「社長!!ご無事でしたか!!」
「ああ!この娘達に助けられたよ…。」
社長、そして社員等は共に申し訳のない顔をしていた。無理も無い。社長は本人の不注意から
ズィーアームズ社に拉致され、皆に迷惑を掛けてしまったと言う思いがある事はもとより、
社員等も、その社長の奪還を一般のZiファイター、しかも子供達任せであった事を申し訳無く感じていたのだ。
『さて・・・それでは我々はしばらくの間眠らせてもらうとしよう・・・。』
「え?それって一体どういう・・・?」
三虎神が、ハガネ、チョコ、タイガス、ラッキーの4人に対して送ったテレパシーに反応した4人は思わずそれぞれのゾイドの方を向いた。
「ねえちょっと!!眠るって一体どういう事!?」
『現在における我々の戦いは終わったからだ。』
『だが安心しろ。我々“虎神”が眠りにつくだけであり、このワイツタイガー、レイズタイガー、そしてブラストルタイガーそのものは君らが今まで通り使っていけば良い。』
『チョコちゃんとしばらく会えなくなるのは名残惜しいけどさ!まあ、次また何かあったら直ぐに目覚めるから!』
『それでは皆の者!また会おう!』
虎神達のテレパシーはそこまでだった。そしてトランサーも元のワイツウルフとしてのトランサーと
ティニィの2機に分離していたのだった。
「ハァ・・・。まったく神様って奴は・・・。下手すりゃ人間以上にワガママじゃないの・・・?」
「いやいや、まったくだよ。」
身勝手な虎神の行動にハガネ等は呆れた表情をしていたが、チョコはやはり無口無表情であり、そのままトラグネスに乗り込むと穴を掘り始めていた。
「チョコちゃん!!急に何穴を掘ってるの?」
「ドラグネスのお墓・・・作るの・・・。」
「チョコちゃん・・・。」
色々なゴタゴタの為、皆からすっかり忘れ去られていた事であるが、トラグネスの背中にはなおも
破壊されたドラグネスが背負わされていたのだ。それを見たハガネは急いでゼノンに乗り込んだ。
「チョコちゃん!私も手伝うよ!」
「ありがとう・・・。」
その時、チョコがほんの一瞬、微かに微笑んだように見えた。
それから、今回の事件に関して、ゾイテック社が色々と警察等に対し手回しを行ってくれた事もあり、
ハイGホエールの墜落はエンジン暴走事故による物として報道され、マリン達はたまたまその日に
ハイGホエール内で行われたゾイドバトルにおける招待選手として扱われた。強いていうなれば特に
おとがめも無く事は済んだのだ。そして、今回の事件の巻き添えによって崩壊したタイガタウンに
関しては、ゾイテック社がその復興支援を行う事になった。もっとも、ゾイテック社は復興事業による
特需景気を狙っているのであろうが、それはともかくとして、タイガタウンが復興される事は良い事であろう。
そして、ハイGホエールにおける戦いが終わったその日、マリン等は作戦成功を祝して焼肉で派手に
打ち上げを行っていた。もちろん費用はゾイテック社持ちである。しかもさり気なくゾイテック社長や
タリス、その他の名も無い社員等まで一緒に焼肉食っていたりする。焼肉屋そのものも、ゾイテックが
貸し切っている為、もうその夜は飲めや歌えのどんちゃん騒ぎとなっていた。ハイGホエールにおいて
の戦いやどんな活躍をしたのか?どんな武勇伝があるか?等の話題で花が咲き、誰もが笑い、勝利を、そして社長が、いや、ゾイテック社が助かった事を祝していた。中には
「ゾイテック社は永遠に不滅です!!」
とか、何処かの野球選手の引退表明みたいな事を言う奴まで現れる始末である。しかし、一つ困った事があった。
「誰だぁぁ!!!社長に酒を飲ませたのはぁぁ!!!」
その様な声が焼肉屋中に響き渡った時、その場にいた社員等は誰もが凍りついた。それに反応した
マリンとルナリスも、思わず社長の方を向いていたのであるが、そこにいたのは紛れも無く、
ズィーアームズ社から救助したばかりの時のあの凄い酔いにより変態親父と化した社長の姿だった。
「こ・・・これは・・・一体・・・。」
「社長は普段は冷静沈着で、非の打ち所も無く、誰からも慕われる好人物なんですが・・・。一度酒が入ってしまうとあのように・・・。」
と、タリスが説明していた時、マリンとルナリスは背後に殺気を感じた。
>>恐怖の亀裂作者さん
面白そうな関西弁紛いなメカニックに強化された新生ベルゼンラーヴェですか。
でも胴体部は空っぽのままとは・・・。まあそれはそれで胴体部攻撃されても平気なのでしょう。
あと、自分が450KB以降に書こうと考えている小話は
ワードで5ページ分位あったりします。
「あちゃ〜見事な逃げっぷりや!これは追っちゃあかんな…まだレーザーウィップとアレが残ってたさかいに。やっとれんわ。」
何方がだ?的な疑問は無しにして置く。下手に機嫌を損ねたらそれこそ先のファインの二の舞。凄く良く効くネックハンギングが炸裂するに違い無い。
あれを見ていなかったらへんな所で反論して命の危機に直面していた所だろう。
とは言え周囲から敵が居なく成ったという事は取り敢えずテスト終了な筈なのだが…「ぼさっとせんと相手を探す!」マリエラのたっての願いで戦闘できそうな相手を探して彷徨う羽目になる。
ベルウッドすら逆らわない相手なら黙って従った方が吉だろう。彼女の性格なら濃くて鬱陶しい感じのするマリエラには問答無用で威力を調節した衝撃波でも叩き込んでいる気がして成らない。
フラフラと彼方へ行きこっちへ行きと動いているベルゼンラーヴェは良い的の筈だが狙ってくる者は無い。
いい加減飽きたらしくマリエラも帰ろうか?と言い出した頃に間の悪い登場をする存在が居た。
「居たでぇ〜アレを打ち噛ます時や!」命令系統が完全に出来上がっているのでパイロットは「ヤー!!!」と言って従うだけだ。
機体内を走り抜ける緑の閃光。ニュークリアインフェルノのシステム機動完了を示す状態。そのまま緑の光を湛えベルゼンラーヴェは走る。
今回は他のシステムとの併用を避けフル出力で走って叩き込むテストだ。背にヒラヒラしているアスピトルテの外套が物悲しく見える。
「てりゃあああ〜!」運悪く現れた存在に容赦無く撃ち込まれるニュークリアインフェルノ。しかし運が悪かったのは何もその存在だけではない。
周囲2km半径に居た者全てがそれを喰らう事になる。「でか過ぎだぁぁぁぁぁ〜〜〜〜っ!!!」
それは突起の一部分だけだったらしく周囲に焼却効率重視のリバースEシールドが展開される。「巻き込まれたぁぁぁぁあ!?」ファインのやりきれない叫びが悲しく響く。
それで現れた存在は…何故陸地に居るのか?と疑問に思う存在。最長3kmはある足を持ったオウムガイの先端だったのだ。「オオムガイ!?否!違うで!こいつはジャガーノートや!」
余計事態は悪い方向へ走って行く。特に大きなオウムガイ型の野生体をジャガーノートと呼ぶ。だがサイズが桁違いでこのサイズなら戦艦や地上空母としても充分通用する大きさだったりする。
「…それに此奴ジャガーノートでは無い!スクイドクラーケンだ!」ベルウッドが叫ぶ。
それと同時に熱核反応結界が打ち破られる。今までの仕様なら物理結界であるEシールドのみだったが今回は術式結界も用いた2重構造結界だ。
それを打ち破ると言う事は物理法則を超えた領域に足を踏み入れている生物のそれもベルウッドの本体であるベルゼンラーヴェと同格かそれ以上の存在である。
「…やっと掛かったか。」最後の手札が切られヴィゾールの剣は嗤う。幾ら呪装ゾイドの類とて神の獣にはそうそう勝つ事はできない。
