ああ、でも末井さんは来れないかも知れませんね」
そう言い終えかけようとしたとき、夜須田が末井を従えてやってきた。
「すまんすまん」
「主任、遅いですよ〜」
そうして宴は始まった。
299風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 17:34:21 ID:x3+YHerv0
皆、まだ仕事が残っているということもあり会は3時間ほどで切り上げられた。
各々が事務所に戻るというので店の前での解散となる。
夜須田は大通りに出るとタクシーを止め、末井と共に消えていった。
蔓実と深夜は事務所が同じ駅の近くということもあり、一緒に行くという。
残された耶麻下と麻雛。
「じゃあ、僕もこれで…」
耶麻下が去ろうとする。
その腕をグイ、と麻雛が掴んだ。
「そんなに忙しいんですか?」
「えっ?」
小柄な麻雛が上目遣いで睨んでくる。
更に腕を引き寄せ、今度は俯いて小声で言う。
「…久しぶりに、その…」
声が段々と小さくなり聞き取れないが耶麻下は察していた。
そして、耳まで赤くした麻雛の頭をぽんぽんと叩いて軽く抱き寄せた。
「いいですよ。じゃあ僕の事務所に行きますか。もう誰もいないでしょうし」
300風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 17:35:48 ID:x3+YHerv0
誰もいない真っ暗になった耶麻下の事務所のドアが勢いよく開く。
ドアが自然に閉まるのに任せ、鍵も閉めぬまま、耶麻下と麻雛は縺れ合っていた。
熱い舌を幾度も絡み合わせながら。
「ね…耶麻下さん、耳噛んで…」
息も荒く麻雛が囁く。
「耳、責められるの好きですよね」
「うん…は、やく…」
デスクに積み上げられた書類をどけると、そこに麻雛を横たえて覆い被さる。
望み通りに耳を軽く何度も噛むと、猫のような悲鳴を麻雛は小さくあげた。
「はぁっ…ぁ…」
細い頚を仰け反らせ、それだけで達しそうになるのを堪えているようだった。
「…舐めさせて」
麻雛は耶麻下のジッパーを下ろすと、それを口に含んだ。
舌を執拗に絡みつかせて扱く。
耶麻下は癖のある麻雛の髪を何度も撫でる。
「麻雛さんも自分の触っていいですよ」
そう言われ、麻雛は自身を手に取った。

「そこ、手えついて。そう、後ろ向いて」
麻雛の腰を抱え、秘部に自身を宛がう。
「んッ…」
軽く唇を噛みながら、耶麻下を迎え入れてゆく。
すべてを飲み込んでしまうと、やっと溜めていた息を吐き出した。
内部を抉る様に出し入れされる。
「ああっ…はッ…もっと、して」
「あっ、麻雛さ…ん!」
後ろから抱かかえる様にして動き続けるうちに麻雛が先に達した。
301風と木の名無しさん:2008/11/20(木) 17:39:10 ID:x3+YHerv0
「麻雛さん、腹減ったなあ…」
行為を一通り終えた後、麻雛に膝枕されながら耶麻下が言った。
「まだ、あれやってるんでしょ?」
「あれって?」
「イタリア料理ですよ」
「ああ…でも最近は忙しいからなかなかできなくて」
「そっか。でも、美味かったなあ。ほら、いつだったかの弁護団会議で作ってくれたでしょ。蔓実さんと末井さんでおかわりしまくってさ」
「そうそう、ほとんど二人で食べちゃって。作った僕の分がなくなって」
二人とも、笑ったのは久しぶりだった。
職場でも家庭でも、この頃は笑顔を失っていた。
「今度、僕の家に遊びに来て作ってくださいよ。ウチのカミさん、料理へただし」
「そんな事言っていいんですか?…でも、いいですよ」
「あ、メニューにひとつ注文があるんですけど」
「なんですか?」
「…裸エプロンで作ること」
麻雛の一撃が耶麻下を襲った。


おしまい
302荒縄・続き1/2:2008/11/21(金) 01:24:21 ID:RYDrDSKm0
>>292

その満面の笑みを見て、僕は顔を引き攣らせて身構えていた。
…何ですか。そんなとこで、そんなに嬉しそうに笑って。お、おかしいですよ。

立ち上がろうと思えば出来たはずだ。
僕は別に拘束されている訳ではないし、蔓実さんに抑えられている訳でもない。
だけど…僕の膝を割ったままピタリと動かない蔓実さんの足を、まるで岩のように感じてしまう。
何故かそのまま動けないでいる僕は、ブー…ン、と背後で動き続ける機械の振動に今更ながら気付いた。
腰の辺りをぐりぐりと押し、歯車のような物が振動しながら背骨に沿って上下を繰り返す。
その振動がある物を連想させて…僕は息を呑んでしまった。
この前、あなたに使われた…バイブ…どうしてあんな物、思い出したんだ。
僕の身体の芯がじゅっ、と熱くなる。
こんな、他の人も普通に利用する健康ランドの、ロビーに座っている時にそんな、いやらしいこと…
僕の呼吸はいつの間にか速く、せわしなくなってて、
身体の中心に上り詰めていこうとする熱から気を逸らそうと必死になっていた。
この椅子から立ち上がりさえすれば、こんなことから逃れられるのに。
簡単なことだ、蔓実さんの足を掴んで身体を起こせばいいんだ。
なのに。
あなたの目はにっこりと笑っているのに、実は笑ってなんかいないんだ。
僕が何考えてるのか分かってて、それを嬉しそうに眺めてるんだ。
「…またいやらしいこと考えてるの?深夜くん」
違う、そうじゃない、あなたが…そんなとこに、いるから。僕の膝を押さえたままで、そんな…とこに。
303荒縄・続き2/2:2008/11/21(金) 01:24:52 ID:RYDrDSKm0
風呂上がりのあなたの熱い手が、僕の胸元をそっと撫でる。
僕の膝の間の足が、ぐりっと動く。
そんな他愛もない動きが、僕の身体をぶるりと震わせ、目を熱く潤ませる。
僕のモノは既に勃ち上がってて、何処かに捌け口を探してる。
でも、こんな公共の場所で。いくらなんでもこんな所で。駄目だ。
止めて下さい、蔓実さん、僕は弱弱しく抗議の言葉を口にする。
そして椅子の腕置きに必死でしがみ付いて、身体の熱を鎮めようとした。
「…ここまで来て…止めていいんだ?」
あなたはつまらなさそうに言って、そして再びニヤッと笑った。
「じゃあ、後ろだけでイきなよ」
マッサージ椅子のコントロールパネルを開いたかと思うと、あなたは素早くそれを操作した。
え…・?一体、何を…戸惑う僕を、強いバイブレーションが襲った。
腰を中心とした揉み解しの動き。
強弱をつけた機械の振動が間断なく僕を訪れ、僕はそれから意識を外そうとしたが、
もう間に合わなかった。
最後に優しくあなたにモノを触れられ、それだけで僕は吐精してしまった。
身体が激しく震えてしまい、声を堪えるのが精一杯だった。
涙目になってあなたを睨むと、あなたは普段の顔で、ひょいと口の端を持ち上げた。
「深夜くん、まさかこれで終わりだなんて思ってないよね?」

もうちょっと。
304荒縄・オジアサ1/3:2008/11/24(月) 00:21:53 ID:TWQvMA1q0
「なあ、今日この後暇か?」
僕と尾島さんの情交が始まったのは、こんなふた昔ほども前のナンパ言葉がきっかけだった。
他の弁護団仲間が僕の周囲から離れた、その一瞬の隙に、尾島さんは僕の耳元でそう囁いた。
僕はそれを聞いてどう思ったんだったろう。
結果的には尾島さんに同意を示したのだから、悪くはない印象を持ったんだと思う。
尾島さんが僕を誘った目的、尾島さんが僕にするだろう行為について、その時から察しはついていた。
それでも、僕は首を縦に振った。
実は…その時に何を考えてたか、あまり記憶にないんだ。
疲れてたのかぼーっとしてたのか、兎に角頭の中が真っ白な感じだった。
尾島さんが、そんな状態の僕を見抜いて声をかけてきたのかもしれない。
気付かなかったけど、僕自身に元々そういう素質があったのかも。
だから僕は、割とすんなりと、コトに及んでいたんだ。

尾島さんは、意外なほど優しかった。
僕がこういうことに不慣れだと見ると、ゆっくりと僕の後ろを解してくれて、
軽口を叩いて雰囲気を和らげたりしてくれた。
むしろ、僕を尾島さん好のみに仕立てていくことに楽しみを感じていたんじゃないかとも思う。
初めての交わりで、それでも後ろから血を流してしまった僕に、
尾島さんは「済まねぇ」と言って薬を塗り、そしてただ抱いていてくれた。
正直、痛みしか感じられなかった僕は、声をこらえながら涙を流していた。
でも別れ際に僕の口から出た言葉は、「また会って下さい」だった。
尾島さんはニヤッと笑って頷いてくれた。

305荒縄・オジアサ2/3:2008/11/24(月) 00:22:45 ID:TWQvMA1q0
それから、月に一度くらいの間隔で僕らは関係を続けていた。
会って、抱き合い、交り合って、別れる。
特にお互いから何か話すわけでもなく、淡々と続けられる関係。
僕はそれに居心地の良さを感じていた。
そういう状態に身を置くことを、自ら望んでいたのかもしれない。
僕には、尾島さんもそれを楽しんでるように見えたんだ。
ところがある月より、尾島さんからの連絡がばったりと途絶えてしまった。
公判の予定がなかったこともあり、僕は尾島さんとの接触手段を断たれた格好になった。
何かしでかしてしまったような記憶もなく、何故尾島さんが連絡をくれなくなったのか
僕にはさっぱりわからなかった。
どうして、何故。
誰にも言えない問いが、僕の中に澱のように溜まって行く。
尾島さんとの行為を思い出してしまい、身体の芯が熱くなってしまうこともあった。
僕だけではどうしようもない思いを、「所詮男同士の関係じゃないか」
「結局元の状態に戻っただけだ」と無理やりに抑え込もうとしてもみた。
でも、駄目だった。
一人になると、ふとした拍子に尾島さんと…したくなって堪らなくなるのだ。
こんなことじゃいけない、これでは前に進めない。兎に角尾島さんの話が聞きたい。
僕は意を決して、尾島さんの家に電話をかけた。

306荒縄・オジアサ3/3:2008/11/24(月) 00:23:28 ID:TWQvMA1q0
「……はい?」
以前と変わらぬあなたの声。僕は、努めて冷静に話をしようと、一旦深呼吸をする。
「最近、連絡くれないんですね。忙しいんですか」
「あ、ああ、その話ね。ちょっと野暮用が増えてきてさ。悪ぃんだけど、しばらく会えないよ、先生」
それから数言話して電話は切れた。
僕は何となく、もう尾島さんとは終わったんだな、と思った。
いいじゃないか。別に色恋のために会ってた訳じゃないし。
いい年のおっさん同士が、今更連綿と愛の言葉を交わす訳でもなし。
溜め息をついて椅子の背もたれに身を預けると、背広のポケットの中身がカサつくのに気付いた。
見るまでもない。あなたが使ってたマッチの切れ端。
あなたと最後に会った時に、僕がホテルのテーブルから持ち帰ったもの。
「………っ……」
僕の胸の奥から何か熱い塊がこみ上げて来て、弾けた。
今まで気付かなかったけど、僕はあなたのことを愛してたんだ。
あなたのこと、ずっと。
どうしてこんな大事なことに、もっと早く気付かなかったんだろう。
僕はマッチを握り締めて泣いた。
こんなに濡らして、もうこのマッチは使えないじゃないか、そう思いながら僕は手の中のマッチを握りつぶした。
焦げ臭いにおいがぷん、と鼻をついた。

以上です。
307風と木の名無しさん:2008/11/24(月) 11:15:56 ID:IEY/GawLO
オジアサ、めちゃめちゃ切ないですね
泣けます
308荒縄・アサピー続き1/3:2008/11/26(水) 00:28:34 ID:wFlFpkQz0
目の前がぐらんぐらんと揺れる。
自分の身体が、耳の先まで熱くなってるのが分かる。
その場にいる人間が心配そうに僕の方を眺めてる。
分かってるよ、自分が飲み過ぎてることぐらい。
けどそれがどうした。何だって言うんだ。
「麻雛くん、大丈夫か?僕送ってくよ」
ごつい手が僕の肩を掴んでくる。蔓実さんの手だろう、多分。
僕は何もかも面倒臭くなってて、それを振り払って外の空気を吸いに行った。
頭が重くて上に上げられず、俯いたまま手探りで壁を伝い歩く。
飲み屋の玄関から2、3歩路地へ踏み出した所で、僕は気分が悪くなり、吐き戻してしまった。
馬鹿だ。
最低だ。何やってんだ一体。
鼻の奥からつんとする苦酸っぱさと、喉の焼けるような痛みを感じる。
再度胃の中が裏返るほど吐き出してしまうと、少しは落ち着いたような気がした。
「……もういい?うがいでもしなよ」
鼻先に突き出されたペットボトルが見え、僕は思わず顔を上げた。
「大丈夫だよ、皆には『僕が送ってく』って言っといたから。払いも済ませたし」
そこには、蔓実さんがそう言いながら笑っていた。
僕は、モグモグと言い訳のようなことを口にしていたと思う。
でもその後のことは覚えてないんだ。
蔓実さんの差し出す手を遮り歩き出そうとして、そのまま前のめりに転んでしまったから。
要するに失神ってやつ。本当に最低だ、僕は。

309荒縄・アサピー続き2/3:2008/11/26(水) 00:29:27 ID:wFlFpkQz0
身体がぐらっとして前に投げ出されそうな衝撃。
え?これって車にでも乗ってるの、今?
「はい、着いたよ麻雛くん。降りた降りた」
肩を掴まれて引っ張り下ろされたけど、僕の足元はふわふわとして、雲の上を歩いてるみたいだった。
よろめきながら、妙に馬鹿でかい声でしゃべってしまう。
「あー、もう大丈夫ですからー。だーいじょうぶですよー」
後で思い返すと、今すごく恥ずかしいこと言ってるんだろうな。
でもその時は自分のやってることなんて止められない。
「タクシーだったんですかー、お金…払いますからー、僕。自分の分ー」
あー、呂律回ってないし。全然周り見えてないし。
蔓実さんが一人でてきぱきと動いてるのが何となく感じられるんだけど、
僕は、ただもうぼんやりとしてて、あちこち引っ張り回されるのが心地よくなってしまっていた。
「事務所の鍵はどこ?財布?…ポケットか?」
「えー、鍵ー、あーそう鍵はー、ここー」
僕自身は素早くポケットを探っているつもりだったんだけど、
蔓実さんにしたら僕の動きはとんでもなく遅かったようだ。
僕の手を中から引っ張り出して、さっさと鍵を取り出すと事務所のドアを開けてしまった。
「じゃあこれで」
「えー…行っちゃうんですかー、ちょっとま…」
踵を返そうとする蔓実さんを、僕は背広の袖を掴んで引き留めた。
…どうも、中途半端に振り返った所を引っ張ってしまったのが悪かったんだな。多分。
気がついたら、僕ら二人は絡み合って床の上に寝転んでいた。
「ったぁ…重いよ、麻雛くん。もう勘弁してよ…」
蔓実さんは、僕に引き倒されたのに、僕のこと怒るでもなく苦笑いしてた。
310荒縄・アサピー続き3/3:2008/11/26(水) 00:30:05 ID:wFlFpkQz0
何でですか。
何であなたは、僕のこと怒らないんですか。
何でそんなにいい人なんですか。
おかしいでしょう、僕はこんなに酔っぱらいで、礼儀知らずなのに。
絶対おかしいよ、こんなの。
「蔓実さん、僕を抱いて下さい」
あなたもおかしいけど、僕もどうかしてる。
「今夜だけでいいですから。僕のこと、抱いて下さい」
何でこんなこと言ってるんだ。何で。
あなたは、目を丸くして僕のこと見てる。
僕の今夜の無礼ぶりは、今ここに極まろうとしている。
「蔓実さんは、男もイけるんでしょう。だったら僕のこと、好きにしてもらっていいですから」
最低を通り越して、最悪だ。
胸の奥が焼けるように痛むのは、僕がさっき吐き戻してしまったから、だけじゃない。
「…僕、尾島さんのこと、好きだったんですよ。それなのに、尾島さんは、僕…のこと…
 ねえ、何とか言って下さいよ。哀れでしょ。情けないヤツでしょ、僕。
 振られたからって、人に八つ当たりして。僕は、好きだったのに、尾島さん、なのに」
そこまで言った時、涙でぼやけてて前が見えてなかった僕の口は、いきなり生暖かいものに塞がれた。
蔓実さんの唇。
かなり、長い時間、僕の口は蔓実さんに吸われ続けてた。
暫くしてようやっと僕を解放してくれた蔓実さんは、低く押し殺したような声で言った。
「僕には選ぶ権利なし、なの?まあいいけどさ。君の方こそ、僕なんかに頼んで良かったのか?
 …後悔しないんだね?」
その言葉に、危険な匂いを感じ取ってしまった僕が顔を引き攣らせると、
あなたはそのまま僕の身体を事務所の中へと引きずって行った。
重い鉄製のドアが、ばたん、と閉じた。

以上です。
311風と木の名無しさん:2008/11/26(水) 18:35:49 ID:P1GpGC5q0
荒縄さん、毎日GJです。


東京の蒲田でオジーが誰かと回転寿司を食ってたとの目撃情報あり。
誰だ…(*´Д`)ハアハア
逮捕前も寿司が悔いたいとか言ってたし、本当に好きなんですね。
312風と木の名無しさん:2008/11/28(金) 20:35:55 ID:ApUAvjBV0
オジトゴ、蔓オジイラストです
ttp://1.kissho.org/100R/src/kitchou21289.zip.html
パス1951
313荒縄・アサピー続き:2008/11/29(土) 23:29:57 ID:grGpTheK0
暗い部屋の中で、僕は膝を抱えてうずくまってた。
夜半過ぎの事務所の中。
周りには誰もいない、僕一人きりだ。
……馬鹿なことやらかした後って、どうにも自分が恥ずかしくて仕方ない。
時を元に戻せればいいのに、と思う。
僕はどうしようもない恥知らずで、無礼者で、それに淫売だ。
男相手に振られたからって、別の男に愚痴って、その上…
蔓実さんに何度もイかされて。
その時自分の上げた声を思い出してしまい、僕は膝に顔を擦り付けた。
恥ずかしい。死にたくなる。
尾島さんが好きって言ったその口で、「抱いてくれ」なんて。
僕はどれだけ傲慢な人間なんだ。
好きでもない男の相手をさせられた蔓実さんの気持ち、どんなだったんだろう。
こんなことしても、僕と尾島さんの関係が変わるわけでもないのに。
そう、何も変わらないんだ。
僕がどうにもならない馬鹿だってことを、改めて蔓実さんに知らしめただけだ。

蔓実さんは、最後に僕にこう言ってから部屋を出ていった。
「君が忘れたいって言うんなら、また相手してあげるよ。そうならないのが一番いいんだろうけど。
 …だから、もう泣くなよ」
ごめんなさい、蔓実さん。
僕は忘れたくないんです。未練たらしいヤツなんです。
あなたのことも、忘れたくない。
それに、今も涙が止まらないんです。
白み始めた部屋の中が、まるで見えてこないくらいに。

以上です。
314風と木の名無しさん:2008/12/03(水) 19:44:48 ID:wJmALv+90
昨日の某裁判での蔓実先生
http://p.pita.st/?furwt3vf
パス1951
なんかもっさりしていて可愛かったです
315荒縄・アサピー続き1/3:2008/12/04(木) 00:52:38 ID:3p1Y0ICA0
あれから僕は、午前中は休みを取ってサウナで汗を流し、仮眠室で死んだように眠った。
疲れは全然とれなかった。
端から疲れをとろうとは思ってなかったけど。
ただ、腫れ上がった目の周りを何とかしないと仕事にならなかったし、それに同僚の前で居心地悪いし。
午後からは何とか職場に戻り、僕は溜まっていた事務仕事をこなしていた。
依頼者との面談予定が入ってなくて幸いだった。
こんな酷い顔、見せられないよ。誰にも。
今日はこの仕事を片付けるまで机の前を動かないぞ。僕はそう思っていたんだ。

夕方、というより夕飯時に近くなってきた頃。
事務所の玄関の方から来客の気配がして、それが僕の部屋へと近づいてきた。
「…麻雛さん?今ちょっといいですか?」
「あ、いたいた。ねー、飯食いに行こうよー」
末井さんに深夜くん、何で今頃こんな所に…。
二人に左右から急かされるように席を立たされ、僕は同僚の目を気にしながら事務所を後にしていた。

316荒縄・アサピー続き2/3:2008/12/04(木) 00:53:44 ID:3p1Y0ICA0

「この界隈ってあまり来たことなかったんですけど、割と美味しいですね」
「深夜くん、塩とってくれる?…うん、まあまあいけるね」
二人は、あれだけの勢いで僕を連れ出したくせに、
飯をパクつきながら当たり障りのない話題に終始している。
もういいじゃないか。言いたいことがあるんなら言えばいい。
回りくどい態度にはうんざりだ。
「……じゃあ言いますよ。昨日何があったんですか、麻雛さん?おかしいですよ、あんなに悪酔いして」
別に、何もないよ。ちょっと飲み過ぎただけだよ。
「それにしても変ですよ。今まであんなに飲んだ事ってなかったじゃないですか」
なんでもないって、本当に。話って、それだけ?
「…麻雛くん、誰かに振られたんだろ」
…え。ぼそっと言った末井さんの一言に、僕の手が止まってしまった。
図星だな、と笑う末井さんの目が、じっと僕を見てる。
「振られてヤケになって飲んじゃったんだ、そうだろ?」
末井さんはいつものようにニコニコ笑ってて、ただ目つきだけは法廷で争ってる時みたいに鋭いんだ。
僕はその目から視線を外すことが出来ないでいた。
深夜くんは、息を呑んで僕らの方を見てた。手から箸を落としたのにも気づかず、じっと身体を固まらせたままで。
317荒縄・アサピー続き3/3:2008/12/04(木) 00:54:42 ID:3p1Y0ICA0
「で?昨夜は蔓実さんとそのまま寝ちゃった、と。図星?」
末井さんは心底うれしそうに話し、その言葉に何故か深夜くんがびくっと身体を震わせていた。
「蔓実さん、優しいからな。君のことも放って置けなかったんだろ」
あ…もう止めて。言わないで下さい。昨日のこと、まざまざと思い出してしまう。
太い指が僕に触れて、そして…蔓実さん、僕はもうあなたと。
普通のレストランの中で泣き出す訳にはいかない、僕は必死になって涙を堪えようとしてた。
でも駄目だった。僕は手で口を覆って、泣き声を抑えるしかなかった。
「いいじゃん、泣いちゃえよ。誰に振られたか知らないけどさ、他に相手してくれる人がいるんならそれでいいだろ」
良くないです!僕にとって尾島さんは……あ…。
「……尾島さんと、だったんですか」
深夜くんのか細い声が、僕の耳に突き刺さった。末井さんはふうん、と頷いている。
こんな簡単な誘導に引っ掛かるなんて、弁護士失格だ。自分がこんなにも無防備な人間だったなんて。
ショックで立ち直れそうもない。
「それで、麻雛さんはこれからどうするつもりなんですか?」
わからないよ。こっちが聞きたいよ、どうすればいいのかなんて。
椅子に座ったまま項垂れていた僕の肩を、末井さんはバシッと叩いた。
「ならさ、もう一度尾島さんに会いなよ。僕が話つけてくるから。二人で話せばいいじゃん」
えー!それって…
でもそう言えば、末井さんていつも尾島さんの迎えに行ってたり、割と窓口的な役割こなしてたんだよな。
急に席を立ってしまった深夜くんのことが多少気にはなったけど、
僕は末井さんに、尾島さんと会う約束を取り付けてもらうことにしたんだ。

あと一回。
318風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 01:45:27 ID:ZLHfW4o6O
wktkwktk(*゚∀゚)=3
319風と木の名無しさん:2008/12/04(木) 14:19:29 ID:KDSVgTim0
夜須田先生誕生日オメ!!
末井先生と末永くお幸せにw
320荒縄・最後1/3:2008/12/09(火) 01:07:03 ID:Vn37VMWg0
「…来たな。入れよ」
躊躇いがちに開けたホテルのドアの向こうで、尾島さんは不機嫌そうに喚いた。
僕の動きは、それを聞いただけでギクシャクしてしまう。
室内の椅子に座った方がいいのか、立っていた方がいいのか。
僕がおろおろと尾島さんの方を見ると、あなたは間髪入れず一気にまくし立ててきた。
「あのなあ、俺は『しばらく会えねえ』って言っただけだぜ。何も金輪際会えねえなんて言った覚えはねぇし。
 何で俺の方が悪いみたいな話になってるんだよ、いつの間にか…」
ち、違います。末井さんがどう言ったかは知らないけど、僕は…え?じゃあ、尾島さんて、僕のこと。
「またこんな風にぐだぐだ言いやがるんなら考え直すけどな。今回は勘弁してやるよ。
 ちょっと暇になったから、また会ってやってもいいぜ」
腕を組んで斜に構えながら、尾島さんはニヤッと笑ってくれた。
本当なんですか。本当に…うれしいです。
こんな簡単に尾島さんに会って話が出来たなんて、末井さんに感謝しなきゃ。
僕は、一人で騒いじゃって尾島さんにも迷惑かけたって、素直に誤った。
「ならさあ、どうすりゃいいか判るよなぁ。…なぁ先生?」
そう言うと、尾島さんはベッドに寝転がって、うーんと伸びをした。
そして試すように僕を見やると、そのまま目を閉じてしまう。
僕の身体の芯は既に熱くなってて、あなたに触れたくて仕方がなかった。
手早く服を脱ぎ捨てると、僕はあなたの前を開き、それを口に含んだ。
懐かしい もの。欲しかった もの。とてつもなく愛しい もの。
以前なら躊躇して出来なかったことも、今ならやれる。
僕はそれに口付け、丁寧に舐め回し、硬く育った後も扱き上げ続けた。
「ん…っ、いいぜ。尻こっちに向けな」
あなたの言葉が僕をあなたの上に跨らせる。
あなたの指が僕の後ろを捉え、入口を解していく。
あなたの熱い指が僕の中を激しく出入りする。
「ここで、蔓実先生を飲み込みやがったのかよ」
動きを止めずに低く囁くあなたの声が、僕をさっと青ざめさせた。
321荒縄・最後2/3:2008/12/09(火) 01:07:46 ID:Vn37VMWg0
え…っ?どうしてそれを。末井さん、そんなこと、まで、…。
「おっ、中がきゅっと締まったぜ。言われて反応するタイプか?」
あなたがにやつきながら言う言葉が、僕を狂わせる。
恥ずかしくて堪らないのに、あなたを咥えながら喘ぎ、腰を振り、背をくねらせてしまう。
「どうだ、蔓実先生は良かったか?」
お願い…もう言わないで下さい。
恥ずかしい、なのに僕は…僕の身体はそう言われて喜んでた。
認めたくないけど、僕自身も。
あなたが命じるまでもなく、いつしか僕は全身を使ってあなたに奉仕していた。
途中で何度か意識が飛んだけど、もう止められなかった。
僕の口の中であなたが弾け飛ぶ頃には、流石に僕も息が上がってしまった。
それでも、あなたを残さず飲み干してはいたけど。
「…こんな淫乱、見たことねぇぜ。拾いもんだ」
嬉しそうにあなたは言って、僕の腰を抱えると自分のものの上に導いていった。
「自分で動きな」
その先端がずぶ、と僕の後ろに突き刺さる。
僕はその快感に震え、もっとそれを得ようと、更に欲深く腰を沈めた。
僕の中にあなたがいる。
僕の動きに、あなたが応えてくれる。
それだけで、何故か涙がこぼれてくる。
一心不乱に腰を上下させる僕に、あなたは笑いながらぺしぺしと尻を叩いてきた。
322荒縄・最後3/3:2008/12/09(火) 01:08:28 ID:Vn37VMWg0
「オーケー、上出来だよ先生。俺からご褒美をやるぜ。…先生、入って来な」
尾島さんがそう言うと、トイレのドアがすっと開いて、中から出てきたのは…ま、末井さん!
どうしてそこに!何で裸で…ちょ、ちょっと、僕の…や、やめ…咥えない、で、あぁっ!
「尾島さん、呼んでくれるの遅いよ。待ち切れなかったし。麻雛くん、もらうからね」
その目はうっすらと濡れていて、今まで僕が見てきたどの顔よりも数段色っぽかった。
僕のものをねっとりと口に含み、何度も扱いてくる。
僕は末井さんの素直な髪に指を絡ませ、その刺激に耐えようとした。
末井さんはそのまま体を返すと、僕自身を末井さんの後ろにあてがい、中へと飲み込んでいった。
もうわけがわからなかった。
後ろからは、尾島さんが猛烈に突き上げてくる。
前では末井さんが喘いでいる。そして僕を心地よく包み、締め付けてくる。
気が狂いそうだ。気持ちいいのに。気持ちいいことがこんなに…苦しいなんて。
あなたがやる きもちいい ことに おわりはない のか     
 
も う  だめだ     おかしく な

以上です。
323風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 04:24:15 ID:Q+1bj+5Y0
松平賢
324風と木の名無しさん:2008/12/12(金) 09:30:13 ID:rXUIoDLxO
これからオジ裁判の膨張しますが
誰も並んでないです…
325荒縄・おまけ:2008/12/13(土) 23:09:11 ID:sepMKcc90
「蔓実さん、今お一人ですか?」
僕が事務所のドアを開けて言うと、あなたはびっくりしたように目を剥いていた。
「…え、深夜くんどうしたの?うん、一人だけど…」
「中に入れて下さい」
僕の不機嫌そうな顔に気押されたのか、あなたは黙って僕を中に入れてくれた。
勝手知ったる他人の事務所、僕はずんずんと奥へ進み、面会室のソファに座り込んだ。
あなたも僕の正面に腰掛ける。
僕が俯いたままずっと黙りこくっていると、痺れを切らしたのか、やがてあなたは話しかけてきた。
「…何?どうしたんだよ」
あなたにはわからなかったでしょう、だけど。
僕の中では、今にも爆発しそうな思いが渦巻いていた。僕自身では抑えきれそうもない、何かが。
それが僕の足を動かし、目の前のあなたに飛び付かせる。
「欲しい」
あなたに反撃の隙すら与えず、僕はあなたの胸をはだけて乳首にむしゃぶりつく。
「あなたが欲しい」
息を荒げて抵抗してくるあなたを組み敷き、耳朶を噛みながら膝で前を弄る。
「今すぐに」
ジッパーを下ろすと、それは緩やかに形を現した。
片手で更に撫でまわすうちに、次第に硬く立ち上がってくる。
「蔓実さんの全てが欲しい、なのに」
体をずらして太腿を抱え上げると、あなたは全力で僕から逃れようともがいた。
だけど、次の一言であなたは身体を固まらせた。
「麻雛さんのニオイがする」
「……な、」
「否定、しないんですか」
僕は、その時泣けば良かったんだ。そうすれば、歪むあなたの顔が、頷くのを見ずに済んだのに。
どうとでもなれ。僕はそのまま、己をあなたの中に埋め込んだ。
あなたの背がしなり、反らせた喉が悲鳴を上げた。

以上です。
326風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 04:40:17 ID:kBaZ+4Ec0
>>325
蔓実先生、ヤられるのもいいもんですね(*´д`)
嫉妬に駆られる深夜先生が乙女で可愛いです。

以下、オジ裁判の記録です。

検察側の証人に、富士沢の住人Tさんが立つ。
Tさん、宣誓。
※Tさんは1審で裁判所宛に手紙を提出し、読み上げられた。

真木野検事「平成17年に富士沢の○号室を購入された目的はなんですか」
T「年老いた両親が古い家に住んでいるので日当たりがよく、段差の少ないフラットな部屋という事で買いました。今の家は築28年で階段も多く、段差も多くて狭いです。
年老いた親が転びやすいので段差のないところを探していました」
Tさんの自己資金は1080万円で残り4000万円がローン。
支払い期間は20年で銀行からのローンだという。
事件が発覚したので銀行から支払いについての優遇措置を受けているという。
現在までのヒュ/ー/ザーからの配当は2回、オジー個人からは数万円程度、ほかに迷惑料として50万円を受け取っている。
検「再建した富士沢のマンションに入居するんですか」
T「はい。広さは少し狭くなりました。追加の負担金の分は金融気候のローンを組もうと思っています」
327風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 04:41:01 ID:kBaZ+4Ec0
検「1審判決の内容について走っていますか」
T「知っています。検事さんから電話をもらって。
“弱い故意”というのが気になりました。故意は故意であり、弱いも強いもなく、執行猶予がつくのは不満です。
被告人には会社の責任者として瑕疵担保責任を果たして欲しいという一点です。
いまだに精神的に癒されない日々が続いています。
被告人に執行猶予がつくのは納得せず、会社の責任者である尾島さんには責任を果たして欲しいです」
深夜弁護士「富士沢の再築工事は始まっていますか?」
T「まだ壊している段階です」
深「再築に関して、参加した理由は何ですか」
T「早く日のあたるマンションに年老いた両親を暮らさせてあげたいからです。
富士沢を再建するためには我々の所有部分を、私どもで買い取りました。買い取った分は分譲に移すことも考えています」
深「富士沢は4階以上の部分が解体されましたが、費用は富士沢市ですか」
T「はい。被害者には請求されていません」
深「尾島さんがどのような犯罪をしたと思いますか」
T「事件発覚後に部屋の鍵を渡されたので…。新聞などの報道でしか知りませんが、
GS関連に関しては耐震偽装だとされていたのに引き渡されました。
瑕疵担保責任について全うして欲しい一点です。
責任はヒュ/ー/ザーとヒュ/ー/ザー/マネ/ージ/メントにあると思いますが、イー/ホー/ムズや国に責任はないと思います。理由は特にありません。
当時は国交省の責任を考えましたが、われわれ素人が話をできるのはヒュ/ー/ザーだけなので、ヒュ/ー/ザーに責任を取って欲しいです」

富士沢の部屋のうち1審でも取り上げられた13戸は管理組合で買い上げ、登記上は被害住民の持ち物となっている。
328風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 04:42:17 ID:kBaZ+4Ec0
2人目の検察側証人、Aさんが出廷。

真木野検事「部屋の購入目的は何ですか」
A「結婚予定だったので新居として。あとは趣味の楽器を置くスペースができると思ったので購入しました」
その後、事件が発覚して結婚についてはしばらくなくなったものの、現在は2人で仮住まいの賃貸に入居している。
事件をきっかけに2人とも精神的に不安定になり口論になったり、ストレスから体調を崩すこともあったという。
現在、結婚に向けて話が進んでいるとのこと。
富士沢市から今の部屋の家賃の補助が出ている。
検「一審判決についてはどう思っていますか」
A「新聞などで知っています。個人的に執行猶予付きなのが納得できません。
詐欺事件の故意が大きいか小さいかにしろ、私たちの生活に与えた影響は非常に大きく、
デベロッパーは人の生命を預かる責任も大きく、民事だけでなく刑事の責任も大きいと思います。
執行猶予のない実刑判決が望ましいと思います。
再建が終わるまでの5年間、頑張って行きますが、お金の追加もあり負担が大きいです。
結婚を考えていたときに事件に遭い、恐怖感がありました。
裁判所にはよく考えた判決をお願いします。
姐葉さんは実刑ですし、イー/ホー/ムズには責任を求めるつもりはありませんが尾島被告一人に責任を求めたいです」

次回期日ではだ〜みだ〜の録音データの残りを再生する予定。
弁護側の証人が一人呼ばれるらしい。
次回で結審予定。

次回期日:2009年1月16日 午後13:10〜
329風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 04:51:43 ID:kBaZ+4Ec0
今回、オジーも弁護団もみんなダークスーツでした。
あ、末井先生だけこげ茶スーツに寝癖、水玉ネクタイでした。
オジーの後ろには夜須田先生、深夜先生、蔓実先生が並んで座り、
蔓深で体を密着させて資料を見たり、にっこりしたりとハアハアしました。
麻雛先生はたまに末井先生と見詰め合ってました。
耶麻下先生と夜須田先生は振り返って相談すること多数。
夜須田先生が話し始めると末井先生が熱い視線で見ていました。
蔓実先生の靴下が短く、スーツのすそと靴下の間の絶対領域を拝めました。
たまに靴下をあげるしぐさに萌えました。
オジーはメガネなしで元気そうでした。

閉廷後は末井先生はオジーの送迎、
夜須田先生はマスゴミに囲まれてました。
麻雛先生、笑顔カワユス。
蔓実先生と深夜先生で丸の内線に乗っていきました。
二人で昼を食べるとかそんな話をしていて悶えました。
昼食の後の予定を聞きたいぞと。

後でイラスト投下しますのでお待ちください。
330風と木の名無しさん:2008/12/14(日) 19:21:05 ID:kBaZ+4Ec0
イラストっす
ttp://p.pita.st/?aviagirw
pass1961
331荒縄・世界で一番いい気なラブソング:2008/12/20(土) 01:29:44 ID:ymxIIOwB0
くしゃん、とくしゃみをする声で目が覚めた。
「…あ…、何や、松井か」
俺の部屋に敷きっぱなしの万年床の上で、俺達は身体を丸めて寝ていた。
末井が寝返りを打った拍子に布団から肩がはみ出てしまったらしい。
しょうがない奴や。
俺が末井に布団をかけ直してやると、その寝顔が途端に満足そうになった。
「…あほくさ」
まだ夜明けまで間がある。
俺はもうひと寝入りしようとして居住まいを直しながら、つい末井の顔に見入ってしまった。
無邪気な寝顔。年の割には黒々とした髪。
突然何を言い出すかわからない口。
普段から、こんな風に大人しくしていてくれたらいいんだが、な。
無理な注文だろうが。
こいつから騒々しさを取ってしまったら、腑抜けた痩せっぽちしか残らんだろう。
…何故か俺は誘われるように末井の額に口づけていた。
すると、ゆっくりと伸びを始めた末井の顔が、ニヤッと笑う。
「うれしい」
起きてたのか。まあいい。
「ちょっとつき合え」
俺が末井の上に覆い被さると、奴も俺の背中に腕を回してきた。
今は、お前と同じ時を重ねることが幸せだと思う。
月曜の早朝、いつもなら仕事始めが憂鬱に感じられる時間、
だけれど今日は、お前と二人だけでいられる時間。
愛している、柄にもなく口にしてしまい、俺は思わず頬を赤くしていた。
末井が俺を抱き締める腕に、一層力がこもった。

以上です。
332風と木の名無しさん:2008/12/20(土) 07:49:38 ID:SFao8VdBO
>>331
朝から萌え死んだ
333荒縄:2008/12/23(火) 00:04:29 ID:PgbKVBDb0
「…うわっ、びっくりした!」
蔓実が人のいる気配に振り返ってみると、そこには尾島が立っていた。
赤いジャージの上下に、あからさまに顔に貼ってあるとわかる白いつけ髭。
手にはナイロン袋をぶら下げている。
「…先生の事務所、いつも鍵掛かってねぇだろ。だから入って来ちゃったよ」
「なんなんですかこんな時間に」
尾島が無言で差し出した袋の中には、ローションとバイブが入っていた。
「ちょ、ちょっと、いきなり何を」
「ほら、クリスマスだから、さ」
「…プレゼント?」
何故か尾島は目線を逸らして頬を赤らめる。
「先生、やるから使ってくれよ」
「……今年末で忙しいんですけどねぇ」
溜め息をつきながら椅子から立ち上がる蔓実。
あまりにシュールな展開だったが、目の前に贈り物が降って湧いたのである。
頂かない手はない。
「じゃあ使ってみましょうか。そのために来たんでしょ」
尾島のつけ髭を毟り取り、ゆっくりとその唇を味わいながら、蔓実の指は尾島の後ろを責めていた。
「せ、せんせっ、それ使ってくれな…ああっ」
「ああ、そっちを使って欲しかったんですか…でも僕にはあなたそのものがプレゼント、ですがね」

