これまでのスレがどうやら落ちてしまった様なので、新しく
立ててみました。
2 :
名無し獣:03/05/30 02:06 ID:???
ゴジュラvsキングコジラス
これまでの粗筋
惑星Ziに突如現れたゴジラがデスザウラーを倒し、1年が経過した。
その頃、共和国近海で一隻のホエールキングが海へ墜落、そのまま
沈没するという事態が発生、GF(ガーディアンフォース)がこれの
対処に当る事となる。だが、そこで彼等が目にしたものは、1年前に
姿を消したゴジラであった。ゴジラは、ホエールのサルベージに当って
いたウルトラザウルスを襲うと、いずこともなく去っていった。
だが、ホエールの積荷の正体は、共和国の一部将校が再度の大戦に備え
極非理に復活を進めていたキングゴジュラスのものだった。彼等は、
帝国で服役中だったハインツを主任に当て、KGを復活させようとして
いたが、ハインツはこれを占拠、その力を示すべく、ゴジラ目指して
侵攻を始めた。しかも、KGのコアには、デスザウラーの技術が応用
されているのだ。
その矢先、ゴジラはKGのエネルギーを察知し、上陸を開始していた。
待ち受ける共和国軍の猛攻をものともせず、ゴジラはレイヴン&リーゼが
駆るゴジュラスギガと、アーバインが駆るゴジュラス・ジ・オーガを破り
一路KGを目指す。しかし、そのまま二者がぶつかれば、その舞台は
ニューヘリックシティとなってしまう。
追撃するバン&レイヴンに襲い掛かるBLOX
制御不能に陥る衛星兵器ディメンション・タイド
そして海兵隊の独走…………
ついに物語は、終盤へと突入する。
まあ、こんなとこでしょうか。
5 :
名無し獣:03/05/30 21:07 ID:???
>>1おつかれさまです。
前スレ読めなくなったんでビックリしてました。
これからも(・∀・)イイ!!ストーリーを期待しつつ、応援してます。
6 :
名無し獣:03/05/31 15:13 ID:???
>>1 ゴジラやキンゴジュに止まらず、キャラやその他ゾイドも活躍できる作風が好きです。
これからもがんばってください。
また忙しくなりそうなので、週に2、3回も書き込めれば
御の字な状態ですが (;´Д`)
ともあれ、キッチリ終わらせる予定なので、宜しくお願いできれば、と。
8 :
名無し獣:03/06/04 00:47 ID:MViHmiwU
取り合えずあげ。
前のスレで書かれていた内容を保存している人、もし宜しければ、
こちらのスレにアップしていただけると感涙の極みです。
畜生、何で保存しておかなかったかなあ…
9 :
名無し獣:03/06/04 15:20 ID:???
>>8 一応、筆者の責務(?)として、自分の書いた分なら細大漏らさず保存して
ます。いずれ、どこかにアップしようかと思ってましたが、アップローダー
ってHTML文書もアップできましたっけか。
失礼、トリップ付け忘れてました……
11 :
名無し獣:03/06/04 17:48 ID:???
対デスは保存してないです(TДT)
すいません
手許のファイルを検索してみたら、何かゴジラが発見されたくだりから
海兵隊が出て来るまでの間がすっぽり抜け落ちてました(泣
2ちゃんの過去ログ倉庫からHTML化されれば、読めるようになるので
こちらも、それ待ちな状態だったりします。
あと、トリップ間違えてました。すまんです (;´Д`)
とりあえず、明日の晩くらいに、新スレ第一話を書きたいかと。
13 :
名無し獣:03/06/04 22:54 ID:???
前スレのURL張ってくさい
突如、サイクスのレーダーに反応が出た。新たな敵は二機。今の状態の彼等に、
確認の有無を問わず味方と断言できる存在なぞ在りはしない。
背後からは、ケリーのサイクスが追って来ている。この上に敵が増える状況に
飛び込むのは、どう考えても得策ではない。
…………強行突破しかないか……!? いや、どのみちKGにとりつくには、
減速せざるを得ない……奴らだって、そのくらいはお見通しの筈だ…………
……ならば減速しないでKGに取り付くか…………ダメだ、それじゃあKGに
豆鉄砲を喰らわすようなもんだ…………奴さんがどう暴れるか予測が出来ねぇ……
アーバインは、決断しかねていた。
「ええい!! 一か八かだ!!!」
一方、こちらはGFホバーカーゴ移動仮設本部である。
ハーマンは、深々と椅子に腰を降ろしていた。しかし、腕組みをし、険しい表情
を浮かべたその有り様は、無論リラックスをしてるものではなかった。
ディが言う。
「ロブよ、御主の言いたい事は判るぞい」
「Dr.……それが言えないから頭が痛いのです。軍人としてッ」
ハーマンは、かぶりをふりつつ反論する。
「情けない話ですが……今頃になって海兵隊の心理が判ってきましたよ」
そして、おもむろに腰を上げ、こう続けた。
「そして、彼等と私の違う所がここです。オコーネル、傭兵らに繋げ。彼等全員に
指令の変更を出す」
「アーバインはどうします?」
「奴はそのまま突っ走らせておけ。なに、後回しにするだけさ……人の頭を悩ませた罰ってとこだ」
そして、ハーマンはドクターを少し見、にやりと笑い言った。
「Dr.、貴方に同意は求めませんよ。これでいいんです」
ディも笑い返すと、ハーマンに背を向けた。オコーネルが、どちらへ? と訪ねる。
「ちと用達しにな」
ディは厠へ向いつつ独りごちた。
「あの穣ちゃんめ、軍人を本気にさすのがほんに上手いわい……」
16 :
名無し獣:03/06/06 20:49 ID:???
あのー前スレ復活してます。カキコできるようです。もっとも既に20レス分しかないので
向こうを使うかこっちに完全に移行するか微妙ですね。しかし以前も前スレはdat落ち
して復活したし何かあるのか・・・
17 :
名無し獣:03/06/06 20:51 ID:???
っと思ったらまたdat落ちしてました。かなり不安定ですね。やはりこっちに
完全移行しましょう。そのほうが落ち着くし、お騒がせしてスマソ
18 :
名無し獣:03/06/09 02:01 ID:ec5fcMBO
age
すいません、中々時間と気力が工面できず……
明日、いくらか纏めて書きます (;´Д`)
しかし……でかいな」
アーバインは、次第に近付くKGを見つめ、言う。
『ボクの方は大丈夫。いつでもいいよ』
「そうか、だったら…………っておい、なんだこりゃ!?」
アーバインは、返事をする最中にてリーゼの語りが持つ異様な雰囲気に気付いた。
耳から聞こえる感覚とは明らかに違う。彼は、肩でもぞりと動く何かを感じた。
話には聞いていたが、実際に使われるのは初めての代物だ。ディが言うには、今では
絶滅種とされる古代の昆虫で、ゾイドの一種らしい。今は訳あって確認できないが、
形は覚えている。確かダブルソーダのミニチュア版みたいなやつだ。
「こいつか……あまり妙な真似はしねえでくれよ」
『こいつがあれば、多少離れてても君と話が出来る。便利なもんだろう?』
「なんか妙な感じだが…………」
『口で言わなくても大丈夫。心で念じて』
アーバインは、言われるままに頭の中で語りかけてみた。
『これでいいのか? ……はは、気色悪ィ……』
心の中の語りが、声となって頭に響く。この感覚は慣れが必要だろう。
『そりゃそうと、ビークモバイルをちゃんと持ってけよ。それでKGを制御するんだ
そうだ』
『そんなものは必要ないさ。ボクにはこいつらがいるから』
リーゼの手に、服の裾から何匹かの古代昆虫が這い上がる。アーバインからは見えないものの、その事実は感覚として伝わっていた。
『おまえが言うと、トーマの100倍信憑性があるな……』
『そりゃどうも』
やがて、サイクスの周囲の地形は凹凸の顕著なものになっていった。風雨に侵食
された大地が、小高い丘や巨岩を随所にちりばめている。
「しまった!!」
アーバインは、思わず声に出して叫んだ」
「畜生、地形のせいで敵がレーダーから消えちまった!!」
先刻レーダーが捉えていた二機のゾイドも、今は陰も形も確認出来ない。
数十秒後、不意に景色が晴れる。だが、時既に遅し。
『やられたぜ……』
頭の中のぼやきがリーゼにも伝わる。だが、その言葉がなくとも、リーゼも同じ
感想を持ったに違い無い。
ライトニングサイクスが二機、シャドーフォックスが一機、ライガーに、話に聞く
バーサークフューラーが一機づつ。
アーバインは、完全に包囲されていた。
22 :
名無し獣@リアルに歩行:03/06/13 20:17 ID:NDJgatZF
リーゼたん蟲使いー!
意外な良スレ age
何を今さら
もともと良スレなのだ!!
>24-25
23は最近になってこのスレを発見したんだろう。
何も知らずに初めてスレタイ見たら駄スレかと思うのも無理はない。
ホシュ
良スレ保守
明日か、明後日あたりにまた書きます。
また最近忙しくて……
期待してまつ。マターリとカキコしてくだちぃ
うう、すまんです……
「まだ時間に余裕はある。奴を極力刺激するな!!」
シュバルツは、深紅のコングを畑のように掘り返された地面に歩ませる。その
たびに、コングのナックルと足が地面にめり込む。と、コングはおもむろに、
あくまで余裕を持って右腕を振り上げた。そして、指を貫手の形にし、手首諸共
地面に突き刺した。大地の中を、コングの巨大な手がうごめき、半ば干涸びた
大地に亀裂を作る。
「ドウクツエビ、そちらはどうか」
「こちらは何時でもOKです。いざと成れば、自分が犠牲になってでも仲間を……」
だが、シュバルツは言った。
「貴様の乗っている、その狭いコクピットのモニタの近くには何がある」
「何……と言われますと………… ……!!」
「そうだ。貴様は兵士でも、貴様の女房子供は民間人だ。そして兵士の務めとは、
国と民を護る事にこそある」
「大佐…………」
「私も貴様も兵士である以上、民間人を悲しませる事は許されん。解るな……」
彼は続けた。
「それに……私もそうだが、何より陛下も民や兵の血がこれ以上流れる事を
お望みでは無い。陛下の勅命は、あくまで『生還せよ!』だ!!」
ドウクツエビのパイロットは、やや押し黙った後、答えた。
「…………………………………………了解ッ!!!」
やがて、コングの見かけによらぬ鋭敏な指先が、地中に何かを見つけた。
「これかッ!!」
コングは左手で大地を押さえ、右手で掴んだそれをゆっくりと地面から引き抜く。
「こちらコング。ケーブルを確保した」
「こちらもOKです。しかし……あまり格好のいいもんじゃありませんね……」
ドウクツエビのパイロットは苦笑する。いかにケーブルが地底からマッカーチスを
引き上げる強度を持っているとはいえ、マッカーチスのハサミそのものは、さほど
強度のあるものではない。だが、胴体部だけは1000mを超える深度にも対応出来る極めて堅牢なものとなっている。そこで、ドウクツエビに下された指示は、単に
ケーブルをハサミで掴むだけではく、その頑丈なボディに幾重にも巻き付けよ、
というものだった。
「ま、生きるというのは時として不様に見える事もあるものだ」
シュバルツは、口に出してから台詞が微妙に場違いな事に気付き、思わず吹き出した。そしてそれは、ドウクツエビも同様だった。
「ゴジラ、なおも接近中!! ポイント到達まで、あと二分を切りました!!」
ホエールにて、オペレーターが告げる。
「それじゃ大佐、頼みましたよ」
「それはこちらも同じ事だ。いいか、しくじるなよ!!」
二人は、ともに操縦桿に力を入れた。
シュバルツさま・・・・
アーバインたん・・・・(;´Д`)
35 :
名無し獣@リアルに歩行:03/06/29 00:00 ID:R3VaP424
からあげします。
まえみたいにdat落ちすると哀しいから。
最近ますます時間が取れなくなってきてまして (;´Д`)
申し訳ないので予告だけでも。
KGに向うリーゼとアーバイン。しかし、そこで彼女らを待ち受けていた
ものは……
「お前か……また随分としおらしくなったものだ……」
リーゼはその男に言う。
「よせ!! おまえもKGも、過去の怨念に縛られているだけなんだ!!」
「リーゼよ、それはお前も同じ事じゃないのか? さあ、私に心を開くんだ……」
果たしてKGで何が起こるのか!? そしてリーゼの、アーバインの運命は!?
一方でシュバルツらの決死の作戦が敢行される
「マグマの底へ沈め!!!!!」
乞う御期待!!
その一方で、リーゼとアーバインは大いなる危機に見舞われていた。
『確かライガーはバン、なんたらフューラーとかいうやつはレイヴンだったな……』
心の呟きが、リーゼに伝わる。
『他のゾイドは誰が載ってるんだい?』
『今回の面子が俺の思ってる通りなら、そっちのシャドーフォックスが、バラット。
サイクスが二機いるが、タスカー姉妹か、その片割れとジャック・シスコだな』
いびつにサイクスを囲うゾイドは、正面から時計回りにフォックス、ライガー、
サイクス、フューラー、サイクスの順である。
『アーバイン、10時の方向……』
『ああ判ってる。まあ任せな』
そこに居たサイクスが身を翻したと思うや、その姿は岩陰に隠れた。
『しまった!!』
アーバインは、咄嗟にサイクスに急停止をさせた。石の混じった砂煙が津波の様に
立つ。と、その前方には、何時の間にそこに居たのか、先刻行方を一瞬眩ませた
サイクスが佇んでいた。
陣形を組んだ敵の直中で停止する。それが高速地上ゾイドのみの編成で行われた
場合、何を意味しているのか判らぬアーバインではなかった。
『俺とした事が……!!』
そう、停まってしまったのは、あまりにまずかった。飛び越えるか? いや、いくらサイクスとはいえ、この距離では無理がある。体当たりをするか? 逆に組まれるのが落ちだ。砲をぶっぱなすか? 恐らくそれすらも間に合うまい………………
なぜなら、あの動きをこなせるのはタスカー姉妹では有り得ないからだ。
サイクスがブレーキをかけてより、ここまでの所要時間、実に半秒。
気が付けば、アーバインは音速の狩人たるサイクスを完全停止させていた。砂煙
だけが、サイクスを追いこして行く。
敵に囲まれたライトニングサイクスが一機。そこへ永遠とも思える数秒が流れた。
「アーバイン…………」
リーゼが後部座席から手をさしのべる。だが、
「おいジャック、いいかげんにしとけよ」
バンの声が通信に入った。
「な……………………に…………!?」
アーバインがその状況を飲み込むのに、およそ一分を要した。
キタ−−−−−−(・∀・)−−−−!!
「は……はは…………てめえらいつかブン殴ってやる」
アーバインが、前述の台詞の後しばしの沈黙を置いて、乾いた笑いと共に語った
言葉が、これだった。
「まあそう言うなよ。場合が場合だったら軍法会議もんだぜ」
バンの言葉に、アーバインが返す。
「いや……さすがに今度ばかりは焦ったぜ…………畜生、ハーマンの野郎!!」
「何だ? 軍法会議をどっきりカメラに格下げしてやったのに、その口の聞き方は」 ハーマンが、わざとらしい口調にて通信に割り込む。
「…………ああわかったよ畜生!! で、結局リーゼの行動を容認するって事か?」「まあ、そういう事だ。しかし、もし本当にお前がリーゼに操られていたら
どうしようかと思ったよ」
「おい、どういうこったそりゃ! わかっててやったんじゃなかったのか!?」
「その可能性も少しはあった、って事だ。まあ、サイクスの動きにお前の癖が
見隠れしてたし、お前の事だ。正気を保ってても彼女に味方したろうよ。だが、
何よりの証拠は…………」
「証拠は…………!?」
アーバインは冷や汗混じりに喉を慣らす。
「なに、そっちのやりとりが丸聞こえだっただけさ」
その、想像を絶する拍子抜けな答えに、アーバインはまたも絶句した。
「まったく、外とやりとりしてる最中に急発進なぞするからだ。だいたいお前は………………」
「ああ、わかったわかった!!!! それよか、面子の紹介をしてもらおうじゃねえか。おおかた予想はついてるがな」
「俺がまとめて言ってやる。バン、レイヴン、クリス・タスカー、バラット、そして俺、ジャック・シスコだ」
「やっぱりお前もいたのか……ブリッツとライトニング…………ケリ−やビットは
どうしたんだ? あとレオンは来てねえのか?」
「ケリーは修理中、ビットは……」
説明するのはバラットだ。
「換装の最中にトラブルが起こって、ホバーカーゴから出られないらしい。なに、
じきすっとんで来るだろう」
「……ったく、あいつらしいぜ。おっと、こいつの紹介がまだだったな。
彼女はリーゼ。詳しい話は各々で耳にしてる筈だ」
青い悪魔。嫌な名がリーゼの脳裏を過り、不安を呼び起こす。
「よろしくね、リーゼ!」
第一声は、クリスのものだった。
「こちらもよろしく頼む。安心しろ、そういう条件で契約は済んでる」
「まさか実戦で、あんたらの支援をするなんて思ってなかったぜ。ま、よろしくな」 続けて、バラット、ジャックが声をかける。
「…………聞いたかりーぜ」
その後に短く告げる声。
彼女は、しばらく黙ると、短く答えた。
「………………うん!!」
「ああ、それとな…………おっと、まずいタイミングだったか……」
バラットの言葉に、アーバインが返す。
「俺が聞こう。何だ?」
「レオンだが、じきこちらへ合流する予定だ。そういえば大佐にも話しそびれてたか」
「ああ、だが彼も来てくれるとは心強い限りだ。これでライガーが3体か……」
「早とちりするな。ライガーよりも凄いかもな……」
バラットの言葉には、明らかな笑みが含まれていた。
ヘリック国立歴史博物館……惑星Ziの歴史を隈無く収めたこの施設は、
同時にゾイドの歴史も封じ込まれていた。前大戦にて大いなる活躍をした
ゾイドは、その業績を讃えられ名機として当時のままにここで保管されて
いる。ニューヘリックシティの外れ、荒野に面したここは、当時の軍事
施設をそのまま流用しており、そのため展示品を動くように整備し、
催し物などにそれらを駆出す事もしばしばである。
実を言えば、今回対ゴジラに駆出されたゾイドの内、特に近年見かけなく
なったデッドボーダー等のヴィンテージゾイドも、ここに由来するものだ。
むろん、至高とも云える保存技術、整備技術のお陰で、それらは戦果は
別とすれば、コアの復活も含め何ら問題なく運用出来ていた。ウルトラ級の
超大形ゾイドはコアを呼び起こすのに莫大なエネルギーを要するが、中形〜
ゴルドスクラスの大型ゾイドなら、ここの設備で少し無理をすれば、2、3
日もあればコアはほぼ完全に復活する。現に、近年再生産された共和国ゾイド
の殆どに、ここの研究員が携わってるのだ。
その中にあって、館側が最後まで頑に提出を断り続けたゾイドがあった。
PRZ−18 オルディオスである。
単騎にて、当時ガイロス帝国最大であったギルベイダーを落す戦闘力を
秘めたこの機体は、故にKGを別とすれば共和国の救世主だ。しかも、
本体は歴戦の猛者のものをままに用いているため、各部の損耗もそれなりに
激しく、またコアも仮死状態とはいえ、復活に耐えられるかどうか定かでは
なかった。もしコアの再生にしくじれば、コアを通じて自己修復を行っている
各所の装甲も一気に石化し、文字どおりオルディオスは完全な死を遂げて
しまう事となる………………
共和国の勝利のモニュメントとしての意味合いも強いこのゾイドは、そう
いった理由から投入が見送られた一機でもあった。
しかし。
歴史博物館は、ゴジラとKGが衝突予定のポイントから、ニューヘリックを
挟んで丁度裏に位置している。このまま作戦が上手く行けば何ら問題は無い
のだが、万が一に備え、当地では大規模な展示品の移送が行われていた。
館より暫く離れた地点にある、陸軍の基地へ移そうというのだ。
そしてここが、その当地である。
「どうかね? 『彼』の具合は」
「文句無しですね。このまま出撃してもいいくらいだ」
広いドック内に、白い馬の形をしたゾイドが一機、佇んでいる。
大柄なその科学者は、機体の足元にて、そこから降りて来た精悍な顔つきの
若いパイロットと、そうやりとりをすると、大仰に頭を抱え、言った。
「私もそれには大いに同意だ。出来ればこのまま天井を突き破って、奴の
元へと一ッ飛びして欲しいくらいだよ。だが!!」
彼は続けた。
「万全を期すという科学者の魂が、そうはさせてくれんのだ!! ……おっと」
大柄な科学者は腕時計を一瞥すると唐突に平成を取り戻し、傍らのコンテナの
上に置いてあったカップを手にした。そして、どこからともなく取り出した割り箸
を、右手と口とで器用に割る。
「失礼、三度の食事と間食と仮眠は正確に取る事にしているのでね……」
彼は、カップの蓋をぺりと剥がすと、箸で麺を絡め取り、勢い良くすすった。
「しかるに、だ!!」
彼の台詞は、どうやら科学者の魂云々から続けたものらしかった。若者は
とりあえず、それに耳を傾ける。
「それが為に、KGもゴジラも今少しで対峙しようとしてるのだ!! 嗚呼、
これぞ科学者のジレンマか!! だが、これから行う最後の調整さえ済めば、
君にはその足でまずはゴジラに向ってもらいたい! あっちの方が融通が効か
なさそうだからな!」
「博士、スープが溢れます……」
「おっと失敬…………ともあれ、このラオン、レオンのラレオンコンビが
いれば、共和国はタイタニックにでも乗った気持ちで腰でも据えてなさいって
ことだ。さて、では大急ぎで取りかかるとしよう。君も食事をとっていたまえ」
「ええ、何とかあの二体が出会う前に出撃しないと……」
「出会っているさ。ただ互いの姿がまだ見えてないに過ぎん。そうなってから
では、既に手後れ、全ては木っ端ミトコンドリアだ!」
>>340氏、新作乙です。
これからも頑張ってください。
45 :
山崎 渉:03/07/12 16:39 ID:???
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
ラドン博士wキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
タイタニックって…
48 :
山崎 渉:03/07/15 12:03 ID:???
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
移動中に事故りそうだな…タイタニック。
50 :
名無し獣@リアルに歩行:03/07/20 01:17 ID:Bjp7sEpQ
タイタニック…いいのかな(苦笑
すっげぇラオンらしい…
52 :
名無し獣@リアルに歩行:03/07/21 21:12 ID:dM2odB8M
age
53 :
名無し獣@リアルに歩行:03/07/21 22:48 ID:trWGGFM1
移動中に木端ミトコンドリア
54 :
名無し獣@リアルに歩行:03/07/22 02:46 ID:nAXOanxh
ゴジュラス、デスザウラー・・・とゾイド
は東宝怪獣映画へのオマージュに溢れているなあ。
55 :
_:03/07/22 03:44 ID:???
56 :
_:03/07/22 03:57 ID:???
57 :
みっくす:03/07/22 09:21 ID:???
週末までには、続きが書けるかも知れんので
もう少し待ってくだせえ (;´Д`)
|д´)ワクワク ソロソロツヅキクルカナ?
|д`)ワクワク ソロソロツヅキクルカナ?
「初対面っていう奴らもいるだろうが、挨拶は後回しだ……」
と、いった幕開きで、簡素な打ち合わせが始まった。各ゾイドは頭を内側に
した円陣にて密集を組み、更にその内側でそれは行われていた。
「おいおい、そりゃ無茶ってもんじゃないのか?」
話が半ば進んだ所で、ジャックが、しかしあくまで冷静な風に言う。
「それともそっちのお嬢さんは軽業師だとでも言うのか……?」
「信じないってのかい?」
リーゼが返す。
「悪いが、この目で確かめてみない事にはな。無謀な事をして大事になるのは
ご免被り………………」
ジャックの視線が、上に向って動く。約二秒後に、それは彼の背後に移って
いた。
「…………嘘だろ?」
一跳びで自らの頭上を飛び越え、背後に着地したリーゼに対し、彼はそう
返す他は無い。その上、喉元に刃物を突き付けられた日には尚更だ。
「わかったかい?」
彼女は笑みを浮かべ、刃物を引いた。
「ああ…………」
含み笑いすらしているレイヴンに対し、GFに関わる者以外の反応は、
ジャックと大同小異である。アーバインは続けた。
「みんな、納得できたか? 出来たらとっとと準備だ。早く済ませるに越した
事はないからな」
そして、ジャックとクリスに彼は告げる。
「お前等の腕前を疑うわけじゃあないが……出来るか?」
「あんたの思ってる通りだ。こいつはちょいと難しいな」
アーバインは、それに対し、言う。
「だが『難しい』と『無理』は違うよな」
「…………ふ、確かにな」
ジャックはきびすを返すと、クリスに言う。
「話は飲み込めたか?」
「ええ、任しといて!」
バンもレイヴンに言う。
「あいつらしい大胆な作戦だな……」
「ああ。だがそれも彼女を信頼しての事だろう」
「それにしてもすげえよな。古代ゾイド人ってのは、みんなああなのか?」
フィーネが答える。
「みんなが運動能力が優れてるわけでもないの。あたしには、あんな事は
できないわ。でも、昔は色々と変わった力を持ってる人が大勢いたのは事実よ」
「ま、人それぞれって事だな。俺たちも行くぞ」
63 :
名無し獣@リアルに歩行:03/07/28 19:50 ID:aYCNploR
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
64 :
_:03/07/28 20:00 ID:???
マッタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
乙彼
乙女
∧_∧ ∧_∧
ピュ.ー ( ・3・) ( ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
= ◎――――――◎ 山崎渉&ぼるじょあ
ageときましょ。
週末までには二話くらい上げる方針なので、少しお待ちを……
あげ
72 :
_:03/08/06 16:58 ID:???
コングの巨躯をも揺るがす地響きが、断続的に起こる。間隔はやや長めか。
シュバルツは、操縦桿を握る手に汗を滲ませ、しかし冷静に告げる。
「来るぞ。総員準備はいいな」
彼は、言った後思う。いざ直面してみると、何とも無茶な作戦だな……
だが、後戻り出来るものでもない。彼は、一度息を吐くと、告げた。
「ドウクツエビ、爆破の秒読みを開始する」
「諒解。秒読みを開始します」
直後の事である。不意に、しかしおもむろに巨大な黒い塊が、斜面から顔を
除かせた。地響きが一回起こる毎に、塊はその姿をあらわにしていく。
シュバルツは、予測していた光景を冷静に眺めつつ、また思う。
「…………奴がこの至近距離で熱線を吐いたら、一巻の終わりか…………」
しかし直後、
「引くぞ!! 爆破を開始しろ!!!」
ドウクツエビからの信号で、その頭上に在る爆薬が爆破される。それに
反応したゴジラが、一歩足を止めた。
「えぇい!! ままよ!!」
だが、そこで手を緩めればドウクツエビ救助は適わない。予定通りに
爆破は続き、同時にコングはケーブルを手繰る。
ゴジラが、大きく吠えた。コングはかまわずケーブルを綱引きの様に
ひたすら手繰り続ける。
「…………大佐…………」
激しい振動とともに、通信が入る。
「全爆薬を爆破します。あとはよろしく……ッ……」
ゴジラの立つ斜面が、土砂となってゆっくりと、それでいて激しく
崩れる。陥没は、予想以上の速度でコングに襲い掛かった。
「無茶をッ!!」
コングは、鰹の一本釣りよろしく、渾身のパワーでケーブルを引き抜いた。
と、同時に背の高機動バーニアを全開にし、素早く背後に飛び退く。
地の底から爆音が次々と響く中、シュバルツはバーニアの出力を全開に
保ったままケーブルを引き続けた。
と、崩れる黒い大地に沈み行くゴジラの喉が、眩い光で満たされる。
「!!!!!!」
ケーブルで雁字搦めになったドウクツエビが、土砂とともに地表に
躍り出たのは、それとほぼ同時だった。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
でもイマイチドウクツエビの役目が分からん。
ゴジラの口腔が、白く輝く。直視すら難しいほどの光だ。
手繰り寄せたドウクツエビを片手に全力で後退しつつ、シュバルツは
思った。万事休すか……
ゴジラの口から、破壊の吐息が放たれたのは次の瞬間だった。
「………………!!!」
その輝に、シュバルツは目を細める。と、彼は機体に妙な衝撃を感じた。
と、思うや、コングの巨躯は急激なGとともに宙へと引き上げられる。
バーニアの出力調整でも狂ったか…………!?
否。バーニアの出力による所も無いではなかったのだが。
「…………天定まって亦能く人に勝つ」
それは、低い男の声だった。
「……何!?」
コングを宙へと引き上げたもの、それは、二機のストームソーダだった。
ソーダから放たれたワイア−がコングの両肩を捉え、牽引しているのだ。
「我ら災厄の行手を遮る翼の男爵、アーラ・バローネ。大佐、危うくなって
申し訳ございませんでした」
女性の声が告げる。
だが、ゴジラの熱線は無情にも三機目掛けて放たれた。
筈であった。
……本来ならば。
ゴジラの横面を、機銃掃射が捉える。ゴジラの絶叫とともに口腔を満たして
いた光は消え失せ、彼は首をよじった。
「ほう! 天晴れなるは荒鷲の子か!!」
「止めて下さいよ、時代劇じゃないんだから……」
天を仰げば、そこには一機のレイノスが旋回している。そのパイロットである
少年の声が、アーラ・バローネ……ロッソの声に答えた。
「すみません大佐、レアヘルツの影響でナビが……」
「少年よ、話は後だ。それより彼を受け止められるか!!」
シュバルツは、荒鷲の子に告げる。
「ちょいと揺れるが、許せよ!!」
コングはドウクツエビを引き上げたワイヤーを適当な長さに引きちぎると、
その端を持ち勢いよく放った。
「うわぁ!! 危ないっ」
は、天高くも放られたドウクツエビを、寸での所で
キャッチする。
「すみません、大丈夫ですか……?」
「ああ……何とかな。それより有難う……あー……」
「ジェミーです。ジェミー・へメロス。チーム・ブリッツの」
「そうか、俺は……うぉッ!?」
ゴジラが今度こそ熱線を吐いた。ジェミーはレイノスをシュバルツと
ホエールキングのいる方向とは逆に飛ばす。
「ジェミー、彼を安全な所まで送ってやってくれ!! さてと、翼の男爵」
「は、」
「王子様は無事逃がしたが、私は最後の仕上げをしたい。悪いが降ろしてくれないか」
これまでの話もまとめて読みたい・・・。
80 :
山崎 渉:03/08/15 20:24 ID:???
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
81 :
名無し獣@リアルに歩行:03/08/17 01:44 ID:Cw/rM1Kf
age
あぼーん
こうして前スレから見返してみるとずいぶん息の長いスレなんだなあ。
これからも頑張ってください。
最近書けるペースがガタ落ちして、申し訳ない限りではありますが (;´Д`)
とりあえず、今度のゴジラが公開される前には完結する予定です。
>>84 あまり焦らずマイペースでがんがってください。
そういえばゴジラ50周年映画ってかなり怪しいようですよ。
今年は今のうちに前売り買って東宝援護した方がイイのかな・・・
エンディングテーマは
『キンゴジュ〜の背にぃ乗ぉて〜』でよろしいでつか?
前スレは読んでなかったからようやく話が分かった。
「……諒解しました。大佐、制動の用意を」
「解った。私の合図で切り離してくれ」
「諒解。高度を下げます」
コングPKのマニューバスラスターが動き、バーニアから青白い炎が吹き出す。
コングを吊ったストームソーダは、山肌すれすれを滑るように飛ぶ。
「よし、今だ!!」
電磁石にてストームソーダとコングとを繋いでいたワイヤーが切り離され、
コングPKは、崩れ行く大地のまさに淵へと着地した。と、同時にコングの足元が
崩れる。コングは爆破による地下大空洞の崩落から逃れるように、四肢を駆る。
山津波をかき分けるように、ゴジラ体を起こした。だが、さしもの彼も
沈み行く巨体を止める術を持たない。あまりに大量の土砂の流れも、ゴジラの
巨躯からすれば流砂の流れのように緩やかだった。
「やはり何者かに動きを任すよりは、地に足のついた上体で狙うに限る……」
コングPKは、右手を軸に豪快に反転した。巨大な鉄の足が土煙を上げる。
「ほう、よく頑張っているな……と誉めてやりたいところだが、そろそろ潮時だ」
コングPKの背から、一際長い二本のミサイルが放たれ、一直線にゴジラへと飛ぶ。
一本は、大きく揺れ動くゴジラの胸、そして今一本が脇腹に刺さった。
ゴジラは、巨大な咆哮を上げ、爆発もせず胸に刺さった長いミサイルを右手で
引き抜く。そして、
「それを待っていたッ!!」
その傷口に、コングPKの背に残る二発の内、一発が放たれた。
ミサイルは、ゴジラとの中程の距離でカバーが外れ、中のD−03の姿を露にする。
D−03は、そこから更なる加速を得、吸い込まれるようにゴジラの胸へと空いた
弾痕へ突き刺さった。
D−03が高速回転を始める。
それと、ゴジラが山津波の中へ絶叫も半ばにして埋没しきったのは、
ほぼ同時だった。
89 :
名無し獣@リアルに歩行:03/08/28 20:18 ID:keSPTIeF
>>86 「銀の龍<キンゴジュ>の背に乗って」でしょう。
深紅のコングが走る。その背後で大地が文字どおり音を立てて崩れる。
「大佐! 急いで下さい!!」
ホエールキングから通信が入るが……
ええい、判っている!! 話し掛けるな!! 声に出すいとまもない。
大地は、ゴジラを飲み込み尚も荒れ狂った。
「…………ッッこちらシュバルツ、…………爆発のパターンは予定通りか……ッ?」
「現在計測中…………爆破の深度が予想値より若干浅いですが、ここまでやれれば
成功でしょう」
……駄目だ、それでは駄目だッ!!
コングは、背のブースターを吹かし地崩れから距離を開けると、再び地崩れと
対峙した。
コングは背に腕を伸ばすと、短い方のミサイルを一発手にする。
コングはそれを、天高く掲げた。
「お前には、少しでも寝坊しててもらいたいからな……」
コングの手の中で、ミサイルのカバーが弾け、回転するD−03の弾頭が露に
なる。
「やつの救助を躊躇っていたら、まさに犬死にされてしまったところだ……」
「大佐、何を!?」
「最下層のガス層が、一部不発のまま埋もれてしまったらしい。D−03で誘爆
させられれば、それを閉ざしてる硬い岩盤ごと崩壊がおこせる。そうすれば、
崩壊した岩盤が幾重にも折り重なりゴジラの動きをかなりの間封じてくれる筈だ」
D−03のジェットが天に向って吹き上がった。
「緊急浮上だ。ホエールの居る位置まで崩れるぞ」
「り……諒解!! 大佐、御無事で……!」
「おいおい、死地に赴くのではない。今からそちらへ帰還するというんだぞ」
笑いながら、青年将校は告げる。そして、ジェットを吹かす特殊兵器を彼は
崩れ行く大地に向って突き立てた。それは、何の抵抗も無かったかのように
土煙を上げ大地に潜って行った。と、同時に地割れが起こり、コングの足元が
崩壊を始める。コングは、ホエール目指して巨体を駆けさせた。
だが直後、コングの目前の大地が避け、そこからガスが吹き出した。
「山全体が崩壊を始めたか……」
無論、これを黙って受け入れるシュバルツでは無い。
「少し無理をさせるが、許せよ!!」
彼は愛機に言い聞かせると、コアの出力を最大にした。コングはナックルで
大地を蹴る。
前方で地盤沈下。飛び越えるコング。左方で崖崩れ。避けるコング。
大形ゾイドのスケールで矢継ぎ早に起こるそれは、まさに天変地異と呼ぶに
相応しいものだった。
眼前の丘の向こうに、ホエールキングがいる。浮上中のホエールの口に
飛び移り、そのまま難を逃れるという塩梅だ。
危うい所で間にあったか………………
コングを、地割れが追い抜いた。
「…………!!!!!」
シュバルツは、ブースターを最大出力で噴射させた。だが。
「燃料が尽きた……か…………!!!」
空中で、情けない音とともにジェットの噴射は途切れた。
眼下には、巨大な地割れが大口を開けてコングを待ち構えている。
だが、コングを飲み込んだのは、大地の大口ではなかった。
コングを口の中に収めたもの、それは、丘を越え、全速前進をした
ホエールキングだった。
>90-91
別人?
うむう、トリップ間違えますた (;´Д`)
ちょっとテスト……
ちょいと不都合が出ましたんで、今度からこのトリップで行く事にしました……
寝ぼけて書き間違えたようです。すんません
それでは本文を……
正に小魚を飲み込む鯨の様に、ホエールキングはコングを口腔へと
収めた。コングは、口腔内に予め張られたネットによって受け止められ、
その巨体を停止さす。その間、半ば横倒しに口腔内へと滑り込んだ
コングは、火花を上げ幾度かバウンドした。
救護班、消防班がコングの周囲へと急行する。背に黄色い非常灯を
付けたイグアンが、アームをコングの目尻にあるイジェクトパネルに
伸ばした。
エアー音とともに、コングは主人を解放する。
「…………ピノッキオの気分が理解できたよ……いや……あれはフカ
だったかな………………」
こちら救護班、大佐の生存を確認!! 報告がブリッジに届くと、
歓声が沸き上がる。
シュバルツは、ブリッジに伝えた。
「生還を祝してくれるのは有り難いが、ここはまだ喜ぶ場面ではないぞ」
そして、心の中で付け足した。
「…………これは迂闊には死ねんな…………」
彼は、再度ブリッジに伝える。
「この続きは、作戦を終えた暁に取っておくとして、だ。早速だが
GFの移動本部に連絡を入れてくれ。彼等と別行動を取っている、クルーガー
大佐と話をしたい」
「諒解!」
その一方でリーゼ、アーバインを中心とするKG攻略部隊は、シュバルツらとは
逆に今正に戦いを開始するその瞬間を向かえていた。
「念の為にもう一度聞くがな……この『曲芸』を中止する気は無いんだな?」
ジャックがアーバインのサイクスに問いただす。答えたのはリーゼだった。
「君もしつこいな。やると言ったらやるんだ!」
「お前も観ただろ、こいつの『曲芸』をよ」
「ああ、だがな…………」
賞金稼ぎは、アーバインの問いかけに煮え切らない答えを返す。
「自信がないなら、抜けたらどう?」
「そういうわけじゃない。確立……可能性の事を言ってるんだ」
クリスの言葉に、ジャックはあくまで冷静に語った。
「ちょっと待ってな」
およそ十秒の間を起き、彼は答えた。
「すまんな。気の迷いだったようだ」
「あんた、何やってたのか想像つくわよ」
「御理解どうも」
「……大丈夫か?こいつ」
アーバインが、情けない風な声で訪ねる。
「人一倍縁起を担ぐってだけで、腕は確かよ。そうでしょ?」
「ああ」
ジャックの解答は、心無しか嬉しそうだった。
「軍隊には向かんタイプだな……」
「それは、ここの誰もがそうじゃないのか?」
皆の間から、微かな笑いがこぼれた。
「さあて、朝礼はここまでだ。行くぞ!!」
アーバインの一声を合図に、KGへの作戦はここに開始された。
>ピノッキオの気分が理解できたよ……
(・∀・)イイ
土日に、いくつかまとめて書けるかも
とりあえず保守代わりに……
>>98 頑張ってください。
俺からはこんなことしか言えませんが。
がんばって!
彼等と、KGとの距離は近かった。近いと云っても、厳密には
目算に過ぎない。しかし、厳密な計測的距離を除けば、それは
あらゆる意味合いにおいて極めて至近距離にあるものだった。
片の視界をレンズ越しに覗く賞金稼ぎに、最早背後の少女へ
問い掛けるべき言葉は無い。双児の片割れも、大戦の勇者も、
音速の賭博師も、かつての破壊者も、そして以前、青い悪魔と
畏れられた当人でさえ、全員との段取りは完璧に完了していた。
アーバインのサイクスを先頭に、サイクス二機と、そして
装甲が幾分外れたフューラー、ライガーイクスが続く。
その前方を、山の様に巨大な機械獣が、ビルディングのような
両足で大地を踏み締め、歩む。
ある一歩を踏み終えた時、それは歩を止めた。
頭を、ゆっくりと回す。それに首と、上体が続く。
巨大な機械獣は、背後を紅く輝く目で睨んだ。
『……気付かれたか? 畜生め、海兵隊は相手にしなかった
くせしやがって!!……』
KGは、右足、左足をゆっくりと動かし、巨体を方向転換
させにかかる。
『気をそらしちゃ駄目だ! このまま走って!』
リーゼの声が、直接頭に聞こえる。
『…………』
アーバインは、ままよとばかりにサイクスを走らせた。が、
直後にリーゼの言葉の意味を悟る。
『なるほどな、そういうことかい!』
コンソールのレーダー表示に、高速で接近する物体が二機、
はっきりと映っていた。
レオンは、自らに似た名の科学者の言葉を思い出していた。
「…………だが、残念な事に私の科学力をもってしても再現
不可能な箇所があった…………いや、技術的な問題じゃないぞ、
あくまで時間がだな……」
その余りに印象的な語りは、さして重要で無い部分ですら
彼の脳裏に明確に再現される。
「とにかく、だ。背のマグネッサーウィング……これだけが
ここの設備と限られた時間だけでは、修復が間に合わなんだ」
レオンはここで、飛べないのですか? と問うた気がした。
「残念ながらな。マグネッサーの増幅器を修理するための
パーツが用意できなかったのだ。それでも安心しろ。飛ぶ
事は無理でも、長距離ジャンプくらいはできる。無理すれば
その間の多少の方向転換もできる。まあ、問題があるとすれば
無茶をすると、いつマグネッサーがオーバーヒートするか
わからん点だが、君くらいの腕前ならば大丈夫だろう」
空中でそれが起こるとどうなるか、とも聞いた気がする。
「無論その場から、放り損ねた石のように急激な角度で失速し
墜落するだろうな。なにせ航空力学なんぞ無視して、マグネッサー
のパワーだけで、こんな四つ足ゾイドを飛ばしてるわけだからな」
そして、その次は自分の質問無しで、彼は続けた筈だ。
「しかし、四つ足の高速ゾイドとしては、現用のものに勝るとも
劣らんぞ。そっち方面だけは抜かり無く整備しといたからな!!」
ラオン博士の豪快な笑いが余韻として消え行く中、当該ゾイドの
コクピットにてレオンは操縦桿を握りしめた。
ハイヤァッ!! と声高にレバーを引き倒す。
オルディオスは、背の翼を大きく広げ、荒野の大空へと跳んだ。
そして、ここに今一人。
「ええいまったくッ とんだ遅刻だぜ!!」
イェ−ガーの装備に身包んだライガーを駆るビットの姿が
そこにあった。
ほしゅぅ
KGは、大地を蹴散らし巨体を転じさせた。これほどの
巨大構造物がこれほどの速度で動くのを見るのは、デスザウラー
以来の事か。あまりに禍々しい記憶のせいか、以前ゴジラと
これとが戦った事が、偉く昔の事に思える。
突如復活したデスザウラー。それに引き寄せられるかのかの
様に発見されたゴジラ。目の前に立ちはだかる姿が、デスザウラー
のそれでないという事すらも、今は一つの救いになる。
「だが、現実はどうかな……」
「ジャック!」
クリスがたしなめた。
「悪い。口が滑ったようだ…… それより、まず奴の背後を
取らん事にはな……」
KGは、前大戦末期に建造された、言ってしまえば究極の
ゾイドだ。永きに渉る戦を集結させるために、高性能の一点張り
で造られた巨大機械獣は、頭脳においてもそれは例外ではない。
そうは思いたくは無いが、自分達が奴にとって危険な存在で
ある事をいち早く察した事からも、それを察する事が出来る。
アーバインは思った。心底、それが思い過ごしであってくれたらと。
「とりあえず、だ……くっ喋りながらの戦闘は気が散る。リーゼが
いいもんを貸してくれるとよ」
「へえ、何をだ?」
バンの問いにアーバインが答える。
「お前も見た事あったよな。あの時の『虫』さ」
バンは、かつての戦いでリーゼに受けた痛手を思い出す。
「操ったりなんざしねえとよ。ま、シュバルツがいたら、確実に
断ってただろうけどな」
アーバインは、口答にてリーゼに言う。
「おっと、悪ィ……」
「いいんだ、それより説明は済んだかい?」
アーバインは、ああ、と答え皆に言う。
「そういうわけだ。首筋に虫が一匹たかるが、そのままにしてろよ!!」
そして。
『精神世界へようこそ!』
『妙な感じだな……ま、舌を噛む心配はなくなったか』
『でも、いつのまに潜り込ませたの?』
『ごめん……最初からだったんだけど了解を取るタイミングがね……』
『そういえば、バラットの姿が見えないが……』
『ああ、彼なら助っ人を向かえに行ったわよ』
『今近付いてる二人の事か?』
『もう一人、声がかかったんですって』
『待ってる暇は無いな。俺達だけで済ませられるなら、それに越した
事はないだろう』
『まずは撹乱からだ。アーバインのサイクスがメインだって事を悟らせるなよ』
これらの会話が、念話だと驚く程短時間で済む。なるほど、戦闘中には
持ってこいのアイテムだ……それが一致した見解だった。
『いくら素早いとはいっても、所詮はでかぶつ……さて、ついてこれるかな!?』
ようやく新しいのが書けました……
お待たせしてしまったようで……
いえいえ!
まーあ相変わらずリーゼカッコいい・・・
『バン、なるべく、一方向を向かせておいてくれ……そう、10秒ちょっとでいい!』
バンとレイヴンが、KGを誘き寄せる。だが、KGは周囲を走り回る
3機のサイクスが気にかかるらしく、落ち着き無く周囲を見回す。
『背後を取ろうったって、あの尻尾を避けてか?』
ジャックの念話がアーバインに届く。
『そうだ。だがサイクスごと飛び乗るってわけじゃねえ。ヤツにしてみりゃ、
ノミがたかったほどにも感じねえだろうよ』
アーバインは続ける。
『急かすわけじゃないが、悟られない内に済ませたい。次のタイミングで行くぞ!』
『……いいだろう』
『OK!』
一方、バンとレイヴンは……
『どうした!? 走りがだらしなくなってきてるぞ!!』
『どうやら、ちょいと脚にきたらしい』
バンが答えた後、フィーネが告げる。
『脚の駆動系に疲労がたまってるみたい……機動力はベストコンディションの
65%くらいしか出せないわ』
『そのままだと、機動力は落ちる一方だな。離脱でもするか?』
『冗談!! すまねえライガー、もうちょっと辛抱してくれよ!』
『ヤツに狙われやすくなったのはいいが、踏みつぶされるなよ』
『そういうお前もな』
事実、フューラーも長期にわたる高出力での駆動や、先の戦闘によって
かなりのダメージをその機体に蓄積させていた。各部をチェックする表示の
過半数が、危険な数値か或いはその寸前を指し示している。
『……こんな時、シャドーが居れば楽なんだがな……』
『こうなる事はお互い承知で、あいつらを預けたんじゃないか』
『それもそうだな……アーバイン、今ならこいつは俺達に気をとられてる。
やるなら今だ!!』
『よし』
アーバインのサイクスが、KGの真後ろに、距離を開けて瞬時に廻り混む。
同時に、ジャックとケリーのサイクスがそれぞれ時計回り、反時計回りに
KGの周囲を回り出す。それぞれ、速度が微妙に違う。
KGは巨体を立ち止まらせ、周囲をゆっくりと見回す。
次の瞬間が訪れる前に、アーバインのサイクスはKG目掛けてダッシュした。
『行くぞ!!』
そして、KGに飛びかかるように、サイクスはジャンプした。
だが、相手はデスザウラーより更に巨大なKGである。サイクスの最高到達点は
KGの背中の中程までしかない。
だが、作戦にはそれだけの高度があれば充分だった。
だが。
『!!』
KGの巨大な尾が、左からアーバインのサイクスに迫る。
その桁外れのサイズによるものか、はたまたアーバインの無意識の覚悟に
よるものなのか。それは、ひどく遅く感じられた。
『……しまったか……』
しかし。
「あとは頼んだぜ!!」
最初の、あ、を発音し終える半ばで、アーバインは手許のスイッチを押した。
リーゼの後部座席が、次の瞬間サイクスコクピットの天井を突き破り、射出された。
その次の瞬間、リーゼの真下を凄まじい勢いで巨大な金属の塊が通過し、
彼女が今まで乗っていた機械獣を凪ぎ払った。
サイクスは、きりもみをしながら真横に弾きとばされる。
しかし、リーゼに迷っている暇は与えられていなかった。
射出されたシートは、次第に高度を上げ、ついにはKGの首筋にまで
達した。その間に、上からの風圧を受けながらもリーゼはシートベルトを外し、座席の上に両足を乗せて立て膝の態勢をとった。
「ッてやあーッッ!!」
彼女は、かけ声もろとも渾身の力を両足に込め、跳躍した。蹴られたシートが
眼下へ落ちて行く。
だが、そこに些細なミスが生じた。
『……しまった!』
KGの半歩は、実に十数mの距離を生む。リーゼの目の前の背中が、急に遠退いた。
『俺を踏み台にしろ!』
その内容を意味する思念が頭を過る。彼女は瞬時にそれを理解した。
リーゼの足元を、ジャックのサイクスが通過する。そこに彼女は着地する。
1/4秒後に、再度跳躍をする。
そして、二秒後。彼女の手許には、KGの首筋にある非常用ハッチの手すりが
迫っていた。
「!」
それを、リーゼは間一髪で掴む。
『バン、レイヴン、離脱しろ!! 作戦は成功だ!!』
ジャックからの念話が告げる。
「ふう……やった……か……」
だが、バンの油断が次の一歩を踏み誤らせた。
「!!」
疲労に疲労を重ねたイクスの右前脚が大地を掴み損ね、機体を転倒させたのだ。
……しばらく暴れないでいてくれよ…………
リーゼは、手すりに右手だけでつかまりながらも、小さなハッチに在るパネルを
開く。パネルはスライド式になっており、以外と分厚い。すると、中にはテンキーが備え付けられていた。
彼女は、事前にGFから得たナンバーを思い出すし、それをゆっくりと入力した。
そして、ハッチの把手に手をかけ、把手を動かす。
「…………?」
彼女は、何度かそれを繰り返す。
「…………!!!!」
『アーバイン、コードナンバーを覚えてる?』
だが、彼からは念が帰って来ない。
「くッ…………」
いや、聞いた所で事態は変わらないだろう……そう、コードは断じて間違っては
いない筈なのだ。
しかし、もう手が無いわけではない。テンキーを被うパネルは装甲になっており、手で開けない限り他の手段では開かない構造になってはいる。しかし、これは
テンキーの構造を護るためのものでは無い。テンキーとともにハッチを開ける
強制解除手段として存在している、火薬着火装置の戦闘に寄る御作動を防ぐ
ためのものなのだ。テンキーの下に、シリンダー錠の鍵穴に似た穴があるが、
ここに専用の着火装置を挿入し、引き金を引く事によってハッチは強制解除
される仕組みとなっている。
……なってはいるのだが、その着火装置はKGが開発されていたファクトリー
からは、ついに発見できず、ハインツの手によって処分されたものであると
見られているのだ。だからこそ、コード入力に頼る作戦が立案されたのである。
……ヤツめ、キーを処分して、その上コードまで変えたってわけか……
急ごしらえでもいいから、代用品でも造っててもらうべきだった……
『そのまま! 動かないで!!』
「え?」
リーゼが我が目を疑ったのは、次の瞬間だった。
たまには、あげてみる。
続きキタ---(゚∀゚)---!
