復活!アムロ×セイラに今年も懲りずに萌えるスレ

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1セイラさん、なぜです!?
とりあえず復活させます。
2通常の名無しさんの3倍:03/01/14 15:32 ID:???
                           ;.  '::;.-ー-__
                           r´ ,..'    ヽ、
                       .,;::  ( >>1 )':::   |
            ';...  ...:::      ..::::..::::::.f∨ ∨ ':::,,./ノ,、 ;
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 割れろォ!          ;     ':;;......:::;  '::''_l`‐/ /-‐´| 
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         ;ー'-一゙ー;、 ,       ::: /  /'';, / ';:::::''  ::;; '
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      yt ;ー'´  `}ソ,_´-'゙,ソ   ;. ‐-'        |  | ;..
      ir'´   ,_,ノ゙;-、_'ー'     '          | ..:::::'
     /ヽ、ソ'"~::;;;:::;::::::::`'ー;、               ::'''. |
     j’ ィ゙;;::::::;t-、__;;;;;;;::::::::`ヽ、            ::::'' l
  ji;_ ィ' _;'´|;;:::::::;:I   ~'ヽ、_::::::::::`'、,          :;' -'´
 ゙ェ'_ _,;'´  i,::::::::::|     `';;;:::::::_j          '
   '~   ;-、j’;;:::::::l       `'ーi´ `';、
     /~.,i、:::::::::::::}         `ヽ,.ヽ、
    { !{ `ヽ-ー'           j~ !ソ
     `―’               ̄ ~
3職人になりたい:03/01/14 16:48 ID:???
 脳裏に、ミライと可愛い二人のハサウェイとチェーミンの姿が浮かんだ。ハンドルを持つ手に力がこもり、白くなった。
 後ろからクラクションが鳴る。放送を聞いていないらしく、信号が変わっても進まないアムロを急かした。
「それにもう一人、アウドムラのドクター・スミスの計四人だ」
 アムロはエレカを急発進させたが、すぐに路肩に止まった。ベルトーチカの方を向いて、
「ここで降りてくれ!」
「どうするの?」
 血相の変わったアムロに対して、またもやベルトーチカは半べそになってしまう。
「早く降りるんだ、君はアウドムラに連絡をしろ!」
 と言い残して、アムロはエレカを走らせる。
 ミライ親子はおろか、セイラまで捕まってしまったのだ。
「セイラさん、ミライさん、どうか無事でいてくれ!」
 アムロは必死の形相で叫び、祈った。届くかどうか分からないが、祈った。

 この際、人質の命はあきらめて、とハヤトに決断を促すステファニー・ルオとの相談中、ベルトーチカから連絡が入った。
「ちょっと待って下さい・・・ハヤトだ」
「ベルトーチカですっ!」
 声は切迫しているが、指揮官ハヤトとしては注意せざるを得ない。
「非常識だぞ、電話を使うなんて!すぐに切るんだ」
 盗聴の可能性を危惧したのである。
「アムロが、アムロさんがっ!敵のホバーに向いました!私が止めるのも聞かないで、アムロは独りで向いました!!」
 泣き濡れるベルトーチカの声である。
「分かった、君は、アウドムラの停まっている埠頭に向え。いいね」
 受話器を置くハヤトに、
「何でこうも人情に流されるのです?エゥーゴの志を忘れないで下さいね」
 ステファニーが厳しく言う。ハヤトは忌々しげに顔をしかめて、
「忘れてはいませんよ」
 と苦く言った。
4職人になりたい:03/01/14 16:49 ID:???
前スレ落ちたのですか・・・
前ほど需要がなくなった証拠ですね。(w

>1
ありがとう。そろそろ自分は潮時かもしれませんね。
5通常の名無しさんの3倍:03/01/14 17:01 ID:Rw4u+fOf
前スレ
http://comic.2ch.net/test/read.cgi/shar/1040733803/l50

>4

>136 :通常の名無しさんの3倍 :03/01/13 21:48 ID:???
前スレでの最後の書き込みから1日も経たずに落ちてるから
需要がなくなる以前の問題だと思うぞ。
6通常の名無しさんの3倍:03/01/14 20:00 ID:???
あうぅ、なんで落ちたんだ・・・。
いつも楽しみにしていますよ〜、職なりさん。
7通常の名無しさんの3倍:03/01/14 22:14 ID:???
毎晩あげよっと。
8通常の名無しさんの3倍:03/01/14 23:30 ID:???
昨日の最終チェックは多分am0:00〜位だったはず。
朝、6:30頃にはすでに・・・一晩の内に落ちるなんて・・・こわっ!!
あの時なんかカキコしておけば良かったよ。

職なりさん、楽しみにしてます。頑張ってください。
スレタイとおり懲りずに萌えましょう。
9通常の名無しさんの3倍:03/01/14 23:36 ID:???
行け、アムロ!
セイラさんを助けるんだ!
セイラさんを泣かしたら許さないぜ!
10通常の名無しさんの3倍:03/01/14 23:55 ID:???
うぅ、まさか落ちるとは・・・
やっぱりROMるだけではだめですね、応援しますよ。
頑張って完成させてください。
11通常の名無しさんの3倍:03/01/15 01:40 ID:???
昨日はかなり落ちたみたいだね。
12通常の名無しさんの3倍:03/01/15 10:25 ID:HtiQzIlb
セイラ・マス専用機を作るとしたらどんな色でしょう?
13通常の名無しさんの3倍:03/01/15 17:34 ID:???
糞スレ乱立対策保守
14新ストーリー書き:03/01/15 17:50 ID:???
職なりさん、乙です。

ジュドハマスレの住人さんに指摘されて、慌ててスレを探しました。
早急な復活にホッ。
15職人になりたい:03/01/15 18:48 ID:???
 ベン・ウッダー大尉以下、スードリの部隊は、人質をホバーボートに乗せて、ニューホンコンの港に陣取っている。
 脅える二人の子供を必死になだめるミライを見てから、セイラはこう言った。
「私はともかく、子供だけでも解放したらいかがかしら?およそ、紳士的な振舞いとは思えないわ」
 一人の男がイスに座ったセイラに近づき、手を上げようとする。
「暴力的なのね、あっ!!」
 銃床ではなく、平手がセイラの頬を打ったのだ。髪を振り乱して下を向いたが、それでもきっと男を睨んだ。
「ティターンズの名が聞いて呆れるわ!」
 その唇に血が流れた。殴られた傷であり、頬は赤くなっている。
「何を!」
 男は今度は銃を振り上げた。だが、負けまい、目をつぶるまいと男を見る。
「人質に手出しをするな!」
 見かねたベン・ウッダーが制し、セイラはそれ以上殴られずに済んだ。
「セイラ、血が」
「平気よ、このくらい」
 強がったが、頬がじんじんと響き、次第に痛くなっていく。ミライが白いハンカチを渡してくれた。
「ドクター、手を上げて申し訳ない。ところで、我々はティターンズではない」
 ベン・ウッダーが含めるように言う。
「我々は、反逆者を捕まえる地球連邦軍である」
「・・・じゃあ、尚更女子供を人質にするのはおかしくなくて?」
「はは、これは気丈なお嬢さんだ・・・いや、失敬、ドクター・スミス」
 ベン・ウッダーの嘲笑にセイラはどこまでも立ち向かう。
「アウドムラが降伏すると思って?」
「ふむ、やってみないと分からんだろ?それに、エゥーゴもニューホンコンの破壊をしたくもないだろう」
 ニューホンコンの破壊、というところで、つきそう誘拐を担当した特務機関の連中が慌て出す。
「大尉、それをしないという約束で、我々は、拉致をしたのだ」
「約束を守ってくれねば、困るではないか!」
 今度はベン・ウッダーも遠慮せず、部下に特務機関員を殴らせた。倒れ込んだ男達に対して、
「この期に及んでグダグダ言うな。サイは投げられたのだ!」
16職人になりたい:03/01/15 18:53 ID:???
>5
なるほどそうですか。
>6
ありがとうです。
>7
・・・(w
>8
そうですね、懲りずに参りましょう。
>9
わ、分かりました、いけ〜アムロ!(w
>10
完成させたいです。(w
>11
どうしてですかね、足きりですか。
>12
もちろん、金色!!(w
>13
すごい数ですよね。
>14
あわわ、ご丁寧にありがとうございます。

えっと、本文を載せる時はageますね。
17通常の名無しさんの3倍:03/01/15 19:58 ID:???
職なりさんと乙!
1日シャア板こなかったらもう落ちてたよ。
最近、糞スレの乱立が激しすぎる。
18通常の名無しさんの3倍:03/01/15 23:47 ID:???
セイラさんの美しい顔をぶつなんて!許すまじ。

19通常の名無しさんの3倍:03/01/16 00:41 ID:???
セイラさんの顔をぶつなんて・・・
銃殺刑にすべし!!!
20通常の名無しさんの3倍:03/01/16 00:56 ID:???
所で何で連邦の連中はセイラって気づかないのかな?
ミライが「セイラ」と名前を呼んでいたけど・・・
21通常の名無しさんの3倍:03/01/16 02:11 ID:???
>>職なりさん
展開が動きましたねぇ。正直H抜きでここまでくるとは思いませんでした。(w
これからも頑張って下さい。ず〜っとageますね。

>>20
仕様だ。(w
22山崎渉:03/01/16 07:27 ID:???
(^^)
23通常の名無しさんの3倍:03/01/16 09:32 ID:???
圧縮回避age。
最近厳しいな〜
24age:03/01/16 14:38 ID:eaIYsMf5
age
25職人になりたい:03/01/16 15:34 ID:???
 傲慢に言い放つ。そして、セイラに向って、
「ドクター・スミス、ブライト夫人。静かにしていてもらおう。時間の期限がくるか、彼等が抵抗するまでは、手出しは一切出させないから、安心してくれ」
 そこへ部下が、一隻のモーターボートが接近する旨を報告する。
「きたか・・・」
 誰が、とセイラとミライは洋上を探す。すぐに小さなモーターボートが見つかった。
 淡いブルーのポロシャツを着て、立っている男は、もしかして・・・アムロ?
「そちらの責任者を出してもらいたい」
 間違いなくアムロである。
 バカ、とセイラは小さく罵りながらも、不思議なことに、胸の中に安堵する気持ちがあるのを否めない。
「私がそうだ」
 ベン・ウッダーが、エンジンを止めたモーターボート上の人物をよく見ようと、舷側に身を乗り出した。
「人質交換をしてくれないか。代わりに私が人質になろう」
「人質交換?どういうことだ?」
 不審気なベン・ウッダーの言い分は、セイラにとってももっともなことである。
 この身など、どうなってもいいと思っていたからだ。ただ、ミライ親子があまりにも哀れである。返す返すも、それだけが残念で、身が引きちぎれそうだった。
 なのに、アムロは・・・
「私はアムロ・レイ大尉だ。人質としては不足がないはずだ」
「間違いないのか?」
 ベン・ウッダーが、後ろのニューホンコン特務機関員の一人に確認すると、本人だという答えが返ってきた。
「そちらも、女子供を人質に取る卑怯者とは言われたくないだろう?」
 アムロの追い打ちが、ベン・ウッダーに決心をさせた。
「ようし、あの親子とドクターを連れてこい」
 部下が走る。その間にアムロは、モーターボートをホバーに接舷させて、タラップを登っていく。
 登りきったところで手荒に身体検査を受けたアムロは、船内から連れてこられたセイラ達との対面を果たした。
26職人になりたい:03/01/16 15:38 ID:???
>17
乱立恐るべしですね。
>18
わわ、すいません!
>19
じゅ、銃殺刑は勘弁して下さい。
>20
ミライは小声で言ってるんです。(w
・・・許して。
>21
えっち抜きで書くのはそろそろ辛いです。(w
もう、切れちゃうかも!!(w
>22
よくお見かけしますけど、どなたですか?
>23,24
ありがとうです。
27通常の名無しさんの3倍:03/01/16 20:21 ID:???
ふみゅう!荒らしが帰ってきたので上げときます。
 確か書き込みがあれば、sageでもdat落ちしないんだよね?
 保全カキコ。
29通常の名無しさんの3倍:03/01/16 23:32 ID:???
>バカ、とセイラは小さく罵りながらも、(略
なんだか萌えますた。
職なりさん、エチーとまではいいませんがせめてチュウ位は・・・ダメか?(w
30通常の名無しさんの3倍:03/01/17 00:59 ID:???
>>29
同じくだりで萌えました。
セイラさん、イイ!
31通常の名無しさんの3倍:03/01/17 02:59 ID:???
この後アムロを助ける為にセイラさんもMSに乗るですか?
32通常の名無しさんの3倍:03/01/17 03:43 ID:???
>>31
それでは萎えるな〜
33職人になりたい:03/01/17 15:23 ID:???
 ミライは心細げに、
「アムロ」
 と言う。アムロは心配ないとうなづき、次にセイラを見た。
「どうしてきたの」
 冷たい声である。心配で一目散になって駆けつけたアムロにとっては、思いがけない返答であった。
「どうしてきたの」
 もう一度セイラが言う。
 気の毒だが、ミライ親子と自分の犠牲で済めば、アウドムラには被害はほとんどない。
 それに今のセイラは、昔のようにモビルスーツのパイロットとかアウドムラの運用クルーではない。それはつまり、戦力ではない、ということだ。
 反対に、アムロは、復活した今、エゥーゴとカラバ連合軍の大きな支柱であり、これからのティターンズとの戦いに必要な存在であった。
「あなたがきたって」
 ゆっくりしましょうよ、というベルトーチカの声を思い出し、朝から抱き合う二人の姿が頭に浮かぶ。
 しかし、あなたがきたってしかたないじゃない、とは続けられず、セイラはうつむいた。
「ミライさんとセイ・・・ドクター・スミスの命には、変えられません」
「・・・」
「さあ、ミライさん、アウドムラにはいいパイロットがいます」
「ええ」
 ベン・ウッダーの気が変わらないうちに、乗ってきたモーターボートにミライ親子を誘導する。
 銃を構えたスードリの兵士達は、おとなしくそれを見守っていた。
「かつての英雄とご一緒できて光栄ですな」
 嘲笑を浮かべて、ベン・ウッダーが言った。アムロはわざと気を引こうとして、
「何故、こうまでしてアウドムラを手に入れたがる?」
 ベン・ウッダーは薄く笑った。
「政治のことは知らんが、軍人としては軍の命令に従うのが道理だろ」
 スードリで追跡した自分にとっては、さも当然と言いたげであった。
 腹を立てたアムロは、かっとなって反抗する。
「現在の政府は、地球を破壊しようとしているんだぞ!」
 言った途端、ベン・ウッダーの拳が一閃、アムロの顎を殴りつけていた。
「生意気なことを!」
34職人になりたい:03/01/17 15:28 ID:???
>27
あとかたもないようですね。削除人さんががんばったのかな?
>28
400番台への足切りがあったようです。
>29
お任せ下さい!
>30
どうもです。
>31
その予定はありません。
>32
もう乗らないでしょうし、乗らない方がいいでしょうね。

メールランカクニンヨロシク。ミカンセイダケド。ツカレマシタ。(w
35通常の名無しさんの3倍:03/01/17 20:20 ID:???
定期age
36通常の名無しさんの3倍:03/01/17 23:29 ID:???
うぅ、アムロ、殴られっぱなし・・・

>職なりさん
お疲れです。サイト立ち上げたのですね。でも、いけないんですが・・・(汗  
37通常の名無しさんの3倍:03/01/18 00:41 ID:???
ア「殴ったなね。」
べ「殴ってなぜ悪い!!!」
となったら(w
38通常の名無しさんの3倍:03/01/18 09:42 ID:???
セイラタン、ハアハア
39通常の名無しさんの3倍:03/01/18 19:16 ID:???
保守しとく
40職人になりたい:03/01/18 19:34 ID:???
 更に兵士達の銃が、口を押さえ、やっと半身を起こしたアムロに突きつけられた。屈んだセイラがベン・ウッダーに振り向き、
「およしなさい!アムロは無抵抗よ!」
 ミライから渡されたハンカチを、今度はアムロにリレーすることになる。アムロはそれを押さえてた。
「ドクターはいいんです、早くいって下さい」
「・・・私は残るわ」
 思いがけない返答に、アムロだけでなく、モーターボートの上のミライも、そして当のベン・ウッダーでさえ目を丸くした。
「そんな」
「ミライはいいの、早くいって!」
「で、でも」
 狼狽するミライは判断がつかない。このまま、時間を無駄にしてしまえば、いつ彼等の気が変わってしまうか保証がない。
「おいきなさい!」
(セイラ、アムロ、ごめんなさい)
 胸のうちで叫んだミライは、船のエンジンを回した。 
 恐がって泣き叫んでいたチェーミンの声が遠くなる。親子を乗せたモーターボートは、何とか窮地を脱出したのだ。
「ふん、まあいい。アムロ大尉とドクターがいればな。それにしても勇ましいお嬢さんだ」
 セイラに助けられて、アムロは立ち上がった。
「平気かしら?」
「何で残るなんて言うんです」
「その話は後。立てる?大丈夫?」
「ええ、ここのところ、殴られっぱなしですよ、まったく・・・セイラさんこそ、頬っぺたをどうしたんですか?」
 頬にある赤い痕を見つけ、アムロは、自分の痛みを忘れて尋ねた。
「・・・」
「奴等に叩かれたんですか!」
 満足に答えないセイラの姿から、アムロは、スードリの連中に対する憤慨をいよいよ募らせる。
「女性に手を上げるな!」
 ベン・ウッダーはにやりと笑うだけで、部下に命令し、二人を後ろ手で縛らせる。そして、日差しの強い甲板から船内に移らせるよう部下に指示をした。
41職人になりたい:03/01/18 19:37 ID:???
>36
そうですね、叩かれっぱなし。(w
え?いけますけど・・・何かミスしたかな、自分?
>37
親にも・・・24才のアムロには言って欲しくないなぁ。(w
>38
同じです。ハアハア(w
>35,39
ありがとうさんです。
42通常の名無しさんの3倍:03/01/18 22:33 ID:???
セイラタンの頬に触れたいでつ。
43通常の名無しさんの3倍:03/01/18 22:55 ID:???
専用ホムペ作ったんならそこでやれば?もうこのスレいらないや


終了
44通常の名無しさんの3倍:03/01/18 22:57 ID:???
 大尉、「チェーンはチャーミング」って、本当に思ってますか?
         r'⌒⌒^'、
   /⌒⌒ヽ (/yy'ソν) ああ、思ってるさ。
   | Wツ^ヾ) (゚ー゚ ソノ
   |リ ‘ー‘ノ / ]¶[  ⌒i
   / ]¶[ ヽ   L鈴.| |
   /   / ̄ ̄ ̄ ̄/| .|
___(_ニつ/ アギ専用 / | .|____
    \/____/ (u ⊃

 嘘!私と出会う前にこんなことしてるなんて!
         r'⌒⌒^'、
   /⌒⌒ヽ (/yy'ソν) え、そ、それはだな!!
   | Wツ^ヾ) (゚ー゚; ソノ (どうしよう?どう説明しよう?)
   |リ*´Дノ / ]¶[  ⌒i
   / ]¶[ ヽ   L鈴.| |
   /   / ̄ ̄ ̄ ̄/| .|
___(_ニつ/ アギ専用 / | .|____
    \/____/ (u ⊃
45通常の名無しさんの3倍:03/01/18 23:11 ID:???
>>職なりさん
乙です。ありま〜二人とも連れて行かれたか。
Zがこんな感じだとよかったんですけどね(w
マタ〜リ進めてください。

ところで、例のHPに行けないんですけどね・・・^^;
46通常の名無しさんの3倍:03/01/19 01:24 ID:???
そろそろ、保守しときますね。
47通常の名無しさんの3倍:03/01/19 01:52 ID:???
また、シャアが登場したらシャア×アムロ×セイラの微妙な三角関係をどう書くか
難しいところですね。(w
48通常の名無しさんの3倍:03/01/19 03:32 ID:???
そこはうまく、あっちでゴロゴロ、こっちでニャーニャー
49通常の名無しさんの3倍:03/01/19 04:26 ID:???
出来ればフォウタンにも幸せになって欲しいと
思うこの頃です。
50通常の名無しさんの3倍:03/01/19 12:56 ID:???
また、圧縮波がきてたね。
51通常の名無しさんの3倍:03/01/19 14:53 ID:???
>48
それ、(゚∀゚)イイ!!
52通常の名無しさんの3倍:03/01/19 15:01 ID:???
どうせならシャア×アムロで
53職人になりたい:03/01/19 17:46 ID:???
 甲板の上からそんな二人を眺めながら、スードリの部隊は、更にアウドムラに対する要求をする。
「仲介に入ったホンコンシティ当局の提案は、我々を侮辱したものである。アウドムラがそのままホンコンを脱出したら、人質の二人を虐殺する予定である。まず最初に、ドクター・スミスの命をもらう!」
 アムロとセイラはぎゅっと唇を噛んだ。お互い二人ともそこにケガをしており、激しい痛みが身にしみた。
「くそ」
「アウドムラはどうすると思えて?」
「さぁ・・・ハヤトのことですから、何か策があると思うのですが」
「こら、喋るな!」
 東洋系の男達がタバコを吸いながら、二人に注意する。
 銃を構えたそのうちの一人は、先ほどベン・ウッダーの部下に殴られて、アムロ同様に頬が腫れていた。
「ホンコンシティは、歴史がある街で趣きがありますよね、ドクター?」
 唐突に言われて、セイラは、何のことか分からずに戸惑った。しかし、アムロはウィンクして、
「旧世紀時代には、英国の植民地だったそうですが、東洋と西洋が混ざってエキゾチックとでも言うんでしょうか?」
「喋るなと注意したはずだぞ!」
 殴られた男が銃口をアムロに向けた。しかし、安全装置が下りていないことに気づき、尚も続ける。
「美しい街です。見学したいな、ビクトリアピークでしたっけ、夜景がきれいなんだろうなあ」
 うろ覚えの地名を必死に言う姿に、ようやくセイラにもアムロのアイデアが分かった。
「そ、そうね、100万ドルの夜景だったかしら。私は点心をたくさん食べたいな」
「ドクターは食いしん坊だから」
「まあ、アムロったら!」
 怒ってみせるセイラの姿に、ホンコン特務機関の男達も銃口をやや下げた。
「ティターンズは、アウドムラが降伏しなかったら、俺達を殺して、ホンコンを焼き払うんですよ」
「そうね、私達も命が惜しいけど、それ以上にホンコンのステキな町並みが破壊されるなんて、本当に気の毒だわ」
 ニューホンコンの破壊という言葉に、男達は反応する。明らかに動揺しているのだった。
54職人になりたい:03/01/19 17:47 ID:???
 船内からはスードリの連邦軍が右往左往している姿が見えた。真ん中で指揮を取るのは、もちろんベン・ウッダー大尉であり、きっとアウドムラ、ホンコンシティ当局の出方に対して、いろいろ算段しているだろう。
 反面、捕虜に対しては、特務機関だけしか監視の役を与えていない。そこがつけめだと思った。
「君達も知っていると思うが、エゥーゴは決してテロリストでも反乱軍でもない。特務機関員だったら、尚更知っているだろ、そのことは?」
「横暴なティターンズに尻尾を振ってどうしようというの?彼等は勝ったとしても、あなた達が愛するこの美しい街に禍根を残すと思うわ」
「・・・」
 返答がないが、男達は互いに顔を見合わせている。
 恐らく不安だったのだろう、ティターンズが勢力を伸ばしていく様子が顕著なので、ここは協力して恩でも売っておこうという計算が働いていたに違いない。
「甘いわね」
「甘い」
 二人は、間髪入れず男達の揺れる心を刺激した。
「俺達を壊滅させた後、次にティターンズ化した連中は、素直に応じなかったホンコンシティに対して、攻撃してくるな。見せしめ、とか言って、ボンだ」
「ひどいわね・・・街が滅びるのを見るのは、もうたくさん」
「ジオンの連中だって、手を出さなかったホンコンがなあ・・・ドクター、想像するだけで恐ろしいです」
「私もよ、アムロ・・・サイド1の30バンチ事件みたいなことが、ここでも」
「30バンチ事件?何だそれは?」
 たまりかねた東洋人の一人が切り出した。
 しめしめとばかり、アムロは事件の概要を説明した。エゥーゴが活発化した事件、それは、サイド1の30バンチの住民が毒ガスによって虐殺されたことであり、犯人がティターンズである、ということである。
 特務機関の男達は、虐殺、という言葉に反応していた。ベン・ウッダーも人質を虐殺する、と言っていたからだ。
 そんな体質は、もともと地つきの特務機関にはない。暗殺や誘拐ということはやっていても、街ごと虐殺されてしまえば、彼等は、そこで生活することができなくなってしまうからである。
「もう、いい」
 殴られた男がアムロの説明を遮って、二人に近づいた。
「これは俺の独り言だから、誰も聞いていないし見てもいない」
 ナイフを懐中から見せた男は、刃をギラリと光らせた。
55職人になりたい:03/01/19 17:58 ID:???
>42
触りたいですけどじっと我慢しておきます。(w
>43
おっしゃる通り。でも載せたいのは厨房だからかな?
>44
アムロに萌えますた。(w
>45
ミライ親子は解放。
こっちのベン・ウッダーはテレビより優しいのです。(w
どうしていけないのだろう?たくさんきてもらってるようなのですが。
>46
どうもです。
>47
う〜ん、自分の中では、先代(?)とは違って、シャアはセイラに対して普通(?)なんですよ。
>48
ブレックス暗殺か、ダ・カールまでお待ち下さい。
・・・って長過ぎる。書けるのか、自分?(w
>49
フォウ!!
悩みますね。
>50
サイクルが不思議。
>51
(w
>52
それは不可能です。

腹立つことあったので、2回分載せちゃいました。(w
56通常の名無しさんの3倍:03/01/19 18:26 ID:???
職なりさん、お疲れです。
御立腹のようですが二回分読めて得したな。(スマソ
 
やっぱりHPいけないです。早く行きたいなー!!
メアド確認お願いしますね。
57通常の名無しさんの3倍:03/01/19 19:19 ID:???
職なりさん乙です!2回読めてよかったです。

>>56
メアドカクニン、コレデイケルヨ
58通常の名無しさんの3倍:03/01/19 23:06 ID:???
>57
ありがとん。でも、いけない・・・なんでだろ?
メアド欄、自分のと同じなのにな。悲しい・・・
59通常の名無しさんの3倍:03/01/19 23:13 ID:???
スレの数がだいぶ増えてきたな。こう、次から次へと・・・

>>58
アタマニhヲツケマシタカ?
6058:03/01/19 23:21 ID:KR9FVRO9
一応、コピペしてから頭にhをちゃんとつけてるんですが・・・
61通常の名無しさんの3倍:03/01/19 23:29 ID:???
>>60
ソウカ、オカシイナ。デハコレデドウダ コレナライケルハズ
62通常の名無しさんの3倍:03/01/19 23:32 ID:???
イイカゲン アドレスヲ ランパツスルノ ヤメレ
6358:03/01/19 23:49 ID:???
すみませんです。

>61
ありがとうございました。
64通常の名無しさんの3倍:03/01/20 00:12 ID:???
65通常の名無しさんの3倍:03/01/20 00:44 ID:???
>>58
行けないってのはおかしいね。ちゃんとブラウザのアドレス欄に貼り付けてる?
ググルじゃいけないよ。

>>64
懐かしいネタだね(w
66通常の名無しさんの3倍:03/01/20 05:48 ID:???
職なりさんの乳首はピンク
67通常の名無しさんの3倍:03/01/20 11:38 ID:???
                __   、
             , ‐ ''゙  ̄     `^' 、)
          , '゙                ゙ヽ
        ,. ゙                   '、
      /                     !,
      /    ,〃l.ト、              !,
     ,'   / イ   !{  \                ',
     i  / /!{   ヽ    ヽ、ヽ、         '、
      }  イ‐-.,_    __,,、_‐‐`、'.,         ヽ
     /   .} 'ヘナi,   '゙ヾアノ゙゙'  ゝ!          ヽ
    /     | ゛ ノ      ~   }.i.  !         ヽ
   ノ /    !  '、       ノ/  ,'           ヽ
 ‐' ノ   /   ' ,  ー-   /   /,           /
.   ゙' 、/     \  ゛    \.  //         /
     \.       ゙.t_-__. ‐''゙-へ         , ‐'゙
       ゙''‐- 、__ .f冂l| 」   , へ._  _, ‐'゙
       _, -‐''゙  ./ナ  ̄   _彡 ` ‐- ,,_
68通常の名無しさんの3倍:03/01/20 11:39 ID:???
    ,, ‐' ´  ´´   ´ー:z.._
    /'             `ヽ_
  /!'                `ゝ
. (           ,、 ,イ  ,、 、  `ヽ
  ゝ   ,イ-ト、リ_ヽノ V´ レ',.-、 , )!
. (/     )´、r‐o-=' /=c<,ィ ル'
  !  r‐、 }  ,,ー‐'  ( ー-' !/ 
  ヽ {.fi {( ;;;;;     _」  │ 
.  ヽ. `ー;`'     r─-、´  /  安室逝きまーす!!
   _`ヽ {    └--‐'  /┐
    |  ̄ ̄ ̄|┐  ´,. ‐'´  「
69山崎渉:03/01/20 14:37 ID:???
(^^)エヘヘ
70職人になりたい:03/01/20 15:21 ID:???
 ナイフを懐中から見せた男は、刃をギラリと光らせた。
 実のところ、アムロは恐怖で失神しそうになった。このまま、心臓か、はたまた舌でも繰り抜かれるのか、冷汗だらけになってしまった。
「誘拐まではいい。命を取らないできちんと返すからな。しかし、街自体の破壊は断じて許さん」
 ナイフの刃は、アムロとセイラの身体に突き立てられることなく、紐を切断するだけだった。
「そこでじっとしていてもらおう。あんた達に今逃げられたら、こっちが殺される」
 男はにやりと笑った。
「なぜ、俺達を?」
「ルオ大人がエゥーゴに協力しているようだな」
「ああ」
 華僑社会に多大な影響力を持った男なのである。もちろん特務機関に対して、発言力があってもおかしくはない。
「そういうことね」
「そういうことだ、ドクター」
 縛めが外れているのを気づかれるなということだ。アムロと特務機関の男は小さく笑った。

 甲板で、アウドムラが水上滑走をするのを目撃したベン・ウッダーは、双眼鏡を覗き込んだ。
 ブリッジに白旗が掲げてあるのを見て、ふと不安に囚われた。
「妙に素直だな、エゥーゴの連中・・・人質を連れてこい」
 部下がアムロとセイラを甲板に連れてきた。振り返って、
「死なずに済んだようだな、大尉」
「アウドムラがきたのか!・・・ハヤトめ、何を考えているんだ?」
 自分とセイラの脱出作戦ばかり考えていたアムロにとっては、早過ぎるアウドムラの降伏は予定外である。
「ハヤトのことよ、きっと」
 セイラが聞かれないように囁いた。
「そうですよね・・・セイラさん」
「何?」
「きっと何かあります・・・だから、覚悟していて下さい」
 見上げると、アムロは真剣な顔をしている。セイラは、胸がどぎまぎするのを否定できないでいた。 
 そういえば、私、アムロとケンカしているのだった、と思い出すものの、こうも至近距離にいれば、またこんな非常事態であれば、そんなことを言っている場合ではなかった。
 アムロが、いつのまにか、こんなに背が高くなっているとも思った。もっと昔はひよわで繊細だったのに、いや今も繊細だが大人になったというのか、男になったというのか。
 縛めをされている振りをするのを忘れて、アムロの手を握ろうとしたその時、比較的近い海上で水柱が上がった。
71職人になりたい:03/01/20 15:27 ID:???
>56
どうですか?
>57
ありがとうです。(w
>59
シード関係が爆発してますね。
>64
いたぶるよりいたぶられたい。
虐げるより虐げられたい・・・(w
>65
でも日付見ると、結構最近みたいですよ。
>66
後で鏡で見てみますね。どうだったかな?(w
>67
このAAのつむじが好きです。でも連投は避けて下さいね。
AAが多いと、ピカチュウのトラウマを思い出しちゃうから。
72通常の名無しさんの3倍:03/01/20 15:50 ID:???
ふと思った。
金髪萌えじゃなくて職なり萌えしてる奴が何人かいるな、と。

所詮、オールドタイプながらの直感に過ぎませんが。
73通常の名無しさんの3倍:03/01/20 20:02 ID:???
期待age
7458:03/01/20 20:02 ID:???
>65
ようやくいけました。ありがとうございます。お手数お掛けしました。
しかし、自分って間抜け・・・(恥

>職なりさん
お気づかい頂いてありがとうございました。住人さんのおかげでいけました。

成長して男になったアムロを意識するセイラさんに萌えました。



 
75通常の名無しさんの3倍:03/01/20 23:26 ID:???
>>72
痛気味の香具師もわるれるな
76通常の名無しさんの3倍:03/01/21 02:42 ID:???
職なりさんが金髪だったら最高なのにな。
77通常の名無しさんの3倍:03/01/21 10:52 ID:???
>>76セクハラすな。
78職人になりたい:03/01/21 19:47 ID:???
 モビルスーツの爆発である。
 水柱は大きな波となり、ホバーボートを揺らした。ベン・ウッダー達も慌てて何かに掴まらないと転びそうになった。下手すれば海に持っていかれかねない。
「今だ!」
 アムロはチャンスを逃さない。特務機関員ではなく、スードリの部隊に変わっていた見張りに蹴りを入れた。
 銃が甲板を滑り、気を取られた次の見張りにアムロは拳を叩き込む。
「アムロ、どこで覚えたの、そんな格闘技?」
「通信教育のカラテです!暇だけは死ぬ程ありましたからね、せいやっ!」
 冗談の応酬の後、最後の見張りの銃を蹴り上げてやる。揺れる船の上で、セイラは、銃を幾つか拾い、幾つかは海に捨てた。
 また水柱が上がった。どうやら、MK2が水中に潜って、やはり潜伏していたスードリのモビルスーツを撃墜しているようだった。
 ベン・ウッダーが何事が叫び銃を撃ってくるが、こうも大きな揺れの上では当たるものも当たらない。
「泳げますか、セイラさん?」
「あら、これでもプールつきの豪邸に住んでいるのよ」
「ようし、いきますよ」
「え、ほ、本当?」
 セイラの声を無視して、アムロは物陰の間を走った。走りながら、彼女の手を握りしめていた。
「うっ!」
 後ろで苦しそうな声が聞こえたが、構わずに走る。それを助けるかのように、爆発がまた起こって、津波のような波がホバーボートを襲った。
 カミーユのMK2は見事な活躍であった。もともと水中専用でもないというのに、次々とスードリのマリン・ハイザックを倒していく。
 それは、かつてベルファストや北大西洋で、アムロ自身が見せた戦法でもあった。マリン・ハイザックをジャンプさせて、水中から引きずり出して姿を現したところを狙撃する方法は、アムロが昔ズゴックと対峙したやり方そのままだ。
(教えた訳じゃないのに、カミーユはこの先どうなっていくのか!)
 呟いたアムロは、銃声の轟きに、急いで海に飛び込まねばならないことを思い出した。
 しかし、後ろのセイラの手から力が抜けようとしていた。
「セイラさん!!」
 振り向いたアムロが見たのは、パンツから血を滴らして痛みに喘ぐセイラの姿だった。血は幾条にも流れ、靴まで濡らしている。
「・・・私、もうダメだわ。先にいって」
79職人になりたい:03/01/21 19:50 ID:???
>72
それよりセイラさんですよ。
>73
どうも。
>74
それはよかったです。
お暇な時はカキコして下さいね。
>75
(w
>76
家訓で黒しか認められていません。(w
>77
もう慣れました。(w
80通常の名無しさんの3倍:03/01/21 23:32 ID:???
傷ついたセイラさんを置いて行くなんて出来ませんよ!
だよな、アムロ!!
81通常の名無しさんの3倍:03/01/21 23:44 ID:???
今だ、アムロ!
セイラさんをお姫さま抱っこで逃げろ!
82通常の名無しさんの3倍:03/01/22 00:51 ID:???
誰だ金髪さんを撃ったのは金髪さんに何か在れば
許しはせんぞぉ〜必ずや・・・・
忘れてしまった・゚・(ノД`)ノ・゚・・゚・。ウワァァァァァン
83通常の名無しさんの3倍:03/01/22 03:05 ID:???
セイラさん、こんな時に生理なんて・・・。
しかも大量派ですか。大変そう。
84通常の名無しさんの3倍:03/01/22 15:42 ID:???
セイラたんが傷物に・・・・ヽ(`Д´)ノ ウワァァァァン!
85職人になりたい:03/01/22 19:24 ID:???
 蒼白な顔でセイラは言う。
 具合のいいことに、ちょうど近くに置いてあった緊急避難用のボートの陰に隠れて、アムロはセイラの傷口を確かめようとした。
 周囲は依然として、MK2とマリン・ハイザックの撃ち合う衝撃で騒がしく、また大きな波が押し寄せてくる。
 靴を脱がせ、ズボンを引き裂こうとすると、セイラが手を押し留めた。
「これでは、私、泳げないわ。アムロ、あなただけでもアウドムラに脱出なさい」
「セイラさんを置いてはいけません。かすり傷でしょ?」
「もういきなさい!それにカミーユ君を助けてあげて」
「セイラさん!」
 いよいよ激しくなるモビルスーツ戦に、ホバーボートは木の葉のように舞った。二人とも海水をまともに浴びて、びしょびしょ濡れになってしまう。
 このままこうしていれば、ボートにモビルスーツの流れ弾を食らうか、それともベン・ウッダーに見つかって射殺されるか、どちらかである。
「くそっ!」
 判断に迷う。恐らく、流れ弾が足にかすめたに違いない。それでも出血の量が多すぎて、自力で泳ぐのは難しいだろうとも思う。
 冷たく濡れたシャツを脱ぎ捨て、それを引きちぎるとセイラの傷口に巻いた。
「アムロ、どうするの?」
「セイラさんを抱えて、泳ぎます!」
「・・・私、実は泳げないの」
 この期に及んでセイラが何を言うのかと、アムロは呆れ、それから笑った。
「笑うことないでしょ、かなづちのこと」
 怒ったセイラだが、顔から血の気が引いている。余裕はあまりないはずだった。
「よいしょ」
 嫌がるセイラを両手で抱え、アムロはベン・ウッダーの追撃の有無を確認してから、舷側に立った。
「重いでしょ、だから置いていいのよ」
 恥らうセイラの頬にかすかに赤味が差す。同時に、例の淡い香水の匂いが空腹気味の腹に堪えた。
「俺がセイラさんを守る、って言ったでしょう」
 しっかりとセイラの身体を持って、顔を覗き込む。蒼い瞳が美しく、ピンク色の唇がこんな時でも艶かしいと思う。
86職人になりたい:03/01/22 19:26 ID:???
>80
ハイ、その通りです。
>81
!!
先読みに負けた。(w
>82
すいませんです。(w
>83
(w
>84
ごめんなさい!
87通常の名無しさんの3倍:03/01/22 20:41 ID:???
やった、やっぱりお姫さま抱っこだ!
いいぞ、アムロ!
88通常の名無しさんの3倍:03/01/23 00:15 ID:???
アムロ、いいわァ。セイラさん、女冥利につきますな。
89通常の名無しさんの3倍:03/01/23 00:33 ID:???
海水に入るなんて悶えるセイラタン少し心配
90通常の名無しさんの3倍:03/01/23 01:14 ID:???
だ!
91通常の名無しさんの3倍:03/01/23 03:49 ID:???
透けて見えるセイラさんの乳首(;´Д`)ハァハァ
92職人になりたい:03/01/23 15:40 ID:???
「いたぞ!逃げた人質が!!」
 スードリの兵士の声が聞こえ、また銃声が響いた。
 アムロは、一度青い海を見て、それから、
「祈って下さい、セイラさん」
「祈るわ・・・」
 セイラは最後まで言えなかった。アムロが口を奪ったからである。それは一瞬のことだったが、彼女は痛みを忘れて目を閉じた。
 一瞬の永遠。
 それは唇を奪ったアムロにも同じことだった。自分を抱くセイラの腕にカすかに力がこもった時、愛しさが増した。
「それ!!」
 兵士達の銃が乱射される中、二人の影が海に踊った。初夏の海に小さな水飛沫が上がる。

「次!」
 MK2の中で、カミーユは吠えた。
 スードリのマリン・ハイザックのパイロットの錬度が低いのか、それともカミーユが発達しているのか、どちらにしても、もはや敵ではない。
 ハヤトの計略下、白旗を掲げて水上滑空するアウドムラの下の海中を進むMK2は、やはり潜んでいたマリン・ハイザックを次々と撃破していった。
「このっ、抵抗するな、するから死ぬんだっ!!」
 昼間、エレカに乗せた少女の、美しく、しかし儚そうな微笑が脳裏をよぎる。
「あの娘、フォウ、って言ったっけ・・・いけない!」
 弾の尽きたハイパーバズーカを捨て、接近してきた最後のマリン・ハイザックに、ビームサーベルを横殴りに叩きつけて動きを止める。
 ズルズルと沈んでいく敵から離れ、ジャンプすると、人質を乗せていたホバーボートが逃げ出していく様子が見えた。
「カミーユ、深追いするな」
「人質はどうなったんです?」
「安心しろ、ミライさん親子は脱出した」
 ハヤトの声にカミーユはため息を吐いた。
「ふう・・・後の二人は?アムロ大尉とアリシア・スミスさん」
「アウドムラから、海に飛び込んだ姿を確認しているが・・・そこからは何か見えないか?」
 海に目を凝らすと、何かが海の上を漂っているのが、小さく見えた。豆粒のようだが、一人ではなく、二人である。
 海に投げ出された敵ではない、あれは!
「いました、二人です。これから回収します」
「頼む」
 二人を波に巻き込まないように、静かに海に着水させ、カミーユはハッチを開いた。
93職人になりたい:03/01/23 15:44 ID:???
>87
やっぱり外せないですよね。(w
>88
おお、ここにアムロファンが!(w
>89
そうですね、衛生的によくないかも。
>90

>91
ああ、やっぱり?(w
94通常の名無しさんの3倍:03/01/23 23:55 ID:???
おぉ、チュウキター!!!
イイ、イイぞーアムロォオオオーーー

しかしまた圧縮波ですね。(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
95通常の名無しさんの3倍:03/01/23 23:57 ID:???
キス上げ
96通常の名無しさんの3倍:03/01/24 01:11 ID:???
アムロ、セイラさんに念願キッスキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
97通常の名無しさんの3倍:03/01/24 07:38 ID:???
職なりさん乙!
98通常の名無しさんの3倍:03/01/24 10:27 ID:???
水中に横たわるマリンハイザック。
あのシーンかこよかったなぁ…。そんなことを思い出しました。

ところでセイラさん、早く脱いで乾かさないと風邪引くYO!
もちろんアムロに暖めてもらうのだね?(;´Д`)ハァハァ
99職人になりたい:03/01/24 15:07 ID:???
「大尉!ドクター!」
 MK2に向う赤い髪と輝く金髪が、波間に浮かび、そして沈む。
「大丈夫ですか!」
 アムロの手が上がった。徐々に近づきつつあるが、セイラの反応がないのに、ひょっとしてと、カミーユはいやな予感を巡らせた。
「バカ、俺は何を考えているんだ!」
 差し伸ばしたMK2の手の上に、二人がようやくたどりつく。ぐったりと横になったままのセイラの足が、真赤になっているのが見えた。
「いいぞ、カミーユ。陸にやってくれ!」
「ドクターは?」
「ケガしてるんだ、そっと頼む!!」
「あなたがついてて、どうしてケガなんか!」
 かっとなったカミーユがアムロを叱る。
 唇を噛んだアムロは、
「今はそんなこと言ってる場合じゃない。早く医者に診せないといけないんだ!」
(ったく色ボケしちゃってさ!)
 カミーユは、心の中でアムロを罵倒して、MK2を陸に向けた。

 身体が冷たく濡れている。季節は初夏なのに、手を握っても冷えてしまったままである。
 MK2が陸へ二人を上げてくれて、ボートでいち早く避難していたミライ親子が駆けつけても、アムロはセイラの手を握っていた。
「大丈夫?」
「ミライさん、セイラさんが、セイラさんが・・・目を開けてくれないんです」
 水を飲んでしまったのか、傷が痛むのか、セイラは動こうとはしない。
「血も出てるし、水を飲んだのかしら?」
「救急車をお願いします」
「分かったわ」
100職人になりたい:03/01/24 15:08 ID:???
 水を飲んだ、ミライの一言に動かされて、アムロはそっと顔を見つめた。額に貼りついた乱れた金髪を直してやって、人工呼吸でもするかとしゃがもうとすると、
「・・・ドサクサはいけないことよ」
「わ、わ、セイラさん」
 驚いて目を見張る。セイラはかすかに笑って、
「何とか生き延びたようね」
 介抱しようとするアムロを制した。そして埠頭の地面に横になるセイラは、疲れた声で言った。
「もうクタクタよ」
「き、傷は大丈夫ですか!?」
「痛いに決まってるじゃない」
「そ、そうですか・・・今、ミライさんが救急車を呼んでくれてますから」
 銃弾が船体に跳ね返って、足にかすめたようだと、セイラは医者らしく自分のケガについて分析した。それでも横になって動かない。
「遅いな、救急車!」
 落ち着かないアムロの手に冷たい手が触れた。
「焦らなくてもいいわ、大したケガじゃないし」
「で、でも」
 周囲にそろそろ野次馬が集まりつつあった。現地の言葉で二人を指し示し、騒ぎ立て、中には写真を撮ろうとする大馬鹿者さえいた。
「さすがにカッコ悪いわね」
 セイラはアムロに助けられて半身を起こしたが、足の痛みがひどく、自力では立てそうもない。
 それを見たアムロは決意し、セイラを抱き上げた。
「え、ちょ、ちょっと」
「さっきもやったんだから、平気ですよ」
 深窓の姫君を抱きかかえるように、アムロは華奢な身体を持ち上げた。途端に、見守っていた群集から、拍手や口笛が聞こえ、思わず二人は赤くなって見つめあった。
「は、恥ずかしいわ」
「そうですね・・・でもケガしてる時くらい、いいじゃないですか」
 照れたアムロが笑った。笑顔をしばらく見ていたセイラは、両腕を彼の首に回し、おとなしく従うことにした。
 力を込めてしがみついてくるセイラに、アムロは愛しさを感じるのである。そして、それはきっと金髪さん自身にも伝わっているはずだと思った。
101職人になりたい:03/01/24 15:12 ID:???
>94
チュウまで長かった〜(w
中学生か、このカップル!(w
>95
(w
>96
そうそう。念願です。(w
>97
どうもです。
>98
最初ザクマリナーだと思ってました。メカにうといもんで。(w
あ、そのネタ美味しいです。(w

100ゲットしました。(w
嬉しいことがあったから、二回掲載です。
102通常の名無しさんの3倍:03/01/24 16:14 ID:???
アムロでも役に立つことあるんだ!

と、ちょっと焼きモチ込めて罵倒してみるテスト。
103通常の名無しさんの3倍:03/01/24 19:45 ID:???
いいねー。突然のキス
104山崎渉:03/01/24 22:52 ID:???
(^^; 
105通常の名無しさんの3倍:03/01/25 00:43 ID:???
カミーユお前に、言われたくないわぁ〜とアムロ声
106通常の名無しさんの3倍:03/01/25 02:20 ID:???
セイラ、何やってんの!
http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b31355336
107通常の名無しさんの3倍:03/01/25 17:26 ID:???
種対策アゲ
108通常の名無しさんの3倍:03/01/25 21:29 ID:???
>>106
作って売る奴もスゴいが、買う奴もスゴいな(−−;
セイラさんはベルダンディーに勝てるんだろうか?!(評価参照)

スレ違いsage。
109職人になりたい:03/01/25 23:11 ID:???
 スードリ部隊の横暴に憤りを感じていたニューホンコンの市民達は、決死の脱出をしてきた二人に、歓声を上げた。まるで、結婚式を挙げたばかりのカップルに対するように、である。
「アムロ?」
「何です?」
「助けにきてくれて、ありがとう」
 セイラが顔をアムロの胸に押し当てた。
「ど、どう致しまして」
 遠くから救急車のサイレンが聞こえてきた。同時にアウドムラの巨体とMK2が桟橋付近に近づくのが見えた。
「すごいな、カミーユ」
 あっという間に、何機ものマリン・ハイザックを撃破したカミーユに、空恐ろしいものさえ感じるのだ。
 救急車を先導してきたミライが、
「アムロのような子?」
 と訊ねてきた。
 アムロは首を振った。
「いや、違いますね。でも、俺よりずっと見込みがある」
 素直にカミーユを評価した。
 ミライの娘、チェーミンに手を取られてこちらにやってくるカミーユは、頼もしいパイロットになりつつある。
(しかし、どこか線が細くて、壊れてしまいそうだ)
 密かにそんな感想を持った。と、そこへ、
「あなた達がいけないのよお!あなた達のことになると、アムロは危険なことをやってしまうのよっ!!」
 真紅のゴージャスなチャイナドレスの裾から見える太腿も露わに、ベルトーチカが食って掛かった。セイラはすでに反論する気力もなく、ただ泣いて喚き散らす彼女を眺めるのみだった。
「違うわ、アムロはそんな弱い人じゃないわ」
 セイラの代弁をしてくれたのがミライである。
「だって、だってぇ!!」
 ベルトーチカはアムロの胸に飛び込みたいが、それを阻害するのが、抱きかかえられるセイラである。
「もういい」
 アムロは言う。彼も疲れていた。
 この数日間の冒険の疲労が、そろそろ押し寄せてくる感じだった。
110職人になりたい:03/01/25 23:14 ID:???
>102
もしや731さん?
>103
突然奪うキス。ハアハア(w
>105
カミーユもぼけてますもんね。(w
>106
残念、見れませんでした。
>108
くくく、見たいです〜
111通常の名無しさんの3倍:03/01/26 02:07 ID:???
この展開だとアムロは、アムロVSシッロコの夢の対決見れそう。
112通常の名無しさんの3倍:03/01/26 16:23 ID:???
前より住民減ったな。つまらないのか?
113職人になりたい:03/01/26 18:54 ID:???
「ご苦労様です、アムロ大尉」
 嬉しそうなチェーミンに手を引かれたカミーユが言った。
 カミーユは泣き崩れるベルトーチカを見、ミライを見て、最後にアムロの腕の中のセイラを見た。本来なら、三角関係を冷やかしたいところだったが、出血している彼女の姿がそれをさせなかった。
「ありがとう。君こそ大活躍だったな」
「いえ」
 ようやく救急車のハッチが開き、アムロは、救急隊員が用意したストレッチャーの上にセイラを乗せた。
「痛くないですか?」
「ええ、私は大丈夫」
「病院まで一緒にいきます」
「私はいいから、アウドムラに戻って」
「そんな訳にはいきません」
 恋人同士のような仲睦まじい会話に、カミーユは呆気に取られた。
「カミーユ君・・・カミーユ!!」
「は、はいっ!」
「俺は、セイ・・・ドクターと一緒に病院にいく。後でアウドムラに戻るから・・・ミライさん達はケガはないですか?」
 私達は大丈夫とミライはうなづく。
「そうですか。じゃ、カミーユ、ハヤトによろしく言っておいてくれ」
 アムロは救急車に乗り込み、ミライ親子と泣きじゃくるベルトーチカ、カミーユを残して立ち去った。
 涙でぼろぼろになったベルトーチカの嗚咽を聞きながら、カミーユは、ファではなく、フォウ・ムラサメにひどく会いたくなっていた。
114職人になりたい:03/01/26 18:55 ID:???
>111
宇宙には上がらない予定です。
>112
・・・すいませんです。
115通常の名無しさんの3倍:03/01/26 19:21 ID:???
職なりさん、乙です。
アムロ、やっぱり金髪さんの側を離れちゃダメですよね。
グッジョブです!
カミーユもアムセラに当てられてフォウと…。

>>112
単に週末だったからじゃないかな・・・。
116通常の名無しさんの3倍:03/01/26 22:50 ID:???
>115
うん、セイラさんから離れてはダメですよね。
でもアムロの身体も心配です。あとでドッと疲労の波が・・・
117通常の名無しさんの3倍:03/01/27 03:07 ID:???
スゲーおもしろいYO!

職なりさん、ガンバってや。
118通常の名無しさんの3倍:03/01/27 08:05 ID:???
変態・純情スレ対抗しる!
119通常の名無しさんの3倍:03/01/27 09:22 ID:???
宇宙には上がらないのかぁ。では

「アムロ、触診します!(´Д`;)」
120職人になりたい:03/01/27 18:47 ID:???
今日は風邪で沈みまつ。ごめんなさい。
121通常の名無しさんの3倍:03/01/27 18:59 ID:???
>>120
お大事にして下さい 楽しみに待っています
122通常の名無しさんの3倍:03/01/27 23:20 ID:???
>職なりさん
ゆっくり静養なさって下さい。
でも、続きをはやく読みたいな。(w
123通常の名無しさんの3倍:03/01/28 01:39 ID:???
職なりさん乙!
インフルエンザの猛威とどまるところを知らず。
列島各地で死者続出!
ガンダムエースではお漏らしセイラさん登場!
124通常の名無しさんの3倍:03/01/28 01:52 ID:???
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シャア板が無くなる前にお知らせでした。
詳しくは自治スレで
125職人になりたい:03/01/28 14:20 ID:???
「まだまだ、時間が掛かりそうだな」
 ハヤトは、夕闇迫るニューホンコンの街並みを見ながら呟いた。
 ブリッジから眼下に見えるルオ商会の車輌の数は、まだまだ減りそうもない。
「さすが、ルオ商会の力、と言ったところですか?」
 ステファニーはそれには返事をせず、
「市長が今晩12時までに退去要請を出しています。ぎりぎりまで粘りましたが、これが精一杯」
「いや、あなたはよくやって下さっている。感謝します。問題は、全部積み終るかどうか」
「終わらせますとも」
 ステファニーが力強く言うものの、ハヤトは不安になった。
 今日のことで、ニューホンコンはエゥーゴ・カラバ寄りになっているとはいえ、スードリの暴挙を恐れている。何をしでかすか分からないベン・ウッダーに対して、脅えているのだ。
「アムロ!」
 ブリッジのエレベーターから、アムロが出てきた。
 ばつの悪そうに頭を掻いて、アムロは一言、
「病院から叩き出された。健康なら、さっさと戻れって」
「セイラさんは?」
「病室だ。入院するかもしれない、と医者は言っている」
 ふうむとハヤトは腕を組んだ。
「実は、今晩中にニューホンコンを出発しなくてはならないんだ」
「え、それは・・・無理だ」
 セイラのケガは、やっぱり彼女自身が見たてた通り、大したものではなかったが、念のため一晩入院しようということになったのだ。
「ご心配なく。彼女の身柄はルオ商会が保護しますから。連邦政府にも軍隊にも何も言わせません」
 余計なことをステファニーが言う。
「そ、そうですか?」
 アムロは、セイラと離れたくないし、ニューホンコンに置いていくつもりもない。だが、うまくステファニー・ルオを言いくるめる台詞が思いつかなくて、戸惑うだけであった。
126職人になりたい:03/01/28 14:25 ID:???
>115
うう、いきなり離れちゃいました。すいません。
>116
もう疲れて大変です。(w
>117
本当にありがとう。
>118
変態・・・ああ、あのスレですね。(w
>119
(w
>121
今、起きました。ありがとうです。
>122
わわ、ありがとうです〜
>123
死ぬのはいや!
え?お漏らし?そんなのありましたか?
>124
なくなるのですか?

