◆戦国夢幻を応援しようじゃないか◆

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1取って代われるか!?
あのバンプレストから発売予定の戦国シミュレーションゲーム。
99年12月のファミ通では、2000年春発売と掲載されてたが
未だに発売日未定・・・
掲示板に投稿したアイデアが採用されると、エンディングクレジットに
名前が載るとやっちゃったもんだから、あれこれ要望が来すぎて
収集がつかなくなってるみたい。
そうこうしてる間、「嵐世紀」に「石高兵数システム」パクられてるし・・
しかああし!なんだか面白そう♪
数年後には信長シリーズに変わって、これが戦国シミュレーションの
スタンダードになってそう。

公式HPのリンクは貼らないよ。また要望が殺到して、開発が遅れるの
やだからね。
2無名武将@お腹せっぷく:2001/01/26(金) 17:09
戦国夢幻は何気に期待してるが、
信長シリーズにとって変わることはまずないだろうね、
残念ながら。

1の態度がでかいのも萎え。
応援してもらいたかったらもっと言葉使いに気をつけようね
3取って代われるか!?:2001/01/26(金) 21:00
>>2は白痴。
みんな気にせずどんどん語ろう。
4名乗るほどのものではない:2001/01/26(金) 21:08
>>3
それがいかなる意見であれ、1の分際で来訪者を
白痴呼ばわりする時点でお前を応援する気が失せた。
厨房1なら、厨房1らしく、1の母に叱ってもらえ。
5無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 00:52
>>1

システムでは、天下統一を超えられず。
グラフィックでは、信長の野望を超えられず。
6無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 04:43
ということで、ここは悲惨な1がいるスレッドということで

■■■■■■■■■■■■■■■■■終了■■■■■■■■■■■■■■■■■■
7取って代われるか!?:2001/01/27(土) 11:40
さ!精神薄弱児たちは放っといて
有意義に語り合いましょう!
8無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 11:52
実在武将しか登場しないという時点で予定調和の武将キャラゲー化決定。
期待薄。
9無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 11:58
1はきっと信長の野望ファンだな
わざと嫌われるようなこと言ってるし
リンクも貼らないし、夢幻の登場に
焦っているコーエーヲタと見た。
10無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 12:09
自分自身しかageてない事実を見ろ1

そしてそろそろ自作自演しそうな1

次このスレをageるやつが居たら、名前がどうであろうと
そいつは1です

んじゃ放置よろしくね皆
11無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 12:14
1は家庭用ゲーム板の乱世無双スレッドの1と
同一人物であるに5000ペリカ。
12無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 13:38
俺は昔戦国夢幻のテストプレイをしたが
金はまだ払われていないに4400ぺ理化。
13取って代われるか!? :2001/01/27(土) 14:15
>>1は白痴。
みんな気にせずどんどん語ろう。
14取って代われるか!?:2001/01/27(土) 14:17
>>3は白痴。
みんな気にせずどんどん語ろう。
15取って代われるか!?:2001/01/27(土) 14:17
>>7は白痴。
みんな気にせずどんどん語ろう。
16取って代われるか!? :2001/01/27(土) 14:38
光陰、矢の如し!
さ!座談会をはじめよう!
17取って代われるか!?:2001/01/27(土) 14:40
元or現役イジメられっ子は消えてください!
私は人間と人間として語り合いたいのです!
18>取って代われるか!?:2001/01/27(土) 14:52
はいはい、分かった分かった
とにかくクソスレはsageながらやってくれ
それなら文句言わんからさ
19無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 15:03
100レス近くになっても、1と語り合うやつが現れずに
まだ1がさぁ語り合おうと言ってるに3000ペリカ
20取って代われるか!?:2001/01/27(土) 17:33
sageてる奴は部落民。
さあ!粛清して理想の社会を作ろう!
21無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 17:40
アゲて書くけど、
差別用語を使うバカを、歴史好きの、誰が相手にするかっての。
生まれによる差別は最低だが、オレは、オマエのような
バカには、非人と呼ぶことに、何のためらいも持たない。
さっさと去ね。
22取って代われるか!?:2001/01/27(土) 17:52
>21
マジレスしてやがんの。
たかが荒らしにどうしてこう、耐性がないのかね。
てめえのような余裕のねえメガネ君と語る気はサラサラねーよ。
>非人と呼ぶことに、何のためらいも持たない。
これが、こいつの中ではかなり勇気のいる行動らしいよ。プププ
さ!仕切りなおして、戦国シミュレーションの未来の為に
語り合いましょう!
23無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 17:57
1は自作板の伝説「でかちん」に取って代われるか
24無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 18:03
21だけど、上げた自分がバカでした。
しかし、1と20、22
が本当に同一人物だとしたら、そのレベルの高さは、
とてつもないね。
本気で荒らしだとしたら、確かにバカだよ。
よって反省のさげ。
25取って代われるか!?:2001/01/27(土) 18:09
レベルが高いなんて褒められちゃった。
ここもなかなか見所のある奴いるじゃん。
さ!どんどん語ろ〜ぜ?
26無名武将@お腹せっぷく:2001/01/27(土) 19:01
ところでゲームほんとに出るの?
27取って代われるか!?:2001/01/27(土) 20:54
>26
開発中止だけはやめて欲しいよね。
28無名武将@お腹せっぷく:2001/01/28(日) 03:36
いつ頃出るのかにゃあ〜
まちくたびれたにゃあ〜
29無名武将@お腹せっぷく:2001/02/05(月) 17:50
期待あげ
30無名武将@お腹せっぷく:2001/03/10(土) 07:13
悲惨な1で、2日で沈んでしまったスレだが、ゲーム画面が久し振りに更新されたのでage。

戦国夢幻 公式サイト
http://www.sengoku-mugen.com/htm1/
31無名武将@お腹せっぷく:2001/03/10(土) 07:19
リニューアル前よりグラフィックがかっこよくなりましたね。

シナリオ6本か・・・
群雄割拠 1560年(桶狭間の戦い直後?)・信玄上洛 1572年と、
1560年の前は、「北条氏康は家督を継いでいる」ということは、1541年頃かな。
32無名武将@お腹せっぷく:2001/03/11(日) 16:37
age
33無名武将@お腹せっぷく:2001/03/11(日) 18:47
ツステムンフトヲタの成りの果て
34野望100:2001/04/15(日) 05:21
ファミ通の記事を見たがイマイチのような・・・。
35無名武将@お腹せっぷく:2001/06/08(金) 07:44
前半荒れてますがこちらでもどうぞ>夢幻してる人
36終了:2001/06/08(金) 09:50
別にもう一つのスレが荒れているわけでもなく、
別にもう一つのスレが終わりそうなわけでもないので、
ただでさえ少ない書き込みを二分するのも如何なものか。

よって残念ながら終了しとうございまする。
37無名武将@お腹せっぷく:2001/06/08(金) 11:01
>>36
違う、こっちが荒れスレだ。
向こうは羊、こっちが狼ですな。
38だがそれがいい。:2001/06/20(水) 08:58
だがそれがいい。
39夜来:2001/06/22(金) 16:12
いきなりですが、このスレに間借りして軽くリプレイをカキコしたく思います。
スレを立てた1殿には、この場を借りてお礼とお詫びを申し上げます。

昔懐かし、こんぷてぃーくリプレイ小説をパクッてキャラもカブって進めます。
自己満足入りすぎの場合はご指摘下さい。
理解不能な部分は容赦ないツッコミでも、放置でもご自由に。
明るく楽しく激しい煽り・叩き待ってます。


