は?
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/ / _ .........._ `ヽ、
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,' 「 `''‐- "ー=ニ"´ ̄ ./ /
!. ヽ `''z_____,/ /
. ', 、- /_ ヾ !:: /
i }>‐-、 _ノ.:´ノ /:_/ ずいぶん
>>1は早漏ですねぇ
l 、 ̄ヽ、ヽ 'ー‐_゙,./'"
| `` `´ ,.、__//
l! , イ::::::: /
,.-/゙`丶、___,,,... --‐‐'''''"´ ,イ:: l: /
,.____,. -‐'" ヽ `ヽ、 __,.‐' N
'´ \、_ 丶-/`´ヽ ト、 |
`丶、 /:::. ヽ_,.‐' ヽ!
\:::.. / \、_
\;-‐〈 `丶、
スレ建て、お疲れ様です。前スレよりお世話になっているオイラとして
は、恐縮の限りです。これからも頑張ってください!
スレ建て、本当にお疲れ様です!(敬礼!)
スレッガールマ編 9
サイド6・・・此処は、連邦にもジオンにも組しない
中立コロニー群である。戦争で人類の半数が死んだとされているが
此処は至って平和である。娑婆の空気を吸ってくるか・・・
入港後、自由時間が与えられた。さて・・・何処に行こうか?
船を降りた。ん?なんだ?なんかミライさんが男に絡まれてるぞ?
よし・・・此処は汚名挽回・・・違ったかな?まあいいや!
おっとごめんよ!
===========================
ミライさん?俺が言うのも何だが、何か困った事があったら
力になるぜ?あの一件で、何故か意識してしまうんだが・・・
思い切って話しかけた。
「ありがとう、中尉。でも、大丈夫よ・・・」
本当かい?それなら良いんだけどよ・・・嗚呼、もし良かったらこれから
一緒に何処か行かないかい?気晴らしにはなると思うよ?
おふくろさんにはいつも笑って欲しいからなw
憎まれ口?を叩く。
「中尉!私はまだ未婚です!」
あはは・・・wそりゃそうだwしかし、惜しいな
戦争さえなきゃ、俺が真っ先に婚約を申し出るのに・・・なんてねw
ふとイセリナの顔を思い出す。そうだ・・・戦争さえなければ・・・
思わずうめきながら呟いてしまった。ん・・・ミライさん??
あれ?また怒らせてしまったかな?耳まで真っ赤だぞ?
「・・・本当に不器用な人・・・ブライト」
んん?また最後の方が聞こえなかったけど・・・まあいいや!
んじゃあなwおふくろさんw片手を挙げてその場を離れようとすると
手を握られた。あれ・・・?
「・・・意地悪。」
うっすらと目に光るものがあった。
涙?・・・泣いて・・・いるの・・・
(つづく)
保守
保守がてら
このスレを知った時に「ガロードinシロー」を考えたことがあるんだけど、
2人の性格の差があまりない上、名作シャアinシロー&シローinシャアが
書かれてたんで止めたんだよ。
…で、最近「ガロードinミケル」なんてのを漠然と考えてるわけだが
オチが見つからない…<それ以前に文章力もない
>>7 やっぱ題材にも向き不向きがあるよね。ガロードINミケルか…。逆の方が面白いかも?
>>5 ちょっと遅いけど乙っす!
9 :
(゚∀゚):03/11/22 19:04 ID:???
オスカーとマーカーを入れ替えてみた
誰も気がつかない・・・既出ですか。スミマセン・・・
>>8サン
てへへ・・・wアリガトンw
スレッガールマ編 10
「♪まだまだいくよぉおお〜〜〜〜♪」
ミライさんの歌声がカラオケBOXに響く。
ミライさんってばやっぱり、ストレスを溜め込むタイプだったのね。
『恨み節』を歌った時は素で怖かったっス(;゚∀゚)
本当に女ってコロコロ変わるよなぁ・・・そう言う意味を込めて
『DANDAN心引かれて行く』歌ったけど、気付いていないみたいだ。
まあ、こんな俺でも一人の女性の相談相手になれたって事で今回の所は
良しとするか。
================================
手を握られ涙を浮かべたミライさんに困惑しながら俺はサイド6の
感じの良いカフェで相談を聞く。親同士の決めた縁談話が気に入らないらしい。
多分、良家に生まれた跡取娘として大事に育てられたのだろう。
ちょっと会話の節々に顔を出す可愛い我儘さ?が『私』の記憶とブレンドする。
シャア・・・やはり『私』は坊やだったようだ。思わず苦笑する。
・・・キシリア姉さんも色々大変なんだろうなぁ。だからあんなに老けry
ドズル兄さんの婚約話はすんなり決まって本当にびっくりしたけど・・・
イセリナもきっとミライさんと同じ様な思いをしたんだろうなぁ・・・
そんな事を思い浮かべつつ、相槌をうつ。うんうん君は正しい。
しかし、『私』の経験がこんな所で役立つとは思わなかった。ミライさんは
俺が外見に似合わず社交界、政経界などと言った所謂、ハイソな人々の
悩み事に通じている事にビックリしていた。好感度がUPしたかな?
戦争が終わったら、レーザー回線相談室なんか開業するのも良いかも?てへw
==================================
「ほらほら!中尉も歌って!」
あ、ハイハイ・・・
「スキスキスキ♪スキスキスキ♪スキスキスキ♪キュンキュン!」
良かった・・・ミライさん本当に楽しそうだ。
(つづく)
スレ立てお疲れ様で〜す♪>1様
『シャアIN08』書いてたヘッポコです(覚えてる人いるかしら(^^;)
新スレでの神々の活躍、期待してます∠(⌒□⌒)
…あたしも新作考えてる最中ですが…また書いてもいい?(^^;
もう、貴方様なら大歓迎です。ハイ。
時間がやっと出来たので覗きに着たら…。
>>9 スレッガールマ編の神様、お疲れ様です!丁度『痴話喧嘩』あたりですね!
>>10 新作、ですか!? やった、また、読める!
オイラボケをブチカマシすぎだ…。焦った余りに来たを「着た」にしてる…。
修正の必要が大アリだな、こりゃ…。シバラク修行に逝って来ます…。
(・ε・)キニシナイ!!
スレッガールマ編 11
カラオケの後、一緒に映画を観る。本当にデートみたいだ。てへw
戦時下なので碌な物しか上映していないと思っていたんだが・・・
意外と沢山の映画が上映されているんだなぁ。ん?なんだこれ
『ファインディング ネモ』へえ〜こんな映画もやってるんだ。迷うなァ・・・
ふむぅ・・・此処はミライさんに任せるか。ミライさん?何が観たい?
「これなんか如何かしら・・・?」
え?嗚呼、これね。良いよ観よう。スミマセン・・・
『ラストサムライ』大人2枚御願いします。
======================
「映画面白かったわね?」
嗚呼、でもミライさん血とか平気だった?
俺、心配しちゃったよ。俺に合わせなくても・・・
観る映画・・・別のやつの方が良かったんじゃない?
「平気だったわ。それに私の先祖はサムライだったのよ?」
ええ!マジっすか!?なるほど・・・そう言えばタカさんだったけ?
あの女の人・・・ミライさんに似ていたなぁ。本当に優しい
お母さんって感じで・・・って・・・イテテ・・・!?
「中尉!私はまだ未婚ですw」
あ、はいはい。ご免なさい(目が笑っていないよミライさん)
じゃれながら通りを歩く。ごく当たり前の恋人達の日常。
戦争の事を忘れてしまいそうだ。急にミライさんが腕を絡めてきた。
内心、戸惑ったけどそのまま腕を組んで歩いた。ふとミライさんが
ショーウィンドーの前に立ち止まる。ん?何見てるの?
嗚呼、指輪ね・・・ミライさん凄く憧れの眼差しで見てるなぁ・・・
やっぱり女の子なんだな。ミライさん?俺のでよければその・・・
婚約指輪を貰ってくれるかい?連邦の安月給ではたいした物を
買ってやれないけど・・・冗談めかして話かけた。ン・・・?何んだ?
ミライさん耳まで真っ赤だぞ?もしかして照れてる?イテテ!
ミライさん!痛いってw
すっかり日が暮れててしまった。嗚呼、此処はコロニーの中だったw
しかし、今日は本当に楽しかった。プリクラなんてものも一緒に撮った。
あははw本当に学生時代に戻ったみたいだな。ミライさん?
良かったのかい?貴重な休暇?を俺みたいな奴と過ごして・・・
答えの変わりにミライさんは微笑んだ。思わず俺も『私』も微笑んだ。
なんだろう・・・この心の安らぎは・・・まるでお母さん?
イ・・・イカン!彼女はまだ未婚だったwでも、本当に優しい気持ちになれる。
母上・・・『私』の母上もこんなお方だったんだろうか?
公園を歩く。夕暮れ時の所為か、カップル達が目立つ。どの恋人達も
幸せそうだ。街灯に灯が燈る。柔らかい光が恋人達を包む。吹き抜ける夜風
コロニー内とは言え、夜は冷えてくる。そろそろ帰ろうか?ミライさん。
ん・・・ミライさん?如何したの?寒いの?
(つづく)
ヤザン→ユウ 第十八章 「しっかり守ってやンなよ!」
俺が名前を言うのも気に障るそいつは、『大尉』のアルフより1階級上の『少佐』だった。
そいつがただの出世しか頭に無い奴なら、俺やアルフを始めとする主流派は気にも留めやしなかった。
俗に言う『ヒラメ』と言う奴だ。目が上にしかついていない奴をからかうためにあるニホンの言葉だ。
だが、奴は違った。事有るごとに細かいことでも口を出し、敵が迫っているのに指揮も執らず、ただ
『戦略上うんぬん〜』を最もらしく持ちだしては、悦に入る。戦場で即時対応しなければならない俺達
パイロットの苦労も知らず、『私の御蔭で勝てたのだ』と来れば、誰だって頭に来るだろう。
…戦場の情報分析や状況把握は、アルフがほぼ一人でこなしていた。それらをオペレーターを使って
伝え続けてくれたのも、アルフの御蔭だ。…その時その『少佐』は何をしていたかって?
呆れたことにオペレーターの女の子の体をベタベタ触り、嫌がるのも構わず撫で続けていたそうだ。
『百害あって一利無し』。これが俺達『モルモット隊』の指揮官たる『少佐』への最終評価だった。
簡単に言やぁ、『居ない方が遥かにマシ』って奴だ。正直、指揮官としてマシな奴が欲しかった。
「アルフ…巧くやれよ…。死ぬんじゃねえぞ…。頼むぜ…?」
『ヤザンさん…。どうして…そんな酷い事をするの? 死んで良い人間なんて一人も…』
「居るんだよ、マリオン。生きてても邪魔な人間は、確実にな!」
戦闘を重ねる内に、俺は『マリオン』に好感を持たれる様になっていた。俺を呼ぶ時、一番最初が
『大尉』だった呼び掛けが、『ゲーブルさん』に変わり、終には今の『ヤザンさん』になった。
…正直に言おう。俺に昼食を直接届けに来たモーリン伍長を、『ブルーの胸部バルカン』で危うく
ミンチにしようとした事態がつい一時間前に発生したばかりだ。元に戻すのに三十分も説得に要して
しまったほどだ。口を極めて罵りはしたが、まあ、『マリオン』の事だ。多分、許してくれるだろう。
『…私が許せないのは、あの人の方…。私がここに居るのも知らないで…あんな嬉しそうな顔をして…』
「まだ、怒ってるのか? 別にあの子は『俺』に好意を抱いてる訳じゃないんだ。むしろ、嫌っている。
モーリン伍長はただ、自分の知ってる昔のユウ・カジマに戻って欲しいだけなんだぜ?」
『私は…ヤザンさんに戻って欲しくなんか…』
『…おいでなすったぜェ! ユウ! 敵さんがよォ! 生本番と行きますか!』
ノイズ混じりのフィリップの呼びかけに俺は送信を急いでONにした。…余り早く片付けてもらっても
今回は困るのだ。敵の哨戒部隊だ。敵の編成は…。俺がフィリップに聞く前に、頭の中に少女の声が響く。
『先行部隊に06が3、07が4。後発で09が6に…指揮車にギャロップが1っ!』
「今回は俺がメインで殺る。サマナと間接支援をきっちり頼む! 今回は部隊長も観戦するとよ!」
『…どう言う風の吹き回しですかね…。あのホヴァートラックですか? ユウ少尉』
「おうよサマナ! しっかり守ってやンなよ! 行くぜェ!」
俺は送信をOFFにし、フットペダルを踏み込んだ。心の中で『マリオン』に礼を言う。
この娘の索敵能力の御蔭で、ミノフスキー粒子の濃い戦場下での戦術の組み立てがどれほど助かったか。
…まともに索敵部隊が機能しなかったせいもあるが、それも今日の計画で終わりを告げるだろう。
『人殺し』を『マリオン』に手伝わせる事も無くなるのだ。俺は口元に侮蔑とも取れる微笑を浮かべた。
>>15 ガルマ…侮れませんね…。ホント。やるときはやるんですね…。
焼餅のマリオタン・・・(*´Д`)=3ハァハァw
スレッガールマ編 12
「・・・怖いの・・・私・・・」
!?どういう事!?急に怯えだした。
「また・・・あの船に乗らないといけないのね・・・
今度こそ死ぬかもしれないのに・・・」
忘れていた・・・女の子なのだ。
しかも、元々軍人ではい。民間人だ。
・・・ミライさん・・・小さく震える体を、俺と『私』は思わず抱きしめた。
彼女は少し驚いた様だったが、そのまま俺に身を任せている。
・・・安心しなって!俺がいる限り敵に指一本触れさせない。
約束する・・・命にかけても・・・
抱きしめながら力強く誓う。
「・・・中尉・・・私・・・」
顔を少し上げ、そしてゆっくりと彼女は瞳を閉じた。
ミライさん・・・俺も『私』も瞳を閉じてゆっくりと
その唇に自分の唇を重ねようと・・・
(ガッ!!)
!?目のから星が出た。ぬ・・・ぬるぽ!?
一体如何したんだ・・・駄目だ・・・立ってられない・・・
うーーーーーーん・・・・
(ばったり・・・)
「中尉!スレッガー中尉!だ・・・誰か!救急車を!
酷い!誰がこんな物を投げつけたのかしら・・・・」
朦朧とする意識の中でミライさんの声が聞こえる。
倒れている俺の瞳に四角い何かの機械部品?回路のような物がうつる。
ミライさん・・・俺は・・・アンタを・・・
ま・・・守る・・・命にかえても・・・
(つづく)
>>20サン そうですw
スレッガールマ編 13
白い天井・・・
目を覚ます。此処は・・・ホワイトベースの医務室?
イテテ・・・頭がズキズキする。
手をやると包帯が巻かれていた。
辺りを見回すと、ミライさんが医務室の椅子で寝息を立てていた。
時計を見る。嗚呼、朝か・・・(´・ω・`)
どうやら俺はあれからずっと意識を無くし、眠ってしまった様だ。
ミライさんが俺をホワイトベース迄運んでくれたのかなァ・・・情ない。
本当にゴメンよミライさん・・・
つきっきりで看病してくれたみたいだ。起こすと悪いと思い、
音を立てない様にベットから出ると、壁に掛けてある鏡を見た。
ますますもってドズル兄さんの顔に似てきたような気がする。鬱だ。
傍の机の上には四角い機械の部品のような物が置いてあった。
何だこれ?・・・・!!思い出した!!
まったく誰がこんなものを投げつけたんだ?御陰で
ミライさんとのデートが台無しじゃないか・・・いまいましい!
床に叩き付けてやろうとしたが、思い止まった。
ミライさんを起こしてしまうからな・・・
そうだ・・・ミライさんにお礼をしなくちゃな・・・
そう思い立つと、俺はラウンジに向かった。
ミライさん・・・やっぱりミルクは多めなんだろうな・・・
そう思いながら、コーヒーを買う。これで良しっと。
さて・・・戻るとするかな・・・コーヒーと自動販売機の
ハンバーガーをトレイに乗せて医務室に戻る。
しかし・・・ミライさん可愛いかったなぁ・・・でへへw
鼻の下を伸ばしていると、誰か医務室に入っていくのが見えた。
ん・・・ミライさんかな?いや・・・違うぞ?あれは・・・
ブライト艦長・・・?
(つづく)
ワクワク〜☆
バーニィパート(その43)
がんがん進む。
「がーんがーんがーん」
「少佐・・・前回と同じギャグです・・・」
「ふふっ・・・次スレになったんだからバレてないって」
「・・・本当にもう帰りますよ」
「まぁまぁ、そう言うなよ」
「・・・っ!?少佐、自動砲台ですっ!!」
「前回は無人砲台って言ってたのにな!!」
「次スレだからばれてませんっ!!」
「そうかな〜」
砲台に付いたカメラが我々に照準を合わせる。
ミサイルが砲台から放たれる。
逃げなければならない。
ミサイルが当たれば、死ぬだけだ。
・・・・・・・・・!!
追いつかれる!!
ミサイルを振り切れない!!
死ぬ!死ぬ!死んじゃう!!!
そしてミサイルは一片の情も無く爆破した。
・・・俺は本当に死んだと思った。
が、無事だった。
「・・・あれ?何でだ?また夢か?」
「・・・・・・・・・・・・あいつが少佐をかばって・・・」
「・・・・・あいつ?」
「行きましょう・・・時間が無いです」
前に進みながら、後ろを振り向いた。
さっきまで喋ってたカリウスと、もう一人の部下。
名前は忘れた。
そいつのドムの残骸が浮いていた。
それはすぐに、ソロモン戦の時の他のドムやザクの
残骸に混じって、見分けが付かなくなった。
つづくかも
更新キター!!乙っス!!エア神様!!(敬礼!!)
「次スレだから」って…
ωαγατα..._φ(゚ー゚*)
スレッガールマ編 14
なんか、艦長にまで心配を掛けてしまったようだ。
折角の休みなのに・・・なんだか悪いな・・・
そう思いつつ医務室に向かう。
よお!ブライトさん!!って!?うわあ!?
艦長!びっくりしたなぁ・・・急に飛び出て来ないで下さいよ!
え・・・もう大丈夫ですよ!ほら!こんなにも元気です。
スミマセンね・・・艦長。なんだかミライさんにも
迷惑を掛けてしまって・・・あ!そうだ!ハンバーガー食べます?
沢山買ってきましたので・・・はい、どうぞ!!
え?嗚呼そうですか、大変ですね。本当にスミマセンでした。
それでは、お気を付けて!(敬礼!)
・・・・艦長ってのも大変だな。慌てて行ってしまったよ。
とても俺なんかにや真似出来ないな。『私』もあんな風に
飛ばしていたんだろうか・・・フフッ
おっと!コーヒーが冷めてしまうな・・・よっと・・・
ん・・・なんだ?何か落ちてるぞ?何だろう・・・
チケット?コンサートチケット?
おお!今、大人気の女性デュオ『スワルゥ』のペアチケットじゃないか!!
ブライトさん・・・そこまで俺の事を心配してくれたんだ・・・
なんか急に飛び出て来たからやっぱり恥かしかったのかな?
不器用な人だなw本当に良い人だなぁ・・・
そうだ!ミライさんと一緒に行こう!へへっ楽しみだなぁ・・・
さて・・・眠れる医務室の美女様・・・朝ご飯でちゅよ〜♪
(つづく)
ヤザン→ユウ 第十九章 「時間稼ぎだ」
俺はブルーにビームサーベル2本を両手に装備させ、ジオンの先行部隊の群れを目掛けて
突っ込んだ。…俺が敵の機動性を奪い、フィリップとサマナの長距離射撃で始末する戦術だ。
そのためにフィリップ機とサマナ機に180oキャノンをわざわざ持って来させたのだ。
「遅い遅い遅い遅い遅いんだよっ! ここは戦場だぞ?! 新兵以下だぞ! 」
俺はブルーのコックピットで戦闘を楽しんでいた。どうせ殺るなら楽しまねばならない。
悩んで後悔しても、殺した相手が生き返って来ることは無い。俺が殺らなければ相手が俺を
殺るだろう。条件は五分と五分だ。…弱い奴が狩られ、喰われる。それが自然の摂理だ。
『…っ! …く…っ! …ンっ! …アっ…はァンッ! こんなのッ…』
07が真正面に立ちふさがる。ステップを踏む事無くそいつをスルーし、背後から脚を潰す。
『マリオン』が苦しげな悩ましい声を上げる。…敵の感じる恐怖を『感じて』いるのだろう。
体に暖かいモノがしがみ付いている感蝕に俺は違和感も抱かず、敵の機動力、即ちMSの
脚を斬って行く。次々と敵を葬る180oキャノンの轟音と衝撃が、心地よく俺の耳に響き渡る。
「歯応えが無さ過ぎるんだよ…。07乗りならもう少し俺を楽しませろ! 」
俺の言葉は、ブルーの持つ機動性能を高い高い所にある棚に放り投げて、忘れた上での発言だ。
敵の前衛小隊にして見れば、俺とブルーの存在自体が「反則」以外の何物でも無いだろう。
機体性能に差が有り過ぎ、その上にMS乗りとしての、兵士としての7年の経験が俺に有る。
その各種アドバンテージを取っ払って始めて、イーヴンに足りうると言えるのだ。
「…遊んでやるか。まだ09が来ないんじゃあ、仕方が無い…。時間稼ぎだ」
『…ヤザンさん…。自分をまだ…『試す』の? そんな事は…哀しいだけなのに…」
俺は片方のビームサーベルを収納し、ブルーに手招きをさせた。『マリオン』が息を呑むのを
感じる。…完全に人殺しを楽しんでいる俺を、『マリオン』はきっと軽蔑しているだろう。
適当に機体にダメージを喰らわなければならない事情がこちらには確実に存在するのだ。
俺は後方に待機しているであろうホヴァートラック中のアルフの憂い顔を思い、苦笑した。
ぬお…皆様方…お疲れ様です…。スミマセン…。遅れました…。
保管庫のエア様、試験中にも関わらず、ご迷惑をお掛けしました…。
書いている人様、…兵士の志が、オイラには痛いです…。
スレッガールマ編の神様、毎回お疲れ様です! ガルマ絶好調ですね!
(゚∀゚)さん、ヤザン厨さん、いつも楽しく読ませて頂いております。
これからもマイペースでガンガッテ下さい!
バーニィパート(その44)
まだ進む。
前方にキラリと光る物が4つ。
連邦のジムだった。
集団で襲い掛かって来る。
自分の身を守る為に、ビームサーベルを抜く。
戦わなかったら死んじゃうじゃないか。
戦場で死ぬって事はロクな事じゃ無い。
髪の毛が焦げて、皮が焼けて、肉が沸騰して、感覚が激痛だけになって。
それすら無くなって、人は戦死者って名前の単なる数字になってしまう。
・・・・・あんな事はもう絶対にイヤだ。
「どいてもらうぞ」
やっとの思いでひぃひぃ言いながら
ジムを一機落とす。
「少佐!ここは自分が引き受けました!」
カリウスが叫ぶ。
「・・・わかった!!じゃあ後は頼むわ!!」
「・・・・・・まぁ場合が場合ですんでー」
溜息をついて言う。
「あー、カリウスくん」
「はい!?なんすか!!うっ!ひっ!あぶなっ!!」
・・・戦いの最中に話しかけるのは、止めておいた方が良さそうかな。
「・・・・・・・・・・お前は死んじゃ駄目だぞ」
「なんすか?・・・・聞こえ・・・な・・・・・・・・・・佐・・・・運を・・・・」
ちょっと恥ずかしい台詞を言った時に、
相手に聞こえていないのは、とっても恥ずかしい。
まぁいいや。
とにかくソロモンは目の前だ。
つづくかも
ミネバの1年戦争記
プロローグ
「行けゼナ、ミネバと共に…!」
亡き父の最期の言葉はこうだった、と、母から聞いた。
私は当時生まれたての赤ん坊だった。当然この言葉も覚えていない。
父の言葉も、声も、顔も…何一つ覚えていない。
父は大きな身体だが優しい人だったらしい。母が言っていた。父の部下だった人達も言っていた。
父に会いたかった。かなわないことと知りつつも、父に会いたかった…
物心ついた頃から私は一族の理想を継ぐ為の教育を受けた。
私を旗印とし、再び戦争が起こった。父の死んだ戦争より7年の歳月を経て。
この戦争でも多くの犠牲が出た。
私が信頼するシャア・アズナブルは我が軍を離れた。
私が頼りにするハマーン・カーンは星の海に散った。
私が旗印であるアクシズは…連邦軍に降伏した…
我が軍の敗北と共に、私はアクシズから脱出させられた。影武者と入れ替わって。
そう、私が覚えている『ミネバ・ザビ』としての記憶はここまでだった。
ふと気が付くと、私は見知らぬ街に立っていた。
「ここは…?」
「何してるんだフラウ・ボゥ!?」
私に1人の少年が話しかけてくる。年は15、6歳くらいだろうか、茶色いクセ毛の少年だ。
「お前は誰だ?」
「…しっかりしろ!いくら家族がなくなったからって…!」
「家族?」
私が辺りを見ると、黒煙を上げている場所がある。
爆発でもしたのだろうか、地面はえぐれ、人々があちこちに倒れている。死んでいるようだ。
「フラウ!シェルターまで逃げるんだ!」
「ちょっと待て、フラウとは誰のことだ!?私は…」
「何を言ってるんだ、君はフラウ・ボゥ、強い子のはずだろ!?」
「フラウ…?」
「僕がわからないのかい!?アムロだよ!アムロ・レイ!」
「アムロ…?」
この時私はまだ気付いていなかった。私が『フラウ・ボゥ』という名の少女になってしまっていたことに…
おひさしです皆様m(__)m
『シャアIN08』書いてた私です(^^;
今回は無謀にも『ミネバINフラウ・ボゥ』で…(^^;
相変わらずいきあたりばったりで行きますが、良かったら読んでみてくださいね(*^^*)
新作乙!!
前作面白かったので期待してます。
そういえば、女の子の入れ替えは初ですね。
>>36 乙。
期待してますぜ、ミネバたん(*´Д`)ハァハァ
ウホッw新作キター!!
>>36さん、おかえりなさい。
また、あなたの作品が読めるとは。
こ ん な に 嬉 し い こ と は な い ・ ・ ・
というわけで続き禿げしく期待しております。
フラウ・ボゥの中の人は8歳のょぅι゛ょでつかムッハァ
前スレ 埋 め な い か?
age
スレッガールマ編 15
ドーム球場・・・
コロニーの中なのにドーム付きとは
些か疑問だが、重力のバランスの所為で
たまに打ち上げた野球のボールがそのまま
落ちて来ない現象を防ぐ為に必要らしい。
まあ、どうでも良い事だが・・・
兎に角、ミライさんに詫びを兼ねて誘ってんだけど
良かった、凄く嬉しそうだ。感謝します。ブライトさん。
早めに出発して、ドームに辿り着いた。
戦時というのにドームは超満員だった。集まった人々の顔付きや仕草が
妙に浮かれている気がした。戦争という暗い現実を此処で忘れる為か・・・
遣り切れない思いが首を擡げた時、ミライさんが、俺の袖を
引いているのに気付いた。
「今は、楽しみましょう・・・ね?」
優しく諭された。嗚呼、ごめんよ・・・俺が誘ったのに
つまんない事考えちまったな・・・
席に座る。見晴らしの良い席だ。・・・ブライトさん本当にサンクス!!
花火が上がる。演奏が始り、『スワルゥ』が登場した。
一斉にドームは歓声に包まれた。流石は超一流アーティスト
どんな小さなコンサートの依頼でもキャンセルした事が無かったと聞く。
戦争だって言うのに凄いな・・・音楽にあまり詳しくない俺だけど
彼女達は本当にプロだと思った。知らず知らずの内に身体がリズムを
取り始める。ミライさんも隣でノリノリだった。一緒に
『茄子嫌だゴニャ♪』なんて口ずさんでいるw
============================
「楽しかったね♪」
嗚呼、アンコールもやってくれたし、素晴らしいコンサートだったよ。
最後の曲は確か連邦の負傷兵が作詞、作曲したらしいよ?ラジオで一度
聞いた事がある。良い曲だったね・・・
「ええ・・・」
カフェテリアで軽い食事を一緒に取る。ん・・・?この曲は・・・?
「あら・・・」
店内のBGMが先ほど、アンコールで歌われた曲になった。
ミライさんは俺に優しく微笑みかけた。俺もつられて微笑んだ。
(つづく)
47 :
通常の名無しさんの3倍:03/12/04 21:26 ID:PzPjj5cI
ほのぼのしてて、イイ!
オデッサ作戦も大詰めを迎え、マ・クベが指揮する部隊もほぼ壊滅しかかていた。
「敵部隊も、ほとんど退きました、撤退命令を出したら・・・」
オペレーターが言う。
「時計を見ると、日付が変わったことを知らせている。」
オデッサ作戦も大方終わったと見て良いだろう。
「全機に撤退命令!本艦はこれより、後方に下がる!」
そう指示し、信号弾をあげた。
赤い光が空を染める。それとともに映される三機のガンダム
それを支援するように配備されたガンタンクとガンキャノン
もう、この艦に攻撃を加えられるような部隊はいるまい・・・
そう判断し、三機が先に帰還する、左舷から完全な状態の
ガンダムピクシー、同時にガンダム、
そして、やや遅れて
もう一機が着艦しかけた瞬間に大きく艦が揺れた・・・・。
続く?
ノイエン・ビッター編第一話
目が覚めたら妙に体が軽い。
まるで若返ったようだ。
おや、こんな妙な壷を部屋に置いた記憶は無いな、
ついに私もボケだしてしまったか。
しかし妙だな。いつもならそろそろヴァール大尉がやってくるのに全くその気配が感じられん。
部屋もいつもと全く違う。
こんなごてごてした部屋じゃ落ち着かん。
取り敢えず窓を開けるるとするか。
「な、なんだこれは」と私は小さく叫んだ。
そこには、見慣れた砂の海ではなく、どこかの鉱山とその先の港町が広がっていたのだ。
それから1時間ほどして太陽が顔を見せ始めた時、やっと人が来た。
しかし、私の視界に入り込んできた男はヴァール大尉ではなく、見知らぬ人間だった。
いや、待てよこの男はどこかで見た気がする。そうだ、マ・クベ中佐の副官のウラガン中尉だ。
「中佐、おはようございます。珍しいですねこの時間に起きておられるとは。」
中佐?どういうことだ、降格したのも覚えてないのだろうか。
とにかく彼に返事をしておいたほうがよさそうだ。
「うむ、おはよう」
そのとき、私は何気なく鏡を見た。そして失神しかけた。
鏡にはマ・クベ中佐が映っていた。
なんということだ、私はマ・クベ中佐になっていたのだ。
ちょっとした設定
入れ替わった日はU.C0079 6/21 トライデント作戦が終結してから約一ヵ月後
お久しぶりです。
第一話を書いた後何の連絡も無く1月以上休んで申し訳もありません。
実はあの直後テストがありましてその成績が余りにも酷かったものですから
パソコン・テレビ・小説禁止令が発令されていました。
しかしこの度テストが比較的良かったためか、それが解除され今日久しぶりに書き込んだ次第であります。
私がここを離れている間に保管庫もできましてこのスレが益々発展することでしょう。
私もこれから書き続けていきたいと思います。
作家の神様方、保管庫の神様誠に有難うございます。
うう…やっと繋げましたよ…。神様方が着々とストーリーを進めて行く中オイラは…
やっと接続開始出来たよぉ…。皆様、お疲れ様です! さあ、書くぞぉ!
>>50 …お察し致します。拷問以上の苦痛ですね…。『情報』を愛でる者にしてみれば…。
ミネバの1年戦争記
アムロという少年は私の幼馴染らしい。『ミネバ』ではなく、『フラウ・ボゥ』の。
どういう理由なのかは不明だが、私は『フラウ・ボゥ』になっていた。
「いいかいフラウ・ボゥ、早く逃げるんだ。シェルターが駄目なら港にいけ。そこに軍艦がある。」
「ちょっと待て、何故逃げなければならんのだ?第一、この戦闘はなんだ?」
「ジオンだよ!ここに連邦の新型戦艦とMSがあることをかぎつけたんだ!」
「ジオンだと!?」
ジオン…それは私が生まれた年に地球連邦と戦ったコロニー国家。そして私の父の故郷。
そのジオンが攻撃を…?ならば私は『フラウ・ボゥ』という少女になっただけでなく、時間までもさかのぼったことになる。
夢なのか?現実だとしたら、人間と時間までも入れ替えて、私に何をさせるつもりなのだ、神は…?
アムロ少年は何処かへと走り去った。1人残った私はシェルターも港の位置もわからず、たださまよっていた。
そんな私の目に飛び込んできたもの。2機のMS…ジオン公国軍の主力MSとして使用されていた『ザク』だ。
2機のザクを相手に戦っているのは、後に『連邦の白い悪魔』と呼ばれるようになるMS・ガンダムのようだ。
「…本当に1年戦争時に来てしまうとは…」
私は呟いた。
戦闘はごく短い時間で終わった。2機のザクは、ガンダムの前に敗れ去った。
シャアに何度も煮え湯を飲ませたガンダム。
後継機がハマーンを倒したガンダム。
そして…我が父の命を奪ったガンダム…
いつしか私は憎悪の目で、『白い悪魔』を見つめていた。
>>52 相変わらず引き込まれる文章ですね。グッジョブ!
ここって18禁でもOKですか?
>54
ふさわしい板でどうぞ
ぬおぅ…。皆さんスミマセン…。ミネバ様の続きが楽しみです…。
5日のレスの後、書き上げたのですが、瞬間風速的にアク禁を喰らい、
一気に気力が萎えてしまって…。言い訳はこの位にして、再開します。
ウホッ!ナイスアイデア!
ヤザン→ユウ 第二十章 「診て貰えないか?」
07が、動いた。右手に持ったヒート剣を即座に捨て、鞭状の得物を左腕の辺りから抜き出す。
07の持つ、特徴的な兵器の筆頭にいつも挙げられる『ヒートロッド』だ。
07が間髪を入れずにそのまま右腕に持つ『ヒートロッド』をブルーに向かって抜き打ちに叩き付けた。
俺の目はその動きを感知はしたが、俺のスティックを握る腕とフットペダルを踏む足の動作が一瞬、遅れる。
辛うじてブルーの胴体への直撃は免れたが、ビームサーベルを持った右腕にそれが蛇の様に絡み付く。
「来るぞ! 耐えろよ、マリオンっ!」
激しい震動が機体を襲った。ブルーの右腕に巻き付いたヒートロッドを介して、
高圧電流が機体全体を駆け巡る。
この当時の連邦系の機体では誤動作を起こしかねない程の電圧に、ブルーは耐え切った。
MSの電装系や駆動系、推進系統の回路には異常は見られない。ダメージの許容範囲内だ。
…パイロットである、『俺』の体を除けば。
『ヤザンさん?! ヤザンさんっ!? どうしたのっ?! …何か言ってっ!! 』
俺は痛みに耐えるために奥歯を噛み砕く寸前まで歯を食い縛っていた。
機体は持つが、もともとMS破壊用にまで高められた電圧に、生身の体が持とう筈が無い。
コックピット周りに幾ら厚い防御が想定されて居るとは云え、限度は存在する。
俺はハンブラビの『海蛇』を喰らった敵のパイロットの心境を、幸か不幸か、
嫌と言うほど味わう破目になってしまった訳だ。
「…舐めた真似をするっ! ジオンの07っ!」
発光しなくなった右腕のビームサーベルを保持させたまま、俺は07に向かって
ブルーの胸部バルカンを数発、叩き込んだ。07が左腕に装備したシールドでそれを防御する。
シールドで07のモノアイが隠れた瞬間に、俺はブルーの左腕にもう一本のビームサーベル
を握らせ、07のシールドに押し当て、そのまま最大出力で発動させた。
「俺を殺るには少しばかり運が足りなかったようだなぁ! 07乗り! 」
力強く発光するブルーのビームサーベルが、07の機体本体をシールドを装備した左腕ごと貫く。
ぎゅっと俺の首っ玉にしがみ付く暖かいモノの感触で、俺は07のパイロットが塵に為った事を知った。
俺は溜めていた息をゆっくりと吐き出した。鉄錆の味が口の中に広がる。
行儀が悪いが、俺はコックピットの床に血の混じった唾を吐く。…新兵時代に習った基本だ。
そのまま飲み込むと、吐き気が治まらなくなるのがその理由だ。…俺は無作法な馬鹿共とは違う。
「…目算は狂ったが、狙い通りだな…」
バルカンやミサイル、100oマシンガンの弾薬が暴発していれば、口の中を切った所の騒ぎでは無かったろう。
俺が生きているのは僥倖とも言える。
今頃はミンチの方がまだマシなほどに体が吹き飛んで粉々になっていたかも知れないのだ。
俺は口の中に溜まる唾を律儀に吐き出しながらホバートラックとの通信回線をONにした。
「アルフ大尉、済まないがブルーが敵との交戦で戦闘不能になった。診て貰えないか?」
『…解った。ユウ少尉…。そこで駐機しろ。…少佐、ブルーを診て来ます』
少佐が鷹揚にアルフに許可を与えるのを聞き届けた俺は、回線を切りほくそ笑んだ。
後衛の09は未だ接近中だろう。しかし、少佐ではホバートラックの聴音センサーは使えない。
フィリップ機とサマナ機のセンサー有効半径に入るのも、もう少し先の事だろう。
電撃をくらってこげこげアフロになったヤザンを想像したw
ヤザン→ユウ 第二十一章 「…狙いを外すな!」
ホバートラックが駐機姿勢を取ったブルーの背後に停まり、ハッチからアルフが飛び出て来た。
アルフの奴は余程動転しているのか、地に足を着けて走り寄る時に脚をもつれさせて転びそうになっていた。
07のヒートロッドの一撃を喰らった場面を見ていたのだろう。奴はブルーと『俺』を心の底から案じているのだ。
俺はハッチを開き、ワイヤーを下に降ろした。アルフがそれを掴み、金属環に足をかけるのを確認してから巻き上げる。
「…戦闘不能とは、どう言うことだ? ヤザン? …オレには何の問題も無く動いている様に見えるが…?」
「あんな与太話を真正直に信じるなよ、アルフ。 お前と『俺』が仕上げたブルーだぞ? 言って置いたろう?」
「…冗談にしてはダメージが大き過ぎるぞ…ヤザン? 右腕のパワー伝達系がレッド表示寸前だ…」
「機体損傷時の戦闘なんぞ問題無い。俺はMS戦闘を地上に宇宙と7年間やって来たんだ。…俺を信じろ、アルフ」
『ヤザンさん…09とギャロップが…来るっ! …話をすぐに止めてっ! 捉えきれなくなるからっ!』
「いい子だ…ちゃんと前衛に追いついて来てくれるとはな…」
俺は急いでハッチを閉じると、アルフに後ろに回ってコックピットのシートを掴んで体を固定するように指示した。
アルフは黙って俺の指示に従った。『マリオン』の事は奴に細大漏らさず話してある。…最も、半信半疑だが。
アルフと俺との弾む会話に、第11独立機械化部隊の『女神様』は御機嫌をかなり悪くされたらしい。
フィリップ機からコールが入る。俺は通信回線を開き、切羽詰った表情を作った。
『ユウ! 敵のダルマが6機にデカイ芋虫が1匹だ! ちぃと分が悪ぃな? 動けるか? 』
「心配無ェよ、フィリップ。アルフ大尉殿が今修理中だ。動けるようになるまで牽制を頼む」
『聞いたか、サマナ君? ここはわが部隊のエースに恩を売りつけるチャンスだぞ?』
『聞いてますよフィリップ少尉! 僕だっていつもやられてばかりじゃないんだぁっ!』
そして敵09後衛部隊との戦端が開かれた。『動けない』はずのブルーに程なくマシンガンの弾やジャイアント・バズの
ロケット弾が降り注ぐだろう事はどんな馬鹿でも理解できる事だが、少佐のホバートラックが動く気配は全く無かった。
奴にとって乗物は『運転して貰うモノ』であり、『自分で動かすモノ』では無いのだ。身の危険を感じては居るだろう
がブルーが盾に為ってくれると脳天気にも全面的に信じ切っているのだろう。…俺の心の中に潜む悪意に気付かずに。
幾らフィリップとサマナが腕を上げたとしても、三倍の敵を相手にするのは分が悪い。装備している180oキャノン砲
ではホバーを最大限に使い、機動性で勝負する09には対応出来なくなるのは必然だ。現に奴等は押され始めている。
『ユウ、まだか?! 敵さんエラく張り切ってやって来やがるっ!』
「…済まん! まだだフィリップっ! もう少しなんだっ!」
地面に着弾する敵弾の数がだんだん増えて、距離も近づいて来る。遂にGM2機は駐機したブルーの隣のラインまで
後退して、必死になって180oキャノン砲を縦横無尽にホバーで動き回る09に撃ち続けていた。
俺は悲鳴と泣き言をまくし立て続けるフィリップ機とサマナ機との通信回線を切った。
「撃てよ…09…狙いを外すな!」
『来るっ!』
『マリオン』が敵の攻撃がブルーを正確に狙っている事を短く告げた。
俺はこの時、この瞬間を待っていたのだ。俺は薄笑いを浮かべ、ブルーを右50mへと急速回避行動を取らせた。
ブルーを狙った敵弾は、ブルーが移動する前の元の存在した地点に違う事無く集中する。
少佐の乗った、ホバートラックへと。大音響と多量の土砂と共にホバートラックは俺の『狙い通り』に吹き飛んだ。
俺は2機との通信回線を開く事無く、09の群れへと突進した。この爽快感を敵である奴等に思う存分伝えるために。
沈黙の期間に貯めたエネルギーが一気に出てきた感じですね。
面白いです!
うむ!やっぱり素晴らしいィ!
僕も頑張ろう・・・
スレッガールマ編 16
此処で少し時間を遡る・・・
『スワルゥ』コンサート開始の1時間程前・・・
ホワイトベースのとある一室には
重苦しい空気が立ち込めていた。
その重苦しく、禍禍しいオーラを纏う二つの影とは・・・
「済みませんね、ブライト艦長・・・こちらも仕事でして・・・」
「お気になさらないで下さい、カムランさん。何せクルーの命が
かかっていますからね。お呼び下されば此方から出向いたものを
わざわざお越し下さって恐縮ですよ。」
「はは・・・実を言いますと、彼女に会うのが楽しみで・・・」
「・・・ミライ中尉の事ですね?」
「参ったな。あはは・・・昨日、誘いそびれてしまってね。
良いチケットが手に入ったから彼女と一緒にと思って・・・」
「そうでしたか。(考える事は同じか)・・・それでご用向きとは?」
「いや・・・特に無いんですけど、怪我人が出たと聞いたので
ジオンとのトラブルかと思って出向いた訳なんですよ。艦長。」
「ご迷惑をお掛けしました。いや何、只の怪我ですよ。
何でも公園を歩いていたら転んだとか何とかで・・・きっと
コロニーは始めてなんで余所見でもしていたんでしょうね。」
「あはは・・・それは良かった。安心しましたよ。次第によっては
罰金を徴収しなければならなかったので・・・」
「私の給料ではとても支払えそうにありませんね・・・」
「ふふふ・・・ところで、ミライ中尉は何処に?」
「(マズイ!俺が誘うつもりなのに・・・)え!えっと、彼女は
船にはまだ帰ってはいないようですが?カムランさんと一緒では
無かったのですか?」
「(艦長・・・最初会った時から怪しいと思っていたがやはり・・・)あれ?
変ですね?報告によると確かミライ中尉が救急車を呼んで
怪我人と一緒に船に戻ったとありますが・・・?あまりこんな事を言いたく
ありませんが何か隠していませんか?(ネタは光ってんだよッ!)」
「(スレッガー殺すッ!)カムランさん?確かに私はこの船の
最高責任者ですが、休暇中の部下の素行について完璧に
把握してる訳ではありませんよ。ましてやそれが女性なら
尚更です。」
「ブライト艦長?この際はっきりさせておきますが、此処は
サイド6です。些細なトラブルが大きなトラブルの原因に
為る事も考えられます。ジオンの船も此処に入港しているのです。
場合によっては外交問題にも発展するでしょう。市民の安全を
守るのが私の勤めです。中尉の話も聞きたいです。兎に角
会わせてもらえませんか?(時間が押してるんだよ!早くしろよ!)」
「カムランさん落ち着いて下さい!当直の連絡がまだ
来ていないんです!何も隠してはいませんよ。(必死だな目が
血走ってるぞ?だが負ける訳にはいかない。ミライは
このブライト=ノアがコンサートに連れて行く!)」
「自信があるようですな。艦長・・・その言葉、信じて良いんですね?
良いでしょう。当直とやらの報告を待ちましょう。
(ハァ?何、シカトこいてるんだ?お前の目は節穴かw魂胆見え見えなんだよ!
お前がチケットをこっそり買っていた事は既にこの眼鏡がお見通しだ!
ミライはこの私、カムラン検察官がコンサートに連れて行く!)」
見苦しい男達の鬩ぎ会いが空調の悪い一室の不快指数をひたすら上げていく。
すっかり冷めて不味くなったコーヒーを哀れな男達が啜り始めた時
入室の許可を求める音が控えめに響いた。
当直『・・・以上です。あ!そう言えばスレッガー中尉がお礼を
言っていましたよ?艦長?・・・なんかミライ中尉と一緒に
先ほど出かけましたがね・・・w』
(つづく)
スレッガールマ編 17
さて、これからどうする?また映画でも観に行かい?
ミライさん?
彼女に尋ねた。
そうね・・・ちょっと一緒に歩かない?
俺もそう思っていたんだ。船に長く乗ってると如何してもね・・・
うふふ・・・運動しないとね?
ミライさんこそw
まあっ!酷い!wえいwこのw
いててw痛いってばwごめんごめんw
じゃれ合いながらカフェテリアを後にする。
街には軍服姿のジオン兵も見かけたが
彼らもまた、平和を満喫しているようだ。
尤も、その笑顔はやっぱり些か無理をしている様だが。
そんな事を考えているとまた袖を引っ張られた。
嗚呼、俺って馬鹿だな。ゴメンよミライさん。
へえ・・・コロニーの中にもこんな場所があったんだ・・・
素敵ね。
ああ、いい見晴らしだ。地球にいた頃を思い出すよ。
そうね・・・でもやっぱり本物には叶わないかしらね?
・・・うん。だからやっぱりスペースノイド達も・・・
止めて。御願い・・・
・・・ミライさん・・・
スレッガー・・・
彼女の瞳が潤んできた。
今は只、私の事だけを考えて・・・ね・・・?
瞳をゆっくり彼女は閉じた。
背の低い彼女の唇に俺の唇を重ね
合わせる為に屈もうと思った時、再び後頭部に強い衝撃を
感じた。
『ぬるぼ!?』
きゃーーーー!スレッガー大丈夫?なんでまたこんな物が
飛んで・・・誰か!救急車をッ!
薄れ行く意識の中、ミライさんの叫び声が聞こえる。
ミライさんの顔を見ようと顔を上げた時、茂みの向こうで
何故か見覚えのあるオールバックの男と眼鏡の男が
がっちりと握手をしているのが見えた気がした。
(つづく)
ミライさんは罪な人だな・・。
>>63様、(゚∀゚)様、恐縮です…。ガルマ、実質成功率0と言うのが、涙を誘います…。
WBの中のあの指輪シーンがどうなるのか、楽しみです!
…そろそろオイラの方も、「ジオンの血に餓えた騎士」サマを出さなくてはなりません。
しかし、キャリフォルニアベース近辺のミサイル基地のEXAM発動が先ですね。
神様方が頑張る中、オイラも微力を尽くさせて頂きます! 逝きまぁぁぁすっ!
ヤザン→ユウ 第二十二章 「そんな馬鹿な事が…」
『少佐』が死んで、後任の少佐が着任した。俺とアルフの2人はミデアの司令室へ呼び出された。
『少佐』を死なせた責任を問われるかと思ったが、『ヘンケン・ベッケナー』少佐と名乗った男は、
開口一番こう言った。『運の良い男だな、彼は。軍法会議に懸けられる前に死ねて』と。
「どう云う事ですか? …少佐? 軍法会議とは物騒ですな?」
奴はかなりの額の部隊運用資金を自分の口座に横領していたそうだ。隠密裏に情報部も動いて
居たと言う。『…ユウ・カジマ少尉だったかな? おめでとう。君の中尉昇進の辞令を預かって
来ているんだ。…上申書は読んだよ。私は前任者とは違い、君のMS戦隊長としての意見を、可能な
限り反映するつもりだ』と嬉しい事を言ってくれた。指揮官はこう言う風でないと居る意味が無い。
「謹んで、拝命いたします! ヘンケン・ベッケナー第11独立機械化部隊・隊長殿!」
「堅苦しく無くていい、中尉。ヘンケン少佐で結構だ。フルで呼ばれると髭が痒くなる」
こうなると、ベッケナー少佐の生やす頬髭と口髭がなかなかチャーミングに見えてくる。
アルフにも握手を求め、『優秀な技術者』と持ち上げるソツの無さは正に天下一品だ。
俺達2人を呼び出す前に、部隊の宿営地を徒歩で回り、一兵卒に至るまで声をかけていた事は、
特筆に価する。有能すぎて、気持ちが悪い位だ。…良い士官ほど、腐った連邦軍に対して幻滅
する。馬鹿な奴等が嫉妬し、結束して出世のジャマをする。ベッケナー少佐は妬まれるタイプだ。
「私は本日付けで着任だが、明日、MS戦隊員がもう一人着任する。今、資料を渡す」
渡された資料の正面と右横顔の顔写真を見た瞬間、俺の顔が引きつった。…22の頃の『俺』本人、
『ヤザン・ゲーブル曹長』が、ふて腐れた顔をして写っていた。俺はヘンケン少佐の解説を上の空
で聞いていた。あとでアルフが要点をかいつまんで説明してくれたが、なんでも、
・この部隊に転属する事を自分で志願した。
・非常に『腕の良いパイロット』であり、自負心が強い。
・協調性が皆無。ゆえに単独出撃の一撃離脱戦法を好む。
らしい。俺は頭を抱えた。俺の事は俺が一番良く知っている。大方、『俺』、ユウ・カジマ少尉の
撃墜スコアに疑いを持ち、捏造では無いかと騒ぎたて、自分の目で確かめるから早く転属させろと
暴れたのだろう。…自分でも恥ずかしくなる位の典型的な『勘違いも甚だしい莫迦で阿呆な無鉄砲』。
…それがあの頃の俺だ。俺が『大人』になったきっかけが、ある事が理由で負傷した事実だから、
コイツは間違いなく、『餓鬼』のままの俺だ。俺は隣を歩くアルフにその旨を小声で話した。
「…そうでもないぞ…ヤザン…。それはオマエの顔をした…」
「あぁン? ユウ・カジマかも知れん、と言う事か? そんな馬鹿な事が…」
アルフは黙って俺を右手の親指で指した。『そんな馬鹿な事』は既に俺の存在で実証済みだった。
まあ良い、明日になれば解る事だ。俺は途中でアルフと別れ、一人でブルーの待つMS格納庫に向かう。
『マリオン』と話しながら、コックピットの中で眠るのが、いつしか俺の日課となっていた。
マリオンと一緒に眠るヤザン・・・
優しスギル・・・(つД`)・゚・
感動しますた!!
やべー、ヤングヤザンかカジマinヤザンかめっちゃ気になる(゚∀゚)
(豆知識 MVSパイロット編)
テキサン・ディミトリー
連邦軍第6空軍288戦術航空隊所属の戦闘機エース。
緒戦ではフライ・マンタ戦闘爆撃機に搭乗していたが、
TINコッドに機種転換してからスコアを稼ぎ、
エースにのしあがった。その甘いマスクから、
仲間の間では「レディキラー」の愛称で親しまれており、
彼の自叙伝「大空の騎士」はベストセラーにもなっている。
同じ戦闘機乗りとしてスレッガーとは仲が良かったらしい。
スレッガールマ編 18
スレッガー!!
おい!スレッガー?どうした?
昨日のベッドの疲れがまだ残ってるのか?
ン・・・嗚呼、スマン、ちょっと夢を観ていたようだ。
しかし、このTINコッドってのは偉く旋回性能が良いな
フライマンタとは大違いだな?
全くだ。これならスコアを延ばせそうな気がするぜ!
スレッガー!お前には負けねえよ!
ふっふふ・・・甘いなテキサン・ディミトリー君!
ほうら!お尻が丸見えだぜ?
クゥッ・・・やるな!だが負けないぞ!お返しだぜ!
ン・・・如何したスレッガー?
敵・・・?不味いぞ!この試作機には摸擬弾しか積んで無いぜ?
ドップタイプが・・・3・・・?嫌!5機も居やがるッ!
逃げるぞ!スレッガー!っておい!止せ!馬鹿は辞めろッ!
1人で何格好つけてんだよッ!おい!回線を切るなッ!
何が妹を宜しくだよッ!!
マッタク・・・悲しいけどあの馬鹿はお前に惚れてるんだ。
兄貴として何もやれなかったけどお前を逃がす時間だけは
稼げそうだ・・・持ってくれよ?TINコッド!!
=========================
ガルマ様?お怪我はありませんか?
うむ。心配は要らない。少し掠っただけだ。
済まなかったな。折角の新型を汚してしまって・・・
いえいえ!トンデモ御座いませんよ!
この新型はガルマ様専用の為に特別に造らせたものです。
本当にお怪我が無くて何よりでした。
しかし、ガルマ様・・・あの様な無茶は何卒お控えますように・・・
解っている。しかし妙な敵だったな
たった一機で我らに刃向かおうなんてな。
この私以上に命知らずなパイロットだったな。
ご冗談を・・・私めはもう本当に肝を潰しましたよ・・・
あはは・・・しかし、連邦にも出来るパイロットがいたとはな
この私に弾を掠らせるのは後にも先にも
アイツ1人しか居ないと思っていたが・・・
ペンキ?どうやらペイント弾のようですな・・・
そのようだ。避けきれなかったよ。惜しいな
あのパイロットとまた闘いたかった。今度は
摸擬弾では無い実弾で・・・
============================
先生!奴は・・・いえ!スレッガーはもう二度と目を醒まさないんですか?
はっきり言って下さい!俺は・・・奴に命を助けられたんです!
アイツが囮になってくれた御陰で俺はこうして生き延びられたんです!
テキサン・ディミトリー君?気持ちは解るが、ここの施設では無理だよ。
だが、安心したまえ。彼のようなエースをこのまま死なせる訳にはいかん!
ジャブローが珍しく動いてくれた。明日にでも彼はジャブローの医療施設に
移送される。彼の妹さんにも連絡はしておいた。君は彼女の傍に居てやりなさい。
此処に居ても我々の仕事の邪魔になるだけだ。君はパイロットなんだろ?
==============================
嘘だ!私はまだ生きている!
この私が国葬などと・・・
フフッフ・・・だが事実なのだよ。それに今更、そのような醜い姿に成り果てた
お前を誰がガルマ=ザビと認める?お前の婚約者も卒倒するだろうよw
==============================
自爆した?
はい・・・辛うじて実験データは残っておりますが
試作機はゲリラの手によって破壊されたようです。
くっ・・・奴はどうした?
現在逃亡中です。
何をしている!レビル派に嗅ぎ付けられたら事だぞ?
===========================
ほら!早く逃げるんだよッ!
待ってくれ!イゼリー!もうこれ以上は走れない・・・
まったく!これだから坊ちゃん育ちは・・・
姉さん!ヤバイですぜ?もう追っ手が・・・
ちっ!お前はこの坊やと先に行きなッ!
おい!お前達、行くよッ!
イゼリーィイ!
馬鹿野郎!姉さんの気持ちがまだ解らないのかッ!
クッ!離せッ!
大人しくしろッ!(ドスッ!)
ゥ・・・
へへ・・・泣かせる話だぜ。姉さんの初恋の人が
あのガルマ様だなんてよ!市長さんよ
いい加減にイゼリィお嬢様を許してやってくれないか?
あんた・・・またイセリナ様の時と同じ思いをするぜ?
============================
この部分の脳はまだ使えそうだな?
問題は記憶と人格の混乱だが・・・
大丈夫ですよ博士。この新薬があれば・・・
そうだな、ではオペを開始する・・・
==========================
スレ・・
中尉・・・
スレッガー中尉・・・
スレッガー中尉・・・
ん。。。誰だ?俺を呼ぶのは。。。
(つづく)
徐々に真相が明らかになって来ましたね…。色男エース、テキサンが関わってくるとは
意外でした。…試作機…実験データ…謎が深まる一方です。ガルマとスレッガー。二人の
人格が一つの体に…? 一層面白くなるのはこれからですね!
オイラの方は、閑話休題です。最初に言っておきます。…石を投げないで下さい。
ヤザンスレを見て、繊細なヤザンもアリかな? と思ったモノですから…。
すげえ、ここ数日新作ラッシュだ
ヤザン→ユウ 第二十三章 「イイ女に、なれよ?」
俺はブルーの横たわる整備ベッドによじ登り、ブルーのコックピットハッチのロックを
解除した。…パイロットとアルフだけが知る、コードキーを入力することによって開く。
ハッチが開くと俺は座席に潜り込み、機体の計器に灯を入れ、アイドリング状態にする。
…電源を入れないと、ハッチを閉めて眠ると酸欠で死ぬ恐れがある。
地球上で寝ているうちに酸欠で死んだのでは、パイロット仲間のいい笑い者になるだけだ。
俺はコックピットハッチを閉め、目を瞑った。戦闘に備えて、ノーマルスーツは来たままだ。
『おかえり、ヤザンさん…。何だか楽しそう…』
「ああ、やっとお前に人殺しの片棒を担がせる事も無くなると思うとな…」
『…ヘンケン少佐はね…ヤザンさんが堕とした、『ラーディッシュ』の艦長になる人…』
「…やっぱり連邦軍には勿体無い奴だったんだな…。MkUをかばって撃沈された艦だ…」
常に人の『先』を読む者の宿命だ。訊きたい事を口に出そうとする前に、こちらの意思を
読んで応えてしまう。テレパシーとは少し違うが、似たようなものだろう。
NTには隠し事は出来ない。どうしてもやりたいなら、複数の事柄等について同時に考察を
めぐらせてやればいい。数瞬だけだが、こちらの意思決定までの時間までそれで稼げる。
『ヤザンさんの意地悪…。でも、その方法は有効だから…』
クスクス笑うマリオンの表情のイメージが、脳裏に浮かんだ。短く刈った髪が、繊細さも
相まって少年の様にも見えてしまう。中性的とでも言えばいいのだろうか? 今は14歳だが、
俺がティターンズに居た7年後にはきっと…
『…髪の長い方が、ヤザンさんは好き?』
「ン…。まあな? 伸ばした方が綺麗になると思うぞ? きっとイイ女になる。
女に五月蠅いこの俺が言うんだから間違い無い。…優しいお前なら確実だ」
『ヤザンさんのお母さんって…いい人…?! 』
「ああそうだ。今の俺から見ても、一人の女として、妻として完璧『だった』な…。
俺は甘えっ子で、外で遊んで膝を擦り剥いて泣いて帰ってきたら、ぎゅうっって…」
『…ごめんな…さ…い…っ…こんなっ…そんなのっ…私っ…そんなつもりは…』
「いいんだ、気にするな、マリオン。久し振りに人間に戻れて、俺は嬉しいんだよ」
…俺の故郷は、シドニーにあった。今はもう、存在しない。懐かしい風景も、美しい街並、
住んでいた住人も…海の底だ。戦争初期段階のジオンの作戦の、『コロニー落とし』の御蔭で。
俺の家族は都市ごと消滅したのだ。優しく綺麗な母親も、ハンティングを教えてくれた祖父も、
黙々と働きながら、俺に不自由をさせなかった父親も、真面目で素直な性格の弟も、暖かい会話
が絶えなかった郊外にあった小さな家も…最早、俺の記憶の中にしか存在しない。
俺が死ねば、ゲーブル家がシドニーに有った事を知っている者は誰も居なくなってしまうのだ。
これまで誰にも話さなかった、俺が生に固執するようになった遠因だ。…俺が死ねば『皆』が死ぬ。
「…マリオン、地球はいい所だぞ? 自然も豊かで、可愛い動物もいっぱい居てな、それはそれは」
『…どうして…人間は…もっと…広く世界を観る事が出来なかったの?! 失ってはいけないものを、
簡単に壊したり、奪ったり、殺したりっ…! 取り返しが付かなくなるのを解っているのにっ!』
また、失敗したようだ。俺の子供の頃見た風景をイメージしたのだが、マリオンは俺の見た『その後』
を読んでいたのだ。地球環境が激変し、ゴツゴツした岩肌が露出した山や、動物の骨が辺りに転がって
いる荒野、人の気配が全く無い廃墟と化した都市を。…俺は、自分の間抜けさを心の底から後悔した。
『…っ! 違うの…ヤザンさんを責めたわけじゃ…』
「大人が、悪いのさ。お前の世代に託すはずのモノを壊した、な…。哀しいが、俺もその大人なんだ。
だから、謝るな。マリオン。皆、自分だけが、人間だけが正しいと信じ込んでいる。巻き込まれる
動物や植物の生命なんぞ度外視だ。…お前の怒りは、正しい。…大人になっても、忘れるなよ…。
『人間』の俺と、『ヤザン・ゲーブル』との約束だぞ…? なあ? …イイ女に、なれよ? …約束だぞ、
マリオン…? な…? 泣くんじゃない…。悪いのは…お、れ…』
俺が眠りに堕ち、意識を失う寸前に、こくん、と涙目の『マリオン』は頷いたような、そんな気がした。
…スマン、今回のヤザンの台詞で映画のクロコダイルダンディーを連想したw
今回は何時にも増して泣けるッ!!
ジオン派の漏れですけど、今回ばかりは
ジオン・・・許さないッ!!って思った。
ヤザン・・・あんた本当に良い香具師だ・・・(ノД`)・゚。
スレッガールマ編 19
中尉・・・大丈夫ですよね?
(ん。。。話し声が聞こえる。。。)
大きな瘤が出来たみたいだけど、ええ大丈夫よ。
安心してミライ中尉・・・
(。。。ミライさん。。。)
ここは私に任せて、ほら?そろそろブリッジに戻らないと?
ええ・・・じゃあ御願いします。マサキ軍曹
(。。。うう。。。起きなくちゃな。。。)
フフ・・・心配しないで、大丈夫よ。
(起きないと。。。起き。。。お。。。)
====================
痛・・・目を醒ます。
あ!スレッガー中尉、大丈夫ですか?
やあ・・・ここは天国かい?君のような可愛い
天使がいるからきっとここは天国に違いないッ!
フフッフwお上手ねw私、中尉の事好きに成りそうよ?
へへへ・・・嬉しいねぇ・・・男冥利に尽きるってもんだ。
目覚めのキッスも御願いしてもいいかい?
ダーメw私、女同士の友情は壊したくないもの。
ほら!そんな元気があればとっとと起きるッ!
いてて・・・おい、おい!今度は悪魔に変身かよっ!
そうよ!女を泣かせる男は許せないわよ?
ほらほら!貴方を心配しすぎで舵を上手く操れない
あの子をこれ以上泣かせないッ!
俺は白衣の悪魔に追い出されてしまった。
しかし、随分と長く寝ていたようだ。
妙な夢も観たような気がする。
さあて・・・ミライさんに目覚めのキッスを貰うとするかな♪
俺は足取りも軽くブリッジへと向かった。
(つづく)
スレッガールマ編 20
各員ご苦労・・・帰還しろ
アムロ・・・良くやったな・・・
ふい〜〜終わった終わった!まったくガンダム様様だな!
煽てないで下さいよスレッガーさん
でも本当よ?アムロ・・・あなたが敵の足を止めてくれたから
ん!全くもってその通り!有り難うよ!アムロちゃん♪
でも・・・敵ちょっとまごついていませんでしたか?
へっへへ・・・そりゃあの人が頑張ってくれたからさ
ねー?スレッガーさん?
ん?嗚呼、そうだな・・・
カイ、余計な事を言わないの。ほら!みんな帰還するわよ?
ちぇっ!
?みんな如何したんですか?何かあったんですか?
そう言えば、戦闘前なんだかブリッジが騒がしかったような・・・
それはだな、アムロ・・・
カイッ!!
うへえ・・・セイラさん怖い・・・
あはは・・・まあなんだ。敵さんにも色々とあるんだろうよ。
じゃあお先に行かせてもらうぜ?早くしないと飯残ってないぞ?
あああ!!そんなッ!!あっ!!こらアムロ!!お前まで!!
みんな汚いぞ!!
ブースターを吹かしながらホワイトベースへと向かう。
有り難うよカムランさん。あんたの御陰で生き延びる事が出来た。
その代わりミライさんにはちょっぴり可哀想な事をしてしまったがな。
しかし本当にガンダム・・・否、アムロは凄いな。シャア以上の
パイロットなのかもしれないな。・・・ッフフフ
アイツを利用すればシャアにも勝てるかも・・・なんてな。
ブースターの光が残骸を照らす。許せ同朋よ・・・
敬礼・・・
(つづく)
スレッガールマ編 21
ソロモンの攻略戦が近づきつつある。
正直、連邦が此処までやるとは思わなかった。
聞く所によると『私』が死んだ為に地球上の
ジオン軍は一時、統制が乱れ、その隙を付け込まれたという。
無論地上ではアフリカ、北アメリカ、東南アジア各地で
激しい戦闘が続いている。ジオンも連邦も必死なのだ。
奇しくもこんな経験をしてる『私』ではあるけれども
これだけは確実に断言出来る。
こんな戦争なんて一刻も早く終われば良い。
何が独立の為だ?何が正義だ?
そんなものは愛の前には全て霞んで見える。
告白しよう。
私は一人の女性を愛していた。しかし、信じていた
親友に裏切られ生死の境を彷徨った。
体の機能を殆どを失った私は連邦軍の捕虜として
辱めを受けた。死のうとさえ思った。だが、
私同様に憔悴し、変わり果てた姿のNY元市長が
面会に訪れた時、私は復讐を誓った。
イセリナの命を奪った木馬と白い悪魔に。
それからと言うもの私は連邦軍に協力的になった。
無論、相手を油断させる為だ。訝しがる見張りや博士達に
私を裏切ったシャアを許す訳にはいかないと答えた。
自ら連邦の人体実験に志願さえもした。
尤も半ば強制ではあったのだが。
クスリで強化された人間用のMSに私は乗る事になった。
元々素質はあった方らしい。特に射撃のスコアは良かった。
その腕の御陰でジオンの脱走兵やゲリラ達と逃げ出す事に
短い間ではあったが成功した。そこで私はイセリナと
よく似た女性に出会った。名はイゼリィと言った。
イセリナとは腹違いの姉妹だ。しかし、彼女達は連邦軍に
捕らえられてしまう。私は彼女の命と引き換えを条件に
投降し、さらに昏睡状態に陥っている
連邦軍のある一人のパイロットの手術に
私の脳の一部分を提供する事に同意した。
・・・麻酔から覚めた瞬間から私は俺になった。
そして今、俺は一度は復讐を誓った木馬に乗り込み
愛する人を守る為に戦う。そう、その敵が喩え
実の兄、ドズル兄さんだとしても。
(つづく)
スレッガールマ編 22
(ズウゥウウウウン・・・)
爆音と共に衝撃波が艦内を揺らす。
まったくやれやれだぜ。出来る事ならこんな酷い目には
お会いしたくないのだか、今回の爆発には思わず神に感謝した。
今、俺の腕の中には彼女がいる。彼女の瞳に俺の姿が映る。
こんな時だってのに締まりの無い顔だ。でも今の俺には
この顔の方がしっくり来る。彼女は本当に眩しい。リアルに感じる。
俺にとっても、過去の『私』にとっても・・・。
「ミライさん・・・いけねえよ。俺みたいにゃぁ奴にはあんたは眩しすぎる。」
「スレッガー・・・」
彼女はそう呟くと目を閉じた。俺は・・・否、俺の中の『私』は
その小さな唇に吸い寄せられる様にKISSをした。出陣前に
思い人と口付けを交わしたのはこれで2度目になった。
・・・イ セ リ ナ
『私』は只、彼女を失った哀しみの為に唇を交わしているのだろうか?
