[アーマー]メカ×少女[パワードスーツ]

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1名無しさん@ピンキー
サイボーグとか義体とかでもロボットでもなく
あくまで生身のおにゃのこがメカを装着したり着たりして
戦ったり飛んだり挙句の果てには変形したりとか
そういうのが好きな人…いるよね?
2誘導:2006/02/07(火) 00:29:09 ID:9KhvG4ax
スーパーヒロイン系総合スレ 第二話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1125775726/

ここでいいだろ、別に。
二次板と違って見た目のメカニックに拘る必要もないんだし。
3名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 00:30:43 ID:4O18mgdc
おらおら、WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)の
愛くるしいパンダ様が>>2ゲットだぜ! 頭が高いんだよ、ボケ!

.         ,:::-、       __     >1 クソスレ建ててんじゃねーよ。ビンスみてーに裁判で潰しちまうぞ。
    ,,r   〈:::::::::)    ィ::::::ヽ    >3 >>2ゲットも満足にできねーお前は、俺の着ぐるみ着てプラカード持ってろ(プ
  〃   ,::::;r‐'´       ヽ::ノ     >4 お前はカキフライのAAでも貼ってりゃいいんだよ、リア厨ヒッキー(プ
  ,'::;'   /::/  __            >5 汗臭いキモヲタデブは2ちゃんと一緒に人生終了させろ、バーカ。
.  l:::l   l::::l /:::::)   ,:::::、  ji     >6 いまさら>>2ゲット狙ってんじゃねーよ、タコ。すっトロいんだよ。
  |::::ヽ j::::l、ゝ‐′  ゙:;;:ノ ,j:l     >7 ラッキーセブンついでに教えてやるが、俺はストーンコールドが好きだぜ。
  }:::::::ヽ!::::::::ゝ、 <:::.ァ __ノ::;!     >8 知性のねーカキコだが、お前の人生の中で精一杯の自己表現かもな(プ
.  {::::::::::::::::::::::::::::`='=‐'´:::::::::/      >9 つーか、自作自演でこのスレ盛り上げて何が楽しいんだ?
  ';::::::::::::ト、::::::::::::::i^i::::::::::::/      >10-999 WWEなんか見てるヒマがあったら、俺に募金しろカスども。
.   `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ       >1000 1000ゲットしたって、WWF時代の映像物に販売許可は出さねーよ。
        `ー-"
41:2006/02/07(火) 00:32:00 ID:zJs/sfvO
ヒロインとか特撮っていうよりは、どっちかというと2次元なんだよねえ…
俺に言わせればちょっと違うんだな…
51:2006/02/07(火) 00:34:55 ID:zJs/sfvO
あー。そのスレ見たけどやっぱり違う。

例えば
ttp://rsn.zive.net/~web-rider/
ここのOFFENSIVE GUARDIANS PROJECTとか。

あとアニメとか漫画とかで結構あると思うんだけど
具体的にはあんまり詳しくない。
6名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 19:04:05 ID:IhB9kmsA
テムジンとかの擬人化みたいなもんかい?
7名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 01:17:23 ID:0eTyLQvh
ああ、近いかもしれない。
よくネット上でいわゆるガンダム少女とかよく見るけど、あれ系かも。

高い技術で作られたスーツ
その形状、インナーとか装着形態
着こなす中の人
そして活動状態
そんなのを想像して萌え。燃え。
8名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 11:53:32 ID:Vw5UH0bf
銀河お嬢様伝説ユナや機動少女ラムダみたいな奴って事な?
悪いが姉妹スレありすぎだろ。エロパロ版には過疎気味だがロボットのスレあるしフェチ版にサイボーグ娘のはあるし。
91:2006/02/10(金) 16:42:08 ID:4rKX5UUf
確かに他の板行けばそれなりに近いものはあるかもしれん…
でもサイボーグは違うかな…あくまで生身に着用という趣旨のスレでありまして。

まあ立てて3日経ってこの状態ではだめかもわからんね
10名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 17:58:08 ID:nTxvISu9
>>1

下らないっちゃ下らん例えなんだけどさ。
ようするにEVAのプラグスーツみたいなもんかい?
なんとなくな、そんな気が。

ウエットスーツとか、宇宙服とか。 もちっと範囲を広げた方が良かったかもしれんね、これは。
(深海作業用のスーツは、もろパワードスーツみたいだしな)


期待してる方なんだが、別所で職人もどきをやってる身。
保守以上のことは出来そうもない、済まぬ。
111:2006/02/11(土) 18:41:18 ID:fQAwD+aj
そうそうプラグスーツ。近い。確かに。
あれで直接戦うわけではないが あのデザイン、フィット感
ある意味そういったスーツの草分け的存在のような気がするですよ。

確かにもうちょっと範囲は広いほうがいいのかもしれない。
書き込み感謝。

もうちょっとこのスレをどうするか考えてみよう…
12名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 00:47:33 ID:VL31wdXk
約束どうり保守。

寝たふり。

どれだけ装甲らしさがあれば医員?
ぼーだーはセイバーかな。
131:2006/02/13(月) 01:12:41 ID:5loZXHOQ
ある程度硬い所があればいいのかなあ… まあ全体の半分くらい?
つき方にもよるけども。

スーツじゃなくて単なる鎧とかでも萌えるかもしれない。
弓道の胸当てとかエロイ形してるよね?

なんなんだこのスレは。何がしたいんだ我ながら。
14名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 17:08:49 ID:71eM4Jh8
まぁ。楽しいからいいか、盛れ。

保守。

んで。

ttp://www.geocities.jp/condition_deepblue/2006inu.jpg

こう言うのとは違うとは思うが、はってみる。
151:2006/02/15(水) 01:44:14 ID:am8BmhNn
いやいや全然アリです。こういうのいいですよ。好きですよ。

例えばフィギュア化もされている某絵師のメカ娘は義手・義足っぽくて
キモイので激しく却下ですが。
16名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 22:46:35 ID:JZQvR3oL
うむ、こういうのもありなのか。
ふと。

エイリアン2に出てくるあのロボット的スーツは?
171:2006/02/17(金) 01:58:10 ID:ZEo2wuHQ
着る、装着、までですかね。
エイリアンのアレは、あそこまでいくと乗り物かなあ…
少なくとも萌えではないかなと。
18名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 01:22:31 ID:uMdrWYld
ではさっそく。

【ツルテカ】プラグスーツ【キュッキュ】四着目
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/eva/1110486143/

そういえば、ボーグマンとかスプリガン(あれ着てるのは男だが)の様に
戦闘シーンからエロになるのが好みか?
19名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 01:18:17 ID:Kl3Xrsnn
おーい?
20名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 00:14:48 ID:/ZPEvz2E
星野スミレだろ!

パーマンマスクを被り、パンチラも気にせず、悪に挑んでいく!

中学→高校と成長(カラダが)していく彼女を見たかった。
21名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 17:01:48 ID:TEkhrH9A
今度コナミが限定で出す奴なんか、このスレ的にはストライクじゃないのか?

ttp://www.konami.jp/th/buso/

小説とかが電撃ホビーマガジンという模型誌で連載されてるし。
22名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 17:04:17 ID:TEkhrH9A
あー、>>1はフミカネ嫌いだっけ。
23名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 17:29:59 ID:P/SndM4I
まぁ、フミカネの是非は横に置いても
「義手・義足のようで萌えない」ってのはどうよ
義肢や欠損はいいぞぉ?
24名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 17:38:22 ID:pVHrEg4Q
うぉう? この一月近くは>>1と漏れの二人しかいないと思ってたのに。

>>義手

どういう作品のが好みです?
『コブラ』とか?
2521:2006/02/27(月) 18:20:24 ID:TEkhrH9A
コブラだと、ハンマージョーが好きな俺。(女じゃないだろ)

いちおうね、俺はミクロマンを推すよ。
最近発売されているシリーズで、ミクロシスターってのがあるんだけど、
これのマンガが、玩具雑誌クアントってのに連載されている。
非常に萌え。
このマンガ、および公式設定では、ミクロマンの身体のデザインは、ミクロテックスキンという
身体にフィットしたスーツを着ていることになってる。
サイボーグもいるから、腕にアタッチメントつけたりもする。

原作のマンガも萌えだが、角煮のミクロマンスレもがんばっている。
参考までに。

【煩悩を】ミクロマンティック5夜目【開放しよう】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1140760601
専用ろだ(新)
ttp://rara.jp/rental/micromantick.html

俺、義手義足やら女の子の体に残る傷痕とか、ツギハギとか好きだよ。
元は美しい女の子が戦闘(事故)でツギハギになって、
それでも挫けないで健気に生きていくところとか。
そーゆー女の子が幸せになる話とか、好きだ。書きたい。

義手・義足って専用スレあったっけ?(痛くない方向で)
26名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 19:02:58 ID:22LCF5VP
今あるとすれば某『少佐』な攻殻スレだけでしょう。
27名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 20:15:47 ID:mVh+li0r
義手義足ならガンスリンガーガールとかもそうではないかと愚考するが、このスレとは全く方向性が違うな
281:2006/02/27(月) 21:41:39 ID:d4s7MOOC
いいよぉ嫌いじゃないよぉ、こういう流れ。
俺の好みばかりを言うスレじゃないからね

義手義足義肢とかそれ系統自体に萌えるかどうかはまた別であり
そういうのが好きな人を否定するつもりもなければ
それ自体は俺も別に嫌いじゃないですよ。
まぁ某絵師の絵が個人的に好きじゃないだけの話。

ガンガルも単行本2巻くらいは買ったんだけどどうも話に入っていけなかった。
29名無しさん@ピンキー:2006/02/27(月) 23:04:23 ID:P/SndM4I
>>25
ミクロマンは知らんけど
後半については禿げ上がる程に同意
3021:2006/02/28(火) 20:01:06 ID:YsL4kBCK
あー、なんつーか。

サイボーグ兵士の少女が、戦闘によって大破して、ツギハギの身体に。
退役する彼女と結ばれる整備士の青年。

・・・っつー話がプロットとして組みあがったんだけど、SS作成、投下はこのスレでいいのか?
なんかいいスレがあったら誘導してくれ。
31名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 20:26:37 ID:SPsBUs+V
ロボット、アンドロイド萌えを語るスレ:α3
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1138366962/

サイボーグとなるとここまでいっちゃうんで中廊下。

ところでさ、>>1.。
801呼び起こすつもりは内が、某鎧なんちゃらとかの類は?
あれに出てきたような鎧着た鎧娘、ってのもOK?  
321:2006/02/28(火) 22:46:42 ID:RT0VQDu3
>>30
ここで書いてくれても全く構わないけど投下は>>31のスレのほうが
幸せになる人が多いと思うのであります
投下したらぜひ読ませてもらうよ

>>31
すまん、鎧なんちゃらがわからない。ヒントください。
33名無しさん@ピンキー:2006/02/28(火) 23:10:38 ID:EP2iQ5ni
あー済まない。
侍トルーパーとか天空戦記?とか。
星矢に始まる、あの妙な鎧武装アニメの流れ、という事。
341:2006/02/28(火) 23:49:34 ID:RT0VQDu3
なるほど。
中身がおにゃのこなのは当然として、アリじゃないですかねえ。
個人的には誰が作ったかわからない古代超技術ちっくなのよりは
あくまで人間が作った、技術の粋を集めたモノのほうが好きだけど。
35名無しさん@ピンキー:2006/03/01(水) 00:09:12 ID:OZsb07zZ
>>33
スレの始めのほうに挙げられているユナとかもそのカテゴリに入るよな。
あとは、ビックリマン後期の等身高いやつとか。(これはたしか専用スレあったはず)

あー、今思い出したけど、アムドライバーなんかシチュとしては申し分ないんでね?>>1
敵メカに触手ロボも沢山いるし、芸能界っぽくアイドル性が必要とされる設定だから、実はスポンサーの牝奴隷だとかいうネタもありだろうし。
アムドライバーは主人公たち以外にも沢山いるから、設定だけ借りてオリキャラでエロってのもありかもしらん。
36名無しさん@ピンキー:2006/03/02(木) 17:40:23 ID:KDHKfl07
アムドラはキャラデザがイマイチだった。
37名無しさん@ぺコーン:2006/03/08(水) 13:06:47 ID:eh9oy70g
早く誰でもいいから投下キボン
38名無しさん@ピンキー:2006/03/18(土) 02:10:45 ID:H/G5Y9Wy
興味はありありだが規定が今いち掴めん
画像たくさん見せな イメージ固めるから
391:2006/03/18(土) 08:02:32 ID:BWdVS5V6
ttp://www2.tokai.or.jp/web-rider/ogp02.htm
ttp://www2.tokai.or.jp/web-rider/images.htm

>>5と同じプロジェクトだが自分が最もツボなのはコレだ。
ここの画像とかムービーとか見てほしい。
ちなみに漏れは37じゃないYO!
401 ◆0gE85SI5tw :2006/04/06(木) 13:18:53 ID:Adi9m0V+
とりあえず保守
411 ◆0gE85SI5tw :2006/04/17(月) 18:50:33 ID:zMjlb/R2
最下層より保守age
42名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 03:18:39 ID:BqaLKLMA
このスレの趣向はトリガーハートエグゼリカみたいな奴かな?
43名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 20:59:40 ID:1kckta0q
いいと思う
俺は義肢ネタを考えてるが
44名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 01:47:01 ID:4CDh5znb
取り敢えず妄想してみた。
設定としては、ヒロインは限り無く人間に近い生体兵器で、普段は普通の女の子として生活している。
しかし、一度出撃が掛かると42のトリガーハートみたく、水着やレオタードのようなスーツの上からゴツいウエポンラックやバーニアユニットを装備し、迅速かつ速やかに敵を殲滅する。

…というオリジナリティ皆無な物。

それでお話の方は、いつものように敵を全滅させたヒロインの前に、彼女と同じように武装した少女が現われる。
ヒロインは初めて遭遇する同型に一瞬戸惑うものの、無邪気な笑みを振りまきながら、弾をばら蒔くその少女に応戦する。
一進一退のドッグファイトの末、バーニアを破壊されたヒロインは不時着するも、大きなダメージを負わされてしまう。
翼をもがれたヒロインに、迫る少女の笑い声…

……みたいな。
このスレが生き延びていたら、近々投下する事を約束するので、案やら要望やらがあれば書いてくれると嬉しいです。
長文失礼ノシ
451 ◆0gE85SI5tw :2006/04/19(水) 03:07:28 ID:vdjqPIDq
>>42
かなりいい線いってると思う。

>>43
楽しみにしてます。

>>44
ちょwwww
書くこと書くこといちいちツボ突きまくりですから…!
そのお約束感さえも魅力のうちです。楽しみで仕方ないです。
何か思いついたら書きます。
46名無しさん@ピンキー:2006/04/21(金) 23:47:40 ID:bs0yMRBl
ボンボンに連載されてた「ロボトライ」のミリカはエロかった。
仲間だった女の子がさらわれて洗脳され、エナメル的なボディスーツの上から
プロテクター装着した姿で敵メカを操縦すんの。
ZZガンダムのプルツーとかもそれ系だな
471 ◆0gE85SI5tw :2006/04/23(日) 21:43:44 ID:cgeXniyx
>>44
それがとんでもなく強い事がアピールされていると萌え&燃えます。
たとえば現用兵器とか現代技術をあっさり打ち負かすとか
わりとえげつない描写とか

あーもうwktkしまくりです
48名無しさん@ピンキー:2006/04/24(月) 12:57:56 ID:VYj0JL0K
>>47
やっぱり強さのアピールは重要ですか。
個人的には戦闘シーンの方が好きなんですが、こういう掲示板にお話を書き込むのは初めてなので、戦闘は疎かにしてもちゃっちゃとエロに行く方が好まれるんじゃないかと思ってました。
……それよりも、一体このスレには、どれだけ同志がいるんでしょう?
491 ◆0gE85SI5tw :2006/04/24(月) 13:23:19 ID:h+X87s+c
まあ、既にその活躍が描かれている時点で萌えるわけなんですが
その先にエロがあるとなればさらに楽しみであります。
板的にもエロはあるべきだとは思いますが、
割合的には自由に書いて頂ければと。

同志は少ないだろうなあ…
501 ◆0gE85SI5tw :2006/04/25(火) 00:40:46 ID:ziUrxo3Z
そいえばコレも好きなんだった。
プラグスーツに近いけど。
マブラヴのエロスーツこと99式衛士強化装備。

http://image.www.rakuten.co.jp/be-j/img10411842067.jpeg
http://www.volks.co.jp/jp/a-brand/abr/meiya_14/index_meiya.aspx
http://homepage3.nifty.com/aframe/fig01.html
51名無しさん@ピンキー:2006/04/25(火) 06:26:32 ID:rY5JGLSY
俺は駄目だなあ
あからさまに肌見せてんのがどうにも。
521 ◆0gE85SI5tw :2006/04/25(火) 07:40:37 ID:ziUrxo3Z
いや、まぁそこはアレなんだけどもさ。

エッジの効いたデザインとか白×青のパターンとかがいい。
自分は好きです。
53名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 03:34:23 ID:flw2J01x
A.D.2020、太平洋上空。
月明かりのピンスポットをその全身に浴びながら進む、一機の飛行物体の姿。
『ロアゾオ・ブルー』。
その名の通り、『青い鳥』を象った小型輸送機のシルエットが、宵闇の海上を横切る。
その機体は闇夜の中に在っても褪せることのない……まるで宝石のような、蒼く美しい輝きを放っていた。