天下夢幻リプレイ記

シナリオ4 本能寺の変 明智家

< 明 智 血 風 録 >
40夜来:2001/06/22(金) 16:47
< 明 智 血 風 録 >

プロローグ

「してやったりだわさ!」
燃えさかる炎に照らされ、無骨な武者鎧に身を包んだ顔面の異様にでかい男が叫ぶ。
戦国時代最大の謀反人、明智夏葉原光秀(以下、夏葉原)その人である。
「しかし殿、これから先が大変でございますぞ」
と、暗い表情で傍らに従うは明智家宿老・斉藤利三。
もう一人の宿老・明智秀満は本能寺攻めの現場指揮中だ。
夏葉原、フッフッフ、と不敵に笑い、
「これから大変なのは儂ではない、この日の本だわさ。天下にあまねく武を布き
大号令を発するわさ!」
夏葉原、無謀なまでに遠大な野望である。


 
41夜来:2001/06/22(金) 16:52
>>39
天下夢幻リプレイ記 ×
戦国夢幻リプレイ記 ○

いきなり鬱だ。申し訳ない。
42夜来:2001/06/22(金) 17:49
< 明 智 血 風 録 >

後世、本能寺の変と称される運命の日、本能寺攻め後休む間もなく明智家では諸将
打ち揃い、今後に関して白熱した軍議が開かれていた。と思いきや、夏葉原曰く
「此の期に及んで軍議など詮無きこと。四海の全ての勢力を攻め滅ぼすまでだわさ。
つまり戦は兵力だわさ!」
何がつまりか諸将理解に苦しんだが、決まりである。
折しも今は農繁期、周辺敵勢力もそうそう攻め込めまいとの判断により、農閑期までは
徴兵及び住民慰撫による兵の士気向上に励むことと相成った。音頭をとったのは秀満・
利三である。
夏葉原は動員をかけて先手必勝とばかり他家に攻め込もうとしたが秀満・利三の再三の
諫言により渋々思いとどまっていた。また、苦労人である斉藤利三の勧めにより、
諸将に与えうる限りの知行地を与えていたが、この件も夏葉原に渋面を作らせていた。
「来る戦に勝利するためにござる、諸将の兵が増えまする」
そう利三はなだめるが、
「ふん、儂一人でも十分だわさ、勿体ない」
と夏葉原、知行が惜しいのである。
この吝嗇ぶりが今は亡き信長公より夏葉原が毛嫌いされた理由であったろうか。
43夜来:2001/06/22(金) 19:21
< 明 智 血 風 録 >

1582年6月の四方の状況を見るに・・・、信長公死後織田家臣団は分裂、北陸に
上杉勢と睨み合う柴田勝家、伊勢に滝川一益、岐阜を押さえる神戸信孝、四国出兵直前
の丹羽長秀が堺に在る。池田・筒井・蒲生・細川も侮れない。

なんと言っても一番厄介なのが配下武将・寄騎の多い羽柴三谷守秀吉(以下、三谷)
であろう。
その三谷、信長公に仕えたのはまず草履取りからで、今では大名となった稀人である。
「人たらしの名人」と世に言われるが、実際はおどおどしたところが諸将の同情を買い
手助けされまくったのが、たまたま今まで時流に乗ってこれたまでと夏葉原はみている。
「今に時流から叩き落としてやるわさ」

そして旧織田家臣団の中に孤立しているのが、夏葉原が当主の明智家である。
二条・丹波亀山・安土・佐和山・坂本を領有し今現在徴兵に励んでいる。
また先頃、斉藤利三の献策により領内の浪人の登用を進めてもいたのである。
「また知行が減るわさ」
「明智家の為にござる、将はどれほどいても無駄ではござらん」

四面楚歌の状況下にあって唯一救われるのは、四国の長宗我部家との同盟である。
当主は長宗我部愚乱ミナミ元親(以下、ミナミ)。
夏葉原は言う。
「ミナミちゃんとは昔からの付き合いがあるわさ」
ミナミは幼少の折、姫若子とあざけりを受けるほど臆病だったというが、さもあらん
立派な女子である。
先代が亡くなり長宗我部家を継いだ時より、男として生きていく決意をし、主従一丸
四国を切り取ってきた。
戦国を生きる武将の常として、心は鬼である。
田中真○子みたいなもんと思えばよいか。口達者である。
 
44夜来:2001/06/23(土) 03:59
< 明 智 血 風 録 >

この情勢の中、6月侵攻作戦をあきらめた夏葉原は
「いじめて鍛え抜いて鬱憤をはらすもんね」とばかり、兵士の鍛錬に明け暮れる。
数日が過ぎた頃、領民の間で噂が流れ始めた。
「やはり明智家、長くはもたねえだろう」
「秋の収穫は全部持ってかれるそうだ」
「兵士もどんどん逃げだし山賊になっとるそうじゃ」
これらの噂は全て安土城下で広まりつつあった。何故?
話は簡単、蒲生家の放った乱破の仕業である。

現在明智領に隣接する日野城に拠る蒲生家。
その当主、蒲生お茶の伊豆賢秀(以下、お茶の伊豆)。
本人は非情な謀略家を自負しているが、周囲の評価はのんきなご隠居。
もっとも、「鳶が鷹を生んだ」と陰で評された嫡子の蒲生氏郷は俊才で、今回坂本城に
乱破を送り込んだのも氏郷なのだ。
「坂本城下の民が喜んで蒲生軍勢を迎え入れるように仕向けるのです」
お茶の伊豆は氏郷の献策をぽかんと聞いていた。理解しきれなかったらしい。

後日、氏郷が乱破による扇動は無理と判断、別の策を進言したが、お茶の伊豆曰く
「いや、成せば成る、成さねば成らぬ何事も」と扇動策の継続を指示。
その時点では策を理解出来ていたので、労せずして坂本城を手中にするという夢を
現実の物にしたかったのである。
結局お茶の伊豆の夢想の被害は蒲生家乱破頭領・百地三太夫の絶えない刀傷となって
表れた。
扇動策を看破した夏葉原が警備強化を命じた坂本城下に、侵入しては発見され手負い
となって逃げ帰る。傷が癒えればまた侵入・手負いで戻ってくる。
しかしお茶の伊豆、飽くことなく延々いたちごっこを繰り返す日々であった。
「夢よ叶い給え」
45夜来:2001/06/23(土) 04:16
>>44

坂本城・坂本城下 ×
安土城・安土城下 ○

再び申し訳ありません。
46夜来:2001/06/23(土) 06:20
< 明 智 血 風 録 >

ジリジリと。
明智家臣団の気力も焦りも、その日差しで焼き尽くすかのような夏が過ぎた。
実りの秋の到来だ。
明智家臣団が最も憂慮していた隣接する勢力の明智領侵攻、言い換えれば
「明智を討伐した我こそ信長公の後継者である」と名乗りを挙げる競争は今日まで
一度も無かった。
徴兵・浪人の登用による地道な兵力の増強が功を奏したに違いない。
是まさに天佑と言うべきか。
「三谷・柴田等は、儂の武勇・知略に恐れをいだいてるわさ」うそぶく夏葉原。

稲の刈り入れが始まる。1582年9月。
明智家本城・二条城。
いずれ避けられぬ戦、しかも連戦になることが確定的な軍議の席である。
米の収穫が終われば羽柴・柴田・滝川・神戸・丹羽あたりは間違いなく大軍にて
侵攻を開始する。他は模様眺めを決め込んでくれたら良いが・・・。
兵は夏葉原直属を除き、各支城にほぼ均等に配置されている。
敵勢が大挙攻め寄せれば各個撃破されるのは目に見えている。
明智秀満・斉藤利三はもとより、諸将の顔は俯きがちだ。

「今更ではありますが、更に使者を送っては?」
「筒井・細川か?」
「もう遅いのや」
「無駄じゃ無駄じゃ、使者が斬り殺されよう」
「籠城は出来ませんぞ」
「助けに来るところは無いからの」
「ではやはり出いくさか」
「分散した兵力ではとてもとても・・・」
「支城を放棄するという手も」
軍議が堂々巡りになりかけたと見て、性分に合わないであろうに沈黙を続けていた
夏葉原、ズズ、ズイとでかい顔面を押し出し怒号した!

