三国志・戦国の二次創作小説スレッド

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長編からリレーまで、形式問わず。
題材も正史から無双まで何でも有り(ホモ不可)。
面白い作品の投下求む。
2 ズザー
まずは>>1が投下するのが筋というものだ
>>1
ホモが目当てか?
>>1は立て逃げか?
だが俺も人を責めるほど文才がある訳では無い
ちょっと職人さんにお願いしてみよう

テーマ……兄弟愛
舞台………戦国後期
主役………宇都宮三兄弟
あらすじ…小田原征伐後に本領安堵された宇都宮家。だが中央の権力争いに巻き込まれ
取り潰されてしまう。旧領復帰をもくろむ宇都宮家の兄弟が、時には力を合わせ
時には喧嘩しながらも努力していく。それも関ヶ原の戦いで徳川が関東の支配権を固め
たことで潰える。夢破れた兄弟は佐竹の出羽移封に付き従い新天地で新しい目標を見つける
登場人物…
長兄 宇都宮国綱 楽天家。当主の割に自覚に欠け認識が甘い事がある。人情家。  
次兄 結城朝勝 現在ヒキコモリ。執念深く結城家の家督が継げなかった事を今でも根に持つ。ネコには優しい。
末弟 芳賀高武 兄弟中一番のしっかり者。まとめ役もこなす。だが少々デリカシーのない発言が騒動を起こす。

佐竹義宣…常陸の大名。三兄弟の従兄弟でもある。兄弟との仲はいいが公私混同はしない名君。  
佐竹義重…義宣の父。三兄弟を疎んじている。改易後はその傾向が増す。
結城晴朝…下総の大名。朝勝との仲は悪くなかったが、秀吉の命により秀康に家督を譲る。神経質なたち。
結城秀康…晴朝の養子。朝勝の事を気にかけているが、朝勝に嫌われてる事も知っててなかなか素直になれない。
豊臣秀吉…関白。宇都宮家を改易する。頭の中はエロばかり。
石田三成…豊臣家の官僚。義宣とも親交があり三兄弟の領土問題に関ししばしば助言する。
浅野長政…豊臣家の官僚。東国統治を巡り三成と衝突。秀吉に宇都宮家を讒言した張本人。
徳川家康…関東最大の大名。秀吉没後、関東の制覇を目論み佐竹・宇都宮残党の影響力の排除を目指す。
壬生義雄…下野の豪族。宇都宮家と争うも小田原参陣中に急死。真相はいかに?
那須資晴…下野の豪族。小田原で大幅に減封。宇都宮家を妬み浅野・徳川に取り入り暗躍する。

こんなとこでいかがですか?
前孔融の小説書いてた奴いたけど結構面白かった。
あのスレッドってもう落ちたんかな?
7無名武将@お腹せっぷく:04/03/18 18:24
駄文だけど、書いてみた。
設定は大雑把で、時代考証は適当だけど許して栗。
8無名武将@お腹せっぷく:04/03/18 18:25
―涼州
「父さん、曹操からの書状です。」
右手に書状を携え、初々しい顔の若武者が部屋に入って来た。
「どれ、見せてみろ。」
父さんと呼ばれたその男は、書状を受け取ると、血相を変えてそれを見入った。
魁偉な目鼻立ちをしたその男は、前漢の名将・馬援の末裔である、
征西将軍・馬騰、字は寿成である。
「休、これについてどう思う。」
馬騰から休と呼ばれた先程の若武者は、馬騰の次男、馬休だ。
「私は若輩の身ゆえ、どう言及したらよいか……」
戸惑いがちに、馬休が答える。
「そうだろうな。」
馬騰は少し考え込む素振りを見せると、近くにいた従事を呼び、叫んだ。
「関中の諸軍閥を召集せよ!!」

数日後、馬騰の許に、九人の武将が集った。
「先日、曹操から書状が来た。」
先ず、馬騰が口を開く。
「して、その内容は?」
次に口を開いた男は、有力軍閥の頭目の一人、程銀だ。
馬騰は、書状を諸将の前に広げると、それを読んだ。
「私は逆賊袁紹を討ち、今、その息子・袁尚と戦っている。
 先日、その袁尚が、河東郡へ郭援の率いる軍勢を侵入させて来た。
 よって、貴公らに援軍を要請したい。とある。」
「ふん! 我等に援軍を送る義理などないわ!!」
鼻息を荒げて捲くし立てたのは、大豪族である梁興だ。
「落ち着け梁興。貴公にはどうも、感情に任せて行動する向きがあるようだ。」
妙に落ち着き払った態度で梁興を宥めた男は、軍閥の頭目の一人である楊秋だ。
「黙れ楊秋! 貴様が曹操のもとへ部下を送り、密かに親交を深めているのは先刻ご承知だ!!」
「……」
梁興の一喝に、楊秋は黙りこくる。それとともに、場には重い空気が流れる。
9無名武将@お腹せっぷく:04/03/18 18:28
「……皆、よく考えろ。」
場の沈滞した空気を切り裂いたのは、この集団の中でも最年長の韓遂、字は文約だ。
既に齢六十に近い彼の顔には、年輪の如く、シワが刻まれていた。
「官渡の戦いに勝利し、今や日の出の勢いである曹操に逆らって、何の得があろう?」
落ち着き払い、存在感のある韓遂の語りに、一同は聞き入る。
「ここは、いずれ敗れ去る運命の袁尚より、曹操につくほうが懸命なのではないか?」
韓遂がそう言い終わるのを待っていたかのように、軍閥の頭目の一人、李堪が口を開く。
「なるほど、鍾ヨウに恩返しがしたいという訳か。韓遂さんらしくないねえ。」
李堪が皮肉を含んだ口調でそう言うと、馬騰は驚いた様子で、書状を眺め回した。
そして、馬騰の視線は、文の終わりにあった一節に注がれた。
「―尚、軍の指揮に関しては、現在長安に駐屯している鍾ヨウ殿に従って欲しい。とある……。」
馬騰が震えた声でそう呟くと、またもや李堪が皮肉っぽく語る。
「いやあ、あの時はどうなる事かと思ったわ。
 韓遂さんが馬騰殿の奥方を殺した日にゃあ、この涼州も終わりかと思ったもんだね。
 その危機を救ってくれた鍾ヨウ殿の要請とあれば、従わずにはいられませんなあ。」
過去、義兄弟の契りを結んだはずの韓遂と馬騰が、突然険悪な関係となり、
血を血で争う戦争を行なった事は、今でも諸軍閥の頭に焼き付いていた。
そして、その二人の中を仲裁したのは、
当時、涼州牧だった韋端と、今回、郭援攻めの総大将を務める鍾ヨウである。
10無名武将@お腹せっぷく:04/03/18 18:28
「……出陣の用意だ。」
馬騰が小声で呟く。それに対し、嫌みったらしく李堪が聞き返す。
「はい? 馬騰殿、今なんと…」
「出陣の用意だーっ!!」
「うわっ!」
馬騰が、決意を込めて叫ぶと、その気迫に押されるかのように、李堪は尻餅をついた。
実力者である馬騰と韓遂の意見が一致したとあっては、梁興でさえも逆らう事は出来なかった。
「軍備を整え、一週間後にここで集合だ! 本日は、これにて解散する!」
馬騰が叫ぶと、諸将はそれぞれの本拠へ帰っていった。
そんな中、李堪が尻に付いた土を落としながら、帰り際の韓遂に語りかける。
「いやあ、それにしても、馬騰殿の義理堅さは凄まじいですなあ。」
そんな李堪に対し、韓遂は軽蔑したかのような眼差しを向け、言った。
「貴公の人間の小ささもまた、同じように凄まじいな。」
韓遂は捨て台詞を吐くと、馬に乗り、本拠へと帰っていった。
「ふん!」
韓遂の捨て台詞に対し、李堪もまた憮然とした様子で馬に乗り、本拠へと帰っていった。
11無名武将@お腹せっぷく:04/03/18 18:30
一週間後、馬騰の許に各軍閥の軍が集った。
しかし、一週間前に集合した九人の軍勢は、全て揃っていた訳では無い。
馬騰を除くと、揃ったのは楊秋、侯選、李堪、程銀、馬玩、韓遂の軍のみで、
梁興、成宜、張横の軍は、その場に姿を見せなかった。
「出兵を渋りおって……。」
苛立つ馬騰。すると、煌びやかな鎧を身に纏った若武者が、
自身満々な口調で馬騰に近付き、語りかける。
「父上、何をしておりますか。早く長安へ向かいましょう。」
端麗な容姿を備え、一種異様な気を放っているその男は、
馬超、字は孟起。馬騰の長男であり、若き日から、内外に勇名を轟かせていた猛将である。
しかし、馬騰は、自身の若き日の生き写しのようなこの息子を、決して好いてはいなかった。
その理由は、老いから来る、若さへの無理解からだけではない。
馬騰は、この息子の煌びやかな表面の裏に、末恐ろしい何かを感じていた。
「……超、この軍の指揮権は、お前に委ねる。」
しばしの沈黙の後、馬騰は、馬超に告げた。
「父上、何故私などに……」
「出兵を渋った三人の者に、留守を襲われてはたまったものではないからな。」
もっともらしい理由を付けた馬騰だが、勿論、他に思うところあっての決断だ。
「(わしももう若くは無い……。我が子・超が、馬家の後嗣にふさわしいかどうか、
 一歩引いた視点で定める必要がある。)」
12無名武将@お腹せっぷく:04/03/18 18:31
馬騰は、次に韓遂へ目を移した。過去に骨肉の争いをした彼との間には、
一種張り詰めた関係こそあったものの、過去、共に戦った仲間であることには変わりない。
「文約……、息子を頼む。」
「安心しろ、寿成。お前の息子だ、死ぬわけが無い。
 息子がどれくらいのものか、俺がこの目で見届けてやる。」
韓遂は、馬騰の顔から目を離すと、馬に乗り、叫んだ。
「長安へ進軍せよ!!」
既に出発していた楊秋らの部隊に続けとばかりに、韓遂の部隊が進軍を始める。
それと共に、馬超の率いる馬騰軍も、進軍を開始した。
遠ざかって行く軍勢を眺めながら、馬騰は呟いた。
「文約の奴、まるでわしの心を読んだかのような受け答えだったわ。……奴には勝てぬ。」
馬騰は、顔に少量の笑みを浮かべ、屋敷の中へと入っていった。
13無名武将@お腹せっぷく:04/03/18 19:47
孔明「退却しる」
劉備「いやだいやだああ」
孔明「アフォは逝ってよし」
張飛「ゴルア兄貴になんちゅう口きいとんじゃ青二才があ」
孔明「プッ、リア張必死だな」
関羽「とりあえず俺に任せろクソ共」
孔明「後は任せたヒゲ厨!プヒッww」
関羽「んだとこらあああああああああああああああああああ!!!
もっぽんぬかしてみいさらせドグサレがああアアああああああああああ!!
んぬっころす!!」
劉備「いやだいやだああ」
張飛「あ、兄者モチツケ…」
黄忠「夏候淵キボンヌ」
馬超「曹操キボンヌ」
孔明「フーン。クレクレ君は死ぬまでロムってな」
超雲(この国は 素 敵 な 国 で す ね…)


