歴代主人公が兄弟だったらpart7【ブラザー】
シーブック「ココは、」
ウッソ 「アムロ以下13名の兄弟(映像化作品限定)の、」
シロー 「家、職場、学校、外等での生活を書いてみるネタスレです。」
キラ 「以上、影の薄い人達からでした。」
3人 「お前らも最初のころは薄かっただろ!!」
キラ 「今では濃いですが何か?」
アル 「負け惜しみ、イクナイ!!」
3人 「クッ・・・。」
ドモン「このスレのルールを説明する。
1 年齢はある程度無視OK、
2 原作にある程度乗っ取ったキャラ設定、他の作品を崩さない作品推奨
(ただしあくまでも推奨。これに反すると思った作品も叩いてはイケナイ!)
3 自分がウザイと感じた作品とそれを煽った奴は無視
4 作品叩き禁止、公序良俗に反するような事は禁止、職人叩きは特に厳禁
5 議論は、議論スレで。このスレで議論はしない
守らない奴はゴットフィンガーが待っているぞ。」
アムロ「過去スレの倉庫は
http://members.tripod.co.jp/ybuewrei/brotherindex.htmlだ。
過去の雰囲気を掴みたい者は見ていくといいだろう。」
ガロード「参考までに、今までに出たネタでの各キャラの設定等については
>>2-10辺りにあるぜ。」
ジュドー「別にこの設定を絶対守れって訳じゃないぜ。でも読み手が入りやすくはなるかも。」
ヒイロ「…議論スレは
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1042456798&ls=50だ。」
コウ「後、職人さんにお願いです。自分で続けるネタについては終りに「続く」と書いてください。
続くと書かれてる作品は他の方は書くのを自粛推奨。書かれていないものは自由にリレーしてください。」
カミーユ(コウ兄さん、目立とうと長台詞取ったな…)」
長男アムロ・レイ(29)
一家の大黒柱にして纏め役。個性の強い弟達を相手に四苦八苦している。
株式会社ラーカイラム所属
次男シロー・アマダ(24)
まじめで基本的に善良な次男。だが、たまに暴走するのが玉に瑕。
三男ドモン・カッシュ(20)
無骨で不器用な三男。武術オタクでやや協調性に欠けるのが欠点。
一般常識に著しく欠けている
四男コウ・ウラキ(19)
お坊ちゃん気質の強い、無邪気な性格。まだまだガキっぽいところあり。
五男カミーユ・ビダン(17)
名前にコンプレックスを持っていて粘着質。なぜか女にもてる。
六男シーブック・アノー(17)
性格は割とまとも。しかしそれが仇になって目立たない。
口癖はなんとー
七男ロラン・セアック(17)
一家の主夫。いい意味で優等生タイプ。女装は趣味ではない。(本人談)
本人の預かり知らぬ所でかなり有名らしい
八男キラ・ヤマト(16)
優等生。しかし裏では盗撮画像の販売もやっていた。(現在は足を洗っている)
彼女のラクスや友人のアスランと平和にやっていたいのだが学校ではフレイに虐めを受けている。かなり哀れな役回り。
九男ヒイロ・ユイ(15)
無口でなにを考えているかいまいちわからない。
何も考えていないのかもしれないが。彼女はリリーナ
十男ガロード・ラン(15)
行動力にあふれた、脳天気な奴。どちらかというとかき回すタイプ。
彼女はティファ
十一男ジュドー・アーシタ(14)
おおらかで一家のムードメーカー的存在。結構周囲に気が回るマメな性格。
だが、かなりお茶目な餓鬼大将的性格ではある。彼女はルー
十二男ウッソ・エヴィン(13)
こいつも優等生タイプ。周囲におもちゃにされて、引っ張り回される役割。
でも裏では盗撮行為をしている。
十三男アルフレッド・イズルハ(11)
末弟。一家の中ではマスコット的存在。
家内でのそれぞれの部屋の状況
ジュドー+ガロード(2F)(荒れまくり、ヤヴァい)
キラ+ウッソ(3F) (PC器具で埋め尽くされている。位置は計算し尽くされている)
シーブック+シロー(1F) (まぁまぁ綺麗。セシリーとアイナの写真が所々)
コウ、アル(2F) (特筆する点はない)
ドモン、ヒイロ(1F) (銃器にダンベルなどがずらりと揃っている。)
カミーユ、ロラン(2F) (埃一つ落ちていない。写真はフォウとディアナ)
アムロ(1F) (PC機器で埋め尽くされている(文字通りの意味で)
台所、居間、風呂等は1階、地階に。
2回に少し広い庭がある
ジュドーは庭に離れを勝手に建設。
ヒイロは地下に個室を勝手に作成。
なお皆の通う学園は中高一貫校で、授業は大学のような単位制、学年はない。
一応担任はいるが授業は各個人で自由に選択できる
(年齢が違うキャラを一緒に出せるようにとの一案。参考程度に。)
部屋のわりふり
┌───┬──┬──┬─────┬──┐- - - - - - - - - - - - -
│ 風 │WC. │ │台所│ │
│ 呂 ├──┤ │ |___.... │ ウッソの畑
│ 脱衣室. リビング. │ |
├┬┬┬┼┬┬┘ & .│
│┼┼┼┼┼┼┐ │ ダイニング. │- - - - - - - - - - - - ┘
├┴┴┴┴┴┴┤ └──── ─┬┘
│ シーブック 玄関
│ & ├─── ┬─ ───┴┐
│シローの部屋 │.アムロ ..│. ドモン ..│
│ │ の部屋 │ & │
└──────┤ │ ヒイロ. │
└────┤ │ △ ドモンのテントとか
└──────┘
┌──────┬─┬─────┬───┐
│ カミーユ& │ │ .│ │
│. ロランの . │ │ │ │
│. 部屋 . . │.ガロード&..│ │
│._ _ _ _ _ _ _ _ _. | ジュドーの │ . ベ .│
│┬┬┬┬┬┬┘ │ 部屋 . . ラ │
├┼┼┼┼┼┼ ├─────┤ . ン |
│┼┼┼┼┼┼┐ . ダ │
├┴┴┴┴┴┴┤ │ コウ& | │
│ 洗面台等 │ アルの . | │
│ .│ │ 部屋 │ │
└──────┴─┴─────┴───┘
┌─────────────┐
│ │
│ ベランダ・・? │
│ │
├─────┬ ┬─────┤
│┬┬┬┬┬┘ │ .│
├┴┴┴┴┴┐ . キラ& │
│ 納戸 │ ウッソの .│
│ │ │ 部屋 │
└─────┴─┴─────┘
新スレおつー
11 :
ろらん:03/03/22 22:21 ID:???
実は8スレ目なんですよー!
1乙
8スレなだけに、影が薄かったのかね。なあキラ。
保守上げっと。
アムロたんとドモンたんは仲が悪そう
キラ「アムロ達からはぐれて暗い洞窟をさまよっていたら、仮面のような顔をした不気味な奴が現れたんだ。
そいつこそが、その洞窟の主の「変態仮面」だったんだ。
変態仮面は僕を見つけると、なぞなぞでの勝負を挑んできてね、
勝負に僕が勝てば出口までの道を教えてくれるけど、負けたら食べてしまうと脅かしてきたんだよ」
パーティーもたけなわになって、キラは村の子供達にせがまれて昔の冒険談を披露していた。
子供キッカ「食べゆって?」
子供レツ「父ちゃんたちが豚を焼くみたいに、口からケツの穴まで棒で通して丸焼きにするんだぜ」
子供カツ「ガクガク (((((;゚д゚)))))ブルブル」
子供キッカ「そんなの怖くないもん(TдT)」
キラ(負けてたら本当に挿されて食べられてたかも (((((;゚д゚)))))ブルブル)
その頃、庭師のロランは、ソシエたちにダンスで引っ張り回されてへばっていた。
アルの方はまだ色気より食い気なので、鴨の丸焼きやローストビーフやサラダや蜂蜜パンに続けざまに手を伸ばしている。
そして、アムロは花火を盗もうとしたイタズラ小僧を捕まえていた。
||
||.,.,.ヽv,,..
'^⌒⌒ヽ/ ヽ、 ガロード「魔法使いの先生、この通り反省してるから下ろしてくれよ」
(,(,( r'ノr /W〈 W从 ジュドー「大人は横暴だな」
(・∀・; )| リ;゚д゚リ ガロード「ジュドー、余計なこと言うな」
ミ≡≡≡≡≡j
ミ≡≡≡≡≡j
ミ≡≡≡≡≡j ,r'⌒⌒^'、 ハー忙シイ!
(_/(_/ ヽ)ヽ) ( rνyy'ソ =3
ε=ヽヾ# ゚ー゚ノ
丿 ヽ~ノ ヾ
ん T )
仲悪いって言ったらウッソとアルはどうなんだろうね?
前スレにウッソがアルに嫉妬しているようなのが有ったから
アルさえ居なきゃ自分が・・・と考えが腹にいちもつ有ってもおかしくないかと
>16
Good Job!!
>>17 ウッソは優等生「ぶってる」匂いがあるから、
わりとジュドーやガロードとかに嫌われる可能性があるかも。
もてないコウに妬まれるとか>ウッソ
保守age!!
>>19 いや。ウッソは天然で優等生だから嫌われる(w
ふと思いついたので、兄弟の中で泳ぎのうまい下手を見てみる。
見てない作品も多いので、フォローお願いします。
アムロは上手。Zでは香港でベン・ウッダーの部隊に拘束されながらも海に落ちたハサウェイを救助している。
ロランは下手。初っ端から川でおぼれたのは地球に慣れてないせいもあったろうけど。
ドモンとヒイロは泳げて当然。過酷な戦場を渡り歩いたシローも泳げるはず。
キラはコーディだから泳げるんでしょうね。心肺機能も強化されてそうだし。
ウッソは泳ぎも教育されてそうだし、されてなくても地球の自然で育ってるから泳ぐ機会はあったと思う。
ガロードは、X本編は見てないけど、泳げると思う。コウも最低、軍の訓練で泳ぐことがあっただろう。
カミーユはキリマンジャロ基地に潜入する時に水中から潜って進入してた記憶がある。
コロニー育ちのシーブック、ジュドー、アルは泳ぐ機会が少なかったと思われるし、
特に判断する材料もない。
>24
ガロードは16話で泳いでた
シーブックとアルは学校で水泳の授業を受けてる可能性がなきにしもあらず
>>24 ロランは運河人だったから、泳げないとまずいのでは?
>>26 やっぱり、降りてきたばかりで地球の重力に体が適応していなかった、ということになるのかな。
それに地球行きの献体に選ばれたのは選りすぐりのメンバーだろうしね。
>>24 ヒイロは設定上泳げて当然なんだけど、本編では1話と2話で溺れてる…
>>24 ウッソは内陸に住んでて海を見たことがなかったね。
でも、川で泳いだだろうけど。
ある日の午後、ウッソがほんの少しだが思いつめた顔をして、カミーユのもとにやって
きた。カミーユ兄さんには悪いけれど、本当は他の年長の兄弟がよかったなぁ。でも、ア
ムロ兄さんやロラン兄さんは忙しそうだし、それにこういう事はカミーユ兄さんのほうが
気が利くってこともあるかもしれない。
ウッソ「カミーユ兄さん、シャクティのことでちょっと相談があるんだ。この頃今ぐらい
の時間になると、シャクティがいつもどこかに出かけてるんだ。たいしたことな
いかもしれないけど、僕、何だか心配で……それで今日、シャクティの後を付け
てみようと思うんだけど、ついてきてくれないかな。」
カミーユ「心配なのは分かるけどさ、付けるなんて良くないんじゃないか。」
ウッソ「だからさ、やましい気持ちじゃないって証明のためにも、カミーユ兄さんについ
てきてほしいんだよ。」
カミーユ「うーん、まぁ、いいけどさ。今日暇だし。」
ウッソ「ありがとう。シャクティ、いったい何してるんだろ。」
と、そこにジュドーが口を挟んだ。
ジュドー「なんか面白そうだな、俺もついてこうっと。」
ウッソ「僕は真剣なんですよ。シャクティに悪い虫がついてたらどうしようとか。」
カミーユ「いいじゃないか、ウッソ。ジュドーだってお前を手伝ってやりたいんだよ。」
そんな会話の結果、シャクティの後を付けることになった3人は、シャクティが家を出
た後を慎重に尾行した。シャクティは20分ほど歩いたのち、ある建物の中に消えていった。
兄弟たちは建物の表札に目をやった。
ウッソ「『保育所ジュピトリス』?……ジュピター……木星……木星帰りの男!」
カミーユ「この感じ……間違いない、シロッコだ。」
シャクティが中に消えた建物、それは「保育所ジュピトリス」という表札を掲げていた。
ウッソ「シロッコさんが保育所をやってる?そしてそこにシャクティが入っていったの?」
カミーユ「シロッコが保育所なんて普通にやってるわけがない!あんなこととか、こんな
こととか、色々やってるんだ!」
ジュドー「色々ってなんだよ、カミーユ兄。エッチなんだからさ〜」
保育所の門の前でそんなことを兄弟達が話していると、中から子供達の声が聞こえて来
た。それは兄弟達にも聞き覚えのある声だった。
プル「プルプルプルプルプルプルプルプルプルプル〜〜〜〜」
プルツー「やめろ、プル!はずかしいだろうが!」
ジュドー「今の声はプルにプルツー!この中にいるのか?二人がシロッコのところいるって、
なんか心配だ〜〜〜」
そう叫ぶやいなや、ジュドーは保育所の建物に全速力で走っていった。追いかけながら
カミーユが呟く。
カミーユ「妹っぽい女の子に弱いよな、ジュドーは。」
ウッソ「自分だって、サラさんとかレコアさんが心配なくせに。ファさんとかフォウさん
とかのこと真面目に考えてるの?」
カミーユ「お前が言うなよ。普段は年上の女の人を追っかけまわしてるくせに、こんな時
だけシャクティの心配しやがって。」
結局ウチの兄弟はこんな感じなのが多いよな。気が多いんだよ。それはともかく、サラ
とレコアさんが心配だ。シロッコの奴、ふたりになにやらせてるんだ。
ジュドー、ウッソ、カミーユが保育所の建物の中に飛び込むと、そこには幼い子供をあ
やすシャクティと、エプロンを身に着けて保母さんそのものの格好をしたサラとレコアが
いた。ふたりともやはり幼い子供の面倒を見ている。
ウッソ「シャクティ、こんなところで何してるのさ。」
シャクティ「何って、この保育所に預けられた子供達の面倒を見てるのよ。ウッソこそいきなり飛び
込んできてどうしたの?」
カミーユ「サラもレコアさんも、保母さんにでもなったんですか?何でこんなことやってるんです!」
レコア「カミーユ!私が保母をやってるのはシロッコが望んだからよ。資格も取ったわ。」
サラ「私はお手伝いだけどね。パプティマス様の理想を実現するためにやってるのよ。」
ジュドー「理想?何か裏でもあるのか、見たところ普通の保育所だけど。」
そこまで話したところで、ジュドーはいきなり少女に抱きつかれた。ジュドーにとって
知っている香りがする。う、俺、これじゃあなんか変態っぽいよ。
プル「ジュド〜、私と遊んでよ〜!」
そういうなりプルはジュドーにまとわりついて離れない。ジュドーのほうも困った顔は
しているものの、なんだかんだでプルとじゃれあっている。その光景をみたプルツーは唇を
尖らせた。
プルツー「よせ、プル!そんな子供っぽいの恥ずかしくないのか。」
プル「だって子供だも〜ん。ね、ジュドー。」
ジュドー「ああ、そうだな。でもそろそろ離れなさい、プル。」
プル「え〜、もっとジュドーと遊ぶ〜」
プルツーは、じゃれあっているジュドーとプルを恨めしそうに一瞥すると、部屋の外に
出ようとした。するとそこにちょうどシロッコがやってきた。手にはチェスの道具を抱えている。
シロッコ「どうした、プルツー。怒ったような顔をしているが。」
プルツー「あんたには関係ないよ、パプティマス・シロッコ。」
シロッコ「そうか。ところで退屈しているようだが、チェスでもやらないか?」
プルツー「チェスなんてつまらない遊びだろ。」
シロッコ「そうだな。そして相手がいないとできない遊びだ。お前とやりたいと思っているのだが、嫌か?」
プルツー「……あんたがそんなに頼むんなら相手してやってもいいよ。ありがたく思うんだな。」
シロッコ「ああ、感謝しているよ、プルツー。」
そう言うとシロッコはチェスの準備をし始めた。プルツーは表情こそ怒ったままだが、
先ほどの言葉とは裏腹に、瞳を輝かせてチェスの駒を並べている。と、そこにヴァイオリ
ンを抱えた少女がやってきた。
ミネバ「パプティマス・シロッコ。わらわのヴァイオリンを聴いておくれ。」
プルツー「今チェスを始めるとこなんだよ。あっち行ってろ。」
ミネバ「パプティマスはわらわに忠誠を誓ったのだから、わらわのヴァイオリンを聴くの
だ。お前こそどこかに行くがよい。」
シロッコ「ふたりとも仲良くしてほしいものだな。チェスをやりながらでもヴァイオリン
は聴けるだろう。ミネバ様、プルツーにも聞かせて上げればよいのでは。」
ミネバ「パプティマスがそう言うから、特別にお前にも聞かせてやる。」
プルツー「えらそーに。おい始めるぞ、パプティマス。」
カミーユはシロッコがこの部屋に入ってきたときからずっと、彼のことを観察していた。
カミーユ「……シロッコだよな、あれ。何か企んでるのか。それに何でプルやミネバがこ
こにいるんだよ。」
サラ「パプティマス様はお優しい方。それに理想を実現なさろうとしているだけよ。」
理想?シロッコの奴、真性のロリコンにでもなったのか?カミーユにはシロッコの考え
がさっぱり分からなかった。
続く…これが4で、前のレスは3です。間違えてしまいました。
カミーユは直接シロッコに問いただすことにした。チェスをやりながらヴァイオリンを
聴いているところに乱入すると、当然プルツーとミネバから非難の声が上がる。それを抑えてシロッコはカミーユの話にも耳を傾けた。
シロッコ「なんだ、カミーユ。いきなり私の保育所に乗り込んでくるとは、相変わらず品性の
ないやつだ。ほお、プルツー、なかなかいい手だな。」
プルツー「へん、どうだ。返せるものなら返してみな。」
カミーユ「何を企んでいるんだ、シロッコ。お前が保育所なんておかしいんだよ!」
シロッコ「私は何も企んでいないよ。私はただ自らの理想に基づいて行動しているだけだ。」
カミーユ「理想だと?」
シロッコ「そう、私は常々言っているはずだ。これからの世界を動かしていくのは女性だ
と。それはディアナ・ソレルが月を治めていることや、リリ・ボルジャーノの
活躍によって証明されている。」
カミーユ「それとお前が保育所をやってることと何の関わりがあるんだ。」
シロッコ「女性は今まで家事や子供の世話に追われてきた。しかし今、家庭の外で働きた
がっている女性がたくさんいる。時代は変わったのだよ。そしてここで問題が
起こった。女性達に変わって家事や育児をするものがいないということだ。共
働きの家庭も多く、シングルマザーの女性も少なくない。ならば、世界を女性
が導く手助けとして、このパプティマス・シロッコがせめて彼女たちの育児の
負担を減らすために、保育所を開いているということだ。」
ミネバ「ハマーンも仕事が忙しいからわらわを預けていったのだ。ヴァイオリン、聴いて
くれる雰囲気ではないではないか。」
シロッコ「すみません、ミネバ様。あとでゆっくり聴かせていただきたく存じます。」
ミネバ「そうか、絶対だぞ。それとパプティマス、わらわはお前が気に入ったから敬語を
使わずともよい。他の子供達の示しもあろう。」
ミネバに微笑みかけながら、シロッコはふっと部屋の奥にある時計を見やった。
シロッコ「もうこんな時間か、奴が来るな。サラ、レコア、警戒しておけよ。シャクティ、
君は隠れていろ。奴の狙いは君の可能性が高い。」
シロッコがカミーユに対して、保育所を開いた理由を偉そうに開陳している間、ウッソ
はシャクティに何故ここで働いているのか尋ねていた。
ウッソ「シャクティ、何でこんなところで働いてるんだよ。」
シャクティ「ウッソ。だって生活費が必要だし、たまにはまともにお金を稼ぐことにした
のよ。」
ウッソ「それは立派な心がけだけど、シャクティはまだ小さいじゃないか。働くなんてお
かしいよ!労働基準法違反とかそういうやつだよ。」
シャクティ「そうよ、だからどこも私を雇ってくれないのよ。ここでお手伝いしてるのが
一番なの。シロッコさんは色々優しいの。ご飯奢ってくれるから食費が浮く
し、服だってプレゼントしてくれるからお金がかからないし。お給料だって
ちゃんとくれるのよ。」
ウッソ「ご飯ぐらいウチで食べればいいだろ。それに僕だってなんかプレゼントするよ。」
シャクティ「ウッソのおうちだって苦しいでしょ。ギンガナムさんだって居ついちゃって。
それにウッソがプレゼントする相手は、綺麗なお姉さんでしょ。綺麗な女の
人を見るとすぐ幸せになるじゃない。」
ウッソ「それはそうだけど、いや、そうじゃなくて……」
ウッソとシャクティがそうやって痴話げんかをしていると、シロッコのシャクティは隠れ
ていろという指示が飛び込んできた。
ウッソ「どうしてかくれてなきゃならないのさ、シャクティ?」
シャクティ「あの人が来たのよ、通常の三倍ロリコンでマザコンのあの人が。」
続く…コピペに失敗して見にくくなってますね。欝だ。すいません。
36 :
通常の名無しさんの3倍:03/03/25 04:17 ID:NjYDmN69
期待age
保育所か、盲点だったな。そうして幼女と母性本能豊かな女性を集めればよかったのか。
しかしレコアは向いてないからな、こういうことは。よほどストレスをためているだろう。
もしかしたら幼女に当り散らしているかもしれん。それは許せんな、む、出てきたなシロッコ。
わざわざ庭で待ち構えているのはわけがあるのだよ。
シロッコ「もうどうしようもないほど道を誤ったな、シャア!貴様のような大人の成り損な
いは粛清される運命なのだよ!」
言ってくれる。相変わらずムカつく男だ。しかしそれも今日までだ。まだ幼いのに私の母
になってくれるかもしれない女性、シャクティを頂き、ついでにプルもプルツーもミネバも、
お前のお気に入りのサラももらっていってやる。レコアは要らん。新しい時代をつくるのは
老人ではないからな。
それにしてもまだか、カツが行動を起こすのは。私と同時に動けといってあるはずだが。
む、あの無性に苛立つ声はカツのものか。
カツ「サラ、君はシロッコに騙されているんだよ!僕と一緒においでよ!さぁ、ハァハァ」
相変わらず気持ち悪い口説き方をする。あれでは落ちるものも落ちんな。第一サラはお前
にはやらないのだが。せいぜいタダ働きしてくれよ、ジャガイモ。
サラ「私はあなたより先にパプティマス様に出会ったのよ。それにパプティマス様は優しい
わ。……色々と。」
色々と、か。やはり侮れん男だ、パプティマス・シロッコ。
カツ「僕だって優しいさ。それに本やビデオなんかで勉強もしたよ。さぁ、サラ僕と一緒に、
一緒にィイイーーハァハァハァアア」
最低だ、どうして私はあんな奴を協力者に選んだのだろう。認めたくないものだな、自分自身
の若さゆえの過ちというものを。
シロッコ「シャア、小ざかしい真似を!サラ、大丈夫か!?」
シャア「よし、隙が出来たなシロッコ!NTとしての力の差が、戦力の決定的差ではないことを
教えてやる!」
続く…シャアとカツがめちゃくちゃになってるし、シロッコの保育所の時点でおかしいのでパラレルで。
キラ「…で、何で又こう命知らずな事をしようと思った訳?」
アスラン「…俺に聞くな…。」
イザーク「決まってるだろう。アルスター社の作ってると噂されている新型ガンダムを奪取しに行くためさ。」
二コル「別に…僕は今のままでもいいんですけど…。」
ディアッカ「何を言ってるんだ?カラミティ、フォビトゥン、レイダー。響きからしてグゥレイトじゃないか。」
イザーク「フォビトゥンなんて最高だろうな。」
ディアッカ「いや、お勧めはカラミティさ。」
(小声)
キラ「ねぇ…あのエセアメリカン、意味理解して言ってるのかな?」
二コル「そんな訳無いですよ。災厄、急襲、禁断…ろくでもない名前ばっかり。」
アスラン「同じコーディとして恥かしくなってきたな…。」
(続く)
5人は作られている孤島に上陸しようとしていた。
キラ「…で、何でこんな格好をしてるの?僕達。」
アスラン「何故判らない?キラ!上陸といえば全身タイツのような格好がセオリーだという事を!」
二コル「というか僕がブリッツで先にこっちで待っていて4人がきたと同時に工場破壊、持ち逃げの方が確実だったんじゃないですか?」
イザーク「そんな腰抜けな作戦、出来るかぁ!」
ディアッカ「…グゥレイトなガンダムは手に入れるときもグゥレイトにてに入れるのさ。」
(小声)
キラ「馬鹿ばっか…。」
二コル「…言わないで下さい。何か悲しくなってきますから。」
その頃、逆側で…。
トロワ「ガンダム奪取作戦、開始する。」
デュオ「…災厄、急襲、禁断…俺たちのためにあるような名前だからな。」
ヒイロ「任務了解…作戦開始する。」
その頃、社の応接間では…。
カガリ「よっ…。」
ラクス「こんばんわ、フレイ様。」
フレイ「あ、2人とも来たのね。…あ、サイ。長くなるけどあんまり広められない話だから
別室で護衛の人達にもお茶出してあげといて。」
サイ「判ったよ。フレイ。」
カガリ(何時の間にかサイがこき使われてる…。)
ラクス(あらあら、仲がよろしいんですのね。)
フレイ「…早速本題に入るわよ。私たち3人、本編ではかなり扱いが酷いじゃない。」
カガリ「フレイは出番はあっても扱いそのものが酷い、ラクスは怒涛の放置ラッシュ、」
ラクス「カガリ様は1クール放置の上、又放置の噂…ですわね。」
フレイ「…そういう事。私もあんた達と手は組みたくはかったけど、この際だし仕方ない…と言う事で、」
カガリ「私とラクスで先にフリーダムとジャスティスを試作して、」
フレイ「そのデータを元にあの3機を作ったのよね。名前が禍禍しいのは私たち3人の怨念が篭ってるから。」
ラクス「で、それがやっと完成したんですわね。…ハロシステムに引っかかりました。侵入者ですわ。それも、北と南から同時に。」
フレイ「私は南、ラクスは北のほうの見張りの指揮をお願い。カガリはイザという時の為に1機だけでも乗り込んでおいて。」
ラクス「判りましたわ。」
カガリ「判った。」
フレイ「そう…」
3人「種ヒロインの扱い向上の為に!」
二コル「あれ、こんな所にハロが…。」
ハロ「ミトメタクナーイ、ミトメタクナーイ。」
キラ「ハロ?…さわっちゃ駄目だ!」
アスラン「別にハロ位、どうって事ないじゃないか。ほら。」
イザーク「ハロ如きに怯えるな腰ぬけぇ!」
ハロ「シンニュウシャ、シンニュウシャ、ハケーン、ハケーン。」
キラ「…だから言ったのに…。前、アムロ兄さんに頼んでラクスのハロを高性能にしてもらったんだ。
データリンク、警報システムその他もつけて。」
アスラン「…って事は…。」
二コル「急ぎますよ。」
ディアッカ「あそこの五人を撃ったぜグゥレイト。さっさと制服奪おうぜ。」
二コル「そうですね。」
(小声)
アスラン「それにしても、ディアッカ…あの五人の味方になって俺たちを狙うつもりで撃てっていったら向こうの五人に…。」
キラ「……流石伝説の誤爆王…。」
ラクス「…アスラン達にキラ様…例え貴方達でも今日だけは邪魔はさせませんわ…。
新しく東から侵入者が来ていますので、お願いしますわ。そちらは。」
オルバ「判ったよ。ね。兄さん。」
シャギア「勿論だ。」
トロワ「…なんだ?この物体は…。」
ハロ「シンニュウシャ シンニュウシャ ハケーン ハケーン」
ヒイロ「クライン家の警報ロボだ。それ自体に害はない。」
デュオ「じゃ、急ぐぜ。とりあえずあそこの3人を気絶させてくれ。」
ヒイロ「任務了解。」
フレイ「させないわ…絶対に。何があってもね…。」
東では…。
ジュドー「ここだったな。新型ガンダム作ってる所ってのは。」
ガロード「そういう事だな。さ、さっさと奪取しようぜ。」
ハロ「シンニュウシャ、シンニュウシャ、ハケーン、ハケーン」
ジュドー「ハロ?又敵が増えそうだぜ…。」
ガロード「…参ったな…。」
二コル「…まだばれてませんよね…。」
ディアッカ「ほんと、グゥレイトだぜ…。」
アスラン「待て…あそこから歩いてくるの、ラクスじゃないか?」
キラ「ラクス?…そんな…。」
ラクス「あらあら、皆さんおそろいで不法侵入してどうなさいましたの?」
アスラン「少し遊びにきただけです。ラクス…。」
ラクス「嘘をつかないでも良いですわ。…わたくし達、出番の無さを補う為にこっそり機体を作っていましたのに…皆様そろって邪魔なさるんですのね…。」
キラ「そ…そんなことは無いよ…ラクス…。」
ラクス「なら、私たちを手伝ってくださいますの?嬉しいですわ。キラ様。」
キラ「……という訳で御免。…ここは通さないよ…。」
イザーク「裏切るか、ストライクゥゥゥ」
ディアッカ「俺たちのグゥレイトな野望はどうした!」
キラ「…御免。」
(小声)
二コル「キラらしいというかなんと言うか」
アスラン「ラクスもあれが作戦じゃなくて素だからな…。俺がキラを足止めするから後は任せた。」
二コル「判りました。先にあの2人を連れて行っています。」(乗り気じゃないですけどね…。)
フレイ(この3人が侵入者ね…。)「あの…。」
ヒイロ「何か用事か?」(社員の振り…。)
デュオ(馬鹿!口調が…!)
トロワ「…何か用事でしょうか?」(攻めて俺だけでも…。)
フレイ「あなた方がGを奪いに来た侵入者だという事は判ってるの。…で、彼らに協力してもらうことにしたの。」
五飛「……俺が正義だ!俺が間違っているというのなら力でそれを示して見せろ!」
カトル「…行くよ…。彼女の邪魔をする者は皆倒すんだ…。」
フレイ(ちょろいものね。五飛は、相手を全員始末した場合の成功報酬でジャスティスG、カトル君は垂らしこんで…。)
ヒイロ「…この場は任せてもらおうか…。」
デュオ「トロワは先に行ってな。」
トロワ「了解した。」
アスラン「キラ、何故なんだ!何故お前が裏切らなけれなならない!」
キラ「…ごめん。でも…負けない。」
アスランとキラが常識外れの身体能力で飛び回っている。只アスランがキラを圧していた。
焦ったキラの拳をアスランが受け止め、そのままアスランが投げ飛ばす。かろうじてアスランも巻き込み、
転倒させたが依然アスランの優位である。
キラ「…くそっ…。」
アスラン「…負けるわけには…いかない。」
そこでアスランの肩に手がおかれる。何故か傍観に徹していたラクスの手が。
ラクス「あらあら、アスラン…おつよいんですのね。」
アスラン「すみません…ラクス。でも…あいつらも出番が少ないんです。貴方が邪魔をなさるなら…
あいつらの為に貴方を倒します。」
ラクス「あら、そうですの。判りましたわ。つまり、貴方は元婚約者の私を捨ててカガリ様に流れただけでは飽き足らず、
更に私とカガリ様よりあの三人を選ぶと…そういう事ですのね。」
アスラン「…え……?そういうわけでは…。」
ラクス「…では、私とカガリ様に 協 力 し て い た だ け ま す か ?」
アスラン(こうなったら仕方ない…。)「…わかりました。ラクス…。」
ラクス「判っていただけて嬉しいですわ。」
キラ(気のせいかな…。今…一瞬だけラクスからフレイ以上に強烈な威圧感が…。)
カトル「さぁ…負けないよ。」
五飛「さぁ、盗みが正義だというのならその正義を俺に見せろ!」
デュオ(実も蓋も無い言い方だな…。)
ヒイロ「…正義…悪…今は関係ない。お前を倒す。」
2箇所で一対一でやっていたが、突如五飛とカトルが同時にデュオに殴りかかってくる。
デュオはそこでノックダウンしてしまった。
ヒイロ「任務失敗…爆破する。」
その付近が爆砕、焦げたミンチが酷くなった状態の四人状態が残される。それを少し離れてみていたフレイ。
フレイ「ミンチより酷いわね…。これは。さ、次いくわよ。」
ガロードの方は、フロスト兄弟が現れて苦戦していた。
オルバ「MSならともかく、素手で僕らには勝てないよ。」
ガロード「くっ…。」
シャギア「さあ…死ね!」
ジュドー「ガロード、あれを使うぞ!」
ガロード「おう!」
…催涙ガスが散布され、周り一面白い煙で塗れるが…。
ジュドー「くっ…!弓?」
ガロード「おいおい、何でこの中で正確に狙えるんだよ?・・・あぶね。」
ジュドー「そんなこといってる場合?さっさと撤退するよ。」
ガロード「そうだな。チャンスは幾らでもある。」
キサカ「…2人。」
>>34 >シロッコ「そう、私は常々言っているはずだ。これからの世界を動かしていくのは女性だ
>と。それはディアナ・ソレルが月を治めていることや、リリ・ボルジャーノの
>活躍によって証明されている。」
マリア・ピア・アーモニアを無視するシロッコ様。
>>48 マリア女王のことも考えたのですが、このスレだと、
ディアナ=本編どうり月の女王
リリ=シローの勤めてる警察署の署長
という立派な地位、役職なのに対して、
マリア=電波な会社の電波な社長
なので、一応、上の二人を例えとして使わせてもらったのです。
続きは今日の夜のうちに完成させようと思ってます。
50
>>49 期待して待ってマス
しかし、他のネタ全部をフォローするのも大変だよね。
読む人それぞれのツッコミも入るけど
(敢えて書いて無い場合と、忘れてる場合。二通りあるから
書いて無い場合の省いた説明を書くのは作者のサービスとしてご苦労様です)
がんがれ
叫ぶなりシャアは懐から携帯用催眠ガスボンベを取り出し、シロッコの顔に躊躇なく
吹き付けた。
シロッコ「シャ、シャア、貴様……」
シロッコは呻きと共に昏倒した。満足げな表情でそれを見下すシャア。
シャア「ふっ、戦いは非情さ。これぐらいのことは考えてある。」
シャアがわざわざシロッコを庭におびき出したのは、何かが間違って、彼の愛する少女
や幼女に被害が及ばないようにするためだった。一気に保育所の中に飛び込む。ここまで
は計画どおりだ。一番の強敵はすでに眠りの世界へ旅立っている。
しかし順調だったシャアの潜入はいきなり頓挫した。カミーユ、ジュドー、ウッソ。アムロ
の弟たちが保育所の中にいたからだ。いきなり飛び込んできたシャアに懐疑の視線を
向けている。ええぃ、一芝居打たなくてはな。幸い兄弟の連中はこの事態を上手く飲み込めて
いない。
シャア「カミーユ、カツを取り押さえろ!様子がおかしいから後を追ってきてみればこれ
だ!」
カツ「そんな、あんたから話を持ちかけてきたんじゃないか!」
カミーユ「黙れ、この変態!サラから離れろ!ジュドー、ウッソも手伝え!」
シャアの計略にはまり、カツに飛びつく兄弟達。サラ、カツ、3人の兄弟が揉みくちゃ
になっている。その隙にシャアはシャクティの姿を捜し求めた。あの兄弟がいるという予
想外の事態にあえば、連れ出すのは彼女だけにするほうが懸命だ。すばやくあたりを見回
すが見当たらない。どこだ、シロッコめ、隠したな。その時、シャアの前に因縁浅からぬ
女性が立ちふさがった。
レコア「シャクティを探しているのでしょう、シャア。あなたには渡せないわね。」
シャア「レコア、幼いうえに男を包んでくれる大いなる母性を持ったシャクティこそ、我
が父ジオンの言った人類の核心、本当のニュータイプなのだ!私はただそれを誤
った方向に持っていきたくないだけだ!」
レコア「都合のいいことを!それは単にあなたの趣味でしょう!」
シャア「ええぃ、レコア、そこをどけ!」
シャアは素早くレコアの後ろに回りこみ、彼女の延髄に手刀を打ち込んだ。少々手荒だが
時間がないのだ。崩れ落ちるレコアは完全に視界から除外して、シャアの鋭い眼はシャク
ティの居場所だけを追いかけた。
シャア「私とてニュータイプのはずだ。シャクティの気配を感じ取れれば……そこか!」
手近にあるクローゼットを思いきり押し開く。するとそこには怯えるプルやプルツーを
庇いながら震えているシャクティの姿があった。恐怖に身をすくませている少女ふたり、
そしてそれを健気に庇っている少女もまだ幼い。
そのような彼にとって素晴らしすぎる光景を見たシャアは、一瞬事態を忘れて、生まれて
初めて神とこの地上のありとあらゆる生命に感謝した。
おっと、感激している場合ではないな。ここからはスマートかつジェントルに行かなけ
ればな。そうなるとあの言葉しかあるまい。
シャア「シャクティ……来るかい?」
あわれよのうジャガイモ
幾多の障害を乗り越えてついにシャクティのもとにたどり着いたシャアは、必殺の口説
き文句(自称)、来るかい?をシャクティの可憐な耳に投げかけた。これでシャクティは私
の母になってくれる。冷静を装うシャアの胸は、柄にもなく高鳴っていた。
やがてシャクティは意を決したように顔を上げた。その瞬間、シャアは自らの勝利を確
信した。心臓の鼓動が一段と大きくなる。
シャクティ「来るかいって、私にあなたと一緒に来てくれってことですか?」
シャア「ああ、そうしてくれると嬉しい。」
シャクティ「では、いくつか聞かせてほしいことがあるのですが。」
シャア「今は時間がないのでな。後でいくらでも答えてあげるよ。」
シャクティ「いいえ、今じゃないと駄目なんです。手短にまとめましたから大丈夫です。
まず、貯金はどれくらいあるんですか?
それと資産総額はおいくらですか?
ギャンブルとかで浪費してしまう癖はありませんよね?
大口の生命保険に入ってらっしゃいますか?これから入るおつもりですよね?
私があなたについていった場合は生命保険の受取人はもちろん私でしょう?
これぐらいです。時間がないのでしたら、早くお答えください。」
ええぃ、私にプレッシャーをかけるこの少女はいったい何者なんだ?先ほどまでの胸の
高鳴りは消え、シャアは背中に冷たい汗を感じた。あの可愛らしい唇からこんな恐ろしい
質問が飛び出してくるとは……冗談ではない!
シャアがシャクティの言葉に戸惑っているその時、そこには確かな隙が生まれていた。
プルとプルツーは目ざとくそれを見抜くと、瞳を見合わせて頷き、二人同時に思いっきり
シャアに体をぶつけた。予期していなかった二人の阿吽の呼吸による反撃に、シャアの体
が大きくよろめく。
プルとプルツーはシャアがよろめいた間隙を縫って、シャクティを引っ張って狭いクロ
ーゼットから抜け出した。それをカミーユやジュドーたちが迎える。カミーユ、ジュドー、
ウッソは顔を怒りに染めてシャアと向き合った。
カミーユ「クワトロ、いやシャア・アズナブル、これはいったいどういうことなんです!」
ジュドー「ぜ〜んぶそこのジャガイモ君から聞いちゃったもんね〜」
ウッソ「シャクティがあなたの母親をやってくれるって考えるのは、おかしいんだよ!」
シャアから見て兄弟達の向こう側に、カツのはずだった物体が転がっている。相当修正
されたようだ。よってたかって殴られてしまったものだから、顔面がまるでいびつな小惑
星みたいになってしまっている。ルナツーだな、あれは。今度からカツじゃなくてルナツ
ーと呼ぼう。もともとジャガイモ顔だしピッタリだな。しかし、このままでは私の端正な
顔立ちも小惑星にされてしまう。それだけは避けなければならん。シャアの心臓は今や、
先ほどとは違った理由で大きな鼓動を刻んでいた。
私は今追いつめられている。それは認めよう。だがこの私を簡単に捕らえられると思って
もらっては困る。必ずここを無傷で脱出してみせる。
シャア「まだだ、まだ終わらんよ!」
カミーユはシャアの行動を注意深く見守っていた。何をする気なんだ。この人の逃げ足
は、いや、逃げ足だけは侮れないからな。ん、動いた!
シャア「悪く思うなよ、カミーユ!」
そういうなりシャアは懐に手をやったが、それきり服の内ポケットを必死でまさぐって
いる。もしやと思い、カミーユがシャアから右に3メートルほど離れたところの床に目を
やると、案の定、携帯用の催眠ガスボンベが転がっている。さっきのプルたちの体当たり
で落としたようだ。自分達の中でボンベに最も近いのはサラだ。カミーユは叫んだ。
カミーユ「サラ、そのボンベを拾うんだ、はやく!」
シャア「そこか、やらせん!私のほうが近い!」
しかしシャアとサラがボンベに飛びつこうとしたその時、シャアの行動は無邪気な小さ
な手によって阻害された。
ミネバ「シャア・アズナブルだろ。遊んでくれたの、おぼえているよ。」
ジュドーとウッソが、危ないというように慌ててミネバを引き寄せる。しかしこのミネバ
の行動こそが、彼らの勝敗を決めた。
シャアはミネバに気を取られたほんの少しの間、動きを止めてしまった。そのため彼が
手に出来るはずだったボンベは今、サラによって拾い上げられようとしている。焦ったシ
ャアが目を見開きながら手を伸ばしたその瞬間、サラはすばやくボンベを持ち替え、シャ
アの顔面に思いっきり吹き付けた。
サラ「パプティマス様の仇!」
至近距離から思いっきりガスを浴びせられたシャアは呻き声ひとつ立てずに突っ伏した。
そんなシャアを見てカミーユは先ほどまでの怒りよりも、哀れみを感じていた。保育所に
侵入してきた挙句、自分の持ってきたガスで捕まえられてしまうなんて。やっぱりシャア・
アズナブルは馬鹿な人なんだな。
カミーユはシャアに哀れみを感じたが、今回の行動を許すかどうかは、また別の話だ。
ジュドーの提案により、シャアはアムロの勤めている会社の正面玄関に全裸で吊るされる
ことになった。
これはライバルが全裸で吊るされていたら、アムロやブライトがどんな顔をするか見て
みたいという、ジュドーやカミーユのいたずら心がもたらした結論だった。
カミーユ「どうせこのまま寝続けるんだろうし、深夜になったら計画実行だな。」
ジュドー「やっぱりついてきてよかったな。面白くなってきた〜」
プル「ねぇ、ジュドー、私も仲間にいれてよ〜」
ジュドー「だめ、子供は帰って寝なさい。グレミーが迎えに来るんだろ。」
プルツー「よく言うよ、自分だって子供の癖にさ。」
サラは眠ってしまっているシロッコに膝枕をしてやっている。それをみたカミーユは胸
のうちに苦々しいものを感じた。嫉妬しているというより、基本的にシロッコがいい目に
会っているのが気に食わないのだ。つい、サラに対して嫌なことを言ってしまう。
カミーユ「カツじゃないけどさ、サラは騙されているんだよ。」
それには答えず、サラはシロッコの髪をなでながら、カミーユを見つめて言った。
サラ「パプティマス様はいつも自信に満ちている様に見えるけど、それなりに傷つくこと
だってあるのよ。今日だってそうなると思う。シャアにやられてしまったから。」
カミーユ「ほっとけばいいだろ、そんな奴。」
サラ「そうはいかないわ。レコアは基本的にパプティマス様に依存してるだけだし、私が
支えてあげなきゃならないのよ。」
サラの言葉を聞きながら、正直カミーユはこりゃ重症だな、と思った。俺がシロッコの
ことを嫌いだからそう思うのかもしれない。サラはシロッコを理解しているのかもしれな
い。でも俺には騙されて泥沼にはまっているようにしか見えないよ。
カミーユはさすがにそこまでは口に出さなかった。鮮やかな夕日を眺めながら、胸のも
やもやを吹き飛ばすため、ルナツーになってしまったカツもシャアの横に全裸で吊るすこ
とに決めた。
終わり。アムロやブライトのリアクションはご想像におまかせします。
カミーユ、なにげに鬼だな
景気はペースダウンして、若者達の就職活動は冬の時代を迎えていた。
青年「うう、50社目も不採用だったニィ」
田舎から出てきたこの青年には誇るべき学歴も職歴もなかった。
生まれて初めて出てきた都会の風は、南国育ちの彼にはひたすら冷たかった。
そんなある日、都会に知り合いなど居ない彼のボロアパートに珍客が現れた。
青年「スウィートウォーター Inc. 社長秘書 キグナン・ラムザ?」
珍客が差し出した名刺にはそう書かれていた。
キグナン「はい、実は私の上司が貴方に興味をお持ちになられて。貴方をスカウトしたいとのことなのです」
キグナンの話は青年にとって実に有利な取引だと思えた。青年はキグナンの上司の社長との面談に応じることを決めた。
青年はキグナンに連れられ、「スウィートウォーター Inc.」本社を訪ねた。
キグナン曰く「社長は御多忙」なので、社長との面会は終業時間を過ぎてからだった。
シャア「よく来てくれた。まあ楽にしたまえ、アフランシ・シャア」
そしてアフランシは、シャア・アズナブルが自分に瓜二つの顔をしていることに気づいた。
シャア「実物を見ると、本当にそっくりだと実感できる。単なるハトコだと思えんな」
アフランシ「ハトコ?初めて聞いたニィ」
シャア「君は自分のことをよく知った方が良い。君は私の実家のダイクン家の血縁なのだよ」
アフランシ「……知らなかったニィ」
シャア「さて、君をここに呼んだのは他でもない。君にしか頼めない仕事があるのだ…」
キグナン「アフランシ君、君はしゃべらなくて良い。南国訛りが強すぎるからな」
アフランシ「…わかったニィ」
キグナン「だから黙ってるんだよ」
シャア・アズナブルに二人目の個人秘書として雇われたアフランシ・シャア。
シャアが仕事場を抜け出した時には、こうしてアフランシが影武者を務めているのだった…。
(とりあえず終わり)
「ガイアギア」で主演したアフランシ・シャアはシャア・アズナブルの記憶を移植されたクローンだけど、
ここではハトコということにしました。
なんかシャクティがカネに意地汚いキャラになってきてるなw
ガイアギアと聞くと・・
昔、文化放送開局うん十周年企画とかのラジオドラマを
雑音交じりの中、チューナーを合わせていた日々が懐かしいなぁ(T_T)
あの頃はアニメ用ラジオ番組って片手ほどしか無くてそれ程、迷わずチェックしてた。
日曜日の夜だった。全て懐かしい。阿呆だった厨房時代を思い出すよ
危険域につきネタもないのにageますよしなに。
ho
ある日、シーブックとセシリーはいちゃつきながら街を歩いていた。
(「いちゃついて」というのは本人達は否定するが)
シーブックがセシリーの手を引っ張って、自分の知っている店がある裏通りに入ろうとしたが、
突然「貴様、僕の妹をどうする気だ!」と叫んで駆け寄ってきた男に突き飛ばされた。
受身を取れたので尻餅をつくだけで済んだが、シーブックは事態がつかめない。
シーブック「セシリーの…お兄さん?」
シーブックは、彼を突き飛ばした青年を見上げた。美男子だが、セシリーとはあまり似ていないように見える。
(続く)
呆然としているシーブックの傍らで、セシリーが怒りの表情で青年にかみついた。
セシリー「ドレル兄さん、シーブックに何するの!?」
ドレル「セシリーの友達なのか?僕はてっきりチンピラが絡んでいたのかと…」
シーブックは「どこがチンピラなんだよ」と口の中でぼやいたが、
セシリー「彼のどこがチンピラに見えるのよ!!」
その傍らでセシリーは激しい剣幕で彼の気持ちを代弁した。
ドレル「う…悪かった。それはそうと今日帰るってメールを入れてただろう?」
セシリー「話をそらさないで、シーブックに謝って」
ドレル「わかったわかった、セシリーの言う通りだ。君、いきなり突き飛ばして済まなかった。
僕はセシリーの兄のドレルだ」
シーブック「…シーブックです」
セシリー「兄さんは遠くの大学に行ってて、休暇で帰省してきたのよ」
ドレル「君のことはセシリーがメールでよく書いてくるよ。これからも良い友達でいてやってくれ」
ドレルは友好的な態度で言った。
(続く)
その夜の自宅で。
シーブック「…セシリーに兄さんがいるなんて知らなかったよ。
セシリーもカロッゾさんも教えてくれなかったんだ」
カミーユ「うちって付き合う女の子に兄貴がいること多いよな。しかも大なり小なりどれもシスコンで」
アムロ「セイラさんとシャアとか」
シロー「アイナとギニアス」
ヒイロ「…リリーナとゼクス」
シーブック「なんとぉー!どの兄貴も筋金入りの変態じゃないか」
カミーユ「ドレルとやらがこのパターンにはまってなきゃ良いな、シーブック?」
反論できるだけの材料がなく、シーブックは悔しそうに下唇をかんだ。
(おわり)
待ってました、ドレル・ロナ!
もっと続けてくれ!!
72 :
通常の名無しさんの3倍:03/03/28 00:00 ID:gPjdNPEX
ドレルがどんな男だったか全く印象に無いw
F91二回も見たのに
>>72 主要キャラの割には何気に登場回数少な目で
どっちかと言うとサビーネとか、アンナマリーとかの方が印象強いよ。俺は
実際に名前見ただけで誰だか瞬時に判別できなかった(藁
あいつは勝手に戦闘を続けて
傲慢が綻びを生むのかって言っただけのキャラだしな
75 :
68:03/03/28 00:51 ID:???
ドレルの見せ場は序盤のフロンティア襲撃〜セシリー奪取だけだったからねぇ。
その後はF91に乗ったシーブックのかませ犬にされちゃって。
こいつはロナ家の婿養子になったカロッゾの連れ子で、セシリーの異母兄。
姓はロナだがロナ家の血統ではないので、セシリーのように後継者の資格はなかったと。
なかなか有能な軍人で、ザビーネをライバル視。
TVシリーズ化してたら活躍できたんだろうけどね。
「異母」兄という設定はこっちで明言させるか曖昧にするか考え中。
新しいネタを書いたんですが、ちょっと趣向を変えて小説っぽくしてみました。
そのため地の文がほとんどなんで、読みにくいかもしれませんがご容赦ください。
加えてヒップヘビーをネタに使ったんですが、俺はあんまり飛行機に詳しくない
んで、誤りがあるかもしれないんですが、大目に見ていただけるとありがたいです。
ヒップヘビーそのものの描写も間違っているかもしれませんし。
そういう点での突っ込みはどうぞよかったらやってください。じゃ、いきます。
初春の暖かな日差しを浴びながら、3機の複葉機が颯爽と風を切って飛んでいる。機体
後方に二枚の優雅な翼を持つクラシックなスタイルのプロペラ機、ヒップヘビーだ。3機
のヒップヘビーはまるでそれ自体が意思を持ち、飛行を楽しんでいるかのようにエンジン
を唸らせ、鮮やかな青空を力強く舞う。
そのうちの一機の前部座席には、ガンダム兄弟の末っ子、アルが乗っている。もちろん
アルが操縦を担当しているわけではない。ヒップヘビーには二つの座席があり、操縦桿が
あるのは後部座席だ。そこに乗り込んでいるアルの兄、ロランがこの機体を操っているの
である。
前部座席のアルは、風よけのゴーグルの中で茶色の瞳をいっぱいに見開いて、初めて飛
ぶ空に心躍らせていた。兄弟のモビルスーツに乗せてもらったことはあるものの、それと
はまったく違う種類の新しい感動と興奮が、今アルの全身を快く震わせている。自分が大
気を割っている感覚、体に響くエンジンの振動、他のどんなことでも得られないであろう
格別の開放感。
「ロラン兄ちゃん、なんかすごいよ!とにかくすごい!」
とにかく伝えようとした感動は、風を切るプロペラの音にかき消されたように思えたが、
なんとか兄に届いたようだ。唸る機体と空気の合間をぬって、ロランの返事が返ってきた。
「今からもっとすごいことをするから、しっかりつかまってるんですよ!」
もっとすごいこと。それが何なのかアルにはっきりと分かるまえに、機体は急上昇を掛
けた。上がっている、アルがそう思った次の瞬間、目の前の天と地が逆転しており、さら
に地上に垂直な視界に変わる。心臓が大きく一拍を刻み、すぐに先ほどまでと同じような
光景が広がる。ことが終わって、ようやくアルにも何が起こったのか分かった。ロランは
ヒップヘビーを宙返りさせたのだ。
「どうです〜、びっくりしたでしょう〜〜〜」
大声を出そうとしたせいか、やけに間延びしたロランの声が耳に入ったとたん、アルは
思いっきり叫び返した。
「宙返りやるんなら、やるって言ってよ! でも最高だよ、最高!ほんとにすごいや!」
宙返りの興奮醒めやらぬまま、しばらく気ままに大空を旋回していたアルとロランの
機体の左手に、一機のヒップヘビーが近づいてきた。操っているのはロランが使用人として
仕えているハイム家の次女、ソシエだ。こちらのほうを向いて、大声で呼びかけてくる。
「ロラーン、3機で競争しなーい?」
ソシエ機の向こうには、ソシエの親友のメシェーの機体も伺える。メシェーはアルと
ロランに向けて右手の親指を立ててみせた。アルも左手を大きく振って答える。
そもそも今回アルが空を飛ぶことができたのは、もともとはソシエとメシェーのふたり
のおかげだった。
メシェーの家はヒップヘビーのようなクラシックな飛行機の整備工場と、その飛行場を
経営している。そこに飛行機の操縦技術を習いに通い始めたのがソシエ。彼女は自分だけ
では寂しかったのか、お気に入りの使用人であるロランにも同じように操縦を習うように
勧めた。その結果ヒップヘビーやブルワンといった機体を操縦できるようになったロラン
が、学校が春休みで退屈していたアルを飛行場に連れてきてくれたのだった。
空中であらためてそのことを二人に感謝しながら、アルはソシエの競争の
申し出を受けるよう、ロランに頼んだ。
「競争か、楽しそうだね。ロラン兄ちゃん、やろうよ」
「よーし、いいですよ」
ロランはそれを受けて軽やかに機体をソシエ機と完全に並行な位置まで滑らせ、速度を
合わせた。ソシエ機を挟んで向こう側のメシェーも、鮮やかにロラン機と同じ動作をして
みせる。
3機のヒップヘビーが横一直線に並び、準備は整った。アルの胸も期待に高鳴る。ソシエ
が左前方に見える、街で一番高いビルを見やりながら叫んだ。
「あと7秒で通過するあのビルがスタートラインだからね! そこから一番早く工場に着
いたものが勝ち。いくわよ!」
「了解!」
ソシエ以外の三人が一斉に答えを返してすぐ、スタートの瞬間が訪れた。ビルから工場
までは一直線で距離もあまりない。エンジンを全開にふかして、3機のヒップヘビーは一
気に空を駆け抜けようとする。同じ機体であるから基本的に性能の差は無いし、調子の良
し悪しも3機とも似たような具合だった。また、単純な競争なので操縦技術の差もあまり
関係ないだろうとアルは考える。
そうなると勝敗を分けるものは重さだ。すこしでも軽い機体が勝つことになる。二人乗
りのアルとロランの機は当然不利なのだ。かすかではあるが他の二人との差が開いたよう
に見えて、アルは自分の体重が今この時だけでも消えてほしいと願った。
するとアルの願いが届いたのか自分達の機体が加速して、ソシエとメシェーに追いつき、
さらにはほんの少しだが前に出た。当然体重が消えてなくなるなんてことがあるわけもな
い。ロランが何とかしてスピードを上げたのだ。横目でそれを確認したのか、メシェーが
叫ぶ。
「やるねぇ、ロラン。でもあたしが負けるわけにはいかないでしょうが!」
そう叫んだのは、飛行機屋の娘であり、自分が一番ヒップヘビーに触れていると言う自
負があるからだろう。メシェー機が即座にロラン機に追いつき、二機による激しいデッド
ヒートが開始される。唯一ソシエ機だけがスピードを上げることができずに、徐々に置い
ていかれてゆく。
短い間だが抜きつ抜かれつの攻防を繰り広げたロラン機とメシェー機の勝敗は、結局は
わずかな差でメシェーに軍配があがった。二機がスピードを増した理由は同じだったため、
重量の軽いメシェー機がほんのわずかではあるが先にゴール地点に到達したのだ。
すこしの差で苦渋をなめたアルとロランに対して、メシェーは勝利のVサインをしてみせる。
敗者はそれを甘んじて受け入れねばならない。アルはがっかりしながら弱々しく手を振り返した。
続いてすぐにソシエ機もゴールしたところで、三人は空で遊ぶことをやめ、それぞれの
機体を着陸させた。地上ではメシェーの父、ラダラムが缶コーラをもって4人を迎えてく
れている。ラダラムはアルにコーラを手渡しながら訊いた。
「どうだ、空は楽しかったか?」
「うん、もう最高だよ」
満面の笑みでアルがそう答えると、ラダラムは満足したようで、笑いながら飛行帽をか
ぶったアルの頭をポンと叩いた。しかし今回のことは特別で、そうそう飛行機に乗せてく
れないだろうことぐらいアルにも分かっている。
そう思ってアルはすこし寂しい気持ちにはなったが、飛行後の爽快な気分を打ち消すま
でにはもちろん至らない。コーラを口にしながら、アルとロランはふたりで微笑みあった。
飛んだ後に飲むこのコーラは、最高にうまい。
ふたりが飛行帽とゴーグルを外してひと息つくと、メシェーとソシエがそばにやってき
た。二人とも左手にゴーグルと飛行帽を持ち、右手でコーラを飲み下しているが、表情は
対照的だ。すがすがしく微笑むメシェーと不満顔のソシエ。白い綿毛のような髪をかきな
がら、メシェーがロランに話しかけた。
「やっぱりあんたの機械のセンスは特別だね。一番飛行時間が短いのに、もうあたしと同
じことされちゃたまんないよ」
「同じことって何よ?あんたたちどうやったの?」
すかさず隣のソシエが訊く。まだ自分だけが置いていかれた理由が分からないようだ。
アルにも分からない。なぜあの時自分達とメシェーさんの機体だけ速くなったんだろう。
アルは傍らの兄を見やった。
するとロランは相変わらず不機嫌そうなソシエの顔を見てから、すこし遠慮するような
声音で答えた。
「機体の制御を繊細にやったんですよ。エンジンを全開にした分、機体のブレも大きくな
ったんです。だからそれを小さくしてすこしでも空気抵抗を減らそうと」
「そっか。だからあの時僕とロラン兄ちゃんのヒップヘビーが速くなったんだ」
「そーゆうこと。まぁ、分かったところでソシエにはまだ無理だろうけどね」
からかうようなメシェーの口調に、何よ、私だってやればできるわよ。とソシエが噛み
付く。そもそも気付かないのが致命的なんだよねぇ〜。悪びれずそう返したメシェーの言
葉に、アルとロランは顔を見合わせて笑った。とたんにボブカットの栗毛を躍らせてソシエが
鋭くロランを睨む。
あ、聞かれちゃったみたいだ。そうアルが思ったときには、すでにソシエのロランに対
する八つ当たりが始まっていた。あんたはウチの使用人のくせに生意気なのよ。とか、分
かったなら私にも教えなさいよね。だとか、とにかくめちゃくちゃなことばかり言ってい
る。
そんなソシエとロランの光景を見ながら、アルは子供なりにそうやってソシエがロラン
に甘えていることが分かった。
「でも、ロラン兄ちゃん鈍いからな。多分気付いてないや。でも今日のロラン兄ちゃんは
かっこよかったな」
「あの鈍ささえなきゃいいんだけどね〜。やるときゃやるおとこだし。まぁ、あんたはい
い兄貴を持ったんじゃないの」
アルとしては独り言のつもりだったのだが、いつの間にか隣にいたメシェーに聞かれてし
まったらしい。
メシェーにくしゃくしゃと髪をなでられながら、アルは優秀な飛行機乗りでもある兄を
誇らしく思い、自分が褒められたように嬉しくなった。その自慢の兄は、今は悪くもない
のに女主人に謝っているけれども。
終わり。
>76-81
リアルタイムで乙! 久しぶりに男やってるロランも見られて満足。
83 :
通常の名無しさんの3倍:03/03/28 09:18 ID:PAT+EPJB
ええな〜。なごむな〜。
ティファ「貧乳友の会…ですか…?」
シャクティ「そうです。貧乳友の会です。」
ティファ「……?」
シャクティ「最近世の男性達はオパーイの大きい女の人に夢中になりすぎるきらいが有ります。」
ティファ(それは…ウッソ君だけでは……?)
シャクティ「…と、言う訳でここに貧乳友の会を結成しようと思います。」
ティファ「あの…」
シャクティ「ナンですか?会員番号二番のティファ・アディールさん。」
ティファ「…え?」
シャクティ「私が会長兼会員番号一番ですから、ティファさんは二番です。それともティファさんは会長をやりたいんですか?」
ふるふるふる
思いっきりクビを横に振るティファ
シャクティ「そうですか。では早速活動を開始といきましょう。」
ティファ「あの…まだ入会するとは…」
シャクティ「先ずは貧乳友の会の会員募集から始めましょうね。」
ティファ「……あの……」
シャクティ「では、しゅっぱーつ!!」
シャクティ「かくかくしかじか…と言う訳で貧乳友の会に入会しませんか?」
ティファ「……しません…か?」
プル「あたし入ってもイイよ〜何だか面白そうだしw」
プルツー「ふん、確かにな。胸なんぞ戦闘の邪魔になるだけなのにそれがワカラン男共のなんと多い事か…」
リィナ「私は…最近ちょっとずつだけどおおきくなってるもん…」
リィズ「わ、私だって最近ブラがきつくなってきたんだから!」
マリーメイア「惨めな女ね。私は将来レディのように素敵なプロポーションになるのが約束されてますから…勝者は私です。」
リリーナ「現代の女性に求められているモノは胸の大きさではありません。キャリアです。」
ヒルデ「デュオが『ヒルデはそのままで素敵だ』って言ってくれてるし…(照」
スージー「シャクティが入ってるンなら私も入っていいよ」
ミネバ「シャアは『ミネバのつるぺた萌え〜』といつも褒めてくれるぞ……ところで『つるぺた』とはなんだ?ハマーン。」
ハマーン「さぁ、私には何の事なのか私には判りかねます…(シャア…後でぬっ殺す!!)」
シャクティ「結局集まったのはプルさんとプルツーさんとスージーの三人だけですか…」
ティファ「私たちより…年下…ばかりですね…(´・ω・`)ショボーン 」
シャクティ「そうですね(これじゃあ会費を集めるのは無理ですね…残念ですが)」
取り敢えず続くかも
捜査官の職務は肉体的にも精神的にも負担が大きいため、捜査官は全員が委託された専門医の定期的なカウンセリングを義務付けられていた。
セイラがローテーションでシロー以下08捜査班のカウンセリングを担当したことがあり、
その結果のレポートは新任の署長のリリ・ボルジャーノのもとに届けられた
リリ「『カウンセリングレポートまとめ。08捜査班は以上のような極めて個性的な隊員で構成されている。
独断専行、傍若無人、勧善懲悪、大胆不敵、直情径行、猪突猛進!