違う・・・『私』はこの人を本当に愛しているのだ。もう二度と同じ苦しみを
味わいたくない。必ず・・・生きて帰ってみせる。
「じゃあ!ちゃんと預かっておいてくれよ!少尉殿!」
「スレッガー出撃するぜ!」
(おわり)
カミーユ?何だ男か・・・
ジェリドズル編 (予告)
このガキ!無礼にも程があるぞ!!
これ以上私のビューティホーな顔に傷を付ける事は
ミネバ以外に許さん!!
覚悟は出来てるか?(ボキボキボキッ)
カミーユ『ぼ・・・暴力はいけないッ!!』
今更遅いわああああああああああっ!!!
ファ 『艦長・・・ブライト艦長!!カミーユが!!』
スレッガールマ編の神様、乙です!
「完結させます」でショボーン・・・
で、「ジェリドズル編」!?
楽しみです〜。
ジェリドズル編 1
ふっはははははは!!
このビクザムを舐めるなよ!!
一人でも多く地獄に引きずり込んでくれるわぁッ!!
ん?あれが『木馬』か!!
ガルマの仇取らせてもらうぞッ!!
ん・・・何だ?下か?
対空防御!!
馬鹿め!!甘いわッ!!
ぬお!?小癪なッ!!
たった一機のMSの為にジオンの栄光はやらせはせん!!
やらせはせんぞぉおおおお!!
ぬぉおーーーーーーーーーーーッ!!
ピピピ・・・♪
ふぁああ・・・やっぱドズル中将の台詞付き
目覚ましは強烈だな。
御陰でヘアセットの時間が毎朝、創れるってもんだ。
エリートは身だしなみにも気をつかないとな。
鏡でセット具合をチェックする。
よおし・・・ジェリド・・・今日も良い男だぜッw
ドアが激しくノックされる。
ちっ・・・カクリコンの奴なんで何時も俺より早く
出て来れるんだ?そうか!アイツ髪が薄いから・・・
ああ!!今行くよ!!五月蝿えなッ!!
まったくアイツも少しはドズル中将の懐の広さを見習えってんだ!!
俺はティターンズのジェリド中尉。建前上はスペースノイドの敵だ。
だが、資料室から盗んだ一年戦争の極秘記録からすっかり
ジオンに嵌ったジオンヲタだ。実の所、俺の周りにもジオンヲタは多い。
あのドズル中将目覚まし時計はジオンヲタのMS技術官から
脅し取ったものだ。フフフ・・・w
おおっと!回想していたら時間が・・・
遅いぞジェリド!
スマンスマン!さあ行こうか?
(つづく)
ドズル目覚ましワロタw
乙です!
ミネバの1年戦争記
「これは…?」
誘導に従い、港へと来た。そこには1隻の戦艦が停泊していた。
地球連邦軍ペガサス級強襲揚陸艦、通称ホワイトベース。
後に『ニュータイプ部隊』と呼ばれることになる、連邦軍最強の母艦。
今はまだサイド7にいるが、いずれこの艦は港を離れ、地球、ソロモン、そしてア・バオア・クーへと向かうだろう。
ハマーン達から聞いた歴史によるとそうなっている。
何とかしたいが、今の私は1人の難民だ。ザビの血を引く者でもない。
「フラウ・ボゥ?」
先ほど戦闘を行っていたモビルスーツ・ガンダムが立っている。そしてそのコクピットから彼が顔を出した。
「よかった!無事だったんだね!」
「アムロ・レイとかいったな…何故モビルスーツに乗っている?とても連邦の兵士には見えないが…」
「僕だってわからないよ…たまたまマニュアルを拾って、それで目の前にコイツがあって、乗ったら動いたんだ…」
アムロはしどろもどろに答える。初めての実戦だったのだろう、まだ正気ではないようだ。
「そこのモビルスーツに乗ったあなた!ブリッジへ上がってください!」
私とアムロの間に1人の女性が姿を見せた。
「…シャア…?」
「はい?なにか?」
「い…いや、別に…」
彼女には懐かしい面影がある。私が最も頼りにしていた男の1人『シャア・アズナブル』の。
「あなた、包帯ぐらいは巻けるわね?」
「あ…恐らく…」
「私はコロニー内に残った人を探しに行ってきます。怪我人の手当、お任せしてもよろしくて?」
私は無言でうなずいた。そして『シャアに似た彼女』は去って行った。
「僕もブリッジに上がるよ。」
ガンダムから降りたアムロがとぼとぼと歩き出した。
この時私はまだ気付いていなかった。このアムロこそが私の父ドズル・ザビを倒した張本人であることを。
皆様方におかれましては、お疲れ様です。着々と神様方がストーリーを進ませて行く中、
オイラは半分も進んじゃあいません(大汗)…。んじゃ、始めます。逝きマァァァすッ!
ヤザン→ユウ 第二十四章 「ヤザン・ゲーブル、BD-1、出るッ!」
俺は体重が掛かる部分が背中から臀部に変化していく妙な気分の中、覚醒した。
ブルーが整備ベッドごと起立させられているのだ、と気付く。前面モニターにアルフが
クリップボードを小脇に抱え、ブルーの肩に必死でしがみついて居るのが良く見えた。
俺がコックピットハッチを開くと、アルフがクリップボードを差し入れて来た。
「…命令受領時刻が0205? 偉く中途半端だな…?」
「…現在時刻は0500だ。作戦は既に発動している…。キャルフォルニアベース奪還作戦
に伴う『露払い』を行うのが主任務だ…。ただし…ブルー1機のみでな…」
「たった1機でか? 数個連隊規模の各兵科のジオン部隊の存在を確認と書いてあるが」
「…失敗すればベース奪還部隊は壊滅だ。基地からの各種巡航、弾道ミサイルの雨でな」
「なるほど…奇襲して全滅させろって事か…。任せてくれ。存分に暴れてやる! 」
キャリフォルニアベース奪還作戦に伴う懸案事項が、ジオン軍が設営したミサイル基地の
存在だった。中でも長距離誘導ミサイルを発射可能なこの基地は連邦軍の頭痛のタネだった。
ベースに接近する部隊全部がことごとくミサイルの餌食となるのは火を見るより明らかだ。
中でもこの基地は戦略核搭載可能なミサイルを装備している事を、情報部は突き止めていた。
『核が放たれる前に、隠密裏に基地を潰せ』それが今回の俺に与えられた『任務』だ。
「…ベース攻略には他の二人と…『新入り』が参加する。オレは此処でオマエのサポート
を担当するコトになった。…ブルーもオマエも、無事に帰って来る事を祈っている…。
…今回は、『EXAM』の発動をオレの権限で許可する。…死ぬなよ、ヤザン…」
「『俺』に逢うまで死ねるかよ。楽しみにしてるんだぜ、俺は? …安心しろよ、アルフ。
…『EXAM』は、使わない。俺はもう、これ以上『マリオン』を苦しめたくは無い…」
「…解った。オマエに任せる。…この作戦成功の鍵は、オマエとブルーに託されているんだ。
いいか、絶対に生きて帰れ…。…オレはもう…『生き甲斐』を失いたくは無いんだ!」
「…お前と俺の育てた『ブルー』がどれ程凄いか、お偉方に目にモノ見せてやるよ…アルフ」
連邦初の汎用MSの開発者の名誉を失った、アルフ。奴の行き場を無くした情熱は『ブルー』に
総て注ぎ込まれてきたのだ。テム・レイの造った『RX-78』を超越するために。生きる誇りを再び
取り戻すために。『敗北からの復活』。それが、オレとアルフを硬く結び付けている物の正体に
限りなく近いものだろう。俺はZと再戦するチャンスを与えられたのだ。…『次』は負けない。
アルフを『ブルー』のマニピュレーターを使って降ろし、俺はコックピットハッチを閉じた。
俺はブルーを、ミデアの開いたままの格納庫ハッチまで移動させた。ミデアは地上を滑走している
と形容して良いほど、低空飛行を敢行していた。俺は大きく息を吸い込んだ。そのまま息を溜める。
『魅せてやるよ、俺とブルーの戦いぶりを!』と心の中で呟き、息をゆるゆると鼻から出してゆく。
『ユウ中尉、発進準備OKです!』とモーリン伍長が伝えて来る。俺は頷き、ブルーを飛び出させた。
「ヤザン・ゲーブル、BD-1、出るッ!」
敵は軽く20機を超えるMSと大量の兵器を基地防衛に繰り出すだろう。この時の俺は確かに昂奮していた。
死ぬかも知れない状況に身を置き、潜り抜けた先に待つ、開放感に似た『人でなしの快感』を求めながら。
どう収拾つけるんだ? 名乗らせて?
ヤザン編はバトルシーンがカッコイイなぁ、
描写が細かくて瞼に映るっス!(;゚Д゚)イイ!!
ジェリドズル編 2
ん?どうした小僧?
さっきの元気は如何した?
おい、ジェリド!そんなガキなんか何時までも構うなよ?
ケッ!!
((・・・呪ってやるッ!・・・ジェリドとか言ったな・・・))
なあカクリコン?最近、ティターンズに反抗する奴らが多くないか?
嗚呼、そうだな。でもお前も情ないぞジェリド?
あんなパンチぐらい避けれないでどうする?
五月蝿えッ!ウッ・・・
あはは・・・無理をするなジェリド!なんなら今日の
テスト代わってやろうか?
ぬかせ!ガンダムは俺が乗るんだッ!!
=========================
こりゃ始末書じゃ澄まないなぁ・・・
おかしいぞ?なんで上手く動かせない?
アイツに殴られた所為なのか?ふふ・・・まさかな・・・
でも・・・痛ッ
(つづく)
ジェリドズル編 3
カミーユ君?我々もあんまり手荒な事はしたくないのだ。
何故あんな真似をしたのかね?
・・・・・
おい!ゴラァッ!質問に答えろッ!!
おい!辞めたまえッ!可哀想に怯えているじゃないか?
・・・・ブツブツ・・・
ん?何かね?良く聞こえなかったが・・・
・・・・
貴様ああああっ!
・・・・
ああん?なんだその目はッ!!
・・・ブツブツ・・・
妙な呟きは辞めろッ!!
・・・ってやる・・・
呪ってやる・・・
・・・
コイツ?麻薬をやっているのか?目が虚ろだぞ?(;゚Д゚)
・・・ジェリド・・・中尉・・・呪ってやる・・・(゚∀゚)アヒャw
君ぃ!君が首を締め上げてる所為で・・・いいから離しなさいっ!!
ゲホゲホ・・・乱暴なんですね・・・
貴方の方こそクスリをやってんじゃないんですか?
なんだと!!デイターンズを舐めるなよ!!
貴様!辞めろ!おい!カミーユ君!釈放だ!
===============================
一方その頃、ジェリド中尉の部屋の片隅で
古ぼけた四角い機械の部品が怪しい光を放ち初めていた。
7年以上の時を経て、その機械の回路が動き始めたのだ。
何故か見覚えのある四角く、白い機械。
思い出して頂けただろうか?
その機械こそ、酸素欠乏症を患っても尚、戦争を終わらせる為に
不屈の魂を込めて、とあるMS技術官が開発したもの。
彼の息子に託される筈であったその回路は、ひょんな事から
脳移植手術を受けたパイロットの物になる。そのパイロットは
自分の恋路を2度も邪魔したこの機械を何故か憎めなかった。
邪魔が入らなければあの恋には真剣になれなかったと感じたからだ。
お守り代わりに、その機械をこっそりとコクピットに忍ばせた彼は
願い通り、愛する人の乗る船を守る為に散る。機械もそのまま
デブリとして彷徨う事になった。
しかし、今、7年という時と様々な持ち主を経て、その機械は
この物語に再び登場する。強い電波と共に・・・(゚∀゚)アヒャw
(つづく)
※推奨参照ネタスレ
【テム・レイ】性能が数倍に跳ね上がりまつた【回路】
ttp://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1066483679/l50
バーニィの中の人まだかなぁ・・・
香ばしい電波ネタばかりでスマソ・・・(;゚∀゚)アヒャw
ジェリドズル編 4
妙な気分だ。
生身の人間を命令とは言え
MSで殺してしまうのは。
何度目かの寝返りをうつ。
眠れない。
・・・・情ないぞジェリド?
お前はエリートなんだろ?
やっぱり眠れない。
ええぃ!!糞ッ!!
こんな時は本でも読むとするか・・・
しかし、この【一年戦争記 秘話】は面白いな。
著者は本当にガノタなんだな。臭いで解る。
えっと・・・この前は何処まで読んだっけ・・・
お!あったあった!ソロモン攻略戦の所か・・・
。。。。。。。。。。(;゚∀゚)
。。。。。。。。(;゚Д゚)
。。。。。。(;´Д`)
。。。。(つД`)・゚・
くう!ドズル中将痺れるぜッ!
しかし、あのアムロとか言う連邦のNTが
見たと言うドズル中将の悪のオーラってのが厨臭いなw
目覚ましセット!
さあて!寝るとするか!
失態続きのジェリドがその青い瞳を閉じた時、
部屋の片隅で転がっていたあの機械が再び怪しく光始めた。
(つづく)
バーニィパート(その45)
「これがソロモンか・・・」
ぴっぴーーーーーーっ!!
「え!?あ?何の音?」
「プリティシーマのぉ〜素敵二択問題ぃ〜」
シーマ中佐のやる気のなさそうなアナウンスがコックピットに響き渡る。
「さて、ここで問題。
ワイズマン少佐は核ミサイルを?
1番、格好良く撃つ
2番、情けない事に撃たない
ヒント
正解は1番。
もしも間違ってる2番を選んだ場合、
この機体は自爆しちゃうよぉ。
運良く脱出できたとしても、
迫ってくる連邦軍になぶり殺しに合うだろうねぇ。
万が一逃げおおせたとしても、私もデラーズフリートも絶対に許さない!
やっぱりなぶり殺しだよぉ!!
さあ!正解はどっちかねぇ!?」
「・・・い、い、い、一番かな?」
「正解・・・ピーッ」
コンソールパネルに以下のような文章が現れる。
”音声入力パスワード、受領しました・・・ミサイルを発射します”
「え!?あああ!?うそっ!?」
照準を勝手に合わせて、
ミサイルはソロモンに集まった連邦軍に向かって行く。
に、に、に、逃げないと・・・逃げようっと・・・。
閃光が走る。
あんまり眩しいので目をつぶってしまう。
しばらくして、目を開けると。
連邦軍の連中がいたはずの光の中心が暗くなっていた。
つづくかも
すいません、僕はいい加減な性格なので、
一旦やる気が落ち込むと、どうにも気楽に書くことができないでいます。
仕事がどうにも忙しいって事も理由ではあります。、
実はもう辞めちゃおうかなーとか思ったりもしたのですが、
他の職人様達が、物凄く頑張って下さっている事ですし、
時々、その隙間ででも、気楽に書かせて下されば幸いです。
>>97 久しぶりに乙
いよいよ撃っちゃったねぇ・・・もう後戻りできないな。
コメディータッチながらさりげにマジな話が進んでいる所がいいね。
>>93-96 まさかあの時アムロが投げたテムレイの回路がトリガーになるとは…美味しいです!
>>97 シーマ様が先手を打った御蔭で、核が…。明るく生きてよ、バーニィ…。
忙しい中も書き続けてくれる、書いている人様に、敬礼!
シーマガラハウにハウハウスレの住人としては激しく萌えますたw
ガトーショコラスレ住人も見てるかな??ハァハァ・・・w
ジェリドズル編 5
ジェリドよ・・・力が欲しいか?
ん?誰だ?お前は・・・
嗚呼、俺は力が欲しい!アイツに勝つ為なら
何でもするぜッ!?
力が欲しいのなら・・・くれてやるッ!!
うぉおおおおおおおおおおおおッ!?
うおおおおおおおおおおおお!!
ピピピピ♪
ハアハア・・・なんか凄く懐かしい
漫画のネタ夢を見たような気がするぞ?
まあ良い、俺はジェリド。最近すっかり
ドズル中将に心酔しているナイスガイだ。
ヘルメットの赤い星のマークは実はドズル中将の
顔の傷を真似したものだ。流石に
自分の顔には傷を付けたくないからなw
今日はライラ大尉を飲みに誘おうと思っている。
男は顔じゃない。漢気に女は惚れるってもんだ。
今の俺にちょっぴり足りないのは
ドズル中将みたいな漢気だな。
顔は・・・へへっw全部言わせるなよ?照れるぜ?
おっし!ヘアもばっちり決まったぜ!!
んじゃあ行って来るか!
ドアが閉まる。
主が居なくなった部屋の片隅では
あの機械が前よりも増して怪しい光を
放ち始めた。そしてあるプログラムを発動しようとしていた。
・・・ドウチョウシステム・・・チョット・・・ダメポ?(´・ω・`)
サブミニナルコントロール・・・マターリ・・・(´∀`)
ヘタレ香具師ヲ、キョウセイテキニ・・・サイキョウイクシマス。(゚∀゚)アヒャw
ターゲットヲサーチ中・・・ピピピ・・・(゚∀゚)キター!!
ん・・・?
どうしたジェリド?私を口説くんじゃ無かったのかい?
いや・・・スマン・・・なんか誰かに見られてる気が・・・
私の入浴中に入って来て何を言ってるんだろうねぇ・・・この口は!!
いてて!ライラ大尉!痛いです!止めてッ!止めてッ!
ジェリド・・・やっぱりさっきの酒の話しは無しにしよう。
えーーーーっ!?煤i;゚Д゚)
(つづく)
ジェリドズル編 6
ブリーフィング中・・・
ホワイトボードを差しながらキートン声で
偉そうに喋ってる男はジャマイカンだ。
こいつはなんで顔のパーツ全てが中心に?
誰かに殴られた所為なのか?
おーやだやだ・・・アイツを思い出す。
カミーユとか言ったな?そう言えば・・・
よおし・・・見てろw
(カタカタカタ・・・)
【ウホッ!!】カミーユ?ジェリドの呟き【いい男w】
ヘヘ・・・宇宙世紀版2ちゃんねるにスレを立ててやったぜ!
ざまぁ見ろw今頃アイツは悔しくて泣いてるだろうよw
聞いてるのか?ジェリド中尉ッ!!
やべッ!
俺は慌ててシャア専用ノートパソコンを閉じる。
スミマセン!最近パソコンの調子が悪くて・・・
フン!!貴様、何故ディターンズ士官専用の
PCを使わない?これだからジオンヲタは・・・
そうジャマイカンが言いかけた時、部屋の空気が一気に
険悪化した。ジオンヲタの率が取分け多いパイロットを
前にしてジャマイカンは失言したのだった。
無理も無い。此処にいる香具師の殆どがハイザック乗りだ。
ジオンの魂とも言えるザクの改良型。俺なんか涎をたらしながら
ハアハアしたもんだ。睨みつけられる沢山の視線に
戸惑いながらもジャマイカンはぶつぶつ言っている。
ジャマイカンの小言を聞きながら隣を見ると
カクリコンが、今だ2ゲットーーーと書き込みをしていた。
ふっ・・・甘いなカクリコン。その速さならお前は3だw
項垂れるカクリコン。その隣でライラがガッツポーズをしていた。
この作戦・・・駄目かも?
(つづく)
ここで書いたことのない、しがないSS書きなんですが……
新規に書き始めていいですかね?
ひょっとしたら、忙しくて続きを書くのがかな〜り遅れる恐れもあるんですが……。
>103
では、お言葉に甘えて……。
刻(とき)を超えて(???in???) プロローグ
『サイ=コミュニケーター』、略して『サイコミュ』。
人の精神を機械と直結し、その働きを増幅する、新たなテクノロジーであり、宇宙
世紀0079年の時点ではまだまだ未成熟な実験的装置であった。
なにより、人類の革新と呼ばれた『ニュータイプ』の能力自体、まだ未解明な部分
の多い時代であり、嘘か真か判別のつかない噂がいくつも流れていた。
曰く、NTは遠く離れた人と心を通わせることができると。
曰く、NTには死者の声が聞こえると。
曰く、NTの能力は遥かな距離を越え、刻(とき)さえ超えることがあると。
そんな未知の能力を前提とした未完の新技術を、急いで実用化しようと実験を繰り
返せば、事故が起こるのも当然なわけで――
刻(とき)を超えて(???in???) その1
「……サイコミュ実験中の事故だと?」
「は、はい……申し訳ありません、少佐からお預かりした大切な娘さんですのに……」
通路を足早に歩く仮面の上級士官を追いかけながら、白衣の技術士官が脂汗を流す。
「我々と致しましても、万全を期して実験を行っていたのですが……
なにぶん、まだまだ未完成の技術ゆえ、その〜……」
「……起きてしまったものは仕方あるまい。リスクは私も承知の上だ。
それより、彼女の容態はどうなのだ?」
「ええ、その……肉体的には何の問題もありません。
脳の方も、基質的な障害は一切認められません。
ただ……記憶面にかなりの障害があり、ほとんどの記憶を失っています。
いや、失うというより、混乱してるというか……自分の名前も間違うありさまで……。
そして何より、精神年齢の低下、および性格の変化が著しく……。
まぁ、こちらは説明するより、見て頂いた方が早いかと思いますが……」
釈明を続けながら、技術士官は通路の行き止まりの扉の前に立つ。
そしてIDカードを通し、その扉――サイコミュ実験エリアの戸を開けた。
とたんに、二人の耳に若い女性の声が飛び込んでくる。
甲高い、能天気な、元気あふれる、そして何より、意味不明な叫び。
「プルプルプルプルプル〜〜〜♪」
「……これが、君の言う『精神障害』かね?」
「……その通りです、シャア少佐。これが今の『ララァ・スン』嬢です」
呆然とする仮面の少佐の眼前で……
褐色の肌の女性が、天真爛漫な笑顔を浮かべ、両手を広げて走り回っていた。
……はい、こんな感じです。
あまり上手ではないですが、ご容赦下さい。
続きはボチボチ書いていきますが、あまり期待しないで下さい。
下手したら1週間くらい経っちゃうかもしれませんから……。
いやいや、面白そうじゃありませんか。
続き楽しみです。
投下の時期はマイペースでマターリがこのスレのスタイルだと
思いますのでその辺は気にしなくても大丈夫のハズです。
>>106 禿藁
殺されそうだな、その技術仕官。
このスレ自体マターリ進行なので、ちょっとぐらい間が開いても大丈夫
>>109 問題はないのでは
理由はシャアはロリコn(ry
序章
「ハマーン!止せ!早くこっちに来るんだッ!」
『フフフ・・・良かったよ。最後にお前の様な強い子に逢えて・・・。』
「ハマーン!!」
『さらばだ・・・。』
「ハマーン!!」「ハマーン!!」「ハマーン!!」
「ハマーン!!」「ハマーン!!」
「ハマーン!!」
「おい!!」
「しっかりしろ!!ハモン!!」
『・・・え?』
「如何した?そんなに魘されて?」
『・・・此処は?一体・・・何処だ?』
「はははは・・・如何した、ハモン?地球に初めて
来た所為で変な夢でも見たのかな?ん?」
『地球だと?馬鹿な!私はあの時確かに・・・』
「?ハモン落ち着け、ほら・・・水だ。宇宙では水は貴重だったが
有り難い事に此処では粗、無尽蔵にある。旨いぞ?地球の水は。」
『・・・』
「さあ、落ち着くぞ・・・飲め。」
『・・・済まない・・・』
「ん?・・・アハハ・・・まだ夢の続きかな?その夢に、ワシは出てきたかな?
ん?如何した?そんなに震えて?気分でも悪いのか?
おい!一体如何したんだ?ハモン!!」
是は何かの冗談だ。グラスに映る私の姿、お気に入りのピンクで染めた
ミンキーモモカット(懐かしい)シャアが好きと言ってくれた髪型・・・それが・・・
ブロンドの女将さんヘアに!?それに・・・何故か老けてる気がしないでもない。
私は悲鳴を上げるとそのまま気絶した。
ハモマーン編 1
「ドクター?ハモンの様子は?」
「別に身体には特に異常は見られませんね。
脳波も特に異常は検出されませんでした。
一種の疲れみたいなもんでしょうな。
今は良く眠ってらっしゃいます。ただ・・・」
「ただ?」
「その・・・誠に申し上げ難いのですが・・・」
「構わん、ワシは確かに君の上官だが、軍医として、いや
医者としては君の方が先生だ。遠慮はいらん。」
「では・・・思い切って申し上げます。ハモン様は妊娠しておられます。
3ヶ月になっていますね。あまりご無理をなさらない方が宜しいかと。」
「!ほ・・・本当か!?」
「はい。間違いなく。ランバ=ラル様おめでとう御座います。」
「おお、こんなに嬉しい事は無いッ!ハモンよ!でかしたッ!」
==================================
目が覚める。随分と長い夢を見ていたようだ。
見知らぬ天井、しかし何故か懐かしい気がする。
何処かで私はこの光景を見たことがあっただろうか・・・
身体を起こす。ベッドの傍には花が飾られていた。
綺麗だ・・・花と言えば薔薇ぐらいしか知らない私だが、
この小さな花達にも名前があるだろう。どんな名前だろうか?
そんな事をぼんやりと考えていると、部屋のドアが
音も無く開く。私は咄嗟に身構えた。
(つづく)
ハモマーン編 2
「済まなかったなハモンよ・・・驚かせてしまったかな?」
《コイツ・・・私の投げた花瓶をいとも簡単に・・・》
『おい・・・血が凄く出てるぞ?大丈夫か・・・?』
《之が噂に聞く顔面ブロックか?》
「ぶわっははwなんのこれしき!しかし、夫婦喧嘩とは・・・
このような事を言うんだな。悪くはない。ハモンよ?
中々良い攻撃だったぞ・・・う〜〜〜ん・・・」
(ばったり)
そこまで言うと、花束を山のように抱えた髭のジオン軍人は
気絶してしまった。私はちょっぴり罪悪感を感じた。
私は、伸びている髭の軍人を抱き起こすと
ベットに寝かしつけ、額から流れる血をシーツを裂いて
止血してやった。気絶しながらも安らかな寝顔・・・
何故か幸せそうに微笑んでさえいる。
きちんと整えられた口髭・・・私は父親の顔を思い出した。
少々背が足らないが、この男・・・父のマハラジャ=カーンを思い出す。
懐かしさのあまり、寝ている男の口髭をそっと引っ張ると
髭の持ち主はくすぐったそうに顔を顰めながらこう言った。
「ハモンよ・・・でかした!ガルマ様の仇討ちが終わったら
本国で 結 婚 式 をするぞ・・・。」
『な・・・!!何を?けけけけ・・・結 婚 式 だとおおおッ!!』
寝言とは言え【結 婚 式】というフレーズに過剰反応した自分が
恥かしくなった。きっと今、鏡を見たら恥かしくて死んでしまうだろう。
やり場の無い恥かしさに思わず、幸せそうにまだ寝ている
口髭男の頬を思い切り引っ叩いた。
(つづく)
116 :
通常の名無しさんの3倍:03/12/18 13:06 ID:BL6XEP4I
261 :(;゚∀゚)よ・・・宜しく御願いします! :03/12/18 08:27 ID:OAqxF+Fi
【板名】旧シャア板 【俺が】キャラを入れ替えるスレ【お前で】
【スレのURL】
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1069332084/l50 【名前】アク禁中です。(;゚∀゚)
【メール欄】sageで御願い致します。
【本文】物凄く長いです。何回かに区切ります・・・本当にスミマセン
262 :(;゚∀゚)よ・・・宜しく御願いします! :03/12/18 08:29 ID:OAqxF+Fi
序章
「ハマーン!止せ!早くこっちに来るんだッ!」
『フフフ・・・良かったよ。最後にお前の様な強い子に逢えて・・・。』
「ハマーン!!」
『さらばだ・・・。』
「ハマーン!!」「ハマーン!!」「ハマーン!!」
「ハマーン!!」「ハマーン!!」
「ハマーン!!」
「おい!!」
「しっかりしろ!!ハモン!!」
『・・・え?』
「如何した?そんなに魘されて?」
『・・・此処は?一体・・・何処だ?』
「はははは・・・如何した、ハモン?地球に初めて
来た所為で変な夢でも見たのかな?ん?」
『地球だと?馬鹿な!私はあの時確かに・・・』
「?ハモン落ち着け、ほら・・・水だ。宇宙では水は貴重だったが
有り難い事に此処では粗、無尽蔵にある。旨いぞ?地球の水は。」
『・・・』
「さあ、落ち着くぞ・・・飲め。」
『・・・済まない・・・』
>>111 ハモマーン・・・・ワラタw
ところでこれの作者はジェリドズル編の作者と同じ・・・?
ジェリドズル編 7
ライラが死んでしまった。
殺したのはカミーユ、ガンダムmk2だ。
テストパイロットだった俺なら解る。
アイツがライラに勝てたのは
MSの性能の差だ。何がニュータイプだ。
確かにアイツは妙に感が良い。
俺は醒めた目でMSデッキの
ガリバルディを見上げる。
ハイザックよりは
コストが高いだけあって性能は良い。
だが・・・勝てなかった。
先の戦闘で俺はアイツを・・・ガンダムmk2を追い詰めた。
しかし、後一歩の所で、リックディアスに邪魔をされた。
一対ニではやはり分が悪い。性能差もある。
ライラの仇は討てなかったが、一矢は報いた。ざまぁ見ろ。
≪ほう・・・ゲルググタイプか?出来損ないのギャンにも似てるな?≫
まただ・・・声がする。昨日から俺の頭に何かが入ってくる。
ライラなのか?それとも俺が殺したカミーユの母親なのか?
「如何した、ジェリド・・・顔色が悪いぞ?」
カクリコンが隣にいた。何時の間に?
「お前、昨日は大分荒れていたな?変な夢でも観たのか?」
『なんでもねえよ・・・スマナカッタな。騒いじまって・・・』
「気持ちは解る。俺だって悔しい。だがな、ジェリド?」
『何だ?説教なら勘弁してくれ。二日酔い気味なんだ。』
「お前と一緒に、飲む事ぐらいは俺にも出来る。
愚痴ぐらいは聞いてやるぜ?・・・落ち込むな、な?」
『カクリコン・・・お前・・・』
「いつでも誘ってくれ・・・じゃあな・・・(*´Д`)ハァハァ。」
俺は妙に優しいカクリコンに違和感を覚えつつ、
自室に戻ると日課の2chをやり始めた。
前に俺がカミーユをからかう為に
立てたスレを見る。・・・煤i;゚Д゚)ハッ!!
俺は慌ててドアに鍵を掛けると、毛布を被ってガクブルする。
ドアが優しくノックされる・・・俺は泣きそうになった。
(つづく)
ジェリドズル編 8
ん・・・ジェリドの奴、今夜は大人しいな?
昨日はあんなに荒れていたのにな。
なんか凄くドスの効いた男の声も聞こえたが?まあ良い。
これで安眠出来るってもんだ。へへ・・・
やっぱ、昼間に俺がフォローしといたのが良かったのかな?
俺はカクリコン、声がちょっとお茶目な頼れるアンチャンだ。
でも、最近、隣のジェリドが五月蝿くて眠れない。
夜更けに何やってんだ?マジで勘弁してくれ。
寝不足は毛根に良くないからな。
鏡に映った額を見ながら(´・ω・`)とする。
くそ!ジェリドの奴、これ見よがしにリーゼントなんかに
しやがって!お前は気志団か!だからDQNに絡まれるんだよ!
DQNと言えば・・・アイツが立てたスレがあったな・・・
お!あったあった♪
・・・・・(;゚Д゚)
なんじゃこりゃぁああああああ!!
俺はジェリドを問い詰める為に、出来るだけ平静を装って
優しく奴の部屋のドアをノックした。
=====================
一方その頃、カミーユは
エゥーゴの出資者、ウォン=リーにボコボコにされていた。
「2chばっかやっていてミーティングに遅れるとは何事だッ!!」
『ぼ・・・暴力はいけないッ!!』
「何故、素直にゴメンなさいが言えんのだッ!!」
カミーユがマウントを取られ、殴られている間、
クワトロは込み上げる笑いに耐えながらAAを
あるスレに貼っていた。
(つづく)
ミネバの1年戦争記
サイド7の難民を乗せたホワイトベースは、ルナツーを目指し、出航した。
正規の乗組員の殆どは、この戦闘で負傷・死亡したため、民間人までもがブリッジへと上がることになった。
艦長のパオロは重傷、代理を務めるのは、士官候補生のブライト・ノア。
舵輪を預るのはミライ・ヤシマという民間人の女性。彼女はスペースグライダーのライセンスを所有しているとのこと。
そして私と、先ほど私が『シャア』と呼んだ女性、セイラ・マスは、オペレータとしてブリッジに上がった。
「今可動できるモビルスーツは、ガンダム1機のみか…」
ブライトが呟き、パイロット候補生のリュウ・ホセイが返答する。
「一応モビルスーツは積めるだけ積んだ。キャノンが2機、タンクが1機、ガンダムはアムロが乗っている2号機と、破損した1号機、小破した3号機がある。ま、パイロットが足りないがね。」
「オレ、重機のライセンス持ってるぜ?」
ニキビ顔の男がヘラヘラ笑いながら言う。カイ・シデンという名らしい。
カイの言葉の後、背の低い少年がパイロットに志願した。ハヤト・コバヤシと言った。
「カイにハヤト、アムロにリュウ…それでも4人か…」
「タンクにゃ、砲手と操縦士の2人がいるからな…ガンダムは2号機を残して、パーツ用に解体…」
「待て。私が乗る。」
私が言うと、ブリッジの全員が固まった。
「な…なに言ってるのフラウ・ボゥ?」
ミライが言う。
「お嬢チャンにゃ、無理じゃねぇの?」
カイがいやらしく笑う。
「気持ちはありがたいんだがねェ…」
リュウが申し訳なさそうに言う。だが私は続けた。
「1号機もしくは3号機、どちらかを動ける状態に整備してもらいたい。作業終了までにマニュアルとシミュレータで覚えて見せる。」
「しかしだな…」
ブライトが何か言おうとするが、その時に事態は急変した。
「レーダーに反応!ザクです!しかも1機は通常の3倍のスピードで接近中!」
「…赤い彗星…」
横たわるパオロ艦長が呟く。
「いかん…逃げろ…赤い彗星のシャアには勝てない…」
赤い…彗星…?シャア・アズナブルが来た…?
私はブリッジを飛び出そうとした。
「待てフラウ!何処に行く気だい!?」
ハヤトが止める。
「離せ!私が行く!シャアと話をするんだ!!」
「君が行ったところでシャアは倒せないよ!」
ハヤトに続き、カイやリュウまでもが私を止める。
「離せ…離せぇ!!」
すぐ近くにシャアがいる。だが私は動けない。
ブリッジの窓からは、出撃するアムロのガンダムが見えた…
ミネバ様キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
アク禁解けました! 今日はどうしようかな…オイラ。
>>107 継続は力なりです! マターリ行きましょう!
>>111-121 アク禁にめげず、お互い頑張りましょう!
>>124 シャアだ! シャアがどう動くか、オイラ楽しみです!
>>125 エア様、毎度、お世話になります! オイラは心より感謝しています!
ヤザン→ユウ 第二十五章 「…俺は生き延びるッ!」
「ダフデだと?! 聞いて無いぞ! 糞ッ! これでは最短距離で接近出来ん!」
俺はミサイル基地に接近する途中に、超長距離からの砲撃を受けた。
ジオン公国が誇る陸上移動要塞『ダフデ』がミサイル基地に駐屯していたのだ。
大口径砲の『面』単位で標的を破壊しようとする攻撃で、俺とブルーは足止めを喰らった格好になった。
ジオンのMSが、四方八方からブルーを狙う。目視した数だけでも30機は越えている。
連隊規模では無く、師団か軍団規模の部隊がここに配置をされていたのだ。
基地を襲撃する情報が何処かのスパイか何かから漏れていた事は確実だった。
…情報部の奴等と出会うことが有ったら、そいつが誰であろうと一発ブン殴ってやる。俺は心に刻み付けた。
「…何処からでも掛かって来い! ジオンのモノアイども! この俺とブルーの速さに追いつけるのならなっ!」
大地にダフデから放たれた砲弾が次々と着弾し、クレーターを作る中、ブルーは疾走する。
敵の06、07、09等が砲撃に巻き込まれ残骸になって行く。
ここに『核』がある事は確実だ。味方の部隊の損害も厭わず、守らなければならない程の戦略拠点と言う事だ。
俺は基地の敷地へと到達した。…この距離だとダフデの巨大さが嫌に為る位に実感できる。
…ダフデの、移動要塞の全容が基地内の敷地から見えないほど大きいのだ。
「何処を狙っている! しっかり狙え! 芋虫が! 予測修正も出来んのか! 情け無い奴めっ!」
俺はブルーの武器を一切使用せず、回避だけに努めた。
ブルーの装備する武器・弾薬は有限だ。施設破壊には正直、勿体無い。敵にやらせるのが一番手っ取り早い。
今も、俺を狙った06のバズーカとミサイルが基地の通信施設を吹き飛ばした所だった。
回避、回避、また回避。右に、左に、急制動、急発進。Gが無慈悲に機体と俺の体を痛め付ける。
じわじわとそれは疲労を蓄積させて行く。しかし俺はそれを止める事は出来ない。停まったら最後だ。
ありとあらゆる敵の火砲から砲弾がブルーに集中して、俺の死を持って作戦は失敗するのだ。
「ぬおっ! …当たったかっ! 腕のイイ奴も居るっ! 褒めてやるぞ07! この俺に当てたんだからなっ!」
突然、機体が予想もしない衝撃を受けた。
建造物の陰に隠れていた07が、左腕のマシンガンをブルーの脚部に数発、命中させた。
ブルーの装甲がルナ・チタニウム製で無かったら、確実にブルーは行動不能になり、俺は死を覚悟して居ただろう。
宇宙で生産されたこの合金は、成分が比重によって分離せず非常に均質で良質な、装甲板として理想的な性質を持つ。
地球上だと重力の関係で、同じ成分で合金を作っても、決してこの合金の特性は得られないのだ。
この合金をふんだんに使って『ガンダム』や『ブルー』を作った連邦技術者に俺は感謝した。
…アルフの照れ笑いの表情が、一瞬だけ俺の頭の中をよぎった。
「…コイツは俺からの礼だ! 存分に受けとれィ! 遠慮は要らんぞ! 」
ブルーの上半身を捻らせ、俺を撃った07に向け、腰部ミサイルを戦闘を開始してから初めて放つ。
07が吹き飛び、整然と並んだMS格納庫を軒並みなぎ倒し、沈黙する。核ミサイルサイロは近いのだろう。
ブルーの機体に攻撃を当てて来る奴等が加速度的に増えて来ていた。
「…俺は生き延びるッ! お前を怯えさせる奴は俺だけでいい! 我慢してくれ! もう少しの辛抱だ! 」
…この時、目を硬く瞑り、苦痛にひたすら耐え忍んでいる可憐な少女の存在とビジョンを、
俺は戦闘中にも関わらず、不謹慎にも『感じて』いた。
ダフデじゃなくてダブデな。無粋ツッコミスマソ
内容については激燃えしながら楽しませて頂いてる。完走に期待。
0079年10月10日、ゴビ砂漠の連邦軍基地内部・・・
打ち捨てられた基地は残骸と化し、それらをなお蹴散らして二機のMSが激しく縺れ合う。
「もうやめろ・・・お前の負けだ!」
「ここで負けたら、俺達は・・・只の逸れ者だ!」
火器も最早付き、操縦者の体力は限界に近づいていた。
RX-78-XXとMS-08TX、互いに白兵戦に突出した機体だけに戦いは泥沼の様相を呈したのだ。
ここにきて、XXが一気に勝負に出る。相手の間合いに踏み込み、両側ダガーで切り上げそのまま突き立てる。
だが、その際の僅かな隙をTXは見逃さずにサーベルを繰り出し、互いの武器が相手方の機体に深々と突き刺さった。
「クソ・・・ノクトめ!あいつだけは・・・」
「ふふ・・・最期まで逸れ者か!実に俺らしい・・・」
コクピットを焼いた炎がエンジンに回るまで僅かに数秒。両者は同時に野末の土と化す。
長時間に渡る死闘は、相打ちという形で決着が付いたのだ。
・・・ぃ・・・こ・・・
(誰かの声が聞こえる・・・ああ、そうか・・・俺は死んだのか・・・
ダバ・・・サナ、すまない・・・仇も討てずに・・・)
「おい、コウ!起きろってば。」
聞き覚えの無い声に叩き起こされる形で俺は目を覚ました。
そこにいたのは、全く見覚えの無い眼鏡をかけた気の弱そうな男だった。
(続く)
大変見苦しいものをお見せして申し訳ありません。
簡単に説明させて頂きますと、SFCの0079クロス某に出てくる裏主人公のボルク=クライ大尉を
人参嫌いベジータ様の中に入れてみますた。
なお、台詞などは完全にうろ覚えなので、間違ってたら御免なさい。_| ̄|○
なお、ゲーム本編のシナリオ無視してヘンリー=ブーンと一緒に相打ちにしたのは
出来ればヘンリー=ブーン編も書きたいなというただそれだけの理由です。
初代スレでは駄文を撒き散らしてご迷惑をおかけしました不束者ですが、何卒宜しくお願いいたします。
>>130 またマニアックな・・・ググってこないと細部まで思い出せない。
とりあえず乙!
>>128様、ご指摘、有難うございます。…以後、気を付けて頑張ります!
>>129様、クロスディメンションですか…。ピクシーのパイロットがGPシリーズを
どう扱うか、楽しみです! 続きを期待しています!
刻を越えて(プルinララァ) その2
それから、時は流れ。
……少年は、雨の降るサイド6の公園地帯を駆けていた。
「ああっ、天気の予定表ぐらいくれりゃあいいのに」
後に最強のNTと呼ばれることになる少年兵、アムロ・レイである。
この時彼は、思いもかけず見つかった父親に、再び会いにいく途中であった。
彼の暗い気分に誘われたのか、コロニー内は冷たい雨に見舞われていた。
「……丁度いい。ここで雨宿りさせてもらおうか」
湖畔に立つ一軒の家を見つけ、アムロはその軒下に駆け込む。
そのまま雨のやむのを待ちながら、眼前の美しい湖を眺める。
……雨の中、弱った白鳥が湖に舞い降りる。
だが、白鳥は……無事に着水することなく、水面に倒れこむように落ちてしまう。
怪我でもしていたのか、病気なのか、あるいは寿命なのか……
不幸で悲しいことながら、息を呑むような美しさ。
一幅の名画のような光景に、アムロの目は吸い付けられる。
……そんな緊張感をブチ壊したのは、背後から上がった大きな声だった。
「あ〜あ、かわいそ〜!」
慌てて振り返るアムロ。
驚くのも当然だった。てっきりここは廃屋だと思っていたのだから。
そして……振り返ったその目に飛び込んできたものは。
椅子に座り、湖を眺めながらチョコパフェを頬張る、褐色の肌の女性の姿だった。
(続く)
続き書きました〜〜。
序盤の展開は決めてますが……その先、どうするか悩み中。
完全ギャグ路線か、あるいは途中からシリアス入るのか。
ストーリーは1stをなぞるのか、ZZがかなり混じるのか、あるいはあさっての方向に暴走するのか。
……どの辺が一番需要ありますかね?
なんにせよ、マタ〜リと続けるつもりなのでヨロシクお願いします。
ジェリドズル編 9
♪アバアバアバアバアバレンジャー♪
俺はジェリド・・・良い歳をぶっこいても未だ
朝の特撮番組が楽しみで仕方が無い
MS乗りだ。
ハァハァ・・・やっぱ、合体変身シーンはカッコイイなぁ・・・
俺の乗るMSも合体、変形すれば良いよなぁ・・・
ドリルなんかも付けて欲しいッ!!
おっと!うかうかしていられ無いぜッ!
次は仮面ライダーか!!
変身ッ!!
嗚呼、俺も変身してぇえなぁ・・・
最近、ヘタレっていう噂が飛び交ってるし・・・(´・ω・`)
《・・・力が欲シイか?》
ん?また誰かの声が頭の中に・・・(;゚ω゚)
おっと!そんな事より実況しなくちゃ!
海堂師匠ワロタ・・・と・・・♪
って!またアク禁かよ!! ヽ(#`Д´)ノ
くそおぉ!エゥーゴの奴らまた妨害工作してやがんなッ!?
ゆるさねえェ・・・
《力が欲しイのナラ・・・望むが良いィ!!》
うお?なんだ・・・?頭ガ・・・
う〜〜〜〜ん・・・・
(ばったり)
《・・・フフッフ・・・身体、有り難く使わせて貰うぞ!
ちと頼りないが、尻取りの順でこうなった。
まぁ・・・贅沢は言えんな。しかし・・・》
《この『ナージャミシン』とやらはミネバへの
クリスマスプレゼントに良さそうだな・・・ふむ?》
=========================
一方その頃、当直明けで就寝中の
カクリコンは・・・
/き .き \
っ っ
\ と と ./
\ ♪ ♪ /
/ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| \
きっと♪ | イヤ--! .| きっと♪
\ きっと♪ | <('A`;)> ....| きっと♪ /
/ ̄ ( ヘヘ  ̄ ̄\
/ \
(つづく)
ボルク=ウラキ その2
一瞬、状況が把握できなかった。
俺は確かXXのコクピットにいた筈、どう考えても致命傷を食らった以上死んだものと思ったのだが・・・
それともしぶとくも一命を取り留めたのだろうか?
だが、もしそうなら今頃は病院のベッドにいる筈・・・ここはどう見ても連邦軍設備の相部屋ではないのか?
次に眼鏡君の方に目を移す。階級章は少尉のもの、見たところ士官学校出たてのようだ。
「コウ?どうかしたのか?」
俺が黙り込んでいるのを見て怪訝そうに眼鏡が覗き込んでくる。
どうやら、俺のことを別人と勘違いしてるらしい。俺にはボルク=クライというれっきとした名前があるんだ!
が、相手に悪意は感じられないので慎重に尋ねてみることにする。
「済まないが、ここはどこだ?」
「( ゚Д゚)ハァ? まだ寝ぼけてるのか?今日から俺らトリントン基地に配属になったばっかりじゃんか。」
「トリントン基地だと!?」
「コウ・・・なんか悪いもんでも食ったか?」
「いや、大丈夫だ・・・」
意外な返答に思わず叫んでしまった。眼鏡君が額に手を押し当てようとするのを遮る。
トリントン基地だと!?ゴビ砂漠からは随分と遠いはずだが・・・何故北京ではなくトリントンなのだろうか?
「それで・・・君は誰だ?俺は君の言っているコウという人物では無くアルバトロスのボルク=クライ大尉なんだが。」
この質問が拙かったのだろうか?眼鏡君は完全に口をポカンと空けたまま固まってしまった。
次の瞬間、二重人格に陥ったのか?だの医者を呼んでくるだの騒ぎ出したので、仕方なく鳩尾一発で黙らせて慌てて外へ逃げた。
ボルク=ウラキ その3
急いで部屋から逃げたのは正解だったようだ。怒鳴り声を聞きつけてか、既に幾人かが部屋の前に集まっている。
とりあえず、自分のおかれている状況を確認する。
おそらく、コウという仕官は俺と外見的特長が酷似していること。そのコウという仕官と先ほどの眼鏡君とは同僚らしいこと。
そして、何らかの不手際から俺の方がトリントンへと回されてしまったらしい。あまりにお粗末な話だが、連邦軍という組織ならありえない話でもない。
いずれにせよ、俺はもう連邦軍とはおさらばしたかったのでそのまま外に出ることにした。
だが、行きがけに手洗に立ち寄った際・・・俺はとんでもないものを目の当たりにする。
鏡に移っている顔は、どう考えても東洋・・・それも旧世紀で言う日本系のものだったのだ。
階級章は少尉のもので、体格も自分のものとは異なる・・・あまりのことに俺は眩暈を覚えた。
兎にも角にも、俺はコウという”新米少尉”になってしまったらしい。
正直面倒くさいが、このまま騒ぎを放っておくわけにもいかないので、俺は”コウ”を装って部屋に戻ることにした。
案の定というか、部屋に戻るなり体格の良い仕官に呼び止められた。
「おいウラキ少尉!どこ行ってたんだ?」
「はい!手洗いに行っていました。・・・何かあったんですか?」
「叫び声が聞こえたと思ったら、キースが部屋の中で倒れていたんだ。」
「本当ですか!?・・・おい、大丈夫かキース?」
どうやら、コウ=ウラキというのが正式な名前らしい。階級が中尉のその仕官は部屋の中を顎で示す。
俺はさも今始めて知ったかのように振る舞い、意識の朦朧としている眼鏡君・・・もといキースに駆け寄り同僚を心配する仕官を演出する。
・・・・・・が、自分でのして自分で介抱してるの己の姿を省みると、少し悲しくなってくる。
「・・・・・・こ、コウ?」
「どうした?何かあったのか?」
「何かあったじゃないだろ?オルトロスとかボルトとか!一体どうしたんだよ?」
「( ゚Д゚)ハァ? 大丈夫かキース?転んで頭打ったんじゃないのか?」
俺はおどけてみせる。すると周りの人たちも呆れたように肩を竦めてぞろぞろと引き返していった。
キースはまだ釈然としない顔だが、これで一件落着ということにしておくことにする。こうして、俺のコウ=ウラキとしてのトリントン基地での生活が幕を開けた。
つづく
ヤザン→ユウ 第二十六章 「誰が押すものかよっ!」
目前に発射口が口を開ける。核ミサイルの発射シーケンスが作動しているのだ。急がねばならない。
情報部を信じるならば、核ミサイルは戦略核が搭載されている物が5箇所、基地の一角に集中している
筈だ。戦術核の発射はその後だ。ミサイルサイロさえ潰せば、発射は事実上、不可能になる。…が…。
「…邪魔だっ! どこから湧いてくる、このミドリ虫どもがっ! 新手の嫌がらせか?! 殺すぞ!」
ジオンの物量作戦が俺を苛立たせる。マゼラ・アタックにマゼラ・トップ、ワッパ、06が蛆虫かウンカ
の如く、俺とブルーを足止めする。ワッパで急速接近し、ホローチャージをぶちかますジオン兵。
ロックオンした途端に、トップを分離させ無駄玉を使わせるマゼラ・アタック。その雑魚共を片付けた
後に、執拗に隙を狙ってクラッカーやミサイルポッド、バズーカで攻撃を行う、旧式と新型の混成06部隊。
ブルーの機体は度重なる着弾による擦過傷により、ルナ・チタニウム装甲板の地肌の銀色と塗装面の蒼色の
タイガーストライプ迷彩を施されたかの様に、傷だらけになっていた。機体自体にはまだダメージは無い。
「…この糞野郎どもめ! アルフに誰が言い訳をすると思ってるんだ! 大人しく黙って道を空けろ!
無駄な抵抗をするな! …そうか、そんなに死にたいのか? ならば逝けェェェェェェェェェェッ!」
俺は撃ち尽くした100oマシンガンを捨て、ブルーの右手にビームサーベルを装備させ、サイロの前に展開
する06部隊に突っ込む。パイプ付きのU型の頭部に付いた冷却パイプを引き千切り、胴体をビームサーベルで
突き刺し、発射口にそのまま突き落とす。発射させなければ、俺の勝ちだ。MSの爆発で核が誤爆したなら、俺
の負けだが、勝負には勝てる。その時にはこの基地が吹き飛ぶだけだ。軍人は与えられた任務を完遂させなけ
れば軍人を名乗る資格は無い。…最も、己の良心を優先させた俺が言う言葉では無いが…。
「どうした、次は誰だ?! 誰が俺を楽しませてくれる?! 俺と一緒に死の舞踊(ダンス・マカブル)を
踊ってくれるんじゃなかったのか?! 忠勇たるジオン軍人さん達はよぉ?! 掛かって来い! 屑がッ!」
俺の行為に恐れを生したのか、ジオンの各部隊が行う、ブルーへの攻撃が散発的になった。…びびったな。
俺は動きを止めた06やマゼラ・アタックを攻撃してから、ミサイル発射口に投げ込み、爆発させる事を繰り
返した。戦いは人間心理を読んでやるものだ。突撃だけじゃあ、つまらない。…時には搦め手も悪くない。
「戦いは、びびった方が負ける! 人間一度は死ぬモンだ! 己が死ぬかどうかは鍛えた腕と多少の運!
あの世に逝っても覚えて置け、スペースノイドっ! 文句があるなら聞いてやる! 俺は寛大だからな!」
俺は外部スピーカーをONにし、大音量にして叫んでやった。イライラしっ放しだった気分がスッキリする
と同時に、敵弾の暴風雨が俺とブルーを襲った。…敵は少なくともタマ無しでは無い様だった。
『…ヤザンさん…。敵が…また…。このままじゃ…ヤザンさんが…』
「お前は、無事か、マリオ、ンッ! それ、だけが心ぱ…い…っ! 死人にっ、魅かれるなっ!
俺が…居るっ! 俺を…かん、じ…ろっ! くぉっ?! …後ろか?! 俺としたことがっ! 」
俺はダブデに向かう途中、背後から攻撃を受けた。残存部隊が面子を懸けて俺とブルーを堕としに掛かって
来ていた。全天周囲モニターの時代ならともかく、背後を振り向いた俺は、明らかに疲労の兆候を見せていた。
身に染み付いた癖と言う物は、なかなか修正出来ないものだ。俺の目に、黄と黒の注意ストライプに囲まれた、
プラスチックカバーで保護された紅いボタンが魅力的に飛び込んで来た。『EXAM』の発動ボタンだ。
『…押して! ヤザンさんっ! わたしと『EXAM』の力なら…勝てるっ!』
「…押すものかっ! 誰が押すものかよっ! 俺は俺の力で生き抜いてやるっ! それを自分から止める時は
俺が死ぬ時だけだ! 誰にも文句は言わせんっ! 俺はそうして生き抜いた! これまでも、これからもだ!」
機体の各部のダメージレベルが紅に染まってゆく中、俺はダブデを目指し、ただブルーを走らせ続けていた。
ただ己の限界点のみを見極めようとする、求道者のように。俺を知る者達に、恥じぬ生き様を見せるためだけに。
おお…こんなにも新作が…。オイラ、またROM専に戻っちゃいそうです!
…今回電波入りっ放しですね、オイラ。…ジオンファンの方、スミマセン。
刻を越えて(プルinララァ) その3
「…………」
「…………」
意味もなく見つめ合う二人。
「…………あ」
「…………」
「……ごめん、べ、別に脅かすつもりじゃなかった」
慌てたように弁解するアムロ。
しかし褐色の肌の女性は、返事さえせず、黙ってチョコパフェをパクついている。
「……あ、あの鳥のこと、好きだったのかい?」
「ううん、別に〜?」
「……………」
「……………」
センチメンタルな質問をあっさり否定され、言葉を失うアムロ。
褐色の肌の女性は、なおも手元の特大チョコパフェに夢中である。
「……ぱ、パフェ、好きなのかい?」
「うんッ!!
……美味しいモノが嫌いな人、いる?
それが食べられないのって、悲しくない? ねぇ?」
「そ、そりゃそうだけど、僕の言いたいのは」
アムロの言葉に、無邪気に答える女性。
外見だけなら、ともすればアムロより年上に見えるというのに、その言動は子供そのものだ。
噛み合わない会話に居心地の悪そうなアムロを尻目に、チョコパフェを空にした彼女は立ち上がる。
「……雨、やんだよ?」
そう言って首を傾げる彼女の表情に、アムロは思わず見とれてしまった。
「……きれいな目をしてるね、お兄ちゃん!」
「そ、そう?」
「……ぷるぷるぷるぷるぷる〜〜〜♪」
雨上がりの湖畔、褐色の肌の不思議少女は両手を広げて走り始める。
少年は呆然としながらも、しばし父親の事を忘れ、駆ける少女を眺め続けていた。
先輩の書き手のみなさん、頑張ってますね〜。
コッチも自分なりに頑張ります、と言いたい所ですが……下手すると続きは来年になる可能性もあります。
途中で放り出すつもりはないんで、マタ〜リとお待ち下さい。
ボルク=ウラキ その4
スケジュールを確認すると、MSテストパイロットによる訓練は明日から始まるらしい。
だが、ここでの生活が俺の想像とは異なっている可能性は大いにありうる。
そこで俺は急遽資料室へ行き、最近の出来事を含めてありとあらゆることを検索することにした。
そして知りえた「事実」は到底受け入れがたい内容だった。
大まかに言えば、今は「ボルク=クライ大尉」の存在していた0079年では無く、4年近く経過して既に0083年になっており、
連邦軍がこうして存続しているのを見てもわかるが、戦争は連邦の勝利で終結していた。
戦争の結末自体はある程度判っていたことである。連邦は数の暴力と現場の犠牲の上に勝利を築いて進歩しない組織なのだから。
四年の時間はどう考えても説明の使用が無い。
だが、顔や体格が別人になってしまったのは、医療整形ミスという大変苦しい言い訳も出来出来る。
そこに俺は一縷の望みをかけて、一年間の対ジオン戦争における詳細な記録を具に調べ上げる。
だが、ボルク=クライ大尉に関する記述は輸送中隊アルバトロスの壊滅と同時に戦死という記述が残るのみだった。
俺の一縷の望みは完全に絶たれた。
認めたくない話ではあるが、俺は4年という時間を越えて”コウ=ウラキ少尉”になってしまった・・・としか考えられなかった。
その辺の話は強引に割り切って思考から追い出した。他にも調べなければならないことが山ほどあるのだ。
何せ4年もの時間が経過しているのだ。MSのバリエーションもかなり増えたことだろうし、
操縦技法、基本戦術も大きな変革を遂げていることは想像に難くない。
俺のMSでの実戦経験は77−1の粗悪品かXXくらいしか無く、搭乗期間もそう長くは無い。
この基地の現状、MSの扱い方、覚えられることは何から何まで頭に叩き込むべく、
目をさらにして本に向かっていた為に俺は部屋に入ってきた一人の男の気配に気が付かなかった。
その5
「こんな夜更けに随分と勉強熱心なことだな。確か・・・今日付けでバニング隊所属となった・・・コウ=ウラキ少尉といったね。」
「ま、マーネリ大佐!?・・・あ、いぇ准将・・・」
俺はその声で初めて相手に気が付いた・・・と同時に見知った顔に驚いて大佐と口走ったのを、慌てて訂正する。この人が大佐なのは俺がまだボルク=クライだった頃の話だ。
この人が生きていてくれたことは喜ばしい。俺が回された現場で一番良識をもった指揮官だし、何より良識ある将軍はジオンとの戦争で数多く戦死しているからだ。
兎も角、この人が基地指令を勤めているというだけでも、俺にとっては大きなプラスと言える。
「何、夜中にふと目を覚ましたら、資料室から明かりが見えたものでね。ちょっと・・・良いかな?」
「し、失礼しました!」
俺は慌てて机の上に散らばっていた資料などを片付ける。司令は近くの椅子にかけると、率直に俺に尋ねてきた。
「今日初めて来て、この基地をどう思う?」
「はい、重力化におけるMS実戦運用の為のデータ採集を初め、訓練や研究において最適の基地であると思います。」
俺は士官学校出たての人間の模範的解答を装って答えた。本当のところ、核を貯蔵する基地にしては多くの人間が平和ボケしている印象も抱いたが、流石にそれは司令の前では言わなかった。
「本当のことを言うと、少々弛緩しているように写っただろう?君の目にはそう書いてある。」
「恐れいります。」
参った、この人の前で嘘はつけないらしい・・・俺は素直に兜を脱いだ。
「君は他の士官候補生とは何か違う雰囲気を持っているな。まぁ何にせよ、明日からの君の活躍に期待しよう。今日はもう遅い、あまり無理はするなよ?」
「はい!ご忠告感謝いたします!」
その言葉に残して司令は資料室を後にした。俺はそれを見送ると、再び資料に目を戻した。
不承不承「コウ=ウラキ少尉」を演じるつもりでいたが、これからの生活、決して悪いものでもなさそうだ。
(続く)
一日ごとに書いてる割に、展開がなんかもう非常に遅いです。
おまけに、ボルク=クライに関する記述が殆ど無いことを言いことに嘘書きまくりでごめんなさい・・・_| ̄|○
ハモマーン編 3
これが噂に聞く『マタニティブルー』って奴なのか?
はあ、だる〜〜ッ・・・何をするのもマンドクセ
流石にゴロゴロするのに飽きたので、TVをつける。
。。。。。
。。。
。。
なんか連邦の地上デジタル放送の番宣必死だなw
ミノフスキー粒子の影響は心配御座いませんと来たもんだw
ン・・・?何だ?TVの調子がオカシイぞ?
ゲシゲシ足で蹴っていると・・・
「我々は一人の英雄を失った・・・
これは敗北を意味するのか?
否!始まりなのだッ!!」
・・・ウゼェ、つーか眉無し・・・お前の顔、胎教に悪りィよ!
更にゲシゲシTVを蹴る。
「さあ、いよいよ新郎新婦の入場です!!」
『な、なんですってーー!?』
私はすっかり、連邦のプロパカンダ番組?
連邦ゴップ将軍の娘、ヤマラとサイド6の野球選手、崖との
即席政略結婚式の実況中継に見入ってしまった。
崖とか言ったな?お前・・・後悔していないのか?
などと思っていたが、2人の幸せそうな笑顔が大写しになると
私は妬いている自分が中に居る事に気が付いた。
(シャア・・・何故、私を捨てたんだ・・・)
何時の間にか私はポロポロと涙を零していた。
「・・・・」
『・・・!?』
目の前にハンカチが差し出されていた。
吃驚して振り向くと、何時の間にか私の部屋に入ってきた
髭のおっさんが、涙を流しながらこう言った。
「こんな結婚式にしたいよな?ハモン?」
私は恥かしさの余り、髭のおっさんを花瓶で殴りつけた。
またもや、不意打ちをくらった髭のおっさんは
倒れながらこう言った。
「ガルマ様の仇討ちもまだなのに、戦いを忘れるとは・・・
ハモン・・・礼を言うぞ・・・う〜〜ん・・・・」
(ばったり)
私はまたもや気絶した髭を介抱しなければならない・・・。
マンドクセ・・・
(つづく)
151 :
通常の名無しさんの3倍:03/12/22 14:18 ID:W2G5tGcZ
824 :(つД`)まだアク禁かよ・・・ :03/12/22 11:46 ID:qd7Z2knT
【板名】旧シャア板【俺が】キャラを入れ替えるスレ【お前で】
【スレのURL】
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1069332084/l50 【名前】アク禁中です・・・(;゚∀゚)
【メール欄】sageで御願い致します。
【本文】スゴク長いです。何回かに切ります。お手数ですが、宜しく御願いします。
825 :(つД`)まだアク禁かよ・・・ :03/12/22 11:47 ID:qd7Z2knT
ハモマーン編 3
これが噂に聞く『マタニティブルー』って奴なのか?
はあ、だる〜〜ッ・・・何をするのもマンドクセ
流石にゴロゴロするのに飽きたので、TVをつける。
。。。。。
。。。
。。
なんか連邦の地上デジタル放送の番宣必死だなw
ミノフスキー粒子の影響は心配御座いませんと来たもんだw
ン・・・?何だ?TVの調子がオカシイぞ?
ゲシゲシ足で蹴っていると・・・
「我々は一人の英雄を失った・・・
ヤザン→ユウ 第二十七章 「もう充分だっ!」
基地と核は無力化し、『任務』は達成したも同然だ。しかし、俺は更なる破壊を望み、敵を求めていた。
死ぬかも知れない恐怖を克服し、己自身のみの力で生をもぎ取る快感に、俺の脳は沸騰していた。
肉体が根を上げ続ける中、俺の意識だけが暴走していく。ひたすら目の前に敵を求める。殺すために。
「…まだだ! まだ見えて来ない! 何処に有る!? 有る筈だぞ! 其処に有る筈だっ!」
『ヤザン…さん…? …何を…捜しているの…? 怖い…! 今のヤザンさんは…まるで…』
『マリオン』にも理解できないだろう。…呆れた事に、言葉を叫んだ俺ですら解っていないのだから。
戦い続け、快感を求め続け、生き残る。その行き着く先に俺は何を期待し、渇望しているのだろうか?
終わり無き闘争? 身を焼く快感? 己を顕わすため? 昨日の自分を越えるために? …今は解らない。
突然、ブルーが停まる。突然我に帰らされた俺は、コンソールの表示に己の目を疑った。
「緊急停止だと?! 馬鹿な! 俺の技量にブルーが追い付けない訳が無いっ! 動け! 動けブルー!
まだ俺達はやれる筈なんだっ! アルフが泣くぞ! 俺は約束したんだ! 奴に生きて還ると! 」
どうやら俺は無意識のうちに、ブルーに『EXAM』発動時並みの負荷を機体に掛け続けて居たらしい。
…信じられない事に、機体のリミッターが作動したのだ。…ダブデが、その全砲身をブルーに向けていた。
『…ヤザンさん…わたしを…許してっ…! 優しい貴方を…わたしがやらせないっ!』
「…何だと? …!! やめろ! 止めてくれ! マリォォォォォォンッ! 」
『EXAM SYSTEM STAND-BY』。機械音声が『EXAM』の発動を告げた。モニターに表示が明滅する。
あの妙な虫の羽音の様な唸りも聞こえた。…だが、あのMSとの一体感が襲ってこない。
機体の各部アクチュエーターの表示が稼動限界を示すレッドからオールグリーンに一斉に変化する。
今、ブルーと一体に為っているのは…パイロットの俺では無く、14の、虫も殺さぬ少女だった。
「やめろ、マリオンっ! 俺が、俺が殺るんだッ! 機体の管制を俺に渡せッ! もう充分だっ!」
『やらせはしないっ! わたしが守るのっ! 乱暴な人は嫌い! でも…貴方は違うっ! 優しいっ!
『EXAM』に、潰させはしないっ! 生きた『EXAM』になど、わたしがさせはしないっ!』
ブルーの機体が激しく揺れる。ダブデの砲撃を潜り抜け、ブーストを掛けて急制動し、移動要塞に取り付く。
スラスターを吹かし、要塞によじ登り、ビームサーベルを普段の数倍にも膨れ上がらせ、ブリッジを叩き斬る。
『Zのパイロット』がやった事と今の『マリオン』がやった事が、俺にはその行動が何故か被って見えた。
人には無い力の発動。『マリオン』の味わう苦痛が、不思議にもダイレクトに俺にも伝わってくる。
断末魔を迎える多数のジオン兵の声が、『マリオン』に聞こえていない筈が無かった。…恐怖に震えたいに違いない。
しかし今の俺の傍には、いつも俺の膝の上に居る筈の『マリオン』が『感じ』られない。…必死に耐えているのだ。
ブルーが背後を振り向いた。敵の姿を求めて。そのメインカメラには、ツインアイが血の輝きを放っている事だろう。
ゴメンなさい。…ただそれだけです。今、言える事は。ベタベタですね、ハイ。
神様達が頑張る中、直球勝負なオイラは…なんなんでしょう? 逝ってるな…。
皆様方、お疲れ様です! 自分を信じて、頑張ってください!
ボルク=ウラキ その6
結局、資料に目を通していたら夜が明けてしまったようだ。
キースに昨日のことを聞かれたが、そこのところは体よくごまかした。
俺は欠伸をかみ殺しながら食堂に向かう。
トリントンの食堂も相変わらずだ。調理師の面々もまるで変わってない。
懐かしさのあまり声をかけたくなったが、怪しまれてはことなので堪えることにする。
とりあえず、何時もの朝食と同じように軽く注文を促す。
「人参大盛りで」
そ の 瞬 間 場 が 凍 り つ い た
俺は何か拙いことを口走ってしまったのか?
鳩が豆鉄砲をかっ食らったようなキースが口を開いた。
「コウお前・・・人参嫌いな筈だろ?」
な、なんだと!?とてつもない失態をやってのけてしまった!
