マウリヤ朝

このエントリーをはてなブックマークに追加
1世界@名無史さん
初代チャンドラグプタ:アレクサンドロスと面識あり
二代ビンドゥサーラ:セレウコスの娘婿
三代アショーカ:仏教世界の理想の帝王

知られざる専制帝国、マウリヤ朝を語れ
2世界@名無史さん:2006/07/19(水) 12:37:39 0

          〜   ノ三~γ
          \  (彡0ミ三)
           \ (´∀` )   <チャンドラグプタ!!
            ⊂丶ヽヾ⊂)    <アショーカヴァルダナ!!
        /⌒ミ_||.l_|_|_l」_
       /  `  | ̄ ̄\\ |ヽ     
       ノ     |     | | 」 |     
    λ_ノ 〆々   ̄ ̄ ̄(_) λ     
   ノ__/∠ノヘ       _ノ \    
           | | ̄ ̄ ̄| |     
           | |     | |     
           | |     | |
           (_)   (_)
3世界@名無史さん:2006/07/19(水) 12:43:24 0
___,,,_      彡ミ  ミミヾ ヽ Y i r/ 彡,,,三 ミ ミミ,
  /_ |  _     ,彡ミ  ミ;'" "" "'''''"    :::. "'ミ ミ
 /ヽ/ |/     ,彡彡,,;'":: ..............::::::::......:::::.... :.  ヾ ミ,
 _/ |__,,l   彡彡;'"..::  _  :::::::  ..:::__ :::.. ヾミミ
        彡三ミミ, ..::.../;;;,,,"ヽ:::::l  l./;;;;,,"ヽ::..ミ彡三ミミ;,
       彡;;;;;;;;;;;;;Yミ/"l;;;;;;;",,;;;;;;l===l;;;;;;;,,,,, ;;;;l‐-ミY;;;;;;;;;;;;ミ
        ミ;;;;;;;;;;;;;彡/"ヽ;;;;;;;;;;;_/ ::l   ヽ;;;;;;;;;;_/'ーミミ;;;;;;;;;;;彡
 ___    ヾミミミ彡;      ̄ ̄:: ..:l  ::   ̄ ̄   ミミミミ彡
 _|_|_ l |  l l ヽ;;;l::.     r'"..::..::.."ヽ    .::l  ,/,l'
  |  | | |  l l ∂ l::::...   ..::`ーニ ニ−'::..  ..::: l∂/ ,;l
 /  | . 、|   ヽ、ヽ....:::l :::...    ____    ..::: l' ::.....,/
           \__,,:l   : .;:rT_|__|__|_Tヽ, .:::: l、._/
           r-―/:ヽ   ''" ̄.............. ̄"'' ::: / ̄r^ヽ
          /∧ii, :l、ヽヽ   ..::::   ::::   //:://"ヘ
.         /,i'iiii, ii, l \ \  ::::::::..     /::/ .::l liiiiii;,ヽ
        /,i'iiiiiiii, ii, l  "'ヽ\ :::::::..............//'"  .:l liiiiiiiii;,ヽ
       /,i' iiiiiiiiiii iii, l   "i "''ー――'" /   ..::l liiiiiiiiiiii;, \
      /,i',;iiiiiiiiiiiiii ,iii l.    l:::::::::::;;;;;;;;;::::/   ...:::l liiiiiiiiiiiiiiii;,ヽ\
    //,iiiiiiiiiiiiiiiiii ii l:::....  l,,,...:::::;;;;;::::/  ...::::::l liiiiiiiiiiiiiiiiii;,,ヽ ヽー-、
  ‐''"''l l l l lii;,;; ;iiil _ii l_,,,..-―lー-;_,..,,_/-―-,,__ :l liiiii'"// //"''ー--,,

王子とは蟹と同じだ。その父を食らう。

宰相カウティリヤ[B.C.4C?〜B.C.3C?] 『アルタ・シャーストラ』(実利論)より
4世界@名無史さん:2006/07/19(水) 12:51:07 0
当時サンドロコットスはまだ少年で、アレクサンドロスの姿を見ている。
後年彼はしばしば次のように語った。
「あの頃私はアレクサンドロスの動きをじっと観察していた。
 彼はすんでのところでインド全土を手中にするかに見えた。
 しかし運命が彼の望みを妨げた。
 それゆえ私は六十万の兵を率いてインドを制圧し、
 彼が成し得なかったことを果たしたのだ」

