【貴志祐介/及川徹】新世界より 神栖3町【別冊少年マガジン

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1作者の都合により名無しです
別冊少年マガジンにて連載中の「新世界より」について語るスレ

原作/貴志祐介 漫画/及川徹
第1話ためし読み
http://kc.kodansha.co.jp/content/top.php/1000006024

前スレ
【貴志祐介/及川徹】新世界より 神栖2町【別冊少年マガジン
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1389496456/

関連スレ
新世界より 白石71町
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1387974871/
【ハゲまして】貴志祐介 その36【おめでとう】
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/mystery/1388628465/
2作者の都合により名無しです:2014/01/31(金) 01:08:55.12 ID:dbjnFfBV0
2スレ目落ちてたのか
スレ立て乙
3作者の都合により名無しです:2014/01/31(金) 01:25:08.17 ID:YoyIxjpH0
>>1
スレタイがダメ、正解は↓

【別冊少年マガジン】及川徹×貴志祐介 新世界より 03
4作者の都合により名無しです:2014/01/31(金) 01:26:29.18 ID:V69YgBO30
●児童福祉法違反容疑で男逮捕
少女とみだらな行為をしたとして、県警少年捜査課と横浜水上署は8日、
運転代行会社社長の山根健一(44)=横浜市南区永田みなみ台=と
社員の若林秀夫(77)=同市瀬谷区宮沢2丁目=の両容疑者をそれぞれ
児童福祉法違反と県青少年保護育成条例違反の疑いで逮捕した。
山根容疑者の逮捕容疑は、2013年の5月22日、23日の両日、自宅に泊めていた
少女(16)=同市旭区=にみだらな行為をした、としている。若林容疑者の
逮捕容疑は、同22日、山根容疑者の自宅で、この少女にみだらな行為をした、としている。
同書によると、少女は交際していた男性(30)を通じて山根容疑者と知り合った。
少女は同月、夜間外出で同署に補導され、児童相談所に保護されたが、
抜け出して山根容疑者宅に住み着いたという。
(神奈川新聞2014年1月9日)
http://i.imgur.com/FzA8k0C.jpg
5作者の都合により名無しです:2014/02/01(土) 01:14:23.93 ID:vcXdzBbk0
上げ
凪のあすからが成功しているのを見て嫉妬してるのは俺だけじゃないはず
やっぱりキャラデザか…
6作者の都合により名無しです:2014/02/02(日) 07:03:53.32 ID:F6lquMpI0

このスレで連載も終わりかな
オリジナルで千年後も描けばいいのに
7作者の都合により名無しです:2014/02/03(月) 23:20:13.69 ID:k1VRyM8F0
https://twitter.com/oikawatoru
ボツ原稿あり
8作者の都合により名無しです:2014/02/08(土) 18:07:50.19 ID:enJaG4jp0
はるかちゃんprpr
9作者の都合により名無しです:2014/02/08(土) 23:51:50.28 ID:qmv06njyO
奇狼丸は空気読めるな
10作者の都合により名無しです:2014/02/09(日) 22:25:41.01 ID:5DWp03bZ0
>>7

早季のバケネズミ想像図、意外と貴志先生の絵柄に似せてるな。
もっと浦安のネズミとかみたいな危ないネタかと思ったのに。
そういやゼロ年でそのネズミとアヒルを2月連続で出してたんだが、大丈夫なのか?(笑)
11作者の都合により名無しです:2014/02/12(水) 06:16:57.69 ID:YsZivR3n0
早季のおっぱいがエロすぎると思うんですよー
12作者の都合により名無しです:2014/02/17(月) 23:49:19.34 ID:WoriohVO0
子供は何人作るんだろうね
不老不死なので覚が死ぬまで子作り
13作者の都合により名無しです:2014/02/23(日) 05:19:31.74 ID:J3PgGOKe0
なんで奇狼丸だけかっこいいんだ?
14作者の都合により名無しです:2014/02/27(木) 02:29:21.52 ID:9Ljl2+gp0
他の一般的な顔だと絵にならないから
15作者の都合により名無しです:2014/03/01(土) 06:53:42.80 ID:NVVi9QK7O
広島市立伴中学校でいじめにあっていました
主犯は田村勇太と山本翔
私にうんこ、万引き犯というアダ名をつけて来て
学年全体から文字通りうんこ、万引き犯扱いされました!!
クラス替えしてもちょっと仲良く慣れた
と思った人がいても性格悪い奴がその子たちに私の事を
悪いようにいうので友達すら出来ません
中2の冬には体操着に死ねの落書きがありました。
16作者の都合により名無しです:2014/03/01(土) 20:30:39.77 ID:chhXAMHz0
究極の進化 漫画アニメゲーム映画で健太って名前のキャラの活躍

バディファイト(雑魚山健太)いきなり主人公に倒された名前の通りのザコキャラ犯罪者
半沢直樹(倉島健太)あまりもの無能さに上司に殴られドゲザしたクズキャラクターwww
イナズマイレブン(理巣野ケン太)出っ歯のキモオタ。顔が非常に気持ち悪く不気味。黒い騎士団にリンチされサッカー界から去った。
ひぐらしの泣くころに(ケンタ君人形)ケンタッキーの人形。利用されるだけ利用されて捨てられた。
サムライソルジャー(ケンタ)子供を木刀で殺害しようとした異常者。正義の不良黒澤さんに制裁され殺された。作者に死ねと言われる
ゲゲゲの鬼太郎(三浦健太)犯罪者の子供で太った幼稚園児。妖怪を見てブブブーと叫び失禁。汚い。 
どうぶつの森(ケンタ)ニワトリの親父。知能が低くすぐもの忘れする。元ネタはケンタッキー?  
廃屋の住人(野呂健太)肥満で醜悪な大学生。霊に憑かれてレイプ未遂事件をおこす。最後は霊に喰い殺される
ドラゴンクライシス(斎藤健太)イジメを楽しいというDQN。龍司に殴られ吹っ飛んで逝った
嘘喰い(尾島ケン太)ひき逃げ犯金子の相棒。Lファイルで罪を隠蔽したクズ。最後は金子と仲良く逮捕。
名探偵コナン(大野健太)OVAに登場デブ。 元太そっくり。笑い声はブヒヒ
龍が如く2(ケンタ)ヤクザにリンチされて漏らしながら逃亡。主人公に助けを求める6歳のクソガキ
さよならアルマ(田中健太)おかっぱの幼稚園児。自分と同じ名前の犬に噛まれて泣き叫んだ
名前をなくした女神(健太)3回に及び誘拐される幼稚園児。2度目の誘拐でウンコを漏らして泣き叫び大迷惑がかかった。ママ〜〜〜
野ブタをプロデュース(相田健太)不良にイジメられてたガキ。逆恨みをして逆にイジメを開始する典型的小悪党。 
真剣で私に恋しなさい(鈴木健太×2)同姓同名が二人いるモブ。一人は格闘家だがボコられ死亡。もう一人はデブガキ。 
悪の教典(松島健太)シリアルキラーにより惨殺された教師。命乞いするも拷問され、「もう殺して」と何度も言ったが1年にわたり拷問され最後は生き埋めにされ殺害された
【読売新聞】オフィスケン太(ケン太)家でウンコを漏らす喋る犬。女の胸に噛みつくなどかなり変態
ASO坊健太くん(健太)ユルキャラだがあまりの気持ち悪さで批判を受ける。ブサイクで不気味
王様ゲーム終極(赤松健太)広島弁で喋る暴力ゴリラ男。敵の女に嵌められあっけなく死亡。 
スーパーケンタくん(ケンタ)ウンチを漏らして泣き叫ぶ幼児。トイレに流されて死亡w
学級王ヤマザキ(ケン太)学校でおしっこを漏らしたがヤマザキに庇われる。 頭が異常に大きい奇形児
ノノノノ(佐藤健太)男子を好きになってしまって葛藤するメガネ。家でいつもオナニーしてる
ちいさいひと(相川健太)虐待された過去を持つオヤジ。少し怖い男が来るとすぐ逃亡
あられちゃん(暗悪健太)変態ヒーロー。勇気を出してウンチに触るwww
恐怖4次元の町(健太)あだ名はケン坊。年齢5歳 ブリブリと脱糞しながらバケモノに食われて死亡
頭文字D(賢太)かませ犬。序盤で主人公に惨敗。かなり性格が悪いDQN
タイガーマスク(健太)金持ちが嫌いなクソガキ。毎回喧嘩をするクズガキDQN 糞のような餓鬼
ぬらりょんの孫(ケンタ)主人公を迫害する一般人。友人とともに妖怪狩に行くが逆に殺害された。
GANTZ(健太)宇宙人に囚われたキモ顔のガキ。こいつの持ってきた化け物で仲間が死亡 もはや殺人鬼
犬の消えた日(田村健太)知的障害児。キレたヤクザにリンチされ殴り殺される。
斬(太田健太)剣道部を追い出された肥満な子。豚と言われてイジメられていた
自殺島(ケンタ)肥満な男。さんざん悪事をしたあげくカイにたぶらかされ自殺
僕たちの戦争(健太)15歳なのに禿げてるガキ。頭が非常に悪く人のいうことを全く効かない
まいっちんぐマチコ先生(池上健太)教師にセクハラする変態キチガイ。おばさんのパンツの臭いをクンクン嗅いで興奮
遊戯王(健太)学校に行きたくないから嘘をついて病院に居座るクソガキ 自分は決闘者でもないくせに城之内を批判する蛆虫。死んでしまえ
BAMBOO BLADE B(笹森健太)剣道を辞めたい人に無理やり続けさようとするクズガキ。全ての人に対して上から目線。
八犬伝―東方八犬異聞―(萩原健太)変な怪物に食われそうになってたモブキャラ。性格が悪いクズモブ。
17作者の都合により名無しです:2014/03/01(土) 20:31:11.23 ID:chhXAMHz0
戦力外捜査官(五十嵐健太)デブのキモオタで最終的に家族に見捨てられて自殺してしまったキモキャラ
特別法第001条 DUST(中井健太)敵に捕まってリンチの末に殺された14歳の少年。泣き叫びながら惨殺された。
じゅーしぃエイジ (健太)とてつもなく肥満なキモオタ。最終的に女を襲うが返り討ちにあい少年院行きになった
ライトウィング(今泉健太)敵チームの一人。ゴリラみたいな奴。最終回で秒殺w
あんこブルース(桜井健太)非常に肥満な豚ガキ。6歳にして体重62キロ。あだ名はブブタ。途中で失禁&脱糞。ママーパンツ換えて〜 
龍が如く黒豹(健太)金属バットでホームレス狩を行うヤンキー。最後は龍也にボコボコにされて命乞いしたw
ペルソナ(横内健太)チンコが怪物になる下品なデブキャラ。数多くのペルソナファンを不快にさせた
デジモンテイマーズ(北川健太)主人公の親友を化け物呼ばわりするクズ。デジモン史上最低のクズ。基本的に役立たず
いいひと(石倉健太)インサイダーで成り上がった会社のデブ社長。自分の部下をゴミ扱いするが、最後は報いを受け最後はホームレス化
トゥルーラブストーリー2(健太)このゲーム内で不人気ナンバー1。決めゼリフは死ねクズ  
ラッキーストライク(江夏健太)野球中に暴力をふるう強暴なクソガキ。非常に強暴。
ケンタとジュンとカヨちゃんの国(ケンタ)ユウヤ君の車を破壊して逃走。最後はキレたユウヤ君に射殺されたwちなみに兄は性犯罪者w
総理大臣のえる!(長谷川健太)超貧弱な少年。小学生に喧嘩で負ける史上最弱のザコ 
ゆめごこち(健太)作者から小動物扱いされてしまう哀れな子供。漏らしたパンツ姿で外に出る知恵遅れ。作者曰くモデルはペットの犬のケンタ
てんで性悪キューピット(金倉健太)金持ちでイケメンで秀才なため全てのことに飽きてしまい女を監禁してレイプしようとした異常犯罪者。
健太くん初めてのおでかけ(健太)かなり不気味なイラストで描かれた幼稚園児。正直言って気持ち悪い。知的障害者?
光と水のダフネ(高橋健太)振られて家出したキモ顔のガキ。その後もう一度振られてまた家出した 。
ヤンキー君とメガネちゃん(佐野健太) 紋白祭を潰そうとして不良を嗾けてきたが不良に逆に脅されて土下座したザコ
凡蔵(健太)車に引かれて死んでしまったモブキャラ。実は知的障害者である
オイラは番頭〜平作&健太の夢物語〜(島根健太)裏企業をする変態親父。一般人にすら暴力をふるうキチガイヤクザ 
無敵超人ザンボット3(健太)宇宙人に捕虜にされた可哀想なモブキャラ。拷問され泣き叫んで最後は自殺した。ちなみに口が曲がっている障害児である
チョコレートプリンセス(健太)童貞の癖に女をナンパしまくる異常性欲者。飽きた女はポイ捨て  
セイラー服黙示録(健太)ギャーギャー喚いでたらゾンビに喰い殺された幼稚園児wママーーー
JOKER ジョーカー許されざる捜査官(根律健太)犯人を脅していて犯人に仕方なく始末れた自業自得のクズ
クローズ(東健太)普通の少年だったが極悪ヤクザにリンチされ監禁され麻薬付けにされ死亡・・・
あばさんBOON(伊藤健太)ヤンキーにリンチされて母親に救われるデブw ママ〜怖かったよ〜というセリフを吐くがこれでも20歳ですw
カイチュー(杉村健太)常にチームの足を引っ張る足手まといアフロ。こいつのせいで敗北した戦いも多い  
傷だらけの天使 (木暮健太)3歳のクソガキ お風呂でウンチを漏らしたりする汚い知恵遅れ 拾ったものは何でも食べようとする
母さんへ(健太)ハゲ頭のガキ。女の子の大事にしてるぬいぐるみを川に捨て、サイフを盗んだ最低のクズ以下のクズ。最後は少年院行き
金八先生(高橋健太)母親を殴ったクズ。母親をクソババア早く死ねボケェ、と言って罵った  
グリーングリーン(子安健太)爆弾を作った殺人犯。最後は逮捕された犯罪者 
いぬまるだし(けんた)モデルは知的障害者?気持ち悪いガキw
ヒメアノ〜ル(高橋健太)売れない漫画家。殺人鬼森田を興味本位で付狙うが逆に惨殺されてしまう。
私の恋愛できない理由(高橋健太)サッカーを見下すクズ。キメゼリフはサッカーみたいなガキのオママゴトで熱くなれる人は羨ましいッスね
ナナシノゲエム目 (ケンザキケンタ)全ての始まりの3人。最後は頭の狂った友人にナイフでめった刺しにされ死亡。
14才の母(一ノ瀬健太)姉が妊娠したせいでイジメを受ける。トイレに顔を入れられて狂ったように奇声をあげて泣き叫んだ。
18作者の都合により名無しです:2014/03/01(土) 20:31:53.71 ID:chhXAMHz0
ゲーム板3年B組金八先生(山田健太)顔がキモイという理由でイジメを受ける哀れなキモオタ。現実逃避して不登校に・・・ 
キミの声がきこえる(酒井健太)なんと名前を書けばだれでも受かる大学を受験して堕ちたある意味の天才w
パステルユーミ(鈴木健太)小学生なのにエロイ妄想ばかりしてる変態。パンツを盗むなどやりたい放題。
ギャンブルッ!(健太)殺人鬼3人組の末席。老人と幼児に手をかけるクズ以下のクズ 最後はボスもに見限られ射殺された
土竜の歌(黒河剣太)豹の刺青を入れた凶悪ヤクザ。敵のヤクザの親分を暗殺しに行くが返り討ちにあい半殺の制裁を受けて目を抉り取られた
マンカイデンシ*サクラ (ケンタ)孤児院にいるガキでイジメの常習犯。机に死ねと落書きをするなどかなり悪質。最後は追い出された
ウィニングパス(小林健太)調子にのってバイクのってたら事故って障害者になったかわいそうな人。自暴自棄になって発狂
デザエモン3D(ケンタ) 幼稚園児なのにハゲているデブガキ。変人に唆されてチンコと名前を全国を晒した笑い者。泣き叫んで逃走w
女王の教室 (山下健太)ラブホを覗いたりする悪ガキ。最終話で変なチンピラに殴られて泣き叫びながら失禁した汚いガキ
パワプロ10(広尾健太)サギ集団に騙されて怪しい薬品を買いまくる可哀そうなオヤジ。薬品のせいで病に侵されている
2ちゃんねるの呪い(健太)本名を書くと死ぬと噂される掲示板に興味本位で本名を書いて死亡した肥満なチンピラ。 
うたかたのそら(東健太)6年前リンチ殺人をした凶悪殺人鬼。最後は神の裁きを受け永遠のループ世界に入れられ死亡。
ぶっとびスピナーキメル!!(ケン太)作者が同じの学級王ヤマザキのケン太そっくりの奇形児。ピンチになると失禁したり泣きながら土下座したりする。
ちゃぶだいケンタ(スズキケンタ)キチガイ池沼の設定。女の胸を揉んだりやりたい放題の池沼である。怖い人を見ると脱糞して泣き叫ぶ。
ばらかもん(健太郎)本名は健太郎だが作中でケン太と呼ばれているからここに示す。ハゲの餓鬼
正義の味方(健太)ただのクズキャラクター。最後は普通に殴られて逮捕された。
AZUMI(弘瀬健太)幕末の武士で実在する人物。クーデターに失敗して切腹。
ワールドトリガー(憲太)1話で出てきた不良でいかにもかませキャラ。遊真にボコボコにされて泣きながら逃走した。
REX 恐竜物語(健太)恐竜に泣き叫びながら食い殺された幼児。死にたくない死にたくないと言いながら死亡。
ウィニングボール(沢口健太)母を自殺させ恋人を殺めてしまった狂気のクズ。最後は山にとりのこされ泣きながら今までの悪行を悔いた
特殊報道部(太田健太)自らを霊能力者と名乗り人の弱みにつけこみ何百万もだまし取ったクズ 最後は隼人によってぶん殴られて逮捕
同窓生 人は、三度、恋をする(柳健太)40歳のおばさんに恋をする変人。
チアーズ(健太)仕事もせず毎日セックス三昧の変態クソ親父。気持ち悪いんだよ!!! 
タフ 外伝(尾崎健太)守銭奴で別名ゲスの尾崎。全てのものは金で買えると思ってるゲス
僕の彼女はあいつの奴隷(健太)借金を作って借金返済のために彼女をヤクザに売ってしまった最低の男
Play in Pray(健太)親に隠れてパソコンで殺人ゲームをして性的快感を味わうサイコパス。最後はバレて自殺
デジタルワールド・リ・デジタライズ(ケンタ)ユウヤにフルボッコにされて泣きながら助けを求めてきたザコモブ。使うデジモンはケンタルモンw
必殺白木矢高校剣道部(轟健太)一言で言えば筋肉質なホモ 将来の夢はお嫁さんになること(彼は男です) 剣道は弱い 
ライブオン(ケンタ)普通のクソガキモブ。レンに10連敗して泣きなながら逃げだしたw
ファミコンロッキー(北野健太)ゲームのやり過ぎで目が見えなくなったバカガキ 一日12時間ゲームしてる 
流行り神(芹沢健太)夜の学校に忍びこみプールから水着を盗んだ気持ち悪い顔の変態クソガキ。両親が死んで泣きながら助けを求める。 
校舎のうらに天使が埋められている(中西健太)いじめを傍観してたクズ。
わ〜おケンちゃん(志村健太)コロコロコミックのクソ漫画 脱糞ネタや失禁ネタが多くとても不快 授業中に脱糞 
がめつい奴(健太)父の首を絞めて殺害した狂気の男。幼少のころから動物を虐待していたサイコパス 最後は勿論逮捕  死刑
クッキングパパ(けんた)太った幼稚園児。女の子に泥をなげたりするクソガキ。決めゼリフは、死ねバァカ。あだ名はデブ太w
19作者の都合により名無しです:2014/03/01(土) 20:32:31.93 ID:chhXAMHz0
相棒(戸田健太)親に寄生する28歳の引きこもり 事件に巻き込まれてまっさきに殺害された。
僕達急行 A列車で行こう(小玉健太)肥満な鉄道オタク。太っていて豚鼻のため豚男と呼ばれている 
レイプ(神田健太)醜悪な顔をした殺人犯。女を家につれこみレイプ!最後は油をかけられ火をつけられて焼死
青空(健太)5歳なのに死ねよカ〜スという言葉を使う。中学生に殴られて失禁しながら泣き叫んだw 
シオンの疾風(健太)犬に噛まれて脱糞してしまったクソガキwその後犬を見ると漏らしてしまう体質になる
はつ恋(健太)ダウン症の池沼。ウンチを撒き散らして親をこまらせる。最後は耐えきれなくなった親に首を絞められ心中させられた 
がんばれキッカーズ(石井健太)他チームの選手に暴力を振るったためにチーム全体が対外試合禁止処分を受けた。知能は池沼
ライアーゲーム(堀健太)教授に騙されて即敗北したデブw2億の借金を得て最終的に自殺したと書かれていた。
卒業旅行の脅迫状(六角健太)異常者だらけの登場人物の中では1番まとも。裏を返せば特徴のない男 
金田一少年の事件簿(鳴嶋研太)トイレの花子さんを名乗る殺人犯。あっけなく逮捕されたザコ。だがこの事件は後味が悪い。
黄昏流星群ーC−46星雲ー(飛島健太)50代でリストラされたダメ親父。追い打ちを駆けるように妻が離婚 人生オワタw 
走れ!T校バスケット部(健太)身長2メートルの巨人。決めゼリフは、お前ら勝手に練習してろよバ〜カ。
危険日狙って!? 孕ませ学園(斎藤健太)学園では人当たりの良い印象で通って いるが、考えることは「とにかく女の子とHがしたい」と言う性欲の塊状態 
模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG (サカザキケンタ)喰うことだけは人一倍真剣のデブ。それ以外は全く興味なし
ひみつのアッコちゃん(中村健太)デブで猿顔のためにイジメを受ける。恐ろしいほど猿に似てる 口癖はウキキ
AVな奴ら(新井健太)「ナツメ銀行」に勤めるが、失敗の連続で駄目社員に認定されリストラ。その後騙されAV男優化。後に鬼畜の帝王と呼ばれる。
咲-Saki(三科 健太)ハゲたアナウンサーで人間のクズ!悪徳アナウンサー
でたらめヒーロー (クズ健太)名前の通りただのクズである。
すっとびケン太(健太)みんなが知ってる池沼の王!キングオブ池沼! 作者曰く伝説の障害児!池沼とはまさに彼のこと 
夕焼けの向こう(健太)陰湿なイジメを繰り返すクソガキ。最後はクラス全員から逆にイジメられて泣き叫びながら逃走
さくらんぼ(魚谷健太)自分は18歳なのに10歳の少女に恋をした変態ロリコン変態ヤンキー
先生のお時間(末武健太)スポーツ万能だが頭は小学生並。ウンコやチンコなど下品なネタを好むバカ。
毒笑小説(健太)3度にわたり誘拐されたバカガキ。途中で脱糞して誘拐犯に迷惑をかけるw 
民法なエブリディ(健太)盗撮写真を売りさばく犯罪者。その写真で人を脅して金を奪う。もちろん逮捕
MISS(桐島健太)父親に虐待されて余り者恐怖でウンコを漏らす。女に暴力をふるったり最低な奴
月光 仮面くん(小関健太)オパパーイと言いながら女子の胸を触る変態。パンツを盗むところを見られて教師に殴られ逮捕。
タイムボカン(健太)超肥満なため馬鹿にされる小学生。最後は太りすぎて家に入ることが出来なくなってしまった奇形児  
花の鎖(山本健太)女を狙い家におしこみレイプする犯罪者。罪無き男を殺害した極悪殺人鬼 
2025年高島さん一家の暮らし(高島健太)娘に来夢と戸夢というDQNネームを付けた最低の親。
いじめられっ子のチャンピオンベルト(中村健太)あまりに太り過ぎているためにデブといわれていじめを受けていたデブガキ。いじめられて失禁w 
夜想曲(遠藤健太)12歳のキモイ少年 飼っているハムスターをミキサーで殺すなど性格の歪んだサイコパス 常にパソコンをしているキモオタハッカー 
今日から俺は(健太)グズ太と呼ばれ不良たちのおもちゃにされているかわいそうなデブ。首輪をつけられ犬のような扱いをされる。オラ走れグズ太
しゃにむにGO(北王子健太)スポーツ漫画によくある反則を使うチームの一員 フルボッコにされて戦意喪失した
ブラックジャックによろしく(健太)精神異常者に殺害されてしまった可哀そうな幼稚園児。耳を削ぎ落とされて泣き叫びながら殺害された。
黄昏の空(健太)ヤクザに捕まり拷問を受けて死亡。死にたくない死にたくない助けて助けて許して許してと泣き叫んだが無慈悲に目を抉りとられ惨殺された。
20作者の都合により名無しです:2014/03/01(土) 20:33:21.23 ID:chhXAMHz0
母のない子に浜千鳥を(井口健太)いきなり犯人に殺害された被害者だが、実は昔から犯人を脅してたクズ。
アイシールド21(山岡健太)毎朝アイドルのポスターにキスをする変態。ヒル魔に弱みを握られて従わされている奴隷。
坂井さん家の卓袱台ハッピートーク (坂井健太)赤ちゃんなのでばぶうしか喋れない。たまにウンコを漏らして自分のウンコを食う知的障害児。
フィギュア17 つばさ&ヒカル(萩原健太)非常に性格が悪いガキ。凶暴で人の言うことをまったく聞かない。すぐキレる
ばもら!(坂本健太)サッカー部の部員。フットサル部を潰すために様々な嫌がらせをする鬼畜
ライフ(山田健太)イジメられている人を見ると性的興奮するサイコ。自身はイジメはしないが、影でイジメを見て楽しんでいる異常者
スプライト(健太)双子のヤクザにリンチされて障害者になってしまったかわいそうな子共。最後はバケモノに食われて死亡。
太陽勇者ファイバード(天野ケンタ)存在価値の分からないクソガキ。いつも足手まといになる。
勇者指令ダグオン(ケンタ)不毛なる大地の異名を持つ化け物。最後は主人公達によって殺される。 
はじめの一歩(小橋健太)卑怯者。自分が才能がないことを言い訳にする卑怯な奴。卑劣な戦法で戦う
闇金ウシジマ君(健太)殺人犯に監禁されてリンチされ殺害された哀れな人。
家族計画(中里健太)12歳のゴミガキ。あまりにも陰湿な嫌がらせを繰り返し追い出される。それに逆ギレして放火した犯罪者
陰からマモル!(健太)暴力を受けて失禁してしまった小学生。泣き叫びながら助けを求めた。
鳳凰戦姫舞夢(川田健太)勉強もスポーツもできない負け組。女をとっかえひっかえするクズ 。別名ミスターNTR
DEAR BOYS (島袋健太)ザコチームのデブ 熊のプーさんに似てるためプーと呼ばれる 体重は150キロを超える超肥満
喧嘩商売(斉藤健太)友人を騙して金を稼ぐニート。麻薬の運び店をやっていたが途中でヤクザに捕まりリンチされて殺害された。
殺人鬼フジコの真実 (下田健太)殺人鬼フジコの弟にして姉を超える凶悪殺人鬼。史上最悪の人物。
華麗なるスパイ(健太)6歳のクソガキで犯人に誘拐されて恐怖のあまり狂ったように泣き叫んだ。セリフはママ〜しか言わない
女性秘匿捜査官・原麻希シリーズ(健太)親に寄生するクソニート。ウィキペディアにもニートとしか書かれていない。
49(矢代健太)暴力的な不良で人を暴力で従わせる蛆虫
ビューティフルレイン(立花健太)ヤクザと手を組むクズ警察。最後はバレてヤクザの後藤さんと一緒に逮捕w
アイシテル〜海容〜(福田健太)小学4年生の癖にイジメを行ない、財布を盗んだりするクズ。親曰く盗み癖があるらしい。
ハンマーセッション!(野島健太)理由もなく不良たちにイジメられてパシリにされる哀れすぎる人・・・その後間違えられて不良にリンチされた哀れすぎるキャラ
ゴキちゃん(健太)ゴキブリ大好き知的障害者wwwwwwwwwwwwww
時空警察ハイペリオン(咲山 健太)弱気な性格のおっさん。ヤクザにリンチされて死亡
海の底(野々村健太)密室にとりのこされて騒ぎまくったクソガキ。恐怖のあまり失禁しながら泡を吹いて気絶w
ふたば☆ちゃんねる(田中健太)存在価値0のクズガキ。レイプシーンを見て興奮。
4姉妹探偵団(金井健太)人の弱みにつけこみ金を揺する極悪ヤクザ。犯人により殺害された。
べしゃり暮らし(梵健太)ことあるごとに人を馬鹿にしてくる最低のクズDQN。ヤングジャンプ作者たちに最も嫌われている名前。
ランナウェイ〜愛する君のために(田口健太)おかっぱの太った幼稚園児。殺人現場を目撃してしまい殺人鬼にバットで殴られ殺害されてしまった。
素直になれなくて(松島健太)人の弱みにつけこむ最低最悪の屑キモオタ。脅しと恐喝が得意な蛆虫。最後は逮捕。
-NOBELU-演-(堤健太)人を虐めることに快楽を覚えるサイコパス。モデルは滝川ルネッサンスの翔吾?
東京喰種(健太)人体実験されて惨殺された一般人。泣き叫びながら命乞いをするが惨殺されてミキサーにかけられてトイレに流された。
クロサギ(伊藤健太)詐欺団体により全財産を奪われて自ら命を絶ってしまった哀れなキャラクター。
21作者の都合により名無しです:2014/03/08(土) 19:23:31.51 ID:bhRdsTrL0
女王のメコスジ!!
22作者の都合により名無しです:2014/03/09(日) 00:14:52.74 ID:0vhzaa3d0
サイコバスターが貴志機構を超えられる理由って説明されてた?
見落としたかな?
23作者の都合により名無しです:2014/03/09(日) 21:57:16.64 ID:UJgkLuA/0
>>22
長い距離を取っての毒ガス兵器だから直接の殺意じゃないからかな ? と
想像してたけど、今回明かされたのが目標に向かって手で投げるって作戦
であれれ ? となってしまった。
それが出来るなら石でも何でもぶつけられるよなぁ…
24作者の都合により名無しです:2014/03/11(火) 14:58:15.03 ID:Q0vCS5y30
>>23
直接的じゃなくて間接的に、だから大丈夫とかじゃね?
石の場合、相手に石そのものをぶつけることになるけど
サイコバスターの場合はあの容器というか入れ物というかを叩きつけて中から毒ガスが〜
…って感じだから一応セーフ…無理矢理すぎるか
25作者の都合により名無しです:2014/03/12(水) 19:42:21.95 ID:mvSADSXu0
>>24
その程度の理由付けでしょ実際
それなら炭疽菌じゃなくても時限爆弾や毒ガスで良いと思うが
そういう化学兵器は世界観的に無いのか
26作者の都合により名無しです:2014/03/13(木) 15:48:03.02 ID:h9muSh0t0
あったとしても文明崩壊から千年経過してるからな。毒ガスや時限爆弾もきちんと動くか、早紀たちがそれらをきちんと活用できるかどうかも怪しい。
素人が使用すれば相手共々死ぬからな化学兵器は。
27作者の都合により名無しです:2014/03/13(木) 17:19:50.84 ID:KwNh6u/+0
>>25
目標に直接当てなきゃ大丈夫、というのなら手榴弾とかで
十分な気がするよw サイコバスターなんて厨二兵器を
持ち出さなくても。うーん…。
28作者の都合により名無しです:2014/03/13(木) 20:27:44.21 ID:/3LN9R7r0
でもよくよく考えると手榴弾とかの固形物だと
呪力で打ち返されちゃう恐れがあるだろ
そう考えると粉末状の致死性の高い毒というのは理にかなっているかも
毒ガスは文明が崩壊した世の中ならコントロールは難しい
地下で群がってくる虫の方がよっぽど怖い存在な気もするが
29作者の都合により名無しです:2014/03/14(金) 01:27:00.15 ID:ACxqGdVw0
サキのおっぱいがでか過ぎてそっちばっか気になって内容はいってこないんだが・・・・
あれどう見ても乳首ポロリしてないとおかしいだろwww
30作者の都合により名無しです:2014/03/14(金) 10:47:08.92 ID:ADNDmVnw0
覚きゅんが最後にワルそうな顔してたのはなんで?
31作者の都合により名無しです:2014/03/15(土) 00:10:58.44 ID:NZAidy8z0
覚(いいこと思いついた!悪鬼ちゃんを助けられたら3Pしよう!)
32作者の都合により名無しです:2014/03/15(土) 00:42:02.78 ID:UonvwEuZ0
まあサキの隙を見て問答無用で悪鬼を殺しちゃおうってだけだと思うけど、それがサイコバスターをポカにする原因にでもなるのかね。
33作者の都合により名無しです:2014/03/15(土) 08:52:26.53 ID:bSOSzuP30
あれって要は病気として悪鬼化したわけじゃなくて
自分を化けネズミだと思い込んでるって事だろ?
もうなんとなくラストが読めるな
34作者の都合により名無しです:2014/03/15(土) 17:06:19.82 ID:cmYVOcWf0
>>33
原作読んでないけど、愧死機構は生まれつきじゃなくて後付け
(洗脳とか薬物投入とか) ってことじゃないの ?
あの超能力グループの外で産まれ育ったら、愧死機構の制約
受けないからみんな悪鬼化するってことかと思った。
35作者の都合により名無しです:2014/03/15(土) 18:53:51.67 ID:bSOSzuP30
>>34
遺伝子に組み込まれたうんぬんだから違うと思うよ
きろう丸の回想で悪鬼がきろう丸の部下を直接は殺さず武器を奪って仲間の化けネズミに殺させたってのがあったじゃん
自分を化けネズミだと思ってるから人間は殺せるけど化けネズミは逆に殺せない
そこで今号のサキの「あの子は自分が何者か分かってない」に繋がると思われ
俺も原作は全く知らないので当たっててもネタバレじゃないのであしからず
36作者の都合により名無しです:2014/03/24(月) 19:24:06.76 ID:9BROb3cX0
>>35
いや騎士機構は後付
37作者の都合により名無しです:2014/03/25(火) 20:18:04.89 ID:5H2/Q27T0
>>36
wikiですまんが
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%88%E3%82%8A_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)

>社会全体の崩壊も起きかねず、それを避けるべく「攻撃抑制」と「愧死機構」が呪力を持つ人間の遺伝子には組み込まれている。
38作者の都合により名無しです:2014/04/03(木) 09:55:48.41 ID:avtD7oJ+O
人間はね
犬に育てられたら犬になっちゃうのよ
そこが他の生物と違うし危険すぎるとこ
39作者の都合により名無しです:2014/04/09(水) 19:40:26.86 ID:lW6Y2Obk0
覚が好きなのは瞬だったのか…
40作者の都合により名無しです:2014/04/09(水) 22:49:57.49 ID:eXv4DMI10
早希ちゃん26歳がエロすぎて話に集中できない
あの熟れた身体が屈強な男に組み敷かれて、トロ顔であーあー言っちゃうようなのが見たい
41作者の都合により名無しです:2014/04/10(木) 00:17:27.94 ID:90Ey/jzI0
いぬいさんがやけに喋ると思ったら瞬殺わろた
展開が変わってもゴカイに殺される運命から逃れられない
前世で何かゴカイ関連の呪いでも受けたんじゃないだろうか
42作者の都合により名無しです:2014/04/10(木) 10:01:52.76 ID:Ajbl4cxC0
何だよ!処女じゃなかったのかよ!?www
43作者の都合により名無しです:2014/04/10(木) 15:19:11.11 ID:2bSj1Chl0
セックスシーンは覚の妄想だよね?
早希ちゃんはまだ処女だよね?w
44作者の都合により名無しです:2014/04/10(木) 15:19:42.23 ID:cnHXMEd50
早季も覚もいい身体してるのね
45作者の都合により名無しです:2014/04/11(金) 12:20:40.32 ID:ZH1/I/Vt0
6巻読んだ 遥香のことはちょっと可哀想だったが、前半に早季に抱かれにいく場面があるから
イマイチピンとこなかったw
46作者の都合により名無しです:2014/04/11(金) 14:16:17.39 ID:b2+ygJIFO
早希、原作ではマリア達が失踪した時に
覚と最後までしてたよ。
47作者の都合により名無しです:2014/04/12(土) 02:14:45.69 ID:sXja1wpt0
寝取られじゃないのは理解してるけど、覚とさきの裸で抱き合ってるシーンを見ると気分が悪くなるわ。
アニメはそういう描写ないからまだマシだが。
48作者の都合により名無しです:2014/04/12(土) 02:28:45.06 ID:wjHo6mM40
二次元での一途な女性の心変わりはどうしても寂しく映るよね
しゃーない あきらめろん 深く考えても無駄だからな

みたくないものをみて理性で納得できるようなら、どんな漫画も楽しめないからな
49作者の都合により名無しです:2014/04/12(土) 05:47:13.17 ID:BeuBLKm90
>>47
わかるw
今月のはかまくら再現ではないけど、原作のかまくら大嫌いだからアニメで無くて良かったと思ってた
50作者の都合により名無しです:2014/04/12(土) 06:54:44.72 ID:E8nKMCji0
>>48
初恋の相手が存命ならともかく、少女時代に死に別れて、
今はもう社会人という年代なんだから無茶言うなよ。

それに、憧れの異性→身近な異性と結ばれるってパターンも
よくあるじゃん。
51作者の都合により名無しです:2014/04/12(土) 09:50:36.11 ID:wjHo6mM40
理屈ではわかっていても、やっぱり嫌だと思うシチュや展開は誰にでもあって
このケースの場合、”相手が死んでいるから”とか”年を重ねてるから当たり前のこと”が別に慰めにならんってこと

これが実写ドラマだったりすると、まったくそんな風に感じないから、俺の場合 漫画・アニメ・ラノベ限定なんだけど
52作者の都合により名無しです:2014/04/12(土) 10:25:02.17 ID:dUmLVzIv0
二次と三次じゃ見方変わるわな
53作者の都合により名無しです:2014/04/14(月) 02:00:05.28 ID:/FapTRlW0
漫画は原作やアニメに比べて覚が早季を瞬真理亜から完全に奪ったなw
原作では瞬は心の底から愛してた人だから覚のことも大好きだけど
彼のこと心の整理つくまで前に進めないというような台詞が悪鬼編であったから
早季の中の瞬を超えた印象はなかったが・・・漫画は早季の中の瞬超えて結ばれた印象だな
54作者の都合により名無しです:2014/04/14(月) 05:48:00.65 ID:3naLF0v00
>>52
瞬が同世代で両想いっぽい関係まで進んでたってのは大きいかもね。

漫画やアニメでもアテ馬というには変だが、
  ヒロインが年上の大人の男性に憧れ→失恋→主人公と結ばれる
ってのもテンプレの一つで、よくある展開だし。
覚は主人公じゃないけどw
55作者の都合により名無しです:2014/04/14(月) 08:40:57.62 ID:L8BJ5qht0
>>53
同じく原作は瞬を超えてない解釈だな
漫画は漫画用に改変してある過程と葛藤も見たせいか、あの結ばれ方でも良いと思った

原作アニメは覚と早季お互い好きなのが全く感じられなかったな
覚が早季を好きなようにも、早季が覚を好きなようにも全く見えなかった
早季は大好きだとは言うが友達が大切で大好きなのと違いがあるように思えなかったし
戦後2年で恋愛して結婚に至たるまでを漫画は先取りしながら描いたんだろうけど
56作者の都合により名無しです:2014/04/14(月) 20:12:56.31 ID:59c4zOoa0
もうお互い以外に残ってないから寄り添ってるだけにも見える。
57作者の都合により名無しです:2014/04/14(月) 23:59:39.14 ID:/FapTRlW0
>>55
漫画はかなり改変してオリジナリティ溢れて原作知っていても展開が違って楽しめるな