ちゃんと見てます。がむばってください!
状況が困難過ぎて続き気になるぅ。
´-`).oO( フニャコ フニャオ先生のオシシ仮面のようだ・・・
ヒサビサキタ――――!!
リーゼタソリーゼタソリーゼタソ本当にもうカッコいいんだから!
訳も判らず、リーゼはそのままの姿勢で固まった。右手で手すりに掴まり
つつも、左脇を空けた状態である。
声の主は、どうやら何処からかその様子を伺っているらしい。
と、思った瞬間の事だった。
「!!!!!!!!」
リーゼの傍らで、一瞬凄まじい衝撃が走る。彼女が自我を取り戻したのは
それから十秒ほど経ってからだ。
「……!!」
脱力し、思わず右手を手すりから離しそうになるも、寸での所で握り直す。
あぶなかった…… 彼女の額を、冷たい汗が流れる。と、そこで彼女は
先刻何かが爆ぜた、その場所を咄嗟に見つめた。
「……これは……?」
強制解除装置の点火孔が、いつのまにか何かによって打ち抜かれている。
いや、いつの間にか、ではない。先刻の衝撃、あれこそが、それが行われた
瞬間である事は、瞬時にリーゼにも理解できた。
リーゼは、誰が行ったか疑問に思うより早く、ハッチの把手を握る。
ガコ、といった手応えとともに、それは容易に開いた。彼女は素早く中へ
潜り込む。
屈んで通れるほどの狭い通路に、リーゼはへたり込み大きく息を吐いた。
『どうやら、ちゃんと当ったみたいね』
女性の声が頭に響いた。
KGより離れる事およそ5キロの地点に、彼女は居た。
KGに背を向け、尾の先端から硝煙をたなびかす紅いガンスナイパーが、
その乗機だ。傍らには、シャドーフォックスが佇んでいる。
彼女は、ふう、と息をつくと、照準から目を離した。
「どうやら、間に合ったようだな」
バラットが、彼女に無線にて語りかける。
「ええ。この作戦に、狙撃手が何の役に立つのかって思ったけど、無駄足に
ならないで良かったわ」
彼女は、バラットより借りた『虫』にて、リーゼに念話を送る。
『自己紹介が遅れちゃったみたいね。私はナオミ・フリューゲル。今回、狙撃
関係のお手伝いをさせて頂くわ』
ナオミ・フリューゲル。競技者、賞金稼ぎ、傭兵、そして軍人。ゾイド乗りを
する者に、凄腕の狙撃手『紅き閃光』の名を知らぬ者は少ない。幾度となく軍に
スカウトされるも戦争の道具となる事を嫌い、あくまで自らのポリシーに則り
行動する彼女を慕う者は数多いという。
彼女の乗機であるガンスナイパーを旧式と侮る者もいるが、そうした者の
多くはゾイドの何たるかを理解していない、と彼女は言う。勝手の悪い新品
より、手に馴染み整備が行き届き、何より『コアの波動』を肌で感じ取れる
パートナーであればこそ、その性能と能力を極限まで引き出す事が出来る、
それが、彼女が頑ななまでに愛機を変えない理由だった。
事実、ガンスナイパーの改良機である筈のスナイプマスターを駆る者で、
彼女に勝るスコアを持つ者は、今の所誰一人として現れてはいないのだ。
「ちゃんと役にたっただろ?」
シャドーフォックスより、バラットが告げた。
「ええ……でもこれ以降、出番はあるのかしら?」
「待ってれば意外とあるかも知れないぞ」
「じゃあ、そうさせてもらうおうかしら……」
ナオミは、念話を再開させた。
『ところで、あなたは大丈夫? 破片とか飛んで来なかった?』
『ああ……見事なもんだったよ』
『……これって念話なのよね…………何か息切れしてるみたいな
イメージが伝わってくるけど……』
『ちょっと焦ったからね……でも、もう大丈夫。それじゃあ、また何かあったら
よろしく』
そこで、リーゼの念は中断された。
「どうやら彼女、取込み中らしいわ」
「大詰めだからな。さて、俺は奴らの救援に行ってくる。その機体じゃ、そういった
作業は向いてないだろう」
バラットは続けた。
「近くにGFとトロス博士のホバーカーゴが来てる。ここで彼等を待ちながら待機
するもよし、今から向うもよし、だ。どうする?」
紅い狙撃手は、ここで待つとの返答をする。
「よし、それじゃあ一走り行ってくる。すまんが『虫』を返してくれないか」
バラットは、言うとフォックスのハッチを空け、虫を受け取った。
「…………つッ」
リーゼは、狭い通路に背を預けつつ右の脇腹を押さえた。
そこは、ダークスパイナーに乗っている際に負傷した箇所だった。
当時の記憶が蘇る。
KGに念を送るべく、傍らに立つダークスパイナー。
そこへ接近する、海兵隊の流れ弾。
そしてそこから降り注ぐ、無数の『針』。
『針』が、ダークスパイナーのコクピットを突き破る様が、スローモーション
となって再生された。
リーゼは、しばし目を閉じる。彼女は、右脇腹からゆっくり手をどかすと、
姿勢を低くしたままKGのコクピットを目指した。
ナオミ(°∀°)キタァー!!!
「『コアの波動』を肌で感じ取れるパートナーであればこそ、
その性能と能力を極限まで引き出す事が出来る」(°∀°)キタァー!!!!!!
その一方で、また別の作業に悪戦苦闘する一団がいた。
最初にGFとゴジラとの戦場となったレアメタル鉱山にて、破損したゾイドを
改修する者達である。
先の大戦で、共和国のゾイドはかなりの数が損なわれており、回収でもして
おかねば、とても戦力は維持できるものではない。
無論、今は交戦状態であるから、さほどのゆとりを持つ事は出来ず、本来
なら悠長に回収作業などしている場合ではないのだ。
しかし、ここに無理にでも回収せねばならない、重要な機体があった。
ゴジュラス・ジ・オーガである。
アーバインを射出したGTOは、ゴジラに盾にされ、プロトゴジュラスギガの
コア砲をその身に直撃させた。GTOの機体は石化し、コアは跡形も無く吹き
飛んだかに思われて居た。
しかし、今回の回収作業で驚くべき事実が明らかとなる。そう、GTOのコア
は、死滅してはいなかったのだ。
「驚きましたね……こんな状態になっても、まだ生きているなんて……。ボディ
も石化しているというのに……」
作業にあたった一人の兵が言う。
「流石は、システム・オーガノイド……、といったところか」
指揮官が答えた。それに兵は続ける。
「確か、GFのフライハイト大尉や、レイヴンが使ってたやつでしたか」
「の、応用版、といった方が正しいだろうな。ああいったオーガノイドが
独立したものではなく、あれらを分析したデータを元に、同様の機能を
ユニット化してコアそのものに付随させたのが、このシステム・オーガノイドだ」
指揮官は続ける。
「同様のものは、ライガー・ゼロと帝国のバーサーク・フューラーにも
搭載されている。製造や維持にやたらと手間ひまのかかる代物だが、
御覧の通りコアの生命力や耐久力は格段に向上するし、オリジナルの
オーガノイドに比べてコアにかかる負担も格段に軽減されている」
「なるほど、それが、あのKGにも搭載されている……と」
「ああ。まあ、負担が軽減とはいっても、こいつのように元々のコアかから
して頑丈でなければならんのが難点だがな。だが、おかげで我々は貴重な
戦力を永遠に失う危機から逃れる事ができた。こいつだって、培養してやれば
数カ月で元通りだ」
「海兵隊は、そんなものを相手にあんな真似をしてたわけですか。しかも、
あんなに焦った作戦を取るから……」
「いや、それなんだがな……」
指揮官は、表情を曇らせた。
「奴等の戦法は、結果は別として実は正しかったらしいんだ。あれ以上
戦いが長引いていたら、現状より更に悪い方向へ事態が進んでいたかも
知れんのだと」
どういう事で? と訪ねる兵に、彼は続けた。
「あれに搭載されてたオーガノイドだがな、システムの方だけじゃない
らしいんだ……」
キングゴジュラス・メインコア………………
巨大な空間に据え付けられた、巨大なコア。銀色に輝く外殻の隙間から、
オレンジ色の光が漏れ、それが明滅している。デスザウラーのものをベースに、
かつてのキングゴジュラスの組織を移植して合成された、破壊の申し子とも
いうべき存在だ。
それの中程に外接された、何かのレリーフのようなユニットがあった。
ガーゴイル像のようなそれは菱形に配置され、ユニット本体に組み込まれた
というよりは、セットされた、といった風情で存在している。
そこにセットされたそれぞれの名は、アンビエント、スペキュラー、シャドー、
そしてジーク、と云った。
ア、ア、ア、アァァンビエェェェントォォォ!!!
スペキュラァァアァー!!!
シャドォォォォォォー!!!
ジィィィィィィーク!!
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
ア、ア、ア、アァァンビエェェェントォォォ!!!
スペキュラァァアァー!!!
シャドォォォォォォー!!!
ジィィィィィィーク!!
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
「アーバイン!! おいアーバイン、応答しろ!!」
ジャックの呼び掛けに、反応は無かった。念のため、『虫』を使った念話も
試みたが、何の応答も無い。
「ちいッ!!」
彼は、サイクスをKGの左脇に転がるアーバインの機体へと走らせた。
……それにしても、随分と飛ばされたもんだぜ……
ジャックは思う。その距離実に1キロは在ろうか。野球でバッティングを
するように、宙で弾かれたのだから無理無からぬ事だった。
「バン、こいつは俺とこちらのお嬢さんが引き付ける。お前は戦線を一旦
離れろ」
レイヴンは、その脚じゃどのみち無理だ、と閉める。
「リーゼが操縦するんじゃなかったのか? 潜入は成功した筈だぜ!?」
「こいつのコントロールをそう容易く奪えるものか。そうでなかったら
とっくにハインツがこいつを暴れさしてることだろうよ」
続ける。
「GFのホバーカーゴ二隻と、ブリッツのも近くまで来ている筈だ。
そこまでなら何とかなるだろう」
「しかし……」
「バン、云う通りにしてあげて!!」
後部座席のフィーネも告げる。
「この子はもう限界よ。せめて応急処置と、アーマーの換装くらいは
してやって」
バンは、数秒ほど考えると、
「……よし!! 急いで行ってくらあ!!」
「ああ、道草するなよ」
バンは、云う。
「すまねえライガー! もう一走りしてくれ……!!」
ライガーは、おもむろに立ち上がるが、その後脚からは時折火花が
散る。そして、目前にはKGが迫る。
巨獣は、眼前の小動物を明らかに狙っていた。
このスレ最高。「340」殿は天才。
何をいまさら
もともと良スレであり、340氏は神なのである
126>> 127
>>128>>
これで書く余裕がもうすこし取れればいいのですが。
週末にまとめて書く予定ですんで、すこし待っててください……
KGは、両肩を後ろにゆっくりと引く。もっとも、そのスケール
そのものがそう感じさせるだけで、実際は意外と素早く動かした
のかも知れない。その結果、二足歩行の巨大な構造物は何かを構える
ような体勢となった。
その先には、イクスが走っていた。
「!!」
後方をモニターにて確認したバンはフィーネに言う。
「掴まってろ!!」
イクスは、大地を蹴り横跳びにはねた。そしてその跳ねた地点は
そのまま着弾地点となった。
大地の色をした爆発が、イクスの背後で起こる。
海兵隊ホエールキング『オカナガン』を葬った機関砲によるものだ。
もっとも、今はそれも名ばかりで、フルオートで発射する事は出来
ないらしい。それが、唯一とも言える救いだ。
「…………今ので、また関節が傷んだな……」
バンの額に、冷たいものが流れる。このままでは、技術的に避ける
事は可能でも、イクスの足腰が持たない。いや、それより厄介なのは
このままKGがイクスを追い掛けてしまっては、いずれホバーカーゴ
まで危険にさらされる事になる。
「ええい、レイヴンの奴!!!」
と、直後の事だった。一筋の眩い光線がKGの横面を捉えたのだ。
アーク溶接のそれにも似た白い火花をKGは散らす。
「勘違いするな。お前の相手はこの俺だ」
KGは、攻撃が放たれた方角を観た。幾筋もの煙が、頭部の動きに
尾を引く。
「悪ィ!! 恩に着るぜ!!」
「俺の恩は高くつくぞ」
冷却中のフューラーのコクピットにて、レイヴンは静かに告げた。
バン、今の出力でも、冷却にはかなりかかる…………」
「わかってるよ!!」
バンは、フィーネの言葉を遮り、叫ぶ。
「だがなフィーネ、ここで引き返してイクスに何をしろってんだ!?
そんな事をしても、あいつは逆切れするだけだぜ……」
彼は続ける。
「俺はあいつとは何度も戦った。だから、あいつの撃たれ強さは良く
わかってるつもりだ…………」
「…………」
フィーネは、言葉を返さなかった。
「今は信じるしか無いんだ……そしてあいつは、信じるに値する
実力を持っている…………今は信じよう、な」
イクスは、大地を力強く駆けた。
「クリス・タスカーだったか? ちょいと頼みがあるんだが……」
「何?」
レイヴンは、おもむろに告げる。
「頭に血が登って、少々出力を上げ過ぎた…………冷却が終わる
まで……そうだな、ほんの30秒でいい。奴をひきつけてくれない
か」
「ちょっと……何それ? まあいいわ、これが終わったら、何か
おごってね!」
「ああ、いいだろう」
レイヴンは思う。あの戦争の直中だったら、この気になれたか、と。
……まあいい、今は今だ。
「じゃあ、頼んだぞ!」
「上手い事、引き付けてくれてるようだな……」
ジャックはサイクスを降り、荒野に横たわる今一機のサイクスの
頭部、その傍らに居た。
「さて、と。あんたにゃ、まだくたばってもらっちゃ困るんでな……」
彼はサイクスの、天井が吹き飛んだ頭部を覗き込む。
「……なんだ、お前か…………」
アーバインは、横倒しになったコクピットの中で、吹き飛んだ天井越しに
ジャックを見上げた形をとった。
「ほう、御挨拶だな。それにしても良く無事だったもんだ」
「…………無事……ってわけじゃねえけどな……取りあえず、ちょいと俺を
相棒から下ろしてくれねえかな……この姿勢は…………」
「ああ、待ってろ…………?」
ジャックは、ふと空を見上げる。
「おい……どうしたんだ……?」
「何、あと20秒もすりゃわかるよ」
地平の彼方に見えたそれは、明らかに高度を落としつつこちらに向って
きている。そして。
「!!!!!」
二人の視界は、一瞬にして土煙に遮られた。それが晴れるまでに要した
時間、凡そ30秒が過ぎた時二人が観たものは。
「またまた助っ人の御登場だ」
土けむの中から、徐々にそれがシルエットを現す。
「こいつは凄い……」
それは、頭部に黄金の角を頂いた鋼の天馬、オルディオスだった。
なんとかこれだけ書けました。
続きはまた週末に……
乙です。僕らの事は気にせずにマイペースでがんがってくだちぃ。
これならいくらでも待てる。
あぁ〜続きは一体!?
乙!
オルディオスキター
「聞いてるぜ。何でもこいつの騎手にあんたを選んだのは、ラオン博士だ
そうだな。まったく……いいタニマチを見つけたものだ」
「その話は後にしよう」
ジャックの問いかけに、オルディオスのスピーカーから、レオンの声が
発せられる。直後、オルディオスは前脚の両膝を地面につかせ、降着姿勢を
取り始めた。やがて、その長い首が大地へと下ろされる。
「とりあえず、今はアーバインをホバーカーゴへ運ばないとな」
コクピットのハッチを開け、降りたレオンは言った。そして彼は、
倒れているサイクスのコクピットへと駆け寄ると、
「アーバイン、肩は大丈夫か」
言い、彼に肩を預けさせ引きずり出した。
「……根性でどうこうなる状態じゃあなさそうだ」
「…………ああ……面目ねえが、仰る通りのザマだ。……俺もこいつもな」
アーバインは続ける。
「それよりリーゼはどうした……奴はちゃんとKGに乗り込めたのか……?」
「安心しろ。多少危なかったが、一応大成功だ」
ジャックが『若干』愛想なく言う。
「お前が言うと、何だか良い事じゃないように聞こえるな」
言われた彼は、申し訳程度に笑みを浮かべ返した。
「勝負に表情はいらない、ってのがうちの家訓でな。だが、これでも
あんたの生還を喜んでるんだぜ」
「ありがとさん…………」
その時、ジャックは地平を朦々たる砂煙りを立てて走る、一機のゾイドに
気付いた。
「どうやらヒーローのお出ましのようだ。レオン、あとは俺にまかせてくれ」
言うとジャックは、レオンからアーバインの肩を預かった。
「じゃあ、俺はサイクスを届けるとするか。席は生憎と単座だが、こいつくらいの
ゾイドだったら何とか運べるからな」
「……へへ、すまねえな…………終わったら一杯おごるよ」
「楽しみにしてるよ」
レオンは、オルディオスに再び乗り込むと巨体を立ち上がらせた。
そして、その黄金の一本角をサイクスの機体の下に潜り込ませ、そのまま器用に
背中へと移した。
「おいおい……あんま無茶しねえでくれよ…………」
「俺達も行こう。あいつが来たって事は、じきここも激戦区になるってこった」
ジャックは言うと、今だ消えやらぬ砂煙りを見た。
「こちらカンタベリ。作戦ポイント地下約80mに熱源を感知。地上班どうか」
「こちら地上観測班。明らかに生命反応と思われる振動を感知した。ゴジラは
現在も尚、生命活動に致命的な支障は来していないものと思われる」
上空を飛ぶシュトルヒと、地上の観測部隊とが、ゴジラ埋没地点付近で
そのようなやりとりをしていた。
地上班はゴルドスを中心とする共和国軍、カンタベリを擁する上空観測班は
シュバルツ率いる帝国軍からなっているが、シュバルツのホエールは、つい
今し方山を一つ越えた処にある共和国軍基地に着陸したばかりだった。
もっとも、班といってもその場でつけられた肩書きで、実際にはシュトルヒ
一機でしか構成されていないものだった。
「義勇軍の指揮官か……民兵が素直に指令を聞いてくれればいいのだが……」
基地の作戦室に通されたシュバルツは、くたびれた軍服に通した両手を
テーブルの上で組み、空ろな眼差しで言った。が、直後、
「……すまない、失言だった。なにも貴国で組織された義勇軍を悪く言うつもり
では……」
と、なりを正す。しかし、共和国軍士官はこう返した。
「いえ。大佐の仰る事も尤もです……ですが、あなたの人徳は我が軍にも届いて
おります。GFにも何名かリーダーシップを発揮出来る人材がいなくもないの
ですが、彼等は現在手が放せぬ状態でして……」
シュバルツは、静かに溜息を吐くと、言った。
「……了解した。それでは、我軍の増援部隊の指揮は他に任せよう」
「申し訳ありません……先のデスザウラー、デススティンガー戦でこれほどの
疲弊がなければ…………」
「いや、他ならぬ同盟国の要請だ。それに陛下からは貴軍の要請には極力応えよ
との勅命を承っているからな」
「ところで、増援と申されましたが、どのような部隊を送って頂けるので?」
「そちらの大領領閣下にはすでに申告してあるのだが、ホエールキング三隻に
分乗し、既にこちらに向っている筈だ。今回の為に急遽編成された連隊で、
通称、バックドラフト連隊という。特に、その中の第三特務中隊はかなり使える
連中だそうだ」
「と、いいますと……」
「通称、パンツァーティーア中隊。前大戦の、いわゆる24ゾイドを再生産させ
使用している特殊部隊だ。小型ゆえ火力の期待にはお応え出来ないが、災害救助
等には威力を発揮するだろう。よろしければ、GFの方にも少し回す様、手配
しておくが……」
共和国士官は、是非お願いします、と言うと、
「それでは、せめて合流までの時間に、入浴など済ませて下さい。その御様子では
さぞお疲れでしょう」
そう締めた。
「お言葉に甘えさせて頂こう……だが、どうせなら、我艦の者も休ませてやっては
頂けまいか。援軍と交替するとはいえ、彼等も疲れているんだ」
「どうぞ。どうせここの基地の者は出払っております」
士官は、笑顔で答えた。
…………疲れている、といえば、レイヴンとバンは昨夜から寝て無い筈だ……
…………やれやれ、無茶が祟って自滅なぞせねばいいがな…………
シュバルツは、目をつむり、そう思った。
乙です〜。
今回も面白く読ませて頂きました。
す…凄え…俺や旦那とは次元が違いすぎる……!!
しかしまさか今が旬のパンティーまで絡んでくるとわ……
この連休で久々に最初から読みなおしてたけど、今年発売ものと言えば
何となく「奴」も出てきそうな予感……上手い具合に出せるような伏線も張られているし。
物語は、十数分ほど前に遡る。
「……まさかこれほどだなんて…………」
リーゼは、言いながら垂直に伸びたはしごを一段づつ登っていた。
直径1mほどのパイプの中に据え付けられたそれを、彼女はかなり
長い事登っているように思った。
勇んでKG内部に潜入してはみたものの、早くも難関は待ち構えていた。
大人が一人、ぎりぎりで昇り降り出来る太さのパイプと、その内部の
はしご。しかも、外で何かある度に、絶叫マシンの如くそれは右へ
左へと振り回される。
「冗談じゃない…………」
こんな所で落下したら、はしごの段や壁面に何度叩き付けられるか
知れたものではないのだ。
せめてもの救いは、ここの中が照明で照らされている事だろうか。
これで灯がなかったら、それこそ発狂ものである。
「うわッ!!」
また揺れた。これで倒れられでもしたら…………彼女はそこから先を
考えなかった。
そうこうしている内に、天井が近付いてきている。
目標は、そのすぐ下にある筈だ。
リーゼは、両腕に力を込めた。
…………そのヒルツってやつに会ったら…………
登りながら、思う。
…………絶ッ対一発ひっぱたいてやる!!…………
同時刻。共和国大統領官邸正面広場………………
正に壮観。
傭兵、賞金稼ぎ、ないしは、そのマニアが見れば、この光景はそうと
しか表現の仕様が無い。
広場を埋め尽すのは、名の知れたハンターのゾイド達。そこに繋がる
大通りを埋め尽すのは、名の通ったウォリアーのゾイド達。
その背後に連なるのは、評判が良く無いか、名の知れて無い賞金稼ぎの
ゾイド達。
各々が愛機のコクピットに身を鎮め、大統領の演説を待っていた。
最期のクラスに入る一群で話す者達がいた。
「なあに、アンタたちも出て来たの?」
「そりゃこっちの台詞だ、このタマ無し野郎」
一方は、長身の男性。言う所のおネエ言葉で話す。
セイバータイガーに乗るこの男の通り名はスティンガー。
その卑劣ぶりから、何をするか解らない男として怖れ、忌み嫌われている賞金稼ぎだ。
今一方は、2機の沙漠迷彩を施したヘルディガンナーにそれぞれ乗っていた。
彼等は、クロスボウ兄弟。この二人の評判も、ゾイド乗りの間での評判は、決して芳しいものではない。
「おう、今なんつったこのダルマ野郎、今直ぐてめえのタマ切り取って
ガラガラヘビの餌にでもしてやろうか」
スティンガーは態度を一変させ、足元のヘルディガンナーをセイバータイガーにて
睨み付ける。
それを、横から制止する者がいた。
「おい、ちょっとやめとけよ!」
少年の声である。スティンガーは、セイバータイガーに横を向かせた。
自らの愛機よりも立派なそのゾイドに、彼は一瞬言葉を失うも、彼は再び口調を一変さす。
「アラ坊や、ケーニッヒウルフだなんてなかなか好いゾイドに乗ってるみたいだけど……何か様? お兄さんたちは今大事な用を済ませてるとこだから
わるいけどあっち行っててくれる…………?」
目を座らせ、彼は少年を威嚇した。だが、少年は臆する事なく返す。
「坊やたあ御挨拶だな。ま、今後はクーゴって呼んでくれ。それより、
大統領の演説が始まるぜ。いいのかい? 聞き逃しても」
「ふん、関係ないわね。これはアタシの問題だからちょっかい出さないで
くれるかしら、クーゴちゃん?」
クーゴは、声をひそめ、言った。
「……いいけどさあ…………そんなことしてるの、おたくらだけだよ」
スティンガー、そしてクロスボウ兄弟は辺りを見回した。
それは、確かに少年の言う通りだった。
「しかも、声スピーカーからまる聞こえだし。あ、おいら最初の一言以外
全部通信で済ませてるから」
クーゴは、こりゃ周りの連中はどう見るかなあ、などと付け加える。
彼等の周囲は、素行からして誉められたものではないランクの賞金稼ぎが
集まっている。だが、そのほぼ全てが、固唾をのみ大統領官邸の方向を
凝視しているのだ。
スティンガーとクロスボウ兄弟は、卒業式の最中にうたた寝から目覚め、
周囲が起立している事に気付いた学生よりもバツの悪そうな顔をし、
三者三様に官邸の方角に、ゆっくりと居住まいを正した。
やがて、ヘリック共和国大統領 ルイーズ・テレサ・キャムフォード
その人が、姿を現した。
続きキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
スティンガーキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
乙です!!
クーゴキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
大統領キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
もうこれは
ZOIDSだよ!全員集合!!
みたいだなw
まさかコロコロからも来るなんて・・・
凛とした女性だった。
歳は重ねているものの、重ねただけの風格があった。
彼女の面ざしは子を護る母の様でも在り、敵に挑む戦士の気高さも感じられた。
一同に会した志願兵は、皆ゾイドのコクピットに収まっていたため、歓声こそ
巻き起こる事はなかったが、大統領が姿を見せた瞬間、その場の、否、その
領域の空気が一変したのは、誰の目にも明らかだった。
大統領が、第一声を発する。
「皆さん、最初に、今回の志願に対し、私は国を代表して心よりの感謝の意を
表明いたします」
良く通る声だった。マイクを通してはいるものの、それを差し引いても堂々たる
声室、声量である。
志願兵の何割かは、かつて大統領が野盗のゾイドを一喝で懲らしたという逸話を
思い出した事だろう。この語りを耳にすれば、それも無理なからぬ事では
あるのだが。
大統領は続けた。
「皆さん方の中には、愛国主義者は少ないかも知れません。国というものにも
無頓着な方もきっといらっしゃるでしょう。しかし、この義勇軍はヘリック共国
という国家を守るためのものかと言えば、厳密には違います。あなた方、いえ、『私達』は、
国家の『国』ではなく、私達の住む世界、『郷(くに)』を守る為に
結成されたのです」
一呼吸空けた。そして、再び息を大きく吸い込む。
「ゴジラが、我々に対する何らかのしっぺ返しだと言うのであれば、あるいは
それも真実かも知れません。しかし、それを甘んじて受け入れていいものでしょうか。
生きとし生けるものは、その全てが生を全うする義務があるのではないでしょうか?
確かに、私達は近年まで同じ惑星に住みながら同族と争う過ちを犯してきました。
しかし、戦いに無関係な人々まで、その罪を背負わねばならないとしたら、それは
あまりに酷というものでしょう。私達は、その人達を守る為にも、ゴジラに屈してはならないのです!!」
誰もが、大統領の演説に聞き入った。語り、声色、イントネーション、そして内容。
全てが義勇軍を奮い立たせるに完璧といって良かった。
やがて、演説はKGが味方に付きつつある事を告げた後、締めに入った。
「過ちて顧みず、これを過ちと云う。古い諺にもありますが、生き延びてこそ顧みる
事も出来るのではないかと私は思います。過去を顧みる事は確かに重要な事ですが、
そのためにも我々はまず、勝たねばなりません」
「私の言いたい事は、以上です」
首都の一角を埋め尽すゾイドの群れが、一斉に雄叫びを上げた。
建物という建物の窓ガラスが、びりびりと振動する。
それは、これから始まる激戦の幕開けを告げる、時の声だった。
連日でキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
大統領カコイイですね(w
塩ゾイドキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
やっべ、ここまで燃えるオリストは久しぶりだ
大統領━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
これぞまさに、「いよっ!だいとうry(パーン」
リーゼは、はしごを登り切った正面にある小さなハッチのノブに手をかけた。
幾つかの漠然とした事が彼女の頭をよぎるも、彼女はそれを吹っ切り
ノブを回す。
ハッチは、拍子抜けする程容易く開いた。
リーゼはそこに身体を滑り込ます。
「……!」
ハッチのふちに脇腹がかすかに擦れる。が、それだけでも痛みは鋭い。
彼女は、それも吹っ切り、おもむろに立ち上がった。
「…………」
そこは、確かにKGのコクピットだった。
巨大な図体に比べ、意外と狭い。だが、それも図体に比べての話であり
ゾイドとしては、ウルトラザウルスを除けばかなり広い方だろう。
座席数は3。背もたれの高いシートが三角形に配置されており、最前のシートの
上の砲には、大きなモニターがついている。天井は床から大人が直立できる程に高い。
かつては一人で動かしていたようだが、操縦と火器管制が別系統になって
いる……そういう情報を聞いている。もう一つは指令系かレーダー手か。
その広いコクピットが、波にもまれる小舟の様に揺れている。
「………………やっと来てくれたか………………」
幽鬼の様に精気の無い声で、男は揺れに身をまかせつつ告げた。
リーゼは、最前のシートに何とか歩み寄る。
ハインツは、死にかけた蛙のように脱力しシートにもたれかけ、
空ろな眼差しで傍らに立つリーゼを一瞥した。
「リーゼ……だったか………………きみの言いたい事は総てわかるよ…………」
「だったら今直ぐそこをあけるんだ!」
ハインツは、大きく溜息をついた。
と、同時にリーゼの張り手が彼の横面を捕らえる。
何を…………するんだ………………」
張り倒されたそのままの姿勢でしばらく固まった後、酷く情けない声で、
ハインツはそう言った。
「ボクはここに来るまでの間、2度もおまえをひっぱたきたいって思ったんだ!
ほんとはぶん殴っても良いくらいだけど、とりあえず今はこれで許してやる!
さあ!! そこを退け!!!」
リーゼはハインツを睨み付け、塞きを切ったかのようにまくしたてる。
ハインツは、彼女ををしばらく呆然と見つめていたが、やがて力無く
くっくと笑い出した。
「何がおかしい」
憮然と訪ねるリーゼに、彼は答える。
「私がここを退いて…………ええとそれで……そうだ、ここへ君が座れば
万事解決する…………ふう……君はそう思ってるわけか…………」
「もちろん、そんな虫のいい事なんて思っちゃいないさ。そこから先が
大変な事くらいわかってるよ」
「…………大変……か…… 確かに大変な事にはなるな…………」
彼は、情けない笑みを浮かべつつ言った。
「目障りなだけだったんで消しておいたが…………外の戦況を見てみるかね」
それは確かにそうだろう。自らの技術を実践するためにKGを持ち出して
おきながら、自分で何も出来ず見ているだけというのは不快な事この上ない
というのは、リーゼにも容易に察しがつく。
しかし、彼がモニターを切っていた理由は………………もしかして……?
「君も来た事だし、今なら邪魔は入らないだろう…………」
だが、モニターを付けたその瞬間だった。
巨大な衝撃が、コクピット全体をゆさぶり、キャノピーからは眩い光が二人を
照らした。
「…………君の仲間は、随分と無茶をするな………………」
「具合のわりには口数が多いな」
「退屈だったものだからね」
揺れの余韻が残る中、二人はそう言う。
リーゼは、正面のキャノピーに身を乗り出した。
KGが捉えたのは、見覚えのあるゾイドだった。
「リーゼ、君の彼氏はこのKGにかなりの無礼を働いてしまったようだ……」
また来てる━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
こんなに連続で来るとは(w
長い事書かないと、ネタを仕込んでも忘れてしまうので(W
毎回このペースで書きたいものです……
そこを退け!!」
リーゼは、言われるなりそう返す。
「いいだろう…………」
ハインツはけだるそうに告げ、また溜息をつきながらゆっくりと腰を上げる。
「君ならどうするか……ここで見ていてあげるよ」
彼は、メインシートの左背後にあるシート、恐らくは火器管制用のものと
思われる座席へ、ふう、とまた面倒臭そうに腰を下ろした。
リーゼは、開いたメインシートに飛び乗るように座すと、操縦桿を握った。
ダメか………… もしやと思いやってはみたものの、操縦桿の動きが
KGの挙動に影響を与えた気配は微塵も無い。
「……さあ、どうするね」
「うるさいなあ!! 少しだまってろよ!!!!」
言うと思ったけどさ…… 今度はリーゼが溜息をつく。
「だったら……やっぱり機械を介してじゃなく、『君』に直接訪ねるしか
ないな…………」
ハインツが何か言おうと上体を動かすも、リーゼはそれを睨みにて牽制
する。だが、ハインツは、
「悪いが言わせてもらう」
と、力無く、しかし意志のこもった口調で反する。
「君は、この『彼』が何をもって暴走しているか…………つい昨日知ったばかり
じゃないのか? 申し訳ないが、研究者として君の行動を疑うよ」
一呼吸開け、締める。
「私の行動を棚に上げる様で悪いがね……」
「やってみなきゃ解らないじゃないか」
苛立った風に告げるリーゼに、ハインツはやや口を強めた。
「解らないからこそ危険だというのが、何故解らない? 開き直る様ですまんが、
それは私が良く知っている! 」
続けた。
「『彼』は、制御出来ない」
キテル━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
続きが来るのが早くて嬉しいヾ(´ー`)ノ
しかし、リーゼは前方を見据えたままで言う。
「それは君の場合だろう。ボクのやりかたは違う」
開かれた彼女の手には、いつのまにか青い色をした『虫』が幾匹か乗っている。
「さあ、頼むよ」
リーゼの手から、『虫』が飛び立つ。『虫』は、天井付近の通気口に入って行く。
「通気口がシャットアウトされてなければ、各所に設けられたメンテナンスルーム
全てがつながっている筈だろ? 設計図を見せてもらったけど、コアにもそれを
メンテナンスするための空間が設けられている。そこへ彼等には行ってもらうのさ」
リーゼは言いながら、風防越しに外を伺う。KGは、レイヴンの頭部装甲の無い
フューラーに向ってゆっくりと歩んでいた。
すると、リーゼは途端に狼狽え、
「……なぜ逃げない? さっきの荷電粒子砲じゃ、もう飛び道具は当分つかえない
のに…………!!」
「そして、冷却の為身動きも取れない。早くしないと彼が踏みつぶされてしまうよ」
く、と息を漏らし、リーゼは焦りを見せつつも、ハインツに向き言った。
「そんな事させるもんか!!」
ハインツは、ゆっくりと息を吐く。
「まあ…………私も失敗を心から望んでいるわけじゃない。だが…………」
彼は、何秒か目をつむり、続けた。
「君の考えはわかる。大方あの『虫』を通じ、コアに直接訴えかけようと
いうんだろう。それも説得という方法でね。KGとの精神感応というわけだ」
「そこまで判ってるんなら、口出ししないで欲しいね」
ハインツは、また間を開けた。
「……………………君は衝撃的なものを見る事になるぞ…………」
「あくまでボクの邪魔をするっていうのなら、少し眠っててもらうよ。ボクの事は
色々調べてあるんだろ」
聞く耳半ば持たず、といった風情の少女に、彼は告げた。
「百分は一件に如かず、さ。さて……それまで、外の連中には精々頑張って
もらおうか……」
340氏=真性神
彼を神と言わずに誰を神と呼ぶ!!?
俺の作ったアホみたいなバトストに比べると(比べなくても)これだけで
OVA化可能だと思われ。・・・無理だが・・・・
上空から、KGとバンらの経緯を絶えまなく伺う者があった。
GFの無人偵察ゾイド、ザバット改『ウジャト』である。
ウジャトとは、地球のエジプト神話における天空神、ホルスの目を意味し、
保護と安全のシンボルとされる紋様である。ウジャトの捉えた映像を始めとする
各種データは逐次GFのホバーカーゴに送信され、GFはそれに応じた対応を
逐次取ることとなっている。
「こちらジャック・シスコ。現在負傷したアーバインを載せ、そちらに向って
いる。レオンのオルディオスも一緒だ」
ハーマンの元に、そういった通信が入ったのは、つい今し方の事だった。
「了解した。そちらに残っているのはレイヴンとクリスだけか?」
ああ、とジャックは答えた。だが、こう付け加える。
「だが、我らがヒーローのお出ましだ。あの砂煙だと、イエーガーの装備か」
「意外と早いな…… ビット、聞こえるか。お前はヒーローだそうだ」
三人目の声が答える。
「そいつぁ嬉しいね…………もうちょっとだ。レイヴンに頑張る様に言ってくれよ」
ジャックが答える。
「いや……頑張ろうにも奴は今一歩も動けないんだが…………」
「とりあえず、今クリスが懸命にKGの気を惹こうとしている所だ。ビット、
急いでくれ!」
「言われなくたって……!! それより、リーゼはまだKGの操縦に成功して
ないのか?」
それにはディが答えた。
「KGの行動パターンには、まだ何の変化も見られん。あいかわらず本能で獲物を
狙う野性の動きじゃよ。リーゼ穣ちゃんが何らかの制御に僅かたりとも成功して
おれば、ウジャトからのデータで何かわかるのだがな……」
「うじゃと?」
「偵察機じゃ。KGの上空を旋回しておる」
「なるほどね……で、そいつが俺のウイニングランを、じきに中継するってわけだ」
「なにをして勝ちとするかは判らんが、とりあえず期待しとるぞ!」
ビットのイェーガーは、KGに向い加速した。
>162
こんだけ豪華キャスト総出演なのに
全員キャラが立ってるのがすごすぎっすよね。
版権という厚い壁がなきゃなぁ…
162>>
いえいえ、まだ台詞とかにも改善の余地もありますし……
OVAといえば、まあこれは劇場アニメなんですが、
グレートマジンガー対ゲッターロボ
とか
グレンダイザー・ゲッターロボG・グレートマジンガー 決戦!大海獣
とか、
グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突
あたりのクロスオーバー作品を意識して本編を執筆してます。
違う作品のキャラ同士が会話したら、こんな風になるんじゃなかろうか、
といった感じでしょうか。
まだまだ至らぬ所も色々ありますんで、これからも一層精進したいかと。はい。
またキテタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
ペース早いですねぇ…凄い。
ここのところ年末進行(違)でペースが速くて嬉しいなー
ところで・・・空想科学読本3巻読んで思ったのだが・・・
禁ゴジュの元の叫び声は多分100デシベルは逝ってると思われる。
つまりそれを数億倍(ここでは1億と仮定する)に増幅すると
100億デシベルは逝っている事になる。すると・・・
確かデシベル数を10で割った数がエネルギーの放出量の「桁」になる
という式だった筈。つまり1の後に0が10億個付くんでは。
どれ位のエネルギーか、と?惑星Ziが一瞬でぶっ飛びます。ハイ。
これが間違ってたら厨房の戯言としてスルーしても(その前に何処を間違えたか
教えて頂きたいが)構わんです。
・・・スレ違いスマソ
とりあえずワタシの考えを。
現に、KGはバトストの中で何度かスーパーサウンドブラスターを使用して
ますが、そのたびに惑星Ziが吹っ飛ぶ、なんていう描写が無かった事から
考えると、
1、鳴き声を数億倍に増幅、というのが開発者の計算間違いないしはブラフ
2、バトスト世界の宇宙では、物理法則が我々の世界とは異なる
3、実は何度かSBBによってZiが壊滅してるが、大いなる意志によって
そのつど復活している
などが考えられますが、ゾイドの技術の多くがわれわれの世界では
実現不可能な事を考えると、2が事実なのはまず間違いないし、スペック的な
事を考えても、兵器開発において性能が誇張されて発表される事は珍しい
事ではないでしょう。
思うに、そういったものを我々の基準で計算する事には、ほとんど意味が
無いのではないかと。
ちなみに、この「ゴジラvsキングゴジュラス」では、
☆まともに喰らえば、ゴジラも一撃でおだぶつ
☆再大出力で地面に放つと、地殻変動が起こって広範囲が壊滅する
☆今のZiの技術で、砲撃そのものを跳ね返したり防いだりする技術はない
まあ、だいたいこんな感じです。
>>169 Σ (゚Д゚;)ツ、強ェ…
果たしてここまで強力なゾイドをどうやって止めるのか…
楽しみです(w
いやぁ、ZOIDS SAGA2で禁ゴジュのSSB使えなくてね・・・
KGが大地を蹴散らす。
その度に、小山ほどもある量の土砂と岩石が、塊となってクリスのサイクスを襲う。
単なる土や石でさえ武器、否、兵器となるほどの夥しい量である。クリスに
してみれば、山津波の中を走り抜けているに等しい。
黒い大波が、また荒野に荒れる。それを突き抜け、サイクスが現れる。
「こんな中でスピードなんて出したら、自分から瓦礫に突っ込むみたいな
もんじゃない!! どうしろっていうの!?」
しかも、KGの土砂攻撃はサイクスの行く先を、ほぼ確実に狙って行われている。
さながら、食事前に小動物を玩ぶ肉食獣といったところか。
「すまんが、もうすこし遊んでやってくれ。じき冷却が完了する」
「あんた……さっきから他人事だと思って!!」
それを聞くレイヴンの目の前にあるモニターに、冷却の度合いを示すゲージが
映し出されている。
「あと10数えろ。そしたら後は俺がひきつける」
8、7、6…………カウントダウンが終わりに近付く。
が、その時だった。
今まで鈍い鼠を追う猫のようにサイクスを玩んでいたKGが、突如として
フューラーを睨み付けた。鮮やかに輝く紅い両目が、レイヴンを正視する。
「ちいッ!! 冷却してたのが判ってたのか!?」
低く、響きのいいうなり声を発し、KGは大地を鳴らしレイヴンに歩み寄った。
その巨体からはにわかに想像し難い速度で、大地のみならず大気をも蹴散らし
KGはレイヴンに近付いた。
「………………!!!!!!」
気が付けば、KGはレイヴンの頭上にそびえ立つ形となっていた。
金属音の唸りが、天からフューラーに降り注いだ。
「あんたの相手はこっちよ!!」
サイクスの速射砲がKGの背を捕らえる。だが、KGはそれを歯牙にもかない。
「ええい、こうなったら…………!!!」
「攻撃ってのは、こうやるんだぜ」
え? と、クリスが反応するのと、その土煙がサイクスの横を通過するのは、
ほぼ同時だった。
直後、蒼いライガーは、KGの背にその黄金の爪を突き立てていた。
蒼いライガーキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
青い、じゃなくて
蒼い、と来るとは・・・カコイイ(・∀・)!!じゃないですか!!
ああ…これを見る度救われるよ…
こまめに
保守
汁。
土煙がサイクスの真横を凄まじい速度で過る。次の瞬間、土煙の側面を
切り裂き、巨大な翼が現れた。
成層圏の空を思わす、深い蒼色の翼だ。
土煙が炸裂する。と、同時にそれを突き破り、全長24・1m、重量132tの
蒼いライガーは、大地を蹴り宙へと舞い上がった。
ライガーゼロ・イェーガーである。
イェーガーは、その金色に輝く爪を大きく振る。
金属同士がぶつかり、削れる巨大な音が荒野を震撼させた。同時に、眩いばかりの
閃光が閃く。ストライク・レーザークローの高エネルギーと、クローそのものの
衝突エネルギーが相俟った結果、瞬時にして徹甲弾のそれにも似た侵徹効果が生じた
のだ。
イェーガーは爪から白い尾を引き、放物線の後半を描きながら大地へ近付く。
そして着地。右前脚を軸とし、蒼いライガーは身をひるがえした。
同時に、KGもそちらに巨体の向きを変える。
「おい、逃げるなら今の内だぜ。 そろそろ動けるんだろ?」
ビットは、濛々たる砂の中、KGを挟んで反対側にいるフューラーに
伝えた。レイヴンは、言われて初めて我に帰った。冷たい汗が額を伝う。
「ふふ……今度ばかりは少しやっちまったかと思ったぞ……」
そして、彼は操縦桿を握り、言った。
「よし、俺達の役目はもう終わった。退却だ」
「って、おい! 折角こうして参上したおれの立場はどうなるんだよ!!」
レイヴンの言葉に、ビットが反論する。
「助けてもらった事には感謝するが、リーゼも侵入に成功した事だし
もうする事なんぞ無いぞ」
「…………いや、あった。良く考えてみたら残ってるじゃねえか」
「何がだ?」
「とりあえず、お前等二人は先に帰ってな。おれはこいつを出来るだけ
ホバーカーゴから引き離す!!」
「なるほど…………分かった、後は頼んだぞ!」
「任せとけ!」
KGは、ビットのイェーガーを睨みつつ唸り声を上げる。その背後では、
頭部装甲の無いフューラーがきびすを返し、走り去って行く。
「薄情だなんて言うなよ。奴を信頼したまでだ」
「…………そうよね……ビットならきっと…………!!」
やがてサイクスとフューラーは並走に至り、一路ホバーカーゴへと向った。
そして、こちらはそのホバーカーゴである。
「換装には、どの程度かかるのかね」
ディは、バンのイクス……ライガーゼロの換装現場におもむいた。
ブリッツのホバーカーゴのドックでは、左右から伸びた無数のアームがイクスの
アーマーを外すと同時に破損箇所を修復している。
「これはドクター……御覧の通り、まず破損箇所を応急処置せねばならない有り様
です。換装はそれからですな」
トロス博士は、コントロールルームにて、ディに返した。
「しかも、アーマーが新型でしょう。ハード、ソフト両面の適合性から考えるに、
私としてはあまり奨められる換装ではありませんな……」
「まあ……無理もなかろう。ほとんど何の調整もせずに、いきなりひっぱりだして
来たのだからの。そもそも、このBLOXとかいうやつからして試作の粋を出て無い
らしいではないか」
仰る通りです。ですが、それに関しては何とかなりそうですよ」
ディは、ほう、と感嘆する。
「レイヴン君がKGの開発基地から持って来たコアブロック……あれを素体として
組み込む事にしました。あちらの方でけっこうな経験をつんでるコアらしいですし
その為にBLOXとしてのフレキシビリティは抜群です」
トロス博士は、苦笑しつつそしてこう付け加えた。
「……データ上はね」
「操縦のシステムは大丈夫なのだろうな?」
ディが不安げに訪ねる。
「あのコアも…………一応、『素体となったドラゴン型BLOX』という事で
マトリクスドラゴン、とまあこう呼んでいますが、あの基地から呼び寄せた
データによると、ちゃんと操縦可能な仕様にはなっています。ですから、その点は
大丈夫でしょう。それよりも問題は、ライガーそのものとの適合性ですな……」
二人は、換装作業中のライガーゼロを、ルームより見下ろした。
イェーガーのものとはまた違った青い装甲を付けられるその傍らに、同じ色を
した猛禽のゾイドが居る。
それらが一つになった時の名を、RZ−71 ライガーゼロフェニックス と
云った。
ゼロフェニキター!
マトドラのブロック回収してるからいつか来るのでは?と思ってたがついに……
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
イエーガー(・∀・)イイ!!そして
ガッチャマンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
340さん、今俺他スレでバトスト書いてるんですがそっちにもKGネタを出そうと思います。
向こうにも書いたけど、決してここのパクリではありません。
「ここまで完全な形のBLOXと、通常のゾイドを合体させるという事自体、
初の試みなんですよ。で、一応、今回用意した機体では、さっきも言いましたが
フェニックスの方にもコクピットを設けてありまして……」
トロス博士がモニターを何やら操作する。すると、モニターにゼロとフェニックス
の合体シークエンスが映し出された。
「この2機がドッキングした場合、フェニックスのコアとライガーゼロのコアが
機械的に結合し、二つで一つのコアとして働く仕組みになっているんですが、
どうせなら、と、コクピットの方も」
フェニックスの頭部に据え付けられたコクピットが、首を経由しライガーゼロの
背まで移動する。
…………移動?
