中立国の歴史

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1世界@名無史さん
歴史上の中立国をとりあげたいです。
そもそもどういう理由で中立国になったのか、
中立といってもその実態はどうだったのかなど・・・
2世界@名無史さん:02/03/07 22:01
スウェーデンの場合、バルト海の覇者であったこの国がミドルパワー
に転落したのが、中立政策をとることになったきっかけ。
3世界@名無史さん:02/03/08 12:04
デンマークの場合、第一次世界大戦では中立政策のせいで戦渦に巻き込まれずに
すんだ。
ところが第二次世界大戦ではドイツ軍が「中立」の旗印を無視して電撃のように
侵攻してきた。
これが原因で戦後は中立を捨て、NATOに加盟した。
4世界@名無史さん :02/03/08 12:21
スウェーデンはNATOに入ったね、先日
5世界@名無史さん:02/03/08 12:25
スイス…ウィーン会議で永世中立国に
理由はフランス・オーストリア・バイエルン・ヴュルテンベルク・
プロイセン・イタリア諸邦などと接し、次の戦争火種になる可能性
があったのと膨大な銀行預金資産があるため経済面での問題があり
えるから永世中立に…

ルクセンブルク…1868年の普仏間で決定
ナポレオン3世が公位を奪取し、併合しようとして両国に緊張が走り
戦争回避の手段として永世中立化が決定された。ルクセンブルクは北
のジブラルタルと呼ばれる一大要塞国家であったが、これを機会に要
塞を解体し、非武装とされた。しかし、70年にフランスが再併合を
企みこれに先手をうってプロイセンがフランスを攻撃、ナポレオンを
捕らえる事に成功する。その後、WW1とWW2でドイツに不法占領
された結果、1948年にブリュッセル条約にてベネルクス同盟を結
成して非武装中立を放棄
6世界@名無史さん:02/03/08 12:25
スイスの中立政策は平和的中立というより
小国としての国益を守るための中立だよね

無駄に平和を主張してガタガタになってる国がどこかにあるけど(藁
7世界@名無史さん:02/03/08 12:34
>>6
スイス国民はスイス銀行預金者とその財産を守る事に命賭けてますからねえ
悪く言えばスイスに口座を持っていれば何時でも亡命が出来る
8世界@名無史さん:02/03/08 15:43
スイスは国連加盟は決まったね。EU加盟に対してはまだ慎重姿勢
らしいけど。
9世界@名無史さん:02/03/08 16:22
革命直後のトルコも中立国で、第二次世界大戦も中立だった。
が、ドイツと日本に宣戦布告を余儀なくされた1945年から
急速に西側に傾いてゆく。

元・戦間期の中立国って他にどこがあったっけ?
10世界@名無史さん:02/03/08 19:30
>9
アイルランド・スペイン・ポルトガルは?
11世界@名無史さん:02/03/08 19:43
スウェーデンはクリミア戦争のとき、英国・フランス側に味方して、
ロシアに奪われたフィンランドの奪還を考えた。
そしてストックホルムとオスロを除いて、交戦国の軍艦が自由に入港して
必要品を積み込む自由を認めた。
この結果英国・フランス艦隊は、ロシアの船や港や要塞を、攻撃し破壊する
ことができた。
この後ロシアはスウェーデンの中立ほどいいかげんなものはないと
不信を募らせていった。
まあ中立国といっても現実はこんなもの。
12世界@名無史さん:02/03/08 19:49
パワーポリティクスの前に国際法など意味をなさないという感じでしょうか

あ、国際法にそもそも中立なんて無いのかな?