トニーさんのセイラさんにも、萌えました。(w
127通常の名無しさんの3倍:03/01/28 21:14 ID:???
セイラ本スレを死守します。
128通常の名無しさんの3倍:03/01/28 23:25 ID:???
>職なりさん
お早い御帰還、なによりです。

ふたり、イイ感じになってきたのに離れてしまうのか?
アムロ、ダメ押ししとかないと! 
129通常の名無しさんの3倍:03/01/28 23:30 ID:???
離れるのか?本当の離れていいのか?アムロ!
130通常の名無しさんの3倍:03/01/29 00:49 ID:???
ステファニーもアムロに惚れたかだとすると策略だなと
言ってみる。
131通常の名無しさんの3倍:03/01/29 01:12 ID:???
ステファニーがセイラさんに惚れたりして
132職人になりたい:03/01/29 17:00 ID:???
「ハヤト、カミーユは?」
「おう、さっき食事を配る手伝いをするって言ってたぞ」
「そうか、様子を見てくる」
 そそくさとその場を逃げ出したアムロに、ハヤトとステファニーは首を捻るだけである。

 下の階に降りたアムロは、ワゴンから食事のパックを取り出して、各部屋に配ろうとするカミーユを見つけた。
 カミーユは、どことなく顔色がすぐれないように見えた。さっきの戦闘の疲労のためか、それとも何か心配事でもあるのか。手に取ったパックを見つめては、ため息を吐いている。
 アムロは明るく、
「カミーユ、遊んでいるとハヤトに叱られるぞ」
「遊んでなんかいませんよ。考えごとをしているだけです」
 機嫌が悪い。
「昼間とか昨日とかに会ったという女の子のことか?」
 カミーユがニューホンコンに到着してから、どこかの女と何回か接触しているらしいということは、周知のことだ。
 もっとも非常事態が続くために、正規軍でもないアウドムラでは、それを注意したり警告する無粋な人間はいない。これがエゥーゴなら、例えばアーガマであれば、ブライト・ノアからの修正が入るかもしれない。
 パックをワゴンに戻したカミーユは、ちらとアムロを見て、
「恋とかっていう感情とは違いますね。何て言うかな、もっと硬質な感じなんです。分かりますか?こういう気分。つまり・・・・経験あるんでしょ?」
 ララァ・スンのこと。今も時々夢を見る、褐色の肌と深い緑した不思議な色の瞳の少女のこと。
 セイラを想う今も、忘れない、いや、忘れ得ない女(ひと)であった。
 瞬間的に引きずり込まれるような錯覚と、遠い記憶の彼方に、アムロは溺れそうになった。しかし首を振って、カミーユの顔を見つめ返した。
「ニュータイプだと言いたいのだろうが、違うな。洞察力の優れた人間なら、初対面の人でも分かり合えるさ」
 アムロとセイラ、ベルトーチカ、そして微妙に絡んでいるらしいクワトロを含めた不思議な四角関係に、時折、傷を舐め合うようなものを感じて不快になることもあったカミーユだったが、今は素直に言葉に耳を傾けた。
133職人になりたい:03/01/29 17:03 ID:???
>127
どうもです。
>128
ありがとう。
ダメ押ししないとね、押しが弱いと引いちゃいますよね。(w
>129
フォウがそろそろ出てきます〜
>130
(w
その展開、イイですね。(w
>131
何ですって!!(w
134通常の名無しさんの3倍:03/01/29 17:11 ID:???

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135通常の名無しさんの3倍:03/01/29 23:58 ID:???
>忘れ得ない女(ひと)かぁ・・・
ここのアムロはララァを異性として愛してたのかな?
136通常の名無しさんの3倍:03/01/30 00:45 ID:???
>>135
御大の小説「密会」を読む限り漏れは、両思いと判断しました。

ついにフォウタ登場ですかセイラさんと絡みはあるのでしょうか? 
137職人になりたい:03/01/30 19:35 ID:???
今日はダメでした。
138通常の名無しさんの3倍:03/01/30 23:51 ID:???
今日はお休みですか、残念。

>136
そうなんですか・・なんだか読みたくなってきたな。
『密会』買ってこよっと。
139通常の名無しさんの3倍:03/01/31 00:35 ID:???
140通常の名無しさんの3倍:03/01/31 00:59 ID:2zMNS48P
質問ですが、
アムロは1年戦争で敵を何機撃墜したんでしょうか?
TV版の数を知っている人いますか?
141通常の名無しさんの3倍:03/01/31 01:27 ID:???
>>140
確か60〜70機ぐらいだったような・・・
142通常の名無しさんの3倍:03/01/31 03:03 ID:???
>>140
ガンダムエースSの表の使用して計算すると
MSMAと戦闘機・戦艦全部で合っていれば201です。

職なりさんガンバ
143通常の名無しさんの3倍:03/01/31 13:48 ID:???
職なりさん(;´Д`)ハァハァ

あっ!ごめんなさい ハァハァ の使い方を間違えた。

職なりさん頑張ってくださいね。
144通常の名無しさんの3倍:03/01/31 14:04 ID:???
>>140
MS48機
旧ザクx1 ザクFx1 ザクJx10 グフx1 ドムx3
ゴッグx3 ズゴックx1 ゾックx1 アッガイx3
リック・ドムx22 ギャンx1 ジオングx1

戦闘機50機
ドップx35 マゼラ・アタックx10 マゼラ・トップx3 ルッグンx1 ドダイYSx1

MA7機
グラブロx1 ビグロx1 ザクレロx1 ビグ・ザムx1 ブラウ・ブロx2 エルメスx1

戦艦(空母)10隻
ガウx2 ギャロップx1 カーゴx1 チベx1 ムサイx5

計115機
145職人になりたい:03/01/31 15:22 ID:???
「では、あの引っ張られるような感覚もですか?」
 何かを思い出すような感じになる。サイド6のコテージで、ソロモンの海で、ア・バオア・クーの内で外で、ララァの声に引っ張られたことがあったことが、思い返された。
「引っ張られる?」
「ええ」
 触れ合うだけでなく、互いを引っ張るといった感覚を、フォウと共有したカミーユは、うなづいた。
 そこへ、ベルトーチカが現れた。もう派手なチャイナドレスではなく、普段着である。
「男二人で内緒話?何だか楽しそうね」
 二人は呆気に取られたが、気を取り直したカミーユがいらいらと、
「何か用ですか!」
 話の腰を折られて、不愉快なのである。
「隅に置けないのね、カミーユも」
「そんなんじゃありませんよ!」
 フォウのことを、からかわれているような気がして、カミーユは刺々しくなった。
 ベルトーチカはそれでも動じなかったが、アムロは話を続けて、
「カミーユ、危険だ。その女には近づかない方がいい」
「どうしてですか!」
 思いがけず、アムロから意外な返事を受けたカミーユの声が高くなった。ワゴンを放り出し、詰め寄りかねなかった。
「理由はない」
 カミーユには、自分と同じ悲劇を繰り返し経験させたくないのだ。だがそれを語るには、アムロ自身まだまだ時間が必要なのである。
 それに、セイラのことを考えていたい。ララァのことを説明しながら、自分自身も傷つきたくはない。
「ララァって人のことですか!?」
 背を向けたアムロにカミーユの声が追い被さるが、一瞥だけをくれてその場を去った。
 ベルトーチカが追わなかった理由には、訳がある。彼女はカミーユに近寄って、まくし立てた。
「ララァの話をしてたの?」
「そうですよ!」
 腹立てた者同士の会話は、峻烈だった。
146職人になりたい:03/01/31 15:28 ID:???
>135
自分は、前にも書きましたがララァとアムロが愛し合った説を支持しています。(w
>136
密会は読みました。でもそれなら、ファーストをもう一度小説化して欲しかったです。(w
>138
すいませんでした。
密会はあっという間に読めますよ。
>139
これは!!
ガンダムエースのセイラさんだ!!
>142
どうもです。
>143
???
自分にハァハァ?(w
>144
お疲れ様でした。
147通常の名無しさんの3倍:03/02/01 01:29 ID:GzbK64xK
丁稚上げ
148通常の名無しさんの3倍:03/02/01 07:01 ID:???
雪降ったなー……職なりさん甲!
149通常の名無しさんの3倍:03/02/01 07:03 ID:???
小説版でアムロが、生き残っていたらシャアの弟ですな。
アムロは、シャアをお兄さんと呼ぶのか?
150通常の名無しさんの3倍:03/02/01 08:25 ID:???
アムロ、ずっとセイラさんの事考えてちょーだいな。(w
151通常の名無しさんの3倍:03/02/01 12:26 ID:???
シャアをお兄さんと呼ぶアムロ萌え♪
152通常の名無しさんの3倍:03/02/01 15:30 ID:???
  ジャレツクナー!
    r'⌒⌒^'r'⌒⌒`ヽ
   ( rνyy(ミ""メ""ミ )
    ヾ;`Д((▼∀▼ツアムロ、オニイチャンアソビニキチャッタヨ
    U ]¶[ \ ¥  ノ
   /    / ̄ ̄ ̄ ̄/
 __(__ニつ/アムロ専用/
     \/____/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
153通常の名無しさんの3倍:03/02/01 16:15 ID:???
自分が原因で兄弟ゲンカに、なんて・・・
女冥利につきる、のかなセイラたん。
154職人になりたい:03/02/01 17:41 ID:???
 カミーユはアムロに逃げられたような気がするし、ベルトーチカは寝言で聞いた他の女の名前に気が気ではないのである。
「何でこう、アムロには女の話ばっかりあるの?セイラとか、ドクターとか、ララァとか、ミライとか」
「知りませんよ、そんなこと!!それにセイラって人は、ドクターのことでしょう?ミライさんは人妻だし」
 漫才の掛け合いのようであるが、二人の声の真剣さに、通りかかって話を聞いていたミライは思わず進み出た。
 ベルトーチカは決心して、ミライに向って、
「お聞きしたいことがあります。ララァって人はアムロの何なんです?」
「私も詳しくは知らないわ。ジオンのパイロットだったということだけ」
「ウソよ!」
 激しい嫉妬心で噛みつくベルトーチカは、さながら火の玉である。しかし、ミライは穏やかな笑顔で、
「そんな風に決めつけられたら、何も話せないでしょう?」
 と返す。
「私はアムロのことを心配しているのよ。アムロのことを知らなければ、気の遣いようがないでしょう?」
「あなたは不用意に他人の心の中に入り込み過ぎます」
 言い方は優しいが、ミライは手厳しかった。少々のことでは引き下がらないベルト−チカも、ややうつむいた。
「私は今、私の心を話したつもりです」
「ララァは死んでしまったのに、アムロを決定的に現実世界から引き離してしまった人」
 穏やかな言い方ではあるものの、中身は重く、悲しい話である。
 アムロが時々見せるもの悲しい雰囲気、ドクターとベルトーチカの間で演じる喜劇、失った七年間、それはすべからく、ララァに起因していたのか、とカミーユは思いを巡らせる。
 逆に、自分とフォウはああなったりはしないと決意するのだが、つい質問をしたくなった。
「愛していたのですか?」
「敵同士ろくに会ってもいなかったのよ。なのに、人生を変えるほど愛し合えることができて?」
「・・・」
「アムロはあなたに何かを言ったの?」
「フォウが・・・ニューホンコンで会った女の人ですけど、俺にとって、その人と同じかもしれないって」
155職人になりたい:03/02/01 17:44 ID:???
>147
(w
>148
乙!
>149
お兄様だったら、いやです。(w
>150
心が揺れるのです。(w
>151
同意です。(w
>152
わはは、爆笑です、キチャッタヨに。(w
>153
どっちに味方しますかね?
156通常の名無しさんの3倍:03/02/01 18:26 ID:???
種アゲ
157通常の名無しさんの3倍:03/02/02 00:30 ID:???
アムロに負けずカミーユがんばって幸せになれ!!!
158通常の名無しさんの3倍:03/02/02 02:15 ID:???
>149
また、新婚生活ネタの事思いだしてしまったよ・・・
マジでだれか書いてくれないかな〜
159通常の名無しさんの3倍:03/02/02 02:18 ID:v+5eh5BQ
すれ違いで恐縮だが質問
現在ファースト見てるんだがこれ見終わったら次からどういう順番で
みればいいんだ?逆襲のシャア?
160通常の名無しさんの3倍:03/02/02 07:31 ID:???
>>159
1st→Z→ZZ→逆襲のシャア
161通常の名無しさんの3倍:03/02/02 12:30 ID:???
>>159
1stはTV版と映画版の両方見れよ!
162通常の名無しさんの3倍:03/02/02 14:49 ID:???
ZZは飛ばしてもよさげな気も…漏れ最初の数話で脱落した(´Д`;)
163通常の名無しさんの3倍:03/02/02 14:52 ID:???
ZZ見ないならZも見ない方がいいと思う
どのみち映像だけみても逆シャと前の2つのつながりは感じられないだろうし
164通常の名無しさんの3倍:03/02/02 17:59 ID:???
Z〜ZZと続けて両方見た方がいいとおもうよ。
ZZの事をよく言わない人は>>162の様に見てもいない人ばかりみたいだし…
ていうかスレ違いですね。
165職人になりたい:03/02/02 18:49 ID:???
 遠い目をしたカミーユに、ミライとベルトーチカは沈黙した。
 ミライは、アムロとララァの悲劇が、カミーユとフォウという女に再び起きないことを祈りつつ。
 ベルトーチカは、ささくれだった心を必死になだめつつ、アムロのことを考えながら。

 夕日が完全に沈み、夜の帳が訪れてニューホンコンの各地に派手なネオンサインが灯り出す頃、カミーユがアウドムラの外に抜け出していく。
「あいつ、どこかにいくのか?」
 アムロが見ているうちに、カミーユはコンテナの間を潜って、外に置いてあったバイクに跨ってしまった。
 轟音が一回、バイクが走り出す。
「しょうがない奴だ」
 フォウとかいう女に会いにでもいくのだろうということは、理解できる。
 かつて自分も、サイド6でララァのいたコテージの前を通るために、偶然そこにいた父親に会いにいくという名目を利用したことがあるから分かるのだ。
 もちろん、ホワイトベースの誰にも、ガンダムの設計者である父親が、酸素欠乏症のままそこにいたということを言っていない。ただテム・レイに会うのを心の中の口実にして、わざわざ白鳥の湖を通って、ララァの姿を見にいったのだ。
「同じだな。人のことをとやかく言う資格なんて、俺にはありはしない」
 カミーユのことは放っておこうと思う。軽い熱病のように、今は感じているだけなのだ。
 それは自分にも分かる。マチルダのこと、クラウレ・ハモンのこと。ただ、ララァだけが違った。
「セイラさんも、か」
 入院する時、蒼ざめた顔でアムロを見ていたセイラ・マス。
「アウドムラは時間がないはずよ。その時は構わないから、私をここに置いていって」
「バカなことを!セイラさんを残してはいけません」
「今度こそ、先にいきなさい。そうしないと、ハヤトもカミーユ君も・・・」
 医師が付き添い、病院の奥へと運ばれていく。看護婦がアムロに、
「あなたも治療しなくては!血が流れていますよ」
「俺のことはいい!いいんだ、それよりセイラさんのことを!」
「セイラさん?・・・ああ、ドクター・アリシア・スミスですね。さあ、ここからは私達に任せて」
166職人になりたい:03/02/02 18:53 ID:???
>157
フォウと幸せにしてあげたいけど・・・ファのこともあるので、どうしましょうか。
ファも好きなんですよ。(w
>158
書いて欲しいですよね。
>161
両方見た方がいいです。
>162
見ましょう!
>163
Z見なかったら、このお話も面白くないかも。(w
>164
宇宙世紀は必須です!(w
167通常の名無しさんの3倍:03/02/02 18:54 ID:???
>>159
内容の時代順としては

「ガンダム」(+劇場版T・U・V)
「ガンダム第08MS小隊」(+劇場版ミラーズ・リポート)
「ガンダム0080ポケットの中の戦争」
「ガンダム0083スターダスト・メモリー」(+劇場版ジオンの残光)
「Zガンダム」
「ガンダムZZ」
「ガンダム逆襲のシャア」

の順になるですよ。
168通常の名無しさんの3倍:03/02/02 20:44 ID:???
職なりさん いつも楽しく読ませてもらってます。
これからもがんばってくださーい
169通常の名無しさんの3倍:03/02/02 23:30 ID:???
>>159
ついでに小説版のガンダムシリーズも読んでおくと良いよ。

職なりさん、そこを何とかフォウタンを助けてください。
170通常の名無しさんの3倍:03/02/03 01:02 ID:???
アムロ、カミーユを追わなくていいのか?
171通常の名無しさんの3倍:03/02/03 05:34 ID:???
セイラはサービスが足りない
172職人になりたい:03/02/03 16:50 ID:???
 アムロは、新人看護婦に消毒され、彼女の下手な手つきで、腕や足を包帯でグルグル巻きにされて、アル中のように鼻の赤い老人医者に形ばかりの診察を受けた。
 結局、問題なしと診断され、さっさと追い出されてしまった。
(もし、セイラさんに何かあったら・・・)
 跳弾とはいえ、銃弾には違いあるまい。傷になったら、いやまともに歩けなくなったら、どうするのだ!
(俺の責任だ)
 アムロは夜空を見た。街の灯は明るく、月明かりでさえもかすんでしまいそうだった。
(セイラさんに会いたい)
 想いは募る、募っていく。今こそカミーユの行動力を見習うところだ。
(ようし、いけ、アムロ!)
 放たれた情熱に促されて、アムロは走り出した。不思議とクタクタだった身体に疲れはなかった。
 アドレナリンは全開である。

 病院に集う、いつ診てもらえるか分からない老人達のお喋りに耳を傾ける。リーさんとこは、ワンさんとこは、と、いつ果てるともなく会話は続いていた。
 迂闊なことに、セイラの病室を知らないのである。
「俺は何やってるんだ」
 待合室のソファに座って、アムロは頭を抱えた。そこへ偶然、昼間セイラを運んだ看護婦が通りかかり、
「あのう!」
「あら、あなたは・・・昼間運ばれたお嬢さんの」
 こうなれば話は早い。くどくど説明する手間を省いて、部屋番号を尋ねた。
 初老の看護婦は笑って、
「あなた達がエゥーゴだって知ってるわ。ティターンズの連中といったら、横暴だもの。腹が立つっていったらありはしない。いいわ、お嬢さんの部屋は・・・」
 と快く教えてくれた。
「でも、もう面会謝絶の時間だから」
「分かっています。あなたにはご迷惑はお掛けしません」
 アムロは礼を言って部屋に向った。
173職人になりたい:03/02/03 16:54 ID:???
>167
これだけあったら、お金が幾らあってもきついです。(w
>168
ありがとうございます。応援が励みになります。
>169
小説は・・・「錦の御旗」とか言われましたね。(w
フォウの件は善処しますですけど、自分はファ派ですので。(w
>170
追いかけますよ〜
>171
サービス?
174通常の名無しさんの3倍:03/02/03 20:12 ID:???
セイラさんの部屋は個室かな?
個室に2人きり…(;´Д`)ハァハァ
175通常の名無しさんの3倍:03/02/04 00:20 ID:???
いけ、いけ、アムロ!!
続きを妄想してして萌えますた。
176通常の名無しさんの3倍:03/02/04 01:40 ID:???
セイラの寝顔を見つめるアムロに萌え
177通常の名無しさんの3倍:03/02/04 18:43 ID:cbxAxSys
あげとく
178職人になりたい:03/02/04 20:43 ID:???
体調が悪くて・・・すいません。
179通常の名無しさんの3倍:03/02/04 21:35 ID:???
>>178
お大事に
180通常の名無しさんの3倍:03/02/04 23:55 ID:???
>職なりさん
ゆっくり養生して100%充電してくださいね。
181通常の名無しさんの3倍:03/02/05 00:29 ID:???
>>178 無理しないでください
182通常の名無しさんの3倍:03/02/05 02:55 ID:???
職なりさん
シッカリと体調整えてからで良いです。
183通常の名無しさんの3倍:03/02/05 04:28 ID:???
職なりさん、お大事に
本復されてからガンガッってください
とりあえず保守
184職人になりたい:03/02/05 17:27 ID:???

 薄暗い部屋の中に、セイラが寝ていた。規則正しい、穏やかな寝息だった。白い顔に、時折、赤や青といった街並みのネオンサインが映えては消えていく。
(セイラさん)
 危うく声が出そうになった。
 起こす訳にもいかず、側にあったイスに座ると、徐々に昼間の疲れが出てきそうになる。
(セイラさん)
 ジオン・ダイクンの娘として生まれ、一年戦争の時にはサイド7の現地調達クルーとして、皮肉にも兄の「赤い彗星」に追われた人。
 戦後は、エゥーゴに身を投じ、今度は兄と協力して、アムロを助け出した。
(あなたは、今でもお兄さんのことを心配して泣くのですか?)
 そこに嫉妬心がないといえばウソになる。
 シャアはエゥーゴの中核として活躍し、セイラはそれをサポートし戦っていた。当たり前だが、自分の知らないところで、兄妹の絆は深く繋がっているようだった。
 今ではクワトロと名乗るシャアと孤高の姫君のセイラは、自分を籠の中の鳥と呼んだ。
(でもシャア、貴様は、妹のセイラさんを泣かしてばかりいるじゃないか!)
 この反発する心を否定できないのだ。
「兄さん、いかないで」
 アムロはセイラを起こしたかと心配になる。しかし、寝返りを打つサラサラの金髪が乱れるだけだった。
 兄を寝言で呼ぶセイラ。そこには入る隙間はないのかと、アムロは悲しくなった。
 肩まで落ちた毛布を戻してやると、セイラが顔をこちらに向けた。形のいい唇がかすかに開き、
「アムロ」
 とはっきり言った。
(セイラさん、好きだ)
 脈打つ心臓の高鳴りを聞かれたくなく、アムロは胸を手で押さえた。そして衝動に駆られて、眠るセイラに顔を近づけていく。
(俺が守る)
 心の呟きよ、届けとばかりに、アムロは唇を重ねた。船上での一瞬とは違い、数を数えながら、ゆっくりとくちづけを交した。
 芳しい吐息を吸うアムロ。夢中になって唇を吸い続けた。
 ニューホンコンの色とりどりのネオンが照らし出す二人を、明るい夜空が見ていた。
185職人になりたい:03/02/05 17:31 ID:???
>174
個室ですよ。自分もハァハァ(w
>175
いくのです、アムロはいくのです。
>176
さ、先読みされました。
>177
どうも。
>179,180,181,182,183
ご心配お掛けしてすいません。
死ぬほど寝たらよくなりました。
ありがとうございます。
186通常の名無しさんの3倍:03/02/05 19:03 ID:???
>「兄さん、いかないで」
> アムロはセイラを起こしたかと心配になる。しかし、寝返りを打つサラサラの金髪が乱れるだけだった。
> 兄を寝言で呼ぶセイラ。そこには入る隙間はないのかと、アムロは悲しくなった。
> 肩まで落ちた毛布を戻してやると、セイラが顔をこちらに向けた。形のいい唇がかすかに開き、

  切なくもホロリとしますた。ただこのあと・・・・
  「アムロ(がしつこいの。殺ってくれて?)」
  なんて事を想像して(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
187通常の名無しさんの3倍:03/02/05 19:49 ID:???
アムロ、やるじゃない。ハゲしくハァハァしますた。

にーさんの夢をみているセイラさん萌え!!
 
188通常の名無しさんの3倍:03/02/05 20:55 ID:???
その兄は寝言で恥をかいてるけど、
寝言は兄弟そろって持つような癖なのだろうか。そういう体質とかはあるのかも。

職なりさんの作品では、アムロも寝言のせいでベルトーチカと別れましたね。
189通常の名無しさんの3倍:03/02/05 21:19 ID:???
寝言・・・あなどれんな。
190通常の名無しさんの3倍:03/02/05 21:42 ID:???
アムロ!
むちゃくちゃ羨ましいシチュエーションじゃないか!
191通常の名無しさんの3倍:03/02/06 00:05 ID:???
職なりさん、そうですか体調には気よつけましょうお互い・・・
実は、起きていてアムロが病室から出ていったら
赤面してシーツを被るセイラさん萌え
192通常の名無しさんの3倍:03/02/06 01:40 ID:???
夢中になってそして…!


夜はこれからだ(;゚∀゚)=3ムッハー
193通常の名無しさんの3倍:03/02/06 16:04 ID:???
      r'⌒⌒^'、
      ( rνyy'ソ
      ヾ*゚∀゚ノ=3ムッハー
     く/  く_く
     (((((( ,/)
       しし'

アムロがパンツを下ろす用意をしています。
194通常の名無しさんの3倍:03/02/06 19:23 ID:???
セイラさんの寝顔萌え!ハアハア
195職人になりたい:03/02/06 21:08 ID:???
「いつもドサクサに紛れてキスするのね」
 唇を離した後、金髪さんが目を開いて言った。
「あ、あ、お、起きてましたか!」
 今度の心臓の高鳴りはときめきではなく、動揺そのものだ。恥ずかしくなったアムロは、頭を掻いて真っ赤になった。
「起きちゃったわよ、あんなに熱烈なキスされたら」
 微笑むセイラは儚かった。力のなさにケガの具合が分かるような気がした。
「ケ、ケ、ケガはどうですか?」
「麻酔打たれたからよく分からないけど、ここのお医者は優秀ね。跡が残らないようにしてくれたみたい」
「そうですか、よかった」
 胸を撫で下ろすアムロであったが、アウドムラ出発まで時間がないことを思い出して暗くなった。
 正直、セイラが快方に向かっていることは嬉しい。しかし、ここに置いていくのは辛いし、別れたくない。別れてしまったら、この先会える保証もない。
 沈黙が続いた。
「ここでゆっくり、のんびりさせてもらって、治すことにするわ」
 そう言うものの、まだ体力が完全に回復しているのではないのだろう。セイラは辛そうだった。
 再度の沈黙。
 アムロが切り出そうとした時、遠くの空に赤い光りが見えた。
「スードリ?!」
 空にアウドムラと同型のガルダ級輸送機が飛んでいる。腹のハッチが開き、バラバラと何かを落としていた。
「む、無差別爆撃か!」
 絶句するアムロに、セイラは静かに言った。
「連中は、ニューホンコンに報復するつもりよ」
 辺りが騒がしくなる。スードリの爆撃を知って、人々が避難を始めたのだ。セイラの病棟にも、看護婦達が集まってきて、患者を誘導しようとしていた。
「いきなさい」
「で、でもセイラさんを置いていけません!」
「いきなさい。ニューホンコンを守ってちょうだい」
「・・・はい。すぐに戻ってきます」
「あなたならできるわ」
 ああ、この言葉はホワイトベースで何回聞いたことだろう。魔法の言葉。死なないための呪文。
196職人になりたい:03/02/06 21:13 ID:???
>186
それは怖い・・・(w
>187
自分も萌えてます。
>188
寝言兄妹(w
いろんな女性が聞いているってギュネイ談。(w
そうです。前にベルの件で使いましたね。
>189
うっかり違う人の名を・・・怖いです。(w
>190
そうは問屋がおろしませんよ。(w
>191
はい、体調には気をつけます。
そ、それ萌えますね!
>192
夜はスードリの暴れん坊達が・・・(w
>193
か、可愛いです。
>194
自分も見たい・・・(w
197通常の名無しさんの3倍:03/02/07 02:10 ID:???
やっぱり起きてたぁ〜焦るアムロいいな
でもセイラの髪と頬に優しく触れてからキスして欲しかったぁ
198性羅・増:03/02/07 02:56 ID:ojOt67CS
大佐!ここに逝ってきました!
大佐のおっしゃる通りの面白いサイトでした!
まさか連邦が極秘でこんな面白いサイトを運営しているとは・・・
このままではジオンは壊滅ですっ!
連邦はあのようなサイトをどのように開発したのでしょうか?
よほどの技術力を持った開発者がいるとしか思えません。
大佐!我々はコッソリと遊ぶしか無いのでしょうか?
http://www.interq.or.jp/japan/tds/snj-tv/
199通常の名無しさんの3倍:03/02/07 12:30 ID:???
キスされたのを嫌がって無いね。セイラさん。
200通常の名無しさんの3倍:03/02/07 12:52 ID:???
   r'⌒⌒^'、
  (  rνyソ
   ヾ,ヾiiii ノ デモ オアズケショボーン
  /,/___(ヾ
  (((((((_」つ
201職人になりたい:03/02/07 15:40 ID:???
 セイラに近づき、額に唇をそっと押し当てた。
「いってきます」

 素早くリック・ディアスに搭乗したアムロを、ステファニーが叱った。
「あなたといい、カミーユ・ビダンといい、何をやってるんです、この非常事態に!!」
「申し訳ない、アムロ、リック・ディアス出るぞ」
「本当に、まったく」
 ステファニーがぶつぶつ言っているところに、
「ステファニーさん」
「何です?」
 ためらったが、アムロは決心して言った。
「ドクター・スミスをよろしくお願いします」
「こんな時に何を」
「お願いします!」
 アムロの勢いに圧倒されて、モニターの向こうのステファニーはうなづいた。
 発進したアムロは爆撃をおこなうスードリの手前に、巨人の影を発見した。
「かなりでかいな・・・スードリを構ってはいられないか」
 ガンダムを倍にした大きさである。その巨体は意外に俊敏で、リック・ディアスの攻撃を避けてみせた。
 そしていきなり、腹部からビーム発射口が開き、光の束がシャワーのように拡散する。
「拡散ビーム砲を使う」
 何とか避けたアムロは、相手の巨体が変形するのを確認し、驚いた。
 巨大ガンダム・・・サイコガンダムは、ほぼ直方体に近いモビルアーマー形態に変わり、空を飛ぶのだ。飛ぶというよりも、滑空するという感じか。
「浮力があるだと?」
 しかし巨大なガンダムは、すでにビームか爆撃の余波を食らって半壊したビルに衝突して動きを止めた。そのまま、また人型に変形しようとする。
 そこが狙い目なのだが、ビームを攪乱するようなコーティングをされているボディには、リック・ディアスの武器は通用しない。
 それにここで倒したとしても、街の被害が甚大なものになってしまう。
202職人になりたい:03/02/07 15:46 ID:???
>197
起きてたのではなく、途中で起きたのです。
あ、そうしますね。ホームページでは直しておきます。
>198
宣伝がくるようになったのですか・・・
>199
!!
そうなんですよ。(w
>200
怪我人相手にはどうもね。
203通常の名無しさんの3倍:03/02/08 00:35 ID:???
アムロはよく我慢したなあ。
204通常の名無しさんの3倍:03/02/08 00:41 ID:???
アムロ、行くのか?
セイラさんをおいて行くのか?
あぅ、セイラさん・・・。
205通常の名無しさんの3倍:03/02/08 00:52 ID:???
いや、アムロは必ず戻るよ!!
つーか、戻れ!(w
206通常の名無しさんの3倍:03/02/08 01:00 ID:???
新婚さんな二人に萌え
207通常の名無しさんの3倍:03/02/08 16:05 ID:i4v7b8aZ
浮上しまつ。
208職人になりたい:03/02/08 20:02 ID:???
「ダメだ、ここでは落とせない」
 幸いにも、セイラのいる病院とは距離があるのが救いだ。それでもこのクラスの機体の爆発は、ニューホンコンを壊滅させることになるだろう。
 旋回するリック・ディアスは、サイコガンダムの攻撃を避ける。攻撃方法を思案するアムロの視界に、明滅する光が入った。
「あの光、カミーユか?」
 何でそう思ったのかは、分からない。とにかく、その気配を感じてアムロは近づいていく。
 海際の埠頭でバイクのライトを光らせていたのは、やはりカミーユであった。

 フォウ!フォウ、君はどうしちまったんだ、フォウ!!
 リック・ディアスの中に乗り移る間、カミーユは心の中で叫んだ。

 あそこに、あそこに私の記憶があるの。あの飛行機が私に記憶を持ってきてくれる!
 孤独はいや!紛らわしたくても、紛らわす思い出もないのよ!
 分かる?私が誰だか、わかる?

 美しい少女の悲しい涙と絶叫と、交したキスの思い出。

 カミーユは焦る。
「どうしてあんなところにいたんだ?」
 答えずにカミーユは、フォウのことだけを思う。
「答えられないのか、カミーユ!」
 アムロが鬱陶しくてつい、
「大尉が、ニュータイプのことをちゃんと教えて下さらなければ、自分で確かめるしかないでしょう!」
 言い返す言葉を失って、アムロは、カミーユをアウドムラに降ろすことしかできない。ただ、自分とカミーユの境遇が似つつある。それが胸を重くさせるのだった。
「直ちにMK2で迎撃に出ろ!」
 今はカミーユとの議論の時ではない。ようやくアウドムラの反撃態勢も整ったようではあるが、ここでの戦闘は望ましくない。
 だから、
「ネモ隊はアウドムラを守れ!MK2、遅れるな!」
 サイコガンダムを倒せるのは、自分かカミーユしかいないという判断であった。
 それにしても、いい加減身体がくたびれている。照準がなかなか定まらず、回避行動が遅れがちという己の不甲斐のなさに歯噛みするしかない。
209職人になりたい:03/02/08 20:04 ID:???
>203
戦場ということで。
>204
!!どうしましょう!
>205
戻らせたい。(w
>206
萌えましょう!
>207
どうもです。(w
210通常の名無しさんの3倍:03/02/08 20:12 ID:???
211通常の名無しさんの3倍:03/02/09 02:13 ID:???
アムロ、何とか出来るだろセイラさんを助けカミーユとフォウを
助けてやれる筈だ。
212通常の名無しさんの3倍:03/02/09 05:39 ID:???
何げにフォウたんファンがいるんだね。
213職人になりたい:03/02/09 18:30 ID:???

 ステファニーの平手打ちを食らった痛みに反抗する間もなく、カミーユは出撃した。
 フォウ、フォウ、と叫びながら出撃するしかない。まさか、彼女がティターンズ、と思いながら先行するリック・ディアスの姿を捕え、
「俺だって色ボケしてるかもな。大尉の悪口、言えないや」
 うずくまったままの巨大なガンダムが目に入った。
「あれか、でかいな!」
 胸の拡散ビームの発射口が開いた。まずい、と思う瞬間、発達した神経が、カミーユの意思より早く避けさせる。
「やめろ!!」
 ドダイ改に乗って、上空から鷲のように襲いかかろうとした瞬間、
(お前は、私を苦しめるために作られたのか!)
 まぎれもなくフォウの声が聞こえ、カミーユは戦慄した。

 支援に出てきたスードリのハイザックの両足を切断して動けなくするという余裕は、今のアムロにもあったが、サイコガンダムを倒す方法が見つからない。
 が、辺りを見回して、MK2が巨体の背中にしがみついているのが見えて、アムロの血は逆流した。
「何をやってる!そんなことでは、お前が殺されるぞ!」
 猿の子が、親猿におんぶしてもらっているようなものだ。
 疲れでかすむ目をこらして照準を向けるが、背中のMK2が邪魔で射撃は不可能だ。
「大尉、やめて下さい!」
 カミーユの声が聞こえた。続いて、
「フォウ!分かるか、俺はカミーユだ!!」
 必死に敵のパイロットを説得しているのである。
「攻撃をやめろと言うのか?カミーユ」
 それは、半ば絶望にも近い呟きである。
 エルメスのララァ。
(大佐をいじめる悪い人!)
(あなたには守るべきものがないのに何故戦えるの?)
(あなたの中には、家族も故郷もないのに!!)
「ララァと同じなのか・・・」
214職人になりたい:03/02/09 18:32 ID:???
>210
うわあ、いいものだ。(w
>211
両方助けるのですか!!(w
>212
フォウはZイチの人気キャラでしょうか?
215通常の名無しさんの3倍:03/02/10 14:07 ID:???
アムロがんばれぇ〜
216職人になりたい:03/02/10 14:59 ID:???
 苦い唾を呑み込んで、アムロは言う。カミーユには決して経験せたくなかった思いである。
 しかし、凶悪なプレッシャーが、中のパイロットの、恐らくはフォウという名の少女よりも、巨大なガンダムから発していると思った。
 ソロモンで出会ったMAのビグザムとは違う。マシーンそのものからも、獰猛なプレッシャーが感じられるのだ。
「戦闘システムが、パイロットに戦いを強制しているんだ」
 パイロットの悲鳴が聞こえる訳ではないが、哀しい波動が感じられる。
 アムロは集中して、敵のマシーンを見つめた。どこかに、どこかにサイコガンダムを止めるポイントが。
「フォウ!!でもパイロットはフォウなんですっ!!」
 離れまいとするMK2の絶叫が、アムロの集中力と敵を読む力を鈍らせようとする。
「どこだ。どこがシステムの中心だ。どこがシステムの!」
 かすかに巨大なガンダムの中心に、うっすらと円が浮かび上がったように見えた。
 目を閉じてまた開く。消えない。円の中心に目が吸い寄せられ、アムロは引き金を引いた。

 海中に半身を沈めたMK2で、カミーユがうなだれている。
「カミーユ、大丈夫か?」
「ええ、何とか」
 サイコガンダムは、アムロの放った一撃で攻撃ができなくなり、MA形態になって退却していった。
 むしろ、ここで破壊しない方がよかったのかもしれない。爆発すれば、ニューホンコンはただでは済まなかっただろう。
 アムロはそう考えて自分を慰めた。
「戻りましょう、アウドムラへ」
「うん・・・あ、ああ」
 アウドムラからも戻れと連絡がきているが、素直に返事できない理由がアムロにはあった。
「12時か」
 ニューホンコン市当局との約束の時間である。
「戻りますよ」
「ああ」
 カミーユにとって、フォウはシンデレラであった。ニューホンコンでのわずかな間に、ときめいた少女なのだ。
 惹かれあって、お互いに心を許して、キスをした相手であるが、厄介なことに、敵なのである。
 そしてもう一人、セイラがアムロにとってのシンデレラであった。
(セイラさん、あなたを置いていくのか)
217職人になりたい:03/02/10 15:00 ID:???
>215
ありがとう。
218通常の名無しさんの3倍:03/02/10 15:08 ID:???
どーも
219通常の名無しさんの3倍:03/02/10 18:35 ID:???
シンデレラかあ・・・桃色だ・・・
220通常の名無しさんの3倍:03/02/10 23:37 ID:???
セイラさんを置いていくのか?
置いていくのかーーーーーーーっ!

しかし…、職なりさんペースはやっ!
し、新型か?
221通常の名無しさんの3倍:03/02/11 01:09 ID:???
職なりさんもがんばってくだされ
本来ならここらでカミーユは、フォウによって宇宙に還る
わけですが・・・どうなる?
222通常の名無しさんの3倍:03/02/11 14:10 ID:ktPT7I67
下がり杉
223職人になりたい:03/02/11 17:49 ID:???
今日は休みます。
224通常の名無しさんの3倍:03/02/11 22:39 ID:???
お疲れ様
ゆっくりオヤシミ下さい
225通常の名無しさんの3倍:03/02/12 14:15 ID:???
上り松
226職人になりたい:03/02/12 19:23 ID:???
 やり場のない怒りに身を震わせる。
 アウドムラは、無情にもアムロの思いなど分かってはくれずに、沖に向って水上滑走していた。
 MK2とリック・ディアスが夜の闇の中を飛翔した。カミーユの気持ちが痛いほど分かるから、アムロは無言だった。
 そして、着艦したアムロを待っていたのが、ミライ親子である。
 ハヤトがミライの手を握って、
「ではここでお別れします」
「ええ、ああ、アムロ、お疲れ様」
「ミライさんはやはり乗らないそうだ」
 セイラのことで頭が一杯だったが、ミライはアムロにとっても大切であり、無下にはできなかった。
「どうするのです?」
「コーラル・オリエンタル号でインドへでもいくわ。ブライトの邪魔だけはしたくないもの」
 ミライの微笑にアムロ達は癒される。これがホワイトベースのお袋さんの魅力なのだろう。 
「それにステファニーさんがいるから、いろいろお世話になるの」
 アウドムラの機体が沖合いに到着し、そろそろ本格的に飛行しようとする。バラバラとヘリコプターの羽根の音が聞こえ、一同は夜空を見上げた。
「あれに乗って、ホンコンに戻るの」
「そうですか」
 ミライは辺りを探すような素振りをして、
「最後に話がしたかったんだけど、頼むわね。カミーユのこと」
 と言う。
 MK2から降りて、さっさとカミーユはどこかへいっていた。今はむしろ、その方が彼にとっていいのだ。
「宇宙へ送ると約束しました。必ず果たしますよ」
 フォウのこと、その他いろいろな面で、アムロは助けてやるべきなのである。
「でも、無茶は駄目よ」
 ウィンクするミライにアムロは、
「無駄死にはしません」
「絶対よ、誓ってね」
「は、はい」
 ヘリコプターが強い風を伴って着艦する。ステファニーが中から現れて、ミライに合図をした。
 それを見たミライがもう一度、アムロの耳元で、
「セイラのこと頼んだわよ」
227職人になりたい:03/02/12 19:25 ID:???
>218
はい。
>219
桃色?
>220
きっとあなたの思いは届きます。(w
>221
がんばります!
>222

>224
寝不足が続きます。(w
>225
228通常の名無しさんの3倍:03/02/12 21:06 ID:???
そうだ!
セイラさんのこと頼んだぞ、アムロ!
229通常の名無しさんの3倍:03/02/12 22:55 ID:???
職人になりたいさんお疲れさんです。
今、改めてZ見てますがやっぱり18話はミライよりセーラたんが出るほうが
いいですね。
あなたの小説よんで脳内補完していきたいと思います。
応援してます、頑張ってください。
230通常の名無しさんの3倍:03/02/13 06:34 ID:???
職なりさん、お疲れさまです。
次回あたりは、フォウが撃たれてしまうですか?
その時アムロは、フォウを助けてセイラとの関係複雑化ですか
231職人になりたい :03/02/13 16:12 ID:???
 目を真ん丸に開いて、アムロは驚いた。
「セイラさんは・・・病院ですよ」
「・・・いいから、頼んだわよ」
「は、はあ」
 そしてハヤトにもう一言掛け、つまらなそうに見ていたベルトーチカに何かを言った。
 ヘリコプターの音でさっぱり会話の内容は聞こえないが、顔色を変えたベルトーチカが泣き出しそうな顔で走り去っていく。
「ベ、ベル?」
 追い掛けようとしたアムロに、ハヤトが、黙って指をヘリコプターの方に指した。
 何事かと思って振り向いたアムロが見たものは、笑顔のステファニーが車椅子を押す姿だ。そして椅子に座っているのは、居心地の悪そうな顔のセイラだった。
「セイラさん!!」
 困ったような顔のセイラが口を開いたが、音に消されて分からない。ヘリコプターに乗り込むミライ親子と声をかわしている間、ステファニーがアムロを呼んだ。
「私はホンコンに戻ります。アムロ大尉、後はよろしく」
「い、いつのまに?」
「ドクターを頼むと、私に言ったのはあなたですよ、大尉?」
「そりゃ、そうですが・・・」
「いやなら病院へ戻しますが」
 ステファニーの冗談とも真剣とつかない言葉に、アムロは慌てて首を振る。
「いいえ、俺に任せて下さい」
「じゃ、後はよろしく」
 言うなりステファニーは、車椅子の取っ手を預け、ミライと共に機上の人となる。爆音が高くなり、ヘリコプターは飛んでいった。
「ミライともお別れね」
232職人になりたい:03/02/13 16:13 ID:???
「そうですね」
「何だか人と別れてばっかり。フラウに、カツに、兄さんに、ミライ・・・」
「・・・やっぱり兄さんですか?」
「何言ってるの」
 二人は、ケンカをしたことも忘れて、元通りだ。
「そろそろアウドムラも飛びますから、中に入って下さい」
 ハヤトに急かされ、アムロはセイラの車椅子を押した。その道すがら、
「足は痛みますか?」
「後二三日くらいは、車椅子のお世話になりそうよ」
「セイラさん?」
「何?」
「戻ってくれて嬉しいです」
 車椅子の後ろから、屈んだアムロはセイラを抱きしめる。
「・・・」
 沈黙したセイラは、アムロの手に触れた。言葉を交す必要はなく、何もいらない。触れた体温の温もりに、ただ浸っていたい。
 しばらく立ってから、セイラが呟くように言う。
「12時過ぎた、シンデレラってところかしら?」
 アムロが何かを言おうとした瞬間、
「早く中に入って下さいよお!!」
 二人はハヤトに叱られた。
 それでも車椅子を押してもらいながら、セイラは名残惜しげに街並みを振り返る。
「100万ドルの夜景ね。もっとゆっくり見たかったわ」
 ため息混じりに言った。そんなセイラの耳元で、アムロは囁いた。
「そのうちゆっくり見れますよ。セイラさんさえ望むなら」
233職人になりたい:03/02/13 16:17 ID:???
>228
お任せ下さいとアムロの代わりに言っておきます。
>229
ありがとうございます。
もっともセイラ@Zの一作目があったからこそ、です。感謝。
>230
フォウの扱いが難しいですね・・・
関係複雑化?・・・それはないです。(w

ふう、これでカミーユ帰還に続きます。
234山崎渉:03/02/13 21:53 ID:???

