☆★☆機動戦姫ガンダムPrincess第三章☆★☆

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1通常の名無しさんの3倍
宇宙世紀167年、地球圏はザンスカール戦争の傷跡から徐々に復興の
兆しを見せ始めていた。しかし、旧ザンスカール植民地のサイド2
「ソフィア」が地球連邦に反旗を翻し宣戦を布告。
連邦軍の最新鋭モビルスーツと戦艦の建造が噂されるサイド7の
「ロマニア皇国」にソフィア軍が侵攻した。

15才の少女・ユウリは通学中にソフィアのMS部隊襲撃に遭い、近所に住む
友人と幼馴染の男の子とはぐれてしまう。次々に傷つき倒れていく
顔なじみの近所の人たちの姿を見たユウリは衝動的に連邦軍の
基地に向かい、噂で聞いていた最新鋭MS「Pガンダム」に強引に
乗り込み敵MS部隊を撃退する。
2通常の名無しさんの3倍:2006/05/06(土) 07:24:31 ID:jqCUZdlI
│ グレミー軍のニュータイプ部隊隊長、プル>>2が2ゲット!
│ このスレを沈めれば良いのだろう?体慣らしには丁度いい
 \____________ ____________
.                    |/
         ,.  " ̄ ̄ 丶、
        /            \
       /     /| i        ',
.      〃  /l/ !八       i
        |! /く,_{   !__,.> 、,_   |
       VLYハ   下卜 !    !   気持ちが悪>>1の、消えちゃえーっ!
        / }U    L⊥ | {_)/    >>3んな嫌いだ!いなくなれぇーー!
         | ト、丶   "".ィ |レ′    ここから先は行かさないって言ってんの>>4
         | ! `ス二ズー|/       サイコガンダムの前には赤>>5も同然だな!
        ∨ /!.:.:.:.:.:.: }ハ       やめ>>6ぉ!あたしを混乱させるなぁー!
.      ,.へ、  /7´ ̄ ̄`| |___,.ヘ┐ 子供の遊びじゃ>>7いんだよ!
    〈   '^rく. |     !  //  }  >>8ってることがいちいち間抜けなんだよ!
     `ー┴‐┤    ├┴┴ 〜′ >>9るしくなんか…あるもんかーっ!
            !>  < ,        >>10ドー…見てろ、今度こそやっつけてやる!
.          |  ー┐   '
           i    |   |       >11-1000の意思の中に…プルがいた…
          {^ヽ、ト/\|
             Y" ゚!|\∧
           |   ||  │
           /⌒ _」| ⌒〈
         〈__ '´  \_/
3通常の名無しさんの3倍:2006/05/06(土) 07:25:02 ID:jvJq9vxT
主人公 ユウリ・イワノヴィチ・スターリニスカヤ
サイド7「ロマニア皇国」首都に住む15才の女子高生。
ザンスカール戦争で両親を失くし高校の寮で一人暮らし。
引っ込み思案で臆病な性格、成績は中の下、運動神経0。
近所の人たちを救うためにPガンダムに乗り込んだ

シレジア・ファン・ホーヴェン
ユウリの近所の幼馴染でクラスメート。男勝りの性格で運動神経
は抜群。MS講習の成績もいい。他の科目はヒミツ


アレーナ・ヨルダネスク
ロマニアの名家ヨルダネスクの一人娘。その美貌と勉学・スポーツ
全てで才能を発揮する才女ぶりから「ロマニアの薔薇」とも言われる
ほど国民のアイドル的存在となっている。
ユウリらと同じロマニア国立防衛大学付属高校に通う。

ノマノマ・イェイ
ユウリの幼馴染の男の子。サッカー部のエースでイケメンだが祭りの音頭と同じ
名前で女子達の評価は微妙といったところ。
ユウリに好意を抱いている。ジュドーみたいな性格

補足
ここまでの四人は全員15才で同じ学校のクラスメート





4通常の名無しさんの3倍:2006/05/06(土) 07:26:59 ID:jvJq9vxT


この作品の対象ファン層
これまで開拓されていなかった小学校中低学年の女子にアピールする。
そのために主人公を女の子にした。設定に関してはヲタはアニメ誌等で
チェックしてもらうとして、序盤のストーリーは小さい女の子でも
わかる内容と演出が必要。プラモは基本的に女児対象玩具ではないから
デザインや商品展開時のアレンジをうまく売れるように工夫する。

少女漫画の基本は恋愛=好きな男の子と接近することであり、自分を
ジャマする嫌味な美人や素直じゃない男の子、さえない自分を大きく
見せてくれる存在=ガンダムという流れがうまく表現できれば
商業ベースに乗せることも不可能ではない。


なおこのスレッドでは作品を面白くするためのアイディアを随時募集中です。
スレッドの伸長妨害、主人公を男にして欲しい、等の根本的変革案以外は
基本的にすべてのアイディアが作中に反映されますが、あくまでベースが
女児童対象アニメの小説版であることを念頭に入れて下さい。現在、二十話まで
進んでいます。設定に関してはリクエストがあったものを詳細記述しますが
dat落ちした二十話までの再放送スレ、設定まとめ用スレ立ても検討中です。
意見を下さった人は全てガンプリ製作委員会です。

※なお、既にストーリーは終盤に入っていますので大規模なアイディアは
採用されない可能性もあります。

5通常の名無しさんの3倍:2006/05/06(土) 07:29:05 ID:jvJq9vxT
〜これまでのあらすじ〜
サイド7「ロマニア皇国」に住む15才の女子高生ユウリは突如侵攻した
サイド2のコロニー政庁ソフィア軍の攻撃で友人とはぐれ、傷つく市民を見て
怒りを覚えると連邦軍の最新鋭MS「Pガンダム」に乗り込み敵を撃退する。
が、休む間もなく親友のシレジア、天才少女アレーナと共にリーンホース級
宇宙巡洋艦「フェレンツバロシュ」のMS隊に任命され、「ベスパの女豹」
アイア・コッカらソフィアの強敵たちとの戦いを何とか潜り抜けて任務の為
地球へ向かう。途中、何度もくじけそうになるユウリだが、性格も育ちも違う
三人は苦しい戦いの中で友情と結束を強めいよいよ地球へ降り立つのだった。

ウーイッグで待っていたのは連邦軍の出迎えではなくソフィア軍のアンブッシュ
であった。傷ついたユウリ達一向は南下してリガ・ミリティアの援助を獲得し、
損傷したフェレンツバロシュを宇宙へ帰すためのテルアビヴ基地へ向かって
カミオンと共に東ヨーロッパ大陸を南東に下っていった。しかし押し寄せる
ソフィア軍と復活したネオ・ザンスカール、地元のゲリラグループの前に
彼らの疲労はピークに達していた。

http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1138179665/


6通常の名無しさんの3倍:2006/05/06(土) 07:45:48 ID:jvJq9vxT
戦場で出会った神秘的な美少年、ピアス・イン・ヘブンとユウリは恋に落ちる。
しかし彼はスーパーサイコ研究所で強化されたサイキッカーであり、敵味方に
分かれて戦う宿命に。
しかし、ウッソ達リガ・ミリティアの援助によってユウリは悲しみを振り切って戦う。
テルアビヴのシャトルを破壊されながらも、ダイタロスガンダムのブースターで
フェレンツバロシュ一行は宇宙へ帰還した。

宇宙へ戻ったユウリを待っていたのはカルルらが月のセント・ジョセフから
輸送してきた三機の新型ガンダム=ガンダムPrincess、ナディア・コマネチ、
ツルベナ・ズベズダだった。三人の少女の特性を最大限に生かすために
リィズ・アノー女史に作られたそれは、MS自体が合体して一機のMSとなる
超高性能機であった。
この新たな力により、ユウリ達はソフィアに占拠されたロマニア皇国を奪回すると
帰還したイオン王子の下サイド7全体が決起してソフィア、ネオ・ザンスカールを
中心としたサイド2連合に宣戦を布告する。

ところが、ユウリの宿敵アイア・コッカの執拗な攻撃と知将リリア少佐の
ウィルス攻撃で、ユウリは幼馴染の少年・ノマノマを拉致されてしまう。
コロニーへの毒ガス攻撃もロマニアに罪が着せられ、とうとう連邦軍は
ロマニアを反乱分子と看做す。遂には国家元首イオン王子まで拉致されギロチンで
処刑されてしまった。
その間に、ネオ・ザンスカール総統クロノクル・アシャーは新型バイク戦艦による
モトラッドU艦隊を完成させ地球へ向かう。さらに、ソフィアの根回しで
連邦の機動力を断絶するマハの暗躍・・・・・・・・
いまや唯一の味方勢力となったリガ・ミリティアを救うためユウリ達一行は
地球へ向かうことになった。

http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1141995367/
7通常の名無しさんの3倍:2006/05/06(土) 08:22:34 ID:jvJq9vxT
よくあった質問

Q 何故主人公達は地球へ向かうのか?
A 「プロジェクト・ロマニア」の契約条項によるものである。
プロジェクト・ロマニアはソフィア蜂起に具体的対策を練らない怠惰な
連邦上層部に反発した若手有志による新型MS・戦艦開発計画のこと。
しかし連邦上層部もこの情報を掴んでおり、特にリーンホース級宇宙巡洋艦
フェレンツバロシュは有事の際ロマニア皇国軍に運用権が移譲されるが、すぐさま
地球上で直接返還しなければいけない旨が半ば強引に盛り込まれたため。

Q 何故ユウリはパイロットになれたのか?シレジアは学校のMS科目の成績優秀、
アレーナはJrMS選手権四連覇だからともかく、皇国軍や連邦駐屯部隊、他の学生に
適任者はいなかったのか?

A 確かに学校の成績も運動神経も並以下の少女であるユウリが最新鋭MSを一度
マグレで動かせただけで専属パイロットになれるのは不自然。
これについては、急遽艦長代理となったニコライが宇宙に出た後に半ば投げやりに
任命した後に慣例化してしまったのと、この時代のMSに対する個人情報登録義務による
事情がある。
携帯電話をアームレイカーに填め込めば個人情報の登録手続きも、その後の起動も
少ない手間で済むが、その人間が登場を重ねた後にデータを書き換えると
手間は増大する。つまり、初期にニコライ艦長が代わりのパイロットを探さず
ユウリを乗せ続けてしまったことが最大の原因。

Q SWWとは?
A SWWは地球圏全域の電子ネットワークで、当初は女性向け護身機・移動オフィス
の小型MS向けソフトの一環だったが後に軍事転用された。
「TRAPAシステム」に任務・目的遂行に必要な情報を検索し送信すれば、
自軍データベース内の情報に制約されない、より広範な情報・状況を計算した
最も合理的な優先行動順位と出力調整指示を表示することが出来る。
8通常の名無しさんの3倍:2006/05/06(土) 08:25:17 ID:???
ランカー情報検索【謎のパイロットA】
--------------------------------------------------------------------------------
ここに書き込む事が存在しない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Ilikeアニメ
EVA・Fate・ナデシコ・どらえもん・ブリーチ・ガンダム系





Ilike歌手

19・レミオ・バンプ・スピッツ
9あぼーん:あぼーん
あぼーん
10:2006/05/06(土) 10:22:48 ID:jvJq9vxT
何故か・・・・・・・・・・「女の子が主人公」スレと「新しいガンダムを」スレでここの
名前が出ていた。
結局、肯定も否定も名前出した時点で宣伝になってるってことに気付いた方がいいな。

そういえば先日、「ガンダムPrincess」でググってみた。
女の子が主人公のオレガンをやってる奴は無数にいると思うが、「ガンダムPrincess」って
名前を思いつく奴が、ひょっとしたら自分以外にも世界のどこかにいないとは
限らないからだ。

検索結果は195000件くらい。
なんか「機動」「姫」「Princess」が含まれるサイトがごっちゃだった。
大体が種関連の商品?だかゲームのサイトだか。
一つ、ネオ・ジオンの少女達を描いたSSかなんかがあったような。
ちなみにここは「機動戦姫ガンダムPrincess」だと十番目くらいに出てきます。
はやくサイト作んなきゃ。
11あぼーん:あぼーん
あぼーん
12第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 11:58:56 ID:???
サイド2のコロニー政庁「ソフィア」が地球連邦に宣戦布告してから半年以上が経過した。
現在、地球連邦軍全体としての対ソフィア軍事行動は起きていない。
明確なアクションが無くとも攻撃を受けた各サイドやコロニーの駐留連邦軍や
現地市民の抵抗で何とか紛争の域を出ないレベルの被害で済んでいるからだ。
ソフィアが現時点で制圧した地域はウーイッグを中心にした東ヨーロッパ各所。

そのうち、ブダペストとコソヴォはリガ・ミリティアによって奪回されたものの、
後にウーイッグ制圧部隊の攻撃で再び占領下に置かれた。
ネオ・ザンスカールが地球へのモトラッドU降下・整地作戦を決行したのも、
この地を明確な拠点として確保したいからだ。
その上で、過去の宇宙戦争で幸運にも大きな被害を受けてこなかった西ヨーロッパ
制圧へ乗り出すのである。
元はといえばダイタロスガンダムを連邦から譲り受けたモンテネグロのスーパーサイコ
研究所のコネクションでゴッズ・イン・ヘブンは漁夫の利を狙うマハを地球上での
味方に付けたという事実があった。

それによって地元のゲリラを駆逐されても、リガ・ミリティアから支配地域を奪回
することができたのである。
さしあたってマハは、「地球の不法居住者摘発」の名の下にカサレリアへの攻撃を
開始した。
この点でソフィアとマハの利害は完全に一致していたのである。
警察機構を統括するグレゴリー・ヨクサン長官は兵器不況によるバブル・リバウンドも
あって地球上の人口を一人でも減らしたいと願う派閥の急先鋒であったが、彼は他の
官僚と違ってソフィアとのコネで手に入れた武力と技術がある。
後に、彼らが現在の思想やスタンスと逆行するような主義を掲げる跳梁となるのだ。
13第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 12:02:41 ID:???
ウォレン「対空砲火!弾幕薄めるな!」
クッフ「やってますよ!」
エリシャ「街に入るわ!これで敵も攻撃を弱めるはずよ!」
マルチナ「ねっ、姉さん!前方に降下してきたわ!」
カレル「僕が食い止める、早くライプツィヒへ!」
シャクティ「うっ、うっ、ううううう・・・・・・・・!!!!」

マハのMSヴェストールの群れに追われるカミオンのキャビンの中は騒然としていた。
ようやく断崖絶壁の山岳地帯を抜けてライプツィヒの街が見えてきたところで、
シートの一つに座っていたシャクティが呻きだした。
お腹はパンパンに張っており、今にも破裂しそうなほどの熱く躍動感あふれる
鼓動を響き渡らせている。
ウォレン「シャクティ!大丈夫なの!?」
シャクティ「だ、大丈夫・・・・・大丈夫よ」
ウォレン「ここは危険だ、奥へ!」

ゲリラ戦用の機銃やバズーカではマハの新鋭MSに歯が立つはずもなく、カミオンに
直接弾幕を張る砲台はジェムズガンが引き受けていた。
ヘビーガンとジャベリンがいくら抵抗したとしても、ヴェストールの戦闘力には
歯が立たなかった。
若手達を率いるカレルにも焦燥感が滲み出る。
カレル「くそっ・・・・・・・・・・FB!早く来てくれーーーーーーーっ!!!!」
14第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 12:04:16 ID:???
サイド2宙域での激戦から一日と少し、フェレンツバロシュは止む無きこととはいえ、
僚艦の随行を全く得ぬまま地球の静止衛星軌道へ到着していた。
イオン・イリエスク王子の、結局は失敗に終わった奇襲による救出作戦において
敵軍のゴッズ大佐は王子を解放する条件としてロマニア皇国軍とそれを支援する
全ての勢力の即時武装解除を要求した。
これに対し、ダミーとして一応は全ての友軍に撤退命令を出したのだ。
これはサイド2に戦力を傾けていたために即座に本国の防衛ラインを修正しなおす
意味もあったのだ。

しかもリガ・ミリティアとの協力体制はあくまでFBのみのものであり、それ以上の
協力は仰げない。
ただでさえ王子の戦死で、皮肉にもリガ・ミリティアのオイ・ニュング伯爵がギロチンで
処刑された時とは正反対に皇国軍とソフィアに対抗する全ての勢力の士気は日に日に
下がっており、今更地球を守ってやるなど、スペースノイドとして自分達の住む土地
第一の精神を覆すことは出来なかった。

しかし、来てしまったからにはやるしかない。
ニコライには、東ヨーロッパを奪回して現地の連邦軍人にかけあい今度こそ援助を
引き出さなければ、という思いもあるからだ。
FBの無断運用の汚名、そしてロマニア本国への経済援助打ち切り。
全てがソフィアのシナリオ通りに動いている。
ここで連中の勢いに歯止めをかけなければ、それこそユウリの言うとおり、
これまでやってきたことが全て無駄になってしまう。
ニコライ「モトラッド艦隊、まだ捕捉出来ないのか!?」
15第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 12:10:54 ID:???
仮眠をとって後、ユウリは昼食をとるために食堂へ向かっていた。
もう何日、学校へ行っていないのだろう?
シレジアやノマノマ、アレーナ達とバカ騒ぎしていた日々が懐かしい。
地球へ降りて、その後ロマニアに戻ってからは学校の機能も全て皇国に
戻されて自分達は皇国軍と聖コンスタンツァ学園を結ぶ特別強化指定生徒の
制度に助けられ、一定の単位が免除されるようになった。
しかし、そんなことはどうでもいい。
ただ、あのころの慎ましくも平和な生活に戻りたいだけだ。

イズモ「よ、ユウリ!よく眠れたか?」
ユウリ「少尉!・・・・・・・どうしたんですか?」
イズモから話しかけてくるなんて珍しいことだ。
イズモ「あ、あのよぉ・・・・・・・俺も軍属の先輩としてだな、そのぉ・・・・
これまでお前らに先輩らしいことをしてやれなかったと思うんだ。
そりゃ、まだ女子高生だ。
戦争が辛いのは当たり前だろ?
だから、悩みがあったら何でも言ってくれ。聞いてやるからさ」
ユウリ「あ・・・・・・そりゃ、あの・・・・・・ありがとうございます」

自分より10メートル身長が高いイズモに対し、少し上目遣いに頬を赤らめた
ユウリは言葉を拙く搾り出すように返した。
イズモ「あの、さ。
覚えてるだろ?フォン・ブラウン。あの時、女子高生は電車でケータイでも
いじってりゃいいんだって、言ったのまだ怒ってるか?
だったら、謝るよ。お前は間違いなく凄腕のパイロットだ。
どこへ行ったって通用するよ。うん、俺が保証してやる。
だから、悩むことなんてねぇんだ。俺達みんな、ユウリがいなかったら
死んでたんだからな」
16第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 12:13:19 ID:???
イズモは頭を掻きながら、目を逸らすユウリを見つめる。
彼自身も自分の中の感情を確かなものとして肯定できてはいなかったが、
今やっていることは仕事なので、肯定する、否定する以前にいみじくも
イズモ自身が言ったように、フォン・ブラウンの時のように過剰に否定する
ことなく、かといって年端も行かない女子高生に軍人の自分がへーこら
するわけにもいかない。
だから、とりあえず最低限の「職場的コミュニケーション」を取ろうとしているのだ。
例えるなら新入社員の副店長と優秀なバイト店員の関係である。

イズモ「じゃ、俺は自分のMS隊の整備を監督しなくちゃならんから・・・・
あ、そうだお前も!
今度から自分の乗る機体のパーツや燃料を各自で発注する事になったの、
知ってるよな?ちゃんとやれよ」
ユウリ「あ、はい!がんばります」
そう言い残して、イズモはMSデッキへ去っていった。
取り残されたユウリはイズモの妙な人の良さに戸惑いをおぼえて一人
立ち尽くしていたが、そこに迫る影があった。

シレジア「わっ!!!!!!!」
アレーナ「う、わぁ!!!?なにっ!?」
突然後ろから抱き押さえられたユウリとその上に覆い被さるシレジアは、
傍目からするとデートの待ち合わせをしていたカップルのようである。
シレジア「ユウリ、気付いたかい?」
ユウリ「気付いたって・・・・・・・な、何を」
シレジア「そりゃあオメェ、少尉の態度がいつもとえらく違うってことさ」
ユウリ「そ、それは気付いたけど・・・・それがなに?」
次にシレジアが何を言うかわかってもいたのだが、それは長年の付き合いだから
ではなくて、この手の話題に敏感になったからだとわかっているからこそ、
ユウリは頬を少し赤らめたのだった。

17第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 12:15:29 ID:???
シレジア「なぁんだ、オメェまだ気付いてねぇのか?
イズモ少尉の気持ちにさ。ったく、可愛い顔して罪作りだよ・・・・・その鈍感さ!
なんかアイアおばさんの気持ちもわかるぜ」
ユウリ「・・・・・・・・・・・・・」
ここで「わかってるよ、イズモ少尉はあたしのことが好きだっていうんでしょ」
とでも言ってしまうとする。
それは自惚れだろう。それこそ、いみじくも名前が出たアイアのいつも言っている
賢しい小娘そのものになってしまうので、いつものようにシレジアのイジりを
無視するようにユウリは起き上がって何処かへ立ち去った。

シレジア「ユ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
呼び止めようとして、やめた。
ここから先は本当に戦争を実感する戦いになる、そう言ったのはシレジア自身だ。
事実その通りになったからって、全然偉くもなんともない。
自分がもっとしっかりしていれば、恋愛沙汰・色恋話に現(うつつ)を抜かしたり
していなければ防げた犠牲もあったはずだ。
そう、ここは友達と遊ぶ場所じゃない。戦争をやってる戦艦の中なんだ。

それをわかっているのに、ユウリの温もりを求めたのは、それこそ目の前で人が
死ぬのを見ればいつもの日常の中にある安心感に浸って自分を落ち着けたいと
思ったからである。
だが、今のシレジアにはニコライがいる。
ニコライに精神的充足を求めることはできないのか?
それも駄目だろう。彼はこの艦を、そして今やロマニア皇国軍を預かる立場だ。
そして、王子の生首を見れば、ニコライが同じ目に遭うことを想像して余計に
会うのが怖くなるのである。生理も乱れる道理なのだ。
ドミトレスク「艦長、機影です!二時の方向!」
ニコライ「いや、いい・・・・・・・・・・・モトラッド艦隊は!?」
ルペスク「ダメです・・・・・・・・ミノフスキー粒子は哨戒濃度ですが、それでも衛星軌道に
それらしき質量は確認不能です。
おそらく既に大気圏・・・・」
ニコライ「それ以上はいい。
連中が足止めに出した部隊だろう。突破するぞ!ミサイル発射だ」
ブリッジのその声と同時に、フェレンツバロシュ全体が戦闘体制に入った。

MSデッキでも全てのパイロットが準備を終えている。
ニコライ「聞こえるか?
敵MS群の先頭にはザガスと、未確認のものもある。TRAPAシステムのガイダンスに
頼りすぎるなよ」
イズモ「わかってますよ、艦長!うちらマジ・デウゼー隊はデータの取得に専念させて
もらって、随時ガンダムチームとジーク隊のTRAPAに送信しますんで。
イズモ・カトウ、マジ・デウゼー出るぜ!」
シャーベット「さすがだな、少尉・・・・・シャーベット・イノエ、ジークリンデ出ます!」
カルル「よし・・・・・・・・・今日が俺にとって勝負の日だな。
カルルマン・ドゥカートゥス、ジークフリード出ます!」

全てのMSがFBと共にそのまま大気圏突入後にモトラッドU艦隊を捕捉・追撃する構えだ。
アレーナ「今は、ノマノマさんのことも、全ての余計なことも忘れなくては・・・・・
アレーナ・ヨルダネスク、ツルベナ・ズベズダ出ますわ!」
シレジア「ユウリ、出遅れんなよ!
シレジア・ファン・ホーヴェン、ナディア・コマネチ出るよ!」
ユウリ「・・・・・・・・・・・・・・・・よし・・・・・・・・・・・・敵を倒す。倒すんだ・・・・・・それは、最後に
大切な人をみんな救えることなんだ・・・・・・・・それを、信じるしかないんだ。
ユウリ、ガンダムPrincessいきます!」
マジ、ジーク隊に続き、赤・青・白の三機のガンダムタイプがカタパルトデッキを飛び立った。
18第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 12:17:08 ID:???
その頃、モトラッド艦隊は大気圏の高熱を圧倒的な出力のビームフィールドで
突破しドレスデンへの降下軌道シークェンスをとっていた。
旗艦クィーン・マリアはビームフィールドの連結のための艦隊配置から、
戦闘体制に移行するための修正指示で慌しくなっていた。
地球連邦軍に動きが見えない以上、それを警戒する手は無い。
問題は既にライプツィヒまでカミオンを追い詰めているマハとのバッティングを
避ける作業だ。