「この世に生を受けし時を手始めに、常に出いくさによりて命を全うしてきたわさ!
内に篭もるは死を待つのみだもんね!」

重みがありそうだが、何の事はない、人の血を見るのが好きなのである。
47無名武将@夢幻の如く :2001/06/24(日) 02:09
明智光秀
●葉原
羽柴秀吉
●谷
長宗我部元親
南●
蒲生賢秀
茶●

か(笑)
小説・PCゲームなど出ていましたね。
犬●の登場はあるのか・・・。
48夜来:2001/06/24(日) 19:21
>>47

犬○の登場は・・・ありません。
あまり印象に残ってませんので。
49夜来:2001/06/24(日) 21:12
< 明 智 血 風 録 >

京の二条城に一報が届いたのは1582年9月15日
「殿!羽柴勢が動き出しましたぞ!兵1万6千余、姫路城を出て丹波亀山城に向かって
おるとのこと」
亀山城よりの伝令を伴い、斉藤利三、夏葉原のもとに駆け込んできた。
「ぐふっ、ぐふっ、ぐふっ、待ちかねたわさ!三谷め、一兵残らず血祭りにあげて
くれるわさ!利三・秀満、いざ出陣じゃ!」

ちなみに軍議の結果、明智勢の配置は以下の通り。

丹波亀山城 兵5千5百
安土城   兵3千8百
佐和山城  兵5千
坂本城   兵3千4百
二条城   兵2万2千

秋の収穫が終わった時点で総兵4万弱、利三の進言も実りを結んでいた。
夏葉原は二条の二万で当面の戦をすると明言している。

「しかし殿、京の守りは二千でよろしいのか?筒井はどうするか知れませぬが、丹羽・
池田は手薄と見ればすぐ攻め寄せるは必定」利三、心配の種は尽きぬ。
フッフッフ、と不敵に笑う夏葉原。
「大名ホイホイ、だわさ」
「は?」
「囮だわさ。城兵が多いとなかなか攻めてこないわさ。それでは面白くないもんね。
二条城を餌にして敵勢がのこのこ出てきたところを叩くんだわさ」
「それでは王城の地に混乱の極みを招きますぞ」
「刃向かう奴らの大往生の地としてくれるわさ」
夏葉原、己の台詞に一人悦に入っている。

1582年9月17日
二条城前に明智主力2万が揃い出陣の合図を待つ。
率いるは、夏葉原・秀満・利三、夏葉原旗本頭として可児才蔵。
秀満、夏葉原の部隊を見て仰天する。
「殿!鉄砲は何処へやったのでござるか?」
「叩き合うには鉄砲は重いわさ、軽さ、軽さ」
重たげなでかい顔で夏葉原が言う。
鉄砲隊を足軽隊に組み替えていたのである。利三は言葉もない。
50夜来:2001/06/24(日) 22:19
< 明 智 血 風 録 >

「出陣!」
利三が先頭に立つ。勇躍、進み出そうとする軍勢に、
「御所へむかうわさ!」
夏葉原、くるりと向きを変え馬を走らせる。
皆、「?」である。利三呆気にとられるも、
「えーい、殿に遅れるな!」

そして京都御所。天子様のおわせられる場所である。
「遠巻きに陣を敷くわさ」

京童は口さがない。信長公亡き後、京の都に水色桔梗紋の旗が翻ろうとも、
「明智の天下は続かんわ」
「四方八方から攻め立てられておしまいや」
等と噂するので兵の士気は今一つ。

そこで夏葉原考えた。
御所を囲むと同時に「夏葉原、征夷大将軍宣下を賜る」の虚報を京の市中に流す。
機を見るに敏な京童は、明智勢に対する見方が多少変わるだろう。兵の耳にも当然
話は入る。士気も上がろう。あわよくば公家どもが仰天して本当になればよっしゃ、
よっしゃ。

「なるほど、それは名案」秀満、感心しきり。
「気の長い話ですな」利三である。
「丹波亀山城もそう簡単に落ちはしないもんね、十分間に合うわさ」
余裕の夏葉原。

効果はあった。
「明智様が天下様になるそうじゃ」
「ほれ、明智衆の偉丈夫ぶり、さすがやないか」
京童の評判が上がるにつれ、明智兵は意気揚々。二条城を出たときとは段違い。
しかし兵を出して二十日以上が過ぎていた。その間、他大名の動きは無い。

「柴田は上杉との睨み合いで身動きとれぬ様ですな。滝川・神戸は様子見」
利三が物見の報告を伝える。
「結構腰抜けだわさ。よかろう、三谷を叩きに行くわさ」

明智勢2万、丹波亀山城へ。
51夜来:2001/06/24(日) 23:58
< 明 智 血 風 録 >

場所は変わって、丹波亀山城攻城中の羽柴三谷守秀吉軍。
本陣にて余裕の表情で戦況を眺めていた三谷に、そっと耳打ちした者がいる。
「明智勢およそ2万、動き出しましたぞ」
羽柴家の知恵袋、軍師・黒田官兵衛である。
「兵数に差がある上、丹波亀山城の兵も居り申す。一旦退くが上策かと」

三谷、官兵衛の報告と進言に顔をしかめる。確かに2万は予想外に多い、しかし退くと
なると今日までの兵糧が無駄になる。
「夏葉原を討つが天下取りへの近道と言うたは、官兵衛、その方ではないか。儂も
間違いないと思うておる。夏葉原を叩き、その余勢を駆って一気に明智を滅ぼすべし」
ま、戦上手も多いし、その程度の兵力差ならひっくり返せようと三谷は考えている。
しかも相手の夏葉原、三谷思うに用兵がまずい。
分裂・独立した元織田家臣達より優位に立つ為にも、退けはしない。
「左様でござるか・・・」表情暗く本陣を出る官兵衛。

(うわ〜、官兵衛の奴、暗いな〜。やっぱり退く方がいいのかな〜。でも兵糧がなぁ、
もったいないしなぁ。でも大丈夫かなぁ、勝てるかなぁ。どうかなぁ?どうだろ?)
三谷、この時点で心が負けている。
らいおんはーとの夏葉原に対し、ちきんはーとの三谷に率いられる将は哀れである。

一方、こちら行軍中の明智軍勢。
後方より一騎の母衣武者が追いすがってくる。
「池田恒興率いる池田勢およそ1万1千、二条城に迫っておりまする!」

「かかったわさ」
上機嫌な夏葉原。
「引き返しますか?」
秀満、かなり気がかりそうだ。利三は黙したままだ。
「京に女が出来たか秀満?まずは目の前の三谷だわさ。池田なんぞは後だわさ。
天下に明智の精強、見せつけるわさ!血の雨を降らせるわさ!」

夏葉原と明智勢、長く熱い戦いの始まりである。

いざ、決戦。
52無名武将@お腹せっぷく:2001/06/25(月) 02:29
やあ なつかしいねえ
盛本さんの絵で情景が目に浮かぶ
ゐ凡奴はいらないよ みぐるしい。
5335:2001/06/25(月) 14:31
おお 生き返らした甲斐があった w
54無名武将@お腹せっぷく:2001/06/25(月) 17:06
リプレイ書いてるのが1ならさらに悲惨だな
55夜来:2001/06/26(火) 15:20
< 明 智 血 風 録 >