13世界@名無史さん:02/03/08 19:59
スウェーデンは冷戦時代、多くの核シェルターをつくったんだよ。
スウェーデン国際関係研究所員は、
「ロシアの古い格言に、『熊と仲良くしなさい。ただしマサカリを忘れずに』
というのがある」
といっていたそうな。
そういえば国民皆兵制度もあったな。
14世界@名無史さん:02/03/08 20:03
オーストリアは、戦後危うく東側へ組み込まれるところだったが、
「中立国」ということにして、なんとかそれを免れた。
15世界@名無史さん:02/03/09 18:15
第二次世界大戦で、スウェーデンはドイツに対して各種の原材料を輸出
しつづけていた。
良質の鉄鉱石や、精巧なボール・ベアリングは戦争に不可欠だったから。
そして代金の支払いは、ドイツが没収したユダヤ人の財産(その中には、
収容所で亡くなったユダヤ人の金歯を溶かし込んでつくった金塊まで
含まれていた)で行われていた。
ちなみにスウェーデンの政府や銀行の関係者はそのことを知っていた。
16世界@名無史さん:02/03/09 19:08
>>15
でもドイツに協力的な姿勢を示さなかったら攻められたんじゃない?
ノルウェーもあぼんぬされてるし。
第三者がとやかく言うことじゃないと思うよ。
17世界@名無史さん:02/03/09 19:50
>>16
ああ、いや、もちろん。
私がいいたかったのは、
「中立国といえども、日本の一部の人たちが考えてるような
清廉潔白ではいられなかった」
ということで。
もちろん善行もやっている。
例えば、戦時中隣国のデンマークから逃れてきたユダヤ人を
保護したりとか。
18世界@名無史さん :02/03/09 20:54
こういう「目を背けたくなる歴史」って重要だよね
19世界@名無史さん:02/03/09 22:01
スウェーデンは世界的に知られた強力な国産兵器を生産・輸出してきた。
無塔砲戦車、ヤス戦闘機、カールグスタフ自動小銃、ボーフォシュの大砲
その他。
核兵器も所有はしないが、その対策の研究は行うという姿勢だった。
20世界@名無史さん:02/03/09 22:09
横レスですが、第一次世界大戦のオランダの中立について
詳しい本はありませんか?
21世界@名無史さん:02/03/10 11:50
第一次世界大戦がはじまると、スウェーデンのグスタフ5世は、ノルウェーの
ホーコン7世、デンマークのクリスチャン10世を招いて、中立維持を
誓い合った(三国国王会議)。
ただ三国とも、連合国による封鎖と、ドイツの無差別潜水艦作戦でかなりの
打撃をうけた。
22世界@名無史さん:02/03/10 13:55
「中立」は戦中用語。平時は「非同盟」。

戦時に中立でいたいって理由はひとつ。
当たり前だが どちらにも加わりたくないだけだが、
その時の情勢で、拒否した時に軍事的な対応が実際とれるのかってのが問題になる。

ドイツが優勢な時 スウェーデンはかなり無理な要求を飲まされたし、
(独兵の国内移動を「彼らは休暇中だった」なんていって許してしまったり)
ドイツが劣勢に回ってからは、のらりくらりで少しずつ拒否を強めてったり。
23世界@名無史さん:02/03/10 14:27
>22
中立国って、結局どっちからも良く思われないんじゃないかな。
24世界@名無史さん:02/03/10 21:48
トルコは第二次世界大戦では中立国だったけど、
それはどういう理由で?
25世界@名無史さん:02/03/11 14:18
ノルウェーの場合、第二次世界大戦では中立国だったけど、この国は
島や入り江のある1600キロにもおよぶ海岸線を持っていて、この海岸は
英国がドイツを海上封鎖する場合、あるいはドイツが大西洋上の艦船を攻撃
する際のどちらにも貴重な基地を提供することになる。
さらにスウェーデンの鉄鉱石の積み出し地としても重要。
だから他国がほっておかなかった。
26世界@名無史さん:02/03/11 15:13
日本の地理的な位置を見れば非武装中立なんて無理だって簡単にわかるはずなんだけどな。
ソ連が日本を取れば念願の不凍港を得て太平洋に進出できるようになるし、
アメリカが日本を失えば東アジアへの足がかりを失う。
この2大国に対抗して中立を保障するにはよほどの軍事力がいるぞ。
27世界@名無史さん:02/03/11 16:01
>>26
アメリカの場合、韓国やフィリピンにも基地を持っていましたが、
日本にある基地ほどの重要性はありませんか?
28ハリー:02/03/11 16:09
日本で中立国になるのは無理だよ。スイスみたいに徴兵制じゃだるいもん!!
パクスアメリカーナの下の方が気が楽じゃん!!自衛隊も世界第五位の戦力持つ軍隊だしーー!
29世界@名無史さん:02/03/11 23:46
「フィンランド化」という言葉があるけど、「デンマーク化」という言葉もあったよ。
デンマークはもともとNATO加盟に積極的でなかったうえ、1978年には、
NATO中距離核兵器配備に関する二重決議決定延期の主張をし、
それが83年には交渉継続と同期間中の配備凍結の主張になり、
NATO分担金削減要求まで行われるようになった。
こういうデンマークの態度はNATO内でも不快視され、「デンマーク化」
などとささやかれるようになった。
30世界@名無史さん:02/03/11 23:51
>>26
非武装中立は可能です。但しルクセンブルクのように不法占領されて
国民の2%が死ぬかもしれないだけ…
31世界@名無史さん:02/03/11 23:53
>>24
未だ不安定な国力と領土を危険にさらしたくなかったから。