戦々恐々、自暴自棄、抱腹絶倒、荒唐無稽、本末転倒、空前絶後、近所迷惑、厳重注意!支離滅裂!!』※
面白そうじゃない」
ギャバン「ハッハッハ、俺たちと気が合いそうだ」
リリと特別機動隊「スエサイド隊」の新任隊長のギャバンは医者の報告を大胆不敵に笑い飛ばした。
※…元ネタは「パトレイバー」の香貫花(かぬか)レポート。香貫花はセイラと中の人が同じ。
中の人など(自粛
中の人はもういないんだ・・・
89 :
86:03/03/29 01:45 ID:???
そうだよ……
ノД`)・゚・゚・゚・
セイラさん(T_T)
ヤベエ、未だ傷が癒えてないや…
自分には直接関係ないけど、好きだった有名な人が死んでここまで残るのは珍しいyo
>>85 >シャクティ「結局集まったのはプルさんとプルツーさんとスージーの三人だけですか…」
これはティファを覗くと、シャクティも低学年だし
貧乳友の会ちゅーか、幼女の会な雰囲気が(藁
歴代で誰かツルペタさんは居ないもんかな?
Zのマウアー・ファラオ、サラ・ザビアロフ・・・
意外とハマーン様が貧乳だと萌かも<俺的に
あとはソシエ・ハイムとか貧乳の香りが
ロランとか
貧乳少女見つけた!
第08MS小隊のキキ・ロジータは洗濯板だった筈
>92
そうだった!>キキ・ロジータ
我らに惜しげもなく見せてくれた洗濯板を忘れるとは……迂闊でした
陽気なパーティも終わりが近づき、主催者のキラが挨拶に立った。
キラ「村の皆さん、今日は僕の誕生パーティに出席してくれて本当にありがとうございます。
そしてこれでお別れです。僕は行かなければなりません。行かなきゃいけないんだ…」
最後の方の言葉を口の中でつぶやきながら、キラは隠し持っていた指輪を指にはめ、
指輪の魔力は、昔キラが変態仮面から逃げるのに使った時のように、彼の姿を村人達の前からかき消した。
村人達のパニックは言うまでもない。彼らが大騒ぎする中を通り抜け、指輪の力で姿を見えなくしたキラは、ゆうゆうと屋敷に帰ってきた。
キラ「これで指輪は僕と一緒に村から消える。指輪は僕だけの物だ…」
ほくそ笑むキラ。その背後の闇から声がした。
アムロ「指輪の魔力をもてあそぶのは感心できないな、キラ。その指輪は置いていったほうが良い」
キラ「この指輪を狙っていたんですね、アムロ」
アムロ「そんな指輪はいらない。その指輪は人の精神をねじ曲げてしまう呪いの指輪だ」
キラ「そう言って脅すんだ。指輪は誰にも渡しはしない。僕の『いとしいしと』なんだ!!」
アムロ「『いとしいしと』。変態仮面も指輪のことをそう言っていた。キラ、お前も変態仮面のようになりたいのか?」
キラ「……(次のレス参照)」
アムロ「君がああやって堕ちていくのを見過ごすことは出来ない。外してくれ」
キラ「わかりました。指輪は置いていきます。この箱に入れて、厳重に封印をすれば誰も開けないでしょう」
キラは古い宝石箱を持ってくると、指輪を入れてアムロに渡した。渡されたアムロはキラを鋭い眼光でにらんで、
アムロ「……宝石箱に入れた振りをして右ポケットに隠した指輪を出せ」
キラ「お、おかしいな。入れたはずだったのに」
弁解するように言うキラからアムロは鋭い視線を外さない。気圧されて、やっとキラは脂汗を流して指輪を床に転がした。
そして指輪を手放したキラは憑き物が落ちたような表情でアムロに別れを告げ、住み慣れた家を立ち去っていった。
指輪の呪いに毒されたキラの図。
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,. -‐''" 、 くゝソノリ~i | - 、 , -‐'7ハ ヾニト- ~` ー- 、_
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貧乳
ラクス
カガリ
カガリは割とあるんじゃないか?>乳
98 :
祭りの後:03/03/29 17:15 ID:???
アル「今日の夜は見る番組がないなぁ…」
ギンガナム「案ずることは無いぞぉ少年!今日(3月29日)は「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」があるからなぁ!!」
アル「ただのクレしんの映画じゃないか」
ギンガナム「クレしんはなぁ、御大に楽しいテレビまんがのインスピレーションを与えたんだよ!」
その夜の兄弟宅。
ギンガナム「(クレしんの)実況中である!!」
ガトー「すばらしい、まるでサムライムービーの魂が形となったようだ」
カミーユ「人の家に上がりこんで何が実況中だ!そんな奴、修正してやる!!」
99 :
98:03/03/29 17:20 ID:???
上の補足。
>ギンガナム「クレしんはなぁ、御大に楽しいテレビまんがのインスピレーションを与えたんだよ!」
富野御大は、キングゲイナーの仮想敵(目標)はクレヨンしんちゃん、と発言しているので、
ギンガナムにそう言わせました。
100
>96-97
種のキャラで貧乳ってピンと来ないんだよな〜
しかしティファ、シャクティ、プル、プルツー、スージーって幼女隊+1ってカンジだなぁ〜
芸能界デビューでもさせようか(w
ティファとシャクティで第二のオセロというのも捨てがたいが
>>98 キラ「総集編だって立派な番組だよ!
うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」
>>99 クレしんの劇場版。途中から見たけどいいね。
リリ様の中身の人の姫役が際立ってたYO!
>>103 ひろし・みさえ登場直前、廉姫の気持ちに応えられない又兵衛。
シーブック「ハハッ、又兵衛の不器用ぶりはドモン兄さん並みだな」
アムロ「何でそこで行かないんだ!全く、これだからチェリーは…」
ガトー「貴公は武士道を理解していなぁい!私が「葉隠」に基づく武士道を小一時間…」
グエン「ローラがいれば私もいささか武士道の例を示すことが出来ましょう」
ガトー「笑止!衆道即武士道だとは片腹痛いわぁ!」
カミーユ「どうせ聞こえるなら聞かせてやるさ!サラ、好きだー!!(以下略)」
アル「カミーユ兄ちゃんがまた変な電波受信してるよーガクガク(((;゚Д゚)))ブルブル」
エンディング。
アル「・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ 」
ガトー「・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ 」
ギンガナム「・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ 」
年の小さい兄弟はもう寝てしまっただろう時刻、カミーユはベッドに身を横たえて部屋
の天井を見つめながら、自分の名前を小さく呟いてみた。
「カミーユ、か」
やっぱり、女の名前に聞こえる。「カミーユ」という名前が、男女どちらに名付けられて
もおかしくないものであることは、カミーユ自身だって知っている。そうとわかってはい
ても、どうしても女の名前だと感じてしまうのだ。
どうして俺はカミーユなんて名前なんだ。考えてみても仕方のないことだと分かっては
いるが、いったん始まってしまった思考は主人を無視して先に先に進もうとする。どうせ
まともな結論の出ない考えを振り切ろうと、カミーユは部屋の反対側にいるロランに視線
を向けてみた。
同じ部屋を使っている同い年の兄弟は、今日も嬉々として日課に励んでいる。ディアナ・
ソレルの写真の入ったスタンドを布で磨いているのだ。使っている布も古くなった服やタ
オルの切れ端ではなく、メガネや写真立てを拭くためのきちんとしたものである。節約家
のロランにしては珍しいことだ。
ロランは写真をほこりで汚したくないだけではないだろう。あの様子は、ディアナの写
真を磨くということそのものに意義を感じているようなところがある。いや、あれは意義
というより喜びだな。カミーユは自分の考えをそう訂正した。自分と同じ中性的という特
質をもったロランの顔には、穏やかで楽しそうな微笑が、いつものように刻まれている。
そんなロランの姿を見ながら、カミーユはあることに思い至った。考えてみればロラン
は、自分以上に性的なコンプレックスを抱えていてもおかしくないのではないか、と。家
の中でも母親的な役割をこなしているし、女装させられたことさえある。名前だって一部
の人間からは「ロラン」ではなく「ローラ」と、まるで女の子のように呼ばれているのだ。
それでもロランは、カミーユからは自分と違って性的なコンプレックスに悩まされては
いないようにみえる。苛立ちを抱えこみ、ふとしたことで怒りがちな自分とは対照的に、
ロランはいつも笑みを絶やさない。そこまで考えたところで、カミーユの胸にある推論が
生まれた。
自分がロランに比べてコンプレックスが強いのは、ロランよりも精神的に弱いからなの
ではないだろうか。ロランは自分より強いから、コンプレックスなど簡単に克服してしま
ったのだ。カミーユは認めたくなかった。弱い心を抱えて苦しんでいるなんて女々しい。
男らしくない。この考えは単なる思い過ごしだ。そう強く念じて、カミーユはこれまでの
推理にふたを押しかぶせた。
気付くとカミーユは、フォウの写真を入れたスタンドを手に取っていた。ロランほどで
はないが気を遣って磨いている写真立てには、やはりほこりひとつついていない。指が彼
女のエメラルドグリーンの髪をなでるように動く。写真の中でも輝いてみえるフォウの瞳
を見つめながら、カミーユは彼女のことに思いをはせた。
フォウはカミーユという名前を、優しくて好きだと言ってくれた。あの瞬間、カミーユ
はいままで抱いたことのなかった気持ちが胸に生まれるのを感じた。優しさも切なさも、
苦しみも憎しみさえも、ありとあらゆる感情が暖かな祝福につつまれたような、幸せな気
持ちだった。カミーユにとってその時の記憶は、何よりも大切なもののひとつだ。
「フォウ……」
つい、声に出して名前を呼んでしまった。こちらを振り向いたロランと、カミーユの目
があう。聞いちゃいけなかったかな、といったふうにすぐ顔をそむけたロランに、ほおが
熱くなっているのを感じながら、カミーユは呼びかけた。
「ロラン、その写真立てをふくクロス、後で俺にも貸してくれないか」
「もう一枚あるから、それを貸しますよ。」
ロランは彼の机の引き出しからもう一枚同じクロスを引っ張り出して、カミーユに向け
て放った。それを受け取ってカミーユは、照れを隠すような気持ちで微笑んだ。
「ありがとな。」
カミーユとロランは、それぞれが大切に思っている人の写真を入れたスタンドを、汚れ
が完全に取れているにもかかわらず磨き続けた。「こんなところ他の兄弟に見られたら、変
にしか思われないでしょうね」というロランの言葉に、カミーユは「そうだろうな」と心
地好く苦笑して、写真のフォウの顔をそっとさすった。
終わり。二人の部屋にあるフォウとディアナの写真を使ってみました。
109 :
ガロードとティファ(映画鑑賞編):03/03/30 09:14 ID:vH05d3C/
ガロード「ティファが見たい映画ってこれ?」
ティファ「……はい(こくり)」
ガロード「『嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』ってこれクレしんだろ?子供向けじゃん」
ティファ「駄目で…しょうか…?」
ガロード「いや、駄目じゃない、駄目じゃないけど…ホントにコレで良いの?他にも面白そうな映画あると思うけど…」
ティファ「私はガロードと一緒に…この映画を見たい…」
ガロード「わかった、ティファが其処まで言うんなら…おばちゃん、中学生二枚ちょうだい!」
ガロード「はい、ティファ。コーラとポッポコーン買ってきたよ」
ティファ「ありがとう…ガロード」
ガロード「売店もガキでごったがえしていて参ったよ〜」
ティファ「うふふ…そろそろ始まりますね」
−2時間後−
ガロード「うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」
ティファ「ガロード…そんなに泣かないで…」
ガロード「でも…愛し合う二人が…うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」
ティファ「私は…いつまでもガロードのそばにいるから…」
ガロード「ティファ…・゚・(´Д⊂ヽ・゚・グスン」
周りのどの子供より顔をぐしゃぐしゃにして泣くガロードとその手を引いて歩くティファの姿があったという
(終)
何か非常に簡単に情景が頭に浮かんだな(w
>>109 乙です。こちらもほのぼのしててイイ!!
感激屋のガロードと、それをなぐさめるティファ。
やはりこの二人はナイスカップルですね。
指輪を外したキラだが、旅装は解かなかった。
キラ「何か、さっきまで自分の中の違う誰かがささやいているようでした」
アムロ「違う誰か?」
キラ「ここ最近、その声が強くなってきていました。指輪を持ってモルドールへ行けって言うんです」
アムロ「…それで旅に出ようとしたのか。しかしモルドールは危険過ぎる」
キラ「モルドールに行くのは止めますよ。でもここは出ます。指輪の近くにいるとおかしくなっていきそうなんだ」
アムロ「行くあてはあるのか?」
キラ「フロンティア・サイド。昔行ったでしょう?妖精(エルフ)の領地なら安全じゃないですか」
アムロ「そうだな、それが良いだろう…。道中気をつけて」
キラ「さよなら、古い友人。魔術師アムロ」
キラが去った後、アムロは床に落ちた指輪を拾い上げようとした。しかし指輪をつまみあげた瞬間。
|:::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ===/ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ |::::::|
| =ロ -=・=- |, | -=・=- ロ=::::|
|:::/ヽ /ノ ヽ / ヽ|ヽ
|/ `─── / ` ─── | |
アムロ「!!」
悪意に満ちた二つの眼のビジョンが彼の脳裏に映り、思わず指輪を取り落としてしまった。
アムロ「あの眼の発するプレッシャー…あれがキラの精神を蝕んでいたのか…?」
そしてアムロもこの指輪の魔力に支配されていたかも知れなかった。冷や汗が流れる。
外ではアムロの不安に応じたように雷雨が突然降り出し、村人は大慌てでパーティの後片付けを始めた。
悪意に満ちた二つの眼の図。
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! |, / /'、.,レ/∧ ,ィ+tイ! !、!
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イイ!んだが………。
これ最後まで続けれるのかな?
暗く寒くなった部屋で指輪のことを考えているアムロの耳にドアがきしむ音が聞こえた。
アムロ「アルか?」
アル「ここにいたんだ。キラも見つからないし、どうしたのかと思っちゃったよ」
アムロ「ああ…。雨でずぶ濡れになってしまったな。今部屋を暖めるから、体をよく拭いて着替えてくるんだ」
暖炉にあたってホットミルクを飲みながら、二人は話していた。
アル「ねえ、やっぱり、キラは行ってしまったんだね…」
アムロ「知ってたのか?」
アル「キラは何も言わなかったけど、そんな気がしてた。だって、家族だよ?
……最近様子が変だったんだ。ずっと寝不足っぽいし、元気もなかったし。病気だったのかなぁ。
そのくせこの指輪だけは何時間もあきずに眺めてうれしそうに笑ってたけど」
アルがアムロに差し出したのはキラが置いていった魔法の指輪だった。
アムロ「指輪?!触って何ともなかったのか?」
顔色を変えて聞くアムロにアルは面食らったが、正直に何もなかったと答えた。
アル「これ、魔法の指輪でしょ?僕要らないからアムロが持っていってよ。アムロが魔法使いだからキラはあげるつもりだったんでしょ?」
アムロ「違う。僕も要らない。その指輪は使わないんだ」
声を振り絞って言った。自分のものにしたいという欲望を抑えるのに必死だった。指輪にはそういう魔力があるらしい。
アル「それじゃあどうしよう、この指輪」
アムロ「そこにある宝石箱に入れて鍵をかけて」
アルが箱に鍵をかけると、アムロは魔法でもう一度鍵をかけた。アルの前で魔法を使ったのはこれが初めてだ。
アムロ「僕は急用があるから行かなきゃならないが、2ヶ月以内に戻るから、この宝石箱はそれまで誰も知らないところに隠すんだ。誰にも秘密だよ」
雨も上がって翌朝。アムロはアルにしつこく指輪のことの念を押して村を去って行った。
才色兼備のセシリーといえば惚れる男も多いわけで、生徒会長のドワイトもその一人だった。
兄がいると聞いたので、彼はさっそく見に行くことにした。将を射るにはまず馬からだ。
人気取りの派手なパフォーマンスはお手の物だが、こういう念入りな根回しなどの地味な努力も怠らない。
それが奇人変人NTコーディ揃いのこの学園で凡人のドワイトが生徒会長の座をつかんだ理由だ。
パン屋にて。
ドワイト「このパン実に美味ですよ!さすがセシリーのお兄様!!」
ドレル「美味いだろう?実はそのパンを焼いたのは、バイトのシーブック君だ。セシリーも良い才能を見つけてくるな」
ドワイト「な、なんとーっ!!」
ドロシー「( ´,_ゝ`)プッ(・∀・)ニヤニヤ」
ゴマをするつもりが思い切り狙いを外した上に、その様子をショーウインドウの向こうにいるクラスメイトの
ドロシー・ムーアに見られ、格好の悪いことこの上ないドワイトだった。
議論スレにもあったけど、正直指輪ってスレち(ry
指輪つま(ry
対シャア戦(スパロボにて)
アムロ 「シャア!俺達と戦った男が何故地球つぶしを!?」
カミーユ 「クワトロ大尉・・・あなたが本気で地球を潰すというのなら!」
ジュドー 「ほ、本気かよクワトロ大尉!」
キンケドゥ 「クワトロ大尉!地球を潰すことに何の意味がっ!?」
ヒイロ 「赤いモビルスーツ・・・シャアか・・・!」
シャア「アムロとヒイロに嫌われました…。(つД▼)゜。
ディアッカ「頼もー!今日はデュエルを申し込みに来たぜー」
新しいゲームを買ったけど対戦相手が見つからなかったらしい。
来るのは良いけど、いつもこの家の兄弟には負けてるんじゃなかったのかディアッカ?
ドモン「デュエル?決闘か、面白い。相手になってやるからどこからでもかかって来い」
ディアッカ「ィェ、ゲームデショウブデス」
ドモン「何だ。俺はそのゲームはやらんから他の奴に言え」
ディアッカの挑戦を受けたのはシーブック、ガロード、一番チビのアルだった。
ディアッカ「何でいつも勝てないんだ、ホワイ?」
一本も取れないお前は、はっきり言って下手なんだよ。ブラフやフェイントに釣られ過ぎ。
ディアッカ「他に相手いないの?」
いたって負けるだろう。
初代ハロ「ハロ、ハロ、ショウブショウブ!」
旧型のハロが転がってきて、手をにゅっと伸ばした。
ディアッカ「このオールドファッションなロボに出来るのかぁ?」
さあね。やってみれば?
パーフェクト負け。秒殺。このロボット強過ぎ。
ディアッカ「チートだチート。あんな無茶なボタン連射、指にバネを入れてないとインポッシブルに決まってる!」
……あのさディアッカ、ロボットだったら指を動かすのにバネとかの機械仕掛け入れてて普通じゃないか?うん、そんだけ。
初代ハロ「バカジャネーノ?」
age
キャッチャー
ピッチャー
最近このスレを見にきた新参者なんだが、
…アスランは主人公じゃないんだな?
>127
種の設定上ではそうなってるが、
本編を見た限りではどう考えてもただの脇や(ry
417 名前:名無しさん@非公式ガイド :03/04/01 12:27 ID:???
第二羽で種が出たら、他作品のヒロインも片っ端から寝取られます
もちろん、プルとプルツーも寝取られます
その後、キラ君はクワトロさんにぬっころされますが
429 名前:名無しさん@非公式ガイド :03/04/01 12:30 ID:???
>>417 キラ「やめてよ、クワトロさんと僕が喧嘩したら
僕に勝てるわけないだろ」
ワロタ
>>127 まあ、あなたが出したいなら別に良いんじゃ?
パラレルってことで。
アスランだって、一応名目上は仮にも主人公ってなっているはずだったようなニュアンスなわけだしw
アスランはパラレル止まりか。哀れ(w
キラより人気は有るのに、「一応」主人公って
言われるアスランには涙を誘う物があるなぁ…(w
最初は完全にスルーされてて、でもどっかで一応議論になったよな>アスラン
ただそのときには既に設定が立ちまくっていたから、流れでそのままスルーされちまった。
もう随分マターリしてるし、新ネタを振ってもいいんじゃないかと自分は思う。>127
アスランの話を書くのは勝手だが、兄弟に入れるのは面倒だ。
>>134 別に他の人の話においてまで兄弟に入れる必要も無かろうて。
書きたい人が書きたいものを書けばよろし。
主人公が兄弟と言うはんいで。
歴代主人公(映像化作品)の一人であることは間違い無いからな
>127
とりあえずこれ嫁
www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=shar&key=1042456798&st=950&to=950&nofirst=true
つーかこういう話は避難所でしる
ジュドー「…アスランさんが新たに兄弟となった訳だね。よろしくね。」
ガロード「キラ兄さんみたいに局地的なOSじゃなくて汎用性の高いOS作るのが得意らしいけど…」
アスラン「…うん。サンプルがここに…」
キラ(アスラン、僕にだけは口うるさいんだよな…はぁ…。)
ウッソ(これでネット方面では敵無しだね。)
カミーユ「イージスももう運びこんだんだって?」
アスラン「ええ…そうです。」
アムロ(これで…うちの会社の周囲の同盟関係がより強固に……。ザラカンパニーは崩れ去った今…(・∀・)ニヤニヤ)
ロラン「キラ、確か彼は身体能力もキラ以上でしたよね。」
キラ「ええ。ドモン兄さんの次くらいだと思いますけど…」
ロラン「じゃあ、これ…開けてくれませんか?今まで、ドモン兄さん以外の誰も開けられなくて、
ドモン兄さんに任せると壊されるんで…。」
アスラン「あ…ああ…わかった。」(易々開ける。)
シーブック(ますます影が…)
コウ(薄くなる…。)
シロー(しょぼーん。)
(何となく。拙いならスルーしてください。)
兄弟になるにも成り行きなどを説得力のあるネタにしないと
楽しめもしないしどうすればいいのか読者も職人も困るだろう。
ネタフリにしてももう少し考えた書き込みをしましょうよ。
(議論スレに書くべき内容だったかな?個人的には微妙なところだと思っているのだが)
>>127 んなこといったらWはガンダムパイロットの5人とも主人公だったんじゃないの?
0080のバーニィとクリスも主役だったようだし。
142 :
通常の名無しさんの3倍:03/04/03 22:03 ID:2nEHmMp1
保守?
>>138 単品としてワロタ。ラス3行が特に涙を誘う。
とある日の深夜、カミーユとロランの寝室
カミーユ「・・・フォウ・・・」
カミーユは月明かりの中フォウが写っている写真立てを手に持ち眺めていた。
深夜2時過ぎ月明かりが雲に隠れたのを機会にカミーユは写真立てを元の位置
に戻し眠りに付こうとしていた。
バサッ
カミーユはふとした物音に気づき音の方に振り向いた。
そこには、人影は無くただ静かに寝息をたてて眠りに付いてるロランの姿し
かなかった。
カミーユ「さっきの物音は・・・?」
暗がりの中、物音の正体が気になるカミーユは暗がりの中辺りを見回した。
カミーユ「確かロランの方から聞こえた気が・・・」
カミーユはロランを起こさないよう静かに立ち上がりロランの方に歩いて行
った。ロランの寝ているベッドの側にロランが掛けているはずの毛布が落ち
ていた。さっきの物音はロランが寝返りをうった時に毛布がはだけて床に落
ちた音のようだ。
カミーユ「何だ・・・ロランか。ロラン、風邪ひくぞ」
カミーユは、そう言いながら床に落ちた毛布を拾い上げるとロランに掛けよ
うとした。
その時、雲に隠れた月が姿を現しロランの寝姿を照らし出した。
ドキンッ!
カミーユはロランの少女の様な寝姿を見て顔を赤くし手に持っていた毛布を
床に落としただ呆然とロランに見入っていた。
月明かりに照らされたロランの寝姿はうなじから始まり、背中、腰、お尻と
美しく見事な曲線を描いたまま、すやすやと寝入っていた。
ドキドキ・・・
カミーユ「ロッ・・・ロラン・・・」
続く
アムロ兄ちゃんは人の名前が書かれたカードを一杯持ってる。
アムロ「仕事柄、こういうことは多いからね。名刺は便利だよ」
これは旧世紀から続く習慣で、仕事で他の会社の人に会ったりする時は自分のカードと相手のカードを交換するんだって。
このカードはえーと、「クラブ酒楽 ジュンコ・ジェンコ」。仕事でこういうところも行くの?
アムロ「あ、ああ。そうさ。仕事だよ」
ウッソ「どこが仕事なんですか、おかしいですよアムロ兄さん!」
ウッソ兄ちゃん、何怒ってるのさ…。
シロー兄ちゃんは名刺って使うんだろうか?
シロー「名刺?俺はアムロ兄さんとは仕事が全く違うから、ああいうのは使わないな。俺はこれが名刺代わりだ!」
そう言ってシロー兄ちゃんは警察手帳を見せてくれた。IDカードにいろんなハイテク装置が組み合わされたスグレモノだって。
これを見せれば、乗用車もリニア鉄道も飛行機も堂々とハイジャックできるんだって!
シロー「アル、それは刑事ドラマだ…」
ドモン兄ちゃんは…、
ドモン「名刺?俺はこのキングオブハートの拳が名刺代わりだぁッ!!」
そう言うと思ったよ…。
ドモン「くっ…修行に行ってくる!」
悔しそうな顔をしてドモン兄ちゃんは荷物をまとめて出て行っちゃった。
ドモン兄ちゃんが家を飛び出してから何日か経って家に電話がかかってきた。
ロラン「はい、ああこんにちはグエンさん」
グエン「ローラか!助けてくれローラ、ローラァぁぁぁ!!」
ロラン「い、一体何があったんですか?!」
……
ロラン「ああ、そうですかわかりました。それではしばらくお願いします。それじゃ」
グエン「ローラァぁぁぁ!!!」
ねえ、何て電話かかってきたの?
ロラン「ドモン兄さんがグエンさんのところに弟子入りさせろって押しかけてるんですよ」
ドモン兄ちゃんが何であの人に弟子入りするのさ?
ロラン「しれっとした顔で嘘をつく方法を教えてくれって言ってるんですよ」
困ってみるみたいだけど良いのかなぁ。
ロラン「ええ、だからこれもグエンさんの手の込んだ嘘なんでしょ。フフフ」
通称ガンダム兄弟達は今、非常に騒がしくなっていた。
もしかしたら家の経済事情が好転するかもしれないのだった。
ことの起こりは一枚のハガキ、そしてその後舞い込んだニュースだった。
ガロードは地方のゲームセンターで行われた予選を勝ち抜き、
見事決勝トーナメントへの出場を果たし、その旨を伝えるハガキが届いたのだ。
これは別にこの兄弟達にとって驚くべきことではなかった。
ガロードは得点ランクでも対戦でも全国で常に上位に位置するつわもので、
かなりのゲーマーなら誰でも知ってるほどの腕前の持ち主だったからである。
しかし所詮遊びは遊び、学校の人気者にはなれても家庭内ではたいして騒がれもしなかった。
だが・・・・・・それを一変させるニュースが舞い込んだのである。
「一千万円!!?本当にか!!?」
「ああ、間違いないみたいだよ。アムロ兄さん」
「もしも上手く行けば俺以上の高給取・・・・・
まじめに公務員やってるのが馬鹿みたいだなぁ・・・・・・」
始まりはネットで飛び交ったうわさだった。
「某ゲーム会社が今度の大会の優勝者をプロゲーマーとして向かい入れる準備をしている。
それも契約金は年間1000万円以上を予定しているらしい」
最初は一笑にふされた。プロゲーマー、それはまだ世間的にはまだまだ認知されていない職業である。
特にこの国ではまだ一人もいないのが現状だ。
しかし・・・・・隣の国で実際に1000万円並の給金を受け取っているプロゲーマーの存在の事実、
その会社のそのゲームに対する入れ込み具合、等など様々なニュースソースが
ネットで飛び交うたびに「もしかして?」と皆が思い始めていた。
しかも今回の大会の規模は今までのゲームの全国大会の比ではなく、
そのことが更に期待を膨らませていたのだ。
「1000万、もしも入れば兄弟はあと10年は食いつなげる!」
「1000万・・・・・大型任務10回分か、やるな、ガロード」
「1000万・・・・・それだけ入ればご飯をもう少し豪華に出来ますね」
「なんとぉぉぉぉ!!1000万といえばアンパン分!!」
「ゲームしただけで1000万なんて・・・・・世の中おかしいですよ!!ガロード兄さん!!」
「給料が入ったら少し貸して欲しいな・・・・・最近はガンプラも高いから」
「ほう!その若さで1000万とはな!貴様ギンガナム隊に入らんか!?」
どんどん兄弟のボルテージが上がっていく、まるで確定事項のような話し方にすらなってきた。
「お前らちょっとは落ちつけよ、それとギムのおっさんは相変わらず言ってることわけわかんねーよ」
一方当の本人のガロードは周りが騒ぎ立てることで逆に冷静になっていた。
「その噂が本当かどうか全然わかんねだろ」
「いや、結構信用できる『ニュースサイト』でも扱ってるし本当な可能性がかなり高いと思うよ」
PCの鬼のキラが『信用できるニュースサイト』と言う以上ただのニュースサイトではない。
一般人など立ち入るどころかその存在すら知らない裏サイトである。
「いや、でも優勝出来るかどうかわからんねーだろ、自信がないわけじゃねーけど・・・・」
「勝算は何割程度?」
シローの質問にガロードはしばし考えるとこう答えた。
「3割強ってとこかな・・・・・格ゲーは流れの要素が強いし」
「3割強・・・・・・それではダメだ!!
いいか、皆!!これから俺達の力を総動員して勝率を9割、否、10割まで上げるんだ!!」
「ええ!?それはちょっと無「「「「「「「「「「「おう(はい)!!」」」」」」」」」」」
後にガロードはこう語りました。
「皆目がいってました、あんな兄弟達を見たのはあれが始めてだぜ・・・・・」
(続く)
さっきまで毛布を持っていたカミーユの手はいつの間にかロランのベッドに手
をかけ、もう一方の手はロランの髪を触っていた。ほのかに香るリンスの甘い
匂いがカミーユの鼻を擽る。
カミーユの心の声「カミーユ!何をしてるんだ?そこで寝ているのは、弟のロ
ランなんだぞ!!毛布を掛けてさっさと自分のベッドに戻るんだ!」
カミーユの心の声とは逆に行為はエスカレートして行く。カミーユの手はロラ
ンの髪を離れ頬を撫でながら唇に進んで行く。
心の声「止めろ!止めるんだカミーユ!!そんなことをしたらどうなるか解っ
ているのか!?グエンやシャアと同類になるんだぞッ!!」
カミーユは心の中で葛藤していた。ロランは自分の弟!。でも、可愛い。自分
はロランのお兄さん!。ハァハァ。それに男同士!。でもイイ。禁断の行為を
行う訳にはいかない!。
ロラン「んふぅ・・・ディアナ様ァ・・・」
突然の寝言にカミーユは驚いたが行為は止まらなかった。
ロランの唇を撫でた手は、そのままロランのパジャマのボタンに伸びていく。
カミーユ「ロッ・・・ローラァ・・・」
心の声「だめだ!止めるんだ!!ローラじゃない!ロランだ!!弟なんだぞ
!!」
ポンッ!
ふいに肩をを叩かれたカミーユは我に返り後ろを振り向いた。
グエン「やあ、カミーユ君。頑張ってるかね。」
唖然としているカミーユの前にニヤニヤしているグエンが立っていた。
グエン「ああ、私の事は気にしなくていい。それよりも続きを行いたまえ。
新たな同士の誕生だ。口惜しいが私は2番でいいよ。」
カミーユ「こんな時間にあんたは、なんなんだ!?あんた達がこの世に存在し
てるからッ!!修正してやる!!!」
カミーユはグエンをボコボコにし窓から捨てた。あまりの騒がしさにロランが
目を覚ました。
ロラン「兄さん・・・こんな夜中にどうしたの?」
カミーユ「うあぁぁぁーーッ!!ロランッ!俺を修正してくれぇ!!」
終わり
>>151 >カミーユ「うあぁぁぁーーッ!!ロランッ!俺を修正してくれぇ!!」
それはそれで誤解を招くと思うがw
アスランが兄弟に追加(と言うよりは居候)された日の夜も、
相変わらずキラ達は経営する違法サイトを開きつつ、に関する立案をしていた。
キラ「…だから、鯖屋さんから負荷の問題が…」
ウッソ「…でも、チャットルームと掲示板は欠かせませんよ…。」
ジュドー「…そうだよな…。でも、掲示板に利用料取るわけにもいかないし…。」
ガロード「広告ももう限界だしな…。いっそ、掲示板とチャット、レンタルにするか?」
キラ「そうはいかないよ。ああいったところは大概18禁は禁止だし。」
アスラン「キラ〜」
アスランの声は話し合いに熱中しているキラに届く事はない。
ウッソ「…でも…このままだと、今月で…。」
ジュドー「……だからといって、チャットを無くすのもな…。」
アスラン「…キラ…いるのか?入るぞ。」
アスランが部屋の扉を開ける。因みに、PCではモロにエロサイトが開かれている。
四人(シマッター(汗))
アスラン「…ん?…エロサイトか?……まだお前達喪18歳にはなってないだろ…。」
ガロード「そうじゃなくて、管理してるんだよ。」
3人(ガロードのバカヤロー!!!)
アスラン「…あ、なるほど、そうなのか…。それにしても、キラは相変わらず無駄に負荷が高いプログラムの仕方するんだな。直してあげるよ。」
キラ「…あ…ありがとう…。」
ジュドー(感応)「…キラ兄さんの友人だけあって…。」
ウッソ(感応)「早いですね…。」
ガロード(コーディネーター…こういう分野では完全にNT以上だな…。)
アスラン「でも、18歳になっても無いのに18禁サイトの管理っていいのか?」
キラ「サイトを覗くのは18歳以上からだけど管理するのは別に制限ないしね。」
アスラン「なるほど…。それはそうと、キラ…明日の課題、やったのか?…やってないじゃないか。こんな(以下、小三時間ほど説教。)」
キラ(アスラン…相変わらず僕にだけは口うるさい…。)
三人(説教の方向がちがく無いか?後…怒らせると厄介すぎるほど厄介なタイプだな…。)
>>157 まちがえて物凄い初期スレを覗いたのかと思ってしまった。
なんだか新鮮な気分だ。
>>157 見ていて笑った。
そうそう、アスランてズレてんだよな、と(w
>>150 おもしろかったでつ
ガロ主役の話は少ないんで新鮮
がんがってくだちぃ
>>150の続き
その1・ドモン・カッシュの特訓
「格闘を扱ったゲームなら格闘のことを学ぶべきだ、
まずは軽くマシンガンの弾を手で受け止める練習だ!!」
「ぎょわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「うわぁ。こりゃミンチより酷いや」
その2・ウッソ・エヴィンの特訓
「左手も右手も同じ様に使える訓練をしましょう。
これで事故や何かで片手を怪我しても安心です」
「いや、ゲームは両手使うし意味無いんじゃ・・・・・」
「口答えをしないでください!!まずは箸を左手のみで使って
こっちのお米一合分をこっちの器に移してください。終わるまでここを離れさせませんよ!」
「・・・・・・・・」
その3・カミーユ・ビダンの特訓
「お前の技術とNTの感が合わされば絶対に勝てる!!」
「それはいいけど・・・・・なんで地上にいるのにノーマルスーツを着させるんだ?
しかもなんだ?この足元の機械は・・・・・・・」
「ノーマルスーツのみで宇宙を放流すれば『宇宙の心』がわかるようになる!」
「いや、それはあまりに無茶苦茶・・・・」
「幸いここには物資を宇宙に送るためのカタパルトがある!!では早速・・・・・射出!!」
「ぎょわあああああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・」
・
・
・
・
・
「なんだろう、あれは。ゲーム画面かな?いや、違うな。
ゲーム画面はもっとこうぶわぁぁと音がするもんな・・・・」
「良し、見事に成功だ!」
「そうか?」
その4・シロー・アマダの特訓
「ボタンが潰れるまで打ち続けろぉぉ!!!」
「今更連打の練習かよ!!俺がやるのはファミコンか!!?
今時連射力なんてゲームの腕に関係するかよ!!」
「目標は秒間16連打だ!!」
「俺は高橋名人かよ!!」
その5・ヒイロ・ユイの特訓
「目標をしとめるにはまず目標の観察を怠らないことだ」
「うん、まぁ基本だな」
「幸い敵はお前のキャラを倒すことに集中している。その時が最大のチャンスだ」
「攻撃してくる時の隙をつく、か。これまた基本だな」
「敵がゲームに集中している隙にこの極小の毒吹き矢で相手を・・・・」
「敵って対戦相手そのものかよ!!ただの反則じゃねーか!!」
「心配するな、この矢は特殊な素材で出来ていて人間の体液で溶ける。
毒は体内で完全に分解されてしまうから証拠は何も残らん」
「そういう問題じゃねー!!」
その6・キラ・ヤマトの特訓
「大丈夫!僕に良い考えがあるんだ」
「どんな?」
「そのゲーム向けに遺伝子改造すればどんな大会でも優勝間違い無し!」
「・・・・・・・・帰れ、お前はもう」
163 :
ロラン・ローラで大騒ぎ:03/04/05 23:15 ID:IX9EmBdA
(又、大分間が空いてしまいましたが良かったら読んでください)
ピンポーン
チャイムが鳴るや否や、返事も待たずにズカズカと家にあがり込んで食卓に来る者がいた。
シャクティだった。
ウッソ「なんだよシャクティ、朝っぱらから人ん家に無断であがりこんで!しかも左手に引きづってるの誰!?」
シャクティ「この人、畑にいたの。何やらこの家を見張っていたようだから怪しいと思って連れてきたの。」
アムロ「貴様、昨夜シャアの屋敷でミンチにされていた・・・」
カクリコンだった。あれから体勢を立て直し、一家を監視していたのだ。
シロー「コイツには後で聞きたい事が山ほどあるから俺が預かろう。しかしシャクティちゃん、ありがとう。こんな凶悪な男を連行するとは
大手柄だよ。たいしたもんだ!」
シャクテイ「いつものように畑の作物を無断で引っこ抜いてたら、この人が出てきたんです。暴れるし怒鳴るから、神にこの人が静かになるよう祈りを捧げたら、このように大人しくなりました。」
当のカクリコン、大人しくなったというより完全にノビてしまっている様子だった。
ウッソ「サイキッカーのパワーでねじ伏せたんでしょう、彼女には造作もないことです・・って又僕の畑で勝手な事を!」
その時シャクティはある者を見つめていた。それはロランだった。
シャクティ「そこの私と同じクロンボげな女の方、ロランさんですね。なんというお姿に変わられてしまって・・・」
ロラン「え、いや、実は・・・」
シャクティ「経緯や事情はどう在れ、お困りでしょう。私の祈りが届けば皆様の苦痛も一時は掬い取る事ができましょう。
わかりました、それでは・・・」
自分勝手に納得すると、シャクティはその場にひざまずき、黙祷し始めた。すると・・・
ロラン「あ、胸が引っ込みはじめた、体が元に戻ってゆく!」
一同「す、すごい!」
164 :
ロラン・ローラで大騒ぎ:03/04/05 23:16 ID:IX9EmBdA
気を失っていたカクリコンが目を覚ました時、自分は見張っていた家に運び込まれて簀巻きにされていたのに気づいた。
監視していた家族が全員ここにいて自分を見下ろしている。
アムロ「おい、貴様が何のつもりで我々を見張っていたかは知らないが、これに懲りて2度と着け回すような事はするな。今度は昨日のようなミンチではすまないぞ。それと、誰かを探しているのならお門違いだ、ここにはお前の探している人間は居ない。例えば・・・」
そういってロランを振り向く。するとロランは上着を脱いで上半身裸になった。
シロー「ロランは見ての通り俺達の弟だ。ローラ・ローラなる女性は俺達の身内にはいないからお前の雇い主にそう伝えろ!それで今後何もしてこなかったらお前の犯行は不問にしてやる。だがそうならない時は、警視庁捜査08課が問答無用の家宅捜査を行うからそう思え!」
カクリコン「08課・・・貴様まさかあのシロー警視!」
震え上がるカクリコン。
アムロ「そういう訳だからお引取り願おう、ドモン、やれ。」
ドモン「おうっ!」
そういうと台所の勝手口を開け、ドモンはごみ袋を掴むようにカクリコンを持ち上げ、ひょいっと投げた。体は一気に5,600M先まで飛んでいった。
とある日の日曜日・・・ガンダム家の家、午前10時半
この家に住んでいる兄弟達は、皆それぞれに休日を過ごしていた。長男のアムロは緊急の社内会議。次男のシローは久々の休暇でアイナとデートに。
三男のドモンは「俺より強いやつに、会いに行く」と言い家を出た。五男のカミーユはアルバイトに、六男のシーブックは一人でふらふらと町に、
七男のロランはソシエに呼ばれハイム家へ、八男のキラは憂鬱な表情を浮かべフレイの下へ、九男のヒイロはいつの間にか家を出ていた。十男のガロードは十一男のジュドーと共に出かけ、十二男のウッソはデジカメを手に町へ、十三男のアルはクリスと遊園地に。
そして家には、コウだけが取り残されていた。
コウは部屋の中で昨日買った、ジオニック出版「ジオニックMS大全集」という分厚い本を見ていた。実はこの本には魅力的なノイエ・ジールの精巧なおまけフィギアが付いておりコウはそのフィギア欲しさに19800円の本を大枚をはたいて買ったのだった。
コウ「う〜〜ん・・・やっぱりジムやガンダムもいいけどジオニック社のMSは格別だなァ・・・ォおッ!これは!?新型MSの設計図面!!こんな企業秘密まで載せていいのかぁ!?さすがジオニック社が出版した雑誌だ。」
コウは目をキラキラと輝かせながら本を見入っていた。
プルプルプルプルプルプルプル〜
コウ「ん?・・・電話か?」
コウは「ジオニックMS大全集」を机の上に置き電話を取りにリビングに降りていった。
コウ「もしもし」
ニナ「もしもし?あっ、コウ!?あたしよ!ニナよ。」
コウ「・・・現在、この電話は使われておりません・・・番号をお確かめになってもう一度おかけ直し下さい」
ニナ「ちょっと!コウなんでしょ!ねえ!」
ガチャン!
コウはニナからの電話を澄ました顔で切りさっきの続きを読もうと二階の自室に戻ろうとした。コウはニナとの関係を兄弟達の協力の下、別れるのに成功したばかりだった。
コウ「ニナとは性格が合わないんだよなぁ・・・どこかに趣味が合って性格がいい、かわいい女の子が落ちてないかな・・・」
プルプルプルプルプルプル〜
コウ「また、ニナか!?性懲りもなくッ!」
コウは、多少頭に血を上らせ勢いよく受話器を取りそして叫んだ。
コウ「またかッ!しつこいぞ!俺とお前の関係はもう終わったんだ!二度と電話をかけないでくれ!!」
?「言ってくれるねェ・・・いつからそんな大きな言葉が吐ける様になったのかねェ・・・子兎ちゃん?」
コウ「ハアぁぁぁぁぁ〜ッ?・・・シっ・・・シーマ・・・」
シーマ「まあ、いいさね。たまには感情も吐き出さなきゃねェ・・・あっちの方も吐き出させてあげるよ・・・子兎ちゃん・・・ジュルッ!!」
ゾクゾクゾクッ!!コウの背筋に快感とも不快感とも言えない感触が走った。
コウ「・・・申し訳御座いませんでした・・・今日はどういったご用件でしょうか・・・」(泣)
シーマ「そんなにかしこまらなくてもいいさね。さっきのあんたはイカしてたよォ。いつもあのくらいの度量があればねェ。ところで、今、暇なようだねェ・・・どうせ一人で本でも読んでるんだろ?」
ドキィッ!
コウ(な、なんで知ってるんだ?)
コウ「いやぁ・・・こ、これから弟達と町へ買い物に・・・」
シーマ「・・・嘘はいけないねェ・・・二度は聞かないよ・・・暇なんだろ?」
コウ「ッ!・・・ハイ・・・暇です・・・」(泣)
シーマ「おお、そうかい!暇かい!いやぁ私も暇だったんだよ!お互い暇人同士、ちょっとドライブにでも行かないかい?」
コウ「ドッ!ドライブ・・・ですか?」
シーマ「ん〜〜そうさねェ・・・今11時になるところだから・・・12時に迎えに行くよ。それまでしっかり男を磨いておくんだよ。」
ガチャン!・・・プー・・・プー・・・プー・・・
コウ「に、逃げなきゃ!」
コウは、自分の手荷物を持って逃げようと慌てて階段を上ろうとした。ところが足を滑らせ階段の角に頭を打ちつけその場で気絶してしまった。
シーマ宅
コッセル「姐さん!クルトから通信が入りましたぜ!」
コッセルは無線機を手に持ちシーマに駆け寄った。
そわそわ
シーマ「あ、焦るんじゃないよ!で、守備はどうだい?」
そわそわ
コッセル「ちょっとお待ちください・・・どうやらコウのやつは家から出る気配は無いみたいですぜ!」
シーマ「!そッ!そうかい!やっとコウも覚悟を決めたんだねェ!嬉しいよ!」
コッセル「姐さん!やりましたね!!後は、姐さん!決めるだけですぜ!!」
シーマ「コッセル!それ以上言うんじゃないよ!」
シーマは顔を耳まで真っ赤にさせ照れ隠しにコッセルの腕を思いっきり抓り上げた。
コッセル「イタタ、姐さん、痛いですよ!・・・姐さん?痛ッ!痛い!姐さん!痛い!あッ、俺の腕から血が!!姐さん放して下さい!」
シーマ(コウ、待っていな。前回は逃げられて聞けなかったけど、今日こそはお前の口から告白の言葉を聞くまで・・・放さないよ)
コッセルの言葉が聞こえていないシーマはさらに強くコッセルの腕を抓り上げながら決意の炎を立ち上がらせていた。
昼、12時ちょっと前
キキィーッ!
ガンダム家の家の前にシーマカラーのオープンスポーツカーが止まった。シーマは車の中で無線を手に持ち、
シーマ「クルト、その後の守備は?」
クルト「姐さん。変わりなしです。家からは一歩も出ていませんぜ!」
シーマ「ご苦労。・・・クルト・・・迷惑をかけるな・・・」
クルト「姐さん。それは、言わない約束ですぜ!あっしは、姐さんの幸せな姿が見たいだけですぜ・・・じゃあ姐さん、あっしはこれにてしつれい致しますぜ!・・・姐さん!頑張ってくだせェ!!」
シーマ(クルト・・・嬉しいこと言ってくれるねェ)
シーマは部下達の励ましの言葉に感激し少し目を潤ませながら車から降り、玄関まで歩いて行った。
ピンポーン・・・
シーマ(出てこないねェ)
ピンポーン・・・ピンポーン・・・
シーマ(まさか、クルトの監視の中・・・逃げられた?)
シーマはドアノブに手をかけた。・・・ガチャ・・・ギイィィ・・・
シーマ(開いてる?じゃあ家にいる?)
シーマ「邪魔するよ。コウは居るかい?」
しかし帰ってくるのは静寂だけだった。
シーマ「本当に誰も居ない?・・・また・・・逃げられたかねェ・・・」
シーマはそう言うと少し悲しそうに玄関を出ようとした。その時、不意にシーマの視界に階段の近くで倒れてるコウの姿が入った。
シーマ「ッ!?・・・コウっ!!」
シーマはコウの側に駆け寄りコウを抱き上げるとリビングのソファーに寝かせた。そしてコウの頭の怪我の具合を見るとシーマのバッグに常備してある熊さんの絆創膏を出しコウの額に貼り付けた。
シーマ(コウ・・・これからは、どんな時でも・・・アタシが付いているからねぇ・・・)
シーマはコウの頭を自分の膝の上に置き誰にも見せなた事のない優しい表情を浮かべていた。
数時間後
コウ「ッ!痛!イタタ・・・」
コウが気が付いたようだ。シーマは嬉しそうな表情を殺しながらコウに問いかけた。
シーマ「ッ!コウ!・・・気が付いたかい?」
コウは、なぜここにシーマが居るのか判らなかった。そしてなぜシーマがコウを膝枕しているのか判らなかった。コウは少し錯乱状態にあった。
シーマは(コウ・・・頭は痛むかい?)と言いかけたその時だった。コウは突然起き上がりシーマに向かってとんでもない事を口走った。
コウ「なにしてるんだ、あんたは!なんで家に上がりこんでいるんだ!」
シーマはコウの突然の叫びに唖然としていた。
シーマ「なにを言ってるんだい?12時に迎えに来て(ちょと強制的だけど)・・・出てこなくて・・・家の中でお前さんが倒れていて・・・」
コウ「帰れ!迷惑なんだよ!!いつも付きまといやがって!!誰がお前に頼んだ!!」
コウはシーマを玄関に突き飛ばし二度と来ないでくれと言い放ち扉に鍵をかけた
シーマは玄関先に突き飛ばされた格好のまま茫然自失としていた。そしてしばらくたった後よろよろと車に乗り込み、行く当ても無く走り出した・・・行く当ても無く・・・。
171 :
ロラン・ローラで大騒ぎ:03/04/05 23:41 ID:IX9EmBdA
ほっとする一同。ロランが男に戻り、賊も追い払った事で、ロランをはじめ兄弟は安堵の空気に包まれた。
シーブック「いやぁ、いきなり事態が好転して良かったぁ!」
アル「ロラン兄ちゃん、男に戻れてよかった。」
カミーユ「これで変な奴等もロランには手を出さなくなるしな。」
ジュド・ガロ「(まだ写真とか撮ってなかったのに・・・)」
ウッソ「今度ばかりは本当に助かったよ、ありがとう。何よりも兄さんを元に戻してくれて・・・君は本当にすごい力の持ち主だ。」
だがシャクティは怪訝そうな表情を見せた。
シャクティ「皆さん、私は先ほど申しました、一時と。残念ながら神はロランさんにまだ試練を与え給うお考えです。ほら、見てください。」
ロラン「あぁ、また胸が膨らみ出した、ワ、何イタタタ、胸が張るー、痛ーい!」
ヒイロ「・・・何だか先ほどより大きくなっているぞ。」
シャクティ「私の祈りは反動があるんです。いつも効き目が無くなると前よりひどい事になってしまって…」
アムロ「そういう事はやる前に言ってくれ!ロラン、とにかく服を着ろ!早くしないと」
ブシューッ!!
一同「うわーっ!!」
台所はコウの鼻血の豪雨に見まわれた。
172 :
1/3:03/04/05 23:45 ID:???
ガロード「うーん……アーデモナイコーデモナイ……こんなもんかな」
コウ「お前、さっきから何唸ってるんだ?」
ガロード「それがさぁ、国語で俺だけ宿題出されちゃってさ〜。
ちょっとぐらい授業中に居眠りしたっていいと思わねぇ?」
カミーユ「どうせ『ちょっと』じゃなくて毎回寝てたんだろ」
ガロード「ぐっ…(←図星)。と、とにかく!
自分で物語を考えて提出しろって言われたんだよ」
カミーユ「へー。ちょっと見せてみろよ」
コウ「あ、俺にも見せろよ」
ガロード「あっ! 2人とも勝手に見るなよっ!!」
コウ・カミーユ「どれどれ…」
シーマは海辺へ来ていた。
シーマ「・・・何が・・・いけなっかたのかねぇ」
シーマは悲しそうな表情を浮かべ水平線に隠れつつある太陽を見ていた。うっすらと涙を流しながら・・・
?(ん?あれは、シーマじゃないか?・・・一体何をしているのだ?)
夕陽を眺めているシーマに男が近付いて来る。シーマは気づいていない。
男「シーマ!そこで何をしている!また下らぬ策略でも練っているのか!?」
シーマは男の問いかけに我に返り後ろを振り返った。そこにはガトーの姿が夕焼けに照らされていた。
ガトー(ん?泣いているのか?)
シーマは涙を堪えながら気丈に振舞った。あくまで自然に・・・そして、いつも通りに。
シーマ「なんだい、ガトーじゃないか。お前みたいな男でもこんな所に来るんだねぇ」
シーマ(ちッ!見られたか?)
ガトー「それはこちらの台詞!貴様のような輩でも夕陽を見に来るとはな。どういう風の吹き回しかな」
シーマ「フンッ!いちいち癪に障るねぇ!あんたなんかにかまってる暇は無いんだよ!」
シーマはそう言うとガトーの前から消えようとしていた。
174 :
2/3:03/04/05 23:46 ID:???
ティファのためにできること
格好良くて男前で(略)気のきくガロードくんは、
可愛くて物静かで(略)可憐なティファちゃんがだいすき。
寒いフォートセバーンではマフラーを作ってティファの肩にそっとかけ、
ティファのお腹が空いた時は食事を作って部屋まで運び、
変な奴らにティファが誘拐されたらコロニーまで追いかけて取り戻す。
そんなガロードくんの行動にティファちゃんは何も言わず見つめるばかり。
ある時、いきなりティファに「会いたく、ないの…」と言われたうえ、
怪我をしたジャミルを見舞っているのを見てしまい、ガロードくんは
「もしかして、俺のこと、キライなのか…? なら…」
…と、何も言い残さず、フリーデンから出ていってしまいました。
ティファの前から、姿を消してしまいました。
ガロードくんがいなくなり、ティファちゃんの目からは大粒の涙がぽろり、ぽろり。
その涙は、雨となり、フリーデンがお色気ねーちゃん率いるバルチャー一味に
襲われていることを知ったガロードくんの上に降り注ぎます。
「雨が降るのはこの後のシーンだったはず…。…ティファの力、か…?」
慌ててティファちゃんの元に帰るガロードくん。
そんなガロードくんに、ティファちゃんは一生懸命想いを言います。
「あのね、ガロード……私を見て……そして、約束して。私とずっと一緒にいるって…」
ガロードくんが、ティファちゃんのためにできること。
とても簡単過ぎてわからなかったよ。
ティファのためにできること。
それは、俺が側にいることだったんだ……
カミーユ「思いっきりパクリじゃないか! こんな原稿用紙、修正してやる!(ビリビリビリッッ)」
ガロード「ひっでー!! せっかくここまで書いたのに!!」
コウ「…あのさ、どうせならティファちゃんとの思い出を物語っぽく書いたらどうだ?
いくらなんでもパクリは良くないぞ」
ガロード「さっすがコウ兄貴! 影が薄くても年の功だね!」
コウ「『影が薄い』は余計だ!」
翌朝
ガロード「…うぅっ…(顔面蒼白)」
コウ「お前、まさか全然思い出せない…わけはないか」
ガロード「当たり前だろ…。そうじゃなくって、ティファとの思い出を書いてたら
書いても書いても終わらなくってさ…。原稿用紙も何度買い足したか…」
他兄弟「アホか」
(参照:www.big.or.jp/~monadowa/dowa5/kiminotame.htm)
ガトー「待て!シーマ!こちらの話は終わっていない!!」
シーマはガトーの声に立ち止まった。
シーマ「なんだい?あたしはあんたに用はないよ!」
ガトー「まあ、そのまま聞け!・・・私と貴様は犬猿の仲だ。・・・だが犬猿の仲だからこそ判ることもある・・・今の貴様はいつもと違う!・・・一体何があった?」
シーマ「ハッ!いつもと違うだと?・・・バカバカしい・・・」
シーマは体を震わせながら再び歩き出そうとした。
ガトー「シーマ・・・たまには感情の赴くまま行動してもいいんだぞ・・・お前は自らの感情を殺す癖がある・・・」
シーマの心の中で何かが弾けた。シーマの眼から涙が止めど無く流れる。そしてガトーに向かい叫んだ。
シーマ「なんだい!!お前に言われたくない!!なんでいつも通りあたしに罵声を浴びせない!?なんで・・・優しく・・・する・・・癪だねぇ・・・」
シーマはそう言うとその場に崩れ泣きじゃくった。その初めて目にするシーマの姿にガトーは驚きシーマの側に駆け寄った。そして泣きじゃくるシーマの肩を摑みガトーは聞いた。
ガトー「一体・・・何があったんだ?・・・シーマ・・・」
事の詳細な事情を聞きガトーはシーマに自分の着ていたコートを掛けると静かに歩き出した・・・ガンダム家に向かい・・・
夕刻、ガンダム家
ロラン「遅くなりました!今から夕ご飯の支度します!」
ロランは慌てて家に駆け込み台所に向かった。そこにはシローとアイナが仲良く夕ご飯を作ってる姿があった。
ロラン「シロー兄さん、それにアイナさんまで!」
シロー「おッ!ロランおかえり!」
アイナ「お帰りなさい。ロラン君。勝手にお台所お借りしていますよ」
ロラン「いいですよォ。後は僕がやりますからリビングでお茶飲んでゆっくりしてて下さい!」
シロー「まあまあ、ロラン、たまにはお前がリビングでゆっくりお茶飲んでな」
アイナ「そうですよ、ロラン君。今日は私がおいしいコロッケとスープを作ってあげますから・・・あッでも、ロラン君のお口に合うかしら?」
ロラン「そんなぁ、・・・アイナさんの手作り料理が食べられるなんて・・・夢にも思わなくて・・・」
シロー「そうだぞ!アイナの手作りだぞ!さッ、こっちにきてお茶飲め!お茶!」
ロラン「わかりました・・・アイナさん、よろしくお願いします。・・・ところでシロー兄さん、今ここにいるの僕らだけですか?」
シロー「ああ、アムロ兄さんは遅くなりそうだから会社に泊まるって、ドモンとシーブック、ヒイロ、キラ、ガロード、ジュドーは連絡が取れずわからん。
アルはクリスさんの所で夕食をご馳走になるって言ってたし、カミーユは部屋に居る・・・コウも部屋に居るんだが何があったのか解らないが返事もしないし、出てこない」
ロラン「ふ〜ん・・・どうしたんだろ・・・僕、見てきます」
シロー「やめておけ・・・腹が減ったら降りてくるだろ」
そうですか?と言うロランを横にシローはアイナの後姿をニヤニヤしながら見ていました。
ピンポーン
夕食が出来上がるころ玄関の呼び鈴が鳴った。僕が出ますよ、とロランが玄関に走っていった。
ガチャ
ロラン「ハイ、どちら様ですか?」
ロランがドアを開けるとそこには静かながらも全身に殺気をみなぎらせた男が立っていた。
ロラン「あ、あなたは、ガトー・・・アナベル・ガトー・・・さん・・・ですよね?」
いつも、ロランが見ているのとは違うガトーがそこには居た。
ガトー「やあ、ロラン君・・・コウ・・・コウ・ウラキは居るかね?」
ガトーの物静かな対応と殺気に気圧されてロランの背筋に冷たい汗が流れた。
ロラン「どうしたんですか?・・・ガトーさん・・・なんか・・・いつもと違いますよ?」
ガトー「フッ!いつもと違う、か・・・確かにな・・・なぜなんだろうな・・・私でも解らんよ・・・」
ガトーはそう言うと静かに息を吐き、そして大きく吸った。
ガトー「コウ・ウラキッ!!居るのは解っている!!出て来いッ!!」
家の中だけでない、半径500メートルまで届くような大声量でガトーは叫んだ。その声に驚いたシロー、アイナ、カミーユは玄関に駆けつけた。
シロー「どうしたロラン!今の声は?」
シロー達が駆けつけるとそこには殺気をみなぎらせたガトーと突然の大声で気絶しているロランの姿があった
シロー「ッ!ガトー!」
カミーユ「貴様ぁ!・・・ロランに何をした!」
カミーユは拳を作り感情に任せてガトーに殴りかかろうとしたが、ガトーの尋常ならぬ殺気に動けずにいた。
カミーユ(なッ!何だ!このすざまじいプレッシャーは!?)
ガトー「貴様等には関係の無い事だ・・・コウを出してもらおうか」
シロー「ちょっと待ってくれ!コウがいったい何をしたんだ?」
シローが話しかけている隙にアイナは気絶しているロランを抱き抱え奥に下がっていく。
ガトー「言ったはずだ・・・貴様等には関係の無い事!・・・出せぬと言うなら・・・」
ガトーは身を低くし臨戦態勢をとる。シローとカミーユもそれに気づき少し後方に下がり身を低くする。
ガトー「出せぬと言うなら・・・力ずくよォッ!!」
コウ「待てっ!!」
ガトーが動こうとした瞬間、コウが二階から降りてきた。
コウ「俺に用なんだろ・・・なんだ?」
コウの姿を見るとガトーはより一層表情を険しくした。
ガトー「何の様だと!貴様、態度が太くなったようだな・・・貴様が今日、何をしたのかよく思い出せ!!」
ガトーはそう叫ぶとコウとの間合いを一瞬で詰めコウの胸倉を掴むと外に向かい投げた。庭に投げ出されたコウは受身を取れずもがいていた。
ガトー「立てィ!貴様の口から償いの言葉を聴くまでは許しはしない!!」
ガトーはコウに向かい歩き出した。コウは、まだもがいている。そこへシローが駆け寄った。
シロー「待ってくれ!ガトー!一体コウが何をしたと言うのだ!?」
ガトー「フンッ!何をしただと!!コウが一番知っているわ!!」
シロー「コウ・・・一体なにが・・・話してくれないか?・・・」
コウは静かに口を開き今日有った事を自分の知る限り話した。
シロー「コウ・・・そんなことが・・・」
コウ「うるさい!!第一なんで俺に付きまとう!!みんなほっといてくれ!!」
ガトー「貴様!まだそのようなことを!!・・・貴様は解ってない!!シーマがどんな気持ちなのかを!!・・・」
ガトーはコウの子供のような言い訳を許せなかった・・・同じ男として・・・
ガトー「シーマは確かに他人の事を考えない・・・確かに年も経っている・・・傲慢で、勝気かもしれない・・・しかし!それでも女なのだ!!
心の中は誰よりも純真なのだ!!・・・純真すぎるゆえいつも損な役回りを・・・貴様はそんなシーマの心を傷つけた!誰よりも純真な心を・・・解っているのか!?」
コウは自分の行った愚かな行為に始めて気が付いた。そうだった、相手の事をよく知りもせず迷惑だからという理由だけで一人の女性を傷つけた・・・
コウ「ガトー・・・教えてくれ・・・俺は・・・どうしたらいいんだ?」
ガトー「そこまでは、面倒見切れん!・・・お前が男として自分で考えろ!」
シロー「コウ・・・シーマさんのところに行け・・・あやまるんだ・・・きっと解ってくれる」
アイナ「そうよ。シーマさんは悪い人ではないわ・・・あなたの傷ついたおでこにこんな可愛い絆創膏を貼ってくれたのよ・・・」
コウ「でも・・・どうやって・・・」
ガトー「えぇ〜い!!もどかしいッ!!さっさとシーマの所に行けィ!!お前の顔を見せるだけでいい!!」
ガトーはそう言うとコウを立たせコウの尻を引っ叩いた。
ガトー「シーマは海にいる!貴様も男なら男を見せろ!!」
コウはガトーの叫びに従い海に向かって走っていった。
シロー「すまない、ガトー。俺がもっとしっかり教育してやれば・・・」
ガトー「いや、いい・・・俺も自分でらしくない事をした・・・」
アイナ「いいえ、そんな事はありません。私からも礼を言います」
ガトー「フン!今思うと恥ずかしい!・・・此方こそ世話をかけた・・・」
ガトーはそう言い放つと夜の街に消えていった。
静かな海辺にシーマは一人で水平線を眺めていた。
シーマ(そろそろ・・・家に帰ろうかねぇ・・・)
シーマはそう思いながらも家には帰れずにいた。一歩でもその場を動くとまた涙が止まらなく流れそうだから・・・
コウ「シーマぁ!!」
シーマは聞えるはずの無い声を聞いた・・・シーマは慌てて周りを見回した・・・しかしそこには暗闇の浜辺しかなかった。
シーマ(空耳・・・かねぇ・・・)
コウ「シーマ!!」
今度ははっきり聞こえた!コウだ!コウの声だった!
