___ _
/ ____ヽ /  ̄  ̄ \
| | /, −、, -、l /、 ヽ
| _| -| ・|< || |・ |―-、 |
, ―-、 (6 _ー っ-´、} q -´ 二 ヽ |
| -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノノ ノ_ ー | |
| ̄ ̄|/ (_ ∧ ̄ / 、 \ \. ̄` | /
ヽ ` ,.|  ̄ | | O===== |
`− ´ | | _| / |
| (t ) / / |
「ネタあるかな?」
「ばかにするな。」
参考スレッド
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1149083932/l50
1000get!
___ _
/ ____ヽ /  ̄  ̄ \
| | /, −、, -、l /、 ヽ
| _| -| ・|< || |・ |―-、 |
, ―-、 (6 _ー っ-´、} q -´ 二 ヽ |
| -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノノ ノ_ ー | |
| ̄ ̄|/ (_ ∧ ̄ / 、 \ \. ̄` | /
ヽ ` ,.|  ̄ | | O===== |
`− ´ | | _| / |
| (t ) / / |
「いけませんよ」
「先生、あの町を僕に下さい」
コンスタンティノープル陥落後
::::::::::::::::::::::::::::: ,.-ヽ
:::::::::::::::::::::: ____,;' ,;- i へ、 /;へ\
:::::::::::::::::: ,;;'" i i ・i; // _l::|___l::|_ヽ:ヽ
::::::::::::::: ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i; / ̄ ̄ ̄ ̄\,, |l/−、 −、:::::::::::::::`::|
::::::::::: ,/'" '''',,,,''''--i / __ヽ /::::::| ・|・ | 、::::::::::::::\
::::::::: ;/ .,,,,,,,,,,,,,,,,, ;i'⌒i; | | |、 /::/ `-●−′ \:::::::::::ヽ
::::::: i;" ___,,,,,,, `i". | ∩─| | ,|/ ── | ── ヽ:::::::::|
::::::: i; ,,;'""" `';,,, "`i; | ∪ `l |. ── | ── .|::::::::|
::::::: | ''''''i ,,,,,,,,,, `'--''''" ヽ __/ _.ノ | ── | ── |:::::_l__
::::::: |. i'" "; |――― 、". ヽ (__|____ /::::| 新 |
::::::: |; `-、.,;''" /  ̄ ̄ ̄ ̄^ヽ∞=、 \ /:::,/| 任|
:::::::: i; `'-----j | | | |っ:::::) l━━(t)━━━━┥ |
____ /、 \
ゝ/_______ヽ /.ノ─ 、 ヽ
/ | / ─ 、─ 、| ●- ´ \ ヽ
| __|─| / | ヽ | __| 二二 i i
( U─ oー ´ヽ (__ ── | !
ヽ , ──┘ノ ( _ ! /
\ ( _,ヘ_// /)_ \ / /
/ |/\//^\/ヽ ∋ _ 6━━━━━━、
/ | 、 / ̄ ( )`| \ ヽ
「なに、一旦愛想を尽かして別れたお前が」
____
ゝ ───- 、 / - 、− 、 \
/ _____ヽ / -| (・|・) |- 、 ヽ
/ | ノ ─ 、− 、| / `-●− ′ \ ヽ
! __|─| //|ヾ | i 二 __| 二 i i
( U − o-U l _| ─ (__ ─ | !
| /⌒ヽ__U___)/) (__) (_ | /
ヽ、ヽ ___ /ノ(⊃ ) | ヽ / /
/^\/\ノ\/ ̄/ ヽ ` ━━6━━━━┥
「故郷に錦の衣を着て帰ったら、復縁して欲しいって」
「なんとか復縁して頂ける方法はないかしら」
___
. ____ /____ ヽ=u無い事もない」
/ - 、-、\ | - 、 − 、ヽ| |
/ , -| ・| ・ |- ヽ | ・|・ |-|__ /
i / ` -●-′ | | ーo − ′ )
. | l 二 | 二. ! ヽ└┬─┐ ノ
! |. \─ | ─ノ / (\∩ ` ─_──く
\ ヽ. \__|_// /) !\/ |/\/^\
/━━━━o━━ヽ ` - ′
____
/ - 、 - 、\
/ , -| ・|・ |- ヽ
i / ` - ●-′ i. _⊆⊇_ 「これからぶちまける水を、全部すくいとってごらん」
. | | 三 | 三 | | ● |
! | \.___|__ノ / | ●●|
\ヽ \___/ / ◯─-┘
━━━━o━━ /
| / ヽ |
朱買臣
,−、__ /
____ \ ( ─── 、 ヽ /
ゝ/ ____ヽ // \ | i 「やあやあ、シドニア」
/ | / −、| | / ヽ |__|
| |─| (・| / ⊂⊃ )(ヽ/)、
ヽ (|| `− b /ヽ∩⊂───┐ ノ^\ / ))
ヽヘ/ ──┘ ヽ、 / ^\\ _ ノ ィ \
j二二ヽ ̄ (( / ` T_ / ヽ ────
/ l | / | | / |  ̄ ̄ ̄
| | | ! | / /
|__ l⌒⊃ `─ ヽ \__/ ─────
\_uuノ、 ,-v-、>━━━━━━ヽ^ヽ  ̄ ̄ ̄
ヽ ヽ ヽ | | | | ドタ ドタ
|─|─|_ (( ヽ__ 人 /\_ ノヽ__ノ _ - 、 ,⌒ヽ
(__( __ )  ̄ ̄ ( ) ( ) ( )
,−、 __
(────、ヽ
ゝ ─── 、 // \ | |
/ ______ヽ | / ヽ l_ | 「気が進まないのは分かるが、
| | / −、− 、| / ⊂⊃ ) イングランドまで遠征してくれ。な?
| _|─| .|. | !⊂___ ノ\ よしじゃあこの船に乗ってくれ。」
( `ー o ー | \ヽ__ノ / \
\ ___⊃ / `───/ ヽ ))
/^| ヽ_─┬、′ / \/ i
/ \/\/ \ / / !
/ /| |ヽ \⌒\/⌒\ ノ
「陛下、私には無理だと何度も申し上げております・・・」
150 :名無し三等兵 :2006/09/07(木) 19:00:59 ID:???
| ________ |
| | | | , ─── 、
| |. アルマダ | | / ) 、 \
| | 北の海で | | d-´ \ ヽ
| | 壊滅寸前 .. | | 亅三 ヽ |
| | | | (___ | /
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | \ | /
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| o━━━━┥
|. | /
|__________| ◯ |
( o ノ
_____
/−、 −、 \
/ | ・|・ | 、 \
/ / `-●−′ \ ヽ ・・・・陛下も残酷だな・・・
|. ── | ── | |
| ── | ── | l
ヽ (__|____ / /
\ / /
l━━(t)━━━━┥
10 :
世界@名無史さん:2006/09/21(木) 17:29:10 0
10
「ドラえも〜ん、フィリップがノルマンディーやアキテーヌで僕をいじめるんだ」
, ──── 、 , ── 、 もう一度大陸領を奪還する道具を貸してよ」
/ /⌒ ⌒ヽ\/____ ヽ
/ , ┤/・|・ヽl、 |_ノ、 ─\ | ヽ
/ / ` ー ●´/ 、) l 、_ | l
l / 二二 | l _>(_)ノ、__ ノ '^Y
| l ── l__|ーイ、_^_( ( _ノ
ヽ l /^ヽ__| lヽ.`ー-)_) ∠ | )_
ヽ ヽ /⌒| | | ヽ、  ̄「/\/( `ヽへ ` 三
〉━━´ヽ__| | |━く /  ̄| \ _/ ̄
/ / l_| | `ヽl |ー──‐|
| l ┌ lノ_l‐┐l| |___ ノ
l ヽ. ヽ、__ ノノl | 「 ̄ |
O-ヽ. ` ー─ ´ / |─ ||__|
ゝ、_______ /ー─く __l || |
ヽ、____)──′ ( 7 ̄`ー´ヽ
 ̄` ー── ′
12 :
世界@名無史さん:2006/09/22(金) 17:43:19 0
ドラ
13 :
世界@名無史さん:2006/09/23(土) 20:56:26 0
14 :
世界@名無史さん:2006/09/23(土) 23:24:26 0
\
お そ .い ヽ
か の や |
し り ` ,. -──- 、
い .く / /⌒ i'⌒iヽ、
つ / ,.-'ゝ__,.・・_ノ-、ヽ カペー朝が断絶したらフランス王位は僕の物だと思うんだ。
は i ‐'''ナ''ー-- ● =''''''リ _,....:-‐‐‐-.、
l -‐i''''~ニ-‐,....!....、ー`ナ `r'=、-、、:::::::ヽr_
 ̄ \ヽー' !. t´ r''"´、_,::、::::} ノ` ,.i'・ ,!_`,!::::::::::::ヽ
ヾ、 ゝゝ、,,ニ=====ニ/r'⌒; rー`ー' ,! リ::::::::::::ノ
i`''''y--- (,iテ‐,'i~´,ゝ'´  ̄ ̄ヽ` :::::::::::ノ
.| !、,............, i }'´ _ 、ー_',,...`::::ィ'
●、_!,ヽ-r⌒i-、ノ-''‐、 ゝ`ーt---''ヽ'''''''|`ーt-'つ
( `ーイ ゙i 丿 ;'-,' ,ノー''''{`' !゙ヽノ ,ヽ,
`ー--' --'` ̄ `ー't,´`ヽ;;;、,,,,,,___,) ヽ'-゙'"
(`ー':;;;;;;;;;;;;;;;ノ
``''''''``'''''´
エドワード三世
15 :
世界@名無史さん:2006/09/23(土) 23:37:44 0
ピョートル大帝
___ 「ひげなんか
. /´ ´⌒ヽ はやしちゃって、
/ / ) ノ) ノ) 丿
/ /ノ/⌒ヽ/ ⌒ヽ! ふるくさいわね!!」
| / l | |、
V`ヽ「 ̄l ・l< ノ i ロシア貴族
l ` ー ´ 7 ´ ヽ , ─── 、
>ー、 , ───,┘ノ / \ っ
´Z_ヽ、 ( ___ ノ / / ヽ ヽ っ
ノー`──、‐ ´ l’\|─‐ U 、 ヽ
/\ _/\/ \ l ノ \ l
/ 、 ヽ ヽ/ ) ヾ ●´ ── ヽ |
l \ V  ̄二) ノ ── ヽ l
ヽ \ /\ __ノ .ノノ ( ── l /
. \ ヽ / // ` ー、── 、 | /
〉\ /! / ` ー,-、━━━━━━ヽ
ヽフ `ヽ
>>14,15
個人的に大ヒットww
原作と歴史ネタでセリフをそろえるとは
最後の晩餐
ペテロよ、お前は鶏が鳴くまでに三度私のことを「知らない」と言うであろう
___, - 、
/_____)
. | | / ヽ ||
|_| ┃ ┃ || まさか
(/ ⊂⊃ ヽ) /  ̄ ̄ ̄ \
ご冗談を ! \_/ ! ( ( (ヽ ヽ
,\ _____ /、 | −、ヽ\ !
ゝ/  ̄ ̄ ̄ \ /. \/ ̄\/ .\ |・ |─ |__ /
/ _____ヽ | | _┌l⊂⊃l | | ┌ - ′ ) /
| | / ─ 、−、! | | / ∋ |__| | | ヽ / ヽ <
|__|─ | /|ヽ | | /`, ──── 、 | | ` ─┐ h ̄
( ` ─ o−i ヽ / \ .ノ_ .j ̄ ̄ |
ヽ、 ┬─┬ノ / ̄ ./ ヽ- 、\ /  ̄ ヽ\
// /ヽ─| | ♯| / i | ..) ) \ i ./ |\\
| | / `i'lノ))┘/ , ─│ !-l⊂⊃l┐__ヽ__/\ / | | |
| | | ̄| / /| / ( (... .ヽ / |____|∈ __./ .| | |
|_|/ヽ、_/ ./ ` ─ /\ /ヽ  ̄ \-──| \|_|
| | |───/____i l=======l |_____ __\ |\ | |
|/ ヽ── |______\ l二|^|二二|^|二l 丿______ |_丿 \|
l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | |. | | | | | | | |  ̄ ̄ ̄ l
| ̄| ̄ ̄ ̄ ̄.| |────| |. | | | | | |.──────| | ̄ ̄ ̄| ̄|
絶対に言いません
*「イエスとその一味だな?逮捕する!!」
___, - 、
/_____)
. | | / ヽ ||
|_| ┃ ┃ ||
(/ ⊂⊃ ヽ) ……ほら見ろ
! \_/ !
,\ _____ /、
/. \/ ̄\/ .\
| | _┌l⊂⊃l | |
| | / ∋ |__| | |
| /`, | |
_ ヽ .ノ_
//| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \ |\\
// | / \ | \\
| | | / \ | | |
| | /| / \ \ | |
|_|/ |___,/ .\___||^\|_|
| / /_____________________\ \ | |
|/ |____________l二|^|二二|^|二l__________ | \|
l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | |. | | | | | | | |  ̄ ̄ ̄l
| ̄| ̄ ̄ ̄ ̄.| |────| |. | | | | | |.──────| | ̄ ̄| ̄|
19 :
世界@名無史さん:2006/09/24(日) 01:09:32 0
/7 /7/7
_ ⌒ /7 /ニ ニ7  ̄
__/ | ( ) | / /ニ _ ̄//7 / / /7
| 、 )ヽ/ ( \ ☆ || // /_//_/  ̄  ̄  ̄
| | ̄ | |/ / ___
| ̄ ̄l /⌒)  ̄ -――  ̄
/ ̄ ヽ、  ̄`、 ̄ ̄ ̄| ̄) / /^ヽ , -―――-、
/_ _ ヽ_|―――┴--´ (ヽ´⊂) ∨∨∨∨| | , - 、
____∠」/ | / ☆ / /| |\ / \ | >_(・) |_ | (⊃ _)
ξ⌒( // ̄ ̄/ `l / ☆ / / | | \ \ | ,`T` _ 6) \ \
 ̄∪  ̄ ̄ l´二,二 | \ 〃 〃 | | \. ( |王王土/ノ――´ ノ
|| >| < |―9) \ ( ) ./ || \ヽ二7| ̄7 /
l 二 二_/~ } \ \ _, | \ | o ̄ ~| ̄
` ―--― ´ \/^ \ ( ) | o |
し、 、_ゝ ゝ ノ | o |
アントニウス `´ オクタヴィアヌス
>>14 実際に理屈は正しかったんだから皮肉なもんで。
21 :
世界@名無史さん:2006/09/24(日) 11:07:31 0
徳川将軍
___ 「ひげなんか
. /´ ´⌒ヽ はやしちゃって、
/ / ) ノ) ノ) 丿
/ /ノ/⌒ヽ/ ⌒ヽ! 戦国遺風はやめなさい!!」
| / l | |、
V`ヽ「 ̄l ・l< ノ i 大名
l ` ー ´ 7 ´ ヽ , ─── 、
>ー、 , ───,┘ノ / \ っ
´Z_ヽ、 ( ___ ノ / / ヽ ヽ っ
ノー`──、‐ ´ l’\|─‐ U 、 ヽ
/\ _/\/ \ l ノ \ l
/ 、 ヽ ヽ/ ) ヾ ●´ ── ヽ |
l \ V  ̄二) ノ ── ヽ l
ヽ \ /\ __ノ .ノノ ( ── l /
. \ ヽ / // ` ー、── 、 | /
〉\ /! / ` ー,-、━━━━━━ヽ
ヽフ `ヽ
22 :
世界@名無史さん:2006/09/24(日) 13:23:56 0
山野なにやってんの。。
23 :
世界@名無史さん:2006/09/24(日) 16:55:28 0
ドラのAAまとめてあるサイト張ってよ。
山野さんドラえもん好きだったのかよww
___ _
/ ____ヽ /  ̄  ̄ \
| | /, −、, -、l /、 ヽ
| _| -| ・|< || |・ |―-、 |
, ―-、 (6 _ー っ-´、} q -´ 二 ヽ |
| -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノノ ノ_ ー | |
| ̄ ̄|/ (_ ∧ ̄ / 、 \ \. ̄` | /
ヽ ` ,.|  ̄ | | O===== |
`− ´ | | _| / |
| (t ) / / |
「チンカちゃん五七干校へ行ったきり便りがないね」
「農村建設に邁進してるんだよ。心配すんな」
__, - 、
. /, ─── 、)
// / ヽi
|_| ┃ ┃ |「早く服を着て宿舎へ帰りなさい」
( ⊂⊃ ヽ
>、 \__ノ ノ .nm━・~~~
/ \─── ´ヽ、 /)- |
/ \--/ |  ̄|_丿
| / | ||
! / ノ |
`iヽ__ノ━━━━ヽ、__ノ
ヽ、 |^ヽ、__ノ ______
 ̄ ̄ ̄` - ′ /語 / /録/|
,... -::─::- ....、 |≡≡|__|≡≡|彡|
/:::::::::::::::::::::::::::::::\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
/:::::::::::::;、::::::::::::/ヽ:::::::::,_::::::::::l
L;:::::::::/'' ヽ、::::/、 _ヽ、ハ `};へ!
` ┬' −、 ` −、 | r L...._
,..:lヽ | ・ | | ・ | ',ノ::::::::`ヽ、
,/:::::::`l `- r `- /´:::::::::::_;<ヾ
´'ー-\、 ` - , ィ´ ̄`ヾ´
27 :
世界@名無史さん:2006/09/27(水) 07:38:08 0
age
ゝ/______ヽ / \
i | / , −、, - 、l /、 ヽ
|.__.|─| ・|< | |・ |―- 、 |
, ―-、 (6 _ー っ- ´} q -´ 二 ヽ |
i -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノ ノ_ (_ ー | !
| ̄ ̄|/ (._ ∧ ̄ /、 \ \ ̄` | /
ヽ ` ,|  ̄ | | O===== |
`− ´ | |___| / |
| ( t ) / / |
⌒
「マケドニア遠征なんて軽いね」 「さすがはシーザー、期待してるぞ」
,-――-、 ___
{ , -_─_- / _ _ \
(6( /),(ヽ| / ,-(〃)bヾ)、ヽ
/ 人 ー- ソヽ _ i _/ 三 U |~三 l |_
/ / |  ̄_/|/ ヽ (__)―-、._|_つ,'_.)
| | \/_/-、 / / /`ー---─´ /
|-\ _|_ )_| / | / / ̄( t ) ̄'/
ヽ-| ̄| |_|_. / , -| | ヽ二二/⌒l
/ l─┴、|__) | (__>-―(_ ノ
/ └-―┘ / ヽ- ´
/
「賽は投げられた!」
29 :
世界@名無史さん:2006/09/27(水) 15:26:57 0
\ _
r-''ニl::::/,ニ二 ーー-- __
ブルータス、お前もか! !!.,/: :// o l !/ /o l.}: : : : : : :`:ヽ 、
/:,.-ーl { ゙-"ノノl l. ゙ ‐゙ノノ,,,_: : : : : : : : : :ヽ、
ゝ、,,ヽ /;;;;;;;;;;リ゙‐'ー=" _゛ =、: : : : : : : :ヽ、
/ _________`゙ `'-- ヾ_____--⌒ `-: : : : : : : :
...-''"│ ∧ .ヽ. ________ / ____ ---‐‐‐ーー \: : : : :
/ ! / .ヽ ゙,ゝ、 / ________rー''" ̄''ー、 `、: : :
.l./ V `'''ー-、__/__r-‐''"゛  ̄ ̄ \ ゙l: : :
l .,.. -、、 _ ‐''''''''-、 l !: :
| / .| .! `'、 | l: :
l | .l,,ノ | ! !: :
/ '゙‐'''''ヽ、 .,,,.. -''''''''^^'''-、/ l !: :
r―- ..__l___ `´ l / /: :
30 :
世界@名無史さん:2006/09/27(水) 21:26:18 0
、、、,. ,._ ポンペイウスくん…… ポンペイウスくん………
ィ`'′ ヽ
〃/ノノ八レレ、. | ポンペイウスくんに託すっ…!
ル三''′`三ヽ. |
[ ≧|ニ|≦_]~|^)ト、 虫のいい話なんだが……
. | ,-L__」 -、u |ト:| |''‐- ...__
_.. -┬|l王l王l王l`/ .| | | 我々の代わりに…
. ∧ |├‐┬─‐''′/ || この兵を使い……
/ l |.l-―|、___/-―┤
| ̄ ̄|.| | | ヽ. / | | 倒してやってくれ……
/.| | l. | | Y。 | |
\/~三三..l | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| カエサル……
/、 丁` /ヽ「| /.| | 共和政の敵…
. / へ、./ | l. / |_ | 今も若い衆に慕われて……暮らしてる…
/ |/ | |. └‐::┐r‐┘ .| みんなオレのせいなんだ……
. ! / |_|. └' |==
`ー' | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
元老院
31 :
世界@名無史さん:2006/09/27(水) 21:29:15 0
,.-――――――――――――-、 ダメだっ…… オレはダメなんだ……
/ \ わかったんだよ……
\ l オレには もう…… わかった…
>、 |
/―`\、 | 人間には二種類いる…と
/―――u \__ |
ヽ ヽ二二ニニニヽ`ー-、_____ | 土壇場で 臆して動けなくなってしまう人間と
n===〜=-、===============、 .| そこで奮い立つ者と……
| |〉 i] ) u | |⌒`i .|
| | └┐r' u | |⌒`| .| オレは…… そのダメな方……
./U u`ーし‐' U .l |(^) | | …ダメなんだ…
∠__ ) O ーU-、\. .| .|___ノ |
<_____ ヽ .Vヽ | どうしてもマイナスのイメージが拭えない…
└┴┴┴┴`i l / \ | 前へ進もうとしても……
┌┬┬┬rノ / \ |\ 自分の落ちる姿がちらついて……
匚 ̄ ̄ ̄ ̄u. / \/ 震えが止まらない………
| U u / / 本当に………
l_____/ / もう こうしてるだけでギリギリ……
/ 精一杯なんだ………
徽宗
32 :
世界@名無史さん:2006/09/27(水) 21:31:04 0
∩00 ∩ │ やられた……
⊂ニニ ⊃ ⊂ ニ )-- 、 | 買い占めだ……!
,. ---ゝ ) | レ'/⌒ヽヽ |
( (´ ̄ ̄ / / ノ.ノ ○ O│ オレたちがチューリップを
ヾニニ⊃ ,`'∪ ⊂ニ-‐' ` z. | 買い占めたように
_ _ / yWV∨∨VVv` │
> `´ < | i' -== u ==ゝ. | この国の誰かが……
. / M ミ |r 、| , = =、 ! | チューリップを買い占めた……!
l ,ィ卅ノ uゞト、.ゝ |!.6||v ー-゚ l l゚-‐' | ` ー──────────y─
| |「((_・)ニ(・_))! |ヽ」! u' L___」 v | ,' // イノ \ ヽ ゝ
|(6|! v L_.」 u リ | /l. ,.-─--‐-、 | / /`/ィ'__> u /∠ヽ! .!
/| ,イ )⊂ニ⊃( !\ | / l ー-─‐-‐' ! / /⌒y' ==== _ ,'== レ、 !
.-‐''7 |/ `ー-、ニ,.-イ ト.、 /l/ ヽ. = /ト7 l.{ヾ!,' `ー-°' ゙゙ 〈ー°.y/ i
/ | |. ⊥ -‐'1_|\ ` ー--‐ ' ノ / ヽ,リ u u r __ ヽ. ,'/ !
∩00 ∩ ,イ´ l__l \ /_,. '-‐''7! ト、 v ___ーY1 |
⊂ニニ ⊃ ⊂ ニ )-- 、 ヽ、,ゝ、 _,,.ゝ-‐'''"´ /.! !. \. └-----' / |\.|
,. ---ゝ ) | レ'/⌒ヽヽ ヽ/ヽ /, ! i | \. ー / |. \
. ( (´ ̄ ̄ / / ノ.ノ ○ ○ / l / 1|! l | \ ,イ !
ヾニニ⊃ `'∪ ⊂ニ-‐' / | / !| ‖ |\ \, ' | ‖|
オランダ人
33 :
世界@名無史さん:2006/09/27(水) 21:32:04 0
// , -─;┬:─‐- 、 )
. // / ヽ i r' \ ( ………
/ .,' , -─- 、 ヽ ) 親父っ……
/ / ヽ .ヽ (
|{: l l }| ) ………
E''ー-|{ { ,ィノl人トヽ、 トi }l-‐'''ヨ { それでも……
. E..三l| { l. (l'≧ ll ≦゙l) :| | n;|三..ヨ ) 人間かっ…!?
. |.! { |! ト∈ゞ'∋イ | :! 4!!: (
| | ' || |:::::`ー'´::::| |:::|. !:!: `フ'⌒`ー-‐
|. } { W::::::::::::::::::::W:::::} { |::
ヽ|. |/:::::::::::::::::::::::::\|. |ノ::://
. | |::::::::::::::::::::::::::::::::::l |//
! |::::::::::::::::::::::::::::::::::::!. //
| |:::::::::::::::::::::::::::::::::://!、 /
/, r- ヽ::::: ::::::::::::::::// 、、\ //
!L{」_厂ゝ): ::::::://:(.{⌒)_},},リ://
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
ヽ \ ヽ ̄
プロイセン王フリードリヒ2世
34 :
世界@名無史さん:2006/09/27(水) 21:34:48 0
____________
ヾミ || || || || || || || ,l,,l,,l 川〃彡|
V~~''-山┴''''""~ ヾニニ彡| 出す・・・・・・!
/ 二ー―''二 ヾニニ┤ 出すが・・・
<'-.,  ̄ ̄ _,,,..-‐、 〉ニニ| 今回 まだ その時と場所の
/"''-ニ,‐l l`__ニ-‐'''""` /ニ二| 指定まではしていない
| ===、! `=====、 l =lべ=|
. | `ー゚‐'/ `ー‐゚―' l.=lへ|~| そのことを
|`ー‐/ `ー―― H<,〉|=| どうか諸君らも
| / 、 l|__ノー| 思い出していただきたい
. | /`ー ~ ′ \ .|ヾ.ニ|ヽ
|l 下王l王l王l王lヲ| | ヾ_,| \ つまり・・・・
. | ≡ | `l \__ 我々がその気になれば
!、 _,,..-'′ /l | ~''' 金の支払いは
‐''" ̄| `iー-..,,,_,,,,,....-‐'''" / | | 10年後 20年後ということも
-―| |\ / | | 可能だろう・・・・・・・・・・ということ・・・・!
| | \ / | |
ワイマール共和国
35 :
世界@名無史さん:2006/09/27(水) 21:36:01 0
「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄7
| |  ̄ ̄ ̄――― ̄ ̄ ∨
| |  ̄ ̄――― ̄ ヽ
| | lllllll  ̄ ̄ llll ヽ
| | lll ll ヽ
| \ < ̄・> / ・ ̄>く
|i⌒i|\  ̄ ̄/ ヽ ̄ ̄/ |
||| || ‐ ヽ‐ |
||| ‖ / /( ヽ ヽ |
| \| / ~ ) ヽ|
| /| ( [ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄]) |
/| / |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ‖
/ |/ L ≡ 」|
― ̄| | ―_ ― | ̄
| |\  ̄ ―  ̄ | |
ヴェネツィア商人
勘違いするなっ・・・! ガキめらっ・・・!
金っ・・・・!
金はな・・・
宗教心より重いんだっ・・・!
36 :
世界@名無史さん:2006/09/27(水) 21:40:02 0
______
| ,.へ、__,.ヘ/
| / \ ∠ヽ
|i^|「::::::ノ=l:::::ィ / ̄ ̄ ̄ ̄
,. -‐- 、 |ヽ| r_ \l | 静粛に……!
_/ \ ____/| ∧. (二二7! < この男は今 イングランドで
∠ ハヾミニ.r-、\∠L:r‐-‐-、:::::::::|/ ヽ_‐__.」`ー- | マグナカルタを便器に捨て 流した
. /ィ ,L V∠ \l \\.)j j j j`二i\ /:|:::::::::::: | 最初に言ったはずだ
W、ゞi ,、~ __ 「 ̄∧ ヾ´´´ |. \ / |:::::::::::: | そういう行為は一切認めていないと・・・・・・!
,ゝし'/ ,ノ.| / i l. l \、.|:::::::::::: 繰り返す! マグナカルタの破棄は
l 、`ヾニンl\./\|l、_」 ヽ、 / ヾ:::::::::::: 無条件で別室行きだっ・・・・!
. | l | _l\ト、 | \r──‐┐ト/ / r‐┴-、:::
. |. | 7 l ヽ | /☆☆☆.| | ∨ {ニニヾヽ
↑ ↑
ヘンリー3世 イギリス貴族
カイジじゃねーかw
38 :
世界@名無史さん:2006/09/28(木) 20:01:47 0
ワロタw
ゝ/______ヽ / \
i | / , −、, - 、l /、 ヽ
|.__.|─| ・|< | |・ |―- 、 |
, ―-、 (6 _ー っ- ´} q -´ 二 ヽ |
i -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノ ノ_ (_ ー | !
| ̄ ̄|/ (._ ∧ ̄ /、 \ \ ̄` | /
ヽ ` ,|  ̄ | | O===== |
`− ´ | |___| / |
| ( t ) / / |
⌒
「調子に乗って独立したスコットランド潰してくる」 「さすがエドワード2世、父上も天から喜んでいるよ」
,-――-、 ___
{ , -_─_- / _ _ \
(6( /),(ヽ| / ,-(〃)bヾ)、ヽ
/ 人 ー- ソヽ _ i _/ 三 U |~三 l |_
/ / |  ̄_/|/ ヽ (__)―-、._|_つ,'_.)
| | \/_/-、 / / /`ー---─´ /
|-\ _|_ )_| / | / / ̄( t ) ̄'/
ヽ-| ̄| |_|_. / , -| | ヽ二二/⌒l
/ l─┴、|__) | (__>-―(_ ノ
/ └-―┘ / ヽ- ´
/
「湿地帯に布陣したら、ボコボコにされた」
ヴラド公
___ 「ターバンなんか
. /´ ´⌒ヽ まいちゃって、
/ / ) ノ) ノ) 丿
/ /ノ/⌒ヽ/ ⌒ヽ! 串刺しにするぞゴルァ!!」
| / l | |、
V`ヽ「 ̄l ・l< ノ i トルコ人
l ` ー ´ 7 ´ ヽ , ─── 、
>ー、 , ───,┘ノ / \ っ
´Z_ヽ、 ( ___ ノ / / ヽ ヽ っ
ノー`──、‐ ´ l’\|─‐ U 、 ヽ
/\ _/\/ \ l ノ \ l
/ 、 ヽ ヽ/ ) ヾ ●´ ── ヽ |
l \ V  ̄二) ノ ── ヽ l
ヽ \ /\ __ノ .ノノ ( ── l /
. \ ヽ / // ` ー、── 、 | /
〉\ /! / ` ー,-、━━━━━━ヽ
ヽフ `ヽ
41 :
世界@名無史さん:2006/10/01(日) 19:04:54 0
( ⌒ ⌒ )
( )
(、 , ,)
|| |‘
/ ̄ ̄ ̄ ̄\
l ∨∨∨∨∨ l
| \()/ |
(| ((・) (<) |) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ⊂⊃ | /
| .| ⌒ \.l/ ⌒ | | < まだブカレストを落とせないのか!
/ |. l + + + + ノ |\ \
/ \_____/ \ \___________
/ _ \
// ̄ ̄(_) |
|ししl_l ( | |
|(_⊂、__) | |
\____/ | |
43 :
世界@名無史さん:2006/10/05(木) 19:26:03 0
age
\
お そ .い ヽ
か の や | ノルウェー
し り ` ,. -──- 、
い .く / /⌒ i'⌒iヽ、
つ / ,.-'ゝ__,.・・_ノ-、ヽ 僕らは敗戦国なんだし、どうだろうスウェーデンと同君連合を結んでは…
は i ‐'''ナ''ー-- ● =''''''リ _,....:-‐‐‐-.、
l -‐i''''~ニ-‐,....!....、ー`ナ `r'=、-、、:::::::ヽr_
 ̄ \ヽー' !. t´ r''"´、_,::、::::} ノ` ,.i'・ ,!_`,!::::::::::::ヽ
ヾ、 ゝゝ、,,ニ=====ニ/r'⌒; rー`ー' ,! リ::::::::::::ノ
i`''''y--- (,iテ‐,'i~´,ゝ'´  ̄ ̄ヽ` :::::::::::ノ
.| !、,............, i }'´ _ 、ー_',,...`::::ィ'
●、_!,ヽ-r⌒i-、ノ-''‐、 ゝ`ーt---''ヽ'''''''|`ーt-'つ
( `ーイ ゙i 丿 ;'-,' ,ノー''''{`' !゙ヽノ ,ヽ,
`ー--' --'` ̄ `ー't,´`ヽ;;;、,,,,,,___,) ヽ'-゙'"
(`ー':;;;;;;;;;;;;;;;ノ
``''''''``'''''´
デンマーク
,-―――-、
V_V V_V スウェーデン
| 。 (。))
/ ⊂⊃
{ (_l__
_,_,_ \ )__ )
γ ___ ヽ/⌒
ミ / ,,, _,Τ| | |
| _| ミ ゚,l|.´+ | | | |
ι (6 #. ~^っ 、 }| _ |
ι >_ /二二7ノ / / |
/  ̄ ̄ ̄ ̄; つ
| ――――' ― ⊇
「というわけで、デンマークだけの力で、きみに勝たないといけないんだ。」
/7 /7/7
_ ⌒ /7 /ニ ニ7  ̄
__/ | ( ) | / /ニ _ ̄//7 / / /7
| 、 )ヽ/ ( \ ☆ || // /_//_/  ̄  ̄  ̄
| | ̄ | |/ / ___
| ̄ ̄l /⌒)  ̄ -――  ̄
/ ̄ ヽ、  ̄`、 ̄ ̄ ̄| ̄) / /^ヽ , -―――-、
/_ _ ヽ_|―――┴--´ (ヽ´⊂) ∨∨∨∨| | , - 、
____∠」/ | / ☆ / /| |\ / \ | >_(・) |_ | (⊃ _)
ξ⌒( // ̄ ̄/ `l / ☆ / / | | \ \ | ,`T` _ 6) \ \
 ̄∪  ̄ ̄ l´二,二 | \ 〃 〃 | | \. ( |王王土/ノ――´ ノ
|| >| < |―9) \ ( ) ./ || \ヽ二7| ̄7 /
l 二 二_/~ } \ \ _, | \ | o ̄ ~| ̄
` ―--― ´ \/^ \ ( ) | o |
し、 、_ゝ ゝ ノ | o | 「知るか!」
>-――― - 、 ___
>_____/  ̄\
|, ―、, ―、/(/o(ヽ)―-、 ヽ
|| @| + ||ニ(( | ( ( 二二ヽ |
|` -c −´|- ) )| ) )―― | |
( ー――,(__| ( ( _, | |
> 二 ´_ ヽ  ̄ ̄ / ノ
/ | { ̄ ̄ ̄ ̄ ̄二二)
/ | `− ´―――― |
/_./ | |――┐ | |
(っ ) | | ノ | |-O
「負けちゃったよ…」
\ _
r-''ニl::::/,ニ二 ーー-- __
ノルウェーはどうなる! !!.,/: :// o l !/ /o l.}: : : : : : :`:ヽ 、
/:,.-ーl { ゙-"ノノl l. ゙ ‐゙ノノ,,,_: : : : : : : : : :ヽ、
ゝ、,,ヽ /;;;;;;;;;;リ゙‐'ー=" _゛ =、: : : : : : : :ヽ、
/ _________`゙ `'-- ヾ_____--⌒ `-: : : : : : : :
...-''"│ ∧ .ヽ. ________ / ____ ---‐‐‐ーー \: : : : :
/ ! / .ヽ ゙,ゝ、 / ________rー''" ̄''ー、 `、: : :
.l./ V `'''ー-、__/__r-‐''"゛  ̄ ̄ \ ゙l: : :
l .,.. -、、 _ ‐''''''''-、 l !: :
| / .| .! `'、 | l: :
l | .l,,ノ | ! !: :
/ '゙‐'''''ヽ、 .,,,.. -''''''''^^'''-、/ l !: :
r―- ..__l___ `´ l / /: :
/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ――――――
| ノルウェー、きみが去ったら、国中ががらんとしちゃったよ。 ヽ
| でも……グリーンランドは大切にするから。 |
| だから………。 |
\_ 心配するなよ、ノルウェー。 ____/
 ̄ ―――――――――――――――― ̄ ̄
___
__ |\__ \
/  ̄ __\ \\ \
| /,二 ,二Τ \\ \
|_|__| /| ヽ| \| ̄ ̄ ̄||\
(6 `- っ- ´})  ̄| ̄ ̄||
/ \`――`ノ | ||
ノ /^ /⌒l ~)_) l ====l | ||\
| `、_^^ ノ | | [ ] | |__||
/__/⌒l | | |_||_||__|_ ||\
XXXXXXX| |― | | ̄ |_ / || || /l ||
XXXXXXXXXXXX` ― - | | | ) /__||_||_// ||\
XXXXXXXXXXXXXXXXXX|  ̄)  ̄ └―┬┬―┘ ||
XXXXXXXX` ― ´ _| |/7 ||\
カール14世によるノルウェー併合のことか?
___ _
/ ____ヽ /  ̄  ̄ \
| | /, −、, -、l /、 ヽ
| _| -| ・|< || |・ |―-、 |
, ―-、 (6 _ー っ-´、} q -´ 二 ヽ |
| -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノノ ノ_ ー | |
| ̄ ̄|/ (_ ∧ ̄ / 、 \ \. ̄` | /
ヽ ` ,.|  ̄ | | O===== |
`− ´ | | _| / |
| (t ) / / |
「シズカーシャちゃん同志ベリヤの車に乗ったきり便りがないね」
「ぼくらピオニールは党に忠誠を誓ってどんな時でも党を疑ってはならないんだ。心配すんな」
__, - 、
. /, ─── 、)
// / ヽi
|_| ┃ ┃ |「早く服を着てメトロで家に帰りなさい」
( ⊂⊃ ヽ
>、 \__ノ ノ .nm━・~~~
/ \─── ´ヽ、 /)- |
/ \--/ |  ̄|_丿
| / | ||
! / ノ |
`iヽ__ノ━━━━ヽ、__ノ
ヽ、 |^ヽ、__ノ ______
 ̄ ̄ ̄` - ′ /鎌 / /星/|
,... -::─::- ....、 |≡≡|__|≡≡|彡|
/:::::::::::::::::::::::::::::::\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
/:::::::::::::;、::::::::::::/ヽ:::::::::,_::::::::::l
L;:::::::::/'' ヽ、::::/、 _ヽ、ハ `};へ!
` ┬' −、 ` −、 | r L...._
,..:lヽ | ・ | | ・ | ',ノ::::::::`ヽ、
,/:::::::`l `- r `- /´:::::::::::_;<ヾ
´'ー-\、 ` - , ィ´ ̄`ヾ´
54 :
世界@名無史さん:2006/10/09(月) 08:42:19 0
軍事板のスレはネタ職人がすごいね。
ビスマルク辞任
↓ビスマルク ↓ヴィルヘルム2世
, -――- 、 ,-――― -、
/ ____ ヽ l,VVV\. |
| / , - 、, - 、Τ l・)) 6) |
| |.-| +|< | | ☆ ( ) __ ヽ__|
(6U` -´っ-´、l |/ 」/∧∧/ ) /
ι \(  ̄ ̄Τノ/~~~,7 `、ー――´ /
ι /  ̄ ̄ >| ノ 7 ̄ ̄ ̄
/ ∩/7η \ /\/ ⌒
「侵略戦争を先にやるぞ!」
「社会主義者弾圧が先だよ〜」
/7 /7/7
_ ⌒ /7 /ニ ニ7  ̄
__/ | ( ) | / /ニ _ ̄//7 / / /7
| 、 )ヽ/ ( \ ☆ || // /_//_/  ̄  ̄  ̄
| | ̄ | |/ / ___
| ̄ ̄l /⌒)  ̄ -――  ̄
/ ̄ ヽ、  ̄`、 ̄ ̄ ̄| ̄) / /^ヽ , -―――-、
/_ _ ヽ_|―――┴--´ (ヽ´⊂) ∨∨∨∨| | , - 、
____∠」/ | / ☆ / /| |\ / \ | >_(・) |_ | (⊃ _)
ξ⌒( // ̄ ̄/ `l / ☆ / / | | \ \ | ,`T` _ 6) \ \
 ̄∪  ̄ ̄ l´二,二 | \ 〃 〃 | | \. ( |王王土/ノ――´ ノ
|| >| < |―9) \ ( ) ./ || \ヽ二7| ̄7 /
l 二 二_/~ } \ \ _, | \ | o ̄ ~| ̄
` ―--― ´ \/^ \ ( ) | o |
し、 、_ゝ ゝ ノ | o | 「うるせー!お前なんか辞任だ!」
57 :
世界@名無史さん:2006/10/09(月) 22:36:34 0
スレイマニエ完成後
::::::::::::::::::::::::::::: ,.-ヽ
:::::::::::::::::::::: ____,;' ,;- i ←アヤソフィア へ、 /;へ\
:::::::::::::::::: ,;;'" i i ・i; // _l::|___l::|_ヽ:ヽ
::::::::::::::: ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i; / ̄ ̄ ̄ ̄\,, |l/−、 −、:::::::::::::::`::|
::::::::::: ,/'" '''',,,,''''--i / スレイマン_ヽ /::::::| ・|・ | 、::::::::::::::\
::::::::: ;/ .,,,,,,,,,,,,,,,,, ;i'⌒i; | | |、 /::/ `-●−′ \:::::::::::ヽ
::::::: i;" ___,,,,,,, `i". | ∩─| | ,|/ ── | ── ヽ:::::::::|
::::::: i; ,,;'""" `';,,, "`i; | ∪ `l |. ── | ── .|::::::::|
::::::: | ''''''i ,,,,,,,,,, `'--''''" ヽ __/ _.ノ | ── | ── |:::::_l__
::::::: |. i'" "; |――― 、". ヽ (__|____ /::::| 新 |
::::::: |; `-、.,;''" /  ̄ ̄ ̄ ̄^ヽ∞=、 \ /:::,/| 築|
:::::::: i; `'-----j | | | |っ:::::) l━━(t)━━━━┥ |
軍板はすごい
59 :
世界@名無史さん:2006/10/09(月) 23:20:23 0
/7 /7/7
_ ⌒ /7 /ニ ニ7  ̄
__/ | ( ) | / /ニ _ ̄//7 / / /7
| 、 )ヽ/ ( \ ☆ || // /_//_/  ̄  ̄  ̄
| | ̄ | |/ / ___
| ̄ ̄l /⌒)  ̄ -――  ̄
/ ̄ ヽ、  ̄`、 ̄ ̄ ̄| ̄) / /^ヽ , -―――-、
/_ _ ヽ_|―――┴--´ (ヽ´⊂) ∨∨∨∨| | , - 、
____∠」/ | / ☆ / /| |\ / \ | >_(・) |_ | (⊃ _)
ξ⌒( // ̄ ̄/ `l / ☆ / / | | \ \ | ,`T` _ 6) \ \
 ̄∪  ̄ ̄ l´二,二 | \ 〃 〃 | | \. ( |王王土/ノ――´ ノ
|| >| < |―9) \ ( ) ./ || \ヽ二7| ̄7 /
l 二 二_/~ } \ \ _, | \ | o ̄ ~| ̄
` ―--― ´ \/^ \ ( ) | o |
し、 、_ゝ ゝ ノ | o |
オスマン帝国
コソヴォのの戦い
60 :
1396年:2006/10/09(月) 23:21:24 0
/7 /7/7
_ ⌒ /7 /ニ ニ7  ̄
__/ | ( ) | / /ニ _ ̄//7 / / /7
| 、 )ヽ/ ( \ ☆ || // /_//_/  ̄  ̄  ̄
| | ̄ | |/ / ___
| ̄ ̄l /⌒)  ̄ -――  ̄
/ ̄ ヽ、  ̄`、 ̄ ̄ ̄| ̄) / /^ヽ , -―――-、
/_ _ ヽ_|―――┴--´ (ヽ´⊂) ∨∨∨∨| | , - 、
____∠」/ | / ☆ / /| |\ / \ | >_(・) |_ | (⊃ _)
ξ⌒( // ̄ ̄/ `l / ☆ / / | | \ \ | ,`T` _ 6) \ \
 ̄∪  ̄ ̄ l´二,二 | \ 〃 〃 | | \. ( |王王土/ノ――´ ノ
|| >| < |―9) \ ( ) ./ || \ヽ二7| ̄7 /
l 二 二_/~ } \ \ _, | \ | o ̄ ~| ̄
` ―--― ´ \/^ \ ( ) | o |
し、 、_ゝ ゝ ノ | o |
オスマン帝国
ニコポリスのの戦い
61 :
1402年:2006/10/09(月) 23:22:07 0
/7 /7/7
_ ⌒ /7 /ニ ニ7  ̄
__/ | ( ) | / /ニ _ ̄//7 / / /7
| 、 )ヽ/ ( \ ☆ || // /_//_/  ̄  ̄  ̄
| | ̄ | |/ / ___
| ̄ ̄l /⌒)  ̄ -――  ̄
/ ̄ ヽ、  ̄`、 ̄ ̄ ̄| ̄) / /^ヽ , -―――-、
/_ _ ヽ_|―――┴--´ (ヽ´⊂) ∨∨∨∨| | , - 、
____∠」/ | / ☆ / /| |\ / \ | >_(・) |_ | (⊃ _)
ξ⌒( // ̄ ̄/ `l / ☆ / / | | \ \ | ,`T` _ 6) \ \
 ̄∪  ̄ ̄ l´二,二 | \ 〃 〃 | | \. ( |王王土/ノ――´ ノ
|| >| < |―9) \ ( ) ./ || \ヽ二7| ̄7 /
l 二 二_/~ } \ \ _, | \ | o ̄ ~| ̄
` ―--― ´ \/^ \ ( ) | o |
し、 、_ゝ ゝ ノ | o |
ティムール
アンカラの戦い
\
お そ .い ヽ
か の や |
し り ` ,. -──- 、
い .く / /⌒ i'⌒iヽ、
つ / ,.-'ゝ__,.・・_ノ-、ヽ ファーティマ朝のカリフが跡継ぎもないまま死んだから、エジプトは宰相である僕の物だと思うんだ。
は i ‐'''ナ''ー-- ● =''''''リ _,....:-‐‐‐-.、
l -‐i''''~ニ-‐,....!....、ー`ナ `r'=、-、、:::::::ヽr_
 ̄ \ヽー' !. t´ r''"´、_,::、::::} ノ` ,.i'・ ,!_`,!::::::::::::ヽ
ヾ、 ゝゝ、,,ニ=====ニ/r'⌒; rー`ー' ,! リ::::::::::::ノ
i`''''y--- (,iテ‐,'i~´,ゝ'´  ̄ ̄ヽ` :::::::::::ノ
.| !、,............, i }'´ _ 、ー_',,...`::::ィ'
●、_!,ヽ-r⌒i-、ノ-''‐、 ゝ`ーt---''ヽ'''''''|`ーt-'つ
( `ーイ ゙i 丿 ;'-,' ,ノー''''{`' !゙ヽノ ,ヽ,
`ー--' --'` ̄ `ー't,´`ヽ;;;、,,,,,,___,) ヽ'-゙'"
(`ー':;;;;;;;;;;;;;;;ノ
``''''''``'''''´
サラーフッディーン
63 :
世界@名無史さん:2006/10/12(木) 17:56:59 0
age
64 :
世界@名無史さん:2006/10/15(日) 09:36:48 0
前漢武帝期の儒教国教化
::::::::::::::::::::::::::::: ,.-ヽ
:::::::::::::::::::::: ____,;' ,;- i ←道家 へ、 /;へ\
:::::::::::::::::: ,;;'" i i ・i; // _l::|___l::|_ヽ:ヽ
::::::::::::::: ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i; / ̄ ̄ ̄ ̄\,, |l/−、 −、:::::::::::::::`::|
::::::::::: ,/'" '''',,,,''''--i / 前漢武帝_ヽ /::::::| ・|・ | 、::::::::::::::\
::::::::: ;/ .,,,,,,,,,,,,,,,,, ;i'⌒i; | | |、 /::/ `-●−′ \:::::::::::ヽ
::::::: i;" ___,,,,,,, `i". | ∩─| | ,|/ ── | ── ヽ:::::::::|
::::::: i; ,,;'""" `';,,, "`i; | ∪ `l |. ── | ── .|::::::::|
::::::: | ''''''i ,,,,,,,,,, `'--''''" ヽ __/ _.ノ | ── | ── |:::::_l__
::::::: |. i'" "; |――― 、". ヽ (__|____ /::::| 儒 |
::::::: |; `-、.,;''" /  ̄ ̄ ̄ ̄^ヽ∞=、 \ /:::,/| 家|
:::::::: i; `'-----j | | | |っ:::::) l━━(t)━━━━┥ |
「今度うちに来るフランク人の王を
君のパフォーマンスでびっくりさせてやるんだ!」
ゝ/______ヽ / \
i | / , −、, - 、l /、 ヽ
|.__.|─| ・|< | |・ |―- 、 |
, ―-、 (6 _ー っ- ´} q -´ 二 ヽ |
i -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノ ノ_ (_ ー | !
