高級イタリアワインとして知られる「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」に、本来とは違う品種のブドウが使われていたとの
疑惑が浮上していることを受け、イタリア農林当局はこのほど、専門家による調査委員会を設置した。
ザイア農林政策相は「世界中の消費者を守り、イタリア随一の有名ブランドを立て直すため、対策に着手した」と述べた。
委員会は、ワインの専門家3人で構成されるという。
ブルネッロは、トスカーナ州モンタルチーノ産の赤ワイン。原料には「サンジョベーゼ」という種類のブドウのみが使われる
ことになっている。
しかし、同国の捜査当局が今年4月、「産地の畑の規模からみて、サンジョベーゼ100%で現在の出荷量を達成するのは
不可能。他品種のブドウを混ぜている疑いが強い」として、有名醸造業者のブルネッロ60万本を押収していた。
業界団体などによれば、ブルネッロの生産量は年間約700万本。このうち平均約60%は外国向けで、特に米国には
25%が輸出されている。年間の総売上は約200億円に上る。
原料偽装疑惑をめぐっては、米当局者らもモンタルチーノへ向かい、醸造業者との話し合いに乗り出した。進展状況に
よっては、今月中にもブルネッロの輸入停止などの措置を取る構えだ。
ソース(CNN)
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200806140001.html