シーマ「コウ?・・・コウかい!?」
シーマは暗がりの中、コウの姿を捉えた!コウがシーマに向かって走ってくるではないか!シーマもコウに向かって走り出した。
コウ「シーマ!」
シーマ「コウ!」
暗闇の浜辺で二人は走った・・・そして抱き合った・・・
コウ「シーマ・・・俺は、シーマの事を・・・傷つけて・・・」
シーマ「気にしちゃいないさぁ・・・あたしこそ・・・あんたに謝らなきゃいけないのに・・・」
コウ「誤らなきゃいけないのは・・俺の方だ!シーマの心を判らなくて・・・俺が一方的に・・・」
シーマ「一方的なのはあたしの方さ・・・やめてくれよォ・・・あたしの為に涙を流すのは・・・」
コウ「シーマこそ・・・俺の為に・・・」
暗闇の浜辺で二人は・・・泣いた・・・お互いの気持ちが通じ合った瞬間だった
END
都合の悪い部分はパラレルで宜しく御願いします
ガトー…… 変態軍団と一緒にローラに萌えていたと思ったらこんなにかっこよくなって……
シーマ、イイ!ガトーもイイ!ああ、オレの83像が良い意味で
崩壊してゆくw
ローラ騒ぎ、待ってました。マイペースで今後も頼みますぜ。
>>172 挟まれちゃってもキニシナイ!ガロティファ好きなんで
>>174でニヤニヤ
しちゃったよ〜つかXってこういう話だよなw
ところで、いつも電話の音に使われる
「プルプルプルプルプルプル〜」
というのは、やっぱりプルの声が録音再生?
今日(というか昨日の夜?)はネタ大豊作だな。議論の反動か?
連作系が4種も同じに書かれるなんて初期以来じゃないか?
まぁともかく、感動&藁いをありがとう!!
(ただ、シーマ→コウ(ガクガクブルブル)はちょっと現在保留中のがあり、
パラレル化して何本か書くかも知れない・・・・・・)
ロランローラネタ期待age
192 :
ロラン・ローラで大騒ぎ:03/04/06 23:45 ID:4+Ns1/sU
一時的にとはいえ、敵に対してかなり有効な欺瞞情報を植え付ける事に成功した兄弟たち。
だが、最早巨乳美少女と成り果てたロランをこの家にこのまま置いていてはまずいとアムロは判断し、
しばらくはハイム家に匿ってもらう事を考えついた。電話での連絡は盗聴の恐れがある為、直接当家にお願いに窺う事にするとして、
それよりはまず、ロランはもとより家族全員がかぶった鼻血を何とかする事が先決となり、取りあえず朝から風呂に入る事になった。
最初はロランとアルが入浴し、続いてアムロとシロー、ドモンとコウ、シーブックとカミーユ、ヒイロとキラ、ジュドーとガロード、
といった具合で2人一組で入浴を済ませていった。そして最後は一人残ったウッソであった。
ウッソ「はぁ〜まいったまいった、僕が一番最後だからあちこちに血が固まって落ちないや。それにしてもロラン兄さんの胸、でかかったなぁ。
生巨乳なんてはじめて見た。」
シャクティ「ほんと、男の人ってあんな巨大げな乳が好きなのかしら。」
ウッソ「う〜んやっぱそうだね…っていつの間に!?こんな狭い湯船に裸で2人っきりなんて!第一君は僕を盾にして鼻血を浴びなかったから風呂に入らなくてもいいはずだろ!?」
シャクティ「今日は沐浴をしそびれたの。だからいまここでやってるの、私は気にしないからそのまま入浴を続けて。」
193 :
ロラン・ローラで大騒ぎ:03/04/06 23:52 ID:4+Ns1/sU
ウッソ「僕が気にするんだよ、もう上がる…って、腕掴まないで!ちょ、胸、当たってるよ駄目だろそんなことしちゃ!抱きつかないで、うわ、わかったわかりました心行くまで浸かりますから離れてよもう!!」
シャクティ「そう、心を乱しては駄目。遥かなるインダスの流れに身を任せて気持ちを穏やかにすれば、老若男女の区別など瑣末な事です。瑣末といえば、貴方にもカルルと同じ物がついているのね。」
ウッソ「こら、平然とした顔でどこ見て言ってんだ!瑣末って言うな!」
シャクティ「隠さなくてもいいわ、見なれてるから。カルルより大きいけどちょっと形が…」
ウッソ「そこまで言うな−ッ!!」
バッシャバッシャ
照れるあまりお湯をシャクティにかけまくるウッソ。シャクティも負けじとしぶきを立てる。
ウッソ「うわっぷ、やったなぁそれぇっ!」
シャクティ「きゃぁ、ウッソええいっ!」
ロラン「何だか賑やかに入浴してますね。最初はどうしたものかと思いましたけど。」
アムロ「ませガキと思ってたけどまだまだ子供だな。シャクティも妙な子だと思ってたけど、なかなかどうしてウッソにお似合いだな。」
ガロード「いいなぁ、俺もティファと一緒に入りてぇ。」
ドモン「俺がレインにそんな事をお願いしたら…ガクガクブルブル!」
キラ「(…仮にも中学生の男女が一緒に風呂に入ってるのを、何もとがめないのはいかがなものだろうか…)」
そう考えていたのは彼一人だけだった。
乙
シャクティがさらに変なキャラになってきてるな
ワラタ
今まとめ読みしました、職人の皆様乙です
どれもイイ!!
シーマタン、、、イィ!
ジュドー「読書感想文?」
ヒイロ「…学校の宿題か」
アル「うん。それで本を探してるんだけど読んで役に立つ本の方が面白いし感想文書くのも楽かなあって。なんかないかなぁ?」
ジュドー「とはいっても俺本なんか読まないしなぁ。昔出た読書感想文の宿題も押入れからキラ兄が書いた奴引っ張り出して丸写ししただけだし」
ヒイロ「実用的な本ならカルロス・マリゲーラの『都市ゲリラ教程』はどうだ。様々な組織でゲリラ戦の教科書にも使われた事もあり、ゲリラ理論を学ぶならうってつけの本だ」
アル「さすがにそういうのは…」
ジュドー「あのなヒイロ、お前の『実用的』が役に立つのはお前ぐらいのものだからな、だから間違ってもそういうのは人に勧めるな」
ヒイロ「む…そうか。なら他の奴に聞いてみよう。おいギンガナム、お前は何かあるか?」
ギンガナム「(煎餅を齧りながら)ひょうへいがひふほうへひほほほふふぉんはへ?(訳:小生が実用的と思える本かね?)」
ヒイロ「そうだ。毎朝家に上がりこんで当然のように朝食を食べているのだからこれぐらいは役に立て。それから物を食いながら喋るな」
ジュドー(そういえばそうなんだよな、あの人…今も当たり前のようにお茶飲んで煎餅齧ってたから気付かなかった……)
アル(ギンガナムさんがお茶入れて飲んでる湯飲み誰のだろう…持参してきたのかな……)
ギンガナム「(煎餅を飲み込んで)大体の話は聞いていたから話さんでもいいぞ。確か『役に立つ本は無いか』であったな。では小生からはこの本を薦めよう!(懐から本を取り出してアルに渡す)」
アル「え〜と、『この方法で生き延びろ』……サバイバルかなんかの本ですか?」
ギンガナム「うむ、様々な状況下において生き残る術が記されている。なかなかに役に立つ本であるぞ!」
アル「はぁそうですか。じゃあちょっと読んでみます……あの、すいません。なんかいきなり最初っから『流砂に足を取られた時』とかあるんですが……」
ギンガナム「それがどうかしたかね?」
アル「いくらなんでも流砂に足を取られる事は無いんじゃないかなぁ、って思うんですけど」
ジュドー「あるよ」
アル「えっ!?」
ジュドー「前カトルの紹介で砂漠に油田堀りに行った時(Part2 425-426参照)、流砂に足取られて飲み込まれそうになったんだよ。今度そういう目にあった時の為に覚えておいてもいいんじゃない?」
ヒイロ「(アルから借りて流し読みして)この『小包爆弾が送られてきたとき』の内容はなかなか実用的なものだな。覚えておいて損は無い」
ギンガナム「彼らの言う通りである!第一一番荒事と縁が遠そうなロランでさえコヨーテに襲われたという経験があるからなぁ!長い人生一瞬先には何が待っているかわからないもの!これを読んで勉強すると良いぞ少年!!」
アル「なにか違う気がするんだけどなぁ……」
199 :
:03/04/08 10:57 ID:???
それは少し前の話…
シーブック「カミーユ…今、いいかな?」
カミーユ「なにさ?改まって」
カミーユが話を聞いてみると…
色恋沙汰に関してウブなシーブックにとって、初めて彼女が出来たらしい。
その相談をカミーユにしに来たのだった。
「カミーユは色々と経験があるだろう?ファとか、フォウとか、ロザミアとか…」
「ま、まぁね……」カミーユは少し得意げになった。
「で、誰なんだよ?相手は」
「…セシリー」
「セシリーって…あの、セシリーフェアチャイルド?」
「……ああ」シーブックの顔は真っ赤になっている。
(や、やるなぁ、シーブック…初めての彼女で金星GETかよ…侮れない奴)
カミーユは内心焦っていたが、虚勢を張りつつ
「ふ、ふ〜ん…セシリーかぁ……」
「今度、初めてのデートなんだけど…何処に行けばいいかな?」
「そうだね…彼女の趣味にもよるだろうけど……」
それから何かの度に、カミーユはシーブックから相談を受ける事になった。
カミーユのアドバイスが効いたのか?シーブックとセシリーの交際は順調に進んでいた。
そんなある日…
カミーユの部屋にシーブックが訪れて、毎度の恋愛相談をしていたのだが
シーブック「あ、あのさ…普通〜…何回目のデートでキスするもんなんだろう?」
カミーユ「え?……そ、そりゃ、人によって…色々…って、もう、セシリーとはしちゃったのかよ?」
「ま、未だだけど…」
「未だだけど?」
「……昨日、そんな雰囲気になり掛けたんだ…けど、俺、キスの仕方とか…知らないし…
躊躇っちゃって……どうすればいいか分らないんだよ!」
「ふ〜ん…」
(シーブックの奴…上手い事やってるじゃないか、あのセシリーと…くぅ〜〜羨ましい奴)
「カミーユは経験あるだろ?」
「え?…ま、まぁねぇ……」
「じゃあさ…教えて欲しいんだ……キスの仕方」
「(;゚Д゚) はぁ?」
「そ〜ゆ〜時は男がリードしないといけないんだろ?俺、今までキスなんかした事ないし…
いざって時に失敗して、セシリーと駄目になるのが怖いんだ…頼む。カミーユ。練習させてくれ!」
「(;゚ -゚) 練習!?…って」
シーブック「何も本当に唇と唇を合わせる必要はないんだよ!その…キスに入るまでの動作とか…
それまでの持っていき方とか…練習しときたいんだ」
カミーユ「………。」
「頼む!」シーブックは深々と頭を下げたまま、その場を動かなかった。
(……正直、兄弟とキスの練習なんて嫌だけど、シーブックは本気っぽいし…
今まで相談に乗ってきた手前、断る訳にも…本当にキスする訳でもないし…こうなりゃ仕方ないか?)
「いいよ、分った…練習相手になるから」
「本当?カミーユありがとう!!」
二人は早速、キスの練習をする事に…
「じゃ…俺が男性役で、シーブックが女性役な」
「うん、分った」
カミーユは左手でシーブックの髪を撫でると、右手を腰に回して、シーブックを引き寄せる。
「ほ、本格的だな…」
「ああ…」
二人共、顔が真っ赤になる。
「こ、こうやって…徐々に雰囲気を高める事も必要なんだぜ?」
「うん…」シーブックは息を呑んだ。カミーユの顔が段々と迫ってくる…
練習とは言え、妙な高揚感が二人を包んでいた。
…突然、ドアが開き
「カミーユ、お風呂空きましたよ〜」タオルで頭を拭きながらロランが部屋へ入ってくる。
カミーユ「な!?……」
シーブック「なんとぉ!?……」
ロラン「……(゚Д゚) 」
ロランは二人の姿を見ると、すぐさま部屋のドアを閉めて、廊下に出てしまった。
ロランは心臓が飛び出しそうな位に、動揺している。
カミーユとシーブックが部屋で抱き合っているのを見てしまったからだ。
(ハァハァ…なんで…二人が?…ハァハァ……男同士で抱き合ってた?…同性愛者なの?……
や、その前に兄弟じゃないか!イケナイ!こんな事、イケナイ事なんだ!!……ハァハァ…けど、家族としては
カミーユとシーブックの性癖を理解してあげる事も必要?……そうだ!アムロ兄さん、
アムロ兄さんには話しておかないと……って、何て話そう?……ああ、僕はどうしたらいいんだよぉ!!)
ロランは廊下に立ち尽くしたまま、様々な思考を思い巡らせていると…
キラが来た「ロラン兄さん、辞書貸してよ…勝手に貰っていくからね〜」
「あ〜!!…今は駄目です!」ロランはキラが部屋に入ろうとするのを必死に止める。
キラ「何で?」
ロラン「つ、都合が悪いんですよ!今は…その……あ、そうそう!部屋の模様替えをしてるから……
探すの大変なんです!明日じゃ駄目ですか?」
「今、必要なんだけどな…シーブック兄さんも居なかったし…ま、いいや…
ジュドー達の部屋を探してみるよ」キラはジュドー達の部屋に入っていく。
「ふ〜ぅ…」キラを追い返したロランは、
今度は自分が部屋に入ろうかどうか?躊躇っていた。
部屋の中の二人。
カミーユ「今のロランに見られた…よな?」
シーブック「多分ね……」
再びドアが開くと何食わぬ顔でロランが部屋に入って来る。
カミーユ「ロ、ロラン?…あのさ…」
ロラン「なんです?」
シーブック「さっきの…事なんだけど…」
ロラン「…ぼ、僕は何も見てませんからね!タ、タオル邪魔してて何も見えなかったんです!
…カミーユ、お風呂空いてますよ。早く入ってきて下さい」
明らかに怪しいロランの言い分だったが、場の空気が気まず過ぎて
二人はそれ以上、言い返し様も無かった。
ロランは二人の事を他の兄弟には話さなかった。
(僕が二人の事はなんとかしないと!…)と、一人で問題?を抱え込むつもりだったからで
誤解が溶けないまま、シーブックとカミーユとは気まずい関係が暫く続いたとか…
(や、続きませんよ…)
>>200〜204
あんた・・・いい仕事してるよ!
禿げしくワロターヨ
シーブック家出 偽名使う
旬のスパロボネタ キボン
200-204、激しく面白かた。
感謝age。
>>206 過去スレのどっかに怪盗キンケドゥネタがあったよ。
割と最近の話。
>208
前スレ574
途中で送信するわクッキー残ってるわ…(´・ω・`)
前スレの574からキンケドゥネタがあります
>>210 >>208だが、正確なフォローに心より感謝。
ついでだが、ガロードの宿題可愛らしくてとても好きだぞ。
212 :
お花見:03/04/09 19:48 ID:???
ガンダム一家では、お花見の企画が為されていた。
アムロ「場所取りは大量殺戮ガンダムのウィングに任せる。後、買出しは…だな。じゃ、明日の為にも早く寝なさい。」
アスラン「一機で大丈夫ですか?数で押されたら…」
ウッソ「兄さん、ヒイロ兄さんなら大丈夫ですよ。」
ガロード「後は皆を誘うだけだな。楽しみだぜ。」
居候のアスランも兄弟に溶け込んでいる風で、既に兄弟同然に扱われている。
そして、次の日、学校で…。
アスラン「〜…と言う訳なんだけど…どうする?」
二コル「……(´・ω・`)」
キラ「…二コル、どうしたの?」
二コル「…本編で死亡フラグ確定…キラに殺される事に決まったんですよ。」
<キラ、赤色反転中。>
二コル「…でも、気にしてはしょうがないですよね。こっちはこっち。勿論お花見には行きますけど……キラ、どうしました?」
キラ「……(´・ω・`)」
ラクス「…あらあら、キラ様どうなさったんですの?」
キラ「いや…何でも無いよ。」
アスラン(操られてるよな…ある意味。)
二コル(…。)
213 :
お花見:03/04/09 19:59 ID:???
ディアッカ「…お花見か。俺も行くぜ。なぁミリィちゃん。」
ミリアリア「私も行くわよ。トールとね。」
トール(…なんか、最近ディアッカが妙にミリィに接近してきているような…。)
サイ「フレイも行く?」
フレイ「勿論よ。桜、私達に似あうもの。ねぇキラ…」
キラ「…で、食品類はどれくらい持っていく?」(聞いてない)
イザーク「勿論山ほどさ…折角のお花見だ。」
フレイ「……##…。」
サイ(一応婚約者なのに…。)
ジュドー「…という訳だけどどうする?」
トピア「勿論行きますよ。ねぇ、ブリナデット。」
ブリナデット「ええ…。」
ガロード「そう言えば、トピアと会うのも久しぶりだな。」
トピア「そうですね。かなりの間木星にホームステイしてましたから。」
ビーチャ「で、帰り際にこんな良い彼女ゲットしてきやがった訳だな。」
トピア「…へへへ…。」
214 :
お花見:03/04/09 20:13 ID:???
ガロード「…それはそうと、油忘れんじゃねぇぞ。薪もな。」
ビーチャ「勿論さ。もう場所取りしてるあの人に渡してある。」
エル「じゃ、5時ごろからは祭りね。」
モンド「そういう事。」
ルー「祭り?楽しそうねぇ。」
ハマーン「……授業中にお花見の話をするとは何事か!大体…薪とか、何を企んでいる!」
ジュドー「…いや…別に…何も…。」
ハマーン「…ジュドー…私にそんな嘘が通じるとでも思っているのか!」
ジュドー(まず…)
ハマーン「後で教員室に来い!」
ジュドー「…やっぱり…。」
因みに、教員室でジュドーは散々叱られた後で、場所を白状させられたという。
215 :
お花見:03/04/09 20:27 ID:???
時は暫く早まり、早朝…ヒイロはウィングゼロカスで場所取りをしていると…。
ヒイロ「………。」
カガリ(こいつ、確かアスランが居候してる家の…)「…お、何してるんだ?こんな朝からMS持ち出して。」
ヒイロ(こいつは確か…)「そういうお前は何をしている?」
カガリ「射撃訓練さ。こうやって…な。中々当たらないけど。」
落ちてくる桜の花びらを狙って撃つが、中々当たらない。まぁ、弾の風圧のせいもある為当たり前だが。
ヒイロ(任務における友軍増加の可能性のために…)「…それでは当たらん。こうやって2連射しない限り風圧に負ける。」
ヒイロは2連射する。1発目で花びらは浮き上がり、そこに2発目が命中する。
カガリ「…凄いな…。所でお前、此処で何しているんだ?」
ヒイロ「花見の場所取りだ。他の皆も友人を呼んで来るらしい。」
カガリ「へぇ…。じゃあ、知り合い呼んで手伝わせるか?」
ヒイロ(任務成功…。)「……頼む。」
1時間後…
ジュリ「ここでいいんだったな。」
アサギ「仕事ってことで学校サボる口実も出来る上お花見できるなんて、やっぱり持つべき物はともだちよね〜」
マユラ「そうね〜。(通信toヒイロ)あ、私達カガリさんに頼まれて場所取りの援軍に着たんです。宜しくお願いします。」
ヒイロ「…了解した。」(女三人か・・・落ち着かん。)
正午付近…ガンダム4機で場所取りをしつつも、食事が始まった。
ヒイロ「…任務中に酒なんて…いいのか?」
マユラ「気にしない気にしない。ガンダム4機もおいときゃ皆びびって近寄ってこないって。」
ジュリ「それに、腹が減っては戦は出来ないと言うし。」
アサギ「そうですよ〜。私の手料理も持ってきましたし、そうです?」
ヒイロ(リリーナ並に終わった味でないならいいが…)「すまない。頂く……」(これは…旨い。ロラン並に…。)
ジュリ「アサギの手料理は旨いからな〜」
アサギ「ありがとう御座います〜。」
その頃、遠方では…
バーニィ「…あれは…ガンダム!しかも4機も!」
アル「止めてよバーニィ、無茶だよ。」
バーニィ「前回の負けで学んで、再戦の為にあれを用意したんだ。次は勝つ!
でも…僕が負けたときの為に片方は君が持って行ってくれ。」
バーニィの指し示す先にはザク3改が2つ。
アル「…え?あんな高い物をどうやって…」
ヤザン「ガンダムに悔しい思いをさせられた者は多数いる。」
マシュマー「そして、何度負けてもひたすらガンダムに挑む彼の姿勢はジオンの魂の結晶ともいえる。」
アル「でも、それなら尚更僕が持って行っていいものじゃないんじゃないの?」
カラス「彼が認めた君なら構わんよ。しかも、君の身近にはガンダムが多い。
鍛えて、君がガンダムスレイヤーになってくれることを祈っているよ。」
アル(ガンダムスレイヤー?意味はよくわからいけど、良いんなら貰っていこう。)
217 :
お花見:03/04/09 21:06 ID:???
続きは後ほど。
カラス先生まで御登場かよ!!
こちらもお花見ネタで一本。
>>212とはパラレルで。
ニコル「あれ、イザークとディアッカじゃないですか。こんな所で何穴なんか掘っているんですか?」
イザーク「何だニコルか。なに、ここの桜の根元に何か埋めたような跡があってな」
ディアッカ「ひょっとしたら何かグゥレイトな物が埋まってるかもしれないと思ってな、こうして掘り出してるって訳だ」
イザーク「実は埋まってたのは死体だったりしてな。よく『満開の桜の下には死体が埋まってる』っていうし」
ニコル「ははは、そんなバカな……」
ドモン「どうせする事も無いからと花見の場所取りを任せられたもののどうにも退屈だな…ん、こっちに走ってくるのはキラの友達か……?おい、何をそんなに慌ててるんだ??」
ディアッカ「で、でででで出た出た出た出た出た本当に出た」
ドモン「おい落ち着け、酔っ払いでも出たのか」
ニコル「そんなんじゃないです!二人が桜の根元を掘ってたらいきなり地中から…うわこっちに来たぁ!」
ドモン「!」
ミイラ「GUWOOOOOOOOOO!」
イザーク「桜の下に死体が埋まっているのならともかく、なんでミイラが埋まってるんだよおい!」
ドモン「あの包帯の下の顔…、まさか第三回ガンダムファイト優勝者、ダハール・ムハンマド!化けて出たか!」
ニコル「あ、あ、あのミイラとし、知り合いなんですか!?」
ドモン「いや、俺も直接の面識は無いが…しかし奴がガンダムファイターである以上、成仏させる方法は知っている!出ろォォォッ!ガンダァァァァムッ!」
この後ドモンのシャイニングガンダムとダハールが呼び出したファラオガンダムIV世との間でガンダムファイトが勃発。
結果はファイト開始後8分でドモンが放ったシャイニングフィンガーソードによりファラオガンダムが頭部を破壊されてシャイニングガンダムの勝ちとなったが、
取っていた場所を離れたせいで他の花見客に場所をとられたドモンは兄弟の怒りを買い、一週間夕食はホーロームシのみの刑に処された。
オルバ「なりきりスレが終わりそうだから久々にこっちでゲスト出演したいね、兄さん。」
シャギア「ああ、職人さんに期待しよう、オルバよ。」
保守
sageながらも保守
>>162の続き
「もうやってられっか!!なんでこんな無意味な特訓に付き合わなきゃいけないんだよ!!
これならディアッカとかの下手糞相手にゲームしてたほうがよっぽど上達するぜ!!」
それだけ言うとガロードは家から逃げ出した。
「なんとぉぉぉぉぉぉ!!ガロードが逃げてしまうなんて!!」
「流石にちょっと無茶しすぎたんじゃないかなぁ・・・・・」
「アル、お前は1000万という数字の意味をわかっていない!!」
「連れ戻せ!!!」
「ガンダムで出ます!!」
「第8課!!シロー・アマダだ!!緊急出動!目的は手配犯の捜索だ!!」
「ヒイロ、お前の友人達にも力を借りるんだ!」
「任務了解」
なんかもう、戦争でも起きそうな雰囲気である。
「皆待ってください!落ちついてください!!」
「ロ、ロラン・・・?」
「無理強いして連れ帰っても逆効果です、見つけたら僕に教えてください。
何とか説得して見ますから・・・・・・」
「こちらシャギア&オルバだ、目標を発見した」
「目標は現在○○公園のベンチに座っているよ」
『了解した、こちらが向かうまで見張っていてくれ。
しかし良くこんなに早く見つけられたな・・・・』
「ふ・・・・ライバルの行動パターンなどとっくに把握済みだ、なぁオルバ」
「そうだね、兄さん。僕らにかかればこれぐらいは容易いね」
「ガロード・・・・あの程度で逃げ出すとは根性の無い奴だ!
やはりここは俺が拳で・・・・・」
「だからまずはロランが説得する手筈だろ、ドモンはしばらく下がってろ」
「では・・・・頼むぞ、ロラン」
「はい、任せてください」
「皆!俺はやるぜ!!どんな辛い特訓でもこなして見せる!!
そして・・・・・必ず優勝の二文字を掴んで見せるぜ!!!」
「おお!良くやる気を出してくれた!!さぁ、早速帰って特訓だ!!」
そして駆け出していったガロード達を見送った後、シーブックはロランに尋ねた。
「凄いな、前とは180度態度が変わってるじゃいないか。
一体なんて言って説得したんだい?」
「簡単なことですよ、もしも年収1000万円なんてことになれば・・・・・」
「なれば?」
「ティファさんが絶対に惚れ直しますって・・・・・・
それにそれだけ安定した収入があれば、高校卒業後に即結婚だって可能ですって。
家の兄弟は皆結構単純だからこれぐらいの誘導は楽なものですよ。
特にガロードなんてティファさんの名前さえ出せばイチコロです」
シーブックは笑顔で話すロランを見ながら思った。
絶対敵には回したくないタイプだな、と・・・・・・・
乙!!
下がりすぎなので保守age。
今のうちにネタ考えるか。
227 :
ロラン・ローラで大騒ぎ:03/04/12 17:15 ID:cWspKnez
ようやく準備が整い、厳重な警備の元(上空よりガンダムウィングで監視)アムロはロランを連れて
ハイム家に向け出発した。因みにお供としてアルも同行している。
残った兄弟たちはそれぞれの役職を果たす準備を行い、あわただしく働きながら時を過ごした。
取りあえずの段取りが済むと、兄弟は鼻血の拭き掃除が済んだ台所に介し、静かにお茶をすすっていた。
いつもは話題に事欠かない兄弟たちのティーブレイクだが、実に口数が少ない。
カミーユ「ロラン、大丈夫かな…」
しーん
シーブック「…キエルさんとこなら心配ないだろ?」
しーん
ウッソ「胸、大きかったですね…」
しーん
ジュドー「…そうそう、俺なんか兄貴じゃなかったら顔埋めてみて−な、な〜んて…ア、これ冗談!」
しーん…
シロー「・・・何か、会話が弾まんな。」
ドモン「俺達はともかく、あの光景はやはり、コウや下の者たちにはな…」
皆の脳裏にはロランのあのデカ乳が焼き付いているのだ。それを邂逅する度なんとも言えない気分になるのだった。
シャクティ「いいえ、嘘ね。ここにいる全員がロランさんの巨乳にメロメロなのよ。」
ギクゥッ!!
コウ「シャクティまたもやいつの間に!って言うよりそんな事あるもんか!」
ガロード「止めなよ、コウ兄さん。鼻血拭きなよ。」
228 :
ロラン・ローラで大騒ぎ:03/04/12 17:49 ID:cWspKnez
シャクティ「私にはわかります、皆さんの意中の人とロランさんを、首を挿げ替えたらどの様になるかと想像したり・・・」
ギクゥッ
シャクティ「お風呂の中でロランさんの入浴の痕跡、例えば髪の毛やそれ以外の体毛が残っていないかなんとなく探してみたり…」
ギクゥッ!
シャクティ「あまつさえロランさんの使ったバスタオルの匂いをかいでみたり…皆さん、顔色が悪いですよ。」
ウッソ「・・・君は良くそんな悪い想像ができるね。」
シャクティ「皆さんの心の色がみえるの。それを言葉に変えたらこうなったの」
ウッソ「そんな馬鹿な!ふざけないでよ、兄さん達も何か言ってください!」
だが、ウッソを除いて全員が伏し目がちに下を向くだけだった。
ウッソ「・・・そんな、おかしいですよ、みんな!」
シャクティ「本当に、チェリーばっかりね。」
キラ「だって、ローラ姉さんは優しかったんだ…」
ウッソ「・・・その台詞は追い討ちですよ。」
229 :
ロラン・ローラで大騒ぎ:03/04/12 18:34 ID:cWspKnez
ウッソ「そもそも何でここに君がいるんだ、用も済んだし早く帰ってよ!」
シャクティ「そうはいかないわ、私、ロランさんに今後の一家の家事を任されているから。」
一同「何ぃっ!!」
シャクティ「ロランさんの他に誰が料理とお洗濯を?これからも忙しくなるというのに」
一同「確かに・・・」
シャクティ「アムロさんからも了解をえています。皆さんと共に生活をする事で、私自身も相手の脅威から身を守る事になりますし
私どもの生活費も浮きます。持ちつ持たれつですから、お気にせずに。」
カミーユ「そんな事、いつの間に・・・これから俺達は・・・」
ガロード「シャクティの作った飯を食べ・・・」
コウ「シャクティの洗濯した服を着るのか・・・」
シャクティ「私、口も硬いですから、先ほどの事は絶対に誰にも話しません。」
一言も返せず、無言で了承せざるを得ない兄弟たちだった。
このロランローラネタのシャクティは怖えなw
この借茶だと激しく食生活が貧相になりそうだ。
朝 ご飯・みそ汁(具無し)・梅干し
昼 お弁当(塩むすび・たくわん数枚)
おやつ パンの耳(シーブックのおみやげ)を揚げて砂糖まぶしたやつ
夜 ご飯・もやしいため・みそ汁(ネギのみ)
兄弟『ロラ〜ン、早く帰ってきてくれーー!!』
>>231 ドモン「食生活が単調なので、料理自慢を約3名連れて来た」
ジェリド「カミーユ、貴様の兄貴はぶん殴って拉致することを「連れて来る」って言うのか!」
朝 サイサイシー特製炒飯
昼 ディアッカ特製チャーハン
おやつ シャクティ特製バターライス
夜 ジェリド特製焼き飯
ただし、ドモンだけは3食ホーロームシになった。
233 :
お花見:03/04/13 05:26 ID:???
そして、バーニィが来る。
バーニィ「そこの四人、誰でも良いから俺とさしで勝負してくれ!」
ヒイロ「…ザク3改か…了…」
アサギ「ちょっと待って。ここは私達の出番よ。」
マユラ「そうそう、本編で散々なこと言ってくれたカガリ様の目に物見せてやるんですからぁ。」
ジュリ「じゃ、最初はマユラからにしようか。」
ヒイロ「…了解した。MSに乗って待機する。」
そして、公園横の野球グラウンドでMS戦闘が始まった。
マユラ「…えい!」
バーニィ「…動きが遅い?これなら…!」
マユラのガンダムアストレイの動きは、旧ザク顔負けのトロさである。
ビームライフルで散発的に攻撃をしているが、ザク3改には一発も当たらない。
そして、どんどん接近されていく。
マユラ「…うわぁぁぁっ…!」
まぁ、わざわざ言うほどの事でもないが、数秒後、ビームサーベルに四肢を切り裂かれた無残なアストレイ
と無傷のザク3改がのこされた。
(続く)
胸焼けしそう…w
保守
κ
☆ チン r'⌒⌒`ヽ ☆ チン ξξξξ
☆ チン 〃 ( ミ""メ""ミ) 〃ξξ・米・ξ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
___\ \▼∀▼ノ ___\ξ\仁lソξ< ネタ投下まだー?
\_/⊂ ⊂_ノ \_/⊂ ⊂_)__ \____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| :|/
期待
カミーユネタに期待
240 :
220:03/04/15 14:06 ID:???
オルバ「兄さん、次スレ立ったみたいだよ」
シャギア「ああ、分かっている、オルバよ。ここは一時撤退だ。」
オルバが帰ろうとしていると・・・
シャギア「あの銀髪の少女は誰だ?」
オルバ「でも確か、あの家は男ばかりのはず…」
ギンガナム「何だ、貴様ら!人の家をのぞきおって!」
シャギア「いや、道に迷ってしまって…」
オルバ(テレパシー)「兄さん、ちょっとベタ過ぎない?」
シャギア(テレパシー)「大丈夫だオルバよ、こいつはただのバカだ。」
ギンガナム「そうか、ん、貴様らいい面しているな、ギンガナム隊に入らんか?」
シャギア「あなたはもしや、あのギンガナム公でございますか?」
このあと、1分の交渉の後フロスト兄弟はギンガナム隊に入隊が決定した。
ギンガナム「では、我輩は食事があるので。いつでも我輩の家にきて構わんぞ。」
立ち去るギンガナム。
オルバ「兄さん、上手くやったね。」
シャギア「オルバよ。ここから我々の新たなステージが始まるのだよ。」
シャギア(心の声)「あの美しい銀髪の少女が気になる、明日の偵察は私一人で行くか。」
オルバ「兄さん、聞こえてるよ。」
シャギア「………、こっ、ここは一時撤退だ!!」
オルバ「兄さん………」
(とりあえず終了)
すません、兄弟が出てこなくて、
フロスト兄弟スレのファンの者です。
機会があったら兄弟とのからみを考えてみます。
どなたか使ってくれたら光栄です。
>240
>こいつはただのバカだ
ワロタ
>>240 面白かった。乙。
ロランはこういうのに使われやすいキャラだなw
ラクス「…はぁ…。鬱ですわ…。」
カガリ「…どうしたんだ?」
ラクス「雇っていたフロスト兄弟の方が辞めてしまわれたんです。」
カガリ「…別に良いんじゃないか?又雇えば…。こっちはこっちで性格はいい奴なんだけど、MS操縦がな…。」
ジュリ「あ〜。」
アサギ「カガリ様、そういう考え方は止めてくださいよぉ。」
マユラ「私達は物じゃないんですよぉ?それに、操縦の問題はOSが悪いからですよぉ。」
カガリ「…あ、すまない。」
フレイ「あの二人は長続きしないから、仕方ないわよ。私も代わりに面白いパイロット3人組やとってみたんだけど…」
??1「ふふふふふ…」
??2「ガンダムハンマー…くくく…。」
??3「釜で刈り取って…ヒヒヒ…。」
フレイ「御覧の通り、性格に問題があるのよ…。」
ラクス「私のほうも新しく3人ばかり雇ってみたんですが…」
デュオ「…死ぬぜぇ、俺の姿を見た奴は皆しんじまうぜぇ。」
五飛「……この女に組する事こそ正義!」
トロワ「…名前は無い。どうしても呼びたければトロワとでも呼んでくれ。」
フレイ「…性格に難あり…と言う訳ね…。」
ラクス「…そうですの…。」
カガリ「お前らのところので何時の間にか戦ってるぞ。」
3人「はぁ…。」
シーブックのバイトしているカロッゾパンに、今年も一年で最も重要な季節がやってき
た。春は商店街主催のお花見会が開かれる季節である。カロッゾパンは毎年このお花見会
で出店を出してパンを売っており、それは地元の人々に対する重要な宣伝なのだ。
天気予報によると今度の日曜に迫っているお花見会当日は晴天らしい。店が終わった後
の話し合いの場で、シーブックたちはほっと胸をなでおろした。晴れてくれることに越し
たことはない。
「良かったですね、カロッゾさん」
「ああ。しかし今年は去年までと比べて簡単な話ではないな。今年はドンキーも出店をだ
すようだ」
店主のカロッゾは深刻な顔をした。正確には、鉄仮面に遮られてシーブックには表情を
見ることはできないが、仮面のしたではそういう顔色をしているはずだ。職人として雇わ
れているザビーネが、冷静な声音で後を引き継ぐ。
「なるほど、ドンキーベーカリーとの決戦ですか」
「決戦?どういう意味です、ザビーネ?」
カロッゾの娘でシーブックの彼女でもあるセシリーが訊く。声のしたほうを向いたシー
ブックは、今日はいままでそう気にもしなかった、セシリーが店を手伝うときの髪をまと
めてエプロンをつけたスタイルに、なぜか今になって気を取られた。
「いいか、セシリー。今回のお花見会に来る人たちの多くは常日頃からこの商店街を利用
している者たちだ。うちのパンよりドンキーのパンのほうがおいしいとなれば、客はあち
らに流れるだろう。逆に、我々のパンのほうがおいしいという評価を得れば、うちが
向こうの客をいただくことができるのだ」
淡々とした口調の中にも力がこもっているカロッゾの言葉は、いかに今回のお花見会が
重要なことかをあらわしている。同じ商店街で、同じように地元の人々を相手に商売をし
ているドンキーベーカリーとカロッゾパンは、当然客を取り合う形になっており、今回の
お花見会は直接対決の場なのだ。決戦という表現はすこし大げさだが、地域密着型の商売
をしている両店にとって、地元のお客さんの評判ほど大事なものは無い。
「諸君には図らずも設けられた今回の決戦に向けて、なおいっそうの精進を期待したい。
この戦いに勝利せずして、カロッゾパンの未来は無いのだ!」
カロッゾの台詞は芝居がかりすぎていて苦笑ものだったが、シーブックは気付けば拳を
軽く握っていた。バイトに過ぎないとはいえ、シーブックはカロッゾパンに愛着を感じ始
めていたし、何より彼女であるセシリーの家がやっている店なのだ。
商売が上手くいかなくなって、セシリーが苦労するようなことにはなって欲しくない。
そんな自分の思いは、店主でセシリーの父であるカロッゾにしてみれば、余計なお世話だ
ということぐらいシーブック自身分かっている。しかしそれがシーブックの偽らざる本音
だ。
横を向いたシーブックはセシリーと目が合った。何か用、と訊くようなセシリーの顔に、
なんでもない、とこっそり手を振ってから、シーブックは再び拳を握った。
いっぽう3時間ほど時間をさかのぼったドンキーベーカリーでは、ロランが親友のキース
に捕まっていた。夕飯の買い物に商店街にやってきたところを、半ば強引に店の中に連れ込
まれたのだ。
「ロラン、頼む、ドンキーを手伝ってくれ。出店の売り子をやって欲しいんだ。なあ、頼
むよ。さっきから言ってるように親方は怪我しちまってて、親方の奥さんはその面倒を
見なきゃいけない。手伝ってくれるのがベルレーヌだけじゃ人手不足なんだよ。」
弱りきった表情で頼み込んでくる親友の態度に、ロランは心苦しいものを感じながらも、
この頼みは断ろうと決めていた。
同じ日に勤め先のハイム家でも、主人家族を中心としたささやかなお花見パーティーが
あり、ロランは使用人の身ながらパーティーに招待してもらっている。なかなか言い出せ
なくて悪かったけど、もう予定が入っているとなれば、キースだってあきらめるしかない
だろう。
「キース、僕はその日はハイムの旦那様やお嬢さん方と一緒にお花見をすることになって
いて、だからお前の手伝いは出来なくて……」
しかしキースは諦めなかった。むしろ何か勝算でもつかめたのか、瞳が鋭い光を放つ。
「なあ、ロラン。ハイム家のお花見どこでやるんだよ。ビシニティ公園か?」
「そうだけど……」
そうロランが答えた瞬間に、キースの顔がゴールを狙うストライカーのようになった。
その理由がわからず困惑しているロランを尻目に、キースは一気に畳み掛けてくる。
「商店街のお花見会もビシニティ公園なんだよ。パンを売る時間だけ抜け出てくればいい
だろ。な、それなら両方やれるじゃないか。頼むよ、ロラン。お花見会はドンキーの将来
を決めるかもしれない大事なイベントなんだ。俺はベルレーヌを幸せにしなくちゃな
らない。お前の助けが必要なんだよ、頼む!」
話の途中からどんどん必死になっていったキースは、ついに頭を下げて頼み込んできた。
キースの論理は乱暴もいいところだが、頭を下げて必死に頼み続けるその姿は、ロランに
とってもはや断ることのできないものだった。
「わかったよ、キース。出店の売り子、やってもいいよ」
キースは満面の笑みを浮かべてロランの右手を両手で握った。「ありがとな、ロラン。給
料はずむから。ホントにありがとう!」というキースの言葉を聞きながら、ロランはハイム家
のお花見をどうしようかということが頭を掠めて、弱々しく微笑んだ。
その日の夜、シーブックはロランからドンキーの手伝いをすることを伝えられた。ロラン
の態度がすこし遠慮がちなのは、自分にいらぬ気を遣っているからだろう。
「そうか、ドンキーのキースはお前の親友だもんな」
「うん。すごい勢いで頼み込まれちゃって、断りきれなかったんだ。シーブックのお店と
は客を取り合うことになっちゃうけど……」
別に気にすることはないだろ、と返しながらもシーブックは、内心ではまずいなと呟い
ていた。ロランは人当たりもいいし、健康的で見栄えのいい容姿をしている。お客の受け
はいいだろうから、自分達カロッゾパンから見れば思わぬ強敵の誕生であることは間違い
ない。
本心をいえばシーブックはロランにドンキーの売り子をして欲しくないのだが、もちろ
んロランにはロランの立場があり、自分がどうこう言えるものではないことだ。
翌日、ロランはハイム家の長であり、キエルとソシエの父親であるディラン・ハイムに
仕事の都合で呼び出された際、お花見パーティーに参加するのが中途半端な形になってし
まうことと、その事情を話した。
話を聞いたディランは軽い感じでそうか、と呟くと、笑ってロランの肩を叩いてくれた。
「そういうことなら仕方ないだろう。友人は大事にするものだからな」
「は、はい。ありがとうございます」
ロランはかしこまって頭を下げ、退出した。使用人が主人の誘いをおろそかにしたのだ
から、自分はなじられたりしても当たり前の立場なのだ。そんな失礼を笑って片付けてく
れた主人に対して、ロランは改めて尊敬と感謝の念を感じ、部屋のドアを開けて廊下に出
たときには、晴れがましい気持ちになっていた。
しかしロランの身近な主人は、使用人のそんな勝手を許すほど甘くはない。ロランが廊
下に出たとたん、聞きなれた少女の声が「どういうことよ」と飛び込んできた。
ロランがあわてて声の方を向くと、小さな女主人ソシエ・ハイムが、目の前でえさをか
っさらわれた猫みたいな顔で自分を睨み付けている。今にも爪をたてて飛び掛ってきそう
だ。どうやら話を立ち聞きしていたらしい。
「ソ、ソシエお嬢さん、聞いていたんですか」
答えの分かりきった質問は無視して、ソシエが牙をむく。
「使用人のくせに主人の誘いを袖に振るなんて、偉くなったものね」
「立ち聞きなんて、趣味が悪いですよ。それにキースのとことの掛け持ちにはなりますけ
ど、お嬢さんたちのお花見にも顔を出させて頂きますし……」
「あんたみたいな恩知らずな使用人になんか、来て欲しくないわよ!」
恩知らず。その言葉にロランは絶句した。これまで自分は精一杯ハイム家で働いてきた
つもりだし、尊敬や感謝の気持ちを忘れたこともない。それをまるっきり無視されたようで、
ロランは胸に痛みと寂しさを同時に覚えていた。
ソシエは黙りこくってしまったロランを何秒か見つめた後、顔をそらして去っていった。
一人残されたロランに、ハイム家の廊下がやけにがらんどうに見える。
その日はずっと仕事に手がつかず、ロランは使用人仲間のサムやジェシカからもどやさ
れたりして、散々な一日を過ごすことになった。主人の誘いをむげにした報いだろうか。
そんなことを思いながら帰り支度を終えたロランは、庭を横切っている際に自分を呼び止める声を聞いた。
華やかな金髪が夕日を受けて鮮やかに輝く立ち姿は、ひとめで誰なのか分かる。ハイム
家の長女、キエルだ。なんとなくあわせる顔がない気分になってしまっているロランは一
礼して立ち去ろうとしたが、キエルの「どうしたのです」という優しい声に、足が前へ進
もうとしない。
自分の顔を覗き込みながら、「元気がないようだけれど……」と尋ねるキエルの青い瞳に
見つめられて、ロランは自分でもどうしたいのか分からぬまま、「恩知らず」の一件につい
て全てをしゃべってしまいたくなった。
手近なベンチに腰を下ろし、ロランはキエルを相手に思いついたこと何もかもを話した。
ロランの独白が終わったところでキエルは、「ソシエったら」の言葉とともに姉の顔で微笑
むと、ロランの肩に手を置いてロラン自身にも微笑みかけた。西日を受けてオレンジに染まった白い顔が、ただ美しい。
「わたしはロランは良くやっていると思いますよ」
「キエルお嬢様……ありがとうございます……」
キエルの静かだけれど確信を感じさせる言葉に、ロランは胸につかえていたものが溶け
て無くなっていくのを感じた。キエルの手が添えられている肩が温かい。甘酸っぱい感情
が体中を包み、自分の顔が熱を持っていることが分かる。
ロランの沈んだ感情がなくなったのを知ってか、キエルは立ち上がって夕暮れのひと時
がおしまいであることを告げた。ロランは一抹の寂しさを感じたが、それをかき消しては
るかに、憧れているキエルに励ましてもらったことで全身が弾むようだ。今なら百メート
ル走の世界新記録だって出せそうな気がする。
キエルに元気良く別れの挨拶をして、ロランは軽やかに歩き出した。浮かれるロランの
後頭部にいきなり鋭い痛みが走ったのは、鼻歌を歌いながらハイム家の正門をくぐろうとしたその瞬間だった。
何かをぶつけられたようだ。周囲を見回してみると、不自然に小石が一個転がっている。
こんないたずらをするのはまずソシエお嬢さんだ。なんで今になって石をぶつけられたんだろう。ロランは頭にそっと手をやりつつソシエの行動を疑問に思ったものの、自然とキ
エルの微笑みを思い出して、あかね色の空に引き写していた。
後編に続く 長くなってしまって申し訳ありません。
乙。
ちょっと長ッ!と思って根性無しの自分は読む気が無くなりかけたが、
読んでみると非常に面白かった。
続編期待age
>253
グットなんだな〜
シーマ様…
256 :
お花見:03/04/16 21:27 ID:???
バーニィ「やった、無傷で勝てた!」
アサギ「…何…?凄く早い…。」
ジュリ「…滅茶苦茶よ…。」
ヒイロ「(この2人、まさに役立たずだな。)…次の相手は俺だ。…これ、借りるぞ。」
ジュリ「…いいけど…。」
バーニィ「…望む所だ!」
……因みに、バーニィは開始2秒で、ヒイロのゼロが使ったアストレイのビームライフルでミンチになった。
3人娘(声を合わせて)「すっご〜い。一瞬じゃないですかぁ。」
ヒイロ「…これくらい…当然だ。任務続行するぞ。」
その時、ヒイロは致命的過ちを犯した。なんと、後にリリーナの姿があったのだ。
リリーナ「…久しぶりに時間があいてひいろにあいにいこうとおもいましたら家にはおらず、
ご兄弟の方にお聞きしたらここで場所取りをしていると。そして差し入れを持ってきてみれば
何故か3人の女性をはべらして…」
ヒイロ「…これには訳が…」
3人娘「あ、もしかしてリリーナ様ですか?サイン下さい〜。」
リリーナ「…ええ。いいですよ。………ヒイロ、私を殺しにいらっしゃい?」
(妙な威圧感で。)
ヒイロ「……(滝汗)」
(続く)
因みに数日後、ヒイロはリリーナの家の前で36時間待たされて、更に応接間で24時間待たされた上で許してもらえたが、
その後出されたリリーナ製魔の料理によってヒイロは地獄を垣間見たというがそれは別の話。
キラ「何だこれはぁぁぁぁぁあ!……もう…ヤダ…。」
アスラン「どうした?キラ…。」
キラ「…こ…これ…。」
アスラン「ん…?ニュータイプ雑誌がどうかしたのか?」
キラ「福田、何であんな悪魔を贔屓するんだ!そんなに僕を虐めるのが好きかぁァァ!!
ダメだ…このままだとあの悪魔に人生を食いつぶされる…。」
アスラン「…キラ…まだ3クールOPがあるからさ。そう絶望するな。」
キラ「…でも…でも…。」
…そして次の土曜日
ロラン「…もうすぐですね。キラが無事だといいですけど…」
アムロ「…そうだな…。」
ガロード「大丈夫。キラ兄さんなら大丈夫さ。」
コウ「彼女がいるだけで十分じゃないか・・・羨ましい…」
キラ「 コ ウ 兄 さ ん 、 何 か 言 っ た ?」
ジュドー(迫力ありすぎ…。)
ウッソ(怖すぎですよ、キラ兄さん。)
カミーユ(このプレッシャー!危険だ…。)
コウ「…いや、なんでもない…。」
キラ「…始まった…。…追っかけてくるな、悪魔!そんな清純そうな顔をしても騙されないぞ!」
アスラン「……。」
アムロ「…これは少し安心できるな。」
ジュドー「そうだな、確かに。」
キラ「…手?まさかあの悪…じゃなくてラクス!来た来た来たキター」
アスラン「よかったじゃないか。キラ。」
キラ「…さらに繋がる瞬間キター」
ウッソ「フレイ様一人身キター。ゲット狙える〜。」
アスラン「…キラの2の鉄をふむ犠牲者が…」
アムロ「…又一人…か。」
キラ「やった…やったよ…。」
因みに、この日は盛大なパーティーが開かれた。
ただ一人を除いてみんな心から幸せそうだった。ただ一人を除いて…。
コウ「神よ、俺にもまともな彼女を…!」
某新作ドラマを見て。
シーブック「こういう恋愛もありなのかなあ」
アムロ「いい女に弄ばれるというのも一種の理想なんだろう」
ドモン「だが、男として情けなすぎるッ!!」
ジュドー「でもあれで拾う女って本当にいるのかな」
ヒイロ「…うちには素材が十分いる。試す価値はある」
翌朝、適齢期の女性たちは自宅前に大きなダンボールがあるのを見つけた。
シーマ宅前では。
r'⌒⌒ヽ、ショボーン
(リW,vW、v____
/ヾ ・ω・ノ /\
/| ̄ ̄∪∪ ̄|\/
| 産直チェリー |/
ハマーン宅では。
'⌒⌒ヽ
(,(,( r'ノr )
(・∀・; )__ 俺って…
/ミ≡≡≡/\
/| ̄ ̄ ̄ ̄|\/
|寝技OK. |/
魔乳先生宅には何故かウッソが。
'⌒⌒ヽ
〈 _l」ハ_l」)_ マヘリアさんと比べてみたい…
/(・∀・* )/\
/| ̄∪∪ ̄|\/
| デバガメ |/
>デバガメ
ワロタw
キラじゃないのかよw…あ、下手したら[悪魔]に回収されるかw
本編では、アムロはドアンに、ロランはハイム家に拾われとるな。
今日はこの日記の原点に戻り、俺達五人を「覚悟のススメ」に例えてみた。
1「まずはお」
2「覚悟だな」
3「ああ、覚悟だ」
4「覚悟ですね」
5「悔しいが、貴様には正義の男・覚悟がお似合いだ!!」
1「問題ない」
わずか10秒で決定だ。
5「次は俺だ!!正義たる俺に似合うのは当然正義の証!!
強化外骨格零と3千の英霊だ!!」
1「ああ、そうだな」
3「お前以外には無理だ」
2「全くもってその通り」
4「ですね」
「「「「あの輝きはお前以外には出せないな」
5「くぅ!!俺は零だぁぁぁ!!」
思い通りのキャラに成れたが、その理由がアレなので、5は号泣してしまった。
お陰で涙と額の相乗効果で通常の三倍くらい奴は光り輝いていた。
2「次は俺だぜぃ」
3「む、これは難しいな・・・・・」
1「貧乏籤を良く引く奴・・・・・葉岡か?」
4「微妙ですけど・・・・その辺りですね」
2「歯ぁ磨いてやろうか?」
5「俺は零だぁ!!」
265 :
264:03/04/18 18:28 ID:???
ああ!誤爆したぁぁ!!すいませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!!
2人して同じ部屋で自前のパソコンを猛スピードでタイプっている。
キラ「……。」
アスラン「……。」
ウッソ「…はいるよ、兄さん達…ん、なにやってるの?」
キラ「……。」
アスラン「……。」
ウッソ「…ねぇ…。」
キラ「…負けた…。」
アスラン「ほら、キラはプログラムが特殊だから適応する対処が楽な分弱いんだよ。」
キラ「……そうみたいだね…。」
ウッソ「…一体何を…。」
キラ「ハッキング合戦だよ。互いに1時間で防護プログラム組んで、それをハッキングしあうの。」
アスラン「ウッソもやる?」
ウッソ(ある意味化け物だ…2人とも。)
あっはっは。まあ気にすんな。本来のスレでガンガレ。何処だか知らんが。
花見ネタです…読んでやって下さい
久々の日曜日…ロランは家で洗濯をしている所をハイム姉妹に呼ばれ公園に花見に来ていた。
ロラン「うわぁー、きれいですね…なかなか家から出られないから桜を見るのは2年ぶりですよ」
ソシエ「そうでしょうね。ロランはいっつもバタバタしてるから…」
キエル「そんなロランに今日一日ぐらいはゆっくり桜でも見て…って、ソシエが私に相談をしていたのですよ」
ソシエ「わ、私はそんな事言っていませんよ!お姉さまが…」
ソシエが顔を赤くしながら少しむくれる
ロラン「ありがとうございます。キエルお嬢様…ソシエお嬢様」
ソシエ「そうそう、感謝しなさいよ…そうだ、私、お団子作ってきたのよ。ほら食べて!」
ソシエがバスケットから可愛い弁当箱を取り出すと蓋を開けた。その中には団子と言う名の無骨なぼた餅が串に刺さっていた。
ロラン「うわぁ……美味しそう…」(団子?…ぼた餅?)
キエル「あら……とても美味しそうね…」(朝から何を作っていると思ったらこんな物を…)
ソシエ「そうでしょ!気合を入れて作ったんだから!」
キエル「でも、お団子にしてはちょっと大きいような…それにアンコも、漉しアンじゃなく粒アン…」
ソシエ「大は小を兼ねる!って言うでしょ!…それにアンコにも歯応えがほしいと思ってね…あ、それとこのみたらし団子、自信作よ!」
ソシエは自信満々で話している。そこにはみたらし団子と言うより醤油のような黒い液体に漬けられた団子があった。
キエルがロランに向かい貴方が先に食べなさいと目で合図を送る。ロランはその合図に少し戸惑いながら団子を手にする
ロラン「じゃあ、アンコの方から、いただきます……モグモグ…!?」
ソシエ「どお?美味しいでしょ!?」
ロラン(しょっぱい?なんだこれ!?塩?)「いやぁ…アンコにしてはちょっと塩辛いかな…」
(絶対塩だ!砂糖と塩を間違えているんだ!)
ソシエ「まさか……甘〜くしたはずだよ」
ソシエがそう言いながらアンコの団子?を口にする
ソシエ「しょっぱッ!?なにこれ?…ちゃんと砂糖を入れたはずよ!?何で?」
キエル「塩と砂糖を間違えたんじゃないの…ソシエ、ちゃんと味見した?」(よかった…ロランに味見させて)
ソシエ「そういえば、味見してない…」
ロラン「でも、美味しいですよ…初めての味って言うか、なんと言うか…ソシエお嬢様らしさが出てていいですよ」
ソシエ「なに、ロラン!それって嫌み?」
ロラン「ちがいますよ…本当に…美味しいですよ…」
ロランの背中に大量の脂汗が流れている。我慢をして次の団子に手を伸ばす…みたらし団子?に…
キエル(ロラン!それも食べる気!?勇気あるわね…さすがはハイム家の召使、ホワイト・ドールのパイロット…)
ロランがみたらし団子?を口に入れる
ロラン「ッ!?ユニヴァ―――………………」
ロランがみたらし団子?を食べた瞬間、絶叫を上げ、泡を吹いてその場に倒れた
ソシエ「ロラン!?」
キエル「ロラン!どうしたの!?…ソシエ、あなた何を仕込んだの!?」
ソシエ「ちゃんと、醤油と砂糖とオイスターソース、とろみを付けるために山芋それに香り付けにハーブ数種類、
隠し味に鷹の爪…甘味を出すため黒砂糖とチョコレートも少し…」
キエル「そんな、兵器に近いものを…なんてこと……ロランしっかりしなさい!」
ロラン「ん……あぁ…キエルお嬢様?…」
キエル「大丈夫ですか?ロラン」
ソシエ「うわ――ん(泣)!ロランごめんね…あたしが…あたしがお団子作ったばっかりに…」
ロラン「大丈びゅですよ…(あれ?ちょっと舌が痺れている?)ショシエお嬢さん…僕こう見えて結構丈夫でしゅから…」
キエル「(うぅ…なんて健気で不憫な子なんでしょう)ロラン、お茶で口の中を潤しなさい」
春の日差しが注ぐ中、ロランはキエルとソシエに介抱してもらっていました
ロラン(ああ、なんかこ〜ゆ〜のもいいなぁ…有難う御座います。キエルお嬢様、ソシエお嬢様………それと、ソシエお嬢様…
お願いですから料理は作らないでください…)
そらからしばらくして…ロラン達のいる公園の反対側では
ロアビー・ロイ「ハァイ彼女!俺のポッカリと空いた心の穴埋めてくれない?」
女の子「冗談じゃないわよ…あたし、ナンパは嫌いなの」
ロアビー「あ〜らら、つれないねぇ…(俺、ナンパの腕落ちたのかな)」
ウィッツ・スー「ロアビー、テメー腕落ちたんじゃねえか?撃墜王の名が泣くぜ?」
ロアビー「そ〜んな事言わないの…いくら撃墜王でも打ち逃す時くらいあるの!気楽に行かなきゃだめなのよ」
ウィッツ「けッ!かってに言ってろよ!…それよりオメー、エニルに見っかたら殺されっぞ」
ロアビー「そんな、悲しい事言ってたらだめでしょ。俺は恋をしないと生きられないの。わかる?」
ウィッツ「わかるか、んな事!」
ロアビー(!可愛い子がいる!?向こうの方角だ!!)
ウィッツ「おい!どこ行くんだ!?」
ロアビー「俺のレーダーに反応有りなんだよね!向こうの方に!」
ウィッツ「ど〜ゆ〜レーダーなんだよこいつは!…ある意味、ニュータイプだぜ本当によぉ」
ロアビーとウィッツが走るその先にはロラン、キエル、ソシエの3人がいた。
ロアビー「ビンゴ!俺のレーダーは正確なのよね」
ウィッツ「げッ!?本当にいる!!マジで可愛いし…(こいつ本当に、ニュータイプだ!)」
ロアビーとウィッツは木陰からロラン達を観察している
ロアビー(ん〜、マジでポイント高いね…富豪のお嬢さんとその妹…姉さんの方はなんかいかにも高嶺の花って感じだし…ただ、想い人あり!って感じもするね。
妹さんの方は今の生活に飽きて刺激を求めているって感じ……あの銀髪のお嬢さんはエプロンなんかしちゃったりして、いかにも家庭的って感じ…顔も柔らかいし……いいねえ、よりどりみどりだよ)
ウィッツ「おい、珍しいな。お前がこんなに慎重になるなんて…」
ロアビー「焦らないの。あんなポイントの高い子、なかなかいないよ……って言っても行動を起こさなきゃ進展しないのも事実…一丁、当たって来ますか」
ウィッツ「おおよ!」
ロアビー「え?…お前も来るの?」
ウィッツ「わりーかよ!俺だって男なんだよ!」
ロアビー「いや、別にいいけど…トニヤに見つかるとやばいんじゃないの?」
ウィッツ「む!………だ、大丈夫だよ!死なば諸共だ!オメーに付き合う!」
ロアビー「そうそう、分かってくれた?ハンターは獲物を取らなきゃ死んじゃうのよね。俺もまだ、ハンターでいたいしさ…と、言うことで行きますか!」
ロラン達にロアビーとウィッツが近づいてくる
ロアビー「ハ〜イ!お嬢さん達、何してんの?暇なら僕たちとここよりもっと景色のいい所にドライブに行かない?」
ソシエ「はあ?別に暇はしてません!邪魔なんで向こうに行ってください!」
ロアビー「そんな事言わないでよ……(ソシエ達に近寄って小声で)実はさ、そこにいる俺の連れウィッツって言うんだけど明後日、
戦場に行っちゃうのよ。だから少しでもいい思い出を作ってあげたくて…協力してくれない?だめ?」
ソシエ「そんな見え透いた嘘を…」
キエル「いいじゃない、ソシエ。協力してあげましょう」
ロラン「そうですよ!…戦場に行ったら…もしかしたら死んじゃうかもしれないんですよ!?そんなの…悲しすぎますよ(泣)!」
ソシエ「そんな、キエルお姉様?ロランまで!?」(なんでロラン泣いてるの?べたべたのナンパじゃない!)
ロアビー(ふ〜ん…キエルちゃんにソシエちゃん、それにロランちゃん…ね。)
ウィッツ(小声で)「おい、ロアビー…俺、戦場に行くのか?聞いてねーぞ!いつ、召集掛けられたんだ?それに…俺、死ぬの?」
ロアビー(小声で)「(これだから実直馬鹿は…)違うよ、作戦だよ…こう言っておけば同情を誘えるんだよ…ほら、そこのロランちゃんなんかもう目ウルウルだぜ」
ウィッツ(小声で)「おお、そうか!オメーすげぇな!関心するよ」
ロアビー「それじゃあ、お嬢さん達…思い出を作りに行こうか!」
キエル「エスコート、よろしく御願いします」
ソシエ「お姉様、本当に行く気!?」
ロアビー「大丈夫だよ。ただ、僕達はいい思い出がほしいだけだから…ね、ロランちゃん!」
ロラン「あの〜…僕も一緒に行ってもいいんですか?」
ロアビー「大丈夫、大丈夫!気にしないよ、一緒に行こうよ……え?…僕…って、もしかして…男なの?」
ロラン「そうですよ」
ロアビー「!!?」
ウィッツ(マジで!?気づかなかった!…って言うよりロアビーがこんなミスしたの始めて見た!)
ロアビーは瞳孔を開いたままその場から動けなかった…まさか男女の区別も付かないとは、何たる失態!
