1 :
世界@名無史さん:
アラーは偉大なり!
2 :
世界@名無史さん:02/06/01 17:26
2ずらか?
3 :
世界@名無史さん:02/06/01 20:24
カリフがいたら今でもイスラムでの教皇みたいな立場だったんだろうな
残念、でもケマル逝ってよしとは言わないよ
あの状況下ではしょうがなかったし
イスラムにとってはマイナスでもトルコにとってはプラスのことだったから
4 :
世界@名無史さん:02/06/02 10:51
イギリスが言ってたアラブ人のカリフを立てようって話はどうしてポシャったの?
5・5・五・X
6 :
世界@名無史さん:02/06/02 15:15
タリバンのオマルはカリフです。
>>4 無理だったんでないの
アラブの王様同士仲良くないし
自分より上の存在を作ることを喜ぶと思えない
アッバース朝のカリフは今何処?
9 :
世界@名無史さん:02/06/02 22:55
ガイバのいかがわしさがいい
10 :
世界@名無史さん:02/06/03 03:53
11 :
世界@名無史さん:02/06/03 12:52
カリフもイマームも居ない今
イスラムで最も偉い人物は誰なんでしょう?
12 :
世界@名無史さん:02/06/03 13:05
イマームはいるのでは?
13 :
世界@名無史さん:02/06/03 13:09
イマームはアリーが最後でしょ?
14 :
世界@名無史さん:02/06/03 13:11
イマームについては12イマーム派だの7イマーム派だの色々な見解がある
どの派でも現存してないことは変わらない
15 :
世界@名無史さん:02/06/03 13:11
NHKに東京ジャーミーのイマームが出てたよ。
16 :
世界@名無史さん:02/06/03 13:34
>>14 ホジャ派のアーガー・カーンを忘れるな!
>>15 それはスンナ派の意味でのイマーム。
スンナ派のイマームなら
>>12のいう通りいくらでもいる。
17 :
世界@名無史さん:02/06/03 13:43
このスレで問題にしてるイマームは
イスラムの最高指導者としてのイマームだから
スンナ派のイマームのことではあるまい
スンナ派のカリフとシーア派のイマーム、つまりそれぞれの最高指導者についてのスレのはずだ
18 :
世界@名無史さん:02/06/03 13:47
知らんかった。人間講座でやってなかったし。
19 :
世界@名無史さん:02/06/13 18:28
12イマームで自然死した人っているのでしょうか?
21 :
世界@名無史さん:02/06/13 18:43
>>20 それはマムルーク朝の傀儡だったアッバース家のカリフのこと?
うん。
マムルーク朝で匿われていた奴。
23 :
世界@名無史さん:02/06/13 18:56
24 :
世界@名無史さん:02/06/29 23:43
現在のイランは、最高権威を「民主的」に生み出す体制なのですかな。理論上は。
25 :
世界@名無史さん:02/06/30 01:33
宗教的な権威は違うんじゃないの?
政治上の最高指導者は一応選挙かなんかで選ぶんだろうけど。
26 :
世界@名無史さん:02/06/30 02:43
イランでは政治指導者は宗教指導者とは認知されていないので?
27 :
世界@名無史さん:02/07/04 20:14
a
隠れてますが、何か?
29 :
世界@名無史さん:02/07/18 04:08
カリフって結局何人いたの?
バグダッドとカイロとグラナダの3人だけ?
マラケシュにいたのは何て称号だったのでしょうか。
30 :
世界@名無史さん:02/07/18 12:13
一般に、同時代に並立したのは3王朝という理解では?
○アッバース朝(バグダード)
○後ウマイヤ朝(コルドバ)
○ファーティマ朝(カイロ)
マラケシュのムラービト朝は、後ウマイヤ朝後の成立ですが、
「アミール・アル・ムスリーミーン」と名乗っていたとのこと。
カリフの別称は「アミール・アル・ムウミニーン」で、
どちらも意味は『信徒の長』ですが、
ムラービト朝はアッバース朝のカリフ権を認めていたようだし、
カリフには数えてないみたいですが。
31 :
世界@名無史さん:02/07/18 19:09
おお、すごい。めちゃくちゃ勉強になるなあ。
結局最終的にはオスマン皇帝がカリフを兼ねる形で
近代を迎えるって解釈で良いのでしょうか?
東はスルタンやらシャーやらハンがいるけど西は馴染みうすいもんなあ。
コルドバは内紛で自滅したんだよね。グラナダにいたのは??
32 :
世界@名無史さん:02/07/18 21:08
現代の世界で、イスラム教最高指導者的立場の人っているの?
33 :
世界@名無史さん:02/07/18 21:33
>>31 ムラービト朝を滅ぼしたムワッヒド朝は
アッバース朝の権威を否定した上アミール・アルムーミニーンを名乗っているから
カリフを自称していたと見なすようです。
でも近現代になるとアミール・アルムーミニーンを
ブハラのアミールだのタリバンの指導者だのが名乗ってたりするから
どう解釈して良いのかよくわからんところ。
ナスル朝(いわゆるグラナダ王国)はただのアミール(長、将軍、太守)だったはず。
オスマン朝のスルタンは前近代は漠然と
「両聖都(メッカ、メディナ)の守護者」とか
「ムスリムの保護者」とか名乗っているだけで、
はっきりカリフを自称しイスラム世界全体に対する権威を主張するのは
近代に入ってからだったというのが最近の見解。
>>32 宗派・宗教運動によってそのセクトの指導者がいる場合もあるけど
ローマ教皇のように普遍的権威を持つ指導者はいません。
34 :
世界@名無史さん:02/07/18 21:37
35 :
世界@名無史さん:02/07/18 22:38
カリフ、イマーム、スルタンってどういう意味?
36 :
世界@名無史さん:02/07/18 22:47
37 :
世界@名無史さん:02/07/18 22:49
っとイマームは違うな。
正確にはカリフ=イスラム教徒の司令官
イマーム=導師
スルタン=軍司令官
ってかんじかな?
38 :
世界@名無史さん:02/07/18 22:59
39 :
世界@名無史さん:02/07/18 23:10
カリフ(アラビア語「ハリーファ」)って単語自体の意味は「代理人」で
「神の使徒の代理(ハリーファ・ラスールッラー)」が原義で、
イスラム教徒の司令官という意味はカリフの帯びる代表的な称号である
「信徒たちの司令官(アミール・アルムーミニーン)」のほう。
アミール(エミール)は将軍・司令官の意味で
今もペルシア湾岸の「首長」と訳されてる連中が名乗っているのがこれ。
イマームは「指導者」という意味で
スンナ派では普通、礼拝の指導者(導師)のことを、
シーア派やハワーリジュ派ではカリフに相当する信徒共同体の指導者を指す。
スルタンは原義では「権力者」を意味し君主の美称?だったが、
セルジューク朝君主がアッバース朝カリフに授けられて以来
スンナ派で世俗的な権力を持つ君主の称号になった。
現在はオマーンやブルネイやマレーシアの各州の王がスルタンを名乗る。
ごめん、遅かったね…。
>>33 ムワッヒド朝は、自称カリフか。
ベルベル系王朝なのにクライシュ族の血は入っていたんでしょうか?
>>39 シーア派のイマームは一般にアリーの子孫でないとダメなんですよね。
>>39 いい加減な知識を披露してしまって恥ずかしいです。(w
勉強になりました。ありがとうございます。
43 :
世界@名無史さん:02/07/19 00:30
ほんとイスラムのことって何も知らんなあ。勉強になりますた。
>33
>ローマ教皇のように普遍的権威を持つ指導者はいません。
なるほど、普遍的権威ってその時点で偶像と同じだもんな。うーむ。
イスラムは奥が深い。つーか何も知らないだけだったりするな。
44 :
世界@名無史さん:02/07/19 00:35
>>33 「両聖都(メッカ、メディナ)の守護者」といえば、
サウディのファハド国王の現タイトルですね。
45 :
世界@名無史さん:02/07/19 01:44
>>41 シーア派は血の継承性を重要視するからね。
それがイランやインドで受け入れられたんだろう。
東方イスラムに特長的な聖者信仰とも繋がる。
現実に生きた人に帰依したいものなんだよ人間は。
そのためにはアリーの血が最大のシンボルになる。
本願寺の住職が親鸞の子孫であるのと同じ。
46 :
世界@名無史さん:02/07/19 02:23
ひとつ質問ですが、
イスラム以前はペルシアやらバビロニアやらいろんな神聖王権が乱立して
そういうものを否定して出来たのがイスラム国家だと思うのですが、
ペルシアの場合はちょっと特殊で、血統重視というかシーア派という選択肢もそのあらわれのように見えます。
王権論から言うと王権には血統と正統性という問題がつきまといますが
シャーという称号とペルシア皇帝?の関係ってどうなんですか?
血縁に限らず、ペルシア王の要素をもっているとすれば
ペルシアの王権はやっぱりアケメネス朝から連綿と続いてる訳ですよね。
47 :
世界@名無史さん:02/07/19 04:00
ザイド派やイバード派のような能力主義的なイマーム選びもありますね。
イランのことは全然知らないんですが、
皇帝ってシャーハンシャー(王の中の王)の訳ですか?
48 :
世界@名無史さん:02/07/19 11:28
>>46 >ペルシアの場合はちょっと特殊で、血統重視というかシーア派という選択肢もそのあらわれのように見えます
イランでシーア派が支配的になるのは16世紀のサファヴィー朝の成立以後なので
巷間言われているイラン的な血統重視というのは空想的だと思う。
49 :
世界@名無史さん:02/07/19 12:21
なるほど。
そうなるとスンニー支配者への不満が、
シーア派への支持になったということですか。
カリフ、イマームが世襲ではなく共同体から選出されるという原則は、
現代では分かりやすいですが、例えば日本の歴史では例がないように思えます。
その流れで、シーア派は血統主義という理解が分かりやすかったんでしょうか。
50 :
世界@名無史さん:02/07/19 12:37
>>47 イバード派はシーア派じゃなくてハワーリジュ派の流れだからね。
51 :
世界@名無史さん:02/07/19 13:14
(何か急に活性化したなあ)
>>47 >皇帝ってシャーハンシャー(王の中の王)の訳ですか?
まあ一応そうなんだけど
例えばムガル朝の場合はパーデシャーという称号を皇帝と訳している。
詳しいところはよく解らないけどシャーハンシャーはイスラーム化以前の
サーサーン朝とかに使われる場合が多いんじゃないかな。
詳しい方きぼんぬ
52 :
世界@名無史さん:02/07/19 22:02
シャーハーン・シャーは「諸王の王」の意味ですが、
これはアケメネス朝ペルシャ帝国から続くかなり伝統ある称号だそうです。
紀元前2世紀後葉にメソポタミア〜イランを制圧したアルサケス朝パルティア帝国では、王の貨幣に
ΒΑΣΙΛΕΩΣ ΒΑΣΙΛΕΩΝ――バシレオース・バシレオーン:ギリシア語で「諸王の王」の意味
と言う銘文の入れています。
最近知った話ですが、
クシャーン朝でも同じ伝統を引き継いでいたようです。
2世紀のカニシュカ王がインド征服の記念碑に自分を
Shαονανο Shαο――「諸王の王」の意味:シャーウナーウ・シャーウと言ったぽい。
ちなみにこれはこの碑文はギリシア文字系のバクトリア語で書かれています。
ギリシャ文字にシュ音を表す文字―頭の突き出たPの字と言うか
小文字のbに足が出ているというか―を加えたものですが。
後のパルティア語ではフシャーハーン・フシャーも
中世ペルシア語のシャーハーン・シャーも同じ意味です。
>>50 イバード派自体はハワーリジュ派の一派と言われるのを嫌いますね。
彼らの統治者のタイトルは、やはりイマーム。
シャーに関する一連の説明は勉強になりましたが、
アケメネス朝統治者であるシャーハーンシャーを、
誰かが「皇帝」と訳したということでしょうか。
54 :
世界@名無史さん:02/07/20 01:59
突然ですが、アラブ主義ってなんでしょう?