1582年10月15日 八上の合戦

快晴である。
この日早朝より、明智・羽柴両軍併せて3万6千の睨み合いが続いている。
旗指物から判断するに両軍のおおよその兵力配置は次のようになる。

明智勢中央・夏葉原隊7千6百に対するは、三谷隊7千。
   右翼・明智秀満隊6千に対するは、浅野長政隊4千6百。
   左翼・斉藤利三隊6千に対するは、久安職種隊4千7百。

兵の気の高ぶりが目に見えるようである。

夏葉原本陣。
夏葉原は三谷が動き出すのを待っていた。     
「殿、羽柴勢は名だたる将ばかりですな、腕が鳴り申す」
夏葉原旗本頭・可児才蔵である。
「おう才蔵、斬って斬って斬りまくるわさ。お前には負けんもんね」
夏葉原、特別製の刀を一振りし、フッフッフと笑う。
本当に刀なのか?それは鉄の塊であった。あまりにも大きく、重たく、大雑把な作りだ。
「一番槍は儂がもらうもんね。おっ、動き出したわさ」

羽柴勢が動いた。鬨の声を挙げ、迷い無く突っ込んでくる。
夏葉原、じっと羽柴勢を見据えている。
中央三谷隊に不思議な動きがある。三谷の弟・羽柴秀長が後方に下がった。
これを見た夏葉原、軍配を振るう。
「才蔵、付いてくるわさ!」
夏葉原隊動く。

「浅野隊に斬り込むわさ!」
夏葉原、右翼・秀満隊の前に出て浅野長政隊に突撃してゆく。布陣無視だ。
いきなりの事に秀満仰天するが、中央をがら空きには出来ない。
急ぎ中央に陣を移すよう指示を出す。
56夜来:2001/06/26(火) 17:05
< 明 智 血 風 録 >

「兵力差が顕著になれば、夏葉原は必ずや突出してこよう。平陣から鶴翼に陣形を
移し、突出した夏葉原を包み込んで見事討ち取ってくれるわ。華麗なる戦を天下に
知らしめてくれようぞ!」
作戦は前日の軍議で決まっていた。
全軍突撃開始後、三谷は指揮下の弟・羽柴秀長2千に本陣控えを指示。
読み通り夏葉原隊が動き出したのを見て、快哉を叫ぶ三谷。
「はまりおったぞ!この戦、はや我らのものじゃ!」

だが世の中、なかなか三谷の思いのままには進まない。
夏葉原隊確かに動いたが、なんと浅野長政隊に向かってである。
陣の崩れを厭わぬ行為。迫り来る敵勢を目の前にしてなど狂気の沙汰だ。
「なんと無茶な・・・。が、これはいかん」
すぐさま秀長に参戦の伝令を出す。
三谷隊7千の内、三谷は鉄砲隊3千、足が遅い。秀長2千5百は遅れる。蜂須賀正勝
1千5百のみが明智秀満隊6千とまずぶつかることになる。

夏葉原隊、浅野長政隊と激突。
「一番槍だわさ!」
猛り狂ったヒグマのようなでかい顔面を中心に、でかい刀を振り回しつつ叫ぶ。
人間風車である。羽柴兵の腰が引ける。
「えい、うろたえるな!謀反人夏葉原を討ち信長公の無念を晴らすべし!」
浅野長政以下、大谷善継・福島正則等、兵に檄を飛ばすがずるずると士気が下がってゆく。
精兵秋葉原隊7千6百、数に劣る浅野長政隊4千6百を攻め立てる。

夏葉原隊からしばし遅れて、左翼・斉藤利三隊、敵勢を眼前に捉えていた。
率いる鉄砲隊6千の筒先を揃えて、ござんなれと久安職種隊を待ち受ける。
鉄砲の射程圏内に入ったと見るや、利三軍配を振り下ろす。
久安職種隊の先頭を走る兵がばたばたと倒れゆく。

中央になんとか布陣した明智秀満隊も左翼・利三隊と同じく敵勢を捉えていたが、
こちらはまだ鉄砲斉射の態勢に入れない。
だがまずは蜂須賀正勝1千5百が相手とあって、秀満、兵を鼓舞する。
「蜂須賀なぞ敵にはあらず!者ども、生かして帰すな!」
57夜来:2001/06/26(火) 18:28
< 明 智 血 風 録 >

乱戦のただなか。
血まみれで倒れる者もいれば、血まみれになりながら次の敵を求める者もいる。
人間風車の行くところ、逝く者ばかりという状況になりつつある右翼は、死屍累々の
地獄絵図と化していた。
浅野長政隊寄騎の将も人間風車によって負傷者続出である。
これには、「笹の才蔵」の異名をとる夏葉原隊旗本頭・可児才蔵の働きも大きい。
もう一押しで浅野長政隊総崩れというところか。
「むむ、秀満が三谷と撃ち合いだしたわさ。えーい、者ども、早くこいつら叩くわさ!
儂は三谷の首が恋しいわさ!」
だが浅野長政隊もよく踏ん張る。さすが名将・勇将が率いているだけある。

左翼・斉藤利三隊は初手こそ鉄砲の斉射により優位にたったが、今では混戦となり
一進一退だ。

中央・明智秀満隊、三谷の鉄砲隊と撃ち合いが始まった。
同時に羽柴秀長勢も殺到、秀満隊に押されまくっていた蜂須賀正勝も息を吹き返した。
これで三谷隊7千を一手に引き受けることになった。
秀満隊、一気に死傷者が増えるも、明智の兵は士気衰えぬ。
「放て、放てぇ!撃ち負けるでないぞ!三谷を討てば恩賞はおもいのままぞ!」
秀満、喉も嗄れよとばかり兵を励ます。

「えいくそ、遅くなったわい。誰ぞ早う秀満の首を持って参れ!このまま平押しに
押して明智本陣を突くのじゃ!」
三谷、失策の挽回に必死である。これから天下人になろうかというのに、ここで
負けるわけにはいかない。

うおぉ、うおぉ。
おわぁ、おわぁ。
きゃあも、きゃあも。
もはや投入を待つ将兵はいない。
いつ果てるとも知れない狂乱の宴は今が盛り。
宴の最中新たな波がうねる。
精兵・夏葉原隊を相手に粘りを見せていた浅野長政隊、完膚無きまでに叩かれ敗走。
負傷せざる者は無し。

「次は三谷だわさ!」
夏葉原、吠える。
58夜来:2001/06/26(火) 20:38
< 明 智 血 風 録 >

波が大きく大きくうねる。
うねりは羽柴勢を呑み込もうとしていた。
うねりの正体は夏葉原隊7千6百。
驚くべき事に夏葉原隊、負傷者はいるものの脱落者がいない。
浅野長政隊4千6百とやりあってこの不死身ぶり、まさに神懸かり的。
ま、主が化け物じみている分、兵も並ではないのだろう。
その夏葉原隊、浅野長政隊を撃破した勢いそのまま、三谷隊の横腹を突くべく動き出す。

その頃斉藤利三隊、鉄砲の銃身が火傷するほど熱くなるまで撃ちまくり、久安職種隊を
攻め込んでいた。頑強だった久安職種隊も死傷者が増えるにつれみるみる兵のしきが
下がりだす。
「この戦、我らの勝ちじゃ!後は三谷守の御首を頂戴するだけぞ!」
利三、奮戦。

「かかれ、かかれ!謀反人の軍勢なにするものぞ!」
三谷の焦りは頂点に達している。
敵に非ずと見た明智秀満隊は、押しに押しているが崩しきれない。
一度「押し込まれている」との伝令があってのち、浅野長政隊からの知らせはない。
隣の久安職種隊は、敵鉄砲隊の猛射の前に浮き足立っている。
不安にさいなまれながら指揮していた三谷のもとに、血まみれの伝令が駆け込んできた。
「浅野長政隊、全滅」
伝令は息絶えたが、その知らせは無用であったろう。
伝令の姿より前に三谷の目は鮮やかな水色桔梗紋を捉えていた。
それは三谷隊側面より迫り来る夏葉原隊の旗指物なのだから。