二人にメリークリスマス。
334荒縄・けいちゃんメリークリスマス1/2:2008/12/24(水) 01:29:25 ID:qV2alhtj0
今日はやたらと風が強いなあ。
事務所の窓をガタガタと揺らす風の音を聞きながら、僕は急ぎの仕事をこなしていた。
同僚がぼちぼちと帰路につき出す時間だったが、今日はまあ仕方ない。
目処の立ちそうな所まで頑張るか。
僕は覚悟を決めて、元気の出そうなドリンク剤を飲み下した。
…あんまり、この味好きじゃないんだけど。
口中に広がる変な苦味を無視し、ちょっと身体をほぐしてから、僕は再び机に向かった。

さっきまで寒いと思っていたのに、暖房の設定が高すぎたのか、僕は少し汗をかいてしまってた。
節電しなきゃ、とヒーターの目盛りを下げ、僕は背広を脱いで椅子の背にかけたんだ。
その時…背広の内ポケットからはみ出て見えた物。
ピンク色の細い電気コード。
今、何でそんな物見つけちゃったんだろう。
そのコードの先にある物を…それを使われた場所を思い出してしまい、僕は身じろいでいた。
蔓実さんに使われたバイブ。
冷たいローションを僕の中に何度も何度も塗り込んで、蔓実さんはにっこり笑って、
『君もだいぶ開発されてきたね』ってうれしそうに…。
僕の口は、いつの間にかその時と同じように喘いでいた。
身体の芯が熱くなってる。たまらない。
目の前に蔓実さんがいるように感じる。
蔓実さんが笑いながら僕の身体を弄んでいるように感じる。
僕は自分の目を、そのピンクのバイブから外すことが出来ないでいた。
そんなことを考えている自分が嫌なのに、浅ましいと思うのに。
そんなイヤらしいものなんて見なきゃいいのに。
なのに僕の手はそれを摘み上げ、舌は音を立てて舐め回してるんだ。
自分の涎まみれのものを、自分の後ろに…
ベルト外して下着まで脱いで、僕は一体何をやってるんだ。
でも止められない。止めたくない。
335荒縄・けいちゃんメリークリスマス2/2:2008/12/24(水) 01:29:56 ID:qV2alhtj0
僕の後ろはすんなりとそれを飲み込んで、指はそれを奥へと進める。
はあ、と口で呼吸すると、力みがとれてスムーズに入るんだ。
あなたの声が耳元で囁く。
そうだよ、そうやって進めなよって。
それから?スイッチを入れるんだろ、バイブの。入れてごらん。
小刻みな振動が僕の内部を刺激して、僕は思わず身悶えてしまう。
机に手をついて息を吐いたり、背を反らしたりして、漏れ出そうになる声をやり過ごす。
それなのに僕は、もっと感じる場所にバイブを進めたくて指を動かそうとしてしまう。
でも長さが足りない。刺激を得たいのに得られない、そのせつなさに涙が滲んでくる。
すると目の端に、さっき飲み終えたドリンク剤のボトルが映った。
この太さなら…欲しい…僕は迷わずボトルの飲み口を後ろに突っ込んだ。
その衝撃に堪え切れず、甲高い声で叫んでしまう。
まずい。まだ、他の部屋には誰か残ってるはずだ。声を聞かれちゃうよ。
でも気持ちいい。止められない。
自分で自分を犯して、よがって、喘いでる。
浅ましい、最低だ。でも気持ちいい。
バイブはいい具合の場所に落ち着き、一心に僕を攻め立てる。
僕は前をしとどに濡らしながら、それでも足りないとボトルで自分を犯し続ける。
僕は狂ってるんだ。おかしいんだ、絶対。こんなことに夢中になるなんて。
頭が真っ白になって、意識が何度も飛んでるはずなのに、
この行為を止めようとしないなんて。
体力の限界が訪れて身体が床の上に崩れ落ちてしまうまで、僕の痴態は続いた。
助けて、誰か助けて。
小さく呟いた時、僕の視界は真っ暗な闇に閉ざされた。

以上です。
336風と木の名無しさん:2008/12/24(水) 10:30:35 ID:kwCjGR2z0
>>333-335
gjgj(*´Д`)ハアハア
アナニーけいちゃんモエス

今日発売の慎重にオジーが出てました
ズボンのチャック開いてるとか…ナニしてたんだよ!
あと、弁護士に怒られちゃうとか…ハアハア
記事http://p.pita.st/?ta2ciakd

蔓深(チッスだけ)
http://p.pita.st/?yrkcd5bv

魔渕サンタ2008
http://p.pita.st/?jvruhis7
337風と木の名無しさん:2008/12/26(金) 02:11:14 ID:W3ZWNHGM0
>334-336
投下姐さん達、素敵なクリスマスプレゼントをありがとう!
身長差って萌えですね(*´д`)'`ァ'`ァ

それにしても事件関係者といい、オジ弁護団といい、
萌えの宝庫でたまらん!そしてけしからん!
338荒縄:2008/12/27(土) 01:29:35 ID:YHSiOrlQ0
聖なる夜にこの身を汚してしまった。
自分はいつもどうしてこうなんだろう。
ホテル街を背にして、末井はふらつく足で帰途についている。
パッと見には、忘年会で飲み過ぎた中年サラリーマンだったが、
末井の心の中は嵐のように逆巻いていた。
孤独に耐えられず、誰彼となく寝てしまう自分の性癖。
そんな自分が堪らなく嫌なくせに、その自分の身体を、心を傷つけるために再び同じことを繰り返す。
そして目覚めると…情事の余韻が末井を激しく責め立てる。
まただ、またお前はその身を汚したのか、お前には人を愛する資格なぞない、と。
(俺…なんで…こうなっちゃうんだろうな)
道端を俯いて歩きながら、溢れ出そうとする涙を堪えるうちに
末井は何かに躓いて転んでしまった。
道を歩く何人かがいぶかしげに目線を向けたが、
特に興味もなさそうに歩き過ぎて行く。
痛い。擦り剥いた手首からうっすらと血が滲み出す。
(なんで、俺、生きてるんだろう)
こんな人間の身体にも、赤い血が流れているのか。
その場に座り込んでしまった末井の肩が揺れる。
くつくつ、と忍ばせながらも漏れ出る笑い声。
嫌だ。もう嫌だ。自分なぞ…自分の存在なぞ、もう。
その時末井の胸元で携帯が鳴り、不在着信に切り替わった上で録音メモが始まった。
「…おい、末井?今出先から戻ったんや。お前、まだ都内にいるんやったら事務所に来るか?」
思わず呼吸を忘れて聞き入ってしまい、ピーっと言う音とともに溜まっていた息を吐き出す。
(なんで、俺に電話なんか掛けるんだ。俺…どうして…馬鹿なんだから、あなたは)
両手で顔を覆って立ち上がった末井は、何者かに後押しされるように足を前へ向けた。
きっとそれは、赤い服を着た太ったサンタさんなのだろう。

末井にメリークリスマス。
339荒縄・インフルエンザ1/2:2008/12/29(月) 00:49:43 ID:J4v7gj0s0
この年末にきて、やってしまった。
一番かかってはならない病気…インフルエンザを。
熱は上がり続けるは身体中の関節が痛むはで、蔓実は我慢し切れずに救急外来へと飛び込んでいた。
そこで処方されたタミフルの劇的な効果に、蔓実は今やっと一息ついたのだ。
本来ウィルスには効果のある薬は存在しない。
では何故タミフルがインフルエンザに効くのか?
体内でウィルスが悪さをし始めるには、ウィルスが細胞を乗っ取って増殖しなければならない。
その、ウィルスが増える時に繋ぎ役をする酵素の働きを阻害するのがタミフル、なのだ。
要するに、タミフルを24〜48時間内に服薬することによって、体内に増えるウィルス量を抑えることが出来るのだ。
(症状が出てから48時間以上経過していると、身体内にウィルスが増殖し切っている、ということになる)
蔓実の場合、これに間一髪間に合ったようだ。

(…なんでもいいや、熱が下がったんだったら)
症状は大分治まっては来たものの、高い発熱で身体に被ったダメージは決して小さくはない。
マスクをしながら机に向かってはみたものの、
正直蔓実のやらなければならない仕事は簡単には片付きそうもなかった。
(ん…ちょっと休んでから…後で…)
少しだけ、のつもりで机の上に頭を預ける。
冷えた机面が気持ちいい。
うとうとと寝てしまったような、まだ起きているような、妙な感じがしたが
蔓実の記憶はそこで一時途切れた。

340荒縄・インフルエンザ2/2:2008/12/29(月) 00:50:23 ID:J4v7gj0s0
「…あ…深夜くん、なんで」
目を開けてみると、うっすらと目に涙を溜めた深夜が自分を見下ろしている。
何故?そもそもなんで人から見下ろされる所に自分がいるんだろう。
「風邪引いてるのに、頑張りすぎですよ、蔓実さん。心配したんですから」
…そうか。机で眠り込んでいた自分を、深夜がソファまで運んで行ったのか。
横になっていたソファから身体を起こすと、僅かに頭の芯がズキっと痛んだ。
「あ…つっ」
「痛むんですか?冷やします?」
「いや、いいよー大袈裟な」
「本当に…?」
縋るような目で自分を見る深夜に、蔓実は悪戯っぽく笑った。
「試してみる?」
「試…すって…」
深夜の手を引いて自分の胸に抱え込んだ蔓実だったが、意外にも抵抗はされなかった。
「…いいんですよ、僕、感染っても平気ですから」
「馬鹿。感染さないよ。……君は素で天然なんだねぇ」
「え?何の事ですか?」
「可愛いってことだよ」
本気で戸惑う深夜の耳に、蔓実は薄く口づけた。
ごめん、ありがとう、と囁きながら。

症状が治まってからも数日間は排菌が続きます。お気を付け下さい。
341風と木の名無しさん:2008/12/29(月) 10:14:55 ID:cy0cwLB+O
萌えつつも勉強になりますた
姐さんありがとう
342風と木の名無しさん:2008/12/29(月) 20:33:12 ID:DriWhPbZ0
巫女巫女ロイヤーw深夜先生
http://p.pita.st/?m=ithw2y4a
343風と木の名無しさん:2008/12/31(水) 18:22:44 ID:H92LD6o/0
よいお年を!
http://p.pita.st/?vog8s2mn
344荒縄・シンアサ1/3:2009/01/03(土) 02:16:31 ID:VowcKVpb0
「…うわっ、寒いよ!今から帰るの憂鬱だな〜」
深夜くんが身体を竦めて言う。
そう言えば、『今日は今年一番の寒波がどうとか』ってテレビで言ってたっけ。
「じゃあうちの事務所寄ってく?」
「そうだね、頼もっかな」
そういうことになり、僕らは肩を並べてビルの中に入って行った。

事務所の僕の狭い部屋で、僕らは飲み屋でしていた仕事の話や家庭での出来事なんかを
しゃべり合っていた。
最初は酔い覚ましに、と熱いお茶なんか飲んでたんだけど、
気がついたら、息抜き用にとっておいた缶ビールを開けてたりして。
なんか、今夜は二人とも話が尽きない雰囲気だったんだ。
いい時間になったかな、と時計を見た頃には夜半を回ってて、同僚達は皆帰った後だった。
「…あー、長居しちゃったね…楽しかったよ」
「うん、僕も…」
椅子から立ち上がった深夜くんを見て、僕も腰を浮かせかけた、その時。
「あの…変なこと言うけど、あさちゃんてさ、ヤられる方が好き?」
「え……ええっ?」
何を言われたのか分からなかった。
深夜くんは妙に色っぽい目で僕を見てて、身体を固まらせた僕の手首をじっとりと掴んだ。
そのまま机を回って僕のそばに寄ると、僕の膝の間にしゃがみ込んでベルトを外し出す。
「ま、待ってよ、一体」
「最近…してなくて、溜まってるから…欲しいんだ。駄目?」
慌てる僕に、上目遣いでそう言う深夜くん。
思い詰めたような、泣きそうな顔で言うから、僕はつい頷いてしまった。
「で、でもさ、このままじゃ嫌だよ。服が汚れちゃうから脱がして」
345荒縄・シンアサ2/3:2009/01/03(土) 02:17:07 ID:VowcKVpb0
…あのー、僕は自分で服を脱ぐ時間をくれって言ったつもりだったんだけど。
深夜くんはでも、僕の服を上手に次々と脱がしていく。
誰にならtt…ああ、言わないでおこう。
てきぱきと自分の服も脱いでしまった深夜くんは、にこりと笑って僕を床に押し倒した。
「…もういい?」
うーん、正直良くはないけど、でも考えたら最近僕も尾島さんにしてもらってないなあ。
たまに浮気もいいかもな。
よし、やるか!そう思ったら腹も決まった。
目の前に揺れる深夜くんのものを咥え、腰を掴んで扱き始める。
「う……んんっ」
鼻息を漏らし、深夜くんも僕のものを咥えてくる。
次第に、自分で自分のものを扱いているような錯覚に陥りそうになってくる。
そのうち、僕の後ろに深夜くんの指がずずっと押入ってきた。背筋が跳ねそうになるのを耐える。
口は休みなく動いてくるから、二重の刺激が僕を襲っている。きつい。
僕も深夜くんの後ろを狙うんだけど、膝を立てた状態だから、ちょっと届きにくい。
そうこうしていて口が疎かになると、深夜くんからダメ出しが入るし。
「真剣にやってよー、こっちも頑張ってるんだから」
「あ、はぁ、深夜くん、もう少ししゃがんでよ、高いよ…足長いんだから」
深夜くんの前後からの間断ない刺激に、何とか耐えていた僕だったけど、
何か冷たい物を後ろに押し込まれて、愕然としてしまった。
機械的な音とともにブルブルと力強く震えるモノ。バ、バイブ…?
「そ、んな、耐えられない、無理…っ」
腰の奥底からの振動と、扱かれて今にも吐き出しそうな僕の竿。
深夜くんのさらなる動きが僕に止めを刺す。
熱い舌が僕の口中を蹂躙し、吸い取り、舐め回す。
僕、自慢じゃないけど口の中、感じちゃうんだ。まずいよ。
イきそうだ…閉じた目の裏が白く弾けて、僕の中に溜まっていたものを解き放った。
目の端から涙がこぼれてしまった。
346荒縄・シンアサ3/3:2009/01/03(土) 02:17:47 ID:VowcKVpb0
はぁはぁと息を弾ませる僕に、深夜くんはちょっと気まずそうに話し掛けてきた。
「ごめん…しんどかった?」
僕は無言のまま頷く。深夜くんの目線を気にしながら。
「…あさちゃんさ、僕、やり過ぎちゃったかな?ごめん…」
ふーん。鼻先で答えておいて、僕はさっと深夜くんの後ろに回ると両手首をまとめて押さえ付けた。
信じられないものでも見るような深夜くんの顔。
「うん、僕も今から楽しませてもらうから。これでおあいこだよね」

以上です。
347風と木の名無しさん:2009/01/06(火) 20:40:24 ID:V0d8QKQtO
萌え萌えのお年玉に(*´Д`)ハァハァしっぱなしです
348風と木の名無しさん:2009/01/07(水) 19:50:32 ID:ZGcsL8R20
大分前に描いたオジアサです
ttp://kissho.xii.jp/1/src/1jyou60816.zip.html
パス1954

巫女巫女ロイヤー末井センセと蔓実宮司w
ttp://p.pita.st/?xqifbirw
349荒縄・シンアサ続き:2009/01/07(水) 23:43:58 ID:pTg/8+Ls0
「だ…め…っ、駄目だ、やめ…」
え、何だって?何が駄目なの?言ってごらんよ。
「…っは、ぁ、約束、が、ちが…っあ、んっ」
深夜くんは床の上に顔を擦りつけて、泣くように哀願する。
僕は縛り付けた手首の上に膝を落とし、動けないようにした深夜くんの乳首を舐め回している。
もちっとして手触りが良くて、吸いつくような白い肌。
うっすらと汗ばんだ胸の辺りを激しく上下させて、でも縛られた手足は驚くほど冷たい。
はらりと顔にかかった前髪の隙間から僕を睨んでるんだけど、時折それが苦しげに歪む。
深夜くんってこんなにきれいだったんだ。知らなかった。
そのきれいな深夜くんを足蹴にして、酷い扱いをしている僕。
信じられない。
深夜くんのきれいな顔も、これほどまでに残酷になれる僕も、どちらも。
立場が人を変えるって本当なんだ。
いや、立場…じゃなくて権力、って言った方がいいかも知れない。
何も抵抗出来ない、してこない人間を前にして、人はどこまで己の力を無視していられるだろう。
いや、自分に向かってこないんだから、純粋に自分の力を試したくなるよね。
現にもう、僕は深夜くん相手に無慈悲な扱いをしたくて仕方がなくなってる。
とりあえず、アナル開発?それともオーラル開発?ペニスそのものってのもいいかも。
いっぺんにまとめてっていうのもいいかもね。どう、覚悟出来た?
「…そんなもの…止めて下さいって!ぼく、あさちゃんにそんなことしなかったでしょ?」
いや、僕がやりたいんだからしょうがないです。
付き合ってもらうよ、今夜は。
大丈夫だから…僕が僕にして欲しいことを君にするだけなんだから、そんなに泣かないで。
頬を伝う涙を指に絡めて深夜くんの唇にそっと触れる。
僕の知らなかった僕と君の別の顔を、もっと覗いてやる。覚悟しなよ。

とりあえず。
350風と木の名無しさん:2009/01/11(日) 21:44:39 ID:esggzqkj0
保守ついでに蔓実先生が歌うそうです
http://p.pita.st/?zspceoo3
351荒縄・ヤスマツ1/3:2009/01/13(火) 00:33:38 ID:9ilAd+QE0
宵の口あたりから降り出した雨は、今はみぞれになって屋根を叩いていた。
この冷え込み方じゃその内雪に変わりそうだ。
普段と同じ暖房の設定のはずなのに、室内はどんどん冷え込んでいくように感じられる。
キーボードを打つ指がかじかんできて、俺はヒーターの前に指をかざして温めていた。
今夜は、溜まっていた書類の打ち込みを、キリのいい所まで済ませてしまおうと思っていたんだ。
その時、玄関の方から鍵を開ける音とドアを開ける気配がした。
さっき末井の携帯に電話メモを入れといたから、もうぼちぼち着く頃か。
「おい、末井か?寒かったろ、こっちに来いよ」
そう声をかけると、だっとこちらへ駆け込んでくる…と思ったお前が中々姿を見せない。
どうしたんだ、末井じゃなかったのか。
部屋を出て入り口のドアを見てみると、誰かが壁にもたれかかってて、
それがそのままずるずると床に座り込んで…。
「末井?どうした?…ずぶ濡れやないか!」
末井は、文字通り川の中に突き落とされた人間のようにずぶ濡れになっていた。
濡れた服はずっしりと末井の身体に絡みついている。その上凍りつくように冷たい。
抱きかかえている俺の方が悲鳴を上げそうなくらい冷え切っていた。
何とかしなければ、と焦った俺がお前の身体から服を剥ぎ取るのにたっぷり10分程かかってしまった。
歯の根も合わないほどガタガタと震え、真っ蒼な顔で息を荒げているお前。
俺の方を見てるのか?…おい、寝るな!頼むから寝るな、末井!
まずい、このままじゃ肺炎になる、とても俺の手には負えない。
とりあえず俺の手持ちの服を着せて医者へ連れて行かなければ。
そこいらにあるタオルで濡れた身体を擦り、水気を拭き取る。
俺の普段着ているスウェットの上下を無理やり着せる。
それでも、お前は蒼ざめた顔のまま、人形のようにゴロンと横たわっていた。
寒さで全身を震わせていなければ、死んでいるように見えた。
死なせやしない。
俺は末井を背負うと、近所の開業医へと走った。
この時間でも、あそこなら何とかしてくれるだろう。
いや絶対何とかしてもらう。それしか頭に浮かばなかった。
352荒縄・ヤスマツ2/3:2009/01/13(火) 00:34:30 ID:9ilAd+QE0
「……そうだね、放っとけば肺炎になってたね。本当は内科の病院にしばらく入院した方がいいんだが…」
「……先生、」
「仕事があるって言いたいんだろ。全く、あんたら弁護士の言うことはわからんよ」
「…いや、こいつの場合は、俺が寝てろって言っても聞いてくれないんだよ」
「はは、あんただって同じようなもんだろ。今まで大事になってない方が不思議なくらいだ」
…長年付き合いのある医者だから言いたいことを言ってるが、
何時も厄介事を持ち込んでしまって、本当に済まないと思っている。
いい医者だ。
「先生、いつもありがとう」
「そう思うんだったら、今度はもっと早めに連れて来るんだな。早期発見、早期治療だぞ」
そう言って、カラカラと笑いながら処置室を出て行ってしまった。
俺は頭を下げて見送ることしか出来なかった。

今はもう悪寒の治まっている末井は、熱にうなされながらベッドに寝かされていた。
時折聞こえるうわ言は、とにかく『ごめんなさい』の一言だった。
点滴の入っている左腕は、無意識に曲げたりしないように簡単に固定されている。
俺は、末井の右手をぎゅっと握り締めていた。
阿呆、どうしてお前はいつもこうなんだ。
どうして、俺を心配させることばかりする。
大分前に言ったな、『あなたが悪い、俺のすることを何にも言わないあなたが悪い』って。
じゃあ、俺が言えば、お前はもう無茶なことはしなくなるのか?
末井…俺は、お前が傷つくのを見たくないんだ。
俺にとってお前は特別な存在なんだ。
はっきり言うか。お前が好きだ。だから。
あり得ないくらい熱い身体のお前を抱いて、俺は泣いた。
狭い処置室の中で、声を忍ばせて泣いていた。

353荒縄・ヤスマツ3/3:2009/01/13(火) 00:35:02 ID:9ilAd+QE0
「夜須田、さん」
ひび割れた声が聞こえて、俺は跳ね起きた。
いつの間にか眠ってしまっていたらしい。
「ごめんなさい…」
「末井、一体何があったんや」
まだ熱の下がり切っていない、浮ついた視線の末井は、その赤い目を俺に向けた。
そしてぽつりぽつりと語り出した。
自分は、一人寝の出来ない性癖であること。
昨夜も見知らぬ男と寝てしまい、自己嫌悪に陥ってしまったこと。
そのくせ俺に嫌われたくないと思い、自分を痛めつけることで自己を正当化しようと思ったこと。
それでも汚れた身体はどうしようもなく…
「俺…雨が降ってきたから、丁度いいと思って…雨に打たれてちょっとはきれいになれるかなって。
 でも、駄目だった。こんなことじゃ、きれいになんかならない。
 俺はもう汚いんだって、汚れてるんだって…もう駄目なんだって」
俺はそれ以上末井にしゃべらせなかった。
頭を抱きかかえて、頬で口を塞いだ。
「末井、それでもいいんや。それでも、俺はお前を愛してる。それじゃ駄目か?
 愛してるだけじゃ足りんか?
 俺は、お前がそばにいてくれるだけでいいんや。昔のことなんか関係ない。
 これ以上、何が欲しい?」
末井の目の縁に溜まっていた涙が、どっど流れ落ちた。
既に照れ臭くなってて視線を逸らしている俺に、末井は右手でしがみついてきた。
「今度目が開いたら、もう一度同じこと言って下さい」
そしてふっと笑うと、再び眠りに落ちて行った。
阿呆、二度と言えるか。
俺は一人ごちながら、それでもお前の額に口づけるのを止められなかった。

以上です。
354風と木の名無しさん:2009/01/13(火) 03:14:34 ID:SCKpzifG0
355荒縄・アサシン1/2:2009/01/15(木) 06:35:05 ID:VxKHTmPE0
君の身体のこと、僕は大分わかるようになってきた。
君がどんな時に泣くのか、どうすれば嫌がるのか、どこを触れれば身悶えるのか。
例えば、君の亀頭に舌を付けてぬらぬらといつまでも舐め回していると、
君はもっと刺激が欲しい、と泣きながら身を捩ってくる。
刺激、か。
僕は頷いて、両の乳首に乱暴に爪を立てる。
「あああっ、痛っぁああ、やめ…!」
「えー、だって刺激が欲しいって言ったじゃん、深夜くん」
君は目の中に恐怖の色を滲ませ、僕から離れようと必死になっていざり出す。
マジな、恐怖を感じてるの、僕に?
堪らないね。ぞくぞくする。
部屋の壁に行く手を阻まれた深夜くんの頬を手で挟み、僕は優しく口づけてみた。
意外な展開に安堵したのか、君はふっと息を漏らす。
そこで僕は、君の下唇に噛みついてみたんだ。
驚いて身を引こうとする君を更に追いかけて、唇を強く吸い続ける。
血の塩っ辛い味が口の中に広がる。
いいね、この塩味も、君の怯える顔も。
痛みに泣く顔もいい。
でも、もっともっとと僕を求めてくる顔も最高だ。
僕はまた執拗に亀頭の表面をゆっくりと舐め回し続けた。
これを止めて欲しくなくて、でももっと強い刺激も欲しくて、
どうやら僕にその意思がなさそうなのも薄々感じてるんだけど、自分ではどうしようもなくて…
深夜くんは身悶えながら僕が本気になってくれるのを待っているような。
「お、願い、だから…早く…もっと早、く、イかせ…頼む…」
泣き出す一歩手前の声。精神のバランスが不安定になっている、危うい声の調子。
いいよ、思う存分に楽しんだから、そろそろ解放してあげる。
君におかしくなられても困るし、ね。
356荒縄・アサシン2/2:2009/01/15(木) 06:35:53 ID:VxKHTmPE0
僕が君の竿を掴んで扱き出すと、君は歓喜のあまり涙していた。
それに構わず高速で扱いていくと、次第に昂ぶって行くような喘ぎが漏れ始める。
君がもうすぐ上り詰めてしまいそうな、そんな声を上げ出した頃に僕は手を止めた。
怒りにも似た驚きの表情で僕を見る君。
その視線さえも今の僕に快感を与えてるんだ、知ってるかい、深夜くん?
僕はそのまま君の後ろに回ると、僕の怒張したものを君に突き立てた。
ここだけはあんまり慣らしてなかったね。どう、びっくりした?
それよりも、僕が強く握りしめたままの君の竿の根元の方が、君は気になってるの?
ほら、そんなこと気にしちゃいられなくなるよ。何故って、僕が後ろから君を攻め立て始めるからさ。
色々試してみようよ、出さないで後ろだけでイけるって聞いたことあるんだけど。
君は、突かれまくる快感で他のことを忘れたようにヨガっている。
案外持久力があって、僕の方が先に音を上げてしまいそうだ。
思わず君の中に放ってしまったけど、君は息を切らしながらもまだ僕を求めている。
いいよ、付き合うよ。
君の竿を再び扱き出すと、君は敏感に背をしならせる。
ゆらゆらと腰を振り、ちらっと僕を見上げる。
それが妙に色っぽいんだ。
君の中の僕は固さを取り戻してる。
ゆっくりグラインドさせるように動かすと、君はせわしなく声を荒げる。
僕は今度は本能のままに一気に己を進めた。
下手な小細工なしに、存分に君を味わってやる。僕の体力が続く限り…ね。

参った。こうなるとは予想してなかった。
朝になってからお互い顔を合わすのが恥ずかしくてしょうがない。
案外深夜くんの方がしれっとしてて、僕はどぎまぎとしたまま彼を見送った。
はー…今度会った時、君に何て言えばいいんだろう。
とんでもない宿題をもらってしまい、僕は頭を抱えてしまっていた。

以上です。
357風と木の名無しさん:2009/01/16(金) 00:04:14 ID:WZijBc4/O
アサシンたまらーんヽ(`Д´)ノ

今日は麻雛先生の誕生日です
48歳おめ!

ついでにオジー裁判の傍聴に逝って来ます
358風と木の名無しさん:2009/01/17(土) 22:18:33 ID:qKDiUtu80
昨日、オジ裁判に行きました。
レポは後日。

末井先生が風邪引いてマスクしていて、
老眼用なのか眼鏡2本持ってました。
麻雛先生と深夜先生の席が並んでて荒縄さんのSS思い出して(*´Д`)ハアハア
麻雛先生が証人に資料を私に行った時に、
オジーのところの机が邪魔になっていて
オジーはすかさず机を手前に引いて、麻雛先生に気配りを見せていました。
帰りの丸の内線車内でのリアル鶴深のやり取りに悶絶しました↓
http://p.pita.st/?ad5m7i5p
てか、車内でずっといちゃいちゃしてました(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
たまらん…
359風と木の名無しさん:2009/01/17(土) 22:19:17 ID:qKDiUtu80
あ、あと次回判決です。
3月6日、午後2時からです。

執行猶予ついてくれ…
360荒縄・オジアサ1/2:2009/01/18(日) 02:11:20 ID:gmOojsXl0
はぁはぁ、と荒い息でベッドに突っ伏している僕の横で、尾島さんはゆっくり僕に背を向けた。
しばらくして、焦げ臭いにおいと白い煙が立ち昇る。
終わった、そう思った僕は身体を起こしてベッドから降りた。
「……シャワー浴びてきます…先に使いますか?」
「ん、いいよ、使えよ。じゃあな」
ちらっと僕を振り返った尾島さんは、煙を吹かしながら言った。
そして煙草の灰をはじき、その煙の先を考え込むように見詰めていた。
僕はそのまま浴室に向い、バタンとドアを閉じた。
コックを捻り、熱い湯を浴びる。
ぎゅっと閉じていた後ろを緩めると、生暖かい残滓が足を伝い流れ落ちる。
声が漏れ出そうになるのを我慢する。
淀みなく流れ落ち続ける熱い湯が、僕の身体に付けられた営みの跡を洗い流していく。
あなたが放ったものも、僕が流したものも、何もかも。
僕は溜め息をついて、湯の勢いを肌で感じ取る。
気持ちいい。けど、せつない。
あなたが僕の身体に刻んだものが、全て消え去るわけではないんだけど。
そうじゃないって、わかってはいるんだけど。
僕は、慌てて上を向いて薄目を開けた。
泣いてなんかない。
あなたは…尾島さんは、いつだって僕に優しい。
言葉はぶっきら棒だけど、会えない時もあったけど、今は普通に接してくれる。
僕に対して冷たかったことなんて一度もない。
だけど、あなたの視線の先には僕ではない人がいる。
わかってる。蔓実さん、だ。
僕と一緒にいる時も、僕のことを見てるようで見ていないことがある。
何か上の空で…でもすぐに僕のことからかったり弄ったりしてくるんだけど。
今も、煙草を吸いながらどこか別のことを考えてるような…
そんな時は、あなたはいつの間にか僕の前からいなくなるんだ。
さっきも、僕に『じゃあな』って言ったな。尾島さん。
わかってる。
361荒縄・オジアサ2/2:2009/01/18(日) 02:11:52 ID:gmOojsXl0
今頃はさっと着替えてて、この部屋から出て行ってしまっているだろう。
別にいいんだ。僕はあなたにしてもらった後で、尾島さんは他に行くところがあって。
それ以上の時間を共にすることを望む権利は、僕にはない。
無理にそれを望むなら、多分僕はすべてを失うことになるような気がする。
それに蔓実さんにも。
僕が自棄になってた時に…尾島さんがその相手だって知ってて、僕のこと慰めてくれた。
下手したら、これってすごい嫌味だって受け取られても仕方なかった申し出だったのに。
蔓実さん、あなた、どうしてそんなにいい人なんですか。
尾島さんだって、他の仲間だって、皆いい人過ぎるから。
おかしいでしょ。自分に何の得にもならないのに。
どうして僕のわがままに付き合ってくれるのか。
僕は皆の優しさが負担に思って、頭をかきむしりながら浴室を出た。
見回すと、あなたはやっぱり部屋からいなくなってて、
僕はあなたの残り香がする枕を握り締めている。
あなたの煙草の臭いが染み付いた枕。
僕は、これ以上を望んじゃいけないんだ。
これが、僕には分相応なんだ。
よくわかってる、わかってるけど…だけど。
今日ぐらい、ちょっと泣いてもいいですか。
次に会う時は、必ず笑顔でいて見せます、だから。
『また目ぇ腫らして、仕事にならねぇだろ』
そんな突っ込みを心のどこかで冷静に感じながら
僕は気の済むまで泣いた。
涙が枯れ果てるまで、思う存分泣き明かした。

以上です。膨張姐さん乙です。
362風と木の名無しさん:2009/01/21(水) 02:05:18 ID:wvxYBUmQ0
膨張記まだ書けてなくてスマソです。
先にイラストを描いたのでドゾー
ttp://p.pita.st/?wdayu8at

深夜先生が麻雛先生に資料を手渡す時にお互いの手が触れて、
ムッハー!!となりました。
蔓実先生が何かで深夜先生の背中をポンポンと叩いて、
振り返って顔近づけたり…(*´Д`)=3 '`ァ'`ァの連続でした。
オジーのニヤリもかなり可愛くって辛抱堪らんです。
363風と木の名無しさん:2009/01/24(土) 18:27:37 ID:nNf+dF110
364風と木の名無しさん:2009/01/25(日) 22:52:34 ID:/jMNROOs0
蔓麻
パス1951
ttp://p.pita.st/?ddakdxim
365荒縄:2009/01/26(月) 01:03:41 ID:VGNYULQf0
「あ…っ、駄目っ、許し…て」
世の中には、言っても無駄な言葉がある。
それでもその言葉を口にせずにはいられないのは悲しいことだ。
「無理です、もう、む…ぅううっ」
それが自分の言葉ならば、尚更悲しむべきだ。そして、向こう側で泣き声を上げている深夜くんも。
蔓実さんの下からの突き上げに必死になって耐えていたが、もう声を抑えられなくなったようだ。
という僕も、蔓実さんの指に『その場所』を今にも探り当てられてしまいそうで…
鳥肌が立つのを止められない。口が開きっぱなしで涎が流れてくる。
何よりも、甘ったるい声が喉の奥から漏れてくるのに困る。
首筋がぞわりとして、無意味な言葉を叫びそうになるのを、両手で口を覆って堪えた。
「二人まとめて見てあげるよ。声出しちゃいなよ」
蔓実さんは相変わらず底なしの体力だ。
僕ら二人を手玉にとって、まだ余裕のある顔してる。
癪だけど、現に喜ばされちゃってるからどうしようもないんだけど。
悔しいなあ。
深夜くんの、ふっと力の抜けた顔が見えたと思ったら、その場で前のめりに倒れてしまった。
蔓実さんが深夜くんから引き抜いたものを僕の方に曝してきた。
「どう?欲しい?」
僕の目は、情けないんだけどそれに釘付けだった。
吸いつかれるようにして口づけると、蔓実さんはそれをいきなり僕に突き立てた。
「あ、ああ、ああああ、ん、あああああっ」

こうですか、わかりません><
366風と木の名無しさん:2009/01/26(月) 02:12:42 ID:aeBPrk6l0
>>365
もっとおながいします(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
367風と木の名無しさん:2009/01/27(火) 01:55:55 ID:ySQjJSLx0
>364-365
弁護団3Pに(*゚∀゚)=3 ムッハー!
百合っこな深麻と絶倫蔓実先生に禿萌えです
是非続きをお願いします!
368風と木の名無しさん:2009/01/27(火) 15:37:05 ID:aiIqtf9Q0
蔓麻続き
ttp://p.pita.st/?vvsklqr5
↑の続きttp://p.pita.st/?g0bgiwt7
パス0728
369風と木の名無しさん:2009/01/27(火) 19:31:44 ID:aiIqtf9Q0
ついでにオジアサ結婚記者会見記事
ttp://p.pita.st/?fromwwbd
370荒縄・3P1/2:2009/01/28(水) 01:18:28 ID:EkGPmuIg0
頭がぼーっとしてるのに、身体は勝手に反応してる。
触られて悶え、突き上げられて喘ぎ、与えられる刺激に一々応えてしまう。
僕はどうなってしまったんだろう。
これからどうなっていくんだろう。
わからない。わからない。
気持ち良過ぎてつらい。息が続かなくて酸欠になってる。
飲み込み切れない涎が糸を引いてシーツに染みを作る。
僕はただよがりながらそれを見てる。息を荒げて喘ぎ声を洩らすだけの生き物。
「は、あ…んんぁ、っく、ぅ…」
新たな絶頂を迎える予兆に、下半身がぞわりと脈打つように震える。
もう吐き出す物もなくなってしまった竿が、それでも再び起ち上がる。
身体を表に返され、僕は言っても詮無いことを口にした。
「もう、止めて、下さ…苦し…っあぅ…」
唐突に、蔓実さんの動きが止まった。
「それ、僕に言ったんだよね?止めて良いの?」
涙と汗の滲む目を開けると、蔓実さんは真面目な顔で僕を見下ろしていた。
やっとの思いで呼吸をしている僕には、質問に答える能力は存在しない。
馬鹿みたいな表情のまま、蔓実さんを見つめ続けることしか出来なかった。
そのうち、蔓実さんはにやりとして蔓実さんのものを僕から引き抜いてしまった。
衝撃と…認めたくないけど落胆を感じて、僕の口から悲鳴が漏れた。
蔓実さんのは悔しいほどに隆々としてて、ぬめぬめと照り光っている。
何事もなかったかのように深夜くんの方を振り返ると、優しげに声をかけた。
「僕は麻雛くんのご希望通り止めるけど、深夜くんはどう?何かやりたいことあるんじゃないの?」
371荒縄・3P2/2:2009/01/28(水) 01:18:49 ID:EkGPmuIg0
さっき蔓実さんからものを引き抜かれてから、深夜くんはべったりと床に伏せっていたんだけど、
息が整ってからはずっと僕の方を見てたんだ。
鋭い視線で。怖い位に。
蔓実さんは蔓実さんで、うれしそうに僕の背後に回ると、僕の腕を左右に伸ばした状態で床に縫い付けた。
深夜くんは、僕のことじっと見詰めながら、僕のそばに這い寄ると股間に顔を寄せてきた。
何をされるのか、恐怖を感じながら彼の方に目をくぎ付けにせざるを得ない。
彼の舌が、僕の亀頭をゆっくりと舐め回す。
あ…これって、この前…あ、あんまりだ、こんなこと…他人の前で、それも…い、嫌だ!
両腕が動けない状態のはずなのに、蔓実さんわざと動きに遊びを持たしてあって。
深夜くんのぬらぬらとした絶え間ない舌の動きに耐えられず、腕を伸ばして阻止しようとすると、
寸での所で蔓実さんが僕の腕をぐいっと押さえつける。
さっきはイかされまくって死にそうになり、今度は寸止めで死にそうになってる。
「僕を…あんっ、どうしたい、の…!助けて、もう…持たな…」
声を限りに叫んだが、僕の声は、この二人に聞いてもらえるんだろうか。

とりあえず。
372荒縄・3P1/2:2009/01/29(木) 00:26:54 ID:Qdr+RAvl0
止めて、もう止めてくれ。
何時までも続く緩い亀頭への刺激に、僕は耐えきれず叫ぶ。
深夜くんは僕の暴れる腰を押さえつけ、ちらっと上目使いに僕を見る。
その舌は一時も休まない。けど、激しくもない。
口では止めてって言ってるけど、僕は本当はイきたくて仕方がないんだ。
僕のものを深夜くんの口に捻じ込みたい。思うさま扱いて欲しい。
今すぐ君の頭を掴んで思いを遂げてしまいたい。
喉元まで出ている叫びを、僕は言い出せずに飲み込んでしまう。
蔓実さんは僕を上から見下ろして、ずっと腕を押さえ続けてる。
時々僕の耳や首筋なんかを舐めてくるんだけど、僕はその度に狂ったように喚いてしまう。
触れられることが怖い。
触れられる部分全てに感じてしまうから。
感じていることを認めたくないから。
イきたいと思っていることを知られたくないから。
こんな醜態晒しておいて、まだそんなこと考えてる自分は馬鹿なんだろう。
蔓実さんも深夜くんも、そんなことはとっくに分かってるはずだ。
でなきゃ、こんなに二人とも…。
その時僕の腕が、蔓実さんの拘束をすり抜けて深夜くんの肩口を捉えた。
「…あ、はぁ、…っ!」
酸欠気味の僕の身体では、ほとんど体力は残っていないに等しい。
君の動きを止めるだけの力なんてない。
それなのに君は、先端を弄っていた舌の動きを止めてしまった。
「…止めて、欲しいんですか」
373荒縄・3P2/2:2009/01/29(木) 00:27:25 ID:Qdr+RAvl0
ゆっくりと告げると、僕の指を肩から外し、僕から離れて行った。
君はそのまま四つん這いになって、潤んだ目で蔓実さんを振り返った。
「蔓実さん…もう一度、僕に下さい」
軽く頷いて、蔓実さんも僕の身体から離れて行く。
……何なんだ。一体何なんだよ。
さっきまで散々僕のこと弄んでおいて、今は二人だけでやり始めて。
確かに『止めて』って言っちゃったけど、こんな…酷いよ、僕のこと放置するなんて。
後ろから穿たれて甲高く喘ぐ深夜くんと、余裕で腰を動かす蔓実さんと。
それから目を離せずにいる僕と。
イくことも出来ず、ここから去ることも出来ず、楽しんでる二人をただ眺めて…
僕だって、イきたい。もう隠さない。
僕の右手は、それでも躊躇いながら自分の竿に触れた。
人前で扱いたことなんてない。
はあ、と溜め息をついて覚悟する。やるぞ。
オカズなら目の前にある。簡単じゃないか。
扱き始めてみて、今まで自分がどれだけ昂ぶらされていたかが分かってしまった。
すぐに目の前が真っ白になって、僕は悲鳴を上げながら達してしまった。
それなのに、快感のうねりは後から後から押し寄せてきて、
僕はその場でのたうちながらその波に飲み込まれてしまう。
ちょっと自分の指が乳首に触れただけなのに、シーツに脇腹が擦られただけなのに。
僕の前で激しく求め合う二人の視線が、僕の上を掠めただけなのに。
…僕は一体どうなってしまったんだろう。
涙でぼやけた僕の視線が、ふっと暗くなって、落ちた。

まだまだ。
374風と木の名無しさん:2009/01/29(木) 08:18:42 ID:M2WKuQPs0
>>372
wktk wktk!!