| ̄ ̄|/ (._ ∧ ̄ /、 \ \ ̄` | /
ヽ ` ,|  ̄ | | O===== |
`− ´ | |___| / |
| ( t ) / / |
⌒ スィナーン
「ぼくやるよ!」
(⊂⊃)
,-――-、
{ , -_─_-
(6( /),(ヽ| 「塔の上から飛び降り
/ 人 ー- ソヽ _ させるなんてひどいや…」
/ / |  ̄_/|/ ヽ
| | \/_/-、 /
|-\ _|_ )_| /
ヽ-| ̄| |_|_. /
/ l─┴、|__)
/ └-―┘ /
/
, ─── 、
/ ヽ
/ _ ⌒ヽ
/ /__) l
(( | / ,_、フ ノ )__ノ
__ 〉−v / ,‐/  ̄ ,-、 lノ 「カリフに、スルタンになるっていったら
/ | ) ヽ (ノ /、 // 代わりの男を送ってやろうかって言われたの」
/ _ノヽ_ u 〈ノノ/
 ̄ __ /\ _ ゝ l
/´ \ ヽ ( _ / ノ l
/ ヽ 丿` ー、− ´ヽ,ノ
シャジャル
___
ゝ/ ___\ 「バカにしてる!」
/ | /−、| _____
/^ヽ| _|-─| ・| / 、ノ 、\ 「どれだけ優秀な人材がいるのか
! _/! ( ` − b / , #| ・|・ |#、ヽ みせてもらおうじゃないか!」
| | \/ ( ⌒ヽノ i / ` -●-′ ヽi_
| |_.. j__┬ ´ | | 三. | 三. |__)
| \/\/^\ ! | /\ | _) / /
` ──| | \ ヽヽ\  ̄ ̄ ̄ソ / /
| |\ ヽ ━━━━o━━ /
| | ( ̄) | / ヽ |
1258年
_________
| ________ |
| | | | , ─── 、
| | モンゴル軍 . | | / ) 、 \
| | バグダード占領│ | d-´ \ ヽ
| | | | 亅三 ヽ |
| | | | (___ | /
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | \ | /
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| o━━━━┥
|. | / |
|__________| ◯ |
( o )
68 :
世界@名無史さん:2006/10/16(月) 18:42:10 0
age
-──- 、
/_____ \
|/⌒ヽ ⌒ヽヽ | ヽ
| / | ヽ |─| l
/ ー ヘ ー ′ ´^V 「のび郎おじさんに
l \ / _丿 おこづかいもらっちゃった
. \ ` ー ´ / 何に使おうかな」
>ー── く
/ |/\/ \
l l | l
ヽ、| | ノ
____
/ − 、-、\
/ , −| ・|・ |-ヽ 「君はすぐに無駄遣いするんだから
| / ` -●-′ | ちゃんと考えなよ」
. | | 二 | 二 |
| | ─ | ─ / ○
ヽ ヽ / ̄ ̄ヽ/ /
/━━━━o━ヽ
____
/ - 、 - 、\
/ , -| ・|・ |- ヽ 「アテナイの政治家テミストクレスは
i / ` - ●-′ i. 市民に分配されようとしていた銀山の収益を
. | | 三 | 三 | 軍艦の建造費に当ててペルシア艦隊を打ち破ったんだ
! | \.___|__ノ / お金は時宜に適った使い方をしないといけない」
\ヽ \___/ / ◯
━━━━o━━ /
___
. ____ /____ ヽ
/ - 、-、\ | - 、 − 、ヽ| | 「そいつはいい考えだ
/ , -| ・| ・ |- ヽ | ^ |^ |-|__ / 僕もみならおう」
i / ` -●-′ | | ーo − ′ )
. | l 二 | 二. ! ヽ T  ̄ フ ノ
! |. \─ | ─ノ / (\∩ ` ─_──く
\ ヽ. \__|_// /) !\/ |/\/^\
/━━━━o━━ヽ ` -
::::::::::::::::::::::::::::: ,.-ヽ .┌─────┐
:::::::::::::::::::::: ____,;' ,;- i │ プ ラ モ 屋.│
:::::::::::::::::: ,;;'" i i ・i; └─────┘
::::::::::::::: ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i; / ̄ ̄ ̄ ̄\,,
::::::::::: ,/'" '''',,,,''''--i / __ヽ
::::::::: ;/ .,,,,,,,,,,,,,,,,, ;i'⌒i; | | |、
::::::: i;" ___,,,,,,, `i". | ∩─| | ‐|‐
::::::: i; ,,;'""" `';,,, "`i; | ∪ `l ―|―
::::::: | ''''''i ,,,,,,,,,, `'--''''" ヽ __/ _.ノ rrrf1 r ┐ __,..、r┐
::::::: |. i'" "; |――― 、". ト-----ニiフf ,,,,,,,, |FP |-+:ニ| F ̄| |-| Fニア
::::::: |; `-、.,;''" /  ̄ ̄ ̄ ̄^ヽ∞=、゚  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
:::::::: i; `'-----j | | | |っ:::::) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
71 :
世界@名無史さん:2006/10/19(木) 07:46:24 0
age
72 :
世界@名無史さん:2006/10/19(木) 18:19:40 0
73 :
世界@名無史さん:2006/10/30(月) 17:14:13 0
出張版 分かりやすい歴史「ドラえもん、のび太とフランス革命」
18世紀末 絶対王政下のフランスでは旧態依然の制度アンシャン
レジームに対する反発が高まっていた
/二二二ヽ
「そうだ!そうだ!」 |∧,,∧ | |
__ | ・ ・ |_| 「税金を貴族にも
/ /  ̄ ̄ \ ⊂二 __) かけろよ!」
⊂二>_ヽ__(_ ̄_ ヽ i / ̄ ̄└─┐ ノ|\l>
| ・) ・) | |) | |) | | ⊂二二>-┬// |∠lヽ
( ^ | 丶 _) | (・ )( ・ ) |_ ̄/▽▽^゙\
` -─ ヽ._⌒ ィ−' | ⊂⊃ _)| | |\ヽ
/ / || ̄||^ヽ ヽ、(「「「「).ノ | | |//
| | | || ⊂ ̄) ̄/ ̄ ̄ ヽ| | (_)′
1789年 慌てた国王ルイ16世は優秀な財務官僚であるネッケル
を財務長官に任命し、各身分からなる三部会を召集する
___
/ wwwwwヽ ←ルイ16世
l | ノ \ l 「貴族に税金を掛けるのは賛成だ。何とかしてくれ!」
/⌒ U ( ・ ∠ ヽ , ── 、
ヽ_ 、 (二) ヽ /____ ヽL
l l \__l_> | l ⌒ヽ\| ヽ
/ヽ ヽ、 / ノ |' |─l- 、 l ←ネッケル
/ \ヽ、  ̄ / c 、__ ノ l l 「いいけど、国王は
./  ̄  ̄ ̄ ̄ l`ヽ ,−、 ノ く / 大丈夫なの?」
l_|(_)、 ヽ `ー、─- ヽ/
/ | /ヽ ノ ` ー,───(
___/ l / /l/ \ / \
//ヽへへへへヘ/ヽ|、_ / /、| 、/ヽ
しかし、三部会は投票方式を巡って紛糾する。また、その中で国王
への不信感も熟成されていく
,−、 __
(─── 、 ヽ
____ / / \ | |
/ − 、-、\ | ┃ ┃ |__| ←ロベスピエール
/ , −| ・|・ |-ヽ / ⊂⊃ ) 「人数では第一、第二身分
| / ` -●-′ | |└┬─ ⌒ヽ ノ|ヽ、 より平民の第三身分の方が
. | | 二 | 二 | (\∩ ヽ、 `── ´ / ! \ 多いんだ。それなのに、一身分
| | ─ | ─ / /) )、/  ̄|_ ̄ _/ ヽ 一票なんて間違ってる」
ヽ ヽ / ̄ ̄ヽ/ `- 、 | \ ̄/
/━━━━o━ヽ |ノ ヽ
↑ラ・ファイエット
「僕は第二身分だけど、その意見に賛成」
三部会に見切りをつけた第三身分の議員は、独自に自分たちの
議会「国民議会」を結成する
/ ⌒ ゙ ⌒ \
/ ∠ \_ ヽ
i / -、 -\j ←ミラボー
| _/ | (| |(| | 「国王には歯向かいたくないが
|(t ゝ l _ 憲法が制定されるまで解散しない
└\ ヽ ̄/ ノ ∩// ぞ」
/\─_-、´ l (、 )
/ ^\ /^ヽ!^\/\/
| |==D=| /
上記の宣言がいわゆる「球戯場の誓い」である。一方、貴族に質素
倹約を迫ったネッケルは貴族から激しい反発を受ける
___
i vvvvv 、ヽ
____ | ・'' ・ |_| 「おのれ、ネッケルめ!」
/_____ヽ / ⊂⊃ 6)ヽ、
/ (__∋_∈_)ヽ | i | ヽ.
/ / ⊂⊃ ヽ | ,ヽ_ _/ | |
. | | |\___i_/| | | /  ̄ | | |  ̄ ̄ ̄
| \ヽ ∽ // / / |___ / |__|  ̄ ̄ ̄
|  ̄ ̄ ̄ | ( ̄,) |──┌^\ /─-|
|_______|  ̄ |____ヽ_丿_____|__
| | /⌒ヽ | `、─── ( )
 ̄| ̄| ̄| ̄| ̄ | |_,,,───,,,,___| |  ̄ ̄ ̄ ( )
⊂二⊃⊂二⊃ `−′ `−′
↑マリー・アントワネット
「ネッケルが私をイジメル〜!」
7月13日 国王は保守派に押され、ネッケルを解任する
,-―――-、
∨∨∨∨.| | 「とっとと
⌒ | +_(。) U | | やめてもらおう」
( = ( `T` 6)
こ ,- l ) ̄二ヽ_ノ-、
/  ̄|_|_ノ \
| | o | |
|__ | o |__|
(__ |__o___ (- )
| ∩ |  ̄
|__| |__|
⌒ (__| |__)
,−、 ( ) __
\_ ___ /⌒―、ヾ 「どうなっても
/ \/# / # Σ| 〉 ○| ミ へ、 知らないよ!」
 ̄ | |# / #.人_〉_'±ミ/ ┌―OO
14日 国民に人気のあったネッケルの解任に、ついに国民が立ち上がる
\ ,, ─── 、 /
/ ヽ /
─ / / )ノ )ノ )ノ
i / ノ- 、 -ヽ |  ̄
. !___.| |. /| |ヾ | | 「生きるか、死ぬかだわ!
i ヽ (ノ - 、 - ´ | こんな生活もういや!」
. /`-,、 /`─-─ ノ ノ
∠/⌒j. ヽ、ヽ__ //i⌒ヽ
|_ノ ,┴─┴、 |_ノ
| .|/ .\/ \j \j | ∫
∫| ! ノ | | ∫
∫ヽ__ /| |\_ /
彼らは武器弾薬を奪うため、バスチューユ牢獄を襲撃。ここにフランス革命が幕を開けた
この襲撃は成功し、国王は保守派の反発に板ばさみになり
つつも民衆の要求を呑んでしまう
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
/ ,∨∨∨∨∨
/ / / \ | 「わ、わかった!軍は退く!
| / (>) (・) | ネッケルも復職させるし、
(6 U ⊂⊃ | 参加した者は民兵として
| # ___l_,| 認める…」
| \__/ /
/| /\
8月 この動きにより、国民議会は勝利を確信。封建的な特権
の廃止し、基本的な人権を定めた「人間宣言」を制定する
_____
/ | ・| ・ | 、 \
// `-●-′ ヽ ヽ_ 「主権は国民にある!
| 三 | 三 `(___) 国民は法の下に平等!
| / ̄ ̄ ̄ ̄\/ / 国民は自由!」
ヽ\_(二二)_ / /
/━━(t)━ / /
/ (┌─┐) |
当初、国王はこれに反抗したが、10月に物価の高騰に不満を持つ女性たち
がベルサイユ宮殿に乱入するとこれを承認しチュイルリー宮殿に連行されてしまう
、ヘ__,へ── 、
∠(_)-´二二二\
/_,、_,、___ ヽ 「女をなめるな!封建制度
| -ヽ∧/-、 | | で一番虐げられてきたのは
| | ミ| |) | |. | 女だぞ!」
/−< − ′ j |
く| (_/⌒ヽ. ノ___ / ⊂⊃
ヽ、 \__丿 ノ | |
` ┬__─´/ ̄| ̄ ̄⌒ヽ
/|/\./ ┼─ヽ冖丿
/\ |. | | |
/ / |____| | |
( ) / \. | |
`^ /______ | |
/ / | | | |
_| | \ `ヽ__ ノ
( ) / ノ
このベルサイユ行進に身の危険を感じた国王一家は1970年6月に亡命を計画
____
/ ____ヽ
/ / ノ ,, \| 「私の実家、オーストリアに
| | (・ _ (・ |7 逃げて捲土重来をはかりま
ヽ_フ ミ ⊂⊃ミヽ しょう」
| ___i_ |
| ( ) ノ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\.
しかし、彼らは国境沿いの町ヴァレンヌで発見され、パリに連れ戻されて
しまう。これにより、王室への支持は急速に失われる
____
. / / VVヽ
| _| / (0 ↓市民軍 「つめが
|( ⊂⊃ _______ ___ 甘いぜ」
|/ /⌒─┘ | ___< /ヘ へ\ _
| ヽ⊇ | _| | 0| ̄ / (_)(丿 ヽ ((
/ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ |( ゙ - o__ ( ^(* ⌒ ) ))
| | | | |´ / ̄ ̄ ̄ ━┓ `i===i_´_ノノ
|ヽ/ヽ|__|/\| |二ヽ= (⊃二二||☆//(┌─ ′ノノ
| / ヽ | | |⌒|| \\ ||__//_|
|─-l_l_l_l^'─┴∩|_|_|_|_∩ ノ| | |
\ _______|_| \uu_|_|_| // | | |ヽ
1971年 立憲君主制を定めた1971年憲法が制定される
____
/ - 、 - 、\
/ , -| ・|・ |- ヽ 「まあ、王室は残して
i / ` - ●-′ i. _ _ 外国と上手くやろうよ」
. | | 三 | 三 | |憲法|
! | \.___|__ノ / | |
\ヽ \___/ / ◯─-┘
━━━━o━━ /
| / ヽ |
王政を廃止すれば、革命の波及を恐れるオーストリアなどの諸外国と戦争
になりかねないので比較的穏健な憲法となった。この頃はまだ、ラ・ファイエット
ら穏健的なフイヤン派が握っていた
しかし、王政廃止を主張するジロンド派が中心となり1792年オーストリア
に宣戦布告。貴族の士官は全く協力せず、結果的には各地で敗退を重ねる
___
/  ̄  ̄ \
/ ヽ
/ | 「戦争を支持せざるを得なかったが、
| , -===- 、i ここまでフランス軍が弱体とは…」
| / ヽ
ヽ / | |
|_| |_|
(.__.) |_)
│ -● |
| | |
⊂二二⊃⊂二⊃
ジロンド派は一時、劣勢となるが革命継続を願う国民は選挙でジロンド派を
支持。敵に情報を流していたことが決定的な不満につながり、ついに8月10日
王権が停止される(8月10日事件)
ウ //∨∨∨∨∨ヽ
|. | ∪∪ | 「そ、そんな馬鹿な!」
ウ |__| (@ (@ |、
(d へ ⊂⊃ 'ヘ
ウ | i⌒\ /__!_\/^| |
: | | WW//WW\\| | __
__i\ヽ-//一⌒ー-\\ ⌒ ) /
/ \ / / ̄ ̄ ̄ノ ̄ヽ\( ) /
/⌒ヽ //  ̄ ̄ ̄ | i ( ノ ┌┴┐
| ( ` ⌒ ) | | ` ′ /
|__| ( ) |_| ツ
| | ` ′ | |
この思い切った政策により、集結した市民による義勇軍は士気が高まる。
9月20日ヴァルミーから反撃に転じ、ついに敵軍を撤退させる
__, - 、
. /, ─── 、)
// / ヽi 「さぁ、これからが本当の
|_| ┃ ┃ | 革命だ!」
( ⊂⊃ ヽ
>、 \__ノ ノ .nm
/ \─── ´ヽ、 /)- |
/ \--/ |  ̄|_丿
| / | ||
この戦争に義勇軍として参加した下級層は影響力を増大。彼らは過激派
ジャコバン派を支持。リーダーのロベスピエールは権力を掌握し、1791年
憲法を廃止。続いて王政を廃止し、フランス第一共和制を樹立する
, ────-
//V:V:V:V:V:V
||::::::::::\:/:::::::::|| 「…お前らがそれを
||::::(×):'':(☆)::::|| 望むなら国のために
)::::::::::(二二)::::::::::( は仕方がない」
_ /::/ヽ/::::::\/ヽ::ヽ_
|:::::|//|\:/|\\|::::|
ヽ// ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\\:
//、\__(二 二)__//
`-─--─-- ′
ルイ16世自身は決して暗君ではなかったが、1793年哀れにも処刑される
しかし、ルイ16世の処刑は周辺諸国を刺激。イギリスを中心として前年度
より大規模な戦争となる(第一回対仏大同盟)
\ __┌i /
/ \ |_|ヽ/
__ / (( ))| |( )) __ 「百姓のくせに生意気な!蹴散らしてく
l⌒\ \ ̄ // ̄ヽ>、 / れる!」
\/⌒\ ヽ ̄ ゙==′\. /
ヽ ノヽノ i/
|⌒//  ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ | |. ._ _. _ ._ _
| | | /\. | | _/i_ヽ_ __/i_ヽ__ /i_ヽ_/i_ヽ__/i_ヽ_
__| | | / ̄ ̄\ | | . ── . ── . ── ── ──
ヽ ̄ノ | ̄ ̄ ̄ ̄| | | | = = | | = = | | = = | = = | = = |
ジロンド派は全く無力であり、6月2日に民衆の手によって追放される。戦争
による緊張の中、ロベスピエールらのジャコバン独裁が始まる
___, - 、
/ ___)
/ | ノ i 「反革命分子は公安委員会
. i __| (・| が摘発し、革命裁判所が
| ( ○ 裁く!逆らう奴はみな、
ヽ/ /⌒ヽ__つ ギロチンだからな!」
_| |二⊃ (^ヽ、
| \ ヽ──、 (⊃`ヽ)
/ \ ̄j ̄\/\へ ノ
| `7 \`>
ロベスピエールはダントンら反対派を次々に処刑。恐怖政治を敷く
___
/____ヽ /
|__| / ヽ|/ ←ダントン
(d > <| 「何が革命だ!ロベスピエールめ!」
j、 )⌒ )
/ \ A/
/ ⌒  ̄ ̄ |^|
| | |__ | | /\
/|\\_ |⌒)⌒)
|  ̄ /⌒i ̄  ̄ ヽ /
\_|__ |─-| ─| /
/|─ | | ̄ ̄)
| ̄ ̄)  ̄ ̄
この蛮行はかえって反発を招く。また、貴族から解放され土地を手に
入れた農民たちはこれ以上の革命戦争を望まなかった
___,,,,,__
〃/ / / \ ヽ 「もう、土地は手に入れたべ!
≪|__| ( ・ ∠ | 戦争で人を取られるのはかなわねぇ」
(d u ⊂⊃ |) _,,,,,___
__| : : : : : : ヽ.,,∠,,,--(__)-ヽ、
,,-\ヽ└<>-'丿=| // - 、-ヽi 「ロベスピエールはもう、用済みだ!」
/ \ ̄ ̄/ ̄.i.. |__| | ・|・ ||
|/(⌒ヽ/⌒)____|.. (d ` - o-´ !
゙|\, ̄ ./ ̄ .ノ ヽ、 3 ノ , つ
.|  ̄  ̄ | /゙\ ̄/ヽ /⊃)
そして、1794年7月27日ロベスピエールらはクーデターにより逮捕
され、翌日処刑された(テルミドールのクーデター)
/⌒ ──- 、
( ヽ
_| |
i |ヽ !l 「…私が一番、農民のこと
/!ノ´\ /ノ を考えていたのに、その
> \/ヽ/´ 農民が離反するとは」
ヽ、 , ┴──┴┐
/ \
/ ヽ
/ / i
| i |
ヽ、 | !
( ヽ___,−、___ノ
/⌒l───, 、──|
| く/\/ !
ヽ、 _______ ノ
その後、穏健的な総裁政府が政権を握るが、彼らは軍隊なしでは
存在しえず、やがてナポレオンの台頭によりフランス革命は終焉を
迎える。
歴史的な事実としては、革命の落とし子ナポレオンが結果的にフラ
ンス革命の精神をヨーロッパに拡充し、ひいては二世紀に渡り世界
を席巻するのだが、それはまた別の話
「ドラえもん、のび太とフランス革命」Fin
神現る
87 :
世界@名無史さん:2006/10/31(火) 19:00:30 0
軍板の人?
職人なんてあちこちで書いてるもんだ、どこそこのってのは意味ないと思われ
91 :
世界@名無史さん:2006/11/04(土) 07:49:28 0
今度は、ロシア社会民主労働党の結成〜ロシア革命〜大粛清でやっていただきたい。
1950年 アメリカ国務長官アチソンは、アメリカの防衛戦はフィリピン〜沖縄〜日本〜アリューシャンと発言
\
お そ .い ヽ
か の や |
し り ` ,. -──- 、
い .く / /⌒ i'⌒iヽ、
つ / ,.-'ゝ__,.・・_ノ-、ヽ 南朝鮮へ侵攻してもアメリカは反撃してこないと思うんだ。
は i ‐'''ナ''ー-- ● =''''''リ _,....:-‐‐‐-.、
l -‐i''''~ニ-‐,....!....、ー`ナ `r'=、-、、:::::::ヽr_
 ̄ \ヽー' !. t´ r''"´、_,::、::::} ノ` ,.i'・ ,!_`,!::::::::::::ヽ
ヾ、 ゝゝ、,,ニ=====ニ/r'⌒; rー`ー' ,! リ::::::::::::ノ
i`''''y--- (,iテ‐,'i~´,ゝ'´  ̄ ̄ヽ` :::::::::::ノ
.| !、,............, i }'´ _ 、ー_',,...`::::ィ'
●、_!,ヽ-r⌒i-、ノ-''‐、 ゝ`ーt---''ヽ'''''''|`ーt-'つ
( `ーイ ゙i 丿 ;'-,' ,ノー''''{`' !゙ヽノ ,ヽ,
`ー--' --'` ̄ `ー't,´`ヽ;;;、,,,,,,___,) ヽ'-゙'"
スターリン (`ー':;;;;;;;;;;;;;;;ノ
``''''''``'''''´
金日成
しかし、北朝鮮軍は38度線を越えて韓国へ侵攻。
\ _
r-''ニl::::/,ニ二 ーー-- __
何だってーー! !! .,/: :// o l !/ /o l.}: : : : : : :`:ヽ 、
昨日宴会なんか /:,.-ーl { ゙-"ノノl l. ゙ ‐゙ノノ,,,_: : : : : : : : : :ヽ、
してる場合じゃなかった ゝ、,,ヽ /;;;;;;;;;;リ゙‐'ー=" _゛ =、: : : : : : : :ヽ、
/ _________`゙ `'-- ヾ_____--⌒ `-: : : : : : : :
...-''"│ ∧ .ヽ. ________ / ____ ---‐‐‐ーー \: : : : :
/ ! / .ヽ ゙,ゝ、 / ________rー''" ̄''ー、 `、: : :
.l./ V `'''ー-、__/__r-‐''"゛  ̄ ̄ \ ゙l: : :
l .,.. -、、 _ ‐''''''''-、 l !: :
| / .| .! `'、 | l: :
l | .l,,ノ | ! !: :
/ '゙‐'''''ヽ、 .,,,.. -''''''''^^'''-、/ l !: :
r―- ..__l___ `´ l / /: :
蔡参謀総長
緒戦において重装備の北朝鮮軍は韓国軍を圧倒。さらには米派遣軍も各地で敗退。
─┬=====┬─┬─┬
ヽ// / / ┴ 、/_ / モスクワの守護神は偉大だなぁ
. ==||_|:|: ┃ ┃ |┴──o
____________( :|:_ ⊂⊃ ヽ┬┘ ̄
|ミ/// / ~~|ミ|丘百~((==___
.└┼-┴─┴───┴──┐~~'''''-ゝ-┤
((◎)~~~O~~~~~O~~(◎))三)──)三)
ゝ(◎)(◎)(◎)(◎) (◎)ノ三ノ──ノ三ノ キュラキュラ
T-34
ウ //∨∨∨∨∨ヽ
|. | ∪∪ | 「そ、そんな馬鹿な!」
ウ |__| (@ (@ |、
(d へ ⊂⊃ 'ヘ
ウ | i⌒\ /__!_\/^| |
: | | WW//WW\\| | __
__i\ヽ-//一⌒ー-\\ ⌒ ) /
/ \ / / ̄ ̄ ̄ノ ̄ヽ\( ) /
/⌒ヽ //  ̄ ̄ ̄ | i ( ノ ┌┴┐
| ( ` ⌒ ) | | ` ′ /
|__| ( ) |_| ツ
| | ` ′ | |
マッカーサー
あっという間に北朝鮮軍は釜山周辺をのぞく朝鮮半島全土を占領
ゝ/______ヽ / \
i | / , −、, - 、l /、 ヽ
|.__.|─| ・|< | |・ |―- 、 |
, ―-、 (6 _ー っ- ´} q -´ 二 ヽ |
i -⊂) \ ヽ_  ̄ ̄ノ ノ_ (_ ー | !
| ̄ ̄|/ (._ ∧ ̄ /、 \ \ ̄` | /
ヽ ` ,|  ̄ | | O===== |
`− ´ | |___| / |
| ( t ) / / |
⌒
「あとは釜山だけだよ、統一なんて軽いね」 「8月15日までには釜山を陥としたいよね」
しかし米軍は体制を立て直して反撃に臨む
( ⌒ ⌒ )
( )
(、 , ,)
|| |‘
/ ̄ ̄ ̄ ̄\
l ∨∨∨∨∨ l
| \()/ |
(| ((・) (<) |) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ⊂⊃ | / 韓国から撤退はしない!
| .| ⌒ \.l/ ⌒ | | < 韓国にダンケルクはない!
/ |. l + + + + ノ |\ \ 反撃開始だ!
/ \_____/ \ \___________
/ _ \
// ̄ ̄(_) |
|ししl_l ( | |
|(_⊂、__) | |
\____/ | |
第8軍司令ウォーカー
仁川上陸
/!/{ / ヾ--r
_ /  ̄ <_
_>`´ >>北朝鮮__<_
> r‐'" ̄ ̄ ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ 二
/ , | `ヽ/ ´`ヽ _ 三,:三ー二
 ̄/ | ノヽ--/ ̄ , ` ̄ ̄ ̄
/ /⌒ヽ,| ミ } ...| /! アメリカ
レ l d _}`ー‐し'ゝL _
| ヽ、_, _,:ヘr--‐‐'´} ;ー------
|/| \ ノ`ヾ:::-‐'ーr‐'"==-
ヽ/l/|` ー------r‐'"  ̄ ̄
|└-- 、__/`\-:、
__,ゝ,,_____/ \_」 \
そしてスレッジハンマー作戦発動
/7 /7/7
_ ⌒ /7 /ニ ニ7  ̄
__/ | ( ) | / /ニ _ ̄//7 / / /7
| 、 )ヽ/ ( \ ☆ || // /_//_/  ̄  ̄  ̄
| | ̄ | |/ / ___
| ̄ ̄l /⌒)  ̄ -――  ̄
/ ̄ ヽ、  ̄`、 ̄ ̄ ̄| ̄) / /^ヽ , -―――-、
/_ _ ヽ_|―――┴--´ (ヽ´⊂) ∨∨∨∨| | , - 、
____∠」/ | / ☆ / /| |\ / \ | >_(・) |_ | (⊃ _)
ξ⌒( // ̄ ̄/ `l / ☆ / / | | \ \ | ,`T` _ 6) \ \
 ̄∪  ̄ ̄ l´二,二 | \ 〃 〃 | | \. ( |王王土/ノ――´ ノ
|| >| < |―9) \ ( ) ./ || \ヽ二7| ̄7 /
l 二 二_/~ } \ \ _, | \ | o ̄ ~| ̄
` ―--― ´ \/^ \ ( ) | o |
し、 、_ゝ ゝ ノ | o | 「このまま一気に38度線突破だ!」
たちまち北朝鮮軍は追いつめられる
,-――-、 ___
{ , -_─_- / _ _ \
(6( /),(ヽ| / ,-(〃)bヾ)、ヽ
/ 人 ー- ソヽ _ i _/ 三 U |~三 l |_
/ / |  ̄_/|/ ヽ (__)―-、._|_つ,'_.)
| | \/_/-、 / / /`ー---─´ /
|-\ _|_ )_| / | / / ̄( t ) ̄'/
ヽ-| ̄| |_|_. / , -| | ヽ二二/⌒l
/ l─┴、|__) | (__>-―(_ ノ
/ └-―┘ / ヽ- ´
/
「あっという間に平壌陥落だよ!」 「だから調子に乗るなと言ったのに」
韓国軍、国連軍は鴨緑江に迫る!
「スターリ〜ン、米軍がもうすぐ北朝鮮全土を占領しちゃうよ」
, ──── 、 , ── 、 なんとか反撃する為にMiGを貸してよ」
/ /⌒ ⌒ヽ\/____ ヽ
/ , ┤/・|・ヽl、 |_ノ、 ─\ | ヽ
/ / ` ー ●´/ 、) l 、_ | l
l / 二二 | l _>(_)ノ、__ ノ '^Y
| l ── l__|ーイ、_^_( ( _ノ
ヽ l /^ヽ__| lヽ.`ー-)_) ∠ | )_
ヽ ヽ /⌒| | | ヽ、  ̄「/\/( `ヽへ ` 三
〉━━´ヽ__| | |━く /  ̄| \ _/ ̄
/ / l_| | `ヽl |ー──‐|
| l ┌ lノ_l‐┐l| |___ ノ
l ヽ. ヽ、__ ノノl | 「 ̄ |
O-ヽ. ` ー─ ´ / |─ ||__|
ゝ、_______ /ー─く __l || |
ヽ、____)──′ ( 7 ̄`ー´ヽ
 ̄` ー── ′
そのころ北京では 毛沢東
彭徳懐 ,−、__ /
____ \ ( ─── 、 ヽ /
ゝ/ ____ヽ // \ | i 「やあやあ、彭徳懐」
/ | / −、| | / ヽ |__|
| |─| (・| / ⊂⊃ )(ヽ/)、
ヽ (|| `− b /ヽ∩⊂───┐ ノ^\ / ))
ヽヘ/ ──┘ ヽ、 / ^\\ _ ノ ィ \
j二二ヽ ̄ (( / ` T_ / ヽ ────
/ l | / | | / |  ̄ ̄ ̄
| | | ! | / /
|__ l⌒⊃ `─ ヽ \__/ ─────
\_uuノ、 ,-v-、>━━━━━━ヽ^ヽ  ̄ ̄ ̄
ヽ ヽ ヽ | | | | ドタ ドタ
|─|─|_ (( ヽ__ 人 /\_ ノヽ__ノ _ - 、 ,⌒ヽ
(__( __ )  ̄ ̄ ( ) ( ) ( )
,−、 __
(────、ヽ
ゝ ─── 、 // \ | |
/ ______ヽ | / ヽ l_ | 「気が進まないのは分かるが、
| | / −、− 、| / ⊂⊃ ) 義勇軍を率いて朝鮮半島へ行ってくれ。な?
| _|─| .|. | !⊂___ ノ\ よしじゃあMiGの他に人民解放軍を20万つけてやるから。」
( `ー o ー | \ヽ__ノ / \
\ ___⊃ / `───/ ヽ ))
/^| ヽ_─┬、′ / \/ i
/ \/\/ \ / / !
/ /| |ヽ \⌒\/⌒\ ノ
「同志、私には無理だと何度も申し上げております・・・」
そしてついに抗美援朝義勇軍は派遣される
,-―――-、
V_V V_V
| 。 (。))
/ ⊂⊃
{ (_l__
_,_,_ \ )__ )
γ ___ ヽ/⌒
ミ / ,,, _,Τ| | |
| _| ミ ゚,l|.´+ | | | |
ι (6 #. ~^っ 、 }| _ |
ι >_ /二二7ノ / / |
/  ̄ ̄ ̄ ̄; つ
| ――――' ― ⊇
「人海戦術で、アメリカに勝たないといけないんだ。」
, ─ 、
(_(_(_, ヽ 「ちくしょう
, ─── 、 (⊃_ ノヽ 殺しても殺しても
┃ ┃┃ /WWW \ \ l l 雲霞のごとく湧いてきやがる!」
┣━ | | l \ll/ ヽ/^ヽノ |
┃ | | (| (。) ∠ ノ !
┃┃ | | / (二) / ⌒ヽ | | /
━╋┓ /| l _ /\ \| l l く
\\ ┃┃ |\/ |/| (__/ \ ヽ ノ // \
\\ _| _└ ヽー`ー`─ ´ /´
☆ \ (ヽ \ |  ̄ ̄ ̄ / ⌒ヽ
/⌒ヽ ∠ \\/ヽ l  ̄ ̄| 二|
/ /\ |/ヽ/\ ヽ_ノ ヽ、_ ヽ_,_ノ
l_/\/\ /\/  ̄ \  ̄ ̄ ̄
こうなりゃ満州を核攻撃だ〜♪
mm __‐⊂⊃‐__
| 川 | ⊂ l ⊃
| | | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
L__」 | | ∩_∩ | |
| | | | ⊂___⊃ | |
| | |L__―――――_」|
| L____/\_ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/\
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
| | ∩ | \
L____| ∈三 \_| |
| ∈三 | |
| \|____/
| |
しかし、中国本土の攻撃を主張したマッカーサーは解任
::::::::::::::::::::::::::::: ,.-ヽ
:::::::::::::::::::::: ____,;' ,;- i ←マッカーサー へ、 /;へ\
:::::::::::::::::: ,;;'" i i ・i; // _l::|___l::|_ヽ:ヽ
::::::::::::::: ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i; / ̄ ̄ ̄ ̄\,, |l/−、 −、:::::::::::::::`::|
::::::::::: ,/'" '''',,,,''''--i / トルーマン_ヽ /::::::| ・|・ | 、::::::::::::::\
::::::::: ;/ .,,,,,,,,,,,,,,,,, ;i'⌒i; | | |、 /::/ `-●−′ \:::::::::::ヽ
::::::: i;" ___,,,,,,, `i". | ∩─| | ,|/ ── | ── ヽ:::::::::|
::::::: i; ,,;'""" `';,,, "`i; | ∪ `l |. ── | ── .|::::::::|
::::::: | ''''''i ,,,,,,,,,, `'--''''" ヽ __/ _.ノ | ── | ── |:::::_l
::::::: |. i'" "; |――― 、". ヽ (__|____ /::::|
::::::: |; `-、.,;''" /  ̄ ̄ ̄ ̄^ヽ∞=、 \ /:::,/
:::::::: i; `'-----j | | | |っ:::::) l━━(t)━━━━┥ | リッジウェイ
中国と戦争するなんて・・・
やがて戦線は38度線を挟んで膠着状態に陥る
「いてて、やめろってば。ちっとも進軍できねぇぜ。」
っ
_ __ っ
/ ⊃vvv | っ
| C>。(:) 6)- 、 ))
/~「(二つ ノノ^゙)ヽ /  ̄ ̄ ̄ \
|.γ  ̄ ξ/\ノ | /・)―- 、 ヽ
ヽ| |/ / ./ q`´ 三三 \ |
/^^^ / _/ ノノ ( _ -――、 ヽ |
/ /| ̄ | ___ ) | /
, ―、 /  ̄ ヽ /__||___| ヽ_ 二二 /__/
(__  ̄| ̄ ̄ ヽ/⌒)/(__(__| /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
 ̄ ̄ ̄ ̄/ _ / ( )_ |○
( ̄| ) ) -O.| _
 ̄ ̄ / _ -――( )
「ま、負けるものか…」 (  ̄ )  ̄
 ̄
そしてソ連の停戦提案
とりあえず停戦しようよ
___, - 、
/_____) ソ連
. | | / ヽ ||
|_| ┃ ┃ || アメリカ まさか
(/ ⊂⊃ ヽ) /  ̄ ̄ ̄ \
ご冗談を ! \_/ ! ( ( (ヽ ヽ
北朝鮮 ,\ _____ /、 | −、ヽ\ !
ゝ/  ̄ ̄ ̄ \ /. \/ ̄\/ .\ |・ |─ |__ /
/ _____ヽ | | _┌l⊂⊃l | | ┌ - ′ ) /
| | / ─ 、−、! | | / ∋ |__| | | ヽ / ヽ <
|__|─ | /|ヽ | | /`, ──── 、 | | ` ─┐ h ̄
( ` ─ o−i ヽ / \ .ノ_ .j ̄ ̄ |
ヽ、 ┬─┬ノ / ̄ ./ ヽ- 、\ /  ̄ ヽ\
// /ヽ─| | ♯| / i 中国 | ..) ) \ i ./ |\\
| | / `i'lノ))┘/ , ─│ !-l⊂⊃l┐__ヽ__/\ / | | |
| | | ̄| / /| / ( (... .ヽ / |____|∈ __./ .| | |
|_|/ヽ、_/ ./ ` ─ /\ /ヽ  ̄ \-──| \|_|
| | |───/____i l=======l |_____ __\ |\ | |
|/ ヽ── |______\ l二|^|二二|^|二l 丿______ |_丿 \|
l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | |. | | | | | | | |  ̄ ̄ ̄ l
| ̄| ̄ ̄ ̄ ̄.| |────| |. | | | | | |.──────| | ̄ ̄ ̄| ̄|
勝つまでやりますよ
その後、ソ連首相スターリンが死去し、
ベリヤ
/ ̄ ̄ ̄ ヽ
スターリン /ヽ)―- 、 l
,―γ ___ヽー、 q`´ハ ミ ヽ }
| ̄ ̄| | |(/),(ヽ)| | ̄ ̄| <_))_, | /
| ヽ (6 ー ) ノ | ヽ ___/_ノ
-――  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄――- (t) ̄ ̄ ̄|
| ,―  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ― 、 | (/_ )/ / |
| | | | ( ) ○ |-o
| | | | `ー―― ´
| | | |
| | | |
ようやく停戦に合意、ここに朝鮮戦争は一応の決着をみた
/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ――――――
| スターリン、きみが死んだら中ソが対立を始めちゃったよ。ヽ
| だから……すぐには統一はできないと思う。 |
| だから………。 |
\_ しばらくは主体思想で地道にやるよ。___/
 ̄ ―――――――――――――――― ̄ ̄
金日成 ___
__ |\__ \
/  ̄ __\ \\ \
| /,二 ,二Τ \\ \
|_|__| /| ヽ| \| ̄ ̄ ̄||\
(6 `- っ- ´})  ̄| ̄ ̄||
/ \`――`ノ | ||
ノ /^ /⌒l ~)_) l ====l | ||\
| `、_^^ ノ | | [ ] | |__||
/__/⌒l | | |_||_||__|_ ||\
XXXXXXX| |― | | ̄ |_ / || || /l ||
XXXXXXXXXXXX` ― - | | | ) /__||_||_// ||\
XXXXXXXXXXXXXXXXXX|  ̄)  ̄ └―┬┬―┘ ||
XXXXXXXX` ― ´ _| |/7 ||\
長々と書きました。
半島ネタで申し訳ありません。
見事!
GJ
sugeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!
113 :
世界@名無史さん:2006/11/05(日) 21:17:47 0
今度はギリシア 「ドラえもん、のび太とエパミノンダスの斜線陣」
紀元前404年 帝国主義的なアテナイの政治により、長年続いた
ペロポネソス戦争はペルシャの支援もありスパルタの勝利に終わる
, ─ 、
(_(_(_, ヽ
, ─── 、 (⊃_ ノヽ
┃ ┃┃ /WWW \ \ l l ←スパルタ
┣━ | | l \ll/ ヽ/^ヽノ | 「俺たちの金で勝手
┃ | | (| (。) ∠ ノ ! に神殿を建てるな!」
┃┃ | | / (二) / ⌒ヽ | | /
━╋┓ /| l _ /\ \| l l く
\\ ┃┃ |\/ |/| (__/ \ ヽ ノ // \
\\ _| _└ ヽー`ー`─ ´ /´
☆ \ (ヽ \ |  ̄ ̄ ̄ / ⌒ヽ
/⌒ヽ ∠ \\/ヽ l  ̄ ̄| 二|
/ /\ |/ヽ/\ ヽ_ノ ヽ、_ ヽ_,_ノ
l_/\/\ /\/  ̄ \  ̄ ̄ ̄
↑アテナイ
しかし、そのスパルタも苛烈な支配を他のポリスに行う
××│| /__ ヽ
××│| / |⌒ヽ\| ヽ ←ペロピダス
──┘|/ |+ |─l- 、 | 「た、大変だ!エパミノンダス!」
 ̄ ̄ ̄| cーU # ノ / っ
| / ⊂_/ ⌒ヽ\ヘ/ っ
|/ ⊂j ゙ .へ
 ̄ ̄ ̄| (ヽ∩ヽ二二 // ヽ
| / 三 j ̄ ̄ ̄ ) l
___|/  ̄  ̄ ̄ ̄| | ───
| / ,−┼ー──|  ̄ ̄ ̄
| / /´ヽ/ヽ_|.___ノ、_,− 、 ⌒ ヽ
___|/ ! //ヽ/ \ | |__ l ── )
/. \ __ノ  ̄ ̄|ー !  ̄ ̄( ノ
/ `ー′
/ ::::::::::
____ /
/ / ⌒ヽ⌒ヽ\ / ←エパミノンダス
/ , -| (((|))) |-、ヽ _ 「な、なんだって!」
/ / ` ー ●ー′ ヽ , -──- 、
/ / 二 | 二 ⌒ヽ /___ \
| | /⌒\─ | ─ __.ノ | ⌒ヽ\| ヽ 「スパルタがテーバイを
| ! /  ̄ ̄ ̄ ̄ / / |+ |─| ヽ 占領して、自分たちの
. | | | (⌒ヽ⌒) / / _c 、_ ノつiヽ | 制度を押し付けるんだ!」
ヽ ヽ、______/ / )) (_U U_ ゙ | |) /
(( >━━━━O━━ く  ̄ ̄ ヽー´\ ヘ /
/ / ____ ヽ ヽ ⊂| # l
◯ | ヽ ノ | |◯ ヽ二二_ / ̄ ̄ヽ
| ` ー /⌒ヽ─′ヽ /^rヽ //  ̄ ̄`ヽ
ヽ、 | |___ ノ ( ( l ノ、 /⌒ヽ \
 ̄ ̄ ` ー ′ ヽ、/ \/ l l
紀元前379年 テーバイはエパミノンダスとペロピダスの指導の下
スパルタから独立する。しかし、
_____ , ──- 、
/ − 、−、 \ /____ ヽ
/ , -| /・|・\|- 、ヽ | ⌒\ | ヽ 「アテナイは
/ / U ` −●- ′ ヽi. |・ |.─|_ | 助けてくれない
| / 二 | 二 |. d 、__ノ U ヽ ! らしい…」
| | ─ |__ ─ ! (__ _ノ /
ヽ ヽ __) / (__ ヽ/
\ ヽ _) / ` ,-──l、
l━━6━━━━┥ /|/\/ \
| / \ | | | |
「漁夫の利を狙っているんだろう…」
アテナイの協力が得られないまま和平交渉は決裂。スパルタはテーバイ
攻略を決定する
/ ̄ ̄ ̄ ̄\
l ∨∨∨∨∨ l 「テーバイなんて小ポリスは
| \()/ | ひとひねりだ!」
(| ((・) (<) |)
| ⊂⊃ |
| .| ⌒ \.l/ ⌒ | |
/ |. l + + + + ノ |\
/ \_____/ \
/ _ \
// ̄ ̄(_) |
|ししl_l ( | |
|(_⊂、__) | |
\____/ | |
テーバイと同盟を結んでいたポリスは動揺するが、エパミノンダスには秘策
があった
____
____ / −、−、 \ 「とにかく、
ゝ/ ___ヽ / -| .|. |- 、 ヽ 僕の説明を聞いて」
/ | / −、! i `-●−′ \ ヽ
| |─| ・| | 二 | 二 i |
! (|| `− b (_─ | ─ | !
\ ヘ/ ノ ヽ ̄ ̄ ̄ ̄\ / /
j二二ヽ ̄ >━o━━━━━l
/ /^ヽ ( \ ヽ/ / | ))
| | | (( | | ̄ ̄ ◯イ |
| |_|_ |ヽ──´ ノ !-o
|──| ヽ ) ヽ  ̄ ̄´ /
ヽ、_ uui/) (二二(二二二)
それまでのギリシャの軍勢は装備の関係上、右翼に精鋭部隊を配置するのが
定石だった
□ ■ ←最強の部隊
□ ■
□ ■
□ ■
□ ■
□ ■
最強の部隊 → □ ■
しかし、エパミノンダスは左翼に最強の部隊を何段かに分けて配置し、
弱小の同盟ポリスの部隊はできるだけ遅く行軍させることにした
最強の部隊(テーバイ)→ □□□ ■ ←最強の部隊(スパルタ)
□ ■
□ ■
□ ■
□ ■
□ ■
こうすることにより同盟ポリスの敗走を防ぎ、逆に敵の精鋭を早めに
叩くことにより、敵を敗走に追い込もうと言うのだ。これが有名な「エパ
ミノンダスの斜線陣」である
____
/ - 、 - 、\
/ , -| ・|・ |- ヽ 「どんなに強い毒蛇でも、
i / ` - ●-′ i. 頭を潰されればもうどう
. | | 三 | 三 | しようもないだろ?」
! | \.___|__ノ /
\ヽ \___/ / ◯
━━━━o━━ /
| / ヽ |
怖気づく仲間にエパミノンダスはそう説明したと言う。まさに、コロンブスの
卵ばりの発想の転換であった
また、エパミノンダスにはもう一つの秘密兵器があった。騎兵隊と神聖隊である。
騎兵は敵の部隊を混乱させるために用いられていたが、スパルタでは単なる名誉
職になっていた。それに対し、エパミノンダスは徹底的に騎兵を訓練し、歩兵と連携
できるようにしておいた。また、この戦いで先陣をきることとされていたのが神聖隊である
_ -───- _
, '´ `ヽ
/ \ ウ
/ ヽ ホ
/ __, ィ_,-ァ__,, ,,、 , 、,,__ -ァ-=彡ヘ ヽ ッ
' 「 ´ {ハi′ } l !
| | | | い
| ! | | い
| │ 〈 ! 男
| |/ノ二__‐──ァ ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ ・
/⌒!| =彳o。ト ̄ヽ '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ ! ・
! ハ!| ー─ ' i ! `' '' " ||ヽ l | ・
| | /ヽ! | |ヽ i !
ヽ { | ! |ノ /
ヽ | _ ,、 ! , ′
\ ! '-゙ ‐ ゙ レ'
`! /
ヽ ゙  ̄  ̄ ` / |
|\ ー ─‐ , ′ !
| \ / |
_ -‐┤ ゙、 \ / ! l |`ーr─- _
_ -‐ '" / | ゙、 ヽ ____ '´ '│ ! | ゙''‐- 、,_
彼らは同性愛者による部隊であり、鉄の友情に支えられた最強の戦士たちだった。
また、夜は恋人とともに過ごす事ができるため後願の憂いもなく士気は高い
紀元前371年 ついに両軍がレウクトラの地で衝突する
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
/ ,∨∨∨∨∨
/ / / \ | 「俺たちは生まれたときから
| / ,(・) (・) | 戦士として育てられてきたんだ!
(6 ⊂⊃ | 負ける訳がない!」
| ___l_,|
| \__/ /
/| /\
しかし、初戦で騎兵隊が敗走し彼らが歩兵の陣に乱入したため混乱が
発生する
_____
/ | ・| ・ | 、 \
// `-●-′ ヽ ヽ_ 「今だ、神聖隊前へ!」
| 三 | 三 `(___)
| / ̄ ̄ ̄ ̄\/ /
ヽ\_(二二)_ / /
/━━(t)━ / /
/ (┌─┐) |
この隙を逃さず、エパミノンダスは神聖隊に前進を命令
勇猛果敢な神聖隊の攻撃により、スパルタはさらなる混乱に陥る。
その後、陣形を建て直し必死の反撃に移るが…
_ __ っ
/ ⊃vvv | っ
| C>。(:) 6)- 、 )) 「ち、畜生!
/~「(二つ ノノ^゙)ヽ なんて数だ!」
|.γ  ̄ ξ/\ノ |
ヽ| |/ / ./
/^^^ / _/ ノノ
/ /| ̄ |
, ―、 /  ̄ ヽ /__||___|
(__  ̄| ̄ ̄ ヽ/⌒)/(__(__|
 ̄ ̄ ̄ ̄/ _ /
( ̄| )
何列もの歩兵縦列による突撃により、主力部隊は壊滅。他の部隊も
エパノミンダスの読み通り、敗走する
, -──- 、 _____
/_____ \=@ //⌒ヽ ⌒ヽ `\
|/⌒ヽ ⌒ヽヽ | ヽ / | ^ |^ |- 、 ヽ 「僕らは六千
| / | ヽ |─| l // `ー ●ーー′ \ ヽ の兵で…」
/ ー ヘ ー ′ ´^V / ─ | ─ ヽ i
l \ / _丿 i 二 | 二 | |
. \ ` ー ´ / .l \ | / l !