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                                      山発第250号
                                   平成15年2月13日
 2ちゃんねる
 関係者各位
                               山崎渉実行委員会
                                 実行委員長 山崎渉

             【(^^)山崎渉再開のお知らせ(^^)】

  拝啓 余寒の候、毎々格別のご厚情を賜り、まことに有り難うございます。
平素は山崎渉をひとかたならぬご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
  さて、早速ではございますが、先日サービスを終了させていただきました
山崎渉を皆様からのご声援とご要望にお応えして、再びサービスを再開する
運びとなりましたのでお知らせいたします。
  つきましては、関係者の皆様には既に山崎渉の使用をお止めになった
方もいらっしゃると思いますので、この機会に再度ご使用いただけますよう
お願い申し上げます。

  これからも何卒変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。(^^)

                                           敬具
----------------------------------------------------------------
235通常の名無しさんの3倍:03/02/13 23:16 ID:???
ふたり、イイ感じだ〜
とりあえず離ればなれにならずに済んでよかったな・・・
でも、このまますんなりと事は運ばないんでしょうね。
236通常の名無しさんの3倍:03/02/14 01:19 ID:???
ステファニーさんグッジョブ!
いい雰囲気になってますますセイラさんに萌えるぜ。
237職人になりたい:03/02/14 14:19 ID:???
 ぐっすり眠って、気持ちよく起床したアムロは、鏡を見た。
 ニューホンコンでさんざん殴られた目の下は、少し腫れているだけである。
「もう大丈夫かな」
 独り言を言って、着替えて部屋の外に出た。足は自然とセイラの部屋に向かうが、ドアのところで躊躇する。
(まだ寝てるだろうな)
 傷は癒えたか、苦しんではいないか、アムロは心配するが、結局ドアをノックせずに歩き出した。
 ブリッジに向かうエレベーター近くのカミーユの部屋に気づき、今度は迷うことなく叩いてみた。
「よかったら話がしたい、カミーユ!」
 昨夜のフォウという少女について、話をしておきたかったのだ。だがノックしてから、アムロは何について話をしたかったのか、分からないことに気づいた。
 幸いというのか、カミーユは返事をしない。
 実は、疲れきって深い眠りについているのだが、アムロはそれを居留守というカミーユの拒絶と受け取って諦めた。枕をフォウと思って抱きしめて眠っているとは露知らず、後ろを振り向くと、そこにはベルトーチカがいた。
「私の部屋にこない。温かいコーヒーがあるわ」
 最近ベルに冷たく接してしまっていると後悔したが、口から出た言葉は、
「悪いけど、ベルトーチカ」
 だった。
 もう、セイラを裏切り、悲しませることはできないのだ。
「ごめん」
 とだけ言って、エレベーターに乗ろうとすると、ベルトーチカが、
「あなたはクワトロ大尉とは違うのよ。そんな風に戦いにのめり込む人じゃないはずよ!」
 荒々しい口調にボタンを押す手が止まった。
238職人になりたい:03/02/14 14:20 ID:???
>235
ええ、すんなりをご希望でない!!(w
>236
ステファニー様々、です。
239通常の名無しさんの3倍:03/02/14 22:29 ID:???
ベル〜、まだいたのかぁ(w
240通常の名無しさんの3倍:03/02/15 00:27 ID:???
保守
241通常の名無しさんの3倍:03/02/15 08:39 ID:???
カミーユ寝てるなよ。
242職人になりたい:03/02/15 16:01 ID:???
今日は休みます。
243通常の名無しさんの3倍:03/02/16 00:13 ID:???
あげますよん。
244通常の名無しさんの3倍 :03/02/16 08:37 ID:+2woysHM
あげますよん。
245職人になりたい :03/02/16 17:38 ID:???
「え?現実的に戦いを認めて、受け入れ始めている君がそんなことを言うのかい?」
 クワトロ大尉ことシャアに怖いものを感じていたはずのベルトーチカである。アムロの凝視にも怯まず、彼女は続けた。
「あなた、宇宙に戻りたいんでしょう!?」
 自分が宇宙に、と思う。
 何回か経験した戦闘ではあったが、いずれも大気圏内であった。考えてみれば、無重力下の世界はまだまだ怖い。
 だから、
「宇宙空間は、カミーユの可能性を無限に伸ばしてくれる。その結果として、僕によい影響をもたらすとしたら、それをしなければ」
 などと自分に言い聞かす言葉になるのだった。
「利用する訳ね、カミーユを!」
 もうそれには答えない。
 悲しそうに悔しそうに唇を噛むベルトーチカを見ながら、アムロはエレベーターに乗った。

 ブリーフィングルームでハヤトが地図を広げた。ニューホンコンから電送されたもので、衛星から撮影した写真である。
「ルオ商会が手に入れたニューギニアのティターンズの配置図だ」
 見ただけでアムロは、
「まだ建設中だな」
 と言った。
 まだ建物が少なく、剥き出しの状態である。
 ティターンズは、戦力をジャブローから疎開させたはいいが、移転を完了させていないのだろう。もっとも、むしろ宇宙の方に力を入れているという情報があった。
「これなら、我々の戦力だけで充分に叩ける!」
 逸るハヤトに、
「アウドムラで突撃するかい?」
 とジョークを入れる。そこへ、
「遅くなりました」
 車椅子のセイラが入ってきた。
246職人になりたい:03/02/16 17:41 ID:???
>239
ベルを邪険にしないで下さいよ〜(w
>241
カミーユはくたくたなのです。(w
で、夢の中でフォウと・・・(w
247職人になりたい:03/02/17 16:45 ID:???
 アムロが動くより早く、ハヤトが後ろに回り車椅子を押す。
「ありがとう」
「大丈夫ですか、痛くありませんか?」
「ええ、もう大丈夫よ。ハヤト、話を遮って済まないわね」
 クワトロ大尉が抜けた後、アウドムラを指揮するハヤトにとって、アムロとセイラが参謀役なのである。アウドムラには、他に人材がいないのだ。
 補佐をしてもらうにはカミーユは若過ぎ、ベルトーチカにはもっと鍛錬が必要である。アムロとセイラばかりに頼るのも無理はなかった。
「本当に平気なのですか、無理をしないで下さい」
「アムロ、ありがとう」
 視線が絡み、ハヤトはそこに妙に濃密な空気を感じ取った。
 もう少年の頃の、アムロに嫉妬していた自分ではない。一気に三人、まもなく四人に増える子供と家庭をすでに持っているのだ。
 二人きりにしてあげたかったが、事情がそれを許さない。
「で、セイラさん、ニューギニアの基地を叩きます」
「そう」
 言葉少なげな青い瞳が、アムロから地図に移った。黙ってセイラの双眸の動きに見とれていたアムロだったが、やがて図面に集中する。
「私達がニューホンコンから出た話は伝わっているはずよ。手をこまねいて、待っているだけとは考えにくいわ」
「それは・・・そうですが」
 熱い気持ちになっていたのを見透かされたような気がして、ハヤトは言葉に詰まった。
「スードリの追尾は相変らずなんだろ?挟み撃ちに遇う危険は?」
「奴らも充分な補給を受けたとは考えにくい。もう大した戦力はないはずだ」
 アムロとハヤトが議論をする。ふと目を向けると、セイラが自分を凝視していることに気づいた。
248新ストーリー書き:03/02/17 18:13 ID:???
>職なりさん
乙です!
ここのアムロ、少年と青年が入り混じっているように感じます。
甘酸っぱいぃ〜。
249通常の名無しさんの3倍:03/02/17 20:40 ID:???
作戦会議中のキリッとしたセイラさんに萌え〜
250通常の名無しさんの3倍:03/02/17 21:11 ID:7b15SQmA
age
251通常の名無しさんの3倍:03/02/17 23:32 ID:???
リアルで1st見てた頃はハヤト、ウゼ〜と思ってたけど
今ではハヤトの気持ちも分かるな。
それに三人の子供を引き取るなんて自分にゃ真似できません。
252通常の名無しさんの3倍:03/02/18 08:28 ID:???
選択肢ですね。
1、アムロは、朴念仁ぶりを発揮「何ですか?」と答えてセイラの顔が真っ赤
  になりセイラは慌てて視線を逸らす。
2、アムロは、純情ぶり発揮「なな・・・何ですか?」と答えてアムロの顔が
  真っ赤になり視線を逸らしてセイラが微笑む。
253職人になりたい:03/02/18 15:12 ID:???
「カミーユのおかげだな。すごい奴だよ、な、アムロ、そう思うだろう」
「あ・・・ああ、まったくだ」
 ちらと視線を戻してみると、セイラは慌ててハヤトの方を向いた。それが気になって仕方がないのだが、アムロは懸念していたことを切り出した。
「黒くてでかいの・・・あれが出てくるぞ」
「やっぱり、そう思うか?」
 ニューホンコンを紅蓮の炎に包んだ、巨大なガンダム。こちらのビームを弾き、空を滑空する変形モビルスーツがまだスードリに残っており、アウドムラを襲ってくるだろう。
 恐らくパイロットは、カミーユの言っていた少女である。
「厄介ね」
 ブリーフィングルームの電話機が鳴った。
 ハヤトは電話機を取ろうとするセイラを制し、
「ハヤト・コバヤシだ」
 アムロはセイラに視線を送った。
 地図を見ていたセイラが顔を上げ、視線に気づいてやがてにこりと笑った。弾みでアムロも微笑を送る。
 だが言葉が見つからない。何を語り掛けていいのか分からなかった。
「何、アーガマが!分かった」
 叩きつけるように切ったハヤトが、ブリッジからの連絡を伝達する。
「今、ブリッジにルオ商会から通信が入った。アーガマが、この一両日中、衛星軌道上に待機してくれるそうだ」
「アーガマが・・・くるっ」
 ということは、カミーユを打ち上げねばならない、ということだ。
 時計を見たハヤトが、忌々しげに呟いた。
「早すぎるな。我々がニューギニアにつくのは、早くても明日の朝だ」
 そしてティターンズの基地を叩かなければならないのだ。
「間に合わせるんだ。そう何回もチャンスは巡ってこない」
 アムロの強い口調は、ハヤトの不安を吹き飛ばす。それでも慎重派の彼は、思慮深く考えて、アウドムラを最大戦速へと指示を出そうとした時、アナウンスが流れた。
「敵機発見!!モビルスーツ部隊、戦闘配置につけ」
 先にハヤトがブリッジを目指し、きたか、の感慨を込めてアムロは立ち上がる。残されたセイラの方を向いた。
「今度は敵も必死です」
「気をつけてね、アムロ。あなたなら」
「できるわ、ですね」
 微笑みを返し、アムロは車椅子に近づいて屈んだ。唇に触れたいのを堪えつつ、セイラの頬にキスをして、
「アムロ、いきます」
 と言って部屋を出た。頬に指をやるセイラを残して。
254職人になりたい:03/02/18 15:17 ID:???
>248
お疲れです。わざわざどうもありがとうございます。
そちらのハマーン様×ジュドーも甘酸っぱいですよ。
>249
そうでしょ、冷静さと恋の情熱の中で・・・ハァハァ(w
>251
年齢を経るとハヤトの気持ちが分かるような気がします。
ファーストはそうだったかもしれないですけど、Z、ZZではしっかりとしたリーダーになってましたし。
>252
面白い選択ですね。
予想は当たりましたか?
255通常の名無しさんの3倍:03/02/18 23:08 ID:jJFsGdxt
「アムロ、いきます。」
セイラの耳元で静かに告げ、部屋を出て行くアムロ・・・。

流れた時間を感じさせて、格好いいですね。
256通常の名無しさんの3倍:03/02/18 23:16 ID:???
セイラさんとアムロ、いい雰囲気だー。
このまま順調にいくのかな…ドキドキ
257通常の名無しさんの3倍:03/02/19 01:37 ID:???
選択肢はずしたぁぁぁ残念
258通常の名無しさんの3倍:03/02/19 08:12 ID:???
頑張れアムロage
259職人になりたい:03/02/19 18:19 ID:???
今日は休みです。
260通常の名無しさんの3倍:03/02/20 00:58 ID:???
この設定で逆シャアをやるとアムロ浮気してんのか?ふと思ってしました。
261通常の名無しさんの3倍:03/02/20 07:01 ID:2d1fyd9n
あげ
262職人になりたい:03/02/20 16:37 ID:???
休みます。ごめんなさい。
263通常の名無しさんの3倍:03/02/20 23:26 ID:9ApRJ4QE
a
264通常の名無しさんの3倍:03/02/20 23:27 ID:u8IBiibm
まさかこうなってしまうとは・・・。^^;
でもなんとかとはさみは使いようで特に3つ目あたりの情報は役に立った。

http://it.sakura.ne.jp/~www/www/ranklink.cgi?id=fdeai
265通常の名無しさんの3倍:03/02/21 02:44 ID:???
職なりさん、ゆっくりと構想を練ってください。
266職人になりたい :03/02/21 15:23 ID:???
 アムロのリック・ディアスが、ドダイ改の上に乗って出撃準備が整った頃、珍しくハヤトが出撃管制の連絡をおこなった。
「敵は例の黒いモビルスーツ。ハイザックも五機ほどいるぞ」
「了解した。後続を頼む」
 カミーユがどうなったか、気に掛かるアムロである。
「アムロ、ニューギニアが控えているんだ。無茶はするなよ」
 それにしても黒くて巨大なモビルスーツ。あれが要注意だろうと思う。
「分かっている。アムロ、リックディアス出る」
 ドダイ改は、蒼穹に白い尾を引いて出撃した。すぐにハイザックの編隊を視認し、戦闘態勢に入った。
「これ以上、追撃させるものか」
 北米での追跡行に始まって、西海岸地域はおろか、遠く極東のニューホンコン、更には赤道真近の太平洋に至るまで、スードリは執拗であった。
 補給を受けた可能性はあるが、クワトロ、アムロ、カミーユの三人が大打撃を与えたことによって、大した戦力はないはずである。
 黒い巨大なガンダムを除いて、ではあるが。
(セイラさんのいるアウドムラにいかせはしない!)
 決意の射撃はまず一機目のハイザックに命中し、海面へ落下させる。不意打ちにも等しい攻撃を受けたスードリのモビルスーツは、隊列を乱していった。
 練度が低いのだ。だから、いきなりのアムロの攻撃に慌てるのである。
 その中で一際大きいサイコガンダムだけは、違う動きを見せた。行く手を遮るリック・ディアスに動じることなく、まるで無視するように、アムロを突破しようと試みた。
「アウドムラに取りつこうというのか!?・・・うわ!!」
 サイコガンダムを追撃しようとするアムロを、ハイザックの至近弾の爆発の衝撃が襲う。カミーユに後ろにも目をつけろ、と注意したのにこれである。
 それでも姿勢を崩しながら、アムロの常人離れした能力は、アウドムラに一直線に向うサイコガンダムの背後にビームを浴びせることとなった。
 瞬間、人型に変形したサイコガンダムの放つビームが、アウドムラの機体をかすめた。
「は、外れてくれた・・・」
 安堵する間もなく、今度はハイザックの攻撃を避けねばならない。それが油断となった。
 ガン、という激しいショックに、アムロは身体を揺らした。
 攻撃を邪魔されたことに怒ったサイコガンダムが急遽反転し、後ろからリック・ディアスを両手で掴んだのである。
267職人になりたい:03/02/21 15:26 ID:???
>255
でもセイラさんの前では、まだ少年なのです。(w
>256
自分も展開が分かりません。ドキドキ
>257
残念でした。
>258
頑張りましょう!
>260
そこまでは思いもつきません。(w
>261
ありがとうです。
>265
すいません。
体調悪かったんじゃなくて、お出かけしたからです。
268通常の名無しさんの3倍:03/02/22 00:35 ID:???
カミーユは、どうした?
269通常の名無しさんの3倍:03/02/22 09:50 ID:F1ptrS6t
age
270職人になりたい:03/02/22 18:11 ID:???
「う!」
 最大出力でサイコガンダムを振り放そうとするが、無駄であった。力も大きさも違いすぎた。背後からビームを撃たないのが不思議だったが、アムロは潰されるかもしれないという別の恐怖と戦わねばならなかった。
「ええい、ダメか!」
 バーニアの噴出も効かず、ミシミシと機体が悲鳴を上げた。サイコガンダムは、あくまでリック・ディアスを捻り潰すつもりなのだ。
「くそ、くそっ、あ、カミーユ!」
 視界に迫るMK2の機影が近づいた途端、後ろのサイコガンダムの縛めが外れた。
 その時、アムロの意識に、
(痛い、頭が・・・痛い!!)
 女の声の幻聴が聞こえたような気がした。それは嘆きと絶望の悲鳴にも思えた。
「何だ、この感覚は!?」
 リック・ディアスを離したサイコガンダムは硬直したかと思うと、急に落下を始めた。
「急にどうしたというんだ!?」
 目前のMK2も落下を開始する。サイコガンダムを追い掛けていく姿から、アムロの脳裏にフォウという少女の名前が浮かんだ。
「フォウという少女なのか?カミーユ・・・ええい、アウドムラは?」
 アムロは、あっという間にハイザックの残りを片づけていった。もはや、スードリのモビルスーツ隊は敵ではなく、乗っていたベースジャバーから次々と叩き落されていった。
 海面に落ちてしまえば、水中用ではないハイザックは無力化する。無駄な殺戮を嫌った結果ではあるが、効果的である。
「アムロ、アーガマがくる!」
 ハヤトからの連絡が入ると、
「アーガマがきてもシャトルがない!」
 唇を噛んだアムロは、大声で叫んでいた。
 ニューギニアに到着してもいないのに、今のタイミングは悪すぎた。カミーユを送り出す手立てがないのだ。
「もう少し待ってもらうか?」
 気の毒そうな声のハヤトだったが、できる保証はない。
 アーガマは、恐らく単独で周回軌道に入っているはずなのだ。宇宙から襲われたら、ひとたまりもなく、それこそティターンズの思う壺である。
 エゥーゴの旗艦としての象徴でもあるアーガマを、そうそう危険の中に置いておくことはできなかった。
271職人になりたい:03/02/22 18:13 ID:???
>268
やっときました。
>269
どうも。
272通常の名無しさんの3倍:03/02/22 22:51 ID:???
このシーンの頃のアムロの復活していく過程って
みていてなんだかワクワクしたよね。
きっとセイラさんも惚れ直すだろう・・・。
273通常の名無しさんの3倍:03/02/23 00:35 ID:???
アムロ何とかしろぉ〜ついでにフォウを助けてぇ〜
274通常の名無しさんの3倍:03/02/23 01:38 ID:qyxL/bso
age
275通常の名無しさんの3倍:03/02/23 03:11 ID:???
アムロのティムポって臭そうだし、セイラのマンコも臭そう。
276通常の名無しさんの3倍:03/02/23 11:17 ID:???
>>275
そんな時間にあちこちのスレで・・・ご苦労様。
277職人になりたい:03/02/23 19:01 ID:???
「こんなチャンス、みすみす!」
 シャトルさえあれば、カミーユを送り出すことができるのに、ニューギニアはまだ遠かった。
「アムロ大尉!」
 急浮上したMK2が接近してきた。
「あの黒いの、どうしたんだ?」
「分かりません・・・でもパイロットは・・・」
 歯切れの悪さがすべてを物語っている。
 アムロも胸が痛くなる思いを感じながら、
「フォウという娘か?」
 返事はなく、ただカミーユのため息が聞こえた。無言の肯定であった。
 見渡せばハイザックの編隊は壊滅していた。ほとんどアムロとカミーユによるもので、アウドムラに近づけた敵はない。
「ん・・・?」
 スードリの深緑の機体がまっすぐ飛んでいる。サイコガンダム以外のモビルスーツ部隊を喪失してしまい、もう戦力はないというのに、あの突出は何だ?
 サイコガンダムのことを忘れたアムロは、嫌な予感に襲われた。
「スードリが直進する・・・何をするつもりだ?ま、まさか!」
「大尉!!」
「カミーユ、議論は後、後だ、あいつは特攻するつもりだ!」
 アムロの考えは正しかった。
 ほとんどのクルーを退避させたベン・ウッダーは、自分に従うという部下とともに、感涙に打ち震える間もなく、アウドムラへの体当たりを敢行しようとしていた。
 搭載していたモビルスーツを失い、クルーを逃がしたスードリは、巨体に似合わず身軽になっている。
 反対にニューホンコンで充分な補給を受けたアウドムラは、足が鈍重になっていた。ハヤトも敵の意図に気づいて、回避運動を図るものの、どうにも遅かった。
「全砲門、ネモ隊!!スードリを撃て!!・・・もっと早く動けないのか!」
 キャプテンシートのハヤトが怒鳴る。
「あ、セイラさん、下がっていて」
 視界に入ったセイラが車椅子で前に進む。
 青い瞳が、懸命にリック・ディアスを見つけようとしているのが分かっていたから、ハヤトは車椅子の車輪を床に固定してやった。
278職人になりたい:03/02/23 19:04 ID:???
>272
そうですね。
逆にアムロが冷静すぎて、悲しかった。(w
もっと子供っぽいところが欲しかったです。
>273
今、頭の中でフォウをどうするか、ブンブン考えてます。(w
>275
・・・きっといい匂いがしますよ。(w
>276
いい人なんでしょうね、深夜からずっと。
279通常の名無しさんの3倍:03/02/23 23:44 ID:???
セイラさんが、必死に探している、アムロの幸せ者ぉ〜
280通常の名無しさんの3倍:03/02/23 23:44 ID:VVT9jtKE
保守
281通常の名無しさんの3倍:03/02/24 01:21 ID:???
宇宙に上がれるのかぁ
282職人になりたい:03/02/24 15:32 ID:???
「ありがとう、ハヤト・・・大丈夫なの?」
「今、必死に戦ってるところです・・・撃て、スードリを寄せつけるなっ!!」
 気合の裂帛でクルーを叱咤するものの、間合いは近くなるばかりだった。
 不思議とセイラは恐れは感じなかった。
 それどころか、凶々しくも黒い、巨大なガンダムに押され気味だったアムロが心配で仕方がない。しかし、フォウの駆るサイコガンダムからは、もはや悪しき波動などは感じられなかった。
 カミーユ達が無力化させたのかもしれないが、それよりリック・ディアスの安否の方が気になるのだった。
 アウドムラの砲撃、守るネモ隊の攻撃、それぞれが、一斉に突き刺さるものの、巨鯨のようなスードリは依然としてコースを変えない。
 前よりもスピードを上げて向ってる姿に、セイラはふと「死」を感じてさえいた。ただ、絶望が比較的非現実的であったのは、どこかにアムロの活躍と無事を望んでいたからである。
 と、雲の中から、例の黒いガンダムの巨体が現れた。
 撃ちまくってスードリの軌道修正を図っていたアムロは、目を丸くさせた。サイコガンダムの登場は予想外であった。
 このままアウドムラの破壊に荷担するかと思いきや、サイコガンダムは更に思わぬ行動を取った。突然変形し直方体のモビルアーマー形態になって、真横からスードリに突っ込んだのである。つまり、突き刺さった形で着艦したのだ。
 当然、スードリは速度を落とすことになった。
 黒いガンダムの意図を測りかねて、リック・ディアスとMK2は、スードリに近づいた。その時、アムロの脳裏に、稲妻が走った。
 稲妻は、かつて宇宙でララァと交したものと似ていた。
「何だ?カミーユ、聞いたか?」
 カミーユからは返事がない。しかし、稲妻は依然としてアムロに届くのだった。
「スードリのブースターで宇宙へ帰れ、そう言っている」
 幻聴ではない。空耳ではないのだ。
 同様に、アウドムラのブリッジにいるセイラにも、そのメッセージは聞こえていた。
283職人になりたい:03/02/24 15:33 ID:???
>279
アムロに嫉妬したりして。(w
>280
どうも。
>281
ど、どうなんでしょう!
284通常の名無しさんの3倍:03/02/24 19:25 ID:???
NTなセイラさん萌え!
285通常の名無しさんの3倍:03/02/24 21:00 ID:k60kGeCG
あげるよ
286通常の名無しさんの3倍:03/02/24 21:11 ID:???
私もひっそりSS書いていますが、ここの職なりさんは、ほぼ毎日書いていて本当に凄いと思います。
並大抵の苦労じゃない、と思います。無理せずに頑張ってください。
アムロとセイラ・・どうなるのか楽しみにしています。それでは・・
287通常の名無しさんの3倍:03/02/25 01:03 ID:???
近藤さんが描いていた「アウトサイドストーリーZ」だったか
あれは、アムロとシャアがセイラさんを助ける話はどうなったのかなと
思い出しました。
288通常の名無しさんの3倍:03/02/25 03:05 ID:???
職なりさんも一日に5、6回はオシッコをする。
289通常の名無しさんの3倍:03/02/25 03:06 ID:???
セイラさん=金髪スカトロ木馬アイドル
290職人になりたい:03/02/25 14:35 ID:???
「宇宙へ帰れ?・・・あの黒いガンダムから?」
「え、セイラさん、今なんて?」
 指揮を取っていたハヤトは、呟くセイラに問う。彼には聞こえないのだ。
「聞こえないの、ハヤト?今の声が?」
「声?・・・いえ、聞こえません・・・弾幕張れよ!」
 セイラはハヤトにやっていた視線を戻した。
 胸が痛い。気分が悪い。回避運動に酔っているのではない。フォウの発するメッセージが、セイラにも響き、その訴えは頭痛をも起こすのだ。
 一方、アムロは更にフォウからの「声」を聞いていた。
「カミーユ、スードリのブースターを利用して宇宙へ脱出しろ!援護するっ」
「フォウ?・・・大尉には分かるのか?」
 半信半疑のカミーユの操縦桿を握る手が白くなった。
 フォウの声が、アムロに聞こえ、自分には満足に聞こえないということに疑問を持っている。
「今の声が、カミーユの言っていた敵の声ならば、彼女は命をかけて、カミーユを脱出させようとしている!!」
「フォウ・・・」
「・・・人の善意を無視するヤツは、一生苦しむぞ、カミーユ!」
 アムロの叱咤、それは過去の傷から得た教訓であり、カミーユはようやくその気になった。
「はい、大尉」
 スードリの翼の部分に、大気圏突破も可能なブースターが装着してあった。ドダイ改を捨てて、MK2は移動していく。
「ハヤト!!カミーユが出る!!アーガマに連絡を!!」
 聞こえてきたアムロの声に、ブリッジのハヤトは安堵し、クルーに指示を出した。
「よし、アーガマに連絡急げ!!」
 安心するものの、セイラは胃が痛くなった。
 悲痛なフォウの叫び、カミーユを無事送り出してあげたいという思い、そしてアムロに・・・
 そのアムロ自身は、スードリの至近距離からの砲撃を食らっていた。
「うおっ!?」
 死ぬ気のベン・ウッダーの攻撃は強烈で、リック・ディアスのメインカメラが吹き飛ばされたが、構わず、ライフルの銃床をスードリのブリッジに叩き込んだ。
「邪魔はさせない、出ろ、カミーユ!!」
 ブリッジを潰されたスードリの攻撃は止んだ。
291職人になりたい:03/02/25 14:40 ID:???
>284
ニュータイプのなりそこないは本人談ですが。(w
>285
どうも。
>286
自分もひっそりと書いてます。(w
ありがとうございます。毎日はとても無理で、お休み頂きながら、です。
>287
わあ、読んだことないです。
セイラさんを救出?今でも読めますか?
>288
人並みにはしますよ。
>289
金髪木馬アイドルにだけ同意します。(w
292通常の名無しさんの3倍:03/02/25 22:05 ID:TItTKWn8
カミーユが宇宙に上がった後の話も期待してます。
ニューギニア攻略か??
293通常の名無しさんの3倍:03/02/26 01:37 ID:???
職なりさん
電撃コミックから出ています。後題名間違えましたスマソです。
「サイドストーリーオブガンダムZ」でした近藤和久著です。
未完なんですよねこれ描いてくれと嬉しいですが・・・

処でリックディアスってコックピット頭部じゃなかったですか?
メインカメラ損傷ってアムロ大丈夫か?
294通常の名無しさんの3倍:03/02/26 04:05 ID:???
乙!ガンダムエースの販売部数が30万分を突破!
295職人になりたい:03/02/26 18:17 ID:???
 翼のブースターにしがみつくMK2を見て、
「発進できるな?アーガマが拾ってくれると信じるんだ!!」
 発進制御は、フォウという少女がやってくれてると、何故か分かっていた。最後の力で、やってくれるに違いないと。
 ブースターが点火した。
 スードリが失速しようとする中、アムロは絶叫した。
「カミーユ!!カミーユ、いけえ!!」
 シャアの顔がよぎった。彼は、青い冷ややかな瞳でアムロを見ていた。
(アムロ、君には失望した。カミーユも送り出すこともできないのか?それでは、妹を任すことはできんな)
「いくんだ、いって、くれっ!!」
 突然、ブースターが切り離され、点火したかと思うと、すぐに矢のように飛び出した。ぐんぐん速度が上がり、蒼天を切り裂いていく。
「いってくれたか・・・おっと」
 スードリが高度を下げ海面に向かっていくのを機に、アムロは脱出した。カミーユが空に上がっていくのが見えた。
 アムロは、中のカミーユが泣いているのを知らない。号泣しているのを知らない。

 炎の玉と化したスードリが着水する頃、アムロはアウドムラに戻っていた。
 出迎えのハヤトが、
「アーガマが無事カミーユを拾ったそうだ」
「そうか」
「リック・ディアス・・・やられたな」
「ああ、クワトロ大尉に合わす顔がないよ」
 カメラを破壊されたアムロは、ため息を吐く。ニューギニア攻略には間に合うだろうか。
「メカニックにやらせるよ、突貫作業でな。アムロは、少し休んだ方がいい。ネモもあることだし、安心して」
 ネモでは安心できないとは言わず、アムロはうなづいた。
 部屋の前で待っていたベルトーチカが、無言でフルーツのバスケットを差し出した。オレンジを取ったアムロは、一口かじり、
「休ませてもらうよ」
 ベルトーチカは笑った。悲しい笑いだと思った瞬間、彼女はアムロの頬にキスをした。
 思わず頬に手をやると、またベルトーチカは笑って走り出していった。
「ベル・・・」
 伸ばした手に気づいて、首を振る。今更、ベルトーチカに情けを掛けて、どうしようというのだ。
 想いは、セイラに捧げたのではなかったのか。
296職人になりたい:03/02/26 18:21 ID:???
>292
一応、ダカールまでは構想があります。長いね、こりゃ。(w
>293
あ、そうですか。探して読んできますけど・・・あの人のセイラさん?
不安です。(w
リック・ディアスの頭でしたね。失敗。(w
>294
30万部突破ですか〜すごいな。新たなファンも増えそうですね。
297通常の名無しさんの3倍:03/02/26 21:31 ID:???
age
298通常の名無しさんの3倍:03/02/27 01:29 ID:???
ベルがかわいそうでつ。
299通常の名無しさんの3倍:03/02/27 01:38 ID:???
ベルなんてサッサと振られろよ。
300通常の名無しさんの3倍:03/02/27 06:19 ID:???
301通常の名無しさんの3倍:03/02/27 20:16 ID:???
職なりさんは休みですか?
302通常の名無しさんの3倍:03/02/27 20:26 ID:???
職なりさんって、いろんなスレに顔だしてんのね・・・・。









・・・・・・フゥ(ため息
303通常の名無しさんの3倍:03/02/27 23:08 ID:???
今日は、ガス抜きですか?
304通常の名無しさんの3倍:03/02/28 00:35 ID:???
職なりさんのHPみてきた。
規制に引っ掛かってカキコできないらしい。
休みの告知もできないと嘆いておいでだ。
305通常の名無しさんの3倍:03/02/28 02:46 ID:???
27日からZガンダムアニマックスで放送開始です。
306職人になりたい:03/02/28 19:58 ID:???
 今ここで優しい言葉を口にしても、それは嘘になってしまうだけだ。
「ベル・・・済まない」
 捨て切れないアムロの優しさである。

「アムロ、寝たの?」
 セイラの心細げな声に目覚めたアムロは、がばっと跳ね起きた。
 急いで髪を直し、ドアの外に向って、
「あ、はい。いえ、起きてます」
「カミーユは無事いけたのね」
 ドアを開けると、車椅子のセイラが、アムロを見上げていた。
 どうして、そんなに切ない眼差しなのかと問いたくなったが、アムロは明るく、
「ええ。アーガマに・・・ブライト艦長のところへいけたようですよ」
「そう」
「後は、ニューギニアを落とすことを考えなくては」
 カミーユを欠いたアウドムラを引っ張っていかなくてはならない、と思う。
「そうね・・・疲れたでしょう?」
 セイラの顔が優しくなった。抱きしめたくなる衝動を堪えて、アムロは首を振った。
「いいえ、大丈夫です。ハヤトや、宇宙にいるクワトロ大尉やカツに、もう笑われたくありませんから」
 クワトロ大尉の名前のところでセイラは曇った顔になったものの、すぐに元に戻った。
「紅茶でもいれましょうか?」
「え?ケガしてるのに、いいです」
「いいの。動かさないと、身体に悪いから」
「あ、すいません」
 お湯を沸かす間、アムロはじっとセイラの後姿を見ていた。
 切り揃えられた髪から見え隠れする白い項。少し痩せた感じがする背中。部屋にかすかに漂う淡い匂い。車椅子さえなければ、今にも駆け寄って抱きしめたくなるなるくらいだ。
「どうぞ。インスタントで悪いわね」
「おいしいですよ」
 セイラさんがいれてくれたものなら、という調子のいい言葉は続かない。居心地のいいような、それでいてどこかくすぐったい、やっぱり居心地が悪いような雰囲気に、アムロは沈黙した。
 何を話していいか分からなくて、組んでいた指から視線を外して、アムロはセイラを見た。同時に縁の欠けたティーカップから目を上げたテーブルの向こうの彼女と、視線が合った。
 セイラが笑った。穏やかな微笑につられて、アムロも笑った。
(何かいいな、この雰囲気)
307職人になりたい:03/02/28 20:02 ID:???
>297
どうも。
>298
すいません。
>299
ええ、そ、そんなっ!(w
>301
昨日は書けませんでした。
>302
何か気を悪くさせるようなことを書きましたでしょうか?
>303
(w
>304
ご迷惑をお掛けしました。
>305
いいなあ、アニマックス。
308通常の名無しさんの3倍:03/02/28 22:30 ID:???
age
309通常の名無しさんの3倍:03/03/01 00:40 ID:???
職なりさん、乙です。
何かいいな、この雰囲気・・・
羨ましいぞアムロ!
310通常の名無しさんの3倍:03/03/01 01:22 ID:???
そこだ押し倒せアムロいや抱きしめろぉ〜
311通常の名無しさんの3倍:03/03/01 04:42 ID:???
ガンダムが最初に放送された局は、
なんと日本の僻地、東海地方の名古屋テレビ!

戦国時代の天下人も全員名古屋人!

みんな名古屋人に感謝するガヤ!
312職人になりたい:03/03/01 16:38 ID:???
 戦いの中ではあったが、こんな小さな安らぎが、気の張っていたアムロを癒していく。
「カミーユ君は」
「はい?」
「カミーユ君は、フォウって娘を吹っ切れたのかしら?」
 アムロはセイラを見つめ、首を振った。
「それは無理です。カミーユにも時間が必要です」
「アムロみたいに?」
 小首を傾げるセイラに、アムロは苦い笑いをする他ない。
「俺よりは立ち直るのが早いでしょう、きっと。彼はそういう男だし」
 それは、痛みを経験したアムロ自身がよく知っていることだ。
 ララァのことは忘れたい、しかし忘れられない。本当は忘れたくないのかもしれない。そして一生、この痛みと戦っていかなくてはならないのだ。
 カミーユは自分と同じだろうか、いや違うと信じたい。しかし、フォウのことを忘れることは、できはしまい。
 アムロにとってのララァのように、フォウは、カミーユの胸の奥に生きていくのだろう。ならば、アーガマにいるというガールフレンドが、彼を癒してくれると思いたい。
 男のエゴと思われても仕方がないけれども。
 そして今、自分には、セイラ・マスがいる。
「フラウがね」
「え?」
「ほら忘れたの?ヘリで出発する時、フラウが私に言ったこと」
「あ!」
 そうだ、その時、聞けなかったフラウがセイラに告げた言葉。格納庫で追いつめたものの、ベルトーチカが出てきて聞けなかった言葉。
「思い出した?」
「ええ」
 と言うものの、セイラが今明かしてくれるのだろうか。
「あの時ね、フラウはね」
「はい」
 紅茶を飲んでから、セイラはまた笑った。
「やめたわ。やっぱり言わない」
「え〜そんなぁ」
313職人になりたい:03/03/01 16:40 ID:???
>308
どうも。
>309
いいですよね、こんな感じの二人。(w
>310
!!
ニュータイプ登場!
>311
へえへえ、いつも感謝してみえます。
シードも名古屋テレビだったらよかったのに。(w
314通常の名無しさんの3倍:03/03/01 21:19 ID:???
名古屋挙げ
315通常の名無しさんの3倍:03/03/02 08:29 ID:???
名古屋撃ち、50円ゲーム喫茶、スタクラ、ポッピング、ドンジャラ、
ビーズ、おはじき、ゴールドライタン、16連射、ジム最強、迷宮組曲

それでもオカマかーーーー!!!!
この軟弱者っ!
316通常の名無しさんの3倍:03/03/02 10:18 ID:???
ラブラブな二人に萌え
317職人になりたい:03/03/02 16:57 ID:???
 アムロの抗議にセイラは微笑むばかりだったが、やがてティーカップを置いて真剣な顔になった。
「冗談よ。フラウはね」
 緊張するアムロは胃が痛くなった。まだリック・ディアスに乗っている方がましである。
 更にしばらくの沈黙の後、
「アムロのことをお願いしますって。私のアムロを、セイラさん、よろしくって」
「・・・フラウがそんなことを」
「ええ。お腹が大きいのにそんなことを言うのよ、あの娘ったら」
「・・・」
 気になるのはセイラの気持ちだった。
 言葉を切り出せないアムロは、セイラをただ見つめるだけだった。
「・・・私ね」
 セイラは慎重に言葉を選ぼうとしていた。
「最初、アムロに言われた時、戸惑ってしまったの。困ったでしょ」
「そんなことは・・・ないです。俺の方が突然すぎたかもしれませんし」
「今はね、はっきり言える」
「セイラさん?」
「小さい時、私は兄の背中ばかり追い掛けてきたわ。それで行方不明になった兄を探すために、サイド7へいったら、ホワイトベースに乗ることになって・・・」
 そこから先のことは、アムロも共有することになる。
「探している兄はずっと私の前にいて、ホワイトベースとガンダムを追跡するなんて不思議な運命というか」
「・・・そうですね」
 あの時の必死な思い出は、忘れることができようもない。
「サイド7で、ジャブローで、テキサスで兄とは会って、ア・バオア・クーで・・・兄さんは最後に私にこう言ったのよ・・・いい女になれって・・・アムロが待っているって」
 言葉が途切れるのと同時に、美しい頬を涙が濡らしていく。
「ケネディで七年振りに会った兄さんは、相変らず私を子供扱いしてね、おかしいのよ」
 笑ったつもりのセイラだったが、涙があふれるばかりである。
「ブラザーコンプレックスから、いい加減卒業しないといけないわね」
318職人になりたい:03/03/02 16:58 ID:???
>314
どうも。
>315
???
>316
さあ、とうとうきましたよ、次回にご期待です。(w
319通常の名無しさんの3倍:03/03/02 17:27 ID:???
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!

アムロ、心臓バクバクしているんだろうな。
セイラさんも頑張れー!
320通常の名無しさんの3倍:03/03/03 00:05 ID:???
age
321通常の名無しさんの3倍:03/03/03 01:14 ID:???
マジでこの設定でZガンダムリニューアルしてくなないかな。
職なりさん
二人ラブラブに熱っですよ。
322通常の名無しさんの3倍:03/03/03 09:29 ID:???
セイラ役の声優さん、2月28日に死亡してたらしい…
何気にショック
323通常の名無しさんの3倍:03/03/03 13:29 ID:???
井上さんの声が好きでした
ご冥福をお祈りします
324通常の名無しさんの3倍:03/03/03 14:18 ID:???
どうもガセ情報だったみたいです
 アムロは無言で立ち上がり、車椅子の近くに寄った。美しい人の手を取ると、セイラは顔を彼の手に預けて、
「アムロ、あなたが好きよ」
「セイラさん・・・」
「うまく言えないわ、これ以上」
「いいんです、いいんです」
 屈んで身体を抱きしめると、濡れた頬を涙が流れていった。その涙が、セイラの想いを伝えていると思った。だから髪を撫で、頬にくちづけし、愛しい人を守りたいと強く願う。
「私、いやな女よ。それでもいいの?」
「俺が好きなのはセイラさん全部です」
 それを聞いたセイラが目を閉じた。
「死なないで、アムロ」
 もう二度と悲しい思いはさせないとアムロは強く心の中で誓い、唇を重ねた。二人の激しいキスは、車椅子からセイラを離れさせていく。
 床での抱擁、接吻、また抱擁。
 キスは長く続き、二人ともそれに夢中になっていた。
 ようやくアムロが口を離すと、頬を赤く染めたセイラが一言、こう言った。
「お願いだから、明かりを消して」
 と。
 アムロは震える手でスイッチを消した。後は炎のような吐息を漏らす、華奢な身体を抱きしめるだけである。
今、涙目になってます。
ウソだろうか。ウソだとしても、余りにもたちが悪いジョークです。
本当だったら・・・今日はここまでです。すいません。
ttp://www18.tok2.com/home/mouse9/diary/030302.htm

本当かな・・・ウソだよね、ウソって言って下さいよ。
もう今日はダメです。壊れてしまいそうです・・・
ttp://www2s.biglobe.ne.jp/~ponta/di.htm

>鈴置さんもおとといの夜、戸田恵子さんから電話があって知ったそうです。
>ガンだったらしいですが、残念なことです

もう目の前が・・・涙で曇っております・・・
329通常の名無しさんの3倍:03/03/03 16:10 ID:???
今知りました。セイラさ〜ん。・゚・(ノД`)・゚・。
330通常の名無しさんの3倍:03/03/03 16:16 ID:???
本当なのか・・・。
ほかの板も見てきたけど。

「それでも男ですか!軟弱もの!!」

うそだといってくれぇぇぇ
うぅ・・・。。
331通常の名無しさんの3倍:03/03/03 16:55 ID:???
431 名前:Z武シリーズ大好き[] 投稿日:03/03/03 16:49 ID:ZbamLDlO
確認取りました。事実でした。
鈴置さんの事務所に電話をして事実かどうか確認したところ
「マスコミ発表はされておりませんし、ご家族のこともありますので
これ以上のことは申し上げられませんが、当社には訃報が入って
きております」
との事です。
電話に出て、丁寧に応対していただいた女性の方、ご迷惑を
おかけいたしました。すいませんでした。

    。。  
   。     。 +   ヽヽ
゜ 。・ 。 +゜  。・゚ (;゚`Дフ。ウワァァァン
            ノ( /
              / >

本当かよ・・・
332通常の名無しさんの3倍:03/03/03 19:31 ID:???
ガセでしょそうでしょう
333通常の名無しさんの3倍:03/03/04 00:20 ID:???
せっかくアムロ×セイラのとてもいいラブシーンですが
なんだか井上遙さんの事で・・・・・ハァ〜深いため息だけです。
334通常の名無しさんの3倍:03/03/04 00:36 ID:???
涙のセイラたんアゲ
335通常の悲しみの3倍:03/03/04 00:42 ID:???
悲しいのでAge
336通常の名無しさんの3倍:03/03/04 00:44 ID:???
「アムロ!良い!」
「はい!」
「どう!調子は!」
「良好ですけど、動きが速くなった分はメカに負担が掛かります。その辺のバ
 ランスの取り方が難しいですね」
「大丈夫よ!アムロなら、その辺は自信を持って!」
「そうですか?」
「そうよ!アムロはニュータイプですもの!」
「あはっ!タイプからいったら古いタイプの人間らしいけど」
「うっふ!そうね、おセンチでちっともトンで無いものね!アムロって!」
「あっ!そう正面きって言われると、良い気分のものじゃありませんね」
337通常の名無しさんの3倍:03/03/04 00:47 ID:???
1st最終回の、セイラさんの全セリフ

・「皆は、はっ!兄さん」
Gファイターで不時着時に、兄であるシャアの存在を精神感応して。
・「あの向こう」
アムロとシャアの決闘の現場に向いながら。

・「止めなさいアムロ!止めなさい兄さん!」
・「二人が戦う事なんて無いのよ!戦争だからって二人が戦う事は」
アムロとシャアの決闘を、必死になって止めようとして。

・「はっ!あれ」
アムロとシャアの、ララァに対する精神感応に反応して。
・「やめて!二人が」
なおも決闘を続けるアムロとシャアに対して。
338通常の名無しさんの3倍:03/03/04 00:47 ID:UWKmiIwy
・「アムロ!大丈夫」
爆風で飛ばされたアムロを気遣って。
・「兄さん止めて下さい。アムロに恨みがある訳では無いでしょう」
・「兄さんの敵は、ザビ家では無かったの」
なおもアムロを殺そうとするシャアに対して。

・「兄さん!なんて事を」
アムロに対して「同志」になれと言ったシャアに対して。
・「兄さん!額の傷は?」
シャアの傷を気遣って。
339通常の名無しさんの3倍:03/03/04 00:49 ID:UWKmiIwy
・「兄さんはどうするのです。兄さん」
シャアに、ここから脱出する様に言われて。
・「アムロが?」
シャアに「アムロ君が呼んでいる」と言われて。

・「皆の所へなんて行けない。行ったって、生き延びたって兄さんが」
兄との離別のショックから、生きる意思を失って、死さえも望む状態に。
・「アムロ!アムロなの!でも、ここがどこだか分らないのよ」
アムロとの精神感応によって、再び生きる意思を取り戻した状態に。

・「ここは、真っ直ぐ。500メートル行って」
アムロとの精神感応を復唱して。
・「あっ、ホワイトベース。カイ!」
ホワイトベースの脱出用ランチに、カイによってひっぱり上げられて。
340通常の名無しさんの3倍:03/03/04 00:50 ID:???
・「じゃあ、このランチにアムロは居ないの?ブライト!」
ブライトに、アムロの不在を聞かされて。
・「でもどうやって、分らないわ?」
ブライトに、アムロの事を捜すように言われて。

・「私がホワイトベースに辿り着くまではあれ程、アムロ!」
アムロとの精神感応によって、脱出用ランチに辿り着けた事を思い。また
アムロの事を心配して眼を潤ませながら。
・「人が、そんなに便利になれる訳ない」
アムロの事を心配して涙を流しながら。

・「アムロ!」
カツ・レツ・キッカの反応を見てアムロの名を。
・「あっ!あっ!あ〜」
アムロの乗るコアファイターの姿を確認して、殆ど言葉に成らず涙を流し
ながらも笑顔へと変わって。
341通常の名無しさんの3倍:03/03/04 01:11 ID:???
古谷徹氏のHPで決定的なソースが出たようで…
342通常の名無しさんの3倍:03/03/04 02:16 ID:9TUPiGBe
セイラのエロ画像ってない?
343通常の名無しさんの3倍:03/03/04 12:39 ID:???
角煮逝けよ
 夢のような時間は、一瞬で終わる。傍らの、シーツから覗く輝くような美しい金髪を撫でて、
「足、痛くなかったですか?」
 と尋ねると、
「ちょっと・・・まだ痛いわね」
 セイラの笑顔がきれいだと思った。だから再び唇を吸い、甘い吐息と悩ましいさえずりを聞きたくなってしまう。
「あっ・・・アムロ」
「痛いですか?」
「ち、違うの・・・そのあんまりここにいると、ハヤトが心配すると思って」
 どこまでいっても、不器用な二人であった。
 再び愛の確認の行為に耽ってみたくなったが、アムロは潔く諦め、身体を起こしたセイラの着替えを手伝ってやった。
「明日は、ニューギニアでしょ?」
「ええ、あ、ドアを開けます」
 車椅子を外に送り出し、二人はセイラの部屋に向う。
 しつこく、一緒にいたいとは思わない。ここは戦場であり、また他のクルーの目もある。
「無理しないでね」
「分かってます・・・でも、俺は兄さんの代りにはなれませんよ」
 拗ねたようなアムロの顔が、セイラには愛しく思えた。
「そんなの分かっているわ」
 車椅子の取っ手を押すアムロの手に、セイラは触れた。
 一時の暖かみ、失いたくない温もり。
 あっという間にセイラの部屋の前に到着してしまった二人は、いつまでも名残惜しく、なかなか別れることができなかった。
「もういきなさい、アムロ」
「・・・はい」
「お休み」
「セイラさん、お休みなさい」
 最後にキス。先程と違って、穏やかなキス。それでも二人は満足し、笑い合った。
>319
このシーンの最中に知ったということが悲しいです。
>321
見果てぬ夢になってしまいました。
>322,323
・・・
>324
騙されていた方がマシでした。
>329
最後まで信じたくありませんでした。
>330
ウソだと思いたい・・・でも。
>331
ああ。
>332
・・・
>333
空しいです。
>334
自分も涙です。
>335
どうも。
>336
ビデオ借りてきます。
>341
確認しました。お礼も述べてきました。

さよなら、井上さん。
346通常の名無しさんの3倍:03/03/04 20:51 ID:???
私的にはこっちの方が追悼スレっぽいですね。
347通常の名無しさんの3倍:03/03/05 00:32 ID:???
今夜だけは常時age
348通常の名無しさんの3倍:03/03/05 01:29 ID:???
職なりさん、気を落とさず行きましょう。
クヨクヨしているとあの声で叱咤されますから・・・ね。
349通常の名無しさんの3倍:03/03/05 04:46 ID:???
禿髭野郎。
イェーイ、マンコゥ。



イヤッホゥ「彼は凄いのよ」
350通常の名無しさんの3倍:03/03/05 17:30 ID:N307P69/
セイラさあぁぁぁん

351職人になりたい:03/03/05 17:57 ID:???
もうすぐ告別式ですね。
自分は、ここから哀悼の意を故人に捧げます。
井上さん、お疲れ様でした。ゆっくりとお眠り下さい。
あなたのことを決して忘れません。

お話は、また明日以降ということで。
352通常の名無しさんの3倍:03/03/05 18:19 ID:???
>>351
今日はお通夜
明日が告別式
353通常の名無しさんの3倍:03/03/06 02:32 ID:???
あぁ・・・時間の流れを感じる。
長い間ご苦労様でした。どうぞ、安らかに。>井上さん
354通常の名無しさんの3倍:03/03/06 07:44 ID:???
金髪さんの中の人のお葬式をみんなであげようではないか!

ファンよ立て!立てよファン
355職人になりたい:03/03/06 15:58 ID:???
>348
そうですね、でも叱咤されたいなあ。
>352
大変失礼をしました。申し訳ありません。
>353
同じ気持ちです。
>354
心の中で追悼しました。

やっと少しづつ立ち直ってきたと思いましたが、古谷さんの掲示板を見て、元通りです。

>純白のウエディングドレスに包まれて

ああ、また涙が出てきた。悲しすぎます。
古谷さんも、自分達以上に悲しいのでしょうね。

後、古谷さんのリンク先に麻上洋子さんのページがありました。
そこにもコメントがありました・・・

それから反省を。
古谷さんの掲示板で、注意をされる前にお花を送ってしまいました。
大変申し訳ありませんです・・・
356通常の名無しさんの3倍:03/03/07 00:28 ID:???
保守・・・
357職人になりたい:03/03/07 15:06 ID:???
 太陽が近いような熱帯の朝、アウドムラは喧騒に包まれている。ティターンズのニューギニア基地が目前に迫っていた。
「いよいよだな」
「そうだな」
 ハヤトの震える声に、緊張と苛立ちを感じ取ったアムロは、
「硬くなるな、みんなの士気に関わるぞ」
「分かってるんだがどうもな・・・なぁ、アムロ」
 ハヤトがアムロの耳元に近づいた。
「アムロ、お前、セイラさんとどうなってるんだ?」
「いきなり何言うんだ?」
 ハヤトは、最近出てきているのが気になっている腹を揺すって笑った。
「図星だな。よかった、よかった」
「バカ!」
 妻のフラウと共々、二人が心配で堪らないのだ。アウドムラにアムロを乗せてからというもの、恋の行方に、心配とやきもきの連続だった

のだ。
「そうか、よかったなあ!!」
 バンバンと背中を叩かれ、アムロはむせた。
「ハヤト館長、すぐにニューギニアです!」
「じゃ、俺いってくる」
 クルーの声に逃げ出す口実を見つけて、アムロは走り出した。
「ああ、頼む。総員、戦闘配置!!」
 今更ネモに乗る気はせず、応急処置を施したリック・ディアスで出撃である。
358通常の名無しさんの3倍:03/03/07 18:49 ID:???
職なりさん
ガンガレがんばれ!! セイラさんもこう言うはずだ
「あなたなら出来るわ!!!」
359通常の名無しさんの3倍:03/03/07 19:12 ID:???
本当に本当にセイラさんが好きなのですね・・・
360通常の名無しさんの3倍 :03/03/07 19:57 ID:???
age
361職人になりたい:03/03/08 14:58 ID:???
 ニューギニアは大した反撃を見せずに陥落した。不思議なことにまともな戦力はなかったため、アウドムラはほとんど損害がない。
 ネモ隊を先行するリック・ディアスが基地に迫った時点で、降伏の白旗が上がっていた。捕虜にした将校を尋問した情報によると、ほとんどの戦力はキリマンジャロと宇宙に移動したというのだ。それでも豊富な弾薬や食料を押さえることができて、ハヤトは満足していた。
「おかしいな・・・ティターンズはどうしちまったんだ?」
 アムロは疑問に思う。
「キリマンジャロにいったんだろ?だから、ここはルオ商会の情報通り、手薄さ」
「そんな!」
「それか、宇宙のア・バオア・クー・・・じゃなくて、今はゼダンの門か」
 ティターンズの主力がジャブローやニューギニアからも移動していることは、考えられないことではない。地球上では連邦政府の首都ダカールに近いアフリカのキリマンジャロ、宇宙ではグリプスを移動させた旧ア・バオア・クーのゼダンの門に、今は重きを置いているのだ。
「なら、太平洋はがら空きで、ニューギニアはオトリか?」
「案外そんなところだな」
 スケジュールを頭に思い浮かべてみると、もうすぐ連邦政府の年次総会が行われるはずであった。
「ジャミトフ・ハイマンが、総会で何かを画策しているらしい」
 カラバのリーダーであるハヤトは耳が早い。
「恐らくティターンズの権限強化といったところだろ」
「そうだな・・・アムロ、今は休め。次の作戦を考えておくから」
「楽な作戦にしてくれよな」
「セイラさんの側にいてやれ」
 余計なお世話だと言わんばかりに、アムロはハヤトの肩を叩いてブリッジを下がった。
 エゥーゴに負けじと、カラバも努力をしていた。一大拠点となったニューギニアに、各地の人間を集めて、モビルスーツの研究を開始している。
 中でも、クワトロが置いていったエゥーゴ最新鋭のリック・ディアスは、格好の研究材料である。アムロ自身も、ニューギニア占領後は図面を引いていた。
 セイラへの愛情だけに溺れている訳ではないのだ。
362職人になりたい:03/03/08 15:00 ID:???
>358
あなたならできるわ、それは魔法の言葉です。
>359
はい。
>360
どうも。
363通常の名無しさんの3倍:03/03/08 17:55 ID:yh58eIiK
種対策アゲ
364通常の名無しさんの3倍:03/03/08 21:47 ID:???
井上遥さんあぼーん

本当!?
365通常の名無しさんの3倍:03/03/08 21:49 ID:KLmWJYSe
ほんちょ。
366通常の名無しさんの3倍:03/03/08 22:42 ID:???
>364
漢字間違い
367通常の名無しさんの3倍:03/03/09 02:03 ID:???
あのオバさんの声でオレらはチンコしごいてたわけか……。
368通常の名無しさんの3倍:03/03/09 13:24 ID:???
367は職なり?
こんな時くらいヤラしいこと言うの慎めよ
369通常の名無しさんの3倍:03/03/09 18:24 ID:???
>職なりさん
心中お察しします。自分もセイラさんは特別な存在だったので・・(涙

これからもいろんなセイラさんを書いて下さい。いつも応援してますよ。

370職人になりたい :03/03/09 19:45 ID:???

 ニューギニア占領後も、カラバのクルーは、アウドムラの機内に寝泊りしていた。いつティターンズが襲ってくるのか、分からないからである。
 それに機動力のある輸送機の方が、何かと都合がよかった。警戒態勢を怠らないまま、カラバは、敵の動きや出方を待っているという方が正しいのかもしれない。
 クワトロの言った通り、今この瞬間の戦局は、宇宙にあるのだ。

 アムロは、アウドムラの機外で、ベルトーチカが仲間達に指示を出しているのを見た。
 カラバの跳ねっ返り娘も、今では人が変わったように、仕事に打ち込んでいる。
(吹っ切ったのかな、ベルは?)
 自分が振ったせいだとは考えたくないし、そこまで思い上がってはいない。
 それより、セイラに会いたい。
 車椅子は必要なくなり、今は軍医として、カラバメンバーの診療に当たっているはずだった。
 医務室を覗くと、ケガした男達が数人たむろしている。
「ドクターはいるかい?」
 腕を三角巾で吊った男がいますと答える。
「ドクター・スミス!」
「アムロ・・・ちょっと待ってね」
 白衣のセイラが包帯を頭に巻いた男の患部に消毒液を塗っている。
「はい、終わり。次の方!」
 アムロは、てきぱきと治療をおこなうセイラの手際を見守ることにした。見ているうちに、
「見ているだけなら、治療を手伝ってちょうだい」
 とセイラに要請されて、薬品や包帯を運ぶことになる。やがて、最後尾の三角巾で腕を吊った男の診察が終わると、美しい医師は、医務室のドアに休診中の札を出した。
「ふう、やっと終わったわ」
「お疲れ様です。茶でも飲みますか?」
 セイラは、アムロを見上げてにこりと笑う。
(痺れそうにきれいだよ、セイラさん)
 心の呟きは外には出せないし、恥ずかしい。笑顔を肯定と受け取って、飲み物の用意をする。
371職人になりたい:03/03/09 19:48 ID:???
>363
どうも。
>364
本当です。
>367
あなたみたいな人、サイド7に独りで残っているといいんです!!
>368
・・・
>369
ありがとうございます。
悲しみはみな一緒ですね。本当に惜しいです、悔しいです。
372通常の名無しさんの3倍:03/03/10 00:09 ID:???
ア・・・アムロめ羨ましいぃぃぃ〜
373通常の名無しさんの3倍:03/03/10 06:49 ID:???
職なりさんガンガレ!
374職人になりたい:03/03/10 16:22 ID:???
 新聞を斜め読みしていたセイラに差し出すと、
「ありがとう」
「何か面白いニュースでもありますか?」
 パラパラと新聞をめくる手がふと止まる。
「ジャミトフ一派の、議会に対するロビー活動が活発になっているみたいね」
 ティターンズの総帥であるジャミトフ・ハイマン。ジオンの残党狩りを名目に、地球連邦政府の統制を謀る男である。
「我等がエゥーゴとカラバはどうですか?」
「う〜ん、議会には弱いのよ、エゥーゴは。ブレックス准将だけだから」
 セイラは新聞をアムロに見せた。ティターンズの勢力拡大への警鐘を鳴らすその記事は、カイ・シデンの署名入りである。
「カイさんが記事を書いてるのか」
 フリーのジャーナリストとして、カイは、独自の力でティターンズを追っている。彼は、ティターンズのジャブロー爆破の暴挙で、とうとう中立的立場からややエゥーゴ・カラバ寄りにスタンスを移していた。
 新聞が、フリージャーナリストの記事を採用しているのには訳があった。ティターンズから抗議や追求を受けた時の言い逃れである。
「ケネディで会ったんだけど、兄が素性を隠していることに疑問を持ってね」
「そうですか、会いたかったな」
「相変らずの皮肉屋さんよ」
 カイさんらしいや、と笑った。
 なごやかな空気に、アムロはもう一つアイデアを切り出した。
「天気がいいから、ビーチにでもいきませんか?」
 泳げないセイラは慌てて首を振った。
「私はダメよ」
「泳ごうっていうんじゃないんです、浜辺でピチャピチャしようっていうだけで」
「そうねえ、どうしようかな」
 結局、傷のリハビリも兼ねて(そう自分に言い聞かせて)、セイラは同意することにした。そして、アムロがハヤトに許可をもらう間、急いで自室で水着の用意をするのだ。
 美しい熱帯の島々の浜辺は、泳げないセイラの胸もときめかす。
 実はニューギニア占領後、街を物色する機会があって、セイラは水着を買っていたのだ。もちろん、アムロには内緒である。
375職人になりたい:03/03/10 16:23 ID:???
>372
ホント羨ましい〜
>373
ありがとうです。感謝ですよ〜
376通常の名無しさんの3倍:03/03/10 21:32 ID:hv7DdjHl
セイラさんの水着見たいでつ!
377通常の名無しさんの3倍:03/03/10 21:49 ID:???
やっぱし、Zにはセイラさん出るべきだったね・・・
ベルトーチカは代替キャラかもしれんが、力不足。
378通常の名無しさんの3倍:03/03/10 22:14 ID:???
浜辺で水着姿のセイラさんと二人なんて…
アムロ羨ましいぞー!
379通常の名無しさんの3倍:03/03/11 01:02 ID:???
気易さを感じさせない二人に萌える。
しかし水着・・・・天真爛漫なセイラが見える。
380通常の名無しさんの3倍:03/03/11 02:01 ID:???
職なりさん乙!

