中川昭一経済産業相は22日の閣議後会見で、同省の官房会計課が国連児童基
金(ユニセフ)の事務管理費を定期預金の形で引き継ぎ、そのうち200万円で会員制
レストランの会員権を購入するなど、2件の不正な資金流用を発表した。
省内の調査で新たな裏金問題があぶり出され、経産省のモラルがあらためて問わ
れそうだ。
経産相は「公務員としてあってはならないこと」と謝罪、裏金問題で1カ月分の報酬
を返納したばかりだが「次の大臣報酬も返上する」と語った。
合わせて省内関係者の処分を検討し、捜査当局とも違法性の有無について相談して
いるという。
経産省は旧通産省時代の1961年度から、ユニセフの要請で、海外向け援助物資
調達の事務管理費の支払いを受けていたが、これが定期預金にされ、官房会計課の
歴代の経理担当責任者が引き継いでいた。
管理費の支出がなくなった74年度ごろの残余金は約1800万円だったが、利息な
どが加わり、現在約5200万円になっているという。
さらに75年11月にこの資金のうち200万円が官房会計課長名でレストランの会員
権の購入に充てられ、4カ月後に解約、返金されたという。
また米州課が95年度から、非常勤職員が休んだ際の賃金を保管しておき、緊急に
依頼した別の非常勤職員の賃金の支払いに流用して充てていたことも分かった。
※中日
http://www.chunichi.co.jp/00/detail/20050722/fls_____detail__042.shtml