魔斑兄貴の最新記事です
http://p.pita.st/?ia7dnkpz
375風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 00:18:39 ID:0naNzPAO0
SMちっく描いてたらDVになってきたので
急遽ホノボノ3P
http://p.pita.st/?ag8jsir1
パス0116
376荒縄:2009/01/30(金) 01:13:20 ID:D2wlEOVD0
…生暖かい液体が僕の上に落ちてくる。
何だろうこれは。
薄く眼を開けてみると、僕の身体の上に深夜くんが覆い被さっていた。
僕の肩に、胸にぽたぽたと滴り落ちる君の汗、涎、涙。
君は上下に身体を揺らしながら、僕を見て少し笑った。
「気が、付いた、んですね…良かった」
片手で口元を覆い、自分の涎を隠そうとしてる君。
いいんだよ、君のものなら汚いなんて思わない。
でも…何で泣いてるの。
理由はすぐに分かった。
四つん這いになっている深夜くんの腰を掴んだ蔓実さんが、彼の亀頭をゆっくりと撫で回してるから。
さっき僕が受けてた刺激を…何時までも終わることのないゆるゆるとした刺激を受け続け、
欲望を吐き出せずにいるから。
君はせつない声をあげ、僕の胸に頭を沈めた。
イきたくてもイけないこの状態がつらくて、でも嬉しくて、君は泣き笑いの表情を見せる。
気付いてるかい、深夜くん、自分のこと。
他人のことって冷静に捉えられるんだね。
僕は君のことを浅ましいなんて思わないよ。
君ほど素直で真っ直ぐな、いい奴のことを僕は知らない。
僕は…僕は嫉妬深くてプライドの高い、君より数段いやらしい人間だ。
今も、蔓実さんのものが欲しくて欲しくて堪らないんだ。
手を伸ばせば届きそうな所で揺らめいているものが。
「蔓実さん…っ、僕に、して下さい」
「……?」
蔓実さんはその手を休めず、片眉を上げてちらっと僕の方を見る。
分かってる。僕に言わせたいんだ。
「蔓実さんのを僕に突っ込んで、滅茶苦茶にして下さい!僕を…ぶっ壊して…」
涙が流れてくる。でも悲しくなんか、ない。わけもなく流れる涙って、本当にあるんだ。
僕の方を見つめ続けていた蔓実さんの視線が、ふっと和らいだ。
「良く言えたね。いいよ。始めるよ」

もうちょっと。
377風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 15:59:48 ID:0naNzPAO0
1月16日のオジ裁判膨張記、途中までです。
遅くなってスマソ。

今回も傍聴席の抽選はなし。
2分間のテレビカメラの撮影後に開廷。

証人:ヒュ/ー/ザー元社員 S氏

S氏宣誓。

深夜弁護士「証人はヒュ/ー/ザーに勤務していたんですか」
S「はお」
深「その後、退社していますね。退社と偽装問題は関係ありますか?」
S「とくにありません。当時は営業部の主任をしていました。営業部二課でマンションの販売をしていました。
平成17年10月はヒュ/ー/ザーで勤めた最後の月で、最後までしっかり働こうと思っていました。
販売を受け持ったのは大井町、船橋/海/神などを担当していました。茅/場町も担当していたと思いますが、残戸数については覚えていません。
1人で船橋/海/神のモデルルームに行くことが多かったです。平成17年10月に3件の契約をしました。A様、MC様、M様の3名です。
当時の給料に販売に応じて歩合がつきました。販売件数が多い人間に、月ごと、3ヶ月、半年、1年と集計して報奨金が出ました。
378風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 16:00:30 ID:0naNzPAO0
営業部の定休日は水曜日で、平成17年10月26日は休みでした。27日は11時までに出社しました。この日の行動の詳細は記憶にありません。
当時つけていた手帳とメモがあれば分かると思います」

弁65号証(弁○号証は弁護側の証拠)、システム手帳を提示する。
手帳を見ながら当時の行動を話すS氏。

S「当日、翌日移行の予定はN課長またはI田部長に伝えていました。
会社を出る、お客様と会う予定など。物件を買う予定なのかなど、お客様のデータも伝えていました。買ってもらえるかの見込み具合など」

10月28日の予定を書き込んだ弁65号証を提示。

S「朝11時に海/神のモデルルーム、K様に会い、1時過ぎに帰社。会って部屋の中の間取りの変更やフローリング、畳の変更など。申し込みたいという流れでした」
深「特定の部屋の商談でしたか」
S「はい」
深「アポはいつ約束しましたか」
S「27日前日までには決まっていました。26日でも、休みでしたが携帯は繋がっているので
アポは取れます」

弁64号証、顧客台帳を提示。K氏に関する記載事項。

S「10月27日、営業部で1時から会議がありましたが、金曜日の11時にお客さんと会ってから本社に戻ったので、出られませんでした」
379風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 16:01:24 ID:0naNzPAO0
深「船橋/海/神について何か気がかりな点はありませんでしたか」
S「27日で船橋/海/神が売り止めになるかもしれないと、N課長かI田部長から聞きました。
売り止めとは、申し込みを受け付けず、販売を中止することです。売り止めはそれまでにもあり、販売が思わしくない時にします」
深「この時期に偽装が発覚していますが、それと関連していると思いましたか」
S「いいえ」

弁64号証、顧客台帳を再度提示。

S「申し込みの際にI田部長に知らせる趣旨とは、部屋の申し込みが重ならないようになどの詳細を決めるためです。
I田部長は申し込みを受け付けるなと言いましたが、断るなとの指示でした。
前日に売り止めになるかもと頭にあったので、そういう指示が出たのかと。いずれ、申し込みを受けられるかもしれないと思い、完全に断らずにお客様と別れました。
その後、本社に戻ったら定例会議は終わっていました。Kさんの扱いについて上司から“全ての部屋が申し込み完売だと伝えろ”と言われました。
売る部屋がないと伝えろ、と言われました。売れたのは事実ではありません。
Kさんへは当日に電話しました。指示通りの内容を話しましたが、詳細な話をしたのかは記憶が曖昧です。そのとき、Kさんは怒っていました」
深「貴方がヒュ/ー/ザーで最後に売買契約を結んだのは誰ですか」
S「船橋/海/神のAさんだったと思います」

380風と木の名無しさん:2009/01/30(金) 16:02:02 ID:0naNzPAO0
S「売り止めという事に関して、I田部長は即答しませんでした。契約してはならないと言われたかは定かではありません。
28日、会社に戻り、売り止めの話がありました。Aさんの契約を売り止めという事を理由に、I田部長に断るようにと言われましたが、他の客に売れたから売れないという理由は成り立たないと思い、断り方を確認しました。
他に断る方便は思いつかなかったので、I田部長に確認しました。
その後、10月28日の夕方くらいにI田部長から契約していいと言われたので契約しました」
深「10月31日を以って、証人は会社に行かなくなっていますが」
S「偽装は有給消化中に同僚から聞きました。国/交/省の発表前かどうかは記憶が薄いです」

つづく。
381荒縄・3Pラスト:2009/02/03(火) 00:52:30 ID:L1j2VEZp0
仰向けに寝ていた僕の両足が抱え上げられる。
僕の上に蹲ってた深夜くんの身体が、頭の方に押されて移動してくる。
僕の目の前には深夜くんのものが…先走りを溢れさせひくついているものが迫ってきた。
何も考えずに僕はそれを口に含む。
同時に、蔓実さんが僕の中に押し入ってきた。
待ち望んでいたものを得た喜びに、僕は全身を震わせる。
それは深夜くんも同じだったのだろう、歓喜の声を上げながら背を反らせ、数回腰を打ちつけてきた。
「あ…ご、ごめん、僕…」
それが僕の口の中だと気付いて、君は顔を真っ赤にして詫びる。
いいんだよ。そう言葉に出す余裕のない僕は、離れて行きそうになる深夜くんの腰を引き寄せて
それを音を立てて啜り上げた。
「ぁんっ!ああ、あああ、だめ、がまんできな…」
余裕のない者同士が、お互いに快楽を求め合ってる。
君は僕の頭を掴んで、僕の口の中に向けて腰を振る。
僕はそれに喉を塞がれてむせびながら、蔓実さんに犯されてる。
僕は喜んでる。間違いなく。
息も出来ないほどに喉を突き上げられて、
裂けてしまいそうな位に後孔を突き上げられて、
嬉しさの余り涙を流してる。
僕は…もう何も考えられなくなってて、二人がくれる刺激にただ喘ぐばかりだった。
何度も意識が飛び、その度に舞い戻ってはよがり、悶え、また互いに求め合った。

誰が最初にイったのか、僕はその後どうなったのか、今はもう覚えてはいない。
ただ…次の日に椅子に座るのがとても辛かったのと、ほとんど仕事らしい仕事が出来なかったのと。
他の二人もほぼ似たような感じだったらしいことは聞いた。
「僕ってマゾだったのかな…」
深夜くんが真面目な顔で言うのを聞きながら、『いや僕の方が…でも蔓実さんがサドなのはガチだよな』
と思ったのはここだけの話。

以上です。
382風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 05:30:14 ID:FRGEmMLOO
>>381
荒縄さん、長編お疲れ様でした
(*´Д`)ハァハァと萌えをたくさんありがとうございます
アサピーかわゆすなぁ

ちなみに今日は末井先生の誕生日です
おめでとう!
夜須田先生からいっぱい愛のプレゼントをもらってくださいw
383風と木の名無しさん:2009/02/03(火) 15:39:09 ID:FRGEmMLOO
末誕生日絵
ttp://p.pita.st/?sc4vk7le
384荒縄:2009/02/04(水) 01:53:34 ID:ikQwTvhP0
朝から外回りの仕事で手一杯だった俺が漸く事務所に戻れたのは、丁度宵の口辺りの頃だ。
今日も忙しかった、長い溜め息をつきながらドアを開けると、何かが突進してきて俺に抱きついた。
「………」
確かめなくてもわかる。末井だ。
「何や?」
「…遅いですよ」
こんな仕事してて遅いも何もないだろう。
そのまま俺にしがみ付いているお前の頭を軽く叩き、俺は自分の部屋へ行こうとした。
「やだ」
俺を離そうとせず、その場から動こうともしない末井に、やんわりと抗議してみる。
「おい、帰って来たんやからもういいやろ。どないしたんや」
末井はとにかく顔を伏せたままで俺の腹周りに張り付いて離れない。
どうしろと言うんだ。本気で困ってしまった俺は、荷物を抱えて立ち尽くしていた。
泣くでもなく怒るでもなく何か言う訳でもなく、これでは俺にはその理由が分からないじゃないか。
「夜須田さんのバカ」
…今度はバカ呼ばわりか。どうでもいいが、荷物ぐらい床に置いてもいいか?
やっと顔を上げて俺を見た末井は、口をへの字にして俺を睨んでいる。
「今日、俺の誕生日なのに、中々帰って来ないし」
おーい。いい年のおっさんが誕生日、だと?
それにな、俺の携帯に無理やり自分の誕生日登録したのはお前だろ。
おかげでな、今日出先で妙な音楽鳴らされて、『夜須田さん、奥さんか子供さんの?』なんて言われるし散々だったんだから。
お前はむくれたまま、それでも俺の側から離れようとしない。
俺は再び溜め息をつきながら、鞄から分厚いバインダーを取り出した。
「ほい。お土産」
俺としては、店先の品から精一杯可愛い柄のものを選んだつもりだ。
ピンクのイチゴ柄。これをレジへ持って行った勇気だけでも褒めて欲しいもんだ。
何故か顔を輝かせているお前に、俺はもう一つの土産を渡した。
「今日の案件。読み込んでまとめとけよ」
ずっしりとした紙束をお前の腕にねじ込むと、俺はやっとのことで自分の部屋へと戻った。
…機嫌が治ったらしいから、これ以上は何も言わないでおこう…はあ、疲れた。

以上です。
385荒縄・オジマツ1/2:2009/02/09(月) 00:02:34 ID:ib/pnwO90
求められるままに抱いてしまった。見境もなく行動してしまう年でもないのに。
(こんなはずじゃなかったのによ…参ったな)
乱れた呼吸を整えようとしながら、尾島は末井の中からゆっくりと己を抜き去った。
「あぅ…はぁ、あ…」
末井が艶っぽい声を上げて床の上にうつ伏せるのを見て、尾島は身震いしていた。
(くそっ、俺は一体…)
(玄関でそのままヤっちまうなんて、俺はそこいらのガキかよ)
(本当に…こんなはずじゃなかったのに…)
公判ごとの自宅から裁判所への尾島の送り迎えは、専ら末井の担当だった。
今日も尾島の家の前に車を付け、末井は尾島が家に入るのを見届けてから帰るものと思っていた。
それが、ドアの隙間からするりと中に入ってきた末井に、尾島は巧みに誘われ、そして…
気付いた時にはもう末井の腰に手をかけていた。
甘やかに喘ぐ末井に急かされ、つい己をその肉丘の奥へと埋め込んでしまった。
責め立てているつもりが、実は末井の身体に己の欲を絡め取られていたのかもしれない。
だが、末井の中は不思議と具合が良かった。
手管には長けているはずの自分を掌の上で遊ばせ、しかも充分に満足させる。
(あんた、一体何もんだよ)
尾島が再び身を震わせたのは、末井に対して軽い恐怖を感じていたからだろうか。

386荒縄・オジマツ2/2:2009/02/09(月) 00:02:54 ID:ib/pnwO90
シャワーも浴びずに帰る、と言う末井に、尾島は少なからず慌てていた。
「え…おい、今からまだ仕事あるんだろ、先生よ。その…中ぐれぇ洗ってけよ」
「大丈夫ですよ。そんなに汗かかなかったし」
そうじゃないんだ。尾島が珍しく真顔で抗議する。
「今から夜須田先生とか、他の先生とかに会ったりもするんだろ。だからよ、その…」
ニヤッと笑った末井が尾島を見上げると、尾島は悲しげに目を伏せた。
「バレるのが…怖いんですか。蔓実さんが」
「…怖かねぇよ…無くしたくないだけだ」
目線を合わせないまま、尾島は言を継ぐ。
「わかるだろ。俺にはもう残されたものがあんまりねぇんだ。
 今日のことを駆け引きに使われても、俺には…俺を叩いても埃しか出ねえよ。
 あんた、いい身体してる。もう一遍抱きてえ位だ。だけどよ、俺には勿体ねえ。
 あんたに溺れちまう、そうなったら終わりだ」
悲しい色の目をしたまま、尾島は両手に挟んだ末井の唇を吸った。
末井はそれに応えなかったが、それが末井の、尾島へのささやかな抵抗だったのかもしれない。

以上です。わけわかめ
387風と木の名無しさん:2009/02/09(月) 19:30:41 ID:9Mn9KFcW0
蔓オジバレンタインネタ
ttp://p.pita.st/?x8opp4xs
パスは目欄

前に氏の姐でもやったネタでスマソ

センチメンタルでジャーニーな蔓実先生は
オジーにはしてやんないでしょうけどw
388387:2009/02/10(火) 21:06:45 ID:/X36mefX0
またpitaでナニが削除されちゃったので再うp
パスは同じです
http://kissho4.xii.jp/50/src/5yoshi9074.zip.html
389風と木の名無しさん:2009/02/12(木) 18:04:24 ID:xMWwzW5A0
適当にトゴタンMAD
http://1.kissho.org/100R/src/kitchou25386.wmv.html
パス1961
390風と木の名無しさん:2009/02/13(金) 16:25:13 ID:eCZZvO+N0
バカップルなオジトゴ
http://p.pita.st/?fc1kvrsc
391荒縄・オジアサ:2009/02/16(月) 00:08:45 ID:favj6W7g0
「ぁあああっ…!」
胸を押されたように息苦しくなって夜中に飛び起きてしまった。
暗い室内に、僕の呼吸の音だけが響いてる。
…時々見る悪い夢を見てしまったみたいだ。
額の冷や汗を拭いながら、僕はまたベッドにばたりと横になった。
事後の身体は少し重だるく、後ろはまだ熱を持って痛む。
自分の腕で自分を抱き締め、僕は一人寝の我が身を慰めようとした。
「…どうしたんだよ」
いきなり声を掛けられて、僕はぎょっとして息を呑んだ。
ここには、僕だけしか…今は、僕だけしかいないはずなのに。
尾島さん…いつもなら事が終わったらさっさと帰っちゃうのに。
「なんだよ、俺がここにいちゃ悪いのかよ」
そんな…!そんなことないです。でもどうして?
「今日はおっぱじめる時間が遅かっただろ。雨も降ってるし、帰るのが面倒くさかったんだよ。
 それよりよ、大分うなされてたぜ。大丈夫か?」
心臓を鷲掴みにされるほどの驚きから漸く立ち直った僕は、隣にいる尾島さんのことをじっと見詰めていた。
僕と、した後なのに。僕の隣にいてくれて、僕の声を聞いていてくれて、僕のこと心配してくれて。
うれしい。頭が痺れるほど。
その他のことは何も考えられない。
あなたの質問に答えなきゃ、と思いながら、僕はしゃくりあげて泣きだしていた。
「おい、泣くなよ…困ったな」
あなたの手が、僕の頭をがしがしと撫で回してくる。
それでも止められない涙の中から、僕は何とか言葉を絞り出した。
もう一度、して、下さい、僕が…嫌な夢を見なくて済むほど、激しく。
あなたの途惑った顔が、すぐににんまりとした笑みに変わった。

以上です。
392荒縄・やられ深夜1:2009/02/18(水) 01:25:02 ID:j+eePkOM0
何かちょっと暗い感じの依頼者だなあ、とは思ってたんだ。
個室で面談してて一時間近く経ったんだけど、話の歯切れが悪くて、言葉もぼそぼそしてて
聞いてる僕も少し疲れてしまってた。
気分を変えようと思って『お茶でもいれましょうか』って席を立ったんだけど、
どうやらそれが彼には気に喰わなかったらしい。
さっと顔色を変えて僕のことを睨みつけ、
「先生、俺の話聞いてんのかよ!」
て叫んで僕に掴みかかって来たんだ。
咄嗟のことで、僕は受け身もとれずに床に倒れこんでしまった。
したたかに後頭部を打ちつけ、一瞬の間僕は気を失っていた、のだと思う。

はっとして息を吸い込み、閉じていた目を開けると、霞んでいた視界が徐々にはっきりしてきた。
頭がじんじんとして痛み、そこに触った指がぬるっとぬめった。
え…これって血が…
僕の指は真っ赤に染まってて、とんでもなく血生臭い。
ことの重大性が良く掴めてない僕は、しばらくそれをぼーっと眺めてた。
何で僕は床の上に寝てるんだろう。
それに、僕の足元の方で誰かが動いてるのが見えるんだけど、
僕のズボンを脱がしてるように見え…ええっ?どうして?
驚いて起き上がろうとした僕を、その誰かが上に圧し掛かって抑え込んできた。
さっきの依頼者だ。
僕が抗議の声を上げようとすると、彼は僕の足を折り曲げて抱え上げた。
何故、僕は手や足を動かして抵抗できないんだろう?
見ると、彼は中途半端に脱がせた僕の下着やなんかで、僕の足首や肘を縛り付けていたのだ。
どういうことなんだ、流石に僕も声を荒げてしまうと、
依頼者は自分の口の前で人差し指を立てて見せた。
「先生静かにしろよ…あんた、他の弁護士さんの前で、この恰好晒したいのかよ」
393風と木の名無しさん:2009/02/22(日) 17:49:30 ID:n2KyJXRAO
394風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 03:06:50 ID:U8MRO8qr0
某裁判にいた蔓実先生
http://p.pita.st/?y0oxq5xt
もっさりしててカワユスでした(*´Д`)ハアハア
だいすけだー
395風と木の名無しさん:2009/02/26(木) 18:49:57 ID:U8MRO8qr0
ツルオジおやじネタ
http://p.pita.st/?vbvq528r
396荒縄・やられ深夜2:2009/02/27(金) 01:27:32 ID:0NibRuGw0
どういうことなんだ。僕は本当にわけがわからなくなって、とにかく逃げ出そうともがいた。
彼は途端に僕を床に叩きつけると、顔面にパンチを入れてきた。
括られた両腕で何とかガードしようとするんだけど、数発を目の上と頬にまともに食らってしまった。
彼は勝ち誇ったように僕を殴り続け、腹に蹴りまで入れてきた。
「い、痛っ、やめ、ぅぐ…」
後頭部の傷が床の上でぐりぐりと抉られるように押し付けられる。
痛い。僕が君に何か不快な思いをさせたんなら謝るけど、僕には何も覚えがないんだ。
ひたすら依頼者の攻撃を受け続ける僕のシャツの前を、彼はいきなり肌蹴た。
「…先生、色白いよな。肉づきもいいし、触らせろよ」
彼の手が、僕の胸の辺りを弄ってくる。
彼をあまり刺激しないようにしたいんだけど、出すまいと思えば思うほど妙な声音が漏れてしまう。
依頼者はニヤッと笑って、僕の後ろにいきなり触れてきた。
「オカマ掘ってやろうか」
机の上のペン入れから数本の鉛筆を出し、彼は僕の後ろにそれを一本突き立てる。
「……っ!」
そんな堅くて長いもの、突っ込んでくるなんて、怖いじゃないか…!
彼は恐怖で身体を震わせる僕にはお構いなしで、2本、3本と鉛筆の数を増やしてくる。
それをまとめて持ってぐりぐりと掻き回してみたり、出し入れをしてみたり…
内臓が破られるんじゃないかって言う恐怖をすごく感じて、僕は『止めろ』と叫びたい衝動に駆られた。
その僕の顔を見て満足したのか、彼はそこから鉛筆を引き抜くと、
既に勃ち上がってた彼自身をいきなり捻じ込んできた。
痛い。痛い。裂けてしまう。何も慣らしなしでそんな、いきなり出したり挿れたり、
壊される。ピンと張りつめたそこからは、既に裂けた部分から血が流れている。
湿った肌の擦れ合う音と、血生臭い臭い、僕の食い縛った歯の間から洩れる息の音。
僕の上から圧し掛かってる男の口から、何か聞こえてくるんだけど、
何も聞きたくない。何も見たくない。
僕の内部から出たり入ったりしているものなど感じたくない。
僕をうつ伏せにしたり腹の上に座らせたり、そんなこと、覚えていたくない。
397荒縄・やられ深夜3:2009/02/27(金) 01:28:03 ID:0NibRuGw0
彼は数十分僕の身体を弄りまくって、それから何かを捨て台詞のようにして部屋を出て行ったけど、
腕の拘束をやっと外していた僕は必死で耳を塞いだ。
何も、何も聞きたくない。君の顔も見たくない。
今のこと、忘れてしまいたい。全て。何もかも。
僕は、唇を噛締めながら部屋の汚れを拭き、自分の身体を何とかきれいにし、
よれたスーツを身につけると自分の個室に戻った。
身体中が痛む。歩くだけで後ろに刺すような痛みが走る。
机の上を簡単に片づけて、僕は今日は仕事を休ましてもらおうと所長の前に出た。
所長はじっと僕を見て、やがて頷きながら言った。
「……今の、依頼者、か」
「…はい」
「酷いな。個室で?助けを呼べなかったのか」
「…いきなり、だったので」
「その成りじゃ帰れんだろう。医者へ行こう」
僕は大丈夫、と首を振ったんだけど、所長は怖い顔になって僕の手を取った。
「馬鹿。そんな傷だらけで帰せるか。口の堅い医者知ってるから、一緒に来い。命令だ」
その手のぬくもりが…僕の涙腺を切って落としてしまった。
所長、ごめんなさい。すみません。言葉にならない言葉が僕の口から出ようとするんだけど。
しゃくり上げることしか出来ない僕の頭を、所長はぽんぽんとあやすように叩き続けてくれていた。

以上です。
398風と木の名無しさん:2009/02/27(金) 22:17:32 ID:WlmE7npn0
>>397
所長になってあれやこれや(ryしたいです
痛そうな感じに悶絶

http://p.pita.st/?bqjflqa2
399荒縄・ヤスマツ:2009/03/01(日) 01:11:13 ID:kd3BI6MX0
静まり返った夜の事務所の中。
書類から目を上げてみると、ブラインドの向こうから淡い光が差し込んでいる。
え、もう朝か?まさか…慌ててブラインドを押し広げてみると、それは青白い月の光だった。
そうか、月か。今夜はよく晴れてるな。
俺は暫し手を止めて、仕事途中の月見を楽しんだ。
それにしても静かな晩だ。
他の奴らはもう帰ってしまったのか。
別室の方を窺ってみると、末井の部屋から灯りが漏れているのが見えた。
ちょっと声でも掛けてみるかとドアを開けると、小柄な黒いシルエットが机にもたれかかっていた。
…末井は机に伏せって寝入っているらしい。
そっと足音を忍ばせて近付いてみる。
穏やかな寝顔。俺は知らず知らずのうちにじっと見入ってしまっていた。
それにしても…末井を起こすにも忍びなく、このまま寝かせて風邪をひかれても困る。
俺は壁に掛けてあった末井の上着を手に取り、出来るだけふわっと身体にかけてやった。
「……ん」
赤い目を擦って末井が顔を上げる。
ああ、起こしてしまった。仕方ない。
俺は風邪引くなよ、早めに切り上げろ、と言って部屋を出ようとした。
がっちりと俺の袖口を掴んで離さない末井に俺の足が止まる。
思わず振り返ってしまい、その端から後悔の念が湧き起こる。
見ちゃあいけなかったのに。
お前の泣きそうな、縋るような目に俺が勝てるわけないのに。
俺はふっと溜め息をつきながら、お前の眼鏡を外しまぶたに口づけていた。
今更目を閉じさせても遅いんだけど、悔しいから一応、な。

以上です。
400風と木の名無しさん:2009/03/05(木) 21:14:41 ID:isFg8s7m0
トゴタン、むっちりし過ぎだお…w
オジーに腹の肉、つままれちゃうよ
ttp://www.news.janjan.jp/culture/0902/0902160610/img/photo174293.jpg
401風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 07:10:17 ID:w+VP4rCxO
今日はオジーの高裁判決なので逝ってきます
執行猶予つきますように
402風と木の名無しさん:2009/03/06(金) 17:03:46 ID:w+VP4rCxO
オジー、一審判決のままで
棄却されますた
最高裁に上告しました

夜須田先生が「尾島さんは納得行かないと言ってます」だそうです
403風と木の名無しさん:2009/03/07(土) 21:30:10 ID:VyUV3m5G0
昨日の判決文レポ、のちほど投下します。

昨日の入廷時にちょっと遅れてやってきた蔓実先生と遭遇。
「あっ、テレビの撮影あるのか!」と呟いて、傍聴席入り口から出て行きました。
なんかボケてるよ、先生。
末井先生は花粉症で立体マスクを着用していました。
オジーの後ろに夜須田先生、深夜先生、麻雛先生が座り、
その後ろの列に耶麻下先生、蔓実先生、末井先生が座りました。
麻雛先生が深夜先生を手招きして「ここに座りなよ」って呼んでました(*´д`)

オジーは判決の朗読中、頷いたり、少し目を閉じたりして聴いていました。
蔓実先生はうとうとして、船漕ぎ出してはハッとするのくりかえしw
深夜先生は眉間にしわを何度も寄せて苦悶の表情でした。
麻雛、末井、耶麻下先生は何度もメモを取っていて、納得できる部分で頷いてました。

末井先生はピンクのネクタイにこげ茶のコート(ピンク好きだよな…乙女だ)
蔓実先生はグレースーツにストライプシャツ、黒ネクタイ。
夜須田先生はいつものノーカラーシャツにクロジャケ。
ほかのメンバーは濃紺のスーツでした。
オジーは黒いスーツでした。
404風と木の名無しさん:2009/03/08(日) 07:19:11 ID:ng6JvVe50
よつべにうpしました
http://www.youtube.com/watch?v=DvU-Tok9Kg4
http://www.youtube.com/watch?v=seujO_0nZZw

また末井先生のブーンがw
405風と木の名無しさん:2009/03/08(日) 10:51:19 ID:ng6JvVe50
連投ばかり済みません
オジー判決のイラストです
ttp://p.pita.st/?dujhq5gv

夜須田先生、麻雛先生のことをヒナさんって呼んでます(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
406荒縄:2009/03/08(日) 23:24:50 ID:Ptoqe6990
>>399その後

「で、俺を足止めしてどうするつもりなんや」
自分のことを棚に上げてそう言ってみると、末井は黙って俯いてしまった。
「言えよ、どうして欲しいんか。言わな分からんやないか」
その末井の頬を掴んで上向かせると、お前は驚いて目を見開いていた。
普段の俺は極めて淡白な方だと思う。末井とのことに関しては。
俺だって年も年なんだから、そうねちこいのもどうかとは思うんだ。
だが今日は、いつもならやらないことをしてみたくてしょうがない。
お前のこと、じっくり責めて、泣かせたくなってきた。
「…何も言わんのやったら、俺は自分の好きにするからな」
シャツの襟足から指を中へと這わせ、片手でボタンを外す。
口はお前の唇を捉え、中で舌を暴れさせる。
酸素を求めてか喘ぎ出すお前のことも、今は無視だ。
泣きそうになって俺の口から逃れようとするお前を、俺は上から覆いかぶさって抑え込む。
両手で末井のシャツをはだけてやると、お前はぶるりと身を震わせた。
俺の指はお前のうなじから胸の辺りを這い進む。でも、ピンと立ち上がっているモノには触れてやらない。
お前はせつなそうな、じれったそうな声を上げ、自分で自分の乳首を弄るような動きをする。
でも、駄目だ。そうはさせない。
両手首を掴んで抑え、その唇は解放してやる。お前にしゃべらせるために。
「なあ、言ってみろよ。どうして欲しいんや?」
なのにお前は、俺のことを濡れた目で睨んでくるばかりだ。
俺の口元は自然と緩む。言わないのなら、やはり俺の好きにやらしてもらうさ。
お前の耳に息を吹きかけ、耳朶をこりっと噛み、穴を舌で舐め回すと、
声を堪えるのがやっとのお前はきゅうっと身体を反らせ、やがてがくがくと震え出した。
涙を流して痙攣するお前のこと、もっと見たくてしょうがない。
俺は狂っているんだ。多分。
407風と木の名無しさん:2009/03/09(月) 19:09:18 ID:OJkZWoow0
荒縄さん、ネタどうもです
蔓深
ttp://p.pita.st/?sijbhijk
パス1951
408風と木の名無しさん:2009/03/12(木) 18:28:59 ID:CBO+y+2KO
ふぃぎゃー
http://p.pita.st/?fjle2lbw
409荒縄・オジトゴ:2009/03/14(土) 00:41:42 ID:7JqjuHbS0
昔からお前は生意気な奴だったよ。そう、初めて会った時から。
少し黄ばみかけた冨士田の名刺を見ながら、俺はあいつのことを苦々しく思い返していた。
ひゅーザーの物件をいーホームズに持ち込んだ時。
突然いーホームズ側から重大な話があると言われ、ひゅーザーにて会合をセッティングした時。
学者みたいな回りくどいしゃべり方で長々と演説しやがって。
あいつはとんでもない、自分大好きなお坊ちゃん野郎だった。
ちょいと脅しのつもりでボコってやったら、それでも奴はぎゃんぎゃんと喧しく噛み付いてきた。
俺は、幾度となくあいつを犯した。
それこそ数え切れないくらい、だ。
最初のうちは『このことをばらされたくなかったら』みたいなことを言って、半ば脅迫していたんだ。
でもそのうち面倒臭くなって、時間と場所だけ指定してやると、
あいつは律義にそこで俺のこと待ってるようになった。
俺もそれを当り前のようにして、ただあいつと交わっていた。
下種な報道や喚問やなんかで、鬱憤の溜まった俺のストレスの捌け口にしてしまったこともある。
ただ何となく、人恋しくて抱いてしまったことも。
あいつは、とにかく会えばぎゃんぎゃんと喧しいことしか言いやがらねえ。
本当に生意気な奴だ。
ただ、あれだけ俺に文句言ってるくせに、呼べばそこに来るんだ。
変な…変わった奴だぜ。
今日もまた、俺の所に妙なハガキ寄越しやがって。
新しく起業した、だと?これからもよろしくだと?ふざけやがって。
一清掃員である俺への嫌味かよ。
ああ腹ぁたってきた。今夜呼び出して犯してやる。くそ。

以上です。
410風と木の名無しさん:2009/03/15(日) 09:33:52 ID:dY85sAR1O
411風と木の名無しさん:2009/03/17(火) 13:24:42 ID:HV5LjGIEO
フィギャーそのに
ttp://p.pita.st/?mfz96chj
412風と木の名無しさん:2009/03/18(水) 00:12:28 ID:tW1fsUIl0
ここの裁判まじきもい
                    
YouTube −スウェーデンハウス「欠陥住宅」モデルハウス◆その1外廻り
http://www.youtube.com/watch?v=Pt4GHV7sFQg
YouTube −スウェーデンハウス「欠陥住宅」モデルハウス◆その2建物内
http://www.youtube.com/watch?v=aBk7gdH2498


                 
413風と木の名無しさん:2009/03/20(金) 23:19:00 ID:TsIAs5bKO
今日のトゴタン
http://p.pita.st/?dol86gmn
414風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 06:25:56 ID:xZbXfy+tO
検察がオジーに対して「明確な上告理由がない」として上告を断念しました。
弁護団の上告が棄却されない事を祈ります。

判決文にはオジーも被害者だと書いてあったし
騙しとる意図は無かったのに、結局騙しとってしまったと矛盾だらけで
そもそもおかしいのに…

今日辺り蔓オジで花見がてらに早めの祝杯とかあげて(ry
415風と木の名無しさん:2009/03/25(水) 17:53:13 ID:xZbXfy+tO
蔓オジ桜ネタ
ttp://p.pita.st/?ynl964fc
416風と木の名無しさん:2009/04/04(土) 16:55:25 ID:OtRf+h0XO
ほしゅ
417荒縄:2009/04/06(月) 23:24:10 ID:lY+ct7IE0
test
418荒縄・アサピー1/3:2009/04/06(月) 23:29:42 ID:lY+ct7IE0
部屋の中をしらじらと照らす蛍光灯の灯りが、どうしようもなく僕のことを責め苛む。
今は何も見たくない。
欲情している僕自身を。
その欲情を晴らすために僕が自ら購入してきたものを。
それを今から使おうとしている僕を、そしてその行為の一部始終を。
ここまで自発的に行動しておいて、何を今さら。
目を背けようがどうしようが、僕がやろうとしていることはとてつもなくいやらしいことだし、
その事実が消えるわけではない。
だけど…明るい中では出来ない、出来ないよ。
僕の口はからからに乾いていて、グラスから水を飲んでもちっとも潤わない。
心臓の鼓動が高鳴り、目眩がしそうだ。
僕の指は乱暴にスイッチを叩いて灯りを消した。
一瞬真っ暗になった室内が、ブラインド越しのネオンを受けてうっすらと照らし出される。
その薄ぼんやりとした情景に少し安心して、僕は溜めていた息をゆるゆると吐き出した。
店から買ってきたビニール袋から、何か装飾のついたローターとジェルを取り出す。
今からこれを使うのか…僕は軽く頭を振り、何も考えないようにした。
震える指でシャツのボタンを外し、ズボンを脱ぎ、下着も取り払う。
指にジェルを絡める。冷たい。これってこんなに冷たかったっけ。
ああ、いつもは尾島さんの指が…尾島さん…僕はあなたに…
馬鹿だな僕は。何も考えないでおこうって思ったくせに。
軽く唇を噛み、僕は濡れた指で自分自身を扱き始めた。
419荒縄・アサピー2/3:2009/04/06(月) 23:30:30 ID:lY+ct7IE0
片方の手では、胸の突起を弄くる。
何度もジェルを捻り出してその場所に塗りたくる。
いつしか僕の口からは、は、とか、ん、とか鼻にかかった声が漏れる。
前が硬く勃ち上がってくると、そこよりもむしろ後ろの方が疼いてきて、僕はせつなさに身悶えてしまう。
その欲求に僕の身体は素直に反応する。
僕の両手は後ろに向かい、ずぶりと自分を犯す。
甲高く叫びそうになるのを堪え、指を暴れさせてその数を増やす。
出したり入れたり、壁をひっかいたり奥を突いたりする。
声を出さないように堪えているからか、耳まで熱く火照ってしまい、僕の喉はせわしなく喘ぐ。
これだけ乱れているくせに、僕は頭の隅で別のことを思ってる。
自分の指じゃ満足できない。
もっと激しい刺激が欲しい。
僕は指を引き抜き、そのままローターを後ろへと突き入れた。
自身にはオナホールをあてがい、それを机の上に固定する。
指ではない異物に自身が包まれる感触。心地よい。
指ではない異物に後ろが侵される感触。早く動いて欲しい。
そのままじっと立っていると、奇妙な高揚感に後押しされて、僕はいつしか自ら腰を振っていた。
420荒縄・アサピー3/3:2009/04/06(月) 23:31:03 ID:lY+ct7IE0
手淫よりも、ダイレクトに快感が引き出される感じで…もっと、もっと、もっと。止められない。
ローターのスイッチ、待ち切れずにパチンと入れてしまった。
機械的な音とともに僕の内部が振動する。
僕の動きや興奮が自身の後孔を締め付け、ローターをより奥へと進めるのか。
ローターとは本来そのように動くものなのか。
そんなことどうでもいい。気持ちいい。
気持ち良過ぎて気を失いそう…って、
ぅあ、やばい、そこは駄目だ、感じて…だ、だぁめ、っ!
途中までは覚えてたんだけど、それから意識が飛んで、気付いた時には僕は床の上に倒れてた。
跡が付くほどオナホールを握り締めたままで。
どんだけいやらしいんだよ、僕は。
軽い虚脱感を感じて、後ろめたさの余り僕は再び耳まで赤くなった。
…まだローターは動いたままだ。自分のやってることが自分で嫌になる。
それを後ろから抜く時に、ちょうどその…僕が一番感じる場所に当たってしまい、
僕は悲鳴を上げて達してしまった。
前は否応なくオナホールの中に打ちつけてしまう。
何という変態。涙が滲むけど、僕はその行為から逃れられない。
部屋の中で裸になって前を、後ろを弄くり、ひぃひぃと喘ぐ。
こんなもの、変態以外の何者でもないじゃないか。
でも今更遅い。言い訳も出来ない。
むしろもっと快感を。自分のこと言い訳できないくらいに。
相反する考えの狭間で、僕はただ狂気じみた情欲に振り回されていた。