機体中央に配置された薄暗い格納庫……そう呼ぶには些かコンパクトなスペースに、その少女の影はあった。
……いや、今の彼女の姿を見るに、『囚われていた』……という表現が適切だろう。
年齢的には15、6歳程度。
ショートカットの艶やかな髪、眠るように瞳を閉じた、幼さが残るも、可愛らしい表情……
もしも彼女に成長という概念が存在したならば、数年後には飛び切りの美女に成長したであろうその姿は、武骨な輸送機の油臭い格納庫には、余りにも不釣り合いな存在に思える。
だが、その身体を覆う異質なモノ……それは彼女の存在理由を、見る者へと無言で語り掛けていた。
54名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 03:36:09 ID:flw2J01x
少女がその華奢な身体に纏っているスーツは発展途上のボディラインを強調するような、白いワンピースの水着を連想させるデザインをしている。
両脚はそれぞれ膝から爪先にかけて、ふくらはぎに当たる部分に三連のバーニアが配置された、ブーツのような形状をしたパールホワイトのアーマーで覆われており、二の腕から指先も同じくアームウォーマーのような装甲に守られている。
両腕の側面に装備されているのは、二列のスライドレールが設けられた小さめの盾。
肩や太股はワンポイントアクセサリーのようなリングに飾られているのみで目立った装甲は無く、その柔肌を大胆に露出していた。



少女の身体を末端の枷を以て磔るように固定しているのは、地面から突き出た、十字架状の拘束具。
両腕はその控え目な胸を突き出すように無防備に開かされ、逆にその両脚は綺麗に揃えられている。
少女が纏う、機能美とフェティッシュな色気とを持ち合わせたコスチュームのデザイン、スーツ越しに肌の感触を愉むように絡み付いた、触手を思わせる無数のケーブルの束……
悪に囚われ、蹂躙を受ける正義のヒロインを連想させるそのシチュエーションは、背徳的かつ扇情的な美しさを秘めていた。
55名無しさん@ピンキー:2006/04/27(木) 03:49:22 ID:flw2J01x
……と、どんなもんでしょう?
保守ついでに序盤の序盤を投下してみました。
拙い文章でお恥ずかしい限りですが、書き出しはこんな感じで。
ぶっちゃけ、彼女の性格設定すらまだ決めていません。
現在、足りない知恵を絞って必死に考えてますんで、続きはもう暫くお待ちを……
561 ◆0gE85SI5tw :2006/04/28(金) 02:45:27 ID:a6uWFHs2
GJです。エロカッコいいです。登場だけでこう丹念に描かれると
自然と気持ちも盛り上がるというもの。

あーこのスレ立ててよかった(´;ω;`)ブワワッ
続き楽しみにしてます。
571 ◆0gE85SI5tw :2006/05/04(木) 00:50:18 ID:Mmpjnjld
保守
自分も何か書くべきなのか…
58名無しさん@ピンキー:2006/05/04(木) 20:11:55 ID:9AcC4od+
>>53-54
GJ!
ここまで綺麗な文章の人の後に書き込むのも、あれだが。
保守代わりに書き込んでみる

前言い訳
・文体がオカシイことになっています、そのなんていうの? 実験作って奴ぅ
(とある作家の模倣なのは内緒)
・作中登場する言葉で、作中で説明されていない物
[躯体]パワードスーツ
薄い塗膜―液体金属のような物―を身体に纏い
足、膝、臀部、肘、肩、頭、胸を装甲で覆う。
各部には姿勢制御用バーニアが内蔵されている
・その他の用語は空気



(´・ω・`)なんだこの投げっぱなしジャーマンは
ヽ(*´∀`)ノではどうぞ
59魔弾――1/3:2006/05/04(木) 20:14:40 ID:9AcC4od+
 地球統合軍第七駐屯軍第二師団特別遊撃隊所属、赤羽・コートラルは。第二師団長の命
により、宇宙より降下してきた物体の調査の為。調査隊に随行。現在はその斥候として
物体が落下したポイントへと、隊から先行して向かっていた。
 彼女が、かつてのヨーロッパの火薬庫の上空を通過中。
 耳障りなアラートがフルフェイスのヘッドギア内に響き、続けて。
『12時より未確認機』
 ヘッドギア越しに見るが、彼女の眼では、まだ遠い――そう頭に浮かべた瞬間に、
ヘッドギア内の映像が拡大される/鳥の眼/未確認機のシルエットは。躯体としては、
ゴツすぎる姿に彼女は思えたが、ヘッドギアに内蔵されるAIから頭の中に直接、重装備
型躯体の存在が提示され、考えを改める。
 まるで鉄の塊のようだと彼女は思った。
「公用チャンネルを開いて」
『イエス、マスター――どうぞ』
 箱を組み合わせた様なゴツい装備は、大気圏突入或いは爆撃用として考えればおかしく
はない。
「ここは無許可による立ち入りは禁止されている、進入許可証があるのなら――」
 最後まで言えなかった。
 頭の横を掠めていく/質量を持った弾丸=実弾/鋭角化された五感がそれを捉え、
反射的に/両肩のバーニアが噴き、下方向への力が加わる/躯が避けていた。
「敵対行動をとるなら」
 彼女は奥歯を噛み締め。
『本隊より、交戦許可』
「了解。排除する」
 貴族主義により成り立つ地球統合政府。
 その政治体制は高貴であり高潔、貧しき者へ施す余裕を持ち得ながら。敵に対しては
どこまでも――苛烈だ。

 首筋に痛みが走る――巡航より戦闘へとモード移行。
 彼女はヘッドギアを介して、神経の一本々々を機械化させていくイメージ。身体に装備
された、生身ではない機会に神経を張り巡らせていく。
 身体を覆う、透ける程薄い赤色の塗膜は彼女の丸みを帯びたラインを明らかにし。
 躯各所に設けられた金属/アルンケイム=世界最軽量/装甲は、盾であり、姿勢制御用
のバーニアを内蔵している。
 その背中には対の翼がはえ、そこより、不可視のエネルギーが放出が行われ。彼女に
飛翔する能力を与える。
 その姿は、まるで子供の頃に見たコミックヒーローの様だと彼女は考えていた。
 フルフェイスのヘッドギアの奥で、彼女は小さく息を吐く。
 次の瞬間には、残像を残し、彼女の姿は消えていた。
 いや、消えたわけではない。
60魔弾――2/3:2006/05/04(木) 20:15:58 ID:9AcC4od+
 その証拠に、瞬き三回ほどの時間経過の後。彼女は未確認――既に敵とされた躯体の横
に居。背中にアタッチメントされていた、掌内に収まる電磁加速式自動小銃を突きつけ。
「投降なさい」
 反応がない。
 敵/まるで箱を組み合わせて造られたような形の/躯体からはなんの反応も返らず。敵
は警告を無視。加速を行った。
 背後に居た彼女はその煽りを受け、僅かにバランスを崩したが、直ぐにバランスを取り
戻し。追撃。
 背中の主翼/メインスラスター/による圧倒的な加速。
 常人の耐久力、身体、なにより並大抵の反射神経では扱いきれない。圧倒的な加速、
打てば響く瞬間的なレスポンスによる機動。
 ルージュの塗られていない口唇で彼女は哄笑、その瞳は敵を捉えて離さない。
「逃げる気なら、もっと早く逃げなさい」
 統合軍最新、最速、最高の躯体。
「もっと、もっと、もっと」
 それが与えられるのは、極一部を除き――女性。しかも、年若い。
『警告。これ以上の加速は生めi――』AIをシャットダウン、総てをマニュアルに
切り替える。

 敵躯体は、まるで人ではないのでは? と疑いたくなる程の加速力をもってして、
彼女から逃げきろうとする。
 斥候でしかない彼女はまともな装備ではなく、敵躯体に与えられそうにはない――
方法がないわけではない/やればできる/やれ
 並列した思考が呼びかける。
 ある種のエクスタシーをもってして、彼女は撹拌していく。
 哄笑/赤い閃影が空中に跳ねる/小銃の残弾――八、十分/心臓が高鳴る/笑いが
止まらない/エクスタシーが彼女を泡立たせる。
 敵が加速/彼女も加速/人間の限界を越えた速度/身体が笑い/躯が軋む/躯体装者で
なければ越えられない領域/人の身で音の速さに挑戦する不敵さ/笑いが止まらない/
胸に描かれている撃墜マークは――十七。
 第二師団きってのエース/不敗のスプライト/魔弾の威名/撃墜数17、そして+1
 引き金に指をかける。
 敵に追いつき/抜き去り/前に出/反転/組み付く。
 躯が悲鳴をあげる、身体に衝撃が走る。
 反転した際の反動が脳を揺らし/血液が逆流/視界がレッドアウトしかける/
笑い続けている。
 敵躯体に組み付き、這い、主翼のエネルギー放出口へと弾丸を――放つ!
61魔弾――3/3:2006/05/04(木) 20:18:18 ID:9AcC4od+
 爆音がけたたましく。
 爆風が荒々しく。
 彼女の丸みを帯びた、けれどまだ幼い四肢がなぶられ、空中を独楽のように回転し
 落下していく。そうしているのも僅かで、直ぐに体勢を立て直すと。
 先ほどまでの顔つきが嘘のように、引き締められた顔で。
「敵排除完了――残骸を回収し、帰還します」

 第二師団きってのエース、その名は<魔弾>赤羽・コートラル。

〜fin


なんか酷く説明不足ですな(*´∀`)ハッハッハッ
6258/銀の弾丸1/3:2006/05/05(金) 13:46:58 ID:Qu6v1u2s
|
|/H\
| 0M0 ) 誰もいない……
|⊂ /
|  /


 白と青しか存在しない世界。
 銀色の弾丸が白をまき散らし、青を突き抜けていく。
 まき散らされた白が光を反射し、プリズムを生み出す。それを背にして、銀の弾丸は
突き進む。
 端からは美麗な光景も銀の弾丸――彼女には関係ない、知る由もない話だ。
 彼女は空を割り。
 彼女は一面の雪原に躯を擦りつけるようにして、飛翔<トビ>続けている
 耳元に流れる大音量のポップス/雪を蹴散らす感覚/流れていく風――
それらに身を委ね、忘我或いは快感の境地に達していくのを理解し。
 そのエクスタシーに肌を泡立たせる。
「くぅぅぅー……最ッ高」
 ヘッドホン内蔵のフルフェイス型ヘッドギア。
 彼女は頬を赤らめ、目元をだらしなく、口元は緩みっぱなしだ。
 顔全体を覆う/アルンケイム――世界最軽量の金属/銀色の仮面。
 それを剥かれれば、そこにはあどけない少女の顔がある。
 銀色がかった金髪、琥珀の目、桜の口唇。大理石の肌。
 見た者総てが美しいと息を吐き、見惚れる。美しすぎる少女――光李・コウンツ。
 日系の母と、宇宙育ちの父を持つ第三世代の子供。
 その躯は両親のどちらにも似ていない。
6358/銀の弾丸2/3:2006/05/05(金) 13:47:58 ID:Qu6v1u2s
 躯に纏われる、透ける程薄い銀の塗膜。
 申し訳程度に付けられた、足、膝、臀部、肘、肩、頭、胸=なだらかな/幼すぎる胸
を覆う。白色の装甲は彼女の命を護り
 背に生やされた、翼は、彼女の
「ひやっほぉー」
 武器だ。
 鳥の翼/その骨格/模した対の金属翼。
 不可視の翼を放出し、彼女に飛ぶ力を与える。メインスラスター。
 大気中に存在する、疑似魔法体――エーテルを取り込み、燃料とし、翼と成す。
 速度をどんどんと上昇させていく/指先がチリつく/視界はレッドアウト寸前/意識
が速度に持っていかれそうだ。
 八翼の弾丸は、更に、速度を増す。
 主翼の他に、姿勢制御をおこなうための副翼/バーニア/が肩、太もも、足裏にも
備え付けられ。
 それらにより彼女は飛翔。
 鳥の如く、
 弾丸の如く、
 青を貫き、白を撒き散らす。
「ニイィィィッ」
 更に加速。
 副翼へのエネルギー供給をカット、姿勢制御を頭から外し。主翼にエネルギーを集中
 爆発したように雪が舞い上がり、青を覆い尽くしていく。
 舞い上がる雪が柱の如くなり、彼女の後を追いかけ、後ろへと流れる。
 イメージ
 翼を更に窄め、一方向への加速だけに使う。余計なエネルギーは総てカット
 途端に息苦しくなり、ヘッドギア内が暗転。
 残ったのは、バラバラになってしまいそうな加速感と、身を捩らせるエクスタシー。
それに耳に流れるポップスのみ。
 世界最高速、彼女を初めとした空の走り屋たちにとって、至高の言葉。
 地球が特権階級のみ住む事が許されなくなり、自由に空を飛べなくなってから十数年
 ルールなど破るに限る。
 ポップスの中に不快なアラート音が混ざる。舌打ち。一瞬の逡巡の後、嘆息。 裏金をはたけば幾らでも住むことはできるし、捕まる危険性はあるが走る事もできる
 速度は緩めず、そのまま。
 ヘッドギアの機能を回復させ、バーニアで制御しながら躯を少しだけ持ち上げ、前方を
視る。視ると判断した直後には、視界が窄められ、最初は点にしか見えなかった人影が
段々とクローズアップされていく。
 相手は三人。
 ならば簡単。
 振り切り、逃げきり、あっさら通り過ぎよう。彼女はそうと決め、姿勢を戻す、視線
は前方に向けたまま。
6458/銀の弾丸3/3:2006/05/05(金) 13:50:24 ID:Qu6v1u2s
『停まりなさい。ここは関係者以外立ち入り禁止の――それ以上近寄るなら』訊くだけ
無駄だ。彼女が停まるわけがない『銀の躯体、まさかっ』弾丸は放たれれば何かにぶつ
かるまで飛び続ける、安月給の公僕に停められるはずもない
『うわぁぁぁっ!?』
 コート姿の男たちを翼で吹き飛ばし、彼らの詰所に爪痕を残し、躯を持ち上げ、上昇
 速度を殺して、ゆっくりと、少しづつ殺していき。副翼を用い、旋回、来た空を
戻っていった。
「15秒間でこれだけの加速――でも最高速は早くない、か」
 彼女は口内で呟き。
「つうか、前より落ちてるし。糞」


〜fin
65名無しさん@ピンキー:2006/05/06(土) 00:23:46 ID:qif72SBA
カコ(・∀・)イイ!!
このままスピーディーなドンパチが続くならエロ少なくとも……と思う自分がいる。
じっさい、ダメージで装甲がはげていく様はそれだけでエロス!!だし。

ところで……
>>64
女の子が汚い言葉を使っちゃいけません!
(光画部の棒センパイ風)
6664からの続き/IM――1/5:2006/05/06(土) 10:49:23 ID:cUh1ffHE
>>65
>じっさい、ダメージで装甲がはげていく様はそれだけでエロス!!
採用
>女の子が汚い言葉を使っちゃいけません
(*´∀`)期待に答えてみましたわ。
今回投下分は延々日常パートだお(・ω・)


――inter mission
「つーわけで。ジョン、オマエ、半殺しの後。全裸で雪原にダイブな」
「ええっ、そんなっ。って、だから。僕の名前はジョンじゃなくてジャン。ジャン。
いい加減覚えてよ」
 ショッピングモールとは名ばかりの青空市を、人をかき分けながら背の高い少女と、
少女より少しばかり背の低い少年が歩いていく。周囲の賑わいのせいか、二人の声は
自然に大声だ。
「アアッ? なんだって?」
 パイロットジャンパーをだらしなく着こなし、両手をカーゴパンツの中に突っ込んだ
少女は。露店に目をやりながらも、しっかりとした足取りで人垣の中を早足で進む。
「だからねっ、僕の名前は――おっと」
 それと比べておぼつかない足取りで、すれ違う人ごとにぶつかりながら、それでも
急ぎ足で少女の後を追う。
 少女は待つ気配すら見せず、スタスタと歩いていき、人波が途切れた所でようやく
足を止めて振り返り。思い切り舌打ちした。少年はまだちんたらと人波に押し引きされ
ながら、少女が苛立つに十分な時間を掛け。ようやく追いつき。
 言わなければいいのに。
「だからだね」ずれた眼鏡を直しながら「僕の名前はジャンであって、ジョンじゃない――いい加減覚えてよ」
6764からの続き/IM――2/5:2006/05/06(土) 10:53:12 ID:cUh1ffHE
 ゴムで銀混ざりの金髪を後ろで一つに括っていた、少女――光李・コウンツは。その
言葉を聴くや、苛立たしげに。ジャンの臑を思い切り蹴飛ばした。
 ジャンが声にならない悲鳴をあげるより早く、光李はジャンの膝裏に/先ほどより
加減した/蹴りを見舞い、転ばせた。
 ようやく声にならない悲鳴をあげれたジャンだが、そんなことをするより早くに、
逃げ出すべきだと。この半年、光李と居たのだから気づくべきだったのだ。
 刺さるのではないかと錯覚する程の鋭さで、ジャンの胸を踏みつけ。
 公衆の面前でありながら、そんなことひとつも気にした様子も見せずに。その安っぽ
いスニーカーでグリグリしながら。
「『いい加減覚えて下さいよぉぉ、うえーん』て、馬鹿にしてんの? この光李・コウ
ンツ様をっ」
「そんな」
「イイ度胸だっ、ジョンの癖に」
「……ジャンです」息も絶え絶えに訂正、見た程のダメージではないようだ。
「お前のような犬の糞にも劣るモンが、ジャンなんて立派な名前を名乗るな。全世界
のジャンさんに失礼だ」
 ちなみにであるが。
 現在地球圏に住む人工は三百億を越えていると言われているが、正確な数は数えられ
ていない。戸籍の登録が捗っていないのだ
「なら、ジョンさんにはどうなんだよ……失礼じゃ、ないのかい」
 胸をグリグリされながらも、ジャンは言う。
「アアッ?」
――訂正。墓穴を掘る。
 足が離れ、グリグリがやめられたかと思えば。そのしなやかな筋肉が纏われた、棍棒
のような脚が、ジャンの
「反論すんなっ、死ね」
 大事な部分を蹴り上げ。
 ジャンは意識が飛びそうな痛みに、獣の様な叫び声をあげてもんどり打ち。
 再び光李の足がジャンの腹部を踏みつける。
 そんな様子に、歓声が飛び。
 それまで二人に視線を送りながらも、忙しなく動いていた人波が止まり。
 少女が少年を一方的に痛めつける“ショー”の観客になっていた。
 この街の品位が知れるが。
 光李はそんな視線を気にする風もなく。
 三歳児もここまで泣かないと思えるほどの鳴き声で、ジャンが喚いていると。
 光李は膝を折り、腰を曲げ。器用に踏みつけたまま、ジャンの顔に自分の顔を近づけ
「使い物にならなくなる前にバージン捨てたいなら、あんま生意気な口たたくなよ。
お嬢ちゃん」
 歓声が沸く。誰一人として助けに入らない辺りに、この街の品位が(中略)
 助けた者と助けられた者。
6864からの続き/IM――3/5:2006/05/06(土) 10:54:56 ID:cUh1ffHE
 二人の関係は半年前から何一つ変わっていない。
 黒縁眼鏡にそばかすの残る柔らかな頬、切り揃えられた前髪。
 十代後半の少年にしては幼すぎ、その幼さは童女のようで。これまで幾度となく
危ない目にあい、その内の一度、物陰に連れ込まれ「なんだ男か」と言われている時に
二人は出逢い。
 助けた者と助けられた者。
 強者と弱者。
 明け透け/男らしい/豪快――何ひとつ少女らしくない光李。
 殴られても/蹴られても/虐められても。あっさり元気を取り戻してしまう、見た目
よりもタフなジャン。
 これから何年経っても二人の関係は変わらないのは確かであり――
もうひとつ、確かなのは
「二人とも、ここは公共の場だ。はしゃぐならはしゃぐで、もう少し大人しくしていろ
摘み出されたくないのならな」
 二人の前に、二人とそれ程年齢の変わらないだろう少年が一人、立っていた。
 その姿を見るとジャンは、それまでの苦悶の表情を消し
「ラグナ、帰ってたのかっ」
 思わず顔を綻ばせていた。
 ラグナと呼ばれた少年も、口元に穏やかな笑みを浮かべ「ああ、ただいま」
 そんな二人を見ながら、光李はつまらなさそうに『ゲイかよ、気持ち悪』などと
思っていた。