原作の早季と覚も瞬ほど恋愛に傾倒してないが安心信頼のパートナーで
2人しか共有できないかけがえのない1班の記憶などお互い寄り添ってるのわかるな
早季は覚が大好きで共に歩んでいくが最後まで心の底から愛した瞬の存在が心に居座っていた
覚はアニメで結婚式に頬染めてた描写から早季が大好きなんだと捉えといたw
58作者の都合により名無しです:2014/04/15(火) 00:41:12.31 ID:Py/XW5R60
漫画版の覚も、早季とは少なくともボノボ関係までは行ってみたいだな。
原作みたいに処女童貞卒業まで行ったかは分からん。在学中に事に及んでる原作とどっちがましだろ。
あとベッドシーンの覚が、瞬のことを引きずった心因性EDで最後までできなかったんじゃないかと思うのは自分だけか?
59作者の都合により名無しです:2014/04/15(火) 01:34:45.22 ID:gtVDHjlp0
俺みたいな豆腐メンタルにはちょっと厳しいよ
60作者の都合により名無しです:2014/04/15(火) 01:48:12.00 ID:yW/vHHrb0
自分は間違いなく彼女を愛してるけど、相手の心は完全に自分に向いてないのがわかるんだもんな
61作者の都合により名無しです:2014/04/15(火) 18:00:35.86 ID:20HbuZ8/O
そういう気持ちは男なら当然
それがない人は雄の本能が小さい
もしくは相手に興味がない
ただ早季と瞬は肉体関係ないんだからそんな気にする
ことないんじゃね
62作者の都合により名無しです:2014/04/16(水) 00:23:44.42 ID:XMKuDmrN0
つーか原作の早紀は14歳編で覚とやってからどうやって毎月の
処女検査を乗り切ったんだよ!
漫画版はそのところをじっくりやってくれると思ってたのに!
63作者の都合により名無しです:2014/04/18(金) 08:12:33.54 ID:OOiVHeeD0
糞つまらん
シャワーも使えないようなとこで
サカりだすな気持ち悪い 全員臭そうだな
64作者の都合により名無しです:2014/04/20(日) 05:33:29.40 ID:2Wx7RSeC0
巻末漫画を読むとわかる
作者はツンデレを勘違いしてる
65作者の都合により名無しです:2014/04/21(月) 00:22:22.39 ID:f8rN13ZV0
66作者の都合により名無しです:2014/04/21(月) 07:07:11.60 ID:grWhmY8b0
アニメのスクィーラはキモ可愛いの範疇に入ると思うんだ
67作者の都合により名無しです:2014/05/10(土) 04:23:43.36 ID:GSK6779W0
>>62
つ 修復能力
68作者の都合により名無しです:2014/05/10(土) 15:59:27.52 ID:thbvO0s70
悪鬼たんが男だったことに落胆を禁じえない
69作者の都合により名無しです:2014/05/10(土) 16:09:56.20 ID:P+/9mcwp0
今月号読んで、早季にもサイコキネシス ? があって
バケネズミを殺せるというのを初めて知った。
超能力はアンチエイジングだけじゃなかったのか。
70作者の都合により名無しです:2014/05/10(土) 17:14:05.68 ID:Gifz1cbq0
>>69
今まで何を読んでたんや…
71作者の都合により名無しです:2014/05/10(土) 20:33:42.44 ID:f1XAaM+R0
>>68
> 悪鬼たんが男だったことに落胆を禁じえない

最大の衝撃だった…
72作者の都合により名無しです:2014/05/10(土) 23:56:57.37 ID:p5Q2oH7U0
もっと百合展開をだな…
73作者の都合により名無しです:2014/05/11(日) 23:40:18.44 ID:rCebnhEM0
女だったら早季とセックスさせてから殺さなきゃいけなくなるから面倒だったんだろ。
74作者の都合により名無しです:2014/05/12(月) 00:36:13.38 ID:pTkxbzt00
キロウマルかっこよすぎ
75作者の都合により名無しです:2014/05/12(月) 00:38:23.18 ID:/mXAEdkr0
>>62

原作版富子さんが「いいぞもっとやれ」とか言ってたんじゃないの?(笑)

>>68

結局アニメ版での女体化って何だったんでしょうね?
76作者の都合により名無しです:2014/05/12(月) 08:03:24.23 ID:AVw+qbqc0
男登場させずに女だけの世界だったら人気出てただろうな。
77作者の都合により名無しです:2014/05/12(月) 18:34:31.51 ID:qFHQtwF+0
>>75
アニメスレで聞いたら、マリアと印象かぶらせて、サキが悪鬼を殺せない感情を
よりはっきりさせようとしたんじゃないかと言われて、なんか納得した。
78作者の都合により名無しです:2014/05/13(火) 08:07:55.58 ID:TfF+tDhb0
悪鬼の症例の話もアニメの性別変更の参考になっていると思う
「悪鬼は全世界で30近い症例のうち、たった2例を除いてすべて男の子だった」

男悪鬼は稀だから、女にして悪鬼ではないヒントにしやすかったんじゃないかな
79作者の都合により名無しです:2014/05/13(火) 08:32:41.66 ID:2xFBi5hj0
イミフ
80作者の都合により名無しです:2014/05/13(火) 09:55:10.30 ID:TfF+tDhb0
最後男女書き間違えてた
稀なのは女の悪鬼
×男悪鬼は稀だから
○女悪鬼は稀だから
81作者の都合により名無しです:2014/05/13(火) 20:25:13.34 ID:4U4v6AOZ0
難しく考えすぎじゃね?
アニメはただ単に萌え狙っただけだろ
82作者の都合により名無しです:2014/05/14(水) 17:41:03.58 ID:em3pin+S0
今回の悪鬼戦だけど…
悪鬼の前衛に銃持ったバケネズミが二匹。奇狼丸曰く
 私が突っ込めば銃で
 お二人が行けば呪力で
ということになってるが…実際には人間に化けた奇狼丸と
早紀が突っ込んでアッサリとバケミズミを倒してしまう。
その時点で奇狼丸が正体さらせば死ななくても悪鬼を倒せた
んじゃ…。演出の問題 ?
83作者の都合により名無しです:2014/05/14(水) 20:57:52.27 ID:VOoVFJjo0
>>82
奇狼丸は丸腰なので悪鬼を殺すには接近して噛み殺すしかない
でも悪鬼の間近にはスクィーラが潜んでいて接近すると撃たれる可能性がある

早季が背後に隠れた状態なので接近するためには一度後退して早季を穴に逃がす必要があるが、
奇狼丸が正体をさらした時点で魂胆を見破られ悪鬼に逃げられる危険がありモタモタできない

強引だがこんな解釈でどう?
84作者の都合により名無しです:2014/05/15(木) 11:33:25.70 ID:ptVMKfZO0
悪鬼がキロウマルと認識していたら逃げるか宙に浮かして飛ばしたりするだろう多分
85作者の都合により名無しです:2014/05/17(土) 17:04:16.70 ID:e0YHSd8PO
>>83>>84
横からだが奇狼丸犠牲になる必要あったのかと思って初めてスレ来ちまったけど納得した。

しかしこの作者画力といい話の構成といい上手いな。アニメで意味不明過ぎて離脱した俺には凄い分かりやすくて良かった。あと最初ら辺の要所要所のギャグも好きだった。
原作に興味わいたしまたアニメ見直してみたくなったわ
86作者の都合により名無しです:2014/05/22(木) 14:50:04.95 ID:RpejYHsv0
外科手術なら人を傷つけられるらしいが、失敗して患者しなせたらどうなるんだ?
慈悲の心でやったからセーフなのか、死なせると自分も死ぬのか
後者だったらあの世界で外科手術なんて廃れて、外科医なんて存在してないはずだが
87作者の都合により名無しです:2014/05/22(木) 21:23:16.55 ID:EPw5oiAB0
>>86
死なせたという結果よりも殺意があってやったかどうかなんだろう
奇狼丸の件のように殺意があれば後から同族と知ってもアウト
88作者の都合により名無しです:2014/05/23(金) 01:00:52.99 ID:xqPSfxRC0
正しくは「自分が殺したという認識」な
やってないと自分に言い聞かせられれば
または気づかなければセーフ
89作者の都合により名無しです:2014/05/23(金) 08:15:10.57 ID:FlNb3afX0
そろそろ終わりだけど、ボノボ効果って同族限定なの ?

超能力者が悪鬼化というか、他者に対する攻撃性を持つ
ことを抑制するための対策の一つらしいけど、その割には
大人は都合の悪い子供たちをアッサリ抹殺するし、
バケネズミは遊び半分で殺しちゃうようなノリがある。

愧死機構組み込んだから、あまり徹底されてないのかな。
90作者の都合により名無しです:2014/05/23(金) 20:48:58.77 ID:vOuxUynm0
>>89
攻撃抑制も当然同族(と認識している種族)が対象なんだろう
あくまで最終的なブレーキでしかなく殺意そのものを抑えるものではない

確かに不浄猫を子供にけしかける事は殺意の行使だと思うんだがなぁ
91作者の都合により名無しです:2014/05/24(土) 15:52:22.49 ID:29Rh8F7x0
>>90
毒ガス兵器も足下に投げれば悪鬼に使えるということだったから
間接的な殺意ならオッケーて感じだよな > 愧死機構回避

…それなら悪鬼倒せる方法他にもありそうな気はしたけど。
92作者の都合により名無しです:2014/05/25(日) 13:14:50.92 ID:adbqQvHP0
愧死祐介さんは棒演技のくせにやたらと自分の原作ドラマ・映画に出たがるけど、漫画には出てこないのかな
93作者の都合により名無しです:2014/05/25(日) 19:43:21.51 ID:4Mp8KUQD0
>>91

細菌兵器や不浄猫をけしかけるなど間接的な方法なら殺意満々でもOK
呪力による直接攻撃は後から同族と分かってもNG

ちょっと愧死機構の設定苦しいなぁ
せめてサイコバスターの仕様がもう少し凝ったものだったら
ただの細菌兵器じゃなぁ
94作者の都合により名無しです:2014/05/25(日) 20:38:33.88 ID:znsq+HHH0
いい作品だけど設定を理解しづらいのが難点だな
漫画だけだと仕方ないか

猫はあの世界では17歳までは人間として認めないという理論で無理矢理誤魔化してる
堕胎が殺人じゃないみたいなもんだ
それでも自分に言い聞かせるのが駄目な人間は駄目なんだろうけど
そういう人間は教育委員会には残ってないんだろうな
サイコバスターなら多分大丈夫だろうというのは早季母の推測であって
実際は(投げるのが早季じゃなければ特に)駄目だった可能性はある

呪力で人間殺しても気づかなければ何ともないからな
認識するかどうかが全て

漫画ではあっさり悪鬼を殺して終わった印象だけど
原作ではあの作戦でも早季は愧死機構発動して死にかけてる
それを必死で自分が殺したんじゃないと言い聞かせて発作だけで済んだ
95作者の都合により名無しです:2014/05/25(日) 23:38:43.37 ID:4Mp8KUQD0
>>94
>17歳までは人間として認めないという理論
揚げ足を取るようだけどそれなら明らかに17歳以下の悪鬼は余裕で誰かが殺せたのでは…?
17歳以下でかつ間接的な方法ならOKって事か?うーん
そういや富子さまの昔の先生が悪鬼を仕留めた方法って結局明かされずに終わりそうだな
本当に鬼手仏心とやらだったのか?その辺は原作だとどうなんだろ
96作者の都合により名無しです:2014/05/26(月) 02:53:06.39 ID:oAn2KZhI0
ちょっとちょっと!今月号見たら北陸からの救援部隊がどう見ても真○組なんですけど!?
○方さんいくらマガジン派だからって売り込みすぎでしょオオ!!
97作者の都合により名無しです:2014/05/26(月) 10:59:48.44 ID:oqs/OhMc0
>>95
原作確認してきた
原作は早季視点で他の人間の情報が少ないから推測も入るけど
事実と推測は分けるから長文勘弁してくれ

人権が17まで前倒しされたことを知った早季は言い表せないショックを受けて
「そんなことは一度も教わらなかった」
とある
恐らく特別な人間以外はそういったことを考えることすらできないんだと思う
ショックを受けるような情報は特に厳重にしてるだろうし
あの世界の一般人は思考が限定されてるのは繰り返し書かれてる
だから町の上層部しか人権のことを知らない、当然一般人は悪鬼への攻撃もできないし思いつきもしない…と思った
しかも人権がないのを知ってる教育委員会でさえ猫やバケネズミを使わなければ対人攻撃ができない
特殊な人間がそうやって自分を誤魔化す手段を使ってやっと人一人を殺せる世界なんだろう
あと間接的だからできるできないじゃなくて
間接的にすることで認識を誤魔化して愧死機構を回避できるかどうかが重要
書かれてないだけで猫をけしかけた人間も発作ぐらい起きてるかもしれない
98作者の都合により名無しです:2014/05/26(月) 11:33:05.71 ID:oqs/OhMc0
悪鬼Kを倒した時のことは富子さんの経験した事実しか書いてないから
先生が風邪薬と偽って塩化カリウムを注射した
とだけで何故それができたかには触れられてない
ただ可能だった理由を考えるなら
当時は245年も前で今と町の教育含む制度が違っていたこと
瀕死の怪我人を治療していたということは恐らく死体にも囲まれていた極限状態だったこと
使用量以外は普段使っている道具を使った普通の医療行為だったこと
辺りが鍵だと思った
自分の推測では可能な限り何も考えないようにしながらの行動だったと思うな
恐怖を抑え不審な行動を取ってしまうのを防ぎ
その上で愧死機構も騙せる可能性があるから

余談だけど塩化カリウムって死刑に使われてるんだな
99作者の都合により名無しです:2014/05/26(月) 11:44:12.19 ID:s201Ebnk0
人への攻撃はやったら死ぬから安易に出来ないだけで、死を覚悟の上でなら出来るだろ
あくまで人(同類)への攻撃を認識すると自分を攻撃して殺しちゃうシステム
100作者の都合により名無しです:2014/05/26(月) 15:16:58.30 ID:oqs/OhMc0
>>99
呪力を使って故意にはできないよ
攻撃抑制があるから呪力攻撃が使えなくなるし
それを乗り越えても警告発作で操作が困難になり
相手を殺す前に心停止する
だから呪力では倒せない、道具を使えばって流れになった
原作読み返してるけど見逃しや漫画にしかない点があったらすまん
101作者の都合により名無しです:2014/05/26(月) 17:06:32.29 ID:K7xZtcuy0
>>100
> だから呪力では倒せない、道具を使えばって流れになった

この辺り、漫画版は割とはしょっちゃった気がする。

鏑木さんすら殺されちゃった→ 呪力では悪鬼倒せない
よくわからないがサイコバスターなら悪鬼を倒せるらしいぞ !
東京に行こう ! → 決戦

という流れだったよね。
102作者の都合により名無しです:2014/05/26(月) 18:49:36.58 ID:ShiUVmu30
サイコバスターが許されるなら電子レンジに放り込んでチン攻撃も許されそう
103作者の都合により名無しです:2014/05/26(月) 22:16:13.52 ID:oAn2KZhI0
いいこと思いついた。
お前らミノシロモドキにサイコバスター仕込んで特攻させろ。
104作者の都合により名無しです:2014/05/26(月) 22:43:23.60 ID:Jny2xD1Q0
早紀の母の手紙に「殺意を誤魔化すのは困難を極め長い研究の果てにサイコバスターが完成した」みたいに書かれてたのに
結局、間接的な方法ならなんとかなる的なノリなのがなぁ

あと今の議論から脱線するかもしれんが手紙には「愧死機構を欺き人を殺す為」の研究としてサイコバスターが作られたみたいに書かれてたのに
手に入れた時には呪力を持たない旧人類が呪力使いを倒すために作ったみたいになってて「?」となった
旧人類には愧死機構なんて無いんだから核でもぶっ放せばいーじゃん
105作者の都合により名無しです:2014/05/26(月) 23:46:54.19 ID:t+fpkhnq0
>>104
鏑木さんくらいの呪力使いならともかく、普通の能力者なら
拳銃で十分殺せるしな。バケネズミの鉄砲で一般能力者が
襲われて殺されてるんだし。
106作者の都合により名無しです:2014/05/27(火) 00:05:04.44 ID:jatqXONM0
>>101
漫画だとサイコバスターなら可能ですって言い切っちゃってるね
原作見てると違和感あるが月刊漫画ではそういう必殺アイテム的な方がいいのか…

あとあの書き方だと誤解を招くよな
サイコバスターに町が関わってるようにも見える
107作者の都合により名無しです:2014/05/27(火) 00:19:28.29 ID:jatqXONM0
>>104
あれは漫画のミスリードというか
町の研究とサイコバスターは無関係
原作の手紙は殺意を誤魔化すのは至難の業→悪鬼Kを医師が殺せたのがヒント→サイコバスターならもしかしたら…という内容

サイコバスターは呪力のない狂った宗教家が
悪魔の力を持つ人間を浄化する名目で作ったもの
何で炭疽菌にしたかは書かれてないけど
聖具を用いてとか聖粉とか語ってるから
製作者なりの事情や拘りはあったのかもしれない
108作者の都合により名無しです:2014/05/27(火) 20:28:22.29 ID:DtWD3D4C0
なんか色々と設定の面で原作レイプしてんだなぁ>漫画
秀逸な世界観は原作譲りのものだし
爆乳レズセックスだけだなこの作者
109作者の都合により名無しです:2014/05/27(火) 20:43:55.14 ID:aSCl4o7r0
それは言い過ぎ、漫画はわかりやすさが第一だから多少改変もするもの
110作者の都合により名無しです:2014/05/27(火) 20:51:31.55 ID:DtWD3D4C0
>>109
母手紙「愧死機構を欺く研究の果て遂にサイコバスターが完成した」
瞬「旧人類が呪力使いに対抗するために作った」

これは短期間でやらかしたそれなりの設定ミスだと思うんだがなぁ
まぁ早紀母の誤認としてしまえばそれまでだが
111作者の都合により名無しです:2014/05/27(火) 21:37:59.87 ID:jatqXONM0
よくよく見ると
「殺意を隠す試みについに成功します
その方法は殺意を実感しない方法で殺すこと」
「サイコバスターならそれが可能です」
って切れてるはずなんだけど
「殺意を〜可能です」
の部分が1コマになってるから
サイコバスターでの実験が成功したみたいになっちゃってるんだよな
その周りにはちゃんと先史文明の兵器とは書いてあるんだけど
112111:2014/05/27(火) 21:40:50.96 ID:jatqXONM0
その方法は、の後の2回目の殺意を〜可能です
に訂正
あんまり変わらんかw
113作者の都合により名無しです:2014/05/27(火) 21:54:43.86 ID:DtWD3D4C0
>>111
じゃあ俺がよく読んで理解してなかった面もあるのか
でも愧死機構に縁もゆかりもない先史文明人がなぜサイコバスターなんて作る必要があったのかは謎だな
まぁあんまり細かく突っ込むのは野暮だけど
114作者の都合により名無しです:2014/05/27(火) 23:29:33.81 ID:jatqXONM0
>>113
サイコバスターに関して原作で書かれてるのは>>107にある通り
呪力持ちの悪魔を根絶やしにしてやる!
って意図で元々は作られた物だけど
呪力持ちの我々の救いになるなんて皮肉だなぁって早季が思うっていう流れ

この辺漫画では出てこなかったっけ?
最近のはずなのに単行本がないと思い出せない…
115作者の都合により名無しです:2014/05/27(火) 23:43:39.10 ID:DtWD3D4C0
>>114
サイコバスターは先史文明の呪力を持たない人間が呪力者を根絶やしにするために作ったという事だけど
愧死機構は呪力者の世界ができた後(先史文明の崩壊後)に人間同士の殺戮を防ぐために作られた仕組みなわけで
なぜ愧死機構が出来る前の人間が呪力者を倒す為の手段として考えたのが間接的に極一部の人間しか殺せないサイコバスターなのかってのが疑問に感じた
個人的には先史文明が崩壊したしばらく後に愧死機構を欺く殺人兵器として作られたって方が納得できた
116作者の都合により名無しです:2014/05/28(水) 11:35:48.55 ID:PWfEu3yi0
>>115
そういえば漫画には詳細書かれてなかったな
原作にはサイコバスターは大量破壊兵器だって書いてあるよ
早季母からの手紙な
それほど多くの人は殺せない、むしろ暗殺やテロ用とも書いてあるけど
日本に駐留してる米軍から日本にも持ち込まれたってあるから
現代寄りのそう呪力者の多くない時期に用意されたのかもしれない
宗教家の手紙に千年紀を経ても〜ってあるから
それに合わせて炭疽菌にした可能性もあるかも
ゼロ年見てないんだけどこの辺出てきたりしないのかな

あと当然様々な兵器が作られ使われたと思うよ
残ってたのがサイコバスターだけだったってだけで
117作者の都合により名無しです:2014/05/28(水) 17:57:20.63 ID:UlJA1qN+0
来月のマガスペに及川たんの新作載るよ
エロいやつらしい
118作者の都合により名無しです:2014/05/29(木) 01:06:35.69 ID:uPJnfmGX0
村の一般人 (とは言え呪力はそれなりにある) が、銃持った
バケネズミに次々と殺されるってのは原作通りなんだよね ?
あれ見ると過去の世界で一般人が呪力持ちをそんなに恐れ
なくてもよさそうな気がした。
機関銃持った軍隊の方がどう考えても強い。

規格外の呪力使いが恐ろしいってのは分かるけれど…。
119作者の都合により名無しです:2014/05/29(木) 05:01:19.81 ID:TihSq6n50
単純にノーマルと能力者の二つの勢力間で争いがあったわけじゃ無くて第三第四の勢力との兼ね合いで一気に人口が減ったんだろう
数の暴力に訴えることが出来なければ、ノーマルな人達に勝ち目は無いな
攻撃抑制すら無い時代の、親による子殺し、子による親殺しの王族の時代なんて業魔がそこら辺歩いてるような物だし
120作者の都合により名無しです:2014/05/29(木) 18:02:47.74 ID:Cyx++2LJ0
業魔じゃなくて悪鬼じゃないか?
121作者の都合により名無しです:2014/05/30(金) 09:56:46.19 ID:1Nr8/W1O0
>>118
呪力者は一般人の弾圧によって当初はかなり数が減ったんだけど
その戦いの中で能力が核兵器なみに進化し逆襲
先鋭組織化して無差別テロを行い文明生活を破壊しまくる
それで飢餓や疫病が蔓延して人口が減った
122作者の都合により名無しです:2014/05/31(土) 15:00:45.68 ID:OFglD1yS0
>>121
これ読んでこの作品はX-MENの影響受けてるのかなと少し思った
123作者の都合により名無しです:2014/06/01(日) 23:08:44.37 ID:DEJwyTLJ0
っていうか、呪力もった人間ってDNA鑑定やら遺伝子改造すらできるんだろ?
サイコバスターくらい自前で作れると思うんだが。

ハッ、もしや胎内・小海の助っ人ってもしかして…(汗)
124作者の都合により名無しです:2014/06/03(火) 00:05:59.92 ID:dlMQ8Y/U0
https://twitter.com/oikawatoru

連載原稿終了? 人生で一番長くて短い二年間でした 最終回はなんと!
カラー12p????????????単行本ではグレーになってしまうので、単行本派の方
も来月号の別マガはぜひ…必ず買って下さい!土下座???????? あと来月の
マガSPに読み切り載ります!波長が合う人は面白い系漫画
125作者の都合により名無しです:2014/06/03(火) 00:15:50.56 ID:SrpGtDVo0
最終回でカラー12pとか
及川は講談社からよほどの高評価を受けているみたいだな
126作者の都合により名無しです:2014/06/03(火) 09:15:00.18 ID:YUS3oAKR0
でも最終回だとババアになってるだろ?www
127作者の都合により名無しです:2014/06/03(火) 09:17:23.86 ID:e05hK0190
は?何言ってんだ?
既に26歳でBBAだろ
128作者の都合により名無しです:2014/06/05(木) 14:07:54.64 ID:/AIVeOwr0
進撃読んでない奴は日本人に非ず
コンクリ犯のジョーさんも読んでるぞ
129作者の都合により名無しです:2014/06/09(月) 18:07:25.60 ID:4tXhpCQF0
今日発売の別マガに載ってた最終回、早季が手記を千年後の誰かに託す決意を
言葉にしたシーンと、どこかで1班の仲間たちと子供の姿で再会するシーンが
カラーで描かれててグッときた
なんだかんだで結構よかったけど、これでアニメ、漫画ともに終わってしまったなあ・・・
130作者の都合により名無しです:2014/06/09(月) 20:05:41.43 ID:FxCAaM3y0
及川徹 @oikawatoru
こういう漫画が6/20発売のマガジンSPECIALに掲載されます!
詳しい内容は買って読んで、ご満足頂けたらアンケートを送って下さい!土下座!!!お願いし土下座
「新世界より」から、まさかのキャラがゲストどころかメイン風に登場しますよ!
http://pbs.twimg.com/media/Bpq3dvHCAAEBcUm.jpg

たしか進撃、さんかれあ、惡の華、あと新世界よりをアニメ化まで育てた前の編集長が
いまマガジンSPECIALにいるんだっけ
進撃と新世界よりなかったらもう別マガ買う理由なくなるわ
131作者の都合により名無しです:2014/06/09(月) 20:06:17.66 ID:uYQ5uJnt0
マガSPに載る漫画、新世界からの出張キャラがいるってことは関連作品か?
それとも原稿料の安さに同情した原作者が特別に出張を許してくれたのか
132作者の都合により名無しです:2014/06/09(月) 20:19:15.67 ID:sz0gHQoE0
どういう漫画か知らんが読むしかないじゃないか
133作者の都合により名無しです:2014/06/09(月) 21:23:04.62 ID:d8O5s9wFO
進さん老けすぎや
134作者の都合により名無しです:2014/06/09(月) 22:15:58.64 ID:rFS6RdA90
北米出発前の演説への反応。
全然攻撃抑制が機能してなくてフイたw
悪鬼や業魔になりそうな子は処分すればいいじゃない ! の大合唱。
うーむ…。
135作者の都合により名無しです:2014/06/09(月) 22:18:30.83 ID:4tXhpCQF0
>>134
しかも自分の子供の両肩に手を置いてな
人間ってのは落ちれば落ちるところまで行き着くんだね
136作者の都合により名無しです:2014/06/10(火) 21:00:22.05 ID:j8D9oW400
>>135
文明化以前のホモサピエンスは大型類人猿の中で突出して生涯の出産数が多いので
子供の価値が低いのは当然と言えば当然
137作者の都合により名無しです:2014/06/10(火) 21:17:39.89 ID:YneNc24b0
序盤の方で描かれたかもしれないけど、超能力者夫婦の間に
生まれた子供でも超能力備わってない可能性ってある ?
村の人間見てても呪力の強弱やバリエーションあるみたい
だから、能力なしの子供も生まれる可能性あるのかなぁと。

そんな子供は危険ではないだろうけど、超能力者による
支配体制が崩れるかもしれない (超能力持たない人間が増える
可能性がある) から処分されちゃうのかな。
138作者の都合により名無しです:2014/06/10(火) 22:28:38.93 ID:5m9ic7jE0
>>136
倫理・道徳的には完全にアウトだけどね
139作者の都合により名無しです:2014/06/10(火) 22:41:44.46 ID:e99eDgK50
後半早希エロ過ぎた
特に今月の妊婦早希はヤバイねあれ
チンチンおっきさせながら読んでた
140作者の都合により名無しです:2014/06/10(火) 23:30:42.74 ID:5m9ic7jE0
>>139
ただ妊婦にしても少しお腹が大きすぎたような気がしたけど、あんなもん?
141作者の都合により名無しです:2014/06/10(火) 23:36:57.91 ID:ipmQpWvK0
>>137
生まれる可能性はある
呪力が発現するのが中学入る前の年齢くらいからでギリギリ待っても発現しない子供はそのまま全人学級に入学できず処分される
和貴園卒業は早季が一番最後となってるが実は他にもまだ残っていてその子たちは処分されてる

支配体制や呪力を持たない遺伝子を増やさないためはあると思う
あの世界は殆ど呪力で成り立っているしね
あと、きし機構は呪力発現と共に機能し始める
だから呪力を持たない子はきし機構が機能しない
同じ人間できし機構ない者がいたらもし攻撃されても超能力者は攻撃できない
だから処分してた
142作者の都合により名無しです:2014/06/10(火) 23:50:04.19 ID:ipmQpWvK0
>きし機構は呪力発現と共に機能し始める
これちょっとわかりにくいな…
きし機構は呪力で強制自殺させる機能だから呪力がないとき死できない
143作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 01:32:00.88 ID:wkN+Kj7k0
でも攻撃抑制自体は人間の遺伝子に組み込まれてるんじゃ無いの?
無能力者の悪鬼は想像出来ないが、そこまで壊れない限り直接的な危険は無かったんじゃ
だから彼ら本人が問題ってよりも、無能遺伝子が増えることを危惧してるって事では
144作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 09:00:20.53 ID:fOEjY6Pa0
希望のあるエンドだったけどあの世界観の人間は気持ち悪い
スクィーラの無間地獄?の刑罰趣味悪すぎだろ
145作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 15:41:27.53 ID:Xjxtb8OB0
まあアニメがとっくに終わったのに
漫画家なりの解釈を加えて最後までよくがんばったというところかな
146作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 15:42:50.16 ID:wkN+Kj7k0
アニメのコミカライズでもないのにその理屈はおかしいやろ
147作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 15:44:03.26 ID:Xjxtb8OB0
漫画版は原作とも違っているよ
148作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 16:33:31.73 ID:wkN+Kj7k0
そんなことは知ってるが…何コイツ?
149作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 17:47:19.31 ID:fLYcCyPA0
アニメより漫画のほうがよかった
150作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 19:01:40.24 ID:WAgcflFw0
同じく漫画版のが良かったな
めでたく完走して良かった
151作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 19:22:46.08 ID:+Wm4E1hT0
進さん、すっかり良き理解者みたいになっちまって…
152作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 19:24:08.52 ID:iQxfi1U20
>>151
手のひら返し
153作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 20:11:57.12 ID:3K4v29D/O
及川「前号の巻末で表紙が貰えなかったと言ったな。あれは嘘だ」
154作者の都合により名無しです:2014/06/11(水) 21:22:41.08 ID:MJr3CZ8t0
>>144
呪力という裏付けのある差別社会で、一部の人間が上から目線で
ちょっとだけ奴隷に歩み寄ってみました、みたいな話だからなぁ。

 スクィーラ「お前たちは神様じゃない、悪魔だ !」
 奇狼丸「核兵器見つけたら、神様滅ぼしたかったです」
 天狼丸「神様こええ。怒らせたら絶対殺される (泣」

…奴隷側から見たら、こんなんだからな人類。
155作者の都合により名無しです:2014/06/12(木) 01:08:38.09 ID:lj3iwcIW0
裁判の傍聴や出陣式に来ているモブに
無駄に可愛い娘が多い
156作者の都合により名無しです:2014/06/12(木) 01:13:49.84 ID:GBodg5DX0
ババア主人公書くのに疲れた反動だね
次回作に期待
157作者の都合により名無しです:2014/06/12(木) 01:30:12.28 ID:p92KtRId0
早季乳がエロゲみたいな奇乳じゃなきゃもっとよかった
158作者の都合により名無しです:2014/06/12(木) 01:45:05.05 ID:734chd4v0
なんでも実況J板 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9F%E6%B3%81ch#.E3.81.AA.E3.82.93.E3.81.A7.E3.82.82.E5.AE.9F.E6.B3.81J.E6.9D.BF
なんJ語用語集・辞典・元ネタ
http://wikiwiki.jp/jivejupiter/
http://wikiwiki.jp/livejupiter/
http://earthblues.s26.xrea.com/wiki/
http://netyougo.com/nanj
http://moto-neta.com/tag/%E3%81%AA%E3%82%93j/

野球民が野球を元に作ったなんJ語等をマネしとる低脳サカ豚ンゴwwwwww
野球>>>>>>>>>>>>>>>球蹴り
やね(ニッコリ
159作者の都合により名無しです:2014/06/12(木) 08:39:59.30 ID:XN54JrSAI
今後お約束としては早季の子供が業魔化するんだろうな
とりあえずは強いぬこを遺伝子弄って大量生産だな
160作者の都合により名無しです:2014/06/12(木) 10:36:17.52 ID:Kftvw8B20
この後人類は滅びましたとかのほうがハッピーエンドな終わり方だよね
161作者の都合により名無しです:2014/06/12(木) 11:39:12.21 ID:syvtvaI00
こち亀並の奇乳漫画で気持ち悪かった
162作者の都合により名無しです:2014/06/12(木) 12:14:56.45 ID:VuXb8bS40
エロを全く目的にしてない作品と、エロ目的なのにグロ画になる作品を同じにしちゃダメだ
163作者の都合により名無しです:2014/06/12(木) 17:36:51.17 ID:dpbBWb3d0
木星蜥蜴と同じオチなのか…?
ここで終わりってすっごく中途半端な気がする
原作もこうなの?
164祐樹 ◆Vgkf/JZSjODP :2014/06/13(金) 06:52:58.97 ID:E+zQ+mj30
進撃の半分以下の人気のクソ漫画www
死ねばーかwww
165作者の都合により名無しです:2014/06/13(金) 09:19:46.53 ID:+BSv6V1T0
原作と比べて漫画っぽく色々な要素を付け加えたり演出過剰だったりして、なんかボヤけた感じの作品になってしもうたな
漫画としての演出もあんま上手くなかったし
166作者の都合により名無しです:2014/06/13(金) 12:19:50.04 ID:9aU4tiKf0
>>163
木星蜥蜴ってナデシコ ?
あれはただの棄民で、遺伝子操作までされて奴隷化された
バケネズミとは全然立場が違うんじゃ。
167作者の都合により名無しです:2014/06/13(金) 16:23:35.27 ID:LQGT9m5H0
バケネズミには奴隷のように荷物運ばせておいて、自分たちは手伝いもしないのに「仲間としてよろしく」とか恐るべきキモさだな
こりゃいずれ第二第三のスクィーラ現れるわ
168作者の都合により名無しです:2014/06/13(金) 17:28:01.72 ID:aR28qd7m0
0年記だっけ、あれもまた漫画にするのかな
169作者の都合により名無しです:2014/06/13(金) 18:14:42.83 ID:wemCf7E+0
オリキャラ全く必要なかった
170作者の都合により名無しです:2014/06/14(土) 00:09:24.51 ID:TNiPGjur0
>>167
助けられた恩なんて虐げられたまま何世代も過ぎれば薄れるからね
171作者の都合により名無しです:2014/06/14(土) 08:21:39.51 ID:uRgE0WNy0
先月号読み忘れてたw
172作者の都合により名無しです:2014/06/14(土) 09:28:56.98 ID:+ZTR+iHv0
仕方ないとはいえ、アニメやら外部の情報で散々読者には知れ渡ってるバケネズミが人間だというネタに
もったいぶった大ゴマ使ってるのがなんか間抜けに見えた。
コミカライズの悲しいところだよな。
173作者の都合により名無しです:2014/06/14(土) 09:36:47.83 ID:wxZobbMh0
虚淵先生もやることなすこと人間でしたァ!って言われると悲しくなるだろうな
174作者の都合により名無しです:2014/06/14(土) 09:57:54.76 ID:uRgE0WNy0
>>172
小ゴマで済ましたら大惨事になるので仕方ない
175作者の都合により名無しです:2014/06/14(土) 11:54:28.73 ID:PZgaCpZA0
アニメがこけたのに
漫画はそこそこ人気漫画としてよくがんばったほう
176作者の都合により名無しです:2014/06/14(土) 13:10:12.03 ID:yUz9iCj40
>>172
それ普通に原作ありきの漫画では仕方ないことだろう。
ミステリーでは原作ファンも騙すために犯人変えて映画化
することもあるけど、うまくいくかは微妙。
177作者の都合により名無しです:2014/06/14(土) 22:32:22.11 ID:a+hPGoQs0
あの裁判が弱いものいじめだし脳だけになったスクィーラの最後(´・ω・`)
殺す前に快楽与えるとか最後に救いぐらい与えてやれよ、偽善者共が
178作者の都合により名無しです:2014/06/15(日) 02:10:23.59 ID:l/PkIoOS0
早季の子供ヤバいよね
早季自身が超能力発現遅かったしストレス半端ない最前線だったし
末は悪鬼か業魔か
179作者の都合により名無しです:2014/06/15(日) 04:02:14.15 ID:m+bAEcK+0
そういえば、早季はバケネズミ=人間という真相を知ったはずだが
スクィーラを死なせてやった時に愧死機構は働かなかったんかな。
180作者の都合により名無しです:2014/06/15(日) 16:01:30.52 ID:axgjKk8A0
それ原作だと説明があったよ
目の前の肉塊をどうしても人間だとは思えないからこれなら発動しないだろうと安心してた
ただ、いずれは自分はバケネズミを人間だと認識して愧死機構で死んでしまうかもしれないとも語っている
(これはスクィーラだけじゃなくて他のバケネズミも含めてだが)

それにしても原作だと無間地獄の刑は一ヶ月なんだが漫画だと7年なんだよなあ
スクィーラにとっては原作のほうがマシかもしれんな、無間地獄の刑に比べたら人生で遭遇するあらゆる苦痛は屁みたいなもんだろうし
181作者の都合により名無しです:2014/06/15(日) 17:00:17.78 ID:IWYQoo0A0
バケネズミには同情するが
例えば喋る犬や猫がいたとしていきなり元人間と言われて
自分と全く同じ人間として脳がすぐ認識するかといったらしないかもしれない
やっぱ「人間」ではなく「犬」「猫」として認識すると思う
見た目、視覚情報ってかなり重要だ
そうなるように科学者グループも考えて作り出して闇に葬ったんだろうなぁ
182作者の都合により名無しです:2014/06/15(日) 18:36:40.19 ID:FLoJG4R+0
せめて外見をミッ●ーマウスにするくらいの配慮はしても良かったのではないかな?
183作者の都合により名無しです:2014/06/15(日) 20:09:36.85 ID:IWYQoo0A0
>>182
わざわざ殺さず奴隷として酷使するために残したから
生理的に嫌悪するような醜さじゃないと意味ないと思う
かわいいと酷いことしにくい
美人とブスの扱いに差があるのと同じようなもんかも
184作者の都合により名無しです:2014/06/16(月) 00:20:08.16 ID:i4cs1PDr0
>>135

生前
早季「でも処分される子供にそんな理屈…」
富子様「親たちだって辛いのよ」

死後
富子様「そう思ってた時期が私にもありました(泣)」

>>181
言っとくが奴隷王朝の民&狩猟民の虐殺レベルは王様たちの比じゃないぞ。
原作での描写だが、
王様たちの呪力での虐殺500年分<<越えられない壁<<日能力者同士の抗争の犠牲者数十年分
ついでにフィールドワークの学者まで虐殺されてるし。
自分達がいかにPKを平和的に使うか、悪用したら死ぬ覚悟までしてやっと完成させたのに、いざ披露しようと思ったらこれだもん。
マーズやデビルマンに比べれば随分温情的だと思うが。
>>182

つゼロ年
185作者の都合により名無しです:2014/06/16(月) 00:23:00.93 ID:i4cs1PDr0
すまん間違えた、「日」能力者じゃなくて「非」能力者ね。
あと最終回で「超能力者と非能力者の最大の抗争地」が北米とあった。
北米で超能力者…