55 :
世界@名無史さん:02/07/20 02:02
56 :
世界@名無史さん:02/07/20 14:20
アリーのガキが、
サーサーン朝の姫様かなんかと、
結婚しただの、という噂ができたのは、
いつくらいなんだろ。
初期の俗に言う「秘教主義的シーア派」は、
「秘儀の伝達」が血統を軸に行われる、
という発想もあったから、
その点でも、血統を重視したかも。
また、恐らく
クーファとダマスカスの政争から、
クーファが正当性を主張するため、
血統重視のイデオロギーを建てた。
預言者と血のつながりが濃い方に、
正統性が、あるつうわけ。
だから初期のアラブのシーアにも、
血縁重視の風潮は当然あった。
57 :
世界@名無史さん:02/07/20 14:25
>>54 極めて簡略化していうと、
アラブ諸国の国際社会における政治的地位を
高めるために、
アラブ諸国が団結しようという政治的方針。
ガマール・アブド・アルナーシル(ナセル)大統領が、
その主役だった。
特にスエズ国有化に成功すると、
ガマール大統領に倣った動きが各地で起きた。
ところがそれに嫉妬したのがサウジの王様。
アラブの盟主は、わしじゃ!というわけ。
その嫉妬をまたアメリカが上手い具合に煽って、
結局、アラブ大連合は、ぽしゃった。
他にも色々理由はあるけどね。
58 :
世界@名無史さん:02/07/20 23:43
そういえばアッバース朝後期の「大アミール」と訳される称号も
「アミール・アルウマラー(アミールたちのアミール)」で
シャーハンシャーと表現形式。
59 :
世界@名無史さん:02/07/21 16:09
どなたかイスラム世界での称号、王号の概念を整理してください。
カリフはいいとして、アミールとスルタン、シャー、イマームもいまいち整理つきません/
60 :
世界@名無史さん:02/07/21 16:18
シャーはイスラム化する以前からペルシャの王の称号じゃなかったっけ?
61 :
世界@名無史さん:02/07/21 18:00
>>59 すでにこのスレである程度整理されていますが、
どのあたりがわからないですか?
62 :
世界@名無史さん:02/07/22 04:31
預言者ムハンマドが死んで、
とりあえずカリフが後継者に(同語反復?)。
カリフなんて奴が、
イスラム共同体の指導者になるのは、
ゆるせんピョン!という連中が、
イマーム様こそが、
イスラム共同体の指導者さまなのじゃ!と(シーア派、例外あり)。
カリフの権威は、天皇同様、軽んじれんけど、
なんか実権がともなわなくなって、
変わりにワシが、地域は限定されるが、
実権をもらっといてやろう、
という連中が、
大アミール、とかスルタン。
んでカリフなんてホントに有名無実になった
ようなところで、オスマン朝のスルタンが、
ついでにめんどうみるよ、と、
スルタン・カリフ制。
ヨーロッパが中東を支配する時代が来て、
オスマン朝が分割、
オスマン朝は消えて、大統領制に。
んで、旧オスマン朝領土のアラブ諸国の一部では、
血統のいい連中が、支配者として、復活。
マリク(王)を名乗る。これは現存。
眠い頭で適当に書いたから、雑すぎ。
フォロー、よろしく。
63 :
世界@名無史さん:02/07/22 05:15
アリーの人生見てると、
アブー・バクル、ウマルに代われるタマではなかったような気がしますね。
>62
適当だけど分かりやすいじゃないですか。
スルターンも現存してます。
特にオマーンのスルタン(大サイード?)は、イバード派のイマームから、
自らスルタンに名乗りかえたんですよね。
よくよく考えると、サウド家のアブドゥルアジーズ(初代国王)も、
父親からイマーム職を継がず、スルターン、そしてマリクを自称したのでは?
これらの理由について詳しい方いますか?
65 :
世界@名無史さん:02/07/22 14:36
>>64 本の受け売りですが、
第一にメッカ周辺でワッハーブ派のイマームが受け入れられる状況ではなかったこと。
(もともとメッカ周辺は被征服地ですから)
第二にサウード家が2大聖地を支配下に置いて自らイマームを称する場合
周辺のイスラム諸国に与える影響が大きすぎると考えられたわけです。
2大聖地を管理するイマームはイスラム教世界で最高の権威となりえますから。
そのため、あくまで世俗君主としてアラビア半島を支配する王を称しました。
以上中公新書「サウジアラビア」からの受け売りの要約です。(w
66 :
世界@名無史さん:02/07/22 19:17
カリフ.................................イマーム(シーア派)
バクダッド(正統?モンゴル来襲で滅亡)
カイロ(ファーティマ朝、後にバクダッドと合流?→オスマン皇帝)
コルトバ(後ウマイヤ朝、マラケシュに移行?)
大アミール スルタン(バグダッド、デリー)
(どこに何系統あるのでしょう??)
各地のアミール 各地のマリク
67 :
世界@名無史さん:02/07/22 21:33
こんな隠れイマームは嫌だ。
ザムザムが大好物で、
毎日、家来に取り寄せさせる
隠れイマーム。
68 :
世界@名無史さん:02/07/23 11:47
ザムザムって水以外にあるんですか?
69 :
世界@名無史さん:02/07/23 12:04
このザムザムは、
現代イランで売ってる、
代表的なジュースの商品名のことです。
70 :
世界@名無史さん:02/07/23 13:15
イランは憲法でアヤトラ(アーヤトゥッラー=アッラーの印)の属性を
隠れイマームの指令を受け取る能力が高い事、とか規定していて、
「あんまり宗教でギチギチに固めちゃうと、後々困るよ」と
忠告してやりたくなったよ。
71 :
世界@名無史さん:02/07/24 02:47
>>70 その属性を持つものは秋葉原、日本橋などに多数存在すると思われ
72 :
世界@名無史さん:02/07/24 04:32
>>69 なるほど。巡礼者がポリ容器に入れている水ではないと。
73 :
世界@名無史さん:02/07/24 04:36
>>65 納得しました。
ところで他のスンナ派で政治的な指導者をイマームと呼んだことはありますか?
>>66 ファーティマ朝のカリフって最期はどうなったんでしょう。
サラディンに葬られてしまったのでしょうか。
74 :
世界@名無史さん:02/07/24 06:25
スンナ派カリフの別名としてイマームということもあるはず。
>ファーティマ朝のカリフって最期はどうなったんでしょう。
サラディンが宰相になったときは後継ぎを持たない上病気で、
宮廷に篭っているうちにスンナ派を復活させられてしまい
当人はスンナ派復活の事実を知らないまますぐに病死してしまった。
傍系があったかは知らない。
ところで、がいしゅつのサウジ王=マリクはともかく
ヨルダンやかつてのイラクの王もマリクでしたっけ?
殺されたわけではなくて、サラディン好きとしては嬉しいです。
ところで、フセインの息子達の国はみんな王国です。
カリフの別名としてのイマームしかスンナ派には通常ないとすると、
ハンバル派というかワッハーブ派ってやはり変わってる。
>74
ヨルダンは当初、「東ヨルダン首長国」所謂「トランスヨルダン」だった頃は
「マリク」でなく「アミール」だった。
48年のパレスチナ戦争後にヨルダン川の西岸を併合した際に、王国に格上げしたはず。
イラクはその初代国王のファイサルが元々大シリア王国の国王だったこともあって
最初から「マリク」だったんじゃないの?
最近、バハレーンの勘違いアミールがマリクを名乗り始めたのが笑える。
そんな勝手にマリクになれるものなのか???
77 :
ギャルギャル集合:02/07/24 13:31
78 :
世界@名無史さん:02/07/24 14:15
>>73 ファーティマのカイロのカリフはシーア派の分派で
シーア派は分けて考えたほうがいいような気がして改良。
カリフ
バクダッド(モンゴル来襲で滅亡..カイロへ→オスマン皇帝)
コルトバ(後ウマイヤ朝、マラケシュに移行?)
大アミール(マラケシュ) スルタン(バグダッド、デリー)
*カリフから「保証される王」なので基本的に系統は気にしない
各地のアミール(将軍) 各地のマリク(王侯)
79 :
世界@名無史さん:02/07/24 14:29
カリフは原則ではイスラム世界に常に一人しかいないことになるよね?
三人いた時はカイロのはシーア派で、
ムラービト朝はカイロはシーア派だからアッバーズのカリフしか認めない。
コルドバのはウマイヤ朝だから自分が正統と思ってる。
タウヒードの原則(イスラムは核分裂しない)からすれば
タウヒードを国名にするほどのムヮッヒド朝が
アッバーズのカリフを認めないのはむしろ当然といえば当然。
80 :
世界@名無史さん:02/07/24 21:17
マリクはイスラムとは関係なしの世俗的な君主のことなので
イスラム世界の内部では各地の〜というほど存在しなかったんじゃないかなあ。
スルタンやアミールの称号を持つ君主たちが
マリクをあわせて名乗っていたことは多いようだが。
>>79 じゃあ、後ウマイヤ朝のカリフ位と
ムワッヒド朝のアミール・アルムーミニーン=カリフは
連続性はないね。
81 :
世界@名無史さん:02/07/25 01:37
マリクって称号じゃないんですね。
ムワッヒドでは<ウマイヤ.....アッバーズ>の分裂すら原則に反するのでしょう。
だから自らをウマイヤの後継者に位置付けたのか?どうかまでは知りませんが、
いずれにせよ法的指導者は必要なのでカリフ(てゆーかアミール・アルムーミニーン)がいた、
というのがいちばんありそうな線ですが。
どっちにせよムワッヒフドの「カリフ」はどこからかの分派(中カリフ、のよーな)ではあり得ないということですね。
82 :
隠れイマーム:02/07/25 06:10
なんか最近、異常に暑くない?
お外に出るのいやだな、もうしばらく、不可視の次元にいることにしよう〜っと。
83 :
世界@名無史さん:02/07/25 13:46
マリクは「国王」という称号じゃないですか。
自称はいくらでも可能だと思いますが、
バハレーンはGCC各国の事前了解を取り付けたとのこと。
ウマイヤ朝はオマル2世以外はカリフと認めません、という人は、
さすがにいないですか。
84 :
世界@名無史さん:02/07/25 16:42
王権論からいくと国王は自称では成り立たないので、
カリフやイマームや承認する存在は重要。バハレーンの例も興味深いね。
85 :
世界@名無史さん:02/07/25 18:27
アミールやスルタンだとそのままAMIR、SLUTANになるのに
マリクだけがKINGと(意訳)されるのはなぜ?
86 :
世界@名無史さん:02/07/25 21:53
>>85 想像だけど、20世紀になってマリクの称号が使われるようになったことは
実はヨーロッパのKING概念の輸入だったんじゃないだろうか。
87 :
世界@名無史さん:02/07/25 23:11
話の筋とは関係ないが、
「マリク」の語根は、
他の多くのセム語にも存在する(語根としてね)。
しかも同じような意味で。
つーことは、
非常に古くからある概念である可能性が
たかいっつーこと。
ただプロト・セミティックの集団が、
俗に言われているような部族社会で、
ダウラを持っていなかったら、
ちょと整合性に欠きますな。
ヒムヤル朝やラフム朝の支配者もマリク
じゃなかったけ。
それから旧約の列王記の「王」も、
マリクと同じ語根で表現してたと思う。
88 :
世界@名無史さん:02/07/26 00:04
マリクって原義は「所有する者」って意味でしょ?
