1 :
名無しさんの次レスにご期待下さい :
さて、何匹すくえたでしょうか?
おぉっとZ武さん、飲み込んじゃだめですよ
ホラ吐いて吐いて
まったく人間ポンプじゃないんだから…
↓何事も無かったかのように人間ポンプZ武話開始
五体不満足――僕には手足がない。
箸を持つための右手がない。
手すりに掴まる左手がない。
重心を支える右足がない。
最初の一歩を踏み出す左足がない。
けれども僕は生きている――ふと考える、人としての形を留めない僕が生きているのは…何のため?
愛用の車椅子にどっぷり浸かって考えた。
人は僕を物珍しげな目で見つめてくる。
ある人は故意に視線を外し、またある人はぶしつけに嘲笑を向け、またある人は憐憫の目を僕に向ける。
誰もが僕を普通の一人間として捉えてはくれず、まるで動物園の猿にでもなったかのような惨めな思いが、
今日もまた僕の心に少しずつ積もり積もってゆく。
猿山の猿は自分達を物珍しげに見つめる人間達を見て、どう思っているのだろう?
それは、きっと――
だから、僕は決心した。
僕が見せ物だと言うのならばそれでいい、僕はその立場を利用して彼等ニンゲンから搾取する側に回るのだ。
生活の保障、見せ物としての地位・人気の確率、そしてその体験を元にした書籍で
多額の利益を得る…これは、僕の復讐だった。
思い続ければ夢はきっとかなう――そんな言葉を信じている訳ではないけれど。
僕は今日こうして、紛れもなく彼等から搾取する側の立場に回っていた。
無論、見せ物としての鍛錬も怠らない。
人間ポンプ――古くから使い回されてきたこの芸は、今ではさほど物珍しいものではなくなっている。
だが、五体不満足の僕がこの芸を実演するという+αこそが、愚かな聴衆の目を惹きつけて止まないのだ。
ニンゲン達を手の平で踊らせる快感に酔いしれながら、今日も僕はTVが組んだ見せ物舞台にその姿を現した。
「Z武さん、金魚すくいに挑戦!!!」
司会のお笑い芸人が下品ながなり声をあげる。
今日の番組は生放送で、当然失敗は許されない…だからこそ出演者達と何度も台本を
照らし合わせ、一切のぬかりが無いよう入念な打ち合わせをした。
大丈夫、何も心配はいらない…。
「でもZ武さん、すくいが持てないのにどうやって金魚をすくうんですかぁ?」
一字一句台本通りの台詞回しに、僕も台本通りに演じ返す。
「まぁ、見ていてください…ブジュゥッ!」
オォォォーーーーーーーーッッッ!??
歓声が沸き起こった。
それもそのはず、やおら僕が金魚の泳ぐ水槽に顔を浸け、次々と金魚達を飲み込み始めたのだから。
「おぉ、これは…凄いっ!一体何匹の金魚を"すくおう"というのでしょうかっ?」
相も変わらず台本通りの台詞を読み上げる共演者達…そう、それでいいんだ。
予想以上の歓声に気を良くした僕は、限界まで金魚たちを飲み込もうとがぶ飲みを続け…
そして、その時が訪れた。
「がっ!がぶぁぁっっっ!!うべぇっっっっっ!!!」
僕が飲み込んだ金魚達が喉につっかえ、一切の呼吸が封じられてしまったのだ。
突然苦しそうに暴れ出した僕に、一瞬戸惑う共演者達。
『妙だ――こんなの、台本にない』
「あ…さ、さて、何匹すくえたでしょうか?」
司会者がとっさに機転を利かせ、僕の体を水槽から強引に引き揚げた。
「うげっ…うげぇぇぇっっっっっ!!!!!」
ドバドバドバッ!
およそ10匹は下らないであろう数の金魚が僕の口から吐き出され、
しかし最後に残った数匹が再び僕の喉を詰まらせて、僕は著しい酸素不足に陥る。
ドタッ!ガダガダドタッ!!!