三谷隊の側面に夏葉原隊が突っ込んできた。
戦の勝敗は決したと言っていいだろう。
「来おったか、夏葉原。この上は刺し違えてでも、あの世へ送ってくれるわ」
息巻く三谷、顔面蒼白である。
目の前の明智秀満隊を崩しきれずにいるところを横合いから急襲され、不利は明白。
羽柴秀長・蜂須賀正勝が夏葉原隊の抑えに向かうが、長くは支えられまい。
悪い事は重なるもので、久安職種隊よりも壊滅寸前の知らせが届く。
「殿、ここはそれがし引き受けます故、直ちにこの場よりお退き下され」
羽柴秀長、駆け戻って三谷に進言する。
直後、
「何処じゃ三谷!おとなしく出てくるわさ!」
三谷にとって、懐かしくも忌まわしい夏葉原の胴間声が響いてくる。
(そんなに肉薄していたのか?)
総毛立つ三谷。
59夜来:2001/06/26(火) 22:29
< 明 智 血 風 録 >

わあぁ、わあぁ。
兵の叫びが増える。
「明智夏葉原光秀が家臣、斉藤利三、押して参る」
久安職種隊を撃破した斉藤利三隊も三谷隊に突っ込んできた。
遂に三谷は包囲された。

「もはやこれまで」
三谷、言うが早いか自らの喉を掻き切ろうとしたが、
「げほっ、げほっ、うぅ、持病の癪が・・・」
と、刀を落とす。猿芝居もいいとこである。
秀長構わず、
「命あらば再起は出来まする。ともあれこの場よりお退き下され」
「秀長がそこまで言うなら仕方あるまい」
三谷、数人の供廻りと駆け出そうとしたとき、先程よりも大きな胴間声が背中にかかる。

「おぅ、久しいえわさ三谷、何処へ行くわさ?刃にて天下を語らいに来たわさ」
陽気な声である。
「殿!お早く!」
秀長が手兵とともに夏葉原の前に立ちふさがる。
三谷、後ろを見ずに逃げ出した。

この戦の結果、明智勢死傷者2千8百、秀満隊の死傷者が2千1百、利三隊が7百。
明智主力は1万7千に減少。
羽柴勢1万6千は壊滅、三谷を落とすために奮戦した秀長は捕虜の憂き目に。

「大魚を逃しましたな」
血と汗と埃にまみれたままの顔で利三が水桶を差し出す。
「へっぽこ金魚だわさ」
返り血で真っ赤なでかい顔を洗いながら手で水を掬い上げる。
「いつでも掬えるわさ。それより焦眉の急は池田だもんね。一服したら軍勢を京に
向けるわさ。秀満喜べ、池田を討ちに京へ戻るわさ!」

次なる相手は池田勢1万1千。
またも血風吹きすさぶ。
60Login:2001/06/27(水) 01:40
登場人物に個性があったり、ゲーム上のテクニックに意味を
持たせたり(自城足踏み士気上げ→京での工作士気上げ)と、
大変面白いんですが、しかし「夏葉原」「三谷」とかがよく
解らず、慣れていない今では、おっと三谷は秀吉だったなと、
読中に脳内再確認してしまう有様です。

やめろとまでは言えませんが、「三谷の猿め・・」「土佐の
ミナミちゃんが・・」という感じに、さりげなくフォローし
て欲しいです。・・・・・やっぱり・・やめて欲しい・・。
61無名武将@お腹せっぷく:2001/06/27(水) 23:35
面白いけど、60氏と同意見。
全然わけわかんねえ。
私物化だ!とか叩かれちゃうかもよ。
でもリプレイ自体は面白く読ませていただいてるんで、
基本的には応援姿勢ね。
62無名武将@お腹せっぷく:2001/06/28(木) 15:19
ネタを知らんやつから抗議があるようだが
めげずに続けてください。
雑誌連載のものしか読んだことないけど
ほんとに当時のコンプの雰囲気が伝わってくる。
ファンにとっては私物化とは言えない。十分楽しんでる。
範囲狭くても、そんなもんでしょ2chって
63無名武将@お腹せっぷく:2001/06/28(木) 23:33
ネタ知らない派です。
戦国夢幻の本スレから来たので、もっと普通のリプレイを想像していました。これって元ネタなんなんですか? …って聞くのは野暮なんでしょうか。
61さんのように、私物化とまでは言いませんが、
でも60さんの感想に近いものを私も抱きました。

それから、62さんの「ファンにとっては」というのが気になります。
元ネタを知らない「戦国夢幻の」ファンには「十分」楽しめてはいないです。
八分目ってところでしょうか。

ごめんなさい、夜来さん。批判ではないので。
文章そのものは楽しく読ませていただいています。
64夜来:2001/06/29(金) 02:04
>>60
>>61
>>62
>>63

皆さん、ご意見ご感想ご声援ありがとうございます。
様々な見解があってしかるべきです。

元ネタは、12〜13年前のパソコン情報誌「コン○ティーク」不定期連載のリプレイ
記事・付録小説登場キャラです。ご存じ無い方が多いはずです。古いしマイナーです。

リプレイSS書き込みは初めてでして、堅苦しいのは肩こるので、悪のりさせて
もらってます。今回のリプレイ、延々とは続きませんのでご辛抱を・・・、甘いですね?
元ネタのリプレイ記事・小説もあっさりしたものでした・・・。と言うか、戦国夢幻は
リプレイ記は本腰入れるとかなり長くなるでしょうから、ポイントを絞ります。

私信ですが戦国夢幻スレの567・素人さん、SSの説明ありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げます。

↑はスレの私物化ですな。うむ、間違いない。
65無名武将@お腹せっぷく:2001/06/29(金) 20:47
元ネタは知らないがリプレイヤーの望むままにして頂くのが一番かと。
66夜来:2001/06/30(土) 16:54
< 明 智 血 風 録 >

「相手にならんもんね、一気に攻め滅ぼすわさ!」
御機嫌の夏葉原。
羽柴勢を破った夏葉原率いる明智勢は京へとって返し、二条城を囲んでいた池田勢
1万1千と激突、明智勢は兵を損なうことなく池田勢を敗走せしめた。
他の敵対勢力の動き無しと見て、池田本城・有岡城攻めを決定、包囲した。
1582年10月25日の事である。

「丹羽軍勢1万2千、及び筒井軍勢1万3千、二条城に向け進軍を開始!」
二条城よりの早馬である。
「とんで火に入る夏の虫だもんね。虫退治に向かうわさ!」
陣頭指揮に立っていた夏葉原、でかい顔に満面の笑みを浮かべる。
明智勢、再び京へ。

「雑賀衆が丹羽の留守を突いた様でござるぞ」
伝令よりの丹羽軍勢が退いたとの報告が届く。
京へ向かう道すがら、斉藤利三、厳しかった表情が少し和らいでいた。
さもあらん、丹羽・筒井と連戦にならず、まずは筒井のみが相手だ。兵の疲労度が違う。
「雑賀も余計なことをするわさ。筒井のみとは拍子抜けだわさ」
一気に片付ける心算だった夏葉原、憮然と言う。

1852年10月30日 二条の合戦
「さすが筒井家にその人ありと言われた男ですな」
筒井勢1万3千を壊滅・敗走せしめた明智軍勢本陣にて利三が言う。
島左近隊と激突した斉藤利三隊、兵5百の損害が出た。
「鉄砲を前にして鬼神の如き働き、まさに名将」
「ふーん、順慶にはもったいないわさ、もらいにいくわさ」
「ではこのまま追撃、多聞山城攻めでござるな」
利三が進軍の手配に本陣を出ようとしたところへ、秀満が急ぎ足でやって来た。
「殿、滝川勢1万2千、多聞山城へ向かっておりまする!」