あw(察し)
186作者の都合により名無しです:2014/06/16(月) 11:00:52.83 ID:buKk94CN0
あの世界の母親って自分がお腹痛めて産んだ子供に愛着なさすぎだろ
そんなに子供より我が身が可愛いならそもそも子供なんて産むなよ
187作者の都合により名無しです:2014/06/16(月) 12:59:58.77 ID:3Mo7O3IX0
いやどうだろう、自分の子が悪に走ったらキッチリ始末するのも立派な愛情だと思うよ?
188作者の都合により名無しです:2014/06/16(月) 16:13:13.89 ID:wnGV36lT0
そう思ってる両親がどの程度いたんかね
例えば最終話の子供の肩に手を掛けながら始末すればいいと言ってた母親なんて愛情よりも自己保身優先の態度での叫びだろ
それにこの場合の悪というのは悪行を重ねるから悪ではなく単に都合が悪いから悪ということにしようというシステムによるものでしょ
かつて悪鬼となった少年Åは実際の所どういう経緯で暴れまわったのかもよく分からんし
189作者の都合により名無しです:2014/06/16(月) 16:47:33.72 ID:RF+2yVC60
文化によって価値観が違うのは当然
ましてやそういう洗脳教育が行き届いてる世界だ
個々の命より社会優先でも何もおかしくない
…というのを漫画は原作やアニメより(あの部分では)強調しまくってたから違和感はあったけどな

ちなみに原作では悪鬼Aは母が要職に就いてたのをいいことに
異常に気付いてたのに対応をごまかして先延ばししてるうちに爆発した
母の愛の悪い例
190作者の都合により名無しです:2014/06/17(火) 10:10:03.24 ID:r7SAl1CS0
「原稿料上げて」嘆願の声届かず... ほとんどマンガ家は単行本収入がないと赤字!?
ttp://news.livedoor.com/article/detail/8929545/
アニメ化もされた貴志祐介『新世界より』のコミカライズを担当しているマンガ家の及川徹が、
「アシスタント代を減らし、高品質を諦めるが正解!」とツイートしたことが話題を呼んでいる。

一連のツイートをまとめると、現在の『新世界より』レベルの仕上げにすると、印税を抜いても
ページごとに5000〜6000円の赤字になり、描けば描くほど赤字になってしまっているとのこと。

そこで原稿料の値上げについて「別冊少年マガジン」の編集長と話したが、変更の余地は
ないと言われ、担当編集に悲しみを訴えてもばっさり切り捨てられてしまったというのだ。

「悲しいわぁ...今日は泣きながら徹夜で原稿がんばろう...」少しでも単行本が売れることを祈りたい。


(´;ω;`)ウッ
191作者の都合により名無しです:2014/06/17(火) 12:26:23.15 ID:eISTDjr50
そして1000年後の物語が連載されるのか
バケネズミってネーミングをどうにかすればもうちょっとよかった
192作者の都合により名無しです:2014/06/17(火) 13:29:08.92 ID:uZ10/26+0
正解はアシスタントなしでも高品質を保てるように実力をつける…だな
漫画は絵も大切だけど話の内容と魅せ方の方が遙かに大切だしね
良い意味での手抜きをしなくてはな
及川さんには、お世辞にも絵が上手くない漫画家がかなり売れてる理由を考えて欲しいね

というか、すでに売れているしアニメという映像化までされている原作のコミカライズなんだから
完成までの難度はかなり低いだろ
もしかしたら原稿料が原作にかなり持って行かれてるから低くなってるだけじゃ無いの?
193作者の都合により名無しです:2014/06/17(火) 13:38:32.89 ID:l9qFTOGE0
赤字出してまでなんで漫画描いてんだこいつは?
194作者の都合により名無しです:2014/06/17(火) 22:04:52.90 ID:rw7RJiT20
>>193
先行投資だろう
もっと待遇の良い所からお声が掛かるのを期待して
195作者の都合により名無しです:2014/06/17(火) 22:40:48.67 ID:ooqLnM8d0
>>192
誰かが言っていた、金出して草刈りする人雇うくらいなら自分で刈った方がいいとw
漫画もまさにそれだと思う
196作者の都合により名無しです:2014/06/18(水) 10:00:04.36 ID:FB4eSYCK0
旧人類の子孫であるバケネズミを道具同然に扱い、彼等がなぜ反乱を起こしたの
かさえ理解できないまま、彼等の尊厳を踏み躙り続ける神栖66町。

「本当の敵はバケネズミではない」などとほざいていた癖に、最後まで町を支配
する委員会連中に逆らおうとしなかった渡辺早季。特に早季は、奇狼丸の人間に
対する不信感、バケネズミの真実を知っていたにも関わらず、最後まで自分達人
間の非を認めないまま、スクィーラ達バケネズミを見下し続けた。

そもそも町のバケネズミに対する扱いに問題があったらから反乱を起こされたのに、町の側の非を見て見ぬふりをし、挙句にはスクィーラに対して「謝罪しろ」
などというふざけた台詞を吐く始末。

自分の姉妹、友達も委員会による粛清の犠牲になったにも関わらず、そんな組織
に尻尾を振り、悲惨な状況に置かれているバケネズミ達を一切認めないという姿
勢には怒りを通り越して失笑モノ。ここまでいけば狂人の領域に入っている。

こんな連中を断罪するSSを投下したのに、キャラ崩壊とか叩いてる奴がいることがアホらしいわ。
197作者:2014/06/18(水) 10:03:17.91 ID:FB4eSYCK0
そういうわけで、Dies iraeと新世界よりのクロスSSを投下します。

三つのルートに分岐するんでまずは「神栖66町征服ルート」からです。
198神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 10:04:19.05 ID:FB4eSYCK0
全てが「既知」だった。

 何をしようにもそれが付きまとってくる。

 刺激を求めている自分にとってそれは酷く退屈なことだった。

 このまま凡人と変わらない人生を歩むよりも自分がより自分でいられる生き方をしたかった。

 選択肢の総当たりというものだ。

 自分の親友達との高校生活、つまらないわけではないが珍しくもない。

 そんなことは日本中の同年代の者達がリアルタイムで経験している。

 何より親友の一人と自分は気楽に学園ドラマをしている身分ではないのだ。

 このままつまらないレールに沿った人生を送り続けること事態が自分にとって何より我慢ならなかった。

 そんな思いが積りに積もったある日、それが一気に暴発した。

 学校の屋上で無二の親友と意見の相違から殺し合いじみた喧嘩の後、病院にかつぎこまれた

 そして病院を抜け出し、病院を出る時にそこの病院の院長の娘と知り合い、意気投合すると、その娘と共に地元のギャンググループのボスとなった。

 そうする方がより楽しいと思ったから、そうする方がより「生きている」ということが実感できると思ったから。

 スリルと刺激と興奮こそが自分の求めているものだった。

 あのまま学校生活を送っていたら恐らく味わえないであろう。

 そしてそんなある日のこと、「奴等」は自分達のいる街にやってきた。

 過去の大戦が生んだ闇の超人、正真正銘の地獄の悪魔と呼ぶに相応しい魔人達だった。
199神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 10:05:02.68 ID:FB4eSYCK0
 聖槍十三騎士団


 奴等の属する組織はそう呼ばれていた。

 積極的に自分はそいつらに喧嘩をふっかけた。

 正義感からではない、ただ純粋に「楽しめそう」だったからだ。

 だが騎士団は余りにも人間の常識から外れすぎた化け物の集まりだった。

 銃、スタンガン、火炎瓶、液体窒素のいずれも通じない。

 漫画の中からそのまま出てきたような馬鹿げた連中。

 しかし自分はそんな連中と対峙しようが恐怖などというものは感じなかった。

 絶望的なまでの力の差、覆せない戦力差、どうしようもない実力差。

 余りにも連中と自分との「差」は開いていた。

 しかし連中の持つ「力」を自分の無二の親友が持っていることを知ると、早速親友と再会、そして自分も戦いに身を乗り出した。

 親友との喧嘩の後もつきまとってきた「既知感」だが、騎士団との戦いの際にはそれが大きな武器となった。

 邪魔な存在でしかなかった「既知感」が連中との戦いでは大いに役にたった。

 そして自分も奴等の持つ「力」を得ることに成功した。

 自分と連れの娘は奴等の一人との戦いで相い討ちにまで持ち込んだ。

 自分は死ぬのだ。



 そう思った。



 死ぬのであれば連中との戦いは中々に楽しかった。
200神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 10:06:16.68 ID:FB4eSYCK0
 短いながらも始めて「生きている」感覚を得られた一時。



 できればもう少しの間だけそれが長く続いていれば。



 そう思った刹那



 『司狼』は目を覚ました。
201神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 10:24:23.86 ID:FB4eSYCK0
 目を覚ました司狼は自分の周囲を見渡す。家の中だ。多少小ぢんまりしてはいるものの、暮らしていくには充分過ぎる程の広さがある。昔ながらの木で出来た
和風の家だ。家の中央には囲炉裏がある。外からは小鳥の囀りが聞こえてきた。自分は今まで床に敷かれた布団で寝かされていたことに気付いた司狼。

「……どこだここは?」

 司狼は立ち上がり、床に畳んであった自分の服を着る。

「あの白髪の坊主にトドメの一撃与えたとこまでは覚えてるんだけどな」

「つーか、俺はまだ生きてるってことだよな。まさかここがあの世ってわけでもねぇだろうし」

 諏訪原市の上空に現れた聖槍十三騎士団の本拠地である「ヴェヴェルスブルグ城」。死んだ者の魂はそこに行く筈だ。まさか自分が今いるこの場所が「そこ」だとでもいうのだろうか?

 急いで司狼は家の外に飛び出す。今更どんな超常現象が起きようが驚きはしない。

 諏訪原で戦った黒円卓の面々は存在そのものが天災のような連中だった。自分の魂が奴等の本拠地である城に運ばれたとでも言うのだろうか?

 そうだとするならば戦うまでだ。ここが奴等の本拠地であるならば奴等の首魁であるラインハルトの首を獲るしかない。

 諏訪原タワーで戦った時はどうしようもない程の力の差だった。自分一人だけでどうにかできる相手ではないのは分かっている。

 しかしそれで諦める司狼ではない。そう思いつつ、外にでた司狼の目に飛び込んできたのは実に予想外な物だった。

 「あ、気が付いたんですか? 森の中で貴方が気を失っていたのを守が見つけてくれたんですよ。あの子ったら「呪力」でここまで運んでくれたんですよ」

 目の前にいるのは雪のように白い肌、長いストレートヘアに赤い髪の毛をした十四〜五歳の少女が水に入った桶を持って立っていた。正に「美少女」という一言が似合う少女だ。
彼女は見たこともない服を着ている。昔の日本人が着ていた和服を現代風にアレンジしたような服装だ。

 「森の中で倒れてたのか、助けてもらって悪ぃな。俺はこれから急がなきゃなんねぇんだ」
 「神栖66町に御帰りですか? あの……、お願いなんですけど私と守がこの森にいることは内緒にしていただきませんか? 倫理委員会や教育委員会に知られたら私達……」

 神栖66町? 倫理委員会? 少女の口から出てくる単語は司狼にとっては何のことだかさっぱり理解不能だった。

 「この場所は諏訪原市から遠いのか?」
 「諏訪原市? そんな町聞いたことありませんけど……」
 「何?」

 この娘は何を言っているのだろうか? ここは日本で西暦2006年の筈だ。司狼は少女の着ている服を見て何か引っかかる物を感じた。

 「お嬢ちゃん、少し詳しく話聞かせちゃくれねぇか?」
202神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 10:32:01.77 ID:FB4eSYCK0
 家の中に入り、出された朝食を食べながら、司狼は少女の話に耳を強く傾けた。少女の名前は「秋月真理亜」。故郷である神栖66町を離れ、今は幼馴染である「伊東守」と二人で
暮らしているという。

 司狼は繰り返し自分のいた諏訪原のことについて真理亜に尋ねる。しかし何度尋ねようが聞こうが知らないの一点張りだった。

 世捨て人というわけでもないだろうと思っていたが、彼女の言う神栖66町が人界から隔絶された町という予想もしてみた。しかしそんな町が現代日本に存在しているわけもない。
だからと言って外国というわけでもないだろう。現に真理亜は日本名だし、日本語で話している。

 しかしそんな司狼の予想も思惑も全て真理亜の見せた「力」によって吹き飛ぶこととなる。

 呪力

 そう呼ばれる力を真理亜は外に出て司狼に見せた。真理亜は家の近くの森に生えている比較的大きな木に目を向ける。すると木が何かの力に引っ張られるかのように
地面から引っこ抜かれた。それだけでは終わらず、野菜や果物のように綺麗にスライスされ、全て均等な大きさの角材となり、地面に並べられる。それは最早一種の芸術とも言っていい光景だった。

 「おいおい冗談キツイぜ……」

 司狼自身も真理亜の見せた「力」を目の当たりにし、思わず苦笑いが零れてしまった。また諏訪原での戦いの続きなのかとか、「呪力」は聖遺物の力によるものなのかとか、いよいよここは
ヴェヴェルスブルグ城の中に広がる超空間なのかという考えが司狼の頭の中を駆け巡っていた。

 目の前にいる真理亜も黒円卓の本拠地が作り出している幻影の可能性も否定できない。何せあれだけの馬鹿げたファンタジー集団だ。真理亜の家や周りの森林も全て聖遺物の力で作り上げられた
超次元空間なのではないか? というのが司狼の考えだった。

 いきなり「呪力」という超能力を見せられたのだ。目覚めた時は日本のどこかの片田舎にでも飛ばされたのかと思っていたが、真理亜の持つ得体の知れない力を目にし、真理亜も聖遺物の使徒なの
ではないかという疑念が生じていた。

 しかし真理亜自身からは黒円卓の面々が発していた人外の物とも言うべき「鬼気」は感じられない。ヴィルヘルム=エーレンブルグ、ヴォルフガング=シュライバー、ルサルカ=シュヴェーゲリン等の騎士団の
面子と目の前の真理亜を比較してみると分かる。

 真理亜は到底そんな大それた存在には見えないし、第一自分を助けてくれた。

 先程生まれた真理亜への疑念は僅かではあるが和らぐ。

 「凄ぇな。どうやってこんな力覚えたんだ?」

 「えっと……、『呪力』を知らないんですか?」

 「悪ィが知らねぇんだ。少しそれについて聞きたいんだけどよ」

 真理亜と共に家の中に戻った司狼は真理亜から『呪力』の簡単な説明を受ける。
203神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 10:34:17.64 ID:FB4eSYCK0
 ──────────呪力



 それは簡単に言ってしまえばPK(サイコキネシス)だ。真理亜の住んでいた神栖66町の人間は全員この力を持っている。脳内でイメージを描くことによってそれを具現化し、
様々なことに応用することができる。物体を動かすことを始め、木などに火をつける、空気中の水分で鏡を作り出すことすら可能だという。

 中でも神栖66町で最強の能力を持つと言われる鏑木肆星は地球そのものを真っ二つに割る程の強大無比な呪力を持つと言う。十二歳になる頃には12歳頃に「祝霊(しゅくれい)」と呼ばれるポ
ルターガイスト現象が起こるのを機に発現する。

 司狼も呪力の持つ力を間近で見た為、改めてその強大さが理解できた。

 「凄ぇ能力持ってんだな。ま、俺が戦ってきた連中も負け劣らずなのばっかだったけどな」

 「?」

 真理亜は司狼の言葉にキョトンとした顔をする。今自分のいる世界は元いた自分の世界とは全く異なる世界なのだろうか?司狼は薄々思い始める。

 「所でお前は何でそんな歳で自活してんだ? まさかその若さで自立したってわけでもねぇだろ?」

 「それは……」

 司狼の問いかけに真理亜は暗い顔をして視線を落とす。どうやら何かワケ有りなようだ。

 「もう一度聞きますけど……、本当に貴方は神栖66町の人ではないんですね?」

 「ああ、誓うぜ。俺は断じてそんな町は知らんし」

 真理亜は射抜くような視線で司狼の目を見つめてくる。

 「おいおいそんなに睨むなよ。誓って言うぜ、俺は神栖66町なんて知らねぇし、聞いたこともねぇ」

 司狼の言葉に真理亜は暫らく沈黙した後、ゆっくりと口を開く。

 事の発端は二年前、真理亜が通っていた和貴園の夏季キャンプでの出来事だった。一班の仲間達と共に森に入っていき、そこで『ミノシロモドキ』という
生き物を見つける。ミノシロモドキは国立国会図書館つくば館の端末機械である。ミノシロモドキに記録されていた内容は真理亜を始めとする一般の皆の耳を
疑う内容だった。
204神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 10:38:22.38 ID:FB4eSYCK0
 それは先史文明、今の時代になるまでの血塗られた歴史の数々だった。真理亜の時代に呼ばれる「呪力」は元はPKと呼ばれ、世界各地でPKを持つ人間が現れ始め、
その数は全人口の0.3%に達した。PKを用いた犯罪が多発し始め、PK能力者に対して人々は恐怖を抱き、やがて弾圧を加え始めた。やがてそれに政治的、思想的思惑が
複雑に絡み合い、全世界で大規模な戦争が勃発。その末に文明が崩壊したのだという。

 歴史はそれで終わらない。大規模な戦争の末、全世界の人口を全体の僅か2%程にまで激減させ、社会体制、文明は崩壊した。そしてPK能力者と非能力者の争いは尚も
続いた。それから約500年に渡る「暗黒時代」が幕を開け、そこでも血と肉と屍で築かれた歴史が紡がれた。この時代は「奴隷王朝の時代」と呼ばれた。

 奴隷王朝が終焉した後も能力者と非能力者の抗争が絶え間なく続き、ついにそれまで傍観者に徹してきた者達が解決に乗り出し、現代の社会体制が築かれたと言われる。

 今の神栖66町があるのも傍観者であった者達がいたからこそだろう。

 「何とまぁ、凄い歴史っつーか。黒円卓の連中も大概だったがこれの前じゃあいつらも霞むわな」

 真理亜から語られた余りにも凄惨かつ血生臭い歴史の数々に司狼は思わず溜息を漏らす。

 「特に「奴隷王朝」だっけ? その時代の歴代皇帝はあいつらにも劣らない変態揃いときたかよ。まぁ、あんな凄ぇ力を操れりゃそれを試してみたくもなるわな。
けど能力を持ってない普通の人間殺しまくって何が楽しいのかね。凄い力振り回して『俺TUEEEEEEEE』してるだけじゃねえか」

 「暗黒時代」に存在した「神聖サクラ王朝」の歴代君主の暴虐非道ぶりは騎士団にも精通するものがある。この世界も大概まともな世界ではなさそうだ。

 「所でお前は何で神栖66町を離れて暮らしてんだ?」

 司狼は再度真理亜に尋ねる。真理亜が神栖66町を離れて暮らしている理由。大分前置きが長くなってしまったものの、夏季キャンプの時にミノシロモドキを捕まえ、ミノシロモドキに
記録されていた歴史を知ってしまったことは本来であれば処分の対象になってしまう所を一班の仲間である朝比奈覚の祖母にして倫理委員会の委員長である朝比奈富子が不問にしてくれた。

 だが同じく一般の仲間である伊東守は精神面が不安定な上、呪力も弱く、いつ「処分」の対象にされるか分からなかった。

 「「処分」? 何か悪ィことでもしたのか?」

 「ううん。そういうわけじゃないんです」
205神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 10:54:31.41 ID:FB4eSYCK0
 神栖66町で暮らしていく上で必要なのは「他人との協調性をとれる人間」、「問題を起こさない人間」、「呪力を使える人間」だ。これは何かと言うと、呪力がない、若しくは弱かったり、
問題を起こしそうな子供は『不浄猫』により処分されてしまう。

 なぜこの程度のことで処分されるのかと言うと、精神面が不安定だったり、問題を起こす子供は「悪鬼」、或いは「業魔」となる可能性があるからだ。

 町の平穏を乱したりする異分子は子供の内から摘み取っている。現に守は二度も不浄猫に襲われてる。奇跡的に不浄猫を撃退した翌日の朝に家を飛び出したのだ。
守のことが放っておけず、真理亜は守のそばにいるべく、神栖66町を去った。

 自分達と異なる存在を排除する神栖66町の方針に抗うようにして守と共に逃亡したのだ。

 高々呪力が弱い程度のことが処分の対象とされてしまう神栖66町。全ては「悪鬼」、そして「業魔」を出さない為らしい。子供一人を消すことを日常茶飯事的に行っているのだとすれば
既にかなりの数の子供が「間引かれている」ということになる。

 
 「私はあのまま町の都合で死ぬなんて嫌でした。何の悪いこともしていない守が呪力が弱いだけで処分されるなんて納得がいきません」

 真理亜はそう言うと僅かに唇を噛みしめた。司狼から見た真理亜の目には微かな怒りが宿っていた。

 「あー、分かる分かる。ムラ社会の反吐が出る部分を残らず掻き集めて鍋で煮りゃこういう町が出来るんだろうよ。呪力っつー名前の調味料を加えれば出来上がり、と」

 軽い口調で返すものの、司狼自身も神栖66町に対する感情は最悪のそれだった。

 「いつか蓮にも言った言葉だけど、この国の悪い部分の集大成みたいな町だな。出る杭は打たれる、天才は孤独、ハブられる馬鹿、イジメカッコ悪い。ま、今更泣き言言っても
始まんねぇけどよ。ちったぁ痛い目に遭えば委員会の連中も納得するんじゃねぇか? 逃げてばっかなんて俺には性に合わねーからな。俺をその神栖66町に案内してくんねーか?」

 「え!? 行ってどうするんですか?」

 「決まってんだろ。委員会の連中に灸を据えてやんのさ」

 司狼自身、正義感の持ち主というわけではない。しかし厄介事、もめ事に首を突っ込みたがる生来の性分故、神栖66町のことについて詳しく知れば知る程その町を引っ掻き回したく
なった。反吐が出る程の全体主義、虫唾が走る程の村社会、異分子、異端者は容赦なく排除。司狼自身の嫌いな物を全てぶち込んだような町。

 自分があの町で生まれたのだとしたら真っ先に処分の対象にされるだろう。そんなものはゴメンだし、お断りだ。

 「あの……、貴方は『呪力』を持っていないんですよね? だとしたら『攻撃抑制』も『愧死機構』もないってことになりますけど……」

 「『愧死機構』?」
206神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 11:03:53.04 ID:FB4eSYCK0
 真理亜が『愧死機構』について教えてくれた。、あらかじめ人間の遺伝子に組み込まれている機構であり、同種である人間を攻撃しようとした際に作用する。 対人攻撃を脳が認識すると、
無意識のうちに呪力が発動し、眩暈・動悸などの警告発作が起こる。それでもなお警告を無視し攻撃を続行した場合には、強直の発作により死に至るという。

 「それがある限り連中は俺を殺せねぇってことだわな。なんだ、案外楽に終わりそうな仕事だぜ」

 そのような機構が作用すれば神栖66町の連中は司狼を呪力で攻撃できないということになる。今の司狼の力を考えれば適当に殴り込んでそれで終わりということになるだろう。

 諏訪原での戦いの際、騎士団の一人にして黒円卓の一員、ルサルカ=シュヴェーゲリンから奪い取った「血の伯爵夫人」がある限り司狼は聖遺物の使徒としての力がある。

 「ま、俺は呪力とかいうモンは持ってねぇけどよ。変わりにこんなことならできるぜ。来な、エリー」

 そう、ルサルカの体内にいる時、連れの女であるエリーこと本城恵梨依の魂と司狼は文字通り『融合』している。

 そして司狼の横にはエリーが『形成』されていく。

 「ん〜、久々に外の空気吸った気分だよ。あ〜よく寝た」

 「え……?、あ……?」

 真理亜は驚いて二の句が継げないという顔をしている。シュライバーとの戦いの際に呼び出し、一緒にこっちの世界まで来たということだ。最も、今のエリーは司狼の聖遺物の
ようなものなのだが。

 強靭な魂を持つ故に出来ることであり、ルサルカの体内に取り込まれた時も体内にいる司狼と「血の伯爵夫人」の奪い合いになってしまった程だ。

 「あら? この娘は誰?」

 「ん? この娘は秋月真理亜。俺を助けてくれた嬢ちゃんさ」

 司狼は大方の事情をエリーに説明する。

 「うげー。あたし的にそんな町お断りだわ」

 露骨に嫌そうな顔をして神栖66町への嫌悪感を口にする。

 「ってなわけだ真理亜。俺達を町に案内してくんねぇか?」

 「でも……」
207神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 11:38:39.05 ID:FB4eSYCK0
 真理亜は明らかに困惑していた。

 「何迷う必要あんだよ。お前だってあの町が嫌いだから逃げてきたんだろ? この先あの町はこれからも何も知らんガキ共を処分しまくるだろうぜ。『悪鬼』?『業魔』? 安全対策
の為とか言って今まで何人殺したんだろうな。正に恐怖政治&民主主義(笑)だろ」

 困惑する真理亜が何かを言おうとした時、家の扉が開く音がした。入口の方に目を向けると、爆発したようなくせっ毛にあどけなく、大人しそうな容姿の真理亜と変わらない年代の
少年が立っていた。

 「あ、守。おかえりなさい」
 「ただいま真理亜。えっと……、お客と言っていいのかな……?」

 よく見ると守の後ろにはやけに背丈の低い者達が数人いる。1メートルにも満たない身長からしてまだ年端もいかない子供だろうか? 小さい者達をよく見てみると司狼は仰天した。

 お伽噺やファンタジーに登場するゴブリンやオークの類かと一瞬錯覚したが、よくよく見てみると動物の『ネズミ』に似ていた。口には齧歯類特有の大きい歯が生え、鼠色の肌に
二足歩行。RPGなどにそのまま出てきても何ら不自然ではないモンスターだ。

 「おいおい……! そいつら何だよ?」

 流石の司狼も守の後ろに控える数匹のネズミ型のモンスターには度胆を抜かした。姿形まで怪物めいた姿の者は騎士団にはいなかった。いや、トバルカインという者は存在した。だが人型な分、
奴の方がまだ人間だと思えた。

 「バケネズミよ」

 「バケネズミ?」

 「そう、人間に対して穀物とかを提供したり、肉体労働をしたりする代わりに生存することを許されている存在なの」

 真理亜はバケネズミに慣れているようだった。この世界ではバケネズミという存在は珍しくないというのだろうか?

 「真理亜……、塩屋虻コロニーから野狐丸っていうバケネズミが話がしたいって……」

 「野狐丸?」

 守は家の中に入ると、守の後には昔の平安時代の貴族が着ていたような着物を身に付けたバケネズミが入ってきた。他のバケネズミとは違い、桃色に近い肌をしていた。

 「お久しぶりでございます。秋月真理亜様。二年前にお会いしたスクィーラと申します」

 「あ! 貴方はあの時奇狼丸と一緒にいた!」

 「左様でございます。わたくしはあの時あの場にいたスクィーラです」

 そういえば真理亜の夏季キャンプの話に真理亜達一般の子供達を助けてくれたバケネズミがいたと聞いた。今目の前にいるバケネズミがその内の一匹であるスクィーラか。

 「今は野狐丸という名前を授かっております」

 慇懃とも呼べる態度で深々と真理亜にお辞儀する野狐丸。見た目に似合わず随分と理知的だった。

 「えらく馬鹿丁寧なんだな」

 「秋月様。このお方は?」

 「あ、この人は森の中で倒れていたのを守が助けたの名前は……」

 「司狼だ、遊佐司狼。こっちは俺の連れのエリー」

 「よろしくね」

 「こちらこそ」

 「秋月真理亜様、並びに伊東守様。今日は私達塩屋虻コロニー、いや、バケネズミ全体に関わる問題の相談の為に来ました」
208神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 11:57:46.89 ID:FB4eSYCK0
 司狼、エリーは真理亜、守と共にバケネズミのコロニーである「塩屋虻コロニー」に連れていかれた。司狼自身、バケネズミのことについて知りたいと思ったのもあるが、
それよりコロニーの奏上役を務める野狐丸に興味があった。言動こそ慇懃無礼を地で行くものであったのだが、司狼は野狐丸に何か引っかかるものを感じたからだ。

 真理亜と守、そして自分とエリーに対する態度は一貫して丁寧であるものの、腹の底で思っていることがあると司狼は感じた。人を見る目はある方だ(人間ではないが)。今までの
経験から来る奇妙な「違和感」と言って良いだろう。

 考えすぎだとも思ったが、司狼自身は妙に野狐丸が気になった。

 「野狐丸だったっけ? お前等バケネズミは人間に服従してるんだよな?」

 「ええ、おっしゃる通りです遊佐様。我々バケネズミは神である人間を崇め、地球上で神様の次に高い知能を持っております」

 「そうだな、他のバケネズミを見ても言葉で会話してるし、服だって着てる。そんじょそこらの類人猿じゃできない芸当だわな」

 やはり何かが引っかかった。腹の底で何を考えているのか分からない者というのは態度や言動、表情に現れる。野狐丸は如何にも「胡散臭い」というレベルに
値した。

 真理亜や守には分からないだろうが、聖遺物の使徒としての力が付いた為か「そういうこと」に関しても人間の状態だった頃より鋭くなった気がした。

 森の中を歩いていく内に、塩屋虻コロニーの居住区に辿り着いた。その様は正に「町」と呼ぶに相応しいものがあった。

 コンクリートで出来た家々が立ち並び、街中を歩いてみると、コンクリートを製造する工場まで存在していた。ここまで発展している光景を見ると「知能が高い」という野狐丸
の言葉にも納得がいく。

 「なぁ、野狐丸。他のバケネズミのコロニーもこんな感じなのか?」

 「いえ、まだこのように発展しているコロニーは少数でございます。未だに木々で作られた家々に住む上、未だに地中を住処とする他のコロニーも少なくありません」

 「ってことはお前のコロニーはそん中でも「先進国」って意味だな。どっからこんな技術を編み出したんだ? 純粋にすげぇじゃねぇか」

 地上には粗末な木の家、或いは穴を掘り、暗い地中の中で暮らすというのがバケネズミには似合っていると思っていた司狼であるが、ここに来てバケネズミに対する評価を改めることとなった。

 知能が高いというのはあながち嘘ではない。いや、ここまでくればもう人間とさほど変わらないではないか。

 そう思っている内にコンクリートで出来た巨大なドーム状の建物に辿り着いた。

 「ここが我々塩屋虻コロニーの政治を司る場所です。各コロニーの代表60名がここで議論を交わし、最終的な決定を下す場所でございます」

 「おいおい議会制の政治かよ。随分民主的じゃねぇか」

 「えっと……、バケネズミのコロニーにはそれぞれ女王がいる筈じゃ……」

 「さ!、こちらです」

 真理亜の疑問の言葉に慌てるように、野狐丸が建物の中に案内する。何か知られたくないことでもあるのだろうか?そんな疑問を抱きつつ、建物の中に入っていく司狼。

 広々とした建物の内部に設置されてある階段を上り、会議室のような部屋に来た。どうやらこの会議室がコロニーの政治の中枢部なのだろう。

 円卓状に出来た巨大な石のテーブルがある。

 「さぁ、こちらにおかけになって下さい」
209神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 12:05:31.51 ID:FB4eSYCK0
 野狐丸の言葉に甘え、石で出来た椅子に座る司狼、エリー、真理亜、守。石の机に茶のような飲み物を出され、それを口に運んだ。

 「では、早速本題に入りましょう。今日皆さんに集まっていただいたのは他でもありません。そこにいる司狼様にお力添していただきたのです」

 「俺に?」

 「はい、先程真理亜様と守様の家に来た時は司狼様を初めて見るようなことを言いましたが、それは大きな間違いです。我々のコロニーの者が森の中で光に包まれて
光の中から現れた司狼様を見たのです。そして私は部下の報告を聞いて確信しました。この方は「メシア」だと」

 「おいおい、俺がメシア?」

 「はい、我々バケネズミの未来を救う「メシア」です」

 「冗談言えよ。何で俺がお前等のメシアなんだ?」

 「言葉で言うのは簡単です。しかし貴方様にはこれを見ていただきたい」

 野狐丸は部下のバケネズミに何かを命ずると、暫らくして部下のバケネズミが何かを持ってきた。それは金色に輝く何とも形容し難い形の
生き物だった。四足歩行に、蛸の吸盤のような口、身体は金色であり、何か他の星系から持ってきた地球外生命体だと司狼に思わせた。

 「こりゃどこの星から掻っ攫ってきた生き物だ?」

 「ミノシロモドキ!? バケネズミがこんな物を持っていたなんて!」

 守が驚いたように声を上げる。

 「ミノシロモドキ?」

 「はい、二年前の夏季キャンプの時に私と守を含む一般の皆で見つけた物です。あれに記録されていた歴史を知ってしまったんです」

 家で真理亜の話に登場したミノシロモドキ。テーブルの上に置かれたこの奇妙な生き物がまさかそれだとは。

 「つーかどー見ても記録を保存するモノに見えないよね〜」

 エリーはミノシロモドキの身体を指で突っつく。

 「わたしは国立国会図書館筑波館です。自走型アーカイブ自立進化バージョン。すべての情報はアーカイブに搭載されている容量890ペタバイトのフォロ グラフィック
記憶デバイスにおさめられています」

 「うわ!? いきなり喋った!?」

 「このミノシロモドキの話を聞いていただければ遊佐様の御心も動かれるかと」
210神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 12:13:58.07 ID:FB4eSYCK0
 「へぇ。楽しみじゃねぇか」

 司狼はミノシロモドキから語られる歴史を聞くことにした。ミノシロモドキが話す内容に関しては大方真理亜の家で聞いた通りの内容だ。違いと言えば真理亜の話をもう少し濃密にした
感じだ。血みどろの歴史を聞かされるのは今日で二回目だ。エリーは露骨に嫌な顔をしているが、司狼にとっては一度聞いた話なので殆ど聞き流している状態だ。

 が、ここで司狼はある「違和感」に気付く。能力者と非能力者、つまり呪力をもっている者と持たない者に分かれて戦争していた筈だ。神栖66町に住む人間全員は「前者」に当たる。
だとすれば残りの呪力を持たない人間達はどこに行ったのだろうか? 人数的に考えれば呪力を持たない人間達の方が圧倒的に多いだろう。

 「ちょっと待ちな。呪力を持っている人間「しか」いないんだとしたら呪力を持っていない人間ってのはどこに行っちまったんだ? まさか全員死滅したってわけでもねぇだろ」

 「PKを持たない者達とPK能力者との間には変えられない「溝」がありました。PK能力者達には『攻撃抑制』並びに『愧死機構』が備わっているのに対し、PKを持たない者達はそれら二つの機構が
備わっていません。同じ「人間」を攻撃すれば発動する『攻撃抑制』と『愧死機構』は非能力者の集団に対しても働く為、非能力者の集団は見境なしにPK能力者を殺すことができます。ただしこれら
二つの機構に関しては相手を「人間」と思うことにより発動します。つまり人間ではない「存在にしておけば」よいわけです。歴史の傍観者に徹してきた第四の集団、科学技術文明の伝承者達によって
非能力者の遺伝子にハダカデバネズミの遺伝子を掛け合わせることによりバケネズミが生まれました。それらは五百年前から行われ、現在に至る歴史の中で元人間、非能力者の集団の子孫はバケネズミ
ということになります」

 ミノシロモドキの言葉を聞いた瞬間司狼は絶句した。まさか人間とはほど遠い存在に「変える」ことにより『攻撃抑制』と『愧死機構』を克服していたとは。

 この真実を神栖66町に住む者達に言った所でどうなるだろう?いや、ミノシロモドキを管理しているのだとすればとうに知っているだろう、バケネズミ達は呪力を持たない人間だと。

 「いかがでしたでしょうか司狼様。我々はよくよく考えれば貴方達人間と余りにも似すぎている。高度な文明を作り、言葉を話し、家を作るなど他の動物にはできることでしょうか?
私はこの真実を知った時には途方もない虚しさ、そして悔しさで頭の中が一杯になりました。今の今まで同じ人間に奴隷として家畜以下の扱いを受けてきたのだと思うと……。人間達に奉仕
することで生存を許されているとは言ってもいつ風向きが変わるか分かりません。不可解な理由でコロニーが丸ごと消滅することも決して珍しくないのです。このまま死ぬまで畜生以下の扱いに
甘んじるなど私にはとても……」

 スクィーラの怨念にも似た言葉は確かに司狼の心を動かした。神栖66町、見せかけの平穏の裏では数えきれない程の子供達とバケネズミの屍が出来ている。
事実司狼にとって自分がそんな町で生きていくなど願い下げだった。呪力を持たない、呪力をコントロールできない、性格に問題がある、頭が悪い、素行が悪い、協調性がない、周りを合わせられない。
それら全てが一緒くたにされ、排斥され、駆除され、始末される。所謂異分子はいてはならない、存在してはならない、町の平穏を
乱すから、秩序が壊されるから。そういうやり方を長年神栖66町の教育委員会はしてきたのだ。

 ミノシロモドキの情報によればバケネズミ達は呪力を持たない人間の末路。それら元人間達が呪力を持つ人間達の奴隷にされ、家畜にされている。
姿形まで変えられているのは人間だと思わせない為か。散々こき使った挙句、少しでも町の人間の不興を買えば即座に駆除の対象となる。何をするにも
町の委員会の許可が必要だ。知能を持つ生き物であればこんな自分達の境遇に不満を抱かないわけがない。
211神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 12:39:25.48 ID:FB4eSYCK0
 要するに自分達は呪力という強大な力を持っているから人間の姿ではない元人間のバケネズミを幾ら酷使しようが、幾ら殺そうが、罪悪感など抱くわけがない。ああ、そうだ。

 自分達より弱いから、呪力を持たないから、醜いから、弱いから、汚いから。

「今、俺は人生で一番胸糞悪ィ気分だぜ」

 元の世界で戦った聖槍十三騎士団はこれほど不愉快な気分になる相手ではなかった。それ程自分達とは違う人間が恐ろしいか、自分達と違う考えの者が嫌いか、
自分達に従わない者を処分したいか。

 溜まりに溜まった不満をぶち撒ける時は今しかない。一度生まれ変わる必要がある。いつの時代も革命は浄化作用を持つ薬なのだ。溜まった膿は排除しなければならない。
神様気取りでバケネズミを酷使してきたこと、そのバケネズミが呪力を持たない人間だったこと、全て丸ごとその身で一度味わうべきだろう。

 残酷な真実を叩きつけられて尚、それに抗おうとする野狐丸。神と崇めていた人間からの脱却を望む野狐丸は司狼にとって嫌いなタイプではない。
寧ろ応援したくなる存在とも言うべきか。

 「野狐丸。いや、スクィーラ。人間から与えられた名前なんて捨てちまえよ。誇らしく元々あった名前を名乗りな。お前みたいな奴、俺は嫌いじゃねぇぜ」

 「遊佐様……」

 スクィーラの目から涙が零れた。

 「お前は正真正銘の人間だ。だから胸を張りな、お前等バケネズミの不満ってヤツをあの町の連中に思い知らせてやれ。使い捨ての道具じゃねぇってことをよ。単なる家畜が
こんな凄ぇことできないだろ? 今日で神の名を騙る連中からは「卒業」でいいだろ?」

 「本当に感謝します……、貴方が……、貴方こそがメシアだ……!」

 椅子から降り、司狼の両手を固く握り締めるスクィーラ。

 司狼の胸は高ぶっていた。お膳立ては全て揃っている、町の連中に一泡吹かせてやろう。ツケを清算する時が来たのだ、と。

 その時、けたたましい鳴き声で会議室に入ってきたバケネズミ。

 「ちょ!? 何々?」

 エリーも飲んでいたお茶を思わず噴いてしまった。

 会議室に入ってきたバケネズミは全身傷だらけで見るからに痛々しい姿だった。よく見れば片足の骨が折れているようだ。ボロボロのバケネズミは、
スクィーラに縋り付き、必死に何かを訴えている。

 「こいつ、何言ってるんだ?」
212神栖66町征服ルート:2014/06/18(水) 13:04:54.47 ID:FB4eSYCK0
 「遊佐様、この者は他のコロニーの者です。どうやら町の不興を買ったようで、今現在この者のコロニーが五人の「死神」によって攻撃を受けているんだとか」

 「死神?」

 「ええ、我々バケネズミが少しでも町に対して反抗したり不興を買ったりした場合には町から「死神」が差し向けられることになっているのです。「死神」と呼ぶ
のは単なる比喩に過ぎませんが、我等にとってはそう呼んだ方がいいのかもしれません。連中は我等バケネズミを「監視」する役職の者達です。バケネズミのコロニー
を丸ごと消滅させる為に五人一組でチームを組んで、コロニーを攻撃するのです」

 「へぇ……、じゃあ俺はちょっくらそいつらに「挨拶」に行ってくるわ」

 「え?」

 スクィーラの呆気に取られた顔を尻目に、司狼は会議室を出ようとする。

 「遊佐様! 危険です! お戻りください!」

 「心配いらねぇって。所でそいつのコロニーはこっからどれ位だ?」

 「……おおよそ北東に二十キロ程だそうです」

 「サンキュー。それじゃちょっくらひと暴れしてくるわ」

 自分をバケネズミと見せかける為に大きめの布を借り、自分の身体に身に着ける。『攻撃抑制』並びに『愧死機構』が呪力を持つ人間達に備わっているのだとすれば、戦いにすら
ならないだろう。司狼にとっては少々物足りない気もしたが、連中の力を見る為にあえてバケネズミのふりをすることにした。

 間違って攻撃された場合は聖遺物の力を持つ自分がどこまえ耐えきれるのか試したかった。
213作者の都合により名無しです:2014/06/20(金) 22:06:07.85 ID:7fX7l7x10
なんか始まってる……
寒いからそういうのは求められてる場所でやれよ
214作者の都合により名無しです:2014/06/20(金) 23:02:17.68 ID:pfOv8TmE0
SSサイトでは有名なキチ。
まあ、本人かどうかは分からないにしてもアラシなのは間違いない
215作者の都合により名無しです:2014/06/20(金) 23:10:13.48 ID:e+tjJm5D0
おそらくFラン文系大卒のニートだろうw
216作者の都合により名無しです:2014/06/21(土) 00:37:39.07 ID:7LrfA/6j0
マガスペの読みきりエロかった。
217作者の都合により名無しです:2014/06/21(土) 09:28:53.20 ID:NpLS4yyQ0
既存の転載かと思ったら自作かよw
キモ過ぎるw
ブログでやれw
218作者の都合により名無しです:2014/06/21(土) 09:58:17.52 ID:juswQKQz0
ブログじゃ気持ちよく公開オナニーできないだろwここでやれw
219作者の都合により名無しです:2014/06/21(土) 13:27:05.63 ID:tS2B+B+e0
こんな過疎スレでSS公開してなんになる
220作者の都合により名無しです:2014/06/21(土) 15:29:13.85 ID:gLFaUx+pO
マガジンの読み切り見たけどこの作者はアホなのか
221神栖66町征服ルート:2014/06/21(土) 16:17:11.76 ID:W8EXaDxZi
 司狼は森を走り抜ける。聖遺物の使徒としての力は身体のあらゆる面を強化させていた。超人的体力に加え五感の鋭敏化という能力が加わったのだ。
コロニーの方角に近づくにつれて爆発音やバケネズミの悲鳴のような声が聞こえてくる。どうやら目的地は近いようだ。

 時速に換算すれば二百キロは超えているだろうか? 新幹線にも匹敵する速度で目的地である攻撃を受けているコロニーに向かう。

 それから数分後、ようやく司狼は目的地のコロニーに到着する。が、そこには凄惨を極める光景が広がっていた。

 コロニーの周囲一帯はバケネズミの血と臓物が無造作に散乱、鼻腔を突くような血の臭いが充満し、さながらスプラッタホラーのワンシーンを思わせる惨状だった。

 逃げ纏うバケネズミの兵士達の悲鳴が辺りに響き渡り、町の人間達による虐殺(ホロコースト)の舞台と化している。

 逃げ回るバケネズミ達は一人、また一人と肉体が破裂し、周囲を更に血で染める。

 もはやその光景は「戦い」にすらなっていなかった。圧倒的なまでの力、「呪力」を使い、バケネズミ達を虫ケラのように殺していく。

 スクイーラの言ったことは本当だった。町の人間達はバケネズミの命など家畜と同等程度としか思っていない。幾ら知能があろうが連中に
とってはそれは何の躊躇いの要素にもならない。

 自分達と違って醜い「化け物」の姿をした者達に何の情けをかける必要があるだろうか?