 帰ってきたラグナに食事を奢りたいと言い出したジャンは、帰ろうとする光李を/
殴る蹴るの抵抗を受けながらも/引きずり。近くのソバ屋に入った。
 飾り気のない普段着の上から、白いエプロンを着けた、光李と同年代の店員の少女に
案内され。一番奥手の席にそれぞれ掛けると。
 ジャンは店員が渡してきたお品書きも見ずに、
「かけソバ。ラグナは?」
 ラグナはお品書きへと伸びかけた手を戻し、穏やかに微笑み。
「じゃあ俺も同じ物を」
「はい。かけソバ二つに」
 店員の目が光李に向き、光李は手にしていたお品書きを、卓の上に放り出し。
「キツネうどん」
「……へ?」
 なにを言ったのかという風に店員が動きを止め。ジャンは呆れたように。
「ここお蕎麦屋さんだよ。うどんはないよ。分かってるの? 光李。そういえば
君のお母様は日系なんだから。ソバとうどんの違いくらい分かってるはずだろ。なら」
 光李は面倒くさげに鼻を鳴らし。
「カレーライス」
6964からの続き/IM――4/5:2006/05/06(土) 10:57:10 ID:cUh1ffHE
 運ばれてきたメニューをそれぞれ口にしながらも、ジャンは黙っているのも勿体無い
という具合に。
「何処行ってたんだい? 怪我はしなかった? 疲れてない? そういえば今回も
あの人からの頼まれ仕事か、いやぁラグナは凄いなぁ。どっかのぐうたらとは大違いだ
あっ。そういえば、今回新しい装備の試験だって聞いてたけど、それの調子は――
新しいマテリアルが使われてるって聞いたけど――
それの一般販売は――」
 光李は半分聞き流しながらも、それでも半分は耳に入れてやりながら。無言でちくわ
入りカレーを食べ続けた。なんでちくわが入ってるんだろうか? とか考えながら。
 ジャンは光李がカレーライスを食べ終わるまでの時間、ラグナ相手に一方的に喋り
続け。光李がグラスに入ったミネラルウォーターをごくごく飲みはじめて、ようやく。
「で、どうなの?」
 ラグナに発言の機会を与えた。
 ラグナは久々の友人、変わらないそのお喋り癖に苦笑しながら。
「俺は元気、後は……えーと、禁則事項ってヤツ」
「水、おかわりっ」
 光李の声が狭い店内に響く。
「禁則事項?」
「そう、他言無用。仕事の内容も、新型装備についても」
 光李はグラスに水を注いでもらい「あんがと」と、店員の少女の尻を触り、
可愛らしい悲鳴をあげさせていた。
「光李、あまり関心しないな。そういうことは」光李は舌打ちで返答「で、だね。
どうやら軍から廻ってきた仕事みたいなんだよ、だから……ごめん」
 ラグナが頭を下げると、ジャンは慌てて腰を浮かし。
「いいよっ、謝らなくて、ホント。ゴメン。聞いた僕が馬鹿だったから」
 慌てるジャンを横目に、光李はケッと喉を鳴らした。
 ラグナはチラリと顔をあげ、いたずら小僧のように笑うと。
「そうか?」
「そうだよ。うん」
 友情を確かめ合う二人の少年。
 光李は店員の少女に後ろから抱きついていた。
7064からの続き/IM――5/5:2006/05/06(土) 11:07:39 ID:cUh1ffHE
 光李がなかなかトイレから戻ってこないという、アクシデントがあったものの。
 店を出ると、別れ際にラグナが
「光李」
 無視して去ろうとする光李。ラグナは呆れたように息を吐いて、光李の前に廻り。
もう一度「光李」呼んだ。
 光李は眉を一瞬だけ跳ね上げたが、直ぐに表情を消し。ラグナを睨みつけ。
「るっせぇな。人の名前をピーチクパーチク呼ぶなよ、子ガモか、テメェは」
「いつもながら。君は口が悪いな……まあ、いい。それよりも。
明日、あの人のオフィスまで行ってくれ。話があるそうだ」
「ケッ、パシリかよ。お前は」
「そう言われても構わないさ。俺はあの人に」
 光李はラグナに最後まで言わせず、その腹に拳を叩き込み/ジャンならくずおれて
いただろうが/よろめきすらしないラグナに。更に苛立たしげに喉を鳴らし。その横を
通り過ぎていく。
 立ち止まろうとしない光李に、ラグナは今度は回り込まず。その背中へ向け。
「この街に住んでいるのにっ。なんで君はあの人のことを馬鹿にするっ
あの人の考えに感化されたから、ここに居るんじゃないのかっ
――あの時みたいな過ちを犯さないために」
 二人の事を友だと思いながらも、二人の過去に何があったかを知らないジャンは。
だからこそ何も言えなかった。
 光李は振り返らずに、片手だけを上げ。
「弾丸は放たれるのみ、だ」

――to be reload next BULLET「依頼」


(´・ω・`)――どこにエロが?
71依頼Apart1/4:2006/05/06(土) 18:51:53 ID:cUh1ffHE
 言われた通り。
 というのは癪だし、癇に障るし、苛立たしいことこの上なかったが。
 この街/現在一部の特権階級を除き、住んではならないとされる地球に、無断で暮らす
者たち――違法居住者たちが、暮らす街/を支配する男から「来い」と言われて行かな
ければ。
 何をされても、そうこの居住区から追い出されても文句は言えず。
 そうなれば他に行くあてもない光李は、断ることもできず。
『言われた通り』に彼のオフィス兼邸宅へと、光李は赴いた。
 旧時代に起きたとされる大災害時に使用された、巨大地下シェルターを改造して
造られた違法居住者たちの隠れ家。
 それを纏める、この居住地のリーダー。
 その家はシャルター最北端、最初に開発され、今ではすっかり寂れている区画に
建てられている。
 違法居住者のリーダー宅に見えない程、慎ましく、光李の目にも住み難そうに見える
 鉄筋を組み、壁として鉄板を張り付けただけにしか見えない外観。
 中に入っても。
「やあ、良く来たね光李。何もないけれど、楽にしてくれ」
 その言葉通りに、室内には物らしい物が置かれていない。 八畳間程度のスペースしかない室内、置かれているのは。
 最奥手に机と革張りの椅子、その手前に膝までの高さのテーブル、テーブルの両脇には
革張りだが中のクッションが腐ったソファが。
 家具はそれくらいで、後はテーブルの上に灰皿が置かれているくらいだ。
「名前で呼ぶな、糞野郎」
「おやおや」
 光李の罵倒にも、リーダーは喉を鳴らして笑うのみ。光李は苛立たしげに視線を逸らし
座り心地が最悪な二人掛けソファに、尊大に座ると。
 リーダーはそんな光李に優しげな微笑みを見せながら、部屋の一番奥手にある。
 執務用の机によりかかり、光李をサングラス越しに見つめながら。
「元気そうだね」
「あんたもな。まだ捕まってなかったのかよ、この糞ペド野郎」
「一応注意してみるが。私はこんなナリだ、君より年上なのだから。少しくらい敬意を
はらってくれても、良いのではないかね?」
 常に着ている、くすんだ砂色の外套を広げて見せた。
 それが躯体の装甲に使われている、アルンケイムが編み込まれていることを、光李は
知っていた。もしこの外套を作ろうとすれば、躯体が一式揃えられる金が必要だという
ことも。
 光李は鼻を鳴らすと、リーダーを睨みつけ。
「用件を言え」
「つれないな、君は」
72依頼Apart2/4:2006/05/06(土) 18:53:26 ID:cUh1ffHE
 テーブルに脚を投げだし、羽織っているジャンパーのポケットから、煙草とマッチを
取り出し、
「ジジイと遊んでいる暇はないんでね」
 言うと。煙草を一本くわえ、火を付け。まだ燃えているマッチを床に投げた。
 リーダーは小さな火を目で追い、床――というにはあまりにもな、鋼色の鉄板の上で
燻り/直ぐに消え/小さな焦げ痕を残した。その様子を見て、僅かに微笑みを顰めたが。
 紫煙を燻らせながら、横目で睨み付けられていることに気付くと。
 小さく肩を竦めた/微かに金属同士が擦れる音。
「おいおい、私はこれでもまだ、四十代だよ」
「十分ジジイじゃねぇか。しかも変態。死ねよ、クズ」
 ケッと喉を鳴らしながら言う光李に、リーダーは眉を顰めた。
「過去の過ちは認めよう、『あの時の』ことに関しては謝罪する、謝ろう」
 なら、ラグナをこき使うな。という言葉を、光李は――飲み込んだ。
「では本題に入る」


「今日呼んだのは他でもない、君に仕事を頼みたい」
「仕事?」
「そう、これから言うポイントへ、荷物を運んでもらいたい」
 光李は根本まで燃焼した煙草を、マッチと同じく床に投げ捨て。
「パシリならラグナにやらせりゃいいだろ」
 煙草とマッチを取り出し、二本目に火を付けた。
 その様子を、リーダーはまるで娘でも見ているかのように、穏やかに見つめ続け。
優しげな笑みを浮かべたまま。
「この居住地の中で一番早いのは君だ。違うかな? 光李」
 その言葉に光李は、僅かに頬を染め。それを隠すようにケッと喉を鳴らした。
「そう、君が一番早い。ラグナや、他の誰より」
「……で? 何を運べって」
「鞄さ」リーダーは机を一旦身体を離すと、反対側へ回り込み。隠していたのか、銀鼠
色のアタッシュケースを持ち上げ。それを光李に手渡し「その鞄を、運んで欲しい」
「どこへ」
 光李は脚を机から降ろし、アタッシュケースを開けようとしながら聞くと。
 リーダーはテーブルの上に、小指ほどの大きさのメモリーカードを置き。
「ここに君が行くポイントを記しておいた。チョモランマ――アーカイブによれば、
かつてはかなりの標高だったらしいが。いやはや、自然の驚異という奴は」
「どうでも良い……開かないぞ、これ」
 留め金は外せるが、何故か開かない。
 開けられずに困っていると「鍵がかかっているからね」自分が単純な考えを、
頭から外していたことに気づき。罰が悪そうに舌打ちした。
73依頼Apart3/4:2006/05/06(土) 18:55:02 ID:cUh1ffHE
「鍵のナンバーは相手方に伝えてある、君はそれを運んでくれればいい」
「報酬は?」
「言われなくても払うさ。私の大事な光李だ、ちゃんと色はつけておく」
「キショイこと言ってんな」
「つれないな」
「知るか。んじゃ、とっとと行ってくるかな。金はちゃんと用意しとけよ」
 光李がアタッシュケースとメモリーカードを持ち、立ち上がり、去ろうとした。
 リーダーはその背中を「ああ、一つ言い忘れていた」呼び止めた。
「んだよ、ロリコン」
「もし、相手がそれを受け取ろうとしなかったら。別に渡さなくても構わない――いや
君がそれを持ち逃げしても構わない、か」
「なに言って」
 光李の琥珀の瞳に怪訝な色が宿り、慌ててリーダーは首を横に振った、血色の髪が
左右に揺れる。
 血色の髪、口唇。砂色の外套の中に纏われた鋼色の躯体が僅かに覗く。
「嫌われても構わない相手、ということさ。ただ誠意というのを見せるか見せないかの
違いだけでね」
「…………ブラッド?」
 居住者のリーダーであるこの男の本名は誰も知らない、もしかすればこれが本名なの
かもしれない。それすら誰も知らない。いつの頃からか、この男がブラッド〈血の男〉
と呼ばれている。
ということしか光李も知らない。
 ブラッドはいつもの笑みを浮かべて見せ。
「なんでもないさ」


 躯体の飛行は大気中に存在する、疑似魔法体――エーテルと呼ばれる。かつての文明
では解析できたことが判明しているが、現在はその正体を解明できない物を取り込み。
 設計図だけ残されていた変換器――マテリアルにより、推進用のエネルギーに変換。
翼より放出し飛翔するために使用される。
 という概要しか理解されておらず、構造を完全に把握している者はいない。
 ジャンのようなメカニックが行えるのは整備と、躯体装甲や翼の調整くらいであり。
 それほど多くはない。
 けれど、光李のように何処の組織にも属さない躯体装者にとって。
 躯体運用する上で、専属メカニックは必要不可欠な存在である。
 命を預けていると言ってもいい。
 だからこそ、
「クソッ、無駄に装甲厚くしやがって、これじゃスピード出ねぇだろうが…………
あのカマ野郎、帰ったら――シバくっ」
74依頼Apart4/4:2006/05/06(土) 18:59:05 ID:cUh1ffHE
 ブラッドは/最近では日課になってきた/彼の元へと赴いた。
 ブラッドの家から僅かに離れている場所に建っている、彼に与えた家。
 家と言っても、ブラッドが住んでいる家と同じく、家としては不完全としか言いよう
がないが。炊事洗濯が可能なだけ、彼に与えた家の方がマシと言える。
 彼は、ブラッドが訪れると、いつものように穏やかな笑顔をみせ。
「あ、どうも。おはようございます」
 その柔和な笑みは、光李の不機嫌そうな顔や、ラグナがブラッドへ向けている羨望が
強すぎる眼差しと違う。穏やかで、余裕に満ちた微笑み。
 それは、持たざる者と、総てを持ち得て産まれた者の違いなのかもしれない。
 ブラッドは喉の奥から苦い物がこみ上げてくるような気分になったが。それはサング
ラスの奥に隠した。
「こちらの空気は馴れたかな――シオン・クルセイダー君」