(プルタルコス『対比列伝』)



カリンガにおいて殺戮せられ、捕虜となり、あるいは死したる者の
百分の一乃至千分の一の喪失も今や余にとりて深き痛恨事である・・・

(アショーカ王磨崖法勅)
5世界@名無史さん:2006/07/19(水) 22:20:41 0
age
6世界@名無史さん:2006/07/21(金) 07:49:17 0
マウカリ朝ってのもあったな
7世界@名無史さん:2006/07/25(火) 21:19:10 0
本来ただの政治論書である『アルタ・シャーストラ』を歴史研究に使わざるをえない哀しさ
8世界@名無史さん:2006/07/25(火) 21:47:12 0
二代ビンドゥサーラ:セレウコスの娘婿

これつまり、セレウコス朝からの養子で入ったということ?
もともといたセレウコスではどういう経歴の人物だったの
9世界@名無史さん:2006/07/25(火) 22:42:58 0
いや、そういうことでもなくて。

前325年にアレクサンドロスが西インドから撤退。
前322年にアレクサンドロスがバビロンで病死
 →後継者戦争開始、どさくさ紛れにチャンドラグプタが西インドで挙兵。
前317年にチャンドラグプタがパータリプトラを占領してマウリヤ朝を建てる。
前312年にアレクサンドロスの元部下セレウコスがバビロニア以東の支配確立。

という流れを経て、

前306年に他のディアドコイたちの眼がキプロス島の争奪に向けられている間隙を縫って、
セレウコスだけが東へ向かい、バクトリアの反乱を鎮めて東方国境を再平定する。
そのときにヒンドゥークシュ山中ないしパンジャブ、一説によればインダス上流域で
セレウコスとチャンドラグプタの軍が遭遇する。

具体的にどういう成り行きだったのかはまったく不明だけど、
とにかく何らかの話し合いがあった模様で、
セレウコスは現在のパキスタンとアフガニスタン全域をマウリヤ朝に委ね、
チャンドラグプタの王子(=ビンドゥサーラ?)に娘を嫁がせる。
そしてその見返りとしてチャンドラグプタから500頭の戦象を貰いうけ、
それを使って天下分け目のイプソスの戦いで勝利し、西アジアの覇権を確立したという経緯。
10世界@名無史さん:2006/07/25(火) 22:43:55 0
訂正。アレクの死は前323年。
11世界@名無史さん:2006/07/25(火) 22:46:53 0
>一説によればインダス上流域で
これも訂正。
かなり疑わしいと思うが、このときセレウコスの軍隊は
アレクサンドロスの限界を踏み越えてヒンドゥスタン平原まで進軍したという説もある。

前田耕作の「バクトリア王国の興亡」とかで言及している。
12世界@名無史さん:2006/07/25(火) 23:31:57 0
この頃のインドの軍隊はどんな感じですか。
チャリオットを使ってただろうことは想像できますが。
13世界@名無史さん:2006/07/25(火) 23:51:21 0
826 :魅せられた名無しさん :2006/07/25(火) 14:29:56
アリの巣コロリってあるじゃん。
蟻の行列にポンと置くと、一瞬ビックリして列が乱れる。
邪魔だなと言わんばかりに迂回する列が出来る。
そのうち好奇心旺盛な一匹がアリの巣コロリに入る。
そいつをマネして何匹も入る。
毒とも知らずにツブツブを運び出す。一匹が一粒づつ。
いつのまにか行列はアリの巣コロリが折り返し地点になる。
黄色い粒と黒い蟻が作り出す模様は綺麗で見てて楽しい。
一匹が一粒づつ、丁寧にせっせと毒の粒を運ぶ。
せっせと、せっせと、せっせと、せっせと。
蟻さんって働き者だなと思う。俺も頑張らなきゃなと思う。
次の日、あれほど沢山いて俺を困らせた蟻が一匹もいない。
ほんとにいない。探してもいない。泣きたくなった。                   


このレスを見た人は4日後にあなたの大切な人がいなくなるでしょう・・・・
それが嫌ならこのレスを5つの板にコピペしてください。 
信じるか信じないかはあなた次第です。