テーベ「クロノクル総統!
ショスタコーヴィチのジェロニモ部隊が出撃許可を求めています」
クロノクル「ショスタコーヴィチが?
それはともかく、何故いまジェロニモなのだ・・・・・・・・・世間に余分な詮索を
させるだけだろうに・・・・・・・が、静止衛星軌道に配置した部隊の数を考えれば
テストも兼ねて出すも止むを得ないところか。
いいだろう」

クィーン・マリア両舷のMSデッキから、頭部に羽飾りをつけた筋肉質のGMが
次々に射出される。
中欧安全保証機構ヘキサゴナーレは旧世紀から長い年月をかけてアルプス対空砲火線を
築いた。
ここを突破するのに、各勢力への顔向け・調整を考えているヒマはない。
そうしていてはやられてしまうからだ。
クロノクル「イヴァン大尉からの連絡はまだか!」
19第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 12:19:11 ID:???
地球の静止衛星軌道では、FBのMS部隊が敵の防衛網を突破する戦いを始めていた。
太い火線、細い火線、磁場、粒子が目まぐるしく交錯する。
まさしく、地球を巡る戦いの正念場である。
クロノクルはマハに期待して、さらに地球リクリーン作戦の先にある真の目的に
向けての意味であえて保有MSの四割をここに配置したほどなのだ。
ユウリ「む、ザガスっていうのが数機・・・・・・・・ってことは、両脇の一機ずつが、
新型なのか」
ザガスには、ヴァホウスの隊がそれぞれペアを組んでいた。

近接戦闘用のザガスに、中・遠距離射撃用のヴァホウス。
ユウリも苦戦したようにこの二機はコンビネーションで動く。その為、ネオ・ザンスカールの
中でも特に意思疎通のあるパイロット同士がペアを組むことになっていた。
その中には恋人同士も含まれていた。
ガンダムチームの驚異的な火力は、彼らの未来の門出を阻む悪魔の力だ。
それでも彼らは進まなければならない。
理想の社会のため、そこで安心して暮らせる夢を願いながら・・・・・・・・・

アレーナ「悪いけど・・・・・・・・・一掃する!」
シレジア「オッケイ!」
ユウリ「よし、いこう!」
ガンダムチームがスカート・ヴェスバーを一斉射した。
しかし、敵MS群もシャカが素早くロータス・フィン・ファンネルを展開して味方機の
半数以上をスッポリ包み込むバリアを形成した。
その数は尋常ではない。シャカもかなり量産が進んでいるようだ。
蓮の花のような形をしたファンネルのバリア帯が消えたのと、ヴェスバーの嵐が止んだ
のはほぼ同時であった。
縮退率を細かく調節すれば薄い部分を狙うこともできたろうが、ガンダムチームの
ビームフィールド連結は大気圏突破に不可欠。ここで出力の無駄遣いは出来ない。
ヴェストールの攻撃は、ライプツィヒの街中にも被害を及ぼした。
ウォレン達はカミオンのホロを被せたMSの荷台を森の中に隠し、さしあたって
クルー達を市民と共に聖トーマス教会に避難させた。
この街は、文化・芸術・政治経済的な面で旧東ドイツ地域の要となっている。
ここを破壊されることはあらゆる人に心理的動揺を与える。
そして地元の人々はリガ・ミリティアを厄介者と感じていることも事実だった。

「なーにが、中欧安全保障だよ」
「厄介なモンを抱えこんじまったな」
「この時代に地上戦なんてやっからよぉ」
耳に痛い言葉の数々は、シャクティの腹にも響いていた。
一人の若手クルーがシャクティの額に水で冷やしたタオルをあてる。
シャクティ「あ、ありがとう・・・・・・・・・・・」
「いいんですよ」
いつまでも、ここに世話になるわけにはいかないだろう。
カサレリアを奪われ、退却せざるを得ないとはいえそれは同時に戦線を自分達の
都合で広げていることにもなるからだ。

ズドンッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「きゃっ!!!!!!!!」
「何だぉ!?」
「く、ああああああ!!!!!!!」
「リガ・ミリティアは、何してるんだ!」
ライプツィヒの街が泣いている。
路上に転がったゲーテや森鴎外の銅像の首も、泣いている・・・・・・・・・・
空を覆う厚い雲の、慈悲だろうか。
20第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 12:27:09 ID:???
再び、衛星軌道。
散開したネオ・ザンスカールのMS部隊に混じっていた二機の新型MSの
うちの一機がズベズダに組み付いた。
アレーナ「ぐっ、うう・・・・・・・・・・!」
アームレイカーをしっかり握り締めたまま振動で上半身を倒され、亜麻色の長髪を
揺らすアレーナ。そして、全天モニターで背後のMSを視認する。
アレーナ「これは・・・・・ハジ!?い、や・・・・・・違う」
イズモ「マジ!?マジだと!?
野郎共、鹵獲したマジをパーツに使いやがったなーーーーーーっ!!」

いきり立つイズモが口角に泡をこぼして隊を離脱する。
が、ズベズダを解放したハマジはビームサーベルの一閃でイズモの突進を
受け止める。
イズモ「ぬうううっ・・・・・・・マジ・デウゼーは連邦とロマニアの信頼の絆だぞ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
パイロットは頭部バルカンと脚部ミサイルポッドを使ってイズモのマジの
体制を崩す。
イズモ「あ、ぐぉあ!便利に出来てやがる・・・・・・・」

しかし、ガンダムチームの隊列を修正するのには役立った。
アレーナは素早くシレジア、ユウリと合流する。
もう一機のハマジは各局面をこまめにフォロー砲撃。戦線は完全に膠着した。
カルル「イズモ少尉!ここは俺に任せて!」
カルルもジークフリード隊から離脱してハマジに突進していった。
イズモ「カルルか!・・・・・・・・・・・・すまん!」
妙な行動をとるこのハマジはともかく、もう一機のデータを取って各機のTRAPAに
送信すれば確実に道は開ける。イズモは的確な対応をした。

しかし、こちらのハマジに乗るパイロットは熟練のようだ。
カルルも全力で互角の戦いを演じていたが、ハジとマジの機能を兼ね合わせた
それを上手く生かして、寄せ付けない。
ギィィッィン!!!!!!!!!!!!!!
交錯したジークフリードとハマジがビームサーベルを交差させ火花が飛び散る。
カルル「こ、このパイロット・・・・・・・・何だ!ケレン味がある・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
カルル「何・・・・・・・・・・・・・・・何なの、この手触り!?
会ったことがある人!?でも・・・・・・・・」
21第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 12:30:11 ID:???
ショスタコーヴィチ「ジェロニモ部隊、出るぞ!」
小さなひげを蓄え、よからぬ企みごとを醸し出すショスタコーヴィチに率いられた
ジェロニモ部隊はアルプス対空砲火線に絨毯爆撃を食らわせた。
すぐさま、麓の基地からモトラッドUの北上を阻止すべくゾロアットとヘビーガン、
ジャベリンらの混成部隊が射出される。
「ぬ・・・・・・・・・・・・・!?」
「どうした、ヤキン!?」
「あ、あれは・・・・・・・・・GM系の機体じゃないのか!?」

ビームローターの片腕を上げて分厚い隊列を組むジェロニモだが、それでも
もう片腕のビームライフルから打ち出された火力は、全時代機を駆逐するに十分なものだった。
ノミのような地上のジェムズガンが放つ対空砲火など、文字通り蚊のようなものだった。
クロノクル「ん、ショスタコーヴィチの判断は正しいな」
テーベ「アルプス、越えたようです」
クロノクル「よし・・・・・・・・バイエルンは晴れているか!?」

アルプスを挟んで、左に鬱蒼とした漆黒の森を頂くドイツの地形が見えてきた。
クィーン・マリアのブリッジ・主モニターにはザクセン州を縦横無尽に囲い込んだ
ヴェストールのマークが写っていた。
彼らはこのまま南西に動き、モトラッドUとバトンタッチするが、カミオンが
この後どう動くかでその手筈も違ってくる。
事によってはバイエルンの占拠はクロノクルに任せられるのだ。
ゴッズは今頃、爪楊枝を片手にソファで寛(くつろ)いでいるのだろう。
クロノクルは乾いた下唇のささくれを上下の歯で摘み、剥がした。
22第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 12:58:42 ID:???
カルル「このパイロット・・・・・・・・変だ!」
カルルは異常なほどの、プレッシャーともまた違った妙な迫力をそのハマジから
感じ取って、後手後手の戦いを演じてしまっていた。
しかし、少なくともカルルは凄腕の彼を引き付けることには成功していた。
ザガスとヴァホウスのコンビプレーもユウリが得たデータで何とかなっていたし、
あとは各局面をフォローして回るハマジと、シャカのフィン・ファンネルが厄介
というぐらいのものだ。
そこに、イズモ達マジ・デウゼー隊の取ったデータがTRAPAの設定として送信されてきた。

ユウリ「ハジと、マジ・デウゼーの混成機!そうかっ!」
ユウリは高加速レンジで旋回して回るハマジに食らいついた。
キャキィィ・・・・・・・・・・・・ッ!!!!
ガンダムPrincessがビームザンバーでハジの袈裟の装甲を斬りおとすと、案の定
そこにシャカが集まってきた。ファンネルの配置が大きく変わる。
シレジア「いくよ!」
アレーナ「オッケイ!」
すかさずザガスがナギナタ・ソード・トマホークを連結して妨害に入るものの、
間に合わずスカートヴェスバーが発射された。

次の瞬間、大気圏突入へのきれいなコースがスッポリと開いたのである。
相方を失ったヴァホウス隊がロングスナイプランチャーを連射するものの、
すぐさまFBのビームシールド加速器を中心に艦体にとりついたガンダムチームの
放つ特大ビームフィールドの壁を破ることは出来ない。
ニコライ「ビームシールド全開!ガンダムチーム以外のMS隊は収容できたのか!?」
ヴァホウスの追撃もしつこかったが、何とか間に合った。
ユウリ「はぁぁあ・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!」
シレジア「ぬ、く・・・・・・・・何度味わっても嫌だぜ!」
アレーナ「む、くううううううううううう・・・・・・・・!!!」
23第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 13:23:15 ID:???
カミオンのキャビンの中では、ウォレンがいつものように地図を広げてメンバー達と
今後の方針を話し合っていた。
が、今日ばかりは彼を含めた周囲の表情もさすがに緊張に彩られている。
ウォレン「ウッソがいない時に仕掛けてくるなど、賢しいことを・・・・・・・!
やはり、ライプツィヒを出よう」
マルチナ「でもウォレン、ライプツィヒに身を隠していればマハもそう簡単に手は
出せないわ」
ウォレン「いや・・・・・・・・・」

エリシャが制して言葉を継いだ。
エリシャ「そういう問題じゃないのよ。このライプツィヒの被害、それに伴う人々の
不信感。自分に都合よく考えていたら、それは守りの姿勢だし、リガ・ミリティアの
今の立場を揺らがせる事にもなるのよ」
クッフ「それは・・・・・・そうですね」
ネス「ウォレン少佐、貴方に判断が委ねられてるんですよ」
ウォレン「それは、わかってるよ。
問題は僕の考えにみんなが賛同してくれるかどうかなんだ。たとえ正論でも一人でも
反論があればそれを最後まで聞きたいな。どうしてそう思うのか」

コーヒーカップをトレイに乗せてきたカレルが答える。
カレル「それは、貴方が考えるべきことじゃない。
少し強い言い方かもしれないけど、それでは組織の指導者たりえないんだ。
さっき多数決をしてライプツィヒを出ることを決めて、その上で更に上の話し合いをする。
今はそこまで意思決定過程にこだわる段階じゃないでしょ。
貴方の一声が必要なんです」
ウォレン「よし・・・・・・・・・・・・スージィがシャクティ達を連れ戻してきたら即刻ライプツィヒ
を出よう。何よりシャクティの容態が一番心配なんだ」
24第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 13:49:26 ID:???
ニコライ「く、くく・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!」
キャプテンシートの手摺を強く握り締めGに耐えるニコライ。
イズモ「ええい、ビームフィールドがありゃ俺も力になれるのによ・・・・・・」
シャーベット「ドラゴスティアの書き換え、まだなんですかね」
カルル「ユウリ・・・・・・・・・」
MSデッキからは祈りの力を送ることしか出来なかった。
やがて、分厚い大気の層を抜けて真っ青な空が見えてきた。
一度目に地球に降りた際にはビームシールドを連結して、やっとのことで大気圏を
突破したのである。それに比べて便利になった分、その力に加われないものには疎外感を
与えるのだろう。

だが、クルー達がそんな物思いに耽っていられる時間は少なかった。
ドミトレスク「艦長!前方に機影です」
ニコライ「さっきのヴァホウスとは違うのか!?
いや、そのはずだな・・・・・・・連中もビームフィールドを完備してたって先回りなんざ
できるはずがない」
ルペスク「データに無い機体です」
ニコライ「ガンダムチーム、行ってくれ!
もしかリガ・ミリティアの出迎えかもしれないから対応は慎重にな!」

ユウリ「はい・・・・・・・・・・・う!?」
ユウリ達ガンダムチームがその真っ黒な機体を迎えた時、真正直に彼らは背中から
無数のバーストファンネルを展開してきた。
ユウリはすぐさまインコムで対応するが、二種あるファンネルはマザーファンネルで
エネルギーを補給しつつしつこくMS隊を囲んでくる。
アレーナ「マザーファンネルとチルドファンネルか・・・・・・・・・・・
それでも全時代的だけど、何か細工があると考えるのが自然!」
ズベズダもインコムとマイクロミサイルを駆使するが、その間にヴェストールの群れは
接近してビームソードで近接戦闘を仕掛けてきた。
25第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 14:21:44 ID:???
ウォレン「なんだって!?」
カレル「嘘じゃない。マハのMSが上空の隊列を乱したんだ」
ウォレンの号令から約一時間、カミオンが身を隠しているライプツィヒ近郊の森上空を
監視していたマハのMS隊・ヴェストールが姿を消し始めているという話である。
ウォレン「これは・・・・・・チャンスだ!
早くスージイ達を回収したいけど、いくらなんでも街中に入るわけにもいかない」
エリシャ「町の人に掛け合って、なんとかしてもらったら・・・・・・!?」

突然、ライプツィヒの西から・・・・・・・・・いや、更にそのはるか向こうから物をなぎ倒し
猛烈な勢いで接近してくる質量が感知された。
竜巻や地震などの天災といったものではない。
もっと人為的な悪意と浅知恵を感じる。
しかも、既知のものである。
ウォレン「なんだ・・・・・・・・・・・・・・」
カレル「この、不快感・・・・・・・・・・!」
エリシャ「竜巻、なの・・・・・・・・・・・・違う!?」
マルチナ「違うわ・・・・・・・・もっと、薄気味が悪くて、手触りのするものよ!」

家々に隠れていた人々が、マハの空襲とも違うその妙な衝撃音に驚いて一斉に
飛び出してくる。
「あ、悪魔だ・・・・・・・・・・・」
一人の老人が言ったとおりそれは悪魔であった。
すべての物を、生きとしいける全ての物を押しつぶしかねない強烈な悪意。
恨み、反感、怒り、悲しみ・・・・・・・・・・・・
シャクティ「キャアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!」
教会から出ようとしたシャクティが猛烈な腹痛を感じて蹲(うずくま)った。
26第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 14:34:00 ID:???
ニコライ「あいつら、かなりの高性能機体だ・・・・・・・一筋縄でいくもんじゃない!
こちらも砲撃でフォローするぞ!
全機発進してガンダムチームをフォローだ!」
シレジア「くっ・・・・・・・・・・・・そ!こいつら」
シレジアはファンネルミサイルの機動性に苦しんでいた。
パイロットはおそらく全員、サイコミュ対応型のサイキッカーなのだろう。
そうでなくてはこうも接近戦を挑まれて、TRAPAシステムだけではこんなに上手く
敵にだけファンネル攻撃を命中させられない。

ギイイィィン!!!!!!!!!!
ガンダムPrincessの振り下ろしたビームザンバーは、シールドの各頂点が分かれて
ちょうどフィンファンネルのように広範囲なバリアを形成するビームシールドに
防がれてしまった。
そしてそのヴェストールは強力なメガキャノンとビームライフルを縮退率を細かく
調節して放ってくる。
ユウリ「く、これは・・・・・・・・・ここを突破するには!」
カルル「ユウリ、この直下に父さん達がいるっての!?」
シャーベット「感じて、いるんだ・・・・・・・・・・・!?」

イズモ「てぇーっ、それなら!」
何とイズモが出撃したのはドラゴスティアで、だった。
渾身の気合で時間のかかる個人情報の書き換えを終了させたのである。
それを見たユウリにとってはノマノマの機体をイズモが使っていたのは複雑だったが、
それでもドラゴスティアはビームフィールドを完備できている。
イズモがドラゴスティアでカルルたちを先導してくれれば、久々に合体のチャンスがやってくる。
ユウリ「シレジア、アレーナ様!やるよ!」
シレジア「オッケイ待ってました!」
アレーナ「よくってよ!」
27第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 15:58:36 ID:???
クロノクル「順調なようだな、イヴァン大尉」
イヴァン「は、Dてに地上デ 生きのKOTTEIたわけでゃAri・・・・・・まSN
我々にっ雑魚NO掃討WOomakse・・・・・・・・・KUださい」
テーベ「ミノフスキー粒子が濃いようですね」
クロノクル「ああ・・・・・・・・・・エウロパ、ガニメデ、メティスも横一列になれ!
ハジラッド・ゾロラッド隊を援護せよ」

新生モトラッド艦隊は、その走破性・破壊力・対空砲火力も格段にアップしていた。
更に先頭列と艦周囲を固めるMS隊の殆どはコインラッドで完全防備するか、もしくは
下半身を強引にタイヤ化されていた。
クロノクル「すばらしい・・・・・・・・ベスパの精神が形になったようだ!」
その顔は冷静で崩れてはいなかったものの、僅かに狂喜の色を含んでいた。
彼はザンスカール帝国に魂の全てを注いでいたわけではない。
むしろ、その政体を構築したガチ党の転覆を狙っていたのだ。
だが現在の新生ザンスカールがソフィアの傀儡である現実は彼に過去を思い出させ愛させた。

クロノクルの指示を受けて全てのバイク戦艦が横一列に並ぶ。
そして、ここから東ヨーロッパに向けてドナウ川に沿って地上をクリーンにしていくのだ。
すかさず、通りがかる全ての街の住居からベスパのイエロージャケットの攻撃に
慣れている市民が放火を食らわせるが、所詮は無駄であった。
バイク戦艦以前に、ハジを上半身に頂くMR(モビルラッド)隊がライフルを連射
しながら家々を踏み潰して疾駆する。
ゾロアットを上半身に頂くゾロラッド部隊やコインラッド隊も負けてはいない。
特にジェニファ・ジェレフ大尉の使っていた一体乗りタイプとは比較にならないほどの
サイズと砲塔を付けた大型コインラッドは側面が開閉するたび数機の搭乗MSが
寄り付く戦闘機や戦車に集中砲火を浴びせる。
28第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 17:19:09 ID:???
ユウリ「ガンダムプリンセスーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
シレジア「久しぶりだぜ!エレガント!!」
アレーナ「ですわね!ゴージャス!」
コクピットが微弱な振動に包まれMA形態に変形すると、各々がフォーメーションを組んで接近。
まずガンプリが手足と頭を収納して限りなく台形に近い形になると、シレジアの
V4は中心が奥に収納されて折りたたまれた腕部脚部がと結合して長く伸び、ガンプリの
下部に結合。アレーナのV5はこれを逆に実行してハンガーとなり上部に接続
すると、ガンプリの頭部がハンガーの上に突き出た。それはまさしく神々しいという
以外に形容詞の無い、新時代の「3コアブロックシステム」のもたらしたものだ。

GUNDUM PRINCESS EREGANT GIORGIOUS

ユウリ「いくよ!ガンダムプリンセスーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
シレジア「パターンだな!エレガント!!」
アレーナ「本来ならエレガントはわたくしの言うべき方ですけどね!ゴージャス!」
三人「カノン!!!!!!!!!!!」
ズヴァッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ヴェストールの展開するファンネル網も、ヴェストール自身も吹き飛ばされた。
吹き飛ばされただけで撃墜されたわけではない。
この超火力に耐えたことは驚異的なのだが、それでも機器に損害を与えるに十分だったようで、
退却していく。

ニコライ「よしっ!さすがユウリ達だ」
ルペスク「艦長!入電です、ニュング隊のウォレン・トレイス少佐から」
ニコライ「なに・・・・・・・・・変われ!」
ウォレン「ni・・・・・・・・・・・コラikaNNCNTCYIYウ、聞こえますか?
リガ・ミリtexiaisは・・・・・・・・・・RAIOUTSUXIHIに・・・・・・・・・・身を隠しTEIMASU・・・
mahaの攻撃DE・・・・・・・カサレリアうぉ服務subeteの、ソフィアから奪回SHITA
領土を再びubaわれ・・・・・・・・・たのです。
図々しいKOTOは・・・・・承知です。援護をお願いします」
ニコライ「とんでもない!
我々は貴方達に救われなければソフィアに落とされていたかもしれないのです。
今すぐ、ライプツィヒに降下軌道を固定します」
ウォレン「ARIFが・・・・・・・・・TOう」

ニコライ「よし、聞いたな!?今すぐ・・・・・・・・・」
ウォレン「MA・・・・・・・・・・・・手管さ・・・・・・・・・い
話を最後made聞いて下さいB・・・・・・・・・
MAHAのmsはMOTOより・・・・・・・・・・西から、大きな・・・・・・・・・・TOTEMO大きな・・・・・
物が//////////地がHづいそ手GFCいるの・・・・・・・です。
建物をY祖D酢S茶無く津BX酢X費・・・・・・・・・潰して・・・・・・・・・地尾RWS派オアSJXHィ捨て
地Kづいてきているのです」
ニコライ「なに、何ですって!?とても、大きな・・・・・・・・・!?」
そこで、通信は切れてしまった。
29第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 17:36:55 ID:???
ウォレン「くそっ!ミノフスキー粒子が分厚いな・・・・・・・・・」
マルチナ「ウォレン、来たわ!」
ウォレン「全砲門開け!
MS隊、出せるものは全て出すんだ!
カミオンの来るところ全て災厄を招くと、言われかねないからな・・・・・・・!」
エリシャ「カレルがMS隊を先導してくれているけれど、あれだけの軍勢を止め
られるの・・・・・・・・!?」
ウォレン「今更、連邦が腰を上げるもんか!」

カレル「みんな、散るんだ!
少なくともタイヤはそう簡単に飛びやしない!
宇宙空間とは違うんだ!」
カレルの乗るガンブラスターを先頭にVガンダムヘキサの一隊がコインラッドと
MR群に放火を浴びせる。
何とかMR群は通常火力で倒せるものの、コインラッドがフォローに来ればそうは
いかない。何とかしてコインラッドを駆逐するか、中のMSを倒さなければカミオンに
勝機は無い。

クロノクル「無理に前に出なくていい。
オイ・ニュング伯爵の残した子供達・・・・・・・・・最後まで立ちはだかろうと言っても!」
クィーン・マリアはじめモトラッド艦隊はほとんど砲撃をしなかった。
それでも強大なバイクは木々を、民家を次々に押しつぶしカミオンに迫るのだ。
テーベ「ヴェストールの残存部隊はバイエルンに向ったようです。
ショスタコーヴィチ隊も収容完了しました」
クロノクル「うむ。
しかし・・・・・・・・・・順調すぎるとかえって後が怖いな」
30第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 17:56:44 ID:???
マルチナ「聞こえますか!?シャクティ達はまだ回収できないの!?」
※「それが・・・・・・・・・避難する人達の波で、街中が大混乱なんです!
とても見つけられません!」
ウォレン「仕方ない、信号弾を上げよう!
そして後方を一車切り離す!それで何とかタイミングが合ってくれれば・・・・・」
エリシャ「!ウォレン、来たわ!」
ウォレン「なに・・・・・・・・」
キャビンの正面ウィンドウにハジラッドの頭部が大写しになる。
カレル「させるか!」

