中津川市坂下で親族六人を殺傷したとして、殺人罪などに問われた元同市老人保健施設
事務長原平被告(58)の公判が二十八日、岐阜地裁(土屋哲夫裁判長)で開かれ、
前回公判に引き続き、精神鑑定を実施した三重県の男性精神科医に鑑定人尋問を行った。
検察側は責任能力が認められた簡易鑑定と今回の鑑定結果が異なるなどの理由から、
九月十五日までに再鑑定の請求書を提出する意向を示した。
男性医師は「被告の人格、状況、体験が母への憎しみや一家心中しなくてはならないと
いう妄想を膨らませた」と再度指摘。「犯行時は心神耗弱の状態だった」と述べた。
起訴状などによると、原被告は昨年二月、同市坂下の自宅で母親チヨコさん
=当時(85)=や乳幼児を含む親族五人を殺害。
長女の夫も包丁で刺してけがを負わせ、自殺を図った。
http://www.gifu-np.co.jp/news/060829.htm#1