インド旅行から連れ戻してか?>>377
381職人になりたい:03/03/11 15:56 ID:???
 ハヤトは表向き渋い顔をしたが、内心喜んでもいた。
 もちろん、二人が、ケネディ出発以来大活躍しているのを知っているからだ。だから他のクルーの手前、仕方ないとぼやきながらも、心の中では快諾していた。
「連絡は怠らないように。いいな、アムロ」
「了解・・・サンキュウ、ハヤト」
 アムロの最後の言葉は、ハヤトの優しさに対してである。
「アムロ大尉はドクターと海ですか?」
 アウドムラのブリッジクルーがいいなあと呟いた。
「俺も女の子と白い砂浜でも歩いてみたいわ」
 と、コンソールに足を投げ出す一人に、もう一人が、
「跳ねっ返り娘でも誘ってみれば!」
「さすがにそれはまずいだろ!!」
 どっと笑う男達に、ハヤトも苦笑するしかなかった。
(フラウ、これでいいんだろう?)
 と胸の内で愛妻の名前を呼びながら。

 エレカが白い砂浜を走る。海沿いの爽やかな風が、車上の二人を包んでいた。
 セイラは水着の上にTシャツを着て、サングラスを、アムロはニューギニアで買ったアロハシャツを着ている。
「地球が汚染されているというのが、信じられないわね」
 アムロは返事ができない。Tシャツの上の胸の隆起に視線をやっては、道なき道に戻すの繰り返しである。
「あ、きれいな景色」
 これでは、まるでハイスクールの学生のデートではないか、と思ってしまう。
 しかし、青い海と白い砂浜を目の前にして、珍しくはしゃぐセイラの姿が嬉しいのだった。
 その時、エレカが砂浜の砂丘の上を飛んだ。
「きゃあ!」
「うわ!!」
 よそ見をしたため、道を誤ったのだ。ほんの数秒間、エレカが宙に浮いて、本当に飛んだ。
 着地の瞬間、アムロは歯を食いしばって、衝撃に耐えた。すぐに助手席のセイラに向かって、
「大丈夫ですか!大丈夫ですか!!」
「怖かったわ・・・ちゃんと、運転してよ」
 ずれたサングラスから見える青い瞳が笑っている。
382職人になりたい:03/03/11 16:00 ID:???
>376
「再会、母よ」で見れますね。
>377
残念でした。
>378
自分も加わりたい・・・邪魔しないように。
>379
水着を選ぶって楽しいですよね。
>380
インド・・・お母ちゃんに遭いにいかれたそうですから、そっとしておいてよかったのでしょうね。
383通常の名無しさんの3倍:03/03/12 03:05 ID:???
萌え萌えな二人、ああ・・・熱
384通常の名無しさんの3倍:03/03/12 06:45 ID:???
セイラさんの「きゃあ!」に萌えますた。
この幸せが続くのを祈ります。(無理かな?w
385通常の名無しさんの3倍:03/03/12 09:17 ID:???
井上が「きゃあ!」と言ってる姿に激しく萎えますた。
386職人になりたい:03/03/12 16:46 ID:???
「す、す、すびばせん」
「舌噛まなかった?」
「俺は平気です」
 と、アムロはセイラの顔を見た。
 美しい女医は、アムロを見ずに海だけを見ていた。つられて視線をやると、水平線とエメラルドの海、そしてそう遠くない距離に、小さな岩礁が海から頭を覗かせている。
「ステキね・・・」
 セイラは目の前の美しい光景に目を輝かせていた。久しぶりにゆっくりと自然の風景を楽しむことができたのだ。
 ケネディ以来の休日に、二人は、ここでパラソルとビーチマットを広げることに決めた。
 海を目の前にしてウズウズしていたアムロは、一目散になって、駆け出していった。セイラは泳げないために、パラソルの日陰の下で日光浴をすることにする。
 波とたわむれ泳ぐアムロを見ながら、決意してTシャツを脱いだ。モスグリーンのワンピースの水着は、必死の思いで買い求めたものだ。
(こんなの派手じゃないかしら?でも、アムロしかいないのだし)
 この思いは、ベルトーチカや他のカラバの女性スタッフを見ていて感じることだった。
 男性はともかく、女性陣の中では、セイラは年上の部類に位置する。だからこそ、年寄りであるとか思われたくないのだ。
「セイラさ〜ん!」
 アムロが手を振った。それに返事の手を振って、
「無理しちゃダメよ!!」
 何だか学生の引率を引き受けているような気がして、おかしくなる。
 太陽の眩しさに堪えかねて、サングラスをしたまま横になると、やがて睡魔がセイラを襲ってきた。

「お前ももう大人だろ、戦争も忘れろ。いい女になるのだな」
 白昼夢は、ア・バオア・クーでの兄とのやり取りであった。死の腐臭漂う、ジオン公国最後の橋頭堡である。
「アムロ君が呼んでいる」
 自分が伸ばした手は、遂に兄に届かない。バズーカを片手に背を向け、ザビ家を葬る執念に燃えた兄には届かないのだ。
 ノーマルスーツの中で、セイラは泣いた。
387職人になりたい:03/03/12 16:48 ID:???
>383
デートくらいさせてあげたかったのです。
>384
続くとよいですが。
388通常の名無しさんの3倍:03/03/12 21:46 ID:???
>続くとよいですが
なんか意味深なお言葉ですね。
389通常の名無しさんの3倍:03/03/13 08:05 ID:???
中田氏は危険!
390通常の名無しさんの3倍:03/03/13 08:06 ID:???
アムロにさっさとHさせてやってくれっ!
もどかしくてイライラするー!
391職人になりたい:03/03/13 16:50 ID:???
今日は休みます。
392通常の名無しさんの3倍:03/03/14 04:03 ID:???
職なりさん
「続くとよいとは」どの様な意味なのでしょう?
少し気になりました。
393通常の名無しさんの3倍:03/03/14 19:34 ID:???
期待sage
394職人になりたい:03/03/14 19:35 ID:???

 七年後、ケネディ基地に到着したアウドムラの中から、赤いノーマルスーツの兄が現れた時も、セイラは泣いた。
「アルテイシアか」
「兄さん」
 後はもう言葉にならず、ただ泣くのみである。
 予定では、兄もシャトルに乗って打ち上げられるはずであったが、ティターンズの強襲部隊がその妨害をした。
 幸か不幸か、兄は宇宙へはいけずに、二人だけの兄妹は再会の時間を持つことができた。
 マス家のこと、ジンバとランバのラル親子のこと、テキサスの金塊のこと、シャアが潜んだアクシズでのことと地球圏への帰還、強くなったアルテイシアのエゥーゴとカラバに加わった経緯など、話は尽きなかった。
 妹は、兄の膝の上で夜を明かした。語りながら、泣いた。
 訪れた再度の別離の時も、
「本当に時間がない。ゆっくり話することができないんだ。戦いが終わったら、じっくり話そう」
 と言って、兄は去っていった。
 兄に対する思い出は、いつも涙色に染まっているのだ。

 冷たい感触が、セイラを現実の世界に引き戻した。サングラス越しに目を開けてみると、アムロがアイスボックスに入れておいた飲料の瓶を頬に当てていた。
「!!」
「ご、ごめんなさい、そんなにビックリするとは思わなかったんです」
「びっくりしたわ」
 瓶を受け取って、セイラは咽喉を潤した。その様を見ていたアムロが、心配そうに、
「セイラさん、泣いてたんですか?」
「え?」
 不意を突かれて、セイラは動揺する。
「サングラスの下から涙が」
 手を当てて涙を拭ったが、隠すのをあきらめて、
「そうかもしれないわね」
 悲しそうな笑みが、アムロの胸を突き動かすのだ。
 愛情、嫉妬(それは兄、シャアに対するものだ)、いろいろなものが、錯綜し交わる。時にはそれらが燃焼反応し、燃え上がることになる。
「もう悲しい思いはさせませんから」
 アムロは言い、セイラの唇を吸う。しばらく彼の求めに応じたままにしていた金髪さんは、キスの後、
「アムロが死ななければそれでいいの」
 と言う。
395職人になりたい:03/03/14 19:38 ID:???
>388
え?そんな深い意味はないですよ。
>389
???
>390
そういうシーンは匂わせるだけにします。
・・・って、もうすでに書いてますが。
>392
幸せというか、戦いはまだ続きますという意味です。
基本的にストーリーは踏襲ですから。
>393
どうもです。
396通常の名無しさんの3倍:03/03/14 21:16 ID:p48ymPK+
下がりすぎですぞ、職なりタン!
397通常の名無しさんの3倍:03/03/15 15:30 ID:???
期待カキコ
398職人になりたい:03/03/15 17:14 ID:???
 どこか物悲しいその言い方に、胸を打たれたアムロは、
「死にませんよ、そんな簡単には」
 キスが再び続いた。
 次第に力が入るアムロの腕に、その意図を感じ取ったセイラはとうとう自分からも抱擁する。
 野心を燃やしたアムロの水着の肩紐を外そうとする悪戯でやんちゃな指を跳ね返し、また伸びてくるのを防ぎ、それでもキスは止めない。
「ダメ、こんなところじゃ」
「す、すいません」
 たしなめるセイラに頬をつねられて、アムロはようやく諦めた。その代わり、キスは何回でも許された。
 重なる影に、赤道直下の太陽が光を浴びせている。パラソルの下、二人は永遠の時間とも思えるような休暇を過ごしていた。

「フォン・ブラウンが、ティターンズの攻撃を受けたそうだぞ!」
「アーガマが退いたそうだ」
 宇宙からの噂は、すぐにアウドムラに入ることになる。連邦軍(主としてティターンズではあるが)の報道管制の目をかいくぐって、ニュースが届くのである。
 敵の攻撃もしばらくはないアウドムラでは、連日宇宙からの情報、地球各地のカラバの情報が集まり、ハヤトやアムロは分析に余念がなかった。
 志願、或いは駆けつけてくる兵士の数も増えて、ニューギニアは反抗の拠点として大きくなりつつあった。
「フォン・ブラウンではカミーユも活躍したらしいけど」
 ハヤトがアムロに言う。
「当然と言っていいのかな。俺だってカミーユを敵に回したら、勝てるかどうか分からない。多分、ダメだろう」
「アムロ、ご謙遜。とにかく、アナハイムはカミーユに新型を回したようだし、クワトロ大尉と並んで、今やエースだよ、カミーユは」
 しかし、フォウという少女の存在が、カミーユに傷となっているとアムロは思う。繊細な少年が、そんな簡単には立ち直れる訳ないだろう。
 自分だって、七年経過してみても、ララァを記憶の中から風化しきれないでいるのだ。
「そうだ、気になる情報があるんだ」
「何だい?」
「連邦政府総会がもうすぐだろ」
 ハヤトは意味ありげに笑い、内線電話機を取り上げた。
「ドクターですか?ハヤトです」
 リーダーのハヤトも、セイラには丁寧な言葉遣いである。
「今空いてます?なら、ブリーフィングルームへお願いできますか・・・あ、はい、一緒にお待ちします」
399職人になりたい:03/03/15 17:15 ID:???
>396,397
どうもです、ハイ。
400通常の名無しさんの3倍:03/03/15 19:52 ID:???
シャア板はここだけチェックしてます
これからも頑張ってください職人さん
401通常の名無しさんの3倍:03/03/16 01:02 ID:???
これほどにアムロと代わってほしいと思った事はない。
頬をつねられながらキスしたいぃぃぃw
402通常の名無しさんの3倍:03/03/16 01:05 ID:???
アムロ羨ましいぞ。
どうかこのままセイラさんが幸せになれますように…。
403通常の名無しさんの3倍:03/03/16 05:37 ID:???
(;´Д`)ハァハァ
404通常の名無しさんの3倍:03/03/16 05:56 ID:???
職人さん乙!
お前らたまには上げろ。
糞種ジエンドで荒れた厨房が新スレ乱立させてるから落ちすぎるとdat落ちするぞ。
400番台入ったら上げること。
405通常の名無しさんの3倍:03/03/16 12:07 ID:???
書き込みがあればsageでもdat落ちはしないぞ
406職人になりたい:03/03/16 14:21 ID:???
「セイラさんも呼ぶのかい?」
「ああ」
 セイラを待つ間、アムロは、集まってきた兵士の中からパイロット候補生を選抜する作業に取り掛かる。
 敵も練度は高くないが、それはこちらも同じことであった。ネモを与えて訓練させ、死地に赴かせる。嫌な仕事だとは思いつつ、だった。
「お待たせ」
 白衣のセイラが入ってきた。アムロの隣に腰掛け、ハヤトと向かい合う形になった。
「さて」
 ハヤトは思わせぶりに言葉を切った。
「もうすぐ連邦政府の総会が開かれる」
 ティターンズという強大な軍事力を背景にするジャミトフ・ハイマンの野望は、決して小さくない。
「連邦政府総会で何かあるのかしら?」
「・・・ジャミトフはある法案を提出するそうです。情報によれば、ティターンズに大幅な権限を与えて、正規軍をすべてティターンズに取り込むとか」
 アムロとセイラは互いに顔を見合わせた。
 この法案が可決すれば、エゥーゴとカラバは、単に反乱軍やテロリストと同じ類いの扱いになってしまう。正に死活問題である。
「ブレックス准将はどうするんだ?」
「さあ、そこだ」
 ハヤトはセイラをちらと見て続けた。
「我々の中で議会に出席できるのは、今のところブレックス・フォーラ准将しかいない。准将は総会に参加して、反対の立場を表明するようだ」
「政治のゲームでは、負けてしまうぞ」
 爪を口に持っていきかけたアムロだったが、セイラの視線に気づいて止めた。
「そうね・・・反ティターンズの議員なんて少ないもの」
「それでも正攻法を取らないと。で、准将の護衛に、クワトロ大尉が降りてくるそうです」
「兄が・・・」
 アムロは、セイラの嬉しそうな顔を見て、腹を立てた。
407職人になりたい:03/03/16 14:24 ID:???
>400
他にも注目のスレはありますよ〜
>401
自分も羨ましいです。痛くない程度につねられたい・・・
>402
是非祈って下さい。
>403
(;´Д`)ハァハァ
>404
お疲れ様です。ありがとうです。
>405
その辺りが自分でもよく分かりません。
408通常の名無しさんの3倍:03/03/16 15:03 ID:???
当分、アムロには嫉妬に燃えていただきたい(w
409通常の名無しさんの3倍:03/03/16 20:10 ID:???
sageでも保守は出来るけれども
鯖の圧縮の時に下にあるとよろしくないと
聞いた事がありますです

乙彼さま&期待sage
410通常の名無しさんの3倍:03/03/17 01:12 ID:???
保守
411通常の名無しさんの3倍:03/03/17 06:13 ID:JUOeKDQD
上昇!
412職人になりたい:03/03/17 14:18 ID:???
 金髪さんは頬を微かに赤くしている。平静を装っていても、それが分かる自分にも腹が立った。
「ダカールか・・・ちょっといけないわね」
「キリマンジャロが行く手を阻んでますからね・・・おい、アムロどこへいく?」
「今、俺にできるのはモビルスーツの整備だけだ」
 立腹したアムロは、席を立ってしまった。
 それに気づかず、突然の兄の地球降下を知ったセイラは、ハヤトにいろいろと尋ねるのだった。
「太平洋ルートでは、ダカールは遠いわね」
「そりゃ無理です。到着する頃には終わってますよ、総会」
 ハヤトは、アムロのことが心配で気が気でないのだが、セイラは東アフリカに位置するキリマンジャロ迂回ルートの検討について聞いてくる。
 結局、ダカールでの総会には間に合わないことが分かって、ようやくセイラはさじを投げた。
「どう考えても無理ね」
 ほっとしたハヤトはため息を吐いて安堵した。
「それより、せっかく押さえたニューギニアの充実を考えないと。セイラさん?」
「え、何?」
「アムロ、いいんですか?」
「何が?」
 まったく世話が焼けるとハヤトは思った。

 クワトロ大尉、いやシャアに嫉妬していると分かったから、アムロは自分のことが嫌になった。
 格納庫に向かうでもなく、自室に向かうでもなく、足だけは勝手に進んでいく。カラバの手によってリック・ディアスをベースにした、ディジェというモビルスーツの整備をしなくてはならない。
 しかし、兄が、と目を輝かせたセイラの笑顔は、アムロにとって残酷なものであった。
「くそ!」
 壁面を叩いた拳が痛くて、アムロは呻いた。
 セイラさんは、やっぱり俺なんかより兄のシャアの方が・・・
 醜い妄想と知りつつ、アムロは胸の奥で炎を焦がす。真赤な炎ではなく、ドス黒い火を燃やすのである。
413職人になりたい:03/03/17 14:19 ID:???
>408
あらら、バレましたか。
>409
お疲れです。
前スレがそうでしたっけ?
>410,411
どうもです。
414通常の名無しさんの3倍:03/03/17 18:18 ID:???
シャアxセイラxアムロ・・・黄金の三角関係だ!
定番だけど、超ツボ。
415通常の名無しさんの3倍:03/03/17 20:13 ID:???
>414
分かるなー、その気持ち!!自分もかなりツボです。
嫉妬に狂うアムロに萌え!飄々としているセイラさんがまたイイ!

416通常の名無しさんの3倍:03/03/17 20:13 ID:???
ディジェな〜。もうちょっと格好いいMSに乗ってほしかったな…

アムロ、ひとり悶々と嫉妬してて面白い(w
やっぱこの3人はいいねぇ。
417通常の名無しさんの3倍:03/03/18 01:16 ID:???
ハヤトが、アムロにアドバイスして男の友情を・・・
やっぱりディジェかぁガンダムに乗ってほしいな
一応は、Z+だっけ乗ってたと言う説があるくらうだから
職なりさんご一考こだされ。
418通常の名無しさんの3倍:03/03/18 15:49 ID:???
>>417
Z+搭乗はダカール以後という設定だったと思われ。
419通常の名無しさんの3倍:03/03/18 16:10 ID:???
後付だと思うけどZ乗る設定あったのか。
プラモの箱を遠目に見ただけだから知らなかた。
420通常の名無しさんの3倍:03/03/18 16:52 ID:???
>>419
うん、完全な後付設定です。確かModel Graphixのガンダムセンチネルが
初出のはず。んで、搭乗機はオレンジと白のツートンのZ+A1型でつ。
アムロの搭乗については散々説明した最後に

「・・・という説もある」

と、以後紡がれる(かも知れない)物語と矛盾した場合の予防線も張ってある。
421職人になりたい:03/03/18 19:39 ID:???
「荒れてるわね」
 振り向くと、明るい金髪の少女がいた。
「ベルトーチカ」
「私の部屋にこない。温かいコーヒーがあるわ」
 カミーユを宇宙へ返す直前に聞いた言葉だ。
 ベルトーチカの声は震えていた。そして青い瞳は濡れていた。
「・・・コーヒーより、ウオッカが欲しいな」
「あ、あるけどハヤト館長に叱られるわよ?」
「いいさ、たまには」
 ベルトーチカは嬉しそうな顔で、アムロを自室に誘った。部屋に招き入れる時、ロックする手が震えていた。
 ウオッカをグラスに注ぐ手も震えていた。

 珍しくベルトーチカは寡黙だった。
 アムロもセイラのことで愚痴をこぼすようなことはせず、おとなしくウオッカを口に持っていく。そんなに酒量が多い訳でもなく、少し口に含んでは湿らせる程度であった。
「・・・ドクターとケンカでもしたの?」
 とうとう、ベルトーチカがおずおずと切り出した。喋り方はいつもの彼女と違い、アムロのことを気にしているようであった。
「ケンカ?違うよ」
 アムロの少し悲しそうな視線にベルトーチカはうつむいてしまうのだった。
「それより、ミライさんに何を言われてたんだ?」
「何を?」
「ほら、アウドムラを降りる時さ、ミライさんは君に何かを言ってたろ?」
 ミライがベルトーチカに何かを言って、アウドムラを去った時のことである。
「ああ、それはね・・・急いではダメなんですって。人と人の関係なんて、時間を掛けてゆっくりと分かっていくって言われたの」
422職人になりたい:03/03/18 19:47 ID:???
>414
そうですね、激しく同意です。
黄金の三角関係に笑い、またほろりとしました。
>415
セイラさんが飄々ですか・・・しまった。
>416
悶々ですよね。セイラさんは、アムロそっちのけでお兄さんのこと考えてますもんね。
>417
ゼータプラスは、自分も噂だけ知ってるモビルスーツなのです。
全然分からない。確かグリーンダイバーズで乗ってたという話も聞いてますが、如何せん見てないもので。
ディジェも、ウイングつきのゲルググだ、と思って見てました。
>418
あ、そうなんですか?
>419
今度プラモデル屋さんで見てみますね。
>420
全然知りませんでした。
実はモビルスーツのこと、よく知らないのです。

明日はお休み頂きます。
423通常の名無しさんの3倍:03/03/18 20:49 ID:???
ageときます!!
424415:03/03/18 23:39 ID:???
アムロに対して>飄々 という意味だったのですが言葉足らずでスマソ

いつも乙です!明日はゆっくりとリフレッシュなさって下さい。
425通常の名無しさんの3倍:03/03/19 01:44 ID:???
アムロいきなり浮気かまったくよ。
ベルもしつこいなぁ
426ランバ・ラル:03/03/19 08:02 ID:???
職なりさんハァハァ!
427通常の名無しさんの3倍:03/03/19 16:43 ID:xMTNFLj1
保守
428通常の名無しさんの3倍:03/03/20 10:39 ID:???
保守
429通常の名無しさんの3倍:03/03/20 13:42 ID:???
上げまする
430職人になりたい:03/03/20 16:37 ID:???
 時間を掛けて、かとアムロは口の中で呟いた。
 俺は、セイラさんとまだまだ時間を掛けていかなくてはならないんじゃないのか、アムロと自問する。再会してまだどれぐらいだ?
「三ヶ月もたってないじゃないか」
 思わず言葉に出てしまい、ベルトーチカが怪訝そうな顔になる。
「え?」
「おセンチで、ちっとも飛んでない、か」
 かつて、ホワイトベースの中で、セイラに言われたことだ。
 自分は、センチメンタルで傷つきやすいまま、成長したのだと思う。だから、セイラのいろいろな部分に不安になり、ふと漏らす兄への思いやりに嫉妬をする。
 不幸な生い立ちの兄妹を分かってやらなければならない。理解してやらねばならない。すべてを包んでやらなければならない。
 自分自身こそ、いじいじしていてはならない。
「ありがとう、ベルトーチカ!」
「どうしたの?」
 訳の分からないベルトーチカに、飲み干したグラスを渡すと、
「ありがとう、俺がバカだったよ」
 アムロの心は晴れ晴れとしていた。

 数日が経過した。
 再びアムロとセイラだけが、ブリーフィングルームに呼ばれたが、肝心のハヤトがなかなか姿を現そうとしない。
「遅いわね、ハヤト」
「そうですね、どうしたんでしょうか」
 アムロは、もうちっぽけな嫉妬心など持たないと誓う。
「新しいモビルスーツはどう?」
「調整がまだまだ必要ですけど、大分馴れてきました」
 そこへ沈痛な面持ちのハヤトが入ってきた。
「遅くなりました」
「どうしたんだ?」
 ハヤトは、一瞬セイラを見て、それからアムロに視線を送った。
 よくないことだと二人は直感する。昨日の連邦政府の総会で、ティターンズの権限強化法案が可決されたというニュースが飛び込んできているから、更にそれ以上の悪い出来事があるのだ。
431職人になりたい:03/03/20 16:40 ID:???
>423,427,428,429
どうも。
>424
いえ、自分の描写不足を嘆いたのです。お気になさらず。
>425
浮気ではないです。
>426
???

戦争が始まってしまいました〜イヤですね。
432通常の名無しさんの3倍:03/03/21 12:47 ID:???
職なりさんLOVE!
433職人になりたい:03/03/21 13:58 ID:???
「ブレックス准将が」
「・・・まさか」
 聞いている二人の声が揃う。
「ホテルで暗殺された。ティターンズにな」
 セイラもアムロも言葉が出ない。
 仮にも、ブレックス准将は、議会に公式に出入りができる数少ない人間なのである。それが・・・暗殺?
「クワトロ大尉は!?」
 ボディガードとして降りてきたのではなかったのか。
 言葉を失って蒼白になったセイラの気持ちを代弁して、アムロが尋ねた。
 アムロの語気が荒いのは、シャア程の男がついていて、むざむざ暗殺されてしまったのかという非難と安否を問う、二つの気持ちに挟まれているのだった。
「ブレックス准将の最期を看取って、後事を託されて・・・ノルウェーから宇宙へ上がって、アーガマと合流した」
 息を呑む声が聞こえた。セイラが安堵の小さい吐息を漏らしているのだ。
「どうするんだ、ハヤト?」
「これは極秘情報なんだが」
 ハヤトが語った情報は、続いて二人を仰天させた。
 天文台の観測によれば、旧ジオン公国残党の潜んでいるアクシズという岩塊が、地球圏に向けて移動しているという。
 エゥーゴ上層部は、アクシズへの対応で揉めているということであった。
 セイラは、背筋が凍るのを感じた。
 兄、シャアは一年戦争後、アステロイドベルトのアクシズに隠れていたと言っていた。そこでは、ドズル・ザビの娘ミネバを首魁として、旧ジオン軍の連中が集まっていた。
「ジオンの亡霊が甦る」
 暗澹とするものを感じ、首を振る。
 父の命だけでなく、先の大戦で人類を滅亡寸前まで追い込んだ悪夢が、甦るのだ。
 スペースノイドの独立という甘い夢に踊らされて、そして兄も再び・・・
434職人になりたい:03/03/21 13:59 ID:???
>432
どうもです。
435通常の名無しさんの3倍:03/03/21 15:40 ID:yO2hFzyf
うーん、面白い!
読んでいてキャラクターのイメージが崩れないのが、すごい。
職なりさんのSS、大好きです。
頑張ってください!
436通常の名無しさんの3倍:03/03/22 00:56 ID:???
兄妹の決別クルー?
437通常の名無しさんの3倍:03/03/22 12:50 ID:0ksqzhoF
種曜日だ。。。
今のうちに一回あげておきます。
438職人になりたい:03/03/22 19:19 ID:???

 しばらくの間、ニューギニアでおとなしくしているカラバ部隊にも、宇宙の激動が伝わってきた。
 まず、月面の支配に執着するティターンズが、一度は占拠したものの結局は撤退することになったグラナダへコロニーを落とす作戦を企てたが、アーガマによって阻止された。
 次に、サイド2の25バンチに毒ガスを撒く作戦も失敗に終わった。
 更に最大のニュースは、アクシズが帰ってきたことである。セイラもアムロも唖然とするうちに、エゥーゴは使者をジオンの亡霊に送っていた。
 故ブレックス准将の遺志ではないだろう、もっぱら、自分自身がスポンサーであり、エゥーゴとティターンズの争乱で潤うアナハイムの意向であるというのが、二人の読みであった。
 日増しに勢力を拡大させるティターンズに対抗すべく、エゥーゴはアクシズと連合を組むことにしたのだ。
「うまくいきっこないのよ」
「そうですね、スペースノイドの自治、といっても思想に違いがありすぎる」
「ザビ家独裁の悪夢が甦るだけだわ」
 嘆く二人の思いと裏腹に、エゥーゴは、アーガマにアクシズ接触の任を任せた。
 皮肉か、それとも偶然か、アクシズに身を寄せていたこともあるクワトロ・バジーナ大尉ことシャア・アズナブルは、そこで大立ち回りを演じ、会談は決裂するはめとなる。
 続いてアクシズは離れ業を見せた。今度は女摂政ハマーン・カーン率いるジオンの亡霊達は、ティターンズとの共闘を謀ったのだ。
 エゥーゴ・カラバ連合は孤立した。
439職人になりたい:03/03/22 19:21 ID:???
>435
ありがとうございます。嬉しいです。
>436
もう一度会う予定です。
>437
どうも。

れれ、今日は短いですね。
440通常の名無しさんの3倍:03/03/23 13:28 ID:???
アゲ
441通常の名無しさんの3倍:03/03/23 17:25 ID:???
次の兄妹の再会も慌ただしいのかな・・・
442職人になりたい:03/03/23 19:04 ID:???
今日は休みます。
443通常の名無しさんの3倍:03/03/24 07:27 ID:???
ジュドハマ落ちましたぞ。
444職人になりたい:03/03/24 19:48 ID:???

 しかし、ハヤトは、ティターンズの戦力が宇宙に上がったことに目をつけていた。
 キリマンジャロ攻略作戦発動である。

「俺達だけでできるのかな?」
「大丈夫さ、アーガマも宇宙で助けてくれる」
 ハヤトは自身満々だった。
 練りに練った作戦である。ゼダンの門構築に全精力を傾注していたティターンズは、地上では手薄になっていた。
 そこへ東からアウドムラのハヤトの部隊が、北、南からは他の部隊、宇宙ではアーガマがキリマンジャロの頭を押さえるというのだ。
「それに、その後も考えてある」
「その後って?」
 ハヤトは、自分のプランに夢中になっている。
 キリマンジャロは落とせなくてもいい、大打撃を与え、その後、再び連邦政府議会が開かれるダカールへ赴くのだ。
「ダカールを占拠する」
「すごいな、ハヤト」
「よしてくれ、アムロ。俺の考えじゃない。お前やクワトロ大尉、ベルトーチカがヒントをくれたのさ」
 他人に花を持たすことも忘れないハヤト・コバヤシであった。

「また戦いね」
「ええ、でも俺は死にません」
「当たり前でしょ」
 セイラは、アムロの頬にくちづけして囁いた。
 細い身体を抱きしめ、唇を奪う。情熱的なキスの繰り返しの後、無言で引き寄せると、もうセイラは拒まなかった。
「・・・」
「・・・」
 余分な言葉は、もう二人の間にはいらないのだ。

 美しい月明かりが、インド洋を飛ぶアウドムラに差し込んだ。
 夜の暗い海には、時折アウドムラを追い掛けようとするイルカの跳ねる白い波が見えるのだが、もちろん二人にはそれを気づくすべもない。
 二人は、お互いを確かめることに熱中していたから、である。
445職人になりたい:03/03/24 19:50 ID:???
>440
どうも。
>441
慌しいでしょうね。
>443
!!!
446通常の名無しさんの3倍:03/03/24 23:35 ID:???
復活しますた

<パート5.1>ジュドーとハマーン様はまだまだ熱く
http://comic.2ch.net/test/read.cgi/shar/1048516325/
447通常の名無しさんの3倍:03/03/25 11:02 ID:xyBxjcQE

      ,〜((((((((〜〜、
    ( _(((((((((_ )
    |/ ~^^\)/^^~ヽ| _
     |  _ 《 _  |
     (|-(_//_)-(_//_)-|)    / やっぱもろでしょ
     |   厶、    |    <
     \ |||||||||||| /   \  http://www.media-0.com/www/dvd01/index1.htm
       \_______/ \
       /    \
    ⊂ )   ノ  つ
       (_⌒ヽ
        ノノ `J
448職人になりたい:03/03/25 16:20 ID:???
 標高六千メートルに近い、アフリカ大陸最高峰の山、キリマンジャロ。
 カラバが全戦力を叩き込んで戦いを挑む、ティターンズの最大拠点の一つである。
「アムロ、ディジェ出るぞ!!」
 モビルスーツ部隊を吐き出したアウドムラは、援護のミサイルを撃ってから後退する。衛星軌道上に位置するアーガマからも、山頂付近めがけて攻撃が加えられていた。
キリマンジャロ基地は、カラバの接近に気がつかなかったのか、反撃の手はなかなか上がらなかった。
「ティターンズめ、寝ているとでもいうのか」
 ハヤトは、あまりにも順調すぎる展開にふと不安を覚える。
 完成していなかったニューギニアとは、規模が違うのだ。キリマンジャロは、一年戦争のアフリカ戦線以来の軍事基地であった。
「味方のモビルスーツには当てるなよ!地上部隊は予定通り展開しているな?」
「館長!衛星軌道上のアーガマが!!」
 アーガマが沈んだのかと身を乗り出したハヤトは、続く部下の報告を待った。
「ティターンズと交戦中!」
 キリマンジャロ攻略支援のため単艦突出したアーガマは、ティターンズのモビルスーツ部隊に襲われたのだ。
「クワトロ大尉もカミーユもいるんだ。大事ない。我々はキリマンジャロを陥とすことだけ考えればいい!!」
 こめかみに青筋を浮き上がらせて、ハヤトは怒鳴った。
 山を周回しながら、アウドムラは攻撃と支援をおこなう。ミサイルが飛び交う中、麓付近のティターンズの部隊は徐々に撤退していった。
「いいぞ。ティターンズめ、基地に立て篭もる気だな!」
 興奮して声を荒げるハヤトは、尚も攻撃を指示するのだった。その傍らで天候を見守っていたセイラは、
「嫌な天気になりそう」
 と呟いた。
 また一つ、爆光が煌く。誰かが、敵味方の誰かが死んでいくのだ。
「アーガマからモビルスーツが降下します!」
「予定にはないぞ、どういうことだ?!」
「・・・宇宙での戦いで、重力に引かれたモビルスーツです」
 空に流星が二つ、流れていった。セイラとハヤトは確かにそれを見た。
449職人になりたい:03/03/25 16:21 ID:???
>446
わお、おめでとうございます。

BBSにも書いた通り、フォウをどうしようか迷っています。
ご意見あればどうぞ。
450通常の名無しさんの3倍:03/03/26 02:04 ID:???
なるべくなら助けてホスイです・・・
451通常の名無しさんの3倍:03/03/26 19:01 ID:???
お休みでつか?
452職人になりたい:03/03/26 19:51 ID:???

 ドダイ改の上でアムロも流星を見ていた。
 クレイバズーカで敵を倒しながら、
「宇宙から降りてきたモビルスーツから、連絡は?」
 返事はまだ、ということである。肩をすくめて、
「やはり撃墜されたのか」
 もちろんアムロは、降りてきた二機が百式とZガンダムであり、パイロットがシャアとカミーユだということを知らない。
 キリマンジャロの山腹から上には雪が積もっている。それどころか天気も荒れだし、風と共に吹雪いてさえいた。
「寒冷地専用じゃないのになあ・・・落ちろ!」
 炎が上がり、爆煙が空を焦す。ドダイ改も強い風に揺れている。
 相変らず練度の低い敵のハイザックを撃破し、地上砲台を狙い撃ちしていくうち、再びアムロは、ニューホンコンとニューギニア近くの戦闘で感じたプレッシャーを思い返した。
(あの時の黒いガンダムか?)
 僚機のネモが落とされた。地上からの強力なビームによるものである。
 旋回して地上に目を凝らす。
「ん?あれはサイコガンダム!!」
 やはりとアムロは舌を打つ。こちらのビームを跳ね返し、重武装をする、ニューホンコンの街を炎で焦した黒いガンダムがいた。
 鈍重で緩慢な動きではあった。しかしサイコガンダムは、アムロを視認すると拡散型メガ粒子砲を撃とうと身体を向ける。
 撃たれる前に、
「させるか!!」
 クレイバズーカで狙うものの、サイコガンダムが撃ったビーム砲の前に、弾は消えていった。
 避けたアムロは、前のフォウのことを微かに思い出したが、首を振った。
「気になんかしていられない」
 サイコガンダムの攻撃が激しくなり、またネモが散った。勇気づけられたティターンズ部隊も黒いガンダムを先頭に進み返す。
 対するカラバ側は縮み上がり、破壊の化身の前に萎縮するのだった。
 まさか、フォウという少女が乗っているのかとアムロは疑った。いいや、違う、フォウはニューギニアで散ったはずだ。
 独特のプレッシャーは感じられず、ドダイ改でサイコガンダムの上で旋回を繰り返した。と、アムロの視界に岩陰の派手な金色のモビルスーツが入る。
 シャアの百式である。しかも隣には、MK2に似た、それでいて鋭いシルエットのガンダムがいた。
「あれは、カミーユとシャア!」
453職人になりたい:03/03/26 19:52 ID:???
>450
やっぱりそうですか。
>451
遅くなりました。
454通常の名無しさんの3倍:03/03/27 01:59 ID:???
>職なりさん
いつも楽しみにさせていただいてます。
小説版独特の雰囲気(特に心理描写)があって良いですね。
これからも頑張って下さい。
455職人になりたい:03/03/27 15:59 ID:???
 寄りによって、宇宙から落ちてきたのがこの二人である。降りてきたのではない、落ちてきたのだ。
 暴れる巨人から光が発せられた。ネモはおろか、付近にいたティターンズのハイザックまでがその中に包まれ、消えていった。
 ガンダムが飛び出そうとするのを、百式が止めている。
 実はシャアとカミーユはすでに基地の中に潜入し、ジャミトフ・ハイマンと生きていたフォウ・ムラサメに遭遇していた。
 しかしカラバとティターンズの激戦の最中、フォウはサイコガンダムに乗り込み、戦いに出てしまっている。
 カミーユはそれを制止したいのだ。フォウを止めたいのだ。
 そんなことと露知らず、アムロはサイコガンダムの上空を旋回していた。パイロットが生きていたフォウ・ムラサメとは分からず、別の人間だと思っていた。
 状況は、徐々に攻めるカラバ側に不利になっていった。
 山麓からやっとの思いで上に登ると、待っていたようなサイコガンダムの餌食になってしまう。しかし迎撃のティターンズ側部隊も、少なからず巻き添えになってはいた。
 時間が刻々と経ち、日が傾いていくのと反対に、吹き荒れる風と雪が激しくなっていく。アムロは時計を眺め、そして残りのカラバ部隊をまとめる決意をした。
 一時撤退の指示を出し、いまだ揉めているMK2に似た機体・・・ゼータと百式に近づいた。
「そこから離れるんだ。サイコガンダムは危険だ!」
 ルオ商会の協力で入手した情報から得た機体の名を告げる。
 百式が、顔を慌てて空を飛ぶディジェに向け、
「アムロか!」
「退くぞ!!」
 どうせキリマンジャロの周囲は、カラバの手で押さえている。敵の増援が間に合う可能性は低く、サイコガンダムの脅威についてさえ考えればいいと判断した。
 シャアとカミーユは迷った挙句、アムロの後を追った。殿を務める三機に、ハイザック数機が追撃を掛けようとしたが、ことごとく落とされる羽目になった。
456職人になりたい:03/03/27 16:02 ID:???
>454
どうもありがとうございます。
でも全然セイラさんが絡まなくって・・・

遅れ馳せながら、ようやくガンダムエース特別号を買いました。
安彦さんのイラストに涙が・・・そして池田秀一さんのコメントで更に・・・
もうすぐ亡くなられて一ヶ月です。早いですね。
457通常の名無しさんの3倍:03/03/27 17:33 ID:???
金髪さ〜ん 陰毛下さい
458通常の名無しさんの3倍:03/03/27 19:17 ID:???
ガンダムエースの安彦氏追悼イラストを見てふと思ったですが
セイラさんって結構理想のお母さん・奥さんって感じがしないですか?
フォウにお母さんって呼ばれるセイラさんの困った顔それを苦笑しながら
アムロが見ているなんてイイかもしれません。
459通常の名無しさんの3倍:03/03/27 21:22 ID:???
セイラさんとフォウの年齢差的にはお姉さんだけどね。
460通常の名無しさんの3倍:03/03/28 00:11 ID:???
二人の美女に囲まれるアムロになりますね。
461職人になりたい:03/03/28 15:52 ID:???
「まさか、あなたまで降りてくるとはな」
「カミーユならいいのか?」
 少し意外そうな声のシャアである。
「何故、すぐにあの二人を止めなかった?」
「あのフォウという娘のことか?」
 ニューホンコン、ニューギニアにはいなかったシャアではあるが、一緒にジャミトフとフォウに遭遇したこともあり、大体の経過は知っていた。
「あなたには分かっているはずだ。もう一度同じことを繰り返させるつもりなのか?」
 同じ過ち。二人の男は苦い唾が口に溜まるのを感じた。言ったアムロにも、言われたシャアにも傷である。
 キリマンジャロの火口から立ち昇る噴煙は、涙ぐむカミーユには見えないでいた。

 中腹に設けたテントが、カラバ攻撃部隊のキャンプとなった。夜になると完全に雪嵐が吹き荒れ、視界はまったく効かないでいる。
 この分では、ティターンズの追撃も反撃もないだろう。
 アムロは、部下達とキリマンジャロの次なる攻略法について相談をしていた。
「クワトロ大尉とカミーユ・ビダンがお見えです」
 伝令に耳打ちされ、アムロは二人を入れるように命じた。
「やあ、迷惑を掛ける」
 夜だというのに暗くないのか、シャアはサングラスを掛けている。続いてむくれたようなカミーユが入ってきた。
 アムロの伸ばした手をシャアが取り、カミーユが取った。
 アムロはコーヒーを二人に渡してやった。アフリカとはいえ、標高五千メートル級の山である。天候も悪化していて、寒いのである。
「カミーユ、寒くないか?」
「ええ、大丈夫です」
 防寒用コートを着たカミーユは襟を立てた。寒くないのがおかしいのである。
462職人になりたい:03/03/28 15:58 ID:???
>457
アムロの許可を得て下さい。(ここでは)
>458
フォウにお母さんですか。
困った顔のセイラさん、苦笑するアムロに萌えました。
ということは、フォウ存命派ですね?
>イラスト
素晴らしいデキですね。安彦さんには失礼な言い方ですけど。
セイラさんはもちろん、キッカの表情が素晴らしい。
メッセージ読むと、ちゃんとお会いしたことがなかったとか。意外でした。
>459
うんうん、お姉さんでも萌えますね。
>460
ベルもいますので三人です。
463通常の名無しさんの3倍:03/03/28 17:28 ID:???
乙!セイラさんの膣穴うねうね
464通常の名無しさんの3倍:03/03/29 04:49 ID:???
セイラさんに「あなた」と呼ばれているアムロを想像
さてフォウたん生き残るのか?
465通常の名無しさんの3倍:03/03/29 15:48 ID:QCIyrmGa
相変わらず面白い
466職人になりたい:03/03/29 18:52 ID:???
「今晩は早く寝ろ。敵の夜襲もないはずだ」
「はい、クワトロ大尉・・・」
 カミーユは素直である。フォウ・ムラサメが生きていることが衝撃的でさえあった。
 スードリのブースターを打ち上げるために散ったと思っていたフォウ。そのフォウが生きていて、一度は我が手に抱くことができたのだ。
「じゃ、アムロ大尉」
「ああ、お休み」
 後に残されたアムロとシャアはしばらく見つめ合った。
 部下がいて話にくいと思ったアムロは、コーヒーカップを持ったまま、シャアに外に出て話さないかと誘った。
 物資のコンテナにもたれて、アムロは、
「サイコガンダムのパイロットは、カミーユが話していた例の少女か?」
「どうやらそのようだ」
 アムロはため息を吐いた。だがすぐにきっとシャアを睨み、
「しつこいようだが、何故止められなかった?!」
「魂が引かれ合うのを防ぐことはできんよ、アムロ」
「・・・それはそうだが」
 ようやくサングラスを外したシャアが、
「アルテイシアは元気か?」
 と、動揺させるようなことを尋ねてきた。果たしてアムロは慌てて、コーヒーカップを落としそうになった。
「セイラさんは元気だよ」
「そうか、ならいい・・・ところで再攻撃の件だが」
 平気で他の話題に移ろうとするシャアが憎かった。
 もっと最愛の妹のことを聞かないのか。兄妹のないアムロではあるが、日頃のセイラの言動を見て、知っているだけに、シャアの冷たさに反発したくなるというものだ。
「もっと、聞かないのか?」
「ん?」
「妹のことが気にならないのか?」
 シャアはあくまで平静であった。コーヒーを一口飲んで、
「気にならない訳なかろう。無事であればそれでいい」
「そういうことじゃなくて」
467職人になりたい:03/03/29 18:56 ID:???
>463
今回はそういう描写はなしです。
>464
あなたですか?
結婚しても「アムロ」という言い方をしそうです。
で、アムロは「セイラさん」と何故かさんづけ。
「妻をさんづけするの?」
「え、でも」とか口ごもるアムロなのです。
フォウは・・・まだ内緒。でも意見は受け付けてます。
>465
ありがとう。
468通常の名無しさんの3倍:03/03/30 03:49 ID:???
職なりさんも負けじとガンガレ
469通常の名無しさんの3倍:03/03/30 05:18 ID:???
職なりさん乙です。
相変わらず面白いSSですね〜。
シャアも素直じゃないですな。

職なりさんもSSスレって色々見たりしてるんですか?
俺はここと、ハマーンさまスレをみてるっす。
470通常の名無しさんの3倍:03/03/30 09:50 ID:???
アムロは結婚しても「セイラさん」って呼んでいそう!
というか、呼んでいてほしい!(w
471職人になりたい:03/03/30 17:22 ID:???
 何と表現していいのか分からないだけに、アムロは困った。上手く言えないために、また爪を噛みそうになる自分を必死に押さえた。
「大体、アムロ。妹は君に任せたのだ。君がいるなら、私は妹のことを心配する必要がない」
「く・・・」
 言うべき言葉が見つからず、アムロはただ拳を握りしめるだけである。
(セイラさんは今も貴様のことを・・・貴様のことを考えては泣いているのだ)
 脳裏に、ニューホンコンの病院で寝言を言ったセイラの姿が思い浮かべるアムロであった。
「ほら、テントで部下が待っているのだろう?明日の作戦のことを考えてくれ」
 シャアに促され、アムロはテントに入らざるを得なかった。シャアへの言葉は、とうとう思いつかないでいた。

 翌朝、更にひどいブリザードがキャンプを襲った。
 ブリーフィングのために戦力の割り振りを考えるアムロの前にシャアが座る。そして、その奥に爪を噛むカミーユ。
 横目でそれを見て、
(カミーユ・・・俺と似てきた。これでいいのか?)
 と、アムロの一瞬の思惑は遮られた。
「何をためらっているのです?」
 カラバのメンバーがキリマンジャロ付近の地図を広げる。彼の語気は荒かった。
「攻撃を仕掛けるなら、アウドムラが戻ってくるまで待った方がいい。こちらも万全の態勢を整えることができる」
 シャアの慎重論は、アムロにも気に入らない。
「だが、敵にも余裕を与えることになる」
 アムロの意見は、強行策を唱えるカラバの男を刺激した。
「そうですとも。麓では突撃部隊も出撃の命令を待っています」
「指揮権は、俺とあなたに委ねられたんだぞ」
472職人になりたい:03/03/30 17:27 ID:???
>468
ありがとうです。
>469
どうもです〜
シャアは、個人的考えですがあんまり妹にこだわっていないのです。
でもセイラさんは未練たっぷり。
他のスレも拝見にいきますよ。ハマーン様と逆襲の続編ですね。
参考になりまっす。
>470
同意です。やっぱり、さんづけがよく似合うので。
呼び捨てが許されるのは、兄さん(アルテイシア)と今だけの自分です。
そういえば、追悼メッセージでもどなたかがさんづけしてましたね。
473通常の名無しさんの3倍:03/03/31 01:00 ID:???
アムロもっと余裕をもてよ。
セイラさんは、アムロと共にいるのだから
474通常の名無しさんの3倍:03/03/31 06:41 ID:???
全宇宙に向けたセイラの監禁スカトロショー。
妹のウンコ発射をカレーを食べながら見てるシャア・アズナブル。
475職人になりたい:03/03/31 16:01 ID:???
 テントの中を忙しく動き回る他のメンバーに聞こえないように、アムロは言った。間もなく再攻撃開始の予定時刻なのだ。
「これ以上は、力攻めで落とせる相手ではないぞ」
 低い声のシャアに、
「クワトロ大尉、カラバの力を過少評価してもらっては困るな」
「しばらく考えさせて欲しい」
 シャアは微かに微笑んで、テントの外に出た。
 その後を思いつめた顔のカミーユが追うのを見て、アムロは深いため息を吐いた。

「攻撃を掛けるぞ、全員いるか?」
「カミーユがいない」
 指揮をするアムロの元に、シャアがきて小声で囁いた。
 アムロは、
「どうしたんだ、カミーユは?」
「どうやら先に基地へ向ったようだ」
「フォウか・・・あなたがついていながら」
「済まない」
「全員用意はいいな!!総攻撃開始だ」

 歩兵部隊が手に入れたティターンズの制服を失敬したカミーユは、何とか基地に潜入し、必死になって生きていたフォウを説得した。
 再び爆音が轟き、基地が鳴動したことによって攻撃が始まったことを悟ったカミーユは、フォウを連れ出して外に向った。
 だが、そこで激しい戦闘を目撃したフォウは、今までの可愛らしい少女のあどけなさをかなぐり捨てて、カミーユを突き飛ばすのだった。
「フォウ!フォウ!!」
「お前はエゥーゴだ。敵だ。私の記憶は・・・」
「記憶なんて後で取り返せる!!一緒にいこう!!」
 フォウの肩を掴んだカミーユは、また投げられた。強化人間は、数倍の力を発揮することができるのか、と思った。
 地面に叩きつけられた痛みもそこそこに、カミーユは立ち上がって、フォウにすがりつく。今度は蹴り飛ばされた。
476職人になりたい:03/03/31 16:04 ID:???
>473
は、はい、すいません。
>474
守備範囲外です。
477職人になりたい:03/04/01 15:37 ID:???
「フォウ!!」
 先程のキスは何だったのか。暖かい抱擁は何だったのか。
 絶望さえ感じるカミーユの前で、少女は凶悪な形相を浮かべ、更にはサイコガンダムを呼ぶのだった。文字通り、呼ばれたサイコガンダムは、モビルアーマー形態のまま飛来した。
「乗っちゃいけない、フォウ!!それは悪魔のマシーンだ!!」
 フォウはカミーユを見ることもなく、一目散にコクピットに向かっている。追い掛けようにも、強化人間だからなのか、異常に早くて追いつけない。
「フォウ!!」
 呼びかけも空しく、フォウはコクピットのハッチの中に消え、サイコガンダムは起動した。たちまち、カラバのモビルスーツ隊は光の渦と化していく。
 深くなる雪の嵐の中、カミーユは、頬を濡らす暖かい涙が手に落ちるのを感じた。
(泣いてなんかいられない!フォウを、フォウを助けるんだ!!)

 付近にいたネモの爆発が、サイコガンダムの起動を意識させた。
 ティターンズの迎撃部隊が一斉になってカラバ勢へ打ち返すのを避けながら、アムロは指示を出す。
「散開しろ、地上から狙い撃ちされるぞ!!」
 言ってる側から、また一機のネモが火の玉になっていく。強烈な迎撃の火線が、アムロ達の進攻を妨げるのだ。
「くうっ、雪がせめてもの救いか・・・どうする?」
 はっきり言えば、サイコガンダム以外のティターンズは敵ではない。兵装も士気も大したものではない。問題は、盾となって立ち塞がる、黒く凶々しいモビルスーツであった。
 幸いというか、吹き荒ぶ雪の嵐が、猛攻撃から機体を隠してくれる。それだけが救いだった。
 しかし、別方向から進撃中の部隊の進攻は、比較的スムーズであり、結局全体としては、エゥーゴ・カラバ連合軍が押していた。
478通常の名無しさんの3倍:03/04/01 16:47 ID:???
>>477
うほっ、新作だ!お疲れさま。Zのシーン甦りますね。
479通常の名無しさんの3倍:03/04/01 20:05 ID:???
下がり過ぎでつよ。
480通常の名無しさんの3倍:03/04/01 23:32 ID:???
ついに山場ですなセイラさんが出てこないので少し寂しいです。
481通常の名無しさんの3倍:03/04/02 01:06 ID:???
フォウが生き残る事を祈って
482高句麗 ◆OIZKOUKURI :03/04/02 01:20 ID:???
正直、セイラの声嫌い。
べ、べつに中の人は嫌いじゃないですよ
483職人になりたい:03/04/02 18:19 ID:???
「基地の中にジャミトフがいるのだったな」
 シャアは、独り百式の中で呟いた。
 別に、殺されたブレックス准将の仇を取ろうと思っているのではないが、ここでティターンズの首魁であるジャミトフ・ハイマンを倒せば、戦乱は終息する。すぐに終わらないまでも、敵勢力は卑小化するのは間違いない。
 キリマンジャロ基地が陥落し、ジャミトフが倒れれば、宇宙にいる敵など物の数ではない。もちろん接触が失敗に終わったアクシズを除いて、ではあるが。
「それにしても、あのサイコガンダム・・・乗っているのは、フォウという少女なのだな」
 誰に聞くまでもなく問い掛ける。それに答えるのは、アムロのディジェとカミーユのゼータの動きであった。

 攻撃方法を思案するアムロは、ドダイ改の上で躊躇していた。
 サイコガンダムに対する効果的な攻撃方法が見つからないのだ。ニューホンコンの時のように、弱点と思しき箇所が今は見えない。
 拡散メガ粒子の光の渦を避けることしかできない。また僚機が撃墜される。このままでは、味方の被害が甚大になるばかりだ。
(どうする?どうすればいい、アムロ?)
 唇を噛むアムロの視界に、ゼータが飛来してくる姿が映った。
 そして恐ろしく優美で可変型の最新鋭モビルスーツは、ディジェの見守る中、まるでサイコガンダムを制止するように背中の辺りにしがみつくのだった。
「カミーユ!離れてろ!!」
 だがカミーユの必死な声が聞こえてくるだけであった。
「大尉やめて下さい!攻撃はしないでえっ!!」
「どうしろと言うんだ、俺にどうしろと!?」
 ニューホンコンの時のように、サイコガンダムの弱点は見つからないし、何よりもアムロを阻害しているのが、強くなる雪とサイコの背中にしがみついたゼータだった。
484職人になりたい:03/04/02 18:26 ID:???
>478
どうもです。
読んで頂くのも大変ですよね。
>479
どうも。
>480
このシーンには出番がありません。
自分も寂しいです。
>481
・・・うう、く、苦しい・・・
>482
自分は大好きです〜
485通常の名無しさんの3倍:03/04/03 00:25 ID:???
おれの中では、職なりさんのSSが「Zガンダム」です。。
486通常の名無しさんの3倍:03/04/03 03:36 ID:???
アムロがんばってフォウを助けろぉぉぉ
487通常の名無しさんの3倍:03/04/03 05:38 ID:???
アムロって昇進遅いよな。
セイラさんの最終的な階級ってなに?
488職人になりたい :03/04/03 20:27 ID:???

