民族、言語、人種、文化、区別スレ

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501世界の言語の分類です
Ethnologue (聖書を翻訳している団体)
ttp://www.ethnologue.com/family_index.asp
結構色んなところで引用されている。
日本・琉球諸語はアルタイ語族とは別系統扱いになっており、
11の琉球諸語を別言語として分類している。
19世紀以前に絶滅した言語は扱っていない。

Linguasphere
ttp://www.linguasphere.net/secure/up/zones.htm
David Dalbyら言語学者が分類しており、系統関係の扱いはかなりシビア
(アルタイ語族、ナイルサハラ語族、オーストロアジア語族等を認めない)
19世紀以前に絶滅した言語は扱っていない。
日本・琉球諸語は5つのouter languages、22のinnner languages、更に100近い
dialectsに分類してある。

Merritt Ruhlenによる言語分類
ttp://www.ling.hawaii.edu/faculty/stampe/Linguistics/Ruhlen/ruhlen.html
Greenburgの系統なので、アメリド超大語族とかも認めている。
(このURLには出ていないが、Ruhlenはユーラシア、デネ=カフカス超大語族を
認める立場)
JapaneseとRyukyuanをアルタイ語族として分類しているが、
最新版ではKorean-Japanese-Ainu語族をアルタイ語族から分けている。

Joshua Project
ttp://www.joshuaproject.net/index.php
これは言語ではなくて民族を分類するサイト
Ethnologueと同じくキリスト教関連団体が運営しており、
言語分類にはEthnologueのコードが使われている。
502世界@名無史さん:04/12/01 22:25:28
上のスペルミススマン
Joseph H. Greenbergね。
         ~~~~~~

ブラック・アフリカの言語をNilo-Saharan, Niger-Kordofanian, Khoisanの
三つの語族に再編した人です。ちなみにこの分類は、Ethnologueでも採用されていますが、
Linguasphereでは、Niger-Kordofanianの下位分類であるAtlantic-Congoを語族として
認めているものの、他の言語については20前後の語族に分割しています。

その後グリーンバーグは、アメリカインディアンの言語はわずか
3つ(Amerind, Na-Dene, Eskimo-Aleut)に分類されるという説を出し、
Ruhlenもその立場から言語分類をしているんだけど、
どっちかといういとトンデモ扱いされています。
503世界@名無史さん:04/12/01 22:46:03
ちなみに語族というのはfamilyの翻訳だけど、生物の分類で用いる「科」に相当し、
実のところ明確な定義があるわけではない。
Ruhlenの分類のphylum、Ethnologueの分類のfamily、
Linguasphereの分類のphylozoneを比較すると:

インド=ヨーロッパ語族、アフロ=アジア語族、シナ=チベット語族は、
呼称は異なったりするものの、どの分類体系でも採用されている。

Ruhlenのオーストリック語族は、Ethnologueではオーストロアジア語族、
ミャオ=ヤオ語族、タイ語族、オーストロネシア語族に細分。
Linguasphereではオーストロアジア語族を更に細分。

Ruhlenのウラル=ユカギル語族は、Ethnologue,Linguasphereでは別個の語族。

Ruhlenのアルタイ語族の内、Ethnologueでは朝鮮語、日本語、アイヌ語は別語族。
Linguasphereではアルタイ3語派を分割。

Ruhlenのコーカサス語族はEthnologueでは南北2分割、Linguasphereでは北カフカス語族を
更に2分割。

Ruhlenのオーストラリア語族はEthnologueでも採用されているが、Linguasphereでは50前後に細分割。
Ruhlenのインド=太平洋語族はEthnologueでは20の語族に分割、Linguasphereでは50前後に細分割。
Ruhlenのコイサン語族、ナイル=サハラ語族、ニジェール=コルドファン語族は、>>502の通り。
Ruhlenのナ=デネ語族はEthnologueでも採用されているがLinguasphereでは多少分割。
Ruhlenのアメリド語族はEthnologueでは100未満に分割、Linguasphereでは100以上に分割。
ちなみにバスク、ケット、チュクチ=カムチャツカ、エスキモーアレウト、
ギリャーク、ブルシャスキー、ナワリ語等はどの分類体系でも独立語族扱い