14無名武将@お腹せっぷく:04/03/18 21:56
私には、残念ながら文才がありません。

テーマ……女武将
舞台………三国志
主役………公孫緑
あらすじ…190年1月、反董卓連合が結成された。公孫讃も連合に参加したが、盟主である袁紹とは不仲である。
董卓軍と激闘しているのは、なぜか公孫讃、曹操、孫堅だけである。しかし、公孫緑の活躍で戦況は連合軍が優勢に展開している。
袁紹は、公孫緑の活躍に嫉妬している。公孫緑の軍事的才能と女性的魅力は、どちらも抜群である。

登場人物…
公孫緑…公孫讃の娘。騎兵隊を率いる女武将。男勝りの武勇を誇るが、さすがに呂布には敵わない。父にも勝る名将。
公孫讃…北平の太守。河北統一の野望を秘めている。
公孫越…公孫讃の弟。
趙雲…公孫讃の配下。袁紹に愛想を尽かして、公孫讃の元に馳せ参じる。
劉備…公孫讃の客分。現在は公孫讃の元に身を寄せている。
関羽…劉備の義弟。公孫緑に嫌悪感を抱いている。
張飛…劉備の義弟。公孫緑に好感を抱いている。
公孫度…遼東の太守。公孫讃との関係は険悪。
劉虞…幽州の州牧。公孫讃との関係は険悪。
袁紹…渤海の太守。公孫讃との関係は険悪。
韓馥…冀州の州牧。公孫讃との関係は良好。
董卓…後漢帝国の相国。宮廷で専横を振るっている。
呂布…董卓の配下。天下一の武神。
曹操…陳留の太守。公孫緑に好感を抱いている。
孫堅…長沙の太守。文武両道の名君。

この設定で、お願いします。
>テーマ……女武将


それだけで萎え。
無双設定の自慰小説なのか?
16無名武将@お腹せっぷく:04/03/19 12:21
>>15
>無双設定の自慰小説なのか?
さすがに、それは御遠慮を願います。

主人公の公孫緑は、
「男勝りの武勇を誇るが、さすがに呂布には敵わない。父にも勝る名将。」
なので、すごい女傑です。
公孫讃が袁紹を打倒して、河北に一大勢力を築くような展開を希望しています。
17無名武将@お腹せっぷく:04/03/20 22:49
>>14
その設定で、触りっぽいものを少し書いてみました。
よろしかったら、今度うpします。
職人キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
19無名武将@お腹せっぷく:04/03/22 02:25
>>17
期待して待ってますよ
20無名武将@お腹せっぷく:04/03/22 21:14
女武将が率いている部隊が敵部隊に押され気味だった。
部下の男武将は、恥じらいを捨てて「放出の計」をやる覚悟を決めた。
股間の布を開いて陰茎を見せて、それから白濁汁を発射する計略である。
男武将の隣には、上司である女武将が控えていた。
男武将は、敵部隊に向かって叫んだ。
男武将「我が妖艶なる棒より発射される白濁汁を喰らうがよい!」
女武将「一体、何をなされるおつもりか。」
男武将「拙者、これより放出の計をおこなうところです。」
女武将「それは、どのような計略か。」
男武将「股間にある布を解いて陰茎だけを出して、それから白濁汁を発射する計略です。」
女武将「出すのは陰茎だけか?」
男武将「はっ、他の部分まで出す必要はございませぬ。」
女武将「ところで、白濁汁を素早く放出させられるのか?」
男武将「汁は素早く出しまする、陰茎を出すのに手間取っていたら敵に侮られまする。」
女武将「それで、この私がそちの陰茎を手しごきするわけか?」
男武将「陰茎は女子の手でしごかれると素早く放出させられまするので・・・」
女武将「どのように放出させられるまでに至るのか?」
男武将「大将様には、ただ無心でひたすら力強くしごいて頂ければすぐにでも」
女武将「それで、どのような放出をされるのか?」
男武将「強烈な放出を長く続けて、最後は絶頂とともに萎えまする」
女武将「ところで、紙は不要か?」
男武将「陰茎は濡れるものの、大将様の口で拭って頂ければ平気でござる。」
女武将「もちろん、絶頂感を迎えた直後に陰茎を口で拭えばよいのだな?」
男武将「慌てませぬ、絶頂を迎えたことを丁寧に確認してから残り汁を始末すればよいのです。」
女武将「つまり、強烈な放出を見せ付けて敵を威圧する計略なのだな?」
男武将「その通りでございまする。今から放出の計を始めまする。」
その直後、女武将は黙って男武将の陰茎に手をかけた。

男武将「ああぁぁ・・・大将様ぁぁぁぁ・・・どぴゅ!」
21無名武将@お腹せっぷく:04/03/22 21:46
>>20
削除依頼を出しておきました。
http://qb2.2ch.net/test/read.cgi/saku/1073175179/31n
22無名武将@お腹せっぷく:04/03/22 21:48
攻城戦など、そもそもできるわけがなかった。山から降りてくることもないだろう、と張飛は見ていた。
「肉や酒が、城から運ばれてきております」
王安が報告に来た。
「今夜じゅうに、酒は捨てて水と入れ替えろ。肉は、三分の一を塩漬けに、三分の一を干肉にしろ。残りは兵に出してやれ」
「不自由なものがないか、とも訊いてきています」
「武器だ。なんでもいい。とにかく武器が不足していると言ってやれ」
「城内で、軍議を開くそうです」
「そうか、肉や酒はそのための餌か。よし、武器の手当てがつくまで、軍議には出られんということにしよう。
王安、俺の蛇矛だけは別として、五百人分の武器を適当に選んで、幕舎のひとつに隠しておけ。五百の兵は、丸腰ということにするのだ」
「それは、いい考えです。なにかあれば、城内ではわれらに闘わせようとしているのですから」
「余計なことは言わなくていい。おまえはつまらぬことを喋りすぎる。舌を引き抜かれたくなかったら、黙っていろ」
王安が、にやりと笑った。
「なにがおかしい」
「黙っていろとおっしゃられたので、喋れません」
「余計なことを言うな、と言ったのだ。俺の質問には答えろ」
「城内の厩に、いい馬が一頭います」
「ほう、どんな馬だ」
「汗血馬ですね、あれは。大きな馬で、殿によく合います」
「俺の馬が、蹄をいためている。それも言ってやれ。俺は馬の手当てで、とても軍議に出るどころではないとな」
「御気に召しますよ、きっと」
「それが余計なことだ」
張飛が突き出した拳を王安は身軽にかわした。そのまま、頭を下げて駆け去ってゆく。
>>22
北方厨? 三文小説は勘弁してね。
王安って北方の創作人物だよね。
なんか唐突だけど、>>22は北方丸写し?
25無名武将@お腹せっぷく:04/03/23 00:45
( ・∀・) ジュリアおたあへ げんきですか。 側室になりませんか?

  <`Д´# > ウリはキリシタンだから妾にはならないニダ

( ・д・) ごめんね 家康キリシタンはじめて側室にするから、ごめんね

  <`Д´# > ふぁびょーん! ウリを妾にしようとするチョーパリに謝罪と賠償を要求するニダ!