トルコ外交のスローガン
「内に平和、外に平和」(初代大統領ケマル・アタチュルクの言葉から)
32世界@名無史さん:02/03/11 23:57
第二次世界大戦がはじまったとき、中立国の数は欧州で20カ国だった。
それが大戦末期にはスウェーデン、スイス、ポルトガルの3カ国に減っていた。
(ただしポルトガルは1943年にアゾレス諸島を英国に貸与している)
33世界@名無史さん:02/03/14 20:25
>>30
スイスやスウェーデンは「重武装中立」だね。
ところでパルメ首相が暗殺された事件だけど、いまだに犯人や動機は
分かってないの?
34日本@名無史さん   :02/03/14 20:30
スイスって結局日本の負けが確定したとたん
資産凍結して、そこから賠償金を取って
残りを連合軍捕虜のためという名目で
連合国にわたしたんだろ?
35世界@名無史さん:02/03/14 20:40
「日本が戦争に巻き込まれるなんて想像できない党」は平和ボケですか?
36世界@名無史さん:02/03/14 21:06
産経新聞1997.12.1
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第2次世界大戦中 米英送金の捕虜待遇改善費 日本とスイス流用証明する文書発見
[1997年12月01日 東京朝刊]
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【ロンドン30日=田中規雄】三十日付の英紙サンデー・テレグラフは、
第二次大戦中に日本軍の捕虜となっていた連合軍兵士の待遇改善のために、
米英両国から中立国のスイスに送られていた資金が、スイスと日本の
「秘密協定」によって、スイスの対日債権処理などに当てられ、
その一部は捕虜のもとには届かなかったことを示す文書が見つかった、
と報じた。
 同紙が入手した文書は、一九四五年十一月、スイス外務省から、
ワシントンのスイス大使館に送られた暗号電を解読したもの。
当時英国で開発された最新技術で、米国情報機関はスイスの暗号の解読に
成功していたという。

 その暗号電によると、英米両国が、約三十万人の捕虜の食糧や医薬品に
当てられることを目的として、スイスに送られた資金のうち、
四〇%はスイスの対日債権の処理に使用、六〇%は日本政府の自由に
使えることとする、とあった。

 これによって、スイスが受け取った金額は当時の四百五十万スイスフラン
(現在の価値で約七億五千万円)にのぼるという
37世界@名無史さん:02/03/15 20:36
スイスの場合、第一次世界大戦で、ドイツとフランスが交戦したため、
ドイツ語圏とフランス語圏の住民が対立して、国家の統合が危うくなった
ことがある。
38世界@名無史さん:02/03/20 19:12
>>22
冷戦終結後、ソ連崩壊に伴う秘密文書の公開や要人の証言などで、
スウェーデンが実は中立でもなんでもなく、NATOと密接な
関係を裏でもってきたことが明らかになっている。
ソ連はスウェーデンの中立など全然信じておらず、歴代社民党政権は
一旦緩急の際NATOの軍事援助を受けることで合意していた。
つまり「平時の非同盟、戦時の中立」の実態は「平時の中立、戦時の同盟」
だったわけ。
39世界@名無史さん:02/03/24 15:20
スイスやオーストリアの場合、国際条約で保証された中立。
これに対しスウェーデンの場合、永世中立宣言もしておらず、
まったく任意かつ自由な政策。
40世界@名無史さん:02/04/13 21:45
http://yasai.2ch.net/test/read.cgi/army/1016615866/l50
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スウェーデンとかフィンランドってどうよ?
41古人いわく
スイス人は隣国の民に比しいっそう軍事的であり、それだけ自由である。
ローマとスパルタは、軍備を整えていたおかげで何百年もの間自由であった。
(マキャベッリ)