依頼Apart――end


(´・ω・`)GW中はすることナサス…………

[語句の読み方]
光李――「ひかり」次点で「こうり」
赤羽――「あかは」
躯体――「くたい」
75依頼Bpart1/4:2006/05/06(土) 21:39:09 ID:cUh1ffHE
 指定のポイントには一体の青い躯体が浮かんでいた。
 青い躯体は/光李には見慣れない/軍用装備がなされている。
 民間用、光李が使用している躯体は装甲が薄く、武装のアタッチメントなど無いが。
 青い躯体は分厚い装甲を纏い、身体の各所にナイフや銃器が仕込まれているのが、
遠目にも見て取れた。
 そのシルエットは、光李の目には鈍重そうに映った。
 装甲を隙間なく纏い、背には柱の様な箱を乗せ、両腕は異様なまでにゴツゴツとした
装甲をしていた。ベルトだろうか? 腕の装甲からそれぞれベルトのような物が伸び、
背中の箱へ繋がっている。
 光李はかけていたポップスを止め、公用チャンネルで「えーと、アンタが……」
最後まで言わせて貰えず。
 相手の声が伝わる。
『そうだ。キミがブラッド――血の男の使いだな』
 その声から推測するに、女性らしいが。躯体を着ているだけあり、硬質で。けれど、
光李はその声に、何故か聞き覚えがあった。
 どこでだろう? と考える暇は与えてくれず。通信。
『<彼>はどこだ?』
「彼?」
『<彼>の受け渡しに来たのではないのか、キミは』
 その言葉に光李は口の中で、ああ、とつぶやくと。
「これだろ」手にしていたアタッシュケースを投げ渡した。ブラッドからは渡して来い
としか言われてないので、<彼>という言葉はケースのことなのだと思った。
 光李としては、できるだけブラッドの稼業には関わり合いたくはないのだ。
 しかし。
 相手はアタッシュケースを、受け取らず――切り捨てた。
『ふざけるなっ』
 いつの間に抜いていたのか、刃渡り28インチのナイフが、アタッシュケースを
切り裂き。真っ二つに割れたアタッシュケースから、札束が空中にばら蒔かれるのを見
 受け取らなかったら、それで構わない。そういうことを言っていたのを思い出し。
この状況を想定していたのだと理解し――自分が置かれている状況のマズさを悟った。
『<彼>を渡さないつもりかっ――』
「だから、なに言って」
『ならばキミを見せしめとしてくれる』声が途切れ、それと同時に相手が通信を切ったと
AIから知らされた。
 相対距離は100メートル程。
 けれど、そんな距離など躯体戦闘において、0に等しいと光李は理解している。
……逃げる、そのためには
 相手の視界から逃れるのが早い。
76依頼Bpart2/4:2006/05/06(土) 21:40:20 ID:cUh1ffHE
 翼を下方へ向け、展開。急速上昇を掛ける、負荷が光李の身体を襲うが、光李は
気にせず速度を増していく。
 青い躯体は、一目で速力差を見破ったか、下手な追撃はかけず。
 両腕の武装を展開/一瞬で組み上がる/歪な程に巨大/電磁加速式ではないものの
十分過ぎる威力の、ガトリングアーム。
 軍では採用されていない、採用される訳もない、そして民間に渡るわけもない。
 凶悪な武装。
 3本の銃身より1分間に4500発の7.74mm口径弾を発射可能だが。その分
反動もきつく、空中戦で使いこなすには、相当以上の実力が必要とされる。
 それを青い躯体は両腕に装備していた。
 銃身が回転し始め/耳を焦がすような連続音/反動をものともせず、撃ち続ける/
斉射/翼により反動を打ち消していた。
 火線が上昇する光李を追撃。
 上へ上へと逃げるだけでは、逃げきれない/大気圏突破能力でもあれば別だが、そんな
物は実用化されていないし、造られるわけもない。
 逃げきるには、シンプルに相手の銃口の裂先から逃れればいい。
 けれど、下手に方向転換しては速度が落ち火線に掴まる。
 いつもならば、直ぐにトップスピードに入り、射程外へと逃げられただろうが。
ジャンが今日に限って『危ないことがあった時のために』と、嫌がる光李に。無理矢理
いつもより厚い装甲板をつけさせ。
 それの影響だろうか? 思うようにスピードが伸びない。
――ジョンのカマ野郎、帰ったら犯してやるっ。
 頭の中で、酷い悪態を幾つも並べながらも。
 上空に行くほどエーテル量は少なくなっていき、上へと逃げれば逃げるだけ、
取り込めるエーテルが減っていく。
 上昇をやめ、方向転換しなければ、いつかはエーテル量の減少によりスピードが落ち
火線に捕まる。
 なんで上に逃げたんだ/心の中で悪態。
 ジョンのせいもある。けれど、自分の判断ミスだ/後悔した時には、遅かった。
 既に加速が効かなくなっていたのか/右足に衝撃/装甲が持っていかれたとAIが
報告/足自体は無事――けれど。
 片足の翼が失われ/素足が露出、切るような冷たさ/バランスが崩れ/独楽のように
光李の躯が回転を始める/速度が更に落ちる/光李は必死に姿勢を制御/火線が迫る/
舌打ち。
77依頼Bpart3/4:2006/05/06(土) 21:42:23 ID:cUh1ffHE
 制御せず回転したまま、主翼を/下方ではなく/背後に向け……一気にブースト。
 回転が大きくなり/真横を火線が過ぎる/回転しながらも残った翼で躯体を制御し。
 今度は一気に下降。
 青い躯体は、その機動に瞬時に反応できず/ワンテンポの魔が産まれる/銀の弾丸の
進行方向へ銃口を向ける/その時には光李は方向転換し、ようやく放たれ銃弾を難なく
回避/火線が追撃。
 再び始まる光李と火線の追撃戦。
 上下にフェイントを入れながら、青い躯体の周囲を光李は回る/両手に装備して
いようと/火線が直ぐに追いつこうと/光李を撃つには青い躯体は、躯ごと向き直り続けなければならない
こうして逃げる方が相手にとって嫌なのだと、光李は学習した。
 光李は円を描き/中心点で回る青い躯体。
 しかし、そうしているのも長くは続かず。
 青い躯体は上方へと、一気に飛び上がり/旋回していた光李/上からしかける――

――たった一瞬/上昇する際に目を離しただけ/光李の姿が消えていた。
 慌てて熱探知レーダーにより、策敵…………上空!
 青い躯体が銃口を向けようとした/寸前/上空より――銀の弾丸。
 銀色の破片をまき散らしながら/急降下。
 余剰装甲/肘、膝、臀部、肩、太股/をパージし。パージした装甲を追い抜き/
総てのエーテルを主翼へ/下降/猛禽類の如く/脚を鎌のように振り/
Active Mass Balance Auto-Control――アンバック機動による、姿勢制御/縦に回転し
勢いをつけ――
 青い躯体のヘッドギアへと、踵落とし/そんなことでは壊せない、が――隙が生じる
 衝突の反動により弾き飛ばされる/主翼を用いて姿勢を無理矢理制御/光李は
青い躯体に組み付き/再び主翼へ総てのエーテルを注ぎ込み、全開。
 青い躯体は必死に抵抗したが、銀の弾丸と化した光李の最大出力に適うはずもなく。
 チョモランマ一帯を覆う、雪の中へと――叩き込まれた。
 少しの間を置き、雪原に光李がパージした装甲が突き刺さった。
78依頼Bpart4/4:2006/05/06(土) 21:47:47 ID:cUh1ffHE
「ま、これを解除するような事態にならなくて良かった」
 表面を覆う/ボディラインをクッキリと浮き上がらせ/微かに地肌が透けている/
右足だけ剥がれている/銀色の液体金属へ一瞬だけ目をやり。口元を引きつらせた。
 光李は相手がどうなったかは確認せず、そのまま居住地へと帰還した。



 青い躯体は1000以上降り積もっているとさえ言われる、雪の中から浮上すると。
 自身が落とされて出来た穴から、少し離れた位置に腰を落ち着け。ヘッドギアを外す
 一つに括られた長い黒髪が現れ、青い躯体はそれを解く。手櫛で髪に空気をやりつつ
 既に見えなくなった、銀色の躯体が去っていった方向へと視線を向け。
 微かに口端を歪めた。
「流石だ。あの男の配下なだけはある」
 ルージュの塗られた口唇は艶っぽく。頬は戦闘の興奮からか上気していた。
 黒色の瞳には妙齢の女性にしては幼い/稚気を残していた。
 腰元につけたポケットから、ケースを取り出し。少し野暮ったいが、それが
知性を感じさせる/と、彼女は考えている/眼鏡をかけると。
 ようやく彼女は落ち着いたように息を吐いた。
「――切り札はあの男の手の内、か」
 呟いてみたが、今の彼女にはどうしようもない事実。
 そんなことより、今はシャワーが浴びたい――そう考えて、気分を楽にした。

――to be reload for next BULLET「IM-02」


(´・ω・`)やあ、また来たよ。
今日だけで三度目の投下――何故こんなことをしているか/ホワイ?
執筆作業がPC(ポンコツ/ネットに繋いでおらず)で書く→書いた物を携帯で写経
(*´∀`)お騒がせしました。また来ます(来るのかよっ
79名無しさん@ピンキー:2006/05/06(土) 22:36:50 ID:cUh1ffHE
( ゚Д゚)俺用しおり
>>59-61 「魔弾」
>>62-64 「銀の弾丸」
>>66-70 「IM-01」
>>71-74 「依頼Apart」
>>75-78 「依頼Bpart」
80名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 00:35:54 ID:Djz49kTL
グッジョブ!
特徴のある文章表記(/とか)がなんかサイバーっぽい印象か(笑)
今のところデザインはおおざっぱ想像できるが、イラストもほしいと思うのは贅沢?

とにかく、写経乙。
81名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 01:25:00 ID:f6iJdXit
カコ(・∀・)イイ!!
やはり装甲パージは漢のロマン!
ところで躯体のイメージはCollGirl@空山基をslim&young化して、
A10やF15よろしく外部パイロンに武装をぶら下げた姿を想像してるのだが、
これでよろしいっすか?
82名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 09:59:34 ID:XdZLzyz8
>>81
よし、詳しい話を聞こうか。
書いてる人間のイメージとしては

・頭
ボクシングで使ってるようなヘッドギアをつけ
(AIが組み込まれていて、翼や武器の制御を担当している、通信機内蔵)
その上からフルフェイスタイプのヘルメットを被っている
(頭部装甲)
・胸
甲冑のイメージ。
前面、胸の谷間あたりにマテリアルを内蔵
背部、鳥の翼の骨格(を太くした物)を簡略化させた物がはえている――主翼
(V2ガンダムが近いか)
・肩
肩を覆うような装甲、これも甲冑のイメージ。
装甲には|||||←こういった感じに切り込みがあり、そこから肩部副翼が展開
|||||は角度を変えることにより、翼展開方向を変更可
(555或いはカトキガンダムぽい感じ)
・肘、膝
基本的にただのプロテクター
・臀部
ライダーベルト+貞操帯
側部、腰部にアタッチメント付き
(龍騎のベルトが近いか)
・太股
裏側に肩と同じく|||||切り込みが入っている。
表側はただのプロテクター
・足
分かりやすく――ガンダムの足
・スーツ
簡単に言えば全身タイツ
全裸の上からまとっているとしか、俺には考えられない(断言
基本型はこんなもん
83名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 10:03:07 ID:XdZLzyz8
ついでに各躯体の相違点
・光李機(ジャンスペシャル)
翼を内蔵しなければならない、肩・太股裏・足以外は装甲がギリギリまで削られている。
(太股表、腹部は装甲がなく露出している)
ほぼボディラインそのままで、肩とかが大きく見える。
頭部装甲イメージはボウケンブルー
銀色スーツは極限まで薄く作られている為、透けている(といってもいいほど)。
余計な情報:胸部、臀部は基本的に装甲にがあるので透けはなし
(特に描写はなかったが、依頼Bで臀部装甲解除したまま帰還したが
透けているということを考えると……)


・青い躯体(OAA-20 メガブルー)
作中最初の(まともな)軍用躯体
基本装甲+臑、腕、首、手の甲にも装甲
角張ったボディライン、装甲全体が厚め
↑ここまでが基本装備、ここからは光李が交戦した相手のみ↓
両腕に折り畳まれた三連ガトリング、展開後は腕の二倍程度の長さ
給弾巣:臀部背中側アタッチメントに柱のような箱を備え付けている
それに合わせて主翼の位置も若干左右にズレている
右腰に眼鏡、左腰にナイフ

あっさりマイナーチェンジを繰り返していく赤羽
嫌という程出てくることになる魔弾で赤羽が交戦した謎の躯体については割愛。

装着シーンイメージ
 まず服を脱ぎ、生まれたままの姿に。
ヘッドギアを着け、胸部装甲を装着、その瞬間、スーツが全身にまとわれる

ヘッドギアより胸部装甲内マテリアルに意思が伝達。
空気中に存在するエーテルをマテリアルが置換、アルンケイム=世界最軽量の金属が
装者の体を包む。
(それの調整は可能であるが、戦闘中に行えるようなものではない)
(イメージとしてはデカレンジャー――つか戦体物の変身シーン)

その後、頭・肩・肘・膝・足・臀部の装甲を手で装着。

ここで疑問になってくるのが、そんなんでどうやって肩や足の翼をコントロールするのか
ということだが(以下超設定)
エーテルを金属化させたアルンケイムで身体を包まれている。
アルンケイムは電気を通しやすく、ヘッドギアが装者の脳波を電気信号として、
その意思を各部装甲へ伝達

要らない情報
光李はジャンに装着を手伝ってもらっている――
(と俺は考えている。ほら角度とか、調整しないと)
――けど。臀部だけは自分で着けてそうですね。
84名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 10:10:50 ID:XdZLzyz8
以上、書き手としては卑怯な方法による説明でした。

ただよく考えずに書き出した所があるんだけど、一番最初のイメージは
「メカ・ローラースケート少女」



予定表(嘘)
話が進めばEROシーンがインサート/一対複数/鬱=超展開/
光李「ペド野郎」←分かりやすい伏線


ヽ(*´∀`)ノ書いたらまた来るね
85IM02――1/3:2006/05/07(日) 21:06:37 ID:XdZLzyz8
「大体だね。なんだってそんな無茶な技使ったんだか」
「さあな」
「僕の整備した躯体なら、それくらいの事態。余裕で乗り切れてるはずなのに」
「知るか」
「ああっ、もうっ。あの装甲にどれだけの金を積んだか」
「悪かったよ」
「厚めの装甲板だから、その分調整も大変だったって言うのに」
「悪かったって」
「君が毎回毎回、少しスピードが落ちたぐらいで。グチグチ言うから、
あんな厚い装甲でも、できるだけスピード落ちないように計算して、調整して」
「――チィッ」
「一週間だよ、一週間。一週間の間念入りに調整してきた装備を」
「ウルセェッ、地獄に墜ちろ。この糞野郎っ」
 怒鳴り、光李は支えにしていた松葉杖で、鼻息荒く前を歩くジャンの側頭を思い切り
/加減していたのかも知れないが、周囲からは決してそうは見えない勢い/殴りつけた。
 ジャンは漫画のように倒れる/吹き飛ぶ、と言った方が正確かもしれない/
彼が手にしていた荷物が辺りに撒き散らされる/と。
 周囲に居た人々が、なんだなんだと目を向け、倒れるジャンへ視線を向ける中。
ジャンは平然と起き上がる、ずれた眼鏡を直しながら。
「痛いじゃないかっ、何するんだよ」
 ジャンは、その頑丈さに舌打ちしている光李の前に進み出て。
「確かにちょっと言い過ぎたかなって感じたし、君が怒っているのもなんとなくだけど
分かってたよ」
 なら言わなきゃ良いだろ――野次馬とかした人々の目がそう言っていたが、ジャンは
気づくわけもない。
「でもね、一度ちゃんと言っておきたかったんだよ。躯体装者なのに、
メカニックである僕をこんな扱いして。今だって死にかけたよ、実際」
 改めて言うまでもないが、ジャンはすり傷一つ負っていない。
「だけどね。君を怒るために。
今まで、誰も叱ってくれなかったんだろ、こんなことしても。
そんな育て方されたのは同情するよ、しちゃうよ。
だって君みたいな無礼な人間に育ったんだから。
ご両親には同情するよ、ホント――て、聞いてるっ?」
 紫煙を燻らせながら、視線を逸らしていた光李は。
 ジャンに視線を戻して。
「…………聞いてるよ、反省してる」
「ならいいよっ、うん。じゃあ、行こうか」
「ああ」
 二人して撒き散らした荷物を拾い、再び歩き始めた。
86IM02――2/3:2006/05/07(日) 21:07:19 ID:XdZLzyz8
 ブラッドからの依頼で、ほぼ全損してしまった躯体装備。
 それを修理するためのパーツを買いに、道ばたにジャンク屋たちが店を広げ、
躯体装者たちが吹き溜まる東地区を訪れていた。
 大抵はそこかしこに落ちているジャンクを回収し、新品同様にして売りつける
ジャンク屋が殆どだが。
 中にはジャンク屋と名乗りながら、外の企業から直接仕入れている店もある。
 そういった店が大きくスペースを取り、ジャンクを拾って商品にしている者たちは
こじんまりと店を広げている。
 ここに来れば躯体に関しては大抵の物が手に入る。
 その通りに、ジャンが行き着けているジャンク屋で、欲していたパーツは手に入り。
 改造用に使えるパーツは無いかと、ブラブラするジャンに光李は付き合い。
 先日の戦闘により、凍傷をおこし、その上打撲していた足を引きずっている。
 松葉杖使いもこなれたもので、ヒョイヒョイと歩く光李に。ジャンは時折視線を向け、
その度に誰かにぶつかりながらも。
「足、痛くない?」
 と心配して、何度も訊いてくるジャンに。何度も『いいから前向いて歩け』と言おうと
思ったか分からないが、そんな事で一々口論するのも馬鹿馬鹿しく。
 光李はその言葉を飲み込み。
 代わりに、いつもより吸う煙草の本数が増えていた。
 ジャンは楽しいのかも知れないが、こうして々パーツパーツだけ見ても、
光李の中では=躯体として結びつかない。
 ジャンが今見て回っているのは、内部機構の細かいパーツばかりで。光李には一目で
それと分かるような物ではない。
――それに、元々光李はこういった系統には秀でていないのだ。いや、それ以前に
光李は、高価な躯体を着けるような生まれではない。
 口や態度がどれだけ邪険であろうと、光李が躯体を運用するには、
ジャンという存在が必要なのだ。
「――つまらない?」
「あっ。いや」
 ジャンに突然顔を覗き込まれ、思わず狼狽していると。
 ジャンの/顔に似合わずゴツゴツとしている/手がヒョイっと伸び、
光李が口にくわえている煙草を右手で掴み。しわくちゃなシャツの胸ポケットから/
自身は吸わないというのに/携帯灰皿を取り出して、吸い殻を入れて、仕舞った。
「根本まで吸う気だったのかい?」
 からかうような笑みに、光李は一瞬当感したような表情を見せたが、
直ぐにいつもの光李に戻り。煙草を取り出し、口にくわえながら。
87IM02――3/3:2006/05/07(日) 21:14:43 ID:XdZLzyz8
「……手、大丈夫なのかよ」
 マッチを取り出し、擦り、火を付け。紫煙を燻らす。
 マッチを地面に投げ捨てようとした光李の手から、火の消えたマッチを取り、
それも携帯灰皿に仕舞うと。平然とした顔で。
「僕の光李が火傷したら大変だからね」
「いや、そうじゃなくて、お前が火傷してねぇかって」
 ジャンは笑みを浮かべたまま、光李の前で左手を広げてみせると。
「ほら、大丈夫」
 確かに左手には、どこにも火傷の痕は無かった……左手には。
 それで光李は納得したのか「なら良いけどよ」と口の中で呟いた。
ジャンは微笑みながらその様子を見て、再び道ばたに並ぶ露天市に目を移した。
 その時、前方から悲鳴があがった。