グァジィィっ!!!!!!!!!!!
上空からのガンブラスターのライフル攻撃で爆発したハジラッド。
キャビンのクルー達は猛烈な閃光と衝撃に歯を食いしばって耐える。
ウォレン「進路を変えるか、ここで墓標となるか・・・・・・・・だな!」
マルチナ「あきらめちゃ・・・・・・・・あきらめちゃダメなのよ!」
ウォレン「しかし、ここで屈辱の汚名をかぶっても名誉挽回のチャンスはやってくる!
でも死んだらそれっきりなんだ!
僕が対空砲火を代わるよ」
カレル「危険だ!」

キャビンの正面を旋回したカレルはライフルを握ったガンブラスターのマニピュレータ
を振ってウォレンに翻意を促す。
カレル「指導者を失ったらゲリラは崩壊する!
犠牲者は末端でいいんだ!」
ウォレン「カレル!?」
ガンブラスターは、クィーン・マリアへの直進コースをとった。その特攻以外に
何の余分なパワーも設定しない覚悟だ。
カレル「ぬぉぉぉぉぉっぉぉおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」
ユウリ「いけない!」
31第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 19:30:13 ID:???
カレル「えっ・・・・・・・・・・・・・・・・!???」
これだけのミノフスキー粒子の濃度で、通信が成立するわけが無い。
脳髄に、直接響いたのだ。
気がつけば、ガンダムPrincessが驚異的な加速でガンブラスターに先回りして
クィーン・マリアの巨大なタイヤを力づくで止めようとしていた。
カレル「やめるのは、そっちだ!いくらなんだって無理だ!」
ユウリ「この機体ならば少しは耐えられます!その間に逃げて!」
カレル「・・・・・・・と言っていますが、ウォレン少佐!?」

ウォレン「ん!たったimamiansdbnの意見がいX地しゃいあとおろDだ!
機お手ウ売るか、機K0絵お手聞こえてるか!?
ふぇ連つ阿部理恵ロシュが援護に計手くれたぞ!」
カレル「・・・・・・・・援護に、来てくれて、それでどうするんです!?」
ユウリ「カレル・マサリクさん!
ここは、逃げるしかないんです!あたし達で何とかしますから!」
カレル「君らにこの土地のことがわかってたまるか!僕達はずっと守ってきたんだ!」

シレジア「んなこと言ったって、命あってのモノダネっしょーが!」
コマネチのスカートヴェスバーがハジラッドを一掃した。
アレーナ「落ち着いて・・・・・・・戦場に出ているパイロットはハイになっていますわ!
プライドを尊重しなければ説得は出来ない!」
そうこうしている間にも、前線のMRやコインラッド隊を破壊されながらもモトラッドUは
その歩みを止めようとしない。
ユウリ「くっ、何とか・・・・・・・何とかタイヤつきの動きを止められれば、それで
みんなの気持ちを一つにできるのに・・・・・・・・えっ!?」
32第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 20:16:51 ID:???
ユウリ「えっ・・・・・・・・・・・・モビルスーツの、核融合炉を爆発させて、それで
戦艦を止めたの・・・・・・・・・・ウッソさんが!?」
ハロが、ガンダムPrincessのコクピットブロックのサイコミュで通した映像で
あった。
ユウリ「アレーナ様!そこにいるMSを!」
アレーナ「えっ!?」
ちょうどズベズダが一機のコインラッドを破壊して中のMSを引きずり出したところだった。
アレーナ「何をするのかわからないけど・・・・・・・それでも、あの子に賭けるしかないか!」
ズベズダは一機のゲドラフをガンダムPrincessに放り投げた。

ユウリ「みんな離れてください!このMS、爆発させます!」
ユウリはゲドラフの腰のチューブをヒートダガーで切断した。すぐさまブシュッと
気体が外に勢いよく流れ出す。
ニコライ「何だって!?・・・・・・・・・・・・・・・オイ、待てよ!」
ウォレン「どういうんだあの娘・・・・・・・・・・まさか、そういう心算(つもり)なの!?」
エリシャ「えっ、えっ・・・・・・・・・・それって!?」
マルチナ「姉さん・・・・・・・・・・姉さん!?止めなきゃ!」
しかし、何か強制力以上の別の力が働いたことは確かだった。

彼らはまだ、FBの援護を得て、ここからどうするか決めかねていたからだ。そこを
一気に突破する案が提示されてあっさり否定することもできないでいる。
カレル「だ、だめだ・・・・・・・・やめるんだ!」
ガンブラスターはガンダムPRINCESSから躍起になってゲドラフを引き剥がそうとする。
シレジア「くっ、そ・・・・・・・・・・・・どうすんだ!」
アレーナ「バカな子・・・・・・!核の怖さがわかっていない!」
そうしている間にも接近してくるモトラッドU。時間が無い。
33第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 20:54:11 ID:???
シャクティ「荒んだ心では、戦争はとめられても、憎しみをとめることはできないのよ!」
ユウリ「えっ!!!!?」
カレル「ど、どうしたんだ・・・・・・・・・・」
突如、ガンダムPrincessがもがくのをやめたのでカルルは凝視した。
見ると、足元にスージィとシャクティを乗せたワッパが来ていた。
それを拡大モニターで見るウォレンが声にならない声を上げる。
ウォレン「スーーーーーーージィ!!!!!!!」
シャクティは、猛然と襲いくるクィーン・マリアの前で両手を広げる。

シャクティ「おじさまなのでしょう。もう、こんな過去に縛られたことはおやめになって」
それを、すぐさまクロノクルもメインモニターで確認する。
クロノクル「テーベ、あの正面のワッパを拡大しろ」
テーベ「は?しかし、ガンダムの撃墜を・・・・・・」
クロノクル「しろと言っている」
テーベ「は、はい!」
その姿を見たクロノクルを一瞬、言葉を失った。髪を下ろして幾分身長が伸びた
その浅黒い肌の女性は、確かにシャクティ・カリンである。

口を手で多い、何事か焦るように髪の先端をいじくる。それをブリッジのクルーに
見られないようにと姿勢を正すと、
クロノクル「撃て」
テーベ「はっ!?しかし、相手は生身の人間です」
クロノクル「生身の人間を撃てなければ・・・・・・・・・」
シャクティ「クロノクル・アシャー。
何のために、生きながらえたのです。何故、母さんは貴方を生かしたのです?
それは、貴方に主義に縛られない人生を望んでからではないのですか?ならば、
私自身もそれを望みましょう。武器を捨て、それを思い出すのです」

クロノクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
テーベ「総帥、どうするのです!?」
シャクティ「どうしてもそれがわからないのなら、私の命を捧げましょう。
それで貴方の目が覚めるのならば、それは宇宙のためになります。
貴方が、それを自分で決めてください。私はこれ以上、何も言いません」
クロノクル「ウッソ・エヴィン・・・・・・・・・・・・シャクティを一人にして、このように
また人身御供を強いるか!
よくもまぁ、やる・・・・・・・・・・・・!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いいだろう。テーベ、全てのMRを収容しこの空域から離脱するぞ」
34第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 21:47:09 ID:???
シャクティ「・・・・・・・・・・・・・・・・!」
空を見上げるシャクティの顔が心なしかほころんだ。
ユウリ「悪意が・・・・・・・・・・・・・・・・消えた!?」
カレル「どういうの!?モトラッド艦隊が浮上していく・・・・・」
全ての者たちが、敵意を喪失した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その数秒後だった。

イヴァン「貴様ぁ、総帥を愚弄するか!!」
一機のリグラッドが猛烈な勢いでタイヤを回転させ、ワッパに襲い掛かる。
ユウリ「うっ!?」
カレル「シャクティ、危ない!!!!!!!!」
スージィ「シャクティーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!」
スージィがワッパからシャクティを全力で突き飛ばした。
周辺のMSのスラスターが巻き上げる風で、宙に飛ばされていくシャクティ。
そして・・・・・・・・・・・・・・・・

シャクティ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!」
シャクティの体をそっと、しかしガッシリと確保したガンダムPrincessの手。
ユウリ「あ、ああああああ・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!」
シレジア「う、ウソだろ・・・・・・・・・・・・」
アレーナ「そんな・・・・・・・・・・・・・」
ニコライ「この、感覚・・・・・・・・・・・・・・!?」
宙を飛ぶコインラッドと交戦していたカルルとシャーベットも動きが止まる。
カルル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・知っている人!?」
シャーベット「命が砕けた音・・・・・うめき、悲鳴・・・・・・・・・・!?」
イズモ「お、おい・・・・・・・・何だよ・・・・・・・頭がガサガサするぞ」
35第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 22:11:27 ID:???
ウォレン「うわああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
スージィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!!」
エリシャ「ウォレン、落ち着いて!」
マルチナ「ウォレン!?」

クッフ「ウォ・・・・・・・・い、いやエリシャさん!」
エリシャ「・・・・・・・・・・・・何!?」
エリシャは錯乱しキャビンを出ようとするウォレンを押さえつけながらも、振り向いて
その言葉に答える。
クッフ「カミオンの各車両、モビルラッドの攻撃で燃料タンクをやられてんです!
切り離さないと・・・・・・・・・・・爆発します!」
ネス「ここも、ってことでしょう!?」

クッフ「そうです!何とか・・・・・・・・」
ウォレン「嫌だ!僕は、ここでスージィと一緒に死ぬ!」
マルチナ「馬鹿!」
マルチナの強烈な平手打ちを受けてウォレンが倒れこんだ。
マルチナ「貴方はリガ・ミリティアの指導者でしょう!?
さっきカレルに言われたこともう忘れたの!?個人的感情で物事は動かないし、
戦争は終わらない、ましてや人の上に立つ人物じゃないのよ!」
ウォレン「・・・・・・・・・・・・」

ストライカー「少佐!FBのニコライ艦長から入電です!
カミオンを放棄しFBへの全クルー脱出を提案してきています」
ウォレン「ふ、ふざけるな!カミオンはオイ・ニュング伯爵と、ロメロさん、
レオニードさん、マーベットさん、オリファーさん、シュラク隊の人たち、
それからオデロだって・・・・・・・・・・・・・!
みんなの、みんなの魂が、汗が滲み込んだ場所なんだ!道具じゃない、家なんだ!
捨てられるものか!」
マルチナ「そういう、場合じゃないのよ!」
ウォレン「離せ、離せ、離せーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!」
エリシャとマルチナの力だけでは足らず、結局その場にいたクルー全員でウォレンは
FBから垂らされたロープに運ばれていった。
そして、カミオンは各部で遊爆を起こして森の藻屑と消えていった・・・・・・・・・・・・・
ウォレン「・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺達の、カミオンが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!」
36第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 22:18:55 ID:???
キャスト
ユウリ  かないみか  ウォレン    松本梨香
シレジア 高山みなみ  イズモ     渡辺慶
アレーナ 白鳥由里   カルル     くまいもとこ
ニコライ 森川智之   シャーベット  水橋かおり


なぜ恋するのか      なぜ愛するのか











37第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 22:36:36 ID:???
キャスト
マルチナ  吉田古南美   クッフ   藤原啓治
エリシャ  柳沢三千代  ドミトレスク   関智一    
クロノクル 壇臣幸    ルペスク  津田健次郎       
ネス    折笠愛    ショスタコーヴィチ 大塚芳忠                                      
テーベ   戸谷公次    カレル  小林優子  
イヴァン  中田譲治

確かな男を        見つめればいい


















38第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 22:42:18 ID:???
原画
古川達也  佐藤敦    千秋幸一  谷口守泰
月満欠   根性蟻    女王蟻   瀬尾康弘
成瀬翔   菅野弘之   相沢健四郎 川元利浩
菅野孝之  沖浦啓之   銀座背例部 内田順久
大上弘明  大貫健二   越智博之  金森検事

  
   内なる      心の












39第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 22:44:42 ID:???
動画
中川信子   野村宙    小沢章子   大内正彦
絵山梨栄   鈴木美穂   中田美穂   山田正志
仏曼荼羅   鳥山飽田   耶麻多野   富野井伊子
釈迦解脱   今敏     本田徹    春日部枕街 


 恋する乙女の IN HEART PRINCESS SHOWER









40第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 22:47:17 ID:???
背景 森田晴美               デジタル撮影 高島聖子
   サンライズスタジオ                 清田みどり  
デジタル彩色 植村礼子                  ジャスト
       前林文恵                  小野原博美           
色指定 上保睦子                     本立香
                         




        PRINCESS       SHOWER












41第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 22:49:13 ID:???
背景 森田晴美               デジタル撮影 高島聖子
   サンライズスタジオ                 清田みどり  
デジタル彩色 植村礼子                  ジャスト
       前林文恵                  小野原博美           
色指定 上保睦子                     本立香
                         




        PRINCESS       SHOWER












42第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 22:52:11 ID:???
背景 森田晴美               デジタル撮影 高島聖子
   サンライズスタジオ                 清田みどり  
デジタル彩色 植村礼子                  ジャスト
       前林文恵                  小野原博美           
色指定 上保睦子                     本立香
                         




        PRINCESS       SHOWER












43第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 22:54:41 ID:???
エンディング・テーマ「PRINCESS SHOWER 〜星空の温もり〜」
歌・作曲・作詞・編曲 JAM Project feet +MIO
           (松本梨香&奥井雅美)




   それが         それが        いま








44第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 23:10:13 ID:???
脚本   吉川惣治  演出   池田成
作画監督 谷口守泰  絵コンテ 池田成





        PRINCESS         SHOWER












45第三十五話「さらばカミオン」:2006/05/07(日) 23:16:22 ID:???
          次   回   予   告


ユウリ「モトラッドUが陽動で、その隙にソフィアがパリにコロニー落としを
しようとしたって、今から一体どれだけの人を救えるんだろう?
相変わらず連邦の偉い人たちは何もしてくれないし、自分達でやるしかないじゃない!
でも、力が足りなければ必死でやったって救える人も救えない。
そして、近くにいる大切な人一人、守ることも出来ない。

   来週の機動戦姫(きどうせんき)ガンダムP(プリンセス)は

              シャクティよ大地に帰れ

          ガンプリは、みんなで見てね! 」







46第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/13(土) 22:30:37 ID:zDzqEHma
モトラッドU艦隊がザクセン一帯から撤退して数時間後、カミオンのクルーを
収容したフェレンツバロシュはパリへ向かっていた。
眼下に広がる広大な雄大な黒い森に見とれていたブリッジクルーのバジリスクは
通信が入っているのに気がついて、慌ててそれを選択し開いた。
毎日こうも機器に囲まれた生活をしていれば、確かにこれだけの大自然に見とれたくも
なる。
森を突き抜けるオリエント急行に、乗れたら・・・・・・その車窓の風景はどんなに心を癒してくれるか。

バジリスク「艦長、通信はルチェスク中将からです」
ニコライ「俺にか?」
バジリスク「の、ようです」
ニコライ「出る。ちょっと退いてくれ」
ルチェスクの顔はモニターの中でノイズにより曲がったり伸びたりしていた。
ルチェスク「ニdカオsr艦長、いつsんも五クル苦労。
担当cy区にゅだが、kろえかから艦の速度を派いぇ手めて、最低意でも三十分
以内にライン川を越えるのだ」
ニコライ「どういうことです?」

ノイズの中でもはっきりわかるように口元を引絞った後、ルチェスクは話始めた。
ルチェスク「サイド1のコロニs−アが非sチャオsd多雨;・・・・・・・落ちてくる。
木戸酢亜yhab 、kidoaubskidoauaba kidouha,pa\\\\
oaparidsa/////////pariだ・・・・・・パリへの直進軌道を
とっている。
一人でも多くの人命を救ってくれ・・・・・・・・既につながりのある各勢力に協力を
yそ4うえぢskんzている。舷さbでは元和bでは、混乱もあうrydさろうが、
何とか意思そつすんすぉん疎通wwこを取ってくれ。
頼なdふぁぞ」
47第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/13(土) 23:23:47 ID:zDzqEHma
その頃、衛星軌道に集合した皇国軍の一部と月から出たリガ・ミリティアの
部隊はソフィア軍と交戦していた。
しかしコロニーに張り付く艦隊の激しい対宙放火と、リリア少佐のプログラム
したミノフスカヤ・クラッシャで殆どのMSと艦船の動きが止められていたのである。
余裕ある艦の一つ、スタラ・ザゴーラでは既にリリア少佐がフリスト中佐と
今後の作戦についての会談の場を持っていた・・・・・というのは表向きである。

熱い抱擁を交わす二人。
フリストの細長い体が小柄なリリアを包み、やがて少し離れた。
リリア「作戦成功・・・・・・・・・・おめでとうございます」
フリスト「いや、まだわからんよ。コロニー落着までは内定というべきだ。
それよりヴァーナルディは最後まで調整しておくこと。
そうでなくてはあのMS隊が追ってくるかもしれんし、サイド2の連邦艦隊から
受け取ったゾロアットもデータの書き換えが済んでいない」
リリア「わたくしが最後までやります」
フリスト「そのつもりだ。
君ならすぐに終わらせられると信じているからな」

リリアの顔が紅潮する。眼鏡が震えている。
リリア「ああ・・・・・・・・・・わたくしには過ぎたお言葉です」
部屋の外で待つアイアは歯噛みする。
アイア「不愉快だ・・・・・・・・・・・・」
ああして、多くの女性士官を利用してきたのであろう。
リリアはそんな事に騙される馬鹿ではないのだが、フリストはそんな凍りついた
女の心まで溶かす技を持っているようだ。
が、そんなことを一々気に留めなければいけないことをアイアがますます
不愉快がるのも、バルデウスの性能を全てリリアから聞いていないからだ。
48第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/13(土) 23:40:23 ID:zDzqEHma
ウォレンとニコライは、ブリーフィングルームでの打ち合わせを終えて
ブリッジへ向かっていた。
ウォレン「ウッソを宇宙に上げたのは間違いじゃなかったようですね」
ニコライ「ええ、我が軍の艦隊は全てサイド7へ・・・・・・・ああ、我々は
別として、サイド7への帰還軌道をとっていたので、ウッソさんのミノフスキー
索敵が無かったらコロニーの事もわからなかった。
第一、ルチェスク中将はイオン王子が戦死なされた今、内政に関しても
手掛けているので少しでも連邦に対して信頼を回復しておきたいので
しょう」

それを聞いて、ウォレンは話を続けようかとも思ったが、連邦とロマニア皇国の
駆け引きはリガ・ミリティアと直接に関係ないことなので、思い切って
話題を変えることにした。
ウォレン「スージィは、気立てのいい奴だったんです。
元々前の戦争を一緒に潜り抜けた、自分と同じイエロージャケットの攻撃を
受けた街の孤児なんですけどね、お互いの気持ちに気付くまで時間がかかった」
ニコライ「すいません。
こんな時に、付き合わせてしまって」
ニコライは急に平身低頭になって立ち止まる。
ウォレン「いや、こんな時・・・・・・・はこっちの台詞。
早く気持ちを切り替えないと、これ以上ヨーロッパを汚すわけには」

そうして二人がブリッジに入ったとき、既に緊迫した空気が流れていた。
バジリスク「艦長!パリ周辺に敵MSらしき干渉波です」
ニコライ「フィールドは展開できているのか?」
ルペスク「は、こちらも少し変調させましたので」
ウォレン「敵の主力がまた衛星軌道にいるってことだね?」
ドミトレスク「そうです!」
ニコライ「連中、コロニーを盾にするか或いはパリに降下して仕掛けて
来るか・・・・・・・先読みして動かなければ」
49第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 00:54:55 ID:cZf+o4IA
FBのメディカルルームでは、ベッドに寝かされたシャクティのやつれて
皮膚も荒れたシャクティの手をカルルが握り締めていた。
二人以外誰も入ってはいけないような濃密な空気が流れている。
だから付いてきたユウリ達も中へは入らず、シャクティは別にいいと
言ったのだが、外で待っていた。
そして、それよりも肝要な事実は、FBのメディカルルームには妊婦を診られる
スタッフがいないということでもあった。

カルル「母さん・・・・・・・・・・・・・」
シャクティ「ウッソの声が、聞こえたような気がしたわ。
悪意は、誰でも優しさの中に持っているものなのよ。
逆に言えば、悪意の中にも優しさがあるわ。
だからカルルも、優しさの裏の悪意を翻して見せるのはダメよ。
それに気をつけた生き方をすれば、あなたにも大事な人の声が聞こえるから・・・
それは、あなたとあなたの周りの人たちを繋ぐ力になるわ」
カルル「わかったよ・・・・・・・・・母さん」

カルルの中では、とにかく安静にしていてほしいという気持ちと、その
回りくどいようで唐突な語りかけへの思いが混ざり合いかき混ぜられたように
グルグルと渦巻いていた。
カルルはシャクティの手をゆっくり掛け布団の中に戻すと、膨れた部分を
静かに撫で回した。
この中に自分の弟が・・・・・・・・・・・・
そのゆったりとした空気は、それが終わる前に破られた。
50第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 01:04:05 ID:cZf+o4IA
シレジア「カルル、シャクティさんを病院に連れて行こうぜ」
アレーナ「なっ・・・・・・・・・・・・!」
シャーベット「無茶だよ。既にストラスブールを抜けて、もうどこへ行ったって
コロニー落着余波の範囲内に入る」
カルル「か、母さんを・・・・・・・・」
こういう時、止めるべき立場にいるユウリがシレジアの主張を補強したので
カルルはいくらなんでも危険だ、と自分が一番強く言い切ろうとしたのだが、
意外に思って椅子から完全に腰を上げなかった。

ユウリ「あたし達が、その病院を絶対に守って見せるから。
あたしが常に病院の近くに張り付いていつでも収容できるようにする。
シャクティさんが危険だからといって、どこかに置きっぱなしにもできない
なら、何とかちゃんとした治療をできるところで処方箋だけでももらおうよ」
カルル「ユウリ・・・・・・・・・・・・」
ユウリが概要まで言ってしまったので、フォローするべきアレーナも
シレジアも、シャーベットも言葉を失った。
何より今のユウリにはシャクティを守りきれるという絶対的自信が満ち溢れて
いるようだ。
シレジア「あ、ああ・・・・・・・・・ま、そういうわけなんだけど、時間は何とか
あるって聞いたから、それでこんなこと言ってるんだよ。
問題はシャクティさんの気持ちだよ。
本人が嫌だと言うなら、それはそれで仕方ないし、さ・・・・・・・・・・」

カルルも少し納得して肩を下ろし、シャクティを見下ろして尋ねる。
カルル「どうするの?」
シャクティは目をゆっくり開き、口元をやんわり緩めた。
シャクティ「・・・・・・・行くわ、私・・・・・・・・・こんな状況ではお腹の子にもあまり
いい影響がいっていないと思うの。
お医者様に診てもらった方が少しでもいい結果に繋がるのじゃないかしら。
ウッソがどう言うか解らないけど、ウッソ自身は今ここにいないのだし、
それを悔いても仕方ない。
とにかくウッソが悲しむ顔は見たくないの。行くわ、私」
51第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 01:39:06 ID:cZf+o4IA
いよいよイルドフランスに近付いているということで、全てのパイロットに
出撃命令が出された。
各MSが持ったランチにできるだけ多くの人間を収容しFBへ運び込む。
それでもすぐに限界は来るだろうが、何もせずに諦めてはならない。
一年戦争でコロニー落としに遭ったこのパリは、ある程度まで復興は
していたがちょうどセーヌ川があった線に沿うような形で湖が形成されて
いた。
その痛々しいイメージとは裏腹に、人口が当時より半減しているならば
もしかしたら全市民を救えるかもしれないというシニカルな事実もあった。

ニコライ「いいか、こちらから質量反応を随時送るので、冷静に状況判断
して帰投するんだ。
それとユウリ、シャクティさんを頼んだぞ」
ウォレン「すまない、我々がもっと早くシャクティの体調に気付いていたら」
モニターに、自分の体より幾分大きなノーマルスーツを着たシャクティの
顔がアップで写し出された。