「トロス博士…………コクピットが移動するのはいいが、この移動距離に意味は
あるのかね………………?」
何か途中でくるんとシートが回転しとるし……と、ディは独りごちる。
背まで移動したコクピットは、今度はライガーゼロの首を経由し、ゼロ本来の
コクピットに収まる事で副座となる。
「ああ、これですか。格好いいでしょう」
トロス博士は、凄まじく楽しそうに、そして自慢げに言った。
「いやね、このドッキングだとゼロの風防の真上にフェニックスのコクピットが来る
でしょう。そうするとゼロの風防に穴をあけなけりゃならず、そうなると
強度が心配になりまして…………で、苦肉の策としてこの方式を採用した、と」
「苦肉のう……」
「ええ、苦肉で」
その時、別のモニターが着信を告げた。
「はいはい……おお、どうだねそっちは」
それは、先だってGFのカーゴに移ったジェミーからのものだった。
「ソフトウェアのチェックが今終わった所です。それにしても、そちらのゼロ
フェニックスもそうですけど、こちらの『これ』も凄いですね…………」
モニターの中のジェミーは、自らの左方にある何かをしげしげと見つめる。
「そうだろう、そうだろう! まあ、それにしても何だな、今回は敵が敵なだけ
あって、まるで新旧ゾイドの見本市だな」
「不謹慎ですよ。こっちは今し方だって怪我人を収容したばかりなんですから」
「おっと、そうだった。すまんすまん…………で、君の用件は結局なんなんだね。
そっちにあるそれの事なら、私もよく知ってるぞ。さっきたっぷり見学してきた
からな」
「何か手伝ってるものとばかり思ったら、あんたは観てただけだったんですか!」
「ほらほら、用件!」
「まったく……」
ふてくされながらも、少年は気を取り直し本来の用件を伝えた。
「ええとですね…………そうそう、ここからの撤退が正式に決定したんですよ。
もうリーゼさんもKGへの潜入に成功しましたし、手出しは無用との事です」
「まあそうだろうな。そうなったら、先にこちらのゾイドだけでも義勇軍と
合流させたいところだが……」
トロス博士は、フェニックスが映し出されていたモニターを切り替える。
「実戦に参加するなら、全員のゾイドに点検整備が必要だ。クリスとジャックの
サイクスは関節が破損してるし、ケリーのは首のパイプがいかれとる。
今回のはバトルとちがって、リミッターによるシステムフリーズが無いからな……」 通常、ウォリアーのゾイドは過度な壊し合いを防ぐ為、コアにダメージ対する
リミッターが設けられている。一定以上のダメージを負うと、コアからボディーへの
信号が自動的にシャットアウトされるのだ。これにより、無益な反撃を防止し、
バトルとしてのルールを明解化させているわけである。しかし、これにコアが
慣れてしまうと、一定以上のダメージに免疫の無い、ある意味脆弱なゾイドに
なってしまう危険性も伴っている。通常、百戦錬磨と呼ばれるゾイドは各部の
パーツや装甲までもがコアの支配下に置かれ、金属細胞の増殖によって自然治癒
するものだが、ウォリアー愛用のゾイドはこの能力が決して高くは無いのだ。
「さて、向こうに付くまでにはなんとかせにゃな」
トロス博士は、小さく溜息をついた。
183>>
いえいえ、そもそもKGはゾイドファン全員の共有財産。
何を気兼ねする事がありましょう(´ー`) ノ
お互い切磋琢磨していこうではありませんか。
>「ああ、これですか。格好いいでしょう」
三行ほど下を読むまで、まさかこの人趣味で改造したんじゃねえだろうなと思った。
……いやたぶん趣味だろうけどさw
グレンダイザーネタに激しくワラタ
「こちらにあるこれ」とは一体…気になる
バックドラフト連隊は、装甲師団の各部隊からの選りすぐりを中心に
結成された精鋭部隊である。前回ゴジラを撃退した折り、共和国への再上陸
から帝国への被害拡大を想定して計画されていただけに、その編成は極めて
スムーズなものだった。また、ウォリアーの経験者を多く引き抜いた事も
あり、互いに顔見知りも多く協調性も申し分ないものとの評価も高い。
シュバルツが、今回の為に編成された、というのはそういった意味であり
いわばバックドラフトはゴジラを倒す為に結成された部隊なのだ。
また、それと平行して陸軍ではレイヴンの後釜探しも行われていた。
単体で複数の敵を駆逐可能な強力なゾイドと、それを自在に操る優秀な
パイロット……レイヴンの例から、それは軍人ではなく民間人やウォリアー
からの選考が中心となっていた。
そこで見い出されたのが、彼、ベガ・“キング”オプスキュラである。
さて、その頃ハーマンの元では、一機の新型ゾイドが最終調整に入って
いた。
「ゼロフェニックスや、これがもう少し早く仕上がっていれば、海兵隊の
暴挙も何とか出来たものを」
機体を見上げ、ハーマンが隣に立つオコーネルに言う。
「同感です。そういえば、帝国から増援が派遣されてるそうですが、また
海兵隊のような連中では無い事を祈るばかりですよ」
「まあ、今回ばかりは仕方ない。なにしろ『これ』を扱える人材が
こちらに居ないのだからな」
「ベガ・オプスキュラですね。何でもレイヴンが抜けた後の後釜
だと聞きますが……」
「それなんだが、詳細はまだ伝わって無いんだ」
「ああ、送られて来たデータはかなり破損してましたからね。
レアヘルツの影響でしょう」
「まあいいさ。シュバルツの奴も選考には加わっていたというし、
本人もそろそろ到着する頃だ。少なくとも、どこの馬の骨とも知れぬ
輩、というわけでもないだろう」
その時、スピーカーからハーマンを呼ぶ声が告げられた。
「ハーマン大佐、帝国軍・バックドラフト連隊より連絡が入りました。
至急最寄りの端末をお取り下さい」
「おいですなったか」
彼は、ドックの傍らにある待機室へ向った。
私だ、こちらへ回せ。ハーマンが告げると、待機室のモニターに
帝国軍将校の姿が映し出される。
「こちら帝国装甲師団、バックドラフト連隊のアルタイルだ。
そちらのカーゴ周辺への着艦を許可されたい」
「GF司令官ハーマンだ。今回の協力に感謝の意を表したい。
これよりホバーカーゴを停止させるのでこちらの指示した座標へ
着艦して欲しい」
「諒解した。そちらの上空へ、あと5分ほどで到着する」
その後、短いやりとりの後に通信は終了した。
「さてと、あの女と小僧がどこまで共和国でやれるか……
お手並み拝見といこうか……」
アルタイルは、艦長席のシートに身を沈めた。
つ…遂に!!ベガキタ―――(・∀・)―――!!!!
オキシジェン・デストロイヤー
同刻、ガイロス帝国・ヴァシコヤードアカデミー…………
「今度は一体何が起こったって?」
白衣を羽織りながら、不機嫌そうな面持ちで足早にその技術者は
研究所に入った。彼は、連日の激務から解放され、実に三日ぶりに
睡眠と呼べるものを取っていた所を叩き起こされたのだ。
「博士、とにかくこれを……」
禿頭の博士が研究員から見せられたのは、ディメンション・タイド……
デスキャットをベースとした、超重力砲攻撃衛星をモニターする
パソコンの画面だった。
科学者は、未だ覚めやらぬ眼を擦りながら、老眼鏡を直す。そして
レンズをつまみながらのピント合わせを終え、ようやく画面を直視した。
と、同時に彼の顔から血の気が引く。
「…………これは……何の冗談だ…………!?」
画面には、DTの各種データに混じり、何かのカウントダウンが表示
されていた。
そして、その数字が意味する事はただ一つ。
「照準はどこに向けられている!?」
「ポイントGです!」
科学者は、一旦宙を焦点の失われた視線で眺めると、
「軍人どもを叩き起こしてこい!! それと指令部にも連絡!!」
研究員は、それを受け兵の寝室へと走る。大学の空き部屋を利用した、
DTを管理する隊の簡易宿泊室である。
「泣きっ面に蜂……などというものじゃないぞ、こりゃぁ……」
非想な面持ちで、科学者は呟いた。
共和国は、点在する都市部や山村からなる人口密度のまばらな国家である。
それぞれの自治体を繋ぐ道路は極めて少なく、鋪装されているものに至っては
特殊設備呼ばわりすらされている。これはとりもなおさず、自治体間の移動が
ゾイドに頼る事に起因しているからだ。
そういった事から、共和国首都も、都市部を抜けた途端に荒野が広がるという
極端な構造をしていた。
大統領官邸前に終結していたゾイド達は、建物の間を抜け郊外へと出る。その
様は、小川のせせらぎが大海へと流れ出る様相を呈していた。
都市部のビルの谷間から荒野へ流れ出るゾイド、ゾイド、ゾイド。それらが
広い幅を作って山間部を目指す。
目ざすは、ゴジラ埋没地点、通称『ポイントG』。現在地よりの進行速度で
グスタフなら三時間、ホバーカーゴなら二時間弱の距離である。
義勇軍の中には、グスタフ、ホバーカーゴの他にホエールキングを民間で有する
者も少なく無く、それに便乗出来る者は先発隊として先に現地付近へ向っていた。
これは、そんな中の一機である。
「オレは王者だ。王者たるもの同胞に惜しみ無い援助の手を差し伸べる義務がある。
むろん、同胞に貴賤は無く誰に対しても一貫して平等に接する…………つもりだった
が………………」
目をつむり、腕組みしてホエールキングのブリッジにて独りごちる若者がいた。
「おう、あんちゃん、お代わり頼むで!!」
「誰があんちゃんだッッ!! だいたいここは居酒屋やお好み焼き屋じゃないッッッッッッッッッッッ!!!!!」
「何や、ケチくさいのう。腹が減っては戦も出来へん言うやないかい」
「せやで。景気くらいつけたってや」
昔の地球の訛りに起因するとかいう言い回しで、その三人は言った。
「だいたい何でおまえらがブリッジにいる!!」
「オマエんとこの執事さんが通してくれたわ」
「何だとオイベンジャミンセバスチャン貴様らの仕業かこれわ!!!!」
肺の空気を一気に消費しまくしたてるこの若者、名をハリー・チャンプといった。
その背後のテーブルにて茶と茶菓子をむさぼる三人は、ウォリアーをメインに
賞金稼ぎをする、チーム・タイガーの面々だ。
「ヤーネエ、ソンナシミッタレタ事デ、ヨク王者ガ名乗レルワネエ」
「マッタクダ。ハリー、オ前モ王者ヲ名乗ルナラ、モット懐ノ広イ所ヲ見セタラ
ドウダ? ン?」
「ウがァ−ッッッ! その最後の『ン?』てのが凄いムカつく!! だいたいこれは
誰の船だ! はいそこの君!!」
ハリーは、男言葉を話す方のロボットに問いかけた。
「ソンナ事ハ決マッテルジャナイカ」
ロボット……セバスチャンは、誇らし気に答えた。
「そうだろう、判ってるじゃないか」
「オ前ノオ父上ノ船ダ」
「何ーッ!」
ハイテンションに反応するハリーに、セバスチャンは返した。
「私ハ嘘ハ言ッテ無イゾ。ハリー、オ前モトンチガ足ランナ。精進セイ」
「ソレヨリ、ソロソロ義勇軍ノ司令官ガ合流スル時間ジャナイノ?」
「ソウダナ。ハリーヨ、コレデオ前モ御役御免トイウワケダ」
「あんちゃん、お代わりまだかいな?」
この時、彼は知る由も無かった。この後彼等を襲う、予想を遥かに超えた
脅威の事を。
激ワラタ。実際にありそうだこんなやり取り。
名スレの200もらった…光栄な事だ
201 :
200:03/12/28 12:26 ID:???
うぉわ!!?ヤヴァイ、ageてしまった!!
うわー…マジごめんなさい逝ってきます
内部から破壊する重力砲くらっても生きとる、この機体は内部も頑丈に作られているのかな・・・
age
内部から云々以前に重力砲の弾丸がKGの装甲を貫通できない悪寒
今日コミケ行ってきました。
そこで買ったゾイド同人に刺激を受けつつ、少し書きたいかと。
楽しみに待ってます。
…資金の都合で行けなかった(つд`)
「ハリー、何カデカイノガコッチヘ向ッテイルゾ」
「ふむ、識別はどうなってる?」
「アンノウンダ。データニ入力サレテ無イ船ノヨウダナ」
「そいつが、何とか大佐ってのを連れて来てる帝国の艦だな。まったく、
リーダーだったら俺に任せとけばいいものを……」
ハリーが文句をたれている内に、レーダーに写った機影は見る見る近付く。
「随分ととばすな……どれ、どんなヤツか拝んでやる」
ハリーは、セバスチャンに目標をスクリーンに出す様指示した。
ホエールのカメラが捉えたその映像は、見た事も無い型の輸送艦だった。
いや……と、ハリーは思い出す。そういえば、以前軍事雑誌だかで見た
事がある。
「あれは…………」
ハリーは、息を飲んだ。
一方、こちらはその艦の中である。
「ボルタ少佐、ホエールキング三隻で構成されると聞いていたが、こんな
新鋭の艦を急遽持ち出すとは、陛下もかなり気合いが入られているようだな」
シュバルツが、艦橋にて巨大なサングラスをかけた将校に語りかけた。
ドラグーンネスト級・ヨルムンガンド。巨大な本体のみならず、両のハサミの
中にも数多くのゾイドを収納出来るドラグーンネスト級の新造艦だ。
因に、帝国陸軍が擁するホエールキングはその大きさから艦と呼ばれはするが、
軍規上は大型輸送機という扱いになるので必ずしも高級官僚が乗船しているわけでは
無い。
ところで、シュバルツはこの艦の名を大袈裟すぎると思っていた。確かに響きは
勇ましいが、エビに対して大地を一巻するという伝説の大蛇の名はどうかと
彼は考える。残りのホエール2隻にしても、旗艦がファブニールにフェンリルと
来る。意気込みは理解できるが、名前負けはしないで欲しいものだ…………
その時も、彼はそう思っていた。
ボルタは、そんな彼の思惑をよそに薄笑いを浮かべ、答える。
「ええ。今回は伯爵からの口添えも頂きましてね……」
伯爵。バックドラフト設立に大きく貢献したと言われる、所謂『影の大物』だ。
その真意は、対ゴジラにかこつけ子飼いの傭兵を軍に潜り込ませる為とも、
自らが擁する軍需産業を潤わせる為とも言われているが、真相は定かではない。
いずれにせよ、隊に大きな発言力を持つ人物である。
なるほど、この艦の大仰な名も彼が絡んでいるのであれば頷ける。
「まあいい、あの男にどんな目論見があるのか察しはつくが、軍が私欲に走り過ぎた
挙げ句が、今回の騒動だという事は御理解頂きたいものだ」
「今回は陛下の目もありますし、さほどの無茶な要求はしますまい……おっと、
義勇軍の軍団が見えて来ましたな」
黒いドラグーンネストは、義勇軍が行進する上空へと船体を傾けた。
申し遅れましたが、皆様明けましておめでとうございます。
とりあえず、きちんと完結する予定ですので、今暫くおつき合いの
ほどを……
明けましておめでとうございます。
北欧神話でしたっけ?では搭載部隊の名称は「ロキ」ですか?(うろ覚え)
帝国・ヴァシコヤードアカデミー。
「これは確かなのだろうな?」
狭い研究室にて、将校が老博士に問う。
「ああ、間違いない。DTのやつ、突如カウントダウンを始めよった」
「一体何故突然沈黙を破った?」
老博士は、数秒考えた後、答えた。
「あまり考えたくは無いが……と、いうのもだな、そもそも目標値店の
土砂は……」
「先に要点をまとめろ! 何の為にDTは突然超重力砲の発射体勢に入った!?」
博士は溜息を吐く。
「ゴジラの危険度が急激に上がったからだよ。そこで、こりゃまずいとばかりに
奴さんめ、超重力砲の使用に踏み切った、とこういうわけだ。だがな、この
発射にはまずい事が一つだけある」
「それは?」
「これでゴジラを仕留められれば、まあいいだろう。KGの問題は残るが
目的としては達成させられる。だがな、あの超重力砲の威力では、現在の
ゴジラは倒せんのだ」
どういう事だ、と問う将校に彼は答えた。
「早い話が、今超重力砲をぶっぱなしたとて、その威力を受けるのは
ゴジラに覆い被さっている大量の土砂だけなのだ…………」
科学者は、先刻同様悲痛な面持ちで告げた。
かつて、デスキャットに搭載された超重力砲。その最大のメリットは、
強大な破壊力を極めて限定された範囲内でのみ発揮出来る点にあった。
疑似物質化した純粋な重力の塊であるグラビトンは、通常の宇宙では存在
しない事からも解るように、極めて不安定なエネルギー体である。グラビトン
そのものに吸い寄せられた物資同士が衝突するエネルギーによって、それは
比較的簡単に分解、分散してしまう性質を持つのだ。
大型ゾイド内に打ち込まれたグラビトン弾頭は、目標を内側から圧壊させると
同時に、その際のエネルギーそのもので中和され、目標を破壊した後には若干の
空間の歪みと目標の残骸以外は何も残らない仕組みとなっている。しかし、
それは裏を返せば超重力砲は一発につき一体のゾイドしか倒せないという事にも
繋がるのである。
これが、目標がゾイドではなく地面だった場合はどうか。
通常の大地に超重力砲が打ち込まれた場合、大量の土砂と同時に、それに
含まれる周囲の空気や水分もグラビトンによって圧縮される。そしてグラビトン
が中和され周囲が通常のGに戻った瞬間、圧縮された大気や水分はバネの様に
一気に解放され…………
「ドカン! ……というわけだ」
博士は、手で爆発のジェスチャーをする。
「あとは、手荒な手段で叩き起こされた向き出しのゴジラがコンニチワ、とな」
将校の額に、冷たいものが流れた。
「だ……だが博士」
唾を飲み込む。
「その時に、ゴジラが大ダメージを被る事は考えられないのか? それはつまり
人間で言えば頭上で爆弾が炸裂したようなものじゃないか……!」
「ゴジラのガタイを、そのまま人間に当てはめる事はナンセンスだよ。今まで
共和国の連中が撮った映像を観んかったわけじゃああるまい」
将校は、きり、と歯ぎしりをし、廊下に向って怒鳴る。
「ええい!! まだバックドラフトと連絡はつかんのかァ!!」
隣室より部下が飛び出た。
「はいッ……!! そ……それが磁場の状態が悪くて連絡が取れないので
ありますッ!!」
「博士ッ! ここは気象の予報もやってたな!」
「内線505番」
苛立った風に博士は返す。将校は、近くにあった受話器を取り、その番号を
入力した。
「……磁場の乱れだと……!? 準レアヘルツ級………………!?」
将校は、静かに受話器を置いた。
ヨルムンガルド…?フェンリル…?
サイクロプス&ディアブロ降臨の予感!?
いや、それ以前に俺はバンがライガーゼロに、レイヴンがBFに乗っている時点で
LZSK&BFSE降臨の予感と…
216 :
名無し獣@リアルに歩行:04/01/09 16:15 ID:yjF84umP
ageとく
age
また最近忙しくなってきました(泣
今週末に何編か書けるかも知らんです……
イェーガーは、適度な距離を保ちつつKGの行手を走る。
時に挑発するような仕種を見せては、追い付かれぬ程度に距離を保つ。
と、表現するだけならば捉え様によっては牧歌的な雰囲気すら感じるが、
現実はそうではなかった。
一歩を踏み出すごとにKGの足元にて地雷の様に炸裂する大地。それを
危うい所で避けるイェーガー。見失われては意味がなく、捕まったらなお
意味がない。双方何れにも与する事無く、しばらくはKGを先導せねば
ならないのである。
実はこうした場合、性能付加の為の筈である追加装備が逆に仇となる。
ライガーゼロの装備積載量は、設計上は80t近くまであるが、それで
火力、機動力が上がるのはとりもなおさず装備そのものを使用している
からである。しかし、現在のゼロはイェーガーというユニットを装備して
いながら、それを用いていない状態にある。こうなると、高機動どころか
単に50t近い重りを背負ってランニングをしているにも等しいのだ。
しかも、現在の問題はそれだけではなかった。
「それじゃあ、さっきのバンの時と何が違うというんだ!!」
ハーマンは、トロス博士からの報告を聞き、声を荒立てた。
「いや……申し上げ難いんですが…………そう、むしろバン君の時よりも
良く無い状態なんですよ」
途中、1、2度口籠りつつも、トロス博士は告げた。
モニターのハーマンは返す。
「……で、あとどのくらい持ちそうなんですか? ゼロの前脚が動かなく
なるまで」
「あと2分も走れば、ヘタをすれば付加に耐えかねたゼロの右前脚は
バラバラになってしまうでしょうね…… まあ、アーマーを脱ぎ捨てれば
我々に追い付くくらいはギリギリでできるかも……」
「聞いたかオコーネル、今直ぐ彼を呼び戻せ!」
「それが、先程からやってはいるんですが…………」
磁場の乱れが激しく、通信が届きません…………彼はそう閉める。
「大佐、バックドラフトの者が当カーゴへの乗船許可を求めてます」
「まったく、この忙しい時にビットのヤツめ…………わかった、中に
入れて、とっとと例のものを渡して義勇軍に合流してもらえ」
「大佐、あれを引き渡すついでに、ベガにビットの救出を頼まれては
どうでしょう?」
「ふむ、そうするか…………よし、ちょいとドックへ行ってくる。
俺が直接頼めば向うも否とは言うまい」
同ホバーカーゴ 整備ドック…………
ハーマンがドックへ到着すると、バックドラフトの面々も丁度
中へ入って来た所だった。人数は二人。体格のいい、中年の将校と
髪の長い若い女性である。
「バックドラフト連隊のアルタイル大佐だ。こちらは…………」
アルタイルが傍らの女性を紹介しようとしたその時である。
「!?」
二人の背後から、一人の子供がドックの奥へと走り抜けた。
ハーマンが叫ぶ。
「おい、そっちへ行っちゃいかん!! 誰か、その子を捕まえて
くれ!!」
子供の走り抜けた方へと手を伸ばしかけ、ハーマンはアルタイルに
向き直る。
「ええい、まったく…………困るな、軍の船にあんな小さな子供を
連れ込まれては……」
「おや、連絡は確かに入れておいた筈だが……?」
アルタイルは、傍らの女性を一瞥すると、そう言った。
ハーマンが、ドックの奥へと駆け寄ると、そこでは先刻の子供が
整備の者に取り押さえられている所だった。
「はなせよー! これは僕んだぞ!!」
彼は、目の前のゾイドを見て言う。
「これはな坊主、お前のじゃないんだ。バックドラフトの人に渡す
大事なゾイドなんだよ」
言う整備員に、ハーマンが告げた。
「おい、放してやれ。その子は関係者だ」
「え……? ですが…………」
「いい。私が許可する」
そして彼はアルタイルと女性を見、小声で続けた。
「だが責任は貴官らにある事を確認しておく。間違いないな?」
「ああ、紛れも無い。彼が、ベガ・『キング』・オプスキュラだ」
アルタイルは、傍らの女性を示し、
「そして紹介が遅れたが、彼女が彼の保護者、サラ大尉だ。なにぶんキングと
いっても御覧の通りでね……」
呆気にとられる整備員に、ハーマンが目配せをする。
「ほらー、だからいっただろ!? まったく」
その子供……ベガは、ふて腐れた表情を一変明るくさせ、眼前に立つ青いゾイド
を見上げた。
「こんにちは 凱龍輝!!」
ベガキタ!!!!
凱龍輝キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
この調子だとセイスモも来ちゃうのかなw?
「博士、バックドラフトのベガが、あれを受領しに見えました」
「はいはい、機体の説明ね……と」
ジェミーに呼ばれたトロス博士は、上機嫌でGFのカーゴに向おうと、白衣の
えりを洗面所にて直していた。
「バックドラフトのキングか。あれの性能を引き出す人材がやっと現れたと
いうわけだ」
その事に、トロス博士はビットの危機を8割方忘却しようとしていたが、
それはジェミーも同じだった。
「博士、博士ッッ!!!」
洗面所へと通じる廊下を通し、ジェミーの呼び声がトロス博士に届く。
それは、ビットの危機を再確認させるもの……
……ではなかった。
「ベガが勝手にあれを発進させようとしてます!!」
「なんだってェッ!!」
ジェミーの眼前のディスプレイに、一瞬にしてトロス博士が現れた。
「うわッッ!! 洗面所にいたんじゃなかったんですか!?」
「私はこう見えても学生時代は陸上で鳴らした事があるんだ! それより
いつになったら覚えるんだ! 凱龍輝だ凱龍輝!!」
「読めませんよ、あんなゴチャゴチャ字!! だいたい何語なんですか!!
ああ、とにかくそのガイリュウキですか? 受領の手続きも説明もなしに
ベガが乗って外へ行っちゃったんですよ!」
「そもそも凱龍輝とは東方大陸の言葉でな、前大戦伝説の勇者、ジョー・ヒノモトの
地球での出身地である…………」
「それはもういいんですよ!!!!!!」
「君、あんまり怒鳴ると喉にわるいよォ ……だが参ったな、あれは何の
説明もなしに使いこなせる代物じゃないぞ。下手にいじられて、ややこしい
事になったらかなわんな…………」
「それなら御心配なく」
子画面にて、モニターに割り込む者があった。青い髪の、長身の女性だ。
「君は確か、サラだったね。ベガの保護者の……」
「御無沙汰しておりますわ、博士。ですが、ベガなら御心配なく。あの子は
そちらから送られて来たマニュアルを、しっかり勉強して参りましたから」
「まあ、確かにマニュアルは送ったが……部分的に送信エラーがあったんじゃ
ないのかね? こっちに送られて来たベガ君の資料も、顔写真その他が
抜け落ちてたぞ」
「ええ、それで先程、こちらのかたに御迷惑をお掛けしてしまいまして。
しかしこちらは御心配なく。ベガはもう凱龍輝とは友達になった、って
申しておりますわ」
「ふむ、友達…………か」
トロス博士、そしてジェミーは、ビットの事を思い出していた。
否、ビットに限らず、一流と呼ばれるゾイド乗りはバンやレイヴンを
含め、多くの場合新たな機体をものにするのにマニュアルの類いを一切
必要としない事が多い。彼等に言わせれば、それらは全てゾイド自身が
教えてくれるのだという。操縦桿を伝ってゾイド乗りに届くゾイドの
一挙手一投足全てに意味があり、それらをゾイドが放つジェスチャーと
して捉える…………簡単に言えばそういったニュアンスらしいのだが、
真に理解するには、やはりその領域に達せねばならないと見え、優れた
技術者であっても、それを実戦可能なものは極めて限られるという。
「……なるほどな。ベガは凱龍輝自身から、己の扱い方を聞き出そうと
いうのか」
「しかし、凱龍輝のシステムは今まにないものなんですよ。そんな理屈で
説明がつくなんて…………」
「ジェミー、君もまだまだだな」
トロス博士は、眼をつむり得意げに語る。
「凱龍輝本体及び、サポートゾイドの飛燕、月甲のシステムを設定した
のは私だよ。更にそれらのコアの同調率調整にはDr.ディも立合ってる。
問題は、ただ単にそれらを使いこなせるゾイド乗りに恵まれなかったと
いうただ一点だ。そしてベガ君はその一点を見事にクリアーしている!」
「でも、彼が乗るのは今回が初めてなんですよね。本当に大丈夫
なんですか?」
「君も疑りぶかいな。彼のセンスを知らないわけじゃあるまい」
「まあ、それはそうなんですが……」
「よーし、それじゃあまず、この際だからベガ君にテストしてもらおう。
そうだな、ミッションはとりあえず………………」
トロス博士は、顎に手を添え斜45度上方を見る。
「とりあえず、ビット君を救出してもらおう。ちょうどいい機会だしな!」
「とりあえず…………ですか」
「うん? 何かね君はビット君を見殺しにすると?」
「……いえ…………はァ、じゃあそれで……」
「ぃよーし、決定!! それじゃあ早速ベガ君に連絡をとってくれたまえ!」
「ええい、皆助けに来てくれいないのかよッ!!」
ビットは、イェーガーを駆りながら独りごちる。
無論、現在置かれている状況は、自ら飛び込んだものでもあるので
これは心からの叫びというわけでもなかった。
が、同時に、言葉が発せられた以上、そんな事は露ほどにも思って
いないわけでもなかった。
「しょうがねえなあ………… やっぱり俺ひとりが格好良く犠牲に
なるしかないのか……」
「おっと、へばるには、まだちょっと早いぞ」
ビットに呼び掛ける者があった。
「そろそろバトンタッチだ。背中のブースターを全開にしてホバーカーゴの
方へ向うんだ。そうすれ何とかなるだろう」
突如、ライガーの真横にシャドーフォックスが姿を現す。
「バラット! 今までどこに居たんだよ!」
「悪いな。思ったより時間をくってしまったようだ」
彼は続けた。
「それより、早く俺の言った事を実行しろ。そのままだと、じきそいつの
前脚はへし折れるぞ」
だが、ビットは即座にそれを実行する事は出来なかった。
確かに、バラットの言う方法なら大地を走らずともホバーカーゴには
追い付くかも知れない。だが、滑空するとなれば、そのための高度が
必要であり、そうなるとそれを確保するために跳躍した瞬間、ゼロの
前脚は崩壊してしまう。
「…………!!」
「迷っている場合か」
「他人事みたいに言うけどよ……」
「お前の気持ちは判るが、今はそいつの前脚よりもそれ以外の全てが
大事だ。安心しろ、スペアの脚くらいホバーカーゴに積んである!」
続ける。
「それにな、今の状況はそういった善意の出しゃばりが生んでいるって
事を忘れるな。バンもレイヴンもおまえも、とっとと逃げないから
こうやって駅伝みたく堂々回りになってるんだ。なあビット、凄まじく
馬鹿馬鹿しいと思わないか? 俺は思うぞ」
続ける。
「安心しろ。俺も同時に逃げる」
「本当だろうな?」
「その台詞は心外だな。俺は勝算のある行動しかやらん。それじゃあ、
俺が煙幕を炊くからそれに乗じて二手に別れるぞ」
「OK!!」
リーゼは、コアを目指してKGの内部に『虫』を放った。直後、
ハインツに衝撃的なものを見る事になる、と告げられた。
「何が見えたんだね」
ハインツは、シートに脱力しつつ前の席に座している少女の、
その背もたれを一瞥した。彼には、背もたれで完全に隠れている
彼女の状態が手に取るように判る。
そして、彼はにやりと口許をゆがめた。
「何…………で…………?」
背もたれの向うから、リーゼのか細い声が聞こえたのは、
その直後の事だった。
何だ何だ何だー?!
「黒い人型のゾイドだと!?」
バンが顔をしかめる、「影」に汚染されたテムジン707は、バイザーの奥に妖
しい光を湛えると、剣らしきものを構えたままゆっくりと動き出した。
「ブレードON・・・」
バンはブレードライガーのブレードを展開させると、低い姿勢でテムジンの
動きを見張った。
数秒の緊張の後、テムジンがおもむろにバンのブレードライガーめがけて猛
然とダッシュを開始する。
剣を構え、横薙ぎに振りぬくテムジン。
「距離の目算もでき・・・!?」
剣から発射されるソニックウェーブを紙一重でかわすバン。
「飛び道具なのかよ!?」
新スレ「機獣電脳新戦記(仮)」 ・・・立つのか?
スレ汚しスマンカッタ
リーゼの操る『虫』が、KGのコアを収める空間に達する。
リーゼは、ハインツから事前に只ならぬ物を見る事を告げられていた。
そしてそれを念頭に置いた上で、彼女はコアを散策した。
コアから上半身と下半身にのびる『軸(シャフト)』を探すためである。
人間で云えば脊椎に相当するこの太いパイプは、コクピットとコアを
ダイレクトに結ぶ生体部品だ。現在、コクピットからの指令を受け付けない
のは、シャフト本体がコクピットの電子部品からの信号を拒絶している
からと推測されるが、それならシャフトの付根からコアに直接信号を
送ってやれば、KGのコアに何らかの影響を与える事が可能な筈である。
リーゼは、それに賭けていた。
だが、彼女が目の当たりにしたものは、まるで予想だにしなかった
光景だった。
どうかね、これがKGの力の源だ」
コンソールに両の拳をつき、うなだれるリーゼにハインツは言う。
と、同時に彼は渾身の一撃を横面に喰らった。
ハインツの体はシートから転げ落ち、銀縁の眼鏡が床に転がる。
しかし、うめきを上げる間も無く、彼は胸元を引き起こされた。
「どういうことだッッッ!!!!」
半ば鳴き声で、リーゼは垣間見た光景の説明を迫る。
ハインツは、手探りで眼鏡を探した。幸運にも、それはすぐに
手に触れた。
頬にあざを作り、リーゼに胸元を掴まれながらも彼は眼鏡を直す。
「……君らが、いかにお人好しだったか、という事さ。だがね……」
彼は続けた。
「『これ』を手掛けたのは確かに私だが、発案は私じゃあない。軍だ」
「誰だって同じ事だッ!!」
リーゼは銀縁眼鏡の男を床に突き放す。そして、彼に背を向け、
「待っててよ…………」
念じた。
「スペキュラー………………!!!」
KGのコアシャフトに向っていた『虫』は、急遽目標を変えた。
目指す先は、コアに据え付けられた4体のオーガノイド。
その内の一体、スペキュラーの元だった。
236 :
物:04/02/20 20:39 ID:???
おっと…そういえばコアに連中が付いてた…
…どうしてKGの体内にオーガノイドが居たんだっけ?
また都合でペースが思うように取れなくなってしまいまして……
御容赦を……
頑張って下さい!!カキコできるときで良いですから!!
ゴジラ映画も、次の公開作品で最後になるそうだな。
>>239 デストロイヤの時もそういってたね。
USAゴジラがあんまりにもアレだったもんですぐ新作つくりだしたが。
ところで、ガメラVSゴジラって噂もあるけどほんとかね?
うげ……
放射火炎と火球、威力が同じだと仮定すると、
放出時間
ゴジラ>ガメラ
連射速度
ガメラ>ゴジラ
となるんだよなあ……。格闘戦かなあ、やっぱり。
>>237 340氏
頑張ってください!仕方ないですよ、年度末ですし。
風邪ひいて寝込むし仕事は遅くなるしで、このところ散々です(泣
ゴジラvsガメラですか…… 大映(大映角川)側は大乗り気だそうですが
東宝側はゴジラをお払い箱にしたがってるとかいないとか。
いずれにせよ、御覧の通りドリームマッチやクロスオーバー大好き野郎なので
僕も是非とも望みたいです。
そういうわけで、明日あたり新作カキコできると思いますので、
もう少々お待ちを……
いっそのことゾイドのえいgウワオマエナニスルヤメロ
レイヴンがホバーカーゴに辿り着いたのは、バンに遅れる事
僅か数分だった。その間にバンは着の身着のまま床へとつき、表面張力を
失った水玉のように意識を眠りの底へと溶け込ませた。
夢さえ観ない、全くの熟睡である。
対するレイヴンは、すぐにはベッドへと向わなかった。
彼は、ドックにフューラーを固定すると、その中でシャドーの事を
思い出した。
シャドーは彼の親を殺した。
そして彼はシャドーを手懐けた。手懐け続けた。殺したい程嫌いだったが
そうするしかなかった。そうでもせねば、あの記憶を補う事は出来なかった。
そしてその記憶は、否、その観念は、補い続けねばならないものだった。
そうしないと、自分の中で証とならないからだ。
だが彼は考えた。その事実さえ自分の中に有れば、シャドーと供に居なくとも
いいのではないか。
かつて、彼は戦いのさなかに『独りは嫌だ、』と恐怖した。そして、その後に
シャドーと再開出来た時、彼は心底幸福を感じた。
先の事実から考えれば、これは正しくも親離れできない子供ではないか?
彼はそう思い、技術の発展という大義名分のもと、バン、リーゼとともに、
シャドーを軍に預ける事にした。
そう、俺はもうシャドーの主となったのだ。未来永劫に。
何よりもう俺は独りじゃあない。語れる戦友がいる。リーゼもいる。
だが、本当にそれでいいのか……?
そう思った瞬間、彼の安寧に亀裂が入った。
無論、彼は自覚していた。その亀裂が次第に大きくなっている事を。
そして、それに恐怖している事に。
しかし、その『安寧が崩れる不安』というものが、人間が感じる事の
出来る最大級の不安だという事実に、彼はまだ気付いていなかった。
背骨を伝わる寒気が、一瞬脳内に満ちる。
「俺は何に怯えてるんだ……?」
たしかレイヴンの親を殺したのはアンビエントだった気が…
レイヴンはそれを知らないまま、とか?
スペキュラーの周囲を、青い甲虫が飛び回る。やがて、その甲虫は
スペキュラーの頭頂部に停まった。
「やる気かね。お薦めはしないよ……」
病人の様なけだるさでハインツは告げた。
「君に何かあっても、ここから外へは連絡は取れない。恐らく念波さえも
KGの防備は遮断してしまうだろう。君が倒れても、私は責任は一切……」
「ああ、その事なら心配ないよ」
リーゼは素っ気無く答える。
同時刻、KG外壁…………
建築物そのものの巨大な金属の壁。その隙間から、無数のパイプや
シリンダーが覗く。そこから、主の巨体からしてみれば微生物の如く小さな
『虫』が一匹、飛び立った。
「さっきのを一匹、外へ使いに飛ばせてあるんだ。あの子にはボクの念を
込めてある。向うに着けば誰かにそれを伝えてくれるだろうよ」
「成る程な……」
一呼吸置く。
「伝書鳩か、それとも銀河の姫君の危機を伝えるホログラフィーか……」
だが、リーゼの耳には届いていなかった。
「行くよ……」
自分に向け、彼女は放つ。
スペキュラーの意識と、リーゼの意識は繋がった。
その気になれば、どうしてここに居るかも探れたが、今はどうでもいい
事だった。
問題は、どうすれば『彼』を止める事ができるか。いや、止め方はわかって
いる。『彼』を説得すればいいのだ。要は、どうすればまずはこちらの言う事を
彼に聞いてもらえるか、だ。
彼はどこにいるんだ…………?
『私ならここだ』
その返事は、拍子抜けするほどあっさり帰ってきた。
声は続ける。
『久しいな、リーゼ』
久しい? どういうこと?
『この声に聞き覚えはないのか……』
ある。確かにある。だが、そんな筈はない。『奴』は確かに……
『死んだ…………筈か。じゃあ、私は誰なんだ?』
やがて、声は姿を現した。
それは、鋭い目付きをした、くせのある髪を長く延ばした男の姿だった。
ママママママサカ―――!!
あっあっあアンビエントォォォ〜〜
俺としたことが
こんな良スレをみのがしていたとわ・・・
とりあえず俺が言えることは
リーゼタン/ヽァ/ヽァ
253 :
名無し獣@リアルに歩行:04/03/20 13:11 ID:0QeAelva
アンアンアァン アンビエントォォォ
リーゼは、気を落ち着かせた。冷や汗が冷たい。いや、体全体に寒気が
する。今、目の当たりにしている光景は仮想現実のものだが、この感覚は
現実のものだ。
……落ち着け………………
……そうだ、落ち着くんだ……
彼女が実際に落ち着いたと云える状態になったのは、幾度も自分に
言い聞かせた後の事だった。所要時間は自覚出来ない。
確かにこいつは死んだ筈だ。あの状態で生きている筈がない。
デスザウラーのコアは、砲弾と化したブレードライガーによって
木っ端微塵に砕かれ、更にはそのエネルギーで完全に焼却された……
………………筈だ。
「コアそのものはな」
男は言った。
「だが、あの男…………確かハインツとか言ったか、彼は残った僅かな
コア細胞から、コアの組織を培養する事に成功していた……そこまでは
知っているだろう。そして、その組織がスペアパーツとして要されていた
予備のコアの急成長に利用された事もな」
……まさか、それとともにこの男までクローン再生されたとでも……!?
…………いや、有り得ない。そもそも人間の身体とゾイドコアとでは、その
組成からして違い過ぎる。いくら古代ゾイド人の血を引く奴でも、ゾイドでない
以上は同じ手順で同時に再生されるわけがない…………
「そうか…………」
彼女は、ある事に気付いた。
「お前はもう、人間じゃなかったんだったな!」
男は、不敵な笑みを浮かべ、言う。
「そうとも」
「その先は言わせないぞ。お前は再生は再生でも、『蘇生』したわけじゃない。
記録された音や映像が『再生』されてるのと同じ状態なんだ」
「ほう、御高説たまわろうか」
リーゼは言った。
「じゃあ説明してやろう。デスザウラーのコアと一体化したお前は、遺伝子レベルで
コアと一体化した。その組織を培養すれば、当然お前の情報も一緒に培養される
事になる。でも再生されたのはあくまで情報だけだ。お前と言う存在がこの世に
蘇ったわけじゃない!! お前は単なるヒルツの残留思念に過ぎないのさ!!!」
「虚しい詭弁だな。我思う、故に我在り、だ。私が私という存在を自覚する以上、
私は存在し続ける…………ただそれだけの事だ。肉体だの思念だのという浮世の
戯れ言に今さら未練なぞないよ」
リーゼは、それを鼻で笑う。
「それじゃあ、今のお前に何が出来る! 今までだって、ただKGの本能に流されて
ただけじゃないか!!」
「それを可能にしてくれるのが、お前と、そしてレイヴンなのさ」
どういう事だ…………?
リーゼの怪訝な表情を、否、感情を察知したのか、ヒルツ、否その残留思念は
告げた。
「とりあえず…………昔懐かしい話でもしようか」
赤髪の亡霊は、彼女に手をかざした。
ファントム・ヒルツキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
バリー・ザ・チョッパー
KGの目前を、二頭のゾイドが駈ける。
「こっちの準備は整った。お前はどうだ?」
「こっちもいいぜ……いつでもこい!」
バラットの問いに答えるビットだが、愛機の右前脚は、その一歩ごとに
悲鳴を上げていた。
「念の為に言うが、煙幕を炊いて五つ数えたら方向転換だ。俺は光学迷彩で、
お前はイェーガーのブーストで逃げおおせるが、フォックスの煙幕の中じゃ、
ライガーゼロのセンサーも、ほとんど使い物にならんだろう。そのための
カウントだという事を忘れるなよ」
「わかってるって!! 何度も言われると、やる気が殺がれちまうんだがなあ……」
「じゃあ手っ取り早く済ますぞ」
シャドーフォックスの尾から、清水に注いだ墨汁の如く煙幕が吹き出し、立ち所に
それは周囲に立ち篭めた。シャドーフォックスの特殊なセンサー以外は効力を許さぬ
多目的煙幕だ。
バラットの言葉通り、フォックスの斜背後に位置するゼロの視界は、瞬く間に
闇に覆われる。
「………………2……3……4……」
今だ!! イェーガーのブーストが黒煙を凪ぎ払い、その蒼い機体を加速さす。
同時に、急カーブに伴う凄まじい遠心力がビットの身体をコクピット側面に
押し付けた。
イェーガーが、煙幕を突き抜けたのは、直後の事だった。
「やったッッ!!」
だが、
…………まずい!!
高度が足りない。このままでは、骨折した足で坂道を駈けおりるに等しい
結果となってしまう。
「許せよ!!」
ビットは、瞬時に決断した。ゼロの前脚が地面を蹴る。
直後、ゼロの右前脚が火花と電撃を上げ分解する。
直後に後脚も大地を蹴る。同時に、ブースターを下に向け、機体を押し上げる。
「よく頑張った…………帰ったら、俺が治してやるからな……」
ビットは、安堵の溜息をつく。後方モニターを見れば、KGの後ろ姿が
見る見る遠ざかっていくのが見えた。
だが、何か様子がおかしい。ほんの一目見ただけでもわかる程に。
動く気配がまるでないのだ。足元の砂煙に注目すれば、それは少なくとも
煙幕を炊いた時点で歩みを止めていたらしい。
永年ゾイドを診て来た身として、奇妙な胸騒ぎが彼の胸中を襲った。
「まずい……!!!!」
先刻よりずっとまずい。KGの頭頂にそびえる一本の角、その赤い輝きが
それを物語っていた。しかも良く見れば、鋭い三角形をした背びれの間にも
何やらやばそうな光が見える。
と、思ったその瞬間の事だった。
ビットの目には、青白い光がKGを中心に周囲に弾けたように見えた。
同時に、イェーガーのブースターに変調が起こった。
「ええい畜生! EMP兵器かよ!!!」
だが、それは思った程深刻な自体を招くものではなかった。
数秒間、KGの電磁兵器はイェーガーのシステムに変調を招いたものの、
それは直ぐさま治まった。
「なんだァ…………?」
「奴の時代の電磁兵器より、現代の対EMP装備の方が勝ってた、ってとこ
だな…………」
それは、バラットからの通信だった。
「そう……なのか………………?」
ビットは考えた。
…………そんな筈はない………… だって奴は『キングゴジュラス』だぜ!?
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
EMP兵器って何?
その変調は、遠くゴジラを目指す義勇軍の元でも起こっていた。
「治まったか…… 大した事じゃなさそうだな」
ホエールのブリッジにて、ハリーは冷や汗を拭いながら言う。
「EMP兵器ノ類カモシレン。KGニハ電子戦ノ装備モ搭載サレテルソウダカラナ」
「EMPか! あれだな! ほれ、あの、何だ」
「Electro Magnetic Pulse。電磁パルス兵器ダ。電磁パルスニヨッテ電子部品ニ
ダメージヲ与エル兵器ノ総称ダナ」
「解ったかね? 君達!!」
ハリーは、セバスチャンの解説の後に間髪入れず、空いてる座席で退屈そうにしていたチーム・タイガースの面々をビシと指差した。
幸い突っ込む者は居ない。
「今、システムヲチェックシテルガ、コレトイッタ損傷ハ無イ様ダ」
「当然だ。この艦は何から何まで、むろんそのBMWとやらの対策までもが最新の
器機にて対応されてる。俺とセバスチャン、ベンジャミンだけで艦を動かせるのも
その賜物というわけだ」
「Mシカ当ッテナイゾ」
王者の耳には、僕(しもべ)の戯れ言は聞こえないらしく、その後には高笑いが
続いた。
だが、王者の災難、否、彼のものを含む数千のゾイドが見舞われる災難は、
それによって一気に彼等の元へと足を進めていたのだ。
>340さん
…ほんっとにキャラ立てるの上手いね。
放映当時の記憶とリンクしちゃって
脳内で映像が出来てしまう。何の違和感も無く。
265 :
カリカリ大魔王!!:04/04/10 22:14 ID:3Eo2hay5
今、ここに宣言する俺様、カリカリ大魔王は今ここに大復活したカリ!!
俺様が修行している間にオマエ達の希望の星、ゴジラも終了が決定したカリし、
やはり特撮なんてどーしようもないことが証明されてしまったなカリ!!
また俺様が修行している間に我が下僕のコテハン、たけし怪獣記の怪獣は芸能事務所に
所属してテレビ界に進出したカリし、改造たろーはたろー鯖イブとパワーアップしたカリ。
また文殊王、モラシム、鳩の小次郎の3体のコテハンも愚かにも俺様に戦いを挑み
新たな下僕となったカリ!!!
最強の俺様に5人の下僕、もう下等な特撮板住人などではどうしようも
出来ないカリ!!!!!
そして例の宮崎あおい似の俺様の彼女は愚かなことに俺様をふったカリ!!
が、昨日、ついに俺様に新しい彼女が出来たカリ!!
新しい彼女は上原美佐似の超可愛い子だカリ!!
まぁ、貴様らじゃ付き合うことは永遠に不可能カリ!! カリ!!
カリカリカリカリカリ!!!
俺様が哀れなオマエ達を今から救ってやるカリ!!!!!
カリ。
???
「おい、俺だ。じきそっちへ着く。ほとんど墜落みてえになるから、回収
頼むぜ」
ビットは、ホバーカーゴへと連絡を入れる。相手はリノンだ。
「?」
明らかに様子がおかしい。彼女は何かに狼狽えているようだった。
「どうし……」
語尾の「た?」を遮り、彼女は訴える。
「どうしたもこうしたも無いのよォ!! オルディオスが…………」
そこで、画像が揺れる。否、どうやらホバーカーゴそのものが揺さぶられて
いるらしい。モニターの画像は持続しているが、音声が無い。通信機能に
トラブルがあったのか。
リノンが、直ぐさま画面の下から這い上がった。しきりに何かを訴えて
いるようだが、雑音だけでやはり何も聞こえない。口の動きで察しようにも
早口過ぎて読み取る事が出来ない。
やがって、航空機ばりの速度で飛ぶイェーガーの視界に、二隻のホバーカーゴが
見えて来た。前方がGF、後方がブリッツのものだ。
と、確認するや、その光景は一転異様なものとなった。
ブリッツのホバーカーゴの側面が、突如爆発したのだ。
「な…………なんだァッッ!?」
ビットは、声を裏返して叫んだ。
その爆発の中から、黒煙を突き破るように二頭のゾイドがもつれあいながら
転がり出る。
それは、凱龍輝とオルディオスだった。
「ビット、何やらヤバそうだ。とりあえずその辺りにイェーガーを不時着させろ」
「おいおい、車を停車させるんじゃないんだぜ!? 俺に墜落しろってか!?」
「お前なら不時着だろう。とにかく今帰還してもまともな修理は無理だな」
「まったく…………お前は凄いよ……」
ビットはバラットの冷静な口調を皮肉り、とりあえず操縦桿を握る。
「御免なライガー……!! これで最後だから……なッと!」
イェーガーの、背のブースターから炎が途切れる。と、同時にイェーガーは
三本の脚で大地を削りつつ、横滑りに着地した。
「ええぃ、強制排除ッ!!」
背のブース−ターがイェーガーより切り離された。それによりバランスを
取り戻したライガーは、辛うじて転倒せずに着地できたものの、残る三本脚
は悲鳴を上げていた。
ビットは、GFに連絡する。
「おい大佐! これはどういう事なんだ!?」
「よくわからんが、どうやらオルディオスが暴走したらしい。たまたま表にいた
凱龍輝がそれを止めようとブリッツのカーゴに入ったが…………」
ハーマンは、横目で何かをちらと見、
「どうやら自体は悪化したようだな…………今どこにいる?」
「おたくらの目鼻の先さ。だが俺のライガーは…………」
「そうか……本来なら、あの凱龍輝がお前らを助けに行く筈だったが……」
ビットは、この時小さく聞こえた声を聞き逃さなかった。
フェニックスなら今直ぐ出せるぞい
「フェニックス!? もう動かせるのか!?」
「うむ…………映像をDrに引き渡すぞ」
画面が、ディに切り替わる。
「聞こえるか?」
「ああ……そっちはブリッツのカーゴか? 治ったのか」
「ひっぱたいたら治ったわい。それより聞け。今からライガーゼロフェニックスを
そちらによこす。まずフェニックスにおぬしのライガーを安全圏まで運んでもらい、
然る後におぬしが同行した新たなライガーゼロに乗り込むのだ」
「ここまでは誰が乗って来るんだ?」
「自動操縦じゃ。おぬしのそのゼロとは機嫌が違うやも知れんが、なに、おぬし
なら乗りこなせんことはなかろう。ともかくこのままではホバーカーゴごと
やつに壊されかねん。行くぞ!!」
キタキタキタキタキタ―――(゚∀゚)――ッ!!!
キタ━━━━━\(゚∀゚)/━━━━━!!!!
おひさしぶりーふ
「こちらバックドラフト連隊旗艦、ヨルムンガンドだ。どうやらKGが
電磁兵器を発したらしいが、異常はないか?」
その通信を受けたハリーは、余裕ある表情で答えた。
「無論だ。この艦「グレートチャンプ」はそもそも」
「異常ナシダ。ソチラハ我々ノ陣頭指揮ヲ取ル、シュバルツ大佐トオ見受ケ
スルガ、如何ニ?」
「これは申し遅れた。ガイロス防衛軍機甲師団のシュバルツだ。仰せの通り
貴君らの陣頭指揮を共和国より委任された。以降宜しく頼む」
「コチラコソ。取リアエズEMPノ影響ダガ、今回ノ参加ノ条件トシテ
アル一定レベル以上ノ電子防御措置ガ為サレテイル事ガ必須トナッテイル。
我々ノ相手ハゴジラダガ、ソチラ方面ニモ抜カリハ無イ」
「それを聞いて安心した。笑えぬ結果も危惧していたのでな……」
「いずれにせよ、いくら伝説のゾイドでも時代遅れの武装では、悪足掻きにも
ならないという事だな!」
ハリーが割って入る。
「おっと、そういえば自己紹介がまだだったか。俺の名はハリー・チャンプ。
うちの者が何かと手を焼かせるだろうが、よろしくお願いする」
王者は、軍人相手にも臆する事は無い。
「こちらこそ…………」
その尊大な態度にやや戸惑いつつも、シュバルツは返した。
「ところで、しばらくするとまたレアヘルツが悪化するらしい。今の内に
通信をレーザーに切り替えたいのだが……」
その時、何者かが通信に割り込んで来た。電磁波の影響か、映像、画像ともに
乱れており、言っている事が判然としない。
シュバルツは、担当の者に訪ねる。
「これはどこからの物か」
「どうやら、GFを名乗っているようですが、メッセージの内容が聞き取れません」
「…………ラ…………全軍………………イドが………………誤作………………」
惑星Zi 衛星軌道某所…………
ディメンションタイドは、懐かしい信号を受信していた。
それは、彼に取って、否、彼等の時代を生きた者にとって、戦いの狼煙を
意味する信号だった。
敵の、総攻撃を意味する信号である。
彼は、まず予め狙っていた敵から排除する事にした。
ゴジラに、DTの照準が定まる。
DTの『超重力砲』の前面の空間が歪む。光が歪み、虹色にスペクトル分解
される事で、機体に七色の後光が射した。
直後、暗黒の超重力弾は、Ziの大地に向って放たれた。
グ、グラヴィディキャノ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ン!!??