始めからヴィゾールの剣は謀の手始めとして陸地が出来上がる前にスクイドクラーケンをこの場所に配置していた。もしくはこの場にスクイドクラーケンが眠っている事を確認済みでこの場を選んだ。
それの何方かだろう。記憶が曖昧になってしまっている彼には如何でも良い事だ。それに動き出したスクイドクラーケンは水のそれも濁流を司る神の獣。海棲生物な姿のくせに湖や池、川に棲んでいる者だ。
外はこれで如何にかなる…後は散々煮え湯を飲ませてくれた近くに居る1人と上に居る1人に借りを返して大手を振って力を手にするのみだ。
オウムガイの殻を冠り巨大なイカの体を持つ。巨大という言葉すらかすむその全身。そして…とても大きく眠そうな目。とここでオチが付く。
寝ぼけているらしい。しきりに周囲を見渡して誰かを探しているようだが…?とこのパターンで気付いてはならない物にベルゼンラーヴェのコクピットの一同は気付く。
「嘘だろ…真逆これも?迷子おおおおおっ!?」そう言う時の予想は良く当たる。何か目に涙を浮かべているがその量は半端なものでは無い。数滴落ちると弱い地盤なら地滑りや土砂崩れを起しそうな量だ。
その巨体で周囲を素早く見回したものだから溜まった物では無い。哀れベルゼンラーヴェは大量の涙に包まれて山の下まで滑り落ちて行った…。
デルポイ西南西の海岸線にまで流されたベルゼンラーヴェは砂浜に上半身が突き刺さっている。足だけ上を向いた状態の情けない姿だ。
「あんさん…ようこれだけの訳の解らん相手と戦ってスクラップに成らへんやったな。許しちゃる。」マリエラはファインにそう言う。常識的な頭で考えればしょうがない。
言わマンモスと…蟻ぐらいの大きさの差が有る。ダメージを与えれるか如何かも疑問だ。
何とかして機体を砂浜から引き抜き立ち上がった彼らが見た物は…猛然と海にダッシュするスクイドクラーケンの巨体だった。
「「「いやあああああああ〜〜〜〜っ!!!」」」虚しい叫び。山肌や森を薙ぎ倒す事無く地震を起こさず走るスクイドクラーケンにベルゼンラーヴェは見事に撥ねられる。
「何でやねん!何で耐久テストに様変わりしとるん!?」しかもマリエラの疑問が晴れる事無く今度は跳ね上げられたベルゼンラーヴェをしまったとばかり素早く触腕でキャッチするスクイドクラーケン。
「嘘や!嘘や!普通これ程までに大きくなるとどんなに柔らかくとも岩ぐらいの硬さになる筈や!それなのにこの衝撃吸収率の良さ!ほんまに化け物や!」
余りにも信じられないと脳の思考回路がショートしそうになっているマリエラに2人は揃って言う。「「そりゃ化け物だから仕方ないって!!!無理に考えるの止めれっ!」」
ファインはここぞとばかりにラフィーレからくすねて居た大ハリセンでマリエラに突っ込んだ。
「あんがとさん…それにしてもねえ?」マリエラは呟く。今度は海の中。そろそろ水圧が問題に成ってくる水深だ。
耐久テストも遂に水圧に対するテストになっている。スクイドクラーケンはベルゼンラーヴェを握ったまま海に入って行ったのだ。
本気で困った事になっている。抜け出そうにも抜け出せない。そこにモニターに通信が入り表示される。
「ママ知らない?」知らないです…。「お家は?」解りません!「ここは何処?」デルダロス海の水深4567m
これだけ大きくてもこれを見る限りまだまだ子供。それも人の年齢に直せば3〜5歳ぐらい…お子ちゃまだ。
大変困った事になって居る。相手には交渉能力は皆無。しかも迷子になった時の鉄則であるその場所から動かないと言う方法も坊やには無理だったらしい。
典型的な迷子の子供の一人歩き状態だ。こっちの声は聞こえるのだろうか?試しに「主よ!主が言え!」指揮系統の最下位に居る一兵卒に過ぎない立場のファインは声を掛ける。
「余り動くと親が見失ってしまいますよ?」その途端スクイドクラーケンの動きがぴたっと止まる。「よっしゃ!聞えとるで!ついでに言葉も解っとる!説得や!」
しかし説得何て事ができるのであろうか?難しい言葉は使えない。何処かの駄目交渉代理人じゃなくても真面な交渉は無理に近い。
鉄獣28号さんへ
ワードパッドで5ページですか…何とか成るとおもいますよ?
それと殺気って何者が現れるのでしょうか?知人だったら阿鼻叫喚の予感が…。
「やっぱ若い娘は良いの〜・・・。」
「ヒィ!!!」
酔った社長はいつの間にか背後に回り込んでおり2人の耳元に息を吹きかけると同時にその尻にも手を掛けていた。2人は思わずビクッとさせる。
「何すんのよこのセクハラ親父ぃ!!」
2人は同時に社長へ向けて裏拳を飛ばしていた。しかし、その常人では到底かわす事の出来ぬとすら思える程の超高速の裏拳を社長は頭を下げるだけの動作でかわしていたのだ。
「へっへっへ〜・・・。元気が良いの〜!しかし!まだまだじゃな〜!」
「ヒィ!!」
社長はまたも2人の尻を触っていた。そして猿の様な動作で走り始めた社長を、顔を真っ赤にして怒り狂った2人が追いかけ始めたのだった。
「こうら待てぇぇぇ!!このセクハラ親父ぃぃぃぃ!!!!」
「ウッキッキ〜!こっちじゃこっちじゃぁ!!」
「大変だー!!社長を!!!社長を止めろー!!!」
社長を追いかけていたのはマリンとルナリスだけでは無かった。他の社員等も一緒になって追いかけて
いたのだ。恐らく酒に酔った社長の恐ろしさを痛い程分かっているのは彼らであろうから・・・。
「くぅらえぇぇ!!!!」
社長の背後まで肉薄したルナリスはそのまま社長に手刀を叩き込もうとした。しかし、社長は体をくにゃりとさせ、その俊足の一撃をかわしたのだ。
「なら今度はぁ!!!」
今度はマリンが飛び出した。そのまま社長を掴み、得意の関節技で一気に動きを止めようとした。
しかし、社長の体を掴み、関節技の脇固めで押さえ込むまでは良かったが、その直後、信じられない
事が起こった。なんと社長が体をタコのようにくねらせてその脇固めから脱出していたのだ。
「ウッキッキ〜!何者をもワシを止める事はできんわい〜!」
社長は自らの体をぐにゃりぐにゃりとさせながら皆を挑発していた。と、それを見たマリンとルナリスは絶句した。
「は!!まさか・・・。この人酔拳使えるの!!?」
「た・・・確かに・・・こりゃ酔拳だ!!まさか酔拳まで会得していようとは・・・!!」
「たまたまそれっぽい形になってるだけですよ!!それより早く社長を止めないと!!!」
もう社員等は総出で大騒ぎになっており、もう何がなんだかよく分からん事になっていた。
というか、これだけやれる社長をズィーアームズ社は一体どうやって捕らえたのであろうか。
「ねぇねぇ・・・。タイガス君!あっちで何かやってるよ。」
「勝手にやらせとけよ・・・。」
この様な大騒ぎの中においてもタイガスとラッキーの2人はどこ吹く風と言った様子であり、それはハガネとチョコも同様だったりする。
「チョコちゃん・・・。チョコちゃんはお父さんの事・・・どう思ってる?」
「大好き・・・。あのドボルクと言う人が何を言っても・・・。お父さんは私に本当に優しくしてくれました・・・。」
「そう・・・。」
ハガネはチョコの頭を優しく撫でた。
「私達はこれからも・・・一緒だよ・・・。」
チョコはゆっくりと頷いた。
こうして、焼肉屋における大騒ぎは続けられるのであったが、一方で、この戦いで大きな傷を負った
カンウやハーデス等はゾイテック社の手によって修理を受けていた。もちろん無償である。
報酬金までもらえて、タダでメシ食えて、タダでゾイドの修理までしてくれる。少しありえない(?)