シャクティ「いいのよ、そんな暇は無かったんだから・・・・・・」
ユウリ「とにかく、限られた時間は有効に使います。
市民の救出にあまり参加できないけれど、すいません!」
シレジア「いいってことよ!シレジア・ファンホーヴェン、コマネチ行くよ!」
アレーナ「アレーナ・ヨルダネスク、ズベズダ行きますわよ!」
イズモ「俺らに任せとけって!イズモ・カトウ、マジ・デウゼー出るぜ!」
シャーベット「シャーベット・イノエ、ジークリンデ出ます!」
カレル「カレル・マサリク、ガンブラスター出ます!」
カルル「母さん、ユウリを信じてやって!
カルルマン・ドゥカートゥス、ジークフリード行きます!」
ユウリ「シャクティさん、しっかり掴まってくださいね!
ユウリ、ガンダムPrincessいきます!」
52第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 01:51:35 ID:cZf+o4IA
一足早く降下していたシュメンの面々も、この救助活動を妨害するべく
FBがベルサイユから市内に入ったのを確認しサンドニに待機する。
今は単なる焼け野原だが、ここは旧世紀にワールドカップの決勝が行われた
聖なる土地である。
そこに白・緑・赤に両後ろ足に短剣を握ったいかにも獰猛そうな鷲の絵を
あしらったソフィア旗が突き刺されている。

アイア「こちらブリッジだ。既にイルドフランスは包囲できているな?」
ガブリエル「は、kこhくぁらは大丈夫でウs。
大尉もsy巣tれdcいヴぃdxkされるのでっすあka?」
アイア「ああ・・・・・・・出ることになるだろう。
あの小娘は必ず出てくる。好きにやらせるわけにはいかんのだ・・・・・・・」
ガブリエル「了解です。
では、イメンシアも多雨scのws尉の出撃をある程度けいszはnnxiに
入れて動きますのd3絵s」
アイア「了解だ。全機、出撃!」

シュメンのカタパルトデッキからは、薄暗い曇り空にモトラッドUから
補給したシャカ、シャイト、ゾロアスター、そしてザガスとヴァホウス、
二機のハマジが出撃した。
ガブリエル「あのパイロット・・・・・・得体が知れないな」
横合いに来たハマジを見たイメンシアのガブリエルは、その高加速性を
別の意味で凝視する。
しかしもう作戦開始は目の前なので、股間を強く握って迷いを振り切った。
53第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 02:10:03 ID:cZf+o4IA
エッフェル塔に横付けされたFBから多くのMSが飛び立っていく。
市民の収容はスムーズにいっているように見えた。
いまとなっては高い建物はエッフェル塔だけなので、レーダーが死んでも
すぐに見つけられるだろうという配慮だ。
その中に全く参加しない一機のMS、ガンダムPrincessがあった。
ユウリ「あまり加速はかけませんからね、安心していいですよ」
シャクティ「ありがとう」

モンパルナスには一際大きな病院があった。
既に多くの患者が避難し始めている中、ユウリはそっと離れた庭に着陸
すると二、三個のランチを置いた。
ユウリ「え、ええと・・・・・・うぃーけいむひあとぅーせいぶゆー。
ぷりーずゆーずずぃーず。どんびーぱにっく」
そしてユウリはコクピットハッチを病院の窓に張り付けると、シャクティを
抱いて窓から病院の中に入った。
しかし、要領の悪い手段ではあった。通路は行き交うベッドや看護婦で一杯で
話しかけるような空気ではなく、産婦人科の場所を聞くなら受付が良かった。
ただでさえ、この状況で診察を行ってくれるかどうか。

ユウリ「シャクティさん、お医者さんを全て収容して、その上でFBに避難
してもらった後に診て貰いましょうか?」
シャクティ「貴女に全部任せるわ」
そう言ってシャクティが何の不安もなさそうな笑みを浮かべたので、ユウリは
看護婦を一人強引に呼び止めて産婦人科の場所を聞いた。
運良く、同じ階であった。
たくさんの人と物にぶつかりそうになりながらもユウリは決して急がず、
シャクティを抱く手だけは離さないようにした。
しかしシャクティの顔色と息遣いがどんどん荒くなっていることには気付かなかった。
54第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 02:24:22 ID:cZf+o4IA
アイア「アイア・コッカ、バルデウス出るぞ!」
シュメンはちょうどベルサイユ上空まで来ていたアリエルに降下軌道指示の
信号を送ったので、アイアもそれを肉眼で確認した後にMSで出撃した。
アイア「やれ、やれ・・・・・・・・・
ともかくコロニー落としを成功させることは出来たな。
これで豚もフリストもあたしを見下せなくなるだろう。
何せ作戦の立案、最初の陽動はあたしが考えたものだ。
それがなくてはモトラッドUの開発すら無意味で連中に察知されてたかもしれぬ」

その頃、アイアより先にイメンシアに先導されて出撃した部隊はセーヌ湖を
中心に筋状に展開してパッシー、マレ、モンマルトルなどの居住区へ
救助活動の妨害に向かっていた。
シレジア「んっ・・・・・・・・・・干渉波、敵か!?」
コマネチがランチの一つをそっと横のマジ・デウゼーに渡すと、その表示の
方角へ加速していった。
すると案の定、ザガスとヴァホウスの編隊が接近してきた。

シレジアがカルチェ・ラタンに向かったアレーナに通信を送る。
シレジア「アレーナアシウdサ7、敵だ!手再db!」
アレーナ「わかったわ、敵ね!
こういう時、シンプルな方って助かるわ」
シレジア「オイコラ聞こえr他yspぞ!
何か言ったろ!?オイ無sh塩h字打てd無視しえtbないで答え理恵尾!」
アレーナ「貴女は貴女の区域に集中して!それからイズモ少尉、マジ・デウゼー
隊は救助に専念してくださいまし!ガンダムチームは敵の殲滅を担当しますわ!
ピリオド(以上)!」
そう言ってズベズダは比較的低いビルの上からセーヌ湖に向かって火気管制系の
照準レティクルを合わせスカートヴェスバーを放った。
そして見事に吹っ飛ばされたシャカとゾロアスターの編隊が吹っ飛ばされて
セーヌ湖に墜ちていく。
55第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 03:45:55 ID:cZf+o4IA
カルル「えっ、敵が来ているの!?」
ランチに収容作業を行っていたカルルが驚愕の表情で振り返る。
シャーベット「分布はわからない!
とにかく、カルルが防衛線を築いてくれ!」
カルル「くっそ・・・・・・・・・・ん!?」
ジークフリード・ジークリンデの集まる街路に二機のハマジが接近してきた。
しかし、カルル自身もフィールドの干渉波表示を見逃していたことを悔いた。
カルルは浮上して自機の左腕部に数十メートルのビームシックルを発生
させると、二機のハマジに突っ込んだ。

カルル「シャーベット、後は頼んだ!」
他のジークフリードはカルルを先頭にライフルを低く絞って放つ。
しかし、二機のハマジは分かれて十機ほどのジークフリードを囲み、
凄まじい加速で旋回し攻撃を仕掛ける。
カルル「左から感じる、強い悪意だ!
あっちを先にやる!」
カルルはビームシックルを盾に突っ込み、ハマジのビームトマホークと
切り結ぶとすかさずライフルを構えるが、ビームシックルから滑らせた
トマホークで切り裂かれてしまった。

カルル「ぬっ、くぉ!」
そしてハマジは膝蹴りでコクピットハッチを凹ませ、体勢を崩させて
一気に撃墜しようとするものの、他のジークフリードのフォローで持ち直した。
カルル「あのパイロット・・・・・・やはり、この前のだ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シャーベット「もう一機のハマジ・・・・・・来たら、出るしかない」
シャーベットは他のジークリンデが戦域を迂回してエッフェル塔に向かって
いくのを注意深く見つめていた。
56通常の名無しさんの3倍:2006/05/14(日) 04:25:40 ID:???
ユウリは産婦人科と表札のある部屋に入っていった。
そこでは、看護婦と体を密着させていた中年の医者がおり、ユウリに気付いて
慌てて体を引き剥がした。
「な、何かね君は・・・・・・・・・・・!」
ユウリ「外のモビルスーツのパイロットです。
この人、お腹に赤ん坊がいるんです。すごく苦しんでいて・・・・・お願いします!
助けてください」
「バ、馬鹿いっちゃいかん。
コロニーがもうすぐ墜ちてくるんだ。君達の艦で診させてもらう」

ユウリが意を決して口を開くと、シャクティの顔がさらに青ざめた。
ユウリ「いえ、貴方達用のランチはもうありません」
「なっ・・・・・・・・・・なにぉっぉ!?」
シャクティ「・・・・・・・・・・・えっ!??????」
ユウリ「もし、この人の出産を助けていただければ特別にコクピットに
入れて差し上げましょう」
中年の医師はふっくらと出っ張った腹を引っ込めて何やら思案している。
(・・・・・・・・・・何を狙ってやがるんだこの小娘・・・・・・・治療代の値踏みか?)

ユウリは無意識に感じ取っていたのだ。
接近してくるアイアの猛烈な敵意を、シャクティの限界を。
FBにこれだけ多くの医師や患者を運んでからでは間に合わない。いま、診てもらわ
なくてはいけないのだ。
「・・・・・・・・・・・わかった。診てしんぜよう」
ユウリ「・・・・・・・・・・・ありがとうございます!」
シャクティ「・・・・・・・・・・ごめんなさい、ユウリさん」
ユウリ「いいんですよ。
シャクティさんの歌が、この戦争を解決できる手段なのだから」
シャクティ「えっ?」
57第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 04:35:41 ID:cZf+o4IA
ベッドに寝かされたシャクティを後ろ目に、ユウリは診察室を出た。
そしてガンダムに戻ろうとした、その時!

ズガッシャァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!

ユウリ「うわっ!!!!!!!?」
MSの攻撃である。
急いで病院に入った窓からコクピットに乗り移ると、全天モニターには
はっきりとアイアのバルデウスが映っていた。
ユウリ「アイアさん、こんな時に・・・・・・・・・・!
でも、都合はいい!」
アイアの性格上、何かをたくらんでいても一対一の勝負を挑んでくるはずだから
当座はアイアだけを病院から引き剥がせば済むことだ。

アイア「病人を真っ先に助けに向かうとは人道的だが、甘いんだよ!」
ユウリ「はぁぁぁぁあっ!!!!!!!!!!!!!」
向かってくるバルデウスのロングビームトマホークとガンダムPrincessの
ビームザンバーが激しく交差し病院の屋上に激しい火花を散らして、
洗濯物を焼いていく。
ユウリ「何とか、何とか病院から引き剥がす・・・・・・・・・・・・!」
コロニー落着まであと20分。
58第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 04:44:19 ID:cZf+o4IA
確かにアイアの指摘は正しかった。
病院という場所では避難のための人と物の収容に時間と手間がかかる。
未だに用意してきたランチ三個のうち半分も埋まっていない。
つまりアイアと交戦している間に収容完了、とはいかないのだ。
アイア「何を余所見しているんだよ!」
アイアはバルデウスのハイディフェンスビットを展開してビームフィールドを
展開しガンダムPrincessを吹っ飛ばした。

ユウリ「やられるっ・・・・・・・・かぁぁ!!!!!!」
ユウリもガンダムのビームフィールドを展開して突っ込んでいく。
アイア「今更そんな猪突猛進が・・・・・・・ぬぅっ!!!!」
ユウリは咄嗟に肩部のオーバーハングパックをVの字に射出してビットの
布陣を拡散させ、薄くなった部分に見事に進入しバルデウスに組み付いた。
アイア「ぬっ、おおおおおおおおーーーーーーーー!?!?!
こ、小娘ぇ・・・・・・・・・・!!!!!」
病院から離れて郊外へ飛んでいく両機。

ガブリエル「大尉、そこは我々にお任せください!」
アイア「ガブリエルか!?
聡い奴よ・・・・・・・・・・・・・・・・任せたぞ!」
ユウリ「えっ!!!!!!?」
両機が組み付いたまま滞宙していると、前方からイメンシアに率いられた
シャイトの軍勢がやってきた。横をすり抜ける気だ。
アイア「ふっふっ・・・・・・・・・離すものかよ!」
ユウリ「ううっ、ううっ・・・・・・・!シャクティさんが危ない・・・どうするユウリ!」
コロニー落着まであと17分。
59第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 04:51:26 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわあああーーーーーーーーーーーっ!!!!」
アイア「何!?」
ガブリエル「何だと!!!!!!!?」
ガブリエルのイメンシアは強力な不快感を感じて機体をストップさせ、
アイアも大いなる光に目が眩んでバルデウスを離脱させた。
次の瞬間、ガンダムPrincessの背部スラスターから横に太く長い線がVの
字に放出される。

ガブリエル「おい、おい・・・・・・待て!そこを通るな!」
そう言うが早いか、シャイトの群れはガンダムの横を通過しようとした
瞬間に次々と市街に墜落していった。
ユウリ「はぁっ、はぁっ・・・・・・・・や、やったの?」
目をぱちくりさせるばかりのユウリを見てアイアは慄然とさせられた。
アイア「こ、こやつ・・・・・・どこまで!
仕方あるまい、ガブリエル!撤退するぞ!」

ガブリエル「えっ、いいのですか!??」
アイア「今市内に突入している部隊だけでも十分だろう。
或いはシュメンの主砲でエッフェル塔を攻撃する手段もある」
ガブリエル「エッフェル塔!?何故です」
アイア「見て解らんか、あの塔なら市内どころかベルサイユからでも
場所が判別できる。あそこにFBがいるのは明白だ。退くぞ!」
ユウリ「・・・・・・・・・・・・・・・行ってくれた!?」
コロニー落着まであと15分。

60第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:03:31 ID:cZf+o4IA
アイア「パリ市民を全員虐殺してこそソフィアに逆らう恐ろしさを思い知らせ
られる・・・・・このまま逃がすものか!」
バルデウスと逆方向に、ガンダムPrincessは高加速レンジで急行した。
ユウリ「病院・・・・・・・他のMSに攻撃されてやしないか!」
しかし、杞憂だった。
なんと近所のボランティアもあり全てのランチが満員になっていたのだ。
ユウリ「すごい・・・・・・・人って、協力し合えばなんでも出来るんだ」
だが、最大の関心事はそれではない。
ユウリ「は、そうだ・・・・・・・・・・シャクティさん!??」

ランチを抱えたガンダムPrincessはさっきの診察室を覗こうとする。
その時・・・・・・・・・・
ユウリ「うっ!!!!?」
ランチを持つ両腕が揺れ動く。強烈な不快感が脳髄に響き渡る。
この不快感は、アイアとは違う。間違いない。
ユウリ「リリア・ストイチコフ少佐か・・・・・・・ぐっ・・・・・・もう少しってところで!」
何とか腕部の姿勢は固定しなければならない。クールダウンしてしまった
ときでも自分の姿勢が固定されていれば・・・・・・・

ユウリ「ぐっ、く・・・・・・・・・」
ユウリは診察室の窓を開けようとした。約束通り医師をコクピットに収容
するためだ。コロニー落着までの残り時間を考えたら、止む無し。
あとの治療はFBでやってもらうしかないがシャクティの体が持つかどうか・・・・
ランチの中で出産作業をやってもらうにしてもこのミノフスカヤ・クラッシャで
ランチを安定して抱えていられるのか?
他のMSを呼ぼうにもミノフスキー粒子の濃さとこのジャミングでは絶望的だ。
コロニー落着まであと13分。
61第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:16:54 ID:cZf+o4IA
が、何とか診察室の窓を開けようとするユウリに無情の刃が迫る。
ヴァーナルディの三連ビームクローだ。
まるで蜘蛛とトカゲが合体したような不気味な機体が病院の屋上に、給水ポンプや
物干し竿を蹴散らして取り付いている。
ユウリは何とかジャミングと不快感を振り切ってランチに給水ポンプが
落下してくるのは避けた。
だが相変わらず全天スクリーンに映し出される男性の裸がユウリの集中を乱す。
ユウリ「趣味の悪い人、何処かへ逝っちゃえ!!!!!」

言うことを聞かない機体から、力と知恵を振り絞って出された頭部バルカンは
この状況でできる唯一の攻撃だったが、無情にも回避された。
さらにリリアは作戦目的などまるで無視するかのように背部ユニットを切り離し
エッフェル塔に狙いをつける。
リリア「アイア・・・・・・・・・譲らないよ」
ユウリ「うっ!???」
一気にカタをつけるつもりなのだ。
目の前にシャクティがいるのに救えない。両腕には多くの罪の無い病人と
医師が抱えられている。
ユウリ「・・・・・・・・・・・・・ダメか!」

ガッ!!!!!!!!!!
リリア「・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
突如、背部ユニットに強力なビームが浴びせられ、そのまま落下して損壊
しそうだったのでリリアはヴァーナルディの背部に回収した。
ユウリ「・・・・・・・えっ!?」
シレジアのナディア・コマネチとアレーナのツルベナ・ズベズダだ。
ユウリ「二人とも、救助活動は!?」
シレジア「わかってるさ!わかってるけど、こっちの方がヤバそうな気が
したんだよ!そういう感じがしたんだ!
ユウリが泣き喚くのが聞こえたからさ!」
ユウリ「シレジア・・・・・・・・・!」
アレーナ「まったく、非科学的な・・・・・・・!
言っておきますけど私は自分の担当区域の敵を全て撃破し目視可能な全ての
市民の移送を完了したのですからね!ピリオド(以上)!」
シレジア「んだとぉ、やるかぁ!??」
ユウリ「や、やめよう二人とも!そんな場合じゃないよ!」
そう言いつつも、この二人がいて本当に良かったと思えるユウリだった。
リリア「あの連中・・・・・・・・・・・・・・・・・クサクサするな」
コロニー落着まであと11分。
62第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:27:39 ID:cZf+o4IA
動けないガンダムPrincessに代わってシレジアとアレーナがヴァーナルディに
立ち向かう。
リリアはハイパービームフィールドを展開して機体全部を取り囲むが、
体積の不都合による出力調整がTRAPAに入力されていたため、背部ユニットを
射出してしまった!
リリア「うっ!!!!!!!?」
シレジア「もらったぁあ!!!!!!」
コマネチのプリンセスブレードが見事に背部ユニットを一刀両断した。

アレーナ「これで、あの飛び道具は使えませんわよ!」
アレーナが先にビームザンバーをライフルとソードを織り交ぜて近接戦闘を
仕掛けたおかげである。
やはり、二人はいがみあっていてもコンビネーションは抜群だ。
二人はできるだけ病院からヴァーナルディを引き剥がしつつ、危険な武器を
使わないでリリアを追い詰めていった。
その間にユウリは医師と看護婦とシャクティを掌に乗せた。

ユウリ「ありがとうございます!病状は!?」
「あ、ああ。
栄養剤と鎮静剤を打っておいたから、ただ単に栄養不足とストレスで
胎児に負担がかかって、それが彼女の体調不良に繋がっていただけだ。
さぁ、乗せてくれ!」
ユウリ「わかりました。一番左のランチに余裕があるのでお乗りください」
「なっ、騙したのか!?」
ユウリ「それしか、無かったでしょう・・・・・・・!」
シャクティ・看護婦・医師はランチに収容された。
コロニー落着まであと9分。
63第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:37:05 ID:cZf+o4IA
ヴァーナルディは遂にアレーナのバルカンポッドで撃墜された。
リリア「うっ・・・・・・・ぬぅっ・・・・・・・・・!」
動けないヴァーナルディを尻目にアレーナとシレジアはランチを抱える
ガンダムPrincessの両脇を固める。
シレジア「もう時間が無いぜ!?
FBとは別個にパリから離脱しよう!それしかねーべ!?」
アレーナ「駄目よ!いくらなんでもMS単体のビームフィールドではコロニー
の起こす熱量と風圧に耐えられない。FBのビームフィールドと合わせて
やるしかないのよ!」

シレジア「ユウリ、どうすんだよ!?」
ユウリ「ゴメン、あたしが手間取っちゃったから・・・・・・
だから意見できないよ。アレーナ様の言うとおりにしたいけど」
アレーナ「馬鹿ね・・・・・・!
貴女がやったことは誰にも非難できないことなのよ。
結局、援護に来るのが遅れたわたくし達のほうが」
ユウリ「そんな、そんなこと・・・・・・・ん!?」
前方にやってくる大きな影は、コロニーの先端・・・・・・・ではない。

シレジア「FBだ!!!!!!」
ユウリ「間違いない、FBだよ!やった!(^^)v」
アレーナ「間違いないですわ、あれはイズモ少尉のマジ・デウゼー!」
三人はまるで、普通の女子高生のようにはしゃいで喜ぶ。
確かに前方でマニピュレータで手招きしているのはイズモ機だ。
やがてFBからワイヤーが出されユウリはランチをアタッチさせる。
ユウリ「よかった、よかったね・・・・・・・シャクティさん」

ヴゥシュッ!!!!!!!!!!!!!!!!!
64第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:43:55 ID:cZf+o4IA
ユウリ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?・?・?」
シレジア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
アレーナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ニコライ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ウォレン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
カレル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
カルル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シャーベット「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
イズモ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
アンジェイ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ハロ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
アイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ガブリエル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

何が起こったのか、わからなかった。
感動の涙が、ユウリが顔を揺らしたことで大きく弾けとんだ。
誰もが、眼前の事態を受け止められず固まっている。
時間が止まったようだった。
コクピットのタイマーのカチ、カチという音だけが聞こえる。
とにかく眼前のランチが爆散したことだけは確かだ。
だが、それは、何なのだろう。
よく、わからない。
わからない。
わから、ない・・・・・・・・・・

ユウリ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?
・・・・・・・・・・・・・え?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それ、シャクティ、さんが乗って、いるものだよ・・・・・・・」
振り向いて咄嗟にモニターを拡大するとそこにはヴァーナルディが映った。
65第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:45:30 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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66第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:46:30 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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67第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:48:28 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
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68第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:51:43 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
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69第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:54:24 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
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70第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:56:40 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
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71第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 05:58:34 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
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72第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 06:01:17 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ





73第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 06:02:51 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


74第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 06:04:52 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