 同じ頃、キリマンジャロの中腹辺りを飛んでいるアウドムラのブリッジでは、セイラがニューギニアの時と同じような頭痛を感じていた。
(この感じ・・・ニューギニアの時と一緒)
 こめかみを押さえるセイラの姿に、ハヤトは高山病ですかと問い掛けたが、すぐに戦闘の指揮に戻った。
(何かしら、この感じ・・・あの黒いガンダムがまさか)
 日頃、ニュータイプのなりそこないと自嘲もすることがあったが、この感じは尋常ではない。
 そしてその一方、宇宙から降りてくるのが観測された二機のモビルスーツの一方が、兄のクワトロ大尉と聞かされて平常ではないのだ。
(兄さん、アムロ・・・お願いだから無事でいて)
 ブリッジから目を凝らすセイラは、また爆光を見た。二人の安否を懸命に気づかう彼女は、時々訪れる鈍い痛みと戦いながら、少女のように立ち尽くしていた。

 戦場で喘ぐエゥーゴ・カラバ連合のモビルスーツは、サイコガンダムの攻撃に苦慮していた。
 ビームではなく、実弾で狙えばいいのは、分かっている。しかしゼータのカミーユの叫びが、シャアとアムロを戸惑わせていた。
「フォウ!どうしちまったんだ、フォウ!!」
「カミーユ、もう諦めるんだ!」
 不思議と冷静なくらい、アムロは落ちついた声が出せた。
 どうしてフォウという少女が生きていたのか分からない。カミーユと深い因縁があるのも分かっている。
 だが、今は敵だ。進撃を阻む強大な敵なのだ。
(だがアムロ、お前ならできるのか?)
 エルメスに乗ったララァを殺したのはお前ではないか。
 ララァは敵だった。しかしガンダムのビームサーベルは、彼女ではなくシャアを狙ったものではなかったか。そしてエルメスを貫いた後、取り返しのつかないこと、と嘆いたのは自分であった。
(カミーユに諦めろというのが無理なら、可哀想だがいっそこの俺が)
 ディジェのビームサーベルを握る。
(せめてコクピットを狙ってやるのが、情けだ)
489職人になりたい:03/04/03 20:32 ID:???
>485
冥利に尽きます。恥ずかしいけどありがとう。
>486
くくく、苦しい・・・助けてぇ!!
>487
映画では准尉でしたっけ?テレビでは曹長のような。
はっきり覚えていませんね。
490通常の名無しさんの3倍:03/04/03 23:37 ID:???
こんな時のララァ様頼みですね。
491通常の名無しさんの3倍:03/04/04 00:19 ID:???
ハ、ハヤト・・・。「高山病ですか?」って・・・。ハヤトらしいな。
アムロのこのへんの葛藤についてはこの方がしっくりくる気がするね。TV版ではアムロは同じ運命だと
感慨深そうだけどあっさりとカミーユのフォウへの思いを拒否しているよね。
492485:03/04/04 01:46 ID:???
本当にちゃくちゃくと脳内でZのストーリーが置き換わっています(笑)
やっぱりさ、ベルトーチカではなくてさ。
やっぱり、セイラさんだよねっ!アムロには!!

これからも毎日楽しみにしています!
職なりさん、頑張ってください!
493職人になりたい:03/04/04 21:21 ID:???
 後でカミーユに責め殺されても仕方ないと思った。サイコガンダムの姿を捕えて、コクピットに狙いをつける。
 これがアムロの油断となった。
 いきなり轟音が響くとともに、大気圏脱出用のシャトルがキリマンジャロ中腹から飛び出し、唖然とする間もなく曇天の空へ消えていった。
「ちいっ!」
 気を呑まれたが、慌てて狙撃しようとする。しかしシャトルの猛スピードは、今のシャアにもアムロにも追いつくことができなかった。
「みすみす逃がすとは」
 残念そうなシャアの声で、シャトルの中にジャミトフがいたであろうことは推察できた。
「チャンスは、まだある」
 慰めるつもりでそう言った。
 キリマンジャロの山頂付近に断続的な爆発が起きた。恐らく地上部隊の基地突撃が成功したのだろう。
「突撃部隊、成功したな」
 総大将の脱出で、ティターンズ勢の敗北はもう明らかだ。後残るは、カミーユとサイコガンダム!
 シャトルを見送ったアムロが振り向いた瞬間、カミーユの声が響いた。
「フォウ!!」
 ゼータを振り解いたサイコガンダムが仁王立ちになる。胸部と腹部のメガ粒子砲発射口が瞬いた。
 回避運動に入ろうとしたアムロが次に見たものは、サイコガンダムを背後から制止しようとしたゼータが飛びつくのと、そのゼータに斬り掛かろうとした未塗装のティターンズのモビルスーツであった。
 例によって稲妻が走った。
 後ろから突っ込んできた未塗装のバイアランというモビルスーツからは、ドス黒い怒りと憎しみの想念を感じることができた。
 アムロは詳しくは知らないが、バイアランにはカミーユと因縁めいた関係にある、言わば仇敵のジェリド・メサという男が乗っていた。
 何回かの戦闘でカミーユに仲間を倒され続けてきたジェリドは、憎悪の塊と化している。
 サイコガンダムに乗ったフォウに気を取られていたカミーユが、背後に近づく未塗装のバイアランに気づいた時、ビームサーベルの冷たく蒼白い光が迫っていた。
「死ねえっ!カミーユ!!」
494職人になりたい:03/04/04 21:24 ID:???
>490
!!
し、しまった〜
>491
そうですね、本編ではアムロはあっさり言ってますね。
>492
どうもありがとう。
495通常の名無しさんの3倍:03/04/04 21:49 ID:???
おお、とうとうあの場面だ・・・
フォウはどうなるのかな。
セイラさんは何してるのかな。
496通常の名無しさんの3倍:03/04/04 21:53 ID:???
>>495
上げなさい。
497通常の名無しさんの3倍:03/04/04 23:24 ID:???
>>496
上げるな。
498通常の名無しさんの3倍:03/04/05 03:36 ID:???
職なりさまアムロさまセイラさまララさまどうかフォウタンが
助かりますようにアムロのあのセリフは聞きたくない
「人は過ちを繰り返す。」あまりにも哀しすぎる。
499通常の名無しさんの3倍:03/04/05 07:28 ID:???
哀しいけどこれ、戦争なのよね。
500職人になりたい:03/04/05 18:41 ID:???
「ジェリドか?!」
 ジェリド・メサの憎しみを込めた叫びが、次の瞬間、奇跡を起こした。
 度を越えて膨れ上がった憎しみの波動が、まずフォウを正気に戻した。ニューホンコンで、ニューギニアで、キリマンジャロの自室でカミーユと触れ合った記憶が一気に彼女に甦ったのだ。
(カミーユ、私のカミーユ・ビダン!!)
 悲しくもはかない、百万ドルの夜景の中でのキスの記憶。しかし持っている記憶の中で、一番美しい思い出。大切にしたい人と失いたくない思い出。
(カミーユをやらせはしないっ!!)
 ジェリドの憎悪、フォウの献身、カミーユの愛情、すべてが飛び込んできた。そして、サイコガンダムの巨体がゼータとバイアランの間に滑り込む。
 フォウ・ムラサメは叫んでいた。
「くるなっ!!」
 見守るアムロが、
「フォウ・ムラサメ!!正気になったのか!!」
 時間が止まった。いや止まってはいない、止まる訳がない。しかしアムロの視界では、すべてがゆっくりになっていた。
 舞う雪でさえ、スローモーションになる。
「同じ過ちなど、させるものか!!」
 ゼータをかばうサイコガンダム目指して突き刺さろうとするバイアランのビームサーベルを持つ手が、切断されて落ちた。
 ドダイ改の上にいるディジェの狙撃によるものである。続いて、バイアランの脚部にビームが浴びせられた。これは百式だった。
「ち、う、動かない!!」
 ジェリドは喚いた。機体のコントロールが損なわれているのだ。
 このままゼータ、百式、ディジェの相手をできると思う程、ジェリドは思い上がっていないし、命が惜しくもある。
「カミーユ、覚えていろ!!」
 漫画の悪役の台詞そのまま、ジェリドは撤退するしかなかった。
501職人になりたい:03/04/05 18:44 ID:???
>495
セイラさんは祈ってます。
>496
どうも。
>497
お疲れです。
>498
!!
確かに悲しいですよね、繰り返しだったら。
>499
スレッガー中尉の名台詞。
502通常の名無しさんの3倍:03/04/05 19:59 ID:???
フォウは………救われるんですね………
503通常の名無しさんの3倍:03/04/05 21:20 ID:???
おお、フォウが、、、こんなにうれしいことはない

某ゲームではフォウがエースだったりするくらい好きだから
もちろんセイラさんの方が好きですよ、ええ。。
504通常の名無しさんの3倍:03/04/05 22:00 ID:???
や………やったあぁぁぁぁ〜良くやったアムロぉぉぉ
ララァとセイラさんに褒めてもらいさないていうか褒めてあげてね。
505職人になりたい:03/04/06 17:39 ID:???

「フォウ、フォウ、しっかりしろ、フォウ!!」
 百式とディジェが見守る中、ゼータから降りたカミーユが、サイコガンダムのコクピットのハッチを開けようと懸命になっている。
 MK2の要領を思い出して、何とか開閉スイッチを探そうとしていると、ようやく鋼鉄の扉が開いた。
「カミーユ・・・」
 フォウが笑った。笑っていた。口を開いて、
「カミーユ、無事だったのね、よかった・・・」
「フォ、フォウッ!!」
「悲しまないで。あなたが死ななくて済んだのだから・・・」
 はかなく笑って、フォウは目を閉じた。頬を伝う涙が流れるまま、カミーユは彼女の身体を抱きしめた。
「フォウ、目を開けてくれよぉ!!」
「人は同じ過ちを繰り返すのか・・・ったく」
「・・・同じなのか?」
 シャアとアムロは同時に呟いた。それはまるで誰かに問うているようであった。
 誰に、誰に尋ねているというのか。心の中では、それぞれかつてのララァ・スンに・・・

 地面が鳴動していた。
 キリマンジャロ基地はほぼ壊滅状態にあった。
 外からはモビルスーツに、中からは侵入した突撃部隊によって。或いはまた、撤退するティターンズによって、爆薬でも仕掛けられているのかもしれなかった。
 山頂が崩落するのかもしれないと思ったアムロは、フォウを抱きしめて泣き濡れるカミーユに呼び掛けた。
「カミーユ、何してる!!爆発に巻き込まれるぞ!」
 ジャブローにすら核爆弾を置いたティターンズである。撤退に際して爆弾が仕掛けられていてもおかしくはない。
「アムロ大尉、フォウが、フォウが!!」
506職人になりたい:03/04/06 17:41 ID:???
>502,503,504
こんなに、フォウファンがいるのですね。
後につなげるのが難しくなります。
もう少しで終わる予定ですので、よろしく。
507通常の名無しさんの3倍:03/04/06 18:11 ID:???
フォウファンとしては上げざるを得ない。

嬉しい限りのオイタと許してつかあさいませ。
508通常の名無しさんの3倍:03/04/07 00:23 ID:???
何せセイラさんと双璧を成すと思っていますから
509職人になりたい:03/04/07 16:20 ID:???
 ディジェに向って叫んでいたカミーユは、驚いた。腕の中のフォウの身体が動いた気がしたのだ。
「フォ、フォウ?」
 考えてみれば、サイコガンダムはジェリドの直撃を受けなかったのだ。傷も見当たらない。
「フォウ!!」
 呼びかけにも反応はなく、唇と瞼が弛緩するのみだった。
「もしかして、生きてる?生きてるんだ!」
 サイコガンダムという悪魔のモビルスーツが、フォウの生身に過負荷を掛けていたと考えてもおかしくはない。
 つまりフォウ・ムラサメが、自分自身の意志の力で呪縛を解いたと考えれば、強烈な反動が訪れる。それによって気を失ったということか。
(奇跡だ、奇跡が起きたっ!!)
 カミーユはフォウを抱いて急いでゼータに移った。
「ようし、大きいのがくる」
 再度の揺れに、アムロは撤退の信号を出した。
「アムロ、いくぞ」
 シャアの合図に百式、ゼータ、ディジェの順に飛んだ。
 もう一度地上を見ると、横たわるサイコガンダムが別れを告げているかのように見えた。アムロは、両軍の全死者に哀悼の思いを込めて敬礼した。
 
 全部隊の引き上げを見届けたアムロは、一番最後にアウドムラに乗り込んだ。
 アウドムラが遠ざかる頃、大きな爆発が何回も起きた。キリマンジャロの山頂は崩落し、もう美しい姿を見せることはなくなった。
 次々に握手を求めてくるエゥーゴ・カラバの兵士達に応じたアムロは、混雑する人の波を掻き分けて、ゼータに近づいた。
 フォウを抱いて出てきたカミーユは涙で目を赤くしていた。
「アムロ大尉」
「フォウは無事か?」
「ええ、意識はないですけど、確かに生きてます」
510職人になりたい:03/04/07 16:22 ID:???
>507
どうも。
>508
なるほど。
助けてしまいましたが、この先どうしましょう?
511通常の名無しさんの3倍:03/04/07 18:10 ID:???
おおっと、異なる展開だ。これからどうなるんだろう。期待します。
512通常の名無しさんの3倍:03/04/08 01:51 ID:???
セイラたんが出なくて寂しいレス
513職人になりたい :03/04/08 16:00 ID:???
 シャアがアムロの隣にやってきた。
「私達と同じではなかったのだな」
「俺達と?」
 シャアは苦い笑いをして、アムロの肩を抱いた。
「そうさ、フォウは生きてる。だから私達とは違う」
「ああ、そうだな。人は変わっていくものだ」
 かつてララァと精神感応した時の言葉だった。それはアムロ自身が長年見失っていた確信でもあるのだ。
「クワトロ大尉・・・いや、これからは堂々とシャアと呼ばせてもらうぞ」
「構わんよ」
 目の前をカミーユが歩いていく。意識のないフォウを抱きしめる足取りはゆっくりである。気を効かせて担架を用意した男に首を振って、自分の手で抱いたまま歩いていった。
「シャア」
「うん?」
「セイラさん・・・アルテイシアさんに会ってやれ」
「・・・ああ。アムロ君、君に任せてばっかりだったからな」
 シャアは微笑んだ。
「アルテイシアはどうだ?君にとっていい女か?」
 真っ赤な顔になったアムロは素直には答えず、
「昔からいい女性さ」
 そこへセイラが駆けつけてきた。本来であれば、シャアにもアムロにも近づきたいのだが、医師としての自覚がそれをためらわせた。
 フォウを抱くカミーユに歩み寄り、彼女の瞳孔や脈の具合を調べるのだった。
「とにかく医務室へ運んで!そこの方、カミーユ君を手伝ってあげて!!」
 キビキビした動きにアムロが見とれていると、
「妹のことを頼むぞ」
「しつこいな、シャアは」
「前からしつこいのさ、私は」
「他のケガ人は?手の空いてる方は率先して手伝って頂きたいわ」
 美しい女医の張り上げる声に、シャアとアムロは顔を見合わせ、一斉に、
「恐いお医者さんの命令だ。手伝わなくっちゃ」
「やむをえんな」
 二人の笑い声は明るかった。
514職人になりたい:03/04/08 16:01 ID:???
>511
分かりません。
>512
最後に登場です。
515通常の名無しさんの3倍:03/04/08 17:03 ID:???
ああ・・・このシーンを、このシーンを映像付きで見たいっ!!!

そして次回も激しくそう思うだろうヨカーン
お願いします、職なり氏、漏れを萌え殺して下さい
516通常の名無しさんの3倍:03/04/08 18:33 ID:???
うおおおおお、激しく(・∀・)イイ!
こっちのシナリオの方が映像で見てぇ!


あの頃の富野は痛かったからなぁ・・・(w
517通常の名無しさんの3倍:03/04/08 21:20 ID:???
>二人の笑い声は明るかった。

。・゚・(ノ∀`)・゚・。
518通常の名無しさんの3倍:03/04/08 23:42 ID:???
>515-516
禿同!!画が欲しいねー。しょうがないので脳内補完しときまつ。
明日が楽しみだぁぁぁ!
519通常の名無しさんの3倍:03/04/09 00:15 ID:???
うおー!面白い!映像つきで見たい!!
すごい〜!
画がほしい…。
明日が本当に楽しみ!もう、セイラさんはでてきてくれるし。。
アムロとシャアは仲良しだし…。
たまんないです…。面白すぎる!!!
520通常の名無しさんの3倍:03/04/09 01:07 ID:???
ゲームで入れて欲しいシナリオだね。
セイラさん登場でほわわ〜んでした。
521通常の名無しさんの3倍:03/04/09 18:06 ID:???
まだかな、まだかな。
522通常の名無しさんの3倍:03/04/09 19:09 ID:???
帰宅後、速攻でPCの前にきてしまいすた。
トリアエーズ、飯でも喰ってきます。
523通常の名無しさんの3倍:03/04/09 20:06 ID:???
まあまて、ここからは更にオリジナル色が強くなるので、
職人になりたいさんにもじっくりと構想を練ってもらいたい。
マターリ待ちましょう。
524職人になりたい:03/04/09 21:15 ID:???
すびばせん、休みます。
525通常の名無しさんの3倍:03/04/09 22:40 ID:???
>>524
がーん!
526通常の名無しさんの3倍:03/04/10 00:12 ID:???
ゆーくりと構想を練ってください。
527通常の名無しさんの3倍:03/04/10 00:21 ID:???
でも、マジでフォウは助かるのか、それともやっぱり死んでしまうのか、
久しぶりにドキドキしながら1行、1行読んでいったよ。



まあ、誉めてばかりじゃなんなので、なんかここを読んでたら
SDガンダムGジェネNEO思い出したよ。
あれも、イベント起こすと敵キャラで結構助かる人多い。
アイナとかプルツー。フォウは未確認なんだが・・・。
528通常の名無しさんの3倍:03/04/10 06:44 ID:???
ハマーン「人類すべてがニュータイプになれるものか!」
クワトロ「籠の中の鳥は観賞される道具でしかないと覚えておいてくれ。」

シャア「ナナイは私に優しいし、声はハマーンだし。(うはうは)」
カミーユ「そんな大人修正してやる!」

シャア「認めたくないものだな。自分自身の若さゆえの過ちというものを。」
セイラ「兄さん!キャスバル兄さん!(あんあん!)」

アムロ「νガンダムは伊達じゃないっ!」
クワトロ「これが若さか・・・。ププ」

クワトロ「アムロ君、私の言うことが分かるのならば、私の同士になれ。ズコズコ」
セイラ「アムロ!しっかりしなさいアムロ!」
アムロ「アムロいっきまーす!(ドピュ!)」
529職人になりたい:03/04/10 14:57 ID:???

 ハヤトが明らかにした次の作戦は、アムロを懐疑的にさせた。
「本当にできるのかな?」
 尋ねると、今度はシャアが話を引き取って、
「あそこは連邦政府の租借地で、軍事的にはほぼ無力だ。キリマンジャロもない今、注意しなければならないのは、せいぜいカナリア諸島くらいなものだろう」
 カラバのスタッフ達もうなづいて、シャアに賛同する。
「議会内への工作については、先発隊はすでに送ってある」
 ベルトーチカをリーダーとする任務班は、すでに現地へ向っていた。
「みんなが賛成で、クワトロ大尉までがそうなら、俺は従うだけだ」
「クワトロ大尉を運ぶのはお前の役目だぞ」
「ああ、ハヤト。分かっているさ」

 アウドムラは、アフリカ大陸をほぼ西へ横断するコースで大西洋に面したダカールへ向っている。ティターンズや連邦軍の監視網を欺くために、複雑なコースを飛ぶために忙しい。
 キリマンジャロ陥落の後、今度は連邦政府の議会を制圧するというのだ。
(できるだけ流血沙汰は少なくさせないと、エゥーゴとカラバが完全にテロリストになってしまう)
 アムロは医務室を覗いた。
 先の戦闘で負傷した者は別便で他に送られているので、本来セイラは手が空いているはずなのだが、それをさせないのがフォウの一件であった。
 フォウを降ろすことに、カミーユが反対したのだ。
 セイラが、ここでは充分な設備がないから専門の病院へ入院させるべきだと主張しても、カミーユは頑として譲らなかった。
「俺がフォウの面倒を見ます!だから宇宙へ連れていきます」
「無理だわ」
「無理じゃありません。グラナダでもフォン・ブラウンでも」
「誰が連れていくの。お医者は誰に診てもらうの?」
「そ、それは・・・とにかく宇宙へ連れていけば」
 今は戦争中よ、あなた個人の都合でエゥーゴは動いてはくれないわ、とセイラの口振りは冷静だった。
530職人になりたい:03/04/10 15:07 ID:???
>515
それも叶わぬ夢になってしまいました。
萌え殺し、ですか。チャレンジさせて頂きますね。
>516
本編あればこそのファンフィクションです。
>517
演説後、二人はちょっとだけ笑ってますね。
あれだけじゃ寂しかったので。
>518
すいませんでした。
>519
ありがとうございます。書いてて楽しいですよ。
>520
ゲームかあ・・・出してくれないですかね。
>521,522
す、すいませんでした。
>523
お気遣い、どうもです。
>525
・・・ごめんなさい!
>526
ありがとうです。
>527
同じくありがとうです。
あ、そうですか、敵キャラも助かるんですか?
なら、フォウやロザミアも何とかしてあげたいですよね。
>528
時代が混ざってますよ。
しかし、うはうはって、ひさしぶりに聞いた気がします。
531通常の名無しさんの3倍:03/04/10 15:09 ID:???
>>529
お疲れ。ダカールで終わりにするんですか?
532職人になりたい:03/04/11 15:25 ID:???
 そしてフォウ・ムラサメ本人は意識を失ったまま、アウドムラの医務室で横になっているのだった。
 フォウの頬に指を添えたカミーユは、涙をポロポロとこぼして、
「だって地球に置いていて、もしティターンズに見つかったら、また強化人間に戻されちまうんですよ!!そんなの、そんなの、いやです!!」
 アムロは言葉が出なかった。ただ、カミーユの激情のほとばしりを聞くことしかできないのだった。
「こんなに頬っぺたは暖かいのに!!生きているのに!目を覚ませよ、覚ましてくれよおっ、フォウ、フォウ!!」
 カミーユは自分と比べて不幸だろうか、と思った。
 ララァを永遠に喪失した自分と違って、フォウ・ムラサメは曲がりなりにも生きてここにいる。いつかは覚醒することもあるだろう。
 反対に俺はララァ・スンを失って・・・いや考えまい。今の自分には愛しいセイラ・マスがいるではないか。

「あら、アムロ」
 フォウの眠るベッドの脇で書物を開いていたセイラが、声を上げた。
 手を振ってから、
「どうですか、フォウ・ムラサメは」
 セイラの話によれば、フォウは昏睡状態にあるという。栄養剤の点滴によって、命を取り留めていた。
 目を覚まさない理由は分からなかった。一刻も早く専門の病院に診てもらいたいの、と語った。
「カミーユ君には気の毒だけれど、宇宙になんか連れていけないわ」
「そうですね」
 ダカールの作戦終了後、再びシャアとカミーユはアーガマの元へ送り返されることになっている。一緒に、フォウという言わば危険物を連れていくことなどできはしないだろう。
「記憶って」
「何かしら?」
「記憶って取り戻せるんでしょうか?」
 セイラは肩をすくめてみせた。
 フォウは薬物と催眠などによって記憶が消されている、とカミーユは涙ながらに語った。
 非人道的な所業に吐き気と怒りさえアムロは覚えた。昔、ララァは同じようにニュータイプの研究機関にいたが、記憶を操作されるようなことはなかっただろうと思う。
533職人になりたい:03/04/11 15:26 ID:???
>>531
はい。正確にはシャアとカミーユの二人が戻るとこまでです。
534通常の名無しさんの3倍:03/04/11 20:55 ID:???
アムロあえて言ってやれ君には、まだやる事が在るはずだと
ファたんがいるだろ。
535通常の名無しさんの3倍:03/04/12 00:14 ID:???
セイラさんとシャア、兄妹でゆっくり語らってほしいなぁ。
536通常の名無しさんの3倍:03/04/12 00:28 ID:???
>535
禿同!
職なりさん、御一考くだされ。
537通常の名無しさんの3倍:03/04/12 09:57 ID:???
>535
ここで兄妹で語ってしまうと逆シャに繋がらなくならない?
538職人になりたい:03/04/12 15:02 ID:???
 実は同行しているクワトロ・バジーナ大尉ことシャア・アズナブルが、ジオンでニュータイプ研究に携わっていた。一年戦争の終焉とともに、それらの研究資料や成果は闇に消えてしまったが、一部が流出して利用されていることは明らかであった。
「詳しくは分からないけど・・・時間を掛ければ少しは戻るかも」
「全部じゃなくて少しなんですね」
「ええ。とにかく早く入院させてあげたいわ。精密検査を早く受けさせないと」
 セイラは蒼白い頬のフォウに目をやった。薄幸の少女は穏やかな顔で眠っている。
「カミーユはどうしてます?」
「さっきまでそこから離れなかったけど、身体を動かした方が落ちつくって言って、デッキへ向ったわ」
「そうですか」
 その方がカミーユにとってもいいだろう。少なくともフォウが生きてるだけで、アムロ自身より幸せである。
 いいや、ララァのことは考えまい。
 背筋を伸ばして凝りを解そうとするセイラに近づき、屈んだアムロは、
「セイラさん・・・」
 と言いかけた。
 澱んだ言葉の先をセイラは察した。手が伸びてアムロを抱き寄せ、
「これから先も激しい戦いよ」
「分かってます、俺は死にはしません」
 お互いの身体の暖かさが心地いい。癒していく。アムロは激戦の疲れから、セイラは不安から。
 しばらく抱き合って、くちづけを交して。頬と頬を押し当てて。
 だが、アムロの一言が、セイラを固くさせた。
「兄さんには会ったのですか?」
「!!・・・ま、まだよ」
 何を思ったか、セイラはアムロに回した手を離した。愛しい人の行為が不審であり、
「セイラさん?」
 しかし、返ってきたのは冷たい言葉。
「次はダカールなのでしょう?待機してなさい。私もフォウのことで専門誌を読みたいから」
「は、はあ」
 豹変してしまったセイラの態度に面食らいながら、無念にもアムロは、華奢で柔らかい身体から離れなくてはならなかった。
 アムロを追いやってカルテを開き書類を眺める姿に、悩めるエースパイロットは、口も挟めず部屋を退出する他ない。
「失礼します」
 およそ恋人のところから去る台詞ではないが、つい出てしまったが、やっぱり返事はなく、落胆してドアを閉めた。
539職人になりたい:03/04/12 15:04 ID:???
>534
そうなんですよ!!
でも助けてしまったので、絡ませて下さい。
>535,536
短いですけど用意しております。
>537
難しいですね。
540通常の名無しさんの3倍:03/04/13 12:28 ID:???
冷たいセイラたんにハアハア
541職人になりたい:03/04/13 14:06 ID:???

(俺が!!)
 ぶつぶつ呟くアムロは女の心が分らない。
(俺が何をしたっていうんだよ!!)
 これでもカラバのアウドムラモビルスーツ部隊の隊長ではあるが、実際はまだ23才の若者しか過ぎない。
 モビルスーツの操縦や戦術に優れていても、その辺りはまだまだ成長できていない部分があるのだ。まして一年戦争の時に思春期を迎え、その後は青春の大切な歳月を七年間もの間、幽閉によって失った。
 ベルトーチカが以前言ったこと。七年間は、戦争の傷痕から癒されるのに必要な時間であったということ。 長い眠りから覚めてみたものの、アムロは、同年代の若者と比べて、まだまだ人と人のつきあいについて分らないことが多い。
 だからセイラの気持ちが掴めないことにいらいらとするのだ。
(どうしてセイラさんは怒っちゃったのかな。俺、余計なこと言ったかな?)
 長い廊下を歩きながら、アムロはさっきの会話を思い出した。
 そういえば、兄さんに会った、そういう質問をした途端、セイラは機嫌が悪くなった。シャアとセイラが実の兄妹であるにも関わらず、アムロは二人の関係に嫉妬したことがある。
 ミライの残した言葉を聞いてから、醜い嫉妬はもうすまいとは思っているが・・・シャアはともかくセイラの方に問題がありそうだ、そんな気がした。
 と、通路の向こうから、当のシャアがやってきた。
「やあ」
 アムロの事情など知る由もないシャアは、快活に笑った。
「シャア」
「フォウ・ムラサメはまだ昏睡状態かね?」
「ああ、セイラさんのところで寝ている」
「そうか」
 これ以上今は話すことのできないアムロである。自分はまだまだ子供だと思って、その場を逃げ去るように歩き出すと、シャアが呼び掛けた。
「カミーユのことだが、君はどう思う?」
「俺にも分らないよ、そんなことはっ!!」
542職人になりたい:03/04/13 14:09 ID:???
>540
少し情緒不安定ですかね。

>538最後の、

×およそ恋人のところから去る台詞ではないが、つい出てしまったが、やっぱり返事はなく、落胆してドアを閉めた。

○およそ恋人のところから去る台詞ではないが、つい出てしまった。しかしやっぱり返事はなく、落胆してドアを閉めた。

にして下さい。他にもあるけれど、すいません。
543通常の名無しさんの3倍:03/04/14 01:33 ID:???
あげておきますね。
とうとう、兄弟で話をするのかな??
次回が楽しみです。。
544通常の名無しさんの3倍:03/04/14 13:50 ID:???
終わったらもうSSは書かないのですか?・・ショボーン
545職人になりたい:03/04/14 15:06 ID:???
 あっと思った時には遅かった。思わぬ大きな声に、シャアが驚いた顔をしていた。
「・・・どこか具合でも悪いのかね?」
「い、いや・・・でもどうして?」
「いらいらしてるようだし、アルテイシアの医務室から出てきたようだったのでな」
「済まない。疲れてるのかもしれない」
 アムロは素直に謝った。そんな姿にシャアは肩に手を当てて、
「君は見事な復活を遂げた。キリマンジャロ攻略も、うまくいったのは君の功績だ」
「そ、そんなことはない・・・俺だけじゃない。あなたもいてくれたし、カミーユも」
 歯切れの悪いアムロである。
「少し休みたまえ。またダカールでは一悶着ありそうだしな」
「そうだな・・・大尉はどこへ?」
「たまには、妹と会話したっていいだろ?」
 シャアは笑い、アムロは背中を見送った。そして、あんな風に闊達に人と接することができたらいいなと羨み、微かに妬むのであった。

 カラバでは名の知られた存在であるアリシア・スミスは、いくつもの顔を持っている。
 医者として、エゥーゴやカラバの後援者の一人として、更にはニュータイプ部隊と噂された元ホワイトベース隊のパイロットとしての顔。この辺りは事情通の人間であれば知っている。
546職人になりたい:03/04/14 15:09 ID:???
>543
もうちっとです。
>544
そう言って頂けるのが、すごく嬉しいです。
書かない訳ではありませんが、このお話はそろそろ終わりです。
思えば、9月頃から書いてるんですよね。
731さんはお元気かな。読んでくれてるかな?
547新ストーリー書き:03/04/14 21:56 ID:???
>職なりさん
毎度の事ながら、日刊ペースに感服しています。(w
そろそろ終局とは淋しい気持ちもありますが、最終話まで楽しみに読み続けるであります!
セイラさん…、シャアの前で泣いちゃうのかな…?ドキドキ。
548通常の名無しさんの3倍:03/04/15 02:14 ID:???
アムロしっかりしてくれ。
549通常の名無しさんの3倍:03/04/15 06:48 ID:+suMvaMs
初カキコですが、最初から読んでます。お気に入りにも入れていたので終わって
しまうのは残念です。途中で中断した時はとても悲しかったですが、
最後までペースを保ったまま書いてくださるのでとても今は読んでて気持ちがいいです。
がんばってください。応援してます。
550職人になりたい:03/04/15 15:28 ID:???
 かつてブライトに聡明と評されたこともあるセイラではあったが、時々感情を乱すことがあった。兄である。生き別れになっていた兄のことになると、惑乱してしまうのであった。
 戦争が終わってしばらくしてから、兄から手紙が届いた時、ベッドの上で泣いた。ティターンズの組織に対抗すべく、エゥーゴとカラバに参加した時も、やはり届いた兄の手紙を読んだ時も泣いた。
 ケネディでの再会の時は、枯れていたと思っていた涙が溢れて、目の前がまったく見えなくなった。
 最近のセイラ・マスは密かに泣き虫である。
 アムロに抱きしめられて。告白されて。葛藤の末、想いを受け入れて。
 そして今、最愛の兄がそんな泣き虫の妹のところに訪れようとしていた。

「やあ、アルテイシア」
 よく通る声でシャアが医務室に入ってきた。
「に、兄さん」
 読んでいた雑誌が落ちていく。気づかずに立ち上がったアリシア・スミスことセイラ・マスは、すでにアルテイシア・ソム・ダイクンに戻っていた。
 それも幼き日のアルテシアに。
「兄さんっ!!」
 自分の胸に飛び込んできた妹を受けて、シャアは苦笑する。
「いつまでたっても、昔のアルテシアのままだな」
「そんなの、当たり前ですっ!」
 兄の軽口をたしなめて、妹はまた胸に顔を埋めた。
 安心できる兄の胸。ずっとこうしていたい、本当の自分の居場所。恋人ではなく、実の兄だからこそ安心して、信頼できる。
 つかの間、一年戦争中はすれ違うようにしてしか会うことができなかった。それも敵と味方として。
 だが今は違う。今度は同じ立場に身を置いて、それでも兄は宇宙へ、自分は地球上にいながら、ではあったが。
「相変わらず、お前は美しいな」
「・・・嫌な兄さん」
 お世辞と分かっていても嬉しいものであった。セイラは離れたくなく、ずっとこのままこうしていたかった。
551職人になりたい:03/04/15 15:34 ID:???
>新スト書きさん
ご無沙汰です。
>日刊ペース
いえいえ。書き乱れているだけです。
そうです。もう終盤です。でも、リクエストも多い兄妹の巻を外す訳にもいかず。
お楽しみ下さい。(w
そちらも頑張って下さい。楽しみにしております。
>548
はい。しかし、まだ若者ということで許してやって下さい。
>549
そうですか・・・長くて申し訳ありません。
つきあって頂いて感謝してます。ありがとうです。
もう少し、もう少しです。選挙の演説じゃありませんけれど。
552通常の名無しさんの3倍:03/04/16 01:20 ID:26L3WjD1
圧縮怖いね〜〜〜
553通常の名無しさんの3倍:03/04/16 01:49 ID:???
兄妹の巻キター。・゚・(ノ∀`)・゚・。
波平の声が聞こえてきますた。
554通常の名無しさんの3倍:03/04/16 09:12 ID:???
あー待ちかねていた兄妹の会話ー。

職なりさん、いつも密かに応援してます。
もうすぐ終わりですねー。
Ζを書き終えても、その次、期待してます。
555通常の名無しさんの3倍:03/04/16 17:01 ID:???
Φ
556職人になりたい:03/04/16 19:53 ID:???
 しかし兄は、妹から離れて、
「フォウ・ムラサメはどうなのだ?」
 アムロに告げたことと同じことを言って、セイラは反応を待った。
 兄はベッドで昏々と眠るフォウを見下ろしていたが、やがてサングラスを外した。セイラはしばらく振りに兄の素顔を見る訳である。
 冷たく光る青い瞳。どこかで見たことがある・・・これは!
 ア・バオア・クーだ、とセイラは思った。ザビ家への復讐を果たすことに、半ば暗い狂気の炎を燃やしていた時の兄だ。
「に、兄さん?」
「・・・済まん、アルテイシア。皮肉なものだ」
「え?」
「私は昔、フラナガン機関というニュータイプの研究施設に顔を出していた。そこでは様々な実験をしていた」
 突然の兄の告白はセイラを戸惑わせた。黙って立ったままの彼女にシャアは語り続けた。
「人工的なニュータイプを作るのでなかったが・・・戦後、その資料がドサクサに紛れて消えてしまったと聞いていた」
 シャアは拳を強く握り締めた。
「それが、フォウ・ムラサメという強化人間を作ることに利用されていたらしいな・・・私はとんだ道化だ」
 ああ、兄の中でもララァ・スンはまだ生きているのだ、と思った。

 兄の、中でも?
 キャスバル兄さんだけではない、アムロの中にも生きているんだわ!!
 嫉妬と絶望と悲しみ。
 風化しかけていた一年戦争の記憶が甦る。とんがり帽子が撃墜される時、セイラは現場にいた。兄を止めようと近づいた時、自分の乗った戦闘爆撃機は、すんでのところで他ならぬ赤い彗星自身に落とされそうになった。
557職人になりたい:03/04/16 19:56 ID:???
>552
怖いですね。
>553
ああ、そう言ってもらえれば嬉しいです。
>554
ありがとう。え、その次ですか!
セイラ@ZZ!?
>555
???
558通常の名無しさんの3倍:03/04/17 03:28 ID:???
ララァに嫉妬ですか?セイラさん
職なりさんが書いたフルZリメーク見たいですでわなく読みたいです。
559職人になりたい:03/04/17 15:19 ID:???
 シャアに妹殺しをさせなかったのが、ララァ・スンの搭乗したエルメスというモビルアーマーである。
 そして次に悲劇が起こった。アムロのガンダムが赤い彗星のゲルググを斬りつけ、ララァは己の機体を挺してシャアを守ったのだ。
 結果、エルメスは戦場の露と消えた。アムロの慟哭、取り返しのつかないことをしてしまった、という泣き声は、セイラにも聞こえた。
 忘れない、忘れようがない、あんなに悲しい泣き声は決して。
 同じ頃、赤い隻腕のゲルググの中で、兄も人知れず涙を流していたことは知らないセイラである。

「こんな悲しい思いは、もう誰にもさせたくないものだな」
 セイラが我に返った時には、シャアはサングラスを掛けていた。
「でも、ララァ・スンと違って、フォウは生きているわ」
「そうだな」
「カミーユ君はまだ幸せよ、キャスバル兄さん達と違って」
 妹の声音に拗ねるようなものを感じたシャアは苦笑するしかない。
「おいおい、私はともかく、アムロ君は幸福だろう?」
「どうして?」
「お前がいるからさ」
「あっ」
 兄は強引に妹を引き寄せた。
 抱かれるセイラは少しばかりの抵抗をしていたが、やがて自ら身体を預けていく。髪の匂いを吸い込んでから、兄は、
「私にとっても、お前が無事でいてくれることは幸せなのだから」
「キャスバル・・・兄さん」
560職人になりたい:03/04/17 15:21 ID:???
>558
たまにはセイラさんもね。
フルリメーク?そんなにたくさん書けないですよ。
561通常の名無しさんの3倍:03/04/17 17:48 ID:???
乙!
SEEDのキャラを突然登場させたりはしないのかね?
562通常の名無しさんの3倍:03/04/17 18:51 ID:???
んなスパロボ発想はイラン!
563通常の名無しさんの3倍:03/04/18 06:31 ID:???
そうだ。そんなことされたら…。修正してやるっ。
564通常の名無しさんの3倍:03/04/18 12:38 ID:???
セイラ人気に陰りが出たのは、
やっぱりZ/ZZに準レギュラーで登場しなかったからだよな。
本人も生前もっとセイラを演じたかったって言ってたのに・・
富野氏ね!
565通常の名無しさんの3倍:03/04/18 16:22 ID:???
>>564
待て待て、たしかΖ、ΖΖの時期って、たしか井上さんは
インド行ってて音信不通じゃなかったっけ?
566職人になりたい:03/04/18 21:00 ID:???
「アムロ君は優しくしてくれるか、な、アルテイシア?」
「嫌なことばかり言って」
 兄の冗談めいた台詞に反駁しながらも、セイラは自分を抱きしめる腕の中から離れないでいた。ひどく居心地がいいからである。
「兄さん?」
「うん?」
「ダカールでは演説するのでしょう?」
「ああ」
 ハヤトと彼を助けるベルトーチカの次のアイデアは、連邦議会が開かれるダカールを制圧しようというものである。
 軍事的に占拠するのではなく、議会に乱入し、ティターンズ寄りの世論を引っくり返そうというものだった。
 そしてそれには、今は亡きブレックス・フォーラ准将から薫陶と遺言を受けたエゥーゴのスター、クワトロ・バジーナがシンボルとして必要なのである。
「父の」
「うん?」
「父のダイクンの血かしら?」
 二人の父であり、ジオン建国の父でもあるジオン・ズム・ダイクンは、スペースノイドの自立と独立を訴えて、志半ばで死んだ。
 例え、裏でザビ家の暗躍があって亡くなったとしても、セイラは、兄に父と同じ血が流れているのを恐れていた。
 つまり、神輿として持ち上げられ、用がなくなった時には道端に放り出される、それを、父の二の舞を恐がっていた。
「そうかもしれんな。だが父と違うのは、私の手は、すでに多くの血に汚れているということだ」
「キャスバル兄さん!」
 目をみはって、妹は兄の顔に浮かんだ皮肉な笑みを見つめた。
「私はア・バオア・クーで、キシリア・ザビを殺した」
 突然の告白は衝撃であった。
「多くの将兵を見捨てて、脱出しようとするキシリアをバズーカで殺したのだよ、私は」
 何も言えず、ただ蒼白になった妹にシャアは続けた。
「それだけではない、ガルマ・ザビを知っているな?」
 首を縦に振るセイラ。自分の乗っていたホワイトベースがガルマ・ザビを倒したということは、周知のことだ。
「士官学校の同期だったガルマ・ザビを、木馬の前におびき寄せたのも私だ」
 木馬という懐かしいコードネームにシャアは笑った。
「やめてよ、兄さん。そんな話は聞きたくないわ」
「私はたくさんの血に汚れている。今更、演説をしようが何をしようが、亡霊達に笑われるだけにすぎん」
567職人になりたい:03/04/18 21:04 ID:???
>561
SEED?出ませんけど。
>562
遊んだことないです。
>563
あわわわ・・・
>564
井上さんは演じたかったのですか・・・
でも、人気に陰りなどないと思うのですが。
>565
・・・涙。
568通常の名無しさんの3倍:03/04/19 02:25 ID:???
ダカールの時アムロとシャアの乾杯シーンはセイラ・シャア・アムロの
三人でして欲しいですね。
569職人になりたい:03/04/19 14:03 ID:???
「・・・エゥーゴを抜けて、私と一緒に暮らしましょう!ね、兄さん」
 海の見える小高い丘。青く高い空と白い壁の一軒家。庭には高い木があって、そこに住むのは、兄と自分とアムロ。
 チェスで競い合って、勝負の結果に一喜一憂する兄と恋人。その傍らにあって、二人を微笑みながら見守り、料理の腕を振うセイラ。
(夢よ、こんなの。絶対夢に決まってる)
 いつか見た夢。平凡で、平穏な夢の生活。かなうはずのない夢。

「アムロ君を誉めてやってくれ」
 兄の声に現実に引き戻された。
「え?」
「フォウ・ムラサメを助けることができたのは、アムロのおかげなのだ」
「・・・」
「私はキリマンジャロでフォウを殺そうとしたが、カミーユに阻止されたよ。今から考えれば、殺さなくてよかったと思う」
「に・・・兄さん」
「さて、道化は、原稿を頭に叩き込まねばならん」
 妹から離れたシャアは、笑ってみせた。
 セイラも笑おうとしたが、顔の筋肉が引きつっているような気がして、うまくいかなかった。ザビ家への復讐の顛末は、兄に恐ろしい血の業を背負わせたのだ、と思った。
 たくさんの死んでいったスペースノイド達の亡霊と呪詛が、兄を動かしている。兄の周りをも担いで、急速に事態は変わってきている。
 セイラは恐れた。恐くなって、ただ震えた。
「アルテイシア、またな」
 兄が額にくちづけして去っていった後も、妹は、愕然としてただ立ちすくんでいた。
570職人になりたい:03/04/19 14:04 ID:???
>568
それはもちろんですね!
571山崎渉:03/04/19 23:43 ID:???
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
572山崎渉:03/04/20 01:04 ID:???
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
573山崎渉:03/04/20 02:28 ID:???
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
574山崎渉:03/04/20 07:32 ID:???
(^^)
575通常の名無しさんの3倍:03/04/20 14:32 ID:???
職なりさん、カミーユとアムロの会話は在るのでしょうか?
是非二人で話して欲しいですね。
576職人になりたい:03/04/20 19:16 ID:???

「フォウは大丈夫でしょうか?」
「さあな、俺にも分らんよ」
 カミーユの真剣な瞳に気圧されたアムロは、飲み物を呷った。
「後は、一刻も早く精密検査を受けさせることだ」
「それは分かります。ですからダカール作戦の後、宇宙へ連れていきます」
 アムロはにやりと笑った。
「しかしカミーユ、君には、宇宙でガールフレンドが待っているんじゃなかったのか?」
「だ、誰から聞いたんです?!」
「誰だっていいさ。ファっていうんだっけ?」
「アムロ大尉だって、そこら中に恋人がいるじゃないですか?」
 からかっていたのに、思わぬ逆襲を受けてゲホッとアムロはむせた。飲み物が逆流し、鼻から出そうになるのを堪えるのに必死である。
「大体大尉だって、はっきりしてないじゃないですか!」
 もういい、とたしなめてみても、カミーユの口は止まらなかった。
「ドクターとベルトーチカさんのこと、決めたんですか?決めてないんですか?」
 無言で立ち上がった。
「逃げるんですか、アムロ大尉!!」
 返事をせずに食堂の出口に向ったものの、アムロは棒立ちになった。当のアリシア・スミス女医が入ってきたのだ。
 アムロを見たセイラは、穏やかな笑みを浮かべた。
 先程の不機嫌な顔から一変、ステキな笑顔に、アムロもつられて、笑うほかない。
(どうしたんだろう、さっきまで怒っていたのに?シャアが部屋に入って、何かあったのか?)
 嫉妬するまい、疑うまい、とまるで呪文を唱えるかのように言い聞かし、アムロは胸の疼きを押さえた。
577職人になりたい:03/04/20 19:17 ID:???
>575
ありますよ。
578通常の名無しさんの3倍:03/04/20 20:03 ID:???
カミーユって全員に気があったよね。
579通常の名無しさんの3倍:03/04/20 20:27 ID:???
そこはアムロはっきりセイラさんだと言ってくれー
580通常の名無しさんの3倍:03/04/20 23:06 ID:???
>そこら中に恋人がいるじゃないですか
ワロタ。
581山崎渉 ◆yGAhoNiShI :03/04/21 13:53 ID:???
|    あなた達は愚行の数々を繰り広げる低脳で無知で強欲な生物です(^^;   . |
|     しかしこのFLASHを見ればきっと神は御救いになられるでしょう(^^)     |
\      (^^) http://f2.aaacafe.ne.jp/~eagle/flash/flash.htm (^^)        /
  \                                            /
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                   ∧_∧
                   (  ^^ )
            (っ)    ,,,,l ` γ l,,,,,
             \ \/~~.... |。  ~~ヽ
               \,,/ |   |。田}}\ \
                    |   |。  |  ヽ_ヽ
              _    |   |。  |   ゝつ
             |\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
   ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
 <      山  崎  !   山  崎  !   山  崎  !   >
  ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨
    、        、        、       、        、
  /っノ      /っノ      /っノ     /っノ      /っノ
 / /  ∧_∧ / /  ∧_∧ / /  ∧_∧ / /  ∧_∧ / /  ∧_∧
 \\(    )\\(    )\\(    )\\(    )\\(    )
582職人になりたい:03/04/21 15:30 ID:???
お休みします。
583通常の名無しさんの3倍:03/04/22 04:00 ID:???
連日のウpご苦労様です。
584通常の名無しさんの3倍:03/04/22 06:44 ID:???
ageとくね
585通常の名無しさんの3倍:03/04/22 11:12 ID:???
いつも読ませていただいてます。頑張ってくださいねっ!
586職人になりたい:03/04/22 21:04 ID:???

 そんな二人を見ているカミーユの胸の内は複雑だ。
 フォウに早く目覚めて欲しいと心底思う。アムロに冷やかされたファとの関係も、戦死してしまったレコアのことも、いろいろ気になる。
(でも、フォウだよなあ・・・今はフォウのことだけ考えていたい)
 カミーユが考えごとをしている間に、アリシア・スミス女医とアムロは別のテーブルに移ってしまった。どちらからともなく、強いて言えば、ドクターから誘った様子である。
(なんだ、大尉はドクターに決めたんじゃないか)
「どうした、カミーユ。つまらなそうだな」
 シャアである。片手に書類を持っていた。
「演説の原稿ですか?」
「ああ。なかなか頭に入らなくて弱っている」
 と、シャアの視線が談笑する二人に泳いだ。それを追ったカミーユは、
「仲がいいですね、あの二人」
「ああ」
 そのくせ、相づちは虚ろである。
(へっ、俺はどうせ仲間外れですよ)
 カミーユは、この微妙な三角関係には割って入れない。ベルトーチカを交えた少々いびつな四角関係になら、多少関わっているのだが。
「カミーユ、悪いことは言わん。フォウを宇宙に連れていくのは諦めろ」
 ようやく視線を戻したシャアの言葉に、カミーユは腹を立てた。
「何です、いきなり。俺は諦めませんから」
 プイとそっぽを向く。
「これは命令だ。アーガマが私達を迎えにくるのに、フォウ独りの都合で月に向う訳にはいかん」
「そ、そんなこと!!」
「命令だ。いいな」
 それだけ言い残してシャアは席を立った。

 ダカールに接近する段になって、むくれたままのカミーユが出撃準備を整えていると、
「カミーユ!」
「アムロ大尉」
「戦えそうか?」
 すでに準備を終えたアムロである。
587職人になりたい:03/04/22 21:07 ID:???
>578
若い頃の過ちですかね。
>579
照れですよ。(w
>580
(w
>583
いいえ、ありがとうです。
>584
ご苦労様です。
>585
こちらこそ、ありがとうございます。
588通常の名無しさんの3倍:03/04/23 02:03 ID:???
アムロー 振り向かないでー キモイ
589職人になりたい:03/04/23 16:32 ID:???
 内心心遣いが嬉しいのだが、アムロに冷やかされたこと、シャアに釘を刺されたことで、カミーユは傷ついている。
「・・・動いている方が楽ですから。待ってたって、フォウは目を覚ましませんからね」
 さっきと違って真剣な顔のアムロはうなづいた。
「大切なことだ。俺とシャアはそれが分かるのに七年もかかったし、何よりフォウは生きている」
 七年という歳月。宇宙的には微々たる時間だが、人間の一生においてはかなりの時間である。アムロにとって、シャアにとって、セイラ

にとって、それは長く、重い年月であった。
「でも、僕には戦う意味というのがまだ分からないんです」
 フォウとの触れ合い、ジェリドの憎悪、いろいろ頭の中では渦巻いて錯綜する事柄を経験してきたカミーユは、ふと聞いてみたくなった。
「意味はないよ、戦い自体には。でも人間は戦い続けて歴史を作ってきた。それがなければ、人間は滅んでいくさ」
 悲しいけれどねと、つけ足したアムロは苦々しげである。
「ベルトーチカさんが変わったのは、それを見つけたせいですか?」
「どうしてそんなことを聞く?」
「ダカールに事前工作にいくなんて、前には考えられませんでしたもんね」
「多分、オールドタイプなのさ。ちょっと前の痛みを忘れて次のことをやる」
 アムロはカミーユのファスナーを直してやった。
「人間って、いつまでもそうでしょうかね」
「変わっていくものと信じたいね。いつまでも拘っていると、昔の俺みたいになってしまう」
「でも大尉。アムロ大尉はドクターを選んだんですね」
 こいつ、とアムロはカミーユの頭を小突いた。
 出撃準備完了である。二人はモビルスーツデッキに向った。
590職人になりたい:03/04/23 16:33 ID:???
>588
一応主人公なのです。
591通常の名無しさんの3倍:03/04/23 17:06 ID:???
カミーユが微妙に小生意気な少年らしくて(・∀・)イイ!
フォウが生きてたか、アムロが側にいればこんなだったんだろうな。
592通常の名無しさんの3倍:03/04/24 01:33 ID:???
この場合のオールドタイプってどの様な意味なんでしょうね。
593通常の名無しさんの3倍:03/04/24 11:21 ID:???
>>592
おa
594職人になりたい:03/04/24 15:16 ID:???

 パイロットやメカニックが忙しく動き回るそこでは、背広にコート姿のシャアが二人を待っていた。
「そんな姿もあなたには似合うな」
「馬子にも衣装さ」
 腹を立てているカミーユは、シャアに見ることもなくさっさとゼータの方へ向かっていく。
「ん?どうしたんだ、カミーユは?」
「フォウを置いていけと叱ったから、気分を悪くしてるのさ」
 そんなものかと思う。しかし痛い程にカミーユの気持ちが分るから、それについては何も言えない。
 そのうち、ハヤトがやってきて、決死の作戦をおこなうシャアに握手を求めていく。
「頼みますよ、大尉、あなたに交替要員はいないのですから」
「館長こそ、よろしく頼む」
「アムロ、気をつけてな」
「ああ」
 ハヤトに対する返事がどこか曖昧なのは、近づいてきたもう一人にアムロが気を取られたためであった。
「兄さん」
 低い声だからこそ、兄への思いが込められていると感じるのは、アムロの嫉妬だけでないはずだ。
「ハヤト館長、アルテイシア、ではいってくる」
 セイラが手を伸ばすのを振り切るように、絡みつく妹の視線を立ち切るように、シャアは踵を返す。その背中に妹への無言のメッセージがあった。
「アムロ、兄さんをお願い」
「・・・分ってます」
 苛立ちを隠した返事を知ってか知らずか、セイラはおずおずと進んで、アムロの胸に一瞬頭を預けた。
「セ、セイラさん?」
 微かな淡い香水が鼻をくすぐる。匂いを吸い込んでから迷った挙句、愛しい人を軽く抱きしめた。
「二人とも死なないでね」
「ええ、無事に戻ってきます」
 少し羨ましそうなハヤトにウィンクを送り、アムロはシャアを追って駆け出した。
 ディジェの頭部にあるコクピットにいくため、昇降機が二人を乗せてゆっくりと上がっていく。途中、振り返るとハヤトと心配そうなセイラの姿が見えた。
595職人になりたい:03/04/24 15:21 ID:???
>591
アムロが支えになれば精神崩壊はなかったかも・・・
>592
書いててよく分かりませんでした。(w
>593
なるほど〜ん?
じゃ、ニュータイプはおセンチになれない?