共通してて自然じゃないかなあ。
コーランには(異教徒の)「王」という意味で出てくる(そうだ)。
また、イスラムの文脈では神(主)を婉曲的に指す言葉としても使う
(アブド・アル・マリクはアブドゥッラーと同じ、「神の僕」という意味の名前)。
ムルク(財産=所有される物)、
マムルーク(奴隷=所有される者)、
マムラカ(王国=所持される土地)なんてのは
同じ語根の言葉だよね。
89 :
世界@名無史さん:02/07/26 08:32
「所有」と「支配」
のどっちが先なのかは、
議論の余地ありね。
90 :
世界@名無史さん:02/07/26 08:35
他のセム語には、
その語根の単語に、
「所有」関連の意味がないもんで。
もちろんアラビア語の根源性
を仮定して、
この語根の根源的意味に
所有があったということも可能だけど。
91 :
世界@名無史さん:02/07/26 12:27
>>88 ものの本には、
マリクはアッラーの美称の一つであるため、
人間の称号として使用するのは不敬であるという考え方があった。
また、コーランの中で、マリクが良い意味で使われない場合があったので、
セルジューク朝以後はスルターンの称号の方が一般的であった。
...と書いてありました。
この障害?を乗り越えて、
近代のアラブ支配者がどうしてマリクという称号を選んだかは興味深いですね。
92 :
世界@名無史さん:02/07/26 18:49
やっぱり「近代」のインパクトですかね。
そうすると
>>86のセンもありそうですな。
93 :
世界@名無史さん:02/07/26 22:14
でも20世紀に入ってからの西欧のkingってどんな概念?
立憲君主制?
94 :
世界@名無史さん:02/07/26 22:33
>>93 西欧のkingは立憲君主でも西洋人の認識がking=立憲君主である必然はないんじゃないかな?
マリクは聖俗分離を明確にするための称号ではないかな?
スルタンよりもマリクの方が俗性が強いように思える。
なぜ聖俗分離を明確にする方が得策だったかは、マリク制をとる国の成立過程を見ることが指針になるのかな?
個人的には、マリクを戴く国が、独立時に西欧国家の影響下で独立したことと関係が深いのではないかと思う。
95 :
世界@名無史さん:02/07/26 23:39
またまた、話からずれてもし分けない。
ちょっと考えてみると、
古典アラビア語を生んだ北西アラブには、
「マリク」を実際に支配者として、
自身で生み出したことが、
イスラム前にはなかったような気がする。
マリクの語根と同じ語根を、
古典アラビア語は持ってはいても、
「マリク」の概念、もしかしたら語も、
外来かもしれない。
イスラム以前からある概念だから、
非イスラム性を帯びて来るんでしょうな。
こうなってくると、
ムハンマド時代のクライシュ族のメッカ支配の方法と、
いわゆる王のいる国の支配の様態の違いに、
関心が向かざるえません。
1つの血統が、形式的であっても、支配者の血統との限定をえる。
最高支配者が、はっきりしてる。
あと、徴税方法にもなんかありそう。
96 :
世界@名無史さん:02/07/27 00:27
地味にすっごいレベル高いスレですな
97 :
世界@名無史さん:02/07/27 03:47
オスマントルコのスルターン・カリフがまだ存在した1916年に、
ハーシム家のフセインがヒジャーズ「王」を名乗るのは、
カリフとは別個の権威、とアピールしたかった?
その他の国が王国を名乗るのは、概ねその後だと思いますが、
それらは流行というか、外交上のバランスを取ったのではないかと。
>>95 カリフ、一部のイマームが、
成人男子の中で最も相応しい者から選ばれるのに対して(形式的であれ)、
マリクはポストが支配者一族に継がれるシステムという意味ですね。
なるほどと思いつつ、
スルターン位の継承がどうだったのかと、
北アラビアにもキンダ王国ってありましたが、
というのが疑問です。
98 :
世界@名無史さん:02/07/27 19:33
95
>97
キンダ王国の指摘、感謝です。
何の本をチラと見たら、
サファーの碑文に「アラブの王イムル・アルカイス」と
ありましたし、
なにより肝心のナバタイ王国を忘れてました。
ここの公用語はアラム語系ですが。
この点はパルミラも同列です。
血統うんぬんの話は、
必要十分条件でなく、
必要条件の1つとご理解下さい。
99 :
世界@名無史さん:02/07/29 00:48
この時代のアラブ人にはハーリスとかイムル・アルカイスの名が多いのですが、
碑文に書かれたイムル・アルカイスは、
ササン朝ペルシャの衛星国家だったヒーラのラフム朝(またはナスル朝)。
ビザンツの衛星国家だったガッサーン族のジャフナ朝というのもありました。
キンダ王国を含むこの3王国の時代は、
ナバテア、パルミラよりもイスラーム勃興に近い時代というか、その直前。
話は変わりますが、
王権(ムルーク)がイスラーム的によろしくない概念であるというのは、
20世紀の政治の中では重要ではなかったんだろうなという気がしてきました。
100 :
世界@名無史さん:02/07/29 01:11
100
101 :
世界@名無史さん:02/07/29 05:31
ムルークじゃなくてムルクでした。
ところでムワッヒド朝って、
カリフを名乗り、マフディも名乗ってたんですね。
102 :
世界@名無史さん:02/07/30 05:21
>>19 超遅レスですが、
毒殺が5人でその他6が戦死、刑死、暗殺、1名が消えたということで、
12人全員自然死でない模様(12代目を死亡とは言ってはいけないんでしょうけど)。
第2代のアル・ハサンは違うと思ったんですけどね。
>>101 間違ってないですよ。
外国語をカタカナに置き換えただけだから、微妙な表現はしかたないです。
>>103 それはそうなんですが、アラビア語は母音の長短をはっきり区別するので、
ムルク mulk(所有、支配、王権)と
ムルーク muluk(王たち<pl. of malik)は別の単語ですよ。
105 :
101ですが:02/07/31 02:46
106 :
世界@名無史さん:02/07/31 08:50
イスラム圏では本当に
アミル<マリク=スルタン
と理解されてるの?
107 :
世界@名無史さん:02/07/31 11:45
現在の政治や儀典の中で、
例えばカタルのアミールが、サウジのマリク、オマーンのスルターンより、
低く扱われるということはないです。
でも、アミールに対して「陛下(His Majesty)」とは言わないかな?
108 :
世界@名無史さん:02/07/31 11:49
サウジの日本語の広報誌によると、サウジの国王は「陛下」という敬称を
辞退し、「二つの聖地の管理人」を、自己の敬称とすることを決めたそうな。
マリクという称号を保持しつつ、イスラーム主義の高まりに対応する処置
であろう。
しかし、「管理人」ねえ?
109 :
世界@名無史さん:02/07/31 12:47
>107
日本語だと首長殿下ですね。
首長陛下とはいわない。
110 :
世界@名無史さん:02/07/31 12:48
>108
アラビア語に陛下や殿下に相当する敬称はあるの?
>110
一応、首長クラスには、sumuuwu-shsheikh(スムーウッシェイフ)、
国王クラスには、saahibu-lu-jalaalah(サーヒブルジャラーラ)
てのが付きます。
他にもズラズラと敬称を並べるのが好きで、
名前の後に、−神が彼を守護されんことを!−なんてことを
付け加えるのもお決まりになってたりします。
112 :
世界@名無史さん:02/07/31 23:28
>>108 そりゃ訳が悪い。
khadim(ハーディム)=custodian=監視者、管理人だけど、
素直に「二聖地に仕える者」といった方が格好良くないですか?
113 :
世界@名無史さん:02/07/31 23:36
khaadim ハーディムだと、
「召使い、家来」の意味で
使用されることもあるから、
日本語訳にも、ちょっと、謙虚なニュアンス
が反映されたほうがいいかもね。
114 :
世界@名無史さん:02/08/01 02:20
115 :
世界@名無史さん:02/08/01 05:47
二聖地を問題なく管理してる権威ですといいたいので、
管理人でも違和感ない?
でも日本語の語感だと、せめて「管理者」にしたい感じはあります。
二聖地の守護者という訳もありますが、原語からは美化しすぎかも。
116 :
世界@名無史さん:02/08/01 10:03
ちょっときつい。
ハーディムはそんなに権威ある名称じゃないし。
117 :
世界@名無史さん:02/08/01 12:45
今はなきアフガン・ターリバーン政権も首長国でした。
あれはムッラー・オマルがアミールだったんですか?
118 :
世界@名無史さん:02/08/01 15:20
>>117 あろうことか、ターリバーンのオマルは「アミール・ル・ムウミニーン
(信徒たちの長)」と周囲に呼ばせていました。これはキラーファ、つまり
カリフの別称で、原理的にはウンマ(ムスリム全員の共同体)唯一の長を
意味しますから、他のイスラーム国から総スカンを喰いました。
「てめえのどこがクライシュ族なんだよ!」てな感じでしょうか。
「攻撃ジハード」を命令できるのはカリフだけだという規定がシャリーア
にあるそうですから。9・11テロを「合法化」するための、アル・カーイダ
からの入れ知恵だったのかな?今思えば。
119 :
世界@名無史さん:02/08/02 02:13
>>118 19世紀〜20世紀初頭のブハラのアミールが
正式な称号を「アミール・アルムーミニーン」としていましたから、
おそらくそのあたりに淵源があるのではないですかねぇ。
>他のイスラーム国から総スカンを喰いました。
でもシャリーアの規定に最も頑迷であろうワッハーブ派のサウジが
タリバン最大の支援者だったはずでは。
>>119 タリバンの支援者はパキスタンだよ。サウジとの関連はビンラディンのような
一部の超過激派(っていうか単なるテロリスト集団)がテロ支援国家に寄生して
いただけに過ぎないっしょ。
121 :
世界@名無史さん:02/08/02 05:46
ターリバーンのアフガンを国家承認した国は、
サウジ、UAE、パキスタンのみじゃなかったかな。
え、ビンラディンはムーミン谷の村長さんだったの?
123 :
世界@名無史さん:02/08/02 12:10
発音はムウミンなのでムーミンとはちょっと違います。
意味は信者。ムスリムより高級な言い方?
124 :
世界@名無史さん:02/08/03 05:23
Amirの訳はなぜ「首長」になったんでしょう?
125 :
世界@名無史さん:02/08/03 06:34
>>124 王よりも一ランク下、というニュアンスを出したいからかな?
歴史書を読むと「太守」や「総督」と訳されてる例もありますが。
126 :
世界@名無史さん:02/08/04 01:19
首長って一般的な日本語じゃないですよね?