と思う事かもしれないが、ゾイテックにとってはそうでは無かった。何しろ今回の騒動はまさしく
ゾイテック社の命運がかかっていたからである。社長が奪還されなければ、ズィーアームズによって
様々な脅迫を受け、さらにサタンザウラーが破壊されなければその大量破壊によって、ゾイテック社は
絶大な被害を被っていたかもしれないのである。それに比べれば、高い報酬金払って、さらにタダで
ゾイド修理する事やタダでメシ食わす事など安い安い。そうゾイテック社は考えているのである。
それから、焼肉屋でのどんちゃん騒ぎも終わり、マリン達はゾイテック社の用意したホテルに泊まって
いた。そしてハガネが何気なくテレビを見ていた時、その部屋に真剣な顔をしたマリンとルナリスの二人が来たのである。
「ハガネさん・・・少し大切な話があるんだけど・・・いいかな?」
「あらあらどうしたの?何かあったの?」
2人は申し訳無さそうな顔で互いの顔を見合っていた。
「う・・・うん・・・。さっき二人で良く話し合った事なんだけどね・・・。」
「言っていくがレ○はいかんぞレ○は!」
ゴン!!
その時2人は床に頭をぶつけた。
「ち!!違います!!」
「じゃあ何だよ・・・。」
「ハガネさん・・・。済みませんが私達・・・明日からハガネさん達と別々に行動したいと思ってるんです・・・。」
「え?そりゃまたどうして?」
2人の爆弾発言(?)にハガネはあっけにとられた顔をしていたが、2人は言った。
「こ・・・このままじゃ私達・・・いけない気がするんです!!!今回の戦いでそれが分かりました。
いつまでもハガネさんに頼っているわけには行きません・・・。だから一度ハガネさんと別れて、自分達だけで行きたいんです!!」
「そう・・・か・・・。」
ハガネは腕を組んで考え込んでいた。
「い・・・いけませんか?」
「いや・・・アンタ達がそうしたいのなら好きにするが良い!元後言えばこっちがアンタ達に押しかけて来たって形なんだしね!」
「ありがとうございます!!」
2人は一斉にお辞儀を送った。と、ハガネは急に2人と指差したのだ。
「ただし!そうなったら自分達の問題は自分達で解決しないとダメだぞ!!その辺よーく頭に叩き込んどけ!!」
「わかりました!!」
「ではまたどこかで・・・。」
「おう!またな!」
「シーユーアゲイン!」
そして翌日、タイガスとラッキー、ハガネとチョコ、そしてマリンとルナリスはそれぞれまたいつか
再会できる事を祈り、別々の方角へ向けて出発していた。その後マリンとルナリスの2人は破壊され、
徐々にではあるが復興が始まる兆しを見せていたタイガタウンの方へ来ていたのである。
「ここで死んだ人々にせめてもの供養だよ・・・。」
2人は地面に優しく花束を置いた。そして目を閉じてお経を唱えたのだ。
「では・・・、行くか?」
「うん・・・!」
2人が焦土と化したタイガタウンを見つめながらそれぞれのゾイドへ向かおうとした時だった。
「よう・・・。」
「あ!!あんたはぁ!!」
突然二人の前に現れたのはなんとドラゴスだった。しかし、今度はリューコも隣にいた。
「な・・・なによあんた・・・。まさかもうリターンマッチでもする気?」
「フ・・・それも良いかもな・・・。と言いたい所だがよ・・・。別にそういう目的で来たワケじゃ無い。」
「じゃあどういうワケだ?」
2人は身構えつつドラゴスを睨み付けていた。しかし、ドラゴスはニヤリと不敵な笑みを浮かべていた。
「なんと言うかよ・・・。お前らへの挨拶って奴だよ。」
「挨拶?」
「そうだ・・・。俺・・・、いや俺達はズィーアームズを辞めた。今日からお前等同様フリーのZiファイターってワケだ!」
「え?やめたって・・・?て言うかその人も?」
ドラゴスの言葉に2人は拍子抜けしていたが、ドラゴスはなおも笑っていた。
「そう辞めた。しかし、緑の悪魔の曾孫よ、俺がお前を倒そうと言う気持ちは変わらんぞ!
しかし、今度は爺ちゃんの仇とか、ゼネバス人の恨みを晴らすとかそんなんじゃねぇ!一人のZiファイターとして試合でお前を倒す!」
「あんた・・・知らないウチに人間丸くなったね?まあ好きにすれば良いさ。ただし、私はあんたに倒される気なんて全然無いからね!どんな理由でも!」
「そうだ・・・それで良いんだ・・・。では、また会おう・・・。」
「じゃあ2人とも!またね?」
ドラゴスとリューコはそうして、笑顔のまま立ち去って行き、マリンとルナリスは開いた口が塞がらなかった。
「何だったんだ?」
「さぁ・・・。け・・・けど・・・、私達も行きましょう?」
「ああ!!」
長い戦いが終わり、2人は新たな一歩を踏み出していた。これからも2人には新たな障害が、
降りかかる事だろう。もしかするならばより強力な敵が現れるかもしれない。しかし、2人は歩みを止めない。2人はそう決めていたのだから・・・。
「もっと落ち着いて書き込みしてください○秒くらい」が5回くらい連続で出て正直へこみましたorz
とりあえずやっとここに来てこの長い話は一区切りとなります。
思えば自分の想像を以上に長かったな〜としみじみ考えてみたり。
後の残りは前々から予告していたおまけ話でも書きます。
>>恐怖の亀裂作者さん
マリエラさんって実は凄い人ですか?しかも戦艦級巨大ゾイドやらも出て。
山から海とかなり忙しい様子ですね。
とりあえず450KBを突破したので次スレ立てに挑戦しようと考えています。
ただし、スレが立てられなかった時は誰かお願いします。
諸事情により、今週中の本編投下は無理かと思われます。続きは次スレへと持ち越し…
その代わりって訳でもありませんがほんの少し短編投下致します。
その少年はとても気弱でした。
小学校では、虐められてこそいませんが影が薄く、そのため、殆ど人と会話する事もありません。
少年は自然と孤立していきました。友達は、居ません。
そんな彼はある日、帰り道で大きなゾイドの足跡を見つけました。
足跡を辿って岩山の裏に回った少年は、そこにとても大きな灰色のゾイドを見つけます。
「ねえ、きみはだれ?」
そのゾイドは答えました。
「僕は、キングゴジュラス。君には、僕の声が聞こえるの?」と。
「――うん、聞こえる。おはなししようよ」
大きなゾイドと、小さな少年の話は夕方まで続きました。少年はとても多くの事を聞いて、
戦争から逃げてきたというキングゴジュラスをかわいそうだと思ったのです。
「きみは、どこかへ行くの?」
少年が聞くと、キングゴジュラスは答えました。
「戦わなくてすむ所に、行きたいと思う」
「そう。楽しかったよ、それじゃあまたね」
日も暮れてきたので、少年は家に帰りました。
次の日も「彼」は、そこにいました。
「もしかして、うごけないの?」
心配そうに聞いた少年に、キングゴジュラスは言います。
「ううん、違う。ちょっと疲れただけ」
少年は突然言いました。
「もう少しここにいるんなら、ぼくとともだちになろう」
キングゴジュラスはとても驚きましたが、その言葉を喜びました。
と、頭のコックピットハッチが開きます。
「うん。じゃあ、僕の中を見せてあげる」
少年は彼の中に入り、すごく感動しました。
「わあ、ぼくゾイドの中に入ったこと無かったんだぁ」
「良かった、喜んでもらえて」
こうして二人は、「ともだち」になりました。
けれど次の日、二人は会えませんでした。
空から落ちてきた月の破片が近くの海に落ち、大きな津波が少年の住んでいた町を流してしまったからです。
水が流れる中、キングゴジュラスは少年を探しました。
「どこに行ったの?」
しかし少年は見つかりません。そのうち、落ちてきた別の破片がキングゴジュラスを
宇宙まで飛ばしてしまいました。
宇宙は真っ暗です。キングゴジュラスはいつまでも少年を探していました。
生まれて初めてできた、ともだちを。
「ねえ、どこへ行ったの?」
いくら探しても少年は見つかりません。
長い時間が経っても少年が見つからなかったので、キングゴジュラスは眠ってしまいました。
「どうして居なくなったの?」
そして気付きました。少年は今でも一緒にいます。
――ずっと一緒にいられるよ。いっぱい、おはなししよう…。
Fin
存在したのか知りませんが、開発局から脱走した「キングゴジュラス2号機」の話(という設定)です。
元ネタといっていいのか解りませんが、某スレの
「考えてもわからなかったので、キングゴジュラスはそのうち考えるのをやめました」
という一節から。
結局何が書きたかったのか良く解らん話かも…
何が書きたいのか自分じゃわからなくても
自然と書きたくなる衝動ってあるよね・・・
惑星Ziの何処かにポツンと存在するズィーばしり刑務所。ここには数々の犯罪者が投獄されていた。
そして服役囚達はそこで出所するまでの間、罪を償う事になるのだが、そのズィーばしり刑務所から脱獄した無謀な男がいたのだ。
「大変だぁぁ!!アイツがセイバータイガーホロテックに乗って脱獄したぞー!!!」
「何てこった!!闇夜の上に姿を消せるゾイドに乗って逃げるなんてぇ!!」
「もう見えなくなりやがった!!センサーやレーダーにも反応は無い!!」
