俺ガン小説を書こう会

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1通常の名無しさんの3倍
読むから書いてね
2通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 16:53:44 ID:???
2げっと
3通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 16:59:52 ID:Em6pTRt9
>>2
読むから書いてね
4通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:03:43 ID:Em6pTRt9
読むから書いてね
5通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:04:58 ID:Em6pTRt9
読むから書いてね
6通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:06:22 ID:Em6pTRt9
読むから書いてね
7通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:07:39 ID:Em6pTRt9
読むから書いてね
8通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:08:36 ID:Em6pTRt9
読むから書いてね
9通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:12:23 ID:???
ガンダムパイロットに俺はなるっっっっ
10通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:12:48 ID:Em6pTRt9
>>9読むから書いてね
11通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:13:35 ID:Em6pTRt9
読むから書いてね
12通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:15:08 ID:Em6pTRt9
読むから書いてね
13通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:16:49 ID:Em6pTRt9
読むから書いてね
14通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:18:56 ID:Em6pTRt9
読むから書いてね
15通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 17:28:25 ID:???
UC.82
補給で新型のジムが届いた。書類上には、RGM-79J、GM JAGERと書いてあった。
猟兵、か…。なる程、縦も普通よりも軽量だし、標準のジムの装備よりも軽装だ。
更に書類には、こいつを試験しろと書いてある。……俺はモルモットかよ。
さらに別の書類には独立第129MS中隊は開発部直属試験MS隊に組織変更をするそうだ……
……面倒な話だな。
16通常の名無しさんの3倍:2006/08/24(木) 14:06:18 ID:???
設定だけでも置いとけば誰か書くんじゃね?
17通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 08:23:27 ID:???
つか1はもっと粘着しろよ
18通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 09:48:18 ID:???
てめーに読ませる俺ガンは無え!
19通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 10:15:13 ID:???
俺達の戦いはこれからだ!! >>1先生の次回作にご期待ください
20通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 10:49:03 ID:???
もともと独立第129MS中隊は、一年戦争後にワルシャワ近郊で編成されたワルシャワMS教導隊で、
ジム寒冷地仕様7機と整備隊、本部分隊からなる小さな部隊だった。
初陣は中央アジアの残党掃討作戦。実際は演習みたいなものだが……
隊員のほとんどが、【アムロ・レイ】に憧れて軍に入った少年兵。俺もそのうちの1人だ。



どう?ネタレスなんだが
21通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 11:32:57 ID:???
俺ガンなんてネタみたいなもんなんだからどんどん書いてけ
俺も書くから
22通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 12:42:51 ID:???
UC.0080.09.13。ワルシャワにひとつのMS隊が編成された──ワルシャワMS教導隊。
通称カミンスキー部隊。士官学校を出て間もない俺はこの隊に入隊した。
教導隊か。本当は普通のMS隊に入りたかったが、無理だった。
まあ良い。MS隊なら何処でも良い。MSに乗れるからな。

23通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 15:24:17 ID:???
教導隊に入隊後、毎日が実戦訓練だった。


「こちらエコー3、二時の方向に敵MS隊を発見。こちらに進行中。機数は4機」
『こちらエコー1。これより敵MS隊を撃退する、遅れるなよ』
「了解」
俺はモニターを見る。……見つけた。敵はまだ気付いていない。
俺はマシンガンを構える。素早く三点射する。
「よっしゃっ」ザクの頭部に当たった。だが、壊れない。それもそのはず。実戦訓練だからペイント弾を使う。
だから当たった部分には赤く染まっている。当たったザクはその場で手を挙げて、停止した。
手を挙げたことを確認すると本部(エコーリーダー)に連絡する、
「エコー3よりエコー…」
ダダッ…。なんだ?新手か?

24通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 21:05:30 ID:???
ワルシャワでの生活は苦しいものだった。
しかし彼はその生活が嫌いではなかった。あるとき彼はふと言った。
「ワルシャワって語感なんかいいよな。
ワルシャワだぜ?ワルシャワ。10ぺん言ってみ?ワルシャワ。
ところでワルシャワってポーランドだよな。ポーランドってポーの国ってことなのか?」
彼は独り言が多かった。
人は彼を恐れこう呼ぶ、
「やばい池沼」と。
25通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 22:34:30 ID:???
設定資料等

主人公:ミシェル・レイジ・ナカニシ
性別:男
年齢:21歳
階級:小尉
ワルシャワMS教導隊、通称カミンスキー隊に配属された、新米小尉。
ワルシャワMS教導隊(カミンスキー隊)
隊長はスラヴ系のアレクサンドル・グレゴビッチ少佐。
隷下部隊はジム寒冷地仕様7機からなるMS隊と、整備小隊、教導隊本部。
駐屯地はワルシャワ近郊。なおその基地は、別のMS隊、輸送隊と共同利用している。
アレクサンドル・グレゴビッチ
性別:男
年齢:31
階級:少佐
経歴不明


女キャラ1人くらい出す?

26通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 23:09:09 ID:???
女パイロットはいらないす
27通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 17:42:06 ID:5Izfm2GD
 ジョン・スイッチ少佐は、整備隊長にこのMSデッキに呼ばれた。どうやら新型の
MSが到着したらしかった。
 ジョンは第102MS部隊の隊長を務め、その実績で、この基地では一目も二目も置
かれていた男だった。
 元来真面目で神経質な彼には20歳になる、ジョナサンという恋人がいた。彼女
は仕事熱心な彼を愛し、勇敢な彼を愛した。
 今日はその彼女の誕生日で、ジョンは彼女の好きなチョコレートケーキと花束
を買って、勤務時間が終了すると同時に彼女の家に行くつもりだった。
 しかし、勤務時間外になって、突然整備隊長から呼び出しを受けた。一体どうい
うことなのだろうか?新型のMSがこの基地に到着したからといって、なぜ俺が呼び
出されるのだろうか?とジョンは思った。
 MS格納庫に到着すると、整備隊長が例のMSらしきものの前に立っていた。彼の名
前はジェイソンと言った。格納庫の中は、MSにとりつく整備員の作業の音がうるさ
く響いている。
「来ましたね少佐」整備隊長のジェイソンは言った。
「一体何の用なんだ。今日は俺にとって大事な日なんだ。つまらない用事だったら
承知しないぞ」
「つまらない用事じゃありません。少佐に専用のMSが届けられました。こいつです」
「こ、これはヌルポじゃないかあ・・・・・・」
「そうです、ヌルポです。コードネームヌルポガンダム。武器はヌルポソードとヌ
ルポライフル、そしてヌルポバズーカです。これを少佐に乗ってもらいます。どう
です?ヌルポでしょう?」
「確かにヌルポだ。しかしこのヌルポガンダム、俺に操ることができるだろうか?」
「それはヌルポです。少佐はヌルポだからヌルポで大丈夫です」
「ヌルポか、そうだな、あ!警報だ!」
「早速、このヌルポガンダムが役に立つときがヌルポ。さあヌルポ乗ってください!」
「ようし!ヌルポガンダム発進ヌルポ!」(完
28通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 18:24:39 ID:???
>>27
ガッ
29通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 20:15:51 ID:???
主人公がGMの外装変えただけのニセガンに乗ってて、連邦の白い悪魔におびえて
逃げ惑うジオン兵を後ろ側からアヒャヒャヒャとか笑いながら撃ち抜くという
史上最悪のカス野郎が主人公な話を作ってみたいと思ったんだがどうよ?
もちろん、主人公が途中で成長して行く展開で。
30通常の名無しさんの3倍:2006/08/26(土) 20:30:36 ID:???
いいねw主人公がどっちに転ぶか楽しみだし
31伊瀬莉奈 ◆YZuk1PMVMM :2006/09/02(土) 13:32:54 ID:eXLzRVf9
 現在、23歳のOL、伊瀬莉奈です。
 もうすぐ誕生日(8/29)なのですが、頼んでもいないのに、
 会社の上司、ブタ係長(男34歳)が私の誕生日にガンプラ(完成品)をプレゼントしてくれるそうです。
 ブタ係長は社内でも有名なガンダムヲタクで、いつも変な口調で喋る人です。

 数日前、たまたま会社の飲み会で隣同士になり、
 特に共通の話題もなかったので、そのブタ係長のガンダム話にあわせたりしていたんです。
 たまたま私の誕生日の話になった時、
ブタ「ガンプラか、あれはいいものだ。貴様の誕生日に一つ、プレゼントしてやろう」
私「あ、無理しなくてもいいですから」
ブタ「断るなよ。みんなが見ている」
私「いや、でも・・・・・・」
 と言う流れになりました。
 なにかガンプラに愛情と言うか執念がこもっているようで怖いです。
(余談ですが、好きでもない女に手編みのマフラーをプレゼントされる男性の気持ちが理解できました)

 周囲の連中は部長も含めて、面白半分でブタ係長を応援しているので、
 目の前で受け取ったガンプラを壊すということは(すっげえやりたいけど)出来ません。
 それをやったら私の社内のイメージが悪くなります。

 見えない所で棄てたり壊すとしても、受け取ると、ブタ係長に好意を受け入れてもらったと
誤解されかねません。 (間違いなく、あのブタは誤解する!)

 出来れば、ブタ係長を傷つけずにプレゼントを断り、さらに私を諦めさせたいです。
 どうすればいいでしょうか?
32伊瀬莉奈 ◆YZuk1PMVMM :2006/09/02(土) 13:34:39 ID:eXLzRVf9
>>31
 誕生日当日。
 数日前にブタ係長との戦いに備え、「ガンダムめぐりあい宇宙編」をレンタルビデオで見た伊瀬莉奈です。でも、話は途中から始まるし、展開が早くてよくわかりませんでした。

 まずブタ係長がガンプラを渡すのはおそらく朝の始業前、昼休み、終業後のいずれかと予想しました。
 あのブタ係長のことだから、もしガンプラを受け取ったら、同時に好意も受け取ったと自己中心的に解釈することでしょう。
(それだけは避けなくては! 何があっても絶対にブタからガンプラを受け取るな、私!)
 でも、ひょっとすると、出勤したらすでに私の机の上にはガンダム様が鎮座ましましているなんて事もありうるわけで・・・・・・(T^T)。
(なぁに、いざとなったら、最終兵器を出せばいいこと! 莉奈、いきまーす!)
 嫌な予想におびえつつ、勇気を振り絞って失禁、いえ出勤すると、私の机の上には
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何もありませんでした。(´・`)ホッ

 始業時間の9時近くになると、上司や同僚たちが次々と出勤してきました。
 同じ部(経理です)のみんなは私の顔を見るとニヤニヤします。どいつもこいつも、今日が私の誕生日、すなわちXデーということを覚えているのです。これから起ることを期待していると言ってもいいでしょう。
 そういえば、ここ数日、OL仲間に私がデブオタ嫌いって噂を流すよう頼んでも、話をそらされてごまかされっぱなしでした。きっと、ブタ係長におびえる私のことがおかしくてたまらないのでしょう。OL仲間なんて、みんなそんなものです。
 あぁ、私のハートは営業の滝沢 秀明似の彼(以後、タッキー(仮))のものだと言うのに(片思いだけど・・・・(#^_^#)ぽっ)。

 やがてブタ係長も汗ダラダラになりながら息を切らして出勤して来ました。
 見るつもりなど毛頭なかったのに、不意に視界に入ってきたブタ係長を思わず凝視してしまう私。
(ひっ・・・・・・!)
ブタ「おはよう! 伊瀬さん、今日は期待していいぞぶひっ」
私「・・・(硬直)」
  ピュ〜ッ! と、誰かが口笛を吹きます。
社員1「係長、戦果期待してますよ!」
ブタ「おう、任されて!」
 人の神経を逆なでするように、なんかどっかで聞いたような、申し合わせたようなやり取りを得意げにかましてくれます。ブタ係長は仕事はろくに出来もしないくせに、ガンダムの台詞だけはよく覚えているのです。
(ったく、人の気も知らないで・・・・・)
 とにかくブタ係長は昼休みに仕掛けてくることがはっきりしました。
33伊瀬莉奈 ◆YZuk1PMVMM :2006/09/02(土) 13:36:55 ID:eXLzRVf9
>>32

昼休みです。
生きた心地のしない午前中の業務を終えると、いつも食事に誘ってくるOL仲間たちが近寄ってこようとしません。
かと言って、みんな、私を置きざりにして食事に行くわけでもありません。
いつもなら途中でも仕事を放り出していくくせに、今日に限ってしなくてもいい仕事をしながら、チラチラとこっちに好奇の視線を送ってくるのです。
(こ、こいつら、これから起こるべきことを期待している!)
戦慄した私はとっさにブタ係長の所在を確認しましたが ――いつの間にかオフィス内に奴の姿は見当たりません。
(食事の後に来るということか、ブタぁ! いいいだろう!)
食欲などないのですが、来たるべきバトルに備え、とりあえず何かお腹に入れねばと、OL仲間たちに声をかけようとしました。

その時!

 キラキラリーン! ズバァ! 頭から光が走った気がしました!
 直感的にぐわっと振り向けばッ!
 満面の笑みを讃えながら、大きな箱を持ったブタ係長が!
 オフィスに入ってきたじゃありませんか!
 オフィスに残っていたみんなはいっせいに歓声を上げます。
 ブタ係長はしまりのない顔でゆっくりと近づいてきます。
(逃げちゃダメだ! 逃げちゃ!)
 ブタ係長「よぅ伊瀬さん、お誕生日おめでとう! 約束のガンダムを受け取ってもらおうかぶひっ!」
私「お、大っきい・・・んですね・・・・」
ブタ係長「1/60 ガンダムなんとかだ。ジオン十時勲章物であることは保証するよ。
 製作期間一週間、MAX塗りが・・・装甲の裏まで黒く・・・気泡が・・・ガワラ風っていうか・・・・
 カトキリファインで・・・認めたくないものだな、自分自身の若さゆえのあやまちというものを」
 ブタ係長はなにか悪いスイッチでも入ったかのように、私にはとうてい理解不能なウンチクをすらすらと披露し始めました。
私「と、とにかく、そ、そんなに手のこんだ物、私頂けません・・・誕生日も祝ってもらったりって、身内ならいいけど・・・・あなたに物を恵んでもらう理由がありませんので」
ブタ係長「ハハハハ! ハモン、一本やられたな、この小僧に」
(ハモン? 小僧? 意味不明です)
ブタ「君の事を・・・・私が気に入ったらからなんだけど・・・理由にならないかしら? 小僧、ハモンに気に入られるなど、よほどのことだぞ」
(ブタは突然、女言葉になったり、男言葉になったりと一人芝居を始めました)
 OLたちが横から合いの手を入れてきます。
OL1「まったくだ、遠慮したらばちが当たる」
OL2「あやかりたいくらいよ」
(じゃあ、お前らがもらえよ!)
私「私、コジキじゃありませんし・・・・・・」
 とにかく断ろうと口にした言葉がよけいにブタ係長のガンダム回路を刺激したようです。
ブタ「気に入ったぞ、小僧。それだけはっきりものを言うとはな。ハモンだけのおごりじゃない。オレからもおごらせてもらうよ。なら受け取れるだろう、ん?」
(だから、小僧とハモンって誰だよ!)
私「いや、本当に。正直言って、話あわせてただけなんでガンダムなんて本当は好きじゃないんです。
それに私、アキバ系の人ダメなんです! ごめんなさい!」
ブタ係長「君は重力に魂を囚われているだけだ。この私が解き放ってやる」
私「大っきいガンダム置くスペースもなぃし、あ、同居しているし!」
「ええっ!!!!!」とギャラリーどもがいっせいに声を上げました。
(しまった! でまかせとはいえ、同居しているなんてタッキー(仮)の耳に入ったら、まずいことに・・・・・・・)
私「同居のペットがいるんです。猫が」
ブタ係長「ニャア・アズナブルか。見ものだな、猫とガンダムの同居とは」
私「・・・・・・あ、それもう持ってるからいらないし、みたいな?」
ブタ係長「なにぃ、ガンプラを持ってると言うのか?」
私「あ、彼氏がプレゼントしてくれて」
 またまた周囲から「えええええっ???」と、どよめきが起こります。
(ああ、あたしのバカバカバカ。ますますタッキー(仮)が遠のいていくじゃない!)
34伊瀬莉奈 ◆YZuk1PMVMM :2006/09/02(土) 13:38:34 ID:MSxsEktS
>>33
ブタ係長「ほう、彼氏だと?」
私「いや、あのう昔の・・・・とっくに別れたの・・・・・坊やだからさ・・・・・・」
ブタ係長「ふっ、伊瀬さんも言うものだな」
私「そ、そうだ! ふ、フルスクラッチじゃなきゃヤダ! 売ってるの作っただけなんて、なんのありがたみもないじゃん!」
 ギラリ。ブタ係長の目が鋭く光りました。
ブタ係長「莉奈、私を誰だと思っているのだ? フルスクラッチなど造作もない」
(いつの間にか莉奈とか呼び捨てになってるし、あうあうあうあうあう・・・・)
 もうどんどん泥沼にはまっていきます。もう私もなにを言っているのやら、メチャクチャです。
(だめだ・・・・・! このままではやられる! お願い! タッキー(仮)、莉奈に力を貸して!)
 ついに私はかねてより懸案していた最終兵器を展開することを決意しました!

 泣きました。

 「女の涙」は女の最大の武器です。

 きっと、素人童貞率120%のブタ係長は、眼前で女に泣かれたらどうすることも出来ないでしょう。
 予想通り、言葉を失っているようです。

(勝った!)

 勝利を確信しました。
 その時、ブタ係長が口を開きました。
ブタ係長「そうか・・・・・・そんなに・・・・・・・」
(ふっ、謝るのか? 誰が許すか。土下座しても許してやらん。女の涙は何ものよりも高いのよ!)