以上です。
421未来予想図 蔓オジ:2009/04/07(火) 07:33:27 ID:WX+JUsWl0
ttp://p.pita.st/?5gi5p3ra

「ちょっ…先生、スピードもっと落としてくれよ!」
蔓実の腰にがっちり捕まったまま、尾島はタンデムシートから叫んだ。
「これくらいが風を感じて気持ちいいんじゃないですか。さあ、行きますよ!」
グンとアクセルを吹かして、更に加速していく。
尾島は車でさえ運転手つきだったし、そもそも運転が苦手だ。
苦手と言うよりもスピードの出るもの自体がダメなのだ。
それなのに、昨夜蔓実がバイクに乗って花見でもしようと電話があり、
久しぶりの逢瀬ともあり、勢いで承諾してしまったのだった。
「正丸峠越えたら、いい所があるんですよ」
「ええっ?聞こえねえよ!」
風が2人の会話の邪魔をする。
尾島は都内から殆ど余所見もせずに、しがみついていた。
しかし、急に風の匂いが変わった。
はっとして思い出す。これは桜の匂いだ。
「…ほら、ここですよ。何本もないけど立派でしょ」
桜吹雪とともに桜の巨木が眼前に迫ってくる。
エンジンをとめ、ヘルメットを外し、樹を見上げる。
「ああ、さっきの、この匂いだ」
尾島は深呼吸した。それを見て、蔓実は微笑んだ。
422未来予想図 蔓オジ:2009/04/07(火) 07:34:03 ID:WX+JUsWl0
「僕の秘密の場所です。連れてきたのは尾島さんが初めてです」
「えっ…そんな、先生の楽しみを俺なんかがいいのかよ…」
尾島はポカンとして振り返ると、そばにはもう蔓実がいて
ゆっくりと抱きしめ、唇を重ねてきた。
「あなただから、一緒に見たかったんです」
「せんせ…」
言葉を失った尾島は、再び唇を重ねながら、
片手に抱えていたヘルメットで樹の幹を5回叩いた。
「…?なんですか、今の」
「ぷっ、先生知らねェのかよ。歌にあるんだよ、ヘルメット5回叩く意味って」
ざあっと風が枝を、花を大きく揺らす。
尾島は蔓実の耳元で“アイシテル”と囁いた。

散る花が未来を祝福するように、2人を静かに包んでいった。

※次回はGS800練習して漫画にしたいです。バイクヲタオヤジマンセー
423荒縄・ヤスマツ1/2:2009/04/09(木) 01:18:14 ID:7baqFJuj0
何か身体を弄られている気配に目を開けると、末井がニタニタとして微笑んでいた。
「……えへっ」
「お前、一体何やって…?」
ここは事務所の俺の部屋で、今日も夜通し仕事で、ちょっと仮眠をとろうと思って横になってから2〜30分…
のはずだった。
どうしてお前がそこにいるんだ。
俺が手足を縛られて動けないでいるのは何故だ。
末井は薄ら笑いを浮かべたまま、俺のシャツをたくし上げて胸を舐め回してくる。
俺の手首は、どうも机の脚辺りに結び付けられているらしい。
身体を起こすことも、這いずって逃げることも出来ない。
末井は俺の腹の上に馬乗りになって、俺の脇腹や足の付け根なんかを撫で擦っている。
「やめろ、何のつもりや!」
「夜須田さん…あまり大きな声出さない方がいいと思うなあ」
不気味なほど静かに囁く末井。
俺は軽く恐怖を感じて顔を引きつらせた。
俺を襲ってどうするつもりなのか。お前のやりたいことは何だ。さっぱりわからない。
ここから抜け出すべく身を捩っている俺の腰に手を懸け、お前は俺のズボンを毟り取った。
はぁ、と息を漏らす俺の尻の間に、冷たい物が差し込まれる。
嘘だ。こんなこと嘘だ。末井が俺の尻に指を……や、やめ、ええ加減にっ!
無意識のうちに悲鳴を上げていた俺の口に、お前はハンカチを噛ませてくる。
「だからー、みんなに聞こえちゃうでしょ。静かにしましょうよ」
勝手なことを。お前がやめればいいことじゃないか!
口でお前を言い負かそうと思っても、その指の動きに喘がされて言葉にならない。
俺はハンカチを噛みながら、馬鹿みたいに首を左右に振り回すだけだった。
424荒縄・ヤスマツ2/2:2009/04/09(木) 01:18:46 ID:7baqFJuj0
ねちねちと湿った音を立てて出し入れされていた指を、末井はいきなり引き抜く。
思わず息を呑むと、末井は俺の身体を斜めにして片足を抱え、俺の尻に自分の…やめろ、それだけはっ!
お前、俺を犯すつもりやったんか!
「末井っ!嘘やろ、やめろって!」
「……うん、嘘」
え…?
「エイプリルフールだから。俺が夜須田さんにするわけないじゃん」
相変わらず笑った顔のまま、末井は俺の上に跨ってきた。嬉しそうな声を上げてながら。
その後、散々なまでに俺の精を貪り尽くしやがった。
挙句の果てに、俺の尻に妙な機械まで突っ込んで…年寄りに無茶させよって!
もうしばらく俺は使い物にならんぞ。このど阿呆。

以上です。
425荒縄・オジアサ:2009/04/12(日) 01:50:06 ID:D2Lrr0220
あれは、控訴審前に開かれた弁護団の打ち合わせが終わった頃だった。
長い話し合いを終えて気の緩んでいた僕の腕を乱暴に掴み、あなたはそのまま僕をトイレの中へ引き入れた。
殴りつけられるような勢いで壁に押し付けられ、僕は悲鳴を上げてしまう。
「静かにしやがれ」
低く、どすの利いた尾島さんの声。
あなたからこんな扱いを受ける理由を思いつかなくて、僕はただ顔を引きつらせていた。
服を毟り取られ、便器を抱えるようにうつ伏せにされて、給水タンクに音を立てて頬をぶち当てられる。
僕は…あなたにそうしろと言われたら何でも黙って従っただろうけど、その時は恐怖しか感じなかった。
何の説明もなく、ただただ邪剣にされ、そして前戯もないまま挿入される。
痛い。引き裂かれる。身体が、心が。
どうやって声を上げずにいられたのか。
思い出したくはない。
あなたが与えてくれる痛みなのに、それが僕を傷つける。
あなたが与えてくれる喜びなのに、それが僕を蝕んでいく。
こんなこと、今までなかった。
あなたの吐き出した精が、氷のような冷たさで僕の足を伝って落ちて行った。

両手で口を押さえたまま息を殺していた僕の後ろで、
あなたは身なりを整え終えたのか踵を返した。
思わず振り返ると、無表情のままのあなたと目が合った。
どうして。何で何も言ってくれないんですか。
僕が何かしでかしたのなら謝りますから、だから。
あなたは僅かに顔を顰めるとゆっくりとドアを開け、そのまま去って行った。
美しい夕焼けが徐々に暮れなずみ、宵闇に沈むまで僕は泣いた。
薄汚い便器を抱えたまま、声も出さずに涙を流していた。
426荒縄:2009/04/12(日) 01:59:51 ID:D2Lrr0220
「待ってよ麻ちゃん、僕だってこんなこと言いたくないよ。でも」
そうだね、言わなきゃいいじゃん。それも何でわざわざ僕に言うのさ。
「僕だって…聞きたくなかったのに、打ち合わせ途中で、トイレの中であんな…」
そう言って君は涙を浮かべて俯く。
系ちゃんはずるい。いつだって僕より先に泣いちゃうんだ。
それを聞かされる僕はどうすればいい?君を慰めるか、ただ黙ってそれを聞き続けるか。
本当は泣きたいのはこっちだよ。
尾島さんと蔓実さんは本気で愛し合ってるらしいって。
隣の個室に入ってた系ちゃんに憚らずに大っぴらにやってたって。
しかも時系列から考えて、僕が尾島さんに一方的にヤられたのは…二人が去り際に系ちゃんの顔をちら見した後?
そんなこと聞かされて、腐らない方がおかしいよ。
君は涙を浮かべて「どうしよう」、ぽつりと呟く。
どうしようもない、さ。
だって二人の仲は大分前からのことなんだろうし、そもそも僕らが何か言える立場でもない。
どうすればいいかなんて、わかるわけないだろ。
「…麻ちゃんは冷たいよ。何も言ってくれないんだ」
ああ、そう。何か言って欲しかったんだ。
でも言わないよ。言うもんか。
僕は無言で君の唇を塞ぐ。乱暴にシャツを毟り取り床に押し倒す。
君が小さく悲鳴を上げるが無視する。
だって僕は冷たいんだから。僕だって冷たくなるぐらいにショックを受けてるんだから。
僕だって…尾島さん…愛して…それなのに僕のこと、あんな風に。
冷たいはずの僕の頭には血が昇り切ってて、正直、僕は自分のやることを抑えられなくなってきていた。
僕のこと、止めて。頼むから。
哀願する僕の目線に、君は何故か媚びるような、服従の色を滲ませて応えてきた。

以上です。

427「惜春」:2009/04/12(日) 20:01:51 ID:DqRwR79u0
「姐葉さん、笑うと可愛いですよね」
事後、氏の塚にいきなり言われた姐葉は面食らった。
戸惑いながらも言葉を継ぐ。
「どうして、そんな…何も出ませんよ」
「いや別に何かを期待して言ったわけじゃなくって」
仕事でもプライベートでもいつも一方的に事を済ませようとする氏の塚。
その口から漏れ出た台詞を姐葉は暫く信じられなかった。
そうして、ただ氏の塚の目を見つめるしかなかった。
氏の塚は腕を伸ばし、姐葉の肩を抱き寄せて額に口付けた。
「僕が言うの、おかしいですか?」
「…だって、今までそんなこと一度もなかったから。びっくりしちゃって」
「そうですよね。済みません」
つ、と肩を遠ざける。
その離れ行く腕に姐葉は不器用に纏わりつこうとしたが、だめだった。
「年下からいつも好きにされて、しかもいきなりこんなこと言われたって信じられませんよね」
顔を背けて氏の塚が吐き出した。
「だから、何でそんな風に私に…」
姐葉が問うと、背中を見せながら答えた。
「あなたが遠くに行ってしまう気がするんです。不安なんです」
「えっ?私はどこへも行きませんよ」
「…ならいいんですけど」
姐葉はドキリとした。
自分のやっていることがばれたのかと。
それで、氏の塚が捕まる事を不安に思っているのかと。
428「惜春」:2009/04/12(日) 20:02:12 ID:DqRwR79u0
「もう一度、抱いてください。氏の塚さん」
その場を取り繕うように、笑顔で姐葉は言った。
氏の塚は振り返らない。
「姐葉さん、いま頬が少し右に歪んでますよ」
「…?」
「さっきと違う」
「見てないじゃないですか、こっち」
「見なくても分かりますよ、10年近く付き合ってれば」
「…」
「あなたがつき続けている嘘も。それが何か僕には分からないけど」

窓の外の刃のような月の光が静かに散る桜を照らしていた。
二人の間に花弁が降り積もることはもうなかった。
429風と木の名無しさん:2009/04/13(月) 16:24:53 ID:iVNtmggL0
430荒縄・ツルオジ1/2:2009/04/17(金) 01:10:00 ID:Tdpktupe0
久々の逢瀬。一応、人目を憚る二人の関係。
ここがトイレの中であることを差し引いても、互いが求め合うのを抑えるのには役立たない。
むしろ大っぴらに声を出せないことで、より感覚が研ぎ澄まされていくかも。
自分の肩を掴み、喉を反らせて必死に声を堪える尾島を見ながら蔓実は思っていた。
蔓実の手は休むことを知らない。
身体を引き離そうと突っ張られた尾島の片手をやんわりと外し、その指を口にくわえさせる。
今まで捏ねくり回していた乳首からベルトへと向かい、下半身を露わにする。
びくっと身体を震わせた隙に、蔓実は尾島を便器の上へ寝かせて組み敷いた。
はぁ、と思わず吐息を漏らしてしまった尾島の耳元に蔓実は囁いた。
「愛してますよ、尾島さん」
固く閉じられていた尾島の目が見開かれる。
噛み締めていた指を僅かに離し、唇が動く。
「勝手なことを」
その唇は再び自分の指を噛み、それ以上話すことはない。
蔓実に侵入されてしまった衝撃に耐えるために閉じられてしまう。
耳まで赤く染めて声を堪えようとする尾島に、蔓実はその行為を止めて優しげに微笑みかけた。
「気付いてますか?」
つ、と蔓実を見上げる尾島。
何て無防備な顔を。
尾島は自分のことをわかっているのだろうか、と蔓実は思う。
蔓実の身体が欲しいくせにたまに片意地を張り、誘いを断ったあげくにこんな場所で犯される。
酸欠状態になるまで自分を追い込んで。
僕はあなたのこと、酷くしようなんて思ってない。あなたが自ら望んでることをしてあげてるだけだ。
それに気付いてますか?
蔓実はゆっくりと、声を出さずに唇を動かして見せた。
「と な り に だ れ か い る」
尾島の視線がトイレの壁に走ったと同時に蔓実は再び腰を使い始めた。
便器の蓋が軋み、打ちつけられる部分から粘つく音が響く。
431荒縄・ツルオジ2/2:2009/04/17(金) 01:10:31 ID:Tdpktupe0
「…っ、ぁ、ぁ、ん…」
遂に耐え切れなくなった尾島の口から喘ぎが漏れ始め、蔓実の動きがより激しさを増す。
愛してますよ。本当に。誰かに知られてもいいくらいに。
あなたのこと、壊したいくらいに。
気を失った尾島が血塗れの指を離すまで、蔓実の動きは止むことはなかった。

以上です。
432風と木の名無しさん:2009/04/18(土) 13:21:26 ID:YJtN/fhJ0
>>430-431
おっきしますた!


朝雛×深夜系
http://p.pita.st/?1qrmcdij
続きhttp://p.pita.st/?vshijkuv
433荒縄・1/2:2009/04/20(月) 00:08:28 ID:1/BhJjna0
自分の流した涎にむせび、派手に咳き込んで目覚める。
(ちくしょう…何だってんだよ…っ)
口の中の妙な血生臭さに、尾島は顔を顰めていた。
確かに、さっきの行為は自分も同意したことだ。されることに対しても別に嫌だったわけではない。
だが、あのやり方はないだろう。
(まるで強姦だ。コケにしやがって)
今迄にも何回か蔓実には、トイレで犯されたことはあった。
それにしても、だ。
(俺のこと、道具か何かみてぇに)
(終わったら終わったで 『はいさよなら』 かよ)
(そんなんで、愛してるだの何だの言いやがって)
カッとなって頭に血が昇る。
がばりと上半身を起こしてみて、尾島は自らの身体の痛みに初めて気づいた。
「く…ぅ…」
焼けつくような、引き裂かれるような後ろの痛みや血だらけの左手、水道管に打ちつけられた頭、
便座の上で不自然に寝かされた背中の軋み。
その先程受けた行為がもたらした痛みが、尾島の怒りを加速させる。
(ふざけんな!俺をあんな風に扱いやがって、俺を、俺のこと何だと…!)
床に落ちているジェルの容器を見つけると、尾島の怒りは頂点に達した。
容器を踏みつけようとして足を一歩前に踏み出したが、その動きが後孔の痛みを誘発する。
思わず息を呑み、尾島はしばらく立ち尽くしてしまった。
434荒縄・2/2:2009/04/20(月) 00:09:02 ID:1/BhJjna0
「…くそっ」
捨て台詞を吐いてみたが、痛みには勝てない。
尾島はジェルを手に取ると、熱を持ってひりつく後孔に塗り込めた。
タンクの給水口から出る水で汚れた部分を洗い、何とか身なりを整える。
もう出よう、こんな所。
個室のドアを開けて立ち去ろうとした尾島は、行為の最中の蔓実の言葉を唐突に思い出した。
(隣に誰かいる?)
振り返った尾島がもう一つの個室を覗いてみると、男が一人床に座り込んでいるのが見えた。
両手で顔を覆っているが、髪形から見て深夜か。
何故か鍵も掛けずに、肩を震わせてさめざめと泣いている。
尾島の頭の片隅に、『こいつでこの憂さを晴らしてやろうか』との思いがちらりと浮かんだ。
それも悪くない。だが。
(正直よ、これ以上手ぇ広げ過ぎても収拾つかねぇよな)
変な所で打算の働く尾島の思考回路だった。
となると、尾島の出す結論は一つだ。
(あいつだ)
麻雛の屈託のない笑顔。
(あいつに俺の)
麻雛の悲しげに伏せられた目。
(あいつに俺の痛みを)
麻雛の手の温もり、吐息、涙。
(…それで俺は満足するのか?あいつはどうなるんだよ)
新たに湧き出る疑問に、尾島は遂に答える術を知らなかった。
ただ、答えは出なくても、人は行動を起こすことは出来るのだった。

以上です。
435風と木の名無しさん:2009/04/23(木) 02:22:56 ID:ShNyX9mu0
保守
436風と木の名無しさん:2009/04/23(木) 18:48:22 ID:r9JUk7VeO
末井先生の懲戒委員会が開かれて、末井先生が尋問されたそうです
それで、そこの傍聴席には夜須田先生がいたそうです
リアル夜須末だ…

ttp://ko-tu-ihan.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/3-f3ad.html
437風と木の名無しさん:2009/05/02(土) 06:39:46 ID:5ndve9GrO
ほしゅ
438風と木の名無しさん:2009/05/06(水) 02:23:14 ID:5cCSk2jSO
なんか作ってみますた
ttp://p.pita.st/?zjgdiotd
439風と木の名無しさん:2009/05/10(日) 22:34:32 ID:aZZKmSRW0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|  独居房から保守ですよ
\_________  _______
    ,,     |  / \,∨   ,|| .|| .|| .|| .|| .||
  ,, ,,, ,,,,   |    ̄ ̄~~  ,    || .|| .|| .|| .|| .||
    ,,, ,,, ,,, |  _____ ,, || .|| .|| .|| .|| .||
        ,,  | ,┃‖‖‖‖┃ ,|| .|| .|| .|| .|| .||
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  ,        | ,,,,,          || .|| .|| .|| .||=||D
 ,   ,,,,  ,, |___,,r""''`゙ヽ__ ||_,||_,||_,||_,||_,||___
        /,,  ,,, ,C-@⊇@)  ,,\|| .ll .|| .|| .||   
      / , ,,, , ,,,( つ□と)    \!!、|| .|| .||   
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440風と木の名無しさん:2009/05/12(火) 03:08:02 ID:qFoaSSgcO
441風と木の名無しさん:2009/05/17(日) 18:44:20 ID:Pf8di7DsO
442風と木の名無しさん:2009/05/19(火) 16:14:45 ID:aAWJccAzO
蔓新
ttp://p.pita.st/?glokrsw2

荒縄さん、ネタども
443風と木の名無しさん:2009/05/25(月) 17:06:19 ID:dUV80aMdO
保守ついでに実験で首しめられてる末井先生
ttp://p.pita.st/?8k8ekhrs

ワイシャツの下はTシャツの模様
首細い…
444風と木の名無しさん:2009/05/28(木) 19:43:25 ID:6GaEXPg/O
小ネタです
ttp://p.pita.st/?q6u5sp4w
445風と木の名無しさん:2009/06/07(日) 12:59:35 ID:aj9DKo97O
徐徐ネタのツルオジ姦悶を拾いました
http://hyakuokuman.web.fc2.com/raku2.html
446風と木の名無しさん:2009/06/11(木) 01:21:08 ID:iBw036gq0
姐タン誕生日オメ保守
447風と木の名無しさん:2009/06/11(木) 08:41:45 ID:OiwUiBoZO
遅ればせながらオジーも誕生日おめ!
448風と木の名無しさん:2009/06/14(日) 21:12:31 ID:HFUyPfESO
魔淵さんのメルマガがエロいので転載。
夜のお菓子で精をつけてどうするんだアッー?
ついでに明日発売の亜絵裸にもボディビルで出るみたいです(*´Д`)ハァハァ

>>そー言えば、さっき、今日の応援は「魔淵の正しい使い方」と
>>いうメールが飛んできたが、党本部選対の誰かがそんな怪しげ
>>なマニュアルでも用意したのか?
>>とことん使われるのには慣れてるけど、それはあんまりやない
>>か...?
>>
>>自分の中でいよいよ選挙モードが濃くなる中、「うなぎパイ」
>>を買って新幹線に飛び乗った。
>>お菓子だけど、精がつきそうで衝動買い。
449風と木の名無しさん:2009/06/15(月) 08:05:15 ID:08ONnipbO
魔淵さん亜絵裸
http://p.pita.st/?gikdenky
450風と木の名無しさん:2009/06/19(金) 18:07:14 ID:g2qPDfFGO
窓の外は直ぐに隣のビルの壁、どこからか漏れてきた灯りが滲んで拡がっている。

その日、僕は夜須田さんの事務所にいた。
尾島さんの最高裁への趣意書を詰める会議のためだった。
骨子からなにまで大体作ったのは夜須田さんと麻雛君、それに耶麻下さんだった。
僕は抱えている医療関係や破産の件で余り関わることができなかったのだった。
尾島さんは趣意書の内容に満足したようで、ニコニコしている。
それを合図にするように会議は終わった。

「ちょっと、蔓実さん」
荷物をまとめて会議室から出ようとしたとき、夜須田さんが僕を引き止めた。
「なんですか?」
夜須田さんはいつもの様に腕を組んだまま少し考えた後、こう切り出してきた。
「いや…人の事を言えた義理やないんだけど、手広くヤりすぎちゃうか?みんな黙っとるけど、そろそろ限界やないか?」
別に仕事を手広くやってる話じゃないのはすぐに判った。
僕が弁護団内部と尾島さんと…それに、古くからの付き合いで先輩の…夜須田さんと同じ事務所の王具地さんと関係してることについて言ってるのだ。
「おーい、先生、下で蕎麦でも食いながら一杯やらねえか?」
尾島さんが僕を呼ぶ。
「ちょっと待ってて、尾島さん。すぐ済みますから」
僕は視線を夜須田さんに戻して言った。
「限界、ですか。確かにそうかもしれないけど、僕もみんなも苦痛じゃないですよ。むしろその苦痛が気持ちいいんですよ。
お互いに優劣もつけられずに漂いながら求め合うって言うのが。窒息してオチる寸前と同じで」
「…変態やな…」
「ええ、そうですね」
ふっと笑って、通路の向こうから僕らをじっと見据えている末井さんを見た。
「でも、夜須田さんの方がもっと苦行じゃないですか。相手は自分を傷つけることでしか、あなたへの気持ちを表現できない。
よく受け止められ続けるなって」
「俺も、同じって言いたいんか」
「どうとでも」
「はあ…。それにしても、あんた、ほんまに自由人やな」
「今も昔も僕は変わりませんし、変われないんです」
451風と木の名無しさん:2009/06/19(金) 18:10:04 ID:g2qPDfFGO
「おーい、まだかよ」
尾島さんが呼ぶ。
エレベーターの前には深夜君と麻雛君も待っていた。
夜須田さんは苦笑いしながら僕たちを見送ってくれた。
「なんの話だったんですか?」
蕎麦屋ののれんを潜りながら深夜君が心配そうに訊いて来た。
麻雛君も不安げにしている。
尾島さんはさっさと席についている。
「僕と夜須田さんの抱える闘争についてちょっとね」

ビルの切れ間から重く垂れ込めた雲が見えた。
肌にまとわりつく生ぬるい風に、これから降る豪雨を僕は覚悟した。




携帯から打って疲れますた('A`)
禿の規制はいつ解除になるんだろうか。
452風と木の名無しさん:2009/06/25(木) 00:50:26 ID:N1yq9VAsO
保守ついでに魔渕さんのメルマガ転載
やっぱりマッチョ肉体美を載せるはずだったのに…
空気読め、事務所

>トレーニング風景も取材させてください、ということでジムでのトレーニングに付き合ってもらったりした。
>カメラマンの接写も気にせず、ダンベルとバーベルと格闘。
>確かに、ダンベルベンチプレスは45キロのダンベル二つでやってるけどもっとハイレベルのビルダーがいるので、正直あまりたいそうに言われると恥ずかしい。
>トレーニングを終えてお疲れ様!というところで、上を取ってポーズをとの声もありいくつかのポーズをした。
>これを、今回の記事のメインの写真に!という強い編集からの希望を受けたのだが、事務所的には大ブーイング。
>まぁ、ヒ/ロ/コはじめ全員から激しく批判、抵抗が出てNG。せっかく入れ込んでくださった記者さんには申し訳なかったけど、ボディビルダーとしての写真はお蔵入りとなった。
>しかし、よっぽどインパクトあったんだろーなー...。
453風と木の名無しさん:2009/06/28(日) 21:37:04 ID:LKFoeVwQO
オジツル
ttp://p.pita.st/?87mv27d5
454風と木の名無しさん:2009/07/04(土) 03:03:57 ID:RRRaGop3O
ほしゅ
  _-=ニv三ニヽ
 /イ////ミ\トト\
`/イイ//// \ヽトトト
{=イ//   \三トト
トイ三/ニミ ∠ニ \ト}
\L┌─-ュ_r-─┐」リ/
f|丶 ゚"ハ 丶"゚ノ|T
ト|  ̄ |   ̄ |ノ
`||  (!__!  ||
 ‖ _/_ _ヽ_ lリ
  \    ̄  /
   ` ー――´
455風と木の名無しさん:2009/07/09(木) 09:10:51 ID:pXahsRmuO
魔淵さんカワユス
http://www.mabuti.net/mailbbs/data/1244880694.JPG
アイス舐める姿はエロす

朝の街頭演説を朝立ちと言うのは狙ってるとしか…
456風と木の名無しさん:2009/07/13(月) 23:31:29 ID:a41HwRNrO
457風と木の名無しさん:2009/07/21(火) 04:49:12 ID:QrWPHHIAO
トゴタン誕生日おめ


蔓深
ttp://p.pita.st/?q36peyuv
458風と木の名無しさん:2009/07/21(火) 07:46:00 ID:7o/9VspUO
459風と木の名無しさん:2009/07/21(火) 07:50:15 ID:7o/9VspUO
460風と木の名無しさん:2009/07/21(火) 07:58:44 ID:7o/9VspUO
461風と木の名無しさん:2009/07/23(木) 00:42:45 ID:W2A38NLF0
オジトゴ
ttp://p.pita.st/?eyqnsydn

つづく?
462荒縄・1/7:2009/07/23(木) 01:44:41 ID:v6MPxx340
「僕は、こういうことには首を突っ込むつもりはなかったんですけど」
蔓実の言い草に、ほう、と王口は声を上げる。
大学の別棟にある、粗い木造の部室の一角。
その言い訳めかした口調に可笑しみを感じたからだが、無論それは口には出さない。
その代りに、次をどうぞ、と目で促した。
王口の態度に居住まいを正しながら、蔓実は拗ねたように視線を逸らす。
「あなたは僕なんかより闘争の経験も長いし、僕がやろうとしてることなんか
 まるで駄目だ、チャンチャラおかしいって思ってるんでしょうけど」
王口の方をまともに見ることが出来ない蔓実の目はそこかしこをさ迷い、
今度こそ口の端に頬笑みを浮かべてしまった王口の表情を見逃してしまう。
「僕だって本気です。ただの酔狂でここまでやってきたわけじゃない」
開け放たれた窓の外からは夕日の光が差し込み、時折吹く秋風に黄金色の葉がざわめく。
少し伸びてきた前髪を風に揺らして俯く蔓実の顎を掴み、王口は無理やり上向かせた。
「……で、何が言いたい?俺にどうしろと」
真顔に戻って蔓実の目を鋭く射抜かんばかりに見詰める王口。
間近に迫った王口の顔に、蔓実は身体を固まらせ、そして真っ赤に頬を染めた。
次に口を開くまでの時間が、永遠に続くように感じられた時。
「…僕を、試して下さい」
震える唇がそう告げた。
「僕が、使い物になるかどうか」
今まで王口相手にこんなことを言えるようになるなんて、思ってもみなかった。
「僕が、あなたの好みに合うかどうか」
むっつりと黙ったままだった王口が、弾けるように笑い出した。
「…おいおい、どういう意味だよ。俺にそんなこと言っていいのか?
 使い物とか好みとか…そんなこと言ってると、本当に食っちまうぞ」
そう言ってぽんぽんと頭を叩きだした王口の身体に、蔓実はしがみついた。
「お願い…です…あなた、に、僕を…もう、あのことは思い出したく…ない…」
懸命に涙だけは堪えているようだが、言葉は充分湿っている。
463荒縄・2/7:2009/07/23(木) 01:45:53 ID:v6MPxx340
(こいつ、誰かに強姦られた後か)
(おい…それとも俺は当て馬かよ)
その足元を払って床に押し倒し、上から圧し掛かりながら王口はニヤリと笑った。
「可愛そうにな。俺は手加減知らずなのに。よく泣く奴が俺の好みなんだよ」
硬い床の上で仰向けにされた蔓実は、身ぐるみ剥がれていく我が身の様に小刻みに震えていた。
他人からのこんな扱いに慣れている訳ではない。
しかし「試せ」と言った手前、逃げるわけにもいかない。
いや寧ろこの場から逃げ出してしまいたい。
さっきのような発言をしてしまった自分が信じられない。
それでも自分をこの床の上に縫い留めておく何がしかの力が、王口にはあった。
もしかして…このまま自分の身を任せてしまっても案外何とかしてくれるのではないか。
(…馬鹿な。どこまで甘いんだ僕は)
この期に及んで、そう都合よく事が運ぶ訳はないではないか。
様々な思いに心が乱れたのか、蔓実の目は虚空をさ迷っていた。
ふん、と鼻息一つついた王口は、再び蔓実の顎を捉えてこちらを向かせる。
「おい、お前、初めてか?そんなわけないよな」
一瞬にして自我を取り戻した蔓実の生意気そうな表情にニヤリとする王口。
「強姦か、それとも…和姦…?」
その問いにはっとして目を伏せようとする蔓実を、しかし王口は許さない。
「う…ぐ」
がっちりとした指が頬に喰い込み、思わず呻いてしまう。
その目が悔しさと恐怖に彩られたのを見て、王口はその答えを察した。
「そうか、ヤられたのか」
納得したように言った王口は、部屋の隅に転がっていた瓶ビールを拾い上げ、王冠を歯で器用に外した。
不味そうに一口含むと、中身を右手に滴らせて充分に濡らす。瓶はごろりと床上に寝かせた。
その右手を蔓実の後ろにピタリと当てると、身体を固まらせてしまった蔓実の前を下から舐め上げた。
「心配するな、慣らしはしてやるよ。ただ」
濡れた人差し指が閉ざされた門を押し広げると、蔓実はぎりっと歯を鳴らして身悶えた。
「泣かせることには変わりないが、な」
464荒縄・3/7:2009/07/23(木) 01:46:44 ID:v6MPxx340
自分の後ろを他人の指が我が物顔に出入する。
節くれ立った指が、適当な感じで中で暴れまわり、左指は左指で乳首を交互に弄くり倒す。
つい顔を上げてしまうと、そこには王口の唇が降ってくる。
喘ぎそうになるのを堪えていると、歯の隙間から熱い舌が強引に侵入してくる。
そんなことがかれこれ30分以上も続いていた。
とにかく蔓実の反応は王口にはお見通しで、無意識に逃げ出そうと伸ばした指の先には
必ず王口の腕が待ち構えていてそれを抑え込んだ。
攻めてくる手が休むことはない。
しかし、それが核心の部分に触れることもない。
後孔の内襞を、感じやすい粘膜を、じわじわと突き、捻り、数を増やして捻じ込みながら、
それ以上の刺激をしてこない。
言わば『生殺し』だ。
もっと。もっと奥まで突き上げて欲しい。
もっと太いもので中を掻き乱して欲しい。蔓実は言葉に出来ないまま、腰を前後に揺らめかせていた。
それなのに、王口の指は全く同じ動きを繰り返すだけだ。
「早く、ぅ…ヤって下さい、も、我慢…出来な…」
「えー、今やっと指3本に増やしたとこだぜ。まだ奥の方も開発してないのに」
まだ…続くのか。
これだけ喘がされて、後孔が熱を持ちそうなほど弄られ続けてきたのにそれをまだ続けるつもりか。
王口の言葉に絶望を感じ、ならばと蔓実は自分が腰を動かすことでとにかく達してしまおうとした。
「お…っと。そうはいかんぞ」
湿った音を立てて王口は蔓実の中から指を引き抜き、蔓実はがくりと脱力して床に崩れ落ちる。
荒い息を吐いている蔓実の後ろに、今度は冷たく太いものがいきなり突き刺さった。
熱く火照らされていた身体が、きゅうっと冷えていく。
「おい、下手に動くな。中で折れちまったら大出血だ。死ぬぞ」
王口の鋭い声に、ぎょっとして目を上げる。
自分の中心へ、さっきのビール瓶が突き立てられている。
それを驚きの目で見つめることしか出来ない蔓実。
「ん〜、まだ中身も入ってるかな?下から入っちまったら、急性アル中確実だな、こりゃ」
465荒縄・4/7:2009/07/23(木) 01:47:31 ID:v6MPxx340
がはは、と笑い飛ばす王口に、蔓実の顔色がさっと蒼ざめた。
このままでは死ぬ。殺されてしまう。
死は万人に共通のものだとしても、こんな…情事の上で殺されてしまうのか。
改めて自分をずっと上から押さえつけてくる男の顔を見ると、
そういうことを笑いながらでもやってのける人間だと思った。
そう、笑いながらも目はしっかりと据わっていて、命のやり取りをするにも躊躇しない男だ。
「蔓実、俺の試し方は、今はこうなんだよ。付いて来させてやるからな、覚悟しろ」
一時間近く喘がされ続けて酸欠になりかけた頭は、中に綿が詰まっているようで何かぼんやりとしている。
それでも、自分の後孔にガラス瓶が突っ込まれている現状を見せられたら
背筋が冷たく凍りついてしまうだろう。普通なら。
王口の体力は底なしで、左右の膝で蔓実の下半身に圧し掛かって固定し、
手指は蔓実自身を大きく包み込んでゆっくりと扱き上げ始めた。
綿のように真っ白だった脳髄に電気が走り、王口から始めて与えられた直接的な快感に
蔓実は涙を流して身を捩じらせた。
その時、後孔の中の冷たく無機質なガラス瓶がグリグリと動かされ、それがズボリズボリと抜き差しされる。
時に奥まで突き入れられ、そのまま放置されたかと思ったら、再び奥まで責め入れられる。
死の恐怖、射精へ向けての期待、無機質なものに身体の内側を掻き回される絶望と快感。
動けず拘束された身体に次々と降りかかる、理不尽な責め。
しかし、それも蔓実を絶頂へと高めてくれるものではなかった。
「イク」かも、という寸止めに終始していた。
ある程度の期待値を満たした快感を受け続けていれば、脳内麻薬が垂れ流しの状態になる。
その麻薬がもたらす、爛れた喜びに耐えていられる脳の保護機能は、まだない。
快感自体は悪いことではないで、それを長期に感じ続けるという想定外の設定から、
脳自身は身を守る機能を持たないのだ。
脳内麻薬を浴び続けて精神的に「逝って」しまったら、元に戻ることは困難だろう。
自己を崩壊させることになる性的な快感を無意識に王口に求めながら、
蔓実は「喘がないでいられたら欲望もコントロール出来るのだろうか」
などとぼんやり考えていた。
466荒縄・5/7:2009/07/23(木) 01:49:20 ID:v6MPxx340
「蔓実よ…俺を納得させられたら、イかせてやってもいい」
その声に蔓実は、恐怖と快感という相反した感情に麻痺した頭をゆっくりと持ち上げた。
「言えよ。どうして俺なんだ。何で俺を相手に選んだ?」
王口の目は鋭く蔓実を射抜き、逃げることを許さない。
「何故こんな、身体を売るような下衆な真似をする?」
しゃべろうとする蔓実の喉がカサついて不快な音を立てる。
「は、ぁ……げほっ」
咳き込む蔓実の身体が仰向けのまま仰け反った。
王口に、予告もなくビール瓶を後ろから引き抜かれたのだ。
「あ、んあぁっ!」
「喉が乾いたか?ならビール飲ましてやるよ」
瓶の飲み口を自分の唇にそっとかざされ、それを収めていた自らの放つ臭気に顔を顰める。
そのまま瓶の底を持ち上げられ、今から自分の顔に降ってくるであろう生暖かい液体を思い
蔓実は目をギュッと閉じて待った。
……何も、ない。
その代わりに、王口のがはは、と笑う声が降ってきた。
「アルコールをケツから飲ましたら、お前が死んじまうだろ。勿体ない、そんなことするかよ」
楽しそうに瓶を振り回してとん、と床に置いた王口に、蔓実は仰向いたまま掠れた声で言った。
「…納得って、どういうことですか。王口さんの気に入ることを言えば良いんですか」
熱と快感に浮かされ、無碍な仕打ちに怯え、それでも生来の気の強さを蔓実はまだ失ってはいない。
それを鼻で笑いながら、王口の目は再び蔓実を射抜いた。
「俺は、俺を納得させろって言ったんだ。おべんちゃら使えなんて言ってないぞ」
「…何をどう言ったって、あなたは納得するはずがない…
 俺にはとにかくあなたが必要なんです…理由なんかない…あなたが」
言葉の途中で王口に首を掴まれ、蔓実の喉はヒューヒューと甲高い音を鳴らした。
「ふざけるな。そんなことは聞いてない。どうして俺を選んだのかを聞いてるんだ」
息苦しさに喘ぐ蔓実の身体に、さっきのビール瓶が遠慮の欠片もなく突っ込まれた。
467荒縄・6/7:2009/07/23(木) 01:50:06 ID:v6MPxx340
痛い。苦しい。息が出来ない。腹の奥に鈍痛が走る。
「もうちょっと力入れたらなぁ、これで簡単に内臓くらい突き破るぞ。大出血でショック死だ」
「や、ぁ…息が、う…」
喉と後ろからの多大なダメージに眼球を上転させ、蔓実は気を失った。王口は軽く舌打ちする。
「……やり過ぎたか」