75第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 06:08:47 ID:cZf+o4IA
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああ
何故だ!
何故殺す!
シャクティさんの祈りは、
この戦争を終わらせられる唯一の方法かもしれなかったんだ!
宇宙に人が上がって、まだ、未だに戦乱が絶えないんだぞ!
それを終わらせられる唯一の希望かもしれなかったのに!
お前らが責任を取ってくれるのか、お前らが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
76第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 06:14:51 ID:cZf+o4IA
シャーベット「うっ!!!!!!!?」
カルル「えっ!!!!!!!!!?」
シレジア「何だ!??」
アレーナ「なに!!!!!!!?」
同じ空域にいる全ての人間が、その断末魔のような激しい絶叫と共に
猛烈な不快感と嘔吐感をおぼえた。
ニコライ「ば、バカな・・・・・・・やめろ!!!!!!」
ウォレン「シャクティ、シャクティ・・・・・・わああああああああああ!!!!」
エリシャ「シャクティ!!!!!!!!!!!」
エリシャ「シャクティーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
カレル「シャクティ!!!!!!!!!!」
ハロ「シャクティ!!!!!!!!」
全ての人間の絶叫はユウリから発せられるおぞましい悪意と憎悪から逃れようと
する雄たけびであった。
ガンダムPrincessはワイヤーを放り出し、ランチから解き放たれたシャクティ
の奇跡的な肉体を抱え込む。
コクピットの中に収容して、その黒くすすけて見る陰も無い姿を抱いた
ユウリはシャクティの顔に涙を擦り付けるように頬ずりをした後、微かに
その心臓の鼓動に気付いた。
ユウリ「・・・・・・・・・・・・・・・シャクティさん!?!!?」
シャクティ「・・・・・・・・・・・・・・・・ユ・・・・・・・・」
ユウリ「助かったんだね、助かったんだね!
きっと助かるよ!さっきのお医者さんに診てもらおうよ!」
シャクティ「・・・・・・・・・・・・・・無理よ・・・・・・・・・・・」
77第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 06:20:57 ID:cZf+o4IA
シャクティはもう、虫の息だ。
顔もあちこちへこんで、まるでホラー映画のように切り傷から血を流し
ている。片方の眼球が飛び出て垂れている。髪もチリチリに焼けている。
首が裂けて骨が見えている。耳から、目から、鼻から血が噴水のように噴出す。
ユウリ「そんなことない・・・・・・間に合うよ!
間に合う!絶対、間に合う!」
シャクティ「ウ・・・・・・・・・・・ソに・・・・・・・・伝えて・・・・・・・
赤・・・・・・・」
ユウリ「やめて・・・・・・・・・・やめて!」
シャクティ「産めなくて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ユウリ「お願い、もうやめてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ
!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
シャクティ「ごめんね、て・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ユウリ「・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!」
シャクティはその時、本当に心から大事に思っている人、ウッソの笑顔を
思い浮かべ、彼との約束がもう永遠に果たせなくなったことを悔いた。
そして、もうピクリとも動かなくなった。
ユウリ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
78第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 06:32:30 ID:cZf+o4IA
その絶叫にスイッチを押されたように、ガンダムPrincessの機体周囲に
巨大なピンク色の炎が展開された!
それはまるでバリアーのように機体をスッポリ包む。
リリア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何だ!!?」
咄嗟にヴァーナルディから放たれたビームはしかし、ことごとく跳ね返される。
まったく効かない。周囲からわらわらと集まってきたゾロアスターや
ザガスの攻撃も全く効かない。それどころか、ガンダムPrincessが突進する
だけで余波を受けたMS達は勝手に爆発していく。
リリア「な、何だあれ・・・・・・・・嘘だろ!?!!?!?!?
バリアーじゃない、炎とも違う!
ウソだ!こんなの、こんなの、証明できない!有り得ない!冗談じゃない!
わっ、わっ、わああああああああああああああああああああああああああ
!!!!!!!!!!!!!!!!」
ヴァーナルディは180度踵を返してアリエルに戻っていく。
高加速レンジである。
しかし、アリエルの艦影が全くキャッチできないのだ。シュメンも、味方MSも。
レーダーがおかしいのではない!MS自体が動かないのだ!
いつのまにか全天モニターは憤怒のような表情で体全体からピンクの、いや
いつのまにかおぞましい、どす黒い色に変色したオーラを放出するユウリの
顔が写し出されている!
リリアは怯え、失禁し、脱糞しながら笑っている。発狂寸前だ。
リリア「ひ、ひひひひ・・・・・ヒヒヒヒヒイッヒヒイヒヒヒヒヒヒ・・・・・・
は、はは・・・・・・・・・・・・・ウヒャハヤハ・・・・・・・
ア、アイア・・・・・・助けてよ!フリスト中佐!助けてください!
わたくしを愛しているのでしょう!?わたしを助けなさい!
カス共!
アイア!友達だろ!?一生、一生親友だって言ったろう!?ウソなの!?
助けて、助けて、助けてよ!殺されるよ!!!!助けてよ!!!
ねぇ、何でどこにも通信が繋がらないの!?どうして、アームレイカーも
フットペダルも反応しないの!?何も、何も動かない!完全に電源切れちゃってる!
何も機体には異常ないはずなのに!
ねぇ、ねぇ、あたしが悪かったよ!人を見下して、馬鹿にして馴れ合うのを
拒否してバカだったよ!ねぇ、許してよ!!!!!!
どうして、どうして、どうして誰も答えてくれないの!!!!???????」
79第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 06:44:00 ID:cZf+o4IA
ユウリ「どおおおおおおおおおおおして!!!!!!!!!!!!????」
ユウリはビームザンバーでヴァーナルディの下半身をぶった切る!!!
リリア「ひっ、ヒッ、ヒイイイイイイイイイ!!!!!!!
た、た、助けてぇぇぇぇ!!!!!!!
ヒヒヒヒイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ
ヒヒヒヒヒヒイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!
うわああああああああああっ化け物!
化け物!化け物!化け物ぉぉぉぉ!!!!!!!」
リリアはもはや鼻水、涙、尿、汗、あらゆる体液を体から流している。

ユウリ「どぉーーーーーーーーーーーーしてぇ!!!!!!!!!!!!」
さらに、まるでMS本体のような大きさにまで巨大化したビームザンバーで
上半身を掻っ捌く!!もう残っているのはコクピットだけだ。
リリア「ヒヒヒヒイオイイ!!!!!!!!!!!!
やめて、やめて、やめて、見逃して!
死にたくないよ!死にたくないよ!まだ生きてやりたいことがいっぱいある!
男の人とセックス、どころか付き合ったことも無いのに!
何でこんな小娘に殺されなきゃいけないんだ!?
アンタはパイロットじゃない!化け物だよ!こんなのガンダムじゃない!
化け物!妖怪!悪魔!怪物!魔物!モンスター!畜生!餓鬼!腐敗物!
こんなのが機械であってたまるか!この世の物じゃない!
こんなの、こんなの、MSじゃなくて化け物だよ!!!!!!!!!!!」

その言葉通り、ガンダムPrincessはもはやMSの体を成していない。
ぐんぐん巨大化してパリ全体を包み込むように膨れ上がったどす黒いオーラ
に比例して、それはリリアの見た幻覚などではなく、機体が巨大化して
いるのだ。
巨大な悪魔のように翼を広げ、どす黒い瘴気を、もはやヨーロッパ全土にまで
撒き散らすガンダムPrincessはもう英雄などではない。
悪魔だ。
FBの窓からそれを見つめるフランス人の幼女は、泣き出してしまった。
80第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 06:53:17 ID:cZf+o4IA
ユウリ「どうして男に都合のいい女を演じようとするんだ!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!」
リリア「うっうっうっうわあああああああああああああああああああああ
あああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
もはやユウリの顔も可憐なあどけない15才の少女のそれではない。
髪は悪鬼の如く逆立ち、憎悪と怨念で顔は紫と漆黒に彩られており、
額から出された光彩は装甲を付き抜けヴァーナルディの残骸を射止めている。

ユウリ「お前のような女は死んだ方がいいんだよ!!!!!!!!!!

お前のような女は誰にも必要とされてないんだよ!!!!!!!!!!!

お前のような女は、
          お前のような女は、
                    お前のような女は、


生   ま   れ   て   こ   な   い   方    が
  

よ     か   っ     た    ん    だ    よ
!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
死ね!
死んで、魂も何もかも無くなっちゃえ!二度と、この世に生まれてくるな!
うわああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああ
あああああああああああああ
ああああああああああ
ああああああああ
ああああああ
ああああ
あああ


!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

リリア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!」
リリアは、その言葉が奇しくも母親から幼児期に言われた言葉と同じだと
いうことが、この世で最後に言われることであるのを悔いて死んだ。
薄れ行く意識の中で、自分を認めなかった全ての女と男への怨念を
募らせながら、その肉体も意識も消えていった・・・・・・・

ドグシャアァァアッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




81第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 07:05:04 ID:cZf+o4IA
ヴァーナルディは跡形も無く爆発した。
あと数分、カップヌードル一杯ができるよりも短い時間でパリに史上二つ目の
コロニーが墜ちようというのに、もはやユウリの頭の中には復讐しかない。
ユウリ「ぬあぁぁぁぁーーーーーーっ!!!!!!!!!!」
体中から針鼠のように細長い光の槍を放出して、敵MSと共にパリの街まで
崩壊させていく。
もはや誰もユウリの暴走を止められない。ガンダムPrincessは悪魔だ。
ニコライ「ユウリ、戻れ!早くパリから離脱するんだ!」

しかし、その絶叫もユウリに届かない。
ユウリ「まだ、シャクティさんを殺した敵を全部殺してない!
全部殺さないと気が済まない!」
ウォレン「そんなんじゃ君も死者の怨念に吸い込まれるぞ!」
エリシャ「戻るのよ!」
マルチナ「ね、姉さん・・・・・・・・・あれ!?!?!?」
カレル「なんだって言う・・・・・うっ!?!?」

カルル「ああ・・・・・・・・・・・・・・!?!?!?」
シャーベット「ダメなのか・・・・・・・・」
イズモ「ちっくしょぉユウリーーーーーーーっ!!!」
シレジア「ユウリーーーーーーーーっ!!!!!」
アレーナ「戻るのよユウリーーーーーーーーーっ!!!!!!!」
シュメン艦内。
ガブリエル「アリエル離脱しました!我々は・・・・・」
アイア「いい!全出力を解放して空域を離脱する」
ガブリエル「リ、リリア少佐の隊を回収しなくて良いのですか!?!?」
アイア「いい・・・・・いま、あのMSにはどんな攻撃も無駄だ。
第一、グズグズしていると自分達で落した物の下敷きになるぞ!」
82第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 07:16:52 ID:cZf+o4IA
アイア「あれしきの小娘・・・・・・ニュータイプどころか化け物だったとはな!」
ガブリエル「しょ、少佐ぁぁあ!!!!!!!!」
アイア「なにぃ!!!!!!?」
先程、フリストからの通信で少佐への昇進が伝えられたことなど忘却の
彼方へ吹き飛ぶ、ガンダムPrincessの悪魔の如き姿がモニターに大写しされた。
ユウリ「アイアさん、貴女は逃がさない!!!!!!!!」
アイア「ヒヒイイイイイイイイイ!!!!!
だ、誰かMSで出ろ!
あの化け物を吹き飛ばすんだよ!誰も、誰もやらないのか!!!!?
ガブリエル、砲撃だ!」
ガブリエル「ダメです、全て跳ね返されます!」

アイア「何でもいい!カタパルトデッキからMSでも何でも射出してぶつけろ!」
ガブリエル「やってます!
やってますけど・・・・・・・・・・・・・・・
ダメなんです!ダメなんですよっぉぉぉ!!!!!!!
全てあの変なバリアーに跳ね返されるんです!!!!!!
うっ、うわぁぁああ!!!!!!!!」
アイア「・・・・・・・・・・・・・・・無念!」

ハイパー化したガンダムPrincessがシュメンを踏み潰そうとしたその時。
アイア「うっ!??????」
ガブリエル「あ、あああ・・・・・・・・・・・」
衛星軌道に到達したアリエルのモニターでフリストがほくそ笑む。
ゴッズは自室でワインを片手にくつろぐ。
そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・空が落ちた。
83第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 07:18:34 ID:cZf+o4IA
ズガシャァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
84第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 07:22:59 ID:cZf+o4IA

   ,,-'  _,,-''"      "''- ,,_   ̄"''-,,__  ''--,,__
           ,,-''"  ,, --''"ニ_―- _  ''-,,_    ゞ    "-
          て   / ,,-",-''i|   ̄|i''-、  ヾ   {
         ("  ./   i {;;;;;;;i|    .|i;;;;;;) ,ノ    ii
     ,,       (    l, `'-i|    |i;;-'     ,,-'"   _,,-"
     "'-,,     `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '"  _,,--''"
         ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_  __,,-''"
        ._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄   |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,
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    .(:::::{:(i(____         i|     .|i          _,,-':/:::}
     `''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i|      .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
       "--;;;;;;;;;;;;;;;;;""''--;;i|      .|i二;;;;;::---;;;;;;;::--''"~
               ̄ ̄"..i|       .|i
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                 .i|          .|i
                .i|           |i
               .i|      ,,-、 、  |i
               i|      ノ::::i:::トiヽ、_.|i
           _,,  i|/"ヽ/:iヽ!::::::::ノ:::::Λ::::ヽ|i__n、ト、
     ,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
     ;;;;;;:::::;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;:::/;;;;;;:::::::::;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::;;:;;;;:::ヽ


   




85第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 07:33:13 ID:cZf+o4IA
街は消えた。
何もかも、全てが無くなった。
ビームフィールドを展開していたMSと戦艦だけが郊外に吹き飛ばされ原型を
留めていた。
もはや街ではなく、巨大な湖となったパリに、一時間後、ガンダムPrincessと
思しき機体が浮かんでいるのがFBによって発見された。
コクピットの中ユウリは眠っていた。あの悪魔のような恐ろしい形相が嘘の様に。
そしてその傍らには見る影も無いシャクティの亡骸があった。
ガンダムPrincess自体もハイパー化が嘘のように冷たく機能を停止していた。
浮かんでいるパリ湖の水も機体熱で熱くなっていないのだ。

シレジア「・・・・・・・・・・・ひでぇ・・・・・・・・」
アレーナ「うっ・・・・・・・・・・」
ロープで降りてきた二人は、ユウリと、遺体となったシャクティの回収を
担当した。が、沈痛な面持ちだったシレジアが、涙を止めてシャクティを
凝視し始めたのでアレーナは異変を感じた。
アレーナ「・・・・・・・・何、どうしたの?」
シレジア「・・・・・・・・・生きてる」
アレーナ「えっ!!!?」
シレジア「心臓は、止まってる。けどお腹が熱くて、なにか動いてる」
アレーナ「・・・・・・・・まさか!!??」

広大な湖の中心で、シレジアは渾身の力を振り絞って叫んだ。
そして機体と四人の体が収容された。
現実的に考えれば有り得ない事だ。
だが、確かに動いていたのだ。
数時間後、FBの中にいた他の産婦人科の医師と助産婦によって、2344gの
脆弱な男の赤ちゃんがシャクティのヴァギナから取り出された。
その姿が、何故かユウリの悪魔のような姿を忘れさせる癒しとなってクルーを
目覚めさせた。しばしの、安らぎの時間。
だがスヤスヤと眠る彼の顔の、真の恐ろしさにまだ誰も気付いてはいない。
気付いてはならないからだ。
86コピペ厨:2006/05/14(日) 07:43:12 ID:???

   ,,-'  _,,-''"      "''- ,,_   ̄"''-,,__  ''--,,__
           ,,-''"  ,, --''"ニ_―- _  ''-,,_    ゞ    "-
          て   / ,,-",-''i|   ̄|i''-、  ヾ   {
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         ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_  __,,-''"
        ._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄   |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,
      ,,-''::::二-''"     .--i|     .|i          "- ;;:::`、
    ._,-"::::/    ̄"''---  i|     |i            ヽ::::i
    .(:::::{:(i(____         i|     .|i          _,,-':/:::}
     `''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i|      .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
       "--;;;;;;;;;;;;;;;;;""''--;;i|      .|i二;;;;;::---;;;;;;;::--''"~
               ̄ ̄"..i|       .|i
                 .i|        |i
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                 .i|          .|i
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               .i|      ,,-、 、  |i
               i|      ノ::::i:::トiヽ、_.|i
           _,,  i|/"ヽ/:iヽ!::::::::ノ:::::Λ::::ヽ|i__n、ト、
     ,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
     ;;;;;;:::::;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;:::/;;;;;;:::::::::;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::;;:;;;;:::ヽ


           コピペ厨がこのスレを荒らしたいと思います
87第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 07:52:31 ID:cZf+o4IA
キャスト
ユウリ  かないみか  アイア     折笠愛
シレジア 高山みなみ  イズモ     渡辺慶
アレーナ 白鳥由里   カルル     くまいもとこ
ニコライ 森川智之   シャーベット  水橋かおり


なぜ恋するのか      なぜ愛するのか
88第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 07:56:05 ID:cZf+o4IA
キャスト
アイア   折笠愛    リリア   植田佳奈
フリスト  関俊彦    医師    中田譲治
ガブリエル 松本保典   ルペスク   津田健次郎
ハロ    小山まみ   ドミトレスク 嶋俊介                                 
バジリスク 関智一    ルチェスク  永井一郎

確かな男を        見つめればいい


















89あぼーん:あぼーん
あぼーん
90あぼーん:あぼーん
あぼーん
91第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 07:57:42 ID:cZf+o4IA
原画
古川達也  佐藤敦    千秋幸一  逢坂浩司
月満欠   根性蟻    女王蟻   瀬尾康弘
成瀬翔   菅野弘之   相沢健四郎 川元利浩
菅野孝之  沖浦啓之   銀座背例部 内田順久
大上弘明  大貫健二   越智博之  金森検事

  
   内なる       心の












92あぼーん:あぼーん
あぼーん
93あぼーん:あぼーん
あぼーん
94第八話「ドニエプル炭田」:2006/05/14(日) 08:00:10 ID:cZf+o4IA
動画
中川信子   野村宙    小沢章子   大内正彦
絵山梨栄   鈴木美穂   中田美穂   山田正志
仏曼荼羅   鳥山飽田   耶麻多野   富野井伊子
釈迦解脱   今敏     本田徹    春日部枕街 


   IN LIGHT TRUE LIGHT SHOWER














95コピペ厨:2006/05/14(日) 08:01:30 ID:???
96第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 08:03:56 ID:cZf+o4IA
背景 森田晴美               デジタル撮影 高島聖子
   サンライズスタジオ                 清田みどり  
デジタル彩色 植村礼子                  ジャスト
       前林文恵                  小野原博美           
色指定 上保睦子                     本立香
                         




        それが それが いま












97コピペ厨:2006/05/14(日) 08:03:57 ID:???
MW544B-SC サンドージュ・ソフィアカスタム
■頭頂高 22.7m ■重量 28.4t ■ジェネレータ出力 8,240kw ■スラスター出力 77,000kg 
■装甲 ハイチタン合金ニューセラミック複合材
■武装 オンリーネイル・ヒートダガー・ビームストリングス・シュツルムファウスト・40mm頭部バルカン

コロニー公社のズブロフ氏が開発した戦闘用MW(モビルワーカー)のカスタム機。
氏は、ザンスカール戦争において実戦データを取得し、戦争終結から数ヵ月後、
MW544Bを基本に若干の仕様変更を行い各種のオプション兵装も用意して、
多方面に受注生産方式の営業を掛けたとされる。
しかし、コロニー防衛などには最適であったサンドージュも、
拠点防衛より攻勢を重視する宇宙戦国時代にあっては氏が見込んでいたほどの売り上げを果たせず、
結局コロニー公社は戦闘用MW部門を大きく縮小することとなった。
MW544B-SC サンドージュ・ソフィアカスタムは、ソフィアがかつてコロニー防衛用にコロニー公社から
買い上げたMW544Bのカスタム機であり、オプション兵装の頭部バルカンやヒートダガーを内臓している。
また、この他にも敵との戦闘でコロニー外郭を傷付けないように各種武装はビーム兵器を
極力排除したコロニー防衛仕様となっており、総合的な攻撃力は原型となるMW544Bを下回っている。
しかし、強化されたジェネレータ出力はその全てがサンドージュの主兵装であるビームストリングスに
割り当てられており、近接格闘戦では決してあなどれない充分な戦闘能力を保っている。
ソフィアはコロニー防衛用に計3機のMW544B-SC サンドージュ・ソフィアカスタムを購入したが、
ロマニア皇国侵攻にあたり、そのうちの1機が空母アリエルに配備され、
補修任務とともに後方ノズル部付近の防衛任務に当たっている。
98あぼーん:あぼーん
あぼーん
99第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 08:10:54 ID:cZf+o4IA
背景 森田晴美               デジタル撮影 高島聖子
   サンライズスタジオ                 清田みどり  
デジタル彩色 植村礼子                  ジャスト
       前林文恵                  小野原博美           
色指定 上保睦子                     本立香
                         




        PRINCESS       SHOWER












100第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 08:12:33 ID:cZf+o4IA
エンディング・テーマ「PRINCESS SHOWER 〜星空の温もり〜」
歌・作曲・作詞・編曲 JAM Project feet +MIO
           (松本梨香&奥井雅美)




   それが         それが        いま








101第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 08:14:03 ID:cZf+o4IA
脚本   五武冬史   演出   知吹愛弓
作画監督 塩山紀生   絵コンテ 池田成





        PRINCESS         SHOWER












102訂正:2006/05/14(日) 08:16:13 ID:cZf+o4IA
脚本   斧谷稔    演出   斧谷稔
作画監督 塩山紀生   絵コンテ 斧谷稔



Princess Shower
1031:2006/05/14(日) 08:18:16 ID:???
いろいろ考えた結果、無断で個人・会社名を引合に出し、さも公式であるかの装いをした為、七話をもって終了致します。
関係各位に大変なご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ありませんでした。
なお、新作・続編を製作しようとする計画もありましたが、二次創作の範疇を越える為、中止致します。
104第三十六話「シャクティよ大地に帰れ」:2006/05/14(日) 08:19:37 ID:cZf+o4IA
          次   回   予   告


ユウリ「あたしが暴走しちゃったせいで、みんなに迷惑かけちゃったみたい!><
でも、ホントにホントに何もおぼえてないんだよ><
だけど、シャクティさんを殺した奴らは許せない!
そして、そして・・・・・・・
今、本当に許せないのはウッソさんだったりする。そのウッソさんが立案した
連邦議会の制圧に、クロノクルが乗り込んできちゃって!?!?

   来週の機動戦姫(きどうせんき)ガンダムP(プリンセス)は

             フォン・ブラウン宣言 

          ガンプリは、みんなで見てね! 」

105作者後記:2006/05/14(日) 08:28:33 ID:cZf+o4IA
・・・・・・・・・・・・と題し、今後は一話書き終えるごとになんか書くことにした。
この第三十六話は自分的に実質クライマックス。
ほとんどの力を使い果たしまして、今日は色々用事あるのにどうすんだぁ?
しかしシャクティ殺すのはそれなりの反響を予想していた。
反響なのかどうなのかともかく、まぁいちいち言うのもアレだが、
結局どんなボロクソにSSをけなそうと、そのスレに書き込んじゃった時点で、
少しでも関心があるって示しちゃってる時点で負けなんだよね。
そこらへん、よく考えなきゃ。

いわゆる「騒がれてるうちが花」ってヤツで我慢しなきゃいけないのか?
だが少女マンガのNANAの十巻だかで書かれてたような、歪んだ話題性作り
ってど〜〜も、ね・・・・・・・
自分のポリシーじゃないんだなぁ。でも、大人しすぎても誰も見向きしないしね。
そこらへんの、押し引きのバランスってか。
しかし、その解決策は、次回作で確実に示される。
ここ数週間、次回作の構想立てが面白かった。
絶対、ガンダムPrincessなんか忘却の彼方に押しやる超話題作になるぜ!
乞うご期待!
なんかね〜〜、最近忙しいこともあるんだけど、最初燃えて書いてたのも、
時間が経つと情熱が冷めるってのはあるもんで。
しかし、三十六話は久々に気合入れたな。
その割には・・・・・・・・ってツッコミはなしよ
106通常の名無しさんの3倍:2006/05/14(日) 08:33:24 ID:???
  ミミ ヽヽヽヽリリノノノノ
          l  i''"        i彡      な…
          | 」  ⌒' '⌒  |         なんなんですか?
         ,r-/  <・> < ・> |            ここ、どこですか?
         l       ノ( 、_, )ヽ |             なんであたし
         ー'    ノ トェェェェイ,.、|            貼られたんですか?
         ∧     ヽニニソ  l
   :.  / rィイ | :.:.ヽ: >r/`<ノ .:.::.}ヽ、\:.
      / ∧l;l ! :.:.:.://{二 ̄ .} ..:..::リ//ハ.:\
 :.  / .{. ',ヾ、ヽi .:.:.{ /(^`  |.:.:.:.//: : :.}: . ヽ.:.
   / /  ) ヽ ヾ、ヽ:.ハ ヤ{   ∧/.-‐'": : |:.:. i ',
  ./ .,イ .:..} : :\ヾレ'ハ ∧__ノノハヾ、  : : : l:.:.: .ハ ',
  { /| .:.:ハ : : :i Y {ヾ`Yヽニン'ノ}: : } : : : :/:.:.:/ }:.}
  V | .:.:/:.:|_,ィ' ̄  ヽ三{ `ー-ノ : イ : : :/:.:i.:{  リ
    ヽ:.:{、.:.V     : : ヘ     : : {: : :/:.::∧|
     ヽ! )人    : : :人      : : : / \! :.
      "  ヽ : : : : :/イ{     :.ノ: : : :.\ :.
       :.  \__///: :\______/: : : : : : : ヽ
           / //: : :|;|: : : : : : i: : : __: : : : ',
       :.     / 、 {;{   |;|   . : i/. : : : : : :|
          / `Y;{. . . .|;|. : : : /i: : : : : : : : :l
107:2006/05/14(日) 08:42:58 ID:cZf+o4IA
お前、本当にガンダムPrincessが大好きなんだなw
ここまで粘着ストーキングな愛され方されるとは、SS作家冥利に尽きるよ。
108通常の名無しさんの3倍:2006/05/18(木) 11:35:33 ID:???
投げてもいいけど森優は必ず出せよ
109通常の名無しさんの3倍:2006/05/23(火) 09:48:34 ID:uDnmk22A
age
110通常の名無しさんの3倍:2006/05/29(月) 22:54:03 ID:X2RxbP1R
age
111あぼーん:あぼーん
あぼーん
112通常の名無しさんの3倍:2006/06/01(木) 17:46:31 ID:+2nr7DCj
おい、作者 逃 げ ん な。
113通常の名無しさんの3倍:2006/06/03(土) 18:29:47 ID:???
脚本   五武冬史   演出   知吹愛弓
作画監督 塩山紀生   絵コンテ 池田成





        PRINCESS         SHOWER


これとか絶対必要ないだろwしかもつまらんのによくここまで続けたなw

114作者:2006/06/06(火) 20:05:37 ID:voXinkRx
すまん もうちょっとだけ待ってくれ
115通常の名無しさんの3倍:2006/06/06(火) 20:18:21 ID:???
一ヶ月ぶりぐらいに来たが何も変化なしだな。
作者さんがんばってくださいな
116通常の名無しさんの3倍:2006/06/06(火) 20:42:45 ID:???
毎回、ちまちま保守ageしてんじゃね〜よ!!!
削除依頼出しとけ、カスが!!!
117作者:2006/06/13(火) 20:22:10 ID:uyFT/OvD
丸一ヶ月、お待たせしました。こんなにガンダムのこと何も考えんかった一ヶ月は
この先の人生、なかなかやってこないと思う。
おかげで、何とか内定もらいました。友達ん中で俺が一番おせーんだけどw

何ていうかね、俺でもこんな良い条件の企業に就職できるんだな〜いいのかな?
っていうか、本当にいま景気いいんだね。って思った。
知り合いの先輩方に聞くと、バブル崩壊後の92〜99くらいまでは本当に求人が
少なくてオマエラ楽でいいよな。って答えが返ってきた。

条件がいいっつーのは、給与とか仕事内容とか福利厚生とか、その職種が世間から
どの程度の社会的尊敬を得られているか、を総合した俺の印象なんだが、もっと
真面目に就活やってた人に言わせれば「大変な仕事だし、顧客にとってリスクが
大きいから人手が無くて給料もいい」だそうで。
とりあえず、面接官からは日経とって勉強しなさいと言われた。その通りだ。
口八丁手八丁でごまかせても、村上が何故逮捕されたか言いなさいと言われたら、
多分ダメだった。和やかな面接で良かったよ。

118通常の名無しさんの3倍:2006/06/13(火) 20:26:08 ID:???
ハイハイ、削除依頼出しておきましょうね♪
119作者:2006/06/13(火) 20:28:44 ID:???
ちなみに・・・・・・・ワールドカプ始まっちゃったし、一ヶ月間バイトも
してねーし、これからまだちょっと忙しさは続くのでペース的には
あまり期待しないで。何とか6月中には完結させたいんだけど。

本当なら昨日から再開する予定だったけど、君が代聞いたらもう完全に
心はサッカーモード。アズーリまで観ちゃって学校サボったよ。
大丈夫かな〜これから?