ブタ係長「泣くほど嬉しかったのだな!」

 ( ̄▽ ̄;)!!ガーン
35伊瀬莉奈 ◆YZuk1PMVMM :2006/09/02(土) 13:39:40 ID:MSxsEktS
>>34
 そうです、ブタ係長は何でも自分に都合よく考える畜生だったのでした。
「いやぁあああ!!!!! 来るなぁああああ!!!!!」
 キレた私は取り乱すふり(?)をして、もう本能のおもむくままに腕を振り回しました。
 ブタ係長の腕の中の、ガンプラの入った箱を叩き落し、クッラシュさせるのが狙いです。
(落ちろ、落ちろ落ちろ!)
 バッシィン! 見事に箱は床に落ちました。
 残念ながら、豪快なクラッシュ音は聞こえません。きっと、厳重にガンダムなんとかを梱包しているのでしょう。
「いらない! いらない! いらない!」
 あと私に出来ることは走って女子更衣室に駆け込む醜態を晒すことだけです。
 昼休みは更衣室の中で泣いて過ごしました。
 これだけ全身で、死ねよブタ係長! お前と私は次元が違うんだよ!!光線を発しただけあって、OL仲間たちも同情してくれたようです。もうわたしたちを煽り立てようともしません。
 さすがに鈍いブタ係長にも通じたようです。午後の就業中は、どこかおびえているようで私の方を見ようともしませんでした。これでブタ係長も少しは身のほどを知ったことでしょう。
 でも、万が一のことを考え、15時の休憩の時に「気分がすぐれませんので」と仮病を使い、早退しました。
 もちろん、帰るときはブタ係長を「キッ!」と親の敵のように睨んでやったことは言うまでもありません。
(ブタ係長がマゾでないことを祈ります)

 帰宅途中、電車の中でOL仲間の一人からメールが届きました。
 メールによると、あの1/60ガンダムなんとかは、経理部のみんなが私とブタ係長を結び付けようとお金を出し合って買ったものだそうです。
(お、お前ら、そこまで私の意思を無視するのかっ? 私の人生をもてあそぶのか!)
 怒りで携帯を握りつぶしそうになると同時に、背筋が寒くなりました。もう誰も信用できません。
 おそらく今回の一件で、社内の私のイメージはかなりダウンしたことと思われます。
 もう2度とオタクには近づきません。
 一般人の皆さんも社交辞令で気安くオタクに話しかけるのはやめましょう。きっと私のように痛い目にあうことでしょう。
 またオタクの皆さんも一般の女性に近づく時は相手の気持ちをよく考えてから行動してください。
 お願いします。
 
 以上です。
36通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 13:40:06 ID:???
模型板からでてくんなよ
37通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 14:11:12 ID:???
昔から僕は目立つ役割が苦手だった。
王子さまではなく木の役を演じたかった。それも自分から選ぶのではなく、余り物の役を仕方なく演じる、といった風に。
乗っている機体はボールだ。
誤解されたくないので言っておくが、僕はボールに乗るつもりなんてなかった。
宇宙軍に志願したのは死ぬなら宇宙で死ぬのがいい、と思ったからだ。
戦艦の片隅に雑用役として置いて貰えればそれで良いと思った。
ジオン軍が地球に落としたコロニーは、僕に生死について充分に考えさせた。そして出した答えがこれだ。
運が良ければ生き残るし、運が悪ければ宇宙に漂う。
家族にもいささかの補償金を入れてやれる。
僕のような人間は意外と多いらしいけど、戦争の勝敗にはほとんど興味がなかった。
38通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 14:25:01 ID:???
ボールに乗ることになった経緯もなんてことはない。
ある時僕はデッキにモップをかけていた。
広いデッキは大型掃除機がある程度綺麗にしてくれるのだが、大まかにしか掃除してくれず、細かい部分は僕のような雑用の仕事だった。
黙々と床を拭いていると、肩を戦かれた。それが中尉だった。
「やあ」とまず彼は親しげに言った。
僕はちょっとうろたえ、くぐもった声で「どうも」と応える。
「熱心にやってくれているね。何の面白みもない仕事を」
「はあ、仕事ですから」
「君は真面目なんだな」と彼は微笑む。
「他に取り柄がないので」
中尉はふんふんと満足そうに頷き、それから「もっと面白い仕事をやってみたいと思わないか?君のような真面目な人間を前線は必要としている」と言った。
その頃は戦争末期で、人材が圧倒的に不足していた。
上層部は馬鹿みたいに兵器を増産したが、それを使いこなせるパイロットは全然足りていなかったのだ。
だから多分、僕に声をかけたことに特別な理由はないんだろう。
いてもいなくても変わらないような雑用を、どうせなら前線に送って少しでも役立たせようというわけだ。
僕はそれを断らなかった。ただそれだけの話だ。
39通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 14:36:36 ID:???
僕は今宇宙に浮かんでいる。
勿論鉄のボールに守らてだが、実際のところ僕がボールに守らているか、ボールが僕に守られているかなんて分かりはしないのだ。
僕は戦艦に後押しされるように、緩やかにスラスターで進んでいく。
一応、護衛しているという格好だった。僕だけでなく、他にGMがとボールが二機ずつ戦艦を守っている。
遠くではもう戦いが始まっている。
パラパラと小さな光が刹那的に光る。星の光の方がずっと綺麗だな、と僕は呟く。
「そろそろ戦闘宙域に入る、みな気を引き締めろ」と中尉の声が響く。
僕以外の四人は「了解」と威勢よく叫んだが、僕はポツリとほとんど聞き取れないような小さな声を出しただけだった。
40通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 14:50:23 ID:???
レーダーに敵影が映る。一つ、二つ、三つ。
近付かれる前に撃つ。それがボールの戦い方だ。
申し訳程度の機動力しかないこの機体では、接近された時点でもう勝ち目はないのだ。
照準を定めて、撃つ。それだけの作業が難しいのは相手が避けるからだ。
僕は3度続けて撃った。一撃目は何もない方向に飛んでいき、二撃目は敵に避けられ、三度目は見事命中してしまった。
僕は安堵し、額の汗を拭う。実際の所はまだ二機も敵がいたのだけれど、自分の割り当てはもう果たしたような気になっていたのだ。
ふと我に帰り、計器を覗く。味方の機影はGM一機のみなっている。
まったくみんな何をやっているのか。瞬間、目の前にヒートホークを構えたザクが現れる、僕は反射的に機銃をひく。
弾はザクの胸部にあたり、しばらくよろよろとした後に爆発した。
馬鹿だなあ、と僕は呟く。
ボールを倒すなら横から回らないと駄目なのに、正面から挑んでどうする?
41通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 15:01:07 ID:???
味方の機影が全て消えた。GMだけでなく、戦艦すらも。
僕は中尉のことを考え、少し心苦しくなる。
敵のMSが近づいてくる。それはゲルググだった。
やれ、やれ、まったく僕はついていない。ザクならまだしもゲルググとは。
相手は抜かりなく不規則な動きで近づいてくる。
僕はいちかばちかでレバーを引く。
そして奇妙なことが起こった。ボールがくるくると回転しだしたのだ。
さっきのザクがスラスターを壊していたらしい、キャノンの反動でボールは回り続ける。
僕は遠心力で壁に打ち付けられた。
なんとかシートに戻り、今度はレバーをしっかりと握り、そして撃つ。
またボールは回転した。何だか楽しくなってくる。星々が流星のように線をひいて綺麗だった。
夢見心地にもう一度撃つ。
もう照準など定めていなかった。ただただ回っていたいのだ。楽しいのだ、回っているのが。
42通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 15:18:51 ID:???
もうゲルググは目の前にいた。
僕は死を覚悟し、最後にもう一度回りたくてレバーをひいた。
勿論それは当たらず、僕は心地よく回転した。
ゲルググは攻撃してこなかった。彼は胸部を貫かれ、やがて爆発した。
僕の弾が当たったんじゃない、誰か味方がきてくれたらしい。
それは、信じられないほど雄々しい姿をしたMSだった。
連邦の白い悪魔。ガンダム。
いや、彼は味方なのだし僕の命の恩人なのだから、白い天使と呼ぶべきなのだろうが、僕はやはり彼を悪魔と思った。
実際のところ、僕は相手のゲルググに親しみさえ覚えていたのだ。
彼は僕が死にたがっていたのを知っていた気がする。それを手伝ってくれようとしただけなのだ。
白い悪魔は忙しそうに飛んでいき、すぐに姿が見えなくなった。
僕は広い宙域に一人ぼっちになる。
しばらく僕はシートにもたれかかり、深く息をつく。
それから唐突に中尉のことを思い出し、泣きそうになる。
昔からだ。昔から…僕に生きる価値などないと思っていた。なるべく役に立つ死にかたをしようと思っていた。
中尉に声をかけられた時、嬉しかった。本当の死に場所を見つけられたような気がして。
それでも僕は生き残り、彼は死んでしまった。
僕はもう一度レバーをひき、ボールと一緒に回転した。
43通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 16:40:04 ID:???
>>42
>連邦の白い悪魔。ガンダム。

「白い悪魔」なんて名称はTV版にも映画版にも一言も出てこねーんだよ!
これだからノンリアルは 。。。。( ゚д゚)、ペッ
44通常の名無しさんの3倍:2006/09/03(日) 08:41:00 ID:???
白い悪魔ってセンスないよなw
初めて聞いた時笑った記憶がある
45通常の名無しさんの3倍:2006/09/04(月) 21:52:52 ID:???
>>42
回転の激しさに胃が、腸が、引きつり、全てのものが吐き出される。
ああっ、もうダメッ!!はうあああーーーーっっっ!!!
ブリイッ!ブボッ!ブリブリブリィィィィッッッッ!!!!
いやぁぁっ!あたし、こんなにいっぱいウンチ出してるゥゥッ!
ぶびびびびびびびぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!!!ボトボトボトォォッッ!!!
ぁあ…ウンチ出るっ、ウンチ出ますうっ!!
ビッ、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
いやああああっっっ!!見ないで、お願いぃぃぃっっっ!!!
ブジュッ!ジャアアアアーーーーーーッッッ…ブシャッ!
ブババババババアアアアアアッッッッ!!!!
んはああーーーーっっっ!!!ウッ、ウンッ、ウンコォォォッッ!!!
ムリムリイッッああっ、もうダメッ!!はうあああーーーーっっっ!!!
ブリイッ!ブボッ!ブリブリブリィィィィッッッッ!!!!
いやぁぁっ!あたし、こんなにいっぱいウンチ出してるゥゥッ!
ぶびびびびびびびぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!!!ボトボトボトォォッッ!!!
ぁあ…ウンチ出るっ、ウンチ出ますうっ!!
ビッ、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
いやああああっっっ!!見ないで、お願いぃぃぃっっっ!!!
ブジュッ!ジャアアアアーーーーーーッッッ…ブシャッ!
ブババババババアアアアアアッッッッ!!!!
んはああーーーーっっっ!!!ウッ、ウンッ、ウンコォォォッッ!!!
ムリムリイッッ!!ブチュブチュッッ、ミチミチミチィィッッ!!!
おおっ!ウンコッ!!ウッ、ウンッ、ウンコッッ!!!ウンコ見てぇっ
僕はウンコだ。
46通常の名無しさんの3倍:2006/09/04(月) 22:56:00 ID:???
>>45
噴いた!
なるほど。>>37-42はこのオチのためのふりかw。
やるなぁwwww
47通常の名無しさんの3倍:2006/09/07(木) 03:01:47 ID:???
>>31-35伊瀬莉奈氏
ワロタよ即死回避の
容量稼ぎにもなったし
乙なりです。
>>36
自分は模型板に行った事ないから
寧ろ新鮮だったっぺよ
>>37-42
これでお仕舞いではないと思っていたのに・・・
まぁ・・・気持ちは判らんでもないけど
次回作に期待するだす
>>1
自分も何か考えてみようと思います
今後とも宜しくでつ

 大陸の極東に位置する、とある小さな島国では
この日、早くも秋の訪れを告げる冷たい雨が
朝から降り続いているのにも関わらず、慶事に沸いていた。
それというのも、とある小さな島国の
やんごとなき家柄を継承する男子が41年ぶりに
生誕したからだ。
法改正も止む無しと思われていた一連の玉位継承問題は
『帝王に節介無用』と文字通りに霧散する。
だが、往々にして物事や厄介な問題というのは
そんなに簡単に解決するものではない。これから書き連ねる事に
なるだろう『ストーリー』もその内の一つだ。
49ねば×2:2006/09/07(木) 05:14:13 ID:???
この地球(ほし)で、ほんの一握りの先進国家に共通する
社会問題は未だに少子高齢化という現象であったが
世界全体を見渡してみると
増えすぎた人口に原因があると思われる
貧困や差別、環境破壊問題や食糧、エネルギーを
めぐる紛争の火種は依然、燻(くすぶ)り続けていた。
それらを抑制する政策のひとつにコロニー移民計画という
ものがあったのだが・・・現在(いま)となってみれば
移民とは名ばかりの計画
棄民政策まがいの発案そのものが間違いだったと言えた。
50ねば×3:2006/09/07(木) 05:18:54 ID:???
さて・・・地上では
世間一般の間では五月に掲げられる
鯉幟(こいのぼり)が驟雨の中にも関わらず
倉庫から引っ張り出されていた。
歓喜の声に送られ、虚空に登る鯉の親子が
この日、確かにいた。そして
濡れそぼる鯉の眦(まなじり)が灰色の雨雲を捉えた時
その遥か上空・・・漆黒の闇の中では
かって、同じように歓喜の声に送られ
期待に胸を膨らませフロンティアを目指した人々の末裔がいた。
51ねば×4:2006/09/11(月) 03:43:21 ID:???
>>48
訂正
×それというのも、とある小さな島国の
○それというのも、この国の

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 『治療薬(キュア)の開発に成功したそうです。』

秘書官の凛とした声が、独りで使うのには広すぎるかと
思われる執務室に響いた。
後ろ髪を綺麗に束ねた若い秘書官は、最後にそう報告した。
「そうか・・・」
幾分、間を置いてから低くくぐもった声が
これも大きすぎると思われる机の向こう側から響いてきた。
そして、その声の主からある種の感情と、揺ぎ無い信念をも
まだ若い(未婚の)女性であるが故に、敏感に感じ取ってしまった
秘書官は、自分の考えを声に出すのを控える事が出来ないでいた。

「閣下・・・差し出がましいようですが
あまり薬物に頼りすぎるのはどうかと思います。
人間はやはり自然に任せ、あるがまま姿の方が
良い結果を生みだすものと私は信じています。」

己(おのれ)とは埋めようもない『身分の違い』が
あるものの、主(あるじ)の純朴な信奉者の
一人である筈の秘書官は、同じ性に属する『かの人』の置かれた境遇に
哀しみを覚えていた。
いや・・・正確には怒りの感情であった。それも
憤怒(ふんぬ)に近しいものである。
52ねば×5:2006/09/11(月) 04:24:37 ID:???
>>51
訂正
×間を置いてから低くくぐもった声が
○間を置いて低く、くぐもった声が

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

「お前は何も判っていないな・・・一体、何のために
私に仕えているのだ?」
閣下と呼ばれた独りの男が口を歪め、秘書官を見据える。
その表情には険しいものがあったが、その瞳は笑っているように
思えた。それは彼が、ごく親しい者にしか見せない表情のひとつであった。
「あ奴等の子供は前も流れているのだ。これ以上、体に負担をかるのは
良くない。それに精神(こころ)が持たないだろう・・・」
何事も自己完結してしまう気質の男は最後まで詳(つまび)らかにせず
まだなにか言いたげな秘書官に含みを察するように促した。
そして、部屋を出てゆくよう彼女に言いつけたが、何かを想い呼び止めた。
既に彼女とは『不適切な関係』になっている男は
彼女の額にかかるオレンジ色の髪を指でなぞった後
耳元でこう呟いた。

「ピルは飲んでいるのだな?」

『・・・はい』

そう応えた女は、より一層、哀しくなった。




53ねば×6:2006/09/11(月) 05:03:34 ID:???
 宇宙移住者が全人口の7割を超える今日においても
全人類に共通する普遍的な問題というものは何ら前世紀と変わりがなかった。
いや、コロニーという『閉鎖空間』に住まわなければならない人々にとって
一度(ひとたび)問題が起これば、それはまさに『死』に直結する。
故に、ライフラインや衛生管理、ウィルスや病源菌に対する検疫
果てには『テロ』に対する危機管理等々・・・為政者は勿論の事
末端の役人達に課せられる『責任』は地上に暮らしていた頃よりも
格段に重いものになっていた。それも精神に異常をきたし
過労などによるストレスで潰れてしまう程に。

尤も、コンピューター技術等の発展に伴いシステムなどの脆弱性は
格段に『カイゼン』されて、肉体労働というものが死語に
なってさえいるのだが、残念な事に科学技術の進歩ほど
『ヒト』と云うものはそれほど進化できずにいた。
重力という枷を外した代わりに得たはずの自由はあまりにも
不自由なものであった。




54ねば×7:2006/09/11(月) 05:41:08 ID:???
 生きていくうえで必要なもの・・・地上にあったものを
全て自分達の手で創らなければならない労力は大変なものであった。
食料はもとより水、そしてなによりも新鮮な空気を人は必要とした。
それも宇宙に満ち溢れる放射線から身を守りながらである。

宇宙開拓者の先鞭として母なる地球から送り出された
所謂(いわゆる)、第一世代の子孫が多く住まうこのサイドでは
為政者の責任を軽減する特例措置が未だに取られていた。
それは他のサイドではその危険性が指摘され、撤廃する動きを見せる
コロニーもあるのだが・・・だが、地球から尤も遠いという
過酷な環境がそこに住まう人々の不安を拭い切れないでいた。

『放射線病予防接種γ(ガンマ)型』

大層な名前が冠されていたが、何の事はない。『がん』などに代表される
放射線障害に免疫をつけるという注射であった。
前世紀に当たるとするならば『インフルエンザ』の
予防接種といった所だろうか?