鼻の穴をつままれる息苦しさに、蔓実は無意識に首を振って喘いだ。
「あぁ、ふ、うぅ…」
いきなり鼻柱をぴんと弾かれ、目の奥まで響く痛みに涙が滲む。
「痛っ…!」
「おい、いい加減に起きろ」
気を失っていたのはどれほどの時間だったか。
蔓実が目を開けてみると、すっかり日の暮れてしまった辺りは闇に溶け込み、
窓の外から入ってくる街灯の灯りで僅かに物が見える程度だった。
ぱちん、と王口が灯した裸電球の明るさに、一瞬眩暈を覚えてしまう。
「起きろよ」
仰向けに寝ていた蔓実は、王口に髪を掴まれ半身を起された。
目の前には、王口の逞しい陽根が勃ち上がっている。
「わかってるな。舐めろ」
のろのろと起き上がって四つん這いになり、蔓実は躊躇いがちにそれへと舌を伸ばす。
その動作に苛立ちを覚えたのか、王口は蔓実の頭を押さえて自分の陽根を口中へ叩きつけた。
「ぐはっ…ぐ、むぅ」
「早くしゃぶれ」
絶え間ない責めで神経はすり減り、身体は軋み、
代わりに快楽に対する感度だけが異様に高まっている。
感じる痛みも、喉を塞ぐ異物の刺激にさえも、それを喜びと捉える物質が分泌されているかのようだ。
拙い舌遣いで王口を扱き続ける蔓実の動きは、王口が「よし」というまで続けられた。
荒い息を吐きながら床に伏せっていると、いかつい手が蔓実の腰に伸びてきた。
468荒縄・7/7:2009/07/23(木) 02:14:03 ID:v6MPxx340
「尻をこっちに向けろ」
四つん這いのまま振り返り、腰を高く掲げて見せる。
獣のような恥ずかしいポーズ。
その腰を、更に自らの近くに抱えようとする王口に、蔓実は涙声になった。
「あなたしか、いない…僕の記憶を消してくれるのは、僕の傷を埋めてくれるのは」
すっと水のように流れ落ちる涙を、王口が初めて指で優しく拭った。
「こんなのがいいのか?とんだマゾだな…お前」
熱く猛る自分のモノを肛門に擦り付け、それを割り入らせようとしながら王口の言葉はまだ慎重だった。
「やっぱりまだわからんなぁ。何で俺じゃなきゃイカンのか…。
 記憶とか傷とか言ってるが、お前に一体何があったんだ。いつのことだよ」
それに促されるように開きかけた蔓実の唇は、
いきなり後孔に突っ込まれ拡げられた一対の親指によって、血を滴らせるほどに噛み締められた。
「ん、むぐうぅっっ!」
そのまま陽根を中に突き立て、まだこういうことに慣れているとは言い難い様子の蔓実の後ろにずるりと押し入る。
奥までガツガツと攻め、また入口まで引き抜き、更に内部を満たし突き入れる。
「ちゃんと答え考えとけよ」
言い放った王口は、それからは蔓実の中を楽しむことに専念することにした。
時間をかけて解されたとはいえ、初めてに近いような状態で巨根と言うべき王口のモノを受け入れるには
かなりの苦痛を伴っている。
それは王口とて同じだったが、時間が経つにつれてその締め付け感が堪らなくなってきている。
楽しんでしまえ。蔓実には悪いが。それが、お前の身体を『試す』ってことだろう。
片足を抱えてより深く捻じ込む。正面から抱え上げて何度も貫く。
胡坐の上に座らせ下から突き上げる。四つん這いにして何度も責め続ける。
自身の何度目かの吐精の後に、崩れ落ちるように床に伏せった蔓実を、王口は柔らかく抱きとめた。
「……答えは、明日になるかな」

とりあえず。
469風と木の名無しさん:2009/07/23(木) 16:48:57 ID:W2A38NLF0
>>462-468
ドSな王口先生モエス
早大の体育会系の2人はガチでヤヴァイ

美弥崎学の本に出てた王口先生
http://p.pita.st/?fli6kvws
http://p.pita.st/?jmeflmr6

角刈りがポリシーとか、どんだけ兄貴なんだアッー!
http://www.youtube.com/watch?v=AskDJoxgMSQ&feature=channel_page
470風と木の名無しさん:2009/07/28(火) 02:22:47 ID:qdaWcp9oO
蔓実先生誕生日おめ!!
58か…
471荒縄:2009/07/29(水) 01:27:51 ID:iBN6Pz1n0
>>468続き

ゴン、と鈍い金属音が聞こえて目が開いた。
手をついて身体を起こそうとしたが、そこいら中の関節が悲鳴をあげ、その痛みに呻いてしまう。
剥き出しの杉板を張り巡らしただけの、砂埃まみれの床上に、蔓実は半裸のまま横たわっていた。
薄暗い中へと目を凝らすと、上下下着姿の男が立膝をついて座り込み、手酌で瓶からビールを注いでいた。
その蔓実の視線に気づき、王口はアルミのコップをしゃくって見せる。
「飲むか」
大丈夫か、とは聞かない。
痛むか、とも聞かない。
頷いた蔓実が小さく呻きながら這い進んでくると、王口はコップにビールを満たして差し出した。
「温いぞ」
僅かな距離を這う間に、錆びた刃物で傷口を抉られるような後ろの痛みに襲われ何度も顔を顰めてしまう。
四つん這いのまま震える右手を伸ばし、慎重にコップを口元へと運ぶ。
室温のままのビールは何とも言えず不味く感じたが、喉の渇いていた蔓実はそのまま一気に飲み干した。
蔓実の持ったコップにビールを継ぎ足しながら、王口は静かに言った。
「これで良かったんだな」
質問ではなく確認だった。
二杯目を口に含んだ蔓実は再び頷き、小声で『横にならして下さい』と詫びながら床に伏せった。
身体中が痛い。それは事実だ。
だが、失ったものの他に、確かに得たものがある。
蔓実の顔が意外に満足そうなのを見て、王口は無言で瓶からビールをラッパ飲みしていた。

…しばらくして蔓実は、暗闇の中に揺らめく裸電球の灯りを見詰めながら口を開いた。
「一年程前、僕、クラブの先輩と友達に…その、やられて…しばらく大学休んでたんです。
 それで、心配して見に来た別の…友達に相談したら……そいつに……
 最初の時より、二度目の時の方がショックだった。
 初めてのは、事故だったと思えば…でも次のは違う。
472荒縄:2009/07/29(水) 01:28:22 ID:iBN6Pz1n0
 僕がそいつに喋らなかったら…僕が気をつければやられなかったのかもしれないのに、
 僕は本当にそいつを信じて相談したのに…考えれば考えるほど辛くて、僕は何て馬鹿なんだろうって。
 夜が来て眠ろうとする度にその場面を思い出してしまって僕は…冷や汗で何度も目覚めて…
 でも、こんなこと誰にも言えなかった」
口をつむぐと、外の虫の音が殊更大きく響いてくる。
辺りはすっかり秋の景色だった。
肩肘をついて半身を起こし、蔓実は残ったビールを喉へ流し込んだ。苦い。
さっと差し出された瓶から注がれた液体が、コップの半分にも満たず消えてしまい、
『すまん』『すみません』と言う言葉が双方の口から同時に漏れた。
どちらからともなく吹き出して笑ってしまい、王口はクスクスと笑い声を上げながら三本目の瓶へと手を伸ばしたが、
「そうだな…もう潮時だな」
とその場から立ち上がった。
部屋の外へと消えた王口は、すぐに戻ってくると『もう遅いから酔い覚まし』と言って
瓶に詰めた水を注いだ。
部室入口にある水道の蛇口から汲んできたものらしい。
まだ幾分冷たいだけ、室温ビールよりはましかもしれなかった。
「…王口さん本当にすみません、僕の我儘に付き合ってもらって」
手の中のコップを握り締める蔓実に、王口はニヤリと笑った。
「お前の事情は大体はわかったけどな…だが、何で俺を選んだのかがやっぱりわからん。
 …おっと、それを言うなよ。今聞いちまったら面白くないな。お前への貸しにしといてやる」
え…っと肩透かしを食らった顔をしている蔓実に、王口は片目を瞑って見せた。
「俺の方が性質が悪いぞぉ。残念だったな、蔓実」
胸を抉る悪夢は消えるかもしれないが、今度は王口との濃密な日々が始まるのか?
一抹の不安が蔓実の脳裏に去来するのであった。

以上です。ハッピーバースデー
473風と木の名無しさん:2009/07/29(水) 20:08:30 ID:dcrtPzYM0
蔓オジと夜須末です
ttp://p.pita.st/?ke63vjtq
474風と木の名無しさん:2009/07/30(木) 23:47:40 ID:DiJRrzPi0
末井センセに業務停止一ヶ月の懲戒処分が下されました(´・ω・`)

末井センセのコメ「到底承服することはできない。戒められるべきは、東京高裁である。」

どこまでもきかん坊でちょっと萌えましたが、かわいそす。 
475荒縄・ヤスマツ:2009/07/31(金) 00:06:27 ID:hm8vKHTQ0
数件かかってきた「マスコミからの取材の電話」に受け答えしていた末井は、
受話器を充電器に置くとふうっと息を吐いて椅子に座り込んだ。
事務所にはまだ数人が残って仕事をしていたが、皆手を動かしながらも音を立てず
辺りはしん、と静まり返っていた。
俺は末井の様子が気になってちらちらと覗き見していたのだが、
ここからは末井の背中しか見えず、その表情まではわからない。
業務停止一ヶ月。
重い。重過ぎる。
本来ならば戒告処分で良かったはずだ。
あの事件の政治的な意味を、社会的な圧力を、末井がいかにそれに抗おうとしたかを、
そしてその時の俺がいかに無力であったかを、今更ながらに俺に見せつけてくる。
胸の中がどす黒いモヤモヤとしたもので満たされる。
末井。大丈夫か。
そう声をかけようとした時、一筋の紫煙が立ち昇った。
「おい、末井…」
自分の椅子から立ち上がった俺は、何故か上司としての言葉を口にしていた。
「ここでは煙草は止めぇや」
分煙化の進んだ現在の職場では、当然言わなければならないことなのだが、
どうしてこのタイミングで言ってしまったのかが今でもわからない。
俺に背を向けたままの末井は、まだ先の長い煙草を無言で指で折り曲げると、
だっと自分の部屋へ走って行った。
気まずい沈黙が流れる。
その場に突っ立っている俺を気の毒に思ったのか、同僚が
「ヤっさん、行ってあげなよ」
と促してくれた。
苦笑いを浮かべ頷くと、俺は末井の後を追った。

ここまで。
476荒縄・ヤスマツ2:2009/08/03(月) 01:35:30 ID:cwV9dM2b0
「おい、末井…」
部屋のドアを開けると、末井はペットボトルの茶をがぶ飲みしていた。
手が震えるのを、無理に抑えつけようとしているのがわかる。
明らかに目つきがおかしい。
それに、何故か俺の方を見ようとしない。
「末井」
「夜須田さん…俺、大丈夫だから。平気です。だから仕事行って下さい。俺、ここにいるから」
そうなのだ。俺は今から出かけなければならない。
ある事件の関係者から証言を得る必要があるのだが、その人は俺にしか心を開いてくれない。
数日前に時間をかけて説得して、漸く詳しい話をしてもらえる約束を取り付けたところだった。
約束は守らねば、人の信用を得ることは出来ない。
末井の様子が気になって出かける刻限を伸ばしていたが、もうそろそろ駅へ向かわねば。
「末井、薬飲んだんか?ほんまに大丈夫か」
机の上には、所々穴のあいた薬の包装が散らばっている。
元々真面目で正義感が強い性格の末井は、
時に被疑者や依頼人への思い入れが過ぎて、その意を超えて暴走してしまうことがあった。
末井の主張や行動は間違ってはいないのだが、なんというか…
俺は末井のことを理解しているつもりだが、それでもかなりハラハラさせられてきた。
それが、様々な場所から妨害や横やりが入ったりすると、こいつは更に燃え上ってしまう。
闘士さながらに闘い、活動を続け、その挙句に…俺が気の毒になるぐらい落ち込んでしまうのだ。
末井自身も、暴走した後に酷く滅入ってしまう自分のことを持て余していたのだろう。
実際、常に高かったテンションがガタっと落ちたり不安定だったりすると、
仕事どころか生活すらままならないだろうと思う。
末井はいつの頃からか薬を常用するようになっていた。
ただ、それで末井が精神的に安定したかと言えば、そうとも言い切れないのだ。
暴走した自分を抑えるため、と言うよりは、不安でたまらない気持ちから逃れるために薬を服んでいるのでは。
俺にはそうとしか思えなかった。
477荒縄・ヤスマツ3:2009/08/03(月) 01:36:12 ID:cwV9dM2b0
「大丈夫。大丈夫だから。大丈夫。本当に大丈夫」
「……末井…」
同じ言葉を繰り返し、形が変わるほどペットボトルを握り締めながら薄ら笑いを浮かべる末井。
床の一点を見つめて額に汗を浮かべ、唇をわななかせている。
全然大丈夫じゃない。こんな状態のお前を残してはいけない。
だが、今日の仕事は俺でなければ出来ない。
「じゃあ行くぞ。無理するなよ」
言っても虚しいことを口にし、俺は部屋を出た。
机に向かっていた同僚に「末井のことを頼む」と話していると、かすかに吐き戻すような音が聞こえてきた。
末井の部屋か。
さっと蒼ざめる俺の肩口を力強く押しとどめ、彼は頷いて見せた。
「ヤっさん、わかってますから。大丈夫ですよ」
「すまん」
軽く頭を下げ、俺は鞄を引っ掴むと事務所を走り出た。
どたどたと騒がしく足を運びながら、心に浮かぶ雑念を振り切る。
俺はもう仕事を選んだ。集中しろ。俺には仕事しかないんだ。
無理にでもそう思わないと、今からでも事務所に戻って行ってしまいそうだった。
大丈夫だ。大丈夫だから。大丈夫…
いつの間にか末井と同じ言葉を繰り返し、俺はホームに滑り込んできた電車へと足を踏み入れた。

もうちょっと。
478荒縄・ヤスマツ4:2009/08/06(木) 01:34:56 ID:UbC24ZX40
こんなに滅入ってしまったのも久しぶりだった。
仕事中に余計なことに気を取られるなんて、プロじゃない。
そう自らに言い聞かせ、何とか集中して証言を引き出したつもりだったが、ふとした拍子に末井のことを考えてしまう。
これでは駄目だ、第一相手に失礼ではないか。
何とかこちらのごたごたを知られないようにして話を終えると、俺は礼を言って証人と別れた。
電車の中で証言をパソコンに打ち込みながら、俺は焦る心と戦っていた。
速く走れ、電車よ。
末井は「ここにいる」って言ったんだ。
家族の待つ家ではなく、事務所の部屋に。
俺の事務所の部屋にいるからって言ったんだ。
今すぐとんでいってお前を抱き締めてやりたい、だが。
この証言の打ち込みと分析は急を要する。期日が迫っている。
汗で滑るキーボードを何度もタオルで拭い、駅に停車するぎりぎりまで俺は打ち込みを続けた。
それは事務所に戻ってからも一緒で…
この時間まで残っていてくれた同僚に謝りながら、俺は再びパソコンを立ち上げる。
「すまん、ありがとう。もう帰っていいぞ」
「はい…ヤっさん、あれから末井さん、何度か吐いて…僕、病院へ連れて行こうと思ったんですけど
 末井さんがどうしても嫌だって。俺はここにいるからって言って…
 机の上にあった薬を少し服んでから、今は寝てるんです。…いいんですか?」
「…また服んだんか。しょうがないやっちゃ…ああ、本当にすまん。恩に着る」
胸が締め付けられるような想いに捕らわれたが、俺はそれを振り切った。
仕事なんだ、末井、わかってくれるな。もう少し待ってくれ。
壁の向こうに一瞬目を走らせ、俺はまた文章作業に戻った。
479荒縄・ヤスマツ4:2009/08/06(木) 01:35:58 ID:UbC24ZX40
結局、俺が仕事を終えたのは夜中を過ぎてからだった。
足音を忍ばせ、俺は末井の部屋のドアをそっと開けた。
散らかった床の上にはマットレスが敷かれ、末井は横向きに寝かされていた。
肌が透き通るように白く、呼吸が浅い。
寝入っているのか。薬のせいか。
俺は自分の着衣を緩めて末井の隣に座り込んだ。
疲れた。
はあ、と息を吐き、末井を見詰める。
軽く頭を撫でてやると、お前はうっすらと目を開いた。
「あ……」
「帰ってきたで」
少しの間に頬がこけたか。見開いた目からすっと涙が流れる。
「遅ぅなってすまんかったな。俺がお前を守ってやる。
 もう大丈夫や。お前は自分が正しいと思ったことをしたんやから。
 もう、俺が守ってやるから…安心せい」
俺の言葉に、水のような涙を流し続けるお前がポツリ、と呟いた。
「怖かった」
そしてしゃくりあげながら腕を広げ、俺を求めてきた。
今度こそ、お前を抱き締めてやる、思う存分に。
命令書も何も関係あるか。お前の居場所はここだ。ここしかない。
朝まで一緒にいてやるから、少しは眠れ。
軽く唇を啄ばむと、お前は力なくそれに応え、身体を俺に預けたまま寝息を立て始めた。
せめて夢の中では嫌なことを見るなよ。
俺はそう祈らずにはいられなかった。

以上です。
480荒縄・ヤスマツその後:2009/08/08(土) 22:49:16 ID:v/bKKiRt0
「うあああああああっ!」
甲高い叫び声と、顎に喰らった突然の衝撃で目覚めさせられた。
「な、なんや、末井」
慌てて目を瞬くと、ぼやけた視界が徐々にはっきりしてくる。
朝の光がうっすらと差し込んでいる部屋の床の上を、末井が叫びながら転がっていた。
駄々っ子のように腕を振り回し地団太を踏み、時折り頭を掻き毟っては喚いている。
助けて、怖い、嫌だ、或いは大丈夫、まだ闘う、認めない、と。
俺は起き上がり、ゆっくりと眼鏡を外してから末井の後ろへにじり寄った。
上半身を抱き起こすと腕を回して羽交い絞めにし、耳元に口を付ける。
「末井、もうええから。心配するな、俺がおるから。もうええんや末井」
首を左右に振って俺から逃れようとしていた末井の目が、ふっと俯く。
噛まれる。
そう思った時には、もう腕に噛み付かれていた。
まあいい。今のお前に出来ることは、そんなこと位だ。
しばらくつき合ってやるか。
それほどまでにお前を追い込んでしまったのは、他ならぬ俺自身だ。
犬のように唸り声を上げて鼻の頭に皺を寄せている末井。
本当に、犬ころみたいなヤツだな。
「…なあ、末井…ひと月言うたら丁度夏休みやないか。ついでに家族孝行したったらええ。
 子供さんと嫁さん、喜ぶやろ。骨休めや」
そう呟くと末井の顎の力が抜け、次の瞬間、全身がぐったりと脱力した。
正気付いたか。
俺は腕に力を込めて末井を抱き締め直した。
「…そや、今度海を見に行こか。鎌倉の海はええぞ。綺麗やから」
そう言うと、末井は肩を震わせながら涙声を発した。
「……嘘つき………休みなんか取れないでしょ、夜須田さん」

以上です。
481風と木の名無しさん:2009/08/10(月) 11:08:31 ID:qbnRJSbD0
>>480
ヤスマツ切ない…


魔淵さんのメルマガより
>富雄駅で朝立ち。

>本人がいないので1区は取材しない、と言われていたけどここ
んとこ連日、夏祭りや朝の駅頭にまで各紙の「美人記者」さん
たちが現れる。
>冗談で、「追っかけ?」と聞くと、笑顔で「ハイ!」との返事。
こういうのには、弱いな...。
>いきなり照れて、ホウホウの体で逃げる。

その美人記者とやらは男性に違いない。
ウホウホの体で立ち向かったに違いない。
暑いので脳味噌が腐敗しきってます…
482風と木の名無しさん:2009/08/10(月) 19:35:50 ID:qbnRJSbD0
連投スマソ
浴衣深夜 ttp://p.pita.st/?l0opv5jh
483荒縄・ツルアサシン1:2009/08/12(水) 01:39:17 ID:zdeE96140
「うわ、真下だと音がでっかいねえ!」
「綺麗だなー、こんな近くで花火見たことないよ」
「はー、それにしても人が多すぎるなー」
団扇を片手にそぞろ歩くのもいいもんだね。
蔓実さんの呼び掛けで、僕と深夜くんの二人は河原沿いの花火大会を見に来ていた。
それも、浴衣着用で。
久しぶりに着てみたけど、僕の浴衣姿も中々だね、うん。
蔓実さんはがっしりしてるし、深夜くんはこう、むちむちと…
まあ、体型がどんなでも何となく似合っちゃうのが、和服のいい所だね。
そういうことにしておこう。
「ちょっと、まだまだ人が増えてきそうだね」
「何だか息苦しくなってきたな〜」
「少し離れた所へ行こうよ。河原から見た方がいいんじゃない?」
「賛成。こっちの道から脱出しよう」
ここいら辺の道に詳しいのか、蔓実さんが先頭に立って歩き始めた。
カルガモのようにその後を付いていく僕ら。
程なくして、祭り会場やその周りのビル街や団地なんかを一望できる小高い河原の突堤の上に
僕らは立っていた。
「ふー、漸く一息ついたよ。…皆、蚊に刺されてない?」
「あ、虫よけスプレー持ってきましたよ」
「僕も。貸してあげましょうか?」
「いや、僕も持ってる」
「なーんだ」
馬鹿なことを言いながら、上がる花火に大声を出したり、
買ってきたビールで喉を潤したり。
楽しいなあ。夏休みって、こんなだったよなあ。
ぼくらはしばらく、花火をタネにしてふざけ合い、楽しんでいたんだ。
484荒縄・ツルアサシン2:2009/08/12(水) 01:41:05 ID:zdeE96140
「…っ、あ……ん、や…」
妙に色っぽい声を上げた深夜くんに気づき、僕が振り返ると、
蔓実さんは深夜くんの浴衣の襟足に口を寄せ、手を差し込んでいた。
…何やってるんですか。ちょっと、蔓実さん、こんな所で…
「僕のあげた浴衣、とても似合うよ…勿論下には何も着てないよね?よし、いい子だ」
蔓実さんが深夜くんの浴衣帯を手際よく外し、前をはだけると、
緩く勃ち上がった雄が月明かりを浴びて姿を現した。
二人とも、何やってるんだ。僕と言う人間が目の前にいるのに、お構いなしで。
いや、正確に言うと、深夜くんはずっと僕の方を見ている。
怯えてて、なのに碌に抵抗もしないで、僕に縋るような、でも気持ちよさそうな目をして。
僕ってどうしてここに呼ばれたんだ。蔓実さんがあげた浴衣って…どういうこと?
単に僕に見せつけたかっただけなのか。
冗談じゃない、もう帰ってやる。
僕が踵を返そうとしたその時、蔓実さんののんびりとした声が聞こえた。
「ねえ、麻雛くんはどうして欲しい?やりたい、それともやられたいの?」
深夜くんの乳首に噛みつきながら、蔓実さんは僕に一瞥をくれた。
浴衣をまくった左手は、深夜くんの尻穴を責めているんだろう、
彼は蔓実さんの肩に爪を喰い込ませ、膝をがくがくと揺らしていた。
今にも崩れ落ちそうになりながら、それでも僕から視線を外そうとしない。
いいよ。受けてやるよ。
僕は深夜くんのもう片方の乳首に喰らいついて、片手で彼を扱き上げた。
絶望的に甘い声が漏れる。
僕の雄も猛ってきた。蔓実さんがにやりと笑って、深夜くんの膝を割り四つん這いにさせる。
「じゃ、僕は後ろをもらうから」
485荒縄・ツルアサシン3:2009/08/12(水) 01:41:57 ID:zdeE96140
いつの間にか花火は終わっていた。人々が街の方に帰って行くのが遠くに見える。
河原は闇に包まれ、虫の音が凄まじく響き渡る。
遠く街の灯にぼんやりと照らされた深夜くんの顔が、酷く悩ましげに映る。
「ん…入った」
しばらく中の感触を楽しむようにしていた蔓実さんは、規則的に抽迭を繰り返し始め、
半開きの深夜くんの口からは涎と喘ぎが漏れ出る。
もう我慢出来なくなってきた。
「咥えて」
僕の雄をさらけ出すと、彼は躊躇せずにそれを口に含んだ。
いい。気持ちいい。もうどうだっていい。君を楽しんでやる。
君は仕舞いには泣き出し、許しを請い、僕らはそれを押さえつけて君の後ろを味わい
しゃぶり尽くした。
遂に腰の立たなくなった深夜くんを脇で支えながら事務所まで送り届け、
その上第二戦をおっ始めてしまった僕らは、とんでもない好きものなんだろう。
まあ、その、夏だからね。

以上です。
486風と木の名無しさん:2009/08/12(水) 18:00:08 ID:tMj01ysT0
487荒縄・更にその後:2009/08/18(火) 01:49:43 ID:/xHggqp10
「これが今日から一ヶ月来てくれるバイトくんや。バイトやから文章打ち込むこと位しか出来んけど、
 みんなよろしく。あ、身体弱いからマスクしてるけど、外では外ささんといて、な」
俺が同僚の前でバイトの肩を持って紹介すると、皆の口からはニヤニヤとした笑みがこぼれた。
「随分トウの立ったバイトくんですね」
「かなりスレてるんじゃないですか?」
「すぐ弁護士になれそうじゃん」
「あー、弁護活動はいかんやろ、少なくとも一ヶ月は、な」
皆に肩口を小突かれたり頭を撫でられたりして、バイトはかなりむくれているようだ。
「…それからな、バイトくんは空いてる末井の部屋を使うから、そのつもりで」
堪らずに、皆は吹き出して笑ってしまっていた。
「あはははは、もういいでしょうこれ、業務停止って言っても有名無実だし」
「じゃあ、僕の宿題仕上げといて、ね」
部屋に入って行こうとするバイトに書類を渡そうとするのを、俺はやんわりと払い除ける。
「…しばらくは、俺の仕事を手伝ってもらって練習させるんやからな。あかんぞ」
「なーんだー。じゃあ、今までと変わらないじゃないですか。結局末井さんは夜須田さんの…」
おいおい。俺は大仰な仕草で「しーっ」と人差し指を立てて見せ、「頼むから黙っててくれ」と頭を下げた。
わかってます、ニヤニヤと笑う同僚に苦笑しながら、俺達は末井の部屋へと消えた。
「さて。こんな所だろ」
「本当にこんなんでいいんですか」
暑苦しいマスクを外し、末井は俺を見上げる。
お前が「承服できかねる」って言ったから手を貸してるんだろ。…おい、何泣いてるんだ?
「…泣いてるんじゃなくて…ここに来られて嬉しいだけですから」
そう言う顔のことを「泣いてる」って言うんだよ。な、俺が、俺達がお前のこと守ってやるって言うんだから。
くしゃくしゃに歪んだ末井の顔が、ほんの少し泣き笑いのようになった。

以上です。
488荒縄・某所より転載1/3:2009/08/22(土) 01:40:51 ID:S2V4wSbl0
顔が痛い。自分の顔の左半分が腫れ上がっていて、片目が開かない。
その理由を思い出そうとしたのだが、すぐには頭が働かなかった。
俺は今地面の上に仰向けに寝転がってて、その地面はやたら硬くて冷たく感じた。
痛い…俺は…そうだ、講演会の後の打ち上げの席で、俺は見知らぬ男に突っかかられて…それから…!
思い出した!末井…っ!俺を庇おうとして…どうなったんや末井!。
手をついて起き上がろうとした俺は、ぐらぐら揺れる脳味噌の重みと背中の軋みを感じて呻いた。
無理だ、今は動けない。
動けないなら、せめてここがどこだか確かめようと俺は右目を開けてみた。
ぺちゃり。
その時顔に何か生暖かいものが降ってきた。
手で拭うと、青臭い臭いが鼻腔をつく。
精液が…どうして?
薄暗い中で目を凝らしてみると、俺の上には誰かが四つん這いになって覆い被さるようにしていた。
そいつは半裸に剥かれて身体を前後に揺らし、その閉じられた唇の隙間からは微かな喘ぎが漏れてくる。
目を凝らしてみて、あまりのことに俺は愕然とした。
おい。末井。何やってるんだ。
お前、そんな所で、何故犯されて…?
「ま、末井、やめ…」
思わず俺が叫ぶと、それを聞いた末井は気が緩んだのか、くぐもった悲鳴をあげ俺の方に倒れ込んできた。
489荒縄・某所より転載2/3:2009/08/22(土) 01:41:55 ID:S2V4wSbl0
「けっ、気が付きやがったか」
下衆な声が上から聞こえた。
こいつは…例の、俺と口論になった後で俺を待ち伏せていた男で、
それに気づいた末井が俺を守ろうとして男に突っかかり、蹴り飛ばされて…
俺が二人の間に割って入ろうとして逆に張り倒されて…後はわからなくなって。
俺が気が付いた時には既に末井は犯されていたのだろう。
気を失った俺を庇いながら、俺に自らの姿は見せたくなくて、声を漏らすまいとしていたのか。
ぎりぎりまで耐えていたのが、食い縛って血塗れになっている唇でわかる。
お前、末井…俺のこと、そんなに…お前の方がボロボロやないか、阿呆。
俺のことなんて放っておけばよかったんや。
俺を庇ったって、お前が汚されてしまったら何にもならんやないか。
自分の痛む身体を無視し、俺は末井を抱えて起き上がろうとした。
すぐ近くの闇の中で、ベルトのカチャつく音がしたと思ったら、男は走って逃げ出してしまった。
上体を起こして見ると、ここは打ち上げのあった店前の、ビルとビルの隙間の狭い路地だった。
宵の口もとっくに回ってしまった時間。人通りはあまりない。
くそっ。俺はお前をこんなことに巻き込みたくなかったのに。
「末井…歩けるか」
そう声をかけると、末井はこくんと頷いた。
お互いが身体を支え合い、よろよろしながら立ち上がる。
「ごめんなさい、俺、こんな」
涙混じりの、消え入りそうな声が耳元で聞こえる。
言うな末井。俺が悪いんや。全部俺が悪いんや。
悔しさを無理やり噛み下し、俺は末井に肩を貸すと歩き始めた。
事務所までは遠い。飲み屋街の裏手にはホテル街が隣接している。
今日の宿は、一番最初にたどり着けるホテル、にするぞ。それでいいか末井。


490荒縄・某所より転載3/3:2009/08/22(土) 01:42:47 ID:S2V4wSbl0
抱え込んでいた俺の腕をすり抜けて、末井はホテルの床の上に崩れ落ちた。
痛むのか。もう…限界だったのか。
見ると、さっきは慣らし抜きで捻じ込まれていたのだろう、ズボンの股の間がどす黒い色に染まっている。
血生臭さが漂う。
何も出来ずにその場に立ち尽くしている俺を見上げ、小さな子供のような声で末井は俺に詫び続ける。
ごめんなさいと、ただそれだけを。
俺はいつしか涙を流していた。
無様で無能な己自身に腹が立って仕方がなかった。
偉そうに人に説教しているくせにお前一人を守ることも出来ない。
自分はこれほどまでに阿呆だったか。
しかも…こんな状態の末井を見て欲情までしているのだ。
どうしようもない獣だ、俺は。
無言でお前の肌を露わにし、膝を割って抱え上げ、そのまま己自身を押し進める。
驚きと歓喜の声を上げ、お前はその身をくねらせる。
嬉しい、と笑った顔が一瞬にして苦痛に歪んだが、俺は既に自身を止められずにいた。
己の歯痒さを、情けなさを、間抜けさを欲望に変えて、肉襞の奥へと打ちつける。
俺も阿呆だ。こんな獣を好いたお前も阿呆だ。
突かれまくって気を失う寸前にお前が言った言葉を…
『俺、こんなだけどいいの?』と言ったのを丸ごと飲み込んでやる。
いいのか。こんな最低な男でもいいのか、末井。
力なく横たわるお前の身体を抱き締め、俺は自嘲の涙を流し続けた。

以上です。
491荒縄:2009/08/24(月) 23:29:32 ID:pAEg1Lyc0
「じゃ、これで」
机上の書類の束を掴み席を立とうとする蔓実に、王口は慌てて声をかけた。
「あ、ちょっと待って蔓ちゃん、今からまだ仕事あるの?」
せわしなく歩き出しかけていた蔓実は、片眉を上げて王口の方を振り返った。
「……いや、特にないですが」
「なら、ちょっと付き合ってよ。仕事じゃ出来ない話もしたいし。たまには来てくれてもいいだろ?」
蔓実はどちらかというと人見知りするタイプで…いや正確に言うと、他人にあまり深入りしない男だった。
付き合いの長い短いに関係なく、プライベートな事柄には、自分の気が向いた時にしか乗って来ない。
仕事以外の集まり然り、飲み会然り、個人的な逢引き然り。
全く慣れ合わない訳ではないが、どの程度の誘いになら乗って来るのかがわからない。
なまじ有能であるだけに、付き合っていきにくい相手ではあった。
「…いや、折角ですが」
「つれないなあ。俺の誘いに乗ってきたことないだろ。何で?」
そう口を尖らせる王口に、珍しく蔓実はたじたじとなる。
「いや、そんなことないです。別に、王口さんのことだけって訳じゃ」
「さっきからイヤイヤばっかり言って、駄々っ子じゃないんだから。どうして付き合ってくれないんだよ」
「う……」
「知り合いからビアガーデンの券もらったんだ、だから行こうよ、ねぇ」
これがかつての闘士の姿か。
合コンへ意中の相手を誘い出そうとするかのような熱心さ。
とっくに還暦を済ませた同僚からのアタックに、蔓実はつい首を縦に振ってしまう。
「わ、わかりました…でも明日も仕事があるからちょっとだけ」
「大丈夫。蔓ちゃん引っ越しただろ?そこの近くの店だから。さ、飲むぞ!」
にやりと笑う王口に、蔓実は顔を引き攣らせながら溜め息を漏らす。
「…王口さん…若いですね」
「当たり前だ。まだ現役だよ」

以上です。
492風と木の名無しさん:2009/08/24(月) 23:48:37 ID:ohY5IleA0
ttp://society6.2ch.net/test/read.cgi/court/1228366526/144

久々にムショ関連スレ回ってたら姐タン情報発見した
意外と待遇良さそうで良かったね姐タン!
つか担当看守が力ある人って…色々妄想出来そうだハァハァ
493風と木の名無しさん:2009/08/26(水) 22:01:19 ID:Igsa5mBp0
>>491
続き楽しみにしてますw

>>492
やはり姐たんは看守もメロメロにしてましたか
魔性の受は健在ですね
涼しいところにいるならよかった
494オジアサ1:2009/08/26(水) 22:28:13 ID:Igsa5mBp0
「よっ、麻雛先生!お待たせ」
背後から軽自動車が近づいてきたと思ったら、中から尾島の明るい声がした。
「おはようございます、尾島さん。今日はドライブってどこへ?」
助手席に乗り込みながら麻雛は訪ねた。
いつもなら、ホテルで出会いホテルで別れ…という、むかし流行った歌の流れなのに。
尾島は少しすねた顔で言った。
「もう忘れたのかよ、先生。ヒント、山梨」
「山梨?なんですかそれ?」
尾島はハンドルにぐったりもたれかかる。
「やっぱり。俺にイタリア料理作ってくれるって約束したじゃねえかよ。それで…」
あっ、と大きな声をあげる麻雛。
「その時に飲むワイン…!」
「やっと思い出したか。ほら、買いに行くぜ」
グンとアクセルを踏み込み急発進させると、その勢いで中央自動車道、一路甲府へ。
風を切りながら、尾島が囁いた。
495オジアサ2:2009/08/26(水) 22:28:44 ID:Igsa5mBp0
「たった4年前はよ、運転手抱えてリムジン乗ってここをゴルフ行くので走ってたのにな…」
切なそうな尾島の横顔に、麻雛の心臓がきゅっとなった。
それに何も言えなかったが、尾島を精一杯慰めたかった。
「ね、尾島さん。ちょっと休憩しましょう。僕、のど渇いちゃった」
「お、おぅ」
サービスエリアに滑り込む。
エンジンを切るか切らないかの内に麻雛の舌が尾島の唇を割った。
「ん…っ…せん、せ…」
「…いますぐここで…」
「ばっか、ここじゃ人に見られるだろ」
「のど渇いたって言ったでしょ、僕」
「って、ちょ…!」
助手席側から屈むようにして尾島の下半身に噛み付く。
のどを奥まで開き、それを含んで勃たせていく。
「僕…体を使うことでしか、あなたを慰められないけど…でも…」
「本当に先生は馬鹿だなあ。ほら、俺、すっかり元気だろ」
そそり立つものを指差してにやける尾島。
「そういう意味じゃなくって…」
「分かってるよ。ありがとな、先生」
シートを倒すと、尾島は麻雛にゆっくりと覆い被さった。
496風と木の名無しさん:2009/08/27(木) 18:36:29 ID:MV4H1GmYO
ムショによったり、受刑者の等級や態度にもよると思いますが、長○はエロ本の差し入れおkでした。
葉書とかカバーがついてる本はそれらを外します。
懸賞送っちゃう人がいるとかでw

本がない人とかは「便所行ってくる」と告げて、
妄想だけの早業で抜いてるそうです。
皆も察していて、嗚呼、となるそうですよ。
姐たんはどうなんでしょ。
お相手には不自由なさそうですけど。
497荒縄・オジアサパクリ1/2:2009/08/28(金) 00:52:10 ID:u5xnSeU60
さわやかな陽気だった。
ついこの間まで、じりじりと肌を焦がすような太陽の光が降り注いでいたのに、
今はそれが、吹き抜ける風に冷やされた体を優しく温めてくれるように感じていた。
「気持ちいいなあ」
僕は自然とそう呟いてしまい、隣で同じことを口にしている尾島さんと目が合って笑ってしまった。
「おい、ちゃんと前見てくれよ先生」
「あ、はいはい」
僕らは山梨のワイナリーまでワインを買いに出かけていて、今は丁度帰り道の途中だった。
良い品物が手に入った、いや良い旅路を味わえた、いや良い空間を手に入れた。
僕と尾島さんだけの、二人だけの空間。
しかも、まだ日の充分に高いこの時間に、この好天の下、僕がハンドルを握る車の中に。
自分の余りの幸せぶりに、僕はドライブが始まる前から頭が沸騰しそうだった。
妙に高いテンションのまま、僕は思いつくこと全てを口にしまくっていた。
天気のこと、仕事のこと、次々と過ぎ去る看板に書かれた地名のことなんかを。
話題が途切れることが怖かったんだろう、多分。
何かを喋っていれば、この空間を…尾島さんが共にいる空間をずっと手にしたままでいられるかもしれない。
勿論そんな訳にはいかないってわかってる。
でもこの車中で、ずっと口を閉じていられる自信なんかない。
一度口をつぐんでしまったら、再び何かを話し出すことは出来ないかも。
半ば本気で僕はそう思い込んでいたんだと思う。
幸せなはずなのに、実は僕はぎりぎりの所まで追い詰められていたんだ。
尾島さんの存在と、浮かれて喋り続けている僕自身の存在そのものに。

498荒縄・オジアサパクリ2/2:2009/08/28(金) 00:53:06 ID:u5xnSeU60
「――――おい、先生よ」
その声に、僕は心底びっくりした。
今自分が何を喋っていたのかも思い出せなくなってしまったくらいだ。
「ちょっと路肩へ止めて…って訳にもいかねえか。次のパーキングで休もうぜ」
低く抑えられた尾島さんの声。
少し目線を動かせば、その表情を窺い知れるはずだ。
でも僕には出来なかった。
怖かったから。
僕が調子に乗って喋りまくったせいで、あなたを怒らせてしまったと思ったから。
どうしよう。どうすればいいんだ。
震えそうになる指を何とか握り締め、僕は次のパーキングエリアまで運転を続けた。

白い線で囲われた中に車を止めると、僕はシートへ体を沈み込ませた。
恥ずかしくて、このまま消えてしまいたかった。
あなたのこと、何も考えずに勝手に喋り続けて。
僕はなんて馬鹿なんだ。今更気付いても遅いけど。
「なあ、先生、こっち向いてくれよ」
落ち込んでいる僕に、のんびりとした感じであなたは話しかけてきた。
僕は顔を上げられずに、ただ俯いていた。
「あんたぁ、いつも俺に気ぃ使ってくれてるってのは知ってるよ。
 今日もさ、俺の我が儘に付き合ってくれて有り難ぇって思うぜ。
 先生が何でそんなにテンパってるのか知らねえけどよ、もうちょっと力抜けよな。楽に行こうぜ」
―― 僕は…また勝手に思い込んでて、一人で先走って…馬鹿だ、本当に馬鹿だ。
あなたにこんなに気を使わせてしまうなんて。
でも、あなたの言葉に僕は涙を止められずにいた。
嬉しい。素直にそう思う。
少し日の傾きかけたパーキングエリアの片隅で、僕はあなたの唇に唇を重ねた。
今日選んだ白ワインに合う白身魚が…脂の乗った鱈が手に入るまで、もう少し待っててください、ね。