( ・∀・) ・・・・・遠島へ流罪ね

  <::)Д`# > アイゴー・・・
26無名武将@お腹せっぷく:04/03/23 02:05
>>17
小説まだですかぁ〜?
>>23
北方厨って何?
公孫瓚、字は伯珪。容姿端麗にして、武芸抜群。
若い頃、その容姿を役人に気に入られて世に出た彼は、
その武勇を駆使して幾多の賊を打ち破り、現在は北平の太守を務めていた。
その公孫讃のもとに一通の書状が届いたのは、中平六年の秋のことであった。

「殿、陳留の曹操より、書状が届きました」
「曹操だと? 確か、董卓の暗殺に失敗した男だったな。して、内容は」
「はっ! 天子を貶め、暴虐の限りを尽くす董卓を討つべく、諸侯の力を借りたいと……」
「わしは董卓に恨みは無い。残念ながら今回はお断り致す」
公孫瓚が、使者を体よく追い返そうとした、その時だ。
「お待ち下さい。伯珪殿、今回の出兵には正義があります」
前に進み出て進言したその男は、劉備、字は玄徳。
公孫瓚の旧友であり、現在は客人としてここに留めてもらっている身だ。
「玄徳殿、突然何を言い出す。わしはこの河北の統一を目指しておる。中央の混乱に、自ら巻き込まれるのは気乗りせん」
「しかし伯珪殿、情報によりますと、この曹操の檄に、あの袁紹も応じたらしいですぞ」
「何だと!?」
袁紹、字は本初は、渤海の太守であり、四世五公の名門・袁家の御曹司である。
河北統一の野望を目指す公孫瓚が、かねてから目を付け、警戒していた男の一人であった。
「袁紹の目の前で、伯珪殿の軍の力を見せ付けるのです」
「……悪くないな」
劉備の一言を聞き、公孫瓚はまんざらでもない様子で、にやりと笑う。
「使者殿、わしは気が変わった。今回の曹操殿の要請、快くお受け致そう」
「はっ!! 曹操殿もお喜びになられるでしょう」
公孫瓚から軍派遣の承諾を得た使者は、安堵の表情を浮かべて去っていった。
使者の見送りを済ませた公孫瓚は、劉備に言う。
「玄徳殿、早速出兵の準備をお頼み申す」
「わかりました」
公孫瓚の屋敷から、劉備が去って行く。
それを見計らうかのように、公孫瓚に耳打ちするものがいた。公孫瓚の弟、公孫越だ。
「兄上、あの劉備と言う男、少々警戒なさった方がよろしいのでは……?」
それを聞いて、公孫瓚が驚いたような表情で怒鳴る。
「越、何を言うか! 玄徳殿はわしの学友。それを警戒せよなどど……」
兄・公孫瓚の短気はいつものことであるのか、公孫越は冷静な口調のまま答える。
「あの方の表情に、何か裏があるような気がしてならないのです」
「……」
公孫越がそう言うと、公孫瓚は神妙な面持ちで、しばし沈黙した。
「越よ……」
公孫瓚は立ち上がり、呟く。
「玄徳殿は、お前の栄達を妨げるような男ではない」
そう言い残すと、彼は屋敷の奥へと引っ込んでいった。
その夜、劉備は自分の屋敷にて、義弟の二人と歓談していた。
「兄者、公孫瓚殿に、董卓の討伐を勧めたというのは本当ですか?」
問うたのは、劉備の義弟である、関羽、字は雲長だ。
「ああ、本当だ」
「兄貴! 董卓の奴の首は、このわしが取ってやる!!」
鼻息を荒くして捲くし立てたのは、もう一人の義弟である、張飛、字は翼徳だ。
「ははは、威勢が良いな翼徳」
上機嫌の劉備に対し、遠慮気味に関羽が聞く。
「しかし、兄者、いつまで公孫瓚殿のお世話になるのですか」
「いつまでもここに留まるわけにはいかぬから、伯珪殿に出兵を勧めたのだ」
「……と、言いますと?」
劉備の答えに対し、関羽は少々困惑した様子で聞き返した。
「わしは、こんな借家暮らしで一生を終えるほど、小さい男ではない。勿論、お前達もな」
「……」
「今度の董卓討伐で、天下に劉備ありと知らしめることが、わしの狙いだ」
淡々とした口調で、劉備は語る。
しかし関羽には、その口調の裏に秘められた決意の重さが、ひしひしと伝わっていた。
出陣の日の朝、張飛は、いつになく早く目を覚ましていた。
「いよいよか……久々の戦場だな」
「翼徳、もう武人の血が騒ぐか」
後ろから張飛に声を掛けたのは、義兄の関羽だ。
「兄貴も、こんな早い時間に起きて、武人の血が騒いでいるんじゃないか」
「ははははは」
二人が談笑していると、その前を、馬に乗って通り抜けていく者がいた。
その者は、厩の前で馬を止めると、馬から降りて鎧を脱いだ。
それと共に下りた髪は長く、腰まで届く勢いであった。
「よもや、あれは……」
張飛が呟きながら、厩まで駆けて行く。
関羽は、目を細めてそれを見る。
厩に駆け寄った張飛は、長髪の将に話しかけた。
「あんた、公孫瓚殿の娘さんじゃ……」
「ええ、そうです。公孫緑と申します」
公孫瓚の娘である公孫緑は、若い娘でありながら、
男勝りの武勇を誇る女傑として、北平中にその名を知られていた。
「やはりそうか! もしかしてあんたも、今回の戦に出るのか?」
「はい、騎兵隊を率いる事になっています」
「そいつはすげえ!!」
豪傑、豪傑を知る。のかどうかは分からないが、
張飛と公孫緑は、この調子でしばらく語り合っていた。
関羽は相変わらず、その様子を細目で眺めている。
「それじゃあ、後でまた会おう」
「はい」
しばらくして、張飛と公孫緑は別れ、公孫緑は厩の中へと入っていった。

「翼徳、誰だ、あの女子は」
戻って来た張飛に、関羽が聞く。
「公孫瓚殿の娘の公孫緑殿だ。女なのに、大層な豪傑だと評判だそうだ」
張飛の答えに対し、関羽が憮然とした顔で口を開いた。
「……女が戦場に出るとは、武人の価値も随分と貶められたものだな」
関羽は吐き捨てるように言うと、自慢の青竜刀を携えたまま、不機嫌そうに寝床へと帰って行った。
「……相変わらず、頑固な奴だ」
去って行く関羽の姿を見ながら、張飛が呟いた。
3317:04/03/23 17:46
ご期待に添えるものかどうかは分かりませんが。
とりあえずうpしてみました。

>>14
公孫緑の性格設定は、どういう感じにしたらいいでしょうか?
3414:04/03/23 20:52
>>33
公孫緑の性格設定
勇猛果敢かつ冷静沈着
統率力と魅力が超一流、武力と知力も一流、政治力だけは二流

董卓との戦いでは、実際に戦っているのは公孫讃軍と曹操軍と孫堅軍だけです。
ちなみに、孫堅は史実通り味方からの兵糧攻めで惨敗を喫して自身も重傷を負う貧乏クジを引きます。
一方で、公孫讃軍と曹操軍は圧勝します。
この結果、公孫讃と曹操が大躍進することになります。
ちなみに、この戦いで公孫緑は呂布に一騎打ちを挑みますが負けてしまいます。
しかし、冷静な彼女は致命傷を負う前に引き揚げたので事無きを得ます。
35無名武将@お腹せっぷく:04/03/23 20:56
>>28-32
なかなか参考になります。
36無名武将@お腹せっぷく:04/03/28 21:32
>>17
続き期待して待ってますよ
37無名武将@お腹せっぷく:04/03/31 00:22
私も続きを待ってるよ
しばらく後、反董卓連合軍の根拠地・許昌には、いよいよ有力諸侯達が集結していた。
「さて、貴公らには逆賊・董卓を討つべく集合してもらった。まずは盟主を決めようと思う」
最初に口を開いたのは、この連合の発案者である曹操、字は孟徳だ。
「普通に考えれば、言いだしっぺの曹操殿が務めるのが道理というものであろう」
曹操の提案に最も早く反応したのは、南陽の太守・袁術、字は公路だ。
しかし曹操は、袁術の意見を聞くや否や、謙遜した顔で言った。
「いや、私のような若輩の身に、このような大任が務まるわけが無い。私としては……」
曹操は語りながら、視線を渤海太守・袁紹の方へ向ける。
「私としては、この連合の盟主を務められるのは、袁紹殿をおいて他にはいないと思うのだが、どうだろう」
「その通りだ」
「私も袁紹殿がふさわしいと思う」
「家柄・実績・年齢の全てにおいて、袁紹殿を上回る者はいないだろう」
曹操が袁紹を盟主に推すと、諸侯は堰を切ったように賛成の声を上げる。
「本初殿、いかがかな?」
「……」
曹操の問いに対し、袁紹はしばし沈黙するが、やがて、風格と威厳を伴った口調で言った。
「この袁紹、盟主の任を謹んでお受けいたす」
袁紹が答えるや否や、諸侯は一斉に湧き立ち、曹操は笑みを浮かべて言う。
「盟主は決まった! 早速、逆賊董卓から、洛陽を奪い返すぞ!!」
「おお! やるぞ!!」
盟主が決まり、連合軍の雰囲気は最高潮に達していた。
しかし、盟主に曹操を推した袁術だけは、苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
それというのも、この袁術は袁紹の異母弟であり、
名門・袁家の正嫡を継いだ兄のことを、かねてから苦々しく思っていたのだ。
今回曹操を盟主に推したのも、袁紹が盟主に選ばれる事を分かっていながらの、ささやかな抵抗だった。
「おのれ袁紹……ことごとくこの袁術の邪魔をしおって……」
諸侯が沸きあがる中で、袁術一人が呟いていると、突然扉が開き、野太い声が響いた。
「北平太守公孫瓚、遅れ馳せながら参上いたした!」
その声量の大きさに、たちまち諸侯が振り向く。
そこには、公孫瓚、劉備、そして公孫緑の姿があった。
「おお! 公孫瓚殿、お待ち申した」
真っ先に反応したのは、冀州の州牧であり、
かねてから公孫瓚と友好な関係を築いていた、韓馥、字は文節である。
「久方ぶりじゃな、韓馥殿」
公孫瓚が韓馥と挨拶を交わすと、曹操も歓迎した様子で公孫瓚に語りかける。
「はるばる北平から、よく来てくださった。ところで、右におわす方はどなたかな?」
「私の学友であり客人の、劉備玄徳と申す方じゃ」
「劉備と申す。曹操殿、私も微力ながら、董卓討伐に尽力する所存です」
曹操は劉備を見ると、一瞬顔つきを変えたが、すぐに何食わぬ顔を繕った。
「おお、そうか。貴公の活躍に期待しておるぞ」
次に曹操は、袁紹の方を指して言った。
「ちなみに、あちらにおられるのが、盟主の袁紹殿だ」
「何っ!!」
曹操の言葉を聞き、公孫瓚は思わず、顔色を変えて叫んだ。
公孫瓚にとって、袁紹は後々倒すべき相手である。
その袁紹が盟主という事実を知っては、公孫瓚は驚かずにはいられなかった。
「何かご不満かな、公孫瓚殿」
公孫瓚の言葉に毒気を覚えたのか、袁紹は立ち上がると、公孫瓚の方に向って足を進める。
また、その袁紹の姿から穏やかならざるものを感じたのか、
先程まで湧き立っていた諸侯達の間には、一転して緊迫した雰囲気が流れ始めた。
「いや……不満などは無い」
公孫瓚はすぐさま、平静を取り繕ってみせた。
が、まだその顔色には、焦燥と驚嘆の入り混じったものがうっすらと浮かんでいた。
「……まあ、よかろう。せいぜい我が連合軍の足を引っ張る真似だけはなさらぬようにな」
袁紹はゆっくりとそう言いながら、公孫瓚の左側に目をやる。
そして、袁紹はそこで見たものに対し、まるで信じられないものでも見たような口調で言った。
「公孫瓚殿……これは、一体どういうことだ……」
袁紹が見たのは、公孫緑の姿である。
彼にとって、女が戦場に出るなどという事は、到底考えられない事であった。
「どういうこととは、何かな?」
公孫瓚は、袁紹が何を言いたがっているのかを分かっていながら、聞き返した。
しかし、袁紹は何かを閃いたような顔をすると、公孫瓚の問いを無視して笑い始めた。
「ははははは、そうかそうか」
「?」
突然笑い始めた袁紹を、諸侯は困惑した表情で見つめる。すると、袁紹は皮肉を込めた口調で言った。
「公孫瓚殿、遠征のために慰安婦を連れて来るとは、貴公もなかなかやるではないか」
その袁紹の言葉が響き終わった瞬間、諸侯の間にはいよいよただならぬ空気が流れた。
そして、その空気を切り裂くかのように、公孫瓚がおもむろに剣を抜き、叫ぶ。
「袁紹! 言葉を慎め!!」
「遅れて来た分際で何を言うか! この野蛮人め!!」
袁紹もそれに応じて剣を抜く。最早、場には一触即発の空気さえ漂っていた
「本初殿、落ち着くのだ」
次の瞬間、一触即発の両者の間に割って入り、曹操が袁紹を制した。
それとほぼ同時に、劉備が無言で公孫瓚を制していた。
「本初殿、戦う前から仲間割れとあっては、董卓に笑われるぞ」
「……」
曹操の言葉に正気を取り戻したのか、袁紹は無言で刀を納める。
袁紹が刀を納めたのを確認すると、公孫瓚もまた刀を納めた。
その光景を見た諸侯達は、安堵の表情で胸を撫で下ろしていた。
やがて、公孫瓚は憮然とした表情で言った。
「……失礼した。長旅の後ゆえ、私は一旦陣へ戻る」
公孫瓚は、諸侯達に背を向けると、自軍の陣地へと歩みを始めた。
劉備と公孫緑も、彼の後についていく。
すると、帰り際の公孫緑に、曹操が声をかけた。
「そう言えば、そなた、名を何と申すのだ」
公孫緑は、自分が声をかけられたのに気付くと、少々驚いた様子で答えた。
「公孫瓚の娘で、公孫緑と申します」
その声から漂う不思議な魅力に、曹操はしばし言葉を奪われたが、息を呑むと、やがて短く言った。
「そなたの戦場での働き、期待しておるぞ」
曹操の言葉に対し、公孫緑は頭を下げると、
やがて公孫瓚とともに、兵の群れの中へと消えて行った。
「あの娘……私の手元に置くべき女やもしれぬな」
曹操は、細い目を更に細めながら、去って行く公孫緑の後姿を見つめていた。