                        コピペ2
14世界@名無史さん:2006/07/26(水) 00:44:53 0
チャンドラグプタの宰相カウティリヤの作といわれるアルタ・シャーストラの記述を信じるなら
(ギリシア人メガステネスの見聞録とつき合わせてある程度の裏づけは取れるが)
歩兵・騎兵・戦車・象の基本四軍に加えて補給や工作の専門部隊、海軍の6つの兵科があった。
それぞれが5人の常任委員会によって統率され、その上に王が君臨する。
ギリシアの歴史家によれば帝国の動員兵力は60万。
誇張はあるだろうが、マウリヤ朝は過大な軍備と
官僚制を維持する負担に耐えかねて自壊したという見解もある。

戦いにおいてはおそらく象部隊が主力だと思う。
15世界@名無史さん:2006/07/26(水) 00:48:39 0
前326年にアレクサンドロスがヒュダスペス河畔で戦った
パウラヴァ王(通称ポロス)の軍隊でも象とチャリオットが主力だった。

マウリヤ朝の六十万の軍隊は驚くべきことに専業の常備軍だったといわれている。
16世界@名無史さん:2006/07/26(水) 01:00:50 0
>>14-15
かなり凄いようですね。
騎兵というのは槍や剣で戦っていたんでしょうか?
17世界@名無史さん:2006/07/26(水) 07:08:56 0
ビンドゥサーラの正妃はセレウコスの娘。
だけど、親の影響を受けずにアショーカ王はなんで
仏教に帰依したの?
マケドニアってギリシャ世界の辺境だけど、一応ギリシャ神話の
地でもあるんしょ?
18世界@名無史さん:2006/07/26(水) 07:12:19 0
マウリヤ朝の六十万の軍隊は驚くべきことに専業の常備軍だったといわれている。
>
つうことは兵站のイロハや軍を養うにたる徴税システムが確立していたということ?
60万の軍隊って日本の国力では近代にいたるまで無理だったし凄まじく経費かかる罠。
屯田兵みたいな事もしてないんだよね?
19世界@名無史さん:2006/07/26(水) 07:18:42 0
なんのためにカースト制度があるのかと。
20世界@名無史さん:2006/07/26(水) 07:56:23 0
>>16
アルタ・シャーストラのなかには槍や投げ槍、鉾、竹槍、矢、棍棒、熊手とかがあげられている。
インド兵の弓はマハーバーラタ時代以来の伝統で、アケメネス朝時代にも有名だった。
ポロス王の軍隊から判断すると当然刀剣も使っただろう。古代インドの製鉄技術は世界有数。
アルタ・シャーストラには装甲騎兵・装甲戦車・装甲象・装甲歩兵も挙げられている。

>>17
ビンドゥサーラの妃の一人がセレウコスの娘だったとしても
それがアショーカ王の実母かどうかはまた微妙な問題になる。
シルヴァン・レヴィなんかは認めていたと思うが、
インド人史家のコーサンビーは当時のインドの慣習その他を理由に否定している。
それにセレウコスの王女というのがセレウコスと正妃アパメーの娘だとすれば
アパメーはアレクサンドロスに敗れたソグディアナ太守スピタメネスの娘だから
どのみちギリシアの血は半分しか引いていないことになる。
もっとも当時の仏教は多少西方思想の影響を受けつつあったという説もあるし、
親の影響とは別に王子時代のアショーカはギリシア系住民の多いパンジャブを支配していたから
西方思想になんらかの感銘は受けたかもしれないし、このへんはまた微妙な問題になる。
21世界@名無史さん:2006/07/26(水) 08:06:30 0
>>18
メガステネスによれば兵士は専業で平時にはぶらぶらしていたらしいから屯田はない。
その代わり荒地や森林の開拓、鉱山開発、売春業、酒造、賭博などの一切と、
工業生産の多くをを国家が独占支配していたことになってる。
一般の土地は収穫高の五分の一程度、王の直営開拓地では三分の一程度が租税となり、
国中を王のスパイが監視してまわり、税逃れや官吏の横領は非常に厳しく処罰されたらしい。
すべての官僚や兵士たちの俸給は貨幣で支払われ、土地が臣下に与えられることは絶対になかった。