周りの人間も、辛うじて無言で頷いている。どうやら、周知の事実のようだ・・・
俺は野菜が大好きだが、その中でも特に人参は格別、俺は人参を愛してやまないと言うのにっ!
人 参 の 素 晴 ら し さ が わ か ら な い だ と
なんて可哀想な奴なんだ!コウ=ウラキ!涙がちょちょ切れそうだ・・・
が、うっすらと目尻に涙を浮かべている俺を見たキースが
「お、おいコウ!泣くほど嫌なら無理して食べるこたないだろ?」
と、言ってくれたお陰でどうにか誤魔化せたようだ。
しかしこの分だと、コウは相当なお坊ちゃんらしい・・・まさか一人称が「ボク」なぁーんてことは無いだろうな?
悪いものでもなさそうだというのは前言撤回!とてつもない不安感が俺の心にのしかかった。
ボルク=ウラキ その7
何はともあれ訓練が始まった。
俺が配属されたのはサウス=バニング大尉の小隊。通称「不死身の第四小隊」の指揮官を務めた漢だ。
俺の知る限りではMS隊指揮官としては最高の人間だ。俺もキースも運が良い。
訓練の前に軽く自己紹介があった。
どうやら、昨日キースの部屋に来ていた仕官はディック=アレンという名前らしい。
バニング大尉程ではないにしろ、アレン中尉も優れたパイロットと見た。
そして、バンダナを巻いて先輩風を吹かしている男がラバン=カークス少尉。
そして俺とキースの五人でこの小隊は編成される。
訓練自体は、アレン中尉を仮想的として、カークス、俺、キースの三人でチームワークを組んで行うとのことだったのだが・・・
倉庫に連れて行かれた俺は目眩を起こしそうになった。そこに鎮座したのは鹵獲された06F、いやF2型だった。
カークス以下三人が、アレン中尉が乗った改良型の79を追い回すと言われても承服しかねる。
最も、実際不平を零したカークスが腕立て100回をやらされていたので、迂闊な発言こそ控えたが・・・
いざ訓練が始まると、俺は本気で苛立ちを通り越して頭痛を覚えた。
卒業したてのキースならまだしも、先輩風ふかして調子こいてるカークスもせいぜい「MSの操縦が出来る」程度だったのだ。
オメデトウ、君達は実戦に出ればものの五秒で死ねます。
キースは楽して生きようとするタイプの人間だから、苦労して進歩しようという意思が全く見られなかった。
口を開けば「やれ女っ気が無い」だの「やれかったるい」だのの連発でしょっちゅう腕立てばかりさせられている。
決して悪い奴じゃない。むしろ良い奴なんだから、これで根気さえあればとつくづく思ってしまう。
カークスはカークスでザクに乗せられているのが不満タラタラで仕方が無いらしい。愚痴る暇があったらもう少し技量を上げろと言いたい。
大尉に掛け合って、カークスの代わりに俺をチームリーダーにしてくれるよう頼んだが
「10年早い!」
とどやされ、腕立て500回をさせられてしまった。
訓練は続いたが、二人をフォローしながらF2で79Cと戦うのは正直きつかった。ザクパイロットの気持ちが少しだけ判った気がする。
そんなある日、俺はある噂を耳にした。どうやら、ペガサス級の新型艦がこのトリントンにやって来るとのことだった。
(続く)
なんかもう、滅茶苦茶です。
ええもぅ、出鱈目のオンパレードです。
なんか話を書くごとに自分の抱いているボルク=クライのイメージが壊れてくるや・・・吊
マ・クベ編第二話
しばらくして目が覚めた。
「閣下、大丈夫ですか。」
「ああ、大丈夫だ、すまんな大尉。」
「とんでもない。閣下こそあまり根をお詰めにならないように。」
「うむ。」
と、受け答えをしているが私の気持ちはそれどころではなかった。
私はビッター少将になっているのだ。
こんなことは聞いたことがない。
しかし、こんなところで途方に暮れている場合ではない。
オデッサに連絡を取らなくては。
「大尉、すまんがオデッサと連絡を取りたい。通信の用意を頼む。」
「はっ」
オデッサにいるのが私か、少将かはわからんが今後のことを相談しなくてはなるまい。
「閣下、」
「どうした。」
「向こうから通信です。」
「なに、わかった、すぐ行く。」
「少将、おはようございます。」
「おはようございます。中佐」
「すまんが大尉、はずしてくれないか」
「はい」
どうやら興味深い会見になりそうだ。
ノイエン・ビッター編第二話
なんということだ。
私がマ・クベ中佐になっているとは。
信じられん。
だがこれは現実だ。
兎に角キリマンジャロと通信をせねば。
「ウラガン中尉」
「なんですか」
「キリマンジャロのビッター少将と通信をせねばならない、準備を頼む」
「はい」
向こうにいるのが私にしろ中佐にしろ話し合うことはできる。
「中佐、用意ができました」
「わかった、すぐ行く」
「こちらキリマンジャロ」
「マ・クベだ、少将殿に話がある」
「かしこまりました」
「少将、おはようございます」
「おはようございます。中佐」
「ウラガン中尉」
「はっ」
「はずしてくれ」
「了解しました」
ここからが重要だ
二人とも敬語を使ってるのは、
マ(ビッター)は相手が自分よりも階級が上だから。
ビッター(マ)は相手のほうが肩書きが上だからです。
現場至上主義大尉 ◆H4FBfOzQIw 様人参大盛りのところで爆笑しました。
ヤザン厨◆fACt0Nk7D. 様の戦闘描写は毎回惚れ惚れします。
ハマモーン、ジェリドズル様どちらもコメディータッチでいいです。
プルinララァ様想像したら死にそうになります。
他の皆様の作品も全て私のと比べると断然優れていて毎回楽しみにしています。
皆様の御健闘をお祈りしています。
バーニィパート(その46)
警報が鳴る。
「ガトー!聞こえているか!!返事をしろ!!
お前が忘れても僕は忘れないぞっ!!」
・・・どっかで聞いた声だ。
ガンダム1号機が突っ込んでくる。
二合三合と打ち合うが、
呆けたままの俺は、ビームサーベルで胸を貫かれてしまった。
電流がコックピットを駆け抜ける。
筋肉が絞られる痛みで、動きもままならない。
「うえへへへっ!、どうだぁ〜?がぁとぉお〜!痛いだろう!!
だけど僕の受けた屈辱はこんな物じゃないんだぞおおおぅ」
キモい奴だな。聞いた事のある声だけど誰だか思い出せない。
こんな所でほとんど知らない奴と心中ってのも情けない。
けどまあ、できる事をやるしか無いか。
動ける範囲で操縦する。
胸を貫かれたまま、ガンダム二号機が敵の腕をつかむ。
「なぁっ、何だ!?離せよっ!!」
そのまま腕を引っ張り、敵の体を引き寄せる。
ビームサーベルは更に深々と刺さって、
体に流れる電圧も上がったような気がする。
「なっ何をするんだ!?やめろっ!!」
ああ、このまま死んじゃうのかな。
そう思った時、
「少佐!助けに参りました!!」
カリウスの声を聞いて、俺は気を失った。
つづくかも
貫かれたのは二号機の胸ですかそれとも・・・
またミンチ?
運命からは逃れられないのか
このバーニィのことだ、生きてるに違いない・・・違いないもん!(ノД`)・゚・
それはそうと、コウが既にジャンキーと化してるのにはワロタ
>>156 お互い、辛いですね…。実はオイラもなんですよ…。しかし、オイラはヤザンとユウが大好きです!
ブルーとZの両作品も!情熱でカバーしましょう! ですが…読者の皆様がオイラを許さないか…。
>>157-158 そんな事は有りません! いきなり状況確認に入るとは、斬新です。 まだまだこれからです!
頑張ってください!
>>159 お忙しい中、有難うございます! 間に合え、カリウス! とオイラは願っています…!
オイラの様にだらだら長く細かく書く事の無く、まとめ上げる腕を…習いたいです…。本気で…。
皆様、お疲れ様です! オイラも頑張って、中盤戦を乗り切ります! さあ、逝きまぁぁすっ!
刻を越えて(プルinララァ) その4
……父親との再会を終えたアムロは、浮かない顔でハンドルを握っていた。
「父さん……」
憂鬱な気持ちのまま、港への近道――そこは非舗装のぬかるんだ道だったが――にハンドルを切る。
しばらくして、道の途中で頓挫している一台のエレカを発見した。
「全く、近道などするものではないな」
「近道しようって言ったの、大佐だよ!」
「わ、私はただ、あまり時間がないとしか……」
「ん〜、でも、そう『思って』いたでしょ?」
「……いいから車は動かないのか、ララァ?」
……何やら道の真中で、大人と子供が揉めているらしい。
「助けるべきかな? コッチもあまり時間はないけど……」
気にしつつ、なおも車で近づくアムロ。
やがて、その問題の2人の姿が明確に分かる距離になって……彼は驚愕した。
思わず急ブレーキを踏み込む。
バシャッ。
「うおっ!?」
止まった場所が悪かったのか、車輪が水溜りを踏んでしまい、2人に飛沫が降りかかる。
緑の服の女性はヒョイと避けていたが、紅い服の軍人はまともに被ってしまっていた。
「あ、ご、ごめんなさい!」
「い、いや、構わんよ」
「避けられると思ったんだけどな〜☆」
慌てるアムロの声に、虚勢半分の余裕を見せる男と、男をからかうような女の声が答える。
アムロは、相手の2人組みの姿に、次の句も継げなかった。
なにしろ、そこにいたのは……
紅いジオンの軍服に身を包んだ仮面の士官と、湖畔で出会った褐色の肌の少女だったからだ。
先輩方、頑張ってますね〜。
こっちもいずれ戦闘シーンに入るわけですが、果たしてみなさんのように書けるかどうか……(汗
コッチはコッチで、マタ〜リと逝きますね。
ヤザン→ユウ 第二十八章 「少なくとも、寂しくは無い」
『マリオン』がブルーの機体の管制を奪い、MS戦闘を行う姿は、俺を羨望と嫉妬の渦に容赦無く叩き込んだ。
一言で言えば、『優雅』だった。俺のやる様に敵の只中に躍り込み、掻き回し、混乱させる様な事を一切行わずに、
敵の攻撃をまるで舞を舞うかのように瞬時に読み、紙一重で回避し、コックピットにただ、一撃の、的確で致命的な
攻撃を加えて行く。無駄な動きなど一つも無い。『EXAM』の稼動時間カウンターが漸減して行く中、数秒間の内
に一機のペースで敵を屠って行く。正にMS乗りの誰もが思い描く理想の戦闘スタイルだ。
機体のダメージや消費エナジーを最小限に抑え、敵には致命的なダメージを与え、戦闘能力を奪う。言葉にすれば
簡単だが、乱戦の中、それを実行する事がいかに困難かは、実戦を経験した兵士の誰もが知っている。
敵は『敵』だけでは無いのだ。地形、気象、敵・味方の支援砲撃、各種弾薬の効果…。考慮しなければならない物
は山ほど存在する。…しかし、この『NT・マリオンの操るブルー』はその総てを認識し、戦闘しているのだ。
「…クルスト博士の恐怖が…やっと実感出来たな…。普通の人間では、相手にならん…」
ヒートホークを構えた06が、正面からブルーを襲う。俺がペダルを踏む事無くブルーは回避し、空を斬らせた。
ブルーの左拳が、06のコックピットをすれ違いざまに最大出力で文字通り『叩き潰す』。…悲鳴が、聞こえた。
すかさず右にブルーが体を開くと、09のジャイアント・バズの弾が即座に通過して行った。…敵の動揺が、解る。
ブルーが09に向き直り、腰部ミサイルを発射する。2発キッカリ命中し、09のパイロット達の敵意が消えていく。
そのまま停まる事無く、07に向かって体当たりし、右手のビームサーベルをコックピットに当て、一瞬だけ発動させて
焼き殺した後、また出力を切る。…戦闘行動の総てに措いて、無駄と言える物が一つも無かった。
「…虐殺だな…。いや、違う…これでは『屠殺』だ…。…何っ!? 歩兵まで殺るか!? しかもMSでだとぉ!? 」
敵の構築した歩兵用の陣地や塹壕まで、丁寧に脚で踏み潰しながら、胸部バルカンで掃射して行く。敵意に容赦しない
『EXAM』に俺は怒りを爆発させた。怯え、逃げ惑う、抵抗出来ない兵にまで攻撃を加えるのは、俺の美学では無い。
「…聞こえているか『マリオン』っ!! 俺はこんな真似を望んじゃいない! 今すぐ止めろ! 止めるんだよ! 」
『…いけない事だと解っているのっ、わたしはっ…! 『EXAM』がっ…! ?!ヤザンさん、逃げてっ! 』
『マリオン』が苦しい息の中、俺に警告すると同時に、ブルーが高々とビームサーベルを持った右手を掲げ、ビームが
発動する部分を俺に向けた。…どうやら最大の敵意を、『EXAM』はこの俺に発見したらしい。至極結構で真っ当な事だ。
敵よりもこの俺を恐れるとは、よく解って居るじゃないか。『EXAM』と言う奴は。よく出来ているシステムだ。
「この俺が逃げると思うか、マリオン! 機械風情に尻尾を巻いて逃げるヤザン・ゲーブルだと、オマエは思うのか?
…オマエ一人だけ、置いては行けん! 女に救われて、挙句に見捨てるなんて真似など、格好が悪過ぎて、この先
男を演って行けんのだ! 生き残る事が俺の主義だが、重い恩を受けた恩人を見捨てて逃げられるか!」
『ヤザンさんっ…』
「こんな死に方も悪くないな? 目に見えんが、女の子が傍に居てくれる…。少なくとも、寂しくは無い」
俺はビームサーベルの粒子が凝集して行くのを他人事の様に嘲笑いながら見ていた。笑いが止まらない事に満足しながら。
>>167 有難うございます。このまた〜り風味がたまらなくイイですね!
ヤザンか。
嫌いなキャラだったけど
好いかも。
マズイ…。ヤザン(ユウ)の台詞を大塚芳忠声に脳内変換したら燃えてきた…。
今は山ちゃんだろうが、ヴォケ。
ハモマーン編 4
歴史にifは禁物と云う。
あの時こうすれば、失敗しなかった。勝てたとか色々ある。
この私も数あるシュミレーションで一年戦争を攻略したクチある。
ジオンヲタの私から言わせて貰うが、一度として連邦に負けた事は無かった。
それらを踏まえて言わせて貰えば以下の通り。
ギレン・・・オマイ人事に問題ありすぎ!
キシリア・・・腹黒すぎ!
ガルマ(故人)・・・シャアに気を許しすぎ!
ドズル・・・お前が地球方面軍司令官になればry
変なMAやMSイラネ(゚Д゚)
後、ガソダムと木馬に拘りすぎ・・・
・・・止めよう。虚しくなって来る。もうクリスマスだ・・・
何時までも私がゲームや2chをしてたので、それが
シャアに捨てられた原因なのかもしれない。(´・ω・`)
全ては無駄である。敗将、兵を語らずと言うではないか。
ハマーン=カーン・・・
確かに『私』もスペースノイドの独立を目指した闘いに
身を投げ打って来たが、結局、独りの男に裏切られ、捨てられた。
その後の私は・・・此処だけの話だが、自暴自棄になっていた。
ZZガソダムのパイロットの自制も聞かず自爆を選んだ。
私の命と記憶は其処で宇宙の星屑となる筈だった・・・・。
クラウレ=ハモン・・・
確かに私と名前は似ている。容姿もまあまあだ。
一応満足している。何も知らない髭からは
【 結 婚 】を言い寄られている。正直、悪い気はしない。(*´∀`)テヘw
問題は私が宿している子供・・・誰の子なんだろ?
ムムゥ・・・頭が痛くなってきた。この件については後で考えるとしよう。
頭痛の種はまだまだある。沢山在り過ぎて、また八つ当たりしそうだ。
今のところ差し迫った最大の問題は、白い悪魔を擁する木馬と戦うには
明らかに戦力不足なこの状態だ。全く、愚直にも程がある。
産婦人科の定期検診に行っている間に、ランバ=ラルお前って奴は・・・
私は花瓶攻撃でまたもや気絶している髭を介抱し始めた。
あのマ=クベに手渡すぐらいなら、
主砲が無い試作型ザンジバルタイプの船であっても
宇宙暮らしの長かった私なら上手く使ってやれるものを・・・口惜しい。
幸せそうに気絶している髭を介抱しながら
一度捨てた命が、奇しくもこのような形で再び得られた事に
私は何か大きな意思の存在を感じない訳にはいかなかった。
つーか私もこの分だと医者になれそうかも?
こら!いい加減、目を醒ませ!髭ッ!
(つづく)
ボルク=ウラキ その8
新型艦の噂の出所となったのは、昨日届いた実験用の新型バックパックだ。
今は基地内の幾つかの79Cに取り付け作業が行われている真っ最中だが、
もしあれが新型MSの為の代物なら、当然ガンダムタイプ並のMSという話になる。
その搭載艦となればペガサス級以外にはありえない。
トリントンは重力下におけるMS実験には最適な基地だ。
事と次第によってはペガサス級とともにガンダムがやってくるかもしれない。
XXに初めて乗った時ですらある種の感動を覚えた。
あれから四年、最新鋭のガンダムであれば性能はどれくらいだろうか?
「おいウラキ、聞いているのか?」
「はい、失礼しました!」
どうやら、噂の方に気をとられすぎて大尉の話も殆ど聞いていなかったようだ。
慌てて大尉の方に向き直る。
「今日は、バックアップを取り付けたGMとの模擬戦だ」
「ザクでパワード型のGMと戦えって言うんですか?」
何時ものようにカークスが不平を垂れる。
俺も今回ばかりはカークスに賛成だ。いくら何でも相手が悪すぎる。
だが、大尉は取り合わずに俺の方に顔を向けた。
「そこでだ、今日はザクのチームリーダーを変更する。ウラキ少尉!お前がカークスとキースに支持を出せ」
「えぇーっ!?そりゃどういうことですか?」
やった!どうやら大尉は何だかんだ言って俺の話を考慮してくれていたということか。言ってみた甲斐があった。
「よろしくお願いします、先輩!」
「ぐぎぎぎぎ・・・」
俺は控えめに接したのだが、カークスは終始、苦虫を踏み潰したような顔で睨んできた。
とても話を聞かせるどころじゃなかったので、キースと一緒に宥めすかして打合せを行うところまでとりつけた。
ボルク=ウラキ その9
荒涼とした大地が広がり、聳え立つ無数の黒い塊が照りつける日の光を反射している。
天然の代物ではない。ジオン軍のブリティッシュ作戦によって降り注いだコロニーの破片である。
まるで岩山のような破片の群れの間を縫うように飛行しているのはアレン中尉の駆るRGM−79C パワードジム。
その79を窪みに潜んで狩人宜しく待ち構えているのは三機のF2。
高い推力を生かして破片を飛び越えた79の武器が唸り声を上げて正面の機体に牙をむく。
操縦者のボルクは後ろに跳ねると、ブースターを吹かしながら反撃に転じる。
しかし、79はその高度を維持したまま今度は破片の内側に隠れてしまった。
「速い!」
「落ち着け、キース!二人とも、打ち合わせどおりのフォーメーションで行くぞ!」
『了解!』
返事が聞こえると早速ボルク機が破片の中へと飛び込む。その動きに合わせて僚機もそれぞれ左右に散った。
まずボルクが手頃な破片を盾にしながらGMに近づき、盛んに食らい付く。
「良い動きをするもんだな!」
「クソ・・・やはり速いな。」
79はバーニアを吹かしながら、残骸の狭間を潜り抜けるようにして破片の外へと逃れた。
そこへ横合い回り込んだキース機が背後につき、相手に振り切られないようその姿を追う。
だが、破片が途切れたところで当然の如くアレンの待ち伏せを受けていた。
ペイント弾が景気良くキース機に命中、そのまま地面に着地する。
「キース少尉、ちゃんと操縦のお勉強をやり直した方がいいんじゃないか?」
「もらった!」
その刹那、上空からカークス機が迫り79の退路を塞ぐべく弾丸のシャワーを浴びせる。
アレンは意に介する風なく攻撃を回避、破片の頂上へと急上昇、カークスもそれを追いかける。
「畜生!なんて推力だ・・・」
「カークス、ぼやいている暇があるのか?」
急上昇を続けていた79が突如反転。急な事態に対処できずカークスは壁に叩きつけられる。
アレンはそのまま地面に着地することなく再び別の破片を目指して飛行を続ける。
無論、キース機がその後を追うものの、出力と推進力の違いは明らかで徐々に引き離されていく。
「逃がすか!」
上昇を続ける79をキースは攻撃するも命中せず、逆に反転したGMのペイント弾の洗礼を受ける羽目になった。
その10
その間にも79は再び上昇を開始する。と、そこへ突然の警告音。
破片の頂上からボルクのF2が躍り出たのだ。
「これで!」
「クッ!」
F2のマシンガンが唸り声を上げ、アレンの顔に始めて苦悶の表情が浮かぶ。
瞬間的に出力を上げて攻撃から逃れるが、急な推進力の使い方は機体に負担をかけル結果となった。
必要に迫られたアレンは目視で一時的な足場を探し、最も距離の近い足場に着地する。
だが、アレンは肝心なことを計算に入れ忘れていた。機体の重量である。
散々、踏み叩かれた床は、バックアップ装備ジムの重量に耐え切れずに下落した。
アレンが体制を立て直すよりも早く、ボルクの第二撃がGMに命中した。
「か・・・勝った!」
「やれやれ惨敗だな。良くやったぞウラキ!大したもんだ。」
『か、勝ったのか!?中尉に・・・』
『スゲェ!ははーーっ!』
カークスもキースも、歓声を上げながらも直には信じられなかったようだ。
訓練場所から少し離れた地点に停車していたデータ収集車の中では、その詳細を具に見ていたバニングが目を細めた。
(あいつめ・・・見事やりおったな。)
「大尉、バックパックの実験データが不足しています。」
「うむ、それにしても良くやったなウラキ。帰ったらビールを奢ってやる。」
『はい、有難うございます!』
『惨敗ですよ全く。どうやら性能に頼りすぎていたみたいです。』
「アレン、今度は出力を最大にして模擬戦を続行しろ。」
ボルクの感謝と、アレンの自戒の言葉を聴きながらバニングは矢継ぎ早に支持を出す。その一方で
『いやー、大勝利だなコウ、アレン中尉から勝ちを拾うなんて。』
「キース、お前は本当なら二度も撃墜されてるんだぞ?」
『はぃ・・・』
軽口を叩くキースに釘をさすのも忘れなかった。
後にまっている腕立てを思ってか、キースはの返事は気の無いものであった。
(続く)
展開云々以前に描写と文章の段階で自分の未熟さをつくづく思い知りました。
皆様方の作品にはほとほと感服している次第であります。
何とか頑張って皆様方のレベルに追いついて行きたいと思っておりますので、何卒宜しくお引き回しの程を・・・
追伸 年末年始で多忙につき、しばらく投稿が出来そうにありません。真に申し訳ありません。
ジェリドズル編 10
私はジャマイカン少佐。この艦隊の最高責任者だ。
趣味は双葉ちゃんねるのエロ画像収集。
この間、掲示板にエマ中尉の隠し撮りパンチラ画像を
貼ってやったら住人達に非常に喜ばれた。
ふふふ・・・感謝しろよ?としあき達w
ついでに告白するが、グロ画像を貼りまくってる
「としあき」とは実は私の事だ。ははは・・・
まだまだこんなものじゃない。私のHDには山ほど
グロ画像がある。つい先日も良い物が撮れた。
さて・・・早速貼ってやるとするか・・・
(コンコン・・・)
ノックの音、誰だ?こんな夜更けに?
『誰だ!?何の用だ??・・・ん?カクリコン中尉?
如何したんだ?そんな顔をして・・・』
*****************************************************
『成る程、ジェリドの様子が異常すぎるというのか
確かに奴はライラが死んでから塞ぎ込んでいたが・・・
全く手の掛かる奴だ。
しかし、カクリコン?お前も心配症だな。
ジェリドなら心配ない。飯もちゃんと喰ってる
物凄い勢いで食べているそうじゃないか?
しかも3人前をなwコック長が言っていたぞ?』
私は苦笑しながら目の前のカクリコンを諭してやる。
噂では、嫌な上司とか言われ続けた私ではあったのだが・・・
これで少しは私の事を見直してくれただろうか?
初めて部下からの相談を受けて少々、上気しながらも
歳の割には額の面積が広くなっている男の悩みを聞いてやっている。
『まあ、なんだ・・・そんなに疲れているのなら
次の作戦が終わったら、纏まった休暇を取るといい。
正直、君に抜けられるのは此方としても
辛いものがあるのだが、致し方無い。
それにもうクリスマスだ。
貴様には地球にコレがいるんだろ?ん?ん?このこのw』
照れまくるカクリコン・・・
まるで茹蛸だwふっふふふふ・・・可愛い奴め♪
私は私の貴重な双葉タイムを邪魔した男に
死亡フラグを建てる事を忘れなかった。
メリー・クリスマス♪(゚∀゚)
(つづく)
職人さん方すげーなあ。
俺も見習って大学のレポート真面目に書こう…
シングルベ〜る〜シングルべ〜ル〜1人〜啼くぅ♪ …なオイラです…。(号泣)
さて、気を取り直して、と…。
>>170-172 ヤザン厨冥利に尽きます! 明るいヤザン道を極めたいです、オイラなりに! (極道者になりそうですが)
>>173-175、>180-182 同時進行、お疲れ様です! メリークリスマス! …は明日かな? 今日もOKです!
>>176-179 書けば書くほど、こなれてきますよ! マターリ待ちます!
>>183 レポートは溜めれば溜めるほど、後から地獄を見るモノです…。 大学時代はそれで刻の涙を見ましたよ、オイラは…。
早めにやっつけた方が吉です! 輝ける明日へ向かって頑張ってください!
ヤザン→ユウ 第二十九章 「この俺が、涙など…!」
粒子が急に拡散し、光が消える。…ブルーの機体がシステムごと停止したのだ。『EXAM』の稼動時間カウンターが、
−(マイナス)の領域に突入しても、まだ律儀に『刻』を刻んでいた。…俺は、生き延びたのだ。己の力量ではなく、
女の、『マリオン』の憐憫と、ブルーの『スタミナ』切れによって。俺にとっての、それは考えられる最悪の結末だった。
体を拘束していた安全ベルトを外した俺は、立ち上がり、目の前のコンソールを力任せに殴り続けた。
「糞ッ! 糞ッ! 糞がぁッ! 死んだ方がまだマシだ! 何だってこんなッ…! …ッ! ウォォォォォッ!!! 」
俺は、俺の誓いに背いたのだ。俺の力の無さによって。少女の手を、自発的に人間の血に染めさせてしまったのだ。
俺の軍人としての、男としての誇りが、地に落ち、踏みつけられ、汚され、崩れて行く音が耳の奥から聞こえて来る。
「まだ14の小娘に、俺は何をさせた?! 女が戦場に居るのは気に食わないだと?! その女に危機を救われた俺は…
ただの道化以下よりまだ悪いっ! …畜生畜生畜生畜生ッ! 無力過ぎるにも程度がある!…情け無いっ…! 」
よりによって、未来を託すべき者の手を、汚させてしまったのだ。強制させたのなら此処まで俺は後悔をしない。
明日を生きるべき者のために、俺は生き延び戦うのだ。血に汚れようが罵られようが、構いはしない。武器を取り、戦う
者の哀しみを味わう人間が、俺が進んで汚れる事により少しでも居なくなるようにと…。この瞬間まで戦い続けて来た。
…俺のささやかな願いは、天に聞き届けられなかったのだ。最悪の形で裏切る事になったのだ。…少女の、信頼を。
『わたしは…生きていて…欲しかった…。ヤザンさんに…。だから…自分を…責めないで…。悪いのは…』
「俺だ! 核を潰し、基地施設を破壊した時点で見切りを付けて撤退していればっ…。頭に血が上った俺がっ…!
女に戦場から消えろと言った俺が、女、それも民間人に戦場で救われただと!? これ以上の醜態は無いんだっ!
俺は生きる拠り所さえ失った! 守るべき誓いさえ己の手で破ったッ…! 哂いたければ哂え…『マリオン』…」
コンソールを殴り続けた俺のノーマルスーツの拳の部分は、何時の間にか表皮の強化繊維が裂け、内側の保温層が露出
していた。血が滲み、コックピットに滴るまで痛め付けたその部分を、暖かい感触が柔らかく、包む。…痛みが、止んだ。
『ヤザンさんは…本当は優しい人…。怖いのは…そう自分で信じて、他人にそう見せかけているから…。どうして…?
『戦争が好きだ』と心にも無いことを言うの…? 本当に好きなら…体を傷つけてまで…私のことで悩むはずが…』
「…人間と言う奴は、慣れて行く。どんな事にも…。俺の良心がもし有ったとしても、眠って貰わねばならない時が、
ある。人殺しを俺がやらなくても、誰かがやらなければいけなくなる。…同じ嫌な思いをするなら、慣れている俺の
方が、巧くやれる。…そんな嫌な思いを…真っ当な『人間』に…して欲しく…無かったんだ…。なのに俺はっ…!」
コンソールに再び叩き付けられようとした拳が、途中で目に見えない何かに遮られた。柔らかい誰かの腹を殴った感触
が、俺の頭に冷水を浴びせ掛けた様に、怒りに熱くなった意識を急に冷まさせる。…俺は中空に手を伸ばし、抱き締めた。
『もう…泣かないで…。どんなにヤザンさんが手を汚しても…わたしが…傍に…いるから…守るからっ…』
「俺が…泣いている…だと? ハハッ、莫迦な事を言うな…。この俺が、涙など…! これはただの角膜の洗浄液だ!」
『…心の…ね? ヤザンさんの…。強くなるために、何かに耐え抜くために、人は涙を流すの…。泣いて、恥じる事は
…何も…一つも無いの…ヤザンさんには…。貴方が汚れるのなら…わたしも一緒に…汚れるから…ね? 』
…俺は、認めたく無かった。この少女に、母親の膝で幼児が泣くが如く、俺の傷ついた誇りと心が癒されて行くのを。
…今回は美化フィルターをかけ過ぎました。荒々しいヤザンのファンの方、
石を投げないで下さい。オイラの強い、毒電波が悪いんです!
海蛇でもヤザンに喰らって来い。話はそれからだw
サイクロプス隊に免じて許してやれ。今日は命日だからな。
まごうことなきヤザン厨だなw
これからもがんがって下さい。
…皆様、お疲れ様で…す…。 オイラです…。うう、やりすぎた…。
>>187 ヤザンスレでROMって反省しきりです、ハイ。
>>188 バーナード・ワイズマン曹長(伍長から二階級特進)に、敬礼!
>>189 暴走しすぎてスミマセン…。なんとか収拾つけて、頑張りまぁす!
さてと、そろそろ出すかな、対面シーンを2バージョン。逝きマァァす!
ヤザン→ユウ 第三十章 『…オマエの…せいではない…』
俺とブルーがその場に停止している間、生き残ったジオンの歩兵達はブルーを狙い執拗に攻撃していた。
小銃弾や拳銃弾等の実体弾が命中する、高く澄んだ音が装甲を伝わり俺の耳に届く。…再起動は不可能だ。
俺の操縦でガタが来たのと、『マリオン』が擬似的にノーダメージの状態で『EXAM』を発動させたため、
OS関係のソフト面は正常に作動しても、駆動系や関節系のハード面、下手をすればフレーム系も一部損傷を
しているかもしれない。蒼き死神、ブルーは今や『燃え尽きた』状態にあるのだ。俺は苦笑した。
「パイロット失格だな…。これじゃアルフに笑われるな…。いや、号泣してくれるか…? 」
『ヤザンさん、上!』
「な…! あの…馬鹿野郎っ! ミデアで来るか?! 戦場の只中に?! 引き返せ、アルフ! 危険だ!」
「…悪いがお断りだ…。オレのブルーとオマエを…見捨てはしない…! …機械化歩兵部隊を投下する。
…付近の掃討は彼等の任務だ…。…ヤザン…礼を言うぞ…ブルーの頭部をよく無傷で…こんな状態に
なっても…。…しばらくそのまま待機してくれ…。…時間は取らせん。オレも降りるからな…」
空を舞うミデアから、次々と落下傘を装備した車両が投下されて行く。俺はようやく思い出していた。
この部隊が『第11独立機械化部隊』では無く、『第11独立機械化『混成』部隊』である事を。各種兵科が
一通り揃っている部隊なのだ。…俺は無意識の内に、MSにこだわり過ぎていたのだ。…俺には仲間がいた。
通信が、入る。音声のみだが、味方の名も知らぬ奴等からだった。俺は回線をフルオープンにした。
「我が部隊の看板エースに傷を付けちゃあ、第11独立機械化混成部隊の名が泣きますからね! 少ぉし
待ってて下さいや、ユウ中尉殿! すぐに足元のジオンの奴等なんぞ、追っ払ってやりますから! 」
「汚ェぞ! ライル! 中尉にポーカーの借りが有るのは、手前ェだけじゃ無ぇんだ! このぉ! 」
「待ってて下さいね、中尉…。アルフ大尉を乗せて、この私が優雅に空から舞い降りますから…」
「…アンタ、それ、公私混同だよ? ヴァネッサ? 変な自己主張しないの! あ、アタシはケイね?」
ブルーのコックピットに続々と通信が入ってくる。皆、俺の事を、いや、ユウ・カジマの事を思って語り
かけて来てくれるのだ。俺は言いようの無い嫉妬に駆られた。…俺の一年戦争時代に居た部隊は、こんなに
暖かくは無かった。同じ最前線に配置された部隊でも、天と地ほどの差が有る。…俺は見捨てられたのに。
『…ヤザンさん…そんな事が…?! 酷いっ…! 味方なのに…そんな事を…するなんて…! 』
「…半分は俺の蒔いた種だ。一人で戦争を戦っているのだと勘違いした、俺の…な…」
ミサイル基地が完全に掃討され、俺とブルーが回収されたのは、アルフの通信よりきっかり2時間後だった。
コックピットの惨状を一目見たアルフは、黙って俺を抱き締め、言った。『…オマエの…せいではない…』と。
アルフの奴はようやく信じる気になったのだ。『マリオン』と言う、NTに覚醒『してしまった』少女の存在を。
ゴメンナサイ…。もう少し先になりそうです…。対面シーン…。
長くは待たんぞ? ヤングヤザンか? ユウinヤザンか? 早く書け。
ジェリドズル編 11
「エウーゴの大規模なジャブロー攻略作戦を
キャッチした我々は、ディターンズ地上部隊と
連携しつつ、敵を撃破する戦法を取る事になった!」
ジャマイカンがそうMS乗り達に説明する。
「ビグザムが量産の暁には!連邦などあっと言う間にry」
俺の隣に座るジェリドが、何やら訳の解らない事を呟く。
このDQNとサヨナラするまで後、少しの辛抱だ。
俺はカクリコン・・・休暇が待ち遠しくて仕方の無い
MS乗りだ。最近、隣の部屋のジェリDQNの所為で
少々、寝不足気味だ。抜け毛も気になる。
だが、そんな悩みとはもうおさらばだ。
この作戦は間違いなく我々の勝利に終わるだろう。
地上と宇宙からの挟み撃ち・・・しかも戦力は我々の方が
上回っている。負ける要素が見当たらない。
地球に降下した後、適当に戦って
俺はアイツの待つ故郷に帰る。
ただ、それだけだ。アイツの顔を思い浮かべると
思わずニヤついてしまう。へへへ・・・w
ん?何だ?ジェリDQNがジロジロとこっちを見てるぞ?
今度は・・・笑い出した・・・(;゚Д゚)キモイ・・・
と、兎に角、奴とは長い付き合いだったが
もう・・・これっきりだ。転属願いを出しておこう。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
ふふふふ・・・ラコックの奴、やけに強気だな。
流石、俺の副官を努める事だけはある。
お前には心配ばかりかけたが、それももう終わりだ。
ついに!我々は連邦軍本部ジャブローを
攻略する事になったんだからなッ!
※ジェリドは少々、悩乱しています。
同僚のカクリコンを、同様に髪の薄い
ドズルの副官、ラコックと勘違いしています。
因みに、声優さんも同じだったんですねぇ
吃驚しました。(゚∀゚)アヒャ♪
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
ン・・・?ジェリドの奴、やけに興奮しているな?
それにカクリコンの奴も・・・ふふふふ・・・w
無理も無い・・・この作戦をより確実に
成功させる為に、今回はMS乗りの食事に
薬用BSE(バッチリ・冴える・エンドロフィン)を
仕込む様に、コック長に言ってあるからな・・・
精々、時間迄、働いてくれよ?囮達よw
(つづく)
ハモマーン編 5
私はクランプ・・・ゲリラ屋である。
オルテガ中尉とアポリー中尉と私とで
スタックすると、非常に面白いのは此処だけの秘密だ。
さて、前置きは良しとして最近、気になる事がある。
それは・・・ハモン様の事だ。
元々、気丈な方ではあったのだが、御懐妊されてからと
云う物少々、漢勝りが過ぎる。ついこの間など
目を離した隙にMSに迄、乗ろうとする始末。
しかもノーマルスーツを着用せずにである。
余りにも無謀すぎるので、少々、謀り事をした。
その謀り事とは・・・ハモン様の主治医に耳打ちし
妊娠期間中、MSの様な振動の激しい物に乗る事は
母体にとっても胎児にとっても非常に危険であると云う事を
大げさに、診断して貰おうと云うモノである。
そして、その謀り事は見事成功した。
ハモン様の部屋からこれで5回目の
花瓶が割れる音が聞こえた。
ラル様・・・どうか、ご無事で・・・(;゚Д゚)
(つづく)
しばし見詰め合う3人。
「……目の前に敵の兵士を置いて硬くなるのはわかるが、
良かったら助けてもらえないか?
車が嵌ってしまってね。車で曳かないと無理そうだ」
「あ、は、はいっ!!」
仮面のジオン士官の言葉に、アムロは慌ててうなづく。
「済まんな。なにせ、運転手が未熟でね」
「あたし、未熟じゃないモン! この車が古すぎるんだよぉ!」
「……旧式って……ララァ、これは今年の最新モデルだぞ?」
「でも古いの! あたしにとっては!」
(……どういうことだろう? それにあの子、ララァって言ったな……?)
奇妙な2人組みの漫才を呆然と見ながら、アムロは心の中で呟く。
そんなアムロに構わず、仮面の男は自分の車からロープを取り出す。
「……君の名は?」
「あ、アムロ、アムロ・レイです」
「アムロ? 不思議と知ってるような名前だな」
(……そ、そう、知っている。僕はあなたを知っている)
牽引準備をする仮面の男と、運転席のアムロが言葉を交わす。
「……良し、済んだぞ。ゆっくりやってくれ」
「あ、あの、お名前は?」
「シャアだ。シャア・アズナブル」
(シャア……やはり、この人が……!)
「君は、年はいくつだ?」
「じゅ、16です」
「ふむ、若いn……」
「ふ〜ん、じゃぁ、やっぱりお兄ちゃんだ♪」
「……ララァ、少し黙っててくれないか? それに年齢なら君の方が……」
「あたしの方が年下でしょ?」
「…………」
「……プッ」
2人の真面目なやりとりを、横から口出ししたララァが台無しにする。
シャアが仮面越しにも困った表情をしているのが分かり、思わずアムロは笑ってしまった。
「……君、笑うことはないだろう?」
「す、すいません。でも、とりあえず終わりましたよ」
「あ? ああ、助かった。お礼を言わねばならんな」
「いえ、構いませんよ。で、では、これで………」
アムロのバギーは、牽引ロープを解かれるやいなや、すぐに走り去った。
それをシャアとララァの2人は見送る。
「……どうしたんだ、あの少年は?」
「大佐の名前を知ってるんだよ、きっと!
赤い彗星のシャアって、有名だもんね〜♪
ダカールの演説で☆」
「……相変わらず、ララァは何を言ってるんだが良く分からん……」
シャアは軽い頭痛を覚えて頭を押さえる。
……常に2手3手先を読むこの男にも、
さすがに数年後の自分の運命までは分からなかったのだ。
因縁の相手はすでに走り去り、道路の水溜りには空飛ぶ白鳥の姿が映る。
……う〜ん、難しい。
丁寧にアムロとララァの関係を追っていこうと思ってたはずが、
なんだか名セリフを使った言葉遊びっぽくなってる……_| ̄|○
……これから頑張るので、見捨てないで下さい。
つーても、年内にはあと1回書けるかどうか。
下手したら、1月は前半の半月ほど来れないかもしれないので……(滝汗
>>196 >「大佐の名前を知ってるんだよ、きっと!
> 赤い彗星のシャアって、有名だもんね〜♪
> ダカールの演説で☆」
めちゃワラタ
「曹長!て、敵のモビルスーツが動きます」
「な、なんだってー!」
ミネバの1年戦争記
私は今、MSシミュレータの前にいる。MS操縦を体に叩き込んでいる。
サイド7を脱出した直後の、シャアとの戦闘。
その後、補給を受けるシャアのムサイ艦を強襲。
2度もシャアと接触する機会がありながら…どちらも私はホワイトベースのブリッジから動けなかった。
『お前はパイロットではない』、これが理由だ。
「なぁフラウ、そろそろ代わってくれよ…僕だって練習しときたいんだよ…」
私の後ろから声をかける小男・ハヤト。
「うるさい!言葉を慎め、無礼者が!」
「ふ…フラウ…?」
一刻も早く戦線に出たい。シャアと接触したい。
シャアならばわかってくれる、私が私であることを。
シャアならば力を貸してくれる、私が父の仇を討つことに。
そんな気持ちの焦りから、1日のほとんどをシミュレータの前で過ごしていた。
連邦基地・ルナツーを出航したホワイトベースは、地球に向かっていた。目標は南米のジャブロー。そこに連邦軍の本拠地があるという。
そして大気圏突入直前のことだった。
「敵影発見!」
「馬鹿な!このタイミングで!?」
「…シャアだ…」
私はシミュレータから立ち上がった。そして通信機でMSハンガーを呼び出す。
「ガンダムの状態は!?」
「アムロ機、問題なし!」
「ほかは!?」
「1号機を分解し、3号機を補修した!いつでも出れる!」
私はMS格納庫へと走り出した。ブライトやハヤトが止めているようだったが聞いてはいない。
今度こそシャアに会わなければ…
格納庫のガンダム3号機を見上げる。赤をベースとして黒と黄色で再塗装されたガンダム。ジオンの国旗色だ。
私はガンダムのコクピットに乗り込む。シミュレータと同じ機器が見える。
アムロのガンダムが発進する。続いて私の乗るガンダムがカタパルトにあがる。
「アムロ、フラウ、大気圏突入まで時間がないわ!ある程度敵を牽制したら帰還して!」
セイラの声が聞こえる。
「わかっている、無理はしない。」
そう、無理な戦闘はしない。敵を倒すのが目的ではなく、シャアに接触するのが目的なのだから。
「…フラウ・ボゥ、ガンダム3号機で出る…」
>201
おお! 3号機のカラーリング、G3じゃないのか!w
赤地に黒と黄色……カコイイ!!
>>202 マジレスするとこの時期にMC化したガンダムはないだろ
RX-78-1とRX-78-2の色違いが配備されてると考えた方がいい
おはようゴザイマス。…展開に詰まるオイラです。
>>193 ゴメンナサイ。書けませんでした。
>>194-195 アク禁、解けたんですね。頑張ってください!
>>196-197 マターリ待ちます。期待してます!
>>199 巧いですね…。
>>201 次回作キター! シャアは…動くか?!
詰まっている理由は、実はオイラ、BD-1に思い入れが「物凄く」有りまして…。
忠実に展開すると…なワケです…ハイ。ちょっとだけ私見の入った「お遊び」を
読んで下さっている皆様は、許してくださるのでしょうか? …我儘ですね。
勿論、…な展開のプロットも、用意はしてあるのですが…。「GM」フェイスを
残して置きたくて…。一号機の魂を、「ソラ」に持って行きたいオイラです…。
まさかこのまま三号機作らずにBD-1C(カスタム)とかに…
あ、ヤザン(ユウ)が三号に乗ると言う手も…むーん
ともかく乙です
バーニィパート(その47)
「いやっはっは、案外生きてるもんだなあ」
「自分も助けに行った甲斐があると言うものです」
死んじゃうとか言ってた割には俺は
あっさりと命拾いをした。
治療中は寝込んでて、目が覚めると
それなりにニュースになる。
カリウスに礼を言おうと尋ねると
札束を数えながら「礼なんていいんですよ、少佐が無事なら・・・」
と言われた。
その札束は何だと聞くと
「何でもありませんよ、ははははは」と言う。
5時間半に渡り問い詰めると
「ずびばせん、少佐の生死を賭けてまじだ」
と涙ながらに訴える。
当然、札束の半分をありがたく寄付させる。
カリウスは泣いているような笑顔になった。
懐具合も暖かくなり、俺は安心してゴロゴロしてた。
次の作戦は正念場だし、休む事も大事だ。
そこにシーマ中佐が尋ねて来た。
「あー、どうもー」
「・・・どんな気分だい?」
「いやー、もうすっかり順調ですよー」
「・・・・・・そうじゃなくてね・・・」
「はい?」
「人間を大勢殺した気分はどうだい?って聞いてるんだけどねぇ」
つづくかも
>ヤザン厨さん
好きなように書きましょう。
僕もそうしてますし、
好きな職人さんなら我儘だとしても
「お遊び」も楽しく読めますから。
楽しくやりましょう〜。
ぬお! 覗いて見たら、待望の続きが! 書いている人様、お疲れ様です!
…良かったぁ…バーニィ生きてたよぉ…。 真面目なカリウス伍長もすっかり
バーニィに染まって…オイラ嬉しいです! シーマさまの登場が場を締めますね!
解りました! オイラなりに、楽しく書いてみます! 有難うございます!
…今日は連投するかも知れないので、皆様、気に障ったらスミマセン…。
ヤザン→ユウ 第三十一章 「いいか、ユウ・カジマさんヨォ? 」
本隊と合流し、俺達は移動命令に従って、転戦しつつある連邦軍基地の研究施設へと向かっていた。
俺は連邦のこの時期のMSの殆どが、パーツ類の統一規格化を進めていた事実に始めて心から感謝した。
回収されたブルーは、首から下だけが塗装が剥げ、銀と蒼の虎縞模様状に傷ついていた。弾痕の水玉
模様も痛々しい。しかし、外観を見た限りでは、ブルーの装甲板に致命的なダメージは見当たらない。
「…見て見るか? …ブルーのアクチュエーターに各部ショックアブソーバーの損傷具合を? 」
何時の間にか俺の背後に立ったアルフは、厭味ったらしく手に持った紙資料を渡して言ったものだ。
見ると、丸々一機分を調達出来る程のパーツリストが羅列してあったのだ。内部のダメージが深刻らしい。
「…パーツの手持ちのストックが危うい。…逆に言えば、一回の補給でここまで良く持たせたものだ…」
「テスト機体は大事に扱え、といつも上の方から言われていたのでな? 陸戦型ガンダムのパーツなど
本当は無いんだろう? パーツ交換する毎に微妙に反応が鈍くなって来ているのだがな? アルフ?」
「…東南アジア方面で大攻勢が始まるらしく、必要数が確保出来なかった…。オマエは、騙せんな…?」
「量産試験機の陸戦型GMの物だろう? フィットさせるオマエの腕を今回も信じているよ、アルフ…」
「!! …知っていたのか?! 人が悪いな…ヤザン…。…コックピットはもう修理した。入っても構わん」
俺はアルフに軽く頷き、再塗装前のブルーのコックピットに歩き出す。…何故かハッチが、開いていた。
「よお? 『モルモット隊』のトップエースさんか? 先にお邪魔してるぜ? …いい機体だなぁ、
おい? この俺様が惚れ惚れしちまうってのは、そうザラに無いな。ま、いずれは俺のモノに…」
自分の特徴と欠点を思い切り醜悪にして、目の前に戯画(カリカチュア)化されて、これがお前自身だ、
とこれ見よがしに突き付けられた者が、どんなやりきれない気分になるか、他に誰か理解できるだろうか?
…俺はそいつに皆まで言わせる程、忍耐力は無かった。大事な『娘』を他の男の手で汚された『父親』の
ような怒りが、今の『俺』を俺自身で殴り倒させる原動力となった。…この『ヤザン・ゲーブル曹長』を。
「…転属してきたヤザン・ゲーブル『曹長』だな? 相も変わらず、口の聞き方を知らん奴だ…」
「…ふん、俺の知ってるユウ・カジマとは少々勝手が違うようだなぁ? 『声』の言う通りだな…」
切れた唇を拭いながら、奴は言った。意外だった。この当時の『俺』ならば、殴られたならば100倍どころ
か1000倍以上にして『その場で』返す、単純明快な奴だった筈だ。決定的な『あの事件』が無かったならば。
睨み据える『上官』の『俺』に、奴は立ち上がり、唇に不敵な嘲笑すら浮かべながら堂々と言った。
「いいか、ユウ・カジマさんヨォ? テメェの中身なんざこの俺様にとっちゃあ、どうでもいい事だが、
これだけは言って置く! 俺が来たからには、もうデカイ面はさせネェ! 俺がのし上がる踏み台位が
テメェには丁度お似合いなんだよ! 今に撃墜数でも追い抜いてやる! わかったか『中尉殿』…?!」
ギャンギャン吠えるだけの犬は、今までジェリドの馬鹿だけだと思い込んでいた俺の都合の良さを、俺は
心から恥じ入り、ジェリドに心の中で謝罪した。下には下がちゃんと居るものだ。俺は『俺』の胸倉を掴み
思う存分、1時間後にやっと気付いたフィリップとサマナに静止される瞬間まで、満足するまで『修正』を
『ヤザン・ゲーブル曹長』に施してやった。…奴の反撃などかすらせもしないままに。
これが俺達らしい『初対面』の儀式だろう。俺は心の何処かに引っ掛かるものを感じながら、倒れ伏し、
顔を痣だらけにして気絶し、弛緩し切った奴を見下ろし、思う存分笑ってやった。…敗者の無様な醜態を。
刻を越えて(プルinララァ) その6
中立を貫くサイド6の港から、ゆっくりと出航するホワイトベース。
領空近くで待ち受けるコンスコンの部隊。
それら全てをサイド6のカメラは捉え、リアルタイムで放送していた。
『何度も繰り返すようですがこれは本当の戦争です。
サイド6のすぐ外で行われている戦いなのです。
連邦のホワイトベースは一隻でジオンの三隻に対して果敢な攻撃を行っています……!』
TV越しにレポーターが叫ぶ。
ホワイトベースをリックドム部隊が襲い、白い艦も反撃を加える。
サイド6の全ての耳目がこの生中継に吸い付けられ、TV局は空前の視聴率を叩き出す。
……そしてこの2人もまた、その生中継を見入っていた。
「フラナガンはやさしくしてくれたか?」
「ん〜、つまんなかった♪ なんか古臭い実験ばっかりでさ〜」
「そうか……だが、ララァの助言には博士も感謝してたぞ」
そう……例の『事故』以来、ララァの言動はまるで「未来を知っている」かのようなものになった。
それも、NT能力・サイコミュ技術の優秀な使い手として。
彼女自身は技術的な知識を持たなかったが、その断片的な知識も博士たちにとっては十分有り難いものだった。
サイコミュ操作のためのデバイス類、それに搭載する武器、ビットの形状……
彼女の助言はフラナガン博士たちの技術に大いに進歩をもたらしていた。
「……それはそうと、よく見ておくのだな。
実戦というのはドラマのように格好のよいものではない」
「……白いモビルスーツが勝つよ!」
「ん? ガンダムは映っていないぞ?」
「わかるもん! だって、胸がキュンキュンするもん♪」
楽しそうに呟くララァ。その無邪気な横顔に、シャアは仮面の下で苦笑する。
(そのために、君のような子を拾ったのだが……
記憶と精神に障害を負っても、その感性の鋭さは相変わらずだな。
いやむしろ、あのような過去など覚えていない方が幸せなのかもな……)
少女の過去を知る大佐は、内心で溜息をつく。
彼女の「テクニック」が永遠に失われてしまったのは、『男』としては正直残念だったが……
今のララァの無邪気な純粋さは、それ以上に彼の心を癒していた。
事実、あの『事故』以来『そのような事』には及んでいないし、しようという気にもならない。
画面の中、ララァの予言通りに次々とドムが落とされていく。
敵味方の関係を忘れ、「すごいすご〜い!」とはしゃぐララァ。
その無邪気さに、シャアは救われる気持ちになっていた。
コンスコンの乗った艦も沈められ、ララァは誇らしげな顔で振り返る。
「ね、大佐♪」
「フフフ。ララァは可愛いな」
シャアに頭をナデナデされ、ララァは子猫のような微笑を浮かべる。
……まもなく、ソロモンの戦いが始まろうとしていた。
はい、なんとか年内に続きが書けました。
次に「プルinララァ」の続きが書けるのは、来年になってからだと思います。
それも、多分1週間か2週間経ってから……。
ま、マタ〜リとお待ち下さい。
>ヤザン厨さん
ヤザン、カッコイイですね〜♪ つーか、「入れ替え」の醍醐味ここに極まれリ、って感じでイイ!です。
コッチも修行が必要だなァ………。
小話を萌えスレに投下しに行ってたら…カキコハケーん! 神様来たよぉー!
>>210-211 そんなぁ…。文中『思う存分』が二回も使ってある未熟者のオイラ
にこそ、修行が必要です! 何か今回、微妙に艶っぽいのがイイですね!
オイラはいつまでも、マタ〜リ、待ちます。ハイ。…長文スミマセン。
実は、MS戦闘が大好きなオイラですが、ジオンの騎士様が「まだ」出せません。
やっと「あのヒーロー」を出せますが…。…あえて喋らせます。ゴン太君会話は
あの方の意志の強さを損なう気がして…。ファンの方、石を投げないで下さい!
ヤザン→ユウ 第三十二章 残る可能性は…!!
「…奴に、酷い事をされなかったか? 『マリオン』…? 変な事、言われなかったか?! 」
ようやくコックピットに入り、ハッチを閉めた俺が放った第一声が、間抜けにもこの一言だった。
あの汚い手でスティックを無遠慮に撫で回した拍子に触られたか、内装を舐め回さん勢いでジロジロ
見ている最中に偶然イメージを感じ取られ、目を付けられた等の心配が『奴』には充分有り得たのだ。
『自分を悪く言うのは…何か可笑しいな…。ヤザンさん? 同じ『存在』なのに…』
「腐っても『俺』だぞ? 性格の悪さと素行の悪さはこの俺が保証書を付けてやっても良い位だ!」
『でも、行為に明確な悪意が無いもの…。あのヤザンさんには。まるで子供の様にはしゃいでた…』
『マリオン』の声が弾んでいた。子供に子供と言われる『奴』に何故か、微笑ましさを俺は感じた。
俺のそのイメージを読んだ『マリオン』が遂に笑い出す。俺もそれに釣られて、笑い出してしまった。
そうだ。新米の頃の俺は、MSと言う大きな機械人形を、自分の新しい玩具か何かの様に思っていた。
「子供のまま、大きくなったモンだからな…アイツは…。周りを取り巻く悪意に気付くまで…」
『…悪意に気付かなければ…幸せなまま生きて行けたのに…解ってしまった…。わたしと…同じ…』
「…人間は誰でも何時かは、大人に為る。アイツは遅すぎて、お前は早すぎた。…それだけの差さ」
あの頃の俺はMSと言う機械人形の戦闘能力に夢中になると同時に、のめり込んだ。MSの戦闘能力を
自分の実力だと思い込み、周囲の人間や状況を見ることをすっかり忘れ、傲慢に振舞い過ぎたのだった。
パイロットの鉄則とも言える『整備屋とは喧嘩をするな』と言う不文律さえも、何処吹く風とばかりに
暴れ回り、気に入らなければ口論を吹っかけ、喧嘩を売らせては殴り付け、悦に入っていた莫迦だった。
『…卑怯だよ…その人は…。そんなやり方を…恥ずかしいとは思わなかったの? 手抜きだなんて…』
「メカニックを甘く見た高いツケを払っただけさ。…恨むなら機体の点検をしなかった俺自身だよ。
…生き延びた今は、そうも言えるが…。あの時は…目の前が真っ暗だった。俺は死ぬんだってな?」
或る日、それは起こった。敵の目前で、俺の自慢のGM・ライトアーマーの右膝に突然、動作不良が発生
したのだ。…起こる筈の無い、整備不良からのアクチュエーターの焼き付きだった。擱座(カクザ)した
俺は、敵のいい的となる運命を免れ得無かった。…残った僚機は脱出した俺を回収する事無く退却した。
俺は敵の制圧下を命辛々逃げ延び、やっとの事で生を拾ったのだった。…誰も俺を捜そうと言う奴は、
居なかった。ただの一人も、居なかった。俺はその時、悟ったのだ。俺一人では、何も出来ない事に。
『…生きていてくれて…有難う…。ヤザンさん…。生きていたから…わたしは貴方に逢えたの…』
「それが、昨日に奴に起こった出来事の筈なんだが…? 馬鹿なままなのは…何故だ? 」
『…どうしてあの人が、コックピットに入れたの? …わたしは、多くを…伝え…られ…』
「…マリオン? どうした? おい? 何故答えない?! マリォォォォォォンッ!! 」
俺は消えていく『マリオン』の気配を、名を呼ぶ事で繋ぎ留めようとでもするかの様に叫んでいた。
そう言えば奴は『コックピット』に『入っていた』。アルフと、ブルーのパイロットしか知らないコードを
入力して。人見知りをするアルフが、『奴』に教える訳が無い。消去法を繰り返せば、残る可能性は…!!
…ブルーデスティニーのパイロットにして、『蒼い死神』の異名を持つ…『ユウ・カジマ』ただ一人だった。
ヤザン→ユウ 第三十二章 「戦争は人を変える」
俺は整備ベッドに横たわるブルーのコックピットから、ハッチを開けると同時に転げ出た。…『俺』を捜すためだ。
付近で若い女性メカニックとイイ雰囲気で観談中のサマナを捕まえる。血相を変えた俺が『奴』の居所を聞くと、サマナは
震える声で『フィリップ少尉が頭に水をバケツで掛けて覚醒させたら、微笑んで『有難う』と言って居住区に行った』と
答えた。『女の前でビビるなよ、サマナ? 格好悪いな?』と俺が言ってやると、『そこが准尉のカワイイ所なんです!』
とお姉ちゃんに詰め寄られたのは俺の予想外だったが。…その年で早くも女の尻に敷かれるとは…苦労するぞ…サマナ。
「『有難う』か…。あの俺の調子だと、目覚めた途端、水を掛けた奴を殴るぞ…? やはり奴は…? ? モーリン? 」
俺の、いや、ユウ・カジマの私室の前で、モーリン・キタムラ伍長がドアに後ろ手に持たれつつ、俯きながら待っていた。
俺が声をかけると、体をドアから離しゆっくりと顔を上げる。…幼さを幾分残したその顔からは、何故か生気が消えていた。
細く、華奢な、ペンより重い物を持った事が無いだろうその両手には、鈍く光を反射するゴツイ軍用拳銃が握られていた。
俺の胸へと真直ぐ、銃身を震えさせる事無くその照準はしっかりと保持されていた。花弁にも似た可憐な唇が、静かに開く。
「…ユウの声で…私の名前を呼ばないでよ…。ヤザン・ゲーブルっ! ユウから出て行って! ユウを返してっ! 」
「…何の事だ? …君は疲れて居るんだよ、モーリン…。俺があの下品なヤザンなワケが無いだろう? さあ、銃を…」
「ユウの声で喋らないで! ユウは私に優しかった! ユウは私だけを気遣ってくれた! 貴方みたいな人は違うっ!
…貴方は出撃の前に言ったっ! 『ヤザン・ゲーブル』ってっ! …私のユウを返して…! 今すぐ返してよぉっ…」
…だから女は苦手なのだ。情念ですぐ行動する。俺を撃ったら自分がどうなるかなど、頭から綺麗サッパリ消えているに
違いない。トリガーに指が掛かって、必要以上に緊張している。この状態で俺が喋ったら、何かの拍子に引いてしまうかも
知れない。…四の五の考えても仕方が無い。行動有るのみだと俺が意を決したその時、モーリンの背後に『奴』が現れた。
「? ユウ…? ユウなの…? !? 違う…!? でも…雰囲気が確かに…!」
「…済まないな…モーリン…。冷えるだろうが、暫く此処で眠っていてくれ」
奴はモーリンの延髄に手刀で軽く一撃を加えると、失神させる。崩折れる彼女の体を抱き止め、ご丁寧にも壁に持たれ掛け
させた。『俺』ならば、こんな気の効いた事は絶対しないだろう。…何よりも放つ雰囲気が別人だった。ギラギラした俺の物
とは違う。例えるならば、静かな水面、そう、『水鏡』と言えばしっくり来る。荒れる事無く、ただ物事を『有るがまま』に
受け止める。自らが動く事無く、状況が変わったならば柔軟かつ冷静に対応する。俺が『剛』なら、奴は差し詰め『柔』だ。
ただ、気に入らないのは、その雰囲気が『俺』の顔では違和感が有り過ぎて、俺自身が気持ち悪くなって来た事だけだろう。
「…お互いに『始めまして』…と言うべきなのか解らんが…。…『ユウ・カジマ』…だな? 俺のオマエは? 」
「…ルウムで命を粗末にするなと俺を殴った事をもう忘れたのか? 都合のいい頭だな、『ヤザン・ゲーブル』…
いや、俺はやはり『始めまして』と言うべきだろうな…。今のお前は此処に確かに居る。『ヤザン・ゲーブル』の体にな」
ルウム戦役の激戦の中、幾つもの宇宙戦闘機隊が全滅した。そんな部隊の中でもただ一人、幸運にも生き延びる奴等が居た。
俺もそうだが、コイツもそうだ。仇を討つと息巻いたコイツを殴り飛ばし、医務室で監禁してルナツーまで連れ帰った日を、
今の今まで記憶の外に追いやっていた事を。『今は耐えろ。生きて居ればこそ出来る復讐がある』と、悔恨に悩む男に説いた
事を。『連邦にMSを造る! それが俺達の出来る復讐だ』と。俺は意地の悪い微笑を唇の端に浮かべ、言った。
「もしかして、あの時の『死にたがりのお莫迦さん』か? 大人になったモンだな…? お互いに…。…何が可笑しい?」
「…戦争は人を変える。良い方にも、悪い方にもな…。今のお前は確かにこのお前よりも大人だな? 猫を被っている様だ…」
奴は俺には真似の出来無い、静かで綺麗な微笑みを浮かべた。お互いさぞ気分の悪い事だろう。自分の顔をした他人を見るのは。
ミネバの1年戦争記
大気圏突入までわずかな時間しか残されていない。
敵はザクが4機。うち1機がシャアと思われる『赤い』ザクだ。
シミュレータでは完璧に近い出来映えだったが、実際操縦するとなると、姿勢を制御するのが手一杯だった。
同時に発進したアムロのガンダムは、はるか遠くで交戦している。私はまだ近付くことさえできずにいる。
やっとの思いで戦線に到達した。
「フラウ!それじゃ無理だよ!早くホワイトベースに…」
アムロが通信機越しに叫ぶ。
「うるさい!私に指図するな!」
そんなとき、私の背後から1機のザクが接近した。量産機だ、シャアのものではない。
ザクはマシンガンを放ちながら接近してくる。私はシールドで防ぎながらライフルを構える。が、撃たない。
「フラウ!早く撃つんだ!やられてしまうぞ!」
「…できない…!」
私には引き金は引けない。名も知らない1兵士が乗っている、量産機とはいえ、ジオンは私の軍だ。同胞を殺すなど私にはできない。
が、相手はそんなこと知る由もなく、私に攻撃してくる。私はよけてばかりいる。
「アムロ!フラウ!タイムオーバーよ!早くホワイトベースに!」
ミライが叫ぶ。コクピット内の計器が異常数値をはじき出す。メインモニターには摩擦熱で赤く変色し始めたザクが見える。
シャアのザクがムサイのカプセルに帰還したのが見えた。
アムロのガンダムは帰還不能な位置にある。私のガンダムもだ。
「あ…熱い…燃えてしまう…少佐!助けてください!!」
ザクのパイロットの叫ぶ声が節足回線で伝わってくる。彼も帰還不能なようだ。
私は冷静に対処をはじめる。ガンダムには大気圏を突破できるシステムがあるのを知っていたからだ。
恐らくアムロも知っているだろう。私とは別の角度で大気圏に侵入していく。
私のガンダムが冷却シールドに包まれた。
「…ザクのパイロット!私に掴まれ!」
私はザクの腕を引き、ガンダムの背に回した。
「なにやってるんだ!?」
通信遮断が始まったのだろう、直接回線にまでノイズが混じりだした。
「このMSには大気圏を突破できるシステムがある。死にたくなければおとなしくしていろ!」
「に…2機も運べるのかよ!?」
「無駄死にしたいのか!?ドズルはそう教えたのか!?」
私の叫びの後、ホワイトベース、ムサイのカプセル、アムロのガンダム、そして私のガンダムとザク、それぞれが大気圏に突入した。
ミネバ様とヤザンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
バーニィパート(その48)
「え、えーと」
「大したもんだねえ?核兵器で・・・ドーン!」
「い、いやぁ、そのぅ」
「ははっ、なかなかできる事じゃないよぉ?
連邦の連中にだって国に帰れば
両親が待ってたろうし
嫁さんが待ってたかもしれない。
恋人がいたかもしれないし、
ひょっとしたらもう、かわいい坊やもいたかもねぇ」
「・・・・・・・・・・・」
「その全員が、突然大事な父親、息子、旦那、恋人を
失ったって訳さ」
「・・・めて下さい」
「しかも!