55ねば×8:2006/09/11(月) 06:03:59 ID:???
 保守的なある運動家の主張によれば、予防接種とは口実のひとつで
遺伝子操作療法に通じる疑いのあるこの特例措置は直ちに
撤廃すべきであると論じていた。
しかも、この接種は宇宙に住まう者ならば
誰しも直感的に想う『ある疑惑』の本丸に通じるものがあった。

 その疑惑とは、自分達が宇宙に移住せねばならなくなった
そもそもの原因・・・人口問題を解決する為に
ある邪悪な性格の権力が関わっているというものであった。
それは時として人々を宇宙に追いやった連邦政府そのものが疑われ
格差に苦しむ人々の感情を刺激していた。
事実、予防接種を取りやめた他のコロニーでは
新生児の生存率が上昇したというデータも出ていたのである。
56ねば×8,5:2006/09/15(金) 02:50:05 ID:???
>>50
訂正
×さて・・・地上では
○さて、かの国のとある学習施設では

>>53
訂正
×
いや、コロニーという『閉鎖空間』に住まわなければならない人々にとって
一度(ひとたび)問題が起これば、それはまさに『死』に直結する。

否、寧ろ地上に住んでいた頃よりも
そのリスクは比べ物にならない程、高くなっていた。
宇宙空間でしかも、コロニーという『閉鎖空間』に住まわなければ
ならない人々にとって 一度(ひとたび)問題が起これば
それはまさに『死』に直結する。

>>53
訂正
×
故に、ライフラインや衛生管理、ウィルスや病源菌に対する検疫
果てには『テロ』に対する危機管理等々・・・

故に、ライフラインの安全整備や衛生管理
ウィルスや病源菌、外来種生物に対しての検疫

(勝手に宇宙空間に進出しておいて
何を今更と、創造主はお笑いになる事だろうが)

そして、最も危険な『テロ』などに対抗した危機管理等々・・・
57ねば×9:2006/09/15(金) 03:10:14 ID:???
 本当にその予防接種が、人の遺伝子に何らかの影響を及ぼし、一説に
あるように人の生殖能力を弱める効果があって、それが邪悪な権力によって
推し進められているという風評に対して、政府や権力者達は一様にして
沈黙を貫いた。とあるメディアなどでは、その予防接種によって
人が死ぬ確立やリスクというものは、自動車などの
交通事故で死亡するのと比べて、問題にならない程『低い』と
大々的に報じた。そして・・・時が経過して、人々の関心がやがて
別の物事に移ろいでゆくにつれてこれらの問題は、全くどのメディアにも
取り上げられなくなっていった。

58ねば×10:2006/09/15(金) 03:34:42 ID:???
>>57
訂正
×
政府や権力者達は一様にして沈黙を貫いた。

政府や権力者達は一様にして 沈黙を貫いていた。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 唯一つはっきりとしている事は、この時代のこの国の人々は
所謂(いわゆる)優生学というものを他の人よりも強く信じたり
感じる所が多くあったりしていて、しかもその人数の割合が
他の国の人口に対してほんの少しばかり多かった事と
権力の中枢に他の政府よりも割と多くいたかもしれないという事だ。

そして、『格付け』というTV番組がもてはやされている例からも
判るように、善良な一般市民の間でもそんな行為が何の抵抗も無く
受け入れられていた。そんな土壌がそうさせたのかどうかは
判らないけれども、時の政府が推し進めていた弱者救済の為の政策

『再チャレンジ推進計画』は

当初の目的からその性格を大きく歪め
やがて人々の健全な精神を脅かす存在になってゆくのである。
59ねば×11:2006/09/15(金) 04:15:52 ID:???
 それはまず手始めに、犯罪者達の救済から執り行われた。
一般的に再犯率が比較的高いと言われている『性犯罪者』は無論の事
所謂、殺人などの凶悪犯に対して、救済の名の下に『矯正手術』が
施されていった・・・。やがて、程なくしてそれらの救済措置は
拡大解釈され、前世紀に『業病(ごうびょう)』と呼称されていた
ハンセン病患者の治療にも秘密裏に施されてゆく。

それは政府公認による患者への『避妊、断種手術』であった。

そしてそれらの救済措置を、かつて優生学を狂信的に
信じた政府と同様、それほど時を経ずして善良だった人々に
強制していった。
『恵まれし才能の人たち』とラベリングされた所謂
知的障害者や精神障害者、場合によっては重度の身体障害者に対しての
救済措置は以前より、計画的、効率的に執り行われていった。

確かに、人権団体からの反対運動は相当なものがあったが
政府による『社会保障費削減』の為の措置のひとつとしての
自立支援であるとの大義名分の発表に、その声は次第に
かき消されてゆく・・・。
60ねば×12:2006/09/15(金) 04:50:14 ID:???
>>59
訂正
×
政府による『社会保障費削減』の為の措置のひとつとしての
自立支援であるとの大義名分の発表に


政府はあくまでも、自己責任時代に求められた依存体質からの脱却と
自立の為の支援であるという主張に

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 さて・・・また愛の無い行為が星空の河の辺で
行われようとしていた頃、相変わらず煤けた空の下の、ある街では
愛の無い行為によって生まれた娘の態度に対して地団駄を踏む
独りの老父がいた。

彼は、前世紀にハイジャックされた旅客機が
ビルに突っ込むというテロなどによって、それまでの国家の
在り様に対し、疑問を投げかける人々が結果的に多く住んでいた
街の市長でもあった。だが、今世紀に入って宇宙には
全人口の7割もの人々が住むようになっていた。

そしてそれは前世紀よりも裕福で、より排他的、保守的な人々が
この地上に留まっている事を示していた。
彼はそんな人達の代弁者であり、代表者でもあった。

61ねば×13:2006/09/15(金) 06:15:07 ID:???
 だが、どんなに権力を持ったとしても所詮、彼は独りの人間であり
独りの男でしかなかった。それも、とびきり偏屈な性格の持ち主の男として。
年齢からくる衰えのせいもあるが、年を追うごとに別れた妻に良く似てきた
娘に対して、全く自分の言いつけ通りにしない娘の行動と態度に何度も
感情を爆発させた。
今日も今日とて、自分が(勝手に)決めた娘の交際相手に、ろくも挨拶せず
部屋に閉じこもってしまった女の我侭にキレていた。
口では辛うじて『キレてないっすよ。』などとおどけて、余裕を
かましてはいたが、心の中ではどうお仕置きしようかと考えていた。

そんな偏狭ともいえる老父の気持ちを知ってか知らずか
鍵の下ろされたドアの向こうでは、ブロンドの髪の毛を、指で巻き上げながら
ペンを走らせる娘がいた。この時、彼女の気持ちは顔も本名さえも知らない
素性の知れぬ男に囚われていたのである。・・・娘は文通相手に恋をしていた。
62ねば×14:2006/09/15(金) 06:44:03 ID:???
 ここで少し、彼女が書いている手紙の文面を覗いてみると・・・そこには
かような事が記されていた。

==================================

マルガーデスさま

 今日、どうしても父の言いつけに我慢出来ず、パーティを抜け出しました。
父は私の交際相手にと、ある軍需関係の御曹司に引き逢わせるつもりだったの
でしょうが・・・あまりその人の事を悪く言うのは気がすすみませんが
少し、頼りなさすぎな感じがしました。(中略)以前、マルガーデスさまが
おっしゃった通り、親の七光りでふんぞり返っている人を私は軽蔑します。
たとえ、税金が払えずに宇宙で暮らしている人達でも、私は自分自身の力で
がんばっている人を応援したいと思います。(中略)

=================================

そして、彼女の手紙の文末にはこんな言葉と共に
一枚の写真が同封されようとしていた。

=================================

 これが、私の写真です。これからはPN(ペンネーム)ではなく
私の本名でお呼び下さい。

追伸:出来れば次のお手紙でマルガーデスさまの本名と
   お写真を拝見出来ればと思います。どうか、どうか
   はしたない女とは思わないで下さいましね。
   あなたのイゼリーから愛を込めて。

==================================

恋は盲目であった。ゲルマン民族の血を受け継いだ娘が
知ってか知らずか、後に戦火を交える事となる
国家の、一族の末弟に愛を語りかけていたのである。


63ねば×おわらせます:2006/09/15(金) 07:44:25 ID:???
 さてさて・・・恋する乙女が期待と不安に胸を膨らませながら
眠りに就いた頃、星の彼方に浮かぶコロニーの国の一室で、大男が
夢に魘(うな)されていた。隣で一緒に就寝していた
大男の妻は、夫のあまり魘され方に心配し、彼を揺り起こした。
正確には、五月蝿くて眠れなかったから・・・という理由もあるのだが。
滴る汗を拭いながら、大男は不機嫌な妻に語りかけた。

『恐ろしい夢を見た・・・』
「何です?どんな夢でしたの?」
『思い出すだけでも寒気がする。水中用に開発させたロボットが
あろう事か、なんと空を飛び回ったり、ポケットの中にウォッカを忍ばせて
飲酒運転をしくさるロボット操縦者がいたり、実はお前との間に
こどもが・・・12人の姉妹が生まれて、3分も持たずに娘達が白いロボットに
殺されたと思ったら、実は、さらに双子の兄弟や腹違いの姉妹達が居て
なんとかの拳みたいに鉄仮面を被らされたこども達が醜い争いを繰り返す
という・・・非常に萎える設定のストーリーだ。』
「おほほほ・・・w」

『笑い事ではない!まだあるぞ?精神が崩壊した筈の主人公が
実はピンピンしている映画のなんちゃって設定の夢も見たんだ!!』
「まぁ・・・それは酷い話ですね。」
『こんな夢を見ちゃうのは、あの事故の後、俺の体にルナチタニウムを
仕込ませた兄者のせいだ!!くそぉおお・・・』
「まさか!?それでは、まるでアメコミみたいじゃないですか!!」
『アメコミ!そう、俺の軍服にとげをつけたのは妹だ!
なんでも今度のロボットの試験用とかぬかしやがって・・・
恥ずかしくて仕方が無いッ!!』

・・・夫の荒れように妻は困惑しながらも、優しくなだめた。
そして昼間、彼の長男の秘書から送り届けられた特製の食べ物が
あった事を思い出し、夫の前に差し出した。

『ばいおぐら??なんだ、こしあんじゃないのか・・・』

一頻(ひとしき)り毒づいて疲れて、何か甘いものを欲していた
大男は虫歯になっちゃうかも?と思いながらも、妻の差し出した
パンを食べた。そして、やはり叫びながらポーズをとってしまった。

『・・・・元気10000倍あんぱんまん!!!』


                      (おわり)



64通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 00:17:10 ID:9eLepDN+
真説Ζガンダム

御大は普通の人間を描くことが苦手で、Ζの根底には、
人間としてレベルが高い=富野語を語る、といった勘違いがある。
そこで、御大の才能を最大限に発揮できる設定を考えてみた。
どうだろうか?

カミーユ:
US史最強のサイコ・エスパー。多重人格障害者。強度の躁鬱症。
フォウ、ジェリド、レコアなど、複数の人格をもつ。
同時に複数人格が現れ、人格同士で言い争うこともある。
彼の操るΖを目にしたものは、瞬きする間もなく命を落とすと言われ、
敵、味方を問わず恐れられた。
Ζは赤色眼以外、完全純白塗装で「ホワイト・ゴースト」と呼ばれる。
主義主張を考えたり、語ることがすきで、富野後レベルAAA

クワトロ:
ザビ家への復讐を果たした彼は、7年間で非情なテロリストの指導者として成長する。
彼が百式を操り、第一線で活躍したというエピソードはプロパガンダであり、
実際の彼は自ら手を下すことはなく、陰で組織を操ることに徹していた。
ティターンズ、エウーゴの両者にMS、武器を調達する武器商人として、陰の顔を持つ。
一説には、自らの商売のためエウーゴを利用したとも。

アムロ:
地球連邦軍のニュータイプ研究で薬漬けとなり、廃人同様の状態で精神病院に隔離される。
同じ精神病院で診察を受けるカミーユが、精神病院から連れ出し、エウーゴに金で売る。
カミーユがアムロの心に侵入しようとしたことがきっかけで覚醒を始めるが、
情緒不安定、盲目的に主義主張を語る、ガンダムに異常な執着心を持つなど、後遺症が残る。

ティターンズ:
一年戦争後、地球連邦軍の軍部が中心となり、地球、宇宙を支配することになった。
いわゆる地球帝国の始まりである。軍部の圧制に対し、各地で反発が多発したため、
軍部は反逆者取締りを目的とした新鋭部隊組織ティターンズを発足させた。
隊員は皆、感情の見えない冷徹な雰囲気を漂わせる。
スペースノイドの復権を主張した巨大テロ集団エウーゴが最大の脅威。
65通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 17:50:38 ID:e3d4NUtX
>>42
面白い!いやマジで!次回に期待!これからも良い小説書きつづけてください!
66通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 01:02:55 ID:6jphgVSf
投下してみる

「メープル・ワンより各機、これより作戦行動を開始する」
「メープル・ツー了解」
「・・・・・」
「・・・メープル・スリー復唱しろ」
「! メープル・スリー了解」
呼び慣れないコードネームに現実に戻されたが、まだ上の空だ
「メープル・スリー、君の心情は分からないではないが、ここは戦場だ
戦場では気を抜いてる奴から死んでいく
そうあいつもそうだった・・・」
そんな話も今の俺には届いてこない

あのMS出会ってからは
67通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 01:04:41 ID:6jphgVSf
俺がアフリカのこの部隊に配属されたのは1ヶ月前だ
もはや地球上での連邦軍の勝利は疑いのない時期だった
戦場は地球から宇宙へ舞台を移行していた、そういう時期だった
だから俺みたいな新兵でもパイロットであれば駆り出されていた
そういう状況に俺は次第に弛緩していった
もはや、戦場ですらないと

そして3回目の作戦行動の時だった
俺の、その認識は間違っていたことが分かった
68通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 01:08:30 ID:6jphgVSf
アフリカの大地を3機のジムが紡錘形に並んで移動していく
「ナーガ・ワンより各機、これより作戦行動を開始する」
「ナーガ・ツー了解」
「・・・ナーガ・スリー、準備完了です」
「どうしたナーガ・スリー、復唱遅いぞ」
「・・・・・隊長、こんな訓練いつまで続けるんですか」
瞬間、空気が緩んだ気がしたが、すぐさまそれは訂正されることとなった
「ディード・ポーラー伍長、確かに訓練や哨戒任務は、君のような若者には退屈かもしれない」
「そういうこと言うのは殻が取れてからにしろ、ひよっこ」
「ナーガ・ツー、茶々をいれるな」
69通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 01:10:18 ID:6jphgVSf
まだ説教は続く
「いいか、戦場では気を抜いてる奴から死んでいく
そんな奴は、ごまんと見てきた」
「ナーガ・スリー、気の毒だな、まあ誰もが通る道だから耳でもふさいどけ」
「ナーガ・ツー!」



いつまで続くのか
自分の立場の無さにどうしようもなく、ただ黙って二人のやりとりを聞いていた
しかし、それは突然の、何かに破られた
通信にノイズが混じり気づくと、ナーガ・ツーのジムのコクピットは無かった
70通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 01:12:03 ID:6jphgVSf
「ナーガ・スリー隠れろ!」

状況は理解しきれなかった
しかし、新兵ではあったがMS乗りとしての危機感が、頭の中でアラームを鳴らしていた
すぐさま、2機のジムは岩陰に姿を隠していた
向こうを見ると、主を亡くしたジムがだらしなく横たわっていた
「・・・あああ、うわあああっ!!!」
「落ち着けナーガ・スリー!状況を把握しろ!」
状況?何で死んでるんだ?もう敵なんてほとんどいないはずなのに!
71通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 01:14:05 ID:6jphgVSf
「いいかナーガ・スリー、まわりにMSらしき反応はあるか」
それらしき反応はない、返事を待たず
「まわりに戦闘機の反応はあるか」
もちろんあるはずがない
あるならば自分が気づく前にセンサーが気づくはずだ
「分かったか、この状況で有り得るとすれば長距離からの狙撃だ、それもセンサー外からのな」
・・・それじゃあ逃げることも闘うできない!
「落ち着け、ナーガ・スリー」
心を読まれているのか、それとも自分自身にも言い聞かせているのか
「狙撃を行うにはいくつか条件がある」
「・・・条件?」
72通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 01:15:21 ID:6jphgVSf
「そうだ、説明している暇はないから手短に話す
それは相手から見えにくく自分からは見やすい場所が必要だってことだ」
見渡してもそんな場所があるようには思えない
「そんな場所、近くにはありません」
「ようやく、周りが見えるようになってきたな」
褒められていないことは分かる
「ジムを見ろ、撃たれたのは進行方向からだ、ずっと見ていけ」
何もない・・・が、遙か遠くに丘が見える
「まさか・・・」
「それしかないだろう」あまりの距離に信じることができなかった、地平線が見える距離だ
73通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 01:17:24 ID:???
ここまでしか書いてない(´・ω・`)
反応有ったらもっとがんばりまふ('A`)
74通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 01:50:09 ID:???
こういう、ミリタリーテイスト調を演出するのに、
コールサインってよく見るんだけど、これのセンスって重要だと思う。

3機編成ならN小隊ってことなのかな?
中隊編成が、39機以上って多すぎなくなくない?
響きだけで決めるなら、もそっとパンチがほすぃ。

と書きもせず無責任な漏れ。
75通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 02:59:35 ID:???
>>64>>1???
面白いと思います。
何か投下してください。
って言うかしなさい。
>>66-72
自分は>>74氏も言っておられる様に
小林源文っぽい書き物は
苦手・・・っていうか書けない
(正直、照れ臭さが邪魔をするので・・・漫画は好きだけど)
体質なので尊敬します。

頑張って下さい。って言うか早く続きと
タイトルをつけて下され。お願い致します。
(便乗してみる・・・ノシ)

『ファング・ワンより各機、大丈夫か?状況を報告しろッ! 』
「ファング・ツー・・・なんとか大丈夫みたいです。」
「・・・・・」
『・・・ファング・スリー!?どうした?応答しろッ!?』
「!ファング・スリー・・・い、生きてまつ!!大丈夫でつ!!」

ただの哨戒任務だと思っていたのだが、それは
とんでもない勘違いだった事を思い知らされた。
先ほどの衝撃で軽い脳震盪を起しているらしい呂律(ろれつ)の回らぬ
部下の報告を耳にして、私は・・・このファング小隊の
隊長である事が心から悔やまれた。

まだ実戦経験が乏しいファング・スリー事、『マクシミリアン・バーガー』
軍楽隊上がりで陽気なのは良い事なのだが、甘い顔をしていると
すぐに調子づく困った奴だ。

ファング・ツー事、『レオン・フューリー』
チョイワルオヤジを取り上げた雑誌みたいな名前をしているが
諜報部から転属してきた男だ。少し、影の薄さが気になるが
マクシミリアンの煩さに比べれば、まぁ・・・少しはましだろう。

俺達は今、長距離からの狙撃を受けている、しかも
砂漠戦も想定した陸戦型GMと、さらにその強化版と言っても良い
陸戦型ガンダムのセンサー外から・・・
状況は限りなくこちらに不利であった。何しろ俺達は
ただっ広い荒野の真ん中にいるのだから。身を隠す場所は・・・
皆無といって良いだろう。全長15Mもの巨体を隠す場所なんて
そうそう見つかるもんじゃ無い。

77かき×2:2006/09/18(月) 07:54:49 ID:???
 ・・・と思っていたら、自機が自重で沈み始めた。

しめた!流砂だ!