「くそぉ!!やっかいな奴が逃げ出しやがって!!今すぐ治安局に電話しろぉ!!」
一人の脱走者の為にズィーばしり刑務所は大騒ぎとなり、他の者達まで脱獄せぬよう特別警戒態勢が敷かれていた。
その頃、チームマッハストームでは皆がテレビを見ながら夕食を楽しんでいた。と、そんな日常の風景を打ち破るかのように、テレビから臨時ニュースが流れたのだ。
『臨時ニュースの時間です。つい先頃、スィーばしり刑務所の服役囚の一人が脱獄しました。』
「脱獄囚だってさ・・・。最近物騒だよな〜・・・。」
「ガミーのおっちゃんも色々大変だろうな〜・・・。」
と、RD達は他人事の様にテレビを眺めていたが、その脱獄囚の写真が公開された瞬間、RDとシグマの目は飛び出しそうになった。
『脱獄した男は、見えないゾイドによるZiファイター襲撃事件の犯人で名はキッドと言います。テレビの前の皆様、この男の顔を見たら直ぐに治安局へ連絡してください。』
「キッドってぇ!!」
「ブブゥ!!」
「こら!RDとシグマ!食べてる物を吐くなんて汚いでしょ!!」
RDとシグマは驚きの余り、思わず食べていた物を吐き出してしまいスイートに叱られていたが、二人は汚した床を掃除しながらもまだ驚いた顔をしていた。
「アイツまだ懲りてなかったのか?」
「何か嫌な予感がするよ僕は・・・。」
「これってやっぱりエミーに知らせた方が良いかな?」
その頃、ズィーばしり刑務所から脱獄した男、キッドは光学迷彩以上に優れたステルス性を持った、
“ホロテック”なる力を持った、“セイバータイガーホロテック”に乗って荒野を疾走していた。
「フッフッフッフッ!ここまで来ればもうこっちの物だ!このセイバータイガーホロテックは誰一人
として捕らえる事は出来ないぜ!!それに、久しぶりの娑婆の空気は美味いぜぇ!!!」
キッドは笑っていた。彼はそれだけセイバータイガーホロテックの性能に自信があったのだ。彼は
かつて、己のセイバータイガーホロテックこそが最強であると信じ、ブルーシティー周辺において
そのホロテックの能力に物を言わせ、数々Ziファイター達を襲撃して世間を騒がせていた。
その暴れっぷりは、自在に姿を消せるホロテックと言うだけあって治安局すらも翻弄する物だったが、
マッハストームの活躍によって彼は逮捕。以後キッドはズィーばしり刑務所にいたのだ。
「しかしもう俺は自由の身だ!!俺とこのセイバータイガーホロテックがいればどんな奴が来ても
負ける事は無い!!ましてや治安局ごときに捕まって刑務所に逆戻りさせらえる心配なんて微塵にも無いんだ!アッハッハッハッハッ!!!!」
脱獄し、娑婆の世界へ舞い戻った彼がまず行おうとした事。それは“リベンジ”だった。
「見てろよ・・・。俺は本当にスゲェ男って所をお前にも見せてやるからな・・・。エミー・・・。」
と、その時だった。セイバータイガーホロテックのレーダーが一つのゾイドの反応をキャッチしたのだ。
「おお!早速カモが出やがった!」
キッドはその反応に喜び勇んだ。脱獄記念にそのゾイドを襲おうと考えていたのだ。早速彼はセイバー
タイガーホロテックの姿を消し、音も無くそのレーダーに反応のあったゾイドへ向かった。
「お!あれは・・・。」
彼の目に映ったゾイドはゴジュラスギガだった。彼は慌てて岩陰に隠れた。
「治安局め・・・もう出動してやがったのか?にしては少し違う様な気がする・・・。」
彼はセイバータイガーホロテックのカメラを望遠にしてそのギガを観察した。そのギガは何するでも
無く月明かりを浴びながら荒野を歩いていたが、治安局の装備の特徴である肩のパトランプなど存在
せず、ましてや色も違い、月明かりから反射したメタリックグリーンの輝きがキッドの目に映っていたのだ。
「緑色のゴジュラスギガか・・・。パトランプや治安局マークが無い所を見ると個人所有のZiファイター
仕様機か?ならばなおの事都合が良い!俺が自由の身になった記念の標的にふさわしい相手と言えるし、ゴジュラスギガをしとめたともなれば俺の男も上がるってもんだ!」
彼は早速そのゴジュラスギガへ仕掛ける事を決めた。そしてセイバータイガーは姿を消した状態で、
隠れていた岩陰から出ようとした。が、その時だった。突然ギガがこちらを向いたのだ。
「そこのセイバータイガーさん!姿を消して何してるの?」
「ええ!!?」
キッドは思わず驚きの声をあげてしまった。無理も無い。彼のセイバータイガーホロテックは完璧に姿を消しているにも関わらず、そのギガは彼の位置を捉えていたのだ。
「お・・・お前・・・、まさか俺の姿が見えるのか・・・?」
「うん!でもまあ確かに肉眼では見えないけどね。と言うより貴方私に何か用でもあるの?」
ギガに乗っていたZiファイター、声色からすると十代の少女の様だったが、彼女は興味深くセイバー
タイガーホロテックの方を見つめていた。が、キッドは額から一筋の汗を垂らしながらも笑っていたのだ。
「ハ!!口から出任せ言いやがって!!ならこれでどうだ!!」
セイバータイガーホロテックは姿を消したままギガの背後を取った。そして大きく跳び上がると
ギガの頭上から攻撃を仕掛けたのだ。そしてギガの頭部へ向けてその牙をむいた。
「この一撃で俺の最強伝説は復活だぁぁぁ!!!!」
セイバータイガーホロテックの牙がギガの頭部に叩き込まれると思われたその時だった。彼にとって
信じられない事が起こったのだ。なんとその攻撃がギガを破壊する所か、すり抜けていたのだ。
「な!!何ぃ!!?まさかコイツも幻影を生み出せるのか!!?」
キッドは焦った。が、その時既にギガはセイバータイガーホロテックの背後に立っていた。
「人の背後を取るのは私のスタイルなんだけどな〜・・・。と言うか、貴方のその行動、私への挑戦と見てよろしいですか?」
「くそ!!!」
セイバータイガーホロテックはギガから逃げる様に前へ跳び、走り始めた。が、ギガはその側面に付いて追ってきたのだ。
「何だ貴様はぁ!!何でこのセイバータイガーホロテックの姿が見えるんだよぉ!!」
「まあ沢山修行したからね。視覚に頼らずに物事を見定める方法とか。」
「ワケの分からねー事言いやがってチキショー!!」
セイバータイガーホロテックのスピードに付いてくるギガにさえ驚いている上、何故そのギガ乗りが
完璧に姿を消したセイバーホロテックの姿を捉える事が出来るのかと言う事が全く分からないキッドは
ヤケクソになり、“姿を消す”ともう一つ存在するホロテックの特性である、“幻影を生み出す”機能を
発動させた。そして周囲に夥しい数のセイバータイガーホロテックの幻影が現れるのである。
キッドはギガがこの幻影に気を取られているスキに逃げる、もしくはギガを倒すと言う作戦を狙って
いたのだ。が、ギガはセイバータイガーホロテックの幻影に取り囲まれながらも別に焦った様子は無かった。
「へ〜・・・。面白い事出来るじゃない貴方。でも私だってその位出来るのよね。」
「な!!」
キッドは絶句した。何と突如としてギガの幻影が現れたのだ。しかもその数はセイバータイガーホロテックが作り出した幻影の数を上回っていた。
「(な・・・何故だ・・・。姿を消したセイバータイガーホロテックを捉えられるだけでもワケ分からんと
言うのに、何故コイツはこんな幻影までも作り出せるんだ?見た感じホロテックと言うワケでも無いし・・・。)」
キッドは自らの持つ優秀な頭脳(本人が勝手にそう思っている)をフル回転させても目の前の現象は全くワケが分からなかった。
「くそ!!何でお前はホロテックでも無いのにそんなに幻影を作り出せるんだよぉ!!」
「へ?まあ・・・何と言いますか・・・。貴方のゾイドはそのホロなんとかみたいなのが立体映像を作って
相手を幻惑するって手法を取ってるみたいだけど、私の場合純粋に肉眼で捉えられない速度で動く事によって残像を作り出すって手法を取ってるワケよ。」
「な・・・なんだとぉ!!?そ・・・そんな意味不明な事が出来るゴジュラスギガなんて聞いた事無いぞ!!」
「そんなの私に言われても知らないわよ・・・。そりゃ沢山修行はしたけど・・・。」
ああ・・・ついにやってしまいました・・・。
私はこれで日本全国、そして全米合わせて一億五千万人以上のキッドファンを
敵にまわしてしまったのかもしれません。
ちなみに補足させていただきますが、この物語のテーマは
「世の中常識の通用しない奴もいる」
です。とりあえず明日の書き込み分が完結編となります。
>>Innocent World2作者さん
諸事情という事は最近忙しいみたいですね。ではそちらも頑張って下さい。
「僕の友達」はいい話だと思いました。実際に惑星Ziの童話とかになっていても
おかしくない程ぼのぼのし、そして哀しい話でしたし。
小学校低学年の時に読まされたその手の童話を思い出して懐かしんだり。
>>304 確かにそういう事ありますね。理屈とか口で説明するのは難しいんですけど、
なんとなくそう考えたりするという感じで。
Innocent World2の作者さんへ
発作だw発作だw急に何か書きたくなる…それがこのスレに集まる人が作品投下を始める最大の理由!