普通の死に方じゃあ無いからねぇ。
爆心地の近くじゃあ一瞬で蒸発。
多少離れた場所でも大火傷で苦しんで死んだろぅ。
運良く生き残ってる連中だって一生病院のベッド暮らし」
「もう・・・止めて下さいよ!!」
「それをやったのが・・・」
人差し指をスッと上げて、俺の顔を指す。
「あんた」
俺は頭を抱えてしまう。
「その気分はどうかねって聞いてるんだよ?」
「・・・・・・・・・・めっ・・・・・・命令だったじゃないですか」
「実行したのはあんただろう?」
「そっ、そりゃあそうでしょうけど実行しないと俺の機体が爆発しちゃうって」
「ああ、あれはウソ」
「・・・・・・・・・・はぃ?」
「ただの冗談さ・・・・本気にするなんてねぇ」
開いた口が塞がらない。
「仮に本当だったとしても、命令がイヤなら死んじまえば良かったんだよ」
何も言うことが出来ない。
「今日、あんたの手は薄汚い人殺しとして汚れたんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「まぁ、私の手だって似たようなもんだけどね」
「・・・・・・・・・そうなんすか?」
「私達は、お仲間って訳さ」
つづくかも
ミネバの1年戦争記
夕暮れの地上。鮮やかな夕日が沈んでいく様子を私は見ていた。
私のガンダムと宇宙で遭遇したザクからは、まだ煙が上がっている。少し焼けた匂いもする。
初の実戦で、無事大気圏突破を果たし、地球上にいる。奇跡だった。
ザクのパイロットが、コクピットから顔を出した。
「…気がついたようだな。」
「…あんたが俺を助けてくれたのか…?なぜ敵を?」
「見殺しにはできない。まして、お前がシャアの部下なら特に。」
「シャア少佐やドズル閣下を知っているのか?」
「…向こうは私のことなど知らないだろうが…」
ジオン兵は、姿勢を正し、敬礼をした。
「自分はクラウン軍曹、シャア・アズナブル少佐の部下だ。先程は命を救っていただき、感謝している。」
「クラウンか。私はフラウ・ボゥ。サイド7の難民だ。」
「民間人がMSに!?」
「人手が足りないのだ。そんなことよりも、本隊とはぐれてしまったな。」
「救難信号は出してある。すぐに迎えにきてくれる。」
程なくして大型の爆撃空母が上空に現れた。私のガンダムとともにザクを収容し、私も乗り込んだ。
ブリッジへとあがると、そこには数人の兵士とともに、赤い軍服の仮面の男と、司令官らしき若い男が立っていた。
「君がクラウンを救ってくれたそうだな。私からも礼を言おう。」
赤い軍服の男が話し掛けてきた。
「…シャア…」
「…はて?不思議と君には何処かで会ったような気がするが…」
赤い軍服の男・シャアは少し首をひねった。隣の司令官もくすくすと笑って言葉を発した。
「奇遇だな。私も彼女とは初対面だが、どうも他人の気がしない。不思議なものだ。」
「…ガルマ…ザビ…」
写真で見たことがある。父上の弟、ガルマ。私の叔父にあたる。
「私はシャア・アズナブル。こちらが地上軍司令官のガルマ大佐だ。」
「よせよシャア、いつものようにガルマと呼び捨てにしてくれてかまわんよ。」
「…私はフラウ・ボゥ。サイド7の難民だ…」
シャアにはずっと会いたかった。会って本当のことを話したかった。だが言えなかった。信じてはもらえない気がした。
本来の私『ミネバ・ザビ』は、丁度今ごろ生まれたばかり。そんな『ミネバ』がここにいるわけがない。ましてや連邦のMSに乗っているなど。
私は当分『フラウ・ボゥ』を名乗ることにした。
幸いシャアもガルマ叔父様も、私を手荒く尋問することもなく、質問程度で済ませてくれた。
そして私をシャア管轄下のジオン兵士として、とりなしてくれた。
「いいのか、ガルマ?」
「君に不都合がなければ、それでいい。戦時特権として私から彼女に伍長の階級を与えよう。姉上らには私の独断として報告しておくさ。」
「さすがに器が違うな、ガルマ。」
「よせよシャア、兵に笑われるだろ?」
次に私がホワイトベース隊とあいまみえる時、私は『ジオン軍人フラウ・ボゥ伍長』となっていた。
ミネバ様とヤザンとバーニィもキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
バーニィ、強くイ`…
221 :
通常の名無しさんの3倍:03/12/31 14:53 ID:e5ZD6l2l
ぬう…。両方の神様も読み易くてしかも面白い…。
ミネバ様はシャアと邂逅し、バーニィはシーマ様に良心を突っつかれる…。
ミネバ様が次にどう行動するか、良心の塊のバーニィが果たして開き直れるのか?
このスレの神様達の作品は展開の先が読めないから…次回が楽しみなんですよ。
それに比べてオイラのは…展開が素直なのと漢字量と行配置の読み難さの三重苦だな…。
さァて、年末です! オイラは今年も来年も頑張る…つもりです! 逝きまぁぁす!
逝くつもりだったのが…接続失敗…。二話分がパーに…。オイラに少し立ち直る時間を下さい…。
イキロ・・・2話分は・・・キツイなぁ・・・・確かに
ガンガレ・・・アゲときます。
>223
ご愁傷様。
メモ帳とかに書いたのをコピペするようにすれば、いいですよ。
接続失敗しても、もう一度コピペするだけだし、推敲もしやすい。
漏れもヤザン厨で、しかもガンダム外伝のBLUE DESTINYは好きなのでとても楽しみにしてます。
これにめげずに、続きがんばってください。
自分もSS書いちゃおうかと思ってるんだけどネタがでねぇ……
>>226 じゃあ漏れの好きなGがンとファーストで頼む
ヤザン→ユウ 第三十三章 「次は許さんぞ!」
俺達は俺の、いや『ユウ・カジマ』の私室に入り、ドアをロックした。まずは目の前の『俺』の状況の確認が最優先事項だった。
俺が椅子に座り、『ユウ』がベッドに座る。…『俺』がこの部隊に入ってから一度も使っていないユウ・カジマの本人のベッドだ。
ユウが言うには、『無茶を止めるのは辛かった』の一言に尽きた。
俺の体に入った『ユウ』は、余りにもこの馬鹿の自我が強すぎたのか、直接体をこうして動かせたのは初めてだと言う。
その間、声のみでこの阿呆をここまで導いてきたのだから、その忍耐力と指導力には敬服してもまだ釣銭が来る。
「こう言うのも難だが…。『俺』が馬鹿でスマン…。よく生かして連れて来てくれた。…貴官に捧げる謝罪と感謝の言葉も無い」
「…目的を遂げる間に、その手段が楽しくなって、道を見失ってしまったのだろう…。半分は、俺の責任でもある…。気にするな」
『MSを造ってくれ。テストパイロットとして計画をぶち上げろ。必要な時間は、必ず俺が創ってやる。 だから生きろ!』と。
その場の雰囲気に酔った、熱くてノリ易い若かりし俺はユウに言ったのだ。…今は恥ずかしくて良く言えた台詞では無いが。
俺はトリアーエズやTINコッド、セイバーフィッシュで一年戦争初期の戦場を駆け抜けた。
宇宙で、地球上で、ジオンのモノアイどもや体を痛め付けるGと果てしなき格闘を繰り広げた。
宇宙空間では無敵のMSだが、HLV内やガウから降下する一瞬の間は無力になる。
その瞬間を狙って、俺達、戦闘機隊は突撃する。それを逃せば、待っているのは己の死だ。
神経の何処かが麻痺して、生きているうちに好きな事をやりたがる刹那的な性格にも為る、とユウは言った。
「そうして創った時間で、上層部はMS不要論を振りかざした…。俺達は何も出来なかった…」
「まあ、俺の壊れているのは元々だからな? お前の責任じゃあ無い事は俺が保証するよ、ユウ」
俺はジャブローのモグラどもに向けた殺意を押し殺し、わざと明るくユウに言った。奴を落ち込ませるのが目的では無い。
飽くまで『俺』の情報が俺は欲しいのだ。ユウ曰く、『操縦技術は凄いが、MSのハードやソフトについての理解が足りない』
『機体の事前点検やちょっとした修理に随分とフォローが必要だった』、『周囲が見えていない』との事だ。
流石の俺でも本人の目前で『その絶好の機会をお前がご丁寧にも潰してくれたんだ』との暴言は恐れ多くて、吐けなかった。
「…俺はブルーに乗り、EXAMを拒否して…こうなった。良く我慢しているな…? あんな胡散臭いMSに乗せられて…」
「胡散臭いは無いな? ブルーは優秀なMSで、アルフはイイ奴だ! マリオンは素直だが、ただEXAMが曲者なだけだ! 」
「マリオン? …ブルーに初めて乗った時…俺は女の…少女の声を聞いた…。あれが、EXAMの正体なのか? 」
俺は思わず『俺』の、ユウの胸倉を掴んでいた。右腕を振り上げ、拳を作る。瞬時に俺の腸が煮えくり返っていた。
『マリオン』とEXAMを同列に語ったユウを、俺は何故か、許せなかった。ブルーに乗ってお前は何を感じたんだよと、無性に問い詰めたかった。
…俺は怒っていた。同じブルーデスティニーのパイロットとしての共感を俺はユウに無意識のうちに求めていたのだろう。
戦闘を強制されている『マリオン』の哀しみを知っているのかと俺は腹の中で叫び、ユウを放した。
「違う! 『マリオン』は、『マリオン』なんだ! 『EXAM』じゃあ無い! 二度と俺の前で一緒にするな! 次は許さんぞ!」
「…どうやらお前は何か知っているようだな…? …良ければ話してくれないか? …急に怒りだす位だ。その理由が知りたい」
俺はユウに慌てて謝罪した。俺が見た『ビジョン』を奴も見ていたとは限らなかったのだ。
俺の狼狽ぶりにユウの奴は苦笑していた。『まるで自分の母親か恋人が淫売呼ばわりされたような怒り方だ』と。
俺は少し頭に来たが、構わずに残らず話してやった。MS戦闘中に俺の体験した一体感や『ビジョン』の内容の全てを。
一時間かけて話したが今の『俺』が目覚める気配は少しも無い。俺が更に話を続けようと口を開いた時、ドアがノックされた。
腰を浮かせかけたユウを手振りで制止し、モニターを覗くと、失神し続けるモーリンを横抱きに抱えた、アルフがそこに立っていた。
俺はロックを開けアルフと眠ったままのモーリンを招じ入れると、夜の明けるまでEXAMとマリオンの差違について議論を繰り広げた。
俺の戦うためだけに浪費されてしまった青春を再び我が手に取り戻すかのように、熱く、長々と語り続けた。時の過ぎ行くのも忘れて。
「本文が長すぎます!」常習者のオイラです…。
>>224・
>>225 有難うございます…。その方法を試したのですが、オイラ何時も書き込みすぎで…。
スミマセン…。今回も泣く泣く何行か削ってやっとUP出来た次第であります…。
>>226・
>>227 是非、書いてください! ネタも下さい! オネガイシマス…。
>>226 保管庫行って初代スレ読んでみればヒントがあるかも。
ヤザン→ユウ 第三十四章 「ここで修正して置かんと…」
『そう…EXAMが全ての元凶…。ユウはEXAMのもたらす殺戮の快楽を受け入れず…自らに相応しいパイロットを
わたしに撰ぶ様に…強制した…。『NTに憎しみを持つ強い魂』を捜す事を…。それが七年後のヤザンさん…』
「俺にこそEXAMが相応しい、か。そうかも知れん…。失うモノなどもうあの時の俺には何も無かったからな…』
出撃待機中のブルーのコックピット内で俺は『マリオン』に一昨日の議論の結果を暇潰し代わりに話していた。
『EXAM』が限り無く臭い、と言う事実をだ。『マリオン』が今俺に語った事で、その推論は確信へと変わった。
『マリオン』が何か暗い雰囲気を漂わせ始めたのを俺はすぐに『感じた』。何が気に障ったのか聞こうとする俺を
『マリオン』は察し、口籠もりながらも俺に理解し易い様に『言葉』にして伝えて来た。
『酷い…でしょう? ヤザンさんをこんな目に遇わせて…。わたしを…嫌いに…なった? 』
「…マリオン…。返って来る答えを知ってて聞くのは、相手の男に自分を嫌な女だと思わせてしまう原因の一つだ。
…俺からの忠告だ。もし良ければ覚えて置け。将来、立派な男を捕まえられるイイ女になりたいのならな? 」
『わたしは言葉として…聞きたいの…。ヤザンさんの口から…。ねえ、ヤザンさん…わたしは我儘…かな? 』
「俺はEXAMに礼を言いたい位だ。偶然でも、オマエに逢わせてくれた。…これ以上はな…俺が照れくさくてな?」
『ヤザン・ゲーブル、GM・ライトアーマー、出るぞコラァ! 行くぜェ! ジェロォォニィモォォォォッッ! 』
馬鹿が雄叫びを上げてまだ高度も高いと言うのにミデア格納庫から飛び降りた。空挺作戦か何かと勘違いしている奴
に、俺はやり切れなさに硬く目を閉じ、首を左右に振った。やはり危機を『体験』させなければ『奴』は変わらない。
俺はミデア格納庫の発進作業員の合図を確認する。OKサインが出た。…機体への過度の負担は思わぬ事故を呼ぶ元だ。
「…ユウ・カジマ…。BD-1…。出る…」
『ユウ、敵は少ないけれど、気を付けて』
「…有難う…。モーリン…。必ず帰るよ…。君のために…」
俺は議論のついでにユウから徹底的にモーリンへの接し方を『仕込まれた』。自分の帰るべき身体を傷つけられては
たまらない、とその時奴は俺に大真面目に言ってのけた。『もしかして気が有るのか? 』と俺が聞くと、例の微笑み
で巧くかわされてしまったので、十中八九、狙っているに違いないだろう。…誰の御蔭で俺がいらん苦労をする羽目に
なったと思っているんだ奴は? お前は良いかも知れんが、俺が『マリオン』を宥めるのに、どれだけ神経を遣うのか
お前は経験した事が無いだろう? 俺の居るコックピットにモーリンが入って来た時なんぞ、危うくビームサーベルで
二人まとめて焼き殺される所だったんだぞ? 俺にどう行動しろって言うんだ奴は? 何考えてやがるあのムッツリ…
『あの人が邪魔なら、排除を何時でも出来るわ。『EXAM』の発動の責任にしてしまえばいいもの。簡単よ?』
「…っ…あのなぁ『マリオン』! 俺から『悪いコト』を学習するな! それは女の子の言っていい事じゃない!」
『…若い方のヤザンさんは『正直だな』って喜んでくれそうだけど。ヤザンさんのその困惑した顔、好きだな…?』
敵の09の3機小隊に、ライトアーマーが果敢に接近戦を挑んでいた。飛び廻るライトアーマーの姿に俺は意地の悪い
微笑を浮かべた。ユウとの打ち合わせ通り、事は進んでいる。…細工は流々で、後は仕上げを御覧ぜよと来たモンだ。
機体を事前点検せずに荒っぽい使い方を平気の平左でする罰当たりの末路は、この俺には痛いほど解り切っているのだ。
『酷い事するなぁ、ヤザンさん…。わざわざ細工してまで同じ目に遭わせるなんて…。同じ『自分』なのに? 』
「その甘さが、戦場では命取りになるんだ。ここで修正して置かんと…必ず奴はZと殺り合う前に死ぬだろうな」
ライトアーマーの左膝から煙が上がり、脚部が脱落した。俺は笑いをこらえながら、100oマシンガンを奴の機体の
周辺に着弾させる。…何かと格好を付けたがる『奴』の事だ。見栄を張ってノーマルスーツの下に『オムツ』をしては
居ないだろう。今頃小便を漏らしているに違い無い『奴』の醜態を想像した俺は、久し振りに愉快な気分を味わった。
232 :
通常の名無しさんの3倍:04/01/02 01:47 ID:198RF4q6
リガミリティアにヤザンがいてほしい(主戦力がかわるな・・・)
今までのヤザンの体験を、漂流するハンブラビの脱出ポッドの中で見た夢オチにすると、簡単だろう。
『伯爵』とヤザンを入れ替えるとか。…マズイな。カテジナさん無視してクロノクル殺すぞ?
ミネバの1年戦争記
ジオン兵の軍服に身を包んだ私は、とあるパーティ会場にいた。ガルマ叔父様から誘われたためだ。
「どうした?落ち着かない様子だが?」
私の隣にはシャアがいる。ヘルメットははずしてあるものの、赤い軍服に仮面は相変わらずだ。
「パーティなら慣れている。しかし、こんな服で出席するのは初めてだ。」
ミネバであった時とは、衣装が雲泥の差である。名も無き一兵士の制服。フラウ・ボゥである私に選択の余地が無いのは承知しているが・・・
「はは。衣装に記をかけるなど、レディそのものだな。いや、どちらかというと子供だな。」
シャアがクスクスと笑いながらブランデーグラスを傾ける。
「ち・・・違う!私は子供ではない!」
「むきになるところがますます子供だな。」
シャアにあしらわれていたそのとき、向こうの方から人だかりが近づいてきた。
正装した大人たちの中心にいた人物。ガルマ叔父様と、美しいブロンドの女性だった。
「あのご令嬢は?」
シャアが副官のドレン大尉に尋ねる。
「ああ、エッシェンバッハ氏のご息女様ですよ、イセリナ様とおっしゃいましたかな。ガルマ司令とのご関係は・・・」
「みなまで言うなよ、ドレン。私とてそこまで野暮じゃないさ。」
知らなかった。ガルマ叔父様に恋人がいたなど。
私の知る歴史では、ガルマ叔父様は若くして戦死される。そうなると残されるイセリナ嬢は・・・
愛する人を失う辛さ、悲しさ。それは私も嫌というほど承知している。
ドズル父様、ハマーン・カーン。大切な人を失うのは辛すぎる。
そんな辛さ悲しさをイセリナ嬢に味あわせたくない。
だが今の私に何ができるだろう・・・?
「フラウ?酒は飲めないのかい?ドレン、彼女にオレンジジュースでも・・・」
「また子ども扱いを・・・!」
そうだ・・・シャアだ。今の私のそばにはシャア・アズナブルがいる。
ガルマ叔父様の無二の親友であるシャアが。
シャアがついてさえいればガルマ叔父様を戦死させるような失態を招くことなど無いはず。きっとなんとかしてくれる。
私はそう確信していた。
続く・・・かも?(^^;
この後シャアの本音を聞いてしまうであろうミネバ様が不憫でならぬ…。
待ってましたぁっ! と千両役者に掛け声を上げる心境のオイラです。
>>232-233 スレのテーマに沿うようにやれば問題無いのですが…。「ヤザン時間漂流記」
なんて誰も続く事は願って居ないでしょう。まずは一区切りをつけてからですね?
>>234 2chの書初め、お疲れ様です。シャアのアノ台詞聞いたミネバ様の反応と行動が、
興味半分に怖い物見たさ半分ですね…。あの「君の父上がいけないのだよ」が…。
>>235 シャアを慕う気持ちが、損なわれなければ良いのですがね…。神様次第ですが…。
オイラの奴ですが、本編に戻るまで1〜2話待って下さい。両ヤザンの関係の決着を着けて
から進みたいのです…。1号機、イフ改、2号機、3号機…。4機のEXAMマシンの戦闘シーン
を、気合を入れて書くつもりです。そのために「若ヤザン」をわざわざ用意したのですから。
ミネバたんかわえぇのう。
,. -─- 、._
,. ‐'´ `‐、
/ ヽ、_/)ノ
/ / ̄~`'''‐- 、.._ ノ
i. /  ̄l 7
,!ヘ. / ‐- 、._ u |/
. |〃、!ミ: -─ゝ、 __ .l
!_ヒ; L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /
/`゙i u ´ ヽ !
_/:::::::! ,,..ゝ!
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、 r'´~`''‐、 /
! \::::::::::::::ヽ `ー─ ' /
i、 \:::::::::::::::..、 ~" /
.! \ `‐、. `ー;--'´
ヽ \ \ /
「だけど、サイ!それが曙の敗北と
どう関係あるんだよ!」
↑スマソ・・・誤爆です。
↑の兄さん、この板で種ネタを展開すると荒れる元だ。早めに切り上げて、種キャラネタは新板でスレ立ててやってくれ。
俺はこのスレの読者だが、毎回笑わせてくれて世話になってる兄さんを叩きたくは無いんでな? 若干の配慮を頼む。
久々にガトーinバーニィ初代編
「馬鹿もおおおぉぉん!!
特攻機と分かっているならもっとアーマーを削れ!
豆鉄砲で吹っ飛ぶ仕様ならそもそも無駄に型を作るな!
ガワは本国に送り返してドムのゲルググの装甲にでもまわさんかぁあああ!
こんなことでは何時まで経っても我がジオンの崇高なる
(原稿用紙3枚分略)
ルビコン作戦成就の為に!ジーーーーーーーク・ジオン!!」
O(;;´Д`) <もしもしキリング中佐?ヒヨッコでいいから兵交換を…
残念だが交換要員は認められないなぁ> (・∀・ )O ニヤニヤ
>>241 神様ッ!!
久々にガトーinバーニィ初代編
キッキター(゚∀゚)ー!!
キリング中佐にワロタw
>>240サン
正直、スマンカッタ。誤爆な上にスレ汚し
吊って来る。(;´Д`)
すまねえ、兄さん。強く言いすぎたみたいだな、俺。吊らなくてイイから、新作を頼むよ…。
楽しみに待ってんだぜ? ジェリドズルにハマモーン。…早く帰ってきて、書いてくれよ?
(゚∀゚)兄さんの為に、保守ageするぜ? 神様達、アリガトサンよ!
あんまりヤザンの事好きじゃなかったが
ここのヤザン→ユウで好感度アップしちまったっす。
∩___∩
| ノ ヽ
/ ● ● |
| ( _●_) ミ
>>244 彡、 |∪| 、`\ 俺も俺も
/ __ ヽノ /´> )
(___) / (_/
| /
| /\ \
| / ) )
∪ ( \
\_)
ウウ…また接続失敗…。マアいいか…まだ書く前だし。
>>237 オイラも同感ッス! 何て言うかその…凛々しさがにじみ出てくる感じですね。
>>240・242・243何か荒れ寸前みたいでし種…。まあ、何年後かには旧板の方に移行する訳ですから、
う〜ん…まあそろそろ融和かつ話し合いの時期にって…オイラの言う事じゃないですね、ハイ。
>>241 …小ネタも冴えわたってますね。巧いッス。コクがあってキレもある!
>>244・245 オイラ、ヤザン厨やってて良かったっス! 何とか完走させたいですね!
続き書こうと思ってたら、オイラの馬鹿がエライ事やっちゃってました…。
「何で『三十二章』が二つあるの?! しかも平然と続けてるし!? 」
これじゃあ読者の皆様方や保管庫のエア様が困るでしょうが! 恥ずかしい奴…。
オイラのド阿呆…。次、三十六章でやりますんで、三十二章以降を三、四、五に…。
読んでいてくれる皆様方にはご迷惑ですが、章の番号の脳内変換をお願いします…。
ミネバの1年戦争記
ホワイトベース発見の知らせが届き、宵闇の中、ガルマ隊は出撃した。
「イセリナ嬢の方は良かったので?」
私が尋ねると、ガルマ叔父様は、ふっと笑った。
「ここで手柄の1つでも立てれば、私の結婚も許されよう。それでもだめなら私はザビ家を捨てる・・・イセリナのために、私自身のためにも・・・」
「ガルマ司令・・・」
「君は不思議な少女だ、フラウ・ボゥ。今までこんな話は姉上にだってしたことがないのに・・・」
優しいガルマ叔父様の顔が、一変して司令官の顔に戻る。
どこかに隠れたホワイトベースをいぶりだそうと、ガウ編隊で絨毯爆撃を行う。
まだホワイトベースは見つからない。
「・・・私が出てみよう。」
シャアが口を開いた。
「こんなときはMSで探すほうが早い。私が探し出し、君に知らせよう。」
シャアがMS格納庫へと向かう。私もその後を追う。
シャアが赤いザクに乗り、バズーカを装備して発進した。
私のガンダムは、偽装を兼ねて右肩にザクシールド、左肩にスパイク無しの肩アーマーに換装している。
ヘッドパーツは基本的にはノーマルのままだが、額のV字型のアンテナを廃棄し、正面に突き出した角型になっている。
ビーム兵器は研究サンプルに使っているため、ザクのマシンガンと試作型のヒートサーベルを装備した。
「フラウ・ボゥ伍長、シャア少佐に続く!」
ガウから発進する。そして私はホワイトベースとシャアを探す。
だがそこに『奴』が現れた。連邦の白いMS、私の乗るガンダムの2号機。
「くっ・・・よりによってこいつが・・・!」
だがガンダムは攻撃してこない。形状が変わっても、私のMSがガンダムであることに気付いたのだろう。
「フラウ・・・フラウ・ボゥだろ!?生きていたんだね!」
私のMSの腕を掴んだガンダムから通信が入る。この声は彼に間違いない。
「アムロ・レイか。まだそれに乗っているのだな?」
「好きで乗っているんじゃない!それは君だって同じだろ!?」
「違うな、私は自分の意思でMSに乗った。私の野望のためだ。そのためには今私の前にいるお前が邪魔だ。早々に消えるか、ここで私に討たれるか!」
「フラウ!どうしちゃったんだよ!?」
無抵抗のガンダムに私のガンダムが襲い掛かる。私の精一杯の攻撃だが、アムロは軽々と回避する。
「よせフラウ・ボゥ!僕がわからないのかい!?」
「うるさい!下賤の者が!」
そんなときだった。信じられない言葉が通信機に飛び込んできた。
『ガルマ、白いMSを追い詰めた!君はそのまま低空で前進してくれ、私と君で挟み撃ちにするぞ!』
シャアの声・・・馬鹿な、白いMS・ガンダムは私と交戦中。シャアの姿などどこにもない。
「どういうことだ・・・?」
私は攻撃の手を止めた。そしてガウの姿を探す。
そんな馬鹿な・・・まさかシャアがガルマ叔父様を・・・?
私はマシンガンを構えて走り出した。ガウを追って。
「ガルマ叔父様!行ってはいけない!!」
・・・続く・・・かな?(^^;
>>248 少し出会いのシーンに詰まって、回線切ってたら…! お疲れ様です!
ついにあの悲劇が、ミネバ様の目前に迫ってきましたね?
シャアは思い止まるか? ガルマは生き延びるのか?
そしてミネバ様の取る行動は? オイラ、次回が楽しみです!
ヤザン→ユウ 第三十六章
俺はワザとブルーを擱座(カクザ)したライトアーマーに接近させず、100oマシンガンでの遠距離戦闘で09を牽制し続けた。
さらに俺は『奴』を置き去りにして後退するフリまで実施した。敵小隊の一機の09がジャイアント・バズを『奴』の乗ったままの
コックピットに突き付け0距離発射をしそうになった時、流石の俺でも焦って腰部ミサイルを3連射して撃破したが、それ以外の攻撃
は09が跋扈するままに任せてやった。しかし、『奴』のライトアーマーの武器を持っているはずのマニピュレータはビームライフル
を保持したまま、何時まで経っても動くそぶりも見せない。恐らく、完璧に自らを襲う死の恐怖に呑まれているのだろう。
「若造! 脚をやられたからと言って、攻撃出来んワケが無いだろう! ガッツの有る所をこの俺に見せてみろ!
キン○マ縮み上がらせて『ママン、僕怖いの』と何時まで震え上がる心算だ! このクズが! それでも男か!」
俺は舌打ちをした後に、回線をフルオープンにして奴に言った。味方の誰もが俺と奴の遣り取りが聞こえる様にだ。
すぐにライトアーマーの持つビームライフルが散発的にビームを射出し始める。…俺の意図に気が付いたのだろう。
此処で泣き言を言えば、奴はもうへタレのまま生きて行くしか無くなるのだ。それは『あの頃の俺』にとって死も同然
なのだ。臆病者に無能者の2枚看板を背負って生きていくには、まだ『奴』は若過ぎるのだ。奴は泣いているだろう。
間違い無く出撃前に自分の目で機体のコンディションを確認しなかった己の『甘さ』と『迂闊さ』を悔いている。
『…堕ちろ…堕ちろよ…堕ちろぉぉぉぉぉぉぉッ!! 俺はまだ、死にたくネェ、死ねネェんだヨォっ!! 糞ォッ!』
『ヤザンさん…もう…あのヤザンさんを助けてあげて…! 大きな恐怖が…あの人の思念が…もう少しでっ…!』
「…『EXAM』が発動するのか?! 解ったマリオン、もう少しソイツを抑えて置いてくれ。 …すぐに片付ける!」
通信回線を通じて聞こえる『奴』の絶叫に笑いが止まらなかった俺は、『マリオン』の告げようとする内容に慄然とした。
…奴の恐怖に、『EXAM』が共鳴し始めているのだ。『マリオン』が俺を救った時に言った、『生きたEXAM』と例えた言葉が、
俺の若い頃の顔と二重写しの様に俺には重なって見えた。俺が09を仕留めようと100oマシンガンを構えたその時、突然耳に
あの虫の羽音の様な唸りが聞こえた。コンソールと前面モニターの両方に紅い表示が明滅する。
「何ィ! 『マリオン』っ! どうなっているんだっ! 『EXAM』が、動くぞ?! こんな事は聞いていないぞっ!」
『魅かれているのッ! 若い方のヤザンさんの過大で純粋な恐怖にっ! もう…駄目ェェェェ! 怖いのは嫌ぁッ!」
『EXAM SYSTEM STANDBY』とシステム音声が無情に告げた。俺の意識が宙に飛び、ブルーの高い視点に引き上げられ固定される。
09のヒートサーベルで焼かれた風の匂いが俺の鼻をくすぐり、大気を震わせるジャイアント・バズの轟音が俺を不快に苛立たせる。
何よりも強い破壊への欲求が俺の心を蝕んで行く。背後からかすかに、『止めて』と哀願する少女の声が聞こえて来るが…俺は、
あえて無視を決め込んだ。自分の浅ましい衝動が目の前の奴等で満たされる事を思うと笑みまでこぼれて来る。堪らなく、いい気分だ。
俺を制止し続ける少女の悲痛な叫びさえも、今の『俺』にはただの破壊への心地よいプレリュード(前奏曲)に聞こえた。
殺せ、壊せ、命を奪え。お前の餓えを満たす物はそれのみだ、と。俺は100oマシンガンのトリガーを爆発的な歓喜とともに絞った。
迫り来る後続の09小隊と、哀れっぽく叫び、不快な『感じ』を垂れ流し続ける、『味方である』GM・ライトアーマーに照準を向けて。
ミネバの1年戦争記
ガンダムを振り切って私は夜の廃墟を駆け巡る。そしてシャアの赤いザクを発見した。
「シャア!何故あんな嘘の報告を!?」
「フラウ伍長・・・私にも目的があるのだよ。」
シャアのザクがバズーカを構えた。狙いは私の乗るガンダム。
「・・・ガルマ司令とは・・・親友だったのではないのか・・・?」
「確かに彼は良い友人だった。しかし、彼の父上がいけないのだよ。」
「デギンおじい様・・・いや、公王がなにをした!?」
「・・・私から全てを奪った・・・国も・・・両親も・・・本当の名さえも・・・」
ジオン・・・確かにジオンはデギンおじい様が創始者ではない。ジオン・ダイクンが立ち上げた国家。
シャアはジオン・ダイクンの遺子・・・だとすると、デギンおじい様がジオン・ダイクンを暗殺・・・?
おじい様だけではない、ギレン伯父様やキシリアおば様も参加して・・・?
まさか・・・父上まで・・・!?
「シャア!ガルマ司令を葬った後、公王やギレン総帥らまで狙う気なのか!?」
「無論・・・ザビ家は抹殺する・・・そしてそれを知ってしまった君も・・・」
私がもっとも頼りにしていた男は、我々ザビ家最大の敵だったとは・・・
私はガンダムをゆっくり歩かせた。シャアのザクに向けて。
そしてシャアが構えるバズーカの発射口に紙一重の距離まで接近し、コクピットを開けた。
「何のまねかな?」
「こうすれば、うちもらすこともなかろう・・・いかにガンダムの装甲が強固でも、確実に私を射抜くことができるだろう・・・」
シャアは黙っている。私は尚も話を続ける。
「私は・・・私も復讐のために戦っている、あなたを止めることなどできるはずもない。だが、ガルマ司令やほかのザビ家の人々は・・・私にとって家族のようなものなんだ・・・」
「何を言っているのかわからんが・・・」
「わからなくてもいい、今ここで私を撃つがいい!だが、ザビ家への復讐はやめてくれ!あなたが手を下さなくとも審判はいづれ下される!0080年1月に戦争は終わる!」
シャアは黙ったままだ。いつしか私は『ミネバ・ザビ』として、歴史を語っていた。
シャアがそれを信じるかどうかはわからない。が、私は今私にできることを続けた。
私の話は終わった。それと同時に、爆発音とともに夜空に炎が上がった。
『シャア!木馬が後方から・・・くそっ!』
ガルマ叔父様からの通信。しまった、遅かった・・・叔父様を救うことができなかった・・・
「・・・今救援に行く、早まった行動はするなよ、ガルマ!」
シャアがバズーカを降ろし、動き始めた。
「シャア・・・」
「君の話はとても信じられるものではない。が、君の瞳は嘘を言っているようには見えない。とりあえず、ここは君の言葉を呑もう。復讐のターゲットではなく、親友としてガルマを救う、命を懸けて。」
シャアのザクは激しい砲撃戦を繰り広げるガウとホワイトベースに近づいていった。私もマシンガンを構えなおしてシャアの後を追う。
「・・・援護する、シャア少佐!!」
えっと、252の補足です(^^;
ガルマが『叔父様』、ギレンが『伯父様』になってますが、これは誤字ではありませぬ(^^;
父母の弟が『叔父』で、兄が『伯父』とのことです。
・・・ちなみにキシリアが『おば様』になってるのは・・・誤字です煤i ̄△ ̄;)
・・・相変わらず読みにくい文章でスミマセヌ・・・m(__)m
253 :
252:04/01/05 22:29 ID:???
またまたスミマセヌ・・・煤i ̄△ ̄;)
>252は、251の補足でしたぁ・・・(T△T)
・・・とりあえず、吊ってきますんで、お許しを・・・m(__)m
そんな誤字の一つや二つくらい、どうって事ないさね、神様?
物書きとしてその志は、俺はイイと想うけれどさぁ・・・。 ウン。
続きを書いてくれてるだけで、俺を含めた野郎どもは嬉しいんだから。
気にしないで次もトバシてつかぁさい! 充分期待してまっせェ!
255 :
通常の名無しさんの3倍:04/01/06 00:16 ID:xSa1f2xY
ガルマ好きだから生き残るのはうれしいな
なんてこったい!
シャアがカコイイぞw
シャアは…ガルマを…救えるのでしょうか…? 待て次回!
うーむ…読めないなぁ…次の展開が…。
ヤザン→ユウ 第三十七章 「ああ、聞こえていた…」
俺は射撃時に出る反動を利用して、左から右にかけて100oマシンガンの射線を真横に流して行った。
通常弾の中に、5発に1発の割合で射線確認のため装填されている曳光弾が、オレンジの光の尾を曳いて、
09の群れの中に踊り込んで行く。その砲弾は09のコックピット付近に狙った様に吸い込まれ、命中する。
擱座(カクザ)してちょうどその高さに存在したライトアーマーの頭も、射線の終点に位置していたため、
巻き添えを食って吹き飛ばされた。…『俺』に伝わる恐怖が、5割増しになって更に不快感を倍増させる。
…泣き叫ぶのに疲れたのだろうか? …『マリオン』の声が今の俺の耳には最前から聞こえて来なかった。
「情け無い奴! それでもヤザン・ゲーブルかっ! たかがメインカメラが吹き飛んだ位で…!」
『…どんなに愚かでも…。情け無くても…。誰も自分で自分を辞める事は出来無い…!』
『マリオン』の鋭い声が狂気にはやり立つ俺の耳を雷鳴の如く打ちすえた。09がヒートサーベルを抜き、
ホヴァーを利かせて左右から俺を挟み撃ちにしようと突き掛かる。…危うく胴体を串刺しにされる所だった。
「…どう云う事だっ! 何が言いたいんだ! 俺に何を求めている、『マリオン』ッ!! 」
『今のヤザンさんはあのヤザンさんとは違うっ! 同じだけど違うのっ! 今のヤザンさんには簡単な事
でも、あのヤザンさんには難しい事だってあるのっ! 確かに格好悪いかも知れないけれどっ…』
バックパックのスラスターを吹かし、急発進して回避した俺は、急制動できずにお互いを貫いてしまった
09のパイロット達の断末魔を『聴いた』。『間抜けどもが』と俺は腹の中で一言毒づき、次の獲物を探す。
飛ぶように加速し続ける爽快感が、『マリオン』の言葉から生まれた疑念を、俺の心の中より洗い流して行く。
「…そらそらそらそらァ! そんな勢いだけの下手糞を構うよりっ! この俺と踊れィ、09! 」
動かないライトアーマーを鹵獲しようとする09を、俺は疾走しながら胸部バルカンと腰部ミサイルで追い散らす。
09の、のけぞる様が糸の切れたマリオネットを思わせ、俺をニヤリとさせる。あのダルマは踊る事を最早出来まい。
俺に要らぬ手間を取らせるライトアーマーの『奴』の存在が不快感の源なのだ、としきりに頭の中の誰かが囁く。
「…ああ、そうだな…。こんな泣き叫ぶしか能の無い奴が…俺であるはずが無い…。消してしまえば…俺は…」
動く物が最早俺しか居なくなった戦場に残る唯一つの不快感の塊が、この半壊したGM・ライトアーマーだった。
俺は片膝を付いたままのライトアーマーのバックパックに、ビームサーベルのビーム発振部分を強く押し当てた。
ここでビームを発振させれば、推進剤に火を付け、コックピットをそのまま貫いて、『奴』を完全に抹殺できる。
『…誰もが最初から上手な人は居ないっ! 完璧な存在でも無いっ! 憎まないでっ!! 無力な自分をっ!! 』
俺は『マリオン』の叫びと同時に、瞬時に覚醒した自分に気が付いた。薄ら笑いを浮かべ、抵抗出来ない自分を
焼き殺そうとした俺に。強張る指を、俺は握り締めたままのスティックから一本一本、無理矢理に引き剥がした。
指の力加減を間違えたら最後…『奴』は生を此処で終えることになるのだ。それは俺の目的とする処では…無い。
『EXAM SYSTEM』の紅い文字表示が、恨めしそうに前面モニターとコンソールに2、3度瞬くと、あっさり消えた。
「…忘れていたよ…『マリオン』…。過去の自分を認めなければ…今の自分は無い。全部ひっくるめての…俺だ」
『…わたしはきっと…ヤザンさんなら気付いてくれると…信じていたから…呼び続けたの…でも…自信が…』
「ああ、聞こえていた…。もう、『EXAM』には呑まれん。…済まなかった…有難う…『マリオン』…」
ライトアーマーの開いたコックピットから、涙と鼻水で顔をグシャグシャにした『俺』が、不安そうにブルーを
見上げているのに気付いた俺は、ゆっくりとブルーの左手を差し伸べた。しっかり『教育』を施してやるために。
戦闘描写が毎回凄いナァ・・・
漏れも鼻水が出て来ますタ(;゚Д゚)イイ!!
↑(;゚Д゚)兄さんの帰還祈願に保守ageだ! 帰って来てくれよ・・・兄さん。
てへへ・・・サンクス
>>260路線修正サン・・・
実は、新板の俺との関係スレで最近、浮気してるから
ネタを練るのが・・・スマソ・・・頑張ります。
ハモマーン編 6
おかしい・・・
私が聞いた『白い悪魔』は
こんな物では無い筈だ。
モニターには
ザクに翻弄されるガンダムの姿が映し出される。
「この様子なら、鹵獲も容易そうですな。
連邦のMS・・・噂ほどでもありませんな。」
隣に立つヘルマン声のクランプが言った。
「どうされました?ハモン様・・・身体の具合でも?」
『いや・・・何でも無い・・・。』
「どうかご無理をなさらずに・・・
このギャロップはザンジバルより
少々、揺れます。
顔色も良く無いようですが・・・?
お部屋で休まれた方が宜しいのでは?」
『うむ・・・だが、兵達が闘っているのに
私だけ休む訳には・・・』
「大丈夫ですよ!ラル様にお任せ下さい。
それに此処は私が・・・」
『そうか・・・スマン実は少々、立ちくらみが・・・
言葉に甘えさせてもらうよ。』
「はッ!戦果を期待して下さいッ!」
=========================
最近私は、MSに乗れないストレスを
宇宙世紀版2chの俺との関係スレに
ネタを投下する事で発散していた。
(2ch縦断レース・・・成功すると良なァ・・・)
(住民達はちゃんと来てくれるだろうか・・・)
(もっと意欲的に宣伝しとけば良かったかも?)
(さり気無く此処でも宣伝したりして☆てへ♪)
(
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1073771763/l50)
ネタを投下しすぎて、寝不足気味・・・フラフラである。
自室に戻るとそのままベッドに倒れこんだ。
==========================
後に、コズンのザクが鹵獲され
更に奴が『木馬』の捕虜になった事を聞き
『何故ッ!奴は自爆しなかったのかッ!』
と怒号を上げ、6つ目の花瓶を
項垂れるクランプとラルに
ぶつけるのは、それから間も無くの事であった。
あ〜〜眠い・・・
(つづく)
(゚∀゚)S(サイ)兄さん、有難うよ・・・。帰って来て、くれたんだな・・・。
これで俺も心置きなく名無しに戻れるってモンだ・・・。次も期待してるぜ?
バーニィパート(その49)
シーマ中佐は言った。
「私に付いといで」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「悪いようにはしないよ・・・・・・・・
私らは同じような卑怯者で日陰者で人殺しなんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「もう一度言うよ・・・・・・・・・・・・・・・・私に・・・・・・・・付いておいで」
黙って、頷く。
腹は決まった。
その夜にシーマ中佐がソファーに座って
ワイングラスを傾けながら「笑っちゃうねぇ、くすくす」
とか言っていた事はバーニィには秘密なのであった。
つづくかも
ぬお、いつの間にやらバーニィが!
いざというときに見せる彼の格好良さが炸裂することを祈ってまつ。
(゚∀゚)S(サイ)様、再開、オメデトウゴザイマス! 頑張ってください!
書いている人 様、お待ちしておりました! たった数行だと言うのに…。
こんなに深みがあるとは…。ずらずら長く書きなオイラは、見習いたいです!
ΖのキャラでXをやってみたかったので・・・・
アフター・ウォー、0015。ジャンク屋を営む少年カミーユ・ビダンは、ある日、謎の紳士
ジェリド・メサから一人の少女の救出を依頼される。
ジェリド「探したぞカミーユ!ずっと女だと思ってたが、なんだ男か・・・・。」
バキッ
カミーユ「俺は男だよ!男に向かってなんだとはなんだ!」
ジェリド「イテテ・・・・。ったく・・・、この少女を助け出して欲しくてきたんだ。」
カミーユ「かわいいじゃないか・・・・・・・。・・・・・・しょうがないなっ。」
カミーユはその少女ファ・ユイリイをバルチャーの陸上戦艦フリーデンから救出するが、
ファはジェリドを見て怯え出す。
事情を察したカミーユは、ファを連れて逃走。ジェリドのMS部隊に追われ、旧連邦
地下工場に逃げ込む。カミーユはそこで大戦前のMSガンダムXを発見する。
ガンダムXを起動させたカミーユだが、ジェリドのMS部隊とバルチャーのMS100体に囲まれる。
ジェリド「これで終りだ!カミーユ!!」
カミーユ「くそっ・・・。どうする・・・。ん!?サテライト・システム?」
NTであるカミーユはフラッシュシステムに対応し、サテライトシステムを始動させる。
カミーユ「俺に力を!!マイクロウェーブくるっ!!!!うおおおおお!!!!」
サテライトシステムによってガンダムXから発射されたサテライト・ビームは一瞬のうちに
100体のMSを殲滅した。
カミーユ「ははははっ!ざまーないぜ!!!」
続かない、だろう
>>268様、オイラは続きが読みたいです…。 続けて、見ませんか?
俺も読みたい。
続きを書く自信がなかったけど、試しに書いたら書けたので・・・・
カミーユ「ははははっ!ざまーないぜ!!!あはははっ!!!」
ファ「す、すごいのね・・・カミーユ・・・。」
カミーユ「はは・・・うぅぅ・・・・・ううあああああああ!!!」
ファ「ど、どうしたの!?カミーユ!」
カミーユ「・・・・・・わぁ・・・大きな星が、ついたり消えたりしている。大きい・・・!
彗星かな?違うな、彗星はもっと、パァーッって動くもんなー。」
サテライトキャノンで死を迎えた人達の恐怖と苦痛を一瞬で受け止めた為、
カミーユの精神は崩壊したのであった。
ファ「聞こえますか?フリーデン?クワトロ艦長?カミーユビダンが・・・・」
クワトロ「なんていっていいのやら・・・・・。」
クワトロはカミーユの治療をフリーデンの医師ヘンケンにゆだねる。
ヘンケン「かなりやばいな・・・・・。それなりの設備があれば直せるかもしれんが・・・。」
クワトロ「とすれば・・・・、アルタネイティブ社か・・・・。ええぃ!」
その頃、アルタネイティブ社にパプティマス・シロッコと名乗るMS乗りが現われる。
シロッコ「私の愛馬は強暴なのだよ!わかるか!」
続くかも
>>271 ワロタw
いきなり廃人化かよ!w
結構面白い展開になりそうだな。
>>271 禿げワラ!
一瞬、2話目でもう終わってしまうのかとオモタ
続きが楽しみ
面白かったからageちゃうからなッ!!
どんどん書いて欲しい・・・
止まってる職人さんが多いね。世の中忙しい時期だからしょうがないか・・・
カミーユの様態が急変した。
カミーユ「あぁ・・・・・。空が落ちてくる・・・・。」
ヘンケン「かなりおかしくなってるな・・・・。とりかえしがつかなくなるぞ・・・。」
クワトロはその治療のため、アルタネイティブ社の医療施設襲撃作戦を立てる。
カミーユを救う理由に疑問を抱く乗務員に、クワトロはかつて自分が
ニュータイプとして15年前の戦争に参加した過去を語り、悲劇を繰り返さないためにニュータイプ
を守りたいのだと説明する。
クワトロ「作戦は一刻を争う!アポリー!ロベルト!頼むぞ!」
もうすぐアルタネイティブ社という所でシロッコのアシュタロンとサラのヴァサーゴが現われる。
ガンダムヴァサーゴの攻撃でフリーデンのメインエンジンは大破。
クワトロ「ええぃ、打ち所が悪いとこんなものか!」
アポリーとロベルトでは、シロットとサラに歯がたたない・・・。
レコア「エアマスター、レオパルド、かなりのピンチです!」
ファ「クワトロ艦長はパイロットだったんでしょ?GXがあるじゃないですか?」
クワトロ「今の私はコクピット恐怖症。それ以上でもそれ以下でもない!」
ファ「そんな大人!修正してやる!!」
バキッ
クワトロ「これが若さか・・・・。」
ファ「もういいです。私が出ます!」
ファは強引にガンダムXで出撃するが、シロッコ・サラの
フォーメーション攻撃に晒される。
ファ「やられる・・・・・・。」
その時、ファにカミーユの声が届く
(カミーユ)「左だ、左に旋回しろ!」
(カミーユ)「敵は後ろだ!!」
ファ「そこっ!」
ビームライフルはヴァサーゴの足を破壊する。
シロッコ「なんだ?このプレッシャーは?サラ!今日は退くぞ!」
サラ「わかりました。パプティマス様」
おお!自分が居ない間にこんなにも・・・。
いや、引越しの準備で忙しく、これない日々が続いたとはいえ・・・
エア様もしよろしければ、保管庫の自分のものを消して、少しでも軽くしてください
ミネバの1年戦争記
シャアのザクに続いて、私も戦線に到達した。アムロのガンダムはまだ追いつかないようだ。
ガルマ叔父様のガウは、すでに黒煙を上げ、墜落寸前まで大破していた。
「・・・私とてザビ家の男・・・無駄死にはせん・・・!」
ガウは大きく旋回した。ホワイトベースに体当たりするつもりのようだ。ホワイトベースにぶつかるまで、どれほども猶予はない。
ガルマ叔父様を助けるには、私がホワイトベースを沈めるしかない。私はマシンガンを構え、ホワイトベースに乱射した。対空に精一杯だったのか、ホワイトベースからの攻撃は1歩遅れ、私でも回避するのはたやすかった。
「今のうちに引き返せ、ガルマ!」
シャアの叫び。黒煙を吐きながら再び旋回する空母ガウ。そして追いついてしまった『白い悪魔』・・・
「なにをしてるんだフラウ!」
「またしてもアムロ・レイか・・・下がれ俗物が!」
「ホワイトベースに攻撃なんて・・・仲間を殺す気か!?」
「連邦に仲間などいない!」
今度はガンダムも攻撃してくる。アムロも本気のようだ。彼が本気になれば私の腕では到底勝ち目はない。
「フラウ伍長!撤退するぞ!ここはガルマ救出が先だ!」
私とアムロの間にシャアが割って入る。いつの間にかザクがもう1機戦闘に参加していた。
「あんたにゃ命の借りがある、ここで無駄死にはさせないよ!」
「クラウンか・・・」
「少佐、フラウ、ここは自分が食い止めます!早くガルマ大佐を・・・!」
アムロのガンダムと死闘を繰り広げるクラウンのザク。私とシャアは彼の言葉通り、ガルマ叔父様救出に向かった。
「・・・ここは・・・?」
とある野戦病院で、ガルマ叔父様は目を覚ました。奇跡的に一命は取り留めたものの、右目はほぼ失明、左足は大火傷。体のあちこちにも怪我を負っていて、おそらく当分は歩くことはおろか、自分で身体を動かすことさえ困難だろう。
「気が付きましたか。」
「フラウ伍長・・・君が私を・・・?」
「全てはシャア少佐と・・・クラウンが・・・そして、おそらくクラウンは戦死しました、司令を救うために・・・」
「・・・何故私を死なせてくれなかった・・・?これではザビ家の男として姉上らに会わせる顔が・・・」
「まだそのようなことを・・・?」
私が合図すると、病室に1人の女性が入ってきた。イセリナ嬢である。
「イセリナ・・・」
「シャア少佐がお呼びになりました。」
「もっとも、フラウ伍長に頼まれたためだがね。」
同時にシャアも姿を見せた。
「失礼ながら、大佐の今のお身体では、軍務は困難と思われます。それに、すでにジオン本国には、大佐は戦死なされたと打電してあります。」
「なぜそんなことを・・・?」
私は自分が『ミネバ・ザビ』であることを隠しながら、思いの全てを語った。
「死んでほしくありません・・・私もそう思っています。イセリナ嬢もそう思っています・・・」
私は泣いていた。イセリナ嬢も涙を流し、ガルマ叔父様にすがっていた。
「勝手なことを言うようで恐縮だが、彼女らのためにも生きてくれまいか?ガルマ・ザビとしてではなく、1人の男として・・・」
シャアが言う。ガルマ叔父様はうつむいたままだ。
「・・・もっとも、地位も名誉も全て失えば、お坊ちゃん育ちの君が死ぬより苦労することは目に見えているがね。」
「こいつ・・・」
叔父様が少し笑った。シャアも笑って見せた。
ガルマ・ザビ叔父様は消えた。軍からもザビ家からも。
これで私は叔父様を救えた。シャアもある意味目的を1つ果たせたとうそぶいていた。
そして・・・私はシャアと別れる日をむかえることになる・・・
続く・・・かも?
>>279 おお・・・何か無性に感動
感情の描写うますぎっす
うまいなぁ・・・流石だ・・・
続きが激しく気になる・・・
ヤザン→ユウ 第三十八章 「誰にモノを言っている?」
俺は『奴』を連れ帰り、ブルーをアルフに任せると、すぐに『奴』を人目に付かない様にシャワールームに押し込んだ。
『奴』の下着と軍服を用意して、俺は『奴』に声を掛ける事無く立ち去ろうとすると、意外にも『奴』に呼び止められた。
かすかに漂うアンモニア臭が、俺の『奴は小便を漏らしているだろう』と言う予想を、確実に裏付けていた。
「何故…オマエは俺を庇う? 誤射で俺を殺しても、文句が出ない状況だったし、オマエに…その…憎まれているつもり
だった…。今の情け無い俺をワザと人目に晒す事だってオマエは出来たはずだ。…俺にそんなに恩を着せたいのか? 」
「…礼は期待しては居ない。オマエがこの出来事で学んでくれた事があったら、今の俺は嬉しい。…それだけだよ、曹長」
「…信じられんが…『声』が、言っていた…。…笑うなよ? オマエは…本当に…俺…『ヤザン・ゲーブル』なのか? 」
「軍に志願する際に、周りの人間に同情されるのが嫌で、ニューヤーク出身って書いて、そのまま通っているはずだな?
どっかでテストパイロットやった時、技術者を庇って上の馬鹿どもに爆弾発言かまして最前線送りになった世渡り下手、
そして何時も撃墜数リストで自分の上に有る奴の名前を見て悔しがってたな…。家族構成は祖父、父母、弟。実家は…
オーストラリア、シドニーだ。小さな頃、ハンティングが趣味の祖父と一緒に北アメリカに旅行してニューヤークに土地
勘があった。出身地の偽証や土地の訛りや地名や地区の様子は全部祖父からの知識の受け売りだ…。違うか? 曹長? 」
俺がここまで語り終えた時、急に奴はシャワーブースの扉を引き開けた。蒸気と共に現れた『奴』の、見たくの無い所まで、
しっかりと観賞する羽目になり、驚愕する『奴』を尻目に、俺は苦笑いを隠せなかった。俺は奴にバスタオルを投げ渡した。
「…隠せ。男相手に自慢するモノでも無かろう? オマエの『俺』…ヤザン・ゲーブル曹長…?」
「本当に…俺…か? アンタは…その…? 正真正銘…ユウ…カジマにしか…見えないンだがな…」
「まずはそれで体を拭け。俺は報告書が、オマエは始末書と各所掌への謝罪周りが待っている。この俺も付き合ってやる。
大人しく、俺のやり方を見ていろ。それが終わったら全て話してやる。…オマエに何が起こるか、俺に何が有ったかを」
「…済まんが、もう少し、待ってくれ。ノーマルスーツを…その…な? 素人じゃないから…解るだろう? 」
「…待ってやる。ちゃんと熱湯でやるんだぞ! 匂いが残ってるとすぐバレる。…しっかり洗えよ? 」
あわただしく身支度を終え、ノーマルスーツを乾燥室へぶち込んで息を切らせている『奴』を引き連れ、俺は索敵班を始めと
する部隊各所掌へ頭を下げに行く『巡礼』に出かけた。『ウチの新人が迷惑を掛けた』と、MS戦隊長である俺が真っ先に謝罪
すれば、後から出てくる各部署からの不平不満は最小限で済む。勿論俺が『奴』のリーゼントを掴んで下げさせたのは言うまで
も無いだろう。この場合、積もり積もった奴のこれまでの『悪行』の御蔭で、俺の『誠意』だけでは足りなかったのだった。
「これで解ったろう? オマエ一人で戦争をやってる訳では無い事をな…」
俺が報告書を書き終え、奴の私室を訪ねると、奴は早速、手にGMの整備に関するファイルを拡げ、端末の前に座っていた。
目覚めた『奴』の学習能力の高さに、俺は満足して頷いた。『奴』がベッドに座る様、俺に勧めた。俺は遠慮無く座る。
俺は『まず聞け』と釘を刺し、俺の体験を『奴』に話し始めると、『奴』はメモを取る許可を求めた。俺は言ってやった。
『お前はそんなに馬鹿だったか? 』それから二度と『奴』は無駄口を叩かなかった。俺が話し終える頃『奴』は俺に言った。
「…俺は『アンタ』に勝ちたい。だから言う事を聞く。これから指示にも従う。だが忘れてもらっちゃあ困る事が一つ…」
「『ヤザン・ゲーブル』を舐めるな、だろう? 誰にモノを言っている? 『ルーキー』? …根を上げるなよ? 若僧?」
俺達はガッチリ握手を交わした。奴は『今の俺』を超えるために。そして俺は『過去のZ』を『奴』に超えさせるために。
>>282 ヤザン→ユウの新作キタ━━━━━━( ゚∀゚( ゚∀゚( ゚∀゚)━━━━━━ッ!!
ヤザン厨様、相変わらずGJです!!
この展開、ダブルヤザンという最凶コンビが誕生しそうな予感がひしひしと…w
もう期待しすぎて脳内が妄想で一杯、土器が宗々状態でつ
ヤザン→ユウ 第三十九章 「丁寧にやれと言ったろうがっ!」
俺は着陸したミデアからブルーが勢い良く飛び出てくるのをホバートラックから眺める。
『奴』の本来の乗機「GM・ライトアーマー」は、結局、『奴』が乗るブルーが回収する事
になった。コックピットとマニピュレータと片足は無事なので、「何かのパーツ取りに使える」
と俺が判断しての決定である。正直、『奴』にブルーを、いや、『マリオン』を預けるのは、
今の俺に取って、大変に勇気の要る行為だった。『奴』はEXAMを発動させているのだ。
…『奴』が未だに『大人に為り切れない、子供染みた純粋な感情』を持つが故にだ。
俺は苦り切った顔で、忍び笑いを見せるモーリンからヘッドセットを受け取り、耳を済ませた。
『ヒャッホウ〜! こいつぁ凄ェ! ちょっとペダル踏んだだけでビンビン動くぅ! 』
「…遊ぶな糞野郎! ブルーは俺のMSだ! とっととライトアーマーを回収しろ! 」
『もう少しイイだろ? な? お…じゃなかった、ユウ中尉…? あと十分! 頼む!』
「命令を読んだな? 作業完了時刻は何分だ? 遅れた時間×10回の、プッシュアップ
(腕立て伏せ)決定だ。俺は容赦せんぞ? 早くしろ! ヤザン・ゲーブル『曹長』!」
奴が息を呑む様が大きく俺の耳に響く。『マリオン』の、『本当に嫌そうな顔をしている』
との報告が、俺の心に届く。間髪入れず、『五月蠅い、余計な事言うな!』と『奴』が慌てて
『マリオン』に口止めしているのがまた、微笑ましい。『奴』はどうやら、急速に『何か』に
目覚めつつ有るらしい。『俺の存在が、トリガーになった』と『マリオン』は言ったものだ。
『生命の危機と、プレッシャー…。ヤザンさんは、あの『曹長さん』に『EXAM』で
増幅された『それ』を感じさせてしまった…。秘められた『因子』が、動き出したの…』
「…そうなると、俺は、どうなるんだ? 『マリオン』? …俺は、『俺』では…」
『無くならないわ。どういう風に、いつ発現するかは…わたしにも…解らないから…』
俺の短い回想を、けたたましい音と震動が瞬時に破ってのけた。『奴』がGM・ライトアーマを
取り落としたのだろう。上がった土煙がホバートラックを覆い、風で舞い上がった土砂が装甲板を
叩く甲高い音が俺を苛立たせた。頭の中で毒づいた俺の言葉を、多分『マリオン』は細大漏らさず
伝えている事だろう。現にもう、『うへぇ〜…勘弁してくれよぉ〜…』と『奴』が零していた。
「『曹長』! 丁寧にやれと言ったろうがっ! 俺に勝つまでシミュレータ漬け、決定だ! 」
『…せめて、ダメージ半分まで減らせたら、で…。前回、瞬殺されたばかりなんだぜ…俺…』
盗み聞きしているモーリンが、額を押さえる俺の傍で、大っぴらにコンソールを叩いて笑い転げて
いた。『奴』相手に漫才をするつもりは無かったが、どうも他人に言わせると『そのもの』らしい。
俺はこの時間を思い出さない時は無いだろう。『若かりし俺』を鍛えた、笑いが絶えなかった日々を。
ミネバの1年戦争記
私は宇宙にいる。ドレン大尉と共に。
シャアと別れた私は再び宇宙へと上がった。
宇宙でも耳に入る噂は『連邦の白い悪魔』のことばかり。
私がシャアと別れたあの日からずっと・・・
シャアは、ガルマ司令を守りきれなかった責任を問われ、除隊処分となった。
その後、キシリア叔母様に拾われ、地球でホワイトベースを追っていたらしい。
私はシャアが除隊する直前に宇宙へと上がった。シャアの上官としての最後の命令だった。
私は『曹長』の階級と共に、宇宙からシャアの帰還を待っていた。
しかし、届くのは訃報ばかり。
『青い巨星』と呼ばれたランバ・ラル大尉が戦死。『黒い三連星』が全滅、オデッサの敗北。ジャブロー攻略の失敗。
「連邦も案外やる・・・」
ドレンが溜息混じりにつぶやく。
「ホワイトベースとガンダムさえ落とせば、ジオンは勝てる。」
「気楽だな。あのシャア少佐・・・いや、今は大佐か・・・その大佐でさえてこずってるってのに・・・」
「パイロットが腕を上げてきたのか。それにガンダムとザクでは性能が違いすぎる。シャアにもガンダムに匹敵するMSがあればきっと・・・」
噂をすれば。シャアから通信が入る。ホワイトベースを追って宇宙に上がったらしい。
我々はシャアより数分早くホワイトベースと接触するらしい。ドレンはシャアの申し出を快く承諾し、戦闘準備に入った。
「私もガンダムで出る。」
「無茶はするなよ・・・君もシャア大佐と同じく、宇宙が似合うなぁ・・・」
大尉はカラカラと笑って見せた。これがドレン大尉との今生の別れになろうとは・・・
ホワイトベースからMSが出撃した。ガンキャノンが2機、宇宙用戦闘機が2機。ガンダムの姿は見えない。
連邦の戦闘機の長距離攻撃で戦闘が始まる。我々も応戦する。
「ガンダム・・・アムロ・レイはいないのか・・・?」
私がそう考えている間に、友軍機が次々と撃墜されていく。姿は見えないが、アムロ・レイの仕業に違いない。
「また腕を上げたのか・・・これでは私じゃ勝てない・・・」
ほとんどのMSがやられた。そして・・・ドレン大尉のムサイまでもが撃沈した・・・
「大尉・・・」
沈み行くムサイを見つめ、呟く。
「よくも・・・よくもぉ!!」
私はライフルを乱射する。当然ガンダムには当たらないが、ガンダムも近寄れないようだ。
私は手近にいたガンキャノンに攻撃する。ビームサーベルを抜き、ガンキャノンに斬りかかる。
「ドレン大尉の仇!」
右腕に持ったビームサーベルがガンキャノンのライフルを両断する。そして左手でキャノン砲を掴み、そのままバルカンを打ち込む。
ガンキャノンのヘッドユニットが粉々に砕ける。
「とどめ!!」
そのままの勢いでガンキャノンのコクピットを狙う。
「ま・・・待って!フラウ・ボゥ!」
寸前でサーベルを止める。聞き覚えのある声。ガンキャノンのパイロットのようだ。
「ぼ・・・ボクだよ・・・ハヤトだよ・・・」
「ハヤト・・・?ああ、ハヤト・コバヤシか・・・」
「アムロから聞いていたよ、君がジオンのパイロットやってるって・・・何故なんだ?」
「お前なら言えるのか!?自分が何故戦っているのか、その理由を!」
「な・・・なにを・・・?」
「お前といい、アムロ・レイといい、何故私につきまとう!?」
「仲間だからだよ!友達だったじゃないか!」
「私を友と思うのであれば、何故連邦に属す!?連邦は正しいのか!?ジオンだけが悪なのか!?」
「そ・・・そんな事・・・わからないよ!」
「わかりもしないで戦うな!私を止めたければ私を殺せ!できねば私と共に来い!」
「え・・・?」
思わぬ言葉だったようだ。ハヤト・コバヤシはそのまましばらく固まっていた。
続く・・・かな?
こんなに続きが気になるのって久しぶりだなあ。
ヤザン→ユウの作者様もミネバの1年戦争記の作者様も乙です。
このスレ、下手な商業ガンダム小説よりおもろい。
職人さん方、頑張って下さい。
ヤザン→ユウ 第四十章
エマージェンシー・アラームがけたたましくミデア内に鳴り響く。俺は直ぐに私室から走り出す。
『奴』がその俺の前を必死な表情をして走り過ぎて行く。過呼吸気味の真っ赤な顔だ。俺は『奴』に
数秒で追い付き、ロッカールームに同時に入る。ノーマルスーツに着替えるのは、俺の方が早かった。
乗機を失った奴は、結局俺のミデアに乗る事になった。俺は『奴』を鍛える為に日常生活まで介入
した。食事の食べ方から軍服のアイロンプレスの掛け方、MS戦術論から強い酒の飲み方、女の洒落た
口説き方に至るまで、多種多様の教育を『奴』に詰め込んだ。『奴』が消化不良を起こす事無く、熱意
を持って取り組み、砂漠に水を撒くが如く知識を吸収、体得していくのは、俺の『教官』冥利に尽きる
ものだった。今回の『競争』も『教育』の一環である。いかに非常時に素早く対応出来るかを覚えさせ
るためだ。宇宙ではノーマルスーツの着用の遅れが、生死を分かつのだ。…その他にも理由がある。
「残念だったな、『曹長』! 俺に勝ってブルーに乗れたのは2回だけだな? ズルを抜くと? 」
「…また俺が居残りかよ! 実戦させろよ、実戦! アンタも俺に経験を積ませたいんだろうが! 」
そう、俺はスクランブルの発動後、早くノーマルスーツを着て、ブルーのコックピットに座った方が出撃
出来ると言うルールを作ったのだ。奴はこれまでに2回、2サイズ上の軍服の下にノーマルスーツを着ていた
と言うズルと、最初からノーマルスーツでブルーのコックピットに座っていたと言う茶番を4回もやらかして
いた。あとの6回は俺の完全勝利だ。年季は俺の方が遥かに積んでいる。俺にとっては至極妥当な結果だ。
「七年同じ事をやってる俺に『2回も』勝てたんだぞ、『曹長』! 少しは自信と自覚を持て! 」
「しかし…シミュレータではアンタに10回に1回位しか未だに勝ちが取れんのは…正直辛いぞ…」
背後から声がする。黄色いノーマルスーツに包まれた腕が見える。まだ『奴』は勝ちを諦めていないのだ。
俺は自然と唇に微笑が浮かぶのを抑えられなかった。コイツはまだまだ伸びる。厳しく鍛えれば鍛えるほど。
格納庫までのデッドヒートを繰り広げる俺達の眼前に、格納庫から伸びる、白っぽい照明が眩しく煌いた。
キャットウォークを走り抜ける俺達の形相を見て、アルフを始めとするブルー専属スタッフが爆笑していた。
慌てて飛びのくメカニックの置いた工具箱を飛び越え、ぶつかりそうになるSE(システム・エンジニア)
の女の子を抱き止め、優しく脇に退けた。丁度そこに間髪入れずに鬼の様な顔をした『奴』が迫る。俺の背後
で絹を裂く様な悲鳴が上がった。どよめきが上がる。奴が何かしたらしい。ブルーのコックピットハッチに手
を掛けた俺が振り向いた時、見たのは、しゃがみ掛けたSEの女の子を、奴は前方宙返りでかわした瞬間だった。
「やるな、『曹長』! だが、俺の勝ちだ! ミデアの銃座からの的確な援護射撃を、期待しているぞ!
俺に負けて悔しいからと言って、俺に当てるなよ? これで俺の7勝2敗だ! BD−1、ユウ・カジマ、
準備良し! モーリン、聞こえるか? …パイロットは…ユウ…カジマ…『中尉』だ…」
『聞こえてるわ、ユウ! また勝ったの? 曹長、銃座についてくださいね?』
「そりゃないぜモーリンちゃぁん…! 疲れてるんだよ俺は…! 次は負けんぞ『中尉』ィ! 」
『…おはよう『優しい』ヤザンさん…。また、一緒で…わたし…嬉しいな…』
終わりの無い生と死の隣り合わせの時間の中、俺達の皆はこの『一瞬』を最大限に活用し、かつ、愉しんでいた。
いつか、この笑いに満ちた日々が、終わりを迎える時が来るのを、心のどこかで切なく感じながら。
ミネバの1年戦争記
「な・・・何を・・・」
ガンキャノンの中のハヤトは驚愕している。
「もう1度だけ言う。私を殺すか、私と共にくるか・・・」
「そんなこと・・・できないよ・・・!」
「ホワイトベースを裏切るのがそんなにつらいのか?好きでMSに乗っているわけでもなく、半ば強制的にMSにお前を乗せて、戦わせている奴らがそんなに大事なのか?」
ハヤトは黙っている。
「自分の生きたいように生かせてくれない連中が仲間なのか、お前にとっては・・・」
「そんな・・・そんな子供みたいに自由には生きられないよ!」
「私を子供扱いするな、無礼者が!!」
私はビームサーベルをガンキャノンのコクピットめがけて突きたてた。
そのとき、はるか彼方からビームが一閃。私のMSの腕に命中した。
ガンダム。白い悪魔が現れた。
「またしてもアムロ・レイか・・・」
「フラウ・ボゥ!そいつはハヤトなんだぞ!友達なんだ!わかってるのか!?」
ガンダムが接近してくる。私のMSは片腕をなくし、武器もバルカンしか残っていない。なにより操縦技術が彼より劣っている。
仮にハヤトを人質にしても、アムロの技量ならハヤトを傷つけることなく私のコクピットを射抜くことも可能だろう。
『曹長、離脱します!!』
突然の通信。背後を見ると、沈んだムサイの脱出カプセルがあった。
『生存者は我々だけです!ここは離脱しましょう!』
「・・・お互いに命拾いしたな、ハヤト・コバヤシ・・・」
私はガンキャノンを離し、コムサイに帰還した。アムロは追ってくる様子はない。
全力で戦闘区域から離脱する。レーダーには、ホワイトベースの後方から接近する、シャアのものと思われる影が見える。彼が足止めとなり、我々はかろうじて離脱に成功した。
戦力を失った我々は手近なコロニーに避難することにした。が、そこはよりにもよってサイド6。中立コロニーである。
中立であるがゆえ、修理も補給も行えない。時間を稼いでも無駄かと思えた。
「曹長、シャア大佐がこちらに入港するそうです。」
兵士の1人が言う。
「シャアが?」
「木馬もここに入る様子で。それを追っているかと。本国からはコンスコン少将も出撃されるとのことです。」
満身創痍の我々は、シャアとの合流を待つことにした。
コロニー市街地へと出向いた私は、そこである人物と出会うことになる。
「フラウ・ボゥ!」
「アムロ・レイ・・・」
続く・・・かな?