普段の作戦行動ならば、自由に身動きが
取れなくなる流砂など自ら蟻地獄に嵌ってゆくようなものだが
今回は違った。私は以前から部下達と何度も訓練した
アイコンタクトならぬ、ボディ(マシンの)コンタクトで
仲間達との意思の疎通を図った。

・・・よし、いいぞ!これなら・・・助かる!

次の瞬間、音も立てずに3体の巨人達は
まるで、海の砂浜で体を焼くかのように
寝そべった。
78かき×3:2006/09/18(月) 08:11:31 ID:???
このまま・・・永遠に続くのかと思われる沈黙が続く。
全く、ノイローゼになってしまいそうだ。
あの騒がしいマクシミリアンが良く我慢をしている。
私はちょっぴり奴を見直した。今度、チーズバーガーを奢ってやろう。
無論、生きて帰れたらの話であるが・・・

我々が砂に身を隠してから、あれほど周りの岩を砕いていた
砲撃がピタリと止んだ。どうやら敵さんもあのカトリーナを彷彿させる
磁気砂嵐のせいでセンサーが利かないらしい。
まだローンの残っている我が家を吹き飛ばした憎っき嵐ではあるが
この時ばかりは、私は神に感謝をした。
(どうせなら、小うるさい嫁のお母様も飛ばして欲しかったけど)

我慢比べが始まった。こんな時は先に動いた方が負けである。
私は、レオンの影の薄さを見習った。
79通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 08:24:44 ID:???
>>74
確かにコールサインは非常に重要だな。

>中隊編成が、39機以上って多すぎなくなくない?
確実にMS大隊規模はある。
部隊編成は08小隊を参考にすればいいと思う
WWU時の英空軍の場合
戦闘機の飛行隊編成は、大体が16機ほど(その内4機程は予備)
また飛行隊は3個小隊(定数4機)から成り立ち、1個小隊は2個分隊から成り立つ
>3機編成ならN小隊ってことなのかな?
過去の例等からするとそれで良い(例:日本海軍航空隊)
そもそも、MS分隊という部隊は聞いたことがないからそれで良いと思う。
80かき×4:2006/09/18(月) 08:34:08 ID:???
 「・・・つまんないよ!にらめっこだなんて!」
唐突に声をかけられて、今までのミリタリーチックな緊張感が
ぶちこわされてしまった。
『な、なんだよ!そっちが悪いんだろ!いつも待ち伏せばっかで!
暗いんだよっ!!きもいんだよっ!!』
私は声にならない声を絞り出し、必死に奴に・・・
ヴィッシュに抗議した。

砂場でいい年をしたおっさん2人が取っ組み合いを始めた。
いや、正確には始めようとしたが、直ぐに引き離されてしまった。
ヘルパーさんの手によって。
「まーた喧嘩してッ!!本当に手がかかるんだからッ!!」
「あいつが悪いんだ!口が利けない癖にでしゃばるから!!」
『・・・お前だって目が見えない癖に』

全人口の半数を死に至らしめた戦争が終わった。
あの戦いを生き抜いた兵士達の中で
五体満足で精神が健全なままの者は・・・本当に珍しかった。
ヘルパーさん・・・確か名前は『ふぁ』とか言ってたっけ。
彼女に・・・また今日の『自由時間』に怒られてしまった。。。 orz

(また・・・すんごく長くなりそう・・・)
81通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 00:21:59 ID:ekksHw8Y
のび太in Z+「うわあああ速いよおおお怖いよおおドラえもーん!」
ドラ(無線)「落ち付いて、のびた君。敵の核砲台がビームスマートガンの射程に入るまでもう少しだ離脱速度を維持したままの射撃
       対空砲火に狙い撃ちされない為にはこのまま加速を続けるしかない!」
のび「そんなこといったてGが強すぎて体がもたないよおーーー」
ドラ「しずかちゃんの家が核攻撃されてもいいの?」
のび「・・・それだけは絶対させるわけには行かない(大長編モードON 顔が引き締まる)
    やるぞ!射撃には自信あるんだ!」

(核砲台内部)

出木杉大尉「む・・・」
すね夫副官「どうされました?」
出木杉「プレッシャーだ。何か来る。MA並のスピードだ」
すね夫「レーダーには何も反応していませんが。」
出木杉「感じるのだ。間違いない。敵の強襲部隊かもしれん。しかし一機とは・・」
すね夫「この核砲台の装甲なら機関部をやられなければ大丈夫です。対空砲火の射程にはいったら狙い撃ちにしましょう。」
出木杉「その機関部をこちらの射程の外から狙撃し高速離脱するとしたら?」
すね夫「MA並のスピードを保ったままこちらの射程の外から機関部のみ射撃?そんな神業がみたいな射撃アムロ・レイでも不可能ですよ」
出木杉「その神技ができる男を私は一人知っている。子供の頃空き地でこれと同じプレッシャーを感じたことがある。」
    いいだろう!ケリをつけてやる!出木杉、キュベレイ!出るぞ!」

ドラ「もう少しだよのび太君、よーく狙って・・・今だ!撃て!」
のび太「あたれええーーー!!」(ビーム発射)
出木杉「させるか!」(ファンネル発射)
ドラ「やったぜのび太!」
のび太「いや、この感覚・・・失敗だ。ビームでこちらのビームを弾き逸らした?何者だ?」
ドラ「敵のMSがでているの?そんなの想定外だ!いったん引き上げて体勢を立て直そう!MS形態に戻るんだ!」
のび太「いや、そうはいかない。敵にもうこちらの狙いはばれてしまっている。このまま突っ切るしかない!」
出木杉「待っていたぞ!のび太!シズカをめぐる因縁、今日こそ決着をつけさせてもらう!」
のび太「出木杉君!?くっなんてプレッシャーだ。」
ドラ「もうすぐ敵の対空砲の射程にはいるよのび太君!」
のび太「出木杉君がでていれば敵も迂闊な射撃はできないはずだ!射程内で第二次狙撃をする!
    (そのためには出来るだけ出木杉君をひきつけるんだ)来い!出木杉君!決着をつけよう!」
出木杉「逃がさんぞのび太!お前がいなければシズカはいまごろ俺の・・・」
のび太「地球は僕が守る!あたれええええ!!(第二次射撃)」
(直後出来杉のファンネルを被弾)
のび太「当たった・・・やったよドラえもん!」
ドラ「でも被弾して脱出速度がたりない!」
カミーユの声「そのままキュベレイに突進するんだ!早く!」
のび「誰なんだ?キュベレイに突進?そうか!」
(ゼータプラスキュベレイに突っ込む!激突してキュベレイ行動不能)
出来杉「なんだとおおーキュベレイ動け!なぜ動かん!」
カミーユの声「キュベレイを盾にして脱出するんだ!」
のび太「ありがとう!カミーユ!同行してもらうよ出木杉くん」
ドラ「カミーユって誰?」
のび「なんとなく頭に浮かんだ名前なんだ。それより成功してよかったね!ドラえもん!」


82通常の名無しさんの3倍:2006/09/22(金) 00:23:09 ID:mER9a+tw
>>72の続き書いてきました

タイトルは「老鷹は大地に朽ちる」にしました
J('A`)し ごめんね、かーちゃん、イグルー厨でごめんね
本当はミリタリーさっぱりわかんなくてごめんね
生暖かい目で読んでください
83老鷹は大地に朽ちる:2006/09/22(金) 00:24:29 ID:mER9a+tw
「この分では、いったん引くしかないな」
俺は素直にうなづいた
「だが、このまま逃げても後ろから狙い撃ちされるだけだ、だから・・・」
「二手に分かれるんですね」
「ああ、そうだ」
続けて
「だが、ただ二手に分かれるだけでは駄目だろう」
あの攻撃には、そう思わせるだけの衝撃があった
「どうするんですか」
「片方が陽動をかける、・・・つまり囮になる」
84老鷹は大地に朽ちる:2006/09/22(金) 00:25:37 ID:mER9a+tw
「行くぞ」
2機のジムが岩陰から飛び出す
(管理職なんていうものは損なもんだ)
と、隊長は思った


「よく聞け、ポーラー伍長
まず、敵にこちらの考えがばれたら陽動の意味がない
だから、最初は二人とも突っ込んでいく」
ポーラーは黙ってうなづく
「その後、片方が相手の気を引き、もう一方はひたすら逃げる
どうだ、簡単だろう」
「無茶です!囮をした方が死んでしまいます!」
「お前には無理でも俺にはできる」
「しかし・・・」
ポーラーの言葉を遮って
「それよりお前に後ろを任せたら、心配で逃げられんだろうが」
言い返せないポーラーの顔に悔しさが滲む
「決まりだな」
隊長はニッと笑って親指を突き上げた
85老鷹は大地に朽ちる:2006/09/22(金) 00:26:50 ID:mER9a+tw
「アルベルト中尉、ジムがこちらに向かってきています」
「ああ、こちらでも確認している」
アルベルト中尉と呼ばれた男は、コクピットの中で静かにうなづいた
中尉、ライリー・アルベルトは少壮という感じであろうか
顔には、しわを刻みはじめているが、その眼差しはまだ鋭さが残る
「玉砕というやつか、まあ逃げても同じだがな」
「アルベルト中尉、下はどうします?」
「用意しておいてくれ、それよりもこっちは大丈夫か」
「いつでもいけます、大丈夫です」
その声を確認すると、アルベルトはモニターに目を移す
獲物を狙うように
86老鷹は大地に朽ちる:2006/09/22(金) 00:31:04 ID:mER9a+tw
強烈なビームが隊長のジムを襲う
「隊長!」
「っ!シールドが吹っ飛んだだけだ!」
そこには元々、何も無かったかのように、シールドがとけ落ちていた
「あのぐらい強烈なビームなら、次弾を撃つまで時間がかかるだろう、ポーラー伍長行け」
「隊長・・・」
「2人とも死ぬわけにはいかない、このことを伝えなければ犬死にだ」
「・・・生きて帰ってください」
「ああ当然だ」
ポーラーのジムが反転し遠ざかっていく
「さて、ひなが巣に帰るまで時間稼ぎをさせてもらうか」
走りながらマシンガンを撃ち、弾幕をはる
無意味だとは分かってはいたが、少しでも相手の気を逸らさなければいけなかった
87老鷹は大地に朽ちる:2006/09/22(金) 00:32:27 ID:mER9a+tw
しかし、その後は攻撃もなく、何かのトラブルかと思ったそのとき
丘の上からビームとは違った砲撃を食らわされた
視界が白く染められる
「煙幕弾か!」
周りは何も見えない、だが、敵からも見えないだろう
「どういうことだ?」
すると、突然思いがけない方向から砲撃された
88老鷹は大地に朽ちる:2006/09/22(金) 00:41:28 ID:mER9a+tw
「左から?しかし、MSの反応はないぞ!」
右前方からも砲撃がくる
「くっ!囲まれている?なんなんだ!?」
当たりはしないが、見えない敵に焦りが出始める
砲撃から逃れていると、ようやく煙幕の切れ目が見えてきた
「なんとか抜け出せるか」
しかし、煙幕を抜け出したすぐ先では、MSが丘の上でビーム砲をこちらに構えていた
「MS!?」
隊長は二重の意味で驚いた
一つはあのビームの砲撃がMSのものであったこと
もう一つはそのMSの外観であった
そのMSは、自身よりも長いビーム砲を持っていた
まるで羽根を思わせるものが背部に付いていた
そして、それが隊長が見た最後ものになった
89通常の名無しさんの3倍:2006/09/22(金) 00:45:20 ID:mER9a+tw
今回はここまでです
書いてから気づいたけど、Wゼロカスタムみたいだなあ

つづきもカーチャン頑張って書くからごめんね
9042:2006/09/22(金) 01:13:31 ID:???
>>65
今更だがありがとう。
漠然と書きたいものが頭の中にあるから、もう少し固まったら書くかもしれない。
91通常の名無しさんの3倍:2006/09/22(金) 01:28:15 ID:???
>>82
ワイが、ワイがアカンかったんや、(´;ω;`)
ミリタリ、ミリタリ、ばっか言うてきたさかいに

大切なのは「せんすおぶわんだー」
ちゅうことを忘れてもうたんや〜 や〜 ゃ〜

ありがとう。
(・ω・)ノ
92通常の名無しさんの3倍:2006/09/26(火) 00:39:59 ID:???
>>89
なる・・・それで『鷹はry』なのか
納得
>>90
『馬鹿がボールにry』の漫画を
思い出しました
93【総裁の】ペンション【秘密】:2006/09/26(火) 02:27:42 ID:???
 新総裁が週末、瀟洒(しょうしゃ)な別荘で今度の組閣人事に
頭髪がすべて抜け落ちる程に頭を悩ませていた頃・・・
『大義』に燃える独りの男が
かつて『世界の中心で愛を叫ぶ』という浮ついた映画の
ロケ地だった大陸に降り立った。

「ここが・・・あの女のハウスか・・・」

そう呟き、地平線を睨む。
肩までかかる銀色の長髪を後ろに束ね
刀こそ、束ねてはいないのだが、その人となりは
まさに『サムライ』そのものであった。
94ション×2:2006/09/26(火) 02:54:21 ID:???

 「うんーッ!!うんーッ!!うんんーッ♪」

 突然、高ぶる気持ちを抑えられないのか、その男は
自分の胸板を激しく叩きながら鼻歌?を歌いだした。
その旋律はほんの数年前までこの星の、至る場所で
高らかに歌われた、とある国の『国歌』であった。

胸に痣が出来てしまう程の激しい『情熱』を見せている
男は奇妙な事に、鼻歌の国家とは別の体制の邦(くに)の服
しかも、あろう事に『軍服』を着ていたのであるッ!!

(効果音 ゴゴゴゴ・・・orドドドド・・・・)




95ション×3:2006/09/26(火) 03:16:34 ID:???