 所詮使い捨ての道具をいつ捨てようが構わないのではないか?

 町の人間の思考回路は所謂こんなものだろう。スクィーラの話を聞いていても町の人間に対する憤りを覚えた司狼だが、実際にその目で見てみると
その憤りが更に増していく。

 黒いフードを被った五人は無慈悲にバケネズミ達を殲滅していく。そこには一切の躊躇も情もない。機械的にバケネズミを「駆除」しているだけだ。

「た、たすケて……!」

 人間の言葉でハッキリとそういったバケネズミは司狼の足元で力尽きる。

 その瞬間、身体に衝撃波が走る。軽くのけぞったものの、直ぐに体勢を立て直す司狼。

 その衝撃で羽織っていたフードが取れ、司狼は身体を曝け出す。

 司狼の姿を見て、黒衣の監視官達は一様に驚いた様子だった。

 「ば、馬鹿な……。人間だと!?」

 「に、人間を攻撃してしまった……。ん? 『攻撃抑制』と『愧死機構』が発動しない……!?」
222神栖66町征服ルート:2014/06/21(土) 16:17:55.74 ID:W8EXaDxZi
 人間を攻撃したことを認識したのならばそれら二つが発動する筈である。しかしフードが取れ、司狼が「人間」だと分かったにも関わらず、監視員達は苦しむ様子すらも
見せない。

 二つの機構が発動しないことには司狼自身も驚いていた。

 「おいおい……! 何が『攻撃抑制』と『愧死機構』だよ……。俺には全っ然働かないじゃねぇか」

 「君は町の人間なのか……? それにしては見慣れない服を着ているな」

 「ん? ああ、これは俺なりのスタイルなんだ」

 監視員の一人が、司狼に話しかける。

 「アンタら、このコロニーを潰してるんだってな?」

 「ああ、そうだが?」

 「今すぐ退いちゃくれねぇか? こいつらが何したかは知らねぇけど、コロニーごと滅ぼすのはちっとばかしやりすぎじゃねぇの?」

 「君には関係のないことだ」

 「ああ、そうかい。そう言うと思ったぜ。ちなみに俺はバケネズミの救世主って言えばいいんだっけか? ま、どっちみちお前らとは敵対する関係には違いねぇけどな」

 「君はバケネズミに味方しようと言うのか?」

 司狼は監視官の一人に答える。

 「こいつらは昆虫とは違う、そこいらの動物とも違う。言葉を話すし、服も着る。家も建てるし、武器も鎧も作れる。ああ、感情表現だって豊かさ。そういう奴等は
自分達の今置かれている状況をどう思っているのか知ってるか? 感情も痛覚もない昆虫共じゃねぇんだぜ? 違いといえばせいぜいが姿が違うか、呪力を持っているかだ。
あんだけ知能のある生き物をよくもまぁこんだけ殺せるもんだわな。これが人間とかなら恨まれようが文句言う資格なんてないんだが、バケネズミはこうやって虫ケラみてぇに
殺されることに関して何の不平不満も恐怖も抱かないロボットみたいな存在だとでも思ってんのか? まぁ、お前たちの頭ン中じゃそんな程度しか考えてねぇだろ」

 司狼の問いかけに監視官の一人が答える。

 「我々人間は「呪力」という崇高な力を持っているのだ。薄汚い家畜共と一緒にされるのは迷惑も甚だしいな」

 「おいおい! 単なる念動力を崇高な力だとよ! 傑作だなこりゃ、バケネズミ共虐殺して『無双ゲーム』してる気分か? どうだ、図星だろ?」

 単なる物体を動かすテレキネシスを操り、非力なバケネズミ達を良心の呵責なく殺せる町の人間。

 単なる牛や豚といった家畜とバケネズミは明らか違う。単なる家畜があそこまでの文明を作れるのだろうか? 牛や馬が家を建て、工場を立て、自分の服を作れるか?

 違う、断じて違う。自分が会ったスクィーラは今の現状を憂いていた。自分達は使い捨ての道具であり消耗品。役に立たなければ殺され、不興を買えば殺され、
酷い場合はコロニー全体が消される。
223神栖66町征服ルート:2014/06/21(土) 16:18:58.78 ID:W8EXaDxZi
 こんな関係を町の人間達は「良好な関係」だと本気で言っているのだろうか? 所詮獣は獣だから幾ら使い捨てようが罪悪感など湧くわけがない。

 ああ、そうだ。姿は醜く、土の中に住む卑しい生物、バケネズミをどんなに酷く扱おうが構わない。なぜなら「人間とは違う」から。

 寧ろそんな卑しい生き物に「役割」を与えているのだから感謝するべきだ。町の人間に対して無制限の「奉仕」と「服従」をすることこそ町の人間達にとっての「良好」なのだろう。

 「労働を与えているから生存を許してやっているのだ。連中がどんな不満を抱いていようが、反意を持つのであれば「駆除」するだけだ」

 「あー、スクィーラの言うことも最もだわな。こんな程度の低い連中に支配されるのは我慢になんねぇだろ」

 これ以上の話し合いは無駄だと悟った司狼は、懐から愛用の銃、デザートイーグルを取り出す。

 「ったく。何が『攻撃抑制』と『愧死機構』だよ。俺に対しては全っ然効果ねぇじゃねえの」

 「私達も驚きだ。まさか君に敵意と殺意を向けてもそれら二つが全く働かないとは」

 「ま、俺としちゃその方が楽しいんだけどな。来いよ、チンケな念動力で俺を殺せるんならな」

 司狼が身構えるのとほぼ同時に、五人の監視員も臨戦態勢をとった。

 「乾さん、あいつは呪力を受けても死にませんでした」

 「ああ、皆、油断するな!!」

 その声と同時にまたしても司狼の身体に衝撃が走る。

 「ちぃ!!」

 司狼は、森の中に逃げ込み、呪力による攻撃から逃れる。五人の「死神」の繰り出してくる呪力を避け続ける司狼。

 「喰らいやがれ!!」

 森の中を移動しつつ、右手に持つデザートイーグルを五人に向け、トリガーを引く。

 銃弾は確実に五人に当たった筈だ。が、銃弾は五人の目の前で「停止」している。呪力による防御壁だ。

 「へぇ! 面白ぇじゃねぇか!!」

 呪力の力を目の当たりにした司狼は更に銃撃を五人に浴びせる。しかしそのどれもが呪力により防がれてしまう。

 呪力を持つ者と戦う上で、必要なのは視界に入らないようにすることだ。最も、聖遺物の使徒としての力がある今の司狼をあの五人は未だに殺しきれないのだが。

 司狼は常人を遥かに上回るスピードで森の中を縦横無尽に駆け巡る。木から木へ飛び移るのかと思わせておき、飛び移る寸前で足で木を蹴り、反対方向に飛ぶ。

 さしもの呪力使い達も司狼のスピードを捉えきれていないようだった。素早さの上では諏訪原で生死のやり取りをした「カズィクル=ベイ」には劣るかもしれないが、
それでも形成段階に達した司狼の速さはバケネズミの監視官達を見事に翻弄していた。

 真理亜の話によれば、神栖66町の住人達は全員視力が良い。なぜかというと呪力という力は、それを行使する上で目標を視認する必要があり、より遠くの物を見ることが不可欠なのだ。

 バケネズミは今の司狼程のスピードで動き回れる筈もなく、バケネズミ退治に慣れた連中にとって今の司狼は予想外の強敵というべきだろう。

 先程バケネズミ達の身体を破裂させた力も司狼にとっては身体に軽い衝撃が走る程度だった。「ルサルカ=シュヴェーゲリン」から奪い取った魂の数はおよそ一個連隊分の人数。
それだけの人間の魂から生成される不可視の霊的装甲は呪力でも壊すことが容易ではないようだ。
224神栖66町征服ルート:2014/06/21(土) 16:23:07.60 ID:W8EXaDxZi
 単純に多くの魂を吸収した者程、その強度は高くなる。教会でのベイとの戦いでは劣勢を強いられはしたものの、通常の銃火器などでは殺すことなどできないレベルには到達している。

 しかし視界に入った段階で、あの五人に銃撃を浴びせることは意外に困難だった。

 銃撃を浴びせても、呪力によってそれが防がれてしまうからだ。呪力使いを殺すには「不意打ち」、これしかない。

 視覚外からの攻撃、もしくは意識していない場所からの攻撃には呆気ないという程脆い。強大な呪力を使うとはいえど、肉体的には生身の人間。

 司狼の攻撃をまともに受ければひとたまりもない。

 脳天か急所に一発でも銃弾を入れることができればそれで勝利は確定するのだが、五人は円陣を組んで、死角を作らないようにしていた。

 更に、司狼が森の中を尋常ではないスピードで逃げ回っているとはいっても自分の身を隠せる木々は次々と呪力によって叩き折られるか、燃やされていく。

 余りにも多くの木々を燃やしたせいか、司狼達の周囲一帯は森林火災になっている。最も、単なる火で司狼が死ぬわけもないのだが。

 が、司狼は周囲が火災であることを利用しようとした。聖遺物の使徒である自分は只の火などで死ぬ身体ではない。周囲に燃え広がる火の中からの

 攻撃は防げるだろうか? 自分の身を隠せる程度には大きな火も多い。周囲に漂う煙、燃え広がっていく火は自分の姿を隠す上で最高のカムフラージュ効果を果たすだろう

 (馬鹿が、俺は単なる火なんかじゃ死なねぇんだよ。俺を直接殺そうとする余り、周囲の状態に目を配ってねーからだ)

 それに司狼には聖遺物の使徒としての力がある。

 デザートイーグルでただの銃弾しか発射できないわけではない。ルサルカから奪い取った「血の伯爵夫人」の拷問器具の数々。それらを銃の弾丸に込め、発射することができる。

 鎖。針。車輪。桎梏。短刀。糸鋸。毒液。椅子。漏斗。捻子。仮面。石版。

 多岐に渡り、その総てが人を責め苛むように設計された刑具たち。司狼が手に入れた聖遺物は、すなわちそういうものだった。名を血の伯爵夫人。

 血を抜き、集めることに特化した、狂った伯爵夫人のコレクション。

 司狼は、燃え広がる炎の中に気付かれないように慎重に移動する。

 どうやらあの五人は自分の姿を見失っている状態のようだ。

 このまま更に十分程炎の中で息を殺しながら、五人を見守る。

 五人は司狼が攻撃してこないのを見て、逃げたのではないか? などと会話している。五感の超鋭敏化により、数十メートル離れた所の会話でも聞き取れるようになった。

 (甘ぇよ馬鹿が!!)

 司狼は五人が警戒を解いた一瞬の隙を突く。

 好機はこれ一度きりだ。これ以上炎の中にいると五人が周囲の炎を呪力で消してしまう可能性がある。僅かに五人が安堵の表情を見せたその刹那だった。

 炎の中からデザートイーグルの銃口を五人に向け、トリガーを引く。

 50AEの弾丸が爆ぜたかと思えば、巨大な車輪が五人目掛けて突進していく!

 完全に不意を突かれたせいか、突然の攻撃に五人は何が起こったのかも分からず、巨大な車輪は五人の内三人を無慈悲に轢殺する。

 司狼はこの隙を逃さなかった。全速力で炎の中から飛出し、残り二人目掛けて発砲、発砲、さらに発砲。

 弾丸は派手に爆ぜ、今度は数十もの針と化し、気が動転している二人を襲う。
225神栖66町征服ルート:2014/06/21(土) 16:24:12.33 ID:W8EXaDxZi
 「ぎゃぁぁぁ!!??」

 「ぐがぁ!?」

 数十もの針は二人の体中に突き刺さり、一人はそのまま息絶えた。

 もう一人に関しては両目に針が刺さり、視界が完全に絶たれていた。

 「うわぁぁ!! 目が! 目がぁぁぁぁ!!!」

 刺さった針を抜き、潰された両目を覆いながらのたうち回る。

 潰された両目から夥しい血が流れている。確か「乾」と呼ばれていた監視員の一人だ。

 「ど、どこだ!? どこにいる!?」

 すっかり気が動転している乾の腹に軽く蹴りを入れる司狼。

 「げぼぉ!?」

 軽く蹴っただけのつもりだったが、乾は数メートルも吹き飛ばされ、身体が大木に叩きつけられた。

 「げぼっ! ごぼっ!」

 血が混じった嘔吐物を口から吐き出している。

 「よぅ。人の命を貪りつくす狂気も、強烈なまでの渇望も、バケモンじみた凶悪さも、人外としか思えねぇ頑丈さも何もかもが足りなすぎんだよテメエ等。神様気取んなら最低限これ位のレベルになっとけや」

 「く! 糞! 何故バケネズミなどの味方をする!?」

 「あいつらの味方するっていうより単にお前等町の連中が気に入らねぇだけなんだけどな」

 「今まで良好な関係を築いてきたのに、それを裏切ったのはバケネズミ共だ!! そいつらのコロニーを消して何が悪い!?」

 「今の今まで散々あいつらのこと奴隷扱いしといて何が『良好な関係を築いてきた』だ? ギャグにもなんねぇよその言葉」

 これ以上話しても無意味と悟った司狼は、銃口を乾に向ける。と、司狼は、森の中からこちらの様子を見守る、乾達に潰されかけていたコロニーのバケネズミ達の生き残りに気付く。

 「よう! お前等! こいつをお前等の好きにしていいぜ!!」

 そう言うと、数十匹のバケネズミ達が森の中から出てくる。そして誰もが殺気を孕んだ眼光をしていた。そして乾の所まで来ると、縄で手足を縛り上げ、洞窟の中に連行していく。

 「なっ! 何をする!? 汚らわしいバケネズミ共! 私が誰か知っているのか!? 私を殺せば町が黙っていないぞ!?」

 「せいぜい吠えてろアホが。殺す覚悟はある癖して殺される覚悟がねぇヘタレが喚いてんじゃねぇよ」

 洞窟の中に連行され、喚き散らす乾にそう言うと、司狼は塩屋虻コロニーに帰っていった。
226神栖66町征服ルート:2014/06/21(土) 16:40:05.90 ID:W8EXaDxZi
 
 明日に決戦を控えているせいか、内心興奮している司狼は眠れずに、塩屋虻コロニー内を散歩していた。

 コンクリートでできた家々を散歩のついでにじっくりと観察した。見れば見るほどバケネズミ達が元は人間であったことを
理解できる程の技術力だ。

 コロニー内に存在する住宅にしても工場にしても、それらはミノシロモドキに記録されていた情報や知識を元に作られたことを考えても十分に
納得がいく。

 それまでは洞窟内に巣を作り、そこで暮らすという原始的な生活だったにも関わらず、一度知識を吸収すればこれだけ発展できる。しかも一つの
コロニーにはそれぞれ女王がいたにも関わらず、女王から権威を簒奪し、民主的な議会制の政治までする程だ。

 これだけのことができて人間ではないという方が不自然ではないか。しかし幾ら知識を吸収しようと、どれだけ発展したコロニーを作ろうと、呪力を持つ
町の人間達とスクィーラをはじめとするバケネズミ達との間には絶対的な「壁」が存在している。

 真理亜や、ミノシロモドキから聞いたこれまでの歴史を知った上で司狼が考えた結論は、呪力そのものの存在が、今日に至るまでの世界を歪ませた元凶だというものだ。

 そんな力を人間が持たなければ、存在していなかったのならバケネズミという人間に虐げられ、使い捨てられる存在が生まれなかったのではないだろうか?

 今日、他コロニーを襲っていた監視員五人は何の躊躇いも見せずに淡々と掃除でもするかのようにバケネズミ達を殺していった。

 全く馬鹿げた話だ。さして自分達と変わらぬ知性を持つバケネズミ達を殺すのには何の躊躇も見せないのに、いざ自分達が殺される側となったらあれ程までに情けない醜態を
晒すとは。

 司狼の撃った針で両目を潰された監視員の一人の乾は今頃あのコロニーのバケネズミ達に細切れにされているだろう。強大な呪力といえど対象を認識できなければ役に立たない。

 もし町の人間達の、ひいては世界中に存在する呪力使いがもし「人間」に戻るとしたらどうなるのかと司狼は考えた。

 呪力が存在しなければ悪鬼や業魔という存在も生まれず、町の委員会に抹殺される子供達もいなくなる。

 超能力程度の力を持った程度で神様を気取る町の人間には心底反吐が出る気分だった。

 神を名乗るにしても余りにも矮小で、余りにも臆病すぎる。こんなレベルで神を名乗ること自体が神に対する冒涜だろう。

 司狼自身も神の傀儡、玩具という立場は願い下げだった。しかしこの世界の神栖66町という町の委員会、ひいては住人達を神と呼ぶには無理がありすぎる。

 持つ力もかつて自分が戦った聖槍十三騎士団の首魁、ラインハルト=ハイドリヒには遠く及ばない。いや、そもそもラインハルトと神栖66町の人間を比較すること自体がラインハルト
に対する侮辱だ。

 ラインハルトの持つ圧倒的な力の前には今日戦った監視員達など、塵のように消されるだろう。いや、下手をすれば対峙しただけで勝負が決まるかもしれない。

 彼自身と一戦交えた司狼自身が痛い程分かる。諏訪原タワーで戦った時などはこちらが全力でもラインハルトはまるで本気ではなかった。

 笑いたくなる程に力の差が開いていたのだ。神栖66町の人間達も神を名乗るのならば最低限ラインハルト位の力を持っているべきだろう。所詮呪力に頼っているだけで、身体そのものは
生身の人間には違いないのだから。
227作者の都合により名無しです:2014/06/21(土) 20:02:55.11 ID:nK4DWveM0
糞SSで荒らすなよ
228神栖66町征服ルート:2014/06/21(土) 20:22:34.59 ID:DH5OsKF+0
司狼が考えていると、不意に後ろから声がした。

 「遊佐様」

 振り返ると、そこにはスクイーラが立っていた。

 「眠れないのですか?」

 「ああ、ちょっと興奮してるみたいでな。明日の夜には決戦だろ? そんでテンション上がってるっつーかそんな所だ」

 事実、明日の夏祭りに乗り込むことで司狼は興奮していた。自分の身体は事故の影響でアドレナリンが過剰分泌している。そんな身体のせいで
短命なのだが、そんなことは聖遺物の使徒の力を得た今ではどうでもいいことなのだが。

 しかし司狼自身、「神を気取る」連中の巣窟である神栖66町に殴りこむことに対して普段以上に気分が高揚していた。

 呪力という力で神を気取る町の人間、そして町の人間に支配されるバケネズミ。しかしバケネズミ達は自分達の真実を知り、町の人間達に反旗を翻すことを決意する。

 司狼自身、自分達の置かれた状況に抗うバケネズミ達と自分を重ねる。

 元の世界にいた時の「既知感」は既にもうない。この状況は今の司狼にとっての「未知」なのだ。

 既知感という呪いから解き放たれ、今の司狼はかつてない開放感に酔いしれていた。

 「スクィーラ、一つ聞きてぇんだけど」

 「何でございましょう?」

 「素性も分からねぇ俺を自分の陣営に入れて大丈夫だったのか? 俺の聖遺物が具現化して周りの森を破壊したんだろ? よくそんな奴を仲間にしようだなんて思ったな」

 「我等バケネズミと、町の人間にはどうしようもない力の差、「呪力」があります。単なる念動力と思うかもしれませんが、これが如何ともしがたい力の差なのです。呪力とい
う力は核兵器にも匹敵する程の絶大な破壊力を持ちます。我等は数こそ多いですが、呪力という力の前には赤子に等しいのです。遊佐様を仲間にすることは我等にとっても「賭け」でした。
絶対的な力の差を埋めるにはどうしてもそれに対抗しうる力を持つ者が必要だったのです」

 得体が知れず、町の人間かも分からない自分をバケネズミの陣営に入れたスクイーラに疑問を持っていた司狼だったが、ここに来てようやく納得した。スクィーラ
にとって自分を味方にすることは博打だったというのだ。

 しかしそれにも納得がいく。監視員達の呪力を間近で見たが、想像以上の強大な力だった。あの力に対抗するにはやはり現状のバケネズミ達の力だけでは心許ない。

 そういう理由で自分を仲間に引き入れる為、一か八かの賭けをしたということか。

 「なんだそういうことか。いや、嫌いじゃねぇぜそういう賭け。最後に勝ちを狙うんならそれ位危険な綱渡りも必要だろ」

 「これも我等バケネズミにとっては必要なことだったのです。町の人間達に……いや」







 ──────────偽りの神に抗う為に
229神栖66町征服ルート:2014/06/21(土) 20:44:37.12 ID:DH5OsKF+0
 夕暮れ時、塩屋虻コロニーの広場に集まった兵士達は優に数千を超えている。エリーは祭りで賑わう神栖66町に「間者」として入っている。まさか人間がバケネズミの仲間になっているとは
考えもしていないだろう。色々と町の中で「工作」をしてくれている。

 身支度を整え、司狼は会議室を出ようとする。

 「あの……、司狼さん」

 「ん? どうしたんだ」

 真理亜と守が不安そうな顔で司狼の元に来る。

 「実はお願いがあって来たんです。町への攻撃をする際に私達の友達、渡辺早起と朝比奈覚を見つけたら、その二人の命を助けてくれませんか?」

 真理亜の話に登場した一班の仲間にして、真理亜と守の親友の二人だ。

 「ま、それが出来ればな。だが生憎とこれは「戦争」だ。見つければその二人を生かしておくかもしれねぇが、その二人が無事に俺に出会える保証はねぇぜ? ま、そこんとこはスクイーラにも
話を通しておくけどよ。そいつらが俺達と戦うってんなら二人は立派な俺達の「敵」だ」

 司狼の言葉に真理亜は唇をかみ締める。

 「守も消されそうになってようやく分かっただろ? あの町にいれば神様気分でいられるかもしんねぇが、その裏にいる「あぶれ者」の側に運悪く入っちまったんだ。ひでぇ話じゃねぇか。
お前は何の悪さもしてねぇのに処分対象になったんだぜ? それに納得できねぇから町を出たんだろ? 今までの「ツケ」を払う時が来たんだよ、あの町は」

 司狼の言葉に、守は頷く。

 そう、これは紛れもない「戦争」なのだ。尊厳を奪われ、家畜同然の扱いを受けてきたバケネズミ達の怒りを込めた「反逆(リベリオン)」。

 そして人間であるという自分達の誇りを掛けた「戦い」。

 司狼は会議室を出ると、広場に集まったバケネズミの軍隊を率いて、神栖66町に向けて進軍する。

 後ろからは数千のバケネズミの軍団がついてくる。そう、町の人間達は思い知る必要がある。自分達が虐げてきた者達の真の怒りを。

 そして今日はバケネズミ達の……。




 ──────────怒りの日(ディエス・イレ)。
230作者の都合により名無しです:2014/06/21(土) 20:56:12.95 ID:3bpPQEKX0
サノスとかいうやつが書いたSSでまあ、色んな所から厄介者扱いされてんな
個々に貼り付けてんのが本人かどうかは知らんが
231神栖66町征服ルート:2014/06/21(土) 21:25:26.58 ID:DH5OsKF+0
 エリーがしてくれた工作によって、神栖66町は混乱の坩堝と化していた。持ってきた大量の火薬を町の至る所に設置し、合図と同時に爆破したのだ。

 案の定、町は大混乱に陥り、夏祭りで賑わっていた町は人々の悲鳴で埋め尽くされた。

 先遣隊のバケネズミの部隊が広場に集まった人々を攻撃していた。が、ここで思わぬ障害が立ちはだかる。

 神栖66町の中でも「最強」と「最高」の呪力者二人によって、優勢から一転、劣勢に立たされていた。

 スクィーラ率いる数百の部隊と共に町の広場の近くまで来た司狼は、家屋の屋根から広場の方を覗く。

 そこには信じ難い光景が広がっていた。二千を超えるバケネズミ達が互いに殺し合っているのだ。

 しかし直ぐに同士討ちの原因が「呪力」であると分かった。

 理由は広場の中央にある櫓の上で太鼓を叩きながら歌っている男だった。その男は真理亜の話に聞いた日野光風、神栖66町「最高」の能力者であり、鏑木と双璧を成す男だ。

 「ずーいずいずっ殺ばし、脳味噌ずい。茶壺に追われてドンピッシャン。抜うーけたら、どんどこしょ。裸のネズミが泡喰ってチュー。あソレ、チューチューチュー」

 呪力で浮かせた太鼓を叩きつつ、聞くに堪えない歌を民衆に披露する日野光風。

 操られたバケネズミ達は持っている槍を味方に振るい、操られていないバケネズミ達は操られている仲間の攻撃に応戦している。

 しかしそれ以上に司狼の気を引いたのは、集まった町の人間達が、バケネズミ同士の戦いを楽しそうに見ていることだった。

 大きな歓声が上がり、バケネズミ同士の殺し合いを完全に見世物として見ていた。

 そんな民衆や日野光風の様子を家屋の屋根から見ていた司狼は、自分が生きてきた中でも最高に不愉快な光景に思えた。

 幾ら知性があろうとも連中はバケネズミ達を人間などと見なしていない、対等などと思っていない。単なる知能があるだけのケダモノ、家畜としか思っていない。

 真理亜の話に聞いた神栖66町最高の呪力者、日野光風。筋肉質な肉体に、自分の首と両手首には数珠を掛け、僧侶のような服装をしていた。禿げあがった自分の頭を撫で回しながら日野光風は
呪力でバケネズミ同士の戦いを見て舌なめずりをしていた。

 そして物見櫓の一番上にいる仮面の男が神栖66町最強の呪力者、鏑木肆星。日野光風が行う悪趣味なバケネズミの同士討ちショーを静かに見守っている。

 「遊佐様。どうしましょうか?」

 スクィーラが尋ねる。

 「ここは俺に任せな。俺一人であの二人の相手をする。お前は離れてろスクィーラ」

 司狼はそう言うと、手にしたデザートイーグルの銃口を日野光風、鏑木肆星のいる櫓に向け、引き金を引く。

 只の銃弾ではない、聖遺物の特性を込めた魔弾だ。

 魔弾は一直線に日野、鏑木の両者に向かっていく。が、魔弾は呪力の壁で防がれてしまった。そして鏑木は二百メートル程離れた家屋の上にいる司狼に視線を合わせる。

 「そこかぁ!!」

 その瞬間、司狼のいた家屋は呪力の力により粉砕された。
232神栖66町征服ルート:2014/06/21(土) 21:41:55.63 ID:DH5OsKF+0
「うわぁ!?」

 スクイーラはその衝撃で家屋から転落するも、なんとか着地し、急いでその場を離れる。

 「できるだけ離れろスクィーラ!! あの野郎、とんでもねぇ視力をしてやがる!!」

 間違いない。司狼が銃弾を放った際には鏑木は日野のショーを見物しており、銃弾を「意識していなかった」。

 しかし飛んでくる銃弾に気付き、呪力でそれを防いだ。恐るべき動体視力だ。

 「そこにいるのは分かっている!! 出てくるがいい!!」

 鏑木の言葉を受け、足早に広場に来た司狼。その瞬間、生き残っていた数百匹のバケネズミ達は一瞬で爆発、四散した。恐らくは日野だろう。

 櫓の上から司狼を見下ろしていた。バケネズミよりも目の前にいる司狼に興味が移ったようだ。

 「馬鹿な……! 人間だと!?」

 「人間がバケネズミの側に付いているなんて!!」

 「もしかして「悪鬼」じゃないか!?」

 広場に集まった民衆は司狼の姿を見て相当に動揺しているようだ。バケネズミに味方をする人間が存在すること自体が信じられないといった様子だ。

 「何をそんなに驚いてんだ? 人間がバケネズミに味方しちゃいけねぇってか?」

 司狼は野次馬をどかせるべく、鎖を具現化させる。

 融合型、肉体と聖遺物を一体化させる攻撃力に特化した戦闘スタイル。自分の身体を融合させた鎖を周囲に展開させ、群集を薙ぎ払うように振り回した。

 「うわぁぁぁ!!」

 「こいつ、人間じゃない! 化け物だ!!」

 司狼の聖遺物の使徒としての力を見ただけで群集はパニックに陥り、広場から離れていく。幾らなんでも呪力で鎖を展開するなどできはしないだろう。

 「驚いたな、呪力とも違う。君の力は一体何なのだ?」

 「今はそんなことどーでもいーだろ? お前等バケネズミを軽く扱い過ぎなんじゃねぇか? 少なくともあいつらには「知能」がある。町の人間に服従を強いられて、尚且つご機嫌取りしなきゃ
コロニーごと消されるってのはどう考えても平等じゃねぇだろ?」

 「がははははは!!! 下等なバケネズミ如き、神の中の神である我等人間の従っておればよいだろう!! 所詮獣でしかない連中と我等が平等だとでも思ったか!?」

 日野光風が品性下劣な高笑いを上げながら言う。

 「人間並みの知能持てば自分達の境遇に不平不満も持つだろうしな。けどこの町の連中は皆バケネズミを言葉を話す獣程度としか見ちゃいないってわけか」

 「先程君を攻撃しても『攻撃抑制』と『愧死機構』が発動しなかった。幸運と呼ぶべきか、不運と呼ぶべきか。此度のバケネズミの反乱の首謀者が君だというのならば遠慮なく排除させてもらおう」

 「おっ、そうこなくちゃ面白くねぇぜ。かかってこいよ、「最強」と「最高」さん」

 神栖66町、最強と最高の呪力者二人に相も変わらず軽佻浮薄な口先だった。

 挨拶代わりとばかりに銃口を二人に向け、トリガーを引く。しかし呪力で出来た壁の前に、銃弾は止められる。そして次の瞬間、司狼の身体に衝撃が走った。

 昨日の監視員達が使ったバケネズミを破裂させる技か。司狼は全速力で広場の周囲にある家屋の屋根に飛び移る。ひとまずは距離をとった方がいいだろう。
233作者の都合により名無しです:2014/06/21(土) 22:01:35.86 ID:iIhn0Dxj0
宇ぜええええええええええええええええ
234神栖66町征服ルート:2014/06/22(日) 00:10:04.42 ID:N1+MWhis0
 地球すらも破壊できる程の力を有してはいるものの、脳天に銃弾の一発でも入れればそれでお陀仏になる。問題は鏑木自身の動体視力の異常性だ。
通常の人間の範疇を超えるレベルの反射神経、360度全方位を見渡せ、遮蔽物すらも見通す視力。

 スピードこそエイヴィヒカイトの力の影響によって強化されてはいるものの、予想以上の反応速度を持つ鏑木に司狼は内心で舌打ちをした。

 しかしそれでも身体そのものは普通の生身の人間な分、元の世界で戦った黒円卓の第四位、ベイのような出鱈目な身体の作りをしていない分
幾らかマシな相手といえる。それに先程から身体に衝撃が走ってくる。恐らくはバケネズミを破裂させて殺す技だろうが、数千人分の魂を保有している
聖遺物の使徒の強度を考えれば心地良いマッサージでしかない。聖遺物の使徒は同じ聖遺物を持つ者でしか倒すことも殺すことも傷を負わせることも
できない。

 憂いがあるとすれば鏑木自身の視界の広さ故に攻撃を繰り出しても呪力で防がれてしまうということだけだ。何か決定打になる技でもあればよいのだが、
今の自分の持つ技の全てを総動員しても恐らく呪力で止められるだろう。遮蔽物すらも見通す鏑木の目はどこに回り込もうと発見される。今使用しているエイヴィヒ
カイトの力でゴリ押ししようとも考えた。だがそれらを使っても恐らく止められる。

 二人は先程から司狼の身体を破裂させる為に呪力による攻撃を仕掛けてきているが、それと同時に司狼の身体の自由を奪おうと金縛りのような技まで仕掛けてきた。
しかし司狼は力づくで呪力による拘束を振りほどく。多くの魂を保有している分、腕力やその他の力は軒並み強化されている聖遺物の使徒を単純な念動力で縛ることは
できないだろう。しかし問題は拘束と衝撃波が交互に司狼に降りかかるせいで司狼のスピードが殺されていた。拘束を振りほどくには案外力が必要で、その度に
動きを止められているのだ。時速数百kmの速さで二人の周りを駆け抜けているにも関わらず捉えられているということは恐らく鏑木がやっているのだろう。これ程の
速さを易々と捉えるとは脅威の動体視力と言える。

 呪力は単純に言えばサイコキネシスなのだが、その応用性の高さたるや司狼自身も驚嘆する程だ。火を放ったり地面を砂に変えたりと千変万化の攻撃手段のせいで
司狼自身も手を拱いていた。
235神栖66町征服ルート:2014/06/22(日) 00:10:46.40 ID:N1+MWhis0
 呪力は強大無比な力なれど使用者が人間なので不意打ちには驚く程弱い。しかしその不意打ちをするにしても鏑木の持つ目のせいで中々仕掛けられないでいた。

 大量の木と石で構成されたミサイルが恐るべきスピードで司狼に襲い掛かる。休む間もなくそれは続き、司狼の足場である家屋が無残に粉砕されていく。呪力を応用した絨毯爆撃とも呼ぶべきか。

 家屋から家屋に飛び移りつつ、二人に向けて銃弾を放ち続ける。発砲。発砲 さらに発砲。一発一発に聖遺物の特性を付加させた弾丸だ。しかしどれもが呪力の盾で悉くが防がれてしまう。

 単なる念動力かと思えば実に応用の利く異能だ。物体を動かすだけでなく、呪力を使って防御壁を作り出し、バケネズミ達を操る。単なるサイコキネシスと馬鹿にしていた司狼であるが、
ここに来て見方を改める。攻防一体を絵に描いたような能力だ。

 司狼は一旦広場に戻り、二人がいる櫓に向かって一直線で向かっていく。

 鏑木と日野は呪力で周囲にある材木や石を持ち上げ、司狼目掛けてそれを一斉に放った。司狼は自分の顔面に迫る漬物石を軽く首を捻って避けるのと同時に
宙を蹴って自分の腹目掛けて弾道ミサイルの如き速さで飛んできた長さ十メートル前後の材木の上に飛び乗り、材木の上を走りつつ、鏑木と日野目掛けて猛然と駆け抜ける。

 両手にはデザートイーグルが握られており、銃口を二人に向けると人間離れした早業で銃弾を放つ。が、放たれた銃弾は呪力の壁に阻まれてしまう。
そして日野光風がにたりと不気味かつ野卑な笑みを浮かべる。元々暑苦しく醜いとも思える顔ではあるがそんな顔が更に酷くなったように思えた。

 材木から降り、地面に着地するのと同時に左から巨大なダンプがぶつかってきたのかと思う程の衝撃が司狼を襲う。が、直ぐに状況を理解できた。

 直径数メートルはあろうかという巨大な岩が自分の真横から襲ってきたのだ。今思えば呪力同士は干渉する。先ほど二人が周囲にある材木やら石やらを呪力で持ち上げた
かに見えたが、実際に呪力を使用していたのは日野か鏑木のどちらか一人だけで、その一人が周りの物体を動かしていたのだろう。互いの呪力が干渉するのを避けたのか。今自分の真横から
ぶつかってきた岩は二人の内誰かがやったのだろう。しかし巨大な岩の攻撃も今の司狼にとっては致命的な痛手とはならない。

 聖遺物の使徒は聖遺物の使徒でしか殺せないのだから。ルサルカから奪った魂の数、並びに保有する魂から換算した霊的装甲を考慮するのならば単なるサイコキネシスを
用いての物体ミサイルは司狼を殺すことはできない。