>>290さん乙です。
この展開だとララァ出番なさそうっすね。
いや、別にララァファンってワケではないですが。
続き楽しみに待ってます。
(・∀・)イイ!!
ミネバの1年戦争記
「久しぶりだね、こうやって君と話すなんて・・・」
私はサイド6でアムロと共にいた。アムロも天気の予定表を持っていなかったらしく、近くの公園で雨宿りをすることになった。
「・・・以前はお前ともこうして話をしていたんだな・・・」
「そんなことも忘れちゃったのかい?」
「私はフラウ・ボゥではないからな。」
「・・・何が君を変えたんだよ・・・」
アムロはうなるように言った。そしてしばし沈黙。次に口を開くまで10分くらい沈黙していた。
「僕ね・・・父さんに会ったんだ・・・このコロニーで・・・生きていたんだ・・・」
私は『父』という言葉に少し反応した。
「でも・・・もう父さんじゃないんだ・・・酸素欠乏症で・・・あれはもう父さんじゃない・・・」
アムロは少し涙ぐんでいた。
「地球で母さんとも会ったよ・・・僕が軍人になってることに驚いてた。『情けない子』だって言ってた・・・」
アムロの話は続く。
「父さんも『軍人なら軍人らしくしろ』って・・・2人とも、もう僕の家族じゃないんだ・・・」
アムロは悲しそうな顔で話を続ける。
「だから、僕は・・・もう2人には会わないって決めたんだ・・・2人とも死んだって思うようにしたんだ・・・」
アムロの言葉が一区切り付いたとき、私はアムロの頬に平手打ちを入れていた。
「・・・フラウ・・・?」
「言いたいことはそれだけか・・・?」
「なんだってんだよ!?なんで僕を殴るんだ!?」
「両親に会わないだって?生きていることだけでも良かったとは思えないのか!?」
いつの間にか私の頬に涙が伝っていた。
「・・・会いたくても会えない子供はごまんといるのに・・・お前はそんな女々しい理由で、生きている両親を死んだことにする気か!?」
「・・・ごめん・・・君の家族はもう・・・」
「・・・まだ生きている・・・」
「え?」
私は立ち上がった。雨はまだやまない。が、私は雨の中を歩き出した。
「フラウ!」
「軽々しく近づくな、下賎の民が!これではっきりした、やはりお前とは分かり合えそうにない。もうお前とこうして生身で話すことなどあるまい・・・」
アムロは私を止めようとしたのか、立ち上がって手を伸ばしている。
が、そのまま動けないようだ。
私は振り返ることなく歩き出す。
「アムロ・レイ・・・ハヤトに会ったら伝えてくれ、『あのときの言葉は冗談だ』と・・・」
「何だよそれ・・・?」
「そう言えばわかる・・・」
私は雨の中を走り出した。アムロといた場所から離れたところにある大樹の下まで走った。
涙が止まらない。父に会いたくて仕方がない。アムロがうらやましく、そして憎くて仕方がない。
そんなやりきれない気持ちから、涙があふれてくる。
「・・・辛いことは忘れませんか・・・?」
「!?」
私の背後から声が聞こえる。
私が振り向くと、そこには褐色の肌の少女が、ハンカチを差し出して立っていた。
少女は私に向かって、少し微笑んでいた。
続く・・・のでしょうか?^^;
ララァキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
刻を越えて(プルinララア) その7
ジオンの重要拠点、ソロモン陥落から数日後。
残敵掃討任務を受けたホワイトベースは、テキサス・ゾーンにあった。
そして、そのテキサスコロニーでは……
「先にテキサスに着いているのか? エルメスとビットは」
「ええ、ララァ嬢の助言のお陰で、開発が数週間は早くなったと」
コロニーに入港しようというザンジバルのブリッジに、シャアとマリガンの姿があった。
「私のゲルググはまだだと言うのにな。テキサスに人はいるのか?」
「さぁ、コロニーの役人が少しはいるようですが。 それより、木馬はどうします?」
「近くにマ・クベがいたな。そちらに任せてしまおう。
いきなりララァ一人で木馬にぶつけるわけにはいかん。
こちらはこちらで、エルメスのテストがあるわけだしな」
ザンジバルのブリッジで、シャアは思慮深く呟いた。
同時刻、ザンジバルの居住区の一室で……
一人の少女が、バスルームで重力の発生を心待ちにしていた。
「まっだかな、まっだかな♪ お風呂入れるのまっだかな♪」
すでに素っ裸の状態で、無重力に浮いてシャワーを握り締めている。
……やがて、かすかな振動と共にザンジバルが入港。
宙に浮いていた褐色の裸体が、スローモーションのビデオのようにバスタブに落下する。
「わ〜い♪ おっふろ、おっふろ♪」
微弱とはいえ、久しぶりの重力に喜ぶ少女は、すぐにシャワーを全開にする。
水しぶきの中、コロニー港近辺の微弱な重力に引かれ、バスタブの中にお湯が溜まる。
お風呂好きの少女(と呼ぶにはかなり発育した肉体だが)は、気持ちよさそうに手足をばたつかせる。
1Gよりはるかに小さい重力の中、水は派手に舞い上がり、玉になってゆっくりと落ちてくる。
「あはは♪ うふふ♪ エヘヘ♪ ……あれ?」
しばし微重力の水で遊んでいた少女は、ふと、何かを感じて辺りを見回した。
「なんか胸がキュンキュンする。でもとっても気持ちいい♪ なんだろ?」
天井を見つめ、何かに集中する素振りの後、彼女はバスタブを飛び出す。
「……わかった♪ このキュンキュン、あのお兄ちゃんだ♪」
「ララァ、そろそろテキサス内に行こうか……ッ!?」
居住区の一室をノックし、彼女に行動を促したシャアの眼前で、扉が思い切りよく開く。
中から飛び出したのは、下着姿の娘。
「すぃ〜ん、ぷるぷるぷるぷるぷる〜♪」
「ら、ララァ!」
「ちょっとテキサスに遊びにいってきま〜す♪」
「……せめて服くらいちゃんと着ろ! はしたないぞ!」
「急いでるんだからいいの〜! ぷるぷるぷるぷる〜♪」
ザンジバルの廊下を駆け出す少女。
一瞬、呆然としていた仮面の大佐は、慌てて彼女のワンピースを掴むと、その後を追った。
(続く)
すいません、随分と前から空いてしまいました。
……個人的に忙しかったのと、展開に迷っていました。
ようやく、片方のルートを選択する決心がつき、再び筆を取った次第です。
コロニー港の重力描写については、自分でも多少問題があるかとも思います。
実際のアニメでも、ほとんど無重力として描かれてました。バスタブに水を溜められるのかどうか、正直自分でも疑問です。
ですが……ま、ある程度は演出ということで勘弁して下さい(汗
ザンジバル、コロニー内に入っていたのかもしれません。(←って、自分で自分の文章を推測するなよ(汗
あ〜、我ながらダメダメだぁ………。
一読者として、ミネバinフラウの、ララァとの出会いに期待〜♪
おお!やる気のない書き手さんが帰ってきてくれたー!
面白いので多少の問題なんてキニシナイ!
そもそもガンダム本編自体が何でも有り&後付け設t(ry
298 :
:04/01/24 04:10 ID:???
胸キュンワロタw
300 :
♪:04/01/24 12:09 ID:???
300貰ったw
ハマーンinロランとか読みたいかも
グエンの下心を敏感に察知し内心で『俗物が!』とか言って
ミネバの1年戦争記
少女は私の髪をハンカチで拭いてくれている。雨の中走ったため、ずぶぬれだ。
少女は最初からそこにいたのだろう、ぬれている様子はない。
私は言葉を発することができず、少女を見つめていた。
「・・・私も・・・いろんなことがあったわ・・・でもね、いろんなことって起こることではなくて?」
少女は私の顔を拭きながら言った。
「生きていく上で、いろんなことがあるのよ・・・辛いこと、悲しいこと、歯痒いこと・・・そういうマイナスな思いは忘れるのが一番じゃなくて?」
私に向かって微笑む。綺麗な瞳。謎めいた瞳。何もかもを見透かしているような瞳。
「あなた、ジオンの軍人なのね?」
「え・・・あ、ああ・・・私は・・・」
「あなたの待ち望む人は、今港に入ったわ。優しくて頼りになる方・・・」
「・・・シャアのことか・・・?」
私が言うと、少女はクスクスと笑った。
「大佐が好きなのね?」
「なっ・・・何を!?」
「素敵な方ですものね、シャア大佐は・・・」
少女の前に、私は隠し事はできないようだ。もしかすると彼女が『ニュータイプ』という人なのかもしれない。
「・・・シャアを知っているのか?」
「大佐は私を拾って下さったわ。そして、もうすぐ迎えに来てくださるの。ほら・・・」
彼女が指差す方向に1台のエレカが見える。雨は小降りになっていた。
エレカは私たちに近づき、ドアを開けた。紛れもなくシャアだった。
「遅くなったな、ララァ。」
シャアが手を振る。そして私に気付く。
「やあフラウ、一緒だったとは。」
雨は上がった。シャアは私たちに歩み寄る。私たちもシャアに歩み寄る。
「シャア・・・」
「聞いたよ、ドレンは気の毒だった。君のガンダムも破損したというが、ここでは修理できん。一旦このコロニーを離れ、艦内で応急処置を施そう。」
シャアがララァと呼んだ少女をエレカの後部座席に乗せる。
「君も乗りたまえ。港のコムサイには搬入作業を始めさせている。何も心配することはないさ。」
シャアが優しく微笑む。私も微笑み、ララァの隣に座る。
シャアが運転席に座り、ドアを閉め、ギアを入れた。エレカは走り出した。
私の隣に座るララァはこっそりと私に耳打ちしてきた。
『大佐が好きなら、ちゃんと捕まえておいてね。でないと、置いてきぼりになるかもよ?』
「ん?何か言ったか、ララァ?」
運転席のシャアがミラー越しに後ろを見る。
「いいえ、なんでもありませんわ。」
ララァは、いたずらっぽく笑った。
続く・・・かな?^^;
>>302 いつもスバラシイ作品をアリガトー!!
楽しみに待ってます
萌えたぜ・・・真っ白な液ry
ララァ、いいヒトだ・・・・。
プルララァなら絶対ミネバフラウに嫉妬しまくってるぞw
あと絵描きさんでもいれば完璧なんだがなあ
>>307 まぁまぁ、またーり気長に待とうじゃないか
今はSS書いてくれる職人がいるだけでもありがたいと
『見よ! 入れ替えスレは萌えている! 』ってな雰囲気なワケで…。
この暖かく、良い流れを断ち切りたくないなあ…。オイラの読み憎いアレで…。
しばらく展開を追っかけよう。うん。神様方、読者の皆様、お疲れ様です!
寒さにめげず、頑張ってください! 急に雪が積もって…除雪三昧のオイラでした!
除雪乙!
続き楽しみに待ってます!
ヤザン→ユウ 第四十一章
幾多のジオン軍の妨害を退け、俺達『第11独立機械化混成部隊』は、『GM・ライトアーマー』1機の損害のみで
連邦軍の勢力下にある研究施設へと辿り着いた。その間、『奴』に俺の持てる限りのMS戦の技術を詰め込んだのは
言うまでも無い事実だ。相変わらず『馬鹿』は直らないが…最後まで根を上げなかった事は充分、評価に値する。
「おいおい、そりゃあ無いだろうがよぉ…? ちゃんとアンタから5回に1回は勝てるようになったろうが! 」
「マシンガンやバルカン砲弾の掃射の中、機体ダメージ無視で突っ込む奴は他に何と謂うんだ? 『曹長』? 」
「確かに『馬鹿』以外の何者でも無い…。このオレの基準でもやはり『馬鹿』だな…? ヤザン『曹長』…」
「アンタら血も涙も無いのかよ…。俺より『ブルー』がそんなに可愛いのか? あ、そうか、『中尉』は…」
俺達三人は研究施設がある基地内を散策していた。俺とアルフと『奴』の三人は、徒歩で移動しながら、辺りを
観察していた。研究施設…。目立つ建物は直ぐに解る。背が高い建物はMS格納庫だ。先程から『嫌な感じ』を放つ
窓の無い建造物は…あの何もかも見透かされる様な得体の知れない雰囲気がする建物は…俺の直感だが…多分…。
「なあ『中尉』…? さっきから、変だぜ? あの宿舎に何かあるのかよ? もしかして気に入ったとか? 」
「『曹長』、貴様はあの建物から何か『感じ』ないのか? 何かこう、不愉快な感覚を感じないのか? 」
「…ジオンからの亡命者が…この基地で研究を続けていると言う話をオレの同期から聞いた…。ヤザン、オマエ
の話してくれた…『フラナガン機関』からの亡命者だそうだ…。オレがその名を出した途端、同期の奴は絶句
した…。この時点では最高機密らしいが…。NT研究所と言うゲテモノが、本当存在していたとは驚きだな…」
「!! …『中尉』…? 子供の泣き叫ぶ声が…聞こえて来ないか? あの窓の無い殺風景な建物から…? 」
『奴』は俺よりも具体的な『感覚』でその違和感を感じ取ったらしい。『奴』は即、建物に向かって駆け出した。
俺とアルフはその後を追う。自動小銃を持った衛兵が8人、2人1組に為って、その建物の周りを警備している。
なんと基地の最中枢に位置しているにも関わらず、建物周辺には対空銃座や塹壕、鉄条網さえも設営されていた。
『奴』はそれらが目に入らぬかの様に、構わず敷地内へ入ろうとする。案の定、すぐに『奴』は衛兵に制止された。
「…アルフ、話をつけてくれ。『EXAM』関係者だと言えば、案外スンナリと中に…」
「…そうも巧く行かん様だな…? あの『曹長』に搦め手を期待する方が可笑しい…」
「糞! やってくれたっ! 馬鹿! 停まれ! 衛兵に撃たれるぞ! 死ぬ気か『曹長』っ!」
押し問答の末、衛兵に脇腹を自動小銃で小突かれた『奴』は激昂したのか、制止した衛兵を2人とも殴り飛ばし、
そのまま施設の敷地に駆け込んだのだ。走る『奴』の足元のアスファルト舗装に小銃弾で小さな穴が穿たれ続ける。
『奴』は躊躇する事無く施設の入口を目指し、疾走を続けた。辿り着くと、軍服の上着を脱いで、右拳を包むと、
入口の強化ガラスを殴り付けた。中に封入された金網で補強されていたガラス窓が、『奴』の打撃に降服したのは
ものの3回の右ストレートだった。俺の目は内線電話を掛ける衛兵を捉えていた。俺は走り寄り、フックを押さえ
切った。非常用に足首にいつも携帯している、9o口径の護身用の小型自動拳銃で。俺の好奇心も、刺激されていた。
スミマセン…訂正、二件です…。オイラの…馬鹿。
ゲテモノが、本当存在していたとは→ゲテモノが、本当「に」存在していたとは
ものの3回の右ストレートだった →ものの3回の右ストレート「によって」だった
以上です。ハイ…。今後の展開については、ここでクルスト博士、ジオンの騎士さま
を出す予定です。勿論、紅い肩をした『蒼い』イフ改に乗って騎士さまは来ます。
しかし、彼が次に乗り換えるのが…! 一言。ヤザンは『Zガンダム』に落とされた。
読者の皆様、出来る事ならば、オイラの『お遊び』を暖かく、笑ってやって下さい…。
>>312 乙。シリアスな感じが好きなので、いつも楽しませてもらってます。
(・∀・)イイ!!
ヤザン→ユウ 第四十ニ章
結局『奴』と俺の実力行使は、重罪に問われる事は無かった。アルフの『現状で、ものの2人しか確認
出来ない、貴重なEXAMパイロットを殺す気か!』と言う、謂わば『盗人猛々しい理屈』と、『EXAM関係者』
である一事が、俺達を建物の中に入り、自由に見学・行動可能な許可を得させる原動力と為った。
「…おっと! お嬢ちゃん! 前見てろよな? お兄ちゃん、ビックリしたじゃないか? なっ? 」
研究所内に入った俺達三人が、監視の人間付きで見学している最中、通路の角で、前も見ずに走って来た
幼女と、『曹長』が衝突した。7〜8歳位の彼女は、『曹長』の脚に突っ込み、派手に転倒したのだった。
『奴』は直ぐにしゃがみ込み、怯えながら立ち上がろうとする幼女に、微笑みながら右手を差し出した。
驚いた事に幼女はその手を握り、立ち上がった。…信じられなかった。この俺は『笑った子も泣かせる』、
ヤザン・ゲーブルであると言うのに、だ。普通の子供なら、『奴』が微笑んだ時点で火の付いた如く泣く。
「嫌なことする人たちが…来るの…。わたしを…守って…! ヤザンおじさん…」
『奴』は『おじさん』と幼女に云われて傷付いたのか、僅かに眉を顰めた。俺とアルフは、それとは別の
事実で、眉を顰めた。何故、彼女は『奴』の名を知っている? 俺は監視の人間の顔色を伺った。観るまで
も無く、予想した通り、蒼白だった。俺とアルフは悟った。間違い無く此処は、極秘の連邦軍NT研究所だと。
『奴』はニッコリ笑い、怯える幼女を抱き上げ、自分の肩に乗せ、肩車をした。…優しい奴だ。残酷な程に。
「よし! あいつ等だな! 観てろよ、『お兄ちゃん』の強さを! 子供は明日の宝物ってなぁ! 」
追手の白衣を身に纏った男達を一目見た奴は、幼い頃、俺が母親から聞いた受け売りを口にし、向かって行く。
アルフが俺を見た。俺はあらぬ所を見上げ、呟いた。『言い訳、頼む』と。拳と脚蹴りの炸裂音が、静かな研究所
内に、数十度、響いた。子供を肩車したまま、奴は7人の研究者を叩きのめしていた。女も男も容赦無く、だ。
幼女の無邪気な笑い声と、奴の、『もう大丈夫だぜ? お嬢ちゃん』と得意げに語りかける口調が、俺の頭痛を
誘う。監視者の無言の非難を含む視線が、俺の横顔を痛い程貫いて居た。『部下の管理が、全く成って居ない』と。
「ヤザンおじさん、みんなにあわせてあげるね! 嫌なことする人たちから、わたしをたすけてくれたって! 」
横目で俺が見ると、ぶわっと、監視者の顔から冷や汗が噴き出していた。俺は独り言を言うように静かに言った。
「無かった事にじゃないか? その方がお互い、幸せになれる。そうだな? 監視カメラを停めて、盗聴も止めて
来所記録も抹消して、各所掌の人間に緘口令敷いて、あと、お偉いさんには報告無しだ。ついでにアンタもここ
から離れれば、免責可能だぞ? 所員を介抱している内に、三人が勝手に自由行動した、とな? 」
「…オレが全ての責任を取る。君は所員を介抱し給え、軍曹…それも早急にだ。感謝して呉れるだろうな…」
アルフの言葉に救われた様に、監視者は駆け出して行った。奴はこれから、各所の辻褄合わせに忙しく動かねば
ならないのだから。俺達は顔を見合わせ微笑むと、楽しげな幼女を肩車して、足取りも軽く進む『奴』の後を追った。
幼女キター!!(゚∀゚)
(*´Д`)ビジュアル化キボン・・・
ショコラスレみたく絵師様が降臨しないかなぁ・・・
ミネバの1年戦争記
コロニーに残るシャアたちと別れ、私はサイド6を出港した。
私の乗艦はコムサイ。当然長距離航行は不可能。ましてやガンダムが整備中の今、戦闘力は皆無に等しい。
しかし、コロニー外では戦闘が行われていた。
コンスコン少将の部隊とホワイトベースの戦闘。戦闘禁止区域ギリギリの戦闘。
10機を超えるリックドム部隊。が、次々と消えていく。アムロ・レイの仕業だろう。
ガンキャノンや宇宙戦闘機も巧みに攻撃を避け、ドムを攻撃している。
状況から言えば、コンスコン少将は既に敗北していると判断しても良いだろう。
シャアの話によれば、コンスコン少将は人を見下す人物だという。若いシャアも彼から見下されていたのだろう。
しかし彼も父ドズルの部下。見殺しにはしたくない。私は片腕のガンダムに乗り、戦闘宙域に向かった。
時既に遅し。3分足らずでリックドムはほとんど姿を消していた。
「生き残ったドムのパイロット、撤退しろ!少将を守れ!」
私が叫ぶ。ザクマシンガンを連射しながら戦闘機を追う。
ガンキャノンが私を狙う。なんとか避ける。戦闘機も私を追いかける。なんとか振りほどく。
「コンスコン少将!早く離脱を!」
「しかし・・・ここで逃げればシャア以下の無能となる・・・」
「無能がなんだ!生き残ってから考えればいい!」
私は少将の乗る戦艦チベに通信を送る。
「早く!私のMSも長くは持たな・・・」
私の言葉の途中だった、最後のリックドムが撃墜され、チベの戦闘ブリッジが破壊されたのは。
「くっ・・・だから言ったのに・・・!」
我に返った私の目の前にガンキャノンが迫ってきた。
「しまった!」
ガンキャノンのライフルが私を狙う。しかし、次の瞬間、ガンキャノンの腕がライフルごと吹き飛んだ。
一閃のビーム。それがガンキャノンの腕を貫いた。
そのビームを発した主は、もう1機のガンキャノンだった。
「フラウ!!」
「ハヤト・コバヤシ・・・」
「てめぇハヤト!裏切るつもりかよ!?」
片腕をなくしたガンキャノンから怒鳴り声が聞こえる。カイ・シデンのようだ。
「すみませんカイさん!でも僕は・・・僕はフラウ・ボゥを殺せない!」
ハヤトのショルダーキャノンが火を噴く。カイのMSがダメージを負っていく。
「フライ!逃げるなら今のうちだ!」
「ハヤト・・・何故私を助ける・・・?」
「言ったじゃないか・・・殺せないんなら、共に来いって・・・僕、考えたんだ・・・その結果がこれだよ!」
「・・・私の力になってくれるというのか・・・?」
「君と一緒なら、ジオンでも何でも行ってやるよ!だからココから逃げるんだ!僕だけじゃガンダムには勝てない!コアブースターだっているんだ、僕だけじゃ君を守れないよ!」
「わかった・・・その命と覚悟、確かに預かったぞ。」
私はコムサイに連絡を入れる。コンスコン少将のチベに避難するように。
戦闘ブリッジは大破しているが、撃沈したわけではない。サブブリッジが無事なら航行可能なはずだ。
見事予想は的中。私はハヤトのガンキャノンと共にチベに着艦し、戦闘宙域から脱出した。
「曹長・・・コンスコン少将は戦死され・・・」
チベの兵士が言う。私は答える。
「わかっている。これよりこの艦の指揮は私がとる。整備兵は私のガンダムとガンキャノン、そして艦のブリッジ修理を頼む。」
MSのコクピット内部でヘルメットをはずし、再び叫ぶ。
「本艦はこれよりソロモンに向けて出航する!」
続・・・けられるでしょうか・・・?^^;
ソロモンよ・・・
私は帰ってキター!!(゚∀゚)の予感!!
イイ!!
ヤザン→ユウ 第四十三章
『奴』がその部屋のナンバーロックを幼女の指示に従って解除し、開けた途端に、十数人にも上る子供達の突進を受けた。
怖い物知らずで鳴らす、流石の『奴』も面食らったのか、助けを求めるように俺達の方を向いた。
歓声を上げる子供達にすぐに囲まれた『奴』は、子供達に軍服のズボンを引っ張られ、尻を押されるままに部屋の中へと入っていった。
…懐かれ振りが普通では無かった。
「ヤザンおじさんありがとー! あのダイクってひと、にがいおクスリばかりのませるんだー! 」
「あー! ずるぅいー! つぎ、ぼくー! ヤザンおじさん、かたぐるまー! 」
「ないちゃだめってわたしにいつもいう、ナミカーっておんなのひと、なかせてくれてありがとう…」
俺達が部屋を覗いた時、最早奴の体の上は子供達で占領されていた。
肩車をしていた女の子はそのままの位置をキープし、『奴』は座り込んで胡坐を掻いていた。
十数対の穢れ無き、純粋な瞳が、俺を射抜いた。俺は何故か無遠慮に心の中を覗かれる不快感を覚えた。
何かこう、値踏みされているのとは違う、そう、見せたく無い何かまで、無理矢理白日の下へ引きずり
出されるような…遠慮の無さだ。俺は不快感に耐え切れず、思わず両腕で自らの体を抱き締め、叫んだ。
「止めろ! 俺の心を無遠慮に覗きに…入るな! お前達のような子供が見て良い物など一つも無い! 」
「…急に…どうしたんだ? オレは特に何も、感じないのだがな…? 」
「へんなの〜! あのひともヤザンおじさんなのにね〜? 」
「ね〜! 」
無邪気に笑い合う子供達と対照的に、俺達3人の顔から笑顔が消えた。
奴にもやっと理解出来たのだ。…鈍い奴め。どうあっても、隠し事など出来ない恐怖が、俺達を凍り付かせた。
どうなっているんだ? どうしてこんな能力を持つ? 見た目は子供だと言うのに?
「…ふつうのひとは、ちがうの? わからないの? 」
「…ああ。始めて出遭った人間の名前なんぞ、普通の人間は、知らんよ」
「だからマリオンおねえちゃん、気をつけてねって言ってたんだよぉ…」
「…知ってるのか? 『マリオン』を? ここに『体』は…存在するのか? 」
凍り付いた『奴』の肩から、ぴょん、と幼女が跳ね降りた。珍しい髪の色だ。
ブルーグリーンと言えば良いのだろうか? 染めて居なければ、天然で居る存在では無いのだが…。
俺の隣に居たアルフが、背を屈め、口を開いた。言葉を発しようとした矢先に、幼女が呟く。
俺は同じ様に腰を屈め、幼女の目線に合わせた。子供とは言え、対等の、人格を持った人間だ。
「…『EXAM』は、マリオンおねえちゃんじゃないよ…? あれは…ちがう『もの』なの…」
「どういう事なんだ? もっと俺に解る様に言ってくれないか? 俺はまだ、お前達とは『違う』んだ」
「…おじさんが、もどりたいなら…おねえちゃんを助けたいなら…『EXAM』を、こわすの」
「有難う。気を悪くするなよ? 俺は慣れているが、『奴』は『初めて』だったんだ…」
妙に老成した笑顔を、幼女は見せた。他人の嫌悪感の対応に、慣れているのだろう。
悪意を持った人間を、見慣れ過ぎた、乾いた笑いだった。子供には、して欲しくない表情だった。
少なくとも俺は、させたくは無かった。後ろで唇を噛んでいる『奴』も同じ思いだろう。
「いいの。…おどろかれるのは、いつもだから…。でも、おじさんたちは、いやじゃないよ? 」
「ありがとよ。おチビちゃん…。また来て、いいか? 今度は美味いもの、たくさん持ってきてやるから! 」
「うん! ヤザンおじさん、約束だよ! 約束! ぼく、あまいのがいい! 」
不安そうに俺達を見詰めていた他の子供達に、再び笑顔が甦って行く。俺達はこの戦争の『早期終結』を心に誓った。
…たとえ俺が『戻れなく』なる事態が勃発したとしても。『俺』の命がこの時代で尽きようとも。…知ってしまったのだから。
戦争の道具に、生きた兵器に、『調教』されつつある、少しばかり神様に悪戯をされた、可哀相な子供達の存在を。
緑の髪…あの人ですか!?
ヤザンとマリオン、戻れなくなっても別の世界へそろって転生して欲しかったりします。
321 :
(:04/02/08 02:16 ID:???
ええ話や・・・ヤザン・・・
あんた王様の(声の)役も似合っていたけど・・・
なんか凄くいい香具師じゃないか・・・・
ミネバの1年戦争記
「現在の我が艦の戦力は・・・リックドムが3機、修復したガンダムが1機、そしてガンキャノンが1機。」
チベ格納庫のガンダムのコクピットで、調整をしながら呟く。
我々はソロモンに向かっている。これから激戦の地となる場所へ。
「・・・戦力がまるで足りない・・・これではお父様は救えない・・・」
溜息と共にコクピットから出る。
ふと辺りを見ると、ガンキャノンの前にハヤトが立っている。
「・・・どうした、そんなところで・・・」
「フラウ・・・」
ハヤトは複雑な表情で私を見る。
「僕は・・・だめだね・・・」
再びガンキャノンを見つめ、呟く。
「いつもアムロに勝ちたい勝ちたいって思ってた。でも勝てなかった。フラウ、君にも相手にされなかった。」
「ハヤト・・・」
「そして・・・あろうことかホワイトベースを裏切って・・・カイさんを撃ってしまった・・・」
ハヤトが頭を抱え込む。
「僕は・・・どうしていつもこうなんだ・・・」
私はそっとハヤトの肩に手を当てた。
「辛いのなら、帰るんだな。」
「フラウ?」
「今ならまだ間に合うかも知れない。」
「でも・・・カイさんを撃ったんだぞ!?」
「誤射だといえばいい、戦場ではよくある事故だ。」
「君と一緒に逃げたのは?」
「スパイ活動のためと言えばいい。ここの戦力データを手土産にすれば、そうひどい処罰はないだろう。」
ハヤトは黙り込んだ。私は話を続ける。
「あの時・・・お前が助けに来てくれるなんて思っていなかった。お前がいなければ私は今頃・・・うれしかったぞ、助けてくれて。」
私はハヤトから離れ、背を向けた。
「だが、これからの道を決めるのは誰でもない。お前自身だ。ここで艦を降りても私はうらまない。それがお前の道なのだから。」
「できないよ!!」
ハヤトが大声をあげた。
「できないよ!フラウを敵にまわすなんて!フラウと戦うくらいなら、僕は死ぬ!」
ハヤトは涙を流しながら叫んだ。
「僕は・・・君を守る!」
サブブリッジに通信が入る。シャアからだ。
「無事で何よりだ、フラウ・ボゥ。」
「シャア・・・まだサイド6にいるのか?」
「今出港したところだ。本来ならテキサスコロニーに向かい、新型MSを受領するところだが・・・予定をいささか変更した。」
「と、いうと?」
「新型機の受領は航行中に補給する。我々もこのままソロモンに向かう。君を援護するためにね。」
「シャア・・・」
「礼ならばララァに言ってくれ、彼女のたっての頼みだからな。」
モニターのシャアが笑う。そして言葉を続ける。
「あと、私が個人的に声をかけた連中もいる。彼らも間に合えばソロモンに来るだろう。」
「すまない、何から何まで・・・」
「うまくいけば、口付けの1つでもいただきたいものだね。」
「こ・・・こんなときに・・・シャア!」
「はは。ではソロモンで会おう、お姫様。」
シャアが少し笑いながら敬礼する。そしてモニターから消えた。私は少し頬を赤く染めていた。
続く・・・かな?
なんか・・・
みんないい香具師ばっかだ・・・
泣けきますた。
ああ、俺の中でヤザンもハヤトももう以前のようには見れないかもしれない・・・
すげーいいキャラになった。
ミネバの1年戦争記
ソロモンに近づく。既に戦闘は始まっている。
「あそこにお父様が・・・お母様が・・・そして・・・『私』がいる・・・」
遠くに見える宇宙要塞ソロモンを見つめ、呟く。
連邦の艦艇やMSが数多く蠢いている。が、ホワイトベースの姿はまだない。
「出るぞ!」
私がガンダムに乗り込むと、すぐにハヤトから通信が入る。
「僕もいつでもいけるよ。」
「そうか・・・頼りにしているぞ、ハヤト・コバヤシ。」
チベ格納庫のハッチが開き、私のガンダムが出る。
破損した右腕はリック・ドム。武器もドムのバズーカを携えている。ほとんど急造品である。
「ハヤト、いきます!」
ハヤトのガンキャノンが出撃する。彼のMSは従来の赤から変更され、ザクと同じジオンカラーに塗装されている。
機体性能は変わらないが、連邦印に代わり、ジオン印が施されている。
私は発光弾を上げ、味方にアピールする。私とハヤトはソロモン防衛隊と合流し、戦闘に参加した。
「雑魚は相手にするな、ここは艦艇を狙え!」
バズーカを放つ。サラミスの主砲に命中する。
続いてハヤトがキャノンを撃つ。サラミスの横腹に着弾する。
他のMSもマゼランやサラミスを主に攻撃する。
「忌々しい雑魚どもが・・・うせろ!」
バズーカがGMを捕らえ、ビームサーベルがボールを両断する。
確実に敵を捕らえてはいるが、数が違いすぎる。
「増援は・・・シャアは・・・」
「うわぁ!?」
ハヤトのガンキャノンに3機のGMが迫る。
「ハヤト!!」
私が1機バズーカで撃墜する。ハヤトがライフルで1機撃墜する。が、もう1機間に合わない。
ハヤトがやられる、そう思ったとき、青い新型機が最後の1機を撃墜した。
「うむ?ザクかと思えば連邦のMS・・・貴様、寝返りの兵か?」
青いMSがハヤトに問う。
「我々はシャアの手の者だ、そちらは誰か?」
「シャア大佐の・・・?そうか、貴様がフラウ・ボゥ曹長だな。噂は聞いている。」
青い機体は私に話しかけてくる。
「私はアナベル・ガトー大尉、ここは私が仕切っている。女子供は下がっていろ!」
ガトー・・・後に『ソロモンの悪夢』と呼ばれるエースパイロット。
「ココは私が引き受ける。フラウ曹長、ソロモンに行け!」
ナギナタを振り回し、ガトー大尉が言う。
「内部にはまだドズル閣下やゼナ様がいる。閣下らを頼む!」
「大尉・・・」
「行くんだフラウ・ボゥ!ここは僕たちに任せて!君は生きるんだ!」
ハヤトがキャノンを発射しながら叫ぶ。
「・・・わかった、後で会おう!」
私は彼らに任せ、ソロモンに入る。父に会うために・・・
要塞内部に入った私はMSを降り、内部をさまよっていた。
到着と同時に、外部からすさまじい閃光が走り、衝撃が伝わってきた。連邦の新兵器かも知れない。
内部には人影は全くといっていいほどない。既に撤退したのだろうか。
「貴様!そこで何をしている!?」
突然背後から大声が聞こえた。私は立ち止まり、そっと振り返る。
そこには2メートルを超える大男が立っていた。
「撤退命令を聞いていなかったのか!?それとも死にたいのか!?」
怒鳴り散らす大男・・・そう、彼こそがドズル・ザビ・・・私が捜し求めていた、夢にまで見た父であった・・・
続く・・・かな?^^;
ガトーきたぁああ!!
ドズルききたぁあ!!
(・∀・)イイ!!
ガトー------(・∀・)---------キター!!!
ヤザン←ユウ 第四十四章
連邦軍NT研究所から出た俺達は、峻厳な顔付きをした、眉毛の太い初老の男に出迎えられた。
アルフがその男を俺に紹介しようとするが、俺はそれを停めた。すぐに俺は右手に拳を作ると、
薄い唇を開き、何かを言おうとした男を問答無用でブン殴った。…奴には俺にそうされる理由が
充分に存在する。俺はその男の顔も、名も、その為した事も、既に『見知って』いた。
「クルストォ! ほんの少し、俺達と違うからと言ってっ…! 年端も行かん少女になぁ、
己の抱いた妄想のためだけに、あんな辛い事を押し付けるのか?! マリオンは…あんたを、
信じていたんだ! 心から慕っていたんだ! それを何故、利用する様な真似などっ!」
「…そうか…お前はバケモノの為り損ないなのだな…。嘆かわしい…。私の創った『EXAM』に
狩られなかったと言う事は、まだ完全に『発現』していないワケだな…急がねばならん…」
「カムラ大尉、あのオッサン、誰だ? 『中尉』の態度がさっきから尋常じゃあないが…? 」
「…彼は『EXAM SYSTEM』の産みの親であり、ジオン公国からの貴重な亡命者で情報源でもある。
…『クルスト・モーゼス』博士だ。何故かNTを…蛇蝎の如く、忌み嫌っている…」
切れた唇を拭おうともせずに、クルスト博士は俺を睨み付けていた。狂気に取り付かれたその瞳
は、俺の中に存在する『何か』を見据え、激しく憎悪している様だった。どうやら奴は、この俺が
『マリオン』に懐柔されたと判断したらしい。直ぐに『曹長』の方の腕を取り、引っ張る様にして
自分の乗って来たエレカの後席に押し込んだ。…有無を言わさぬ、鬼気迫る表情だった。
「まだだ…まだ、君が居るッ! 君とあと一人が…旧人類の…いや…人類に残された希望だ!
非常に惜しい事だが、ユウ中尉はもう使い物にならんっ! 私と一緒に戦うのだ、若者! 」
「お、オッサン、な、何だってんだよ、おい、おいったら! 俺は逃げやしねェよ! 痛ェなぁ…」
呆気に取られる俺達を無視して、博士はエレカの運転席に乗り込み、基地内の制限速度を無視した
スピードを出して、新型MS格納庫と思われる建物に向かって行ってしまった。俺は自分の右拳に痛み
を感じ、腕を上げると、クルストの歯で切ったのか、ザックリと拳が切れて出血していた。無事な
左手で軍服の総てのポケットを探ったが、生憎止血に使える様な物は無かった。アルフが溜息を吐き
ながら、自分のハンカチーフを差し出す。俺が礼を言う暇も無く、直ぐにアルフは手当てしてくれた。
「…済まん…どう言えば良いのか…その…奴が…クルストが…な? 優しすぎる『マリオン』の…」
「…あの格納庫にはな…ガンダムフェイスの『ブルー』が存在する。新品の…『ブルー』の二号機だ。
まだ例の『蒼色』に塗られてはいないが…予備パーツ用に、既に三号機も組み上げられている…。
…ヤザン、オマエの今までに叩き出した驚異的な戦闘データの総てを叩き込んだ…新型MSだぞ…?
オレは、オマエにこそ…最初に乗って欲しかった…。オレとオマエの2人で育てた…『ブルー』にな…」
「…アルフ、そいつ等については、お前、完全に部外者だろ? そんなMSに『ブルー』を名乗らせて良いのか?
俺とお前とマリオンの一号機こそが、本物の『ブルーデスティニー』ってモンだよ、アルフ。違うか? 」
「ヤザン…オマエが考えて居る事は解るつもりだがな…? 二号機と三号機は宇宙戦仕様に換装済みだ。今更…」
「俺と『曹長』のどちらが強いか、解らせてやるだけさ。…あの『自分の妄想で眼が曇った』博士にな? 」
俺はEXAM搭載マシン同士の対戦を、クルスト博士に申し込む事を婉曲にアルフに告げた。『マリオン』を救うには、
『EXAM』を全て葬り去る必要がある。これは危険かつ無謀な『賭け』だ。『EXAM』マシン同士は、惹き合う。そして、
互いに暴走し、潰し合う。承知の上での決断だ。もし『EXAM』が基地で発動したならば、NT研究所の子供達が危険だ。
人類の可能性を、こんな『機械ごとき』にこの俺が潰させやしない。人類の行末は、未来の人類自身が決めるのだ。
だが気になる事が一つ、あった。『Zのパイロット』や『マリオン』が発した『力』について、クルスト博士の見解を
俺は聞きたかったのだ。NTに敵意を持つ『奴』ならば…対処法を心得ているかも知れないのだ。俺は呆れるアルフと共に、
格納庫に足を向けた。脚が重い。俺は先ず、あのクルスト・モーゼス博士に、殴った詫びを入れねばならないのだから。
ヤザン←ユウ 第四十五章
俺は自分の感情に整理を付けられなかった。NT研究所の子供達を、『兵器』にさせないためには、
この戦争の早期終結が必要だ。『EXAM』搭載マシンが量産可能になれば、連邦は戦力的にも充実する。
しかし、『EXAM』は不安定だ。俺が『ビジョン』で観た限り、アレはNTと『対等に戦う』為にだけ
創られたシステムだ。安全性など最初から度外視している。あんな物に乗らされた『普通の奴』は…
システムが強制する破壊衝動に先ず耐えられない。…多分あの『ヤザン・ゲーブル曹長』もだ。
正直に言うと、俺は迷っていたのだ。子供達の成れの果ては…俺も一緒に戦った事も在る、強化人間
だ。歴史は、変えられないのならば、多分あの中には、『ロザミア・バダム』も居る事だろう。
子供達を救えないのか? 救えるのか? 結局目の前に居る子供達を救う事は、出来はしないのでは?
だとしたら…俺は何をするべきなのか? 『未来』を知る者として? 様々な想念が、浮かんでは消える。
「…結局の所、俺は目の前の敵を倒したいだけかも知れん。敵が居ないと、余計な事を考え過ぎて
困る。戦争は善悪を直ぐに見分けられるほど、単純では無い。俺の感性のままに動くまでだな…」
俺の直感は『EXAM』を危険で胡散臭い物だと訴えている。俺は、気に入らなかった。人間を戦闘機械
にするシステムだ。人間は、自らの意志で行動する生物だ。この俺を操ろうとした時点で、システムは
この俺、『ヤザン・ゲーブル』を敵に廻したも同然だ。気に入らなければ、殺せば良い。…簡単な事だ。
「オマエの今回の敵は…災難だな? 己のフラストレーションの、解消の為に模擬戦を考えたのか? 」
「ストレス発散、と言って欲しいな。欲求不満じゃあ、子供扱いされた様で、格好がつかんだろう? 」
俺の独白を聞いたアルフが、珍しく冗談で俺を揶揄した。クルスト博士は意外とあっさり、『ユウ・カジマ』
の『俺』を許してくれた。『正しい道に戻ってくれると信じていた』と、大真面目に言ってのけた博士は、直後
に満面の笑みを浮かべ、俺の肩をポンポン叩きながら格納庫の中を案内してくれた。…気味が悪い程、親切に。
「あの思い上がった新人類に、人類の実力を思い知らせてやらねばいかんのだ! EXAMに相応しい人間は、
やはり君しか居ない! 戦闘記録を参照したが…君の部下は、残念ながらまだ…未熟だったようだな?」
そうだ。『奴』、『曹長』は、未だ『EXAM』発動時のブルーを体験して居ない。ただ、ブルーに乗っただけだ。
残念ながらクルスト博士の御眼鏡に適わなかったのだろう。俺は薄笑いを浮かべ、横目で『曹長』を捜した。
「折角バケモノ屋敷から一匹借りて来て、シミュレータで『EXAM』発動を体験させようとしたのだが…」
「…なんだと? 俺の部下は何処に居る! 博士! 『奴』は、ヤザンは無事なのか?! 」
「情け無くも拒否したのだ。『子供を殺れる程、俺は外道じゃネェぞ、オッサン』と、一緒にバケモノ
屋敷へ戻った。彼と、ミュータントが一匹乗った、私のエレカと擦れ違わなかったか? 」
俺は胸を撫で下ろした。こんな事で『奴』を潰されては『俺』が困るのだ。博士がキーコードを入力すると、
馬鹿に大きい耐爆扉が開いて行く。俺とアルフは促されるままに、中に入った。『ガンダム』が2体、居た。
蒼く塗装された『ガンダム』と、白いままの、『ガンダム』だ。『ブルー』の一号機と同じく、左肩にそれぞれ
『02』、『03』と数字で大きくマーキングされていた。『02』は白で、『03』は黒で描かれていた。
「MK−Uなのか…? あの白い奴は…? 」
「アルフ君は関わっては居ないが、『ブルー』の2号機と3号機だ。マークUと言うなら、二号機の方だよ、ユウ中尉」
「…オレに機体データを見せて貰えませんか、クルスト博士…。オレにはその権限が与えられているはずだが…」
「アルフ君、私は君にも期待しているのだよ…。私がもし、志半ばで斃れたら…その時は…遺志を継いで貰いたい! 」
俺はクルストの台詞を最後まで聞く事が出来なかった。…急に俺の頭の中に、『マリオン』の悲痛な声が響いて来たのだ。
『どうしてなの…? 三号機が…この時点で完成している訳が無いのに…! 』と。俺は『マリオン』に心の中で問いかけたが、
応えは、無かった。俺は一抹の不安を抱きつつ、二号機の足元へと歩み寄るクルスト博士とアルフの後を追った。
ミネバの1年戦争記の作者さんもヤザン←ユウの作者さんも乙です!
でも、最近、作家さんが減ったね。
続きを思案中なのか、それともアクセス規制に巻き込まれたのか・・・
すんげえ・・・『EXAM』イイ!!
ゲーム中では使えない機体だったけど・・・
今度から見る目が変わったw
乙です!!
ジェリドズル編 12
コーヒーを啜る・・・苦すぎる・・・酷い味だ。
しかし、現実はこの船のコーヒーよりもっと苦い。
自分の置かれた状況に、正直戸惑っている。
どうやらこの私の精神はこの若者が本気で
『自分を変えたい』と思った時にだけ
一時的にこの身体に宿るようだ。
私は彼を言わば『乗っ取った』短い時間で
余りにも多くの事を学ばなければならなかったし
また、忘れなければならなかった。
ザビ家は潰えた・・・
あれから7年の歳月が流れたが、人間の業というのは
変わらないようだ。
エゥーゴとディターンズと云う二つの勢力で今の所
争っているようだが、政治の素人である
私から言わせればどちらも似たり寄ったりだ。
さて・・・私は如何すれば良いのか?
コーヒーを再び口に含む・・・苦い・・・
いっそ、影武者の『ミネバ』がいる
アクシズとやらに身を寄せるか・・・
私は其の考えを一笑する。
我ながら可笑しかった。子の授からない身体だった
『ゼナ』を気遣って、侍女が生んだ子を
養子として迎える事を、考えたのは他でもない
この私だからだ。摂政を名乗るあの小娘が
その事を聞いたら仰天するだろう・・・尤も
その方が、寧ろ都合が良いかも知れぬが・・・
コーヒーを飲み干す。
そろそろ時間切れだ・・・
私の精神が再び眠り、彼の精神が目覚める時がやって来る。
次に私が目覚めるのは何時になるだろうか?
「ジェリド!出撃の時間だよ!!」
『おう!!マウァー!!』
私は、ジャブローの時から世話になっている
この女の存在が私にとっても、この若者にとっても
掛替えの無い物になっている事に気付き始めていた。
ジェリドズル編 13
アイツは俺から一体、何人の
大切な人を奪えば気が済むんだ・・・
畜生・・・
一頻り暴れた部屋は足の踏み場の無い程
散乱している。
RRRRRR♪
電話だ。この回線ランプは艦長からだ。
俺はよろよろと立ち上がると
コードを引きちぎった。
音が止む。
暫く独りになりたい・・・
俺は心からそう思った。ウダウダしている今の俺の姿・・・
シロッコの奴・・・きっと俺を笑うに違いない・・・
マウァー・・・・俺は・・・此の侭では
アイツには一生勝てない気がする・・・
ン・・・まただ、またこの感覚だ・・・
俺の意識が・・・何かに変わろうとしている・・・
ジャブローの時から変だったが・・・
俺は瞼が勝手に閉じる事に逆らえなかった。
ジェリドズル編 14
私は唖然とした。
私の足元で倒れているその男の姿に・・・
『まさか・・・お前・・・』
男は口から流れる血を拭きながら
私に憎悪の眼差しを向ける・・・
「上官を此処まで殴りつけるとはいい度胸だ・・・ジェリド・・・」
『・・・スマン・・・』
「フン・・・今更何も言い訳もせぬ・・・私はご覧の通り・・・」
『女だったのか・・・』
女が殴られた弾みで吹き飛んだリングの髪留めを大事そうに
手に持つとふら付きながら立ち上がる。
私は慌てて手を差し伸べる。
「余計な真似をするな!!」
払いのけられる手・・・だが・・・その力はやはり女の力だった。
『成る程・・・その髪留めがホログラフの機械か
それで今まで私達・・・嫌、俺達を騙していたのか・・・』
「フン!天才には色々と俗物には判らぬ苦労があるものなのだ・・・
マウァーの件はこの際、不問にしておいてやろう・・・だが!!」
『・・・キシリア・・・お前も辛かっただろうな・・・』
「!?何を言っている!?貴様!!・・・おい!!離せッ!!」
私は無理をして強くあろうとする妹の事を思い出した。
思わず、華奢なその体を強く抱締めると
先程迄、小賢しく生意気な口を聞いていた
シャアと良く似た男・・・シロッコが急に愛おしくなった。
ジェリドズル編 15
その夜・・・シャワーを浴びる音で目を醒ました私は
彼女が入れてくれたコーヒーを飲んだ。
彼女の入れてくれたコーヒーは
彼女の愛と同じくシロップが程よく効いて甘かった。
私はこの時程、私の精神が再び眠りにつく事が
口惜しいと感じた。
私の秘密はこの愛と同じく、このまま誰にも
打ち明けぬままにしておいた方が良いのかも知れない。
宇宙の夜が明けようとしていた。
==========================
「おい!気を付けろ!」
「判ってるって!!」
「その機械の所為で今まで2人も死んでるんだ!」
「マジか?」
「噂では解析をしようとした技術官が発狂したらしいぜ?」
「しかし・・・閣下も物好きだな・・・」
「ああ・・・だが、物好きな閣下の御陰で俺達の仕事が無くならない
この不況の中で有り難い事でw」
「全くだw倉庫番ってこんなに美味しい仕事だとはなw」
戦場から遥か遠く離れた基地の倉庫番達が重い扉を閉めると
倉庫は再び闇に包まれた。厳重に梱包された木の小箱から
青い光が微かに光った。
(ジェリドズル編 『強引に』本当に強引に・・・おわりw)
IEユーザーのために晒しage。
ハモマーン編 7
砂漠の街で漸く見つけた宿屋・・・
此処で何か食べれるだろうか?
そんな事を考えながら、店の主人に声を掛ける。
『スミマセン・・・此処、食事出来ますか?』
「・・・何だい、坊や・・・ミルクなら他をあたってくれ・・・」
良かった・・・口は悪いけど、悪い人じゃなさそうだ。
僕は差し出された水を飲み干す。
「悪いね・・・何処もかしこも戦争の所為でね・・・
碌な物しか無いけど、それでも良ければ・・・」
店の主人が目を細める。
僕は頷くと、こじんまりしてるけど
綺麗に整えられている店内を見回す。
ふと・・・壁に掛けてある写真に目が止まる。
『ご家族・・・ですか?』
「ああ、妻とは死に別れたんだけどね・・・まだ未練があってねぇ・・・
せめて息子さえ生きてくれれば・・・」
『すみません・・・』
僕は慌てて、店の主人が運んできてくれた
パンを齧る。余計な事を聞いてしまった。
そうか・・・まだ母さんが生きてくれていた僕は
恵まれていたんだな・・・父さんはあれからどうなったのだろう?
WBのみんなは今頃どうしてるだろうか?
ブライトさんはまだ怒ってるだろうか?
フラウ・・・あいつまだ、サイド7の事を思い出して
泣いてるのかな?
止め処も無い事が頭をぐるぐる回る・・・
僕はこれから如何すれば良いんだろう・・・
この後、何処に行けば良いのだろう・・・
そんな事を考え始めた時、急に外が騒がしくなって来た。
「親父!邪魔するぞ!!」
・・・・ジオン兵だ・・・・
ハモマーン編 8
僕は背中に冷たい汗が流れるのを感じた。
間違い無い・・・あの兵隊達はWBを追っかけて
此処まで来たんだ・・・
僕の感がそう告げている。早く・・・逃げなきゃ・・・
そんな事を考えていると
一際、恰幅の良い髭の軍人と
それに対比するかの様にスラリとした
そう・・・フラウが良く見てたファッション雑誌の
モデルのような女の人が
店に入ってきた。
「親父!食事は出来るな!?」
「は・・・はい・・・」
「12人前・・・御願いします・・・」
「ん・・・ハモン?一人分多いようだが?」
「・・・あの坊やの分ですよ・・・」
「ん・・・おお!少年!ちょっと騒がしいが、怖がる事は無い。
こんな所で、戦はせぬよ?なあ・・・親父?」
「は・・・はい・・・」
「しかし、少年・・・ハモンに気に入られるとは・・・なかなか
隅におけないなw」
恰幅の良い髭が、がははと笑う。
周りの兵士達も笑い出した・・・
僕は、如何答えたら良いのか迷って、ドギマギしていると・・・
急に、花瓶が割れる音がした。
それまで賑やかだった男達の笑い声がピタリと止む。
「あなたッ!!・・・彼では無くて、この私の
お腹の坊やの分を頼んだのです!!」
「すまぬ・・・ハモン・・・このランバ=ラル・・・
戦いの中で父親である事を忘れた・・・う〜ん・・・」
僕は、一撃で髭を伸したこの女の人が
堪らなく怖かった。僕は逃げるようにその店を出ると
僕を探しに街までやって来たフラウのバギーに飛び乗った。
・・・優しいフラウも母親になると、あの人みたいに
過激になってしまうのかな?
そんな事をつい考えてしまった。
(そう言えば、フラウってガンダムの指を押し上げる程の
腕力の持ち主だったよね・・・ひょっとしてTAWARA??)
ハモマーン編 9
食事を終えると私は何時もの午睡をする事にした。
全く・・・地球と云う所はなんて暑く、埃っぽい所なのか・・・
いい加減うんざりする。
私は宿屋の親父に最高の部屋を案内させると
3人前の食事で苦しくなった
服のベルトを緩めた。
部屋の鏡に映る私の姿・・・
元々、胸は・・・ハマーン=カーンの体の頃は
その・・・大きく無かった。宇宙暮らしが長いと
胸もそんなに大きくならないらしい・・・いや、ならない。
胸が大きくならなかったのは私の所為じゃない。
それにシャアも小さい方が好きだと言ってくれた・・・気がする。うん。
そして今、地球の・・・ハモンという女の体についてだが・・・
・・・・うお!!
・・・うおおおおお!!!
・・・・な、なんと!!!!!
「ハモン!!どうした!?変な声をあげて!!
気分でもすぐれぬのか!?このランバ=ラル!!
夫としてお前を何処までも守るぞ!!」
『きやあああああああああああああああああっ!!』
===============================
「困りますね・・・これで花瓶2個目ですよ?」
「すみません・・・お代に一緒に付けといて下さい・・・」
(ああ、ラル様・・・どうかご無事で・・・(;´Д`))
ミネバの1年戦争記
パイロットスーツに身を包んだドズル・ザビが私を見る。
「む?貴様、女か?何故女パイロットがソロモンにいる?」
私は言葉が出せない。身体も震えている。いつの間にか涙も溢れ出している。
「今からでも遅くはない、早く脱出・・・」
「・・・お父様・・・」
「なに?」
思わず私は彼を『父』と呼んでしまった。当然彼は戸惑っている。
「何故俺を父と呼ぶ?お前は誰だ?」
私はありのままを話した。信じるはずはない。だが、ここでは話すしかなかった。話さずにはいられなかった。
「・・・つまり、先ほどまでここにいたゼナが抱いていたミネバは、人格だけお前で、お前は中身がミネバだと?」
「信じていただけないのはわかります、ですが、私はあなたに会うためだけに生きてきた・・・!」
再びソロモンが激しく揺れる。連邦の攻撃だ。
「ちっ・・・こうも簡単にソロモンが落ちるかよ・・・」
「お父様・・・いえ、閣下・・・急いで脱出を!」
「俺はビグザムで出る。貴様もMSで脱出しろ。」
父はソロモンの奥に走り去った。
「お父様!」
私がガンダムで脱出するのと同時に、巨大なMAが姿を見せた。あれが父の乗るビグザム。
ビグザムのビーム砲が八方に火を噴く。次々と連邦のMSが消滅していく。すさまじい戦闘力だ。
私はビグザムに近づこうとする。そのとき、ビグザムから発光信号が。撤退命令だ。
程なくして、MSに牽引された兵士たちがソロモン宙域から遠ざかる。ビグザム1機を残して。
「・・・死なせるものか・・・お父様を死なせるものか!!」
私はガンダムのバーニアーを限界まで上げて、ビグザムに向かった。
続く・・・かな?(^^;
職人さん方が降臨してるのに書き込み少ないな。
ROMってないで感想書こうよ。
ハマーンもミネバもこんなに萌えキャラにしてしまうとは・・・恐れ入りますた。
ジオン好きの自分としては、こういうの大好き。
いやさ、職人って言うか書き手というのは
お金の為だとか、チヤホヤされる為に
書いてるんじゃ無いと思ったりするんですよ。
只、読んでもらう為に書いてるんじゃないかと。
スレが落ちない程度に保守ってさえいれば
いいんじゃないかな?
ある意味、最高のレスだと思う。読み易いし。
それに以外と気を使うし、ぶっちゃけ結構さぁ疲れるんだよね。
まあ、ROMってます。スミマセン・・・駄文でした。
其の前に、ソロモン攻防戦(・∀・)イイ!!
ワロタw
−序章−
「はぁ、はぁ、はあ、」
「はっはっはっ」
端正だが、線の細い所がある彼の上気した顔が私の上で踊る。
いつもは白いマスクで顔を隠しているのだが、「空気が汚い」のではなく、
自分に自信がないからなのだろうと、私は最近思っている。
二人が繋がってから既に15分は経っているだろうか…。
「すごい…」
「お前こそ…。なんて奴だ」
「いつもの」飲み薬のせいもあるのか、彼の責めに私の頭の中は徐々に真っ白になっていく。
と、彼が腰を捻るように私の中に入ってきた。
「ああっ」
「そうだ。いい声だ」
自分の行為に自信を持っていたのか、それともたまたまうまくいったのを隠すためなのか、
彼の嬉しそうな声が頭の上から降ってくる。
「あ あ あ」
今日初めて擦られた部位は、どうやら今まで感じなかった部分まで燃え上がるスイッチが付いていたらしい。
「ん…良かったのか?」
彼の声色を察するに、どうやら後者の方だったらしい。
「そうか…それなら!」
更に彼が深く入ってくる。
私の頭の中にいくつもの星が瞬いてくる。これが「達する」と言う事か。
「…!あ゜あ゜あ゜」
頭の中の星が更に輝きを増し、音付きで視界の中にまで飛び込んでくる。
と、体がフッと軽くなり、霧が掛かったように視界が急速に真っ白になる。
「あ゛ー!」
「ど、どうした!」
どうやら私は思いっきり叫んでいるらしいが、それをまるで他人事のように感じている。
僅かながら見えてきた視界の中には、私の体を上から覗き込んでいる彼の背中の下で、解剖されるカエルのように足をだらしなく左右に広げている……私の姿!?
彼が咄嗟にベッドの横にある受話器を取り
「すぐ来てくれ!彼女の…様子が変だ」
−1−
何故か数秒で、いつもの薬をくれるアドラステア級ラステオ付けの医者と看護婦が飛び込んできた。
「大尉!どうしたのです?」
「いや、又発作が起きたのだ」
「一回の用量は守りましたか?」
「あ、彼女が欲しいだけ飲ませた」
看護婦が飲み残しの薬袋を見つけて、
「先生!残り3錠しか有りません」
「む、3日分を一度に飲んだ計算ですか。いくら副作用の少ないとはいえ、多量摂取におけるショック作用はあれほど注意したでしょうが」
「いや、それがだな…」
下履きを付けながらおろおろしている彼の言葉を遮って、先生が続けていく。
「しかも服用時に過剰の性的交渉は、被験者の身体と精神に多大な負担を与えるとあれほど言っていたでしょうが、大尉!」
「しかしなぁ、あんたらも彼女に精神安定剤と偽って飲ませた薬だろうが。それも興奮剤入りで常習性のあるとびきり危険な薬を。彼女だって寝る時にいい気持ちになりたいから一度に何錠も飲んだんだろうが」
「強化課程に置いて精神感応を通常の何倍にもする薬ですが、性的興奮の増進という副作用は認めます。しかし性交渉の道具として使うにはあまりにも危険すぎます」
「…兎に角何とかしてくれ」
「ですな。折角手に入れたとびきりの被験者ですし、大尉の手慰みでもありますしね」
「失礼な!俺はただあんたらに言われたとおり、性交を併用して彼女の精神を高める手助けをしただけだ」
会話の流れから、私が「興奮剤」と言われて飲んでいた薬はそれ以外の用法があったらしい。
それをくれる先生も普通の「お医者様」ではないらしい。
しかも彼はそれを全部知りつつ私に薬を飲む事を勧めていたらしい。
普通の状態ならば、彼の裏切りは私の心に深く残る傷を付ける所だろう。
しかし薬のせいもあるのだろうけど、彼の行為を別段不思議な感じとしていない自分が可笑しかった。
捕まった敵地の女がどう扱われるのかはウーイッグでよく読んでいた歴史書で知っていたのもあったが、それよりももうここ以外に身を置く場所がない現実が、私の中に諦めにも似た気持が占めていた。
「先生!被験者の様態が!」
口げんかに近い口論をしている二人をよそ目に、一人だけ冷静に私の体を見ていた看護婦が大声を上げる。
「む、呼吸が止まっている」
「あんた医者だろ!何とかしてくれ」
先生がペンライトの光を私の目に注ぎ込んでいる。
「瞳孔が…」
ここまで聞こえた所で周りの音も、景色も全て感じなくなってきた。
「ふ…私、死ぬのかな」
ニヤリと自分の口元が歪むのがかろうじて解るが、それも感じなくなってきて………。
−2−
「…ぃさ!いけません!!」
ドギャッ!
目を瞑っていても瞼の上からの光が見えるような明るさが私の全感覚を呼び覚ました。
何処からか「アルテイシアか…」という声が聞こえた様な気がする。
うっすらとした視界の中に朱色のMSが、両刃のビームサーベルを私の目の前から引くのが見える。
次の瞬間、「シャアァ!」という声が耳元にあるらしいスピーカーから飛び込んでくる。
後方に飛び下がる赤いMSに向かって、ビームサーベルをランドセルから抜いたヴィクトリータイプによく似た白いMSが飛び込んでいく。
緑色のMAが赤いMSを突き飛ばすように後方から突っ込んでくる。
バシッ!
次の瞬間、ヴィクトリーもどきのビームサーベルは緑色のMAのコクピットらしき場所を貫いていく。
「ララァ〜!」
「あ゛ー!」
頭の中に直接男女二人の声が響き渡る。
「何、何なの?」
いつの間にか目の前にある操縦桿らしきスティックを握りしめて、私は眼前の光景に目を奪われていた。
カッ!
緑色のMSに差し込まれたビームサーベルの根本から、何本もの光の束がまき散らされてくる。
飛びすがる白と赤のMSを見て、私も逃げ出したいのだが、
「スロットルは…何処だ?」
見た事のないコクピット内で私はパニックになっていた。
「死にたくない!…こんな、なにも判らないまま…誰も知らない所で…」
ゴッ
ヴィクトリーもどきが私の機体を掴んだらしく、体が左右に揺れる。
どうやら味方らしい。
後ろ向きに急速に緑色のMAが小さくなってきたが、数秒しない内に大きな光の中に消えていった。
暫くすると耳元のスピーカーから「と、取り返しの付かない事をしてしまった…」と、パイロットらしき男の嗚咽が呪詛のように流れてきた。
カテジナ・マス編 以降続…けてもいいでしょうか?
新しいのキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
露骨なエロはどうかと思うが、GJ!
ヤザン←ユウ 第四十五章
俺は結局、アルフを残し、NT研究所へ『奴』を迎えに行くことにした。余り子供達に、『深入り』するなと
釘を刺して置くためだ。入口は許可命令が下ったのか、今度はスルーパスだった。中に入ると…頬を腫らせた
女研究者が、俺に泣いて縋って来た。『何とかして下さい』と。俺が彼女に微笑むだけで、目元を紅く染め、
黙る。色男は、得だ。奴はあの部屋の子供達と一緒に、『遊んでいる』と言う。案の定、思った通りの展開だ。
もう夜間だが、此処には窓が無い。大方時間を忘れて夢中で構ってやっているのだろう。…その逆かも知れんが。
「…任せてください。奴を連れ戻す為に、私が来たのですから…貴女も…辛いでのしょうに…」
女研究者の両肩に優しく手を置き、労わりに溢れた真摯な声で言ってやると、感極まったのかまた泣き出し、
抱きついて来た。俺は女が泣き止むまでそのまま突っ立っていた。勿論、この女に同情の余地など一つも無い。
人体を、此処の子供達を良い様に弄繰り回し、結局『次の』戦争の道具に『仕立て上げた』人間の一人なのだ。
恥を知っている人間ならば…己のしている事の善悪を考えて…とっくに行動しているだろう。…『奴』の様に。
「…居るんだろう? 俺だ。 ロックを解除しろ、『曹長』」
「…『曹長』は眠った。ドアは開いている。彼に話が有るのなら、俺は引っ込むが? 」
『ユウ』が代わりに、応えてくれる。…そう云えば、子供達は『ユウ』の存在に気付いていたのだろうか?
窓が一つも無い、異様な部屋の中の真中に、胡坐を掻いた『奴』を中心にして子供達が寄り添って眠っていた。
『奴』の膝に凭れて眠る者も居る。これでは強面の『奴』も動けないだろう。俺は『ユウ』に苦笑を見せた。
『ユウ』も静かに笑う。…心に染み入る様なその優しい笑みは、金輪際、俺には真似出来無いだろう。
「…ジオンの『EXAM』マシンが来る。『ヤザンおじさんの中のユウお兄ちゃんは、元の体に戻れるよ』と、
この娘が教えて呉れた。右腿に頭を乗せて眠っている子だ。名を…」
「ロザミア・バダム…面影が有る。7年後には『立派な』強化人間にされる…娘さ。俺と一緒に出撃したよ」
「…残酷だな。未来を知っていると云うのは…? 人殺しをさせるために、俺達は戦って来た訳では無い…」
「ユウ…もう少し…体を…貸して呉れないか? この件に、ケリが付くまでで良い…頼む! 」
「…戻れるだけさ。『でも、今と変わらないよ? 』と…左腿のこの娘がな。名前は…教えてくれなかった」
俺は、頷いた。…昼間のブルーグリーンの、髪の子だ。ユウはその髪を優しく、撫でる。俺は真向いに座った。
「ジオンの『EXAM』マシンについて、知っている事は? 」
「…パイロットは二ムバス・シュターゼン。自称『ジオンの騎士』だ。先行量産GMコマンドのテストの際、遭遇
した…。気を付けろ…奴は普通じゃ無い。イカれて居る。…オーヴァーヒートで動けなくなった、俺の機体の
コックピットからわざわざ俺を出させ、ヒートサーベルで焼き殺そうとした。『騎士の機体に傷を付けた事を
褒めてやる。この私のイフリート改にな』とな…。『ブルー』の性能ならば、まず勝てると思うが…」
俺はユウの腕に恐怖した。あの『EXAM』を積んだマシンと、生身で互角に渡り合ったのだ。…しかし、相手がヘボ
だったと言う可能性も捨て切れんが。ジオンのMSの性能を、連邦のMSは曲がりなりにも凌駕しているのだか…待て。
GMコマンドがオーヴァーヒートだと?! その逆なら容易に考えられるが、『EXAM』が、暴走しなかったのか?!
「…奴は完璧に…『EXAM』を制していた。ヤザン、お前は…まだ、の様だな…? 」
「ああ、まだだ…しかし、俺は負けん! 誰にも、負けん! 『EXAM』にも、自称・ジオンの騎士にもな! 」
「…その割には…体が震ええているようだがな…? …それとも俺の遠い先祖の言葉にある『武者震い』か? 」
俺は背中の辺りがゾクゾク疼くのを感じた。俺と互角か、それ以上の相手と戦えるだろう、その期待感に。
しまった…締めるつもりが、ミスハケーン! 『震える』だろ…オイラ…。
>>347 新たな神キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
是非続けて下さい!
>>350 いつも楽しみにしています。
これからもガンガッテ下さい!