地方自治体の長みたいな印象と、
湾岸のアミールたちとはあまり合わない。
127 :
世界@名無史さん:02/08/04 01:20
>>122 スナフキンなブッシュを殺そうとパンジシール谷で攻防を繰り広げましたが負けました
128 :
世界@名無史さん:02/08/04 05:44
∧ ∧
|1/ |1/
/ ̄ ̄ ̄`ヽ、
/ ヽ
/ ⌒ ⌒ |
| (●) (●) |
/ |
/ |
{ |
ヽ、 ノ |
``ー――‐''" |
/ |
| | |
.| | | |
.| し,,ノ |
!、 /
ヽ、 / 、
ヽ、 、 /ヽ.ヽ、
| | | ヽ.ヽ、
(__(__| ヽ、ニ三
ムーミンがこのスレに興味を持ったようです
129 :
世界@名無史さん:02/08/04 07:15
サニー・カリフォルニアのユーザー団体に「カリフ・クラブ」というのがあった。
130 :
世界@名無史さん:02/08/04 11:50
>>127 パンジシールで戦ったらマスードになっちまうぽ
131 :
世界@名無史さん:02/08/04 11:52
カリフォルニアの略は、Calif.。
カリフ(ハリーファ)の英語表記は時にcalif。
メンバーがクライシュ族ということはないでしょうね。
132 :
世界@名無史さん:02/08/04 14:25
>>114 なんかそれすっごいイスラム圏の元首のポジションをうまく言い当ててるな。
133 :
世界@名無史さん:02/08/09 13:15
イブン・ズバイルは惜しかった
134 :
世界@名無史さん:02/08/12 03:32
血筋から言ったらズベイルの方が、
ヤズィードよりよほど預言者に近いのに、
スンナ派って本当に現実的。
135 :
世界@名無史さん:02/08/19 16:16
ヨルダンのハーシム家って
ムハンマドの一族?
136 :
世界@名無史さん:02/08/19 20:45
>>135 ムハンマドの従兄弟アリーと娘ファーティマの間の子ハサンの子孫らしい。
実際、10世紀から20世紀初めまで聖地メッカの支配者として敬意を払われてきた家系。
137 :
世界@名無史さん:02/08/20 16:58
ヨルダンの初代国王は、メッカの「太守」ムハンマドの息子。
ホラ『アラビアのロレンス』に出てきたあいつだよ、あいつ。
この「太守」という称号はなんなんでしょう?
たしかシャリーフ(ムハンマドの子孫)として敬われていたはず。
138 :
世界@名無史さん:02/08/20 22:34
ムハンマドじゃなくてフサインでしょ。
フサイン=マクマホン協定のフサイン。
日本語で太守と称されるのは
シャリーフはオスマン帝国の主権下でメッカの行政を担っていたからじゃないの。
139 :
世界@名無史さん:02/08/21 04:59
シャリーフの中の色んな家系がマッカのアミールをしてきたし、
マッカを含むヒジャーズは概ねエジプトの支配者に属してきたので、
10世紀の間、聖地マッカの「守護者」だったいうのは、
現ヨルダン王家の宣伝ですよ。
140 :
世界@名無史さん:02/08/22 05:24
『アラビアのロレンス』にフセインって出てきたっけ?
ファイサル王子しか思い出せない。
141 :
世界@名無史さん:02/09/08 23:20
イマームあげ
142 :
世界@名無史さん:02/09/21 18:49
>>108 >>115 大変 遅延したRes.ですが、
サウディアラビア王国国王の称号は、
外務省では、「二聖モスクの守護者」と
称するようですね。
天皇の親書に用いている様です。
143 :
世界@名無史さん:02/09/21 19:11
サウディアラビア王国国王
ファハド・ビン・アブドルアジズ・アル・サウード
二聖モスクの守護者になるんですね。
英語だと、
Custodian of the Two Holy Mosques
King Fahd bin Abdulaziz Al Saud
です。
144 :
世界@名無史さん:02/09/21 19:16
>>117 ムラー・モハメド・オマル師は、アミール・ウル・モミニーンの称号を得ている
と国連制裁委員会の文書にも出ていますね。
Mullah Mohammed Omar,
Leader of the Faithful ("Amir ul-Mumineen"),
Afghanistan
145 :
世界@名無史さん:02/09/21 19:22
>>117 タリバーンでは、「アフガニスタン・イスラム首長国」
THE ISLAMIC EMIRATE OF AFGHANISTAN
を国号にしていたんですね。
146 :
2チャンネルで超有名:02/09/21 19:23
147 :
世界@名無史さん:02/09/21 20:18
しかしまあなんだね
イスラム社会の統治って何重もの権威や権力が重なり合ってて複雑だねえ。
単純に王様がいて国を統治してるという感じではないのね。
まあ、それ言ったら日本の天皇やら幕府やら関白やら執権やらも充分すぎるほど複雑か。
148 :
棄教者 ◆KIKYO7cg :02/09/21 20:37
>>147 >>143-145は勝手にそう名乗っているだけだから混乱する必要はない。
オイルマネーで豪遊をして散在をする輩がマッカとマディーナのモスクを管理する資格があると誰も考えていないし
ウマル師が信者の長だと誰も思っていないし
タリバン政権の政治形態を Islamic emirate だとは誰も思っていない。
149 :
世界@名無史さん:02/09/22 03:03
イスラムを国教とし、
統治者がアミールと名乗っていれば、
Islamic Emirateという名前自体は通用すると思いますが。
150 :
世界@名無史さん:02/09/22 03:06
>>149 棄教者は便膳よりはましだが、まともに相手するこたぁない。放置
151 :
世界@名無史さん:02/09/22 04:12
>>149 いや、Islamic Emirateとかで使うアミールと
アミール・ル=ムゥミニーンというときの“アミール”とでは
質的に違うので、やはり棄教者氏のいうことは尤もと思われますが。
まあ、サウド王家を全き“ハラマインの守護者”と呼ぶには
いささか抵抗が無きにしも非ずな観がありますが・・・
152 :
棄教者 ◆KIKYO7cg :02/09/22 11:53
>>149-151 アミール ムウミニーン で具具ってみるとわかると思いますが、
===
http://www.meij.or.jp/terrolism/20011014afghan.htm <注>タリバーン指導者、オマル師はアフガン支配の正統性を、
「アミール・アル・ムウミニーン」という称号に求め、
この称号を宣言するにあたって、
ウマル師は預言者のものとされアフガンで保存されてきた外套を着たという報告がある。
この称号は預言者の後継者としての正統カリフが(カリフ位と並列して)用いていたものであり、
「信徒達の指導者」という意味である。
なお、現モロッコ王政においても、この「アミール・アル・ムウミニーン」は国王の称号として用いられている。
更に、シーア派の文脈ではこの称号はアリーまたはその後継者であるイマームに対し用いられる。
湾岸諸国で用いられている、「王族」又は「首長」としての「アミール」とは、
世俗的な支配者としての称号であり、以上の「アミール・アル・ムウミニーン」とは権威の次元が異なっている。
===
ウマル師がその称号で意図していたのはモロッコ国王と同様の意味ではなく、
あくまでカリフを名乗ろうとしていたのです。
引用文だけではモロッコ国王と同様の意味だが
湾岸諸国の首長とは異なる意味であるように見えますが…。
154 :
棄教者 ◆KIKYO7cg :02/09/22 17:32
>>153 単に異なるという意味じゃなくて、カリフの称号だという点に注意してください。
>>154 いえ、モロッコ国王もカリフ並みの称号を持っているのであって
タリバン政権だけが特異な例であるのではないように思われるんですけど。
歴史的にはモロッコでは過去にムワッヒド朝で、
またアフガンの近くのマンギト朝(ブハラ・アミール国)で
アミール・アル・ムウミニーンを称した例があります。
預言者の外套の有無でカリフじゃないかどうかが決まるわけじゃないのでしょう?
ムッラー・オマルが、
「アミール・・・」に相応しくないであろう点に異論はないんですが、
emirate、imaraはアミールを長とする地方政権を表す単語なので、
その点ではアフガニスタン・イスラム首長国という名称には違和感はない、
ということを言いたかったのです。
ウンマの代表であるべきカリフを称する者の治める国が、
emirateと名乗るのは矛盾というか正直というか。
そこで質問ですが、
ウマイヤ朝、アッバース朝、ファーティマ朝、後ウマイヤ朝などは、
自らの国を何と呼んでいたのでしょうか?
157 :
世界@名無史さん:02/09/23 19:49
ちょっとずれるけど、
dawla(王朝)という言葉ができたのはアッバース朝からだっけ?
158 :
世界@名無史さん:02/09/25 08:59
イスラムの〜朝は王朝というより教団国家というほうがわかりやすい。
原則的にカリフは教団で一人しかいないのでは?
>>155 ガイシュツだけどファティマ朝はシーア派イスマイール教団のカリフで
ムラービト朝はファティマ朝ではなくアッバーズカリフを認めていて、
その後のムワッヒド朝はアッバーズカリフすら認めてなかったので
カリフの称号使ったんですよね。
モロッコってその流れにあるんでしょうか?
>>158 そんなこたぁないよ。
もしそうだとしたらアッバース朝カリフの権威を認めていた
中世の諸王朝はどう考えればいい?
160 :
世界@名無史さん:02/10/11 01:41
161 :
世界@名無史さん:02/10/13 19:29
アジア大会イラン優勝age
162 :
世界@名無史さん:02/10/14 19:05
イマームが「隠れて」いるというのは、
子孫がイランのどこかの山奥の洞窟の中に隠れ住んでいるのですか?
163 :
世界@名無史さん:02/10/14 20:26
現在の隠棲地は、
カトマンズあたりだと言われてます。
164 :
世界@名無史さん:02/10/14 20:33
どうして今も隠れているのですか?
165 :
世界@名無史さん:02/10/14 20:35
166 :
世界@名無史さん:02/10/14 20:35
167 :
世界@名無史さん:02/10/14 20:50
>>165 最後のイマームのことね。<本人
シーア派中の最大派である十二イマーム派においては
874年に失踪した第十二代目のイマーム、ムハンマド・アルムンタザムは
死んだのではなく現世から不可視の幽冥界に"隠れ"たのであり、
それ以来現世にはイマームが現れなくなったとされる。
彼は世界が終末が迎えるときメシアとして再臨し正義を行うことになっている。
つまり、今も"隠れ"たままなのは世界がまだ終わらないから。
ただし、この思想を持っているのは十二イマーム派のみで、
別のイマームの系統を頂くイスマーイール派やザイド派は
派ごとに現在もイマームが世襲し続けていたりする。
例えばニザール・イスマーイール派
(いわゆる暗殺教団、アサシン派)の系統を引くインドのホジャ派では、
同派の世襲教主アーガー・ハーンがイマームであるとみなされる。
168 :
世界@名無史さん:02/10/14 20:53
× ムンタザ「ム」
○ ムンタザ「ル」
169 :
世界@名無史さん:02/10/14 20:58
なんかの本でムハンマド・アル・ムンタザルの実在を
疑うような記述を読んだ覚えがあるのだが何の本だったかな。。。
171 :
世界@名無史さん:02/10/15 23:26
ムハンマドでさえ人間として扱うのがイスラム教のすごいところだというのに、
シーア派はなぁ…。
174 :
世界@名無史さん:02/10/16 02:46
シーア派って、ある意味、復活したキリスト教だね
175 :
世界@名無史さん:02/10/17 01:59
ファーティマ朝が滅んだときエジプトではイスマイル派も無くなったのだろうか?
176 :
世界@名無史さん:02/10/17 09:24
>>175 それより前、アル・ムスタンスィルの有名な後継争いで殺された
ニザールを支持する人々がファーティマ朝を見捨てて去った結果
イスマーイール派は分裂してエジプトでの勢力が大幅に低下したらしい。
>>174 (成立した歴史ではなく)教義を比較すると
シーア派 nearly equal to カトリック
スンナ派 nearly equal to プロテスタント
かな?
イマームや法学者、パパ様や聖職者に対する権威付けが強い。
178 :
世界@名無史さん:02/10/17 10:44
シーア派やイスマーイル派って、
イスラム以前の帝国とイスラムの権威をむすびつける役割をしてるよね。
エジプトとペルシアで復活したのは面白い。
179 :
世界@名無史さん:02/10/17 15:55
アラウィー派はイスラム教か?