「貴様らッ!一時間も起きていられないのかッ!?」

 櫓を漕いでいる歩哨たちを一喝し、大尉の軍服を着た男が
基地の敷地を闊歩する。その眼差しには一点の曇りも無い。
その男のあまりに威風堂々とした態度?に途中、何度も
ほかの兵士達とすれ違っているのに、全く怪しまれる事は無かった。
寧ろ、最敬礼を返されて男は苦笑した。

やがて・・・男はある倉庫の前にたどり着いた。



96ション×4:2006/09/26(火) 03:46:28 ID:???
 闇に浮かぶ岩石の『十字架』が閃光に包まれた時
その宙域に艦首を並べていた戦勝国の艦は白い光に変わった。

雄たけび共に、引き金を引いた男の・・・直属の部下である
『男』は幾千、幾万の魂魄が光に変わる瞬間を見て
何故か、ナザレのイエスに止めをさしたという
ローマの100人隊長『カッシウス』の伝説がふと脳裏を
過(よ)ぎったという。

(これも・・・すんごく長くなりそう・・・)
97通常の名無しさんの3倍:2006/09/27(水) 17:16:05 ID:???
(´・ω・`)
98通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 04:36:31 ID:???
彼が撃墜された時、多分僕は艦内の食堂でエリザーベトという女を冗談半分に口説いていた。
多分、というのは正確な時間が分からないからだ。
もしかしたら、その時僕はトイレに籠ってズボンを下ろしたまま新聞を読んでいたかもしれないし、
ブリッジでくだらないジョークを飛ばして義務的な笑いをとっていたかもしれない。
やたらとミノフスキー粒子の濃い宙域だった。
レーダーがまるで役に立たず、斥候を定期的に交替で出さなければいけなかった。
たまたま彼の順番が回ってきた時、たまたま敵の斥候と出くわし、たまたま負けて、死んだ。
それだけの話だと思う。
士官学校時代からの友人だった。絵が上手く、内気だが優しい奴だった。
僕と二人でいる時はやたらと明るかったが、他の奴と一緒にいる時の彼はやはり内気だった。
つまり僕の前にいるときの彼と、それ以外のときの彼は違ったのだ。
まあ、そんなことはどうだっていいか。死んだ人間の話はただただ虚しい。
99通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 04:38:56 ID:???
彼の機体の残骸が回収され、彼の訃報が艦内を廻った時、僕は生前の彼を真似して一つジョークをとばした。
大抵の奴は大いに笑った。
実際、仲間の死を笑えるようにならなければ、そいつは軍の精神病院に行くことになってしまう。
正常であることが、異常になってしまうのが戦争なんだ。
ただ、たまたま通りがかったエリザーベトだけは笑わず、軽蔑したような眼差しをこちらに向けてきた。

あくる日、僕とエリザーベトは艦内の曲がり角で偶然出くわした。自然、お互いを真正面から見つめ合う恰好になる。
「退いてくれない?あんた邪魔よ」と彼女は冷たい声で言った。
「そんなこと言われると大抵の奴は傷つくな」と僕は言った。
「なによ、人でなしのくせに」
「俺が人でなし?」
「そうよ」と彼女は顔を怒らせながら言った「あなた、あの人と友達だったんでしょう?それが何よ?あの死んだ人間を馬鹿にするような冗談は」
「別に馬鹿にしたつもりはないんだがね」と僕は言った。
「死んだ人はね、もう何もできないの」と彼女は急に泣き出す「泣きたくても泣けないし、愛する人を抱きしめることもできない。だから、生きてる人間が死んだ人の代わりに泣いてあげなきゃ駄目なのよ」
100通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 04:42:10 ID:???
「君があいつの何を知ってる?」と僕は言った。
「何って何よ」と彼女は泣き濡らした瞳ですかさず言い返す。
僕は彼女に言い返したことを後悔した。
正直に言って、彼のために怒り、彼のために泣いてくれていたさっきまでの彼女は結構好きだったのだ。
だけど今は違う。彼女の怒りは彼女のためだけのものだ。
「俺はね、ずっと昔から奴の友達だったよ。多分俺以上に仲の良い奴はいなかった」
「だから何よ?だから死人を侮辱していいっていうの?その権利があなたにあるっていうの?」
「ねえ?人間に感情があるのは何故だろう?」
彼女は答えず、ただ白痴でも見るような目つきでこちらを睨んでいる。
「俺に正解は分からない。でも、俺なりの答えは出せる。人が生きてる限り、自分なりの答えを出さなきゃならない。そうだろ?
人が感情を手に入れたのはね、共同体として生きていくための進化だ。怒りは敵への力を駆り立て、苦しみは仲間への連帯感になり、悲しみは仲間への愛になる。
そういったこと全ては、人が多人数で生きていくには都合が良いんだ。多人数で生きていくために生まれたんだ。
悲しみは、共同体として結束を高める手段に過ぎない。
涙は、悲しみを済ませる手法に過ぎない」
101通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 04:44:07 ID:???
「さっきから何を気違いみたいなこと言ってるのよあなたは」と彼女は叫んだ。
分かっている。こんなことを彼女に言ってもしょうがないんだ。女には正論より優しい言葉が必要なんだ。
それでも、僕の心はどうしようもないほど冷めていた。
唇と舌が言葉を求め、その衝動は止まらなかった。
「俺は涙を流さないよ。彼が死んだ悲しみを、涙で済ましたくないから」
彼女は何か言いたそうに口をモゴモゴと動かした。それでも結局は何も言わなかった。
僕は無言で彼女の横を通り過ぎ、自室に戻ってベッドに横たわった。
そして、ゆっくりと目を閉じて深い息をつく。

102通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 04:46:27 ID:???

その数週間後、僕はジャブローの司令部に呼び戻された。
もともと僕はまだ見習い士官だったのだ。戦争の激化により、仕方なく前線に狩り出されただけ。
司令部は夢のような“天国”だった。
僕は毎日ビフテキを食べ、食後にはバァニラ・アイスクリームを舐めて、映画を観た。
一人の兵士と知り合いになる。彼は僕と同じように、前線から呼び戻された見習い士官だった。
「ここにいるとたまらなくなるんだ」と彼は吐き捨てるように言う。
「分かるか?毎日毎日、腐っていくような感じだ」
僕は何も言わず、彼の話を聴いていた。
「この前な、前線で一緒だった奴らと会ったよ。奴ら他人行儀だった、ちくしょう。
いや、実際俺もどういう言葉をかけりゃいいのか分からなかったんだ。
分かるか?ちょっと前まで、一心同体の戦友だったのによ、たった数ヶ月離れただけで他人みたいになっちまった」
少しは分かる気がした。それでも僕は何も言わなかった。彼は説明が下手だった。
「俺は前線に戻りたいんだよ、ちくしょう。どうしようもなくな。
分かるか?ここにいるとな、怖いんだよ。
毎日毎日腐っていって、いずれ自分が腐っていることにも分からなくなっちまう。
それがどうしようもなく怖いんだ」
実際彼は震えていた。僕は何も言わず、何もせず、ただ彼を見つめていた。
103通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 04:59:49 ID:???

“彼女”の訃報が届いたのは、その数日後だった。
僕はその電報を握り潰し、ゴミ箱に向かって投げ捨て、はずした。床に、紙クズが転がる。
彼女のために僕は泣けるだろうか?
しばらく試してみたが、泣けなかった。
しまいには眼球が渇くまでまぶたを開いて涙を流してみようとやってみたが、
「馬鹿馬鹿しい」と途中で呟いてやめた。実際馬鹿馬鹿しかった。

僕はモビルスーツデッキに向かい、手すりによりかかって“自分の”GMに視線を向ける。
彼女のために誰かが泣いただろうか?泣いただろうな。
彼女のために滴り落ちた雫が、星の光になるのかもしれない。
そうすることで“仲間”はほんのちょっぴり死への恐怖が消え、ほんのちょっぴり勇猛になるのだろう。
まったく、感情という奴はよく戦争向きにできてる。
あの兵士だってそうだ。彼は前線に行きたがってる。
全てが戦争のために上手く働いてる気がした。
実際、僕がこんなところで物思いにふけってるのも何か戦争のためなんじゃないか?
104通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 05:14:38 ID:???
彼女は僕を人でなしと言ったが、それはきっと正しい。
人は、感情を抑えていると、だんだん何のために自分が感情を抑えているのか分からくなっていく。
そのうち感情の出し方も忘れ、泣きたいときにも泣けなくなり、
いつか、人ではないできそこないのロボットになってしまうのだ。
形骸化、というやつだ。
形だけ残って、中身は何もない。
戦争の何が罪なのか。人が死ぬからだ、と言われれば僕は異を唱えるだろう。
「“だって人間なんて結局いつかは死ぬじゃないか”」
それでも、戦争が僕のようなハリボテの大量生産機なら、
僕のような人間が世に溢れるようになるなら、それは薄ら寒い思いがした。
きっと僕みたいなハリボテはもう戦場で死ぬべきなんだろう。
また全てが戦争のために働いているわけだ。
僕はその仕組みから脱け出せなかった。

しばらくすると、彼が僕の方にやってきて「あんたのGMはどれだい?」と尋ねる。
僕は目の前にあるそれを指差した。
へえ、と彼は言い、「なかなかしゃれたペイントをしてるじゃないか」と言った。
僕のGMには左肩にケルト風の十字架が描いてある。
「絵の上手い友達がいてね、そいつに頼んだのさ」
「俺もそいつに頼んでいいかい?紹介してくれよ」
死んだよ、そいつは、と僕は呟いた。
そりゃあ…、と彼は口ごもり、しまいには泣き出してしまった。

105通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 15:13:37 ID:/wt3HB9Q
J('A`)し カーチャンまた頑張って書いてきたよ、ごめんね

続きドゾー
106老鷹は大地に朽ちる:2006/09/28(木) 15:15:27 ID:/wt3HB9Q
ポーラーはただひたすら逃げた
振り返ることすらしなかった
どこかの国の神話のように振り返ったとたん、全てが終わってしまう気がした
ポーラーは恐ろしかった
ほんの少し前まで、生きていた人たちが、何の前触れもなく命を奪われる
どんな善人だろうが悪人だろうが関係なく
次は自分かもしれない
そして今、初めて自分が戦争の中にいることを認識した
基地が見えてきた時、助かったという安堵と同時に、悔しさがこみ上げてきた
助かったんじゃない、助けられたんだ
自分は何もできなかった、していなかったんだ、覚悟すら
107老鷹は大地に朽ちる:2006/09/28(木) 15:17:11 ID:/wt3HB9Q
「中尉、1機逃げられてしまいました」
「仕方ないな、相手だって死にたくはない」
ウィンチで、MSから降りながらアルベルトは答えた
「ビームキャノンの調子はどうですか」
「試作とはいえなかなかのものだ
ただ若干標準が甘い、調整しておいてくれ」
「分かりました」
整備兵はあっと言う間にMSに取り付いていった
見渡せば、兵士よりも整備兵の方が多い
それほど、このMSの運用が難しいことを示している
それはただ、そのビームキャノンに原因があった
108老鷹は大地に朽ちる:2006/09/28(木) 15:18:17 ID:/wt3HB9Q
それ自身のジェネレーターだけでは起動できず、MSのジェネレーターに繋ぎ、
その上、壊れかけたザクのジェネレーターまで繋がなければ、十分なエネルギーを得ることが出来なかった
発射の際に生じる熱のために連射も出来なかった
また、その熱を逃がす為、巨大な放熱フィンが必要となった、まるで羽根のような
もし、それらの装備が無ければ、そのMSはゲルググと呼ばれていただろう
だが、整備兵たちは自分たちの苦労の結晶であるそれを有りものの名前で呼ばなかった
グランドホーク、それが彼らの間の、あのMSの呼び名だった
109老鷹は大地に朽ちる:2006/09/28(木) 15:19:39 ID:/wt3HB9Q
ジオン軍基地指令室の豪華さは、その基地においては違和感をもたらすほどの豪華さであった
「よくやってくれた、アルベルト中尉」
指令官は高価そうなアンティークのソファーに座りながら言った
「これからも連邦の豚どもに銃弾をぶちこんでやってほしい」
愉快そうに笑いながら、紅茶をすすっている
「お言葉ですが、指令官
もはや、我々のMSは敵に知られるところとなっているでしょう
敵に知られている以上、狙撃という作戦は意味を持ちません」
司令官は目を剥き、こちらを見ている
気づかない素振りで続ける
「また、MS1機では最早ここを守ることは出来ません
私はここからの撤退を具申します」
110老鷹は大地に朽ちる:2006/09/28(木) 15:21:00 ID:/wt3HB9Q
ダンッと言う音と共に、紅茶のカップが机の上で踊っている
もちろんどちらも高価そうなアンティークだ
「ダメだっ、この基地はキシリア様から任された、失わざれない大事な拠点である
キシリア様の命なくして連邦に明け渡すなど出来るかっ」
「他の基地から孤立してまでここを守る必要もないかと思われます
今であるならば、MSを囮にして撤退することも可能です」
司令官は、顔をこれ以上ないほどしかめ、
「そのMSもキシリア様から頂いたものである
それを囮にするなど言語道断だ、中尉!
貴様はこの基地を守る、ただそれだけを遂行すればよい」
「・・・了解しました」
何をいっても無駄だろう、指令室を出ることにした
111老鷹は大地に朽ちる:2006/09/28(木) 15:23:17 ID:/wt3HB9Q
指令室の扉を閉め、多大な疲労感を感じながら、整備班から聞いた噂は本当であると思わなければいけなかった
司令官はアンティークであれば、どんなものでもいいものだと思いこんでいる、といった冗談のたぐいではなく
この基地に物資の横流しなどで得た、莫大な資金を隠しているというものだ
ザビ家に忠誠を誓っているように見せているのは、それを悟られないためだと
ため込んだ資金を連邦なぞにくれてやりたくもない
が、輸送するに至ってその事実が発覚すれば、間違いなく司令官は処刑されるだろう
進退窮まったのだ
112老鷹は大地に朽ちる:2006/09/28(木) 15:25:44 ID:/wt3HB9Q
そこで、指令官は守りきるしかないと思ったのだろう
あのMSも、あの装備も、そのために資金を使い、配備させたのだ
ただ指令官にとって誤算だったのは、ジオン軍の早すぎる撤退だった
あっと言う間に地球は連邦軍のものとなっていった
MSの配備もゲルググ1機だけで終わってしまった
この基地は陸の孤島になってしまったのだ
「ここまでか」
誰に言うわけでもなく1人つぶやいた
「指令官殿に感謝しなければな
最後にゲルググ、いや、グランドホークのような素晴らしい機体に乗れるのだから」
アルベルトは確信していた
次の戦いが自分の最後の戦いであることを
113通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 15:27:22 ID:/wt3HB9Q
今回はここまで
ていうか見てる人いるのかねえ
寂しいね
114通常の名無しさんの3倍:2006/09/29(金) 00:09:18 ID:???
見ながら書く。
これ最強。

余計かもしれないけど…標準→照準だよね?
115通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 03:45:12 ID:???
>>97
(´・ω・`) ノシ

>>98-104
素晴らしい・・・こういうの好きなんだよな
『ケルト風の十字架』も気に入ったっぺよ
寺村誠氏の絵が浮かんだっーか、ストーリーも
そんな感じ?(・ω・)イイ!!

>>105-113
これも素晴らしい・・・
是非ビジュアル化してほしいなぁ
できれば音もつけてくれって言うか
声優さん??もつけて欲しいっぺよ

>>113-114
取り敢えずageてみるのも良いんじゃないかなぁ
つーかこのスレ>>1と後、3人ぐらいしか見てない気が・・・orz

116いきなり俺GUNDAM:2006/10/03(火) 05:54:03 ID:???
大戦後…。
荒廃した地球ではDQNと呼ばれるチンピラ共が、戦争(ウォー)で使われていたMS(この世界では<メカニコー・スーツ>と呼ぶ。けしてモビルスーツとは呼ばないように!)を独自に改造し、暴力(ヴァイオレンス)によって人々(ピーポー)を支配していた。
やがてDQN共は組織化し、ブーラクと名乗るようになった。
国も崩壊し警察は機能せず、治安なぞかけらもない世の中で一人の勇者が立ち上がったのだ。
その名はネラー(29歳ニート日本人男)。
VIPR(ヴィプァー)と呼ばれる反(アンチ)DQN組織に入り、相棒のモナー(16歳女元在日朝鮮人)と共にクソDQN共を皆殺しにするのだ!
ネラー「みんな!おれはニーチャン・ネラーだ!よろしくな!」
ネラーは大戦の時に使われたと思われるポンコツMS、“ガンダム”でもって、巨大な敵(エネミィ)に立ち向かうのであったとかマジクソツマンネーなボケが!!!!!!!!
117通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 13:58:03 ID:???
面白いつまらないはおいといて、ネタならあるんですけど。

UC140年代以降が舞台になるけど。
118通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 14:04:19 ID:???
舞台は火星。
火星を開拓に来た人々とそこに潜伏していた武装集団との戦い、みたいな。
ガンダムが畑仕事したりもする。
119通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 18:04:33 ID:???
>>116
MS(メカニコ-・ス-ツ)戦争(ウォ-)暴力(ヴァイオレンス)敵(エネミィ)
ネラ-「みんな!おれはニ-チャン・ネラ-だ!よろしくな!」

↑このセンスにウケタ
120いきなり俺GUNDAM:2006/10/03(火) 18:15:32 ID:???
>>119
ネラ-「みんな!おれはニ-チャン・ネラ-だ!よろしくな!」
>これはボンボン版ガンダム漫画の台詞のパクリだ。
121通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 02:49:46 ID:???
初対面の相手に「自分は軍人です」と自己紹介すると、大半の人は吃驚し、少数の人は何か納得したような態度をとる。
多くの者が驚くのは自分の外見と軍人に対するイメージだろう。
私の外見は痩せているとは言わないが、お世辞にも筋肉質とは言えない。
どちらかというと技術者の様な印象を持たせるだろう。
近視の為にかけているお気に入りの眼鏡もそれに拍車をかけている。
特に、最近はジオンの戦意高揚の為にTVではよく戦争映画が流れていた。
その映画では筋肉質でタフな男が主役の物が多く、極普通の一般人のイメージでは軍人=戦う者なのだろう。(ただし、最近は赤い彗星というまるでハリウッドスターの様なエースも有名になってきたのだが)
だが軍人というのは決して戦う者達だけではない。
彼らの健康を最良の状態に保持する医療兵や、簡単なれども心身共に充実できるように腕を振るう調理師も立派な軍人だ。
新兵器を開発したり、敵の技術の解析の為に日夜、頭を働かせている技術士達もそうだ。
直接戦わなくとも立派に軍に貢献している奴等がいる。
私か?私は・・・・・・