>ー── く ヽ \ | / / /
/ |/\/ \ ヽ  ̄ ̄ ̄ / /
l l | l >━━6━━━━━く
ヽ、| | ノ / く / ヽ
|ー───j l (⌒(⌒) / |
「一万のスパルタに大勝利」
レウクトラの戦いはテーバイの大勝利に終わった。しかし、エパミノンダス
はその後、多数の政治家たちの嫉妬を買い失脚する。アテナイ・スパルタ
の同盟により再び復活するが、紀元前362年マンティネイアの戦いを勝利に
導きつつも戦死する
>-――― - 、 ___
>_____/  ̄\
|, ―、, ―、/(/o(ヽ)―-、 ヽ 「僕がいなくなったら
|| @| + ||ニ(( | ( ( 二二ヽ | テーバイはどうなるんだ…」
|` -c −´|- ) )| ) )―― | |
( ー――,(__| ( ( _, | |
> 二 ´_ ヽ  ̄ ̄ / ノ
/ | { ̄ ̄ ̄ ̄ ̄二二)
/ | `− ´―――― |
/_./ | |――┐ | |
(っ ) | | ノ | |-O
もはや、テーバイもスパルタもアテナイも戦乱に疲れきり、ポリスを主導する
力はなかった。エパミノンダスの戦術、特に騎兵と歩兵の連携から薫陶を受けた
のはギリシャ人から見た野蛮人「マケドニア」だった。かくて、フィリプス2世ついで
アレクサンドロス大王の時代がやって来る
エパミノンダスが望んだ祖国デーバイの覇権はならなかったが、彼の名は「エパノ
ミンダスの斜線陣」とともに歴史にその名を刻んでいる
「ドラえもん、のび太とエパノミンダスの斜線陣」Fin
乙です。
獣尽きて猟狗煮られるというやつですな。
戦いが終わると指導者が駆逐される事が多々ありますね。
テミストクレスなんかその典型。
125 :
◆6DD7OR2P7I :2006/11/08(水) 21:57:19 0
保守です。
それにしても>>114-
>>122おもろいですねえ・・・
面白い。騎兵の運用は系統的に
エパミノンダス→アレキサンドロス→ハンニバル
よって貴方は直ぐにハンニバルのカンネーの会戦を書くべきだ。
『ドラえもん のび太とアレクサンドロス大王』
のが先ではないのん?
「ドラえもん のび太と文天祥」リクエスト。
舞台は南宋末期の元軍との戦いと捕虜になった後の獄中生活。
今度はカルタゴ「ドラえもん、のび太とハンニバル伝説」(上巻)
紀元前814年にフェニキア人により建てられたカルタゴは地中海貿易
により栄えたが、紀元前264年に行われたローマとの第一次ポエニ戦争
に敗れ、シチリアを失い地中海の制海権を喪失した
____
/ -w- 、\
/ , -| ・|・ |-ヽ ←ハンニバル
i / ` -●-′ | 「おのれ、ローマめ!いまに
| | .三 | 三. ! 目に物を見せてやる!」
ヽ ヽ (  ̄ ̄ ̄) ノ
○、_>━━o━━━ ヽ
ヽ_| / ___ ヽ ○__)
| i ヽ ノ ノ |
ヒスパニア(スペイン)征服の立役者であるハミルカル・バルカの息子、
ハンニバルは幼少の頃よりローマに対する憎悪を植えつけられており、
後継者となるとすぐさまローマ対策に乗り出した
紀元前219年 ハンニバルはエプロ川以南の都市、サグントゥムを攻撃する
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ |
⌒ / | ノ
( ) i | ノ ノ
(ヽ^i _ ) i ! ⌒
(\ ´/ | ______ ! ( )
\ \ | ヽ______ | / ( )
⊂__ ヽ | // - 、 - 、ヽ| | / ノ / /)
\ / | .i | (・|・) | |__|  ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ /)
\ | /#゙− ゙−# 6) | く
⌒ ⌒ \l i ( ̄ ̄) !_____|__ --─ ̄\)
( ) ⌒` ! ■ |
ノ( ) ヽ、 ノ 「た、助けてくれ!ローマ!」
(_人_)─ ´
カルタゴとローマとの誓約により、エブロ川以南はカルタゴの勢力圏とされてい
たが、サグントゥムはローマの同盟都市でありこの攻撃はローマを激怒させる
( ⌒⌒ )
| | |
___, - 、
/ ___)
/ | ノ i ←プブリウス・コルネリウス・スキピオ
. i __| (・| 「カルタゴごとき、ひとひねりにしてくれる!」
| ( ○
ヽ/ /⌒ヽ__つ
_| |二⊃ (^ヽ、
| \ ヽ──、 (⊃`ヽ)
/ \ ̄j ̄\/\へ ノ
| `7 \`>
サグントゥムが陥落したことにより交渉も決裂し、ローマはカルタゴに宣戦布告。
ここに第二次ポエニ戦争が勃発した
ローマを屈服させるには、直接ローマを叩くほかない。しかし、地中海の制海権は
ローマにあり、地中海からイタリア半島を叩くことはできない
____
/ −、− 、\
/ , -| '|' |- ヽ 「心配だが、アルプス山脈
/ / `−●-′ i. を超えるしかないかな…」
| / 二 | 二. |
| | ─ | ─ !
ヽヽ / ̄ ̄\ /
l━━━━6━━
| \/ ___ヽ |
! 、 ヽ ノノ j
o-| ヽ◯⌒ヽ ○ヽ
ヽ、__| |__ ノ...
`−´
峻険なアルプス山脈は当時ローマにとって天然の要害であり、大部隊の山越えは
不可能とされていたが、ハンニバルはそこに目をつけた
=@
── /  ̄ ̄ ヽ ─
/ __ |、 ゙ 「暖かい祖国へ
(|/  ̄ ヽ、 = 帰りたい…」
/ i/ ̄ ̄ ̄\\
三\/ | > /⌒∋
(/U ヽ/⌒`|ヽ/ \) ̄
i/ ̄ヽ \ | ̄/i⌒
 ̄ ̄ | ̄ ̄| ` ┴┤|─ |
─── ヽ__丿 ! | 丿
案の定、大量の凍死者や落伍者を出し、またケルト人の襲撃を受け、4万の兵力は
2万6千にまで激減した
しかし、ハンニバルがアルプス山脈を越えてイタリア半島に到達したことは
ローマに衝撃をもって迎えられる。元老院は急遽、執政官であるスキピオ
に2個軍団を与え迎撃を命じた
___, - 、
. /, -───、)
// / ヽ i
|_| / ヽ | 「さぁ、わしの出番だ!」
( ⊂⊃ ヽ
\ \_/ ノ
/ \──− <
/ \─-/ ヽ
| \/ | |
!_ ノ !
ヽ丿━━━━ ヽ/
( |^ヽ __)
 ̄ ̄ ̄` -′
一方、ハンニバルは兵力不足を補うために、ガリア人の傭兵を募集するが…
___,,,,,__
〃/ / / \ ヽ 「ハンニバル?誰だそりゃ?」
≪|__| ( ・ ∠ |
(d u ⊂⊃ |) _,,,,,___
__| : : : : : : ヽ.,,∠,,,--(__)-ヽ、
,,-\ヽ└<>-'丿=| // - 、-ヽi 「おら達は自分より強い奴に
/ \ ̄ ̄/ ̄.i.. |__| | ・|・ || しか従わねぇべ!」
|/(⌒ヽ/⌒)____|.. (d ` - o-´ !
゙|\, ̄ ./ ̄ .ノ ヽ、 3 ノ , つ
.|  ̄  ̄ | /゙\ ̄/ヽ /⊃)
まだ無名だったハンニバルについて来る者は少なく、ハンニバルは戦果を焦った
そのため、敵を求めてハンニバルは南下し偶発的に両者は衝突する。
これをティキヌスの戦いと言う。結果は当時、精強を誇ったベルベル人
のヌミディア騎兵を擁するハンニバルの圧勝だった
, ─ 、
(_(_(_, ヽ
, ─── 、 (⊃_ ノヽ
┃ ┃┃ /WWW \ \ l l ←ヌミディア騎兵
┣━ | | l \ll/ ヽ/^ヽノ | 「誰が野蛮人だって!」
┃ | | (| (。) ∠ ノ !
┃┃ | | / (二) / ⌒ヽ | | /
━╋┓ /| l _ /\ \| l l く
\\ ┃┃ |\/ |/| (__/ \ ヽ ノ // \
\\ _| _└ ヽー`ー`─ ´ /´
☆ \ (ヽ \ |  ̄ ̄ ̄ / ⌒ヽ
/⌒ヽ ∠ \\/ヽ l  ̄ ̄| 二|
/ /\ |/ヽ/\ ヽ_ノ ヽ、_ ヽ_,_ノ
l_/\/\ /\/  ̄ \  ̄ ̄ ̄
この戦いにより、スキピオは負傷する。また、ハンニバル軍の実力を示す
ことにも成功し、ガリア人部隊が合流。ハンニバル軍は4万まで回復したが
今だ十分とは言えず、諸部族の協力を得るためさらに戦果を拡大する必要
があった
さらに支持を得るために敵を求め南下したハンニバルは ピアチェンツァ近郊のトレビア川
まで軍を進め、もう一人の執政官ティトゥス・センプロニウス・ロングスの軍勢と対峙した
_____ /∠
| <
| ┌-/⌒ヽ/⌒ヽ── ← ティトゥス・センプロニウス・ロングス
|__| | (・|∠ ノ 「スキピオは馬鹿だな!あんな連中に
( /\` − o−´ > 負けるなんて。今度は万全の体勢で
| |  ̄ ̄| ̄ ̄ 臨むぞ!」
| |二二>_|_ /)
`┬_── ´___/ 二⊃
<⌒\/\|  ̄ | (__ノ
| | | ̄ ̄ ̄  ̄
兵力は双方4万であり騎兵の比率が多い分、ハンニバルが優勢だが予備兵力はないので
まともに攻めるのは無謀である。そこで
/⌒ヽ / ⌒ ヽ
/ , ─`ー'─− 、i
l/ , ────\
/ / ⌒ ⌒ ヽ ←マゴ
/ / 、=@ 、=@ヽ 「私に伏兵になれって
l / /⌒ヽ ⌒ヽ ! ことか…」
l | | (| |) | |
ヽ l `ー/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄7
ヽ ヽ / /
〉━━/⌒ヽ /^ヽ
/ _ヽ__ノ ヽ_ノ
_ l 「 |______l
r'o7┤ ヽ、__ノ/
` ヽ____┌__ |
(____)__ )
ハンニバルは戦闘の前夜、弟のマゴに2千の兵力を与え川沿いの林の中に潜ませた
12月18日の早朝、ハンニバル軍は騎兵によりローマ軍を奇襲するが、彼らはあっさり
と撤退してしまう
____________
/ <
| <
| / ̄√ ̄ ̄Τ ̄ ̄
| / /⌒\| 「ほら見ろ!圧倒的じゃないかわが軍は。
| |⌒\/ | ヽ|| このまま一気に川を渡って殲滅せよ!」
| | ∂ \_」|
| \ 論_
| / ____/
\/ \____
| ____/
|
しかし、真冬のトレビア川は冷たく、兵も準備不足のため陣形を整えられないまま疲弊して
しまう。これが最後まで尾を引くことになる
川
| ▼ □ ローマ軍重装歩兵
| △ ) ( ▲ △ ローマ軍騎兵
| □ ) ( ■ ) ローマ軍軽装歩兵
| □ ) ( ■ ■←ハンニバル本陣
| □ ) ( ■ ■ ハンニバル軍主力歩兵
| △ ) ( ▲ ▲ ハンニバル軍騎兵
| ( ハンニバル軍軽装歩兵
▼ マゴの伏兵部隊
攻撃態勢を整えたローマ軍は前進、交戦を開始した。偽装撤退に引っかかり
不利な体勢からの戦いとはいえ、ローマ歩兵は善戦する。しかし、
/
\ |∨∨ ノ , ──‐ 、
/ /、 ) ) /wwwv ヽ ヽ 「死ねよ!」
─ / /l⌒ヽ∧ | ・ ・ |__ |
/ /l ゚\゚o' ノ /(二) _)
\ \\_ノ /( | ノ、
`( ♯(_/─ヽ /ノヽ ))
`^(`ー^ l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ
/ (( /ヽ_ ノ______ l
| | | l |. |
ここでも、ヌミディア騎兵はローマ軍の騎兵を圧倒。そのままローマ歩兵の側面を
圧迫する。さらに、
\\\ /⌒\ , ─ 、
/___ヽ / ヽ\\\
/  ̄  ̄ ヽ. i
\\ /  ̄ ̄ ̄ ̄ \ \ | 「今だ!お兄ちゃんに後れを
/ へ /ヽ ヽ ヽノ 取る訳にはいかない!」
/ /^ヽ /^ヽ ヽ ヽ \\\
|. | 0 | | 0 | | i
\\| `− 6 `−′ |. |
! ! !
ヽ /  ̄ ̄ ̄ \ / /
\ \_ (⌒ヽ丿 / /
━━━6━━━━━ヽ、
/| / ___ \ /⌒ヽ
(⌒ | | ヽ ノ i ` ┬′
あらかじめ、隠しておいたマゴの伏兵がローマ軍の退路を塞ぎ、包囲が完成した
ロングスは比較的脆弱な中央のガリア人部隊を攻撃し、これを突破。退路を
確保して部隊の半数を脱出させるが…
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ─── _____
/ /
/ ___ >
/ / /  ̄─____ \
/⌒ヽ/ / |// l ̄ ̄ ̄
| l _ /_ ノ 「死傷者、捕虜2万人…。もはや、
ヽ_ l ─/─ / イタリア北部を防衛するのは
| =` ー Oー く_ 不可能だ…」
ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /
/ ヽ、 ______ /
/ \/\/ヽ
| | l |
トレビアの戦いによる敗戦により、スキピオとロングスの両執政官はイタリア北部
の放棄を決定。しかし、ローマにはまだ、この後さらなる試練が待ち受けている
のである
「ドラえもん、のび太とハンニバル伝説」(上巻)Fin 下巻に続く
GJ期待してます
>>130-138 ドラえもん=ハンニバル
ドラミ=マゴ
配役が上手い、兄弟って設定も上手く当てはまっている。
がんばれ。
すると、残りの配役から考えて・・・スキピオは、あの人物になるのか。上手いなあ。
スキピオはパパっしょ
>>143 パパのスキピオじゃなく、一般に大スキピオ、アフリカヌスと称される人のことだよ。
日本史板のこのスレも使ってやって下さい。
今回は長くなります「ドラえもん、のび太とハンニバル伝説」(中巻)
カルタゴ軍は先の戦いにより、ローマと敵対していたガリア人の心を掴むこと
に成功。兵力は5万人に達し、アルプス越えを始めた時を上回った
____
/ - 、 - 、\
/ , -| ・|・ |-、ヽ
/ / ` -●-′ ヽ 「まだ、油断はできない。
| | 三. | 三. | 敵を倒さなきゃ」
! | , -─┴─┘ !
◯\ ヽ ( ____/ /
\ ━━━o━━━、
\| / \ ヽ
ハンニバルはさらなる敵を求めて南下する
一方のローマは紀元前217年、執政官にガイウス・フラミニウス、グナエウス・セルウィリウス
の両名を選出。四個軍団5万名を動員する
___
____ / \
/_____ヽ ⊂二二>─ ┬i
|__| ヽ / | | | /| |ヽ | |_| ←グナエウス・セルウィリウス
(d (・ (・ l、 | 。 6) 「いいだろ。ただし、捕捉した場合
! )⌒ i ∩__ ヽ ノ ノ は直ちに合流だ」
/\ ノ(フ ノ ( つ ) ` ┬ イ
/ ヽ ` ─── ´ ヽ_| ̄ ̄| /^▽▽ ^ヽ
| | | ノ | | | |
↑ガイウス・フラミニウス
「敵の南下進路が分からない…分散配置しよう!」
軍団を2万5千ずつに分け、セルウィリウスはリミニへ、フラミニウスはアレッツォへ向かった。
─── ____ ────
── / \,,/ \────
_ / / −| ・|・ | ヽ __ 「な〜に!各個撃破してやれば、
─ | / `−●-´ヽ| ── どうと言うことはない!」
. | | ___ 三 | 三 |
_ i | \| ̄| ̄| ̄|/ / __
─ ヽ | `─-─′ //○ ─
─ /━━━( t)━━i /___
○ / ヽ ノ/────
しかし、ハンニバルはこのローマの動きを見逃さなかった
カルタゴ軍はアペニン山脈を越えてフィレンツェに到着。ペルージャへ向けて南下する。
ローマ軍はこの進路を軽視しており、完全に裏を掻かれた
/´ ̄ ̄`\
/-<二二>ヽ 「急いで合流しなければ!」
|_|/ > <ヽ|_|
(| o |) , ──‐ 、
| U l /_____ヽ
ヽ = ノ l_| / ヽ |_l
>── く (/ 」 < ヽ) 「だが、挟撃のチャンス
/ \/ヽ/ \ | O l でもあるんだ!」
(ヽ_ /\l l/\_ /) ヽ )=( ノ
<⊂ / | |\ ⊃> / ` ー── ´ \
 ̄ ̄ |_______|  ̄(ヽ ̄./ヽ/ 、/\_ /)
/ | く⊂ ̄ l─────── l、 つ>
/⌒ヽ__ノ `ー─−´|─────── | ` ー─−´
| | l | |_____ _|
|ー─| | | | / ⌒ ヽノ
|___l ヽ__ノ |───┬|____|
(__) | | |______l
ヽ、_ ノ (____)
フラミニウスはセルウィリウスへ合流の要請をし、アレッツォを出陣してカルタゴ軍を追う
一方、ハンニバルは密かに、トラシメヌス湖畔に兵力を配置していた
_____
/ − 、 −、\
/ , -| ・|・ | 、ヽ
/ / ` ー ●ー′ ヽ 「この辺りは伏兵に最適
| / 二 | 二 l の土地だな!」
| | \ ─ | ─ / !
| | \ | / /._
ヽ ヽ  ̄ ̄ ̄ /(__ )
>━━━━O━━━ /
/ / ____ヽ /
◯ | ヽ ノ | |
トラシメヌス湖の北岸を通る街道は丘陵の間を通る隘路であり、側面配置が非常に
脆弱にならざるを得ない場所だったのだ
__ 丘
\ /▲ \____________
\_/▲ ▼ ★★★★ ■ \_ ■ 重装歩兵
■ ___) ★ 軽装歩兵
■ (_____ ▲ 騎兵
____________________ ▼ ガリア人部隊
トラシメヌス湖
ハンニバルは重装歩兵がローマ軍を引き止めている間、騎兵がローマの退路を塞ぎ、
側面から軽装歩兵とガリア人部隊が攻撃を仕掛けると言う作戦を立てた
紀元前217年6月24日早朝、フラミニウス率いるローマ軍はトラシメヌス湖畔に差し掛かった。
運が悪いことに、この日は霧が濃く、彼らは全く待ち伏せに気付かなかった
, ─ 、
(_(_(_, ヽ
, ─── 、 (⊃_ ノヽ
┃ ┃┃ /WWW \ \ l l
┣━ | | l \ll/ ヽ/^ヽノ | 「さぁ、俺たち騎兵の出番だぜ!」
┃ | | (| (。) ∠ ノ !
┃┃ | | / (二) / ⌒ヽ | | /
━╋┓ /| l _ /\ \| l l く
\\ ┃┃ |\/ |/| (__/ \ ヽ ノ // \
\\ _| _└ ヽー`ー`─ ´ /´
☆ \ (ヽ \ |  ̄ ̄ ̄ / ⌒ヽ
/⌒ヽ ∠ \\/ヽ l  ̄ ̄| 二|
/ /\ |/ヽ/\ ヽ_ノ ヽ、_ ヽ_,_ノ
l_/\/\ /\/  ̄ \  ̄ ̄ ̄
ハンニバルの要請に騎兵はよく応え、素早く退路を塞いだ。やがて、側面から軽装歩兵とガリア
人部隊も攻撃を加え、トレビアと同様、ローマ軍は機動兵力と待ち伏せにより完全に包囲されて
しまう
この戦いにより、ローマ軍の死者は1万5千の損害を出し、残りの兵もほとんど
が捕虜となってしまう。また、指揮官のフラミニウスは戦死した
___
/____ヽ
|__| / ヽ|
(d > <| 「畜生!強すぎだぜ!」
j、 )⌒ )
/ \ A/
/ ⌒  ̄ ̄ |^|
| | |__ | | /\
/|\\_ |⌒)⌒)
|  ̄ /⌒i ̄  ̄ ヽ
\_|__ |─-| ─|
/|─ | | ̄ ̄)
| ̄ ̄)  ̄ ̄
対するカルタゴ側の死者は1千2百名。数字の上ではパーフェクトゲームだったが…
___
/ - 、 -\
/ , -|/'|-ヽ|ヽ
/ / ` -●-′ | 「その後の追撃で捕虜にできたとは言え、
| | 三 | 三 | ガリア人は弱いな…。また、中央突破
| | └┐ / されるとは…」
ヽヽ. / ̄ ̄ ̄ /
/━━━━o━´
/ |─┐| |
| ヽ○ ノ○
(ヽ  ̄)_)
ハンニバルは決して勝利に驕らなかった。この真摯な反省が次の勝利を手繰り寄せる
三度にわたり、敗戦を続けたローマはついに独裁官としてクィントゥス・ファビウス・
マクシムスを選出する
__ゝ,..───..、
/ : : : : : : : : : : : :\
/:: : : : : : :; ───┬` ←クィントゥス・ファビウス・マクシムス
i : : : / / /^ヽ ! 「まともにハンニバルと当たっても勝ち目
|:: :: :: ; -v' | | ゚| | はない。持久戦に持ち込もう!」
!:::: :::| d `− ┐
ヽ::: ::ヽ_ ┌── !
\;イ ヽ./ノ
_j___┬─ ´
/───-ヽ ∩
/ /⌒\ | /  ̄,⊃
| ヽ \| /\ _ノ
ファビウスは巧妙にハンニバルとの対決を避け、敵が疲弊するのを待った。しかし、
/二二二ヽ
「そうだ そうだ。」 |∧,,∧ | | 「ファビウスは臆病者だ!
__ | ・ ・ |_| 本当は戦う気がないんじゃないか?」
/ /  ̄ ̄ \ ⊂二 __)
⊂二>_ヽ__(_ ̄_ ヽ i / ̄ ̄└─┐ ノ|\l>
| ・) ・) | |) | |) | | ⊂二二>-┬// |∠lヽ
( ^ | 丶 _) | (・ )( ・ ) |_ ̄/▽▽^゙\
` -─ ヽ._⌒ ィ−' | ⊂⊃ _)| | |\ヽ
/ / || ̄||^ヽ ヽ、(「「「「).ノ | | |//
| | | || ⊂ ̄) ̄/ ̄ ̄ ヽ| | (_)′
ファビウスの作戦は市民の理解を得ることができず、半年の任期のうちに孤立してしまう
「のろまのファビウス」と侮辱された彼の任期が切れると、元老院は決戦を望む声を反映し、
ルキウス・アエミリウス・パウルスとガイウス・テレンティウス・ウァロを執政官に選出する
/⌒/ // \
/ ⌒ ⌒ \ i / || /⌒ヽ ←ガイウス・テレンティウス・ウァロ
/ ノ \ ヽ| i 3 || 3 | | 「決戦に挑むよ!」
i ∠ U ー\ | ./ ̄⊂⊃ ̄ `ヽ| |
|_/ へ へ\_| i .| |
( | | (゚| |∠| | Vヽ、____ ノ\_ ! \
(/ ! ー 、 ー !/ / | l | `ヽ ヽ
\ _ ./ ─- 、ヽ__ノ ヽ\ i
(/ .>ー──イ( ___ ヽ ∨ /
┌=/ l \/=\ノ \(_,_,_ ノ | /
│ / | \ ヽ ヽ、_,_,_)
| / ─, − 、 , -< ノ | |
 ̄ ̄ヽ _(__i_)U (_、、_ノ'i ̄ ̄ ̄ ̄\ | |
「どうなっても知らないからね」
両名は80,000名の軍団を率いてハンニバルの迎撃に向かったただし、同じ執政官であっても
パウルスは慎重だった
________
ヽ, -─┴ ─ 、__/
/ ノヽ___ | | ←ルキウス・アエミリウス・パウルス
「 ̄ー| ー |─| | 「ウァロ君はどうも、勇猛過ぎ
/ー 0 ー─ ´ ⌒ヽ ますね…」
| (\ ヽ _丿
l (_ | ノ、
\ _____ // \
/|/▽\/_ //^\
/7 | / |/ > l ヽ
l ヽ | / / \ l
| O ´ | ノ
しかし、結局は主戦派のウァロに押し切られ、カルタゴ軍とローマ軍はカンナエの地に対峙する
一方、ハンニバルは待ちに待った決戦の到来を喜んだに違いない
, -─,─、- 、
/ , -| / |ヽ i、\
/ /三 `ー●- 三ヽ、
/ / , - ─┴─ 、 ヽ 「ふぁ〜あ…。待ちくたびれて
i / / ヽ | いた所だったんだ。前回の反省
⊥ i / | ! 、 を無駄にしなくて済む」
(_ ノヽ| | ( ⌒ヽ⌒) //_ノ
ヽ \ヽ_____// /
\ `━━━━6━ ' /
| / ____ヽ|′
| | ヽ ノノ|
O-ヽ ` ー─i⌒ヽ/^ヽ
ヽ、____| |__ ノ ,
`ー ′
ハンニバルにはこのカンナエの戦いを勝利に導く秘策があったのだ
川___________________________
▲ △ ■ カルタゴ軍重装歩兵
▼ ガリア歩兵
▼ ▲ カルタゴ軍騎兵
▼ □□□
■ ▼ □□□ □ ローマ軍重装歩兵
■ ▼ □□□ △ ローマ軍騎兵
■ ▼ □□□
▼ □□□
▼
▲ △
ハンニバルは何故か、脆弱なガリア歩兵を前面に弓なりに配置した
紀元前216年8月2日、南イタリアのアプリア地方のカンナエ付近でついにローマ軍
7万とカルタゴ軍5万が衝突した
________
ヽ, ─┴── 、 /
/ W___ | ̄|
| ̄ ミ|・ |─| |
/ ー 0 ー─ ′ ⌒ヽ
「おや?カルタゴの l (\ ヽ _ノー- 、
前面はかなり弱い l > | ノ | / \
ですね」 ヽ、_(__ノ____ /| | l \
/ | ヽ /▽\ | < ヽ
l 7 \ | \.| / \
| 、 \ \ | /
| |\ ` O
当初、ローマ軍は数にまかせてガリア人部隊を押しまくり、戦いを有利に進めた。また、
連戦連勝を続けていたヌミディア騎兵も優秀な敵左翼のローマ同盟軍騎兵に苦戦する
_ __ っ
/ ⊃vvv | っ
| C>。(:) 6)- 、 )) 「くっ!なんて強さだ!」
/~「(二つ ノノ^゙)ヽ
|.γ  ̄ ξ/\ノ |
ヽ| |/ / ./
/^^^ / _/ ノノ
/ /| ̄ |
, ―、 /  ̄ ヽ /__||___|
(__  ̄| ̄ ̄ ヽ/⌒)/(__(__|
 ̄ ̄ ̄ ̄/ _ /
( ̄| )
しかし、カルタゴ軍左翼ではハスドルバル率いるスペイン・ガリア騎兵がローマ軍
騎兵を打ち破る
____
/: : : : : : : : : \
/: : : ;;; : : : : : : : : :ヽ
/: : : / ) :_ノ^): :ノ^_):丿 ←ハスドルバル
l : : :/ / ヘ_ ヘ_l 「ヌミディア騎兵が苦戦している…
| : : l | (゚| |(゚| | 助けに行かないと」
ヽ,-! ー′ 、 ー ヽ
_ l ヽ _′ ノ
/: : `ノヽ、 ヽノ /:ヽ
゙--- ′__| ` −┬´ \;;ノ
/ヽ\ ̄∧ ̄ノ`ヽ
ハスドルバルは素早くヌミディア騎兵の救援に向かう。また、劣勢と思われたガリア人
歩兵も弓なりの陣のお陰でゆっくり後退し、カルタゴ歩兵の援護を受けることができた
川________________________________
▼
▼ □
▼ □ □
▼ □ □ □
■ □ □ □
■ □ □ □
■ □ □ □
▼ □ □ □
▼ □ □
▼ □
▼ ▲△▲
こうして、ローマ軍はV字型の陣形となり、包囲の危険が出始めた
そして、ついにローマ同盟軍の騎兵がヌミディアとハスドルバルの挟撃に合って
敗走。重装歩兵もあと一歩で中央突破できたが、あえなく後ろに控えていたカル
タゴの精鋭重装歩兵に進軍を阻まれる
_____
/ | ・| ・ | 、 \
// `-●-′ ヽ ヽ_ 「さぁ、包囲してやれ!」
| 三 | 三 `(___)
| / ̄ ̄ ̄ ̄\/ /
ヽ\_(二二)_ / /
/━━(t)━ / /
/ (┌─┐) |
カルタゴ騎兵は逃げるローマ兵を追わず、ローマ軍中央の後方へ回り込んだ。ここ
にまたしても、包囲陣が完成する
川________________________________
▼▼▼▼
▼ □□
■□□□□□ ▲
■□□□□□
■□□□□□ ▲
▼ □□
▼▼▼▼
背後を騎兵により突かれたローマ軍はパニックとなり、中央に密集。大量の圧死者
を出す。もはや、完全に包囲されたローマ軍は殲滅される以外に道は無かった
|\ lヽ、ヽ lヽ∧/レ
lヽl \ ノ レl
ヽ ` ー 、、´ ノ
ヽ ____||___ /
ヽ-──/ / ヽ\
| / _____ ____ヽ
/⌒ヽ/ | (0) | (0) |、 「ぐはっ!だから嫌だって
l ヽ  ̄ ̄| | _ | | 言ったんです!」
| ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ( _ )  ̄ \
ヽ、_ /⌒ヽ ヽ
/ / | / __ノ ヽ |
. l | l | | | |
| | | | | | l
. | ヽ l | | ノ /
| | \ `\ /
| | ヽ 、 _____\_ ノ__ /
| | / \ | | |
l |\/ \__ /\/| | |
ここに勝負は決した。この戦闘でローマ軍はおよそ6万名の死傷者を出す。また、指揮官
パウルスは戦死し、ウァロは逃亡した
この戦いは史上初の完全な包囲殲滅戦であり、現在でも戦術の基本として軍人の
バイブルとなっている
______
, ── 、. / −、 −、 \ __
/ ─┐o ヽ / , -| ^ | ^ |- 、 ヽ / \
| / j / / ` - ●- ′ ヽ ヽ | 祭 | 「初めて、思い通りの
\ / ⌒、/ | ( 三 | 三 ) | \--、 丿 戦いができたよ!」
 ̄ \、__. | | |\____|____/| | |_// ̄ ̄
(___)ヽ ヽ / /__ )
\ ヽ、\_ (二二二)_/ / /
\ ━━━(〒)━━━ /
| / ___\ |/
. l | ヽ__ / ./⌒ヽ
| `──── | |
ヽ/ ̄ノ ̄ ̄ ̄ヽ__
この時が軍人としてのハンニバルの絶頂期だった。一方、ローマでは救国の戦士が
敵将ハンニバルを師として台頭しようとしていた
___
/ _ _\
| |_| |_| | ←?
| __ | 「やっと、僕の
\(__) / 出番か…」
| |
| |
/ ヽ
( )
彼こそハンニバル最大のライバルとなる男だが、その話はまた今度に
「ドラえもん、のび太とハンニバル伝説」(中巻)Fin たぶん、下巻に続く
Sugeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!
GJ!
∩
( ⌒) ∩_ _
/,. ノ i .,,E)
./ /" / /"
./ / _、_ / ノ'
/ / ,_ノ` )/ /
( / good job!
ヽ |
\ \
超GJ
大長編歴史シリーズ ◆7Qal7yNc5s さんの正体が気になる。
歴史ファン?歴史学を専攻する大学生?何者なんだあんた!!
すごい作品期待しています。
166 :
世界@名無史さん:2006/11/18(土) 19:25:53 O
すごい!!
後編に期待します!
似た殲滅戦を、ジャンプの漫画で見たことがありますが
元ネタハンニバルだったんだ…すごい緻密でドラマチック…
ひたすらGJ!
>>167 封神演義かな?作者の藤崎竜は、古代ローマへの造詣が深い
ので間違いないな。
>>168 当たりです(・∀・)
そういえばイタリア現地取材もされてましたね
これで完結「ドラえもん、のび太とハンニバル伝説」(下巻)
カンナエの壊滅的な敗北により、ローマ人たちは絶望的な気持ちに襲われた。一説
によれば、人身御供も行われたと言う
ゝ/´  ̄ `\
/ ∠´ \ ヽ
/ / -、 -\l
l __/ | (| |(| l
( ー ゝ´ヽ 「ほらね。僕の戦略は間違っていなかった」
. Lヽ. ヽフ ノ
>ー─‐<__
/ l/ヽ// ヽ ヽ
l_| | |__| |
| |二二ヽ| |. |
| l_____| |_|
l l / l
元老院はファビウスの考えが正しかったことを悟り、ファビウスを執政官に向かえた。
彼は従来通りの持久戦を展開してカルタゴ軍を疲弊させる
また、ローマ軍は紀元前218年にはハンニバルの本領とも言えるヒスパニアに侵攻。
プブリウス・コルネリウス・スキピオとその兄が指揮を執った
__, - 、
. /, ─── 、)
// / ヽi
|_| ┃ ┃ | 「さぁ、ティキヌスでの汚名を
( ⊂⊃ ヽ 雪ぐぞ!」
>、 \__ノ ノ .nm
/ \─── ´ヽ、 /)- |
/ \--/ |  ̄|_丿
| / | ||
ハンニバルもヒスパニアを重視。弟のマゴを援軍として送った
\\\ /⌒\ , ─ 、
/___ヽ / ヽ\\\
/  ̄  ̄ ヽ. i
\\ /  ̄ ̄ ̄ ̄ \ \ | 「雑魚すけが!返り討ち
/ へ /ヽ ヽ ヽノ にしてくれる!」
/ /^ヽ /^ヽ ヽ ヽ \\\
|. | 0 | | 0 | | i
\\| `− 6 `−′ |. |
! ! !
ヽ /  ̄ ̄ ̄ \ / /
\ \_ (⌒ヽ丿 / /
━━━6━━━━━ヽ、
/| / ___ \ /⌒ヽ
(⌒ | | ヽ ノ i ` ┬′
やがて両者は激突するが、この戦いはローマ軍に加わっていたヒスパニア兵が
ローマに謀反を起こし、あえなくローマは敗退。スキピオ兄弟は戦死した(ベティスの戦い)
,−、 __
(────、ヽ
ゝ ─── 、 // \ | |
/ ______ヽ | / ヽ l_ | 「父さんはここまで。
| | / −、− 、| / ⊂⊃ # ) あとはお前たちの時代だ」
| _|─| .|. | !⊂___ ノ\
( `ー o ー | \ヽ__ノ / \
\ ___⊃ / `───/ ヽ ))
/^| ヽ_─┬、′ / \/ i
/ \/\/ \ / / # !
/ /| |ヽ \⌒\/⌒\ ノ
↑プブリウス・コルネリウス・スキピオ・アフリカヌス・マヨル
「まぁ、なんとかやってみるから安心して眠ってよ、父さん」
あとを継いで紀元前210年新司令官となったスキピオの息子プブリウス・コルネリウス・
スキピオ・アフリカヌス・マヨル(以下、大スキピオ)は卓越した軍人だった
──── 、=@ \
/______ ヽ _ ,- 、,− 、 __
|− 、─ 、 ヽ| | // | \.i \ 「ああ、ヒスパニアの首都
| ^|^ |─|__ / /! (0|0) ノ−、 ヽ が…」
|−c ─ ′ r) __|  ̄● ̄ \ ヽ ──
| ̄| _ヽ└─┐ ノ \ 三 | 三 ヽ |  ̄ ̄
| ⊂_| `(_'/──、'  ̄| ̄ ̄ ̄ ̄\ | | ──
 ̄ ∈ | ̄ ̄ ̄ )| |(二二) ノ | __ !
 ̄ ̄| ̄ ̄ | __==(__) ̄ ̄ ̄ ~~\ ──
|____| (__)___ヽ  ̄ ̄ ̄ヽ ヽ
/  ̄| | ,−、ヽ ̄ ̄ノ | ヽ-o ──
(⌒` ヽ/ ̄ ̄`┬─l | |ヽ二二ノ .|^ヽ  ̄ ̄
\ ノ | └─⌒i (( ヽ__ノ ────── !__ノ
`─┴┐ 丿
「へへ!カルタゴ・ノヴァはいただいた!」
紀元前209年、大スキピオは奇襲によりヒスパニアの首都カルタゴ・ノヴァを占領
カルタゴ・ノヴァは当時、ヨーロッパでも随一の職工の町であり、ローマ軍はここで
武器を生産しハンニバル軍を圧倒し始める
, -──− 、
/ _ \
/ /_\ |\ ヽ
j / .−、_ V - 、ヽ| ←ハスドルバル
/ __/ | |' | / | |' | | 「いけない!このままでは…」
/ i r  ̄ _  ̄ |
/ `- 、 _ !
/ ヽ、_ _./i
| ___j┴-- ̄-、._ノ
| /ヽ `───┘ \
!./ |__ j^─、.__l ヽ
. | | l^ ノ | |
紀元前208年 焦ったヒスパニアの責任者ハスドルバル(ハンニバルの弟。カンナエの戦い
のハスドルバルとは別人)は分散していた味方との合流を果たそうとするが…
, ──── 、
ゝ/ _______ヽ
i | / /⌒ ヽ/⌒ヽ
| _| _| ・|・ |__ 「ここは各個撃破だ!ハンニバルは
, ─i 、 ヽ __ o__ ノ ヽ トラシメヌス湖でそう戦った」
! `-、 | !
\ ヽ、 ──┘ ノ /
\ \二二へ二ヽ/
\ | |
| |
大スキピオは合流前のハスドルバルの軍勢を破った(ベクラの戦い)
ハスドルバルはこの戦いの敗戦により、ヒスパニアを放棄。ハンニバルの元に
向かう
,,, ─- 、
// / __ ヾ
/ __ / | /\l
. / ( −|/ −| ))
| \ ノ 「残念だが、再起を図ってイタリアへ向かう。
|| | /ヽ` −、´ かつての兄と同じく、アルプスを越えるのだ」
| /  ̄ ̄| |
!/ / ノ | ||
/ /___/| |
(( (⌒ヽ/ | |__|
^/_____| ヽ,,)
| | |
// / /| | ||
_./ ヽ/ | -|
| ヽ/ |_|__
ヽ =| (_゙_)
しかし、ローマは以前の戦訓からアルプス側に兵力を貼り付け待ち伏せていた
___ /
─ |‐──| _
く二二二二>
/ /_\ll/| ←ガイウス・クラウディウス・ネロ
l _/-ヽ__ | ̄7 「ハンニバルの真似か?
/|( __、二⊃_ 馬鹿の一つ覚えって奴だな!」
l レ| l /,┬┬┬′
/l ヽ、∠ ̄ ̄ ̄_フ ___
. | \_\/▽7 ̄」| _| l二l─lj
ヽ ∠ \l/ <´ ー./⊃⊂) ̄
ヽ  ̄// /、_| |_(_ノ
紀元前207年 メタウルス川にてカルタゴ軍は待ち伏せていたローマ軍に敗北(メタウルスの戦い)
// ii ─ - 、__
/ ____\
ii/ //,-、_i `
. .. 丿 ji __/ || '| |i
// / (  ̄ ┐ 「兄には及ばなかった…」
/ii ) ┌
^/ /⌒ヾ/、.┌─ ´
二二 ii j / | |\ ヽ、
_ ii__/ | | ヾ/i
_i i\i i \ | | ノ |
\ \i i`ヽ| | /! |
─ii  ̄ ̄ヽ、 ヾ | | | | ii
____ ノ ,| ̄\ |─ヽ..
この戦いによりハスドルバルは戦死。首は剥製にされ、ハンニバルに送られた
___
/  ̄  ̄ \
/ ヽ
/ |
i | 「そうか…弟は逝ったか…」
| , -===- 、i
| / ヽ
ヽ / | |
|_| |_|
(.__.) |_)
│ -● |
| | |
⊂二二⊃⊂二⊃
この戦いの敗北により、ハンニバルは完全に本国から絶たれ、勝利の可能性はなくなった
一方、ヒスパニアを征服した大スキピオは本国で英雄として迎えられた
___
ゝ/____\
| | / − 、−、| 「これで、僕も執政官かな?」
|__|─| ^|^ |
( `− o− !
__∩ ヽ、 \ ̄/ノ ∩__
∈ | ̄ ̄ ▽▽ ̄ ̄| ∋
 ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄
__ |___ |
─── i |
-、___>─┬ く´ヽ
/ | / |─|_
| __/ ̄ ̄ (__ )
彼はまだ、執政官となれる年齢に達していなかったが、特例として紀元前205年に執政官
に任命される
/ ⌒ ⌒ \ 「いや、本土のハンニバルが先だ!」
/ ∠ \ ヽ , ──- 、=@
. | / -、 -\j /__ ヽ
|__/ | ・| |・| | |−、ヽ | i 「直接、カルタゴを叩くべきだ!」
( r ゝ l |ヽ |─| |
. \ , ノ d−′ ||) /
┌──┐ ヽ ̄) \ヘ/
/ヽ ̄ ̄ ̄ ヽ ` ┬──┐
| |==D=| | _∩ _/ ̄j ̄ ̄|
| | | | ∈ | / |
しかし、カルタゴへの直接侵攻を主張する大スキピオはファビウスらと対立してしまう
結局、大スキピオのカルタゴ本土上陸案は元老院で却下され、何もできないまま
執政官の地位を退く
___
/ ____\
ゝ/ | ノ/⌒ !
/ |_| .| 「若いからって馬鹿にして!
| /^` ヽ_ ノo もう、老人の時代は終わった
ヽ ヽ /⌒\_つ んだ!」
\/ | _
ヽ `──, ( )二l
j二二ヽ ̄ / `-ノ
─── / ⌒ | ̄| ̄ /
/\/ |-┴−´
__ / / | |.
── ( ) |───┤
─── ̄ | /ヽ、
>─┬ヽ、 \ __
/ ノ \ \/ )
───(⌒ / \ /
) | `−′ ───
─── ヽ、__ ) ───────────
その後、大スキピオはシチリアへ派遣され、その地で軍隊を徴募した
紀元前204年 大スキピオはプロコンスル(前執政官)として軍団を率い、北アフリカ
のウティカへ上陸
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
/ ,∨∨∨∨∨
/ / / \ | 「馬鹿め!また痛い目に
| / ,(・) (・) | 合いたいのか!」
(6 ⊂⊃ |
| ___l_,|
| \__/ /
/| /\
カルタゴ軍はこれをヌミディア軍と協同して迎撃に向かったが…
_ __ っ
/ ⊃vvv | っ
| C>。(:) 6)- 、 ))
/~「(二つ ノノ^゙)ヽ
|.γ  ̄ ξ/\ノ | 「くっ!前より強いぞ!」
ヽ| |/ / ./
/^^^ / _/ ノノ
/ /| ̄ |
, ―、 /  ̄ ヽ /__||___|
(__  ̄| ̄ ̄ ヽ/⌒)/(__(__|
 ̄ ̄ ̄ ̄/ _ /
( ̄| )
十分な装備と訓練が施されたローマ軍に一蹴されてしまう
大スキピオはさらにヌミディア本国へ侵攻し、ヌミディア王シュファクスを捕縛、自身の
保護下にあったヌミディアの王子マシニッサを王に即位させ、ヌミディアを支配下においた
___
/ wwwwwヽ
l | ノ \ l 「分かった…これからはローマに従う」
/⌒ U ( ・ ∠ ヽ , ── 、
ヽ_ 、 (二) ヽ /____ ヽL
l l \__l_> | l ⌒ヽ\| ヽ 「さぁ、どうする?」
/ヽ ヽ、 / ノ |' |─l- 、 l
/ \ヽ、  ̄ / c 、__ ノ l l
./  ̄  ̄ ̄ ̄ l`ヽ ,−、 ノ く /
l_|(_)、 ヽ `ー、─- ヽ/
/ | /ヽ ノ ` ー,───(
___/ l / /l/ \ / \
//ヽへへへへヘ/ヽ|、_ / /、| 、/ヽ
ここに、ハンニバルの騎兵戦術を支えたヌミディアは離脱、カルタゴに反旗を翻した
一方、危機感を募らせたカルタゴ本国はついにイタリアからハンニバルを召還する
,,, -──- 、 ∩
( ( ( ヽ ヽ ( )
. __ |ノ-、 -\ヽ | ヽ/
. (___)、 | ・|・ |-|__/ /
____ \ \i`- 。 ー ′ 6) /
/ \ \ ヽ、ヽ ̄ ̄) ノ>/
/ ノ -、 -ヽ ヽ \ ~ ▽▽ヽ /
/ , -|/'|< |-、 | | ノ
○/ ` - ●-′ | | | 「お前がボヤボヤしている内に、
. | | 三 | 三 / )───| ローマが攻めてきたじゃないか?」
| | /⌒\_|/^/ / |
| |━━━(t)━━、 | |
| /__ ヽ |_| i____|
. i l ヽ___/ノ j_) | | | |
ヽ ` ── ′/. | | | |
⊂二⊃⊂二⊃ ⊂二 ) ( 二⊃
「散々、邪魔してきたくせに…」
とは言え、もはや彼以外にカルタゴを救う人間はいなかった
和平への努力もあったが、最終的に決別。カルタゴはハンニバルに約5万名の兵と80頭
の戦象を率いさせて派遣し、スキピオも約4万名の兵を率いてヌミディアからカルタゴへ兵
を送った
⌒ヽ
( ⌒ ヽ ( )
, ─ 、 ( ) ー \\ , -───- 、
(_l_l_l_ j /// /ヽ \ 「生意気な小僧が!
ヽ ⊂ノ , ──- 、 /<ノ── 、 ヽ 蹴散らしてくれる!」
| |/ ______ヽ /^)、 _●ー ´三 \ ヽ
| | | ノ ⌒ヽ⌒ヽ| /⊃ヽ_) ( /⌒ヽ ヽ |
| | |─| >|< |/ _ノ  ̄ ̄ i | |
|__|⌒ `ー o ー| / __| ! !
| |、 /⌒ー──つ/ ( ! / /
| |ヘ ヽ、(二)ノ</ __ _`_ノ / /
| \/\// ( __)━━━━━━━l
/ / \ |
「そっちこそ!老人にはご退場願おう!」
こうして、両者はカルタゴの都市ザマ近郊で対峙した
ローマ軍
□□□□□□□□□□□□□□□□□
△△ □□□□□□□□□□□□□□□□□ △△
□□□□□□□□□□□□□□□□□
∪∪∪∪∪∪∪∪∪∪∪∪∪∪∪∪∪
●●●●●●●●●●●●●●●
■■■■■■■■■■■■■■■■■
▲ ■■■■■■■■■■■■■■■■■ ▲
■■■■■■■■■■■■■■■■■
カルタゴ軍
□ ローマ軍重装歩兵 △ ローマ軍騎兵 ∪ ローマ軍軽装歩兵
■ カルタゴ軍歩兵 ▲ カルタゴ軍騎兵 ● カルタゴ軍戦象
なお、ハンニバル軍は後述するように歩兵を、一列目に傭兵、二列目に市民兵、三列目に
古参兵と配置している
ハンニバル軍は歩兵の数では優勢だが、士気の低いガリア人傭兵も混ざっており、質ではローマ
に劣っていた。そこで、陣形に工夫を凝らした
, ──- 、
/ \
/ ヽ 「やむを得ない…。頼りにならない兵を前面
| | において敵を疲弊させた後、最後尾の古参
. ! ! 兵を投入するか…」
\ /
○━━━━━l
( _ |
_|_| |
( ●ノ
一方、大スキピオ率いるローマ軍は騎兵戦力が圧倒しているのを利用し、歩兵と騎兵の組み合わせ
により、敵を包囲することを目指した
____
/ \
i──────┐ ヽ
| ⌒ヽ ⌒ヽ\ | | 「ハンニバルにはカンナエと同じ戦法で
| >|・ |─-|_ / 引導を渡してやる!」
j ーc ─ ′ ヽ
⊂____ /! _ノ
_(\ \ \ __/ /
(─ ヽ、 ` ─_──イ- 、
ヽ二_ノ \/|/\ / \
\
皮肉なことに、カンナエからもっとも教訓を受けていたのはローマだった
紀元前202年10月19日 運命の戦いが火蓋を切った
____
/ - 、 - 、\
/ , -| ・|・ |- ヽ
i / ` - ●-′ i. 「よし、戦象隊、前へ!」
. | | 三 | 三 |
! | \.___|__ノ /
\ヽ \___/ / ◯
━━━━o━━ /
| / ヽ |
ハンニバルは戦象を突進させるが…
, ─── 、
/_______ ヽ=S
(( |/ ─ 、 ─ 、\ | ヽ
| | l | | 「馬鹿め!こんなこともあろうかと、
| / |ヽ !─r-、ノ 部隊の間隔を空けておいたんだ!」
(^ヽー ヘ ` ー ´ノ| 6 !