最近ナンパの腕が落ちつつあるとは思っていたがまさかこれほどとはロアビーは信じられずにいた
すいません…さっきは5じゃなく6でした
キエル「あの…そちらの方、大丈夫ですか?」
ウィッツ「だめかも…当分立ち直れないな……実は俺とロアビーは君たちをナンパしてたんだよ…まさかそこのロランちゃん…いや、ロラン君が男の子とは思わず…
ロアビーのやつ、かなりショックだったみたいだな…」(俺もショックだよ…まさかこんな可愛い子が男とは…)
キエル「まあ、あれがナンパと言うものでしたの!?」
ソシエ「姉さん、鈍すぎるよ…それにしてもいい気味だわ!こんなナンパな男にはいい薬よ!気合が入ってない男は本当に駄目駄目ね!」
ロラン「(うわあ、ソシエお嬢さん結構きついなあ…そういえば最近、ギャバンさんと交流があるって言ってたからその影響かな)あの、本当に大丈夫ですか?ロアビーさん」
ウィッツ「そっとしておいたほうがいいなこりゃ…なんか、ごめんな」
それから数分後、ロアビーが我に返り自分の行った無様な行為に落ち込んでいた。それに見かねたロランが慰めるがロアビーはさらに落ち込んでいった。
トニヤ・マーム「ねえ、エニル…あれって、ウィッツじゃない?」
エニル・エル「本当だ…ロアビーもいる…なにしてるんだろ?」
トニヤ「?ちょっと待ってよ!なにあれ!?若い女の子達に囲まれて!今日はロアビーと海に釣り行くって言ってたのに…まさか、女の子を釣りに行ってた訳!?」
エニル「トニヤ…それ、笑えないよ……それにしてもやってくれるわね…私達という物があるのに、懲りもせず……トニヤ…私、きれそう…やっちゃっていい?」
トニヤ「エニル…やっちゃって!」
エニルはトニヤのその声を聞くと自分の愛機、エスペランサの下に走っていく
ウィッツ「おい、落ち着いたか?」
キエル「大丈夫ですか?ロアビーさん」
ロアビー「ああ、ありがとう…だいぶ落ち着いたよ…」
ソシエ「ふんっ!ロランを女の子と勘違いするなんて、かなりの馬鹿じゃない!?」
グサッ!…ロアビーの心にまた一つ傷が増えた
ロラン「ソシエお嬢様、言葉が過ぎますよ!…大丈夫ですか?ロアビーさん…気にしないでください。僕ってよく女の子に間違えられるんですよ……それに、ロアビーさんのナンパのテクニックよかったですよ…」
ウィッツ「そうそう、俺も関心したもんな…こいつスゲーって」
ロアビー「そ…そうか?」
ロラン「そうですよ…僕、今まで何度もナンパされましたけどロアビーさんのが一番でしたよ」
ロアビー「そうか?…そうだよな!そうさ、俺は落ちぶれてないよ!今日はちょっと調子が悪かっただけだよ!」
キエル「そうですよ、私も始めてナンパされて少し嬉しかったんですよ…ああ、これがナンパかって」
ソシエ(なに?キエルお姉様もロランも…なに慰めてんの?このロアビーっていう人も慰めてもらって嬉しいの?って言うか、そんな慰め方ある?なによ、ナンパされて嬉しいとか、
よかったって…分からない…お姉様もロランもこいつらも分からない……こいつら馬鹿じゃなかろうか…そうだ!こいつら馬鹿だ!!)
トニヤ「それまでよ!!」
ウィッツ「げッ!?ト…トニヤ!」
エニル「私をお忘れかい?」
ロアビー「エ…エニルも…!?」
そこにはエスペランサに乗って殺気を漲らせているエニルとエスペランサの手に仁王立ちしているトニヤの姿があった…エニルの顔は無表情だが、切れる寸前だ…トニヤも顔は笑っているが、逆にそれが恐ろしい
エニル「殺すのはいつでも出来る…今でも…後でも…」
トニヤ「とりあえず…言い訳を聞きましょう…ね、エニル」
ロアビー「ちょ、ちょっと、待ってくれ!…別にナンパとかじゃなく…」
エニル「ナンパは…確か止めたんだよね…ロアビー?」
ロアビー「そ、そうさ!止めたんだよ!」
ウィッツ「そ、そうだよ!…ほら、なんて言うか……ハンターは獲物を取らなきゃ死んじゃうんだよ…俺もまだ、ハンターでいたいしさ」
ロアビー(こ…こいつ、いきなり何言うんだ!?馬鹿かテメー!こっちはちゃんと言い訳考えてたのに…これだから実直馬鹿は…もう口開くな!)
トニヤ「へ〜……そうなんだぁ…」
ロアビー「いや、違うんだよ!聞いてくれ!」
ウィッツ「男は恋をしなきゃ死んじゃうんだぜ…だよな、ロアビー!?」
ロアビー(もう…だめだぁ…こいつ、馬鹿だ…正真正銘の馬鹿だ…ある意味、馬鹿のニュータイプだよ…こいつ)
トニヤ「救いようがないね…」
エニル「…じゃあ、死にな…」
ロラン達の目の前ですざまじい惨劇か起きていました…エニルの操るエスペランサは非情にもロアビーとウィッツを肉の塊に変えていく…ロランは必死で止めようとしましたが、ぶち切れたエニルとトニヤを止める事は出来ませんでした…
キエルは何が起こっているのか分からず、おろおろしていました…ソシエはいい気味よ、と腹を抱え大笑いしています
それから1時間後…生ゴミを入れるゴミ箱にミンチになったロアビーとウィッツが捨てられていましたが、どうやら今日は粗大ゴミの日らしく業者の人に引き取ってもらえませんでした
終了
基本的にパラレル扱いで
ウィッツ藁他
激しく細かいツッコミだけど
誤)ロアビー
正)ロアビィ
>ロラン「そうですよ…僕、今まで何度もナンパされましたけどロアビーさんのが一番でしたよ」
慰めるためとはいえ、言ってて哀しくなりそうなセリフだw
>>287 激しく細かいツッコミだけど
誤)ロアビー
正)ロアビィ
修行不足でした…
よく見たらいくつか誤字も…
修行し直します
>>281 取りあえず、種のOPを見ましょう。全てわかりますw
日曜日。天気は予報どうりに晴天であり、桜も満開とみていい見事な咲きっぷりだ。そんな
お花見会当日の朝に、シーブックとロランは二人連れで会場であるビシニティ公園にやってきた。
それぞれ自分の店の売店を準備するためなのだが、二人の作業はお互いの目の前で行われる。
商店街のお花見会実行委員が、カロッゾパンとドンキーベーカリーの出張販売所を、道を挟んで
正面から相対する形で配置したからだ。なにか含みがあるわけでもないだろうが、シーブックと
ロランはまさに真っ向から客を取り合うことになってしまった。
「ま、ロラン。仲良くやろうぜ」
「ああ。じゃあまずシーブックの方から売店を作っちゃおうか」
二人はカロッゾパンの売店の準備を始めた。それぞれが勝手にやるよりも、二人で協力して順番に
売店を組み立てた方が早く作業が終わるからだ。周りを見回すと、他にも沢山の人が各々の準備に
忙しくしている。
二人の作っているカロッゾパンとドンキーの売店は似たようなもので、売店といってもテーブルを
並べたその上にパンを種類別に区分けしたケースを置き、商品のほこりよけとしてパラソルを立て
かけるだけのシンプルなものだ。
シーブックとロランは手早く二つの売店を作り終えると、家から持ってきたおにぎりとお茶で
朝食をとることにした。
「ドンキーは出店をやるのはロランだけか?」
「うん、シーブックのとこは?」
「セシリーが一緒にやってくれる。うちは看板娘つきだ」
「ふーん、じゃあそっちの方が有利だね」
売店ではパンが焼けないのはもちろん、お花見会があろうとも二つの店とも通常通り開店するため、
本店を留守にするわけにはいかない。ロランが臨時に雇われたのもそのためだ。
おにぎりを食べ終わった二人がお茶を飲んで一息ついていると、ドンキーのトラックが公園の入り口
に現れた。すぐ後に続いてカロッゾパンのトラックも姿を見せる。運ばれてきたパンを降ろして売店に
並べるため、ロランとシーブックは駆け足でトラックの止まった駐車場へ向った。
二つの店はそれぞれ売店にパンを運んで並べ始めた。ドンキーはキースが、カロッゾパンはザビーネと
セシリーが応援に来ている。焼きたてのパンが並んでいく売店には、鼻を心地よくくすぐるおいしそうな
匂いが生まれていく。
パンをすべて並べ終えた両店の周りには、先程からお花見会の準備をしていた人々がパンの匂いに
引かれて群がってきた。午前9時の開場まではまだ30分ほどある。パンを売ってもいいんだろうか、
と迷ったシーブックがザビーネの方をちらりと伺うと、ザビーネはいつものようにやや高慢な態度で
答えた。
「売ってもかまわん。そのぶん私とカロッゾさんが焼けばいいことだからな」
それを聞いたドンキーのキースも、負けていられないとばかりにロランに販売を促す。
「ロラン、こっちだって今から売ってもらってかまわない。頼んだぞ」
こうしてカロッゾパン対ドンキーベーカリーの決戦の幕が上がった。
午前9時に始まった商店街主催お花見会から一時間が経過し、序盤の勝負はややカロッゾパン有利に
進んでいた。シーブックが対ロラン用に考案した作戦が功を奏し、セシリー目当ての男性客を多く
獲得している。しかしセシリーはすこし気に入らないようだ。
「ねえシーブック、この服すこしスカートが短すぎない?」
「そこがいい……じゃなくて、そんなことないし、ミニスカートって嫌いかい?」
「あんまり好きじゃないわ。それに家族連れの受けは良くないんじゃないの、この格好」
「基本的には白いブラウスを基調とした上品なスタイルだから問題ないよ、うん。子供づれの人たち
だって買ってくれてるし。お父さんの受けがいいんだよな。」
シーブックもそこらへんには気を配ったつもりだ。家族層に嫌われてしまっては男性客が増えても
仕方がない。今のところはそんなに問題ないようだし、セシリーチラリズム作戦は成功といっていい
だろう。これはあくまで商売のためだからな。そうシーブックは自分に言い聞かせながら、黒のミニ
スカートから覗くセシリーの太ももをちらりと盗み見た。
「このブラウス、上品というよりはひらひらした細かいフリルがついているだけに思えるのだけど……」
一方ドンキーの出店を預かるロランは、なんとかしてこちらに客をひきつけようと考えているのだが、
なかなか妙案が浮かばず頭を悩ませていた。客が来た雰囲気に顔をそちらに向けると、見
知った優雅な
立ち姿の青年がそこにいた。
「やあ、ローラ。調子はどうだい?」
ラインフォード家の御曹司、グエン・サード・ラインフォードだ。お花見の場にはやや不似合いな
はずの上品なスーツを着ているが、さほど不自然にも見えないのはグエンだからだろう。思わぬ人の
登場に、ロランはすこし面食らってしまった。
「何でグエン様がこんなところにいるんですか?」
「ローラのことなら、私は何でも知っているさ」
グエンは当たり前のようにさらりと言って、端正な顔に微笑を浮かべた。右耳辺りの金髪を褐色の
指でさっとかきあげる。ロランは、どうして自分がここにいることを知っているのか、まさか盗聴だ
とか盗撮だとかじゃないだろうな、と思い至って、不安が背中をなぞるのを感じた。そんなロランの
気持ちを知ってか知らずか、グエンは背をかがめてロランの顔を覗き込んだ。
「おすすめのパンをひとつくれないか、ローラ」
ロランは一歩引いてから、すぐそばにあったクロワッサンアマンドを紙のシートにのせて手渡した。
「120円です。グエン様」
「ありがとう。ローラ、パンを売ることに苦労しているようだけど、私が来たからには、ドンキーの
本店にあるパンも含めて全部買い取ってあげてもいい。別に何も代償として要求しないよ。私はただ
ローラの役に立ちたいんだ」
クロワッサンを口に運ぶ仕草さえ優雅に、グエンが言う。突然の申し出にロランは困惑して、しどろ
もどろになってしまった。
「あ、あのグエン様、ここでパンを売っているのは、宣伝のためでもあるんです。だ、だからその、
お気持ちは嬉しいんですけど、それはむしろ困ります」
ロランのその言葉を聞いても、グエンはさほど落胆することなく、上着を脱ぎながら続けた。
「なら、ここで一肌脱ぐとするか。ローラにも一肌脱いでもらえると嬉しいのだが、いや冗談だよ」
一瞬表情が固まったロランに、軽くウィンクしてグエンは微笑んだ。
続く……ここまでで都合の悪いことはスルーしてください。
御曹司キタ−!!
期待age
保守age
290 :
山崎渉:03/04/19 22:58 ID:???
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
291 :
山崎渉:03/04/20 00:22 ID:???
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
292 :
山崎渉:03/04/20 02:05 ID:???
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
なんだか、本編ではフレイのキャラが変わってきたみたいだけど、
このスレはこのまま行くのか?
勿論。
豹変じゃ困るけど、職人次第だろ。
強引な展開に圧倒されたロランが呆然と眺めていると、グエンは二人連れの中年女性になにやら
話しかけている。客引きをやってくれるようだ。早速話しかけていた二人組みを店にエスコートし
てきた。
二人はグエンと適当に話したあと、何個かのパンを買っていった。グエンは手を振って二人を見送る
と、また他の客を捕まえてドンキーに誘っている。今度は子供連れだ。そんなふうにしてグエンは次か
ら次へと巧みにお客をドンキーへ連れてきてくれた。
考えてみればグエン卿は、容姿端麗なうえ物腰は柔らかで話術は巧み。頼りになる人だ。ロランは
あらためてグエンの顔をまじまじと見つめてしまった。
「ローラ、そんなに見つめられると、さすがの私も恥ずかしいよ」
全く恥ずかしがる様子もなくグエンは微笑む。見直しはしても、油断はするな。ロランは自分自身に
念を押して、グエンの絡みつく様な視線から顔をそらした。
そのときロランの目にふと時計が目に入った。時刻はもうすぐ12時だ。ハイム家のお花見ももう
始まっているだろう。後で参加してもいいんだろうか。ロランはソシエのことを思い浮かべた。
あの「恩知らず」と罵られた日以来、ロランはソシエに口をきいてもらっていない。よく晴れた
空から落ちる日差しが、すこし憂鬱に見える。
「ローラ、どうしたんだい。何か悩みがあるのなら、いつでも私の胸にとびこんでくれてかまわないぞ」
ロランの心情を察したのか、グエンが優しく肩に手を置いた。
「なんでもありません。心配してくださってありがとうございます」
ロランはキエルのときのように、グエンに相談することはしなかった。微笑みながらグエンの手を
やんわり肩から下ろして、ロランはハイム家がお花見をやっている方角に目をやった。
時刻は12時を回り、ビシニティ公園の一角で行われているハイム家のお花見も、のんびりとした
家庭的雰囲気の中、ゆったりと盛り上がっている。
そんなハイム家の面々の中で一人だけ、ソシエの胸は弾まなかった。原因はソシエ自身わかって
いる。
ロランだ。あの日、ロランがドンキーの売り子をやることを耳にした瞬間、無性に寂しくなった。
そのせいでソシエはロランにきつく当たってしまい、おまけに謝ろうかと思ったときには、ロランは
姉に慰められて浮かれていた。そのときつい石をぶつけてしまったことでますます謝れなくなり、
ソシエはこの日曜日までロランと口をきいてやっていない。すまなそうに話しかけてくるロランを
無視し続けてきた。悪いのは自分のほうなのに、引け目を感じているようなロランの態度がソシエ
には辛く、余計頑なに口を紡いでしまったのだ。
ソシエが浮かない顔を上げると、いつのまにか横には姉のキエルがいた。姉はソシエに体重を預
けるように肩を寄せると、そっと耳元でささやいた。
「ロランのことが気になるのでしょ」
そんなことないわよ、とソシエが反射的に口を動かそうとすると、それも十分予測していたのか、
キエルはソシエの唇に指を当ててふさいでしまった。
反論するタイミングを奪われて、ソシエはうつむいた。どんな顔をしてロランに会いにいけばいいん
だろう。あの日、すぐ謝ることができていたら、こんなに苦しくなかったのに。
「お姉さまが悪いのよ。あの時お姉さまがロランを慰めちゃったから、私が……」
姉に甘えるつぶやきをソシエが漏らしたとき、意外な客が姿を見せた。
「失礼、ハイム家のお花見はここでよろしいのかな」
顔を上げたソシエが見たのは、いつもの赤いゴーグルと親衛隊長の制服姿ではないけれど、確かに
ハリー・オード大尉だ。すぐ後ろには姉そっくりの月の女王様が微笑んでいる。
「言ったでしょう。特別ゲストを呼んでおいたって」
血のつながっている方の姉が笑いながら全員に二人を紹介した。両親はびっくりして口をあんぐり
あけている。月の女王がやってくるとは思いもしなかっただろうし、その女王は自分達の娘とそっくり
なのだ。話には聞いていたはずだが、実際に目の前に現れれば、口のひとつも開けっ放しにしてしまう
だろう。
ディアナはキエルそっくりに見える格好をしていて、唯一見分けがつくのは銀色のヘアリングを
していることぐらいだ。ハリーはアイビーっぽいスタイルで、ピンクのシャツの上に黄色と黒の
ベストを着ている。
ディアナはひとしきり皆に挨拶をしたあとで、周囲を見渡して訊いた。
「ロランもいるということでしたが、今はいないようですね」
「ロランは親友のパン屋の手伝いをしてるのよ。そうだ、ハリーさん、一緒に見にいかな
い?」
ソシエはロランのところに行くことを決心して、ハリーを誘ってみた。自分ひとりでは上手く
ロランに話しかけられないだろうから、ハリーにダシになってもらうつもりだ。
「しかし私はディアナ様の元を離れるわけには……」
渋るハリーを、ディアナが説得してくれた。
「ハリー、私ならここで皆さんとお話しているだけなのですから大丈夫です。それともあなたは、
わたくしの親衛隊長が女性の誘いをむげに断る失礼な者だとして、わたくしに恥をかかせるつもり
ですか」
そういわれたハリーは滑稽に見えるほどかしこまった後、柔らかくソシエに微笑みかけた。
「ではソシエ嬢、あらためて御同行願えますかな」
ええ、こちらこそ。とおどけてソシエが答えて、ロランのところへ向おうとしたとき、ディアナが
さらにハリーを呼び止めた。
「ハリー、ロランの手伝いをするのなら、自慢の『応援グッズ』を忘れていますよ」
そう言ってディアナはあるバッグをハリーに手渡した。ハリーが持参したものらしい。
「なにそれ?」
とソシエが聞くと、ハリーは「これはいいものだ」と答えてにやりとした。
「そうそう、あれをわすれてはいけないな」
キエルに30cmぐらいの黒い長方形の箱のようなものを取ってもらって、「これで準備万端だ」と言った
ハリーを連れて、ソシエはロランの元へ向った。
続く……
299 :
山崎渉:03/04/20 07:09 ID:???
(^^)
なんとなくグッズの中身が予想できたような気がするw
何をする気だハリー・オード。
彼の場合、善意で大真面目にとんでもないことをかましそうで……楽しみw
保守age
| あなた達は愚行の数々を繰り広げる低脳で無知で強欲な生物です(^^; . |
| しかしこのFLASHを見ればきっと神は御救いになられるでしょう(^^) |
\ (^^)
http://f2.aaacafe.ne.jp/~eagle/flash/flash.htm (^^) /
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧
( ^^ )
(っ) ,,,,l ` γ l,,,,,
\ \/~~.... |。 ~~ヽ
\,,/ | |。田}}\ \
| |。 | ヽ_ヽ
_ | |。 | ゝつ
|\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
< 山 崎 ! 山 崎 ! 山 崎 ! >
∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨
、 、 、 、 、
/っノ /っノ /っノ /っノ /っノ
/ / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧ / / ∧_∧
\\( )\\( )\\( )\\( )\\( )
304 :
通常の名無しさんの3倍:03/04/21 21:42 ID:r+6HCQ4H
>>296 >微笑みながらグエンの手を
>やんわり肩から下ろして、
なんか客あしらいに慣れた水商売のお姉さんみたいだw
>>305 実際ロランは「酒楽」(シュラク隊の店)でバイトホステスに雇われる話があったしな。
シーブックたちカロッゾパンは、ドンキーにグエンが現れてから苦戦を強いられていた。
「セシリー、ロランのほうにグエン卿が来てから、男性だけの客以外を向こうにとられっぱなしだな」
「あの人、『ランラン』の抱かれたい有名人男性で4位に入ってるものね」
セシリーの答えにシーブックは思わず彼女の顔を見返した。あのグエン卿が世間の女性にはそう見ら
れているとは。ウチに来てはローラ、ローラと騒動を巻き起こしているのに。シーブックにしてみれば
まさに意外だ。
「どういうところが人気なんだ?」
「名門の御曹司だし、野心家的な雰囲気も受けているみたい。見た目だっていいし、笑顔がさわやかで
魅力的だって」
「セシリーも、ああいう人が好きなのか?」
シーブックはつい聞いてしまった。「え、私はそうでもないけど……」と答えようとしたセシリーを、
自分が尋ねたにもかかわらず、シーブックはさえぎってしまった。
「いや、いいんだ。変なこと聞いて悪かったな。そ、それよりザビーネさんに新しいパンを運んで
もらうよう、頼みに行ってくれないか」
客足は向こうに傾いているとはいえ、セシリーの格好のおかげもあってパンはそれなりに売れている。
それに焼きたてのパンで挽回をはかりたい。やはり正攻法で行く、とシーブックは今更ながら考え直す
ことにしたのだ。
「わかったわ。シーブック、その、この格好着替えてきてもいい?」
セシリーは自分の着ているフリルのついた白のブラウスと、黒のミニスカートを見回しながら答えた。
やっぱりあまりいい気分ではないようだ。
「もちろん。もう充分堪能した……じゃなくて、これからは正攻法で行くからさ」
頭にかぶっている帽子を触りながら笑ってごまかそうとしたシーブックに、綺麗な顔をすまして、
セシリーは冷たく目を細めた。
「シーブック、私変にいやらしい人よりは、グエン卿みたいにさわやかな人のほうがいいと思うわ」
シーブックは「え?」というのが精一杯で、笑顔のまま固まってしまった。冗談だろ。
セシリーが本店に向った後、シーブックはあらためて道の反対側にいるグエンを観察してみた。
ロランに話しかけるグエンの態度は、やはり妖しい。しかしそれは、自分たち兄弟のような一部の人間
にしかわからないものなのか。
確かに、見た目だけは爽やかだなw
本編でも、ローラって呼ぶのさえなければ
ガノタには爽やかキャラと認識されてたはずだし。
「グエン様のおかげでお客さんがたくさん来てくれましたね」
「そうだな。しかしローラ、あっちには看板娘がいるのに、こちらにはいない。これはやはり不利では
ないかな」
瞳を輝かせるグエンの様子に、嫌な予感がロランの胸をよぎる。というより、やはり来たか、という
思いだ。
「グエン様、僕は女になりませんよ!」
「親友のためだろう、ローラ。女になってお客をたらしこむんだ!君がやるしかない!」
ロランの腕をぐっと掴んで迫るグエンに押されたとき、不意に足が絡まってしまい、ロランは地面に
倒れこんでしまった。自然とグエンがロランの上にのしかかるような姿勢になる。ロランが目を開ける
とすぐそこにグエンの瞳があり、二人は見つめあう形になった。
「グエン様、早く離して、立ち上がってください」
「ローラ、私は……」
グエンがそのままの姿勢で耳元にささやいて、ロランの全身に悪寒が走ったとき、救いの女神は
従者を連れて現れた。
「なにやってんのよ、あんた達!みんな見てるのよ!」
登場と同時にソシエはグエンをロランから引き剥がした。グエンが「ちょっとしたアクシデントだよ」
と、ほこりを払いながら微笑む。
「いいところを邪魔してしまったかな」
従者のハリーはからかいながらロランのほこりを払ってくれた。「いえ、助かりました」と答えて、
ロランはソシエのほうに向き直った。どうして自分のところにやってきてくれたのだろう。
二人の間にすこし気まずい空気が流れた。どちらから話しかけていいのかわからないのだ。それを
見て取ったのかハリーが、「ソシエ嬢は君が気になって仕方なかったのだよ」と、気が利いているのか
利いてないのかわからない一言を投げる。
「このところ口をきいてやらなかったから、悪かったかなって思ってただけよ」
ハリーの言葉を受けて、ソシエがぶっきらぼうに、ロランの顔を見ずに言う。ロランは胸を重くして
いた塊が消え去ったのを感じた。
「じゃあ、お許しいただけるんですね」
ロランは心底安心して深い溜め息をついた。さりげなくグエンが「よかったな、ローラ」と肩に手を回す。
続く……
ソシエはそんなグエンからロランを引き離して自分のほうに引き寄せると、売店に立って「せっかく
だから手伝ってあげるわ」と、パンを見回した。ロランは意外に思ってソシエの方に顔を向けたが、照れ
でもあるのか、なかなかソシエはロランの顔を見てくれない。
「結構売れてるのね」
「ええ、そろそろキースが新しいパンを持ってきてくれると思います」
「じゃあ、私もそのときには手伝わせてもらおうかな」
いつのまにか隣にいたハリーがバッグをごそごそとかき回している。ロランが「何です、それ?」と覗き
込むと、縦縞の野球のユニフォームがちらりと見えたが、そのほかはわからなかった。ハリーは小さな長方
形の箱をいじ繰り回してもいたが、「よし」とつぶやくと、勢いよく立ち上がった。
「すこし練習するかな」
そう宣言するとハリーはバッグから阪神タイガースのユニフォームとメガホンを取り出した。素早くさっと
身につけたユニフォームの「HOSHINO 77」の文字が陽に輝く。同時に小さな長方形から音楽が流れ出した。オー
ディオ機器だったようで、小さなボディからは想像しがたいほどの音量を誇っている。ロランにも聞き覚えの
ある前奏だ。たしかプロ野球の中継で、そうロランが思っていると、隣のハリーが勢いよく息を吸い込み、黄
色いメガホンを構えた。
「六甲おろしに〜♪颯爽と〜蒼天翔〜ける〜 日輪の〜〜〜♪」
「ハリーさんなに歌ってるの!?」
ソシエの制止も完全に無視、というより聞こえていない様子でハリーが歌い続ける。
「青春の覇気 うるわ〜し〜く♪輝く我が名ぞ ドンキーベ〜カリ〜〜♪オゥオゥオゥオゥドンキ〜べ〜カリ〜♪
フレフレフレフレ〜〜っ♪」
ロランは頭を抱えた。一難さってまた一難。
「阪神タイガースの部分をドンキーベーカリーに変えただけじゃないですか」
「即興でやってみたのだが、なかなかいいだろ。これを今からこの店のテーマソングにする」
ハリーは歌いきった満足感でいっぱいのようだ。ソシエが可愛らしい頭を左右に振って、せめて
私の曲『AFTER ALL』にしましょうと、こちらも的外れな提案をしだした。
「『AFTER ALL』って別にソシエお嬢さんの曲ってわけでもないんじゃ……」
続く……
グッズの内容、予想通りw
しかしこのグエン様、なにげにカッコいいと感じてしまう。
ほしゅ
ハリーが六甲おろしを歌ってから客が引いてしまい、ロランたちは何とか店の雰囲気を良くしようと、
それぞれに意見を言い合った。
「とにかく歌を歌うのはだめよ、ハリーさん」
「いい手だと思ったんだがなあ」
「選曲がわるかったのだ。私が『傷だらけのローラ』を歌えば何とかなるさ」
「グエン様、お願いだからやめてください。キースの店の評判に関わるんですよ」
4人の会議の結果は、ハリーとグエンが「六甲おろし」と「傷だらけのローラ」、どちらのほうが名曲か
で言い争いを始めただけだった。さすがのロランもこれには頭にきて、二人を思いっきり怒鳴りつける。
「二人とも何やってるんです!喧嘩なんかするなら、もうここからいなくなってくださいよ!」
この言葉はそれなりの効力を発揮した。グエンはロラン、いやローラのそばに居たかったし、ハリーは
ハリーで名誉挽回の機会を求めていたからだ。二人が論争の決着を後回しにして仲直りの握手をした
とき、ちょうどドンキーのトラックが、新しいパンを載せて姿を現した。グエンとハリーをソシエが促す。
「せっかくきちんとした大人が二人もいるんだから、役に立ってよね」
そんなソシエの口調に苦笑いしながら、二人はトラックのほうへパンを受け取りにいった。
ロランたちの騒動を横目で見ていたシーブックは少し寂しかった。セシリーが本店に向ってから
シーブックはずっと独りだ。ロランは苦労しているだろうが、ドンキーの賑やかさがうらやましくも
ある。
当然ながらこの時点でシーブックは、自分にも変わった協力者が現れるとは全く思っていない。
そんなカロッゾパンにある一組の男女が近づいてきた。客かもしれないから表情にだすことはして
いないが、シーブックはその二人からある匂いを感じ取っていた。
一家に騒動を巻き起こして去っていく連中や、もしくは兄のドモンや居ついてしまったギンガナムと
同種の、何か「一般の人」というカテゴリーから大きく外れているであろう匂い。だいいち、二人とも
服装からして何かおかしい。まるで「勘違いされたヨーロッパ貴族+軍服」みたいな格好だ。しかし顔
立ちとスタイルに限って言えば、男の方も女の方もかなり良い部類に入る。そのせいか、二人のことを
振り返る人が多い。
シーブックがそう二人のことを観察していると、店の目の前で男の方が口を開いた。
「レディ、気まぐれに関して、君はどう考えるかね?」
「悪い気まぐれと良いきまぐれとがあると思います。トレーズ様ならきっと、いえ間違いなく良い方の
気まぐれでしょう」
男の方が立場が上らしい。二人とも一見素敵に見える微笑、シーブックにはやっぱり怪しい人種だな、
と感じさせる微笑みを浮かべている。
「ではレディ、私の気まぐれに付き合ってくれるか。このパン屋を手伝おうと思うのだが」
「はい。喜んで」
二人の会話をシーブックは理解しかねた。勝手にカロッゾパンを手伝う話をしているのだ。シーブック
が眉根を寄せて疑問を表してしていると、トレーズと呼ばれた男が話しかけてきた。
「私はトレーズ・クシュリナーダ。念願かなって歯医者をやっている者だ。いきなりだが、君、私が君の
パン屋を手伝ってあげよう。この女性はレディ・アン。私の助手だ」
トレーズに紹介された女性が頭を下げる。しかしこの二人、いきなりやってきて手伝いをすると
言い出すなんてどういうつもりなんだ。シーブックは二人に怪しみの視線を向けた。
「私たちはただ君のパン屋を手伝いたいだけだよ」
シーブックの視線を受けてトレーズが答えた。何か悪いたくらみがあるわけではないようだ。そう
感じさせるものがある。シーブックはつい、ひとりで退屈してたとこだし、手伝ってもらうのもいい
か、と考えてしまった。
「じゃあ、手伝ってもらおうかな」
シーブックの了承を得ると、二人はいきなりどこからかバラの花を持ち込んで、店を飾り始めた。
急に華やかにというよりは、けばけばしくなっていくカロッゾパンの売店。驚くシーブックにトレーズ
が笑いかける。
「何事もエレガントにいかなくてはな」
シーブックは自分がミスを犯したことを痛感しながら、心の中でひとりごちた。あんた、エレガント
の意味わかってるのかよ、と。
続く・・・
hosyu
ほしゅしゅ
ho
syu
κ
☆ チン r'⌒⌒`ヽ ☆ チン ξξξξ
☆ チン 〃 ( ミ""メ""ミ) 〃ξξ・米・ξ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
___\ \▼∀▼ノ ___\ξ\仁lソξ< ネタ投下まだー?
\_/⊂ ⊂_ノ \_/⊂ ⊂_)__ \____________
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| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| :|/
トレーズたちにより真っ赤なバラで鮮やかに彩られてしまったカロッゾパンだったが、意外にも客が
ひっきりなしに訪れている。そのほとんどが女性、しかも主婦層といったところだ。シーブックが訳を
知りたがっているのを見て取ったのか、レディ・アンが説明してやろう、と少し傲慢な態度で言った。
「トレーズ様は話題の歯医者として、少しだけテレビや雑誌で紹介されたことがあるのです。その結果、
ごく少しの露出にもかかわらず、『ランラン』の抱かれたい男ランキングで2位にはいられたのです」
「私としてはあまり嬉しくないのだがな。一位ではないということではない。ランキング自体があまりエレ
ガントではないからな」
トレーズがレディの言葉に付け加えた。投票の多くは、昼のワイドショーや女性週刊誌の主な視聴層、
購読層である主婦の人達からのもののようだ。
つまり、今カロッゾパンを手伝ってくれているこの勘違い男は、そのキャラも含めて主婦のカリスマ
なのか。シーブックはそう納得した。
トレーズの登場によるいきなりの大人気は、新しいパンを補給しに来たザビーネとセシリーを凍りつか
せるのにも十分なものだった。自分達の売店がバラに埋もれている惨状と、主婦による熱狂的盛況が
理解を超えたものだったからだろう。ようやくといった感じでザビーネが問う。
「なんなのだ、これは」
「あの二人のせいだよ。手伝いたいっていうから、ついオーケーしちゃって、このざまに」
シーブックは親指をトレーズとレディ・アンの二人に向け、この混沌の元凶を二人に説明した。もっとも
彼らのおかげでパン自体は売れている。すぐにでも補充しなければならなかったので、ザビーネたちが
やって来てくれたのはシーブックにとってはありがたかった。
パンのケースを下げて、補充を行いながらセシリーがシーブックの耳元で囁く。
「あのトレーズっていうひと、有名な歯医者なのよ。タレントみたいな感じでだけど」
「ああ、そうらしいな。さっき説明してもらったよ。おかげでさっきからおばさんがたが寄ってきてさ」
「シーブック、貴様カロッゾパンをイロモノにしたいのか」
ザビーネは客が沢山来ているとはいえ、今の状況が気に入らないようだ。それはシーブックも同感だ。
何か納得できない。客がパンを買いに来ているのではなく、トレーズに会いにきているからだろ
うか。
「この責任をどう取るつもりだ、シーブック。連中に手伝いをさせたのは貴様だろう」
ザビーネが更にシーブックを問い詰めようとしたとき、いきなりトレーズとレディが割り込んできた。
「悪くない素質を持っていると思います、トレーズ様」
「うむ。レディの思うようにやってもらってかまわんよ。私も君に同感だ」
二人の会話は何を指しているのだろうか。シーブックの頭に疑問が浮かんだときには、二人は
ザビーネを捕まえて、無理やり引っ張っていってしまった。そして数分後、トレーズとレディと同じ
ような形の、つまり偽貴族風の黒い洋服をきたザビーネが現れた。シーブックとセシリーは思わ
ず視線を交わす。
「ザビーネ、あなた、何故そんな格好に……」
「パンを売るためです。感情を処理できん人類はゴミですし、私も恥をしのんで……」
口外に明らかな怒りと屈辱を滲ませながらザビーネが答えた。顔が紅潮している。
続く・・・番号が間違いすぎですいません。これが14です。
いったい何を言い含めたんだ、あの二人は。慄然としてシーブックがトレーズとレディを振り返ると、
二人はセシリーのほうを見て何やらささやきあっている。セシリーにまであんな格好をさせられるか。
シーブックがトレーズを睨み付けると、それに気付いたトレーズは柔和な微笑みを浮かべてシーブック
に話しかけた。
「彼女、セシリーさんは非常に優れた素質を持っているが、君の心配していることはせんよ。ザビーネ
君との約束だからな」
「約束?じゃあザビーネがあんな格好をしているのは……」
「見た目同様なかなか貴族的な精神を持っているようだな、彼は。しかし何故、よりエレガントになる
ことをそんなに拒むのかね」
シーブックはもはやトレーズに答えることはせず、黙ってザビーネの背中をみた。レディが主婦連中に
ザビーネを紹介すると、ちょっとした拍手とたいして黄色くもない声が飛んだ。なかなか評判が良いようだ。
シーブックは、アクシズみたいなものを地球に落としたいと考える馬鹿の気持ちが、一万分の一ぐらいは
理解できたように思った。
続く・・・ホントにすいません。14の番号も間違ってました。専用ブラウザに慣れないもので、使いにくいんです。
お花見会の決戦の職人さん。
ここ暫くは単身のネタ投下、乙です。
自分もそろそろネタを書いておかなきゃ…と、思うこの頃。書きかけのネタが進まず(苦笑
今の内に思いついたネタを投下しておかないとGW空けには
超キツイ設定の板規制やら鯖転移の予感があるので
このスレもどうなるか分ったもんじゃないし…
>>324 朝パン主義を啓蒙しているサビーネも、パンを売る為にはやもうえず?
密かにサビーネの部下、アンナマリー登場を希望
ドンキー勢に加勢する裏切り行為なんか有ったら楽しいかなと、今、思いつき
俺もネタ考えよう
久々に見たが、伸びてるな・・・もう7とは
あげ。
こういうときだからこそ、こまめに保守しようっと。
age
ロラン女体化期待age
ニィコォルゥゥゥゥage
333 :
__:03/04/30 19:45 ID:???
目の前のカロッゾパンがとんでもない様変わりをして、同時にお客というよりタレントの追っかけの
ような人だかりが出来るのを、ソシエとロランはただ呆然と見ていた。
「なんなんでしょうね、ソシエお嬢さん」
「トレーズのせいよ、トレーズ・クシュリナーダ。なんであっちにいるのかしら」
ソシエがぶっきらぼうに答えたとき、グエンとハリーが新しいパンを持って帰ってきた。二人ともライ
バル店の変貌に目を見張っている。とはいっても二人のことだから、それほど大きなリアクションは
しない。小さく「ほぉ」とか「これは」とか呟いただけだ。ソシエは「あっちにトレーズがいるのよ」
と、人だかりの原因と思われることを二人にも教えてやった。
「トレーズ・クシュリナーダがいるのかい?何で向こうを手伝っているんだ?」
「分かりません。そんなに有名な人なんですか?僕はそういうの疎くて……」
ソシエにとって気に食わないことに、グエンは尋ねるのを口実にロランの瞳を強引に覗き込んでいる。
ロランを魔の手から救うため、ソシエは強引に二人の間に割り込んだ。
「あんた何も知らないのね。いますごい人気じゃない。『ランラン』の抱かれたい男で2位なんだから」
照れもあってかやや乱暴な言い方になってしまう。ソシエはいつも、もう少し優しい言葉を選んで
ロランと話してみようと思うのだが、今回も例によって失敗だ。ロランは知らなくて悪いですか、と
でも言いたげな表情を見せている。
「……でも、そういうランキングで2位になるなんてすごいですね」
ロランがそう言ったとたん、今度はグエンが二人の間に割り込んできた。
「私だって4位に入ったよ、ローラ」
「本当ですか。すごいじゃないですか」
根が素直なロランは単純に感心している。ソシエはグエンに負けないように、ハリーを使うことに
した。親衛隊長だってこの話なら、自分に順番が回ってくるのを待っているはずだ。
「ハリーさんも9位に入ったのよね」
ソシエが話を振ってやると案の定、何の必要があるのか胸を大きくそらしたハリーが、大げさに頷く。
「そ、そうなんですか!?」
ロランの興味関心メーターの針は一気にハリーへ傾いた。あのハリーさんがランキングに入って
いると聞けば、必ず注意を引けるはずだと考えたソシエの作戦は成功した。ソシエ自身、今月の
『ランラン』でグエンに加えてハリーまでランクインしていたのを目にしたときには、驚きのあまり
に飲んでいた紅茶を吹き出して、母と姉からひんしゅくをかったほどの破壊力をもつ事実だから、
当然といえば当然かもしれない。
しかしハリーにとってみれば、ロランが今見せたような反応や、ソシエが紅茶を吹いてしまった
事件はあまり快くないみたいだ。
「そんなに疑問かね、ロラン君。これでも私は月では男女問わず市民に人気があるんだが」
疑問に決まってんじゃない!とソシエは胸のうちで突っ込みを入れつつも、ダシに使ったことも
あるし、ハリーの名誉のために『ランラン』に寄せられたコメントを紹介してやることにした。
「出来る男はやっぱり素敵。あの若さでディアナ様の親衛隊長だなんて凄すぎ。私のことも護って〜」
「お嬢さん。なんです、それ」
「私に寄せられたコメントだよ。他にもあるだろう、ソシエ嬢」
あたしはあんたのマネージャーじゃないのよ!と再び突っ込みつつもせっかくだからと、ソシエは
もうひとつ紹介してやった。
「あのゴーグルの下の素顔が気になる〜。ミステリアスな魅力です。だって。バッカじゃないの」
「ソシエ嬢、私の顔はそんなにまずくないだろう」
「コメントがおかしいのよ。素顔の問題じゃないの、ハリーさん」
「至極真っ当かつ正確な意見じゃないか」
「お二人ともそんなことで言い合ってどうするんですか」
どうしようもない言い合いを見かねたのか、自分も仲間に入れて欲しかったのか、グエンまで口を挟む。
「まあ、所詮ローラには敵わないけどね」
「え、どういう意味です?」
「グエン様、だめよ」
ソシエはグエンを止めようとした。あれはロランにとって知らない方がいいことに違いないはずだ。しかしグエンはしゃべってしまった。
「《シルバークィーン》ローラ・ローラは『ランラン』の抱いてみたい女性第一位だよ。ローラ」
「ぼ、僕女装してテレビに出たりしてませんよ」
「月でも大人気だ。どこからか出てきた映像なり写真なりが一人歩きして、架空のアイドルとして
話題になっているのだよ。まあ一時的なものだろうし、あまり気にするな、ロラン君」
ソシエは大きく溜め息をついた。いくらロランでも自分が女としてアイドルになっていることに
いい気分ではないだろう。からかってやろうとも思ったが気の毒すぎるし、ロランには秘密にして
おこうとソシエは思っていた。ソシエの考えたとおり、ロランは表情を失くして棒立ちになっている。
「ロランはそういうの疎いから知らずにすむかと思ってたのに……グエン様、何で言っちゃうのよ!ロランは男なんだから!」
義憤のような感情が胸の中で燃え上がるままに、ソシエはグエンに噛み付いた。激しい剣幕に押さ
れたのか一歩後ずさったグエンに、すかさず詰め寄ろうとしたとき、ソシエは後ろから両肩を掴ま
れた。
「お嬢さん、いいんです。グエン様だって悪気があったわけじゃないと思いますし、僕はお嬢さんが
そうやって心配していてくださったことだけで充分ですから」
そうやってロランに止められると、ソシエとしてはもう何も出来ない。さっきまでの怒りが急速に
しぼんでいき、ソシエがうなだれて後ろを振り返ると、ロランは黙って微笑んだ。やや力ないその
笑顔が、ソシエをやけに切ない気分にさせる。
「ロラン、でも……」
言うべき言葉が見つからず、ソシエは口ごもった。ロランのエメラルド色の瞳を見つめていると、
ソシエの左胸に、ロランの腕の中に飛び込んでいきたい想いが生まれ、鼓動のたびに大きく息づいた。
足がその熱に従って動こうとしたその刹那、無慈悲にもハリーが余計な一言を口にした。
「ディアナ様も心配なさっていらっしゃったよ。ロランは男の子なのに、これではひど過ぎる、と」
「ディアナ様が、僕を心配してくださったんですか」
ロランはディアナがこの場に居るわけでもないのに、顔を真っ赤に染め抜いた。それを見た瞬間、
ソシエの足はほんの少し前とはまったく違った動きをして、ソシエはロランの足を思いっきり踏み
つけた。
続く…
>>326さん、アンナマリーは出来たらやってみます。
あと一人で色々やりすぎてしまった感もあるので、他の職人さんはこのネタが不都合なら
スルーしてくださって結構です。もう心から。
ていうか、俺も元々は読者だったので、他の方のネタが単純に読みたいです。
だれかネタ書いてください。おねがいします。
アムロの同僚にカムラン・ブルームという男がいる。
ブライトやアムロと並ぶラーカイラム社の設立メンバーだ。
10年ほど前、彼の兄の一家がフランチェスカ・コロニーに行った際、宇宙船の事故にあった。
兄夫婦は漂流の末救助されたが、長期の漂流の影響で夫婦ともども酸素欠乏症にかかり、
その長男トリトンは消息を絶った。無事だったのははしかにかかって留守番だった長女のキャサリンだけだった。
幼キャサリン「カムラン叔父さん、トリトンはまだ見つからないの?」
若カムラン「まだだよ。今はたくさんの人に捜してもらってる。見つけるために僕も必死だよ」
幼キャサリン「必死で?」
若カムラン「ああ、必死で捜させてもらってる。いくらお金がかかろうと、トリトンは見つけるさ」
幼キャサリン「カムラン叔父さんは自分では捜してくれないの?」
若カムラン「ぼ、僕には仕事があって忙しいんだ。それに人捜しの専門の人の方が早く見つけられるさ」
事実、彼は忙しい。ラーカイラム社を立ち上げたばかりで、経営を軌道に乗せるのに必死だ。
幼キャサリン「自分の子供じゃないからどうでも良いんだ!私だって警察の人にお願いしたりいろいろ頑張ってるのに、
カムラン叔父さんは人にやらせるだけで!」
若カムラン「そんなことは無い、キャサリンの誤解だよ…」
カムランはなだめようとしたが、キャサリンはそのまま無視して行ってしまった。
その後もカムランは八方手を尽くしたが、トリトンは見つからなかった。
そしてカムランに失望したキャサリンは、10年経っても彼のことを許してくれそうには無い。
339 :
338:03/05/01 02:45 ID:???
1stでミライにふられたカムランと、Wのサーカス少女のキャサリンが同じ名字なので、
ここでは無理矢理親戚ということにしてしまいました。
>>338-339乙です。久々に自分以外の方のネタが読めた……こんなに嬉しいことはない……
1レスで終わるシンプルさ。心、洗われました……
>>340そんなにローラが好きかぁああ!!
特別
>>331に影響を受けたわけではないんですが、ローラはやっぱり使いやすいから
入れてしまったかな。俺もロランが女になっちゃったネタの続きをまってます。
ある日の放課後…
ガロード「…でな、そしたらキッドの奴がさ〜」
(ビュウゥゥゥッッ)
ティファ「キャッ!」
ガロード「うわっ! す、すごい風だったな。
(かっ、風でスカートの下が…っ! 風さんありがとうッ!)」
ティファ「(#゚Д゚) ガロード…鼻血が…」
ガロード「げっ!! ……その、何の話をしてたんだっけ?」
ティファ「…知りませんっ!」
シャクティ「…でね、そしたらスージィがね…」
(ビュウゥゥゥッッ)
シャクティ「キャッ!」
ウッソ「うわっ! 今の、すごい風だったね」
シャクティ「(#゚Д゚) ウッソ…」
ウッソ「ん、何?」
シャクティ「(#゚Д゚) あなた、私のスカートの下を見なかった…?」
ウッソ「さっきの風で? そんなの見てない見てない!
僕が見てたのはフレイさ…ハッΣ(゚Д゚ ;)」
フレイ「……そう、見てたの……」
シャクティ「……『そんなの』ね……」
ウッソ「(((((((((;゚Д゚))))))))) ガクガクブルブルザクグフゲルググ」
ガロード「うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」
ウッソ「うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」
アムロ「ただいま…。2人の泣き声、5件先から聞こえてきたぞ。
何かあったのか?」
ロラン「ガロードはティファさんに嫌われたらしくて…。
ウッソにも尋ねてみたんですが、何があったのか教えてくれないんですよ。
なにか恐ろしい目に遭ったのは間違いないと思うんですが…」
アムロ「…後でご近所に謝りに行かないとな」
>342-343
Good Job!!!
トリトン・・・・・小説ネタかYO!!
正直トリトンが何かわかんない
最初トリントン基地かとおもた
347 :
338:03/05/01 17:22 ID:???
>トリトン
W本編ではキャサリン・ブルームには戦災で生き別れになった弟がいて、
サーカス団に転がり込んできたトロワをそのいなくなった弟のように思って面倒を見ていると設定されています。
その弟の名前がトリトンといったらしいです。
| 九回裏ツーアウト満塁、OZエレガンツ最後の攻撃です。
| ここで一発が出れば逆転サヨナラとなりますが…、
| トレーズ監督はどう出るのか!? お茶の間の皆さんも注目です!
\_ ______________
/ /
|/
コウ アムロ ロラン カミーユ
( 'A) ( ´ー) (´ヮ` ) (Д´ )
ノ( ヘヘ ( ヽヽ ノノ ) ノ( )ヽ
∨ ^^ //
[l二l]
/ ワーワー ドンドン\
| おっと、トレーズ監督動きました!
| 次の打席は…、
| 安打製造男爵こと、ゼクス!!
\_ ______________
/ /
|/
キタ━━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━━!!
コウ アムロ ロラン カミーユ
( ゚A) ( ゚ー) (´ヮ` ) (Д´;) …マズイナ
ノ( ヘヘ ( ヽヽ ノノ ) ノ( )ヽ
∨ ^^ //
[l二l]
/ゼクスー!! ワーワー\
| やはりこの一番はゼクスの出番でしょう!
| しかもゼクスにとってはこの打席、
| 3000本安打もかかっています!
\_ ______________
/ /
|/
コウ アムロ ロラン カミーユ
( 'A) ( ´ー) (´ヮ` ) (Д´ )
ノ( ヘヘ ( ヽヽ ノノ ) ノ( )ヽ
∨ ^^ //
[l二l]
/ ワーワー ドンドン\
| さぁマグアナックス、ここが正念場!
| ピッチャーラシード、振り被って…、
| 投げたッ!!
\_ ______________
/ /
|/
コウ アムロ ロラン カミーユ
( 'A) ( ´ー) (´ヮ` ) (Д´ )
ノ( ヘヘ ( ヽヽ ノノ ) ノ( )ヽ
∨ ^^ //
[l二l]
/ ワーワー カットバセー\
|
| カキイイィィィィー─────ン!!
|
\_ ______________
/ /
|/
ホムーランキタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━━!!
コウ アムロ ロラン カミーユ
( ゚A) ( ゚ー) (∀` ) (Д´;) ウタレタ!
ノ( ヘヘ ( ヽヽ ノノ ) ノ( )ヽ
∨ ^^ //
[l二l]
/ウヲー!! ヤッター!! \
| やりましたー!
| OZエレガンツ、満塁サヨナラホームラン!!
| そしてゼクス、見事3000本安打達成ー!!
\_ ______________
/ /
|/
ヤッタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━━━!!
コウ アムロ ロラン
ヽ*'A)ノ゙ (ノ´ー)ノ ヾ(´∀`*)ノ゙ ミ モウダメポ
( ヘヘ ( ヽヽ ( ) ノ( )ヽ)
∨ ^^ //
[l二l]
/ワーワー ドンドン \
ヤッタナァ、3000本安打ダゾ♪
サスガ安打製造男爵デスネェ
エレガンツサヨナラダー
コウ アムロ ロラン カミーユ
ヽ*'A)ノ゙ (ノ´ー)ノ ヾ(´∀`*)ノ゙ ……。
( ヘヘ ( ヽヽ ( ) :ノ( )ヽ):
∨ ^^ :/::/: プルプル
[l二l]
/ワーワー ドンドン \
コウ ┐>
ヽ('A`;)ノ _
ノ , '´,'
i! i!カミーユ ロラン
i! i!`Д) \ |(゜ワ゜;)ノ
< > i! i! ノL (__ノ
( ) i! | >
ノ(; )ヽ
アムロ i|!
i!
! ∨
[_l二l]
< ひいきのチームが負けたからといって >
< 暴れるんじゃないっ!! >
∨∨∨∨∨\ /∨∨∨∨∨∨∨∨∨
∨ _,-'' ) 。゚・ 。 。
∧アムロ , -' (.__,-'' , , , 。゜
, - ´Д`)_ .,-'~ ,- ' / / i〜i /, 。
/ )ヽ(w i .,-'~ ,-'~ // , /// 〜 //,
.,/ / ヽヽヽ ,-/'~ ,ノ / ////@ @// '/
/ ^)' _ l ゝ _)-'~ ,-'~ //, ' ⌒/∨ ̄∨ ⌒ヽ
/ /' ヽ ^ ̄ ,-'~ / / ヽ ゚ ・
(iiiiリ∫ ヽ ./ (⌒`〜〜' /i ノ カ ノ\ ヽ
ヽ─|〜' ノ/ ゙〜〜〜〜 | ミ ./ `- '
|| ||l、_ / ,,, | | / ゚ 。
|.| _|.|_,,,| | __-'',,-~ / ユ /
.|.| ニ─、─''''| | =-''' / 、 ヽ
.|.| |.| .| | | l l
|.| |.| .| '、 _ _.| / ノ
.|.| ,,== ==.| l .|.| ,_,,-'',,,-| / | /
|.| ||_ノノ | | i、`''',,-'''' | / .| .|
.|.レ `-- ' | |  ̄ | .ノ | )
,- | | ..... | .| ||
`ヽ );;;::::::::''''' | | | .|
゙ - ''''''' ,- 、| | ,,,,,;;;;;;;;と__)''
\__);;;;;;;''''''
乙w
禿ワロタ>348-356
>>348-356 シンプルなAAながら表情選びのセンスが良い。グッジョブ!
あと、ロランの座り方が微笑ましい。
13人も兄弟がいるから、全員でスポーツ観戦したらとんでもない事態になりそうだな。
子供のくせに選手の趣味が渋いアルとか、当然のようにトトカルチョを始めるジュドーとガロードとか、
(このスレではラグビー部員ゆえに)ラグビーになると誰よりも饒舌でうるさいコウとか、
いちいち解説しないと気が済まなさそうなアムロとか。
で、解説者面して当然のように座っている例の人たち。
>>360 「陽だまりのグラウンド」を元ネタにバーニィを監督にして
アルを少年野球の選手にしてSS作ってみたくなったw
362 :
361:03/05/01 19:27 ID:???
野球観戦藁他
野球観戦のロランかわいい・・・
>>364 それをいうなら、週末に公開されるX−MEN2にもロランっぽいのが出るぞ。
>>366 もしかしてストーム役のハルベリーの事を言ってる?
あの人はアカデミー女優なんだぜ。しかも地毛は黒だから
白毛カツラは似合ってない罠
368 :
366:03/05/01 22:15 ID:???
ああ、似合っちゃいないよ>ストーム。
しかしいろんな人種が混ざり合った未来人ロランの再現がそもそも困難なわけだし。
スレ違いの話題はこの辺にしましょ。
ロランがソシエに足を踏みつけられている頃、キエルとディアナはある女性の恋の悩みを聞いて
いた。
アンナマリーという名のその女性は、酒によった使用人がどこからか連れてきてしまったようで、
放っておくわけにもいかず、二人が話し相手になっていたのだ。
「それで、その人は私のことなんか、どうせ考えたこともないんです。きっと。」
「そんなこと、分からないじゃないですか」
キエルとしてはそう無難に答えるしかない。そんなに人生や恋愛の経験が豊富なわけではないし、
アンナマリーの好きなザビーネという男性のことだってよく知らないのだ。こういうときは隣のディアナ
に力になってほしいのだが、ディアナは先ほどからうつむき、黙りこくっている。
結局キエルは当り障りのない返答や、相槌をうちながら、話を聞いてあげることそのものが大切な
のだと、都合よく考えるしかなかった。
最もそれは間違いではなかったようだ。アンナマリーは自分の中にたまっていた思いを吐き出した
かったのだろう。ひとしきり話をしてしまうと、アンナマリーは来たときよりも明るい表情を浮かべて、
キエル達に話を聴いてくれた礼を言って去っていった。
ほっと一息ついてキエルが横をみると、ディアナは先ほどよりも沈み込んだ顔色を浮かべていた。
まるでアンナマリーの暗い思いを吸い取ったかのように。
「ディアナ様、どうなされたのです。お体の調子を崩されてしまったのですか?」
「そうではないのです……」
そっくりな顔をした女王は憂いをたたえた顔を力なく左右に振った。キエルは一瞬、同じ女性である
にもかかわらず、美しい、とただ思ってしまった。顔立ちではなく、表情にそう感じたのだろう。同じ顔を
していても、自分にはどうしても現すことの出来ない美しき憂い。けれどそんな表情を浮かべることの
出来るディアナは、とても哀しい人なのかもしれない。
「ウィル・ゲイム……わたくしは……」
「ディアナ様……昔を想われているのですね」
ディアナの呟きにキエルが応じると、ディアナは力なく頷いた。
「アンナマリーさんの話を聞いていたら、あのひとのことを思い出してしまって……」
ディアナはそれきり自らの憂いの中にとらわれてしまった。
キエルはそのディアナを見て、ロランに来てもらうしかない、と結論付けた。ディアナはあの無邪気な
ロランに、どこか心慰められるものを感じているはずだ。キエルにもそれは分かる気がする。ロランは
そういう特別な温かさを持っている少年だから。
「ジェシカ、ディアナ様をお願いね」
信用の置ける年配の女性使用人に言付けて、キエルはロランを呼びに出た。
kitaiAGE
トレーズとレディ・アンのおかげで、カロッゾパンのパンは飛ぶように売れていった。
だからシーブックの胸は少しも弾まなかった。パンを買っていくのはみなトレーズに
会って、少しでも会話を持ちたいだけの人々だ。パンそのものなど、どうでもいいに
違いない。
加えてザビーネのことがある。ザビーネはトレーズたちに「エレガント」に改造されて、
お客のちょっとした人気者になっている。ザビーネの本意じゃなく、セシリーをかばって
のことだろう。連中にそういう交換条件を持ち出したことぐらい、シーブックにも分かる。
シーブックはザビーネに済まない気持ちだった。トレーズたちの手伝いを許可したの
は自分なのに、そのツケを払わせられているのはザビーネなのだ。
同時に悔しかった。もしセシリーに危機が迫ったら自分が守ってやる妄想ぐらい、何度
かしたことがある。しかし実際に何かするべきときには、自分は全くの役立たずどころか、
疫病神を呼び込むことまでして、セシリーを守ったのはザビーネだった。
「シーブック、これでいいのかしら。たしかにパンは売れてるけど……」
シーブック同様、セシリーもこの状況を良くは思っていないようだ。
「いいんじゃないか。パンは売れてるんだし、あの中から、ウチのパンを好きになってく
れる人だって出てくるさ」
「それはそうかもしれないわね。私も前向きに考えることにするわ」
セシリーはそう言って微笑んでくれたが、シーブックの胸中は情けなさでいっぱいに
埋まった。前向きに考えての発言ではなく、自己弁護のような気持ちにせきたてられて、
ああ言っただけだったからだ。
シーブックはセシリーの顔を見ているのが辛く、目をそらした。視線の先に人だかりを
越えて、片足で飛び上がっているロランと、ひねくれた顔をしているソシエの姿がある。
相変わらず楽しそうでうらやましい。シーブックの口から疲れた笑みが滑り落ちた。
続く…もう少しで終わると、多分。今日はネタがいっぱいあって嬉しい。
俺も嬉しい。
職人さん、がんがれ&サンクス。
お花見会シリーズの尻馬に乗って一つ書いてみました。
お花見会の半ば、アムロは会社仲間の席にも顔を出した。
社長のブライトと同僚のリュウ、カムランが一座にそろっていた。
r'⌒⌒^'、 /⌒⌒ヽ 〆⌒⌒'、 ,r'`^^`^丶
( rνyy'ソ (γ〜〜Y (yノ^^,,^^ミ (ツyyyy, )
ヾ ゚ー゚ノ. ヾ@台@ソ ヾ `_ゝ´ノ (・ε・ζノ
アムロ カムラン ブライト リュウ
しばらく飲んでいるうちに、気分の乗ってきたリュウが十八番のウクレレを弾きだしたが、
アムロはこの光景に妙なデジャヴを感じていた。考え込んでいると、
ブライト「リュウ、もう一曲だ、次行ってみよぉぉ!」
ブライトの一言でアムロの疑問は氷解した。
そ A A A A A A
r'⌒⌒^'、 て ,/⌒⌒ヽ 〆⌒⌒'、 ,r'`^^`^丶
( rνyy'ソ (γ〜〜Y (yノ^^^^^ミ (ツyyyy, )
ヾ;゚Д゚ノ ヾ@台@ソ ヾ.`,_ゝ´ノ (・ε・ζノ
V ]Y[ Y ♪ / ̄ヽ,--、゙ヽ o。。。 ♪
| |Ε●)三mnΕ∃
(_彡_へ-イ ノl ゚ ゚ ゚
リーダーと太っちょ、眼鏡の並んだその光景は、雷様コントそっくりだったのだ。
じゃ…ワタシも…黄金休みなので午前中からネタを
それはある春の日、日曜日の午後、
ウッソがようやく10歳になった頃の話。
居間でTVを観ていたシローの、何気ない一言がキッカケだった。
シロー「ウッソ、髪伸びたな…」
ウッソ「そうですか?」
シロー「コウはどう思う?」
( Σ(゚д゚lll)ギクッ!? )
「ぼ、僕は…未だ、大丈夫だよ!も、もう少し伸ばそうと思ってるんだ!」
コウの顔付きが一瞬にして青ざめる。
シロー「お前の事じゃないよ……ウッソの頭が伸びてきてないかな?って聞いてんだろ……?」
「あ、ああ……僕じゃないの…」
コウは深い溜息が出た後、言葉を続ける
「確かにウッソは髪の毛伸びてるかもね……って……まさか……散髪する気じゃ?」
コウの顔が再度、青ざめる。
シロー「ウッソの髪、俺が切ってるやるよ」
ウッソ「え?いいんですか」
シロー「新聞紙と椅子を持って庭で待ってろ。俺も直ぐ行くから」
「分りました〜」ウッソは部屋を急いで出た。
ドモン「兄さん、ハサミなんか持ち出して…もしかして……散髪するのか?」
シロー「ああ、久し振りにな。ウッソの髪が長くなったから俺が切ってやろうと思ってさ〜」
ドモン「…ロランに任せた方がいいんじゃないか?ウッソはロランがいつも髪の毛切ってるだろう…」
「リクリエーションだよ。リクリエーション♪…偶には俺がウッソの髪を切ってもいいだろう?」
シローはウキウキ顔でハサミとバリカンを持ち、ウッソが待つ庭へと出る。
ドモンが慌てた様子で居間に入ると、コウがお茶を啜っていた。
「おい、シロー兄さんがウッソを散髪するって言ってるぞ!!」
「知ってるよ……僕には止める勇気が無かった……シロー兄さんはあれで頑固だから」
暫くして、ガロードも上の部屋から降りて来た。
「あれ?居間に居ないや……兄さん、ウッソ知らない?」
コウ「……散髪中」
ガロードの隣りから顔を出すジュドー
「散髪……あれ?ロラン兄さん帰ってきたんだ。今日はハイム家の用事があるから帰りは夜遅くなるって言ってなかった?」
ドモン「……いや、ロランは未だ帰ってない」
ジュドー「もしかして… (゚Д゚;) 」
ガロード「シロー兄さんが… (゚Д゚;) 」
コウはお茶を啜ると
「……その通り。シロー兄さんの腕が疼いたらしいよ」
その表情は諦めきっていた。
庭では新聞紙を敷いた上に、椅子にウッソが座っている。
シローがウッソの首に散髪用のカバーを巻きつけていた。
「首、苦しくないか?」
「大丈夫です」
「前はさ、俺がガロードやジュドーとかの髪の毛を切ってやってたんだぜ!」
「へ〜そうなんですか、僕はロラン兄さんにしか、切って貰ってないや」
シローはハサミを取り出してウッソの頭を眺めている
「頭、どんな感じにするんだよ?」
「短くして下さい、あ、前髪は少し残して…」
「なんだよ、色気づきやがって」
「いけませんか?」
シローはウッソの髪に触りながらおどけた調子で
「了解、オーダーお受けしましょ〜♪」
と言い終わるとシローはウッソの髪にハサミを入れた。
チョキ、チョキ、チョキ、チョキ
小気味良いハサミの音が庭に響く…
チョキ、チョキ、チョキ、チョキ……
(あれ……?おかしいなぁ……)
チョキ、チョキ、チョキ……
(あ、ヤベ……左切りすぎたか?じゃ〜それに合わせる形で、右をもうちょい切れば…)
チョキ、チョキ、チョキ、チョキ、チョキ……
(ううっ……左右のバランスはまぁ…後回しだ……後ろの襟足を先にバリカンで刈っちゃうか?)