これでメガニューラ出てくるとか?
277 :
名無し獣@リアルに歩行:04/05/23 01:15 ID:ULNTckUV
保守age
てすと
「こちらアーラ・バローネ! 全軍停止せよ!! ディメンション・タイドが
KGの電子兵器によって誤作動を起こした!! まもなく超重力砲が前方の
ゴジラに向け発射される!! 繰り返す、全軍停止せよ!!!」
ストームソーダより、繰り返し伝令が伝えられる。
「ロッソ、どう?」
今一方のストームソーダの脇腹に、赤い光が点滅する。通信用のレーザーだ。
「駄目だ、時間が無い…………こちらのメッセージだけでも届いている事を
祈ろう…………」
「ともあれ、彼等の許へ急ぎましょう。何か出来る事があるかも知れないわ」
「無論だ!」
白銀の翼竜は、音速を突き抜け加速した。だが、
「!!」
一瞬、目眩が彼等を襲う。
否、身体の内から来るものではない。急激な旋回時に覚える、あの感覚と
同様のものだ。
……重力…………異変………………
ロッソが気付くと、眼前に広がる雲にも異変が起こり始めていた。
白い絵の具を溶かした水。その容器の栓が抜かれ、溶けた絵の具が螺旋を描き
水とともに穴の中へ吸い込まれて行く。
「…………と、でもいうのか!!」
『立体的』な『穴』は、雲を、大気を吸い込み、山岳の一角へと吸い込まれる
ように落下した。
「?」
凡そ二秒程の事か。ハリーを含む全クルーは、ホエールキングが縦になったものと
錯覚した。船内の固定されていないあらゆるものが前方に落下したが、武装の
類はゾイドも含め床に固定されていたのが不幸中の幸いか。
「おい! いきなり船を止めるんじゃない!!」
4、5回前転をし、ようやく止まったハリーは起き上がるなりセバスチャンに
怒鳴り付けた。
「まったく………… 船体が逆立ちでもしたのかと思ったぞ…………」
「イヤ、実質的ニ……ト、イウヨリ物理的ニ逆立チシタノト同ジダ、ハリー」
「今度は何事だ!!」
「解りません…………艦に異常はみられないようですが…………」
ハリーのホエールの程近くを飛んでいたシュバルツの乗るドラグーンネスト級、
ヨルムンガンドにも同様の異常が起きていた。
「大佐……異常は我が艦だけではありません……!!」
それは、地上の様子を映した映像だった。
「これは……………………」
次の瞬間、映像は止まった。
凄まじい衝撃が艦を襲ったのだ。
「ええいッッ!! 一体何がどうなっている!!!!」
シュバルツの怒号が飛ぶ。彼は、我ながらよく舌も噛まずに言えたものだ、と
妙な冷静さを頭の中で保ちつつ、揺れが収まるのを待った。
「状況を報告しろ…………!!」
冷静でいられるのが不自然なほどの異常事態、それでもなお冷静さを強いられる
のが軍人というものだ。幸いにして、艦橋にいるほぼ全ての者が、その意味で軍人
だった。
シュバルツは、ならば自分はその境界線あたりにいるのだな、と思いつつ、
衝撃で止まった大スクリーン、そして窓の外、前方を見比べた。
大スクリーンには、そのほぼ全てが将棋倒しになった地上の義勇軍大部隊。
そして眼前には雲ほどの高さにそびえる、巨大なキノコ雲。
問題なのは、大部隊が将棋倒しになった時間の方が、10秒ほど『先』と
いう事だった。
「…………まさか……」
否、まさかどころの騒ぎではない。予感や予想といった範疇を超えている。
自分の知る限り、このような状況を叩き出せるケースはただ一つ。
「ボルタ、私の考えが正しければ、これはディメンション・タイドの超重力砲
による圧縮爆発だ」
これに携わった者から聞いた話によれば、グラビトンの砲弾が地表を直撃
すると、その超重力によって物質同士の衝突が起こるらしい。その破壊力は
グラビトンの重力すら中和し、周囲が通常の重力に戻ると同時に圧縮された
それらの物質が大爆発する。
そういう話だった。
「だとすれば、ゴジラもその衝撃で死滅しているかも知れません」
「それは、奴の力を知らん者の言葉だ」
シュバルツは、ボルタが二の句を次ぐ前に釘を射す。そして矢継ぎ早に、
「確当艦はテスト機を積んでいたな」
「はい、ですがシステム関係がまだ」
「どうせ火器管制関係のものだろう。なに、かけずりまわって奴の道案内を
するだけだ。いいデータを『伯爵』への手みやげに出来るぞ」
「わ…………解りました……」
眼光も鋭く、笑みすら浮かべ説くシュバルツに抗えるボルタではなかった。
「ドック、とれるか。私だ……………………そう、…………そうだ、大佐自ら
出撃される。………………うむ、……うむ、…………大佐、とりあえず
エナジーチャージャーの出力調整に難があるようですが、出撃は可能との
事です」
「何、腕でカバー出来る。それより全部隊に指令! 即座に態勢を立て直し
敵の攻撃にそなえろ、とな!」
シュバルツは、そう言い残すとヨルムンガンドの右の鋏に搭載された
テスト機の元へ向った。
エナジーライガー。それが、機の名だった。
マカーなので、人大杉のため今まで書き込めませんでした……
Mac用の2ちゃんブラウザでいいのが出ないかなあ。
ともあれすまんです (;´Д`)
いやいや乙でございます(・∀・)
マカーでもがんがってください
超重力圧縮爆発キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
340氏、
プラウザならマカー用なんていかがですか?
不満もありますがとりあえずは使えるかと。
286>>
マカー用も実は持ってるんですが、人大杉の時に試した所
書き込めませんでした (;´Д`)
スレを見るだけなら問題なく出来たんですが……
とりあえず、色々と模索してみます。
今更ながら
エナジーキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
バルカンもしっかり付いてる(笑
289 :
m:04/06/10 21:38 ID:BJzWuGOm
>>241格闘戦だとガメラ>ゴジラになるぞしかも攻撃力はガメラ>ゴジラになるぞ!
>>289 ガメラは格闘戦でも必殺技があるからな(平成)
おまけに腹からビームまで出る・・・
スレチガイスマン
耐久力では完全にゴジラな気がするがどうよ。
ガメラなんて甲羅以外は傷つきまくりじゃん
手もげたしね
攻撃力→ガメラ
耐久、防御→ゴジラ
ガメラは飛行可能だが、これがどう影響するかは不明。
飛行しながら火球連射
機動力と射程距離と手数のガメラ、耐久力と接近戦と一撃必殺のゴジラ。
シューティングゲームの自機とボスキャラみたいな関係にすると
バランスが取れるかも。
ただし、平成ガメラシリーズの世界観でやってしまうと、ゴジラの
耐久力があまりに出鱈目になってしまうので、仮に映像化するとすれば
世界観をオリジナルにした方がいいかも知れませんね。
ヨルムンガンドのメインモニターに映された光景は、先刻のものに
勝るとも劣らぬ程に異様なものだった。
元々、山の中腹だったそこは、マイクロブラックホールの炸裂によって
いびつなカルデラと化していた。その内部に霞のように土煙が立ち篭める。
巨大な山の盃に砂嵐が注がれたかのようなそれは、無気味な静けさとは
裏腹に、恐るべき威をもった予感を周囲に投げかけていた。
しかし、ドックにて準備を整えるシュバルツは至って冷静だった。
「全軍にEシールドをいつでも張れるよう指示しておけ。以降は攻撃、防御、
後退はすべてこちらの指示に従わせる。まずは、寝起きの『奴』に一斉攻撃
だ」
深紅の機体の頭部に身を沈めつつ、彼は言う。
「そうして義勇軍が揺動をすると同時に、私のエナジーライガーがメインの
ターゲットとなる。この赤く輝く機体は、奴にしてもさぞいい目印になる
だろうよ…………」
続ける。
「奴が起き上がるまで、そう時間はない。先刻の衝撃で倒れた機体をいち早く
立ち上がらせる様、皆に伝えておけ。当艦は先陣を切って前に出る!!」
ヨルムンガンドの尾びれが輝く。マグネッサーの出力上昇に伴う、電磁発光
現象だ。やがてその輝きは、大いなる龍騎艦を大いなる敵の許へと加速させた。
>>340神様 ガンガレ( о ' ω ' о )ノ
オルディオスは、口と鼻から高温の蒸気を吹き出し、低く唸りながら深紅の
翼を勢い良く開いた。同時に、脇腹に据え付けられた槍状の装備が光を
帯びはじめる。
その眼前に倒れる凱龍輝は、動く気配すらない。
オルディオスの、光の槍が閃光とともに発射された。
と、同時に凱龍輝が飛び起きる。
「!」
だが、敵の攻撃は凱龍輝のボディを正面から捉えていた。
しかし。
「おお……!!」
ビーム状のオルディオスの攻撃は凱龍輝の正面にて分散され、分散した
光線は凱龍輝の各所に装備された『集光パネル』に吸い込まれて行く。
まるで、水に溶かした塗料が排水溝に吸い込まれるようなその光景に、
一同は一瞬目を奪われた。
「うむ、想像以上だわい……」
ディは、興奮に満ちた眼差しでそれを見、言う。
「集光荷電粒子砲の原動力、光熱エネルギー分散吸収システム『新月』じゃ」
ディが手短に語った所によれば、凱龍輝はEシールドの応用で自らの正面にて分散した敵のビーム攻撃を、各所に装備された高効率熱電素子によって即座に自分の
エネルギーとして変換できるのだという。
同時に、この際受けた攻撃が荷電粒子砲によるものであれば、Eシールドにて
分散された荷電粒子そのものも吸収する事ができるらしい。
「何ともはや、SFチックな装備ですな……」
「兵器に限らず、科学とはそういうものじゃよ。ちなみに、オルディオスの
あれはマグネッサー砲じゃな。マグネッサーの電磁エネルギーをビームと
して発射するとかいう」
確かグレートバスターだか何だか言う大層な名だと思ったが…………ディは
独りごちた後、にやりと笑みを浮かべ結論した。
「ともあれ、その程度の飛び道具なら凱龍輝にとっては扇風機のそよ風にも等しい
わい。奴の飛び道具は、これで封じられたというわけじゃな、のうトロスよ」
ディは、傍らで声もなくこれらを凝視していたトロス博士の方を見た。
……筈だった。
「ぬ?」
ディは辺りを見回す。トロス博士は、モニターに向って誰かと口論をしていた。
「観たか! お前のオルディオスなぞわしらの凱龍輝には手も足も出んのが
わかったろう!!」
「何をッ!! だ、だがこれからだ!! 次は格闘戦で貴様の鼻っぱしらを
まっぷたつにへし折ってやるわ!!」
「へーんだ、何を言うかこの黒ゴリラが! だいたい私の息子が危険に
さらされてるのは誰のせいかな?」
「何ィ? 貴様そのわりには随分と嬉しそうだな、ええ? さては科学という
名の悪魔に身も心も売り渡したかこの鬼畜外道!」
「のけぃ」
「あッ Dr.何を」
「いいからのけい。ラオンよ、久しいな。トロス、お前さんはハーマンに言って
今直ぐライガーゼロフェニックスを出させい。このチャンスを逃す手立ては
あるまい。それよりラオンよ、見えておるなら話は早い」
「ぐ…………!!」
「お前さんのオルディオスは、電子兵器の前にあの有り様じゃ」
「……!」
「じゃが、わしの凱龍輝はどうだ! 見よこの活躍ぶりを!」
「あー、博士、あまり熱くなられると御体に……」
「御主はとっととハーマンに告げい。事態は一刻を争う。でラオンよ、この
勝負で………………」
やれやれ、と苦笑いをしつつ、トロスはハーマンと連絡をとった。
300 :
名無し獣@リアルに歩行:04/07/19 21:20 ID:9WxRIKiX
いいスレあげ
シュバルツの呼び掛けにより、山岳の裾野を埋め尽す数千のゾイドは蜘蛛の子が
散る様に陣を広げた。
大口径の飛び道具を持つ巨大な相手の目前に密集態勢をとりずらりと並ぶ。
ゴジラに通常兵器が効き目の無い事実が判明している現在において、これほど
戦略的に間抜けな構図も無い。
ただ、殺傷能力は低くとも、ゴジラの気を引き付ける事はできる。
「いくら図太い神経の持ち主でも、いきなり水鉄砲で濡らされては黙っていまい」
シュバルツは言いながら、白手袋の裾を下ろした。
やがて、地上のゾイドを重い地響きが襲った。
発信源は自ずとしれている。だが、DTの着弾地点から義勇軍までは、まだ
数キロの距離が在る。で、あるにもかかわらず、大地のみならず、大気にも、いや周囲の存在全てにそれは響き渡る。
義勇軍の眼前には、だいぶ形の崩れて来たキノコ雲、そしてその真下に中腹を
抉られ、即席のカルデラと化した山肌が広がっている。
異変は、前触れなく訪れた。
突如、カルデラの淵を巨大な爪が掴んだ。カルデラを満たす土煙を割り、その後に
巨大な黒い塊がおもむろに顔を出す。
怪獣の王は、若干歯を見せ、瞳の無い目を2度、3度しばたかせた。
ワクワク
続きはまだかなー(*´・д・)(・д・`*)
まだー?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
ちかごろ隔週になってるからもう少し待ちましょうや
by軍事板佐藤大輔スレ住人
最近夏バテで気力が……
今週中には、何編か書きます (;´Д`)
楽しみに待ってましゅ(○´ω`○)ノ
308 :
田中:04/08/02 16:57 ID:9uE8yJBv
キンゴジュがスーパーサウンドブラスターを放とうとしたところ、ゴジラが頭を
くいちぎって、その後赤色熱戦を放ちキンゴジュ死亡。
また新手の珍コテか…
夏だなぁ
故郷は忘れた。
幼少の時代も忘れた。
肉親の事など興味すらない。
だが。
当時、自らが身を置いていた境遇だけは、忘れようが無い。
いつの頃からか使えるようになった不思議な力。
最初の内は珍しがっていた大人たちも、次第に態度を変えて行く。
大人達は、彼女が無邪気に揮う力に心胆を凍らせた。
気が付けば、彼女は大勢の大人達に追われていた。
松明を持ち、幼い少女を追う村びと。
わけもわからず逃げる幼い少女。
それを庇う少年。
鉾先を変える村びと。
振り下ろされる農具。
飛び交う松明。
正気を押しながす狂気。
尚逃げる少女。
流れる闇。
荒野の夜明け。
そして。
彼女は人を捨てた。
少女も捨てた。
心を捨て去り、青い悪魔となった。
「人間の何たるかを思い出したか」
渾沌とした空間の中で、赤い髪の男は蒼い髪の少女に言う。
「あれが、人間というものだ。人は大いなる力を恐れる。
そして恐れた果てに狂う。恨み、妬み、憎しみ、挙げ句殺しあう」
続ける。
「この星で幾たび戦があった? その度に人はゾイドの肉体を奪い
歪んだ機械の躯を与え、破壊させ合った。ゾイドは闘争本能の
なすがままに同胞を撃ち、砕き、裂いていった。
その償いを人はしたか? いや……」
続ける。
「そもそも、お前の運命を狂わせた者どもが、一言でもお前に
詫びた事があるか?」
続ける。
「ニコルの命を奪い、彼とお前に頭を下げた者が一人でもいるのか!?」
リーゼの脳裏に、繰り返しあの日の事が浮かび消える。
仕返しをしてやらないか?
そんな言葉だったと思う。
朝日に立ち、笑顔で彼女を慰める赤髪の男………………
その笑顔が、悪鬼の形相へと変わる。
「!!!!!」
リーゼはヒルツを睨み付けた。
「………………」
「何だと?」
独り言のように彼女は何かを呟いた。だが、それは
再度発せられる時には明確な意志となり、ヒルツに向けられた。
「だから何だっていうんだ!!!!!」
ヒルツは、怪訝そうに目を細める。
「ほう……ではお前は、奴等をかばうとでもいうのか? 奴等が
善良な存在だとでも?」
「ボクはもう、人を憎む事には興味は無いよ。今更憎んでも
あの頃が戻ってくるわけじゃなし。でもね」
「……何だ?」
「これから起こる悲劇、ってやつを食い止めるのは、今は楽しくて
仕方がない。建設的でやりがいがあるし、何よりお前の悔しがる
顔が見れるからな!!」
ヒルツは、暫く表情なくリーゼを見据えたが、やがて言った。
「ふ…………レイヴンの所為か? まあいい、あわよくば、と
打算で考えたのが間違いだったようだ。これからの展開は、心が
闇に染まった方が楽だったかも知れないのだがな……」
「ふん、実体もないくせに何が出来る!!」
「確かに私だけでは無理だろう。だが、バンやレイヴンなら
どうかな……?」
「さっきも言ってたけど、あいつらがお前の思惑どおりに
うごくもんか」
「だから、私の思惑とは別に動いて貰うのだよ。私は結果で
帳尻が合えば、それでいい。そしてその結果は、彼等の考えなら
確実に訪れる。お前が彼等に真実を教えない限りはな」
職人氏お疲れです。
315 :
m:04/08/11 16:16 ID:hNrUW5jf
友だちにここにきていることがバレてあだなが2ちゃんねらーになってしまった(T△T)ガーン(;□;)
おれの学校なんざクラスの半数は2ちゃんねらーなわけだが
やっとこのスレ分追いついた〜w
>>340氏
これ、文だけでもいいので誤字等を修正して
まとめてコミケとかで出して欲しいですね〜
>>318 実は一応、それを視野に入れて書いてたりします。
色々と加筆修正したい所もありますし…………
2ちゃんで書くとなると、サラっと読み流せるような形式が
いいんじゃないかと思ってそうしてるんですが、まとめるとなれば
それに相応しい形態にしたいですね。
あと、今年中にはゴジラとキングゴジュラスの決着をきちんとつけたいと
思ってます。
とりあえず遅筆ですまんです (;´Д`)
>>340氏
おお、同人も視野に入ってるんですか!
今から楽しみです。
>今年中には
幾らでも待ちます故、がんがって下さい。
キンゴジュのキットが復刻するまで待ちますよ!
321 :
m:04/08/12 09:28 ID:GzUO8XNW
>>340氏がんばって!(^0^)/~~~フレーフレー340氏
322 :
m:04/08/12 09:33 ID:GzUO8XNW
>>316何こいつと言う前に自分のことを書け!ちなみに俺はmだよろしく(^_^)v
>>340氏
ぉ〜っガンバでっすっ!
と、私はイラストしか描けませんで。
325 :
m:04/08/12 18:48 ID:GzUO8XNW
>>324友だちにならない(^_^)
「m」は以後スルーしましょう。>>ALL
328 :
名無し獣@リアルに歩行:04/08/13 07:43 ID:frtXCx0Q
マジすげええええええ340
329 :
BON大佐:04/08/13 09:10 ID:X9aEHb6u
こないだYahooのオークションでキングゴジュラスが56000円の値がついてた
330 :
m:04/08/13 10:42 ID:G+Wg6+5R
BON大佐このまえキンゴジュが15万でうられてたぞ!
332 :
◇m:04/08/13 11:04 ID:G+Wg6+5R
>>331やりかたわかりませんスマソm(_ _;)m
>>331に対して「やりかたわかりませんスマソm(_ _;)m」ってのもなかなか
初心者だからなぁ…
まったり移行
mは筋金入りの勘違いもしくはタチの悪い釣りのどちらかなのでスルー汁。
338 :
◇m:04/08/14 17:32 ID:rkpovQ2D
だ〜れがタチの悪いつりだだれが({@}〇{@})
339 :
◇m:04/08/14 22:12 ID:V2QJXHat
スマソ。もうきませんさようならm(_ _;)m
図星を突かれたため、適当に謝って逃げ去る糞コテの図。
まぁまぁ、夏厨なんぞはほっといて340氏の再臨を待とうぜ。
343 :
◇m:04/08/15 15:52 ID:h9ffKD+D
>>339貴様だれだ
◇m よ、宿題はもう終わったのか?
溜めこんでおくと後々辛いぞ?今ならまだ間に合うが。
345 :
◇m:04/08/15 21:57 ID:yzlTuwMe
>>343おまえだれだよ!まねすんな!!!!
346 :
名無し獣@リアルに歩行:04/08/15 23:35 ID:VhvIw2In
◇m
>>345おまえこそまねすんな!消えろ!!
347 :
名無し獣@リアルに歩行:04/08/16 10:43 ID:pe0IfEz2
>>◇m氏
340 ◆2V5TMXGvAs 氏が書き込みにくくなるかもしれないだろ?
もう少し自重しなされ
348 :
◇m:04/08/16 14:43 ID:MFTlvI3E
>>347
うるせー!関係無いやつが口挟むな!!
349 :
捨吉:04/08/16 18:07 ID:???
どうやら俺様の出番のようだな
>>349 そのネタ面白いのかもしれないけど、
連載の続きを楽しみにしてる人が多いのでこのスレには来ないで欲しい
>>349 巣に帰ろうぜ、兄弟。
俺たちは荒らしじゃないぜ、おい。
喧嘩は、買わない
売らない
行わない
「はい、こちらでも偵察機からの映像で確認してます」
モニターに映ったクルーガーに、ハーマンが答える。
「そうか。じき、低国軍のシュバルツ大佐指揮のもと、ゴジラに対する
陽動作戦が始まる。我々のウルトラも、ゴジラの感覚圏内に入り次第
予定通り作戦を開始する準備は整っている。これでもう少し、乗り心地が
よければ万全なのだがな」
言うと、クルーガーは笑った。
「それは仕方ありません。なにしろ、ウルトラ級のゾイドを宙吊りで
空輸する事自体、前代未聞なのですか」
「ま、空輸そのものに成功しただけでも万々歳といったところか。
ところで、バックドラフト師団のパンツァーティーア中隊が、じきそちらへ
到着する。非常時だが、それなりに歓迎してやってくれ」
「わかりました。彼等には早速ですが少々手伝ってもらいたい事も
ありますし……」
そして、その一方……
「嬢ちゃん、出番じゃぞい」
「あらドクター」
ホバーカーゴの寝室にて、バンの隣のベッドにこしかけつつ、
フィーネは答えた。
「バンが一緒じゃなくてもいいんですか?」
「こやつは寝起きが悪い。それならピンピンしておるビット君に
まかせた方が確実じゃろうて」
ディは、意外と寝相よく眠りにつくバンを見る。
「バンには、もうちとキツい仕事が待っとるしな……」
「と、いうと?」
「じき、バックドラフトからパンツァーティーア中隊が来る。
彼等のゾイドなら、KGへの接近も容易いからの」
「バンが、その人たちと一緒に何か特別な事でも?」
「ああ、今し方決まった事なのだがな、バンとレイヴンに、ちと
手を貸して欲しいのだ」
「そんな大事な事なら、気をつかわずに直接言ってくれよな」
「何じゃ、起きておったか」
「なに、爺さんの声で目が覚めちまった。まさか世間話でも
しにきたってわけでもないだろうからな」
「なるほどな。なら話は早い」
ディは、言うと脇に抱えていたノートパソコンをベッドの上に置いた。
「要は、リーゼ嬢ちゃんとの連絡が途絶えて久しいから、お前さんがたに
ちょいと見て来て欲しい、とまあこういう事なのだが…………」
老科学者は、細い指でキーボードを操る。
「並のゾイドでは大きすぎて、せっかく沈静化したKGを刺激しかねん。
なにせ万が一、リーゼ嬢ちゃんがコントロールしそこねてたら事じゃ。
そこで、こいつの出番というわけだ」
ディスプレイに、一体のゾイドの画像とデータが表示される。
「ドントレス。このサイズのゾイドの中では抜群の飛行力を持っておる。
背のカバーが羽になっておるのだが、このタイプは更にその中に4枚の
マグネッサーウィングを持っておってな、空中の機動力だけをみれば
プテラスなぞ足元にも及ばぬ優れものじゃ」
彼は続ける。
「ただな、これはこのサイズだからこそなし得る技であり、このモデルに
関して言えば耐久力すら削って軽量化してある故、攻撃に対しては
からっきしじゃ。操縦者も跨がるだけだしの。だが、前脚には特殊鋼の
ブレード、残る四ツ脚は岸壁もよじ登る保持性に加え、大型ゾイドに
取り付くためのマグネットも仕込まれておる」
「なるほどな………… で、その御大層なゾイドで、KGの中へ侵入
しよう、ってわけかい」
「いや、こやつはお前さんがたを、リーゼ嬢ちゃんが入っていった
非常用のハッチまで運ぶだけじゃ。いくらこやつが小型とはいえ、
流石のKGの中も入り口も、そこまで広くはない」
バンは、目を瞑り、しかし不敵な笑みをたたえ言った。
「なるほど、確かにそいつぁ並のゾイド乗りにはつとまらねえだろうなあ」
355 :
◇m:04/08/17 08:31 ID:YDp/MHBO
>>346失せろ 消えろ 居なくなれ({@}〇{@})0m
340氏キターーーーーー!!!
きたーーー!!
早く続きが読みたいと思う反面、終わってしまうのももったいなく…
ので、同人版も希望ですよっ
340氏お疲れ様です。
バンの見せ場はこんな所にあったんですね!
このスレ佐藤大輔ファンも来てるんだ…
文庫化祭りおめでとう。
「リーゼ嬢ちゃんと接触した時にも、気心の有る程度知れてるお前さん方の
方が都合もよかろうからな。時に嬢ちゃんや」
老科学者が少女に目を向ける。
「早速だが、お前さんには今直ぐドックへ行って欲しい。そこで、さっきの
ゾイドでビットを救助しに行っておくれ」
バンが訪ねる。
「さっきのゾイド?」
「ええ、さっきドクターにちょっと触らせてもらったの。なかなか素直な
子よ」
「そりゃあ、お前さんだから彼奴も心を開いたのだろうよ。それにしても、
あそこまで違ったボディで、よくぞコアが順応できたものよな……」
ディは、感心した風な顔で腕組みをする。
「どういうことだ?」
「うむ、お前さん方が拾って来たBLOXのコアだがな、あれを
フェニックスのコアとして使わせて貰っておる。まあ、フィーネ嬢ちゃん
以外のもんが乗ったらどうだかわからんが、操縦には従順なようじゃぞ」
バンは、ふうん、とフィーネを見る。
「研究施設にいた頃の話をしたら、彼もわかってくれたの」
「なるほどな…………」
「そら時間がないぞ、急いだ急いだ。今はベガが持ちこたえてくれとるが、
いつ鉾先をビットに向けるかわからんからな」
「じゃあバン、行ってくるわね」
言うとフィーネは立ち上がり、小走りで部屋を後にした。
「なあ爺さん、俺の寝てる間に、色々あったようだが?」
「ああ、まったく、どれから説明したものやら………………」
360 :
名無し獣@リアルに歩行:04/08/31 23:48 ID:OYXysvmI
保守(゚∀゚)
340氏スランプ?それとも忙しいのか…
続き楽しみにしてるんで是非頑張って頂きたいage
最近バテ気味で…… すまんです (;´Д`)
今週中には何回か書きますんで……
フィーネは、フェニックスの頭部にあるコクピットに身を沈める。
「嬢ちゃん、準備はいいかな?」
「いつでもOKよ」
彼女は明るく答える。
「ライガーの自動操縦はいいか!!」
「問題ありません。いつでも出せます」
トロス博士が答える。
「お主らのライガーのように副座だったら、このような手間は
かからなんだがのう…… ともあれ、頼んだぞ!」
風防が降りる中、フィーネは笑顔でサムズアップした。
同時に、蒼いライガーゼロが咆哮する。
「よし! ハッチオープン、リニアカタパルト作動準備!!」
翼を折り畳んだフェニックスが、陽光の元ホバーカーゴの
カタパルトへと運ばれた。
「バラット君、こちらが着くまで援護を頼む」
直ぐさまシャドーフォックスより応答があった。
「それはいいが……こちらのライガーはどうする?
まさか置いてけ掘りでもないだろう」
「なに、それはライガーゼロ・フェニックスのパワーが教えて
くれるさ」
「なるほどな…… どら、拝見しようか」
バラットは言うと、操縦桿を持ち直す。
「フィーネ、フェニックス出ます!!!!」
フェニックスは鋭い一声を上げ、大空へ翼を広げた。
「!?」
オルディオスが首をもたげる。
その金色の目は、今し方跳び去った蒼い鳥型のゾイドを追う。
低いうなり声を上げ、鉄馬は前脚にて大地を蹴り駆け出した。
だが、
「!!??」
「そうはいかないよ……」
その背後で、鎧に身を固めた一体のゾイドが立ち上がった。
オルディオスは、とりあえず歩を止め一瞥する。
「おまえの相手はぼくだ!!」
凱龍輝の装甲が、一瞬にしてボディーから離脱した。そして
それは、オルディオスを飛び越え瞬く間に2体の新たなゾイドとして
再構成された。
「たのむよ、月甲、飛燕」
宙に浮き、凱龍輝と共にオルディオスを囲む2体のゾイド。
これこそ、凱龍輝が誇る援護BLOX、月甲と飛燕である。
「なるほど、装甲がBLOXになっていたのか……」
ハーマンが感心し言う。
「大佐、フェニックスが出ました。ゼロも今出撃します」
「よし、そちらはフィーネにまかせよう。それはそうと、
オルディオスのパイロットの様子はわかるか」
「今、全力で試みていますが、依然として音信不通です」
「そうか…………よし、凱龍輝のベガにつなげ」
即座に実行に移される。
「ベガ、聞こえるか。こちらGFのハーマンだ。やる気を起こす
のはいいが、一応人が乗ってるという事を忘れるなよ」
「うるさいなあ、わかってるよ。まあ、みてて!」
飛燕が飛び立った。オルディオスはそれを首で追う。
その一瞬の隙をつき、凱龍輝が飛びかかる。
凱龍輝は両脚にてカンガルーキックをオルディオスに見舞い、
そのまま倒れるに任せ馬乗りに転じた。
「無茶をするなと言ってるそばから…………おい、聞こえるか、
そいつは存在自体に骨董価値のある貴重なゾイドだそうだ!
多少のダメージは仕方ないが、破壊はしてくれるなよ!」
通信の者から、貸せ!、とマイクを奪うとハーマンは苛立ちを
交え告げた。すると、少年は返す。
「それもしってるよ。だいじょうぶ、ぼくにまかせて」
「わかってるって。君はいままでながい時間を生きてきたんだろ?
君に大けがなんてさせたりしないよ……」
少年は、凱龍輝のコクピットにて、呟く。
「だから、おとなしくなってくれよ……? オルディオス!!」
これは、誰かを仲裁役に回した方がいいかも知れんな…………おい、」
ハーマンは、それを平に伝えようと手を延ばした。だが、その時、
「ほう、やっとるようじゃな」
「Dr…… 今、ブリッツかライトニングに応援を要請しようと
していた所です。このままではベガが無茶をし過ぎる恐れが……」
「それには及ばんよ。むしろベガのペースを乱すだけじゃ」
続ける。
「それに、ライトニングは全機修理かメンテの最中だしブリッツは
ビット君が御覧の通り救助待ち、ジェミー君は現在帰還の最中、
残るトロスの娘さんはちょいと向いとらん。無理に今喧嘩したら
後が困るだけじゃぞい。そりゃあそうと、ベガめ、飛燕をおとりに使うとは、
中々大胆な小僧だわい」
「そういえば、あれは偵察機で武装が無いとか……」
「だが、人が乗って無いからして機動力はかなり無茶できるぞ。
本来、月甲も飛燕も長距離の遠隔操作を前提につくられたもの
だが、こういったコンビネーションで来るとはな……」
「ウォリアーならではの柔軟な発想といったところでしょうか」
しかしじゃな…… 老科学者は言う。
「あのオルディオスが、痛い目に遇うだけで従順になるとは
わしには思えんのだが……」
「ですがDr、あの体勢で噛み付きなりクローなりで首筋に
電磁攻撃をしかければ、コアに直接ショックを与える事ができます。
彼も子供とはいえ一流のウォリアーですから……」
「いや……単純な暴走なら、それで押さえられるやも知れぬが……」
ディは、続けた。
「ロブよ、あれが単なる暴走だと思うか」
「……確かに、いささか挙動がこなれすぎてはいますが、それは
CPUの学習で補強されたものとも………… Dr、違うのですか?」
ディは、再度口を開いた。
「『暴走』というよりは『自律』といった方がいいかも知れん。
思えばKGとあれは同世代のゾイド。もし、先刻のEMP攻撃が、単なる
電磁的なショックを狙ったものではなく、何らかの意味のある言語だと
したらどうかね」
ハーマンは、ディの意図する所を理解するのに、少々の間を要した。
「……つまり、先刻のパルスはKGの呼び掛けで、オルディオスはそれに
呼応した………… と、こう仰りたいわけですか? そして彼は耳を貸さない
新世代のゾイドに腹を立てている、と」
「ロブよ、御名答じゃ」
ふうむ、とハーマンは顎に指を添え、考え込んだ。
そして、ある仮設を導きだした。
「オルディオスは同世代の旧友の呼び掛けに呼応した…… そして
最近開発されたゾイドはその呼び掛けに耳を貸さない…………」
続けた。
「旧友…………」
彼は、ゆっくりと語り出した。
「Dr、オルディオスの保管されてた博物館は、コアを休眠させて
ゾイドを格納してあるんでしたな」
「!!!」
彼は叫んだ。
「ヘリック国立歴史博物館!! 急いで連絡を取れ!!」
おおおぉぉおお!!?
旧ゾイドヒットパレードが来るのか!?
お疲れ様です。
おおぅ!
101匹プレミアム軍団総進撃ですか!
前スレから、やっと追いついた…。
二つの事象&情勢までくわえると、ほんとによく把握し切れるなと関心しきり。
とりあえず期待しつつ書き込み待ち。
シュバルツの駆るエナジーライガーは、眼前にそそり立つ黒い巨体を
見上げた。その目に、鮮やかな緑色の光が宿る。
一本角のライガーは、喉を限りに雄叫びを上げた。
周囲が激震する。エナジーライガーの余りの声量にて、周りの土砂や
岩石が物理的に振動しているのだ。
それはあたかも、Ziの大地が敵よ滅べと叫んでいるかのようだった。
ゴジラは喉を鳴らす。直後。
「!!!!!!」
その場に居合わせた全ての者が激震した。ゴジラがエナジーライガーに
呼応し、声を奮ったのである。
ゾイドの関節が、手足が、ボディーがビリビリと震える。
轟く地鳴りのような雄叫びは、大形の弦楽器のそれにも似た余韻を残し
終わった。
エナジーライガーは、顔を上げた。
「……………………大した事は無いな……」
シュバルツがモニタ越しにゴジラの白い目を睨み、そしてその視線は
エナジーライガーのものと重なっていた。
「雄叫びとは、こう上げるものだ!!!!」
再び、エナジーライガーは叫ぶ。だが、先刻と違う点があった。
一つは、雄叫びそのものの声量が先刻と比べ明らかに強大になっている点。
そして今一つは、雄叫びを上げたのがエナジーライガーのみならず、
ここに集ったありとあらゆる、すなわち全ゾイドだったという点。
シールドライガーが、セイバータイガーが、コマンドウルフが、レッドホーンが。
ディバイソンが、ゴジュラスが、レイノスが、エレファンダーが。
ブラックライモスが、ケーニッヒウルフが、ヘルディガンナーが、ガンスナイパーが。そしてそれらを含む数千のゾイドによる一斉咆哮が、先刻以上の規模でZiの大地を、
否、互いのコアに宿る魂すらも打ち震わせた。
「俺が標的となる!! 全軍間隔を広げ全方位よりゴジラに対し射撃用意!!!」
数千のゾイドは、雪崩の如く間隔を広げゴジラに押し迫った。
「行くぞ!!」
エナジーライガーが両の眼より緑色の光をなびかせ、ゴジラへ向い岩肌を駆け上がる。その身長差、実に成人男性と子猫程。
スケールからして、まるで違う。
ゴジラは、鋭い爪を伴った巨大な足を持ち上げた。その一歩が、カルデラの淵を
踏み越え、やがて地鳴りと供に、巨体が更に一歩、また一歩とライガーに迫る。
「よし! 左右の陣より一斉射撃!! 正面は撃つなよ!」
扇状に広がったゾイドの群れの左右より、無数の弾幕がゴジラを襲った。
ミサイル、弾丸、砲弾、ビーム。その全てがライガーの頭上を飛び越え、
ゴジラに飛びかかる。
巨獣の絶叫が大地に響いた。
「撃ち方やめい!!」
号令と同時に、弾幕がやむ。
更に同時に、ライガーは大地を蹴りゴジラに飛びかかる、
ライガーの鋭い牙が、ゴジラの腕に食い込んだ。
立続けに我が身を襲う攻撃に、ゴジラはライガーを噛み付かせたまま
腕を勢い良く振るが。
「そうだゴジラよ、もっと怒れ。そして俺を追って来い!!」
凄まじいGの中、シュバルツは至って冷静に、そう思った。
お待たせしてしまって、すまんです (;´Д`)
VSゴジラバトルキターーー!!! 激しく乙っス!
シュバルツinエナジーライガーカコ(・∀・)イイ!
待たされたなんて言うつもりは全く無いので、
これからも納得いくまで練り尽くした良SSを投下してください!
序戦はハウリングバトル!良いですね。
吼えタ―――――――!!
読んでて鳥肌立ちました。
相変わらず圧巻ですね〜
うーん燃える!
フェニックスが、ホバーカーゴより天に舞う。直後、
「ライガー03(ゼロスリー)、インストレーション・システム!」
ライガー03は、ビットのオリジナルゼロ、バンのオリジナルブレードライガー
を改装した02(後にイクスとして出撃)に続く、3機目のライガーゼロである。
ハードポイント及び、ソフト、ハードのシステム全般を新開発されたBLOXに
対応さすのみならず、BLOXへの換装のみなら一回システムをインストールする
だけで理論上可能な総ての組み合わせを実行できるのだ。制御系ソフトのあまりの
容量から換装毎にシステムの書き換えを強いられていた初代ライガーゼロと比較
すると、制御系プログラムの節約に対する実装の充実度は、数値にして実に4割
増しとなるという。
「よし、出せ!!」
ハーマンが言う。同時に、無人のライガーゼロがZiの大地に駈け降りた。
「ビット、聞こえる?」
倒れたライガーゼロ・イェーガーのコクピットにて彼は答えた。
「ああ、何だ?」
「合体するには、あなたの力が必要なの!!」
「………………合体?」
トロス博士の姿がモニターに割り込む。
「そうだビット君!! 君の力で私の研究の成果を結実させてくれ!!」
「え? なに!? 俺を助けに来るんじゃなかったの!!?」
「そうだ、ついでにベガの加勢をしてやってくれんか。今凱龍輝とオルディオスが
共倒れになっても困るのでねぇ」
「それじゃ、まずあなたのライガーゼロを安全なとこまで運ぶわね」
それは、救助というよりは、猛禽が獲物をかっさらうかのような光景だった。
「ぉわッ!!」
急激なGが、ビットを襲う。
「おい! ゼロがこれ以上壊れたらどうするんだよ!!」
「御免なさい、下ろす時は優しくするから……」
まったく…… とビットは溜息をつく。だが彼は直後、メカニックをする者として
突如冷静になった。ライガーゼロをひっつかんで、軽々と飛ぶゾイドだって!?
ライガークラスのゾイドを空輸する能力は、ストームソーダクラスの出力が
あれば充分可能と彼は聞く。だがこいつはどうだ。充分可能どころか、凧の様に
低速で、余裕で飛んでるじゃないか。あまつさえ『優しく下ろす』だって!?
ビットはモニターを覗き込む。横向きにつかまれている所為で全貌こそはっきり
とは確認できないものの、その構造はプテラスやザバット、いや、ストームソーダ
よりも洗練されたものと、メカニックである彼にはそう見えた。
「……あの分厚いマグネッサー…… そうか、小型かつ高出力のマグネッサーを
並べる事で相乗効果を生み出しているわけか…… それにしたって、こんなに
コンパクトなマグネッサーが開発されてたとはな…………」
加速が次第に弱まる。やがて空中に静止したフェニックスは、翼を一度、二度と
ゆっくり羽ばたかせた。マグネッサーによる電磁気流が、その巨体をゼロもろとも
静かに大地に下ろす。
ビットは、コクピットのハッチを開け、青い巨鳥を見上げた。
「ほほう、こりゃすげえな」
眼を輝かすビットに、フィーネがスピーカーにて告げる。
「ビット、新しいライガーよ。…………ちょっと待って!」
「なんだぁ!?」
「ねえビット、『彼』が来たら急いで飛び乗って!! 嬉しく無いお客も
連れてきちゃったみたい!!」
スカイブルーのライガー03が大地を駈ける。その後を追うオルディオス、そして
凱龍輝。
三者は互いの距離を縮めつつあった。
キテター!!!!!
毎度お疲れ様です
よっしゃー!
新作ゲットだぜ!
イイ仕事してまつね!
中島でした。
ぐあ!またも生殺しw
しかし、相変わらず予断を許さぬ展開、まさに剋目して待てといったところでしょうか。
「飛び乗れるような姿勢をすんなり取ってくれりゃあいいんだけどな……」
ビットは地平に眼を凝らす。そこに舞い上がる砂煙は件の3体か。
「なあフィーネ……で、いいんだよな。それとも敬称略じゃ不味いかな」
「フィーネでいいわよ。なあに?」
「いや……今ちょいと思ったんだけどさあ、ライガーをホバーカーゴの方に
連れてって、そこであっちの03か? そいつに乗り換える訳にはいかなかった
のかなって」
「そいつはダメだぞビット君!!」
唐突に、ゼロのモニターにトロス博士が映る。
「何だ、そんな所に立ってないで、もっとディスプレイに顔を寄せんか!
まあつまりだな、そうするとかえってオルディオスをカーゴに誘き寄せて
しまうというわけだな。それに、これは重要な事だが……」
倒れたゼロのモニターを無理な姿勢で覗き込みつつ、ビットは嫌な予感を
胸中に湧き上がらせていた。
「広い所で合体しないと、かっこよくないじゃないか! そうだろ君!」
直後、ディがトロス博士の顔を押し退けモニターに映る。
「つまりじゃな、すんなり合体するにはフェニックスの各パーツをマグネッサーで
飛翔させつつ、それらを同時にゼロにドッキングさせるのが一番なのじゃよ。
見てくれだけではなく、実質的に効率的なのがこの手段なのだ」
「へえへ、なるほどねえ……」
ま、そういう事なら仕方ないか…… ビットは仕方なく納得した。
「!?」
地面がおもむろに動く。否、そうではない。ライガーが自ら立ち上がったのだ。
「お……おい、無茶はよせよ! お前、怪我してんだぜ!?」
事実、ゼロは右の前脚の肘から先を失っている。
「まさかお前…………!?」
頼りのない三脚の様に両の後脚と左前脚のみで立つ、背のブースターを失った
ライガーゼロイェーガー。ビットは、その真意を察した。
「よせ!! お前はここで待ってればいいんだ!! そうすればお前の仲間が
助けに来てくれるんだ!!!」
「どうしたの!?」
フィーネの問いかけに、彼は答える。
「こいつ…… 自分が囮になってオルディオスを引き付けるつもりらしい……
その間に03に乗り移れ…………ってさ!」
ビットは続ける。が、それはフィーネへの語りかけではなかった。
「……おい、だからバカな真似はよせって!! やめろ! ライガーゼロ、
やめるんだ!!」
イェーガーの余す装甲が爆発とともに強制排除され、素体と化したゼロの
各所から廃熱が始まる。今までの運動で給った熱を捨て、コアの活性化を
リセットしているのだ。
直後、ライガーゼロは3本の脚でギャロップを始めた。
「……あれ? ライガーゼロがまたこっちへもどってきてら…… へんなの」
ベガは、レーダーの表示を見、そうこぼした。
だが、即座に注意は眼前を疾走するオルディオスに向けられた。
飛燕で気をそらせて月甲での体当たりを交えた戦法は、この状態では使えない。
飛燕が作戦上の囮である事すらばれている可能性すらある現在、この2体を分離
させておくメリットは余り無い。月甲で体当たりをすれば、確かにオルディオスは
転倒し、かなりのダメージを与えられるだろう。しかし、そうなったら乗っている
レオンはどうなる? バトルでのダメージは身構えてこそ耐えられるもの。
操縦席のレオンが失神していないという保証でもない限り、不用意な手段は用いられない。この速度で転倒すれば、それは既に航空機の墜落にも等しい現象なのだ。
ゾイドへの攻撃としてはこの上ない手段だが、レオンの身柄とオルディオス自身を
傷つけないという条件の元では、その意味合いは正反対となる。
「ええい、飛燕、月甲、戻って!!」
2体のBLOXは、凱龍輝と並走するや立ち所に分解し、再び凱龍輝の装甲と
なった。
獅子を天馬が追う。天馬を竜が追う。互いの距離を縮め乍ら。
全力で駈ければ、03がビットの乗るライガーゼロの地点に辿り着くまで
凡そ一分少々といった所か。
だが、自体がそう容易く進むのであれば誰も苦労はしない。
オルディオスの一角が黄金色に輝く。
それは、『サンダーブレード』と呼ばれるオルディオスの格闘用の主武装だった。
レアメタルを繋ぎに用いた超硬質合金で高出力のマグネッサーを包み込んだそれは
敵ゾイドの装甲を貫き強力な電磁エネルギーによってコアもろとも焼き切る必殺
武装である。その際、電磁エネルギーが周囲の空気を感光さす事で黄金色の光を
はっするのだが、今回のそれは科学者や技術者が知識にして知るものとは
やや違う様相を呈していた。
天馬の角が、青白い炎に包まれる。
「思った通りか…………」
凱龍輝よりの映像を一目見たディは、言った。もっとも、凱龍輝からの角度からは
まさに一目見るのがやっとなのだが、彼にはその一瞬の情報だけで充分だった。
「オルディオスのコアは、やはり共鳴によって活性化しておる。あの武装は、
電磁波でゾイドのコアや配線にダメージを与えこそすれ、あそこまで強力な
プラズマは本来発生出来ん筈じゃ……奴さんめ、よほどライガー03がお気に召さんらしいな」
「プラズマですか……」
ハーマンの問いに老科学者が答える。
「左様。磁場によって作られたプラズマを、同じく磁場によって角の周囲へと
閉じ込めているのだ。言ってみれば、固まったガスバーナーの炎のような
もんじゃ……あれに触れたら、ゼロの装甲ではひとたまりもないぞ」
オルディオスが首を振る。同時に、角の灯火が妖しくたなびく。
直後、オルディオスは角と首とを真一文字に前方へ突き立てた。
角にゆらめくプラズマが、たてがみに沿って灯る。
次の瞬間、オルディオスは一気に加速した。
「ゼロ! お願いやめて!! ビットならあたしが連れてくから!!!」
だが、当のビットから帰って来た答えは連れないものだった。
「もういいよ、フィーネ。それにそんな事して、俺達がフェニックス諸共
落とされたらどうるんだ?」
悲痛なまでに落ち着いた口調で、彼は続ける。
「もう、こいつの好きにさせるさ…………だがなゼロ、良く聞け。お前の
話には乗ってやるがな、そのかわり俺と約束してくれ」
そして
「絶対に!!! 死ぬなよ!! 絶対にだッッ!!!!!」
ゼロが低く唸る。
「ようし、そうと決まればお前の兄弟と段取りと行こうぜ!!」
時を同じくして、ホバーカーゴでは今一つのミッションが動き出そうとしていた。
「ハーマン大佐、ハンマーヘッドが着陸許可を求めています」
「ハンマーヘッド? 唐突だな」
「いえ……光学・対レーダー迷彩を施して接近してきた様で、たった今確認が
取れた所です…………一応、信号では友軍機ですが……」
「なるほどな…… 目鼻の先であの騒ぎだ、無理もなかろう。よし、許可する」
ハーマンは、ディに目配せをする。ディは静かにうなずいた。
「バンよ、支度は出来たか?」
「ああ、出来たけどよ…………」
ドックにて彼を待っていたバンの出で立ちは、いつもとは少々違っていた。
「うむ、なかなかよく似合っておるぞ」
「これ、ちょっと動きにくいぜ」
彼が身にまとっているのは、確かにその言葉に説得力を持たすものだった。
「なにせ、風防も装甲も無しでゾイドに乗るわけじゃからのう。その防護服が
ゾイドのコクピットみたいなもんじゃて」
続ける。
「なに、お前さんの運動神経ならすぐに着こなせるだろうよ。それよりもう
一人の方はどうした」
バンが、親指で指し示す。
「おお、どうじゃ、着心地は?」
「悪くはないな……」
落ち着いた面持ちで、ヘルメットを片手にぶら下げレイヴンは言った。
「ほれバン、レイヴンを見習えい。パンツァーティーアのスーツなぞ
部外者がそうそう袖を通せるものではないぞ」
言うディの背後に、4人の兵が近付く。Dr.ディと見受けるが如何に? と
リーダーと思しき女性が問う。
「いかにも……ふむ、おぬしらが例の……」
彼女は答えた。
「申し遅れた。我らはパンツァーティーア、フウマ小隊。閣下の勅命により
此度の支援に参上した。見知りおかれよ」
乙!!
パンティーキタ――(゚∀゚)――!!
|-ο、
┝(◯) ダレモイナイ・・ハカイコウサクスルナラ イマノウチ
|⊂
|
♪
♪ ,ο--、 パンティー
ヽ(◯)━)ノ パンティー
( へ) パンツァーティアー
く
♪
♪ ,.--ο、 パンティー
ヽ(━(◯)ノ パンティー
(へ ) パンツァーティアー
>
SSBで終わるでしょ。
ちゃんとした出所は不明ですが、ファイル整理してた
らオモロイ物が出てきました。340氏が現在執筆中
のSS・OPとして最適な気がしますが、如何なもんで
しょうか?
ttp://r.skr.jp/10240/files/0806.mpg 因みに、Ver1,01って事は他にも在るのでしょうか?
こんな感じで別のや、EDっぽいのも在ったら観て見た
いですが・・・。
395 :
名無し獣@リアルに歩行:04/11/08 01:50:24 ID:bQJYonAF
age
ビットを乗せた手負いのライガーゼロとオルディオスは再度距離を縮める
事となった。しかし、それは今までの行動を無駄にするものでは決して
ない。むしろ、それ自体は予定からすると些事にしか過ぎなかった。
そう、今はオルディオスを止められさえすればいい。
それさえ済めば、二隻のホバーカーゴもろともに一団は次の行動に移れる
のである。
オルディオスの金色の一角は青白く眩いプラズマに覆われていた。
青ざめた馬は、それを一気に白い獅子へと突き立てる。
数歩後をゆく凱龍輝を、ストロボの様な閃光が照らした。
「!!!」
自動補正により転倒だけは免れたものの、ベガはその一瞬五感を見失った。
だがその閃光が何を意味するのか、解らぬキングではない。
しかし、更に次の一瞬で、その意味が見当はずれだった事を彼は悟る。
凱龍輝の視界に、ぱらぱらと何かの燃えかすが当った。
「すごいや……CASにそんな使い方があったとはね……」
少年王は、素直にそれに感心した。
03はプラズマの角を胴体に突き立てられる刹那、その位置を少しばかり
ずらしていた。そこは右後ろ脚の付根に該当する。
03は、その箇所のアーマーを強制排除し、それをオルディオスの角に
激突さす事によって難を逃れたのだ。
ゼロのアーマーは、軽量化を視野に入れて装着されているとはいえ、
材質そのものは前世代のゾイドに比べ飛躍的に進歩している。上に、実体は
金属の塊でありそれなりの重量もある。そんなものが頭の延長に直撃したのでは
さしものオルディオスもノーダメージと云うわけには行かない。
乙です!