`ー 、⌒`ー─ ´ | _ノ ノノ
\⊂二 ノ /\
、────´/ /\
 ̄ ̄ ̄/「/\/ /^ヽ
i | | |
大スキピオは、旋廻できない象の習性を見抜き、部隊の間隔を空けてやり過ごした。
このため、被害はほとんど出なかった
戦象の突撃失敗を見たハンニバルは、自軍の騎兵を後退させる
____
/ , へへヘ∧ヽ
| | \l l/ |
/⌒ ( . ∠ l 「へへへ!奴ら、逃げるぞ!
ヽ_ (二) ヽ 追撃してやれ!」
l ______つ !
>、 \|_|_|_/ /
/ l ヽ、 ____ /、
/ ` ー──‐─ ´ \
/ | __(^| /⌒ ヽ
/ヽ| (二 ヽ / |
l \ /\ /
`ー 、 ヽ /
しかし、これはハンニバルの罠だった
_____
/´ `\
ゝ/ _________ヽ
/ | ヘ、 ノ⌒ |
| | /  ̄`ヽ /  ̄`ヽl 「まずい!騎兵と歩兵が分離されて
l | l lj | lj l しまった!」
ヽ |_| | |
/⌒` ヽ l ノ、
| ) ` ー─ ´ っー ´ l
ヽ__ /⌒\____つ ノ
\ ( ______ ノ /
>ー───、─ ´
/ \ / \/ \
l l |/\
├─┤ |、
騎兵戦力が劣勢であることを悟っていたハンニバルは、自軍騎兵を囮にローマ軍騎兵を
「釣り上げた」のだ
ハンニバルは、この隙に敵歩兵部隊に猛攻をかける
____
/ − 、 −、\
/ , -| ・|・ |- ヽ
/ / `− ●- ′ | 「さぁ!損害に構わずに
| | 二二 | 二二. | 進め!」
| | |\ -─ | ─___)
_ ! | !  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / /_
( __)\ヽ \(二二二)//(__)
\ ━━━━6━━ /
| /___ヽ |/
| | ヽ__ノ ノ |.
| ` ─── ′ |
しかし、最前線の傭兵たちは士気が低く、あまりにも脆弱だった
____
/_____ヽ
/ (__∋_∈_)ヽ
/ / ⊂⊃ ヽ | 「うわぁ〜ん!もう、故郷に
. | | |\___i_/| | | 帰りたいよ〜!」
| \ヽ ∽ // /
|  ̄ ̄ ̄ |
|_______|
| |
 ̄| ̄| ̄| ̄| ̄
⊂二⊃⊂二⊃
ハンニバルは第二列の市民兵に攻撃を命令したが、大半が新兵で構成されていた第二列は、
怖気づいて前進を拒否した
_____
/______ ヽ
| ━ ━ | | 「戦争なんて、傭兵たちにやらせれ
| (・) (・) |__! ばいいんだ!」
i ⌒ )
! ,−、 ノヽ mm
ヽ、 ヽ ノ / ノ\(ヽ、 |
/ l、二二二/ / \_ノ
/ ! | | / | |
| \| |/ ノ
やむをえず、ハンニバルは予定より早く精鋭の古参兵を前線に投入する
___
/´ `\
/ _l_ll_l__l
| | へ、 /、|
┌l | | (| |(| l
ヽ (| ヽ ー _ ゝヽ> 「下がっていろ!うじ虫ども!
く_ノヽ/ (/ ノ 我々古参が突撃する!」
(`ヽ` ー┬__´
(/ ヽ  ̄ ̄ ノ
/ / / |
/ / \ |
/ ) ヽ)
`ー'_, ヘ_,ヘ__ノ
/ /| |
. / ─/ .|ー┤
/ / | |
/ / | |__
/ ノ ( __ )
疲労したローマ軍に対し、第三列の古参兵は優勢に戦闘を進めた
_, ─── 、 ノヽ ( )
/ __/_/ノ ☆
「おらおら!ジジイのファック / / ヽ ,⌒ ヽ
の方がまだ気合が入っている!」 / /⌒/ / ⌒\ | ( )
/´ ̄ ̄ ヽ | \ ノ^l \\\
ヽ ───────── // _ノノ ノ ヽ ⌒ <ノヽ、 , ─ 、
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ ー─(二ノ 、 ̄ ⌒\ ゝ !/───/ ヽ_)ー
──────────── ( ___( \ \ ヽ ノ |ー
_ / ` ーヽ、_ __ /─────ヽ、ヽ二
l ̄ ̄ ̄ /ノ /  ̄
────────── | _ ノ ────── ☆ //
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ、 く  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ , ⌒ ヽ
─────────── | \_ , ⌒ ヽ ( )
/⌒ヽ____/ヽ_ ノ ( )
/ / / ̄\_ ノ\_/ ( ノ
/ _____|_ / \ \
しかし、陣形上はこれで湾曲したローマ軍戦列の両翼に包み込まれるような形になっていた。
あたかも、カンナエにおけるローマ軍のように…
_____
/ − 、-、\
/ , -|ノ ・|・ |-ヽ 「急いで中央突破しろ!
i / `− ●- | もう、ローマの騎兵隊が
. | / /\_三 | 三__> 引き返してくるぞ!」
| | |  ̄ ̄ / /
ヽヽ ヽ__(二二)_/ /
━━━o━━━
/ /┌─┐/ |
ハンニバルは当然、騎兵による包囲を危惧していたはずである
しかし、もう一歩と言うところでローマ軍の騎兵が帰還し、カルタゴ軍の背後に回った
, ─ 、
(_(_(_, ヽ
, ─── 、 (⊃_ ノヽ
┃ ┃┃ /WWW \ \ l l
┣━ | | l \ll/ ヽ/^ヽノ | 「遅れてすまなかったな!」
┃ | | (| (。) ∠ ノ !
┃┃ | | / (二) / ⌒ヽ | | /
━╋┓ /| l _ /\ \| l l く
\\ ┃┃ |\/ |/| (__/ \ ヽ ノ // \
\\ _| _└ ヽー`ー`─ ´ /´
☆ \ (ヽ \ |  ̄ ̄ ̄ / ⌒ヽ
/⌒ヽ ∠ \\/ヽ l  ̄ ̄| 二|
/ /\ |/ヽ/\ ヽ_ノ ヽ、_ ヽ_,_ノ
l_/\/\ /\/  ̄ \  ̄ ̄ ̄
こうして、カルタゴの勝利は途絶えた
□□□□□□□
□□□□□□□□□□
□ ∪∪∪∪∪∪∪∪∪ □
□ ∪ ■■■■■■■■ ∪ □
□ ∪ ■■■■■■■■■ ∪ □
□ ∪ ■■■■■■■■■■ ∪ □
□ ∪ ∪ □
□ △△ △△ □
戦いは大スキピオが企図した通り、カンナエを再現した結果となり、包囲下のカルタゴ軍は
次々に降伏した
, ──- 、
ゝ/______\ 「騎兵による後方機動の勝利だ!」
/ | / , − 、 − 、l
l | / l l
l |─| ^|^ |
Y⌒ ` ─ ヘー ヽ
ヽ_ |`───┘ノ
∩ ヽ、_ヽ__// ∩
┘`ー┬─´\/\/ー┬─´ └-、
_ __|_ ノ |_|___三
| |
ローマ軍の損害は戦死1,500名、負傷4,000名ほど。対し、カルタゴは死傷者2万名、捕虜1万5千
を出した
______
/ / ⌒ヽ ⌒ヽヽ
/ , ┤ /・|・\ |、 \
/ / ` ー ● ー ′\ヽ 「まさか、敵のローマが私の戦術の
l / ── | ── ヽ 後継者になるとは…」
| / ── | ── |
l | ── | ー─ l
l | | /
ヽ ヽ / ̄ ̄ ̄\ /
>━━━━━O━━━く
/ / ヽ ヽ
ここに、第二次ポエニ戦争はカルタゴの敗北に終わった。ローマはカルタゴから海外
植民地の大半を奪い、多額の賠償金を科す。これは、カルタゴを疲弊させて再び戦端
を開かせようと言う意図だった。しかし
______
. / /⌒\/⌒ヽ
/ , −| ・|・ |、\ 「戦争では負けたが、政治では
/ / ` ー ●ー ′ヽヽ まだ負けていないぞ」
/ / 二二 | 二  ̄ノ
l / /⌒\ ── | ─ /
| | /  ̄ ̄ ̄ ̄/ ̄
l | | / /⌒ヽ
l | ヽ /⌒ヽ⌒ヽ |/ヽ__ ノ
ヽヽ `ー───┴─7 /
>━━━━━O━━ /
戦後政治家となったハンニバルは財政改革を行い、見事に賠償金を全額支払ってしまう
、ヘ__,へ── 、
∠(_)-´二二二\
/_,、_,、___ ヽ
| -ヽ∧/-、 | |
| | ミ| |) | |. |
/−< − ′ j | ←マルクス・ポルキウス・カトー・ケンソリウス
く| (_/⌒ヽ. ノ___ / ⊂⊃ 「ともあれ、私はカルタゴは滅ぼされるべきである
ヽ、 \__丿 ノ | | と思う!」
` ┬__─´/ ̄| ̄ ̄⌒ヽ
/|/\./ ┼─ヽ冖丿
/\ |. | | |
/ / |____| | |
( ) / \. | |
`^ /______ | |
/ / | | | |
| | \ `ヽ__ ノ
皮肉なことに、このハンニバルの優れた行いがかえってローマの警戒を誘う
その後、ローマと結んだ反ハンニバル派の策謀により、「シリアと内通している」と密告
され、結局ハンニバルはセレウコス朝シリアのアンティオコス4世の許へ走る
_ ____
,,-´ _ _` ヽ、
/ / /|\\ \
/ ,,,−|/ /|ヽ ` |- 、 ヽ.
/ / ヽ _ | _./ \ヽ 「祖国のためには、こうする
| / ● || しかないのか…」
| | / | ヽ |
| | / / | \ |
| | / / | \ /
/ \ | / | \ /
/ \ヽ / ̄\_|__/ヽ /
| ヽ━━━━━┯イ ´
. | i\ \ (T) ノ ノ
| | _\ \ _ / /
| | \ \( )/|
そして、シリアでもローマと戦い続けるが敗北。逃亡先のビテュニア王国で服毒自殺した
/⌒ヽ、○ヽ、 / ̄ ̄ ̄ \
ヽ、_/  ̄ ̄┃ ヽ 「無念…」
! ● ┃ i
ノ ┃ | コ
, −、 ┃ ! テ
| | ┃ / ン
ヽ、_ノ___ ○_ノヽ、 _/ ヽ
こうして、強国ローマを相手に獅子奮迅の活躍をしたハンニバルは死んだ。英雄らしか
らぬ最後だったとも言えるが、あくまでローマと対峙し続けた生涯だった
「第1にアレクサンドロス大王、第2にエペイロスのピュロス、
そして第3に自分。ザマで勝っていれば、自分が一番だ!」
――--、..,
:::::::,-‐、,‐、ヽ. _,,...-
:::::_|/ 。|。ヽ|-i、 ∠_:::::::::
/. ` ' ● ' ニ 、 ,-、ヽ|::::::::: 「史上で一番優れた指揮官は
ニ __l___ノ |・ | |, -、:: 誰だと思う?」
/ ̄ _ | i ゚r ー' 6 |::
|( ̄`' )/ / ,.. i '-
`ー---―' / '(__ ) ヽ 、
====( i)==::::/ ,/ニニニ
:/ ヽ:::i /;;;;;;;;;;;;;;;;
帝政初期の古代ローマの歴史家ティトゥス・リウィウスによれば、ハンニバルは亡命後に
大スキピオと出会い、このような会話を交わしたと言う
おそらく史実ではないだろうが、最後まで闘志を燃やした彼らしい言葉ではある。また、彼
にはそう言う言葉を発する権利があったのは確かだろう。少なくとも、2千年後の今を生きる
我々ですら、彼を三番目から外すことは難しいのだから
「ドラえもん、のび太とハンニバル伝説」Fin
(長々とお付き合い頂き、ありがとう御座いました。皆さんの応援のお陰で何とか完結できま
した)
195 :
世界@名無史さん:2006/11/20(月) 20:02:41 0
わかりやすくて面白いです。
大いなるドラの威力の賜物ですね。
197 :
世界@名無史さん:2006/11/20(月) 21:08:00 0
素晴らしい。
ご職業をお聞きしてもよろしいか?素人とは思えない。
>>197 静岡県出身。現在は京都在住の大学生。学部は法学部で歴史ではないが、
大学受験は世界史だけで通しました。
あまり自己紹介するのも失礼なので、こんな所ですかね。
ハートマンめちゃうけた
もう飽きた
↑強がり(っつか、こういうネタスレなんだが)
大長編歴史シリーズ さんすごいなぁ
クオリティもさることながら執筆ペースが速い。
遅筆な上に考証もしっかりしてないけど、
せっかく新作を作ったので載せます。
題して「ドラえもんのび太の文化大革命」
1958年 大躍進政策に失敗し多数の餓死者を出した毛沢東は自己批判を迫られた。
「餓死者は2000万人でしょ。
くず鉄ばっかり作ってどうすんの?」
毛沢東
___ _劉少奇
/ ∨∨∨∨ヽ , ─── 、
. | | ノ ヽ | /___ ヽ
|__| U (・ ∠ | l−、ヽ | l
l d ⊂⊃ ヽ |・ |─|_ |
`- |\__l_>| c、_ノ 6) /
|ヽ ヽ____/ ノ、 (___ \/
/ \\___/ \ ヽ、 __ /
 ̄ ヽ /|/\/ ⌒\
/ |
「偉大なる共産国家建設のためだよ。
つまんないこと気にすんなよ。」
そしてついに実権を劉少奇やケ小平に譲らざるを得なくなる。
ケ小平
, -──- 、 _____
/_____ \=@ //⌒ヽ ⌒ヽ `\
|/⌒ヽ ⌒ヽヽ | ヽ / | ^ |^ |- 、 ヽ
| / | ヽ |─| l // `ー ●ー′ \ ヽ
/ ー ヘ ー ′ ´^V / ─ | ─ ヽ i
l \ / _丿 i 二 | 二 | |
. \ ` ー ´ / .l \ | / l !
>ー── く ヽ \ | / / /
/ |/\/ \ ヽ  ̄ ̄ ̄ / /
l l | l >━━6━━━━━く
ヽ、| | ノ / く / ヽ
|ー───j l (⌒(⌒) / |
「いよいよ僕らの時代だね」 「早速経済を立て直そう」
しかし、中ソの対立を背景に毛沢東主義への傾倒が強まり、
毛沢東は奪権へと動き出す。
_____ 「あいつら調子に乗ってやがる
/ , へへヘ∧ヽ 痛い目見せてやろうじゃねえか。」
| | \l l/ |
/⌒ ( . ∠ l ヽ \ 「そのときはぜひとも
ヽ_ (二) ヽ 、─` `ー‐───┐ お手伝いを…。」
l ______つ ! > _____ |
>、 \|_|_|_/ /  ̄ l⌒ヽ\| !
/ l ヽ、 ____ /、 |・ | l/^ヽ |
/ ` ー──‐─ ´ \ _o 、__ノ _ノ |
/ | __(^| /⌒ ヽ \___/ \|
/ヽ| (二 ヽ / | \\\/ |
l \ /\ / `ー─/l/\/ヽ
`ー 、 ヽ / | |
林彪
1965年11月、上海にて姚文元が、『海瑞罷官』を評す」
と題した論文を発表、実権派に対する攻撃が始まる。
______
姚文元 ヾ______ | 「それは毛主席を批判して
| ノ ヽ | | 解任された彭徳懐を擁護
| ミ ・) 6) してるんじゃないのか?」
/ ⊂⊃~\ |
⊂ ̄/^ヽ__i l /!\
| ) | ヽ_煤Q__ / / / \
` ─└──| \ヽ/ / | ヽ
| ^|  ̄ | |
__________
,⌒ヽ ヾ______ |
( ≡ | \ll/ | | 「毛主席を批判するとは
( ノ l ミ ・) U |__.| ゆるせない!!!」
,-、 / ⊂⊃\ 6)、
/ヽ ) /(__l____ | |\
(ヽノ⊂ ) i ヽ_|_|_|_|_) / / \
\_ /  ̄ ̄ \ ____ //
ヽ | `───、 /
1966年中共8期11中全会で文化大革命が定義され、
これ以後全中国で文革の嵐が吹き荒れることになる。
( ⌒ ⌒ )
| | | 「劉・ケはブルジョア司令部を作って
__ 反革命の基地を作ろうとしている。」
>  ̄ ̄ ̄ ──┐
>______ |
 ̄ |/^w/^ヽ |___|
| ミ|・) ノ# ) ( ^ヽ
< `-o - /ヽ ! ( ヽ、ノ
. ̄ ̄| ̄ ノ /、_..| ̄ |
⊂二(^ヽヽ二二二/ / __ノ
ヽ_) ノ ̄ |/\/ \ ノノ
 ̄  ̄ ̄ ̄\ /ヽ
ヽ── ′ ノ
「文化大革命を実行し、権力を奪還せよ!」
その後各地で若者たちにより紅衛兵が組織され、劉・ケ実権派への攻撃が本格化する。
6月18日の天安門での毛沢東の接見には約100万人の紅衛兵が結集した。
___
/ vvvvvvvヽ
| | ノ ヽ|
|__| ^__^ ヽ 「おお!若き革命の力よ
(d ⊂⊃ ヽ 走資派打倒のために頑張ってくれ!」
! l !
(\ ___ 3_./ /^.l
/ ` ────'ヽ__ /)ヽ |
/ ヽ | ノ
| | |/\/\/\|-─┘´
| | |. |
紅衛兵は各地で実権派と目された人だけでなく、知識人、富農、官僚なども
批判大会でつるし上げ、暴行、略奪を行った。
「この修正主義者め!」
「毛主席に謝罪しろ!」
「造反に理あり ,, --──-、
/ 二二二ヽ 革命に罪なし。」 /二二二二二ヽ
| | へ , ,∧| / | ( ・∨・) | ヽ ∧
| | 0 ∠| | | )⊃( ヽ | / \
(d 二⊃_ /  ̄ ̄ ̄ \ |. | /(∋ }_| / \
7/ヽ ┌-──┘/┬──<二二) └┬┘ / / \
△ |\\ |__| (・ )( ・)| / └────┘ ───┬───|
/⌒▽▽ヽ、 <(d ⊂⊃ | ______ |・) |─ |__ !
| i i | <\ (「「「「「) ノ | 毛 | o− ′ 6) /
| | | | ,.────、_| 語 | └─-、 \/
| | | | / | 録 | ヽ二_ 「
 ̄ ̄ ∠二二ヽ ∫
「なんで私が・・・」 | |⌒| | ∫
1968年、ついに劉少奇は党を除名、失脚させられる。
_
(__)
/ \
/ ヽ
_ ∠ ____ ____ヽ
、ゞ" \=
ヾ/ ________ヾ
`゙/ | ヽ、_(_)ノ |`
ヾl | /´⌒ ヽ/ ⌒ ヽl
=| | | |・ | 「私が裏切り者とは・・・
ーY⌒ヽl─l ・l、 l、 ひどい言いがかりだ!」
| ) `ー─‐,/ヘ、ー‐〈 ノ
ヽ_ " ` l
>、 ,−───、ヽノ
`(_∠ 、───-、ソ
/ \ \/\ノヽ
l ヽ ス | l
| |. パ | |
| |. イ | |
劉少奇はその後開封市に投獄され、そのまま獄死する。
/ ⌒` ─ 、
/ \
| ヽ 「無念だ・・・」
| |
(\ , -── 、/ノ
` /⌒ヽ ̄ ̄`ヽ、
| | i
| | |
| | |
|__|, ──── 、)
/_ノ |
/´ __|_,− 、___ ノ、
ヽ、_|______ )_.ノ
一方ケ小平は、失脚させられたものの、除名は免れ、
監視の下、江西省南昌で晴耕雨読の生活を送る。
「命が助かっただけマシか。」
, -──- 、
/ __ \
___ / ____/_ヽ ヽ
o_ / // 、( ./iヽ i
/ ┃ \\ヽ ● .| ノ |
./ /| ┃_ / ` -へ ! ___
,-/^| | ヽ ヽ  ̄ヽ ヽ\ヽ j / \ \
! | ヽ、_/ \ ヽ、 _b\ | ` / ) /`===!
`-` ー ´  ̄ ̄ 、-( __)-` ── 、- ´ ̄ !===/
\ \ \
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
その後紅衛兵は内部分裂を起こし、各地で暴動が頻発するようになる。
「赤信号で進んだって いいじゃない。」 「そんなの すきずきでしょ。」
___ \ | / \ | / ヽ | /
/. vvvvv ヽ ___ ___ ___
|_| /(・ ・ i / `\ /__ \ /´ \
( ´ ⊂⊃ヽ ( _(_\ ヽ | -\ | ヽ ( (-(\ ヽ
___ /∠ |. i |・ ノ-ヽ_ i _j |) | | i | |) | ヽ_ !
___ < (ヽ 3ノ ┌'ー ´ ) ノ l ′ ! |┌' ′ ) /
/ノヽ/ヽ| ̄ / ヽ` ─── ´ノ、 (ヽ∩ ー、 \_> ヽヽ⌒) ノ____j ー、 \ ⌒ヽ
| (・|・ | / ヽ ヽ / ) | ー┐__| ` ー┐ l ー┐ h `ー´
ー o´> | | | ヽノ\ /──ヽ /二二ヽ ∠二二l、
、_/__> | | | \ ヽ/ ⊂⊂ヽ ̄ ̄/ /^ヽ / /^ヽ
ー─ヽ、 | | / \ i |. ヽ)_ノ──l | | /∋l | |
ヽ∧/| | | | / (⌒ヽ─′ ノ ヽ | | ヽ ヽ. | |
「そうよ そうよ。」
そのため、毛沢東は農村建設との名目で、紅衛兵を僻地へ下放する。
「農村建設のために辺境へ行くんだ」
___ ____
ゝ/ ____ヽ __ 「あたしも。」 /____\
./ | / | /´ ⌒ヽ ___ |/ . .ヽ | ヽ
l _| (・ l / / )ノ)ノ)ノ /______ ヽ _l (二 |_ ノ
| ( _) | _| /| (| |(| | l | ⌒ ⌒ | ( ___ ) ∩/)
ヽ / ノ) ( ー ゝ´ヽ | | ┃ ┃ | l ___) ノ / `三
〉__┌ <) /ヽ ヽフ ノ ノ/ < ノ L. ー┬_−ヽへ / ̄
. /‐──┬` _∩.'ヘノ 〉ー‐┐´ く ヽ \_/ \_ ノ / l/ヽ/ /
/ ( \l 〈 ノ /´ヽ ̄´ヽ ` ` ー┬ イ (ヽ/ヽ| |
. \/ `ー ´ / / / /)__ |\ //_//三` / | |
「おれなんか満州へ行くんだぜ。」
しかし、彼らもその後塗炭の苦しみを味わうことになる。 (
>>25-26)
1969年の第9回党大会で林彪が文化大革命を宣言
併せて党副主席となり、正式に毛沢東の後継者となる。
____
>  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
> ________ |
 ̄ |/ −、 ─ 、 ヽ| | 「しめしめうまいこといったぞ。
|| ・l ・ l | | あとは周恩来と四人組を
|| | ノ ⌒ヽ 何とかすれば、安泰だな。」
<_`ーo ー´_ _ノ
_  ̄) ̄ ̄/ /
=/ ┬'=(二)/- イ_
l ノ、 /|/\/ ヽ
ヽ \/⌒ヽ_/_/
ところが、国家主席のポストの削減などを巡り、
林彪と毛沢東は対立するようになる。
「そ、そんなつもりは…」
/
\ |∨∨ ノ , ──‐ 、
/ /、 ) ) /wwwv ヽ ヽ
─ / /l⌒ヽ∧ | ・ ・ |__ |
/ /l ゚\゚o' ノ /(二) _) 「てめー、俺を追い落とす気だろ。」
\ \\_ノ /( | ノ、
`( ♯(_/─ヽ /ノヽ ))
`^(`ー^ l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ
/ (( /ヽ_ ノ______ l
| | | l |. |
粛清の危険を感じた林彪は毛沢東天才論を打ち出し、
何とか粛清を逃れようとするも失敗に終わる。
/´ ̄ ̄ ̄ `\ 「天才だろ?
/WWヽ ヽ
l l l ふざけんな!
// __|・ |/^ヽ | 字が違うじゃねえか。」
┌───── ´ ─ ( ) l |
│ _____ <. | ̄ く __ l_
│ | ノ/⌒ヽ/⌒ !  ̄ l / )、
/^ヽl | ‘|‘ | \ / / \
ヽ_ uヽ _ ノo、ノー ` ー── / /
「毛主席は偉大な天災です」
そのため、息子の林立果を中心に毛沢東暗殺・クーデターを計画。
\ | /
___ /
─ |‐──| _ 「殺られる前に
く二二二二> 殺るしかねぇ!」
/ /_\ll/|
l _/-ヽ__ | ̄7
/|( __、二⊃_
l レ| l /,┬┬┬′
/l ヽ、∠ ̄ ̄ ̄_フ ___
. | \_\/▽7 ̄」| _| l二l─lj
ヽ ∠ \l/ <´ ー./⊃⊂) ̄
ヽ  ̄// /、_| |_(_ノ
林立果
しかし、実行前に計画は露見してしまう、
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ─── _____
/ /
/ ___ > 「もはやこれまでか…
/ / /  ̄─____ \ ソ連へ亡命しよう。」
/⌒ヽ/ / |// l ̄ ̄ ̄
| l _ /_ ノ
ヽ_ l ─/─ /
| =` ー Oー く_
ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /
/ ヽ、 ______ /
/ \/\/ヽ
| | l |
林彪らは飛行機でソ連へと脱出を試みるも、
___
/───l 「よし、国境を越えたぞ」
∠二二二二二>_
/\ll/_ | ヽ\‐─ 、____
/| | |、 l ̄ | _ /-l/ヽノ >─┴┴┬ ‐、ヽ__ ,−、 _____
| / l _⊂二_ _ノ ∠___ j 三) | | l ─────
ヽ、 ノ └── 7ヽ | |\ / | | ヽ) /___ ノ | _____
 ̄ ̄ヽ ̄ ̄ ノ_ノ<l\l /_/ / l l ノ ──────
 ̄ ̄ ヽへ二二ヽ∠∠__<─ イ ノ  ̄ ─────  ̄
飛行機はモンゴル領内で墜落、林彪は死亡する。
「う、うわー、こ、こんなところで・・・」
┃ ┃┃ \ \ \ , ─ ─┐ / / / / /
━╋━┓ _/二二二 l_
┃ ┃ | |/ (\ / ) // ヽ\ ヽ ∩/ )
┃ ┃ | | (二 l 「 ̄ | ̄ ̄/-|_ | | 二)
| | l `ー、_ _⊂二ノ ̄ ̄ )|/\_⊃
━┳┛ | | \ └、─、ヽ / ノ/ / |
━╋━ | |//| (二二二ヽ__ // | / ///
┛╋┓ | 二二二l! \/ |◇、/_l /l /二二
/⌒ヽ 〈 /⌒ヽl// _ヽ | \
━ | | |  ̄ ヽ/_/ /、´ ̄ l / ̄
| ─| | l__ノ / \二 ヽ、 ノ ///
━━┛ ヽ__ノノ  ̄ヽ `ーく /ヾ \〉 | __
,へ | | \ / / / \>
/ // \!// | ` ー‐/ / | _
. \._/|/ ヽ、/ ̄/__ /=!/ / |!
これにより、林彪グループは壊滅する。
周恩来は林彪らを極左として批判しようとしたが、
毛沢東はこれを「極右」だとして妨げた。
___
/∨∨∨∨ヽ
| | \,,/ |
|_| (・__ 0 | 「林彪は極右だ!文句あっか!」
(d ⊂⊃ ヽ
| i ノ
/ \___3___/\
| _|| 、 _ )
|─| ~  ̄ ̄| /|
| i `--──┴─′ |
| | |
1973年8月の第10回党大会で、江青らが政治局内で“四人組”を結成する。
そして四人組は「批林批孔」運動を展開する。
____ 「林彪は極右です。
/´ `⌒ヽ そして孔子も反革命そのものです!」
/ /)ノ)ノ
/ / /⌒ヽ!
l /─| ミ| /
ヽ /⌒′ ヽ、__ノ┐
< ヽ_ /⌒ヽ__ 」 ─
∠__ / l
, く \ ヽ、 \
/ \ ヽ ´ ̄ ̄ ,-,ヘ
/ /⌒\ l )
ヽ \ /ヽ /
\ /
/ ヽ、_ /
江青
これは林彪と孔子を批判したものであったが、その先には
“現代の孔子”たる周恩来を批判するねらいがあった。
( ⌒⌒ )
| | |
___, - 、
/ ___)
/ | ノ i
. i __| (・| 「次の標的はこの私か。
| ( ○ しかし、このまま好きにさせるものか!」
ヽ/ /⌒ヽ__つ
_| |二⊃ (^ヽ、
| \ ヽ──、 (⊃`ヽ)
/ \ ̄j ̄\/\へ ノ
| `7 \`>
周恩来
周恩来は南昌よりケ小平を呼び戻し、副総理に就ける。
「このままでは四人組の思うツボだ
何かと助けてくれ。」,−、 __
(─── 、 ヽ
____ / / \ | |
/ − 、-、\ | ┃ ┃ |__|
/ , −| ・|・ |-ヽ / ⊂⊃ )
| / ` -●-′ | |└┬─ ⌒ヽ ノ|ヽ、
. | | 二 | 二 | (\∩ ヽ、 `── ´ / ! \
| | ─ | ─ / /) )、/  ̄|_ ̄ _/ ヽ
ヽ ヽ / ̄ ̄ヽ/ `- 、 | \ ̄/
/━━━━o━ヽ |ノ ヽ
ケ小平
「よろこんで。」
周恩来の病状が悪化するにつれ、ケ小平が実務を担うようになる。
ところが、毛沢東はこれに反するように“右傾巻き返しに反撃する”運動を発動した。
/ ̄ ̄ ̄ ̄\
l ∨∨∨∨∨ l 「小平は悔い改めない走資派だ!
| \()/ | 警戒せよ!」
(| ((・) (<) |)
| ⊂⊃ |
| .| ⌒ \.l/ ⌒ | |
/ |. l + + + + ノ |\
/ \_____/ \
/ _ \
// ̄ ̄(_) |
|ししl_l ( | |
|(_⊂、__) | |
\____/ | |
四人組とケ小平の対立が深まる中、1976年1月、周恩来が死去する。
\ ,, ─── 、 /
/ ヽ /
─ / / )ノ )ノ )ノ
i / ノ- 、 -ヽ |  ̄
. !___.| |. /| |ヾ | | 「周総理が亡くなるなんて!
i ヽ (ノ - 、 - ´ | この国はいったいどうなるの!」
. /`-,、 /`─-─ ノ ノ
∠/⌒j. ヽ、ヽ__ //i⌒ヽ
|_ノ ,┴─┴、 |_ノ
| .|/ .\/ \j \j | ∫
∫| ! ノ | | ∫
∫ヽ__ /| |\_ /
周恩来の追悼に集まった人々と当局が衝突し、第一次天安門事件が起きる。
四人組はこれをケ小平の責任とし、再び失脚させることに成功するのである。
___ 「あんたが煽動したんでしょ
. /´ ´⌒ヽ とっとと田舎へ引っ込みなさいよ!」
/ / ) ノ) ノ) 丿
/ /ノ/⌒ヽ/ ⌒ヽ!
| / l | |、
V`ヽ「 ̄l ・l< ノ i
l ` ー ´ 7 ´ ヽ , ─── 、
>ー、 , ───,┘ノ / \ っ
´Z_ヽ、 ( ___ ノ / / ヽ ヽ っ
ノー`──、‐ ´ l’\|─‐ U 、 ヽ
/\ _/\/ \ l ノ \ l 「すげえ
/ 、 ヽ ヽ/ ) ヾ ●´ ── ヽ | 迫害狂」
l \ V  ̄二) ノ ── ヽ l
ヽ \ /\ __ノ .ノノ ( ── l /
. \ ヽ / // ` ー、── 、 | /
〉\ /! / ` ー,-、━━━━━━ヽ
江青 ヽフ `ヽ ケ小平
これにより、四人組の権力は盤石になったかに思えた。
しかし同年9月、後ろ盾であった毛沢東が死去する。
, -―――-、
| ̄ /∨∨∨ \ |  ̄| 〜
| |(ー)(ー) |_| | |||
| ⊂⊃ 6) | ( )
| ( | | |
| ⊂-― 、 ノ |
-――  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄―-
| ,―  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ― 、 |
| | | |
| | | |
| | | |
| | | |
後任の共産党主席に華国鋒が就任すると、
__ゝ,..───..、
/ : : : : : : : : : : : :\
/:: : : : : : :; ───┬`
i : : : / / /^ヽ !
|:: :: :: ; -v' | | ゚| |
!:::: :::| d `− ┐ 「これ以上の混乱はもうたくさんだ。
ヽ::: ::ヽ_ ┌── ! 四人組を排除しよう。」
\;イ ヽ./ノ
_j___┬─ ´
/───-ヽ ∩
/ /⌒\ | /  ̄,⊃
| ヽ \| /\ _ノ
華国鋒
そして10月、華国鋒は四人組の逮捕に踏み切る。
, -──- 、
/ ヽ
/ / ) ノ ) ノ
// | /#ノ/⌒ヽ ⌒⊂ヽ
! |ー─| ( .|.) |( \
_∨⌒ #ヽ_ ノ#、__ノ、`ー i
>ヽ_ /⌒\ ヘ_ノ ! ゝ ノ 「そ、そんな…
 ̄__/\ヽ__ ̄/ ノ / / 毛沢東夫人の私を逮捕するなんて」
/ \ ` ┬─− ´ / /
/  ̄ ̄ | ̄「 ̄´ /
|-─| |-┴─−′
こうして十年間中国を未曾有の大混乱に追いやった文化大革命はついに終わりを告げる。
その後、三度復活したケ小平により、改革開放政策がとられ、
中国は市場経済の道をて歩んでいくことになる。
「文革の10年は終わった。これからは、
_ _
/\\ __ //ヽ
i / __ \ | 白い猫でも
! / / \/ ^ヽ、
V / ^-、, -、ヽ
ノ | | (| |∠| |ヽ
\ > `− o- ヽ/
\\ \ ノ
/^) >`、──`、´(^ヽ
| ´ / ヽ、/ヽ ~ ノ
(( `−| | () | |−´ ノノ
/ ヽ ノ ヽ
__i_ ` ─ ´ _|__
(,_,_,___ / ^ヽ.__,_,_,)
_
/ヽヽ___.//^ヽ 黒い猫でも
l/=/= 〈 | カ
/ -、 -、 ` ヽ.ノ タ
l l 0l l0 l | カ
ノ゙ ーo ー′.彡 ゝ_ タ
\└v┘ //=)
( _>=o===´ーく/ ノノ
l l ,-、ー ノノノ ノノ|
゙ーl_j_、__, ヽ─、___, ─o,┐
`ー`ー‐′ l二二l/
________
//⌒ヽ/⌒ヽ `\
/ , / v/v ノ 、 \
// `ー/⌒ヽー ´ \ ヽ
/ ─ ヽ_ノ __ ヽ ヽ たくさんネズミを捕る猫が
/⌒ ── / __ /l ヽ 丶 良い猫なのだ。」
ヽ ── / __ / / l |
\ ___/____ / / | |
| ヽ / | l
l \ _ / l !
ヽ \ /⌒/⌒| |ヽ/ / /
/ ⌒ヽ、 ヽ/ | |/ / /
l | | ` ー──⊂| |二⊃ / /
>−、ノノ`,─────|⊂/⌒ ヽ──l
l l─l ̄ ̄/⌒ヽ ̄| ol l ̄ ̄|
ヽ_ ノ l / ヽ_T_ノ .| 。ヽ __ ノ l
 ̄ | |┌───‐‐l_ー─_l\ |
| ヽヽ , ─ 、  ̄ノ ノ l _
/ ̄ ̄/ / ̄ ̄ ̄ ノ-(_ )
/ ̄ ノ_ l | | /
_/ //__ ヽ ` ー─ ヽ、_ノ──── ´
( 'ー ´゙ ー─ ´)
ドラえもん のび太の文化大革命 完
かなり長いですね・・・すいません。
つっこみどころは多々ありますが、見逃してください。
ケ小平はネズミをみると逃げ出す悪い猫?
>>235 乙です。
最後で葉剣英が華国鋒を唆す場面があれば完璧だった。
昔、自分が書いた文革ものより詳しいですね。AAもちゃんと状況に合わせて
作っていて感心しました。
スキピオの話なんだけど、彼のアフリカヌスというあだ名は「アフリカを制する者」つまりザマで
勝った後についたものだと思うんだ・・・。
初登場時でアフリカヌスと紹介されるのはいかがなものかと。
あと、スキピオとハンニバルは実際に会ったことがあるらしいよ。
大長編歴史シリーズ さんに褒められると照れますね。
また、いいネタがあれば書いてみたいと思います。
>>240 そんなのわかりきってて読むのがデフォだろ?
>あと、スキピオとハンニバルは実際に会ったことがあるらしいよ。
史料教えてくれ
>>240 ザマ以後に?それとも開戦前夜に会ったって話?
「ハンニバル」でぐぐったら、真っ先にそのエピソードが出てきたよ・・・ティトゥス・リウィウスの
伝らしいから、『ローマ建国史』なのかな。
まあリウィウスは文学的表現のためにしばしば史実に忠実ではないこともあったらしいから、
一定の注意は必要だろうけれど。
>>243 「私が勝っていたら・・・」と言ってるのだからザマ以降だろう。
>>240 だからリヴィウスのその話は有名だから。
一定の注意どころか、会ったって話は多分嘘ってことでFAだったような・・。
242もそれを知った上で、他に確実な資料があるのかって話をしてるんだろ。
243もザマ以降に会った話が嘘でも、合戦時に顔を会わせたって話ならありえるから、
そういう逸話でも残ってるのか、と
>>240に尋ねてるだけかと・・
嘘なら嘘と、それを証明する史料なり論争の記録が欲しいな。
文学的に「できすぎ」の話だからって嘘と決め付ける姿勢が許されるのであれば、それこそ
劇的な生涯を送ったアレクサンドロス大王の話なんか嘘だらけってことになってしまう。
歴史観の違いにはなるが史科に書いてる事柄がすべて正しいとは誰にも言い切れない
その時代のその場所にいたわけでもないのだからな。歴史上の逸話と歴史資料の差は
ただ信憑性があるかないかの差にすぎないだろう。
だから歴史見解の違いであって嘘であるとか史実であるとかは誰にもわからない。
ハンニバルとスキピオは会っていたかも知れないし会ってない無かったかも知れないが
それを知るにはそれこそドラえもんのタイムマシンでも使わないことには証明できないよ。
だから史科にないから嘘だとか史科にあるから事実であると言う見解はどちらも間違ってる
としか言えない、動かしがたいものはそこに文明があったことを証明する遺跡であり
文学なり史科なり読んだ後は個々の人間の考え方や受け止め方の差になってくるもんだよ。
歴史学者になるというのなら疑ってかかる必要もあるだろうが悪魔で個人として歴史を
楽しむのなら一つのロマンとしてスキピオをハンニバルの会見を想像してみるのも大人の
歴史観というものだと思うなぁ〜。
248 :
世界@名無史さん:2006/11/25(土) 22:26:51 0
> 史科
どうやったらこんなミスタイプができるんだ?
>>248 それは俺の読み違いだ
スマンねバカで。
お話としては作者が
>>194をまるまる使って紹介してる
「実際に会ったことがあるらしいよ。」え、それホント?ってのがどこが大人の歴史観だ?
「ムー大陸はあったらしいよ。」とかヨタ話を内輪で言い合った挙句真実にしてるアホと同じだ
ムー大陸はあくまでお話、戦後のスキピオ・ハンニバル会談も現段階ではお話だ。
251 :
世界@名無史さん:2006/11/26(日) 14:14:22 0
この流れだと、そろそろシュリーマンが登場するな。
「大人の歴史感」の定義が曖昧で、一概にはいえないけど、
そりゃ確かに歴史を楽しむ上で、ロマンっていうのも重要だとは思うよ。
自分は子供の頃から歴史が大好きで、その感情のは、純粋なロマンだったと思うんだ。
ただね、歴史を歴史として扱う、学問として扱うには、
>>247の言ってるような考えじゃ駄目なんだよ。
上述のは大人の歴史観なんかじゃ無い。子供や、一般大衆みたいな、
歴史に対する知識が(専門家に比べて)欠落してる人が楽しむための歴史でしかない。
だから、別にそういった250の言う与太話は全部悪いって訳じゃなくて、
よくTVや雑誌の歴史特集みたいな、専門家から見ればちょっとアレな話も、
普通の人が歴史を楽しむといった意味で、重要だとは思う。
ただ学問として取り扱うべきじゃない
とはいえトロイの木馬のような例もあるからなぁ…
あれも遺跡が見つかるまで与太話的なもんだったらしいし
だからわざわざ「現段階では」と付けたんだ
1868年10月28日、ライプツィヒ大学在学時代のニーチェはワーグナーの音楽と出会い衝撃を受ける。
______
/ − 、 - 、\
/ , − #| @|@ | ヽ
(( / / #−●-♯ヽ i )) o o o o o o
i i ── | ── | レ|┘<!> V|> ,V,└|> |lレ
| | 二二 | 二二 | .^'| /| || ハ 〈| |\
ヽ ヽ \____|__/ / ────────────
◯\ ヽ \__/ /○ ⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
(( \ \━━━(t)━━ / ノノ ⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
| / \ | ⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
「レオナルド・ダ・ヴィンチのあらゆる不思議な魅力も
ニーチェ 『トリスタン』の最初の一音で魔力を失ってしまう」
___
/ vvvvvvvヽ
| | ノ ヽ| ____
|__| ^__^ ヽ / - 、 - 、 \
(d ⊂⊃ ヽ /, -| @|@ |-、 ヽ
! l ! !/ `-●- ′ \ ヽ
(\ ___ 3_./ /^.l | 二 | 二 | | 「どら焼きより尊敬してます!」
/ ` ────'ヽ__ /)ヽ | ! (____|__/ i !
/ ヽ | ノ ヽ \__/ / /
| | |/\/\/\|-─┘´ ━━o━━━━
| | |. | / /___ ヽ \
ワーグナー
同年11月8日にはブロックハウス教授宅に滞在していたワーグナーと面会する機会を得た。
後にワーグナーをギリシア悲劇の再興者として賛美したニーチェは、彼とショーペンハウアーに
ついて語り合った喜びを友人への手紙で書き送っている。
1869年、ニーチェはバーゼル大学に員外教授として招かれスイスに移住するが
このころからルツェルン近郊のトリプシェンに住むワーグナーをしばしば訪れるようになる。
寝取り寝取られ
┌────────────┐
↓ │
___.. ↓
/ www ヽヽ
l ・ ・ |_| ___
/ (二) ) /⌒´ ̄ ̄\ /_____ ヽ
i l ( -( ( - 、ヽ ヽ | −、 − 、ヽ| i
l (_ /l l | (| |) | |_ | | ・ | ・ |- |__ノ
ヽ、( ___//. | ー、 ー ) | ーo ー ′ )
//ヽ__/ / ヽ 、_ /ヽ ヽ└─ ノ __
/ / |. (,ノ` ┬ イ ヽ.,ノ / ▽▽ \ /,(・o(・)、ヽ
i l | /´ ̄ ̄/ヽ | | | | 王 | 王|
| | | | | l l | | ノ | ヽε ノノ
| | | | j | | _|/ヽ─/\/ /  ̄(t) |
コジマ ビューロー
処女作『悲劇の誕生』はこの時期書かれた。
ギリシア悲劇の成立をアポロン的、ディオニュソス的概念を通じて説いた本書は
ワーグナーの楽劇においてこのニーチェの理想の実現を見ようとする試みでもあった。
____ ___
/ - 、 - 、\ /wwwwヽ ヽ
/ , -| ・|・ |- ヽ / ミ_ ・) | |
i / ` - ●-′ i.┌──┐ / ⊂⊃ l/ヽ 「おれさまの芸術に
. | | 三 | 三 | | 悲劇 ||| ⊂____ /| _ノ ぴったりだ!」
! | \.___|__ノ / | 誕生 ||| \\ _._ノ ノ
\ヽ \___/ / ◯----┘ /ヽ、` ー─´ /)、
━━━━o━━ / / ./ `  ̄ ̄ ̄ ´ ヽ
| / ヽ | / \/ / l
しかし学界では文献学的手法を無視した本書の評判は散々であった。
____
\ ───___
<  ̄ ̄ ̄ ̄|
> _________ |
 ̄ ̄ | / \ | |
| /⌒ヽ /⌒ヽ | | 「才気ある放蕩三昧…」
| | ‘ | i ‘ | | |
| ヽ.__ノ ヽ._ ノ レ⌒ヽ
ノ o 6 |.
/__ \ _ノ.
> ノ
<、___ イ
|───┤
/ |/ \ / \
リッチュル
1872年、ワーグナーはルートヴィヒ2世の援助を受けバイロイトに移住し
念願であったバイロイト祝祭劇場の建設を始める。
ニーチェも起工式に出席しこの計画に大いに期待を寄せていた。
_____
/ , へへヘ∧ヽ
| | \l l/ |
/⌒ ( . ∠ l 「おれさま専用のリサイタル会場だ」
ヽ_ (二) ヽ
l ______つ !
>、 \|_|_|_/ /
/ l ヽ、 ____ /、
/ ` ー──‐─ ´ \
/ | __(^| /⌒ ヽ
/ヽ| (二 ヽ / |
l \ /\ /
`ー 、 ヽ /
だが、劇場が完成した1876年の第一回バイロイト祝祭劇に招待されたニーチェが見出したのは
彼のギリシア精神を体現する芸術家ではなく、バイエルン王ルートヴィヒ2世をはじめとする
名士に囲まれ「ドイツ的」に成り下がったワーグナーだった。
::::::::::::::::::::::::::::: ,.-ヽ ┃┃┃ mm __‐⊂⊃‐__
:::::::::::::::::::::: ____,;' ,;- i ━ ┗━ | 川 | ⊂ l ⊃
:::::::::::::::::: ,;;'" i i ・i; ┃┃┃ | | | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
::::::::::::::: ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i; ┛┃ ┗ L__」 | | ∩_∩ | |
::::::::::: ,/'" '''',,,,''''--i | | | | ⊂___⊃ | |
::::::::: ;/ .,,,,,,,,,,,,,,,,, ;i'⌒i; ━┏━ | | |L__―――――_」|
::::::: i;" ___,,,,,,, `i". ┃ | L____/\_ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/\
::::::: i; ,,;'""" `';,,, "`i; ━┗━ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
::::::: | ''''''i ,,,,,,,,,, `'--''''" | | ∩ | \
::::::: |. i'" "; ┃ L____| ∈三 \_| |
::::::: |; `-、.,;''" ┃ | ∈三 | |
:::::::: i; `'-----j | \|____/
ニーチェは『指環』の試演の途中に抜け出しクリンゲンブルンの森に逃れ
ワーグナーに託した理想が潰え去った幻滅に打ちひしがれながら
『人間的な、あまりに人間的な』の執筆に取り掛かる。
____
/ヽ `\
/≦ ノ─ 、 ヽ
●ー ´ \ ヽ 「こんなひどい歌は聞いたことがない!」
── | 二二. ヽ l
 ̄ ̄ l ── | l
─── ヽ___ l / ─── ┃┃┃
\ \ / / ─── ━┗━
◯─O━━━━━━─◯ ┃┃┃ ━┏━
\ | \ / ┛┃┗ ┃
|──┐ l | ─── ━┗━ ━┓
/  ̄ ̄三 ̄三 ̄ ̄`ヽ___ ┗━━
──( ( ( ) ) )────
 ̄ ̄ \ヾ 三 三 彡 /  ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1878年に出版された『人間的な、あまりに人間的な』はワーグナー決別の書となった。
と同時にロマン主義的理想に別れを告げ、ワーグナーから自由になったニーチェの
新たな思想の展開を示している。
, ─── 、
/ / vvvvvvヽ , ─── 、
|__| ・__・ | / / ・/・ ノ、 \
( ⊂⊃ヽ ┌──┐ ┌──┐// `ー●ー′ \ ヽ
人ヽ ! │フパ.│ │人 / 二 | 二 ヽ i
/ \\ ___3ノ──,/│ァ ル│ │間 l − | ー |. l
/ ` ──| |__⊃ ルジ│ │的な l | .l /
\ | ̄ ̄ ̄ ̄ └──┘ └──◯ヽ /\ / /
\ \ | \ `━━0━━━━━l
\ /⌒ヽ ヽ| / ヽ |
こうしてワーグナーの痛烈な批判者になったニーチェだが彼との友情の日々は
最良の思い出のひとつとして回顧している。
, ────- 、
/ /⌒ヽ⌒ヽ \
//| /|ヽ |ヽ ヽ
/ `ー● ー ′ \ ヽ
l ─ | 二 ヽ i
| 二 | ─ | |
| | l !