 魂の数が多ければ多いだけ「格」は上がる。聖遺物の使徒たるベイの放つ杭と比べれば微々たるダメージに過ぎない。

 呪力が干渉し合うのを避けるということは、二人同時に呪力を発動できないということだ。
236神栖66町征服ルート:2014/06/22(日) 00:13:42.19 ID:N1+MWhis0
 超人的な速さで二人の周囲を走っているのだ。360度全方位をカバーできる視力を持つ鏑木が防御担当、そして日野が多数の物体をミサイルにし、司狼目掛けて放つ攻撃担当ということになる。

 つまり、攻撃と防御を行う際、必ず合間に「隙」が生じる。鏑木が防御を解いた瞬間、日野が呪力を発動し、攻撃を仕掛けてくるのだとすれば、攻撃担当の日野から、防御担当の鏑木に移行する瞬間に決定的なチャンスが訪れる筈だ。

 呪力同士がかち合うのを避けることは学校の授業で習うと真理亜が教えてくれた。

 しかしながらその「隙」を突いた所で超人的なまでの動体視力を持つ鏑木に防がれてしまうのではないだろうか? 司狼がそう思っていると不意に背後から声が聞こえた。

「遊佐様! 助けに来ました!!」

 スクイーラの声だ。

 後ろを振り向くと、崩れた家屋の陰から火縄銃と弓矢を持ったバケネズミの兵士達が銃口を鏑木と日野に向けていた。

 「放て!」

 しかしそれらの攻撃は悉く呪力で防がれてしまった。

 「薄汚いバケネズミ共めが! 神たる我等に反逆したことを思い知るがいい!!」

 バケネズミの兵士達は呪力の力で空中に浮かび上がり、次々と四肢をもぎ取られていき、兵士達の悲鳴が広場に響き渡る。

 「そーれ! ほいほいほいほいほいほい!!」

 日野光風は奇声を上げながら、呪力の力でバケネズミ達の身体を引き裂いていく。

 「あーい、あいあいあいあいあいあいあい!!!!」

 塵くずのように散っていくバケネズミ達の姿を見て、恍惚とした表情を浮かべている日野。

 一片の慈悲も戸惑いも情けもなく、遊び道具のようにバケネズミ達を殺していく。そう、目の前にいる存在は「神」などという大それた存在ではない。

 呪力という能力を得て、万能の神になった気でいる「だけ」の人間だ。そう、自分の力に酔いしれている。自分が神と崇められることが何よりも楽しいのだ。

 この町の人間達にも言えることだ。呪力を持たず、獣のような姿、獣のような生き方をするバケネズミ達を酷使し、命を弄び、辱める。

 そしてそれが当然のことだと思っているのだ。どんなに知能があろうが獣は獣、所詮呪力を持つ自分達人間に従うだけの「道具」だと。

 思えばこの世界の歴史を真理亜とミノシロモドキから聞いた時にも思った。この世界が歪んだ根本たる原因、「呪力」。

 そんな力が生まれなければ、今の世界はここまで変化しなかっただろう。バケネズミなどという存在も生まれてはいない。

 呪力を持たない者達はバケネズミへと変えられ、辛酸を舐めさせられてきた。悲惨とも呼べる自分達の歴史を知り、立ち上がったスクィーラ。

 そのスクィーラが今、日野の呪力で空中にいる。身動きが取れない状態だ。

 「お前は確か野狐丸。それ程恵まれた地位にいながら我等人間に反旗を翻すか」

 「私は野狐丸ではない!! スクイーラだ!!」
237神栖66町征服ルート:2014/06/22(日) 02:16:51.13 ID:N1+MWhis0
 「ほう、我々から貰った崇高な名をいらないと申すか」

 「呪力があるだけで本当の神になった気でいるのか!? 我等の姿かたちを変えて、尊厳も自由も踏みにじる「神」など私は絶対に認めない!!」

 スクィーラが鏑木に啖呵を切る。

 「はははは!!! 貴様らバケネズミに尊厳も自由も最初からないわ!! 我々人間に「生かされている」だけの穢れた存在が何を抜かすか!!」

 スクィーラの叫びを日野があざ笑うかのように切って捨てる。

 スクィーラの魂からの叫びに呼応するかのように司狼の中にある「渇望」が目を覚ましていく。

 「所詮貴様等バケネズミは我等に従っておればよいだけの話だ。獣風情の誇りなど知ったことかぁ!!」

 日野のバケネズミの尊厳を、誇りを否定する言葉を吐いたその瞬間、司狼は爆ぜた。

「ふざけんな、笑わせんな、舐めんな! テメェ等みてぇな屑神、俺は絶対認めねぇ!!!」

 司狼の中で自身が持つ神への計り知れない程の憎悪と憤怒が爆発した。そして気づけば呪詛の言葉を口にし始める。
238神栖66町征服ルート:2014/06/22(日) 17:51:21.94 ID:N1+MWhis0
 そう、そんな能力で奢るのならば、その程度の力で神を気取るのなら、お前等の能力を全て残らず消し去ってやろう。神の名を語る者達への果てしないまでの
怒りと憎しみが言葉となって紡がれていく。


「アセトアミノフェン アルガトロパン アレビアチン エビリファイ クラビット クラリシッド グルコバイ ザイロリック ジェイゾロフト セフゾン テオドール テガフール テグレトール」


 これこそ司狼の渇望(ねがい)、矮小な念動力程度の力で神を気取る者達へ送る狂気の呪い。そしてこれは自分達を家畜と蔑む神の名を語る者達からの脱却を望むバケネズミ達の願い。


「デパス デパケン トレドミン ニューロタン ノルバスク レンドルミン リビトール リウマトレック エリテマトーデス」


 今こそその身をもって思い知るがいい。何の能力も異能も持たない只の人間に「戻る」ことを。


それこそが神栖66町の人間へ送る最大級の復讐だろう。呪力こそがお前達のアイデンティティーであり尊厳だろう? ならばその力を全て根こそぎ奪ってやる。呪力を取り除けばお前達も単なる「人間」だということを思い出させてやる



「ファルマナント ヘパタイティス パルマナリー ファイブロシス オートイミューン ディズィーズ アクワイアド インミューノー デフィシエンスィー シンドローム 」


 さあ、呪力を持たざる存在に「戻る」がいい。


 ――Briah(創造)――


「悪 性 腫 瘍 ・ 自 滅 因 子
<マリグナント チューマー アポトーシス >!!!」
239神栖66町征服ルート:2014/06/22(日) 17:52:44.53 ID:N1+MWhis0
 狂気的なまでの渇望により、創造位階にまで達した司狼。

 そして司狼の渇望である「自滅因子」は神栖66町全体を覆い尽くしていた。この範囲にいる限り、司狼が作り出す世界のルールを強制される。

 神の名を騙る者達への確かな呪い、怨念にも近い渇望から生み出された力は広場にいる日野にも鏑木にも効いていた。

 宙を浮かんでいたスクィーラと数十の部下の兵士達は司狼の創造が発動した瞬間、地面に落ちた。理由は簡単だ、日野の呪力が「なくなった」からだ。

 「ば! バカな!? じゅ、呪力が……!」

 「あ、ああ……! く、糞!! 何故呪力が発動しない!?」

 二人は自らの身に起きている異常事態に気づき、激しく狼狽し始める。今までは呪力のお陰で「神」として振舞ってきた。そ
してその力があるからこそ、数の多いバケネズミ達は従ってきたのだ。

 だが絶対的な力である呪力が消失している状態の今はどうだろうか? 櫓の上にいる二人は呪力を持たない「人間」に過ぎない。

 正に牙をもがれた狼という言葉が似合う。

 「どうだ、自称「神様」さんよ? 呪力のない今のお前等二人をあいつ等は「神」として見てくれるか?」

 司狼は物見櫓の近くに来て、地を蹴ってジャンプする。そして動揺する日野光風の前に立ちはだかる。

 「く! 糞! 呪力さえあれば……!」

 「どうした? 呪力がなきゃ何にもできねぇかタコ助」

 司狼は、日野の首を掴み、日野の巨体を持ち上げる。

 「が……、ぐ、苦じい……!!」

 日野は足をばたつかせながら必死にもがく。だが聖遺物の使徒の力を持つ今の司狼の力の前では無力な人間に過ぎない。

 「おいスクィーラ!! こいつ、お前の好きにしていいぜ!!」

 司狼はそう言うと、日野を掴んだまま、櫓の下に飛び降りる。そしてスクィーラとその部下達の前に日野を放り投げる。

 スクィーラは頷くと、部下に日野を縛り上げるように命令する。

 「よ! よせ! 私を誰だと思ってる!? 神の中の神たる日野光風だぞ!! やめろ! 寄るな! 放せ! 穢らわしいネズミ共め!!」

 スクィーラの部下達は、じたばたと暴れる日野を押さえつけながら、手足を縄で縛り上げる。

 「あ、念のために両目潰しとくか」

 司狼は縛られている日野に近づき、日野の両目に自分の指二本を深々と突き刺す。

 「うぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!???? 目が! 目がぁぁぁぁぁぁああ!!??」
240神栖66町征服ルート:2014/06/22(日) 17:53:44.95 ID:N1+MWhis0
 司狼に両目の視力を奪われ、絶叫する日野。

 「連れていけ」

 スクィーラが命令すると、喚き散らす日野を担いで、部下達は広場を去っていった。

 「さて、と」

 司狼は、物見櫓の一番上にいる鏑木の所まで一気にジャンプする。

 「おい、どこに逃げる気だよ。「最強」の呪力者さん」

 「う!?」

 鏑木は、気づかれないようにこっそりと櫓を降りようとしていた。

 「くっ、糞! よせ、寄るな! 化け物め! 呪力のない人間を殺すのか……? 今の私は何の力もない「人間」だぞ!?」

 先ほど見せていた最強の呪力者としての余裕は消え失せ、すっかり目の前の司狼に怯えきっていた。

 「アホが。生かしとくと思ってんのか?」

 司狼は銃口を鏑木に向け、おもむろに引き金を引く。生半可な苦痛でこいつは殺さない。そう、司狼が所持する聖遺物の中でも最上級の苦痛を与える拷問器具がある。

 「……は!?」

 鏑木の背後には、巨大な穴が開いていた。外周に無数の牙を生やしたそれは、さながら魔物の口である。そこにはいった者は串刺しになり血を搾り取られ、
比喩ではなく食い殺される死の咢 血の伯爵夫人の代名詞とも言うべき、最悪の拷問処刑具その名を、鋼鉄の処女(アイアンメイデン)。

 「あばよ」

 「あっ……!」

 司狼は鏑木を軽く蹴り、鏑木の背後に開いた巨大な魔物の咢の中に落とす。そして魔物の口はゆっくりと閉じていく。

 「だ! 出してくれ!! やめろ! よせ! 痛い! ここから出せ…………ぐべ!?」

 鏑木は文字通り鋼鉄の処女に「喰われ」てしまった。情けない断末魔を上げながら、神栖66町最強の呪力者は実に呆気なく死んだ。
241神栖66町征服ルート:2014/06/22(日) 17:57:38.29 ID:N1+MWhis0
 町の人間達は、自らの呪力が消失したことを知るやいなや、襲い来るバケネズミの軍勢の前にどうすることもできずに殺されていった。

 呪力という圧倒的な力を行使できない今、戦争慣れしているバケネズミ達の相手になる筈もなく、瞬く間に形勢は逆転した。

 町の至る場所でバケネズミ達による虐殺が始まっている。司狼は、自分に助けを求めてくる町の人間達を尻目に、教育委員会の本部をスクィーラの部隊と共に急襲する。

 本部に避難していた教育委員会の面々は、抵抗虚しく殺されていき、議長の鳥飼宏美は司狼のデザートイーグルにより、頭を吹き飛ばされ死亡。

 どうすることもできないまま、教育委員会の面々は皆殺しにされた。

 次に倫理委員会の議長である朝比奈富子の屋敷を襲った。

 「気をつけて下さい遊佐様! 「不浄猫」です!!」

 屋敷を襲った司狼達の前に立ちはだかったのは、数頭の虎程の大きさの猫、「不浄猫」だった。真理亜の話に登場した「あぶれ者」の子供達を殺す為に用いられる化け猫の類。

 守もこの猫に襲われ、辛くも危機を脱した。

 しかし不浄猫達はあえなく司狼のデザートイーグルにより肉片と化した。聖遺物の使徒の力を持つ司狼の前には不浄猫の力など虚しい抵抗にしかならなかった。

 そしてついに倫理委員会の議長である朝比奈富子を捕えた。

 倫理委員会の面々、並びに生き残った教育委員会の面々は、残らず町の広場に集められた。呪力という自分達のアイデンティティーがない今、バケネズミの命令に従うしか道はない。

 「お前等! このミノシロモドキの話を聞いておいた方がいいぜ!!」

 司狼は、スクィーラに、塩屋虻コロニーからミノシロモドキを持ってこさせ、ミノシロモドキに記録されているバケネズミは元は人間であるという真実を語って聞かせる。

 委員会の面々は皆、面食らったような表情をしている。一部の委員会の人間はこの事実を知っていたのであろうが、それを知った上で今までバケネズミ達を殺してきたのだ。

 しかし今は完全に立場は変わっている。呪力はなく、残るのは「人間」である自分の身体のみ。バケネズミと人間達との違いといえば「姿形」しか残っていない。呪力がなければ何もできず、
実に無力で弱い存在だった。

 これまでバケネズミ達に対し、高圧的な態度で服従を強いてきた人間達が、今はバケネズミ達を恐れている。

 「形勢逆転」という言葉がこれ程似合う時はないだろう。

 「貴方達の処遇に関しましては、我等バケネズミを「人間」だと認めるか否かによって変わります。このミノシロモドキに記されていた記録が正しければ我々は元々人間でした。
しかし私達は五百年もの間、呪力を持つ人間、即ち貴方達に服従を強いられてきました。そのことは変えようのない事実です。しかし我等も鬼ではございません。皆さん方が私達
バケネズミのことを「人間」だと認めてくれさえすれば、今後も共生していくことを約束しましょう。ただし、我々のことを人間と認めない場合、「死」という運命が待っている
ことをお忘れなく」

 スクィーラは両委員会の面々にそう宣告する。

 「ふざけるな! 貴様等を人間と認めるものか!!」

 「そうだ! 罪もない町の人達を殺しておいて!!」

 「薄汚い鼠風情がえらそうに言うな!!」

 委員会の面々はスクィーラやバケネズミの兵士達に対して罵詈雑言を浴びせ付ける。五百年もの間自分達に服従してきたネズミの化け物を人間だと認めることなど町の
人間達には不可能なことだったのだろう。
242神栖66町征服ルート:2014/06/22(日) 17:59:00.76 ID:N1+MWhis0
 「ゴチャゴチャ五月蠅ェよ、テメエ等。散々こいつら殺してきた癖して自分達がやられれば嫌だってか? スクィーラはお前等にチャンスを与えてやったんだぜ? そのチャンスを自らフイに
しちまうとは救えねぇよ、お前等全員」

 そう言うと司狼は、朝比奈富子の前に近づき、額に銃口を突きつけ、引き金を引く。

 富子の頭は吹き飛び、割れた頭蓋骨の欠片、脳味噌が周りにいる委員会の生き残り達に飛び散る。

 「スクィーラ、こいつらダメだわ。生きるための最良の選択肢があるのに、テメエでその選択肢を捨てやがった。後はお前の好きにしな」

 「はい……」

 スクィーラはどこか寂しそうな表情をしながら部下に生き残りの委員会の面々の処刑を命じる。

 「やめてくれ!! 死にたくない!」

 「地獄に落ちろ! バケネズミめ!」

 「やめろ! よせ!」

 委員会の面々は、バケネズミの兵士達に連行されていく。

 「遊佐様……、私達は貴方達人間と余りにも姿形が違い過ぎる……。今更我等を人間と認めさせるには町の人間達には無理な話だったのでしょうか?
呪力がなくなった今、我等と町の人間達との違いといえば姿形だけになりましたが、醜い我等は到底人間とは見做されないのでしょうか?」

 「気にすんなよスクィーラ。姿形が人間のままでも「人間とは思えねぇ」奴だって俺の世界にはいたぜ? 自分や仲間の境遇に怒れる心があんなら立派な人間ってモンだろ?」

 司狼の言葉にどこか安堵したような表情を浮かべるスクィーラ。

 「貴方が初めてです。私を……、我等を「人間」と見てくれたのは……」

 スクィーラの目から大粒の涙が流れる。自分達の真実をミノシロモドキから聞き、自分の真実を知り、そして人間に立ち向かったスクィーラ。

 バケネズミの服従の歴史に終止符を打ったスクィーラは世界の歴史に刻まれる英雄になるだろう。
243神栖66町征服ルート:2014/06/22(日) 18:05:56.16 ID:N1+MWhis0
 「五月蠅ぇんだよクソガキ」

 「あぐぅ!?」

 ヒステリックに喚き散らす早季の口を鉄格子越しから喧しいと言わんばかりに右手で塞ぐ。

 「せいぜいほざいてろ。テメェ等町の連中がしてきたツケをそのまま返してやるよ」

 司狼は聖遺物の力で拷問器具の鎖を具現化し、早季と少年の身体に鎖を何重にも絡み付かせる。

 「ぐ!? 苦しい!?」

 「いや! 離して!! 痛い!」

 二人の身体に巻きついた鎖はギリギリと二人の体を締め付ける。その光景はまるで獲物を自分の身体で締め付け、窒息死させる大蛇のようだった。

 「スクィーラの味わった苦しみと恐怖をお前等にも受けてもらうか。数日掛けて絞め上げ、全身の骨を粉々に砕いちまうぜ。せいぜい死ぬ瞬間まで恐怖と激痛を堪能しな」

 「ぎゃぁぁぁぁあああ!!」

 「い、嫌! 死にたくない!!」
 
  牢屋の中は二人の絶望に彩られた悲鳴が響き渡り続けた。

 「……遊佐様。我々のことを心の底から人間だと認める者達が現れるでしょうか?」

 「今はそれを期待するっきゃねぇわな。ま、後数百年も経てば生まれて来るだろ」

 古い顔馴染みの死を目の当たりにし、暗い表情のスクィーラに励ましにもならない言葉を言う司狼。

 いつかはきっとバケネズミを人間だと真に認める人間が生まれて来ることはスクィーラの願いだった。

 そう、いつかはきっと……。
244作者:2014/06/22(日) 20:03:34.34 ID:N1+MWhis0
これにて「神栖66町征服ルート」は終了です。次のルートである「永遠の刹那ルート」を投下
します。このルートは>>241から分岐しています。
245作者の都合により名無しです:2014/06/23(月) 19:58:55.61 ID:p0Mdt4Jb0
ミノシロモドキってあんなに簡単に見つかったり捕まったりしていのか?
あれこそ厳格に管理すべきだろ
246作者の都合により名無しです:2014/06/24(火) 05:48:07.95 ID:+eqsLaV70
凶悪殺人鬼
貴志健一
247作者の都合により名無しです:2014/06/24(火) 17:53:17.69 ID:QStVLfS/0
表紙が良かったらそれなりに売れるもんだなぁ
いや原作は大好きだけどまさかコミカライズが成功するとは思わなかった
248永遠の刹那ルート:2014/06/24(火) 19:28:07.39 ID:UqePKyLB0
 司狼の創造により、呪力を封じられた神栖66町の人間達は呆気なくバケネズミ軍に降伏した。町民達はバケネズミの軍に投降し、広場は大勢の投稿者達で埋め尽くされた。

 スクィーラは兵士達に町民に対する虐殺を禁じ、一旦全町民を広場に集め、自分達バケネズミの真実を町民達に伝えようとした。

 兵士達にコロニーからミノシロモドキを持ってこさせ、町民達に自分達バケネズミの正体と、過去をミノシロモドキを通じて伝える。

 町民達はバケネズミが元は人間であったという事実に驚き、誰もが面食らっていた。

 これまでバケネズミ達に対し、高圧的な態度で服従を強いてきた人間達が、今はバケネズミ達を恐れている。

 「形勢逆転」という言葉がこれ程似合う時はないだろう。

 「貴方達の処遇に関しましては、我等バケネズミを「人間」だと認めるか否かによって変わります。このミノシロモドキに記されていた記録が正しければ我々は元々人間でした。
しかし私達は五百年もの間、呪力を持つ人間、即ち貴方達に服従を強いられてきました。そのことは変えようのない事実です。しかし我等も鬼ではございません。皆さん方が私達
バケネズミのことを「人間」だと認めてくれさえすれば、今後も共生していくことを約束しましょう。ただし、我々のことを人間と認めない場合、「死」という運命が待っている
ことをお忘れなく。我々は貴方達と「対等」の関係を結びたいと思っております」

 スクィーラがそう集まった町民達にそう告げると、町民達は次々にスクィーラに罵声の言葉を浴びせ付ける。

 「ふざけるな! 貴様等を人間と認めるものか!!」

 「そうだ! 罪もない町の人達を殺しておいて!!」

 「薄汚い鼠風情がえらそうに言うな!!」

 町民達は口々にスクィーラ、ひいてはバケネズミの兵士達を罵倒する。それまで黙っていた司狼は、町民達の前に乗り出す。

 「ゴチャゴチャ五月蠅ェよ、テメエ等。散々こいつら殺してきた癖して自分達がやられれば嫌だってか? スクィーラはお前等にチャンスを与えてやったんだぜ? そのチャンスを自らフイに
しちまうとは救えねぇよ、お前等全員」

 そう言うと、空に向けてデザートイーグルを発砲する。すると民衆のバケネズミ達に対する罵詈雑言、野次はピタリと止まった。

 「今はお前等は何の能力もない単なる「人間」だってことを忘れんな。何の能力も持たねぇバケネズミ共が如何に呪力を持ったテメエ等町の人間に怯えてきたか考えてみろや。今のお前たちが
俺やここにいるスクィーラを恐れているのと同じ気持ちなんだよ」

 司狼の言葉に、集まった投降者達は黙り込む。暫らく静寂が続いたが、突如としてそれを破る者が集まった群衆の中から現れる。

 神栖66町、倫理委員会の議長である朝比奈富子だった。

 「悪いけど貴方達の要望は聞き入れられないわ。薄汚れたバケネズミ風情を人間と見るなんて天地がひっくり返ったって無理なお願いよ。ケダモノの分際で私達と対等にしろ
なんて冗談でも笑えないわね」

 「我等は歴史を知りました。そして自分達の真実を知り、それを打破するべく今回の行動をしたのです。貴方は我等が人間だったという事実を知っていたのですか?」

 「ええ、勿論」

 「では私達をなぜ人間とは見ないのですか?」

 スクィーラの言葉に朝比奈富子は嘲るような笑い声を上げながら答える。

 「ふふっ、呪力も持たない薄汚くて醜いバケネズミなんか端から人間として見るわけないじゃない? 貴方達は私達町の人間に従ってさえいればいいのよ」

 塵でも見るかのような目でスクィーラを見る富子。
249永遠の刹那ルート:2014/06/24(火) 19:29:07.65 ID:UqePKyLB0
 そんな富子に対し、スクィーラは唇をぐっと噛みしめている。

 「私達にもプライドがあります。貴方達みたいな下等な生き物を認めることなど…………あべ!?」

 次の言葉を発する前に富子の頭部は頭蓋骨と脳味噌を撒き散らして四散した。

 「つまんねぇよお前。そういう考えならさっさとくたばれや」

 司狼は、愛銃デザートイーグルで富子の頭を吹き飛ばした。これ以上この女の戯言など聞くだけ無駄だと思った。

 「と!? 富子様!!??」

 「きゃああああ!!!!」

 「あいつ! よくも富子様を!!」

 町の長とも呼ぶべき存在が殺されたことにより、民衆は怒号を発する。

 「黙れや!! 何ならお前等全員ここで死ぬか!?」

 司狼が一喝すると再び民衆は黙り込む。強みであった呪力を封じられている今、諾々と従う他はないのだ。自分達の命はバケネズミの兵士達と司狼に握られている状態
だ。下手に逆らえば死が待っているということは町民達も理解しているようだ。しかしスクィーラの要求である「対等の関係」並びに「バケネズミを人間として見る」ということが
如何に難しい課題かを思い知らされた。ミノシロモドキに記録された真実をそのまま民衆に伝えたはよいが、中々それを受け入れてはくれそうもなかった。五百年という長きに渡り、
支配者と服従者の関係だったのだ。急にそんな事実を告げられても都合よく納得してくれる展開にはなりそうもない。

 「遊佐様……、私は彼等に「人間」だと認めてもらえれば良いのです……。しかし彼等は我々を受け入れようとはしてくれそうもありません。この戦いが始まる前、部下達の間で
町の人間達を皆殺しにしようと言う意見が多数ありました。しかし私は町の人間達との「平等な関係」が築ければそれでよいのです。1人残らず虐殺すればそれこそ過去の暗黒時代
に存在した暴君達と変わりありません。私は自分の姿が……、この身が憎い……」

 唇を噛みしめ、涙を零すスクィーラ。何か良い解決策はないだろうか?今は司狼の創造が展開している状態とはいえ、これを解除すれば町の人間達の呪力は元に戻ってしまう。

 町の人間達はスクィーラを、バケネズミ達と対等な関係を結ぶことを頑なに拒絶している。恐怖で従えたり、ここにいる群衆を殲滅させても根本的な問題の解決にはならない。

 どうすればよいのだろうか……。

 その時、空から「何か」が来る気配がした。

 尋常ではない気配と圧迫感だ。地球の重力が何倍にもなったかのような圧力が司狼を含む広場にいる者達に襲いかかってくる。

 まるで天そのものが地上に降ってきたかのような感覚だった。そう、これは諏訪原で戦ったラインハルトと
比べても全く引けをとらない程の超存在。

 しかしどこか懐かしい感じがする。そう、司狼自身が最もよく知る「あの男」に似ている。いや、この気配は自分の無二の
親友、藤井蓮だ!!
250永遠の刹那ルート:2014/06/24(火) 19:45:18.34 ID:UqePKyLB0
 すると夜空が刃物で切られたかのように切断され、切り口がぱっくりと開き、異次元のような緑色の空間が空に広がっていく。

 そしてその空間の中に人影が見えた。そして人影は真っ直ぐこの広場に降りて来るではないか!

 「な! 何だ!?」

 「と、突然空が!!」

 「あいつは何者だ!?」

 町の群集は分けも分からず混乱し、パニックに陥っている。しかし降りて来る人影の姿を司狼はハッキリとみた。

 「あいつ、こっちに降りてくるぞ!!」

 人影は広場の中央、群集が集まる真っ只中に降りてきている。町民達は大急ぎで、広場の中央にスペースを作った。

 そして広場の中央に降りてきた青年は司狼にとっての親友、諏訪原で共に騎士団との戦いを繰り広げた藤井蓮だった。

 最後に会った時と寸分違わぬ姿で降臨してきたのだ。

 「よぅ、司狼。元気そうだな」

 「お前もな」

 司狼は友との再会を喜び、蓮の所まで来ると、蓮とガッチリ手を組む。

 「それより大変なことが起きた。今はラインハルトとメルクリウスがマリィを護っているが、「奴」相手にいつまで持つか分からない」

 「奴?」

 「詳しい話は後だ。急いで俺と一緒に来てくれ」

 どうやら蓮は緊急事態のようで、司狼に助けを求めているようだ。

 「幾多の平行世界を回ったが、ここの世界のお前が一番強い。お前の「創造」の世界を見ても分かる。ここにいるだけで息苦しい気分だ」

 蓮に対しても自らの創造である「自壊因子」が効いているようだ。司狼はこの世界での事情を大方蓮に説明した。神栖66町のこと、バケネズミ達のこと、
そしてこの世界が歪んだ根本の原因、「呪力」という存在のことを。

 「……そうか、わかった。なら俺はお前の「創造」をこの世界に広げ、それを「停滞」させる。バケネズミと人間達を「棲み分け」させる為の空間凍結を
国境線代わりにする。それで文句ないな?」

 「ああ、それでいいだろ? スクィーラ」

 「……はい」

 司狼は、この世界で起きているバケネズミと人間、ないし能力者と非能力者の争いに終止符を打つにはこれしかないと考えた。

 蓮の能力である時間停止と空間凍結。司狼の創造である「自壊因子」を世界中にまで広げ、呪力という力そのものを封じる。蓮の能力である「時間停止」
を使い、恒久的に「自壊因子」が働くようにする。

 次にバケネズミの居住区と町との間に「空間凍結」による「境界線」を設け、両者が二度と出会わないようにする。バケネズミと人間との課過去五百年の関係は容易に覆るものではない。司狼の創造も
永久的に続けられるものではないし、解除すればまた町の人間に呪力が戻り、バケネズミとの戦いを再開するかもしれない。そんな可能性を踏まえた上での司狼の結論にスクィーラも納得したのだ。

 「それじゃ蓮、頼んだぜ」

 「ああ」

 蓮は司狼の要望を適えるべく、詠唱を開始する。
251永遠の刹那ルート:2014/06/24(火) 19:49:28.88 ID:UqePKyLB0
 「海は幅広く 無限に広がって流れ出すもの 水底の輝きこそが永久不変
 Es schaeumt das Meer in breiten Fluessen Am tiefen Grund der Felsen auf,

 永劫たる星の速さと共に 今こそ疾走して駆け抜けよう
 Und Fels und Meer wird fortgerissen In ewig schnellem sphaerenlauf.

 どうか聞き届けて欲しい 世界は穏やかに安らげる日々を願っている
 Doch deine Bnten,Herr, verehren Das sanfte Wandeln deines Tags.

 自由な民と自由な世界で どうかこの瞬間に言わせてほしい
 Auf freiem Grund mit freiem Volke stehn.Zum Augenblicke duerft ich sagen

 時よ止まれ 君は誰よりも美しいから
 Verweile doch du bist so schon―

 永遠の君に願う 俺を高みへと導いてくれ
 Das Ewig-Weibliche Zieht uns hinan.

 ――Atziluth(流出 )――


 新 世 界 へ 語 れ 超 越 の 物 語 ! ! !」
 Res novae ―― Also sprach Zarathustra


 今この瞬間、司狼は己の創造を限界まで広がらせ、その創造を蓮の流出により停止させた。

 そしてバケネズミの住む地域と、神栖66町の間に空間凍結による国境が完成した。

 バケネズミの兵士達とスクィーラが帰る為に、一時的に今は出入り口を開かせている。

 「早くいけよスクィーラ。急がないと空間が閉じちまうぞ。あ、それより真理亜と守もこの町に戻そうぜ。急いでコロニーからあの二人を連れてこねーとな」

 「大丈夫だ司狼。出入り口は二、三日は開いたままだ。ある程度余裕を持たせたからな」

 「サンキュー蓮。気が利くじゃねぇの」

 笑いあう司狼と蓮。

 「スクィーラ。本当にこれでいいんだな?」

 「はい。私共と町の人々では余りに姿形が違う。これまでの歴史を考えれば我等が受け入れられるのは困難でしょう。やはり姿形、力が違い過ぎる者達が必ず手を取り合えるとは
限らないのですから……。遊佐様、本当に……、貴方には感謝しています」

 「いいってことよ。こうでもしなきゃ解決できなかっただろうし」

 司狼は蓮に連れられ、天に昇っていく。

 「お元気で!! 遊佐様!!」

 「おう!! 真理亜と守によろしくな!!」

 手を振るスクィーラに親指を立てながら答える司狼。そう、これも一つの解決方法なのだ。考えも姿も違う者達が出会わない方が幸せな時もある。出会ってしまったことによる
多くの悲劇が過去に世界中で起きたのだから。

 これもまた違った「平和」の形でもあるのだ……。
252作者:2014/06/24(火) 19:50:56.40 ID:UqePKyLB0
これにて「永遠の刹那ルート」は終了です。最後に「正史ルート」を投下します。
「正史ルート」は>>226から分岐しています
253作者の都合により名無しです:2014/06/24(火) 20:59:05.70 ID:I02iRl0z0
>>247
成功の定義は?個人的には失敗だと思うが
254作者の都合により名無しです:2014/06/24(火) 21:14:14.34 ID:SqKVYJJ+0
これだけ成功する漫画版も珍しい
エロ漫画やっていたとはいえ新人離れした実力だわ
ただ作者がちょっと性格に難が有りそうなのが心配
255正史ルート:2014/06/24(火) 22:04:08.27 ID:UqePKyLB0
明日に決戦を控えているせいか、内心興奮している司狼は眠れずに、塩屋虻コロニー内を散歩していた。

 コンクリートでできた家々を散歩のついでにじっくりと観察した。見れば見るほどバケネズミ達が元は人間であったことを
理解できる程の技術力だ。

 コロニー内に存在する住宅にしても工場にしても、それらはミノシロモドキに記録されていた情報や知識を元に作られたことを考えても十分に
納得がいく。

 それまでは洞窟内に巣を作り、そこで暮らすという原始的な生活だったにも関わらず、一度知識を吸収すればこれだけ発展できる。しかも一つの
コロニーにはそれぞれ女王がいたにも関わらず、女王から権威を簒奪し、民主的な議会制の政治までする程だ。

 これだけのことができて人間ではないという方が不自然ではないか。しかし幾ら知識を吸収しようと、どれだけ発展したコロニーを作ろうと、呪力を持つ
町の人間達とスクィーラをはじめとするバケネズミ達との間には絶対的な「壁」が存在している。

 真理亜や、ミノシロモドキから聞いたこれまでの歴史を知った上で司狼が考えた結論は、呪力そのものの存在が、今日に至るまでの世界を歪ませた元凶だというものだ。

 そんな力を人間が持たなければ、存在していなかったのならバケネズミという人間に虐げられ、使い捨てられる存在が生まれなかったのではないだろうか?

 今日、他コロニーを襲っていた監視員五人は何の躊躇いも見せずに淡々と掃除でもするかのようにバケネズミ達を殺していった。

 全く馬鹿げた話だ。さして自分達と変わらぬ知性を持つバケネズミ達を殺すのには何の躊躇も見せないのに、いざ自分達が殺される側となったらあれ程までに情けない醜態を
晒すとは。

 司狼の撃った針で両目を潰された監視員の一人の乾は今頃あのコロニーのバケネズミ達に細切れにされているだろう。強大な呪力といえど対象を認識できなければ役に立たない。

 もし町の人間達の、ひいては世界中に存在する呪力使いがもし「人間」に戻るとしたらどうなるのかと司狼は考えた。

 呪力が存在しなければ悪鬼や業魔という存在も生まれず、町の委員会に抹殺される子供達もいなくなる。

 超能力程度の力を持った程度で神様を気取る町の人間には心底反吐が出る気分だった。

 神を名乗るにしても余りにも矮小で、余りにも臆病すぎる。こんなレベルで神を名乗ること自体が神に対する冒涜だろう。

 司狼自身も神の傀儡、玩具という立場は願い下げだった。しかしこの世界の神栖66町という町の委員会、ひいては住人達を神と呼ぶには無理がありすぎる。

 持つ力もかつて自分が戦った聖槍十三騎士団の首魁、ラインハルト=ハイドリヒには遠く及ばない。いや、そもそもラインハルトと神栖66町の人間を比較すること自体がラインハルト
に対する侮辱だ。

 ラインハルトの持つ圧倒的な力の前には今日戦った監視員達など、塵のように消されるだろう。いや、下手をすれば対峙しただけで勝負が決まるかもしれない。

 彼自身と一戦交えた司狼自身が痛い程分かる。諏訪原タワーで戦った時などはこちらが全力でもラインハルトはまるで本気ではなかった。

 笑いたくなる程に力の差が開いていたのだ。神栖66町の人間達も神を名乗るのならば最低限ラインハルト位の力を持っているべきだろう。所詮呪力に頼っているだけで、身体そのものは
生身の人間には違いないのだから。
256正史ルート:2014/06/24(火) 22:09:35.74 ID:UqePKyLB0
 司狼が考えていると、不意に後ろから声がした。

 「遊佐様」

 振り返ると、そこにはスクイーラが立っていた。

 「眠れないのですか?」

 「ああ、ちょっと興奮してるみたいでな。明日の夜には決戦だろ? そんでテンション上がってるっつーかそんな所だ」

 事実、明日の夏祭りに乗り込むことで司狼は興奮していた。自分の身体は事故の影響でアドレナリンが過剰分泌している。そんな身体のせいで
短命なのだが、そんなことは聖遺物の使徒の力を得た今ではどうでもいいことなのだが。

 しかし司狼自身、「神を気取る」連中の巣窟である神栖66町に殴りこむことに対して普段以上に気分が高揚していた。

 呪力という力で神を気取る町の人間、そして町の人間に支配されるバケネズミ。しかしバケネズミ達は自分達の真実を知り、町の人間達に反旗を翻すことを決意する。

 司狼自身、自分達の置かれた状況に抗うバケネズミ達と自分を重ねる。

 元の世界にいた時の「既知感」は既にもうない。この状況は今の司狼にとっての「未知」なのだ。

 既知感という呪いから解き放たれ、今の司狼はかつてない開放感に酔いしれていた。

 「スクィーラ、一つ聞きてぇんだけど」

 「何でございましょう?」

 「素性も分からねぇ俺を自分の陣営に入れて大丈夫だったのか? 俺の聖遺物が具現化して周りの森を破壊したんだろ? よくそんな奴を仲間にしようだなんて思ったな」

 「我等バケネズミと、町の人間にはどうしようもない力の差、「呪力」があります。単なる念動力と思うかもしれませんが、これが如何ともしがたい力の差なのです。呪力という力は核兵
器にも匹敵する程の絶大な破壊力を持ちます。我等は数こそ多いですが、呪力という力の前には赤子に等しいのです。遊佐様を仲間にすることは我等にとっても「賭け」でした。絶対的な力の
差を埋めるにはどうしてもそれに対抗しうる力を持つ者が必要だったのです」

 得体が知れず、町の人間かも分からない自分をバケネズミの陣営に入れたスクイーラに疑問を持っていた司狼だったが、ここに来てようやく納得した。スクィーラにとって自分を味方に
することは博打だったというのだ。

 しかしそれにも納得がいく。監視員達の呪力を間近で見たが、想像以上の強大な力だった。あの力に対抗するにはやはり現状のバケネズミ達の力だけでは心許ない。

 そういう理由で自分を仲間に引き入れる為、一か八かの賭けをしたということか。

 「なんだそういうことか。いや、嫌いじゃねぇぜそういう賭け。最後に勝ちを狙うんならそれ位危険な綱渡りも必要だろ」

 
 「これも我等バケネズミにとっては必要なことだったのです」

「スクィーラ、お前自身望むことは一体何だ?」

 司狼の問いかけにスクィーラが重い口を開く。

 「私は……我等の真実を町の人間達に伝えられれば……」

スクィーラは意志の篭った表情でそう答える

 「遊佐様、私はミノシロモドキを持って部下と共に明日、町へと赴こうと考えております」

 「何する気だ?」
257作者の都合により名無しです:2014/06/24(火) 23:19:04.63 ID:52+yng6u0
SS貼ってる奴
通報されたら規制されるぞ
258作者の都合により名無しです:2014/06/24(火) 23:27:27.95 ID:h0l6J4Ek0
こんな場末の便所の枯れ木スレ何書いたっていいだろ
259作者の都合により名無しです:2014/06/25(水) 04:44:57.19 ID:zFqQ6/Jt0
なわけねーだろカス
260作者の都合により名無しです:2014/06/25(水) 22:02:18.91 ID:6/EuiJM70
>>258
そんな擁護、本人しかしないんだからわざわざID変えなくて良いよw
261作者の都合により名無しです:2014/06/25(水) 23:16:52.63 ID:0yEWzo960
アンチ活動の為にSS書いてんのか?
マジ才能の無駄使いだからアルカディアやなろうへ行った方が良いよ。
262作者の都合により名無しです:2014/06/26(木) 01:48:52.26 ID:S4wla5j20
人が居るのを見計らって投下してるし
糞認定&スルー推奨されて狂って迷い込んだんだんだろ
263作者の都合により名無しです:2014/06/26(木) 20:29:52.52 ID:xPki2GZj0
こういうのを2ちゃんに投稿する神経が分からん
迷惑がられてでも多くの人間の目に触れさせたい自己顕示欲か?
例え見てくれる人が数人でもブログとかで望まれてやった方が良いだろ
264作者の都合により名無しです:2014/06/26(木) 20:32:53.74 ID:Am3pFrgR0
>>263
いや目に触れるのが多い方がいい
枯れ木も山の賑わいだ
俺ならどっかのサイトに見やすく掲載してURL貼るけど
265作者の都合により名無しです:2014/06/26(木) 20:40:03.49 ID:1gnkuwMm0
このカスは掲載の仕方がわからないだけかもな…
266作者の都合により名無しです:2014/06/26(木) 21:18:27.53 ID:n8sqpAYX0
情熱は認めるけど使い方を間違えてるなw
267作者の都合により名無しです:2014/06/26(木) 23:16:28.51 ID:yieOajMNO
原作載っけてたんじゃないのか
どうせもうスレ動かんだろしどうでもいいよ
268作者の都合により名無しです:2014/06/27(金) 12:29:41.78 ID:H0F/PNGhO
だいぶバッサリ原作の内容切ってたらしいけど全部やって欲しかったよ
269作者の都合により名無しです:2014/06/27(金) 14:42:17.95 ID:AKEvNn3t0
たいして切ってないしそのまんまやったらアニメのようにコケてた
270正史ルート:2014/06/27(金) 20:59:01.91 ID:+1bkJeJn0
 「決まっております。ミノシロモドキに記録された真実を町の人間達に伝えるのです。この事実を知れば町の人間達も我らのことを考えなおすやもしれません」

 スクィーラの考えは平和的かつ理想的に思えるが、隠された真実を知ったということで町の者達に「消されて」しまう可能性がある。いや、確実に消されてしまう
だろう。これまででも多くのコロニーを潰し、多数のバケネズミ達を抹殺してきた神栖66町という存在が真実を知った塩屋虻コロニーを消すのは火を見るより明らかだろう。

 500年もの間、非能力者の子孫であるバケネズミ達に対して自ら呪力者を「神」と称し、君臨し続けた町が今更バケネズミ達のことを「元」人間だと認めるだろうか?
否、どう楽観的に考えても町の人間達がミノシロモドキの記録を見たスクィーラ率いる塩屋虻コロニーのバケネズミ達を生かして返すとは思えない。そんなこ
とは最初から分かりきったことの筈だ。

 「おいおい、本気かよ。考えてもみろ、どうでもいい理由だけでバケネズミのコロニーを何の躊躇も戸惑いもなく消しちまう連中だぞ? んな連中がミノシロモドキに記されてることを
知ったお前らを生かしておくと思うのかよ? 少し考えれば分かるだろーが」

 司狼もスクィーラのやろうとしていることには流石に驚きを隠せず、又内心呆れていた。バケネズミ達をこれまで散々家畜として扱ってきた連中に何を期待しているのだろうか?