と言っている自分もジェノハイドラの単語一つでスレ末にアレを投下し始めた理由だったりして。
でも普通の機体だと書き難い上先陣に投下した人が現行ゾイドの使い方が上手いのでひねくれた機体で作ってみたり…。
2号機は何処へ行くのでしょうか…思わす”〜〜考えるのを止めた”と言う文で他の作品を思い出したりして。
鉄獣28号さんへ
新スレ乙です。
ヘタレキターーーーー!!!個人的にはヘタレキッド君の方がキャラとして好きなのでそのままで良いかな〜と思ったり?
>>304 言えない…絶対に言えない。何となくな理由で長編になってしまったなんて絶対に言えない…。
---------
がんばれキッド君の終了を見てアレを投下するかどうか様子見状況です。
キッドは“修行”の二文字で片付けるギガ乗りの言葉に唖然としたが、目の前のギガはなおも夥しい数
の幻影を作り出したままであり、さらにその幻影は同じく多数存在するセイバータイガーホロテックの
幻影の中に存在する実像を確実に取り囲んでいた。しかも驚くべき事に、そのギガとギガ乗りはそれだけの動きを行っていながら、全く息を切らしていなかったのだ。
「(こ・・・こいつ人間じゃねぇ・・・。妖怪や悪魔と言った類のもんなんだきっと・・・、じゃなきゃこんな冗談みたいな事が出来るはずがねぇ・・・。)」
キッドは青ざめていた。と、その時だった。突如として側面からデスザウラーまでもが現れたのだ。
「おーい!お前そんな所で何セイバータイガーと遊んでるんだー?」
「いやね、この人が何か私に挑戦してきたから遊んであげているの。」
「ええ!!?」
キッドは驚愕の声をあげた。何とそのデスザウラーも、完璧に隠蔽した彼のセイバータイガーホロテックの位置を捉えていたのだ。
「お・・・おい!!何でお前まで俺が見えるんだよ!!!?」
「え?まあ・・・確かに目では見えないけどさ、何となく分かるんだよ。私はアイツ程訓練してるワケじゃ
無いからそれ程明確には行かないが、あんたが姿を消したセイバータイガーに乗ってるって事ならなんとか分かる。」
「・・・・・・。(コイツも妖怪の仲間か・・・。)」
キッドは唖然と黙り込んだが、デスザウラーに乗っていたZiファイター、声色からするとこちらも女性と思われるが、とにかく彼女はギガ乗りの方に話し掛けていた。
「おい!そんな事よりさっきのニュース見たか?」
「へ?どんなニュース?」
「何でもあのズィーばしり刑務所から誰か脱獄したらしいぞ。あとその脱獄囚の顔も公開されてた。
ニュースはもう終わったが、治安局あたりのホームページでも見ればそいつの顔が出てくると思う。」
「あ!確かにそんな事書いてるね!」
ギガとデスの中の人は何やらそんな事を言っていたが、近頃はゾイドからでもインターネットが出来る
とは便利な世の中になった物である。と、その時だった。突如としてギガがセイバータイガホロテックの方を睨み付けたのだ。
「噂の脱獄囚って・・・あんたじゃん・・・。」
「ギクッ!!」
「ってやっぱり図星じゃない・・・。」
ギガが一歩前に踏み出すと、セイバータイガーホロテックは思わず後ずさりしていた。
「アイツを捕まえろ!!捕らえて治安局に連れていけば賞金が貰えるぞ!!」
「んな事は分かってるわよ!!」
「ヒィ!!そんなの嫌だぁ!!もうあんな刑務所暮らしは嫌だぁ!!もう二度と臭い飯食いたくねぇ!!」
セイバータイガーホロテックは姿を消したまま全速力で逃げ出した。しかし、ギガから逃げ切る事は
出来なかった。何故ならそのギガは高速移動によって多数の残像を作り出せるバケモノである。ましてやパイロットもホロテックが効かない上に、バケモノなギガを巧みに乗りこなし、なおかつその超速
から発生するであろう強烈なGももろともしてないのである。そんな奴から、ホロテック能力以外は
ノーマルのセイバータイガーとほとんど変わらぬセイバータイガーホロテックの機動力で逃げ切る事等
出来るだろうか?答えは否である。そしてキッドが真っ青になったまま操縦桿を必死に前に倒していた時、彼の耳にギガ乗りのある言葉が耳に入って来たのだ。
「俺のセイバ〜タイガ〜ホロテック♪姿も消せて♪幻影も作れる♪どんな奴にも負けないさ♪
ちまたで噂の見えないゾイドたー俺の事さ♪そんな俺様凄いだろ〜♪って言うじゃな〜い?
でも!!心眼極めた私には!!無!!意!!味!!ですかぁぁぁぁぁぁ!!!!残念!!!!
私から逃げ切りたければ実体も消せるようになりましょう斬りぃぃぃぃぃ!!!!!」
「心眼なんて非科学的だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
キッドが再びズィーばしり刑務所に強制送還されたのはそれからわずか数時間後の事であり、
その頃マッハストームでは全員パジャマに着替え、いつでも寝れる状態でテレビを見ていたが
その時に流されたキッド逮捕を告げる臨時ニュースにRDとシグマはたまたま歯磨き中であった為に驚きの余り、口から歯磨き粉を吐き出してしまった。
「早!!逮捕されるの早!!」
「一体誰が逮捕したんだ!!?」
「RDにシグマ!!汚いでしょ!!」
やはり二人はスイートに叱られていたが、一方ニュースではキッドを治安局へ引きずり出した
ゴジュラスギガとデスザウラー、及びそのパイロットに関した事柄は全くと言って良い程取り扱われてはいなかった。
「ワケ分からねーよ!!何が心眼だよ!!非科学的も良いところだろ!!?」
「ああ分かる・・・分かるぜ兄ちゃん・・・。俺だってあの摩訶不思議な術を使う緑色のゴジュラスギガに酷い目あわされたもんさ・・・。」
「にしてもアイツ一体何者なのだろうな〜・・・。」
再び投獄されたキッドはなおも納得行かないと言った顔で泣き叫んでいたが、彼と同じ境遇にある者と
思しき他の服役囚達が彼を宥めていた。彼、キッドのセイバータイガーホロテックが一切通用
しなかったゴジュラスギガとそのパイロット、そして同じ一派と思われるデスザウラー。キッドを
治安局に引き渡し、償金をもらうや否や、そそくさと帰って行った彼女等は謎に包まれている(っぽい)。
ただ分かっている事は、色々な意味で常識離れしている所と、摩訶不思議な技を使いこなす賞金稼ぎとして犯罪者連中に恐れられている事くらいである。
とりあえずこれにてめでたしめでたしと言う事で。
あと30KB残っているのですが、もう一つ二つ短いのを書いてもよろしいでしょうか?