早くも訪れた、最初の瓦解の危機を乗り越えた連合軍の諸侯達は、
皆、安堵の表情を浮かべるとともに、この連合軍の行く末に、一抹の不安を抱いていた。
しかし、袁術だけは、なにやら不敵な笑みを浮かべていた……。
続きです。

>>34
了解しました。
43無名武将@お腹せっぷく:04/04/02 19:16
戦国も併行していこうよ。

作る人がいなけりゃどうにもならん。
45念のため:04/04/03 01:06
44は>>43への
他スレで小説書いていたもんなんだけど、こちらに移行しようかな。
なんか疲れたよ。今のスレで小説書くのは。
>>46
三国志・戦国関連の小説なら大歓迎です。
48無名武将@お腹せっぷく:04/04/07 02:16
ネタ切れ?
>>47
某スレに掲載されている「救国少女」というやつですが、このスレの住人
も少なからず、目にしているかもしれません。
もし迷惑じゃなければ、某スレから引越ししたいのですが・・・。ただ、
荒らし、冷やかし等など少なからず一緒に憑いてきてしまう可能性も
多く、それが原因でこのスレも荒らされるかもしれません。
それがもとでもともとこのスレの住民だった方々に迷惑がかかることに
なれば申し訳ありませんし・・・。
もし、迷惑ならここには載せません。そして、某スレにも四月いっぱいで
掲載を打ち切りするつもりです。
>>49
ここ過疎状態だから、
このまま落ちていくよりは少々の荒らしくらいはあったほうがマシと思われます。
宜しければ遠慮なく投下くだされ。
>>50
迷惑じゃなければまもなくこちらに引っ越しします。しばらくお待ちください。
52無名武将@お腹せっぷく:04/04/24 07:02

保守
53無名武将@お腹せっぷく:04/04/30 21:02
>>41の続き、まだですか?
54無名武将@お腹せっぷく:04/05/05 00:54
>>42
続き、待ってますよ
一方、漢帝国の都・洛陽では、反董卓同盟結成の報を受け、宮中に激震が起こっていた。
「相国、大変でございます。関東の諸侯めらが・・・・・・」
慌てた様子で部屋に入ってきたのは、丞相・董卓の参謀である李儒だ。
「分かっておる。わしの首を取ろうと、洛陽に攻め入ろうとしているのであろう」
慌てる李儒に対し、董卓は、まるで連合軍など取るに足らない存在であるかのような口調で言う。
「李儒よ、安心せい。所詮は烏合の衆に過ぎん。なあ、呂布よ」
董卓は、自分の隣に立つ大男に投げかける。
その大男の名は、呂布、字は奉先。董卓の養子であり、類まれな武勇を持つ男だ。
「ええ。袁紹、曹操の軟弱な軍隊など、我が腕の前では意味をなさないでしょう」
董卓の自信に満ちた投げかけに対し、呂布もまた自信に満ちた口調で答えた。
「さすがは我が息子じゃ。よし呂布よ、先鋒はお前に任せた! 連合軍の出鼻をくじいてくるがよい」
董卓が満足げに叫んだ。しかしその時、呂布とは別の大男が大声を上げた。
「お待ちください! 先鋒は私にお任せあれ!!」
声の主は、都尉であり、董卓軍においては呂布に次ぐ武勇の持ち主と謳われる猛将・華雄であった。
「ほう華雄よ、連合軍を退ける自信があるのか?」
董卓の問いに、華雄もまた、自信に満ちた口調で答える。
「連合軍は言うなれば鶏。鶏を裂くのに、どうして牛刀を用いる必要がありましょうか。ここは、私にお任せあれ」
華雄の答えを聞くや否や、董卓は膝を叩き、嬉々とした表情で叫んだ。
「さすがは我が軍の将軍! 頼もしい者ばかりだ!!」
董卓は完全に高揚した様子で剣を抜くと、剣を東の方角に指し、さらに叫ぶ。
「先鋒は都尉・華雄に任せる! 華雄よ、水関を死守し、連合軍の出鼻をくじくのだ!!」
「御意!!」
その頃、連合軍の諸侯達は、来るべき洛陽侵攻へ向け、軍議を開いているところだった。
「洛陽を落とすには、まず水関を落とさなければならないが・・・・・・」
盟主である袁紹が、諸侯を見回しながら、思わせぶりな口調で言う。
「斥候の情報によると、水関を守るのは都尉の華雄らしいですぞ」
「何っ!」
「華雄だって!?」
諜報担当の河内郡太守・王匡が華雄の名を口にした途端、諸侯達の間にざわめきが起きた。
華雄の武勇は、関東の諸侯たちにも伝わっていたのである。
しかし、南陽太守・袁術は、臆する様子を全く見せずに言う。
「どうしたのだ皆の者。華雄が怖くて洛陽が取れるか」
袁術の発言に応じて、体格の良い一人の男が立ち上がった。
そして、その男も全く臆する様子を見せずに声を張り上げる。
「長沙太守孫堅、字は文台にござる。袁紹殿、連合軍の先鋒、この私に務めさせてはくれぬか」

孫堅文台――十八歳で海賊を退治して武名を上げ、黄巾の乱では朱儁将軍の下で活躍した猛将であり、
黄巾討伐の功で長沙太守に就任。今回の反董卓連合軍結成に応じ、袁術に従って参加した偉丈夫である。

「孫堅殿、やってくれるか」
あっけに取られる盟主・袁紹に代わって、曹操が言う。
「勿論」
「・・・・・・よし、では孫堅殿に先鋒を任せる」
袁紹は孫堅の自信に押し切られたかのように、ごく自然にその言葉を口から発した。
「華雄の首、必ずや獲ってご覧にいれましょう
袁紹の了承を得ると、孫堅は部下の程普、黄蓋らを引き連れ、自らの陣へと去っていった。
その孫堅の後ろ姿を見ながら、公孫瓚が呟く。
「・・・・・・あの男なら、やるやもしれぬな」
―水関
「華雄よ、連合軍の先鋒は誰だ?」
そう華雄に訊いたのは、華雄の上司であり、大督護の胡軫、字は文才である。
「長沙太守の孫堅にございます」
「ほう、あの田舎者か。」
胡軫が馬鹿にしたような笑いを浮かべる。
「所詮は匹夫だ。華雄よ、動かず待機しておれ」
「はっ」
華雄は、胡軫の見下したような口調に怪訝な顔をしながらも、下がっていった。