 「遊佐様……、我々は確かに町の人間達にゴミ同然に扱われてきました。ですが我々バケネズミの真実だけは伝えなければならないのです。500年もの間辛酸を舐め続けてきた我等の苦しみに
満ちた歴史を、人間達からいつ消されるか分からない恐怖に怯え続けた日々を、我等バケネズミは何の疑問も抱くことなく人間に殺されていくだけの存在ではないということを余す所なく町
の人間達に伝えるつもりです」

 スクィーラの決意に満ちた表情を見て司狼はスクィーラの持つ「覚悟」を理解できた。

 「最初から武力で解決しようとするなどそれこそ町の人間と大差のない存在に成り下がってしまいます。ですから我等はミノシロに記された真実と、我々バケネズミの悲惨な歴史について話す
腹積もりです」

 「分かったよ……、お前がそこまで言うのならな。けど町の連中がお前の言う真実を一蹴して、お前のコロニーを消しに来た時はどうすんだ?」

 「……その時は……」

 スクィーラは少しの合間沈黙し、軽い深呼吸して語り始めた。
271正史ルート:2014/06/27(金) 21:01:15.35 ID:+1bkJeJn0
 早朝、スクィーラはミノシロモドキと十名前後の部下達と共に神栖66町に向かっていった。出発するスクィーラを見送る司狼の目にはスクィーラの
姿は死地へと向かう戦士の姿に見えた。司狼の力を利用してすぐに戦争を仕掛けようとせず、「対話」による解決を望むスクィーラ。

 碌な話し合いすらもせず、バケネズミ達のコロニーを好きなだけ抹消してきた町の連中とは違うと言いたいのだろうが、無謀にも程がある。だが確かにバケネズミ達を問答無用で「駆除」していく
町の人間よりかは理性的とも呼べる選択だ。散々自分達に忠誠を尽くさせておきながら、少しでも機嫌を損ねればコロニーごと消滅させるというやり方はお世辞にも理性的とは呼べない。強大な呪力を見せつけ、
バケネズミ達に服従を強いてきた神栖66町。やっていることは蛮人のそれだ。自分達呪力者は絶大な力を持つから「神」。呪力を持たず、醜いバケネズミは「家畜」。呪力を初めて見た時はその力に驚いた
司狼だが、使い手によってはこうも違って見えるのか。呪力を使って好き放題にバケネズミを蹂躙していく町の人間は司狼からすれば「幼稚な子供」にしか見えなかった。

 子供に強大な力を与えれば碌なことにならないという良い見本だ。呪力という強力なPKが使用者によって汚されている感じすらする。

 「あんな連中にはこんな凄ぇ力、勿体無さすぎだろ」

 司狼は呪力という力を誇示し、バケネズミを支配下に置く町の人間達に呆れつつ、貴賓室にある寝床に戻り、横になる。
昨夜スクィーラから託された「願い」を思い出す司狼。自分はもしもの時の「最終兵器」という
役割が与えられている。最も、十中八九動くことになるだろうが。
272正史ルート:2014/06/27(金) 21:10:03.15 ID:+1bkJeJn0
 「以上がミノシロモドキに記録されていた我等バケネズミの始まりと、この世界の真実です」

 スクィーラは自らの額を強く床に擦り付けつつ、力強い響きで神栖66町の教育委員会、並びに倫理委員会の面々にそう言った。

 教育委員会が行う査問場に立つスクィーラは、自分達バケネズミに対する待遇の改善、ひいては町の人間への隷属的服従の撤廃
を呼びかけた。自らの種族の未来を案じるスクィーラは、ミノシロモドキに記録されていたありのままの事実を町を支配する者達に
余す所なく見せた。

 今日に至るまでの暗黒の歴史、能力者と非能力者との絶え間ない争い、自分達バケネズミが生み出されるまでの過程は余りに血塗られて
おり、非能力者の子孫であるバケネズミに対する非道とも呼ぶべき扱いの数々をやめるようにこの場に集った人間達に涙ながらに訴えた。

 査問場までスクィーラについてきた数名の部下達は嗚咽を上げて床にへたりこみ、目から大粒の涙を流している。ミノシロに記されていた真実を知らなければ
人間達に服従するだけの家畜のままで終わっていただろう。

 しかし自分達に関する真実を知ったスクィーラは今のままでは自分達の種に未来はないと考え、決死の覚悟で町の人間達に真実を話し、自分達の窮状を
訴える。

 町の人間の気分次第でいつでも抹殺されるような状況が満足できるはずがなかった。いつ風向きが変わるかもしれない中、消されるかもしれない
という恐怖と日夜戦い続けてきたのだ。

 所詮バケネズミは町の人間のご機嫌を取っているだけの存在だろうか?

 家畜として扱われ、人間達に奉仕を続けるだけがバケネズミの価値なのだろうか?

 町の人間達に理不尽な仕打ちを受けようが文句を言うことすら許されないのだろうか?

 非能力者の子孫は未来永劫、能力者に支配されなければならないのだろうか?

 否、断じて否。

 このような状況を、延々と続く自分達バケネズミの家畜としての人生を受け入れられないからこそ今日この場に来たのだ。
273正史ルート:2014/06/27(金) 21:12:19.63 ID:+1bkJeJn0
 
 「どうか我等バケネズミも元は人間だったという事実を認めてください。能力者と非能力者の今日に至るまでの凄惨な歴史を見たでしょう?
このような状況に我々は満足などしておりません。真実を知った上でお願いしているのです。我々は非能力者の子孫というだけでこのような醜い
姿に変えられ、土の中を這いずる卑しいケダモノにされたのでしょうか!? 我々は自分達の祖先が能力者達に対してした行いを見ました。ですが
もうよいでしょう!? こんな状況を続けた所で何の意味がありましょうか!? 我々は呪力を使えません。我々は貴方達に比べて余りにも無力です、
ですがそんな存在が貴方方の不興を買ったというだけでコロニーごと消されるというのは余りにも理不尽ではありませんか! 貴方達に牙を剥いた
わけでもなく、単に気分次第で消されてしまうということがどんなに生きた心地がしないか貴方達に理解できますか!? 我々はいつ自分達が不用に
なってしまうのかという恐怖と常に戦い続けてきました。ですがそんな暮らしには、そんな生活にはもう沢山です! 私は自分達の真実を見た時に
ハッキリとそう思いました! 私達は貴方方人間達と左程変わらない知能を持っています。そんな知能の高い生き物が、より強い存在にいつ消されるかも
分からない恐怖と戦い続けるという感情がどういうものか想像はつく筈です。だからお願いします! 我々は元は同じ人間なのです! 自分達よりも
非力な存在である非能力者の子孫が我々なのです! ここで血塗られた私達の歴史に終止符を打ちましょう! 真実を知った者としてお願いします!」

 それは今日までバケネズミとして人間達に服従してきたスクィーラの魂からの咆哮だった。

 「汚らわしいケモノ風情が何を言っているのですか?」

 しかし教育委員会議長鳥飼宏美はスクィーラの心からの叫びを鼻で笑いつつ一蹴した。

 「い、今なんと?」

 「分かりませんか? 貴方達のような土の中で暮らす物の怪の類が自分達の境遇に不満を抱くということ自体がおこがましいと言ったのです」

 スクィーラの問いに答えたのは倫理委員会議長、朝比奈富子だった。冷たく切り捨てるという表現が合うだろう。ここまでのミノシロモドキの真実
を知って、スクィーラの涙ながらの訴えを聞いて、その上での言葉だった。

 「そもそも貴方達非能力者は私達能力者に対して何をしてきましたか? あんなことをしておきながらよくもそんな要求が出来るものね。
醜い姿に変えられても、「生かされている」ということに感謝すらしないなんて、まさに醜悪な化け物ならではの思考だわ。自分達の境遇に満足して
いるのが貴方達の存在意義よ。それに不満を覚えるなんて随分と偉そうに言えるのね。所詮は家畜という所かしら」
274正史ルート:2014/06/27(金) 21:15:15.42 ID:+1bkJeJn0
 朝比奈富子の言葉はスクィーラの、いやバケネズミ達の苦渋に満ちた過去、悲しみを無惨にも踏みにじるものだった。スクィーラ自身は自分達の境遇を
訴えれば町の人間も心を動かされると思っていた。しかし現実はこうだ、こうも見事に切り捨てられるとは。

 「わ、我等は単に自分達の置かれた境遇を変えたく」

 「黙りなさい! 醜いネズミ風情が! お前達のような者でもわたし達町の人間に奉仕できるだけでも感謝するべきことなのよ。どこまで愚かしい考えなのかしらねぇ。
これもミノシロモドキに記録されたことを見たからかしら?」

 嘲笑するような笑みを浮かべながら朝比奈富子はスクィーラに吐き捨てる。

 「非力だから何? 当然でしょう、貴方達非能力者の子孫と私達呪力使いとは格そのものが違いすぎるわ。そんな力の差のある者同士が
対等な関係を築けるとでも? 今日まで貴方達バケネズミが生きてこれたのは私達の慈悲故よ。その慈悲を踏みにじる行為を今お前はしている
のですよ?」

 「なぜ貴方達は分からないのですか!? 我々は貴方達に尽くしてきました! ですが私達とて自分達の未来を考える権利位はある筈です!
こんな対等ではない関係で明るい未来など我々バケネズミが想像できますか!? いつ消されるのか分からない恐怖と隣り合わせで希望に満ちた
未来を考えられますか!?」

 「お黙りなさい!」

 「ぐぁ!?」

 朝比奈富子は呪力でスクィーラの身動きを取れなくし、スクィーラを空中に浮かび上がらせる。

 「な、なぜ分かってくれないのですか?」

 「これ以上私達人間を侮辱すれば即刻処刑しますよ?」

 富子の言葉にスクィーラは理解した。町の人間達は最初から自分達と手を取り合う気などないということを。

 「お前達は狂っている! 何が神だ! 貴様等こそケダモノだ!!」

 スクィーラの胸からは押さえきれない怒りがこみ上げる。

 「決定ですね。お前は今夜、町の広場にて処刑します。ああ、それと貴方のコロニーもついでに潰しておきましょうか。二度と貴方のような薄汚い
考えを持ったバケネズミが現れないように」
275正史ルート:2014/06/27(金) 21:16:15.67 ID:+1bkJeJn0
 半日程経っただろうか。横になり、浅い眠りについていた司狼だが、突如として貴賓室に入ってきたバケネズミの悲鳴にも似た声に目を覚ます。

 「ユ、遊佐さマ! 町ノ人間達が攻めテきましタ!!」

 ややたどたどしい人間の言葉を話す甲冑を着込んだバケネズミの兵士は全身血まみれの状態だった。

 「やっぱりかよ!」

 司狼は兵士の言葉を聞くやいなや貴賓室を飛び出し、外に出てみると、コロニー内は阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。コンクリートの建物、地面、木というあらゆる場所に爆殺されたバケネズミの兵士達の
血肉臓物が無造作に散乱し、グロテスクな光景を作りだしていた。更には周囲一帯は鼻を突くような血の臭いが充満している。昨日の監察官に襲撃されたコロニーと全く同じ状態になってしまっている。

 「話し合おうとした結果がこれかよ!!」

 司狼は怒声を発すると、直ぐに襲撃者を探し始める。聖遺物の使徒の力には五感の強化も含まれており、遠くから聞こえるバケネズミの兵士の悲鳴を耳で捉え、そこに向かう。

 向かう途中には手足をもがれ、地面を這いずり回る者や、すでに事切れた者、悲鳴を上げて逃げまわる者などが多数いた。

 「上等だぜ……!」

 僅かに歯軋りをした司狼は百メートル程先でバケネズミを呪力で虐殺している数名の黒服の町の人間を見つける。幸いこちらには気づいていないようだ。電光石火の疾さで司狼は
聖遺物の使徒としての身体能力を生かした脚力で間合いを詰め、黒服の者達目掛けてデザートイーグルの銃弾を放った。

 向かっていく銃弾は全て黒服の者達に当たり、それぞれ胴体、頭、両手両足を吹き飛ばす。余りの速さ故、自分が死んだかどうかすらも分からないだろう。

 「お前は甘すぎんだよスクィーラ!!」

 司狼は「対話」などという手段を選んだ、ここにはいないスクィーラに一喝すると、コロニー内を蹂躙する残りの人間達を探し始める。

 黒服の人間達は司狼の姿を見るやいなやバケネズミ達に対する攻撃をやめ、司狼に近づいてくる。司狼は近づいてくる町の人間達に向かって躊躇なく引き金を引き、
コロニーの地面を町の人間達の血で染め上げた。

 「仕掛けてきたのはテメエ等が先だぜ」

 司狼は黒服の人間達の死体に唾を吐き捨てると、更にコロニー内を探し回った。コロニー内に侵入した町の人間達は計10名。この者達は司狼の姿を見るやいなや攻撃を中止し、司狼の方に
近づいてきたのだ。同じ人間だから攻撃を止めたのだろう『攻撃抑制』と『愧死機構』を持つ故か。最も、昨日の監視官達との戦いで司狼自身にはそれら二つは働かないことが判明したが。

 コロニーを襲った全ての人間を殺した司狼は生き残りのバケネズミ達を広場に集める。

 「いいか! 町の人間達の出した「答え」がこれだ!! こんなことされて黙っていられる程お人好しでもねぇだろ!?」

 司狼は集まったバケネズミ達を鼓舞する。バケネズミ達は司狼の言葉に歓声を上げ、町の人間達と戦う意思を示した。

 「それじゃ決まりだな!」
276正史ルート:2014/06/27(金) 21:22:04.49 ID:+1bkJeJn0
 そう、これは紛れもない「戦争」なのだ。尊厳を奪われ、家畜同然の扱いを受けてきたバケネズミ達の怒りを込めた「反逆(リベリオン)」。

 そして人間であるという自分達の誇りを掛けた「戦い」。

 司狼は広場に集まったバケネズミの軍隊を率いて、神栖66町に向けて進軍する。

 後ろからは数千のバケネズミの軍団がついてくる。そう、町の人間達は思い知る必要がある。自分達が虐げてきた者達の真の怒りを。

 そして今日はバケネズミ達の……。




 ──────────怒りの日(ディエス・イレ)。
277正史ルート:2014/06/27(金) 21:26:08.88 ID:+1bkJeJn0
 町の外にバケネズミ達を待機させた司狼は、一人町の中央の広場の様子を見ていた。町の広場の中央には柱に縛られて、身に着けている衣類を剥ぎ取られた傷だらけのバケネズミがいた。

 そう、スクィーラだ。分かりきっていた筈だ、予想できていた筈だ。なのになぜ町の人間達と「対話」するなどという選択肢を選んだのだ? 町の住民達は柱に縛られているスクィーラを取り囲み、嘲笑し、冷笑し、
罵詈雑言の嵐を浴びせ付け、指を向けて笑っていた。そう、縛られているのは人間ではない、「バケネズミ」なのだ。

 だから何をしてもいい、何せ「バケネズミ」なのだ。人間の不興を買ったから始末される、どうせ「バケネズミ」だからだ。町の人間達の心の根底はこんな考えだろう。司狼自身も
分かっていたことだが目の前で繰り広げられる光景は司狼の生きてきた中で最高に不愉快なものだった。

 「皆さん! ここにいる愚かで醜いバケネズミはあろうことか我等に対して反逆を働いたのです! 我等との信頼関係を破壊し、最悪な裏切りを働いたこのウジ虫には相応の罰を与えねばなりません!!」

 仮面を付けた男が柱に縛られているスクィーラを指さしてそう言った。

 何のことだろうか? 「反逆」とはスクィーラが持ちかけた「対話」のことを言っているのだろうか? あれが「反逆」?

 「ギヘヘヘヘ!!! さぁさぁ!! 悪いバケネズミには相応の「お仕置き」をしなければなりませんねぇ!? 悪い悪いバケネズミちゃんはこれから死ぬよりも悲惨な運命を辿ります!!」

 両手に扇子を持つ禿頭の太った男が、柱の周りを道化がかった踊りをしながら周り、民衆に向かって叫ぶ。

 「日野様! 鏑木様! どうかその世にも悍ましいバケネズミに制裁を!!」

 「そうだ! 俺達人間に反逆を働きやがって!!」

 「そいつには地獄を! そいつには苦痛を!!」

 禿頭の男に扇動された民衆が歓声を上げる。皆口々にスクィーラへの制裁、罰を叫び始めた。町の住民達のスクィーラに対する目は完全に虫ケラでも見るかのような目だった。蔑みと嘲笑の入り混じった
歓声が広場中に響き渡る。そんな町民達の歓声を聞く司狼の胸の中から確実に「ソレ」は沸き上がってきた。単にスクィーラは「対話」をしようとしただけだろう? それが「反逆」だと? 「裏切り」だと?

 自分の危険も顧みず、ミノシロモドキに記録されたバケネズミの真実を伝えようとしたスクィーラ。町の人間達に自分たちの「歴史」と「真実」を知ってもらおうとしただけの筈だ。

 その仕打ちがこれだろうか? 分かっていた、司狼もこうなることは大方予想がついていた。そう、知っていた、知っていた筈だ……。

 「わ! 我々バケネズミの歴史を聞いた筈です……! 我等の「正体」もミノシロモドキに記された筈です……! なぜそれを理解……でき……ないのですか!」

 スクィーラが嗚咽にも近い声で咆哮する。それはまさしくスクィーラの魂からの叫びだった。

 「皆さん! このバケネズミの言葉に耳を貸してはなりません! こいつは我々に妄言を吹き込んで混乱させようとしています!!」

 「はぁ〜い! バケネズミちゃんには少し黙っててもらえますかぁ〜!!」

 日野という禿頭の男がそう言うと、スクィーラの口から血が噴き出る。そして口から何かが出てきた。

 「舌」だ。呪力によって舌を抜き取り、スクィーラを喋らせなくしたのだ。

 「ゲボォ!! ゴボォ!!」

 スクィーラは血反吐を地面にぶち撒ける。それを見た町の住民達は益々熱狂し、歓声を上げる。

 「ヒャハハハ!! ざまあみろバケネズミめ!!」

 「我等に逆らうからそうなるのだ!!」

 住民達はスクィーラが苦しめば苦しむ程熱狂し、歓声を上げた。傷めつけられている姿を見て心底楽しんでいる。

 「スクィーラ。お前はこんな奴等と話し合おうとしたってか? こんな連中がバケネズミを認めてくれると思ってたのか?」
278正史ルート:2014/06/27(金) 21:34:46.36 ID:+1bkJeJn0
 スクィーラとの「約束」を思い出す司狼。自分の命を投げ捨ててまでやり遂げようという意志と覚悟を汲み取り、この「作戦」を承諾したのだ。広場の中央では呪力によるスクィーラへの蹂躙劇が
繰り広げられていた。司狼は黙ってそれを静観していた。そしてそれは確実に司狼の心の中の「火山」を爆発させる原動力となった。「火山」が爆発した瞬間、自分でもどうなるか分からなかった。

 広場の中央のスクィーラは、住民達から呪力による石つぶてを身体中にぶつけられ、更には熱湯を浴びせられ、挙句には全身の関節を外されたり繋げられたりされていた。その度にスクィーラは悲鳴を上げ、
スクィーラが身体に受ける痛みに苦しむ度に住民達の歓声が上がる。

 住民達スクィーラが死なないギリギリの所で呪力を調整しているようだ。苦しみを長引かせる為、もっと痛みを味合わせる為、住民達によるスクィーラへの「刑罰」はさらに1時間以上も行われた。呪力によって
傷口が塞がれ、さらにそれを開き、また塞ぐというサイクルを延々と行なっていた。司狼はそれでもひたすらスクィーラとの「約束」を果たすべく見守り続ける。そして自身の心に煮えたぎるマグマが噴火する
「瞬間」をずっと待つ。

 スクィーラの身体は呪力によって不自然な変形をしていく。呪力は遺伝子レベルでの干渉が可能だと真里亜から聞いた。それがこれだろうか?

 「ギャアアアアアアアア!!!!」

 広場に何百回目か分からないスクィーラの絶叫が響き渡った。スクィーラの手足から蚯蚓のような触手が伸びたかと思えば、口からヘドロのような液体を吐き出し、更に腹から虫の幼虫の卵に似た生き物が
ボタボタと零れ落ちる。広場の中央で苦しむスクィーラは最早バケネズミの姿形を留めていなかった。グロテスクで、軟体動物かも昆虫かも分からない「生物」に変容を遂げていた。

 それでもひたすらにに司狼は「待つ」。自身の中に眠る「渇望」がいつ爆発するかも分からない中、ひたすら司狼は爆発する「その時」をじっと待つ。

 「皆さん! どうやらこのバケネズミには相応の「最期」を与える時が来たようです! こいつのトドメに関しては渡辺早季さん! 貴女にしてもらいましょう!」

 鏑木の言葉に、群衆の中から十四歳前後の少女が現れる。

 「渡辺さん、できますね?」

 「ええ」

 渡辺早季という名の少女は不気味な生物へと変わり果てたスクィーラの身体を呪力で「火葬」する。
279正史ルート:2014/06/27(金) 21:38:43.52 ID:+1bkJeJn0
 ──────────この瞬間を待ってたぜ!!!



 広場まで劈くかの如き大声を発した司狼。ようやくスクィーラとの「約束」の時が来た。1時間以上も広場での拷問を見続けた司狼は自身の「渇望」を爆発させた。

 司狼の中で自身が持つ神への計り知れない程の憎悪と憤怒が爆発した。そして気づけば呪詛の言葉を口にし始める。

そう、そんな能力で奢るのならば、その程度の力で神を気取るのなら、お前等の能力を全て残らず消し去ってやろう。神の名を語る者達への果てしないまでの
怒りと憎しみが言葉となって紡がれていく。


「アセトアミノフェン アルガトロパン アレビアチン エビリファイ クラビット クラリシッド グルコバイ ザイロリック ジェイゾロフト セフゾン テオドール テガフール テグレトール」


 これこそ司狼の渇望(ねがい)、矮小な念動力程度の力で神を気取る者達へ送る狂気の呪い。そしてこれは自分達を家畜と蔑む神の名を語る者達からの脱却を望むバケネズミ達の願い。


「デパス デパケン トレドミン ニューロタン ノルバスク レンドルミン リビトール リウマトレック エリテマトーデス」


 今こそその身をもって思い知るがいい。何の能力も異能も持たない只の人間に「戻る」ことを。


それこそが神栖66町の人間へ送る最大級の復讐だろう。呪力こそがお前達のアイデンティティーであり尊厳だろう? ならばその力を全て根こそぎ奪ってやる。呪力を取り除けばお前達も単なる「人間」だということを思い出させてやる



「ファルマナント ヘパタイティス パルマナリー ファイブロシス オートイミューン ディズィーズ アクワイアド インミューノー デフィシエンスィー シンドローム 」


 さあ、呪力を持たざる存在に「戻る」がいい。


 ――Briah(創造)――


「悪 性 腫 瘍 ・ 自 滅 因 子
<マリグナント チューマー アポトーシス >!!!」
280作者の都合により名無しです:2014/06/27(金) 21:40:17.11 ID:jgpVTF2y0
誰も読んでないのにwww
281正史ルート:2014/06/27(金) 21:55:38.99 ID:+1bkJeJn0
 狂気的なまでの渇望により、創造位階にまで達した司狼。

 そして司狼の渇望である「自滅因子」は神栖66町全体を覆い尽くしていた。この範囲にいる限り、司狼が作り出す世界のルールを強制される。


 「な!? 何だ!?」

 「うわ!?」

 広場の町の住民達は司狼の叫びに気づき、司狼のいる屋根に目を向ける。


 「お前らぁ!! 今だ!!」


 司狼は天に向かってデザートイーグルを数十発以上も発泡した。そう、これは町の外にいるバケネズミ達への「合図」だ。スクィーラとの約束は
塩屋虻のリーダーである自分が殺された場合、司狼に復讐をするように頼んだのだ。そう、自分の命と引き換えに神栖66町への復讐をするという「約束」を交わしていたのだ。
あくまでもスクィーラが死んだ瞬間に「発動」するシステムになるという約束であった。それ故に広場でスクィーラが呪力による拷問を受けても司狼は手を出さなかった。

 話し合いを拒絶し、自分の命を絶とうというのであれば、最早対話など通用しない、「最終手段」としての作戦を司狼と密約していた。

 約束とはいえ、スクィーラが苦しみ、藻掻く姿を見てもひたすらに耐えなければならなかった。スクィーラの命が絶たれた「瞬間」にしか動いてはいけないとスクィーラから忠告されていたのだ。

 そしてその命が消えた今、もう神栖66町の連中に対して「対話」という選択肢などは与えない。町の人間達には「報い」という末路を辿ってもらわなくてはならないのだ。

 司狼の合図から三十秒も経たない内に町の中にバケネズミの軍勢が雪崩れ込んできた。広場に集まった人間達に襲いかかり、槍や弓で手当たり次第その生命を刈り取っていく。

 「た! 助けてくれぇぇ!! バケネズミが攻めてきた!!」

 「ば! 馬鹿な! なぜ呪力が発動しない!?」

 「きゃああああ!!」

 町の人間達の悲鳴が町中に響き渡る。先程までバケネズミへの嘲笑と侮蔑に彩られていた顔が一転してバケネズミへの恐怖に変わった。

 呪力も発動できないこの空間では町の人間達は単なる「人間」でしかない。戦争慣れしたバケネズミ達の相手など務まりはしないのだ。

 ある町民はバケネズミの兵士の槍で突き殺され、ある町民は無数の弓矢の的にされ、ある町民はバケネズミ兵士の群れに「解体」され殺された。

 所詮は「呪力」という超能力に頼っていただけの連中だ。今の町民達は牙をもがれた狼でしかない。

 「なぜだ! なぜ呪力が発動しない!?」

 日野はバケネズミの兵士達から必死で逃れようと走っている。

 「逃がすかアホ」

 司狼は数百メートルは離れた先を走る日野の両膝をデザートイーグルで撃ちぬく。

 「ぴぎゃぁぁぁああああ!?」

 両膝を撃ちぬかれた日野は派手に転んだ。そして群がってくるバケネズミの兵士達に呑まれていった。

 「や! やめろ! 助けてぇぇぇぇ!!!???」

 日野の発した言葉はそれっきりとなった。

 「や! やめろ! 私を誰だと思っている!!??」
282正史ルート:2014/06/27(金) 22:03:23.41 ID:+1bkJeJn0
 屋根の上からはバケネズミの兵士達に命乞いする鏑木の姿も見えた。先程までは威厳のある態度だったのが今や怯えているだけの単なる人間でしかなくなっている。
頼りの呪力がなければこうも容易くメッキが剥がれるのか。

 「ああ、アイツにはこれをくれてやっか」

 司狼は銃口を鏑木に向け、おもむろに引き金を引く。生半可な苦痛でこいつは殺さない。そう、司狼が所持する聖遺物の中でも最上級の苦痛を与える拷問器具がある。

 「……は!?」

 鏑木の背後には、巨大な穴が開いていた。外周に無数の牙を生やしたそれは、さながら魔物の口である。そこにはいった者は串刺しになり血を搾り取られ、
比喩ではなく食い殺される死の咢 血の伯爵夫人の代名詞とも言うべき、最悪の拷問処刑具その名を、鋼鉄の処女(アイアンメイデン)。

 「じゃあな」

 「うわ!?」

 鏑木は足を滑らせ、背後に開いた巨大な魔物の咢の中に落とす。そして魔物の口はゆっくりと閉じていく。

 「だ! 出してくれ!! やめろ! よせ! 痛い! ここから出せ…………ぐべ!?」

 鏑木は文字通り鋼鉄の処女に「喰われ」てしまった。情けない断末魔を上げながら、神栖66町最強の呪力者は実に呆気なく死んだ。

 スクィーラにトドメを刺した少女も、同じ年頃の少年と共にバケネズミの兵士達から必死で逃げていた。

 「ああ、アイツもいたんだっけな」

司狼は屋根から降りると、兵士から逃げ回る早季と少年にあっという間に追いつき、二人の前に立ち塞がる。

「お前がスクィーラにトドメを刺したんだよな? ならお前は俺が直々に殺してやるよ」

「な、なんでバケネズミの味方なんてするの!? あんなケダモノ共の味方をするなんて!」

早季は怯えた表情で司狼に言う。

「はぁ? さっきまでスクィーラをよってたかってリンチにしてた癖してよく言うぜ」

こんな年頃の少女でさえバケネズミに対する感情はこんなものなのだ。思えば当然だろう。自分達呪力のある人間は神の如き存在で、
バケネズミは単なる消耗品の家畜。こんな町で暮らしていれば自然にこのような考えが染み付く。バケネズミの受けてきた苦しみなど微塵
も考えられないだろう。
283正史ルート:2014/06/27(金) 22:09:56.22 ID:+1bkJeJn0
 「あんな家畜共の味方をするなんて貴方それでも人間!? そんな考え……、あぐぅ!?」

 「五月蠅ぇんだよクソガキ」

 ヒステリックに喚き散らす早季の口を喧しいと言わんばかりに右手で塞ぐ。

 「せいぜいほざいてろ。テメェ等町の連中がしてきたツケをそのまま返してやるよ」

 司狼は聖遺物の力で拷問器具の鎖を具現化し、早季と少年の身体に鎖を何重にも絡み付かせる。

 「ぐ!? 苦しい!?」

 「いや! 離して!! 痛い!」

 二人の身体に巻きついた鎖はギリギリと二人の体を締め付ける。その光景はまるで獲物を自分の身体で締め付け、窒息死させる大蛇のようだった。

 「スクィーラの味わった苦しみと恐怖をお前等にも受けてもらうか。数日掛けて絞め上げ、全身の骨を粉々に砕いちまうぜ。せいぜい死ぬ瞬間まで恐怖と激痛を堪能しな」

 「ぎゃぁぁぁぁあああ!!」

 「い、嫌! 死にたくない!!」

 二人が司狼に命乞いするが、そんな二人を尻目に司狼は残る町の人間達を片っ端から殺し始める。

 そんな司狼に呼応するかのように。町の至る場所でバケネズミ達による虐殺が行われていた。司狼は、自分に助けを求めてくる町の人間達を射殺しつつ、教育委員会の本部を急襲する。本部に避難していた教育委員会の面々は、
抵抗虚しく殺されていき、議長の鳥飼宏美は司狼のデザートイーグルにより、頭を吹き飛ばされ死亡した。

 
 町に戻った司狼は悪鬼の如く町民を殺し回った。

 目の前を逃げまとう数名の町民の男女に向けて銃弾を放つ。銃弾は男女の身体を悉く貫き、周囲に町民の肉片や鮮血が飛び散る。

 「おらぁ!!」

 振り向き様に司狼は銃口から拷問器具の車輪を放ち、一箇所に十名前後で固まり、バケネズミの兵士に武器を持って応戦する町民達目掛けて突進する。

 「ぐわぁ?」

 「ぎゃぁぁあ!?」
284正史ルート:2014/06/27(金) 22:11:42.42 ID:+1bkJeJn0
 彼等が築いていた簡素なバリケートは聖遺物の力が宿った拷問器具にとっては紙屑同然だった。

 車輪は全員を無慈悲に轢殺し、生温かい血肉の轍を作りながら町の納屋に勢よく激突し、一撃で建物を倒壊させた。

 「まだまだだぜぇ!!」

 バケネズミの兵士をサポートするかのように次々と逃げまとう町民を血祭りに上げていく司狼。

 司狼が銃弾や拷問器具を轟音と共に放つ度に町の地面は町民の血肉と臓物で彩られていく。

 「この町のボスを見つけなきゃな」

 事前にバケネズミの兵士から聞かされていた町の実質的なリーダーである朝比奈富子のことを聞いていた。

 猛烈な速さで朝比奈富子の屋敷を急襲する司狼。


 屋敷を襲った司狼の前に立ちはだかったのは、数頭の虎程の大きさの猫、「不浄猫」だった。真理亜の話に登場した「あぶれ者」の子供達を殺す為に用いられる化け猫の類。

 守もこの猫に襲われ、辛くも危機を脱した。しかし不浄猫達はあえなく司狼のデザートイーグルにより肉片と化した。聖遺物の使徒の力を持つ司狼の前には不浄猫の力など虚しい抵抗にしかならなかった。

 そしてついに朝比奈富子を発見した。

 「誰です貴方は!?」

 「バケネズミの救世主ってとこだ」

 驚き、狼狽する富子に歩み寄る司狼。

 「近づくな!」

 富子は司狼を睨んでくる。

 「な、なぜ呪力が……!?」

 「俺の持つ力だ。ま、呪力しか頼れねぇお前等にとっては地獄だろうけどよ。お前等自身がバケネズミとの共存を拒否したんだからな」

 「私はこの町を守る義務があるの! 薄汚い化け物のネズミなど不要なのよ!」

 「へっ、所詮お前等町の人間の思考回路なんてそんなモンだろ。狭苦しい町に
いるせいで頭ン中に蛆でも湧いてんだろうな」

 「な……!?」

 「つーわけだ。もう死んどけ」

 そう言うと司狼は即座に富子の頭を吹き飛ばす。

 朝日が昇る頃には町の人間達は全員消された。もう町には誰もいない、バケネズミ達により徹底的に破壊し尽くされ、町には人々の骸が横たわるだけだった。

 司狼は破壊された町を見ながら呟く。

 「スクィーラ、仇は取ってやったぜ……」

 そして重い足取りで塩屋虻コロニーに帰っていった。
285作者:2014/06/27(金) 22:13:22.74 ID:+1bkJeJn0
これにてDies iraeとのクロスSSを終わります。非道な神栖66町に鉄槌を下すという意味で
このSSを書きました。ご感想を書いていただければ幸いです。
286作者の都合により名無しです:2014/06/27(金) 22:29:14.62 ID:jhFwW1jL0
>>285
そうか


糞つまらん才能なし
287作者の都合により名無しです:2014/06/27(金) 23:40:26.84 ID:H0F/PNGhO
>>285
小説家になろうの方が読んでもらえんじゃないの
288作者の都合により名無しです:2014/06/27(金) 23:41:49.68 ID:WXen8m760
構うと調子に乗るだけだから触らない方が良い
アニメスレも散々荒らした奴だから
289作者の都合により名無しです:2014/06/28(土) 09:29:10.05 ID:G0SefXef0
>>172
マンガ以外のメディア一切触れてなかった俺には普通に衝撃の事実だった
290作者の都合により名無しです:2014/06/28(土) 12:46:37.38 ID:uj7Hz5DI0
>>285
おもんない

しね
291作者の都合により名無しです:2014/06/28(土) 19:24:55.43 ID:defJUClV0
>>289
同じく
普通に生活してて新世界よりの話題に触れる事なんてまずないし
このスレもたまに覗いてたけどたまたまなのかネタバレ目にしなかったわ
292作者の都合により名無しです:2014/06/29(日) 16:52:07.61 ID:lnCBVacGO
アニメ見てないし原作も読んでないからバケネズミの正体なんて知らんかったわ
293作者の都合により名無しです:2014/06/29(日) 20:21:31.51 ID:ak/tioTv0
この作品なかなかの世界観というか世界設定だよな
読者は当たり前だが普通の人間なわけで
最終的に虐げられ虐殺された側での見方になるというのも考えさせられる
他作者のスピンオフとか読んでみたいかも
294作者の都合により名無しです:2014/06/29(日) 20:23:10.35 ID:vP6OG3H50
>>293
そういう意味ではDiesとのクロスSSは、バケネズミ側の勝利というIFとして見れるな。
295作者の都合により名無しです:2014/06/30(月) 07:18:12.54 ID:HmgOqVZp0
見え見えの酷い自演が有っで笑う
296293:2014/06/30(月) 20:16:18.17 ID:TuCxkIZb0
>>294
293だけど他作者ってちゃんとしたプロの作家や漫画家の事だから
便所の落書きみたいな才能ゼロのSSとか眼中にないから

>>295
池沼に変なトス上げてしまってすまんな
自演と思われても仕方ない反省する
297巣に帰れ、サノス珍理教徒野郎。:2014/07/01(火) 21:14:55.88 ID:YegSTi7P0
>>285
こんな原作の重要設定も踏まえん駄作に数十レスも浪費しやがって。
こんな水戸○門でも言わない陳腐な小者臭い台詞をよくまあ書けたものだ。
大体文章からして原作の重要設定が抜けてるやんけ。
明らかに原作どころかアニメすら見ずにアフィブロか感想ブログだけ見て書いとる。
298巣に帰れ、サノス珍理教徒野郎。:2014/07/01(火) 21:24:18.14 ID:YegSTi7P0
>>285

大体な、なんだこのスクィーラを名乗る聖人君子は?そんな殊勝な奴じゃないぞ。
原作読破するまで半年ROMってろ。図書館すら利用しないのかあんた。
それにこの司狼ってのはなんだ、バイ○ンマンにホイホイ騙されるアンパン○ンのゲストキャラか?
>>285批判した人たちには元ネタプレイした人もいるかもしれんが、まさかそんなノータリンじゃないよね?
299作者の都合により名無しです:2014/07/01(火) 23:16:43.13 ID:YQlhOiHO0
屑SSの批評ばっかりやんけwまぁ最終回迎えて他にネタも無いしな
しかし>>285は何がしたかったのかね?
膨大な労力を費やして書いてるんだろうし叩かれてニヤニヤしてる釣り師やドMってわけでもないんだろ
まさか本当に受け入れられて絶賛の感想を書いてもらえると思ったのだろうか
300作者:2014/07/01(火) 23:18:19.03 ID:YjA8QjwO0
>>297
聖人君子のスクィーラが気に入らないと?