人大杉ということで、初めて専用ブラウザを使ってみました。
596通常の名無しさんの3倍:03/04/24 16:49 ID:???
>>595
えーと、ファーストの中のセイラとアムロのやり取りの中で、セイラがアムロに

「藻前はどっちかつーとνつーよりオールドなタイプだ罠。おaだし(藁」

といってからかう一幕もあったしね。原作ではアムロもシャアもカミーユも
ハマーンもうじうじと過去を引きずる人物として描写されているので、厳密には
おaとニュータイプ云々に相関はないのでしょうが、まあ文脈上こんなところかと。
597職人になりたい:03/04/25 15:36 ID:???
「妹を大切にしてくれているようだな」
「え、ええっ?」
 一瞬、アムロは何を言われているのか分らなかった。しかしすぐにセイラのことだと思って、
「ま、まあな」
 と答えてみたものの、俺は何を答えてるんだ、と恥ずかしくなってしまった。
 見れば、シャアは唇の端に笑いを浮かべている。
「何を言わすんだ」
「その方が私にとってもありがたいのだよ」
 コクピットに到着し、赤面したままのアムロが先に乗り込もうとすると、
「君に乗せてもらうことにして、よかったと思っている。今のままでは、すぐに落とされる」
 およそシャアらしくもない気弱さを感じて、アムロは彼の顔を見た。
「迷うことはないはずだ。君しか、今のエゥーゴを率いる者はいないんだから」
 サングラス越しの瞳が、今度はアムロを射るように見た。
「自分ひとりの運命さえも決断できない男がか?」
 声音からは、皮肉と自虐と、その他いろいろな感情が潜んでいる。大舞台を前にして、シャア程の男であっても緊張してるのかなと思った。
 だからアムロは、叱咤激励の意味も込めて、
「大衆は常に英雄を求めているのさ」
 と言ってやった。
「自分に道化を演じろ、ということか?」
「あなたに舞台が回ってきただけさ。シナリオを書き替えたわけじゃない」
「アムロ」
「人は変わっていくものだろ?」
「ああ、そうだな」
 目を見張るほどにまで復活したアムロに対して、シャアは頼もしさを覚えた。反対にアムロは軽く武者震いをした。
 戦場へ再び戻ろうという緊張感のなせることである。
「いこうか」
「ああ、頼む」
 かつて何回も血みどろの死闘を繰り広げた二人が、同じ席に乗り込んでいく。運命の女神がさせるのだが、何とも皮肉なことであった。
 シャアもアムロもそれが分かっているために、無言だった。見ていたセイラにもハヤトにも、伝わる運命の皮肉はおかしく、また痛々しいものである。
598職人になりたい:03/04/25 15:39 ID:???
>>596
ご丁寧にどうも。
まあまあ人間なんて、過去を引きずるものですしね。
そんな自分はやっぱりオールドタイプです。
599通常の名無しさんの3倍:03/04/25 15:56 ID:???
いよいよクライマックスですね〜。楽しみです。
600通常の名無しさんの3倍:03/04/26 00:33 ID:???
600ゲットだぜ!

職なりたんいつも乙だ!
601通常の名無しさんの3倍:03/04/26 00:55 ID:???
乙です!
アムロとシャア。この二人のこゆ場面いいですね。
アルテイシアもそうですが。。
やっぱり、Zはこうであってほしかった。

あとちょっとなんでしょうか。
頑張ってください!
602職人になりたい:03/04/26 15:20 ID:???

 ダカール上空に到達したアウドムラを迎撃の防空ミサイルが出迎えた。指揮するハヤトはそれらを巧みに回避し、早くもモビルスーツ部隊の降下をさせる。
 デッキの中から発進するアムロは、背後のシャアに、
「ミサイルに当たらない事を」
 すかさず返事が返ってくる。
「祈っているさ」
 降下するカラバモビルスーツ部隊の編隊を二つに分割した。片方にカミーユのゼータを編入して、ダカール基地の部隊を陽動させ、もう片方は自分がシャアを運んで、地上で待っているベルトーチカに引き渡すのだ。
「敵に降下地点を探られないように分かれよう。無駄な戦いは避けろよ」
「了解」
 短いカミーユの返事を聞いてから、ディジェは旋回する。待ち合わせの場所はもうすぐそこであった。
「あそこか?」
 原野に一台の車輌が見える。援護のネモを率いて、アムロは急降下させた。
 ドダイ改が着地し、シャアはディジェから降りていく。一瞬、アムロを振り返り、
「では、いってくる」
「ああ・・・注意して」
 シャアが笑った。そして近づいてきたジープに乗り込んでいった。
 運転席のベルトーチカにも、
「気をつけて、ベルトーチカ!!」
「あなたも」
 発進するジープを見送ってから、アムロは戦場に戻るため飛んだ。浮上の途中、接近する可変型モビルスーツが数機目に入った。
 北米で執拗にアウドムラを追撃した機体である。
「モビルスーツ隊?シャアの演説が終わるまでは!」
 せめてシャアの演説が始まるまでは近づけさせない、アムロは照準を定めていた。

 アムロとカミーユが陽動のため必死に戦っている頃、シャアは急いで閉会間近の議会に乱入し、壇上に立った。
 短期間でここまで工作ができたのも、ベルトーチカ以下スタッフの努力と、ニューホンコンに勢力を持つルオ商会の協力があったこそであった。記者を装い、憲兵や警備員が乱入者を摘み出すため壇上へ近づこうとすると制止する。
 シャアはルオ商会の勢力が深く浸透していることに気づきながら、演説を始めた。
603職人になりたい:03/04/26 15:24 ID:???
>599
クライマックスですよ。楽しんでもらえたらいいですのけれど。
>600
600getおめでとうです。(w
読んでくれてありがとうです。
>601
二人がじゃれあうとほのぼのします。(w
604通常の名無しさんの3倍:03/04/27 00:16 ID:???
保守しときます。
605通常の名無しさんの3倍:03/04/27 12:08 ID:???
いいね。
606職人になりたい:03/04/27 17:51 ID:???

 議会の方と、このテレビを見ている連邦国国民の方には、突然の無礼を許して頂きたい。
 私はエウーゴのクワトロ・バジーナ大尉であります。話の前にもう一つ知ってもらいたいことがあります。
 私はかつて、シャア・アズナブルという名で呼ばれたこともある男だ!!

 どよめき。ジオンの赤い彗星が、生きて、目の前にいる。
 議員達も放送を見ていた市民も固唾を呑んで発言を待った。

 私はこの場を借りて、ジオンの意志を継ぐ者として語りたい。
 勿論、ジオン公国のシャアとしてではなく、ジオン・ダイクンの子としてである。
 ジオン・ダイクンの意志はザビ家のように欲望に根ざしたものではない。ジオン・ダイクンがジオン公国を作ったのではない。
 現在ティターンズが、地球連邦軍を我が物にしている事実は、ザビ家のやり方より悪質であることに気づく。
 人が宇宙に出たのは、地球が、人類の重みで沈むのを避けるためだった。
 そして、宇宙に出た人類は、その生活圏を拡大したことによって、人類そのものの力を身につけたと誤解して、ザビ家のような勢力をのさばらせてしまった歴史を持つ。
 それは不幸だ。もうその歴史を繰り返してはならない。

「兄さん」
 アウドムラのテレビに映った兄を見つめながら、セイラは呟いた。
 兄を「鬼子」と呼んだこともある。できもしないことに執念を燃やした兄のことを、そう表現した。

 宇宙に出ることによって、人間はその能力を広げることが出来ると、なぜ信じられないのか!
 我々は地球を人類の手で汚すなと言っている。ティターンズは、地球に魂を引かれた人々の集まりで、地球を食い潰そうとしているのだ!
 人は長い間、この地球というゆりかごの中で戯れてきた。
 しかし、時は既に人類を地球から、巣立たせる時が来たのだ。
 その期にいたって、なぜ人類同士が戦い、地球を汚染しなくてはならないのだ!
 地球を自然のゆりかごの中に戻し、人類は宇宙で自立しなければ、地球は水の惑星ではなくなるのだ!
 このダカールさえ砂漠に飲み込まれようとしている!
 それほどに地球は疲れ切っている!
 今、誰もがこの美しい地球を残したいと考えている。
 ならば、自分の欲求を果たす為だけに、地球に寄生虫のようにへばりついていて、よい訳がない!
607職人になりたい:03/04/27 17:53 ID:???

 動揺する議員達、いやルオ商会の息の掛かった議員達だけではない、ダカールを守る連邦の兵、ティターンズの兵士達の一部ですら、演説に聞き入る者がいた。
 しかしたった一人、キリマンジャロから追い掛けてきたジェリド・メサだけが違った。
 ジェリドは演説を阻止すべく、放送施設の破壊を思い立つ。それがまたテレビに撮影されることになった。
 
 現にティターンズは、このような時に戦闘を仕掛けてくる。
 見るがいい、この暴虐な行為を。
 彼等はかつての地球連邦軍から膨れ上がり、逆らう者は全てを悪と称しているが、それこそ悪であり、人類を衰退させていると言い切れる!
 テレビを御覧の方々はお分りになるはずだ!
 これがティターンズのやり方なのです。我々が議会を、武力で制圧したのも悪いのです。
 しかしティターンズは、この議会に自分達の味方となる議員がいるにも関わらず、破壊しようとしているっ!

 ジェリド・メサだけを責めるのは気の毒であろう。彼はカミーユ・ビダンを憎むが故に、ひいてはエゥーゴとカラバそのものを憎んでいた。
 だから任務に忠実であろうとし、放送施設を破壊しようとした時、仲間と信じていたティターンズの他の兵士達から妨害されたことを喜劇だと思った。
「戦闘中止命令です!」
「この戦いはテレビで報道されています!!連邦の国民を敵に回す訳にはいきません。上からの命令です。撤退して下さいっ!!」
「ちっ、エゥーゴの戦術に乗っちまって、それでいいのか!」
 シャアは己を茶化してみせたが、実はこの日、一番の道化になってしまったのは、復讐に熱く燃えていたジェリド・メサであった。
608職人になりたい:03/04/27 17:56 ID:???
>604
どうも。
>605
どうもです。

二回載せましたが、実はGWに伴って、出掛けます。
次に書くのは・・・5月3日頃です。

では、また。
609通常の名無しさんの3倍:03/04/27 19:57 ID:???
はぁ〜い、乙です。
610通常の名無しさんの3倍:03/04/28 03:18 ID:???
職なりさん乙!
しばらく充電するのも気分転換になってイイかもね。
今年は熱海の温泉でのんびり過ごすよ。
611通常の名無しさんの3倍:03/04/28 21:11 ID:???
保守
612通常の名無しさんの3倍:03/04/29 17:01 ID:???
セイラさんとアムロの短編も読んでみたいですね。
613通常の名無しさんの3倍:03/04/29 18:36 ID:???
三日まで待ち遠しいなぁ〜
614通常の名無しさんの3倍:03/04/29 21:13 ID:???
本当なら彼には1週間の休暇を与えたいとこなのだがな…
(ウロ覚え w)
615通常の名無しさんの3倍:03/04/30 04:35 ID:???
職なりさん乙!3日まで股間を熱くしてまってるぜ!
寂しいからセイラの同人誌買いあさってる今日この頃。
616通常の名無しさんの3倍:03/04/30 19:02 ID:???
保守
617通常の名無しさんの3倍:03/04/30 23:40 ID:6I2Io3y9
保守
618通常の名無しさんの3倍:03/04/30 23:41 ID:???
八頭身のアスラン(キラブリッジ大佐)を一位にする事を試みる
http://hammer.prohosting.com/~torakiti/idol/idol.cgi

ガンダムキャラ勢の中で奮闘をみせています!





619通常の名無しさんの3倍:03/05/01 01:19 ID:???
移転記念
620通常の名無しさんの3倍:03/05/01 01:44 ID:???
帰ってくるまでは保守
621通常の名無しさんの3倍:03/05/01 11:00 ID:LfiTaQcl
age
622通常の名無しさんの3倍:03/05/02 06:09 ID:???
後少しです。保守
623通常の名無しさんの3倍:03/05/02 19:05 ID:???
もうちょっとだね。
624通常の名無しさんの3倍:03/05/03 01:18 ID:WxWgo40b
保守
625通常の名無しさんの3倍:03/05/03 03:12 ID:???
職なりたん可愛い
626職人になりたい:03/05/03 12:20 ID:???

 騒ぎに紛れて脱出したシャアとベルトーチカを回収したアウドムラは、再び大西洋へ抜け出た。
 やはり今回も殿を務めたアムロがデッキに降りると、意外にもベルトーチカが待っていた。
 ベルトーチカは明るく、
「アムロやったわね!」
「君のお陰さ。作戦参謀は何だかんだって君だものな」
 嬉しそうな笑顔につられてしまった。
 ベルトーチカはモジモジしていたが、やがて手を後ろに組み目を閉じた。
「じゃあ、ご褒美」
 とキスをせがむのである。
 アムロは呆気に取られたが、辺りを見回した。
(誰もいない)
 ベルトーチカ達工作班がよくやってくれたのも分かっている。セイラがいてくれないということに少し気分を害しているのもある。
 しかし期待するベルトーチカの思いとは異なり、くちづけは一瞬だけ額に触れるだけに留まった。
「あん、ケチ!」
「みんないるしさ、じゃ、またな」

 名演説だった、というハヤトの賛辞に対して、シャアは笑ってみせた。笑顔はどこか寂しく、グラスを片手にしたアムロにはそれが気になる。
(シャア、どうしたのだ?)
 と、そのままシャアは部屋を出ていった。
 気づけば、飲み物を配っていたセイラが手を休めてアムロを見ていた。その眼差しの、何と切ないことか。
 手を上げて合図を送った。俺に任せて、との意味である。
 祝杯を交わす同志達の間を潜り抜けて、アムロも外に出た。
627職人になりたい:03/05/03 12:26 ID:???
>609
どうもです。
>610
気分転換してきました!
熱海ですか・・・渋いですね。
>611
どうも。
>612
短編ですか。難しいですよね。
>613
すいませんでした。
>614
一週間!!欲しいです。(w
>615
ど、どんなの入手しました?
>616,617
どうも。
>618
???
>619
移転したんですよね。
>620
ありがとうです。
>621,622,623,624
どうも。
>625
可愛い?
そうですか?鏡見てきます。

お待たせしました。
移転して人大杉も解除ですね。
保守して頂いてありがとうございました。
628通常の名無しさんの3倍:03/05/05 20:10 ID:???
職なりさん!帰っておいで♪
629通常の名無しさんの3倍:03/05/05 20:54 ID:???
鯖が死んでいたときはどうなるかと思いましたが
職なりさん復活乙です。
630通常の名無しさんの3倍:03/05/06 02:22 ID:???
お、シャア板が復活している。
職なりさん、お早いお帰りを♪
631職人になりたい:03/05/06 16:30 ID:???

 パーティー会場となったブリーフィングルームのすぐ外で、夕日を浴びるクワトロ・バジーナ大尉ことシャア・アズナブルは、独りたそがれていた。
 グラスで唇を湿らし、また外を眺める。美しい金髪に沈む夕日が反射していた。
(考えてみれば、こんなシャアを見るのは初めてだ)
 昔は死闘を何回となく繰り広げた。今はどういう縁なのか、共に戦っている。追い掛けてきたアムロは、運命の不思議さを感じずにはいられない。
(おっと、こうしちゃいられない)
「どうしたんだ?」
「いや」
「君のお陰で、エゥーゴもカラバも今までになく盛り上がっている」
 シャアは外を向き、ぽつりと言った。
「しかしな、これで私は自由を失った」
 珍しいシャアのぼやきにアムロは苦笑した。
「ふふ、そういうことか」
「ああ」
「地球に居残った人を宇宙に上げようというのだ。こんな大仕事に一人や二人の人身御供はいるよ」
「私は人身御供か?」
 若干拗ねたような口振りである。
 だからアムロはグラスを差し出し、
「人身御供の家系かもな」
 と、シャアのそれに重ねてやった。
 グラスの澄んだ音色が響き、二人は乾杯する。シャアもアムロも微笑を浮かべて。
 ほんの一時の安らぎである。
632職人になりたい:03/05/06 16:33 ID:???
>628
はい、帰ってきました。
>629
鯖が死んだのですか。
書き込みはおろか、閲覧すらできなかったので泣きそうでした。
>630
お待たせ(?)しました。

ttp://lalabitmarket.channel.or.jp/goods.html?id=03322

悩んだ挙句注文しませんでした。(w
633通常の名無しさんの3倍:03/05/07 04:10 ID:UgOwiwlu
>>615
>>627

お帰り〜。で、同人誌の購入リストは、以下↓

20世紀最後の金髪さん、Andorogynous2、ArkAngel
Click!_A.D.2000、Custom3、FZA15、GamePalVII
kinpatuA、Next3、Next8、PotatoMasher14
UnderBlue2000a、UnderBlue2000e
散、エルピー・プルさん、ガンダム、リリーナ様は死なない、
634__:03/05/07 04:10 ID:???
635職人になりたい:03/05/07 14:54 ID:???
お休みです。ごめんなさい。
636通常の名無しさんの3倍:03/05/08 00:30 ID:???
ゆっくりと書いてください。
637通常の名無しさんの3倍:03/05/08 11:21 ID:???
お疲れ様です。
638職人になりたい:03/05/08 16:49 ID:???
「お前も一緒に飲もう」
 声に振り向けば、グラスを持ったセイラ・マスことアルテイシア・ソム・ダイクンが少し心配そうな顔で立っていた。
 アムロは黙ってセイラにグラスを掲げた。兄も妹にグラスを掲げた。
 セイラは本当は二人に抱きつきたかった。兄も恋人も愛しく、この手に抱きしめたい。
「こっちにきて飲みましょうよ、セイラさん」
「敬語を使ってるのか、アムロ君は?」
「・・・年下だからな、俺は」
 兄とアムロが雑談をしていると思った途端、セイラは、胸の奥が締めつけられるような思いに捕らわれた。
・・・こんな和やかな雰囲気、私がずっと探していた感じ・・・
 頬を伝う一筋の涙。あっと思った時には、すでにもう流れ、床に落ちていた。
「セイラさん?」
「何でもないの、さあ、兄さん、アムロ、飲みましょう」
 再び三つのグラスが重なった。
 セイラは途轍もない幸福感の中で笑った。だが笑ったつもりなのに涙が止まらない。心配するアムロが慌てて差し出すハンカチで涙を拭き、また笑った。
639職人になりたい:03/05/08 16:51 ID:???
>633
これはまたたくさん買いましたね〜
>636
どうもすいません。
>637
いえいえ、どういたしまして。
640通常の名無しさんの3倍:03/05/08 16:57 ID:/NVjZmue
やべぇよ

本気でじんとしちまった・・・
641640:03/05/08 16:58 ID:???
うっかりageちまったスマソ・・・
642通常の名無しさんの3倍:03/05/09 00:17 ID:???
アムロは、シャアの事お義兄さんと呼ぶのか。
じゃあ逆シャは、兄弟喧嘩だなぁ。セイラさんも大変だねぇ〜
643職人になりたい:03/05/09 15:30 ID:???
 目を覚ましてくれよ、と呟いたカミーユは、フォウの頬を撫でてみた。
 生きている証明は、暖かい温もりとすべすべした陶器のような肌が示している。が、しかし。
 しかしフォウは目を開けない。瞼を閉じたままである。
「フォウ」
 眠れる森の美女のようなフォウの額に自分の額を押し当てる。
 ベッドの下に手を入れて手を握った時、カミーユの目から涙がこぼれていった。
 作戦はすべてうまくいった。キリマンジャロは陥落し、ダカールでのクワトロであるシャアの演説も上首尾に終わった。そして、その後の脱出もうまくいった。
 後は宇宙に戻るだけなのに、フォウだけが。
「起きてくれよ。せっかく一緒にいられるっていうのに」
 シャアやセイラに反発するものの、やはりフォウを連れていくことはできないと頭では分っている。なのに、納得できずにいるのは、ハートの問題である。
 フォウ・ムラサメから離れたくないのだ。
「こんなんじゃ、次に戦闘があったら、俺、死ぬかもしれないな」
 自嘲気味に自分のことを皮肉ってみせた。おかしいのは、渇いた笑いを出せる余裕がまだ自分にあることだった。
「ダメよ、カミーユ君」
 険を含んだ厳しい声に振り向くと、ドクターが白衣のポケットに手を突っ込んで立っていた。
「ドクター」
 セイラは恐い顔でカミーユを射るように見ている。なまじの美貌のために迫力があった。
 思春期の常で、多少の憧れを持って接している年上のエマ・シーンの怒った顔より恐ろしいとカミーユは思った。
644職人になりたい:03/05/09 15:33 ID:???
>640
あらあら。ではハンカチをどうぞ。
>642
壮大な義兄弟ケンカになってしまいますね。(w
645通常の名無しさんの3倍:03/05/09 19:52 ID:NNg8SzSr
職なりさんHしよう!
646通常の名無しさんの3倍:03/05/09 23:11 ID:???
今日も乙です!
647通常の名無しさんの3倍:03/05/10 09:12 ID:???
怒ったセイラさんにも萌え〜(w
648職人になりたい:03/05/10 17:20 ID:???
「そんなこと言ってたら、あなたまで本当に死ぬことになるわ」
「死ぬつもりなんかありません」
「当たり前のこと言っても、誉めないわよ」
 通常のエマの恐さと厳しさとキツさの三倍増しだと思った。
 セイラは言葉を失って立ちすくんだままのカミーユの脇によって、フォウの具合を調べ出す。
 カミーユはその背中を見ているだけだったが、やがて、
「ドクター、お願いがあります」
 と切り出した。
 返事をするどころか、こちらも見ずにフォウの脈拍や体温の測定を調べ、カルテに書き込み続けている女医に腹が立ったものの、ぐっと堪えて続けた。
「フォウのことなんですが」
「宇宙へはいかせないわよ」
 ようやく返事が返ってきたが、セイラは相変わらずカルテに何やら字を書いているままだ。
「いえ、違います。地球で治療をお願いしたいんです」
「え?今何て言ったの?」
 振り向いた顔が驚いている。
「地上でフォウのことをお願いしますって言ったんです」
 呆気に取られた女医はうなづいたが、
「どうしたの?」
「どういう意味です」
「あれだけフォウを宇宙へ連れていくって言って、聞かなかったのに」
649職人になりたい:03/05/10 17:24 ID:???
>645
えっと、これまた大胆な方ですね。(w
お気持ちは嬉しいのですが、井上さんのご逝去で精神的喪中です。
従ってせっかくのお誘いですが、お受けできません。あしからず。
>646
いいえ、ありがとう。
>647
自分も一回は叱られてみたかったです。
650通常の名無しさんの3倍:03/05/11 03:12 ID:???
移転記念
651通常の名無しさんの3倍:03/05/11 04:02 ID:???
保守です。
652通常の名無しさんの3倍:03/05/11 04:58 ID:4YmD6JKa
乙カレー!
さて今後どの方向にストーリーが展開していくのか。
シャア・ハマーンはCDAに繋げていくそうだ。
アムセラはやっぱりZからCCA修正に突入かな。
653名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/11 06:02 ID:???
シャア専用で落ちたと勘違いして向こうにスレを立ててしまった馬鹿者です。
・゚・(ノД`)ノ・゚・・゚・。ウワァァァァァンすいません。
654通常の名無しさんの3倍:03/05/11 06:08 ID:DCADrhO1
>>653
ガンカレ
655名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/11 07:00 ID:???
こんなことじゃ>>1も死人に引っ張られるぞ!!!
656職人になりたい:03/05/11 18:38 ID:???
 カミーユは神妙な面持ちになっている。
「いや、いろいろ考えたんですが、ダカールでクワトロ大尉、いやシャア・アズナブルの話を聞いて」
「え、演説を聞いて?」
 運命の演説、中でも、宇宙に出ることによって人間はその能力を広げることができる、という一節に感銘したのだ。
「俺も本当にそう思うんです。だから、宇宙に出て、戦いの決着をつけて、そして」
 セイラは黙ったままである。彼女はカミーユの思いを聞きたい、そしてその思いを聞く義務があると思った。
「戦いを終わらせて、フォウを迎えにきます。だからそれまで、フォウのことをよろしくお願いします」
 語り終えてから頭を下げた。
「分ったわ。私にフォウ・ムラサメのことを任せて。だからカミーユ君」
「はい」
「死んではダメ。まして死ぬ、なんて言っちゃダメよ」
「あ、はい」
「絶対に何があっても生き延びて、地球に降りてきなさい。フォウを迎えにくるのでしょう」
 セイラはカミーユの肩に手を置いた。
「その日まで、フォウを信頼できる病院に入院させておくから」
「はい」
「分かったわね」
 カミーユはうなづく代わりに微笑んだ。
 死ぬものか。俺は最後まで生きて、この戦争を終わらせてやる。そしてその後フォウを・・・
657職人になりたい:03/05/11 18:40 ID:???
>650
ジプシーな板ですね。
>651
どうも。
>652
この先は今のところ考えていません。
>653
どんまいです。
>654
同意。
>655
???
658名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/11 23:31 ID:???
職なりさん、乙です!
最初、分割したのがわからなくて、DAT落ちしたかと思って悲しかった〜!
よかった!また読めます〜。
がんばってください!

659名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/12 05:05 ID:???
>>655は井上さんが死んだ事を言ってるのか!!
カエレ!!
660名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/12 14:30 ID:???
期待sage
661名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/12 21:31 ID:???
きょうはお休みかあ。
明日に

期待sage
662職人になりたい:03/05/12 22:07 ID:???
酔ってます。ヒック、すいません。
663職人になりたい:03/05/12 22:07 ID:???
酔ってます。ヒック、すいません。
664名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/13 07:23 ID:???
職なりさん、お休み保守
665職人になりたい:03/05/13 16:38 ID:???
「ゼータガンダムをシャトルに移します」
「そうしなさい」
 眠り続けるフォウの頬にくちづけして出ていくカミーユの後姿はどことなく寂しげであり、またどことなく男の哀愁が漂っていた。
 見つめていたセイラは、同時に兄との別離が近いと気づいて、深いため息を吐く。
 ブラザーコンプレックスから卒業しないといけないとアムロに言っていたのに、このざまである。
 セイラはカルテを探したが、いつもすぐに見つかるはずのものが見つからない。そのうち、きれいに積み上げていた書類の山が崩れ出すに至っては、
「もう!」
 少し憂鬱なセイラである。

 作成中の図面を放り投げて、アムロは天井を仰ぎ見る。
 まもなく、シャアとカミーユを再び宇宙に送り返す時間になりつつあった。
「そろそろか」
 引いてある設計図に一瞥をくれた。カミーユの持ってきたアナハイム・エレクトロニクス社製のゼータガンダムを基にした機体である。
 せっかくの図面を置いて、アムロは外に出た。
 途中、着替えに向うカミーユを見掛けて、
「カミーユ」
「アムロ大尉」
「そろそろだな」
「ええ」
 言葉少ないものの、カミーユの表情がどこか明るいことに、アムロは安堵する。
 もしかして、と思った。
「フォウのことだが」
「心配掛けてすいません。フォウのことはドクターにお願いしました」
 まじまじとカミーユの瞳を覗き込んで、
「そうなのか?」
 返事をするカミーユはもう決めたことです、と笑った。
666職人になりたい:03/05/13 16:40 ID:???
>658
生き残ってました。(w
>659
井上さんのことかなあ?
>660
どうも。
>661
すいません。
>662
二回も書いてるし・・・鬱です。
>664
ありがとうです。
667名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/13 16:45 ID:???
>>665
セイラ「もう!」

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・







ヤバイよ、凶悪的にカワイイってこれ
668名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/13 20:43 ID:???
同じく!
セイラさんの「もう!」
に近年にない激しい萌えを感じますた。
669名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/13 21:43 ID:???
いよいよゼータプラスに乗るのか!
アムロたん。
670名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/13 23:57 ID:xgP7ghCC
age
671名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/14 00:00 ID:???
セイラたんはもう逝ってしまったわけだが
672名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/14 10:00 ID:???
瑣末なことだが、図面書きよりもCAD弄ってた方がリアリティあったかもね、アムロ。
673職人になりたい:03/05/14 21:13 ID:???
今日は休みます。
674名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/15 09:55 ID:???
職なりさん乙です
675職人になりたい:03/05/15 15:11 ID:???
「大尉も、フォウのこと、お願いしますね」
「ああ・・・分ったよ、カミーユ・ビダン」
「ノーマルスーツに着替えにいきます」
 カミーユは歩いていった。
 残されたアムロは腕を組み、悟ったようなカミーユについて考える。
「あいつ、何か変わった」
「演説の影響だそうよ」
 続いて現れた女医は、やはり淡い香水の香りをさせていた。
「演説ですか」
「そうみたい」
「シャアの言葉が胸に突き刺さったのは、カミ−ユだけではありませんよ」
 柔らかく微笑むセイラ。アムロの言い方が、自分だってちゃんと成長してるんですよと聞こえたからだ。
「でも、カミーユ君は、どこか繊細で壊れてしまいそうなところがあるわ」
 アムロは肩をすくめた。
 確かにカミーユは線が細く、どこかもろい感じを受ける。天賦の才を持ったニュータイプであるということは分るが、それだけに心配でもあった。
「その辺りのサポートは、ブライト艦長とシャアに任せましょう」
「アムロは」
「え?」
「宇宙にはいかないの?」
「まだ俺が上がる時じゃないというような気がします。でも」
「でも?」
 心細げなセイラの肩を抱いた。
「いつか上がる、いえ、上がれると思います」
「そう」
676職人になりたい:03/05/15 15:15 ID:???
>667
セイラさんらしくないですけど、人の子ですから・・・ね。(w
>668
近年にない、って。(w
>669
乗るような乗らないような。
>670
どうも。
>671
声優さんが亡くなられただけです。
>672
その辺は全然分かりませんでした。
どうしても、設計図と製図台という固定観念を拭うことができません。
だって、ファーストの一話で顕微鏡見てたし。(w
>674
ありがとうです。
677名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/16 09:28 ID:???
>淡い香水の香り

イイですなぁ・・・  乙彼さんです
678名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/16 13:15 ID:???
もたれ掛かるセイラタン萌えぇ
679職人になりたい:03/05/16 21:12 ID:???
 うつむくセイラを悩ますものは、再び訪れる兄との別離の悲しさか。それとも、アムロが目覚めていくことが寂しいのか。
「上がる時は一緒ですよ、セイラさん」
「ええ、そうね。そうなれば・・・いいわね」
 はいという返事の代わりに、セイラの頬にくちづけをする。そして唇を吸う。
 情熱のキスの後、
「ところで、また図面を引いてるみたいだけど?」
 アムロにもたれたまま、セイラは言った。
「そうなんです、カラバでも制作できるように、ゼータの量産型を考えてみました」
 アムロが筋金入りの機械マニアであるということを、セイラはすっかり忘れていた。
「そうだ、設計図の第一案でも見て下さい」
 とうとうセイラの手を取って歩き出す始末である。
「カミーユはいい腕してますよ。MK2とリック・ディアスからあれだけのものを作っちゃうんだから、すごいです」
 夢中でアムロは喋っている。彼の中にある技術者魂がカミーユとゼータガンダムのせいで燃えているのは分るが、セイラは躊躇してしまった。
「な、名前は考えたの?」
「ええ、ゼータの量産型ですからゼータプラスにでもしようかなと思って」
「相変わらずね」
 ため息を吐いてセイラは呟いた。
「相変わらず?」
「相変わらずの機械バカね。設計図見たって、私には分からないから」
 と、セイラはアムロの手を振り解いて、スタスタと歩き出す。
「待って下さいよ、セイラさん」
 しまった、調子に乗り過ぎたとアムロはセイラを追い掛けた。
「待って下さいよ!」
680職人になりたい:03/05/16 21:14 ID:???
>677
自分も嗅ぎたいです。(w
>678
萌えますか?
681名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/17 00:25 ID:???
>>680
萌えますage
682名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/17 01:00 ID:???
呆れるセイラさんかわいい
683名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/17 03:15 ID:???
図面に妬餅カワイイ・・・

妬餅焼かれるアムロが憎いw
684職人になりたい:03/05/17 19:23 ID:???

 逃げ出したセイラがデッキの側を通り掛かると、
「アルテイシア」
 と呼び止められた。
 見れば、赤いノーマルスーツに着替えたシャアである。
「兄さん」
 再び兄は宇宙へ向う。妹と離れて、再びティターンズとの戦いに赴くのだ。
 シャアは時計を見て、まだ時間があるのを確認すると、
「食堂で話そう」
 と誘った。
「ええ」
 食堂には人気がなかった。皆、シャトルの打ち上げ準備で忙しいのだろう。
 二人は、言葉なくコーヒーを飲む。
 やがてコ−ヒーカップを口に持っていったシャアがその手を休めて、切り出した。
「私は宇宙へ上がる」
「はい」
 兄は、もはやエゥーゴの一パイロットのクワトロ・バジーナではない。優しかったキャスバル兄さんでもない。
 自ら、ジオンの赤い彗星であり、ジオン・ズム・ダイクンの遺子であるということを全世界に向けて名乗ったシャア・アズナブルなのである。
「ティターンズはゼダンの門とグリプスだけだ。それが片づけば、私は軍から身を引こう」
「はい」
 互いにそれが果たされない約束だと分っていた。
685職人になりたい:03/05/17 19:24 ID:???
>681
どうも。
>682
ありがとう。
>683
憎んじゃいけません!(w
686名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/18 18:08 ID:???
やっぱ約束は果たされないのね(´;ω;`)
687職人になりたい:03/05/18 19:19 ID:???
 アクシズの存在はどうなるのか。兄が嘆いた、腐敗する地球連邦政府への絶望はどうなるというのだ。
 まだ、戦いは終わらない、終わらないのだ。
「兄さんが帰ってくるのを待っています」
「そうだな。早く終わらせなくてはならない」 
「そうです」
 セイラは涙を堪える。もう泣かないと決めた。もし本当に兄が帰ってくるのならば、帰ってこられるならば、その時に泣こうと思った。
「アムロの側にいるがいい」
「ええ、そうします。兄さん、私、待っています。いつまでも待っています」
「すぐにまた会えるさ」
 言葉少なく兄妹は言葉を交した。
 セイラの瞳は濡れてはいたが、とうとう涙がこぼれることはなかった。

「他に積み込むものはありませんね?クワトロ大尉」
 モビルスーツのシャトル積み込み作業を見守っていたハヤトは、近づいてきたシャアに言った。
「カミーユがやってくれたのか」
 百式とゼータの二機がシャトルの腹の中に積まれている。
「そう」
「いろいろ厄介をかけたな、ハヤト館長」
「なあに。それより大衆は熱しやすく冷めやすいものです。作戦を急いで下さい」
 ハヤトの口調はシャアを諭すようである。自信有りげな言い方に、
「妹にも同じことを言われた」
「セイラさんがね。オールドタイプの老婆心と思って下さい。あれ、彼女はニュータイプだったかな」
「いや。それが、人というものの正しい捉え方かもしれない」
688職人になりたい:03/05/18 19:20 ID:???
>686
う〜ん、分かりません。
689名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/19 06:43 ID:???
兄妹の会話、やっぱりイイ!!
690職人になりたい:03/05/19 20:42 ID:???
休みます。
691名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/20 09:42 ID:???
職なりさん  乙彼様です
692名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/20 16:24 ID:???
下すぎるし。
693職人になりたい:03/05/20 20:07 ID:???
二日も続けてすまんです。
694名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/20 21:36 ID:???
下にさせるか!
695職人になりたい:03/05/21 15:35 ID:???
 にやりとハヤトは笑う。
「その人の有り様を変えるのがあなたの仕事でしょう?」
「いや我々の仕事だよ、ハヤト館長」
 ハヤトの肩にぽんと手が置かれた。 
「ハハハ、そうでした」
 頭を掻いて笑うアウドムラの指揮官を置いて、シャアは歩き出した。
 向った先にはカミーユがいる。

 荷物の点検をするカミーユの視界に、シャアとハヤトが入った。
「きてくれるんですか、アーガマは」
「降りてくる余裕はないな。そう見ておいた方がいいだろう」
 シャトルを回収する高度には降りられないという意味だ。上がった後は、自力でたどりつかなくてはならない。
「それじゃあ」
 サングラスを取ったシャアは、 
「衛星軌道上でアーガマを待つさ。ミノフスキー粒子のおかげで、地球上から小さなシャトルを狙い撃ちはできない」
「はい」
 と、うなづいたところで、
「準備できたみたいだな」
 セイラを追い掛けて、必死に謝って許してもらったアムロがそのセイラとともにやってきた。
696職人になりたい:03/05/21 15:37 ID:???
>689
やはりお兄さんの前では、セイラたんになってしまいますね。
>691
すいません。
>692,694

697山崎渉:03/05/22 02:39 ID:???
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
698職人になりたい:03/05/22 16:18 ID:???
「出発は早い方がいい。ティターンズは攻撃を諦めた訳じゃない」
「そうですね」
 カミーユの返事をシャアが受け取った。
「アムロ、後のことはよろしく頼む」
「セイラ・・・ドクターは、大尉の素顔の方がステキだと言っているよ」
「アハハ」
 なごむ一同。しかしセイラだけが笑わなかった。笑えなかったのだ。
 おまけにセイラは、兄の素顔の方がステキなどとは言ってもいない。これはアムロの愛想なのである。
 しかしそんなことは気にもせずに、アムロが一歩進んだ。
「地球のことは任せて欲しい、シャア・アズナブル」
「変わったな、アムロは。昔のアムロ・レイに戻ったようだ」
「変えてくれたのはあなただよ。カミーユも元気でやれ」
「はい、大尉。ドクターも、フォウのこと頼みます」
 セイラは無言でうなづいた。
 本当は兄にすがりたい。ここで別れてしまったら二度と会えない、そんな気がした。
 しかし旅立ちには涙は不吉だった。堪えるセイラの姿に気づいて、
「こら、カミーユ。女のことばっかり考えていたら、敵にやられるぞ」
 その時、サイレンが鳴った。
 アウドムラの同型機が、遠くキリマンジャロから追跡しているのは分っていた。恐らくはダカールでエゥーゴを強襲した部隊だろう。
 そこへ車輌が近づいて、ハヤトに内線電話機を渡した。
「ブリッジからです」
「何!!で、敵モビルスーツは何機だ?」
「アムロ!」
 セイラは叫んだ。せめて兄とカミーユの出発は、誰にも邪魔させない。これが自分にできる最後のことだ。
「ん、分ってます。シャトルの発進を援護する。敵に邪魔はさせない」
699名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/22 17:39 ID:???
ラスト間近・・・・セイラさんアムロどうなる?
700名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/22 18:00 ID:???
700age!
701名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/22 19:43 ID:???
咄嗟にアムロと叫んでしまうセイラさん萌え
702名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/22 20:54 ID:???
ラストが近いのか?・・・もう終わるのか?
セイラさんに会えなくなるのか?・・・あぅあぅ。
703名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/22 23:23 ID:???
「まだだ、まだ終わらんよ!」
 …と言ってくれ〜
704名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/23 12:12 ID:???
今日も保守!
705職人になりたい:03/05/23 16:56 ID:???
「頼む、アムロ」
 アムロはディジェへ向い、セイラとハヤトは車へ乗ろうとする。
「アルテイシア!」
 兄の声にセイラは一度振り向き、
「つつがない旅を祈っています」
「お前も身体に気をつけてな」
「はい。ここでお別れします」
 笑った。笑顔に自信がなかったが、それでも笑った。途端に目尻から涙がこぼれそうになる。
 もう一回兄の姿を目に焼きつけてから、車輌に飛び乗った。
「シャトル発進だ!」
 車上のハヤトが叫んだ。
「カミーユ、こい!」
 時計を見ていたカミーユは、シャアに提案する。
「まだ時間があります。僕達も戦いましょう」
「我々の地球での任務は終わった。無傷で宇宙に戻るのが、今の我々の任務だ」
「はい」
 一理あった。同意せざるを得ないカミーユは、おとなしく従うのみである。

 ハヤトとともに急いでブリッジへ上がろうとするセイラは、曲がり角でばったりベルトーチカと出会ってしまった。
「あ、ごめんなさい」
「また泣いてたみたいね、ドクター」
 はっとして頬に手を当ててみるが、もちろん涙の痕など指で分るはずもない。
「先にいってますね!」
 構っていられないとハヤトは駆け出したが、こんな時に修羅場が始まるとは、と頭を抱えたくなった。
706職人になりたい:03/05/23 16:59 ID:???
>699
さてさて。
>700
おめでとうございます。
>701
出発を守りたいがゆえ。
>702
始まりがあれば終わりもありまする。
>703
ありがとう。でも・・・
>704
どうも。
707名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/24 08:39 ID:???
hosyu
708名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/24 17:22 ID:???
今日は休みます。ごめんなさい。
709職人になりたい:03/05/24 17:23 ID:???
名無しでやってしまった・・・すいません。
710名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/25 01:47 ID:???
保守
711名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/25 12:32 ID:???
ほっしゅ!
712職人になりたい:03/05/25 18:34 ID:???
 一方、ベルトーチカはセイラに、
「私、これから機銃座で敵と戦うの」
 と言う。
 セイラはただ黙ったまま、その場を去ろうとした。
「あなたはどうするの」
「・・・私は」
 どうしようというのか。兄とカミーユの出発は邪魔させないと誓ったものの、自分はブリッジに上がることしかできないことに気づいた。
「何もできずに、泣くだけね」
「わ、私は!」
「あら怒ったのね。ドクター」
 ベルトーチカの挑発は巧妙である。
「生きるために戦うの。それが私にできることだから。あなたみたいに、ずっと泣いていてもしょうがないもの」
 それだけを言い残してベルトーチカは走り出した。

 敵のガルダ輸送機が吐き出したモビルスーツ部隊の先頭にいる機体を見て、アムロは、
「昨日の新型だな。各モビルスーツ、敵を足止めするぞ!」
 と叫んだ。
 先頭にいるのは未塗装のバイアランだった。キリマンジャロでカミーユに襲い掛かり、更にダカールの放送設備を破壊しようと試みたモビルスーツである。
「ティターンズの生き残りか?落ちろ!」
 二回、三回、正確な射撃である。アムロのディジェが更に敵モビルスーツを叩き落していった。
 が、バイアランはアムロをすり抜けていく。
「うん?」
 アムロは気づいた。
 敵は、シャトル発射のため上昇態勢を取るアウドムラを狙っているのだ。
「ハヤト!シャトルを打ち出せ!敵のガルダは俺が沈める!」
 続いて放った一撃が、敵のガルダ輸送機のコクピット付近に命中する。
「やった!」
 その間にアウドムラの指揮官ハヤトは、
「シャトルを出すぞ、いいな!」
 傍らにいたセイラを気にしながら命令した。
713職人になりたい:03/05/25 18:36 ID:???
>709,710,711
ありがとうです。

ところでこのスレ、全部の表示ができないのですがどうしてでしょう?

もう一つ。ゼータプラスっていつ頃完成したのですか。
もしご存知の方がいらしたらご教授下さいまし。
714名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/25 21:01 ID:???
UC.0087 11月 ZプラスA1 AEキャリフォルニア工場ロールアウト
アウドムラを中核とする18TFAS(戦術戦闘対抗飛行隊)を編成?
アムロ:テストパイロットとなる
UC.0087 12月 基礎データ収集のため模擬戦闘
…と MG MSZ‐006A1 の取説の中にありまつた。
715職人になりたい:03/05/26 15:45 ID:???
 結局、セイラはこの状況下ではどこにも居場所がなく、ベルトーチカとのいざこざの後、ブリッジにくるしかなかったのだ。
 モニターの中のシャアは、そんな妹の姿に気づいてはいたが、
「用意はできている。そちらの指示に従う」
 と業務連絡のみをおこなった。
「ハヤト館長、宇宙のカツに何か?」
 副操縦席のカミーユが心優しい気遣いを見せる。
 ハヤトは照れくささも手伝ってか、口元をほころばせながら言った。
「生きていてくれればそれでいい。そう伝えてくれ」
「はい!」
「カミーユもフォウのことはこちらに任せて」
「分りました!」
「カウントダウンは省略する」
 シャアが短く言い、シャトルのブースターの点火スイッチを確認する。
(兄さん!)
 モニターの中の二人の姿がゆらゆらと揺れた。セイラの瞳の中で揺れた。
 本当は行って欲しくない。離れたくない。すがりつきたい。もう一度抱きしめて欲しい。
(もう泣かないと決めたのだもの!)
 笑ってみた。
「アルテイシア、また会う日まで」
「兄さんも元気で」
 声は兄に届いただろうか。いや届いている。
 その証拠にノーマルスーツの中の兄の顔が、微かに微笑んでいた。
716職人になりたい:03/05/26 15:48 ID:???
>714
ありがとうございます。

しかしこれでは、アムロ設計説は無理だし、あの「事件」に間に合わないなあ。(w

エースをGETしました。
これから熟読するです!
717714:03/05/26 21:43 ID:???
>>417さん
と同じくZプラスA1に乗ったアムロたんを期待してまつね。。
718名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/27 12:06 ID:???
職なりさん  乙です
719職人になりたい:03/05/27 17:54 ID:???
休みます。ごめんなさい。
720名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/27 19:34 ID:???
お疲れさまです  ごゆるりと
721職人になりたい:03/05/28 16:47 ID:???

 シャトルの発射に気づいたバイアランが迫っていた。アムロのディジェがそれを陽動し、ビームを浴びせていく。
 バイアランがうるさいとばかりに姿勢を変え、ディジェに気を取られた瞬間、アムロは叫んだ。
「シャア、今だ!いけぇ!!」
 シャトルのブースターから蒼白い炎が伸びた。アウドムラとの接触部分のフックが切り離され、一瞬落下を開始する。
 重力に引かれるものの、二人を乗せたシャトルは、一気に矢のように上昇を始めた。
 シャトルを狙うために再びバイアランはアムロに背中を見せるが、大気圏用のベースジャバーの推力では、追いつくはずもない。
「無駄なことを」
 アムロは呟く。
 カミーユを執拗につけ狙うジェリドだったが、いささか空回りである。結局、シャトルの噴射に巻き込まれてしまい、またもや機体のコントロールを失うことになった。
 そこへディジェの狙撃が命中し、バイアランは海面目指してまっしぐらに落ちていった。
「がんばれよ、シャア、カミーユ。無駄死にだけはするな」
 天空を切り裂いて上昇するシャトルの姿を見ながら、ディジェの中で祈るように呟くのだった。
 そしてセイラは。
 セイラは無言で上昇するシャトルをただ眺めていた。
(地上より永遠に、兄さん・・・)

「苦しくはないか?」
 シャアが隣で目を閉じたカミーユに問う。
 身体を縛りつけるGに耐えながら、カミーユはやっとの思いで、
「いえ。でも何度味わっても嫌なものですね。この感じ」
 と、吐き出すように言った。
「一昔前の人々は、この何倍ものGに耐えながら宇宙に出た」
 宇宙世紀黎明期の人々のことである。円筒型のコロニーに移民した、或いは移民させられた歴史である。
 早くもシャトルの窓からは、青く美しい曲線とその背後の宇宙が見えようとしていた。
722職人になりたい:03/05/28 16:48 ID:???
>717
期待に添うかどうか。(w
>718,719
どうもです。
723山崎渉:03/05/28 17:25 ID:???
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
724名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/28 18:34 ID:???
hosyu
725名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/29 04:38 ID:9IH4Uu4A
ほぼ毎日書き上げる職なりさんはスゴイと思います。
佳境にさしかかっているようですがどうぞ頑張ってください。
726職人になりたい:03/05/29 14:08 ID:???
「知っています」
「彼等は宇宙にこそ希望の大地があると信じた。自分達を宇宙に追いやった地球のエリート達を憎むことより、その方がよほど建設的だと考えたのだ」
 何とか首を動かして、自動操縦のため手が空いて雄弁になってしまったシャアを見る。
「地球の重力を振り切った時、人は新たなセンスを身につけた。それがニュータイプの開花へと繋がった。そういう意味では、確かに宇宙に希望はあったのだ」
「よく分かる話です。僕もその希望を見つけます。それが今、僕がやらなくちゃいけないことなんです」
 眠ったままのフォウの姿が頭によぎった。フォウがいる限り、俺は死ねないと強く思う。
「・・・ファにはフォウのこと、内緒にしておいてやる」
「た、大尉!!」
 いきなりの台詞にカミーユは戸惑い、ムキになって怒った。
「私はファの悲しい顔など見たくないからな」
「そんなこと、今は関係ないでしょう!」
 更にシャアに噛みつこうとした時、閃光が見えた。
「見えたか?」
「は、はい、多分戦闘の光です」
「アーガマか・・・周回軌道に入ったようだ」
 真剣な顔に戻ったシャアが、コクピットから離れようとする。
「大尉!」
「アーガマ支援の準備だ。こい!」
「はい!!」
 地上に置いてきたフォウのことを、今は忘れなければならない時であった。
727職人になりたい:03/05/29 14:10 ID:???
>724
どうも。
>725
ありがとうございます。
佳境です。で、終わり方に呻吟する毎日。(w

トニーたけさんのセイラさんに萌えました〜
コアブースターが墜落してアムロと並んでショボンとするセイラさん・・・最高でした!(w
728名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/30 15:20 ID:???
この物語が・・・・・終わったらどうすれば・・・
729職人になりたい:03/05/30 16:04 ID:???
「一息いれたいな」
「アムロ、お疲れ。ゆっくり休むといい」
 ハヤトは帰ってきた戦士を迎え入れた。握手をして、意味ありげに笑ってみせる。
 その笑いの意味に気がつき、アムロは指揮官の背後を見た。そこには、美しくて、はかなくて、華奢な、それでいて涙もろい恋人が立っている。
「お疲れ様」
「ええ。ハヤト、コースはどこに向う?」
「米大陸を目指して友軍合流後、再びニューギニアに帰還する」
「友軍?そんなのあるのか?」
「アナハイムだ。新兵器を持ってきてくれるらしい」
「そうか」
 短く言った後、セイラに向き直った。白衣の女医は、どこかよそよそしくアムロを見つめている。
「お茶でも飲みにいきませんか?」
 アムロの微笑みに、セイラは本日やっと笑うことができた。
 無事に兄を送り出してくれた恋人の手を取る。驚くアムロに身体を預けて、頬に唇を寄せた。
「セ、セイラさん?」
 らしからぬ振る舞いに、アムロ目を白黒させるばかりだったが、手を握り返してやるくらいの余裕はある。
「アムロ、ここはいい。自室に戻っていろ」
 指揮官はここでいちゃつかれたら堪らんと二人を追いやった。
 デッキから離れる時、目をやるとハヤトはウィンクしていた。温情に感謝しなくてはならないアムロである。

「そろそろブライト達と合流した頃かしら?」
 ティーカップを持ったまま、どこか物憂げにセイラは言った。ポットでお代わりの紅茶を注ごうとすると、もういいわと手を押し留めた。
「多分。でも閃光が確認されたそうですから、今頃は戦闘中かもしれません」
「そう」
 言葉少なげにセイラは目を伏せた。
730職人になりたい:03/05/30 16:06 ID:???
>728
本当にありがとう。
そう書いてもらえたら嬉しいです。(涙
731名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/31 11:33 ID:???
今日も保守。。
732名無しさん@お腹いっぱい。:03/05/31 12:57 ID:???
次回作予告きぼんんんん
733職人になりたい :03/05/31 20:08 ID:???
 言葉少なげにセイラは目を伏せた。
 アムロは、胸が疼くと同時に愛しさが込み上げるのを感じずにはいられない。
 心細げになってしまったセイラが愛しく、可愛く、そして兄への思慕を断ち切れないことが憎たらしいのだ。
(シャアを憎いという訳じゃないけれど)
 憎悪ではないと思いたい。今ではシャアとの激闘の記憶は、思い出として風化しつつある。まして現在、彼とは共闘する関係だった。
(やっぱり、セイラさんのことに関してだけあなたが憎いや、シャア・アズナブル)
「それも含めて、セイラさんが欲しいんです」
「え?」
 思わず口にしてしまった言葉にセイラが反応する。構わず、アムロはセイラの隣に腰掛けた。
「俺が守るって言ったでしょ、だから、いつまでもそんなに悲しい顔、しないで下さい」
「あっ」
 空の、中身のないティーカップが落ちた。アムロに抱きしめられたのだ。
 そうだ、私は、と思う。私にはアムロがいるのだ。約束したのだ。兄から離れて、兄離れをして生きていくと。
 目を閉じて抱擁を受けた。唇同士が触れ、今度はセイラからアムロを強く抱きしめた。
「ああ、アムロ、ごめんなさい。私を抱きしめて」
「セイラさん!」
 二人はソファに崩れていく。言葉はいらず、ただ求め合うのみである。
734職人になりたい:03/05/31 20:09 ID:???
>731
どうもです。
>732
次回作?
う〜ん、お休みください。(w
735通常の名無しさんの3倍:03/05/31 20:16 ID:???
職なりさん、乙です。
あぅぅ、弱気なセイラさんにも萌え〜
736通常の名無しさんの3倍:03/05/31 21:29 ID:???
ア・・・・アムロ羨ましい・゚・(ノД`)ノ・゚・・゚・。ウワァァァァァン
737通常の名無しさんの3倍:03/05/31 22:15 ID:???
hosyu
738通常の名無しさんの3倍:03/06/01 17:28 ID:???
求め合うぅぅぅぅl  ハァハァ
739職人になりたい:03/06/01 18:12 ID:???