――to be reload for next BULLET「接触(であい)」


(*´∀`)ただのラブコメでしたー、次もラブコメになりまーす。
( ´∀`)…………所で、某種のキラとラクスみたいなのには、嫌悪感ある?
881 ◆0gE85SI5tw :2006/05/07(日) 21:22:33 ID:eV5By8gk
1です。まずはこの大量投下−しかも携帯から−に、お礼申し上げたい。
最初の作品が投下された直後からずっと見ているのですが
こちらとしてもちゃんとしたレスを付けたいので何度か読み直している所。

とりあえず、すごい好み。あとディティール解説も嬉しいです。
自分、下手ながらも絵師なので、描いてみたいと思っています。
89名無しさん@ピンキー:2006/05/07(日) 23:07:28 ID:XdZLzyz8
>>88
>描いてみたいと思っています。


( ゚Д゚)…………ウホッ

今世紀最大のサプライズ、というかビビビッタ。心臓が止まるかと思った。
期待して待ってる(*´д`)b
90名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 08:42:36 ID:bBwHzjfH
ageてみたり。
91名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 10:32:28 ID:BMoqWgXH
>>1
イマイチ
92名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 21:37:34 ID:zR5itX+i
……というわけでスマンかった。
93接触Apart1/4:2006/05/08(月) 22:21:54 ID:bBwHzjfH
 ジャンク屋が居並ぶ露天市の端、隣の区画へと繋がる境界線に立つ道先案内板。
その脇に並ぶベンチの一つに、年若い青年と少女が並んで腰掛けていた。
 足下には彼らが買った物だろう、安っぽいビニール袋に詰められて躯体の部品が
色々入っている。
「すいません。付き合わせてしまって」
 まだ幼い声質、言葉使いはどことなく気弱印象を与える。
 少女は手にしたソフトクリームを食べる口を止め、緩やかに微笑むと。
「いえ、これもあの方からのご用命ですし――
それに、私、こうして貴方とお出かけさせていただけるのは、とても嬉しいんです。
こうしてソフトクリームも買って頂きましたし」
「そう、かな」
「そうですわ。美味しいです、このソフトクリーム。お食べになります?」
 青年は俯きがちに、少女の口唇についたクリームを見て、慌てて目を逸らすと
首を横に振り。

「い、いや。君が全部食べて」
 少女は青年の様子を気に留めた風もなく「はい」と言い、舌先でクリームを舐めた。
 その様子を青年は横目で見て――頭の中に過ぎった妄想を唾棄し。
 最低だ、と自分を罵った/少女はそんな考えなど知る由もなく。
「正直な所を言わせていただけるのでしたら」
「え、なに?」
「胸がドキドキしていますの」
「え?」
 俯けていた顔を振り向かせると――少女の顔がそこにあった。
 長い睫、琥珀色の瞳は向日葵のような形を作り。その瞳は彼が知る限り
常に穏やかな微笑みを宿している。
――助けてもらった立場で言えることでないとはいえ、『あの男』のように常に目を
隠されていると、信用できない。
 ここに来てから、唯一/いや唯二か/信用できるのは。この少女くらいであり。
 だからこそ、その言葉に驚いた。
 青年は顔を逸らし。
「ドキドキって……」
「好きだって、いうことです」
 少女が再び/今度はわざわざベンチから立ち上がり、屈んで/青年の顔を覗き込み。
 可憐な笑顔。
「シオン様」
「そんな」困る、と言えば少女を傷つけてしまうかもしれない。
いや、しれないではない。確実に距離が離れてしまう、それは――困る。
 けれど、これまでの人生の中で。こうまでハッキリと、真っ直ぐに異性から
想いを告げられるということがなかった。
 だから、どう答えたら良いのか分からない。
「はい」と答えては彼女に迷惑が掛かるんじゃないか?
 気持ち悪がられるんじゃないだろうか?
94接触Apart2/4:2006/05/08(月) 22:23:39 ID:bBwHzjfH
 ボクみたいな奴に好かれるなんて、きっと、絶対、嫌な気分になるはずだ。
「いいえ」と答えても、彼女を傷つけてしまう、と思う。
 僕みたいな奴に、断られるんて、屈辱以外の何物でもないだろうし。
 どう答えたら、いいか分からない。
 少女はニコニコとして、青年の答えを待っている。
 一つ首を頷ければ良いだけだというのに、青年には――それができなかった。
 どうすれば、と彼が迷い続けていると。
「ケッケ、ニイちゃん楽しそうだな」
「え?」
 顔を上げると、ベンチを取り囲むようにしてイカにもな風体の男たちが立っていた。
「こんな真っ昼間からサカッてんじゃねぇよ」
「ケッケ、羨ましいねぇ、なぁおい」
 四人の男たちが下卑た笑い声を上げる。
 馴れていた、こうして絡まれるのは『月』に居た頃から何度となくあった。
 こういう場合、無視し続ければ相手は去る。
 不安げな表情を向ける少女に、青年は口元に笑みを浮かべる。
「無視してんじゃねぇよ、コラッ」
「なにニヤついてんだ」
「ゲハハハ」
 少女は青年の笑みを見て、僅かに安心したのか。「シオン様」小さくその名を呼んだ
「ナハハハ――ああン? サマ、だぁ?」
 男たちが聞き逃すはずもなく。
 笑い声が一段と大きくなる。
「様だとよ、様、ご主人様だってか?」
「最近のガキは」見た所年齢はさほど変わらない「なに考えてんだよ」
「うわー、俺も呼んでくれよ。ご主人様ってよぉ」
「ゲハハハ」
 男たちの背後や、横手に居て、遠巻きに眺めてきている周囲の視線が痛い。
 立ち去った方が良いだろうか?
 少女の身に危険が及んではまずい。
 それに、この街にも、自警団は存在している。それに捕まりでもしては。
 無闇に争い事に巻き込まれて、『あの人』に手間を取らせるわけにはいかない。
 青年が、迷っていると。
 少女の細い腕が男に掴まれ、
「キャッ」
 無理矢理立ち上がらされて、そして、その男が抱きつこうとする。
 少女の瞳が、青年を見つめていた。
 助けを求めていた――あの時と同じく
「やめろよっ!」
 男の手から少女を奪い返し「走るよ」そう言い少女の手を引き、走りだそうとしたが。
 一歩目を踏み出すよりも早く、男の一人が足払いして少女もろとも、青年を転ばせ。
「うわっ」「きゃ」
 倒れた青年の髪を誰かが掴み、引き千切らんばかりの力で、無理矢理立ち上がらせ。
95接触Apart3/4:2006/05/08(月) 22:25:47 ID:bBwHzjfH
 青年の顔に、顔を近づけ、酒臭い息を浴びせて。
「こういう女みてぇな顔の奴が大っ嫌いなんだよ、オレァな」
 その言葉と共に青年の腹へ一発、拳を入れ。青年の顔が苦痛に歪むのを愉しみながら。
 もう一発。
「――グッ」
「痛いか?ククッ、泣けよ。泣いてみせろよ、したら許してやっからよ」
 もう一発、更に一発。
「貸せよ」
 別な男が青年を奪い「やっぱここだろ」笑いながら股間を蹴りあげる。
「――ッ」
「ヘッ、女みてぇなツラしても。付いてるモンはついてんだな」
「いや、分かんないぜ」更に一発「ついてねぇかもしんねぇ」
「ああ?」
「剥いてみようぜ、確かめるためによ」
 そう提案する男に、別な男が「好きだねぇ」などと言っていると。
 残る二人の男たちは、倒れたままの少女の横に、屈むと。酒臭い息を少女に浴びせ。
「じゃ、嬢ちゃんは俺らァと遊ぼうぜ」
「ひ――いや」
「くぅーかわいいねぇ、いや、だとよ。ヘッヘッヘッ、たまんねぇぜ」
「ああ、ホント…………あ? もしかして、この女」
 男の手が少女の顔に伸びる。
「キャアアァァァァァァッ!!」
 少女が叫ぶ、青年が殴られながらも、その声を聴き。
 かつて、と呼ぶにはまだ半年も経っていないあの時。あの時と同じ感情に襲われた。
 助けを求める声、
 何も出来ない自分、
 助けを求める声と、
 何もしようとしなかった自分。
 何もできなくても、何かしなければならなかった、何かしていれば。
 変わっていたかも知れない――いや、変わっていた。こうなってしまったのは――
「ちくしょお…………」――ボクのせいだ。


「んじゃ、女は連れてくとして。ソレも持ってくのかよ」
 少女の側に立つ男が笑う、もう一人は少女の瞳を覗き込み続けている。
 少女は震え、逃げ出すことも出来ないでいた。
「まさか」
 青年を取り囲む“三人”は一様に肩を竦めてみせ。
「金目のモン盗ったら帰るに決まってっだろ、自警団の奴らが来たら厄介だからな」
 銀混ざりの金髪の長身痩躯は、ニヤつきながら青年の身体を漁っている。
 その言葉を聞き、満足げに/最初に青年に声をかけた/男が
「うし、なら…………て。誰だ、テメェは」
 最初に、その金髪の女に気づいた。その女は、彼らの仲間ではない。
「おおっ、スッゲスッゲ。八万も持ってやがるぜ、コイツ」
96接触Apart4/4:2006/05/08(月) 22:27:31 ID:bBwHzjfH
 男の言葉が聞こえなかったのか、その女が気色ばんで喜んでいると。
 露天市の方から/人を押し退け/のたのた/両手に携えた荷物を揺らしながら/
少女のような風貌の少年が走ってくると。
 どうやら女の知り合いらしく、女は青年の財布を高々と掲げてみせ。
「大漁だ大漁。八万も持ってやがった。早く来いよ、ジョン」
「ジャンだよ」少年がようやく女の前に立つと、地面に荷物を落とし、息も絶え絶えに
「それより何してるんだ、喧嘩はダメだって言ったろ? なのに」
 その言葉に女――光李は唇を尖らせ。
「るーせぇーなぁ。黙れよジョン、公衆の面前でカマ掘られたくないんなら、黙ってろ
つうか喋んな、ウゼェ」
 ジャンはその言葉に顔を赤くすると。
「なっ、なんだよっ、人が心配してるっていうのに。
それに僕の名前はジャンだ」
「ケッ、押しつけがましいんだよ」
「そんな事言って、僕が居なかったら誰が君の心配をするっていうんだ」
「何様のつもりだよ、ジョンの癖に」
「ジャンだ。それに僕の光李なんだ、心配しちゃいけないとでも言うのか」
「僕のとかつけんなっ、キショイんだよっ!」
「なんだとっ」

「えー、と…………なんだ、こいつら」
「さあ?」
 突然割り込まれる形となった男たちは、呆然とした様子で二人を見ている。
 割り込んできた癖に、全く関係ない/ただの痴話喧嘩を繰り広げる二人。
「んだとっ」「なんだって」
 男たちを全く無視して/二人だけで/白熱していく痴話喧嘩。二人は勢いよく
立ち上がると――光李は松葉杖を使い。
「なら、やってみせろよっ」――と言いながら荷物を片手で掴む/青年のらしき袋も
「言ったな、後悔するなよ」――と言いながら、青年を立たせ肩に担ぐ。
「後で泣くなよ」
「どっちがだっ」
 二人は言い合いながら、男たちの前から立ち去っていく/途中で少女の手を引いて――
「五つ経ったら、走れ」光李が囁く。
 男たちが『あの二人はなんだったんだ?』と考え『エモノが逃げた』と理解する頃には
二人と少女は/ジャンと少女は両脇から青年を支えて/走り、逃げ去ろうとしていた。
「あっ、チクショッ――いや」
 けれど、今日の彼らはツイていたのかも知れない。
 二人と少女が走り去っていく先には――
「マーくんっ、そいつら捕まえてっ」
――1人の巨漢が立っていた。

――Apart/END
97名無しさん@ピンキー:2006/05/08(月) 22:33:08 ID:bBwHzjfH
ヽ(*´∀`)ノキャッキャッ


書いてて気づいた事
Apart/アドベンチャーpart
Bpart/バトルpart
とも言えるんだな、とか思った。
98接触Bpart1/3:2006/05/09(火) 21:43:34 ID:Clge3cms
(´・ω・`)せめてエロを入れろよ、俺

「まーくんだァ?」
 飾り鋲が幾つも打ち込まれた革のジャケット/張り裂けそうな革のパンツ/
首に巻き付けている凶悪な装飾の首輪/皮の厚いブーツ/
アルンケイム板が仕込まれた指ぬきグローブ。
 それらが包む、山脈の如き筋肉。
「あア? 捕まえろって――この嬢ちゃんたちをか」
 厳つい顔/浮かぶ笑顔は自尊+余裕に満ち充ちている/舐められている――光李は悟る
それは/松葉杖1+女1+気絶してる1/正当な戦力評価であるが/気に食わない。
 舐められている――という事実が/男たちの下卑た笑い声が追いつく。
「ヘヘッ、さすがマー君。いいタイミングだぜ」
 男たちは光李たちを囲い込んだことで安心したのか、いきなり羽交い締めにするような
ことはしなかった。
 巨漢――マー君は光李たちをゆっくりと見回した後、大仰に肩を竦め
「ヤダネェ、弱い者虐めがそんなに楽しいかね。女三人、」マー君の目が光李で留まる
「しかもケガしてるじゃねぇか、そんなの相手に『捕まえて』なんて声張り上げやがって
情けないったらありゃしねぇ」
 乗り気ではないのか、そんなことを言うマー君に。男たちは明らかに動揺し
「でもよ、そいつら売ちゃえば、欲しがってた躯体のパーツ買えるぜ」
「ああ、そうだ。高値で売れるぜ、きっと」
 そう言う男たちに、マー君は興味がなさそうな声で。
「……三人とも、か」
 マー君と光李の視線が合う/痛み止めが切れて来たのか、足が痛み始めるが。
光李はそれをできるだけ顔に出さないように/マー君を睨みつける。
「ヘヘッ」何故か――照れたように笑う。
「二人だ」
「ああ?」
「どういうこったよ」
「売るのは二人だって言ってんだよ」
 言いながら、マー君は一歩進み出て。
「髪の長いのと、小さいの」少女と、おそらくジャンのことだろう「売るのは二人だ」
 マー君は反論を許さぬ断固とした声で言い、更に一歩進み出。
 光李の顎を、その太い指で持ち上げる/ジャンが飛び出しそうになったが――光李は
それを振り返りもせずにそれを押し止めた。
「コイツは俺が貰っていく」
 光李は表情一つ変えず/男たちは「仕方ないか」と口々に言いあい、それを認めた
 どうやら彼らの間には分かりやすい力関係があるようだ/光李は思考/そうなら楽だ
このマー君をノックダウンしてしまえば、男たちは退き下がる。
 おそらくでしかないが、自信があった
99接触Bpart2/3:2006/05/09(火) 21:45:01 ID:Clge3cms
――けれど、どうやって?
 青年は気絶したまま。
 線の細い少女。
 自分は足に怪我をしている、その上体格さは歴然としていて、怪我していなくとも
生身では勝ち目がない。
 となると他の手――逃げる/助けを呼ぶ/自警団が来るのを待つ/――
 どれも無理そうだ。
 逃げようにも、自分たちはこんな様で、男たちに周りを囲まれている。
 助けを呼ぶのも、同様の理由で不可だ。
 自警団や誰かが助けに来るのを待てるほど時間はない/何より、この街の人間が誰かを
無償で助けるようなマネをしないのは明白だ――光李も助けて、金をせびる気でいた/
なにより――自警団に頼りたくない、ラグナが属している自警団になど。
 考えを巡らせ/熟考し/最善の最悪手――たった一つの冴えないやり方に辿り着いた
 マー君がのしのしと近寄ってきて、光李の肩に手を回そうとしてくる。
 光李は口端に笑みを/猛禽の如く/浮かべ。
 その手を掴み
「貴方、躯体装者なんですかぁ?」
 銀混ざりの髪/琥珀の瞳/大理石の肌/整えられた顔立ちに、天使の笑顔。
 その声色はいつもの気怠さも/躯体を鎧っている時のような、稚気も/なく。 代わりに甘ったるい、少女の纏っていた。
「ア? ああ、そうだ」
 こんな時になにを言い出すのかとマー君は不思議そうに答えたが。
 普段は取り巻きをやっているのであろう、男たちが口々に。
「最高の躯体装者だ」「この街一番」「負けなし」「ゲハハハ」
 褒めるのを聞き、光李は心底驚いたような表情をして、マー君にスッと近づき。
その厚い胸板に顔を埋められる程間近で、潤んだ瞳でマー君の顔を上目使いに見上げて。
「私もぉ、躯体装者なんですぅ」
 ジャンは眼鏡が曇ったかと確かめる……曇っていない。
――光李は不思議な/原因は明快な/吐き気に襲われ。
「ほう、流石俺の女だ。勇ましいってなぁ、好みだぜ」
「ならなら、ならぁんっ」――ビルの屋上から飛び降りたくなりながらも。
「私にレクチャーしてくれません、躯体の、使い方」
 ああ、やっぱりいつもの光李だ――ジャンは一人で得心した。


「……くそ、クソ、糞。人の裸見やがって、ブチ殺す。肉ダルマめ」
 光李は/マー君が親切にも貸してくれた/躯体を身に纏い、居住区から
数キロ先の雪原に立ち。口内で呪詛/ホームメイド=即興/呟きながら、舌打ちを繰り返す
「何が着け方からコツがある、だ。殺してやる殺してやる、誰が――糞
100接触Bpart3/3:2006/05/09(火) 21:47:27 ID:Clge3cms
『オシ、じゃあ。お前の実力を知るために――』
 ヘッドギア内蔵の通信機は、耳の真横なありながら。
 その声は光李には届いていなかった。
 ブツブツと口の中で、繰り返す。
 頭の中でリフレインし続ける。