ビットの神業キター
340氏は毎度ながら渋いですね。
「おい、何か03がアーマーを排除したみたいだけど……大丈夫なのか?」
ビットは、03と今少しの距離にてフィーネに訪ねる。
「あの箇所なら大丈夫。フェニックスのアーマーが後で代わりに付く場所よ」
ビットのライガーと03は、余す所数十秒で接触する。しかし、その一分にも
満たない時間がビットには限り無くもどかしかった。
オルディオスの頭部がゆさぶられる。ゾイドの中枢がコアであるとはいえ、
頭部が主要センサーの密集した箇所である事には代わりは無い。更には、
衝撃を受けたのが超硬質金属の角であるという点がダメージの深刻化に
拍車をかけていた。通常なら、角が破壊され、それで衝撃は分散されるのだが
硬質故に分散されなかったダメージは、そのまま脊髄シャフトを通じコアへと
流れた。
オルディオスが急停止し、前脚を振り上げていななく。同時に、角とたてがみを
覆っていた青白い炎も風に吹き消されたかのように散った。
「まずいな、あれじゃあレオンが…………」
ベガがつぶやく。せめてオルディオスに取り付き、コクピット脇にある救助用の
イジェクトスイッチを押す事さえできれば………… しかし、長いアームを有する
フューラー系のゾイドであるならともかく、凱龍輝の前脚ではオルディオスの首を
押さえ付け固定するのは実質不可能だった。手段があるとするなら、オルディオス
に勝る圧倒的なパワーで彼を捩じ伏せる事だ。それにはやはり…………
凱龍輝は、痛みに悶えるオルディオスの正面に回り込んだ。
確認が取れたわけではないが、オルディオスが追っていた新たなライガーゼロは、ビットのゼロと接触しようとしている事は間違い無い。そしてオルディオスがそれを
追っていたという事は、それが彼に取って確実な脅威であるからに他ならない。
ベガは、そう確信した。
自分の腕前なら、ギリギリで彼を食い止められる、と。
「よし、03が見えてきた! もうちょっとだぜ、ゼロ!!」
二体のライガーゼロが、互いの距離を縮めた。
しかし、ビットのライガーは既に限界を超えていた。
「!!」
残る一本の前脚が、力を失う。ライガーゼロは、大地を削りながら巨体を転倒
させた。
「ビット!!!」
フィーネがビットの名を叫ぶ。何度も転がりつつ、漸く停止したライガーゼロ
は、ボディーのいたる箇所から火花を散らしていた。
ビットは、アラームの音で目を醒ました。それは、ライガーゼロの機体に
過度の損耗がのしかかっている事を意味するものだった。危険を告げる赤い
シグナルが点滅している。
「やれやれ…………またか………… って言いたいとこだがよ……」
彼は、コンソールにそっと手を触れる。
「よく頑張ったな、ゼロ。今度は俺がお前に報いる番てわけか……」
ビットはシートベルトを外し、横向きになっているコクピットのハッチの
ロックを外した。普段なら自動で開くのだが、その機能も今は働かない。
ビットがハッチを押し開け外に出る。彼は、頭上に向い、言った。
「さあ!! 来てやったぜ!!」
それは、真新しいライガーゼロだった。前脚のアーマーに、深紅の『03』が
見える。
03は、ゆっくりと鼻先をビットのゼロの鼻先へと近付けた。ゼロが低く唸る。
それに答えるように、03も低い声を上げた。そして03は頭の向きをわずかに変え
横向きになったゼロの頭に乗るビットを正面から見る。ビットもそれを見据える。
03は頭を低く下げる。
「……!」
そして、顎先を大地へつけると、03はビットにコクピットを解放した。
「…………ああ、よろしくな!!」
ビットは03のコクピットに持ち上げられつつ、眼下の相棒に告げた。
「待ってろよゼロ!! これが一段楽したら今度こそ休ませてやるからな!!」
乙!
やっぱ、ゼロは漢だな!熱い魂が、燃え上がる情熱が、
心に響く咆哮が、鳴り響いて止まない。
ビットとゼロの組み合わせはイイワァ〜
カコイイよ!
402 :
名無し獣@リアルに歩行:04/12/01 09:52:20 ID:d6XiQ6rk
Black Rymos shinhatsubai!!
403 :
名無し獣@リアルに歩行:04/12/03 01:53:49 ID:0vUk8j34
名古屋テレビで「ゴジラ×メガギラス」やってますよ
あげるな
下げろ
こんな過疎板でsage主張せんでも
「ようし、待たせたな、フィーネ!」
ビットが、新たな相棒の操縦桿を握る。
「ちょっと待ったァッ!!」
だが、その聞き覚えのある声が出ばなをくじいた。
「トロス博士……!? 今はそれどころじゃねぇって事くらい」
「否!! これこそが肝心なのだッッ!! いいかよく聴きたまえよビット君!
……あ、とりあえずベガ君にオルディオスの相手をしてもらっててくれないか……
いやこっちの事だ!! いいかねビット君!」
脇への指示を挟みつつ、トロス博士の講釈は続く。
「その03とフェニックスはZiユニゾン出来る事は既に承知してるだろうが」
「Ziユニゾン?」
「合体の事よ」
フィーネが言い、トロス博士が続ける。
「まあそうとも言うな。とにかく素早くユニゾンするには、ある程度ライガーと
フェニックスの相対速度を合わせねばならん。その間、いかなる攻撃も受けては
ならんのだ。もしフェニックスが分解している最中に転倒でもしようものなら、
双方共倒れになるぞ」
「それだったら、最初ッから合体させてよこしてくれよ!」
「だからフェニックスとライガーが供に広い所を走りながらじゃ無いと
スムーズに合体、じゃなかったユニゾン出来んと言っておるだろう!!
さァビット君、オルディオスは待っちゃくれんぞ」
「いやアンタ、自分の息子が心配じゃないのかよ? オルディオスにまだ
乗ってんだろ!?」
「いやー、レオンなら大丈夫!! リノンを見なさい!!」
なるほど、レオンはあれの男版という解釈なら心配も和らぐ。
ビットは妙な感心をすると、再び操縦桿に力を入れた。
「とりあえず走ればいいんだな?」
「あー、待て待て。フィーネにあわせてかけ声を上げるんだ」
「『Zi・ユニゾン!!』よ! ビット!!」
気が付けば、フィーネもトロス博士に調子を合わせている。
「…………言わなきゃ駄目?」
「駄目」
「ビット、そこに赤いレバーがあるでしょ。言いながらそれを手前に引いて。
そうすればユニゾンシステムが起動するわ」
「あー、わかったわかった。じゃあ、せーの、で行くぞ。せーの……」
「ヒーローは合体時に、せーの、なんぞ言わーんッ!」
「わかったってば!! いいなフィーネ!!」
「どうぞ!!」
『Zi・ユニゾン』ッッッッ!!
白い獅子が荒野を駈ける。それを不死鳥が追う。
フェニックス頭部にあるフィーネのシートが、頚部を経由しフェニックスの
胴に移る。そこを横軸とし、頭部と分離した胴が180°裏返った。
「不要部分、強制排除!!」
炸役にて、ライガーの全装甲が後方へと吹き飛ぶ。同時にフェニックスの
各パーツがいくつかに分離した。
オルディオスが異変に気付く。
「行かせるもんか!!!」
それを凱龍輝が押さえる。
尾翼は分離し頬と後脚へ、脚は転回し砲の姿へ、鋭い爪を有する足は胴を守る
鎧と化した。フェニックスのコクピットを運んだ頚部はライガーの尾に付き内部に
マグネッサーを展開する。余すパーツもライガーの全身を覆った。
やがて、頭部と翼及び胴がライガーに降りる。マグネッサーの光を放ち、
それらはライガーと一体となった。
フェニックスの胴へ一旦移ったフィーネのコクピットが、ライガーの胴を通り
なぜか一回転した後にライガーのコクピット、ビットの背後へと抜けた。
「完成!! ライガーゼロ・フェニックス!!!!」
翼ある獣は電磁の翼を奮わせ、一角獣の目前へと降り立った。
409 :
名無し獣@リアルに歩行:04/12/05 01:00:34 ID:CvARr98g
中京テレビで「ゴジラ×メカゴジラ」始まったよ〜
合体・・・じゃなかった。Zi・ユニゾンかっこいいよハァハァ
ユニゾンとは…
どんどん最新のネタが盛り込まれますね!
不要部分収納はさすがにできないか
同じユニゾンでもここまでカッコよさに差が出る物か…
今日ゲーセンで∞やったんだけどさ
同キャラ戦だと、戦闘開始時の吼え声が重なってすごい大きな音が
スピーカーから出るんだよね。それこそ震えるくらい。
何が言いたいかって、2体であれなんだから
>>372なんてさぞかし凄いんだろうなってこと。
415 :
名無し獣@リアルに歩行:04/12/21 17:52:21 ID:vJvYIcqY
「よし、だいたい手綱加減はわかったぜ…………」
ホバーカーゴのドックにて、バンは蟷螂の背に跨がり言う。
「大したものだ……」
目付き鋭い女性が、傍らで告げた。
「そうか? まあ相性がいいんだろうよ」
「確かに…… ドントレスの手綱は操縦技術よりも、ゾイドそのもののあやしかたで
決まって来る。まあ、この子に限った事ではなく、我らが扱うゾイドは大抵そういう
ものだが…………」
一呼吸置き、彼女は冗談めかし続けた。
「貴殿、忍になれるぞ」
「遠慮しとかぁ。ゾイドに関しちゃお誉めに与り光栄の至り、ってとこだが
あんたらみたいな地道な仕事は俺向きじゃぁないんでね、っと」
バンはドントレスから飛び下り、正面に回ると彼の頭を撫でる。
グルル、と喉を鳴らすような音を出し、機械虫は心地良さそうに頭と両の鎌を
動かした。
「調子はどうかな」
そこへ、老科学者がおもむろに話し掛ける。
「じいさん、どこ行ってたんだ?」
「わしのラボから、今回の任務に役立つソフトを取り寄せてたのじゃよ」
彼は歩み寄りつつ言う。
「容量的に時間がかかると思ったが、流石は軍隊。良い回線を使っておるわい」
ディは、ポケットから小さなケースを取り出した。
「で、これがそのソフトじゃ」
バンがそれを見ると、何やら字が書いてある。
「……チロル?」
「ある村の洞窟にあった、一機のヘルキャットから採取した情報じゃ。コアは
死滅しておったが、機械の方にかなりの情報が移されておった」
続ける。
「そして、このチップの中にはそのゾイド一機分+αの情報が入っておると
いうわけじゃ。バンよ、これをKGのコクピットまで持っていってくれ」
バンはそれを受け取ると、見つめた。ディは続けた。
「否、こう言うべきかな。リーゼ穣ちゃんに『彼』を届けてやってくれ、と」
「じいさん………………」
バンは訪ねる。
「『こいつ』は一体何なんだ……??」
「残留思念………………いや、『魂』じゃよ。かつてゾイドを駆った者のな」
彼は怪訝そうにそれを見つめる。
「まあそう訝しがるのも無理なかろうて。無論それだけでそういったものが
成り立つわけではない。だが、KGとリーゼ嬢ちゃんの助けがあれば、それは
事態を好転させるに充分な役割を果たす事だろうよ」
「難しい事はわかんねえが…………」
バンはケースを目の前に持ってきつつ言う。
「これをKGのコクピットにセットすりゃいいんだよな?」
「そういうことじゃ。どら、わしは他の機体もちょいと観て来るで、あとは
よろしくな」
「ああ」
と、気軽に返答した物の、彼の脳裏には複雑な感情が渦巻いていた。
「おまえもそれが何なのか気付いてるんだろう?」
「聞いてたのか…………なあレイヴン」
バンは告げた。
「じいさんが言うんだから、効果そのものはあるんだろうけどよ…………」
「俺も幾度かリーゼから聞いた事がある……」
バンの言葉を遮り、レイヴンは語った。
「俺達に決められないのなら、そいつ自身に決めさせてみちゃどうだ?」
続ける。
「リーゼがいて、KGのCPUを使って、それでもなおそいつが嫌だという
のなら、最早無理強いはしまい。だが、それは事前に俺達が決めていい事
でもないだろう」
「レイヴン……」
「要は駄目元だ。行ってみない事には何が出来るのかすらわからんからな」
「そうだな……」
バンは、手許のメモリーチップの収まったケースを見、言った。
「とりあえず、答えを聞かせてもらうぜ。ニコル……」
「大佐、博物館から連絡が入りました。スリープ状態にある全ゾイドを
取急ぎチェックした所、特に変わった所は見受けられなかったそうです」
「そうか…………わかった」
ハーマンは、つい今し方ヘリック国立博物館に連絡を入れた所だった。ここには
かなりの数のゾイドが、スリープ状態で保管されており、それがKGの電子兵器で
暴走する危険性が危惧されていたのだ。
だがハーマンは、しばしの沈黙の後、
「いや、待て。念の為、もう一度チェックしろと伝えろ。それと今後それらを
出来うる限り監視し続けろともな」
「ですが大佐、あそこにあるのはスリープ状態とはいえ、大部分が時代遅れの
代物です。メンテナンスすらろくに受けてない機体ばかりですよ」
「コアが生きている以上、動きさえしなければパーツに一切の損耗はおこらん。
極論だが、メンテナンスが必要なのは常時可動しているゾイドに限った事とも
言える。なによりあそこには武装無しでも危険なゾイドが多数保管されて
いるんだ」
現在でこそ第一線を退いているゾイドでも、無防備な街中に現れれば
それは充分すぎる脅威である。現にハーマンがかつて博物館で観たゾイドの
中には、カノンフォートやベアファイターもあった。いずれの突進力や腕力も
現役のゾイドに勝るとも劣らぬ一級品だ。
「……諒解しました」
「それと、クルーガー大佐とは連絡が取れたか」
「いえ、それが未だ電波の状態が思わしく無く、依然として不通のままです」
ハーマンは思った。頭痛の種は今後も増えるだろう。なにしろ相手はKGと
ゴジラなのだ。片や気紛れな怪獣、片や実戦データも失われた古代のゾイド。
不測の事態が多すぎる、というよりは一挙手一投足そのものが、これ不測の事態
といった趣きか。
「わかった…………。 博物館の方には治安局に御足労願おう。ブルーシティーから
凄腕が1人応援に駆け付けている筈だ」
「治安局ですか。軍の要請だと彼等もいい顔はしないでしょうね……」
「仕方ないさ、非常時の法的特権だ。それにこちらは向うを買っての発言だからな。
よし、では直接ヘリックシティ治安局に要請だ。ブルーシティ治安局の隊長が
出向している筈だから、そいつに指揮を取らせ、博物館の警護に当たれ、とな」
GJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJゴジュラスであるURYYYYYYEEEEEE―――ッ!!!
チロル&ニコルキターン!!
ブルーシティ治安局………???
ついにフュザも参戦ですかっ!
G J ! !
流石にゴジュラスだろ?
スーパーサウンドブラスター装備だぜ!
ゴジラの楽器声なんか目じゃねーよ!
毎度、GJです。外と懐は、寒いが魂が熱いぜ!!
この板で、今も尚神の領域にいるのは340氏
貴方だけです!。
最後にもう一度。 G J !!
FINALWARSのゴジラならKGにも勝っちゃいそう。
放射能火炎が大気圏突き抜けて宇宙空間まで逝ってるし。
340氏のゴジラ強度がどのへんの水準にあるかが焦点ですな。
340氏
グッジョブ!どんどん要素が増えていく。
ソバカス婦警と射撃プロの黒人刑事希望
>>426 神とは言わないが、この板の頂点にいる事は多分間違いない。
やたら長い坂を登って340氏を追い越したい。いつかは。
年末なのに暖かいスレだな
('A`)キモ・・・
ニコルキタ――――――――――ッ!
最近ニコルと聞くと…光学迷彩装備ガンダムのパイロットしか浮かばない_| ̄|○
現在、KGはその活動を停止している。中で何があったのか、外部からは
全く伺う事が出来ない。そう遠く無い距離で、二体の機械獣が戦闘を繰り広げ
てはいるが、今の所それにKGが反応する様子も見られない。
だが、KGは首都ヘリックシティを挟み、ゴジラと一直線に対峙する形にある。
今の所、ゴジラの方はシュバルツ率いる義勇軍がこの誘導を行っているが、
万全を期す為にはKGの誘導もまた急務だった。
それが、表向きの事情だった。
中央大陸某所…………ゴジラより、そう遠くは無い、さる上空。
一隻の超大形ゾイドが3隻のホエールキングに吊られ、その地点をゆっくりと
旋回してた。ときおり、大人の胴ほどの太さもある牽引ワイヤーがきしみを
上げ、その巨体に振動を与える。と、云っても全体から見れば、それは幼児が
座った椅子のきしみ程も無いのだが。
「それにしても、もう少し出力の上昇を早められんものかね……」
クルーガーがぼやく。だが彼はこう続けた。
「ま、このコンディションでは無理なからぬ事だがな……」
正に彼の言う通りだった。ウルトラザウルスは現在、前脚を一本欠いた
状態で高度数千mに釣り下げられている。無論、破損箇所には手は加えられて
いるものの、前脚破損の際、コアそのものが神経パルスのオーバーロードに
よってダメージを負っている状態に、現在ウルトラはある。
人に言い換えれば、心理的苦痛を受けていると言えるこの状態下にあっては
気力を昂らせるのは難しい。
それに加え、先刻のKGによる電磁パルスがウルトラのコアに更なるダメージを
与えたと見え、かつてはゴジラにとって御馳走だった筈のコアの活性も、今や
見る影も無い。
「彼等は判っているのですか……?」
傍らの将校が問う。
「彼等の活躍が、このウルトラのコアがゴジラを誘導できる様になるまでの
場繋ぎでしか無い事を……」
「いや、それは敢えて告げてはいない」
クルーガーは続ける。
「時間制限付きの情熱など、今の彼等から比べればまるで安物だ。それに
もし、ウルトラが彼等の期待していた時間に遅れでもしてみろ。彼等は焦り
失望し、たちまち気力を失うだろう。そのタイミングを恐らくゴジラは
逃すまいよ」
続ける。
「一応、我々の作戦も多少は彼等に伝わってはいる。だが、あくまで主役は
君等だと言っている。その実、烏合の衆とまるで当てにされてないにも
関わらず、だ。だが現状はこの有り様だ」
更に続ける。
「いくらシュバルツが指揮を取っているとはいえ、民兵の軍団がどれだけ
持ちこたえてくれるか…………」
続ける。
「せめて、ここにもう一つ二つの要素があれば、な」
「フライハイト大尉ですか」
「うむ……」
初老の指揮官は、将校の言葉に一言頷いた。
荒野のただ中にそびえ立つ、一頭の機械獣があった。巨躯に紅の角を
頂いたそれは、両の腕を力無く下げ、光を失った視線も大地に向けられていた。
それを、注意深く監視する機械の眼があった。
太い合金のバンパーに覆われたターレットレンズが、望遠用に切り替わり、
更に段階的にズームされる。コクピットのモニターには、その映像に加え
動態反応の文字が映されるものの、直ぐさま後に、無し、と加えられる。
「本当だろうな?」
通信が入った。
「紛れも無い。少なくとも、外部の駆動系は完全に静止している」
眉の薄い大柄な隊員、イガは声に答えた。
ターレットレンズを備えたゴーレムが、のそりと岩影から姿を現す。
視覚系だけではない。前脚の先端も、五指のマニュピレーターを備えた
完全な『手』としてナックルウォークを行っている。
「卵だって摘めるんだってな、その手」
「いかにも。だが今回ばかりは披露の機会は無さそうだがな」
彼は続けた。
「光学迷彩の必要無し。その方があちらがわからも確認しやすかろう」
別な声が告げる。
「こちらからも確認した。背部動態反応無し」
同じく」
同じ声が続ける。
「温度分布、安定。動き無し」
「こちらも確認した。背部温度分布安定」
イガが、先刻の声に告げる。
「お二方、用意は如何か?」
「いつでも行けるぜ!!」
「こっちもだ」
「よし! では武運を祈る!!!」
随所にカスタマイズを施されたゴーレムの頭上を、二頭のドントレスが
飛翔する。
「もっとも、貴殿らはかかる報告が無くとも、あすこへと赴くのだろうがな……」
イガは続けた。
「ドントレスは、ドントレス(恐れ知らず)を好む、と云った所か……」
遅れ馳せながら、皆様明けましておめでとうございます……
マニュピレーターの精度の基準はやっぱり卵なんですね
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしますw
二頭のドントレスは、KGに程近い岩影に降り立った。
「どうだ、様子は?」
レイヴンがヘルメットにてパンツァーティーアに尋ねる。
「いぜん動き無し」
「そうか、わかった」
彼は通信を切り、言う。
「最初は窮屈だったが、慣れてみれば中々悪く無いな。まったく贅沢な
装備だ……」
「そうか? どうもおれには合わないみたいだ……」
レイヴンとは好対照に、肩と首周りを気にしながらバンが言う。
「スーツが合って無いんだろう。とりあえず今は我慢しろ。行くぞ」
「ああ………… ん?」
「どうした」
バンは、足元に転がる、あるものに気をとめた。彼は窮屈な身を屈めると、
それを摘まみ上げる。そしてパートナーの名を呼んだ。
「おい、これ…………」
なんだ、とレイヴンが『それ』に顔を近付ける。直後、彼は慌てたように
バンの手首を掴んだ。
「おい、何を……!?」
「貸せ!!」
バンはすぐにも『それ』を指から離し、レイヴンの掌に落とした。レイヴンは
それを受け取ると、右手の手袋を外し素手でそれを握った。
「……………………………………!!!!!」
「おい、どうしたんだ?」
レイヴンが、その問いかけに反応するのに十数秒の時間を要した。
「持ってみれば解る…………手を貸せ……!!」
バンは、彼からその小さな『虫』を受け取った。
更新嬉しage
その『虫』は、リーゼが買っていた古代昆虫だった。つい数時間前まで
通信機代わりに使っていたので、機能については良く知っている。
だが、『この虫』が持つ情報の事については、その限りではない。
「これは……リーゼが?」
「間違い無い…………そいつが持っている情報をお前も確かめてみれば…………」
額に汗し、レイヴンは続けた。
「嫌でもわかる」
バンは、怪訝に思いながらも『虫』を手で包んだ。
直後、イメージが、目の当たりにしているかのように鮮明にバンの脳裏に映る。
「…………おい、いったいこれはどういうこった………………!!」
それは、KGのゾイドコアの風景だった。体育館ほどもあろうかという
広大なスペースに収まる巨大なゾイドコア。それに連なる無数の配線。
そのコアの中央に、菱形に並べられた四体の小型ゾイド。
否、四体のオーガノイド。
事は、一月ほど前に遡る。その頃、バンはオーガノイドの研究と云う名目で、
共和国軍にジークを預けていた。聞く所に寄ると、リーゼとレイヴンの
スペキュラーとシャドー、そして戦場にて捕獲されたアンビエントも、その
研究機関にいるという。彼は、とりあえずは人助けの役にも立つだろうと
友としばしの別れを遂げた。
ゴジラ復活の騒動が巻き起こったのは、折しもその直後の事だった。
忙しさの中で、いつしかバンはジークがいない生活にも慣れ、やがては
オーガノイド無しで、かつてジークの力を借りていた程の力を出せる程にも
ごく自然になっていた。
無論、そうなってからも片時たりともジークの事は忘れなかった。
そう、彼が忘れていたのは、『軍が何故ジークを必要としていたか』だったのだ。
時を同じくして、異なる場所で今一つの騒動が幕をあけようとしていた。
現在、二大巨獣が両端にてにらみ合うエウロペ大陸南部は、前大戦直後より
主としてヘリック共和国が統治しているが、ガイガロス周辺は未だ帝国の統治下に
ある。中には、かつての戦線レッドリバーに程近いドラゴンヘッド要塞のように
戦後もなお帝国軍の居留地となっている場所も少なく無い。
ここは、そんな国際的に有耶無耶となっている地点の一つである。
「こんな所へ連れて来て……どうするおつもりかしら……?」
ナオミは、異様なまでに高く、それでいて薄暗い天井を見上げ、言った。
「なにしろ、この緊急時だ。正式な手続きを幾つか省略した結果、淑女に対し
非礼な行いとなってしまった事は私から丁重にお詫びする……」
目付きの鋭いその男は、うやうやしく頭を下げた。
「なにやら貴方にも事情があるようね。まあ、今は聞かないでおいてあげる
けど………… で、私に出来る事って何なの? それだけは早く教えてもらわないと
仕事の準備も出来やしないわ」
若干のいら立ちを交え、彼女はそう言った。
一方、傍らの男は返す。
「それは言うまでも無い事。君の腕を…… そう、その射撃の腕前を我々に
提供して頂きたい。いや、我々に、ではなくこの世界の為に、と言った方が
現在の場合正しいかな」
不思議な男だった。射抜くような鋭い眼差しをしながら言動には高圧さが無く
それでいて凪いだ水面の様に落ち着き払っている。だが、その口調には確固たる
強さを持った意志が容易に見て取れた。
しかし、それが逆に胡散臭くもある。少なくとも、ナオミ自身、自らをほとんど
説明も無くこんな『秘密基地』へ連れて来た人間は信用できなかった。
いくら人当たりが良くても、だ。
「私が戦争の片棒を担ぐような女じゃないって事は御存じでしょうね」
男はしばしの沈黙の後、告げた。
「やはり黙って仕事をして頂くのは虫が良すぎたか…… 」
彼は溜息をつきつつ、自嘲気味に言う。そして続けた。
「こうなったら説明しよう。君がこれから乗るゾイドは、帝国製のゾイドでは
あるが軍上層部には全く未承認の、まさにここに似つかわしい秘密兵器だ。
故にこの作戦自体、ルドルフ陛下の承認すら得ていない」
彼は続けた。
「陛下は、今回の作戦には過剰な戦力は投入したくない御考えのようだが、
私の考えは違う。共和国はKGとゴジラの共倒れを狙っているらしいが
そう上手く事が運ばなかった場合、例えば片一方が圧勝した場合それを
駆逐する手段が無くなるのだ」
彼は、歩きながら続けた。
「そこで、勝ち残った方をこれで仕留めるという寸法だ」
「それって、無断の軍事介入じゃないの?」
「そうだ。だが、事を速やかに終わらすには、節介ではあるがこれしかない。
我々には、今の時点でいずれにも生き残ってもらわれては困るのだ」
男は、彼女に背を向け、言った。
「それにな、KGがZiの大地を蹂躙するのは見るに耐えんのだ。デスザウラーの
コアは、いかなる形であれこの世に留めるべきではない」
デスザウラー。そこでナオミは、あの男の事を思い出した。
男は、ナオミの表情を察し、名乗った。
「そう、ギュンター・プロイツェン…………」
続ける。
「ギュンター・プロイツェン・ムーロア」
続けた。
「私の父、そして、本来なら『ゼネバス』にとって英雄となった男だ」
「あなたは…………」
彼は、ナオミの言葉を遮る様に語った。
「それじゃあ、君の乗るゾイド、セイスモサウルスルをお目にかけよう。
それから、私の事は気軽にヴォルフと呼んでくれ」
セイスモキターーーーーーーー!!
340さん、おつかり
第三勢力、ネオゼネバス勢が参戦だね。
>>447 鉄竜騎兵団登場ですね!
というかヴォルフお前って奴は…良い所で出てくるな
オルディオスと、翼を有するライガーは砂煙りの中、しばし見つめあった。
その中で、ゼロフェニックスの翼とオルディオスの翼が次第に輝を増す。
ゾイドコアの活性化が、マグネッサーを空吹かしさせているのだ。
互いのゾイドが低く唸る。唸りに連動し、マグネッサーは明滅する。
同時にそれは、互いのマグネッサーが即時全開出力で使用可能である事も
意味していた。その気にさえなれば、次の瞬間にでも正面衝突が可能である。
「いくぜ!! ライガー!!!」
ビットのかけ声とともに、ライガーは大地を蹴り翼を奮わす。
オルディオスも、全く同時に動きを同じくする。
二体の機械獣は数歩で宙に舞い上がった。
互いが互いを避け、その軌道は歪んだ螺旋を大空に描く。そしてそれは
高出力のマグネッサーが作るプラズマ雲により、ままに形となって宙に
刻まれた。遠目に見れば、二色の火の玉が大空でチェイスをしている様にも
見える。
まさに、そこに繰り広げられているのは文字どおりの格闘戦だった。
「飛行ゾイドの戦闘とはまるで違う…………」
ハーマンがこぼす。だが、ディはその光景に眉をしかめた。
「ふむ…………」
細い顎に手を添え、彼は言った。
「のうトロスよ、ラオンはこう言っておったのじゃったな? あのオルディオス
はマグネッサーの出力が上がらない、と」
モニター向こうのトロス博士は答える。
「そうなんですよ。せいぜい可能なのは長距離ジャンプ程度だと。奴が送って
きたデータもそれを実正してますし、第一ラオンは発言を水増しする事はあっても
決して謙遜だけはせん男です」
「そうか、わかった…………」
ディは、ハーマンに歩み寄る。
「ロブよ、ちとビットと話がしたい」
彼はハーマンに代わり、モニター前に立つ。
「ビットよ、なるだけ早めに決着をつけるのだ。長引けばオルディオスとレオンが
危ない。それこそおぬしが手を下すよりもな」
二頭のドントレスが冷たい風を切り裂き、KGへと迫る。
未だ物言わぬKGは、それでもなお高い緊張感を周囲へと振りまいていた。
二人のヘルメットのディスプレイに、降着ポイントが示される。
リーゼが入って行った、首筋の非常用ハッチだ。
ここへ取り付きさえすれば、あとは己の身体だけが頼りとなる。そう考えると
若干の恐怖すら感じるが、今となっては行く他は無い。
先刻、二人は信じ難いものを目の当たりにした。しかし、それが逆に
二人を冷静にしていた。事が重大なだけに、慎重な対応が求められたのだ。
まずはコクピットに赴き、ハインツを拘束すると共にリーゼに接触するのが
先決である。
次第にKGが近付く。二人は、任務に心を集中させた。
だが、その時である。
「KGに活動反応! 動くぞ!!」
二人に、パンツァーティーアより通信が入る。
同時に、まるで巨大な絵画が動きだしたかのように、KGは巨体をゆさぶった。
動かぬ風景が不意に動き出すという違和感が驚きとなって二人を襲う。
「かまわん、行くぞ!!」
レイヴンが言う。ならば、より事態は急を要するのだ。
「攻撃をしてくる気配はあるか」
「……いや、無い。だが奴が移動するのは確実だ」
パンツァーティーアから応答が返る。その言葉通り、KGは巨大な一歩を
踏み出した。
「なら問題はない、中に入るまではな。バン、準備はいいな?」
「ああ、バッチリだぜ」
二人は、ドントレスの行く先をKGの首筋へと定めた。
そして数十秒後、ふわりと減速した二頭のドントレスは、四本の脚で
KGの装甲へ降り立った。足先のマグネットが機体をがっちりと固定する。
バンは、サドル脇の金具を引き出し、腰へと装着した。金具はワイヤーで
ドントレス本体と繋がっている。
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
いかな巨大ゾイドでも、普通に歩行する分にはコクピットを有する首から上は
さほど揺れない構造となっている。だが、このまま彼が静かに散歩を続けて
くれる保証はどこにもない。
事態は依然、緊張の継続を強いていた。
きりりと音を立てワイヤーが伸び、バンはハッチの淵へ手をかけた。
「ロックはされて無い。まあ、この有り様じゃ鍵なんてかけようが無いけどな」
バンはレイヴンに指し示す。本来ならシリンダー錠のある場所には風穴が
周囲を焼き焦がしながら空いていた。
「ここを狙撃したのか。まったく、対した度胸と腕前だ」
「確かにな。だが感心してる暇は無いぞ」
「ああ」
バンは把手に手をかける。ロックとハッチ自体の留め金は別になっているらしく
若干の手応えを感じさせつつもハッチはごく自然に開く事ができた。
しかし、それすら今となっては罠へのいざないにすら思える。
まずは、バンが身を潜らせる。と同時に腰のワイヤーを外す。ワイヤーが
ドントレスへと引き戻されるのを横目に、レイヴンもハッチを潜る。
中は思った以上に狭かった。二人ともさほど大柄な方ではないのだが、
それでも這い進むのがやっとだ。KGもいつ姿勢を変えるかわからない。前へ
転がり落ちれば、その先には脊髄シャフトのメンテ用通路が縦に伸びている。
そうなれば数十mの高さをまっ逆さまである。
「よっ……と、」
幸いにして、二人はそうなる事も無くハッチから脊髄通路へと通じる
短い距離を這い抜けた。バンは、脊髄通路へ顔を出す。
「リーゼがいるのは、この真上か…………」
手探りで足場を探し、手をかける。そして90度体の向きを変え、脊髄通路を
彼はレイヴンと共に登りだした。
キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
456 :
名無し獣@リアルに歩行:2005/03/28(月) 00:48:39 ID:vEjXOprf
保守age
このところ仕事疲れでバテてました……
今週中には再開できるかと……
>>457 無理せず、確り休んでくらはい。
皆で、気長に貴方様の良作を待って
いますから。
ご自愛下さいませませ。
340氏お疲れさま。
タモリ
>>457 お疲れさまです。
ゆっくり休んでつかあさい
二人は、取り敢えず上を目指す事だけを考えた。そうしなければ、あらぬ
雑念が沸き上がり下へと足を引くからだ。只でさえ気が重い進行を、着慣れぬ
服がさらに滅入らせる。しかし、今はこの狭い通路を上へと登るより他は無い。
通路が、緩やかに時間をかけ上下する。こういった決戦兵器サイズのゾイドは
それゆえに歩幅も足を上げる高さも大きく、従って縦揺れも大きいのだが、それも
腰から下までの事だバンは伝え聞く。一見すると無骨なブロックを大雑把に積み
上げただけとも思える構造のKGだが、その実内部には脊椎動物を模した骨格を
有し、既に足首から衝撃と縦揺れの吸収、分散が始まっている。それが股関節、
腰部、頚部と段階的に進み、コクピットに至っては全力疾走(!)したとしても
中形のゾイドの様に激しく揺さぶられる事は無いという。そういった構造で
なくば、その巨躯に満載された電子機器や重火器が、一歩歩く毎に損傷して
しまう。しかし、現在はゆるやかにではあるが、明らかに、そして不規則に
彼等のいる高度は変化してる。
「本調子じゃないって事か…………」
「どうした?」
下に続き梯子を登るレイヴンが尋ねる。バンは、巨大ゾイドの衝撃吸収の
メカニズムを簡単に説明し、
「で、だ。その連係が完全なら、こんな揺れは起こらない筈なんだよ」
「すると何だ、こいつは足腰もおぼつかないって訳か?」
「……うーん、そういう事になるのかな。とりあえず登りきってみれば解る
事さ。……ほら、もうすぐだぜ……!!」
その一方で、天駆ける二頭の機械獣の決戦も終盤に近付いていた。
ライガーゼロフェニックスの翼が大気をかき分け、そのたびに磁力を帯びた
Ziの大気が反応し軌跡を鈍く輝かす。その反応が残像となって翼にまとわり
つく。
片やオルディオスの翼は、違った現象を見せていた。翼の一振り毎に
青い炎が翼全体ににまとわりつく。オルディオスやフェニックスのマグネッサー
は、板状のマグネッサーを並べ、その電磁干渉によって推力を増幅さす、
いわゆる「フェザーマグネッサー」というタイプだが、その電磁干渉が
今のオルディオスは過剰に起こっているのだ。
マグネッサーの原理上、翼が帯びる電磁力が強ければ強い程飛翔力は上がる。
だがその反面、マグネッサーの出力がある一定を超えると翼の複数箇所から
放出される電磁波が互いに干渉し、プラズマを生じさせてしまう事がある。
マグネッサーの形状が、旧来のトラス型からフェザー型に時代と供に移行
してきたのは、トラスではマグネッサー効果が形状的に出易く、また強度も
取れる反面、高出力、大型化すると電磁波の干渉が起こり易くなるからである。
だが、現在起こっている現実は、そのような理論ですら小賢しいとばかりに
一蹴するかのようだった。
「最早一刻の有余もならん…………! 既にオルディオスの出力は構造の理を
超えておる。これでは200Vのコンセントに豆電球を繋いでおるような
ものだぞ!!」
ビットは、ディからの通信に答える。
「なあ博士、中のレオンは大丈夫なのか?」
「飛行ゾイドのコクピットは、とりわけあのサイズともなると神経質なまでに
あの手に対する対策がとられておる筈じゃ。だが時間がたてばその保証も無い」
「よし、じゃあ一か八か、やってみるか…………!!」
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
ムーンプリズム乙カレイヤー!
もうね、ありがとありがと!
正直悪いとは思いつつも、速く続き読みたい症を押さえるのにタイヘンタイヘン
斬新な新解釈【フェザーマグネッサー】(・∀・)イイ!!
340氏のSSは毎度、読んでるだけで画が見える!
ホント凄いな!
大変でしょうけどガンガッテ!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
一体どうする気だ、ビット!?
漏れも340氏には悪いと思いながら、
このストーリーの続きを早く見たくてしょうがないよ!
キター*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
いやもう前同なんですが…見たい読みたいと思いつつ、340氏には申し訳なく…
「なあフィーネ、こいつはゼロとフェニックス単体よりもパワーは上がって
るんだよな」
「ええ……そうだけど……」
「それはつまり、マグネッサーの出力も上がってるんだよな」
「ええ、でもリミッターがあるから、オルディオスみたいにはならない
筈よ。それでも他のゾイドを運べるくらいのパワーはあるわ」
「話が早いな!」
「ビット、なにを……!?」
「何って、決着さ。ちょっと俺に任せてくれ!」
ビットは、ゼロフェニックスを急旋回させた。後部のフィーネが軽く
悲鳴を上げる。だが直後、彼女は上体を起こしビットに笑顔で告げた。
「それならそうと言ってくれなきゃ」
「何だって?」
「ほら、そこのボタン」
ビットが見れば、なるほど何やらカバーがかけられた、いわく在り気なボタンが
コンソールの片隅にある。
「ビット君!! そのボタンにどうやら気付いてしまったようだね!!」
それは、紛れも無く自らが一番世話になっている博士の声である。
「いまさらあんたが何を言ってこようが驚かねえつもりだが…………」
おおかたずっとコクピットの中を監視してたんだろ……、ビットは小声で
呟くと、
「おっと、こっちの話ですよ? で、博士。こいつは何なんだ? まさか
自爆ボタンじゃないだろうな!?」
「はっはっは、何を言うのかね!」
トロス博士は笑いながら言う。
「その出番はまだまだ先に決まってるじゃないか!!」
「あるのかよ!!」
「それはともかく、そのボタンはだね……」
「人の話聞けよおっさん…………」
「いいかねビット君、それは『オーバーブースト』の起動スイッチだ」
モニターに移った科学者は言った。
「オーバーブーストね…………一応聞いとこうか?」
博士は語った。何でもフェニックスの装甲は特殊な素材で出来ており、
ある種のパルスによって装甲の分子間にEシールドに似た電磁防護構造が
展開される仕組みなのだという。これによって短時間ではあるが装甲の
防御力が格段に上がるばかりでなく、コアも共鳴反応によって一時的に
強化されるらしい。
「随分と都合の良い話だな……」
博士は、流石はビット君、とつなぐ。
「実を言うとその機能はな、起動させてから二分くらいしか持たんのだ。
だから使うとなると、そのリミットまでに相手を倒さねばならん」
「二分か…… そいつを超えると、どうなるんだ?」
「コアと装甲、その双方に過負荷がかかり、君達はゼロフェニックス諸共
蒸し焼きになりかねん。例によって実用するのは今回が始めてでね……」
ビットは、モニターの向うを見据え、言う。
「博士、いいのか? そんな物騒な代物を自分の息子相手に使わせて」
トロス博士は、穏やかな表情で答える。
「君なら…… 大丈夫だと思うんだがね。 やってくれるかね」
ビットは、にやりと笑みを浮かべた。
「絶大なる信頼、ってわけか」
「考えがあるそうじゃないか。そいつを信じよう」
フィーネが言う。
「オルディオスが追い付いてきたわ!!」
「その信頼に答えるしか無いわけか。いいだろう…………」
ビットは拳を大きく振り上げた。
「やってやるぜ!!!」
次の瞬間には、ボタンを被うカバーは木っ端微塵に粉砕されていた。
「おお、あれは…………!!」
ディがホバーカーゴより感嘆する。空を舞うゼロフェニックスの素体が装甲の
隙間から光を放ったと思うや、続いて装甲の色が変化し始めたのだ。
それまで青と白を基調としていた装甲が、次第に赤みを帯びはじめる。
やがてライガーゼロフェニックスは、深紅と透き通る黄色の色彩に
その身を染めた。
それはまるで、灰から炎とともに蘇る不死鳥の姿にも似ていた。
オッシャ!!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
仕事速いぞ!うれしいぞ!うれしいけど
あんま無理して身体壊さんでね。
自爆ボタン ワロスwハゲワロスwwゲキワロスwww
もう続きが!
やっぱあるのかよ自爆ボタンw
赤ガッチャがこんな風に登場するとは思わなかった
やっぱ赤い方がフェニックスって感じがするよなぁ
この文章力……キャラクターの活かし方……。
G O D
自爆ボタン爆ワラタ
340氏最高!
ビットかっこいいよビット
自爆ボタ笑ったよ自爆ボタ
赤フェニ キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
ビットやっぱかっこええ!
340氏お疲れ様です
tu-kaネ申です
お身体大切に
476 :
名無し獣@リアルに歩行:2005/05/23(月) 18:35:50 ID:HezBa/S6
保守age
新作キターのかと思ったよ…
途中で打ち切りになったらやだなぁ
>>477マターリ待とうぜ。
変なプレッシャー掛けちゃ悪いよ。其のときまで、他の遊びしよこうぜ!
>>478 藻前、良いこと言うな!
(・∀・)つ目 オチャノメ!そして、マッタリしようぞ
またーりなぁ
「なに、二分たって結構あるもんだ!!」
「それでビット、どうするつもりなの?」
「あたって砕けろだぜ!!」
「ええーッ!!」
フィーネが、がらにもなく声を上げる。
「おいおい脅かすなよ、吃驚するだろう!?」
「あ、御免なさい……でも……」
「そうだビット君!! 無茶な行動は何も産まんぞ!!」
トロス博士が通信にて割り込む。
「博士!! 今度は何だよ!?」
「何だよは無いだろう? それよりラオンから通信が入っている。
そちらに回すぞ」
モニターが、トロス博士に代わって厳めしい風体の科学者を
映し出す。
「久しぶりだな……とりあえず今はわしの話を聞くだ」
ラオンは言う。
「格闘能力という一点においては、オルディオスに弱点らしい弱点は
何も無い。射撃に関しても照準が奴自身の自由になる以上、かなりの
精度になろう。現在ヤツは野生化している故、射撃などという不粋な
手段は飽きているようだが、その気になればいつでも撃ってくる」
ビットは、操縦桿を握りながら返す。
「……で? そんな奴を相手にどうしろと?」
「では話そう。奴にとって最強の武器が最大の弱点でもあるのだ」
「どういうこった?」
「奴の額の角……サンダーブレードは強力な武器であると同時に
微妙な力加減が可能な繊細な器官でもあるのだ」
大戦当時、共和国、帝国両陣営はゾイドに完璧を追求し続けた。
すなわち万能兵器の追求である。そんな中開発されたオルディオスは
地上ゾイドとしては邪魔な翼、飛行ゾイドとしては邪魔な四肢を
有しながらも、そのいずれのデメリットを補って余り在る性能を
誇っている。そしてそれは、オルディオス最大の武器であるサンダー
ブレードにもいえる事だった。サンダーブレードは本来剣に相当する
格闘兵器ではあるが、完璧を目指す軍上層部はそれを単なる無骨な
剣に終わらす事を許さなかった。結果、サンダーブレードには自身の
力加減から、敵に与えた手応えまで読み取る、格闘家の拳にも似た
鋭敏なセンサーがコアに直結する形で付随する事となったのである。
ビットは言う。
「つまり、それをへし折れば奴を悶絶なり気絶なりさせられる、と
まあこういう訳か……」
「へし折るのは駄目だ。あの付根にはコクピットがある」
「何で武器の付根にコクピットがあるんだよ!?」
「わしが知るか!! 自分で作ったわけじゃない!!!
……ともかく、マテルZiを鍛えたサンダーブレードは
極めて強靱だ。折ろうとすれば、コクピットごともげて
しまう。おまえにやって欲しいのは、へし折る寸前までの
衝撃を与え、奴を気絶に追いやる事なのだ」
マテルZiキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
相変わらずGJです。
また新しい要素が。
いつムラサメが乱入するかドキドキです。
舞台は、ニューヘリックシティへと移る。
「チーフ、やはり保管してあるゾイドに不振な点は見受けられないとの
事です」
ゴジュラスギガのコクピットに、女性の声が告げる。
「そうか判った。…………しかしなあ……」
答えるのは、テンガロンハットを被った体格の良い男性だった。
「どうかしたんですか?」
「いや、どうも嫌な予感がするんだ。長年の勘で言わせてもらえば、
こいつぁ正に嵐の前の静けさってやつだ」
男は、ブルーシティより召還された当治安局機動隊チーフ、名を
ガミーと言った。今回の出動に当り、これまで生死を共にしてきた
ゴジュラスのボディーを試作型の最新鋭機、ゴジュラスギガに代えて
きたのだが、軍から警報が発令されてから早一時間、未だこれといった
異変は感知されていなかった。
「俺のゴジュラスギガがそっちまで入れればいいんだが、これじゃあ
宝の持ち腐れだな……」
ガミーは、シートのひじ掛けに腕を預け、へりを指でとんとんと
叩く。予めこれだけのブランクを過ごす事が判っていれば、こいつから
降りて一服くらい出来たものを…… 彼は思う。彼は、普段から
任務の最中は常に気を引き締める様、部下に言い聞かせている。ゾイドに
乗りながらの喫煙などはもっての他であり、発覚すればその時の部下の
対応如何では彼の岩のような拳骨がうなりを上げる事すらあった。
そもそも、一服している時に賊が現れたらどうするのか。
彼は、そんな事を思い返しながらも、一件落着したあとの葉巻きを
恋しく感じてもいた。
「やれやれ……だ。……あー、こちらガミー。ディド、応答せよ」
彼は、博物館の敷地内で警護をしている今一人の部下に無線を向けた。
……………… 応答が無い。
「……こちらガミー、ディド、応答せよ」
ガミーは、即座に先刻の女性……チャオに連絡を入れる。
「チャオ、こちらガミー」
「こちらチャオ。どうしたんですか?」
「ディドと連絡が取れない。ゴルヘックスのアンテナが全部お釈迦にでもなった
かな………………?」
ガミーはしかし、険しい表情で言った。チャオは応答する。
「了解! 直ちにディドの元へ向います!!」
「気をつけろ。そっちに増援を向わせる。いざとなったら俺も中へ突入
するぞ!」
無線のチャンネルを切り替える。
「おい、出番だ!! 宜しく頼むぜ!!!」
しかし、ガミーの耳が直後に聞こえた筈の応答を捕らえる余裕は無かった。
ゴジュラスギガの右方にとてつもない衝撃が加わる。
「ぐわぁッ!!」
だがギガは、即座に体勢を立て直し、攻撃の方向を観た。
「………………ええい畜生……!! ええとこいつは見た事があるぞ、何て
いったか…………!!」
だが、博物館より現れた敵ゾイドは、構う事なく砲撃を行う。
ギガの巨体がよろめくも、頑丈な装甲のお陰で未だダメージらしきものは
負っていない。
「思い出したぜ、この青ベコ野郎!!」
それは背に二門の方を背負った猛牛姿のゾイド、カノンフォートだった。
時を同じくし、ニューヘリックに向う二体のブレードライガーがあった。
「まったく、あっちへ行けだこっちへ行けだ、手際の悪いこったぜ、なあ?」
熟練のレオマスターの問いかけに、男は答えた。
「ええ……」
彼は、先刻合流したばかりの合方に、思っていた事を率直に尋ねた。
「少佐……確か戦死したと伺ったんですが……」
抑揚のはっきりとした、意志の強そうな口調だった。
「ほう、じゃあお前さんの隣にいるこの俺は何だ? 幽霊か何かか?」
彼は続けた。
「脚だってついてるぜ。それに逝く時ゃお前に挨拶くらいしてくさ。それよりも、だ。
ゴジラの誘導を離れてまでして、大のレオマスターが二人も必要ってのは
どういうわけだ。博物館とやらには、一体何があるんだ?」
「太古の遺物ですよ。現代のゾイドには手に余るようなね。何でも研究用に
保管していたのだとか」
「取っておかれたゾイドの方もいい迷惑だな。で? 何かあるってんだ?
ガンギャラドか? デッドボーダーか?」
「その両方です」
彼は一瞬言葉を失った。
「……そうか、そりゃぁなあ」
「そこで話が終われば、まだいいんですが……」
「おいおい、まだいるってのか!?」
「それらはまだ大人しい方なんだそうです。むしろメインは新開発の
方だそうで、我々の役目はこれらを還付無きまでに殲滅する事です」
彼は続けた。本来ならスリープ状態に在るゾイドが勝手に起動する
事は無い。だが、先だってKGが発動させた電磁兵器は、対EMP装備が
成されていない一世代以上前のゾイドを覚醒させ、あるいは暴走させる
作用があるのだという。
「言ってみれば、オーガノイドシステムを対策のなされていない
全ゾイドに叩き込んだようなものです」
「オーガノイドか……」
バン達がパートナーとしていたオーガノイド。だがそれとは別に、
コアに直接内蔵する形の内蔵系オーガノイドシステムがある。これら
内蔵系は、コアの限界を察知し分離可能な独立系に対し、コアのコンディションや
限界とは関係無しにゾイドに作用する。この為、多くの場合オーガノイドはコアに
対し多大なストレスを与え寿命を極端に縮める働きをする。
「俺の知る限りじゃ、オーガノイドを使って上手くいったのはGTO(ゴジュラス・
ジ・オーガ)だけだが、そいつもゴジラにやられちまった……」
「いえ、彼は生きてます」
「何?」
「GTOのコアは致命傷を負いながらも、完全には死滅していないのだとか。
しかも、そのコアから得られたデータが現在KG攻略に応用されてるとも……」
「そりゃあ、おったまげだ。だが全部が全部、GTOみてえなゾイドじゃねえ」
「そう、ですから大事になる前に、我々が駆出されたんですよ」
二人のレオマスター、アーサー・ボーグマンとレイ・グレッグ。
二人は一路ニューヘリックシティを目指した。
340氏 オツです。
ガミーに、レオマスも登場!!