なら自分が書いたもう一つのDiesとの作品のコラボSSを投下するよ。
少なくとも単純明快な復讐モノだからな
301スクィーラの復讐:2014/07/01(火) 23:19:26.48 ID:YjA8QjwO0
 今日もまた苦痛と回復のサイクルが繰り返される。無限地獄の刑を言い渡されたスクィーラは自分の身体に襲い掛かる想像を絶するレベルの激痛と苦痛に苛まれていた。

 バケネズミの隠されてきた真実を知り、神の名を騙って自分達を虐げる町の人間達に戦いを挑んだ。

 が、結果は敗れた。切り札であった少年の愧死機構は自分達バケネズミに大して働き、それを察知され、奇狼丸の捨て身の作戦により少年は命を落とした。

 裁判の傍聴席の人間達の自分を嘲笑う声が頭から離れない、自分達バケネズミに対する人間達の蔑みの視線が目に焼きついている。

 スクィーラの抱く無念、悔しさ、怒り、憎悪が呪力によって蝕まれ、破壊されていく過程で受け続ける苦しみと痛みを幾らか和らげていた。

 最後まで自分達バケネズミをケダモノとしか見れない渡辺早季、朝比奈覚。

 特にこの二人に対する怒りは日に日に激しさを増していく。

 この刑を受けて数日の間はただひたすらに襲いかかる苦痛の嵐に叫び声を上げ、涙を流していたスクィーラ。

 だが日が経つにつれて自分の中に宿る人間達に対する憎悪、憤怒が受ける苦痛を少しづつではあるが上回りはじめたのだ。

 呪力により受け続ける苦しみと激痛を町の連中に対する怨念に変換している。

 自分の全細胞、全神経を呪力によって蹂躙され続けるスクィーラの精神は憎しみと怒りによって保たれている。

 並みのバケネズミであればとうの昔に発狂して精神が崩壊しているに違いない。

 「この世のいかなる生物も味わったことのない苦痛と恐怖の刑」とはよく言ったものだ。

 スクィーラは心の中で、町の人間達に対して嘲笑していた。

 スクィーラにとって、町の人間達が自分に与えるのは「この世のいかなる生物も味わったことのない苦痛と恐怖の刑」などという大それた刑罰などではない。

 現に今のスクィーラの精神は崩壊してもいないし、発狂もしていない。

 スクィーラに呪力を送り続けている拷問官はスクィーラの目が死んでいない、恐怖に怯えていないことが腹立たしいのか、呪力を強め、スクィーラの身体中の細胞を暴走させる。

 自分の身体がグロテスクに変形していく過程での激痛と苦しみは今までよりも一層激しくなる。

 しかしそれと同時に人間達に対する怨念、怨嗟、憤り、憎しみは増していく。

 例え自分が今とは違う生物にされようと、どんなに拷問しようと、絶対に自分は折れたりはしない。

 スクィーラ胸には神栖66町の者達に対する地獄の業火の如く燃え広がる赫怒の念が確かにあった。

 休む間もなく続けられる拷問であるが、スクィーラは自分の身体に奏でられる蹂躙と激痛の協奏曲が暴走している時に不可思議な言葉が聞こえてきた。

 それはここ数日の間に続けられている言葉だった。

 最初は何を言っているのかが聞こえなかったが、今はハッキリを何を話しているのかが分かった、そしてこの言葉は自分に語りかけていることも知った。
302スクィーラの復讐:2014/07/01(火) 23:20:53.37 ID:YjA8QjwO0
 例えば、己の一生がすべて定められていたとしたらどうだろう

 人生におけるあらゆる選択、些細なものから大事なものまで、選んでいるのではなく、選ばされているとしたらどうだろう。

 無限の可能性などというものは幻想であり人はどれだけ足掻こうとも、定められた道の上から降りられない。

 富める者は富めるように。貧しき者は飢えるように。善人は善人として、悪人は悪人として。

 美しき者醜き者、強き者弱き者、幸福な者不幸な者


 ――――そして、勝つ者負ける者。


 すべて初めからそうなるように……それ以外のモノにはなれぬように定められていたとしたらどうだろう。

 ならばどのような咎人にも罪はなく、聖人にも徳などない。

 何事も己の意思で決めたのではなく、そうさせられているのだとしたら?



 ただ流されているだけだとしたら?



 問うが、諸君らそれで良しとするのか?

 持てる者らは、ただ与えられただけにすぎない虚構の玉座に満足か?

 持たざる者らは、一片の罪咎なしに虐げられて許せるか?


 否、断じて否。
303スクィーラの復讐:2014/07/01(火) 23:22:03.81 ID:YjA8QjwO0
 それを知った上で笑えるものなど、生きるということの意味を忘れた劣等種。人とは呼べぬ奴隷だろう。

 気の抜けた勝利の酒ほど、興の削げるものはない。運命とやらに舐めさせられる敗北ほど、耐え難い苦汁はない。

 このような屈辱を、このような茶番劇を、ただ繰り返し続けるのが人生ならよろしい、私は足掻き抜こう。

 どこまでも、どこまでも、道が終わるまで歩き続ける。遥か果てに至った場所で、私は私だけのオペラを作る。ゆえに、諸君らの力を借りたい。

 虐げられ、踏み潰され、今まさに殺されんとしている君ら、一時同胞だった者たちよ。

 諸君らは敗北者として生まれ、敗北者として死に続ける。その運命を呪うのならば、私のもとに来るがいい。

 百度繰り返して勝てぬのならば、千度繰り返し戦えばよい。千度繰り返して勝てぬのならば、万度繰り返し戦えばよい。

 未来永劫、永遠に、勝つまで戦い続けることを誓えばよい。

 それが出来るというのならば、諸君らが"術"の一部となることを許可しよう。

 永劫に勝つために。獣のたてがみ――その一本一本が、諸君らの血肉で編まれることを祝福しよう。

 今はまだ私も君らも、そして彼も……忌々しい環の内ではあるものの。

 これから先、ここでの"選択"が真に意味あるものであったと思えるように

 いつかまたこの無限に続く環を壊せるように

 さあ、どうする。諸君ら、この時代の敗北者たちよ。私に答えを聞かせてくれ。







 戦うか、否か――。
304スクィーラの復讐:2014/07/01(火) 23:25:34.68 ID:YjA8QjwO0
  「た、戦う……!」

 スクィーラは自分に語りかけてくる何者かの問いかけにそう答えた。

 今の自分……いや、バケネズミ達はこのまま人間に蹂躙される側で終わるのか?

 他のバケネズミ達は自分達が人間であったことを知らずに一生人間達に酷使されるのか?

 自らの人生に希望も未来も持てず、人間達に生殺与奪権を握られたままでいいのか?

 自分達のコロニーは神である人間達の好きなようにさせていいのか?

 否、断じて否。

 そんな未来は認めない、そんな一生は認めない、そんな結末は決して認めない。

 スクィーラは謎の言葉を聞き、益々人間達への怒りを募らせていった。

 ミノシロモドキに記録されていた自分達の真実に気がつかなければ自分は一生町の人間達を神を崇め、種族の未来など考えられなかっただろう。

 念入りに計画し、人間達に反旗を翻したはいいものの、人間達に最終的には敗れた。

 こんな結末は受け入れたくない、こんな結果は認めたくない。だが今の自分の状況を変えるのは不可能だろう。

 スクィーラは呪力によって弄ばれ続ける自分に対しても怒りと悔しさを滲ませる。

 拷問を受け続ける日々が更に一ヶ月程続く。自分の身体は最早バケネズミの原型を留めてはいない身体になっているだろう。

 自分が何者なのか、それすらも分からなくなる程思考回路が鈍っていた。

 しかしそんな中でハッキリと分かることがあった。
305スクィーラの復讐:2014/07/01(火) 23:32:57.84 ID:YjA8QjwO0
 町の人間に対する途方もない憎しみ、怨念、爆発しそうな程の怒りは確かに自分の身体に刻まれていた。

 何の生き物になったのかは自分でも分からない、町の人間達から見ればおぞましき「何か」に映ることは確かだろう。

 しかしそんな姿になっても町の人間達に対する感情は聊かも揺らいでいなかった。

 例え違う生き物になってしまおうと、脳をいじられようが、細胞をいじられようが人間達に対する怨嗟の念は確かに存在していた。

 生きているのか死んでいるのかも実感が沸かない、自分の手足が存在しているのかも、周りの景色が何なのかも分からない。

 しかしそんな状況の中でさえ「憎しみ」は死んではいなかった。

 今の自分に残っている思考はただそれだけなのだが。

 どう足掻こうと今の自分に何かできる筈もない、呪力がある人間達と自分達バケネズミとの差は歴然としている。

 本物の、正真正銘の「神」でもない限りこの状況は覆せまい。

 そんな絶望的な状況の中でも「怒り」、「憎しみ」は決して絶やさなかった。

 それがなくなれば「負け」となるだろう。苦痛からの解放という名目で「死を望む」など絶対にしない。

 自分の存在意義、それは町の人間達に対する純粋なまでの殺意の塊となることだった。

 そんな中自分の意思に語りかけてくる声が聞こえた。今までの声とは違う、もっと優し気な……、自分を労わるような……哀れむような声だ。

 この声は聞き覚えがあった。そう、自分もよく知っている古い馴染みの声にそっくりだった。

 そしていい終えると、スクィーラは自分の「意思」が消えていくのを感じた。
306スクィーラの復讐:2014/07/01(火) 23:38:40.22 ID:YjA8QjwO0
 気がつけばスクィーラは見知らぬ場所に蹲っていた。どこかは知らない、だが周囲を見渡してみればどこかの玉座らしき場所だった。

 それにしてもなんと荘厳な場所だろうか。この場所にいるだけで押しつぶされる程の圧迫感だ。

 自分のような者には不釣合いな場所だと言える。

 赤いカーペットのような絨毯が玉座の場所にまで伸びている。どこかの宮殿だろうか?

 だがそもそも自分は確かに消えた筈だ、なぜこのような場所にるのだろうか?

 自分は二足歩行で立ち、服も着ている。

 バケネズミ以外の生き物に姿を変えられたと思っていたが、今の自分は拷問を受ける以前のままの五体満足の姿だ。

 解放されたのか? それはありえない。自分は町の人間達を大勢殺した。そんな重罪人である自分が釈放などされようか?

 だとすればここは「死後の世界」というものだろうか? スクィーラがそう考えていると、玉座から声が響いてきた。

 「成程……卿がスクィーラか?」

 それは何と重く、何と神々しき響きだろうか。言葉の重みそのものが町の人間達とは比べ物にならない。

 言葉一つだけでも押しつぶされてしまいそうな感覚だ。

 スクィーラは玉座の方角に目を向ける。玉座に「ソレ」は確かに座っていた。

 単なる人間が玉座に座っているなどという次元ではない、威厳、佇まいの何もかもが凡百の人間とは一線を画している。

 長く伸ばされた金色の髪の毛は眩いばかりの輝きを放っていた。見慣れない服を着ているものの、そんなことなどスクィーラにとってはどうでもよかった。

 「こちらへ参れ」

 その一言だけで玉座の方まで歩いてきた。戸惑うことなく、躊躇いもなくスクィーラは玉座の男の言葉に従った。

 この男は一体何者なのだろうか? 単に玉座に座しているだけにも関わらず、自分の命が握られているような感覚だった。

 町の人間達にこれ程の存在の者はいなかった。いや、そもそも金色の髪の男が「人間」であるかどうかすら怪しい。

 この男を「人間」などとういうカテゴリーに置けるのかどうかすら分からない。

 だとすればこの男は……。

 「貴方様は……、「神」でございましょうか……?」
307スクィーラの復讐:2014/07/01(火) 23:41:17.97 ID:YjA8QjwO0
 町の人間達に対する憎しみも、怒りも忘れ去ってしまう程に玉座の男の放つ圧倒的なまでの存在感。自分に掛かる重力が何倍にもなったかのような感覚。

 間違いなく今の自分は玉座の男を恐れている。自分の体に存在する全細胞が目の前の男には逆らうなという警告を発していた。

 この男が「神」というのならばスクィーラ自身も納得がいく。

 無意識の内に玉座の男に向けて深々と頭を垂れるスクィーラ。

 違う、余りにも違う。この男は自分とは何もかもが違いすぎる。

 「ふっ……、そう見ても構わぬが。卿の魂、中々に面白いのでな。カールが拾ってきてくれたそうだ」

 「魂……?」

 男の言葉にスクィーラは自分が本当に死んだのではないだろうか?という疑念が生まれる。

 この玉座の間にいること、自分が五体満足であることなど、捕らえられて拷問を受けていた状況から考えれば説明が付かない。

 「卿は「戦い」を望むか?」

 「……はい」

 玉座の男の言葉に、スクィーラは答える。

 自分が拷問を受けている時に語りかけて来た言葉はこういう意味だったのだろうか? スクィーラ人間達の勝利に終わるという「結末」を認めなかった。

 語りかけてきた言葉の中の問いかけにスクィーラは「戦う」ことを望むと答えた。

 「卿は「人間」として認めて貰いたかったのだろう?」

 「ええ、私達バケネズミの現状を打破する為に町の人間達に戦いを挑みました……、しかし結果は敗れました! 私は悔しい! 我等バケネズミはこのまま永遠に人間達に酷使されることを! 我等は同じ人間である筈なのに!!」

 スクィーラの中に溜まっていた町の人間達に対する嫌悪、憎悪、憤怒の感情と戦いに敗れた後悔の念と合わさり、一気に爆発する。

 「私は総てを愛している。無論卿もだ、スクィーラ。我が愛は破壊の慕情、そこに例外などない。卿も我が総軍の一つとなるがいい、卿の部下達の魂も全て回収済みだ」

 スクィーラは玉座の男の言葉に胸を打った。この男の言葉に嘘などないとスクィーラは確信した。根拠至々の話ではない、真実玉座の男は心からそう言っているのだと直感で理解できたからだ。

 「戦わせて下さい……! 我等の……我等バケネズミの誇りを守るために……!」

 玉座の男は町の人間達のような「偽りの神」ではなかった。神として敬うならば、従うならばこの男を迷わず選ぶ。

 男が自分を見つめる眼は町の人間達のように蔑みの目ではなかった。

 「いいだろうスクィーラ。グラズヘイムは間もなく卿のいた町に顕現する。卿も我が総軍の一つ、獅子の鬣の一本となりて戦いに参ぜよ」

 「喜んで……!」

 自分達の未来が変わるのなら……、例え悪魔にだろうが魂を売る。自分達は「人間」なのだ。ただ、その思いを胸に戦うとスクィーラは誓った。
308スクィーラの復讐:2014/07/01(火) 23:44:20.56 ID:YjA8QjwO0
 スクィーラは上空千メートルに浮かぶグラズヘイムから、地上にある神栖66町を睥睨していた。

 自身が神と呼ぶに相応しき存在から授かった「力」を存分に発揮したく、胸が躍っていた。

 そう、自分達バケネズミを存分に虐げ、搾取し、恐怖と絶望と死の象徴であった町の人間達に思い知らせてやらねばならないのだ。

 スクィーラはそんな神を称する存在に戦いを挑み、そして敗れた。

 敗れたスクィーラは裁判にかけられ、延々と続く呪力による無限地獄の刑を受けることになったのだ。

 その時のスクィーラの無念たるや到底言葉などで表現しきれるものではなかった。

 五百年にも渡る自分達種族の苦しみの歴史を捕らえたミノシロモドキを通じて知った時の衝撃は今でも忘れられない。

 自分達は非能力者の人間の子孫であり、五百年前に科学技術を持つ集団によりその姿形を醜いバケモノに変えられた。

 これまでの自分達の生は一体何だったのだろうか?

 ミノシロモドキに記された真実を知るまではひたすらに神に忠誠を誓い、神の為に働くことこそが自分達の役割だと信じていた。

 しかし真実はどうだ? 自分達は元は人間であり、先祖の犯した罪でこうして醜いケモノに作り変えられ、今日に至るまで延々と抑圧され続けてきた。

 呪力を持たないから、それだけの理由でこんな姿になったというのか?

 スクィーラは自分達がこのまま紛い物の神達に踊らされたまま終わるということを当然良しとはしなかった。

 当然だろう、こんな真実を知れば町の人間達を心の底から神などと敬うことが出来るだろうか?

 断じて自分達は消耗品の家畜などではない。

 スクィーラが町の人間に反旗を翻す決意をしたのはミノシロモドキの真実を知ってから数十分後のことだった。

 そして悪鬼の少年、メシアを用意し、緻密かつ用意周到な計画を十年以上にも渡って練ってきた。

 全ては自分達の未来の為、偽りの神に抗う為にだ。

 が、同じバケネズミである奇狼丸の裏切りとも呼べる行いにより、スクィーラは敗れることとなった。

 長年に掛けて作り上げた計画が奇狼丸一人によって脆くも崩れることとなってしまった。

 全てが終わったと思った

 自分達バケネズミの未来はそこで潰えたかに思えた。

 が、思わぬ助けの手がスクィーラに差し伸べられることになる。

 そう、町の人間と比較することすらおこがましいと思える程の隔絶した『存在』に。
309作者の都合により名無しです:2014/07/01(火) 23:52:26.42 ID:79+IAWkX0
マジキチ
310巣に帰れ、サノス珍理教徒野郎。:2014/07/01(火) 23:57:58.85 ID:YegSTi7P0
> なら自分が書いたもう一つのDiesとの作品のコラボSSを投下するよ。

      r;ァ'N;:::::::::::::,ィ/      >::::::::::ヽ
.      〃  ヽル1'´        ∠:::::::::::::::::i
       i′  ___, - ,. = -一   ̄l:::::::::::::::l
.      ! , -==、´r'          l::::::/,ニ.ヽ
      l        _,, -‐''二ゝ  l::::l f゙ヽ |、 ここはお前の日記帳じゃねえんだ
        レー-- 、ヽヾニ-ァ,ニ;=、_   !:::l ) } ト
       ヾ¨'7"ry、`   ー゙='ニ,,,`    }::ヽ(ノ  チラシの裏にでも書いてろ
:ーゝヽ、     !´ " ̄ 'l,;;;;,,,.、       ,i:::::::ミ
::::::::::::::::ヽ.-‐ ト、 r'_{   __)`ニゝ、  ,,iリ::::::::ミ
::::::::::::::::::::Vi/l:::V'´;ッ`ニ´ー-ッ-,、:::::`"::::::::::::::;゙ ,  な!
:::::::::::::::::::::::::N. ゙、::::ヾ,.`二ニ´∠,,.i::::::::::::::::::::///
:::::::::::::::::::::::::::::l ヽ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /
::::::::::::::::::::::::::::::! :|.\;::::::::::::::::::::::::::::::/ /

巣に帰れといったのが分からんのか?

> 五百年にも渡る自分達種族の苦しみの歴史を捕らえたミノシロモドキを通じて知った時の衝撃は今でも忘れられない。

> 自分達は非能力者の人間の子孫であり、五百年前に科学技術を持つ集団によりその姿形を醜いバケモノに変えられた。

ああやっぱり、お前原作もアニメも見てないな。
311作者:2014/07/02(水) 00:04:16.26 ID:6eYkG42h0
>>310
見てるに決まってるだろうが。見てないのはお前の方だろ。

バケネズミは非能力者の末裔であり、呪力持ちの神栖66町の連中に支配されてるんだろ?
312スクィーラの復讐:2014/07/02(水) 00:05:11.18 ID:6eYkG42h0
 黄金の化身を思わせる金色に輝く髪の毛、その場にいるだけでその男の周囲の全てが陳腐な装飾品とすら思えてくる存在感、
言動の端々から感じる重厚感、彼が目の前に存在しているだけで自然と地べたに額を擦り付けてひれ伏したくなる。

 何もかもが違いすぎるのだ。例えばこの男が自分に「死ね」と言えば何の躊躇もなく即座に命を捨てているだろう。

 本物の、正真正銘神の化身としか思えない玉座に座る黄金の男に救われたスクィーラ。

 そしてその男から『力』を授けられたスクィーラ。

 そう、その力を使って自分達の未来を切り開かねばならないのだ。

 この力は正確に言えば玉座の男の隣に佇む黒衣の影法師から贈られた物であるのだが。

 「スクィーラよ、私は卿がこの世界を作り変える光景が見たいのだ。わかり易く言えば卿の世界は牢獄のようなものだろう。
私は卿を見込んで、この世界に終止符を打つ大役を任せたいのだ。出来るか?」

 「元よりそのつもりです。貴方達から贈られたこの力、存分に使わせていただきます」

 下界に広がる神栖66町を見据えながら背後にいる黄金の男に言うスクィーラ。

 「獣殿、彼をこのグラズヘイムの一員としてお迎えにならないのですか?」

 「ああ、カール。私はこの者が歪んだ世界を壊す瞬間が見たくてな。我等がこれからしようとしていることと何の差がある? 我等と同じく牢獄に囚われている
者こそ、我等の持つ苦しみも理解できているというもの。この者がこの世界でシャンバラを築く姿も、目的を果たした我等の姿と重なるとは思わんか?」

 「その通り。真に惜しい人材ではありますが、獣殿がそう言うのであれば」

 「それでは行って参ります」

 「健闘を祈るぞスクィーラ」

 後方の神に別れを告げたスクィーラはグラズヘイムから飛び降りる。そしてそのまま町目掛けて凄まじいスピードで急降下していく。

 「町の人間共よ!! 我等バケネズミを苦しめてきた償いをしてもらうぞぉ!!!!」

 地上の町目掛けて落下しながら咆哮するスクィーラ。

 それは巨大な猛獣の轟吼を思わせる程の響きであり、確実に下の町にまで届いているに違いない。

 そしてついに町の中心部である広場に両足で着地するスクィーラ。

 着地時の衝撃により自分の周囲数メートルが陥没する。

 「な! 何だぁ!?」

 「こ、こいつはスクィーラだ! そんな馬鹿な!?」
313作者:2014/07/02(水) 00:06:14.86 ID:6eYkG42h0
 広場には数十名程の町の人間がいた。今の時間では自分が死んでから一年程の歳月が流れているらしい。

 バケネズミの反乱による打撃からようやく回復してきたという所だろうか?

 町の人間達も一年前のバケネズミの反乱時にバケネズミに対する恐怖を植えつけられたに違いない。

 自分達に従っていた家畜に手を噛まれたのだ。

 「お久しぶりです町の神様方。いや、最早貴方達は神などではない、神になった気でいるだけの無力な人間様ですね」

 スクィーラは周囲の人間達を見回しながらゆっくりと近づく。

 「バ! バケネズミめ!! 死ね!」

 案の定、恐怖に駆られた町の人間の一人がスクィーラを呪力で殺そうとしてくる。スクィーラも自分に呪力が降りかかってくるのを感じた。

 が、呪力でスクィーラを拘束することはできず、スクィーラは容易く呪力による『縛り』を引きちぎる。

 「そ! そんな馬鹿な!?」

 「ありえない! 呪力を振りほどくなんて!!」

 町の人間達の間で動揺が広がっている。

 無理もないだろう、呪力が通用しないバケネズミの相手などしたことはないのだから。

 「それでは私の番ですね」

 そう、町の人間達に絶対的かつ絶望的なまでの力の差を思い知らせる為にわざと呪力を受けたのだ。

 そして神より授かった力をスクィーラは解放する。

 スクィーラの口から呪いの響きを思わせる程のおぞましく、聞く者に恐怖を与える歌声が紡がれていく。
314スクィーラの復讐:2014/07/02(水) 00:07:02.27 ID:6eYkG42h0
『かつて何処かで そしてこれほど幸福だったことがあるだろうか
  Wo war ich schon einmal und war so selig

  あなたは素晴らしい 掛け値なしに素晴らしい しかしそれは誰も知らず また誰も気付かない
  Wie du warst! Wie du bist! Das weis niemand, das ahnt keiner!

  幼い私は まだあなたを知らなかった
  Ich war ein Bub', da hab' ich die noch nicht gekannt.

  いったい私は誰なのだろう いったいどうして 私はあなたの許に来たのだろう
  Wer bin denn ich? Wie komm'denn ich zu ihr? Wie kommt denn sie zu mir?

  もし私が騎士にあるまじき者ならば、このまま死んでしまいたい
  War' ich kein Mann, die Sinne mochten mir vergeh'n.

  何よりも幸福なこの瞬間――私は死しても 決して忘れはしないだろうから
  Das ist ein seliger Augenblick, den will ich nie vergessen bis an meinen Tod.

  ゆえに恋人よ 枯れ落ちろ
  Sophie, Welken Sie

  死骸を晒せ
  Show a Corpse

  何かが訪れ 何かが起こった 私はあなたに問いを投げたい
  Es ist was kommen und ist was g'schehn, Ich mocht Sie fragen

  本当にこれでよいのか 私は何か過ちを犯していないか
  Darf's denn sein? Ich mocht' sie fragen: warum zittert was in mir?

  恋人よ 私はあなただけを見 あなただけを感じよう
  Sophie, und seh' nur dich und spur' nur dich

  私の愛で朽ちるあなたを 私だけが知っているから
  Sophie, und weis von nichts als nur: dich hab' ich lieb

  ゆえに恋人よ 枯れ落ちろ
  Sophie, Welken Sie

  創造
  Briah―

  死森の薔薇騎士
  Der Rosenkavalier Schwarzwald』
315巣に帰れ、サノス珍理教徒野郎。:2014/07/02(水) 00:09:22.18 ID:RN2CN23s0
>>311

ほう?ではミノシロモドキが瞬に「PKのない奴隷王朝&狩猟民たちはどうなった?」と聞いた時、ミノシロモドキが何と答えたか知ってるんだよな?
316スクィーラの復讐:2014/07/02(水) 00:09:45.96 ID:6eYkG42h0
 スクィーラが呪歌を終えると、神栖66町は闇に飲まれた。

 深く、暗く、闇く、底なし沼の中を思わせる暗黒が町全体を覆い尽くした。

 中に存在する生きとし生ける存在の全ての精気生命を搾取し、略奪する黒き魔界。

 そんな闇一色の空間の上には血の色を思わせる朱色の満月が不気味に輝いていた。

 あたかも人間の持つ血を全て絞り尽くし、それをエネルギーにしているかのように

 「がぁ!?」

 「ち、力が……! 抜けていく……」

 スクィーラの創造した空間の中にいる町民達は地面に次々と倒れていく。

 「どうしたのですか? 『神様』方? まだこんなものは私の力の一端に過ぎないのですがねぇ」

 思わずスクィーラは自分の口元を歪める。

 散々自分達バケネズミを弄び、搾取し、気にらなければ皆殺しにしていた町の人間達が地べたに這い蹲りもがいている。

 それがたまらなく爽快だった。

 「貴方達には学んでもらいましょうか……。我等バケネズミの五百年にも渡る苦渋の歴史というやつをね……」

 スクィーラは自分の身体の至る所から魔界の木々を思わせる杭を発射する。

 「グベェ!?」

 「ぎゃぁぁぁ!!??」

 その杭は周囲の町民の悉くを打ち抜いていった。

 「ハハハハハハハ!!!!!!」

 死森の薔薇騎士の創造を解除したスクィーラは猛獣の咆哮を思わせる哄笑を上げた。

 そしてスクィーラは凄まじいスピードで町内を駆け回る。

 一年前のバケネズミの反乱の際に生き残った人間は意外に多かった。
317消え失せろ、神栖66町崇拝者。:2014/07/02(水) 00:28:35.08 ID:6eYkG42h0
>>315
当たり前だろが。というより奴隷王朝だって能力者が非能力者を無理矢理支配していただろwww
最初のPK能力者だって能力を悪用していた犯罪者だっつーの。

非能力者の子孫をバケネズミの姿に改造して、神様気取りでいる町の連中に落ち度がないとでも?wwww
318スクィーラの復讐:2014/07/02(水) 00:29:45.64 ID:6eYkG42h0
 そしてその悉くを屠り、殺してくスクィーラ。

 前方に二十名前後の町民が必死に逃げている。

 「逃げられると思いか?」

 そしてまたスクィーラの口から呪いの歌が紡がれた。

 
 『ものみな眠るさ夜中に
  In der Nacht, wo alles schlaft

  水底を離るることぞうれしけれ。
  Wie schon, den Meeresboden zu verlassen.

  水のおもてを頭もて、
  Ich hebe den Kopf uber das Wasser,

  波立て遊ぶぞたのしけれ。
  Welch Freude, das Spiel der Wasserwellen

  澄める大気をふるわせて、互に高く呼びかわし
  Durch die nun zerbrochene Stille, Rufen wir unsere Namen

  緑なす濡れ髪うちふるい
  Pechschwarzes Haar wirbelt im Wind

  乾かし遊ぶぞたのしけれ!
  Welch Freude, sie trocknen zu sehen.

  創造
  Briah―

  拷問城の食人影
  Csejte Ungarn Nachatzehrer』

 

 詠唱を終えると、スクィーラの足元から暗黒を思わせる影が生き物のように地を流れていき、前方の町民の動きを
止める。

 「う、動けない!?」

 「た、助けてくれ……!」

 スクィーラの放った影から一歩も動き出せずにいる町民達に近づくスクィーラ。

 「た、助けてくれ……!」

 「我等バケネズミの命乞いを聞いた貴方達が、我等の命を助けてくれたのですか?」

 「ひぃ!?」

 そう言うと、スクィーラは命乞いをしてきた壮年の町民を暗黒の影の中に引きずり込む。

 「た! 助けてくれぇ!! 死にたくない!!」
319スクィーラの復讐:2014/07/02(水) 00:41:17.63 ID:6eYkG42h0
 「後悔は地獄でしなさい」

 スクィーラはそう言うと、残りの町民全員を残らず影の中に引きずりこんだ。

 「さてと、残りの者達も始末していきますか」

 スクィーラは暗黒の影を更に広げていき、町全体にいる町民達を片っ端から捕らえ、暗黒の池の中に沈めていった。

 暫く歩いているとスクィーラは一人の女を見つけた。

 「あの女は……!」

 そう、忘れもしない。裁判の時にスクィーラの魂からの叫びを嘲笑したあの女裁判長だ。

 影に捕らえられた女裁判長は必死でもがいていた。

 「お、お前は!?」

 「お久しぶりですねぇ、貴方の笑い声が未だに耳から離れませんよ……」

 女裁判長を拘束していた影を解除するスクィーラ。

 「ハァハァハァ……! た、助けてくれ!」

 「おやおや? 一年前とは立場が逆転しましたねぇ?」

 女裁判長の惨めな姿を見てスクィーラは笑いを堪えるのに必死だった。

 「神を称するのならこの状況を打開したらどうですか? 目の前にいるバケネズミ一人に怯える神など滑稽でしかありませんねぇ! ハハハハ!!!!」

 「な! 舐めるなぁ!!」

 女裁判長は呪力でスクィーラを殺すと試みる。

 が、聖遺物の使徒としての力を得た今のスクィーラに効果などあるわけがない。

 自分に与えられた力……、黄金の男に仕える使徒達の持つ力の幾つかがスクィーラに譲渡されている。

 数万にも及ぶ人間の魂の霊的装甲は到底町の人間の呪力で崩せるようなものではない。

 「散々我等が恐怖していた呪力がこんなものですか……。こんな程度でよく神など名乗っていたものですね」

 「あ、ああ……!!」

 自分の持つ呪力が通じないことに恐怖する女裁判長。

 ガタガタと震える女裁判長を見下ろすスクィーラは嘆息する。

 「貴方には創造の力を使う価値すらありません。形成程度で十分でしょう」
320315:2014/07/02(水) 00:59:44.27 ID:RN2CN23s0
>>317

おっと悪い、誤字があった。
× ではミノシロモドキが瞬に「PKのない奴隷王朝&狩猟民たちはどうなった?」と聞いた時
○ ではミノシロモドキが瞬に「PKのない奴隷王朝&狩猟民たちはどうなった?」と「聞かれた」時

それでは、瞬の問いにミノシロモドキが「何と」答えたか言ってもらおうか。
他の読者さんは助け舟出さないでね。彼?の実力を試すから。
321消え失せろ、神栖66町崇拝者。:2014/07/02(水) 01:23:03.76 ID:6eYkG42h0
>>320
あの場でハッキリと答えずに「ご質問の点に関しては不明です」って煙に巻いただけだろ。

というか俺がミノシロモドキが瞬に対して言った内容は「バケネズミの正体は奴隷王朝&狩猟民の方々です」って
言うとでも思ったか?wwwwww
322スクィーラの復讐:2014/07/02(水) 01:24:02.63 ID:6eYkG42h0
 スクィーラはたった一言、詠唱した。

 『形成
  Yetzirah』

 するとスクィーラの手から無数の目に見えない程に細い糸が伸び、そしてそれは女裁判長の身体を絡めとる。

 「な!? これは!?

 「ああ、これは辺獄舎の絞殺縄と言いましてねぇ……。私が持っている力の中では特に取るに足らない力ですよ。ですが貴方程度を殺すのなら
これで十分でしょう」

 「や! やめて!? ぐぇぇぇぇえええええ!!??」

 スクィーラは糸を操作すると、女裁判長の身体を締め上げ始めた。

 この辺獄舎の絞殺縄は鉄すらも両断する鋭利さを誇る強度の糸であるが、本来は絞殺用の代物だ。

 じっくりと数時間かけて女裁判長の全身の骨を砕いていく。

 自分が味わった地獄の苦しみを存分に味わって貰いたいのがスクィーラの考えだ。

 そしてスクィーラは自分の目の前に佇む一人の女を目にする。

 「渡辺様……」

 「スクィーラ……、これは貴方がやったの?」

 狼狽した様子で尋ねる渡辺早季。

 スクィーラが生きていた中で最も馴染みのある人間だった少女だ。

 夏季キャンプでの出会いが始まりであり、それを機にこの女と縁を持った。

 「私が生きていたことが驚きですか?」

 「ええ……。貴方達バケネズミが一年前にしたことを覚えてる? 何の罪もない町の人々を大勢殺したのよ!?
あんなに酷いことをしてまだこんなことをするの? 姿形に違わず心もケダモノね!」

 スクィーラに向かって吼える早季。
323スクィーラの復讐:2014/07/02(水) 01:25:43.49 ID:6eYkG42h0
 
 「貴方達だとて我等バケネズミの命を虫ケラ同然に消してきました!! それで我等が何の疑問も恐怖も抱かないと思っているのですか!?
我等を踏みつけにしておいて被害者気取りのつもりですか!?」

 「当然でしょ!! 呪力も持たない貴方達バケネズミは使い捨てにされるのは当たり前よ!! ええ、そうよ。呪力がある私達と貴方達とじゃ
格が違うわ!! 先祖のしてきたことを反省も後悔もしていない被害者気取りの貴方達バケネズミが思い上がらないで!!」

 所詮こんなものだろう。自分達バケネズミの境遇など端からこの女に理解できる筈もない。バケネズミの命を消費することに関して何の疑問も躊躇も
持たない。

 「ええ、確かに私達は貴方達バケネズミを役に立たなければ始末するわよ。だけどだからどうしたの? 最初からバケネズミと人間が対等になれるわけがないし、
貴方は単に支配者になりたい一心で町に反乱を起こしただけでしょう!? 身の程をわきまえずに身勝手な欲望で町の人たちを殺してきたケダモノの癖に!!」

 「貴方は町の委員会に命を狙われたでしょう……? 自分の命を狙った者達にそこまで肩入れする理由は何ですか?」
 
 「決まってるじゃない。あんな委員会でも薄汚いバケネズミよりはマシって意味よ」

 「そうでしょうね……。元は人間であった我等の過去の歴史を見ても貴方は眉一つ動かさないでしょう。所詮は呪力を持っているだけの神様気取りでいる女には
バケネズミの何たるかなど分かる筈もないですからね! 渡辺様、いや渡辺早季!! 貴様と貴様等呪力使いは本日を持って日本列島から滅びる!! 新人類という
癌細胞をこの国から私が残らず消し去ってくれるわ!!」

 
 そう、これは自分独自の創造であり、黄金の男から渡された能力の中で最大の力を持つ。

 これこそが神栖66町、並びに呪力使いである新人類をこの国から一掃する絶対的切り札。

 スクィーラはかつてない程に気力と魂をこの詠唱に込める。
324スクィーラの復讐:2014/07/02(水) 01:29:43.53 ID:6eYkG42h0
 『神を埋葬する墓掘り人たちの叫び声を、まだ我々は聞いていないのか?
  Horen wir noch Nichts von dem Larm der Todtengraber, welche Gott begraben ?

  神の死骸が腐敗している臭いを、まだ我々は嗅いでいないのか?
  Riechen wir noch Nichts von der gottlichen Verwesung ?

  あらゆる殺害者中の殺害者である我々は、どうやって自分を慰めたらよいのか?
  Wie trosten wir uns, die Morder aller Morder ?

  世界がこれまで所有してきた最も聖なるもの、最も力強いもの、それが我々の小刀によって血を流しているのだ。――誰がこの血を我々から洗い流してくれよう?
  Das Heiligste und Machtigste, was die Welt bisher besass, es ist unter unseren Messern verblutet, --- wer wischt diess Blut von uns ab ?

  どのような水によって、我々は自分を洗い清めることができよう?
  Mit welchem Wasser konnten wir uns reinigen ?