180 :
世界@名無史さん:02/10/20 19:17
イバード派は過激派ハワーリジュ派の生き残りなのにどうしてオマン王国の国教なのか?
近隣諸国と仲が悪くなっているのであろうか?
181 :
世界@名無史さん:02/10/20 20:21
>>180 イバード派はウマイヤ朝支配を甘受したハワーリジュ派の穏健派が起源。
同派では、スンナ派のイスラム教徒たちはイスラムから逸脱していても
一神教徒には違いないのだから共存可能である、と考える。
182 :
世界@名無史さん:02/10/20 20:29
↑
ハワーリジュ派の過激派は、
ナーフィウ・ビン・アルアズラク率いたアズラク派で、
イバード派は穏健だからじゃないでしょうか。
宗教的にサウジから敵視された歴史もありますが、
相互理解を進める会議とかを開いて、理解しあったとされてますね。
すみません。182は180へのレスです。
地味な話題で重なってしまいました。
シーア派てどういう風に成立したの?
185 :
世界@名無史さん:02/10/21 07:16
ウマイヤ家の簒奪に反発した
186 :
世界@名無史さん:02/10/21 16:52
今のイスラムの国ってイスラムの分派ごとにわかれてるよなもんだな。
列強の利権で分割されたとこも多いが。
187 :
世界@名無史さん:02/10/21 18:11
クウェートは間違いなく列強利権では?
イスラム教のそれぞれの宗派の違いって指導者の正当性であって、
どの宗派もほとんどコーランの教えの解釈については同じなんですね。ほとんど。
そこがほかの宗教と違うとこ。キリスト教も仏教も指導者の正当性のほかに
教義の独自解釈による分派がかなりあるってのに。(特に仏教)
189 :
世界@名無史さん:02/10/21 19:52
中東でも分派の支配地域から国家に発展したのは
イランとサウジとオマーンとイエメン、
それにマロン派(キリスト教)とドルーズ派(イスラム)のレバノンと
ユダヤ教のイスラエルくらいでは…?
190 :
世界@名無史さん:02/10/22 00:09
191 :
世界@名無史さん:02/10/22 02:33
>>189 ご趣旨には同意しますが、例示されたものでさえ、
ワッハーブ派は本来内陸が中心で、
今のサウジとちょっと違うような気がしますし、
オマーンも現王家とイバード派イマームとで戦争してたぐらいですから、
あまり宗教と絡めない方が良いような気がしますけれど。
192 :
世界@名無史さん:02/10/23 09:08
国家の宗教と実際に受け入れられてる宗教が違うことは良くあるのでは?
193 :
世界@名無史さん:02/10/23 22:16
アラビア半島のペルシャ湾岸はシーア派が多いようだ
ワッハーブ派は後から移住してきたのだろうか?
194 :
世界@名無史さん:02/10/23 22:48
ワッハーブ派は内陸のナジュド発祥でしょ。
195 :
世界@名無史さん:02/10/29 06:43
棄教者さんて、案外、厨房な発言する人なんですね。
ちょっとガッカリ。
196 :
世界@名無史さん:02/10/31 20:20
ウラマーとムラ―とでは、
ウラマーの方が学歴が上?
何年イスラム神学校で修業するの?
197 :
世界@名無史さん:02/10/31 20:30
ウラマー(アーリムの複数形)もムッラーは
本来法的に定められた資格とは違うので上下はないかと。
前者はアラビア語、後者はペルシア語ですから
言葉の用いられ方にも地域差があると思われます。
そのあたりはQ&A100という本に書いてあります。
『イスラーム世界がよくわかるQ&A100』?
201 :
世界@名無史さん:02/11/16 00:01
hage
202 :
世界@名無史さん:02/11/29 13:53
今スンナ派のカリフにあたる人を探すとすれば誰?
そんな簡単には見つかりません。
ウマル、ウスマーン、アリーの誰が選ばれたときもつねに不満分子はいました。
10億の民の上に君臨するハリーファを選ぶのは困難です。
ぢゃあ、オスマン家復活していただくというのはどうよ?
205 :
世界@名無史さん:02/12/08 13:36
オスマン朝の最後のスルタンの
子孫って存続してるのかな?
情報キボン
なぜいまカリフは居なくなったの?
>>205 イスタンブールとかパリとかニューヨークとかに住んでるらしいよ。
>>206 1258年にモンゴルが滅ぼしたから。
マムルーク朝が推戴した傀儡カリフも
1517年にマムルーク朝が滅ぼされてから
新支配者のオスマン朝が後継者を立てなくなったから絶えた。
のちにスンナ派イスラム世界で「イスラムの盟主」と目される
強国だったことに裏付けられて、
オスマン朝のスルタンがこの1517年に最後のカリフから
カリフ位の禅譲を受けたという伝説が創られて
いわゆるスルタン=カリフ制が成立するわけだが
1924年にトルコ共和国政府によって廃止された。
これをもってイスラム世界全体からカリフと見なされる者は完全に消滅した
…のだが、最近でもターリバーンの指導者オマル師が
国内ではカリフの称号であるアミール・アルムーミニーンを名乗っていたように、
ローカルなリーダーの自称カリフについてはこの限りではない。
208 :
世界@名無史さん:02/12/09 04:42
キリスト教だけ最高指導者(ローマ教皇)が存在して
仏教やイスラムには今は最高指導者と呼べる人物が居ない。
キリスト教徒はそういう指導者を求める傾向が特に強いのかな?
209 :
世界@名無史さん:02/12/09 06:47
イスラム教,キリスト教が,仏教に統合されるのは,何時の事だろうか。
末世だから難しいのかも。
根本的に一神教と仏教との融合はムリ。
因果律と絶対神は相容れない。
211 :
世界@名無史さん:02/12/09 12:41
>>208 教皇はキリスト教というよりカトリック限定の指導者だろう
オスマン帝国最後のスルタン、メフメト6世の次にカリフ姓だけ継承した人がいたよね
アブドゥル・メジトとかいったかな
213 :
世界@名無史さん:02/12/09 19:55
アッサラーム アライクム
>>212 アブデュルメジト2世ね。
最後のスルタン・メフメト6世のいとこで
在位は1922年のカリフ制分離およびスルタン制廃止から
1924年のカリフ制廃止まで。
215 :
世界@名無史さん:02/12/16 17:51
彼等の子孫もイスタンブールでホテル経営してんのかな?
アッバース朝が今も続いていたら、今ごろはこんな体たらくじゃなかったはず・・・。
バグダード(バグダッドじゃねえぞゴラァ!)が空爆されることもなかったろうに。
広大な領土と豊富な資源と高度の文明と統一された宗教で世界に覇をとなえていた
ハズ。
漏れはイマームですが、何か?
アッバース朝が続いてたって
どうせ日本の天皇みたいな立場でしかなかったろう。
実際にアッバース朝が存在してた時代の大半はそうだったんだし。
219 :
世界@名無史さん:02/12/21 04:58
ローマ皇帝になりたい奴はいても、カリフになりたい奴はいない。
220 :
世界@名無史さん:02/12/21 18:19
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
Λ_Λ | 君さぁ こんなスレッド立てるから |
( ´∀`)< 厨房って言われちゃうんだよ |
( ΛΛ つ >―――――――――――――――――――‐<
( ゚Д゚) < おまえのことを必要としてる奴なんて |
/つつ | いないんだからさっさと回線切って首吊れ |
\____________________/
(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)
(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)
(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)
222 :
世界@名無史さん:03/01/05 00:38
人間みな平等と主張している宗教信じてるくせに偉そうにするんじゃねえよ>パパ、ラマ、カリフetc
(^^)
224 :
世界@名無史さん:03/01/14 13:51
>>222 ローマ教皇は神の子にして救世主イエス・キリストから人びとを結び付け、また
切り離す権能を与えられたペテロから代々その権能を継承してますが、何か?
カリフは信徒達の長として、唯一のムスリム共同体を代表する唯一者ですが、何か?
ダライ・ラマは観音菩薩の化身ですが、何か?
あと「ラマ」ってのは敬称だから、敬意抜きでダライ・ラマを論じたいなら
「ダライ」と表記すべきだな。中国共産党はそうしてる。
225 :
世界@名無史さん:03/01/22 13:15
カリフ、イマームじゃなくてマリクの話。
http://tanakanews.com/c0722jordan.htm 上記のニュース記事によると、アメリカとイスラエルには、ガザ・西岸のパレスチナ
人をヨルダンに追放して、アラファト以外のパレスチナ人指導者を立てて、ヨルダン
(すでに住民の過半数がパレスチナ人)を名実ともに「パレスチナ人国家」にして
フセイン打倒後のイラクにヨルダン王家を迎え入れてハーシム家の王様をイラクの
元首にする計画があるとか。
一見するほど突飛な計画ではありませんな。イラクはもともとハーシム家の王国で、
革命以降のイラクに対する宗主権をヨルダン王家は捨てたとは思っていないはず。
ハーシム家としでもヨルダンにくすぶっているよりは、アッバース朝の首都
バグダードの方がシャリーフたる自分達にふさわしいとお思いでしょう。
ジョージ・W・ブッシュはキング・メイカーの夢を見るか?!
226 :
世界@名無史さん:03/01/27 05:12
因縁だね。
それやるなら合併して元通りにしてしまえ。シリアもくっつけるとか。
227 :
世界@名無史さん:03/01/27 11:45
トルコ領になったら笑う。
そんじゃ、アメリカにいるトルコにオスマン朝を復活させて…
うが、途中が抜けた。アメリカにいる「オスマンの末裔をトルコに据えて、」
230 :
世界@名無史さん:03/01/27 13:31
アメリカにいるんですか!「オスマンの末裔」
231 :
世界@名無史さん:03/01/27 23:00
>>225 それにしても、アメリカが関わるというだけで性質の悪いジョークに聞こえてしまうなぁ。
232 :
世界@名無史さん:03/01/28 13:19
>>225 その件、たしか1月1日の毎日の国際面で記事になってた。
>>231 ですよねえ。君主制国家のイギリスが画策するならともかく・・・。
アフガニスタンみたいに表向きは共和制にして、「象徴」として頂くとか。
233 :
世界@名無史さん:03/01/28 22:10
>>225 理念上は可能でも、現実に今になってそうした血統主義を国際政治に持ち出そうとするアメリカの政府関係者のセンスは如何なものかねぇ。
235 :
世界@名無史さん:03/02/12 13:19
age
236 :
世界@名無史さん:03/02/18 14:58
>234
要するに、事実関係としては「ヨルダン王子がイラク議会に臨席した」だけで、
それを最近、陰謀妄想バリバリな田中宇が、
想像を膨らませて書いているだけではないか。
237 :
世界@名無史さん:03/02/19 14:22
>>236 こんなのもあります。
http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/nybomb/tokusyu/power_1/04.html 毎日新聞「民主帝国アメリカン・パワー」より。「◇「イラクにヨルダン王家」構想も 」
「ワシントンのユダヤ系シンクタンク「高等戦略政治問題研究所」(IASPS)が96年6月に
出した政策提言が今、亡霊のように息を吹き返している。「クリーンブレーク」(完全なる決別)と
題された文書は、「フセイン政権を倒し、イラクにヨルダンのハシム家を復活する」ことに言及、
イスラエル中心の中東の再編構想を描く。
注目されるのは、イスラエルと関係が深いパール国防政策委員長、ファイス国防次官らの署名があることだ。
「フセイン後」のイラクに、イスラエルと国交を持つヨルダンのハシム王家を据えるというもくろみは、
この構想を支持する中東専門家マイケル・ルービン氏が昨年10月、イラク担当官として国防総省入りしたことで
再び注目を集めた。
ハシム家は58年の革命で王制が倒れるまでイラクも統治した。パール氏とともに国防長官の諮問機関、
国防政策委員会のメンバーを務めるエリオット・コーエン氏(ジョンズホプキンズ大教授)は
「ハシム家がイラクに戻って王制を敷くという考えには大賛成だ」と語る。」
http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/nybomb/iraq/200211/26-02.html 「フセイン体制崩壊後は―― ヨルダン紙・論説委員長インタビュー 」
「◇イラク反体制派まとめ役・ヨルダン元皇太子に注目−−「象徴的な国家元首にもなりうる」
「元皇太子はイラクのスンニ派、シーア派などと良好な関係を保持している。
(1)イラク反体制派を糾合する(2)イラクの新政権・新憲法構想を提示する
(3)体制変更後のイラクで象徴的な元首や国会議長の役目を果たす――などだ。」
238 :
世界@名無史さん:03/03/05 13:35
>237
記事をよく読みな。
グリーンブレークなる文書がある。これは事実だ。
マイケル・ルービンがイラク担当官に就任した。これも事実だ。
だが、この2つの事実があるからといって、
「アメリカがハシム家をイラク王に据えようとしている」
これはただの推測だ。
しかも根拠は、大学教授が賛成した、ということでしかない。
239 :
世界@名無史さん:03/03/05 14:08
>>238 >「クリーンブレーク」(完全なる決別)と 題された文書は、
>「フセイン政権を倒し、イラクにヨルダンのハシム家を復活する」
>ことに言及
とありますが、なにか?