「ふーん、滝川め、なかなかいい狙いだわさ」
夏葉原、言いながらもでかい顔面で思案顔。
「兵に一息つかせとうござるな」
滝川家当主・一益は戦上手の上、兵も精強。利三としては今は避けたい。
「速攻で池田を潰し、後に城攻めで士気の緩んでいるであろう滝川を叩いては如何?」

結局、利三の案を採り、池田家の有岡城へ向かい包囲。
時、1582年11月7日。
67夜来:2001/06/30(土) 20:16
< 明 智 血 風 録 >

「殿!丹羽勢、堺城より進軍開始、その数およそ1万!」

有岡城攻城中の明智軍勢。
相変わらず陣頭指揮中の夏葉原に、秀満が報せを持ってきた。
「また雑賀が動くわさ」
「雑賀衆を叩いてから動いておりまする。二条城は囲まれますぞ」
「なら今度こそ丹羽も血祭りにあげるもんね。秀満、存分に働くわさ!」
明智勢、またもや京へ。

1582年11月22日 二条の合戦
「いやはや、丹羽勢も思うていたよりはあっけない」
「殿の向かうところ敵なしですな」
利三・秀満である。
夏葉原隊が丹羽家・伊藤隊を撃破、勢いそのまま丹羽軍本陣を突いて勝ちを決めた。
丹羽勢1万は壊滅。
「フッ、フッ、フ、丹羽長秀の得手は米の勘定だもんね。戦は知らぬわさ」
夏葉原、呵々大笑、ご満悦だ。
「丹羽与し易し、堺城攻めだわさ!」
堺城侵攻と同時に有岡城へも兵を出す。池田の抑えである。
有岡城へは二条城にて守備にあたっていた松田政近以下、兵2千6百が向かう。

丹羽を破った勢いそのまま堺城を目指していた夏葉原に、長宗我部家からの使者が
書状を携えてきた。
「ふーん」
一読した夏葉原、利三に書状を渡す。
「これは・・・、同盟破棄の通告ですな」
「ま、捨て置くわさ、女心はよく解らんもんね、変わり易いわさ」
夏葉原この件は構わず、丹羽軍勢の籠もる堺城を包囲した。
どのみち長宗我部領とは隣接していない。

1582年12月5日 堺城落城、明智領となる。
丹羽長秀以下数名が洲本城へ落ち延びた。

「次は滝川だわさ!ついでに筒井を滅ぼすわさ!」
夏葉原、多聞山城の方角を見やり馬に跨る。
滝川勢1万2千は未だ筒井が籠もる多聞山城を落とせずにいる。
明智軍主力、多聞山城へ。
68夜来:2001/06/30(土) 22:29
1582年12月14日 大和郡山の合戦

「ええぃ、何をしておるか!放て、放てぇ!」
斉藤利三隊、既にかなりの人数が地に倒れている。
滝川一益隊との撃ち合いで消耗が激しい。
さすが織田家中で豪の者としてその名が響いていただけある。
その滝川一益隊の後方で鬨の声があがり、見る間に崩れ始める滝川一益隊。
「殿が滝川隊に斬り込んだぞ!者ども、負けるな!」

斉藤利三隊の死傷者が1千を越したのと引き替えに、滝川勢は壊滅、敗走。
明智勢は滝川勢が包囲していた多聞山城を引き継ぐ形で包囲、城を落とした。

「昔からの縁もあること、ここは何卒・・・」
軍門に下り命乞いする筒井順慶、利三・秀満は反対する。
「ま、よいわさ」
以外と寛大な夏葉原。順慶以下、ほとんどの将が帰順した。
1582年12月25日の事。
この時期、神戸家は北畠家と小競り合い、羽柴家・細川家は動かず、雑賀衆どう出るか
不明。ここからの明智勢の展開は早い。

多聞山城に居座る夏葉原、大攻勢に出た。
安土城・佐和山城の将兵に滝川領への侵攻を指示。
命を受けて安土城より近衛前久以下、兵4千7百が亀山城へ。
佐和山城より小川祐忠以下、兵2千が安土城経由で長島城へ。
「安土城の兵が3百では、蒲生にくれてやるようなものですぞ」
利三、注意を促すが夏葉原、フッフッフ、と笑って
「こうすれば茶伊豆がでてくるわさ、しっかり叩くもんね」
案の定、手薄になった安土城へ蒲生勢4千が進軍開始。
夏葉原、日野城に放っていた物見からの知らせを受け、蒲生勢が日野城から十分離れた
頃合いを見計らい日野城へ侵攻、包囲した。

「だから申し上げましたぞ。誘いでござると」
蒲生氏郷、言わんこっちゃないという顔をしている。
安土城を今まさに包囲せんとしている蒲生軍本陣である。
総大将であり蒲生家当主の蒲生お茶の伊豆賢秀、しょぼくれている。
「雑賀衆をほったらかして進軍してくるとは・・・」
日野城に拠る蒲生お茶の伊豆賢秀、これまで乱破を使った嫌がらせ以外の動きをして
いない、と言うより兵数が少なく動けなかった。
乱破の工作も失敗続き、鬱々としていたら安土城が手薄になったので喜んで陣触れし、
諸将の反対を押し切り出陣したらこの様だ。
「かくなる上は速やかに安土城を落とし、本城といたしましょう。日野城の将兵には
申し訳ござらんが・・・」
氏郷、非情ながらも正確な判断である。
「そうはいかん。見捨てたとあっては、そのことで後々まで祟られる」
お茶の伊豆、馬首を返し日野城へと向かう。
「全軍転進!明智を打ち払い日野城を救うべし!」
悲痛な感情を面に出さず氏郷、軍を指揮する。
(蒲生家の命運、はや尽きるか)
69夜来:2001/07/01(日) 00:34
< 明 智 血 風 録 >

1583年1月9日 伊賀上野の合戦

「やっと来たわさ」
「4千が相手では気が入りませんな」
夏葉原と秀満である。
「気を入れてもらわねば困りますぞ、兵の士気に関わり候」
二人をたしなめる利三。
「分かってるわさ、舐めてはいないわさ」

夏葉原率いる明智勢主力、現在1万5千、負けはあるまい。
実際、あっと言う間の勝負であった。蒲生勢、日野城へ逃げ込む。
「ちぃ、茶水を逃がしたわさ」
そのまま日野城を囲んでいた夏葉原のもとに堺城からの早馬がやって来た。
「雑賀衆4千、堺城に向かっておりまする!」

丹羽家・洲本城を攻め落とした雑賀衆、次なる鉾先を明智に向けた。

「捨て置くわさ」
夏葉原、陣頭指揮に精を出しつつ、一旦退くべしと進言する利三・秀満に答えて言う。
「ここで退けば茶水がまた盛り返して面倒だわさ、叩けるときに叩くもんね」

呆気なく日野城は落ちた。
捕らえられた蒲生氏郷、帰順を促す夏葉原に父・蒲生お茶の伊豆賢秀の助命を条件に
了承。近くにいるお茶の伊豆、辞世の句を詠もうとしているが巧い文句が浮かばない。
頭を回して唸っている。
時、1583年1月16日。

明智勢、休む間もなく堺城へ向かい雑賀衆4千を鎧袖一触、敗走す雑賀衆を追撃して
立て続けに雑賀城・洲本城を落とし、雑賀衆を武装解除。
時、1583年2月15日。

洲本城を落として間もなく、長宗我部愚乱ミナミ元親より新たな同盟の申し入れが
あった。
「破盟の件はわたし全く知らなかったのよ〜、部下が勝手にやったの。今頃報告が
あったのよ〜、ごめんね。部下の外交権は全て凍結したから。今後一切こういうことは
無いように指示したから。全てわたしを通すようにしたから。だから夏ちゃん、同盟して、
お・ね・が・い」
書状の内容は以上である。夏葉原、快諾。