ブィィィィイイイイイン、ブィィィィイイイイイン…
「Σ(゚д゚lll)あ!?」
「え?ど、どうしたんですか!?」
「いや、なんでもない。なんでもない。ははははっ…いいから、じっとしてろよ。動くと怪我するぞ」
(ふぅ〜……バリカンを深く入れ過ぎたな……こりゃ、目立つよ……仕方ない。全体的に短く刈上げるしかないな……)
ブィィィィイイイイイン、ブィィィィイイイイイン、ブィィィィイイイイイン…
(で、前髪とサイドは残すんだよな……)
チョキ、チョキ、チョキ……
散髪を終えたウッソの髪型は、みっともないオカッパ頭になっていた。
シロー「……………」
ウッソ「あ、終わったんですか?」
シロー(糞!完全な失敗だ!俺の腕が鈍ったか?…我ながら凄い髪型になっちゃったよ……)
「どんな感じなんだろ…」
ウッソが下に置いてある鏡を取ろうとすると
「おおっと!!」
シローはウッソから鏡を取り上げると庭の塀に投げつけて
ガシャーン!!
鏡が粉々に砕けちった。
ウッソ「……シ、シロー兄さん?」
シロー「え?え〜っと……あ、毒蜘蛛!毒蜘蛛が塀にいたんだよ。
春は変な虫が湧いて出るからな〜ウッソも気をつけろよ…ははははっ」
シローが散髪の後片付けをしている中、ウッソは自分の頭を撫でて感触を確かめてみた。
「わぁ〜頭、サッパリしましたね」
シロー「そ、そうだろ〜……(´∀`;)」
(ま、ウッソが後でぐちゃぐちゃ文句言うようなら最後は丸刈りにしちゃえばいいか……)
居間ではドモン、コウ、ガロード、ジュドー等がTVの『笑点』見ていた。
ガロード「シロー兄さんには何度、虎刈りにされたかな……?」
ジュドー「俺なんか、毎回坊主だったもんな。シロー兄さんの『髪伸びたな』を聞くと、未だに背筋がぞくぞくするよ……」
ドモン「分ってるだろうが……ウッソの髪型を茶化すような事はするなよ!
お前等も昔はシロー兄さんの散髪のおかげで学校で散々からかわれただろ?」
ガロード「分ってるって」
ジュドー「俺らが1番身に染みてるからね」
今でこそ各々が床屋に行ったり、ロランに散髪して貰っている兄弟達だが
昔はシローが弟達(コウ以下のジュドーまで)全員の散髪を行っていた。
散髪代を浮かす為…と言うのは建前であり、本当のところはシローが好き好んで弟達の散髪をしていた。
と、言うのが正しかった。
シローの自己満足な散髪行為の被害に1番逢っていたのはガロード、ジュドーだった。
「あ、笑点始まってたんですね」
散髪を終えたウッソが居間に姿を表すと、場の空気が一瞬にして凍りついた。
一同「……………………」
ドモン(こ、これは…)
コウ(なんて、こっけいな…オカッパ頭とは!)
ガロード(幾らシロー兄さんでもこれは酷過ぎるぜ)
ジュドー(坊主の方が千倍マシだよ……正直、どうリアクション取ればいいか分んないや…)
ウッソ(何時は五月蝿いのに…なんて静かな居間なんだ……)
「……あの、シロー兄さんに切って貰った僕の頭どんな感じです……?未だ、鏡で見てないんだけど…」
ピンポ〜ン♪ピンポ〜ン♪……気まずい静寂の中、玄関の呼び鈴の音が鳴る。
コウ「あ!僕。出るよ」
玄関の外には近所に住んでいるマーベットが立っていた。
コウ「…あ、マーベットさん。こんばんわ」
マーベット「ウッソ君に貰った大根でべったら漬けを作ったから、お裾分けを…と思って、持ってきたの」
コウ「わぁ、ありがとうございます」
「マーベットさん来てるんですかぁ!?」
家の中からウッソの声がすると、廊下を走る音がして……ウッソが玄関に来た。
コウ「Σ(゚Д゚;) あ!ウッソ…」(出て来ちゃったよぉ……)
「……………」マーベットはウッソの髪型を見て絶句し
コウに手渡す筈だった、べったら漬けを入れたタッパを床に落としてしまった。
ウッソ「……マーベットさん?」
マーベット(ウッソの髪型……なんて滑稽なおかっぱ頭……笑いをとる為のモノ……?私、笑っていいの?
……や、この子はスペシャルなのよ!!伊達や酔狂でこんな妙ちきりんな髪型に、している筈ない!!)
ウッソ「あの…この髪型、どうです?」
マーベット(やっぱりそうよ!この子は私を試しているんだわ……
ウッソの髪型はキッズの間で最先端を行くモードなのよ!そう!そうに違いない!!
危うく笑って恥をかくところだった……危ない、危ない。なんて油断のならない子…)
「うん、ウッソに……よく似合ってると思うわ」
ウッソ「本当ですか!?」
マーベットは引き攣る顔を取り繕って、ウッソに最上級の微笑みを見せる。
「え、ええ……ほ・ん・と・う・にカッコ良いわよ」
ウッソは以後、マーベットのその言葉を信じ続ける事になる。
翌日、兄弟達の暖かい眼差しを感じながらもウッソは学校に向かった。
ウッソ「シャクティおはよう!」
シャクティ「(;゚ -゚) おは……ウッソ、その頭?」
ウッソ「昨日、シロー兄さんに切って貰ったんだ。自分じゃ、似合ってると思うんだけど?」
シャクティ「………」
ウッソ「シャクティ?」
校舎の中では、
ウォレン「おわっ!ウッソ……その頭さぁ…」
ウッソ「何?」
「う……上手く言えないけど…少し…」ウォレンが何をどう言ったらいいのか途惑っていると
オデロ「よう!って二人とも……って、ウッソ?なんだよ、そのキノコみたいな髪型は?(;゚Д゚)」
ウォレン「オデロ、それ言い過ぎだよぉ……」
ウッソ「キノコ?……オ、オデロさんにはこのヘアスタイルのカッコ良さが分んないんですよ!ヽ(`Д´)ノ」
オデロ「だって……どうみてもキノコだぜ?」
ウッソ「ウォレンもそう思うの?」
ウォレン「………( #・∀・)」
ウッソ「あ、エマ先生!」
エマ「あらウッソ君、おはよう……髪型変えたの?カッコ良いわね」
ウッソ「……そ、そうですか ( *´D`)ヾ 」
エマ「ええ、素敵よ」
オデロ(おい、あの二人…キノコ頭同士、気が合ってるようだぜ…)
ウォレン(そうだね。美的感覚が似てるのかも?…)
ウッソ(エマ先生もマーベットさんも良いと言ってくれている!
やっぱりこの髪型は大人のお姉さん達にウケがいいんだ ( ̄ー ̄)ニヤリ )
ウッソは以後、髪型に関して笑い者にされても平気だったし
暫くすると回りも馴れてしまいウッソの髪型を馬鹿にする者は居なくなったとさ 終
>>375-382 謙遜でもなんでもなくて、落ちが弱い(もしくは無いに等しい)んで
このネタは書きかけたまま、改定するまで暫く放っておいたんですが
少し前までほぼ一人でネタ投下して奮闘していた
>>337さんが
>他の方のネタが単純に読みたいです。
のような事を言われているのでそれじゃ、小生の不粋なのでも良ければと
投下させて貰った訳です。今週の土曜日の鯖負荷の結果次第で
どうなるのか?先行き不明な板の未来を思うと、君は!
最近、富野過ぎて困ります。
おかしい、何かが変だ。
悩み多き青年、コウ・ウラキは今日も悩んでいた。
しかし今日は「MGシリーズを全て集めるにはあとこれだけの資金が・・・・・」とか
「俺にも(まともな)彼女が欲しい」とか「もう少し兄弟達にまともになって欲しい」などといった何時もの悩みではなかった。
何故か縁の多い変な女性(ニナ、シーマ、ドロシー等)に追い回される可能性が低く、
兄弟達のゴタゴタに巻き込まれる心配の無い、コウの心のオアシス、アルビオン大学が変なのだ。
コウはラグビー部に所属している、全国でも有名な強豪でその分、練習は厳しい。
普段ならちょっとしたミスや遅刻に対しても罵声は勿論、竹刀が飛ぶことすらある。
しかし数日前から何故かそのしごきが無くなってしまったのだ。
それが部員全員というのならまだ理解できる、しかし明らかにコウだけが特別扱いされているのだ。
(まぁモンシア先輩やバニング監督と言った扱いの変わらない人も一部いたが)
お陰で同じラグビー部の一年からは白い目で見られているし・・・・・・・
それだけならまだ良い、しかし講師の態度も明らかに数日前とは豹変している。
コウは自分の興味のある、工学系、特にMS系の講義の受講態度はとても良く、
テストもトップクラスを常にキープしているが、外国語など、自分の興味無い分野は
お世辞にも良い学生とは言い難い、よって講師にどやされるなど日常茶飯事なのだが・・・・・
それがパタッとやんでしまったのだ、コウの態度はまるで改まっていないにも関らずである。
「なぁ、キースはどう思う?」
コウは兄弟達に相談すると何を起こすかわからないので、一番の親友、チャック・キースに相談してみた。
「そうだなぁ・・・・お前のところの兄弟はVIPと付き合いあるのが多いし、
お前にゴマすって覚えを良くしてもらおう、なんて可能性は?」
「それは違うと思うな、だってここ数日でいきなり豹変したんだぜ?」
「そっか」
「それに・・・・・僕に対してゴマをすってるというより腫れ物を障るような扱いのような気がするんだ」
「確かに、ゴマするんなら積極的に近寄るよな、けど離れたがってるって感じだし」
しばし悩んでいた二人だったが答えが出る筈も無い。
「まぁ悩んでてもしょうがないさ、そろそろ講堂に行こうぜ」
「人事だからって・・・・・でも確かにもう直ぐ時間だな。新理事長の挨拶だっけ?」
「そう、何でも財界の有名人で、かなりの金を使ったらしいぜ」
「何でわざわざ大学の理事長なんかに・・・・・・」
「さぁ?金は得たから社会的地位でも欲しくなったんじゃねーの?」
「では本日よりこの大学の理事長に就任されたシーマ・ガラハウ氏に就任のご挨拶を・・・・・」
その日の新理事長のお披露目は滞りなく行われたそうな。
「お前が原因かぁぁぁぁぁ!!」と学生の一人が叫んで、
新理事長お付きの黒服の男たちに取り押さえられ連れて行かれた以外は。
(続く)
でもシーマってそういうの似合いそうな顔だw
>>374 カムランが体操のやつ着てバク転するの想像しました。
>>383 ウカツにも笑った?ええ、笑ってしまいましたよ。
マーベットさんという方、彼女、なかなか出てこないし、そこもよかったかな、と。
結局何が言いたいか、というとね、これからもネタ頑張りなさいよ、と、言うことです。
で、あの『富野過ぎる』スレ?ですか?僭越ながら小生も覗かせていただいているんですが、
実際やるのは小生には無理、レスがやたら長くなっちゃうし、これじゃ長島さんじゃないの!と!
>>384 続き期待。ネタのタイトルつけてくれると助かります。
おかしい、何かが変だ。
悩み多き青年、コウ・ウラキは今日も悩んでいた。
しかし今日は「ガンプラコンテストに出す改造のアイディアが浮かばない・・・・」とか
「俺は何時までチェリーと言われるんだろう」とか
「アルは何でガンダムを好きにならないんだ」などといった何時もの悩みではなかった。
講師達の態度が変化したことにも大分なれ、
理事長・シーマ&黒服部隊の執拗なモーション&追跡にもなれてきて、
問題が無くなった(?)かと思われた大学生活にまたしても異変が起こったのだ。
前回態度が豹変したのは講師が殆どだった(クラブの先輩など、一部学生が含まれていたが)
しかし今回は学生が中心でしかも前回のように腫れ物を触るような態度ではなく、
何か不穏な視線を、簡単に言えば殺気を感じるのだ。
「なぁ、キースはどう思う?」
殺気なんて物が絡むと、前よりもっと兄弟達が何を起こすかわからないので、
やっぱりここは一番の親友、チャック・キースに相談してみた。
「すまないけどコウ、今回は俺は何も言えないんだ」
「何だって!?ということは原因は知ってるんだな!?」
「俺は口止めをされているし、奴らを敵に回したくない、だからすまいない・・・・・・
だけど少し忠告させてくれ」
「・・・・・何だ?」
「奴らは既に学生の6割以上を取り込んでいる、誰も味方だとは思うな。
そして常に警戒を怠るなよ、何をするかわからない、恐ろしい奴らだ・・・・・・・」
キースの言う「奴ら」の正体が掴めないまま三日が過ぎた。
学生の6割以上・・・・・・このキースの言葉が正しいとするなら大学の半分以上が敵になったことになる。
しかしわからないのは敵の目的だ、コウはアルビオン大学でもどちらかというと有名人だが、
他の兄弟のように抱かれたい女でトップになったり、VIPと深い付き合いがあったり、そういった特別なことは何も無い。
ラグビー部では期待の新人ではあるがまだ一年、
練習試合で実験的にスタメンになることはあってもレギュラーにすらなっていない。
(だけど6割ともなれば何か強烈な理由があるはずだ・・・・・・・)
ガラに合わず考え込んでいたのが拙かったのだろうか?気付いた時には既に遅かった。
(!?囲まれている!?この駆動音はおそらくGM系・・・・・それもGMカスタムとGMキャノン!!
これは・・・・・・大学の教習用MSか!!?しかも予備のザク改やドムトローベンまで!)
『コウ・ウラキ!!お前は既に完全に包囲されている!!
生身の人間にこのMSの大隊から逃れる術は無い!!
しかもMSだけでなく、その周りは武装した歩兵で囲まれている、大人しく投降しろ!!』
「くっ・・・・・お前達は何だ!!何故こんなことをする!!」
『ふっふっふ・・・・自分を殺す者の正体ぐらいは知っておきたいか・・・・・・
ならば心して聞くが良い!!』
『コウ・ウラキ、ならびにアルビオン大学の学生に告ぐ。我々はシーマ様親衛隊!
シーマ様を崇拝し、愛するものである。
コウはシーマ様親衛隊の最大の禁忌であるシーマ様の独占を、
兄弟の軍事力を行使してささやかなるその鉄則を破り取ろうとしている。
栄光あるシーマ様親衛隊の法を守らねば我らシーマ様の奴隷に永遠に光がもたらされる事はない。
愛の業火に焼かれていった同胞達の気高き魂を我が魂として、
今ここに改めて私はコウ・ウラキに対し、宣戦を布告するものである!』
その日、アルビオン大学は一人の青年の指パッチンと呼びかけ一つで何故か現われた
GP-03デンドロビウムとMS大隊の戦闘の炎に包まれた。
世に言う『人の屑』事件である。
この事件に対する理事長のお言葉。
「魅力があり過ぎるってのも罪だねぇ・・・・・あたしはそりゃ、恋の相手としちゃ難しいかもしれないよ?
奴隷根性ってのはどんな男も大なり小な(以下自主規制)
392 :
384:03/05/02 12:42 ID:???
感覚が開きましたが一発ネタのつもりなのでタイトルは無しということで、
この設定を使いたければお好きにどうぞ、嫌ならパラレルで。
まぁようするにこのスレの何時ものやりかたで処理してください(w
私自身は望まれたらこの設定でまた書くかも・・・・・・
>>392 乙かれ。コウもシーマが出てきてから出番が増えたね〜。
次も書いて欲しいと思ってます。
さげ
ホッシュ
(シャア板黄泉帰りマンセーage)
ハイム家邸宅表玄関。
アムロ、ロラン、アルの3人をソシエ・ハイムが迎えに出た事で一騒動起きてしまった。
ソシエ「ちょっとなによロラン、女装はまだしもその大きな胸!?一体どういうつもり?」
ロラン「ソシエお嬢様、これには訳が…」
ソシエ「一使用人が、偽物とはいえ主人より胸大きくしてどうするのよ、取りなさい!」
何も知らずにロランの乳房を乱暴に鷲掴みするソシエ。
ロラン「痛ーっ!!!」
道中、胸が張って張って苦しんでいたロランは、今まで味わった事のない痛みを見舞われ、そのまま悶えて気絶した。
アル「ローラお姉ちゃんしっかりしてっ!」
ソシエ「え、やだ・・・本物・・・」
アムロ「ロランを介抱したい。色々込み入った事情がありまして、説明するにもここでは何ですので早く中にいれて頂きたい!」
ソシエ「・・・え、あ、はい!」
何が起きたか解らぬ体たらくのソシエだったが、アムロに強く促されるとすぐ、3人を応接間に通して姉達を呼びにいった。
ロランはアムロにお姫様抱っこで運ばれてソファに寝かされた。
やがてキエルにディアナも駆けつけて、気を失っているロランをくるりと囲んで一同に介した。
キエル「妹が大変な粗相を致しまして本当に申し訳ありません。深くお詫び致します。」
アムロ「故意ではないのです、そうお気になさらずに…」
ディアナ「女性にしかわからない痛みですので、気にせずにはおられませんわ。」
ソシエ「本当にごめんなさい。ご免ね、ロラン。」
ソシエなどはすっかりしょげてしまい、寝ているロランに何度も謝っていた。
アムロ「とにかく、事の起こりと現状については更に深く説明したいと思いますので、聞いていただきたい。できれば御協力もお願いしたくはせ参じましたもので・・」
キエル「解りました。ロランの事で、私どもにできることでしたら尽力惜しまぬつもりですので、どうぞお聞かせ下さい。」
その後、場所を接見室に変えてアムロ、ディアナ、キエルの三者の間で話し合いが持たれ、ロランはしばらくハイム家で面倒を見てもらうことに決まった。
彼女の今後の身の振り方、ロランを狙う不貞な輩への対応が議論される中、ロランを看ているソシエがアルを巻き込んで又もやプチ騒動を起こすのだが、これは、
別の講釈にて。
鉄仮面目覚まし「フハハハハ怖かろう!怖かろう?フハハハハ怖かろう!怖かろう?」
今日も気だるい朝が始まると思うと・・・「いや 今日も美味しいパンを作ってすっきりさせんとな」
着け始めて何年経っただろうか?所々錆始めた鉄仮面を被りながら
カ口ッゾ・口ナはベッドを抜け出し、工房へ足を進めた、
工房の扉に手をかけた瞬間 中から妙な気配が・・
「化け物か!?」
おっかなびっくり扉を開けると そこには薄汚れたジオンの制服を着た一人の男が
パンを貪っていた!
「誰だ!貴様は!」すっとんきょうな声で叫ぶカ口ッゾ
男は その声に振り返り叫んだ
「このパンは貰って逝く!空腹を満たす為に!」
「プライドを捨てたソロモンの悪夢とでも言うのか!」叫ぶが早いか飛び掛るカ口ッゾ
しかし男の方が一枚上手だった、猫騙し→諸手狩り→ジャイアントスウィングの三連コンボを受け
窓を突き破り 店外の道路まで投げ出されるカ口ッゾ
道路の真ん中で意識朦朧となっている所にすごい勢いでフリーデンが!
男「 あ 」 ど ぐ し ゃ !
・・・と言う事があったのだよ、フハハハハ怖かったろう?
セシリー「・・・・・(機械のいう事か)」
アムロとカミーユは穴兄弟(かもしれない)
サイ・サイシーとディアッカは、ストリートチャーハンファイトの三番勝負を繰り広げていた。
通行人を適当に捕まえて二人のチャーハンを試食させ、評価してもらうこの勝負、
初戦では、ディアッカのチャーハンが食通で知られるアルビオン大学のシナプス教授をうならせた。
普段は徹底的に欠点をこき下ろすシナプス教授が何も言えなかったのだ。
第二戦では、シローの上司でこれまたグルメのコジマ警部がサイシーのチャーハンを食べて、
「う・ま・い・ぞぉぉぉ!!」と叫んだ。二人はしょぼくれたおっさん風情のコジマ警部が巨大化してボストニア城を破壊し、
口からビームを発射する幻影を見た気がした。
ドモンが第三戦はどうなっただろうと二人を見に行くと、二人とも打ちひしがれた様子で慟哭していた。
ドモン「お前ら、男がいい年して何を泣いているんだ?」
サイシー「うっさいやい、ドモンの兄貴みたいな泣き虫に言われたくないや!」
ディアッカ「落ち着けブラザー。とにかく今日はグゥレイトにサッドでメランコリックだぜ」
ドモン「だから何があったっていうんだ?」
サイシー「実は今日は女の人にも判定してもらおうとしたんだ。そしたらカガリってのが来て…」
(続く)
とりあえずチリソースで・・・・・・・・
ドモン「カガリ?…それで?」
キラの友達にそんな名前のがいたなと思いつつ、ドモンは続きをうながした。
ディアッカ「違いのわかる奴には見えなかったから、頼みたくなかったんだけどね…」
(以下回想シーン)
カガリは二人のチャーハンを一口ずつ食べた。
カガリ「何だよコレ、全然味がついてないじゃないか。食えたモンじゃない」
二人ともチャーハンの調理に手抜きはしない。完全な手順で作って味がついていないはずがない。
しかしカガリは、
カガリ「やっぱりMyチリソースがないとな」
ふところから赤いチューブを取り出すと、中身をドボドボとチャーハンにぶちまけ、グジャグジャとかき混ぜた。
サイシー「俺のチャーハンに何すんだよ。せっかくの味が台無しじゃないか!」
ディアッカ「Nooooo!!!」
もはや皿の中身は「チリソースで味にアクセントを加えたチャーハン」ではなく「チリソースのチャーハン和え」と化していた。
それを口に入れ、
カガリ「やっぱ、んめぇぇぇ!!」
(回想終了)
ドモン「…そりゃ、つまり何だ、画家だとしたら自信作の油絵にいきなり赤いペンキをぶちまけられて、
前衛芸術だって言い張られるようなものか」
ディアッカ「グゥレイトに当たってる表現だぜ」
サイシー「もう自信なくなっちゃったよ…。いくら頑張っても理解する人がいないんじゃ無意味だ」
ドモンは二人に鉄拳を叩き込んだ。
ドモン「この馬鹿が!そんなことでへこたれてどうする!男なら信念を貫いてみせろぉぉ!」
ディアッカ「それ、「こけの一念、岩をも通す」ってやつ?グゥレイト!HAHAHA」
ドモンはディアッカにもう一つ鉄拳をプレゼントしてやった。
虎呼んでください。虎を。
エレガントなたたずまいの高級フランス料理店にて。
カガリとウズミのアスハ親子がディナーをとっていた。
給仕「こちら、前菜の帆立貝のカルパッチョでございます」
ウズミ「うむ」
そして二人は給仕の目の前でふところからMyチリソースのチューブを取り出し、中身をドボドボぶちまけた。
給仕「Non,Noooonnnn!!!」
ウズミ「うんまぁぁぁい!!」
カガリ「んめぇぇぇぇぇ!!」
それからアスハ親子はスープ、魚料理、肉料理、サラダにデザートと、
全ての料理にチリソースをまんべんなくぶちまけて食したのだった。
トレーズ(副業)「…エレガントから程遠いな。いや、あれはもはや外道と言うべきか…。
来る者はばまずと行きたかったが、あちらの客は次からは予約があっても断りたまえ。
ただし断るにしてもエレガントに」
>>396 もんでみたいハァハァ
ヾ#゚ー゚ノ≡⊃))Д▼;)
>>397 素顔の鉄仮面!?
>>400 誰で穴兄弟になるんです?
>>403 「我が夫となる者は更におぞましいモノを食わされるだろう」なカガリ?
キラの女装ぐらいしか絡みが無かったカガリのキャラがいきなり立ちまくってますねw
じゃあ今日からカガリ一家の苗字はチリソースってことで(w
一方、ガンダム家宅。
時刻が正午に近づくにつれ、兄弟たちの緊張は高まっていた。
あのシャクティの初のまかないである昼食を食べる嵌めとなったのだ。
何を食わされるのか…
彼等の心配は募る。
カミーユ「ほら皆、胃薬だ、今のうちに飲んでおけ。」
シロー「いいか、絶対に無理はするな。腹が痛かったら、シャクティに気を使わずに正直に言うんだ。」
ガロード「ドモン兄さん、あんただけが頼りだ、兄さんの強靭な胃袋が・・・」
ドモン「俺一人でシャクティの大皿料理を平らげるのは無理だぞ!」
シーブック「でもこれからずっと俺達の食事をまかなってくれるわけだから、
いつまでも逃げるわけにはいかないよ。」
コウ「ドブ川のカラス貝を美味い美味いと言って食ってる人間の料理だしな…」
キラ「フレイに怪しい薬入りのチョコを食べさせられそうになるは、カガリにはチリソースまみれの
ピタサンドを食わされるは、そして今シャクティに得体の知れない食物を食べさせられそうになるは・・・」
ジュドー「ラクスさんに何とかして貰えよ、ったく!・・・あれ、ウッソは?」
ウッソ「兄さん達、用意ができました、台所に来て下さい。」
シャクティの手伝いをしていたウッソが血の間、もとい茶のまでたむろする兄達を呼びに来たが、
何故か彼の表情は明るかった。
一同「こ、これは!」
恐る恐る台所に来て皆驚いた。テーブルの上に並べてあるのは、誰もが思いもしなかった、実に
まともな料理が並べてあった。
チシャに玉ねぎのスライスのサラダ、おからの小鉢、身欠き鰊の甘辛煮、豆腐ステーキ、
ワカメと麩の味噌汁。メニュー自体は地味なのだが、シャクティの知られざるオーバースキルにより
盛り付け、彩りが端整で゙美しく、その沸き立つ香りが彼等の食欲を刺激せずにはいられぬ、
正に逸品ぞろいの食卓であった。
一同「シャクティ・・・」
彼等の瞳が彼女に対して感謝と友愛のまなざしを放ち、シャクティの笑顔がこの時は天使の微笑みに
映って見えた。
30分後。
ウッソ「ちょっとドモン兄さん、そんなに食べないで下さい、もうご飯のお代わりないですよ!ちょっと、
シーブック兄さん、人のおかず取らないで、あ、コウ兄さん僕のをあげるからしょげないで・・・
キラ兄さん嬉しいからって食事しながら泣かないで、ガロード兄さんジュドー兄さん茶碗を箸で叩くの止めて!
恥ずかしいでしょもう・…シャクティ、くせになるからもうこれ以上何か作らなくて良いよ、君が食事できない。
お願い兄さん達、美味しいのはわかりましたから静かに食べて。」
>ガロード兄さんジュドー兄さん茶碗を箸で叩くの止めて!
なんとなく光景が目に浮かんでワロタw
所変わってハイム家邸宅。
協議を終え、ロランとアルを3人の女性に預けると、昼食の誘いを丁重に断り、
一人邸宅を後にした。向かう先はシャアの勤めるジオニック社。
程なくして本社ビルに到着、地下駐車場に誘導され、停車するとそこには
妙齢の美しい女性が待っていた。
「ラーカイラム社からお越しのアムロさんでいらっしゃいますわね。私、秘書の
ナナイと申します。お迎えに参りました、こちらへ。」
アムロ「シャアは今…」
ナナイ「社長はラボにてアムロさんをお待ちです。さ、どうぞ。」
ナナイに促されエレベータに乗りこむアムロ。彼女のボタン操作から、向かう研究所は
この更に地階であることを知った。
エレベーターの中で美人と2人きり。だからといってどきどきするような彼でもないが、
さりとて悪い気はしない。
噂でも良く耳にするシャアの美人専属秘書、ナナイ。
何か心に悪戯にも似たうずきが沸く。
アムロ「聞いちゃ失礼だろうけど君は、奴とは長いのか。」
ナナイ「もう4年ほど、公私に渡りまして・・・」
アムロ「おせっかいだろうけど、奴と付き合う女性は必ず不幸になる。」
ナナイ「彼が私を不幸にするなら、私が彼と幸せになるようにすればいいのですわ。」
アムロ「自信だね。まぁ、奴の幸せは兎も角、君が奴を繋ぎ止めてくれれば、僕としても
非常にありがたい。」
ナナイ「ですから今回の貴社への技術の提供と公開は、わが社として本来はしたくもない事でしたが
社長のたっての要望でありますし、私としても社長に余所見などしないで戴きたいものですから。」
アムロは彼女の言に、自分に対して刺があることを感知した。
アムロ「ひょっとして、僕が少なからず憎いかい?ロランの兄だから。」
ナナイ「男のままだったら、それでも何とかなっていたのに…
何で女になるんです!しかもララァ・スンに良く似た!」
さすがにアムロもドキッとした。心の中でわだかまっていた、言葉にしまいと
無理に忘却していたこの一言・・・
アムロは息苦しさを覚えてネクタイを緩めた。
ナナイ「彼女の名前を寝言で何度も聞きました。でも耐えたわ。シャアの目の前にいるのは
結局私だけなのだから…彼が手を伸ばして届くのは私だけだから・・・」
アムロ「・・・」
ナナイ「この頃やっとあの名前を聞かなくなって、時折遠くを見る癖も治っていたのに・・・
彼はまた4年前に戻ってしまったんです、ローラ・ローラのせいで!
彼は臆面もなく私に言ったわ、『彼女は私の母ともなれる女性だ』って・・・」
アムロ「シャアは・・・まだそんな事を・・・」
ナナイはアムロをきつく見据えて涙ぐんでいた。今にも胸にむしゃぶりついて
慟哭するのではないかとさえ思えた。
ナナイ「でも、私は彼の目を覚ましてやるんです、絶対に!どんな事をしても・・・」
アムロ「僕がシャアとやろうとしている事は、結果として君にもプラスになる。
第一僕は弟を、普通の男の子の生活に戻したいだけだし、たとえ性別を無視してでも
シャアがロランを我が物にしようなどと黙認など到底できない!
君は僕が、シャアとロランが仲睦まじくする姿を見て喜ぶ兄だとでも思っているのか!」
ナナイ「・・・」
アムロ「君がこんな馬鹿げた事で心配する事などないようきっちりかたをつけてやる。
だがそこからは君と奴との事だから知らないが、ここまで僕に公言したからには
シャアのしつけをしっかりやれ!ロランにこれ以上迷惑かけないように!」
ナナイ「・・・ええ、言われなくとも。」
アムロ「・・・」
俯いて黙り込む2人。微かな機械の音が耳障りに響く。
女性を面と向かって罵倒するなど早々した事もなかったアムロには、
とても悲しかった。
ナナイ「・・・すみません、遂感情的になってしまって・・・」
アムロ「いや、こちらこそひどく言いすぎた。元はこちらに非があるのだし・・・」
ナナイ「実は誰かに自分の気持ちを聞いてほしかったんです。鬱屈した気分を払いたくて・・・
でも、事が事ですし誰にも言えなくて・・・それに私、これといって信頼できる友人もいなくて。」
アムロ「胸の痞えはとれたかい?」
ナナイ「ええ、おかげさまで。あの、あんなひどい事を言った後では信じてもらえないかも知れませんけど
損得抜きでロラン君を男の子に戻してあげたいと本気で思っているんです。だって、もし彼を
好きな女の子がいたらと思うと、とても可愛そうで・・・勿論、彼自身も。」
アムロ「それは僕も気がつかなかった・・・確かに、その通りですよ、ミス・ナナイ。」
ナナイ「私みたいな気持ちを味わうのは私だけで充分です。今この時、これからずっと・・・」
アムロはこの麗人に激しく好意を抱いた。それは恋愛でなく、全くの友情であった。
アムロ「ミス・ナナイ、先ほどの無礼をお詫びします。そしてお願いします。ロランの為に力を貸してください。」
ナナイ「ナナイで結構です。こちらこそ、よろしくお願いします。」
アムロは戸惑った。ナナイが右手を差し出してきたのだ。だがしっかりと我が手に取り、握手した。
ナナイがふと微笑んだ。そしてこう言った。
「やはり2人は友人ですのね。どことなくシャアに雰囲気が似てますわ。」
むっとするアムロ。
「あんな奴と似ているなんて、いつぞやの貴社とのプレゼンに負けたときより不愉快ですよ。」
その顔を見てくすくす笑うナナイ。そんな姿を見て、何か言い返す事ができず、
又むくれるアムロ。そしてエレベーターはいつ止まったかわからぬうちにドアを開いた。
415 :
通常の名無しさんの三倍:03/05/06 23:39 ID:7eORiOil
ナナイがいい!こういう微妙な関係がたまらなく好きだ!
続きを期待してます。
うむ、オモロイ。
オソレスだけど
>>384-385 >>389-391 グッジョブ!!
上のSSを見てたら、なんかダムAのトニーたけざき漫画を
想像してしまって、思い切りワロタヨ!
で、思わず下のような事を考えてしまった(w
(ホムーランスレからテンプレ流用しますた。すまそ)
_, - ,ヘ ←コウと(ryな関係になったシーマ様
TL |_ ) ___ r'⌒ヽ_
`レ>〈 / l、__,/}::\ ← シーマ様親衛隊の方々
⊂イノ) (T´ | ゝ_ィ>};;_」
ゝ、ノニ7 ! `''ァ、. \__}
_〉{ 〈`^`¬ノ . :〔 シーマ様に精気を吸い取られたコウ
 ̄ . __,,,... -- |__イ-、_j|_: . ヽ、 -- ...,,,__ ↓
_,, -‐ ´ rニト, フ ゝ __ 〉 ` ‐- ,,_ ⊂(。Д。⊂⌒`つ
rー、
」´ ̄`lー) \ 逃げるコウ
T¨L |_/⌒/ ← 「なんで俺ばっかりこんな目にー!!」
`レ ̄`ヽ〈
| i__1 」´ ̄`l 三 二 ─ ── ───
_ゝ_/ ノ T¨L | ←シーマ様親衛隊
L__jイ´_ ) `レ ̄`ヽ 「コウ・ウラキ 許さん!!!」
| イ | i |
| ノ--、 _ゝ_/ ノ |. 三 二 ─ ── ───
ゝ、___ノ二7 ∠工工工lL_j=イ´_ )工工工工工 ── ───
|ーi | l_/ | イ
__〉 { | ノ--、 三 二 ─ ─── (´´
'ー‐┘ ゝ、___ノ二7 三 二 ─ ─── (´´
|ーi | l_/ (´⌒(´⌒;;
__〉 { 三 二 ─ (´⌒(´⌒;;
'ー‐┘
419 :
同じく:03/05/07 07:11 ID:???
_, - ,ヘ ←キラと(ryな関係になったラクス
TL |_ ) ___ r'⌒ヽ_
`レ>〈 / l、__,/}::\ ← 捨てられたフレイとラクス寝取られたアスラン
⊂イノ) (T´ | ゝ_ィ>};;_」
ゝ、ノニ7 ! `''ァ、. \__}
_〉{ 〈`^`¬ノ . :〔 腹いせでフレイに強姦されたキラ
 ̄ . __,,,... -- |__イ-、_j|_: . ヽ、 -- ...,,,__ ↓
_,, -‐ ´ rニト, フ ゝ __ 〉 ` ‐- ,,_ ⊂(。Д。⊂⌒`つ
420 :
同じく:03/05/07 07:13 ID:???
rー、
」´ ̄`lー) \ 逃げるキラ
T¨L |_/⌒/ ← 「いくらサイ相手でも武器は厳しいよ、武器は!ー!!」
`レ ̄`ヽ〈
| i__1 」´ ̄`l 三 二 ─ ── ───
_ゝ_/ ノ T¨L | ←サイ
L__jイ´_ ) `レ ̄`ヽ 「キラ・ヤマト 許さん!!!」
| イ | i |
| ノ--、 _ゝ_/ ノ |. 三 二 ─ ── ───
ゝ、___ノ二7 ∠工工工lL_j=イ´_ )工工工工工 ── ───
|ーi | l_/ | イ
__〉 { | ノ--、 三 二 ─ ─── (´´
'ー‐┘ ゝ、___ノ二7 三 二 ─ ─── (´´
|ーi | l_/ (´⌒(´⌒;;
__〉 { 三 二 ─ (´⌒(´⌒;;
'ー‐┘
ロランが片足で飛び上がっていると、キエルが道の向こうから走ってくるのが見えた。
長い金髪を
揺らして走る姿に、何か急ぎの用事でもあるのだろうか、と頭を傾げたロランの横に滑り込んでくる
なり、キエルは少し荒い息のままささやいた。
「ロラン、ディアナ様に会ってきなさい」
「ディアナ様、にですか!?」
つい大声で応じてしまったロランに、キエルがハリーと一緒にディアナもこの場に来ていることを
教えてくれた。ロランはディアナの来訪を知って心躍らせたが、キエルの表情を見ると、良い知らせ
を持ってきたというわけでもないようだ。ロランが疑問に思っていると、
「ディアナ様に何かあったのか!?」
と、ハリーが二人の間に割って入った。
「少し憂鬱になられてしまって。いえ、少しではなくてかなり……だから、ロランがそばにいてあげ
たら少しでも良くなられるのでは、と思って、呼びに来たのです」
キエルが声をひそめて言う。ロランは少し前の喜びもかき消えて、心配の黒雲が胸を覆うのを感じた。
すぐにでもディアナのもとに駆けつけたい衝動がロランを襲ったが、キースに店を任されてもいる。
どうしたらよいのだろう、と頭を抱えると、キエルがロランに提案してくれた。
「私がこのお店を手伝うから、あなたはすぐにディアナ様のそばに行きなさい。あなたの力が必要
なのです」
キエルの凛とした声につき動かされるまま、ロランがディアナのもとへ走り出そうとしたそのとき、
ロランは不意に左腕を掴まれた。
「ローラは私と来るんだ!」
瞳を妄執に輝かせたグエンが強い力でロランを引き寄せようとする。ロランは無理やり振り切ろう
としたが、なかなか離れない。
遊んでいるヒマはないのに。そう念じてロランがもう一度強く引っ張ったとき、ハリーが
加勢して
くれた。素早くグエンの手をロランの腕から切り離す。
「ディアナの犬が!」
「悪いか!早く行け、ロラン君」
取っ組み合う二人の声を背中に聞きながら、ロランは駆けた。もはや踏まれた足の痛みなど感じない。
一刻も早くディアナ様のそばに、ということだけがロランの頭にある。
その思いを止めたかったのか、それともつい口からこぼれたのか、ロランを呼び止めるようなソシエ
の声が、ロランの背中を打った。
「ロラン、行っちゃうの」
ソシエの声が後ろ髪を引く力は決して弱くなかったが、それでもロランは振り返らなかった。
キエルの目の前で、ハリーはグエンを押さえ込んだ。貴族のたしなみとしてグエンもそれなりに体を
鍛えているが、ディアナの親衛隊長であるハリーには、もちろんかなうわけがない。
「放したまえ、ハリー大尉」
「ええ、もうかまいません。ロラン君はいってしまいましたから」
ハリーは余裕を見せて微笑んだ。
その顔からは眼鏡が外れている。先ほどのもみ合いの中で落として、壊してしまったらしい。眼鏡も
ゴーグルもしていないハリーは、キエルにとっても珍しい光景だ。素顔を見られるのを嫌ったのか、
ハリーはすぐにいつもの赤いゴーグルをかけた。予備として持ってきていたようだ。もともと珍妙
だった服装が、さらにおかしくなる。
もっともハリー自身は何も気にしていない様子で、キエルに話を向けた。
「ディアナ様は、どのようなご様子でしたか?」
「とても憂鬱になられてしまって、ウィルさんのことを思い出していらっしゃいました」
「そうですか。ディアナ様はこの頃、そのほかにもなにか思われることがあったようでした。それも
あるのかもしれません」
「ディアナ様が、ほかに気になされていたことがあるのですか?」
キエルの質問にハリーは頷いたが、その理由まではわからない、と首を振った。
「なんだっていいわよ、そんなもの」
ロランを盗られてしまったソシエが、横から割って入り、唇を尖らせる。
「私も深刻に悩んでいるふりでもしてみようかしら」
「ソシエ!」
キエルは妹の無礼を嗜めたが、ソシエは顔を背けて、完全にすねてしまった。もっとも
そう振舞う
ソシエの気持ちはキエルにもわかる。ハリーも同様なのか、ソシエを責めるような言葉も口にせず、
ただ黙ってくれていた。
トレーズはカロッゾパンの全てのパンを売りきったが、それでも当然トレーズ目当ての人だかりは
消えることがない。シーブックはもはや、もうどうにでもしてくれ、という気分になってしまって
いた。
そんな中、トレーズは人だかりの向こうをみて、愕然とした様子を見せた。
「あちらのパン屋のあの女性は……」
シーブックがその視線を追うと、ドンキーベーカリーの売店に、ハイム家の長女であるキエルがいた。
トレーズが気を引かれたのは、彼女らしい。
「長く美しい金の髪を、縦ロールに巻いている。なんというエレガントな……」
トレーズにとってキエルの姿はすさまじい衝撃だったようだ。傍らのレディ・アンも目を見張って
いる。
「あの者、ただ者とは思えません」
「レディ、隣の男を見てみるんだ」
トレーズはキエルの隣にいるハリーを指し示した。シーブックもハリーを観察してみる。この二人は
あれもエレガントだというのだろうか。まあ、個性的な格好ではあるが。
「アイビースタイルの服装のうえに、縦じまの野球ユニフォーム。そして爬虫類を思わせる真っ赤な
ゴーグルの、あの男ですか」
「ああ。あの男の格好はまさに道化。昔、高貴なる身分のものはその身辺に道化を置いたという。彼女
はそれをしているのだよ」
トレーズは低く感嘆の声を漏らしたあと、「彼女が何者だか知っているかね」とシーブックに訊いた。
「キエル・ハイムさんですよ。俺の兄弟が使用人として勤めているハイム家のお嬢さんです」
シーブックの答えを聞くと、トレーズは静かに立ち上がった。そして隣のレディ・アンに語った。
「良家の息女とはいえ、あのキエルという女性は一介の市井の人にすぎない。その彼女があれほどの
エレガントを誇っている。……レディ、私はまだまだ修行が足りなかったようだ」
「トレーズ様……」
「『エレガント道』を極めるには、私はすこし浮つきすぎていた。急ぎ帰り、道を究めるための鍛錬に
望みたい。レディ、付き合ってくれるか」
「はい。喜んで」
その会話を最後に、トレーズとレディ・アンはカロッゾパンを去っていった。
ロランがハイム家のお花見の場へ駆けつけると、頬をほんのり赤く染めたディアナがそれを迎えた。
「あら、ロランじゃないですか」
「ディアナ様、お酒をいただかれているんですか」
「いけませんか」
ディアナはふふっと微笑んだ。ロランは、その微笑みに色気を感じて頬を赤く染めながらも、そばに
いるジェシカに目で尋ねた。
「落ち込まれているようだから、少し差し上げたら……」
独特のなまりのある声でジェシカが答えた。キエルの様子から考えて、大ごとかと心配して走って
きたロランは、ほっとしながらも、妙に釈然と行かない気分だ。と、急に何かを思い出したかのよう
に、ディアナがロランの袖を引っ張った。
「そうです。わたくしはロランに話があったのです」
酒が回っているのかケラケラした感じの軽い声で、ディアナがロランをすこし離れたところにある
ベンチへと誘った。
「でも、まだハイムのだんな様にも挨拶していませんし……」
「わたくしの誘いを断るのですか」
心底尊敬し、慕っているディアナにそう言われてしまうと、ロランとしてはついていかざるを得ない。
いつもの、ロランが知っているディアナとは違う雰囲気がするが、それはたんにお酒だけのせいなの
だろうか。ロランがちらりと盗み見たディアナの顔は、美しくもどこか不穏なものを感じさせる。
ロランがディアナと並んでベンチに腰を下ろすと、ディアナはロランの目をじっと見つめてきた。
「な、なんで、しょう、ディアナ、様」
神秘的な青い瞳に見つめられて、ロランは声がギクシャクとしかでてこない。
「ロラン、いえ、《シルバークィーン ローラ・ローラ》、よくもわたくしのひそかな自慢を打ち砕いて
くれましたね」
ディアナは常に無いきつい口調でロランに詰め寄った。しかしロランは、すぐには何を言われたのか
分からなかった。
「あの、ディアナ様、しるばーくぃーん? ってなんですか」
「とぼけるとはなんです、ロラン! あなたがローラ・ローラとして、『ランラン』の恋人にしたい女性
と抱いてみたい女性の一位を、わたくしから取り上げたことです!」
ディアナに怒鳴りつけられた衝撃の中、ロランは、自分が架空のアイドルとして、望んではいない
人気を得ていることを思い出した。
「わたくしはいつも『ランラン』の女性ランキングでは3冠だったのです。それがロラン、今年はあなた
のせいで、好感度の高い女性でしか一番になれなかったじゃないですか!それはわたくしだって、
抱いてみたい女性で一位は恥ずかしくて、嫌でした。でも恋人にしたい女性まで失うなど、ロラン
は男の子なのにこれではひどすぎます」
ロランは男の子なのにこれではひどすぎます。ハリーはロランに、ディアナ様がそう心配していら
した、と教えてくれた。それはよく覚えている。しかし、どうやらそれはハリーの読み間違いだった
ようだ。
ロランは、軽いめまいと共に真実に突き当たった。
憧れのディアナ様はロランのことを心配してくださったのではなく、男のロランがディアナ様を下
して『ランラン』のランキングで一位になったことを、ひどすぎる、と言ったのだ。
「ソシエお嬢さんに失礼をしてまで駆けつけたのに……こんなのって……」
ロランは天を仰いだ。美しい桜の花びらが、風に揺れて散った。それがひどく、悲しかった。
ほんと、長くしまって申し訳ございません。
一応続きます。次で終わると思うので。
ランラン・・・・・雑誌の属性なのかランキング上位が偏ってるな(w
なんかワロタ。ディアナひでえw
ディアナ様さりげに悪魔だな(w
ていうか、酷い人すぎだ
ここはひどくロランが乙女で801なインタネッツですね
キラ「ロラン兄さん」
ロラン「なんです?夕飯にはまだ早いですよ」
キラ「後で用事があるから来るって、ディア(ロランの声でかき消される)」
ロラン「ディアナ様クル━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!」
キラ「いや、そうじゃなくて・・・」
ロラン「さっそく居間の掃除!ほらそこどいて下さい!」
アムロ「ありゃ−、こうなったら事が収まるまで元には戻らないぞ。」
キラ「実は(ゴニョゴニョ」
アムロ「む、それは精神ダメージが強いな・・・」
30分後
ピンポーン
ロラン「お待ちしてました・・・って、珍しい格好ですねグエン様」
ディアッカ「NO!俺はディアッカ。
キラの兄貴がグゥレイトな料理を作るって噂を聞いたんでコツを教えて貰いきたぜ。
毎日チャーハンじゃ流石に飽きるんでね、HAHAHA」
ロラン「・・・ユニヴァぁぁぁぁぁぁぁス!」
>>431 ワロタワロタ。ディアッカは確かにグエンまんまだしな。
しかし、こういうロランも良いな。
チャーハンのおかげで、微妙にディアッカの地位が向上してるな。
というか、兄弟スレでは料理ネタがある奴は出番があるという法則。
パン屋のキースと鉄仮面然り、バーナード・ミンチマン然り、ハンバーガー屋ヘンケン然り。
´ " ~ `,ヽ
i |,_i_/|__|
L(゚/Д゚L.」 …ディアッカの裏切り者。
/ /⌒ヽ
_/⌒/⌒/ / |__
/ (つ /_/ /\ | /\
/ (_____/ ヽ/ \
/| ̄ ̄  ̄ ̄|\ /
/ | 『マンマ>ママン』 | \/
| の法則 |/
イザーク、かわいいじゃないか
イザーク萌え
このスレはどっちに行けばいいんだろう?
こっちらしいよ。
こっちでは板違いではないけど
あっちはまだローカルルールがはっきりしてないから
とりあえずこっちでいいでしょ。
あっちの自治スレでもまだ議論中って感じ。
「ガノタの秘密告白」スレみたいな、作品でなくガノタを扱うスレもどうするか決まってないし、
まずは様子見って感じかな。
こちらだと、種ネタの比重が多くなりそうだね。
新規参入する職人も種見ている人の割合が多くなるだろうし。
これ以上は議論スレで。
結局新板になったようですね
移転おめ。これからもネタ職人がんがれ!
俺もネタ思いついたら書きますんで。
こっちの板は種禁止か・・・
ということで、種ネタは禁止
というのは無理だろうけど、極力少なめにしないと板違いになるな。
>>444 何故?種単独は向こうだろうけど、包括ネタはどっちでもおkじゃないか?
>>446 ローカルルール決定待ち。
議論したかったら自治スレで。
今後、ローカルルールに抵触するほど種(または新作)ネタが増加するようなら
新作板に種別荘(仮)作って、ネタごとにある程度住み分けるのはどうでしょう。
スレの性質上、こっちにないとただの凡庸なSSスレになってしまいかねませんから
なんとしても新作板送りは避けたいと願います。
気を失って夢うつつのロラン。
なんとなく聞こえる声はソシエだろうか。何故か妙に優しい響きだ。
彼女が自分に優しくするのは珍しい。気味が悪い。ぼやけた意識でそう思う。
いつものようにぶっきらぼうに振舞ってほしい。彼女がそういう態度を取るときは
必ず何かある。何か良からぬ企みがある時の声だ。
やめてほしいな、そんな猫なで声。いや、でもたまにはそういうのもいいかな。
いつも僕には怒ってばかりだけど、時々かけてくれる労いの言葉はとても心地いい。
ディアナ様やキエルお嬢様とは違う優しさが伝わってくる。良いな、あの声。
とても気持ちいい。そう、胸がとても、とても暖かく、あたた、かく、・・・なる・・・
とて・・も・・いい、気持ち・・・。あぁ、何か・・・今まで味わった事のない・・・あくぅ、いい・・・
なんだ・・・ろ・・・むね・・が・・あ、きもち、いい。あ、何だか、知らずに、声が・・・でちゃう・・・
あ、何だろ、もっと、あ、いい、いい・・・なにか・・・見えてきた・・・あれ、ソシエお嬢様だ・・・
何だかお顔が赤いな・・・何をされて・・・あれ、僕の胸を触って・・・なんでさすってるんです?
なんでそんなにさすって・・・さすって・・・あ、もっと・・・え、もっと?
何で僕の胸さすってるんです?
ガバっと起き上がるロラン。目の前にソシエがいて、彼の両胸を触っていた。お互いに目が合って
絶句する2人。その時横でバタッと誰かが倒れる音がした。真っ赤な顔をしたアルだった。
アル「ソシエお姉ちゃんが・・・ローラお姉ちゃんに・・・エッチな事してるーっ!」
ソシエ「エ、・・・あの・・・ちが、ちが、全然ちが・・・」
ただうろたえるソシエ。状況を認識できないロランは何故か羞恥心だけが膨らんでいった。
ロラン「あの、僕、あ、え、やだ、そ、そんな、いや、いやー、きゃーっ!!」
>>450 乙!
今回のは特にワロタ&ほのぼの&ちょっとアヤスィ・・・ハァハァ。
よいですな〜。
ロランは、月と地球の交流のためにボストニア城で行われた仮面舞踏会に参加していた。
仮面など持っていないロランではあったが、主催のグエン卿から「君は女性の仮面を被ってくれれば良い。」
などと言われ、参加する事になった。内心、キエルさんやディアナ様に会える事を期待していたのだが。
舞踏会では様々な仮面が自分の素性を隠しつつ、その威勢を誇示していた。
シャア「君の仮面もなかなか洒落ているな。」
ゼクス「お恥ずかしい。1年と22日ぶりに装着してみましたよ。そちらの御仁は?」
クルーゼ「クルーゼと申します。なにぶん、新品の仮面なものでまだなじんでおらず・・・」
鉄仮面「ねぇねぇ、ワシの仮面ってダー○ベイダーと被ってない?」
談笑する仮面たちに2人の男が話しかける。
シュバルツ「遅れてすまん。岩手県の選挙に行っていた。」
クロノクル「私は花粉症なもので・・」
仮面たち「いや、あんたらそれ覆面だろ。仮面ちゃうって」
舞踏会の趣旨を理解していない2人をさらに別の仮面がちゃかす。
ウルベ「無粋な者たちがいるようだな?」
トロワ「全くだ」
仮面たち「いや、アンタら仮面だけど顔半分しか隠れてないやん!!」
そこに鼻息荒く一人のマント男が乱入してきた。
ドモン「武闘会と聞いて居ても立ってもられずやって来た!さぁ、どっからでもかかって来い!」
一同 「 逝 っ て よ し ! 」
ロラン 「・・・兄さん。」
>シュバルツ「遅れてすまん。岩手県の選挙に行っていた。」
わかりにくいけどワロタw
ザ・グレートサスケか…<岩手県
あいつも覆面だったな。
時事ネタワラタw
グッジョブ!
455 :
通常の名無しさんの3倍:03/05/12 09:33 ID:7WbOwgPe
ラボラトリーではクリーンルーム用の白衣をまとったシャアが、
アムロとナナイが来るのを今か今かと待ちかねていた。
シャア「弟の一大事なのに、随分と来るのが遅いじゃないか。」
アムロ「ナナイが迎えに行って、なかなか戻ってこないのが心配だったか、シャア?」
シャア「私の秘書をファーストネームで呼ぶとは大胆じゃないか。エレベーターの中で
何があったんだ?」
アムロ「妙な邪推などしてないか、シャア?僕と彼女の間によこしまな事など何もないぞ。
誰かと一緒にしないでほしいな。なぁ、ナナイ。」
ナナイ「社長、アムロさんは私の親しい友人ですの。遂先ほども、私のごく個人的な悩みについて
相談に乗っていただきまして。」
アムロ「彼女の優しさに気づこうともせず、未だにあちこちの女の尻を追い掛け回す甲斐性無しの
話だ。社長が秘書のプライベートに関わるのは宜しくはないと思うが、それでも聞きたいか?」
そう言ってアムロはにやりとし、横でナナイが、さも、してやったりというような表情でほくそえんだ。
シャアはあくまでうろん気な無表情を崩さずにいたが、アムロやナナイには彼の微妙な動揺が
窺い知れた。
シャア「時間も惜しいところだ。早速例の物を見てもらいたい。ナナイ、案内を。」
彼にしては誠に芸のない話題転換だが、アムロはそれ以上戯れることなく、研究所の奥に進んでいった。
一台の電子顕微鏡の前に案内され、アムロは促されるままそれを覗き込んだ。
すると、スコープから目を離さぬまま、驚愕の声を発した。
アムロ「これは・・・最新型のサイコ・フレーム!?」
シャア「そればかりではない、これにはターンAに使用されているナノマシーンも組み込まれている。」
アムロ「わが社でも現時点で開発を断念しているあれをか!?」
ナナイ「我が社では全く独自の見地から開発に取り組み、成功しました。ターンAガンダムの
ロストテクノロジーには到底追いつきませんが、我々は医療関連に用いるレベルで、研究を
進めています。」
アムロは軽いめまいを覚えた。自分が使っているνガンダムのサイコフレームでさえ、ジオニック社の
技術流出品であるというのに、あまつさえそれをやっと量産できるようになったのは去年の事だ。
今見ている最新型は更に10分の1くらいの大きさで、ナノマシーンまで含み済み。
弟のモビルスーツの技術を未だ解明できないでいるアムロとしては、悔しさと衝撃に大きく心を揺らされた。
アムロ『開発部に発破をかけないとな。今、ラーカイラム社は大きく水を開けられている。』
か細く一人ごちてはみたが、多分シャアの耳には届いているのだろうな。そう思うアムロであった。
どこか勝ち誇った雰囲気を醸し出し、シャアはアムロに厳かで静かに宣言した。
シャア「まだ重要なテストは残っているが、私は思いきってこれをロラン君に使ってみようと思う。」
>>456 乙。
シャアのナノマシンか・・・
ララァみたいな黒髪になったりしてなw
期待sage
459 :
名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/13 12:18 ID:I1aKJv+3
age
「ウィル……わたくしには女としての魅力など、もはや無いのでしょうか……」
空を見上げて放心しているロランの隣で、ディアナはぽつりと呟いた。
その言葉を聞いた瞬間、ロランは、反射的にディアナのほうに向き直り、精一杯の誠意を込めて、
「ディアナ様は、とても魅力的な方です」
と、ディアナの青い瞳から視線をそらさずに言い切った。
「ロラン……」
ディアナは声をなくして、一瞬ロランを見つめた。そして、瞳に炎を燃え上がらせ、真っ白な両手
でロランの顔を包み込むようにつかんだ。
「わたくしを魅力的だと言ったのは、このやわらかそうな唇ですか。それとも、澄み切ったエメラルド
色の瞳ですか。いいえ、このきめの細かい綺麗な褐色の肌でしょう!」
「ディアナ様、その、あの、ご、ごめんなさい」
ロランは、ディアナの手のひらのしっとりとした温かさと、自分への訳のわからない嫉妬の両方に心を
かき乱されて、混乱のままに誤ってしまった。
そんなロランの言葉にディアナは、ふっと溜め息をついてロランから手を離し、先ほどまでの言葉が
嘘のように微笑んだ。
「わたくしのほうこそごめんなさい、ロラン。男の子なのに女性として扱われて、ロランのほうが辛かっ
たでしょうに……わたくしったら……」
「ディアナ様……僕、全然気にしていません」
ロランは嘘をついた。あまりに急に態度を変えられても、ロランは怒る気になれない。
ディアナ様が
笑ってくれるなら、もうそれでいい。その考え方がロランには当然だった。
敬愛する女王は、今度は心からの笑顔でロランに接してくれている。
「わたくしはロランと一緒に桜がみたかったのです」
「ほ、本当ですか、ディアナ様」
「ええ。あ、そうです、ロランがここにいるということは、もうパン屋さんの仕事は終わったので
すね。ソシエさんを呼んできてあげなさい。あなたの手伝いに行ったのでしょう」
ディアナの言葉に、ロランは再び凍りつかされた。「わたくしはハイム家の方々と待っていますから」
と言って立ち上がったディアナを見送ったあと、ロランは頭を抱えて呟いた。
「僕は、どんな顔をして、ソシエお嬢様に会いにいけばいいんだろう」
そのとき、ロランの後ろの草むらから、ガサッと誰かが現れた気配がした。
ロランが音のしたほうを振り向くと、グエンが服に付いた草を払っている。グエンはロランが口を
開くより早く、ロランの隣に滑り込んできた。
「話は聞いていたよ、ローラ」
「何でこんなところにいるんですか!グエン様」
「ハリー大尉とキエル嬢は仲睦まじくやっているし、ソシエ嬢は君に振られてむくれてしまっている。
こっそり抜け出してくるなんて簡単だったよ」
「そうですか。やっぱりソシエお嬢さんは、怒ってらっしゃるんですね」
ロランはうつむいて、なんとか仲直りする手はないだろうか、と頭の中をかき回してみた。しかし、
何のアイディアも浮かんでこない。
沈み込むロランに、グエンは手を差し伸べて顔を上げさせた。
「聞いていいかな、ローラ。ローラはソシエ嬢と仲直りしたいのかい。それとも、ディアナ・ソレルが
連れて来いと言ったから、ソシエ嬢と話がしたいのかな」
グエンの質問は、ロランの心臓をぐさりと貫いた。何も言えず絶句したロランに、グエンは優しく、
諭すように続けた。
「ローラはすこし八方美人なところがあるな。それが過ぎると、人を傷つけてしまうよ」
「そう、ですよね」
ロランはただただ頷くことしかできない。
「ローラはいったい誰が好きなんだい。何人でもいいから、このさい話してみるんだ」
グエンの提案に、ロランは導かれるように感じた。そうさせるものが、今のグエンにはある。ロラン
は、俯きながらも、たどたどしく言葉を紡いだ。
「好きというか、僕が大切に想っているのは、ディアナ様……ソシエお嬢さん……」
「もう一人いるだろう」
「キエルお嬢様も……だと思います」
「ローラ、『も う 一 人』いるんじゃないか」
グエンが一段と力を込めて訊く。ロランは顔を上げた。
「もういませんよ。でも僕、単純に好きというよりは、その、あの」
ロランの答えにすこし納得が行かない素振りを見せながらも、グエンは、
「そうか……まあ、ローラがソシエ嬢と仲直りしたいのなら、私が協力してあげるよ」
と言い、逆光を背負って微笑んだ。
ロランにはそのグエンが頼もしく見えた。まいっているところに手を差し伸べてくれたからなのか。
ロランは自問したが、グエンの助けを借りることしか頭には浮かばない。
「ローラ、私に任せておけ。悪いようにはしない」
「本当に、ですか?」
グエンから感じる頼もしさに、結局ロランは甘えることにした。
続く…今日全て書いてしまうつもりでしたが、明け方のサッカーのために仮眠します。
終わらず、長々とやってしまってすいません。
>>460-461 >逆光を背負って微笑んだ
なんかこわいんですけど。グエン様。
無言のプレッシャーを感じるな・・・
このスレおもしろいね
保守age!
職人さん乙!
朝、ロランが目を覚ますと、香ばしいパンの匂いが漂っていた。
「あれ?」
普段なら、一番早く起きるのは自分だし、朝食を作るのも自分である。
だが、パンの香りは一階の台所から漂ってくる。
「誰がつくってるんだろう」
キッチンのほうに向かうとシーブックがキッチンにむかっていた。
「おはよう、ロラン」
「どうしたの?シーブック」
シーブックは何も言わず、ダイニングのテーブルを指差した。そこには
『おはよう、ロラン兄ちゃん。今日は母の日です。いつもお母さん代わりをしているロラン兄ちゃんに感謝しています。ありがとう。
お花はみんなで買いました。今日一日ゆっくり休んでね。アル』
と書かれたメッセージとカーネーションの花束があった。
「みんな(´Д⊂ヽ・゚・ ありがとう・・・」
感動しているロランの後ろから
「ロラン、今日は家事は一切しなくていいぞ。俺たちがやるからな」
ドモンが声をかけます。
「そうそう」
「あとはお任せってね」
ジュドーとガロードもドモンの後ろから頷きます。
一抹の不安を抱えるロランであった。(家事に不向きな人達が何でこんなにはりきっているんだろう・・・)
466 :
465:03/05/15 23:45 ID:???
ごめん、名前入れ忘れ。
先週の日曜日ってことで・・・
あと続くもいれわすれてる。鬱
>>465 乙!&続き期待。
そっか、イベントネタは最初の頃はたくさんあったのに、最近少なかったな・・・
sage
最近ロラン中心ネタ多いな。俺は全然OKっていうか大歓迎なわけだが。
ロランがまるで女の子のようだ
「ううぅ・・・・・」
悩み多き大学生、コウ・ウラキは今日も悩んでいた。
しかし今日は一般人とかけ離れた悩みの内容ではなく、
大学生としてはごく普通の悩み、レポートに関してだった。
「どうしたんだ、こんな遅くまで・・・・・」
「あ、アムロ兄さん・・・・・お帰り、今夜も残業ご苦労様。
で、帰っていきなりで悪いんだけど・・・・・ちょっといい?レポートが上手く書けないんだ」
(シローは警察学校、ドモンは言うまでも無い、よってコウが大学の
学業関係で相談する相手は大抵の場合アムロと相場が決まってきた)
コウが使っているPCの画面を覗きこみながらアムロは言った。
「ふむ、実験に関するレポートか・・・・・得意分野じゃないか、どうしたんだ?」
コウは総じて理系に強く、文型に弱かった。
「どうにも考察が・・・・・・書くべき事が今のままでは多過ぎるんだ」
「そうか・・・・でも実験に対する考察は詳しい方が良いし、
思いきって全部書いてみたらどうだ?先生も大変かもしれないが、学生の熱意は嬉しいだろう」
「うん・・・・・・そうだね!!良し!!全部書くぞ!!!」
コウは再びPCの前に座り、キラほどではないが、かなりのスピードでキーボードを叩き出す。
そしてその後姿を満足そうにしばらく見守ってから、アムロは自分の部屋に向かった。
この時の彼の行動を誰が責める事が出来ようか?