カテジナ・マス編 凄く(;゚∀゚)イイ!!
そして・・・
ジオンの騎士キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ザーボンと云い、ギニアスと云いあの声には
マジ痺れる・・・乙です!!
ハモマーン編 10
『ドムは回せぬ・・・・・・と?』
「は!残念ながら、連邦の動きが判らない現状において
これ以上、戦力は裂けぬと――の事です。」
ワシは目の前が真っ暗になった。
グフを失った今、残されたたった一つの手段として
期待していた新型MS【ドム】が届かぬという。
「約束が違うではありませんかッ!!」
「は・・・しかし・・・・」
『もう良いッ!!』
ワシは今にも使者に、花瓶を投げつけそうな
勢いのハモンを制した。聞く所によるとマ=クベ司令官は
骨董がご趣味らしい。
ガルマ様が亡くなられてから何かと
派閥による衝突の噂話が、一兵卒の口にも上る今
此処で騒ぎを起こすのは不味い・・・・・・
連絡機が夜空の小さな星になった頃
隣に立つハモンの苛立ちが
ワシの久しく眠っていた闘争心に火を付けた・・・・・
って言うか――ぶっちゃけ、ヒステリーが怖くて
ワシは思わず、こう口走ってしまった。
『ワシのやり方で行く・・・・いけるな?クランプ?』
「は・・・・その方が兵達も喜びます・・・・」
その答えを聞いた時、ワシは漸く訪れた
チャンスだと思うようになった。
妊婦のヒステリーから開放されるチャンスだと
混乱に乗じて・・・・・・夜逃げしよう。
そして今度からはきっちりと避妊しよう。
――クランプが涙ながらに喜んでいた。
本当に喜んでいるようだ。
無理も無い、先程の――花瓶の痛みは
流石のワシでもキツかったからな・・・・
チョコでは無く、クルー全員に漏れなく
花瓶制裁を加えるハモンの姿を思い出し
ワシは震えた。
訝しげに見つめるハモンには『武者震いだ』と答えた。
女の感は全く鋭い・・・・・・
噂に聞くニュータイプとはこの事を言うのだろうか?
ハモマーン編 11
髭が死んだ・・・
戻って来た兵はたった一人だった。
最悪の報せを齎したその兵は
一口水を飲むとそのまま安らかに息を引き取った。
「ハモン様・・・・」
残された兵は口々に私の名を叫んだ。
『うろたえるなッ!!』
私は自分に言い聞かせる様に叫ぶ
私は敗残の兵達を纏め終えると、復讐を心に誓った。
私はまたもや未婚の母となってしまったのだ。
ガンダムめ――時空を超えて何度立ちはだかろうと云うのかッ!!
私は両の頬から零れる涙を
拭きもせずに咽喉を嗄らした。
兵達の目に炎が再び宿った。
――翌朝、シャワーを浴び終え
洗いざらいしたノーマルスーツを身につける。
ベルトの位置が、以前よりもちょっぴり大きくなっていた。
このお腹の子の為にも負けられぬ・・・・・・
未来を担う子供達には、私達のような
悲惨な暮らしや、血みどろな道を歩ませたく無い。
此処で、私に付き纏う白い悪魔を倒し
そして、理想卿の建設の為に邁進しよう。
喩えどんな苦難が待ち受け様とも・・・・・
電話が鳴る――時間だ。
私は愛した男を思い浮かべ、独り呟いた。
『あなた・・・・守って下さいましね・・・・・』
髭が頼もしく頷いた気がした。
(おわり)
( 予 告 )
私はGMを串刺しにした赤いMSに恐怖を覚えた。
しかし・・・・マチルダが必死に守ってきたWBを
こんな所でやらせる訳にはいかないッ!!
この距離なら・・・・・この攻撃は避せまい!!
私は力強くアクセルを踏み込んだ。
誰かが何かを叫んだ気がした。
爆音と怒号が混ざり合う――
余りの五月蝿さに耳を塞ぎたくなった。
「おい!新入り!ボヤボヤするなッ!!」
『は・・・はい!!店長!!』
私は芝居とは言え、流石に嫌になって来た。
まさか本当にハンバーガー屋でバイトする羽目になるとは・・・・
「おーい!ポテト揚がったぞ!!」
『は・・・はい只今!!』
ランチタイムが終わり、休憩時間になった。
やれやれと一息をつく。
店のドアが開いた・・・・・
「ベーコンバーガーを一つ・・・・」
『すみませんねぇ、お客さん。もう閉店時間なんですよ。』
サングラスの男はニヤリと笑った。
ウンケン編 が、頑張ろう・・・・(;´Д`)便秘気味?
ウンコー(・∀・)ーン
カテジナ・マス編
−3−
ギャン!
兄さんが乗るMSのビーム長刀が私のコクピットに迫ってくる。
反射的に目をつぶったのだが、閉じた瞼の上からも真っ白な光が襲ってくる。
ドンッ…
次の瞬間、胸の当たりで爆発的な圧力が掛かり、目の見えないまま私は咳き込んだ。
「…テ……ジナ!カテジナ!」
何処かで声が聞こえる。
「ん…んん」
「先生!彼女が…」
「おおっ、蘇生したか」
白い光が薄まっていった後、真っ先に見えたのは、自分の顔を覗き込んでいる赤毛の若者と、白衣を
着ている初老の男、そして看護婦らしい女性であった。
「何!何なの?兄さんは?ホワイトベースのみんなは?アムロは?」
「ん?何を言ってるんだ。大丈夫か?カテジナ」
こちらの問いに答えず、赤毛が聞いてくる。
どうやら私はベットの上に寝ているらしい。しかし『かてじな』とは誰の事だろうか?
「蘇生による記憶の一時的混乱でしょう。では、後は様子を見ていてください。クロノクル大尉」
医者らしき男が、何かの機械を看護婦に下げさせながら、赤毛に声を掛ける。
「!」
慌てて起きようとした私は、ここに来て上掛け一枚の下は全裸と言う事に気が付いた。
「驚いたよ、まさかあんなことになるとは…」
「どういうこと?」
上掛けを胸もとに上げながら、私は赤毛に聞いた。
「そんな怖い声を出すなよ。まあ、そこが良い所なんだけどな」
脳天気な声色で、赤毛が答える。
「ここは何処?私に何をしたの?」
「ラステオ艦内にある俺の私室だ。…って何を言ってるんだ。『何をしたの…』と言われたら、返答
に困るなぁ」
恐縮しながらの口調だが、僅かながら赤毛の口の端がいやらしく歪むのを私は見逃さなかった。
「!」
思わず上掛けを握りしめていた手を下腹部にやって、私は声なき声を上げる。
「まぁ、そういうことだ…って、覚えていないのか?あんなに激しかったのに」
「…兎に角、出ていって下さるかしら。大尉」
「判った。衣服は其処にある」
赤毛が顎を振った場所に下着類があるのを目の片隅で確かめながらも、私は彼が部屋のドアを閉じる
まで睨み付けていた。
続く
カテジナ・マス編
−4−
彼が出ていったドアのロックをし、部屋にあった浴室に飛び込み、更にロックをかけて、私はめいっ
ぱい温度を上げた熱いシャワーを浴びる事にした。
下腹部を触った時、指先に付いた「行為の名残」の感覚は、シャワーの熱気ではなかなか拭えなかっ
た。
せめてもの救いは、「行為」が終わった後に目覚めたらしく、行為自体の感覚は残っていなかったこ
とだけだった。
服を着終わってから程なく、赤毛が周囲を伺うようにドアを開けて入ってきた。
「まるで監視カメラでもあるみたいなタイミングでいらっしゃるのね、大尉」
「そ、そんなものがある訳無いだろう!」
…どうやら図星のようだ。
「もう落ち着いたか?」
「ええ、お陰様で。シャワーを浴びたら少しは」
強張っていた彼の顔が少しほぐれる。
「よかった。一時はどうなるかと思った」
「お優しいことで」
どうやら根っからの悪人でないらしい彼の安堵の表情が、私の一言で凍り付く。
「所で大尉、私をどうするおつもり?」
「なにをいきなり言うんだ。カテジナ」
「勘違いなさっているようね。私はセイラ・マス。カテジナとか言う人ではありません」
「おいおい、昔話の人物にでもなったつもりか?」
「昔話って、私の名前を知っているの?」
「ああ、さんざ読まされたからね。お前には」
いうなり、赤毛が室内の書棚から何冊か手にとって私の前にあるテーブルに投げ出した。
「…『一年戦争:マウント・フジ出版』?」
「他にもあるぜ。『宇宙世紀・100億人の記憶:音羽社』、『一年戦争の連邦軍艦:宇宙人社』、
『一年戦争のモビルスーツ部隊:ジャパン出版』…全く、アメリア中の古本屋をかけずり回ったよ」
うんざりとも、満更でもないとも付かない口調で赤毛が言う。
「…『一年戦争を見つめて:ノア出版』著者…ブライト・ノア!?
初版:UC0082年!?…394版:UC0120年!」
「ああ、『ほわいとべーす』とかいう伝説の連邦の船の艦長をしていた人だろ?そいつの書いたのが一番面白いって言っていたじゃないか」
「一つ聞いていいかしら?今年は…何年でしたっけ」
懐かしい名前が表紙に踊っている本の奥付にあった発行年月日を見ながら、私は赤毛に聞いた。
「UC153年、5月20日だ。おいおい…お前本当にしっかりしてくれよ」
続く
ヤザン←ユウ 第四十六章
『奴』は、子供達に『懐かれて』いた。次の日、基地のPX(売店・かなり広い)のジャンクフードの棚が全部、
空に為る位に買占め、段ボール箱を満載したエレカで研究所に乗りつけ、衛兵の白い眼も気にせず所内に持ち込み、
『ヤザンおじさん』を『ヤザンお兄ちゃん』と呼ぶように頼み込んでいた。
…『奴』の真意を知っている子供達は、当然面白がって『おじさん』と呼ぶのを止めなかったが。
PXの係員に、『玩具』を調達しろとねじ込んだと、偶然居合わせたフィリップから聞いた時は腹を抱えて笑った。
『EXAM』のシミュレータを弄るのにもいい加減飽きてきた三日目の朝、唐突に変化が訪れた。
『ブルーデスティニー』2号機が、綺麗さっぱり格納庫から無くなっていたのだ。
アルフも寝耳に水を喰らったのか、茫然としていた。俺は手近なクルスト博士の部下の一人を捕まえ、聞いた。
「中尉の部下のあのヤザン曹長を連れて、2号機の運動モーメントのテストに行きましたよ?
気付かなかったんですか? 」
「…あの早朝出てったトレーラーか! スクラップを搬出するだけだとオレに伝えておいて…!
…しかし何故オレに無断で…? 」
「ああ、そういえば曹長、博士に条件付けてましたよ? 子供達に『ガンダム』を見せてやりたいから、
後で連れて来てくれと。博士、にこやかに快諾してましたね。普段バケモノ扱いしていても、
あの人はやっぱり子供好き… 」
俺はその男を突き飛ばし、乗ってきたエレカで研究所に向かった。…間に合えば、ここで何事も無く、終わる。
俺の切実な思いも知らず、研究所の事務職員は『もうとっくに子供達は出発した』と俺に素っ気無く、告げた。
…クルストの狙いは読め過ぎる程、読めた。博士にして見れば『2号機』や『曹長』の『最終テスト』なのだ。
俺は無言で研究所を出て、エレカに乗り込んだ。途中で走って来たアルフを拾い、制限速度無視で、ミデアに向かう。
息を切らせて喘ぐアルフに、俺は案件のみをしっかり大声で伝える。粗相が在っては今後何かと差し支えるのだ。
「三日前、提出済みの『ブルー』の模擬戦の嘆願書に、今日の日付を入れておいてくれ。ヘンケン少佐には既に
話は通してある。場所は演習場だ。ミデアの使用許可も内々に取ってある。…あの子供達の前で『2号機』を
『曹長』が起動させた瞬間…悲劇が起こるだろう。阻止するにはこの方法しか無い…『EXAM』には『EXAM』だ!」
「…固定兵装は実弾が装填したままなんだがな…100oマシンガンも実弾の方が良いのか? ヤザン? 」
「俺と『マリオン』を信じてくれ! 『EXAM』は『EXAM』か、それと同様の『モノ』に魅かれても発動する!
あの子供達はNTだ! だから…! 同じモノに魅かれるならば、『EXAM』の方が、より強い敵意を…! 」
ミデアの格納庫に設えてあるスロープの、地面との段差で俺は舌を噛みそうになり、黙る。スピンターンの要領で
エレカを停めると、俺はキャットウォークを駆け上り、ブルーのコックピットに滑り込んだ。アルフが内線で操縦室に
離陸を促すのを肉眼で確認し、俺はハッチを閉め、『ブルー』起動させた。テストの為にノーマルスーツを着込んで
置いた事は僥倖だった。ケーブル類をヘルメットのジャックに差込む。俺の焦りに気圧されたのか、『マリオン』は
語り掛けて来ない。…俺は『EXAM』には呑まれはしない。そう心で念じながら、体は機械的に計器チェックをこなして行く。
間に合え。間に合わなければ俺は一生、後悔するだろう。あらゆる者を見捨てる卑怯者の生き方は、俺にはまだ似合わない。
待ってない方もいらっしゃるかと存じあげますが、
読者や神様の皆様方、お疲れ様です。オイラです。
相変わらず萌えの欠片も無いな…。オイラの。
ミネバ様も佳境に入ってきました! 楽しみです!
ああ、お久し振りです (;゚∀゚)様に◆ED2RD03AtA様!
オイラまたやりました…最後から4行目、『を』が…無い!
シリアス路線貫く予定が…ああ、オイラの馬鹿…!
ジオンの騎士様の台詞、ミスったら終わりだな…オイラ的に。
ヤザン厨キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
ちゃーんと待ってましたよ!!
このスレに神を待たない香具師なんていませんぜ。
ヤザン←ユウの作者さま、乙です。
ヤザン←ユウ 第四十七章
離陸して10分も経過しただろうか? 『マリオン』の息を呑む『声に為らない声』を俺は『感じた』。
「稼動して居るのだな…? 『EXAM』が既に…」
『あれは…違う! わたしじゃない! わたしとは…違うの! わからないの…! 』
「ハッチ開け! ユウ・カジマ、出る! 」
突然、例の唸りと、モニターの表示がシステム発動を告げた。俺は急いで通信回線を、外部スピーカー
までオープンにして叫んだ。放置すれば、外に出るためだけにミデアの格納庫ごと破壊してしまう恐れが
充分に在る。隔壁が開くと、長方形に切り取られた空が、蒼く、眩しく、闇に慣れた俺の眼を焼いた。
ミデアが失速気味に高度を落としたのか、視界が激しく揺れた。直ぐに『ブルー』の各部ロックが解除
され、俺と『ブルー』は中空に躍り出る。数秒もしない内に激しい震動が、俺をダイス(サイコロ)の様
に弄んでくれた。『ブルー』のショックアブソーバが特別製でも、こればかりは完全に防げない。
低空飛行を敢行しつつ、演習場内の建造物を曲芸飛行張りに鮮やかに回避して行く、目の前のミデア
のパイロットの腕に俺は感謝した。『ブルー』の着地地点には、廃墟と化したコンクリートビルディング
が立ち並んでいる。嘗て栄華を誇った、戦争前の遺物達だ。誰も居ない都市。死の街。気象の激変で、人
が街を捨てたのだ。捨てる事の出来る棲家が無くなった時…果たして人間は次に何処へ行くのだろうか?
『ヤザンさん、前!』
「2号機かっ?! 何処だ! 」
『あの子たちが…居るッ! 早く遠ざけて! 今のあの子たちには…見せたくない! 』
「解った…ミデアに回収を依頼…ッ!」
すぐ近くに大型のエレカを視認した途端に、途轍も無い破壊衝動が襲い、俺の意志を阻止しようとする。
モニター表示は…完全に敵表示だ。しかも最優先破壊コードまで御丁寧に付与されている。俺の思考が未だ
正常に働くのは、『マリオン』が『EXAM』に対して必死に抵抗し続けて居る証だった。俺も機体に堪えなけ
ればならない。『マリオン』の信頼に応えるためにも、だ。俺は叫んだ。格好悪いが、他に方法が無い。
「俺は俺だ! 俺に従え『EXAM』ッ! 俺の敵はもっと喰い応えの有る奴だ! 捜せ、『EXAM』! 」
『…ヤザンさん…』
「幻滅しただろう? だが、これが俺の本性だ。どの道、敵が居なければ、満足せん男だからな…?
ただの兵士が一番性に合ってるのさ。正義の味方を気取って見たって、人殺しに大した違いは無い」
『でも…人の命の重さは…知っている…。だからMS同士の戦闘に拘り続ける…。哀しい人…』
『ブルー』が、機体ごと背後を向いた。見つけたのだ。俺の『喰うに値する』敵を。…『蒼いガンダム』が
その両眼を血走らせながら、立っていた。その様子から残念だが、『曹長』の自由意志は無いと見るべきだろう。
俺では無く、俺の背後のエレカを、その右腕に保持した『100oマシンガン』でロックオンしていたのだから。
ヤザンの神様乙です。
いつもながら読んでいて情景が浮かびます。
たまにはageるテストっと♪
∧_∧
∧_∧ (´<_` )
( ´_ゝ`) / ⌒i ・・・楽しそうだな兄者
/ \ | |
/ / ̄ ̄ ̄ ̄/ |
__(__ニつ/ FMV / .| .|____
\/____/ (u ⊃
カテジナ・マス編
−5−
「本当にしっかりしてくれよ。明日の作戦はあてにしているのだからな」
「あてにしている?」
「お前の働きを今回も期待しているって事だ。
さて、折角着替えたのに恐縮だが、今度はノーマルスーツに着替えてくれるか?」
どうやら私はこの世界では優秀なパイロットらしい。しかしそれ以外の事で私の事はクルーに有名らしい。
黄色いノーマルスーツに着替え、赤毛の背中に付いていきながら艦内通路を歩いていると、居合わせた兵士から、「クロノクルの女か」と、聞こえよがしに言われるのは正直情けなかった。
しかし今の私は、この世界を知るために、生き延びるためには彼と共に居るしかなかった。
「お前のゲドラフだ」
「こんなの、私乗れません」
「大丈夫だ。前回のように今回も頼む」
コクピットに入ってからも抵抗する私に、赤毛が何度も頼んでくる。
半分諦めかけてコクピット内をよくよく見ると、計器類が「さっきまで乗っていた」コアブースターよりシンプルな事に気が付いた。
「お前の事が心配だから、今この機体はメカマンに言ってシミュレーターモードにして貰っている。」
「………」
「少し動かしたら、勘も取り戻すだろうさ」
笑いながら、赤毛がコクピットの開閉ボタンを押しながら外に出ていく。
と、同時にコクピット内壁が全てMSハンガーの映像に切り替わる。
「コクピットの周りは全部モニタになっている…」
「聞こえるか?それではシミュレーターを開始するぞ。まずは…ガン・イージー2機とやってみろ」
ヘルメットの中から赤毛の声が聞こえてくる。
数秒後、モニタの景色が宇宙空間に代わり、程なくするとアラート音と共にMSらしき機影が左より前面に滑り込んでくる。
「まって、まだ操作手順が…」
と喋っている間もなく、MSらしき機影からビームがこちらに向かって飛んでくる。
「間に合わない…」
と思う前に腕が既に操縦桿を右に倒していた。
シャイィーン!
機体のすぐ左をビームが掠めていく。
「!?コントロールが…何故?」
初めて乗ったはずのMSのコクピットなのに、私の操作に、いや、それ以上に忠実に動いている。
「ほう、流石だな」
赤毛が感心しきった声色でコントロールルームで呟いているのが判る。
「そこ!」
機体を左右に動かしながら、仮想敵MSをモニタ正面のレクチルに捕らえ、操縦桿上部の安全装置を親指で外し、ためらいもなく撃つと前方で光の華が開く。
「もう強化の必要はないな」
「そうですな、大尉」
爆発の光が消える頃、マイクを切り忘れているのか、それとも聞こえよがしなのか、赤毛と誰かが会話をしているのが微かに聞こえた。
「強化?」
続く
ウンケン編 1
出資者というのはこの時代でも
変らないモノらしい。
戦略的に見て最早、殆んど価値の無い
ジャブローを攻略する事が
決定してしまった。
――出資者の我儘によって。
その報告を聞きながら、ふとレビル将軍の事を思い出す。
『V作戦』でも、かなり突き上げられた事だろう。
それでも、私のような技術士官が働き易い
空気にして頂いた事に今更ながら感謝した。
溜息をつく。
まさか自分が命を賭けて守ったジャブローを
攻撃する事になろうとは・・・・やれやれ。
マチルダが聞いたらなんて顔をするだろうか?
私は顔を覆った。
髭の感触が技術士官だった頃の掌の感覚を
少し思い出させた。
あれからもうこんなに日が経ったのか・・・・・
――私は、私の魂が
このヘンケンという男の体に宿った日の事を
暫し思い出していた。
ブリッジの扉が急に開く。
・・・・・エマ中尉だ。
彼女はツカツカと私の前までやって来た。
少し頭痛を覚えた私に何か箱の様な物を差し出した。
『・・・・・エマ中尉??これは??』
「惚けないで下さいッ!私こんな高価な物を頂く訳にはまいりませんッ!」
『・・・・・はあ??』
「と、兎に角・・・・お返し致しますッ!失礼します・・・・・」
『・・・・???』
私は・・・・・何の事だかサッパリ判らなかったが
ブリッジに幾つもの含み笑いが漏れ聞こえるのと
彼女の――エマ中尉の先程の行動から推理して
漸く事態が掴めた。取り敢えず、この船の最高責任者としての
威厳を保つ為、大きく咳払いをすると
一人になれる場所を捜す事にした。
ウンケン編 2
私は、その箱を開けてみて驚いた。
大粒の天然ダイヤの指輪が鎮座していたからだ。
こ、これは・・・・・私がマチルダに贈るつもりだった
婚約指輪よりも大きいではないかッ!!
しかも天然??
私は(此処だけの話だが)所謂、『錬金術』を使って
【人工ダイヤ】を内緒で贈ろうとしていた自分を恥じた。
尤も、誤解のないように付け加えておくと
当時は戦況が――
とても結婚式などと云う、余裕なんて物は
無かったから万が一ばれたとしても
マチルダは笑って許してくれるだろう。
きっと・・・・・・うん。大丈夫だと思う・・・・・・多分。(汗)
兎に角、このヘンケンという男
只者ではない事は確かだ。あのエマという女性に
相当、入れ込んでいる。
確かに美人ではあるが・・・・・
むむむ・・・・・
私は、私の中でエマ中尉の存在が段々大きくなる事に
気が付いた。
『イ・・・イカン!!
私はマチルダ一筋なのだ!!
例え、死に別れてもこの気持ちだけは変らないッ!!』
――思わず声を張り上げてしまったらしい。
個室の壁の向こう側で、またもやクルーの含み笑いが聞こえた。
私は、威厳を保つ為に大きく咳払いをすると
大のレバーを引いた。トイレに水の流れる音が鳴り響いた。
============================
「エマ中尉?本当に後悔してない?今時・・・・珍しいわよ?」
『・・・・後悔なんて・・・そんな・・・・レコアさん・・・・・』
「あ〜〜勿体無い・・・・私が代わりに貰っとけば良かったわ♪」
『も、もうッ!からかうのは止めて下さいッ!』
「あはは・・・・」
『((そうね・・・・・・ちょっと勿体無かったかしら?
彼が私にくれたのは【人工ダイヤ】だったから・・・・・(怒)))』
「あら?勿体無かったかもって、今言ったでしょw」
『い・・・・言っていませんッ!!』
「え〜〜〜〜!?」
ヤザン←ユウ 第四十八章
俺は無性に腹立たしい気分を抑え切れなかった。この俺が機械に、『EXAM』に舐められたのだ。
武器を持たない、子供達の怯えや敵意の方が、この俺、『兵士』であるヤザン・ゲーブルよりも
脅威だ、とされたことにだ。2重の意味で腹立たしかった。目の前の、過去の俺以上である『奴』
も、NTの子供達よりも危険度が低いと、この『ブルー』の『EXAM』が判断したのだから。
「舐めるなよ、機械風情が! 」
俺はブーストを掛け、『蒼いガンダム』こと『BD-2』に体当たりを掛ける。2号機は何故か回避
せず、大地に地響きを立て俺の『ブルー』と共に倒れ伏した。…様子が変だ。『EXAM』発動中の
『ブルー』は、恐るべき存在だった。正常、と呼ぶべきなのか解らんが、この状態の『ブルー』は
まるで敵の行動を予測しているかの様な回避行動を取る筈だった。『お肌の触れ合い会話』こと、
接触回線に俺は耳を澄ますと…『奴』が何と…啼いていた。
『どうしちまったんだよ…『マリオン』…何にも出来ない餓鬼どもを殺せってのかよォ…!
まだ子供なんだぞ…どうしてだよ…! まだあいつら、世界の何にも見てないんだぞ…!
汚い物も綺麗な物も…! 敵だなんて言うなよ…! 俺は撃ちたくなんか…無ェ! 』
「『曹長』! 『曹長』! 俺の声が聞こえるか! 曹長! 」
『ちゅ…中尉…か? 変なんだよ…この『マリオン』…。此処で起動させた途端、やたら
怯えて…挙句の果てに、あの子達のエレカ見たら…『破壊する』って…』
「体が自由ならばヘルメットを取れ! そして対衝撃行動! 早くしろ! 一刻も早くだ!」
『と、とったぞっ! 中尉、次は何を…』
俺は『ブルー』の頭部バルカンを発射した。2号機の『頭部』が原型を留めなく為るまで。
今の今まで頭部バルカンを使用しなかった理由は一つ。『EXAM』システムが搭載されている
部所が、『頭部』だからだ。『EXAM』はその性質上、センサー系と密接な関連性が有る。
敵の行動予測一つにしても、メインカメラが撮った映像を判断し、敵の型番、武装等を読み
取らなければ始まらない。通常のMSは大抵コックピット周りに存在するメインコンピューター
に情報を送るが…『EXAM』は頭部に設置する事により処理時間を短縮していると、アルフから
以前に聞いていた。しかしBDシリーズは『EXAM』が基本OSだ。全てのシステムを統括するだろう
『EXAM』の宿る頭部を破壊した時、MSは後に行動不能に為る事は間違い無い。
俺は回線を前もって設定して置いた秘匿通話回線にして、ミデアで待機しているアルフに怒鳴った。
「ブルーの頭部が破壊された場合のフェイルセーフ機能はどうなっている?! メインコンピューター
の、通常基本OSでリブート(再起動)可能なのか!? それともメインの方は取り外されているか?!
用心深いお前ならば、当の昔に調べてあるはずだがな?! 」
『…安心しろ。その方法で良い…。オレの子飼いの部下が、クルスト博士の指示を無視して搭載した。
人脈は、こう言う時に生きる物なのだな…? 安心してリブートさせろ。 もう暴走の危険は無い』
「聞いたな『曹長』! 即実行だ! そしてリブートしたらあのエレカを抱えて、後はアルフの指示
に従うんだ! 俺の『ブルー』から、出来るだけ遠くに退去! 復唱は要らん! さっさとやれ!」
俺は『感じて』いた。圧倒的な敵意と、闘争への期待感を持った相手が迫りつつある『プレッシャー』を。
『Z』のパイロットに何処か似た、あのざらつく不快感を。俺は『ブルー』の体を起こし、カメラを最大望遠に
して索敵した。土煙の上がる中、かすかに光るモノアイ達が見える。掛け値無しに間違い無く、ジオンのMS部隊だ。
俺は『観た』。その中に肩を紅に彩り、二本のヒートサーベルを携えた一つ目の『蒼い』MSが存在する事実を。
アニジャ必死だな、age。
ミネバの1年戦争記
凄まじい火力を誇るMAビグザム。
たった1機のMAの前に、連邦軍は枯葉のように散っていくばかり。
「これだけの戦闘力を持ちながら、父はここで本当に・・・?」
私の疑問はすぐに解決した。父・ドズルがソロモンに散った理由を悟った。
援軍が来ない。ギレン伯父様からも、キシリア叔母様からも・・・
1年戦争はア・バオア・クーで終止符が打たれたと聞いている。きっとそこに戦力を集中させているためだろう。
つまり・・・考えたくはないが、ギレン伯父様は・・・お父様を捨て駒に・・・
私はライフルを撃ちながらビグザムに近づこうとする。
その時、連邦の戦闘機コアブースターがビグザムに体当たりした。
「な・・・!?」
驚く私の目には、もう1つ驚くべきものが映る。ガンダムだ。白い悪魔だ。
コアブースターの特攻の後、ガンダムがビームサーベルをビグザムに突き立てる。
「・・・お・・・お父様!!」
止めを刺そうとするガンダムを体当たりで払いのけ、私はビグザムに取り付く。
「おと・・・ドズル閣下!」
「そ・・・その声はさっきの・・・フラウ曹長か・・・」
「閣下!もうすぐシャアが応援に来ます!ガトー大尉も・・・」
「ふ・・・結局俺も道化だったわけだ、兄貴に言わせれば・・・」
「閣下!脱出を!!」
「・・・フラウ曹長・・・頼みがある・・・俺を・・・俺をもう1度『父』と呼んでくれんか?」
「・・・え・・・?」
「ソロモンを陥落させた無能の軍人、その汚名はここでの討ち死にで返上したい・・・だが・・・」
ビグザムのあちこちから爆発が起きる。ガンダムのビームサーベルは致命傷を与えていたようだ。
が、お父様の話は続く。
「欲を言えば、ミネバが成長した姿を見たかった・・・ミネバから『父』と呼ばれたかった・・・もう叶わぬ夢となったが・・・」
「お・・・とう・・・さま・・・」
私は涙を流していた。声もまともに出せないほどに泣いていた。
「しっかりしてくださいお父様!あなたが・・・いないと・・・」
「・・・これで・・・思い残すことはない・・・ありがとうフラウ・・・いや、ミネバよ・・・」
ビグザムが再び動き出した。
「お父様!」
ビグザムは私を払いのけ、白い悪魔へと突進して行った。
「1つ忠告しておこう・・・ザビ家の連中・・・特に兄貴にゃ心を許すな・・・同じザビの人間が言うんだ、聞いていて損はないぞ!」
ビグザムのビーム砲はほとんど使用不能のようだ。ただ特攻するのみ。
「・・・さらばだ、俺の愛しい娘よ・・・」
その台詞が私に向けられたのか、先ほどソロモンを出たという赤子に向けられたのか、今となっては知る由もない。
が、ビグザムは私の目の前に沈んだ。ガンダムのビームサーベルで、その巨体を斬り裂かれた。
「そんな・・・お父様・・・いやぁぁぁ!!!」
鉄屑と化したビグザムの破片の向こうから白い悪魔が近づいてくる。
「こいつ・・・よくも・・・よくも!!」
私はライフルを捨て、サーベルを抜いて斬りかかる。
「フラウ・ボゥ!」
白い悪魔からの通信。その声は彼に間違いない。
「アムロ・・・アムロ・レイか!貴様・・・生きて帰れると思うなよ!!」
ミネバの1年戦争記
私は両腕に持ったビームサーベルで白い悪魔と戦う。
「今日は僕も覚悟を決めてきたんだ、ここで君に負けるわけにはいかない!」
「結局それか!友だの何だのと言いながら、結局は自分が死にたくないだけか!」
「悪いかよ!僕だってわけわかんない戦争で死にたくないさ!」
「そのためには誰であろうと殺すんだな!名も知らない兵士だろうが、指揮官クラスだろうが・・かつての友だろうが!!」
私はアムロと互角に戦っていた。
アムロのサーベルが私の肩を掠める。が、あたらない。私のサーベルはコクピットめがけて突きを繰り返す。が、間一髪で避けられる。
「フラウ!頼むからもう投降してくれ!ハヤトも一緒にだ!」
「この期に及んでまだそんな戯言を・・・恥を知れ俗物が!!」
私のサーベルがアムロの肩アーマーを貫く。アムロのサーベルは私の左腕のシールドを切り裂く。
「君にだってわかるだろ!?ソロモンは落ちたんだ!ジオンは負けたんだ!」
「まだまだぁ!!私がいる限り、連邦ごときに白旗は見せん!」
2機のガンダムのサーベルがそれぞれの右肩を捕らえた。
「父の仇取らずして貴様などに負けるわけには・・・!」
「そこまで!」
私とアムロの間に1機のMSが割り込んだ。赤い機体だ。ガトー大尉のMSと同型の。
「・・・シャア!」
私とアムロが同時に叫んだ。
「すまない・・・間に合わなかった・・・」
「シャア・・・」
シャアはアムロの方を見ると、叫ぶように言った。
「白い悪魔のパイロットよ、今日のところはこれで退いてはくれまいか?私も彼女を回収したいのでね。」
シャアはさらに話を続ける。
「もしまだ続けるのであれば・・・辺りを見るがいい。」
シャアの言葉の後、白い悪魔を取り囲むように出現するMS、MA。
ハヤトのガンキャノン、ガトー大尉の青い機体。とんがり頭のMA、高機動型カスタマイズされた白いザク。
「さしもの君も、これだけを相手には無事ではすむまい?いい取引だと思うが・・・」
シャアの言葉の後、アムロは去っていった。
「シャア!何故逃がす!?奴は・・・奴は・・・!!」
取り乱す私を引っ張って、シャアはソロモンを後にした。
シャアと共に彼の艦に帰還した。ブリッジに向かう私の後ろにはハヤトがいる。
私の無事を喜んだり、アムロに銃を向けたことに不安がったりしている。
私は返事を返すことなくブリッジに急いだ。
何故あそこでアムロを見逃したのか、シャアに直接聞きたいからだ。
ブリッジの扉が開くと同時に私は叫んだ。
「シャア!どういうつもりなのか・・・」
ブリッジには数人いた。
シャアと、その隣にはララァ。
銀色の長髪の男性。おそらく彼がアナベル・ガトー大尉だろう。
そしてもう1人、見覚えのある中年の男性。
「落着けフラウ・ボゥ。可愛い顔が台無しだぞ?」
「冗談は後にして私は真意が知りたい!」
「・・・大佐の言うとおり、元気なお嬢さんですな・・・」
中年男性が笑った。
そうだ、思い出した。彼は父ドズルが最も信頼する部下の1人、『白狼』の異名を持つエースパイロット。
「シン・・・マツナガ・・・大尉・・・」
「良くご存知で。」
「彼は私が呼んだ。この作戦に協力してほしくてね・・・」
シャアが言う。
「作戦・・・?」
「そう・・・私たちが戦うべきは、連邦軍ではないのかも知れない・・・」
シャアの発言に、一同は顔を強張らせた。
・・・連続投下スミマセヌ・・・m(__)m多分続くです(^^;
ミネバキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
どんどん面白そうな展開になってますね
ヤザン厨さん・・四十五章が二つあるような気がしますが・・・。
ミネバ(・∀・)イイ!
続きが気になる…
またオイラやっちゃってました? 再起不能だな…。
あ、←の向きはある意図を持ってやってますので、突っ込みは無しの方向で…ハイ。
番号どうしよう…オイラ…。次、50章で…オネガイシマス…。これで二回目…ハア…。
保守
そろそろバーニィ分補給してほすい・・・
ほしゅ
ほす
ヤザン←ユウ 第五十章
「味方を殺っているのか…? あの…MSは…? パイロットは…正気なのか…? 」
『二ムバス…あの人も…哀しい人…。だけど…違う! わたしは望んでいない! 』
そのMSの持つヒートサーベルは、『サーベル』と言う響きに似合わぬ重厚さを俺とブルーの前に見せ付けた。
まるで騎士の持つ、『大剣』の遣い方だ。斬る。叩き斬る。撫で斬る。06が、07が、09が、瞬く間に餌食と為って
行く。凄まじい遣い手だった。片方の剣で受け、もう片方で斬る。射撃されると、剣の幅で最小限の部分を防御し、
接近して、剣で突き、仕留める。そのMSの見せる優美な舞を舞う様な美しさに俺は、100oマシンガンの砲口を向け
るのも忘れて、見入っていた。戦いたい。俺は純粋にそう願った。コイツと、一対一で誰にも邪魔されず、殺り合い
たいと。しかし、ブルーの『EXAM』の稼働時間カウンターが、無情にも漸減して行く。俺は、もう待てなかった。
「邪魔だ貴様等! 消えろ! そいつは俺の獲物だァ! 」
俺は蒼いMSに斬り掛かろうとする07改の腕を精密照準で吹き飛ばした。体ごと蒼いMSが反転し、即座に07改の上半身
と下半身とをヒート剣で分断した。俺の目に写った、蒼いMSのモノアイの残光が消える間も無い間だった。立っている
ジオンのMSがその『蒼いMS』以外に無くなった時…。俺は外部音声出力をONにした。さあ、総てを出して魅せて見ろ!
俺を、愉しませろ! その極上の技で! その技量で! その無慈悲さを以て! 俺の飢えを癒して見せろ! 『敵』!
「邪魔者は、消えたな? さあ、始めようか…。自称ジオンの騎士、二ムバス・シュターゼンとやら! 」
「随分と無作法だな…? まあ良い…騎士の名誉に懸けて貴様を倒す! 連邦のEXAMパイロット! 」
まさか外部音声で応えて来るとは夢にも思わなかった。…御目出度い奴だ。だが、面白い! 根拠の無い自信に満ち
溢れたその言や良し! …もしかして俺も移っちまったか? と思う間も無く、『蒼いMS』の両脚のミサイルポッドから
有線ミサイルが放たれた。さあ、愉しもうじゃないか。心行くまでこの戦闘を。残り3分の、ゲームセットまで。俺は胸部
バルカンを一斉射し、ミサイルを破壊してから廃墟の影に隠れる。すかさず背後の廃墟が両断される。なるほど、牽制を
見抜く目は有るか。しかしまだ、ゲームは始まったばかりだ。焦る事は無い。人でなしの快楽を互いに味わおう。存分にな!
やっと書いてくれたか! ・・・ageてやるぜ!
記念すべき第五十章キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!
ヤザン←ユウ 第五十一章
「奴の…懐に入れんのがっ…痛いなッ! 」
ブルーの装備する胸部・頭部バルカン砲の連射で廃墟を薙ぎ倒しながら、俺は蒼いMS…そうだ、
確かユウがイフリート改とか言ったMSから距離を取りつつあった。中・近距離戦のあの圧倒的な
破壊力は、正直言ってブルーにとって分が悪い。相手の得意分野でわざわざ勝負してやる義理は、
俺には無い。しかし、100oマシンガンの砲弾にしても無限では無い。このまま逃げ回り続けるの
は、俺の流儀に反する。『EXAM』の時間切れでゲームオーバーだ。…リミッターさえ無ければ…。
「フハハハハハハハハッ!! 恐れを生したか連邦のEXAMパイロット! このジオンの騎士を愚弄
した自らの愚かさと粗忽さを、地獄の底とやらで後悔するが良い! 死ねェい! 下郎! 」
また、有線ミサイルだ。…ナントカの一つ覚えだ。回避されるの解ってて撃つか? も少し接近
して撃てよ? 俺はすぐさまブルーを振り向かせ、胸部バルカンで破壊しようとした。…破片が、
ブルーの機体にさぞや細かい傷を付ける事だろう。閃光とともに消し飛んだミサイルの発射元が…
居ない?! 囮か! 奴は何処に消え…
「甘い! 甘いぞ連邦のEXAMパイロットォ! 囮を囮と見抜けぬ駄馬にも劣る畜生よ、堕ちろ!
この私に立ち向かう事自体が、無謀と知れ! 喰らえぃ! 」
奴は左に廻り込んでいた。有線ミサイルの、ワイヤーは誘導の為に有る。そのワイヤーは有る程度
ミサイルが推進すれば、切り離される。奴が何故、わざわざ有線ミサイルをワイヤーの届く範囲内で
使っていたか? この一瞬を創り出すためだったか…。有線ミサイルが、ワイヤーを引き摺りながら
ブルーに向かってくるのを、コックピットの中の俺の眼はその光景をスローモーションの如く、捉え
て居た。奴に乗せられた俺が、迂闊だった。…だが! 俺に勝ったと思うのはまだ早いんだよ!
「ゴチャゴチャぎゃあぎゃあと…舌噛まねェのかよ、この時代錯誤野郎がァっ!」
俺はビームサーベルをブルーの左手に握らせ、ミサイルを斬り払うと、直ぐに装備しているシールド
で頭部をガードし、イフリート改にブーストを掛けて突っ込んだ。避けられるのは最初から解り切った
事だ。狙いは相手の火力の漸減。何だかんだ言っても、『飛び道具』は封じて置かねば為らない。
左脚部のミサイルポッドを、俺は斬る事に成功した。…フン、舐めるなよ、ジオン公国の勘違い騎士!
俺が下郎や駄馬なら、テメェは旧世紀の物語の人物の『ドン・キホーテ』そっくりだ!
「…連邦の闘士よ、名は何と言う…? 貴様の墓碑に私が刻んでやらんでも無い」
「うるせえよ『ドン・キホーテ』! 能書きは良いから掛かって来いコラァ! びびってんじゃ無ェ」
「命は要らんと言う事か…良かろう、疾く、散れィ! 」
背後のイフリート改のヒート剣が赤味を帯びる。冷静さを失った奴が負けるんだよ、闘争って奴はな!
ヤザン←ユウ 第五十ニ章
背後で飴の様に切り裂かれてゆく廃墟ビル群に、ブルーの胸部バルカンで薙ぎ倒される
前方のビル達。…俺が必要最小限を破壊して行くのに、奴と来たらヒート剣の触れた物は
根こそぎ切り刻む。執拗に追ってくる奴に、俺は苛立ちを隠せ無かった。間合いが、取れ
ないのだ。足止めを画策し、廃墟の影に隠れ、やり過ごそうとすればたちまち発見され、
瓦礫を作って足止めをすれば、機動力を生かしすぐに乗り越えて背後に迫って来る。
「偏執狂め! いい加減に諦めて疲れろ! …くおっ! 」
『ヤザンさん?! 』
ミサイルを避け切れず、遂に一発喰らってしまった。炸薬の量が多かったのか、機体に
ダメージが発生したとの表示が浮かび上がる。運が悪い事に、それも推進系だった。
「この私に勝負を挑む事自体が、貴様の大きな間違いで有り、不幸なのだ! 」
「…遺言がまだ有ったら、聞いてやる。…テメェは今、俺を本気で怒らせた! 」
『ヤザンさん、駄目、逃げて! 殺される…』
「マリオン! そのような下種に憑いて居るとはな…私こそがお前を守る騎士!
お前を縛る者はこの私のみ! さあ、私の元へ戻るのだ、マリオンッ! 」
「テメェの相手はこの、俺だ! 命の遣り取りをしている最中に、トチ狂うな! 」
俺は『ブルー』に機体ごと振り向かせ、100oマシンガンを残弾が無くなるまで奴に向け、
撃ち尽くすと同時に、左手のビームサーベルを発動させ、斬り掛かった。間抜けな騎士殿は
片方のヒート剣を右腕ごと失った。…『ブルー』も無傷では済まなかった。瞬時に奴の反撃を
喰らい、右肘から下を斬り落とされた。次で、勝負が決まる。俺と『ブルー』に残された時間
は残り時間1分を切っていた。リミッターが作動するまで後、50秒弱。『マリオン』頼みの
『奇跡』は期待出来ない。恐らく『EXAM』の強制力から俺を守るのに精一杯と言う所だ。
俺は溜息を吐き、外部音声出力をOFFにした。息も絶え絶えな少女の声が俺の胸を打つ。
予想通りだ。『マリオン』も、もう限界に近いのだ。
『ヤザンさん…あのMSの』
「解っている…頭が蟹の様に平べったくデカイのは、アレがEXAM搭載機だからだろう。
奴の頭を破壊出来れば、俺達の勝ちだ。しかし…」
『それを二ムバスも、狙っている…』
「…俺は、お前を…失いたくは無い! 俺の総てを曝け出せた相手を…こんな所でっ…! 」
『有難う…ヤザンさん…わたしはその言葉だけで…もう…充分…』
「マリオンっ?! 止せ、止めろォッ! 俺は…俺は…お前をッ…」
紅い表示が、再びモニター画面に明滅した。『EXAM SYSTEM STAND-BY』。
『ブルー』が、いや、『マリオン』がゆっくりとイフリート改に向き直る。…俺のペダルや
スティック操作を待たずにだ。ありったけの勇気を搾り出し、少女が戦う意志を見せたのだ。
イフリート改は、余裕を見せ付けるかの様に、左腕のヒート剣を持ち上げ、突きの体勢を取る。
この一撃が、全ての決着を付けるのだ。俺は覚悟を決めた。情け無い姿を、もう見せられ無い。
「良いだろうマリオン! 飽くまでこの私を拒否すると言うのか! このマリオンと同じく! 」
「機体の管制を俺に渡せ。…俺に任せろ。死ぬ時は、俺も一緒だ。本当は、怖いんだろう? 」
『…勝って…! ヤザンさん…勝って…わたしと…』
「二ムバス・シュターゼン、参る! 」
イフリート改が、動く。俺は体の力を抜き、ただ見ていた。奴の赤熱するヒート剣の『剣先』が、迫る。
スイマセン…特に『野獣の如く雄雄しいヤザン』のファンの方…!
オイラ、独断で野獣の中の『繊細さ』を出すために、ヘタレ描写入れちまいました…。
長々と、読者の皆様、スミマセン…。もう少し、オイラにお付き合い願いマス…。
呆れ返って、見捨てないで下さい…。ハイ…。お叱りは覚悟しています…。
イイヨー(・∀・)イイヨー
乙!
イイヨー(・∀・)イイヨー
支援age!
392 :
通常の名無しさんの3倍:04/03/07 09:26 ID:xlDLOV2M
ヤザン厨様、いつも楽しく読ませていただいております
続きまだ〜?チンチン(AA略
ところで、昔どっかのスレでヤザンとシムライトアーマーのSSを
書きませんでしたか?
出来が良くって面白かったの覚えてるんですが
そ、それはオイラじゃないんですよぉ(汗)
ホ、ホントですっ(大汗)、あれ見てインスピレーションを…。
設定お借りしてるだけってことです(大大大汗)、ハイ。
その…続きは…プロットは出来てます。また夜に書けたらいいなと…。
有難う御座います。完結は…させたいです。ハイ。
ミネバの1年戦争記
「我々が戦うべき相手・・・それは・・・ギレン・ザビ。」
シャアの言葉に一同は耳を疑っている様子だった。
「大佐!気でもふれたか!?」
ガトー大尉がシャアの胸倉を掴む。
「我らが総帥・ギレン閣下を冒涜なさるおつもりか!?」
「あわてるな、ガトー大尉。彼を倒そうというのにはそれなりの理由がある。」
シャアはガトーの手を払いのけ、再び語り始めた。
「ギレンは・・・公王デギンを謀殺した。」
再び衝撃が走る。
「先ほどマ・クベ大佐から仕入れた情報だ。連邦と停戦交渉を行おうとした公王の乗るグレートデギンが沈んだ。連邦の艦と共にな。」
「それがギレン総帥の仕業だと?」
ガトーが尋ねるとシャアは軽くうなづいた。
「コロニーレーザーの試射として連邦の艦隊を狙った。たまたまそこに先行しすぎたグレートデギンがあっただけだと言っている。」
「・・・が、間違いなく計画のうちでしょうな。」
マツナガ大尉が言う。
「実権を握るためならば、親兄弟でも・・・ギレン閣下ならやるでしょうな。」
「そうか・・・」
私はあることに気付いた。
「ソロモンに援軍が来ないということに疑問は持っていた。まさかそれも計画のうちだとは・・・それに父・・・いや、ドズル閣下はこう申された。『ザビ家に心を許すな、特に兄には』と・・・」
「そこで、ここに集いし皆に今一度聞こう。私の話を信じ、私と共に戦うと言う者はこの艦に留まる。私を信じぬ者は、すぐにギレンの下に帰還する。強制はしない、よく考えてほしい。」
シャアの言葉で一同は解散した。
私はMS格納庫にいた。私の乗機の前に屈みこんでいた。
私の一族・ザビ家を救おうとしていた私は、今ザビ家を敵に回そうとしている。
ギレン伯父様とて肉親、死んでほしくはない。が、父を殺した伯父様を許せない。
「私は・・・どうすれば・・・」
うなだれる私の肩に誰かが出をかけた。振り返るとそこにはララァの姿があった。
続く・・・かな?
>>394 禿げしく続きが気になりますので是非とも続けて下さい!
>>394 乙です!
同じく続きが気になります 是非おながいします!
ミネバの1年戦争記
「どうして・・・こうなってしまったんだろうか・・・」
私は呟いた。私の隣に座るララァに向かって。
「私は・・・ドズル閣下を助けたかっただけなのに・・・ドズル閣下だけじゃない、ザビ家の人たちを・・・全て・・・」
少し涙ぐんでいた。
「それなのに・・・それなのに・・・」
とめどなく涙があふれ始めた。認めたくはないが、やはり私は8歳の子供のようだ。いかに外見が15,6歳に変わってしまっているとはいえ。
そんな私をララァは優しく抱きしめた。暖かい。
「ララァ・・・教えてほしい・・・私は・・・私はどうすれば・・・?」
ララァに抱きしめられたまま私は尋ねた。ララァはクスリと笑った。
「そうね・・・あなたはどう答えてほしいの?」
「・・・え・・・?」
「あなたは既に答えを出している。それを私に・・・いえ、誰かに肯定してほしいのではなくて?」
「ララァ・・・」
ララァは私から手を離した。そして私の目を見つめて微笑んでいる。
「・・・後悔しないように生きてください、それがなによりあなたらしい・・・」
「ララァ・・・」
数時間後、私は再びブリッジに上がった。もう迷いはない。
ブリッジにはシャア、ララァ、マツナガ、ハヤト、そしてガトーの姿がある。
「結論は出たかな、諸君?」
シャアの言葉の後に一同はうなづいた。
「ドズル閣下の無念は私が晴らす。お供しよう。」
マツナガが言う。
「大佐の話、鵜呑みにしたわけではない。が、もしもギレン閣下が獅子身中の虫ならば、天に代わり成敗する。」
ガトー大尉が言い、シャアをにらみつける。
「そして・・・もしも己の野心がために我らを謀ったのであれば、正義の剣は大佐に振り下ろされることになることを御理解いただきたい。それが私の答えだ。」
「良い答えだ、アナベル・ガトー大尉。」
シャアは軽く笑う。
「僕は・・・フラウ・ボゥを守るために連邦を抜けました。ギレンがどうとか権力がどうとかは関係なく、フラウ・ボゥを守るために戦います!」
ハヤトがシャアに敬礼をしながら言う。
「私も頼りにしているよ、ハヤト・コバヤシくん。」
「私の答えは聞くまでもないでしょう?」
悪戯っぽく笑うララァに、シャアも笑みで答えを返す。
「そして・・・フラウ・ボゥ、君はどうする?」
シャアが私を見る。
「今更愚問だ。確かにザビ家を守りたいとは言った。が、身内を捨て駒にするような外道は守るつもりはない。今こそドズル閣下の仇を討つ。」
私は言い放った。
「決定だな。」
シャアが叫ぶ。
「目標ア・バオア・クーへ!」
もう私は迷わない。そして後悔もしない。
私は私の思うがままに動く。その前に立ちふさがる者がギレン・ザビであろうと、アムロ・レイであろうとも・・・
続く・・・かな?
>>397 乙カレー
いよいよクライマックスって感じですね。
>>397 乙です!
うぬぅぅぅぅぅ…
どうなるの?先が読めないぃぃぃ!
めちゃ面白い
オイラ、この怒涛のクライマックスを邪魔したくなくて、待ってたんですが…。
スミマセン。書き込みます。うう…邪魔したくは無かったけれど! 逝きまぁす!
ヤザン←ユウ 第五十三章
ブルーの残った左腕を、俺はイフリート改の腕に当てる様にして、剣先を逸らす。
そう、ボクシングで言うクロスカウンターの要領だ。突き出したブルーの左手には、
ビームサーベルが発動していた。見事にイフリート改のモノアイを貫いたその一瞬を
俺はコックピットの中に巻き起こった電装系のスパークの中、確認していた。
「…さすがに無傷と言う訳には、行かんな…? 機械風情が余計な真似を…!」
ブルーは、いや『EXAM』は、密かに俺に抵抗していたのだ。スティックとペダルの
俺からの反応(レスポンス)が途絶えたと判断し、自らを、頭部を守るため『勝手に』
行動し…その結果、イフリート改のヒート剣の剣先を…コックピットに誘導しようと、
スラスターを吹かした。俺のスティックとペダルの操作を確認し、慌てて従った結果が
『コックピットすぐ脇への』ヒート剣の直撃だった。衝撃で吹き飛んだ部品の直撃で、
俺のノーマルスーツのヘルメットのバイザーにヒビが入っている。胸部バルカン砲の
弾薬やスラスター推進剤を遣い切る寸前まで暴れ回ったのが、俺の生死を分けた一因だ。
「フューエルカット確認、胸部バルカン残弾強制排出確認! 誘爆危険性無し、
周囲に他の敵影見られず! ユウ・カジマ中尉、これより脱出する! 」
機体保護の手順を緊急時のマニュアルに従い、呼称しながら手順を進めた後、俺は
脱出のため、ハッチを爆破しようと手動ハンドルを握った途端、不意に何かが頭の
中にするっと入り込む感触が俺を襲った。…頭痛などと言う、不快な感じとは違う。
まるで失われた何かが戻った様な、そう、懐かしい…?
「二ムバス! 出て来い! 今回は俺の勝ちだ! …敗北を味わう気分はどうだ! 」
「いつぞやの雑兵だな…腕を上げたのか? いや…私はその蒼い機体に負けたのだ!
貴様などに遅れを取った訳ではない! …マリオンめ…どこまでも小癪な真似をする…」
俺が意識しないのに、口が勝手に動き、喋った。間違い無い。この体の持主の意志が…
『ユウ・カジマ』が喋っているのだ。俺はこの場をユウに任せ、マリオンの存在を探った。
…弱ってはいるが…俺に笑って見せてくれた。俺も微笑み返す。ちゃんと『俺の顔』で。
『…あと…『EXAM』の残りは…2つ…これと…3号機…』
『何だって? 3号機は完成して居ないはずだろうが? まだリミッターも噛ませて
居ないはずだ。普通のパイロットでは使い物にならんとアルフが俺に…? 』
拳銃の発射音が俺達の逢瀬を断ち切った。ユウとニムバスが脱出のために、牽制し合って
いるのだ。機体の自爆スイッチに手を触れようとするユウに、俺は抵抗した。
『…アルフが待機している。回収を依頼した方が早い。胸部バルカンの残弾や推進剤の
引火の危険性は…今の所無い。これで終わりじゃあ無い。クルストが…まだ何かを…』
「…解った、ヤザン。従おう。…ユウ・カジマ中尉、機体大破に付き、脱出する! 」
『了解。ただちに回収に向かいます。…ユウ、もう少し待っていて! 生きていて! 』
回線を開き、ユウはモーリンに伝える。俺は底知れぬ不安と不信感を博士に感じていた。
奴は最初から2号機を引き渡すつもりで…ニムバスを此処へ呼んだのでは無いか、と。
おぉ、ヤザン←ユウの新作キター!!
ここでブルー1号機大破するも破棄はせず回収ですか。
クルストが二ムバスに2号機を渡そうとしてる思惑にヤザンが感づき始めてるという点で、如何展開していくのか非常に楽しみですな。
それに、ユウも元の体に戻りつつあるみたいですし。
先がハッキリとは読みにくい、読み手側にとってのモヤがかかってて実に楽しみな展開ですな。
ヤザン←ユウ 第五十四章
『ブルー』から、大地に降り立った『俺』とユウは、辺りを見渡した。…ニムバスの姿が、消えていた。
荒れ果てたビル街の中、2体の巨人の残骸が互いに交差する姿が戦闘後の『俺』の心の空しさを助長した。
俺は確かに勝った。敵にも、『EXAM』にもだ。しかし、得られた物は…? 無きに等しい。生死を共にした
『ブルーデスティニー』を失ったのだ。大事に乗って来たつもりだった。型番からして、予備パーツの存在の
少なさを覚悟し、為るべく損耗しない様に動かして来た…。北アメリカ大陸の大半を稲妻の如く蹂躙しつつ、
幾多の戦場を閃光の如く駆け抜けた、この蒼い機体は…ここにその力の総てを出し切り、斃れたのだ。
「…ブルーの2号機の体は、無事回収に成功している。子供達の大型エレカもだ。そして、1号機の頭部も
まだ『生きて』いる。当然、1号機のメインコンピュータもだ。…ヤザン、俺の考えている事が解るな? 」
「…アルフとその仲間達に期待するしか無い。ベースが共通とは云え、移植が成功するとは限らんからな?
頭を乗せ換えるだけなら、ハード的には可能だろう。RX−79ベースだからな? ただ、問題が…」
「『マリオン』か…。彼女は『EXAM』では無いと、お前は俺に言った。信じるんだ。それが大きな力に為る」
性質の悪い一人芝居の様に思えて、俺は喉の奥で笑った。『本物』のユウなら絶対に演らない、笑い方だ。
「…どうした? ヤザン? …可笑しい事じゃない。誰にだって…その…少年の日に、純粋なあの頃に、
戻りたく為る時が必ず有る。顔が良いとか悪いなど関係無く、頭の天辺まで敵の血に染まった男でも…」
「…これが哂わずに居られるか? 味方に野獣とさえ言われた男が、数え切れない程、敵を堕として来た男が、
たった一人の女に、心を砕いているんだぞ? 戦場に女が居るのが気に食わないと言っていた、この俺が!」
ただの偽善に過ぎん、と発しようとした俺は、ユウの体に遮られた。…俺の話を最後まで聞いてくれ。頼む。
「…まだ、幸せさ。心が、有る。機械じゃ無い。言いたくは無かったが…今の俺はお前の総てが『解る』。
お前は…大量殺戮には…手を染めなかった。自分のために指揮官とブリッジ要員を謀殺したが、結果的
には、駒として、兵士として死んで行く者達のために無能な奴を排除した。…己自身を恥じる生き様を、
ヤザン、お前はして来たのか? …お前と同じ兵士に過ぎん俺は、とてもそうとは思えない…」
「…艦船は堕としたがな? …解っている。ああ、ユウ、混ぜ返すつもりは俺には無い。兵士として戦場
に存在する人間は、殺し合う覚悟が出来ていると俺は認識していたよ。その覚悟も無く、生の、娑婆の
感情を剥き出しで戦う人間を…俺は赦せなかった。最も俺の居た戦場は…そんな奴ばかりだったがな」
辺りに響く轟音に、慌てて俺達が空を見上げると、徐々に一機のミデアが接近しつつあるのを視認出来た。
難航する回収作業の中、俺とユウはクルストとニムバスの捜索の提案をしたが、アルフに、即座に却下された。
『オレの『ブルー』の再生が最優先だ! 』と額に青筋を走らせ、目を充血させた、物凄い怒りの形相で
怒鳴られた俺達は頷くしか術が無かった。ふと背後を振り向くと、モーリン伍長が、瞳を潤ませて立っていた。
感極まって、俺に、いやユウに抱き付いて来る。『おかえり…ユウ』と。…不粋な真似は止めにするか。
俺はしばらく、眠る事にした。『ブルー』が再び、俺の前に立ち上がるまでの短い休暇を愉しむとしよう…。
ヤザン←ユウ 第五十五章
しかし俺の休息は、残念ながら許されなかった。宙に浮いていた体を、無理矢理引き戻された
様な感覚が、『俺の意識』を引き戻したのだ。何が、起こった? 俺は、まず情況を確認した。
…ミデアの格納庫内だ。俺は、いや、ユウは何をしようとしていたのだ? ノーマルスーツを
着用して? 目の前に首の無い『BD-2』が立っていた。その隣には『BD-1』が各種パーツを剥ぎ
取られて整備用ベッドに寝かされている。まだ、作業も終わっていないのに…?
『ヤザンさん…! 三号機が…! 急いで…! あの子達が…! 』
「此処は何処だマリオン! あの基地なのか? 何が起こって…? 」
『…ニムバス大尉が三号機を奪取したのっ! クルスト博士の手引きでっ…!
フィリップ少尉にサマナ准尉、『曹長』さんが喰い止めているけれどっ…
嫌! 触らないでっ! こんな事っ…わたしは…わたしは望んでなんかっ! 』
「頑張れ…! 今俺が行く! 耐えろよ、マリオォォォォンッ! 」
事情は切迫していたのだ。動悸と息切れを俺は認識する。俺が呼ばれた時間は多分、三号機の
計器にニムバスの手で『灯』が入れられた瞬間なのだろう。三号機にはリミッターが噛まされて
は居ない。云わば『クルスト純正EXAMマシン』だ。適性の有るあの『ドン・キホーテ』が操るの
ならば…答えは一つしか無い。『最悪の事態』だ。基地の戦力を総動員しても、止められん。
警報が五月蠅く鳴り響く中、俺は二号機のコックピットに入り、機体を始動させた。足元が揺れる。
ミデアが離陸を始めたのだろう。
「何をする気だ、アルフっ! 戻れ! 奴等を、仲間を見捨てて逃げるのか!? 俺はやるぞ! 」
『…ブルーを失う訳にはいかん。…我慢しろ…と言いたい所だが…オマエは聞かんだろうな…。
良いか、それは今と為ってはオレの手に残った最後の『ブルー』だ。壊すな。そして…必ず
帰って来い。それがオレの命令だ。最も、その機体にはEXAMを未だ搭載しては居ないがな…』
「ユウ・カジマ、ブルーデスティニー2号機、出すぞ! 格納庫ハッチ、早く開けろ! 」
宇宙用機体に調整された二号機の脚部が自重を支えるだけの『飾り』同然で無い事を祈りながら、
俺は星の瞬く夜空に躍り出た。無謀極まりない行為だ。…俺はノーマルスーツを着ているとは言え
機体のコックピットハッチを『開けたまま』で搭乗して居るのだから。風の渦巻く音と響く砲声を
BGMに、俺は舞い降りた。戦場と成り果ててしまった基地と研究施設の真っ只中に。着地の衝撃に
二号機の脚部は耐え切った。流石だよアルフ。コイツは…上出来のマシンだ。ああ、お前の誇りだ。
通信が即座に入る。フィリップにサマナ…お前達も立派だよ。よく…生き延びていてくれたっ!
「…随分待たせたなぁ! 真打登場って奴だよ、お前等! そら、拍手拍手ゥ! 」
『バカヤロウ…逃げろって言ったろうが、ユウ! でもな…信じてたよ』
『ユウさん、ユウさんッ…! ううッ…! グっ…な、泣いてなんかぁ! 』
「基地守備隊は全滅か? そう言えば、あの馬鹿はどうした?! まさか…殺られたのか?」
『研究所から三号機を引き離すんだって、只今交戦中だ! 俺達も支援ちゅ…おっとぉ! 』
『曹長、現在ライトアーマーの機動性で囮を引き受けていますけれど…曹長ぉ! 』
『来たか『中尉』っ! 機体の推進剤の残量がヤバイ! 早く…ぬおっ! 』
その交信の直後、一条の光線が闇夜に閃いたのを俺は視認した。…選りに選ってビームライフルを
装備か…! クルスト博士め、やってくれる…! そんなにNTが怖いのか? 理解出来ないのは解る。
しかし、相手はまだ…非戦闘員なんだぞ? 俺は二号機を疾走させた。光線の源流、三号機の元へと。
ヤザン厨さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
この緊迫感が(・∀・)イイ!!
おぉー…史実よりも逼迫した展開になってますな。
小説版でニムバスが2号機奪取した時はライフル使用不可能でしたが、
三号機が奪取されたこのストーリーではライフルは使用可能…。
この差がどう響き、どの様にヤザンが状況を打破するのか期待してまつ。
ヤザン−ユウ 第五十六章
大気中では、ビームライフル内で加速され撃ち出された粒子の速度が減殺され、その威力を失う。
これは動かせない大原則だ。しかしビームコーティング技術など未発達な『この時代』に措いて、
ビーム兵装は脅威以外の何者でも無い。正確に『BD−2』の頭のあった場所を奔って行った光線に、
俺は恐怖する所か、興奮した。太い射線より漏れ出た重金属粒子が、ハッチの開きっ放しのコック
ピット内のそこら中に拳大の穴を開けて行くが…機体状態表示の端末モニターは…無事だった。
…俺が穴だらけに為る確率は高くなるのだが、撃たれた瞬間に仰け反ったのが功を奏したのだろう。
踏ん張れず、機体は斃れ付す。早く起こさねば、良い的に為る。…幸運なのが、ミサイルやバルカン
のまだ射程外と言う事実だ。星空が…いつに無く、綺麗だった。
「…俺は不死身だ! 殺されたって死ぬものか! 」
俺の、いやユウの体は奇跡的に無傷で済んだ。今度は、こっちの番だ。機体を起こしながら兵装を
確認すると…最悪だ。マニピュレータに何も装備してはいないのは知っていたが…内臓兵装の弾薬が
…何と総て訓練弾にペイント弾だった。腰部ミサイルも、胸部バルカンも…MSを破壊すると言う用途
には哀しい位に無力だった。
「…あの腐れ外道がァっ! 読んでやがったのかっ! 最初からこのつもりでッ! 」
俺の頭の中の感情的な部分が瞬時に沸騰した。クルストは俺が2号機を止める事を見越していたのだ。
あの時の2号機のマニピュレータの武装だけは、実弾入りだったのだろう。エレカ一台にマシンガンを
構えること自体に、あの時の俺は違和感を抱くべきだった。使える兵装は…ビームサーベルのみか!
『ユウ、無事か!? やられたのか?! ユウ! 』
『ユウさんっ! ユウさんッ! 』
『中尉、殺られた…? …糞ォっ! あのビームライフルさえ無ければッ! 』
強風の唸る中、立ち止まった『BD-2』を気遣ってか、回避運動を取りつつも三人が通信を入れて来た。
直ぐにでも応えたかったが、俺の頭の中はある事で一杯だった。次の発射まで…5、4、3、2、1…!
来た! 何で俺を狙うんだよ、あのアナクロニズムの塊がっ! まあ、残念ながら華麗に避けたがなッ!