夜中の更新、乙であります340氏!
クレイジー・アーサー、イキテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
正直鳥肌立ったぜ!
オルディ以外も暴走を始めた様だし、
ギャラド達まで出てきたらどうなってしまうんだ・・・
デッドボーダーってまさか初号機か!?(゚Д゚)ドゥイーン
すげー、新旧オンパレードだ…これでギルまで出てきたら阿鼻叫喚だな…
にしてもまさか治安局メンバーに加えアーサーとレイとは……!
ヴォルフはもう出てきたしアンナとKFDもそのうち来そうな予感。
>490
槍もちデッド…ガクガクブルブル
レオマスターが二人も…
そして
ガミーとっつあんキター!
チャオとディドもキター!
治安局大好きです。
340氏グッジョブ
キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
相変わらず楽しませて頂いておりますよー!
もう各キャラがそのまま、違和感なく各声優さんの声でしゃべっているようにしか聞こえない・・・
御好評頂いたようで何よりです。バトストのキャラというのは
本文中の描写が少ない場合もあって、キャラとしてこれでいいのか
どうか正直迷ったんですが……
取り敢えずは、これからの方針としてバトストのキャラもバンバン
出そうかと思ってます、はい。そうすれば、将校だの兵士だのという
まだるっこしい描写もせずに住みますので。
公式ファンブックの名鑑には載ってるけど本編で活躍しないキャラ、
といった皆様にもこの際、御足労願いまして。
そうした場合、見た目のイメージでキャラ作ってしまうので、もしかしたら
一般に思われてるのとは違くなる場合もあるんですが、そうなったら
御容赦を (;´Д`)
出すとなれば、491さんも御指摘のアンナとか、あとリッツとか。
それらのキャラが互いの利害を超えて、あるいは意識しつつも
当面は色々考えながらも手を結ぶ、といった塩梅でしょうか。
無論、ジェネシスのキャラもフュ−ザ−ズのキャラも
メインの人は一通り出す予定です。
一応、共和国、帝国人手を総動員している上に近隣諸国からも
応援が多数駆け付けている、といった展開ですので。
そういった人々が手を結んでいる中、状況を利用して私利私欲に
走るキャラも何人か出したいものですね。
それと、キャラだけでなくゾイドの方も新発売のものから昔の
ものまで幅広く、というか無差別に出て来ます。
そういったわけで、今後ともおつき合い頂ければ、と。
あと、ゲームキューブ持ってないのでゾイドVSのキャラは
わからんです……orz
>>494 壮大な構想 キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
ってマジですか、340氏。
でっけぇなあ。
キャラのイメージ付けについては、
どうしても面しか割れていない人はしょうがないですよ。
どうか無理せず頑張って下さい。
あーあとですね、
リッツ!リッツ!リッツ!リッツ!リッツ!
果たしてこの先、収拾がつくのかどうかが不安。
一応、遅筆ながらも最期までの流れは途中のイベントを含め、
一通り考えてありますので御安心を。今回のゾイド暴走を含め、
ヴォルフ、バックドラフト、レオマスター、治安部隊、GF、義勇軍、
総てがゴジラとKGの戦いに少なからず関わってくるシナリオなので。
少々予告をしますと、ゴジラ対セイスモ、KG対今度発売になるアレ
といった戦いを経て、やっとこさタイトル戦に入る運びです。
で、追加キャラはその中のドタバタに参加して頂く形になるかと。
未だにゾイド暴走で、ズルズルやっているのを考えると
道程は、遥かに長いな…。
…まあ、ガンガレ。
ガンガレ。・゚・(ノ∀`)・゚・。マジガンガレ
いまさらだけど偉大なネ申っぷりだな…340氏ガンガレ!
ヘリック歴史博物館、地下倉庫…………
否、そこは既に、倉庫として機能していなかった。要塞ばりの分厚い装甲も、内
側からの攻撃には存外と脆いものなのか…… 車が立て続けに衝突事故を起こしで
もしているかのような断続的な衝撃音をやや遠くに聞き、異国の士官は廊下を走っ
た。
確か、データ収集用の新型ライガーがあった筈。突入が出来ない以上、出て来た
所を叩く他はないが、手足の二、三本は頂かないと大人しくはならんだろうな……
まあ荒削りの試作品だが、並みのライガーよりパワーとスピードだけはある……
男は、逃げまどう学芸員をかき分け、倉庫へと向った。
歴史博物館とは、名ばかりの施設だった。終戦と平和の象徴として、かつての
『秘密基地』の真上に、その設備は設けられている。そして真下は半ばそのままの
運用である。大戦と昨年の第一次ゴジラ襲撃を終えた共和国は、手にした平和とは
裏腹に強大な武力に渇望した。何がこようが撃破出来得る武力を! それが軍上層
部が唱えた方針だ。結果、帝国との国交が結ばれたのを良い事に、国力弱体化を理
由に数多くの兵器技術者や技術将校が召還され、遠回しに新型武装ゾイドの研究が
行われる事となる。実の所、彼もその一人なのだ。その遠回しな研究開発を一同に
集め、形とするのが博物館地下研究所、通称、イミール研究所だった。もっとも、
その名で呼ぶのは限られた一部だけである。
分厚い防護壁を打撃する衝撃音は、次第に高くなってきている。この現在でさえ
何頭かの攻撃力を有したゾイドが地上で暴れているのだ。『こいつら』が今表に出
たら、治安局など歯が立つものか…… 髪を後ろに撫で付けた、目付きの鋭い若き
帝国士官は足を急がせた。歳の頃20代半ば程か、額から右目を縦に貫き走る、雷
型の金属紋が目を引く男だった。
やがて、彼は格納庫を見下ろす渡り廊下に差し掛かった。ゼロはここから二つば
かり隣の格納庫に収納されている筈だ。自分の記憶が正しければ、最新式の武装が
取り付けられたまま放置してある筈だ。
だが、その時だった。突如爆発音が響き、廊下がぐらりと揺れる。だがこれは経
験からして、砲撃の類ではない。しかも近い。
「これは…… ここまで手がまわったか!?」
見れば、渡り廊下の階下倉庫に火災が発生している。既に倉庫内は白い煙りが立
ち篭め、下の方まで伺い知る事はできない。
ほどなくすると、煙、いや火薬の匂いが鼻をついた。廊下の前方奥から、何人か
の技術者が走って来る。彼等は、一見して階下から逃れて来た者と知れた。
士官は彼等に告げた。
「おい! 方向が逆だぞ!! 出口は向うだ!!」
「中尉……すみません、おい、あっちだそうだ!!」
「それより何があった? 何か爆発したようだが」
士官は走りながら技術者に尋ねた。彼は答える。
「REXの電源を爆破したんです。あれまで暴走されたらこの国は破滅ですから」「REX!? いつここに運び込まれた!!?」
「つい先日ですが…… 御存じなかったので?」
知るものか。知っていたら俺はここへの移送を断固反対している。
技術者が言った。
「それより先生はどこに……」
彼等は、自分達が来た方角を見た。
「一緒じゃなかったのか? まさか煙りにまかれて……」
「おーい、ここだよ……」
そう言って、煙りにむせながら現れたのは、カバンを携えた、眼鏡をかけた若い
男だった。
「非道いなあ君たちゃ。僕だけおいて君等だけで逃げるんだもの」
都会では風変わりな出で立ちをしたその男は、きょとんとした表情で言った。
「あれ? 何だアイスマンじゃないの。悪いけどREXならたった今壊したよ」
「誰があんなもの。それより合方はどうしたんだ? いつも一緒だろう」
「戦力の期待には答えられないねェ。あいつなら今頃ゴジラと戦ってるよ。ちなみ
に僕は書類整理。紙に書いてあるデータも結構あってねェ」
彼はカバンを見せる。留め金の横から、幾枚もの書類の端が顔を覗かせたカバン
は膨らみ切って今にもはち切れんばかりだった。
なるほどな…… アイスマンと呼ばれた彼は、眼鏡の男に告げた。
「ロン、新型で奴等を掃討する。あれは直ぐにでも動かせるな?」
「あれ……って、ムラサメかい? そりゃ動かせない事はないけど…… 本気で言
ってるのか?」
「それじゃ何か? あんたはあの防護壁をガンガンやってるのをそのまま首都に野
放しにしろと? 今が仮に戦時中だったとしても、俺は御免だ!!」
「じゃあどうぞ御自由に。何にせよ僕は御免だよ」
「そうかい。……だが行き先は同じだ」
アイスマンは、煙に包まれた通路の先を指差した。
ガゴン。先刻から鳴り響いていた激しい金属音は、それを境にやんだ。
「どうやら出て来たようだ。とにかく急がないとな」
「お、おい!! リッツ!!」
ロンは、アイスマンを思わず本来の名で呼ぶ。
「…………こりゃ賛成だ!」
一同は、煙る廊下を走った。
同じ頃。
周囲は、妙に薄暗かった。ひび割れた大地以外には、枯れ木が点在するだけだ。
夕暮れ? いや、違う。それが証拠に、空に星も二つの月も無い。ただ、地平
だけが真っ赤に染まっている。遠くに何人か人がいるが、遠すぎるし、この明かり
じゃ顔も見えない。音は、無かった。風の音も、耳鳴りすらも聞こえない。ただ、
声だけは聞こえる。人は遠くにまばらに見えるだけなのに、声だけは耳もとで囁く
ようにはっきりと聞こえた。しかし、吐息の中で出鱈目に舌を動かしているようで
何を言っているのかは皆目検討がつかない。時折、その中にリーゼの耳は不吉な語
句を耳聡く拾う。
曰く要らない子、曰く厄介物、曰く気味が悪い、曰く怖い、
曰く、悪魔。
リーゼは、その直中を歩いていた。
曰くお前のせいで、曰く追い出せ、曰くやっつけろ、曰く殺せ。
何をされるか判らない。何を知るのか判らない。何を見てるか判らない。
お前は一体何なんだ。妖精さんか小悪魔か。否否違う大悪魔。
力を合わせてやっつけよう。松明持って鎌持って。
目指す悪魔はあの家だ。人間様の町中に。不埒に巣食うあの悪魔。
ヨイサヘイホーもうすぐだ。
神は心に中のみに。外にいるのは悪魔だけ。
もっと力をつけぬ内。わしらの心が病まぬ内。
ヨイサヘイホーすぐそこだ。青い頭の大悪魔。
赤い印の大悪魔。
ヨイサヘイホー目の前だ。悪魔が逃げたぞおっかけろ。
岩屋の奥までおっかけろ。
ヨイサヘイホー
ぶち殺せ。
そうか、そうやって楽しく歌いたいならいつまでも唄ってるがいいさ。
もうお前達の相手をしてるのも疲れたよ。どうせお前達はそうやって
遠巻きに唄ってるだけで、ボクには近寄れないんだ。
あれ? なんだろう、あれは。
リーゼは、気が付くとその男にすがっていた。その赤髪の男の胸元で
リーゼは幼い姿に戻っていた。
「そうか……可哀想にな……」
赤髪の男は、眉をひそめリーゼの青い髪を白い指でそっとすいた。
「お前は悪くなんかないんだよ。お前と、そして私以外の総てが悪いん
だ。だが、やっつけるだけじゃつまらない」
男は続けた。
「ほら、ご覧」
指差す。
「人間はね、なにか怖いものを見つけたら、それをやっつけないと気が
済まないんだ。何をされるか判らないからね。そして……」
指差す。
「何かされると、仕返しをしたいという気持ちが生まれるんだ。ほら」
いつしか二人は戦場にいた。
「みんなでゾイドに大砲を積んで仕返しをしてるだろう?」
報復は愛と友情の為に。
「これはいけない事かな?」
男は、リーゼの大きな目を見つめる。
「ぜんぜんいけない事じゃあ無いんだ。いけない事だったら、みんなで
そうするわけがないだろう?」
続ける。
「怖いものを滅ぼす事、仕返しをする事。うまくいったら気持ちがいい
よね。だったらほら、みんなの周りを怖いものでいっぱいにして、存分に
仕返しをさせてあげようじゃないか」
彼は、手で幼いリーゼの頭を包み込んだ。
本当に頭が下がります。
340さん乙ids
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
連投お疲れ様です・・・
GJ!!
マッドサンダーは、出て無いんだな・・・。
>>508 まぁ待て、マターリ待とうじゃないか?先は長いぞ。
>507
・・・そうだね。
できればメガデスザウラーと、タッグ組んで出てきて欲しい・・・。
511 :
510:2005/06/14(火) 23:46:59 ID:???
>507×>509○
間違えt
アニメ準拠の世界観だからデス様は難しいのでは?
ムラサメやバイオT-REX(?)まで出てる以上あり得ない話じゃないけど。
とそれはともかくアイスマンまでキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
アンナはもう内定してるみたいだしこれでトミーまで来たら公式ファンブック主要人物ほぼ総登場?
むしろロイヤル仮面…
未登場キャラやら、ゾイドに対する、登場予想はやめようよ。
準備してるカモ知れない、隠し玉が登場すると仮定して、登場時の
おもしろさが半減しちゃうからさ。
リッツが煙る廊下を走りながら、隣を行くロンに言う。
「それにしても何よりだ。こういったタイミングで新型のテストをやってくれる
とはな」
彼は思う。このスケジュールを組んだ奴は、有事も想定済みだったに違い無い
と。それならば、尚の事有意義に使ってやらねばなるまい……
「ゼロを操縦するのは久々だが、問題は新装備の方だな……」
だがロンは言った。
「へ? ゼロ? ムラサメの事かい?」
「他に何があるっていうんだ?」
ちょうどそこで、一同は件のゾイドが格納されてる倉庫、そこへ繋がる階段の
ドアの前に来た。
「何を言ってるんだい。ムラサメライガーはゼロのアーマー換えなんかじゃない
よ。コアは同じ種類のライガーだけど、機体も装備も全くの新調さ」
ロンは続ける。
「まぁ君ほどの経験があるんだったら、応用次第で何とでもなるだろうけど……
結構癖のある機体だから、その点は意識しといた方がいいだろうね」
「癖ね。そういうゾイドは今までもあったが、どれほどのものかな」
リッツは、意図せず口許を笑わす。同時に彼は、廊下の突き当たりにあるドア
のテンキーにロックNoを慣れた手付きで入力する。
ロンが数名の技術者に言う。
「じゃあ僕はバンブリアンで行くから、君達も適当なゾイドなり車なりで各自
避難してくれ。今暴れてるのはどれも癖もの揃いだから、反撃なんて考えない
方がいいよ」
「よし、開いたぞ」
一同は、扉の奥にある階段を駈け降りた。
「ふうむ、装備をつけると一段とゴージャスになるな」
人気の無い広大な格納庫に声を響かせながら、リッツは言った。高い天井は
ゴジュラスのそれにも対応出来る様、設えられており、寝そべってなお二階建て
の建物ほどの頭頂高を有するムラサメライガーですら小屋の中の小動物に見える。
「ようし、じゃあ君らはとっとと逃げろ。あとは俺とこのセンセイが何とか
する」
「僕も早いとこオサラバしたいんだがねえ。まあそういう事で」
ムラサメライガーを見上げるリッツを横目に、ロンは苦笑しつつ技術者らに
告げた。彼等は二人に会釈すると、おい、あれだ! と格納庫の片隅のトラック
へ一目散に向った。
リッツは、ムラサメを見上げたまま、なあロン、と訪ねる。何だい? と返す
ロンに彼は言う。
「装備を着けると、また違って見えるな……」
「まあね。一番の特徴はその背中の刀、ムラサメブレードなんだけど、今の所
世界で一番ライガーに適した武装がこれだね」
なるほどな、とリッツは思う。ライガーは四つ足で大地を蹴り走るゾイドだ。
然るにその四つ足のエネルギーをそのまま転用出来る武器が一番相応しい。相手
に飛びかかり牙で相手を食いちぎる戦法は転倒の危険が伴うし、ましてや一旦停
止して砲撃をするなど何の為の四足高速走行型なのか。その点、ブレードを用い
た戦法は大地をつかむ四つ足の運動エネルギーはままにブレードの運動エネルギー
となり、最終的には停止も跳躍もすることなくシンプルな直線運動にて攻撃を
極める事ができる。しかも見た所、ムラサメブレードとやらはブレードライガー
等に観られるレーザーブレードのような高周波振動刃ではなく、ごく単純な一本
の剣になっているようだ。
「素材はMetal−Zi。第一次大戦時に開発された特殊金属で、金属細胞を
応用した構造は優れた形状記憶特性と再生力を持ち、条件次第じゃ物質を分子
結合単位で切断可能な代物だ。本体よりもコストがかかってるって話だよ」
「リーオとか、その類か?」
「類、ってよりは、まあリーオそのものだね」
ロンの解説は、そのまま古代金属リーオの説明にあてはまる。帝国を離れる
直前に乗った試作機も同コンセプトの武装を持っていたが、その機体はリーオ
の武装よりも機構的な斬新さを売り物にしていた。確か今、ゴジラの誘導に
あたり陣頭指揮をとっている筈だが、その役割では宝の持ち腐れというもの
だろう。
いずれにせよ、これはこれ以上望むべくもない程に心強い。
「ただ問題は、金属細胞を応用してるだけあって、コアのコンディションや搭乗者
の相性によって切れ味が違ってくるって事なんだけど……」
相性か……リッツはつぶやく。ゾイドのテストパイロットをやるにあたり様々な
面……実際の操縦から量産兵器としてのマスプロに至るまで……常についてまわる
難題だが、ゾイドの手懐けかたには一応の自信はある。
「なるほどな。じゃあ早速だが、こいつの使い方を教えてもらおうか?」
「君だったら僕が教えるほどじゃないよ。機体の構造はともかく、操縦系統だけな
らブレードライガーやイクスと似たようなものさ」
「なるほどな……それだけ解れば充分だ」
「そりゃぁ何よりだ。じゃあ僕はもう行っていいかい?」
「ああ、とりあえず礼を言っておこう。ついでに護衛が必要なら、安全圏まで送っ
ていくが?」
「いや、そこまでしてもらう必要も………………」
直後の事である。外へと通じる格納庫の巨大な扉を突き破り、二体のゾイドが
砂埃と火花を上げながら転げ込んで来た。
それは正に、一瞬の事だった。
何事だ? とロンは口をついて出そうになったのを堪えた。敵と味方が組み合っ
て乱入してきたのだ。自明の事である。
「…………治安局のゴルヘックスじゃないか……! 相手は!?」
無骨なゴルヘックスを見下ろしつつゆっくりと立ち上がったのは、変わってスリ
ムな出で立ちの黒と深紅の四つ足のゾイドだった。グルル……と低い唸りを上げ
そいつは目を赤く光らせた。
「ジーク・ドーベル…………」
サイズはゴルヘックスより一回り大きい、というよりは背が高い。武装は一通り
外されているものの、大戦中は俊敏さで知られたゾイドだ。ゴルヘックスとは特に
相性が悪い。否、武装が外されているという事は、それだけ身軽になったという
事でもある。格闘戦では治安局が擁する小型ゾイドに勝ち目は無い。
「ロン!! 走れ!!」
言われるがままに、ロンは少し離れた所に鎮座する愛機へと駆け出した。
一方のリッツは、ムラサメライガーの則頭部をよじ登りコクピットに達する。
そしてムラサメのキャノピーを開けたその時、彼は予想だにしなかったものを
目の当たりにした。
「……リッツさん…………!?」
「君は…… 何をやってんだこんな所で!!」
先客である。
「ええい、仕方がない…… 後部座席に移れ!!」
彼は、その小柄な少年を無理矢理後ろに映すと、自らが操縦席に収まった。
「リッツさん、聞いて下さい! ムラサメはオレじゃないと今はダメなんです!」
彼はルージ。ロンと共にここへやってきて、彼の手伝いをする傍らゾイドの簡単
な整備などをやっていた少年である。純朴な性格ではあるが、学術に対する情熱
だけはロンの折り紙付きだ。
だがその彼が何故?
「…………そうか、そういえば新型のライガーが妙になついている少年がいると
聞いたが、それがまさか君だったとはな……」
彼は続けた。
「だが今は戦闘時だ。ちょっとプロに任せてもらうぞ!」
「リッツさん……」
あどけない少年の悲し気な顔は心が痛むが、だからといって心変わり出来る様な
状況ではない。
そして、そうこうしている内に、事態はいま一歩深刻なものとなった。
破壊された格納庫の扉。そこからもう一頭のジーク・ドーベルが顔を覗かせた
のだ。
ロンが危ない。
「やつらを引き付ける…… ルージ、捕まってろ!!」
おっ!
>>514が、イイ事言った!
そうだゾ皆、要らぬ予想や、過度の期待は先生wの負担に成りかねません。
各々自粛する様に。ねっ!☆
熱き想いは胸に秘めて、気高き志を魂に刻め!
前からオモトったんだが、廃棄スレを拝借させてもらって、そこで340先生wへの
ファンの集い。としないか?今のこのスレでは、レスが流れるのを懸念して結構
皆、書き込み自粛してると思うんだが・・・。どーですか?お客さーん!
其処でファンレターのような、熱き想いをレスるのも良し、文章の落ちや、間違い
を指摘(煽りではなく)するのも良し、資料提供するも良し、340氏が御知らせ等
をするのにも使えると思うだけど、如何かいな?(希望要望チラシの裏ネタバラシ等は無しで)
長々とスマンかった、漏れだけの妄想かも試練ので、イラネっだったら華麗にスルーしてくれ。
って、アフォな事書いてたら・・・キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ルージ君キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! リッツさんは、良い匂いかい?ルージ君!!
ごちそうさまでした。大変美味しゅう御座いました。
>>519 んーむ、それはワタシとしては有り難い限りです……
スレも折り返しを過ぎた事ですし、ワタシもよく寝不足の中で
書いてますんで、こちらから文章のミスをお詫びする機会も
欲しいなあ、とか思ってた所なので。
あと、資料提供に関しましては、ゾイドそのものでしたら
ネットを漁ればなんとかなるんですが、キャラに関しては
ネットにも限界があるようでして。
実をいいますと、ルージがロンに対して敬語だったかタメ口だったか
ど忘れしてしまったのも展開に無関係ではなかったりorz
まあ、予想に関しましては、こちらも励みになったりバネになったりで
実のところ以前あったバン&レイヴンvsBLOXのくだりは、そういった
書き込みがなかったら、あれだけの工夫を入れられたかどうか。
そういった訳でして、可能ならこの案をワタシも推したいです、はい。
「駄目だ、起きない……」
バンは、コクピットの片隅で惚けているハインツを尻目に、リーゼを
揺さぶり続けた。
「落ち着け…… 無理に叩き起こさない方がいいかも知れん。それより
博士にもらったあれを試してみよう」
「そうだな……」
バンは、防護服のポケットからメモリーチップの入ったケースを取り
出した。
「スロットはどこかな……と、ああここか……」
バンは小さなチップをケースから取り出す。
「…………ここでいいんだよな?」
「共和国のゾイドはおまえの方が詳しいんじゃないのか? おれはその
手のゾイドはゴジラと初手合わせした時のやつしか乗った事が無いんだ
がな……」
彼は、つい先日ゴジュラスギガにてリーゼとともにゴジラに挑んだ時
の事を思い出した。このあいだの事ながら、あまりに目まぐるしく移る
事態の所為で、もはや年単位の昔にも思えた。
「やはり心当たりはない。すまんな」
「なんだよ、そりゃ。もういい、入れるぞ!」
バンは、言いながらチップをスロットに挿入した。
「…………!!」
しばらくすると、KGのモニターに何やらチェック項目が入りそれが
次々とクリアーされていく。
「よし! やったぞ!!」
しかし。
「な…………!?」
それは、二人をあざ笑うかの様だった。何通り目かの項目がOKに
なったと思いきや、直後エラーの表示と供に画面が止まってしまった
のである。
「おい、なんだよこりゃ!!」
バンは、反射的にコンソールを叩きそうになったが、以前フィーネに
たしなめられたのを思い出しこれを堪えた。彼は何か出来る事はないかと
考え、イジェクトボタンを目にした。
「…………おい、出てこないぞ!?」
その言葉通りだった。バンは何度もそれを押したが、チップは一向に
出て来る気配を見せない。
「畜生…… 進退極まったぜ…………!!」
「バン、」
レイヴンが言う。
「ここは俺にまかせろ。お前はコアに移動して、シャドーやジークが
本当にいるのかどうか、確認してきてくれないか……」
「そうか、それがあったんだった……!」
バンは、モニターとリーゼを交互に見、言う。
「まあ……こういった事は俺の方が得意ってわけか。よし、リーゼは
任せたぜ!」
「ああ、頼んだぞ」
だが、バンが彼に背を向けた直後、
「いや、待て…………」
「ん? 何だよ」
見れば、レイヴンは床に屈み、何やら小さなものを摘まみ上げている。
「リーゼの『虫』だ。上手い具合に二匹いたぞ」
彼は立ち上がると、内一匹をバンに差し出した。
「使えれば、それに越した事は無いが…… 試してみるか」
レイヴンはバンが受け取ったのを確認すると、自らも『虫』を軽く握った。
…………バン、俺の考えが伝わるか?…………
……ああ、バッチリだぜ!……
直後、バンは口で言う。
「リーゼが気絶してるから駄目なんじゃないかと思ったが、何とか行ける
もんだな」
「ああ、わからんが彼女が生きているのなら、それを介して念話も可能
なんだろう。リーゼには悪い気もするが、ここは一つ使わせてもらおう」
レイヴンがリーゼをみつつ言う。そしてバンは、
「じゃあ行ってくるぜ! 何かあったら連絡してくれ」
「わかった。だが何があるかわからん。お前も用心しろ」
バンは、ああ!と力強くうなずくと、彼に再度背を向けた。しかし
「おい……」
バンが、何だ? と振り向く。だが、レイヴンは言った。
「…………いや、いい。こっちの事だ…………」
「おいおい、大丈夫か!?」
「すまんな。じゃあ頼んだぞ」
やや怪訝を含めた表情で三たび背を向けるバンから目をそらし、彼は心の
中でつぶやく。
……………………シャドー……………………
誰に向うでもないその念は、『虫』を手にしてさえバンにも届く事はなかった。
彼は軽く頭を振ると、口を半開きにしてコクピットに身を預けるリーゼを見た。
「待ってろよ…… !!」
バンキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)レイブンキタ━━━!!
340氏、GJ!!
先生お疲れ様です。今回も良い仕事してますねぇ☆
ハインツはほったらかし可yo!w
>バンは、反射的にコンソールを叩きそうになったが
バンからは、古き良き時代のニッポンジンの臭いがします。w
>>526氏ナイス!サポセンスレの力を借りようかと思ってた処でした。
さてさて、テンプレは如何致しましょう?
【ゴジラVSキングゴジュラスFC】著者 34 0
340先生当てのファンレターのあて先はこちらまで
先生はご多忙の中頑張ってます。
ファンの皆で、先生を助けてあげましょう!
資料提供や文章のチェック等など、貴方の出来る事、気付いた事を
お便り下さい。
因みにチョット(スパイス程度?)したアイデアも募集中。
もしかしたら、貴方のアイデアが劇中で登場するかも?!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だめぽorz
何方か、GJ!なテンプレを・・・。
とりあえず、登場人物をまとめてみないか?
特に無印以外からのキャラの設定とか。
>>527氏
直接は関係ないことなんだけど…
個人的には、340氏を先生と呼ぶのは反対かな、
当人に変なプレッシャーとファンの過度の馴れ合いを呼ぶ恐れがあるので。
実際は違うとしてもパッと見ね。
変にやっかまれて荒らされても詰まらんでしょう。
俺は適度な距離感を持って末永く340氏を応援したい。
>>529 いいこといった。
変に気構えずに今のままがいいよ。
>>529>>530 悪乗りしすぎました。正直反省してます。
340氏共々皆様、本当にごめんなさい。
>>531 ドンマイ
ところで雑談場所は526でOK?
いいんじゃネーノ。
|
(,,゚Д゚)[]o<ディガ!
リッツは言うなりムラサメを駆け出させた。その進路上にはジークドーベルが
格納庫の出入口で立ち塞がっている。凡そ五秒後、コクピットに衝撃が走った。
同時に格納庫から2体のジーク・ドーベルが弾き出される。ムラサメが側面から
2体にタックルを見舞ったのだ。ムラサメは着地すると同時に駆け出し、距離を
取る。数瞬後、ムラサメは自らをドリフトさせ、右前脚のパイルをアスファルトに
打ち込みターンすると倒れるジーク・ドーベルと相対する形で停止した。
砂煙りを一陣の風が吹き払う。そこは、広大な広場だった。元々他目的に
作られたこの空間は、研究所でレストアされた、或いは開発されたゾイドの駆動
テストや、催し物、臨時の駐車場に使われている。そして現在の使用目的は、
戦闘である。
「さて……お前等の相手をしてる暇は無いんでね、手短に方をつけさせて
もらうよ」
言うなりリッツは、立ち上がったばかりのジーク・ドーベル2体に向って
再度ムラサメをダッシュさせた。ジーク・ドーベルも瞬時に身構え、こちらへと
駆け出す。直後、ムラサメライガーの背にした『刀』が本体の左側面へと
展開した。しかし。
「!!」
狙いを定められたジーク・ドーベルの一体は、素早くライガーを飛び越えた。
かに、見えた。
ムラサメライガーの『刀』が、その背に納められる。と、同時に放物線を描いて
落下したジーク・ドーベルの頭部がズンとアスファルトにくぼみを作り転がる。
そして、頭を失った胴体は2歩、3歩と進むと、そのまま大地に倒れた。ジーク・
ドーベルの首の切り口は、竹を鉈で切り落とした様に斜になっている。
「……コアごと真っ二つにしてしまったかと思ったが…… なんとか上手くいった
ようだな」
いかに狂暴化しているとはいえ、博物館所蔵の貴重なゾイドを死なせるほど
アイスマンは頭に血が登る男ではなかった。野生のゾイドならともかく、
制御信号の発信源であるコクピット、すなわちこの場合で言う所の頭部を寸断して
しまえば大抵のゾイドは動きを止める。もっとも、歴戦のゾイドともなると、
この回路を自分で勝手に作り替え、コクピットを破壊された程度では停止しない
ものもあるというが、幸い今回はそのケースではなかったようだ。
「流石に首を切断ってのはあまり気分のいいもんじゃないが、こうでもしないと
軍用のゾイドは黙っちゃくれないからな」
「え…… リッツさん軍人じゃなかったんですか?」
後部座席のルージが問う。
「俺は試運転専門でね。ゾイドの殺生は主義じゃないんだ」
だが、直後の事である。
「ッ!!」
青い閃光が閃いたと思うや、目の前の今一機のジーク・ドーベルが突如大爆発を
起こし、四散したのだ。
「……何事だッッ!」
リッツは周囲を見回す。すると、遠く広場の片隅に見慣れぬ一機の黒いゾイドが
佇んでいた。
「もうこんな所まで来たか……」
「あいつは何なんですか?」
「さっきまでガンガン音がしてただろう…… それがあいつさ。しかも、どうやら
敵味方の区別も付かない程に凶暴になってるようだ……」
彼は続けた。
「ガン・ギャラドだ。名前くらいは知ってるだろう」
キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
そう言われたルージは、持ち前の視力でそのゾイドを凝視した。
以前に本で見た事があるが、目前の原物はまるでイメージが違う。
黒い体躯の至る所に観られる赤黒い汚れはオイルや錆汁の流れた後か。
かつて白銀に輝いていたであろう四肢の装甲は黒くまだらに錆び、紅玉の如く
透けていたであろう両翼は病巣の様に赤く濁る。胴や脚に引き摺る鎖とも
相俟って、それは正に地獄の底から這い出してきたとしかルージには
思えなかった。
リッツは言う。
「何十年も手入れどころか近付く者すらいなかった、って風情か。
だがコアの方は寝覚めが随分とよさそうだ」
「たしかこいつ、前大戦で拿捕されてからずっと封印されてたとかいう
奴ですよね」
「ああ、無人のまま暴れ続けて結構な被害を出したらしい」
直後、
「!」
ガン・ギャラドは突如濁った翼をはためかせ、ムラサメへ向い飛び立った。
と、見えたが、その実狙いはムラサメ本体では無い。ムラサメが先刻
沈黙させたジークドーベルが彼が目を付けた獲物だった。
首の無いジークドーベルにガン・ギャラドは襲い掛かる。着地と同時に
前脚でドーベルを押さえ付け、躊躇なく錆びてはいるが尚鋭い牙で
そのボディーを引き裂く。次の瞬間には、ドーベルのコアは本体から
引きずり出され、赤いレッゲルをまき散らしながらガン・ギャラドに
噛み砕かれた。
そこで、二人は我に帰った。
「化け物か……」
リッツが、自分達など眼中に無いとでもいうかのようにコアをむさぼる
ギャラドを前に呟く。
「どうやらお前には、お手柔らかな方法は通用しそうに無いようだな」
少々錆び付かせながらもなお鋭い牙で獲物を噛み砕く黒い竜に
ムラサメは刃を下ろす。だが、
「お、おい! 何だ!!」
それは突如の事だった。
「どうしたんですか!?」
「ムラサメの調子がおかしい…… こんな時に機嫌でも損なったてのか!?」
不自然に制動をかけたムラサメに、眼前の敵が気付く。ギャラドは、グルル、と
喉を鳴らし眼を赤く光らせた。そして、一歩、また一歩と様子を伺うように
ゆっくりと歩を進める。
咄嗟にルージが言った。
「リッツさん! おれに代わってください!!」
「何!?」
「いいから早く!!」
当然の権利の様に言うルージに戸惑いながらも、アイスマンはそれを
わかった……と許諾した。彼は後部座席のルージの手を持ち、前へと
引きずり出した。一方で自らはキャノピーとコンソールの狭い隙間を後部へと
くぐり抜ける。よっこらせ、と彼は体を器用に反転させ、後部座席につくと、
すでに座席に収まり計器の確認をしているルージを見た。
……そういえば、こいつはムラサメの整備をやってたな…… つまりは
世話係ってとこか……
「ルージ、」
「はい?」
「そいつに言っておいてくれ。俺の事もあまり嫌わないでくて、ってな」
キタァァァ(゚∀゚)ァ( ゚∀)ァ( ゚)ァ( )ァ(` )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ
でもドーベル犬カワイソス(´・ω・`)
542 :
名無し獣@リアルに歩行:2005/08/19(金) 21:00:22 ID:r5KPEFIu
はたしてバイオメガラプトルの登場はあるのか
340氏は神です!凄すぎます!!これからも期待してます!!!
「あと五、六分ってとこか…… 間に合ってくれよ……!」
老練のレオマスターが独りごちた。荒野の道無き道をひた走り、先刻に
ようやく平らな場所に彼等は辿り着いていた。次第に左右に建物がその
数を増し、高さを増し、密度を増す。だが避難勧告が出されている所為で、
今や人影も滅多に無い。
たまに見かけるのは家の主か泥棒か。
道が目的地まで一直線ならば、ブースターでも何でも使って無理にでも
間に合わせるのだが、目抜き通りに至までには先にレオマスターが呟いた
だけの時間がかかる。逆に言ってしまえば、そこにさえ入れば後は物の数では
無いだけに、今の道のりが何とも恨めしい。
「なあレイよ、非常時って事で他所のお宅を素通りさせて貰うってのは駄目か?」
呼ばれた若きレオマスターは、半ば呆れつつも苦笑して返す。
「我々が建物を蹂躙するためにここへ呼ばれたとでも?」
「そりゃあ奴さんらの仕事ってか。まったく、正義の味方ってのは何かと七面倒
だねえ」
「少佐!」
たしなめるようにレイが言う。彼は続けた。
「まったく、クレージーの名に恥じないお方だ。戦闘に入っても被害は最小限に
留めて下さいよ」
「判ってるって。冗談だよ、冗談」
アーサーは笑う。
2機のブレードライガーは減速とカーブを繰り返し、幾つもの交差点を器用に
クリアーしていく。雑居ビルの屋上と競う背丈を持つライガーなだけに、減速
されたその動きは実に緩慢に見えるが、それでも乗用車で走れば片輪が浮いて
しまう程の速度でコーナーを制しているのだ。
「これがゼロだったら、もうすこし違ってたかな……」
レイが呟く。途端にコクピットが揺れる。
「おっと、悪かった…… お前もいい機体だよ」
彼が優しく語りかけると、揺れも収まる。
ブレードも悪く無い機体なのだが、ゼロと比べるとどうしても荒削りな
面が目立つ。東の大陸で言う所の「弘法、筆を選ばず」という諺を引き合いに
出せば、無論レイの腕で扱えない機体ではない。だがどちらが余裕をもって
手綱を握れるかと問われればゼロと言う他は無かった。
しかし、ゼロもブレードも戦で数が減れば扱いの容易いオートマチックな
機体は格下へ、扱いに熟練を要する機体は熟練を身に付けた者へと流れるのは
相応であるし組織としても仕方の無い事だった。
ゼロの扱い易さは実感できていても、体がそれに頼り切ったものになる前に
ブレードに乗換える事ができた…… そう考えれば納得はいくのだが。
ライガーゼロは、我が国のライガー乗りを骨抜きにする事を目的に作られた
戦略兵器だ………… 一部のライガー乗りの間で囁かれたジョークをレイは
思い出していた。
その時である。
「ゼロ……?」
目前の交差点から、一機のライガーゼロが彼等に合流した。
「前方のライガーゼロ、聞こえるか。こちらは閃光師団のレイ・グレッグだ」
彼は告げた。件のゼロは恐らくレプリカ……戦後製造された廉価製品だろう。
とはいえ、省略されたパーツを手間暇をかけ後付けさえしてやればオリジナル
と比べ何ら遜色無い性能を引き出す事も可能と聞く。いずれにせよ、閃光師団
の者が来るという情報は無い。
ゼロのパイロットが答える。
「こちらマッハストームのRD。あんたらと目的地は一緒みたいだな」
モニターに顔が映し出される。レイが問う。
「随分と若い様だが…… キャリアはあるのか?」
「ああ、もう2年になるかな。運び屋がメインだけど、バトルもやるぜ」
「見かけにはよらないようだな。だがこれは軍事行動だ。競技とは違う」
「ナオミやジャックは? あいつらもウォリアーだぜ」
「彼等の経歴は俺も知ってるが、君は名前すら初めて聞く。ゾイドは結構な
ものに乗ってるようだが、それだけで作戦に参加させるわけにはいかないな」
「じゃあ試してみるか?」
RDのライガーゼロは、横跳びに身をひるがえし、ドリフトしてブレーキをかける。
だが、
「断る!!」
レイのブレードライガーは、それとは逆に加速し背のブースターを吹かして
ライガーゼロを飛び越えた。アーサーのブレードもそれに続く。
頭上を次々と飛び越えるブレードライガーを、RDは呆然と見上げる。
「一刻を荒そうものでね。君と遊んでる時間は無いんだ」
2頭のライガーは、RDのゼロを残し走り去って行った。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
お疲れ様です!!
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
やっぱり340氏は
神━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
へっ、弾切れかい、大将」
ガミーは言い、にやりと笑む。だが濠濠たる煙りの中から姿を表したゴジュラス
ギガはしかし、満身創痍だった。全身至る所に砲弾の命中した痕が白く焦げている。
その赤く光る眼は、眼前のカノンフォートを睨む。だがカノンフォートも口から
鼻から白い上記を吹き出し、前脚でアスファルトをえぐる。
「どうしたィ、鉄砲がなきゃ俺と喧嘩はできねえか」
次の瞬間、まるでその声が聞こえたかのようにカノンフォートはギガに突進する。
ギガの巨体がそれを受ける。同時に全ゾイド中屈指の接地性を誇るギガの足元が
衝撃でアスファルトを粉砕し、噴水の如く周囲に散らす。
「かかりやがったな」
直後、ギガはカノンフォートの背をその巨大な口で挟み、宙高くへと持ち上げた。
そのまま右へ振り、左へ振り、そして博物館の外壁へと叩き付ける。
「いけねぇ、やっちまった! ええい、しかたねえ、非常時だ!!」
ガミーは言い捨てるとギガに地響きを立たせカノンフォートに歩み寄った。
「ちょっと痛ェぞ!」
そして、ギガの巨大な足でカノンフォートを一踏みに沈める。フォートの
全身に電撃が走り、コアは機能を麻痺させた。
この勝負は、手数の差から言えばギガの圧勝だった。十数発の砲弾をギガに
浴びせたカノンフォート、ひるがえってギガの直接攻撃は、噛み付きを別と
すればただの一踏みである。だが、これこそはガミーその人の信念による
ものだった。治安局チーフと云う立場から、彼は鎮圧にあたり2次災害を起こす
わけにはいかない。ゆえに鉄壁の防御力を持ち、流れ弾の生ずる恐れのある
重火器の一切を所持しないギガを選んだのだ。格闘専用というギガの設計思想は
まさに彼の求める物だったのだ。
「さて、と。こいつは自分じゃ起きれんだろうが…… おい、誰かいないのか!?」
彼は部下に通信を入れる。直後、博物館の外壁を今度は内側から破り、一体の
ゾイドが飛び出た。
否、飛び出たのではない。弾き出されたのだ。
「チャオか!?」
「……チーフ……!!」
「どうしたんだ!?」
「話は後です!! それよりこいつを何とかしないと……!!」
建物の配線が散らす火花に照らされ、漆黒の館内から姿を表したのは、それでも
なお黒い体色の、背に砲を負ったゾイドだった。両目と腹部、そして全身の
マーキングが無気味な燐光を放っている。
「何だ、こいつは…………!?」
彼は、ここに収納されていそうなゾイドを片端から思い出す。
「まさか……」
「デッド・ボーダーですよ、チーフ……」
チャオはアロザウラーを起き上がらせる。
デッド・ボーダー。共和国に代々身を置く物にとって、それは半ばオカルトの
粋に入った名だった。現在、何体かのレプリカが現存しているが、目前のそれが
放つ燐光こそ、それらにはないオリジナルとしての証しだ。
「こいつがここに納められてるとは聞いてたが、まさか本当だったとは……」
ガミーがにわかに信じられないもの無理はなかった。前大戦にてこの機体が
最初に記された記録は、それほどまでにおよそ軍の公式記録とも思えぬ荒唐無稽な
聞こえよく云えば超常現象じみたものだったのである。
キタ─wwヘ√レvv〜☆゚+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚ ─wwヘ√レvv〜─ !!
デッドボーダーキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ガミーテラカコヨス!!!
554 :
名無し獣@リアルに歩行:2005/09/18(日) 14:19:55 ID:UpQSeJxu
バンかこよす
555 :
名無し獣@リアルに歩行:2005/09/18(日) 17:46:54 ID:yb306uf0
まちがいない
あ
557 :
名無し獣@リアルに歩行:2005/10/06(木) 19:07:18 ID:eDxO/n+/
保守
558 :
名無し獣@リアルに歩行:2005/10/09(日) 17:12:01 ID:a2LitkoH
保守
559 :
340:2005/10/11(火) 23:15:02 ID:???
340です。現在、プロキシ規制の為書き込む事ができないので
レス代行屋さんにお願いしてこの文を書き込みしてもらってます。
とりあえず、近い内に友人に頼んで本文を掲載してもらう予定ですが
ここのスレに「俺が代理をしてやるぜー!」というかたがいましたら
これまた近い内に捨てメアドを取得する予定ですので、そちらを
通じてお願いしようかと。
規制解除がいつになるかわかりませんが、善処はしますので
一つ宜しくお願いします……
早く続きをおねg…
かゆ…
うま...
テスト……
モデムかルーターの再起動で規制解除されるケースがあると聞いて
試してみたら、一発で解除されやがりましたよ……orz
お騒がせしましたです。
話は、十数分前に遡る。
ビットの駆るライガーゼロと、フィーネの乗るフェニックスがユニゾンした
ゼロフェニックス。それは、機体を一時的に活性化させる「オーバーブースト」
により約120秒間のパワーアップを果たした。狙いは対するオルディオスの
角ただ一点のみ。そこを強打すればオルディオスは核震盪を起こし気絶するの
だという。ビットは汗ばんだ手で操縦桿を握った!!
「ビット!!」
「わかってるって……! ちきしょう、中々思い通りにゃいかねえもんだな」
フィーネの呼び掛けに、彼は答える。
「こっちにゃ、1から10まで完璧な作戦があるってのに!!」
「本当!?」
「ウソなんて言ってる余裕はねえよ! とにかく、オルディオスの角を
ぶったたいて気絶さえさせちまえばいいんだ。それにはまず、あいつに
近付いてォワッッッ!!」
ゼロフェニックスと、オルディオスがニアミスした。二機がすれ違うその
瞬間、ビットはオルディオスの視線無き眼に視線を感じた。
「あの野郎…… 余裕かましてやがんな……!!」
「何一人でブツブツ言ってるの!?」
「こっちの事!! よーし、それじゃあフィーネ、いつでも分離できる様に
準備しといてくれ。時間もねえし、とりあえず作戦開始だ!」
|`´\
|Vw /
|゚∀゚ル <続きが始まったのかい?ルージキュン
|⊂
|
>122
ほしゅ
567 :
名無し獣@リアルに歩行:2005/11/02(水) 15:23:41 ID:HK48aXFs
前から気になってたんですが、このゴジラってどの映画のゴジラですか?
あとこのストーリーに出てくるゴジラとキングゴジュラスのそれぞれのサイズを教えて下さい。
初代とかだったら放射能火炎がショボイよな。
せめてVSシリーズ以降だろう?
週末には何とかまた書き始められそうな感じですので
もう少々お待ち下さい……
>>567 基本的には、どのゴジラを想定しても問題ないような描写には
してるつもりではあるのですが、個人的にはGMKゴジラを
思い描きながら書いてます。ゴジラの目に瞳が無いという描写で
進めてはいますが、他のゴジラに脳内変換しても全く問題は
ありませんので、どうぞお好みのゴジラを当てはめてくださいまし。
キングゴジュラス(本編ではKGと表記)のサイズは、アニメ無印での
デスザウラー程のサイズで、だいたい身長60m〜70mくらい。
これは、実際の商品(デスザウラー)の三倍強のスケールに
相当するのでお手元のゾイドでイメージする時の参考にどうぞ。
具体的には、KGを成人男性の身長とすると、ライガーシリーズは
ちょい小さめの猫くらいのサイズになります。
GMKゴジラの身長は60mですが、本編でのゴジラはKGと同スケールか
姿勢によっては一回り大きいという想定です。
とりあえず、ゴジラとゾイドがからむシーンでは、サイズに関して
細かく描写しますので御安心を。
まあ、そんなところです。
キンゴジュはこの話ではアニデスサイズに設定してあったのか
571 :
567:2005/11/04(金) 10:47:36 ID:58kJPK07
>340さん
お答え下すって感謝っす。これからも頑張って下さい。
保守
ゼロフェニックスは、太陽目指し上昇した。オルディオスの光学センサーが
一瞬目を眩ます。だが、彼は即座にレーダーを始めとする幾つかのセンサーを
同時に働かせ、数秒を待たずして光の中の敵を捉えた。だが、そこから幾つかの
熱源がオルディオスに迫る。この反応はミサイルか。
小賢しい。
鋼の天馬は、両翼の電磁砲、グレートバスターにてそれを瞬時に迎撃する。
だが、直後に敵の熱源。すれ違い様に徒手にて攻撃をするつもりか。
串刺しにしてくれる
オルディオスは思い、角を振り立てた。しかし。
「!?」
突如、敵が二つに別れた。否、今この瞬間に二つに別れたのではない。
太陽に向った時点で、既に分離していたのだ。
その一方が、降下速度を倍加させた。何をする気だ!? 己の半身を
犠牲に刺し違えるつもりか!?
この迫り来る敵をグレートバスターで粉砕しても、破片で自らもダメージを
受ける可能性が高い。ならば。
オルディオスは、その黄金の一角にエネルギーを込めた。たてがみから、
燃えるプラズマとなって余剰エネルギーが放出される。
だが。
「!!」
その一撃は、何の手応えも無く空を切った。
しまった…… !! そうオルディオスが思ったのは、遥か眼下にて
「フェニックス」が分離した片翼と本体をつなぎ合わせたその時だった。
そう、頭上から前脚を振りかざして落下してくる、ライガーゼロの素体に
気付いた時には、既に何もかもが手後れだったのだ。
オルディオスの意識は、そこで一旦途切れた。
ライガーゼロの素体が、右前脚を落下の速度と共に振り下ろす。
「グラビディー・ストライク・レーザー・クロー!!!!」
ビットは、そう叫びながら無心にてゼロの爪を振り下ろさせた。
後の事は全く考えていなかった。衝撃、反動、カウンターダメージ、
そして着地の方法。
オルディオスの角に強烈な一撃を喰らわしたゼロは、その反動で
風車の様に自らを弾きとばし、回転を維持しつつ数千mの上空から落下した。
「いかん!! あれでは再度ユニゾンしたところで間に合わん……!!」
ホバーカーゴにて、ディが叫ぶ。
「やるだけはやってみます!!」
フィーネが操縦桿を引く。フェニックスは、冷めかけた身体をひるがえし
上空へと向った。
「ビット、聞こえる? ユニゾンと同時にオーバーブーストをすれば、
もしかしたらオルディオスも助けられるかも知れないわ!!」
「……なるほどな………… よし…… やってみるか!!」
フェニックスが、落下するゼロを追いこし上昇した。そして、急降下。
「相対速度ゼロ! Zi・ユニゾンッッッ!!」
一瞬にしてパーツ展開したフェニックスが、ゼロと一体化する。と、
同時にビットは体勢を立てなおす。
「よしッ!!」
だが、見れば目前を同じ速度でオルディオスが落下していた。
「ゼロフェニックス、もう一度頑張ってくれよ……!!」
ゼロフェニックスが、オルディオスを抱きかかえる。そしてオーバー
ブースト。活性化したマグネッサーが、大気を下僕とし揚力をつかむ。
「落下速度が弱まっておる!! だが、あれでは……!!」
「彼等だけではな」
唐突に、何者かが通信に割り込む。
「御主らは……!」
「失敬、ステルスモードを解除し忘れていた。ともあれ、これより彼を
救援する!!」
「ゼロフェニックス!! もうちょっとだ! もうちょっと力を出して
くれッッ!!」
ビットは、オルディオスとともに落下しつつゼロフェニックスのスロットルを
限界まで絞る。
「少年、手助けは必要か?」
「……だれだ? ええい誰でもいい! とにかく頼む!!」
「心得た!!」
その瞬間、ゼロフェニックスとオルディオスをワイヤーが絡めとる。
「天定まって亦能く人に勝つ…………」
ストームソーダのブースターが唸りを上げる。
「我ら災厄の行手を阻む翼の男爵、アーラ・バローネ!!」
翼の男爵キタコレ
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ここで翼の男爵キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
今一機のストームソーダも同様に唸りを上げる。
「君も随分と無茶をするな……」
女性の声……ヴィオーラがビットに告げた。
ゼロフェニックス、そして二機のストームソーダのマグネッサーが
電磁の輝きを放つ。だが、その輝きをもってしても、オルディオス140t、
ゼロフェニックス140t、その合計実に280tからなる運動エネルギーを
完全に相殺するには、いささか力が及ばなかった。
これが、単にオルディオスを持ち上げるだけならばゼロフェニックスだけ
でも可能だろう。だが、落下による加速がつけば話は全く違ってくる。
地面が、時速にして100数十キロの速度でビット達にせまる。
「……衝撃に備えた方がいいな……!!」
だが。
「!」
ワイヤーに絡め取られた胴から伸びる、オルディオスの双翼が眩く輝いた。
「……まったく、お前も無茶をするな」
ヴィオーラと似たような言葉をモニター越しにビットにかけたのは、
「レオン!」
「さっきの一撃で、こいつもやっと落ち着いたらしい。ようやく俺に手綱を
握らせてくれたよ。ビット、マグネッサーを同調させるぞ!」
「よし!!」
マグネッサーの電磁効果は、2セット以上のマグネッサーを用いる事により
同調し共鳴、増幅される。これを応用したのがトラス構造を持たないフェニックス
などのマグネッサー、いわゆるフェザーマグネッサーであるが、理論上二体の
飛行ゾイド間でも同様の現象を引き起こす事は可能とされる。だが、これは
パイロット自身によるゾイドとの同調や、マグネッサーの発光の目視による出力
調整など条件があまりにシビアな為、決して実戦向きな技術としては扱われて
いない。ましてやそれをぶつけ本番で行うとなると、いかなる技量が必要な事か。
しかし、二人はそれを解っていた。いかなる技量を要するか。すなわち自分位
の技量である。
二対の翼が眩しく輝き、ソリトンと化した電磁エネルギーがプラズマを造る!