華雄が去って行くと、胡軫の側近の者で、胡軫に耳打ちする者がいた。
「胡軫殿、華雄が孫堅を破ってしまえば、殿の地位も危うくなるかと・・・・・・」
「むう・・・・・・」
側近の言葉に、胡軫の顔が曇る。
「先手を打って、殿自らが兵を動かせば、決して孫堅など敵ではありません」
「・・・・・・」
「殿、ご決断を」
「・・・・・・よし、決めた」
胡軫は決意の表情を浮かべると、剣を手に取り、関の外へと出て行った。
その夜、胡軫は密かに兵馬を動かし、孫堅軍の陣を奇襲しようとしていた。
「(華雄の奴め、まさかわしに出し抜かれるとは思ってもいないだろう・・・・・・)」
胡軫がほくそえんでいると、次の瞬間、突然銅鑼の音が鳴り響いた。
「何事!」
「孫堅軍のようです!!」
「おのれ! 動きを察知されたか!!」
突然の孫堅軍の急襲に、胡軫は一瞬慌てふためいたが、すぐ冷静に指揮をとる。
「慌てるな! 孫堅軍など恐れるに足りん。応戦だ!!」
しかし胡軫の気勢とは裏腹に、胡軫軍の兵士たちは次々と、赤頭巾を被った武将になぎ倒されていく。
「何をしている、このようなざまで洛陽が守れるか!」
味方の劣勢に胡軫は必死で叫ぶが、赤頭巾を被った武将の部隊は、とどまる事を知らぬ勢いで進撃する。
「ええい! このわしが孫堅軍などに負けるわけには・・・・・・」
胡軫が思わず天を仰いだその時、赤頭巾を被った将が、胡軫目掛けて突撃を敢行してきた。
「貴様が総大将か!」
「な、貴様は誰・・・・・・」
胡軫が赤頭巾の将の名を問おうとした時、既に胡軫の首は飛んでいた。
赤頭巾を被った武将は、胡軫の最後の質問に答えるように、自らの名を高らかに叫ぶ。
「長沙太守孫堅文台、敵の総大将の首は頂いた!!」
胡軫が討ち取られるや否や、胡軫軍の兵士たちは次々と敗走を始めた。
この瞬間、連合軍と董卓軍との前哨戦は、連合軍に軍配が上がったのである
大督護・胡軫、孫堅に討ち取られるの報は、洛陽中を大々的に駆け巡った。
「ふん、功を焦って、死んでしまっては元も子もないわ」
吐き捨てるように言ったのは華雄だ。
「(孫堅の首は、必ずや俺が頂く。)」

一方、孫堅が初戦に勝利したという情報は、当然、連合軍中にももたらされていた。
いち早く情報を得たのは、補給係であり、孫堅の協力者でもある袁術だ。
「袁術様、孫堅が勝利を収めたようです」
袁術の側近の者が、耳打ちをするように袁術に言う。
「それは良かった。これで袁紹の輩も、わしを恐れるに違いない」
袁術は満足げな顔をするが、側近は顔をしかめて続ける。
「いや、このまま孫堅を調子付かせておくと、後々厄介なことになりますぞ」
「何だと?」
「孫堅は知勇兼備の名将です。ただ、家柄や名声が足りません。もし、このまま孫堅が勝ちを重ねれば・・・・・・」
「・・・・・・なるほど、で、わしにどうしろと言うのだ?」
「袁術様は、兵糧の補給を担っています。そこで、です」
「兵糧を輸送せず、孫堅軍を兵糧切れにさせて撤退に追い込むのだな」
「その通り」
袁術と側近が顔を合わせて笑う。孫堅軍はこの企みを知る由もなく、華雄の軍と睨み合いを続けていた・・・・・・。
その頃、公孫瓚の陣営を単身訪れる者がいた。曹操である。
彼の目的は、何を隠そう公孫緑だ。
曹操は、長髪の若武者を発見するや否や、彼女のもとへと近付いていった。
「公孫緑殿、ご機嫌いかがかな?」
「これは、いつぞやの」
曹操は公孫緑の第一声で、既にいたく興奮した様子でいる。
「おお! 覚えていてくださったか!!」
「もちろんでございます」
「孫堅将軍が、まずは初戦で勝利を収めたようだが」
「ええ」
公孫緑の掴み所のない受け答えに、興奮していた曹操はやや苛立った。
彼としては、適時的な話題から話を発展させたいところだが、この様子ではそうもいかない。
「孫堅将軍について、貴公はどう思う?」
「さすがだと思います」
話題を発展させようとした曹操だが、やはり公孫緑の受け答えは掴み所がない。
その声は魅力的なのであるが、何やら下心を見透かされているような口調を伴っているように思わないでもない。
「・・・・・・それでは、これにて失礼する」
兵士たちからの視線ともやもやとした雰囲気に、さすがに気まずくなったのか、
曹操は挨拶をかわすと、公孫産の陣から去っていった。
公孫緑は去っていく曹操に対し、深々と頭を下げると、意味深な表情で曹操の後ろ姿を見つめていた。

「もっと食いつきそうな話題を選んでから来るべきだったか・・・・・・」
自分の陣営へと戻る最中、曹操が呟いた。
>>41の続きでした。
>>53-54
更新速度も話の進度も遅く、申し訳ございません。

>>60の19行目は
×公孫産→○公孫瓚です。
脳内変換お願いします。
62無名武将@お腹せっぷく:04/05/19 18:56
>>60の続き、まだですか?
63無名武将@お腹せっぷく:04/05/22 00:02
>>60
続き、待ってますよ
続き待ち
6564:04/06/08 13:16
続き待ち
続き待ち
オリンピックが始まる前には載せて欲しいですね
68無名武将@お腹せっぷく:04/06/19 22:10
ttp://godofgod.hp.infoseek.co.jp/kouyuu.htm

以前別スレでさらした小説。書き直した。
作品が一つしかないうえ、更新も遅いとは寂しいスレだ。
ところで>>51さんはどうしたのかな? 遠慮なく載せて欲しい。

>>68
>>6で言っている孔融の小説ってこれ?
これ。ちょっと前に小説書いたので読んでください、って感じのスレ立てたんですけど落ちちゃいました。
ついでにその時ホムペっぽいもの作ったんですが更新できなくて潰しました。
そこはかとなく宮城谷的だな
と評価してみる
>>71
現在進行形じゃなくて物語ってるところが、
ネット上の二次創作小説っぽくなくて斬新と思った。
感想ありがとう。次歴史文学賞に出そうかと思ってるんだけど無謀かな?
74無名武将@お腹せっぷく:04/06/20 13:08
(死ぬのか、俺は……)
 ぼんやりとしたまま床を見つめる。
 床にはぬるりとした赤い液体が徐々に広がっていた。
 周りからは熱気が激しく打ち寄せているが、熱いのではないだろうかと感じるのみで、感覚は、既に殆ど麻痺している。
 辛うじて残っているのは、そのぼんやりした視線と同じ状態の思考だけだ。
(今まで何をしていたんだろう……)
 思えば、余り良い思い出が無かった気がする。
 物心付いた時から復讐心に突き動かされ、ただただその滅亡のみを願って生きてきた。願いは叶い過ぎるほどに受け入れられ、自らの手で滅ぼしてやった。
 爽快だったな、と思う。
 でも、其の時既に気付いていた。終ってみると何も残らなかった事を。
 何も無かったものだから、高い位に任じられて喜んでいた時も心の何処かに影が射していた。
 彼女の事を愛していた時も何処か荒んでいた。


 だが、考えようによってはこれで良かったのかもしれない。
 高い場所から、とても高い場所から見下ろしたら、自分の使命は既に終っているのだから。
 だけど、だからといって納得できる訳がない。
 悲しかった。何故こんな仕打ちを受けるのだろう。
 自分は、復讐の為だけじゃなく、血を分けた肉親の為に戦って来たのに。輝かしい勝利をもたらせてみせたのに。
 裏切るつもりなんて、ある訳ない。


「……光?」
 途切れ途切れになり、引き千切れていく意識の中で何かが光っていた気がした。強く激しい、今までに見たことのないような程鮮烈な、それでいて何処か影のちらつく光。
 そして、その光に対する認識を最期に彼の意識は途絶えた。
 跡にはただ、一人の青年の骸が転がるのみである。


続きます。
小説書いてHP作ろうかと思ってたけど……
HP作るのマンドクセ
ついでに、色んな時代(日本限定)の武将を混ぜる厨妄想小説なので許して下さいまし。
>>69
4コマ漫画、描いてます
>>73
小説家か何かを目指しているようなので、あえて酷評してみます。
お気を悪くしたらすみません。

小説と言うものがどういうものか理解していますか?
これでは、子供のまとめたレジュメか説明文にしか見えませんよ。
歴史文学賞は、文学なんです。
こんな子供じみた文章では、稚拙過ぎてお話にもならないです。
まずは、小説というものをきちんと理解してから書きましょう。
表現や言葉使い、改行、句読点の打ち方など、いろいろ突っ込みどころ満載でしたが、
何よりもまず、小説になっていないということを自覚して精進してください。
ちなみに、一応全文目を通しましたが、途中で投げ出したくなりました。
小説は、読者を惹きつけなければ意味がありません。
数行で飽きさせるのは駄作です。たとえ、出だしが単調でも、
何かあると思わせることができれば、最後まで読者は読みますよ。

それと、参考文献ですが、頑張って勉強してるんですね。
ですが参考文献で『広辞苑』なんて挙げている時点でアウトです。
良い歴史小説家はあなたが思っている以上に、勉強なさっています。
新聞、学術雑誌に始まり、論文、大学での講義、膨大な知識から
一滴の小説を生み出しているんです。
まぁ、最近は原典に当たらない孫引を繰り返す駄目な歴史小説家も多いですが。
あなたは、そうなりたくはないでしょう?