ああ・・・・・・そういや、バイト先に一年生の子とか結構知らないうちに
入ってきてて、「就活って大変すか?」って聞かれるんだけど俺なんかが
答えちゃっていいのかね〜って感じw
ま、とりあえず日本の景気みながら適当にヤればいいんじゃね?て感じ。

120通常の名無しさんの3倍:2006/06/13(火) 20:31:44 ID:???
ハイハイ、削除依頼出しておきましょうね♪
121通常の名無しさんの3倍:2006/06/13(火) 20:33:10 ID:???
ハイハイ、削除依頼出しておきましょうね♪
122通常の名無しさんの3倍:2006/06/13(火) 20:34:14 ID:???
ハイハイ、削除依頼出しておきましょうね♪
123通常の名無しさんの3倍:2006/06/13(火) 20:35:08 ID:???
ハイハイ、削除依頼出しておきましょうね♪
124作者:2006/06/13(火) 20:35:53 ID:???
>>108
>>112
>>115
こんだけ荒れてる中で、ありがとうな。昔はよかったよな?
過疎スレでも、みんなでアイディア出し合って一つのものを作っていくって
空気が多少はあったしな。
まぁ俺があっちのスレで敵作りすぎたり、もうちょい不特定多数の自由参加型の
システムを作るのが下手だったというか、まぁ俺の責任だ。
その代わりといっちゃ何だが、出せるアイディアはどんどん出してくれよ。
森優だけじゃなく、終盤の大詰めにかけて豪華ゲストも用意してるからさ。
あとヒマだったら荒し野郎の書き込みに対する削除依頼も手伝ってくれ。
複数だったら説得力も上がるんで。
125通常の名無しさんの3倍:2006/06/13(火) 20:36:03 ID:???
ハイハイ、削除依頼出しておきましょうね♪
126通常の名無しさんの3倍:2006/06/13(火) 21:38:55 ID:???
日記を書くなら自分のサイトでこっそり書いておきましょうね♪
で、このスレは削除依頼出しておきましょうね♪
127作者:2006/06/13(火) 21:39:48 ID:???
削除要請版にレス指定削除依頼してきました。

5. 掲示板・スレッドの趣旨とは違う投稿(故意のスレッド運営・成長妨害)
6. 連続投稿・重複
連続投稿・コピー&ペースト
125 120-123 118 116 111 103 98 93 92
90 89 11 9
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1146867833/

二週間経って何の変化も無ければ長期未処理レス依頼報告に書きます。
128第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/13(火) 22:01:36 ID:???
宇宙世紀0167年12月23日。この日、月面最大の都市フォン・ブラウンの地球連邦議会では
年内最後の討議が行われることになっていた。
議題は債権処理に関するものだが、各業界に力を持つ議員はこの日に年末の重要な
会食のアポを取るので出席率はいいことで知られている。
すなわち、いま続いている戦争の戦後処理や利権の分配に関して詰めの交渉が
行われるわけだ。

もともと地球連邦政府はMSの民生品化ブームに各地の官営企業が乗り遅れてはならないと、
サナリィを接収したがっていた。もちろん無理な相談なのだが、そこにベスパの
残党が目を付けたのだ。
すなわち、パリへのコロニー落下を連邦が察知できなかったのも(しなかったのも)
サイド2独立を容認させるための事前取引なのである。

地球上で再び合流したリガ・ミリティアとロマニア皇国軍は、今やこの腐敗に
抵抗する唯一の勢力となった。
かくなるうえは、この腐敗を白日の下に晒すことで戦災者や遺族に彼らの非常識さを
訴え世論を自分達の味方につけるしかないのだ。
シャクティ・カリンの死を乗り越えて。
129第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/13(火) 22:16:00 ID:???
ウォレン「ウッソ、準備はいいか?」
ウッソ「いいよ。転送、早かったね」
ウォレン「パリで総力戦にならなかったおかげさ・・・・・・それよりイグナショフは
どうだい?」
ウッソは見慣れない構造のコクピットを見回す。もう少し複雑にコードや機器に
囲まれていると思っていたのだが、イジェクション・ポッドの形態を生かして、
索敵系はムーバブルになっているので、思ったよりはスリムだった。

だが、ウッソはTRAPAシステムで出力の経路を規定するつもりもなかったし、
このフォン・ブラウンの宇宙港から議会本部への最短ルートや敵の警備網以外は
情報検索しなかった。
別に自分の戦闘センスを信じているわけではない。まともに実戦で使ったことの無い
システムは、データを詰め込みすぎるだけで自分の脳味噌の処理範囲も超えてしまう。
ウッソ「いい機体だよ」
ウォレン「・・・・・・・・・それだけか?」

ただでさえ、ウォレンだってウッソを責めたい気持ちがあるのだ。
が、それは掌返しであるしできるえわけがない。後々、戦争の決着は宇宙で付くのだと
ウッソをセント・ジョセフに送ったのはウォレン自身なのだ。
それでも、シャクティの死を聞かされても何の躊躇いも見せないウッソに内心
苛立ちを感じていた。
それが、これから始まる大きな作戦を前にしての自制であったとしても。
ウッソ「先発のMS隊・・・・・・・・・そろそろいいよ!」
フォン・ブラウンから200kmと離れていないこの都市で、傍聴とそれに抗する電波の
激しい格闘が既に始まっていた。
130第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/13(火) 22:42:02 ID:???
一方、今回のサイド2連合で主役となるのはネオ・ザンスカールだ。
彼らもウッソ達と全く同じことを考えている。
世間的にはソフィアは地球連邦政府に反旗を翻したわけだから、何の関係も無い
民間人からの心象は悪いが、それでも「スペースノイド独立」に大義を刷り返れば
支持率は大きく高まる。
その為にマリア・ピァ・アーモニアの息子であるクロノクル・アシャーはうってつけの
人材なのである。

ゴッズ「こちらアリエルだ。ダミーは散布したか?」
アイア「いいえ。議会との連絡が滞っていますので」
ゴッズ「ミノフスキー粒子か?」
アイア「いえ、月面の他の都市からの妨害電波です。いま行動に出れば治安部隊に
誤認されますので」
ゴッズ「誤認か。まぁ、誤認という表現が使えるだけでも我々が優位に立っている
ことを証明するものだが。しかし君も少佐らしくなってきた」

アイアは少し眉間に皺を寄せた後、言葉を返す。
アイア「いえ、リリア少佐を失ったのは私の責任なのです。
ガンダムチームの処理は以前から申し出ていましたのに、好きにやらせてしまいまして」
ゴッズ「しかし、敵の構成員を減らせたのは儲けではないかね。
きゃつは前の戦争でエンジェル・ハイロゥのサイコミュ・ウェーブを変調させた
元凶なのだからな。ウッソ・エヴィンのみならずクロノクルにも妙な混乱を
与えねばいいが」
アイア「そこです。それを利用するのです。奴はああ見えて根は直情的な男。
姪の死は大義と天秤にかけられましょう」
ゴッズ「悪い女だ・・・・・・・・・」
ゴッズはタバコに火をともしながら、厭らしい笑みを浮かべた。
131第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/13(火) 22:58:56 ID:???
フェレンツバロシュのMSデッキでは、全ての主力MSが発進可能な態勢になっていた。
後は合図を待つだけである。
ウッソは一旦イグナショフから降りて各MSの整備状況の確認と、発進タイミングの
最終調整のためクルー達と話し合っていた。その様は、まるで長年この艦で戦って
きたかのようでもある。皆がそれを見て、さすがは「光の翼」のウッソ・エヴィンだ
と溜息を漏らしていたが、一人だけそうではない者もいる。

シレジア「大丈夫だったかい?」
ユーリ「うん、最初、すごく危険な状態に会ったらしいけどなんとか」
アレーナ「厄介な抱え物、とは言えませんわね。
かといってウッソさんのモチベーションにもしたくないけれど」
そこまで言って、アレーナは二人が診療室の前で真剣にシャクティの赤ちゃんの
容態について話していたので忘れかけていたのだが、ふと気がついた。

アレーナ「・・・・・・・・・・そうですわ。
二人には話しておかなければいけないことがあったの」
シレジア「何だよ?」
ユーリ「今日の作戦に関係のあること?」
アレーナ「いえ、でも心を整理するためには聞いたおいた方がいいですわ。
それでも?」
ユーリ「いいよ、もう何が起こっても驚かないから」
シレジア「ま、お前に言われちゃあな・・・・・・・・・・」
アレーナ「わかったわ・・・・・・・・・・・いい?落ち着いて聞いて。
艦長が言ったのよ。わたくしも耳を疑ったけれど、前から気がついていなかった
わけではないわ。でも、何か朝から居た堪れない様子だったかと思うと、誰に
言うでもなくこう呟いたの。
シャアの子孫なのに、それを言わないウッソ・エヴィンは卑怯だ・・・・・・・って」
132第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/13(火) 23:16:21 ID:???
シュメンのブリッジではアイアが受話器を置いた。
ガブリエル「少佐も悪い方です。シャクティ・カリンの死を真っ先にモトラッドUに
連絡なされた御身で」
アイア「フ、何を言う。敵を欺くにはまず味方から、など古典的兵法だ。
今回の作戦が成功すればもはやガンダムチームの小娘共には抵抗力はなくなる。
何をどう足掻こうと世間が我々の味方だ。サイド2独立宣言の日も近付いているな」

ガブリエル「ますます末恐ろしくなります」
アイア「ま、何より・・・・・・・・・・・
男共があたしの掌の上で踊るというのは楽しいものだよ」
ガブリエル「私もその一人ですか」
ガブリエルは微笑を交えて訊いた。
アイア「お前は、あたしの目元に常に置いているよ」
ガブリエル「ありがたき幸せです」

ガブリエルは思った。
つくづく、何を考えているかわからないお方だ。
ユーリを追いかけているのは単なる私怨だろう。ザンスカール戦争を生き抜いた
ベスパの女豹が、MSなど乗ったことも無い女子高生に負けたのだから。
しかし、どうやらこのアイア・コッカという女(ひと)は私怨と仕事を分ける
ことが出来るようだ。
しかも、私怨を作戦に有効活用することが出来る。
だからこそ、この人の後についていけばいつか自分も宇宙の覇者になれるはずだ。
女についていって覇を唱えるのも情けない話だが、時代がそうさせたのだろう。
そう考えることにしておこう。
133第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/13(火) 23:25:02 ID:???
一通り最終確認を終えたウッソは、MSデッキに入ってきたニコライの姿を視認した。
ウッソ「遅かったですね」
ニコライ「すみません」
ウッソはニコライの目元の隈(くま)を見て、少し戸惑い、ただならぬ空気も感じた。
ニコライ「合図まであと十分少々」
ウッソ「了解です」

次の台詞まで三秒とかからなかった。
ニコライ「突然ですが、貴方はシャア・アズナブルという方をご存知ですか?」
ウッソ「もうすぐ出撃です」
ニコライ「いえ、その権限は私にあります。
貴方が真剣に取り合わなければ永遠に問いただすことになりましょう」
ウッソ「第二次ネオ・ジオン紛争の主役が、この作戦にどう関係するのです」
ニコライは口元に僅かな笑みを浮かべた。

ニコライ「私とて過去の宇宙戦争について無知ではありません。
しかし士官学校の教材だけではわからないこともありましてね、ここからは
タブロイドレベルの下賎な話になりますが、シャア・アズナブル総帥は第二次
ネオジオン紛争時にナナイ・ミゲルという愛人を囲っていました」
ウッソ「・・・・・・・・・・」
ウッソは眉一つ動かさずノーマルスーツの襟元を正す。
ニコライ「聞いていますか?」
ウッソ「・・・・・・・・・・・・・聞いてますよ。どうぞ」
134第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/13(火) 23:34:49 ID:???
ニコライ「彼女は紛争終結後もその生存が確認されています。一説ではシャアの
子供を身篭(みごも)ったとも。その後の血縁に関しては資料を探すのに苦労しました。
何せ今はMSの操縦までネット活用全盛の時代ですからジャンク情報も腐るほど
出てきまして。
しかし、一つだけ見落とせないものがあったのです」
ウッソは、初めて眉をピクリと動かしニコライから視線を逸らした。

ニコライ「一応確認させていただきますが、貴方ウッソ・エヴィンはリガ・ミリティアの
創設者であり指導者だったハンゲルグ・エヴィンと同組織の技術者であった
故・ミューラ・ミゲル女史の御子様ですね」
ウッソ「・・・・・・・・・・・・・・・」
もはやウッソは背を向けんばかりの表情だ。
ニコライ「私は貴方を不愉快にさせようという意図はありません。
そしてシャクティさんの死は時代の必然であったと割り切っていますし貴方もそうでしょう。
しかし、それとは別に貴方にはリガ・ミリティアという小さな枠ではなく、
地球圏の未来を担っていただきたいと思っているのです」

十秒ほどの沈黙の後、ウッソは言葉を搾り出した。
ウッソ「僕が、仮に貴方の想像通りのルーツから生まれ出でた人間であれば、
そうもしましょう。ええ、相応しいでしょうし。
でも、僕は両親からも、誰からも、そんな事実は伝え聞いてません。
その昔、貴方と同じ問いかけを受けた父がそれを否定した、それだけです。
聞いてもいないのです。第一、僕という」
ユーリ「いいかげん正直に言ってしまってもいいじゃないですか!?」
135第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/13(火) 23:46:40 ID:???
ウッソはノーマルスーツを着込み襟元を正すユーリを見た。
かつて地球で、初めて出会ったときと比較にならない立ち居振る舞いだ。
自分の言葉と力に絶対の自信を持っている。
これは、危険だ。
そう思ったからこそ、あえてそれを押さえつけようとしなかったのだ。

ウッソ「僕は・・・・・・・・ウッソ・エヴィンであってそれ以上でもそれ以下でもない」
そして、続けてこう言った。
ウッソ「嘘じゃない」
ピシィッ!!!!!!!!
ユーリの中で何かが弾けた。そして、間髪いれずに走り寄るとウッソの
右頬に強烈な右ストレートを食らわせた。
ユーリ「そんな名前、修正してやる!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

クルー達が何事かと集まってくる。そのうちの一人の足元にウッソが叩きつけられた。
ユーリ「どうしてウソばっかりつくんです!??!
地球に残ったカミオンのみんながどんなに貴方の力を必要としてたかも知らないで、
結局、人を率いるだけの才能があるのにそれをやろうとしないのは、
自分の血縁に後ろめたさがあるから、それだけでしょうが!!!!!」
その時、艦内にけたたましいブザー音が鳴り響いた。
ウッソ「・・・・・・・・・・来い!!!」
ユーリ「えっ!?」
怒り収まらないユーリの手を引きウッソはイグナショフに搭乗した。
136第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 01:19:38 ID:???
フォン・ブラウン近くのジャンク山に姿を隠していたFBがフォン・ブラウンの
ドーム周辺に威嚇砲撃を敢行すると同時に、無数のMS隊が射出された。
いや、FBだけではない。
フォン・ブラウンを包囲するように至る所からMSが集結し、すかさずペンタから
送り込まれたシュメンとアリエルのMS隊と対峙する。
FB側としては、あわよくばドームの自転機能(※1)を停止させる意図もあったのだが
さすがにそれはまずかった。

ウッソもイグナショフのビームライフルでヴァホウスやゾロアスターを撃墜しながら
フォン・ブラウンに進入していったが、周囲はそのルートを確保するために
奮闘していた。
既に連邦政府の上層部を味方につけているソフィアとしてはここで強硬に阻む心算は
なかったし、市内で戦闘をさせたほうが好都合だ。
もともとマハをはじめとする刑事機構への根回し(地球不法居住者の巣窟である
ポイント・カサレリアが根拠)を端緒に始まった連邦政府との密約、その影には
より恐ろしい事実があるのだが、それは誰も知る必要の無いことだろう。

何故なら、それを知ってしまえばウッソも戦う意思を失うからだ。
ユーリ「あの、どうしてあたしを・・・・・・・?」
ウッソ「ガンダムは目に付くよ。パリの二の舞になりたいのかい?」
ユーリ「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ウッソ「君のガンダムと違って狭いコクピットでごめんね」
ユーリ「・・・・・・・・・・・・・・・・本当のところ、どうなんです?
さっきは、すいませんでした・・・・・・・・・・でも、知りたくて。
もう、中途半端で何でも済ませたくなくなったんです。わからないことが多すぎて」
ウッソ「確かに今回の戦争にはおかしなところが多すぎる。やり方が杜撰だ。
しかし、裏を返せば真実に辿り着けなくさせている巧妙さもある。
ただ、その中で僕は嘘などついていないし、さっき言ったことが僕自身の知る全てだよ」

※1・・・・自転によって内部に遠心重力を送り込む、半球部が地上にせり出した球形ドーム。
既存のガンダム設定における月生活の矛盾点には「お笑い機動戦士ガンダム」という本を参照
(太陽出版刊・2002年)
137第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 01:40:25 ID:???
フォン・ブラウンのドーム内は都市が物凄い速さで回転しているように見えた。
そして下半分には回転によって月面を掘削しないように簡素ながらもアスファルトが
据え付けられていた。
こうした杜撰な処理がやがて問題に発展する可能性は読めそうなものだが、その場
凌ぎの対策しか立てられないのは何も連邦政府の体質だけではなく財政政策の破綻にも
現れている。先日、五、六年先に収支を合わせるために十七兆UCドルが必要であるとの
見解が示されたが、それはどこから得るのだろうか?
本日の議題からして、その答えは出ているようなものである。

ウッソ「・・・・・・・・・・・・・・いける!!」
ウッソはザガスの群れを撃破しながら、宇宙港を突破した。背後から迫るヴァホウスも
背部から出た鋭いビームによって貫く。
ユーリ「・・・・・・・・すごい!ミノフスキードライブ、こういう使い方もあるんですね」
ウッソ「意識してやっていなかっただけだろ?
自転車に乗れるようになった時の事、思い出してごらんよ」

内部にはアイア・コッカのバルデウスに率いられたMS隊が待ち構えていた。
下には市民の暮らすマンモス都市、上にはドームの表面。
アイア「さぁ・・・・・・・・・・・来な!」
が、しかし次の瞬間。
ガブリエル「ぐっ、ああ!??!?!?!?」
ガブリエルの乗っていたヴァホウスの脚部が対空砲火によって破壊された。
アイア「・・・・・・・・・・どういうんだ!?」
ユーリ「どういうんです、ウッソさん!??」
ウッソ「話は、後だ!!」
138第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 04:27:04 ID:???
地球連邦議会の場所は、既にイグニショフのTRAPAシステムに設定されていた。
つまり、見当違いの方向にスラスターを吹かしてもそれほどの出力が出ないのだ。
ウッソ「便利だな、これは・・・・・・・・」
連邦議会の周辺にはいくつもの運河があり、各省庁に囲まれていた。
ダカール、ラサ、アデレード、そしてこのフォン・ブラウン。
いつの時代も連邦政府は着飾るためだけに予算を組んできた。そう考えれば、MSも
艦船もプロジェクトも、それは旧世紀の独裁国家のやっていることと大差なかった。
旧世紀に国家間の融和を図るために国連を作って均衡を図ってきたはずの人類が
何故未だにこのような前時代的な事にこだわるのか、それは大人の事情である。

ユーリ「こんなに接近して大丈夫なの!?」
ウッソ「多分、山の手を突破できたのなら向こうの防空管制もこちらの手の内にある。
さ、支度して」
ウッソの言ったとおり、何の抵抗も無かった。
ソフィアがコロニー落としに躍起になっている間、取得した信号が効いたのだ。
ただしそれに関しては敵側も同じものを使っているため、一旦敵のシステムを
ダウンさせる隙を作らなくてはならない。そのための事前工作だ。

ユーリはコクピットから出て、イグニショフの掌部に乗せられた。
が、ユーリは手招きのような仕草でウッソの耳を呼ぶ。
ウッソ「何だ、何かノーマルスーツに問題が?」
ユーリ「いえ・・・・・・・・・・」
そんなことではないだろうとウッソは感じて、発せられるその言葉を迎えて打つべく
前傾姿勢をとりやめた。
ユーリ「あたしはもう、貴方をウッソ・エヴィンとは呼びませんよ・・・・・・・
貴方はジン・ジャハナムにならなければならないんです」
それが何を意味しているのか、一瞬ではわからずに、
ウッソ「・・・・・・・・ああ」
とだけ答えたので、ユーリは下を指差してヘルメットのヴァイザーを下ろした。
139第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 04:51:02 ID:???
ウッソがそのまま戦線に戻っていった一方でユーリは連邦軍の最新式である白い
ノーマルスーツを利用して、分厚い扉と二人の厳(いか)つい衛兵に守られた連邦議会に
走っていった。いかにも焦っているような振る舞いで。
ユーリ「敵MSが、省庁上空を旋回しています!!」
衛兵「なニッ!??おい・・・・・・・」
「チッわかったよ・・・・・・・・給与に見合う働きってのは面倒ェもんだぜ」
そう言って片割れだけが走り去っていった。そうそう上手くはいかないものだ。

ユーリ「実は、そのことで来たのではないのです。
連邦議会内部にリガ・ミリティアの工作員が侵入したとの報を受けまして、私が
通信役として派遣されたのです」
衛兵「なにぃ?」
さすがに、目じりを動かすだけで冷静な対応である。
ユーリ「これをご覧ください」
衛兵「ホウホウ。フール・クライム、地球連邦軍フォン・ブラウン付属士官学校所属。
成績優秀者につき二種登録で宇宙港巡査勤務、か。
一応カードリーダーに通させてもらうぞ」