――最初はあの状況を脱するためでしかなかった/
 それは達成された。
 青年を医者に連れていきたいと申し出ると/満面の笑みで快諾。
 逃げないようにと二人付き添ったが、二人位ならジャンでもなんとか出来るだろう。
 腕力はないが、ジャンには人脈がある。上手いことやるだろう。
 そうと信じるしかない。
 だから今は、
『先に――』
「殺す」
『地面に手をつけた方が』
「死ね」
『負けだ』
 馴れない躯体だろうが、関係ない。
 ここまで移動する間見ていたが/まるでお遊戯会/あれならガキにやらせた方がマシだ
 心の中で毒づく。
『じゃあ始めるぜ、先手は譲る』
 その言葉が終わるか終わらないかというタイミングで――
 翼を全て解放/加速/加速/更に加速/マー君がわずかにたじろぐ/左主翼を停止/
右主翼にエーテルを集中/独楽の様に躯が回転する/回転/マー君は動けない/回転
「誰が――」
『ちょ、クソッ、おい、停まれぇっ』
 翼を全開/回転/加速/回転/加速/更に回転/加速/拳に力を込める。
 マー君の喚きを最後に通信をシャットダウン。
「誰が貧乳だぁぁぁぁ!!」
 拳を、撃ち込む。 回転+加速=膨大に膨れ上がった拳の威力が、マー君の顔に撃ち込まれる。
 吹き飛ぶマー君の躯/シャットダウンされるマー君の意識/光李の慟哭だけが――
 虚しく雪原に響いた。



 マー君を放り出したまま。
 光李が居住区へと帰ろうとする道すがら――真っ赤な躯体が、そこに居た。


――to be reload for next BULLET「新星」



……スレ汚しごめんなさい。
101 ◆VBig42Xx72 :2006/05/10(水) 21:01:44 ID:EAo98ywp
 痛い、イタい、いたい――割れてしまいそう。
 頭が痛い/
 躯が痛い/
 お腹が痛い/
 身体が痛い/
 いっそ、割れてしまえばいい/二つに/真ん中から左右に割れて、バラバラに。
 そうすれば痛みは消えるかも知れない――
 そうしなければ痛みは消えないのかも知れない――

 /痛い/

『――中尉。コートラル中尉、大丈夫ですか?』
 /痛イ/
『コートラル中尉、聞こえてますか? 中尉、私の声聞こえてますか』
 /いタい/
『中尉――クソッ、またイキやがった。躯体への適応力が高いのは分かるが――クソ。
半端だが、今日のテストはこれまでに』
 /痛い/いたい/いた……/い……/……/――////
「ぅだ」
『中尉の身体はデータを採った後医務室へ、躯は私の方で――む?』
 何かが剥がれた感触。
 絶望とも言えない軽い失望、頭の中から何かが薄れていく。
 /ナニガ?/
「私は、大丈夫だ……だから、続けてくれて構わない」
『お目覚めでしたか。ですが、今日の分は粗方終わりましたので』
「先程……」
『え?』
「悔しがっていたじゃないか――途中でイキやがって、と」
『それは』頭の中に響く、明かに狼狽した声。
 滑稽だ。
102 ◆VBig42Xx72 :2006/05/10(水) 21:03:29 ID:EAo98ywp
「まだ試したいことがあるのだろ?」
『確かにそうですが――』
 これで主任と言うのだから笑わせる。
 学歴と経歴を嵩に着ているだけ。
 たったこの程度の判断に迷うとは、トイレの掃除夫でもやっていればいい
 その方が向いている。
 何を怒っているんだ?
 変わらないだろ、
『……テストを終了します』


 ――雨、だろうか?
 雨立ちの音が聞こえる。
 身体に雨が当たっている。
 目が上手く開けられない、開けようとしたら目に水が入って、痛い。
 /イタい?/
「うん。少し」
 /やめちゃえば?/
「なにを?」
 /――ること/
 それは今の私にとって酷く魅力的な言葉、
「……できるかな?」
 /できるよ/
「そうだね」


 起きると、いつもの医務室のベッドの上だと。見慣れた天井でそう理解すると、
彼女は身体を起こそうとしたが――身体に力を込めた途端/視界が歪み/倒れる。
 頭が痛くないけれどガンガンしていて、少し不快。
 目がぼやけたり、歪んだりを繰り返して、不快。
 まだ生きている/失敗した、と理解し、かなり不快。死にたくなる。
――まだ生きていろ、ということか。
 無理矢理自分を言い含める。
 手は――動く/反応は鈍い/感覚は少し過敏/動かす。
 頭の中/まだ判然としていない/躯体を動かす/翼の一枚一枚を動かすように慎重に。
 自分の身体を捜し当て、その上を這わせる。
 痩せていて骨っぽく、それでいながら適度に筋肉はついている/堅い身体/躯よりも。
触る指先の感触/その反応/確かめながら動かしていく。
 どうやら服は着させてもらえている/シーツかもしれない/端を探し手を動かす。
手繰り寄せたほうが早い/服かシーツを引っ張り、引っ張り……引っ張ると端に着く/
その下に手を潜り込ませる/どうやらシーツだと理解/シーツの中を手が動いていく、
衣擦れが起きて少しくすぐったい。
「……ぅ」
 触れた自分の肌/お腹は冷えていて/自分のようではない/服をきていなかった。
 また――そう、また。この前のように、担架に乗せられて運ばれたのだろう。
 そして治療――応急手当を受け/目が覚めるまで、と医務室に置いていかれたのだ。
 ゴミのように。
 死人を安置室に置いていくように。
 死骸/遺骸/遺体/痛い/死体/下着――
 手探りで下腹部に触れる。
 お腹よりは少し温かいが、それでも冷たい。
103 ◆VBig42Xx72 :2006/05/10(水) 21:04:23 ID:EAo98ywp
 手を這わせていき――触れる。
 柔らかな茂みの中にある宝物/なんて上等なものではないか。
「ふふふ」
 思わず喉が鳴る。
 私なんて、掃いて捨てる程居る一人に過ぎない。
 ただのモルモット。
 この時代/地球の半分は氷雪に包まれ/九割の人間が住む整えられたコロニーの中/
私の身体は、道ばたの小石よりも価値がない。
 私に求められているのは、躯体の躯としての性能のみ。

 女としての私は、何かを求めてナミダを流していた。



『目標は現在こちらへ向けて飛行中、排除許可は既に降りています』
「了解」
 紅のフォルム。
 統合軍が開発した最新最速の躯体――APX-29 <ウルザー>という名の玩具。
 この中に居る時だけ、彼女は解き放たれる。
 赤羽・コートラルでも/麻薬中毒患者でも/ただの女でも――なく。
 一体の躯体となれる。
 そう自分はマシーンなのだ、統合軍のマシーン/玩具それが私なのだ。
「<バリキオン>は現在位置で待機、目標の排除は私一人で――十分だ」

IM03――end
104 ◆DppZDahiPc :2006/05/10(水) 21:11:55 ID:EAo98ywp
◆VBig42Xx72←NG推奨コテ

(´・ω・`)なんだか申し訳ない。
105 ◆DppZDahiPc :2006/05/10(水) 21:15:00 ID:EAo98ywp
間違えた
◆VBig42Xx72
◆DppZDahiPc だた


なんかここまで長く、ダラダラやるとは思いもしなかったをだ。
106名無しさん@ピンキー:2006/05/11(木) 04:01:34 ID:NENNzEgN
『攻撃目標、キル・ポイントに到達……』
唐突に響いたオペレーターのハスキーボイスと共に、天井の明かりが一息に灯る。
「ん……」
一瞬にして暗から明へと転じた空間。
十字架に拘束された少女は眩しさに微かに顔をしかめながら、重いその瞼を開いた。
『出撃準備を……起きてますか?』
「……」
事務的なトーンで問う女性の声に応え、夢見心地のままの少女は眠たげに眼をしぱしぱと瞬かせながら、こくんと一度だけ頷く。
『……了解。シェルの結合を開始します。……フェイズ1』

耳障りな警報をBGMに、ゴウン、と鈍い音を立てながらスライドする天井。
そこからクレーンアームに繋留された、左右一対の巨大なコンテナがゆっくりと降下する。
ランドセルと呼ぶには些か薄いバックパックから翼のように伸びたフレームに固定された二つの『玩具箱』の長さは10メートル程度。
円柱のフォルムにびっしりと描かれた、いかにも何かが飛び出しそうなパネルライン。
後部に配置されたメインスラスターらしき巨大なモノノズルを見る限り、その推力は相当のものと推測出来た。

『フェイズ2……』
やがて異変は、少女の身にも起き始める。
その全身に絡むケーブルが微かに蠢き、その管が徐々に、白く濁った液体に満たされ始めた。
「……う……んっ……」
地面から伸びた触手を思わせるケーブルを根元から辿れば、やがてその先端は少女が纏うスーツの所々に点在する銀色のサークルコネクターへと辿り着く。
それを介し、体内へと流れ込む白濁液。
それがじわじわともたらす痛みに、少女は苦しげな吐息を洩らした。
その間にも玩具箱は降下を続け……やがて、バックパックが彼女の背中の高さに来る位置で静止した。

『フェイズ3』
少女を戒める枷が外れ、十字架が床へと沈み込む。
スーツの背部を隠していた拘束具が収納された事でそれによって隠されていた、バックパックから伸びたジョイントに対応するコネクターが露出する。
同時に全身に絡み付いたケーブルの群れが弾けるように、四方へと派手に飛び散った。
完全に拘束から解放された少女は締め付けられていた手首を撫でながら、僅かに視線を落とす。
107名無しさん@ピンキー:2006/05/11(木) 04:04:01 ID:NENNzEgN
『フェイズ4』
ランドセルのジョイントが少女の背中に密着する。
そして彼女の両脇を挟み込むようにホールドする爪が閉じ、少女と玩具箱の物理的な結合は完了した。
残された工程はあと一つ……神経系統のリンクのみ。

『トイボックス、各部ロック……確認。ヴァイタル・アジャストへ移行』
その瞬間、神経接続に際して生じた電流のような痛みが、少女の身体を駆け巡る。
「あうっ!」
ハンガーに反響する、痛々しい悲鳴。
その声を意に介する事なく、オペレーターは作業を淡々と進める。

『システムリンク、オールグリーン……、出撃位置へ』
中央から左右に展開する格納庫の床。
その下は底の見えぬ闇、夜が支配する空。
やがて床は開放され、少女は背中のコンテナを掴むクレーンアームの一点のみで保持される形となった。
吹き上がる風が、乱暴に少女の髪を撫でる。
「ただいま……」
彼女は優しく微笑みながら、そう一言だけ呟いた。




『フェアリアル1……ハンガーアウト』
クレーンアームに掴まれたコンテナが解放され、玩具箱を背負った少女は重力の命ずるままに落下を開始する。
高度3000メートルを逝く青い鳥から生み落とされた小さな影はくるくると踊るように、急速に高度を下げていった。
2500……
――ありがとう……
少女はいつでも優しく迎え入れてくれる大空へ、胸の奥で礼を延べた。
2000……
――ごめんなさい……
しかし、それが見ている前で見知らぬ他人の命を奪わなければならない……その事に対し、謝罪を重ねる。
1500……
――だけど、わたしは……
そして、コンテナの脇に収納された大型の主翼がガルウィングよろしく展開し…
1000……
――この生き方しか知らないから……
…後部に設置されたメインノズルが開閉角を絞り、眩いほどの青白い炎を吐いた。
アフターバーナーの尾を引きながら、純白の妖精が舞い上がる。
重力の腕から逃れた少女は鋭利な翼で雲間を裂きながら階段を駈け登るように高度を上げ、やがてロアゾオ・ブルーの真横に付いた。



『フェアリアル』……
それは、近年増加の一途を辿るテロリスト集団・Zearthによる被害を食い止めるべく、国家の枠を越えて結成された特務防衛機関・EDENが運用する高機動型擬人戦闘機の通称。
身体能力を極限まで拡張された人造人間を素体に、数々のオーバーテクノロジーで身を鎧った自律戦闘兵器。
108名無しさん@ピンキー:2006/05/11(木) 04:08:21 ID:NENNzEgN
「……フェアリアル1、作戦をを開始します」
カンパリビアをその全身に浴びたように紅く染まった月を視界の端に捉えながら、妖精はスロットルを最大に上げ、赤い火の粉を散らしながら、独り飛び去る。
自らが放つバーニアの噴射光に照らされた少女型兵器・フェアリアルのシルエット……
それはその名の通り、現実の世界へと舞い降りた妖精そのものだった。





……と、>>53を書いて以降、ケータイを止められてて来れませんでしたが、盛り上がって来たみたいですね。
祭りに出遅れた気分ですw
109名無しさん@ピンキー:2006/05/11(木) 22:59:34 ID:deLjGBsq
GJ!!
110名無しさん@ピンキー:2006/05/11(木) 23:46:23 ID:gpZpnem8
GJ!
(*´д`*)エロいです隊長。
111新星a1/3 ◆DppZDahiPc :2006/05/12(金) 00:29:01 ID:WzPizq5E
 居住区より数キロ離れた雪原、雪以外何一つ無い場所に、一人の躯体が居た。
 紅のスーツを身に纏い、同系色の装甲を鎧った、軽量型躯体/無駄な装甲はなく/
装甲は全て薄く/小さくまとめられている/光李と同じく、速さの為に耐久力や武装を
犠牲にした。
『そこの躯体。これより先は無許可による侵入は許可されていません。
停止し、通行許可証と居住許可証を提示なさい』
 軍用躯体としては、あまり運用されないタイプの躯体である。
 統合軍が用いる躯体は、汎用性が高いメガブルーや、装甲を強化したブルーシャーク、
ブルブラックと言った。幅広い運用が可能であり、ちょっとやそっとで壊れないような
(当然の事であるが。人体の上から直接着ける躯体装備は、その性質上壊れやすく、
整備しにくい)躯体が求められ。
 扱い難く、中量級以上に比べるまでもなく、壊れやすい。
 それに現在の地球圏において、統合軍には驚異となる敵はなく。無理にハイスペック、
ハイコストな躯体を造る必要性が無いのである。
 確かに軽量型は数こそ少ないが、用いられてる。
 けれど、こんな辺境で、こんな仕事をしているなど、光李は
聞いたことがなかった。
『繰り返す』
 それ以前に、捕らえるためならば。いかな軽量型であろうと、単独で動くよりも、
複数で動いた方が、絶対的に楽であり。確実だ。
 そして、敵が一人で/馴れない躯体であろうと/躯体さえ纏っていれば。逃げきれる
自信があった。
 制止する声を聞かず/旋回/来た道を戻る。
 不幸中の幸いであったが、借りた躯体は/無駄な装飾が施されているが/軽量型だ。
スタートダッシュで引き離せれば、後はどうとでも撒くことができる――自信があった。
 通信。
『従わないのならば』
 従うわけがない、従えるわけがない。
 光李のような、地球に違法居住している者たちは、捕まれば。統合政府の一員として、
自覚や考え方を植え付けるための矯正収容所へと送り込まれる。そこへ送られて、
戻ってきた者は、光李の知る限りでは、いない。一人として。
 それに、光李には居住許可証だけではなく。戸籍自体が存在していない。
 300億を越す人類/捗らない=捗らせていない/戸籍の登録。それは選ばれた者たち
と、そうでない者たちを分けるには分かりやすく。戸籍と居住許可証、それに地球に
住宅を持っていることが。政府や有力者たちの間ではステータスとなっている。
112新星a2/3 ◆DppZDahiPc :2006/05/12(金) 00:29:47 ID:WzPizq5E
 その逆に。戸籍も居住許可証もなく、地球に勝手に住んでいる者は。戸籍を持つ者たち
が送られる矯正収容所よりも、分かりやすい場所へと送り込まれる。
『排除する』
 悪だとみれば、直ぐに断つ。
 酷くシンプルで、非道く分かりやすい話だ/彼女――赤羽・コートラルはそれが、
好きだった。
 追撃/頭の中を無心に/ただ相手の背中を追う。
 逃げることなど予想し、予測していた、当たり前の展開だ。
反応が遅れて捕り逃すことなどない。
 躯体と心を一つにする/彼女の持論であり/結論。
 躯体とはただの装甲ではなく、意志をもっている。それはAIではなく、胸の中心、
マテリアル内に存在していると彼女は考えていた。
 躯体の心臓であるマテリアル。
 エーテルを飛ぶためのエネルギーにでき、アルンケイムに変えることができる。
躯体になくてはならない存在であり、解明できないブラックボックス。
 それと心を合わせる、それこそが躯体装者だと彼女は想っていた。
 考えるまでもなく。翼の一枚一枚を手足の如く扱う。空気中に存在するエーテル、
それを取り込む量を決め、どう分配するか。躯体の機械の躯と一つになれなければ、
躯体を扱うことなどできない。
 赤羽が今駆っている躯体APX-029<ウルザー>先日配備されたばかりの躯体と赤羽は、
いまや一心同体となっている。
 翼一枚一枚の状況が理解できる、マテリアルの鼓動と赤羽の心音が重なっていく。
 マテリアルが呼びかけてくるのを聞くまでもなく、自分の考えとした。
「排除する」
 光李の足を赤羽が掴む/空中で急停止/光李は足をばたつかせるが、効果はない/
逆方向へとブーストして、光李を押し止め/引き戻す/腰に固定したナイフを外す――
刃渡り20インチ、変わったところはなく、唯一。鍔に接続用のアタッチメントが
あるくらいだ。
「チィィッ」
 叫ぶ赤羽/その声を聞き、相手が少女なのだと、赤羽は悟った/それも同世代のように
聞こえた。
 光李の躯の上を這っていき、主翼の基部に刃を立てる。
 これで躯体という兵器の有用性を七割方奪ってしまえる、これで勝利と言っても
過言ではない――が。
 しかしその判断は誤りであった。
 七割程度を奪うのではなく、ここまで優位な体勢に立てているのなら、十割。
つまり相手の生命を奪ってしまえば良い。生半可に生かしておく理由などない。
 普段の赤羽ならば絶対に起こし得ない、判断ミス。
113新星a3/3 ◆DppZDahiPc :2006/05/12(金) 00:31:30 ID:WzPizq5E
 油断としか言いようがなかった。
 遮断していなかった通信装置より、ヘッドギア一杯に。
『アメェんだよっ』
 翼に突き刺したナイフがガクンッと大きく揺れる/翼を破壊したからだと考えたが。
違った。
「――ッ!」
 相手/光李の装甲が身体から剥がれていく/主翼ごと/赤羽ごと/背部装甲のはえた
翼の刺さるナイフを手にしたまま、僅かに赤羽は飛行/光李との間に距離が生まれる。
 慌てて反転。
 その先に待ちかまえる光李/脚部の副翼で滞空/不敵な笑みが口元を叫(サ)く。
 腰を捻り/右足を上げ/足裏の副翼を後方へと展開/不敵に笑う/躯が回転する/
この距離、速度なら避けることはできない。数秒と経たず、相手へ蹴りを見舞い、
昏倒させられる。
 主翼はパージしたが、通信機でジャンを呼べばいいだけだ。
――不敵な笑み。
 竜巻の如き蹴りが赤羽を襲う――かと思われた瞬間/そこに赤羽の姿はなかった/
背部より衝撃/赤羽の姿を探す/蹴りつけられた背中が痛む/どこにもいない――違う。
 光李が赤羽の姿が消えたことに驚き/探し/居ないと気づくまでの僅かな間。
 赤羽は慣性も航空力学も、この世界に存在していたはずの全ての法則を打ち破り/
反射的な方向転換で赤羽の攻撃を回避/そのままの勢いを攻撃に用い/光李の背中へ
蹴りを見舞っていた。
 痛みを感じるまでの僅かな間で、光李の躯は雪面へ叩きつけられていた。