「日記スレはオリキャラ禁止なのでこのスレに書いてみましたー」みたいなお話で。
「申し訳ございませんサンドラ様。」男は目の前の豪奢なドレスを纏う美しい女性に言う。
「しょうがないわ。バートン今回はRDがファイヤーフェニックスに拘っていたのが大本の原因よ。でも次はがめつく報酬を渋らない事ね…?」
サンドラと呼ばれた女性はバートンと呼んだ男にこう言葉を付け足す。「スポンサーは私なのだから資金に対しての多少の無茶なら何とも無いのだから。」
「はっ…以後より一層気を付けます。所で…?サンドラ様が私をお呼びになったのはこの件だけでしょうか?」バートンは顔をサンドラに向ける。
その表情には隠された愉悦が見え隠れする。獲物を見つけた猛禽の眼差しをサンドラに向ける。「そうね。じゃあ本題に入ろうかしら…?」
ーZi-ユニゾンー
「すまないが…シャワーを使わせてくれ。」ミストはZOITECの社員にそう伝える。外せないと思っていた外層が外せると言う事で約半年以上の汚れと体臭を落そうとしているのだ。
「困りますよ…そう言う物を着用したままでこっちに入ってきて貰っては。外してください。」職務に忠実な警備員の女性は制止する。外さないと言うより外すと不味いと言う事も充分承知での制止だ。
「良いのか?天下のZOITECの玄関ホールで最臭兵器発動なんて三面記事を作りたいのか?それを承知で言っているんだな?」ミストは警備員に詰め寄る。
「いえ…だから通常の社員が使用する場所では無理なので一度こっちの警備員詰め所で一度臭いだけでも抜いてそのヘルメットを取って移動して下さいと言っているのですよ?」意外と柔軟な対応に感心するミスト。
「そうか…ならはったりじゃないから空調は換気を最大にして置いてくれよ…。」
結局臭い抜きで密閉を解いたミストだったが余りの汗やオイルとその他諸々の混ざった臭気ガスに消し忘れのタバコの吸い殻の火が引火してその場で冷水のシャワーを浴びる事となってしまったミストだった…。
「申し訳ございません!ミッキーにはきつく言って置きますから…。」必死に謝る女性警備員。如何やらミッキーという当直のもう1人はタバコの消し忘れの常習犯らしい。後で面白可笑しく匿名日記掲示板にでも書き込んで置こうと思った。
そう言ったら女性警備員は顔を真っ青にして止めてくださいと平謝りしてきたのでそれを止めて念願のシャワールームに通してくれた。
一方サベージハンマーの格納庫でバートンは1人の少年と話をしている。そこから少し離れた所にはその少年より2〜3歳程年上の少年が壁により掛かりそれを聞いている。
「…と言う訳だリュック?何か有用な情報があったら私に教えてくれ。それと…ブレード。これを渡して置く。提示連絡はするつもりだがそれが無くなって6時間以上経ったらそれでこっちに来てくれ。」
発信機の受信モニターらしい物をブレードと呼ばれた少年は難なく受け取る。「わかった。好きにすればいい…。」こう言う素っ気ない反応が彼の返事らしくそれを聞いたバートンはロードゲイルで空に飛び立った。
「なる程…ファンタズマか。Zi-ARMSの連中は相当焦っている様だな。しかし真逆このサベージハンマーを小間使いにするとは良い度胸だ。まあ精々稼がせてもらうとしようではないか。はっはっはっは…。」
ファンタズマの捜索及び捕獲をZi-ARMSはサンドラに正式に依頼したらしい。それ以前にもエネルギープラントの警備を無理矢理押し付けた矢先の追加依頼。地上げの手伝いよりは鈍らないと上機嫌でバートンは空を行く。
更に今回はサンドラから在る仕事もしてくる様に言われているので余計に愉しみが多い。”せいぜい稼がせてもらう”と言う言葉には裏があったのだ。
「ありがとさん。それではお暇するとしよう…。」ミストはファンタズマに乗り込みZOITECを後にする。アルマ達は直ぐに飛び出して行ってしまったので礼を言えず終いだが長居を特にZOITECでしている訳にはいかない。
Zi-ARMSとは最近三大虎のコアの事で火花を散らしているらしいのでZOITECに対する強攻手段へのダシに使われるのだけは避けたいからである。
とは言え…ホバーカーゴを1台貸し出すとは娘の方もやり手なのかもしれない。ファンタズマを乗り込ませるとホバーカーゴを発進させる。目指すはブルーシティ。
あそこなら何か情報も見付かる事だろう…何とかして体に埋め込まれた爆弾を摘出して貰わない事には永遠にハイドラと一蓮托生で生きて行かなければならない。ハイドラの方はまっぴら御免らしいので如何にかしたい。
普通の医者では無理そうなので蛇の道は蛇。そう言う事でミストは在る男に通信してみる。「バートンか?話が有る。」それだけ伝えるとミストは通信を切る。
餌に寄ってくるか如何かはバートン次第と言う事だ。
「ん?通信…なる程。誘き寄せているらしいな。差出人は…ミストッ!?これは良い!ターゲット自ら私を御指名とは!」
バートンはコクピットで少し考える。「餌にそのままがっ付くのも良い…がここはサンドラ様の命令通り同業者の排除と行こうか。」
ロードゲイルから不特定多数に対しての情報の配信が行われる。サンドラの狙いとはファンタズマの確保を可能な限り遅らせる事に有る。
そしてじれたZi-ARMS側が依頼料を引き上げるのを狙い頃合を見計らって捕獲すると言う段取りだ。その為の下準備が今完了した所である。
「…ん?事は上手く運んだらしいな。リュック!行くぞ。」「了解しました!ブレードさん!」通信を受けて各々の機体に乗り込む2人。
ブレードはバーサークフューラーにリュックはバスターイーグルに乗り込む。2人は機体を駆りバートンに合流する為移動を開始する。
焦る事は無い。ゆっくり行けば良いのだ。まだ扱い慣れたとは言い難いバスターフューラー。その練習相手が勝手に集まってくれるというのだから…。
「どうやら餌にされたのは俺の方だな。」ミストは大方の予測を付けて何が有っても民間施設等に被害が出ない場所にホバーカーゴを止めファンタズマに乗り込んでいる。
「お客さんのようだな〜♪ミスト。」ハイドラが鼻歌交じりで言う。如何言う理屈で鼻歌を覚えたかは解らないがそれなりに決まっていて逆に可笑しかった。
ZOITECに上がり込んでいた短時間の内に研究員達は頻りに6ヘッドバインダーを調べていたらしく立ち去る前にプラズマッシャーの制御プログラムの改良をしてくれたそうだ。
今は単発での使用も可能となっている。それだけでも充分な戦力になる。全力で撃つ他に放熱代りに適当に散蒔けるのは全力で使用に際してはペース配分が必要になったと言う事でもある。
しかし如何しようも無く発砲と言う事態に行き着き難いのでデメリットがメリットにも成っている状態だ。
「行こう…千客万来だ。追っ手がこれだけ現れれば治安局も黙ってはいないだろう。それにこれだけ間引きが出来れば動き易くなる!」Ziファイターや盗賊や賞金稼ぎ等色々な面々が集まって来ている。
しかし名うての連中が現れていない所を見ると彼等は様子見か胡散臭い情報に乗らなかったかの何方かだ。しかしここで気付いた事はバートンはこっちの状況を知っていると言う事になる。
今日はこれでおしまい。今度からは戦闘なので後3レス分ぐらいは必要かもしれません。
鉄獣28号さんへ
やっぱり他の人も捕まってしまっているのですね。やだろうな…平気な顔をして高速ゾイドを追ってくる大型ゾイドって…。
マリン=バイスの日記
○月×日(マグネイズスピア)
今の私は正直気が立っている。何故ならどいつもコイツも私とカンウをザコ呼ばわりするからだ。
もちろんそんな事言う奴がハガネさん見たいに本当に私をザコ扱い出来る程強い人なら仕方がないと思う。
でも気に入らないのは、最近私をザコ呼ばわりしてる奴はみんな”弱い”事である。
正直弱い奴にザコ扱いされるのは我慢できない。もちろんその後試合で完膚無きまで叩き潰すのだけども、
それでも奴らは私達へのザコ扱いをやめない。己の意志を曲げないその根性は賞賛に値する程だ。
と、こうして私はふてくされながらその日の夜、テレビを見ていた。「治安局24時」と言うタイトルの番組だ。
内容は各街の治安局の人が犯罪に立ち向かったりするドキュメント番組。私は何気なくそれを見ていたが、
そのクライマックス辺りに差し掛かった時私はそのままテレビを殴り壊しそうになった。
ブルーシティー治安局の何か隊長っぽい人で、テンガロンハット被ったゴツイ男が出て来て、
彼もゴジュラスギガに乗ってるんだけど、これがまた”弱い”。動きはカメも同然だし、
アイアンコングに苦戦ってギャグにもならんでしょ?