ヽ(__|___/ / /
ヽ / /
>━━O━━━━━┥
// \ |
「わたしは、これ以外の人間関係なら安値で手ばなせるが、どんな高値に代えても
あのトリプシェンの日々だけは、わたしの生涯から割愛したくない」
ニーチェとワーグナー 完
お疲れ様でした。
心に染みるなぁ、良作GJ
サマーのワーグメー思い出した
1866年、プロイセンは鉄血宰相ビスマルクと参謀総長モルトケの元、
普墺戦争に勝利
_____
/ − 、 −、\
/ , -| ・|・ | 、ヽ
/ / ` ー ●ー′ ヽ 「たった7週間でオーストリアに勝利!
| / 二 | 二 l これでプロイセン主導のドイツ統一に
| | \ ─ | ─ / ! オーストリアも口を出せまい!」
| | \ | / /._
ヽ ヽ  ̄ ̄ ̄ /(__ )
>━━━━O━━━ /
/ / ____ヽ /
◯ | ヽ ノ | | ←宰相ビスマルク
ゝ/´  ̄ `\
/ ∠´ \ ヽ
/ / -、 -\l
l __/ | (| |(| l
( ー ゝ´ヽ 「ほらね。参謀本部率いるプロイセン陸軍は最強だよ。」
. Lヽ. ヽフ ノ
>ー─‐<__
/ l/ヽ// ヽ ヽ
l_| | |__| |
| |二二ヽ| |. |
| l_____| |_|
l l / l ←参謀総長モルトケ
プロイセンを盟主とする北ドイツ連邦を結成し、ドイツ統一に大きく近づく。
一方フランスは、
____
____ /____ ヽ=u約束通り
/ - 、-、\ | - 、 − 、ヽ| | ライン川の西岸を
/ , -/・|・\|- ヽ | ・|・ |-|__ / 割譲してよ」
i / ` -●-′ | | ーo − ′ )
. | l 二 | 二. ! ヽ└┬─┐ ノ
! |. ─ | ─ / (\∩ ` ─_──く
\ ヽ. \__|_ / /) !\/ |/\/^\
/━━━━o━━ヽ ` - ′ ↑仏皇帝ナポレオン3世
「ああ、その話は無かったことに…」
( ⌒ ⌒ ) ⌒ )
| | | ( ヽ\ ___
_____ /__ ヽ
. / −、− 、ヽ |−\ | i 「馬鹿な事言うなよ!
/ , -|/・|<\|-ヽ |・) |─|_ ! こっちは約束通り
i / U `−●-´ i d −´ ) / 中立を守ったじゃないか!
. | | 三. | 三. ! └´⌒) \ヘ/ ,- 、 汚いぞ!」
| | /⌒\._|_/^i / `─┐二二ヽ( ノ
◯ヽ ヽヽ______ノ/◯ i⌒^) / ) ヽ| ̄| ))
\ ━━━━o━━ / ヽ/\/ / i |
|. / ヽ |′ \ / |─′
「あんな虫のいい約束、守るとでも思ってたの?」
戦前のビアリッツの密約を反故にされたため、反プロイセン感情は高まり、
カトリックの多い南ドイツ諸国への離反工作を行い、統一妨害に動く。
_____
/ −、− 、\
/ , -| '|' |- ヽ 「今後の統一の障害は
/ / `−●-′ i. やはりフランスか…
| / 二 | 二. | なんとかしないと。」
| | ─ | ─ !
ヽヽ / ̄ ̄\ /
l━━━━6━━
| \/ ___ヽ |
! 、 ヽ ノノ j
o-| ヽ◯⌒ヽ ○ヽ
ヽ、__| |__ ノ...
`−´
ビスマルクはフランスから戦争を仕掛けるよう工作を始める。
__ゝ,..───..、
/ : : : : : : : : : : : :\
/:: : : : : : :; ───┬`
i : : : / / /^ヽ !
|:: :: :: ; -v' | | ゚| |
!:::: :::| d `− ┐ 「早速対仏戦の準備を
ヽ::: ::ヽ_ ┌── ! 始めましょう。」
\;イ ヽ./ノ
_j___┬─ ´
/───-ヽ ∩
/ /⌒\ | /  ̄,⊃
| ヽ \| /\ _ノ
ktkr!
1868年、スペインで革命が起こり、国王イザベル2世がフランスへ亡命。
1870年に息子である後のアルフォンソ12世に王位を譲るが、
スペイン政府はこれを認めず、ビスマルクが推すホーエンツォレルン家の
レオポルト公を国王として支持した。
┃┃┃ ━ , ──- 、
━╋┓ ━━ 「しょうかいしよう。 / \ 人
┃┃ ━━┛ 次のスペイン国王の l_l_|l__l__ ヽ Y
\ , ─── 、 // レオポルト公。」 || −、 −、ヽl l
\ ゝ/_____\ / | | |) | |) | | | ノ- 、
/ | / ⌒ ヽ ⌒ヽ ______ ノ | ー、 ー ノ |)_/
l |─| ((|)) | / /⌒ヽ ⌒ヽ \ ヽヽ ー >、ノ \)
/⌒ #ヽ | ノ_ / , ┤ ・|・ |- 、 ヽ ` _┬_イ ヽ__/
ヽ_ /^\ー っ-´ ノ // `ー ● ー ′ \ ヽ ( ̄ `ー─´ ̄フ
l | `ー⌒ー ´ l/ ─ | ─ ヽ i /( )\ 人
| |二二⊃/ | 二 | 二 | | / ヽ ノ 、 \ Y
(( /ヽ`_二二⊃ ! ヽ、____|____ ノ l l / / > ヽ \ ヽ_
/^\/\|ヽ ノノ _ ヽ \ / / // // \ \ ∋
|_| |_i (__) \ \(二二)/ / (__) ノ \ U ̄
| | | | \ ━━━6━━━━/ uuj \_,へ、_,へ、_ ノ
| |──┤| `l / \ / | | |
三 ヽ__ >三 | l ┌────┐ l | |ー l_ノ|
(/^∪\ ヽ \ l l ヽ、___ ノ ノ l-0 人 | ヽ ヽ
/ ノ、 ノ ヽ ヽ、____ ./ / Y | | \ ヽ
/ \/ ∠ ヽ___,ヘ ___ / | | \ \
( くヽ、 _ノ (____) ( ___) _ノ ヽ ヽ \
\ _ ) ( ____ノ \_)
しかし、ホーエンツォレルン家の治める国家に挟まれることを嫌った
フランス皇帝ナポレオン3世はこれに強く反対。
,,,────、
/______ `ヽ 「16世紀の再現はごめんだ!
i´ \|/ ヽ | | そんなもの絶対に認めないぞ」
| >|< | ─ |_/
| - c `−′ 6 |
i、┌─−、 ,-
∩ ヽ、`─−' イ
⊂ ̄( └─┬^| ̄∧ ̄/⌒\
i∋_ノ__|_|  ̄  ̄ ヽ \
| |ヽ/ \ ))
この抗議にプロイセンが折れ、レオポルト公が自発的に王位を辞退した。
___
/´ `ヽ
/ _l__ll_l_l 「フランスがあんなに反対しているのに、
l | /-、 -\! スペイン王になったら命が危ない!
, -l | | | (゚| |゚)| | っ せっかくですが辞退します。」
| (| ヽ ー ゝ´ヽ> っ
`7 ヽ/ (⌒/ ノ′
\/)ヽ_ノ__`l ー─┬_´ ∩/)
ノ (  ̄ ̄ ̄ フ、 / ` 三
\ \/ ( ノ ヽ´ / ̄ ノノ
\ / /\ _ /
`ー´ く
____
/ −、 −、\
/ , -|/・|・ヽ|-、ヽ
/ / `−●- ′ | 「今回は分が悪いな…
/| | 三 | 三 | 引き下がろう。」
| | | | ____)
| ヽ | / ̄ ̄ ̄ ̄ /
ヽ、 ━━━━o━━
| / __ ヽ \
. | | ヽ__/ | | ○
l \__ ノ !
ヽ______/
(___)___)
これによりスペイン王位継承問題は平和的に解決したかに思われた。
しかし、スペイン出身のフランス皇后ウジェニーはカトリックの影響力低下を懸念、
未来永劫に渡ってスペインの王位候補者を出さないことを
ホーエンツォレルン家当主のヴィルヘルム1世に約束するよう求めた。
ゝ ─── 、 ,, ─── 、
/ _____\ ( ( ( ヽ、 ヽ
. | | / − 、 −、| |/-、 -、ヽ\ ! 「ね!ね!あなた、
!__.|─| ・|・ | i| /| |ヽ | |__ノ
( ` ─ o −i | 、 U )−、 新教徒がスペイン国王になるなんて
(( \ 3 ノ ノノ ヽ、\ ̄丿 /ヽ、_< あたし絶対に嫌よっ!
i` ─┬、 ´-(⌒ヽ−` ─ ´ヽ なんとかして!お願い。」
/ ^ ヽ/  ̄ ̄( ⌒ ) ̄ ̄ )i ))
(( / / // `− ´┬─− |
/_/| | |. |
( ) |────| |───´ \←仏皇后ウージェニー
「う、うん…」
1870年7月13日、ドイツ西部の温泉地バート・エムスで静養中のヴィルヘルム1世を、
フランス大使が訪ね、会見を求めた。
____
/ \
i──────┐ ヽ
| ⌒ヽ ⌒ヽ\ | | 実は、かくかくしかじかこういうわけで、
| >|・ |─-|_ / 今後も出さないって確約してくれませんか?
j ーc ─ ′ ヽ
⊂____ /! _ノ
_(\ \ \ __/ /
(─ ヽ、 ` ─_──イ- 、
ヽ二_ノ \/|/\ / \
\
__, - 、
. /, ─── 、)
// / ヽi
|_| ┃ ┃ | 「いや、そんな権利は私にはありませんな、
( ⊂⊃ ヽ 申し訳ありませんがおひきとりください。」
>、 __ ノ .nm
/ \─── ´ヽ、 /)- |
/ \--/ |  ̄|_丿
| / | || ←プロイセン王 ヴィルヘルム1世
ヴィルヘルム1世はこれを拒否、ことの次第をベルリンのビスマルクに打電する。
,−、 __
(─── 、 ヽ 「温泉でゆっくりしてるのに無粋なやつだな。
/ / \ | | 一応、ベルリンのビスマルクに連絡しておくか。」
| ┃ ┃ |__|
/ ⊂⊃ )
|└┬─ ⌒ヽ ノ|ヽ、
. (\∩ ヽ、 `── ´ / ! \
/) )、/  ̄|_ ̄ _/ ヽ
`- 、 | \ ̄/
|ノ ヽ
(以下電報文)
【今日、フランス大使がやってきて
『今回の寛大な決断には大変感謝しています。しかし、今後もこのような問題が
起きかねませんので、未来永劫の平和を保つためにも、今後のスペイン国王を
ホーエンツォレルン家から出さないような確約をして頂けませんか。そうしたら、
フランスが強くお願いしていた、ビアリッツの件を撤回する用意があります。さらに
南ドイツ諸国についてもなにかと力を尽くすつもりですのでできればご理解を…』
と言ったので、
私は『その件について、今回はレオポルト公も辞退したし、これ以上話すこと
は無いでしょう。将来のことまでは私に決定する権利はないので、悪いが
お約束することはできない。本国へお帰りになって、ナポレオン3世陛下に
その旨お伝え下い。』と返事をし、お引き取り願った。】
電報を受け取ったビスマルクは、この電報を意図的に短縮した。
「うふふふ、ここをこうしてああしてやる。」
─── ____ ────
── / \,,/ \────
_ / / −| ・|・ | ヽ __
─ | / `−●-´ヽ| ──
. | | ___ 三 | 三 |
_ i | \| ̄| ̄| ̄|/ / __
─ ヽ | `─-─′ //○ ─
─ /━━━( t)━━i /___
○ / ヽ ノ/────
 ̄ ̄ ̄
【今日、フランス大使がやってきて
『********************************
*********未来永劫*************スペイン国王を
ホーエンツォレルン家から出さないような確約を*************
*****強くお願い*************する*****。さ**
*********もな******く**********ば***…』
と言ったので、
私は『その件について、***************これ以上話すこと
は無い*************************、***
*****************帰********レ*******
********。』と返事をし*******た。】
↓
【今日フランス大使がやってきて、
『未来永劫スペイン国王をホーエンツォレルン家から出さないような確約を
強くお願いする。さもなくば…』と言ったので、
『その件について話すことは無い、帰レ。』と返事をした。】
フランス大使が約束を強要し、それに立腹した国王が追い返したように改竄し、
その上で、これを記者に発表、加えて故意に事実と異なる説明をしたのである。
翌朝、新聞を見たヴィルヘルム1世自身が、
___, - 、
/ ___)
/ | ノ i
. i __| (・| 「これは戦争だ!」
| ( ○
ヽ/ /⌒ヽ__つ
_| |二⊃ (^ヽ、
| \ ヽ──、 (⊃`ヽ)
/ \ ̄j ̄\/\へ ノ
| `7 \`>
と叫んだと言われる。
果たして、ビスマルクの思惑通り、
フランス、プロイセン両国の国民感情は大きく悪化し、
( ⌒ ) ( ⌒ )
( \\ / | | | 「侮辱だっ!」
, ─── 、 / ヽ _____
ゝ/_____\ _ \ / \/ ヽ `\
/ | / ⌒\/⌒ l _ / | .|. |− 、 ヽ
l |─| ・|∠ | //`ー ●ー ′ \ ヽ
Y⌒ ` ー ヘー ヽ __l 三 | 三 ヽ l
ヽ_ /⌒ヽ___つ \______|__/ ̄`ヽ l |
l | / _ l | | /⌒ヽ
>、 二二二) | ) | / ⌒ヽ⌒ヽ | |ヽ_ノ
(( / \/\|──/ 二) 、ー┴─────┘ / / ノノ
/ l |__|、 (_ノ >━━O━━━━/ /
/⌒ヽ/| |  ̄ /⌒ヽ / \ |
「バカにしてる!」
7月19日、フランスはプロイセンに宣戦を布告、
普仏戦争の戦端が開かれることになる。
⌒ヽ 「受けて立とうじゃないか!」
( ⌒ ヽ ( )
, ─ 、 ( ) ー \\ , -───- 、
(_l_l_l_ j /// /ヽ \
ヽ ⊂ノ , ──- 、 /<ノ── 、 ヽ
| |/ ______ヽ /^)、 _●ー ´三 \ ヽ
| | | ノ ⌒ヽ⌒ヽ| /⊃ヽ_) ( /⌒ヽ ヽ |
| | |─| >|< |/ _ノ  ̄ ̄ i | |
|__|⌒ `ー o ー| / __| ! !
| |、 /⌒ー──つ/ ( ! / /
| |ヘ ヽ、(二)ノ</ __ _`_ノ / /
| \/\// ( __)━━━━━━━l
/ / \ |
「こうなりゃ戦争だ!」
ドラえもんのび太とエムス電報事件 完
リアルタイムキター!
ということで、エムス電報事件でした。
普仏戦争については、そんなに知識がないのでたぶん書きません…
また、いいネタがあったら書きます。
メス攻囲戦 /7 /7/7
_ ⌒ /7 /ニ ニ7  ̄
__/ | ( ) | / /ニ _ ̄//7 / / /7
| 、 )ヽ/ ( \ ☆ || // /_//_/  ̄  ̄  ̄
| | ̄ | |/ / ___
| ̄ ̄l /⌒)  ̄ -――  ̄
/ ̄ ヽ、  ̄`、 ̄ ̄ ̄| ̄) / /^ヽ
/_ _ ヽ_|―――┴--´ (ヽ´⊂)
____∠」/ | / ☆ / /| |\ / \
ξ⌒( // ̄ ̄/ `l / ☆ / / | | \ \
 ̄∪  ̄ ̄ l´二,二 | \ 〃 〃 | | \.
|| >| < |―9) \ ( ) ./ ||
l 二 二_/~ } \ \ _, | \
` ―--― ´ \/^ \ ( )
し、 、_ゝ ゝ ノ
そしてセダン
ヽ /
\ ____ /
ゝ/_____\
\ / | / , − 、 −、l / 「すっかり包囲されちゃった
i___|─| o|o | どうしようどうしよう!」
i d ` − o−|_
___ `-、 ,.-──┬ ┘∩∩∩
/ ,-ヽ┐ ヽ (_(二二)_| |~  ̄ ̄~|
| || ()(⌒| ̄ ̄^\┬、┬─' ̄|⌒) ノ
ヽ. 、_`゙ノ┘^  ̄ ̄| ` ` | ̄ ̄ ̄|´ ヽ
\() |___.| |___)
( ⌒ )二__| /⌒\二二 ∪∪∪
( /^`─ `┬┴ヽ/\/⌒i \\\
/// | ┌┴┘ \ / ( ⌒ )
( ⌒ ) `- ′ `−′ ( )
( ノ ///ヾ ☆
☆=\\\( ⌒ ) ── ( ⌒ )−( ⌒ )/
( ) 二二( 丿=( ノ
_____ _____
/ \ / \ 「みんなが いうことには、
/ − 、−、 ヽ/_______ ヽ ぼくは 皇帝には
/ -| /・|・ヽ|- |ノ−、 , ─ \ | | むかないから、」
| /_ `− ●-′ /⌒)| |_|___/
. | | _ ̄ | 二 | ⊂ノ | └ | 6 |
| |  ̄ | ─ |_/-c`─) ) - ′
ヽ |  ̄ ̄ |_) | |‘┬─(、( /
ヽ | /(⌒|\ | |`-`─- ´ノ^\
┝━/ /|~| |━l ヽ__|ヽ./\/ l |
. | / | | | |/ | | |
「イギリスにでも亡命したら?」
◆7Qal7yNc5s ◆NYV84mEJqw
_____ _____
/ \ / \ 「がんばって作ったのに
/ − 、−、 ヽ/_______ ヽ 誰からもレスもらえないよ」
/ -| /・|・ヽ|- |ノ−、 , ─ \ | |
| /_ `− ●-′ /⌒)| |_|___/
. | | _ ̄ | 二 | ⊂ノ | └ | 6 |
| |  ̄ | ─ |_/-c`─) ) - ′
ヽ |  ̄ ̄ |_) | |‘┬─(、( /
ヽ | /(⌒|\ | |`-`─- ´ノ^\
┝━/ /|~| |━l ヽ__|ヽ./\/ l |
. | / | | | |/ | | |
「そういうのも自分で書かないと」
GJ!
セダンわらた
亀レスだが面白かった。特に278
ドイツ外交はこのスレ向きかもな。悪どかったり抜けてたりで
三十年戦争キボン
俺も278が特に感心した。
この人、本当にセンスあるね。
亀レスすいません。
>>290 >>291 >>293 過分なお褒め、ありがとうございます。
ビス=ドラ、ナポ3=のび、は結構はまり役だと思いました。
>>292 ごめんなさい、30年戦争ではないですが、
次回作をこうご期待。(かなり長くなりそうですが…)
南北戦争きぼん
たびたび科挙の受験に失敗した洪秀全は、
___
××│| /__ ヽ
××│| / |⌒ヽ\| ヽ 「また試験に落ちた〜」
──┘|/ |+ |─l- 、 |
 ̄ ̄ ̄| cーU # ノ / っ
| / ⊂_/ ⌒ヽ\ヘ/ っ
|/ ⊂j ゙ .へ
 ̄ ̄ ̄| (ヽ∩ヽ二二 // ヽ
| / 三 j ̄ ̄ ̄ ) l
___|/  ̄  ̄ ̄ ̄| | ───
| / ,−┼ー──|  ̄ ̄ ̄
| / /´ヽ/ヽ_|.___ノ、_,− 、 ⌒ ヽ
___|/ ! //ヽ/ \ | |__ l ── )
/. \ __ノ  ̄ ̄|ー !  ̄ ̄( ノ
/ `ー′
/ :::::::::: ↑洪秀全
ショックのあまり40日間寝込む間、不思議な夢を見た。
、 丶 ' ,
ヽ /⌒ヽ、 ′
ヽ / ) ´
、 / / -
/ _ ノ −
- i ( * -
− j ) −
- ノ / - __
ノ_j i ヽ __ , -/___ヽ,- 、 __
´ / | * 、 /´ / i / ヽ | j | `
′ '¬, | 、 / / ( ^ ) j
´ | | ヽ /_/´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`\_
´ * | | ヽ /´ _ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ_
′ i i 、 / /
それは、謎の老人から、この世の誤りを正すよう命じられたのである。
, , ⌒゙´^⌒ヽ
/ \
∠ ノVVv,ヽ、
.. ∠. / つ j ヽ
/⌒/ ^^~~~~ ヽ
/ ´{ ノヽ
.. | | ゙ vvVvv v' |
| | _\/ | |
| | ∈ | ̄ ̄ ノ
 ̄└── ′
「おまえは我が息子だ。この世の誤りを正すのだ。」
その後、病が癒え、広州に受験で訪れた際、プロテスタントのパンフレットを入手し、
以前に見た不思議な夢の意味を「理解」して、キリスト教に傾倒する。
, -──- 、
/ : : : : : : : : : : : \
ゝ/: : :.________ヽ
/: : : :| __ -─ |
l : : : :| ,− 、 ,−、! | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
! : : : | l l ゚j l l ゚j |、 | 勧 |
V⌒`  ̄ ゝ ̄ ヽj , ┤ 世 |
(\ ヽ__ ┌── ノ ./ ⊃ 良 |
\ ヽ/ ) \ ヽ__ / / i ノ| 言 |
(__ノ / _/` −-─ イ._ /\_.| |
ヽ、 _/\ /´ \ / \ ノ ^ー─´ / |______|
\ ヽ l | /
\ ノ | ̄ ̄ ̄
「あなたが試験に落ちたのは、あなたが悪いのではありません、
信じる神が間違っているのです。」
, ──- 、
___ ゝ/_____\
原 | / | / / ⌒ヽ⌒ヽl
道 | l __|_| @|@ | ∩/) 、
覚⊂ヽY ` ー ヘー´ー、 ヽ⊇
醒 |ノ \ |`ー───, ┬´>ー−′
訓 |\ \ヽ( 二 )_///
 ̄ ̄ \ ヽー──ィ/
`| \/ \|
| | /⌒ヽ
(( |ー───┼─┬┘ |
/、 ___|___|_. l
/ `/ `ー ′
\ ノヽ- 、 ノノ
> ノ
( _ /
「そうだったのか。じゃああの老人が唯一神エホバで
僕はイエスの弟なんだ!」
これ以後洪秀全は宗教団体拝上帝会を興し、布教活動を始める。
拝上帝会は現世利益的な内容を加えながら、貧困層に信者を増やしていった。
___
/`ヽ/ / `ヽ 「本当に御利益あるのかしら?」
ヽ └┐ l ___
,−| | (・ j /´ `\
ーl /⌒ ー´っ /__ll_ll__ll_ ヽ
l ヽ_ // ヽ | | -、 - 、ヽ| l
ヽ/ | l /´ ̄ ̄l l l |) | |) | l |ヽ |
l `ー─‐ノ l / ー、 ー ′| |ノ !
/\ |、 ̄ ̄__ ノ l 、-、 l |
/\ \ / ヽ ,l | | lヽ ` ー\ _ ー′ ノ____ ノ
. / \ \/ | | | /l ̄ |ヽ、
| \ ヽ ヽ イイ / ヽ \ // \
「今までよりはましだろう。」
アヘン戦争後の銀の高騰と重税に苦しむ人々はこぞって拝上帝会に入会した。
しかし、拝上帝会の膨張は地域の有力者との軋轢を生み、
幹部であった馮雲山などの逮捕が相次いだ。
その為、ついに広西省桂平県の金田村にて蜂起を決意する。
( ⌒ ヽ
, ─ 、 ( )
(_l_l_l_ j ///
ヽ ⊂ノ , ──- 、
| |/ ______ヽ /^)、
| | | ノ ⌒ヽ⌒ヽ| /⊃ヽ_)
| | |─| @|@ |/ _ノ
|__|⌒ `ー o ー| /
| |、 /⌒ー──つ/
| |ヘ ヽ、(二)ノ</
| \/\//
/ /
「滅満興漢!こうなりゃ立ち上がるしかないぞ!」
そして国号を太平天国とし、自らを天王と称する。
ヽ l /
, ──── 、
ゝ/ ______ヽ 「私はイエスの弟にして天王である!」
/ | / ヽ|
i. | / ⌒ ヽ ⌒ ヽ! 「国号は
/⌒ヽ−、|_| @|∠ | 太平天国とする!」
(( i _.ノ ) d ヽ、_ っ_ ノl
!__./`-、 _____⊃ ノ
| | \ \ −、 / //⌒ヽ
i ` ─ /` -`、─ <´ (^ヽ、 )
\ \/ \ノ | ヽ/\_./ノノ
 ̄ T | /
清の正規軍はアヘン戦争で疲弊しており、太平天国軍の前に何度も破れた。
________
ヽ, ─┴── 、 / ←楊秀清
/ W___ | ̄|
| ̄ ミ|・ |─| |
/ ー 0 ー─ ′ ⌒ヽ
「既に虎の背中に l (\ ヽ _ノー- 、
乗ってしまったのだ l > | ノ | / \
前進するほか無い!」 ヽ、_(__ノ____ / | | l \
/ | ヽ /▽\ | < ヽ
l 7 \ | \.| / \
| 、 \ \ | /
| |\ ` O
太平天国は軍事的指導者楊秀清の元、武昌に続き南京をも陥落させた。
, ──- 、
ゝ/______\ 「南京を天京と改め、太平天国の首都としよう!」
/ | / , − 、 − 、l
l | / l l
l |─| ^|^ |
Y⌒ ` ─ ヘー ヽ
ヽ_ |`───┘ノ
∩ ヽ、_ヽ__// ∩
┘`ー┬─´\/\/ー┬─´ └-、
_ __|_ ノ |_|___三
| |
この快進撃の背景には、太平天国の軍の非常に厳しい規律があげられる。
軍紀の緩みきった清正規軍に対して、厳罰主義を以て高いモラルを保った
太平天国軍に民衆の支持が集まったのである。
この厳しい規律を支えたのは天父天兄下凡という、一種のシャーマニズムであった。
________
ヽ, -─┴ ─ 、__/ ←楊秀清
____ / ノヽ___ | |
. ゝ/ ____\ 「 ̄@| @ |─| | 「洪秀全、
/ | //⌒ヽ /ー 0 ー─ ´ ⌒ヽ 私は、上帝である。
/ |─| @| l (\ ヽ _丿 おまえに権威を与えよう。
l /⌒` ヽ__ ノヘ l (_ | ノ、 天下を平定するのだ。」
ヽ ヽ_ ┌──| \ _____ // \
\/ ヽ_/ノ___ /|/▽\/_ //^\
l── 、─ ´| | /7 | / |/ > l ヽ
/ ̄ ̄ ヽ _/⊃天父 | l ヽ | / / \ l
/ l__| __| 聖旨 | | O ´ | ノ
/ | |. |____| | | /
「わかりました。」
中国には古くから易姓革命の考えがあり、天からの命令を受けることは
新しい王朝の君主となることを意味していた。
そして、軍紀に違反したものは、
、ヘ__,へ── 、
∠(_)-´二二二\
/_,、_,、___ ヽ 「右足を民家に入れた者は右足を切る!」
| -ヽ∧/-、 | |
| | ミ| |) | |. |
/−< − ′ j |
く| (_/⌒ヽ. ノ___ / ⊂⊃
ヽ、 \__丿 ノ | |
` ┬__─´/ ̄| ̄ ̄⌒ヽ
/|/\./ ┼─ヽ冖丿
/\ |. | | |
/ / |____| | |
( ) / \. | |
`^ /______ | |
/ / | | | |
_| | \ `ヽ__ ノ
(___) / ノ
神の名により厳罰に処せられたのである。
こうして、内部の規律が保たれていたのである。
南京に都を定めた太平天国は、北京攻略を目指し北伐を開始する。
___
____ / \
/_____ヽ ⊂二二>─ ┬i
|__| ヽ / | | | /| |ヽ | |_| ←李開芳
(d (・ (・ l、 | 。 6) 「迂回しながら
! )⌒ i ∩__ ヽ ノ ノ 黄河を渡るチャンスを待とう!」
/\ ノ(フ ノ ( つ ) ` ┬ イ
/ ヽ ` ─── ´ ヽ_| ̄ ̄| /^▽▽ ^ヽ
| | | ノ | | | |
↑林鳳祥
「精鋭2万を率いて北京を目指そう!」
一時太平天国軍は天津に迫ったが、
清朝は蒙古人の将軍、僧格林沁に迎撃させ、これを撃退した。
___
/ \
___ |┬--<二二⊃
/____ヽ / ⌒ |_| ><|
|__| / ヽ|/ /(d o | ヽ
(d > < | / └,\ A 丿 ノ 「調子に乗りすぎたYO」
j、 )⌒ ) / | | / |  ̄ ̄ /
/ \ A / | | | /| | /
/ ⌒  ̄ ̄ |^| |ヽ-\ ̄l )/ ̄`ヽ
| | |__ | | /\ ( ̄ ̄ ヽ ̄ |─|
/|\\_ |⌒)⌒)  ̄ ̄|─| | ̄ ̄)
|  ̄ /⌒i ̄  ̄ ヽ /| ̄ ̄)  ̄ ̄
\_|__ |─-| ─| /  ̄ ̄
/|─ | | ̄ ̄)
| ̄ ̄)  ̄ ̄ 「畜生!全滅だぜ!」
 ̄ ̄
北伐軍の全滅により、太平天国は主力の精鋭部隊を失い、
太平天国による中華統一の望みは絶たれることになる。
一方江南では、官僚出身の曽国藩が義勇軍である湘軍を編成。
以後清朝正規軍に代わり、太平天国軍と戦うことになる。
____
/ -w- 、\
/ , -| ・|・ |-ヽ
i / ` -●-′ | 「奴らの狼藉もここまでだ!
| | .三 | 三. ! 粤匪を討つ!」
ヽ ヽ (  ̄ ̄ ̄) ノ
○、_>━━o━━━ ヽ
ヽ_| / ___ ヽ ○__) ←曽国藩
| i ヽ ノ ノ |
しかし、湘軍は湖南、湖北、江西で太平天国軍を破るものの、
九江にて太平天国軍に惨敗を喫し、太平天国は小康を得る。
☆ _____
☆ /, = 、 −、 `\
./-/ +/. ノ、=「l=ヽ
/ `=●ー ´ ヽ` ヽ 「いてててて、手ひどくやられたな…」
l =「|=゙ | 〜〜 l |
| 〜^ | 〜~^ | l
ヽ /⌒ー⌒ー⌒ヽl ノ
>━━o━━━━イ
/ / ___ |. |
/⌒ヽl ヽ.__ノ ノ | _ |
| | ` ー─ /⌒ヽ(_)
`ー´ ̄ ̄ ̄`| |/
`ー ´
一方、天京では内紛が勃発する。いわゆる天京事変である。
政治的な実権を握っていた楊秀清が天父下凡を乱発し、
君主たる天王洪秀全すら軽んじる態度をとったのである。
________
ヽ, ─┴── 、 /
___ / W___ | ̄|
ゝ/ __\ っ | ̄ ミ|・ |─| | 「私は、上帝であーる。
/ | ノ/⌒ヽ っ / ー 0 ー─ ′ ⌒ヽ 楊秀清を万歳に封じなさい。」
l |─| @| l (\ ヽ _ノー- 、
| (|| ヽ__ ノ1 l > | ノ | / \
ヽ / ゙゙___っ ヽ、_(__ノ____ /| | l \
ヽヘ ( _ ____ / | ヽ /▽\ | < ヽ
|──、─−´ | | l 7 \ | \.| / \
/ ̄ ̄/^ヽ __/⊃ 原道 | | 、 \ \ | /
| l__|.___l覚醒訓 | | |\ ` O
「万歳は天王だけに許された称号ですが…」
_______
ヽ_, ──┴─- 、/
\ | / | | __ W__l
. ____ | |─| ー| ー | 「あっそ。
ゝ/_____\ /⌒ ` ー─ Oーヽ
ヽ∩ / | ノ− 、 −、l っ ヽ_ / /) l お前には天罰が下るでしょう。」
l |__ |─| /|ヽ | っ l. | ⊃ !
ヽ \( ー ヘー l /lヽ、 ______ /
\/\ /  ̄ ̄ ̄ヽノ (⌒/⌒ヽ | \ / ▽\| |\
(( \ l ヽ_/⌒ー´/⊃ ヽ ノ ー┐ \ | \| < ヽ
| ヽ/ヽ/|\/ _ | ̄ ̄ | \ \ / / l
l |、/_ / l l ヽ / |
├───l. `ー イ .O |
「わ、わかりました。」
これが、洪秀全の激しい怒りを買うことになる。
____
/ ____\
ゝ/ | ノ/⌒ !
/ |_| @| 「あの野郎!
| /^` ヽ_ ノo 絶対わざとやってやがる!
ヽ ヽ /⌒\_つ いつかギャフンと言わせてやる。」
\/ | _
ヽ `──, ( )二l
j二二ヽ ̄ / `-ノ
/ ⌒ | ̄| ̄ /
/\/ |-┴−´
洪秀全は楊秀清の独裁に反発するものたちを使い、楊秀清を殺害する。
|\ lヽ、ヽ lヽ∧/レ
lヽl \ ノ レl
ヽ ` ー 、、´ ノ
ヽ ____||___ /
ヽ-──/ / ヽ\
| / _____ ____ヽ
/⌒ヽ/ | (0) | (0) |、 「ギャフン!
l ヽ  ̄ ̄| | _ | | 調子に乗りすぎた!」
| ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ( _ )  ̄ \
ヽ、_ /⌒ヽ ヽ
/ / | / __ノ ヽ |
. l | l | | | |
| | | | | | l
. | ヽ l | | ノ /
| | \ `\ /
| | ヽ 、 _____\_ ノ__ /
| | / \ | | |
l |\/ \__ /\/| | |
さらに、楊秀清の親族、部下を含め4万人を虐殺する。
天京事変により太平天国は洪秀全以外の挙兵からの指導者をほとんど失い、軍は弱体化、
体勢を立て直した曽国藩率いる湘軍により天京は包囲され、存亡の危機にさらされる。
_____
/ | ・| ・ | 、 \
// `-●-′ ヽ ヽ_ 「さぁ、奴等に引導を渡してやれ!」
| 三 | 三 `(___)
| / ̄ ̄ ̄ ̄\/ /
ヽ\_(二二)_ / /
/━━(t)━ / /
/ (┌─┐) |
|
\ / 「まだだ!
_____ まだ打つ手はある!!」
/ ヽ /^ \
_ /________ ヽ (_/ ヽ
|ノ─ 、/─ 、ヽ | ヽ (_\/ !
,| \ |@ | | j ヽ `−ノ
. || 二 | | ̄ ⌒ヽ′ / /
/ /ー C ` ─ \) _ノ / /
! ⊂──´⌒ヽ ノ/( / ノノ
\ \_(⌒⌒_) /! ヽ、/
` ,┬─_− ´/ ヽ /
/ |/ \/ く
(( /\ \ ヽ
/, ─ 、/ \ /\
. ( l l j \ ___ / ヽ
これに対し、洪秀全は李秀成や李世賢、そして陳玉成らの若き歴戦の勇士を投入する。
___ < 天王様に いじわるすると、 >
(( | | < わたしが ゆるしません!! >
|__| < > ____
カコン..巛... ∨∨./ ̄ ̄ ̄\..∨∨∨∨∨∨ /____ ヽ
(( (⌒\ /ヽ/ フ | −、 − 、ヽ| |
~\ \>| ___))_|.. )) / | / | ヽ ├-|__ノ
\ \ ∨(゙| | \ ノ / っ |` -c − ′ 6)
| | | \ |__| > </| っ ─ ヽ.└─┘ ノ
─ \/ヽ(\/ノ ̄ / | ▽▽^⌒ヽ
/  ̄ノ<) \\\ /ヽ| |─|
/ (( (  ̄ /\ \ /⌒\|.____|| |
( _ \ \ \_ ブ チ /--ノ ノ / ̄ヽ
,−、_/ヽ-へ_,ヘ__) | , ,) /| \( ̄ )  ̄.~/⌒~| ̄ _ノ
/ |_/ | | 巛☆/\ /|  ̄( ⌒ ) (___/ ̄ ̄
| | ̄ | | バ /≫》巛 / / 三( )
`−′ \\ |▽|_ キ|\ 巛 / / ( )
李秀成↑ (___) \\/ /
☆\|/ ☆
李秀成らは安徽省三河鎮で、湘軍の最精鋭部隊を全滅させる。
_____
/ − 、-、\
/ , -|ノ ・|・ |-ヽ 「あと一歩だったのに!
i / `− ●- | 全て振り出しに戻ってしまった。」
. | / /\_三 | 三__>
| | |  ̄ ̄ / /
ヽヽ ヽ__(二二)_/ /
━━━o━━━
/ /┌─┐/ |
これにより太平天国は窮地を脱し、一息つくことができた。
そんな中、洪秀全のいとこで初期の信徒だった洪仁カンが香港から天京に到着した。
/´  ̄ ´⌒ヽ
/ /)ノ )ノ)丿
l //−、 −、| 「遅れてごめんなさい。」
ヽ _l | (| |(| !
_( ゝ lヽ
∠__ノ\ ヽフ ノヽノ
/` ー─, ´ ∩/)
/ ) ̄ ̄ヽ\/ 三 , ─── 、
_/ / l、 / ̄ /____ ヽ
∈ ノ ノ、 ___/ ` | ⌒ヽヽ | ヽ
 ̄U/ \ |@ |_| |
ヽ、____ノ c 、_ノ ⌒ヽ !
| |ヽ ヽ ⊂__ _ノ /
,-、 く ノ |_| / \ヘ/
/ /__ / | | ` ─┐__ l
| ー/ (ヽ二\ /|/ \ / ヽ
`ー ′ ヽ、_ノ /_l l__|
洪仁カン↑
洪仁カンは、近代的な国家プランである「資政新篇」を出版、制度改革を行おうとした。
「もっとしっかりした国づくりをしましょう。」
/ ´ ̄ ̄ ⌒ヽ , ─── 、 「そうだね。」
/ /)丿)ノ)丿 /______ ヽ
/ / /−、 -、| |/⌒ヽ ⌒ヽヽ| ヽ
l | | (| |(|l | /|ヽ |-| l , ─── 、
Y⌒ ー ゝヽ / ー ヘ ─ ′⌒∨ / \
ヽ_ ┌─ ノ lヽ / _ノ / ヽ
/ ノヽ、 _`_´ /ヽ ヽ \ __ / / l_ll__ l
'ー ´ l── ' 、 `ー` `,ー── く _| | l
(⌒ヽ l、 /|/ \/ ヽ | l |、/ ⌒\ /⌒ヽ
| \ \ | \ /\| |─| | ノ__ノノ、l l /
| \ \ _ / / | | | ヽ、 7 l ヽ
/`ー─\ く_ ノ´ |ー──( ) _  ̄l─\__ /ヽ_/
<  ̄ ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ノ
しかし、資政新篇は当時、あまりにも先進的な内容で、将軍たちの理解を超えていた。
─── 、 ┃ ┃┃┃
\ ┃ ┃ ┃ ┃┃┃
ヽ ━┳ ┃ ┃
______ヽ ━╋━ ━┳
. / 「 ヽ l / ☆ ━╋━
/ /´ ̄ ̄ヽ| , ──── 、_ ☆ ノ` ー _____
/ | / `ヽ ) (/´ `\
| /^ | / , - 、 、 、 l ⌒ヽ´ ヽ
─| | @| / / ノ ノー) ノ ) ノ / ヽ−、
l ー | l /// ⌒ヽ /⌒ヽ! |_|l___| |__|l___ | ヽ
♯ \ ノつ | l | /⌒| | /`l | |へ /ヽ \ | /
♯♯ ゙ ー─ ´ ー 、 l | | | ゚l l | ゚| |ヽ−−−| / \_、、_/ \ | l く
/ ⌒\ __ ノ ∨⌒ ` ー ′ ヽー ´ヽノ /l |) | |) l / lヽノ ノ
/ | ) ´ l / / ヽ_ ノ ヽ _ ノ / / |_ /
/ ヽ _ ノ / l < /⌒ / /__ノ/ヽ
l / \ /⌒ー┘/`\ \ ヽ / \ / ヽ
| ∠ ノ `,ー──┬ ´ヽ ヽ ` \ ∨ / ノ
l ´ー ´ ,l ̄ ̄ ̄ ̄l、 ` ー` ` ー───_<__ /
ヽ、 __ /  ̄ ̄ ̄ /⌒ヽ く
___/ /l l | /(
また、洪秀全が身内重用の姿勢を見せたことに、李秀成らは激しく反発する。
李秀成は欧米列強と外交交渉を行おうとする洪仁カンの方針に反発、
列強の租界が多数あった上海を攻撃し、英仏列強を敵に回す。
/
/⌒ヽ_ /
(, ヘヘ `\
/)`ヽ(\ ヽ ─ \ | / /
(\/ ) _/ ノ / | _
三 \ l `ー ´\ /⌒l l ((( \ /´ ̄ ̄ ̄`\「なによ!あんなインテリ!
\ \ ̄ ̄`ヽ __ノ / _) /_/_/___ ヽ ことごとく邪魔してやる!」
\ \ _ ノ \ く `ー─、l へ、、 ノ l | \\ //
(ヽ、__\/\___ へ「 ̄__ / ミ < / l \\
三` ____l\ ヽ─| ___ く//^ー ⌒ヽ/ /ヽ ノ ̄l
(/ / ` ー | | | | | | / /_ノ /── , −''─ 、
( l (ヽ_)ヽ ヽ`ー⌒ー\/ヽ、_ |  ̄ ̄/ ___(⌒ヽ
ヽ | ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)) | / /−、/ '、
_ ___ノー──´ヽ ヽ__ , ──┬、─ ノ l l /( ヽ | | ̄
//⌒| / ̄\ | _ヽ、 ̄ | /⌒ー| /⌒\. ノ⌒ヽ| |
| 二 l/ , ─\ ノ , く ̄\  ̄ `ー∪─-/⌒ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ヽ
| | / ヽ、__ | /⌒ヽ/ >─ \ /⌒(((_ノ ─ ─┴──
ヽヽ__ノ ヽ `ー─'⌒ヽ、 / `ー、_ノ`ー´
\\ ⌒ヽ \ __ | | ノ ⌒ヽ _ | |_/⌒\ ─────
( ) ヽ//l | ( )─ ヽ/ ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
゙ー ヽノノ ー  ̄ ̄ ̄ ヽ_ノ
清朝はこの地方の防衛のため、曽国藩の弟子の李鴻章に命じて准軍を組織させる。
\\\ /⌒\ , ─ 、
/___ヽ / ヽ\\\
/  ̄  ̄ ヽ. i
\\ /  ̄ ̄ ̄ ̄ \ \ | 「上海を失うわけにはいかない!
/ へ /ヽ ヽ ヽノ 賊ども、覚悟しろ!」
/ /^ヽ /^ヽ ヽ ヽ \\\
|. | 0 | | 0 | | i
\\| `− 6 `−′ |. |
! ! !
ヽ /  ̄ ̄ ̄ \ / /
\ \_ (⌒ヽ丿 / /
━━━6━━━━━ヽ、
/| / ___ \ /⌒ヽ
(⌒ | | ヽ ノ i ` ┬′←李鴻章
さらには、英国軍人ゴードン率いる常勝軍までもが、反太平天国の戦列に加わる。
/ ̄ ̄ ̄ ̄\
l ∨∨∨∨∨ l
| \()/ |
(| ((・) (<) |) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ⊂⊃ | / 上海攻撃で気分をこわした。
| .| ⌒ \.l/ ⌒ | | <
/ |. l + + + + ノ |\ \ 戦争を申しこむぞ!
/ \_____/ \ \___________
/ _ \
// ̄ ̄(_) |
|ししl_l ( | |
|(_⊂、__) | |
\____/ | | ←チャールズ・ゴードン
_____ 「北京条約で権益を確保したし、
/ , へへヘ∧ヽ 太平天国はもう必要ないな。」
| | \l l/ |
/⌒ ( . ∠ l ヽ \ 「清朝の方が言うことを
ヽ_ (二) ヽ 、─` `ー‐───┐ きかせやすいですからな。」
l ______つ ! > _____ |
>、 \|_|_|_/ /  ̄ l⌒ヽ\| !
/ l ヽ、 ____ /、 |・ | l/^ヽ |
/ ` ー──‐─ ´ \ _o 、__ノ _ノ |
/ | __(^| /⌒ ヽ \___/ \|
/ヽ| (二 ヽ / | \\\/ |
l \ /\ / `ー─/l/\/ヽ
`ー 、 ヽ / | |
イギリス フランス
この背景には、アロー戦争で完全に清朝を屈服させた英仏が、
手強い太平天国より、与しやすい清朝の存続を支持したことがある。
さらに、このころになると太平天国軍鉄の規律は失われ、食糧確保のために
略奪を行うこともしばしばとなった。
___,,,,,__
〃/ / / \ ヽ 「やっぱり奴等はペテン師だべ!
≪|__| ( ・ ∠ | うまいこというだけで、略奪するだけだべ。」
(d u ⊂⊃ |) _,,,,,___
__| : : : : : : ヽ.,,∠,,,--(__)-ヽ、
,,-\ヽ└<>-'丿=| // - 、-ヽi 「みんなで土地を分けるって言ったのに
/ \ ̄ ̄/ ̄.i.. |__| | ・|・ || 約束が違うでねえか。」
|/(⌒ヽ/⌒)____|.. (d ` - o-´ !
゙|\, ̄ ./ ̄ .ノ ヽ、 3 ノ , つ
.|  ̄  ̄ | /゙\ ̄/ヽ /⊃)
また、太平天国が初期に主張した土地の共有と収穫の公平な配分を旨とした
「天朝田畝制度」が、相次ぐ戦乱の中、看板倒れに終わってしまったことも、
民心を離反させる結果を招いた。
常勝軍と准軍は近代兵器の威力にものを言わせ、太平天国軍を打ち破る。
そしてついに、蘇州・杭州を陥落させ、湘軍と共には天京を包囲するに至る。
____
/ − 、 −、\
/ , -| ・|・ |- ヽ
/ / `− ●- ′ | 「さぁ!これで終いだ!
| | 二二 | 二二. | 城壁の下にトンネルを掘れ、
| | |\ -─ | ─___) 奴等の得意技で息の根を止めてやる。」
_ ! | !  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / /_
( __)\ヽ \(二二二)//(__)
\ ━━━━6━━ /
| /___ヽ |/
| | ヽ__ノ ノ |.
| ` ─── ′ |
敗色濃厚の中、洪秀全は栄養失調により病死する。
これにより、太平天国の命運は尽きる。
_ ( ,ゞ ─┴"─"、) _
、ゞ" \=
ヾ/ ________ヾ
`゙/ | ヽ、_(_)ノ |`
ヾl | /´⌒ ヽ/ ⌒ ヽl 「朕は直ちに天上に昇り、
=| | | |@ | 天父天兄から天兵を得て
ーY⌒ヽl─l @l、 l、 天京を守らん!」
| ) `ー─‐,/ヘ、ー‐〈 ノ
ヽ_ `| " ` l
>、 ,−───、ヽノ
`(_∠ 、───-、ソ
/ \ \/\ノヽ
l ヽ | l
| |. | |
ついに天京は陥落し、太平天国は滅亡する。
しかし、彼らの考え方は、清末の洋務運動、
さらには共産中国の人民公社や改革解放運動にも連なっていくのである。
ドラえもんのび太と太平天国 完
ということで、太平天国でした。
また、いいネタがあったら書きます。
おつかれ
326 :
世界@名無史さん:2006/12/09(土) 20:26:06 0
もしかしたら、中国は強力なキリスト教国家になっていたのかもしれんのか・・・。
欧米人もバカなことをしたもんだなー。
327 :
世界@名無史さん:2006/12/09(土) 20:44:04 0
>>326 でも、洪秀全をキリストの弟なんて認めんでしょう。
そもそも、洪秀全がキリスト教を理解してたかどうか疑問。
お疲れ様でした。
楽しく読ませてもらいました。
洪秀全も毛沢東も一緒。
どちらもその基となる思想を理解していたのではなく、
都合のいいように利用、歪曲しただけっしょ。
>>324 良作を上げてくれるのは有難いんだが、それを喧伝して回る
告知age荒らしが五月蝿くて困ります。
迷惑だと宣言してください。
>>329 喧伝して何が悪いんだ?
長編AAも作れない奴が、作っている人に偉そうなこと言うなよ!!!
>>330 軍事板までage荒氏にこないでくだしあ><
1914年 第一次世界大戦勃発、ヨーロッパは戦場と化した。
/ | /____ ヽ
/ | // l−、 − 、ヽ| ヽ
/ |/ / | ・|・ |- |__ ノ ____
┏┓┏┓┏┓ . \─ 、 /___ (〉ーc ー ´ //⌒ ⌒ヽ `\
┃┃┗┛┗┛ \\\ ̄ヽヽ / ヽ <__ / |/・|・\|- 、 ヽ
┃┗━┓ \\\ \ヽ. l l \./ `,ー─ // -● ー ′ \ ヽ
┃┏━┛ \ | l\\\ ヽ ノ ノ. ヽ、 _ / l/ヽl 二 | 二 ヽ l
┗┛ / ヽ ヽ、 ____ // | `\ | | | ─ | ─ | |
┏┓  ̄ ̄| ヽー── ´ l _ヽ|ー─_ヽ /´ ̄ ̄`\ l !