それは、まるで四枚の翼を持つ天使が、大地に降り立つかのような光景だった。
プラズマによって焼き切られたワイヤーがするりとほどけ、二頭の輝く翼を
持つ獣は、その四肢にて大地を踏んだ。その上空には、祝福するかのように、
二機のストームソーダが旋回していた。
ストームソーダのパイロット、アーラバローネがホバーカーゴの船内にて
告げたのは、吉報ではなかった。だが、ハーマンの反応は
「またか……」
といった慣れたものだった。
「……いや、無論重大な事態である事は充分に把握している。まったく、首都に
猛者を二人も派遣した事もこれで無駄にならなかったというわけだ」
そこへ入室する者があった。アーバインだ。
「……今度は何の騒ぎだ?」
呑気に見回す彼を、ハーマンが不機嫌そうな表情で睨む。何らかの不測の事態が
起こるであろう事が容易に予測できる現状においては、むしろこの軍の規律に
無神経な男の態度の方が悩ましい事態である。
「第三国の軍事介入だ」
「おいおい…… そりゃ大事じゃねえのか? いいのか? そんな呑気にかまえて
いて!?」
呑気なのはお前だろうが…… 頭でそう思いつつ、ハーマンは告げる。
「場慣れた冷静さと言って欲しいものだな。……そうだ、お前も退屈だろうから、
少し手伝ってもらうぞ」
「そりゃいいが、いったいどこのどいつが何をやらかしたんだ?」
「ディガルド公国だ。今は軍国主義を掲げて武国とか名乗っているがな」
「ディガルド? 聞かねえ国だな……」
「先代ツェッペリン一世の裁可を受け旧大戦直後に公国として建国された小国だ。
史跡をささやかな観光名所にしていたのどかな国だったが、このあいだの大戦
直後に旧時代のテクノロジーを発掘してな、例によって軍の上層がそれで裏取引
をしてたんだそうだ」
「またか……」
先程のハーマンと同じ反応を、便利なスコープを付けた若き戦士はした。
「まただ。またなんだよ。ええと何だ、KGに海兵隊に…… あとリーゼの
身柄を作戦が終わったらよこせとか何とかほざいてたな…………」
「ゴジラも怒って出て来る訳だ、ってか」
「ああ、まったくだ……」
「で? そのディガ何とかが混乱に乗じて攻めてくると?」
「いや…… ディガルドの遺跡で発掘されたテクノロジーは自国で解析できな
かった為、我が国のゾイテック社に解析とそれを応用した製品の開発を依頼
してきたんだ。それならウチの施設を使うといい、と軍がそれに協力を申し出て
来た。それも、ゾイテックと軍の間だけでだ。もちろん戦後の疲弊した経済の中、
そんな事は公にはできないから極秘にな」
ロッソが続ける。
「だが、ディガルドは共和国軍がそれに飛びつく事もどうやら計算済みだった
らしい。ゾイテックの社員の中に間諜が紛れていたと見え、ほとんどの情報が
筒抜けだったようだ」
アーバインは、幾度かうなずくとおもむろに尋ねた。
「それで、その新兵器とやらはどんな代物なんだ?」
「これがまた厄介な代物でな…………」
バイオくる!?
585 :
名無し獣@リアルに歩行:2005/12/07(水) 20:06:47 ID:E9lF/otV
バイオ来るなら四天王揃い踏みで
このスレと来たら、しばらく見逃していたら………
キタ━━━ヽ(∀゜ )人(゜∀゜)人( ゜∀)人(∀゜ )人(゜∀゜)人( ゜∀)ノ━━━ !!!
まだかなまだかな?
588 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/01/03(火) 08:47:21 ID:b7rDF0B5
あげ
なんだあげか ´・ω・`
俺も期待しちゃった ´・ω・`
早く続き読みたい。´・ω・`
もう一度あげ
こんなスレがあったとは……。途中から読んで、ビット+フィーネに軽くびびったけど…
あしたゆっくり読み直そう
上げすぎだ。
もう少しお待ちください……
次の話はガミー&ゴジュラスギガvs発売記念デッドボーダー(初号機?)
ですので……
あとバイオゾイド四天王vsレオマスター二人とか……
明日中には何とかお目にかけられるかと。
とりあえずsageでやっときますね……
>ギガvs発売記念デッドボーダー
超期待
間違えて上げちまって超ごめんなさい吊ってきます
マイバトスレでもデッドボーダー出てたがゾイドらしからぬ戦闘描写が超絶カッコヨスだった。
現人神たる340先生がいったいどんなデッドボーダーを見せてくれるのか期待大。
同時刻、共和国首都歴史博物館外周…………
ガミーとチャオの目前に現れたのは、闇の様な漆黒のボディーを持ったゾイド
だった。
デッドボーダー。共和国に身を置く者にとって、それは一種オカルティックな
機体だった。曰く、空間に穴をあけワープする。曰く、ウルトラザウルスを背負
い投げる。曰く、怪光線を放ちゾイドを朽ちさせる。
その後幾度となく共和国軍とデッドボーダーは交戦の機会を得た物の、何故か
こういった報告が成されたのは初戦をおいて他にはなかった。
この報告は、戦時中より伝わる怪事件の中でもとりわけ共和国において知名度
が高く、戦記ライターとして著名なロイ・ジー・トーマス他何人かの著者により
詳細な研究書が著わされている。そして、かくいうガミー当人もそれらの書籍に
目を通した事があり、チャオも彼からその話を以前に聞いている。それだけに、
現在目の当たりにしている漆黒のゾイドに対して二人がいだいた会場は、明らか
に他のゾイドと接するものとは違っていた。
「なあ、お前さんがやらかしたっていう怪現象は、ありゃあ本当なのかい……」
博物館の外壁を崩し仁王立ちするデッドボーダーに、ガミーが問う。
「俺はヨタ話を信じるクチじゃねえが、お前さんの事ぁ色々本で読ませてもらっ
たぜ。何でも秘密はその背中に背負った獲物らしいじゃねえか」
直後、一気にギガは加速した。アスファルトがその巨足に蹴散らされる。
一瞬、デッドボーダーの背にある砲の砲口が空間を歪ませる。
だが
「遅いぜッ!!」
ギガは巨体をもってデッドボーダーにタックルを喰らわせた。
……筈であった。
「何!?」
ガミーが周囲を見回そうと横に視線をずらしたその瞬間だった。
「!!!」
コクピットを凄まじい衝撃が襲い、その主たるギガはうつ伏せの状態で大地に
叩き付けられた。
チャオに、その短時間で起こったやり取りに介入する術は全く無かった。
「あの機動力……」
彼女は研修で見た、似た様な軍用ゾイドの映像を思い出した。ジェノザウラー
ジェノブレイカー、バーサークフューラー…… だがその何れとも動きが違う。
少なくとも推進機関無しのジャンプで、あれだけの跳躍を見せるゾイドは今まで
見た事が無い。そこで彼女は我に帰った。
「……チーフ!!」
ゴジュラスギガの上半身に覆い被りアスファルトに押さえ付ける漆黒のゾイド
にチャオのアロザウラーが突進する。
「この!!」
アロザウラーの背にした砲が、黒いゾイドの横面を捕らえる。ギガに跨がった
黒いゾイドは頭を仰け反らせ、奇声を発した。
直後、アロザウラーは両脚を前に揃え、カンガルーキックをデッドボーダーに
見舞った。
「ええい…… 何が起こりやがった!?」
ガミーは周囲を見回す。彼にしてみれば、ギガを舞台に大乱闘が行われた様な
物である。だが、冷静な判断力と図太い神経を合わせ持つ我らがチーフが周囲の
状況を理解するには、僅かに数秒あれば充分だった。
アロザウラーに蹴られ横転しつつ吹き飛んだデッドボーダーだが、こちらも又
瞬時に体制を立て直した。頭を腰より更に下げ、すくい上げるような視線にて、
着地したアロザウラーを睨む。
チャオは再度引き金を引いた。だが、彼女の判断は一瞬遅かった。横跳びに弾
をかわしたデッドボーダーは着地と同時にアロザウラーに襲い掛かる。チャオに
可能な事といえば、反射で衝撃に備える事くらいだだった。
デッドボーダーはアロザウラーの首筋に噛み付くと同時に、敵もろとも転がり
幾度かの回転の後アロザウラーよりマウントポジションを奪う事に成功した。
黒い機械獣は、大口を明けアロザウラーのコクピットに狙いを定める。
だが、次の瞬間デッドボーダーの横面に、またしても何かが命中した。
「おい黒助!! お前さんの相手はこっちだぜ!!」
ゴジュラスギガは、手にした瓦礫を黒助に投げ付けた。二投目も、デッドボー
ダーの顔面を正確に捕らえる。
「仕切り直しといこうか、黒助……」
ギガは一歩を踏み出した。
さすが初号機デッドだ!燃えるぜ!
キタキタキタヨー
皇帝専用デスザウラーを吹き飛ばしたあのパワーが来る…のかっ!?
低く構えたデッドかっけええええ
デッド前傾姿勢は夢だよな
槍も期待していいんですか?
「チャオ、損害報告できるか……?」
ガミーの呼び掛けの直後、チャオは黒いゾイドがアロザウラーから離れるのを
確認した。
「はい…… 今の転倒で背中のビーム砲をやられましたが、格闘戦なら何とか……」
「そうか…… 奴の背中にあるあの砲……あれが多分奴の動きの秘密なんだが、
飛び道具が使えねぇとなるとな……」
「すみません……」
「いや、謝るこたぁねえ。俺が野郎を押さえ付けてる間に、お前に野郎の背後から
あそこを射撃すれば……まあ他の手よりは幾分すんなり行くと思ったんだが……」
「………………」
チャオは、アロザウラーを起き上がらせた。と、その時彼女の視界に、一機の
ゾイドが入った。
「あれは……」
先刻ガミーが懲らしたカノンフォートである。彼女は思った。殲滅ではなく、
飽くまで検挙を身上とするガミーが倒した機体なら、息の根までは止められていな
い筈……
「チーフ、あの青いゾイド、まだ生きてますよね?」
「ああ、くたばらせちゃ悪いからな。手心は加えたつもりだが…… おい待て!」
ガミーは続けた。
「多少の無茶は大目に見てやるが、そいつは二人乗りだ! 自律操縦ならともかく
一人じゃ背中のカノンは撃てねえぞ!!」
「そうなんですか!?」
チャオは、思わず素頓狂な声を上げた。直後、気まずそうに口に手を添える。
「…………」
彼女は今一度カノンフォートを見る。胸元と頭部の砲はひしゃげており、とても
使えるようには見えない。しかし、背中の砲は砲身、砲塔ともにほぼ無傷である。
と、なれば造りからして内部機能にも問題は無い筈……
ただ問題は、一人では撃てないとの事。砲塔に乗り込んだとしても、そこから
コアを起こす事は無理だろうし、操縦席に乗り込むと今度は砲が使えない。たとえ
操縦席にてコアを起こし、それから砲に移ったとしても、移動の際のリスクが大き
過ぎるし何より回避行動が一切取れない。
つまりは、カノンフォートの構造上、このアイデアは全くの企画倒れという事だ。
やがて、デッドボーダーはギガに狙いを定め、一歩を勢い良く踏み出した。
G−カノン砲口周囲の空間が、陽炎となって尾を引いた。
「上か!!」
ギガが頭を降ろす。それとは逆に長大な尾が跳ね上がる。その一撃は、見事頭上
からの敵をバッティングした。
跳ね跳ぶデッドボーダー。だが、彼は直後信じ難い運動性能を見せた。
『く』の字になって飛んだかと思いきや、黒い機械獣はとんぼを切って背後に
宙返りし、まるで自らの跳躍であったかの様に着地したのである。
カエルの様に屈みデッドボーダーは着地を和らげる。そして、そのままの低い姿勢
でまたもや無気味な金属質のうなり声を上げた。そして待ちわびる様に鉄色をした
前脚の爪をゆっくりと動かす。
その表情は、まるで笑みを浮かべ舌舐めずりすらしているかの様にガミーには
思えた。
「こいつ……楽しんでやがるな………… だが、こちとら仕事中だ。残念だが、
お遊技に付き合う訳にゃぁ行かねえなぁ……」
>こいつ……楽しんでやがるな…………
愉しませて頂いておりますよ〜m9(゚∀゚)
GJ!!
609 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/01/13(金) 17:45:11 ID:sQXAc7fE
これ見て元々買う気無かったゾイドを買う気になった人挙手 (・ω・)ノ
新参者ながら現在進行形で楽しませてもらってます。
私のようなMyバトスト書いてる者にとっては勉強にもなり一石二鳥なのです。
勝手ながら期待させてもらいますー
自分も妄想SS書いてる者の一人。
ここの作品にめっちゃインスパイアされてますw
デッドボーダーの背中の砲…… 人呼んでG−カノンというそれは、所謂ロスト
テクノロジーの一つとされている。天変地異による製造設備の全壊、それに伴う
設計図を含めた詳細なデータの消失…… 現在の技術で似た様なものを造るとなる
と、それは最早建造物サイズとなり、ウルトラザウルスクラスのゾイドでなければ
とても扱えた代物ではなくなってしまう。
だが、このデッドボーダーが備えたそれは、ビルディングの大きさに造ったと
しても現在の技術ではなお再現困難な特性を持っていた。ボディーの随所にある
発光部位、ディオハリコンをエネルギー源とするそれは、本来射撃に使われる
重力子……すなわち重力エネルギーが擬似的に物質状になった状態……を応用し
驚異的な運動能力を装備したゾイドに与える。先に挙げた書籍の解説によると、
共和国軍が体験した怪奇現象は出力未調整で暴走気味だったこのG−カノンが引き
起こしたものである可能性が高いという。空間そのものの歪みか、そこまででない
としたら大気の歪みとそれに伴う光の屈折、さらにはその異様な光景が引き起こし
た戦場パニックがその真相である、というのだ。
だが、ガミーはパニックに陥っているわけでもなければ、蜃気楼を見ている
わけでもない。目の前で起きている紛れも無い事実を、やや焦りはあるものの
至って冷静に彼は見ていた。
それにしても…… と、ガミーは思う。デッドボーダーがこの戦いを楽しんで
いるのはむしろ幸いだ。もし一気にかたを着けるつもりなら、情け容赦なく重力子
の実弾射撃を見舞われてる事だろう。暴走ゾイドの鎮圧も腕に覚えが無いわけでは
ないが、これは最早暴走ではなく立派な自立だ。人間でいうなら、心神喪失では
なく列記とした計画的犯行である。それだけに、動きは決して読めないものでは
無い。しかし。
「手荒な真似はしたくねえんだが……」
デッドボーダーの背中の砲…… 人呼んでG−カノンというそれは、所謂ロスト
テクノロジーの一つとされている。天変地異による製造設備の全壊、それに伴う
設計図を含めた詳細なデータの消失…… 現在の技術で似た様なものを造るとなる
と、それは最早建造物サイズとなり、ウルトラザウルスクラスのゾイドでなければ
とても扱えた代物ではなくなってしまう。
だが、このデッドボーダーが備えたそれは、ビルディングの大きさに造ったと
しても現在の技術ではなお再現困難な特性を持っていた。ボディーの随所にある
発光部位、ディオハリコンをエネルギー源とするそれは、本来射撃に使われる
重力子……すなわち重力エネルギーが擬似的に物質状になった状態……を応用し
驚異的な運動能力を装備したゾイドに与える。先に挙げた書籍の解説によると、
共和国軍が体験した怪奇現象は出力未調整で暴走気味だったこのG−カノンが引き
起こしたものである可能性が高いという。空間そのものの歪みか、そこまででない
としたら大気の歪みとそれに伴う光の屈折、さらにはその異様な光景が引き起こし
た戦場パニックがその真相である、というのだ。
だが、ガミーはパニックに陥っているわけでもなければ、蜃気楼を見ている
わけでもない。目の前で起きている紛れも無い事実を、やや焦りはあるものの
至って冷静に彼は見ていた。
それにしても…… と、ガミーは思う。デッドボーダーがこの戦いを楽しんで
いるのはむしろ幸いだ。もし一気にかたを着けるつもりなら、情け容赦なく重力子
の実弾射撃を見舞われてる事だろう。暴走ゾイドの鎮圧も腕に覚えが無いわけでは
ないが、これは最早暴走ではなく立派な自立だ。人間でいうなら、心神喪失では
なく列記とした計画的犯行である。それだけに、動きは決して読めないものでは
無い。しかし。
「手荒な真似はしたくねえんだが……」
手段を選ばねば、戦法は無いでもない。次に奴が突進してきたら、おさえつけて
首筋にでも噛み付いてやればいいのだ。奴の首筋に剥き出している幾本かのパイプ、
あれも飾りというわけではあるまい。ただ、背中のG−カノンだけはギガのリーチ
では如何ともしがたい。発射されるのが先か。食いちぎるのが先か。手荒な真似
とは、そういった意味合いだった。
同じくして、一方のチャオはそれを見守るより他に手は無かった。勇み足にて
チーフの足を引くわけにもいかず、かといってただ見ているだけというわけにも
いかない。指示を仰ぎたい所だが、見た所ギガとボーダーは一触即発、一寸たり
ともチーフの気を乱す真似は出来れば避けたい。胃が軋むほどの気まずさが彼女を
支配する。
と、その時だった。
「チャオ、取れるか? こちらディド」
「ディド!! 無事だったの?」
「無事ってわけでも無いが…… まあ俺だけなら何とかな」
彼の声は続ける。
「話は聞かせてもらったぜ。今からそっちへ行く。なに、チーフには聞かれちゃ
いない」
「待って! ゴルヘックスの状態はどうなの?」
「ああ、こいつか………… それがな……」
ミュージアムの一角にある、とある広場に大の字に横たわるゾイドがあった。
本来、その背中を飾っていたオレンジ色のアンテナはことごとくへし折れ、
脇腹は砲撃によって無惨にひしゃげている。幸いにして、軍用から転用した頑丈な
ボディーに守られたコアだけは致命傷を免れたが、それとて応急修理した無線に
電源を供給する位にしか現時点では用をなさない。
ひび割れたキャノピーの奥で、マイクを片手にディドは言った。
「無理すりゃ歩く事くらいは出来そうなんだが、あんまり無理はさせたくない。
それに、今そんな状態でこいつを行かせたら、それこそいい的だ。武勇伝にゃなる
かも知れないがな…… あと期待を殺ぐようですまないんだが、飛び道具は軒並み
弾切れだ」
彼は続ける。
「と、なれば俺ができる事はただ一つ、ってわけだ」
「何をする気?」
「場所は大体わかるから、今からそっちへ行く。それにしても皮肉なもんだ。
自分の愛機をのしたゾイドに乗るハメになるなんてな」
直後、こう付け足す。
「おっと、無茶はしないで! なんて言うなよ。誰かさんも似たようなもんだろ」
スピーカーから、合方の苦笑する小声が聞こえる。ディドは、可愛いねえ、と
独りごちると続けた。
「そういうわけだ。とにかく、カノンフォート……でいいんだよな、そいつには
まず俺が乗り込む。俺が見えたら乗るまでの間、なんとか援護してくれ」
「…………了解!」
チャオは、少々の間の後、笑顔で短く答えた。
そこでそう来ますか……そういやディドどうしたんだろと思ってたら。
それにしてもこれでもう足掛け3年、非常に乙であります!
あと一応、カノンフォートの角(ビームホーン)は見た目と違い砲塔ではなく
格闘用武器(おそらく先端からビーム刃を発生させ突撃する類の)なので
折れてるとかでなく多少ひしゃげてるくらいなら使えるかも、と。
ご、ゴルヘ……。・゚・(ノД`)・゚・。
今更ですが凄い文章力ですね。読んでいるだけで情景が浮かんできます。
デッドボーダー戦がどうなるか楽しみです。そして勿論ゴジラもw
……でもカノンフォートが1体来たところで大して戦況変わらn(ry
今読み返して二度書きしている事実に初めて気付いたり。
すまんです (;´Д`)
>>615 情報感謝します。なるほど、面白そうな使い道が色々浮かんできます……
>>616 ゴジラの方の描写もそろそろ書かないと皆忘れそうなので
そろそろ出そうかと。
618 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/01/26(木) 17:45:52 ID:WN4UHmFe
あげ
新作かと期待しちゃった…(´・ω・`)ショボーン
久しぶりにこのスレに来たけど相変わらず340氏はマジで神だな。
書き始めたときにいたキャラや設定だけでなく
新しいキャラや設定をうまく取り入れて話を作ってるんだからな。
伊福部昭先生追悼
age
保守
「ところで、そいつは本当に背中のカノンしか使えないのか?」
ディドが無線にて尋ねる。
「ええ、頭と胸の砲は破損してるみたいで……」
「頭……? チャオ、そいつは飛び道具じゃないぞ。頭のツノは格闘兵器だ」
「……そうなの?」
チャオは、今一度カノンフォートの頭部を見る。先刻は気付かなかったが、
よくよく見てみれば、確かに先端に砲口は開いていない。
「でも、少なくとも片方は少し折れ曲がってるわよ」
「少しくらいなら大丈夫だって話だ。もしそっちがダメも、もう片方が無事な
可能性は高いぞ。そいつは構造上、いっぺんに両方のツノが同時にダメージを
うける事は無い筈だ」
「……詳しいのね」
チャオは、感心半分、あきれ半分で返す。
「ゾイド乗りなら自然な趣味だと思うがね」
冗談めかして言うディドは、こう締めた。
「さて、と…… じゃあそろそろ向うんでよろしくな。たぶん5、6分もあれば
行けると思う」
「場所はどこなの?」
「そこは正面口のあたりか? だとしたら、ちょうど真裏だ」
このミュージアムはとにかく広い。全展示物を事細かに鑑賞するとなると
開場している全時間を費やしてもまず無理である。歴史博物館と兵器博物館が
合わさり、そこに只でさえ巨大なゾイドという存在を扱う研究所やら実験場やら
が更に加わったのだから、その敷地面積は推して知るべしだ。しかも、ディドの
記憶によれば自分のいる位置から正面口まで行くのに一本道は存在しない。その
上、この施設自体がゆるやかな傾斜を跨いで存在している為、正面口と裏手では
地上に面した階数が2階も違う。
どうするか…… 彼は少し考えた末、実験施設を横切るルートを選んだ。距離
としては回り道になるが、広大なかつ平らに整地された実験場があるため入り組
んだ廊下を駆けずりまわるよりは遥かに近道だ。
彼は、善は急げと駆け出した。
今度は何だ、ageか?保守か?(´・ω・`)ショボーン
と思ったらキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ついに新作キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
けど短い(´・ω・`)
二頭のブレードライガーと、それを追う一頭のライガーゼロの視界に、地球に
あるという円形闘技場を模した巨大な建造物が、ビルの合間からおもむろに姿を
現した。惑星Ziの歴史がここに集結していると云われる巨大博物館である。
「大事になってなければいいが……」
若きレオマスターの言葉に、老練なる戦士が返す。
「そりゃ俺達の活躍次第、ってとこだな。大事の心配がなけりゃ誰がレオマスター
を二人もよこすもんか」
「確かに…………」
レイ・グレッグは言葉を詰まらせた。延々と続く外壁の果てに、明らかなる何か
の爆発を彼は確認したのだ。
「私が見て来ます。少佐は中を!」
ああ、とアーサーは返事をし、走りゆくライガーを見送りつつ思う。
……てことは、あのアンちゃんのお守は俺ってことか……?
彼は、自らのライガーを振り向かせる。目に飛び込んで来たのは白いライガー
だった。
「……野郎、押し付けやがった…………」
彼は少々考えた。こういう状況下では、開き直りも一つの手だ。若いもんは
ダメだダメだの一辺倒じゃ全くの逆効果というのは身につまされている。
なんとかとハサミは使いようだ。
アーサーは、先手に撃って出た。
「なあアンちゃん、名前はなんつったけか?」
「RD! マッハストームのRDさ! 手伝わせてくれるのかい?」
アーサーは短く溜息をついた。声を聴くからに若い。子供といってもいいだろう。
声質のみならず、抑揚、口調、総てが戦闘に赴くそれではない。わざと調子に
乗らせて痛い目を見せるのも手だが、この状況での痛い目というのは命にかかわる。
しかし…… と彼は思い返す。全速力で疾走するレオマスターと互角にチェイス
をし、転倒も建造物の破損も見た所起こしていないのは考えたら凄い事なんじゃあ
ないか? と。そういえば、ライガーゼロも誰彼となく乗りこなせる機体では無い
筈……
待てよ、マッハストーム?
「マッハストーム……マスクマンのマッハストームか?」
「ああ。おっちゃんもマスクマンの知り合いかい?」
「まあな。すると何だ、お前さん仕事で動いてるのか」
「そんなには出ないって話だけど、まあー街の危機ってやつだからな」
ふむ…… 壮年の戦士は手短に考える。マッハストームといえばバトルでも少しは
知れた名だ。若手のルーキーが活躍しているとも聞き及ぶが、この小僧がそうか……
「判った…… いいだろう、俺についてこい」
「さすが! 話がわかるぜ!!」
「何だ、俺を知ってたのか?」
「ああ! レオマスターの『クレイジー』アーサーだろ? マスクマンからあんた
が来るって聞いてたんだ」
クレイジーか。この『称号』は嫌いではないが、部外者から呼ばれるのも妙な
感じだ…… 彼は思った。
「つまり、お前さんは俺を『クレイジー』だと知った上でついてくるって訳だな。
だが、ここはデリケートな場所な上に、俺に従うってことは軍に入ったも同然だ。
軍の作戦には従ってもらうぜ」
「わかってるって!」
おいおい、本当かよ…… アーサー『クレイジー』ボーグマンは操縦桿を握り
つつも苦笑した。
「元帥…… ですか?」
分厚い防護壁で覆われた、当施設において最も厳重なセキュリティーを持つ
この格納庫のチェックゲート、そこのカメラとモニターを挟んで軍属にある研究
員と、将官を名乗る来訪客のやり取りは行われていた。
「左様……我はディガルド武国軍総司令、ジーン元帥である。貴国に開発を以来
した新型ゾイドを受領しに本日赴いた。知らせは行っている筈だが?」
厳めしい面持ちの偉丈夫は、尊大ともとれる口調にて告げた。
ジーンktkr
630 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/03/24(金) 18:52:48 ID:dt8j7eln
ジーン……(*´∀`*)
>>626 短いとかって言うのはあまりよくないと思う。
駄作小説ばっか書いてる俺が言うのもなんだが、小説書くのって大変だから。
それに340氏もいろいろと用事とか有るだろうし。
うわぁ、上げてしまった……orz
申し訳ない;
新作!(・∀・)
じゃないのか(´・ω・`)
紛らわしいのでサゲ
>>633 うん、そりゃあね・・・
でもなんでわざわざこのスレまで来て言うんだよ
マギラワシス
でもこんな事言ってる俺も(´・ω・`)
635 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/04/09(日) 01:50:24 ID:NiVOD9Y4
636 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/04/09(日) 10:13:46 ID:hF0jo3KN
>>636 ガンダムに興味ないから
この板来てるからってガンダムにまで興味あるとは限らんのだよ
ロボ好きっつっても一枚板じゃない
お待たせしてしまってスマンです……
ともあれ、今週中には再開できる目処なので今暫しお待ちを……
>>638 上に同じ。
御身体もご自愛くださいね。
>>638 340氏がんばってください。セイスモとかバイオとかゴジラとかキンゴジュとか
もう全てがワクワクてかてかです。
) ) ,'
( ( ( )
r;:'ニ:ヽ、
|` ー 彡|
| . .:;彡|
!、....,,;彡!:::::::::::..
゙ー‐''’::::::::::::
お疲れでしたらお茶ドゾー
プリンがいっぱいです〜
一緒に食べましょう♪
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
_
'´ `´ ヽ
_ i 〈ノノハ)))〉. _ _
. /〜ヽ ノ (リ*^ヮノリ ./〜ヽ /〜ヽ
_ (。・-・) ( (⊂)穴iつ (。・-・)(。・-・) _
/〜ヽ .゚/〜ヽ /〜ヽく//〜ヽ /〜ヽ /〜ヽ /〜ヽ
. _ (。・-・)(。・-・)(。・-・) (。・-・)(。・-・)(。・-・)(。・-・) _
/〜ヽ /〜ヽ゚.゚/〜ヽ゚ .゚/〜ヽ゚.゚/〜ヽ゚ .゚/〜ヽ゚ ゚/〜ヽ ゚/〜ヽ゚. /〜ヽ
(。・-・)(。・-・)(。・-・) (。・-・)(。・-・) (。・-・)(。・-・)(。・-・)(。・-・)
゚し-J゚ ゚し-J゚ ゚し-J゚ .゚し-J゚ ゚し-J゚ .゚し-J゚ ゚し-J゚ .゚し-J゚ ゚し-J゚
受け付けた研究員は、小さな喫茶店程の広さに仕切られたセキュリティールー
ムにてモニタを見つめた。セキュリティールームとはいっても、モニタールームの
一角がつい立てで仕切られた簡素なもので、いわゆる警備室とは異なる。何故、
そうした作りになっているのかといえば、ここが外部からの脅威よりも、むしろ
エリアの性質上それは内部からの脅威に比重がおかれている事に由来する。そう
した事から、外からのセキュリティーはここに組み込まれ研究員が交替で番を
する事になっていた。
現在、別なブロックでは休眠状態だった旧式のゾイドが覚醒し、
大事になっている。何でもKGの電子兵器によるものだと聞くが細かい事は
彼も知らされていない。ここがいかに厳重な守りを得ているとはいえ、見た事も
無いゾイドの電子兵器までも防げるという保証はどこにもないのだ。結果、彼等は
現在様々なシステムのチェックに追われる結果となった。
確かに、ディガルド武国の元帥が近日中に来るとはその場に居合わせた職員も
聞いている。だが、本日この時間に訪れるとまでは聞いていない。第一、この
非常時に一国の元帥が何の了解も得ずこの使節をに訪れるなどという事があるの
だろうか……
「……現在、非常時の為こちらの責任者が不在でして…… 引き渡しに関する書類
等はお持ちで?」
研究員は、何かの事情もあるのだろうと察し、取り敢えずは平静を保ったやり取り
を決めた。彼等とて幾つかのチェックをクリアして、この最終関門に到達したわけ
だし、下手な動きをしようにも、ここはそう易々と外からこじ開けられるものでは
無い。
スピーカーを通じ、声が元帥を名乗る男に告げた後、彼は傍らの厳めしい風貌の
将校に目配せする。彼は手にしたアタッシュケースを窓口のカメラに近付けた。
「ここに揃っている」
不機嫌そうな目付きのその男は、不意にアタッシュケースの後ろに左手を
添える。
「元帥、お下がりください」
ジーンに続き、髪の長い女性将校と銀髪の少年が駆け足でモニターから
離れる。
それが、カメラが捉えた最後の光景だった。
「煙いな……」
ジーンは、風化した段ボールの様に張り裂けた、元、扉があった箇所を
くぐり抜けた。彼の云う通り、周囲には硝煙と外壁が燃えた煙りが漂い、焦げた
異臭を放っている。
ふむ、と壊れた外壁を見つめ、彼は満足げに云う。
「火力の調整は確かなようだな」
彼は、室内を見回す。
「破壊は見事に壁周辺に限定されている………… さて、」
周囲は天井でも落ちたかのように壁や扉、そして配線の残骸がまき散らさて
いるが、機器類には確かに目立った損傷はない。ジーンは、傍らに倒れる研究員を
見下し、告げた。
「扉を開けて貰ったという事は、こちらの要求を了承したと取らせてもらう」
研究員を助けるでもなく、言うとジーンは器機が集中する窓際に歩を進めた。
「既に叩き起こされているようだな」
窓の外には、広大なドックがあった。そしてそこには、三体の異形のゾイドが
横たわっていた。
646 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/04/18(火) 19:35:09 ID:9MoS21cc
バイオキタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!
キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!
ここで武国が出てくると、リッツと相乗りしてるムラサメライガーinルージキュンが気になる…!!
アームガンで扉だけでなく外壁まで破壊って・・・
最初からメカゲオルグ?
ケースに火薬でも入ってたんでは
そうなるとなんでゲオルグが無事なのか・・・
やはりメカか
・・・いや、火力を調整って書いてあるっしょ
イヤ、ゲオルグは、メカになる前から、アームガン装備してたって。
いや、メカになる前のアームガンは普通の機関銃だったし。
「ちょっとやり過ぎなんじゃないの?」
長髪の女性将校……フェルミが周囲を見渡し、言う。それに答えたのは、
扉を外壁ごと吹き飛ばしたあの将校……ゲオルグだった。
「扉の構造上、砕けた外壁が散らかったに過ぎん。別段目的のゾイドが
損傷したわけでもなし、何がやり過ぎなものか」
彼は険しい表情を変えるでもなく、しかし淡々と告げた。そんな彼の左手
からは、未だ煙が細く昇っていた。
彼の左腕は、肘より少し先から機械仕掛けのものになっている。普段は
物をつかめる義手も付けているが、軍務に励んでいる際には義手の代わりに
機銃がついている事の方が多く、これは本人が特注で作らせたものだった。
根元から交換可能なこのアームガンは、この二種以外にも幾つかアタッチ
メントが作られたものの、いざ日常の軍務をこなしてみると技手と機銃以外の
ものはまるで使い道が無い。
本人が司令官で、しかもゾイド乗りなのだからこれは当然である。
だが、そんな持ち腐れた宝の一つが今回初めて薬にたった。機銃に増設
するような形で据え付けた、対ゾイド用のグレネードランチャーだ。
隠し武器を意図して、あえてアームガンに内蔵する形で設計されている為
一発しか砲弾は込められないものの、その炸薬は極めて優れた指向性を持ち、
前方に爆破エネルギーを集中させる特性を持っていた。
先刻彼が用いたのは、その炸薬量をほんの少し押さえたものだった。
「……むしろやり過ぎでも良かったものを……!」
ゲオルグは苛立ちを込め言い捨てると、倒れている研究員につま先を向けた。
「やめておけ。大帝の慈悲だ」
ドックを望む窓際にたたずむジーンが、背を向けたまま言う。
「何故こやつらを死なせぬ様、計らったと思う」
死んでも全然不思議じゃなかったじゃない…… フェルミは思うが、あえて
そしらぬ顔で過ごす。ジーンは続けた。
「それは他でも無い……そやつらに、こやつらの真価を存分に堪能してもらう
ためよ。小汚い実験施設で得られるデータなぞ高が知れる…… どうせ、最高
出力なんぞは出したこともないのだろう?」
研究員の一人が、顔をゆっくりと上げる。
「……バカな真似はよせ…… 今そんな事をしたら……」
ジーンは、尊大な笑みを浮かべ振り返る。そして、くく、と笑いを漏らした。
「滑稽な…… まさに漫画の台詞だな! 耳にしてみるとこれほど笑えるとは!!」
そして、高らかに笑った後、言う。
「相手になるのはKGか、はたまたゴジラか………… いずれにせよ、我が
ディガルド出陣の露払いには申し分ない!!」
654 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/04/20(木) 22:14:06 ID:0yw2M/GU
またまたキタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!
でも、バイオとはいえキンゴジュやゴジラと戦ったら秒殺されそうな予感。
キタ━―━―━―(゜∀゜)━―━―━―!!
ハーマンが頭悩ます事態がまた一つ増えた(w
アニメ補正+ストーリー補正付なら勝負にはなるかもしれんぞ。
何だかんだでジーンは歴代のラスボスじゃ一番頭いいしな(戦闘に関して)
保守しときますね
同時刻、共和国内ガイロス帝国軍暫定基地……
広大な地下空間に横たわる、長大な体躯を持つ一頭のゾイドがあった。細長い
ドック目一杯に体を伸ばした首と尾の異様に長いゾイドは、その名をセイスモ
サウルスと云う。
「……これ、本当に正確なんでしょうね?」
ナオミは、短い階段を降りながら下で待つ若い男に告げた。彼女が出て来た
のは、機械の上に据え付けられたゾイドの頭部だった。形から元はジェノ
ザウラーのものと思われるが、上顎から上だけしか残されておらず、装甲も
ついてないので一目では判別が難しい。ゾイド乗りならばそういった点が
気になるのも常だが、シミュレーターに頑丈な装甲はいずれにせよ必要無い。
が、それでも見入ってしまうのもゾイド乗りの性か。
「予想し得る挙動は一通り再現してある筈なんだが…… まあ何ぶん実際に
現物を動かした事が無いものでね。そもそも君を召還したのも、そういった
点に対応してもらいたいからなのだが」
ヴォルフは微塵も悪びれた様子もなく総ての事はさも当然、と云わん
ばかりに告げる。それでようやくナオミは視線をヴォルフに移した。
本来ならば、かなり不遜な物言いなのだろうが、もとが優男の所為なのか
不思議と高圧的には感じない。
「ともあれ、ゴジラとKGが相まみえるのも時間の問題だ。しかし、君の
腕前ならぶつけ本番でも問題ないと私は考えている」
ここまで堂々と言われてしまうと、不遜を通り越してもはや天然なもの
すら彼女は感じた。
「私はシートに座って、ただ撃つだけだものね」
「そうだ。物わかりがいい」
しかし、言った本人はどうだろう……? ナオミは思う。
その時、部屋の扉が開き一人の少女が入室した。
「そっちの様子はどう?」
「やあ、彼女のおかげで上手く行きそうだよ」
不思議な雰囲気の少女だった。それほど幼くは無いのだろうが、透き通る
様な白い肌と紫色の大きな瞳が恐らくは年齢以上に若く見せているのだろうか。
その肌にまさに「浮かんだ」顔の金属紋は、瞳と同じくつややかな紫色だが、
入り組んだ図形が占める面積が大きく、伝統芸能の化粧の様にも見える。と、
言うよりは過去にいたシャーマンがこういった紋の持ち主で…………
「なかなか魅力的な子だろう? 紹介するよ」
ナオミの馳せる思いは、その言葉で遮断された。
「アンナ・ターレス。セイスモサウルスのメインオペレーターを勤める。少々
愛想に欠ける所もあるが、仲良く頼むよ。アンナ、こちらは……確か聞いてるよね」
よろしく、とアンナは本当に愛想無くナオミに告げた。
「え……ええ、こちらこそ……」
「彼女はセイスモがコアしか出来て無い頃から付きっきりで世話をしててね、
ともかく彼女が乗り込まない事には動きもしないんだ」
ナオミは、またしてもヴォルフにタイミングを崩されつつ、何とか告げる。
「……大丈夫なの? そんなゾイドに私なんかが乗り込んで」
「心配しないで。私が言ってきかせるから」
アンナが微妙に笑みを浮かべて言う。表情に乏しいわりには、声の抑揚は
意外としっかりしている。これも意志の強さの現れか…… 全体的な主張に欠ける
少女ではあるが、受ける印象は極めて強い。
「それじゃあお二方、少し早いがセイスモを起こしに行こうか」
ヴォルフは言って、二人の肩をぽんと叩いた。
ついにセイスモキタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!
キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!
アンナスレ、これに気づいたら騒ぐだろうなぁ。
それにしても…… ナオミは思う。髪型といい、顔の紋といい、瞳の色といい
それと同じスーツの色といい、外観は明らかに派手な部類に入る。それでいて、
この存在感……否、存在の希薄さは何なのだろう。肌の色と目付きの所為?
……そうでもない。
直後、ヴォルフは部屋に一ケ所しかない扉へと向う。ナオミはそれとなくアンナ
に目をやりながらも、彼女の後について行こうとした。しかし。
「どうかしたかね?」
見た目に少々そぐわぬ台詞でヴォルフが訪ねる。
「いえ、何でもないわ」
ナオミは務めて自然に振るまいつつ、彼の後を追う。そして、ナオミが動きだし
た直後に、ようやくアンナは足を進めた。そこでようやくヴォルフは気付く。
「ああ、彼女なら気にしないでくれ。客人の前では先方を優先する様言い付けて
ある」
やがて三人が廊下に出ると、ヴォルフは歩きながら語った。
「彼女は言う時にははっきり言うんだが…… 妙な所で従順でね」
アンナは何も言わない。ナオミは、出来れば顔色を伺いたくはあったが、一々顔を
覗き込むわけにも行かず仕方なく宙を仰いだ。
あの…… と、彼女は意を決し訪ねる。
「お二人はどういう関係なの? ……その、変な意味じゃなくて」
「司令官と部下さ。……ま、幼馴染みの間柄ではあるが、親しき仲にも軍規あり、だ」
そうだろ? とヴォルフが言うと、アンナは返す。
「確かにそうね」
どんな顔で喋っているのかはわからないが、眠たそうな顔をしているわりには、
やはり主張の強そうな口調だ。
「男女の関係は…… まあ今の所は無いと言っておこうか。詳細は軍事機密だ」
赤毛の女狙撃手の背後で、くすりと笑い声がこぼれた。
「とりあえず、彼女は意外と積極性があるんだ。下手をすると私があぶないかもな」
「ヴォルフ」
「おっと、これは失礼……」
アンナの声に怒った様子は無く、ヴォルフの方にも小馬鹿にした様子もない。
二人の仲は至って良好なようだ。そして、ここへ来て、ようやくナオミは察しが
ついた。 アンナは、部下と言う立場故に積極的に消極なのだ。優れた出力を持ち
ながら、その出力を制動にも使っている為、あたかも緩慢な様に見える……そんな
所なのだろう。
そこで、ヴォルフは立ち止まった。
「そうだ、君達食事はまだかね?」
言われてみれば、朝から何も口にして無い。せいぜいここへ連れてこられる
中で飲み物を貰ったくらいだ。
「折角だから、先に食事にしようと思うのだが…… 今時分は君に会わせたい男も
食堂に来ているだろうからね」
「貴方がそう言うんだったら。ちょうどお腹もすいてきた事だしね」
三人は、再び歩き出した。
更に同時刻。
ディドは、広大な広場を臨む見晴しの良い連絡通路を駈けていた。ここさえ抜け
れば、正面口はすぐの筈だ。
「……何だ……!?」
だが、思わぬ光景が彼の足を引き止めた。窓の外の広場では、見慣れぬライガー
タイプのゾイドと、いま一頭極めて見覚えのある黒いゾイドが相対していたのだ。
黒いゾイドの足元には、やはり黒いゾイドが横たわる。スタイルからして、覚醒
した古い奴…… たぶんジークドーベルであると彼は即座に認識する。それを片足
で踏み付ける赤い翼のあるのは……
「ガン・ギャラドか!?」
ディドは思わず声に出す。そして思わず完全に足を止め、見入った。
ギャラドは、Sの字に胸を張った姿勢からゆるやかに身を屈める。次の瞬間、
四肢の爪でアスファルトの大地を掴み、猛然とムラサメに突進した。ムラサメは、
為す術なくギャラドの体当たりを喰らう。
しかしギャラドは、勢い余り通過したと思いきや身をひるがえし、また肩から
ムラサメにぶつかる。それが幾度となく繰り返された。
だが、それは長くは続かなかった。ある瞬間、ギャラドの右肩が火花を上げる。
ギャラドは身をひるがえして着地するが、それが再度突進に繋がる事は無かった
のだ。ギャラドは、低くうなり声を上げ、身構える。
「何て素早いやつなんだ……」
言ったのは、リッツではなくルージの方だった。ムラサメは、その名の由来でも
ある背の刀身を真横に向けていた。交通事故にも等しい衝撃を幾度も受けつつ、
その所作一つ取っても決して単純ではない刀身の操作をマニュアルで彼はやって
のけたのだ。それも完全なる実戦のさなかで。
だが、こちらには奴の様な翼も無いし、刀がデッドウェイトにすらなってる。普通
に戦っていては明らかに不利だ。リッツは短く考える。
「…………………………」
手は無いわけではないが、果たして成功するかどうか。
彼は、意を決しルージの名を呼んだ。
「分かってます。エヴォルトですね!!」
意外にも、ルージはすんなりと正解を言い当てた。だが本当に分かってるのか? リッツは思う。野性を多分に残したムラサメライガーの扱い難さは、自分は勿論の
事、馴らしを請け負ったルージも理解している筈。ましてやエヴォルトなど、シス
テムには組み込まれているものの、実験でも一度たりとも成功した事は無い。思え
ば、今し方も随分無責任な提案をしたものだと彼は考えた。とにかく……と、リッ
ツは前方のギャラドを見た。奴も反撃は想定外の事らしく、かなり面喰らっている
ようだ。
と、ムラサメが突如走り出した。
「分かってますよ! その機が来るまで、こいつで何とかやってみます!!」
今度はギャラド目掛けてムラサメが突進する。ギャラドも同じく突進する。
「今!!」
次の瞬間、ムラサメの刀身が垂直に立てられた。そしてギャラドはムラサメに
覆い被さる様にジャンプしていた。リッツの熟練の動態視力がその軌道に好機を
見い出す。だが。
「!?」
ギャラドがその刃に触れる事は無かった。否、感覚からすると、微妙な手応え
はあったかも知れないが、ダメージと呼べる物は一切与えられなかった。
黒い竜は、刃に触れる寸前にて身を横転させ、咄嗟にそれを交わしていたのだ。
「チィッ!!」
ルージが外見に似合わぬ舌打ちをする。直後、ムラサメは前脚のパイルを地面に
突き刺し素早くターン。ギャラドも横滑りにブレーキをかけ翼の推進力も併用し
同じくターン。両者は再び睨み合う形となった。
リッツは思う。ギャラドはかなりの学習能力がある様だ。このまま行けば
刀身のウエイト故に直線的な動きを強いられるこちらが不利になるのは目に見えて
いる。ルージは確かに天才肌ではあるのだろうが、熟練の経験がある訳でもなく
だとすれば不利なのは輪をかけて尚更だ。
……幸いなのは、奴が完全武装で保存されてなかった事か。本来なら、背に
巨大な砲を背負っている筈だが、奴にはそれが無い。しかし、裏を返せば
それだけ身軽になっているという事だ。ゾイドの体力が無制限ではない以上、
いずれはムラサメの方が疲労をより多く受けるだろう。
やはり、そうなる前に決着をつけざるを得ない状況だった。
キタキタキタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!
あいかわらずGJです!!
668 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/05/13(土) 22:07:38 ID:FqJAbEjn
ギルベイダーもといギルドラゴンは出てくるのかなー
設定はガイロス皇帝がルドルフ用に遺した遺産とかで。
キテルヨ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!
何時のまにやら続きがキテル?!
旧ゾイドやらが大量に出てきてなんとも豪華な勢いですよっ
保守しときます
いや、sageで言われても…
VIPPERが板の危機になる位沢山来ない限りそのままで大丈夫だろうけどナー
ギャラドが一瞬横を見る。
「!?」
と、ルージが思うや、ギャラドは横跳びに大地を蹴った。と、ほぼ同時に無数の
何かがギャラドの居た位置に着弾する。
「うわっ!」
ムラサメにそれが被弾する事は無かったが、ルージとリッツが事態を把握するのに
およそ10秒ほどを要した。
「あれか!!」
ムラサメのモニタに、巨大なシャッターを擁する倉庫前に佇む一体のゾイドが
捉えられた。左右に何やらミサイルポッドのようなものをはべらせているが、何か
は詳しく解らない。その白黒に彩られたゾイドは、そのまま背から次弾を発射する。
危ない! とルージは誰に言うでもなく叫び、同乗者を考慮せぬ動きでギャラド
から離れる。放射状に広がった銀色の弾の何割かはギャラドに命中し、火花を上げた。
「おうい、無事かい?」
ムラサメに通信が入る。
「……ロン! 何をするんですか!?」
「悪い悪い、そっちのチャンネルを探す暇がなくって。とりあえず自分と君の腕前
を信用して先手を取らせてもらったんだよ」
「無茶する人だなあ……」
リッツは、この時のロンの言葉を聞き逃さなかった。ルージの腕前を信用?
単なる整備のバイトだとばかり思っていたが、どうやら知らなかったのは自分だけ
だったようだ。とりあえず、リッツはロンに言う。
「それにしても、加勢するなら最初から参加して欲しいもんだな」
「それに関してもお詫びしとくよ。こいつを探すのに思った以上に手間取っちゃって……」
なるほど、バンブリアンのまわりに置かれたミサイルポッドバンブーミサイル
だったか…… リッツは思う。バンブーミサイルは、ミサイルとはいうものの、
目標上空で炸裂するため追尾機能はついておらず、精々機能は射程を調節する
くらいしか出来ない。しかし、そこから放たれる無数の特殊徹甲弾は極めて強力
で、小型のゾイドであれば一発で十数体を一網打尽にできるという。
「……こりゃ近くにいちゃ危ないな…… ここはロンの邪魔をしちゃ悪い」
「でも、見たでしょう!? 奴はあの無数の弾を一度は全弾避けたし、いずれは
見切られて弾切れになる可能性もあります。ロンの攻撃に対して、奴を盾にする
みたいにして固定できれば……」
「そりゃ危険すぎる! そうすると同時に奴の牙や爪の餌食だ! だいたいそんな
簡単に行ったら、とうにムラサメが勝ってるだろうぜ」
「…………!!」
ロンが言う。
「別に無理する事はないよ。それにダメージは与えられないわけじゃない」
続ける。
「最悪、ギャラドを少々の間ひるませておけるだけでも上等な位だ」
「どういう事ですか?」
「味方が来るまでの時間稼ぎ…… ってとこかな」
ロンは余裕の伺える口調で言った。
乙!!