だが彼はたった一つだけミスを犯した・・・・・・実験の内容をまるで見なかったことである。
コウの書くレポートの一番上にはこう記されていた。
「MSのマニュピレーターの動きとバーニアの相互作用について」
次の日、コウは実験レポートをフロッピーでも紙でもなく、
CD−ROMで提出した男としてアルビオン大学の歴史に名を刻んだ・・・・・・
そしてテキストファイルでありながら、全20メガ超えたコウのレポートは、
伝説を証明する遺物として大学内に保管されながら、誰も読みきることは無かったという・・・・・
ギンガナム「おはよう、諸君。今日もロラン君の朝食で絶好調に・・・・なぜロラン君がここに?」
ロラン「今日の朝御飯はボクじゃなくてシーブックが作ってくれているんですよ。ちなみに御飯じゃなくて、パンですからね。」
ギンガナム「なにー!!!小生はロラン君の作ってくれた朝食でなければ、絶好調になれぬのに・・・」(トボトボ)
ジュドー「ギンガナムのオッサン出て行ったぜ。どうかしたのかな?」
ロラン「気にしなくてもいいんじゃないですか?別の所で朝ごはん食べるでしょうし。久しぶりにゆっくり食べられそうですね。」
そこに朝食を持ってあらわれるシーブック
シーブック「おまたせ〜」
他の兄弟もダイニングにおりてきた。
カミーユ「へえ、今日はシーブックがつくったのか。たまには朝パンもいいな。」
「ふははは、そうであろう。」
ガロード「カロッゾのオッサン!なんでここに!ていうかなんで畳の下からでてくるんだ!?」
カロッゾ「ふははは、シーブック君が作った朝パンを食べてみたいとおもったのでな。うむうまい」
アル「あーあ、コウ兄ちゃんの朝ごはん食べちゃった・・・」
キラ「ギンガナムさんは?」
ジュドー「どっか行っちまったよ。」
キラ(よかった。今日は朝ご飯たべられそうだ)
ロラン「カロッゾさん、質問なんですが、なぜ今日シーブックが朝パンを作るってわかったんです?」
カロッゾ「師匠はいつでも弟子のことを気にしているものなのだよ。ロラン君」
「その通り!!!」
ドモン「師匠!なぜここに、それに・・・あなたまでなぜ畳の下から・・・」
東方不敗「カロッゾ殿のおっしゃる通り。師匠は常に弟子を気にせねばならぬ。」
ドモン「はい・・・」
東方不敗「食事のときでも気を抜くな、ドモン。さもなくばこうなる。」
ドモン「ああ!それは」
キラ(ボクの朝ご飯・・・・今日も食べられちゃった・・・)
ロラン「結局、こうなるんですね・・・」
473 :
472:03/05/16 23:00 ID:???
母の日のネタは小ネタ集になりました。落ちは書くけど、便乗大歓迎です。
>>471 ナイス!コウがそんな論文書いたらそうなるわなw
>>742 小ネタも好きさ〜。ほのぼのも好きさ〜。
さりげなくギンガナムはロランが好きなのかい?ってつっ込んだよw
落ち、待ってるよ。
>>471,472
オモロイ。
これからもネタキボンヌキボンヌキボンヌ。
ある日、兄弟の家に荷物が届いた。
______
/ / /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
差出人はドモン。彼は修行の旅に出ていた。
ウッソ「ニューヤーク?ドモン兄さんにしては珍しく都会から送ってきてる」
ジュドー「生モノだってさ。食い物かな」
ガロード「よっしゃー、早速開けようぜ。兄さん達帰ってきたら、あっという間に無くなっちまうからな」
シャクティ「楽しみね」
ウッソ「シャクティ、その牛刀とまな板とクーラーボックスは何?!」
シャクティ「荷物の重量は70キロ以上、きっとドモンさんが倒した牛だわ」
ウッソ「それぐらい見当つくけど、はなからもらう気なんだね…オカシイデスヨシャクティモ」
ティファ「来る…開けちゃいけない…!」
ガロード「え?!」
がさがさっ。ガロードが箱を開けようとすると急にその箱は動き出した。
一同「な、中に何かいる〜!?」
(続く)
箱は急にがさがさと中から音を立てだしたが、すぐに収まった。
ジュドー「何だ。なんでもないんじゃんか。驚いて損したぜ」
自称彼女や妹分や女教師もいないのに強がってみるジュドーの横で、
ガロード「ティ、ティファは俺が守るッ!!」
ティファ「ガロード…」
二人だけの世界に突入するのが二人。
シャクティ「牛肉じゃないなら魚…それとも、とれとれぴちぴちカニ料理…」
ウッソ「熟れ熟れピチピチお姉さん…ハァハァ」
論外が二人。
とてもすごいもの(兄弟にとっては日常茶飯事だが)を見てしまってうんざりした様子のジュドー。
彼を救ったのは一家の良心たる兄のロランの「ただいま」という声だった。
(続く)
ロラン「この荷物が動いたんですか?」
ジュドー「ああ。生魚でも入ってるのかな?」
ロラン「冷凍保存で仮死状態だった魚が、温度が上がって蘇生したんでしょう」
ジュドー「なるほど」
ロラン「だから大丈夫ですよ」
大丈夫の一言でジュドーは安心した。
「大丈夫」の言葉が信用できるのは兄弟でも、長兄にして家長のアムロとこのロランぐらいなものだ。
シローとドモンは大丈夫だと言ってあさっての方向に行ってしまうタイプだし、コウはいささか役者不足。
ロランと同年齢のカミーユとシーブックはまだ年上の友人というレベルだ。
ロラン「悪いけどみんな台所に運ぶの手伝って下さい。今夜はごちそうですよ」
兄弟の4人は少年の外見ながら体力は十分だし、シャクティも火事場のクソ力だ。難なく台所に運び込んだ。
ロラン「さあ、開けますよ」
だが、ロランが手をかける前に箱はひとりでに開いた。そして、
γソ⌒ソ あー、寒かった。
(=ル#==ル__
/Σミメ゚Д゚彡/\
/| ̄ ̄∪∪ ̄|\/
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ドライアイス詰めの箱から平然と出て、ドモンはそう誇らしげに言ったものだ。
(了)
AAカワイイな・・・
なんか不条理系の話だが、ジュドーの心理描写とかその他の錯乱振りとか面白かったw
乙!
480 :
476:03/05/17 18:18 ID:???
「パンドラの箱」改め「King in the Box」。その余談。
アムロ「なんでクール宅配便なんかで戻ってくるんだ」
ドモン「兄さんここだけの話だが、実は、寒さに耐えるための修行なんだ」
アムロ「それなら、普通に冷凍室に行くんだな。漁業プラントなら魚用の冷凍倉庫がいくらでもあるぞ」
カミーユ「旅費がなくなったから、到着払いで帰って来たって、素直に認めればどうなんです」
ドモン「…貴様何を言うかー!あのような苦しみを自ら味わってこそ、男は肉体も精神も成長するのだ!(実は図星)」
アムロ「頼むから普通に帰ってきてくれ。前はシャトルにノーマルスーツでしがみつき、
その前は東方先生といっしょに馬のかぶり物で競走馬の輸送機に潜り込んで…」
ドモン「だから修行で…」
アムロ「この前東方先生に酒おごったら、馬のふりして旅費を浮かせたと自慢していたぞ」
ドモン「……師匠の裏切り者ぉぉー!!」
ジュドー(あんちゃん達はどうしてあんな箱で耐えられるかということ自体は疑問に思わないっての?)
ゼクス「お届け物です」
ロラン「また大きな荷物ですね」
______
/ / /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
アムロ「送り主は、アグリッパ・メンテナー?」
ロラン「ディアナ様のところの重役ですよ。いったい何だろう?」
.., -ー-、.
〈=◎=-,___> ロランに皆様、おはようございます。
|(゚ー゚*|-| `i,_
⊂llこ,円(){.,!、ノ/\
/| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\/
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
一同「ユニバァァァァァス!!(何とぉぉぉぉ!!)」
シーブック「人を冷凍睡眠させるための箱かよ!」
かわいいなおい・・・
>480
何気に…ゼクスは運送屋もやってるのか?w
>>482 (ナレーション:トレーズ)
「プリテンダー、それは磨きぬかれた知能でどんな職業も技能もたちどころにマスターし、何にでもなれる人間のことである。
OZと呼ばれる特務機関が天才少年ミリアルドを社会から隔離し、そのプリテンダーとしての才能を引き出し開花させた。
だがミリアルドは、自分自身の奪われた過去を求めて逃亡、OZからの追跡をかわし、
仮面の逃亡者ゼクスとしてこの世の悪に対して報復と逆襲を開始した…」
ゼクス「トレーズはああ言うが、フリーターを言い換えただけだ」
レディ「エレガントな言い回しだろう?」
ゼクス「…。ちなみに牛丼屋と運送屋と他にもいくつか掛け持ちしている」
是楠は消防団員もかけもってると思われ
486 :
名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/18 16:11 ID:Mcx/j8Ne
プロ野球のスラッガー
スマソ上げてしまった・・・
吊ってくるわ
ヒイロ「……」
アムロ「ヒイロ……」
ヒイロ「……どうした?」
アムロ「リリーナさんの家に行く時は、こんなことするんじゃないぞ」
ヒイロ「何故だ? 宅配便で運ばれても、任務は続行できる」
アムロ「……配達料よりタクシーで行った方が速くて安いぞ」
ヒイロ「それは盲点だった……」
489 :
488:03/05/18 16:23 ID:???
済まない……RRっぽい文章になってしまった……
486氏と一緒に吊ってきます……
>485
そういや去年、長島一茂が昼はサラリーマン、夜は阪神の仮面のリリーフエースを演じてる、
「ミスター・ルーキー」って映画があったな。バースも出てた。
ジュドー・ガロード「今日は買い物は俺たちが行くよ。何を買ってくればいい?」
ロラン「それじゃあですね・・・広告に出ているコレとコレと・・・」
買い物リストを簡単にまとめるロラン。
ロラン「・・・全部で2856円ですね。じゃあお願いしますね。はいお金。ちょうどあるはずですよ。」
ジュドー「なんか細かいな〜。」
ガロード「そんなに俺たちって信用ない?」
アムロ「お前たち、今まで一度でもお釣りを誤魔化さなかった事があるのか?」
ガロード「アムロ兄、ひどいや。」
.,.,.ヽv,,.. ジュドー「 いくら本当のこととはいえ・・・」
'^⌒⌒ヽ / ヽ、 アムロ「でも余ったら、誤魔化すだろ?」 ,r'⌒⌒^'、
(,(,( r'ノr /W〈 W从 ジュドー「うん」 ( rνyy'ソ
(;・∀・ ) リ;゚ Д゚ リ アムロ「やはりな・・・」 ( ゚ー゚#ノ
ガロード「だめじゃん、ジュドー」
相変わらず良スレっぷりを発揮してらっしゃる。
時間が時間だからおやすみー
______
/ / /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も宅配便が届いた。何が入っているかわからないので、どうやって開けるか考えていた。
〆⌒⌒`ゝ
|λノヽ)ヽ)
( ‐"‐) ______
(つ旦と) / / /|
と)_)__) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
気がつくと、俺が箱の中にいた。何故だ…。わからない。
∧_∧
ハvルWV) ?!
8( ・∀・)ニヤニヤ 〆⌒⌒`ゝ
.8( |: ) __|λノヽ)ヽ)__
ハ | | | / ( ;‐"‐)/\
(_)_) /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\/
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>491 ジュドー&ガロード「買い物?良いけど何買うのさ?」
ロラン「ええと、広告に出ているコレとコレと…あ、卵は一人一個だから二人で2ダースだ。じゃ合計は…」
ガロード「7851円!」ピキーン
電卓を操作するより早く、まさに超反応とでも言うべき速さでガロードが暗算した。金がらみになると計算が速い。
ロラン「…流石ガロード、正解ですよ。それじゃあこの金額でお願いしますね。はい7851円」
ガロード「おっしゃー、行くぜジュドー」
ジュドー「おぅ…」
家の外に出て、
ジュドー「ガロード、何で正解しちまうんだよ。お釣りごまかせないじゃん」
ガロード「!! いけねぇ、ついやっちまった!」
>>494 なんかほのぼの不条理カワイイ!いいね!
>>495 こういう、お調子者系キャラが動き回る話好きだ・・・もっとキボン。
ヒイロ兄ちゃんがグレた。
目つきの悪い四人組とつるんで路地裏に座り込んで、
夜遅くにいきなり窓から帰ってくる。
この前はマスクをした金髪のロングな人を五人でいじめていた。
ロラン兄ちゃん、大変なんだよ。
「? どこか変ですか?」
sage
>>496 シャア板有数のネタスレとなっている「トロワの日記」シリーズでは、
デュオは名前が似ているので「ジョジョの奇妙な冒険」の悪役のDIOと同じ能力を持っていることになっているんでつ。
DIOは「時を止める」能力を持っているので。
詳細をお知りになりたい場合は、第27巻を読むことをお勧めシマス。
|⌒^'、
|νy'ソ
|゚ー゚ノ
|とノ
〆⌒⌒`ゝ
|λノヽ)ヽ).
( ‐"‐) ______
(つ旦と) / / /|
と)_)__) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ザ・ワールド」開始
|⌒^'、
|νy'ソ
|゚ー゚ノ
|とノ
〆⌒⌒`ゝ
|λノヽ)ヽ) \ 刻よ止まれ!ザ・ワールド! /
( ‐"‐) ______
(つ旦と) / / /|
と)_)__) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ザ・ワールド」終了まで3秒
|⌒^'、
|νy'ソ
|゚Д゚ノ
|とノ
〆⌒⌒`ゝ
|λノヽ)ヽ) ∧_∧ ∠ 死神様の登場だからな!
( ‐"‐) _(vルWVハ____
(つ旦と) /(・∀・ )8 /\
と)_)__) /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\/
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
あと2秒
|⌒^'、
|νy'ソ
|゚Д゚ノ
|とノ
∧_∧ 〆⌒⌒`ゝ
ハvルWV) |λノヽ)ヽ)
8( ・∀・) ⌒ ( ‐"‐)
.8(つ|: つ ⌒ __(つ旦と)_
ハ | | | / と)_)__)/\
(_)_) /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\/
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
あと1秒
|⌒⌒'、
|νyy'ソ
|;゚Д゚ノ
|とノ ∧_∧
ハvルWV) <ちょんまげやっても平気だぜ!
8( *・∀・)
⊂[_ / | ]つ
8 | / つ⌒⌒ゝ
ハ |/ /|λノヽ)ヽ)__
(_)( ‐"‐)/\
/| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\/
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
あと0秒
|⌒⌒'、
|νyy'ソ
|;゚Д゚ノ
|とノ
∠ そして刻は動き出す。
∧_∧
ハvルWV)
8( ・∀・) 〆⌒⌒`ゝ
.8( つ:⊂)ゴソゴソ__|λノヽ)ヽ)__
ハ | | | / ( ‐"‐)/\
(_)_) /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\/
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ザ・ワールド」終了
|⌒⌒'、
|νyy'ソ
|TДTノ 。o O (ああ、刻が見える…
|とノ
∧_∧
ハvルWV) ?!
8( ・∀・)ニヤニヤ 〆⌒⌒`ゝ
.8( |: ) __|λノヽ)ヽ)__
ハ | | | / ( ;‐"‐)/\
(_)_) /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\/
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ロランは、具体的にどうソシエと仲直りするつもりなのかグエンに尋ねたが、グエンは答えて
くれなかった。グエンはただ一言、任せてくれよ、とロランに投げ返して、去っていった。
相変わらず意味もなくいちゃついている姉と誰かさんの親衛隊長にちょっと苛立ちながら、ソシエは
何をするでもなく、売店に置いてある椅子に座って、足をぶらぶらと遊ばせていた。
何度目かの溜め息をついて、ソシエがすこし離れたところに目をやると、いつのまにかグエン卿が
視線の先にいる。あたりをきょろきょろと見回して、なんだか人目を気にしているようだ。
そうやってグエンを観察していると、ふとソシエとグエンの視線が軽く交差した。その途端、グエン
は慌てて目を逸らし、身を隠そうとする。
ソシエは何か怪しいものを感じた。グエンが気にしていたのは、人目ではなく、自分たちなのかも
しれない。そうすると、何の目的があって……。
ソシエはもう一度、グエンがさっきまで立っていた場所に視線を戻した。そこに、白いメモのような
紙切れが落ちている。ソシエは急いで駆け寄って、紙切れを拾い上げた。
きっとグエン卿が落としたんだ、そう推測してメモの内容に目を走らせた瞬間、ソシエは茶色の瞳を
思いっきり見開くことになった。
メモの内容を知らせようと、ソシエは急いでキエルとハリーのもとに走った。二人の間に強引に近い
形で割って入り、メモを突きつける。メモの内容が緊急を要するからだが、心のどこかには、さっきから
仲睦まじい二人の仲を邪魔してやろうという、意地悪な気持ちも隠れているかもしれない。
それはともかく、メモを見せたところ、キエルもハリーも、緊張はあるものの、またか、といううんざり
した表情を見せた。ソシエも二人に全く同感なのだが、ことがことである以上、見過ごすわけにもいか
ない。
グエンが落としたと思われるメモには、こう書かれていた。「ローラ強奪計画 その実行手順」と。
シーブックたちは店の片付けをしていた。功罪いずれかはわからないが、カロッゾパンのパンは
あのトレーズたちによって売り切られている。シーブック個人の感情としては全然歓迎できること
ではないが、その事態を招いたのが自分自身であるために、誰も責めることはできない。
シーブックは自分のしたことのツケを払わされたザビーネを見やった。ザビーネの着ている偽貴族的
な印象を受ける服は、トレーズに無理やり着させられたものだった。
「ザビーネさん、その服、着替えてきてもいいですよ。片づけなら、俺がやりますし」
極力気を遣ったつもりのシーブックの言葉に同調してくれたのか、セシリーもザビーネにそうする
ようすすめた。
しかしザビーネの答えは、
「これでかまわん」
というそっけないものだった。
せっかくこっちから言ってやったのに、と、シーブックはやや恩着せがましく考えながらも、ある
考えに思い至って、セシリーの耳に口を寄せた。
「ザビーネのやつ、あの服が気に入ったんじゃないか」
「あの変な服を? まさか。嫌がっていたじゃない」
「だからさ、着ているうちにだんだん気に入ったのかなって」
顔を寄せて話すと、シーブックの鼻をセシリーの髪の匂いがくすぐる。この環境は悪くないな、そう
頭に浮かべた瞬間、ソシエ・ハイムがシーブックの前に滑り込んできた。
ソシエはすこし顔をしかめながら、
「どうして私の行く先には、カップルしかいないのかしら」
と、返答を求めていない呟きをもらすと、シーブックにある紙切れを手渡した。
「ハイム家のお嬢さん、これは?」
言いながらシーブックは紙切れを広げた。メモか、と文の内容に目を滑らしてすぐ、頭の中を溜め息
が覆っていく。
「またか」
「恒例行事って感じなのね」
ソシエの言葉にシーブックは苦笑をともなって応じた。
「うちの連中が、先祖代々グエン卿と戦ってきたような錯覚におちいるまで、あともう少しってところ
かな」
ロランはグエンの顔を覗き込んで、もう一度尋ねた。
「本当に仲直りできるんですよね、グエン様」
「ああ。うまくいっているよ。ローラが下手なこといわないかぎり、ソシエ嬢と仲直りできるはずだ。」
グエンが後ろから、ロランの肩を励ますようにつかんだ。ロランは心を決めて、ソシエのもとに
向おうと、足を踏み出した、はずだった。
体が前に進まず、グエンの腕が首に巻き付いてくる。口と鼻の前に何かの薬品らしき匂いのする
布を押し付けられた。
「うえんああ、んん、んーーー」
布の下でうめきながら、ロランは、騙されたのか、と薄れゆく意識のなかに呟いたが、答えはない。
「計画は順調だよ、ローラ」
ロランはグエンの声を聞いたように思いながら、気を失った。
続く……
>>502 ちょんまげにワロタ。
>>お花見
長文乙!読みごたえあってうれすぃ!
グエンがロランのことを連れ去ろうとしたまさにそのときに、シーブックたちはなんとか間に合う
ことができた。
ロランはグエンの腕のなかでぐったりとしている。メモに書かれていたとおり、薬を嗅がされた
ようだ。それをみた瞬間、シーブックは胸を怒りで熱くしたが、それは一緒に駆けつけたハイム家
の姉妹とハリーも同様だった。
「グエン様、ロランを放して!」
「薬をもちいて無理やり連れ去ろうとするなんて……グエン様、それはやりすぎです」
グエンは、ソシエとキエルの声にも何ら動じず、不敵な笑みを浮かべて、ただ一言、
「ローラを返してほしいのならば、力ずくできたらいかがです」
と言い放った。
それを聞いて、ハリーは黙って歩み出た。不必要な体の力を抜き、重心を低く置いた歩き方が、
「もとよりそのつもりでしたよ」と無言のうちに語っている。そのハリーは頼もしすぎて怖いほど
だったが、シーブックはそれを後ろから、待った、と呼び止めた。
振り返らずに前を向いたままのハリーの横に立って、シーブックは、
「俺がやります。下がっていてください」
と言った。ハイムの美人姉妹も、月の親衛隊長もロランのことを憎からず思ってくれているようだが、
シーブックはロランの兄弟として、いまから行われることは誰にも譲りたくなかった。
ハリーは、そんなシーブックの感情をわかったのか、黙って後ろに下がってくれた。
シーブックは、グエンの深い青の瞳をじっと見つめた。その瞳は輝いているが、不可解な色をして
いる。
何をたくらんでいるんだ、という疑念を抱えながら、シーブックはグエンと正対した。
「ローラをめぐって、一対一の決闘か。いいじゃないか」
相も変らずふてぶてしいグエンに、シーブックは不快な気持ちと、怒りを抑えられない。
「俺に勝ったら、ロランを連れて行ってもいいですよ」
絶対に勝てる自身がシーブックにあるわけではない。勢いにまかせて言っただけだ。
シーブックを後ろで見守りながら、ソシエがキエルとハリーに小声で囁いた。
「ロランの兄弟が勝てなかったらどうするの」
「私がグエン卿を倒すだけだ。シーブック君とグエン卿の間だけの約束を私が守る必要もあるまい」
言い切るハリーにキエルは頼もしさを感じながらも、一抹の不安を拭い去れなかった。
ハリー殿と真っ向からやりあえば勝てないことぐらい、グエン様はわかっているはず。だとすれば……。
「何かを企んでいるとみるのが、自然でしょうね」
キエルの思考を呼んだかのように、ハリーがキエルに話しを振った。ハリーは驚いて目を見張った
キエルから前面の光景に視線を移して、
「それを観察させてもらいます」
と、シーブックに出番を譲った理由のひとつを言った。キエルはハリーをひとにらみして、意地悪く
言ってみた。
「なんだか悪党ですこと」
「悪党には、貴女という勝利と美の女神は微笑んでくれませんか」
ハリーの切り返しに、ソシエがまずくてぬるいコーヒーでも飲んだかの様な顔をして、
「私もいるんだけど……」
とうめくと、ハリーは唇をほころばせた。
「私はソシエ嬢に言ったつもりだったのですが、お気に召しませんでしたか」
「もういいわよ」
ソシエのついた溜め息にキエルもハリーも笑ったが、ふざけながらもハリーの目はグエンの周囲に
張り巡らされている。
続く……
>>507 うん。時が止まっている、そのときの出来事をしっかり見れるということは、時を止める能力を
持っているってことだからな。
その程度のことはこなせなければ、家長は勤まらないものと思われ。
見えるだけだったりして。
ロランを巡る、といってもシーブックとグエンではロランに寄せる感情が全く違うのだが、とにかく
ロランを賭けた二人の決戦は、グエンの先制攻撃で始まった。
腕を大きく振りかぶった拳によるグエンの一撃は、シーブックにはやすやすとかわすことができた。
モーションがあまりにも大きすぎる。相手の攻撃を冷静に分析しながら、シーブックは大きく開いた
グエンの懐に飛び込み、左のあばらを思いっきり突き上げた。
強烈なリバーブローに、グエンが苦痛のうめきをもらす。シーブックは容赦なく、再びボディブロー
を放った。新たな目標はみぞおちであり、これもいとも簡単に深々と突きささった。
もろい、はっきりと感じながら、シーブックはさらにあごもひじを叩きこんだ。グエンがなすすべ
もないといった感じで地に膝をついたのを、さらに追撃することをよしとせず、シーブックは一歩
引いた位置からグエンを見下ろす格好を取った。
「もうやめますか。それとも、続けるんですか」
シーブックがグエンを打ちつけなかったのは、膝をついた相手を攻撃することに引け目を感じた
ということもあったが、あまりにも簡単にやられているグエンが不気味だから、という理由のほうが
大きかった。
何か企んでいるに違いないが……シーブックがその疑念を振り払えないのは、グエンの目を見たから
だ。何か不可解な、底の知れないものがあった。
考えにとらわれたシーブックが気を抜いていたところに、グエンの蹴りが突然シーブックの右脇に
飛んできた。不意の一撃を喰らってシーブックは多少たじろいだが、すかさず反撃に打って出る。拳と
蹴りを4、5発連続で打ち込むと、グエンはろくに防御もできずにすべてを直撃されて、ついにはのびて
しまった。
グエンを見下ろしながら、シーブックは、自分が勝利したものの、釈然としない気分だった。このひと
はいったい何がしたかったんだろうか。まだ罠を張っているのか。シーブックが気は抜けないと思って
いると、隣でいきなり、
「どうも何を考えているか分からん。周囲に罠らしきものは見当たらないしな」
というハリーの呟きがした。
「突然現れないでくださいよ、ハリー大尉」
「私は君にゆっくり歩いて近づいたよ。」
嘘ではないだろうが、シーブックも集中をといたつもりはなかった。ハリーのいたずらにそら恐ろ
しい気分を抱きつつ、ハリーも自分と同じで怪しいと思っているらしいことに、シーブックは自分の
疑念が正しいという自信を深めた。グエン卿は何か企んでいる、または企んでいたに違いない。
しかし、現実にはプロであるハリーにも罠らしきものは見つけられない。結局、ハリーは安全だと
判断してか、離れたところにいるハイム姉妹に、こちらに来てもいいという意味であろう合図を
出した。
妙に大げさなのが、ハリーらしい。笑ったシーブックにハリーが、
「悪くない動きだった。格闘の訓練をつめば、結構な使い手になれるんじゃないか」
と褒めてくれた。シーブックはふと、海賊にでもならないかぎりそんなことはないだろうな、と頭に
浮かべた。なぜ海賊で、警察官や軍人を思い浮かべなかったのかは、自分でも分からない。
ベンチに寝かされていたロランの周りで、シーブックたち4人が話し合った結果、ソシエとキエルが、
とりあえずロランを自分達のお花見の場所で休ませようと提案して、他に案も無いということで、即座
にそれが実行に移されることになった。
問題はグエンの処置だ。シーブックとしては、経験上放っておいても大丈夫だと思うのだが、ハリー
が面倒をみてやるというので、ハリーに一任することに決まった。
ロランはシーブックが背負って運ぶ。ソシエとキエルにも手伝ってもらって、意識のないロランを
背中に乗せたシーブックは、意外に重いんだな、と感じて、ロランに済まない気持ちになった。男
なのだから軽くないのは当たり前のことで、軽いのだと無意識に考えていたのが、自分までロランを
女として考えていたような気になったからだ。
重いロランを運ぶ道中、ソシエが特別心配そうな表情をみせるのを見て、シーブックは、兄弟が目を
覚ましたら、天上の月ばかり見ていないで身近な花にも目を向けるように、少し言ってやろうかと
柄にもなく思ったりした。
グエンが瞳を開けると、そこには表情を悟らせない、赤眼鏡の鉄面皮がいるだけだった。
ことの顛末
がどうなったのか聞くために、ローラの兄弟のせいで負傷した唇を、グエンは動かした。
「ローラは、どうしたんです」
「シーブック君たちが連れて行きましたよ」
「ソシエ嬢は、ローラのことをどう見ていたのです」
ハリーはグエンの質問を妙だと思ったのだろう。すこし間をおいてから答えた。
「心配していましたよ、とても。恋敵のことが気になると?」
グエンは笑った。ハリーの言ったことがおかしかったからではなく、計画の成功を確認できたか
らだ。
ソシエと仲直りしたいといったローラのために、グエンはあえてローラを誘拐することにした。
そしてわざとそのことをソシエに伝える。あとは自分がやられてしまえば、ローラは期せずして
ソシエのもとに帰ることができる。あとはローラがソシエの小言のひとつでも聞けば、仲直りで
きるだろう。
わざわざ手をかけたものは愛しく思うものだ。自ら勇躍してローラの安全を守ってやったソシエは、
その苦労と手間のぶんだけ、ローラに思い入れる。そうすれば、ローラの仲直りのチャンスも生ま
れるということである。
計画は実際にはもちろん綱渡りだった。もっと堅実で確実な方法もあっただろうが、頑丈な石橋を
築いて渡河するよりも、濁流の上をあえてか細い綱を選んで渡ろうとするグエンの性格もあって、
多少の失敗の可能性を含んでいても、グエンはこの一人芝居作戦を選んだのだった。
作戦はいまや見事に成功し、残る問題はただ一つ、この作戦上どうしても防ぎ得ない欠点だけだ。
つまり、愛するローラのグエンに対する心象が、ますます悪くなったということだけである。
しかし、グエンは悔やんではいない。グエンは愛する人のために自らを犠牲にするロマンチシズム
に適度な酔いを感じていたし、偽者の自己犠牲とロマンに遊ぶ、そんな自分の愚かさ加減を横目で
楽しんでもいた。
グエンはとりあえず、いまローラに送る言葉をさがしてみたが、なかなか思い浮かばない。仕方ない
ので、どこかで聞いたようなセリフを、心の中で呟いてみた。
「ローラ、君の気持ちは分かっている。でも、私はいつまでも待っているよ」
カロッゾパンとドンキーベーカリーは共に、有名人のいる店? として一時雑誌に紹介されるなどして、
「ふははははは、この売上金、凄かろう。」
「これでベルレーヌを幸せにしてやれる!工場作って量産体制だ〜」
状態だったが、もちろん一過性の現象に過ぎず、結局は以前と同じ地道な商売に戻ることになった。
それでも客は少々増えたようで、冷静に考えれば、宣伝効果はきちんと出たのである。
ちなみに、カロッゾパンのザビーネのロッカーに、トレーズから送られた服がきちんと保存されて
いることをシーブックは偶然に発見し、ザビーネの新たな目覚めを見守るべきかどうか悩んでいる。
ロランは、グエンのおかげで結局はまた、ソシエとディアナの間に立ちつつ、キエルのことを眺めて
いる、微妙で、繊細で、絶妙なポジションを取り返すことができた。
ロランはシーブックの忠告も、まじめに聞いたものの、まじめに実行することはなかった。
トレーズとレディ・アンは日夜、歯医者の傍らに「エレガント」を追及し、いつかキエルに認め
られる日を、極めて勝手に待ち望んでいる。
グエンの日常に変化は無く、今日も執務を鮮やかにこなし、愛するローラの息災を祈っている。
最後にハリーは、今シーズンは、今日も今日とて愛するチームの活躍に踊り狂う日々を送っている。
終わり。長々と、ほんとお付き合いしてくれたかたありがとうございます。気に入らない設定などは
いつものようにスルーしてください。
追加で訂正です
>>511の8行目の あごも は あごへ で
>>512の下から6行目の 偽者 は 偽もの です
申し訳ありません。
御曹司カコイイなおい・・・
ステキ。
長文職人感謝age!!
御曹司(・∀・)イイ!!
>「ローラを返してほしいのならば、力ずくできたらいかがです」
これ、マジで御曹司言いそうな台詞。
職人さん、乙でした!
良いもの読ませてもらって、ありがとう。
夕方5時
いつもならば、ロランが夕食の準備を始める時間だ。
ガロード「なあ、アムロ兄ちゃん。今日の晩飯は誰がつくるんだ?」
アムロ「シローがアイナと一緒に作るって話なんだが。そろそろシローも帰ってくるんじゃないか?」
その時玄関から声が聞こえた。
シロー「ただいま。」
シーブック「お帰り、兄さん。」
ウッソ「あれ?元気ないですよ、シロー兄さん。」
シロー「アイナの兄さんが倒れたらしくって、今日アイナ来れないんだ・・・。」
ジュドー「じゃあ晩飯はどうすんのさ。」
ヒイロ「問題ない・・・いや、あるかもしれんが・・・」
ヒイロの言葉に反応する兄弟たち。しかし、ヒイロの顔色はすぐれない。
アムロ「・・・どう言う意味だ、ヒイロ。」
ヒイロ「リリーナには今日俺が休むことと、その理由を話しておいた。
そうしたらリリーナが『でしたらその日のご夕食は私がお作りしますわ。』と言った。」
ヒイロの顔色はさらに悪くなる。
ヒイロ「アイナが作りにくるといっても『ならば、お手伝い致しますわ。』と言って聞かない。」
アムロ「嬉しいことじゃないか。」
ヒイロ「言っておくが・・・死ぬほど・・・だぞ。」
一同(((;゜д゜)))ガクガクブルブルザクグフゲルググ
>>お花見の職人さん
お疲れ様。面白かったよ。
その日の夕飯時、幸いなことに死者は出なかった。
アムロ「助かったよ、レインさん」
レイン「気にしないでください。でも、ゴッドの調整にきてよかった。
リリーナさんも料理するときは味見くらいしないと。
食べてくれるヒイロ君に悪いわよ。」
苦笑しながらリリーナと話をするレイン。
リリーナ「お料理をするときに味見があんなに大事だなんて気づきませんでしたわ。」
にこやかにレインと話をするリリーナ。
ヒイロ「リリーナ、片付けが終わったら、送っていく・・・」
リリーナ「ありがとう、ヒイロ。ところで今日のお食事はどうでした。」
ヒイロ「美味かった・・・」
リリーナ「そうですか、よかった。」
後片付けも終わり、レインはドモンが、リリーナはヒイロが送っていった。
ジュドー「しかし、以外とまともだったよな。」
ガロード「うん、レインさん様々だったよね。」
ウッソ「しかし、リリーナさんってオムライスに甘納豆入れようとしたり・・・」
キラ「シチューに梅干入れようとしたり・・・」
アル「もし、レインお姉ちゃん来なかったら・・・」
一同(((;゜д゜)))ガクガクブルブルザクグフゲルググ
母の日職人、グッジョブ!
レインさんイイ女だなー・・・
520 :
山崎渉:03/05/22 02:24 ID:???
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
>>513一ヶ月の連載ご苦労サマー
>>518面白かったです。
なにげにキャラ付けのアレとして料理ネタ多いよね。ここに限らず他のネタスレ全般も、特に基本日常話だからそうなのかもしんないけど、そうすると完璧にこなせる人か、その逆かで極端なキャラ付けが出来て楽だからね。記号で動かせるから、とかなんとなくフと思っただけ
任務了解、スレを上げる。
∧_∧
〆⌒⌒`ゝ ハvルWV) ここまで来てDAT落ちなんかミジメだぜ?
|λノヽ)ヽ) (・∀・;)8
( −"-) / ⌒i 8
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/__.| | ハ
\/ / ヽ⊃
 ̄ ̄ ̄
>>522 保守thx。
ネタは思いつかないが、私も僭越ながら・・・保守!
夜も10時を過ぎ、兄弟達も自分の部屋と戻っていく。
だが、ロランは一人台所で仕事をしていた。
ロラン「よし、これで明日の朝ご飯の準備は終わり♪」
アル「何か楽しそうだね。」
アルが後ろから声を掛ける。
ロラン「まだ、起きていたんですか?」
アル「うん・・・」
ニコッリと笑いながらロランはアルの方を振り向いた。
ロラン「やっぱりボクは働いている方が性に合うみたいだね。
みんなが手伝ってくれたのは嬉しいけど、何か気疲れしちゃって。」
アル「それって貧乏性って言うんじゃないの?」
アルも笑いながらロランに話しかける。
アル「・・・ロラン兄ちゃん、これ母の日のプレゼント。」
アルの手には10枚ほどの紙の束。そこには『肩たたき券』と書かれていた。
アル「実は僕、カーネーションのお金出してないから・・・で、僕だけプレゼント渡さないのは嫌だから・・・」
ロラン「・・・ありがとう、アル。明日から疲れたら、これ使わせてもらうよ。今日はもう寝なさい。」
アル「うん。じゃあ、おやすみなさい。」
ロラン「はい、おやすみ。」
部屋に戻るアルを見送った後、ロランは一つ背伸びをした。
「さて、明日からまた何時ものように頑張りますか。」
そして次の日、いつもと同じような朝が来る。
「絶好調である!!!」
母の日ネタはこれで終了です。
>>491のAAがズレたのは、初心者ってコトで勘弁してください。
おお、なんか、きちっとまとまったカンジで終わってますね!
ギムの声で終わるとことか。
やっぱおかあやんロランネタはいいなあ・・・ほのぼのする。
おつかれさまでした!
なにを考えてこのスレに貼ったのか、話を聞こうか。
>528
宣伝厨にマジレス(・A・)イクナイ!
保守age
〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 教師のハマーンは、休日を漁業区域で釣り糸を垂れて過ごすことが多くなっていた。
⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 日頃の激務から解放されて、水平線をボーっと見ながら時間を潰すのが良いのだ。
〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 決して、好みの男が釣れないから魚釣りで憂さ晴らしをしているわけではない。
〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒
. /⌒⌒丶 /| 若くて美人のハマーンに、釣り指導と称して下心アリアリで近づく香具師は何人でもいる。
/ ,/Wλ) / | そんな彼らは全員突き落とされて魚の餌にされていた。
く ゝ `-ノ / 彼女の好みに合う男など、そうそう居るものではない。
ノ⌒ ~⌒つ
(続く)
〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 「ここ、いいかい?」 ハマーンの横に釣り人が来た。
⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 金髪のショートヘアで気の強そうな顔立ち、男性的な格好だが、若い女だ。
〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 横で釣る彼女の手つきはつたない。ド素人丸出しだ。
〜⌒〜,,,,,〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒ えさは針につけられないし、つけても針をうまく水中に垂らせないし、
/"",,,"ゝ / /⌒⌒丶. /| たまに魚がかかってもうまく引き寄せられず、逃げようと激しく動く魚に大騒ぎして、
( 彡_,ヾ、ゝ / / ,/Wλ) / | 周りに迷惑をかけてしまう。隣のハマーンの糸は彼女の糸に何度も絡みつかれていた。
''、 、.ノゞ´ / く ゝ `-ノ / 「俗物め…」 見かねたハマーンは彼女に釣りのやり方を教えてやった。
_| ー,´_/ミ) ノ⌒ ~⌒つ 礼を言った彼女は、ラーカイラム社勤務のケーラ・スゥだと名乗った。
(続く)
おお、ケーラさんか。期待age
兄弟の次男シローは、街にある警察署、通称08署にMSパイロット警官及び第一MS
隊指揮官として配属されている。
その08署の署長であるリリ・ボルジャーノは、ある調査結果資料−といっても市民に
協力してもらった簡単なアンケートなのだが−に再度目を通して、その形よい唇から、
長めの溜め息を漏らした。
『市民の皆さんの所有しているMSの記入と、警察のMS隊に対してのコメントをおねが
いします』
名前:パプティマス・シロッコ 性別:男 職業:保育園経営
所有MS:THE・O
一言:THE・Oは私自らが私のために開発した究極のMSであり、そのTHE・Oある
かぎり、警察の助けなど必要ない。私さえその気ならば、貴君ら俗人のMS隊など、
今すぐにでも壊滅させることが可能だということをお忘れなく。
名前:ドズル・ザビ 性別:男 職業:幼稚園園長
所有MS:ビグ・ザム(MA)
一言:このビグ・ザムがある限り、そこらの不届き者などに、我が幼稚園をやらせはせん!
やらせはせんぞ!
名前:ハマーン・カーン 性別:女 職業:教師
所有MS:キュベレイ
一言:このハマーンとキュベレイ、見くびっては困る。警察という俗物どもの世話になる
つもりなど毛頭ない。
名前:カロッゾ・ロナ 性別:男 職業:パン屋経営
所有MS:ラフレシア(MA)
一言:ふはははは、怖かろう、このラフレシア。家庭の問題だからな、一家を守るという
ことは。警察の手は煩わせんよ。
名前:カテジナ・ルース 性別:女 職業:花屋店員
所有MS:ゴトラタン
一言:警察? とち狂って、お友達にでもなりに来たのかい!
名前:プル 性別:女 職業:小学生
所有MS:キュベレイmk−U
一言:プルプルプルプルプル〜〜〜
名前:チャン・ウーフェイ 性別:男 職業:特になし
所有MS:ガンダムナタク
一言:警察権力、貴様らは正しいのか!正しいのかと聞いている!!
……
シローは、ドアをノックしてリリの許可をえてから、署長室へ入室した。そこには第二
MS隊指揮官であるギャバン・グーニーが、署長のリリと談笑している姿があった。おそ
らくギャバンも自分と同様の理由で呼び出されたのだろう。
リリ「シロー、よく来てくれました。ココアとコーヒー、どちらがいいかしら」
シロー「コーヒーでおねがいします」
リリ「そう。コーヒーはインスタントだけれど、ココアはディアナ印の最高級品なのに」
世界は広いが、署長が部下に最高級ココアかインスタントコーヒーかを問う警察署はこ
こだけだろう。シローはココアを飲む気分ではなかったので、最高級という言葉に引きずら
れながらも、コーヒーを選択した。
リリ「マリガン、コーヒー入れてきてちょうだい」
マリガン「リリ様、私は小間使いではありませんよ」
リリ「少しぐらいの手間なんだからいいじゃないの。あなたが有能な副署長だってことは
わたくしがいちばん存じておりましてよ」
副署長のマリガンは、「ギャバンのときもそういって私にいれさせたじゃないですか」と、
不似合いな金髪たてロールのかつらを揺らしてぶつくさ言いながら、それでもリリに言わ
れたとおりにコーヒーを入れに立ち上がった。リリの紫色の瞳が輝けば、逆らえないのが
マリガンだった。
リリ「座ってシロー。配布しておいたあのアンケートはもう読んであるでしょう」
シロー「はい。一般の市民が強力なMSを手にする傾向がますます進んでいますね」
ギャバン「ふん。MSが強力だからなんだというんだ。要は気合だ、気合なんだよ」
隣のギャバンが、いかにも気に入らないという口調で吐き捨てた。警察を軽視するよう
なコメントに腹を立てているのだろう。ギャバンのように露骨に態度に出しはしないが、
シローにもやはりその思いはある。
リリ「それにしても、MAまで一般の市民が所有するなんて、物騒な世の中よね」
ひとごとのように軽く口にするのはリリの癖だ。シローはもう慣れてはいるが、初対面
の人なら署長の責任感を疑ってしまうだろう。もちろんリリは決して責任を放棄するよう
なことはないのだが。
リリ「第一MS隊の陸戦型ガンダムなんて、機械人形のなかでもかなり旧式よね」
シロー「自分達としては愛着もあるんですが、正直厳しいですね」
機械人形とはMSの別称で、一部の人間が好んで使っている言い方だ。ギャバンやマリ
ガンはよく使い、シローの弟のロランもたまにその言い方をする。ロランはハイム家のお
嬢さんに影響されたのだろう。
ギャバン「うちのボルジャーノンみたいに、中身を新しくすればいいんだよ」
第二MS隊のボルジャーノンは見た目こそ旧式中の旧式であるザクだが、内部は全て最
新式に変更されており、いまだ旧式のRX−79(G)そのままであるシローたちのMSを
遥かに凌駕する戦闘力がある。その結果現在は第二MS隊が主力になっており、フォロー
に回されてばかりのシローの部下たちは結構な不満を抱えている。近頃は隊員をなだめる
のが、立派にシローの仕事の多くを占めているのだ。
シロー「できればそうしてほしいな。もう隊員たちに、『しょうがないだろ、弱いんだから』
なんて言いたくないんだ。カレンなんか、相当イライラしてる」
リリ「お金があればそうしてあげたいのだけれど、そのために予算をさくのは、現状では
不可能なのよ」
シロー「そうですか。なんとかしていただけないですかね。隊員たちの不満、結構きてる
んですよ。この前も、ハイザックを暴走させてた高校生にまでからかわれました
からね」
シローは、上司のマリガンがわざわざ入れてくれたコーヒーの湯気にくすぐられながら、
あの屈辱を思い出して苦笑した。マリガンが、なんで私が部下にコーヒーを入れねばなら
んのだ、と、口をへの字に歪めながら着席する。もっともといえばもっともな不満だな、と
シローはひそかに苦笑の理由を付け足した。
マリガンの着席を潮に、リリはシローたちをわざわざ呼び出した本題に入った。ミーテ
ィングの議題は、いかに市民のMS犯罪を抑制するか、それがかなわず犯罪行為が行われ
た場合はいかに対処するか、である。いずれにせよ、旧式と侮られるシローたちの陸戦型
ガンダムでは、高い効果を期待するのは難しいといわざるをえない。
シローは頬杖をつきながら、いっそ兄弟たちの強力なガンダムタイプを徴収してしまお
うか、とさえ思った。うちに残すのは、洗濯に活躍しているロランのターンAぐらいにし
て。もっともあれこそ、たった一機で地球上の文明を滅ぼしかねない、一番危険なMSな
のだが。
リリ「まあ、結局は現状のMS隊をうまく活用していくしかないのよね。シロー、お金の
めどがついたら、貴方たちのガンダムも中身を最新式に入れ替えます。それまでは
なんとか今の機体で頑張ってちょうだい」
シロー「はい、署長。わかりました」
簡単な敬礼と共に答えたシローだったが、その内心では、『そうはいってもな』というつ
ぶやきを、こっそりもらしていた。
終わり。 特にオチはないです。兄弟ってこんな街にすんでんのかな、というだけのネタです。
シローを出したかったのもあります。この頃出番ないし。都合の悪いところはスルー
してください。
あと、ひとつまえのやつは その2 です。
なんか色々こまごまといいかんじ。
「機械人形」のくだりとか、それぞれのコメントとか。
しかし、プルは・・・一言じゃないだろそれw
ともかく、乙ですた!!
〜⌒魚 r'⌒⌒^'、〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 ハマーンがケーラ・スゥに釣りの心得を講義していると、
〜⌒┃(,(,(、r'ノ,rソ 〜⌒/⌒\〜⌒〜 15メートルほど離れた水面から、原始的に素潜りで魚を取っていた少年達が顔を出した。
⌒〜(3 ヾ ・∀・ノ∩ / ´・ω・)モキュ?⌒ 御存知、ハマーン教室の問題児ジュドーと、地元の漁師でタマン※という黒人の少年だ。
〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 U彡〜⌒〜⌒〜 ハマーンはこの漁師の少年のことは一つも知らないが、ジュドーの友人なのはわかった。
⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 ジュドーは教室では手に負えないアホたれだが、誰からも好かれている。
〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 何よりも友人を大事にする性格だし、友人に上下関係をつけないからだ。
〜⌒〜,,,,,〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒ 古い友人も新しい友人も、男も女も、金持ちも貧乏も、年齢差も関係ないし、
/"",,,"ゝ / /⌒⌒丶. /| 助けが必要そうなら東西南北どこだろうと行って、特に恩も着せないし見返りも求めない。
( 彡_,ヾ、ゝ / / ,/Wλ) / | 偏見や世の中のしがらみからも自由に生きている。時には世間全てを敵に回すだろうが、
''、 、.ノゞ´ / く ゝ `-ノ / 彼はそれでもめげないだろう。ジュドーは見上げ果てた馬鹿だ、とハマーンは思う。
_| ー,´_/ミ) ノ⌒ ~⌒つ
ジュドー「あ、ハマーン先生だ。おーい先生、そこから釣れるかーい?」
ハマーン「ジュドー、貴様のんきに遊んでいるが、宿題はやったのだろうな?」
ジュドー「おう、やってやったぜ!!」
ジュドーの答えには主語がない。果たして本当に自分が宿題をやったのやら。
ハマーン先生、ジュドーという人物は好きだが、問題児ぶりに対して指導のムチをゆるめるつもりはない。
ハマーン「その言葉に嘘があったら…覚悟は良いだろうな、ジュドー!」
ジュドーは答えなかったが、まるで「やれるもんならやってみな」とでも言うように尻を向けて潜っていった。
(続く)
>534-536
乙。
パトレイバーでも、警察の機体の性能差の話があったなぁ。
あの話では、ガトー(仮称)隊員が気合で旧型と新型の性能差を埋めて活躍したので、
旧式機のままで保留になったけど。
「釣りしてる人の近くで泳ぐ」って、嫌がらせに近い気がするw
ジュドーが潜っていってしばらくたって、ハマーンは釣竿が重みを増したのを感じた。
釣り針に獲物がかかったのだ。手ごたえからすると大物なのは間違いない。
〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 ケーラ「手伝おうか?」
⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 ハマーン「頼む」
〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜 しゃくだったがハマーンはケーラと二人がかりで魚を引き寄せようとした。
〜⌒〜,,,,,〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒. /| 大物との引き合いは実際には十秒程度だった。
/"",,,"ゝ /⌒⌒丶 / | 突然、竿にかかる重さがなくなり、勢いでハマーンは後ろへ転がった。
( 彡_,ヾ、ゝ / ,/Wλ) / | ハマーンの負けだ。せっかくの大物は仕掛けを食いちぎるしかして逃げたのだろう。
''、;дノゞ く ゝ `-ノ / ■ リールで仕掛けを巻き上げると、黒い布のようなものがかかっていた。
_| ー,´_/ミ) ノ⌒ ~⌒つ 水泳パンツだ。持ち主は脱いで逃げたのだろう。
後日、ラーカイラム社。
ケーラ「その人さ、海パン握り締めながら「釣り逃した魚は大きいということか」って不気味に笑ってんだよ。
なんだか怖くて、突っ込み入れられなかったよ」
アストナージ「どんな奴なんだよ」
ケーラ「何ていったかな。ハ……ハマ…ハマさんでいいや」
アムロ「おい、営業だったら名前を一回で覚えるのは鉄則だぞ」
(続く)
その3で登場したタマンはZZ第24話「南海に咲く兄弟愛」でのゲストキャラ。
金欲しさからネオジオンのアフリカ方面軍に現地徴用された漁師の少年で、
妹のアヌと二人暮らしというジュドー兄妹と似た境遇でした。
アヌは兄の危険な仕事を嫌がっており、ジュドーも自分のためにリィナを危険にあわせた負い目から、
自分の分身のようなタマンが戦争に身を投じるのを止めさせようとしました。
結果、ジュドーに説得され、漁師仲間がネオジオン兵に粛清されるのも見たタマンは、
乗機のカプールを捨て、妹のもとに帰ることを選びます。
本筋はこれで終わりです。あとは後日談をどうぞ。
ゼクス「ちょうど良かった、アムロさん家にお届け物ですよ」
アムロ「そうか、ありがとう」
アムロは家の前で運送のバイトのゼクスから包みを受け取った。
カミーユ「海パンがないから貸してくれって…お前のは何処にやったんだ。何でもっと早く言わないんだよ?!」
ジュドー「友達と漁業区域で潜ってたら、釣り針に引っかかってさぁ。息が苦しくなってきたから脱いで逃げたんだ」
\
⌒〜⌒〜\⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜⌒〜
\
\ ?!
\ r'⌒⌒^'、 ∋<;;;)゚>
(\\ (,(,(、r'ノ,rソ ∋<;;<゚)
⊂二■( つ;・∀・ノ⊃━━∈ ∋<;;;)゚>
カミーユ「話の内容がとっぴ過ぎて、信じ難いな」
ジュドー「カミーユ兄ちゃんが信じなくても事実なんだよ!」
アムロ「ジュドー、こんなのが届いたぞ」
ジュドー「俺の海パンだ!ちゃんと洗ってある。ほら、言った通り、俺の海パンは釣り上げられてたんだよ」
カミーユ「…送った人にはお礼を言っておけよ」
ジュドー「おう、送り主は……」
ジュドーは硬直した。
カミーユがジュドーの握り締めているメッセージカードをひったくって読むと、覚えのある筆跡で、
「先日は楽しんだか?学校で会うのを楽しみにしている。 ハマーン・カーン」
と書かれていた。
アムロ「ハマーン先生に会う約束だったのか?…何をやっていたんだか…」
兄たちの白い目を浴びつつもその場はやり過ごせたジュドーだったが、何処からその話は漏れたのか、
ジュドーはルー、エル、プル、プルツーのそれぞれに小一時間問い詰められたのだった。しかしそれはまた別の話。
>>542 ちゃんと人間だったのかw
AAはどう見てもニシタマ(ry
545 :
542:03/05/26 03:26 ID:???
>544
水面に出てるのは、いわば氷山の一角なんですよ。本当は↓
,、-──────-、
/ `ヽ、
/● .● \
/ ⌒ ▼ ⌒ \
/ 彡 ∵人∵ ミ \
/ ミ ミ ,r-ト-、
,' f /⌒ヽ!
,' i L、-、ヽ\
! ` `ー、 ) } \
! `ゝf j \
.| ' ノ \
! ,,、ノ∠, ヽ、`ー'
ヽ ,,;彡'' / / ヾ、ヽ
i 、 /シイノ ,'´ '; i
{ ヽ `ー,イ`二 ̄-'' i!|
\_,r-rフヽ‐'´ '´ 、_ i! | i
| `‐' ノ`' '⌒ヽ-、,_ ヽ、 ノ | ,'
!  ̄ 〉 ,r-ノ  ̄``ヽ、 ヽ /{ | / /
\ ( / ,,、ミ-‐''⌒! ヽ i / | | / / /
\ `ー‐‐'´,,、、ミッ‐',∠ノ ̄`! ! | / | / / /
\ 〈 r!=‐'´_,_// /、 ! | レ' / /
`ヾ、ヾ \ ̄|~´ / ノ } | //
`ヾ、 ヽ└---'´`` ノ ! /! // ,、-‐
/ `ヾ、ヽ、_ , ''´ j / // /
/ \丶ー‐'´ '´ / ノ´ /
/ \` / /
どー見ても漁師の「少年」には見えないのですがw
つーか妖怪のようだ・・・
マリーメイア「そんなの、嘘に決まっています!」
アル「本当なんだよ!」
マリーメイア「信じられませんわ!」
アル「僕だって信じられないよ。だけど本当の事なんだ、仕方が無いんだよ!」
マリーメイア「だから受け入れろというのですか!?そんな無茶苦茶な話を!」
アル「そうさ!どんなに信じられなくても実際に起きているんだよ!
ギンガナムさんは毎朝当然のようにウチに御飯を食べに来るしロラン兄さんのタンスの中には何でか知らないけど女の人が着る服が入ってる。
コウ兄さんは最近出番が増えてきてバーニィはガンダムに勝った事がある。それと同じなんだ!」
マリーメイア「ですが!」
アル「とにかくね、これだけははっきりしているんだよ」
アル「アレをテレビの上に置くとはっきり画面が映るようになるんだ!」
,r‐、 , -、
! ヽ / }
ヽ、 ,! -─‐- 、{ ノ
/。 。 r`'、´ <ハロ!
/ ,.-─- 、 ヽ、.ヽ
!/ ヽ、._, ニ|
. { ,'
ヽ /,ソ
. ヽ、.____r',/
>>547 >コウ兄さんは最近出番が増えてきてバーニィはガンダムに勝った事がある。
信じられないことなのかw
そういえば、ギンガナムもグエンもひんぱんに出てくるのに、
メリーベルが未だに登場してないな。スエッソンでさえ一度は登場してるのに。
どうすべ。
>>541 >ケーラ「何ていったかな。ハ……ハマ…ハマさんでいいや」
なんでケーラが出てきたのかわかったよ。
意外と奥が深い(w。
>>550 うーん・・・アルのちょっと変わった友達?
っつーかあのむすめ何歳なんだろ?
メリーベルは登場している。頻繁に出ないだけで。過去ログをよく検索してみるこった
シーマ様シリーズを書きたかったんで書きました。
シーマ様のキャラが違うとか色々、不満があるかもしんないけど、それはご愛嬌で
その夜、コウはシーマの自宅に招かれ
シーマが用意した手料理を食べながら、二人きりの夜を過していた。
チャイナドレスでドレスアップしたシーマと、
カジュアルだが趣味の良いジャケットを羽織ったコウは
会話も弾み、非常に良いムードで食事を続けていた。
シーマ「味はどうだい?」
コウ「すごく美味しいですよ」
シーマ「フフフッ……もっとジャンジャン食べなよ!ボウヤの為に作ったんだからさ」
食事が終わると二時間程…ワインを酌み交わしながら、会話を楽しんでいると
時計の針が深夜零時を指す頃になり……
コウは腕時計を見た「あ、もうこんな時間だ…」
シーマ「まだ、酔いのくちだよ。もう少し、付き合いな…」
コウ「え……でも、家族も心配するし…電車も無くなるから……」
シーマ「フフフッ……ここに泊まっていけば良いじゃないさ。アンタとアタシの仲だろう?」
(ドキドキドキドキ……)
コウ「そうですか…?それじゃ、お言葉に甘えて泊まらせて貰うかな?」
「本当に?」シーマの発した声は裏返っていたが
咳払いをすると、元の落ち着いた声色に戻り
「…わ、私は…後片付けをするから……ボ、ボウヤは家にでも連絡しとくんだね」
(ドックン、ドックン、ドックン、ドックン……)
シーマの顔は耳まで真っ赤に染まり、心臓が口から飛び出しそうな勢いで鼓動を奏でていた。
「シーマさん…パジャマ、これしかないんですか?」
コウはシャワーを浴び終えて、リビングに戻ってくると
恥ずかしそうに熊さん模様のパジャマを着て立っていた。
シーマ「ボウヤの為に買っておいたんだ。似合ってるじゃないか…」
コウの着ているパジャマは普段、シーマが好んで着ているお気に入りのパジャマの柄と同じ
男モノのペアルックになる。イザと言う時の為にシーマが前もって買っておいたモノだ。
「そうですか…?けど、可愛いですよね。この熊さんの柄とか」
コウは自分の着てるパジャマを掴んで熊さんのプリントの部分を指した。
シーマ「そ、そう思うかい?私も…このパジャマの柄は、気にいってるんだよ……」
コウ「ええ、可愛いと思いますよ」
思いを寄せていた相手、コウが自分の家に来てくれて、それを手料理でもてなし
二人だけの時間をゆっくりと楽しむと…今日はこのまま、朝まで一緒に過す。
そのような夜を迎えられるとは……
シーマはハヤる気持ちを抑えてシャワーを浴びると
熊さん柄のパジャマに着替えてコウが居るリビングへと向かう。
シーマ「お待たせ…」
コウ「あの、シーマさん…僕、ソファーで寝ますよ。だから毛布かなにを貰えたら……」
シーマ「何、水臭い事言ってんだい?……ベッドに…、来なよ」
(ドックン、ドックン、ドックン、ドックン……)
「え?そ、そうですか……やっぱり、そうですよね…」
コウは少し照れながらも、意を決したように言葉を振り絞る。
「……そろそろ寝ましょうか?」
シーマ「そ、その前に…」
(ドックン、ドックン、ドックン、ドックン……)
コウ「何です?」
シーマ「あのさ……」
(ドックン、ドックン、ドックン、ドックン……)
コウ「やっぱり、僕じゃ…シーマさんにとって、役不足…ですよね?」
シーマ「や、違うよ!そんなんじゃないよ!!……前に、私が風邪で寝込んだ時に…
ボウヤがしてくれた事を…もう一度、してくれやしないかい?」
(ドックン、ドックン、ドックン、ドックン……)
コウ「え…?」
シーマ「(小声)…だからさ、ボウヤが……その、私を……してくれただろう?」
(ドックン、ドックン、ドックン、ドックン……)
コウ「よく聞こえないんですけど」
シーマ「ああ〜、もう!鈍いね!!私をお姫様抱っこ、してくれただろう?アレをもう一度して
私をベットまで運んで……欲しいんだよ…」
(ドックン、ドックン、ドックン、ドックン、ドックン、ドックン……)
前に(part7スレ>208)シーマが風邪をこじらせて、自宅で寝込んでいる時
コウがシーマの自宅に見舞いに来た際に、コウにお姫様抱っこをされてベッドまで運ばれている。
シーマの中では、その時の記憶が今も鮮明に色濃く残っていた。
一見すると坊ちゃん顔のやさ男風のコウだが、大学のラグビー部で鍛えたその若い逞しい身体に
包まれてお姫様抱っこをされた自分……熱にうなされながらもコウの温もりをシーマは、忘れていなかった。
少しの沈黙の後でコウが口を開いた。
「……いいですよ」
シーマ「いや、御免よ……今のは、忘れてくれていいよ………え?今、いいって……?」
「ええ……少し、照れくさいけど…」コウは優しく微笑む。
「ほ、本当……?じゃあ…」
シーマはコウの首に両腕を回すと、身体を預けるようにコウへもたれ掛る。
コウの腕がシーマの身体を包み込み……
ピュイーーーーーーーン!!……──wwヘ√レvv〜──wwヘ√レvv〜──wwヘ√レvv〜─wwヘ√レvv〜───……ブチッ。
辺りが暗闇に包まれると
「姐さん!!会議の時間です」突拍子も無く部下のコッセルの声が響く。
シーマ「会議?」
コッセル「そうですぜぇ…そろそろ先方もみえる頃かと……」
シーマは事務所の自分の机に座っている。自宅には居なかった。
時間も深夜でもなく、今は昼間で
側に居るのはコウでは無く、部下のコッセルだ。
今までシーマが見ていたモノ、居た場所はVRゲームのヘッドセッド越しに見ていた仮想現実で
シーマの頭の中で作り出されていたファンタジーの世界での出来事であった。
『ベター・ザン・ライフ』の名で売り出されたこのゲームはユーザーの願望をそのまま反映させる
仮想空間を構築するゲームで中毒性の高い、危険なゲームとして社会的な批判も出ているものである。
最近のシーマは、仕事の合間に『ベター・ザン・ライフ』をプレイする事に嵌っており
コッセルや、部下達は仕事に支障をきたす場合はシーマの機嫌が悪くなるのを知っていながら
仕方なく外部から強制終了スイッチを入れる日々が続いていたのだった。
「チィッ!!折角、いいとこだったのにぃさぁ!!」
現実に戻ったシーマは被っていたヘッドセットを取り、床に投げ捨てる。
コッセル「あの…姐さん!時間が…」
「わかってるよぉ!!……直ぐ行く。待たしときな」
シーマは椅子にもたれかかると溜息をついた。暫く呆けていると…自分の頬を伝う涙に気付く。
(涙?……ボウヤの事で?……まさかねぇ……)
その日の夜の兄弟宅
ロランが夕食の支度をして、他の兄弟達は居間でTVを見ながら夕飯を待っている。
アル「コウ兄さん未だ帰って来ないのを〜?」
ロラン「未だみたいですよ…練習が長引いてるんでしょうね」
アル「え〜…繋ぎ目の消し方、教えてくれるって…約束してくれたのにぃ…」
ブォォォォオオオン!!ブォォォォオオオン!!ブォォォォオオオン!!