最初私は受けを狙ってるんでしょと思ったが、どうやらテンガロンハットの人は真面目だったらしい。
そこで私は腹が立ってきた。きっと私がザコ扱いされる原因はこの治安局のギガにあるのだ。
治安局のギガが弱いから、同じギガを使う私も弱いと勘違いされるのかもしれない。
と考えてみたが、もしかしたら治安局ギガも私のカンウ同様、”外見はギガだけど中身は別物”な
ゾイドなのかもしれない。もちろん私のカンウはスペックアップされてるんだけど、
治安局のギガはスペックダウンしてるとしか思えない。というか実は普通のゴジュラスじゃないの?
翌日の試合の相手は丁度アイアンコングだったので憂さ晴らしに腕や足をもいでやった。
けどみんなは私とカンウをザコ呼ばわりするのをやめなかった。
おのれ治安局でギガに乗ってるテンガロンハットの人許すまじ。
ルナリス=バッハードの日記
○月×日(エレクトリックディスチャージャー)
最近色々あって忙しく、暇が無かったのだが今日は珍しく暇が出来たので
「Zちゃんねる」と言うインターネットサイトを見てみた。
Zちゃんねるとは様々な事柄に関した掲示板の集合体とも言える巨大掲示板である。
その中にある「ゾイドバトル板」と言う掲示板を見るのだが、ここが毎日多くの人で賑わっているそうだ。
このゾイドバトル板ではゾイドバトルに関した様々な情報や攻略法などを情報交換されている。
中には有名なZiファイターに関してスレッド等も立っており、話によると現役のZiファイターも
匿名で参加しているらしい。中には匿名なのを良い事に自作自演する無名Ziファイターもいるらしいが・・・。
まあ色々なスレッドを読んでいて本当に面白そうだと思ったので私もスレを立てる事にした。
「誰かゾイキュアの意味教えてくれ」と言うスレッドだ。私はマリンの奴と旅を初めて以後、
色々な奴からゾイキュアゾイキュア等とワケの分からん名前で呼ばれ、挙げ句の果てには勝手に
チーム名にまでされてしまったのだ。もちろん私等が問い詰めてもみんな目を背けるだけで
誰も教えてはくれない。ならばこのゾイドバトル板で匿名名義で質問すれば
誰か答えてくれるのではないか?そう私は考えたのだ。しかし・・・
誰一人としてレスしてくれる人はおらず、スレはその日のウチに落ちた。
私は思わず目の前のディスプレーを殴り壊しそうになった。ちなみにこういう時は
何を言えば良いのか?と言う事もゾイドバトル板に書かれていた。何でもあーるなんとかとか言う
Ziファイターに勝てない奴が色々愚痴ってるスレなんだが、それがまた何故か人気があって、
そこから色々な所に波及してもはや流行語になってしまった言葉らしい。と言う事で・・・
おのれRD許すまじ!!!
思わず書いてしまいました。済みません。ちなみに新スレの方では新シリーズ書いてます。
>>恐怖の亀裂作者さん
サベージハンマーだけでなくゾイテックやズィーアームズも色々絡んでいるみたいですね?
今後は一体どうなるのでしょう。ちなみに現在481KBで残り19KBなんですが足りますよね?
>やっぱり他の人も捕まってしまっているのですね。
まああの人は物語がスタートする前から賞金稼ぎとしてそこそこ稼いでいたと言う設定ですから。
じゃあ埋め立てを兼ねつつ質問を振ってみる。
書き易いゾイドとか、書きにくいゾイドとかってあるの?
こう見えてブルーシティ周辺は荒れ地や砂漠気候の土地が多い。他の都市や集落や交通の便宜を計らって中継点として存在する町。
それ等を結ぶ道路は大体荒れ地を通っている。観光名所ともなれば緑を拝めるがそれ以外では虚しい植林の跡も伺える程だ。
そもそも地球原産の植物には厳しい環境。それを無理矢理植林しようとすれば失敗もするであろう…。
今ファンタズマが立っている場所は植林計画の失敗で出来たウッドラスト(木の砂漠)と酷評された場所である。
無理に動けば足を砂に取られ倒木に常に気を配らなければ成らない。闇雲に動けないこの場なら先制のプラズマッシャーやガンポッドで有効的な攻撃が出来る筈だ。
如何やらお客さんが来たらしい。多数のゾイドの反応が感知される。しかもホバーカーゴの方には目もくれず密集包囲の状態に陥っているのだ。
「如何やら…先にこっちを叩いてから争奪戦を始めるらしい。読みが外れたな。ハイドラ!全開で行く!」「腕が鳴るというものだ!」
一気に機体内の温度が上昇する。先制攻撃を掛けるのだ。
「高熱原体多数接近っ!?しまっ…。」包囲網の一角。273門プラズマッシャーの襲来に回避行動を取る間も無くゾイドの一団は放熱限界を迎えてシステムが機能停止する。
しかしそれでハイドラの所在がばれる。「2分だ!2分以内に仕留めろっ!」集まった一団の誰かがそう叫ぶ。如何やら機体特性は相手に知られている様だ。
一斉に降り注ぐミサイルをヘッドウェポンポッドのクリスタルレーザーとビームキャノンそしてガトリング砲で全てを撃ち落とす。きつい仕事だ。
ミサイルの迎撃で1/3の弾薬を一気に失ったハイドラ。このまま砲撃戦を続けても的になるだけなのでマグネッサーとホバリングを最大出力で使用しジャンプからの滑空で一気に一団の中に飛び込む。
流石に集まるだけ集まった事は有る。アイアンコングやゴジュラスは元よりレッドホーンやシールドライガー等々とちぐはぐな武装を施したカスタム機の見本市の様な状態だった。
格闘戦の先手は同じく高額迷彩の使い手であるヘルキャット。背には一撃必殺のパイルバンカーユニットが2つとやばい仕事をしている様にしか思えない装備の機体が突っ込んで来る。
それを尾で叩き落としその場を離れると案の定恐怖心か功名を焦ったか砲撃の雨が降り注いでいる…。
何とかハイドラはその攻撃を避けるがヘルキャットの方はコクピットのセイフティーシステムによりコクピットが射出されていく。
連携も糞も有ったものではない。腕の立つ烏合の衆と言うべきなのだろうか?唯ハイドラの動きを止めるだけに執着し周りの者など歯牙にも掛けていない。
危険な状況だ。このままでは死人が出るのは確実だろう。二つに一つ。相手を全て行動不能にするかこの場を逃げるか。
しかしその両方ともミストとハイドラには選ぶ暇は用意されていなかった…。
その戦場を割って1機の暴風が駆け抜ける。機体の判別は直に終わる。機体はバーサークフューラー。ブルーシティ周辺でこの機体を駆るZiファイターと言えば該当する物は1人のみ。
サベージハンマーのブレードだ。「残念だが貴様等の出番は終わりだ…。」ハイドラとその他のゾイドとの間に割って入るその姿は相手を見下しきっている。
当然そんな挑発をされては周りも黙って居る訳にはいかない。ゾイドで戦闘行為を行う者としては相手を目の前に引き下がると言う事は自分が下であると言う事を認める行為だ。それ故絶対に引き下がる事はできない。
「ブレードちゃんよぉ!いきがってんじゃねえぞ!こらぁっ!!!」アイアンコングが動く。背に積んだハイマニューバスラスターが火を吹き一気に間合いを詰めるが両機がすれ違うとその結果が出る。