 燃え盛る炎のように、感覚はきらめき、瞬き、やがて時間が過ぎていく。
 隣のセイラをふと見ると、静かに泣いていることに気づいた。
「セイラさん?」
「ごめんなさい」
 そう言ってシーツの中に隠れようとする。アムロはめくって顔を覗き込もうとした。
「いや、見ないで」
「でも」
 顔をそむけるセイラがいじらしい。
「泣き虫ね、私」
「・・・セイラさん」
 手のひらで涙を拭って、ようやくセイラはアムロを見た。一生懸命笑顔を作ろうと努力するものの、目尻から宝石の涙が流れていく。
「でもね、幸福感もあるの」
 美しい笑顔でありながら、悲しい笑顔でもあった。
「あんまり幸せばっかり求めたら、罰当たりよね」
「・・・」
 何と言っていいのか、アムロには分らないし、調子のいいことを告げれる程大人ではない。だから、額と頬と唇にくちづけをすることしかできなかった。
「アムロがいてくれて、私幸せ」
 セイラがアムロを抱く手に力が入った。熱い抱擁に今はただ溺れよう、溺れても構わないと二人は思った。
740職人になりたい:03/06/01 18:14 ID:???
>735
弱いセイラさんも好きなのです。
>736
じ、自分もです。(w
>737
どうも。
>738
求め合うのです!
741通常の名無しさんの3倍:03/06/01 20:07 ID:???
漏れも今夜は職なりたんのセイラさんに溺れる事にしよう
742通常の名無しさんの3倍:03/06/01 22:39 ID:???
溺れる・・・  イイですなぁ
743通常の名無しさんの3倍:03/06/02 00:24 ID:???
じゃ、漏れは今夜職なりタンに溺れよう。ハァハァ
744職人になりたい:03/06/02 16:19 ID:???
 俺も、とアムロは言った。照れくさくて言葉がなかなか出てこないが、唾を呑んでどうにか続けて、
「俺も外に出れてよかったです。みんなに会えたし、セイラさんにも会えたし」
「赤い彗星にも会えた、かしら?」
「また、そんなことを言う」
 膨れるアムロに今度はセイラが抱きついた。そして甘く、しかしかすれた声で、
「兄さんのこと、忘れさせて」

 キャリフォルニアから訪れたアナハイム・エレクトロニクスの技術者達は、数機の新型モビルスーツを運んできた。
 アムロは機体を一目見るなり、
「これ、ゼータガンダムの量産タイプかい?」
 と発言して、アナハイム側を驚かせた。
「ええ、ゼータの可変機能は受け継いで、廉価で操作性を簡単にしました」
「安かろう、悪かろうはやめてくれよな」
「そんなことある訳ありません!」
 といきり立つ一人をなだめながら、スタッフのリーダーが進み出た。
「大尉は冗談をおっしゃっているんだ・・・大尉がお引きになった図面も拝見しました。私達は驚いています。設計思想が一緒なので」
 自分の設計図をすでにアナハイムが知ってることに驚いたものの、同席していたハヤトが、
「俺の判断で送ったんだ」
 と言われてしまっては文句が言えない。
「あれはまだ最初の段階だぞ」
「済まん」
745職人になりたい:03/06/02 16:21 ID:???
>741
溺れましたか?(w
>742
自分も溺れたい・・・
>743
え?
それは困ります。(w
746通常の名無しさんの3倍:03/06/02 20:34 ID:???
困る職なりタソ ハァハァ
747通常の名無しさんの3倍:03/06/02 21:54 ID:???
ゼータ+キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
748通常の名無しさんの3倍:03/06/03 00:13 ID:???
待ったかいありまつたね。。
次回からアムロたんの戦闘シーンに期待してまつ
(余裕でMSのウェポンラッチとかだけ壊していくやつ…)
749通常の名無しさんの3倍:03/06/03 00:57 ID:???
おまいらは、アムセラに萌えるのか、ゼータプラスに萌えてるのか、小一時間!
750職人になりたい:03/06/03 15:31 ID:???
「いい。で、詳細な説明を頼む」
 アムロはアナハイムからの技術者達を見た。
「はい。そもそもゼータには問題点が幾つかあります。さっきも触れましたが、第一にコストが高いこと」
「同意だな。もともと、カミーユがMK2とリック・ディアスから設計したんだ。試作品みたいなものさ」
「第二に操縦性の複雑さ」
 なるほど、と傍で聞いていたハヤトはうなづいた。
 ゼータはカミーユしか操縦できないと言われている。もっとも初操縦者はカミーユ・ビダンではなかったのだが、彼以外のパイロットが乗ったという話がない。
「その辺りの欠点を考えて、低コスト化と操縦系の簡易化を図りました」
「なるほど、ゼータプラスね」
 もう一度アムロは新品の機体を見上げた。
 カミーユにしか操縦できないゼータの量産タイプという表現には、少々腹が立つ。嫉妬だろうか。天才的ニュータイプと呼ばれる少年へのやっかみだろうか。
「俺も図面を引いた時、同じことを考えた。しかし、実行するのはさすがアナハイム、仕事が早い」
 アナハイムのリーダーは首を振って、ゼータの仕組みを知ったのが大尉より早かっただけです、と謙遜した。
 その態度が気に入ったアムロは握手を求め、
「アムロ・レイだ。よろしく頼む。大切な機体、預からせてもらう」
「かねがね大尉のお噂は伺っておりました。伝説の英雄にお会いできて光栄です」
「伝説の英雄なんかじゃない。今はカラバの一パイロットさ」
 似たもの同士なのか、珍しくアムロは、アナハイムの技術者と盛り上がっている。
 ハヤトはゼータプラスの運用方法を知るためにしばらくその場にいたが、整備、補給の詳細に話が及んだ時点で、席を立った。
751職人になりたい:03/06/03 15:34 ID:???
>746
変わった嗜好をお持ちのようで。(w
>747
難しいですよう。
今度プラモデルにチャレンジしてみようかな。
>748
戦闘シーンはあるかどうか分かりません。
>749
ど、どっちなんでしょう?(ドキドキ
752通常の名無しさんの3倍:03/06/03 15:39 ID:???
職人さん乙です
センチネルのZ+は鬼子ですんでこれでいいと思います
もし職人さんに余裕があれば
0083の免罪符としてニナ・パープルトンが図面をひいて
コウ・ウラキがトライアルをやってた事にしちゃいましょう
いや裏ガンダム好きなんでw
もちろんアムセラ萌え進行でおながいします
753通常の名無しさんの3倍:03/06/03 17:22 ID:???
セイラさんに萌えてゼータプラスに燃えてアムロに焦がされてます
754通常の名無しさんの3倍:03/06/03 23:07 ID:???
このアムロ、かっこいい…。
やっぱり、セイラさんがいるからかな??

職なりさん、乙です!
後、もう少しで終わってしまうと思うと悲しいです…。
最後までついていきます!

755通常の名無しさんの3倍:03/06/04 00:36 ID:???
ゼータプラス好きだなぁ。ゼータはそうでもないんだけど。
756職人になりたい:03/06/04 14:44 ID:???
 しばらくモビルスーツの操縦から離れているし、周りのメンバーは、そもそもハヤト・コバヤシが一年戦争でモビルスーツのパイロットであったことを忘れているかもしれない。
「俺はもうパイロットじゃないしな」
 かつてソロモン、ア・バオア・クーで地獄を見たハヤトだったが、今はカラバの指揮官である。最前線のことはアムロに任せることにした。
「しかしまた派手な色にしたな」
 白とオレンジのツートンカラーに塗装された機体を見て、アムロが苦笑する。ハヤトはモビルスーツデッキから離れてブリッジに向った。

「あ、セイラさん」
「ハヤト」
 手持ち無沙汰な様子のセイラが、デッキの入口でうろうろしていた。
 アナハイムの技術者と話し込んでいるアムロもそれに気づかず、だからこそセイラは話し掛けられないのだと察した。
「アムロならご覧の通りですよ」
「ベ、別に私は」
 不器用だなと苦笑せざるを得ない。
「いいんですよ、隠さなくって」
 顔を赤く美しく染める女医だったがそれには答えなかった。
「新型が入ってきてアムロは燃えています」
「・・・燃えている?」
 ハヤトは語り出した。
 MK2、リック・ディアス、百式を見て、アムロは刺激を受けたのだ。時間がない中、ディジェを設計したものの、納得いかなかったのだろう。更にキリマンジャロに降りてきたゼータを見て、科学的好奇心が活性化されたのだ。
 アナハイムが持ってきたゼータの量産型は、そんなアムロを取りあえず満足させたに違いないのだ。
 そんな説明に、ただセイラはうなづくのみだ。
「本当にモビルスーツが好きなのね」
「だからこそ、アムロは今まで生き延びてきたんですよ。ニュータイプだけじゃない、愛情を持って接してるんです」
 セイラは背を伸ばして、技術者の黒だかりの中にいるアムロを見た。
757職人になりたい:03/06/04 14:47 ID:???
>752
鬼子(w
ええ、ニナとコウですか!
半分だけならできそうです。やってみますね。
アムセラ萌え進行については了解です。
>753
ありがとうです。
>754
本当にありがとうです。
>755
センチネルって漫画でしたっけ、小説でしたっけ?
好きも嫌いも、自分はよく分からないまま書いてます。(w
758通常の名無しさんの3倍:03/06/05 02:31 ID:???
アナハイムの技術者の中にチェーンタンはいないかな
ニナやコウを入れるならチェーンタンとセイラさんの火花散る
対決も入れて欲しいなぁなんて
759通常の名無しさんの3倍:03/06/05 10:07 ID:e8B01Who
>>757 職なりさんZです。

センチネルは小説、というかModel Graphix誌に連載された、模型誌発の
ガンダム作っちゃおうムーブメントみたいなもんです。a寝るに登場する
MSその他メカの基本デザインは全てカトキハジメ氏です。ちなみにアムロの
Z+は物語には全然出てきません(笑)。オレンジと白のカラーリングは、
F/A-18の評価プロトタイプ機のまねっこだそうです。

ニナとコウが出るなら、クリスチーナ・マッケンジーがZ+A1のシューフィッターを
してた設定にするという手もある・・・って、んなことしたら物語が収束しそうに
ないけどね。
760通常の名無しさんの3倍:03/06/05 13:41 ID:???
 顔を赤く美しく染める女医さん  ハァハァ
761職人になりたい:03/06/05 14:42 ID:???
「でもね、セイラさん」
「ええ」
「あなたがいなければ、アムロは幽閉されたままきっと朽ちていましたよ。そうならなかったのは、もちろんクワトロ大尉やカミーユの影響もあるんですけどね。ハハハ」
 どうやらハヤトには、頭を掻いて笑うくせがついてしまったようだ。
「私がいなければ?」
「そう。あなたがアムロの希望です。どうかこれからもアムロを助けてやって下さい」
「助けるなんて」
 あなたが近くで励ますだけでいいんですと、言う。
「ハヤト・・・」
 知らない間にハヤトは立派な指揮官になっている。気のせいか、かつてのブライトにところどころ似ていると思ってそのことを指摘すると、
「アハハ、参ったな」
 一年戦争後、戦争博物館の館長の閑職にあったアウドムラの指揮官は、また頭を掻いて笑った。

 やがてアムドムラにゼータプラスのみで編成された部隊が結成された。アムロを部隊長として、数人の優秀なパイロットがその下に集められたのである。
 ニューギニアに帰還するまでの間、アムロは部下達を訓練した。豊富な実戦経験を基に厳しく指導した。
 黙って見守ってくれるセイラの眼差しに感謝しつつ、アムロは自らもゼータプラスに慣れるために訓練に精を出した。
 そして。
762職人になりたい:03/06/05 14:45 ID:???
>758
チェーンは無理です。ごめんなさい。
>759
ほほう、小説みたいですね。
きっと想像するにイラストつきの文章でしょうか。ジオラマかな?
F/A-18・・・ってまた分からない機体が出てきた。(w
クリスかあ・・・どうしましょうか。
>760
もちろん白衣の前ははだけて・・・ハァハァ(w
763通常の名無しさんの3倍:03/06/05 14:51 ID:???
職なりタン
乙です。。
764通常の名無しさんの3倍:03/06/05 22:25 ID:???
職なりさん、乙です!
本当に面白い。。
アムロってこの後どうしてましたっけ・・
Z、見てこようっと・・・。
765通常の名無しさんの3倍:03/06/05 22:28 ID:???
ゼータプラス部隊(;゚∀゚)=3
766通常の名無しさんの3倍:03/06/05 22:59 ID:???
18TFASにハァハァ
767通常の名無しさんの3倍:03/06/06 13:33 ID:Slhbynyf
>>762
F/A-18つーのはアメリカ海軍の戦闘・攻撃機です。

ttp://www.chinfo.navy.mil/navpalib/factfile/aircraft/air-fa18.html
768職人になりたい:03/06/06 14:53 ID:???

 寒くなる季節に、暖かいベッドは有りがたいものだと思う。まして愛しい人が側にいてくれたら、尚更のことである。
 一度時計を見て、明け方が近いことを確かめると、アムロは傍らのセイラを見た。
 女医は規則正しい息で眠っている。この小さな幸せが何だか嬉しくて、アムロは笑った。
(大好きです、セイラさん)
 頬にキスをしてから、毛布を肩まで掛けてやった。
 まだ眠れると思って、アムロもベッドに潜り込む。再び眠りに落ちかけた頃、それは起きた。
「アムロ、起きなさい!」
 セイラが突然叫び、アムロを揺り動かした。
「もう食べられませんよ、お腹いっぱいです・・・」
「お願いだから起きて、ね、お願い!」
 お願い、の声でアムロはようやく現実に戻った。スクランブルが鳴っている。但し、状況説明のアナウンスはない。
「あ、俺、モビルスーツデッキにいきます!」
 アムロはがばっと起きてセイラを安心させた。
「気をつけて!」
「ええ」
 心配そうなパジャマ姿のセイラを抱きしめた後、急いで着替えたアムロはデッキに向った。

 デッキでは、徹夜でゼータプラスの調整に明け暮れるアナハイムと受領したカラバ側のメカニック達が群がっていた。
「何か聞いているか?」
 ゼータプラスのコクピットから、野球帽を被る赤毛のハンサムな青年が顔を覗かせて、
「いいえ、何も聞いていません!」
 と、首を振るばかりであった。声が甲高い。女性メカニックか、と思いながら他のメカニックに聞いてもはかばかしい答えは返ってこなかった。
 仕方なくコクピットに座ってから、ブリッジを呼び出した。
 モニターに写ったハヤトはあちらこちらに怒鳴るばかりだったが、ブリッジの中の慌て振りから、ようやくアムロは戦闘状態ではないということを悟った。
769職人になりたい:03/06/06 14:56 ID:???
>763
どうもです。
>764
アムロはこの後は出てきません。(涙
>765
印象がまだ掴めません。(w
>766
部隊名に?
>767
ご親切にどうも。
アメリカの戦闘機でしたか・・・これはまた恥を掻きました。
フルアーマーガンダムかと思いましたよ。(w
770通常の名無しさんの3倍:03/06/06 18:01 ID:???
赤毛の青年にドキドキw
771通常の名無しさんの3倍:03/06/06 20:52 ID:???
「お願いだから起きて」  言われてえええええ
772通常の名無しさんの3倍:03/06/06 20:54 ID:???
コウってティターンズになったんだと思ってた…
773通常の名無しさんの3倍:03/06/06 22:06 ID:???
ティターンズはモンシアにベイト、アデルじゃなかったっけか
774通常の名無しさんの3倍:03/06/06 23:00 ID:???
アルビオンのクルーはみんなティターンズになってたよね。
コウも幽閉から解放されて合流したんじゃ?
775通常の名無しさんの3倍:03/06/06 23:03 ID:???
何食べてお腹いっぱいなのかな(;゚∀゚)=3
776通常の名無しさんの3倍:03/06/07 13:12 ID:???
>>774
劇場版のラストじゃ、オーストラリアに戻った筈だが?
777職人になりたい:03/06/07 13:47 ID:???
「お、アムロ、早いな」
 こちらに気づいたハヤトが意外そうな声で言った。
「どうしたんだ、スクランブルは。敵機じゃないみたいだが」
「メーデーだ」
「救難信号?」
 耳を疑った。広大なアフリカ大陸のどこで、誰が救難信号を発してるというのか。
「大気圏突入カプセルらしい・・・あ、ちょっと待て」
 画面の中でハヤトが誰かからメモを受け取っている。
「方位が分かった。アムロ、いけるか?」
「いかなくちゃいけないんだろ!」
「頼む!データを送る」
 ゼータプラスのモニターに、救出すべき物体のデータと位置情報が表示された。
「もう出るぞ!!」
「大尉、お気をつけて」
 赤毛のハンサムな青年・・・いや女性が野球帽を取って敬礼した。赤い髪が肩まで落ちていく。思った通り女性メカニックである。
「君は?」
「クリスです、大尉」
 カラバのメカニックに女性がいたということを今まで気づかなかったアムロは、クリスの顔を見つめた。
「ゼータプラス、反応が敏感です。注意して下さい」
「わ、分った」
 ハッチを閉じると、コクピットの中には甘い匂いが満ちていた。クリスの髪の匂いかとぼんやり思っていると、
「アムロ、出撃は!!」
(しまった!)
 ハヤトに促されてアムロは出撃態勢を取った。今は救難信号に応じることが最優先である。
778職人になりたい:03/06/07 13:51 ID:???
>770
・・・(w
>771
自分も言われたいです。
>772
自分は違うと思ってました。
>773,774
そう、その線で。アルビオンクルーと一緒ですよね。
>775
深読みしすぎです。(w
アウドムラの献立はカレーライスでした。(w
>776
オークリーじゃありませんか?
779通常の名無しさんの3倍:03/06/07 17:27 ID:???
職なりさん、乙です。
クリスの登場ですか、好きなキャラなんですよねー。
当時はクリスの乗ってたガンダムがアムロに届けば
一年戦争ももっと早く終わってたって言われてたんだよね…。
780通常の名無しさんの3倍:03/06/07 22:45 ID:???
職なりさん、乙です
ご存知かもしれませんが一応公式らしいんで参考までにどうぞ
http://www.mahq.net/mecha/gundam/
http://members.jcom.home.ne.jp/superrobot/db/srw.htm
781通常の名無しさんの3倍:03/06/07 23:05 ID:???
スパロボが公式とはこれいかに?
782780:03/06/08 01:08 ID:???
スパは一応為参考で御願いしますw
私情入りまくりですが・・・
783通常の名無しさんの3倍:03/06/08 14:21 ID:J45s3p+u
あげます
784通常の名無しさんの3倍:03/06/08 16:38 ID:???
悪くないです
http://www.gundamw.net/gallery/
785通常の名無しさんの3倍:03/06/08 16:55 ID:???
なかなか良い位置にいるじゃないか。。 (w
786職人になりたい:03/06/08 17:49 ID:???
 カタパルトへの移動の間、例のクリスが野球帽を振って声援を送っているのが目に入った。
 それを眼の端で追い掛けながら、
「アムロ、ゼータプラスいきま〜す!」

 ウェイブライダーに変形したまま、アムロはポイントに向っていく。
 カミーユのゼータと違って、あくまで大気圏内での運用が目的であるゼータプラスは、航続距離が飛躍的に伸び、更に移動速度が増していた。
 そして何より成層圏ぎりぎりの高さまで上昇できることが今回、幸いしていた。
「み、見えた!」
 遥か高く、そして遠くに光点が見えた。ハヤトが送ってくれたデータによると、宇宙船の脱出カプセルである。単独で大気圏突入ができる代物であった。
「早過ぎる・・・あのままだと落ちてしまうぞ」
 地上めがけてまっしぐらであった。依然として救難信号が出ていることから、中には人がいるはずだった。
 ゼータプラスを至近距離まで近づけ、相対速度を取る。モビルスーツの形になって覗くと、脱出カプセルのコクピットにノーマルスーツが見えた。
 やはり人が乗っているのだ。
「おい、どこまでいくつもりだい?」
 返事がない。しかし二つのノーマルスーツがゼータプラスを見つけて反応を示した。
「無事か?」
 ノーマルスーツの一人が首を縦に動かした。気を失ってはいないが操縦不能らしい。
 安堵したアムロは、まずはよし、とカプセルの現在の状態を確認する。時間がない中、カプセルの減速用パラシュートがどうやら開いていないとうことが分かった。
 母船とのドッキングアームが故障しているらしく、伸びたままである。これがパラシュートが開くのを邪魔しているのだ。
「これか」
 他に方法が見つからず、切り捨てようかと思った途端、ゼータプラスの警報が鳴った。
 迂闊であった。脱出カプセルに気を取られたあまり、敵機が接近していることに気づかなかったのだ。しかも相手は可変型のモビルスーツ、アッシマーが円盤状でそこまで迫っている。
787職人になりたい:03/06/08 17:54 ID:???
>779
後づけですがそうですよね。
>780
わあ・・・でも英語が読めない・・・(w
>781
遊んだことがありませぬ。
>782
!!(w
私情入りまくりに同意です。
>783
どうも。
>784
英語が読めない・・・(w
>785
皆さんのおかげです。

大気圏突入のプロセスや物理学的なことはとんと知りません。
こんな会話してる余裕も暇もないはずですが、ご容赦下さいね。(w
788通常の名無しさんの3倍:03/06/08 18:05 ID:???
Z+の初戦闘、アムロどう操縦する?
789通常の名無しさんの3倍:03/06/08 18:17 ID:???
あれぇ?
職なりタン、Z+A1に詳しくなってる。。
ひょっとしてプラモ買ったのかな…(w
790759:03/06/09 08:55 ID:???
クリス出してくれてありがd。
791職人になりたい:03/06/09 14:49 ID:???
「ちい!」
 アッシマーと対峙する形になり、唇を噛んでみたものの攻撃を仕掛ける暇はない。アムロはカプセルがまだ救難信号を発信していることに一縷の願いを掛け、思いきりよくアッシマーに背中を向けた。
 撃つなら撃て、撃たれても仕方ないと思った。アムロは半ば絶望し、死の恐怖を感じた。

「脱出カプセルは捉えたのだな!」
 指揮するハヤトが怒鳴るが、部下の頼りない返事に声が大きくなるばかりであった。
「計器に頼るな、目で探すんだよ!」
 そう指示した後、残りのゼータプラスのパイロット達にスタンバイをさせた。
 と、そこへ、
「館長!敵機です!!」
「何だって!?」
 アムロが向った地点へ敵機の接近が確認された。
 ハヤトは苦い顔をした。運ばれたばかりのゼータプラスはまだ試運転である。実戦に投入する予定はまだなかった。
「敵はアッシマー、でも一機ですっ!」
「い、一機?」
 パトロール隊か、それとも隊からはぐれた敗残兵か。いずれにしても一機だけなら、アムロなら何とかするだろう。
 これはハヤトの見通しの甘さであり、希望でもある。
「スミス先生、モビルスーツデッキがお話があるそうです」
 ハヤトの隣で状況を見守り、敵機確認の報にアムロを心配していたセイラ宛てに通信が入った。
 サブスクリーンに赤毛の野球帽のメカニックが映った。彼は、いや彼女は、
「スミス先生ですか?」
「はい、何か?」
「こんな時にどうした、ケガ人か?」
 ハヤトの問いにメカニックは首を振り、
「医務室から脱け出した少女がネモに乗ろうとしています!早くきて彼女を止めて下さい!!」
792職人になりたい:03/06/09 14:50 ID:???
>788
まだ機体に慣れていないのです。
>789
買ってませんよ〜サイトをいろいろ回っただけです。
>790
どう致しまして。
793通常の名無しさんの3倍:03/06/09 21:16 ID:???
もしかしてフォウが出撃するんすか???
きっと心配するセイラさんにも萌え。
いや、心配しながらも叱るセイラさんに萌えか?
どうなるのか楽しみっす。
794通常の名無しさんの3倍:03/06/09 22:04 ID:???
>791
職なりさん、この救命アムロのネタはアレですね?あのアムロはカコイイ!でしたので、楽しみにします。


1年戦争当時20台に入っていたクリスは、実はシャアよりも老;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
795通常の名無しさんの3倍:03/06/09 22:05 ID:???
保守します。。
796職人になりたい:03/06/10 16:24 ID:???
 セイラとハヤトは顔を見合わせ、同時にフォウ・ムラサメが目覚めたのだ、と確信した。
「すぐにいくわ!」
「お願いします、セイラさんっ!」
 こんな時にフォウが目覚めるとは、いくら何でもタイミングが悪すぎる。腹が痛くなった指揮官は、胃薬の錠剤を探した。

 ビームサーベルが一閃し、減速の邪魔になっていたドッキングアームがパラシュートの残骸とともに切断された。
 アムロはまだ撃たれていない。というより、アッシマーは一切手を出さないでいる。不気味さを感じつつも、姿勢がようやく安定した脱出カプセルの方だけを見つめ、次に取るべき手立てを思案した。
 急いで減速させなければならない。このままでは地上に激突するだけである。
 ゼータプラスはカプセルの背後に回り、バーニアを最大噴射させた。そのまま押す形になって、姿勢を水平に保とうとする。
 いまだ最大出力は経験してはいないが、この際仕方がない。テストも兼ねてやる、そんな気持ちでカプセルを押した。
 一瞬、モニターに円盤型のアッシマーが映る。
(頼むから邪魔しないでくれよぉ!)
 祈りにも似た気持ちでパワーを上げた。
 重い。モビルスーツの倍もあるカプセルは本当に重く、なかなか落下軌道を変えない。
「ゼータプラスは伊達じゃないんだよ!!」
 叫んで再び挑戦すると、少し軽くなった感じになった。機体が軋み、悲鳴を上げてはいるが構わなかった。
 一瞬、頭にセイラ、ベルトーチカ、フラウの顔がよぎった。
「こんなところで死ねない、死なせたくない!うおおお!!」
 目を閉じて、ペダルを思い切って更に深く踏み込んだ。ゼータプラスが泣いた。実際にマシーンが泣いたのでなく、壊れそうになって警告音が鳴り響いているのだ。
 瞬間、重い抵抗が徐々に軽くなった気がした。
「?・・・!!」
 アムロは自分の目を疑った。
 信じられない光景が展開していた。ゼータプラスの隣には、変形して人型のモビルスーツ形態になったアッシマーがいた。
797職人になりたい:03/06/10 16:27 ID:???
>793
フォウは乗りません。(w
>794
アレです。(w
ご覧になりましたか?自分は見ていませんので、想像で書いてます。
クリスの年齢は・・・そうですよねえ、Z時代は今31才くらいですか。
>795
どうもです。
798通常の名無しさんの3倍:03/06/10 18:40 ID:???
アッシマーに乗っているいるのは誰だぁ〜
799通常の名無しさんの3倍:03/06/10 18:57 ID:???
あっしだぁ〜                ごめんなさいすいませんもういいません
800通常の名無しさんの3倍:03/06/10 20:11 ID:???
>>799さん
アッラマー
801通常の名無しさんの3倍:03/06/11 07:31 ID:???
799を晒し上げ。
802職人になりたい:03/06/11 14:21 ID:???
 それだけではない。並んでアムロと同様に脱出カプセルを「押している」のだ。
「・・・ぼやっとしてないで、早く押して下さい」
 雑音の混じったアッシマーのパイロットの声に我に返る。再び出力を上げてから、
「君は?」
 と問うた。
「・・・地球連邦軍ヨハネスブルグ基地所属コウ・ウラキ少尉」
 愛想のない返事である。
 ヨハネスブルグは、アフリカ大陸最南端の基地がある。そこは厳密にはティターンズではなく、連邦軍の小さな基地がある都市であった。せいぜいパトロール用の戦力しかないはずだ、とハヤトも攻略をパスした場所である。
「どうして俺を撃たない?」
「・・・救難信号が最優先でしょう」
 言葉短くウラキ少尉は言った。
 押し続けることによって、徐々にカプセルの姿勢が変わっていく。やがてカプセルの向こうにアウドムラが見えた。
「もう少しだ、踏ん張ってくれ、ウラキ少尉!」
「了解」
 ゼータプラスとアッシマーの共同作業は完全に成功した。突入カプセルはほぼ完全に姿勢を保ち、通常の着陸状態になっている。
 不意に太陽の輝きが目に入る。向う方角に大きな湖があった。
「あそこに着水するしかないぞ、用意はいいか?」
「了解」
「わ、分りました」
 ウラキの声の他に、もう一つ聞こえてきたのが少女の声であった。脱出カプセルの乗員は年端もいかない子供なのだ。
「着水の衝撃は大きいぞ!ベルトを確認して、衝撃に耐えるんだ」 
「はい!!」
 今度は幼い少年の声がした。たった二人の子供しか乗っていないのか、寂しかろうに辛かろうにと思う間もなく、
「アウドムラ、緊急着水する!!支援のモビルスーツを寄越してくれ!医療班もな!」
 と叫んだ。医療班にはセイラも混じっているだろうか。
 キラキラ光る湖水が近づいてきた。アムロとウラキは最後の微調整を取ってから、ほぼ同時に脱出カプセルから手を離した。
803職人になりたい:03/06/11 14:23 ID:???
>798
ご想像通りです。
>799
・・・ひ、冷えました。
>800,801
w)

ヨハネズブルグって、もう適当。(w
804通常の名無しさんの3倍:03/06/11 18:25 ID:???
ウラキキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
と言う事でアムロのサインなんか貰ったりしないかなぁ(w
805通常の名無しさんの3倍:03/06/12 11:45 ID:1IKS27Da
ウラキって何歳?
806通常の名無しさんの3倍:03/06/12 11:52 ID:???
ウラキはアムロとタメ年だよね、
アムロの方が軍歴は長いと思うけど。
807通常の名無しさんの3倍:03/06/12 13:45 ID:???
このスレは年齢はタブーですw
808職人になりたい:03/06/12 16:30 ID:???
「うまくいってくれよ!!」
 大きい水飛沫が上がり、カプセルは着水すると同時にその中に姿を消した。岸辺に着地して見守るアムロは、不安気に湖を眺め、ウラキのアッシマーは再び円盤状になって上空を旋回する。
 湖面がだんだん静かになり、カプセルがようやく姿を現した。固唾を呑んで待っていると、ハッチが開いてノーマルスーツが二つ、勢いよく飛び出してきた。
「やった!」
 乗員は無事であった。一人は小動物を抱えて、もう一人と手を繋ぎ、残りの手を上げてこちらに手を振っている。
 姉弟なのかなと思った。
「て、敵味方なのにどうして助けてくれたのぉ!」
 弟と思われる、小さい方のノーマルスーツが叫んだ。
 思わず苦笑しながら、それでも安堵の気持ちでいっぱいになりながら、
「それは、戦いの中でも人の繋がりを信じたいからさ」
 とアッシマーを見ながら答えてやった。
「僕思い出したよ、お父さんは宇宙にいったことはないんだって」
 無邪気な少年の声に、アッシマーはまるで答えるかのように機体を揺すってみせた。
 アムロは決して警戒を怠った訳ではない。いつでも攻撃に備えながら、それでもどこかでウラキと名乗るパイロットを信じていたのだ。
 アッシマーは、数回カプセルの上を旋回し、緊急物資と思われるパックを落としてからゼータプラスの方に向かってきた。
 緊張したアムロは応戦の用意をしたが、アッシマーが光を点滅させると肩の力を抜いた。
「さよなら、ウラキ少尉」
 一気に上昇し、アッシマーは小さな点と化して消えた。
「人と人とのめぐりあいは、こうありたいものだ・・・戦争は・・・嫌だね」
 とアムロは呟いた。
809職人になりたい:03/06/12 16:32 ID:???
>804
会話も満足にありませんでした。
>805,806
年齢は知りません。
>807
ああ、そうでしたか、タブ−でしたか。(w
810職人になりたい :03/06/13 13:59 ID:???
 アッシマーが最後に放った光は、古式ゆかしい発光信号であった。
 ウラキは短く、
「旅路の無事を祈る」
 と送ってきたのだ。
 コウ・ウラキは、自らの所属をティターンズではなく地球連邦軍と名乗った。そして救難信号をキャッチし、駆けつけてきた。
 ばったり出会った、本来は敵として認識されていてもおかしくないアムロに攻撃をすることもなく、最終的には共同で救援活動をおこなった。
 アムロはまだ希望がある、と思った。
(捨てたもんじゃないな、まだまだ人間は。な、ウラキ少尉)
 応援のネモが一機、ようやく駆けつけてきた。アムロはホッとため息を吐いた。
 
 しかしアムロは休む暇を与えられなかった。降りてきたネモにはメカニックのクリスが搭乗していて、こう告げたからである。
「アムロ大尉、すぐにアウドムラに戻って下さい!」
「え?ど、どうしてだい?」
「医務室でずっと眠っていた少女が目覚めて、モビルスーツデッキで暴れているんです!!」
「何だって?」
 驚くアムロになおもクリスが、フォウはネモに乗ろうとして途中で阻止されたものの、ネモを倒壊させたと言う。そして倒れたネモは、デッキの入口を塞いでしまったそうだ。
 この騒ぎで援護のゼータプラス部隊は出動できなくなり、たった一機だけクリスの乗ったネモだけが出れたという。
「フォウが・・・」
 絶句するアムロである。
「アウドムラは平気か?」
「はい、取り押さえる時、ドクターが少し引っ掻かれただけで」
 セイラがフォウに引っ掻かれた・・・心配するより困った顔のセイラを想像して、アムロはついコクピットの中で含み笑いをしてしまった。
「何がおかしいんです?!」
 クリスに叱られた。アムロは慌てて謝って、姉弟の保護をクリスと後からやってくる仲間達に任せて戻ることにした。
811通常の名無しさんの3倍:03/06/13 15:02 ID:???
 クリスに叱られてええええええ
812通常の名無しさんの3倍:03/06/13 15:34 ID:???
こうして(Ζ当時の)新、旧キャラが登場しても
違和感ないところが凄いなぁ・・・。
813通常の名無しさんの3倍:03/06/13 16:48 ID:???
子供の喧嘩をするセイラたんも見たかったような気がするw
814通常の名無しさんの3倍:03/06/13 20:56 ID:???
引っかかれたのは貌か?
フォウゆるすまじ(w
815通常の名無しさんの3倍:03/06/13 21:19 ID:???
セイラ:「兄にすら引っ掻かれた事ないのに!」
816職人になりたい:03/06/14 18:33 ID:???

 ゼータプラスを着艦させてから初めて分ったのであるが、モビルスーツデッキの散乱状態は凄まじかった。
 仰向けに倒れ込んだネモが大の字になっている。その時巻き添えにしてなぎ倒したのだろうか、数機が折り重なって倒れていた。
「これはすごいな」
 クリスに軽口を叩いたものの、セイラが心配になった。
 早々にゼータプラスから降りて右往左往するメカニックに引き渡し、フォウの引き起こした惨事について尋ねてみた。
 話によれば、アムロを送り出した後のデッキにふらふらとフォウが現れたという。
 当時モビルスーツデッキは、脱出カプセルの回収支援のためにモビルスーツの発進準備に追われていて、フォウの行為に誰も気がつかなかったのである。そのうち、発進予定にないネモに向けて誰かが乗り込もうとするのを、離れた場所からクリスが発見した。
 誰何にも反応はない。とうとう近くにいたメカニックが肩に手を掛けると、フォウは彼を投げ飛ばしてしまった。
 その後フォウはコクピットに素早く乗り込んだものの、操縦方法が分らなかったためか、ネモはバランスを崩し他の機体を巻き込んで倒れてしまったというのだ。
 幸い、ケガ人はいなかったものの、メカニック達が開いたコクピットに近づこうとすると、何やら叫んで喚き続けるフォウに殴られる始末だった。
「へえ、それで?」
「いや、ドクターが現れて、フォウって娘に平手打ちを食らわせて」
 特にアナハイム側のメカニック達は初めてセイラに接する訳だ。電光のようなあの怒りを見て、さぞかし魂消てしまっただろうと思う。
「キョトンとしたところを取り押さえたんです。なあ?」
「ええ、そうなんですよ、ドクターの怒りは強烈だったなあ」
 むしろ感心したような様子のアナハイムの男達はいまだ興奮が冷めていない。
 アムロはニヤニヤと笑いながら、男達の話に耳を傾け続けた。
 アウドムラの中では、自分自身とハヤトくらいしか往年のセイラを知らない。美しく、気高いセイラが怒った時の恐ろしさは驚かせたに違いない。
817職人になりたい:03/06/14 18:36 ID:???
>811
ぬ、クリスファンですか?
>812
ありがとうございます。
リクに応じたらこうなってしまいました。(w
>813
喧嘩シーンは飛ばしちゃいました。(w
>814
え〜顔は大丈夫のはずです。
>815
(w
818通常の名無しさんの3倍:03/06/14 19:50 ID:???
職なりさん乙です。
フォウ(錯乱=カミーユを片手で持ち上げ投げ飛ばす)を
ビンタ一発で収めちゃうのは格の違いですね(w

ちゅーか強すぎ(wで萌えました。
819通常の名無しさんの3倍:03/06/15 01:02 ID:???
職なりちゃん乙!
こっちにスレが移ったことを知らなかった・・。鬱
820通常の名無しさんの3倍:03/06/15 01:07 ID:???
マルチage厨ウザイ
821職人になりたい:03/06/15 18:55 ID:???
(セイラさんは昔のままなんだなぁ。恐い時はやっぱり恐いんだ)
 報告のためブリッジへ向う足取りは軽やかである。

「よくやってくれたなぁ」
「いや、アウドムラがよくサポートしてくれたからだよ。それとアッシマーな」
 ハヤトが握手を求めてきた。アムロは握り返して、
「ティターンズか連邦かよく分らなかったけど、相手も悩んでるみたいだった」
 腕を組んだハヤトは、
「ああ、聞いたよ、ウラキって奴だな。ヨハネスブルグを攻略した方がよかったかなあ」
 と言った。
「それよりフォウが目覚めたそうだな?」
「デッキの惨状は見ただろ。ネモが使えなくなって戦力低下だよ」
「ゼータプラスでカバーするさ」
 メインスクリーンに救出作業の様子が映し出されている。岸辺に上った二人の姉弟は、無邪気にはしゃいでいた。
 アムロは、指揮するハヤトの邪魔になると思ってその場を離れた。
「セイラさんのところにフォウはいるよ」
「ああ」

 医務室のドアをノックする。中からどうぞ、という声が聞こえてアムロは扉を開いた。
「セイラさん・・・」
 絶句してしまった。
 医務室の鏡に向ってセイラが座っている。そしてやはり女医の前に座っているフォウが、髪を梳かしてもらっているのだった。
 しかしアムロが入ってくると同時に、フォウは脅えたようにセイラの影に身を隠した。
822職人になりたい:03/06/15 18:57 ID:???
>818
う、そういえばそうですね。フォウは力持ち。(w
格の違いってフォウ学のスレの人達に叱られそう。(w
>819
職なりちゃん・・・親父にも呼ばれたことないのに!(w
823通常の名無しさんの3倍:03/06/15 20:52 ID:???
セイラさんに髪梳かされてええええええ
824通常の名無しさんの3倍:03/06/16 00:20 ID:???
フォウを手名付けるとは・・・おそるべしセイラたんw
825通常の名無しさんの3倍:03/06/16 10:11 ID:???
髪を梳かしてあげる相手がフォウじゃなくてクリスだったら、「♪亜麻色のぉ〜 長い髪のぉ〜」になりますな。
826職人になりたい :03/06/16 15:00 ID:???
「アムロ・・・」
 セイラはアムロを見て、それから背後のフォウを振り返った。
「大丈夫よ、フォウ。こちらはアムロよ」
 セイラのウィンクにアムロは調子を合わせて、
「やあ、僕はアムロ。アムロ・レイだ」
 だが伸ばした手にさえ、フォウは脅えた。瞳が震え、身体が痙攣していた。
 アムロは笑顔をことさらに作って、
「君の友達だよ」
「そうよ、フォウ。あなたの友達よ」
 少女は、ようやくセイラの身体から顔を離してアムロを見た。
「トモダチ?本当に?」
「ええ」
「ああ」
 二人の声が重なり、そこでようやく安堵したフォウは可愛い笑顔になった。
「友達、友達」
 フォウは子供のようにはしゃいでいる。
(子供?まさか・・・)
 セイラがフォウにお菓子を与えて、
「ちょっとお兄さんとお話してくるから、待っててね、フォウ」
「は〜い」
 アムロはセイラに促されて医務室の外に出た。ちらと見ると、フォウは、梳かしてもらったばかりの髪を鏡に写してそれに見入っている。
「セイラさん、フォウは?」
 見る見るうちに女医の目に大きな涙が溢れた。
「可哀想なフォウ。せっかく目覚めたのに記憶がなくなってしまって・・・」
「え?どういうことです?」
「子供に戻ってしまっているの、それも幼児よ」
「じゃあ、カミーユのことは?」
 セイラは悲しげに首を横に振った。
827職人になりたい:03/06/16 15:05 ID:???
>823
そんなに長いのですか?
>824
てなづけたかどうか。(w
>825
亜麻色ですか。
そういえば、あの人はどうしてリバイバルものばかり・・・(w

http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/x3/1053912940/l50
500円払うと、セイラさんがしてくれるサービス

ですが、悲しいです。
特に
>205
>214
>223

アニメージュは買われましたか?
トランプ欲しさに初めてアニメージュを買ってしまった。恥ずかしい・・・(w
828通常の名無しさんの3倍:03/06/17 09:49 ID:???
アニメージュトランプをゲットしたあなたは神の領域に(w
829職人になりたい :03/06/17 16:00 ID:???
「何にもないの、からっぽよ。写真見せたけど反応がないの。だけど、モビルスーツに乗らなくちゃいけないということだけ身体が覚えているみたいなの」
「だから起きたら、デッキにいってネモを」
「そうね・・・何だかどっと疲れちゃった」
 アムロの胸にセイラが額を押し当てて寄り掛かってくる。細い腰を抱き寄せたものの、思考はフォウのことに飛んでしまっていた。
(ムラサメ研究所め)
 人間の脳髄を弄んだ結果がこの有様である。許せない、許されない所業だと怒りさえ覚えた。
「子供ですか・・・」
「そう。でもこの方がフォウにはよかったかもしれないわ」
「強化人間ではなくなった、という意味ですね」
 しかしそれではカミーユの思いはどうなるのか。宇宙で戦うカミーユ・ビダンはフォウの復活を信じているのではないのか。
 それにニューギニア上空とキリマンジャロで、カミーユを助けたのもフォウではないか。
「一種の幼児退行だと思うけれど、私一人では何も分らないの」
「どこかの病院にいれなきゃならないんでしょ?」
 そうと返事をしながら、セイラはまた深いため息を吐いた。
 その時ドアが開いて、フォウが心配そうな、不安そうな顔を覗かせた。
「あの、私、また機械に乗らなきゃいけないの?」
 モビルスーツのことを言っているのだ、とアムロは思った。
 抱き合ってた身体を離してセイラは、
「いいえ、もう乗らなくてもいいのよ」
「そうだよ。もう乗らなくていいんだよ」
 二人の返事にフォウは嬉しそうな顔をする。セイラが本を読んであげるからと付け足すと、満面の笑顔を浮かべた。
「それはそうと、救助お疲れ様」
「いいえ、平気ですって言いたいけど、さすがに疲れましたよ、俺も。いい加減眠いです」
「明け方だったものね。乗員は子供だったの?」
「はい」
 アムロは脱出カプセルを見つけて、遭遇したアッシマーと協力して助けた経過を告げた。
「そう。敵も・・・敵と言っていいのか分らないけど、いろいろあるのね」
830職人になりたい:03/06/17 16:01 ID:???
>828
え〜買ったの自分だけですか?

みんな買ったとばかり思ってました。(w
831通常の名無しさんの3倍:03/06/17 19:36 ID:???
アニメージュ買いますた。
セイラさんのトランプ大事に保存しておきます。
832通常の名無しさんの3倍:03/06/17 21:45 ID:???
職なりさんもちろん買いました。
一冊目は、使用して二冊目は、観賞用で三冊目は、保存用です。(w
833通常の名無しさんの3倍:03/06/18 00:14 ID:???
職なりタン
すっかり二人はいい感じでつね!
834職人になりたい:03/06/18 14:15 ID:???
「きっとシャアの演説のせいでしょうね。あれを聞いたら真剣になりますもん」
 二人の会話はそこで終わってしまった。フォウが本を読むことを催促し、また医者としては助けられたアサギとタクヤ姉弟の健康診断をしなくてはならないからである。

 アムロが独り遅い朝食を取っていると、ガヤガヤとアナハイムとカラバのメカニックの一団がやってきた。
 連中はとうとう徹夜で仕事を終えたのである。ゼータプラスの引き渡しと受領、そして救助活動支援、更にはデッキでフォウが引き起こした騒ぎなど、苦労の連続であった。
 あくびをして、眠いはずの目をこすり、それでも朝食だけはしっかり食べようという一団の中から、燃えるような赤毛が飛び出して、アムロの目の前にやってきた。
 女性メカニックのクリスである。
「よろしいですか?」
「ああ、どうぞ」
 疲れ切った様子のクリスは背伸びをしてから、トレイの上のオレンジジュースを飲んだ。
「疲れてるみたいだね」
「夜通しで仕事した上に、この騒ぎでしたからね。年取っちゃうと徹夜はきついんです、ウフフ」
 クリスは茶目っ気たっぷりに笑った。
「君はいつからアウドムラにいるんだい?」
「キャリフォルニアから合流したクチです」
 どうりで今まで顔を知らなかった訳である。アムロがそれを言うと、
「でも私は大尉の顔、存じていましたよ」
 と笑って言う。その訳を尋ねると、クリスは自分の一年戦争の体験談を話し出した。それによれば、大戦末期、サイド6でアムロ用に開発されたガンダムのテストパイロット兼技師であったという。
「ああ、戦争が終わった後、噂で聞いていたよ。新しいガンダムのことは。そうか、君がパイロットだったのか」
「戦闘で大破しちゃったからお渡しできなかったんですよ。大失敗でした」
 更にクリスは、コロニー内で起きた唯一の戦闘経験について触れた。
835職人になりたい:03/06/18 14:17 ID:???
>831
やっぱり同志がいた。(w
>832
え〜三冊も?お金持ちですね〜(w
自分は使用しませんよ。(w
>833
もういい感じです。このままにしたいものです。
836通常の名無しさんの3倍:03/06/18 15:58 ID:???
おおポケ戦が絡んでいく・・・
837通常の名無しさんの3倍:03/06/18 16:09 ID:???
うまい・・・構成がうますぎる・・・。
838通常の名無しさんの3倍:03/06/18 17:11 ID:???
やっぱ紫豚は逝きましたか(w
839通常の名無しさんの3倍:03/06/19 01:23 ID:???
浮上しまつ。
840通常の名無しさんの3倍:03/06/19 06:18 ID:???
小説版クリスなのかなぁそうするとバーニィ生きてるだよね。
841職人になりたい:03/06/19 16:25 ID:???
今日は休みます。ごめんなさい。
842通常の名無しさんの3倍:03/06/19 20:40 ID:???
>>841
おやつみなさい。
職なりタンにだって休息は必要よ…
843通常の名無しさんの3倍:03/06/20 11:13 ID:???
職なりタン乙、ここんとこ熱入ってましたからね。
ゆっくり休んでください。
844職人になりたい:03/06/20 14:48 ID:???
「ですから大尉にお詫びをしたいと思っていたんです」
「いいよ、そんなこと。ん、ちょっと待って、じゃあ、クリス」
「はい?」
「君は俺より上官だったんじゃないか?」
 アムロは今更ながら慌てた。
「きっと年齢も上だと思いますよ、大尉」
 言葉を失ったアムロに、クリスは続けた。
「でも今は大尉の方が上官です。それに私は大尉のこと、尊敬してますから」
 尊敬という言葉に面食らうアムロである。
 クリスは、戦争後のアムロの講演や発言をまとめた出版物を貪るように読んだと告げた。
「はっきり言って、大尉のおっしゃった内容はほとんど分りませんでした」
 恥ずかしそうにクリスは言う。
 ニュータイプが告げた人類の認識力の拡大の意味は、言葉では簡単に表現できても、理解し、実践することは困難である。
 だから、途中でアムロは空しくなり語るのを止め、更に連邦にはジオン・ズム・ダイクンの再来と恐れ、忌み嫌われたのだ。
「読んだ中で唯一共感できたのは、人は皆分かり合えるということなんです。そして人はいつか」
「時間さえ支配できる、かな。もっともエゥーゴとティターンズは戦争を続けているから、俺の言葉なんか当てにはならないね」
 皮肉っぽく笑う。しかしクリスの鼻息は荒かった。
 机を叩いて、
「クワトロ大尉の演説、あれは素晴らしかったですよ!宇宙に出ることによって、人間はその能力を広げることができると、なぜ信じられないのか、ってね!!」
 気がつけば食堂中の人々が、皆アムロとクリスに注目している。周囲の目を気にして、
「座ってよ」
「あら、やだ、私興奮しちゃって。で大尉、お願いがあります」
「何?」
 頬を染めたクリスは恥ずかしそうに言った。
「サイン頂けます?」
 赤毛のクリスは非常に魅力的な女性のようである。
845職人になりたい:03/06/20 14:50 ID:???
>836
ほんのちょびっと。
>837
ありがとうございます。
>838
出番がありませんね。(w
>839
どうも。
>840
映像版準拠ですので、バーニィは・・・
>842
ありがとうです。
>843
熱入ってましたかね〜
846通常の名無しさんの3倍:03/06/20 16:08 ID:???
今度は金髪さんが餅を焼くターンなのですね・・・。クリスとセイラの絡みが見たい。

セイラ 「見慣れない顔ね。ずいぶん大尉に馴れ馴れしくしてるようだけど、どなた?」
クリス 「馴れ馴れしいだなんて、そんな・・・。私は大尉のZ+担当のメカニックです」
セ 「そう。まあ職務の範疇でコミュニケーションをとる分にはいいけど、周りに妙な
誤解の種を蒔かないようお気をつけなさい」
ク 「妙って、どういう意味ですか? ドクターこそ妙に私に絡みますね?」
セ 「私は別に・・・」
ク 「ふぅん、大尉の好みってこんな感じなんだ?」
セ 「そんな、人を値踏みするような態度、おやめなさい!」

なんつってな。
847通常の名無しさんの3倍:03/06/20 16:58 ID:WoGr3TQY
>>846 イイ!
848通常の名無しさんの3倍:03/06/20 17:25 ID:???
アレックスに乗ったクリスなら、確かにアムロに興味を持つだろうな。
職なりさんお疲れ〜
849通常の名無しさんの3倍:03/06/20 23:13 ID:???
アムロにちょっかい出しそうで心配(´・ω・`)
850通常の名無しさんの3倍:03/06/20 23:52 ID:???
>>849さん
大丈夫、守ってみせる!
って、誰を?
(オイラあむろタンじゃないじゃん(w) 。。  )
851通常の名無しさんの3倍:03/06/21 14:15 ID:???
「セイラたんをいぢめるいけない女!」
ちゅーかクリスなら許す(w
852職人になりたい :03/06/21 22:02 ID:???
 ガラじゃないと何度も断ったものの、どうしてもクリスが頼んで聞かないので、アムロはサインに応じてやった。色紙がないので、クリスの手帳の一ページがその代用である。
「ありがとうございます、一生の宝にします!!」
 やったぁとばかりに、クリスは飛び上がって喜んだ。そして手帳にキスの雨を降らした。
 次にテーブルを回って、アムロの横にきたかと思うと彼の手を取って、
「本当に嬉しいです!」
 アムロ自身に本当にキスしかねない勢いであった。窮した英雄は何やかんやとその場を取り繕って、その場を逃げ出した。
「ああ、待って下さい、大尉!!」
「ごめん、俺、用事があるから」
 逃げる時、通り掛かった他のメカニックにぶつかってしまいアムロは謝った。頭を下げた拍子に違う人間を押すことになり、持っていたトレイの上の食器が床に落ちそうになる。
「あわわ・・・」
 一目散に逃げていくアムロがおかしくて、クリスは笑った。
 クリスティーナ・マッケンジーに取っては、憧れの英雄は可愛いところもある年下の青年であったのだ。

 数時間の仮眠を取った後、アムロがブリッジに上がると、キャプテンシートのハヤトが苦々しげな顔をしていた。
 理由は明白である。二人の姉弟のうち、タクヤがブリッジを走り回っているからであった。しかも、相手をしているのは、姉のアサギではなくフォウ・ムラサメであった。
「待てよう!フォウ姉ちゃんっ!!」
「アハハ、ハハハ!」
 フォウは楽しそうな顔でタクヤに追い掛けられていた。そして二人を止めようと走っているのが、済まなそうな顔のアサギだ。
「ごめんなさい、ハヤト館長。やめなさい、二人とも!!」
 と言って二人を追い掛けている。宇宙ではアーガマでも同じような光景が展開されてはいるのだが、もちろんお互いにそれは分からない。
「・・・ったく託児所じゃないんだから」
 ハヤトが呟くぼやきも、アーガマのブライトと一緒である。キャプテンの職というものは、宇宙でも地球でも似ているのかもしれない。
853職人になりたい:03/06/21 22:05 ID:???
>846
あのう、それ頂いてもいいですかね?(ドキドキ
>847
同意です。
>848
自分の渡す予定の機体でしたから、アムロのことに少しは興味はあるでしょうね。
>849
!!(w
>850
誰が誰を守るのです?(w
>851
(w
854通常の名無しさんの3倍:03/06/22 14:26 ID:???
>>852職なりタン
まるで1stのときのあむろタンみたいですね
855職人になりたい:03/06/22 18:42 ID:???
「眠れたか?」
「ああ、たっぷりな・・・しかしフォウは姉弟となかよくなったんだな」
「お前が寝ている間にな。子供同士・・・ってフォウがそれに当てはまるのか知らんがな」
 走り回るフォウの楽しそうな顔。ムラサメ研究所でどんなことをされたのか、二人には知る由もない。
「フォウは楽しそうだ」
「戦争のマシーンとして教育されてきたなんて、まるでウソのようだ」
「まったくだ」
 アムロはうなづき、タクヤとじゃれあうフォウを見ていた。

 カミーユの言葉が脳裏に甦る。
「起きてくれよ。せっかく一緒にいられるっていうのに」
 また、
「地球で治療をお願いしたいんです」
 そして、
「戦いを終わらせて、フォウを迎えにきます」
 こう言った後、
「宇宙に出て、戦いの決着をつけて、そして戦いを終わらせて、フォウを迎えにきます。だからそれまで、フォウのことをよろしくお願いします」」
 カミーユ・ビダンは言い残して、空の彼方へ去ってしまった。だから自分には責務を果たす義務があるのである。
 カルテに書き込んだ所見を改めて眺めてみた。
 そこに並んでいるものは、記憶の欠如、暗闇に対する恐怖、幼児退行化、など無味乾燥な言葉の群れに過ぎない。しかし今のフォウ・ムラサメを如実に表している。
856職人になりたい:03/06/22 18:43 ID:???
>854
自分にとっても可愛くて仕方ありません。(w
857846:03/06/23 08:46 ID:???
>>853
ご自由にお使いください(笑)
858職人になりたい:03/06/23 12:38 ID:???
(もう私では限界ね)
 窓から見える青い空を眺め、セイラは頬づえをついた。
 やらなくてはならないことは分かっているのに、踏み切れないところに自分の弱さを感じてしまう。答えは分っているのに、それに向き合うのが恐くて仕方がないのだ。
 長い時間掛けて到達した結論をもう一度胸の中で反芻する。
(カミーユ君、私約束したから)
 窓の外にモビルスーツが飛んでいる。模擬飛行をするゼータプラスであった。
 パイロットはアムロか、或いは部下の誰かか。太陽の光を浴びて飛び続ける機体を見ているうちに、セイラはようやく自分自身が導き出した結論が間違っていないことを確かめた。


 純真な瞳に見つめられて、お姉さんと呼ばれることが恥ずかしい。
 心底頼られているのは分るのだが、その呼び方だけは変えて欲しいと思った。
 何度言い聞かせてもその時フォウは分ったと返事をするが、呼び方は相変わらずお姉さんだった。
 お転婆なフォウとワイワイ騒いで擦り傷ばっかり作るタクヤは、すっかり友達同士になったようである。

 ヨードチンキをケガしたタクヤの腕に塗ってやる。ガーゼが傷口に触れた瞬間、
「い、痛いよ、ドクター!」
「男の子でしょ、これくらいガマンしなさい!」
「痛いもんは痛いもん!」
 タクヤは涙目で言った。ガーゼで消毒してバンソウコウを貼りつけて、
「はい、終わり」
 興味深そうに治療を見ていたフォウが、
「男のくせに泣き虫!!」
「何だって、言ったなぁ〜」
 タクヤがフォウの頬をつねり、フォウがタクヤの頬を引っ張った。二人のケンカのスタートの合図であった。
859職人になりたい:03/06/23 12:39 ID:???
>857
846さん、どうもです。(w
860通常の名無しさんの3倍:03/06/23 18:37 ID:???
職なりタンに萌えますた。
861通常の名無しさんの3倍:03/06/23 18:40 ID:J8Ky/Tup
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862通常の名無しさんの3倍:03/06/24 19:22 ID:???
いい女になるんだセイラさん!アムロ君が呼んでいるぞ(w
863職人になりたい:03/06/24 22:20 ID:???
「ケンカするなら外でやりなさい。ここは医務室よ!」
 叱責しても止まらない。タクヤの姉であるアサギが間に入って、
「ドクター・スミスに迷惑よ、やめなさいったら!!」
 やっとケンカが終わったと思えば、今度はフォウがセイラにじゃれつき始めるのだ。
 童心に返ってしまったフォウは、セイラの美しい金髪が気になって仕方がないらしい。カルテに向って仕事する女医の髪を触ったり、撫でたり、いたずらしたりする。
「ちょっとフォウ、おとなしくしていて」
 とセイラが注意すると、
「お姉さんの髪の毛、とってもきれい」
 などと言って全然話を聞かない。更に、
「あ〜あ、私もこんなきれいな髪の毛が欲しいなあ」
 人の話を聞きなさいとセイラは叱るが、効果はほんの一時で、すぐにまたフォウがちょっかいを出してくることに閉口するのだった。

 それを聞いたアムロは笑った。
「いいじゃないですか、フォウに慕われていて」
「でも少し異常よ」
 フォウの見せる甘えにはどこか妙なところがあるの、と説明する。
「それは今までの反動じゃないですか?俺みたいな素人が言うのも変ですが、フォウはムラサメ研究所で戦闘に関連することばかり教え込まれてきた。これで合ってますよね?」
「きっとそうね」
「サイコガンダムから解放されて強化人間ではなくなった・・・つまり今までの記憶がなくなって、赤ん坊状態なんでしょう。ま、もっとも赤ちゃんそのものではありませんが」
「それはそうと、アムロ?」
864職人になりたい:03/06/24 22:22 ID:???
>860
いやいや。
>862
充分にいい女なんですが、子供みたいなとこもあると。
865通常の名無しさんの3倍:03/06/24 23:20 ID:???
激しく気になる終わり方です!職なりさん!
866通常の名無しさんの3倍:03/06/24 23:42 ID:???
それはそうと・・・・
なんなんだー気になるー!
867職人になりたい:03/06/25 15:15 ID:???
「はい?」
 デスクに向ったセイラの声が、どこかよそよそしいのは気のせいだろうか。女医の背中に抱きつこうとして憚れた。
 急にセイラが冷たくなってしまった気がするのだ。
 沈黙に我慢できなくなったアムロが、
「な、何です、セイラさん?」
 カリカリとペンを走らせる音がするばかりであった。アムロは嫌な予感に捕らわれた。
「・・・結構、アムロはもてるみたいね」
 険しく厳しい声ではなく、穏やかな声音だったからこそ、逆に恐い。
 胸に手を当てて考えてみた。ベルトーチカのことか、最近は疎遠になっていたはずだが、と思いを馳せる。
「あ!」
 ようやく思い至った。セイラはクリスのことで腹を立てているのだ。
 知らないはずだとタカをくくっていたのに、女の勘というものは心底恐ろしい。それとも誰かから聞かされたのだろうか。
「えっと、あのう」
「意外にもてるのよね」
「う、うう」
 容赦ない追い討ちに反撃ができない。
 それでもその場に残って、隙を窺ってセイラを抱きしめようとした瞬間、
「ちょっと仕事したいので独りにしてくれる?」
 と振り向いて言われてしまっては、アムロは、はいとうなづいて外にでるしかない。セイラさんはまるでエルメスとビットのような反射神経だ、とおよそ場違いな感想を抱きつつも、おとなしく従った。
 医務室の外でアムロはセイラの嫉妬にはらはらしながらも、嬉しい気持ちが隠せない。
868職人になりたい:03/06/25 15:19 ID:???
>865,866

いえいえ、そんなに気にしなくても・・・って、修羅場です。(w

PS版ガンダムめぐりあい編が出るそうですね。
セイラさんのお声が気になるのですが、確か井上さん最期のお仕事が夏に出るゲーム・・・
もしや・・・う、うう、絶対予約しよう。(涙

ローソンでもイボルブの映像の予約キャンペーンが始まるみたいで。
お金が飛んでいくのです。(泣き笑い


869通常の名無しさんの3倍:03/06/25 20:59 ID:???
乙デース!
フォウのことはミーにオマカセね(W
870通常の名無しさんの3倍:03/06/25 21:00 ID:???
露骨に妬き餅妬きなセイラタンキタ―――――――(・∀・)―――――――!!!!!