それから、本当に本気で小説家を目指すなら、三戦板ではなく
創作文芸板にもいって、鍛えてもらった方がいいですよ。
↓この辺とか、または投稿サイトに投稿してみるのも手です。
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/bun/1087612398/l50

では、頑張ってくださいね。
78無名武将@お腹せっぷく:04/06/21 09:09
そうか?少なくとも作品として成り立ってないことはないぞ?
漏れはそれこそ文学チックなものを作るために李陵のような歴史文学的な手法を敢えて使ってるんだなあと思ったんだが。
オマイの言う論理は小説であって文学じゃないだろ。オマイの言うように小説としては受けないと思うがな。
まあ大衆小説したいなら少なくとも孔融なんぞ題材に使わんだろうW
79無名武将@お腹せっぷく:04/06/21 09:19
どんなのも作品といや、作品だがこれはちょっと・・・。
俺も昔下読みの仕事してたことあったが、多分省くな俺も。
>>77の言葉はキツイが説明文と言う言葉は確かだな。
大衆小説はもちろん、純文学にもなってない。
「勉強した知識を書きました。」って感じだ。
どちらにしても、もちっと勉強した方がいいとは思う。
あと、語彙、表現力を養ってな。
どの路線を目指してるか知らんが、
カタカナ言葉を使う時は文章の雰囲気を崩さないようにとかも配慮したがいい。
あー・・・教えてもらって来たが、そだね、李陵ね・・・。
では現役下読み職人として一言。

飽きた。即除外。

文学作品の型を真似ても、内容のおもしろさが無い。
よって、読み手を魅了しない。
ああ言う文体は、単調に見える分、内容を実に魅力的にみせねばならん。
そして型さえ真似れば文学作品になるわけじゃない。
文自体にも直す点はたくさんあるが、内容をまず読ませるものにしよう。
>>79言う通り、ただ知識を書いただけではいかん。
もっと読み手の胸打つ何かを!読み終えた後読み手の心に残る何かを!
読み終えた後「はい面白かったですね〜」「つまらんかったですね〜」じゃダメなんだよ。
何故この作品を書いたのか、考えてみ。

最近小説家を目指す若者が多くてな、下読みもかなり辛口でいくから頑張って下され。
おっと。いつの間にやらのびてますね。
感想どもです。歴史小説は初めてなのでご意見本当に有り難いです。
下読みは私も経験あります。大変ですよね。頑張ってください。
下読みの方々を失望させないような作品を書いていきたいです。
下読み経験あるんか、じゃあ話は早いな。
投稿するなら読ませる作品をよろしく。
先にも述べたが、近頃小説家を目指す人間が多くて応募作品の量も半端じゃない。
奇を衒い過ぎて馬鹿話になってる物、パクりしてる物、自分に酔って書いてる物、
推敲してんのかと怒鳴りつけたくなる物、などなど駄作は数知れずだ。
そんなのでも目は通さなきゃならない。
わかるだろ?この苦痛が。
良質の作品ばかりなら楽しいのに、と何度思ったことか。
たとえ、文がおかしくても、それを補って余りある魅力のある内容が欲しい。

下読みで稀にぶち当たる一握りの良作。
それになるべく頑張って下さいな。

最後につけたし
>>77も書いてるが、本格的な投稿サイトや、2chの創作文芸板で批評してもらうのもいいぞ。
けっこう仲間内で暇つぶしに出入りしてるの多いし、編集関係者も覗いてたりするから。
83無名武将@お腹せっぷく:04/06/21 19:36
凄い面白いとは言わないけどまあ面白かった。
文学とかはよくわからんが、そんな「何かを伝える!」とかいうような大層なもんじゃないんじゃないの?まあ面白かったくらいでいいと思う。
っていうか今まで晒されたものの中でこれだけがまともに読めた気がする。
84無名武将@お腹せっぷく:04/06/21 19:46
>>78>>83
フォロー乙
>>83
他作品を貶して、一つの作品を持ち上げるやり方は反感食らうよ。
個々の比較はともかく、優劣を付けるのは荒れる元。
まあ荒れる様子が全く無いほど作品が少ないわけだが(笑。

自分は文学とかよく分からないからどうとも言えないけど、
散々酷評されてる>>68の作品も、>>6の人からは評価されてるわけだし、
ネット上の二次創作としては優れているんだと思うよ。(自分も結構楽しませてもらった。)
でも、「歴史文学賞」レヴェルの話になると駄目なんだろうな。
そこらへんは素人だからよくわからないので、下読み職人さんの鑑識眼を信じるしかないが。
それはそうと、文学賞に応募して通用するような作品がこの三戦板にあってもそれはそれで怖い(笑。
評価が五分五分になって参りました。
つまり、プロめざすなら駄目でお遊びならOKってことなんだろ?
評価には値するがまだまだ修練不足って感じじゃないの?
実際俺は孔融と禰衡の生き様をああいう風に捉えて描写してあるのは中々のものだと思ったんだが。たしかに文章は些か単調だけどそれ程気にはならなかったし。
結論は今後に期待!でいいのか?
素人が書いて素人が読むんだから、よほどひどい文章でさえなければ、
読んだ人がそれぞれ面白いと感じればそれでいいと思う。
今回の人は小説家を目指しているらしいから、プロの目から酷評きたけどね。
何にせよ>>73他、作者さんたちには今後も期待しています。
小説書いていいですか?既に公孫讃関連の小説があるのに公孫讃が主役の小説なんですが…
>>92
大歓迎です
94>92:04/06/28 18:25
「越よ…」
南に巨大な勢力を張る袁術と盟を結ぶため公孫讃は従弟の公孫越を派遣していた。ところが袁紹と袁術との戦闘で公孫越は戦死してしまったのである。
「袁紹…許さん!出陣の用意だ!」
厳鋼に騎兵五千を率いさせ、先鋒とした。まず平原郡に赴く。
劉備、字を玄徳。若き日に廬植のもとへ遊学した時からの仲であり、数年前賊に襲われ公孫讃を頼ってきた。以前、袁紹と争った時なかなかの働きを見せたので平原郡を任せたのだ。
「袁紹を攻めるのか、伯珪」
「ああ。越を殺されて黙っているわけがなかろう」
「なら俺も従軍しよう。だが袁紹は手強い、それ位はわかっているだろう?」
「俺は袁紹が憎い。奴が手強いかどうかなど関係ない」
「名門…だからだな。そして、名士か」
公孫讃は家柄こそ悪くなかったが母の出自が卑しかったため、人より出世は遅かった。家柄だけで優遇される名門、儒教的名声だけで高官に就く名士はまさに公孫讃にとって不倶戴天の敵であった。
「…玄徳、青州に入るぞ」
「また青州か?何故袁紹の本拠地であるキ州じゃないんだ?」
劉備は垂れ下がった耳を引っ張り首を傾げた
「まず青州の黄巾賊を討つ。その為の進軍、それが建て前だ」
「黄巾討伐のふりをして袁紹を強襲か」
95>92:04/06/28 18:27
青州にて黄巾賊を撃破、北海の孔融が援助を求めてきたので、劉備を送り賊を討ってやった。
本来なら孔子の子孫である孔融など逆に斬り殺してやりたい所だがおかしな動きをして、袁紹に勘ぐられると厄介だった。また、中華全土の儒者を相手にできるほどの力はまだ公孫讃にはなかった。
「よし、西だ。袁紹に気づかれる前にキ州に入るぞ!」
先程吸収した黄巾兵と劉備ら歩兵中心の軍は後陣に配置し、厳鋼の弓騎馬隊、いわゆる白馬義従五千を先行させ、その後ろを公孫讃本体が続いた。
袁紹は当然公孫讃の動きを察知していた。だが騎馬を主とした公孫讃軍に対し、歩兵数万で構成された袁紹軍の行軍は遅く、公孫讃は袁紹の本拠地からすぐの広宗という場所に陣を張った。そして広宗のすぐ近く、界橋にて両者はまみえたのだった。
96>92:04/06/28 18:29
平地が続くこの地で有利なのは当然騎馬隊。公孫讃は既にして勝利を確信していた。
「将軍!袁紹が仕掛けてきました!」
それだけに、袁紹が先に動いたのは少し意外だった。
「袁紹にしては動きが速いな。迷いがない。それで、数は?」
「歩兵が800ほどのようです!」
「800…だと?なめているのか?それとも…罠か?」
そうは思いつつもつい笑みを浮かべてしまう。罠を考えるより自分が大勝したことを考えてしまう。これは自信か、あるいは驕りか。
「厳鋼、行けえっ!!」
公孫讃が信じて疑わない、精鋭部隊・白馬義従が出陣する。弓を構えあっという間に射程距離に入り、その強力無比な騎射により敵部隊は壊滅状態に陥る…はずであった。
「あれは…石弓?」
白馬が敵の射程に入る寸前、既に白馬義従の方が敵に射抜かれていた。
「馬鹿な…俺の白馬義従が…?」
そこに先の歩兵部隊が白馬義従に止めを刺しにかかる。厳鋼は馬を射抜かれ、地面にたたき落とされて生け捕りにされたようだ。その歩兵部隊を先頭に袁紹軍全軍がこちらへ進撃してくる。
「公孫讃!貴様の白馬義従もこの様だ!貴様の首、この麹義が貰い受ける!」
97>92:04/06/28 18:33
先手を挫かれ志気と最大の攻撃力を失った。
「退却だ…退却の鼓を鳴らせ!」
完全に負けた。大敗である。袁紹にしてやられた。あんな家柄だけの男に俺の白馬義従が破られた。
「義従…いや、自信ではなく、驕りに過ぎなかった。俺が愚かだったのだ。袁紹が俺を上回ったのではない!」
「伯珪!」
その声を聞き、顔を上げる。
「玄徳、どうした?」
劉備は息を切らしている。どうやら随分急いで駆けてきたようだ。
「前曲は関羽と張飛に任せてある。伯珪、まさかこのまま逃げ帰る気か?」
「どういうことだ?まさかお前…」
「俺が一軍を率いて袁紹に逆襲してやる」
自信たっぷりの顔で言う
「玄徳、お前の用兵は荒っぽすぎる。それでは精密極まる袁紹の用兵には対抗できん」
「しかし」
「駄目だ。それにまだ何もしていないのは俺も同じだ」
「えっ」
界橋を越えた所で公孫讃は右手を高く上げた
「本体の指揮はお前に委ねる!」
「伯珪!」
そう言うと公孫讃は騎兵2000を率いてわき道にそれた
98>92:04/06/28 18:37
>93
ありがとうございます。
今回はとりあえずここまでです。どうでしょうか?なるべく早く更新するよう心掛けます
「どうでしょうか?」とは、普通の感想ではなく批評希望?
辛口甘口?貴殿は物書き目指してたりとかするのか?本職降臨待ちする?
普通よりはまあ上手い。
でも「戦争」っていうシーンはもっと幾らでも熱く記述が出来るのに経過だけをたどるような感じになっちゃってる。