ApartEND 

難しい
114名無しさん@ピンキー:2006/05/14(日) 22:01:29 ID:vBYngQr8
ほしゅ
115名無しさん@ピンキー:2006/05/16(火) 00:16:26 ID:dzO6UIB7
ハートにロックオン!
116名無しさん@ピンキー:2006/05/19(金) 19:09:04 ID:PprmlC8B
ほしゅ
117新星b1/2 ◆DppZDahiPc :2006/05/19(金) 22:43:32 ID:cVm3HcR8
>>113からの続き

『……勝負、あったな』
 その声を聞き、光李はようやくにして。自分が捕らえられたことを理解し、
最悪の事態も覚悟したが。
――相手は何故かチェックメイトをかけようとしない。
 まるで何かを考えてるかのように、光李の躯に跨ったまま、敵――赤羽は動こうとせず。
 ただ光李を拘束したまま沈黙し続けていた/気味が悪かった。
 スーツにはある程度の防寒性が持たせられてるとはいえ、雪面に長時間押しつけられて
いては。スーツ自体が冷たくなり、まるで雪面の冷たさがそのまま透過しているかの様な
冷たさで、あたっている部分の肌がジンジンと痛くなるくらいの時間を経てから。
『…………一つ訊きたい』
 紅い躯体が光李へ言葉を向ける/鼻先でその言葉を笑った/赤羽は
『何故躯体を着けている。軍人でもない、ただの女が』
「なんで女だって解るんだよ? チョーノーリョクシャか? テメェは」
 その言葉へ赤羽は無言で、光李の頭部装甲強制解除スイッチ/側頭部にある/を
押し込み。頭部装甲全面を覆う、フェイスガードを解放。
 やはり同世代の少女/けれど、自分とは別種な存在であるとも赤羽は即座に理解した。
自分と同質の存在――生きるため躯体とナった者、ではない、と。
『もう一度訊く。何故躯体を着けている』
「知ってるか? 躯体ってのは、女との方が相性がいいらしい」
『そういうことではない。お前という個人が何故躯体を着けているのか、
ということを訊いている。それに』
 赤羽は、無機質なフェイスガードが左右に開き、素顔を晒した。
 特に意味があってしたわけではない。ただ、
「私も女だ」
 そうと相手が理解した方が答えやすいだろうと、思っただけだ。
「知るかよ。つうか、なんでンナこと訊きたい? 訊いてどうする?
殺すんならとっとと殺せよ」
「殺す前に訊いておきたい、答えろ」
 淡々と語る赤羽/その顔へ光李は唾を吐き掛け、ニタニタと笑い。
「これだから、軍の奴らはヤなんだよ。身勝手で」
 赤羽は顔色一つ変えず、頬を光李の唾で濡らしたまま/下腹部を覆う装甲を開け、
そこからカプセル錠を数個取り出すと。それをおもむろに自分の口内へと放り込み。
 素早く身体を折り、光李と躯を重ね合わせると。
「な――」
 抵抗できない/する暇も与えず、光李の口唇を、奪った。
118新星b2/2 ◆DppZDahiPc :2006/05/19(金) 22:46:37 ID:cVm3HcR8
 凍えるような冷気の中、重ね合わされた唇だけが温かく。口唇を割って侵入してきた
赤羽の舌は、それ以上に暖かく、柔らかい。
 僅かな接触/光李は思わず唾を飲み、嚥下/赤羽は口唇についた光李の涎を真っ赤な
舌先で拭い/満月のような瞳で、光李の瞳を覗き込む/僅かな巡り会い、けれど――
それ以前と以後では、何かが違っていた/変化していくことを漠然と理解しながらも、
抵抗できない/できそうにもない/そう理解できる/理解できることに光李は驚いた。
 金色の光李の瞳が濡れていき/下腹部に疼きを感じる/自分ではないモノに触れている
全ての肌が、過敏に敏感で、どうにもならない。
 頭の中が白くなっていく/雪のように。
「答えろ、まずは名前から」
「……こ、光李・コウンツ」――震える口唇/自然に答えていた。
「何故躯体を着けている」
「それハっ。あの人を、越える、ために」
 白く染められていく思考/赤が滲む頬/とろんとした瞳/光李はその耳に、声を聞いた
「あの人?」
――音が聞こえた。
「私の、ノ。たい事な」
――その音が近づいてくる。いつか聞いたような――羽撃き――
「おとう、さん」
「おとうさん? 父親のことか――ムッ!?」
――羽撃きは素速く、空を割るようにして、それが現れた。『やめろぉぉっ! その人を、放せえぇェェぇぇ』
 ヘッドギア/頭の中に絶叫が響きわたる――そうと知覚した瞬間には全て、決していた
 周囲の雪が舞い上がり/身体がなぶられる/光が迸る。
「なっ」
「…………ク体?」
 赤羽の主翼が、爆ぜる。
「――クッ」
 爆発した主翼は、雪面を少しばかり吹き飛ばす。

 光李は判然としない視線の先に、それを視た。


 雪原のような純白の躯体を――

――to be reload for next BULLET


(´・ω・`)やあ、また来たよ。
119名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:39:52 ID:PngaxBo9
ほしゅ
120名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 22:52:04 ID:2Rt1dNEf
ところでおまいらこれは買いますか?
ttp://www.tp-ep.co.jp/ep-hp/special.html
121名無しさん@ピンキー:2006/05/29(月) 02:43:30 ID:DQCIL4x/
保守age
122名無しさん@ピンキー:2006/06/05(月) 04:00:35 ID:NcbpFwN+
保守
123名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 03:31:49 ID:ZhrVH31S
『エスブレイドリーダーよりエスブレイド2……聞いたか、一真?』
「……は?」
小隊長からの唐突な通信に、一真と呼ばれた青年は間抜けとも言えるような、気の抜けた返事を返した。
『……は? じゃなくてだな……奴等から奪取した輸送機の中身の話だ。気になるだろ?』
心なしか浮ついたトーンの隊長の声に違和感を感じながらも、一真は狭っ苦しいコックピット内に備え付けられた計器類から、円形のレーダーへと視線を落とす。
緑色をしたレーダーには敵機を示す赤い光点が一つ。
そしてその四方を囲むように、黄色が四つ……計五つの光点が表示されていた。
味方を意味する四つの反応は、一真達エスブレイド小隊の駆るF-15戦闘機。
そして残りの一つが、敵対組織であるEDENのラボから奪ったという小型輸送機のものだ。
高度三万フィートを均整の取れたフォーメーションで基地へと帰投すべく進行しながら、隊長は会話を続ける。
『あれの格納庫にあったのはな……驚くな、驚くなよ……?』
勿体つけるような隊長の語り口も残念ながら、興味を持たない者からすればドキドキもワクワクもしない。
――早く帰って風呂入りてー……
一真は隊長の無駄に甘い声を聞き流しながら、代わり映えのないレーダーをぼんやりと眺めていた。
124名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 03:33:08 ID:ZhrVH31S
「……ッ!?」
突如レーダーに生じた異常を認識した一真は一瞬の内に表情を引き締め、口を開いた。
「今の、見えましたか!? 隊長!」
『……』
彼らの遥か後方に、一瞬だけ浮かんだ赤い反応……
それを自らも確認した事を、隊長は沈黙を以て肯定する。
『……それで隊長、中には何が入ってたんです? あ、こちらエスブレイド4です』
『無駄口を叩くな睦月! お客さんだぞ!』
つい数秒前までは、一方的に率先して雑談に興じていた隊長にどやされる新米に軽く同情を感じつつ、一真はコントロールスティックをしっかりと握り直した。
『エスブレイドリーダーより各機へ! 始と睦月は後方の敵機を迎撃、一真と俺は『黒ツグミ』の護衛だ!』
『え、エスブレイド4、了解ですっ!』
『エスブレイド3……了解……』
ほぼ初めての実戦に上擦った声の新米と、同隊のエースアタッカー……
対照的な二人の駆るF-15は旋回し、未確認の敵機へと向かう。
「始も付いてる事だし大丈夫でしょ。それで、さっきの話の続きですけど……」
実戦の緊張を紛らわせるべく、フォーメーションを整えながら、興味の無い会話を繋ぐ一真。
戦場での噂話は例外無く尾鰭の付いた嘘・偽りだと相場は決まっている。
『ああ……』
隊長も同じくコントロールスティックを捌きながら、言葉を待つ部下へと口を開く。
『……信じられるか? あれの中身は、『囚われの水着美少女』……らしい』
「……は?」
至って真剣なトーンでのシュールなジョークを冷静に受け止めながら、一真は胸の奥で末期の小隊長殿を哀れんだ。
125名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 03:34:25 ID:ZhrVH31S
「囚われの……何ですって?」
普段は堅物で知られている隊長から再びそのこっ恥ずかしい単語を引き出すべく、一真は笑いを噛み殺しながら意地悪く聞き返す。
『お前……帰ったら覚えておけよ……!』
こちらを明らかに嘲笑している部下……
羞恥に耳まで紅く染めながら、隊長はドスの効いた声音で一真に脅しを掛けた。
「いや、冗談っすよ冗談! いやぁ、水着美少女っすか……実は俺、ロリコンの気がありましてね……」
隊長の逆鱗に触れた者には、ペナルティという名の私刑が待っている。
それを受けた者はその日を境に雲隠れするやら、同性愛へと走るやら……不穏な噂の絶えない罰を回避すべく、一真は捲し立てるようにフォローを入れた。
やがて自分でも何を言っているかが分からなくなってきたその時、レーダーに変化が起きた事に気付く。
「何だあいつら、もう仕留めたのか……」
――反応の数が減った……
その事を一真は無条件に、迎撃へと向かった二人が敵機を撃破したのだと認識した。
そして次の瞬間、一真の、そして隊長の表情が凍り付く。
「違う……消えたサインはイエロー? あいつらが墜ちた……墜とされたのか!?」
驚愕に顔を強張らせた一真はコントロールスティックを握る自分の掌に、粘ついた嫌な汗が纏りつくのを感じていた。
状況から察するにベイルアウト……脱出する余裕すら与えられずに墜とされた仲間達。
新たな赤い反応は一直線に、こちらへと向かっている。
『……一真、散開して奴を挟み撃つ。あいつらの敵だ……!』
「了解……」
静かな怒りを奥に秘めた隊長の声。
一真はこちらの返事よりも早く旋回した隊長機の後を追いつつも、キャノピー越しの紅い満月……夜空に穿たれた血の一雫を、ぼんやりと眺めた。
得体の知れぬ敵……不吉な思いを胸に秘めながら。
126名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 03:35:57 ID:ZhrVH31S
「くそっ……何なんだよ、これ!」
コックピット内に谺する一真の叫び。
取り乱した彼を宥める声は無い。
唯一、それが出来る筈の隊長機との通信も一分前に途絶したきり、回復する気配すら無かった。
「この空域一帯がジャミングされてる…? 嘘だろ……!」
彼は壊れた信号機のように不規則な点滅を繰り返すレーダーを睨みながらそう吐き捨てる。
その時……
『速…こい…本…航空…なのか…』
「……!?」
急に回復した隊長機からの通信。
「隊長!? 何処にいるんですか!?」
ノイズ混じりで聞き取りにくいものの、その声を聞き違う筈は無い。
しかし、一真の必死な叫びは届かない。
『被…し…くそっ……』
……そして、これが一真が聞いた、隊長の最後の声となった。
ブツッという一際大きな雑音を最後にコックピットに静寂が戻る。
「隊長!?……橘隊長!」
その叫びは機内の空気を揺らすのみで、虚しくフェードアウトした。
「……くそっ……何処だ、何処にいるっ!」
その叫びは仲間を奪われた怒りか、それとも孤立した恐怖か……
どちらにしても、肉眼で敵機を確認出来なければこちらは何も出来ない。
そして、レーダーがその役目を果たさない今、何の頼りも無く敵を見付ける事は不可能に近い。
向こうが自ら姿を現さない限り。
127名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 03:37:32 ID:ZhrVH31S
「…っ!?」
唐突に、一真の機体は小刻みに揺れた。
――当たった!?
彼は急いで自機のコンディションを映し出しているコンパネに視線を映した。
『異常無し』
……取り敢えず、機体はまだ飛んでいるらしい。
安堵に胸を撫で下ろしながら、視線を正面に戻す一真。
「……!?」
その瞬間、彼の視線は正面に釘付けとなり、その顔は驚愕とも呆れともつかない間抜けな笑みに歪んだ。
キャノピーの向こう……
自機の機首に腰掛ける、得体の知れぬ人影。
月灯に照らされたそのシルエットは細く、まるで幼い少女のように見える。
「……幻覚?」
続いて、『彼女』が身に付けているもの……
白いワンピースの水着のようなスーツ、機械的な硬質さを持ったブーツやランドセル……
特に太股や二の腕を大胆に露出し、発展途上の肉体をぴったりとトレースするスーツは禁欲的なテロリスト生活を送る一真にとって惨いほど扇情的に映り……
彼のモノはうっかりと、その体温と大きさを増していった。
「…って…待てよ……」
こちらの様子を無表情で伺う少女の姿と今は亡き隊長の言葉が彼の脳内で結び付き、一真は一つの結論を導き出す。
任務は奴等の新型兵器の奪取、奪った輸送機の中身は隊長曰く『囚われの水着美少女』、そして、水着を連想させるコスチュームを着た眼前の少女……
「これが……奴等の新型兵器か!?」
――呑気に勃起出来る状況じゃねぇ!
考えるよりも先に手が動いた。
一真機は少女を振り落とすように急速に旋回する。
彼女は抵抗する素振りも無いまま、真っ逆さまに虚空へと消えた。
その瞳に哀しみの色を浮かべながら……
128名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 03:38:41 ID:ZhrVH31S
一真の機体は少女の身体を追って急降下を始める。
自由に飛行する相手と比べ、落下する目標の位置を予測するのは容易い。
彼はロックオンの完了を確認すると、躊う事無くトリガーを絞った。
F-15の腹部から生み落とされたミサイルはその幼い肉体を解体すべく、真っ直ぐに少女へと迫る。
命中は……しない。
着弾寸前、少女が背負った巨大なコンテナから吐き出された噴射光と共に、少女の身体が有り得ない軌道を描いて上空へと駆け上がったためだ。
「何て機動だ……殆ど直角じゃねーか……」
レーダーに黄色い線で示された敵の軌跡に絶句する一真を余所に、彼の真上へと躍り出た少女は曲線で構成された小さな盾を備えた右腕を突き出す。
その動作に合わせるように、武装コンテナ『トイボックス』の右ブロックから黒光りする筒が展開。
そのまま盾に備えられたスライドレールへと固定される。
コンテナから臍の尾を彷彿とさせるガンベルトを介して少女の右腕に装備された長大な105ミリ機関砲。
「……!」
その瞬間、一真には勝利を確信したであろうその少女が、口許にニヤリと不気味な笑みを浮かべたように見えた。
……が、マズルフラッシュが瞬く寸前、彼の目は確かに捉えた。
少女の唇が『ごめんなさい』と動いたことを。
129名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 03:40:18 ID:ZhrVH31S
「……こちらフェアリアル1。全護衛機の撃墜を確認しました。最終行程に移行します」
彼女は左手で食い込み気味になっていた尻布を無造作に摘み上げると、その位置を正す。
そしてアフターバーナーを点火させ、視界に直接映し出されるレーダーを頼りに『目標』へと急いだ。
今回の作戦目的はラボから奪取された輸送機の撃墜。
中身は新型の小型長距離弾導ミサイル。
誘爆による二次被害を防ぐ為に、洋上で墜とす事が必須条件となる。
ロアゾオ・ブルーの同型とは言え、フェアリアルの機動力から逃げ切る事は実質上は不可能。
彼女はあっさりと目標の後方へと辿り着いた。
「ロックオン……完了」
少女の網膜に投射されるマーカーが緑から赤に変わった瞬間、左右のトイボックスの上部がスライドする。
露わになったミサイルランチャーから煙と共に射出された無数の弾道は目標を撃ち貫き、重力に抗う力を失せさせた。
翼をもがれ、胴を分断され……
どんどん小さくなっていく残骸を空中から見下ろしながら、少女はその光景に漂う不透明な違和感を感じ取った。
しかし、その実態の確信を得られないまま、オペレーターの聞き慣れた声に彼女の思考は遮られる。
『目標の撃墜を確認しました。速やかに帰投してください。……明日も学校がありますから』
「了解です……」
少女はその声に応答しながら、この手で命を奪った人々のために軽く瞳を閉じ、束の間の祈りを捧げた。
……そして、三ヵ月の時が過ぎる。
130名無しさん@ピンキー:2006/06/13(火) 03:49:06 ID:ZhrVH31S
>>106からほぼ一か月……本文もインターバルも長い癖にエロくなくてすいません。
ところで専用スレが立たない場合、トリガーハートのSSはここでもいいんでしょうか?
……設定が出揃うのを待ってハナからトリガーハートのエロパロとして書くべきだったかと今ごろ後悔しています。
131名無しさん@ピンキー:2006/06/18(日) 20:44:48 ID:3bLlPaYn
期待あげ
132名無しさん@ピンキー:2006/06/25(日) 00:32:46 ID:kfB5Hmgh
ハートにロックオン!
133名無しさん@ピンキー:2006/07/02(日) 17:28:57 ID:LGi2zxfE
ほしゅ
134名無しさん@ピンキー:2006/07/07(金) 03:09:50 ID:mhDaj6W0
圧縮が……圧縮が来るっ!
135名無しさん@ピンキー:2006/07/14(金) 23:49:26 ID:NxkgKZWN
緊急浮上!
136名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 21:28:27 ID:V868UGq3 BE:15828539-
>>130
心配するな
ゲーキャラ板のスレから分岐する形で立ってるぞ