夏葉原の勢いは衰えない。
攻城中の池田家・有岡城へ、池田を滅ぼす。その後滝川領の長島・亀山・安濃津の
3城を落とし滝川滅亡。
時、1583年5月終わり。

本能寺を攻めたあの日より1年、諸大名の予想・思惑を蹴散らし戦い抜いた明智家の
所領は300万石を越えた。

夏葉原はようやく明智勢主力を一旦解散、今年の収穫を待つ事とした。
秋までにやらなければならないことは山ほどある。
兵力の増強・配備、獲得した所領の開発、城の整備。
全ては次なる戦のためだ。そう思うと俄然、熱の入る夏葉原であった。


 
70夜来:2001/07/01(日) 00:54
読み直すと辛いです。
誤字・脱字・変換忘れ・コピペ忘れ等々。
リプレイは人様のものを拝見するのが楽しいんだなと、今更ながら思います。
ちなみにもうすぐ落ちです。次が落ちかも・・・。

ちなみに「夜来」はこのスレ限定です。他では使いません。さりげなく予防線。
71>>70 夜来さん:2001/07/03(火) 10:26
ぐはっ!(吐血)
もう終末に向かっているのですか・・。 急展開ですねぇ。
まぁ、読み手としては応援するしかありません。 頑張れ〜。
あっ、読み手は誤字脱字を気にしませんよ。無責任ですから(笑

ちなみに、、なるほど士気上げ+積極攻勢で明智も勝てるのかと
試してみましたが・・簡単にはいきませんね〜。いずれ再挑戦。。

あと、、ミナミちゃんをみて現外相を思い出しましたが、
まきこの「お・ね・が・いっ(はぁと」を想像してしまい萎え〜。
72野望100:2001/07/06(金) 12:37
v
73野望100:2001/07/06(金) 12:55
程c食人@お腹いっぱいとウンコセックスしてえ!
程c食人@お腹いっぱいとアナルセックスしてえ!
程c食人@お腹いっぱいのウンコ食べてみてえ!
程c食人@お腹いっぱいに俺のウンコ食ってもらいてえ!
程c食人@お腹いっぱい!
程c食人@お腹いっぱい・・・!
程c食人@お腹いっぱい・・・・・・・・・・・!
ウッ!
ドピュ!
http://www.wasurena.sakura.ne.jp/~tana00/arisa0.JPG
74夜来:2001/07/18(水) 03:29
< 明 智 血 風 録 >

時の流れと勢力図の変化は早い。
1583年9月終わり、柴田領敦賀城攻めを皮切りに明智軍勢の大侵攻が始まった。
北陸道を東進する夏葉原率いる明智軍勢3万、敦賀城に続き柴田本城北ノ庄城を包囲、
救援に来た柴田軍勢3万5千を兵3千の死傷者を出しながらも撃破、壊滅した柴田勢を
追うように柴田領を蹂躙、春を待たずして柴田家は潰えた。
夏葉原、更に兵を進めて上杉景勝と一戦を交え勝利、そのまま上杉領へ侵攻するかと
思いきや、上田城・小諸城に拠る真田家を攻め滅ぼす。

一方、その戦の巧さに夏葉原が惚れ込み登用した雑賀孫一率いる明智軍勢2万7千は
北畠領清洲城を手始めに北畠領・神戸領に侵攻。
叩き合いになり疲弊していた北畠家・神戸家、迎撃に出ることも出来ず、明智に降った。
その後は孫一、夏葉原の侵攻に合わせて柴田家支城を攻め落とす。
そして大侵攻直前の軍議の決定事項「徳川には手出し無用」を破り、徳川領へ兵を進め
上原城を落とした。
孫一の独断専行を聞いた夏葉原、激怒するでもなく、
「さすが孫一、機を見るに敏だもんね」
感心することしきりであった。
1584年7月終わりまでに夏葉原軍団は敦賀・北ノ庄・金沢・富山・七尾・春日山・
上田・小諸の8城を、雑賀孫一軍団は清洲・岐阜・岩村・郡上八幡・大野・松倉・上原
の7城をそれぞれ攻略していた。

1584年9月終わり、秋の収穫後またもや明智軍勢は大侵攻を開始、上杉・徳川・
北条への三方面作戦を展開し、それぞれの主力に決戦を挑み壊滅させて領地を蹂躙、
兵力を頼りに次々と城を落とした。
しかし兵を休ませず侵攻させるため兵糧の不足を危ぶむ声が諸将にある。

「兵の不満を押さえるのはもう限界ですな、城が落ちるが先か我らが崩れるが先か」
淡々と語る利三。
「退きましょう、殿。腹が減っては戦は出来ませぬ。天下に響き渡る名城をここまで
攻めれば明智の面目は十分立っておりまする。」
こちらは秀満、疲労の色が濃い。
「戦は生き物だわさ。息の根止められるときには止めてやるわさ。じゃないとどう
育つかわからんもんね」
相変わらず陣頭指揮に立ち、兵に睨みを利かす夏葉原。
敵勢も頑強、兵糧もなく撤退もやむなしと利三・秀満が進言に来たのが合図とばかり
「今より総掛かりだわさ!平押しに押すわさ!」
夏葉原、軍配を打ち振るう。
結果明智勢およそ3万、総崩れとなる前に小田原城攻略に成功。北条一門は明智の
軍門に降った。
時は1585年6月末日。
ここ小田原城以外でも兵馬を休ませる事なく、明智軍勢の侵攻は続いていた・・・。
75夜来:2001/07/18(水) 19:13
< 明 智 血 風 録 >

(夏葉原め、正気か?いや、やはり狂気であろう)
1585年7月、佐竹家を滅ぼした勢いを駆って伊達領二本松城包囲中の雑賀孫一、
やや途方に暮れていた。
二本松城を捨て置き、米沢城を攻めるようにと夏葉原が早馬を寄こしたのである。
二本松城に籠もる伊達主力は1万4千、孫一率いる明智勢は3万3千、誘い出して
決戦なのは理解できるが、伊達が誘いに乗らねば敵中孤立である。兵糧も乏しい。
しかし以前の上原城攻めの軍令違反がある。たびたび背くわけにもいかない。
「承知」
伝令に言いながらも孫一、苦りきった顔である。

同じ頃、小田原城にて夏葉原は多忙を極めていた。戦を続けたくとも兵の士気は低く
兵糧は無い。仕方なく戦の論功行賞、地下潜伏中の武将を追跡・登用、その他諸々を
こなすこととなった。
1585年8月終わり、夏葉原は諸将を伴い小田原城を出立、有岡城へ向かった。
毛利攻めが目的である。羽柴姓から豊臣姓に改名した三谷守秀吉も健在であるが既に
夏葉原の眼中には無い。
「三谷なんぞの相手はしてられないわさ、毛利の小せがれに戦国の厳しさ教えるわさ」
この時期、明智家の身代は1000万石に届こうとしていた。天下を見渡せば100
万石を越える身代は他に毛利家・竜造寺家の西国大名だけ。

同じく8月、雑賀孫一が伊達主力を粉砕、米沢城攻略。しかし兵糧が無いままでの
米沢城攻めだった為、米沢城包囲中の将兵の間には怨差の声があふれた。
あと一日、城方が持ちこたえれば雑賀孫一率いる明智勢が敗走していたであろう。
なお未だ雑賀孫一軍団は孤立状態にあり身動きがとれない。
二本松城へは新たに登用されていた真田昌幸以下2万の明智勢が、宇都宮城攻略後に
向かっている。二本松城を包囲すれば米沢城への補給線も確保される。
9月10日二本松城は落ちた。