それと今更だけど、孔融の人。
俺も面白いと思ったけど、それこそ期待賞って感じだ。あと少しだけ何か足りない。そういう時は少し作品寝かせてからもう一度書くと書きやすいよ。
あと「政治」を描くのは絶対難しいよ。小説風に書くならまだ楽だけど、事実に即して書くつもりみたいだから尚更ね。
もう少し歴史小説に慣れてからの方がいい。
初めての歴史小説なら戦争シーンが出てくるやつ書いてみたら?
それこそ公孫サン祭りで皆界境の戦い書くとかw
何度か三国志小説に挑戦しているんだけど、
戦争の描写がどうも苦手というか、どう書いたらいいかわからない。
戦争を新鮮に描写するのに、何か参考にできる本とかありますかね。
平家物語とか?
本気で人を殴ったこととかありますか?
本気で殺意って抱いたことありますか?
その状況は喧嘩でも武道の修練でも何でもいいんです。

台詞が随分多く、むしろ話の展開を台詞に頼ってる節さえ見えます。
そのくせ、台詞、描写はリアリティ不足気味。
つまり人間臭くない人間が出来上がっちゃってます。
咄嗟の一言、切羽詰った瞬間の人の言動、感情の変化の表れ、
そう言ったところが、あからさまに「作ってる」と言う感が拭えないです。

戦争については、実際銃担いでイラクに乗り込むわけにも行かないのでw
平家物語等の作品を読むのも良いですが、
新聞、雑誌などのドキュメンタリータッチの記事から、写真集、画集など、
生の戦に触れているものも最近多いのでそういったものに目を通してみるのもいいかも。
時代を超えて、戦争は人間にある一定の共通した感情を覚えさせますから。
何にせよ、一度自分の中で消化してから作品に反映させて下さいな。

人生経験において足りない部分は何らかの方法で補うしかないです。
一本何か作品を作ろうとしたなら、その何十倍もの知識と教養を必要とすると言います。
そうしないと、何かを知らず知らずの内に模して、
縮小再生産されて出来た作品でしかなくなってしまいますから。

なーんて、偉そうにごめん。
でも意欲的に書いてるようでいいんでないかい?書いてて楽しいのが一番!
プロじゃあるまいし、小難しく考えず自分の筆の赴くままに!
好きこそものの上手なれだしな!リルケも好きだということが一番といってる!
だから頑張れ〜!
103>92:04/06/29 22:00
狙うは袁紹の首のみ。麹義とかいう袁紹軍の将の部隊が公孫讃軍本体を追って界橋を越えたようだが公孫讃は気にも留めない。
「袁紹が界橋を越えた時、その瞬間だ。袁紹の奴は既に勝ち戦を気取り俺に気付くはずはない」
所詮は家柄だけの男。あくまで公孫讃は袁紹を認めようとはしなかった。
「よいか!まだ我らは負けてはいない!袁紹の首級さえ挙げれば勝ちなのだ!」
そう叫び兵一人一人の顔を見る。異民族の血が混じった者もいれば元は山賊、黄巾賊だった者もいる。
まだ負けてはいない。それは兵への激励と同時に自分へ言い聞かせるものでもあった。
「将軍、袁紹の本体です」
物見の者がそう告げる。
「行くぞ」
その呟きは兵には聞こえない。
「行くぞ!!」
その言葉を合図に騎馬2000が走り出す。
「殺そうぞ!!」
騎馬は駆け、一直線に向かう鋭い豪槍と化す
数万の軍の脇に突如鋭い矛先が突かれる。ゆるい。
「やはり慢心していたな、袁紹!」
大軍のゆるみに打ち込まれた楔はあっという間に陣を破壊する。
「我が名は公孫伯珪!鮮卑が恐れおののいたこの武、しかと味わうがよい!」
104>92:04/06/29 22:01
そこに立ちふさがる将とおぼしき大男。
「我は顔良!殿には指一本触れさせはせん!」
「邪魔だ!どけ!」
敵の矛をすり抜け視線は袁紹のみを探す。
「おのれ、調子に乗るな!」
甘ったれた武の将など公孫讃の敵ではなく、顔も見られることなく絶命する。
「どこに隠れている!」
敵軍の密度が上がってきた。初めは突然の奇襲に混乱していたがそろそろ持ち直してきてるようだ。味方が減っている。目の前で護衛の者が死んでゆく。そして敵を殺す回数がだんだん増えてゆく。
「見えた…袁紹!」
例え一人になろうと袁紹を殺すまで退く気は公孫讃にはなかった。
袁紹がこちらを見ている。自分を殺そうと必死な敵を見て…笑っている。
「なんだその顔は」
兵を殺し、将を切り捨てそれでもなお、袁紹は公孫讃をあざ笑う。
「貴様というやつは!」
2000いた騎馬隊も最早500を切っていた。しかしそんなことは今の公孫讃には何の関係もなかった。
105>92:04/06/29 22:02
「母の身分が違うだけて、何故ここまで違うのだ!何故そんな目で俺を見るんだ!」
全ては袁紹、袁紹さえ殺せばよい。そこまでで公孫讃の思考は進まなかった。ただひたすら殺して、殺して、殺して、あの名門の所にたどり着くだけだ。
「失礼!」
突然、公孫讃の白馬が引っ張られる。袁紹軍の兵の一人が公孫讃を別の方向へ向かわせようとする。
「貴方はまだ死んではなりません」
その言葉は到底袁紹軍の兵の言葉ではなかった。
「何者だ、やめろ!斬るぞ!」
「それで貴方が生き延びるなら、いかようにも」
そう言われて切り捨てることができないのが公孫讃の美点である。また袁紹のみに集中していた公孫讃の頭は、多少冷えてきていた。
「わかった。ここは退くことにする、来い」
自分を命を賭けて助けようとした若者、興味があった。
退路の防ぎ方が甘かったので、何とか抜け出すことができたが生き延びることができた兵は百人にも満たなかった。
106>92:04/06/29 22:15
>99
いえ、別に小説家を目指しているわけではないです
ですが批評をして頂けると有り難いです

>100
どうもご意見ありがとうございます。なるべく戦争描写に力をいれるよう努力します
>101
自分は小説は実際あまり書いたことはなかったです。試しにこのスレで書いてみては?
>102
とても参考になります。鮮明な戦争描写を学んだ方がいいんですね
ちなみに自分は101氏ではありませんよ
107無名武将@お腹せっぷく:04/07/03 00:42
>>60の続き、まだですか?
108>92:04/07/04 21:26
劉備が率いている本体を見つけ、合流した。麹義の追撃の被害はそれ程でもないらしい
「伯珪、無事だったか。袁紹軍の奴、もう少し追撃してくると思ったが以外にあっさりと引き返しやがった。何かあったんだろうか」
そう言った劉備は公孫讃の隣にいた見慣れない若者に気づいた
「そいつは?」
「ああ、そういえばまだ何も聞いていなかったな」
その言葉を聞いた若武者は両手を胸の前で組み、はっきりとした声で名乗った
「趙雲、字を子竜と申します。袁紹に仕えておりました」
「何故俺を助けた?」
「袁紹を見限り、貴方に仕えようと思ったからです」
「それだけか?それだけで命まで懸けたのか?」
「主君を命懸けで助けるのがそんなにおかしなことですか?」
自分が惚れたような主君を命懸けで守るのならよくある話だ。しかし公孫讃と趙雲はまだ主従の関係にはなかったはずだ
曇り気のない表情。眩しいとさえ感じる
「なかなかの男じゃないか」
劉備が言った。
「俺は劉備、字は玄徳。気に入ったぞ、趙雲」
馴れ馴れしく趙雲の肩を叩く劉備。公孫讃にこの二人は眩しすぎた
「……行くぞ」
109>92:04/07/04 21:27
ケイに帰還した公孫讃は劉備を平原に戻し、再び軍備を整えた
「また袁紹を攻めるおつもりですか?」
「関靖か。退却途中、袁紹が追撃をやめ引き返したんだがお前何かやったか?」
「魏郡の袁紹に不満をもつ勢力に書簡を送っておきました。おそらくそれでしょう」
「さすが、俺の知らないところで色々やっているのだな」
「袁紹を攻める前にやらなければいけないことがあります」
「何だそれは」
その言葉は伝令の声によって遮られた
「急報!劉虞が十万を率いて攻め込んできました!」
「…劉虞だと!?」
公孫讃は関靖の方を見る
「知っていたのか?」
「予想はしておりました」
劉虞が攻め込んでくるとは思いもよらなかった。ただの皇族の腐れ儒者が随分大胆なことをするものだ
劉虞、字を伯安。幽州牧となり、公孫讃が長年抗争を続けていた烏丸を説得によって手懐けていた。戦によって烏丸を屈服させようとしていた公孫讃は劉虞の方針に徹底的に反発し、また劉虞も烏丸や袁紹との戦いを止めない公孫讃を朝廷に罪人として上奏する程であった。
「それにしても十万とは…」
「殿ではとてもそんな数は集められませんな」
はっきり言う。そんな関靖を公孫讃は気に入っていた
激しく遅レスだが孔融普通に面白いだろ。プロとかアマとか関係なく。
プロ云々文学云々といって貶している奴いるが、はっきりいって孔融という面白味の少ない題材であそこまでの作品を書けるというのはなかなかのものだと思った。
面白みのない題材を基にした面白い名作は、古今東西たくさんありますが。