ま、「推測」という言葉の意味を広く解釈すれば貴方のおっしゃる
とおりなのでsage.
下がってなかった・・・。逝ってきます
241 :
世界@名無史さん:03/03/06 14:05
>239
「広く」もへったくれもない。
グリーンブレークなる文書があって、国王擁立に言及している。
↓
アメリカが国王擁立を企てている
の「↓」の部分が説明されてない。飛躍しすぎ。
>>241 「グリーンブレーク」じゃなくて「クリーンブレーク」な。
あと
>>225で俺は
「アメリカとイスラエルには(略)ハーシム家の王様をイラクの
元首にする計画があるとか。」と「計画」の存在について触れたんだから
>>237が十分にその情報源になるとおもうが?
243 :
世界@名無史さん:03/03/06 15:50
アメリカ(政府)には・・・計画がある、
アメリカ(の一部)には・・・計画がある、
のどちらかというだけですな。
244 :
世界@名無史さん:03/03/07 19:17
>242
>その情報源になるとおもうが?
ならない。
ハーシム王子が議会に出席した=計画を持っている
ではないだろ?
そういう方法をやってみたらどうだ?と主張する人がアメリカにいる、
ってだけの話を田中サカイが想像で膨らませているとしか思えんよ。
だいたいデムパ認定されつつある田中サカイをソースにしている時点で……w
245 :
世界@名無史さん:03/03/08 02:32
田中宇は最近「アメリカの多国籍企業の軍産複合体による中東支配の陰謀説」
にどっぷりはまっているからねえ。
田中宇と毎日新聞の記事を貼った者でございます。
たしかにおっしゃる通りで、「お、こんな面白い話がある」と軽い気持ちで
貼りましたが、ここは学問板、厳密な論証には耐えない代物でした。
以下、これに関する話はいたしませんので、「カリフ、イマームの話」を
お続けください。
247 :
世界@名無史さん:03/03/15 01:34
あげておきます
248 :
世界@名無史さん:03/03/15 02:18
現代のイスラム思想家たちは、将来実現されるべき「理想のイスラム的社会秩序」
にカリフ制度の復活を含めていないんでしょうか?
「信徒たちの長」なき「共同体」をどのように構想しているのかイマイチ曖昧で
よく分かりません。
シーア派の場合はイマームはすでに「お隠れ」になっているので、イランのように
「イスラム法学者による統治(ヴェラーヤテ・ファギだっけ?)」という論理が
可能ですが、スンニー派のほうはどうなんだろう?
イスラム法を中心に押し立てて、それを解釈する者が集団で議会みたいなものを
作るんでしょうか?
それともカリフ制復活を目指すべしという議論もあるのかな?
249 :
世界@名無史さん:03/03/15 17:15
アッバース朝期の
文献みてよくかんじるのは、
資料の作者が、カリフを全然尊敬してないこと。
ローマ、中国、日本なんかとこれかなりちがう色合いを感じる。
結局ムアーウィヤ路線を支持した
ってことは、
「おまいらにモラルや宗教はもとめんから、
ダール・ル・イスラームを最低限守ってくれれば、
それで元首として認めてやるよ」
という宗教界の暗黙の了承が出来たって感じがする。
現在の話に戻ると、
宗教勢力と職業右翼がアラブではよく結びついてるから、
あまり表には出てこないが、
実体は非常に世俗化してる。
だから社会改革の軸として
イスラム教を中心に据えたイデオロギー
は、エリートの支持をえることは、
スンナ派圏では、ありえないでしょうな。
ただ統治経験の希薄なDQN政権の多い湾岸諸国(バハレーンのぞく)
なんかじゃ上記の方向性はちとあてはまらんかもな。
またそれ以外の国でも職業ウヨみたいな連中が、
外国と手を組んでむちゃする可能性もゼロとはいえん。
250 :
世界@名無史さん:03/04/06 00:51
>>96に曰く
>地味にすっごいレベル高いスレですな
ワシもそう思うからage
∩
∧_∧ | | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´Д`)// < 先生!こんなのを発見シマスタ!
/ / |
/ /| / \
http://saitama.gasuki.com/yuusei/ __| | .| | \
\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ \_____________
||\ \
||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄
|| || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
.|| ||
252 :
世界@名無史さん:03/04/06 03:31
さて荒らそうか。
253 :
世界@名無史さん:03/04/14 03:00
エジプトの憲法では、この憲法の「主要な源泉の一つはシャリーア(イスラーム
法)である」とあるそうですな。誤魔化しきれないとおもうけど。
(^^)
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
256 :
世界@名無史さん:03/04/23 14:38
ageます。
257 :
世界@名無史さん:03/05/06 02:54
age
259 :
世界@名無史さん:03/05/07 00:34
12代イマームのムハンマド・アル=ムンタザルって本当に実在したのかねえ
260 :
世界@名無史さん:03/05/13 04:36
>>259 水場で「小さいお隠れ」になった後、今は終末にそなえて「大きなお隠れ」に
なってますが、なにか?
(誰だ!「要するに殺されたんだろ?」とか言う不信心者は!?」)
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
264 :
世界@名無史さん:03/06/05 05:47
アミール・ル・ムウミニーン様の御力によって、山崎渉を退けたまえage!
では、トルコ人の皆々さま、宜しくいおながいいたしまつでつ
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
ハッキリ言ってアメリカなどの多民族国家では黒人の方がアジア人よりもずっと立場は上だよ。
貧弱で弱弱しく、アグレッシブさに欠け、醜いアジア人は黒人のストレス解消のいい的。
黒人は有名スポーツ選手、ミュージシャンを多数輩出してるし、アジア人はかなり彼らに見下されている。
(黒人は白人には頭があがらないため日系料理天などの日本人店員相手に威張り散らしてストレス解消する。
また、日本女はすぐヤラせてくれる肉便器としてとおっている。
「○ドルでどうだ?(俺を買え)」と逆売春を持ちかける黒人男性も多い。)
彼らの見ていないところでこそこそ陰口しか叩けない日本人は滑稽。
268 :
世界@名無史さん:03/07/26 04:23
269 :
世界@名無史さん:03/10/10 19:23
ハリーファト・ラスールッラー
270 :
世界@名無史さん:03/10/11 01:25
>>269 お!アラビア語だね。
Khaliifat rasuul (al(i))laa(h)。
アッラーの使途の代理人。
ああ!うまくローマ字化できねえ!
カリフってそもそも血統は必要あったの?
オスマン帝国のスルタンとかが世襲なのはわかるが。
272 :
世界@名無史さん:03/10/30 14:45
ブルネイ国王はスルタンか
あんな小さい国なのに
273 :
世界@名無史さん:03/10/30 23:47
274 :
世界@名無史さん:03/10/30 23:50
ハーディスを引用して書き込んでいますか?
夷スラム厨が自分のプロパガンダ宣伝の為に書き込んでいませんか?
夷スラム厨は必死すぎて哀れだなw
275 :
世界@名無史さん:03/10/31 00:13
276 :
世界@名無史さん:03/10/31 00:27
>>274 「ハーディス」って何だ?
「ハディース」の事か?(w
277 :
世界@名無史さん:03/10/31 01:26
ムハンマドの子孫ってそこらじゅうにいるね
278 :
世界@名無史さん:03/10/31 01:27
俺は夢犯窓文左衛門ですが何か?
280 :
世界@名無史さん:03/10/31 23:51
後世、カリフは、ムハンマドの出身部族であるクライシュ族の出でなければ
ならないと定められました。
281 :
世界@名無史さん:03/11/01 04:20
後世っていつから?
そこいくとオスマン皇帝はどうなっちゃうんだ。
282 :
世界@名無史さん:03/11/03 03:56
283 :
世界@名無史さん:03/11/03 06:27
284 :
世界@名無史さん:03/11/03 18:21
>>282 >「イジュティハードの門」が閉ざされた(つまり積極的解釈による
イスラーム法(シャリーア)の確立の終焉)のは10世紀
その説はWael B. Hallaqを始めとする最近のイスラーム法の研究者からは批判の
対象になってて、彼らは10世紀以後もイジュティハードの営みは続けられていた、
と主張してるんだけどね。
カリフ就任の有資格者の問題はまた別だとは思うけど。
285 :
世界@名無史さん:03/12/05 15:03
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4766410041/ref=sr_aps_b_/250-0800870-3522637 『イジュティハードの門は閉じたのか―イスラーム法の歴史と理論』
ワーイル ハッラーク (著), Wael B. Hallaq (原著), 奥田 敦 (翻訳) 慶応義塾大学出版会
「「イジュティハードの門」の閉鎖というイスラーム法から一切の人間性を剥奪するオリエンタリズム的言説を
膨大な資料の読解から実証的に覆し、イスラーム法がいかに時代に即した人間のための法であるかを歴史的に
解明した論考。」
これってどうなんでしょう?「イジュティハードの門の閉鎖」と言い出したのは
西洋人だ!ってことでしょうか?そりゃ門が閉じてなければムジュタヒド(解釈者)
がコーランやスンナから新たな法を読み取り(実質的には「製作」)できるように
なるから「時代に即した」代物にはなるわな。
この人はカリフについて何か言及しているのだろうか?
286 :
世界@名無史さん:03/12/07 17:49
オスマン帝国のスルタンカリフの伝説も原因なんだろうけど、
「その後」カリフはどうなったか、気になるがわからん。
セリム1世が廃止しちゃったってことなのか?