>>19
当時カースト制度は多少形骸化していたらしい。
メガステネスの「インディカ」に挙げられている諸身分は4ヴァルナとは微妙に違うし、
カウティリヤの「アルタ・シャーストラ」では、軍隊はクシャトリヤ以外の
ヴァルナやシュードラからも構成されることが当然のごとく記されている。
22世界@名無史さん:2006/07/26(水) 08:12:05 0
>>18
兵站については細部は不明なものの、いちおう専門の部隊が存在したらしい。
それと遠征軍の後ろには商人や娼婦がぞろぞろついて回ったが、
この連中も実は王の管理下にあって兵士たちに払った俸給を再回収する役目を持っていた。
23世界@名無史さん:2006/07/26(水) 09:43:57 0
>>21
60万の軍隊を全部クシャトリヤでまかなうわけじゃないだろう。
一般の兵士にはいろんな身分がいるだろうけれど、近代軍隊で
いう下士官や将校クラスの上位身分となると、やはりクシャトリヤで
しめられていたんではないか。 ヴァルナやシュードラ出の将軍も
いたわけか?
24世界@名無史さん:2006/07/26(水) 13:24:07 0
この頃はクシャトリヤとヴァイシャの身分は後の時代ほど隔絶してなかったとか?
25世界@名無史さん:2006/07/26(水) 20:27:09 0
洋書からの孫引きだけど「実利の書」による
軍隊の構成要素は

Maula 世襲のエリート
Bhritaka 傭兵
Shrenibala 都市民の部隊

それと同盟軍や非アーリアの土着民など
から成っていたそうです。
26世界@名無史さん:2006/07/26(水) 20:51:45 0
そもそもナンダ朝もマウリヤ朝も非クシャトリヤの出身とされてるし。
27世界@名無史さん:2006/07/29(土) 17:39:18 0
>>26
チャンドラグプタって士族じゃなかったの?
28世界@名無史さん:2006/07/29(土) 19:26:14 0
んなこたない






といいたいが諸説ある。
それでも非クシャトリヤとか非アーリヤとかいう説が有力。
29世界@名無史さん:2006/08/04(金) 23:15:17 0
下から読むと

 朝 ヤ リ ウ マ 

いや〜ん
30世界@名無史さん:2006/08/04(金) 23:47:17 0
>>28
仏教系の伝承だとシャカ族の子孫だというヨタ話もある
31世界@名無史さん:2006/08/04(金) 23:52:15 0
>>28
9世紀頃に成立したヴィシャーカダッタの戯曲「ムドラーラークシャサ」は
チャンドラグプタと宰相カウティリヤを主役とした陰謀劇だが、
このなかでカウティリヤはチャンドラグプタを「ヴリトラ」と呼んでいる。
これはクシャトリヤの父親とシュードラの母親の間に生まれた者の呼び名。

ユスティヌスなどギリシア系の史料や、ジャイナ教の伝承でも
チャンドラグプタが相当卑賤な身分の出だったことは一致している。

ただしヒマラヤ地方の部族長の子(これが>>30)とかナンダ朝の王の庶子という説もあり、
決定打となる史料が存在しないだけに確実なことは何もいえない状況。
32世界@名無史さん:2006/08/05(土) 00:17:37 0
ヴリトラって龍の名前かと思ってました・・・orz
33世界@名無史さん:2006/08/05(土) 00:36:20 0
龍の名前でもある。Rg-vedaの中でインドラ神が倒したと謳われてるやつだね。
綴りが違うのかもしれない。サンスクリットの原音確認してないから不明。

というか実は記憶モードで書いたので。「ヴリタラ」だったかもしれないw
34世界@名無史さん:2006/08/05(土) 20:55:05 0
ヴリシャラ
35世界@名無史さん:2006/08/10(木) 00:30:33 0
アショーカ王って妙に評判がいいけど、宗教重視の政策を取った後に
巨大帝国が分裂、弱体化って言う点ではムガル帝国のアウラングゼーブと
イメージがかぶってしまう。
36世界@名無史さん:2006/08/10(木) 02:06:23 0
それはそうなんだけど、アウラングゼーブと違って仏教以外にも寛容だったからな。
なにより違うのは、アウランが最初マトモでだんだんおかしくなっていったのに対し、
アショーカは最初残虐で、その後に改心して名君になったってことだろうな。
37世界@名無史さん:2006/08/10(木) 03:42:27 O
アソカ大王は
釈尊に土で作った団子を供養した子供の
生まれ変わりw
38世界@名無史さん:2006/08/17(木) 22:39:37 0
age
39世界@名無史さん
アショーカで検索すると層化系サイトばっか引っかかって微妙にやなんだが。
トインビーとかと同じだな。