人材派遣大手旧グッドウィル・グループ(GWG、現アドバンテージ・
リソーシング・ジャパン)の企業買収を仲介して得た所得を隠したとして、
法人税法違反罪などに問われたファンド運営会社「コリンシアンパートナーズ」
(東京都港区)元社長で公認会計士の中沢秀夫被告(53)の初公判が13日、
東京地裁(鹿野伸二裁判長)であった。中沢被告は、仲介で得た利益のうち株に
ついては無価値で脱税に当たらないとして、起訴内容の一部を否認した。
検察側は冒頭陳述で、人材派遣大手「クリスタル」(京都市)の創業者が株の
売却を計画していることを聞いた中沢被告は、空手関係者らからGWGの折口
雅博元会長を紹介され、売却を打診したと指摘。仲介により現金とクリスタル株
を取得したが、巨額の法人税を免れるために利益の架空計上を画策したと述べた。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201012/2010121300015 自民中川元幹事長 公設秘書の新疑惑/株売買で破格利益得て“口利き”/金融庁幹部を紹介
(「しんぶん赤旗・日曜版」2009年7月12日号 11面)
中川秀直・自民党元幹事長の公設秘書をめぐる新疑惑が日曜版編集部の調べで分かりました。 三浦誠記者
疑惑が浮上しているのは、中川議員の公設第2秘書(当時、現在は辞職)。疑惑の構図はこうです。
―ある企業グループが、中川議員とのパイプをつくるため、公設秘書が所有していた株を破格の高値で購入。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/business/723/1202823319/516 ―その“見返り”に、企業グループは公設秘書から金融庁幹部の紹介を受ける。
株を高値で買うことにより利益を提供し、その見返りに、役所の幹部を紹介してもらっていたとしたらまさに“口利き”の構図です。
公設秘書の持っていたベンチャー企業「モバイルジャッジ」の株を高値で買ったのは、投資ファンド「GW投資事業有限責任組合」(GW)。GWは公設秘書から2007年7月17日に株を購入。1カ月半後にGWとオーナーが同じ住宅建築会社「千年の杜」(大証2部)に転売しました。
編集部は株取引にかかわる複数の内部資料を入手しました。
それによると公設秘書はベンチャー企業株を1株5万円で24株を取得しました。
GWはうち12株を1株60万円で購入。秘書には差し引き660万円のもうけが転がり込んだ計算になります。
ベンチャー企業は、07年2月に設立された携帯電話で世論調査をする会社。GWが購入当時、設立からわずか5カ月後で、赤字でした。そんな株をなぜ、高値で購入したのか―。
関係者が証言
GW関係者は証言します。
「ベンチャー企業の取締役から『公設秘書は金融庁に太いパイプをもつので、役にたつ』といわれた。政界の実力者に近付ければ、心強い」
高値買い取りは、中川議員に接近する“対価”だった、というのです。
“口利き”がおこなわれたのは株購入から4カ月たった07年11月19日。ベンチャー企業株を取得していた千年の杜の社長は公設秘書に依頼、金融庁監督局長(当時)との面談をセットしてもらいました。面談の目的は、同日の中間決算で「債務超過になる」と公表したからです。
千年の杜関係者は、解説します。
「当時は、情報開示の不備を指摘され大証から改善報告書の提出を求められていた。そのうえで債務超過だ。『このままでは上場廃止になる』という危機感があった」
この関係者は続けます。
「11月19日に社長が公設秘書と会い、窮状を訴えた。秘書は、その日のうちに、金融庁監督局長(当時)との面談をセットしてくれた」
同日午後5時ごろ、社長と公設秘書は連れだって、金融庁監督局長室を訪れました。そこには監督局長と証券課長らも同席しました。
関係者によると、監督局長はこの場で、「(千年の杜は)上場廃止基準に触れるケースではない」と語ったといいます。
実際、同社株は上場廃止になっていません。
公設秘書は現在、秘書をやめています。編集部の取材に「いっさいノーコメント」としつつ、「株は持っていた。税金も払っており問題ない」と語っています。
中川事務所は「株取得は元秘書個人の取得。圧力や口利き行為などはないと聞いている。誤解を与えたことは極めて遺憾」としています。