「おーい、おやっさん!俺の相棒は調子オーケーか!?」
「ああ、モノアイの先から脚部下方までバッチリだ。今すぐ出撃できる状態だ」
「サンキュー!おやっさんのお墨付きなら安心だ」
「おだてても何も出んぞ」
122通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 02:51:20 ID:???
私が先ほど整備完了したMSのパイロットが「こりゃ厳しい」と頭を掻きながら去っていった。
これで解る通り、私は整備兵だ。
これでも自分は優秀だと自負している。
特に最近使われるようになったMSはパイロットは勿論、整備士すら不足している状態だった。
新しく、かつ複雑すぎて知識のある人間がいないのが現状である。
そんな状況下において、私は間違いなくMSに一番触れている整備士だろう。
早くからこのMSというミステリアスな機械に惚れていた私は、まだ開発段階の頃から手に入るだけの資料を読み漁り、知識を蓄えていた。
そして試作機の整備班に志願したのだ。
最初はMSの設計か技術開発について関わろうと思っていた。
だが、MSという物を知れば知るほどその気は無くなっていった。
このMSは既に完成されていたのだ。いや、無論細かいことでの技術検討の余地はあったし、どんな物でも改良の余地はある。
だが、MSという根本的な土台は既に完成されていたのだ。後はこれに鋏をいれていくだけである。
ならば私はもっとこのMSという物に触れてみたいと思ったのだ。資料などではなく、直接この手で装甲を触り、内部をいじってみたい。
そんなくだらないと言えばくだらない理由で私は整備班になった。
その後、ジオンは地球連邦に対し戦線を布告し、MSが戦争に使われると知った私は軍隊に入隊し、整備兵となった。
殆どの整備兵が他の機械に詳しいという事だけに対し、私はMSについての知識と経験を持っていた。
私は明らかに周りとは一線をおいた"仕事"をした。効率・速さ・結果共に満足のいける内容だった。ハハハ・・・・それでも赤い彗星の様に通常の3倍とまではいかなかったが。
私はすぐに整備長に昇進し、更に何度か昇進の話も来たが全て断った。月並みだが前線で仕事がしたかったのだ。
金はできれば欲しいが、今の私にとっては最良の娯楽はMSをいじる事だ。
例えどんなに待遇がよくなっても、この娯楽を取り上げられるのであれば吊りあわない。
だが、最近はそれ以上の何かをこの仕事について感じていた。
123通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 02:52:47 ID:???
簡単に言えば"使命感"というものだろう。だが、私はそんな感情を持つほど偉くは無い。
言ってみれば"自己満足"というものなんだろうな。
ついこの間の事だ。今でもよく覚えている。
掻い摘んで話せば私が整備したMSが一機堕ちた。ただそれだけの事だ。
会戦当初ならともかく、いくらか経った今では連邦も未熟でありながら対MS用の戦術や兵器を作り出している。
出撃したMSが堕ちる事は珍しくも無い。
だが、私が整備したMSが堕ちたのはソレが初めてだった。
私はいくらか落ち込んだ。
その時までは私が整備したMSは堕ちた事がないというのも誇りの一つだった事もある。
少しヤケ酒を食らっていた私を周囲は「おやっさんのミスではないっすよ」「整備長の仕事は完璧です。・・・・・・アイツは運が無かったんですよ」と慰めた。
私もそのMSの・・・・いや、すべてのMSは完璧に整備できたと確信していた。
だからその時の陰鬱な気分も、初めて自分のMSが撃墜された事と、身近で人が死んだことに対しての事だと思い、その慰めを受けた。
だが、次のMSの整備の時。私は自分が前にもまして念入りに整備をしているのに気がついた。
結局のところ私は不安だったのだ。どこかミスがあったのではないかと。
頭では完璧だったと解っている。だが、心では自分の腕に対する疑心が渦巻いていた。
それ以来。私はMSに対するスタンスが変わった。
それまで私はMSに対する整備は自己満足の為のものだった。
自分の腕を完璧だと主張する為にMSの整備も完全に行っていた。
だが、今ではこのMSに乗る馬鹿共の為に腕を振るうのだ。
絶対に生き残って帰れるようにと・・・・・・・。
124通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 02:54:15 ID:???

突如、ハンガーに煩いサイレン音が響き渡る。
どうやら多数の敵の機影がレーダーに引っかかったらしい。
休息していたMSのパイロットが慌ててコクピットにもぐりこむ。
こうなると私の出番は無い。カタパルトの邪魔にならないように下がろうとした。
すると先程、私と会話したパイロットが此方に向かって走ってきた。
そのパイロットは私の顔見てただ一言こういった。
「ちょっと行ってきます」
ソイツはそれだけを言うと背を向け自分のMSに駆け出した。
MSが次々に射出され、ソイツも最後に出撃した。
私はそれを最後まで眺めていた。
あいつ等は必ず帰ってくる。別にロマンチックな事を求めているわけじゃない。
あのMSは私が整備したからだ。完璧な腕を持つ私がだ。
連邦の小雨などに堕ちるはずがない。
そうだ、確かにアイツはこれで十回目の出撃だ。
これまで4機落としているから今回はエースになって帰ってくるかもしれない。
その時は何か奢ってやろう。
私はしばらくの間、自分の子等が泳ぐ宇宙を見ていた。




  end






125通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 02:56:35 ID:PHY2fpQq
作品を投下したらageるのか?
126通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 01:52:18 ID:???
>>117-118
ワクテカ(AA略)
つーか前のスレでも待っていたんですけど・・・
マダー!?チンチン♪(AA略)

>>121-124
今回も・・素晴らしい・・・
敢えてタイトルを付けない所が
また心憎い!『名』のある方とお見受けした!

>>125
無論、ノイズが混入してしまう
心配があるけども
力作を埋らせたままにしてしまうのは
余りにも惜しい気がする・・・

人知れず落ちてしまうのはなんとしても
避けたいなぁ・・・>>1さんの頑張りに期待。
127通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 02:49:13 ID:???
>>126
ボールが回る奴とか書いてた人と>>121‐124は違う人じゃね?
微妙に作風が異なるような…
勘違いだったらスマソ
128訂正兼ねて・・・ノシ:2006/10/05(木) 03:13:20 ID:???
>>127
と、すると・・・このスレには少なくとも
4人はいるって事なのか!??

(効果音 ズキューーーン!!)

>>63
訂正
×彼の長男の秘書
○彼の長兄の秘書

>>95
『追加効果音』

(イメージ 倉庫の前で仁王立ちになって・・・)

『バアァアアーーーン!!!!』

129通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 20:10:52 ID:???
>>127
違います
ここに投稿したのは初めてです
130通常の名無しさんの3倍:2006/10/06(金) 03:52:51 ID:???
機動戦士ガンダムローレライ
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1160016673/
131通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 01:18:55 ID:???
>>129
そうなのかぁ・・・
それにしても素晴らしい
次回作もワクテカしながら待ってます。
>>130
読んだよ〜ノシ
絵師さんにビジュアル化して欲しいっぺ
132かき×5:2006/10/09(月) 02:24:42 ID:???
※訂正
>>76
×ファング・ツー事、『レオン・フューリー』
○ファング・ツー事、『レオン・リーフェイ』

>>76-78>>80の続きから

 彼女と男達の会話?を聞けば、すぐ隣町の小学校の校庭で交わされる様な
内容のものと何ら変わりがなかった。寧ろ、そうあるべきであったが
残念な事に、現実はそれほど甘くは無かった。

『何某(なにがし)の野望』

・・・というTVゲームのように第二部が始まった途端に、今まで
消息不明だった人物が実は生きていて、しかも五体満足で、かつ精神状態も
健全そのもの・・・というような『バグ』は決して
現実では起こりうるはずも無いのだ。リアルで生身の人間では。

だが、今の彼らにはそれが判らない。
脳が・・・精神(こころ)の在り様が壊れてしまっているから。
そんな彼らに付き合うように彼女も頑張って?いた。


133かき×6:2006/10/09(月) 02:45:50 ID:???
彼女は口を尖らせる。
「いい歳して、『ロボット、ロボット!』って、みっともない!!」
「『ろぼっと』じゃないよ!『もびるすーつ』だよッ!!」
盲目の男が砂まみれになりながらも腕を振り回し、必死に抗議する。
そのすぐ傍らでは、無くしてしまった両腕の代わりに肩を揺らし
盲目の男の主張に賛同する男がいた。
彼のクチパク?はどうやらこう言っているようだ。
『正確には、えっと・・・まぁいいや、略してMSだ。』
彼は両腕だけではなく、声も失っていた。
だが、そんな『障害』もとい、『 障 が い 』のある男達と対等に?
渡り合う彼女も相当な者であった。

「そんな事わかっているわよッ!でも、言うのが恥ずかしいから
『ロボット』って言ってるんじゃないッ!!ばかっ!!」
「ばかっていうな!!」
『ばかって言うほうがばかなんだよ!ばかっ!!』

なんとも楽しそうである。
134しょん×5:2006/10/09(月) 03:09:17 ID:???
>>93-96>>128の追加分の続きから

 もう一人の男がそんな伝説を頭に思い浮かべていた頃
地上に住んでいるはずなのに地下深く潜ったまま
引き篭もっている男たちは口々にこう叫んでいた。

「何するだーーーーーっ!!!!!!」

そして各々が、この未曾有の事件の責任者を血眼になって探し出し
吊るし上げる準備に取り掛かった。
無論、その動機は我が身の保身の為である。
所謂、『不祥事』という物は往々にしてこう処理されるものなのだ。
135しょん×6:2006/10/09(月) 03:27:16 ID:???
とある企業の役員が呼び出された。
『スパイ』だった彼の上司にあたる者である。
後に人々を恐怖で支配する組織の尋問は続く。
「この顔に見覚えはあるな?」
差し出された写真を見て、男は震え上がった。
「し、知らなかったんです!本当です!信じてくださ・・・うぐっ!?」
必死の懇願も全て言い終らぬうちに『鉄拳』で遮られた。
殴り飛ばされた男が痛みに耐えながら尚、よろよろと立ち上がった時
新しい朝を告げる鳥(ハト時計だけれども)の声が、彼の鼓膜を震わせた。
彼は3回『知らない』と言った事を誇りに思ったがそれも
いつまで続くのだろうとか不安になったきた。
136しょん×7:2006/10/09(月) 04:09:57 ID:???
 「知らないツラだねぇ・・・」
女は副官の報告にそう言い放つ。
「全く、損な役回りだよ。新しい『内閣』を創るって
吼えた割にはじじぃばっかりじゃないかい?」
女は『美しい国』造りの理想に燃える新しい総裁のもとで閣僚の一員として
抜擢され、あれから4年にも及ぶ海賊まがいの商法で培った才覚と
政治手腕を振るうはずであったのだが、どうやら約束は果たされなかったものと
見て良いだろう。女の吐く煙の量がそれを証明していた。
女は宇宙空間でありながらも、長い煙管(キセル)をふかし続けていた。

「でも、姉さん!事が成就した暁には奴等からふんだくれますぜ?」
副官の男は宥(なだ)めるように女に話した。だが、女の落ち込み方は
想像以上であった。無理も無い・・・漸(ようや)く?み掛けた
日のあたる場所で、しかも地位と名誉が約束されたポストだったからだ。

(これは続けるのが難しいかも・・・)
137通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 04:16:27 ID:???
>>137
訂正
×無理も無い・・・漸(ようや)く?み掛けた
 日のあたる場所で
○無理も無い・・・漸(ようや)く掴んだ
 日があたる場所の


かきの方はなんとかヲチがつきました
しょんの方は暴走気味です・・・orz
『またかよ』って感じですが、生暖かくヲチして下されば
多分、頑張れまつ・・・スマソ
138通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 02:41:18 ID:???
こんなスレ見つけた
旧シャア板創作SS・「もし〜〜だったら」系議論スレ
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1153248299/l50
139かき×7:2006/10/11(水) 03:48:56 ID:???
>>133の続き

 「リンゴーン♪リーンゴン♪」

保養施設の間の抜けた鐘の音が鳴り響く。
それは運動場の砂場で戯れている彼らと彼女に
『リハビリ』の時間が来たことを告げていた。
ヘルパーの彼女はより一層高い声を出す。

「ほら!そこの『Bパーツ!』さっさと『Aパーツ』を運んであげてッ!」
「『えーぱーつ』っていうな!!」
『誰が『Bパーツ』だ!誰が!!』

漫画『ヘルプマソ』や『リァル』の読者から抗議のメールが
100通ぐらい来そうな発言であるが、これは彼女なりの
愛情表現なのだろう。その証拠に彼女の瞳は『慈(いつく)しみ』に
満ち溢れていた。そしてこう言っては失礼なのだがその表現は
的を得ていた。『Aパーツ』と呼ばれた盲目の男は両足が無かった。
車椅子を使って移動すべきなのだろうが、残念ながら砂場では
自由が効かない。けれども、この砂場は彼と彼の『バディ』?の
お気に入りの場所であった。その理由は彼らがまだ健康だった頃の
『戦場』の風景によく似ていたからだろうか?
140かき×8:2006/10/11(水) 04:20:58 ID:???
 尤も、盲目の彼に車椅子など与えようものなら、飲酒運転並みに
とんでもない事故を起こしかねない。それは彼自身が良く
知っている。何故ならぶっくさ文句を言いながらも素直に
『Bパーツ』の男に抱きつこうとしている行動が証明している。

『おい・・・あんまりくっつくなよッ!!砂が・・・
砂がズボンに入っちゃうじゃないかッ!!』

両腕を無くし、口のきけない『Bパーツ』は胸板にぶら下がる形となった
『Aパーツ』に首を激しく振りながら無言の抗議をする。
しかし、『Aパーツ』も負けてはいない。

「うるさいなぁ・・・はこんでくれないのなら
う@ちのとき、ふいてやらないよ?」

そう、両腕を無くしてしまった『Bパーツ』は自分で尻がふけないのである。
暫し、言い争い?があったものの、目出度く?『合体』した。
自分で動けず歩けない男は、自分で物を持つことが出来ない男と
『合体』したのである。いい年こいたおっさん二人が
『ひとつ』になった瞬間である。
利害関係?という言葉が当て嵌まるのかどうかは判らないが
彼らはこうして協力しあっていた。傍から見れば

 『 き ん も ー ☆ 』

以外の何ものでもないのだろうけれども・・・
141かき×9:2006/10/11(水) 04:41:22 ID:???
 何度も転びそうになりながら『ひとつ』になった男達と
何度も転びそうな『ひとつ』を支えながら帰ってきた彼女は
漸く、施設のリハビリ室にたどり着く。
重荷?を下ろし、3人が一様に『やれやれ』と一息つこうとした瞬間
鼻腔を激しく刺激する強烈な臭気が無防備な彼らを襲った。

「く、くっさーーーー!!!」
「うへぇ・・・」
『・・・ニムバスの奴、また『裁き』やがったな?』

『Bパーツ』もとい、『レイヤー』の判断は正しかった。
臭いの正体を辿って行けば我々は見る事が出来るであろう。
『騎士』と呼ばれた男のなれの果てを。

142かき×封印します:2006/10/16(月) 02:18:16 ID:???
美術鑑賞板
質問スレ
http://academy4.2ch.net/test/read.cgi/gallery/1147296652/l50
>>770 ダイ@スターにも頼んで?リサーチ中・・・)
143通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 15:43:40 ID:???
味方のMSからの通信が来ている。
そこでは、仲間が必死に今の状況を伝える。
しかし通信はひとつ途絶え、ふたつ途絶え…やがて全ての通信がなくなった。
ウィルはその場を立とうとするが、妹のフリンがぎゅっと腕を掴んで離さない。
「…離してくれ。」
フリンは顔を大きく横に振りながら叫ぶように言った。
「嫌だ!もう!みんな!どうして死ぬの!?」
「…すまない。」
戦力に圧倒的な差があるのだ、自分でも死にに行くのは分かっていた。
しかし、上からの命令が有れば直ぐに行かなくてはならない。

ピリリ…ピリリ…

上からの連絡だ。
「…はい。…はい。…分かりました。」
「…お兄ちゃん?」
「…まだ、生きていられるかもしれないな。」
「どういう事?」
「…脱出する。急げ。」
ウィルは、荷物を整理しようとしたが、既に脱出用の荷物が二人分用意してあった。
「…フリン。」
「…多分、こんな事になると思ってた。」
「助かった。ありがとう。行くぞ!」
二人が部屋を出た瞬間、放送が入った。
『全隊に連絡する。我が隊は、この基地を放棄する事を決めた。
あと一時間後にこの基地は爆破される。
各自、迅速に脱出せよ。』
とにかく走った。
ウィルは二人分の荷物を抱えて脱出機を目指した。

脱出機の前には、一人の男が立っていた。
「…隊長、ウィル・リーバです。」
「はぁ…はぁ…フリン・リーバです。」
「間にあったか、急げ!」
急いで脱出機に乗り込んだ。
貨物室には、たくさんの兵士が乗っていた。
二人もその一部に加わる。
操縦士が叫んだ。
「隊長!二号機以降、全て脱出完了しました!」
「よし、脱出する!」
強いGがかかる。
不安定な貨物室は、バタバタと人が倒れた。
「お兄ちゃん!」
「大丈夫だ!」
二人は必死で壁にはりつく。
だが突然、強い衝撃が機内を揺るがした。
飛んだと思った矢先の…そして、この浮くような感覚…
「全員何かに掴まれ!墜落する!」
ウィルは叫んだが、機内の雑音でその声は消されてしまった。
そして…
「うわあああ!」
「きゃあああ!」
144通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 16:16:07 ID:???
ウィルが意識を覚醒させたものは、猛烈な異臭だった。
起き上がろうとした瞬間、目の前の光景に唖然とした。
至る所から穴が開き、日の光が射し込む機内…
その光によって見える光景は、死体の山だった。
隣に居た筈のフリンが見えない。
「フリーン!」
ウィルは、必死に近くの死体をかきわけ、フリンの姿を探す。
「…あんた、生きていたか。」
「…え?」
後ろから声が聞こえた。
服装からして、味方の隊員のようだ。
「この参事だ…生きている奴は少ない。生存者はみんな外に居るよ。」
「…ここは?」
「すぐ近くだよ。爆破された基地のな。
敵は爆破に巻き込まれ、大半が死んだらしい。
それにお偉いさんが死んだらしく、敵は一時撤退したよ。」
「妹はどうしたか分かるか?」
「…生きてる。五体満足でな。安心しろ。
あれから2日も経ってるからな、あんたの妹さん、必死にあんたの事起こそうとしてたよ。」
「そうか…」
ウィルはゆっくりと立ち上がった。
隊員は大穴のある方向を指さした後、その方向へと歩いて行った。
「だが、水も食料も少ない。
近くの川は汚染されてて飲めたもんじゃない、食料になりそうな物は生えてない、かなり最悪だ。
今はあんたの妹さんの持ってきた物でなんとかしのいでる。」
ウィルもその後についていく。
「なんとかならないか…」
「なれば良いがな。」
ウィルは、助けてくれた隊員の肩を借りながら、脱出機を後にした。
145通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 02:21:52 ID:FtwGUbKj
J('A`)し ゴメンネ流れぶった義理でゴメンネ
老鷹の続き書いてなくてゴメンネ
誰も見てないなんて言わないで傷つくからゴメンネ
適当に思いついたのを書いてみましたゴメンネ
他のスレッドのネタでゴメンネ
ではドゾー
146バソダイ企画部:2006/10/18(水) 02:23:59 ID:FtwGUbKj
マスプロダクト戦隊ジムレンジャー

ジムレッド
正義感あふれる熱血野郎
無茶な作戦も先頭に立って突撃していく
目立たないのが玉にキズ

ジムオレンジ
ジムレンジャーの紅一点
地球生まれのお嬢様で、世間知らず
レッドに惚れているが、普段はツンツン

ジムブルー
冷静沈着なクール野郎
しかしキレると敵味方見境無く襲うバーサーカー

ジムグリーン
実は未来からやってきたレッドとオレンジの子供
自分が生まれる前に死んでしまったレッドを守るためにやってきた
レッドがバカみたいに突撃していくので、とても苦労している

ジムサンバーストイエロー
砂漠からやってきたスピードスター
ホワイトとブラックのツートンカラーの兄がいるらしい
カレーが大好き

ボール博士
地球の平和を脅かすジオッカーを倒すためにジムレンジャーを設立した
巨大ロボ、ジムデオンを開発した科学者でもある

ジムデオン
巨大なジム型ロボ
五人?が中に乗り込み操縦するのだ
必殺技はジムデオンソードとジムデオンガン
147バソダイ企画部:2006/10/18(水) 02:25:54 ID:FtwGUbKj
ジ・オングー
ジオッカーの首領
少年?の頃、事故に遭い両足を失い、そのためにいじめに遭うようになった
いじめてきた奴らを見返すために配下のザクやドムらをつかい、地球征服をもくろむ

ザク
ジオッカーの戦闘員
いつもヤラレ役
掛け声は「俺だってー」
等々

ジオッカーの野望を打ち砕くマスプロダクト戦隊ジムレンジャー
彼らは地球のために今日も戦う!