1585年9月16日、豊臣勢2万が有岡城を急襲。
急を報せる早馬が夏葉原に届き、夏葉原は物資を二条城に集めるよう指示。
二条城に入った夏葉原、物資の到着を待ち9月27日、5万の軍勢を率い有岡城を
包囲中の豊臣勢に向かって出陣した。10月2日豊臣勢と激突、これを一蹴した。
「三谷は逃げ足早いわさ」
夏葉原は敗走する豊臣勢を追撃、姫路城を攻略。続いて豊臣領岩屋城を攻略。残る
豊臣領の竹田城へは別働隊を派遣、竹田城を包囲した。三谷守秀吉、進退窮まった。
「さっ、次は毛利だもんね」

夏葉原が岩屋城を攻略した頃、奥州では雑賀孫一率いる6万5千、米沢城より出陣して
千代城・岩出山城を抜いていた。しかし米沢城攻めの際にどん底まで落ちた兵の士気が
振るわず、その上に積雪もあり、兵を休ませることとなった。
76夜来:2001/07/19(木) 04:04
< 明 智 血 風 録 >

夏葉原の勢いは止まらない。
「毛利に天誅を下すわさ」
1585年11月、月山富田城攻めから毛利領侵攻の幕が上がった。
赤穴・山吹・吉田郡山・富田若山・山口と立て続けに攻略。別働隊が鳥取・三原を攻略。
山吹で毛利勢本隊2万6千とまみえたが、兵力の違いもあり圧勝。
「笹の才蔵」こと可児才蔵は特別の活躍で毛利家の戦略・外交の頭脳たる小早川隆景を
討った。おまけに毛利家中随一の戦上手、吉川元春も捕縛。
毛利家の命運は定まった。

年が明けて1586年1月終わり。
毛利領門司城へ向かっていた夏葉原に待望の報せが届く。
竹田城落城。
「三谷の首を早く見せるわさ!」
興奮を抑えきれない夏葉原。
「三谷守は落城寸前に逃亡!落ち武者狩りをしておりますが行方知れず!御免!」
伝令はそそくさと去った。
「画竜点睛何とやらだわさ。ま、今は目前の毛利だわさ」
諸将の予想に反し意外にさばさばした夏葉原。向かうところ敵無しの状況に満足気だ。

「今川氏真、岩屋城を占拠!謀反にござる!」

1586年2月。晴天の霹靂と言うべき報せが門司城包囲中の夏葉原に届く。
「そんな奴いたんだわさ?」
「とぼけている場合ではございませんぞ!岩屋が占拠されたとなると・・・」
「我ら5万、孤立しましたな。宇喜多・細川を捨て置いたが裏目」
夏葉原・秀満・利三、まこと予想外であった。
田辺城は細川領、岡山城は宇喜多領のため、岩屋・姫路城が毛利攻めの明智勢にとって
生命線であった。岩屋城が占拠され、明智本城・二条城との補給線は断たれた。
別働隊では岩屋を落とすにも兵が足りないようだ。
「早速岩屋へ行くわさ」
とにかくも門司城を落とした明智軍勢5万だったが兵糧がもう底をついた。
「あと二日分しか米がありませんな。これでは我らは動けませんぞ。孫一に使いを出し
兵を回させましょう」
利三、伝令に指示を出すところに新たな報せが届いた。晴天の霹靂が嵐を呼んだらしい。

「宇喜多勢8千、姫路城を包囲!」
「雑賀孫一謀反!岩出山城にて謀反!千代城・米沢城も占拠!真田父子以下多数の将が
討たれ候!」
「長宗我部勢1万8千、三原城めざし進軍開始!」

「ぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっ、
ぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっ
ぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっぐふっ
許さないわさ、悪鬼羅刹となりて皆殺しだわさ、全軍出陣!皆殺しだわさ!」
夏葉原、ひらりと馬に跨り愛用の鉄板の如き刀をむんずと掴み駆け出した!
切れたらしい。
77夜来:2001/07/19(木) 05:21
< 明 智 血 風 録 >

エピローグ

「今後はひとつよしなに・・・」
「宜しくね。けどあなたが生きてるなんて思わなかったわ。絶対孫ちゃんに討たれたと
思うわよ、実際。あなたもそう思うでしょ?」
「夏葉原め、奴さえ居らねば。奴さえ居らねば。奴さえ居らねば」
「おお、三谷守ではござらんか。どうされました」
「おもしろいでしょ?ずっとこの調子よ。あ、夏ちゃんが来た」
「ひぃぃぃぃぃぃ」

ここは長宗我部愚乱ミナミ元親の本城、二条城本丸。
話をしているのは長宗我部愚乱ミナミ元親・蒲生お茶の伊豆賢秀・豊臣三谷守秀吉。

天下の形勢はついに定まった。

孤立・兵糧切れ・長期間の雪中行軍の三拍子が揃って、兵の士気が下がり脱走者続出の
夏葉原明智勢を苦もなく撃破したミナミは続いて宇喜多・細川を撃破。
更に孤立状態にあった西国の明智領を蹂躙、二条城を奪取、天下に号令を発して後
明智領をほぼ制圧、天下布武の号令に残る諸大名が従った。

お茶の伊豆は主君・雑賀孫一の名代として天下人ミナミに拝謁を求めてきたのである。
三谷は二条城下に潜伏中のところをミナミに拾われ御伽衆に。

「聞き及びましたところ、夏葉原めの首級は挙がらなかったそうでございますな」
「そうなのよね〜。明智秀満・斉藤利三も生死不明だけど・・・。焼け落ちたお城も
多いし、どこかで御陀仏さんになってるんじゃないかな〜。あ、夏ちゃんだ」
「ひぃぃぃぃぃぃ」

そう、夏葉原の最後を見た者はいない。 

フッフッフ

不敵な笑い声が聞こえたような気がして三人が外を見る。
そこには夏の空に入道雲がもくもくと浮かんでいた。
夏葉原の巨大な顔面を真似たかのように。



              明 智 血 風 録

                  完
78夜来:2001/07/19(木) 05:41
>>71

勝てます、明智。
開始直後の浪人登用及び知行増加による兵力増強が全てです。
光秀の足軽隊への変更はオススメです。

悪のりリプレイ記を暖かく見守って下さった皆様に感謝!です。
79無名武将@お腹せっぷく:2001/07/22(日) 04:14
>>78 夜来さん
おつかれさまでした〜

正直、この板を捨てて、止められたのかと思っておりましたw
だって、時間かかりすぎなんだも〜んw

キャラクターは良かったんじゃない?
面白かったですよ〜
一部、分かり辛かったけど。。

次回作にも期待!
(というふうに、読み手は無知で勝手なのです。。でわ〜)
80夜来:2001/07/24(火) 03:10
>>79
ありがとうございます!楽しんで頂けたようで幸いです。
誤字だらけでごめんなさい。(例:晴天の霹靂×、青天の霹靂○)
我ながら情けないもんです。

次回作・・・調子乗って書いてもいいんですか?じゃ、宇喜多で。
その前にどなたかリプレイ記やりませんか?
「我がリプレイに刮目せよ!」てな意気込みで書き込んでみませんか?
スレをご覧の諸兄、ひとつ宜しくお願いします。
戦国夢幻を応援しましょう〜。(私、1氏ではありません。>>54
81age:2001/07/29(日) 10:33
age
82無名武将@お腹せっぷく:2001/08/11(土) 23:41
ageとくよ!
83無名武将@お腹せっぷく:2001/08/12(日) 00:02
PCで出したら買うのにな。
84無名武将@お腹せっぷく
がんばれ!
光栄の一社独占を崩してくれ!