「フィリップ! サマナ! 曹長! …俺に命を預けられるか?! 素敵な無鉄砲三人衆! 」
『お前さんには負けるがな、ユウ! 軍人だろ、俺達は? メーレーには従いますよっと! 』
『…なんですかその素敵な無鉄砲って…モルモット仲間じゃないですか、僕たちは! 』
『何か良い手が有るのかよ? 中…このッ! ミサイルを俺にだとっ!? 舐めるな! …了解! 』
揃いも揃って、感動モノの良い答えだ。軍人はこうで無くてはいかん。『個人の命など消耗品に過ぎん』
この心構えが『生粋の連邦軍人』の有難さだ。戦闘もそいつ等に掛かれば気の効いたゲームと同じなのだ。
俺は唇だけで微笑み、囁く様に呟いた。『確かに預かった。行くぞ、フォーメーションYだ。掛かれ』と。
晒しage
ミネバの1年戦争記
ア・バオア・クーでは、既に戦闘が始まりつつあった。
我々は、それぞれの機体に乗り込み、出撃した。
当然ながら、作戦と呼べるような代物はない。何せ連邦とジオン、どちらも味方ではないからだ。
シャアは赤いゲルググを駆り、ララァのMA・エルメスと共に行動している。
マツナガ大尉とガトー大尉は、ア・バオア・クー司令部へ潜入を試みている。
私はハヤトと共に前線に立った。そう、白い悪魔を待つために。
「フラウ、なぜそんなにアムロにこだわるんだい?」
「・・・仇を討ちたい。それだけだ・・・」
「でも、アムロは普通じゃないんだ・・・」
「わかっている。あれと互角に戦うには、シャアやララァ級の腕が必要だ。」
「・・・ニュータイプ・・・」
「・・・おしゃべりは終わりだ、来るぞ・・・!」
前方に数隻の連邦の艦艇。その中に特異な形状の空母がある。木馬。ホワイトベース。
ホワイトベースを守るかのように、白い悪魔・ガンダムとガンキャノン、そしてコアブースターの姿も見える。
艦載機はそれぞれ散開し、ジオンのMS部隊と戦闘を始めた。
「・・・いくぞ!」
私はガンダムを発進させる。アムロの白い悪魔に向けて。
私と並び、ハヤトがくる。
「アムロ・レイ・・・今日こそは・・・!」
私はライフルを乱射する。白い悪魔は全て避け、両腕に持ったバズーカで攻撃してくる。
「フラウ・ボゥ!僕たちは本当に戦うしかないのか!」
「今更寝言を!」
私のライフルが命中する。が、バズーカを1つ破壊しただけだ。
もう1つのバズーカで再び攻撃してくる。1発脚にかすった。
「もうやめろ!今なら誰も死ななくて済むんだ!君も、ハヤトも、僕だって!」
「だが貴様はドズル・ザビを殺した!」
アムロのバズーカの弾薬が切れた。
バズーカを破棄し、バックパックのラックからライフルを取り出し、構える。
私はライフルを乱射するが、エネルギーの消耗が激しく、あと数発しか持たない。
そんな時だった。『彼』の声が、通信機越しに響き渡った。
『ア・バオア・クー付近にて戦闘中のジオン公国軍全兵士諸君、聴いてほしいことがある!』
「これは・・・?」
ミノフスキー粒子が極めて濃い宙域で、通信は続けられた。
『私はシン・マツナガ大尉、かつてドズル・ザビ閣下の下で、ソロモン警備隊を勤めた者だ。』
「マツナガ・・・」
『私の言葉に嘘偽りはない!信じてくれ!たった今ア・バオア・クー司令部で、キシリア閣下が死んだ!』
「何!?」
私は攻撃の手を緩め、放送に聞き入った。
『戦死ではない!ギレン・ザビの手により殺害された!ギレンは実父デギン公王に続いて実妹キシリアを銃殺した!』
シャアの言ったとおりだった。ギレン伯父様・・・いや、ギレンは、権力に取り憑かれた魔王だった。
『この戦でジオンに加担する者、直ちに戦闘を中止し、シャア・アズナブル大佐のもとに集え!大佐こそスペースノイドの最後の希望・・・』
マツナガの言葉の途中、私のMSのモニターに影が映った。白い悪魔のライフルから発せられた閃光だった。
「しまった!直撃・・・」
しかし、次の瞬間、その閃光の前に1機のMSが立ちはだかった。
それはハヤトのガンキャノンだった。ガンキャノンが私の盾となり、ビームを受けていた。
「ハ・・・ハヤト・・・!!」
続く・・・かな?
なんと…キシリアが逆にギレンに殺されましたか。
更に、マツナガによるギレンの暴走の暴露により起こるであろう戦場の混乱。
そして、ミネバを庇ったハヤトの運命が気に成ります。
展開が全く読めなくて先が楽しみでつ。
>410
ハヤトが・・・
この作品見てはじめてハヤトに好感持てたの、俺だけ?(T▽T)
神様達 乙です。
どちらも 盛り上がりっぱなしで
続きが楽しみです。
頑張ってください!
ミネバの1年戦争記
『ギレン・ザビは最早総帥にあらず!権力欲の悪魔、鬼畜と化した!』
ノイズに邪魔されながらもマツナガの演説は続く。
戦場は連邦・ジオン共に混乱が始まっていた。
『連邦の兵よ、ジオンの兵よ、今は互いに争っている場合ではない。地球圏全てを巻き込んだ悪魔を退治するべきである!』
そうだ、争っている場合ではない。私は攻撃の手を止めている。
私の前には、今にも朽ち果てそうな、ハヤトのガンキャノンが漂っている。
「ハヤト・・・」
「な・・・なんて声だよ・・・フラウ・ボゥ・・・」
「何故だ?何故お前はそうまでして私を助ける?」
「・・・言ったじゃないか・・・僕は・・・君を・・・守る・・・って・・・」
「脱出しろ!まだ・・・まにあ・・・」
「無理だよ・・・もう・・・」
ガンキャノンにスパークが走る。エンジンが爆発する寸前のようだ。
「ハヤト・・・!」
「フラウ・ボゥ・・・生きろ・・・!」
ハヤトの最期の言葉、『生きろ』。そしてガンキャノンは閃光に包まれ、宇宙の塵となった。ハヤトもろとも。
「あ・・・あ・・・」
アムロのガンダムも動きが止まっている。アムロ自身も動揺しているのだろう。
「ハヤトが死んだ・・・」
「僕じゃない・・・僕のせいじゃない・・・!」
「・・・そうだな、お前のせいではないな。全て戦争のせいだ・・・」
私はライフルを構えた。
「だが、誰かを仇と思わねば先に進むことができない人間もいる。私もその1人だ。」
ぎこちなくアムロのガンダムが動く。
「私は・・・お前を許さない・・・お父様に続き、ハヤトを手にかけたお前を・・・アムロ・レイ、覚悟!」
「な・・・なんだこのプレッシャーは・・・?君は本当にフラウ・ボゥなのか!?」
「問答無用!」
ビームライフルを放ち、アムロに接近する。アムロは避けながら後退する。
「逃がさん!」
私の攻撃でアムロのライフルとシールドを破壊した。アムロはバルカンで牽制しながらサーベルを抜く。
「うわあぁぁぁ!」
叫びと共にアムロが突進する。以前ほどの鋭い動きは感じられない。私でもどうにか交わせる程度だ。
「遅い!」
私のライフルがアムロのガンダムの頭部に直撃する。
「まだだ!たかがメインカメラをやられただけだ!」
アムロのサーベルが私のガンダムの脚を斬り落とす。
「宇宙で脚など飾りに過ぎん!」
一進一退の攻防が続く。マツナガの叫びも続く。
『心ある両軍兵士諸君、無益な争いはもうやめろ!元凶のギレン・ザビを討てば、この惨めな戦は幕を下ろすのだ!』
私はエネルギーの切れたライフルを捨て、サーベルを抜く。
アムロのガンダムもサーベルを構える。
「君さえ僕から離れなければ・・・フラウ・ボゥ!」
「自分のしてきたことに責任も持てぬ男が何を言う、アムロ・レイ!」
2機のガンダムがぶつかり合う。
アムロのサーベルが私のガンダムの脇腹に深々と刺さる。
私のサーベルもアムロのガンダムの胸に深々と刺さる。
「フ・・・フラウ・ボゥ・・・わざと僕に刺され・・・?」
「こうでもしないと、確実に貴様を捕らえることなどできんからな・・・」
「・・・なんてことだ・・・本当に君は・・・強い子だったなんて・・・」
「・・・さらばだ、アムロ・レイ・・・永遠にな・・・!」
2機とも、コクピットは外れていた。
そして、2機のガンダムは星屑となった。
続く・・・かな?
>>414 ハ、ハヤトがぁぁぁっ!!
なんつーか、これほどまで男らしく生きたハヤトは始めて見ました。
このハヤトは間違いなくへタレなんかじゃない、いっぱしの男です。
こんな素晴しいハヤトを書いた貴方に最大の敬意を表します。
そして、アムロがハヤトを死なせてしまった事で動揺したのが原因とは言え、見事相打ちに持ち込んだミネバの奮闘にも感動。
ミネバ、そしてアムロが大破したガンダムから果たして脱出できたのか凄く気に成りますな。
素晴しくGJです!!
アムロ機が胸で、ミネバ機が脇腹だからなぁ…
胸は当たり所によるけど、脇腹の方は
コアファイターにダメージ有りってことだから、ミネバのほうは厳しそうだな。
ミネバの1年戦争記
あれからどれだけの時間が経過したのか・・・?
私は目を覚ました。どうやら生きているようだ。
ア・バオア・クーに程近い宙域。激しい戦闘が続く宙域。そこを漂っていた。
再び動くことのないほど損傷したガンダムの、コクピット『だった』場所で目を覚ました。
「うっ・・・」
全身に激痛が走る。どうやら一命は取り留めたものの、身体中の骨がいかれているようだ。
右腕、左足は、かろうじて動く。
私はバーニアを装着し、MSから離れた。なんとかア・バオア・クーまで飛べそうな距離だ。
「・・・さよなら、私のパートナー・・・」
小さく別れを言う。死線を共に潜り抜けてきたパートナー・ガンダムに向かって。
ア・バオア・クー内部をさまよっていた。
気を抜けば、すぐにでも意識を失いそうなほどの激痛。
特に肋骨の損傷がひどいようだ。ノーマルスーツの下はおそらく出血しているだろう。
「シャアは無事なのか・・・マツナガは・・・ガトー大尉は・・・ララァは・・・」
意識を保つため、仲間のことを考え続ける。
「・・・アムロは・・・どうなった・・・?」
額から汗と共に血が流れ落ち、ヘルメットにたまっていく。
だがまだ終わるわけにはいかない。
ハヤト・コバヤシの最期の言葉・・・『生きろ』・・・それを守り、私は生きている。
意識を保つのも限界に達したと思ったとき、まだ空気のある密閉ブロックに辿り着けた。
「これも・・・奇跡・・・か?」
広く、豪華な作りの空間。おそらくザビ家専用の部屋・・・あるいはザビ家専用のシェルタールームかも知れない。
床に座り込み、ヘルメットを外す。出血は相変わらずのようだ。
「ハヤト・・・死んだ後も私を守ってくれているのか・・・?こんなにひどい傷でも私は生きている・・・」
もう涙も出ない。枯れ果てたのか。
「ありがとう、ハヤト・・・だが・・・長くは持ちそうに・・・」
意識が途切れそうだったその時、部屋の奥から数人の男たちが姿を見せた。
武装した兵士に守られた、中央の男・・・彼の顔を見るなり、私は激痛をも忘れ、再び立ち上がった。
「・・・ギレン・・・ギレン・ザビ・・・!」
えっと・・・予定通り進みますと、次回で最終回、次々回のエピローグで完結です(^^;
なるべく早めに書きたいと思ってますので、見捨てないでくださいね(^^;
>>417 続きスゲー楽しみにしてます!
時間かかってもいいから作者様の納得のいくように
締めくくって下さい!
hosyu
ミネバの1年戦争記
「貴様も反乱兵か!?」
総帥ギレン・ザビを守る兵士たちが私に銃を向ける。
「答えろ!答えねば射殺する!」
「答えずとてよい。射殺しろ。」
ギレンが言う。
「疑わしき者は排除しろ。私は脱出する。」
ギレンの命令で兵士たちが全員構える。私は動くことができず、ただ目を閉じるのみ。
銃声が響き渡る。私は閉じていた目をゆっくりと開けた。私は生きている。兵士はドサドサと倒れこんだ。
「危ないところだったな、フラウ・ボゥ。」
私の背後から声が聞こえる。聞き覚えのある声。暖かい声。
そこには銃を構えたシャアとマツナガの姿があった。
「・・・シャア・・・!」
2人の援護射撃で、ギレン以外の兵士は倒れた。残るはギレン1人のみ。
「総帥・・・聞かせていただきたい・・・何故デギン公王を・・・キシリア様を・・・?」
マツナガの問いに少しおびえた表情のギレンは、ゆっくり答えた。
「邪魔だからだ。私の邪魔をするものを排除した。それだけのことだ。」
「では・・・ドズル閣下のソロモンに援軍を送らなかったのも・・・?」
私が聞く。ギレンは当然のことのように答える。
「陥落する要塞に援軍を送ったところで、なんになる?無駄に戦力を失うくらいなら、ア・バオア・クーを守らせる。」
「・・・父は・・・ドズル・ザビは捨て駒だと・・・?」
「捨て駒にもならんわ、あんな役立たず。時間稼ぎもろくにできぬ無能の輩が。」
「なんと・・・」
マツナガが息を呑む。シャアは予想通りだったように溜息をつく。私は怒りに燃える。
「私がジオンの総帥だ!ドズルでもキシリアでもなく!私さえ生きていればジオンは不滅だ!奴らでは役不足なのだ!わかるだろう?」
「・・・わかりませんな・・・」
部屋の入り口からもう1人姿を見せる男。アナベル・ガトー大尉だ。
「・・・自分はあなたを信じ、ここまで戦ってきました・・・残念です、閣下・・・」
ガトーは苦悶にゆがむ表情でギレンをにらみ、そして私を見た。そして手にしていた拳銃を私に投げて渡した。
「・・・大尉・・・」
「・・・滑稽な三文芝居を見せたな・・・君の手で幕を下ろしてくれ、これ以上の晒し者は御免蒙る。」
ガトーが言う。
「あとは自分で決めるのだ。全ては君の判断次第だ。」
マツナガが言う。
「・・・辛いのなら代わるぞ・・・」
シャアが私の肩に手を当てて言う。が、私は首を横に振り、銃を構えた。
狙いはギレン・ザビ。
「やめろ!貴様自分がなにをしているのかわかっているのか!?」
私は銃のハンマーを上げる。
「助けてくれ!死にたくない!」
私は引き金に指を当てる。
「見逃してくれるのなら、貴様を大佐・・・いや、中将にしてやろう!どうだ!?」
「・・・見苦しいぞ、ギレン伯父様・・・ドズル・ザビは勇ましい最期だった・・・!」
私は引き金を引いた。銃弾はギレンの眉間に命中した。
傷口から鮮血を吹き上げ、倒れ行くギレンの姿を目の当たりにし、私は呟く。
「亡き我が父・ドズルに・・・地獄で詫びるがいい・・・」
そして私も崩れるように倒れた。
私を抱きかかえるシャアが、私の名を繰り返して叫んでいる声が、薄れいく意識の中聞こえていた。
ミネバの1年戦争記 〜エピローグ〜
UC・0080年1月、戦争は終わった。ジオンは負けた。
正確に言えば、マツナガが反乱の演説をした直後、シャアの手によって停戦条約が提案されたらしい。
正式に終戦を迎えたのは、これより数日後だった。
私はしばらく眠っていた。
シャアたちのおかげで命拾いはできたものの、医者に言わせれば生きていることすら奇跡の重傷だったようだ。
ア・バオア・クーを脱出した我々は、シャアのザンジバルでアクシズへと向かった。
アクシズの医療施設で私が目を覚ましたのは、終戦からおよそ3ヶ月後だった。
そのときは、綺麗な瞳に涙をいっぱいに溜め込んだララァが私に抱き付いてきた。それで自分が助かったことを理解した。
あれから2年が過ぎた。
マツナガは、私の母・ゼナと、もう1人の私・ミネバの世話をしている。
彼もMSに乗って戦うことはないだろう。
アナベル・ガトー大尉は、本来のジオンの理想を求め、エギーユ・デラーズ大佐の下へと走った。
いずれ第2のジオン公国とならないように祈っている。
ララァは、戦時中に強化人間とされた子供たちのリハビリに励んでいる。
平和な世の中に、戦うだけの強化人間など必要ないという。私もそう思う。
そして、シャアは・・・
「本当にいくのか?」
アクシズの港で、小型シャトルに乗り込む私に声をかける男。シャアだ。
あのときの仮面はもうない。素顔のシャアだ。
「ああ、奴が生きているという情報を得た。それを確かめに地球に行く。」
「・・・アムロ・レイ・・・か。見つけたならば、今度こそ消すのか?」
「・・・まさか・・・もう戦争は終わった・・・」
「・・・そうか・・」
「もう私にやるべきことは残っていない。あとはあなたの指揮にかかっている。」
「道化は苦手なのだがね。」
私はクスリと笑う。
「シャア・・・ハマーン・カーンに気をつけろ・・・」
「ハマーン?ああ、マハラジャ殿のご息女の・・・彼女が何か?」
「・・・非常に嫉妬深い。できるだけ大事にしてやるんだな。」
「これは手厳しい。」
シャアもクスリと笑った。
「では・・・さよなら、シャア・アズナブル大佐・・・」
「気をつけて、フラウ・ボゥ・・・いや、ミネバ・ザビ。」
シャトルに乗り込む寸前、シャアが私を抱きしめ、額に唇を当てた。
「そ・・・そういう行動がハマーンを怒らせると言った!」
「ははは、赤面症は相変わらずだな、お姫様。」
「・・・今度会うときには・・・もう子ども扱いは許さないからな!」
シャアは笑いながら手を振る。そして私はアクシズを離れる。
これから私は1人で、どう生きるのか・・・
アムロ・レイを見つけ、如何するのか・・・
シャトルから見る地球に問いかける。
「・・・人類の平和は続くのか?人の革新とは何なのか?」
地球はただ、青く輝くのみだった。
そう、その答えを探すために1人で旅立ったのだから・・・
ミネバの1年戦争記・完
ズルズルと長丁場になり、面白みもない物語になってしまいましたが、ナントカ完結いたしました^^;
前回の『シャアIN08正体』に続き、今回も行き当たりばったり^^;(汗)
しかも、途中から『ミネバでもフラウでもねぇじゃん!』状態のキャラになってしまって・・・^^;
まだまだ物書きとして未熟だと痛感いたしました^^;w
そんな作品なのに、たくさんの方々から応援いただいたのには感謝&驚きでした(T▽T)
こんなヘッポコなモノでお目汚しでしたでしょうに・・・感謝感激です(^^)
現在進行形の作品の神様方(特にヤザン厨様)、ご活躍を心より期待いたしております^^
それでは、また、いつかどこかでお目にかかりましょう^^
応援ありがとうでしたぁ♪
ミネバ(ryの作者様
激しく御疲れ様でした!
ミネバの神様 乙です!!
面白かったです!
メチャクチャ面白かったです。
作者様、お疲れ様でした!!
バーニィは何処に…。
>>426 当初の構想に破綻を来たしたので、
もーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーちょっと待ってください。
って言うか他の所でちょこちょこ書いているのは秘密です。
>422
お疲れ様でした。怒涛の展開を遮る真似はもうしたくなかったので、書き込まずにいると
何とアク禁喰らって・・・。オイラも何とか、完走させたいです。頑張りまっす!!
>427
早期復帰を楽しみにしています。貴方がいなければ…オイラはSS書いていませんでした。
オイラの心の故郷です。ハイ。待ちます。大人しく、待ちます。いつまでも。
保守
ヤザン−ユウ 第五十七章
フォーメーション『Y』。文字通りの、3機のMSでの、三方向からの同時吶喊だ。数え切れぬ実戦の
中で磨き上げ、奴等に仕込んで来た、俺の戦闘の記憶の中に有る数多くの連携の中でも、地上戦では
かなりの難度を誇る。宇宙用には立体化バージョンが存在するが…正直付いて来られるか解らない。
NT研究所からはそう離れてはいないが…この際、躊躇はしていられない。殺らなければ殺られるのだ。
『待たせたな! ユウ! フィリップ機到着! あとは合図待ちだ! 』
『っとお! …曹長に負けたら僕の立場が…サマナ機、準備よし! 』
『…酷ェ言い草だなぁ、准尉…! 中尉ィ! 取ったァっ! 行けるッ! 』
「偉いぞ『曹長』! BD−2…位置に…付いた! …もう少し…3…2…1…今! 全機突入! 」
フォーメーションが完成するまで、俺は各機の通信を聞きながら、三号機の眼前で陽動に徹していた。
目的は一つ。ビームライフルを封じるためだ。この戦闘中、俺は三号機の持つビームライフルの斉射後の
チャージに掛かる時間を計測していた。あのドン・キホーテのビームライフルを撃つタイミングを読んで
掛からないと、フォーメーションを組む三機の内の誰かが餌食と為るのはこの『俺』には簡単に想像出来た。
3号機の兵装は、頭部バルカン、胸部バルカン、腰部ミサイル、ビームサーベル×2、ビームライフルの
5種。その上シールドを装備の完全武装だ。右のマニピュレータはビームライフルで塞がり、左は空だ。
俺がビームライフルを奴に使わせれば、別方向への急遽対応可能な兵装は…バルカンとミサイルだ。
しかも胸部バルカンと腰部ミサイルは3号機の構造上…同じ方向を向く。そして今、ジオンの騎士サマは
まんまと引っ掛かり、ビームライフルを『俺』に斉射したのだった。その2種の攻撃が集中するクジ運の
悪い奴には災難だが、これは『並みの腕』のパイロットには事実上回避不能な、必殺の、罠だ。
「さあ、二ムバス! 避けて見せろ! 俺がポンコツの06で出来た事が貴様に出来ん筈は無いぞ… 」
…俺の教導隊時代に、最新鋭MSを型落ちのMSで仕留める際に使った戦術だ。練度の高いパイロットが
揃わないと各個撃破されてしまう脆さももちろん内包してはいるが…。俺は奴等を信じていた。が、実は
避け方が2通り、有る。その内の一つを、必ず奴は選択する。俺はそう読んでいた。戦闘は常に二手三手
先を読んで罠を仕掛けて置く物だ。即座にBD-2の外気に剥き出しの計器が、鳴り響く風切音に負けずに
ロックオンアラームを奏で出す。そうだ。3号機が取り得る回避手段は『跳ぶ』か、『前に出る』の2種だ。
そして奴の機体は『ガンダムタイプ』であって、圧倒的な推力を誇る『ガンダム』では無い。答えは一つだ。
「さあ来いニムバス! この俺が後腐れ無く、ビームサーベルでぶった切ってやる! 覚悟しろ! 」
3号機はそのツインアイを真紅に染めたまま、真直ぐ俺に向かって、スラスター全開で突進を開始した。
3号機のバルカンとミサイルのフルコースが、BD−2の剥き出しのコックピットに乗った『俺』を、襲う。
俺はBD−2の両腕にビームサーベルを発動させた。迫り来る砲弾とミサイルを、俺は何故か一つ一つ認識
出来た。『看える』。何故だ? 何故、『看える』のだ? 俺は頭の何処かで引っ掛かるものを感じながらも、
本能の命ずるままにBD−2を操り、回避に掛かった。一発当たるだけで肉片と為り兼ねないバルカン砲弾を、
機体姿勢を変化させる事で潜り抜け、迫り来る腰部ミサイルの弾頭をビームサーベルで『正確に』斬り離した。
全く…! 相変わらずオイラのは…! 読み難くてスミマセン。
…遅くなりました。宇宙には行かせます。行かせて見せます。ハイ。
ヤザンの神様 乙です!!
んん〜? ヤザン ニュータイプになってしまうん?
でも、面白いから いいや!
ヤザン−ユウ 第五十八章
巻き起こる土煙の中、3号機は止めとばかりに、体勢を崩した俺のBD−2にシールドを前面に構え
チャージを敢行して来た。何故かビームサーベルを持たずに、だ。俺はその時、あの羽音の様な唸り
を頭の中で『聴いた』。『EXAM』が俺を…いや、助けを求める『マリオン』が俺を呼んでいたのだ。
コード類、コネクター類は接続などしてはいない。しかし、俺は『マリオン』を除けば、『EXAM』に
最も近しい精神だった。云いたくは無かったが、俺は『EXAM』に撰ばれ、遙か7年後より招かれた存在だ。
『EXAM』発動中の3号機中の『マリオン』と…信じたくは無いが『共感』作用が働いたのだろう。その時、
俺の推測を裏付けるかの様な、増幅された二ムバスの声が3号機から響いて来た。
「EXAMに撰ばれたこの私よりも…あの連邦の闘士をお前は撰ぶと言うのか、マリォォォォォンッ! 」
遂に俺のBD-2と3号機が石を投げれば届く距離で対峙した。3号機の、ニムバスの兵装が火を放つ様子は
見られない。『EXAM』の強制した稼動が、機体の持つ稼動限界を越えたのか? それとも『マリオン』が抵抗
しているのか? どちらにせよ絶好の好機だ。俺は迷う事無く3号機の頭にビームサーベルを叩き込もうとした。
『駄目! いけない! クルスト博士は…あの子達を人質に…! お願いヤザンさん…! 博士を停めて! 』
「どういう事だマリオンっ! 残りは1号機とこの3号機だけだ! これでお前を解放出来…」
『…即刻、この戦闘を中止するのだ、ユウ・カジマ中尉! ミュータントどもの命が惜しければの話、だが』
汎用通信の周波数に通信が入った。聞き覚えの有る、クルストの声だ。何処に居た? とっくに逃げた筈では
無かったのか? 連邦軍に捕獲される危険を冒してまで俺達の戦闘を見ていたと言うのか? 俺はこの急転直下
の展開に解せぬものを感じながら、紅く光る3号機の『目』を睨み付けた。この俺は、ガンダムになど負けん!
何よりも先ずは、事態の掌握だ。俺のBD-2には『頭』が無い。これではズームで確認など出来はしない。
研究所に一番近いのは…ようやく部品が揃い修理完了したばかりの『曹長』の愛機、GM・ライトアーマーだった。
「『曹長』! メインカメラ最大望遠で確認しろ! NT研究所の方角に何が見える? 俺からは確認出来ん!」
『あのオッサン正気か…! 子供の頭を拳銃で狙ってやがる! しかもニヤニヤ笑いながらだと…? ッ!! 』
曹長が息を呑んだ理由は、俺の耳にも伝わった。…それは…銃声だった。3号機の『目』が、さらに紅さの度を
増した様に俺は思えた。恐怖…怒り…哀しみが…解る。『EXAM』が、いや、『マリオン』が感じているだろうそれ
を、俺は感じていたのだ。…今、罪も無い子供が一人、死んだ。『苦いクスリを飲まされるんだ』と嫌がっていた、
男の子だった。俺の心はまだ冷えてはいたが…胎の中は沸騰していた。クルスト・モーゼス…!
俺の心の中の処刑リストのトップにランクアップだ。一番はZのパイロットだったが、たった今、変わった。
ヤザン−ユウ 第五十九章
俺が歯軋りを漏らす中、耳障りな上に俺のカンに障るクルストの声が続く。此方を小馬鹿にする高慢さが言葉の
節々に見え隠れしている喋り方だ。己が賢いと信じ切っている者特有の、鼻に付く『匂い』だ。言うまでも無く、
この俺は、そんな奴がジャマイカンを筆頭に挙げるまでも無く、大嫌いだ。金を払ってでも殺してやりたくなる。
『ビームサーベルを仕舞い給え、中尉。このままだと攻撃の意志ありと看做すが? 』
「貴様の交換条件は何だ! クルスト・モーゼス! 」
『まず戦闘を中止して、3号機をこちらに廻して貰おうか。…まだまだ改良せねば、『EXAM』は使い物にならん』
「…貴様が次の犠牲者を出さんと言う補償は何処にも無いッ! 断るっ! 俺の答えは、断じて否だっ! 」
『…連邦の闘士に告ぐ、これ以上の犠牲はジオンの騎士、二ムバス・シュターゼンがその名誉に懸けて出させん。
行かせてくれ。…騎士にとって…兵士では無い、守るべき無辜の民草が殺されるのは…耐え難い苦痛ッ! 』
俺は博士の言葉を信用出来ないまま、ビームサーベルの出力を絞った。肉眼では確認出来ない程に光の刃は
短くなる。自らジオンの『騎士』と名乗るコイツのアナクロニズムとロマンに賭けるのは典型的な馬鹿の見本だが…。
俺は、ニムバスの言葉を信じた。同じ『マリオン』を知り、感じる者としてだ。しかし…個人的感情と職業意識は別だ。
「フィリップ! サマナ! 3号機に照準を合わせろ! 2号機が下手な真似をしたら指示を待たず即座に撃て!
『曹長』はそのまま監視! 次に子供を撃ったら遠慮無くビームライフルで全員焼き殺せ! これは命令だ!
俺は3号機の傍に付き同行する! 子供達の安否の確認の為だ! 聞こえたな、クルスト! 」
『クルスト…次に同じ真似をするならば…私は容赦せん…! お前は聴こえるのか? 私の『マリオン』が…
泣いているのだぞ? 悲痛な声で…! 貴様はそれだけで万死に値する事を忘れるな…! 』
俺はこの緊張感の中、二ムバスの台詞が醸し出した妙な可笑しさに引っ掛かり、思わず笑い出しそうになった。
俺と、同じだ。コイツも『マリオン』と『自分の欲求』のまま、己に正直に生きている。…嫌いな奴では無い。
「…俺の声が聞こえているか? ニムバス? 」
『何の用だ? 連邦の闘士よ? 』
「その…な…? …『マリオン』に伝えてくれ。俺は、博士のこのやり方を許さん、とな…」
『…奇遇だな? 私も『マリオン』にそう言おうと思っていた…。貴様は解るのだな? 『マリオン』が? 』
2号機の右手に持たせたビームサーベルを3号機のコックピットに突き付けながら、俺達は傍から聴けば奇妙極まり
ない会話を続けていた。戦闘中での『マリオン』の反応、『EXAM』の融通の利かなさ…。この邂逅は戦場と言う場所に
似合わない程、弾んだ。俺が確信を持って云える事が一つ有る。『俺達の性根は、実は兵士向きでは無い』と言う事だ。
何処の世界に、戦闘の只中で、己の扱う兵器について、敵兵に共感を持って愚痴を垂れあう兵士達が居るだろうか?
そんな奴はこの俺と目の前の騎士サマしか、居ないだろう。NT研究所までの道程が、俺が短く感じる程、会話は続いた。
…訂正です。オイラは何て事を…よりによってヤザン大尉にっ!
×>2号機が下手な真似をしたら指示を待たず即座に撃て!
○>3号機が下手な真似をしたら指示を待たず即座に撃て!
です。大尉撃たせてどうするの? 自分で設定変えて置きながら…。
保守
保守
鯖移転保守
439 :
書いている人 ◆IlLROHPTTk :04/04/26 18:35 ID:HMCxXQ9T
全部書いてから投下しようとしたんですけど
こんな状況ですんで保守を兼ねて一回投下します。
まだ4話ぐらいしかできてないんですが。
合同パート1
アナベル・ガトーは0053年にジオン公国に生まれ、
普通の住宅街で育ち、やがて連邦軍との戦時色が濃くなって来るに従って、
国を守ろうとする純粋な気持ちから軍隊に入った。
レーダーを無効化してしまうミノフスキー粒子の中でも最適な運用が可能となるよう、
軍で開発された新兵器、モビルスーツのパイロットとして採用され、
彼は才能を発揮。
一年戦争時には各地を転戦し、その中で聞いた次世代のジオンの指導者として有力視されていた
ガルマの訃報には心底落胆したし、国葬でのギレンによる演説には心底感動したものだった。
復讐心から激化する戦闘に次々と志願して、同時に出世して行った。
ソロモン要塞での凄まじい戦闘から彼は「ソロモンの悪夢」とまで呼ばれ、
ア・バオアクーで最後の戦いをして、彼はジオンに殉じようとした。
つまりは彼はそう言う男だったのである。
その彼が今、向かっている先にはかつて彼が敬愛した指導者と、
そしてもう一人・・・・
キタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキタキター!!!!
おかえりなさーい!! まってましたーっ!! 信じてたカイがあったよー!
441 :
書いている人 ◆IlLROHPTTk :04/04/28 03:43 ID:WHTkhUvz
とりあえず二回目ですが、たぶんもうちょっと書き溜まるまでしばらく投下しないです。
合同パート2
バーナード・ワイズマンは0060年にジオン公国に生まれ、
下町に育ち、学校に行っている時に一年戦争末期を向かえ、
人員不足からの学徒動員により軍隊に入れられた。
彼はどこにでもいる学生でしか無かったし、軍隊にいると言う感覚もあまり無く、
ガルマが戦死したと聞いた時も、「よくわかんないけど偉い人も死んじゃうんだなー」
などとと思っただけで、結局は他人事として、しばらくしたら訓練もサボれる限りサボっていたし、
上官と目があったというような理由でモビルスーツのパイロットにされ、初陣で撃墜される。
つまりは彼はそう言う男で、その彼を利用とする人間は回りに沢山いた。
そんな彼の下に諜報部から連絡が入った。
「渡したい物がある?」
「はっ、こちらに向かっているアクシズ艦隊から、ガトー少佐に直接、渡したい物があると」
少し考えて彼は言った。
「・・・・なんで諜報部を通して話が来るの?」
彼にしては珍しく頭の回転が速い。
普通に渡せる物ならば直接通信して来れば良いだけの話なのだから。
「いやあ、なんでもアクシズ艦隊内部で派閥闘争みたいなのがあるみたいで」
「んー・・・なんかよくわかんないけど、くれる物ならもらっとこう」
実にイージーな結論である。
友達の悪戯のラブレターとか簡単にもらって簡単に信じちゃうタイプなのである。
バーニィのキャラにワラタ
>>443 いや、あの、本人です。
今はその続き。
一応そのうち完結させます。
ああ、ストックがなくなる・・・
合同パート3
アクシズ艦隊内部では現在、二つの命令系統が存在していた。
本来は最も階級の高い者が命令を下し、それの通りに話が進めば良いだけの話なのである。
しかし・・・・・
「ガトー少佐!あのワイズマンって奴酷いんですよ!」
「・・・はあ」
通信回線が開くなり、アクシズ艦隊の指揮官の人が、一気にまくし立てる。
本当はワイズマンってのは俺なんだが。
「だいたいポッと出のこの前までハナ垂れの学生だったような奴のクセして
十年以上も軍隊にいる私より偉そうだし艦隊の指揮も勝手に取り始めて
部下も何だか命令を事聞いちゃってるし咎めようとすると
”・・・と言う事でよろしいですな!?艦長!!”とか言ってきて命令自体も反論の余地が全く無いぐらい
理路整然と正論を吐いてくるから反対のし様もないですし、私の面目も威厳も何もあったもんじゃないんですよ!
だいたい実力があるのかどうかも良く分かりませんし、一年戦争の時に一つの作戦を成功させたか何だかしりませんが
いつの間にかハマーン様のお気に入りみたいになってるから表だって文句を言うとハマーン様に見咎められても困るんですけど
やっぱり何ていうんですかね、軍隊ってのは上官が舐められたら成立せんのですよ!ねえ!そうでしょう!?
それをあのワイズマンの奴は私の命令にちょっとでもおかしな所があったら全く遠慮せずにづけづけづけづけ
ケチをつけてくる訳ですよ!あいつの階級知ってますか!!少尉ですよ少尉!私と何階級違うと思ってるんですかね!
信じられますか!しかも部下達も最近じゃあいつの命令を私よりも先に聞きに行く始末です!
そのせいか部下達も最近では私のことを影じゃ役立たず呼ばわりする程!全く許せませんな!!」
「あ、あの、少し落ち着いて・・・・」
途中から全然耳に入って無かったけど要するに本物のガトーと上司は上手く行ってないみたいだ。
まぁってました!!
書いてる人死んじゃったのかと思ってた…
一応生きてますw
連休前に一応投下。7話目ぐらいまで一応ありますが、とりあえず。
合同パートその4
「まあそんな訳ですから、ガトー大尉!私ゃあ、あんたに渡したい物があるんですよ」
「え?はあ、そうですか」
「ワイズマンの奴が「これで戦う日時が又来るとはな」とか訳の分からん事を言っていましたが、
”アレ”をあんな奴には渡しません!艦隊はこのまま合流しますが、
一計を案じました!奴が来るのは大幅に遅れる事になるでしょう。」
「むむむむ・・・”アレ”ってのは何ですか?」
それには全然答えないで更に続ける。
「・・・私ゃああんな若造にこれ以上武勲を立てさせたくないのですよ・・・
・・・ガトー大尉自身にもこれは悪い話じゃあないです。
あいつが来たらガトー大尉の地位だって危うくなるかもしれないですしね」
ええ゛っ!?
だけど確かにこの艦長の言う事も一理あるな、今の偉そうでいられる地位は渡したくないし、
本物が何を考えているのかも良く分からないし、
なるべくならこのままアクシズ艦隊と合流して本物と会っちゃうのは避けたいな。
「ええとー、それで、僕はどうすれば良いんですかね」
ニヤリと笑って艦長は言った
「なぁに、あんたが活躍してくれて、その分だけあいつの邪魔になれば良いんです」
「・・・・ところで”アレ”ってのは何ですか?」
「おお、おお!これは失敬、それを先に言うべきでしたな」
「で、何です?」
「・・・モビルアーマー”ノイエジール”・・・」
サイド6の騎士
プロローグ『Iam・・・?』
「ハマーン様・・・ばんざぁぁぁい!!!」
裏切り者のラカン・ダカラン率いるドーベンウルフ隊と交戦し、私は宇宙に散った。
そう思っていたが、なぜかここにいる。
どこかで見たようなノーマルスーツ。
どこかで見たような艦内。
「これは一体・・・?」
「ワイズマン伍長!何をやっている!さっさとMSに乗れ!」
「は?」
整備兵らしき男が私に怒鳴る。
「もう先発隊は出撃したぞ!とっととコロニー内に行け!」
「失敬な!貴様ごときに命令される覚えはない!このマシュマー・セロ、痩せても枯れても、ハマーン様只1人の騎士だ!」
「ハマ・・・?何いってんだ?なんだそのマシュマロって?」
「だ・・・誰がマシュマロか!貴様こそ私をウルトラマンだなどと愚弄しおって!」
「しっかりしろ、お前はバーナード・ワイズマン伍長なんだぞ?初陣で緊張しているのはわかるが、混乱してどうする?」
私と整備兵たちとの問答は、しばらく続いたが、結局有無を言わさずMSに乗せられてしまった。
「むっ!?な・・・なんだこのコクピットは!?」
「どうしたワイズマン伍長?」
「おい、このMSは何だ!?こんな旧式のMSなど見たことないぞ!」
「きゅ・・・旧式だと!?言うに事欠いて旧式!?これでも従来のおよそ2倍の性能なんだぞ、このザク改は!」
「な・・・ザク・・・改・・・?」
このときの私はまだ理解していなかった。
アクシズの騎士マシュマー・セロが、1年戦争時代にタイムスリップし、バーナード・ワイズマンという男に変わっていたことを。
続く・・・かな?
449 :
448:04/05/01 13:28 ID:???
おひさしぶりでぃすm(__)m
『シャアIN08』、『ミネバINフラウ』に続き、『マシュマーIN0080』です。
例によって、いきあたりばったりの出たとこ勝負なアレですが(^^;
ナントカ完走させたいと思ってますんで、よかったら、読んでくださいね♪
・・・誰も読まなかったりして・・・(^^;)w
バーニィXガトーの神様、復活おめでとうございます(^^)
ヤザンの神様、続きまってま〜す♪
書いている人さん乙です!
ノイエジール キタ━━(゚∀゚)━━!!!
盛り上がってまいりました!
楽しみです!
シャアIN08の人乙です!
ちゃーんと読んでますよ〜
今度はマシュマーですか!
強化後のシリアス路線…
と 見せかけて?
スミマセン…オイラ、ちょっと『他』に用事が有ったモノで…ハイ。
ここは一つ、オイラなりで両大家の復活に華を添えさせてもらいまつ。
さあ、(…何日経過したんだろ…オイラ)では、逝きまぁぁぁぁすッ!
>>434 ヤザン−ユウ 第六十章
NT研究所の建物の屋上に、拳銃を持った博士と、子供達の一団が居た。…小さな血溜りの中にうつ伏せになった
男児の死体も視認出来た。クルスト博士は左腕に一人の『女児』を抱き抱え、その頭に拳銃の銃口を突きつけつつ、
3号機の顔と2号機のコックピットの俺を眩しそうに、笑みさえ浮かべながら見上げている。俺は奴の顔に今すぐ
にでもヘルメットのバイザーを上げ、唾と罵声でも吐いてやりたい衝動に駆られた。
「良くぞ来たニムバス大尉! 君こそが人類の希望! さあ、私を連れて逃げるのだ! 私が居れば連邦も迂闊に
手は出せまい! 私は人類の未来の為に、研究を続けなければならん! 例えあらゆる非難を浴びようとも! 」
ニムバスの3号機が、盾を装備した左腕を博士に向けて差し出した。喜々として博士は『女児』と共にその手に乗る。
女児の髪の色は…青緑色をしていた。その時見せた、何故か女児の物哀しげな表情が…俺の『人間』の部分を苛んだ。
「クルストォ! その子を離せ! 貴様の目的は達成したろう! この場の誰もお前を撃てん! だから離せ! 」
『…クルストよ。解放だ。騎士たる私の名誉をこれ以上傷付ける行為は…最早、容認出来ん。人質を解放せよ』
クルストはニムバスの言葉に従い女児を解放した。が、背を向けて走りだす女児のの背に、即座に拳銃を向け発射する。
俺が2号機のマニピュレーターで阻止しなければ…銃弾は女児の小さな体を容赦無く貫いていただろう。博士のその行為は、
俺には理解出来た。飽くまで子供達は博士にとって『人類の敵』だ。その『敵』が『子供の形』をしているに過ぎないのだ。
『…連邦の闘士よ…感謝する。悪いが行かせて貰う。だが…その代償は払う。このジオンの騎士、二ムバス・シュターゼンの
名と名誉に懸けて、支払う。通話回線を、黙って開いて置くが良い。後でこの私が、面白く、痛快な物を聞かせてやろう』
「さっさと行け、騎士様…。俺がその手の中のオッサンに胸部バルカンの真っ赤なペイント弾をぶちかましたくなる前にな? 」
俺が2号機のビームサーベルを収納させると、3号機はそのまま背を向け、スラスターを吹かせて、脱兎の如く奔り去る。
そして、俺達の装備したGMマシンガンやビームライフルの射程外まで到達すると、こちらを向いて高々と左腕を掲げた。
『騎士の名誉を汚し、華麗なる闘争の興を削いだ貴様の罪、万死に値する! その命を以て、償うが良い、クルストォ! 』
『や、止めろニムバ…』
プチッ、かグシャリ、か、音が聞こえた様な気がした。先程の女児は…このクルスト博士の結末を『知っていた』のだろう。
そしてこの事件の御蔭で…3号機の顔、『白いガンダムの顔』は間違い無くNTの子供達に、『悪の象徴』として記憶された筈だ。
後の強化人間としての彼らの『刷り込み』はさぞ容易な事だろう。そしてEXAMは…もう生産される事は無い。残りは2つだ。
1号機のEXAMと、3号機のEXAM。2号機と1号機の寄せ集めと、完全な3号機。俺にとってそれは僥倖なのか不幸なのかは…
未だ知る由も無かった。
>>452 ヤザン厨さん、待ってましたぁっ!!
クルスト博士、原作以上に自業自得でしたな。
コレほどまでに好意的に見れるニムバスの存在もホント珍しいですよね。
しかし、結果として三号機はニムバスの手に渡ってしまいましたねぇ。
こっからの三号機追撃、楽しみにしております。
ヤザン−ユウ 第六十一章
MSの互換性への挑戦。アルフ・カムラ大尉は俺に軽く微笑み、そう言った。2号機のコックピットの
内装は完全に『お釈迦』になり、脚全体のジョイントも馬鹿に為っていた。宇宙用の半分お飾りみたいな
脚で地上戦を戦ったのだから仕方が無いと言えば聞こえは良いが、メカニックの苦労を思うと鬱に為る。
「…何! 溶接する? 馬鹿かオマエは! 完全に交換だ! 手間を惜しむな! 弛んでいるぞ!
…オレのブルーだぞ!? …手抜きなどユウ中尉が許しても、このオレが許さんからな!! 」
3号機で逃げた二ムバスの奴も今頃、同じ思いをしているに違い無い。3号機の左のマニピュレータを
洗うジオンのメカニックに同情する。血が乾いたら、取れにくい事この上無いからだ。
俺達は『クルスト博士』だった肉塊を直ぐに回収し現地部隊に引き渡した。現地部隊の指揮官がやけに
嬉しそうだったのが引っ掛かったが…まあ、戦争だ。仕方無い。いちいち良心など期待しては戦えん。
「…何だコレは…! …地上用と宇宙用のフレーム構造の差異などオレは付けて居なかったの
だがな…! やり直しだ! オレが作業の監修をする…! …ブルーは美しくなければ…!」
アルフが部下に怒鳴って居る。『諸般の事情』で、手抜きが有ったらしい。納期に間に合わせる為に、
連邦軍の組織全体が後に良くやるように為る、『裏金づくり』の構図の一幕だ。俺にとっては珍しくも
何とも無い出来事だ。…3号機はクルスト博士がEXAMのために仕上げた機体だ。こんなあからさまな
手抜きなど無かったと信じたい。飽くまで俺は、二ムバスの3号機と『同じ条件』で殺り合いたいのだ。
「ジェネレーター? …3号機は新型を使った?! 糞! …こちらも同じ奴を乗せろ! 型番幾つだ!
機体データは残って居るのか!? …見せろ! オレのブルーは全てに措いて完璧で無ければっ…! 」
日頃は無口なアルフが、人の変わった様に饒舌に他人と喋っている。フィリップやサマナも、あれには
驚いていた。『あの何分の一の情熱を、俺のGMにも注いで欲しいね…』『ブルーは特別ですから…』と
格納庫中のキャットウォークに設置された落下防止柵に凭れながら、2人は呆れている。その2人のGM
は、今は無い。…近々始まる『ソロモン攻略戦』に向け『宇宙用』に改修される予定だった。その機体が
無事2人の元に還って来る保障は無い。別の兵士が使用するかも知れないのだ。
…丁度その下では『曹長』がうろたえる事務屋に、とても聞くに堪えない悪罵の限りを尽している。
「ライトアーマーは俺のモンだ! 一度廃棄扱いにしてんだろうが?! 違うかコラァ?! 」
と結局『曹長』は、ゴネ得を勝ち得た。書類関係で一度廃棄扱いにされたのが思わぬ功を奏したのだ。
宇宙・地上両用に設計、開発されたコイツが手元に残るだけで、俺が『曹長』のためにどんなに安堵した
かは表現する言葉も無いほどだ。勿論、装甲、ジェネレータもアルフが責任を持って『監修』するそうだ。
機動性能とビームライフルの発射速度が上がるのは、『曹長』にとっては朗報だろう。
俺はまだ、動けない。『ブルー』が再び立ち上がるまで。『ブルー』の『ゴーグルアイ』をふと見上げると、
その奥のツインアイが瞬いた気がした。…俺の胸が急に切なさに痛み出す。誰かに恋焦がれるかの様に、だ。
…『マリオン』の声を無性に聞きたかった。俺は、まだお前と共に戦える『兵士』でいるかどうかと。
ハフンハフン(;゚∀゚)=3
ヤザンの神様乙です!!
3号機の追撃に どんな曹長の活躍が!?
いや それよりも
二ムバスを倒すとヤザンの話が終わってしまう…
いつまでも読んでいたいのですが
なんとかなりませんか?
ヤザンの神様??
サイド6の騎士
第1話・『What's!?』
とにかく私は出撃した、ザクで。
私もザクに乗ってはいたが、アレはザクV。しかも専用のカスタム機。
今私が乗っているのは、そのご先祖だ。
「ええぃ、何故私がこんなものに・・・」
考えれば考えるほどイライラする。頭痛も走る。強化手術のせいだろうか?
そんなイライラと頭痛も手伝ってか、骨董品MSに乗りながらも、スコアは確実にあげていた。
「ふははは!連邦の雑魚共が!このマシュマー・セロに勝てると思ったか!」
・・・おっと、今は別人だったな・・・
いつ元のマシュマーに戻れるのかわからんが、とりあえず私は今のこの姿の人物になりきることにした。
また混乱していると思われないために。
「あのコロニーに侵入すればよいのだな?」
連邦の攻撃をかいくぐって、コロニー内部へと進入した。
コロニー内部でも戦闘は激しく行われていた。
「ジオンの諸君!このマシュ・・・いや、この私が来たからには心配無用!今援護するぞ!」
最前線へと飛び出す私のザク。
動きが鈍いため、いくらか被弾している。しかも装甲も弱いため、長くは持ちそうにない。
が、連邦の量産機程度、私の敵ではなかった。
次々とスクラップに姿を変える連邦機。
「ふはは!ジャンク屋がいたら、ヨダレをたらして喜ぶぞ!」
そんな私の目にあるものが飛び込んできた。
街の中にある、ひときわ大きな建物。学校か病院だろう。
その建物の方向に、大破したMSの破片が飛んでいった。
「な・・・なんと!?」
建物の屋上に、3人ほどの子供の姿が見える。
「住民の避難が済んでいないのか!?しかも子供を巻き込むなど騎士道に反する!」
とっさに私はザクを建物の方向へと飛ばした。
「間に合ってくれ!!」
間一髪。私のザクがショルダータックルで破片を吹き飛ばす。建物も子供たちも無事だ。
しかし・・・戦闘の最中に、そんな無防備な姿でいて無事で済むわけがない。
当然のごとく私に狙いを定める連邦軍。
「ふっ!この私に当てようなど100世紀早いわ!」
バーニアーをふかし、飛び上がる。飛び上がったところに集中砲火。これも当然のことである。
「な・・・何ということだ・・・ぬかったわ・・・!」
ボロボロにされた私のザクは、力なく飛び、遂には街外れの森林公園に墜落するのだった。
「な・・・なんで私がこんな目に・・・ハマーン様ぁぁぁ!!」
続く・・・かな?
ヤザン−ユウの作者さま、サイド6の騎士の作者さまGJ!
GW中にも関わらず乙です。
ども、オイラです…。
やはり今のを一旦完結させないと…修まりが付かないのではと思う一方で、
このままヤザンをVのオイ・ニュングに入れ替えても…? と夢想したり
してます…。痛い妄想ですね…? 忘れて下さい…。でも思っちゃいます。
スペシャル=天才少年=早熟少年=ウッソ少年をどう扱うのか? とか、
大人しくクロノクルに捕まったり、ギロチンなんぞに懸けられないよなあ…
とか。でも、『ブルー』は完走させると約束しました。オイラ頑張りまっす!
ヤザン−ユウ 第六十ニ章
『不安なのか? ヤザン…? 大丈夫だ。あの子はきっと、応えてくれる』
完成した『ブルーデスティニー』のコックピットに座った俺は、起動手順を何時まで経っても行わない
ままに、コンソールに手を伸ばしたまま、固まっていた。起動したとして…もしも『マリオン』が応えて
くれなかったら? その想像が俺の心を支配していた。何時から…俺はあの少女に心を奪われてしまって
いたのだろうか? 共に戦う同志としてか? 守るべき存在としてか? 信頼する仲間の一人としてか?
それとも…無意識下で、失ってしまった家族の温もりを求めての事なのか? …俺は知らず知らずのうち
に『人間』に戻っていたらしい。ユウが声を掛けて来たのも仕方無い。俺は苦笑いを殺し切れなかった。
『野獣も牙を失えば…ただの獣に過ぎなくなる、か…。俺も弱くなった物だ…』
『…まだ、己の弱さを知っている。畏れを知っているパイロットは…強い。…違うか? ヤザン? 』
俺はユウに応えず一気に起動プロセスを開始した。各スイッチ類を呼称しつつ計器に灯を入れ、操作卓
(コンソール)を確認する。機体状況が表示される。…アルフの監修の元、1号機と2号機を組み合わせ
完成為った『ブルーデスティニー』だ。…俺はコイツの『GMヘッド』が実は大のお気に入りだ。量産機
の匂いが残った、兵士の『在野根性』や『雑草魂』のエキスが濃縮されている様で、何故か嬉しいのだ。
『羊の皮を被った蒼き狼』とハズカシイ事を『曹長』は真顔で言ってくれた時は…流石の俺も爆笑したが。
少女の声が、聞こえた気がした。俺はすぐに意識を集中させる。声に力が入ってくる。間違い無い。俺の
一番待ち望んだ者が…俺の一番の『理解者』が還って来たのだ! …ユウには悪いが奴は二番手で我慢だ。
『おかえり…ヤザンさん…。わたし…待たせた…のかな? 』
「…マリオン? それは俺の台詞だぞ? …また逢えたな? さあ、行くぞ相棒! 奴は何処だ! 」
『占領した連邦軍基地でシャトルを接収して…宇宙へ行くの…。行先は…』
「EXAM発祥の地、サイド5こと…ユウと俺の嘗ての戦場…ルウムだな? 」
ニュータイプ部隊が連邦にも存在すると触れ回る、連邦軍首脳に踊らされたジオンは、対抗手段として
のEXAMが喉から手が出る程に欲しいはずだ。何せ、自軍がニュータイプ部隊の実力と『恐怖』を肌で
実感しているのだから。クルスト博士から聞いた事を思い出す。ジオンのニュータイプ研究機関である、
『フラナガン機関』はNTの資質を白鳥の部位に例えていたと言う。…『マリオン』は最高ランクに近い
翼…こと『羽』だ。その白い羽を紅に染めさせる片棒を担いだ俺は…きっと地獄が有ればそこへ堕ちるだろう。
「…この基地が接収した『06』二機と俺が鹵獲した『07』に一働きして貰うか…。 新生『ブルー』の
テストも兼ねて、だ。捕まえられりゃあ御の字で、駄目で元々だ。…『曹長』は多分、ゴネるがな…」
奇襲。俺の脳裏にはこの二文字が明滅していた。フィリップとサマナは『06』を扱わせてもイケるのだ。
皆上手だなあ・・・
僕も頑張るです。
まあ適当にw
その5
「え?何です?なに汁ですって?」
「いや・・・あの・・・・ノイエジールです」
「だからなんの汁です?」
「・・・はぁ・・・・・・えーと・・・・・・・・・つまりは
モビルアーマーの名前です、そういう名前なんです」
「ああ、ゲルググってのもゲル状の何か不思議な物体であるところの
ジオン魂とかがググっとこみ上げて来るからから
ゲルググって名前な訳じゃないですもんね、安心しました」
「・・・・・・・・・・私はなんだか、とっても不安になりましたが・・・・・」
とにかく話は決まった。
遅れに遅らせてアクシズ艦隊の到着を4日後にして、その間に俺もアクシズ艦隊方面に向かい、
ノイエなんとかを搭載した輸送艦もこちらに向かう。明日それを受け取る、という事で話がまとまった。
やっぱりこの味は「書いている人」氏にしか出せない味でつ!
この可笑しみがイイのでつ! これからも頑張ってくだつぁい!
ヤザン−ユウ 第六十三章
ジオン製の機体は有っても、その基地の『敵味方識別コード』を入手出来なければ奇襲の意味は無くなる。
情報部の連中は『半日くれ』と言って来ていた。その間にシャトルが打ち上げられる危険も有るのだが、と
俺が意地悪く聞けば、もう整備の人間を潜入させていると言う。…諜報の分野は奇麗事では動かないのだ。
俺はここまで聞いてその女の頬を平手で張ってやった。衝撃で女の眼鏡が吹き飛んだが、出血はしていない。
…頬を押さえ俺を睨む女に、俺は心持ち表情を険しくして、渋く言ってやった。…美男だからな、ユウは…。
「貴女には罪は無い。だが、貴女に踊らされる人間の事を忘れるんじゃ無い。…俺も『例のミサイル基地』
のダブデの存在を知らされずに突入させられた。今の平手は…俺の分と今回の作戦で動く奴等の怒りだ。
名も無き兵士たちは貴女の命令だけでは動かない。…一刻も早くこの戦争を終わらせたいから動く! 」
俺は思った事を忠実に実行するタイプだ。あの時俺は情報部の人間を一発殴ると誓った。…『マリオン』は
俺のこの行動を褒めてくれるかも知れない。…現実は俺の剣幕に引いた人間と、拍手する人間がいただけだった
のだが…敢えて俺は女に謝罪し、始末書も書いた。軍は体面を重視する組織だ。相手の立場を理解してやらねば
いけない時も存在するのだ。この先、彼女が情報部で働き続けるには、誰かに舐められたままでは部下の前で毅然と
して命令が下せなくなる。…俺はそこまで彼女を苛めるつもりは無い。…相手が気に入らなければこんなフォロー
は入れない。今、俺の、いやユウの右頬には平手打ちの痕跡がまだ薄く残っている。…殴り返す根性の有る女は、
俺は嫌いでは無い。はっきり言ってしまえば『食べたく』なる程に好みだった。で、今はミデアのユウの私室だ。
『…で、ヤザンさん、どうするの? この女の人…』
『…お前も見てるしユウも見てるしモーリン伍長は部屋の外。俺は残念だが、紳士に為るしか道は無い。
それともマリオン、俺がオネガイしたなら、見ない振りでもしてくれるのか? 』
『…もう…しらないっ! 』
『…ヤザン、俺のための配慮、感謝する』
まあ、思いっ切り辛さを吐き出させ、満足させた、と言って置こう。組織の中で性別を感じさせず己を演じる
には…何時の時代でも女が辛い事には変わり無い。ユウの胸で女が泣いている最中に『わかりやすく』飲み物を
差し入れに来るモーリン伍長に、俺は心行くまで心の中で『大爆笑』させて頂いた事を正直にここに告白して置く。
女が化粧を整え、頬の辺りを紅に染めながら俺に礼を言って出て行った後、今度は『曹長』が遠慮がちに来た。
「…みんなが…ああ、あの子供達がな…死んだ男の子の…お別れ会をな…? だから…」
「フィリップとサマナには俺から話を通して置く。07の習熟訓練には少し遅れるのだな? 『曹長』? 」
「行って…いいのか!? 『中尉』! 本当に、いいんだな?! 」
「俺とアルフも出席する。…子供達と面識のあるのはお前だけでは無い。知らせてくれて感謝するぞ、曹長」
作戦開始まで後20時間。俺達は人間と兵士の狭間で揺れながら、もう二度と還らないだろう『今』を過ごしている。
で、オイラの予定ではあと一話分を『オリジナル』で書いてから、『打ち上げ基地襲撃』です。
フィリップとサマナを『06』に乗せるのは『ゲーム』から採りました。『鹵獲07』の件は、実は
『若ヤザン』を乗せるために伏線張ったつもりでした…。VS怒涛の『熟練兵』ドム尽くしです。
オイラもどう『間に合わせないか』思案に暮れている所です。お付き合いして下さる皆様に、感謝します。
書いている人さん乙です!
なんか 後期のドラゴンボール並に 短い…
楽しみは焦らして膨らませるんですね?
怒涛の展開 期待してます
ヤザンの神様乙です!!
戦闘の合間のこんなやり取りも好きです
状況の浮かぶ文章すごいですよね…
読んでて鳥肌もんです!
なんだかんだで100章までいくんですよね?
がんばってください!
長い描写を書くのが苦手なだけですw
厨さんとかミネバの方とか上手ですよね。
その6
「ジオン公国の栄光を今一度!」
デラーズフリートとアクシズとは、本来、その精神の下に、目的を同じくしている。
しかし、彼らはお互いに考える手段を別にしていた。
アクシズには秘密裏にではあったが、確かに新しいジオンを建てるべく
使命感に燃えた人々がいて、彼らはあせる事無く、目的を達成しようとしていた。
彼らの目にはデラーズフリートの決起は時期尚早に思えたが、
しかし、まったく放置する訳にも行かず、止むを得ず艦隊を派遣した。
エギーユ・デラーズにとってアクシズの行動は遅すぎると考えていた。
そして、その考えを同じくする男が、アクシズ艦隊内にもいた。
彼は少尉と言うそれほど高い地位ではなかったが、艦隊内で部下達を鼓舞し、
信奉者さえも出すに至った。
彼の為に命を投げ出す気になる者は多かったが、
アクシズ艦隊においては、彼のような部下を持った上官に彼を動かすに足る、器が無かった。
しかし、彼は行く。彼の信じる道がその先にあるからである。
すなわち、バーナード・ワイズマンこと、アナベル・ガトーその人が。
サイド6の騎士
第2話・『Little boy』
私の乗るザクは、コロニーの郊外にある森林公園のど真ん中に不時着した。
あえて墜落したとは言わない。ましてや撃墜されたなど・・・
「くぅ・・・このマシュマー・セロともあろう者が、ガンダム以外の機体に手間取るとは・・・未熟・・・」
しばらくコクピット内部で呟いていたが、やがてハッチを開けて外に出た。
「うわぁ!すごい!ほんものだぁ!」
「ん?」
ザクの足元から声が聞こえる。幼い子供のようだ。
私が上からのぞくと、そこには1人の少年の姿があった。
10歳前後だろうか。野球帽をかぶり、ビデオカメラを片手にはしゃいでいる。
「こらっ!そこの少年!学校はどうした!?」
突然私が叫ぶと少年は少し驚いたようだ。
こわばった表情のままで私を見る少年。そして口を開いた。
「あのぉ・・・これに乗ってた人ですか?」
「うん?いかにも。」
「やられちゃったんですか?」
「な・・・!?やられてなどいない!只単に機体の調整が・・・まぁ、その・・・なんだ・・・」
「ボクたちの学校を守ってくれたんですよね?ボク見てました!」
「学校?ではあの建物の屋上にいたのは・・・」
「はい!ボクたちです!」
少年はまたビデオカメラをまわし始めた。
「こらっ!これは軍の機密だ!勝手に撮影するな!」
ザクから飛び降り、少年からカメラを取り上げる。
「なにすんだよ!ボクんだぞ!返せよぉ!」
この少年は一体どんなものを映したのか。確かめるためにディスクを再生させる。
学校の友達だろうか、同じ年齢くらいの子供たち。コロニーの宇宙港とコンテナ類。
「ろくなものは映っていないようだな・・・ん!?こ・・・これは!?」
そこに映るもの、それは20歳くらいの若い女性。きわめて美しく、さわやかな笑顔を浮かべている。
「なんと美しい・・・君の姉上か?」
「だからカメラ返してよ!」
「頼む少年よ!これを譲ってくれ!礼は必ずする!」
唐突に頭を下げる私を見て、少年はしばし呆然としていた。
続く・・・かな?
やっぱりポケ戦のお話は良いなあ。
何だかんだで一番好きなお話なので
読者になるのも良いもんです。
ちなみにGガンも好きなのでいつか書くかも書かないかもw
その7
「少尉!少尉!」
格納庫で、部下達に的確な指示を繰り出す男に、部下の一人が駆け寄り、話しかける。
「・・・ああ、どうした?」
振り返るその顔に浮かぶ表情には、威厳すら感じさせる。
ほんの数年前まで彼が学生であった事など一体誰が信じるだろう、
歴戦の勇者、英雄、不可能を可能にする男。
・・・そう言う雰囲気を否応無く感じさせるのである。
「・・・・はっ!」
一瞬その威厳の前に緊張しながらも、部下は話を続ける。
「その・・・・諜報部からの通信です」
「・・・・・ほう・・・・・わかった、2分30秒で行く」
彼はきっちり、宣言した時間通りに自室の通信機の前に座って回線を開いた。
「諜報部が私に何の用かな?」
彼のような裏の世界を知っている男はにこやかに話をしているようでも、
油断と言うものをする事が無い。
諜報部からの連絡と言っても、真偽を測り、検討し、行動に過ちを犯さないようにと、警戒していた。
「はっ!実はワイズマン少尉に渡したいものがございまして」
諜報部の人間と名乗る男。
諜報部には少しはツテがあるのだが、見覚えは無い。
保守。職人さん方ガンガレ!!
じゃあせっかくだからw
その8
ハマーン直属の諜報部ともなれば把握仕切れないのも当然と言えば当然なのだが。
とにかく、油断はできない。
味方であっても、いつ、誰が、裏切るかわからない。
自分はそれを身に染みて知っている。
「ほう・・・何かな?」
「ハマーン様よりのご命令でして、直接渡すまで何を渡すかは機密事項となっております」
「・・・それを渡す場所は?」
「一年戦争の折、廃棄されたムサイがあります、そこで」
「日時は」
「明日、少尉が単身で来て頂きます。」
返事は決まった。
「断る」
「・・・えっ?」
心外そのもの、という表情で男が驚く
「断る、と言っている。・・・デラーズ・フリートとの合流を前にして、
私が今、アクシズ艦隊を離れる訳にはいかない」
「そっ、そんな!」
「明後日には合流ができる、今はそちらを優先させる」
「ううむ・・・・」
「通信は以上だ」
「ま、待って下さい!!」
男が叫ぶ。
「・・・・何か?」
「これはエギーユ・デラーズ閣下のお命に関わる物なのです!」
保守、バーナード=ガトー
渋いねぇ〜職人さん乙ヽ(´ー`)ノ
ヤザン−ユウ 第六十四章
NT研究所の前の植え込みにひっそりと置かれた、大き目の石。それが、此処に少年の居た証だ。
「…人は、繋がることができる…。ねえ、おじさんには、信じられる? 」
「ああ、信じられるさ…。失った者とは…直接には語れんと言う違いは有るがな…」
「おじさんは…それでも、人殺しを…!? ごめんなさい…! 」
「…お前達に、させたくないからさ。こんな嫌な思いを、な? それが大人の義務だ」
しんみりとした状況を想像していた俺は、少女の言葉を聞いた途端にその明るさが理解できた。
子供達は、死者を『感じる』事が出来るのだ。オカルトの分野だと、研究者連中は笑うかも知れん。
だが、俺達も自然に出来ている事なのだ。彼女達の『それ』が…リアルタイムだとしたら、俺達の
物は『プレイバック』だ。己に蓄積された死者との思い出や、記憶。俺達はそれらの断片を元にして、
死者の言いそうな事を想像する。だが…同じ死者を悼む行為に…何が違うと云うのだろうか?
「…欲しかったセイバーフィッシュの模型、埋めといたからな! …他の欲しかったら、言えよ?
俺が…買って…置い…糞ぉぉぉぉぉぉっ! 何が研究だ! 死んでもまだ実験動物扱いかよ!
そんなのって有りかよ! 墓さえ作んないのかよ! …間違ってる! 間違ってるぞ! 」
「…それが、組織だ。敵に勝利を収めるには…どうしても非人道的に為る。いい加減に理解しろ」
「…『中尉』…アンタはっ! 」
「…殴るならオレの方だ。…ヤザン曹長。現にオレも『中尉』をモルモットにしているのだからな」
少年の遺体は、還って来なかった。NTの貴重な、『人道に配慮せず解剖可能な』サンプルなのだ。
研究者達の喜々とした様子に反吐を吐きたく為ったのを俺に我慢させたのは…俺より自制心の無い奴が
居てくれた御蔭だった。一々、俺が言わなくても解るだろう。…取り押さえられるまで、重軽傷者が
両手では効かん程出た。…俺の右ストレートと左ボディーブローの、コンビネーションを『曹長』が
喰らうまで、だが。アルフと俺がワザと早急に停めなかったのは…被害者には悪いが当然の事だ。
軍人として許せても、人間として許せん事が有る。俺達大人の、せめてもの、死者への手向けだ。
「…あの子にはまた、逢えるから…。ね? ヤザンのヤザンおじさん? 」
「…クソっ、眼にゴミが入りやがった…! こら、お兄ちゃん、だろうが!? 」
「老け顔なんだよ。お前は? 年を取れば、自然と周りから若く見られるさ」
「…己に対しても容赦せんのだな? ヤザン? それが戦士の心得か? 」
『…お兄ちゃん達、きてくれて、ありがとう』
俺達が祈りを捧げ、立ち去ろうとする時、誰も居ない筈の背後から誰かに呼ばれた気が、した。
それは俺達の幻聴だったのだろうか? …亡くなった少年の声が俺達の耳に届いた気がしたのだ。
人は、繋がっている。信じよう。俺も誰かと、繋がっている。この素晴しい、過去の人間達と。
元に居た、未来で共に戦った、戦友や部下達と。そして、死んだ家族達と…『マリオン』とも。
保守age。
474 :
通常の名無しさんの3倍:04/05/16 07:32 ID:VcSG7X33
ヤザン厨様、お疲れ様です。
ヤザン嫌いだったのですが、すっかり惚れ込んでます。
『中尉』も『曹長』もどちらも格好いいです。周りを固める他キャラも魅力的で。
月並みな言葉ですけど、これからも楽しみにしています!
あと実は…マリオンや子供たちの相手をしているヤザン、
『フルハウス』のおとーたん(中の人同じ)を思い出してしまいました(スミマセンスミマセン
475 :
474:04/05/16 07:33 ID:???
あげちゃいました。すみません
書き続けていて良かった…と思えるお言葉、身に余る光栄です。上げの事は気にして
ません。このスレを見て、面白そうだと思って書いてくれる、SSの作者さんが増えて
くれたら、オイラ的には嬉しいです。読む愉しみも、倍増ですから!