以上です。
499風と木の名無しさん:2009/08/28(金) 02:32:55 ID:jqj4wXRaO
>>497-498
姐さん、続きをありがとう!
ポカポカしますた(*´∀`)
500風と木の名無しさん:2009/08/30(日) 21:43:57 ID:fDU8GPO/O
魔淵さん当確オメ
黄色のピタTで万歳するマッチョな姿に萌えました(*´Д`)ハァハァ
501荒縄:2009/09/01(火) 00:19:57 ID:Br/gj85O0
いきなり目の前に現れた僕の姿に、あなたは驚いて目を丸くする。
「あ…深夜くん?どうしてここに」
あなたはいつもそうだ。不意を突かれると、つい無防備な顔を晒してしまう。
あなたのそんな様を見て、僕は心の中で満足感を覚える。が、まだだ。こんなものではまだ足りない。
蔓実さん、事務員さんはもう帰られたみたいですね。
僕が言うと、あなたは少しく頬を引きつらせて頷く。
僕の纏った雰囲気が常と違うことに、漸くあなたも気づいたようだ。
ふうん。
僕はおもむろに自分のシャツのボタンに手をかけ、一つ一つ外していく。
熱く火照ってきた身体を外気に晒す。
あなたの目が、再び丸く広げられる。
「ちょ、深夜くん!何やって」
するすると服を脱いでしまいブリーフ姿になった僕は、あなたの肩を抱いて強引にその唇を奪う。
普段僕の都合も考えないで僕のことを散々に扱ってきたくせに、あなたは受け手になると
途端に弱腰になってしまうんだ。
いい気味だ。
僕はあなたの口の中で舌を暴れさせ、その間にもあなたの服をたくし上げて、
きゅっと芽吹いてきた乳首を弄ぶ。
あなたの喉からは甘い声が漏れそうになっているのに、あなたは口を結んで僕から顔を反らす。
僕に抵抗してるつもり、なんでしょう。
あなた自身は凄く反応してるけど。
あなたの熱い昂まり、僕の太腿に当たってきてて突き刺さりそうだ。
僕はそれを高速で扱き出す。
あなたが痛がろうがよがろうがお構いなしだ。

とりあえず。
502風と木の名無しさん:2009/09/01(火) 01:18:15 ID:0myjgCBLO
>>501
深鶴(*´Д`)/ヽァ/ヽァ


小ネタ
http://p.pita.st/?ltu9ktiw
503風と木の名無しさん:2009/09/04(金) 18:52:31 ID:I2EwNJi30
オジトゴとツルアサシン
ttp://ux.getuploader.com/tai/download/9/tai_9.zip
pass1960
504風と木の名無しさん:2009/09/06(日) 13:19:44 ID:mORVsQPN0
505風と木の名無しさん:2009/09/14(月) 08:19:17 ID:psCJgQZ90
昨夜の糸色望先生に姐たんがやっと出ました!
ttp://ux.getuploader.com/tai/download/10/tai_10.jpg

ツルオジはまだか…
506風と木の名無しさん:2009/09/15(火) 19:04:48 ID:Vw8QbWH/0
ツルシン、マブアネ
ttp://ux.getuploader.com/tai/download/11/tai_11.zip
パス1951
507風と木の名無しさん:2009/09/20(日) 19:51:41 ID:+TWvv+3C0
ヤスマツ
ttp://ux.getuploader.com/tai/download/12/tai_12.zip
パス1947

エロのスランプです…
508荒縄:2009/09/23(水) 23:59:45 ID:+3h46eev0
さっきまで俺の下で割と従順に抱かれていた末井が、急に抵抗しだした。
「や、やめ…いや、だ…」
「?どないしたんや」
「そんな、いい加減な理由で、なんて、い…いや」
何だと?今更そんな初心な小娘みたいなことを。
久しぶりに会えたのに、お前を求めてはいけないというのか。
お前が首を振れば振るほど、俺の欲望は大きく膨れ上がっていく。
「駄目や。あかん。俺がもう決めたんやから」
俺の身体を引き剥がそうとするお前を、俺の体重で抑え込む。
「待ち切れんかった。お前のこと」
尖った乳首を口に含み、舐め回す。
「お前がおらん間、俺はな、寂しぃて堪らんかったんや」
足の間に垂れ下がったモノを扱いてやる。
「今日は、今日だけはな」
唾を付けた指を、お前の尻孔に滑り込ませる。
「お前の言うことは聞いてやらん」
切なげに喘ぐお前の口を、俺の口で塞ぐ。
お前は、驚いた目付きのまま俺の行為を受け続ける。
抵抗することを忘れてしまったのか。
俺がこんな風に我儘を通すことがなかったからか。
お前を抱え上げて、俺自身を尻に突き立てると、お前はくぐもった悲鳴を上げて身を震わせた。
あかん。まだ許さへん。お前のおらんかった日々を埋めるまで、埋め尽くすまではお前を放さへん。
俺が口元を緩めるのを見て、お前は恐怖の表情を浮かべた。

以上です。
509荒縄:2009/09/25(金) 23:36:15 ID:rRFvhMcb0
「尾島さん、先に仕事の話をしちゃいましょう…これが最高裁の日程表です」
飾り気のない事務机の上に置かれたコピー用紙を、尾島はただ眺めていた。
何の感慨も湧かない。
そうか、としか思えない。
そんな尾島の様子に焦れたのか、蔓実は紙をトントンと指先で叩いた。
「…いいんですか?このまま進めても。何か言いたいことがあったら」
「何もねぇよ」
怒るでもなく悲しむでもなく、ただ淡々として尾島はソファに身を沈めていた。
「もういいんだよ。先生。もうどうだって。
 世間の奴らは俺のことなんざ覚えちゃいねぇ。
 政治家連中だってそうさ。俺が余計なことを言わねぇかが多少気になる位だろ。
 裁判所は端から俺のことをクロだと思ってかかってきやがる。
 マンションの客の奴らときたら、俺から一銭でも多くふんだくろうと手ぐすね引いて待ち構えてるしよお。
 俺の味方は、日本に、いや世界中で先生達6人しかいねぇんだ。
 6人だぜ、6人。もう今更何も出来やしねぇよ」
一息に喋り終えた尾島を見て、蔓実の顔が暗く陰った。
「尾島さん…」
「勘違いしねぇでくれよ。先生達はよくやってくれたさ。感謝してるぜ。
 俺だって負けたくなんかねぇし、無罪になりゃ万々歳さ。
 だけどよ…これだけ頑張ってやってきたのに、俺にはもう虚しい気持ちしか残ってねぇ。
 いいんだよ、もうどうなったって……ただ」
急に口を噤んでしまった尾島に、蔓実は片眉を上げる。
「その、何だ、最高裁が終わっちまったらよ、俺…先生とは会えなくなっちまうのか?」
60に手の届くような男が、しおらしい顔でそう口にするのを聞いて、蔓実は思わず微笑んでしまった。
「ねえ尾島さん、僕らの間には『裁判』しか存在しないんですか?」
「え、そ、そんなこと言ったってよ、先生にはもっと別の…相手が…沢山」
何故か顔を赤くして口籠る尾島を、蔓実は軽く抱き寄せて囁いた。
「僕はあなたのこと、気に入ったから付き合ってるんですよ。それじゃ理由になりませんか?」
耳まで熱くなった身体を蔓実の胸に預けてきたのが、どうやら尾島の答えだったらしい。

以上です。
510風と木の名無しさん:2009/10/02(金) 22:35:35 ID:5VkRLoHi0
hosyu
511荒縄・麻深1/2:2009/10/04(日) 09:46:39 ID:K7lEs7Ae0
僕らの先達、というか…同席したこともないような凄い存在の方が亡くなった。
直接にではないけれど仕事の上で関係したこともあって、
僕はその日その方の葬式に出ることになった。
式はとても盛大な規模で執り行われてて、入ってから出てくるまでに…何時間かかっただろう。
軽く眩暈を覚える位に業界関係者やその筋の人と顔を合わせ、挨拶を交わし…
流石に疲れてしまって、僕は外の塀垣にもたれて一息吐いていたんだ。
「あ、麻ちゃん!ここにいたんだー」
のんびりした声が聞こえて顔を上げると、深夜くんがにこにことして立っていた。
何故かほっとして、僕もつい口元を緩めてしまった。不謹慎かな。
「系ちゃんも来てたのか。まあ、槌屋さんも手広かったからね」
「人一杯で疲れちゃったよー。ねえ、どっかで休んで行こうよ」
深夜くんは、僕の腕をとって嬉しそうに歩きだす。
ぴったりと体に合った黒のスーツが、僕の隣に艶めかしく寄り添っている。
系ちゃん、それって誘ってるようにしか見えないんだけど。
そう感じるのは僕がいやらしい男だから?
そっち方面に飢えてるのかな。
厳かなはずのお香の残り香も、僕の妄想を焚きつける方にしか働かないみたいだ。
「…系ちゃん、じゃあウチに来る?」
そう言ってしまった僕もだけど、その言葉にぱーっと顔を輝かせた君も同罪だからね。同罪。

512荒縄・麻深2/2:2009/10/04(日) 09:47:31 ID:K7lEs7Ae0
…いつも思うんだけど、スーツって脱がせるのが超面倒くさいんだよね。
でもその途中が凄くいやらしい。
泣き顔で声を震わせる君は、そのことをわかってるのかな。
「や…あぁっ、こんな、つも…り…い、いやっ」
ボタンを外されシャツをたくし上げられ、君は顔を捻じ曲げながら床に爪を立てる。
僕は、何もしてないよ。
君の右の乳首を吸って、左の乳首を揉みしだいてるだけだ。
君は嫌だ何だって言いながら、指をそのまま前に回してズボンのチャックを外そうとしてる。
でも中々上手くいかない。
君は中で育ち切ってて、布をピンと押し上げてるから。
伸ばした手が金具に触り、力を入れられないまま、今度は身体がぐっと反りかえりガクガクと震え出す。
乳首だけでこんなに感じられるんだ。
「おねが…あぁ、よごれ、ちゃう、か…ら、あっ」
この期に及んでスーツを汚すことを心配してるの?
じゃあ君も、僕が君を汚すようなことをするのを期待してるってわけだね。
いいよ、僕も脱いじゃうから、その間に君も脱ぎなよ。
……て言ったのに、君は数分の間床にぐったりとして寝たまま動かない。
おい、いいのか?このままやっちゃうぞって言ったら、君は
「麻ちゃんに脱がせて欲しくなった」って、恐ろしく色っぽい目をして囁くんだ。
あーあ、どっちが主導権握ってるんだかわからなくなってきたよ。
まあ、この後君をたっぷりと頂いたからそれでいいんだけどね。

以上です。
513風と木の名無しさん:2009/10/05(月) 17:36:24 ID:updyxUr60
>>509
ネタお借りしました

ツルオジとヤスマツ
ttp://ux.getuploader.com/tai/download/13/tai_13.zip
パス1951
514風と木の名無しさん:2009/10/10(土) 22:47:00 ID:WSjuDXj9O
ほしゅ
515風と木の名無しさん:2009/10/17(土) 23:49:22 ID:VcvWHcXx0
ほしゅ
516風と木の名無しさん:2009/10/18(日) 09:01:34 ID:TC04Vd0M0
爽やかな秋空の下、今日もここ霞ヶ関の裁判所では
どろどろとした人間模様が繰り広げられている。
そのどろどろとしたものを抱えた蔓実と深夜が地下鉄のホームにいた。
「参りましたね、向こうの代理人、手強すぎますよ」
「そうだねえ…ちょっと手法を変えないと長引きそうだし」
そこへ滑る様に入ってくる赤いラインの車両。
ホームドアが開き、二人は足を進めた。
「あ、席空いてる。すわっちゃおう」
深夜が無邪気な声を出した。
「おいおい、僕よりまだ若いんだから立ってろよ。
ほら、そこのおばあさんに席譲って…うちの子供だってやるぞ」
そう言うと、深夜の顔が急に曇った。
唇を軽く噛み、上目遣いで少し睨む。
「だって、鶴見さん激しくするから痛いんですよ」
「ちょっと…声でかいってば」
慌てる蔓実に追い討ちをかける。
「じゃあ優しくしてくれます?」
甘えるように畳み掛ける。が、付き合い始めて長くなると
この手の相手は付け上がって、何でも思い通りにしようとするから厄介だ。
蔓実は最近の深夜の我侭で怠惰な態度に苛立ちを覚えていた。
「…ふぅん…わーかったよ、そこまで言うなら今日は優しくするよ」
あくまでも優しく笑うが腹の中では…
「ほんとですかー!」
ぱっと明るさを取り戻す深夜だったが、
その後の責め苦をまだ知る由もなかった。


続きは漫画で描こうと思います。

517荒縄:2009/10/18(日) 23:02:53 ID:mlj7k/u00
>>516
「あ、ここ、前にも入ったことある部屋ですねー」
ホテルの調度品を眺めては無邪気に声を上げる深夜に、蔓実は余裕の表情を見せる。
「そうだよ?気に入ってただろ、この部屋のこと。予約しといたんだからね、君のために」
ぱっと笑顔を弾けさせた後で、深夜は蔓実の言葉に戸惑いを隠せなくなる。
「え…それって…今日はやるって、予め分かってたってことですか…?」
ふんふん、と鼻歌交じりに上着を脱ぎ捨てていた蔓実は、そんな深夜をぎゅっと抱き締めた。
「系ちゃん…」
耳元で囁かれ、かあっと頬が熱くなる。
「どうして欲しいんだっけ?今夜は」
答えようとした喉が、胸の高鳴りで詰まってしまいそうだ。
「あ…んっ、優しく、して…ほし…ぃあっ、」
「何だって?聞こえないよ」
シャツの下から潜り込まれた指に、我が物顔で暴れ回られる。
首筋を、乳首を、脇腹を、耳朶を、足の付け根を。
「お、願い、やさ、しく…今日は、ああっ」
自分の感じてしまう場所を刺激され続けて悲鳴を上げる深夜。
蔓実はこの上なく慈悲に満ちた顔で微笑んで見せる。
「分かったよ、優しくすればいいんだね…激しく、は嫌なんだね?」
上半身を弄られただけで涙目になってしまった深夜は、蔓実の発言にほっと息をついていた。
だが、蔓実が部屋のベッドの脇から取り出してきたグッズを見て、その表情は一瞬のうちに凍りついた。
鎖と手錠。ベタだ。ベタ過ぎる。
後ずさりしようと身構えた時にはもう遅かった。
カチリ、カチリ、と金属的な音に捕えられ、深夜の両手首は手錠と鎖でベッドの両脚へと縛り付けられていた。
上半身はベッドの上に縫い付けられ、身動き一つ取れない。
「や、嫌だっ!酷いじゃないですか、これじゃ」
「だってさ、優しくして欲しいんだろ?僕は優しくしようと思ってるのに、系ちゃんが途中で恥ずかしくなっちゃったら
 逃げ出そうとするかもしれないじゃん。それを止めようとして酷いことしちゃうかも…それよりいいでしょ」
頬をひくつかせる深夜に、あくまでも慈悲深そうに笑う蔓実。
「優しくしてあげるよ。系ちゃん。たっぷりとね」
518風と木の名無しさん:2009/10/19(月) 06:18:26 ID:jf8QbIw7O
オジー情報をミ○シーで拾いました。
軽に乗ってガソリン入れに来ていたそうです。
作業着すがたで。
目撃者によると「目は死んでなかったです」とありました。

これからそれに乗って蔓実先生と仕事帰りにしけこむのかと妄想しました。
519荒縄・蔓深2:2009/10/20(火) 01:38:55 ID:b25rwr2F0
「ねえ、冗談なんでしょ?本気じゃない、ですよね?」
半笑いで、それでも必死に蔓実の動きを目で追う深夜。
そんなことなどお構いなしに、サイドテーブルの上に何やら物を並べ始めた蔓実に
深夜の声は段々ヒステリックになっていく。
「蔓実さんっ!もういい加減にして下さいよ!これ外して下さい!いいでしょ、もう充分怖いですよ、だから許して…」
「駄目だね」
蔓実の答えはにべもない。
「約束は守るよ。優しくする。だけど、誘ったのは君だ。やり方は…僕が決める」
ビニール袋の中から、細長い割りばしのようなものを取り出した蔓実は、
それを萎えた深夜のモノにぴたりと押し当てた。
その冷たさに身体を震わせた深夜は、それに塗りつけられた透明なゼリーに目を見張らせた。
「そ、それって、いつも…後ろに」
「そう、後ろとかに使うものだよねぇ。これって滑りが良くなるから、ここにこんなものも入れられるんだってさ」
蔓実が言うのは、尿道の中に差し入れるカテーテルの類だった。
後にじんわりと粘液を火照らせるはずのゼリーも、今は冷たく尿道を刺激する。
カテーテルの太さが尿道を圧迫し、それが中を通過していく時の擦れが痛みを助長する。
「い、痛いっ!止めて、止めて下さい、お願い…だから」
手首を拘束する鎖をじゃらりと鳴らし、深夜は何とか上半身を起き上らそうとするのだが。
両足には既に蔓実の体重が圧し掛かっていて、どうにも今の責め苦から逃れられそうにない。
「前からやってみたかったんだよね。詰め物をして外に射精出来ないと、ずっと快感が続くんだって?
 面白そうじゃん」
そう言ってニコニコと笑う蔓実。
確かに、手技は激しくはないけど。とても優しく進めてくれてるけど。
中身は……拷問だ。
絶望的な表情を浮かべる深夜の顔を、蔓実の指がふわっと撫で回した。
520風と木の名無しさん:2009/10/22(木) 22:19:15 ID:o2IMckPw0
豚切りスマソ
某右派の人の日記に夜須田先生と王口先生の萌え話が出てたので転載


夜須田さんは○○法律事務所に所属している。ここには王口昭/彦弁護士もいる。
早大全/共/闘/議長だった。早大政経の同級だ。
学生時代は毎日、激突していた。でも今は仲がいい。
「昨日の敵は今日の友」ですよ。「あの頃はよくやられたよ」。
「いや、こっちこそ殴られてたよ」と過去の闘いを懐かしく振り返っている。
日露戦争後の乃木大将とステッセルのような感じかもしれない。
40年前、早大では毎日、左翼学生(全共闘や民青)と殴り合いをし、
論戦をやっていた。そんなミニ〈戦争〉を体験したからこそ、皆、たくましく成長したのだ。

そのあと新宿の居酒屋で打ち上げ。夜須田さん、○田さん、○賀さんたちとお話ししました。
「○木さんは太らないね。節制してるの?」と夜須田弁護士に言われました。
「いや、太ってますよ。メタボ○木と言われてますよ」「そんなことないですよ。運動してるんでしょう?」。
そうか。最近、バンドエイドを買った。違った。ブルワーカーを買った。8千円だ。
テレビを見ながら、やっている。そのせいかもしれない。
「そうですか。私はロデオ・ボーイで失敗しました」と言う。
あっ、そんなのあったな。馬の格好をした器具で、乗ると動く。
それだけで痩せる。手軽でいいじゃないか。
「と思って使ったら、さっぱり痩せない」と言う。
それどころか、馬(ロデオ)から落ちて怪我をした、と言う。
521風と木の名無しさん:2009/10/22(木) 22:26:10 ID:o2IMckPw0
「じゃ、ロデオ・ボーイをくれた人が犯人です。
相手側が裁判に勝とうとして、ロデオを贈ったんです。訴えたらいい」とアドバイスしました。
「いや、自分で買ったんです」。3万円で買った。
乗ってるだけなら楽だと思った。
酔っ払って家に帰り、ロデオに乗り、裁判調書を読んでいた。
そんなことをするからだ。もっと、真面目に取り組まなくちゃ。
ロデオもムッとしたんでしょうな。暴れた。それで振り落とされた。
落ちたら受け身をとればいいのに、板の間だ。
それに家が狭いから、落ちる前に壁に激突した。額を切った。
二次被害だ。じゃ、ロデオを訴えて、裁判闘争をやったらいいじゃないか。
でも、多分、「酒を飲んで乗らないで下さい」とか注意書きが書いてあるんだろうな。
訴えても、弁護士の敗訴だよ。困ったね。敏腕弁護士も太刀打ちできない。

でも、どうしてロデオ・ボーイなんか買ったんだろう。
「それで痩せた人がいたんです」「何人?」「1人です」。
1人じゃ「実証例」にならんよ。千人位、アンケート調査をして、
何割の人が、それで痩せたかを調べて、それから買えばいいんだ。
裁判官に大々的なアンケートを実施したんだから、その時、一緒にやってもよかった。
「ついでですが、ロデオ・ボーイを使ったことのある人は答えて下さい」とか。
裁判官は使わないか。じゃ、ネットで広く、訴えて、回答をもらってもいい。
それで、8割が痩せたという。よし、じゃ、買おうと思えばいい。
甘いよ。弁護士のくせに。それに「痩せた1人」は、そんな馬に乗らなくても、痩せたんだよ。
酒も飲まず、ストイックに生活してたんだよ。たまたま、馬に乗ったかもしれないが、覚悟が違う。
酒に酔って、ちょっと馬に乗って痩せようなんて甘いんだ。と、敏腕弁護士に説教してやった。


末井先生に乗ってもらって夜の運動したらすっきり痩せるんじゃね?と思いました(*´д`)
酔っ払って調書読みながらとか、どんだけお茶目さんなんだ!
王口先生とブログ主のどつき愛→現在ラブラブもたまらんし。
萌えオヤジ万歳。
522荒縄・蔓深3:2009/10/25(日) 02:18:18 ID:fbz8a/+q0
「ねえ、そんな顔するなよ。君も楽しめばいいのに」
「ん、あ、ああ、あああっ、やめ、ああああ、」
局所の痛みが脳天まで突き抜けていく。
勝手なことを言うな、その言葉が言えずにただ悲鳴だけが深夜の口から漏れる。
どれだけ身体を捩っても、手首に手錠が食い込むばかりで少しも動くことが出来ない。
自分を上から見下ろす蔓実の顔がいかにも優しげで、それが尚一層深夜の絶望の色を濃くする。
「いたい、いた、ぃあ、やあっ、いや…んぐっ」
蔓実は、深夜の反応を確かめるようにカテーテルを奥へ進め、途中で止め、また引き戻し、を繰り返していた。
どの場所で泣くのか、喘ぐのか、顔を歪めるのか、そして身も世もなく叫ぶのか。
執念すら感じられるほどのしつこさでその作業に没頭する。
「んー…そろそろ馴染んできた?」
しばらくして、深夜の上げる声に別の色見が加わってきたことに蔓実は気付いた。
自然と口の端が上がってしまう。
「尿道セクースってやつだね。気持ちいい?」
今や深夜の竿は、蔓実が手を添えずとも隆々として聳え立っていた。
その原因は明らかだろう。
深夜が口でいくら否定しても説得力、というものがない。
「ちが…ちがう、もう、やめ、つるみさ…あああぁ」
竿を扱くようにして管を手早く抜き差しされると、深夜は泣き叫びながら腰を動かし始めた。
経験したことのない快感に、身体中が支配されてしまっている。

523荒縄・蔓深4:2009/10/25(日) 02:19:01 ID:fbz8a/+q0
辛い。
気持ちいい。
止められない。
早く、早くイきたい。
擦れて、突かれて痛い。
己を解き放ってしまえば、この辛さから逃れられるのか…
「ひ、ぎ…んあっ!」
勢いよく、とは言い難い感じで白い液が飛び散る。
目にうっすらと涙を浮かべて息を荒げる深夜に、蔓実は相変わらず機嫌よく話しかけた。
「はい、出せるのはこれで最後だからね。もう蓋しちゃうから」
深夜がその言葉の意味を理解するより先に、蔓実はてきぱきと事を進めた。
手に持った注射器で、管の横の突起から内部に空気を送り込む。
そして管の先端を小さなクリップで止めてしまった。
「…これでこんな汁の垂れ流しは出来なくなったよ」
腹の上に吐き出してしまった白い液を指で拭われ、右の乳首に塗りつけられて、
深夜は必死で唇を噛み締めた。
異常だ。こんな蔓実は、おかしい。いつもの蔓実じゃない。
こんなことをされてまで、叫び過ぎで枯れ果ててしまった自分の声を聞かせる義理はない。
そうは思うのだが、手足が動かせない状態で右の乳首を捏ねくり回され、左の乳首に吸い付かれては、
漏れる喘ぎを止めることは出来ない。
「何で、こんな、酷いことするんですか…お願いです、もう止めて…」
眦から涙をぽろぽろとこぼしながら言葉を繋ぐ深夜に、
「酷くなんかしないよ。優しくするって。本当だよ。ただ…僕が満足するまで、ね」
蔓実のこの上なく優しい声が、氷のように冷たく響いた。

ちまちま投下します。
524風と木の名無しさん:2009/10/30(金) 22:04:30 ID:7KQW6nXQO
昨日の某裁判判決集会後の蔓実先生です
ちらっとですが
ttp://ux.getuploader.com/tai/download/14/tai_14.wmv
パス1951

笑顔かわゆいです(*´д`)ハアハア
このあと集会の最後までいなくて
途中でいつの間にか帰ってました
525荒縄・1/3:2009/11/07(土) 02:13:51 ID:vRirEmoM0
思い切り身体を床に叩きつけられて目が覚めた。
舞い立つ埃が鼻孔に入り、咳き込んでしまう。
「お。気付いたか?まだこれからだぜ」
「立てよ、おら、少しは楽しませろよ」
聞いたことのない男達数人の声に囲まれて襟元を掴まれ引きずり起こされ、
蔓実はそれを払いのけるのに腕を振り回そうとした。が、動けない。
既にあちこち殴られていたらしい蔓実の肩関節は外され、ぶら下がった腕の重さが腱にまともに響いた。
「ぁあああっ…!」
「ヤワなおっさんだな。こんなもんが痛いのかよ」
「…じゃあ、俺が入れてやるぜ」
予告なく引っ張られた肩関節を無理やり元の場所にはめ込まれ、激痛に意識が遠のく。
「おい、寝るなって。俺達を楽しませろって言ってるだろ」
ぱん、ぱんと頬を数回張られて、蔓実の鼻からは鮮血が伝い落ちる。
鼻を庇うように顔を下に向けながら、蔓実は今までのことを必死に思い出そうとしていた。
今日はある裁判の原告者集会が開かれ、自分も少し顔を出したのだが、
他の要件のために中座して最寄りの駅に向かい……駄目だ、それから先が思い出せない。
こいつらは一体誰だ?いつから自分のことをマークしていたのか?あの裁判の反対派か?
あれは様々な利権の絡み合う危ない裁判ではあったが、こうも露骨な妨害が入ってくるとは…警戒が甘かった。
その時ぼとっと血の塊が床に落ち、喉の奥に鉄臭さが拡がってきた。
「…どうする、つもりだ、俺のこと」
生温い血の塊の流れ落ちる感触に、遠のきかけた意識がふっと戻される。
俯いたまましわがれ声で男達に問いかける蔓実に、
「別にー。満足させてもらうだけさ。これからたっぷりと、な」
チンピラのような若い男の声。
それを合図に蔓実の服は一斉に剥ぎ取られ、身体を四つん這いにされ、鼻を摘まれて口を開かされた。
背中の方で辺りにくちゅ、くちゅと湿った音が響く。
程無くして、蔓実の後ろには冷たい肉棒が無遠慮に捻じ込まれてきた。
526荒縄・2/3:2009/11/07(土) 02:14:58 ID:vRirEmoM0
「や、め、…っぅうぐ」
「ちっ、入口硬ぇぜ、入らねぇ」
「おっさん、諦めなって」
腹部に蹴りを入れられ、思わず前のめりに崩れ落ちる蔓実を容赦なく顎を持って引き立たせる。
蹴られた痛みに喘ぐ蔓実の後ろに、再度肉棒を捻じ入れてくる。
慣らしもなく、メリメリと肉を割かれるように割り入れられ、純粋に悲鳴を漏らしてしまうのだが。
鼻腔を塞がれて口呼吸をさせられている蔓実の頬を摘み、曝け出した自らのモノを口に咥えさせる。
痛い、嫌だ、止めてくれ、その言葉を出せずに、喉の奥を、尻の奥を、いいように突かれまくってしまう。
股の間で縮こまった蔓実のモノを取り出し、自分のモノと並べて、蔓実の掌に包ませて扱かせる。
掌を外そうとしても、両側から挟み込まれて逃げることが出来ない。
(何故…何か目的があるのか、それともただの遊び…なのか)
考えても詮無いことだが、今のところ男達に反撃しようがない蔓実は
この疑問と自らの行動を分析することで、受けている凌辱から目を逸らそうとしていた。
口を結び、喘ぎを堪えて、奴らの与えてくる刺激をやり過ごせばいい……
こんな奴ら相手に興奮してみせることなどない。
それなのに、わかっているのに…畜生!
「いい声で泣くようになってきたぜ、おっさん」
「へへっ、嫌がってるやつを落とすのって最高だな」
目の裏が真っ赤に染まり、イきそうになっているのを意地で踏み止まっている蔓実。
それを後ろからリズミカルに突き上げられ、口の中をぽってりと舐め上げられ、
モノは優しく扱き上げられ、もう限界を超えそうになっていた。
そこへ、妙に細いベルトが一本取り出された。
「あ〜残念だったね〜、これが来る前に中身出しちゃえば良かったのに。間に合わなかったね〜」
全然残念そうな口調でないチンピラの声。
蔓実は、手際良くさっとモノの根元を縛られて締めつけられてしまった。
「吐き出しといた方が良かったって思うよ、これから…もう遅いけど」
相変わらず蔓実の後ろを攻め立て続ける者、柔らかな脇腹を舐め回す者、隆々と立った性器を興味深げに眺める者。
527荒縄・3/3:2009/11/07(土) 02:16:06 ID:vRirEmoM0
「あんたも、楽しめよ」
声を噛み殺し顔を歪める蔓実に、男の一人が嬉しそうに声をかけた。
「じゃなきゃ、終わってやんねぇから、な」
こいつらは、成りはチンピラだが体力は底なしだった。
蔓実の後ろを突き上げ、腹の中に汁を吐き出し終えると、
物の数分で回復し再び蔓実を責め立てる。
乳首を扱き、耳朶をかじり、怒張しっ放しのモノを握り、指で弾いては揶揄し、ずぶりと己を蔓実の中へと埋め込む。
「い、いやだ、ぁ…止めて、くれたら、奴らの倍、払う…頼む」
この男の肉棒は殊の外大きく、内部からの圧力に蔓実は屈しそうになりながらも何とか交渉を試みようとした。
誰か外部から、こいつらに自分を殴って犯すように命令した人物がいるはずだ。
この巨根の男がどうやらこの面子の中のリーダー格らしかった。立ち居振る舞いが一番堂に入っている。
蔓実は苦しい息の下から、リーダーの顔色を窺った。
「頼む…3倍払ってもいい…そちらの雇い主を襲ってくれたら…」
その言葉に、男達の視線がリーダー格の男に集中する。
しかし、男はにやりと笑って首を横に振った。
「駄目だね。あんな奴、張り倒したくもねぇよ。それに俺はあんたの泣きが、気に入っちまったし、よ」
てんでに頷き、またも蔓実の身体を弄り出す男達。
モノの根元を縛り付けたベルトを外され、蔓実は甲高い声を上げて達してしまった。
「ほら、声もいい。まだ犯し足りねぇな」
「無理やりは止めて、じっくり責め直してやるよ。感謝しな」
蔓実の下半身は正面から抱え上げられ、巨大なモノをそろそろと進められる。
他は、袋を揉みほぐし会陰を撫で擦り、手指を舐め取り、竿の先端から溢れる汁を乳首に塗りつける。
縛られた苦痛から解放された分、与えられる快楽にダイレクトに反応してしまう。
「もう…おかしくなっ…やめ、て…」
目を上転させて身体を痙攣させる蔓実に、男達の凌辱はまだ止みそうにない。
秋の夜長は始まったばかりだった。

以上です。
528風と木の名無しさん:2009/11/11(水) 20:02:45 ID:x0ida1+7O
>>525-527
たまらーーーーんヽ(`Д´)ノ

蔓深です
ttp://ux.getuploader.com/tai/download/15/tai_15.zip
パス0728
529荒縄・ヤスマツ:2009/11/13(金) 00:58:05 ID:+seagbyX0
「寒い」
おい。ドアを開けるなり言う言葉がそれか。
「寒い寒い寒い寒い寒い」
わかったよ、そう何度も言うなよ。確かに今日は寒かった。
しばらく暖かい日が続いていたのに、それが急に木枯らしが吹き荒れて冷たい雨が降り、
流石に『そろそろ暖房を入れなきゃならんか』とは思っていた。
でもな、それは俺のせいじゃないだろう。
何でお前は、そう俺の方を睨みつけているんだ。
俺に文句言ったってこの寒さがどうにかなるわけじゃ……
その時、俺の部屋の入り口でドアを握りしめていた末井は、目にも止まらぬ速さで動いて俺の膝の間に潜り込んできた。
「わっ!」
揺れるパソコンの画面を思わず手で抑えてしまった俺に、末井はむくれた顔をしてみせる。
「だって寒いし」
…いい年のおっさんが何やってるんだ。
犬や猫じゃあるまいし、全く。
「おい、ええ加減にせぇよ。ハードディスクは衝撃に弱いんやからな、データが飛んでしまうやろ」
取り敢えず嗜めてみるが、パソコンの排気と俺の肉の暖かさに満足したのか
末井はごろごろと居心地良さげに座り込んでしまった。
そんな所におられると打ち込みが出来ないんだがなぁ。
穏便にどいてもらおうと思案する俺の股ぐらに、末井がじゃれついてくる。
おい、チャックを開けるな、止めろって!
「もっと熱いもの、欲しい」
だからってお前仕事中に…ぅあっ!止めろ扱くな…ああっ…阿呆、出て…まう…!
「んぐっ!」
末井に咥えられて危うく吐き出しそうになった俺は、何とか末井の首根っこを掴んで難を逃れた。
「えー、何で止めたんですかー!もう少しだったのにー」
口を尖らせる末井をそのまま四つん這いにさせると、俺は素早く自身を末井の後ろにあてがった。
「やるよ。たっぷりと、この中に、な」
にやりと笑ってみせると、少し戸惑っていた末井は、直ぐにこぼれんばかりの笑みを浮かべていた。
530風と木の名無しさん:2009/11/14(土) 21:30:32 ID:4h6cqoPaO
531風と木の名無しさん:2009/11/23(月) 00:26:11 ID:kebC3ttk0
532風と木の名無しさん:2009/11/25(水) 00:36:26 ID:e40kehzD0
来年1月からのサラ金に体震ネタがもりこまれるみたいです
http://www.tv-asahi.co.jp/kintaro/news/013.html

姐たん、氏の塚さん、トゴタン、オジーと勢揃いして欲しいです
役者が気になります
533風と木の名無しさん:2009/11/30(月) 05:26:45 ID:4AAhwZoTO
弁護士バー
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/091129/trl0911292206003-n1.htm

オジー弁護団なら毎日通う(*´д`)
深夜先生のピアノ演奏、麻雛先生のイタリア料理
番犬の末井先生
客と店の酒をひたすら飲む蔓実先生
それに呆れかえる夜須田先生
ネットで店内を実況する耶麻下先生
オプションでオジーに怒鳴って貰えたり
たまにセクハラされる
534オジトゴ:2009/11/30(月) 18:23:59 ID:v4mZcagZ0
「なあ、富士田。俺ちょっと金に困ってるんだけどさ…」
尾島さんはベッドから半身を起こしながら、服を着始めた僕に言った。
またか、そうしてため息をつく。
「この社長の所まで行ってきてくれないか。報酬弾むって言ってたしよ」
薄ら笑いを浮かべながらメモを渡してくる。
僕は少し躊躇いつつもメモを受け取った。
いつからこんな関係になっちゃったんだっけ?
思い出せない。
尾島さんが何処からか金持ちや有力者を見つけてきては、僕を抱かせて金を受け取る…
嫌なはずなのに、僕はあなたに嫌われたくないからとそれに従ってしまう。
もちろん僕も困ってるから報酬を受け取るけれど。

その日は土砂降りの雨だった。
ホテルの割には瀟洒な建物に僕は駆け込んだ。
「客」は大手航空会社の取締役だという。
シャワーを浴びようと脱ぎ始めると、そんなことはいいからと僕を押し倒し、縄で縛り上げた。
後はただひたすら、痛みを伴う責め苦に長時間喘がされる破目になった。
最後に僕に咥えさせて口の中で出そうとしたので、思いっきり噛んでやった。
…それからのことは余りよく覚えていない。
535オジトゴ2:2009/11/30(月) 18:25:21 ID:v4mZcagZ0
気がついたら顔を真っ赤にしてる尾島さんが目の前にいて、僕はベッドに寝せられていた。
右の頬に激痛が走る。誰かに殴られたのか。
尾島さんに話しかけようとするが腫れているので上手く喋れない。
「とんでもないことしてくれたな」
僕を見下ろしながら尾島さんが叫んだ。
それを聞いて、ちょうど4年前、あなたと初めて会った時を僕は思い出していた。
あの日も雨が降っていて、あなたの会社の会議室の外の下界は霞んで見えなかった。
最初に会った日もあなたはずっと怒鳴っていた。
でも僕にはいつしかそれが心地よく感じられたんだ。
「お前には失望したよ」
吐き捨てるように尾島さんが言う。
僕は…
「…最初から僕に何も期待してなかったのに?」
あ、言っちゃ駄目だ。何でこんなこと言ってしまうんだ。
「僕はいつだって尾島さんの都合のいい道具に過ぎなかったんですよね。
この4年間、ずっと」
「だからなんだよ」
口角を上げて残酷に笑う。
「それで俺から離れたいとでも?離れられるのかよ、今更」
そう言われた僕に所詮勝ち目はなかった。
僕の体に染み付いた尾島さんの煙草のにおい、体に刻まれた記憶。
罵詈雑言…何もかもが心地よくなっていた。
消せる訳がないし、逃げられる訳もなかった。
それが僕の居場所になってしまっていたから。
絶望であったとしても。

気の抜けた僕の顔に安堵したのか、あなたは縄跡の残る僕の体に触れ、覆い被さってきた。

おわり
536荒縄・続き:2009/12/02(水) 02:58:54 ID:YibppNCv0
そう、こいつはただの道具だ。時々キャンキャンとやかましく吠えやがるが、別にどうってこたぁねえ。
上手く使ってやれば、まだまだ役に立つ代物だ。俺にとっては。
刃向かってくるなら、思うさま痛めつけてやればいい。
身の程を知らしめるために。
ちょっとしおらしくなったら、頭を撫でて口でもぺろりと舐めてやる。
それで終わりだ。
それで、『困った時の便利な道具』に逆戻りだ。
お、こいつさめざめと泣きだし始めやがったぞ。俺の目の前で。
正直、こんな愁嘆場は御免だ。
こいつがまたやる気になったのがわかったから、もう俺はここには用がねぇ。
上着を引っ掴んで立ち上がろうとする俺に、奴はひしと縋りついて離れようとしない。
「ま、待って、尾島さん!あの…」
「なんだよ、用なら早く言えよ」
「もう、一度、して…お願い」
いい年のおっさんが、目から涙を流して俺を求めてくる。
あまり気色の良い話ではないが、据え膳食わぬのも恥、というか勿体ねぇ。
奴の口で俺のをおっ勃たせて、そのまま奴の後ろに捻じ込んでやった。
「いい」「もっと」と、女みたいに身体をくねらせ、奴は啼き続ける。
どれだけ淫乱なんだ、お前は。
長時間ヤられまくっているくせに、どこにそんな体力が残ってたんだ。
……まあ、それもどうでもいいことだ、俺が楽しめればそれでいい。
俺が再び吐き出し終えると、奴はまたぐったりとシーツに沈む。
俺はその耳元に『愛してる』と囁いてやった。
なあに、ほんの気まぐれさ。
奴は顔だけを俺に向けて潤んだ目で俺を睨みつけてきた。
わかってやがるな。でも、それでいいんだろ、お前はよ。
俺はカラカラと笑いながら、その部屋を後にした。また新しい金蔓見つけねぇとな…。

