W杯1次リーグ組み合わせ抽選会に参加していた日本代表の岡田武史監督(53)
が6日、成田着の航空機で南アフリカから帰国した。岡田監督は、同組最大の強敵・
オランダ代表のベルト・ファンマルワイク監督(57)と抽選会前夜の夕食会で懇談
しながら、途中まで日本の指揮官と気付かれなかったことを告白。
抽選会直後の岡田監督は、オランダのファンマルワイク監督と前夜の夕食会で歓談
していたと明かし、「意外と日本を嫌がっているかもしれない」と強気な言葉を日本へ
届けた。だがその実は…完全に見下されていた。
「ファンマルワイク? ああ、自分が日本の監督だと分かっていなかった。話していたら
“ところで日本の監督はだれだ?”って。その程度にしか思われていない」
岡田監督自身によれば、オランダ出身で豪州代表のピム監督と談笑していると、
ファンマルワイク監督が輪の中に。日本とオランダは9月に対戦したばかりとあって、
岡田監督は軽くあいさつし、自然と会話を続けた。しかし途中で話題が日本に及ぶと、
オランダの指揮官は真顔で質問。日豪指揮官は目を点にした。
「忘れられてた。試合前に握手もしたのにね」と苦笑いが引きつる。わずか3カ月前
なのに0−3の完敗では、メガネの東洋人はかすかな印象も残らなかったのか。
抽選会後に各組監督4人が集まる記念撮影でも、岡田監督だけ手違いで不在。
存在感は薄い。
「失礼な? そんなことは思いません。勝ちたくなった? そんな単純じゃない」と、
岡田監督は気に留めない素振りを装った。そう、無視されようが何だろうが、
気持ちは固まっている。
指揮官は力強く、「たとえオランダでも勝ちにいく。引き分け狙いでは引き分けられない」
と宣言した。屈辱を晴らす術はひとつ。来年6月19日、メガネ顔が一生忘れられなくなる
結果を、敵将へたたきつければいい。(須田雅弘、一部略)
http://www.sanspo.com/soccer/news/091207/scc0912070504001-n1.htm