結構面白いテーマのような気がするんだが。
287 :
世界@名無史さん:03/12/12 22:31
>>285 買ったけどまだ読んでない(汗
しかし、もはや常識みたいな感じの『「イジュティハードの門」の閉鎖』って認識に、文献学的に待ったをかける論考が出てくるとは・・・
『ギリシア思想とアラビア文化』と並んで最近のヒットかも〜
カリフ論を扱っているのはイスラーム法の研究者より
むしろ、イスラーム史の研究者の方だろうね。
イスラーム法の研究をやろうと思ったら、シャーフィイーやらサラフスィーやら
イブン・クダーマやらバージーやらナワウィーやら著名な古典的な法学者の著作
だけでも半端な量じゃないからな。
289 :
世界@名無史さん:03/12/13 12:32
خليفة رسول الله
امير المعمنين
290 :
世界@名無史さん:03/12/14 02:36
>>288 現代のイスラーム法学者は、カリフ位について同時代的関心を持っていない、
ということでしょうか?もはや歴史学者の研究の対象に過ぎない、と。
それはそれで、ちょっと寂しい…。
>>289 「アッラーの使途の代理人
信徒たちの長」ですな。
291 :
世界@名無史さん:03/12/14 04:45
292 :
世界@名無史さん:03/12/14 05:02
結局今はカリフ有資格者も有力なスルタンもいないのかな?
293 :
世界@名無史さん:03/12/14 06:24
>280
「〔サウディアラビア〕第2次王国時代のワッハーブ派の代表的ウラマーゥの
一人アブー・バティーン(1865/6年没)は、クライシュ族の出自をカリフ条件
から外し、更にサウード王国の支配の正当性の論拠を明確にカリフ論から
切り離していた。これはハーシム家(預言者の血統を引くクライシュの名門
中の名門)を放逐してヒジャーズを併合することになる「覇権領域国家」サウ
ディアラビアの支配を正当化する理論でもあった。」
中田考「サウディアラビアの宗教反体制派」日本国際問題研究所『サウディ
・アラビアの総合的研究』(平成12年度外務省委託研究)8章、185ページ。
http://www.jiia.or.jp/pdf/us_terror/naka.pdf 19世紀になるとこんな話も。
294 :
世界@名無史さん:03/12/22 01:49
サウジはスルタン制にしろ
295 :
世界@名無史さん:03/12/22 06:33
>>294 冗談じゃ無い。
伝統あるスルタンをテロまき散らしてるあんなDQN国家に....
296 :
世界@名無史さん:03/12/24 03:34
>>293 面白いですねえ。てえ、ことは、当時の中東ではマリク(王)は、
「名乗った者勝ち」だったのでしょうか?
「実効的に支配している」という既成事実以外に、マリクを名乗るための
宗教的正当化は不必要だったのでしょうか?
(質問ばっかでスマソ)
当時は西洋諸国がマリクを認めるか否かが第一の問題で、
イスラムによる正当化は二の次だったのかもしれません。
297 :
世界@名無史さん:03/12/26 21:14
マレーシアやブルネイのスルタンは誰が認めたんだ?
オスマン皇帝か?
298 :
世界@名無史さん:03/12/26 22:35
「スルターン」って言葉は字義的には「支配者」とか「君主」って意味の普通名詞だから、
カリフと違って名称の制度上の問題ってあんまり無い。
西の方は知らんけど、イラン以東の中央アジアではペルシア語の「シャー」の方が
「マリク」よりも普通に頻繁に使われてるねぇ。
トルコはともかくアラブではオスマン皇帝はカリフの地位の簒奪者と見られてるのでしょうか?
スルタン・カリフを兼任した時もアラブの神学者が騒いだと聞きました。
そもそも簒奪したという話が伝説に過ぎないわけなのだが…。
オスマン朝がカリフを主張し出すのは19世紀だと言われとりますが、
特に本格的に国外に向けて俺はカリフだ敬えと宣伝するのは
19世紀末のアブデュルハミト2世のときです。
で、オスマン家カリフ不適格論も19世紀末のイギリスの宣伝で始まったそうですよ。
インドのムスリムにオスマン皇帝の宗教的権威が及んでは
植民地支配がやりにくいっつうことで。
>>300 トルコ共和国によってカリフが廃止されると、インドでカリフ制存続運動
(「キラファット運動」)が起こって、ガンジーの反イギリス運動に協力
しています。ガンジーの自伝に出てきます。なるほど、そういう文脈か。
「嗚呼、あちらを立てれば、こちらが立たず。どうすりゃいいんだ?」
と悩むイギリス植民地省の役人のぼやきが聞えてきそうです。
ヒラーファト運動(Khilafat Movement)のことか。
303 :
世界@名無史さん:04/02/07 03:01
>>302 そうそう、それそれ。
この運動はどのように結実したのでしょうか?
304 :
世界@名無史さん:04/02/23 15:11
ホメイニってシーア派じゃん。仮に触れてても好意的じゃなさそう。
シーア派なら第4代正統カリフのアリーは最重要の存在だが。
307 :
世界@名無史さん:04/02/24 13:47
>>303 インド人によるイギリス警察署襲撃事件にともなうガンディの対イギリス闘争中止宣言と
アタチュルクによるカリフ制廃止で空中分解したようです。
>>306 「正統カリフ」には触れていそうですね。
308 :
世界@名無史さん:04/04/22 04:52
こんなのを見つけました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/400026849X/ref=sr_aps_b_/249-7366907-5653102 『イスラームの国家と王権 世界歴史選書』(佐藤 次高 (著) 岩波書店)
「地域・民族を超えて広がるイスラーム世界において,「国家」とは何なのか.
王権はいかにして支配を正当化し,統治体制を確立したのか.7―16世紀のイスラーム史の展開と
イスラーム国家論を広い視野から押さえつつ,即位儀礼,民衆と王権との関係,社会秩序の維持者としての
王権の役割,などの現実面に光をあて,イスラームにおける国家の意味を考える.」
「七世紀以来、イスラーム世界は地域・民族の枠を超えて東西に広がった。しばしば「ネットワーク型」とも
形容されるこの広域世界において、「国家」とはいかなる存在だったのか。王権はいかにして支配を正当化し、
統治体制を確立したのか。七‐一六世紀のイスラーム史の展開と、法学者・知識人によるイスラーム国家論を
広い視野から押さえつつ、豊富な史料をもとに、即位儀礼、民衆と王権との関係、社会秩序の維持者としての
王権の役割、などの現実面に光をあて、イスラームにおける国家の意味を考える。」
「目次
プロローグ―国家と王権を問う意味
第1章 初期イスラーム時代の国家と王権
第2章 国家と社会のしくみ
第3章 後期イスラーム時代の国家と王権
第4章 王権儀礼と社会の慣行
エピローグ カリフ・スルタン・シャー」
いまの勢力を考えれば、選挙でカリフ決めたらインドネシア系がカリフになりそう
っとおもったら、クライシュ族しかなれないんですね
311 :
世界@名無史さん:04/05/27 21:54
312 :
世界@名無史さん:04/05/28 02:43
良スレ。
313 :
世界@名無史さん:04/07/10 06:13
救出age
法的な「カリフ」観を厳密かつ包括的に論考として纏めたのは、11世紀のシャーフィイー派の法学者マーワルディーとハンバリー派の法学者アブー・ヤァラーだそうな。
それによるとウンマには「カリフ選挙人」と「カリフ有資格者」の二集団があって、その中ならカリフが選ばれるんだそうな。
そのカリフ選挙人の資格の中に「クライシュ族の出自」が含まれてるらしい。
314 :
世界@名無史さん:04/07/19 09:57
>>313 だとすると、現在の有資格者は、モロッコとヨルダンの王族と…
あと、だれがいる?
しかし、スンニー派がなぜ「クライシュ族」にそこまでこだわるのかね?
無秩序に誰もかれもがカリフ位を要求する事態を避けたかったのか?
ローゼンタール『中世イスラムの政治思想』(みすず書房)には、
要するに強い者がカリフになるのだ!という説が紹介されていたような。
315 :
世界@名無史さん:04/07/20 11:56
>>314 ムハンマドの子孫ということなら王室を除いても掃いて捨てるほどいるかと。
イラン人だけどホメイニがそうだったし、たしかハメネイも。
失敬、アリーとムハンマドの娘の子孫、です。
大統領のハータミーもサイイドだけど。
318 :
世界@名無史さん:04/07/21 00:56
>>315-317 ごめん、質問させてください。シーア派における「アーヤトゥッラー」(アッラーの印)
の属性には、アリーとムハンマドの娘(アーイシャですな)の子孫という資格が
必要なんですか?それともたまたまホメイニなりハメネイなりが
「アリーとムハンマドの娘の子孫」だとされていることが、彼らの権威付けに
付随的に利用されている「だけ」なのでしょうか?
私の今までの理解では、シーア派(12イマーム派)におけるアーヤトゥッラーの
資格としては、既に大きなお隠れになった12番目のイマームの指令を正しく
聞くことが出来る者、で、血統は無関係だと思っておったのですが。
さらにハタミ(ペルシア語の長音記号の付け方を知らないので慣用のまま)が!
319 :
世界@名無史さん:04/07/21 01:51
>>318 建前はどうあれシーア派ってのは
血統を重んずるイラン的伝統に呑み込まれてるから
ついでだがハメネイは宗教者としての地位は低かったのに
最高指導者に就任していきなり大アヤトラになったよね
320 :
世界@名無史さん:04/07/21 02:28
>>318 資格じゃないと思いますが、(おそらくは血統を重んずる伝統のおかげで)
単に、代々アーヤトッラーを出すような
法学者の家系でサイイドは珍しくないという状況ということです。
315ではたまたま最高指導者の名前があがってますが、
別にムハンマドの子孫であることはそう珍しくもないので
特に個々の権威付けに利用されてるわけでもないでしょう。
ハーメネイーのオフィシャルウェブサイトのBiographyをみても
ホメイニーの言葉は権威付けに引用されまくってるのに対して
わが血統はムハンマドに連なるなどとは特に書いていません。
そういえば中央アジアのほうではスーフィーがサイイドだらけらしい。
サイイドは宗教指導者に対する一般的な尊称でもあるので、
単純な尊称がいつのまにか預言者の子孫を意味するように変わったのかも。
>>319-320 ありがとうございます。シーア派のことに無知だなあと痛感。
>>318にこっそり訂正。アーイシャはムハンマドの娘ではなくて、妻です。
遅レスになったけど
>>313の続きをば。
マーワルディーとアブー・ヤァラーは、ウンマから選別された
カリフ選挙人(ahl al-ikhtiyaar)とカリフ有資格者(ahl al-imaama)には
それぞれ資格が規定されるとしてるそうな。それによると両者の見解ではともに
選挙人の条件は、
1)公正(`adaala)
2)カリフの満たすべき諸資格についての知識
3)カリフに相応しい候補者の腹案を持つこと、の三つを挙げている。
カリフ候補者の条件について、マーワルディーは、
1)公正さ
2)イスラームの知識
3)聴覚、視覚、発話能力の健全
4)運動能力、身体的健康
5)政治的見識
6)武勇
7)クライシュ族の出自、の7つを挙げている。
同じくアブー・ヤァラーは、
1)クライシュ族の出自
2)裁判官となりうる資格をもつこと、即ち自由人、成人、正気、イスラームの知識、公正さを兼ね備えること
3)戦争、政治、ハッド刑を私情を交えずに執り行うこと、ウンマの防衛に剛毅であること
4)イスラーム的知識、宗教心(diin)においてウンマの中で最も卓越した者の一人であること、
の4つを数えている。
323 :
世界@名無史さん:04/08/26 02:06
325 :
世界@名無史さん:04/09/26 15:59:51
age
すまん、誰か知ってたらghulatの意味を教えてくれないか?
BabayanのMystics, Monarchs, and Messiahs読んでるんだけどワカンネ
age
カリフを皇帝と訳すのはどうなんだろうか?