『フルハウス』はオイラも見てました。大塚芳忠氏の声を持つキャラクターは、実は
SS中にもう一人居るのです。PSの『ジオンの系譜』を遊んだ方ならばもう知っている
でしょう。該当キャラは『ブルー』の機体の産みの親、『アルフ・カムラ大尉』です。
その事実をオイラも後で知ったんですが…偶然とは怖ろしいものですね…。
477 :
通常の名無しさんの3倍:04/05/16 21:00 ID:7BIbzrw4
ううぅ
ヤザンとダニーが同じ声だったとはちょっとショックですw
ヤザン−ユウ 第六十五章
06の2機を左右両脇で『ブルー』の腕を抱えさせ、07に両足を持たせる。そして『ブルー』はスタンバイの
状態で待機させる。…メインスイッチを切って置くのが最上だが、この『お芝居』が露見した場合が怖かった。
作戦名『コン・ゲーム』。平たく言えば『詐欺』だ。…もう一機『ブルー』を鹵獲したとジオン軍に思わせ、
シャトル打ち上げ基地の懐深く潜り込み、シャトルを推進不可能にさせ、3号機を再奪取する。それが目的だ。
不可能な場合は…当然、シャトルごと破壊だ。…事前に入ってきた情報に因れば、シャトル整備員に偽装した
工作員は処刑されたと言う。シャトル打ち上げは事実上、この作戦が失敗すれば完全に阻止不可能と為る。
…俺は、こう言う失敗出来ない一発勝負の焦燥感と緊張感が堪らなく、好きだ。
『♪ ポッポッポぉ〜宇宙人〜っ、『ブルー』が欲しいかやらネェぞぉ〜♪ 欲しけりゃ自分で
獲りに来い〜っ♪ と来たもんだな? どうだねサマナ准尉クン? 小官の朗々たる美声は? 』
『フィリップ少尉…もう少し真面目に出来ませんか? そろそろ通信傍受可能区域に到達します! 』
『あのな、オッサン…? ジオンの奴ら、もう『ブルー』の3号機盗ってっちまったんだがな…? 』
『下手な突っ込みアリガトサン! …眉無しィ〜? のぼせ上がって台詞、トチるんじゃ無いぞ〜? 』
『曹長』があからさまな煽りに釣られる前に、俺は早めに停めねば為るまい。…何処まで打ち上げ基地に
接近ができるかが、この阻止作戦の成否を分かつのだ。…ジオンの守備隊を何処まで騙せるかが、鍵だ。
俺は07に乗る『曹長』に熱心に演技指導を施した。ジオン訛りから無線交信パターン、階級制度から奴らの
軍制度、慣習に至るまで、多岐に渡ってだ。07に乗る奴は小隊長役を務めねば為らない。怪しまれたら最後、
そこから即、守備隊相手の実戦が始まるのだ。…念入りにも為る。未来から呼ばれた俺は、教導隊時代に仕事
で付き合った、ジオン軍関係者からの情報がたんまり有る。俺本人が担当するならば、騙し通せる自信は有る。
『『曹長』、フィリップ、そろそろ御出迎えの時間だ。さあ、本番スタート! アクション! 』
『了解! ユウ、多分…奴らは引っ掛からんと俺は思うがな? それにしてもお前さん、ジオン
訛りなんぞ、いったい何処で覚えたんだ? 宇宙人どもの通常無線交信の通話パターンもだ? 』
『…男ってモンはな、謎が多いとミステリアスかつセクシーに見えるモノだよ、フィリップ? 』
『へ〜へ〜、黙ってるお前さんはモーション掛けなくてもゴマンと女が寄ってきますよっ、と。
りょーかい、一部マニアにしか『受けない』サミシ〜いボクちゃんは黙ります黙りますっと! 』
フィリップが黙った、と云う事は…索敵レーダーに何らかの反応が有ったと言う事だ。フィリップは
ふざけて居る様だが、実は筋金入りの連邦軍人だ。…普段の態度は『新人』達の力を抜いてやるために
演じているに過ぎん…と断言したい所だが…案外アレが地かも知れん、と最近になって俺も解ってきた。
俺自身もそういう風に演じた経験が有るので、奴もそうだ、とてっきり思い込んで居たのだが…。
まあ、『仕事』に関しては優秀なので、俺に文句は無い。軍隊と云う組織は、『結果』が全てなのだ。
もうネタ切れですよw
その9
瞬間、血が全身を逆流する。
「・・・閣下のお命にだと!?」
「はっ!!・・・それに、少尉が単身で合流を遅らせた所で戦局に大きな変化があるとも思えません、
ご自重とこれを渡す事にご同意願いたい」
少し考える。
近頃の彼にしてはとても珍しい事だ。
しかし、エギーユ・デラーズの名前は彼にとって神聖な物であり、
それに服従する事は当然であると言えた。
「・・・全て了解した」
戦闘が始まる。
規模はかつてのソロモン戦のそれに比べたら大きい物では無い。
その準備を皆がしていた。
人を殺すために。
自分が死なない為に。
しかし、多くの血が流れる事は確実であろう。
多くの未来が消え、多くの失意と多くの遺族達が出現するのだ。
だが、まだそれは始まっていない。
・・・今はまだ。
その日、ガトーの中の人ことバーニィは単身、アクシズ艦隊方面に向かって飛び、
輸送艦に乗って帰ってきた。
「おおガトーよ、ニヤニヤして一体どうした?」とハゲ閣下に聞かれ
「あんたのそのニヤケヅラ、セクハラだねぇ」とシーマ中佐に言われたが、
結局何も答えず、ニタニタしているばかりだった。
日は前後するが、バーナードワイズマン少尉がアクシズ艦隊後方に向かって飛び立ち、
数日間連絡を絶った。
部下達には指示を残して行った為、隠密行動を取っているのだろうと心配しなかった。
彼への信頼は既に絶大な物であったから、その必要は無かったのである。
保守
その10
指定された時間、指定された廃棄された戦艦の闇は
怪物の腹の中を思わせる。
そこにくぐもった声が響く。
「・・・良くいらっしゃいました、少尉の忠誠心は大した物ですな」
「御託は必要ない、姿を見せない事も不問にする・・・
とにかくデラーズ閣下のお命に関わる物とやらを渡してもらおうか」
(・・・くそっ、偉そうにしやがって・・・ぶつぶつ)
「・・・・何だ?早くしろ」
「え?ああ、そうだったな、うんうん、えーと、ああ敬語使わないと行けないのか・・・で、なんでしたっけ」
「エギーユ・デラーズ閣下のお命に関わる物を渡すって事だったろう!は!や!く!し!ろ!」
壁をダンダン叩きながら恫喝する。
「(ううーっ、むかーっ!なんて偉そうな奴なんだ!)むきーっ!じゃあこれをごらん下さい」
闇の中にぼうっと光が浮かび上がる。
それは壁面に映し出される映像であり、アップテンポの軽快な音楽が流れ始めた。
「・・・・アニメーションか?」
ガトーの口が半開きになる。
ハマーン・カーンのような髪型をして、猿の衣装を着た
物凄い肥満体の少女が不思議な棒を持ちながら
ドタドタ、ヨレヨレと転がりまわっている。
音楽にやがて歌が混ざり始める。
(デヴデヴモンキーミミ〜♪願いを聞け〜や〜♪)
『バン!』
銃声とともに少女の額に穴が開く。
ガトーの撃ったばかりの拳銃を握る手がぶるぶると怒りの表情を浮かべていた。
書いている人さん、乙です
バーニィよ、ガトー相手によくぞここまで
ふざけた態度をとってくれたなw
これからどうなるのか楽しみっス
保守。
まだまだ保守
短いですけど投下っ
その11
「・・・説明してもらおうか!」
「いや、えーと、あのねー、お前に活躍されると困るって人から頼まれたの〜ぷぷぷぷ」
「・・・つまり・・・・・・こういう事かな・・・・私はお前にはめられた」
「お前とか言うな!だいたいお前のその偉そうな態度が全部悪いんだよっ!!
上官を上官とも思わないそんな態度のくせしてハマーン様には上手く取り入りやがって!!」
「・・・・・・・・・・艦長か」
「そんなお前の態度が!・・・ええっ!?いや、違うよ!俺艦長なんかじゃないよ!本当!本当!」
「私の態度が気に入らない上司以外は、先ほどのような台詞は吐くまいよ」
「いや!本当!違うんだって!えーと、艦長を陥れようと言う罠なんだよー」
「・・・・・・・・・詳しいことは本人に聞くとしよう」
「えっ!?いや!ちょっと待っ」
壁に掛かったスピーカーが火を噴く。
ガトーの速射は大したものである。
つづくかも
あーあ、この馬鹿艦長終わったかな…?w
続き楽しみにしてます
作家さんたちが帰ってくるまで保守。・゚・(ノД`)・゚・。
作家さま達のレスがくるまで保守
ギレンとかだと、成長したバーニィは充分エース級の能力になるが
ここの中身バーニィは退化してる悪寒。
カテジナ・マス編
−6−
「強化?」
私が聴いているのも知らずに彼らは話を続けている。
「この測定数値でしたら、そろそろ例のMAを与えても宜しいのでは?」
「『あれ』か…。しかし、あれのせいで何人死んだ」
「直接死は4・5人位でしたか…。被験者があのMAが欲する資質がなかったため、人格障害も含めると…」
「12人だ!しかも復元・完成させてから1ヶ月の間にだ!」
赤毛が哮ってる。
私は、コクピットを出るときにヘルメットのスピーカーから彼らの声が聞こえるのを確かめると、
そのままコントロールルームに向かっていった。
「まぁ、今回カテジナ嬢を乗せてもし駄目でも、代わりの候補は幾らでもいます。
…ああ、そうでしたな。『あれ』がいなくなると大尉の夜の楽しみが減りますな」
「貴様!まだ言うか!」
「40年ぶりに復活した技術です。当時の資料が殆ど残っていない中から此処まで来たのです。
被験者の10人や20人の死で今更止められるとお思いか?」
「科学者はすぐこれだ。しかしな、実際に貴様らの作った出来損ないのおかげ死ぬのは俺たち軍人だ!」
「軍人はすぐそれですな。『命は何物にも代え難い存在』ですか?だったら、殺し合いなどせねば宜しい。
もっとも、このMSが本格的に実用、量産化した暁には戦争などすぐに終結しますよ。
例のリガミリティアのニュータイプとか言われるパイロットなどには…」
「ほう、その言葉が貴公から出るとはな」
話を遮ぎり、赤毛があざ笑うように言った。
「失礼な!例えばの話だ。一切の強化処置もしとらんらしい一少年兵に、何故我が軍の精鋭たちがこうもやられるのかと考えると…」
「過去、存在していたとされるニュータイプ。考えたくもないが、貴公もそうとしか思えんのだろ?」
「ええ…、認めたくは無いですがね。何とか片を付けて欲しいと思っているからこそ、私も『あれ』の実用化を急いだのですし…」
「面白そうな話ですわね。私もご一緒させていただいても宜しいでしょうか?」
コントロールルームの扉を開きながら、私はわざと鷹揚に彼らに言い放った。
続く
カテジナ・マス編
−7−
「つまり、薬物投与や精神操作で人間の能力を高めるということ?」
コントロールルーム内に入ってきた時の私の剣幕に観念したのか、彼らはあっさりと本当の事を話してくれた。
「それだけだと中世から受け継がれている只のドーピングだ。身体能力の向上はあくまでも一次的なものだ。」
赤毛が判りやすく説明してくれる。
「じゃあ、強化する真の目的は?」
「失われた資質、『ニュータイプ』を再現すること」
「ニュータイプは戦争の道具じゃありません。分かり合える力…。そういう能力がニュータイプではなくて?」
「お嬢さん、そして大尉も。そういう力では戦争に勝てませんよ」
以前診てもらった白衣の老人が、話の中に加わる。
「戦争に勝てないって…。じゃあ、貴方の考えではどういう力なのか、説明してもらえるかしら」
「そうだ。では貴公らはどういうのがニュータイプだと言うのだ」
私と赤毛が交互に言う。
「ニュータイプというものは、所詮戦闘能力、特にサイコミュによる戦闘でしか測ることが出来ない能力でしかない。
現状としては、サイコミュ兵器の遠隔操作でどれだけの敵を倒すことが出来たかという結果でしか判断出来ないと私は思う」
「………」
「お嬢さんの言うことは判からんでもないが、じゃあ人生経験を積んで洞察力の高い人は全員ニュータイプと言うのかね?」
「そうでは無く、初めて会った人同士が『分かり合える』、『意識を共有出来る』と言うことではなくて?」
「それなら宇宙世紀も始まってから何十年もたつのに、何故戦争は起き続けるのかね?」
「それは…人類全体がまだニュータイプになっていないから…」
「では何人いるのかね?それに何で測る?その能力を」
「分かり合える力を発揮できるそれ相当の場所や装置で…」
「そんな観念的な表現では、はっきりしたことは判らないでしょうが。戦闘記録、つまり人と人との争い。これほど優劣が着きやすい方法は他にあるまいて。
現に、過去最高のニュータイプと言われたのはアムロ・レイとかいう連邦のパイロットだったそうじゃないか」
「あなた達は殺し合うのがニュータイプの役割と思っているの!」
老人が肩を落としながら答える。
「そうかもしれない。所詮ニュータイプというのは絵に描いた餅みたいなものかもしれない」
「………」
「大尉の言うことは理想論でもある。所詮強化したからと言って、お嬢さんの言うような本当の意味でのニュータイプにはなりはせんよ。
しかも本物は数少ない。それにもしお嬢さんの言う様にニュータイプは自ら殺し合わないと来たら、こんな戦場になんか来るはずが無いわな」
「貴方…。何故、そこまで判っていながら『強化人間』というおぞましい研究を続けているの?」
「それでも…。私たちのこの研究で『究極のニュータイプ』が出来れば、こんな馬鹿げた戦争を早期に終わらせられると思えばこそ。
そして、エンジェル・ハイロウなどという馬鹿げた装置で、地球における生物全体を…」
「博士、喋りすぎだ」
赤毛が怖い声色で老人の話を遮る。
続く
お久しぶりです。
閑散としているので燃料投下です。
かなり長くなりそうですので、ウザかったら専用ブラウザで透明あぼーんしてください。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
忘れてなかったんだね!待ってて良かった!
…皆様、お疲れ様です。人大杉のため、遂にオイラ、ギコナビ導入です…。
待って無い方には申し訳有りませんが、そろそろ、続きを書く予定で有ります。
IEから移行したばかりなので、何かとご迷惑をお掛けするかも知れませんが、
平にご容赦とご寛恕の程をお願いする次第で有ります。
ヤザン−ユウ 第六十六章
「どうやら巧く行きそうだな…? 」
俺はフィリップが敵と行う交信を傍受しながら、底意地悪く哂って見せた。敵の守備隊である、09が主体の、打ち上げ基地
攻略部隊が俺達を発見して、接触して来たのだ。交信パターンを熟知し、情報部から当日の識別コードを入手した俺達を、
疑う道理など、奴等には毛ほどの筋も無いだろう。後はこの間抜けどもの誘導に従って、潜入を行えば完璧だった。
「フィリップの奴…巧すぎるぜ…。渋めに、それも真面目に演れるじゃないか…? あの路線ならモテるのになぁ? 」
『…ヤザンさんの方が…わたしはいいな…? 』
「フン、俺の本当の顔見て…言ってるか…そりゃお前の目には何かのフィルターが何重にも掛かってる御蔭だろう? 」
『あのね? ヤザンさん…? わたしはモビルスー… そんな…大尉っ! 」
「どうした、マリオンっ!? エグザム発動だとっ?! …やってくれたな…二ムバァァァァァス! 」
俺がマリオンと戯言を交わしている時に、突然EXAMが発動した。…ブルーのメインスイッチを切って置かなかったのは、
不可抗力だ。守備隊から報告を何らかの形で聞いたシャトル内の二ムバスが不信感を抱き、ワザと自分の機体、3号機の
EXAMを発動させたのだろう。…奴はEXAMを制する事が出来る。その上での『この行為』なのだ。何も起こらなければ良し、
起こったら…! 俺の視界が、ブルーのそれと重なる。…マリオンの阻止が追いつかず…俺はEXAMに呑み込まれたのだ。
『フィリップ! サマナ! 俺を置いて逃げろ! 支援はいい! 出来るだけブルーから離れろ! EXAMが、発動した! 』
俺は残った理性を総動員して、通信回線をONにしてコックピット内で叫んだ。湧き上がる破壊衝動が俺を、殺戮へと駆り立てる。
06二機が最大加速で遠ざかって行くのを背後の気配から察する。今の俺はそれを装甲越しでは無く、体感していた。NTにはNTを。
それが不可能ならば認識力の拡大させた『人間』をぶつける。NTがコレを日常的に感じているならば、普通の『人間』は逆立ちしても
敵わないだろう。しかし、『EXAM』はそのハンディキャップを埋めてくれる理想的なシステムなのだ。
「悪いが09、後ろからでも、今の俺には『解る』んだよッ! 残念だったな! そうそう、殺られんッ! 」
慌ててヒート剣で突き掛かって来る09を、首だけ振り向き、頭部バルカンで牽制してから左にかわし、そのまま背後にビームサーベルを
突き刺す。EXAMが次に撃破する近くの敵の存在を示すが、俺は無視してジャイアント・バズを放とうとする奴を100oマシンガンで潰す。
「戦うのは人間だっ! 命を張るのはこの『俺』だっ! たかが機械風情がこの俺に、指図などぉッ! 」
…哀しむべき事は、それがMS本体に限定されると云う事だけだ。どんなものにも、『限界』が存在する。EXAMの送り込む戦闘情報が
人間の情報処理能力の限界を超えているのは承知の通りだ。だからEXAMは、人間の意向を無視し始める。それが『強制力の発動』だ。
自らの意に従わぬパイロットの操作を『エラー』として処理し始め…やがてMS本体がその2つの異なる命令に反応しきれずに誤動作を
起こす。それが積み重なり、最終的には暴走を引き起こすのでは無いか、と俺は今までの経験とアルフとの会話で認識していた。
『大尉を宇宙(そら)へと上げるのだ! 白い悪魔と戦い、無念に散った同胞の為に戦う、大尉とその乗機を! 』
…俺の思念に飛び込んで来る声が有った。俺は確かに『聴いた』。コックピットを破壊され崩れ行く09の、死ぬ間際のパイロットの『声』を。
495 :
通常の名無しさんの3倍:04/06/15 19:55 ID:TT52wxP7
tesuto
496 :
通常の名無しさんの3倍:04/06/15 19:56 ID:0caHe1aJ
モーラとニィナを入れ替えましょう
たぶんガトーもコウもやる気がでんでしょう
キースはうれしいけど
どなたかハリーとシャア(1st時)の入れ替え話キボンヌ。
う〜ん…オイラは難しいです。
両方ともかなりの『格好良い』キャラクターですし、下手に『弄ると』
ファンが黙って居ないでしょうし…。(興味は有るのですが…)
舞台を1stかターンAかが問題ですね…。オイラどっちも見てますが
ターンAが舞台だと、オイラは大佐をクワトロ大尉っぽく書きそうで…
憑き物の取れた、Z前半の『若者らしい』大佐がオイラは好きです。
ヤザン−ユウ 第六十七章
『EXAM』は執拗に、『ブルー』を狙う総ての敵の『思念』を俺の脳裏に送り込んで来た。
家族を想い、残った勇気を振り絞り立ち向かう、06のパイロットの切ない思念。
原隊をオデッサのガンダムに潰され、ただ復讐の念に駆られ突撃してくる09乗りの無念。
ジャブロー攻防戦で恋人を失い、捕虜に為り、連邦軍の非道をその身で体験した女兵士。
己の身を捨て、二ムバスの3号機に己と国の運命を託し、爽やかに笑って死んでいくMS中隊長。
俺は『EXAM』に試されていた。『完全に戦う相手を理解して、それでもお前は人間を殺せるのか? 』と。
俺は…合格だった。相手には何かしらの『守るべきもの』や『信ずるべきもの』が有った。だが、奴等と戦う
今の俺の心には…『何も無かった』。戦士の義務は戦う事だ。武器を取り向かって来る以上、どのような
理由が存在にするにしろ、相手は俺に取ってはただの『敵』で、『喰い応え』が有るならば『美味しい敵』だ。
俺がMSを降りたならば、彼らを悼む事も出来るだろう。同情も可能だ。しかし揺るがせぬ大前提が有る。
俺とブルーがこの戦闘を生き残らなければ、意味が無い。生きて居ればこそ、それは出来る事なのだ。
「だから何だ?! この俺が躊躇すると思ったか?! わざわざ殺られてやる義理など無いッ! 」
回避。相手の09の、必殺の一撃と信じたヒート剣の斬撃を紙一重でかわす。敵の驚愕する思念に、俺は
歯を剥いて哂う。心地良い。敵の裏を読み、その狙い通りに行動してやり…そして…裏を掻き、隙を突く。
通常では解らぬ、相手の思念までをも嫌味なまでに忠実に伝えてくれる『EXAM』は、今の俺には堪らない
快感を与えてくれる『素敵なデヴァイス』だった。信念やら恨みやら、面倒でお堅いモノを抱えている連中を
楽にしてやる『救世主』にでも為ったような爽快な気分を感じさせてくれる。
「さあ、楽に為りたい奴は向かって来い! すぐに娑婆から退場させてやる! 俺とこの、『蒼い死神』がな! 」
敵の抵抗を排除しながら、俺とブルーはシャトルの存在を確認した。『奴』が、居る。真摯な顔で、『済まぬ…兵よ』
と薄暗い3号機のコックピットで呟く二ムバスの姿が俺の脳裏に飛び込んで来る。…吐き気がした。完全に偽善だ。
多数の犠牲を悼むならば、何故自らの手で俺を止めに来ない? 己の体面や使命とやらがそんなに大事なのか?
『…私は『ジオンの騎士』なのだ! 果すべき使命が、有る! 名誉が何だ! 幾多の同胞を屠った『白い悪魔』を
倒すには…同じ悪魔の力、いや、それ以上の力が必要なのだ! 使命の為に私情を殺す! それが騎士たる者
の心得! ただ戦闘を愉しむだけの貴様には死んでも理解出来ぬ事だろうよ、連邦の闘士よ! 』
「ニムバァァァァァァァス! 」
二ムバスの思念を受け取った俺は、純粋な怒りを覚えた。自分の事を遠く高い棚に放り投げ上げて、良く言った!
スラスターの出力をミリタリーパワーからさらに限界の『テスト領域』まで引き上げ、俺と『ブルー』は突進を開始する。
…俺は二ムバスに嫉妬していた。根っからの『兵士』である俺が金輪際持てぬ、揺るがぬ信念を持つ、ジオンの騎士を。
「…俺は俺の存在に懸けて貴様を許さんッ! 貴様の存在をッ! 戦場に己のロマンを持ち込む愚劣さをッ! 」
群がる敵を薙ぎ倒す中、シャトルが徐々に視界の中で拡大して行く。宇宙には行かせない! 行かせるものかよッ!
やったーっ!500ゲットですぞー、叔父上!
アイナとロランを入れ替える
そしてシローは俺ね
502 :
通常の名無しさんの3倍:04/06/26 12:57 ID:i+xcIe0v
クワトロ ←→ 御曹司
カミーユ ←→ ロラン
ハマーン ←→ ディアナ
では?
ロラン←→ハマーン
>>503 それやると、はにゃーん様を越える萌えキャラの誕生だな。
ただロランたんに粛清ができるか?
別時代からも
ガトー←→ハリー
クロノクル←→ギンガナム
クェス←→メリーベル
カガチ←→アグリッパ
ジュドー←→コレン
保守
ヤザン−ユウ 第六十八章
前方に接近し続ける総ての事物を破壊しながら、最短距離で俺と『ブルー』は、ロケットノズルから冷却剤の蒸発して行く
白煙を上げ始めたシャトルに向かう。機体表面塗装が傷付くのも構わず、木々をひたすら薙ぎ倒し、立ち塞がるジオンの
MS群を両手に持たせたビームサーベルで切り刻む。100oマシンガンの予備マガジンは既に切れ、俺は廃棄していた。
ニ刀で戦闘を続けると機体のエナジー消費が激しいが、仕方が無い。作戦目的は飽くまで『シャトル発進阻止』なのだ。
軍人たるもの如何なる犠牲を払おうとも、作戦目的を達成する事がその存在意義だ。…言うまでも無く俺は失格なのだが、な。
「あの07…? !!…曹長かッ! よくもこうも生きていたッ! 偉いぞ! 」
各部の装甲が傷付き、返り血ならぬ、オイル塗れになった07が、俺の真逆の方向からシャトルに接近していた。俺は
フィリップとサマナには撤退命令を出してはいたが…頭の中から『曹長』の存在を綺麗サッパリ忘れていたらしい。
そして命令を出されなかった『曹長』は…当初の作戦に忠実に行動していたのだった。シャトルの、破壊の為だけに!
「糞、間に合わんか! …届けェい! 」
俺と『ブルー』の眼前で、発射台のタワーが離れ、ノズルから炎が噴き出し、シャトルが浮き上って行く。胸部バルカンに、
腰部ミサイル、頭部バルカンを一斉発射するが…哀しい事にまだ有効射程外だった。…あと、たった50mの距離が遠い!
『ぬぉぉぉぉぉぉぉぉ! 黙って行かせて堪るかヨォっ!! 』
外部音声が俺の耳を焼く。07がその場で回転する。陸上競技の『ハンマー投げ』の要領でだ。右手一本で赤熱させた
ヒート剣を保持し、一回転、ニ回転、三回転とスピードを上げて行く。07の機動性重視の構造上、機体の強度はそう持たない。
だが奴は、恐らくコックピット中で鳴り響く各種警告アラームを無視して回転を続けているのだろう。自らの体の限界まで。
『これでも喰らえィ! 宇宙人がぁぁぁぁぁぁ! 』
遂に07が、ヒート剣を手放した。赤く光る矢が、ようやく大地からの呪縛を解き放とうとするシャトルを目掛けて飛んで行く。
ロケットエンジンが本格的に起動し、炎が一瞬だけ大きく為った、まさにその瞬間…! ヒート剣はシャトルの翼に突き刺さった。
そして、余熱でヒート剣はそのままシャトルの右翼を切り裂き、地に堕ちて行く。…しかし、シャトルはそのまま、天へと白煙を
なびかせ昇って行く。『作戦、失敗』。すぐさま俺の脳裏にその四文字が浮かび上がる。決着は、宇宙に持ち越されたのだ。
『曹長! まだ余力が有るな?! 作戦目標変更! 当打ち上げ基地を占拠するの敵MS部隊の殲滅! 動けるか! 』
『正直カンベン…と言いたい所なんだが…他ならぬ中尉殿の命令だ。やって見るさ! 』
『無理はするな? まだまだお前には生きていて貰わねば困るのだからな? まだまだ宇宙(そら)で鍛えなければならん』
『なら…死ね無いな…そいつは…楽しみだっと! 』
生き残れてさえいれば、挽回のチャンスは幾らでも転がっている。二ムバスめ! せいぜい頸を洗って待っているがいいさ!
俺が貴様を裁いてやる! 戦闘とは、戦う兵士の義務とはどう言う物なのか、この俺自らがそのイカレたオツムに教育してやる!
誠に遅くなりますた。オイラのバカ…。やっと宇宙です! 『対ガンダムシミュレーター戦』…どぉしよう?
作家再臨記念age
511 :
通常の名無しさんの3倍:04/07/18 06:27 ID:PRthhMNO
続き超期待
ヤザン−ユウ 第六十九章
「第11独立機械化混成部隊は、本日午前0時を持って解散、再編成される! 残る者、去る者も居るだろうが…
しかし、我々はいつまでも共に戦った『戦友』である! 部隊員諸官よ、貴官等の未来に幸有らん事を願う! 」
ヘンケン少佐の肉声が、MS格納庫に集合した全部隊員の耳に届いた。…二ムバスを『取り逃がした』俺達を待っていた
のは、当然の如く、『即時追撃命令』だった。しかし、俺達の所属部隊は機械化歩兵部隊等の『陸戦兵力』も抱えていた。
宇宙には当然それは必要が無い筈だが…俺だけは知っていた。今回、どうしてもその『陸戦兵力』が必要な事を。
「ヘンケン少佐、お偉いサンに直接回線を開けるか? 2、3分で構わんのだが… 」
「…中尉、中尉、言葉遣い、言葉遣い! 俺に五月蠅く云うクセに、自分は良いのかよ自分は! 」
「構わんよ、中尉。端末と認識コードを貸す。訊かれたならば私から借りたと云えば良い」
二ムバスの、いや、ジオンの特殊任務部隊の行き先がルウムの廃棄されたコロニー内に有る、秘密研究所に有る事を
俺はマリオンから『訊いて』いた。陸戦兵力、いや、歩兵支援さえ有れば、先に占拠されているかも知れん研究所の制圧も
可能だ。熟練歩兵をここで切り離されたら…最悪、探索者に死人が出る。俺の『仲間や部下』をこんな『下らん事』なぞで
戦死させるのは御免だ。…例え何年か経って、『嘗ての戦友が敵味方に別れ、戦う事に為ったとしても』、だ。
『ユウ中尉…と言ったな? 用件は何かね? 私は忙しいのだが? 』
「ヘリやミデアのパイロットや軍用車のドライバーは仕方無いが、第十一独立機械化混成部隊を『そのまま』宇宙(ソラ)に
上げろ。でなければNT研究所で行われている事を洗いざらい総てマスコミにぶちまける。非人道ネタはさぞや奴等にとって
美味しい事だろうな? 」
『やってみたまえ。こちらは痛くも痒くもな・・・』
「アンタのその発言、RECしたぞ? さらに美味しいネタ一つだ。アンタ等上層部がサイド2のGガス攻撃を察知していた
事実。世論作りに黙殺し、利用した。証拠だって用意可能だ。アンタ方『上』は、軍隊の横の繋がりを、舐めてるだろう?
同期や先輩後輩の絆ってのは、階級差を超越する! さあ、どうする? ああ、俺を消せば、当然の如く総て暴露だぞ?
マスコミを操作可能なのは連邦軍人なら誰でも知ってはいるさ。だが、絶対民主主義下では、『公然』と言ってはイカンよなぁ? 」
ユウの出世の道を断った心算は無い。逆に異様な程にその後の昇進は早く為る筈だ。…ティターンズで同じ手でジャミトフに掛け合った
俺が保証する。…俺の場合は『アル・ギザ』で一緒に為ったパイロット仲間の『愚痴』だ。内容は『デラーズフリート』の一件の裏話だった。
後は推測、資料蒐集…そして『想像力と交渉術』だ。…俺はそれで『ティターンズで好き勝手をやる自由』を手に入れた。
「さあ、どうする? 俺は黙る事にやぶさかでは無いがね? 条件は先に提示した! 簡単だろう? 命令を一つ書き換えるだけだ」
『…解った。後、何が欲しい? 金か? 名誉か? い、言いたまえ! 君! どうにかして見せようではないか! 』
「フン! 前線の兵士がそんな物が必要だと思う時点でアンタ等の腐りの程度が知れるってモンだな! MS搭載可能戦艦の一つでも
廻してくれるとでも言うのかよ! まあ、ソロモン要塞を落とす兵力は死んでも割けんだろうがな! 用件はそれだけだ! 切るぞ! 」
数時間後、解散命令は撤回され、数十名の移動命令が新たに発令された。ヘンケン少佐はニヤリと笑い、俺に親指を立てたのは言うまでも無い。
…2日後、宇宙に上がった俺達は『連邦軍の腐れ度合い』を舐めていた事に気付かされた。宇宙に上がった俺達のシャトルを待っていたのは…!
『MS搭載可能のマゼラン改』と『GM2機』だった。…艦長は一挙に『何故か』あの『ガディ』だったりするのが俺にとっての『ご愛嬌』だった。
ガディキター
期待age
ヤザン−ユウ 第七十章
「この度、当艦の艦長を拝命した、ガディ・キンゼー大佐で有ります! 戦時だとは言え、私のような若輩者が
大佐などと…ユウ中尉、笑わないで頂きたいモノだな? この私とて戸惑っているのだ! 」
「いやあ失敬! 反則だぞガディ? 丁寧な口調で喋り始めるからつい、笑ってしまったのさ…。いや、済まん。
謝罪する。どうぞ話を続け為さって下さい、大佐殿! …ああ…悪い…他意は無いんだ、許せよ? ガディ…? 」
「貴官にファーストネームで呼ばれる程、親しい間柄では無い! 以後、言動を謹んで貰おう! カジマ中尉! 」
おっかなびっくりな顔で俺を叱責するガディのその表情が、俺の笑いのツボをまた正確に突いて来る。例の紋切り
口調で、さらに何時も自信たっぷりで指揮する姿を知っている俺、『7年後のヤザン・』に取って見れば…今の姿との
ギャップが悪い冗談以外の何物でも無かった。
「いやぁスマン、ガディ。で、要はこの艦の艦長を仰せつかったのは、他に適当な人材を廻せなかった訳では無いの
だろう? 何せこの艦のタイプは最新型で、艦名もまだ、艦番83以外の何も付いていない状況だしな? 」
「…ヘンケン少佐! 早急に部下の言動を指導して頂きたいものですな! このままでは貴官の指導力を…」
「貴官も北米戦の噂を聞かなかった訳では無いだろう、大佐? それに格納庫で見たな? …あの『蒼い死神』を…」
「!! では…あれが…軍機指定の…! ブルーデスティニー…! そしてそのパイロットが…貴様だと?! 」
「これからの指導力を問われるのはお前さんだよ、ガディ? ま、精々頑張るんだな? 期待しているぞ? ン? 」
血の気の引いたガディの狼狽振りをひとくさり愉しんだ後、俺はブリッジを出て行った。当然行き先は…MS格納庫だ。
面白い『余興』が有る、とアルフから聞いていた。この艦に搭載されたGMが見えてくる。どこか見覚えの有る、GMだ。
「逢いたかったよ、マギー! お帰りぐらい言ったらどうだ? 俺はお前のご主人サマだぞ? 」
「フィリップ少尉、軍のMSに適当に名前を付けないで下さい! 私物じゃないんですから! 」
二人のコックピット前の漫才を聞きながら、俺は粋な計らいをした軍の補給・輸送担当官に酒の一杯ぐらい奢っても
惜しくは無い、いい気分に為る。アルフに依ると…更なる『余興』はブルーのコックピット内に有るらしい。コックピット。
ああ、『アレ』の事だ。今、思い出した。誰が最速で『アレ』を堕とせるかが、教導隊で一時期、流行ったものだった。
俺の目の前でブルーのコックピットハッチが開く。黄色いノーマルスーツがヘルメットを脱ぎ、振り回す。…『曹長』だ。
「たぁー! 反則だぞありゃあ! コッチが一発撃つ間に四発も撃って来やがる! ガンダムだろ? コイツも! 」
「…テムの創ったモノに負けん性能は持っているのだがな? 後はパイロットの腕の問題だ」
「何だよ…俺の腕ががヘボだって云うのか! 」
「その通りだ! パターンすら読めんのか? お前のMS宇宙戦の訓練が足りんのは言い訳に為らんからな! 」
「ゲ…中尉…嫌だな…聞いてたのかよ…」」
「…真打登場だな? さあ、やってくれヤザン。相手は若干15歳のパイロット、そして…ガンダムの開発者テム・レイの
息子、アムロ・レイ曹長だ。戦時任官で、元々軍人でも無かった。そんなデータに、負けたのが貴様だ。『曹長』…」
「俺は餓鬼に負けたってか?! それも戦時任官の軍人未満に?! 」
俺だけは知っている。相手が『ニュータイプ』の片鱗を見せ始める以前の『アムロ・レイ』で有る事をだ。この『模擬戦闘
シミュレーター』には、カラクリが有る。…あるパスワードを入力すると…多分…『ニュータイプ』の能力を発揮した全開の
ガンダム』と対戦可能な筈なのだ。ガンダムの戦闘データは最優先で常に訓練機関と開発機関で同期を取っている。
俺は、この場でその事をアルフと曹長に話すつもりだ。この俺が相手にしたいのは『餓鬼』じゃ無い。…『ニュータイプ』だ。
>>515乙
模擬とはいえ、当時ニュータイプ最強のアムロと闘うのか…
果たしてヤザンはカミーユに負けた後から
どれだけ成長したのかな?
こちらのモビルスーツはブルーディステニー、そんじゃそこらの奴よりは遙かに上。
だけど相手のモビルスーツは当時連邦軍最強の「ガンダム」。
うわ、楽しみだ。
ブルーの時期って一年戦争のどの変だっけ?
末期はGM(後期生産)のほうが、RX-78-2より性能良くなってるとか読んだ気がするけど
続き楽しみ
ブルーは未プレイだが読んでて面白い
楽しみage
ヤザン−ユウ 第七十一章
「悔しいのは俺も同じだけどよぉ…しっかしなあ…なんでそう怒るんだよ? たかがシミュレータで負けただけだろう…!」
ぼやく『曹長』の顎に向かって、俺の右腕が拳を作り、勝手に動いた。俺には得体の知れぬ怒りの熱さが、ただ胎を焼く。
『ユウ』の怒りだった。俺は『曹長』の発言に呆れ、後から『教育』を施す心算だったが、ユウの奴は人が優し過ぎるのだ。
「…たかがシミュレータだと? それが実戦を潜り抜けたお前の云う事か?! もっと恥じたらどうだ! このシミュレータは
周囲の敵の存在など無い! 実戦で体を苛むGなど一つも無い! …純粋に自分の意志で戦場を『創る』事が出来る! 」
殴られて吹き飛び、流れて行く『曹長』の襟髪を掴み、AMBAC機動の要領で停め、自分の体をブルーの方向へと流す。
俺『達』は『元』宇宙戦闘機のパイロットだ。この戦争で死んでいった奴等の中では宇宙で実戦を経験したパイロットとして
『最古参』の部類に入る。…ユウの奴は『曹長』の『危う過ぎる認識』に危機感を抱いたのだろう。奴は心の底から泣いて
感謝すべきだった。修正が、この『一度きり』で済んでくれた事をだ。
とても『ヤザン・ゲーブル』の吐いて良い言葉とは到底、今の俺には思えなかった。…俺なら追い討ちを駆けて膝をブチ込み、
その後、許してくれと泣いて頼むまでMS機動訓練を行わせる。そうすれば、己の『甘さと鈍さ』を『曹長』も気付く事だろう。
「…カムラ大尉! プロジェクターの用意を! 可能ならばシミュレータの映像を教育の一環として外部に出力したい!」
「…ヤザンでは無く、オマエ自身が『余興』を愉しむと云う訳か…良かろう。…オマエの腕前を診せて貰う…ユウ中尉…」
不貞腐れる『曹長』の前で、アルフの部下達が次々と機器を接続して行く。口コミで話が広がって行ったのか、暇を持て余す
奴等が集まって来る。…連れて来た陸戦部隊の連中なんぞ、常に新しい娯楽に餓えている。喧嘩騒ぎを軍艦で起こさないのは
一重にヘンケン少佐の指導力の賜物だった。…女性兵士の部屋に『お出かけ』をする以外ろくな『愉しみ』が無いとほざく奴等だ。
部隊にもこの艦にも女性兵士はゴマンと居るが…ほら、解るだろう? ん? 何がって? 俺にこんな哀しい事を言わせるな…。
『大事な蒼い稲妻に付く悪い虫』を可能な限り、陰に陽に追い払い続ける、モーリン伍長の苦労は今も続いているのさ。
「ユウ中尉ぃー! 目線くださぁい! あ! ヘルメット、まだ被っちゃヤですぅ! 」
「退いて! アンタの薄汚い頭が入るのよっ! コックピットに座るエース…絵に為るわぁ…」
「ハイハイ! 下がって下がって! そこ! ああ! 触っちゃダメ! 『私の』ユウはデリケートなんだからっ! 」
「キタムラ伍長! 五秒間ルールはまだ有効でしょう!? 横暴よ! 」
アルフの額に血管が膨れ上がる。ブルーのコックピットの計器に女たちが触れる度に眼を剥いたりするが…当の群がる女性陣は
気付いても呉れなかったりするのが空しい。コックピットハッチの強制閉鎖スイッチに手を伸ばすアルフを、俺は目配せで停める。
「知ってるかい? ブルーは曲がりなりにも軍機なんだがなぁ…オジョーサン達…? 」
「フィリップ少尉! …殺されますよ? 今の彼女達を止めると…? 何せ対人戦の達人も居る事ですし…」
群がる若い女性兵士の嬌声に顔を顰める、何時に無く真面目なフィリップを、サマナが停めるのは珍しい。逆なら解るのだが。
「俺は寝技なら負けん自身は有るぞ? ええ? サマナ君? 」
「どんな寝技ですか! 下品ですよ少尉! 」
「サマナ君は小官を誤解しているなぁ? ジュードーの事だよ。…下品なのは君だよ、サマナくぅん? 」
「…クッ…そう来ましたか…! そう…! 」
騒ぎが一段落し、ユウがヘルメットを被るのを合図にコックピットハッチが閉鎖される。一瞬、暗闇がコックピットを支配するが、
直ぐに人工の『星空』がモニターに瞬き出す。さあ、魅せて貰おうか! ブルーの正規のパイロット、ユウ・カジマの戦闘を!
ただ…それがシミュレータなのは俺にとっては残念なのだが、な…。 『星空』に光が見えた。…さあ、『ゲーム』の始まりだ!
ワクワク
諸般の事情が有ったのでしょう…。
保管庫のAir様に有難う御座いましたと、お礼の一言を述べて置きます。
御蔭で…オイラは神様達のSSを読む事が出来たのですから。
過去スレはhtml化されているのかどうか解りませんが…●持ちなら読めると思います。
ヤザン−ユウ 第七十ニ章
『光が見えた! 解るか! 』
「…当然! 今回は黙って俺に任せて貰うぞ! 」
『ほう…アレが解るのか…。満更でも無いな? 』
「褒めて下さり、光栄! 」
俺はユウの動体視力を軽視している訳では無い。ただの確認だ。スラスター光が判別出来るか出来ないかで、
敵に対する初動が遅れてしまうのだ。敵をやっと認識した頃に、初撃を喰らっている自称『ベテランパイロット』を
俺は星の数程に知っていた。その大半が…あの世逝きだ。敵と、己の技量の底の浅さを、『舐めるから』だ!
「…直線的にッ! こちらもビーム持ちだ! 舐めるなよ! 白いの! 」
急接近するRX-78-2に、ユウはビームライフルを撃つ。しかし、計ったが如くガンダムは光条を紙一重で『避ける』。
『超反応』の仕業だ。シミュレータはニュータイプの『動き』を再現する為に、操縦者のスティックとペダル、トリガーの
操作を『読み取り』、回避動作を行う。それが0コンマ下2桁、3桁以下で行われ、反映される。これが先読みの正体だ。
そう…だから、突撃馬鹿では落とせん。MS戦闘の戦術を『組み立てる』訓練には持って来いのシミュレータなのだ。
「フン…そう言う、事かっ! 」
今の一瞬の攻防で、ユウはそのカラクリに気付いたらしい。そのまま速度を落とさず通過するガンダムを、スラスター
を使わず、AMBAC機動を使いブルーを振り向かせ、モニターの視界に捉える。ガンダムが動き回っても、常に前面の
モニターに捉え続ける技量は、戦い慣れた俺の眼から見ても感嘆の出来だ。この時代のMSには、一部の例外を除いて
『全周囲モニター』など搭載されて居ない。どんなにパイロットが優秀でも、モニターの死角から攻撃されれば見えない
まま攻撃を受ける羽目に為る。常に標的を捉え続けるユウの凄さに、外のギャラリー達は気付いているだろうか?
「…無駄弾をッ! 撃つなと! 言っているッ! 」
桃色の光条が4本、星空を貫く。…ガンダムのビームライフルだ。実は、ブルーとガンダムのジェネレーターの出力値は
互角だ。しかし、ブルーとガンダムには決定的な差異が存在する。ジェネレータの『数』だ。ブルーの排気口は、腹に一つ。
ガンダムの排気口は、胸に2つ。…最低でも、それだけの冷却が必要と為る位の強力なジェネレーターを搭載しているか…
複数のジェネレーターを複数利用しているかと読み取らなくてはならない。機体の性能を外観から推測し、判断するのも、
パイロットの基本だ。ユウは僅かに動き、ブルーの『上半身』を捻らせる。…ガンダムの放ったメガ粒子の束が、正確に
元のブルーの頭、左右の腕の有った位置を貫いて行く。ユウはガンダムから最後に放たれた4撃目の光線を、急速回避する。
「もう少しだった! 惜しいな! 狙いが、解り易過ぎる! 」
一撃、二撃、三撃目で敵を追い込み、最後の四撃目で必殺を期す。並みのパイロットなら、一撃目を回避可能でも、二撃目
はキツイ。この時代のビームライフルは、ガンダム以外に連射可能なモノは先ず、無い。ビームライフルの存在すら知らない
パイロットが下手をすると大半なのだ。だから『曹長』は、落とされたと言っても過言では無い。…奴が敵を、『舐めるからだ! 』
「舐める舐めるとっ…機械如きに、俺とて舐められたくは無いッ! 」
ユウが始めて、胸部バルカンと腰部ミサイルを放つ。同時では無い。若干のタイムラグを創って、だ。ガンダムは頭部バルカンと
ビームサーベルの『切り払い』で、ミサイルを回避する。それがユウの狙いだった。スラスターを全開に吹かし、前進するが…?
「先ずは腕だ! シールド獲った! 『曹長』! 見ているか! 手強い敵は、先ずAMBACを封じるのが先決だ!」
簡単に『殺れた』筈のタイミングなのに、左腕を潰しただけだ。なるほど…ユウは奴を『教育』する気らしい。だがな…? そう巧く
行かないのが世の常だ。ガンダムを、いや、アムロ・レイの戦闘データを舐めると怖い。…ガンダムは『喰らってから』が、怖いのだ。
保守
526 :
通常の名無しさんの3倍:04/08/20 20:07 ID:nCEiaoUM
まだかなー
ヤザン−ユウ 第七十三章
「速いっ! だが…負けんっ! 」
ユウが唸った。左腕とシールドを持って行かれたガンダムの反応速度と射撃の正確さが、更に増したのだ。そう、最初は
小手調べなのだ。シールドを破壊出来るか否かが、『次の段階』へのフラグだ。機体に掠るか掠らないかのタイミングで、
ユウが回避運動を続ける。…巧い。だが、俺に言わせればこれが『シミュレータ』だからこそ可能な連続回避運動なのだ。
レッドアウト現象やブラックアウト現象を考慮に入れなくても済むのだから、パイロットにとって楽な事この上無いのだ。
「ここで…停まる! パターンを読め! 相手は所詮、データだ! 」
ユウがガンダムのビームライフル射撃を総て回避し(これには俺も驚いたが)、バルカンの連射を大型シールドで受け
ながら突撃し、機体ごとガンダムにブチ当てる。ガンダムがそのチャージを受けたと見るや、自機のシールドにブルーの
ビームライフルの銃口を当て、そのまま撃った。…その射撃はガンダムの右脚を破壊し、脱落させる。
「動き回る相手を狙い易くするには?! そう、動きを停めてやるのが先決だろう! 」
…中々、やる。機動力を奪う作戦だ。しかし…な? ガンダムの特性をまだ、解っちゃあ居ない。…見て驚けよ、ユウ!
「…冗談も此処まで来れば、笑えんぞ…! 連邦もカネに飽かせてっ! 」
ガンダムの特性。それは、Aパーツ・コアファイター・Bパーツの三部位で一機を構成すると云う事だ。…なんとガンダム
は、Bパーツを切り離し、さらに運動性を高めたのだった。バックパックとコアファイターのバーニアを利用した圧倒的な
推力は、ブルーの加速を僅かに上回っていた。だが…ユウの狙いは正しかった。左腕を先にもぎ取られたガンダムは、
AMBAC運動を完全には行えない。必然的に、その機動は単調な、予測可能な範囲に限定されてしまうのだ。
「…ここで! 矛を奪う! 」
ユウの口元が微かに綻んだ。正確な射撃がガンダムの右腕を断ち切り、持っていたビームライフルを星空の彼方へと
投げ出させる。まだ見苦しく頭部バルカンで抵抗するガンダムを哀れむかの様に、ユウは伏目がちに腰部ミサイルで頭部
を破壊する。間髪入れずにガンダムのAパーツからコアブロックが離脱し、コアファイターに変形した所で…
「…悪いが、チェックメイトだ。…余興は終わりにしよう…御互いにな…」
ユウは静かにそう呟くと、ブルーの頭部バルカン、腰部ミサイル、ビームライフルで止めを刺した。何もそこまで、と云う
者も居るかも知れない。だが、戦う者の、戦士のせめてもの礼なのだと俺は思った。獅子、欺かざるの心だ。…獲物は
常に己の全力を尽くして狩らねば為らない。何故か? 逆襲を…復讐を敵に許しては為らないのだ。敵を生かして還して
しまえばそれは負けに等しい。自分の今の攻撃パターンを読まれて、さらに強力に為って還ってくるかも知れないのだ。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
オモレー!鳥肌立った!!
でも 活躍したのは ユウ…
本番でヤザンがブチかます…
期待してます!!!!
hosyu
保守されされとらんw
上げなくてもいいはず。
532 :
通常の名無しさんの3倍:04/09/07 02:20 ID:irmMQ9Tt
えい
ヤザン−ユウ 第七十四章
「終わった…か? 」
『待て! 光が見えた! 解るか!? …今度は俺の番、と云う訳か…俺と替われ、ユウ! 』
ガンダムの撃墜でシミュレータが終了したと思ったユウがヘルメットを脱ぎかける。しかし、『俺』はMSのスラスター光を
モニターの端に捉えていた。…シールドに『ALEX』と大書された…ガンダムタイプのMSが、こちらに接近して来たのだ。
アグレッサー(訓練時の敵役)を数多く引き受けた、教導隊出身の俺が見た事も無い機体だった。その機体の力強い
スラスター光とその数は、嫌でもその出力の高さと機動性能を俺達に思い知らさせる。どうなっている? ガンダムで、
『余興』は終わりでは無かったのか?
「アルフ! どうなっている?! 何があった!! この機体は何だ! 」
「…俺にも解らん…。レーザー発信で手近な軍のアクセスポイントに接続すると…EXAMが一瞬…起動しただけだ…」
アルフの台詞が終わると同時に、画面に機体名が表示された。『PLAN:RX−78NT−1』。ここまで表示されて、俺は
戦時中の『噂』に思い至った。連邦も『ニュータイプ専用機』を試作中だと言う噂だった。ジオンのニュータイプ専用機の、
『サイコミュ搭載機』は、軍上層部の情報統制にも関わらず、前線を戦う俺達の耳に入って来ていた。兵士達の生存本能、
生き残る為にあらゆるモノに貪欲と為る習性を上層部は『舐めていた』。…当時の俺達は、対処法を待機中、皆で真剣に
語り合ったものだった。予測しない方向からビームが飛んでくるらしい、ソイツが居ると変な声がするから気を付けろ、など、
半分冗談めいたモノも有ったが馬鹿にはしなかった。…その当時の俺達には…総てが『真実(リアル)』だったのだ。
「アルフ…! コイツはガンダムの…NT専用機プランだ! EXAMめ…味な真似をしてくれるっ! 」
「…っ…外部音声・映像出力ダウンだと!? …復旧しろ! …オレは、オレのブルーの…戦闘を見届ける義務が有るッ! 」
どうやら…『機械ども』は俺に対し、その全力を以て『潰し』に懸かって来るらしい。余計な電力やコンピュータ処理すら、
惜しいのだ。…嫌われた物だ。いや、逆に言えば、好かれているのかも知れん。総てに於いて『人間に対して無関心』と
云う態度を崩さなかったコイツらが、俺一人のため『だけ』に此処まで『一年戦争の最高の舞台』を創り上げて呉れたのだ。
「フン! 生意気な機械どもめッ! 型遅れの最新型如きに、この俺を叩き堕とせると思うかよッ! 」
『…ヤザンさん…気を付けてっ…『彼ら』は…ヤザンさんの『脳』の過負荷を狙っているのっ…』
俺は急に聴こえたマリオンの言葉に、EXAMの特性を思い出す。過大な戦闘情報をパイロットに送り込むシステムだ。
シミュレーターもその分、臨場感に溢れている。機械どもが本気を出した=リアルを再現=もし俺が撃墜されれば…?
答えは、一つだ。
「安心しろ、マリオンっ! 俺は負けんッ! 何故なら…俺は…他のNTでも何でも無いっ…人間だからだッ! 」
『ヤザンさん…』
「手助けは…要らんからな、マリオンっ…これは俺の力のみで解決する必要の…有る…問題なんだよッ! 」
『体を借りている』ユウには悪いが、任せて貰おう。…これは俺に叩き付けられた挑戦状だ。受けて遣らねば男が廃る!
続きキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
やっちまえヤザン!
アレックスキタ━━━━(゚(゚(゚∀゚)゚)゚)━━━━!!!!
NT覚醒を跳ね除けた漢だけに渋く落としそうだ((((;゚Д゚)))
ヒジョーニ(・∀・)イイ!
今日、偶然このスレ見つけて最初から読んだけど、一気にヤザンファンになっちまったぜ!
ヤザン−ユウ 第七十五章
ブルーのEXAMが、このNT−1に反応し、発動した。どうやら、そいつにNTが乗っていると設定したらしい。…これで
俺の持ち時間は5分。随分と汚い遣り口だ。どうしてもこの俺を『MS戦闘で負かして殺したい』らしい。…御苦労な事だ。
唇に苦笑を浮かべたその時、何故か俺は強烈なGを身体の前面に体感した。俺は身構えて居なかったワケでは無いが、
コイツは効いた。よく言う『ヘビー級ボクサーの放つボディブロー並み』の奴だ。…たかがシミュレータの癖に生意気な!
『ヤザンさん…! 射出されたの! ブルーのEXAMが…本当に発動しているからっ! 』
「…この宙域付近に、あの『中世気分の糞野郎』でも居るってのか、マリオン! 」
『居ない…! 居ないけれど…! もし暴走したら危険だって…艦長命令で…! 』
「フン…! ガディの奴の判断か…。良い判断だよ! 折角の新鋭艦を壊されては艦長気分も台無しだからな?! 」
《…そう言う事にして置こうじゃ無いか、ユウ中尉。 タップリ愉しんで呉れたま…敵襲だと?! ええい、こんな時に! 》
ノイズの中、切れ切れに聞こえるガディの皮肉混じりの声の調子が一変した。艦からのレーザー発信をブルーは、
受け続けていた。『機械ども』は艦のコンピュータの能力まで使って、シミュレータでこのNT−1を動かしているのだ。
何故奴の声にノイズが混じって居るのか? このミノフスキー粒子の濃度で、何故無線を使うハメに為っているのか?
それ位推測出来なければ、まあ、実戦ではまず使いモノには為らんだろう。俺が特別に優秀だ、と言う訳では無い。
「フン! 任せて置けよガディ! この死神、ブルーデスティニーの戦い振りを貴様に見せて置くのも悪くは無いな?
そのジオンのお客サンは何機で来ている? …ただの哨戒小隊単位なら、ブルーの性能ならば何ら問題は無い!! 」
《問題は無い、だと…! 抜かせ! その暴走した機体で何が出来る! MS隊をただちにユウ中尉の回収に向か…》
《出すな! この艦を沈める危険性も充分に有るのだぞ! 射出する前にビームライフルを外せとオレは言った…! 》
「そう言う事だよ、ガディ! 万事、俺に任せて置けば良い! 心配なら、後は神様か何かに祈って居れば良い!
アルフ! ブルーの初の宇宙戦だ! シャンパンを冷やして置いてくれ! 後で連中と飲むからな! 俺は! 」
モニターの中のNT−1がビームライフルを撃つ。俺はシールドを構えながらギリギリで回避した。これが実戦ならば、
光線から漏れた重金属粒子がさぞやシールドに細かい凹凸を創り上げてくれる事だろう。…流石は、宇宙戦闘機乗りの
身体だ。スラスター全開の後に逆噴射で急制動を掛けてAMBAC機動で方向転換しても、『俺』の元の身体同様に何ら
問題は無い。『G』に弱く三半規管が敏感なパイロットならば、一発で『天にも昇る様な気分で地獄行き』に為っている。
ヤザン−ユウ 第七十六章
「ユウ! ありがとよォ! 身体を鍛えて置いてくれてなァ! 」
間合いを取ろうとするNT−1に俺がチャージを掛け、それを受けたNT−1がまた間合いを取るため離れると云う機動が、
繰り返される。頭部と胸部バルカン砲を撃ちながらと云う所が肝腎だ。リアルに造型して有るのならば放った砲弾の破片が
機体の冷却機構を傷付け、少しは奴の強烈な出力を減殺してくれるかも知れんからだ。…高機動仕様の14が穴だらけに
為って流れて行った。どうやら、ブルーは本当に砲弾を発射しているらしい。『招かれざる客』もいよいよ到着したのだ。
「…手前等! 邪魔だッ! 遊びの邪魔なんだよっ! 興を削ぐだろうがッ! 折角追い詰めた所だと云うのにヨォ! 」
悪いがゾクゾクする程、面白い。実戦を遣りながら、俺自身はシミュレータ相手に遊んでいるのだから。巻き添えを喰う
奴らが間抜けなだけなのだ。所詮は一度切りの人生なのだ。最大限に状況を楽しまなければ、損以外の何物でも無い。
「明日など、要るかッ! 今が有ればッ…! 生きていると言う実感が無ければッ…死んでいるのと同じなんだよッ! 」
EXAMが発動した『ブルー』は、後の整備の事など御構い無しに出力全開で動いて呉れる。それこそ全身全霊を以て、だ。
普通、MSの消耗する部位はほぼ決まっている。人間の体でも、普段は回復可能な領域までしか動かさないのと同じだ。
だが…EXAM発動時にはその消耗を想定された部位以外のパーツまでフルに作動させる。後に回復し易い様に動く、などと
生易しい事など全く考慮の外で、動く。…俺がコイツを気に入った理由は此処に有る。…正に『ブルー』は俺向きの機体なのだ。
「撃って来るかよ! そこでッ! 」
NT−1が背を向けたまま、右腕だけ廻して、ビームライフルを三連射する。ブルーのEXAM発動後の出力でも、追い縋るだけ
でも辛い。ここまで追い詰めたのが、回避する事により、また離される。遠距離戦の撃ち合いでは圧倒的に相手に利が有るのだ。
だから、俺の採る戦術としては中・近距離戦のブルーの持つ火力を利用して圧倒するのがセオリーなのだが…!?
「な…ガトリングだとォ!? 冗談抜かせ糞がァ! 当たっちまう所だったぞ! 」
静止したNT−1に突進した俺の眼に見えたのは、右腕のカバーがパックリ開いて出現したガトリング砲だった。それが
火を放つ前に俺は辛うじてローリングし、回避する事に成功した。ジオンの09、スカート付きがすぐ前に迫る。糞がッ!
「退け! 死ね! 手前等に構ってる暇など無い! 俺とブルーにはっ…後…残り3分しか無いんだからなッ! 」
非常に勿体無いのだが、そいつにビームライフルを御馳走してやる。後々、機動の障害に為るとこの俺が困ってしまうのだ。
これで終わりならまだ良いが…今度は06の高機動型だと?! 引っ込め旧型! お色直しをしても結局は無駄無駄無駄無駄ァ!
そろそろ…一年が経過しようとしています。なのに…まだ、『終わり』が…遠い!
しかし、念願の『BD1号機宇宙仕様』が出せました。オイラ的には本望でアリマス!
いい加減、読んでくださる皆様も疲れて来たとは思われますが…もうしばらく、
お付き合い下さりますよう御願い致します。…オイラは完走させたいです。ハイ。
>>540 乙彼です。
一読者としては是非、完走して頂きたいです。
時間なんてキニシナイで続けて下さい。
ヤザンが…DIOになってる…
543 :
通常の名無しさんの3倍:04/09/21 11:03:28 ID:3freYHLK
やばいかもしれんので保守上げ
みなさんこんばんは。
知らない方は始めまして。
えーと、前にここでちょこちょことバーニィとガトーを入れ替える話を書かせて頂いた者なのですが
連載途中に力尽きてしまいました。
結論から言いますと、本当に勝手だとは思うのですが、
これ以上連載を続ける事はできないです。
いろいろと考えたのですが、再度連載を開始したとしても、
半年ぐらい先になってしまいそうな気もするので、お終いにします。
「何言ってんの!!待ってるよ!!」とか言ってくださる方もいらっしゃるかもしれませんし、
これまで、少しはそう言った声を頂いていたので、甘えさせて頂いて、ずるずると
放置してしまいましたが、ここの事を気にしつつも、他の事を始めてしまったりして
「どうしようかなー、まずいよなー」と思いつつも今日まで来てしまいました。
なんで書けないかと言えば、話的に書きたい場所はあるのですが、全然たどりつけない、と言うより
このまま行くと自分の納得行かない形でしか話を進められないな、と思った事と、
他の事(漫画書いてます、趣味ですが)を初めてしまった事で、
SSを書くモチベーションがほとんど無くなってしまった事につきます。
最後に言っておきます。このスレで、僕がなんとなーくSSを最初に書き始めて、
最初はすぐに終わると思ってたんですけど感想をくれる方が本当に嬉しくて、
お話の前半部分のガトーがバーニィの中の人編と、一番書きたかったバーニィがガトーの中の人で訓練編が
自分自身が楽しく書けたのは感想をくれた皆さんのお陰です。
そんな楽しんで書けている中で、次第にヤザン厨さんを始め、いろいろな方もSSを書き始めるのを見て
「俺よりうめえなあ」「おもしろい事考えるなあ」とか思って楽しませて頂きました。
本当にありがとうございました。
で、僕は今日で死んでしまった物と思っていただくとして、
一応これまでに書きたかったけれどたどりつけなかった部分のネタばらしだけしておきます。
話の上では0083辺りでして
ほぼ原作に沿っていく形で話が進んでいます。
そんでノイエジールが出てくる辺りの話なのですが
バーナードワイズマン(中の人ガトー)はそれに乗るつもりでいたのですが
なんと、アナベルガトー(中の人バーニィ)の姑息な陰謀によりノイエジールに乗って出撃してしまいます。
後先考えてませんね。
でー、ちょこちょこと戦った後にバーニィがノイエジールに乗って艦に帰って来るんですね。
場面はハゲ閣下が「わしの屍を乗り越えて、ゆけぃ!ガトーよ!」とか言うシーンです。
が。
ここで以下のようなシーンがある予定でした。
シーマがハゲ閣下に銃をつきつけて俺(バーニィ)に言う。
「ごくろうだったねえ、アナベルガトー?」
「なっなっなっ、何してるんですかああ!?」
しどろもどろになってしまう。
シーマはまだ続ける。
「なあに、あんたも承知の通りさ”義”とやらに殉じた所で一銭にもならない、そうだろう?」
「むむっ!?ガトー!もしや貴様まで連邦に寝返ったと!?」
ええっとー、いやーそのー、とますます狼狽してしまう。
「・・・いや、すまなかった、ガトー、お前がワシを裏切るはずなど無かったな・・・そうだな?」
「はっきり言ってやんな!お前のハゲは見飽きたよ!ってねぇ!」
ああああううううううううううどうしようどうしよう。
で、このまま色々悩むシーンがしばらく続きますが、
シーマがまたノイエジールに爆弾を仕掛けていた事をほのめかします。
「これが、何かわかるねえ?」
それは爆弾のスイッチなんで、ハゲ閣下には何かわからないんですけど。
悩んだ挙句、俺はついに決断した。
「あああああううううううううう・・・・・・・・・・・・・・・・・ッゲ・・・・・・・・・」
「むん?今なんと言ったのかガトーよ?」
「ハアアアアアアアアアアアアアアアアッゲ!ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゲ!
ツルッパアアアアアアアアアゲエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!!!
お前のハゲはとっくの昔に見飽きてたんだよオオおおおおおおおおおおおおおおおおっだ!!!!!!!!!」
「むぐぐぐぐぐうううううううなんだとおおおおおおおおおおおお貴様ああああああああああああああっ!!」
ニヤニヤ笑うシーマ。
悔しがるハゲ閣下。
いや、もう閣下じゃない。
ただのハゲさ。
勝ち誇ったのもつかの間。
シーマの笑顔は固まった。身体をのけぞらせて、口をぱくぱくさせるが、何も言う事もできなかった。
何がなんだかわからない、そう言った表情をシーマはしていたが、俺(バーニィ)もまったく同じ表情をしていた。
シーマの背後から人影が現れた。
「閣下・・・どうやら間に合いましたな」
金髪の若者、数年前までの頼りなげな表情は既に凛々しく、歴戦の勇者然としたその顔は
まさに美樹本晴彦デザインのバーナードワイズマン(中身ガトー)その人だった。
そんな感じで裏切った瞬間に形勢逆転されて一人ぼっちになったバーニィ。
逃げて逃げて逃げて逃げまくる。
色々(本物ガトーに追われたりコウウラキに殺されかけたりソーラーシステム2に焼かれかけたり)あって
結局二人の中身は元通りになっちゃうんですけど、ガトーは
「やはり私の死に場所はここ以外にないらしい・・・お前はどうするのだ?」とか言った後に
結局歴史通りに死んじゃいます。
バーニィはもう死んじゃうのとか嫌なので、生き延びる道を選びます。
結局生き残ったハゲ閣下の元に戻って、さらにアクシズに行って恩賞を受け取った後に田舎に帰ってのんびり暮らすか!
とか思いましてハマーン様の所に行って
「いやー、もう田舎に帰ってのんびりしますーあっはっはー」とか言ったら
「・・・・・・お前は私のソバにいてくれるのではなかったかな?」
と殺意たっぷりの笑顔で言われますが、気づきません。
その後ハマーン様に命を狙われたり、中立コロニーに行って成長した子どもに命を狙われたりしますが
ここでお話は終わりです、おしまい。
と言うお話だったのさ。
で、ジャイアントロボの番外編のように
出したキャラ全員で飲み会のお話とかしたかったんですけど、
まー、これでお終いです。
一応やりたかった事はこんな感じでした。
お付き合い下さった皆様ごめんなさいと同時にありがとうございました。
547 :
書いていた人 ◆IlLROHPTTk :04/09/21 23:42:55 ID:T3NHlbG7
じゃあ最後に感謝を込めてあげえええええええっ
初期からこのスレを支えてきた職人が消えたか・・・
ご苦労様、寂しいよ・・・
嗚呼・・・。
ハンが過去形なら意思は硬いか…
お疲れさん
楽しませてもらって ありがとう
今までご苦労様でした…
楽しかったよ
ありがとう
…声も出せない状況とはこの事ですね…。スレの容量も尽きようとしている今現在…。
オイラ、今、悩んでる最中です。継続するか…打ち切るか。書いていた、いえ、オイラに
取っては「書いている人」様! …また、暇が出来ればまたSSを御願いしマッシュ!
貴方が居なければ…オイラはSSを上げる勇気すら有りませんでした。お礼の言葉も
有りません。今はただ…! スミマセン…。すこし…時間を下さい。考える時間を・・・!
ああ… ヤザンの神様まで…
書けない俺が言えることは 神様が楽しいなら続けるといいんでない?
ってことだけです…
…オイラの悩みは一つ…次スレを立てるか…どうかです。
オイラのワガママや意地のみでスレ立てしても良いものなのか…?
旧シャア板の容量は有限ですから…。ハイ…。
ヤザン厨様
がんばってくださいあなたのSS大好きだ
ヤザン専用もアリだと思います
ヤザン厨様
次スレは「リプレイG」なんて如何でしょうか?
(元ネタは、海外文学の「リプレイ」とそれが原案の今泉伸二さんの「リプレイJ」です)
ここの住人ならどちらも激しくお勧めです
っていうか、続きが個人的にも見たいです
皆様…有難うございます…! オイラ感激っす…! ハイ…!
今は時間が有りませんが、「4人目」を近日中に立てさせて頂きます!
続きも鋭意製作中です! スレの容量が尽きるまであと僅かです!
オイラ…頑張りまっす! めざせ現作品完走! では、また!