  創造
  Briah―

  神は死んだ
  Gott ist todt 』

 
 自分の有する最も強力かつ激烈、凄烈、絶大な創造が瞬時にして日本列島を覆い尽くした。

 それは神を称する者達へ贈る最大級の呪いだった。

 この創造の中にいるだけで呪力を消失する。元の人間に戻るのだ。

 呪力を持つ人間達の存在そのものを根絶やしにしたいというスクィーラの渇望が国全体を飲み込む程に広がったのだ。

 「え……? な、何!!??」

 「渡辺早季、これで貴様も単なる人間の女になったわけだ」

 「そ! そんな馬鹿な!?」

 スクィーラは同様する早季を尻目に、黄金の男から受け取った能力の一つである拷問器具を形成する。

 「鉄の処女、アイアンメイデンです」

 「な!? 何をするの!? 離しなさい!!」

 スクィーラは地面にへたりこんだ早季を強引に立たせると、大きく扉を開いたアイアンメイデンの中に放り込む。

 アイアンメイデンはその名の通り、入れた者の血を残らず吸い尽くす目的で作られた中世時代の拷問器具だ。

 扉にびっしりとついた鉄の棘が入った者の身体中に突き刺さる。

 「嫌!? 開けて!! お願い!!」

 「我等を軽んじた罰です。地獄の業火に焼かれながら後悔しなさい!!」
325315:2014/07/02(水) 01:51:28.00 ID:RN2CN23s0
>>321

ふうん、つまりあんたはミノシロモドキが「知ってたのにはぐらかした」と「原作・アニメで明記されてた」というんだな。
さて読者諸君、こいつを聞いてどう思う?ミノシロモドキは何と言ってたっけ?
326作者の都合により名無しです:2014/07/02(水) 02:01:38.54 ID:X0ecTCnS0
別に小説の内容も個人の思想も問わない

ここでやらないでくださいお願いします
327消え失せろ、神栖66町崇拝者。:2014/07/02(水) 02:05:03.66 ID:6eYkG42h0
>>325
ミノシロモドキが何を言おうと、バケネズミが非能力者の子孫であることには変わりの
ない事実なんだけどね〜。

バケネズミに関してはキャンプの時に会ったミノシロに記録されていないだけなのに、ミノシロの
情報が全てだと思い込んでいるクチかな?さて読者諸君、なぜスクィーラは裁判の時に
自分達は人間だと叫んだのでしょう?
328消え失せろ、神栖66町崇拝者。:2014/07/02(水) 02:07:16.35 ID:6eYkG42h0
あ、ここは>>325の人に答えてもらおうかな。他の皆はヒントとか与えないでね〜。
>>325の記憶力を試すテストだから。

なぜ裁判の時にスクィーラは自分達は人間だと叫んだのでしょう?
329スクィーラの復讐:2014/07/02(水) 02:08:09.75 ID:6eYkG42h0
懇願する早季の願いを一蹴したスクィーラは、アイアンメイデンの扉を勢いよく閉めた。

 「ぎゃ!? ぎゃあぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!」

 早季の絶叫が鉄の処女から響き渡る。

 「クハハハ!!!! 呪力使いは皆殺しにしてやる!!!」

 早季の絶叫を聞いて溜飲を下げたスクィーラは町の生き残りを探し始めた。

 すると遠くで走っている若者の姿がある。よく見れば朝比奈覚ではないか。

 スクィーラは素早く辺獄舎の絞殺縄を形成すると、走る覚の首目掛けて糸を走らせる。

 「ぐげぇぇぇ!?」

 覚は首に巻きついた糸に引っ張られて勢いよく転倒する。

 そしてスクィーラは一瞬で覚との間合いを詰める。

 聖遺物の使徒としての力は純粋な身体能力も飛躍的に向上させていた。

 「お! お前……はぁ!?」

 「お久しぶりです朝比奈様……」

 スクィーラは聖遺物の糸を覚の全身に絡みつかせる。

 「ぐ! 苦じい!?」

 細い糸でありながら、その様はさながら獲物を締め上げる大蛇にも似ていた。

 「これから一週間掛けてじっくりと貴様の全身の骨を粉々に砕くでしょう。精々地獄で我々バケネズミを殺してきた
ことをしろ!!」

 「こ! これを解いてくれスクィーラ! お願いだぁぁ!!」

 自分の全身に食い込んでくる糸による激痛のせいか、命乞いをしてきた。しかし今のスクィーラにとっては
覚の命乞いなど心地よい音楽にしか聞こえなかった。

 「貴様等神様気取りの町の人間達がそういう顔をするのが見たかったのだ! ハハハハ!!!!」

 スクィーラは酔いしれていた。自分達バケネズミを蹂躙し、搾取してきた町の人間達が消えていくのを。

 呪力という歪みそのものを浄化するという自分の使命にどこまでも……。
330作者:2014/07/02(水) 02:11:52.22 ID:6eYkG42h0
これにて「スクィーラの復讐」を終わります。少なくともスクィーラの性格を
改変せずに作ったつもりなんだけど。
331作者の都合により名無しです:2014/07/02(水) 03:24:19.77 ID:1+2ON0y20
死ね
332作者の都合により名無しです:2014/07/02(水) 08:51:03.26 ID:Cb4KxtWXO
俺の名前は神狼丸
バケネズミのリーダーだ
333作者の都合により名無しです:2014/07/02(水) 09:54:21.41 ID:RN2CN23s0
休暇なんで見に来たら、このサノスもどき、案の定あっちのスレでも押し売りして白眼視じゃん。マルチポスト乙。

新世界より 神栖72町
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1393658399/
334作者の都合により名無しです:2014/07/02(水) 10:14:04.57 ID:RN2CN23s0
やあ、325だよ。昨夜の毒吐きとさっきの連投すまんな。
これはもう先述の原作スレで言ったほうがよさそうなので書いてくるわ。
335作者の都合により名無しです:2014/07/02(水) 11:06:14.85 ID:RN2CN23s0
・・・と言いたいところだが、重要なことを見落としてた。

(引用開始)
2014/07/02(水) 01:23:03.76 ID:6eYkG42h0
>>320
あの場でハッキリと答えずに「ご質問の点に関しては不明です」って煙に巻いただけだろ。

2014/07/02(水) 02:05:03.66 ID:6eYkG42h0
バケネズミに関してはキャンプの時に会ったミノシロに記録されていないだけなのに、ミノシロの
情報が全てだと思い込んでいるクチかな?
(引用終了)

やっぱりこの人はろくに見てないと分かるね。「はっきりと答えずに煙に巻いた」のが、何で数十分後に「知らなかった」になるんだ?全然意味が違うよね?
「煙に巻く」ってのは要するに「知ってはいたがしゃべると不都合なので『気炎をあげて相手をとまどわせ(広辞苑第五版)』た」って意味。
そういや僕のツッコミが入りだしてからペースが急に落ちてるよな。彼?が空白の数十分に何をしていたか想像はつくが。
336作者:2014/07/02(水) 19:16:54.66 ID:6eYkG42h0
>>335
ん?ああ、君か。アニメ版の方にまで出張してご苦労様。

ミノシロモドキにしてもキャンプの時の個体に関しては
バケネズミの正体が「記録されていない」だけで、他の個体に関しては
記録されていただけじゃん。それにキャンプの時のだって「信頼のおける資料文献が極めて少数で」
とも言ってるよね?その少数の資料の内容を聞こうと思えば聞けたわけだし、少数ってことは
全く情報がないってわけでもない。にも関わらずミノシロモドキが「ご質問の点に関しては
不明です」って答えたわけだ。その少数の文献の情報も開示せずにさ。これこそ
「煙に巻く」のと同じだよね。
337作者の都合により名無しです:2014/07/03(木) 17:39:34.16 ID:wY8ACFYk0
SS書く能力あるのに勿体無い
338作者の都合により名無しです:2014/07/03(木) 21:21:58.04 ID:tZ1A8sY70
能力もないよ

ただのカス
339作者の都合により名無しです:2014/07/03(木) 23:39:58.43 ID:bIbXGycR0
>>338
お 前 が な w
340作者の都合により名無しです:2014/07/05(土) 11:00:11.57 ID:LvUR7YAR0
>>339
自演乙
絶賛の感想も自分で書けば良いのに
341作者の都合により名無しです:2014/07/06(日) 22:17:17.93 ID:YAR/Ca6t0
つうかここ漫画版のスレやで。
件のSSはアニメ&原作設定やんけ!スレチもええとこやで。さんざん向うのアニメ版スレ荒らしといてまだ満足せえへんのやな(呆)
342作者の都合により名無しです:2014/07/07(月) 01:29:32.67 ID:QWBd/ay/0
>>339
カス乙
343作者の都合により名無しです:2014/07/14(月) 13:08:05.70 ID:gI+isvan0
漫画・原作・アニメ どれも細かく違うんだっけ
344作者:2014/07/17(木) 01:19:39.54 ID:BOBA+QQEi
せっかくなんで理想郷に投稿してあるもう一つの作品、「スクィーラがグラズヘイム入り」を投下する。
345スクィーラがグラズヘイム入り:2014/07/17(木) 01:20:35.47 ID:BOBA+QQEi
 今日もまた苦痛と回復のサイクルが繰り返される。無限地獄の刑を言い渡されたスクィーラは自分の身体に襲い掛かる想像を絶するレベルの激痛と苦痛に苛まれていた。

 バケネズミの隠されてきた真実を知り、神の名を騙って自分達を虐げる町の人間達に戦いを挑んだ。

 が、結果は敗れた。切り札であった少年の愧死機構は自分達バケネズミに大して働き、それを察知され、奇狼丸の捨て身の作戦により少年は命を落とした。

 裁判の傍聴席の人間達の自分を嘲笑う声が頭から離れない、自分達バケネズミに対する人間達の蔑みの視線が目に焼きついている。

 スクィーラの抱く無念、悔しさ、怒り、憎悪が呪力によって蝕まれ、破壊されていく過程で受け続ける苦しみと痛みを幾らか和らげていた。

 最後まで自分達バケネズミをケダモノとしか見れない渡辺早季、朝比奈覚。

 特にこの二人に対する怒りは日に日に激しさを増していく。

 この刑を受けて数日の間はただひたすらに襲いかかる苦痛の嵐に叫び声を上げ、涙を流していたスクィーラ。

 だが日が経つにつれて自分の中に宿る人間達に対する憎悪、憤怒が受ける苦痛を少しづつではあるが上回りはじめたのだ。

 呪力により受け続ける苦しみと激痛を町の連中に対する怨念に変換している。

 自分の全細胞、全神経を呪力によって蹂躙され続けるスクィーラの精神は憎しみと怒りによって保たれている。

 並みのバケネズミであればとうの昔に発狂して精神が崩壊しているに違いない。

 「この世のいかなる生物も味わったことのない苦痛と恐怖の刑」とはよく言ったものだ。

 スクィーラは心の中で、町の人間達に対して嘲笑していた。

 スクィーラにとって、町の人間達が自分に与えるのは「この世のいかなる生物も味わったことのない苦痛と恐怖の刑」などという大それた刑罰などではない。

 現に今のスクィーラの精神は崩壊してもいないし、発狂もしていない。

 スクィーラに呪力を送り続けている拷問官はスクィーラの目が死んでいない、恐怖に怯えていないことが腹立たしいのか、呪力を強め、スクィーラの身体中の細胞を暴走させる。

 自分の身体がグロテスクに変形していく過程での激痛と苦しみは今までよりも一層激しくなる。

 しかしそれと同時に人間達に対する怨念、怨嗟、憤り、憎しみは増していく。

 例え自分が今とは違う生物にされようと、どんなに拷問しようと、絶対に自分は折れたりはしない。

 スクィーラ胸には神栖66町の者達に対する地獄の業火の如く燃え広がる赫怒の念が確かにあった。

 休む間もなく続けられる拷問であるが、スクィーラは自分の身体に奏でられる蹂躙と激痛の協奏曲が暴走している時に不可思議な言葉が聞こえてきた。

 それはここ数日の間に続けられている言葉だった。

 最初は何を言っているのかが聞こえなかったが、今はハッキリを何を話しているのかが分かった、そしてこの言葉は自分に語りかけていることも知った。
346スクィーラがグラズヘイム入り:2014/07/17(木) 01:21:11.56 ID:BOBA+QQEi
 例えば、己の一生がすべて定められていたとしたらどうだろう

 人生におけるあらゆる選択、些細なものから大事なものまで、選んでいるのではなく、選ばされているとしたらどうだろう。

 無限の可能性などというものは幻想であり人はどれだけ足掻こうとも、定められた道の上から降りられない。

 富める者は富めるように。貧しき者は飢えるように。善人は善人として、悪人は悪人として。

 美しき者醜き者、強き者弱き者、幸福な者不幸な者


 ――――そして、勝つ者負ける者。


 すべて初めからそうなるように……それ以外のモノにはなれぬように定められていたとしたらどうだろう。

 ならばどのような咎人にも罪はなく、聖人にも徳などない。

 何事も己の意思で決めたのではなく、そうさせられているのだとしたら?



 ただ流されているだけだとしたら?



 問うが、諸君らそれで良しとするのか?

 持てる者らは、ただ与えられただけにすぎない虚構の玉座に満足か?

 持たざる者らは、一片の罪咎なしに虐げられて許せるか?


 否、断じて否。
347スクィーラがグラズヘイム入り:2014/07/17(木) 01:21:49.99 ID:BOBA+QQEi
 それを知った上で笑えるものなど、生きるということの意味を忘れた劣等種。人とは呼べぬ奴隷だろう。

 気の抜けた勝利の酒ほど、興の削げるものはない。運命とやらに舐めさせられる敗北ほど、耐え難い苦汁はない。

 このような屈辱を、このような茶番劇を、ただ繰り返し続けるのが人生ならよろしい、私は足掻き抜こう。

 どこまでも、どこまでも、道が終わるまで歩き続ける。遥か果てに至った場所で、私は私だけのオペラを作る。ゆえに、諸君らの力を借りたい。

 虐げられ、踏み潰され、今まさに殺されんとしている君ら、一時同胞だった者たちよ。

 諸君らは敗北者として生まれ、敗北者として死に続ける。その運命を呪うのならば、私のもとに来るがいい。

 百度繰り返して勝てぬのならば、千度繰り返し戦えばよい。千度繰り返して勝てぬのならば、万度繰り返し戦えばよい。

 未来永劫、永遠に、勝つまで戦い続けることを誓えばよい。

 それが出来るというのならば、諸君らが"術"の一部となることを許可しよう。

 永劫に勝つために。獣のたてがみ――その一本一本が、諸君らの血肉で編まれることを祝福しよう。

 今はまだ私も君らも、そして彼も……忌々しい環の内ではあるものの。

 これから先、ここでの"選択"が真に意味あるものであったと思えるように

 いつかまたこの無限に続く環を壊せるように

 さあ、どうする。諸君ら、この時代の敗北者たちよ。私に答えを聞かせてくれ。







 戦うか、否か――。
348スクィーラがグラズヘイム入り:2014/07/17(木) 18:30:28.06 ID:+O5VExOM0
 「た、戦う……!」

 スクィーラは自分に語りかけてくる何者かの問いかけにそう答えた。

 今の自分……いや、バケネズミ達はこのまま人間に蹂躙される側で終わるのか?

 他のバケネズミ達は自分達が人間であったことを知らずに一生人間達に酷使されるのか?

 自らの人生に希望も未来も持てず、人間達に生殺与奪権を握られたままでいいのか?

 自分達のコロニーは神である人間達の好きなようにさせていいのか?

 否、断じて否。

 そんな未来は認めない、そんな一生は認めない、そんな結末は決して認めない。

 スクィーラは謎の言葉を聞き、益々人間達への怒りを募らせていった。

 ミノシロモドキに記録されていた自分達の真実に気がつかなければ自分は一生町の人間達を神を崇め、種族の未来など考えられなかっただろう。

 念入りに計画し、人間達に反旗を翻したはいいものの、人間達に最終的には敗れた。

 こんな結末は受け入れたくない、こんな結果は認めたくない。だが今の自分の状況を変えるのは不可能だろう。
349名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 18:46:33.70 ID:+O5VExOM0
 スクィーラは呪力によって弄ばれ続ける自分に対しても怒りと悔しさを滲ませる。

 拷問を受け続ける日々が更に一ヶ月程続く。自分の身体は最早バケネズミの原型を留めてはいない身体になっているだろう。

 自分が何者なのか、それすらも分からなくなる程思考回路が鈍っていた。

 しかしそんな中でハッキリと分かることがあった。

 町の人間に対する途方もない憎しみ、怨念、爆発しそうな程の怒りは確かに自分の身体に刻まれていた。

 何の生き物になったのかは自分でも分からない、町の人間達から見ればおぞましき「何か」に映ることは確かだろう。

 しかしそんな姿になっても町の人間達に対する感情は聊かも揺らいでいなかった。

 例え違う生き物になってしまおうと、脳をいじられようが、細胞をいじられようが人間達に対する怨嗟の念は確かに存在していた。

 生きているのか死んでいるのかも実感が沸かない、自分の手足が存在しているのかも、周りの景色が何なのかも分からない。

 しかしそんな状況の中でさえ「憎しみ」は死んではいなかった。

 今の自分に残っている思考はただそれだけなのだが。

 どう足掻こうと今の自分に何かできる筈もない、呪力がある人間達と自分達バケネズミとの差は歴然としている。

 本物の、正真正銘の「神」でもない限りこの状況は覆せまい。

 そんな絶望的な状況の中でも「怒り」、「憎しみ」は決して絶やさなかった。

 それがなくなれば「負け」となるだろう。苦痛からの解放という名目で「死を望む」など絶対にしない。

 自分の存在意義、それは町の人間達に対する純粋なまでの殺意の塊となることだった。

 そんな中自分の意思に語りかけてくる声が聞こえた。今までの声とは違う、もっと優し気な……、自分を労わるような……哀れむような声だ。

 この声は聞き覚えがあった。そう、自分もよく知っている古い馴染みの声にそっくりだった。

 そしていい終えると、スクィーラは自分の「意思」が消えていくのを感じた。
350名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 18:55:34.80 ID:+O5VExOM0
 気がつけばスクィーラは見知らぬ場所に蹲っていた。どこかは知らない、だが周囲を見渡してみればどこかの玉座らしき場所だった。

 それにしてもなんと荘厳な場所だろうか。この場所にいるだけで押しつぶされる程の圧迫感だ。

 自分のような者には不釣合いな場所だと言える。

 赤いカーペットのような絨毯が玉座の場所にまで伸びている。どこかの宮殿だろうか?

 だがそもそも自分は確かに消えた筈だ、なぜこのような場所にるのだろうか?

 自分は二足歩行で立ち、服も着ている。

 バケネズミ以外の生き物に姿を変えられたと思っていたが、今の自分は拷問を受ける以前のままの五体満足の姿だ。

 解放されたのか? それはありえない。自分は町の人間達を大勢殺した。そんな重罪人である自分が釈放などされようか?

 だとすればここは「死後の世界」というものだろうか? スクィーラがそう考えていると、玉座から声が響いてきた。

 「成程……卿がスクィーラか?」

 それは何と重く、何と神々しき響きだろうか。言葉の重みそのものが町の人間達とは比べ物にならない。

 言葉一つだけでも押しつぶされてしまいそうな感覚だ。

 スクィーラは玉座の方角に目を向ける。玉座に「ソレ」は確かに座っていた。

 単なる人間が玉座に座っているなどという次元ではない、威厳、佇まいの何もかもが凡百の人間とは一線を画している。

 長く伸ばされた金色の髪の毛は眩いばかりの輝きを放っていた。見慣れない服を着ているものの、そんなことなどスクィーラにとってはどうでもよかった。

 「こちらへ参れ」

 その一言だけで玉座の方まで歩いてきた。戸惑うことなく、躊躇いもなくスクィーラは玉座の男の言葉に従った。

 この男は一体何者なのだろうか? 単に玉座に座しているだけにも関わらず、自分の命が握られているような感覚だった。

 町の人間達にこれ程の存在の者はいなかった。いや、そもそも金色の髪の男が「人間」であるかどうかすら怪しい。

 この男を「人間」などとういうカテゴリーに置けるのかどうかすら分からない。
351作者の都合により名無しです:2014/07/17(木) 19:56:15.99 ID:kdchb1m60
またかよw

よくやるなwwwww
352名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 20:17:22.45 ID:+O5VExOM0
 だとすればこの男は……。

 「貴方様は……、「神」でございましょうか……?」

 町の人間達に対する憎しみも、怒りも忘れ去ってしまう程に玉座の男の放つ圧倒的なまでの存在感。自分に掛かる重力が何倍にもなったかのような感覚。

 間違いなく今の自分は玉座の男を恐れている。自分の体に存在する全細胞が目の前の男には逆らうなという警告を発していた。

 この男が「神」というのならばスクィーラ自身も納得がいく。

 無意識の内に玉座の男に向けて深々と頭を垂れるスクィーラ。

 違う、余りにも違う。この男は自分とは何もかもが違いすぎる。

 「ふっ……、そう見ても構わぬが。卿の魂、中々に面白いのでな。カールが拾ってきてくれたそうだ」

 「魂……?」

 男の言葉にスクィーラは自分が本当に死んだのではないだろうか?という疑念が生まれる。

 この玉座の間にいること、自分が五体満足であることなど、捕らえられて拷問を受けていた状況から考えれば説明が付かない。

 「卿は「戦い」を望むか?」

 「……はい」

 玉座の男の言葉に、スクィーラは答える。

 自分が拷問を受けている時に語りかけて来た言葉はこういう意味だったのだろうか? スクィーラ人間達の勝利に終わるという「結末」を認めなかった。

 語りかけてきた言葉の中の問いかけにスクィーラは「戦う」ことを望むと答えた。

 「卿は「人間」として認めて貰いたかったのだろう?」

 「ええ、私達バケネズミの現状を打破する為に町の人間達に戦いを挑みました……、しかし結果は敗れました! 私は悔しい! 我等バケネズミはこのまま永遠に人間達に酷使されることを! 我等は同じ人間である筈なのに!!」

 スクィーラの中に溜まっていた町の人間達に対する嫌悪、憎悪、憤怒の感情と戦いに敗れた後悔の念と合わさり、一気に爆発する。

 「私は総てを愛している。無論卿もだ、スクィーラ。我が愛は破壊の慕情、そこに例外などない。卿も我が総軍の一つとなるがいい、卿の部下達の魂も全て回収済みだ」

 スクィーラは玉座の男の言葉に胸を打った。この男の言葉に嘘などないとスクィーラは確信した。根拠至々の話ではない、真実玉座の男は心からそう言っているのだと直感で理解できたからだ。

 「戦わせて下さい……! 我等の……我等バケネズミの誇りを守るために……!」
353名無しさん@お腹いっぱい。:2014/07/17(木) 20:36:41.41 ID:+O5VExOM0
 玉座の男は町の人間達のような「偽りの神」ではなかった。神として敬うならば、従うならばこの男を迷わず選ぶ。

 男が自分を見つめる眼は町の人間達のように蔑みの目ではなかった。

 「いいだろうスクィーラ。グラズヘイムは間もなく卿のいた町に顕現する。卿も我が総軍の一つ、獅子の鬣の一本となりて戦いに参ぜよ」

 「喜んで……!」

 自分達の未来が変わるのなら……、例え悪魔にだろうが魂を売る。自分達は「人間」なのだ。ただ、その思いを胸に戦うとスクィーラは誓った。
354作者の都合により名無しです:2014/07/18(金) 01:43:35.13 ID:tOxS3F37I
>>285
長いしつまらない
355スクィーラがグラズヘイム入り:2014/07/19(土) 20:48:17.45 ID:HHoKKRoj0
 スクィーラは上空千メートルに浮かぶグラズヘイムから、地上にある神栖66町を睥睨していた。

 自身が神と呼ぶに相応しき存在から授かった「力」を存分に発揮したく、胸が躍っていた。

 そう、自分達バケネズミを存分に虐げ、搾取し、恐怖と絶望と死の象徴であった町の人間達に思い知らせてやらねばならないのだ。

 スクィーラはそんな神を称する存在に戦いを挑み、そして敗れた。

 敗れたスクィーラは裁判にかけられ、延々と続く呪力による無限地獄の刑を受けることになったのだ。

 その時のスクィーラの無念たるや到底言葉などで表現しきれるものではなかった。

 五百年にも渡る自分達種族の苦しみの歴史を捕らえたミノシロモドキを通じて知った時の衝撃は今でも忘れられない。

 自分達は非能力者の人間の子孫であり、五百年前に科学技術を持つ集団によりその姿形を醜いバケモノに変えられた。

 これまでの自分達の生は一体何だったのだろうか?

 ミノシロモドキに記された真実を知るまではひたすらに神に忠誠を誓い、神の為に働くことこそが自分達の役割だと信じていた。

 しかし真実はどうだ? 自分達は元は人間であり、先祖の犯した罪でこうして醜いケモノに作り変えられ、今日に至るまで延々と抑圧され続けてきた。

 呪力を持たないから、それだけの理由でこんな姿になったというのか?

 スクィーラは自分達がこのまま紛い物の神達に踊らされたまま終わるということを当然良しとはしなかった。

 当然だろう、こんな真実を知れば町の人間達を心の底から神などと敬うことが出来るだろうか?

 断じて自分達は消耗品の家畜などではない。

 スクィーラが町の人間に反旗を翻す決意をしたのはミノシロモドキの真実を知ってから数十分後のことだった。

 そして悪鬼の少年、メシアを用意し、緻密かつ用意周到な計画を十年以上にも渡って練ってきた。

 全ては自分達の未来の為、偽りの神に抗う為にだ。

 が、同じバケネズミである奇狼丸の裏切りとも呼べる行いにより、スクィーラは敗れることとなった。

 長年に掛けて作り上げた計画が奇狼丸一人によって脆くも崩れることとなってしまった。

 全てが終わったと思った

 自分達バケネズミの未来はそこで潰えたかに思えた。

 が、思わぬ助けの手がスクィーラに差し伸べられることになる。

 そう、町の人間と比較することすらおこがましいと思える程の隔絶した『存在』に。

 黄金の化身を思わせる金色に輝く髪の毛、その場にいるだけでその男の周囲の全てが陳腐な装飾品とすら思えてくる存在感、
言動の端々から感じる重厚感、彼が目の前に存在しているだけで自然と地べたに額を擦り付けてひれ伏したくなる。

 何もかもが違いすぎるのだ。例えばこの男が自分に「死ね」と言えば何の躊躇もなく即座に命を捨てているだろう。

 本物の、正真正銘神の化身としか思えない玉座に座る黄金の男に救われたスクィーラ。

 そしてその男から『力』を授けられたスクィーラ。

 そう、その力を使って自分達の未来を切り開かねばならないのだ。
356スクィーラがグラズヘイム入り:2014/07/19(土) 22:55:42.24 ID:HHoKKRoj0
 この力は正確に言えば玉座の男の隣に佇む黒衣の影法師から贈られた物であるのだが。

 「スクィーラよ、私は卿がこの世界を作り変える光景が見たいのだ。わかり易く言えば卿の世界は牢獄のようなものだろう。
私は卿を見込んで、この世界に終止符を打つ大役を任せたいのだ。出来るか?」

 「元よりそのつもりです。貴方達から贈られたこの力、存分に使わせていただきます」

 下界に広がる神栖66町を見据えながら背後にいる黄金の男に言うスクィーラ。

 「獣殿、彼をこのグラズヘイムの一員としてお迎えにならないのですか?」

 「ああ、カール。私はこの者が歪んだ世界を壊す瞬間が見たくてな。我等がこれからしようとしていることと何の差がある? 我等と同じく牢獄に囚われている
者こそ、我等の持つ苦しみも理解できているというもの。この者がこの世界でシャンバラを築く姿も、目的を果たした我等の姿と重なるとは思わんか?」

 「その通り。真に惜しい人材ではありますが、獣殿がそう言うのであれば」

 「それでは行って参ります」

 「健闘を祈るぞスクィーラ」

 後方の神に別れを告げたスクィーラはグラズヘイムから飛び降りる。そしてそのまま町目掛けて凄まじいスピードで急降下していく。

 「町の人間共よ!! 我等バケネズミを苦しめてきた償いをしてもらうぞぉ!!!!」

 地上の町目掛けて落下しながら咆哮するスクィーラ。

 それは巨大な猛獣の轟吼を思わせる程の響きであり、確実に下の町にまで届いているに違いない。

 そしてついに町の中心部である広場に両足で着地するスクィーラ。

 着地時の衝撃により自分の周囲数メートルが陥没する。
357スクィーラがグラズヘイム入り:2014/07/19(土) 22:56:21.34 ID:HHoKKRoj0
 「な! 何だぁ!?」

 「こ、こいつはスクィーラだ! そんな馬鹿な!?」

 広場には数十名程の町の人間がいた。今の時間では自分が死んでから一年程の歳月が流れているらしい。

 バケネズミの反乱による打撃からようやく回復してきたという所だろうか?

 町の人間達も一年前のバケネズミの反乱時にバケネズミに対する恐怖を植えつけられたに違いない。

 自分達に従っていた家畜に手を噛まれたのだ。

 「お久しぶりです町の神様方。いや、最早貴方達は神などではない、神になった気でいるだけの無力な人間様ですね」

 スクィーラは周囲の人間達を見回しながらゆっくりと近づく。

 「バ! バケネズミめ!! 死ね!」

 案の定、恐怖に駆られた町の人間の一人がスクィーラを呪力で殺そうとしてくる。スクィーラも自分に呪力が降りかかってくるのを感じた。

 が、呪力でスクィーラを拘束することはできず、スクィーラは容易く呪力による『縛り』を引きちぎる。

 「そ! そんな馬鹿な!?」

 「ありえない! 呪力を振りほどくなんて!!」

 町の人間達の間で動揺が広がっている。

 無理もないだろう、呪力が通用しないバケネズミの相手などしたことはないのだから。

 「それでは私の番ですね」

 そう、町の人間達に絶対的かつ絶望的なまでの力の差を思い知らせる為にわざと呪力を受けたのだ。

 そして神より授かった力をスクィーラは解放する。

 スクィーラの口から呪いの響きを思わせる程のおぞましく、聞く者に恐怖を与える歌声が紡がれていく。
358作者の都合により名無しです:2014/07/21(月) 00:27:03.95 ID:ERorHW7M0
つまらなすぎ
死んでくれ
359作者の都合により名無しです:2014/07/22(火) 06:09:58.79 ID:nYADH26t0
ヲッサン向けドリー夢ばっかだなこいつ
一般でやんなキモイんだよ
360作者の都合により名無しです:2014/08/03(日) 18:31:59.15 ID:wC3sWSyN0
動物虐待者リスト
犯罪者◆樋口昭彦(44)◆日本興業銀行行員◆東京都世田谷区砧3◆猫を洋弓銃で殺害
犯罪者◆北田哲生(33)◆さくら銀行行員◆川口市栄町二◆猫の頭部切断して玄関先に放置
犯罪者◆大久保雄路(21)◆中卒無職◆宇都宮市清住1◆ハムスター20匹以上殺した後、飼い犬、猫を蹴りやゴルフクラブで撲殺
犯罪者◆森山博人(37)◆無職◆神戸市須磨区東落合1丁目◆自宅のベランダから猫6匹を投げ落とし殺す
犯罪者◆長谷川正宏(33)◆那覇市立神原中学校教諭◆那覇市樋川のマンション8階◆猫をマンション8階から投げ捨て
犯罪者◆上原宏之(38)◆川崎市建設局土木管理部主査◆東京都大田区西六郷2◆猫を粘着テープ巻きにして車に放置猫23匹殺
犯罪者◆松原潤(27)◆九州大学工学部卒無職◆広島県呉市焼山西3丁目◆ネットに猫虐殺写真公開
犯罪者●栗山龍(40)●猫虐殺が出来るSMクラブ経営者(検索おすすめ)
犯罪者●松本誠(28)●無職●大阪鶴見花博公園で猫を岩に叩き付け池に投げ殺す
犯罪者●村元隆俊(32)●飼い犬を虐待死火を点けて殺す、止めに入った祖母も灯油をかけ殺害
犯罪者●増田和春(57)●農業●犬の悲鳴に気がついた、無職女性の飼い犬の首を切って殺す。
犯罪者●館山祐子(50)●北海道苫小牧市、元ペットショップ経営●犬計6匹餓死させる「エサをやったが食べなかった」
まだいますので、お楽しみに!
全員精神異常者です
今も生きている鬼畜共です
361作者の都合により名無しです:2014/08/09(土) 00:19:24.15 ID:zi+itfh10
根付いた慣習を青臭い感傷だけで矯正しようとして、無理なら排除してやろうと言う、現実に即してない極めて幼稚な展開には辟易する。
現実主義のスクィーラをただのロマンチストもどきにしてるあたりも、何か根本的に勘違いしてるように思える。
全体的に、独善的かつ断定的かつ一方的な思想の押し付けが極めて不快。共感出来ないこと甚だしい。
これは作者本人の性質なんだろう、スレ違いで歓迎されてなくて流れにも合ってないのに、厚顔にも連投している様からもわかる。
文章力以前の問題で、これでガキならまだしも、もしいい年こいた大人なら矯正は無理だろう。
それでも、そういうのを帳消しにするほど面白いの書ければ別だが、単純に面白くない、文章のセンスも面白さも皆無。
もし小説家志望だったら、まあ一生ワナビやることになるだろう。趣味や同人で書くのも、周囲に迷惑なだけなので到底オススメできないレベル。

単行本最終巻出て漫画版のスレきたら変なのがいて気分が悪くなった。
死んでほしい。
362作者の都合により名無しです:2014/08/09(土) 07:32:34.09 ID:mc01UbhUO
次作は旧世界より
363作者の都合により名無しです:2014/08/10(日) 12:10:39.25 ID:YbflIIV10
>>361はかまってちゃんに餌をやるのが趣味なの?
変なのが調子乗るから感想書き込むな

単行本の最終巻の感想書いてけよ
364作者の都合により名無しです:2014/08/12(火) 13:18:32.74 ID:6obSY1UB0
この作者次の仕事来るのかなぁ
365作者の都合により名無しです:2014/08/13(水) 02:01:13.98 ID:Xhyd/1vi0
スクィーラってミノシロモドキから化けネズミは実は人間だって知ったの?
366作者の都合により名無しです:2014/08/13(水) 02:23:04.47 ID:a+WA9ljnO
たぶん知ってた
じゃないと不当に支配されてたなんて考えない
367作者の都合により名無しです:2014/08/13(水) 19:09:52.77 ID:6w0twfrn0
ところで新見君のうなじから生えてるウンコみたいなの、あれ何?
368作者の都合により名無しです:2014/08/15(金) 23:58:21.25 ID:3772afKY0
最終巻読みたい
369作者の都合により名無しです:2014/08/19(火) 01:26:03.70 ID:t7p4Bt9I0
>>363よ、君の言うことも分からなくはないがこれはしゃあない。ああいう輩に騙されて読みもしないのにクソミソに中傷する人が増えるのは防がないといかんからね。
魔砲少女とか魔法先生とかのヘイト創作があちこちで問題になってることだし。

>現実主義のスクィーラをただのロマンチストもどきにしてるあたりも、何か根本的に勘違いしてるように思える。
>全体的に、独善的かつ断定的かつ一方的な思想の押し付けが極めて不快。共感出来ないこと甚だしい。

例の荒らしはまさに>>361が言う通り。人物の言動といい設定と言い、原作見ずにアフィブロか何かで人の感想鵜呑みにした可能性が高い。もう何がやりたいのか自分でもわかってないんだろう。
あとミノシロモドキの情報とバケネズミ誕生の秘密が上の方で議論されてたが、脳内補完と曲解しすぎなんだよなあ。
しかもミノシロモドキがバケネズミの状態を「知ってたが言わなかった」のと「知らなかった」のと、矛盾する答えを僅か二、三行に併記し放置する才能を発揮してるんだし。
370作者の都合により名無しです:2014/08/24(日) 10:50:54.77 ID:dYTpzZAVO
>>367
硬質化した皮膚?
371作者の都合により名無しです:2014/08/24(日) 23:42:26.97 ID:ulrI+0mx0
なんだちゃんと描けるやないか及川先生(笑)
ttps://twitter.com/oikawatoru/statuses/497631906146439168
372作者の都合により名無しです:2014/08/25(月) 08:59:25.51 ID:T+HjQk2H0
次回作あるのかなぁ
373作者の都合により名無しです:2014/08/25(月) 19:12:46.11 ID:4rldQsP90
今度アニメ化するラノベのコミカライズ以降も仕事があるといいですね
374作者の都合により名無しです:2014/08/26(火) 12:42:58.65 ID:wo66VNDfO
>>372
絵は上手いからねぇ
講談社とは原稿料でモメたから他社なら
375作者の都合により名無しです:2014/08/27(水) 03:16:13.71 ID:ckx9HZXV0
>>374
あれ新人漫画家なら、どこでも変わんないんじゃないかなぁ。
月刊なら週刊よりスケジュールはマシだけどアシ雇ってたら
原稿料だけではトントンか赤字。コミック売り上げでようやく
利益が出るってのは普通なんじゃ…。
376作者の都合により名無しです:2014/08/29(金) 09:24:29.69 ID:KF/eQepb0
>>363
 ギギョルピ
377作者の都合により名無しです:2014/08/29(金) 12:39:24.32 ID:OH/Dl96vO
ピギョルピー
378作者の都合により名無しです:2014/08/29(金) 22:17:51.93 ID:aJmnRo3P0
ギエピー
379作者の都合により名無しです:2014/08/29(金) 22:30:52.81 ID:zHVE1paM0
ピピルギ-
380作者の都合により名無しです:2014/08/30(土) 22:30:54.67 ID:rrxc7rAM0
やっぱ最終回の手記のくだりいいな
381作者の都合により名無しです:2014/09/02(火) 12:36:14.23 ID:7RFqzCADO
新世界へようこそ
382作者の都合により名無しです:2014/09/14(日) 22:00:42.47 ID:Lksh6ak10
早希ちゃん26歳と覚のセクロスが2〜3コマしかなくてしょんぼり
もっとガッツリ犯れよ16ページ位に渡って
383作者の都合により名無しです:2014/09/14(日) 22:55:30.08 ID:klhA/iAa0
ふざけるな
こっちは見るの辛いんだから
384作者の都合により名無しです:2014/09/15(月) 03:07:33.50 ID:XFUf4eJV0
>>383
オマケ漫画の瞬が天国から言ってそうでワロタ
385作者の都合により名無しです:2014/09/16(火) 12:37:19.00 ID:UpYVls72O
別冊で見る漫画が減っちまったよ
386作者の都合により名無しです:2014/09/21(日) 23:56:55.97 ID:xz+3TRxr0
早希ちゃん33歳って髪切ってる?
387作者の都合により名無しです:2014/09/22(月) 00:35:34.74 ID:rviAsOjw0
>>386
切ってあると思うよ
横向きで描かれてる早季見ると後ろ髪短いし
388作者の都合により名無しです:2014/09/22(月) 00:48:17.05 ID:GVqRNRdQ0
>>387
ショート早希ちゃんもっとみたいのにあの服邪魔だよ・・・
389作者の都合により名無しです:2014/09/22(月) 12:48:42.10 ID:4H4EA7WfO
ショートになってたのか
気づかなかったわ
390作者の都合により名無しです:2014/09/22(月) 12:58:51.30 ID:4AbjKFLk0
原作をずっと昔に読んで最近アニメと漫画を見たけど、
早希が美人、まして巨乳のイメージはまったくなかったわ・・・
391作者の都合により名無しです:2014/09/23(火) 12:58:10.47 ID:tbHvmwe+0
明らかに漫画作者か編集の趣味だろ
392作者の都合により名無しです:2014/09/23(火) 17:52:48.65 ID:jvjbphrD0
あの26歳の程良く熟れた身体が、屈強な男に組み敷かれて
ズッコンバッコンされる所が見たかった
393作者の都合により名無しです:2014/09/23(火) 22:52:03.42 ID:mfBcVxy50
>>392
屈強なイメージはないけど、26歳編で瞬が生きていればなぁと思った
394作者の都合により名無しです:2014/10/11(土) 19:19:18.89 ID:4sCEYz0CI
最後の方、記念館に東京大決戦っていう戦闘の様子を再現した模型があるけど、
あれだと早季ちゃんなかにシャツ着せられてるんだな
さすがに指導者になる人があんなエロい格好してたってのはまずかったのか
395作者の都合により名無しです:2014/10/12(日) 16:52:58.01 ID:X8mmo5V80
>>394
単行本確認して噴いたw
今頃別マガと単行本見比べて気付いたんだけど像のページは加筆部分なんだな
396作者の都合により名無しです:2014/10/31(金) 22:43:20.08 ID:dgcHNaTS0
読み切りって最終巻に収録されてないの?
されてないとすればどの単行本に入ってるのだろう
397作者の都合により名無しです:2014/11/02(日) 03:15:04.78 ID:UAJcqWR30
キチガイSS投稿者は消えたか…よかったよかった
398作者の都合により名無しです:2014/11/05(水) 00:00:00.32 ID:KzzuLQWF0
筑波山神社で及川さんの新世界やっと完結したって絵馬があって驚いた
この人茨城出身?
399作者の都合により名無しです:2014/11/05(水) 02:05:15.08 ID:QWUaBRCe0
物語の舞台が茨城
400作者の都合により名無しです:2014/11/05(水) 12:40:41.16 ID:hNYFVPPrO
>>394
今度、確認しとく
401作者の都合により名無しです:2014/11/05(水) 15:51:49.33 ID:KzzuLQWF0
>>399
そうか
わざわざ参拝したのかな
402作者の都合により名無しです:2014/11/22(土) 13:48:02.57 ID:eOVMGPPPO
新世界より0のコミカライズも及川徹先生でぜひ♪
403作者の都合により名無しです:2015/02/09(月) 21:05:39.91 ID:YXxOhuyn0
旬と悟のHシーンがないのは許せんな女のからみはいらねえ
404作者の都合により名無しです:2015/02/15(日) 17:19:03.86 ID:LLRby55tO
むしろマリアが巨乳イメージだったし、麗子って原作だと空気だったような。
405作者の都合により名無しです
>>404

原作の早季も結構胸あるんじゃないか?
原作の「深秋」で「おっぱい大きくなったわね」発言があるぞ。