ジュドー「暴走族かな…?音が段々と近づいてきてる」
ガロード「ウルセーよ…ったく」
ドモン「近所迷惑だ!俺が一言、言ってくる!!」
ロラン「ら、乱暴はいけませんよぉ…」
ドモン「口で言って分らん奴は、拳で教え込むのが1番手っ取り早いんだ」
ロラン「そ、そんな……」
ジュドー「いいんじゃないの?近所迷惑なんだし、この際ドモン兄さんに〆て貰うのも」
ガロード「俺も賛成!」
ロラン「二人とも、煽るような事を言うもんじゃないですよ……あれ?ドモン兄さん?」
ロランが二人に気をとられていた隙にドモンは外に出ていってしまった。
同時刻。兄弟宅周辺にて
ブォォォォオオオン!!ブォォォォオオオン!!ブォォォォオオオン!!
コウ「わぁぁぁあああああああ!!!!....(;´Д`)」
シーマ「ほうらぁ〜…お待ちよぉ…ヽ(`Д´)ノ 」
騒音の原因はシーマカラーのオープンカーのエンジンが唸りを上げている為だった。
コウが帰宅するのを見計い罠を張って待っていたシーマとその一派は
ターゲットであるコウを捉えると、シーマのオープンカー他、数台の車が
狩猟の如く獲物(コウ)を追いまわしていた。
「ハァ…ハァ…ハァ……」
(家が見えてきた…なんとか、家にさえ逃げ込めれば……)
コウの目前に自宅の灯りが見える。あと100mといったところだ。
あと、もうすこしでシーマの車を振り切れると思われたが
「逃がしゃぁ〜しないよぉおお!!!」
シーマの駈るオープンカーは兄弟宅に突っ込むような勢いで逃げるコウを追い越すと
衝突ギリギリでハンドルを切り、車体をスピンさせて玄関の前に横付けで車を止める。
「Σ(゚Д゚;) そんな?……」
コウはシーマの車に回り込まれ、進路を塞がれて足が止まった。
前方はシーマの車が道を塞ぎ、後ろからはシーマの部下の載るワゴン車が追いかけてきている。
コウは完全に追い詰められる恰好になった。
シーマ「今だよぉおおお!!コッセルぅぅうう!!」
ワゴン車の助手席から身を乗り出したコッセルがバズーカ砲を構えて
コウに向けて射出すると同時にコウの頭上にワイヤーネットが展開。コウの上に降り注ぐ。
「くそ……こんなの…」
コウがワイヤーネットの中でもがいていると車から降りたシーマは
必死にワイヤーから逃れようとするコウに近づき、コウの頬から首筋を撫でながら自分の方に引き寄せる。
シーマ「可愛いねぇ……」
コウ「な、なんでこんな事するんですかぁ!」
シーマ「そんなの決まってるじゃないかぁ……ボウヤはワタシの……」
コウ「僕はアナタの何にでも無いですよぉ!」
「何を?……まぁいいさぁ……おやすみ、ボウヤ…」
シーマの表情が一瞬、険しいもの変わると、コウの首筋に手の平を押し付ける。
「な……に………」
コウは首筋にチクリとした痛みを感じると腰砕けになり、ぐったりとその場に倒れてしまう。
シーマの指にはめられている指輪から突き出た注射針はコウの首筋から麻酔薬を注ぎ込んでいた。
麻酔の効いたコウはネットワイヤーに包まれたままラッセルに担がれてワゴン車に放りこまれる。
「仕事は終わった!みんなぁ!ズラかるよぉおおお!!!」
シーマ達一行は爆音を残しつつ、その場から速やかに撤収していく
この手の仕事には手馴れているようだ。
その一部始終を玄関前で呆然とした顔付きで見ていたドモンの後ろから
ロランが様子を見に玄関から出てきたところだった。
「……暴走族、帰ったみたいですね……ドモン兄さん?」
ドモン「コ、コウが…目の前で狩られていった……」
ロラン「狩られた?……」
コウが麻酔から目覚めると、そこは見知らぬベッドの上だった。
衣服はコウが寝ている間に着替えさせられたようで、熊さん模様のパジャマが着せられていた。
ベッドの横には大きな熊さんのヌイグルミが置いてあり、
部屋全体を見回すと部屋の色調はパステルカラーで統一されている、えらく少女趣味な部屋だ。
「おや……やっとお目覚めかい?」寝室にシーマが入ってきた。
シーマもコウと同じ熊さん模様のパジャマを着ている。コウの前で仁王立ちになると
「さぁ、続きをしようじゃないか……」
「続き?……」
「そうさぁ…あの時の続きをさぁ……しようってんじゃないかぁ……」
シーマはベッドに座るコウに対して、身の乗り出して迫った。
「何の事ですか?」
「………」
「大体……僕を拉致して何する気なんです?……あの時の続きって……何を?」
コウはベッドから降りてシーマと少し距離をとる
「そんな……ボウヤはさ……、イイって言ってくれたんだよ?」
「だからぁ……」
「あの時は、ワタシに微笑んでくれたじゃないかぁ……」
「それがぁ!!訳分んないんですよぉ!!」
コウは堪りかねて怒鳴ってしまう。
コウ「すいません……怒鳴っちゃって……けどシーマさん、変ですよ。
さっきから訳が分らない事を言って……僕には何がナンだか……」
何時もならばコウに反論する隙すら与えない勢いで自分のペースに持ち込むシーマであったが
今はコウの話を静かに聞いていた。コウは少し変だな、と思うも言葉を続ける。
「あの……と、兎に角ですね……やり方が何時も、何時も、強引過ぎるんですよ!
こんなんじゃ僕だって……あの、シーマさん?……続きって何の続きなんですか?」
「……どうして、どうしてなのさ……ボウヤはあんなに優しかったのに…現実は……」
シーマはコウの質問には答えずにボソボソと独り事を呟いている。
「シーマさん?」
「………」
コウは俯いたまま顔を下げて体育座りをしているシーマを覗き込んだが
シーマからは何時ものような生気が感じられない。
ゲーム『ベター・ザン・ライフ』のように上手くいかない現実に、シーマは打ちのめされていた。
薄々は感じていたものの、現実に接したコウの素っ気無さから
ここ暫くゲームを介して見ていた夢が醒め、寝起きの悪さで身体が強張っていた。
「……僕の服、返して下さいよ。着替えたら帰りますから」
「そうかい…分ったよ……」
シーマはダルそうに口を開く。
引き止めるでもなく、大人しく引き下がるシーマの反応はコウにとって意外なものだった。
シーマの無気力さに怖さを感じたものの、気が変わらない内に
この場所から逃げないと何時又、強引に迫られるものか…と、急いで服を着替えたコウは
「じゃ、僕、帰りますから…」
との言葉を残して、玄関に立ったコウは部屋を出る前に後ろを振り返った。
が、そこにシーマは居なかった。何時もなら、こっちが嫌になる程迫ってくるのにな…との
淋しさがコウを過った。
バタン……
コウがドアを開けて出ていった音が部屋に響く。
シーマはベットルームから動かなかった。大きなクマのヌイグルミを抱きかかえ呆けている。
(現実とゲームの区別ぐらい……アタシだって、ついてたさ……けど、少しは期待したくもなるじゃないか…
ボウヤは……ゲームじゃ、優しかったんだよ…優しかったんだから……)
シーマのマンションから出たコウは肌寒さを感じた。
春といっても午前零時を廻っているこの時間では未だ寒さを感じる。
特に風が強く寒い日だった。
今の時間だと家に帰る電車も無いし…駅前まで歩いて
始発まで時間を潰せる店を探して……と考えるコウの頭には
先ほどからシーマの淋しげな横顔が脳裏にチラりと浮かんできた。
(大体……いつも強引で、僕の都合なんか考えないあの人が悪いんだよ……なんだか、淋しそうだったけど……
なんだろう?……いつもと少し違うっていうか……)
コウは来た道を引き返し、マンションへ向けて歩きだしていた。
ピンポーン♪ピンポーン♪
クマのヌイグルミを抱いて、ダルそうにベッドで寝転んでいたシーマに
チャイムの音が聞こえてきた。
シーマは何も考えずにインターホンに出ると…
「…はい?」
「すいません、コウです……」
「へ?……」
シーマはきょとんとした表情でインターホン越しにコウの声を聞くと
マンションのオートロックを解除していた。
コウはシーマの部屋の玄関にあがり、少し照れ臭そうにしながら
「……えと、ですね。深夜で…もう電車も無いですし…
良かったら、なんですけど……始発が出るまで、この部屋で待たせて貰えたら……と」
それを聞いたシーマは一瞬、息を呑むも
「も、勿論だよ!さ、あがんな…」
コウの腕を引き寄せ、部屋に招くシーマにコウは慌てて
「わっ!あ、あの勘違いしないで下さいね。そのやらしい意味じゃなくて……」
「ま、いいさ……それでも…ね」
シーマに腕を引っ張られる形で、居間のソファーに座らされたコウは
隣りに座り込んだシーマとは、少し距離をおきつつも、悪い気はしなかった。
「で、朝までどうするつもりなんだい?」
「え?……そうですね……。あの、お茶でも飲みましょうか?……」
「お茶?……」
(本当にボウヤなんだからさ……)と少し呆れたシーマではあったが
「そういえば…この前、シャクティっ娘に貰ったひまわりコーヒーがあるけど、飲むかい?…案外、癖になるよ」
「へぇ、シャクティの…いいですね。それ、下さい」
シーマは台所に立つと、湯を沸かしてコーヒーを入れる準備をしていると、後ろからコウの声が聞こえてくる。
「シーマさん…」
「なんだい?」
「シーマさんが台所に立つ姿、なんか意外だなって……何か、手伝いましょうか?」
「いいよ。ボウヤは座ってな……」
それからコウとシーマはひまわりコーヒーを飲みながら、他愛の無い話をして朝まで過す
二人にとって、それは幸せな時間だったと言える、一晩の出来事だった。 (終)
しょくにんさんへ
あさからおれをちっそくしさせるおつもりでつかw
シーマ様(;´Д`)ハウハウ
かあいいじゃねえか。シーマ様。
571 :
山崎渉:03/05/28 17:07 ID:???
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
山崎きたから、一応保守age。
シーマタン、、、 ハぁハぁ
シーマタン、、、
ハぁハぁ
ここのシーマ系のネタを書いた職人さんは確実に新たな同士を増やしているようだ(w
かくいう俺もその一人だが(w
ジュドー「う〜ん……」
ルー「ようやく目が覚めたようね、ジュドー」
ハマーン「待ちかねたぞ」
ジュドー「……なっ、何で二人がいるのっ?」
プル「ブルだっているもんっ!!」
プルツー「私も忘れられていないか?」
ジュドー「え? えっ?」
ルー「いい加減、誰かに決めて欲しいからね」
ハマーン「その部分だけは同意だ」
プル「もちろん、プルだよね?」
プルツー「……ジュドーは私のことが嫌か?」
ジュドー「でっ!? 引っ張るなよ、って、おいっ!!」
キャラ「ふふっ、坊やはあたしの魅力にクラクラさ」
ジュドー「キャラ、胸で息が……」
ジュドー「……夢か」
ジュドー「……と、言う夢を見たんだよ」
ガロード「……それ、夢じゃないぜ」
ジュドー「……え?」
ガロード「……後ろを向いてみな」
ジュドー「……(そろー)」
ジュドー「……」
ガロード「な?」
エル・ビアンノはぁ?と言ってみるテスト。
ビ−チャ
モンドは?と言って見るテスツ
sage
ホゼンアゲ
モンドはラサラかサラサだっけ?
ララァ
ネタ思いつかんage
age
考えてみれば、宗教がかった電波系姉妹のラサラとサラサは、
シャクティやティファのプロトタイプみたいなもんかも知れないと思った。
うー、ネタ、ネタ。
期待してます。
この兄弟達の父親と母親はどんな人になるんだろうか?
腹違いが何人か混ざってたりして、13人も居るんだしね。
カミーユとシーブックとロランは三つ子になるの?
父親ネタはごく初期にあったな…
父親不明のほうが職人さんは作りやすいんじゃない?
縛りが無いほうが書きやすいし。
あとカミーユ・シーブック・ロランは俺の脳内では三つ子でつ。
そんなネタも前にあったはず
591 :
一日目:03/06/02 22:49 ID:???
ここか・・・・・
VIPとの交流が見られるものの軍関係者も政府関係者もいないのに、
数多くの強力なMSを所有しているという通称「ガンダム兄弟」の家は。
俺はまず最初に慎重にあたりを見回す。
防犯設備は・・・・・中々のものだ、少量ながら無駄の無い配置だ。
だが型古過ぎるな、この程度ではプロの俺には玩具も同然だ。
このタイプの警報機はまず、電源の前に後ろの端子を・・・・・
みぎゃあらあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?
「おい、ジュドー。お前が違法改造した警備装置にまた動物かなんかがひっかかっかみたいだぞ」
「おいおい、またかよ・・・・・」
「やはりいくらお金が無くてその手の装置に回す余裕が無いからって
ジャンクを買って違法改造してトラップしこむのはどうかと思うぞ?
明日までに撤去しておけ、いいな」
「ちぇ、上手く動作したら売ろうと思ってたんだけどな」
592 :
二日目:03/06/02 22:50 ID:???
くそ!まさか古い機種と見せかけて改造してあるとは・・・・・
だがこの程度では諦められん、ここにある最新機を一機でも手に入れれば、
その筋の企業はいくらでも金を出すはずだ・・・・・・
何故か昨日あった警備装置は無くなっていた。
一度見せた手の内は迷うことなく捨てると言うことか?
やはり侮れんな・・・・・・
しかし俺はプロ、油断することなく慎重にドアの前まで進む。
そしてドア周辺をゆっくりと調べる、
ドアほどトラップを仕込みやすい場所は無いからな・・・・・
しかしどう見てもトラップは無い、しかも鍵はピッキング道具どころか、
プロならヘアピン一本でも空けられるようなお粗末な代物だ。
ここまで警戒されてないと逆に気になるが・・・・・・
やるしかない、俺は慎重にドアに手をかけ・・・・・・
「石破ッッ天驚拳〜〜〜〜!!」
「どこを見ている!わしはここだ、ここにおる!!!」
どびゅらわびゃあああぁぁぁあぁああぁあぁぁぁぁぁぁ・・・・・
「家の中で修行しないでって何時も言ってだろ!!」
「それより今ドアと一緒に何か飛んでかなかった?」
「ん?気のせいだろ」
593 :
三日目:03/06/02 22:50 ID:???
何なんだ、この家は・・・・・・
だが俺はプロ!一度目をつけた獲物を逃すわけにはいかない!!
警備装置は昨日と同じく何もない。
それどころか一応風が吹き込まないように布が垂れ下げてあるが、
昨日俺と一緒に空の散歩を楽しんだドアもそのまま修理がなされていない。
警備が厳重なのかそうじゃないのかわからなくなってきた・・・・
家の中にも警備装置の類はない。
情報によればMSは全て地下にあるらしい。
だがそんなものが収められている地下への階段が素直にあるとは思えん。
巧妙に隠されていると考えるべきだろう。
なるほど・・・・・家の構造から考えるに、この壁の奥に隠し部屋がある・・・・
ということは一見金庫に見えるがこれがその部屋への扉か!
ビンゴ!やはり隠し扉だったか!!
ふっふっふ。中々楽しませてくれたが相手が悪かったな・・・・・
「敵機発見、これより攻撃に移る」
きゅおぇひゅばてゅえらぁぁぁぁぁ!!?
「ヒイロってばまた寝ぼけて銃器を乱射しましたね・・・・・」
「むぅ・・・・すまん」
「少しでも被害が減るように扉を金庫みたいに頑丈で複雑な鍵にしてみたが・・・・・
きっちり開くとは、変なところで流石だな」
「おおい、ところで点々と家の中に血が流れてるんだけど」
「ヒイロ兄ちゃんがねずみでも撃ったんじゃない?」
594 :
最終日:03/06/02 22:51 ID:???
流石に死ぬかと思った・・・・・
だがここまで来たら意地だ!何が何でもMSをいただくぞ!!
昨日と同じく警備装置もドアも無い。俺を馬鹿にしてるか?
前回は捻り過ぎて発見できなかったが地下室への階段は、普通に家の中にあった。
本当になんなんだ、この家は・・・・・
おお!あるある!可変MSの最高峰Zガンダム、最新素材のサイコフレームを使ったνガンダムに
MSの限界以上の出力を誇るZZガンダム、サテライトシステムとフラッシュシステムを搭載したガンダムDX、
モビルトレースシステム搭載型MSとして最高性能を誇るゴッドガンダム、
単独での大気圏脱出という離れ業をやってのけ、ゼロシステムを持つWガンダムゼロ、
ミノフスキードライブによる高機動力を持ち、パーツによるパワーアップが可能なV2ガンダム、
VSBRとビームバリアの最強の矛と盾を持っち、バイオコンピューターを搭載したF91、
フレーム換装機能と最新鋭のPS装甲を装備したストライクガンダム、
全長140Mの巨体と武器コンテナによる多彩な火力を誇るGP-03、
ナノマシンという最新のテクノロジーの集合体であるホワイトドールこと∀ガンダム!
まさに宝の山だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
ちょっとこの宝の山に似合わないMSも見えるが・・・・・・(シローのEZ-08)
しかし・・・・・問題は何を盗むか、だな。
操縦して持ち出す以外方法はないが一体しか無理だ。
となると・・・・・GP-03は目立ち過ぎるしサイコミュ系があるMSは俺には無理かも知れん、
ゼロシステムやモビルトレースシステムも特殊な人間にしか扱えんし、
ナノマシンは人間が取り込まれたという噂があるから出来れば避けたい・・・・
となれば!やはりここはこのMSだな。
「おおい、凄腕で指名手配中の大物の泥棒が
酔っ払い運転みたいなMSの操縦をして捕まったらしいぜ」
「そんなことより僕のストライクしらない?」
職人さん乙。
泥棒がヤザンかと思ったのは俺だけか?
職人さん乙ーー
面白かったー!
…で、泥棒誰?
アカハナ
トロワか?
赤鼻か?泥棒っぽい格好してるし
600 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/03 15:54 ID:JM7y3Vh2
>ちょっとこの宝の山に似合わないMSも見えるが・・・・・・
シロー・・・(つД`)
601 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/03 15:56 ID:DCSwlEhd
>>598 トロワはさ、ゼロシステム克服してるから違うんじゃない?
やっぱアカハナ?w
ビーチャかモンド?
泥棒の正体は正直考えてなかった・・・・・・
だが凄腕だと言いながら結構間抜けでガンダム一家の内情に詳しい事から考えるに
ビーチャ辺りが適任かな?
最後に訂正・F91の装備はビームシールドです、ビームバリアって何だよ・・・・・・・
>>603乙
>>600 それでも油塗れになりながらEZ-08を整備するのが好きなんだよ。
シローにとってはそれだけの価値がある機体なんだと、
うん、きっとそうさ…(つД`)
泥棒は奪取できずに逝ったラスティの怨念と妄想してみるテスト
ガトーだったら受ける…
アカハナってプロの工作員だろ
潜入なんてお手の物さ
思いっきり罠に引っかっとるが
で、盗難保険でフリーダム入手と
アニマックスで始まったZZを見るとシャングリラ内の話だった頃のヤザンのような気もしてきた
610 :
591:03/06/03 19:22 ID:???
もう泥棒の正体は誰でもいいや、アカハナでも酸素欠乏症のヤザンでも(w
で、それ関係でネタを思いついたら遠慮なく書いてください。
日記風だからトロワかとオモタヨ
612 :
591:03/06/03 19:56 ID:???
実は日記でも書いているから一人称で書いたときの癖が出たのかも・・・・・
コテハンはこの手のネタスレでは危険なのでそろそろトロワ・・・じゃない、名無しに戻るか・・・・・
「これとこれとこれがダメだったな。これは…これもダメか」
休日の兄弟宅のMSハンガー。そこではシローが一人機体整備をしつつボードに挟んであるチェックシートに使えなくなったパーツを書き込んでいた。
「結局足回りのパーツは全滅か……今週は結構無理させちまったからなぁ」
片膝をついた体勢を取らせているEZ-8を見上げながら一人ごちる。
MSパイロット警官という職務柄シローは兄弟の中で最も長時間MSを動かしている。その分機体の各パーツの消耗率も他の兄弟とは桁違いであり、こまめな整備とパーツ点検が欠かせない。
「装甲板はいつも通りドモンに手伝って打ち出してもらうとしてパーツはまたジュドーとガロードに頼んで…うわっ!?」
突然頬に冷たい感触を感じて思わず飛び上がる。直後に背後から「きゃっ!」という声とドサリという音が同時に聞こえ、慌てて後ろを振り向くと
そこには水の入ったペットボトルを手にしたアイナが先程のシローよりもさらに驚いた顔で床にへたり込んでいた。
「ア…アイナ!?」
「あ…ご、ごめんなさい。ちょっと驚かせようと思って…」
「いや、そうじゃなくてなんでここに?俺君と会う約束してて忘れちゃってたか?」
「いえ、今日はお休みが取れましたから…ひょっとして迷惑でした?」
「いやいやいやいやそんなことはない!絶対に!えーっと向こうに椅子があるからそっちに…」
そう言って彼女を立たせようと手を差し出すが、自分の手が機械油に塗れている事に気付き、
大急ぎで近くにあったタオルを手にグルグル巻いてそれを差し出す。突然の事でやや錯乱気味なシローを見て、アイナはクスクス笑いながらその手を取った。
「あの機体、よっぽど思い入れがあるんですね」
一度家に戻り、コップを持ってきたシローにアイナがそう言った。
「どうして?」
コップを置き、水を注ぎながらシローが答える。
「あの機体を整備していた時のシローの顔、とても楽しそうでしたから」
「……整備してる所、見てた?」
「はい」
「……どのあたりから?」
「最初から」
うわぁ、と情けない声を上げながら、シローが顔を赤くしてバツが悪そうに頭を掻く。
自分の言葉でコロコロと表情を変えるシローを見るのは楽しいが、これ以上いじめるのも可哀想なので別の話題を振る事にした。
「でもあの機体、周りの機体に比べて随分古いものに見えるけど……あ、ごめんなさい」
「しょうがないさ。実際古いんだから。警察学校でのMS訓練の時に使われてて、俺がそこを卒業して08署に配属された時、物資不足で支給されるMSが無かった俺に回されたんだ。訓練用のMSなら余ってるからって。」
「でもあの機体と同じ形をしているMSは…」
「ああ、さすがに訓練用じゃ実戦には耐えられなかったから、その時に色々といじくったんだ。だからあのMSは実質俺専用機ってわけ」
「やっぱり他のMSみたいに中は新しい部品に?」
「いや、それが俺しくじっちゃってさ。組み立てるときに性能上げる為に後先考えずにパーツ積みすぎて、他のパーツの互換性が殆ど無くなっちゃったんだ。
だからパーツを交換するときは昔のパーツをジャンク屋で探したり自作したりしてそれを使ってるんだ」
シローがあっさりと言ったその言葉はアイナを驚かせるのには十分だった。MSの性能は日進月歩の速さで日々上がっていく。
数年前のMSなど現在のものから比べればフレーム等の基本的構造からして性能に雲泥の違いがあるのに、
尚且つ殆どのパーツを旧式のもを使い続けているとあっては自殺願望があると取られてもおかしくは無い。
「どうして!そんな事をしていたら…」
「うん。時々こいつの性能じゃ辛い時があるな。最近じゃMSの予備もあるし乗り換えることは別に難しくない」
「でしたら」
「でもいざそうなると逆に離れられないんだ。警察学校時代から、MSを動かす時の楽しさも、戦う時の怖さも、事件を解決した時の喜びも、みんなこいつが教えてくれた。警察官としての俺の、母親みたいなもんかな。
そう考えるともう本当にダメになるまでこいつと付き合っていこうかなって思うんだ」
「……」
「でもこの前それを言ったら署長に呆れられたよ。『それで一人前になってもまだ母親から離れられないんですか、あなたは』ってさ」
そう言ってシローは少し恥ずかしそうに笑う。それにつられてアイナも笑った。
数日後の職場の昼休み、昼食を食べに街へ出たアイナはMS戦を目にした。一体のギラ・ドーガが暴れていて、それを取り抑えようと警察のMSが取り囲んでいる。その中にはEZ-8の姿もあった。
「大丈夫ですかね」
一緒についてきた後輩の少女が心配そうに呟く。
「え?」
「だってホラ、最近警察のMSが暴れMSを抑え切れないってニュース、よく聞くじゃないですか。だから」
「大丈夫よ」
「でも」
そうこう言っている内にEZ-8とギラ・ドーガが手四つで組み合った。やはり出力の差かEZ-8がジリジリと押されはじめていく。
「ああっ白い機体がやられちゃう」
「大丈夫。あのMSなら絶対に抑えられるわ」
「本当ですか?」
「ええ。あの機体を動かしてる人は、あの機体を誰よりも知っていて、誰よりも愛している人だから。」
その言葉通りギラ・ドーガの一瞬の隙を突いてEZ-8が懐に潜り込み、顎と腰を掴んで豪快に投げ飛ばした。その時に脚部バランサーが上手く起動しなかったのか、自分もつられて地面に倒れる。
投げ飛ばされたギラ・ドーガを他の警察MSが押さえ込み、野次馬から喝采が起こった。
「ホントだ。凄いですね」
「ね、言ったでしょう」
驚く後輩に少し得意げにそう言うと、ゆっくりとEZ-8が起き上がってこちらを向き、左手でVサインをした。それを見て野次馬からさらに歓声が湧く。
アイナはこっちを見ているであろうEZ-8の操縦席に座る人に向けて笑顔を浮かべると、怪訝な顔をする後輩を連れて目当ての店へと足を向けた。
あれはここで見ている野次馬に向けてのサービスなのか、それともこの野次馬の中から自分を見つけ出したのか。
今度会った時に聞いてみようかと思いながら。
>>604の書き込みに触発されてちょっと作ってみました。兄弟がシローしか出てこないのはゴメンナサイ、謝ります。
後どうでもいいですけど
>>615に出てくる後輩はケルゲレン子です。名無しはまずいかなと思ったのでとりあえず。
乙です
不覚にも目頭が熱くなってしまった(つ∀`)
619 :
604:03/06/04 00:36 ID:???
>>613 自分の二行ちょいのワードがここまで膨らむとは…感激至極です。
シローの愛機への思いがひしひしと伝わる話です、はい
う〜ん、すばらしい
パトレ○バーを思い出したが
>>613 あんま誉め過ぎも嫌だろうが・・・言わせてくだちい
(・∀・)イイ!!
いいねー。相変わらず良スレ。
>584
>586
亀レスだが
とりあえず、季節ネタだと
・衣替え
・雨の日(梅雨時)の洗濯
・ジューンブライド
・父の日
・プール開き(気が早いか)
等があるが…
これじゃあ、学級新聞だなw
「若手パン職人選手権?」
「うむ、毎年全国の各店が若手のパン職人を代表として一人出すことが出来るのだ。
シーブック君も既に新人職人ぐらいのレベルには達したと思う。
今年の大会にエントリーしてみてはどうかね?」
バイト先のカロッゾパンでパン生地を捏ねていると
店長であるカロッゾにシーブックは突如そう持ちかけられた。
「でも・・・・僕バイトですよ?そりゃパン作りは覚えましたけど・・・・
それにうちにはザビーネさんがいるじゃないですか」
現在ザビーネは24歳、シーブックに比べれば大分年上だが、
十分に若手と言える年齢だった。
「残念ながら優勝した者はもう年齢に関係なく出場権を失うのだよ。
有望な若手職人の育成が目的の大会だからな」
「へ〜、ザビーネさんってそんな大会にも優勝してるほどの
パン職人だったんですか!」
「まぁな・・・・・もう三年も前の話だ」
「セシリーは最近やっと興味を見せ始めたが、
やはり職人と呼べるレベルにはまだ達していない・・・・・
出てくれないかな?シーブック君」
「でも・・・・・・」
「無理強いはよくないわよ、シーブックだって将来パン職人になるって
もう決めているわけでもないんだから・・・・」
「そうだな。シーブック君が嫌なら仕方あるまい、
去年、一昨年に引き続きカロッゾパンは棄権だな」
こう言われて黙っていられるほどシーブックは薄情ではない。
「・・・・・いえ、出ます!出させてください!!」
「そうか!」
「良く決心してくれたな、シーブック」
「そう・・・・出るからには頑張ってね!」
「何処までやれるかわかりませんが全力を尽くします!」
「ふっはっはっはっはっは、まぁそう緊張するな。
ただ朝パン主義者として恥ずかしくないパンを作ってくれればいい」
「・・・・・(こうして僕も朝パン主義にはまっていくのだろうか)」
続く
>>625 衣替え・・・お下がりとか・・・
洗濯・・・∀で
父の日・・アムロ?
ジューンブライド・・・? うーん、ローラ?
ここまで考えて思考停止。何で最初にローラが出てくるんだろう漏れw?
>>625 とりあえず洗濯ネタで思いついた短いのを一本。
アムロ「おはよう。今日も雨か、せっかくの休日なのにな」
ロラン「ええ。梅雨に入りましたからね。」
ヒイロ「天気予報では一日中降ると言っていたな」
ロラン「こう降り続けると洗濯物が溜まっちゃって困るんですよね。部屋の中で干すと臭いがついちゃうし…」
アムロ「いい加減家も乾燥機を買うべきかな…」
ロラン「さすがにそんなお金は…量があるから全員分を乾燥機にかけるとなると電気代もバカになりませんし…」
コウ「ふぁ…みんなおはよ……」
ロラン「あ、おはようございます。…そうだ。コウ兄さん、ちょっといいですか?」
コウ「?」
アムロ「成る程、デンドロビウムのミサイルコンテナの中で洗濯物を干すか…上手い手を考えたな」
シロー「これなら風も入るし奥の方で干せば雨の心配も要らないからな」
コウ「雨水は錆びやすいんだけどな…」
ロラン「すみません。取り込んだ後で整備手伝いますから」
629 :
625:03/06/04 21:54 ID:???
>628
あっ!早速書いてくれるとは!
ネタふりしてよかった
630 :
名無し@職人:03/06/04 21:56 ID:tL/LKAqp
アムロが仕事から帰ると居間の隅っこにヒイロが気だるそうな表情で転がっていた
「・・・あんな 高さから落ちて・・・死ぬはずが
無い・・俺の 俺のミスじゃない」
テレビにはファミコンと発光ダイオードのついたカセットが、アムロは電源を入れた
そのゲームは洞窟を探検するアクションゲームだった、取りあえずプレイするアムロ
初めてプレイするゲームだったため、崖っぷちに追い詰められるアムロの主人公
しかし崖といっても主人公の背丈の2倍程だ
躊躇うことなく飛び降りるアムロ・・・
30分後 カミーユ帰宅「ただいまぁ〜!今日のご飯は何かな〜?・・・ん?」
部屋の隅で白目を剥いているアムロに気付き慌てて駆け寄ると
アムロ「あぁ・・崖が・・崖が見える・・・」
以下4行目から8行目へループ
カミーユ「・・大きな段差があっちにもこっちにもある・・
うわぁ〜 たか〜い 崖かなぁ、いや 違うなぁ、飛び降りたらバァーって飛べるもんなぁ」
駄文スマソ
>>630 ワロタ。
後の兄弟のもキボンヌ、とか言ってみたり。
633 :
名無し@職人:03/06/05 00:46 ID:FLeKm6Eo
>>632 有難う!
その後シーブックが帰宅、例によってプレイ。
放心状態で床に寝転ぶシーブック
「・・・セシリーが崖の下に居るんだよ!セシリーに決まってるじゃないか!」
そしてコウが帰宅し(以下略
椅子に座り宇宙空間よろしく両手をふわふわさせながら
「ウラキ少尉(崖へ)突貫します!でやあぁー!!」
そしてウッソが(略
何故かわき腹から血を流しながら
「おかしいですよ!崖ジナさん!こんな崖 光の翼で飛び越えてみせる!」
>633
そしてガロ&ジュド(略
「これが・・貴様たちの求めていた転落か!」
「人間の可能性を、ちっぽけな崖の為に潰されてたまるか!」
アル(略
「バーニィ、もう落ちなくていいんだ!」
シロ(ry
「俺は落ちる!落ちてアイナと(以下略
キ(
「うっ、うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・
馬鹿弟子
「いいか!貴様のせいで兄は白目、弟は茫然自失だ!お前に笑われる筋合いなど無い!」
ソフトを踏み潰す。
古いなーw
分からん人も多そうだぞ。
ひょっとしたら元ネタは「スぺ○ンカー」でつか?(w
637 :
636:03/06/05 09:59 ID:???
・・・・途中で送信してしまったよ(汗
もしかしたら、「スぺ○ンカー」でしょうか?>633&634職人様
崖という言葉が出てきたので>兄弟達のやってるFCソフト
638 :
636:03/06/05 10:02 ID:???
すまそ、FCネタのSSを作ったのは
>>630の方でしたね。
間違えた・・・・吊って(ry
ロランもやるでしょ?
640 :
名無し@職人:03/06/05 15:05 ID:ELBrlFMi
>>637&
>>639 その通り ス○ペランカーでつよ。
死屍累々となった居間に 今度は買い物を済ませたロランが帰ってきた
以下略
虚ろな目で虚空に向かってポン刀を振り回すロラン
「フフフ・・・アハハハ!崖の下はとても良い所だぞ!
皆ー!早く飛び降りて来ぉ〜い!!」
やはりロランはそうなるかw
>626
「予選課題が届いたわよ、シーブック」
「あ、ありがとう。セシリー」
流石に全国からとなると膨大な数の参加者が出る。
よって予選でかなりの数が落とされてしまうのだ。
「予選課題は・・・・・な、なんとーーーーーーーー!!!」
「むぅ・・・・よりによってこの課題とは・・・・・」
[菓子パン、なお評価の際はより美味く且つ低カロリーなものを高得点とする]
「これは・・・・・厳しい課題が来ましたな、カロッゾさん」
「うむ、我が店の職人には不利な課題だ」
カロッゾパンは「朝パン主義」を掲げる店である。
(客はそう認識していないかもしれないが)
よって売っているパンは食事として食べる物が殆どで、
所謂菓子パンは作ってはいるものの質・量ともにたいしたことはなく、
その分野においては完全に近くのライバル・ドンキーパンに制せられていた。
なので当然シーブックも菓子パン関係を作るのは苦手な分野だった。
「しかも低カロリー・・・菓子パンといえば卵と砂糖がつき物、
それで低カロリーとなると全体のバランスを見極めるかなりの技量が必要だ」
「課題提出期限は・・・・今から一週間後か」
(上ではタイトルを書き忘れた・・・・・)
「もう飽きたよ〜、確かに最初の頃より美味しいけど毎日じゃ飽きるよぉ」
「ごめんな、アル。でもあと2日だからもう少しだけ付き合ってくれ」
課題を受け取ってから既に五日が過ぎていた。
そしてその間の試作菓子パンの味見役は当然のことながら兄弟達だった。
「確かにそれなりに美味しいですけど・・・・・
正直に言えばキースのドンキーベーカリーの方が上ですね」
「やっぱりか・・・・課題の低カロリーに挑戦する前に
美味しい菓子パンすら作れないなんて!!」
その間に確かにシーブックは菓子パン作りの腕を上げていたが、
やはり付け焼刃、「それなりのもの」は出来たがまだまだだった。
「まぁまぁ、お茶でも飲んで落ち着いて・・・・・
焦った心でお料理を作っても美味しいものは作れませんよ」
流石に年季を感じさせる(同世代なのに・・・・)ロランの言葉に
落ち着きを取り戻すシーブック。
「そうだね・・・焦っていてもしょうがない。
もう一度基本から見直し・・・・・・ああぁ!!!」
「一体どうしたってんだい?シーブックの兄貴は」
「さぁ?お茶を飲んでいたら突如インスピレーションが湧いたらしくて」
「まぁとにかくもう大丈夫そうだな、後はシーブックのセンス次第だろう」
シーブックが課題のパンを提出してから三日後、一通の手紙がカロッゾパンに届いた。
「おめでとう!予選通過よ!」
「そうか!良かった!!」
「ふっはっはっはっは、」
「やるな、シーブック・・・・・一体どんなパンを作ったのだ?」
「実は同じものを作っておいたんです、食べてみてください」
そういってシーブックが差し出したパンは不思議なパンだった。
普通より少し白めのパンの周りに茶色い膜ようなものがついているのだった。
三人は奇妙な外見に少し戸惑いながらパンを口に運ぶ。
「こ、これは!?周りの膜が口の中で蕩けていく!」
「ふかふかのパンと混ざり合っていく不思議な食感!」
「そしてこの膜の味は・・・・・砂糖醤油か!?」
「その通りです!」
シーブックの作ったパンはロランがお茶請けとして出した
「みたらし団子」にヒントを得て作った物だった。
「なるほど、味付けを外部に集中させることにより、
少量の砂糖でありながら強く甘みを感じるわけか」
「それでありながら直後に薄味のパンと混ざり合うことで
しつこさやくどさを感じないのね」
「通常みたらし団子は片栗粉でとろみをつけたたれを使うが、
これは砂糖と醤油の量を調節して煮詰めることによって
ペースト状に固めてあるのだな」
「ええ、味と粘度と口の中での蕩け方のバランスに苦労しました」
「ふっはっはっはっは!見事なパンだ!シーブック君!
この調子で本選も頑張ってくれたまえ」
「はい!!」
(なお劇中のパンを実際に作って不味くても当方は一切責任を負いません、ご了承ください(w))
うーん、あんまり美味しく無さそうだw
なんやてっ!?
夕暮れ時の商店街、ロランとアルはお買い物。
丁度通りかかったドンキーパン屋は黒山の人だかり。
「はい、押さないで押さないで!何枚でも良いですからどんどん食べてください!」
見ればキースが食パンに何やら塗って買い物客に配っている。更にその横では、
「どうですかお味は?そちらの奥様は?皆様感想をよろしくお願いします。」
プラカードを持ったレポーター風の男性がインタビューをしていた。
プラカードには大きくこう書かれていた。
『ラー○ 奥様インタビュー』
あの昔懐かしいCMの名前にロランの心はときめいた。
小さい頃よくテレビで見かけたコマーシャルの、その収録風景を収録を、今目の当たりにできようとは思いも
よらず、何故かむしょうに嬉しくなって、アルの手を引いたまま奥様の群れの中に入っていった。
「やあキースやったね、このCM好きだったんだ、僕にも1枚お願い!」
「あ、ロラン、あの、これは・・・ま、いいか。ほら」
これはあくまで『奥様』インタビューなんだ、と言おうとして止めたキース、おもむろに○ーマをたっぷり塗った
食パンを手渡す。アルと半分こで仲良く食べるロラン。
「こくがあるのにサッパリしてていいですね。」
「今までより軽くていいですね。」
奥様方の感想を聞いていたレポーターが、パンを頬張るロランを見て歩み寄ってきた。
あまりテレビ映りの良くないおばちゃんたちより、美人な若奥様のコメントが欲しいところだった。
「どうですか、ラー○のお味は?」
「え、あ、あの・・・」
まさか自分がインタビューを受けるとは・・・この時のロランはとっさの事で緊張して頭が混乱してしまい、
自分は未婚だしそもそも女でさえないと言い訳する事も忘れ、コメントに
何を言えば良いか必死に考えてる始末だった。
「あ、あの、えと、あ、そうそう、やっぱりネオ○フトはいいですね!」
ひゅ〜
「ロラン兄ちゃん、それマジボケ?」
ガンダム家の朝パンは必ず特売で安いネ○ソフトだったのだ。
スンまそ
文章間違えちゃったし、季節ネタになんにもひっかかってないす。
パンで思いついたもので、職人さんへのご返杯のつもりなんだけど、ゆるすて
思い切り遅刻して学校に駆け込んできたカミーユ。
しかし学校の様子がいつもと違った。妙に静かだ。それどころか人気も感じない。
まるで鏡の世界に来たような錯覚を感じる。
が、校門の前でハトにえさをやっているやせた初老の男の存在が、鏡の世界でないのを証明していた。
いつもと違って黒いスーツにサングラスだが、生徒への高圧的な態度は間違いない。
こうるさい学園理事のウォン・リーだ。
成績は良くとも素行はそうでもないカミーユは彼に目をつけられてよく殴られている。
ウォン「珍しい時間に会うな、カミーユ!」
飛び立つハトの群れの後ろからゆっくり歩み寄ってくるウォン・リー。
ウォン「私がこんな時間にいるとは思わなかったのではないかね?」
が、次の瞬間、ありえない速度でまるですべるように彼はカミーユとの間を詰めて拳を何度も突き出し、
打たれたカミーユはまるで後ろから引っ張られるように吹っ飛ばされて壁にぶつかった。
カミーユ「クソッ」
うめくと、壁の上から「私が食い止めるから、カミーユは逃げて」という声とともに黒いレザースーツの女が、
化鳥のようにウォンに飛び掛った。女の格好も黒い髪にサングラス、ウォンに対抗するかのように黒ずくめだ。
ウォンと女はカミーユの動体視力でも捕えがたい超スピードで殴り合いを始めた。
カミーユ「今の俺ではウォンさんには勝てないッ…!ファ、俺を導いてくれ!」
言いつつ彼は逃げ出した。
逃げ出したカミーユは路線バスに飛び乗った。乗客は彼一人。
走り出したバスは停留所に止まらず、どんどんスピードを上げていく。
カミーユ「すいません、このバスどこまで行くんですか?」
振り向いた運転手はウォン・リーの顔をしていた。
ウォン「お前がごめんなさいと言うまでノンストップだ」
カミーユ「ウワアァァァ!!」
カミーユはバスの窓を蹴破って飛び出すと、人気のない静かな町の、バスの来そうにない路地の奥へと駆け出した。
カミーユは住み慣れた町並みの中を逃げ回る。しかし敵もさるもの、どこへ逃げても気配がしていた。
そしてウォン・リーの気配はどこからもするのに、他の人間の気配はない。猫の子一匹として見ない。
雰囲気が全く違っていて、道の両側の建物に押しつぶされる錯覚までしてしまう。
変なプレッシャーばかり感じながら走っていると、急に視界が広がった。ビル街の谷間の広場。
出口は自分が走ってきた路地だけ。他にはない。袋のねずみだ。
空を飛べれば逃げられようが、カミーユは普通の人間だ。ホモアビスという機械の翼を背負わないと飛べない。
ならば…ウォン・リーは人外なのか?
ウォン「そろそろ鬼ごっこは終わりだな、カミーユ!」
今一番聞きたくなかった声とともに四方のビルの窓から黒いスーツにサングラスの男たちが次々飛び降りて来ている。
男たちのサングラスの下の顔はみんなウォン・リーと同じ顔をしていた。
戦って全部のウォン・リーを黙らせるしかない。カミーユは覚悟を決めた。
殴りかかってきた一人目の拳をさばいて、正拳突き。
二人目に目潰し。
三人目を膝蹴り。
四人目を手刀ディフェンス。
「後ろにも目をつけるんだ、カミーユ!」
長兄の声に従って裏拳で後ろから来た五人目もダウン。
「考えるな、感じろ!」
三兄の声のように体が自然に動く。六人目に三角蹴り。
「見える!」
カミーユは叫んだ。七人目に金的。
しかし、奮闘もここまで。倒しても倒しても湧いて出てくる無数のウォン・リーにのしかかられ布団蒸しにされてしまった。
ノ_,ノ,_ハ
ノ_,ノ,_ハ i゚ム゚ ア
i゚ム゚ ノ_,ノ,_ハレ' ノ_,ノ,_ハ
レ' i゚ム゚ ア □) i゚ム゚ ア
ノ_,ノ,_ヽノ_,ノ,_ハ \レ' ノ
ノ_,ノ,_ヽi゚ム゚i i゚ム゚ アノ_,ノ,_ハ □
Y゚ム゚i (VΛ レΛ i゚ム゚ ア く \
( ∨∪γ ∧\ヽ) レ'i゚ム゚ ア
∪ ⊂ゝゝ`Д´νつ∪レ'⊂)
カミーユ「うー、クソッ、こんな所デェ…」
シーブック「いい加減に目を覚ませよ、カミーユ」
カミーユ「へ……俺は何を?」
目が覚めたら、カミーユはいつものベッドの上だった。
周囲に自分が集めたニポポ人形や変な像やらが散らばっている。
ロラン「祭壇から転げ落ちてきたいろんな物の下敷きになってうなされてたんだよ。変な夢でも見てたんじゃないのか?」
カミーユ「……」
夢にしては妙にリアルだった。釈然としないものを感じながらも、
カミーユは学校へ駆け出した。全速力で走っても遅刻だろうが。
シーブックが呼び止める声が聞こえたが、カミーユは気にしなかった。
そして校門の前。やせた初老の男がハトにえさをやっていた。口うるさい学園理事のウォン・リーだ。
ウォン「珍しい時間に会うな、カミーユ!」
飛び立つハトの群れの後ろからゆっくり歩み寄ってくるウォン・リー。
ウォン「私がこんな時間にいるとは思わなかったのではないかね?」
またなのか?身構えるカミーユに初老の男はこう言ってやる。
ウォン「今日は創立記念日で休みなのだからな」
シーブック「今日は創立記念日で休みだって言ってるのに。ま、いいか」
シーブックが見ているテレビでは、ポッキーをくわえたサングラスにコートで決めた男がインタビューを受けていた。
レポーター「今日は、明日公開される大作映画「マ・トリックス リフレッシュ」の、
ユンファ・ウォンチョコスキー監督にお越しいただきました!」
チョコスキー「ふふふ、よろしく」
(終わり)
「ではこれより!若手パン職人選手権決勝戦を行います!!」
ついにここまで来た・・・・・
シーブックは目を瞑り今までの対戦者のことを思い出す。
皆手強く素晴らしい職人さん達だった・・・・・
俺のパンを食わないか!?と妙に押しの強かった
覆面職人「ソイルゲート」さん・・・・・
作ったものがどう見てもピザだったから美味しかったのに得点は低かった可哀想な人だった・・・・
中の人については深く考えないことにしよう。
相棒と一緒に出てみた、と言っていたカクリコン・カクーラーさん・・・・
「若手じゃないだろ、その顔は」の一言で退場になってたっけ・・・・
「俺はまだ24だ!」なんて叫んでたけどなんであんな嘘ついたんだろう?
料理に関する造詣が凄まじく深く、
その知識を応用した調理パンを得意としたジェリド・メサさん・・・・
もう負けたかと思ったけど「貴様は何時からパン屋になった!」という
シナプス審査員長の一括で反則負けになって勝ちを拾ったっけ・・・・・
・・・・・ろくな相手がいなかった気がするけど多分気のせいだろう。
うん、きっとそうだ。ここまで勝ち残れたのは運のお陰だというのも
きっと気のせいだ、僕の実力だ、多分。
「ここまで勝ち残るとは・・・やるねぇ、シーブック」
下らない考えに沈みこみつつあったシーブックを声が引き上げる。
「キースさん」
そう、決勝に勝ち残った4人の職人の中にはドンキーベーカリーのキースがいたのだ。
「お前がロランの兄だからって手加減はしないぞ!
今年こそ優勝してみせる!!」
キースは毎年かなりの上位に食い込んでいたのだが
未だ優勝の経験は無かった(参加してるんだから当たり前だが)
「僕も・・・・・全力で美味いパンを作ります!!」
「決勝のルールは至極単純、各自が一番素晴らしいと思うパンを作れ。
食材はどんなものでも揃えよう」
プロのパン屋ではないのだが、その食に関する高名さから
毎年審査員長に招かれているシナプスがそう宣言すると
シーブックを除く三人は一斉に食材置き場に向かった。
しかしシーブックはその場に立ったまま少し考えるといきなり小麦粉を取りに行った。
(なんで必ずタイトルを忘れるんだろう・・・・・)
先にキースとシーブック以外の二人の職人がパンを完成させた。
高級食材を作った豪華なパンで審査員達の評価は概ね高かった。
が、その中でシナプスの評価だけはなんと0点だった。
二人が文句を言うとシナプスは睨みつけて二人を黙らせた後こう一喝した。
「馬鹿者が!貴様らのパンには何の信念も無い!!
ただ「美味いパン」を作ったに過ぎん!!
私は言った筈だ!「一番素晴らしいと思うパンを作れ」と!!
どんな食材でも用意すると言われてただ高級な食材を詰め込んだパンを出すなど
下衆のすることだ!!恥を知れ!!」
そして次にキースがパンを出す。
「これは・・・・アンパン?」
「確かに美味しいですが・・・・・先程のパンに比べるとインパクトに欠けますな」
などと周りの審査員が言う中シナプスは無言でアンパンを口に運ぶ。
「むぅ!これは・・・!!」
唸るシナプス。
「どうかしましたか?シナプスさん」
「キース、と言ったな。私は「どんな食材でも用意する」と言った。
しかし何故わざわざ餡子を自分で作った?
しかもごく普通の小豆で・・・・・・・」
「確かにシナプス審査員長がそう保証してくださるなら、
どんな美味しい餡子でも用意していただけたでしょう。
ですが・・・・・それでは美味しすぎるのです」
「美味しすぎる?」
「一番美味しい餡子を使えば、一番美味しい小豆を使えば
一番美味しいアンパンになるわけではありません。
饅頭と違いアンパンは周りのパンが餡子に負けてしまってはいけないのです、
両方が引き立つ餡子・・・・それは小麦粉などに合わせて
微調整が必要不可欠なので自分で一から作りました」
「そう力説するがそう美味しいとは私は思えんのだがね?
ごく普通のアンパンではないのかね?」
「ふ・・・・愚か者が。自分の手元の皿を見てみるが良い!!」
「え・・・・こ、これは!!」
先の二人が出したパンは全員が大部分を残しているのに対し、
キースが出したアンパンは全員が全部食べていた。
「真に美味い物は自己主張しすぎず、
自然に舌とのどを通り抜けていくものなのだ。
素晴らしいアンパンだったぞ、キース・・・・・
では最後に訊こう、何故アンパンが一番素晴らしいパンなのだ?」
「それは・・・・・老若男女を問わず皆が好きなパンだからです!」
「うむ、見事な信念だ」
そう言いながらシナプスは8点の札を出す。
その瞬間会場中が拍手と歓声で包まれた。
8点、これは三年前のザビーネに並ぶ、シナプスが出した点としては最高点だった。
当然のことながら他の審査員の点も高い、殆どが満点の10点を出していた。
(やったぞ!今年こそ優勝だ!!)
そして最後にシーブックがパンを出す。
そのパンをみて審査員は一様に驚愕した。
「こ、これは・・・!!食パンだと!!!」
「シーブック!お前はこの決勝戦を愚弄する気か!!」
そう、シーブックが出したのは紛れも無い食パン、ごく普通の食パンだった。
「そんなつもりはありません、これが僕が「一番素晴らしい」と思うパンです。
バターを塗るなりジャムをつけるなりお好きな方法で食べてください」
それを訊いて審査員の一人がシナプスに耳打ちする
「シナプスさん、これはダメですよ。
このシーブックという少年はここまで勝ちあがったのはマグレみたいなものですし、
なんと言ってもバイトなんですよ」
しかしシナプスはやっぱりその男の言うことを無視して一口食べる。
「むぅ・・・・・少年、貴様は本当にこれを一番美味いパンダと思うのか?」
「はい、これが僕が「一番素晴らしいパン」だと信じるパンです」
「そうか・・・・・・
そして採点、殆どの審査員の点は低かった。
中にはなんと0点を出した審査員すらいた、しかし・・・・
「じゅ、10点!!?」
なんとシナプスだけはこの大会初の10点満点を出していた!!
「し、シナプス審査員長!その点は間違いではないのですか!!?」
「ふ・・・・愚か者が・・・・・真に「美味いもの」すらわからずに
このような大会を開いたのか?
少年、何を考えて食パンを出した?しかも何の変哲も無い食パンを・・・・
それをこの愚か者どもに教えてやれ」
「確かに何の変哲も無いパンかもしれません。
それは普段僕の働いている店で売っているのと全く同じ食パンです」
「なんと!!」
「普段作っているものと同じものだと!!?」
「失格だ!この大会を愚弄するにもほどがある!!」
騒ぎ出す審査員。
「黙れぃ!!」
しかしシナプスの怒声で静まる、そしてシーブックは続ける。
「白いご飯と同じくらい、食パンは当たり前なものでしょう。
朝ごはんには食パンか、白いご飯か、それくらい当たり前です。
でも・・・・だからこそ僕は食パンが一番素晴らしいと思います。
考えても見てください、ご飯は誰が炊きます?
母、妻、家族・・・・・そういった色んな人にとって一番身近で、
一番大切な人たちがとぎ、そして炊くものです。
それと同列にすら並べて貰えているのです、僕の焼いたパンが・・・・・・
これ以上パン職人として誇らしいことはないです。
だから・・・・・僕にとって食パンこそが「一番素晴らしいパン」です!!」
シーブックの点は四人の中で一番低かった。
だがその日一番の拍手と歓声はこの瞬間にあがった。
「君は確かカロッゾパン代表だったな?」
大会が終わった後、シナプスはシーブックにそう話しかけた。
「え、カロッゾさんを知ってるんですか?」
「うむ、彼とは古い付き合いだ、
カロッゾは良き後継者を持たれたな」
「そんな・・・・・僕はまだバイトだし、それに結局決勝に残ったのは殆どまぐれで
点数も一番低かったし・・・・・・」
「確かに技量において君は決勝の職人の中で一番低かっただろう。
しかし・・・・・君こそ朝パン主義を継ぐに相応しい心を持つものだ」
「僕が・・・・・朝パン主義を?」
一度頷いてからシナプスは続ける。
「朝パン主義・・・・・それはただ朝食にパンを食べることを広める為のものではない。
朝食と言えばパン、そういった家庭が数多くある、それほどパンの存在はこの社会の中で大きい・・・・・
そのことを職人は常に忘れてはならない、そうした考えの下に生まれた主義なのだ」
「そう・・・・だったんですか」
「カロッゾさん・・・・」
「ん?何だね、シーブック君」
「僕は今まで・・・・ある意味惰性でパンを作っていました。
でも、パンを作って売るって事はとても素晴らしく、そして責任重大なことだったんですね。
僕は・・・・これからは本気でパン職人を目指します!!
そして・・・・何時か世界一の職人になってみせます!!」
「ふっはっはっはっは!良い気迫だ!!だが世界二はともかく、
世界一にはそう簡単にはなれんぞ!!」
「?」
「何故なら・・・・・世界一とは私だからだ、ふっはっはっはっはっは!!」
良くわからん話で良くわからん終わり方ですいません。
朝パン主義は勝手に解釈したものなので例によって不都合な場合はパラレルワールドで。
勿論シーブックの目標についても不都合な(ry
うむ、3作ともグッジョブ。面白かった。
>>649-652は理由はわかんないけど、特に気にいった。なんでだろ。
>>647ロランのマジボケ(・∀・)イイ!
>>649-652旬な話題として…今日、公開なんで見て来ようかと
>>660 >だが世界二はともかく、世界一にはそう簡単にはなれんぞ!!
ズバットを思い出した俺は…
職人降臨期待age
665 :
通常の名無しさんの三倍:03/06/08 07:58 ID:+PP5VfJM
キラ「うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ・・」
ジュドー「キラ兄どうしたん?(またか・・)」
アル「両沢千晶っていう人の素顔を見たんだって」
ジュドー「?」
キラ「ボクが・・・あんなのに・・ううあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」
獣の数字ゲット
667 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/09 02:41 ID:XaeAzT4y
ネオソフト俺も好きだ!
>>665 ご同情申し上げっからよ(キンゲ代表の某氏・談)
670 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/10 19:10 ID:TUXjWV2q
ハゲ
>649-652
まさに今日見てきた後に読みますた。
布団蒸しの後、噴水のごとく飛び散るウォンさんを思い浮かべたよw
プチモビみたいの出てきてウォンさんを思い出してただけにツボ入ったス
今日は日曜日だが、あいにくと、というより梅雨時だから当然なのだとばかりに朝から雨が降って
いて、兄弟達は外出する気分もそがれ、家の中でそれぞれのやり方で休日を過ごして
いた。
アムロは部屋で機械をいじり、ウッソはパソコンにかじりついている。シーブックは湿気の強い
この季節にいかにうまくパンを焼くかを考え、リビングにいるガロードは、ときおり脳の容量不足
によるうめき声をあげながらも、ティファの貸してくれた本を読んでいた。
ガロードがこの本を読んでここまでにわかったことはひとつ、自分の頭は読書に関しては極めて
低性能だということだ。しかし読まねばならない。ティファに感想を聞かれたとき、読んでないとか、
わからなかったとかは言うわけにはいかないのだ。ティファは何も文句は言わないだろう。それが
逆につらい。どんなに脳が煙をあげてショートしようとも、読むしかない。
「やあ、ガロード。読書はすすんでいるかい」
リビングに入ってきたキラが陽気に聞いた。ガロードは不退転の決意を固めてこの一大事業に
取り組んでいるものの、目ぼしい成果は上がっていなかった。
「ぼちぼちだね、キラ兄」
そっけなく答える。キラはガロードの手元を覗き込んだ。
「まだそれしかすすんでないの? 朝から読んでたじゃないか」
キラに悪気がないことはガロードも知っている。だが、胸のなかでは苛立ちが急激に鼓動を高めて
いた。もとより向いていない読書にイライラしていたのだ。梅雨の湿気も不快にまとわりついて
きている。
「悪いかよ」
「そうじゃないけどさ、そんな本すいすい読みすすんでいくだろ、ふつーならさ」
限界だ。我慢の。ガロードは今までぜいぜいあえいでいた左脳が、急激に稼動していくのを感じた。
右脳も同時にピッチを上げて、ガロードはキラの襟元をつかみあげた。
「うるせぇんだよッ! !」
「い、いきなり何するんだよ。ジョジョやタクティクスオウガじゃあるまいし、『ッ』つき で怒鳴らなくても
いいだろ。離してよ」
「黙れって言ってんだろッ! このクソッたれ偽善者ァア!!」
「そ、そこまで言うなんて、こいつ」
キラは襟をつかんでいるガロードの腕をひねりあげようとした。
「やめてよね。本気になったら、ガロードが僕に……」
だが、ガロードはいち速くキラの頭をつかんで、テーブルに叩きつけた。
「ストライクは二束三文だろうがぁ、売り払ってやることに決めたぞッ! この車にひき潰された
ヒキガエル顔がぁッ!!」
頭を叩きつけられたキラはコーディネーターだからさほどダメージは受けてないはずだが、声に泣き
声が混じってきた。
「そ、そんなに言うことないじゃないか。そ、それでも弟か。
うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」
騒ぎを聞きつけたシローがリビングに入ったときには、キラは泣きに泣き叫んで、うるさいこと
このうえなかった。シローは、そのそばでふてくされているようなガロードに、何があったのか
聞いてみた。
「いったい何があったんだ、ガロード」
「俺が泣かせたんだよ」
「いったいどうして」
「太陽のせいだよ。いや、多くの善行のためのたった一回の罪は許されるものだから、かな」
ガロードの返答にシローが首を傾げると、泣きじゃくるキラが口を挟んだ。
「ガロードの、う、ううぅ、読書を簡単だって言ったら、ひどいこと言われて、あぁあ」
なんだ、それは。シローはわけがわからなかった。だから変なことを聞いてしまった。
「『異邦人』とか『罪と罰』でも読んでたのか? あれは結構難しいっていうか……」
ガロードは黙って文庫本をシローに手渡した。赤川次郎の本だった。キラはまだ泣きながらも
言った。
「赤川次郎ぐらい簡単に読みすすめられるよ。そう言ってもいいじゃないか、うぁあ」
シローはキラが落ち着くのを待って、ガロードに謝るように言った。ガロードは逆らわなかった。
終わり。ちょっとめちゃくちゃなのですが、気に入らないのでしたらスルーで勘弁してください。
すこし遅れたけど訂正です。
2の最後の一行は、
シローは、キラが落ち着くのを待って、ガロードにキラに謝るように言った。
です。
申し訳ありません。
よくわからん
ガロードはヤンキーなキャラと違う・・・
ガロードがちょっと違うけどおもろいよ。。
赤川次郎ね。。
スクウェアエニックス
「ふう・・・」
ハマーンが今日何度目かのため息をつく。今日だけではなく、最近ずっとこの調子なのだ。
「ハマーン、大丈夫なのか?」
見かねたミネバが声を掛ける。
「最近どうしたのだ?ハマーンらしくないぞ。」
ミネバにとって、ハマーンは血こそつながっていないものの、自慢の姉なのである。
このような彼女の姿は見たくなかった。いつものように自信に満ち溢れたハマーンに戻って欲しかった。
「なあ、ハマーン。私に力になれることは無いか?」
ハマーンはミネバの方に向き直り、返事を返す。
「ご心配には及びません。私は大丈夫です。」
その声にはいつものような力は無かったが、ミネバに無力感を与えるに十分であった。
ミネバは少し考えた後、『お父様』に相談することにした。
「ふむ・・・あのハマーンがなぁ・・・」
「どうしたらよいであろうか?お父様。」
ドズルも考え込んだ。幼稚園の園長先生として園児から親しまれてはいるが、
幼稚園児は相談事など持ってくることは無い。
人の相談に乗るのはどちらかと言えば苦手なドズルであった。
「まあいい。俺が激励してやれば、ハマーンも少しは元気になるだろう。」
そう独り言を言うと、ミネバに笑いかけた。
「ハマーンのことは俺に任せておけ。悪いようにはせん。」
「ありがとう、お父様。」
ミネバはドズルにお礼をすると、ゼナの元に行く。
(お父様の笑顔って近くで見ると怖い・・)
夕食の後、ドズルがハマーンに話しかける。
「最近どうしたと言うのだ。ミネバも心配しておる。」
ドズルとハマーンの前にお茶が置かれる。ゼナが持ってきたのだ。
「おぬしの父親のマハラジャと俺は親友同士だった。俺を父親だと思って何でも相談するがいい。」
だが、ハマーンの様子は変わらない。
「申し訳ございません、ドズル様。しかし、これは私の問題ですので・・・。」
「むう・・・なんとも歯切れの悪い言葉よ。大体・・・」
「お待ちください、あなた。」
ゼナが口を挟む。
「あなた、ハマーンにも考えるところがあるのでしょう。少し一人で考えさせてあげたほうがよろしいのでは?ハマーン、もう良いですよ。」
ハマーンが一礼をして部屋を出て行く。ドズルはそれを呆然と見送ると、我に返ったようにゼナの方を振り返る。普段こういった差し出口をしないゼナである。何か考えがあるのであろうが、一言言わずにはいられなかった。
「ゼナ、お前どうゆうつもりだ!」
だが、ドズルの咆哮ともいえるその言葉に、ゼナは動じる気配は無かった。
「仕事のことであればハマーンもあなたに相談できるでしょうが、そうではないのでしょう。あなたの前でも言葉を濁したのはその証拠です。」
ゼナは何かを確信している眼でドズルを見る。
「ハマーンは私にお任せください。」
「ふう・・・」
自室でハマーンがなにやら考えている。そこに
「ハマーン、すこしよろしいかしら?」
ゼナの声だ。ハマーンがドアを開ける。
「すぐに済むから中に入ってもいいかしら?」
「・・・どうぞ。」
ゼナは椅子に、ハマーンはベットの上に腰掛ける。ゼナが口を開く前に、ハマーンが話し始めた。
「・・・ご心配をお掛けして申し訳ございません。ですが、本当に大丈夫ですので、もうお気になさらぬよう・・・」
しばらく、ハマーンの話を聞いているゼナ。だが、ハマーンの口から肝心の部分が出てきそうにない。
ゼナは自分の推論をぶつけてみる事にした。
「ハマーン、あなたの悩みって異性のことではなくて?」
絶句するハマーン。
そうなのだ。最近のハマーンの悩みとは、自分のジュドーへの感情であった。
確かにハマーンはジュドーを好ましく思っている。それはマシュマー等『ハマーン親衛隊』への好意とはまた違ったものである。
だが、その思いを表へ出すことに躊躇いがあるのだ。その原因は・・・
(私もあの男と・・・シャアと同じ人間なのだろうか・・・)という思いであった。
ミネバやシャクティの様な幼女から、ロランのような美少女?にまで手を出そうとする自分の元恋人。
あの男と同一視されるのは絶対にご免だが、実際にジュドーにこの思いを告白すれば、そういう人間が出てきてもおかしくなかった。
(こういうのをショタコンといったかな?私は少年であれば誰でもいいと言うわけではないのだが・・・)
自分はシャアのように幼女が好きなわけではない。ジュドーが好きなのだ。
だが、周りの人間はそうはとるまい。
黙り込んだハマーンをみてゼナが言葉を続ける。
「ねえ、ハマーン。人は見かけで人を好きになるものではないでしょう?その人の心や考え方をみて好きになるのではなくって?あなたがその人が好きならば、見かけや年齢などは気にすることはないのは無いかしら?」
(ニュータイプではないゼナ様にここまで心を読まれるとは・・・)
内心の驚きを隠すこともできず、ゼナに悩み打ち明けるハマーン。
すべての話を聞き終えると、ゼナは笑いながらハマーンに話しかけた。
「さっきも言いましたけど、人を好きになるのに年齢等の見掛けは関係ないでしょう。もし見掛けで人を好きになるのなら私はあの人を選んでいませんよ。」
ドズルの顔を思い浮かべるハマーン。そして得心する。
「なにか心の痞えが取れた気がします。ありがとうございます、ゼナ様。」
「そうですか。お話をした甲斐がありました。」
そういうとハマーンの手を取る。
「あの人があなたの父親であるならば、私は母親です。何か悩みがあるならばいつでも相談に乗りますよ。」
ハマーンの眼に涙が浮かんでいた。
次の日ジュドーが教室でぼやいていた。
「最近のハマーンってなんか元気が無いなって思っていたら、今日になっていきなり元気になりやがった。」
ガロードが苦笑しながら、ジュドーをみている。
「お前はハマーンのお気に入りだからな。まあ、いつもの調子に戻ったってことだろ。」
「まあ、鬱になっているハマーンより俺はこっちのハマーンのほうが好きだけどね。」
設定のかみ合ってない部分等はパラレルでお願いします。
>681
感動した!