┏┛┗━┓ |/ \ / //  ̄ \( _ )ヽ / /
┗┓┏┓┃ /\ / / / /⌒ヽ ヽ\ `━━,-、━━━━く
┃┃┃┃ / / |  ̄ ̄ ̄ / / /ヽ | |/l l l. / ヽフ \ _ヽ
┗┛┗┛ l l | l | |二(()二| | | l ┌─‐─┐ l ( __)
┏┓ l l ヽ | l l/ | |ヽ l | ヽヽ、`ー‐─ ´ .ノ l
┗┛ ┏┓ ヽ ヽ \ ヽヽ ヽ、_.ノ ノ >、  ̄ ̄ ̄ /
┏━━┛┃ ヽ、ヽ、 ヽ、 ヽ、ヽ / ヽ、  ̄ ̄(  ̄ ̄ ̄ )
┗━━━┛  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄
鉄や石炭と並ぶ重要な軍需物資のひとつが火薬であった。
当時の火薬の合成には、硝酸(HNO3)を必要とし、
大戦前、ドイツはその多くを、チリからの硝石の輸入により賄っていた。
「海上封鎖してやる。」 , ──‐ 、
/____ \
イギリス→ ┌‐───────, l⌒ヽヽ| ヽ
| _______ <. |. |─l、 |
. /⌒) | | / ⌒ W⌒ヽ! ̄ /、__ノ ||) ノ
ヽ、_ ノヽ /ヽl | ・|< ノ l ´\ /
( ( \ ヽ ` ー oー ´ フ ヽ、 `7 ←ドイツ
. \ 「| /⌒ ー─,─ ´  ̄∠二二l
/⌒ヽ / | ヽヽ二)_/ )⌒ヽ )) /^ヽ/^l ̄ ̄ ヽ
| | | 1⌒ヽ、 ヽ/ヽ/  ̄ ̄ヽ-イ / / |=| |
|─| |┴、ノ ヽ_ / | ̄ ̄ ̄ 「| / ヽ/ | | |
`ー‐′ \ ___/ | | | luuノ`ーl.___|____|
ヽ ヽ |______」_| / \ __/
/ー_/_ /、__/ /_/
(  ̄ ) _|__| _|__|
 ̄ ̄ ( )___ )
「もう硝石は  ̄ ̄
輸入させないからなっ!」
開戦後、海軍力に勝るイギリスは海上封鎖を実施。
ドイツへの硝石の供給を停止する。
____
>  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
> ________ |
 ̄ |/ −、 ─ 、 ヽ| | 「そろそろドイツの火薬も、
|| ・l ・ l | | 備蓄が切れる頃だ。
|| | ノ ⌒ヽ もう勝ったも同然だな。」
<_`ーo ー´_ _ノ
_  ̄) ̄ ̄/ /
=/ ┬'=(二)/- イ_
l ノ、 /|/\/ ヽ
ヽ \/⌒ヽ_/_/
しかし、いつまでたってもドイツの火薬が無くなる気配はなかった。
/´ ̄ ̄ ̄ `\ 「おい、ちっとも変わらねぇぞ!
/WWヽ ヽ
l l l ふざけんな!
// __|・ |/^ヽ | 話が違うじゃねえか。」
┌───── ´ ─ ( ) l |
│ _____ <. | ̄ く __ l_
│ | ノ/⌒ヽ/⌒ !  ̄ l / )、
/^ヽl | ‘|‘ | \ / / \
ヽ_ uヽ _ ノo、ノー ` ー── / /
「そんなはずは・・・」
実はドイツは「空気」から火薬を作っていたのである。
その立役者となったのは一人の科学者であった。彼の名はフリッツ・ハーバー。
時はさかのぼって1909年、ドイツの大手化学メーカーBASF社
___ 「じつは…。」
ゝ/____\ _____
/ | / ─ 、− 、!´- 、 − 、 \
!___|─| ‘|< |./・|・\ |− 、 ヽ
( ` − o −|` -● −′ \ i
入 3ノ─ | ─ i |
/ヽ-、` ┬┬ ィ´ 二 | 二 | !
| (/`v二)| ヽ / ̄ ̄ ̄ \ | /
ヽ_入 _ ノ \ヽ____) / /
|───┤ ○ ━━6━◯━━ヽ
|____| \|/ _____\ ヽ
| | | ! ヽ__ノ ! |
|__||__| >、 ___ ノ ノ-o
__|__||__|_ (___.ヘ ___/
(__ ノヽ__) (___(___) ←フリッツ・ハーバー
「フン… フン…。」
___
ゝ/  ̄  ̄ \
/_______ヽ 「エエッ、500℃・200気圧で
\ | | , ─ _ヽ/_─ 、 | | 空気を水素ガスと圧縮すると
| |_| / o|o ヽ |_| | アンモニアができる!?」
─ (^| | j/ | \| j |^) ─
(⌒ ` ─ ヘ ─ ´⌒)
\_/ ̄ ̄\_/ \
/ | | | | | |
| | | |. | | | |
| | _|_|__(⌒v⌒)_.|_|_ | |.
| | ヽ、__ ̄ ̄ ̄_ノ
/▽▽\
| | | |
アンモニア(NH3)があれば、硝酸を合成するのは容易いが…
, ──── 、 , ──− 、 「きみは、思っていたより、
/ /⌒ヽ⌒ヽ\ /____ \L ずっとばかだな。
/ , ─| ・|・ | 、ヽ l´⌒ヽ\| ヽ 理論上は可能でも、
./ / ` ー ●ー′ `ヽ |・ |─l,−、 l 200気圧なんか出せるわけ無いだろ。」
l / 二. | 二. l c 、__ ノ l !
|. l ─ | ─ l ( _____ ノ /
l l | ! ヽ `ヽ \ /
ヽ ヽ /´ ̄ ̄ ̄`\ / 、ー┴─′ l
ヽ ヽ /  ̄ Z.二二.]
〉━━━━━, -、━く (二(二ヽー─/ /⌒ヽl
. l 、 / ヽフ `ヽヽ l三) ノ__l ヽ l l
| ヽ l.^ヽ  ̄ | l | |
___ ___
/ - 、- 、\ /___ \
/ , -|/ ・|∠ !-ヽ |− 、ヽ | i
i / `- ●-′ i. |・ |─|__ !
| i 三 | 三 ) d ー ′ 6) /
. ! | / ̄ ̄ ̄/ ̄ ヽ、 ヽ/
ヽ ヽ ヽ(二二)_ ☆ /二二ヽ
l━━━o━−○/″ | |⌒| |
|  ̄○| ̄ ̄ ̄ ̄i. | | | |
 ̄  ̄ ̄ ̄ ̄
「それができるんだよ!この実験装置なら。」
「へえっ、どれどれ?」
____ ____
/ −、- 、\ /__ ヽ
/ , -| ・|< |-ヽ |−、 ヽ | i
| / ` - ●-′ | _⊆⊇_. |. |─ |__ |
| | 三 | 三 !. | | d− ′ ) /
ヽヽ \__|_/ / _| | └── \/
━━━━o━━-(└,─ ┘ _∩ ` ─,──ヽ
| / ヽ |/~ ∈ ) ̄ / ̄ ̄ ̄i
 ̄  ̄
「ほら、 このできた液体の臭いをかいでみなよ。」
_____
ゝ/ \ /
/ _______ヽ
| | : : : : : :\_人ノ: : :| /
| | : : / ⌒ ヽ: :/ ⌒ ヽ
/^v─ i | | 「 この臭いはまさにアンモニア!?」
(( |:d: :♯| ((・|・)) !
ヽ: : /^ヽ、 _ ノっ _ ノ−、
|: :| \_/^\/^\_:ノ
|: :| ∬∬ ツーン
/⌒\ヽ (⌒ヽ⌒) ))
| \\_/^\_/ノ _____
| \─┬─ ´ | | _|_
|. \. \ | \ | | (_)
| \ \./ ̄ ̄) | (_)
\ /  ̄) | |
___
/´ `\ 「すごいじゃないか」
ゝ/ _____ヽ
/ | / / ⌒ヽ! , ──── 、
l |_ | | //⌒ヽ ⌒ヽ \
| /| |ー| (| / | ・|・ |− 、 ヽ 「そう、だからあとは
ヽ ヽ| | ヽ_ ノo // `ー●ー ′ \ ヽ 工業化の問題だけなんだ。」
\ ヘ /` つ _/ 二 | 二 ヽ l
| ( ̄ ̄ ( _ ─ | ─__ | |
/──- 、__ > l ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / l !
/ ̄ ̄ ̄ \ ヽ \ /´  ̄ `ヽ/ / //⌒ヽ
/ ヽ \ ヽ、 ___./ / / ヽ __ノ
l |__| /⌒ヽー━━,-、━━━━━ ´ ノ
| | | ヽ__ ノ_l / ヽ.フ \ /
その後、ハーバーとボッシュは工業化に成功し、
1912年にはBASF社でアンモニアの量産が開始される。
, -─── 、 /
ゝ/ _______\ /
/ | / ヽ|
/ | / ⌒ ヽ/⌒ヽ|  ̄
| |─| (・|・) |
V⌒` ヽ | ノ 「空気から火薬を!
/  ̄ ̄) |\`ー─ ヘー つ 祖国に勝利を!」
| 二 | | `ー─┬─ ´
| ノ、 \⌒ヽ⌒)_ ( ⌒\
/` ー/ヽ ヽ、 二二二ノ ( _)、 ヽ
/ / \/\/\ l ー ノ
ヽ_ / \/ \ _/
このハーバーボッシュ法により、
戦時中、ドイツは輸入に頼ることなく、火薬を自給することが可能になったのである。
そして、1915年、ベルギー イープル…
「ちくしょう、早期勝利どころか
戦線が膠着しちまった。」
____
/wwww、ヽ 「ドイツでは。
l 0''・) |_| 空気から火薬を
/ ⊂⊃ ) __ヽ\ ____ 作ってるって聞いたよ。」
l⊂_ /⌒ヽ ノ > ______ l
>、`┴┴┴'/\  ̄ l/^ヽ⌒\| |
//  ̄ ̄ ̄ ヽ l、 ・|・_ノ l_ j っ
/ 7 \/ ヽ ∠_ ^ _) っ
l l ヽ l >__/>、
l l | | ,-、__/lヘ/、/ヽ
(_l ( _ノ ( ) __|__| |
、、=@ 〉ー─────‐〈  ̄ ノ_ ∈ノ
l , ─ 、 l / / | ̄| 、、
_l__ | | ___| 、、,, _|_| \ ノヽ
、、, ( ___ ) ( ___ ) (__) ( _ノ 、、,,
/; ;⌒;⌒ ;\
/; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;)
(; ; ; ; ; ; ;ノ; ; ;\ ; ; :)
(; ; ; ; ;丿; ; 3 3; ; ; ; ;) モワーン
(; ; ; ; ; ; ; ; ──; ; ; ; ; ;)
(; ; ; ; ; /; ; ; ; ; \; ; ;)
(; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; )
(; ; ; ; ; ; ; ; ;/ ; ⌒ ; ); ; ; ; )
(; ; ; ; ; ; /; ; ; ; ; ; ;丿; ; ; ; ; ;)
( ; ; ; ;⌒ ; ; ; ; ; ; ;ノ ; ; ; ; ; ; ;;)
_____
>____ |
| o|o | |_|
─ -o - ′ r)
う、い、息が…  ̄| ̄| ̄| ̄||
___ ─┬┬__′
/ VVVVヽ /^▽▽ ___l
|__| ○ ○| _ /ヽ| | |
( ⊂⊃ ヽ ヽ /⌒ヽ ∈ /| ,-、 | ∋
/  ̄ | /| ̄| ̄| ̄| | ̄/ , ──| | ( ̄| ̄/ l ̄ )
\/ \`───´/  ̄/ | |  ̄ `-´ ̄ ̄
\  ̄ ̄ ̄ / / ̄ ヽ ノ く、苦しい、助けて…
\ / / |
\ / /|__|__
\ _|___ ノ (___ )
━ ┃┃ ━ ┃┃ ━
ミミ ━ ━ ━━
ミミミ━━┛╋┓ ━━┛╋┓ ━━┛
ミミ _____ 彡彡彡彡彡彡
ミミミ / / \|/ ヽ \ 彡彡彡彡彡
/ /| 0|∠ |ヽ ヽ、 彡 ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
ミミ. | |\ `−○-´ /| | <
ミ | /| |\ 三|三/| | | _ < フハハハハ
ミ | | |_|__|\_|/| |__| | |_| < 塩素ガスの威力を思い知ったか
| | | | | ̄ | ̄| ̄| / / (___ ノ ∠
ミ __ ヽヽ\_/ ̄\___// / / ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨
ミ(___)−===(T)== / 丿丿
ヽ__ / ヽ | /
このころハーバーは既にアンモニア製造から離れ、
毒ガス兵器の製造に携わっていたのである。
, ─ 、 _
/ \ /´ \
l , ──`──-'- 、 ヽ
l/ ────- 、 \ |
// ヽ \ ヽ. l
/ 、、 , 、、, ヽ ヽノ
l /⌒ヽ /⌒ヽ ヽ ヽ
l | ゚ l | | ゚ l | l l 「あなた、お願いだから、
l ヽノ.ノ_. ヽノ_ノ | | 毒ガスの研究はやめて!」
| U O U l l
l / | /
ヽ ヽ、_, ─ 、 l /
ヽ_________/___/
lー──,−、──────l
| / ヽTノ \ | ← ハーバーの妻
______
. / /⌒\/⌒ヽ
/ , −| ・|・ |、\ 「何を言うか!
/ / ` ー ●ー ′ヽヽ 強力な兵器こそが、早く戦争を終わらせるんだ!
/ / 二二 | 二  ̄ノ ドイツのためになるのなら何だってやるぞ!」
l / /⌒\ ── | ─ /
| | /  ̄ ̄ ̄ ̄/ ̄
l | | / /⌒ヽ
l | ヽ /⌒ヽ⌒ヽ |/ヽ__ ノ
ヽヽ `ー───┴─7 /
>━━━━━O━━ /
妻の説得も愛国者ハーバーを叛意させることはできなかった。
そして悲劇が訪れる…
____
/  ̄ \
/ ヽ
/ |
i | 「つ、妻が…自殺してしまった…」
| , -===- 、i
| / ヽ
ヽ / | |
|_| |_|
(.__.) |_)
│ -● |
| | |
⊂二二⊃⊂二⊃
そして、1918年、ドイツ敗戦。
「ハーバー博士、戦犯として逮捕されるらしいわ。」
ヽ l / ヽ l /
, ───- 、 , ── 、 /⌒  ̄ ̄`\
/ ノ/ヽ ゝ/_____\ ( (-、\ ヽ
/ , −─| (l / |// ⌒ヽ⌒ヽ | |) | |_ |
l / `ー ● l |─| (・|・) | ノ ー ) /
l / 二二 | Y⌒ ` ー ヘーヽ └ 、 \、 /ヽ
| l ── ___l ヽ_ /⌒\_/^) ) | ヽ\ノ
l | / ̄ ̄ ̄ ̄ / /´ ヽヽ___ /  ̄/二ヽノ、
ヽ | ヽ、 ___ // /_/ヽ/ヽ/_l __ / ) |_|
〉━━━━━━O / / / / ⊂´ _\/ | |
/ / | __/ /──/ / (/ ノ‐──l、j
(( l | | ┌──|∈ ノ___ l.∋ / \
| | |ヽヽ、 __l.  ̄U\ \ \ ` ┬‐┬ ┬‐′
ヽ ◯ ` ー─/⌒ヽ __ /ヽ_/、_/ | |_|
Oヽ、 _____| | l ヽ__ /、_/_ | ̄ | |
`ー ′ \ _ )_ ) __|_ |ーヽ
「えっ。」 ( __ )─′
, ── 、
/ \
/ ヽ
| |
ヽ / 「きっと毒ガスで殺しすぎたのね。」
_______ / l\ へ /l⌒ヽ _____
| | | ( _ ノーj__l−´\ノ |
| | | 、 _/ `\ |
| |∈  ̄ ヽ, l、 ヘ |
| | | ̄  ̄ l_____l | | |
| | | / \_) |
| | |. < _____ > |
| l l. l l ヽ ヽ , ──── 、
| /´  ̄ ̄ ̄`\ | | |_| /ヽ\ U ヽ
ゝ/ ______ヽ |ー| |_|_ /)) ノ ─ 、 \
/ | ノ / ⌒ ヽ! _.|_| ( _●ー ´ # \ ヽ
| |__l ((| __) | ──U ヽ l
| /⌒ U#!| l | ── / ⌒ヽヽ U |
ヽ ヽ _ `ー─ ´Z lー── ´ | l l
\ / /⌒ヽ__ノ ヽ\ l | /
ノ ヽ(二)_/ U ヽ\ ___ ノ | /
/二二二ヽ──´ O━━━━━━━━く
/ `ヽ / ヽ
「向こうだって毒ガス使ったくせに…」 「…」
そのとき一本の電話が…
, ── 、 ____ 「もしもし、ハーバーですが、
ゝ/ _____ヽ /´ ,− w -\ 覚悟はできてますよ!
/ | ノ − 、 −、! / , -| ・|・ |、ヽ え?違う?ノーベル賞!?」
. | |-┤ ・|・ | / / ` ー ●ー′ ヽ ,−、
/⌒ ー‐ ヘ-ヽ l / 三 | 三 フ_) l ))
ヽ_ /⌒ー┬ ノ mn | l /⌒ヽ、__|__/ (⌒ヽ __
─‐ 〈ヽ_`ー_─´/∩−l l | l l /ノ`┬′/ー─イ ヽ
_ ノ \/ヽ/ ̄ ̄ヽ__ノ /⌒ヽ | | (⌒ー⌒) |/ (_)ノソ)/(( _)) | |__
/ / ̄ ̄ ̄ ヽ_ ノ\ ヽ、_____l__ / /l___ //l
./、___/ /⌒ヽ (( \ ` ━━━O━━イ / l二二二二二l/1
/ ̄/ ̄ / ヽ / _____ヽ |′ | ┌──┐ | |
>-──'─┴ 、 __ / | | ヽ、___ノ l l | │ │ | |
───‐‐// ─────‐ Oヽ ヽ、 ____. ノ/ ──‐| │ │ | | ─
. // ヽ___l.__/ .| └──┘ | /
(___ ノ、__)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1918年のノーベル化学賞をハーバーが受賞したのである。
「アンモニアのおかげで肥料の心配をしなくてすむ。
おかげで食糧の増産が可能になったんだって。」
, ─── 、 _____
ゝ/______\ / −、 −、 `\
/ | / ─ 、 ─ 、! //|/^|^\|- 、 ヽ
| |_| | |/ `-●−ヽヽ \ ヽ
| | |. ^ |^ | 二 | 二 ∪ ヽ i
V^` `ー− っー |(._─ | ─ __ | |
ヽ_ ヽ───⊃ノ ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / ! !
ヽ ヽ、_//、 \ / / /
>───イ \ ヽ_⌒⌒ヽ/ / /
/ \/ \/ |⌒ヽ-i ━━6━━━━━i
| ───┴┬/⌒ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ i
| _____|_ヽ_ノ────┐ |
「よかった、これからもドイツ復興のために力を尽くすぞ!」
敗戦にうちひしがれたドイツ国民にとって、ハーバーは誇りであり、
また、ハーバーも今まで以上にドイツ復興に全精力を注ぐのである。
しかし、歴史にまたもハーバーは翻弄されるのである。
1933年、ナチスが政権を掌握。
__, - 、
. /, ─── 、)
// / ヽi 「政権をゲットしたぞ。
|_| ┃ ┃ | さあ、ユダヤのブタどもを根絶やしにしろ!」
( ⊂⊃ ヽ
>、 \|||||||ノノ .nm
/ \─── ´ヽ、 /)- |
/ \--/ |  ̄|_ノ
| / | || ←ヒトラー
ナチスは、アインシュタイン、マンなどの著名なユダヤ人を
軒並み国外へ追放していく。そして…
, ─── 、
/ `ヽ
/ / ) ノ) ノ) ノ 「ハーバー博士、国外退去して頂きます!」
/ /// ⌒ ヽ ⌒ヽ!
. l |─┤ | |
Y⌒` ヽ ’ノ、’__ノ)
_ヽ_  ̄ 7 !
>__\ 〈⌒ー‐┬' ノ
_/、` ー‐┬‐´ ´ /つ二)
ノ \ ̄ ̄ノ`^ ̄ ̄ ̄ ̄l (_ノ ノノ , ───‐ 、
/ / |  ̄ | |‐─── '  ̄ /ヽ \ 「えっ!」
/ / | | | / / /‘ ノ、 ヽ
/ / | | l / / ●ー ´ \ ヽ
/_ / | | | / / l ー─ ヽ l
./ ヽ___」ー─|__j / 」 二二 ヽ l
ヽ_ _j l / / | l
`ーl | `ー、─- 、 | ____ /
| | ヽ \ l /´ `ヽ
. l______l \ / // / ヽ
| | | | l━━━━l l // //. l
| | | | l \ | | // // |
| | | | | ヽ、/⌒ヽ二二) // ____l_
l ! | | | ヽ _ ノ |/./ ⌒ \ヽ
. | | ノ `ー─ 、 l /ー ──ヽl __」 l l
/ )ヽ ___ ノ l___lー───lヽ ノノ
( / ( ___ヽ、 ノ`(二二二 )
 ̄  ̄ ̄
ハーバーもまた、ユダヤ人であったため、国外へ追放されることになる。
「さあ、とっととドイツから出て行け。このユダヤめ!」
, ──── 、
. / /⌒ヽ⌒ヽ、
/ , ─| /・|・\|、
\ l / / / U `ー ●ー′ヽ 「は、離せ…
\ l / ─ | ─ | 私はどこへも行かないぞ!」
\ `─− 、 | l /⌒ヽ二 | 二 _|
\ l | | l━l | /ヽ_ ノ___|___)ヽ
ヽ.┗┿━┿━/ // /ヽ_ノ
 ̄ | /━━/ ⌒ヽ/⌒ヽ/
/ l ヽ | | ┌/| | |
☆ l ヽ/ ヽ、__ ノヽ.__ノ
ヽ / /
ヽ /
` ──┬─‐ ´
●
アインシュタインの追放は全世界に衝撃を与えたが、ドイツを嫌い・半ば憎んですらいた
アインシュタインと違い、ドイツを誰よりも愛していたハーバーの追放は、アインシュタイン
の追放以上の衝撃をドイツ科学界に与えたのである。
そして、翌1934年、ハーバーは異国スイスで、失意のうちに客死する。
____
//・|・\|、.\
//`-●− ′\ \
/ ─ | ─ ヽ│
_| 二. | 二 | | 「誰よりも祖国のことを愛した私が
(___|__ !│ そのドイツによって国を追われるとは、
ヽ  ̄ ̄ // 何という皮肉…」
ヽ━6━━━━\
| /___\ | │
, ┴ 、, ─ 、 ノ j | │
| | | ̄ ○
ヽ __ノヽ__ ノ__/
ドイツ科学界はその死を悼み、ナチス政権の制止を振り切って、
盛大な葬儀を行ったのである。
ドラえもんのび太のフリッツ・ハーバー物語 完
ということで、フリッツハーバー伝でした。
元ネタは某漫画です。
それから、喧伝してくださる方が見えるようですが、
それにより、軍事板が荒れるのは私の望むところではありません。
よろしくお願いします。
お疲れ様でした。
某漫画は「栄光なき天才たち」ですね
うわー、今回のは理系の者にとってはたまらん
乙です。
>>356 ご明察です。
あの漫画、ハーバーの回は年表記がおかしいんですよね。
第1次大戦が1917年に始まって1919年に終わってたり。
>>357 私も理系ですので、この話は結構好きだったりします。
またいいネタがあれば書きます。
360 :
世界@名無史さん:2006/12/17(日) 01:54:08 0
超乙
うわ懐かしい
高校の化学の授業で先生からこの話聞かされたわ
GJ!
ついでに一つ質問。
wikipediaのマッドサイエンティストの項に以下のような一文があるんだけど、
フリッツ・ハーバー - 第一次世界大戦中のドイツ軍毒ガス兵器開発担当者。
アンモニアの合成法「ハーバー・ボッシュ法」で知られる。彼の妻は、夫の研究に抗議して自殺した。
また、ナチス強制収容所で用いられたチクロンBの開発でも知られる。
しかし、ユダヤ人としてナチスに猛反発した彼は祖国を追われることになった。
皮肉なことに彼の家族は強制収容所でチクロンBにより殺されたという。
この最後の所の家族のくだりはどの程度信憑性のある話なんでしょうか。
一次資料が存在するのか、時節柄そういうこともあったかもしれないという程度のことなのか。
当時、亡命者の家族が殺されるのはごく普通
冷戦時下でもごく普通だった
チクロンBを使ったかどうかは知らんけど
いかにもナチが思いつきそうなやり方であることを考えればかなり真実味があるな
お疲れ様でした。
次はイスラーム史を希望。
フランチェスコ・ダティーニはイタリアの都市プラートに貧しい旅館の息子として生まれた。
___ /⌒ー 、
, ── 、 / _____ ヽ
/______\ ノ/ ⌒ w⌒ |_ノ
/ | / ⌒ w ⌒ ! | | ヽ|/ ノ|
| | | ヽ|/ ノ|⌒ ` ー o-´└,
/⌒ ` ー O-´ |__ ヽー─┬─ ´
ヽ_ 、_ ■ ノ \ \_|___//__
\ \ ̄|. ̄ | ̄ _____ <
/ヽー、┬` / | | / ⌒ w⌒ | ̄
. /l_ \△|ヽ l | | | ヽ|/ ノ|
/ ヽ / ヽ/フ l | /⌒ `ー o-´ フ
l |  ̄// l |. | ヽ_ ヽー┬─ ´
| |. .O | | \ _\_l.
/\/Vヽ
1348年、ダティーニが13歳のときペストが大流行。
彼は両親を亡くしピエーラ・ボスケッティという女性に引き取られ養育される。
その翌年にはフィレンツェの商店に見習いに出て、そこで勤めているうちに
アヴィニョンの好況振りを耳にする。
「今に蹄も金製になるらしい」
___ ___
/____ヽ __ /∨∨ヽ ヽ
| | / −、 -、| / \ _____ |・ |__ |
|__|─| ' | ' | | | >____ | ⊂⊃ 6)、|
(d `− o- | .| |  ̄ |・ |・ |ヽ|__| | ヽ、
ヽ、 3 ノ (ヽ /) _|-o−′ 6) ヽ __ / \
/ ▽▽ヽ / |\∧/| \ > / /
| | | .丿´| |´\ )  ̄/▽▽ヽ |
当時のアヴィニョンには教皇が臨在し教皇庁の関連施設と高官の邸宅が
立ち並んでイタリア人商人が彼らの需要を満たして莫大な利益を上げていた。
15歳になったダティーニは自分の財産を処分して資金を作るとフランスへ旅立った。
、ー───────┐
> ______ |
 ̄ l/⌒ /⌒ヽヽ | | 「あつかうなら武器だね
| ・|・ ノ l/ヽ 治安を乱す側守る側双方に売りつけよう」
/ーo ー ´ _ノ
'──−、 ノ___
. ∠___ / l l /`ヽ
/⌒ヽ ̄ l/\/ \ ̄Uヽ)
┌`7_ノ  ̄ ̄ヽ、__ ノヽ.
「| ̄ ̄ ̄ ̄| >−、_ ノ、__,−ヽ
| | /⌒ヽ /\/ヽ _|__ | |
|_|_____ヽ \\/ l.__ ノ
\二)ノ
目論見どおりアヴィニョンでの商売は出だしから上手くいった。順調に店舗を増やし
バルセロナにも支店を置く。万事慎重な彼はほかのフィレンツェ商人たちの様に
教皇庁の徴税請負人になって金融業をやらず確実に利益の出せる商品で堅実に
稼ぐのを好んだが、その為にアヴィニョンの本社から手紙を出しまくりヨーロッパ中での
商活動を指示して倦まなかった。
______
>  ̄ ̄ ̄ l
>_______ | 「取引の結果が気になって
 ̄ |/ −、 ─ 、ヽ| | 手紙を出さずにはいられないよ」
|| | l | |
|| ・ | ・ ノ ⌒ヽ
/`ー o ー ´ _丿 ))
/_____ ノ ___
. ∩ ` ──_─‐イ_ | |
,‐| |-、 /|/\/ ヽ | |
(( (ヽ)(.ノ`ーく | |__|/⊃ |
1375年、教皇領の反乱をフィレンツェが支援し激怒したグレゴリウス11世が
フィレンツェ全市を破門する事件が起こった。
( ⌒⌒ )
| | |
___, - 、
/ ___)
/ | ノ i
. i __| (・| 「ジョン・ホークウッドを差し向けろ!」
| ( ○
ヽ/ /⌒ヽ__つ
_| |二⊃ (^ヽ、
| \ ヽ──、 (⊃`ヽ)
/ \ ̄j ̄\/\へ ノ
| `7 \`>
グレゴリウス11世
英仏両国は早速自国領内のフィレンツェ商人の財産を没収。
「うまうま」
___
「うまうま」 / \
___ |┬--<二二⊃
/____ヽ / ⌒ |_| ・ ・|
|__| / ヽ|/ /(d o | ヽ
(d ・ ・ | / └,\ └ 丿 ノ
j、 )⌒ ) / | | / |  ̄ ̄ /
/ \ ∨ / | | | /| | / /__ ヽ
/ ⌒  ̄ ̄ |^| |ヽ-\ ̄l )/ ̄`ヽ ______ |⌒ヽ\| ヽ
| | |__ | | /\ ( ̄ ̄ ヽ ̄ |─| / /| |+ |─l- 、 |
/|\\_ |⌒)⌒)  ̄ ̄|─| | ̄ ̄) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | cーU # ノ / っ
|  ̄ /⌒i ̄  ̄ ヽ /| ̄ ̄)  ̄ ̄ | フィレンツェ | | ⊂_/ ⌒ヽ\ヘ/ っ
\_|__ |─-| ─| /  ̄ ̄ | 在外資産 | | ⊂j ゙ .へ
/|─ | | ̄ ̄) |______|/(ヽ∩ヽ二二 // ヽ
| ̄ ̄)  ̄ ̄
 ̄ ̄
アヴィニョンで幅を利かせていたフィレンツェ商人は急いで店を手放さなければならなくなったが
プラートに籍を置くダティーニは当然破門されておらずこの幸運な機会を捉えて急激に資本を増大させた。
教皇のローマ帰還が現実味を帯びてくるとダティーニはプラートへ帰郷した。
毛織物産業の盛んなプラートでは羊毛業組合に加入して毛織物の製造販売に手をつけたが
しばらくすると経営に都合のいいフィレンツェに移った。
彼の活動の基盤は会社組織にあり各地の共同経営者と設立した企業との連絡に
フィレンツェ商人の郵便制度を利用したほか独自の通信網をも整備していた。
______
>  ̄ ̄ ̄ l
>_______ | 「陸には山賊
 ̄ |ノ−、w─ 、ヽ| | ノ) 海には海賊
∩ || | l | | /  ̄⊃ 教誨師は商品を孕ませるし
,‐| |-、 || ・ | ・ ノ ⌒ヽ /\_(丿 どうなってんのよ、もう」
(ヽ)(.ノ/\ /`ー o ー ´ _丿 )) /
| | /__ ノ ___
. ∨ ∩ > ─‐イ_ | |
,‐| |-、 /|/\/ ヽ. | |
(( (ヽ)(.ノ`ーく | |__|/⊃ |
両替商組合に加入して銀行業にも手を広げたがこれは友人たちから厳しい非難を招いた。
当時、貸付によって利子を得ることは教会によって禁止されており堕地獄の罪業と
みなされたが現実に商業上必須となっていた銀行と高利貸しの区別はまったく曖昧であった。
\\\\\\\\
\\\ /⌒\ , ─ 、
/___ヽ / ヽ\\\
/  ̄  ̄ ヽ. i
\\ /  ̄ ̄ ̄ ̄ \ \ | 「時間を売り買いするなんてとんでもない!」
/ へ /ヽ ヽ ヽノ
/ /^ヽ /^ヽ ヽ ヽ \\\
|. | 0 | | 0 | | i
\\| `− 6 `−′ |. |
! ! !
ヽ /  ̄ ̄ ̄ \ / /
\ \_ (⌒ヽ丿 / /
━━━6━━━━━ヽ、
/| / ___ \ /⌒ヽ
(⌒ | | ヽ ノ i ` ┬′
________
ヽ, -─┴ ─ 、__/
/ ノヽ___ | |
「 ̄ー| ー |─| | 「しかし罪は魂が犯すのであって
/ー 0 ー─ ´ ⌒ヽ 魂を持たない組織である銀行は
| (\ ヽ _丿 高利の罪を犯しえないのです」
l (_ | ノ、
\ _____ // \
/|/▽\/_ //^\
/7 | / |/ > l ヽ
l ヽ | / / \ l
| O ´ | ノ
ダティーニ自身も神を畏れ敬うことにかけて同時代の人々と異なることはなかった。
とくに晩年には熱心に宗教書を読み説教を聞きにいくようになる。
___
/ vwww ヽ
__ |_| (. 0 |
ゝ/____\ ( ⊂⊃ ヽ 「聖ベルナルディーノの説教は最高だったよ」
/ |/ −、−、! l l
| __|-| ・|・ | >、 3 ノ _ヽ\ ___
( ー oー ! / ` ー── ´ \ > ____  ̄l
ヽ、 (⌒/ノ / ヽ  ̄ l⌒ヽヽ| |
/ ▽▽ヽ l |ー─────‐l_.l lヽ ノ ||) |
/ l |_l |─-l  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | 、-^ー´ \__l
l ̄| | | |. l l |  ̄ フ | ,−、
| l  ̄ ̄| | l ヽ______ノ l  ̄Z二二ヽ 〉 ⊃
(uu‐┬─u) UU`-' |Uノ | / ̄( /
| | | | / l /l ` ┬ ´
_|_ |_|_ l____| ___l ( |ー──|
(__)、__) (___ )、___) /\_ノ
/^ヽ/ /ヽ `ー/l^ヽ
ヽ <._ / `ー| |ー|
. `ー‐′ (_.ノ__ノ
1399年、再びペストが流行の兆しを見せる。
死の病がプラートにまで迫ると家族を連れてボローニャへと避難した。
_____ /∠
| <
| ┌-/⌒ヽ/⌒ヽ── 「1348年の再現じゃないか!」
|__| | (・|∠ ノ
( /\` − o−´ >
| |  ̄ ̄| ̄ ̄
| |二二>_|_ /)
`┬_── ´___/ 二⊃
<⌒\/\|  ̄ | (__ノ
| | | ̄ ̄ ̄  ̄
疫病は瞬く間にイタリアを蹂躙。
どの都市でも夥しい死者を出し彼の共同経営者も何人かこのとき犠牲になった。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::_ |_::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::/ _ _ \:::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::/ _/ Y ヽ ヽ:::::::::::::::::
:::::::::::::::::::| / ヽ ノo ノヽ |::::::::::::::::
::::::::::::::::::::| | 三 | 三 | |:::::::::::::::
:::::::::::::::::::::ヽ | ⊂二⊃ ノノ:::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::/ ̄ニニ@ニニヽ::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::/ / / ___ \\::::::::::::::
::::::::::::::::::(⌒)| | \ / |(⌒)::::::::::::::
―――――/⌒ヽ ̄/⌒ヽ::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::ヽ ノ ̄ヽ ノ:::\:::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::
ようやく疫病がおさまってプラートへ帰ってからはこの地を出ることはなかった。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ─── _____
/ /
/ ___ >
/ / /  ̄─____ \
/⌒ヽ/ / |// l ̄ ̄ ̄
| l _ /_ ノ
ヽ_ l ─/─ /
| =` ー Oー く_
ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /
/ ヽ、 ______ /
/ \/\/ヽ
1410年8月16日、徒手空拳から一代で財を成したこの大商人は世を去った。
10万フィオリーニに上る巨額の遺産は救貧院に寄付され遺族には
年100フィオリーニの収入が残された。
______
/ /|
/ 神と利益の //|
/ ために ///
/ ///
三三三三三三三//
三三三三三三三/
だが彼の残したもので最も価値あるものは書簡15万通と帳簿500冊という
膨大な史料である。これによって彼は後世に14世紀の商人のありのままの
姿を伝えるという偉大な貢献をなしたのである。
376 :
世界@名無史さん:2006/12/23(土) 18:42:06 0
>>365 GJ
おもしろかったです。
それから378もおもしろかった。
保守
誰かネタあげてぇ
1920年 イギリスに留学中のボースは当時最難関のインド高等文官試験に合格するも
これを拒否、インド独立運動に身を投じる。
, -──- 、
ゝ/_______\
/ | ノ ─ 、 ─ヽ| 「イギリスの手先になんてなるもんか!
i | | (|∠ |
| __|─| | | 僕はインドの大衆のために
V ` ー─ ´`っ‐´L この身を捧げるんだ!」
ヽ_ ____ノ
\ /___/ / ) )、
/` ー─┬─ ´ / )/ //
/\/ \/| ̄ ̄ ̄| ` ノ
/ ヽ |─── `ー ´ ←スバス・チャンドラ・ボース
そして、インドへ帰国し国民会議派へ加入し、マハトマ・ガンジーの指導する
非暴力不服従運動のもと、活動を開始する。
____ , ── 、
/´ −、− \ /___ ヽ
/ , -| ・|< |、ヽ l ⌒ヽ\| ヽ
/ / `ー ●-′ ヽ |) |─r-、 |
l / 二 | 二 | c 、_ノ U ノ /
l l \ ─ | ─ l ノ \/`<
l l \___|__/ / ` ー、── //\
ヽ ヽ / ○  ̄ ̄ ̄ |/ ヽ ヽ
l━━━━━O━━ / | |__| |
| / ヽ |/ ←ガンジー | | | |
「非暴力不服従運動を貫けば 「ほんとかなぁ…」
必ずや独立のチャンスは来るよ」
その後、何度もの逮捕・投獄を経験しつつも、1930年の選挙でカルカッタ市の市長に当選するなど
国民会議派の若手急進派として頭角を現す。
1931年の塩の行進運動の結果結ばれたデリー協定やその後のロンドン円卓会議における
ガンジーの妥協に対し、ボースは痛烈な批判を行う。
, -──- 、
ゝ/ ______\ , ────- 、
/ | / − 、 − ヽ! / /⌒ヽ⌒ヽ \
. | | / | | //| ・|・ |ヽ ヽ
ヽ |─| ‘|‘ | / `ー● ー ′ \ ヽ
/⌒` ` ー ヘ ー l l ─ | 二 ヽ i
( \ ヽ_ /⌒ー──つ | 二 | ─ | |
(ヽ ヽ/ ) \ ヽ __// | | l !
( )' ノ /` ──く ヽ / ̄\ / /
` ー、 ` ┬´ \/ \/ヽ ヽ / \ / /
\._|_ノ |_| >━━O━━━━━┥
| | | // \ |
「そんな悠長なことをしていては 「1歩後退、2歩前進だよ
いつまでたってもも独立できないよ」 いつかチャンスは来るさ」
この頃から、穏健派のガンジーと急進派のボースの路線対立は明確になっていく。
ロンドン円卓会議の後、イギリスは国民会議派の排除に動き、ボースも逮捕される。
その後、獄中にて結核を発症、1933年転地療養のためウィーンへ向かった。
そして、ウィーンでの秘書としてエミリー シェンクルと出会う。
「なんて 素敵なかた…。」
, ───── 、
_____ / \
/´ `\ / ヽ
ゝ/ ________ヽ / ヽ
/ | / _ _ヽ | l_||__| |__||__ |
/ | / ヽ / ヽl |/− 、 ─ 、 ヽ| !
l | l | l || |ヽ | |ヽ ! | |ヽノ- 、
| |─| / | ヽ lヽ // l゚ノ | l゚ノ | l l l /
/Y⌒ヽ ヽ ___ ノ ヘ _ ノ、ノ / l ーノ ー ′/ /ノ /
/ | ) /⌒ヽ l \ヽ ____ く / l
l ヽ__ \ ノ つ \ \ノ /lヽ/_/
ヽ .> 、 ` ー─ ⌒ー─ ´ ( `、_ー─、─ ´ ,- ⌒ヽ
\/ ヽ>ー───< \ \ ヽ ̄(/⌒ヽ)
\ \ / \ /l ヽ / ノ | / /ノ
| | | / / | !/ / l
| | ̄l l / l l / |
このエミリーは後にボースの伴侶となり、女の子を出産する。
ただし、当時のドイツ純血主義の影響もあり、結婚はしなかった。
伴侶を得たボースは、ムッソリーニら要人と会談を持つなど、積極的に行動する。
一方インドでは1933年の新インド統治法の制定に伴い、37年に選挙が行われることになっていた。
そのためボースは36年に投獄覚悟で帰国することを決心した。
「チャンドラ・ボース、逮捕する!」
, ──- 、 /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`\
ゝ/ ______\ っ (/─()────-、)
/ |/ / ⌒ヽ⌒ヽ| (二二二ノ ̄ヽ ̄| ̄|
l |─| ・|・ | っ || ミ| |・ | ⌒ヽ
V⌒ U` ー ヘー つ _.lヽ._ノ ヽ__.ノ _丿
ヽ_ /⌒ー── ´ ( 0 __/⌒ヽ ! ヽ ̄ヽ
| |⌒ヽ / _  ̄ ̄) ̄ / ノ| | \
ヽ二二二⊃_/)///) ⊂二二二 / / く ヽ ヽ
/ \/\|ー///) ヽ / (`\ ) ) / L\/▽ヽ/ /二l\ ノ
|  ̄ ̄ ̄ | ノー. ′ (( \ \ / l_l\i^//| | | |/
| ──┬┴ ′ ノノ \/⌒ヽ / | /  ̄ |
しかし帰国途中、エジプトにてイギリスの警官に発見され、ボンベイに到着後軟禁状態におかれる。
ボースの軟禁中に選挙は行われ、国民会議派は大勝を収める。
そして、1938年の国民会議派の年次大会議長に、ガンジーはボースを推薦する。
_____
/´ −、 −、\ ヽ l /
/ , -| ・|・ |-ヽ , ──- 、
/ / `ー ●ー´ ヽ /_____ ヽ=@
l / 二 | 二 、 | l/⌒ヽ ⌒ヽヽ| ヽ
| l |\_ ─ | ─_ノ l | 0|0 |_| |
l l ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ / / (/ーo ー ′ ´⌒Y
ヽ ヽ ヽ、___ / / | ⊂__,−、 _ノ
l━━━━O━━ ー◯ ヽ ヽ__ノ /
l \´___ ヽ / ` ー,──´>、
| _◯ _ノ | | / |/\/ ヽ
O-| `ー/⌒ヽ−´ヽ l_| l___| l
ヽ、 | |___ノ | | | | |
 ̄ ̄`ー ′ __| |___| |___|
( _ノ─(__ ノ | 「ええ!
「実は君に議長をやってもらいたいんだ」 ( ( _|__ ノヽ 僕が?」
 ̄ `ー─┴── ′
国民会議派の議長はガンジーの推薦した人物を承認するのが常であった。
ガンジーはボースを議長職に就けることで、自らの影響下におこうとしたのである。
, ─── 、
ゝ/ ________\ 「マハトマもようやく僕の実力を認めてくれたのか
/ | / ─ 、 ─ 、l
/ | / l l 一刻も早くインド独立を成し遂げるぞ!」
| |─| (・|< | (⌒ヽ
Y⌒` ヽ_ ノっ_ ノ 三 )
ヽ_ 、____つ l (、_ ノ
\ \−、-、_/ノ _ _
/` ー | l |‐ ´ l l//)、
/´ \/ `ー´ \ l ) ヽ´ノ
| ヽ |/\/ __ /
├─┤ | 、 /
ボースが打ち出した、農業・工業の社会主義化などの提案は広く支持され、
ボースの政治家としての評価は飛躍的に高まったのである。
しかし、このことはガンジーに強い警戒心を起こさせるのである。
_____
/ − 、-、\
/ , -|ノ ・|・ |-ヽ 「ボースを取り込むつもりが
i / `− ●- | かえって増長させてしまった
. | / /\_三 | 三__> 議長にしたのは失敗だったな」
| | |  ̄ ̄ / /
ヽヽ ヽ__(二二)_/ /
━━━o━━━
/ /┌─┐/ |
そして迎えた1939年の議長選挙。ガンジーはシタマラヤを推薦したのに対し、
ボースは慣例を破り、再選を目指して立候補したのである。
, ─── 、
ゝ/ _____\ っ , ──── 、 「もう一回やったからいいだろ
/ |ノ/ ⌒ ヽ ⌒ヽl っ //⌒ヽ⌒ヽ \ 立候補を取り下げてくれないか」
l |─| ・|∠ | //|/ ・|・ \|ヽ、 ヽ
(( Y⌒ ` ー ヘー ヽ / `ー●ー ′ \ ヽ
ヽ_ /⌒ヽ___つ | 二 | 二 ヽ l
/⌒)、 ヽ | / l ─ | ─ | l
| 、_,(_ノ >、二二二) ヽ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | l \
ヽ__ノ / .l/ \/ ヽ、 ヽ\ __( 二二 ノ | / \
| l | \ /⌒ヽ-`━━O━━━━━く
ヽ_ / | |\ lヽ__ ノ_\ / ヽ/ ヽ
「いやだ!
絶対に立候補するぞ!」
選挙の結果、ボースはシタマラヤを破り、見事議長に当選する。
これに対しガンジーは、ボースへの非協力姿勢を明確にし、国民会議派脱会すらちらつかせる。
これに慌てたネルーら国民会議派幹部は、ガンジー路線の継続を決議する。
___
_/___ヽ , − 、
/_____ `\ l
/ ´ ヽ\ ヽ ! 「ガンジーなくして国民会議は存在し得ない
. / ゙へ ゙へ ヽ ∨ ガンジーに協力を要請すべきだ」
l |) | |) | | |
, ── 、 l ( o l !
/____ \=@ ヽ `⊃ / /
|ノ \ | ヽ >━o━━━━く
l ⌒ヽ ⌒ヽ | | // ____ ヽ ヽ _ヽ
(| ‘|< ├l/ ^Y ( _| ヽ、__ノ ノ ( __)
l `ーc ー‐ ′ _ノ ヽ` ー─ ´ ノ-@
ヽ⊂_,−、 ノ==ヽ ( ̄ ̄(  ̄ ̄ ) ←ジャワハルラール・ネルー
>┬__─ ´/`ヽ | |  ̄ ̄  ̄ ̄
/ l/ \/l | ! |
__./−、/´| ノ ノ ノノ
l 、ll_ノ ̄ ̄⊂`ヽ/ ̄ ̄ ̄/l
ヽソ!.  ̄ 7(彡_ノ //
/____/
「わかったよ」
ボースはガンジーに面会し協力を依頼するも、
「君が議長なんだから
君の好きなようにやればいいだろ!」
, ───- 、
/ −、−\
/ , ─|/ ・|・ヽ|ヽ / \ | /
/ / `ー ●ー | , -── 、
| / 三 | 三 |_ ─ /____ ヽ=@
| | /⌒\__|___/ |ノ^#⌒\ | ヽ 「こんなにたのんでも?」
ヽ | | | \ | ミ|・) |─|__ ノ
ヽ ヽ `ー──┴─, lーヘ ー# u )- 、 「どうしてもだめなの?」
(( /━━━━O━∠_ (( ⊂〜〜⌒ヽ ノ/ \
l __◯_ |_◯ ⊂二二..// // )
| | ヽ__/ | ノノ (/ _/__//__/ \/-、
ヽ ヽ、__ ノ ) ∈_∈_ノ、_|__)
( ヽ___ ノ── ´
結局ガンジーの協力は得られず、ボースは議長の辞職に追い込まれる。
, -─- 、
ゝ/ _____\
/ | ノ −、 −、|
l |_/ | l 「マハトマの力がこれほどとは…」
∨^ l v|v |
ヽ_. ` ー ヘー 1
/| \ 〜〜、_つ
/ \/`r┬─ ´
/ / / |
/⌒ヽ / |
uuU^ ー─/|─ヽ
国民会議派ではガンジーの主流派とボースの急進派との対立が高まる中、
ヨーロッパではナチスドイツがポーランドへ侵攻、第二次世界大戦が勃発した。
/ ⌒ ゙ ⌒ \
/ ∠ \_ ヽ
i / -、 -\j 「我がドイツは無敵だ
| _/ | (| |(| | フランスも既に降伏した
|(t ゝ l _ まもなくイギリスも降伏するだろう」
└\ ノ|||| ノ ∩//
/\─_-、´ l (、 )
/ ^\ /^ヽ!^\/\/
| |==D=| / ←ヒトラー
この事態にボースは敵の敵ドイツと組んでイギリスを倒そうと決意する。
\
お そ .い ヽ
か の や |
し り ` ,. -──- 、
い .く / /⌒ i'⌒iヽ、
つ / ,.-'ゝ__,.・・_ノ-、ヽ
は i ‐'''ナ''ー-- ● =''''''リ _,....:-‐‐‐-.、
l -‐i''''~ニ-‐,....!....、ー`ナ `r'=、-、、:::::::ヽr_
 ̄ \ヽー' !. t´ r''"´、_,::、::::} ノ` ,.i'・ ,!_`,!::::::::::::ヽ
ヾ、 ゝゝ、,,ニ=====ニ/r'⌒; rー`ー' ,! リ::::::::::::ノ
i`''''y--- (,iテ‐,'i~´,ゝ'´  ̄ ̄ヽ` :::::::::::ノ 「これは大チャンスだと思うんだ
.| !、,............, i }'´ _ 、ー_',,...`::::ィ'
●、_!,ヽ-r⌒i-、ノ-''‐、 ゝ`ーt---''ヽ'''''''|`ーt-'つ マハトマ、全インドに決起の号令を!」
( `ーイ ゙i 丿 ;'-,' ,ノー''''{`' !゙ヽノ ,ヽ,
`ー--' --'` ̄ `ー't,´`ヽ;;;、,,,,,,___,) ヽ'-゙'"
(`ー':;;;;;;;;;;;;;;;ノ
``''''''``'''''´
, -── 、 _____
ゝ/ ____\ /−、 −、 ヽ `\ 「この大戦の結果がどうあれ
/ | ノ / ⌒ヽ! / | ・|・ |- 、 ヽ 戦後にイギリスは疲弊する
l |__| ・| // `ー●ー ′ \ ヽ その時こそが真の独立のチャンスさ!
| /⌒ U ヽ_.ノっ / ─ | ── ヽ i それに背後から刺すようなマネは
ヽ ヽ _ つ | ─ | ── | | 道徳的にも賛成できない」
\/ / ̄ ̄ l ─ | ── l !