大丈夫だろうな・・・・・・・・・と思ったが。
衛兵「問題ないな。さ、早く行った行った!
外の守りは俺達に任せてな。このフォン・ブラウンは人類の誇りなんだ。ロマニア皇国の
ような逆賊の侵入を許しちゃいけない、頼むぞ!」
ユーリ「は、心して!」
ユーリは走り去りながらも、議会の衛兵に士官候補生が下手に出すぎた言葉遣いは怪しまれ
なかっただろうか?と思いつつも、それだけ自分の感覚や注意力が研ぎ澄まされてきている
だけだと思って頭の中から掻き消した。
140第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 05:09:12 ID:???
あまりにも簡単すぎると思ったが、やはり議会場の中心に到達するまでには事前に
入手した内部地図と標識だけでは無理であった。
根気強さと、焦りを見せないだけの鉄面皮が要求された。
何度も何度も、キリが無いほどの検問があったのである。その度、門で言った言葉を
変わらないトーンで伝え、カードリーダーのデータが個々に違っていないかどうかという
恐怖に怯える。
5,6箇所ほど通過した後でようやくフォン・ブラウンの鮮やかな青空をバックにした
長い通路に出た。

ユーリ「ええと・・・・・・ここらへんのはずなんだけど・・・・・・・・ん??!」
前方からテーベ・アルゴスとヴィクトル・ショスタコーヴィチという二人の士官を
侍らしやってくる派手な意匠の軍服にマントを羽織った赤いポニーテールの男。
ユーリ「・・・・・・・クロノクル・アシャー・・・・・・・・・・!?」
テーベ「ム、貴様何者だ」
ユーリ「わ、わたしは・・・・・・・・・」
ショスタコーヴィチ「まぁまぁ、テーベ中佐。落ち着こうではありませんか。
せっかく今日・明日にもサイド2独立内定の決議が出されようとしているのです。
このような厳(おごそか)かなる聖域で無用な騒ぎは逆効果。
貴殿、女性士官とお見受けしたがヴェルナー地区の担当かね?」

ここで焦って即答してしまうわけにはいかない。
ユーリ「い、いえ、マグヌス区の担当です。宇宙港のある・・・・・・・・」
クロノクル「宇宙港か・・・・・・・・マキシミリアン区以外はほとんどリガ・ミリティアの
侵攻で交戦状態にあると聞いたが、して貴公は何ゆえここにいる?」
ユーリ「恐れながらクロノクル総統、私は議会内にリガ・ミリティアの工作員が忍び込んで
いるとの通報を受け総統の護衛に参ったのです。
いかにサイド2独立内定の決議がまだなされていないとはいえ、貴方様はスペースノイド自治の
実現、その大いなる未来へ道を切り開いてくださるお方。
何としても御命をお守りせよと私の上司であるポズナニ少佐からの通達でして」
141第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 05:21:28 ID:???
クロノクルはそれほど表情を変えなかったが、やがて口元だけはにこやかにつり上げ
軽いジェスチャーで聞き返した。
クロノクル「君はスペースノイドかね?」
ユーリ「はい、総統が作る未来を信じています」
テーベ「出身は?」
ユーリ「サイド7です。が、将来的にザンスカール帝国の礎にさせていただきたいと」
ショスタコーヴィチ「移民するということかな?」
ユーリ「はい」

クロノクル「ロマニア皇国をどう思うね?アムロ・レイは尊敬に足る歴史的偉人だと
考えているかい?」
ユーリ「ロマニア皇国は、アムロ・レイと共に宇宙世紀の豊かな文化を作り上げてきた
偉大な国家のひとつだと思います。アムロ・レイ自身も人類初のニュータイプであると
言われているとおり、我がサイドでも初等教育から郷土の英雄と教え込まれます。
が、私はニュータイプとは教育機関が定義すべきものではないと思っていますし、
ロマニア皇国もサイド2の方々に多大な迷惑をおかけしました。
これから百年、二百年という時をかけて謝罪と賠償をしなければいけないと思っています」

クロノクル「何故ザンスカール帝国が正義だと思うのかね?」
ユーリ「それは、マリア・ピァ・アーモニアが眠りによる人類の救済を行おうとしたからです。
それは、話し合いや武器を手にした戦いに対する諦観です。
しかし、私はそれこそ母なる心による人類に統治であると思っていますし女性の
端くれとして誇らしく思うのです。
願わくばサイド2全体、いや地球圏全体がマリア主義の心を理解し一つの旗の下に
安らかな眠りを共有できればと願って止みません」
クロノクル「・・・・・・・・よかろう。ついていきたまえ」
142第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 05:38:14 ID:???
「それでは来年度のサイド2への公共投資について、クロノクル・アシャー代表から
説明をお受け賜(たまわ)りたいと思います」
思いドアがギギッ、キュイ・・・と音を立て開いていく。
ユーリは腹が煮えくり返る思いだった。
こうして嘘がつけるようになって、少しずつ嘘がうまい大人になっていくのだと。
この男の母が、自分達の両親を殺し祖国を荒らした敵の指導者の弟なのだ。
しかし、彼女がそれを望んでいなかったこともわかっている。

クロノクルは二人の男と一人の少女を連れ古代ローマのコロッセオのような議会の
中央でマイクをとった。
クロノクル「来年度予算の編成に関する非常に重要かつ熟慮を求められる議論の
最中、失礼を御免蒙(こうむ)りたく存じ上げます。
先日、私の姪に当たる、つまり腹違いの女性がコロニー落しにより死亡しました。
宇宙の逆賊ロマニア皇国とリガ・ミリティアの姦計による卑劣なプロパガンダです。
私はサイド2への投資を煽るためにここへ来たのではありません。
貴方方連邦政府が未だにあのような非人道的組織と国家の存在を容認している事を
どうお考えになっているのかお尋ねするためです」

何を言っている・・・・・・・・・・!
アンタ達だって地球の都市をバイク戦艦で踏み潰し、ギロチンで逆らうものを粛清し、
恐怖政治を神権統治に摩り替えていたんじゃないか!
歯噛みするユーリを尻目に、議員達は万来の拍手を送る。
「そうだそうだ!」
「ロマニア皇国、いやサイド7自体の自治権も剥奪すべきだ!」
「やっぱり人類初のニュータイプが生まれた場所だなんて、図に乗らせるような
観光宣伝を許すからああいうテロ国家が生まれるんだ!」
「先日のガス事件もロマニア皇国がやったんだって?」
「リガ・ミリティアにしたってちょっと参政権を与ればつけあがる。
テロ国家を支援して財源を確保する心算(つもり)なんだ」
143通常の名無しさんの3倍:2006/06/14(水) 05:49:58 ID:???
○スレ主さんへ

あなたは下記の3スレッドを掛け持ちされていますが、
機動戦姫ガンダムP(プリンセス) part2
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1142071587/

☆★☆機動戦姫ガンダムPrincess第三章☆★☆
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1146867833/

機動戦士Zガンダム0085 毒ガスの撒かれた地で・・・
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1144074591/

実在する個人名・会社名を無断に使用し、あたかも制作会社の公式作品
を装うような記述をしたレスが全てのスレッドで見受けられます。
それらの行為は下記に示す法に反する恐れがあります。
私が制作会社に質問するのもおかしいので、ご自分で「株式会社サンライズ」様にご質問してください。
返答内容次第で該当スレッドに対する削除依頼をするかご判断ください。
・不正競争防止法 第2条の一
ttp://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX_OPT=2&H_NAME=&H_NAME_YOMI=%82%D3&H_NO_GENGO=H&H_NO_YEAR=&H_NO_TYPE=2&H_NO_NO=&H_FILE_NAME=H05HO047&H_RYAKU=1&H_CTG=1&H_YOMI_GUN=1&H_CTG_GUN=1

・プライバシー権の侵害(憲法13条)
ttp://law.e-gov.go.jp/htmldata/S21/S21KE000.html

・不正行為(民法709条)
ttp://law.e-gov.go.jp/htmldata/M29/M29HO089.html

・不正行為(民法709条)をわかりやすくしたサイト
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/minpo-709.html
荒らしレスの削除依頼をする前に、ご自分のなさった事を考慮すべきでしたね。
144第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 05:50:03 ID:???
クロノクル「それでは、毒ガス被害を受けたコロニーの映像を実際にお見せしましょう」
議員達の視線がそれぞれのパソコンに集まる。
しかし、そこに写し出された映像は意外なものだった。
アリエルとサイド2の16バンチの映像。アリエルから何機かのゾロアットが射出され
コロニーの外壁に「G5」と書かれたボンベを据え付けている。
クロノクル「・・・・・・・・・・・!?!?」
ショスタコーヴィチ「なに!?」
テーベ「えっ・・・・・・・・えっ!?」

次に音声が流れる。議会場全体に伝わる大音響だ。
ゴッズ「君の力だけが頼りなのだよ、大尉」
ダーゴル「承知しています。が、いかんせん、ね・・・・・・・・」
ゴッズ「心配するな。クロノクルをそちらに遣(よこ)そう。
それで君達の債権もザンスカールに大きく築けることになる。この先十年の財源は
確保できるぞ。なぁに、心配はするな。私の知り合いで信用の出来るマネジメント
事務所もある」
ダーゴル「しかし、もう少し実利を示していただけなければ・・・・・・・」

シレジア「手を上げな!!!」
アレーナ「貴方達は包囲されていますわ!!」
クロノクル「・・・・・・そういうことか、見事だよウッソ・エヴィン!」
クロノクルはホールドアップするも、二人の士官は抵抗する。すかさず出てきた
イズモ、カルル、シャーベットらと揉み合いになったところでクロノクルは胸元から
拳銃を出すも、ユーリにその動作を止められた。
首に突きつけられた冷たい感触にクロノクルは再びホールドアップする。
ユーリ「本物です。貴方の御身で試して差し上げましょうか」
クロノクル「・・・・・・いや・・・・・・丁重にお断りさせていただく」
145通常の名無しさんの3倍:2006/06/14(水) 06:00:27 ID:???

>私が制作会社に質問するのもおかしいので、ご自分で「株式会社サンライズ」様にご質問してください。
自分で電話しなよ、四時間後くらいに。
>返答内容次第で該当スレッドに対する削除依頼をするかご判断ください。
自分でやればいいじゃん。
146もうちょっとだけ釣られてみる。:2006/06/14(水) 06:17:39 ID:???
>実在する個人名・会社名を無断に使用し、あたかも制作会社の公式作品
>を装うような記述をしたレスが全てのスレッドで見受けられます。
一体、どこの単細胞が本気にするんだよ。
宇宙全体でお前ただ一人だけだろ。
代理店もサンライズもこんなのいちいち気にしてたらキリないだろ。
ま、とりあえず実在する個人・団体等と関係ない等、これから注意書きはつけて
最低限の対処はしていくつもりだが。
お 前 一 人 の た め に な 。

これだけは言っておく。
・このスレに法的問題があろうが無かろうが、お前がパソコンの電源切れば全て解決するぞ。
・人に頼む前に自分で法律相談所なり削除関連板に出向け。


147第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 06:34:13 ID:???
ユーリ「はじめまして、私はサイド7ロマニア皇国に住む高校一年生ユーリ・スターリンです」
「ロマニア皇国だって!?!?」
ユーリ「私はこの場に集まった議員の方々に・・・・」
「やめろやめろ!!これは公務執行妨害だぞ」
ユーリ「危害を与えようとする意図はありません。
ただ今回の戦争の真実だけを知っていただきたいのです」
「ロマニア皇国だって!?テロ国家は少女までテロリストにするんだな」

シレジア「うるさいんだよ!!!!!!」
最上段の壁に向かってシレジアが銃を二、三発見舞った。
「おいおい、どこが危害を与える意図じゃないって!?!」
「こんなのはもう止めだ!治安維持隊を呼べ!」
ユーリはクロノクルのマイクを奪い最大音量にした。
ユーリ「残念ながら貴方方は既に包囲されています。治安維持部隊は既にその
各部署・拠点を制圧され、その通信内容から先程の会話と同様の裏取引の証拠が
検出されました。
既に月面の検察本部長に声紋鑑定が依頼されており、ここにいらっしゃる議員の方で
お心当たりのある方は少しでも御自分の罪状を軽くすることを考えるべきでは
ないでしょうか。そう、この議会中継はネットを通じて全地球圏に放送されています」

議会が静かになった。
もちろん、今のユーリの言葉には偽りも含まれている。
それでも、「嘘 と 過 剰 表 現 を 交 え て で も」法律という
言葉を盾に相手の不正意識を喚起するのだ。そして、次にとどめ。
ユーリ「私達の言うことをよく聞いて、通常通りの閉会時間まで席を立たなければ
貴方方の議員人生・社会的身分は保証されます」
そこまで言ったところでユーリはクロノクルに手錠をはめ、シレジアの元に遣した。
そしてノーマルスーツを脱いで制服姿になった。
148第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 06:51:05 ID:???
ユーリ「私がいま行ったこと、つまりクロノクル・アシャー代表の答弁の
妨害は彼の人格やザンスカール帝国を否定するものではありません。
そして、我々ロマニア皇国はザンスカールともソフィアともサイド2連合とも、
マハや連邦、あらゆる勢力とも敵対する意思は無いのです。
ただ、我々の住む場所が襲われた。そして生きるために戦った。
それだけなのです。

確かに、私は最初は状況に流されるままリガ・ミリティアにも連邦にも
与していました。
騙されたなんて思いません。私が無知だっただけです。
今の人類は、人間は自己批判することが必要なのです。もちろん自分の生活が
侵害されない範囲で。今の時代は、俺はお前と違う、俺はお前より偉い、あらゆる
理由をつけて自分の存在を肯定する人間が多すぎるのです。
私は、それをこの戦争で知り自戒しました。そして、自分のノンポリを
反省するようになったのです。

リガ・ミリティアも悪いのです。ロマニア皇国も悪いのです。そして、
連邦も悪いのです。サイド2も悪いのです。
腹を割って全てを話し合わないまま時だけがいたずらに167年も経ってしまったからです。
そう、人類が宇宙に上がってからもう167年も経ったんですよ。
167年です。
最初にコロニーの大地を踏みしめた人はもうこの世にはいません。
一年戦争を知っている世代も次々に天へ召されていきます。
このままでいいのか?いいわけがないでしょう」
149第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 06:59:46 ID:???
ユーリ「私達世代は、そうジオン独立戦争から始まった二十年を知らない
世代はそれでも、何故戦争が終わらないのか、何故連邦政府もスペースノイドの
独立派も武器を捨てないのか、その本当の理由を知らなければならない。
そして次の世代に正しく伝えていかなければならない。
そのための希望が、あるんです。
まだ芽生え始めた幼い芽が。
私は、それを守ります。そして踏み潰そうとする人間と戦います。

もう、おわかりでしょう。私が何故ガンダムに乗ったか。
それは、できる、やってやるって気持ちがあるからです。
それは、キシリア・ザビ、ハマーン・カーン、シーマ・ガラハウ、
受け継がれてきた血が流れているからです。
私達が今、女だとか関係なくMSに乗れるのは先人が積み上げてきた礎が
あるからです。

だから、支配されちゃいけないんです。運命にも、男性にも。
女性は独立しなければいけないんです。
確かにMSが民生品化されたことで女性の社会進出は決定的なものに
なりました。しかし、それは女性の自立なのでしょうか?
違います。
男性の作った商業戦略の中での幻想の自立意識なんです。
昔の女性は、女が戦場に出るなと言われヘンケンと戦いながら輝かしい
功績を挙げてきました。私達のように生まれたときからMSの操縦が
普通の学校で授業として受けられなかった時代に、です」
150第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 07:14:04 ID:???
ユーリ「自分のやりたいこともきちんと認識せずに周りが言うままに
結婚したり、男を恐れているだけのくせに結婚しないと言い張るのは、
それは自立じゃない。
MSが自分達女性の物になったからといって、そこに引き篭もっているんです。
だから、宣言するんです。新マリア主義を。
人類が革新する前に女性が革新しなくてはならないから。男性がいつまで
たっても革新してくれないなら自分達が革新しようじゃないですか。

マリア主義は人類全体に眠りを与えることを示しました。
しかし、終わりの無い夜はないんです。いつか朝は来るんです。
朝が来れば目覚めなければならないんです。
子供を寝かすだけでなく目覚めさせなければならないのが母親なのですから。
確かに、眠りを与えることで終わらない戦いに終止符を打つのもいいでしょう。
けれど、諦観ばかりが支配するそんな時代でもう一度、人類は変われる、
同じ失敗を繰り返さない、自己批判の出来る生物になれるって愚直に信じて
みてもいいんじゃないでしょうか。

それを、今もやっている人がいるんです。
かつて人類全体を宇宙に上げるために愚直なまでに純粋であった人の、その血を
引く人がいるのです。彼はシャア・アズナブルの遺志を継いでいます。
人類全てにお互いが過不足無く理解しあえる未来へ、飛翔できる翼を
持っているんです。
彼に出来て、我々にできないはずがないんです。
この目で見える、現実の物が「嘘」であるはずがないんです」
151第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 07:15:42 ID:???
ユーリ「私がいま行ったこと、つまりクロノクル・アシャー代表の答弁の
妨害は彼の人格やザンスカール帝国を否定するものではありません。
そして、我々ロマニア皇国はザンスカールともソフィアともサイド2連合とも、
マハや連邦、あらゆる勢力とも敵対する意思は無いのです。
ただ、我々の住む場所が襲われた。そして生きるために戦った。
それだけなのです。

確かに、私は最初は状況に流されるままリガ・ミリティアにも連邦にも
与していました。
騙されたなんて思いません。私が無知だっただけです。
今の人類は、人間は自己批判することが必要なのです。もちろん自分の生活が
侵害されない範囲で。今の時代は、俺はお前と違う、俺はお前より偉い、あらゆる
理由をつけて自分の存在を肯定する人間が多すぎるのです。
私は、それをこの戦争で知り自戒しました。そして、自分のノンポリを
反省するようになったのです。

リガ・ミリティアも悪いのです。ロマニア皇国も悪いのです。そして、
連邦も悪いのです。サイド2も悪いのです。
腹を割って全てを話し合わないまま時だけがいたずらに167年も経ってしまったからです。
そう、人類が宇宙に上がってからもう167年も経ったんですよ。
167年です。
最初にコロニーの大地を踏みしめた人はもうこの世にはいません。
一年戦争を知っている世代も次々に天へ召されていきます。
このままでいいのか?いいわけがないでしょう」
152通常の名無しさんの3倍:2006/06/14(水) 07:19:31 ID:1GkW6QR2
360の今後のラインナップ

バイオ5  地球防衛軍新作 ロストオデッセイ KOF マキシマムインパクト 360
天誅360  トライエース開発チーム(スターオーシャン)新作RPG
ナムコ新RPG  スーパーロボット対戦 ネオジオバトルコロシアム
ブルードラゴン  ヘイロー3 クライオン 侍道オンライン
GTA4  ウイイレ2007 アクアゾーン
PSU  マグナカルタ2 旋光の輪舞 Rev.X
ロストプラネット アーマードコア4
ガンダムFPS デットライジング
カルトセプトサーガ トゥームレイダース
ソニック新作 アークシステムワークス(ギルティギア)の新作
ダンスダンスレボリューション WWE SmackDown vs. RAW 2007
首都高バトルX お姉チャンバラ マーセナリーズ2
A列車 シルフィード
153第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 07:23:39 ID:???
ユーリ「そう、嘘じゃないんです。
確かにニュータイプは地球からも生まれるかもしれない。
コロニーを落としたり毒ガスを撒いたりするよりもギロチンやバイクや
タイヤでバカバカしい殺戮をすれば、それで過去の宇宙戦争がバカバカ
しかったことを証明できるかもしれない。
いつまでも感受性の高い少年がちょっと現れただけでニュータイプ、スペシャルと
騒ぎ立てる老人達は古臭いかもしれない。
そんな宇宙世紀の文化を、一度ぶっ壊してしまう必要もあるかもしれない。

でも、私ユーリ・スターリンは信じています。
ウッソ・エヴィンは決して「嘘」じゃない。現実だから。
誰だって、みんな彼みたくなれるんです。彼だって完全じゃない。けれど、
自分の隣にいる人をちょっと思いやることで彼みたくなれるかもしれない。
いや、絶対になれるんです。
私達がみたガンダムの翼は、光の翼は決して嘘なんかじゃない。
私達を導いてくれる希望の光なんです。

宇宙世紀は終わってなんかいない。永遠に続くんです。
何度失敗しようと、何度絶望しようと、我々は信じ続けるんです。
絶対ニュータイプになれるって。絶対、隣人を大切に出来るって。
サイキッカーなんて言葉に逃げちゃダメだって。
どんな時も、どんな人も過不足なく理解してあげられるって。
全人類が共感し合える日が来るって。
それが出来るのが母親なんです。母親は究極のノンポリなんです。
自分の巣を襲う敵と戦う、それだけです。
だから、私は戦うんです。その敵だけと」
154第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 07:32:02 ID:???
どんなに正論だろうとそれは宗教そのものだった。
その場に集まった女性議員達は皆起立し諸手を上げて喝采を送っていたからだ。
そして、やがて全ての議員が拍手するようになった。
それがユーリの望んでいた「共感」だったのか、わからない。
冷静に考えればこの演説の目的は世論を味方につけることだ。
どんな正論も主義主張も利権や都合と全く無縁ではいられない。
それでも、ユーリという、現実から逃げ続けてきた女の子にとって
この日はその後ろめたさから脱却する機会になったはずだ。

そして、人はテレパシーを使えなくとも顔と顔を合わせたときに、しかも
言葉を交わしたときにその人間の気持ちを読むことはできる。
それこそ、この宇宙で最も大事なことなのだ。
ユーリが口八丁手八丁で人を誤魔化せないからこそ、彼ら議員がそんなペテン師を
何度も業界で見てきたからこそ、この反応なのだろう。
様々な利害があいまって、議会にはロマニア皇国とリガ・ミリティアに対する
ヘンケンを変えようとする声が強まった。
その「共感」の時は、だがしかし、長く続かなかった。

ズドンッ!!!!!!!!!!!!!
ユーリ「はっ!?!?」
アイア「これは、これは・・・・・・・・・!ウッソ・エヴィンともあろうものが随分
萎(しな)びたMSに乗っていらっしゃる!」
ウッソ「この議会は・・・・・・・絶対に攻撃させない!」
アイア「へぇ、じゃあ議会を盾に取ればいいじゃないか。
この姿勢で、ちょっとマニピュレータを捻るだけであたしが貴様の立場に
立つこともできるんだよ?」
155第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 07:39:12 ID:???
ユーリ「ガンダムPrincess−−−−−−−−−−−−−っ!!!!!」
全く、迷いの無いその叫び。
周囲の仲間達はクロノクル達を捕らえようか、議会場の外に隠してある
それぞれのMSに戻ろうか迷っていた。議員達は振動に戦(おのの)き逃げ惑う。
FBではニコライやウォレンが戦局を目まぐるしく洞察する。
誰も追いつけない、人間が感じられる速度ではなかった。

アイア「ぐっぁさあぁああ!?!?!」
突如、FBのカタパルトデッキから射出され宇宙港を突き抜け高加速で
ドーム内の連邦議会前まで推進してきたガンダムPrincessがバルデウスを
連邦議会と逆方向に突き飛ばした。
ウッソ「無事だったのか!?」
ユーリ「ええ!プロパガンダには出来ませんでしたが、サイド2の連中が
クロノクルをアイドルに仕立てているのと、同じことをやってやりました!」
ウッソ「・・・・・・・・そうか・・・・・・早く来るんだ!」
彼らは、一体どうやって会話しているのだろうか?
156第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 07:50:01 ID:???
アイア「クソックソックソッ!!!!!!!!!!!!!!!!
あの賢しい小娘、阿婆擦れめ!!!!!!!!
いつもいつも、良い所で邪魔をしやがる!
今度こそ、今日という今日は!」
ガブリエル「少佐、撤退命令です!!」
アイア「黙れ!!」
ガブリエル「このフォン・ブラウンでの一部始終全てが全地球圏に放送されて
いるのです!リガ・ミリティアの力を侮っていました。
テレビだけではありません、ネット・ラジオ・号外すべてのメディアに
報道されてしまいます!最初にそれを私に注意したのは少佐自身でしょう!?」