以上です。
537夜須末@ヤスオメ!:2009/12/04(金) 18:34:07 ID:NSrwQ5Wm0
「夜須田さん…?」
数回ノックしても返事がないので、俺は勝手に部屋に入った。
「あっ」
夜須田さんはキーボードの上に突っ伏していびきをかいて眠っていた。
俺は羽織っていたジャンパーを夜須田さんにそっとかけた。
いつもなら俺が眠りこけてかけてもらってるのに。
雑然とした机の隅に大きめの湯飲みを見つけた。
きっと中身は焼酎だろう。
呑まないとやってられないもんな、この仕事は。
俺は「用事」を明日に回そうと夜須田さんに背を向けて、部屋を出ようとした。
「…なんや、お前」
セーターの裾を引っ張られた。
「起きてたんですか?」
「いや、お前のにおいがしたから目が覚めた」
「いつも俺にかけてくれるし…」
「おおきに。で、どうした?」
体を起こして、腕組みをして微笑む。
そんな顔をされると、もう、俺は恥ずかしくて
口ごもりながら答えた。
「あ…あのっ、夜須田さん今日誕生日だから…っ…ケーキ買って…」
「ははっ、そんなことか。何照れてるんだよ、末井」
「だって夜須田さんが笑うから…」
「なんや普段もっと恥ずかしいことしても平気なのに。変な奴っちゃな」
538夜須末@ヤスオメ! 2:2009/12/04(金) 18:34:40 ID:NSrwQ5Wm0
夜須田さんのごつい指が俺の頬に触れる。
俺は爪先まで真っ赤になってると思う。
「疲れてるならこのまま寝て、明日にしましょうか」
「ん?ちゃんと戴くよ。お前がそんなことしてくれるの珍しいからな」
「じゃあ、皿に乗せて持ってきます」
と、背を向けるとまた裾を引っ張られた。
振り返る間も無く俺は抱きすくめられた。
「…先にお前を戴くよ。…おおきに。好きや、末井…」
熱い唇が迫る。
塞がれる瞬間。
「夜須田さん、おめでとう」
それから先はもう声にならなかった。

おわり
539風と木の名無しさん:2009/12/06(日) 12:31:21 ID:AQGD8uwq0
オジ弁護団の耶麻下先生がtwitterやってる
ワロタ
http://p.pita.st/?df28ibgq

しかし「w」とか多用してるあたり、ねらーっぽいので
ちょっとガクブル
四方板とかに書き込んでるんだろうな
540風と木の名無しさん:2009/12/08(火) 21:17:16 ID:s6R5Oe/00
541風と木の名無しさん:2009/12/09(水) 21:16:25 ID:spPQxqSi0
マブアネ
ttp://p.pita.st/?wbdw2g0a
542荒縄・アサシン1:2009/12/10(木) 01:28:01 ID:9LnMsBS20
びっくりだよ。びっくり、なんてもんじゃないけど。
僕のこと、こんなに求めてくる人間って、今まで見たことなかった。
「お、お願い、麻ちゃん、もう我慢出来ないんだ……して、欲しい、お願い」
君は目に涙を浮かべ、僕の首に腕を回して縋りついてくる。
息が熱い。触れてくる唇も熱い。
ここが出先の研修会場のトイレの中じゃなかったら、今すぐ押し倒してるところだ。
「麻ちゃん…麻ちゃん、お願い…っ」
切羽詰まった口調で繰り返し、君は僕の身体中を弄り続ける。
これって、喜んでいいこと、なのか?
何でこの場所で?どうして、僕なの?
というよりも…そもそもこのシチュエーション自体がおかしいよ。
君が無理やりに口付けようとしてくるのを、僕は半ば冷静に押しとどめてみせた。
「ねえ、系ちゃん…君が欲しいのって、本当に僕なの?」
僕の言葉に、君の動きが止まった。
青ざめた顔で僕の方に向き直る。
「誰でもいいんでしょ?突っ込んでくれるんなら。僕じゃなくてもいいんじゃないの?」
唇を震わせ、君は必死になって僕に首を振って見せる。
「ちが…そんなこと、ない…」
「はっきり言いなよ。本当は蔓実さんが欲しいんだって。僕は蔓実さんの代わりなんだろ?」
543荒縄・アサシン2:2009/12/10(木) 01:28:41 ID:9LnMsBS20
君の頬につうっと涙が伝う。
泣かせちゃった。ごめん。
でもこれは言わざるを得ないことだった。
口にした僕の胸をもどす黒く焼き付ける言葉だったけど、君の想い人はずっと蔓実さんだったはず。
この答えを聞かなければ、僕は君も、僕自身も欺いたまま君を抱くことになってしまう。
「………」
君は瞳を揺らめかせ、苦しげに眉を顰める。
いいよ、答えたくないなら。そのままでも。
その沈黙が答えだ。
動きを止めてその場に立ち尽くす君を肩越しに抱き締めると、耳元で消え入るような声がした。
「…気が、狂いそうなんだ、疼いて…我慢、出来ない…麻ちゃん、助けてよ…っ」
ふぅん。つまり、そういうことなんだ。
さっきまでへの字に曲がってた僕の唇が、最大限に吊り上げられた。

続きます。
544風と木の名無しさん:2009/12/11(金) 21:14:01 ID:N3Gt9O0N0
>>527
ネタお借りします

ヤられ蔓実先生+慰めるオジー
ttp://ux.getuploader.com/tai/download/19/tai_19.zip
パス0728
545風と木の名無しさん:2009/12/15(火) 17:26:35 ID:KM4Z8ixv0
546風と木の名無しさん:2009/12/21(月) 21:36:55 ID:y7+VI02lO
オジー最高裁は棄却も審理もまだ動きなしだそうです
オジーは元気だそうです
よかった〜
しかし、オジー元気と聞くと、つい下半身が元気なのかと思ってしまうw

クリスマス辺りに何か漫画投下出来たらします
547風と木の名無しさん:2009/12/26(土) 23:30:00 ID:vCXjss4P0
投下できなかった orz

ツルオジ?
http://p.pita.st/?d7u5tydj
548風と木の名無しさん:2009/12/31(木) 01:13:31 ID:ZwkFkHbfO
今は揺れるwのが具合悪いので
六尺や越中やったりフツーにパンツはくそうです
六尺とかエロ過ぎる(*´д`)

スレのみなさま、関係者と良いお年を
明日は祭に参加してきます
549風と木の名無しさん:2010/01/02(土) 19:24:30 ID:KBdHLnLP0
あけおめです

蔓深(えろなし)
ttp://ux.getuploader.com/tai/download/23/tai_23.jpg
pass 2010
550風と木の名無しさん:2010/01/04(月) 19:58:34 ID:3p22zrshO
姐たんは大丈夫なんだろうか?

【福島】刑務所で男性受刑者に性的な行為を強要…60歳看守を再逮捕
http://orz.2ch.io/p/-/tsushima.2ch.net/newsplus/1262597296/
551荒縄・アサシン3:2010/01/08(金) 00:18:00 ID:ru7E+VXS0
「あ、麻ちゃんっ、も…だ、駄目…」
その時間はとても混んでいて、電車の中には人が溢れていた。
つり革に掴まりながら、君は助けを求めるように僕の方を見る。
何?何が駄目なんだい?立ちっぱなしで疲れたの?でも座ろうったって無理だよ、こんな混み方じゃ。
「ち、ちが…疼いて、我慢、出来ない…」
顔を赤らめて、それでも恥ずかしい言葉を口走らざるを得ない君は、今にも泣き出しそうだ。
普段なら絶対そんなこと言わないだろうに。
余程切羽詰まっているのか。
それとも、それだけ長く放置されてて、恋しくて堪らないのか?
罪作りだよ、蔓実さん。でも案外、蔓実さんは系ちゃんのことなんか忘れてたりして、ね。
いいよ。僕だってもう、尾島さんに忘れられてるかもしれないんだ。
僕が系ちゃんの肩を抱くと、君はびくっと身を震わせる。
「大丈夫?」
反対の手をコートの中に滑り込ませると、僕はするっと体をかわして腰の辺りを撫で擦った。
君は俯いて、微かに頷く。
「お願い…」
酷く艶めいた声で言うから、背筋がぞくっとしちゃったよ。責任とってもらうからね。
ズボンの隙間に手を差し込んで、そこをぐりぐりと刺激すると、
君は空いた手で自分の口元を抑えた。喜びの喘ぎを噛み殺すために。
そう、君は気分の悪くなった電車客、僕はそれを介抱する友達。
周りには、そう見えるようにやってもらわないとね?
じゃないと、僕は協力してあげないから。それでいいんだね?
後二駅位あるから、もうちょっと楽しめる…かな。
552荒縄・アサシン4:2010/01/09(土) 01:57:37 ID:hZ5NyWjy0
危なかった、君の反応を見てたら最寄りの駅を乗り過ごしちゃうところだった。
まあ、そうなったらそうなったで、一駅分歩いて戻るつもりだったんだけどね。
勿論その間も君の相手はするつもりだったよ。
ホームに降り立った君は、よろよろと足をよろめかせて
『ごめん、ちょっと休ませて』って顔を青くして……マズイ、やり過ぎちゃったかな。
僕は君を脇に抱えて、一緒にベンチに腰をかけた。
「系ちゃん、どう?休んだら歩ける?」
「……うん…」
口元を抑えたまま、喘息の発作みたいに息を荒げる君を見て、
流石に僕にも罪悪感が芽生えてきた。
だったらこんなこと公衆の面前でやるなって話だよね。
でも、元々は誘ってきたのは君なんだから。一応意思確認はするけど、さ。
「ねえ、まだ続けて欲しい?辛いなら止めるけど」
「…麻ちゃん、僕、確かに蔓実さんには最近、してもらってなかったよ…」
涙で潤んだ目で、じっと僕を見る君。
その目が、反則なんだよ。分かってる?系ちゃん。
その目で見詰められると、あんなことやこんなことをしてあげたくなっちゃうんだ。
無防備で真っ直ぐで、なのに艶っぽくて、保護欲やらなにやらを掻き立てられる。
僕だけなのかなあ、そう思うのって。
君はそんなこと、考えもしないんだろうけどね。
罪だよ。
「…蔓実さんに、してもらいたいって、思ってはいたよ。でも僕は麻ちゃんが…欲しい」
…え?…本気で言ってるの?確信犯?
「こんな人前で本当は恥ずかしいんだけど、でも僕のこと、ちゃんと…相手してくれて、嬉しいんだ」
麻ちゃん、僕なんか持ち上げたって何も出ないよ?知ってるだろうけど貧乏所帯なんだから。
だけど…てことは、両想いなわけだね?僕らって。じゃあ遠慮しないでいただいちゃうからねー?
553荒縄・アサシン5:2010/01/11(月) 02:59:29 ID:819BD4N/0
…とは言ったものの。
衆人監視の下で出来ることでもなく、僕らは結局僕の事務所まで歩いて移動することにした。
寸止めの状態で、辛そうに足を引きずっている君も大変だと思うけど、
その君の切ない声や吐息を聞かされ続ける僕も、かなり辛い。
ともすれば足を止めて蹲りそうになる君の腕をとって歩きだすのには
相当体力が必要だった。
衝動的行為に及ぼうとするのを抑える理性も、ね。
でも、ビルのエレベーターに乗り込んだ瞬間、それは見事に吹き飛ばされてしまった。
我慢出来なかった。
僕の耳を蕩かし、思考を麻痺させる喘ぎを発する君の唇を
僕の唇で塞ぎたかった。その吐息を奪いたかった。
不安げに震えるその身体を抱き締めたかった。
ぽってりとした唇に吸い付き、割り入り、舌を絡め、歯列をなぞる。
君はそれに応えようとするのか、僕の身体に縋りついてくる。
僕らは互いに絡み合いながら廊下を通り抜け、ドアを開けて床に倒れ込んだ。
誰かに見られるかもしれない、なんて考えもしなかった。
もうそんなことどうでも良かったんだ。
君が必要だ。欲しい。愛してる。離さない。
組み敷いた君の喉から嬉しげな歓声が上がり、
今度は君の方から僕の口を塞いできた。
そのまま君の指は自分のスーツの前を寛げようとしているけど、
ちょっと違うんじゃない?
お互いに脱がしっこでしょ、って言ったら、君の目が初めて悪戯っぽく笑った。
554荒縄・アサシン6:2010/01/12(火) 01:01:09 ID:TQLi2Bpr0
人の服を脱がすなんて面倒くさいことだと思ってたけど、
君が相手となると、何故だかとても楽しい。つい口元がほころんでしまう。
「麻ちゃん、そんなに嬉しいの?」
そういう君の顔も楽しげで、僕は幸せな気分に浸った。
ここには僕ら二人しかいないんだ。
今は純粋に二人だけの時間を楽しもう、そう思った。
君の柔らかい耳朶を噛み耳裏を下でなぞると、
短く悲鳴を上げた君は身体を捩らせ、それでも懸命に僕のシャツに指を伸ばしてくる。
僕はそれには構わず、再び君の唇を奪い息を強く吸った。
一瞬、息を乱した君のシャツの前をがばっと拡げ、アンダーを撒くし上げる。
君の滑らかな白い肌。久し振りだ。
既に硬く尖った乳首をきゅっと摘むと、君は絡め合った僕の舌に吸い付いて応えた。
ベルトを緩めてジッパーに手を伸ばすと、君は歓喜に震えた。
ブリーフの中で育ち切ったそれを開放すると、君は喉の奥から絞り出すように喘いだ。
「あ、麻、ちゃん、お願…い…して、早く、もう…」
うん、君もそうだろうけど、僕も正直限界だと思う。もっと焦らしておきたかったんだけど。
僕自身が耐えられないよ。
デスクの引き出しに忍ばせておいたジェルで君の後ろに指を滑らすと、
慣らしもそこそこに僕は自身を君の中へと突き立てた。
555荒縄・アサシン7:2010/01/16(土) 02:11:00 ID:rNLcbBjr0
「あぅっ………んんっ!!」
ヤバい。君の中、気持ち良過ぎる。
もっと焦らして楽しもう、なんて思っていた僕の考えは甘かった。
何よりも、僕自身が、実はお預けを喰らって耐えられなくなっていたんだ。
一度溜まった熱を吐き出さないと、マズい。
僕の身体がそれを欲している。
君の膝を抱え上げその奥まで割り入り、引き抜いてはまた突き入れる。
この単純な作業を止めることが出来ない。
まるで犬のようにがっついてしまう。
君はと言えば、僕の首に腕を回してしがみつき、離そうとしない。
「ああ、あん、あんっ、いい、も…っと」
僕ら二人、盛りのついた犬同士だ。
もう我慢しないよ。君のこと、犯しまくってやる。系ちゃんはそれで本望かい?
ずん、と突き上げる僕にしがみついて喘ぐ君。
それは僕が二度目の精を吐き出し終えるまで続けられた。
556荒縄・アサシン8:2010/01/16(土) 02:11:44 ID:rNLcbBjr0
息を荒くした君の腕がぺたりと床に落ち、流れる汗がカーペットを湿らす。
「はぁ…麻ちゃん、嬉しい、でも…もっと、欲しい…」
えー、まだ?疲れてないの?欲張りだなあ、系ちゃんは。
上から覆い被さっていた僕が離れてみると、系ちゃんはぐったりとはしているけど、
自身はまだまだ元気に聳え立ってるみたい。
これは…頂いちゃうしかないよねえ。勿体ない。
「麻ちゃん、これは僕がもらうからね。そしたら、また君に欲しいものあげるよ」
その言葉の意味、多分系ちゃんはまだぼーっとしてて理解してないみたい。
ま、いいや。もらっちゃえ。
冷たいジェルを系ちゃん自身に塗りたくり、怯んだところをシコッて勃たせて
僕の後ろに引き込んじゃったよ。
慣らし無しで入れるのってちょっと怖かったけど、たまにはいいかな?
仰向けに寝たままの君の上に跨って…そのまま腰を落とすと。
「あああん、あぅ…くぅ、う…」
僕の狭さに、君自身も少し痛みを感じてる?僕もちょっと痛い…いやかなり。
ここしばらく御無沙汰だったしな…年末年始のお誘いも何もなかったから。寂しかったよ。
自重のままに腰をしゃがませていくと、張りつめた痛みが互いを襲っているようで。
意外に系ちゃんのってでかいからなあ。入れられる僕もだけど、君も顔を歪めて耐えているみたい。
でも。手加減しないよ。僕だって犯されたい。思うさまに。
無理矢理に腰を上下させ、裏筋を撫で擦り、君の後ろに指を突っ込んで抜き差しする。
痛みに萎えかけた君自身が、その刺激で僕の中で再びむくむくと力を取り戻してくるのがわかる。
「あ、麻ちゃん、こんなの…嫌、だよ。酷いよ」
そういう君の声、だけどどこか気持ち良さそうなんだけど。
ねえ、一度でいいから、僕のこと後ろから思い切り犯してよ。じゃないと言うこと聞かないから。
その言葉に、おずおずと身体を持ち上げる君。何故か泣き顔だ。
やけくそのように僕の尻に自身を打ちつけてくる。その責めで僕は三回くらい逝ってしまった。
そして四回目、長く尾を引く声を発し君が果てると、僕も意識を飛ばしてカーペットへと身を沈めた。
557風と木の名無しさん:2010/01/17(日) 08:01:54 ID:UWIt6H3D0
豚義理すまそ

>>556
wktk

昨日は麻雛先生の誕生日
おめっ!!

今日はツルオジ喚問でした
あの超接近した二人への萌えは色褪せない…

ツルオジ ttp://ux.getuploader.com/tai/download/25/tai_25.zip
パス0117
558風と木の名無しさん:2010/01/21(木) 11:19:09 ID:iSTm639uO
サラリー金ちゃん、今週は体震ネタが来ます
559風と木の名無しさん:2010/01/31(日) 18:05:17 ID:JF6VZzqpO
魔淵さんがマッサージを受けてアッー!とかなんとか。メルマガ転載。
痛いのはヤダとかもうね(*´Д`)ハァハァ

> あまりにもヒドイ疲労感に、県連常任幹事会で地元に戻ったスキにマッサージを受ける。
いっぺんだまされたと思って行ってみて、と無理やり連れて行かれたのが気功マッサージ。
ほとんど、揉むでもなく、整体のように引いたり押したりするでもなく、ジンワリと親指を押し当て、「ッッハァーッー!」と「気」を入れていく。
最初は、痛いのヤダと思ってたんだけど、なんともないし、だんだんポカポカしてくる。何か胡散臭いなぁ、と施術院に入った瞬間半信半疑だったんだけど、アレレ?、不思議なことにコリと痛みが取れていく。
狐につままれたような気分。1時間15分で全身終了。
痛くて回らなかった首の右付け根と僧坊筋のハリが完全に取れた。視界も広くなった。
先生に、明日はツライよ、と脅されたけど確かに朝起きたら、関節の周りの筋肉が弛みきってベッドから起き上がれない。
やべぇ、とチョット焦ったが、だんだん目が覚めてくると何とか動き出せた。
トレーニングは、今日は休もう。
気功の先生からも、「こんなに筋肉つけたら、そら身体に悪いわ」と指摘された。
時間と労力、めちゃくちゃかけてきたんだけどな。     
560風と木の名無しさん:2010/02/05(金) 22:36:08 ID:54HoVpVH0
ブンツンの夜須田先生記事
ttp://ux.getuploader.com/tai/download/26/tai_26.JPG
pass:buntun
561風と木の名無しさん:2010/02/22(月) 16:59:39 ID:iVsaGMW0O
ほしゅ
562風と木の名無しさん:2010/03/02(火) 18:45:15 ID:+u/EnIKr0
ほしゅ
563風と木の名無しさん:2010/03/03(水) 23:43:20 ID:0pi0MF+F0
564オジアサ1/2:2010/03/08(月) 00:18:19 ID:syUEfMEg0
尾島、さん、もう腰が立たな、い…」
後ろからの激しい突き上げがどれだけ続いていたのか。
そもそもそれがいつから始まっていたのか、もう僕にはわからなくなってしまっていた。
激しいけれど決して痛くはない。
腰骨が蕩けそうってのは、こういう時に使う言葉なのかな。
僕の身体の隅々までを尾島さんに弄られてる感じがして、僕はとても幸せだった。
自分の好きな相手に自分を好きなだけ弄ってもらえるのって、ありがたいことだと思えた。
僕がベッドに沈み、尾島さんが精を放ち終えてしばらくして。
事後の気だるい雰囲気の中、尾島さんは静かに言った。
「…おい、あんたとは、これで終わりだ」

え。
今、何て言ったんですか。
「もう仕舞ぇだ、裁判のことが片ぁ付いたら、俺は田舎に帰る」
「あんたとだけじゃねぇ。蔓実先生とも終わりにする。もう面倒臭ぇんだよ何もかも」
「つくづく都会ってやつが嫌になっちまった。この年になると田舎が懐かしくて仕方がねぇんだ」
「誰にも言わねぇで引き上げるつもりだ。あんたにだけは言っといてやるよ、これが最後だって」
尾島さんは咥え煙草の灯を指先でくるくる回し、ちらつかせて、そして灰皿に押し付けた。
僕は…僕は。
頭がガンガン鳴り響いて、胸の中をミキサーで掻き回されたみたいで、
何か言わなきゃいけないのに気持ちが付いていかなくて。
あなたの言っていることが理解出来ないし、理解したくない。
「尾島さん!そんな…ここを離れるなんて、所在地を勝手に…」
「ああ、もうそんな小難しいことはそっちにまかせるからよ、俺が田舎に引っ込んでもいいような時期を
 教えてくれるだけでいいんだ。……長ぇこと世話になったな。ありがとよ、じゃあな」
565オジアサ2/2:2010/03/08(月) 00:19:32 ID:syUEfMEg0
あなたが服を着て、僕をちらっと振り返り、ドアの向こうに消えるまで
僕は動くことが出来なかった。瞬きも出来なかった。
理由。それがわからない。一体何故。
僕が何かしでかしたのか。他の誰かが。尾島さんの勘違いか。
悪い冗談か。明日には覚める夢か。
わからない、わからない、どうして…こんなことに…。
いつかは終わる仲だとは思っていたけど、突然過ぎる。
僕は…僕はいいけど、でも、まさか蔓実さんとまで。
泣き叫びたいのに涙も出ない。
所詮それだけの付き合いだったのか。そうさ、終わる時はこんなものだ。
僕は俯きながら服を着てホテルを出た。
まだ風は冷たい。むしろほっとした。刺すような冷気が心を沈めてくれる。
一歩一歩踏み締めて街中を歩く。
歩くごとに忘れてしまえ。未練など捨てろ。そうすれば傷つかずに済む。自分を守れ。
目を伏せた僕の前に、見知った革靴が現れ、のんびりとした声が響いた。
「あれー?麻ちゃん、今頃どうしたの?」
だ、駄目だ、折角一人で耐えようと…我慢しようと、ここまで…なのに知った顔を見てしまったら、
それが甘えられる相手だったら…
「え、え、な、何、何で泣いてるの、僕何か言った?!」
「馬鹿…どうして出てくるんだよ、どうして…深ちゃんの馬鹿…」
僕は深夜くんの肩にもたれて泣いた。しゃくり上げて鼻水が流れるまで泣いた。泣き尽した。
深夜くんは不安げに『僕が悪いの?』って言うから、
『違う、ただの言い掛かり。誰にも言えないけど』って言ったら、黙って僕のこと抱いてくれた。ごめん。
僕、あなたのこと好きでした。深夜くんありがとう。それ以上考えられない今は。だから、さよなら尾島さん。

以上です。
566風と木の名無しさん:2010/03/09(火) 22:09:50 ID:hajuA4eK0
「僕、事務所独立するんですよ」
蔓実が眠りに落ちようとしたとき、深夜がそっと囁いた。
「えっ、事務所変わるの?どこ?」
「新橋です。…独立って言っても、二人ですけど」
「誰とッ?!」
パッと身を起こして深夜に覆い被さる。
蔓実の眉間には深い皺が刻まれている。
「気になりますか?」
深夜はそれを見て勝ち誇ったように笑みをたたえた。
蔓実は次の言葉をじっと待つ。
シーツの海に沈黙が流れてゆく。
固まったままの蔓実の体をゆっくりと押し倒しながら、
「4年前に一緒に事件やった人ですよ」
耳裏からじっとりと首筋に舌を這わせる。
「それからたまに仕事をして行く間に意気投合しちゃって。蔓実さん、全然気が付かなかったでしょ」
自らが仕込み育て上げたと思っていた愛撫の方法が別の男のものだったと仄めかされ、
蔓実の体は更に硬度を増していく。
舌が触れた部分がどんどん冷めて行く。
男根を執拗にねぶられて隆起しても、そこだけが別の生き物のように感じてしまう。
「事務所の場所、離れるから淋しくなりますね」
「…君は淋しくないだろう、本当に好きな奴と一緒に居られるんだから」
腕で顔を隠し、表情を見られないようにして吐き捨てる。
「妬いてるんだ、蔓実さん」
「妬いてなんかない、もう僕に触らないでくれ!」
深夜はクスッと笑うと腰を沈めて蔓実を飲み込んだ。
「すごい興奮してる…ッ、硬い…あっ…」
「抜けよ。やめろって…」
相変わらず顔を隠したまま、苦しげに言う。
567風と木の名無しさん:2010/03/09(火) 22:10:21 ID:hajuA4eK0
汗が頬を伝ってシーツにシミを作った。
「うそ…」
「へっ…?」
「ただの…っ、同僚だか…ら…ん…ッ」
「…えっ…」
「ちょっと意地悪したかっただけです…たまには、僕だけ見てて欲しいから…」
「……」
漸く腕をはずした顔がニヤリと笑う。
「あれ、蔓実さん泣いてたんじゃ…って、あぁッ!」
ここぞとばかりに感じる場所を突き上げられる。
今まで自分から腰を動かしていたが、そうも行かなくなって身を委ねる形になる。

体が崩れ落ちて、蔓実に重なった。
「事務所新設、おめでとう」
ぎゅっと抱きしめながら言う。
「今度、そこで」と言いかけた所で、深夜が耳をつねった。
「調子に乗るなら本当に浮気しますからね」


おわり。
568風と木の名無しさん:2010/03/17(水) 10:33:44 ID:y/AtzrPC0
569風と木の名無しさん:2010/03/17(水) 10:41:10 ID:y/AtzrPC0
連投スマソ。今更ですが魔淵さんのホムペに姐たんへのメッセージが
ttp://www.mabuti.net/activity/activity.html
570風と木の名無しさん:2010/03/24(水) 23:32:08 ID:nTH2CEdLO
末井先生の日弁連での処分が戒告になったとのこと
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20100324-609715.html
571ヤスマツ1:2010/03/27(土) 23:11:53 ID:Aiemh8La0
「とにかく…俺は自分の説は曲げませんよ。いくら夜須田さん相手でも」
そう言って頬を膨らまし、末井はぷいと横を向いてしまった。
しょうがないやっちゃ。
いつもの俺ならそれでお終いにしてしまう所だった。
ところが今日の俺は、どういうわけか虫の居所が悪かった。
別段、今の議論に腹を立てたわけでもないし、末井を憎く思ったわけでもない。
ただまあ、こいつをとことん泣かせてみたくなったんだ、何となく…な。

突然脈絡もなく服を脱がされて、末井は明らかに動揺している。
そりゃそうだ、宵の口を過ぎてはいたがここは事務所の俺の部屋だし、
外にまだ誰かいるかもしれない。ドアに鍵もかからないしな。
俺に攻められるのはうれしいんだろうが、末井はこの場の状況にうろたえていた。
「な、な、何で、夜須田さん」
喚こうとする口を唇で塞いでやると、身体を固くしながらも両手は俺の肩にしがみついてきた。
俺は残った下着などをまとめて片付け、末井をその場に押し倒す。
こいつの目は次第にうっとりしてきて、俺のされるがままになっていく。
だがそれも…俺が外したネクタイでこいつの手首を後ろ手に縛り上げるまでだった。
「止めて下さい!あなたがこんな…嘘、でしょ?」
首を左右に振って起き上ろうとするのを、俺が末井の下半身に乗っかってやると
流石にこいつの顔はマジになり両足をじたばたと動かそうとする。
そうはさせない。
部屋の隅から持ってきた靴下で足首を結わえ、身体を仰向けに返した上で膝を曲げてやる。
後ろの穴と、だらりと下がったモノが丸見えだ。
不安げに俺の方を盗み見る末井だが、まだ助けを求めようとはしてこない。
どうせそんなことは無視するんだけどな。
572ヤスマツ2:2010/03/29(月) 00:34:32 ID:Fh6AClVH0
「ほれ、舐めろ」
口の前にかざされた俺の手の指を見て、お前は信じられないといった顔をする。
お前に対してこんな乱暴な物言いをしたことがなかったからな。
「舐めとかないと、後がしんどいぞ」
その意味を察したらしいお前は、頬をさっと朱に染め、躊躇うように舌なめずりする。
「別にええんやぞ、舐めんでも。俺は困らんから」
引こうとする指を素早く咥え、音を立てて啜る。
目元まで真っ赤にして俺の指を舐め回すお前、可愛いな。
可愛いんだよ、無茶苦茶にして壊してしまいたい位……。
俺は、咥えられているのと反対の指をお前の後ろに予告なく突き立てた。
何の苦もなく俺の指はお前に迎え入れられ、お前の顔はショックと軽い絶望、期待と裏切られ感を呈し
歯の間からは甲高い悲鳴を漏らした。
ぬらぬらとしたお前の唾液を付けた方の指で、今度はお前の乳首を弄ぶ。
足首を縛られてころんと仰向けに寝かされたお前は、
俺の与える刺激に身を捩り、「くっ」と喉の奥で喘ぎを飲み込んだ。
その時は考えてみなかったんだろう、俺のこのお遊びがこれから延々一時間近く続いていくことを。
乳首の粘膜は擦られ続けてパンパンに腫れ上がり、仕舞いには触れるだけで痛みを引き起こす。
掻き回されて熱を持った後ろの孔は、何時までたっても感じるスポットを触ってもらえない焦りに疼きまくっている。
「助けて」「嫌」「もっと」「お願い」断片的に発せられるお前の言葉は、
しかしはっきりとは聞き取りかねる程微かなもので、俺は勝手に聞き流していた。
端から聞く気もないがな。
573風と木の名無しさん:2010/04/09(金) 01:58:52 ID:i0jEisA4O
オジーの尊敬する人は龍馬で、社長室に置物があったけど
今はドラマとか見てるんだろうか
龍馬について語るオジーはちょっと素敵だった(*´д`)

何か描きたいけどずっとスランプ

orz
574風と木の名無しさん:2010/04/15(木) 14:03:14 ID:8kfFTHpH0
夜須田先生と同じ事務所の先生が、
夜須田先生についての本を出して
本人も寄稿してます。
末井先生も書いたらよかったのに…
ttp://www.nippyo.co.jp/book/5285.html

オジー最高裁は相変わらずまだ動きがありません。

蔓実先生はどの先生に対してもツンのようで、
他事件の弁護団に誘ってもなかなかノってくれないとかなんとかという噂w
お姉さんは肝っ玉母さん弁護士で(と、同期の先生談)、やっぱり人権派でした。
姉弟揃って凄いです。

トゴタンはなんとか元気な模様です。


575風と木の名無しさん:2010/04/21(水) 21:15:43 ID:aGjIqC1/0
夜須末、氏の姐、蔓オジ漫画です。
続きます。
ttp://ux.getuploader.com/tai/download/29/tai_29.zip
pass:1113
576風と木の名無しさん:2010/04/23(金) 14:34:30 ID:PvHSVwSs0
ツイッターで拾ったオジーと夜須田先生情報です。
オジー、銭湯好きなのか…(*´Д`)ハアハア
ホッピーとか庶民的な夜須田先生に萌え。
(日本酒はダメで、焼酎大好き、マッコリも好きな模様)

>あと、ヒュ/ー/ザーの尾島社長(元)の自宅(元)も、
>うちから歩いて3分ほどですが、立派なおうちですよー。
>長いことFor Sale(ほんとに英語で書いてある)ってなってたけど、
>売れたのかなあ。本人は近くにお住まいのようで、
>近所のおじさんが「あの人、銭湯で時々みかけるよ」だそうです。
>2:35 AM Apr 20th webから


>常連の“ホッピーのおじさん”があの夜須田弁護士だって今日知った…
>すげぇ。どんな出会いがあるかわからんね。
>が…素性を知ってもうちには優しい“ホッピーのおじさん”
577風と木の名無しさん:2010/05/15(土) 23:49:25 ID:1Ql9n5tC0
>>565

事務所の床上にごろりと身体を投げ出し、僕は言っても詮無い愚痴に頭を巡らせる。
君が優し過ぎるから。君が、僕なんかの言うことを聞いてくれるから。だから僕は今こんな………
そうだね、間違ってる。悪いのは全部僕だ。深夜くんは何も悪くない。
僕が愚図愚図しているせいで、君が巻き込まれてしまっただけだ。
尾島さんのことも、結局それが原因だったのかもしれない。
僕が女々しいから、優柔不断だから、ずるずると関係を続けてしまって周りを巻き込んで…
「は、ぅあああっ…あ、んあっ、やぁっ」
その時、君の突き上げが急に激しくなり、僕は声を上げるのを堪えようとして自分のシャツの右袖に噛みついた。
「んぐっ」
痛い、痛い、止めて、もっとゆっくりして。
それを言葉にすることが出来ず、僕は片目で君の方を見た。
怖い。
がん、がんと床に叩きつけるように僕の中へと楔を打ち込んでくる君は、心底怒っているように見えた。
僕の腰を掴んでいた手を振り上げて、それをそのまま僕の頬に叩きこむ。
目の前が真っ白になった。頭が割れるように痛い。
その間も、僕の中への抜き差しは止まらない。
潤いの無くなってしまったそこからは、切り裂かれるような痛みしか感じられない。
「…馬鹿…」
じんじんと響く耳鳴りの向こうから、息を荒げた君の声が聞こえてきた。
「…どうせ尾島さんのこと考えてたんだろ。今は僕が麻ちゃんのこと、抱いてるのに。
 僕のこと、見ろよ。僕が今君に、してるんだぞ。なのに…
 どうして、僕の欲しいと思った人は、いつも…僕のこと見てくれないんだよ!
 どうして…いつも…いつも僕は…」
君は泣きながら、僕の上に覆い被さって僕の最奥部を穿つことを止めない。
ごめん。本当にごめん。激痛しか生み出さない交わりを受けながら、僕は謝罪の言葉を念じ続けていた。
578風と木の名無しさん:2010/05/21(金) 17:10:49 ID:RYD1ocYPO
末井先生がこれからやる国賠訴訟…って既に体震関係なくてすみません
http://uonome.jp/news/898

同じ事務所の王口先生とやって
6月に福岡で裁判が始まるそうですが、
不在の間、夜須田先生がヤキモチやきそうな…(*´д`)

オジー最高裁は動きありません
579風と木の名無しさん:2010/05/28(金) 17:47:59 ID:84ZCWf+5O
本日、朝雛先生にオジー裁判についてあれこれ聞きました。以下。
「去年の10月に上告してから半年以上経ちますけど、最高裁、まだ何も言ってこないんですよ〜。じっくり審理してると、信じたいですけどね。
よく、弁護士がのろいから裁判が長引くって言われますけど、
あれは実は裁判官がこなす件数多いのに問題があったりと、弁護士じゃないんですよ」
「尾島さん…最近会ってないですけど、あの事件は事件と割りきって別に進んでるみたいですよ。えっ、見掛けた人がいるんですかΣ(´д`;)
まだ覚えてる人もいるんですね。顔がめだつのかな…
いずれにしろ、彼はスケープゴートですよ。
国交省や議員なんて何も裁かれてないわけですから。酷い事件です。
関係者、みんな人生が変わってしまって…やるせない思いですよ」
「あっ、深夜先生も事務所独立したし、ぼくらも色々ありましたよ。長いですからね」


…だそうです。
相変わらず優しくていい声でした。
長いからぼくらも色々あったってナニが…(*´Д`)ハァハァ
やっぱり期待を裏切らない体震関係者は健在でした。
580風と木の名無しさん:2010/06/02(水) 21:47:26 ID:01wj8fk50
シューキンのBNに某教団の件で末井先生が出てました
http://p.pita.st/?p4etu0sl
581風と木の名無しさん:2010/06/03(木) 03:35:33 ID:JVJQb3Fm0
>>577

どさっ、と身体の上に重みを感じて、僕は途切れがちだった意識を取り戻していた。
君は酷く荒れた息を僕の耳元に吹き付け、僕の肩口を掴んだまま動けないでいる。
汗が滴り落ちてくる。息が熱い。触れ合った皮膚が熱い。
「ごめん、深ちゃん、ごめんね…」
僕の口から掠れた声が漏れると、僕の中の君がぴくりと蠢いた。
「深ちゃんがいてくれて良かった…尾島さんに捨てられて、僕どうしていいかわかんなくて…
 ありがとう、本当に。君に会えて良かった」
僕は素直にそう思っていた。深夜くんに会わなかったら、僕は自棄になって何かしでかしていたかもしれない。
喋り終えた僕の顎に手を添え、君は伏せていた顔を上げる。
「良かったって?本気で言ってるの?」
その視線の冷たさに、僕は思わず固まってしまう。
「こんな…酷いことされておいて」
君は僕の中から自身を引き抜き、そこに指を突き入れてかき混ぜる。
まだ熱く熱を持ったそこから、引き裂かれた傷の痛みが呼び起こされる。
「はっ…ん、い、や…っ、痛…」
「僕は、こんな酷い奴なのに?会えて良かったって?」
片方の肘で僕の首筋にじわじわと体重をかけ、君は泣きそうな顔をする。
「これでも『良かった』なんて言えるの?麻ちゃんは」
息が詰まる。痛い。苦しい。息が、息が出来ない。
抵抗しようともがく間に、また気が遠くなりそうになった。
嫌だ、死にたくない、だけど。
歪んだ視界の中の君の泣き顔が僕の目に焼きつく。
僕が君にそんな顔をさせたんだ。
僕のこと、好きだって言ってくれたのに。
僕は今まで散々君に酷いことして迷惑かけて、だから、これでおあいこだよ。
もういいんだ。いいんだ。


582風と木の名無しさん:2010/06/03(木) 03:36:04 ID:JVJQb3Fm0
「馬鹿っ!」
頬を叩かれて目覚めるのは、あまり気持ちいいもんじゃない。
「…ああ、馬鹿だよ…」
「なんで嫌がらないのさ!なんで、抵抗しないんだよ…!」
僕の上に馬乗りになったまま泣きじゃくる深夜くんの腕をとり、僕は大きく溜め息をついた。
「なんでって、馬鹿だからさ。君のことが好きだけど、尾島さんのことも忘れられない。
 君は蔓実さんのこと好きだってわかってるのに」
君の頬を伝って落ちる涙、とても綺麗だ。
「死ななきゃ治らない馬鹿だったのさ…残念ながら」
でも、君の笑った顔の方が素敵だよ。
583風と木の名無しさん:2010/06/08(火) 10:32:25 ID:sX947FOa0
明日、18:30からネット中継生放送で夜須田先生が出るのがあります
http://opinion.infoseek.co.jp/article/883
584風と木の名無しさん:2010/06/08(火) 11:31:28 ID:22vsYppMO
すみません、今日でした
585風と木の名無しさん:2010/06/09(水) 00:09:54 ID:Qvr0U4mJ0
>>582