社員「っていうのはどうです?」
部長「バカか、お前は
おもちゃが売れねーだろうが!」
企画書をバシバシ叩く
部長「機動戦士アッガイとかギニアス大百科みたいな、グッズが売れるの考えてこい!」
部長の机の上にはトリコロールカラーのアッガイや、モフモフしたアプサラスのぬいぐるみがある
部長がアプサラスのぬいぐるみの頭をナデナデすると、
「ギニアスゥ、もう我慢できないナリィー」
と言って真ん中のメガ粒子砲部分のLEDがピカピカ光る
ちなみに他にも喋るらしいが・・・
148バソダイ企画部:2006/10/18(水) 02:46:31 ID:FtwGUbKj
部長「こういうのが必要なんだよ!」
社員「大丈夫です、秘策があります」
部長「ほう、秘策とな」
社員「はい、ジムレンジャーは最終的には10数体になります」
部長「多いな」
社員「はい、多いです
しかし、それこそが秘策です・・・
その10数体のプラモデル等を全てカラーバリエーションで出します!
それが逆にコレクション精神をくすぐるのです!」
部長「カラーバリエーションって・・・
機体が違うのもいるだろ」
社員「ジムレンジャー仕様で押し通します!
ジムデオンも最終的には三体合体ぐらいにしましょう!
ジオッカーも使い回しで!」
部長「・・・よし、分かった!」
社員「あ、ありがとうございます!」

数ヶ月後、マスプロダクト戦隊ジムレンジャーは低視聴率でグッズも大層売れ残ったそうな
その後の社員を見た者はいなかったそうな
部長「いいやつだったんだけどな」
アプサラス「消えてなくなれナリー」



【1:1】あーあ
1 名前:通常の名無しさんの3倍:200X/3/32(冥)
バソダイオワタ\(^o^)/

おしまい
149通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 03:00:37 ID:???
今回は「ギニアス大百科」スレッドと「機動戦士アッガイ」に触発されてゴメンネ

>>114
ゴメンネ、カーチャン、ヘンナジカイテゴメンネ
ノウナイヘンカンデオネガイシマス
150通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 04:10:23 ID:???
>>143-144
妹さんの名前でちと吃驚しました。
正直、心臓に悪かとでつ
続き、ワクテカしてまつ♪

>>145-148
こういうの結構好きなんです。
本編の『鷹』の方も頑張ってクダサイ☆
151通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 06:53:10 ID:Vz/cjGKk
朝鮮半島防衛戦をやるか。
152通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 18:26:42 ID:???
日本列島の攻防
フォサマグナでジオンと連邦の争いが激化
登場MS
陸戦型ガンダムEZ-8
陸戦型ジム
61戦車
量産型ガンタンク
ジムキャノンU
Pジオング
アプサラスV
ザクUJ
ドムトローベン
グフカスタム
マゼラアタック
登場戦艦
ミデア
ビックトレー
ガウ
ダブデ
ギャロップ
ユコーン
ガンペリー
153通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 18:28:15 ID:KmJDZHpK
154通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 19:58:03 ID:???
日本列島の攻防@
宇宙世紀0080
10月18日
「気が付いたか?」
「…ん…ここはどこだ!?」
「ジャブローだ」
気が付いた途端、俺は地球にいた。
5日前…俺はジムでムサイに特攻かけて死んだはずじゃ…ルナツーを守るために…
軍医「名前はなんだ?」
???「俺の名前か?俺はジローだ。ジロー・クレイだ。階級は少尉だ。
ルナツーを守って死んだはずじゃないのか?」
軍医「なーに、ピンピンしてるじゃないか、中将、気が付きました」
コーウェン中将「おお、気が付いたか、ジロー君、きみは地球連邦地上軍日本列島解放軍に転任してくれ。」
ジロー「早速ですが中将、何故私がこんな所に…」
中将「君が特攻かけた時、君は脱出して、漂っていたのさ。だから救出してここに連れてきた」
何…俺は特攻かけた時脱出した、無意識に…
とにかく、日本へ移動になるから、準備した
日本の連邦前線基地は旭川だから…寒いだろ。
出発する前…
中将「君のMSは大型輸送機につんである。それで無事に行ってほしい」
と言われた。そのMSは陸戦型ガンダムEZ-8
陸戦型ガンダムの改修型だ。
出発した。
日本までは24時間あるから、ガウに見つかったらそこで終りだ。
10時間後、輸送機はオデッサに差し掛かった。
155通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 21:55:23 ID:???
A
オデッサは激戦だな。
この戦争は俺にとって憎い
14時間後
日本に到着した
旭川基地
EZ-8をおろしハンガーに入れる。
その後基地長の所に行った。
ジロー「ジロー・クレイ少尉、只今着任の挨拶にきました。」
マイケル「おお、コーウェン中将から話は聞いておる。今日はしっかり休め。」
翌日
仲間を紹介された。
まずシロー軍曹
その次タロー軍曹
最後にアイン伍長
ジローは聞いて、このはいりたてのヒヨコの部隊かよ。と、思った
早速任務が入った。これから第4MS小隊は第5戦車大隊と協力して、札幌を解放せよ、と入った
ジロー「札幌?こっからどこだ?」
アイン「ここからだと、南西です」
シロー「なら、早速行きますか?」
タロー「しかし、戦車大隊か、棺桶だな。」
出発した。札幌には2時間で着いた。
戦車大隊は西から、我々は東から、突入した。
1時間で札幌は解放された。
ジムの整備に札幌でおわれた。さらなる大作戦が始まるらしい。
それは…
フォサマグナ突入作戦
東日本各地で連邦は解放し後は東京だけとなった。
我々はマイケル大佐と共に土浦へと向かった
156通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 23:34:01 ID:???
「お兄ちゃん!良かった〜…う…」
「おい、泣くなよ…」
「だって…お兄ちゃん死んじゃったと思ったの…」
「…まだ泣く時じゃないぞ。無事に帰ってから、存分に泣け。」
「…うん。」
肩を貸してくれた隊員に礼を言い、フリンの側に座る。
ウィルは辺りを見回した。
「…生存者はこれだけか。」
自分を含め、八人の隊員しか確認出来ない。
うち、二人は重傷を負っている。
「肝心のMSも、爆破で全部飛んでしまいましたし…残ってても動くかどうか…」
隊員の一人が言葉を漏らした。
一気に場が冷めた。
その時、辺りがざわめき始めた。
「…敵か?」
自分で言って嫌な気分だ。
「ここは基地のすぐ近くだけど、それでも少し歩くから大丈夫だとは思うけど…」
「だけど、どう聞いてもMSであるのは間違いないな。」
「…こっちに来るよ!」
だんだんと大きくなる足音…その殺戮兵器の近付く音に、全員が恐怖する。
「…ウィル・リーバはこんな無様に死ぬつもりは無い。」
ウィルは、何か対抗出来るものは無いかと、格納庫に向かった。
兄の突然の行動に、フリンも何故かあわててついて行く。
「お、おい!」
「すぐ戻る!」
隊員の引き止めにも耳を貸さず、二人は真っ直ぐと格納庫に向かった。
157通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 00:50:23 ID:???
蛆が沸き、蠅がたかり、異臭を放つ部屋…
その物体をかきわけながらコンテナを必死に壊すウィル。
壊れたコンテナから使えそうな物を探すフリン。
二人が声に気付いたのは疲れで一旦休憩しようとした時だった。
「二人とも!助けだ!」
一人の隊員がここまで来てくれて、やっと気付いた。
「お兄ちゃん…」
「…」
ウィルは、今自分は何をしたのか…それを考えていた。
とりあえず走った。
「…クソ!俺は何をした!」
「お兄ちゃん!?」
「急げ!」
知らせに来てくれた隊員を追い越し、とにかく走った。
味方のMSとコンテナのような物が見える。
「なにが…なにが平和…なにが自由…」
ウィルの中で遂に我慢の限界が来た。
「こんな戦争に勝って、俺は何を得るっていうんだ!」
「…お兄ちゃん!やめて!」
叫んだ後に聞こえたフリンの言葉が、ウィルに孤独感を与えた。
そして、本部に戻るまでの2時間は…ウィルにとって長い自分との戦いであった。
158通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 19:45:57 ID:pIq9240h
B
各地で解放し、我々は土浦基地に入った。
ジロー「じゃあ、ミーティング始めっぞ。何かあるか?」
シロー「東京だけと、クモの巣だけど。敵の中心は霞ヶ関らしい」
タロー「じゃあ、降下したほうがいいんじゃないか」
アイン「ミデアは空間部隊で戦闘機しか受け入れないそうです。」
シロー「ガンペリーがあるじゃないか。」
ジロー「地上部隊は?」
タロー「戦車大隊第13師団とMS大隊第4師団と我々の第6師団です」
我々の師団とは違い、ジムやガンタンク、捕獲したザク、マゼラアタックを使うのが第4師団だ。ミーティングが終わり
ジロー「EZ-8はどうだ?」
整備兵「流石、ガンダムだけに違います。あと、少尉の部隊に新しいMS入れときました。」
シロー「長距離支援型か?」
整備兵「ジムキャノンUです」
タロー「どっち乗る?」
ジロー「スコアで射撃で一掃できるやつだ。だから、タローだ」
アイン「大変です。もう一つの前線基地が奇襲うけました。大佐から出撃命令下ってます。」
ジロー「どこだ?」
アイン「宇都宮です。」
ジロー「ガンペリー行けるか」
戦闘機パイロット「行けます。」
ジロー「じゃあ行くぞ」
我々は宇都宮に飛んだ
159通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 23:28:37 ID:???
>158 pIq9240h
おまえさんの書いてるものは「小説」か?
それとも、ラジオドラマの台本か?
160通常の名無しさんの3倍:2006/10/20(金) 16:28:15 ID:???
死の危機から生還したウィルは、狂ったように前線に立ち、敵をなぎ倒していった。
その功績から、大尉という階級まで行ったウィルだったが、その顔に笑顔は戻らなかった。

前線は地球から宇宙へと移動したが、ウィルの心は未だにあの事件以来停止していた。
「隊長!大尉が!」
整備兵の一人があわてて隊長室に入った。
「…ほおっておけ、しばらくしたら連絡が」
話の途中で突然通信が入る。
「…私だ。」
『隊長、フリン・リーバです。
ウィル・リーバがこちらに接近する飛行物体を発見し、これを破壊しました。』
ザザ…ウィル…
「…敵は。」
『私の確認した限りでは全員…あ!待って!…おに…』
「…死にたがりとでも言うのかな、あいつには遠くの敵も見えるらしい。」
「…つまり、ニュータイプと?」
…ニュー…タイプ…
「と、言われているな。或いは本当に只の死にたがりで、単に動く物を破壊するだけの機械人間かも知れん。」
「…」
「…すまんが、一人にさせてくれないか?用は済んだだろう?」
「…は。失礼します。」
整備兵が部屋を出た。
「…私はいつまでこんな嘘を続ければ良いのかね?」
部屋の奥から人が出てきた。
隊長はため息をつき、その人の名を呼んだ。
「フリン・リーバ君…」
「私は彼の妹ですから。それに…」
そこから先は隊長の耳に入ってこなかった。
誰にも聞こえない小さな声で…フリンはこう呟いた。
「それに…このテストは必ず…」
161通常の名無しさんの3倍:2006/10/20(金) 17:01:01 ID:???
ウィルの活躍はめざましく、その正確無比な射撃と、疾風の如くMSを操作する腕に、遂に鬼人とまで言われるようになっていった。
フリンも、度々前線に出ては活躍をするのだが、兄妹の間で会話する事は一切なくなっていた。
既に二人の過去を知る人間は全員死に、何故このようになってしまったかは、この活躍劇で一切が分からなくなっていた。
しかし、二人の存在は一年戦争の終わった翌日に、突然闇に葬られる事になる。

この一週間、ウィルの存在は行方不明とされていた。
風の噂では、あの激戦に鬼人でも敵わずに死んでしまったと言われていた。
ウィルの現在を知る人間…それは、フリンだった。
「戦争は終わったわ…兄を返して。」
最新のMSに乗るフリン。
巨大なMAを前にすると、MSもまるで子供のようだ。
フリンは男と話していた。
『既に返しているさ。君の今見ているものがそうだ。』
フリンは驚いた。
「お兄ちゃん…そこに居るの?」
突然、後ろからビームが飛んで来た。
ビームはフリンのMSの側を抜け、ウィルの居るMAに命中した。
…かに見えた。
『攻撃を感知、Iフィールドにより損傷無し。索敵開始…敵を確認…指示を。』
男の通信機越しに聞こえる兄の声。
しかし、その声には生気がなかった。
『消せ。………了解。』
その直後、フリンのMSに向かって嵐のような攻撃が飛んで来た。
162通常の名無しさんの3倍:2006/10/20(金) 17:16:40 ID:???
必死に回避するフリンだが、一瞬めまいがした。
その瞬間、一発のビームがフリンのMSに命中した。
フリンはバランスを崩し、その場で回転してしまう。
しかし、攻撃は待ってくれない。
もう一発…二発…三発…ビームが次々とMSを貫通した。
そして、一発のビームがコクピットに命中した。
「…あああああっ!」
フリンの右腕が足元に落下した。
しばらくして、血が出始める。
最後の一撃で、その機能の大半を失ったMS…抜けていく酸素と、薄れゆく意識の中で、フリンはこの後に起きた光景をはっきりと見た。
突然何もない方向を攻撃し始めるウィル…しかし、そこには確かに存在していた。
『…クソッ!攻撃してくるな!中止だ!』
『できません。』
『何!…やはり失敗か。あの事件が一番起こってはならない障害だったのか!やむをえん!』
ウィルのMAが光った。
その後の光景を、フリンは見る事が出来なかった。
ただ、何が起きたのか…それはなんとなく理解した。
自分のやった事を後悔しながら、何も見えなくなった目を閉じた。
163通常の名無しさんの3倍:2006/10/20(金) 17:26:54 ID:???
「…はい。結局、この一年で成功したのは008と124だけです。」
「…えぇ、実験の始末は全て我がジオン公国に。」
「…はい、全ての実験データは、このバックアップ以外にはもう存在しません。」
「…死を偽装する作戦はどちらも成功しました。」
「…ふっ、キシリアも私が死んだと思っているでしょう。もっとも、キシリアも008によって死にましたがな…」
「…その点は問題ありません、10年後の為の準備は既に整っております。」
「…えぇ、ではまた10年後に。レビル将軍。」
ピッ…

16437:2006/10/21(土) 06:25:15 ID:???
37です。
混乱を避けるために名前欄にも書き込みます。
これで三話目ですが、これで終わりです。
165第三話:2006/10/21(土) 06:27:27 ID:???