アイア「ぬっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・くっ・・・・・・・・・・・・・・・・
くっそぉぉっぉおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
−−−−−−−−!!!!!!!!!!!!」
アイアは全出力を解放してその場から撤退した。
負けたのだ。
コロニー落しを成功させて、油断していたのだ。
クロノクルとの連絡不足も致命的だった。改めてサイド2連合のあり方を
考えねばならない。

フォン・ブラウンの連邦議会は、サイド2との取引を全面的に否定した。
同日中に地球圏を荒らす全ての勢力が基本的に非難対象であるとの見解を
示し、その場にいた軍閥とニコライが今後の方針を議論することも決まった。
サイド2連合が直接的に自衛力強化プロジェクトを連邦の援助で行っていない
以上、彼に優先権があった。
まず彼はロマニア皇国が連邦と無断でリガ・ミリティアと提携したことを謝罪し
それ以上に連邦の裏取引を告発しなかった。
大勢が大きく変わろうとしていた、UC0167年12月23日の夜であった。
157第三十七話「フォン・ブラウン宣言」::2006/06/14(水) 07:59:52 ID:???
ユウリ「うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
158第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 08:02:02 ID:???
FBに戻った面々は、ともすれば命を落としかねない危険な賭けから生還した
ことを喜び合い祝杯を挙げた。後ほど、シレジアの発砲については責任者の
面々が始末書を書くことになりそうだ。
ウォレン「ウッソ、見事だったよ。ユーリ君も」
ユーリ「・・・・・・・・・すいません。勝手なこと、言ってしまって」
ウッソ「いや、もう・・・・・・・仕方ないのさ。それを差し引いても、テレビの
前の人間の目を引くには良かった。確かに今の時代は諦観が広がってる。
肯定する人も否定する人も、極論をぶつけられれば食いつくものさ。
これで、何とか偏向報道を修正できる」
ユーリ「・・・・・・・・・・ありがとうございます」

久々に、皆に笑顔が戻った。イズモはシャーベットのオレンジジュースに
焼酎を流し込んでいる。
シレジアはいつものようにアレーナと喧嘩になってピッチャー(※2)の
生ビールをぶっかけあって制服が台無しになっている。
アンジェイは酔った勢いでアムロ・レイ伝説を語り始めるが誰も聞かない。
ニコライはウォレンの持っていたコップにウイスキーを注ぐ。
そんな中、一人静かにコーラを飲んでいたカルルがウッソの元にやってきた。
徐(おもむろ)に服の裾を引っ張ってあっち行こう、と示す。

ユーリ「・・・・・・・・・・?」
が、ユーリはあえて追わなかった。
カルルは肩を震わせ、そしてウッソの頬のアザを見た。
カルル「母さんが・・・・・・・・・母さんが死んじゃったよ!
顔もグチャグチャだった、骨も臓器に刺さってた、それで、で、でも・・・・・・」
ウッソ「子供、僕の子供を残してくれた・・・・・・・」
カルル「!」
ウッソ「・・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・・!」
カルル「・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!」
祝宴に水をさすまいとする親子の配慮であった。ずっと肩を寄せ合い泣き続ける
二人に割り込めるものなど無かった。巣を守ろうとした母を失った、その
悲しみを共有できる世界でただ二人の子供。血を分け合っていなくとも、
この抱擁は宇宙の誰にも引き裂けない。
159第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 08:06:57 ID:???
キャスト
ユウリ  かないみか  アイア     折笠愛
シレジア 高山みなみ  ガブリエル   松本保典
アレーナ 白鳥由里   カルル     くまいもとこ
ニコライ 森川智之   クロノクル   檀臣幸


なぜ恋するのか      なぜ愛するのか


(※2・・・・大量の飲み物を入れる団体注文用容器。ゴミ箱ぐらいの大きさがある)
(※このスタッフロールはフィクションです。決して本気にしないでください)
160第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 08:14:55 ID:???
キャスト
衛兵@  池袋の若者  議員    池波圏知朗 
衛兵A  渋谷の若者         津田健次郎
ダーゴル  中田譲治          嶋俊介
ショスタコーヴィチ 大塚芳忠  ウォレン  松本梨香                                     ルチェスク  永井一郎
テーベ   戸谷公次

確かな男を        見つめればいい


※このスタッフロールはフィクションであり営利目的では有り得ません。
一部の馬鹿の様に本気で相手にせず冗談を楽しめる柔軟な神経を持ちましょう
161第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 08:21:07 ID:???
原画
古川達也  佐藤敦    千秋幸一  逢坂浩司
月満欠   根性蟻    女王蟻   瀬尾康弘
成瀬翔   菅野弘之   相沢健四郎 川元利浩
菅野孝之  沖浦啓之   銀座背例部 内田順久
大上弘明  大貫健二   越智博之  金森検事

  
   内なる       心の

原画
古川達也  佐藤敦    千秋幸一  山田きさらか
月満欠   根性蟻    女王蟻   瀬尾康弘
成瀬翔   菅野弘之   相沢健四郎 川元利浩
菅野孝之  沖浦啓之   銀座背例部 内田順久
大上弘明  大貫健二   越智博之  金森検事

  
   内なる       心の

※このスタッフロールを読む際に用意するもの
・冗談を許容できる柔軟な神経
※用意しなくていいもの
・サンライズに電話し「2chの創作小説に作画監督で実名を使われ、あたかも
公式の作品であるかのように振舞われていますが、犯罪じゃないんですか?」
と真顔で質問できる異常な神経
162第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 08:25:12 ID:???
動画
中川信子   野村宙    小沢章子   大内正彦
絵山梨栄   鈴木美穂   中田美穂   山田正志
仏曼荼羅   鳥山飽田   耶麻多野   富野井伊子
釈迦解脱   今敏     本田徹    春日部枕街 


 恋する乙女の IN HEART PRINCESS SHOWER

※このスタッフロールを読むに当たって必要な物A
日本がオーストラリアに惨敗し韓国がトーゴに逆転勝ちしてもサッカーなんか
興味ないから気にしないと言い張れるだけの自制心
163第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 08:31:02 ID:???
背景 森田晴美               デジタル撮影 高島聖子
   サンライズスタジオ                 清田みどり  
デジタル彩色 植村礼子                  ジャスト
       前林文恵                  小野原博美           
色指定 上保睦子                     本立香
                         




        PRINCESS       SHOWER

※このスタッフロールを読むに当たって必要な物B
ネット上に存在する全ての二次創作行為を法律的に告発するだけの労力
164第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 08:37:58 ID:???
エンディング・テーマ「PRINCESS SHOWER 〜星空の温もり〜」
歌・作曲・作詞・編曲 JAM Project feet +MIO
           (松本梨香&奥井雅美)




   それが         それが        いま

※このスタッフロールを読むに当たって必要無い物A
削除ガイドラインや削除関連板を熟読した上でそれでも「スレ主」
という単語を使える無知さ
165第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 08:41:57 ID:???
脚本   大野木寛    演出   為替敏文
作画監督 金山明博    絵コンテ 川瀬敏文





        PRINCESS         SHOWER

※このスタッフロールを読むに当たって必要な物C
削除してほしいスレッドに対し自ら削除依頼を出さない理由を明確に語れる言語能力
166第三十七話「フォン・ブラウン宣言」:2006/06/14(水) 08:47:51 ID:???
          次   回   予   告


ユウリ「ついに、連邦軍の艦隊が支援を決定してくれた!
でもそれってあたし達が望んでたこととは限らないし、ますます敵を刺激しちゃう
だけじゃないのかなぁ!?!!?
とにかく、自分がああいうことを言ってその結果だから、仕方ないよ!
最後は、あたし達で少しでも無益な死者を出さないようにがんばるだけだから!!

   来週の機動戦姫(きどうせんき)ガンダムP(プリンセス)は

             アイネイアース

          ガンプリは、みんなで見てね! 」

※このスタッフロールを読むに当たって必要無い物B
個人的な私怨を正論に摩り替えようとする浅知恵
167作者後記:2006/06/14(水) 09:01:43 ID:???
結局、ウッソ=シャアの子孫説ってどうなのよ!?!!?
どうも、企画段階ではそういう案があったらしいね。
だったら、本編でもそういう疑惑っていうか、噂があったという描写くらいは
欲しかったねぇ。富野お得意のメタファーでさ。
その点も含めて、ジオンて単語が一回出ただけで本当に過去のガンダムシリーズ
から隔絶しようとした世界なんだよな。

俺的にはウッソって、「嘘みたいに凄い奴」じゃなくてやっぱ、富野自身が過去の
ガンダムシリーズのお約束というか世界観を、バンダイとの軋轢や自分自身の
創作意欲の喪失とか色々あったと思うんだけど、全部「ウソッパチなんだよ!!!」
→「所詮アニメなんて作り物なんだよ!ウソッパチの世界なんだよ!!」
→「そんなウソッパチの世界をいい年した大人が夢中で見てんじゃねーよ!!」
→「だからお前らが見たくないモン作ってぶっ壊して幻滅させてやるよ!!」

ってことなんじゃないかと。
だから、Vガンダムって一概に面白い・つまらない言う以前の問題なんだよね。
ガンダムシリーズの中で置かれてる立場ってものが。
でも俺は好きだし、ボケ老人になってもVガンダムという単語だけは忘れないと思う。
Vガンダムで宇宙世紀の映像作品が終わりなんて寂しすぎる。
だから、一回ぶっ壊された宇宙世紀が再び説得力のある形で再生していき、
ウッソ達のその後を描きつつ、新たな時代の主人公とも絡む。
そして、ささやかながらガイア・ギアへのつなぎとなるようなエピもある。
そんなガンダム、早く観たいなぁ。
そんな事を思いながら今日は書きました。
168ボンバー吉田 ◆vQ2MXGmv8E :2006/06/15(木) 18:28:38 ID:???
板違いだわかったら失せろゴミ
169通常の名無しさんの3倍:2006/06/17(土) 14:03:42 ID:T2ufmVLY
なんか作者変わったなぁ。
なにかもの悲しい。
170通常の名無しさんの3倍:2006/06/22(木) 00:24:20 ID:DJJHCsjM
    |二二二二二二二二|     ちょっと通りますよ
    |________|  
 三  (_⌒ヽ   /⌒_)
      ,)ノ `J   U´ '、(, )))
       コソコソ コソコソ
171通常の名無しさんの3倍:2006/06/22(木) 00:25:51 ID:???
☆★☆ゴミスレ☆★☆

機動戦姫ガンダムP(プリンセス) part2
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1142071587/

☆★☆機動戦姫ガンダムPrincess第三章☆★☆
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1146867833/

機動戦士Zガンダム0085 毒ガスの撒かれた地で・・・ →とくにこのスレ 作者がVIP馬鹿にしてる
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1144074591/

はよ荒らせ こいつら高学歴を鼻にかけてる言動が目立つ
172通常の名無しさんの3倍:2006/06/23(金) 23:33:42 ID:???
保守
173通常の名無しさんの3倍:2006/06/23(金) 23:36:42 ID:???
やすおスレ
174通常の名無しさんの3倍:2006/06/24(土) 11:06:36 ID:???

6 :ノーブランドさん :2006/06/22(木) 00:19:38
☆★☆ゴミスレ☆★☆

機動戦姫ガンダムP(プリンセス) part2
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1142071587/

☆★☆機動戦姫ガンダムPrincess第三章☆★☆
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1146867833/

機動戦士Zガンダム0085 毒ガスの撒かれた地で・・・ →とくにこのスレ 作者がVIP馬鹿にしてる
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/x3/1144074591/

荒らしてくださいお願いします




http://life7.2ch.net/test/read.cgi/fashion/1150900412/6
175通常の名無しさんの3倍:2006/06/26(月) 01:42:53 ID:???
そんな事よりますおさんについて語ろうぜ!!
176通常の名無しさんの3倍:2006/06/26(月) 18:52:55 ID:???
帰ってこ〜いよ〜♪
177作者:2006/06/30(金) 22:57:04 ID:00tdyDYI
・削除人から返答があった。満足はしていないが、ひとつ前進した。
他2スレも含めて浄化に向けた努力を続けていく。

・就職活動が終わったと思ったら金欠でバイトをやりまくらざるを得ない生活だ。
ガンダムなんて書籍もアニメも丸二ヶ月見ていないので、こんな中途半端な状態で
続きは書けない。来週頭には時間ができるので、Vのビデオや資料集を見てモチベと
知識を修復し出直す。もう少し待たれよ。

・まだまだ設定アイディアは募集中。「0085」スレみたいなことになれば俺も
やる気が出てくる。頼む。
178通常の名無しさんの3倍:2006/07/07(金) 01:41:17 ID:???
♪YEAH 1979 MOBILE SUIT GUNDAM!
♪YO ALL GUNDAMER LETS STAND UP!
♪LETS STAND UP! LETS STAND UP! LETS STAND UP! LETS STAND UP!
♪LETS STAND UP! LETS STAND UP! LETS STAND UP・・・・!
♪YO VICTORY! LETS STAND UP! LETS STAND UP! LETS STAND UP!
♪LETS STAND UP! GET A VICTORY!!!!!!!!!!!!

♪勝利をその手に掴もう 大好きなカレを取り戻せ
♪明日へ続いてる君のVICTORY 今こそその名前呼ぶ時が来た
♪GUNDAM PRINCESS

♪HEY YO FIND A PRINCESS ROAD 
♪勝利の女神振り向かす いま大空に羽ばたかす 胸ときめかす
♪光の翼は 革新 人に 信じさす 

♪そりゃ最初は女の子だっていうだけで バカにされ泣くこともあるけれど
♪きっと男の子にはできないこともできるはずさ
♪そう信じて思い切って搭乗(の)ればいい
♪そうよ 女の子はみんなニュータイプ

♪今こそ手を繋ごうみんなPRINCESS そう誰でもPrincessになれるんだから
♪恋する力を集めて それこそ女の子だけが持てるパワーさ
♪GUNDAM PRINCESS
179通常の名無しさんの3倍:2006/07/07(金) 01:53:44 ID:???
♪そりゃ最初はモビルスーツって怖かったけど
♪大好きな彼を守るためなら・・・・・・・・・・

♪YO ALL PRINCESSES COME ON!
♪1,2,3、YES! YO YO!
♪G! U! N! D! A! M! PRINCESS HERE WE GO!!!!

♪勝利をその手に掴もう 大好きなカレを取り戻せ
♪明日へ続いてる君のVICTORY 今こそその名前呼ぶ時が来た
♪GUNDAM PRINCESS
♪今こそ手を繋ごうみんなPRINCESS WOWWOWOWOWOW・・・WOW〜
♪恋する力を集めてLALALALALALA〜WOW〜
♪明日へ走り出すPOWER OF LOVE LALALALALALALALALA〜WOWWOWOW!
♪GUNDAM・・・・・・・PRINCESS!!!

(♪NO GIRL CANT BE PRINCESS)
(♪フロム ナインティーセブンティナイン)
(♪トゥー トゥーサウザンスィックス)
(♪FROM 1979・・・・・・)
(♪FROM 2006・・・・・・・)
(♪GUNDAM FOREVER・・・・・・・・)
(♪BEYOND THE GENERATION!) 
180作者の痛違い劇場Vol.1:2006/07/09(日) 00:39:35 ID:???
ワールドカップチーム別寸評・感想

ドイツ→思えば俺がドイツを応援し始めたのはユーロ2000。あの頃はマテウスが
好きなだけでドイツのサッカーの歴史も理解しちゃいなかった。
ガンダムとも切っても切り離せない国だと思う。大丈夫、今の若い奴らが四年後には
ピークを迎え、そして再び世界の頂点に立つのだ。俺は諦めない。
エクアドル→高地じゃなくても勝てるんだね。
ポーランド→勿体無いことしたね。隣国開催であれだけ多くのサポーターに応援されて
グループリーグ敗退。これからどうすんだよ?
コスタリカ→ワンチョペだけかな、印象は
イングランド→もう、スペイン並みに期待するだけ無駄だと思った
スウェーデン→94アメリカ、あの夏に戻りたい・・・・><
パラグアイ→ゴメン、期待してなかったし見てもいなかった。
トリニダード・トバゴ→勝ち点1とっただけでも彼らには優勝並みの価値がある
アルゼンチン→美しいサッカーは常に敗北するのが現実だ。
オランダ→ロッベン以外印象無し。
コートジボワール→四年後には期待できると思った。
セルビア・モンテネグロ→これで「ユーゴスラビア」という国・概念が完全に消滅
すると思うと、何か感慨深いものがあるな。
ポルトガル→遂に「好チーム」から「真の強豪」へ脱皮したか?
メキシコ→あらゆる意味で、日本は彼らを見習うべき。
アンゴラ→四年前まで戦争やってた国が、平均寿命も収入も後発発展途上国レベルだった
彼らが勝ち点1とったのは凄いだろ。そう思わないか?
イラン→サッカー云々以前に国際関係修復しとけ。
181作者の痛違い劇場Vol.2:2006/07/09(日) 00:58:28 ID:???
イタリア→言われてみれば、確かに12年ごとに決勝進出してるのな。
期待されてないときほど、逆境ほど力を発揮する。でもユベントスの選手達は
優勝の翌日に降格判決出されたりしたら笑えるなw
ガーナ→ベスト16進出にはあまり驚いていない。アフリカ選手権最多優勝回数だろ?
オーストラリアみたいなもんだ。
チェコ→これで黄金世代見納めかよ。超ありえねえ。
アメリカ→日本と同じだな。まだ真の意味で「サッカーの国」になり切れていない
ブラジル→なんとなく、負けそうな予感はあった。四年後は有利だろう。
オーストラリア→ポテンシャルでは日本とそんなに差は無かったが、監督が
世界一流だった。それだけだと思う。
クロアチア→彼らの時代は完全に終わったな。三戦目は執念というか気持ちを感じたが
日本→ふざけんなよ。ていうか、新監督発表以前に責任の所在明確化とジーコ政権の
総括が先だろ、ふざけんなよ。ていうかアレか?川渕は第二の長沼か、ふざけんなよ?
まぁ要するに、何だ、つまり、ふざけんなよ。
フランス→ジダン以前に、国内リーグのレベルが上がってるのが大きいね。
ここらへんもやっぱ日本は見習うべき。
スイス→いや〜彼らいいね。若手が理想的に育ってるし二年後のユーロは期待だよ。
韓国→ざまぁみろ。と言いたい所だが、日本より質の高いサッカーしてたな。
トーゴ→国内のサッカー組織や経済立て直して、また出直してきてください。
スペイン→誰も彼らが優勝候補だなんて思ってない。当然、俺も思ってない。
ウクライナ→日本は彼らも見習うべき。数人のトップスター+小粒の国内組。
チュニジア→いや、何ていうか・・・・普通に興味なかった。
サウジアラビア→ジャバー懐かしかったね。なんだかんだ言って奴らは日本にとって
倒さなければならない強敵の一つなんだよ。
182作者の痛違い劇場Vol.3:2006/07/09(日) 01:18:36 ID:2UmhmKhz
おまけ。

現在のサッカー日本代表を取り巻く状況は、ガンダム界の問題点と似ていないだろうか?
つまり、商業主義先行によって本質的着目点を見失っているということだ。
日本のサッカーファンやマスメディア、つまり普段Jリーグなど日本のサッカーの
基盤となるべき部分を取り上げもせずに日本代表の試合のときだけどっと湧いて来る
連中は、2002年の決勝T進出が日本の実力だと勘違いし、実態以上に日本代表バブルを
加熱させてしまった。
ガンダムもそうだ。確かに最近、1st世代が社会的に力を持つ年代になってきて、芸能人でも
ガンダムファンを自称する人間が多くなってきている。
しかし、それが「ガンダム」という産業、文化そのものが社会に受け入れられたと勘違い
してはいないだろうか?
マスメディアにとって、お茶の間にとって都合のいい当たり障りの無い部分だけをピックアップして
伝えてはいないだろうか。つまり、今のガンダム界には「サプライズ」「ブレイクスルー」が
存在しない、閉塞状況なのだ。
種は「新しい世代のガンダムファンを開拓した」と言うが、そうではない。
1stは「国民的支持を得た名作アニメ」と言われているが、そうではない。
どちらも都合のいい依存対象としてデジタル化されてしまっているだけだ。
それは、サッカー日本代表と同じなのだ。デジタル化された単なる「記号」なのだ。

種を1st以降の試行錯誤の結果として安易に肯定してはならない。1stが新世代拒否の
結果として行き着く安易な依存対象であってもいけない。
この27年間が、「キチンとした」形で総括されなくてはならないだろう。
そして、タイトルや主題からしてハッキリわかるニッチ市場を作らなくてはいけない。
それは、腐女子市場でもメカフェチ市場であってもならない。
今こそZZやVや閃ハサのような埋もれている部分を文化的価値という観点から再評価しなくては
ならないのだ。可能性は、たくさんある。いかなる題材とも相性良く結びつける。
それが、本来ガンダムの持っているポテンシャルなのだから。
183作者の痛違い劇場Vol.4:2006/07/09(日) 01:28:10 ID:2UmhmKhz
さらにおまけ。
自分がアレだけ好きだったZですら、ここ一年ほどでだいぶ「記号化」されて
しまったように思う。
自分にとってのZガンダムは常に1st世代から侮蔑を受け、それに反発して
Zのすばらしさをムキになって論じる、そういうものだったはずだ。
それが随分、無根拠な俎上に上げられてしまったものだと思う。
健やかなカミーユも一つの可能性と納得できるには、これから長い時間が
かかるだろう。
だが、それでいいのかもしれない。前述のように種と1stに偏りすぎたガンダム界の
中心軸を分散させなくてはならないからだ。企業でも特定の団体や個人に株主が
偏りすぎるのは危険な兆候である。
Zが新たなスタンダードとして地位を高めていってくれれば、それがまた
他の作品にも可能性を広げることになる。
あまり神経質にならず長い目で見ていこう、と自分的には思っている。
184通常の名無しさんの3倍:2006/07/18(火) 22:45:21 ID:???
王監督手術成功age
185作者:2006/07/18(火) 23:44:51 ID:Xi5JiJIt
こんな糞スレを未だに応援してくださっているごく僅かな物好きのみなさん、こんばんは。
「機動戦士ガンダムWILD」スレの頃から見ている方々は「あの頃はほぼ1日置きの
ペースで書いてたのに、荒らしに嫌気が差してやる気が無くなったのか?」と
お思いでしょう。
そんなことはありません。このSSは色んな人の力の結晶だと思っています。
そこで言いだしっぺとしてここに約束します!
「最悪でも8月20日までに完結させ次回作を開始します!!!!!」
これは誓約です。

続いて連絡事項です。
・今後、IDを出さない書き込みは全て荒らしと看做します。
・ageたくなければ保守妥当時期まで何も書き込まず落とすこと。
 元々過疎ってるので大した問題ではありませんし、第一自演だけで六ヶ月も
 続いたSSを私はこれまでの人生で未だかつて一つも見たことはありません。
・やがて彼は我慢できず暴れ出すので、そしたらこっちのもんです。
 彼の精神レベルは「自演認定」と「削除依頼」で構成されています。
 専ブラの使用も視野に入れましょう。
・わざとらしい褒め方は彼を喜ばせます。最初の頃の「非馴れ合い共作精神」を思い出しましょう。
・0085スレを立てたのは私の失敗でした。素直に認めます。過疎ってても穏やかに
 慎ましく続けていけた方がよっぽど良かったですね。しかし、私は一度始めたことを
 中途半端で投げ出すのが大嫌いな性格なんです。 
・メカデザインさん、まだ見てますか?まとめサイト作ったら公表するので
 ペンネーム考えといてくださいね。

以上、今日はここまで。
186削者:2006/07/19(水) 00:35:10 ID:OVoXpvJJ
チワ〜ス清掃予定のゴミ一覧表です。
>>86 >>103 >>106 >>116 >>118 >>120 >>121 >>122 >>123
187削者:2006/07/19(水) 00:39:22 ID:OVoXpvJJ
もうID変わってやんの。不便だなぁ。
>>125 >>126 >>143 >>152 >>157 >>168 >>171 >>174
188通常の名無しさんの3倍:2006/07/23(日) 23:49:39 ID:q7/S0JaS
もういいです
189作者:2006/07/28(金) 01:21:24 ID:???
「0085」スレに報告事項があります。お読みください。
190通常の名無しさんの3倍:2006/07/29(土) 00:14:28 ID:???
保守age
191通常の名無しさんの3倍
保守しなくていいよ。
削除依頼出ているし。