「ちょ、ちょっとZ武さん!?」
悶え苦しむ僕に慌てて近寄る共演者達――はじめは歓声を送り続けていた観客達も
ようやく事態の異常さに気付き、黄色い声援は次第にざわつきへと塗り替えられていく。
「ちょっとカメラッ何寄ってんの!止めて止めて!!!放送止めてーっ!!!!!」
プロデューサーの怒号が響き渡る中、僕の意識は次第に薄れていく。
あぁ、僕は死ぬんだな…そう、何の感慨もなく思った。
思えばこの人生、絶望と復讐心こそが僕の全てだった。
それがあったからこそ今の僕があり、ニンゲンでない僕のアイデンティティーの拠り所が築き上げられたのだ。
…ポタッ
何だろうか?――僕の頬に熱い何かが滴り落ちた。
漆黒に塗りつぶされゆく意識の中、かろうじて目を見開いた僕の視界に、共演者の若手女性タレントが映った。
「Z武さん、死んじゃいや…私、告白の返事、まだ聞かせて貰ってないじゃない――!」
告…白?
あぁそうだ、思い出した…そういえば彼女に以前、『私達お付き合いしませんか?』なんて冗談めいた事を
言われた事があったっけ。
猿山の猿に交際を申し込むニンゲンなんて、冗談以外にありえない。
だからてっきりそれは彼女なりのジョークだと思っていたし、僕を揶揄する言葉には僕自身
すっかり慣れきっていたから、僕は笑いながらそれを軽く受け流したのだった。
でも、この涙は――本物?
猿山の猿に交際を申し込むニンゲンなんていない…ありえるとしたら、それは同じニンゲン相手にだけ――。
………は…ははっ、何だ、そういう事だったのか。
動物園で飼われる見せ物の猿でもなんでもない、少なくとも彼女の前では
僕は紛れもない"人間"そのものだった――。
気付くのが遅すぎた?
いや、僕にはこれ位が相応しい。
深い深い心の底で、何かが檻の中から解放された――そんな音を聞きながら、
僕は彼女にきっと生まれて初めての…見せ物としてのものでない本当の笑顔を浮かべ、
底の見えない泥濘の眠りの中へ、ゆっくりと沈んでいった。
9 :
名無しさんの次レスにご期待下さい:2005/06/06(月) 03:54:30 ID:eTKwwQOt
・・・で?
・・・で?
僕は海の子 大地の子
人間やめますか?
それともZ武やめますか?
チリーン チリーン
冷やしZ武始めました。
乙
武
なぜズィーブさんネタが・・・バカニュース板かと思った
17 :
名無しさんの次レスにご期待下さい:2005/06/07(火) 01:02:25 ID:abIIInTx
>>4-8 Z
大作だな
欲を言えば西田さんを出してほしかった
金魚がぶ飲みワロスwww
19 :
名無しさんの次レスにご期待下さい :2005/06/07(火) 16:28:43 ID:MTNaIVCU
まさかバカ板の住民がいたのか。
サルでも ( (
,,.r'' ゛~~` ''ッ,, 立てねーぞ ) )
、 ゛ ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,, ヾ. こんなスレ ,.、 / /
ミ ミ゛,へ.__, ,_ノヽ i. .| |l l ,´
ミ ミ, ( ・) {・フ 〉 ミ. _-、i::| |ニニii '
、,,,,ツi: ミ,`~´ ヽ~〈 .ミ /,‐ヽヽ`、||
、シ`` i: ,ゞ 'n.inヽ. .ミ ( .〉〉/
シ // ミ` l.l ヽ"、 / ノ
ミ/ シ 彡 ,=こ二=.{ ミ,, ,r'´ ,,、'゛
ミi. / / ' ! w、`~^' vwv '、 ミ 〃 .ミ
.ミ / i: / `^^ \ ." 〃 ミ
.ミ.:/ / / i: v ! ,, \ 、 〃 ミ
:i; .i: w !! ミ!: ミ \\( ⌒ヽ
:i; / i: !! .ミ キ , ⌒`、_ ) )
:il .i: ! w! ミ .:i. (_ ( _,ノ ) ,
:il ! i: ! ,〃゛ キ ゞ、 __, ノ ,
.:il ! /~~````` " '''' = ‐- 、ミ _,,,,_ミ, il ` ー ´
:il ´ ―  ̄ - ,,. -‐‐-、、 ヽ. ヾ、 ゞ、 ` 〃
ゝ、wx.mn.!!++ナ'~ ヾ~ヽ、 ヽ、 ,, ~^^}´
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名無しさんの次レスにご期待下さい:
バカヌ住民は全ての板に散らばっておる