スルタンは征夷大将軍が一番適当な訳語っぽいけど。
訳語っていったら
アミールとかガーズィーとかはどーなるんでしょうかね?
330 :
世界@名無史さん:04/12/28 01:17:19
331 :
世界@名無史さん:04/12/28 02:07:37
332 :
世界@名無史さん:04/12/29 01:19:26
>>330の記事は非常に興味深いのでコピペします。
「イラクで人質仏記者が手記 「まるでビンラーディンの惑星」
組織トップ「改宗すれば解放」
【パリ=山口昌子】イラクでイスラム教過激派組織、「イラク・イスラム軍」の人質になっていた
二人のフランス人記者の一人、ジョルジュ・マルブリュノー氏は二十四日付の仏紙、フィガロに
百二十四日間にわたる人質生活に関する長文の手記を寄せた。手記は犯行グループの目標が、
イスラム教原理主義に基づく「カリフ(イスラム共同体の最高権威者)国家」の再現にあり、
二人に対しても改宗を迫るなどしたといった興味深い事実を明かしている。
手記によると、二人は八月二十日、バグダッドからスンニ派拠点のナジャフに取材に向かう途中に
拉致された。同氏ももう一人のクリスチャン・シェスノー氏もアラビア語を話せ、中東取材歴は
十年余に及んでいる。
監視役や組織トップとの会話を通して分かったのは、この組織がスンニ派で、監視役の一人が
フセイン元大統領の秘書だったように旧政権残党も参加していることだった。人質作戦に関して、
拉致、尋問、裁判の三部門を持っているとし、敵として(1)米軍と多国籍軍(2)フランス人も
含むその協力者(3)イラク警察(4)スパイ−を挙げたという。」(以下続く)
333 :
世界@名無史さん:04/12/29 01:21:07
>>332の続きです。
「人質二人がイラク戦争に反対したフランスの記者と判明した後も、一味が「シラク(仏大統領)の犬」などと
ののしり、イスラム教徒女性のスカーフ着用などを禁じた法律の撤廃を解放条件にしてきたことから、
マルブリュノー氏は「フランスとの対立点として何かが必要だった」と指摘。要するに人質を取る口実は
何でもよく、「イスラム教原理主義に反対する西欧」を敵視しているという見方を示している。
組織トップとの会話では、イスラム教がキリスト教よりもいかに優れているかを聞かされ、
「改宗すれば解放する」とまで勧められたという。
「ウサマ(・ビンラーディン)長老」への言及も多数なされ、まるで「ビンラーディンの惑星」にいるようだったという。
監視役はブッシュ米大統領の再選を望み、「ブッシュのアフガニスタン介入はわれわれに非常に幸いした。
世界中にわれわれの拡散を許したからだ」と述べたという。
この監視役はまた、「われわれの目的はアラブ諸国の政権を倒し、アンダルシア(スペイン南部)から
中国国境までカリフ国家を再現することにある」と言明。「どの国を優先するのか」という質問に対しては、
「サウジアラビアとエジプトの二つだ」と答えたという。
(産経新聞) - 12月27日4時56分更新」
334 :
世界@名無史さん:05/01/09 18:29:40
保守
カリフって言葉は結局、「皇帝」を意識してたんだな。
キスラー(ホスロー)やカイサル(カエサル)の代わりの称号、らしいし。
カリフ(ハリーファ)がホスロウやカエサル号の代わり?
そんな話は寡聞して聞かないのだが・・・誰かそんな事を書いていたろうか(汗
ペルシア語圏やトルコ語圏だったら「皇帝」的な意味あいの称号はあるけど、
アラビア語にこれと似たニュアンスの言葉を探すのは難しい。
「アミール」は意味的には「司令者」のことだからカリフやスルターンの下位にあって
地方総督やペルシア湾岸の地方君主の称号たりうる。
そのため「アミール・アル・ウマラー(諸アミールの(を束ねる)アミール=大アミール)」という言葉が出てくる。
「スルターン」は「支配者」「君主」の意味で、ニュアンス的には「諸王がいてそのうえに皇帝がいる」というよりは
「一国に唯一人しかいない全てを総覧する君主」が地方に代理人たる地方総督たちを派遣し、その通り一国全体を総覧し支配する。という感じか。
(ガズナ朝やセルジューク朝の君主号として有名だが両方ともトルコ系なのが興味深い。)
だから例えば王家が地方ごとに乱立していたティムール朝でも、
ティムールの子孫「ミールザー」たちティムール朝一族全体を総括する宗主の地位を獲得した人物は、
「スルターン・某・ミールザー」と呼ばれ、だいたいその時代に一人だけの称号だった。
アミールみたいな「スルターン・アル・サラーティーン(諸スルターンのスルターン)」みたいな称号をなのる人物はまず聞かれない。
(オスマン朝のスルターンにはいたような気がするがアラビア語のレトリックとはたぶん微妙に違う)
「カリフ(ハリーファ)」は文字通りには「代理人」のことで、民事的な代理人一般でもつかわれてる言葉だが、
単体で使われるいわゆる「カリフ」の意味では「(神の使徒・預言者ムハンマドの)代理人」の意味。
理念的には、狭義のイスラーム共同体のみならず全人類を教導する大権を
預言者ムハンマドから継承した「代理人」であるので、
ホスロウやカエサル的な「皇帝」と同列的考えるよりは、
牧者イエス・キリストから司牧権諸々を受け継いだローマ「教皇」のような感じに近いか。
(聖権と俗権の分立問題があるのでこれも問題があるが・・・)
むしろ昔の概説書の「教皇」に「カリフ」とルビをふっていたり、
仏教的な意味での「教主」とか「教皇」とか金転輪「聖王or法王」みたいなものであれば聖俗両方の問題も解決しそうだが
これも難しいか。
(カリフの別称が「アミール・アル・ムウミニーン(信徒たちの司令者)」なので統治者・支配者というよりは「教導者」というべきか)
ハールーン=アッラシードって
皇帝そのものだったよな。
339 :
世界@名無史さん:05/01/25 23:54:11 0
貨幣に自分の肖像を刻印させたりしてましたからね。ハールーン=アッラシードは。
おいおいイスラムでこれはアリなのか?ローマ帝国皇帝じゃないんだから、と思いました。
>>337 ビザンツは知らんのかな?
ビザンツ皇帝とカリフは結構似てると思うがどうよ。
>>340 「カリフ」というものを比べるとき、ビザンツ皇帝と神聖ローマ皇帝+ローマ教皇の質的な違いがよく分かりません。パーテル・パピズムとか昔習いましたが・・・
カリフとの近似云々は、支配者としての共通性の問題である気がしてならず、
それを言い出したら、むしろ中国の皇帝や日本の天皇に似ている感じさえします。
(これは「カリフ」とうものの理念的な問題であって、ウマイヤ朝やアッバース朝や、
後ウマイヤ朝、ファーティマ朝といったの個々の支配体制上の事例の問題ではありません)
サーサーン朝皇帝との近似性だったら分かりますが、カリフとなるとちょっと。
アッバース朝の初期のカリフたちは支配体制をサーサーン朝やビザンツ帝国の構造を模範にしていたところが
多分にあるのでその意味ではわかりますが。
正統カリフ時代、マリクやアミールが「冊封」されてたってことは無いのかな?
カリフとはアッラーの代理人であり、全ての人類のことである。
クルアンより
2.30 またあなたの主が(先に)天使たちに向かって,「本当にわれは,地上に代理者を置くであろう。」と仰せられた時を思い起せ。
かれらは申し上げた。「あなたは地上で悪を行い,血を流す者を置かれるのですか。わたしたちは,あなたを讃えて唱念し,また
あなたの神聖を譲美していますのに。」かれは仰せられた。「本当にわれはあなたがたが知らないことを知っている。」
6.165 かれこそはあなたがたを地上の(かれの)代理者となされ,またある者を外よりも,位階を高められる御方である。
それは与えたものによって,あなたがたを試みられるためである。あなたの主は懲罰する際は極めて速い。
しかし,本当にかれは寛容にして慈悲深くあられる。
>>341 ×パーテル・パピズム
○カエサロ・パピズムですな(汗
>>342 「預言者ムハンマドは王(マリク)を称しなかった」というハディースがあるように、
サーサーン朝皇帝やビザンツ皇帝などを指して「マリク」とは呼んでも、
基本的にムスリム自身が「マリク」号を用いる例は稀です。
正統カリフ時代の地方総督たちや、アッバース朝時代のサーマーン朝などの独立的な地方君主は
「カリフのアミール」を称していました。
唐代などの都督の任命を「冊封」と称したのであれば、近い感じもしますが、
イスラームの行政観念では「封土を安堵された」というよりも、
一定領域の「人民」の保護義務、その代価としての保護税・人頭税の徴税権、駐留軍の軍事的指揮権を委任されていました。
ウマイヤ朝の始祖ムアーウィヤも、もとは正統カリフ・アブー・バクルの時代に、
対ビザンツ戦で兄ヤズィードとともにシリア戦線へ派遣され、兄の病没後シリア総督になったのがシリアに拠点をもつきっかけになりました。
初代エジプト総督アムル・ブン・アースは同じくアブー・バクルの時代にシリア・エジプト遠征軍司令として派遣され、
ウスマーンの時代に罷免され紆余曲折がありながらもムアーウィヤの時代になってからは没年まで復任していたそうです。
初期には地方総督としてのアミールは世襲的でなかったようですが、不勉強で詳しくは存じません。(汗
>>343 この節での「あなた」と呼びかけられ神アッラーが「地上における代理人」であると言っているのは人祖アーダムのことです。
ここでアーダムの子孫である人類全体が、地上における被造物の内で最も聖なる祝福された存在であることが明示されています。
「カリフ」の「正式な」称号が、
例えば初代カリフ・アブー・バクルが「神の使徒(ムハンマド)の代理人 Haliifatu rasuulu-llahu」、
2代カリフ・ウマルが「神の使徒の代理人の代理人 Haliifatu Haliifatu rasuulu-llahu 」、
3代カリフ・ウスマーンが「神の使徒の代理人の代理人の代理人 Haliifatu Haliifatu Haliifatu rasuulu-llahu」・・・
と続くように「神(アッラー)」の言葉は含まれていても
基本的に「カリフ」とは「神の使徒たるムハンマド」の代理人である。というスタンスを保っています。
ムハンマドが「神の使徒」であってキリスト教のように「人の子たるイエスが神かつ神の子でもある」のような
「ムハンマド=神」という立場はコーランでも何度も否定されていることは周知の通りです。
しかし、カリフの称号の一つ「地上における神の影」が使われはじめたのは、アッバース朝3代カリフ・マフディーかららしいという話をきいたような覚えがあります。
ムハンマドを抜きにして直接神権の代行者を主張する傾向はアッバース朝以降の現象になるようなので、
コーランの「地上における代理人=人類」説話と「神の使徒ムハンマドの代理人=カリフ」
とはそれぞれ別個の意味合いを持つ問題だということは取りあえず指摘しておきます。(w
>344
てことは、正統カリフ時代から既にムスリムの長は
両帝国の最高君主より自分の方がエロイ、とか思ってたのかな?
あと東ローマ帝国における皇帝称号の一つである「キリスト教徒の王」を意識して
カリフが「信徒たちの長」を名乗ったってこともあったりして?
…こじつけっぽいか。
347 :
世界@名無史さん:
突然ですが、モンゴルスレでアッバース朝らイスラム系の国々は
略奪されたが、大量殺人はなかったような議論が以前ありましたが、
これってこのスレ的には事実なんでしょうか。
言葉足らずかもしれませんが、見解教えてください。