「あんたさ、ボールでザクを三体も倒したんだって?」とフェリペ准尉は親しげに尋ねた。
准尉は人見知りのしないたちだったし、その陽気な性格さゆえに誰とも友達になれる自信があったのだ。
声をかけられた彼は上体をGMのコクピットに突っ込んでカチャカチャと整備していたのだが、腕で突っ伏して顔を出し、
「いえ、一体はゲルルグでしたし、それは他の人が撃墜してくれました。僕はザクを二体やっただけです」と無表情に言った。
そしてもう一度顔をコクピットに突っ込む。
まず准尉は「こいつはつまらなそうな奴だ」と眉をしかめずにはいられなかった。
軍での武勲自慢は誇張されることが常だし、それはほとんどパイロットだけに共有される仲間意識の表現みたいなものだった。
166第三話:2006/10/21(土) 06:29:07 ID:???
初めて会った奴には「あんたどれくらい敵をやったね?」と聞けば話題に困ることはないし、それだけで戦友の気分に浸れた。
同じ趣味を持つものがその話をしたがるように、パイロットはパイロット同士、武勲自慢をするものなのだ。
「俺は素手のジムでムサイを沈めたぜ。空手を習っていてね、それが役に立ったのさ」
と一人のパイロットが言うなら
「俺は地球でクジラを仕留めたぜ」
ともう一人が言う。
早くも会話が終わってしまったので、准尉は「ジムの操作には慣れたかい?」とめげずに声をかける。
彼はさっきと同じ動作を繰り返して顔を出し
「ジムの操作はボールより複雑で難しいですね」と当たり前のことを言った。
彼が再び顔を引っ込める前に准尉は「まあ、そりゃそうだ。なんか分からないことあるかい?」と言って会話を続けようとする。
「いいえ、特に」と彼はそっけなく言う。
「なあ、俺あんたの邪魔してるかな?」
「いいえ、別に」
「そうか、なりゃいいんだ。いや、あんたがカエルみたいにひょこひょこ身体を動かすからよ、嫌われてるのかと思ってさ」
167第三話:2006/10/21(土) 06:30:49 ID:???
准尉は冗談で言ったつもりだったのだが、彼は向き直り「すみません」と真面目腐って謝った。
准尉は慌てて、いやいや、軽いジョークだよと弁明したが、彼は「はあ」とよく分からなそうな顔をするだけだった。
しばらく沈黙が続き、准尉はとっておきの話題を出さざるおえなくなる。
本当はもっと彼と親しくなってからと思っていたのだけれど。
「その機体さ、死んだ友人が乗っていたやつだったんだ」
「はあ」と彼は言った。
「右肩になかなかいかしたペイントがしてあるだろ?」
しかし彼は准尉の期待に応えず「そうかもしれませんね、確かに」とだけしか言わなかった。
彼はいったい何が楽しくて生きているのだろう、と准尉は疑問を抱かずにいられなかった。

168第三話:2006/10/21(土) 06:32:33 ID:???

星一号作戦が発令され、准尉が乗っている艦もア・バオア・クーに向かっていた。
その途中、ジオン軍がソーラレイを撃ち、レビル将軍もデギンも死んで、かすかな望みであった講和も流れてしまった。
准尉はやりきれない思いでいっぱいになった。
彼は純粋に軍人としてレビル将軍を好いていたし、それと同じくらい純粋にデギンを敵として憎んでいた。
急に戦意の支えがなくなり、何だか不安になってくる。
誰かに叱咤してほしい、誰かに慰めてほしい、誰かに自分の弱さを受け止めてほしい。
そんな願望を抱えながら艦内をうろついていると、モビルスーツデッキでGMをひたすら整備する“彼”に出会ったのだ。
しかし、明らかな人選ミスだったと准尉は後悔し始めていた。
彼は他人に興味がなさそうだし、孤独を好みそうな人間だ。自分の気持ちなど推し量ってくれないだろう。
それ以上に准尉はだんだんと自分にたいして恥ずかしくなってきていた。
いったい俺は何をしてもらおうとしていたのか。
女みたいに「よしよし」と慰め合いたかったってのか?
169第三話:2006/10/21(土) 06:56:33 ID:???
「講和はおじゃんになっちまったね」と准尉は恥ずかしさを押し隠すように言った。
「ええ」と短く彼は言う。
「残念だったな」
「そうですか?」
「そうですか、ってそりゃ…。こんなクソッタレな戦争さっさと終わった方がいいに決まってるだろ」
「別に講和が成り立ったからってそれで戦争が終わるとは限りませんよ。根本的な解決にはなっていないのですから」
それに…、と彼は続ける。
「僕はまだ終わってほしくありませんね」
「何だって?」
「僕はまだ終わってほしくないと言ったんです」と彼はご丁寧に復唱する。
「ふざけるんじゃねえ」と准尉は思わず怒鳴った。
「戦争が終わってほしくないだと?長く続けばそれだけ人が死ぬってことが分かってんのかよ、お前は!」
「僕がどう願おうと、戦争がそれに応じて実際に長短するわけではありません。的外れな怒りでしょう、それは」
それは確かにその通りだった。しかし一度湧いた怒りは簡単に消え去りはしない。
「お前は…、ハリボテだな、あいつの言う通り」と准尉は嘲笑うように言った。彼が怪訝そうな顔をする。
170第三話:2006/10/21(土) 06:58:33 ID:???
「お前が今乗ってるジムの前の持ち主が言ってたのさ、戦争は人をハリボテにする大量生産機だってな。
お前はそれだよ、戦争に馴染んでいくうちに人間らしさを忘れちまったハリボテだ」
「その人は今?」
「死んだ、自殺だ。戦争の仕組みを終らせるとかわけの分からんことを遺書に書いてな」
彼はしばらく何か考えていた。それから「二つ、言いたいことがあります」と言った。
「まず一つ。その人の言っていることは間違っています。人間は戦争ぐらいで中身のない人間にはなりませんよ。そんなに弱いもんじゃない。
その人がハリボテになったというなら、それはその人がハリボテになりたがっていたからです」
そしてもう一つ、と指を立てて言う。
「僕は生まれたときからずっとこうでしたよ。それでもハリボテである気はないし、戦争でそうなった気もありませんね」
彼はジムを腕で押し、反動でフワリと准尉の横を飛んでいく。
准尉はとっさに何か言い返そうと振り向いたが、急に何もかも馬鹿らしくなって、やめた。

171第三話:2006/10/21(土) 07:00:50 ID:???


戦闘はもう始まっていた。准尉は味方のMSに合流しながら敵の群れにビームスプレーガンを撃つ。
この距離ではまだほとんど当たらない。一定の距離を保ったまま、ほとんど当たらない弾を撃ち合い、じわじわと相手の戦列を互いに崩し合う。
隣のGMが運悪く撃墜された。准尉はムキになって連射する。
30分ほどそうしていただろうか、ついに最後の味方がやられ、准尉は孤立した。
前を向いたまま後退し、威嚇するように射撃をする。
しかし敵も追ってくる。
こりゃ逃げられそうもないな、そう准尉は呟くと、飛んできた敵の弾を避け、一瞬のうちにバーニアの方向を変えて敵に向かっていく。
慌ててバズーカを構え直すザクをすれ違いざまに撃った。
爆破を確認する暇はない。反転し、高速で移動しながら、包囲しようとしてくる敵と撃ち合う。
172第三話:2006/10/21(土) 07:03:11 ID:???
避けて、撃つ。まず避けることが肝心だ。相打ちなんかつまらない。
撃つ。敵の弾、かいくぐり、また撃つ。当たった。
左、マシンガンを構えたザク。シールドを構えながら直角に移動して避けていく。そして、撃つ。
今度は上から、間に合わない。バズーカがシールドに当たって爆発する。
准尉のジムは衝撃で二、三回転し、それからバーニアで態勢を立て直して敵を撃った。
手に汗がにじみ、吐く息は荒くなっていた。
正直に言って准尉はこうして戦場にいるのが嫌いではなかった。いや、むしろ好きだった。
闘いは躯を熱くたぎらせ、感情を解放してくれる。准尉はスポーツ感覚で敵を殺していたし、敵もまたそうだろう。
撃つ、反応、左、また撃つ。避けて、撃つ。
いつまでもこうしていたかった。しかし准尉の寿命が無限じゃないように敵も無限じゃないのだ。
気付くと准尉はレーダーに映る敵をすべて撃墜していた。
闘っている内に大分後方に下がっていたらしく、前方に見えるア・バオア・クーでは光がチラチラと輝いて、戦闘が続いていることが分かる。
一度艦に戻って補給をするか、そう思案をしているとレーダーが敵影を察知する。
173第三話:2006/10/21(土) 07:04:30 ID:???
一機。速い、多分ゲルググだ。
准尉は近づいてくる敵にビームスプレーガンを撃ちまくったが、一つも当たらなかった。
敵はナギナタを構えている。仕方なく、准尉もビームサーベルを背中から抜いて構えた。
近づいてくる。准尉も自ら近付き、正面から向かっていく。
一閃。すれ違い、向き直る。
瞬間、もう一度前に飛び、切り結ぶ。一合、二合、剣を重ねる度にはじき合っては離れ、また振り下ろす。
推進剤が光り、星々が線をひく。かすめた部分が熱で溶け、焼き焦げる。それでも不思議なほど宇宙は静かなのだ。
准尉は近づいてくる敵にシールドを投げつけた。赤い線が走り、一刀両断される。その間へ下に回りこむ。
慌てて向き直る敵に、頭のマシンガンを撃ちながら剣を構えて全速で近づいていった。
たまたま数発がメインモニターに当たった、それで決まったようなものだった。
ジムのサーベルは敵の胸に深く貫通し、ジジジ、と爆発を予兆する雷光を走らせた。
174第三話:2006/10/21(土) 07:20:21 ID:???
ホッと、息をつく。勝った、しかしそう思ったのも束の間、敵のゲルググは准尉のジムを掴んで放そうとしなかった。
どうやら爆発に巻き込んで相打ちにするつもりらしい。おいおい、と准尉は呆れてため息をついた。
そうゆうことばっかしてると嫌われるぜ、なあ?
閃光が走り、衝撃が准尉を襲った。准尉は気を失い、暗闇の中へ唐突に落ち込んでいった。

175第三話:2006/10/21(土) 07:21:29 ID:???


目を覚ます。
ここはどこか、俺はどうしたのか。
准尉はしばらくしてからゲルググの爆発に巻き込まれたことを思い出した。
何とか生きていたらしい。目の前の装甲が熱でぐにゃぐにゃに盛り上がっている。
外はどうなっているのか。まだ戦闘は続いているのか。
メインモニターは完璧に死んでいた。サブはどうか。しばらくいじくりまわしていると、鈍い起動音がして外が映る。
目の前にはリックドムがいて、バズーカを構えていた。
どうやら“残骸”かどうか敵さんが確かめている時に“ちょうど”目を覚ましてしまったらしい。
これで敵は無駄弾の心配をせず、安心して撃てるわけだ。
やれやれ、しょうがない。まあ、お前さんは俺を殺す権利があるよ。なぜならお仲間をたくさんぶち殺してやったからなあ。
准尉は軽く微笑んだ。そして死を前にして冷静でいられる自分を少し誇りに思った。
これで俺も一人前の軍人だろ?え?
176第三話:2006/10/21(土) 07:23:05 ID:???
ふと、リックドムが体の向きを変えた。
バズーカを構え直し、撃ち始める。誰か味方が来てくれたのか。目の前で爆発がおこり、敵は瞬く間に残骸となってしまった。
「良かった、間に合いましたね。回線は通じますか?」
近づいてきたGMが言う。右肩に見覚えのあるペイントがしてあった。
准尉はなんだか応えるのが億劫で黙っていた。
「大丈夫ですか?」ともう一度“彼”が確認する。
「ああ、大丈夫だよ。ありがとな」
「いえ」と彼は言うと、ボコボコになったハッチをGMの力でひっぺ剥がし、こちらに宇宙服で乗り込んできた。
「戦況は?」
「ア・バオア・クーのエンジン部は潜入部隊が破壊しました。
これによって敵の基地機能は実質停止したので制圧は時間の問題でしょう」
そうか、と准尉は言うと、深くシートにもたれかかった。
「今、味方を呼びました、じきに回収しにくるでしょう。准尉はここで待機していて下さい。」
「ああ」
177第三話:2006/10/21(土) 07:25:53 ID:???
「では、僕は基地の制圧を手伝ってきます」
「何だと?」と准尉は言った「よせよ、爆発に巻き込まれるぞ。敵だって最後だ、死にものぐるいで向かってくるだろ」
「仕事ですから」
「仕事だからってそこまでする義理はねえだろ!あとは他の部隊の奴らに任せとけばいいじゃねえか」
不意に、彼が微笑んだ。なかなか悪くない笑顔だった。
「まあ、仕事だからというのはただの建前です。
僕には僕の考えがあってあそこに行きます」
「ふざけるなよ、みすみす死ぬ気か」
「僕は」と彼は言った。
「僕は、死にたい人間が生き残り、生きたい人間が死ぬような世界は狂っていると思います。
あなたは生きたがっているし、僕は違う。つまりそういうことです」
「死にたい人間なんか、いない」
「いいえ、います」と彼は静かに答えた「もう行きます、さようなら。…ええと」
「フェリペだ、フェリペ・ノイマン」
彼はもう一度微笑み、「さようなら、フェリペ准尉」と言った。
宇宙空間をひらりと跳躍し、自分の機体に戻っていく。
「お前はさ」と准尉は言った。彼が振り向く。
「笑うと、なかなか男前だぜ」
彼はニヤリと笑い、それからコクピットに飛び乗って、遠ざかっていった。

178第三話:2006/10/21(土) 07:37:06 ID:???



戦争が終わり、協定が結ばれ、ゴタゴタが一段落した後、フェリペ准尉は他の奴らと同じように長期休暇をとって家に帰った。
フェリペには妻がいて、二人暮らしだった。
呼び鈴を鳴らすと、妻がドタバタと派手な足音を立てながら走ってきて、フェリペに飛びつく。
妻はしきりに戦争のことを知りたがったが、フェリペはあまり喋らなかった。
もちろん、スポーツ感覚で人を殺していたことも、死を前にして妻のことなど少しも思い浮かばなかったことも黙っていた。
夕食が終わり、ベッドで妻と抱き合っていると、ようやく平和であることの実感が湧いてきた。そうして眠りにつく。
真夜中、フェリペは急に目が覚めた。身体がブルブルと震え、それはいつまでも止まらなかった。
しばらくして、自分が泣いているのだとようやく気付いた。
179第三話:2006/10/21(土) 07:38:37 ID:???
「どうしたのよ」と目を覚ました妻は驚いて言った「いったい何を泣いているの?」
分からないんだ、そう言ってフェリペは泣きながら首を振った。
「話してよ、何か悲しいことがあったんでしょ?」
フェリペは妻を泣き濡れた目で見つめた。そして今はもう平和なんだともう一度思った。
「俺の命を助けてくれたやつがいたんだ」とフェリペはしゃくりあげながら言う「でも俺はそいつのことを何にも知らないんだよ」
妻はフェリペの背中を優しく撫でた。
「本当に何にも知らないんだ、俺は。あいつは宇宙で散っちまって、もう墓参りすることすらできないんだ。
名前すら知らない。あいつだってさ、あいつだって今生きててもいいはずだったのに」
何も知らないんだ、ともう一度フェリペは言った。なんにも。
180第三話:2006/10/21(土) 07:40:58 ID:???
フェリペは妻の太ももに顔をうずめ、ひとしきり泣いた。
本当に赤子のように泣いた。
それから急に顔を上げ、ふと思い出したように「なあ、早く俺の子供を生んでくれよ」と言った。
妻は少し驚き、それから顔を赤らめて、ええいいわ、と頷いた。
本当に?とフェリペは尋ねる。
ええ、本当よ。活きのいい子をたくさん産んであげるから。
たくさん?
ええ、たくさん。だからもう寝なさい。ね?
そうか、良かった。
そう呟くと、彼は夢の中にゆっくりと落ちていった。
妻は彼の鼻にキスをし、電気を消した。

181通常の名無しさんの3倍:2006/10/26(木) 01:40:10 ID:???
ホシュ('A`)
182通常の名無しさんの3倍:2006/10/26(木) 09:00:50 ID:???
しばらく来ないうちに
新作たーくさん(;・д・)スゲー。。。
隠れて読みますw
 その夜、人が普段あまり踏み入れる事の無い
とある倉庫の一室で、妖しく
艶っぽい喘ぎ声が小さく木霊していた。


『い、いやぁ・・・ら、らめぇッ・・・!!』
「そんな事言って・・・本当は嬉しいんだろ?」
『ち、違う・・・違うもんっ!!』
「でも、ほら・・・こんなに・・・」
『ああッ!?だ、だめッ!!み、見ないでッ!!』


「なーにが『見ないで!』ですか!?二人ともいい加減にしてください!!」

若い女性の声が響き、明かりが点けられる。
倉庫の隅々までもを照らす光によって
我々ははっきりと認識する事が出来るだろう。
何かの作業用と思われるロボットに
マツケンばりのスパンコールと『ラメ』が
施されているのを。


【ロマンス】シャリア=ブルのブルった話【グレー】




184ブルった話×2:2006/11/01(水) 08:27:29 ID:???
 なんでこんな所でこんな事やってんだろう・・・
私の人生は一体どこで間違ってしまったのだろうか?
鏡に映るやつれた自分の姿を見て今朝もまたそう
思わざるを得なかった。

「左遷か・・・」

白髪を抜きながら呟く。
妻とは@年も会っていない。娘は私の顔を覚えているだろうか?
木星圏というとんでもない僻地に飛ばされ
開発事業団の要職に席をおくものの、この待遇は
『島流し』と何ら変わらない。今となってみれば大昔、私がまだ高校生の時分に
『世界史』で習った俊寛の心情が痛いほど解かる。

185通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 02:26:36 ID:???
なかなか期待できそうだからあげておく
186:しょん×8
>>136>>137の続き

 女のボヤキと愚痴は止まらない。
こうなるとヒステリーだ。結局、姉さんと呼ばれる
女上司?の八つ当たりの標的にされてしまう
この船の乗員達と、副官の男の苦労が偲ばれた。

「芸術、文化功労者の賞ってのもみんな70すぎの
じじいや、ばばあしか貰っていないじゃん!!秋の褒章だってさぁ
みんな棺おけに近い部類の人ばっかじゃんか!!キィーッ!!」

まるで、関西芸人のネタのように髪を振り乱し
半狂乱になる女の姿を見て
(あんたも十分、ばばぁだよ・・・)
と、副官の男は思わず・・・口走りそうになってしまった。


(たぶんつづかない)