)__ 二二ノ ヽ / ̄\ / / _
/───ヽ _ ヽ/ \ / /(__)
| ⌒ヽ | (__)ー━━O━━━━━ ´ /
| | | | ヽ | / \ /
しかし、ガンジーら国民会議派主流派の支持を得ることはできなかった。
___
/ ____\
ゝ/ | ノ/⌒ !
/ |_| .| 「マハトマの言う通りにしてたらいつまでたっても独立なんか無理だ!
| /^` ヽ_ ノo 今こそが千載一遇のチャンスなんだ!
ヽ ヽ /⌒\_つ 今度ばかりは僕一人でも行動する!」
\/ | _
ヽ `──, ( )二l
j二二ヽ ̄ / `-ノ
─── / ⌒ | ̄| ̄ /
/\/ |-┴−´
__ / / | |.
── ( ) |───┤
─── ̄ | /ヽ、
>─┬ヽ、 \ __
/ ノ \ \/ )
───(⌒ / \ /
) | `−′ ───
─── ヽ、__ ) ───────────
こうしてボースはガンジーらと決別、ヒトラーと直談判すべくドイツ行を決意する。
_____
////l | l ヽ \
//// | | | | | \ ヽ
/ / /-┴┴┴┴┴┴┴┴-|
| | | //  ̄ ̄ ヽ/  ̄ ̄ヽ 「これだけ変装すれば、i
| | | i | | 見つかることなくドイツまで行けるはず」
| | |─| ・ | ・ |、
| /⌒ ヽ | ノi |
| | ) ` ── ´ > ─ ′!
| |ヽ__ ノ
| | | \ / ̄\/ ̄ヽ/
| | | | ヽ、 ____ /|
| | | | |/、`--、─'ヽ | | |
| | | | /\\/\// \ |
| | | /  ̄___` i
| | | 二 | | | |二|
| | | | /∋ ∈ヽ| |
ある時は保険外交員、またあるときは外交官と変装を駆使して厳しい監視の目をくぐり抜けて
インドを出国し、当時イギリス領だったアフガニスタンを通過して、ソ連に入国。
そしてついに1941年4月陸路にてドイツ・ベルリンに到着した。
. / ⌒ ⌒ \
/ ∠ \ ヽ , ──- 、=@ 「ぜひインドの独立に
. | / -、 -\j /__ ヽ 力を貸してほしい」
|__/ | ・| |・| | |−、ヽ | i
( r ゝ l |ヽ |─| |
. \ ノ |||| ノ d−′ ||) /
┌──┐ ヽ ̄) \ヘ/
/ヽ ̄ ̄ ̄ ヽ ` ┬──┐
| |==D=| | _∩ _/ ̄j ̄ ̄|
| | | | ∈ | / |
 ̄  ̄ ̄
「今、バルバロッサで忙しいんだ
それにインドの独立にはあと150年はかかるよ」
ボースの要請に対してヒトラーはこう答え、冷淡な反応しか示さなかった。
自由インド放送による反英の呼びかけ、インド人捕虜で編成された自由インド軍団の結成など
ドイツでもボースは積極的に活動したが、なかなか成果は表れなかった。
, -─- 、
ゝ/ ___ヽ
/ | //⌒|
. | (||─| ・| 「これじゃ何のためにドイツまで来たのか…」
ヽへ/ #ー b
ノ─、 〜⌒\_つ
/ ̄ ̄ヽ── ´
l | |
そんな中、日本が真珠湾攻撃を行い米英に宣戦を布告。
たちまちマレー半島、シンガポール、ビルマなどを占領した。
, -─── 、 /
ゝ/ _______\ /
/ | / ヽ|
/ | / ⌒ ヽ/⌒ヽ|  ̄
| |─| (・|・) |
V⌒` ヽ | ノ 「これはチャンスだ!
/  ̄ ̄) |\`ー─ ヘー つ 日本と組めばイギリスの打倒も可能だ!」
| 二 | | `ー─┬─ ´
| ノ、 \⌒ヽ⌒)_ ( ⌒\
/` ー/ヽ ヽ、 二二二ノ ( _)、 ヽ
/ / \/\/\ l ー ノ
ヽ_ / \/ \ _/
この知らせにボースは日本行きを熱望する。
しかし、既に独ソは戦争状態にあり、陸路、空路で日本へ行くルートは閉ざされていた。
, − 、 ─ 、
/ / \ ヽ
!/-、 -\ ! 「Uボートでマダガスカル沖まで運んであげよう
| |) | |)| |__| そこで日本海軍の潜水艦に引き渡す」
| ι r)
ヽ、 |||||ヽ ノ
_∩ _l 二二 l−、
∈ | ̄ ̄ i ヽ
 ̄  ̄ ̄ |===D=| |
| |ノ
|_______|
| |
ボースの強硬姿勢を煙たがっていたヒトラーも日本行きを容認した。
___
ゝ/____\
/ |丿/⌒ヽ⌒ヽ!
| __|─| ・|・ | 「鮫のウヨウヨする荒波のインド洋を渡り
( ∪` ー ヘー l 果たして無事に日本にたどり着けるだろうか…」
ヽ ___つ
>──┬ ´ 人人人 人人人 人人人
/ \/ヽ|\ 人人人人 ≡▲ 人人 人人
| \ \ |、 \ 人人人 ▲≡
┬─┴─ヽ⌒ヽ─、⌒ヽ-┐ ▲≡ 人人人
│  ̄  ̄
ドイツのUボートU180号から日本のイ26潜へゴムボートで渡る決死の航海を経て
1943年5月、ついにボースは東京へと到着。
, ─── 、
/ \
/ ヽ
/ ヽ
| , |
,
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /iヽ ̄ ̄ //  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(゙゙)ノ | | / / 「ついに日本に着いたぞ!」
, ─ /|_|-!_jノ─< /
∠__ ̄ ̄ __ヽ ←イ26潜
:::::::::::: ̄ ̄ ̄::::::::::::::
::::::::: ::::::::::::: :::::::::::
東京でボースは東条首相をはじめ、政府陸海軍首脳と相次いで会談し、インド独立への協力を依頼。支援の確約を得る。
「おお、インドの英雄ボースよ。」
,−、__ /
____ \ ( ─── 、 ヽ /
ゝ/ ____ヽ // \ | i ←東条英機
/ | / −、| | / ヽ |__|
| |─| (・| / ⊂⊃ )(ヽ/)、
ヽ (|| `− b /ヽ∩⊂───┐ ノ^\ / ))
ヽヘ/ ──┘ ヽ、 / ^\\ _ ノ ィ \
j二二ヽ ̄ (( / ` T_ / ヽ ────
/ l | / | | / |  ̄ ̄ ̄
| | | ! | / /
|__ l⌒⊃ `─ ヽ \__/ ─────
\_uuノ、 ,-v-、>━━━━━━ヽ^ヽ  ̄ ̄ ̄
ヽ ヽ ヽ | | | | ドタ ドタ
|─|─|_ (( ヽ__ 人 /\_ ノヽ__ノ _ - 、 ,⌒ヽ
(__( __ )  ̄ ̄ ( ) ( ) ( )
,−、 __
(────、ヽ
ゝ ─── 、 // \ | |
/ ______ヽ | / ヽ l_ | 「インドの独立のためにできるだけのことをしよう
| | / −、− 、| / ⊂⊃ ) とりあえずシンガポールへ行ってくれないか?」
| _|─| .|. | !⊂___ ノ\
( `ー o ー | \ヽ__ノ / \
\ ___⊃ / `───/ ヽ ))
/^| ヽ_─┬、′ / \/ i
/ \/\/ \ / / !
/ /| |ヽ \⌒\/⌒\ ノ
そして10月、シンガポールでボースを出迎えたのは、英印軍捕虜らで構成されたインド国民軍であった。
ボースはインド国民軍最高司令官兼自由インド仮政府首班に就任、
ヒンドゥー語で指導者を意味する“ネタジ”と呼ばれる様になるのである。
, ─── 、 /
ゝ/_____\ _ 「他国によって与えられた独立は簡単に奪われる!
/ | / ⌒\/⌒ l 我々が血を流して勝ち取らねば真の独立は得られない!
l |─| ・|∠ | 我々の任務は最後にデリーで勝利の行進をするまで終わらない!
Y⌒ ` ー ヘー ヽ チャロー!デリー! 進め!デリーへ!」
ヽ_ /⌒ヽ___つ
l | / _
>、 二二二) | )
(( / \/\|──/ 二)
/ l |__|、 (_ノ
/⌒ヽ/| |  ̄
11月、東京で開かれた大東亜会議にボースはオブザーバーとして出席。
これは、日本がインドを大東亜共栄圏に組み込むことなく、あくまで対等な相手として扱っていたためであった。
この席で、日本軍が占領していたアンダマン、ニコバル諸島を獲得した。
, -─- 、
ゝ/____\
/ | ノ⌒ヽ ⌒ヽ! 「日本こそアジアへの侵略を食い止めようとした
| __|-| ・|< | アジアにおける最初の強国です。
( ー-- ヘーっ アジアの自立のためには強力な日本が必要なのです!」
| /⌒ー┬−´
ヽ `──┴,
/ ▽▽「、 0`ヽ
l_| |  ̄|__l丿
(_)____| ̄
1944年3月、日印共同で援蒋ルートの遮断・ビルマの攻勢防御・インドへの侵攻を目指し、インパール作戦が開始された。
作戦序盤、不意をついた日本軍はコヒマを占領、インパールに迫る勢いを見せる。
-──- 、 _________
/_____ \ > |
|/⌒ヽ ⌒ヽヽ | ヽ > _______ | 「我が軍の快進撃を見ろ!
| / | ヽ |─| l  ̄ |/⌒ヽ ⌒ヽ\| | ジンギスカン作戦は大成功じゃないか!」
/ ー ヘ ー ′ ´^V _ | ^| ^ V⌒i
l \ / _丿 \ ̄ー ○ ー ′ _丿
. \ ` ー ´ / \ /
>ー── く / ____ く
/ |/\/ \  ̄/ |/\/ \
l l | l l l | l
ヽ、| | ノ ヽ、| | ノ ← 牟田口廉也
「このまま一気にインパール攻略だね」
インド国民軍も同盟軍としてこの作戦に参加し、一時はインド本国を占領するに至った。
, ──- 、
ゝ/______\ 「祖国インドの地だ!
/ | / , − 、 − 、l ついに我々は自由への第一歩を踏み出したのだ!」
l | / l l
l |─| ^|^ |
Y⌒ ` ─ ヘー ヽ
ヽ_ |`───┘ノ
∩ ヽ、_ヽ__// ∩
┘`ー┬─´\/\/ー┬─´ └-、
_ __|_ ノ |_|___三
| |
しかし、補給を無視した作戦はたちまち行き詰まり、イギリス軍の猛烈な反撃に遭う。
, ─ 、
「 反撃開始だ!」 (_(_(_, ヽ
, ─── 、 (⊃_ ノヽ
┃ ┃┃ /WWW \ \ l l
┣━ | | l \ll/ ヽ/^ヽノ |
┃ | | (| (。) ∠ ノ ! ←イギリス軍
┃┃ | | / (二) / ⌒ヽ | | /
━╋┓ /| l _ /\ \| l l く
\\ ┃┃ |\/ |/| (__/ \ ヽ ノ // \
\\ _| _└ ヽー`ー`─ ´ /´
☆ \ (ヽ \ |  ̄ ̄ ̄ / ⌒ヽ
/⌒ヽ ∠ \\/ヽ l  ̄ ̄| 二|
/ /\ |/ヽ/\ ヽ_ノ ヽ、_ ヽ_,_ノ
l_/\/\ /\/  ̄ \  ̄ ̄ ̄
また、例年より早く雨期が到来し、食糧不足で衰弱した兵士たちに追い打ちをかけた。
結果、戦死・病死・餓死を含め、作戦参加者の8割以上が死亡するという壊滅的な敗北を喫した。
, ──- 、
ゝ/ _____\ ___
/ | / \| ゝ/_____\
| | / ⌒ヽ ⌒ヽl 「もう食べるものがない… | | / −、−、| 「うう、マラリアに赤痢に…
| |─| /|ヽ | ひもじい」 |__|-| +|+ | とても戦争どころじゃない」
Y⌒ ヽ _ ヘ__ ノ ( ` −o-´|
ヽ_ /⌒\___つ (ヽ、──┘ノ
/⌒ヽヽ、−、/ /⌒ヽ ヽ ( ̄><ソ´|
|___| ` ーl_ ノ\ / ⊃ ̄ ̄| ∫| \`^ 人__ノ
| |/ _ノ/ /| | )) j__  ̄ |∫
| / |`ー´ | | !  ̄ ̄ ̄|∫
|`ー ´ _| ⊂ 二 ⊃ `┬-┬-┤
| ̄ ̄ ̄ ̄ |
さらに空陸一体となったイギリス軍の攻撃の前になすすべ無く敗退を繰り返した。
\ |∨∨ ノ , ──‐ 、
/ /、 ) ) /wwwv ヽ ヽ 「おらおら、制空権握って夜襲に気をつければ
─ / /l⌒ヽ∧ | ・ ・ |__ | おまえらなんか敵じゃねえんだよ!」
/ /l ゚\゚o' ノ /(二) _)
\ \\_ノ /( | ノ、
`( ♯(_/─ヽ /ノヽ ))
`^(`ー^ l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ
/ (( /ヽ_ ノ______ l
| | | l |. |
「ぐは!食い物や弾が無くても戦うのが皇軍だ…」
その後も、アウンサン率いるビルマ国民軍の離反などにより、インド国民軍と日本軍は撤退を続け、
ボースも不本意ながらバンコク、そしてサイゴンへと撤退した。
、ー───────┐
> ______ |
 ̄ l/⌒ /⌒ヽヽ | | 「ちょっと北部撤退路の視察に行ってくる
| ・|・ ノ l/ヽ そのまま東京に行くかもしれんからよろしく」
/ーo ー ´ _ノ
'──−、 ノ___
. ∠___ / l l /`ヽ
/⌒ヽ ̄ l/\/ \ ̄Uヽ)
┌`7_ノ  ̄ ̄ヽ、__ ノヽ.
「| ̄ ̄ ̄ ̄| >−、_ ノ、__,−ヽ
| | /⌒ヽ /\/ヽ _|__ | |
|_|_____ヽ \\/ l.__ ノ
\二)ノ
/7 /7/7
イラワジ川会戦 _ ⌒ /7 /ニ ニ7  ̄
__/ | ( ) | / /ニ _ ̄//7 / / /7
| 、 )ヽ/ ( \ ☆ || // /_//_/  ̄  ̄  ̄
| | ̄ | |/ / ___
| ̄ ̄l /⌒)  ̄ -――  ̄
/ ̄ ヽ、  ̄`、 ̄ ̄ ̄| ̄) / /^ヽ , -―――-、
/_ _ ヽ_|―――┴--´ (ヽ´⊂) ∨∨∨∨| | , - 、
____∠」/ | / ☆ / /| |\ / \ | >_(・) |_ | (⊃ _)
ξ⌒( // ̄ ̄/ `l / ☆ / / | | \ \ | ,`T` _ 6) \ \
 ̄∪  ̄ ̄ l´二,二 | \ 〃 〃 | | \. ( |王王土/ノ――´ ノ
|| >| < |―9) \ ( ) ./ || \ヽ二7| ̄7 /
l 二 二_/~ } \ \ _, | \ | o ̄ ~| ̄
` ―--― ´ \/^ \ ( ) | o |
し、 、_ゝ ゝ ノ | o |
「このまま一気にラングーン占領だ!」
-──- 、
ゝ/ ______\ 「さあ、早く行きなさい
/ | / \| 私は最後に行くから」
l | / ⌒ヽ/⌒ヽ|_
! |─| ・|・ | )/) __
/⌒ ヽ_ ノ ヘ__ ノヽ /) /⌒´ \ 「ネタジ、気をつけて」
ヽ_ __っ ノ ( _) ( ( ( (\ ヽ
\ (__/ />ー ´ |ノヽ ^\ヽ i
/` ー_─┬ ´/ | |ノ l |ノ | l-、ノ
/ \/\| / _l ー 、 ー _丿
| 、 \ | ∠ ヽ、 、-、 / ヽ
ノ、 \ ヽ/ )_ //  ̄ >ー─イ、 \,ノ
|  ̄ ̄\/ 、-′ (/ \/ヽ|. i
ヽ__ヘ._\ ヽ).′ / 、 \ノ ノ, -、
| | \ `ヽ < /\  ̄|_ノ
,−/ヽ__ノ |ー─| /\/── ̄ヽ
| | / | .|__ /ー ′ `ーく
ヽ ヽ</ヽ / ー┴ ′) \_____ ノ
\.._ ノ `ー── ´ | ノ \ ヽ
ボースは撤退の際にも、必ず全部隊が徹底したのを確認してからしか、撤退しなかったという。
そして1945年8月11日、サイゴンでボースは日本の降伏を知らされる。
これを知ったボースは、イギリスの次なる敵と考えられるソ連へ向かうことを決意する。
, -──- 、
ゝ/ _______\
/ | ─\ /−、!
/ |_| ・ | ・ | 「日本の戦いは終わった、必ずや復興する日が来るだろう
| | | | ! しかし私の戦いはインドに自由が来る
/⌒` ` ー− っー ヽ その日まで終わらないのだ!
ヽ__ ノ ぜひソ連まで連れて行ってほしい」
// , -\ -─┘ /
/ / | ` ー─┬ ´
/ \/\/ l
/ / / \ _
/__/ /、 (_) ̄)
( ヽ\___ / ヽ、 | |二 ノ
( _ _ノ / `ー ´
しかし、8月18日。中継地の台湾、松山飛行場でボースの乗った飛行機が離陸に失敗し炎上。
|
\ / 「こんなところで死ぬわけにはいかない!
_____ インドはまだ、インドはまだっ…!!」
/ ヽ /^ \
_ /________ ヽ (_/ ヽ
|ノ─ 、/─ 、ヽ | ヽ (_\/ !
,| \ |・ | | j ヽ `−ノ
. || 二 | | ̄ ⌒ヽ′ / /
/ /ー C ` ─ \) _ノ / /
! ⊂──´⌒ヽ ノ/( / ノノ
\ \_(⌒⌒_) /! ヽ、/
` ,┬─_− ´/ ヽ /
/ |/ \/ く
(( /\ \ ヽ
/, ─ 、/ \ /\
. ( l l j \ ___ / ヽ
ボースも負傷し、病院に運ばれるも死亡する。享年48歳。
政治状況から、ボースの遺骨がインドへ帰ることはできず、東京杉並区の蓮光寺に安置されている。
戦後、イギリスはボースに従って戦ったインド国民軍の将校らを戦犯として裁こうとした。
,┐ ___
∩ ̄ ̄l /wwwwヽ ヽ
. ∪__l / ミ_ ・) | | 「インド国民軍の奴等は反逆者だ
|_l / ⊂⊃ l/ヽ 戦犯として裁判にかけるべきだ!」
(二⊂ヽ ⊂____ /| _ノ
ヽ_) \ \\ _._ノ ノ
☆ // \ ノ\ヽ、` ー─´ /)、
_ //☆// ヽ/ ./ `  ̄ ̄ ̄ ´ ヽ
┌‐┐ _ / \ / / l
__[| |二(_ノ、 /l ()()()()/ ̄`ヽノ |
l( └‐┘ )l( ノ).ノ | _/ / |
/ ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(l_l_l_ ノ ̄ ̄ ̄ ̄/l
/ ヽ、____ ノ / /
しかし、インド国内で反対運動が起き、イギリスもうやむやにせざるを得なくなる。
______
. / /⌒\/⌒ヽ
/ , −| ・|・ |、\ 「彼らはインドのために戦ったのだ!
/ / ` ー ●ー ′ヽヽ 戦犯だなんてとんでもない!」
/ / 二二 | 二  ̄ノ
l / /⌒\ ── | ─ /
| | /  ̄ ̄ ̄ ̄/ ̄
l | | / /⌒ヽ
l | ヽ /⌒ヽ⌒ヽ |/ヽ__ ノ
ヽヽ `ー───┴─7 /
>━━━━━O━━ /
/二二二ヽ
「そうだ!そうだ!」 |∧,,∧ | |
__ | ・ ・ |_| 「インド国民軍を助けろ!」
/ /  ̄ ̄ \ ⊂二 __)
⊂二>_ヽ__(_ ̄_ ヽ i / ̄ ̄└─┐ ノ|\l>
| ・) ・) | |) | |) | | ⊂二二>-┬// |∠lヽ
( ^ | 丶 _) | (・ )( ・ ) |_ ̄/▽▽^゙\
` -─ ヽ._⌒ ィ−' | ⊂⊃ _)| | |\ヽ
/ / || ̄||^ヽ ヽ、(「「「「).ノ | | |//
| | | || ⊂ ̄) ̄/ ̄ ̄ ヽ| | (_)′
この運動が1948年のインド独立につながっていくのである。
人々は言う「ボースは死してなお、インドを独立に導いた」と。
現在、インドの国会議事堂には3人の肖像画が掛けられている。
左にインドの初代首相、ネルー
右にインド独立の父、偉大なる魂・ガンジー
/⌒\ /⌒\ , ── 、
/ , - '── `- 、 . ゝ/______\ , ────- 、
l ./ , -───-\ ,−、 / | /⌒ \/⌒ l / /⌒ヽ⌒ヽ \
ヽ/ / / 、,, ,,ヽ / 三ノ) l. |-| ・|・ | //| /|ヽ |ヽ ヽ
/ / /^ヽ /ヽ i ヽ._ \Y^ ヽ._ ノヘ __ノ / `ー● ー ′ \ ヽ
i i | (゚| | (゚| | \ \_ /⌒\ ___つ l ─ | 二 ヽ i
|. | ー ′ oー′l \ノ \ヽ__( | 二 | ─ | |
ヽ ! ,−、 ノ \ \/ヽ/ヽ | | l !
ヽ ヽ (__ ノ / | 「ヽ ヽ(__|___/ / /
>━━━o━━━く ヽ / /
>━━O━━━━━┥
そして中央にネタジ=指導者と呼ばれた男、スバス・チャンドラ・ボース
インドのためにその身を捧げた男である。
ドラえもんのび太とネタジと呼ばれた男 完
ということで、チャンドラ・ボースでした。
感想なんか聞かせてもらえると嬉しいです。
>>381 ペース遅くてすいません。なかなかいいネタが見つからないので…
またいいネタがあったら書きます。
乙。わかりやすかったです
チャンドラボースはどこで亡くなったの?
おもしろかった。乙です。
>>416 台湾なのでは。
でも歴史上の人物を「ネタ」呼ばわりはすこしいただけない。
>>419 すいません
>>410に書いてありましたね^^;
自分のブラウザでは透明あぼんされてて気づきませんでした
421 :
世界@名無史さん:2007/01/07(日) 17:52:50 0
>>414 凄いです。
ボーズの事がよく分かりました。
大東亜共栄圏もお題目だけでは無かったですね。
インド側から見た近代史、新鮮でした。
ボース良くできてました。些細なことだけど腹黒紳士イギリスが
スネ夫で、ムッチーがジャイアンの方が合ってると思う。
> 一時はインド本国を占領するに至った。
これはさすがにウソだろ。
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岳飛 高宗 秦檜
乙です。
もう一人のボース、ラス・ビハリ・ボースもだれか詳しい人いないかな?
一部でチャンドラといっしょくたに扱われていて影が薄いけど、この人もインド独立の闘士なんだよね。
>>428 確か頭山満に匿われて中村屋でインドカレーつくった人か?
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福建艦隊 李鴻章 北洋艦隊
432 :
世界@名無史さん:2007/01/10(水) 23:39:33 0
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蒋介石 張学良 毛沢東
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枢軸国 イタリア 連合国
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◆NYV84mEJqw スレ住人
>>425
改変だけで済むので長編AAより誰でも作り易いのは確か
俺は作ってないがな
長編もよく作ると関心するけど、ぎゅっと詰まった短編のほうが好きではあるな。
一こま物も面白いよ
439 :
世界@名無史さん:2007/01/11(木) 15:22:48 0
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同盟国 イタリア 協商国
>>439 つーか、「イタリアに寝返られた連合国側こそいい迷惑」という、よくあるイタリア話ではないのか?
442 :
歴史の教訓:2007/01/11(木) 18:25:31 0
負けたくなければイタリアと朝鮮とは組むな。
組んじゃいけないのはむしろドイツだろ
444 :
世界@名無史さん:2007/01/11(木) 19:50:46 0
>>434 事実か事実出ないかはおいといて日本史スレにもよかったらきてくださいまし>◆NYV84mEJqw氏
445 :
世界@名無史さん:2007/01/12(金) 00:58:37 0
____ /、 \
ゝ/_______ヽ /.ノ─ 、 ヽ
/ | / ─ 、─ 、| ●- ´ \ ヽ
| __|─| / | ヽ | __| 二二 i i
( U─ oー ´ヽ (__ ── | !
ヽ , ──┘ノ ( _ ! /
\ ( _,ヘ_// /)_ \ / /
/ |/\//^\/ヽ ∋ _ 6━━━━━━、
/ | 、 / ̄ ( )`| \ ヽ
「なに、燕雲十六州奪還の好機だと思って出兵したら」
____
ゝ ───- 、 / - 、− 、 \
/ _____ヽ / -| (・|・) |- 、 ヽ
/ | ノ ─ 、− 、| / `-●− ′ \ ヽ
! __|─| //|ヾ | i 二 __| 二 i i
( U − o-U l _| ─ (__ ─ | !
| /⌒ヽ__U___)/) (__) (_ | /
ヽ、ヽ ___ /ノ(⊃ ) | ヽ / /
/^\/\ノ\/ ̄/ ヽ ` ━━6━━━━┥
「瀕死の遼に返り討ちにあった上、金に先を越されたって」
446 :
世界@名無史さん:2007/01/13(土) 14:18:30 0
\
お そ .い ヽ
か の や |
し り ` ,. -──- 、
い .く / /⌒ i'⌒iヽ、
つ / ,.-'ゝ__,.・・_ノ-、ヽ バルチック艦隊と一緒に旧型艦も出撃させるべきだと思うんだ。
は i ‐'''ナ''ー-- ● =''''''リ _,....:-‐‐‐-.、
l -‐i''''~ニ-‐,....!....、ー`ナ `r'=、-、、:::::::ヽr_
 ̄ \ヽー' !. t´ r''"´、_,::、::::} ノ` ,.i'・ ,!_`,!::::::::::::ヽ
ヾ、 ゝゝ、,,ニ=====ニ/r'⌒; rー`ー' ,! リ::::::::::::ノ
i`''''y--- (,iテ‐,'i~´,ゝ'´  ̄ ̄ヽ` :::::::::::ノ
.| !、,............, i }'´ _ 、ー_',,...`::::ィ'
●、_!,ヽ-r⌒i-、ノ-''‐、 ゝ`ーt---''ヽ'''''''|`ーt-'つ
( `ーイ ゙i 丿 ;'-,' ,ノー''''{`' !゙ヽノ ,ヽ,
`ー--' --'` ̄ `ー't,´`ヽ;;;、,,,,,,___,) ヽ'-゙'"
(`ー':;;;;;;;;;;;;;;;ノ
``''''''``'''''´
ニコライ
1938年、ミュンヘン会談
──- 、
\
______ヽ
. //⌒ ヽ| 「ズテーテンよこせ」
/ / | 「ドイツに賛成。」
| | ___ 「ぼくも。」
__| ((| / www ヽヽ 「戦争したくない。」
## l l l 3 3 |_|
# \ ____ノつ__ / (二) ) /⌒´ ̄ ̄\ , ──- 、
/⌒\ ノ i l ( -( ( - 、ヽ ヽ /_____ ヽ
 ̄ ̄ ̄ l (_ /l ______ l | v| |v | |_ | | (/) (ヽ) |__
 ̄ ̄ ) ヽ、( ___//.> _____ | | ー、 ー ) / O )
ヽ、/ \) //ヽ__/ / ̄|⌒ヽ⌒ヽ | | ヽ 、_ /ヽ l ( ノ
 ̄ ̄ノ / / |. | v|v ノ |_ | (,ノ` ┬ イ ヽ.,ノ ヽ、__⌒ヽ__ /、.
 ̄ ̄ ̄ ヽ) i l | /ーo ー ´ ) /´ ̄ ̄/ヽ ///|_|\/ ヽ
\. | | |  ̄`> ./lヽ | | l l / / l i
T | | | | ̄「/ヽ/ | | j | | l-l. |-─|.
↑マサリク ↑ヒトラー ↑チェンバレン ↑ダラディエ ↑ムッソリーニ
448 :
世界@名無史さん:2007/01/16(火) 22:26:22 0
>>447 ミュンヘンの時にはトマーシュ・マサリクはもう死んでるし、ヤン・マサリクはまだ大使級の人物だから
ベネシュが正しいと思う。
449 :
世界@名無史さん:2007/01/16(火) 22:51:04 0
1933年 サンディーノ戦争終結
サンディーノ 中南米
>-――― - 、 ___
>_____/  ̄\
|, ―、, ―、/(/o(ヽ)―-、 ヽ
|| @| + ||ニ(( | ( ( 二二ヽ |
|` -c −´|- ) )| ) )―― | |
( ー――,(__| ( ( _, | |
> 二 ´_ ヽ  ̄ ̄ / ノ
/ | { ̄ ̄ ̄ ̄ ̄二二)
/ | `− ´―――― |
/_./ | |――┐ | |
(っ ) | | ノ | |-O
「見たろ、ラテンアメリカ。ニカラグアから海兵隊を追い出したんだよ。ぼくひとりで。
だからもうこれで安心して革命できるだろ。」
::::::::::::::::::::::::::::: ,.-ヽ
:::::::::::::::::::::: ____,;' ,;- i へ、 /;へ\
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::::::::::::::: ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i; / ̄ ̄ ̄ ̄\,, |l/−、 −、:::::::::::::::`::|
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:::::::: i; `'-----j | | | |っ:::::) l━━(t)━━━━┥
拉致被害者家族 日本政府 金正日
::::::::::::::::::::::::::::: ,.-ヽ
:::::::::::::::::::::: ____,;' ,;- i へ、 /;へ\
:::::::::::::::::: ,;;'" i i ・i; // _l::|___l::|_ヽ:ヽ
::::::::::::::: ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i; / ̄ ̄ ̄ ̄\,, |l/−、 −、:::::::::::::::`::|
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::::::: i; ,,;'""" `';,,, "`i; | ∪ `l |. ── | ── .|::::::::|
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::::::: |. i'" "; |――― 、". ヽ (__|____ /::::|
::::::: |; `-、.,;''" /  ̄ ̄ ̄ ̄^ヽ∞=、 \ /:::,/
:::::::: i; `'-----j | | | |っ:::::) l━━(t)━━━━┥
日本政府 山タフ 金正日
452 :
世界@名無史さん:2007/01/24(水) 19:19:58 0
___
/  ̄  ̄ \
/ ヽ
/ | ベルギーは道路じゃないっつーの・・・
| , -===- 、i
| / ヽ
ヽ / | |
|_| |_|
(.__.) |_)
│ -● | アルベール1世
| | |
⊂二二⊃⊂二⊃
____ /、 \
ゝ/_______ヽ /.ノ─ 、 ヽ
/ | / ─ 、─ 、| ●- ´ \ ヽ
| __|─| / | ヽ | __| 二二 i i
( U─ oー ´ヽ (__ ── | !
ヽ , ──┘ノ ( _ ! /
\ ( _,ヘ_// /)_ \ / /
/ |/\//^\/ヽ ∋ _ 6━━━━━━、
/ | 、 / ̄ ( )`| \ ヽ
「なに、完全に裏をかいた一斉攻撃だと思ってたら」
____
ゝ ───- 、 / - 、− 、 \
/ _____ヽ / -| (・|・) |- 、 ヽ
/ | ノ ─ 、− 、| / `-●− ′ \ ヽ
! __|─| //|ヾ | i 二 __| 二 i i
( U − o-U l _| ─ (__ ─ | !
| /⌒ヽ__U___)/) (__) (_ | /
ヽ、ヽ ___ /ノ(⊃ ) | ヽ / /
/^\/\ノ\/ ̄/ ヽ ` ━━6━━━━┥
「北と南で暦が違ってて、味方まで作戦開始日を一日まちがってたって?」
454 :
ドラえもん・のび太の土木の変 1/2:2007/01/27(土) 03:53:06 0
____ /、 \
ゝ/_______ヽ /.ノ─ 、 ヽ
/ | / ─ 、─ 、| ●- ´ \ ヽ
| __|─| / | ヽ | __| 二二 i i
( U─ oー ´ヽ (__ ── | !
ヽ , ──┘ノ ( _ ! /
\ ( _,ヘ_// /)_ \ / /
/ |/\//^\/ヽ ∋ _ 6━━━━━━、
/ | 、 / ̄ ( )`| \ ヽ
「なに、宦官に乗せられて意気揚々と親征したけど…」
____
ゝ ───- 、 / - 、− 、 \
/ _____ヽ / -| (・|・) |- 、 ヽ
/ | ノ ─ 、− 、| / `-●− ′ \ ヽ
! __|─| //|ヾ | i 二 __| 二 i i
( U − o-U l _| ─ (__ ─ | !
| /⌒ヽ__U___)/) (__) (_ | /
ヽ、ヽ ___ /ノ(⊃ ) | ヽ / /
/^\/\ノ\/ ̄/ ヽ ` ━━6━━━━┥
「返り討ちにあって、捕虜になっちゃったって」。
455 :
ドラえもん・のび太の土木の変 2/2:2007/01/27(土) 03:55:15 0
\\\ /⌒\ , ─ 、
/___ヽ / ヽ\\\
/  ̄  ̄ ヽ. i
\\ /  ̄ ̄ ̄ ̄ \ \ | 兄者、あとは任せろ!
/ へ /ヽ ヽ ヽノ
/ /^ヽ /^ヽ ヽ ヽ \\\
|. | 0 | | 0 | | i
\\| `− 6 `−′ |. |
! ! !
ヽ /  ̄ ̄ ̄ \ / /
\ \_ (⌒ヽ丿 / /
━━━6━━━━━ヽ、
/| / ___ \ /⌒ヽ
(⌒ | | ヽ ノ i ` ┬
景泰帝
____ /、 \
ゝ/_______ヽ /.ノ─ 、 ヽ
/ | / ─ 、─ 、| ●- ´ \ ヽ
| __|─| / | ヽ | __| 二二 i i
( U─ oー ´ヽ (__ ── | !
ヽ , ──┘ノ ( _ ! /
\ ( _,ヘ_// /)_ \ / /
/ |/\//^\/ヽ ∋ _ 6━━━━━━、
/ | 、 / ̄ ( )`| \ ヽ
「なに、国のためと思ってクーデターを起こしたけど…」
____
ゝ ───- 、 / - 、− 、 \
/ _____ヽ / -| (・|・) |- 、 ヽ
/ | ノ ─ 、− 、| / `-●− ′ \ ヽ
! __|─| //|ヾ | i 二 __| 二 i i
( U − o-U l _| ─ (__ ─ | !
| /⌒ヽ__U___)/) (__) (_ | /
ヽ、ヽ ___ /ノ(⊃ ) | ヽ / /
/^\/\ノ\/ ̄/ ヽ ` ━━6━━━━┥
「陛下が近衛師団を率いて乗り込む!と、お怒りになっちゃったって」
457 :
世界史@名無史さん:2007/01/28(日) 19:58:58 0
____ /、 \
ゝ/_______ヽ /.ノ─ 、 ヽ
/ | / ─ 、─ 、| ●- ´ \ ヽ
| __|─| / | ヽ | __| 二二 i i
( U─ oー ´ヽ (__ ── | !
ヽ , ──┘ノ ( _ ! /
\ ( _,ヘ_// /)_ \ / /
/ |/\//^\/ヽ ∋ _ 6━━━━━━、
/ | 、 / ̄ ( )`| \ ヽ
「なに、国のためと思ってクーデターを起こしたけど…」
____
ゝ ───- 、 / - 、− 、 \
/ _____ヽ / -| (・|・) |- 、 ヽ
/ | ノ ─ 、− 、| / `-●− ′ \ ヽ
! __|─| //|ヾ | i 二 __| 二 i i
( U − o-U l _| ─ (__ ─ | !
| /⌒ヽ__U___)/) (__) (_ | /
ヽ、ヽ ___ /ノ(⊃ ) | ヽ / /
/^\/\ノ\/ ̄/ ヽ ` ━━6━━━━┥
「陛下が近衛師団を率いて乗り込む!と、お怒りになっちゃったって」
458 :
世界史@名無史さん:2007/01/28(日) 20:02:11 0
____ /、 \
ゝ/_______ヽ /.ノ─ 、 ヽ
/ | / ─ 、─ 、| ●- ´ \ ヽ
| __|─| / | ヽ | __| 二二 i i
( U─ oー ´ヽ (__ ── | !
ヽ , ──┘ノ ( _ ! /
\ ( _,ヘ_// /)_ \ / /
/ |/\//^\/ヽ ∋ _ 6━━━━━━、
/ | 、 / ̄ ( )`| \ ヽ
「なに、フィリピンの原住民と交流を深めようと思ったけど…」
____
ゝ ───- 、 / - 、− 、 \
/ _____ヽ / -| (・|・) |- 、 ヽ
/ | ノ ─ 、− 、| / `-●− ′ \ ヽ
! __|─| //|ヾ | i 二 __| 二 i i
( U − o-U l _| ─ (__ ─ | !
| /⌒ヽ__U___)/) (__) (_ | /
ヽ、ヽ ___ /ノ(⊃ ) | ヽ / /
/^\/\ノ\/ ̄/ ヽ ` ━━6━━━━┥
「原住民の反乱に遭って串刺しにされちゃったって」
459 :
世界史@名無史さん:2007/01/28(日) 20:19:23 0
::::::::::::::::::::::::::::: ,.-ヽ
:::::::::::::::::::::: ____,;' ,;- i へ、 /;へ\
:::::::::::::::::: ,;;'" i i ・i; // _l::|___l::|_ヽ:ヽ
::::::::::::::: ,;'":;;,,,,,, ;!, `'''i; / ̄ ̄ ̄ ̄\,, |l/−、 −、:::::::::::::::`::|
::::::::::: ,/'" '''',,,,''''--i / __ヽ /::::::| ・|・ | 、::::::::::::::\
::::::::: ;/ .,,,,,,,,,,,,,,,,, ;i'⌒i; | | |、 /::/ `-●−′ \:::::::::::ヽ
::::::: i;" ___,,,,,,, `i". | ∩─| | ,|/ ── | ── ヽ:::::::::|
::::::: i; ,,;'""" `';,,, "`i; | ∪ `l |. ── | ── .|::::::::|
::::::: | ''''''i ,,,,,,,,,, `'--''''" ヽ __/ _.ノ | ── | ── |:::::_l_
::::::: |. i'" "; |――― 、". ヽ (__|____ /::::|
::::::: |; `-、.,;''" /  ̄ ̄ ̄ ̄^ヽ∞=、 \ /:::,/
:::::::: i; `'-----j | | | |っ:::::) l━━(t)━━━━┥
范増 項羽 劉邦
460 :
世界@名無史さん:2007/02/11(日) 03:32:17 0
age
前413年、アテナイとその同盟諸国の遠征軍がシケリア第一の都市シュラクサイの包囲を
開始してから1年が過ぎようとしていた。
, ─── 、
/______ ヽ シケリア遠征軍指揮官ニキアス
l/−、 −\ | ヽ
i | |_| !
| /|ヾ ! ^V マンドクセ〜〜〜
/ーヘ ー ′ _ノ、
⊂、〜〜⌒ヽ ノ /\ ('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
` ー─┬ ´ヽ/ ヽ ノ( ヘヘ( ヘヘ( ヘヘ( ヘヘ( ヘヘ
| | \ |
ヽ| |ノ
シケリア全土をアテナイの支配圏に加えようと希望に燃え立ち同胞市民の歓声を浴びて
ペイライエウスをたった頃の面影も今は無い。
シケリアの同盟市の支援要請に託けて企てられたこの大遠征にニキアスは極力反対した。
, ─− 、
/___ ヽ
l ⌒ヽヽ l ヽ 「ペロポネソス側とは平和条約を
|・ |─|_ l 結んだとはいえ何時破棄されても
c ー ′ ) / おかしくない状況にある。
.mnー つ \/ 危険な賭けはよしたほうがいい」
| ∩ ` ー┬___ l、
ヽ ヽ /|/\ / \
\ ` ヽ| ヽ/\
` ー ´| l\ ⊃
lー‐──┤ ヽ_ヽ)
しかし好戦的民議会はアルキビアデスの主張に従って軍勢派遣を決定。
_____
/ , へへヘ∧ヽ
| | \l l/ | アルキビアデス
/⌒ ( . ∠ l 「シケリア人なんか烏合の衆さ
ヽ_ (二) ヽ 10年来の戦争で鍛えられた
l ______つ ! 俺たちの敵じゃないぜ」
>、 \|_|_|_/ /
/ l ヽ、 ____ /、
/ ` ー──‐─ ´ \
/ | __(^| /⌒ ヽ
/ヽ| (二 ヽ / |
l \ /\ /
`ー 、 ヽ /
主戦派のアルキビアデス、ラマコスとともに指揮官に任命され
遠征軍の全権に与ることになった。
, ─- 、
. ゝ/_____ヽ
/ | ノ ⌒ヽ ⌒l 「…こうなった以上は進んで危険を
| __|─| ・| ・ | 招かないようにするだけか」
( `ー oーヽ
ヽ _ ノ
>─── ´ )
/ \/\| /
だが事態は彼にとって皮肉な展開を見せるのである。
遠征軍がシケリアに到着した頃
____
. / / VVヽ 「アルキビアデスさん、あんたに召喚状だぜ」
| _| / (0 | | | ||
|( ⊂⊃ _______ ___
|/ /⌒─┘ | ___< /ヘ へ\ _
| ヽ⊇ | _| | 0| ̄ / (_)(丿 ヽ ((
/ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ |( ゙ - o__ ( ^(* ⌒ ) ))
. | | | | |´ / ̄ ̄ ̄ ━┓ `i===i_´_ノノ
|ヽ/ヽ|__|/\| |二ヽ= (⊃二二||☆//(┌─ ′ノノ
| / ヽ | | |⌒|| \\ ||__//_|
. |─-l_l_l_l^'─┴∩|_|_|_|_∩ ノ| | |
\ _______|_| \uu_|_|_| // | | |ヽ
ノノ __// ノノノノ )) _ /
| | | | | | ─ `−'(( (( (__ノノ ─
( ) ( ) ☆ / / \
「げげー、特務船サラミニア!」
その頃、アテナイ本国では石柱像破損事件に端を発した民主政転覆疑惑の嵐が吹き荒れ
多数の市民が投獄、処刑されるという情勢にあった。
「ばかにしやがって。
スパルタに亡命してやる」
___
/∨∨∨∨ヽ
| | \,,/ | 「ご自分の町が信用できないんで?」
|_| (・__ 0 | _______
(d ⊂⊃ ヽ > ____ |
| i ノ  ̄|,−、\ | |
/ \___3___/\ )) |・ | .|__|
| _|| 、 _ ) ─゚ `-′ 6)
|─| ~  ̄ ̄| /| > /
| i `--──┴─′ | ノノ _ ̄ ̄7─┤
| | | ∈  ̄| ̄ ̄)|
 ̄ ̄ ̄ ̄
/  ̄ ̄ ̄ \ 「かーちゃんにしたって白と黒を
/ / vv 取り違えて投票しないとも限らないからなあ」
| | |
| (|| ヽ _______
,ヽヘ / | >_____ |
/\\ /  ̄ |⌒ v⌒ヽ |__|
/ \\ __ / | .| . ノ )
/ `\| < ` o `- ´ ノ
| ヽ > /
| | l | /▽▽\
残された両指揮官はシケリアに到着した初年、小競合いの一方シケリア諸市に
同盟工作を行いつつ越冬。翌夏、態勢を整えたアテナイ勢はシュラクサイ市へ迫った。
, ──− 、
/ \
( ( ( \ ヽ
|ノへ へ\ヽ l シュラクサイ軍指揮官ヘルモクラテス
| |) | |) | | l 「アテナイ人め、目に物見せてやる」
/ ー、 ー ^Y
l 、─ 、 _ ノ、
(\ / \ ヽ__ノ / 、 ヽ
/⊂ヽ. l 、ノ `,ー─−´、 ___ヽヘノ
ヽノ ノ \ //l/ \/ ヽ 「`l
 ̄\ l l | | |
シュラクサイ市北西の丘陵地帯から侵入したアテナイ勢は守備隊を撃破し砦をすばやく構築。
続いて遮断壁の構築を急ぎシュラクサイ包囲の態勢を固めようと試みた。
____
/ \
i──────┐ ヽ
| ⌒ヽ ⌒ヽ\ | | 「これが完成すればシュラクサイは
| >|・ |─-|_ / 完全に孤立する」
j ーc ─ ′ ヽ
⊂____ /! _ノ
_(\ \ \ __/ /
(─ ヽ、 ` ─_──イ- 、
ヽ二_ノ \/|/\ / \
敵の意図を察知したシュラクサイ側は2度にわたって対抗壁を築き包囲計画を阻止しようと努めたが
アテナイ側はことごとくこれを攻め落とし砦から湾にいたる南側遮断壁を完成させた。
゙''ー 、 .. 、__
゙−‐''''''^ .┃ ´^┐
┃ `、 ━シュラクサイ側城壁
┃ ヘ ─アテナイ側城壁
┃ 」
┃ '、
アテナイ側円形砦 ◎ ┃ │
\ ┃ f'´
\ ┏┻━/
/\ ┃_ ⊂ 、
\ \/ `''ヽ ゝ
\./ ゝl′ シュラクサイ市
丿 `′
''‐ 、
/ /ヽ-、
ゝ_ ┌′ '''''、
゛''''''′ 丶
この際の戦闘で友軍の救援に赴いたラマコスが戦死。
全軍の指揮権は本来この遠征を望んでいなかったニキアスに委ねられる事になったのである。
とはいえ、のこる北側の丘陵地帯を縦断する遮断壁を完成させられればシュラクサイは
完全包囲の窮地に追い詰めらる。絶望的になった市民の間では休戦論が持ち上がりはじめていた。
「これ以上被害の出ないうちに
降伏するのがいいと思うな」
___ ____
ゝ/ ____ヽ __ 「あたしも。」 /____\
./ | / | /´ ⌒ヽ ___ |/ . .ヽ | ヽ
l _| (・ l / /_)ノ)ノ)ノ /______ ヽ _l (二 |_ ノ
| ( _) | _| | (| |(| | l | ⌒ ⌒ | ( ___ ) ∩/)
ヽ / ノ) ( u ー ゝ´ヽ | | ┃ ┃ | l ___) ノ / `三
〉__┌ <) /ヽ O ノ ノ/ < ノ L. ー┬_−ヽへ / ̄
. /‐──┬` _∩.'ヘノ 〉ー‐┐´ く ヽ \_/ \_ ノ / l/ヽ/ /
/ ( \l 〈 ノ /´ヽ ̄´ヽ ` ` ー┬ イ (ヽ/ヽ| |
. \/ `ー ´ / / / /)__ |\ //_//三` / | |
「あと、ヘルモクラテスは責任とって解任」
しかしスパルタから派遣された指揮官ギュリッポスがシュラクサイ救援に駆けつけるに及んで
情勢は急展開した。
___ スパルタ民議会
/ wwwwwヽ
l | \| |/ l 「スパルタ市民諸君、シュラクサイへの援軍をためらっては
/⌒ ( ・ ∠ ヽ ならない。アテナイがシケリアを征服すれば次にはイタリア、
ヽ_ 、 (二) ヽ カルタゴをもあわせ、最後にペロポネソスに攻め入るだろう。
l l \__l_> |
/ヽ ヽ、 / ノ おれがそう計画したんだから間違いない!」
/ \ヽ、  ̄ / _______
./  ̄  ̄ ̄ ̄ l`ヽ ,−、 >_____ |
l_|(_)、 ヽ  ̄ |⌒ v⌒ヽ |__|
/ | /ヽ ノ | ゚ | ゚ ノ ) (そりゃそうでしょ……)
___/ l / < ` o `- ´ ノ
//ヽへへへへヘ/ヽ|、_ / > /
ギュリッポスは道々救援軍を加えながらアテナイ勢が侵入した経路からシュラクサイ勢と合流、
アテナイ側の城壁構築を妨害すべく対陣し対抗壁を築き始めた。
__ゝ,..───..、
/ : : : : : : : : : : : :\
/:: : : : : : :; ───┬` ギュリッポス
i : : : / / /^ヽ ! 「さてアテナイの諸君、五日以内に
|:: :: :: ; -v' | | ゚| | シケリアから撤退する意図があるなら
!:::: :::| d `− ┐ こちらは休戦を結ぶ用意があるが?」
ヽ::: ::ヽ_ ┌── !