めちゃくちゃ可愛いし……w
871通常の名無しさんの3倍:03/06/25 22:08 ID:???
セイラたん、可愛い…
872職人になりたい:03/06/26 14:26 ID:???
(セイラさんだって、あの聡明なセイラさんですら俺にジェラシーをしてくれているんだ)
 妙に嬉しいアムロではあったが、通路の向こうから女性二人組が現れた瞬間、逃げ出したくなった。
 一人はベルトーチカ、もう一人はクリスであり、仲よく何か喋りながらこちらに向かってくる。アムロは逃げ道を探したが、諦めて二人に向かって歩き出した。

 カルテを目で追い掛けているだけの作業を止めて、セイラは深いため息を吐いた。
 いたずらっ子のフォウとタクヤにいらいらさせられているせいかもしれない。自分の出した結論を認めるのが嫌でいらいらしているのかもしれない。
 アムロがクリスという年上の女性メカニックと親しげに話していたと聞いてから、胸中は穏やかではない。認めたくないことだが、水面に石でも投げ込まれたように波紋が広がっていくような感じだった。
 いちいち他の女性と話すのを禁じる程、狭い了見の持ち主ではないつもりだし、そうでありたい。
「やっぱり嫌な女になってしまったわ」
 心の中の葛藤を断ち切るように、吐き出すように、そう呻いてセイラはデスクの上に突っ伏した。自分のつまらない嫉妬に対する嫌悪と、アムロに対して済まない気持ちで胸は揺れている。

「あら大尉」
「アムロ」
 わずかな間に、二人の美女(そう呼んでも差し支えあるまい)がいつのまにやら仲良くなったのか、アムロには不思議である。
 キャリフォルニアで乗ったというクリスと北米脱出行以来の同志であるベルトーチカにどこに接点があったのだろうか。
「や、やぁ・・・」
 どこか具合でも、と進むクリスが逃げ場を失ったアムロに近寄って顔を覗き込んだ。
 大胆な行為に驚くものの、ベルトーチカの手前もあって、
「だ、大丈夫だよ、それより君達は?」
 ベルトーチカは、
「クリスに医務室を案内しただけよ、じゃあね、クリス」
「ありがとう、ベル」
 そのままベルトーチカは去っていく。その背中から、セイラには会いたくないという感情を読み取ることができた。
「君はどこが?」
「ええ、ちょっとお薬を貰いに」
 と口を濁して佇むクリスである。そのままそこにいれば、またセイラの感情を逆撫ですると思って、
「じゃあここで」
873職人になりたい:03/06/26 14:29 ID:???
>869
どなた様でしょう?(w
>870,871
可愛いですか!(w

ガンダムエースゲットしました。
展開がテレビ版と違いますね〜

・・・ええ!
セイラさん、まずいですって!!

ああ、ゆっくり読もう・・・
874通常の名無しさんの3倍:03/06/27 16:58 ID:???
浮上しまつ!
875職人になりたい:03/06/27 22:14 ID:???
「大尉はドクターとおつきあいしてるんですってね」
 去ろうとしたアムロに思いがけない言葉が浴びせられた。
 一瞬冷たい水を掛けられたような気がした。別にセイラとのことを隠すつもりも、逃げるつもりもないが、戦場にいるが故に目立ちなくなかったのだ。
 もっとも、そう思っているのは当人達だけで、アウドムラにいる者はほとんど知っているのではあるけれども。
「クリス、あのね」
「隠さなくってもいいんです、ステキな方ですものね」
 長い髪を掻き揚げるたびに、甘い香りが伝わってくる。
 ああ、ぜータプラスのコクピットで嗅いだ匂いと一緒だ、と思った。
「憧れの人にやっと会えたと思ったら、その人にはとっくにいい人がいた、ってだけなんです。それに」
「・・・それに?」
 クリスは床を眺めて、またアムロに視線を戻して、
「よく考えたら私の方が年上だし」
 顔を赤く染めて、クリスは照れくさそうに言った。
 アムロは手を振るばかりだ。
「よしてくれよ。憧れなんておこがましい・・・俺はさ、死にたくないから戦って、次に仲間を守るために戦っただけなんだよ」
「それがすごいことですよ。私だって」
 と赤毛の女性メカニックは何かを思い出すような顔になって、そして首を振った。
「いえ、いいんです。私、お薬貰わなくっちゃ」
 医務室の中に消えていくクリスに問い質したかったが、そこまで他人のことに踏み込んではいけないと思う。
(そうだ、ベルは?)
 とっくに通路から姿が消えている。アムロは久しぶりに会話がしたくなって、ベルトーチカ・イルマを探した。
 この時セイラに嫉妬され、怒られたことなど、とっくに忘れていた。
876通常の名無しさんの3倍:03/06/27 22:31 ID:???
楽しくなってきたね。
877通常の名無しさんの3倍:03/06/28 02:10 ID:???
職なりさん、乙です。
なんかこういう展開好きです。
878職人になりたい:03/06/28 20:49 ID:???

 処方箋通りの薬が入った袋を渡してやり、服用法の確認をすると、女性メカニックは病気とはもう何年もつきあっていますから、と笑ってみせた。
「もう何年も長いのかしら、その、病気になってから?」
 とセイラが聞くと、
「一年戦争の時、終戦直前のケガの後遺症なんです」
 クリスは明るく言う。事情を聞くのが何だか悪いような気がして、セイラはそれ以上尋ねられなかった。
 ツナギに着替えるクリスに話題を振ろうと思って、
「キャリフォルニアから?」
 言ったところで思い出した。この赤毛が、ハヤトが漏らしてくれたアムロと親しくしていた例の女性メカニックなのだ。
「ええ、そうです。アウドムラでは新米になりますね」
 笑うクリスの顔が無性に腹立たしい。病気に苦しんでいるところは気の毒だと思うが、それとこれとは、少なくともセイラにとっては別の話であった。
「お大事に・・・メカニックのようだけれど、あんまりアムロ大尉と馴れ馴れしくするのはいけないことだと思うわ」
 言ってからセイラは後悔していた。
 口が、思惑とは別にどんどん勝手に動いてしまったのだ。この支離滅裂な言葉は、嫉妬心とクリスの笑顔と余計なハヤトの忠告の複合した産物であった。
「馴れ馴れしいだなんて、そんな・・・私は大尉のゼータプラス担当のメカニックです。仕事を果たしているだけです」
 いけないと思っても、唇からは熾烈な言葉が出ていくばかりである。
「そう。まあ、職務の範疇でコミュニケーションをとる分にはいいけど、周りに妙な誤解の種を蒔かないようお気をつけなさい」
 クリスも顔色を変えて反撃のノロシを上げた。
「妙って、どういう意味ですか?ドクターこそ妙に私に絡みますね?」
「わ、私は別に」
 絡んでなんかいませんという言葉は、クリスによって遮られた。
「ふ〜ん、大尉の好みってこんな感じなのか」
 かちんときたセイラは、
「そんな人を値踏みするような態度、およしなさい!」
 と挑発に乗って、つい声を張り上げるのだった。
879職人になりたい:03/06/28 20:50 ID:???
>874
どうもです。
>876
そ、そうですか?(w
>877
ラブコメ路線ですね。
880通常の名無しさんの3倍:03/06/28 23:59 ID:GPa74yyo
846を制式採用ですね(・∀・)
881通常の名無しさんの3倍:03/06/29 01:53 ID:???
>>890さん
だけど、皆まってたんだ。。
分かってくれるだろ、、
882通常の名無しさんの3倍:03/06/29 03:59 ID:???
次はキャットファイトですか!?Σ(゚Д゚;)
883通常の名無しさんの3倍:03/06/29 04:11 ID:???
>880
漏れは思わず
「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
と叫んでしまいますた(;´д`)
884通常の名無しさんの3倍:03/06/29 09:19 ID:???
>>880
「・・・およしなさい」。う〜んたまらん
885846:03/06/29 17:02 ID:???
光栄でつ。実はクリス出してくれってリクエストしたのも漏れなのであります。
まあ最後には仲直りさせてあげてください。いい感じの伏線も入ってましたしね。
886職人になりたい:03/06/29 19:37 ID:???
 クリスは黙ったものの、そのまま薬の袋を持ってドアに手を掛けた。閉める時、ドアが荒々しく音を立てた。
 しばらくドアを睨んでいたセイラだったが、やがてため息を吐いてから傍らのカルテに目をやった。そこに記入してある誕生日を見て、クリスが初めて自分より年上であると気づき愕然とした。
(あんなこと、どうして言っちゃったのかしら?)
 三つの理由からであることは明白だ。
(言うつもりなんか、なかったのに!)
 ますますセイラは自己嫌悪に陥るばかりである。医者がというより、誰よりもカウンセリングが必要なのは、他ではなくまぎれもない自分自身のような気がした。
 デスクに顔を伏せると、また深いため息が漏れた。ため息を吐くと幸せが逃げていくとは、幼い頃に育ててくれた養父母の言いつけである。
 それでも決意したことをアムロに告げねばならない。時間はあまり残されていないのである。

「えっとベルは?」
 通路の曲がり角でベルトーチカを見失ってしまった。
 あっちをウロウロ、こっちをウロウロしている間に、
「誰を探しているの?」
「わ!わ、ビックリした!そういうの心臓に悪いよ」
 腕を組みながら現れたベルトーチカは、恐い目をしてアムロを見つめた。
「もしかして私に用事?」
「最近、話してないなと思ってさ」
 これを聞いてベルトーチカは一歩前に進んだ。そしてアムロを見上げて、
「あなたって人は」
 続ける言葉の途中で涙が浮かんでいく。
「残酷なほどに優しい人ね」
887職人になりたい:03/06/29 19:41 ID:???
>880
ハイ。お礼が遅れてすいません。
>881
遅くなりました。(w
>882
キャットファイト!!萌え。(w
>883
(w
>884
言われてみたいです。(w
>885
ああ、ありがとうございました。
クリスがかなり年上なのが難点でしたが、セイラさんの威厳で乗り切りました。(w
888職人になりたい :03/06/30 13:49 ID:???
 最後は悲しい泣き声になっていた。意味が分からないアムロがずっと沈黙していると、
「ドクターなんて大っ嫌い!本当に嫌いよ!でも、あなたは」
 泣き声が詰まった。
「あなたは、ドクターの側にいなきゃダメじゃない!」
 ベルトーチカはただそう言うのみで、再び歩き出していった。
(俺は何してるんだ)
 セイラに甘え、ベルトーチカに甘え、情けないと思うのだ。
(ありがとう、ベル)

 アムロを追い求めるセイラが彼を見つけたのが、アウドムラの食堂であった。
 衆人環境を恐れはしたが、ここにはフォウもアサギ、タクヤ姉弟もいて、いたずらっ子達の監視には都合がよかった。
 その三人以外は皆慌しく忙しい幸いである。
「さっきはごめんなさい」
 とセイラはまず謝った。別に腹を立てていた訳ではないアムロは微笑んで、
「いえ、全然気にしてませんから」
 と言う。
 セイラが愛しい。だからそう答えたのだ。
「アムロ、話があるの」
 金髪さんの真摯な瞳に気圧されて、アムロは黙ったまま次を待った。
「・・・私、アウドムラを降りようと思うの」
889通常の名無しさんの3倍:03/06/30 20:20 ID:???
嘘!
890通常の名無しさんの3倍:03/06/30 21:13 ID:???
そんな…、降りるなんて…。
いやだ〜〜〜〜〜〜〜〜!
891通常の名無しさんの3倍:03/06/30 22:08 ID:???
降りたら話が終わってしまう!(´・ω・`)
892通常の名無しさんの3倍:03/07/01 11:19 ID:???
有り難う・・・
893通常の名無しさんの3倍:03/07/01 14:24 ID:F+rWW51B
降りないとリィナを保護できないよ.
894職人になりたい:03/07/01 15:26 ID:???
 思いがけないセイラの言葉にアムロは返事ができない。
「あなたに最初言われたでしょ、アウドムラを降りて下さいって」
「・・・」
 胸が張り裂けそうになる。耳鳴りがする。
 セイラの言葉がよく聞き取れない。どうしてそんなことを言うのか、理解できないし、信じられなかった。
「言われた通りにするわ、アウドムラから降りる」
 だってその時はまだつきあってなかったでしょう、と言いたかったが言葉にならなかった。
「ニューギニアに到着したら降りることにするわ」
(どうして!どうして、セイラさんはそんなことを言うのだ?)
 沸騰する頭を押さえよう、静めようと努力する。ふとアムロはセイラの瞳が濡れていることに気づいた。
「!」
 時々セイラの視線がアムロから逸れて、フォウに注がれている。
「俺のことを嫌いになったんじゃないんですね」
 ようやく言えた言葉は皮肉ではない。
 セイラはうなづいて、テーブルの向こうにあるアムロの手を取って握りしめた。
 暖かい手である。白く美しい手である。思わず指先にキスをしてから、こう言った。
「フォウですね」
 と。
 分った。セイラの気持ちが理解することができたのだ。
「フォウを連れて病院へいくのですね」
「そう。ニューギニアからニューホンコンへいって、フォウを信頼できる病院へ入れることにするの」
 セイラの知っている専門の医師が南欧にいるというのだ。そこへフォウを入院させる考えがある、と続けた。
「カミーユとの約束・・・でしたね」
「・・・ええ」
「分りました。俺は止めません。だから」
 一回切ってまた続けた。
「戦争が終わったら俺もセイラさん、あなたを」
895職人になりたい:03/07/01 15:27 ID:???
>889
本当です。
>890
すいません。
>891
・・・(涙
>892
え〜と、どう致しまして。(w
>893
あ、あ、あ、そうでしたね。(w
896通常の名無しさんの3倍:03/07/01 15:50 ID:???
「セイラさん、あなたを」ををっわあああいってみてえええええ
897職人になりたい:03/07/02 14:39 ID:???
「迎えにきて」
 くしくもアムロはカミーユと同じ台詞を言った。
 セイラは何度もうなづき、その美しい瞳から涙をこぼすのだった。
「もちろんですよ、絶対です」
「どうしてお姉さんは泣いているの?」
 タクヤと遊んでいたフォウが近づいてきて、二人の顔を交互に見ていた。
 セイラは童女になってしまったフォウ・ムラサメを抱き寄せ、
「何でもないのよ、何でもないの」
 悲しい雰囲気を悟ったフォウまでが泣いている。無言でしゃくり上げていたが、遂には大きな声で泣き出した。
 釣られてタクヤまでが泣き出して、食堂は涙のコンサート会場になっていく。
 アムロはセイラを恋人にしたことに誇りを持ち、当のセイラはアムロを選んだことに間違いはないと思うのだ。

「ノーマルスーツなんて久しぶり」
 更衣室から出てきたセイラは、自分の姿がおかしくはないかと不安になる。しかしアムロの否定がそれを打ち消し安心させるのだった。
 ただ胸がきつく、全体的に息苦しい感じがするのが否めなかった。
「ちょうどいいサイズがないんですね」
「苦しいわ」
「でも似合ってますよ」
「よしてよ」
 胸のファスナーを閉めると一年戦争時代のことを思い出す。
 最初はブリッジオペレーターだったのに、マチルダとセキにそそのかされて、戦闘爆撃機のパイロットになってしまったことが頭によぎった。
(昔のことね)
898職人になりたい:03/07/02 14:40 ID:???
>896
落ちついて下さい!(w
899通常の名無しさんの3倍:03/07/02 18:58 ID:???
プロポーズ
キタ――――――(゚∀゚)――――――!!
900通常の名無しさんの3倍:03/07/02 19:55 ID:???
セイラさん、Zプラスで出撃ですか(;゚∀゚)=3
901通常の名無しさんの3倍:03/07/02 20:48 ID:???
セイラさんには、アムロと…
…アムロと幸せになって欲しいーーーっ!
902職人になりたい:03/07/03 13:53 ID:???
 かなりの数の敵機を撃墜してみせたこともあるのだ。
 アムロと一緒にデッキにいくと、待ち構えたようなハヤトが、
「いやあ、昔を思い出しますよ、セイラさん」
「いやだ、ハヤトまで」
 そしてフォウやアサギ、タクヤといったニューギニアでアウドムラを降りることになった子供達が集まってくる。
 特に記憶を失ったままのフォウはセイラに憧れているだけあって、輝くような羨望の眼差しを向けるのだった。
「お姉さん、ステキ、カッコいい!」
「フォウまで・・・」
 恥ずかしくなってセイラはヘルメットを被りたくなった。
「じゃ、ハヤト。済まん、いってくる」
「気をつけて、アムロ。セイラさんを困らせないでな」
 アムロがセイラについてきて下さいと言ったのを塩に、一同はデッキから退避した。残ったのはパイロットの二人とメカニックである。
「複座式にしろ、なんて無理な注文はこれっきりですよ」
 アムロに近づいたクリスが言う。
「今回だけだ。ありがとう、クリス」
 ゼータプラスに乗り込んだアムロの後に続くセイラに、
「注意して下さい、最初のGは強烈ですから」
 脅かしとも取れる言葉だったが、
「昔を思い出してやってみるわ」
 とにこやかに笑った。クリスは驚いた顔をしてみせたが、やがて笑って、
「いってらっしゃい」
 多分にセイラを羨ましく思って言った。
「ありがとう」
 セイラが乗り込んでゼータプラスの発進準備は整いつつあった。
 先に乗り込んだアムロが、手を取って動きづらそうなセイラをコクピットに迎え入れる。
 メカニック達に無理矢理頼んで、ただでさえ窮屈なゼータプラスのコクピットに複座式シートを急ごしらえしてもらったため、更に狭まっていた。
 座るアムロの前に乗り込んだセイラは、心細そうな声で、
「さすがに、せ、狭いわね」
 周りがよく見えないのだ。往年のガンダムや戦闘爆撃機しか知らないセイラは、全周囲モニターを知らず不安になった。
903職人になりたい:03/07/03 13:55 ID:???
>899
え?どこ、どこ、どこにあるんです?(w
>900
出撃ではないです。
>901
自分もそう思っています。

・・・さて今回のスレ内で完了できるか!(w
904通常の名無しさんの3倍:03/07/03 16:01 ID:???
>903
あー、セイラさんのノーマルスーツ姿みたいなあ
このスレで完了ですか〜
905通常の名無しさんの3倍:03/07/03 16:37 ID:???
絵師様、挿絵キボンヌですわ、ここまでくりゃ。
906通常の名無しさんの3倍:03/07/03 18:14 ID:???
ぜひスケスケのノーマルスーツで。
907通常の名無しさんの3倍:03/07/03 21:44 ID:???
大人になって熟した身体のセイラさんにピチピチのノーマルスーツ・・・
・・・・・うっ、鼻血が・・・。
908通常の名無しさんの3倍:03/07/04 00:49 ID:???
ファーストのノ^マルスーツであんだけのラインだったんだ
乙のスーツだったら^^;
909職人になりたい:03/07/04 11:54 ID:???
「ハッチを閉じれば見えるようになりますよ。さあ、ベルトを締めて」
「あ、はい」
 動悸がしてる、脈拍が高くなってるとセイラは自分を分析した。我ながらおかしいと思った瞬間、
「セイラさん、いきますよ」
「あ、あ、ええ・・・ええっ?」
「ハヤトだ。出れるか?」
 キャプテンシートから連絡が入る。ハヤト自らが出撃管制をやってくれるのだ。
「ああ、いける」
「テストフライトって言ってもセイラさんが乗るんだ。無理は禁物だぞ」
「了解!」
 身体が震え、視界が狭くなっている。何かに掴まろうとして、セイラは臨時シートを支えるパイプに手をやった。
 ふと後ろから伸びたアムロの腕が、セイラの腰を抱きしめた。
「大丈夫です、俺に任せて」
「ええ、お願いするわ」 
 にっこり笑って、セイラはここに及んでようやく覚悟を決めた。真正面を見据えて発進に備える。
「アムロ、ゼータプラスいきま〜す!!」
「発進どうぞ」
 カタパルトからゼータプラスが猛スピードで発進する。思ったより怖くないと思った瞬間、ゼータプラスはモビルスーツ形態のまま宙を飛んでいた。
「ウェイブライダーに変形します」
 うなづく暇もない。わずかな時間で高速移動用の飛行形態になった。
 昔戦場を疾駆したこともあるセイラにとって、モビルスーツを中心とした兵器の進歩は驚くばかりである。
 それは悲しいことだとも思う。人は戦うことで歴史を作ってきたとアムロはカミーユに言っていた。ニュータイプであるとされるアムロでさえ、そうなのである。
 本当に人は理解し合えるのだろうか。
「上昇しますよ」
「了解よ」
 途端に恐ろしい程のGがセイラの身体を押さえつけた。
「う、ううっ」
「大丈夫ですか?」
 背後からの声が心配そうだった。大丈夫と声を出すもの、実は苦しい。更に重力の縛めは大きくなる。ただアムロの声と温もりと気配が、不安なセイラを安堵させる。
 やっとの思いで高度計を覗いてみると、ホワイトベースやシャトル以外では、今まで経験したことのない高みに達していた。真っ青な世界。一面が美しく澄んだディープブルーである。
910職人になりたい:03/07/04 11:56 ID:???
>904
ちょっと厳しいかもしれませんね。
>905
どなたかいらっしゃいますかね?
>906
!!
それは見たいですね。(w
>907
自分も想像しただけで鼻血が(w
>908
それよりエゥーゴの制服は・・・(w
911通常の名無しさんの3倍:03/07/08 02:06 ID:???
最終回直前復活記念カキコ
912通常の名無しさんの3倍:03/07/08 07:02 ID:???
見つけた!職なりたん(w
913通常の名無しさんの3倍:03/07/08 14:50 ID:???
銀色ドレスがdj……
でも自分のレスもdj(w

あの歌の使い方はとっても上手かったナリよ、職なりさん。
涙出たよ、ありがとう。
もっかい読みたいので再ウプキボンヌ。
914通常の名無しさんの3倍:03/07/08 15:14 ID:abTJ+kOo
移転オメ・・・・・
5日の投下されたデータが消えてる!!!!
職なりさん再投下お願いします。
915職人になりたい:03/07/08 18:29 ID:???
「きれい」
 Gの苦しみを忘れて、つい呟いた。
「水平飛行に移ります」
 テストのことをアムロは忘れてはいない。大気圏ぎりぎりの高さでの試験飛行なのである。
 ゼータプラスの計器が目まぐるしく変化し、その模様はアウドムラで待機するクリス達にデータを送る。
「本当にきれいね、地球って」
 つられてアムロは青い星に目をやった。
 データの収集は自動的に行われるから、ただおとなしく、敵の来襲だけに警戒すればいい。
「・・・本当にきれいですね」
「戦争してるなんて、まるでウソみたい」
「まったくです」
 しばらく沈黙が流れた。
 セイラは相変わらず地球を眺めている。ヘルメットから見える横顔は美しく、アムロは本当に言いたいことがあるのに切り出せない。歯噛みして、思わず指を噛もうとして、ヘルメットが邪魔でできないことに気づいて、苦笑する。
(バカだな、俺は・・・さあ、言えよ、アムロ、言うんだよ!!)
 勇気の神様はなかなかアムロに降りてこない。
「ほら!あれ、オーストラリア大陸かしら!?」
「ああ、本当ですね」
 実は雲に覆われていてアムロからは見えない。単なる相づちを返しただけである。
「日本列島ね、フラウは元気かしら?」
「本当ですね・・・いえ、きっと元気でしょう」
 相当緊張しているアムロである。
 一回口の中で生唾を呑んで、そして深呼吸をしてから、
「セ、セイラさん?!」
「はい?」
「え、えっと」
 どうしても次の言葉が捻り出せない。
(しっかりしろよ、アムロ!)
「気分なら平気よ、もう大丈夫」
「なら、よかった。アハハ」
 引きつった笑いにセイラは不思議そうな顔をするが、また外の光景に目をやった。
 一方のアムロは手のひらに「人」と書いて飲み込むまじないをやった。これで勇気を出せる、振り絞れると思った。
(宇宙世紀にまじないの力を借りるのかよ!)
 それでも何かにすがるのが、人間という生き物である。
「セイラさん!!」
 再び詰まりながらもアムロは切り出した。
 え、という顔でセイラがこちらを見ようとするがベルトに固定されていて、振り返ることができない。
「どうしたの、今日のアムロは変よ?」
916職人になりたい:03/07/08 18:29 ID:???
 セイラの言葉を封じるようにアムロは続けた。
「お、俺と一緒になってくれませんか!」
 コクピット内を沈黙が支配する。ヘルメットの下が冷や汗でいっぱいになった。
「・・・わ」
 小さい囁きのような声。空耳かとアムロは思った。
「・・・いわ」
「え?」
 ミノフスキー粒子のノイズだろうか。
「ええ?」
「いいわ、って言ったのよお!!」
「ほ、ほ、ほ、ほ、本当ですか!」
 コクピットの中でアムロは踊りたくなった。事実、手が震えている。
「何度も返事してあげないわよ」
 手を伸ばして前のシートに座るセイラを抱きしめた。
 顔はよく見えないし、キスをするには届かない。だが気持ちは通じた。通じていた。
「だから死なないで、帰ってきて」
「ええ。必ず、だって」
「アムロになら、できるわ、でしょ?」
「はい!!」
 本来ならキスの一つも交わしたいところだったが、今はそれもできずノーマルスーツ越しに手を握ることしかできない。
 しかしそれでいい、それでいいのだ。
「ありがとう、セイラさん」
「こんなところで、プロポーズを受けるとは思ってもみなかったわ」 
「それが目的でテスト飛行に誘ったんです」
「まあ!」

「あ、あれがゼータプラス?」
 タクヤの指先が飛行するウェイブライダーの軌跡を追った。
「そうだと思うけど」
 姉の頼りない返事が不満で、タクヤは脇にいたフォウの裾を引っ張った。
「そうだよね、フォウ!」
 しかしフォウからは返事はない。美少女はただ青空を見つめている。胸に手を当てて、しかし夢を見るような表情で口を開いたかと思うと、歌い出した。
917職人になりたい:03/07/08 18:30 ID:???

 僕を見つめてた蒼い瞳 ある日突然に消えてしまう
 今度出会えれば間違わない よい日であったと抱き合うだろう  
 心は熱く踊るだろう 今日という日はよかったと

 透明感のある声でフォウは歌った。
 アサギとタクヤはそれを聞き、近くを通りかかった人達は何ごとかと歌う少女を見た。

 ドレス着て明日に向かう心を いつまでも暖めておくわ
 小さい僕にこだわらないで 新世紀開き、宇宙(そら)に求めたりするのはやめよう
 銀色のドレスをまとって

 やがて人々は足を止め、フォウの澄んだ歌声に耳を傾けた。

 銀色のドレスをまとって

 どこか懐かしいようなそのメロディーをフォウは歌い続けた。
 歌っている本人にも分からない、身体の中から溢れ、込み上げる思いを、ただ。

 ヘッドセットを置いたハヤトは笑みを浮かべた。彼だけはゼータプラスの機内の会話を聞いていたのだ。
(よかったな、アムロ、セイラさん)
 戦いの中でセイラとアムロは幸せを掴みつつある。それを確実にするためには、一刻も早くティターンズとの戦いを終わらせねば、と思う。
 しかし今この場では、やれやれ、と安堵のため息くらい吐いても構わないだろう。
「ゼータプラス、アムロ大尉、着艦します」
「ようし、警戒は怠るな。どこから敵がくるか分からんぞ!」
 自らを引き締めるために大きな声で指示を出した。

「アムロ?」
「はい?」
 ヘルメットを脱ぎながらセイラは言った。
「あれって、プロポーズなの?」
 今度はシートベルトを外しながら、
「いつも、本当にいつもドサクサなのね」
「す、すいません」
 セイラはそれには答えず開いたハッチから降りていこうとする。慌ててアムロは、
「セイラさん、本当にいいんですか!?」
 振り返ったセイラはにこっと笑って、
「何度も返事しない、って言ったでしょう」
 と肯定の意を示した。その笑顔の美しさと輝きにアムロは痺れすら覚えた。
918職人になりたい:03/07/08 18:30 ID:???

 エゥーゴとティターンズの戦いは新たな局面に移った。
 宇宙では、コロニーレーザーという強力な兵器を手に入れたティターンズが、スペースノイドの住むコロニー群と月面都市を恫喝し、あまつさえ毒ガスまでも利用した。
 再びエゥーゴは先に失敗に終わったアクシズとの同盟を果たし、反撃を企てる。小惑星のアクシズ本体を、ティターンズの基地であるゼダンの門で激突させる作戦は功を奏した。
 今度はティターンズがアクシズとの交渉をする番であるが、これはパプティマス・シロッコという木星帰りの男の台頭を許し、頭目のジャミトフはあっけなく死んだ。
 策士シロッコの暗躍がそこにはあったのかもしれない。

 早すぎる宇宙の展開に、地上のカラバはただ見ていることしかできないでいた。
 ニューギニアは何度か敵の強襲を受けたものの、アムロ率いるゼータプラス隊がそれを退けた。
 すでに年末までに、セイラとフォウ、アサギとタクヤ姉弟は、迎えにきたルオ商会の手によってニューホンコン経由でヨーロッパに送り返されていた。

 ここに及んでエゥーゴはメールシュトローム作戦を実行した。究極の最終兵器であるコロニーレーザーを手にする勢力が勝者であることは明白であった。
 エゥーゴはティターンズ、アクシズと三つ巴の戦いを展開し、カミーユの獅子奮迅の働きでどうにかコロニーレーザーを奪取することに成功した。
 カミーユ・ビダンはこの時、アクシズの摂政ハマーン・カーンと接触を果たしたものの、ニュータイプ同士であったにも関わらず、理解し合うには至らなかった。
 こうして憎悪が憎悪を呼び、人がたくさん死に続ける戦いは最終局面に向かっていった。
 コロニーレーザーを手に入れたエゥーゴですら、決して安泰ではない。ティターンズ、アクシズはそれぞれ戦いを挑んでくるのだから。
 アーガマのブライトがティターンズの艦隊へコロニーレーザーの発射を命じた時、光の奔流が宇宙にきらめいた。かつてアムロが一年戦争の時に「憎しみの光」と呼んだものと同じである。
 宇宙で絶叫し、咆哮するカミーユ・ビダンはシロッコを相手に戦い、遂には倒すことに成功した。
 だが・・・
 そしてハマーン・カーンと対峙したシャア・アズナブルは・・・
919職人になりたい:03/07/08 18:33 ID:???
「元気だった?」
「ええ。そちらはどうです?」
 砂浜で波と戯れる少女を見て言った。少女といっても姿かたちは大人である。
「変わらずね。進展もない代わりにひどくなることもない」
「そうですか・・・そういえばカミーユが」
「詳しくは知らないけど、ひどいことになったそうね」
「らしいです。俺も宇宙へいった方がよかったのかと思うと」
「悔やんでも仕方のないことよ。今はカミ−ユの回復を祈りましょう」
「シャアも」
 言いにくいことを切り出した。
 妹は目を伏せ、それから顔を上げた。
「絶対生きているわ。そして何かを考えているはずよ」
「死ぬ人じゃありませんからね」
「お姉さん、ほらっ、きれいな貝殻!!」
「本当ね。よかったわ、フォウ」
 割り込んできたフォウは、頭を撫でられてにっこりと笑った。幼くて、純真な、汚れを知らない笑顔である。
「俺、そろそろいきます」
「そう。気をつけて」
 壊滅してしまったティターンズと戦力の喪失が著しいエゥーゴに対して、比較的損害の少ないアクシズを率いて、ジオンの忘れ形見ミネバ・ザビとそれを擁するハマーン・カーンが地球圏

に台頭しつつあった。
 動乱はいまだ止む気配をみせないのだ。
「セイラさん」
 フォウが近くにいても構わず、愛しい人の名を呼んだ。手を伸ばし、はかない身体を抱き寄せる。
 セイラは目を閉じ、アムロのなすがままに任せた。
 そしてキス。夕日を浴びて、二人は唇を重ね続けた。
「またきます」
「待っているわ」
「さよなら、は言いません」
「また会うまでの遠い約束、だったかしら」
「大好きです」
「私も愛している」
 絡めた指を名残惜しそうに離し、アムロは歩き出す。
 急いで戻って、アウドムラに合流をせねばならない。ハマーンの勢力が地中海対岸のダカールに伸びるという噂があったからだ。
(セイラさん)
 そう呟き、走るように歩く。アムロはセイラを信じ、愛しているのだ。

 アムロの姿が見えなくなり、セイラはようやく海を振り返った。夕闇迫る地中海はあくまで穏やかで、優しい波を打ち返している。
 愚かな人間の歴史を見ながら、ずっと海は変わることがないのだろうと思った。
(兄さん・・・)
 行方不明になった兄、心を病んでしまったカミーユ、なかなか戻らないフォウの記憶、そして。
(アムロ、せめてあなただけでも無事でいて)
 ネオジオンの脅威が迫りつつある中、セイラは心の中で祈った。
 アムロと分かれる寂しさもそうだが、ずっと戦わなくてはならない境遇が哀れでもあった。一体いつになれば、彼は戦うことから解放されるのだろう。
 アムロ、とその名を呼び、語感を口の中で確かめる。たちまち甘い疼きで胸の中が満ちていった。

 セイラ・マスとアムロ・レイはいまだ恋の途中にいる。

(おわり)
920職人になりたい:03/07/08 18:40 ID:???
>911
わ〜い!
>912
ロザミアですか!(w
>913
いいえ、こちらこそありがとうです。
>914
最投下&終了!!

半年以上に渡ってお送りしましたセイラ@Zアゲイン、これを持ちまして終了です。
ご声援、本当にありがとうございました。
思えばいろいろありました。

サーバの移転を何回経験したでしょう。(w
板が何回ピンチを迎えたことか。(w
井上さんが・・・(涙

書いてて楽しかったです。これも暖かいレスをくれた皆様のおかげです。
ひとまず終了。
ZZ、CCAについては他の方、お願いします。(w

731さん、本当にすいませんでした。
いらっしゃるかどうか分かりませんがあなたのお陰でもあります。

ではでは。
921通常の名無しさんの3倍:03/07/08 18:53 ID:???
長い間 お疲れ様&ありがとうございます
始まりがあれば終わりがある。 分かっていても名残惜しい・・・です。

不自然さのないストーリーと台詞回しは いわゆるSSのそれではなく、
むしろ、これこそが正史なのではないか?と何度感じた事でしょう。

このストーリーではひとまずの区切りの時ですが、
いつかどこかでまた職なりさんの作品を読める日を
心から楽しみにしています。

本当にありがとうございました。
922職なりさんフリーク:03/07/08 19:08 ID:???
お疲れ様でした、そしてありがとうございました。
921さんと同意見です。
今後も職なりさんを追いかけていきます!
923通常の名無しさんの3倍:03/07/08 20:54 ID:???
職なりさん、完結おめでとうございます。
ガンダムの世界観を壊さずに書くのは、辛かった事も
在ったと思います。
大変面白く読ませて頂きました。

さてこれからどうしましょうか?マジで(w
924通常の名無しさんの3倍:03/07/09 10:58 ID:???
職なりさんおつかれさまでしたー!
個人的にガンダムSSの中でも、最高の作品でした。いやマジで。

特にラストの1行、
>セイラ・マスとアムロ・レイはいまだ恋の途中にいる。
思わず鳥肌立っちまいました。

>>921
>むしろ、これこそが正史なのではないか?と何度感じた事でしょう。
激しく同意です。
925新スト:03/07/09 11:46 ID:???
職なりさん、長い間、お疲れ様でしたー!
細やかなキャラ心理の描写に、何度目頭を熱くしてモニターに噛り付いたことか…。
ぐすんぐすん。
ハラハラわくわくドキドキにんまり なストーリーを読ませて下さり、ありがとうございました!
926通常の名無しさんの3倍:03/07/09 12:38 ID:sAiudHSw
>>919 (・∀・)イイ!!
職なりさん,お疲れさまでした!


927通常の名無しさんの3倍:03/07/09 14:01 ID:???
職なりさん乙です。
完結オメ。
928職人になりたい:03/07/09 15:47 ID:???
>921
ありがとうございます。
>922
おほほ、捕まえることができるなら追い掛けてごらんなさい。(w
>923
結婚ネタ職人さんのお話が読みたいですね。
>924
プロポーズして受けたくせに恋の途中なんです。(w
>925
これは恐れ多いです。
そちらもこれからが山場では?期待してますよ〜
>926,927
ありがとうございました。
929通常の名無しさんの3倍:03/07/09 17:54 ID:???
911 :通常の名無しさんの3倍 :03/07/05 00:54 ID:???
ピチピチしてるってことは、もしや着ているのは1st時代の…
それをアムロは後ろから(;゚∀゚)=3

912 :通常の名無しさんの3倍 :03/07/05 09:54 ID:???
>ふと後ろから伸びたアムロの腕が、セイラの腰を抱きしめた。
>「大丈夫です、俺に任せて」

任せて、って、何をダーーーーーーー!!!
萌えますた。

補完しておきます。後は誰か持ってない?
930通常の名無しさんの3倍:03/07/09 17:59 ID:???
>むしろ、これこそが正史なのではないか?

いや、でもフォウが生きてるという以外は、
大筋はちゃんと機動戦士Ζガンダムになってるところが凄い。
それどころか、クリスやコウが出演してるにも関わらず、
全くストーリーが破綻せずに進行してるのも素晴らしい。

なんかベタ誉めですが・・・、また職なりさんのSSが読みたいです。

しかし、フォウは記憶が戻らず、カミーユは原作(?)通り
精神崩壊したというのに、悲壮感が感じられないのはなぜだ(- -;
931731:03/07/09 21:16 ID:???
>>職なりタン

完走おつかれ様でした。。

トンでいた時は最終回を迎えさせないため…宇宙の意思なのかと
おもったり…何べんも更新かけたりしてまつた。。

えっ、オイラがなにか? (w
1週間休暇を与えたがったり。。
Zetaplus-A1の資料かいつまんだり。。
1週間後にさりげなくZZ.verが始まると言ってみたり(とんでまつが ;)
しただけのような…

だけど、またこのssの二人にはどこかで遭えるような気がしてます。。
職なりタン、ゆっくり休んで次回作構想を練って下さい〜。
でも、7年間も引きこもっちゃダメですよ。。


932通常の名無しさんの3倍:03/07/10 19:44 ID:???
スレ住人みなさん、これからどうします?
933職人になりたい:03/07/10 20:29 ID:???
>929
お疲れ様です。
>930
恥ずかしいけどありがとうです。
>931
・・・あの、違うんです。
旧々々(?)スレの731さんなんです。分かりにくくてごめんなさい。
もちろんゼータプラスの資料や、休暇承認はありがたかったですけど。(w
>932
たまには他の方のも読みたいな〜(w
934通常の名無しさんの3倍:03/07/11 12:07 ID:lb69JT+W
埋め立てだけでは寂しいな(´・ω・`)
935あぼーん:あぼーん
あぼーん
936通常の名無しさんの3倍:03/07/11 19:44 ID:???
最終盤になってから読み始めたのですが、確かそのときに1から全部読み通して。
もう一気に引き込まれました。
職なりさん、お疲れさまでした。

で、最後の(違)お願い。
確かHPがあるような書き込みをスレッド内で見た記憶があるんですが、アドレスをもう一度だけお教え願えませんか。
今度ネカフェに行ったときにでも全部通読したいもので。
お願いします。

//おかげで携帯のパケット代が以下略。
937あぼーん:あぼーん
あぼーん
938通常の名無しさんの3倍:03/07/12 18:49 ID:???
最終話を読んで、職なりさんが同じくらいの世代ではないかと確信しますた(ニヤニヤ

こ〜のま〜ま〜何時間で〜も〜〜抱〜いて〜いたいけど〜〜♪
939通常の名無しさんの3倍:03/07/13 01:43 ID:???
>>936
荒らしを呼び込むための釣りですか?
940通常の名無しさんの3倍:03/07/14 16:05 ID:???
続編キボンヌ
941通常の名無しさんの3倍:03/07/14 16:05 ID:???
続編キボンヌ
942職人になりたい:03/07/14 21:51 ID:???
>934
そうですね。(w
>936
ありがとうございます。
ではヒント。(w
1から100までのレスを読んで頂ければよろしいかと。
>938
ありていに言ってしまえばパクリですね。(w
>939
まあまあ。
>940
・・・頭が真っ白です。(w
943通常の名無しさんの3倍:03/07/15 00:58 ID:???
>>職なりさん
久しぶりのカキコです。(^-^)

いや〜、お疲れ様でした。
思えば、あのピッピカチュウ!から、1年になるんですねぇ。
早いものです。続けるというのは大変なことですが、
見事完走おめでとうございます。

笑魔さんとか補完さんはどうしてるんでしょうかねぇ?
944山崎 渉:03/07/15 08:59 ID:???

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
945通常の名無しさんの3倍:03/07/15 22:02 ID:???
最後の上げかな?
946通常の名無しさんの3倍:03/07/15 23:34 ID:???
あー、終ってましたか!
お疲れさまでした。楽しかったです。
すごいなあ、職なりさん・・。
947通常の名無しさんの3倍:03/07/16 00:10 ID:???
スレ住人みんなで1stからのアムセラもの考えませんか?
948真うんこ:03/07/16 11:05 ID:???
  ∧∧☆   
⊂(゚Д゚⊂⌒`つ ガノタは
死ね・くたばれ・消えろ・失せろ・潰れろ・馬鹿・あほ・間抜け・ドジ。
ポンコツ・トンチキ・ガラクタ・クズ・ゴミ・カス・最低以下の下劣・下等種族。
劣等種族・下衆野郎・腐れ外道・邪道・外道・非道・ウジ虫・害虫・ガン細胞。
ウィルス・ばい菌・疫病神・病原体・汚染源・公害・ダイオキシン・有毒物質。
廃棄物・発ガン物質・猛毒・毒物・アメーバ・ダニ・ゴキブリ・シラミ・ノミ。
毛虫・蠅・蚊・ボウフラ・芋虫・掃き溜め・汚物・糞・ゲロ・糞虫野郎・ほら吹き。
 だよね〜 ♪

ガノタは
  |       __     ヽ 二工二、  /  ヽ
  ̄| ̄     / /  \   ヽ 二土二「   |    |
  ̄| ̄    /  /    |      -┼┬     し 
   \_ノ   ヽ丿    ノ    ノ  └┼ 

  / ̄/   |   │      │ ゝ 
   |二二|  |  ─┼─   ─┼──
   |二二|  |    |      人  
   / \  し  ノ    _/ \_ 


うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

( ゚∀゚)ア━━━━ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!
うふふ♪
949職人になりたい:03/07/16 16:23 ID:???
>943
ピッピカチュウ!
気持ち悪いAAの嵐でしたね。(w
笑魔さんや補完さん・・・お懐かしいです。
>945
!!
>946
ありがとうございます。
そう言って頂けたら嬉しいですよ、ホント。
>947
1stではあんまりネタがないんですよね。
例えばもう言いつくされてる感がありますが、

セイラ 「アムロ、いい?」
アムロ 「はい」
セイラ 「どう?調子は」
アムロ 「良好ですけど、動きが速くなった分はメカに負担がかかります。その辺のバランスの取り方が難しいですね」
セイラ 「大丈夫よ、その辺は自信を持って、アムロ」
アムロ 「そうですか?」
セイラ 「そうよ、アムロはニュータイプですもの」
アムロ 「ふふ、タイプからいったら古い人間らしいけど」
セイラ 「フフ、そうね、おセンチでちっとも飛んでないのにね、アムロって」
アムロ 「…そう正面切って言われるといい気分のもんじゃありませんね」

やっぱりここかな?
このおセンチ(死語?)のセイラさんが好き。(w
950通常の名無しさんの3倍:03/07/17 09:20 ID:???
◆ 山崎渉板ができました!(^^) ◆

            ∧_∧
     ∧_∧  ( ^^  )   これからも僕を応援してくださいね(^^)・・・っと。
     (  ^^ ) /   ⌒i
    /   \     | |
    /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ |
  __(__ニつ/  山崎  / .| .|____
      \/       / (u ⊃

山崎渉@2ch2掲示板(^^)
http://bbs.2ch2.net/yamazaki/index2.html

山崎渉板(^^)
http://www.bs1.net/noa/
951だがね合衆国:03/07/17 11:31 ID:???
:::::::::::/           ヽ::::::::::::
:::::::::::|  キ  じ  ガ  i::::::::::::
:::::::::::.ゝ モ   つ   ノ  ノ::::::::::: 
:::::::::::/  イ  に  タ イ:::::::::::::
:::::  |  な。       ゙i  ::::::
   \_         ,,-'
――--、..,ヽ__  _,,-''
:::::::,-‐、,‐、ヽ. )ノ       
:::::_|/ 。|。ヽ|-i、  ..    / ̄ ̄ ̄ ̄
/. ` ' ● ' ニ 、    (____人
ニ __l___ノ    (-◎-◎一 
/ ̄ _  | i     ( (_ _)   
|( ̄`'  )/ / ,..    ( ε   (∴
`ー---―' / '(__ )   ヽ____   
====( i)==::::/      ,/ニニ
:/     ヽ:::i       /;;;;;;;;;;;;;;;;

     / ;/   ヽ、、,,;;/  `;;ヽ
     /;;\  :::..     :::  ;;;;;l
     |;;;/  /  :    .\   :;; .l
    l:`l\  ______ :Y _____.  ノ ;;;l
    |l丿 `/ / .,l-- l \ `l.._ヽ ノ
    丶.l   `'' ' '/ l ``'' "    l^|
     l       ( '`' ヽ     |ノl   ガノタ( ´;゚;ё;゚;)キモッ!!♪
      |    / .^ ^  ヽ    l丿
      ヽ  l | r=====j |   /
       ヽ : : ヽヽ===' ' /  /
       ヽヽ、_      /
    /´⌒´ヽ  ー-` '-ー^ヽ⌒ヽ
   /   ィ   ,  ヽ  , )` `ヽ
  /    ノ^  ー   '` ー 'ヽ   ゙i
  ノ  ,,,ノ            Y´゙  )
 (   < |       ⌒     !  /
  ヽ_  \           ノ_/
    ヽ、__ ヽ.ー    ,,,@,,, ノ  ソ、
      〈J .〉  ヾ、.::;;;;;;::.ノ |ヽ-´
      /""     ;ミシミッ    |
       レ     イミ.i i.ミ   リ
      ,ゝ    ,ノ `ー∪' ヽ ノ
     / ` レリ  i´   リ
     i    /    `、   i'
     〉  イ      〉  |
    /  ::|      (_ヽ \、
    (。mnノ       `ヽ、_nm
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
うんこーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!


( ゚∀゚)ア━━━━ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!
( ´∀`)プーヒャ るんるん♪
952通常の名無しさんの3倍:03/07/17 23:05 ID:???
次スレどうしましょう?
953通常の名無しさんの3倍:03/07/19 00:53 ID:???
職なりタン以外はいないのか!
954通常の名無しさんの3倍
このスレにはね〜