はげキス
乙です。
そうなんだよね、追尾機能を有し、自前で目標に向かって飛んでくのが、ミサイル。
噴射推進で弾頭を打ち出すだけのモノは、ロケット砲って分類になるんだよな。
340氏ガン(・∀・)バ!
遡る事、凡そ十数分前。
一方、増援の片割れ……レイ・グレッグは博物館の正面口方面より上がった
火の手を確認すべくライガーを駆った。そういえば、治安局の連中もここで
交戦状態にあると聞く。恐らくは彼等の戦闘によるものか。だとすれば相手は
暴走した旧式のゾイドか、それとも…… 博物館を回る大通りをライガーは
駈ける。巨大なる機械獣の健脚俊足にかかれば、いかに広大な敷地の外周とは
いえ高が知れている。だが、それだけに彼は唐突に衝撃に辿り着いた。
レイは、大きな交差点に面したその地点に到着するや否や、ライガーに
大地を掻かせ急停止した。
「……………………ここまで来ていたのか!!」
それは、華奢な体躯を持つ異様なゾイドだった。印象だけを観ればラプトル
系のゾイドに見えなくも無いのだが、装甲の形状があまりに奇怪である。まるで
獣の内骨格のような外観、それでいてその表面は金属の光沢を放っている。
その異様なラプトルが踏み締めていたのは、キングライガーと呼ばれる旧大戦
で使用されたゾイドだった。無惨にも脇腹は引き裂かれ、そこからコアへと通じる
様々な太さの、あるいは細さの配線が引きずり出されている。キングライガーは
名前こそ勇ましいものの、実際は廉価版のライガーにしか過ぎない。大戦が進んだ
当時は、軍備の拡大と予算の節約という相反する命題を軍部は突き付けられた。
そこで幾つかの運動機能を単純化かつオートマチック化し、Eシールドやブレード
等の装備を簡略化したインスタント高性能機が開発されるに至った。
観た所、異様なラプトルには損傷は全く見受けられない。足元に輝く、あの
鋭利な爪にて一撃で仕留めたのか……!? レイの洞察力が、一瞬にして分析を
行う。そして、自分が元来この機体を破壊する任を帯びていた事を直後に思い出す。
「……ディガルドめ!」
そこまでの所要時間、実に近接遭遇その時点より僅かに三秒。
レイは、一度は停めたブレードライガーの爪で再びアスファルトを蹴った。
自らのターゲットの一つ、バイオゾイド目掛けて。
ブレードライガーの爪が、水銀の様な肌のバイオゾイドに迫る。だが、バイオ
ゾイドは咄嗟に大地を蹴ってそれを交わした。レイは思う。確かバイオゾイドの
流体装甲は様々な衝撃から極めて効果的に機体を守るが、それでも乗っているのは
所詮ただの人間だ。
「これならどうだ!!」
瞬時に方向転換し、組み付いてくるブレードライガーを、さしものバイオゾイド
も交わす事は出来なかった。ライガーは組むと同時に、敵の長い尾に噛み付き、上
半身を思いきり振った。華奢な、しかし名も知らぬバイオゾイドは勢い良く道路
一杯に叩き付けられた。大通りの分厚いアスファルトに敵はめり込んだ。
「まだまだ!」
レイは、今一度敵を投げ飛ばす。だが、敵は同時に自ら跳ね上がり、ライガーの
上半身に覆い被さる。手足の鋭い爪が、ライガーの冷却板やシールドジェネレーター
に食い込んだ。そして敵は、ライガーのキャノピーにその鋭い牙を突き立てた。
「ええい!」
レイは、咄嗟にEシールドを展開した。反発でラプトルは短い放物線を描き
弾き飛ばされる。そして、レイが追撃をかけようとしたその時。
「待て! 私は敵ではない! 聞こえるか!? 私は敵じゃあない!!」
良く通る男性の通信が、ライガーのコクピットに届く。続いて、ディスプレイに
パイロットと思しき青年の顔が映った。
「敵じゃないだと? それは投降するという事か!」
「違う、元より私と貴官は敵対関係には無いのだ! 私はディガルドのザイリン
特務中尉だ…… そちらに情報が行っているとばかり思っていたが、まさか
我が国のならずものを追撃すべく、私の隊が送られた事実を知らないのか!?」
「本当なのか?」
「ああ本当だとも。このゾイドにせよ、あちらから仕掛けて来たのを撃退した
までだ。……とにかく、私に害意は無い。ララダ3世陛下及びガイロス帝国の
承認を受け、ジーンを討伐すべく派遣されたのだ」
「証拠はあるのか? 全て初耳だぞ」
「だったら少し待っていろ。君のその目で指令書に目を通すがいい!」
ラプトルは身を屈め、四つ足をついて胸部を地面に近付ける。やがてハッチが
開き、そこから風変わりな戦闘服に身を包んだ青年が降り立った。
「ライガーのパイロット! 聞こえるか!」
その数秒後、ブレードライガーも同様に身を屈める。
レイはライガーのキャノピーを上げ、自らも下へと降りた。そこで二人は
初めて顔をあわせた。
「ディガルド武国最高指令部直轄、ジーン討伐隊々長、ザイリン・ド・ザルツ
特務中佐だ。これがララダ陛下及びガイロス帝国皇帝ルドルフ陛下の承認を
得た証だ。よく見たまえ」
ザイリンは、小わきに抱えた小さな書類をレイに差し出した。確かに
ガイロス及びその属国で公式に使用されているものだ。両陛下の署名も
見た所偽造ではなさそうである。ザイリンは、憮然とした面持ちで言う。
「もし私に害意があるのなら、このような面倒臭い事はせずに直接ゾイドで
君に戦いを挑んだ事だろう。それは君の立場でも同じじゃあないのかね?」
ウヒャ!リヤルでキタキタキタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!
この乙め!
喜多喜多出てきちゃったよ!ザイリンさん!
不謹慎ながらも、ついうっかりを期待しちゃうぅ漏れマヂ虜
すまんです、ザイリンの階級は特務中尉ではなく特務中佐が
この話では正しいので、一つよろしく……
682 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/07/14(金) 18:52:49 ID:2KPLqwpT
保守
683 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/07/22(土) 10:11:53 ID:j0q7zUjg
保守ついでに書き込み。
久々にきたけど、相変わらず340氏の神っぷりは凄いな。
ギルベイダー&ドラゴンVSキンゴジュ楽しみにしてます。
ただ、個人的にZiナイトは少し微妙。
でもどういう風に登場させるのかは楽しみ。頑張ってくださなノシ
ZiナイトじゃなくてZナイトだよ
流星人間ゾーンの登場はいつかな〜マチクタビレタマチクタビレタ
カンケーねぇだろ!! と言おうと思ったが、ゴジラ繋がりか。
最近ゴジラがご無沙汰だから、忘れとったわ。
共和国領、某所の荒野………………
二隻のホバーカーゴは、共和国首都を目指し走っていた。しかし、それは
取り敢えずの事だった。実際には彼等の進路は明確に決まっているわけでは
無く、ゴジラとKGの動向により随時変化する事となっている。その情報源の
一つが、帝国が所有するシュトルヒ「カンタベリ」だ。シュバルツ大佐の擁する
部隊に配備されたこの機体は、旧機の様に野性体をベースとする、いわゆる
『血統種』ではなく、コアが生物学的に復元されたレプリカである。
だが、それだけに旧機には無い近代的な電子機器も装備され、今ではゴジラに
対する貴重な眼の一つとなっていた。
「ゴジラの進路、首都への直撃コースを徐々に外れている模様です」
「シュバルツと義勇軍のお陰だ。しかし……彼等もさぞ歯痒かろう。なにしろ
あれだけの頭数を揃えておきながら、その任務は単なる誘導なのだからな」
ブリッジにて、オペレーターにハーマンは返す。
「そういえば、そのハーマンはどうした」
「さきほど大佐が外されている時に情報が入りました。エナジーライガーの
レッゲルフィルターが不調をきたし、現在バックドラフトの艦にて整備を
受けている、との事です」
「やれる事は高が知れているというのに…… 後で俺の名で打電しておくと
するか。無茶はするな、とな」
ハーマンは、やや冗談めかして言う。
「ともあれ、ゴジラが人口密集地の直撃を避けてくれそうなのは有り難い
事だ…… これで少し休めるか」
ハーマンは、シートに身を沈め、大きく息を吐いた。
同時刻、キングゴジュラス内部 コア付近
「確かに、これはKGが止まってくれてないと通れんな……」
レイヴンは、細い通路を中腰になりつつ進んでいた。KGのコアへと
続く、メンテナンス用の通路である。凡そ2mほどの間隔で小さな明かりが
灯っているに過ぎないが、視界はそれほど暗いというわけでもない。
ただ、先へ進むにつれ徐々に温度が上がって行くのは疎ましくはあった。
なまじ湿度が低い分、温度はダイレクトに肌に伝わりチリチリと不快な
熱さをレイヴンに押し付ける。
そんな事を思っている内、彼はようやくコアと通路を一枚にて仕切る
小さな扉へと辿りついた。
…………確かに俺は見た…… この向こうのコアにシャドー、いや、
ジークやスペキュラー、アンビエントまでが捕われている…………
レイヴンは、扉を見つめつつも冷静に思う。
…………だが、ハインツがシャドーやジーク……オーガノイドを
単にKGのパワーアップだけに使おうとしたなら………… ここまで
簡単に俺が辿り着けるものなのか…………?
レイヴンは、扉の把手に手をかけた。鍵の類は一切無い。
……ヤツがそこまで考えて無いだけなのか…… あるいは……
彼は、少し、ほんの少し迷いながらも、その小さな扉を一思いに開けた。
一気に、熱気が通路へとなだれ込む。
「…………これは…………!!!」
狭い通路を抜けた先、そこは間に合わせの手すりがついた小さな足場だった。
そしてその更に先には、広大なスペースを占拠し黄金色に鈍く輝く、キング
ゴジュラスの巨大なコアが君臨していた。
「ここまで活性していながら、なぜ動こうとしないんだ!?」
彼は、身を乗り出しコアを見上げた。
「!!!!」
そして、彼はついに確認した。
その思念は、リーゼから借り受けた思念を伝える小さな『虫』を通じ、コクピット
のバンにも届いた。
「………………………… 畜生、ホントにいやがったか……!!!!」
それは、中形のゾイドほどもある巨大なコアの中心に磔の様に配置された、
スペキュラー、アンビエント、シャドー、そしてジークの姿だった。
690 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/07/31(月) 20:39:36 ID:1FTWPUlr
にゅにゅーん
キタ━━━━━━(≧∀≦)ノ━━━━━━ !!!!!
692 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/08/14(月) 22:44:48 ID:s9SGi3Eg
保守
その一方。
レイ・グレッグは、今さらの様にキャノピーの向こうの異様なゾイドを凝視した。
「私のバイオ・メガラプトルもお気に召して頂けたようだな」
「ん…… ああ…………」
若きレオマスターは、半ば上の空の答える。一体この謎めいた機体にはいかなる
機能が詰まっているのか……
「実に好奇をそそられるだろう。敵に手応えが在れば、君にもその真価を見せて
あげられるのだがな」
既にメガラプトルのコクピットに収まっていたザイリンは、通信にて告げた。
レイは答える。
「それは目出度くも有り、目出度くも無し……だ。ところでザイリン、あんたは
謀叛者を討伐しに来たと言ってたな」
「ああ、それだけだ。それ以外に出しゃばる気は毛頭無い」
「そうか…… ならいい。こっちも別のミッションをこなしている仲間がいてね、
彼等にあんたのややこしい待遇をどう報告したもんかと悩んでたとこだ」
レイは付け加える。
「俺の上司は時々頭がどうにかなるからな」
「それは御勘弁願いたいものだ」
ザイリンは言って笑う。そして、
「……さて、時間があまりない。ならば脇目も振らず一直線に赴くとしよう!!」
同時刻。
ムラサメライガーのコクピットにて、ルージが言う。
「リッツさん、こいつのブレードでヤツを串刺しにするにはどうすれば?」
冷静沈着なる男は、やはりそう来たか…… と思う。
「……そりゃ難しいな。見て来た通り、人が乗って無いぶん、奴の反射神経は
並じゃない。ムラサメのブレードはそれに対して取り回しが悪すぎる」
「駄目か……!!」
奥歯を噛み締める少年に、アイスマンは言う。
「あきらめるな……手順の問題だ」
そして、告げた。
「俺にいい考えがある。まあ、こっちも負けず劣らず難しいけどな」
その時である。飛行場にも似た広大な試験場と外界とを遮断する高いフェンスを
飛び越え、一体のゾイドがアスファルトの上へとその巨体を着地させた。
一瞬、逆光にて目がくらみ、その姿を把握出来なかったリッツとルージだが、
ゾイドのボディーを彩る蒼いカラーは見間違え様もない。本能か操縦か、ブレード
ライガーは身を低め遠く眼前の黒いゾイドに唸りを投げる。
「出ました!! 真打ち登場!!」
ロンがはしゃぐように言う。
「よう、お待ちかねか?」
ブレードからの通信に、ルージは思わずその姿をディスプレイに大写しにする。
ブレードライガーの名を呟き、彼はライガーの額にあるパーソナルマークに
注目した。
「赤のレオマスター…… クレイジー・アーサー……?」
「ルージ、奴を知ってるのか?」
「はい…… 共和国レオマスターの一人で、青のレオマスター、レイ・グレッグ
と並び称される凄腕ですよ…… 本にけっこう大きく載ってました」
共和国が誇る7人のレオマスター。ヴァイオレットののセレス、レッドのアーサー、
ブルーのレイとグリーンのシシリーは思い出せるのだが、オレンジ、イエロー、
インディゴが誰だったか…………
ルージの独り言を他所にリッツがマイクに向って言う。
「おい、俺だ! あの時大サソリと戦った赤いゾイドの!!」
「あ…………? あーあーあー!! あの時の!!」
「そうだよ、俺だよ!! なんだあんた、若いかと思ったら案外とっつぁんだな!」
「とっつぁんで悪かったな! しかしこりゃ、ホントにオールスターだな!!」
「そっちにしてみりゃ、お国の一大事って奴だからな。そいつはそうと、話は後だ。
そこの黒いのを倒すのを手伝ってもらうぜ」
幸いにも、ギャラドは新たに現れたにも関わらず、一向に飛びかかって来ない
新手に戸惑っている真っ最中のようだった。
「お前とだったら楽勝だろう」
「いや、それがな……」
ちょっとモニターを開かせてもらうぜ、とリッツは告げ、アーサーにルージの
映像を送った。
「…………はは…… どうも…………」
アンちゃんの次は小僧か…………!? ……俺ぁ学校の引率か…………!!?
愛想笑いする他無いルージに、アーサーは軽い目眩を覚えた。
340氏乙!!
それと、このお話ではシシリーはグリーンでしたっけ?
もともとはオレンジだったような・・・うろ覚えですいませんorz
ん〜アクティブ、アクティブ。
340氏 乙です。
どうも。気分がのってくると結構書けるんですが、ここ最近
夏バテ気味で書けませんでした……
>>696 セレスとシシリーは、ぱっと見のイメージで書いてしまったんで
実は資料を調べたわけじゃないんですよ。髪の毛の色とかの印象です。
ですから、まあこの話ではそういう事にしといてくださいまし……
キタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!
いやもう、アーサー&リッツの話が好きな自分には、まさに願ったりかなったりの展開ですよっ
hoshu
何が保守されてるのか疑問だ
無駄にスレを消費しているだけじゃないのか?
かく言う俺もだがナー
hoshu
703 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/10/02(月) 10:46:47 ID:uft1aVAq
age
sage
ホシュ
保守
異形のゾイド、バイオメガラプトルがブレードライガーと共に博物館外周を
駆ける。
「この先にゾイド搬入用のゲートがある筈だ。そこから中に入ろう」
レイの言葉に、ライガーに続くザイリンが答えた。
「中は大層な広さだと聞くが、迷子にはなるまいね?」
「なに、ゾイドで建物の中に入るわけじゃない。少々雑木林を抜ければ、すぐに
だだっ広い広場に出る。運動実験をするためのグランドだが、そこの片隅に
お目当ての場所がある筈だ」
「筈だ筈だで大丈夫かね?」
「ゾイドに乗って直に入るのは初めてなんでな…… それにしても、走り難い!」
レイが愚痴るのも無理は無い。博物館周辺には、緊急避難の為に乗り捨てられた
車両が場所を選ばず置かれているのだ。レイはザイリンの名を呼ぶと、言った。
「言っておくが、ここから外壁を飛び越えようなんて思ってくれるなよ。向こう
にはまだ建物が続いてるんだからな。とにかく、ここが博物館だという事を頭に
入れておいてくれ」
「……なるほど、実は、かくいう私も博物学というものを愛する立場にある。
細心の注意を約束しよう」
レイは、よろしく頼む………………と言いかけ、言葉を失った。その代わりに
発した言葉が、これだ。
「……今度は何だ!?」
先刻と同じ状況だった。博物館は、ゾイドを館内に展示するため外壁が極めて
高い。その外壁の、十字路に面した角から唐突に砂煙が吹き出す。一瞬遅れて、
大地を響かせ一体の巨大なゾイドが転がり出た。
「ゴジュラスギガ!! 治安局のゾイドか!?」
ブレードライガーとメガラプトルは、横滑りに急停止した。
……治安局の無線周波数は…… レイは、コンソールの数字を幾度か変えた。
「聞こえるか! こちらは特務隊のレイ・グレッグだ。パイロットは無事か!」
それどころではない、という可能性も大いに考慮しつつ、彼は駄目元で通信を
送った。だが、返事を待つ間も無く次なる衝撃が彼等を出迎えた。
「!!」
転がり出たギガの巨体に追い討ちをかけたのは、ギガにくらべると幾分小柄な
漆黒のゾイドだった。
「ほう、随分なヴィンテージものじゃないか」
ザイリンの、呑気ともとれる落ち着き払った発言に一瞬調子を狂わせながらも
レイは通信を続ける。
「一応確認する!! ゴジュラスギガ! その黒いのは敵か!!」
治安局を襲っている以上どう見ても敵なのだが、先刻のザイリンの件もある。
情報が錯綜している現在、レオマスターとして早まった行動は取れない。
「……キダ……テキダヨ…………敵! 敵! 敵だ!!」
「了解した! これより加勢に入る!!」
「レイ、任務はどうするんだ」
「これも任務の内だ。君が手伝ってくれれば、それだけ早く済むんだが?」
「君さえよければ言うまでもない」
二体の新たなるゾイドは、漆黒のゾイドに身構えた。
待ってましたー(゚∀゚)!!
感動は世代を超えて・・・・キタキタキタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!
1ヶ月ぶり♪
「ゴジュラスギガ、こちらは陸軍特務隊のレイ・グレッグだ。こう言っては
失礼かも知れないが気を悪くせずに聞いてくれ」
「俺は治安局のガミーだ。伺おうか」
「デッドボーダー相手にそちらのゾイドでは分が悪い。我々が奴をそちらに
追い込むから、ひとまず我々に任せてはくれないか」
おいでなすった…… ガミーは思った。認めたくはないが、最新式のゴジュラス
ギガといえども、その巨体の取り回しには物理的な限界がある。確かに脚力は
ノーマルのゴジュラスと比べ格段に上回るスペックを持ってはいるが、それとて
充分な助走を付けた上での最高速度に過ぎず、タップダンスを踊れるような機敏な
動きにはお答え出来ないのが現実だ。出来れば自分でこいつを始末したかったが、
誇りを優先して被害を広げたのでは元も子も無い。こうした捕り物を現実的に
考えれば、プライドが一番大きな敵になる……
「ああ…… こうなったらそっちのガイコツみたいのも敢えて突っ込ま
ねえ……よろしく頼むぜ。ただし!」
「周囲に被害を与えない事…… 心得ている」
答えたのはザイリンだった。彼は、そう告げた後、名乗る。
「それじゃあレイにザイリン、最後にゃ上手い事俺の所へ追い込んでくれよ。
飛び道具での決着を狙うのは、こいつにゃ危険だ」
「了解した」
二人は答える。だがザイリンは思っていた。こいつは一筋縄ではいかない。
いざとなったら奥の手を披露するのも、やむを得ないな…… と。
その一方、ムラサメライガーを始めとする三体のライガーと、ガンギャラドの
戦いも、その幕を切って落とされていた。
アーサーのブレードライガーが、ギャラド目掛けて突進する。それを受け止めん
と上体を素早く起こすギャラド。だが、ブレードライガーの動きはギャラドの予想
とは違っていた。爪を立て、格闘戦に持ち込むと見せ掛けアーサーが取った手段は
勢いに任せたショルダータックルだった。相手に接触する刹那、ライガーはEシー
ルドを展開させ、身を横にして体当たりを喰らわせたのだ。
弾け飛ぶギャラドを見据えつつも猫の様に身をひるがえし、アーサーのライガー
はブースターを吹かせ一瞬にしてギャラドに追い付く。そして、タックルの衝撃で
ギャラドが忘れていた、予期していた攻撃が思い出したかのように漆黒のボディー
を襲った。
「おい坊主! 何をしてる!」
ギャラドはライガーと組み合った形となりながらも、前脚でライガーの顎を
持ち上げ辛うじて噛み付きだけは防いでいる。だが、ライガーが馬乗りになった
この体制は決して有利なものではない。ギャラドは巨大な爪で、ライガーの
下顎を思いきり掴んだ。
「いかん!」
ライガーは咄嗟にシールドを展開、ギャラドを弾き飛ばした。
「おい! お前がぐずぐずしてるから相棒の顎をもがれちまう所だったじゃねえか」
その言葉はルージに向けられたものだった。
「それとも何だ? その背中に背負った御大層なものは只の飾りか!?」
「……!!」
クレイジー・アーサーの戦いにただ見惚れていた歳若いゾイド乗りは、その言葉で
我に帰った。
きたああああああああああああああああああああああああああああああ
>プライドが一番大きな敵になる
ktkr!!!!!1
・アーサーカッコヨス
・プライドが一番大きな敵になる吹いた
保守
718 :
名無し獣@リアルに歩行:2006/12/10(日) 13:44:17 ID:JYcGlC9D
オワタ
キングゴジュラス、出てくれぇー^^ 親子2代で作ってるのだぁー!
もし色違いでいつか出る予定ならリアルカラーでお願イ^^
日付けをみたら、もう一月以上書いてない……orz
年内には、バイオゾイド&暴走ゾイドのくだりだけでも完結近くまで
行かせますので、もう少々お待ち戴きたく……
>>340氏
ガン(・∀・)バ!
でも無理はしないで〜
プライドが大きな敵になりませんよう。
「……代わろうか?」
副座の背後から身を乗り出し、リッツが言う。え、あ、と何度か口籠った後、
ルージは一呼吸置き、返した。
「…………いえ、すいません。もう大丈夫です!」
信頼に足りる口調だった。だが、こうも思う。現実的に考えて、いくらムラサメと
相性がいいからとはいえ初の実戦で本当に『大丈夫』なのか、と。しかし、ゾイドと
人との相性による人機一体の性能は、時として、単なる搭乗者の経験値やゾイドの
性能をも凌駕する事もまた事実だ。ここ数年で著名となったゾイド乗りの過半数が
そういった素質の持ち主である事を、リッツは思い出していた。
「ルージ、とりあえず今は自分を信じろ。お前はムラサメに信頼されて、そこに
収まってるんだろ? 今はそれに答えろ。いいな!」
状況が状況なだけに、多少早口になってしまった事をやや格好の悪い事だと
リッツは思いながらも、気の利いた言葉を取急いで選びながら彼はルージを
激励する。アーサーからの声も告げる。
「そういうこった! わかったか? 少年!」
少年ときたか。上手いね、とっつぁんも…… 思いながら、リッツは言う。
「ところで、だ。俺にいい考えがある。ロン先生、バンブーミサイルは、あと
何発……いや、何回発射できる?」
「えーと…… あと三回だね。バンブリアンの背中のも含めてだ」
「わかった。そっちの兄ちゃん、名前聞いてなかったな。俺はリッツだ」
アイスマンは、再度冷静さを保ちつつ遅れて登場したライガーゼロに問う。
「RD。何すりゃいいんだ?」
まだ幼いものを感じさす、しかし力強さだけはある声が答えた。
「話が早い。RD、お前はとっつぁんの補佐だ。二人で協力して、あそこの
壁際に奴を追い詰めるんだ。おっと、あとは戦いながら話す!!」
一方、そこに程近い地下格納庫にて……
「なかなか悪く無い…… 相性と言う奴かな……?」
ジーンは、満足げに笑みを浮かべ言う。そこは、通常のゾイドのコクピット
とは明らかに異なる異様な空間だった。
「フェルミ、ソウタの具合はどうだ」
「あまり長くは持たないかも…… 乗る前に薬を飲ませるべきだったかしら」
「まったく子供の遠足だな…… まあいい、折角馴染んで来たというのに、
今から降ろさせる事も無い。私とゲオルグだけでも有り余る戦力だ。で、
そのゲオルグだが……?」
「こちらも良好。いまこの瞬間にでも戦えますな」
「勇ましいな。大いに結構! さて、それではここから出してもらうとする
か。出陣の花火を……」
「お待ち下さい。何も出だしからREX……いや、ティラノを消耗させる事も
ありますまい」
「そうか。では初陣は貴殿に任そう」
「御意!!」
四体のバイオゾイドの鎮座する場所は、斜め上方に向って昇降するエレベータ
の上だった。だが、エレベータのレールは格納庫の天井にて見るからに頑丈そうな
防壁に阻まれている。そしてゾイドの出入りする場所はそのそれぞれ四ケ所以外に
存在しない。
「閣下、失礼しますぞ」
三本角の異形のゾイドは、バイオティラノが座する一際大きいエレベータに
寄り添った。そして、同じく斜頭上を阻む一際大きな防壁に狙いを見据えた。
「食らえィ!!」
トリケラの頭部にある二本の長角が、幾つもの節に別れて射出された。太い
ワイヤーにて繋がれたその先端部が、火花を派手に散らして防壁に突き刺さる。
「ぬん!!」
トリケラは、全身を横に曲げワイヤーを引いた。ギィ、と一瞬の軋みを見せた
後、防壁は更に派手な火花と共に一気に外れた。
次の瞬間、外れた左右二枚の防壁は何故か真横に飛び、トラス構造の起重機を
まっ二つに切断、崩壊させた。
「おっと、これは失礼……」
ゲオルグの言葉に、ジーンはティラノの背から生えた二本の長大な「腕」を
収納しつつ答えた。
「信頼の証と取っておこう。さて、起きるぞ、ティラノよ!」
ティラノは、黒光りする装甲に包まれた長く太い尾をゆっくりと持ち上げる。
そして、その尾でバランスをとりつつ巨体を同じくゆっくと持ち上げた。
次の瞬間、赤い両目が眩く光り、ティラノは周囲の壁を震わせ絶叫した。
リッツ、あんたはコンボイ指令かーー?GJ!!
いきなりバイオ四天王揃い踏みか…どういう対戦カードになるだろか?
727 :
名無し獣@リアルに歩行:2007/01/12(金) 21:00:25 ID:coikZvmt
閉鎖されても続けてくれますか?
流星人間ゾーンが流星ミサイルマイトでバイオ倒す展開キボン
>>727 パ ク リ 対 決 も う や め よ う ぜ
泉ピン子
「俺達の戦いはこれからだ!」
732 :
名無し獣@リアルに歩行:2007/02/08(木) 02:14:27 ID:JXCfcBfg
保守
733 :
名無し獣@リアルに歩行:2007/02/17(土) 18:53:52 ID:/Dl7k0ft
そして二匹の怪獣は伝説の中に消えていった…
>>733 伝説化するのは早ぇよ。
少なくとも俺はまだ続き待ってるよ・・・
735 :
名無し獣@リアルに歩行:2007/02/22(木) 16:24:20 ID:thlKKPGQ
保守っとく
埋め
「もう、ゴールしてもいいよね?」
これが最後のキンゴジュスレとは思えない。
第二、第三のキンゴジュス…ザ・ザザー!
もうみたくない…
めをとじさせてほしい…
もうみたくない…
めをとじさせてほしい…
もうみたくない…
めをとじさせてほしい…
もうみたくない…
めをとじさせてほしい…
もうみたくない…
めをとじさせてほしい…
作者カムバーック!
740 :
名無し獣@リアルに歩行:2007/03/03(土) 19:33:32 ID:mXFHcQqU
モスラVSギルベイダー
とかやってみませんか?
ギルベイダーの相手はキングギドラだろ
ギルベイダーのプラズマ粒子砲が一万度
ゴジラの熱線は十万度
すまんです、そろそろ書きますんで。
ここのところ色々ありまして……
期待あげ
あげ
保守
748 :
名無し獣@リアルに歩行:2007/03/27(火) 14:17:10 ID:G2kdLPOc
この作品ではバイオラプターのパイロット、機械兵なのか?
ほ
とり急ぎ、出だしを載せておきます……
一本道になってりゃ世話無いんだがな…… ディドは若干息切れしつつ思う。
そもそも、この歴史博物館は東側の大通りにある正門に面した入場口から入り、
その『真となり』にある出口から出る順路になっている。彼が行おうとしている
東西の縦断という道筋は、施設の運用から見ると全く想定されてない物なのだ。
大筋では一本道と言えなくも無いが、初めてここを訪れる物が同じ道を辿ろうと
すれば迷う事は必至だ。
その時、聴いた事も無いような絶叫が周囲の壁を震わせた。
…………また何か出やがったのか…………?
立場上、そして冷静さが売りという自負から、ディドは何が出ても驚かない
腹積もりでいたが、それでもその絶叫の異様さは彼が足を止めるに充分たる
動機となった。
「……っと、こうしちゃいられねえ!」
絶叫が何によるものなのかは明らかではないが、少なくとも『何かのゾイド』
のものだろう。聞こえ方からして、KGではない。
「なら何とかなるッ」
ディドは短く呟くと、ほど近い目的地に足を急がせた。
一方、その目的地では。
「!?」
ザイリンは、突如起こった愛機の異様な振る舞いに面喰らっていた。突如として
コクピット内の発光表示が一斉に色を変えたのだ。
「ええい、鎮まれ!!」
その大声が通じたのか、表示はすぐさま元通りになった。
バイオゾイドに限らず、ゾイドが強敵の存在を予感し変調を来たすというのは
良く知られた反応ではあるが、それにも程度の上下がある。
この反応は、決して下に位置するものではない。
…………まずい事になった様だ…………向こうの立場もあろうが……
ギガを、ちらと見やる。
…………どうやら個人のプライドや管轄を超越した事態が懸念されるのでな……
「ガミー! あの中で深刻な事態が起こったとのアラートが在った! 私本来の
任務に基づき秘匿兵器の使用を許可願いたい!」
「秘匿兵器? 辺りの建物ごと野郎を吹き飛ばそうってなら許可できねえぜ!?」
「飛び道具ではない! 少々本機の形態を変えて戦闘力を増大させるだけだ!」
「レイ、そちらも許諾を願いたい!」
「非常事態だ。やむを得まい!」
ガミーも言う。
「確実にあいつを倒せるんだな!? だったら許可する! ただし!! そこいらを
極力ぶっ壊さねえでくれよ!!」
「感謝する!!」
ザイリンは、手許にあるレバーの安全装置を外し、思いきり前方へスライドさせた。
次の瞬間、メガラプトルの装甲が一瞬輝いたと思うや、そこから猛烈な熱気が
陽炎となって立ち上る。
「何が起こる……!?」
ガミーがごくりと喉を鳴らす。デッドボーダーも、この異様な振る舞いに警戒を
見せ、立ち止まった。身を低め、爪を動かすも、それ以上の行動は取れないでいる
らしい。
それから一瞬後に、それは唐突に起こった。メガラプトルの装甲が黒く変色したと
思うや、鼻先からは長大な一本角が、背と尾からはやはり長大な何本もの刺が一瞬に
して生じたのだ。それぞれが、別のバイオゾイド……バイオトリケラ、バイケント
ロ、そして装甲の色はバイオティラノの物に酷似してはいるが、それを知るのは
当のザイリンのみである。
「ゾイドの形が……変わった?」
「バイオゾイド特有の流体金属装甲の応用だ。我々はレボリューションと呼んでいる。
このバイオメガラプトルには他のバイオゾイドの形態情報も入っていてな、それを
発動させたんだ」
レイの疑問に、敵が怯んでいるのをいいことにザイリンは続ける。
「ただし、半ば強引に情報を積み込んだ為、システム的に不安定になるかも
知れないが、そこは御容赦願いたい」
それにガミーが答えた。
「そういう事ぁ先に言うか、ずっと黙ってて欲しかったぜ……」
「使うからには情報開示と秘匿解除の義務があるからな」
言いながらザイリンは変貌したメガラプトルを前進さす。
その一歩に、デッドボーダーは身構えた。
ヴォケではないのか
いずれ進化しそうだが…。
ともあれGJ
他の特徴を持ったオリジナルのバイオなのね。
確かにヴォルケーノへの布石っぽい形してるな・・・
ところで、あまりに久し振りにディドが出てきたもんだから
何するつもりだったんだかすっかり忘れてた俺。すまんディド。
756 :
名無し獣@リアルに歩行:2007/04/13(金) 15:17:07 ID:1udXqOYn
この作品じゃソウタは薬物で適合率強化されてるの?
なんか台詞で薬がどうとかいってたから。
ほ
もアッー!
る
ひ
ぬ
age
764 :
名無し獣@リアルに歩行:2007/05/26(土) 02:58:24 ID:HtN9xyBr
は
る
最近なかなかモチベーションがあがりませんで……
今週中には再開できれば、と……
「エボリューション……?」
「エヴォルト、と言った方が通りがいいかな。とりあえずこの状態はエヴォ
ラプトルとでも呼んでくれればいい」
ザイリンによれば、それはゾイドの発揮する戦闘力に合わせゾイド本体そのものを
変型さす事により、負担や出力を最適化させる技術らしい。
「ガミー、悪いが少し離れてて貰おうか」
まだ慣れてないものでね…… ザイリンの言葉に、ガミーはギガを退かせた。
だが、それにボーダーが素早く反応する。ギガが後退を終えるや否や、黒い巨体
は猛然と更なる巨体へとダッシュした。
「君の相手は私だ!!」
全身から鋭い刺を生やしたような、鉄色の異様なゾイドはそれにむかって真横
から体当たりを喰らわす。細みに似合わぬ強烈な一撃を受けたボーダーは、幾度も
横転を繰り返し、ビルの側面に激突した。
「まだまだ!」
ザイリンは制動を終える間も惜しんで追撃をかける。
エヴォラプトルの背に生えた、剣の如き刺が根元から火を吹き、ミサイルと化し
山なりにボーダーへと打ち込まれた。ビルの脇に横たわるボーダーの周囲に、濠濠と
砂煙が舞う。
「確実なのは、ここで砲か炎で焼き尽してしまう事だが…… 」
ここが廃虚か敵陣か、さもなくば急迫不正の侵略を受けた緊急時か……ともかく
そういった状態にあるならまだしも、この状態で建物ごと敵を吹き飛ばしていいとは
ザイリンには思えなかった。なにしろここは外国であるし自分は外交官特権も治外
法権も無いのだ。
…………格闘戦で追撃するにせよ、まだ危ないな……
「おい! 何やってやがる!! 追い討ちはどうした!!」
「砂煙で状態がよくわからん! 手荒な真似を許可してくれるというなら手段は
選ばんのだがな! いずれにせよ手応えはあった!」
それは確かだ。先刻射出した「バックランス」は火薬を抜いてあるため、命中
しても爆発はしない。その為、命中すれば鋭い金属音がする。それが彼の耳には
確かに聞こえていた。
最近、大規模な進行系の媒体が無いから、ZOIDS熱を維持するのも厳しいのね。
模型誌も今一つだし。
ゾイドサーガ・シリーズやると、ちょっとだけモジベーション上がるよ。
おっしゃる通りの有り様でして……
そろそろコトブキヤのコマンドウルフも出る事だし、
なんとか温度を上げてみますわ……
ほしゅ
結局ランスで仕留められ・・・ないよなぁ流石に
ほ
も?
さ
ぴ
777(σ・∀・)σゲッツ!!!
一方、その頃ゴジラはキングゴジュラスを倒していた。
劇終
779 :
名無し獣@リアルに歩行:2007/08/12(日) 21:21:19 ID:KJZZQmP4
キャスト
780 :
名無し獣@リアルに歩行:2007/08/12(日) 21:27:25 ID:2c+XYukJ
地球防衛軍vsキングゴジュラス
ジェノサイドキャノンと荷電粒子砲ってどっちが強いんだろう…
一方、その頃キングゴジュラスはゴジラを倒していた。
劇終
今、この星にいる人類は、ゾイドと共通の先祖を持つという。歴史の中で
ゾイドとは無縁の地球人の血が入ったとはいえ、それしきで人とゾイドの絆は
断てないものらしい。
ラプトルが捉えた着弾音は、ラプトルが感じた感覚そのままにザイリンに
伝わっていた。機械だけのマイクロフォンでも工夫を懲らせば同じ事は可能
なのだろうが、ゾイド乗りにとってはそれも下手な小細工にしか過ぎない。
「レイ!!」
若きレオマスターは、にわかに結成されたパートナーの声色を聞いて
とった。それは、明らかなる危険信号だった。奇しくも、ライガーもまた
同時に危険を伝える「波動」を発していた。
半ば無意識に、レイはイヤホンの音にライガーの聴力を割り込ます操作を
する。
獣形ゾイドの耳は伊達についているわけではない。主として獣形は音を、
恐竜を含む爬虫類形は光を捕らえる能力が高いという。ゴジュラスやデス
ザウラーのバリエーションに両目に相当するセンサーがついているのは
その為だ。そして、ライガーやウルフの両耳もまた然り。
ライガーが、そしてエヴォラプトルが横跳びに飛ぶ。砂煙の尾を引き、
黒光りする何かが両者の間を貫いた。
何か、が何なのかは言う間でも無い。
着地と同時に、ザイリンが吠えた。
「落ち着け! あの音からして、必ず何処かにダメージをうけている筈!!」
「落ち着いているさ! 危機感は痛い程持ってるがな!!」
だが、砂煙の中から悠々と現れたそれは、レイの言葉が皮肉にしかならない
程に落ち着き払っていた。
全身の装甲に傷を負いながらも、黒いゾイドは苦痛の素振りも見せず
先刻と何ら変わる事無い足取りで歩を進めた。
そしてその片手には、エヴォラプトルが放ったランスが、悪魔の槍の様に
握られていた。
伝統の厨設定初号機、槍持ちデッドに期待
「おい、兄さんがたよ……」
「やぶ蛇というのならお詫びする。だがこれは正直不測の事態だ!」
ガミーの言葉に、ザイリンが反論する。
「わぁったよ…… で、どうする?」
「とりあえず、あなたは下がっていてくれ。こう言っては何だが、一番マトに
なりやすい!」
ザイリンは、言うが早いかラプトルをボーダー目掛けて突進させた。
直後、ラプトル体が火花を上げる。そして次の瞬間には。
「!!」
ザイリンは言う。
「時には力技も有効だな」
発言が終わると同時に、先程までボーダーが握っていたランスが上空より
石畳を貫いた。
ラプトルは、突進しつつも再び生やした背のランスで、ボーダーのランスを
弾いたのだ。
「お遊びは終りだ!!」
ラプトルの口腔に、光が集まる。だが、
「!!!!」
見えないバネにでも弾かれたかのように、ラプトルは上空へと勢い良く
放られた。同時に、身を翻して起き上がったボーダーは、その短く強い尾で
落下してきたラプトルをバッティングした。
低出力のG−カノンによるものだ。
しかし!
更に次の瞬間、機械獣の絶叫がミュージアム前にこだました。
一条の閃光。白熱化し、弾け飛ぶ金属片。閃光は勢い余りミュージアムの
屋根付近を粉砕した。
「……狙いが逸れたか!!!」
ボーダーは、背から白煙を上げ転げる。だが、それは彼の敵にとって
充分なダメージではなかった。
G−カノンは、まだ一基残っているのだ。
ほ
し
い
か
マダー?
だいぶ息が長いよな
焦らず待とう
保守
すいません、スレが落ちたものと勘違いしてたみたいで……
明日(11/24)にでも再開します……
保守
保守ったらぁ〜!
もう4ヶ月も投下無しか……
気長に
保守
799 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/01/05(土) 18:16:45 ID:xXvmEuxy
一応ageておくか
800 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/01/05(土) 18:47:50 ID:6Cctnp+P
カ
長らくお待たせしました……
「この機を逃すかッ!」
ザイリンは転がす様にラプトルを起き上がらせ、再度敵に突進を試みた。
「なに!?」
突如、ラプトルの膝が崩れる。落下のダメージは、致命傷とはいかないまでも
彼にとって機を失うには充分すぎるものだった。
デッドボーダーの暗黒の大口が、一瞬にしてラプトルの首を捕らえる。
一度、二度、三度と、悪童に振り回される玩具のように舗装道路へとラプトルは
叩きつけられる。
……………………やるしか……ないのか………………!?
ザイリンは、思考だけは冷静にそう思った。
……次のエヴォルトを………………!!!
しかし、ボーダーの動きが突如止まった。
通信に、男の声が聞こえる。
ああ、間違ってバラしちゃった……
名残惜しいけど、名前変えますね
「よう、助太刀に来たぜ!」
顔を上げれば、逆さになったラプトルの視界に見なれぬ青いゾイドが立っている。
否、見慣れぬ、というのはこの場限りにおいての話であり、決して知らないゾイ
ドでは無かった。…………カノンフォート?
「待たせちまったかな?」
「その声はディドか!?」
上官の大きなだみ声に、声の主は肯定の返事をする。
「……って、おめえ、そりゃ俺がさっき始末した青ベコ野郎じゃねえか!」
つい十数分ほど前の事である。忘れもしない。この青牛は、ギガが砲撃に耐え、
力任せに捩じ伏せ屈服させたのだ。
「いや、確かにカノンフォートの攻撃は有効だ……」
レイ・グレッグが呟く。
ライガーやラプトルだと、敵を組み伏せた後に砲撃するか噛み付くかの2アク
ションが要求される。ストライク・レーザー・クローなどの高等技術を用るか、
直に噛み付くかすれば手間は省けるのだが、タイミングを失すれば直後のリスクは
絶大だ。しかし、翻ってカノンフォートの角ならば文字どおり一突きの1アクショ
ンで済む。しかも、ブレードライガーの刃だと一歩横に出られれば正面衝突だが、
これは正に正面衝突こそが最大の攻撃となるのだ。
「チーフ、手っ取り早く済ませたいなら、ちょっと俺にやらせてくれないか……」
ディドは、言いながらも額に一筋の汗が伝うのを感じていた。
803 :
340 ◆Zxr4mL4/iU :2008/01/07(月) 01:56:58 ID:qD0Hh1/S
実を言うと、本来なら5年くらい前に完結する予定だったんですが……
最近はゴジラもゾイドのアニメもやってないけど、まだコトブキヤの
プラモとかもあるんで(あとゾイドグラフィックとか)今年中には
完結させる方向で何とかしてみますわ。
>>803 ゾイドに対する熱意を維持する、バトストも書く、
販促の乏しい中で両方やらなくちゃいけないのが辛いところだな
単なる一名無しだが陰ながら応援してます。
やっぱ良い作品はちゃんと最後まで見たい!
しかしもう5年間も続いてるのか……
まさかゴジラもZOIDSもここまで落ちぶれるとは予想もできなかった
806 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/01/30(水) 01:58:20 ID:m5/uESEJ
一応保守
807 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/02/15(金) 10:19:59 ID:cnwkQtOH
またまた、保守。
なんという良スレ
保守
保守しなくても問題ないぞ
なぜなら、この俺が保守するからだッ!!!
オイお前ら、いきなり新着レスが3もあるとドキドキしちゃうんだぜ?
ゴジラはメカに弱い!!
いつになったら戦うのだろうか……
こうなったらHAKAISYA参戦も希望だ
このスレ何人くらいROMてんだろ
>>817 少なくとも3人はいるな
職人とお前と俺
@w@
いつキンゴジュでるの?
ほ
>>817 少なくとも4人はいるな
職人とお前と俺とエヘヘ
不覚にもワロタw エヘヘwww
じゃあ俺も加えて五人な
6
ここで7人目登場
8人目。
(゚Д゚≡゚Д゚)<9人目の俺もいるわけだが
てことは自分が10人目か
案外いるな
11人いる
サッカーチーム作れるな。
12人目。
13人目。
833 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/04/29(火) 18:14:25 ID:1kA+g7ZR
どんな流れだw 14
こんな流れで15人目だ。
16
17人目。
18人目。
ある意味キングゴジュラスとメカゴジラの戦いも見てみたい。
サイズ合わせが急務
19人目。
20人目!
21人目。
22番
23
24人
俺3人目のやつなのだがなんだこの流れはwwww
みんなのエネルギーが作者に注がれる流れです
見てるだけが多いんじゃないか?
ジロジロ
25人目?
じゃぁ26人目。
27人目
>>851 ここは強さを検証するスレじゃないから。
ストーリー投下スレだから。
28人目。
職人マダー?
29
30人目。
31
32
33
職人まだ?
1週間ぶり
だいぶ過疎ってるな
キングゴジュラス発売までには続きを見たいです
職人まだ?
34人目登場
俺35人目
36人目
37
38人目か
39人目
40人目
職人まだ?
>>872 2〜3ヶ月経ってるならともかくたかが一週間と少し程度で催促するのやめないか?
一週間と少し……?
半年くらい投下されてないんだが
↑41人目
今更だがこれ昔はリレーSSだったよな
もしもこのまま作者が消えてしまったら他の誰かが……
いや、他人がこの世界観を引き継ぐのは無理か
マゴマゴしてるとマイバトストスレの方でキンゴジュ出ちまうぞ
うん?
随分前に二作ぐらい出してたし、別に出てもこっちに問題はなくね?
期待してるぞ。
一週間ぶり
42人目
8日ぶり
43人目
8日ぶり
44人目
このスレたってからもう5年になるのか、
前スレから数えると7年くらい経つのかな?
そろそろ誰か投下して欲しいな。
>>888 このスレに投下していいのは340 ◆2V5TMXGvAs ただお一人のみ!
>>889 340 ◆ARwUPMzhD2じゃないのか?
途中でトリップ変えた模様
ややこしや〜
803 :340 ◆Zxr4mL4/iU :2008/01/07(月)
再びトリップが変わったし
もう半年投下されてないのか・・・
待ち遠しい
ミニラの登場キボン(リトルゴジラでも可)
340さ〜ん!
そういやゴジラ以外の怪獣出てないな
出るとしてもギドラとか宇宙から来るやつしか無理だろうけど
340様に期待
もう誰か勝手に続き書いてしまえよ
止まってる期間がH&H並みに長すぎるぞ
340さ〜ん!
誰か続き書いて
903 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/08/24(日) 20:14:33 ID:jgwF+n0E
340さんが、引退宣言しない限り、別人が続きを綴るのはスマートじゃないな。
340さ〜ん!かもーん!
キングゴジュラスって何であんなに無駄にゴテゴテしててダサいの?
>>903 てか、前任者のレベルがあそこまで高いと
殆ど誰がやっても見劣りしちゃうんじゃ……?
間違えた340 ◆Zxr4mL4/iU 様でした
続きが気になる
>>905 何でもかんでもゴテゴテさを排除していったら宇宙人のグレイみたいなノッペリになっちゃうよ
そうだね、
どう見てもメカゴジラです本当にry
ゴジラ対メカゴジラか?
キングゴジュラス対メカゴジラならどうでしょう?
メカゴジュラス
最強だな、キング
バイオゴジュラス
もしこのまま340氏が失踪したまま1000超えたらどうするんだろ
一応次スレ立てるのか?
最後の書き込みから約7ヵ月か・・・
340様どうしたんだろうな?
マカゴジュラス。
メカキングゴジュラス
923 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/09/03(水) 19:25:40 ID:KMpxxrUA
メガキングゴジュラス
ギルキングゴジュラス
ギガキングゴジュラスギガ
際限がつかなくなるww
ドスキングゴジュラスギガmk−2限定型
無限キングゴジュラス
ここ何のスレだっけ?
ゴジラほど愛くるしく魅力的なキャラクターはいない。
>>930 340様によるストーリー投下スレじゃなかった?
933 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/09/08(月) 21:39:29 ID:LJsCA6bt
2週間で落ちそうな予感
935 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/09/10(水) 16:50:24 ID:aYmTqHI5
残りレス数少ないんだから無駄に埋めるなよ。
どうせ逃走したんだからさっさと埋めたほうがいいのでは?
340様まだー?
ゴジラの赤色の熱線って三種類あったよな。
何が違うのかよく分からんが、一番強力なやつの直撃を受ければキンゴジュもやばいんじゃないか?
そりゃやっぱゴジラの方が・・・
ゾイドの武装でゴジラにダメージを与えることが可能なのってスーパーサウンドブラスター以外あるのか?
荷電粒子砲
致命的なダメージじゃないだけであって、74式戦車の105o砲レベルもダメージを与えているよ。
もう340様の続きはないのかな・・・
>>942 ギルカノンのプラズマ粒子砲でさえ三万度だから辛いと思う
ちなみにゴジラの熱線は十万度と言う設定
ゴジラつえー
真剣に考えると
ゴジラの熱線が10万度ならキノコ雲が上がるし、周囲の被害もあの程度じゃすまないし
荷電粒子砲が光速なら、発生するエネルギーは計算上∞ということになってしまう
いつの間にかゴジラスレ
実際どうなんだろう。
百万度の炎を吐けるジャミラに初代マンは大して苦戦せずに勝ってるし
一億度の炎を吐ける設定のベロクロンがエースをそこまで苦しめたというワケでも無いらしいし、
そのくせ一万度しか無い炎を吐くバードンが兄弟最強のはずのゾフィーの頭燃やしたりと
今でも最強怪獣の一角と言われる程だし
次スレどうする?
>>947 つゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃
キノコ雲上がってるぞ
955 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/09/19(金) 20:32:27 ID:lm9fPjFb
とうとう埋める奴が出てきたか・・・
957 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/09/20(土) 06:28:48 ID:piojK3ed
340様はどこへ・・・
みんなの心の中にいるさ
この続きは?
961 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/09/21(日) 08:44:54 ID:fS5vpUxv
340さ〜ん!
963 :
名無し獣@リアルに歩行:2008/09/22(月) 07:16:06 ID:nn6fczAF
何で埋めてるんだよ?
キングゴジュラス再販までに何か動きがあればいいのだが……
340様復活まだー?
で、次スレはどこだ?
やっとキングゴジュラス完成した
しかし何度見ても角のはえたゴジラにしか見えない
そろそろ340様戻ってこないかな〜
もう「ゴジラとキングゴジュラス」ってお題で
色んな人が各自それぞれ色んな話を書くってスレに
しても良いんじゃないかな?
そのスレタイでいいんじゃない?