\;イ ヽ./ノ
_j___┬─ ´
/───-ヽ ∩
/ /⌒\ | /  ̄,⊃
| ヽ \| /\ _ノ
, ─── 、
/______ ヽ
!/⌒ヽ ⌒ \ | ヽ 「生憎だが、お引取り願おう」
| ミ|・ |─| |
/ ー c ー ′ r -、ノ (レギオンに遣った艦隊に捕捉され
!⊂── ⌒ヽ _ノ なかったのか。運のいいやつめ……)
\ヽ、 __ ノ ノ
(二(⌒ヽ ` ,─── く
| ) | ̄ ̄ |/ \/ ヽ
` ─ ┴─ ┤ | |
そして戦機熟すと見るや攻撃に打って出てアテナイ勢を破って城塞に追い込んだ。
その間にシュラクサイ側の城壁はアテナイ側の城壁線を越えて完成し包囲の危機を
脱したのであった。
丶
`-......,,_
゙''ー 、 .. 、__
゙−‐''''''^ .┃ ´^┐
シュラクサイ側対抗壁→ .━━━━━━┫ `、
/ ┃ ヘ
北側遮断壁→ / ┃ 」
/ ┃ '、
◎ ┃ │
\ ┃ f'´
\ ┏┻━/
/\ ┃_ ⊂ 、
\ \/ `''ヽ ゝ
\./ ゝl′
丿 `′
''‐ 、
/ /ヽ-、
ゝ_ ┌′ '''''、
アテナイ側は、もはや敵の城壁を戦闘によって奪取するほかは包囲を完成させる望みを失った。
こうして遠征軍は補給の困難から、さながら篭城勢のごとき状態に陥り続々と数を増しつつある
敵勢に陸上において包囲される形勢となったのである。
, ─── 、
/______ ヽ 「ぼくは腎臓の病でこれ以上任務に耐えられそうにない
l/−、 −\ | ヽ 本国に送った使者がよい成果をもってくればいいが……」
i ・ | ・ |_| !
| | ! ^V マンドクセ〜〜〜
/ーヘ ー ′ _ノ、
⊂、〜〜⌒ヽ ノ /\ ('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
` ー─┬ ´ヽ/ ヽ ノ( ヘヘ( ヘヘ( ヘヘ( ヘヘ( ヘヘ
| | \ |
ヽ| |ノ
「陸上では優位に立った。次は海戦を挑もう」
/ ⌒ ゙ ⌒ \ __
/ ∠ \_ ヽ /⌒ \
i / -、 -\j ( (、-、(\ ヽ
| _/ | (| |(| | | |) | |__ !
|(t ゝ l _ ┌ ´ r) /
└\ ヽ ̄/ ノ ∩// ー┐ >、⌒ヽ
/\─_-、´ l (、 ) ー─,___l、 \ノ
/ ^\ /^ヽ!^\/\/ /!/\/^ヽ
| |==D=| / | l | |
攻撃目標は遠征軍が砦を築いていたプレンミュリオン。
ギュリッポスは陸上部隊を率い夜暗に乗じて接近し、シュラクサイ艦隊は海上から攻撃、
陸海両面からアテナイ側を混乱に陥れようと試みた。
/ ┃ 」
/ ┃ '、
◎ ┃ │
\ ┃ f'´
\ ┏┻━/
/\ ┃_ ⊂ 、
\ \/ `''ヽ ゝ シュラクサイ市
\./ ゝl′
丿 `′
''‐ 、
/ /ヽ-、
ゝ_ ┌′・プレンミュリオン
゛''''''′ 丶
アテナイ側はこの動きに気づいて急遽艦隊を発進し海戦となった。
両軍は湾口付近で激しく拮抗しあい戦闘は長時間にわたった。
/二二二ヽ
「いーぞやれやれ」 |∧,,∧ | | 「シュラクサイのボロ船
__ | ・ ・ |_| なんてやっちゃえ」
/ /  ̄ ̄ \ ⊂二 __)
⊂二>_ヽ__(_ ̄_ ヽ i / ̄ ̄└─┐ ノ|\l>
| ・) ・) | |) | |) | | ⊂二二>-┬// |∠lヽ
( ^ | 丶 _) | (・ )( ・ ) |_ ̄/▽▽^゙\
` -─ ヽ._⌒ ィ−' | ⊂⊃ _)| | |\ヽ
/ / || ̄||^ヽ ヽ、(「「「「).ノ | | |//
| | | || ⊂ ̄) ̄/ ̄ ̄ ヽ| | (_)′
プレンミュリオン守備隊
\ __┌i /
/ \ |_|ヽ/
__ / (( ))| |( )) __ 「そろそろ頃合だ。いくぞ!」
l⌒\ \ ̄ // ̄ヽ>、 /
\/⌒\ ヽ ̄ ゙==′\. /
ヽ ノヽノ i/
|⌒//  ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ | |. ._ _. _ ._ _
| | | /\. | | _/i_ヽ_ __/i_ヽ__ /i_ヽ_/i_ヽ__/i_ヽ_
__| | | / ̄ ̄\ | | . ── . ── . ── ── ──
ヽ ̄ノ | ̄ ̄ ̄ ̄| | | | = = | | = = | | = = | = = | = = |
ギュリッポス率いる陸上部隊
払暁、ギュリッポスは城塞の守備兵が海戦に気を取られている虚を突いてこれを占領。
これに対してアテナイ側は湾内に突入し陣形を乱したシュラクサイ艦隊を散々に打ち破り
海戦において勝利を収めた。
__ _
/ `ヽ
/ / )ノ )ノ )丿
| / / -、 -、 ! 「さすがは音に聞こえしアテナイ海軍
. ヽ_/ | (| |(| | 策を練る必要がありそうだ」
( `- ゝ- l
/`\ ( ̄/ ノヽ
(ヘ丿 j` ─ ィ ´ヽ,ノ
(ヽ∩ ̄ ⌒ヽ
三_ノ \/ /l
だがプレンミュリオンの城塞喪失はアテナイ側にとって大きな痛手となった。
一つは、砦に貯蔵されていた多額の財貨と物資が敵の手に渡ったこと。
さらに深刻なことに敵側が湾口を封鎖することによって物資の搬入を阻止可能になったのである。
プレンミュリオン奪回の成果は、シュラクサイ側によって諸市に報じられた。
___
/`ヽ/ / `ヽ 「シュラクサイ側が優勢なんだって」
ヽ └┐ l ___
,−| | (・ j /´ `\
ーl /⌒ ー´っ /__ll_ll__ll_ ヽ
l ヽ_ // ヽ | | -、 - 、ヽ| l
ヽ/ | l /´ ̄ ̄l l l |) | |) | l |ヽ |
l `ー─‐ノ l / ー、 ー ′| |ノ !
/\ |、 ̄ ̄__ ノ l 、-、 l |
/\ \ / ヽ ,l | | lヽ ` ー\ _ ー′ ノ____ ノ
. / \ \/ | | | /l ̄ |ヽ、
| \ ヽ ヽ イイ / ヽ \ // \
「じゃあ、勝ちそうな方に適当に援軍を送って
義理を立てておくか」
それまでは日和見を決め込んでいた国々もアテナイ勢が劣勢にあると知ると
思惑はそれぞれにシュラクサイに組して援軍を送ることを決定した。
, ── 、
/ / \ \
l/- -\ ヽ 「アテナイの増援が派遣されたとの情報も入っている。
| |)| |)| l__ | そのまえにここで決着をつけよう」
l 、 )'
ヽ、ヽ ̄ノ ノ
__∩__,-l二二 l-、
∈ l ! ヽ
 ̄  ̄ ̄|===D=| l
| |.ノ
今や優勢にあるシュラクサイ勢は勝敗を決することを望み陸海両軍一斉に攻撃を仕掛けた。
アテナイ側もこれに応え陸兵は城壁の守備につき、艦隊は敵海軍を迎え撃った。
___, - 、
/ ___)
/ | ノ i 「海上でアテナイ人には敵わんことを
. i __| (・| 教えてやれ!」
| ( ○ ┃
ヽ/ /⌒ヽ__つ _ ┃
_| |二⊃ (^ヽ、 ┃ 弋中≠≠≠≠≠≠ ̄(
| \ ヽ──、 (⊃`ヽ) _ ┃ ~~^^~""~'"^~~""~~~~^'"^~~^'
/ \ ̄j ̄\/\へ ノ 弋中≠≠≠≠≠≠ ̄(
| `7 \`> ~~^^~""~'"^~~""~~~~^'"^~~^'
___ , - 、 ( ( (ヽ、 \
, ─ 、) \ iノ-、 −ヽ\ ヽ /
/ノ | | ・|・ |-|___ノ 「敵艦、突っ込んできます!」
_/ (・| / (| ー、`−´(⌒i) \
U ○ ヽ (⌒ヽ | |ゝ
___) _∩ ` ┬´ イノ∈ヽ
(__/ ∈ ) /^l ̄ ̄(__ノ__/
\──´  ̄ヽノ\/ .|───-| \
ヽ \ /____ノヽ ノ
i `-´ |____|  ̄
「素人がやけになったか」
どーーーーーーん
┃ ┃三
_ ┃ベキベキ _ .┃ _
弋中≠≠≠≠≠从从〕 ≠≠≠≠≠≠中ナ 三
~~^^~""~'"^~~""~~ ^~~~~゛゛~~^゛'~゛゛~^^~~
,−、 __
(────、ヽ
// \ | |
| ミ ・))# l_ | 「船首をむしりとっただと!」
/ ⊂⊃ )
!⊂__/⌒ヽ ノ\
\ヽ___ ノ/ \
/ `───/ ヽ
/ \/ i
先の海戦の経験からシュラクサイ艦隊は強化した衝角をもって敵艦に真正面から
衝突する戦法を採用した。アテナイの軍船は、最高度の練度を誇る漕員と軽量な
船体からくる機動力を生かして敵船列を撹乱する戦法を得意としたので、船の動きが
制限される湾内で真っ向からぶつかることによって敵の戦法を封じたのである。
_
/  ̄⌒\
. / / \ ヽ
/ / / -、ヽ、! 「アテナイ海軍恐れるに足らず!
l /^ヽ/ | (| | このまま陸上でも敵を屈服させるとしよう」
l ヽ_ ┐
ヽ/ \ ノ
l _ /
[ 二二 ] 「伝令!伝令!」
/ ⌒ヽ ヽ /O。O ヽヽ
l=| |==| | (⌒) 〇 l ミ
\\\ /⌒\ , ─ 、
/___ヽ / ヽ\\\
/  ̄  ̄ ヽ. i
\\ /  ̄ ̄ ̄ ̄ \ \ |
/ へ /ヽ ヽ ヽノ
/ /^ヽ /^ヽ ヽ ヽ 「アテナイの増援部隊です!その数…約73隻!」
|. | 0 | | 0 | | i
\\| `− 6 `−′ |. |
! ! !
ヽ /  ̄ ̄ ̄ \ / /
\ \_ (⌒ヽ丿 / /
━━━6━━━━━ヽ、
/| / ___ \ /⌒ヽ
(⌒ | | ヽ ノ i ` ┬′
この大兵力の敵増援軍の到来を目の当たりにしたシュラクサイ人の驚愕と失意は大きかった。
対してアテナイ勢は窮地にあって長らく待ち望んだ援軍の威容を目にし再び勇気を奮い立たせたのである。
デモステネス
____ 「やっときてくれたか」
/´ −、 −、\ , ── 、
/ , -─| ・|・ | 、ヽ ´ /___ ヽ
/ / ー ●ー `ヽ - l− 、ヽ | ヽ
l l ── | ‐─ l 、 |ミ |─|__ |
| l 二二 | 二二 l c ー ′ 6) /
ヽ ヽ \___|__/ / └─ ⌒ヽ \ /
\ ヽ \__/ /○ ⊂二 ___l
>━━━━6━━イ / ノノ __∩ / ── l
/ / \ |/ ∈ | ̄ ̄ ̄) |
「遅れてすまない」
第二次遠征軍を率いてきたデモステネスは戦況をつぶさに実見し終わるとニキアスら
同僚指揮官たちと協議して言った。
____
/ \/ 、\
/ , -| ・|・ |- ヽ 「敵が増援軍の到来に動揺している今こそ
/ / `− ●- ′ | 最良の攻撃の機会だ。
| | 二二 | 二二. |
| | |\ -─ | ─___) 丘陵地帯を奪回し敵城壁を破壊できれば
_ ! | !  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / /_ シュラクサイ陥落は目前になる」
( __)\ヽ \(二二二)//(__)
\ ━━━━6━━ /
| /___ヽ |/
| | ヽ__ノ ノ |
「そううまくいくかな」 「だめなら撤退するだけさ。
これ以上無意味な犠牲は出せない」
, -── 、 _____
ゝ/ ____\ /−、 −、 ヽ `\
/ | ノ / ⌒ヽ! / | ・|・ |- 、 ヽ
l |__| ・| // `ー●ー ′ \ ヽ
| /⌒ U ヽ_.ノっ / ─ | ── ヽ i
ヽ ヽ _ つ | ─ | ── | |
\/ / ̄ ̄ l ─ | ── l !
)__ 二二ノ ヽ / ̄\ / / _
/───ヽ _ ヽ/ \ / /(__)
| ⌒ヽ | (__)ー━━O━━━━━ ´ /
| | | | ヽ | / \ /
デモステネスは指揮官たちを説き伏せ夜間奇襲を敢行した。
| l !
| ヽl 「それ、敵兵は寝静まってるぞ」
| lヽ、 / ___ ___
| |  ̄  ̄ / ヽ=@ / \
| | |^ヽ | / ヽ
| | |、_ノ ノ | |
| | ヽ、__  ̄`ヽ ! ノ
| | ,-、_ノ \ノ ヽ_ ⌒⌒ヽ
| | (___ノ\ l (⌒_ ヽ^ー′
| | / , ┐ `ー⌒ヽ  ̄ ヽ ⌒ヽ
| | (^ヽ/ / `ー─、_ノ l⌒ ___ |
| | ヽ __ / \ __ノ ̄ `ー ′
| |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
アテナイ勢は第一次遠征軍が進入したのと同じ登攀口から丘陵地帯に攻め上り
敵軍の哨戒線をくぐって付近の砦を奪取、逃れた敵兵は危急を知らせシュラクサイ側の
守備隊が急遽駆けつけたがアテナイ勢はこれも撃破し逃げる敵兵を追いまくった。
______
/ −w−、\
/ , -| ・|・ |-ヽ
/ / `ー ●ー′ i (夜襲は成功だ…敵軍は混乱している)
| / U 三 |__ 三 |
l | __) ! (だが…まずい。戦列が乱れて統制が取れない。
ヽ ! __) / ここで優勢な敵勢に遭遇すれば……)
ヽ ヽ __ ./
l━━(__ )━O━く
| /___ヽ\
___
/ \ /
/ ヽ − 「ん?このドリス訛りの戦闘歌は
| | ヽ 味方のアルゴス人部隊……」
! !
\ ノ \丶 ワーワー //
━━━━━
/ \
____ /
/ / ⌒ヽ⌒ヽ\ /
/ , -| (((|))) |-、ヽ _
/ / ` ー ●ー′ ヽ
/ / 二 | 二 ⌒ヽ 「いや、ボイオティア兵だ!」
| | /⌒\─ | ─ __.ノ
| ! /  ̄ ̄ ̄ ̄ / /
. | | | (⌒ヽ⌒) / /
ヽ ヽ、______/ / ))
(( >━━━━O━━ く
/ / ____ ヽ ヽ
一旦先頭部隊が敗走しだすと混乱は全軍に広まった。
散り散りになったアテナイ側部隊は友軍と鉢合わせても敵かと恐れ、
識別の為に盛んに合言葉で呼ばわったが、頻繁に応答を繰り返したので
終いには敵兵まで合言葉を覚えてしまうほどだった。
,- 、,− 、 __
// | \.i \
/! (0|0) ノ−、 ヽ 「なんという失態!」
__|  ̄● ̄ \ ヽ ──
\ 三 | 三 ヽ |  ̄ ̄
 ̄| ̄ ̄ ̄ ̄\ | | ──
|(二二) ノ | __ !
__==(__) ̄ ̄ ̄ ~~\ ──
(__)___ヽ  ̄ ̄ ̄ヽ ヽ
,−、ヽ ̄ ̄ノ | ヽ-o ──
| |ヽ二二ノ .|^ヽ  ̄ ̄
(( ヽ__ノ ────── !__ノ
到着して日が浅く地理に通じていない第二次遠征軍の兵士の多くが道に迷っている間に
朝を迎えシュラクサイ騎兵隊の残兵狩りにあって命を落とした。
アテナイ側の犠牲者はおびただしい数に上った。
── /  ̄ ̄ ヽ ─
/ __ |、 ゙
(|/  ̄ ヽ、 =
/ i/ ̄ ̄ ̄\\
三\/ | > /⌒∋
(/U ヽ/⌒`|ヽ/ \) ̄
i/ ̄ヽ \ | ̄/i⌒
 ̄ ̄ | ̄ ̄| ` ┴┤|─ |
─── ヽ__丿 ! | 丿
この敗戦でアテナイ勢の士気は著しく低下した。
デモステネスは対策を協議するために集まった指揮官たちに向かって
かねてよりの考えどおり撤退を主張。
「こうなったらもうシュラクサイは落とせない。
このまま時間を空費すればこちらはますます消耗して撤退は難しくなる
今なら制海権はこちらにある。成功の目算のない戦いを続けるべきじゃない」
, ──── 、
/ / ⌒ヽ⌒ヽ\
/ , -| /・|・ヽ |ヽヽ
/ / ` ー ●ー′ ヽ
l / 三 | 三. | , ─── 、
| l └─-、 l /___ ヽL
l | /´⌒\ ___ ノ / | ⌒\ | ヽ
ヽ ヽ ヽ、_____/ / |・ |─| |
〉━━━━━O━━ー◯ c 、_ノ ⌒ヽ l
/ / ___ヽ / ( _ _ノ /
/ | ヽ ノ | | ヽ \ /
◯/ `ー‐<⌒ヽ─ ヽ /^) < ____ 〈
l | | l ( ノ⊂) l/\/ヽ
` ー──く __ノ── ´ ヽ _ノ\ / l /⌒ヽ
\ | | |
「だが本国の決定なしに撤退は許されない!」
民議会の市民たちは事実の目撃者ではない。彼らの意を迎える何者かが
言葉巧みに中傷するならば我らの言い分は認められずに裁かれるだろう。
ここにいる将兵たちとて同じこと、一旦故国に帰れば指揮官たちは
買収されて兵を引いたと騒ぎ立てるにちがいない。
ニキアスはそう考えて、デマゴーグの責任追及を恐れたのだった。
____
/´ `\レ
/_______ ヽ
|ノ─ 、 ─ \ | ヽ 「それに敵も膨大な戦費の支払いに困窮しているんだ。
| v|・ l_| ! 現にシュラクサイ内部でぼくらと内通している者もいる…」
,| | | Ul´⌒Y
l/`ー ヘ ` ─ ′ ( |
l__ _ ノ- 、
(_/⌒ヽ_/⌒ // l
` ─┬─┬ /ヽ/ /|
|___| ` /\ / |
, ────- 、
/ /⌒ ヽ ⌒ヽ\
/ , -|/ ・|・ \| 、 ヽ 「撤退に本国の決定を仰ぐ必要があるなら、
/ / ` ─ ●ー ′ ヽヽ 近隣の同盟市に移動してそこで作戦を継続すればいい。
l / ── | ─ | なにもこっちに不利な狭い湾内に留まる必要ないだろ」
| / ── | ─ |
| l ── | ─ l
l | / ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ /
ヽ ヽ (_____ノ / _
>━━━━━ O━━─( _ )
/ / ヽ /
しかしニキアスはなお反対を唱えたのでデモステネスもこの場は引き下がり
遠征軍の撤退は見送られることになった。
一方シュラクサイ側は敵増援部隊の到着で落胆していたが、案に反して
戦況が好転したので再び士気は旺盛になった。
___
/⌒ `\
( ( ( (\ ヽ
l`ヘ `ヘヽヽ l 「アテナイ側の砦を攻め取るのも
| |) | |) l | ! 夢ではなくなってきた」
/ ー、 ー ′ ⌒Y、 _
l ー─┐ _ノ ヽ | |
/ \ \_ノ / \(ヽ (、ヽ
l _ノ ` ー┬ ´ノヽ、 ヽ _ソ
/  ̄ /⌒\/ /
/ | ヽ /
シケリアの諸地の軍勢にペロポネソスからの援軍を加え今度こそアテナイ勢と
決着をつけるべく攻撃の準備を始めていた。
__
/´ `\ 「リビュアに漂流して、一時はどうなるかと思ったよ」
/┬─<二二⊃ , ──- 、
|__| /| /| |ヽ|| ∠_____ \
( ー oーヽ | ヘ ヽ |_ ヽ
| ┌── | d __ ) l
ヽ ヽ __/ ノ | ヽ ( \ /
`ー─ 、´ ヽ ヽ__/ ノく
/|/\/ \ /`ー── ´ \
/| ヽ/\ /_/ / \
/`| |\ ヽ / | \ ヽ
/ /|___| | | l | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | |
(_ ) | | (_) (_| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ( _)
/ ヽ ヽ/\_ノ //ヽ / |──────/┤ \
| ̄ ̄ ̄/ / \./ `ー'ヽ| ̄ ̄/ | ̄ ̄ ̄ ̄|
ペロポネソスからの援軍
もはやアテナイ側に決断を躊躇している余裕は無かった。
シュラクサイ側の戦力が増強されていくのが明らかになるとニキアスも今度は反対せず、
指揮官たちは撤退を決意すると秘密裏に夜間出航の準備を行うよう通達した。
::::::::::::: ::. :. .: : -‐- ..:. .:.: ...: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::.....:.... : ,r'´. `ヽ: .. ......:..:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::.:: .: ..:..:' ..:. ゙; :... ...:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::.:....: :. ::.. .: :....:.::......:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::.......: ..:..:ヽ ::::... ..... ,.': :.. :. :............::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::.::::. ::.. :..:. :` ー- ‐ ''"... ... ..: :..:.::::.::::::.:::::.::::::.:::::::.::::::.:::::.::::::.:::::::.::::
:::::: :::::: :::::: :::::: ... ... .... :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: ::
だがこのとき偶然にも夜空の満月に影がかかり始めた。
遠征の企てが全て挫折し絶望的になっていた兵士たちはこの月蝕で激しく動揺、
またニキアスも信心深い性質だったのでこの兆しを神の啓示だと解した。
, -──- 、
ゝ/_______\
/ | ノ ─ 、 ─ヽ|
i | | (|∠ | 「出航は中止しよう。
| __|─| | | 占い師たちはこれから27日の間いかなる行動を
V ` ー─ ´`っ‐´L とるべきか協議することも慎むべきだといっている」
ヽ_ ____ノ
\ /___/ / ) )、
/` ー─┬─ ´ / )/ //
/\/ \/| ̄ ̄ ̄| ` ノ
/ ヽ |─── `ー ´
この逡巡が遠征軍にとって致命的な結果を招く。
この出来事を知ったシュラクサイ側は俄然気負いたった。
/´  ̄ ´⌒ヽ
/ /)ノ )ノ)丿
l / −、 −、| 「夜暗に乗じて逃げ出そうとした彼らは
ヽ _l | (| |(| ! 私たちと戦う力がないことを自白したに等しい。
_( ゝ lヽ みすみす逃がしてやる必要はない」
∠__ノ\ (⌒ソ ノヽノ
/` ー─, ´ ∩/)
/ ) ̄ ̄ヽ\/ 三
_/ / l、 / ̄
∈ ノ ノ、 ___/ `
シュラクサイ勢は日数を費やして海軍の操練が十分行われたと見ると陸上部隊とともに
艦隊を発進させアテナイ側艦隊に海戦を挑んだ。
____
/ -w- 、\
/ , -| ・|・ |-ヽ
i / ` -●-′ | 「ここで制海権を奪われる
| | .三 | 三. ! わけにはいかないぞ」
ヽ ヽ (  ̄ ̄ ̄) ノ
○、_>━━o━━━ ヽ
ヽ_| / ___ ヽ ○__)
| i ヽ ノ ノ |
アテナイ側もこれを迎撃し艦隊を分けて右翼によって敵艦隊を包囲しようとしたが、
シュラクサイ艦隊によって中央を突破されると各個撃破されてしまう。
この海戦の勝利によってシュラクサイ側は湾口の封鎖作業にかかり
海路脱出を図るアテナイ艦隊を迎え撃つ態勢を整えた。
\ ┏┻━/
/\ ┃_ ⊂ 、
\ \/ `''ヽ ゝ
アテナイ海軍停泊地→ ・/ ゝl′
丿 `′
''‐ 、 》 ←封鎖線
/ /ヽ-、
ゝ_ ┌′ '''''、
゛''''''′ 丶
敵の意図を察知した遠征軍指揮官らは対策を協議した。
「食糧の備蓄はもうわずかだ。
直ちに海戦によって血路を開くしか将兵を救う道はない」
___
. ____ /____ ヽ
/ - 、-、\ |ノ-、 − 、ヽ| |
/ , -| ・| ・ |- ヽ | ・|・ |-|__ /
i / ` -●-′ | | ーo − ′ )
. | l 二 | 二. ! ヽ└┬─┐ ノ
! |. ─ | ─ / (\∩ ` ─_──く
\ ヽ. / ̄ ̄ ̄ヽ/ /) !\/ |/\/^\
/━━━━o━━ヽ ` - ′
「敵艦隊の戦術に対抗してこちらは投鉤を使おう
僕らの好む戦法じゃないけど、これで突入してきた敵艦が
逆櫓で後退するのをふせぎ甲板の重装兵でもって乗り込む」
作戦が決まると即座に実行に移った。装具と傷病兵を収容するだけの陣地を確保し
残りの城壁を放棄すると守備兵以外の陸上兵力を全艦艇に乗り組ませるよう準備を整えた。
_____
/´ `\
ゝ/ _________ヽ
/ | ヘ、 ノ⌒ | 「アテナイの兵士諸君、今我々が臨む決戦は等しく
| | /  ̄`ヽ /  ̄`ヽl 全てのものにとって生死の境となる。
l | l lj | lj l
ヽ |_| | | 遠征に送り込まれたアテナイの精兵である我らが
/⌒` ヽ l ノ、 この異境に倒れれば祖国をも危険に陥れるのだ。
| ) ` ー─ ´ っー ´ l
ヽ__ /⌒\____つ ノ 諸君こそ、アテナイ最後の兵、最後の船!
\ ( ______ ノ / 全力を尽くして戦い全軍を、全同胞を救うのだ」
>ー───、─ ´
/ \ / \/ \
l l |/\
├─┤ |、
先の海戦で意気消沈している兵士たちを激励し終わると、ニキアスは乗船命令を下した。
シュラクサイ側もアテナイ勢の動きを見ると直ちに乗船命令を下した。
/ ⌒ ゙ ⌒ \
/ ∠ \_ ヽ
i / -、 -\j 「敵は絶望に駆られて一か八かの賭けにでたのだ。
| _/ | (| |(| | だが幸運は既に我らについている!」
|(t ゝ l _
└\ ヽ ̄/ ノ ∩//
/\─_-、´ l (、 )
/ ^\ /^ヽ!^\/\/
| |==D=| /
シュラクサイ艦隊は、一隊を湾口の守備に当て残りを湾岸に沿って配置。
アテナイ艦隊は発進すると湾口突破目指して一直線に突き進んだ。
_____
/ | ・| ・ | 、 \
// `-●-′ ヽ ヽ_ 「突撃!」
| 三 | 三 `(___)
| / ̄ ̄ ̄ ̄\/ /
ヽ\_(二二)_ / /
/━━(t)━ / /
/ (┌─┐) |
アテナイ艦隊は湾口に達すると守備艦隊を圧倒したが残りの敵艦隊が
四方から攻め寄せるに及んで艦と艦が触れ合う大乱戦が展開された。
, ───── 、
. / / ⌒ヽ ⌒ヽ \
/ , ┤ /・|・\ ├ 、 ヽ 「むむ…投鉤戦法は思ったほど効かないな」
/ / ` ー ● ー ′ \ ヽ
/ / ── | ── ヽ l
l / ── | ── | l
l l ── | ── l l
/´  ̄ `⌒ヽ
/ /)ノ)ノ)ノ
l //へ へ l
l __l | (| |(| | 「船体に獣皮をかけて鉤が
( ー ゝ´ヽ ひっかからないようにしておいた」
/ ヽ. ヽフ ノヽ
l_ ノ .> ー─<ヽノ
/|/ヽ///ヽヽ
l_l | |._| l
戦局は拮抗し両軍相破り破られる情景がいたるところで繰り広げられた。
この光景を遠征軍の陸上部隊は実戦に参加しているものに劣らない心持で見守り
全てを託したこの海戦の一々の勝敗に一喜一憂心身をすり減らしたのでる。
< シュラクサイ側がおしてる〜
_____
/ ̄ ̄ ̄ ̄\,, /−、 −、 \
/_____ ヽ / | ・|・ | 、 \
| ─ 、 ─ 、 ヽ | | / / `-●−′ \ ヽ
| ・|・ |─ |___/ |/ ── | ── ヽ |
|` - c`─ ′ 6 l |. ── | ── | |
. ヽ (____ ,-′ | ── | ── | l
ヽ ___ /ヽ ヽ (__|____ / /
/ |/\/ l ^ヽ \ / /
| | | | l━━(t)━━━━┥
< 味方が勝ってる!勝ってるぞ!
, -─- 、
/_____ ヽ=@ ____
| ⌒ヽ ⌒ヽヽ | ヽ / ⌒ヽ⌒ヽ `\
._∩| ^|^ |─|__ノ∩_ / / ^/^ / 、 ヽ
∈ ノl ー_ヘ ー∪ _) 、 ∋. // `ー●ー∪ \ ヽ
. ̄\\\ ̄ / / / ̄ / 三 | 三 ヽ l
\` ,ー─ ´l / | |\ | /| | !
ヽ|/ ヽ/ | ! ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ / / /
| | ◯ヽ \( 二二 )/ //◯
.|ー──┤ \ `━━O━━━━′ /
だがついにシュラクサイ側がアテナイ艦隊を圧倒し全面的攻勢に出ると
遠征軍兵士の喚声は悲嘆一色に染まった。
オ ワ タ !
\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
両軍の損害は双方多大なものであったが、アテナイ側将兵の落胆は甚だしく
戦死者の収容を申し入れることも思い及ばなかった。
/ ⌒` ─ 、
/ \
| ヽ
| | 「これからどうすればいいんだ…」
(\ , -── 、/ノ
` /⌒ヽ ̄ ̄`ヽ、
| | i
| | |
| | |
|__|, ──── 、)
/_ノ |
/´ __|_,− 、___ ノ、
ヽ、_|__ )_.ノ
 ̄ ̄
その夜、指揮官たちは撤退について協議した。
「こっちにはまだ敵方より多数の艦が残っている。
払暁とともにもう一度海路脱出を図ろう」
, ─── 、
/ ,−w- 、 \ , ── 、
/ , ─l ・|・ l- 、∠_____ ヽ
. l / `ー●-′ lノ- 、− 、\| ヽ
| l 三 | 三 | >|・ l─l- 、!
_! l , ──┴─ 、(〉ーヘ ー ′ ノ
( __)ヽヽ ( ____ ノ⊂____ ノ´
l └‐>━,‐、━━━━く ` ┬,─‐く
ヽ _//ヽフ `ヽ _ノ ヽ /l/ ヽ/ ヽ
l ( _ )__ノ l l | |
だが敗戦に動揺した船員は乗り組みを拒否してしまう。
_____
/ − 、−、 \
/ , -| /・|・\|- 、ヽ
/ / U ` −●- ′ ヽi. 「これほどまでに士気が堕ちているとは…
| / 二 | 二 |. 陸路をとって撤退するしかないか」
| | ─ |__ ─ !
ヽ ヽ __) /
\ ヽ _) /
l━━6━━━━┥
| / \ |
これに比してシュラクサイ側将兵の喜びは大であった。
,. -‐==、、
,. ===、、 o ○o. i :::ト、
_,/ `ヾ´´`ヽ、 ゚ .l :::ト、\
// .::::/ :::::!===l :::|ス. ',
/./ .::::/ ::::l | __ ..... _::::|} ヽ l-、
. ,ィク ,'..__ .::::/ ::::l :l '´ `)'`ヽ ヾ;\
/::{゙ ヽ、 ``丶、;/‐‐- 、::::l `'::┬‐--<_ } ./;:::::\
/::::::::! ,>---‐'゙ー- ...__)イ ,. -‐‐-、ト、 |l::ヽ /;';';';';::::\
. /|::::::;';';'\/} (ヽ、 _/| (´ _,.ィ!::ヽ. ヾー'´;';';';';';';';';:: /ヽ、
/ ,ノ:::;';';';';';';';';'/ /ヽ、二ニ-イ ヾT ¨´ ,/;';';::`、. \';';';';';';';';';';〈::...
ヘルモクラテスは敵が夜暗にまぎれて撤退してしまわないよう街道および
山岳の隘路を遮断すべきであると提案したが戦勝に浮かれた兵士たちが
命令に従いそうに無いのを見て一計を案じた。
, −── 、
___ ( ( (\ ヽ
ゝ/____\ l ヘ ヘ\ l 「私は親アテナイ派のシュラクサイ人だけど
/ | 丿⌒ヽ⌒ヽl .(//)‐(//)―|_ ノ 夜間の撤退は控えたほうがいい。
l |─| ・|・ | l ○ )ヽ 街道筋に守備兵が待ち構えている」
Y^ ` ー oー ヽ mヽ ヽ⌒) /\ノ
ヽ_ ┌──┬ ノ | ノ `7二ノ/ヽ
ヽー─ イ | l / | ヽ \_
/ | へ/ `ヽ ヽ__ /ヽ l\ ∋
/ヽ| |__| / \∪
アテナイ側指揮官はこの情報を信じてその夜は出発を延期。
翌日には出発する予定だったが撤退の準備にあてられ、
海戦の翌々日に遠征軍は陸路同盟勢力圏内に向かって歩き始めた。
,,, ─- 、
// / __ ヾ
/ __ / | /\l
. / ( −|/ −| )) 「祖国へ帰りたい…」
| \ ノ
|| | /ヽ` −、´
| /  ̄ ̄| |
!/ / ノ | ||
/ /___/| |
(( (⌒ヽ/ | |__|
^/_____| ヽ,,),−、 __
| | | \_ ___ /⌒―、ヾ
// / /| | || / \/# / # Σ| 〉 ○| ミ
_./ ヽ/ | -|  ̄ | |# / #.人_〉_'±ミ/
| ヽ/ |_|__ ――└ ξ_ヾ /
ヽ =| (_゙_)
壮図破れた将兵の心痛は深く、宿営地に残されたものたちの悲惨は
ますます彼らの足どりを重くした。死せるものは土をかけられることもなく骸をさらし、
生けるものは友人縁者の姿をみとめると見捨てないでくれと哀願するのだった。
崩壊の危機にある軍勢を指揮官らは必死で激励した。
|
\ /
_____
/ ヽ /^ \
_ /________ ヽ (_/ ヽ
|ノ─ 、/─ 、ヽ | ヽ (_\/ ! 「諸君、現状がどうあれ希望を失ってはならない。
,| \ |・ | | j ヽ `−ノ この危地を脱すれば祖国の偉大な力を復興できるのだ。
|| 二 | | ̄ ⌒ヽ′ / /
/ /ー C ` ─ \) _ノ / / 男児らこそポリスをなすもの、人なき城や船がポリスではない!」
! ⊂──´⌒ヽ ノ/( / ノノ
\ \_(⌒⌒_) /! ヽ、/
` ,┬─_− ´/ ヽ /
/ |/ \/ く
(( /\ \ ヽ
/, ─ 、/ \ /\
( l l j \ ___ / ヽ
だが、撤退行は酸鼻を極める。
アテナイ勢は方陣を組み重装兵で弱兵を守るようにすると、ニキアスが先導し
デモステネスが殿を務めたが、行軍は思うように捗らずシュラクサイ兵の妨害で窮状は募った。
_n(^o^ )┛オマエラ オワタ
┗(^o^ )┓┗(^o^ )┓┗(^o^ )┓ ギャー <_゚へ ┗ Y 三
┏┗ 三 ┏┗ 三 ┏┗ 三 ┗(^o^ ;.;:,ゝゝ ̄ヽヽ 三
/^ヽ 「やっとのことで内陸に10キロほど進んだが
| ̄ | ____ 敵の追撃は執拗で食料も残り僅かしかない…」
ヽフ. /´ /⌒ヽ⌒ヽ\
.| | / , -|/ ・|・ ヽ|、 ヽ , ── 、
.| |./ / `ー ●ー′\ヽ /____ ヽ
.| | / 二 | 二 | l ⌒ヽ\| ヽ
.| | l ─ |__ ─ l | ヾ |─|_ |
/⌒ヽ| __) / o、__ ノ ) /
ヽ_ ノ\ ( ソ / l \_ /
| |ヽ. `━━━━O━━く ヽ、 l
∠二ヽl / \ ヽ  ̄∠二二l
「進路を変更して夜間敵の警戒線が張られていない
方面に抜けよう。陣営に松明を灯したままにして敵の目を欺く」
こうして密かに警戒線を脱したアテナイ勢だったがいわれのない恐怖心から突如恐慌に陥った。
そしてニキアスの軍勢がはるか前方に進軍している間にデモステネス率いる殿は隊形を崩し孤立してしまう。
/ ̄ ̄_ヽ
/ , -(・)p・)| 「おーい、
| |三_|_つO ニキアスの部隊はどこだー」
> (__/ /
C´/ /  ̄0~|
(_ (__二三( )
翌朝、シュラクサイ側が事態に気づくと直ちに追撃しデモステネスの軍勢は完全に包囲されてしまった。
// / /
/ , ─── 、
/ /⌒ヽ⌒ヽ\ /
/ , -|/ ・|<ヽ|、ヽ // 「くそ!遠巻きにして投槍と矢を射掛けてくるだけだ。
. / / `ー ●ー′ ヽ // こちらの消耗を待つつもりか」
l / 三. | 三 | /
| l /⌒ヽ、__|__) l
l | | / /
ヽヽ ヽ、 ____ / /^ヽ
〉━━,-、━━━━´ヽ_ノ
/ / ヽフ \. /
そしてついに降伏を余儀なくされた。
, ──── 、
. / /⌒ヽ⌒ヽ、
/ , ─| /・|・\|、
\ l / / / U `ー ●ー′ヽ 「む、無念だ」
\ l / ─ | ─ |
\ `─− 、 | l /⌒ヽ二 | 二 _|
\ l | | l━l | /ヽ_ ノ___|___)ヽ
ヽ.┗┿━┿━/ // /ヽ_ノ
 ̄ | /━━/ ⌒ヽ/⌒ヽ/
/ l ヽ | | ┌/| | |
☆ l ヽ/ ヽ、__ ノヽ.__ノ
ヽ / /
ヽ /
` ──┬─‐ ´
●
翌日にはニキアスもシュラクサイ勢に捕捉された。
「デモステネス麾下の将兵は既に降伏した。
君も彼らの選択に倣うことを勧める」
/ ⌒ ⌒\ , ── 、
/ ∠ \ ヽ /__ \
l / -、 -\j l⌒ヽヽl ヽ
| _/ | ・| |・| | |・) |-lヽ l 「ちょっとまって。
( ゝ l c ー ′lノ、 / それが本当か確かめさせて欲しい」
. \ , ノ └─ ヽ \へ/
┌──┐ < _ ___l
/ヽ ̄ ̄ ̄ ヽ ∠ ── l
l |==D=| | (ヽ _/ ヽ |
| | | | 三 | / |
 ̄  ̄ ̄
仮休戦が結ばれ偵察の騎兵が派遣された。
やがてその報告によって降伏の事実が明らかになるとニキアスは和議を申し入れた。
ゝ ───- 、
/ _____ヽ
/ | ノ ─ 、− 、| 「こちらが撤退するのを認めるなら、今回の戦争で
! __|─| //|ヾ | シュラクサイ側の戦費全部を賠償しよう。
( U − o-U l 支払いが終わるまでは人質も差し出す」
| /⌒ヽ__U___)/)
ヽ、ヽ ___ /ノ(⊃ )
/^\/\ノ\/ ̄/
だがシュラクサイ側はこの提案を一顧だにせず軍使を送り返した。
戦闘は再開。シュラクサイ勢が取り巻く中、ニキアスは行軍を続行したが
アッシナロス河に達すると全軍の統制は完全に崩壊した。
ミズ〜 ミズ〜
┗(^o^ )┓┗(^o^ )┓┗(^o^ )┓
┏┗ 三 ┏┗ 三 ┏┗ 三
疲労と乾きに侵された兵士たちはわれがちに河流に飛び込み
そこへ敵勢が駆けつけると一帯は殺戮の巷と化した。
/
オスナ _n(^o^ )┛
┗( ^o^)┓ ギャー ┗(^o^ )┛━(^o^ )┛ <_゚へ ┗ Y 三
┃┃ \ ・∴ ┗┗ ┏┗ 三 ゝゝ ̄ヽヽ 三
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|┗(^o^从人人从人┗(^o^人从人从| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ゚。o°┗(^o^ )┛ |
| ━(^o^ )┛ |
ここにいたってニキアスはギュリッポスに己が身を委ねた。
, -──- 、
/___ \
| ⌒ヽ\| ヽ 「ぼくの一命はスパルタの処置にゆだねる。
|+ |─| ヽ だからこの殺戮を中止して欲しい」
_c 、_ ノつiヽ |
(_U U_ ゙ | |) /
 ̄ ̄ ヽー´\ ヘ /
⊂| # l
ヽ二二_ / ̄ ̄ヽ
/^rヽ //  ̄ ̄`ヽ
l ノ、 /⌒ヽ \
ヽ、/ \/ l l
こうして戦闘は終わり、遠征軍は文字通り全滅したのだった。
遠征軍指揮官であるニキアスとデモステネスは処刑された。
彼らをスパルタに連れて帰って手柄を誇りたいギュリッポスはこれに反対したのだが、
結局はシュラクサイ人の要求に屈し彼らの復讐心に委ねたのであった。
___
/⌒/ // \
/ ⌒ ⌒ \ i / || /⌒ヽ
/ ノ \ ヽ| i 3 || 3 | | 「な、な、べつにいいだろ?」
i ∠ U ー\ | ./ ̄⊂⊃ ̄ `ヽ| |
|_/ へ へ\_| i .| |
( | | (゚| |∠| | Vヽ、____ ノ\_ ! \
(/ ! ー 、 ー !/ / | l | `ヽ ヽ
\ _ ./ ─- 、ヽ__ノ ヽ\ i
(/ .>ー──イ( ___ ヽ ∨ /
┌=/ l \/=\ノ \(_,_,_ ノ | /
│ / | \ ヽ ヽ、_,_,_)
| / ─, − 、 , -< ノ | |
 ̄ ̄ヽ _(__i_)U (_、、_ノ'i ̄ ̄ ̄ ̄\ | |
| .| .|
l二二二i二二二l
「う〜ん、しょうがないか」
アテナイが支配圏拡大を夢見たシケリア遠征はこのような悲惨な結末を迎えた。
この遠征で蒙ったアテナイの損失は、営々と築き上げた海上覇権の喪失という結果を招き
ついにはペロポネソス戦争における最終的な敗北に繋がったのである。
_, ─- 、
/⌒ \
/ / \ \
| / ―' \ ヽ 「ペリクレス以後の指導者たちは
| -、|─| ̄ ̄o|o ̄ iV 己こそ第一人者たらんとして民衆に媚び
| | d ヽ _ 人_/ 政策の指導権を民衆の恣意に委ねてしまった
┌ヽ/ヽ 二⊃
/ | / | : : : : :| その結果数多くの政治的過失が繰り返され
/ | \ (二二, (\ その最たるものがシケリア遠征であった」
| /  ̄ ̄ l三 |
|──/ \ `( /
トゥキュディデス
後にアテナイ市アカデミア街道沿いに石碑が建てられシケリア遠征の戦没者の名が刻まれた。
だがそこにニキアスの名は刻まれなかったそうである。
のび太のシケリア遠征 完
乙でした
506 :
世界@名無史さん:2007/02/17(土) 18:25:25 0
n n
(ヨ ) ( E)
/ | _、_ _、_ | ヽ
\ \/( ,_ノ` )/( <_,` )ヽ/ / good job!!
\(uu / uu)/
| ∧ /
楽しませてもらいましたよ!
乙
508 :
世界@名無史さん:2007/02/17(土) 22:02:27 0
w
3時間近くと40レス使った長大作か。
まーおつかれさまw
510 :
世界@名無史さん:2007/02/18(日) 16:54:56 0
まとめサイトが欲しくなるなぁ。
世界史は妄想を超えての人まとめてくれるかな?まだ1スレ目だけどかなりの良スレだぞここ
511 :
世界@名無史さん:2007/02/18(日) 17:57:05 0
> 2月16日14時21分配信 読売新聞
>
> 電車内で女性に痴漢をしたとして、東京大学副理事の竹原敬二容疑者(53)が、
> 警視庁万世橋署に都迷惑防止条例違反の現行犯で逮捕されていたことがわかった。
> 竹原容疑者は容疑を認め、11日に釈放された。
竹原副理事は「リクルート」で法務部長や常務執行役員を務め、現在は東京大学の副理事を務めている。
この人、現役時代から悪い話絶えなかったよね
面接に来た女の子を、立場をちらつかせて
食事に誘ってそのまま襲うとか、薬仕込むとか。
もろ強制わいせつ。被害者は結構な数になるでしょ。
やっぱりな、という感じ。
コテを外すだけでこんなに肯定的なレスがつくとは思ってもいませんでした
これまでも似たようなスレでもナナシで書いた長編があるので
見つけてレス付けてくれたら
時間があればもっと書いてやらなくもありません
(つまらない短編ネタしかないスレなので、長編は直ぐ見つかりますよ
俺は見る側なんで、
>>512乙!、かな。
でも、ガソリンの近くでタバコ吸うようなカキコやめて…
それと、その「似たようなスレ」がどこのことかすぐ判るので、
そこみたいにしたくないのよ…
ごめんなさい
何度長編上げてもアンチばっかりで気が立ってました
これからはきをつけます
516 :
世界@名無史さん:2007/02/19(月) 21:24:56 0
何様だよ
死ね
>>516 落ち着けよ。
長編書けるひとの少しぐらいの愚痴は許してやれよ
,─────ー、
/ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ヽ
/ ̄/ヽ ̄ ̄ ̄ヽ | | なんだかなぁ
|/ |∩|  ̄ ̄ ̄ ノ__ \
彡 (~● ̄) ミ > > )
| ● ● | ( ( i
⊂ヽ_____つ \_\_つ
保守
保守
どらえもんヲタはしょうもないな
522 :
世界@名無史さん:2007/03/28(水) 21:35:06 0
age
523 :
世界@名無史さん:2007/04/07(土) 04:13:17 O
上げ
保守
525 :
世界@名無史さん:2007/04/29(日) 03:52:00 0
職人のいないこのスレはまさに風前の灯火であった…
,-――-、 ___
{ , -_─_- / _ _ \
(6( /),(ヽ| / ,-(〃)bヾ)、ヽ
/ 人 ー- ソヽ _ i _/ 三 U |~三 l |_
/ / |  ̄_/|/ ヽ (__)―-、._|_つ,'_.)
| | \/_/-、 / / /`ー---─´ /
|-\ _|_ )_| / | / / ̄( t ) ̄'/
ヽ-| ̄| |_|_. / , -| | ヽ二二/⌒l
/ l─┴、|__) | (__>-―(_ ノ
/ └-―┘ / ヽ- ´
/
「あっという間にdat落ち間近だよ!」 「だから職人を呼ぶ努力を怠るなって言ったのに…」
526 :
世界@名無史さん:2007/05/03(木) 13:59:50 0
age
職人さんすごすぎ・・
527 :
世界@名無史さん:2007/05/04(金) 21:31:21 0
あげ
528 :
世界@名無史さん:2007/05/05(土) 18:50:47 0
/||ミ
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|:::::::::::::::|| ガチャ...... ||
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|:::::::::::::::|| ´_ゝ`) すいませんちょっと通りますよ
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530 :
世界@名無史さん:
保守