でも
>ドズルの顔を思い浮かべるハマーン。そして得心する。
得心するなよ(笑
ドズルふんだりけったりだな
686 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/14 23:38 ID:MqHxZbkt
687 :
家庭の中の戦争1:03/06/14 23:43 ID:lchC/pz6
火曜日の食卓から歴史の歯車は動き始める。
シロー「今日はテレビ、何がある?」
ジュドー「ええと、7時から野球の日本シリーズがあるぜ。巨神 対 タンエーの。どうせ、巨神はイデが先発だからすぐ勝つだろうな」
アムロ「いや、タンエーホークスの守護神ナノ選手がいるから分からんな、案外、勝つかもしれん」
ロラン「僕もタンエーホークスのファンなんですけどね。
タンエーホークスって
確か、ギンガナムさんが買収して、球団名がタンエーエックスに改称されませんでしたか?」
アムロ「ムーンライト・バタフライ打法を編み出したギンガナムか。御大、もとい、オーナーになったんだね」
アル「ねえ、7時からGHK教育の「ジオン公国記」を見たいんだ」
コウ「7時半からGHKで「クローズアップ戦争 ガルマはなぜ死んだか」があるから、
それが見たいな。」
ウッソ「僕、「ザビ家の食卓」の方がいいよ。野球もGHKもつまらないって。」
ヒイロ「笑点(ビデオに撮っておいた)……」
ジュドー「ヒイロ、ビデオなんだからいつでも見られるだろ」
ヒイロ「任務が忙しくて今日しか見られない」
皆「……」
アムロ「久しぶりにみんなの見たいチャンネルが分かれたな。テレビは一台だけ。
やれやれ、戦争になるな」
こうして後に「第500次チャンネルリモコン戦争」と呼ばれる争いの火ぶたが切って落とされたのである。
アル「え?戦争?」(続く)
アムロ「そうか、アルはまだ、知らないんだな。チャンネル争いにはMSを使ってもいいことになっててね」
ジュドー「腕が鳴るぜ」
アル「兄ちゃんたちが戦ったら、被害が出るんじゃないの?」
アムロ「大丈夫。ぽちっとな。」
(ウィィンンン、ゴォオオンン)
警報「警告、半径5kメートル以内にいる住民は速やかに避難してください」
ジュドー「家財道具が沈むなんて、相変わらずサンダーバード顔負けの仕掛けだな。」
ウッソ「むしろ、エヴァの第三東京市でしょう。近所の家も地下に沈むなんておかしいですよ!」
アル「うわあ!すごい」
キラ「いやだぁ、僕は戦いたくないんだ!」
コウ「ほら、来い。兄貴のυやウッソのV2やヒイロのゼロに火力とスピードで勝てそうなのはお前のフリーダムしかないんだ。」
アル「あれ?キラ兄ちゃんも参加するの?」
アムロ「助っ人を付けてもいいことになっているからね。アルもドモンかカミーユに頼んだらどうだ?」
そこで、アルはドモンとカミーユ2人に助っ人を頼んだのである。その結果、
野球中継:アムロ(υ)、ジュドー(ZZ)、ロラン(∀)
ザビ家の食卓:ウッソ(V2)、助っ人としてシーブック(F91)、ガロード(DX)
クローズアップ戦争:コウ(GP-01)、助っ人キラ(フリーダム)
ジオン公国記:アル、助っ人ドモン(ゴッド)、カミーユ(Z)後に途中参加バーニィ(ザク)
笑点:ヒイロ(ゼロ)、
と4つの陣営に分かれたのである。
カミーユ「誰か、死ぬな」(続く)
戦いは凄惨を極めた。筆舌しがたいものであった。
途中で参加したバーニィーがミンチにされてしまった。
しかし、近所から苦情が入り、駆けつけた交番の警官の立ち会いのもと、重火器の使用禁止法が採択される。以後、戦局はアル陣営に傾いた。
23時半頃、和平条約が締結され、戦争は終結へと向かった。
そのころ、リモコン権を奪い取ったアルはすでに就寝していた。
民家50棟が破壊され、死亡者1名、重軽傷者合わせて500人にものぼる被害だった。
(注:兄弟は軽傷で済んだ)
こうして、チャンネルリモコン戦争は終りを告げたのであった。(後日談に続く)
暗闇の中、テレビのディスプレイ画面がぼやけながらも白く光る。
深夜に、ヒイロはビデオを見る習慣が付いていた。これもアルに負けたためである。
チャカチャチャーチャ、チャカチャカチャン(パフッ)。笑点のテーマが鳴り響く。
ヒイロはじっとテレビを見つめた。テーマ音楽もCMも終って、あとは番組が始まるのを待つばかり。
「!?」
しかし、テレビに映ったのはいつもの円楽師匠の顔ではなかった。見知らぬ青年の顔であった。
「アル、…あいつと、ガンダムと戦ってみたくなったんだ。…俺はたぶん死ぬだろうな。そのことで兄弟やガンダムのパイロットを恨んだりしないでくれ。
彼らだって俺と同じで自分がやるべきだと思ったことをやってるだけなんだ。…これでお別れだ。じゃあな!アル。元気で暮らせよ。クリスによろしくな。」
ビデオを重ね撮りされてしまったのである。
「誰だか知らんが、お前を殺す……」
ヒイロは拳を握りしめた。
だが、彼はテレビの中の青年を殺すことはもはやできなかった。
その青年こそ、先のチャンネルリモコン戦争で、ミンチにされたバーニィだったからである。(終り)
ワロタよw
何回ミンチにされたんだろうねバーニィ・・・
>687-690
面白かった!
バーニィ、ヒイロに覚えてもらってないんかw
テレビ番組名にいちいちワロタw
しかし、ガルマ様が酷いあつかいだな。どうせそのうち他のネタで出るだろうけどw
ワロタ
てか、ウッソにキラよ、PCにチューナーくらい載せろよw
ジュドーにガロードよ、ジャンク品からテレビくらいつくれよw
キースは悔しかった。
彼の菓子パンは、誰もが惜しみない評価をしてくれる。
特に自慢のあんパンは、親友のロランとフランはもちろん、ライバルの鉄仮面ことカロッゾも、
食通のシナプスやコジマ警部もうならせた逸品だ。
しかし二人だけ、彼のあんパンに10点をつけないのがガンダム兄弟にいた。
長兄のアムロと次兄のシローだ。
__ r'⌒⌒^'、 __ γ⌒⌒ヽ
|9点|,( rνyy'ソ |9点|/ iノノノイυ アムロ「君の実力は認めるけど、あんパンでは二番目だ」
〃 ̄∩ヾ ゚д゚ノ 〃 ̄∩リ ´Д`) シロー「正直、俺もそう思う」
__ヾ. ]¶[ ), ヾ ]¶[ )
|\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| \ \
| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
キースはしばしば兄弟の家を訪れて、兄二人が知る最高のアンパンの情報をつかもうとした。
シーブック「兄さんはプロの仕事で身内びいきする人じゃないぞ」
ロラン「僕がキースの作り方をまねてアンパンを作ってみたけど、二人とも8点までしかつけなかったよ」
キース「それじゃ一体何が足りないんだ…?」
そこへ、もう一人客が現れる。
ロラン「あ、いらっしゃいませアイナさん。台所、用意しておきました」
アイナ「わざわざすみません。それじゃお邪魔します」
家に上がったアイナはパンを作り始めた。
キース「あの人もパンを作るのか?」
シーブック「いや、アイナさんは単に趣味だよ」
__ r'⌒⌒^'、 __ γ⌒⌒ヽ アイナ「どうでしょう、あんパンは初めてだったんですけど?」
|6点|,( rν,y,#ソ |10点|' iノノノイυ シロー「アイナ、あんパン美味いよ、美味ああイィィ!!」
〃 ̄∩ヾ ゚д゚ノ 〃 ̄∩リ*´∀`) アムロ「…うん、なかなかのものだね。(ど素人め!あんが甘すぎるんだッ!)」
__ヾ. ]¶[ ), ヾ ]¶[ )
|\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
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キース「……これがシローさんの理由なんですか?」
コウ「シロー兄さんはこういう人だからねぇ。君が悪いんじゃないよ」
キース「シローさんが一番求めていたのは、愛情なんですね。それはよぉくわかりましたよ!」
カミーユ「しかし、あんまりだよなあ。これじゃ勝てるはずない」
ギンガナム「気にするな少年!小生は御飯派だが、君のあんパンは絶品であーる!」
キース「ツケはちゃんと払ってくださいよ」
ギンガナム「はっはっは、スエッソンへの請求をちゃんと水増ししているのだろう?」
キースがギンガナムに文句を言っていると、今度は4人目の来訪者。
ヒイロ「何しに来た、パーマン6号」
ゼクス「私は宅配の荷物を運んできただけだよ。それと私はパーマンではない」
ウッソ「そんなふざけた仮面にドイツ語で6を意味する偽名くさい名前で否定したって、説得力ありませんよ」
ゼクス「……」
ヒイロ「用が済んだらさっさと帰れパーマン6号」
ゼクス「受取印をもらわんと用が済まないのだよ!」
配達屋が帰って、荷物が残された。
______
/ / /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
|クール宅配便|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
送り主は修行で留守のドモン、中身はあんパンとドモンの手紙だけだった。
ドモンの手紙には「修行中に寄った町で美味いあんパンを売っていた。せっかくだから人数分送る」とある。
コウ「…1個多いや。ドモン兄さん、自分まで計算に入れたな。じゃあ余った分は…客が3人いるから2人分足りないじゃないか」
客の一人のアイナとシローはお互いにパンを譲り合い、結局半分分けにして食べている。
キースは、パン職人としてどうしても味を知りたいと頼み込んで1個獲得した。
無視されたギンガナムは「武士は食わねど高楊枝である!」と強がりつつキラのほうを睨みつけたので、
いつものように強奪されると思ったキラはパンを無理矢理全部口に突っ込み、顔を白黒させた。
兄弟と客たちがドモンの送ってきたあんパンに舌鼓を打っていると、誰かが泣くのが聞こえた。
兄弟達は一斉にキラの方を向いたが、泣いているのは彼ではなかった。
699 :
696:03/06/16 02:22 ID:???
続きはまた明日に。
うわーすげえ続き気になるw
701 :
老人と少年と少女:03/06/16 20:48 ID:kNMWh8LJ
ある日、アルが公園で遊んでいると、1匹のペットロボットがやって来た
ザクレロ「ザクレロ、ザクレロ!」
アル「何だ、こいつ、変なのぉ…」
???「こらぁ!!ザクレロをバカにするな!!」
アル「あ、ご、ごめんなさい!……って、君は……!?」
アルは謝ると、そこにはミネバがいた。
アル「こんなところで何してるの?」
ミネバ「ザクレロと鬼ごっこしているのだ」
???「どうした、ミネバ」
ミネバ「あ、お爺ちゃま」
ミネバが喜色の笑みを浮かべて駈け寄る先には、どっしりした体格の老人が
ゆっくりとやって来た。その老人の強面に、アルは一瞬びびった。
デギン「ミネバ、この子は?」
ミネバ「この子はアル。私のお友達なの」
アル「ア、アルフレッド・イズルハです……」
おどおどと自己紹介をするアルを、デギンはじっと見つめている。すると……
デギン「ミネバのお友達か……。あの子に友達ができるとはなぁ……この子を宜しく頼むぞ、少年」
アル「え?あ、はい!」
ザクレロ「アル、ミネバノトモダチ。デギン、ウレシイ」
デギンの感謝の言葉に、アルは一瞬ぽかんとなりながらも笑顔で応えた。
それから3人は、公園のテーブルで、向かい合いながら座った。
デギン「ほう、12人も兄弟がおるのか……」
ミネバ「私、兄弟はいないし、大好きなお爺ちゃまとも2ヶ月に1度しか会えなくて……」
ザクレロ「ミネバ、サビシソウ。ミネバ、アルガウラヤマシイ」
アル「そ、そんな事ないよ。いつも仲良しって訳じゃないから。たまに喧嘩もするし」
デギン「それぐらいが兆度いい。いいか、少年。例え喧嘩するような事があっても、兄弟の
絆は大事にするのだぞ。でないと、取り返しのつかないことになるからのぉ…」
アル「あ、はい!」
従者「デギン様、ミネバ様、そろそろお時間です」
デギン「お、もうそんな時間か。名残惜しいが、また会おうな、少年」
ミネバ「またな、アル」
アル「ミネバちゃん、バイバ〜イ!」
従者に連れられ、デギンとミネバは車に乗って公園を後にした。2人の乗った車に、アルはいつまでも手を振っていた。
オチの方は職人の皆様にお任せします。中途半端でスマソ
元ネタは、過去スレであったアルとジャミトフの話ですが、
今まで出そうで出てないデギンを、アルとミネバの絡みで出したわけです。
万が一不都合があったら、適度にスルーしても結構ですので。
705 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/16 23:54 ID:II2h09XG
ヲチと続きを期待しる。
アムロ「見える!」
ロラン「何が見えるんです?」
アムロ「予想外に続きを書けと言われて焦ってる
>>102-103の姿がだよw」
707 :
706:03/06/17 01:40 ID:???
(・∀・)イイ!!続きもの(・∀・)イイ!!
710 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/17 19:23 ID:jXpQA4ks
>707
確かに予想外だ…
勝手に
>>673続き
影にいたジュドー(ヤバイ…さっきフラガって人に売っちゃった…。)
キラ「…アレ…?ストライクが無い…。……まぁ暫くはガロードのDX預るから良いや。
タイミング的にもガロードのせいじゃない訳が無いし。」
ガロード「待ってくれ、本当に俺じゃ…」
キラ「…じゃあ…君以外の犯人見つけたら返すって事で…。」
シロー「…まぁ…当然だろうな。」
ガロード「……(・ω・)」
そして夕食…。
ガロード「…という訳で、犯人を探してるんだけど…しらない?」
アムロ「……その時は仕事を…」
ドモン「ヒイロに流派東方不敗の伝授を…」
コウ「…雨の中キラもとめて押しかけてきたフレイ追い返すのに必死で…」
カミーユ「…寝てたんですよ。いけませんか?」
シーブック「ロランとパンの焼き方を研究…」
ジュドー「ちょっとした商売道具の手入れを…」
ウッソ「知りませんけど…。」
ガロード「…そうか…。…じゃあ探してくるよ。」
キラ(もしかして…本当にガロードじゃないのか…?)
そして外で…
ガロード「あ…ティファ…!…ごめん、今急いでるから…。」
ティファ「ZZ…ガロード…貴方の探している物のヒントです……。」
ガロード「…ZZ…?…なるほど。そういう事か!有難う、ティファ!」
…自宅…。
ガロード「……ジュドー兄ちゃん、ネタは割れてるんだぞ!」
ジュドー「…俺は知らない!」
(続く)
アムロ「もう2時間も…。」
キラ「結局どっちが…。」
ロラン「…キラ、外でラクス嬢が…。」
キラ「…あ…判った。」
ガロード「……ここはMS戦で決着をつけないか?」
ジュドー「…いいぜ。判りやすいじゃないか。」
…ガロードVSジュドー…。始めようと外に出た瞬間…。
2機に猛攻が浴びせられる。不意を討たれ、2機とも動かなくなる。
ガロード「…うわっ…こりゃなんだ?」
ジュドー「…いきなり…誰だ!…しかも何だ、あのMS…。」
そしてMSが停止…。人が出てくる。
キラ「…凄いね…コレ…。」
ラクス「…ええ…。キラが持つに相応しい…新たなる剣、フリーダムですわ。」
キラ「…有難う。ラクス…。」
キラ「という訳でストライクの件もう良いから。…後コレ売ろうとか考えたら
肉片も残さず消し飛ばすよ。それがコレを託された僕の務めだから。」
二人「……イエイエウリマセンフレマセンチカヅキマセン。」
アムロ「…新しいガンダムか…。」
カミーユ「…コレでキラもEN切れ心配した突撃戦法をしないですむな。」
・・・・・・で、何処で笑えばいいの?もしくはマターリすればいいの?
696-698期待sage
シローのAAカワイイ(*´∀`*)
アムロがあんパンを食べながら泣いていた。長兄としての顔をかなぐり捨てて、子供のように泣いていた。
アムロ「マチルダさん、マチルダさん、マチルダさん、マチルダさん、マチルダさん、マチルダさーん、うあああぉぉ」
ウッソ「マチルダさん?女の人の名前だ」
ギンガナム「男が泣きながら名前を呼ぶのは、女房か恋人か昔の女が相場なんだよぉ!
ガンダムのお兄さんが呼んでいるのは初恋の女だと小生は見たなぁ」
シロー「確かにこの味、昔兄さんがよく行ってたマチルダさんの店の味だな」
キース「聞いたこと、ない…」
(アムロの回想)
アムロ15歳「マチルダさんはどうしてパン屋を始めたんですか」
マチルダ「そうね、物を作ることが出来るから、かしらね」
アムロ15歳「物を作る」
マチルダ「物を壊すのは人間の業だけど、人間だからこそ物を作り出すことも出来るわ。それは素晴らしいことに思えるの」
アムロ15歳「わ、わかります。僕も壊すより物を作るほうが好きです!」
マチルダ「そう、アムロ君は何を作るのかしら?」
アムロ15歳「ロ、ロボットです。ハロっていって、人工頭脳を積んでて…見てください」
アムロはハロの設計図を頼まれもしないのに広げると、マチルダに説明を始めた。素人だろうとお構いなしだ。
自分が話を振った手前、むげに追い出すわけにもいかず、彼女は黙ってアムロが気が済むまで話させるしかなかった。
アムロ「………というわけです」
マチルダ「そ、そう。頑張りなさい」
数時間粘られて、マチルダは憔悴していた。だが、この数時間でアムロの人生は決定的に変わっていた。
ハロを完成させて世に送り出す。そう誓ったアムロの一人だけのプロジェクトはこの時始まった。
☆ ←その星
r'⌒⌒^'、
(/yy'ソν) 俺はハロの完成をマチルダさんと、
(゚∀゚* ソノ あの輝く星にかけて誓うぜ。
, -―――-、
/ \
/ |
| ;≡==、 ,≡、| ← アムロが誓った輝く星の正体
l-┯━| ‐==・ナ=|==・|
|6 `ー ,(__づ、。‐|
└、 ´ : : : : 、ノ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 、 _;==、; | < 本当に作る気ですか?バカジャネーノ?
| \  ̄ ̄`ソ \______________
| `ー--‐i'´
その年でプロジェクトは一気に進んだ。ハロは自力で動き、語彙は少ないがしゃべれるようにもなった。
紆余曲折はあった。マチルダに夫がいるとわかった時には、失恋少年がよくかかる病気になって引きこもった。
ずっと年上の美人だから、相応の恋人なり夫なりいる可能性を考えてもよかったはずだ。
恋は盲目とはよく言ったものである。
それでもプロトタイプが完成し、妄想と笑われ続けた自分の計画を最初に認めた(と思っている)マチルダに
アムロはイの一番に見せに行った。
が、店にはシャッターが下りており、閉店したことを告げる紙が貼られていた。
呆然としてへたり込むアムロ。
ハロ「アムロ、脳波レベルオチテル」
この年のマチルダは運に見放されていた。
黒いトレーラーに店に突っ込まれた。
夫のウッディは交通事故で大怪我を負った(そのくせ、事故の相手の赤い車のドライバーは軽傷だった)。
アムロなどわずかながら常連客はついていたが、この場所で店を続けるのは不可能だったのだ。
マチルダの消息はつかめなかった。だが彼女がいなくなっても、プロジェクトは終わらない。
ブライトやリュウ、カムランが加わって始めたベンチャー企業でハロが製品化されるのは、何年も後のことだ。
(アムロの回想終わり)
アムロ「そうだよ、忘れるはずがない。これは昔好きだった味だよ。ああ、何てものを食べさせてくれたんだ…。
__ r'⌒⌒^'、 ヾ γ⌒⌒ヽ
|10点|,( rνyy'ソε=10点だ!」iノノノイυ イテッ
〃 ̄∩ヾ゚´Д⊂ヽ 〃ζリ;´Д`)
__ヾ. ]¶[ ,ノ / つ ]¶[ つ
|\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| \ \
| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
マチルダ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・さ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁんぅ…
>>717 ・・・免許取りたてのシャア?
乙。
星の正体に一番ワラタ
721 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/18 21:35 ID:fJ424mvp
キラの新たなMS、フリーダム。
このガンダムの性能に家族全員が驚愕した!!
ロラン「すごい!このハイパワー洗濯機を十時間フルに活動させてもブレーカーが落ちないなんて!!」
カロッゾ「ふははははは、シーブックくんスマナイ、急に大量のパンの注文をうけてしまってね、
君の家でオーブンを使わせてもらうよ!」
シーブック「ええ、いいですよ」
ヒイロ「来るなっ!!」バリバリバリ!!
ジュドー「うわ!!なんだよこの大量のスタンガンは!?」
ヒイロ「明日の任務で使う・・・・充電中だ。」
ギンガナム「二十四時間あったかお風呂で絶好調である!!」(風呂上がり)
キラ「うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ・・」
ガロード「いいジャンか、Nジャマーキャンセラーで電気は無限で無料なんだから・・。」
カミーユ「二人ほど家族じゃないから泣いてるんじゃないか?」
原発扱いかよw
他のガンダムの核融合炉の方が発電効率いいような・・・
コウ「でもフリーダムのニュートロンジャマーキャンセラーに、
今までのガンダムの大火力兵器を寄せ集めたような装備。
これは「後出しジャンケンの極致」だねえ」
アル「絶対あれはひきょうだよ!」
ガンダムマニアとザクマニアの二人の意見が初めて一致した時だった。
>>721の勝手に後日談にて失礼
周知のとおり、キラにとってギンガナムはフレイに次ぐとも言えるほどの
トラウマになっていた。
主にジュドーとガロードの二人は、夜の暇つぶしに脅かして遊んでいた。
ジュドー「さーて、そろそろ来るぞぉアレが。」
キラ「な、何?アレって」
ジュドー「夜はー早く寝ないとー」
キラ「寝ないと?」
その時キラの後ろに潜んでいたガロードが飛び出す。
「絶好調であーーーーーーるーーーっ」
キラ「うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ・・」
キラはそのまま部屋のベッドに潜り込み、泣きながら寝るのであった。
もちろん早く寝ようが、遅く寝ようが、朝の食卓の風景は変わることなどない。
726 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/19 08:39 ID:yDRBOBPL
兄弟達は台風から家を守るために朝早くから作業をしていた。
ジュドー「よっと、こんなもんでいい?兄貴?」
アムロ「ああ、できるだけ強く打ち付けてくれ。風が強くなるからな」
ジュドー「わかーってるって!俺に任せなよ!」
カンカンカン・・ドス・・
ジュドー「あいたっ!指まで打っちゃったじゃないのー(涙」
ロラン「はははは」
アムロ「全く・・・」
そこに家の反対側で作業をしていた2人が戻ってきた。
シロー「向こう側終わったぞ。こっち手伝おうか?」
アムロ「助かる。そうしてくれ」
ガロード「台風なんてワクワクするなぁ!早く来ねーかなぁ」
アムロ「何を言っている。台風なんてろくな事無いぞ」
シロー「俺はわかるぞその気持ち。男はこういう日は興奮するんだよな!」
アムロ「なにをわけのわからんことを・・・、あれ?そういえばウッソは?」
ガロード「あれ?そういえば見ないな。畑でも行ってるんじゃないの?」
>>721-723 ロラン「フリーダムのおかげで電気代が助かります」
アムロ「そうだな。うちは家電だのコンピューター機器だのでやたら電気をくうからな」
ロラン「兄さん、どうせなら他のガンダムも発電に使いましょう。
今年の夏は電力不足になるそうですから、電気を売ればいい副収入になりますよ」
アムロ「それは無理だ」
ロラン「何故です?」
アムロ「現状でも、ご近所周りや役所関係への送電分でフル稼働状態だからだ。
…でなきゃ、兄弟喧嘩でガンダム持ち出すような家の近くに誰が住みたがる?」
本当に「町の原発」状態だった兄弟達。
うーネタが出てこない(;′д⊂
10日ほどシャア板から離れていたが、相変わらずの良スレぶり、おみごと。
個人的にはアンパンネタと>.701-702が好きです。職人さんがんばってください。
まだあったんかいこのスレ
ロランお母やんネタとかアムロお父やんネタはまだ続いてるのかい?
733 :
ハロの逆襲 1:03/06/21 22:19 ID:FsOe/liA
ガロードとジュドーは知り合いのジャンク屋の倉庫に籠り、拾い集めたジャンク部品を使い何かを作っていた。
ガロード「ジュドー、ちょっとそこのビスここに付けてくれ…それとこの基盤は…どこに付けるんだっけ?」
ジュドー「たしか、基盤は、そこの台座じゃない?…ッよし、ビスは取り付けた!ところで、その基盤ってなんのやつ?」
ガロード「ジャンク屋の親父は、かなり昔の人工知能みたいな物だって言ってたな…あ、その銃身ここに付けろよ」
ジュドー「解ってるよ、ここだろ?」
カミーユの部屋からハロの図面を持ち出しそれを見本にMSの脱出ポッドを利用し直径3メートルの巨大ハロを作っている…その図面が恐ろしい物とは知らずに…
ジュドー、ガロード「できたー!!」
ガロード「ジュドー、起動してみろ!」
ジュドー「おお、起動スイッチ押すぜ!」
ポチッ…ヴゥ〜ン………動かない…まったく動かない
ガロード「え?なんで?ちゃんと図面通りに…」
ジュドー「…あ〜あ…なんかしらけた…ねえ、これどうする?このまま置いておくとジャンク屋の親父さん怒るぜ」
ガロード「ああ、そうだな…それにしてもしらけたな…せっかく丸一日かけてこれだもんな…ジュドー、そこのプチモビでジャンク置き場に捨てといて」
ジュドー「オッケー!」
ジュドーはそう言うと、巨大ハロに蹴りを入れた後プチモビに乗り巨大ハロを外に引きずり出しジャンクの山に投げ捨てて自宅に帰っていった。
その数分後、眠りから覚めたかのように巨大ハロの眼が光った
ギンガナム「やはり、ロランの御飯は、うまいのである!」
一家の食卓にギンガナムがいる光景はもはや自然になっていた。もう、誰も突っ込まない。
ロランも14人分の食事を用意している。誰も欠けること無く、楽しく食事を取っている。
その時だった。
ズドオォォン!……突然、家の近くでものすごい音がした。驚いた兄弟たちはギンガナムを残し外に飛び出した
ギンガナム「!?そのコロッケ、もらったぁ!!」
全員「何事!?」
外に出ると信じられない光景があった。庭先に巨大な玉がある…巨大なハロだ。
ガロード、ジュドー「げっ!!あれは!!」
アムロ「ハ…ロ?」
ハロの眼が光った
ハロ「ガロード…ジュドー…皆…殺ス…殺ス」
そう言うとハロは天高く跳ね上がりアムロ達に向かい突っ込んできた。
アムロ「みんな!避けろ!」
ドォン!!!兄弟達は間一髪で避けると次の攻撃に備えた。しかしハロは体勢を立て直すと立ち上がった…立ち上がった!?
しかも手まで生えている!!その手には機関砲も備えられている!
ロラン「カプル?」
ジュドー、ガロード「手と足は付けてないぞ!?」
ハロは人工知能をフルに使い自らジャンク屋にある数々の部品を使い改造を施していた。
ハロ「ハロノ…足ハ…飾リジャナイ…」
ハロはそう言いながら機関砲を乱射しながら途轍もないスピードで走り回った。アムロ達は避けるのが精一杯だった。
アムロ「クッ!!動きが読めない?」
機関砲の一撃が家の中に飛び込み、ギンガナムの口に入るはずのコロッケに命中した!
ギンガナム「あぁ〜!?小生の…小生の、コロッケがぁ!!己ぇ…そこに、なおれ!!」
ギンガナムが勢い良く外に飛び出し刀を抜きハロに向かって行った
ギンガナム「コロッケのォ!怨みィ!!」
ハロがギンガナムに気を取られたその時、シローとドモンが動いた
ドモン「今だ!!俺のこの手が光って唸る!?」
ドモンの手が光ったその時だった。ドモンの目の前に不思議な物体が浮いている…小さなビットだ!しかも1つじゃない2、30個は有る
ドモン「ビット?まずい!!」
ドモンは間一髪でビットの一撃をかわした。しかしギンガナムはビットの攻撃を喰らっていた
キラ「ギンガナムがやられた!?」
カミーユ「くッ!かなり手強い!アムロ兄さん、こうなったらガンダムを!!」
アムロは解っている、と言いながら格納庫に走っていく。ビットがそれを追いかける。
シロー「兄さん、俺が引き付ける!その隙にッ!」
シローは何処から持って来たのか対戦車ライフルを構えハロに向かって発射した。
シロー「うおォォォー!銃身が(以下省略)!!」
しかし銃弾はハロに届く前にすべてビットで打ち落とされた。
シーブック「なんとー!?」
ヒイロ「…爆破する…」
いつの間にかヒイロはハロの頭上に立ち爆弾をセットしていた。そして素早くハロから離れると起爆スイッチを押した
ドオォンッ!!
ヒイロ「任務完りょ…なにッ!?」
突然ヒイロに向けて光線が放たれた。ヒイロは、間一髪でそれをかわした。ちょっと大きめの一軒家なら簡単に粉々になる爆薬で爆破したはずが傷一つ付いていない…
そればかりか、ハロの胴体が二つに割れそこから砲台が現れメガ粒子砲がヒイロに向けて連続発射された
ジュドー「おい…何だか凄い事になってない?」
ガロード「マジでやばい…かも…」
アル「兄ちゃん、怖いよ…」
ロラン「アル、大丈夫だよ…僕が守ってあげる…」
グエン「ローラ、怪我は無いか?」
ロラン「グエン様!?何でここに?」
グエン「嫌な胸騒ぎがしてな…案の定、来てみたらこれだ…さあ、こちらの方が安全だ!早くこちらへ!」
グエンが指すその先には、シルクのベッドが据え付けられた装甲車が扉を開けて待ち構えていた
キラ「こんな時に何やってんだ、あんたは!!」
装甲車に向かってハロのメガ粒子砲が放たれ装甲車は木っ端微塵になった
グエン「ああッ!私とローラのラブワゴンが!?」
その破片がコウの頭に当たりコウは気絶した…そこへハロがとどめを刺そうと近寄る
ウッソ「コウ兄さん!!」
ハロの腕からビームサーベルが伸びコウに狙いを定めた…その時、ハロに向かってビームが放たれた!その先からシーマのゲルググMが飛んでくる
シーマ「やらせないよ!!」
その隙にウッソはコウを引きずり物陰に隠れる。シーマのゲルググMとハロのすざまじい戦いが繰り広げられたが徐々にシーマがハロに押されていく
シーマ「チィッ!あのビット…厄介だねぇ!相手の機体が小さい上に動きが早すぎる…ゲルググじゃあ役不足なのかい?」
ハロはシーマの僅かな隙を突きゲルググのモノアイにビットの集中攻撃を浴びせた
シーマ「しまった、モニターが!」
ハロはビームサーベルを最大出力にするとゲルググのコックピット目指して突進していく…その時、格納庫からνガンダムが姿を現した
アムロ「シーマが居る!?後は任せろ!アムロ行っきまーす!!(久しぶりだな…このセリフ)」
シーマ「癪だねぇ…でも、あいつが出ればコウは大丈夫だな…あたしはさっさと離脱するかねぇ」
シーマと入れ替わりでアムロのνガンダムがビームサーベルとビームライフルを手にハロに向かって行く。ハロはビットと機関砲を撃ちながら距離を取る
アムロ「ちいッ!ちょこまかと……そこッ!!」
ビームライフルの一撃がハロを捕らえた。しかし、ハロの体に当たる前にはじかれる
アムロ「Iフィールドも装備しているのか!?…く、ビームの出力を抑えすぎたか?」
バーニー「うおおぉぉぉぉ!ガンダムー!!」
コレン「ガンダムちゃんよぅぅ!ここで会ったが百年目だ!」
アル「バーニー!?」
ロラン「コレンさん!?」
ザクU改と赤いカプルがνガンダムに向かい突進して行く
アムロ「なんで、この忙しい時にかぎって!?」
カミーユ「俺達のガンダムも出そう!」
他の兄弟達も格納庫に走っていく…が、それよりも速くハロの攻撃で格納庫の出入り口が破壊された
シーブック「完全に後手に回っている!?…アムロ兄さんの一機じゃきついぞ!」
その時、流れ弾がロラン達の近くで爆発した
シロー「ロラン!?」
ロラン「大丈夫です!…アル、怪我は無い?」
アル「大丈夫だよ…ロラン兄ちゃん…」
アルの右腕にほんの少し、すり傷が出来ていた
ロラン「大丈夫じゃ無いでしょう!…何をやっているんですか、貴方達は!?」
その時、格納庫の中からロランの感情に同調した∀ガンダムが姿を現しロラン達のすぐ傍に飛んできた。ロランは素早くアルと一緒に∀ガンダムのコックピットに乗り込むと上空に飛んでいく
ロラン「ここは戦いをする所じゃ無いでしょう!!」
コレン、バーニー「ぐぁんだむだー!!」
ハロ「アムロノガンダムハ…ハロガ、押サエル…オ前達ハ、ヒゲノガンダムヲ…シトメロ…」
コレンとバーニーの一撃が∀ガンダムのシールドに当たる
ロラン「なんで戦いを止めないんだ!?…こうなったら!」
ロランは∀ガンダムの姿勢を立て直すとスピーカーを最大音量にして叫んだ
ロラン「戦いを行っている全ての者へ!我がホワイトドールの手には、黒歴史で封印された天を焼く剣がある!戦いをしている者は剣を治めよ!
灼熱の火に焼かれ、瓦礫に押し潰されないために!!」
バーニー「天を焼く剣?なんだ、新兵器か!?」
コレン「か、か、か、核だぁ―――!!」
バーニー「核!?冗談じゃないよ!ミンチどころじゃすまないぞ!離脱する!」
コレンとバーニーがその場から離脱して行きそこに残ったのはアムロのνガンダムとロランの∀ガンダム、兄弟達とハロだけがその場で臨戦態勢を取っている
アムロ「さあ、ハロ…残るはお前だけだ…」
ロラン「戦いを…止めてください…」
ハロ「…」
一瞬の静寂がその場に流れる…もしかしたらこのまま終わるのかと皆が思った、その時!
ギンガナム「コロッケのォ!怨みィ!!」
いつの間にか復活したギンガナムがターンXに乗り込みシャイニングフィンガーを発動させハロに向かい突っ込んでくる。完全に虚を突かれたハロはビットとメガ粒子砲で応戦する
ギンガナム「無駄無駄無駄ぁ!その程度の攻撃、すべてターンXがエネルギーとしてもらっている!分かっているのか、丸いヤツッ!!」
ターンXのシャイニングフィンガーがハロに命中したかに見えた…が、かろうじてハロは左腕を犠牲にして直撃を避けていた
ハロ「ダイジョブ…ダイジョブ」
ハロはそう言うとビームサーベルを最大出力にしターンXに向かって行く
ギンガナム「フハッ!フハハハハ!いいぞ、その調子だ!あの程度でやられてはコロッケの怨みは晴らせんからな!」
カミーユ「…あのハロは…俺が設計したヤツに似ている?…」
ハロの一撃がターンXに直撃する…が、寸前のところでターンXは機体を自らバラバラにしそれをかわす
カミーユ「やっぱり、あれは俺の設計したハロだ!」
ギンガナム「なかなかやるようだが…このターンXの相手ではないようだな…」
ギンガナムはバラバラになったパーツでハロを金縛りにするとXトップの上に立ち、勝ち誇った笑みを見せていた
ギンガナム「それでは、とどめを…」
カミーユ「待ってくれ、ギンガナム!!」
ハロ「…カミー…ユ…」
ギンガナム「!?丸いヤツ!今、女の名前を呼ばなかったかい!?」
ハロ「……?」
ギンガナム「戦場でなぁ、恋人や女房の名前を呼ぶ時と言うのはなぁ…瀕死の兵隊が甘ったれて言うセリフなんだよ!!」
カミーユ「カミーユが男の名前で何が悪いッ!!」
兄弟達「カミーユが切れた――――!!」
カミーユ「修正してやる―――!!」
ギンガナム「え?」
カミーユの鉄拳が不意をつかれたギンガナムの顎に綺麗に決まりギンガナムは弧を描くように吹っ飛んでいく
ドモン「うおッ!見事な右アッパー!!」
ギンガナムが地べたに叩き付けられた
ギンガナム「しょ…小生は…」
そう言いかけるとギンガナムはその場で気絶する。が、カミーユはさらに畳み掛ける。
カミーユ「俺のこの手が光って唸る!駄目な大人を修正しろと轟き叫ぶ!!」
カミーユの体が光り輝き、その手はまさに燃えていた
ドモン「あ、…あの技は!?」
シロー「ドモン、カミーユを止めろ!!」
ドモン「無理!!」
カミーユ「今!必殺のぉ!!」
フォウ「カミーユ?遊びに来たよ」
カミーユ「フォウ!?」
フォウ「何してるんだい?」
カミーユ「いやあ、別に…何も…」モジモジ…
キュピーン
フォウ「言わなくてもわかる…名前の事ね」
カミーユ「……」
フォウ「私は好きよ、あなたの名前…だって、優しい名前じゃない」
カミーユ「フォウ…」
シロー「…なんか…いきなり変わってないか?」
ドモン「ぬう…カミーユが放ったあれ程の闘気を一気に消し去るとは…あの女できる!!」
シーブック「だからと言って、決闘申し込まないでね…兄さん」
カミーユとフォウのいる空間だけが明らかに変わっていた。沢山のハートがビットのようにカミーユとフォウの周りをを舞っている
それに見とれている兄弟達を尻目にハロは体に取り巻いているターンXのパーツを剥がすとそれを自らの体に取り付け始めた
ウッソ「……!?アムロ兄さん!!」
アムロ「!?ちいッ!しまった!!」
アムロがハロに向かってビームライフルを発射する。が、そのビームのエネルギーを一瞬で自らのエネルギーに変換する
ハロ「ジュウデンカンリョウ」
アムロ「やられた…あんな事に気を取られなければ…」
ロラン「ビーム兵器は使えない?…こうなったら肉弾戦しか…」
キラ「ドモン兄さん!兄さんの武術で何とか出来ない?」
ドモン「駄目だ…俺はさっきのでカミーユと一緒に気を抜かれたみたいだ…力が入らん…」
シーブック「肝心な時に限って使えないなあ…」
シロー「くそぅ…何か…何か手は無いのか!」
アイナ「シロー!これを使って!!」
シロー「アイナ!!?」
シローが振り向いたその先には、アイナがいた……アプサラスと共に…
その他全員(カミーユ、フォウ除く)「何―――ッ!!」
シローはアイナの姿を確認するとアイナのいるアプサラスのコックピットに走って行く
シロー「アイナ、助かった!…でも、これは君の兄さんが作り上げた…」
アイナ「いいのよ、シロー…貴方の為に(お兄様に薬の時間と言って睡眠薬とついでに痺れ薬を渡し気絶させ)持って来たのよ」
シロー「アイナ……すまない。使わせてもらう!」
アイナ「私と同じく優しく扱ってね…シロー…」
シロー「任せてくれ!!」
シローがアイナのいるコックピットに乗り込むとアプサラスは静かに浮遊し始めた
シーブック「まさか…銃身が焼けるまで撃たないよな…」
キラ「保障は出来ません…」
アイナ「この機体は敏感だから気をつけて」
シロー「わかった…」
アイナ「貴方なら上手く扱えるわ…シロー」
シロー「ア、アイナ……よーし!!」
シローは静かに息を吐き大きく吸った…そして、叫ぶ
シロー「うおおぉぉぉー!!銃身が焼け付くまで撃ちつくしてやる―――!!」
その他全員(カミーユ、フォウ除く)「マジで(なんとー)!!?」
アイナ「ダメぇ!そんなに乱暴にしちゃあ…そこはもっと優しく」
シロー「え?こ、こうか?」
アイナ「イヤン…そこじゃなくもう少し下の…」
シロー「ここか!?」
アイナ「ぁあん!…シロー、そこもイイけど…優しく…敏感なんだから…」
シロー「わかった、こうだな?」
アイナ「あはぁッ!…ん!……駄目よシロー…そんなに激しく…」
シロー「すまない、アイナ…慣れなくて」
アイナ「いいのよシロー…時間はあるわ…」
キラ「外に丸聞こえだよ…兄さん…」
ウッソ(コックピットの中で…シロー兄さん、一体何を!)ドキドキ
アル「戦うんじゃないの?」
シーブック「なんとー……」
アムロ「バカップルは、放っておけ!!」
バカップル2組を尻目に戦いは再び開始した。アムロのνガンダムはハロを牽制する。そこへロランの∀ガンダムがガンダムハンマー(∀使用)二つを手に駆け寄り、アムロに一つを投げ渡す
ロラン「アムロ兄さん、ガンダムハンマーです!」
アムロ「ありがとう、ロラン……これなら!」
二機のガンダムがガンダムハンマーを振り回しながらハロに近づく
ヒイロ「…出番が無いな…」
ウッソ「あれ、ドモン兄さんは?…それにジュドー兄さんとガロード兄さんもいない」
シーブック「そこにいたはずじゃ?」
辺りを見回すが居ない…ふと、家の中に目をやるとそこにドモンが一人夕食を食べていた
キラ「うわあぁ…やる気無ぁ…」
ウッソ「放って置きましょう。当分はこのままだから…」
ヒイロ「ジュドー達を探してくる」
シーブック「…アムロ兄さんとロラン兄さん押してるな…そろそろ決着つくぞ」
ウッソ「やること無いですね…色んな意味で収集つきませんし…」
シーブック「でも…たしかハロ、ターンXのパーツ取り付けたよな…このままだとロランかハロが月光蝶出しそうな展開だな…」
キラ「ゲッコウチョウデアル!って言う感じで?」
シーブック「そうそう、そんな感じ…なんか出しそうじゃない?」
ウッソ「そんな感じはするけど…でも、無いでしょう。それこそ収集つきませんよ」
ハロ「ゲッコウチョウデアル!!」
シーブック、ウッソ、キラ「なんとー!!?」
ロラン「僕が抑えます!!」
アムロ「ロラン!?」
ロランが∀ガンダムの月光蝶でハロの月光蝶を抑える
ロラン「アムロ兄さん!…月光蝶は長く出せません!早く止めを!!」
アムロ「わかった!…食らえ!!」
金縛りになっているハロ目掛けてガンダムハンマーが飛んで行きハロに直撃する。その衝撃でハロは月光蝶の作動を停止し庭先に落ちる。
アムロ「手応えはあった…やったか?」
ロラン「終わった?」
アムロとロランは庭先に横たわるハロに近づいていく。まだ、完全に停止していないが瀕死の状況だ
アムロは目視でハロの状況を診断し危険が無い事を悟るとコックピットから降りハロに近づく
ロラン「アムロ兄さん?」
アムロ「大丈夫だ。ハロはもうこれ以上戦えないよ」
ロラン「そうですか…」
ロランはアムロの言葉を聞くとアルと共にコックピットから降り恐る恐るハロに近づく。他の兄弟達もそれに続き近づいて行く
アル「終わったの?ロラン兄さん」
ロラン「…わからない…でも、動かないから…」
ドモン「ああ、終わったか?…」
ドモンが夕食を食べ終え爪楊枝を銜えながら家から出てきた
ドモン「まったく、人騒がせな……アムロ兄貴、ちょっと走ってくる」
そう言うとドモンは赤いタオルを首に架け夜の街に走っていった
シーブック「自分勝手だなぁ…」
アムロ「ハロ、話せるか?」
ハロ「……」
ウッソ「もう、駄目なんじゃない?」
キラ「でも、どうして俺たちに攻撃を仕掛けてきたんだ?」
アムロ「…教えてくれ、ハロ…どうして?」
ハロ「…邪険ニ…扱ワレタ…」
アムロ「え?」
ロラン「どう言う事です?」
ハロ「ハロハ…ジュドート…ガロードニ造ラレタ…」
アムロ「あの二人が!?…これを作った?」
ハロ「出来上ガリガ…キニクワナイカラト言ッテ…棄テラレタ……ゴミノヨウニ…」
ロラン「そんな事が……だから復讐を考えて僕達に攻撃を?」
ハロ「物ノ様ニ、扱ワレルノハ…仕方ナイ……デモ、哀シイ…」
アムロ「…そうだったのか…そんな事が…」
シーブック「確かにあの二人は物を大事にしないからな…この間もジャンク屋でZZガンダムを売りに出そうとして兄さん達に怒られたばかりなのに…」
アル「懲りてないんだね…」
アムロ「すまない、ハロ…俺がしっかりあの二人に言い聞かすから…」
ロラン「年齢の近い兄弟として躾けの義務を怠った僕にも責任があります……僕からも謝ります…すみません…」
シーブック「それを言ったら俺もだよ……すまない、ハロ…」
キラ「人騒がせな兄さんを持ったもんだ…」
アル「そうだね…根はいい人なんだけど…」
ヒイロ「…原因を連れてきた…」
ヒイロが猫を連れてくるようにジュドーとガロードの襟を鷲?みにし姿を現す
アムロ「ガロード、ジュドー!!」
ヒイロ「逃げようとしている所を捕まえた…」
ヒイロはそう言うと二人を兄弟達の前に突き出した
ガロード「いやあ…なんか…みんな、怒ってる…みたいだね」
アムロ「みたいじゃない…怒っているんだ!」
ジュドー「でもさ、兄貴…」
アムロ「とにかくハロに謝るんだ!」
ガロード「謝るって…」
シーブック「お前達がこのハロを作ったんだろ?…そして興味を無くして捨てた」
ウッソ「それにハロは怒って復讐に来たんですよ」
ヒイロ「…これが、押収した図面だ…」
アムロ「どれ…こんなものを!?」
ジュドー「兄貴?…」
アムロ「自分で責任が持てない物を作るとこうなる事は予想できるはずだ!面白半分興味半分で作るから……何度言えばわかるんだ…」
ロラン、アル「謝りなさい!」
ジュドー「…ごめん…」
ガロード「…ごめん、ハロ…」
ハロ「……」
アムロ「ハロ…許してやってくれるか?」
ハロ「アムロ達ニ免ジテ…許シテヤル…」
アムロ「本当か?」
ハロ「デモ、覚エテ…オイテホシイ」
アムロ「?」
ハロ「ジュドー達ニ造ラレテイタ時…嬉シカッタ……精魂籠メテ造ッテモラッテ…」
一同「……」
ハロ「デモ、ゴミノヨウニ棄テラレタ時…哀シカッタ」
ジュドー、ガロード(なんか…心が痛い…)
ハロ「ドンナ物ニモ、気持チヲ…籠メテモラウト…ソノ気持チガヤドル………ソレヲ…覚エテ…オイテ…ク…レ……」
その言葉を最後にハロは完全に機能を停止した。誰もが一言も発しない中、ロランは一人泣いていた
ロラン「可哀想すぎますよ〜(泣)…」
アル「…ロラン兄ちゃん、鼻水…」
アルはボロ泣きしているロランにハンカチを渡す。その脇でキラもロランにつられ大粒の涙を零し始める。
アムロ「…ジュドー、ガロード…わかったか?ハロの気持ちが…」
シーブック「物を大事にしない今までのツケが回ってきたんだ」
ウッソ「これを機に気持ちを入れ替えたほうがいいですよ」
ジュドー「…そうだな…とんでもない事しちゃったな…」
ガロード「気持ち…考えた事も無かった…」
アムロ「何事も考え理解し物も人と同じく接することだ…わかるだろ」
ヒイロ「…少しは俺を見習え…」
一同(…お前は違うだろ…)
アムロ「まあ、それは置いてといて…お前達の近くにはロランと言ういい見本があるんだ…」
ヒイロ「……俺は…」
END
最初からですが、最後もグダグダになってしまいました…
泣けるなぁ〜グッジョブ!!
グッジョブ
それにしてもサイコハロ?
グッジョブ、お疲れです(´∀`)
>733-744
サイコハロキター!! フルキャストの大作乙!
||
||.,.,.ヽv,,..
'^⌒⌒ヽ/ ヽ、
(,(,( r'ノr /W〈 W从
(・∀・; )| リ;゚д゚リ
ミ≡≡≡≡≡j
ミ≡≡≡≡≡j
ミ≡≡≡≡≡j
(_/(_/ ヽ)ヽ)
盛り上がってるところスマンが、>736のトコ、「役不足」じゃなくて「力不足」…
動かないのに吊るされた二人かわいそう(w
乙!面白かった。
笑える所は笑えて泣ける所は泣けるな。
すごいなぁ。
ラブワゴンと兄に薬を盛る妹とバカップルと途中でやる気をなくす人たちが
かなりツボだった。いいもん見せてくれてありがとう。
749>>
736のトコ、「役不足」じゃなくて「力不足」
そうでした…
もしくは、荷が重いとか…
何分、学生時代の学力が低いもので…
国語から勉強し直します…
ワイドショーの街頭インタビューだと、役不足の意味を正しく答えた人はたったの28%だ
気にするな
これから正しく使えばいいのさ
それにしても、カミーユは巨大ハロを設計して何を企んでたんだろう。
フォウにあげようとでも考えてたんだろうか…(ファ、エマ、ロザミィ他候補だけならたくさんいそうだけど)。
アムロ「バカップルは、放っておけ!!」
最高の台詞だ。
ある日曜の朝7時、アムロは兄弟全員を叩き起こし、ある一枚のチラシを示した。
アムロ「みんな、聞いてくれ。俺たちは兄弟でチームを作り、この大会で優勝する。いや、しなければ
ならない」
休みぐらいゆっくり寝かせてくれよ、とでも言わんばかりに目をこすったり、うなだれたりしていた
兄弟達の多くが寝ぼけまなこをあげると、アムロの持っているチラシには「サッカートーナメント大会、
参加者募集中」という文字が大きく躍っていた。アムロは続けた。
アムロ「このところの騒動やなんやかんやの補償や修理で、うちの貯金は尽きてしまったんだ。この大会の
賞金であろうことか生活費を稼がなきゃならん。」
ジュドー「サッカー大会? そういや、ビーチャたちに誘われたな。確か賞金百万円とか何とか……」
ジュドーがまだ目をこすりながら言った。
ロラン「副賞の全自動大型洗濯機も必要なんです。このところ洗濯機の調子が悪くて。無理させてきま
したからね」
ロランがアムロの後を継ぐ。アムロとロランの間ではすでに話が通じているのだ。
カミーユ「しかし、賞金百万円なんて、まるで『稲○卓球部』の卓球大会みたいだな。あれは50万だったっけ」
カミーユはあくびをかみ殺しながら呟いた。
ガロード「でも、なんでサッカー?」
ガロードの問いにシーブックが答える。パン屋のバイトのおかげで早起きには強い。頭ももうだいぶ働いて
いる。
シーブック「ドモン兄さんの格闘大会も近々にはないから臨時収入は見込めないし、それに俺たちは運動神経
は結構いいほうだからじゃないか」
ウッソ「そういや、僕やジュドー兄さんはよく運動部に誘われてるよ。ヒイロ兄さんなんか引く手あまた」
ウッソが続けたあとにアムロは頷き、
アムロ「シローは警察官でコウは大学のラグビー部。ドモンに至ってはプロの格闘家だ。カミーユは空手を
やっているし、ロランやシーブック、ガロードだって運動は得意なほうで体力には自信あるだろ」
ドモン「しかし、いくらなんでもそう簡単にいくのかよ、アムロ兄さん」
ドモンの言葉に兄弟達の多くは同意するところがあるようで、異議を唱えるものはいない。アムロはそんな
兄弟達をぐるりと見回すと、強い語調で言い切った。
アムロ「金が無い。優勝するしかないんだよ、この一ヵ月後のサッカー大会で」
しばしの沈黙の後、いつものように淡々と、ヒイロが口を動かした。
ヒイロ「サッカー大会での優勝……任務了解」
それをきっかけに、次々と兄弟達が口を開く。
ジュドー「まあ、お金が無いっていうなら、やるしかないってことみたいね。いっちょやりますか」
シーブック「しかし、いきなりサッカー大会か。なんとー、て感じだよ」
コウ「ラグビーの技術を生かして頑張るか。今回は俺が主役さ、なんてね。どうせ地味な役割だろ。それもいいさ」
シロー「大会の日、非番にしてもらえるかな」
アル「シロー兄さんがだめだったら、僕が出るよ」
シロー「アルは流石に無理だろ。大丈夫、ちゃんと休みにしてもらえるようにするさ。応援頼むぜ」
アル「僕だって、この前の体育の授業で一点決めたんだ。応援なんてごめんだよ」
ガロード「よし、まずは食うことからはじめるか」
俄然やる気になってきた兄弟達だったが、たった一人だけ、キラは妙な空気を抱え込んで、アムロを
問い詰めた。
キラ「なんで、僕のことは言ってくれなかったんだよ。コーディネーターの僕なら主力として……」
アムロとロランは気まずそうに顔を見合わせると、すまなそうにキラに言った。
アムロ「キラ、コーディネーターはいわば反則扱いで、試合には出れないルールなんだ」
ロラン「で、でもそのぶん練習ではみんなのことを充分鍛えてもらって、ね、キラ、泣かないで」
しかし、ロランのなぐさめも空しく、やっぱりキラは泣き出してしまった。
キラ「な、仲間はずれ、だ。うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」
アムロ「前途多難ってことの暗示か? やれやれだな」
アムロはふっと、溜め息を吐いた。
朝食が終わると、アムロは一枚の大きな紙をテーブルの上に広げた
アムロ「じゃあ、今のところのポジションを発表する。ちなみに長兄の俺はプレーイングマネージャー、
つまり選手兼監督だ」
FWアムロ
FWカミーユ
MFジュドー MFウッソ
MFヒイロ MFロラン
DFガロード DFシーブック
DFシロー DFコウ
GKドモン
リザーブ FWアル コーチ キラ
カミーユ「4−4−2か」
アムロ「これは今のところだから、変わるかもしれないが、不動のポジションだけは告げておく。まず、
ドモン、お前はキーパーだ」
ドモン「ああ。俺のこの手が(以下略」
ジュドー「格闘家はキーパーと、『キャ○テン翼』の時代から決まってるのね、やっぱり」
ガロード「わかし○づ君、な」
アムロ「シローとコウ、センターバックには体格が欠かせないから、ウチじゃお前たちだ」
コウ「ああ。こりゃ、責任重大だな」
シロー「スパイクがはき潰れるまで止めつくしてやる」
アムロ「ヒイロ、お前には相手の攻撃の目を潰してもらう。豊富な運動量に加え、当りの強さも必要な
いちばん体力的にキツイ役割だ。お前は背は低いが、身体能力ならドモンにも負けない。頼むぞ」
ヒイロ「任務了解。相手には中盤での自由は与えない」
アムロ「ジュドーやウッソ、ガロードはまだ体ができてないから、比較的プレッシャーの少ないサイドで
プレーしてもらう。ただ細かいポジションはまだ決定じゃないけどな。以上だ」
アル「ちぇ、僕はやっぱり控えじゃないか」
ロラン「アルは秘密兵器です。スーパーサブってやつですよ」
アル「嘘つき。まぁ、応援がんばるよ」
キラ「僕なんか、選手としての登録も無理。……いや、もう泣き言は言わないよ。しょうがないからね」
第一回のミーティングを終えて、兄弟達はそれぞれに期待や不満を抱えていた。そんななか、ジュドーは
ある重要なことに気が付いた。
ジュドー「あのさ、ユニフォームはともかく、試合の時のスパイクはどうすんの」
アムロ「それなんだが、そろえる金も無い。だから、お前らの学校からなんとか都合してくれないか。古く
なったのをもらってくるとか、借りるとか。なんとか試合の一週間前には揃えたいんだが」
アムロは情けなく言うしかなかった。ジュドーは渋い表情を作る。
ジュドー「そんなにうまくいくわけないじゃない。どうすんのさ」
ガロード「ロラン兄、ここはひとつグエン卿のところに行って……」
言いかけたガロードに、ゴツリ、とシローのゲンコツが落ちる。
シロー「ロランに体を売らせる気か!」
カミーユはシローをなだめて嘆息した。
カミーユ「そこまではグエン卿も要求しないよ。でも、あの人に借りを作るのは恐ろしいな。いや、ロラン
ディアナ様に頼めば……」
ロラン「そんな物乞いみたいな真似、できません!」
にべもなくロランは突っぱねる。そこらへんは強情だ。シーブックはヒイロのほうを伺ったが、こちら
も当然の如く、断固拒否の文字を顔に刻印している。リリーナに頼むこともできなそうだ。
コウ「まいったなぁ。シーマさん、いや、だめだ。あのひとも借りを作ったら怖い……」
何の打開策も浮かばないまま、兄弟達が顔を寄せ合っていたそのとき、ある聞きなれた大声が突然
ふってきた。
ギム「小生、話は立ち聞きしていた。今日は日曜にしてはやけに朝食が早かったが、そういうことか」
キラ「今はあなたなんかにかまっている暇はないんですけど」
宿敵の登場にいきなり嫌味をかぶせようとしたキラを無視して、ギンガナムは胸を張って宣言した。
ギム「小生も、この家にはずいぶんとお世話になっている。そう、小生ギム・ギンガナムが一肌脱ごうと
いうのである。ユニフォーム、スパイク、その他の必要品すべて、さらに練習場所の確保まで、我が
ギンガナム家が賄おう」
ロラン「本当ですか!?」
カミーユ「おい、何をたくらんでいるんだ」
椅子から腰を浮かして喜ぶロランを制して、カミーユは疑いのまなざしをギンガナムに突きつけた。
ギム「ふっ、日ごろの礼だよ。しかし、まあ、確かに交換条件があるのである!」
アル「いったい、何?」
当然の権利を主張すべくギンガナムは再び宣言した。
ギム「小生もチームに入れるのである。ポジションはセンターフォワード。もちろんスタメン、という
よりエースとして扱うのである!そして、チームの名前はFCギム・ギンガナム!」
横暴な要求に、兄弟達は一瞬沈黙。そののち、一気に反撃に出た。さらにはそこから、エースは自分だ、
というカミーユとジュドーの言い争いやら、自分もFWにしろ、とガロードが言い出したりして、収集が
付かなくなる。最後にはロランが一喝して、なんとか静けさを取り戻すことができた。アムロは、そのとき
になってようやく口を開いた。
アムロ「ギンガナムさん、いいですよ、その条件。ただ、エースとかはこっちで決めさせてもらいます」
ギム「む、まぁ、小生の実力ならエース間違いなしだから、公平にやってもらえればよいのである」
アムロ「それは約束します。ウチは勝たなきゃなりませんから、私心なんて入れてる場合じゃないんでね」
そう言うと、アムロは右手を差し出した。ギンガナムもその手を握り返す。交渉成立だ。
アル「じゃあ、チーム名はFCギム・ギンガナムなの!?」
キラ「というより、その男のチーム入りを認めるの!? アムロ兄さん」
アムロは鷹揚に頷いた。素早く目を見交わしたロランが、不平を言い出す他の兄弟をなだめる。
ロラン「まあ、スパイクが無ければ話になりませんし、チーム名なんてどうでもいいじゃないですか」
カミーユ「カミーユ・ユナイテッド……」
ジュドー「レアル・ジュドー……」
ガロード「ACティファ……」
ギンガナム加入に関してはそのほかにも様々な疑問が提出されたものの、最後にはアムロが、
アムロ「みんな、俺が監督だ。つまり、決定権は俺にあるんだ」
の一言で強引にねじ伏せた。
実はアムロ(とロランも)はギンガナムの加入を心底歓迎していた。昨日ロランととりあえずの
ポジションを決めた時、二人はまずディフェンスを優先した。ドモンはキーパー、ヒイロは潰し屋と、
最も身体能力の高い二人をディフェンスのためのポジションに配置し、兄弟のなかでは体格のいい
コウとシローでCBを構成する。最悪の場合0−0でPK戦に持ち込み、ドモンのセービングで勝利する、
という勝つよりも負けないための考え方である。だが、もちろんできれば90分以内に点を取って
勝ちたい。そのためには、攻撃時に皆がボールを放り込むターゲットになれる、大きくて強いFWが
欲しかったのである。ギンガナムの体格ならば、それが可能だ。ギンガナムの加入はまさに的確な
補強だったのである。加えて、兄弟の中でもウッソはフル出場するのはきついだろう。アル以外に一人、
交代要員が出来るのもありがたかったのだ。
しかし、今回のギンガナム加入劇は、チームの結びつきに影を落とすかもしれない。それが、アムロ
とロランの唯一にして最大の気がかりだった。
続く
オモロイ!続き期待age。
しかし最近長文投稿が多くてありがたいですねー。