【欲望回路】トリガーハートエグゼリカ【暴走中】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1150729840/

向こうにこっちのスレのリンクがこっそりあった
それ経由で来ますた
137名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 11:57:01 ID:c8R441dk
ほしゅ
138名無しさん@ピンキー:2006/07/31(月) 02:15:16 ID:9rjvirD+
hosyu
139名無しさん@ピンキー:2006/08/03(木) 03:38:03 ID:KU4biG1H
ここ、俺以外に人いますか?
140名無しさん@ピンキー:2006/08/03(木) 11:21:50 ID:t9skHzih
1ですが居ますよ
141名無しさん@ピンキー:2006/08/11(金) 13:31:13 ID:7JvJR6Wl
1ですが保守
142名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 22:24:54 ID:XWVnIEMV
今月のメガミマガジンキャラクターズは
「メカ少女特集」ですが要チェック?
143名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 19:53:43 ID:gtmrZyTC
ほしゅりーな
144名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 14:42:47 ID:l9FXWA5Q
いいスレだな……少し借りるぞ。

と言うことで質問です。
メカ×少女ネタなら何でもOKですか?
145名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 20:13:15 ID:LGKXT8an
良いよ良いよなんでもOK!
とかいってメカ攻め少女受けと解釈されるとそれはちょっとスレ違いだがね(w
146名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:39:07 ID:dQrt6h99
なんだ、メカ攻め少女受けスレじゃないのか。
147名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 01:26:01 ID:AY/cue2Z
150も行って無いんだから少しは読んだらどうなんだよ
148名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 12:07:08 ID:8KVtSGAY
>>145
そうですか。自分が考えてるネタとしては…

・イメージは>>44が考えてるのと同じ生体兵器
・全体的なイメージは竜×少女
・異星文明が生み出した対○×兵器
・なんらかの事件で地球に飛ばされ、その際に卵型防護カプセルの中に入って赤ん坊の姿になる
・赤ん坊の姿でとある森の老夫婦に拾われ、数ヶ月で元の姿に成長する
・戦闘服のイメージは
 背中に竜の羽、上半身に鎧、下半身はビキニパンツ、長手袋の手の甲と脚部に保護用アーマー
・竜の羽からは光の粒子が飛び、天使の羽のような形になる

てな感じで…どうでしょうか。
ムチャクチャになったかも……後、武装はどうしよorz
149名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 14:01:40 ID:8KVtSGAY
あ、下がってるのであげときますね。
150名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 14:18:55 ID:AY/cue2Z
全然問題ないので、投下待ってます
151名無しさん@ピンキー:2006/08/31(木) 18:07:08 ID:q5hVjB0U
待ち保守
152名無しさん@ピンキー:2006/09/04(月) 12:19:12 ID:WHUn+JNo
依然として待ち保守
153名無しさん@ピンキー:2006/09/09(土) 15:14:49 ID:U7VpNaZB
待ち保守
154名無しさん@ピンキー:2006/09/09(土) 17:54:26 ID:3hVPVlZy
関連スレ


女の子がロボットに犯される話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156649604/
155名無しさん@ピンキー:2006/09/09(土) 18:02:11 ID:Y0rKYYjh
関連というか、>>146が欲しいスレだな。
156名無しさん@ピンキー:2006/09/10(日) 01:18:24 ID:yXcJbZht
何とか退避が間に合った私。ちょうど湾内には雲が低くたちこめていて
敵機に発見されずに済んでいたが、その日の夕刻に雲の切れ間から
発見されて爆撃を受けて沈没した。
157名無しさん@ピンキー:2006/09/10(日) 12:13:21 ID:SD1oOyFy
続き待ち
158名無しさん@ピンキー:2006/09/10(日) 23:24:54 ID:yXcJbZht
司令部は今回の空襲を予期していて万全の備えをしていたというが絶対嘘だ。
俺らの艦である海防艦404号はラジオで空襲警報を初めて知り
錨を棄てて出港応戦したんだからな。
俺らは敵機7機撃墜の戦果を上げたが今回の戦闘は明かに我軍の敗北だ。
159名無しさん@ピンキー:2006/09/11(月) 05:34:39 ID:GuByagON
保守。
躯体の人やフェアリアルの人はもういなくなっちゃったのかな?
160名無しさん@ピンキー:2006/09/11(月) 06:50:53 ID:kuOnKF2u
なんかいいスレハケーン
ところでここはヘイローのスパルタンUはスレ違い?
画像は持ってないがHEALO チーフでググれば出るハズ
161名無しさん@ピンキー:2006/09/12(火) 00:32:45 ID:6NvyW4m5
バブルガムクライシスはスレ違いですか。
1621 ◆0gE85SI5tw :2006/09/12(火) 01:24:08 ID:41YmfyzX
別にいちいちスレ違いかどうか気にしなくていいから。
大体このスレ読めば方向性がわかるはず。
それで書きたいならぜひ書いてくれればいいですよ。

たとえば、以下は同じようで全然違う路線だから。

女の子がロボットに犯される話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156649604/
ロボット、アンドロイド萌えを語るスレ:α4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1150463153/

163名無しさん@ピンキー:2006/09/12(火) 22:54:06 ID:uNEVjcey
先ほどまで吹き荒れていた吹雪は止み暗い雪原を静寂が支配して
しばらくたった。
日の出まであと3時間弱、いかにも敵襲がありそうな状況である。
雪原に掘られたタコツボの中は上を丸太と土で巧妙にカモフラージュ
した屋根のおかげで雪こそ吹き込まなかったが銃眼が雪で埋まってしまい
夜通し雪掻きをしなければならなかった。雪に埋まったままでは監視拠点
の役目を果たせないし雪に埋まって酸欠で死ぬ恐れがあるのでどんなに
しんどくても雪掻きは欠かせない
「おーい、起きているか。」
銃眼から外を覗いていた少女が三脚付の巨大なライフルの駆動部に
覆い被さるようにしてピクリとも動かない少年のヘルメットを自動小銃
のストックで小突く、少年の身体が微かに動いた・・・・・。
164名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 15:51:18 ID:Tit1ACxN
ヨドバシで武装神姫を見たがあれは・・・。
165名無しIN東京ドーム:2006/09/17(日) 00:16:25 ID:95YCvJkf
<あれは・・・天使!?>
ビル・クリンショウ軍曹は、思わずここが戦場だという事を忘れ、天空に浮かぶ
「それ」を見上げ立ち尽くしていた。
少女であった。鋼鉄の装甲を胸と腰から下半身、膝頭から足の先まで覆い、巨大
な天使を思わせる純白の羽を拡げている。
ふいに、声がした。
耳から聞こえる声では無く脳に直接、話しかけているのだ。
少女の声。まさか、いま眼前に浮かんでいる装甲をつけた少女なのか?
「いまから、この街の大掃除をします。」
(大掃除・・・だと?)
嫌な予感がした。アフガンでもイラクでも何度も、この嫌な予感って奴に命を
助けられている。
突然、少女の身体が光り、無数のミサイル弾、ビーム砲が市街地に着弾した。
「キャハ、お掃除、お掃除!!」

166名無しさん@ピンキー:2006/09/21(木) 04:15:52 ID:fsmQRnWZ
続き期待保守
167名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 20:21:03 ID:PO0W5Q3/
何か書こうと思うので保守。
168OG小説書いた人:2006/09/24(日) 21:36:14 ID:Iw29bpxi
 え〜
 >>5で紹介されているサイトに小説を投げてた人間ですが……
 ここを紹介されたと言うことは私にエロ小説を書けと言うことでしょうか?(汗
169名無しIN東京ドーム:2006/09/24(日) 22:59:08 ID:71/EE3jA
*たぶん、そうだと・・・・。
<続き>
A市をものの10分で地上から消滅させた<天使>は、基地に帰還していた。
「弾薬補給とエネルギー・チャージで15分。」
整備員の言葉に頷く少女
整備員が腰の小さいドアを開き、チャンネルを左から右に捻ると、少女を覆っ
ていた装甲が外れ、少女は生まれたままの姿になる。
若い整備員などは素早く顔を俯かせて少女の裸体を見ないように勤めたが、脳裏
に焼きついてしまった刺激的な光景を消せる訳も無く、仕事をしながら油まみれ
のツナギの股間を膨らませるのだった。
「堪らんな、毎回、毎回・・・。」
整備長は走っていく少女の背に視線を投げかけ憂鬱そうな溜息をもらす。
              ***
少女=弥生は、全裸のまま小便器の前に立つと、右指で陰部を押し上げ「ジョ
ボボボーッ」と放尿を始める。
彼女のように生まれる以前から兵器として遺伝子操作された者特有の現象で、
戦闘時のドーパミンの多量分泌の後遺症で尿が近くなる。
「あ〜すっきりした!!」
お尻を上下に2・3回振って尿切りをして振り返ると、弥生の直接の指揮官 
刹羅が立っていた。
全裸のまま背をピンとして敬礼する弥生
「ご苦労だった・・・・。」
背を向け廊下を歩き出す刹羅。
170名無しIN東京ドーム:2006/09/25(月) 19:51:50 ID:mshW/ziP
刹羅司令官は、整備兵や他の『男』と呼ばれる物とは、どこか違うと弥生は思
う。
他の整備兵達は装甲を外した時、こちらを見ないように顔を俯かせ動揺するが、
刹羅に限ってはそれが無い。
そういえば、別の日に戦闘を終え帰還し、いつものように小便器で放尿している
時、廊下で士官の誰かが「刹羅司令官は、生まれつき性欲がないんじゃないか?」
と喋っているのを立ち聞きした事がある。戦闘のみの為に造られた弥生には『性欲』
なる物がどんな物か知りようもなかったが、彼女にとって刹羅なる人物は、他の『男』
よばれる者達とは違う『何か』がある。
<あれ・・・・?>
股間の芯が熱くなる。尿切りをしたというのに股間が「ジュン」と濡れている。
<な・・・何、これ!?>
171名無しIN東京ドーム:2006/09/26(火) 22:19:25 ID:16nk0rJe
「弥生さん。それって恋という物ですわ・・・・。」
紅茶のはいったマグ・カップを置くと綾少尉が、キョトンとする弥生に向けニ
コリと優しい笑みを投げかけながら言う。
綾少尉の部屋
士官用の部屋とはいえ所詮、戦時下の軍事施設だから広くは無いが、それなり
に女の子らしい飾り付けがされた部屋
「恋って・・・?」
兵器として生まれる以前から遺伝子操作され戦う事しか教えられていない弥生
にとって、恋という言葉は新鮮なのだ。
「つまり・・・。」
天を向き考える綾少尉
「つまり、男の人が好きになると、その人が傍に居るだけで胸がキュンとなる。
それが恋という物ですわ・・・・。」
「ふ〜ん」
「股間がジュンと濡れたでしょ?それは刹羅司令官の事を『男』として意識して
いるからよ・・・・。」
「ミサ中佐も、そんな事言ってたよ。」
ミサ中佐は綾中尉の上官で常々、「世の男は、アタシの性欲処理便所」と公言
している。
「ダメよ。あの人は参考外!!」
慌てて否定する綾少尉。純粋な弥生を、あの中尉みたいにしたくはない。
「まかせてください!!アタシが弥生ちゃんに、女の子の恋の手ほどきをして
差し上げますわ。」
172名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 05:33:24 ID:LukSxWiv
祝・圧縮回避 保守
173名無しさん@ピンキー:2006/10/01(日) 17:10:23 ID:kd2F6iMc
ふたりはプリキュアの変身はパワードスーツ装着と
思ってよろしいのでしょうか?
174名無しさん@ピンキー:2006/10/01(日) 19:48:24 ID:32Er+ZSV
メカじゃないので個人的には却下
このスレ最初から読んで魅力感じないならやめといたほうがいいよ
175名無しさん@ピンキー:2006/10/03(火) 16:27:57 ID:e1lG6DSk
>>174
悪かった。つまりこのスレで求められてるのは
マンガでいうと銀河お嬢様伝説ユナやバブルガムクライシスなような物ね。
メトロイドはスレが既にあるし、AppleSEEDのランドメイトは
モビルスーツみたいなロボットぽいな。
イクサーガールイクセリオン(超マニアック)はこのスレの住人向けかな
等身大のロボットがヒロインのパワードスーツに変形するやつ。
ついでにヒロインの身体に密着するのでロボの人格は女性(笑)。
変幻戦忍アスカはこのスレ的にはどうなるんですかね
あのエロいプロテクターは一応メカらしいし。
そういや、バブルガムクライシスのハードスーツは西洋鎧的デザイン
ながら何かエロかったな。
176名無しさん@ピンキー:2006/10/06(金) 23:54:25 ID:PFQVEkmj
hoshu
177名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 17:20:37 ID:3tDFl0DK
保守
178名無しさん@ピンキー:2006/10/13(金) 14:34:43 ID:y1nQHxkW
北朝鮮核実験記念真紀子。
179名無しさん@ピンキー:2006/10/15(日) 17:09:28 ID:UCOiTIEe
試験が終わった。
180名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 02:52:00 ID:lzaU4raZ
アリス19th
181名無しさん@ピンキー:2006/10/21(土) 23:57:29 ID:lAesE4cW
保守
182名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 23:36:55 ID:BhPSYhbn
保守ついでに…

スカイガールズは「メカ×少女」ジャンルとしてはどうか?

武装神姫とダブりそうだけど…
1831 ◆0gE85SI5tw :2006/10/29(日) 03:18:42 ID:QZc8PMvS
1ですが…

このスレ○○はどうですか?って書き込み多いですが…
私が「いいですね」って言ったらそれのSSでも書いてくれるとですか?
のっけから挑発的な物言いで申し訳ないですが…。

まず武装神姫スレはめちゃくちゃ盛り上がってるのでここでは
やる必要ないですね。
スカイガールズも単体の作品としてあるんだからスレ立ててみても
いいんじゃないですか?

1的には、「メカ×少女モノ総合スレ」ではなく
どっちかというと「オリジナルなメカ×少女モノスレ」として捉えてます。
184名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 17:10:11 ID:qpU4K9C5
>>182
「いいですね」


>>183
スレ汚しは速やかに去りたまえ
1851 ◆0gE85SI5tw :2006/10/29(日) 21:01:37 ID:QZc8PMvS
>>184
1ですが、おまいが去れ
186名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:21:25 ID:mRF2G+W/
>>185
とりあえず、落ち着け
昨日今日2ch始めたわけじゃないんだろ
気に入らない投稿は脳内あぼーんだ
187名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 10:33:47 ID:iGw2yJcn
世界史の履修漏れで補習決定。
188名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 15:17:52 ID:mVm3u1to
クラウスのせいで卓球大会に。
1891 ◆0gE85SI5tw :2006/11/13(月) 22:58:21 ID:3e9oQceA
1ですが 基本的にスレの無いメカ×少女の二次創作はどうぞご自由に。
特に誰にも許可を得る必要はありませんので空気だけ読んで頂ければ幸いです。

密かに名無しIN東京ドーム氏の続きを期待しつつ保守。
190名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 23:11:56 ID:ws4siRPF
萎えた
191名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 03:16:51 ID:yfIIsq3s
ほす
192名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 10:12:28 ID:I4SHNq3a
hosyu
193名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 15:29:52 ID:GTYaPsTP
やばそうなんでさ保守。
194名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 15:56:43 ID:pAEfB9nj
霊子甲冑光武はパワードスーツでしょうか。
195名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 14:30:45 ID:ihu/ZGw6
イブ保守
196名無しさん@ピンキー:2006/12/28(木) 13:13:47 ID:NiyWjV34
age保守
197名無しさん@ピンキー
クリスマスプレゼント代わりにチャレンジしてみた……




そして挫折orz