アイアンコングは両腕を切り飛ばされ擱座。肩口にはバスタークロー特有の抉り取る様な跡が残っている。
場の空気が一瞬凍り付くがその氷は直ぐに解け既に役割がドヤと化したゾイド乗り達の罵声と怒声がブレードに降り掛かる。ここで更にブレードは相手を煽る。
「弱い犬程良く吼えると言うが…コマンドウルフは居ない様だな?」
普通に聞けば何だそりゃ?で済む台詞だが頭に血が上った相手にとっては何を言っても相手を愚弄する様にしか聞こえない。
何やら多数で口論となるが揉事が済むと一斉にブレードのバーサークフューラーに向き直る。
「こうなりゃ貴様を先に片付けてやる!」誰かがそう叫ぶとそれが呼び水になり一斉にバーサークフューラーに襲い掛かるゾイド達。
「リュック出番だ。」「了解しました!ブレードさん!」上空に大型飛行ゾイドの機影が現れる。それはあっと言う間に大きくなりバーサークフューラーに一直線に向かってくる。
「「Zi-ユニゾン!」」
大型飛行ゾイドの正体は…バスターイーグル。100年以上前の戦争の時代に開発されたブロックスゾイドだ。
しかしブロックスゾイドとしての販売は既にZOITECからは終了しており今は有る事件の際にZOITECから逃走してという一部のみが現存している筈のゾイドだ。
非常に捕獲が難しく下手をすれば背のバスターキャノンの元に一撃粉砕されるのがオチである。それをサベージハンマーが所持しているとはミストは正直考えては居なかった。
しかもそれが最近見たニュースでピアース博士が言っていたZi-ユニゾンをすると言うのだ。
バスターイーグルが変形して素早くバーサークフューラーの背に接続される。その途端に2機のエネルギーが爆発的に増加する。
「バスターフューラー。ユニゾン終了ですブレードさん!」「リュック。後は任せろ。」黙ってユニゾンを見ていた訳でもなく相手は一斉にミサイルやビームを放っている。
爆発。その後目の前に現れたのは数十機のゾイドの攻撃を物ともしないバスターフューラーの姿だった。
バスターキャノンが火を吹くと数機単位で機体が吹き飛び機能を停止する。上手く機体に近寄った者も普段なら略使わないバーサークフューラーの細腕で簡単に投げ飛ばされている。
信じ難い鬼神の如き振る舞いでバスターフューラーは並み居るゾイド達をあっと言う間に片付けてしまった…。
あっけに取られるミストとハイドラの前にバスターフューラーが立ち塞がる。「用件を聞いて来いとバートンに頼まれている。速く言え。」完全に1本取られたとミストは思う。
端からこれが狙いだったのだろう…。並み居る多数のゾイドを一片に片付けそれをデモンストレーションとして自分達に見せる。”何時でも貴様等を捕まえれると”脅しを掛けてきたのだ。
しかし今直ぐ捕獲するのでは無く美味しい時期になってからと言う腹心算も見える。つまりは今は安全という事だ。
用件をブレードに伝えると「解った…確かにバートンに伝えておく。逃げ様としても無駄だ。時が来るまで怯えていれば良い。」そう言い残してバスターフューラーは飛び去って行く。
長居は無用とミストとハイドラもその場を後にした。
数時間後ミストの前ににやけ顔で手を振るバートンが現れる。一発殴ってやろうかと思ったが思いとどまり本来の用件を切り出す。
「…そう言う事か。」バートンは更に嗤う。
「なる程…口封じと新型システムの開発を同時に行って失敗したという訳か!これは良い!」バートンは手を叩いて言う。
「それで…例の件だが?」「了解だ!これは予想以上にZi-ARMSから搾り取れそうだ…サンドラ様もお喜びになるだろう。」
取引は成立する。そして去り際にバートンがミストを睨み付けて言う「精々逃げ延びてくれ。そうすればそれだけ私達が儲かる。」
蛇の道は蛇とは良く言うものだ。ミストは町医者それも非合法で腕の良い医者の情報を得る。そしてバートンはZi-ARMSに対する切り札。
つまり脅しのネタを手にした。しかし協力関係はここまでである。次に会えば容赦無く襲ってくるだろう…。
ミストは夕闇に消えるロードゲイルを見送るとホバーカーゴに戻り寝る事にした。明日からは町医者を探さなければならない…。
ーZi-ユニゾン 終ー
次回予告選択
A:そう言えば1年以上も娘と息子に会ってないな…行ってみるとしよう。 ー追跡者ー
C:先ずは医者探しだな。 ー治安局強襲ー
D:厄介事が起きたらしいな…暫くは身を隠した方が良さそうだ ー対決!隠れん坊!H VS Fー
のどれかでお送りします。
>>322 一応ゾイドを分類するとこんな感じです。
普通のゾイド:バトストやアニメ等を基本としてそれを逸脱しない様に書くと簡単。名前だけでどんな奴か解ってくれる所も見逃せません。 難易度:簡単〜普通
カスタマイズゾイド:方向性次第で簡単にも難しくもなります。無駄な武器をとっぱらう等すると非常に書き易くなりますし下手にバランスを取ろうとしなくても良いのが利点。 難易度:普通〜簡単
オリジナルゾイド:書く人次第ですが明確な特徴を持たせてそこから掘り下げていきましょう。話はそれからだ!な感じです。ボス敵多し。
如何でも良い扱いの者に一言でくくりつけ等の技も有るので一概に難しいとは言えないかも? 難易度:不確定
オリジナルは人によりですが名前を挙げてこいつが簡単だ!と言うゾイドは余り無いかもしれません…。
作戦や状況等の方が場合によってはゾイドより書くのが難しいと思います。
>>恐怖の亀裂作者さん
ブレードが恐ろしく強い男に見えました。やはりRD相手だとなかなか勝てない彼も
名もないザコキャラが相手になると修羅のごとき戦闘力を発揮するのですね。
>>322 それはそれぞれの好みによる物があるのでは無いでしょうか?
高速ゾイド書く(と言うよりイメージする)のが得意な人にとっては高速ゾイド話が書きやすいでしょうし、
他のパターンもしかりって奴です。自分の場合、ゴジュラスギガとデスザウラーって感じで
普通ならボスキャラにされても可笑しくないゾイドを主役側に持ってきたりしてますが、
そう言う事も自分の好みというか何というかって感じです。
あと自分が何の作品に影響受けたか?とかも重要になるかも。
オリジナルゾイドに関しては恐怖の亀裂作者さんが言う通り、難しいと思います。
その都度説明が入ると言うのならばやや難しさも緩和されると思いますが。
>>322 自分にとって最近ではパラブレードが激ムズかな・・・。
何なのそのトサカ。なにを表現したいの? って思ってしまうのです。
キットとしてはオーソドックスな恐竜型で良いパーツ揃ってるんだよね。
頭のブーメランはかなり可笑しい装備だと思うんだけど
どうも完全にネタ方向にも振り切れていないように見える・・・。
コンセプトのよくわかんない改造ゾイドを見せられて
返答に困った感じ、とでも言うのでしょうか。
じゃあ、名無し読者が一番好きな作品とか訊いてもよろしいかな
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