「麻ちゃん…尾島さんと何があったの?言いたくないんなら聞かないけど」
しばらくして、俯いたまま君はぼそっと呟いた。うん、当然の疑問だな。
僕は、もう隠すつもりもなくなっていたから、さっきのことを出来るだけ淡々と話した。
頭の中で物事を整理して話すうちに、僕は尾島さんの行動の裏を読み始めていた。
人がそれまでの人間関係を清算しようとするのは、そう遠くない時期に生活の拠点を移そうとしている場合と、
実は新しい人間関係を作るために、それまでの自分の過去を無かったことにしようとしている場合だ。
尾島さんは、どっちなんだろう。
まさか新しい相手と…いや、そんなタイプじゃないなあの人は。
いずれにしても、僕が尾島さんの方から交わりを断たれてしまったことには変わりはないけど。
元々、尾島さんから誘われて始めた仲なんだし、僕自身も『いつかは終わる関係なんだ』と
自分に言い聞かせ続けてきたのだから、何時捨てられても仕方がなかったんだ。
さっきはいきなり言われてショックだったけど、今は落ち着いて考えることが出来る。
僕は飽きられたのかもしれないな。そうだよ、きっと。
でも尾島さん、本当に蔓実さんとも別れるつもりなんだろうか?
信じられない。あんなに好き合っていたのに。
そう僕が言うと、君は首を振って半ば喚くように叫んだ。
「わかるわけないじゃないか、そんなこと!誰にもわからないよ、尾島さん以外には!
 蔓実さんとあんなに愛し合ってて、君ともそんなに簡単に…!嘘だよ!嘘だそんな…」
まるで自分が別れを告げられたかのように君は取り乱している。
感情移入し過ぎちゃったのか、蔓実さんに、尾島さんに、それとも僕に?
他人のことを我がことのように捉え過ぎる君の共感能力の高さは、
弁護活動に於いても私事でも、有利に働くよりも不利な時の方が多すぎるとは思っていたんだ。
それとも、僕を憐れんでくれてるのか?『別れる』って言葉が嫌いなだけ?過剰反応してる?
「深ちゃん、大丈夫だよ。蔓実さんにはまだ尾島さんのこと聞いてないんだから。落ち着いて。
 尾島さんには何か僕には言えない理由があるんだよ、そうだろう?」
586風と木の名無しさん:2010/06/09(水) 00:10:25 ID:Qvr0U4mJ0
寝転がったままの僕の上に泣き崩れてしまった君を、僕は両腕で抱き締めていた。
ついさっきまで僕のことをギリギリまで責め抜いてくれた人間と同一人物とは思えないくらい、君は儚げで消え入りそうだった。
真面目で裏がなくて、馬鹿が付く程正直で頑固で。
男相手に思っちゃいけないかもしれないけど、可愛いよ。
こんな君に『好きだ』なんて言われて、ちょっと鼻高々だな。
でもさ、もうそんなに泣かないでくれよ。泣いた跡が残っちゃうだろ。
「ねえ、ちょっと頼みたいことがあるんだけど…いい?深ちゃん」
ずっとしゃくり上げ続けている君に声をかけるのは少し気が引けたけど、
僕の気力が残っているうちにこれだけは言っとかないと。
「え?何?」
「あのさ、そこの洗面所の下の棚に、バケツとタオルが入ってるんだ。
 悪いけどそれで…拭いてくれない?その、僕…のこと」
君は一瞬目を見張って、そして何故かふっと笑った。
「後始末かい?うん、いいよ」
真っ赤な目を瞬かせて、君は立ち上がった。
それから甲斐甲斐しく僕の世話をしてくれた。
冷たいタオルで身体のあちこちを拭いてもらって、すごく気持ち良くなったんだけど、最後に…
後ろを拭かれて、やっぱり痛くて、僕は盛大に呻いてしまった。
マズイ、と思って君の顔を見ると、ギュッと唇を噛んでとても辛そうにしている。
「ごめん…我慢できなくて」
僕がそう言っても、君の目からはまた涙が溢れてきて止まらない。
まいったな。そんなつもりじゃなかったのに。
「今日は最悪だな。さっきから君のこと、泣かせてばっかりだよ。君に助けてもらったくせに、さ。
 僕は…ねえ、どうしたら君に笑ってもらえるんだろう?」
……言った端から恥ずかしくなってしまった。これって完全に口説き文句だよね。
君はまだ涙目のままで、でも目の光は取り戻してて、僕のこと真っ直ぐに見詰めてきた。
「麻ちゃん、じゃあさ、明日はずっと僕に看病させてよ。でなきゃ許さないから」
えー明日も仕事が…でもこれじゃ座り仕事はきついし…事務員さんに何て言い訳しよう、
そう考えてたら、君は悪戯っ子のように口の端を吊り上げて笑った。違う、そんな顔して欲しかったんじゃないよぅ。

とりあえず。
587風と木の名無しさん:2010/06/19(土) 05:11:16 ID:YOTKN9UmO
588風と木の名無しさん:2010/06/29(火) 02:41:29 ID:hnFJrKYd0
保守ついでに夜須田先生 http://p.pita.st/?xvmlmijt
実にけしからん二の腕です(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
589風と木の名無しさん:2010/07/04(日) 05:05:21 ID:GeaS9GmhO
王口先生曰く蔓実先生は相変わらずバイクに乗って大変元気にしてるとのこと
つやつや〜とかなんとか
末井先生もエキセントリックな感じで「元気に頑張ってるよ〜」とか
末井先生はあの事務所で一番はつらつみたいですw
どんな風にかは知りませんが
590続く:2010/07/06(火) 23:16:21 ID:PAXXtFbmO
まただ。また下手を打ってしまった。
あれだけ仕事で失敗しておいて、詰めの甘さがどういう事態を引き起こすか身に沁みて知っているはずなのに。
とっくに済んだはずの昔の話を蒸し返されて、しかもその筋へややこしく歪曲されて伝えられ、
挙げ句の果てに、落ちぶれた我が身を付け狙われることとなってしまった。
誰を責める訳にもいかない、全て自分の後始末が不完全だったからなのだが。
(やっぱ土地が絡んだ話は根が深ぇな。今更気づいても遅ぇけどよ)
尾島の唇が苦っぽく歪む。
昔から信頼していて取り引きしてきた業者にネタを売られて、
それをタネに強請られる、という構図は、老いを感じ始めている身には殊の外厳しく響いた。
もう誰も信じられない。
今の時点では、誰が信じられるか・信じられないかを判断する手だてが自分にはない。
尾島に出来る最良のことは、しばらく誰とも接触を断って山にでも籠もってしまうことだろう。
家族・親戚・交友関係は真っ先に調べられているはずだ。それを頼るなど有り得ない話だ。
仕事の関係者…それは寧ろ新しい情報源になってしまうだろう。
では、弁護士は。
尾島は力なくかぶりを振る。
(迷惑なんてかけられねぇよ。いくら口が
591続く2:2010/07/06(火) 23:23:48 ID:PAXXtFbmO
堅くっても…皆家族がいるってのに)
そういえばこの間、田舎へでも戻ろうかと考えて、麻雛に別れ話を振った所だった。
渡りに船だ。このまま消えちまおう。
そう考えついた時、乗っていた電車がガクンと振動し減速しだした。
普段使わない駅名を耳にし、尾島は痛む身体を叱咤して立ち上がる。
さっきは、襲われたのが駅のホームで幸いだった。
数人に囲まれて殴る蹴るされていた所を駅員に見咎められ、
相手が隙を見せた時に滑り込んできた電車に何とか飛び込むことが出来たのだ。
自分はこれから夜の闇に紛れて、元居た仮の住まいまで辿り着かねばならない。
山に籠もるとしても当座の資金がいる。危険は承知の上だ。
尾島は、鉄臭くカサついた唇を今一度噛み締めた。
592風と木の名無しさん:2010/07/07(水) 01:45:10 ID:d/BJeZ5V0
>>590-591
いつも乙です

七夕ネタ 麻雛×深夜
http://ux.getuploader.com/tai/download/31/tai_31.zip
pass 0707

4月に投下した続きがまだ途中でうpできず済みません
593風と木の名無しさん:2010/07/21(水) 11:17:40 ID:srpP7/PmO
トゴタン誕生日おめ!ほしゅ
594風と木の名無しさん:2010/07/28(水) 04:27:39 ID:NXgE3OWFO
蔓実先生誕生日おめ!

オジトゴ、蔓オジまんがです。
http://ux.getuploader.com/tai/download/33/tai_33.zip
pass:0728

595591:2010/08/01(日) 00:00:21 ID:LNC0s4P0O
駅前の雑踏を抜けて一息ついた所で肩を叩かれ、深夜は振り返った。
「よお、久しぶり」
「あ、蔓実さん…」
「最近会わなくなったね。事務所が変わったからか、な」
TシャツにGパン、という相変わらずのラフな格好に、のんびりとした蔓実の声。
深夜は、少し複雑な表情を浮かべて頭を下げた。
「そうですね、暑くなってから忙しくて」
「ふーん…ねぇ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
そう言って一旦言葉を切り、眉をひそめる蔓実に、深夜は小首を傾げた。
「はい、何ですか?」
「あのさ、尾島さんのこと何か聞いてない?電話かけても全然繋がらなくってさ」
それを聞いた深夜の顔に劇的な変化が訪れた。
見る見るうちに顔が曇り、そして真っ赤に染まり、最後には青ざめて涙ぐんでしまった。
「蔓実さん…」
「え?な、何、深夜くん、僕何かマズいこと言った?」
突然のことに焦る蔓実に、消え入りそうな、それでいて冷たい声で深夜は答えた。
「知ってて言ってるんだったら、それって酷い侮辱ですよ」
どういうことだ。心底、訳がわからない。
そう目で訴える蔓実に、深夜は道端のベンチを指差してみせた。
「座りましょう。僕、立っていられそうにない」
596風と木の名無しさん:2010/08/03(火) 06:54:21 ID:O+ww0ITt0
蔓実先生、事務所の場所が変わりますた
新宿2丁目近くて(*´д`)ハアハア
ttp://niben.jp/orcontents/lawyer/detail.php?memberno=2018
ついでに先生のお姉さん。よく似てますw
ttp://niben.jp/orcontents/lawyer/detail.php?memberno=1034

先生姉はW大の中○派だったそうで、姉弟そろって活動家の模様。
蔓実先生がそのむかし三里塚でやんちゃして検挙されたときは面会に行ったのだろうかとか妄想。
597595:2010/08/03(火) 23:53:23 ID:+1M7lPSKO
まだ昼間に照りつけていた太陽の熱気が立ちのぼっている道路の上を、
氷の様に冷え切った深夜の声が流れていく。
「…それで麻雛くんは尾島さんに、もう終わりだって言われて…
あなたとも終わりにするって言われて、もう田舎に帰るからって。
麻ちゃん、泣きながら歩いてて…あんなに泣いてるの、初めて見たんです。
なのに僕は、慰めようとしたのにかえって彼を傷つけてしまって…」
不意に言葉を切り、足元の小石をぐりぐりと踏みつける仕草をする深夜。
声をかけづらく感じた蔓実は、何となく同じように、座っていたベンチの台を蹴りつけ始めた。
うだるような暑さとは正反対の、重苦しい雰囲気に包まれて、二人は押し黙ったままただ足元を見つめていた。
どれくらいの時が流れただろうか。
次に口を開いた深夜の声は、どこか悲鳴にも似たものだった。
「僕にはどうしてもわからないんです!あなたは尾島さんのこと、本当に知らないんですか?!
尾島さんは、あなたと別れるつもりなんですか?!僕は…僕には、理解出来ない!
あなたが知らない訳なんてないんだ!あなたが…こんな、馬鹿な…!」
598595:2010/08/04(水) 02:45:07 ID:Z0Qq0FKMO
しゃべっていくうちにどんどんトーンが高く上がっていく深夜の声を止めたのは、その片口をがっしりと掴んだ蔓実の手だった。
「……!」
「ねぇ、ちょっと、落ち着いて」
徐々に辺りには夕闇が迫り始め、道端の商店や街灯の灯りがぽつぽつと灯ってていく。
薄暗い中でも、その見開いた目に涙を湛えていたのは蔓実にもわかった。
だからだろうか、蔓実は手の力を緩めて深夜の背を優しく撫でた。
「君が僕のこと、信じられないのも無理はないか。
それが、僕の今までしてきたことの結果、なんだろうからね。
でも僕は本当に何も知らないんだよ。
寧ろ、何で麻雛くんには言ったのに、僕には何も言ってくれないんだってショックを受けてるくらいだよ」
思わずはっとして居住まいを正す深夜から視線を外し、蔓実は立ち上がった。
「尾島さん、そんなこと言ったのか…どうして僕には何も言ってくれないんだ…」
そばにあった電柱に、軽く拳を叩き付ける。何度も、何度も。
深夜は、両手で顔を覆って泣き顔を隠そうとしていた。
また、やってしまった。
どうして自分は、人を傷付けることしか出来ない?
一昨日は、麻雛を慰めようとしてその身体も心もぎりぎりまで追い詰め、今また蔓実をも傷付けてしまった。
どうしようもない馬鹿者だ、自分は。
要するに、自分が可愛いだけなのだ。
自分が満足したいから、人を傷付けて悦に入っているだけなのだ。
最低だ。
だが、いくら後悔したところでもう遅い。時は元に戻らない。
それでも謝らなければ。女々しく泣いているだけでは駄目だ。
深夜は己を叱咤して何とか顔を上げた。
599595:2010/08/04(水) 03:12:47 ID:Z0Qq0FKMO
「ごめんなさい…」
「…深夜くん」
「僕、酷いこと言って…あなたのこと侮辱して、僕は…自分のことばっかり…」
声を震わせる深夜に歩み寄り、蔓実は鋭い視線で深夜を射すくめるように見つめた。
「君の言ったことが全部本当なのかどうかは僕にはわからない。
でも僕は、尾島さんのこと信じて待つよ。
尾島さんにも、何か事情があるはずだ。そのうち僕にも訳を話してくれるはずさ。
僕はそれを信じて待つだけだ」
深夜は…もう我慢出来なかった。蔓実の胸に顔を埋めて泣いた。泣き崩れた。
泣き声の合間に小さく『ごめんなさい』と繰り返す深夜の背を撫でながら、
蔓実は少し口を尖らせてみせる。
「麻雛くん、羨ましいなあ。尾島さんと君に、そんなに愛されてさあ」
しゃくりあげながらも、それを聞いてつい蔓実を小突いてしまった深夜に
蔓実は軽く抱き締めることで応えた。
「深夜くんだって、愛されてるんだよ。他人のことに、こんなに一生懸命になれるって素晴らしいことじゃないか」
深夜は耳まで真っ赤に染まり、また蔓実を小突き返した。

以上です
600風と木の名無しさん:2010/08/06(金) 00:39:47 ID:77yDGTM6O
いくら家の中にいる、と言っても、この暑さの中ではへばってしまう。
(まあそれでも野宿よりゃ遥かにましだ。んなことくれぇわかってるよ)
尾島は、ペットボトルの茶をぐいっと呑み込むと大息をついた。
障子を閉め切って薄暗くなっている室内は、このところの猛暑で息苦しいほどの暑さとなっており、
水分を摂っても摂ってもそれが汗となって流れ出していってしまう。
その中で尾島は、クーラーも扇風機も点けずにただごろりと横になっていた。
(冷蔵庫が無きゃ、今頃死んでるな)
部屋の片隅で軽い振動音をたて続けるそれをちらっと見やり、尾島は額の汗を拭った。
仮住まいの家に密かに舞い戻ってから、既に一日半が経過していた。
追われている相手に、自分がここに潜んでいることを知られたくない。
電気メーターを派手に動かさないために、冷房は全く使わない。流しに水を流さない。
トイレも流さない。
足元に出来上がってしまった、汗を拭いたタオルやハンカチの類の山を眺め、尾島は
(さぞや今、この家の中は酷い臭いで満たされているんだろう)と苦笑していた。
とはいえ、何時までもここに居る訳にはいかない。
やがて、食糧や水の尽きる時がくるだろう。家の中へ踏み込まれるかもしれない。
そうなる前に何とかしなければ。
後、数時間。闇が全てを覆い尽くしたら。人々が出歩くのを止め、眠りに就く時刻になったら。
なけなしの金を手に、当ての無い旅へ出掛ける、尾島はそう決めていた。
601風と木の名無しさん:2010/08/09(月) 00:59:26 ID:9DYWWrTQO
がらっ。開くはずのない玄関の戸が開く音がした。
「………っ!」
瞬時に身を起こし、尾島は音の方向へと身構えていた。
今のは何だ。確かに玄関に鍵は掛けたが、その筋にかかれば開けられない代物ではない。
ついに追っ手がここまで来たか。
尾島の顔がひきつり、今まで流れていたのとは違う汗が冷たく脇の下を伝い落ちる。
誰が入ってきた?どうして?今そいつはどこにいる?
俺は隠れるべきなのか?逃げるべきなのか?どうする?
考えるうちに頭の回線がショートしそうになり、思考停止してしまう。
その間にも、人の気配が壁の向こうから徐々にこちら側に移ってきそうになり、尾島はたまらず押し入れの戸を開けて中に潜んだ。
何か色々な物を出しっぱなしのままだったが、そんなことに構っていられない。
「………」
「……」
廊下を静かに進んでいた何者かが、障子を開けて室内に入ってきた。
心臓の鼓動がドクドクと高鳴る。こめかみが痙攣する。
戸の隙間から覗いていた尾島は、暑さと緊張で立ち眩みを起こしそうになるのを必死に耐えていた。
何者かは、部屋の真ん中で所在なさげに辺りを見回し出した。
「……誰かいる?尾島さん?」
え……ちょっと待て、こいつは。
「…おい、こんなとこで何やってんだ!富士田!」
思わず叫んでしまった尾島に、富士田はビクッとして身を引いていた。
「あー…驚いた―!もう、連絡がつかないっていうから心配して見に来たんですよー!」
怯えた表情を一変させて抱き付いてくる富士田に拍子抜けしながらもつい懐かしさを感じてしまい、尾島はその背に腕を回してしまっていた。
「心配しちゃいましたよー!」
「…そういえば久方ぶりだな、おい。…で、誰が連絡が取れないって…」
その時、いきなり室内に雪崩れ込んできた数人の尾男に囲まれ、寄ってたかって殴られ、二人は意識を失い倒れた。
602風と木の名無しさん:2010/08/09(月) 20:36:56 ID:EMBNsVcUO
昨日、夜須田先生に訊いたのですが、オジー最高裁はまだ動きなしとのことです。
「上告して10ヶ月もたっていて異常な状態。もしかしたら裁判一気にやる気なのか…それとも蹴る気なのか」と読めない模様です。

喉がガラガラで喋るの辛そうでした('A`)

それと「末井さんはいたって普通の弁護士なんだけど、たまたま扱った事件が大きいだけだからなぁ。よくやってくれてるよ」とのこと。

普通の…なんですかw
603風と木の名無しさん:2010/08/12(木) 11:49:23 ID:5up7LkutO
がやがやと声がする。耳障りでがさつな声。
やかましい。黙れ。
そう叫ぼうとして口を動かすが声が出ない。
口がカラカラに乾いていて、喉が重い。
どうしたんだ一体、と再び叫ぼうとしたところで横っ面を張られ、俺は強制的に目覚めさせられた。
「おい、起きやがれ!」
「何時まで寝腐れてるつもりだ!」
…聞き覚えのある声だ、と思った。
かつての俺の持ち会社と、ライバル関係だった企業の使いっ走り連中だ。
その当時、部下が困った顔で回して寄越した電話に出てみると、
このがさつな声があること無いことを様々にがなり立て、辟易してしまったことが幾度となくあった。
こんな面をした奴らだったか。あの声にこの面なら、まあ分からんこともない。
特に想像力も必要としないな、と俺は一人で納得していた。
「…おい、聞いてることに答えやがれ!野郎、だんまりで逃げ切れると思ってやがるのか!」
ああ、がなり立てる文句の中身までも想像通りだ。分かりやす過ぎて泣けるぜ。
(俺だって似たようなことをやってきたんだからな)
とすると、この後の展開も予想通りということなんだろう。
今から俺はこいつらにしこたま殴られ、昔の取引相手とのいざこざの一部始終を吐け、と責め立てられる。
勿論俺は口を割らない。その理由は、俺が自分の墓の中まで持ってかなきゃならねえもんだ。
そして奴らは言うだろう、こいつがどうなってもいいのか、と。
こいつは…何でしゃしゃり出て来やがったんだ、今更。
富士田め。
何も今になって、俺の家なんぞに入って来やがらなくても。
604風と木の名無しさん:2010/08/13(金) 00:04:57 ID:8C/WL/VPO
この狭い部屋の、床の上に寝転がっている富士田の口の端から、赤い筋が一本伝い落ちている。
(まさか殺しちゃあいねぇだろうな)
数人の男に代わる代わる殴られながら、それでも富士田の姿から視線を外すことが出来ない。
指一本、眉一筋でいいから動かしてくれ。
生きている証を見せろ。
そう心の中で叫んでしまうくらいに、今の富士田は血の気を無くしていた。
それから何秒、何分経った後だったか。
富士田の顔が軽く引きつって呻いた時には、俺は下っ腹を押さえながら喝采を上げてしまった。
もっともそれは、殴られた末の罵り声にしか聞こえなかったが。
全く、どこまでお人好しなんだ俺は。
肉親でもない野郎のことなんざ放っておけば良い。野郎が勝手にのこのこ来やがっただけのことだ。
そんなことより自分の心配でもしろ。殴られ過ぎて血反吐が出てきちまったぜ。
ああ、身体中がいてぇ。頭がぼーっとしてきやがった。
「…こいつ、さっきから何見てやがんだ?そんなにヤツが気になるんか」
うるさい。放っとけ。
「こいつの情夫なんじゃねえの」
奴らが顔を見合わせて笑った。その中の一人がふん、と鼻を鳴らして場を離れていった。
「…おい、こいつの服脱がせてみようぜ」
襟首を掴んで引き上げられる富士田の顔が、人形のように生っ白い。
止めろ、そいつに触るな。叫びたいのをぐっと堪える。
俺が何を言っても無駄だ。俺に出来ることは、せめて、今から尻に突っ込まれるであろう富士田のことを見ないでいてやること位だ。
だが俺のささやかな願いは、直ぐに手ひどい仕打ちに取って変わられる。
「ほらよ、特等席だぜ」
ぼろぼろになった身体を押さえつけられて、富士田の方へ向けられ、俺はヤツの泣き声を、喘ぎを、流す涙を正面から見据える羽目になった。
畜生。どうして、こんなことに。
塩っぺぇと思ってた血の味だったが、今日は苦ぇ。とてつもなく苦ぇぜ。
ヤツの喘ぐ姿が、俺の目の中でゆらゆらと揺らめいていた。
605風と木の名無しさん:2010/08/15(日) 01:58:16 ID:bft5Vhp7O
「…こいつ、やっぱり慣れてやがるぜ」
「うわ、良く締まるな…女より凄ぇ」
「あんな所に情夫を連れ込んでやがったのか。このスケベジジイ」
奴らは次々に富士田の尻を犯し、時折思い出したように俺を殴っては嘲っていた。
今は、俺にゲロさせるよりは奴ら自身の楽しみを優先させているようだ。
俺はなるべく何も反応しないようにして、その場にうずくまっていた。
今になって騒いだところで、多勢に無勢だ。俺が何かしでかしたとしても、奴らが富士田を放すとは思えない。
先ず、俺の身体が持たない。倒れて頭を何度も床に打ちつけてるから、正直ふらふらだ。
奴らを蹴散らして富士田を助け出す、なんて芸当は俺には出来ねぇ。
だからといって、悔しくないわけが無ぇ。
何も反応をしない…?無理だ。絶対に。
知らぬ間に奥歯は噛み締められ、爪は手のひらに食い込み、情けないことに息子は緊張して勃ちっ放しだ。
見るまい、と思っても、目は富士田の方へ吸い寄せられてしまう。
かつての俺がヤツにやらかしたような酷い仕打ちを、富士田は延々と受け続けていた。
俺の心は憤怒と悔しさで逆巻いていた、だが、何故?
奴らの言うとおり、富士田はただの俺の情夫だ。他人に犯された所で俺の腹は痛まねえ、そうだろう?
どうしてこんなにヤツのことを気にする?
(理由なんて、わからねえよ)
言葉や理屈じゃ説明出来ない何か。
愛だの恋だの、そんな生温いもんじゃない何かだ。
くそっ。俺の脳味噌も沸いてきやがったか。
使いっ走り共がどうにか弾を撃ち尽くした頃、富士田は目を剥いて気を失い、
俺は頬を張られてまたしても床を舐めた。
もう、どうとでもなれ。いや、どうにもならない。
人生とは、かくもままならないものなのだ。
606風と木の名無しさん:2010/08/18(水) 01:24:16 ID:9Q3dRgfXO
「…さん、尾島さん!起きて!お願いだからっ」
うるせえな。そうやいのやいの騒ぐな。
「俺、眼鏡がないからよく見えない…俺のズボン、どこにありますか?ああ、早く起きてってば」
全く、騒がしいヤツだな手前ぇは…あ?富士田?ってことは、今俺は…気絶してたのか。
気の抜けた声で呻くと、もげて転がり落ちそうなくらいに重い頭を二、三回振り、俺は声の主を探した。
俺の身体は、殴られたせいか火の付いたように火照り、関節がぎしぎしと軋んで痛んだ。
腫れ上がって塞がりかけた目の縁に、富士田の姿が映った。
ヤツは裸のままで後ろ手に縛られ、芋虫のように床に転がっている。
もぞもぞと身体を動かし、何とか俺の方へ這い寄ろうとしているようだが、
残念ながら目が見えていない。ちょっと見当違いの方向だ。
俺の方は、と見ると、右手首を手錠で金属の配管につなぎ止められていた。
それ以外は、ここに捕らわれてきた時と同じ格好のようだ。
ん?この手錠…何だ、チンケな物使ってやがるな。
近くにあったパイプ椅子に手を伸ばして折り畳むと、
俺は手錠の真ん中の部分をそれに何度か打ちつけてみた。
ほらな。チョロいもんだ。
がちゃりと外れた手錠を床に投げ捨て、俺は富士田に駆け寄った。
「おい、富士田!大丈夫か!全く、何だって手前ぇは…」
「あ、尾島さん…!良かった…」
富士田は安心したのかふっと目を閉じてしまった。
まぁいい。俺がそれに構わずヤツの戒めを解こうとすると、
「待って尾島さん!それより、俺のズボンはどこにありますか?早く、早くしないと…」
富士田は身を捩って俺に抵抗した。一体何だってんだ。
ズボンならそこにあるぞ、と指差すと、ヤツは息急ききって叫んだ。
「ポケットの中のハンカチを出して!窓を開けて、それを何度も振るんです!」
607風と木の名無しさん:2010/08/20(金) 01:01:37 ID:ZZMXUidrO
おいちょっと落ち着け。お前ぇ一体何しゃべってるんだ?俺にはさっぱりわからんぞ。
ハンカチって何だ。それよりお前ぇの手足を…。
「ああもう!説明は後です!あいつらが戻ってきたらお終いなんだから!とにかく俺の言うとおりにして下さいって!」
普段回りくどくしかしゃべりやがらねぇヤツが、何時になく一気にまくし立てて俺のことを急かす。
こいつの言うがままに動いてやるのも癪だが、どうやら他に選択肢は無さそうだ。
部屋の隅に放りやられたズボンを探り、今時珍しい白のハンカチを取り出すと
俺は光の指す方を見上げた。
俺達の押し込まれている部屋は妙に天井が低かったが、
明かり取りの窓はその天井間際の壁に申し訳程度に小さく設置されていた。
この造りから見るに、元々この部屋は倉庫にでも使われていたんだろう。
俺の低い背では、それでもあの窓には手が届きそうにない。
窓の下を見ると、柄の曲がった傘が一本転がっていた。
ついさっき、俺の身体をしこたま打ち据えてくれた代物だ。
こいつを使えば窓を開けられるかもしれん、俺はそれを手に取り窓の方に差し上げた。
目の周りの腫れのせいで視界が狭かったが、尖った先端で窓枠をつついてみる。
動く。少しづつだが。
人間が潜り抜ける訳では無さそうなので、大して開かなくても大丈夫だろう。
じりじりとした時間が流れる。
俺は無言で作業を続け、富士田は泣きそうな顔で俺の方を見つめていた。
………よし、開いたぞ。俺は傘の先端にハンカチを結び、隙間から外に向けて差し出した。
608風と木の名無しさん:2010/08/24(火) 02:01:52 ID:RIs+xZ0kO
五回、いや四回ほどハンカチを左右に振れただろうか。
その時、ドアの外に数人の男達の話し声が聞こえた。
どうする。奴らが入ってくるぞ。今窓を閉める時間はない。奴らにこの傘とハンカチを見られたら?
瞬時にこれだけのことを考えると、俺は本能的に傘を窓から引っ込め、ハンカチを傘から外し、
その傘を遠くへ放り投げて手錠のそばへと舞い戻った。
右手首に手錠を、そう思った時にはドアはがちゃりと開けられ、奴らがどやどやと中へ入ってきた。
「…ああ?何だこいつ、背中向けやがって。何してんだ」
俺は丁度ドアに背を向けて床に座り込んでいた。
落とした手錠を拾おうとして自然とそうなった次第だが、結果として奴らから自分の手元を隠すようにしていたんだ。
だが…俺が今恐れているのは二つの点だ。
一つは窓が開きっ放しになっていること、もう一つは手錠が外れたままになっていることを気付かれそうだということだ。
…結論から言うと、奴らは何も気付かなかった。
「おい、こっち向きやがれ!」
手の早い男が、そう言いながら俺の背中を蹴りつけてきた。
これ幸い、と俺は壁にぶつかっていき、そのどさくさに紛れて手錠を手首にはめ直した。
何とか誤魔化せたか…あのハンカチにどういう意味があるのか知らんが…あの合図で助けを呼べたってことか?富士田よ。
振り返った俺の目に、鈍く黒光りするペンチが映った。
「もう殴り疲れたからな。吐かねえんだったら、指一本づつ潰してやる」
さっと青ざめてしまった俺の口に、落ちていたハンカチが押し込まれる。
「指は二十本あるんだ。たっぷり楽しめるな。いや…四十本あるか?」
男の口がいやらしくつり上げられて俺と富士田を交互に見た。
くそっ!止めろ!振り払おうとする手を掴まれて押さえ込まれ、小指の先をペンチで挟まれる。
身構える間もなくがっちりと締め付けられ、俺はのけぞって叫んだ。駄目だ…我慢出来ねえ…っ!
痛い!指先が千切れそうだ…神経を直接…だ、駄目だ、もう…
叫び続ける俺の意識がふっと途切れた。
609風と木の名無しさん:2010/08/25(水) 00:11:01 ID:+LmLfvFSO
水をぶっかけられて目覚めるってのは、あまり気分のいいもんじゃない。
まあ小指の先を詰められてる時点で既に最悪だがな。
くそ、人の指だと思って滅茶苦茶やりやがって…。
悪態をつきながら薄目を開けると、富士田が寝転がったまましゃくりあげているのが見えた。
手足はまだ縛られたままか。よし、お前ぇはまだ無事だな。
無事って言っても、掘られちまった後じゃあ無事もへったくれもねえやな。
「おい、いい加減に吐いちまえよ。達磨にして欲しいのか?」
まだ俺と金属の配管とを繋いでいる手錠をぐいっと引っ張り、男が下卑た声を浴びせてくる。
…ああ、止めろ止めろ俺の指に触るなっ!
そんな潰れた指の爪を生爪を止めろ止めろ止め、うぐ、ああああああぁっ!
「…これですっきりしたろ。次は隣の指か?それとも足の方がいいか?」
…お、俺の指…生爪、剥がしやかった…畜生、血が…骨が出てるじゃねえか、くそっ…痛ぇ、すげー痛ぇ…
また意識が朦朧としてきた。叫び過ぎて頭に血が回らなくなったからだ。
…あ?何だ?部屋の中に金属的な音が…誰かの携帯か?
「あぁ?どうした?…手入れだと?!わかった。…おい、全員事務所へ行くぞ。ここは鍵かけとけ」
その声に、奴らは立ち上がってぞろぞろと部屋を出て行っちまった。
手入れ…そう言ったな、確か。誰かがあの合図を…ハンカチを見ててくれたってことか?
富士田よ、後で説明するって言ってたが結局まだ聞いてねえぞ。
どっちにしろ、これで気づいてもらえなきゃ俺達にもうチャンスは無いってわけだ。
610風と木の名無しさん:2010/08/27(金) 00:34:06 ID:+RYIZgllO
ズキズキと脳天まで響く指の痛みを無視し、俺はその場に立ち上がった。
目眩がする。血の気が引いて倒れそうになる。
それもかなり強引に無視してやる。
一時的に白黒になっていた視界が徐々に色付き始め、細部まではっきり見えてきた。
と…富士田め、まだめそめそと泣いてやがる。
おい、聞こえるか?いい加減に泣き止め、時間がないって言ったのは手前ぇだぞ!
ハンカチを振れってお前ぇに言ったのは誰なんだ?
誰がお前ぇに、俺の様子を見に行けって言ったんだ?
「…う…蔓実さん…が」
ふん。やっぱりそうか。なら、何とかなるかもしれねえな。
俺は右手で手錠を掴み、壁に直接鍵の部分を叩きつけた。
もう奴らはここにはいないんだ、盛大に音を立てても構わないだろう。
程なくして手錠は外れた。
俺は足元のハンカチを拾うと、再び柄の折れた傘に結びつけ、窓へと高く掲げた。
ここだ。俺達はここにいる。気づいてくれよ。
ハンカチは最早真っ白じゃねえけど、それでわかってくれよ、俺達の今の状況を。
ちょっと動いただけで俺の左手は酷く痛んだ。
流れていた血は止まったが、手全体が赤黒く腫れ上がり、まるで小指の先に脳みそが付いているように感覚が鋭くなっている。
泣き叫びたいところだが、泣いても痛みは消えない。
一度は捨てようと思った世間だが、今はそれに縋りたい。まだ死にたくない。助かりたい。
人間ってのは勝手なもんだな。
どうにもならない人生の中で、それでもどうにかなろうと足掻きまくる。
俺の頭の中も支離滅裂になってきた。
この痛みを消してくれるんだったら何でもする、何でも。
そして、酷い耳鳴りのせいでつんぼになっていた俺は、背後の動く気配に振り返った。
そこには、さっきの奴らのむさ苦しい顔が…畜生、駄目だったか…
青ざめて倒れそうになった俺の目に、最近トンと会わなくなっていた懐かしい顔が映った。
先生。先生よ。すまねえ。また、やっちまったよ。
俺…もう、泣いても良いかな?
611風と木の名無しさん:2010/08/30(月) 08:09:53 ID:vYMbA/mSO
オジーについての本が新聞に出てました
裁判でも使われたリムジン内部での会話の豪華CDつきだとかw
久々に燃料投下とか
いまだに期待を裏切らないなぁ…
http://q.pic.to/1472b6
612風と木の名無しさん:2010/08/31(火) 02:07:47 ID:QxZhWXQnO
「…あ、また窓に何かが…赤い布?蔓実さん、さっきと同じ窓から赤いハンカチが振られてます!」
「わかった。こっちはビルに踏み込んだ所だ。もう切るよ深夜くん」
携帯をズボンのポケットに突っ込みながら、蔓実は警官達の後に続いていた。
夜須田に用意してもらった小型発信機は、富士田のズボンの裾に仕込んである。
それで富士田と尾島の二人の居場所はほぼ特定出来ていた。
二人が監禁されていると思われるビルの、窓のある北・南両面を監視すること十数時間。
北側の小さな変形窓がじわじわと開けられ、白いハンカチが振られたのを見た時点で、蔓実はかねてより馴染みの刑事に一報を入れていた。
あまり乗り気でなかった刑事を「今乗り込めば、現行犯で押さえられるから」と説得し、
従業員との押し問答の末に一行はそのビルの階段へとなだれ込んでいた。
613風と木の名無しさん:2010/09/01(水) 01:35:04 ID:zlCeVEn8O
問題の部屋の窓は二階。
階段の位置から考えて、おそらく登った先の踊場を少し戻った辺りか。
そう、例えばこのドアはどうだ?
「野郎、勝手なことしやがるとただじゃおかねえぞ!」
そう凄んでみせる従業員に『ありがとう、それが答えだ』と蔓実は内心でほくそ笑んだ。
鍵のかかったドアに数回体当たりをくれると、蝶番を軋ませてそれは開け放たれた。
次々に部屋の中へ押し入る警官、従業員、そして蔓実。
まず目に入ったのは、手足を縛られて床の上に転がっている富士田…
明らかに陵辱されたとわかる惨たらしい痕が身体中に刻まれていた。
そして窓の下に茫然として立ち尽くしている尾島…
手には傘を持ったまま身動き一つしない。
614風と木の名無しさん:2010/09/05(日) 00:23:16 ID:XIP/t09A0
test
615風と木の名無しさん:2010/09/05(日) 01:02:11 ID:XIP/t09A0
冨士田よりも酷い傷跡がそこかしこに付けられ、何よりもその…
左手の異様な腫れ具合と、欠けた小指の先にちらっと覗く白い物に、蔓実は寒気を覚えた。
「手前ぇがこいつらを手引きしやがったんか!くそっ!」
「とんでもねえヤツだ!」
口ぐちに悪態をつく従業員達を警官が制する中、その場の長らしき警官が尾島に声をかけた。
「おい、あんたが我々に助けを呼んだのか?誰にやられた?ここには連れてこられたのか?」
「え…あ…誰にって、そりゃそいつらに…そいつらにやられたに決まってるじゃねえか」
まだ事態をよく呑み込めていないのか、たどたどしく答える尾島。
それを聞いた従業員のリーダー格が、床にべっと唾を吐きながら言った。
「ふん、こんな男見たこともねえぜ。知らんね。おい、お前ら知ってるか?こいつらのこと」
一斉に、首を激しく横に振る従業員達。
「な…!」
「まあ、そういうこってすよ刑事さん。俺達ぁ何も知らねえ。ましてや手なんざ出す訳がねえ。
 こいつらはいつの間にかここに入り込んでたんだ。こんなことに巻き込まれて迷惑ですぜ」
絶句する尾島を無視し、彼らはそそくさとその場を引き揚げようとしだした。
それを止めたのは、介抱しようとする警官達の腕を振り払って叫んだ冨士田の金切り声だった。
「待って!俺はそいつらにやられたんだ!絶対に!確かに尾島さんを殴った証拠はないかもしれないけど、でも!
 俺の尻の中の…と、そいつらのDNAを調べたら必ず一致するから!何なら俺の腹の中の物も調べればいいですよ!
 俺は、一部始終を見てたんだから!尾島さん、だって…あんなにやられて…」
そして傍らの警官に取り縋って叫んだ。
「ねえ、これ証拠になりますよね?ずっと我慢してたんです、動くと出ちゃうから…早く、採取してください!」
ちょっと顔を見合わせていた警官達だったが、一人が鞄の中の紙コップを出して冨士田の尻にあてがい、
ぽんぽんと肩を叩いた。
自分から言い出してはみたものの、いざとなると恥ずかしさに冨士田は数回身悶え、
しかしやがて白濁した液体を後ろから垂れ流した。激しい嗚咽とともに。
尾島もまた自らの口元を抑えて、こみ上げてくるものを無理矢理に静めようとしていた。
616風と木の名無しさん
DNA、と聞いて従業員達の態度は俄かに変った。
「いや、そんな無粋な物を持ちだされても…あ、いや、わかった、認めます、認めますから
 そんな妙な検査なんかしないで下さいよ、ねえ?」
途端に弱腰になり警官達をなだめ出した。
化学的な『動かぬ証拠』を握られることが余程嫌なのだろう。
その内、言葉のはずみか『全く、何だってこんな野郎のためにあんたら本気になって…』と口走ったのと、
それを聞いた蔓実が電光石火でリーダー格の男を殴り付けたのはほぼ同時だった。
「あ…」
「手前ぇ!何しやがる!」
一斉に色めき立つ取り巻き連中を抑えながら、警官の長はやんわりと蔓実をけん制した。
「何だあんたらしくもない…こりゃ傷害罪だぞ、今度やったら、な」
「…気付いたら殴ってた…僕はこの件からは下ります。他の弁護士に任せますから」
全く反省していない顔で、蔓実はまじまじと自分の拳を見詰めていた。
「ああ、そうかい。じゃあそっちの方に付いててやんな」
従業員達を連行するために人員が割かれ、尾島と冨士田の手当てはしばらく後回しになりそうだった。
蔓実はゆっくりと二人の方へ近づいて行った。
戒めを解かれても伏せたままで動けないでいる冨士田に寄り添い、尾島は何かを懸命に語りかけていた。