て言うかそんなことより、書き込む時は適当なところで改行してくれよ。
以前から思ってたんだが、孔融小説擁護意見を書く奴は、
どうもWeb上における適度な改行を知らん奴が多いようで何だかな。
自分の勝手と言ったらそれまでだが、大勢の見る掲示板だってことをお忘れなく。
終了?
>>112
今、みんなの目はこちらに向いている。
http://hobby5.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1086322657/l50
孔融の者です。
今更ながら、わざわざ某所から私の連絡先を手繰って感想をくださった方々。
ありがとうございました。皆さんの応援は非常に励みになります。
今度は別の題材で書きますのでその時はまた感想をお聞かせください。
115無名武将@お腹せっぷく:04/08/10 00:20
>>60の続き、まだですか?
116無名武将@お腹せっぷく:04/08/10 12:49
>>115
その作品は、もう続きが期待できないよ・・・
なんであげる?
孔融は、眼のつけどころはおもしろかったと思う。
文章も読めないわけではないが、素晴らしいとはいえない。
小説としての表現力はお粗末。こんな感じかなぁ、正直なとこ。

あと、新人賞に応募する原稿をネット上で公開するのはやめといた方がいい。
 さらさらと、白いものが崩れていく。
 こぼれ落ちたものを掬い上げたその指のあいだから、またこぼれる。
積み上げようとしても、果たせることはない。ただ、さらさらと崩れゆく。

(わしの理想は、このようなものかもしれん)

 一粒ずつが孤高であり、潔白だ。それは、美しい。だが――。
「父上、お城を造られるのであれば、砂に湿り気を与えませんと」
 利発な声で我に返らされ、孔融はかすかに眼をほそめ、うなずいた。
「そうだな」
 水をかけると、日差しに照り映えてあれほど白かった砂の山は、たちまち黒ずんでしまう。
幼い我が子がその砂を押さえ、積み、高い城をかたちづくっていくのを見守りながら、
しかし孔融自身の手はすでに止まっている。

(やはり、多少は薄汚いところがないと、天下国家というものは立ち行かんのかもしれん)

 だが、と孔融は思う。

(あくまで白さを求め、強者におもねらぬ者も必要であろうよ。そなたなら、
わしの考えをわかってくれるであろう……なぁ、禰衡よ)


=========
と、こんな風に書くと「小説」になるやうに思います。
不遜な試みで申しわけない。
文章は書いていくうちに巧くなるけど、
そういう着眼点とかのセンスは努力で身につくもんじゃないから。
頑張ればモノになると思うよ。
創作を入れずに敢えて史実だけにこだわって書くという手法は面白い。
けど一般受けはしない。
絶賛してる人とあんまり評価しない人が分かれてるのはそこ。
歴史文学に慣れ親しんでいるか三国志をある程度知らないと評価しにくい作品だから。
純文学目指してるのかもしれないけど、とりあえず一般受けするようなものを書く事をお勧めする。

次回作楽しみにしてるよ。
>>119にその話の続きを書いて欲しいと思ったorz
122無名武将@お腹せっぷく:04/08/25 23:03
テーマ……呉と山越
舞台………三国志
主役………孫尚香
あらすじ…201年1月、呉が十万の大軍で山越に攻め込んだ。その総指揮官は孫尚香である。
孫権は野望を抱いていなかったが、孫尚香は野望を抱いていた。
華北では、曹操と袁紹の対立が続いて膠着状態である。
孫尚香の軍事的才能と女性的魅力は、どちらも抜群である。

登場人物…
孫尚香…孫権の妹。呉の大将軍。男勝りの武勇を誇る。孫権より優れた名将。
孫権…呉の君主。呉の安定に努めている。守成の名君。
山越王…山越の王。山越の安定に努めている。守成の名君。
曹操…魏の君主。天下統一の野望を秘めている。孫尚香に好意を抱いている。
誰かこれで書いてくれる人キボン

テーマ・・・・・夢半ばに散る
舞台・・・・・・・西暦230年代後半 遼東
主役・・・・・・・公孫淵
あらすじ・・・一族三代に渡って遼東を治めてきた一族。公孫氏。
自分の野望を果たさんがために実の叔父を陥れ、公孫淵は遼東を乗っ取る。
だが、そこが彼の人生の絶頂であった。彼は杜撰な外交を行い、内でも臣下から孤立していく。
238年。司馬懿によって壊滅に陥る燕軍。そして、破滅の寸前に彼が見たものは?
登場人物
公孫淵 優柔不断。だが、一転してキレることもある。自分のやってしまった行動に後悔することがある。
賈範 忠臣。王位僭称を諫言するも、斬られる。
倫直 忠臣。一時は公孫淵に心服するも、次第に心は離れてゆく。最終的には諫言し斬られる。
楊祚 武臣。燕軍の中心人物。最後まで公孫淵に忠を尽くし、戦い抜くが司馬懿に斬られる。
卑衍 武臣。燕軍を率いる。公孫淵には疑問を抱いている。
衛演 文官。公孫淵の命を救うため、最後は司馬懿のもとへ使者として赴く。だが、斬られる。
公孫脩 公孫淵の息子。だんだん駄目になっていく父を心配している。

司馬懿 神算鬼謀、容赦はない。公孫淵は亡ぼしたいが、公孫晃の命は救ってやりたいと思っている。
公孫晃 公孫淵の兄。父の代に洛陽に人質として送られる。公孫淵の身を案じている。
このスレ読んでみて創作文芸板を推奨してるの見てワラタ
しかも意見が的外れでワラタ

2ちゃんねるで「作品」レベルのものをさらすのはやめとけw
職人降臨しないかな。この手のスレは書き手がいないとどうしようもないし。

話題もないので、個人的に好きな小説スレを貼ってみる。
http://hobby.2ch.net/warhis/kako/1031/10318/1031890411.html
126無名武将@お腹せっぷく:04/09/12 11:52:39
テーマ……放乳の計
舞台………三国志
主役………テンゲル
あらすじ…テンゲルは敵を威圧するために「放乳の計」を実行することにした。

登場人物…
テンゲル…勇猛果敢かつ冷静沈着、華奢な体格だが巨乳の美女。

備考…
放乳の計…胸元を開いて乳房を出して、乳汁を強烈に発射する計略。
強烈な発射を見せ付けることで、敵兵を威圧する効果がある。
乳房だけを出すのであって、他の部分は一切出さない。
乳房は、恥らわずに一気に素早く出す。
乳房を出したら、手は両脇に添える。
乳房を揉まずに、乳汁を発射する。
ちなみに「放乳の計」は、適性さえあれば出産などに関係なく実行できる。
127無名武将@お腹せっぷく:04/09/20 21:44:20
必死に考えたんだろうなぁ…こんなつまらないものを……
128無名武将@お腹せっぷく:04/10/01 02:37:01
>>1のオナニースレ
129しるふ:04/10/14 00:27:13
移動してきました。

三国末期、成都陥落を聞いた姜維は敢然として北伐開始。
ショウカイの軍を破り魏の中枢部へ突入。

蜀では劉ジンが建寧へ逃れでて王朝を復興。

燕の公孫修、楚の諸葛誕がこの情勢を見て次々と独立。
呉の孫休は諸葛誕と連携し北進。

あれこれ入り乱れてたたかって最後は司馬昭が独立した西晋が
援軍を頼んだ賽外民族劉氏に油揚げをさらわれ
次々と各軍が撃破され逃れでた司馬の末裔が東晋を立て
五胡十六国時代がはじまる。

・;・とかいうトンデモ小説の原案が我が家から見つかりました。
いやー、むちゃくちゃ。さすが高校生時代。

公孫修しんでるつうに(笑

まず姜維が魏の中心部に攻め込む、って時点で無茶苦茶。

130通りすがり:04/10/14 22:20:42
何やら面白そうなので、ひとつ書かせてください。
131通りすがり:04/10/14 22:21:51
「玄徳、起きなさい。私の可愛い玄徳や・・・」
夢の中で母さんの声が聞こえた。いや、これは夢じゃない。
目を開けるとまぶしい光。そして母さんの顔が映る。
「今日はお前の24歳の誕生日。お城に行く日だったでしょ?」
「いや、そんなこと、聞いてないけど・・・」
「さっさとハローワークに行って職を探せってんだよ! この無職ひきこもりがッ!」
僕は家から叩き出された。

お城に行った。兵士さんに就職相談所を聞く。すぐ見つかった。
「どんな職種をご希望ですかぁ?」受付のお姉さんが聞いてくる。
「えーと、皇帝になりたいです」
「死ねよ」
「じゃあ、王様」
「同じだろ。やっぱ死ね」
「楽して儲けられる仕事ってないですかね?」
「ねーよ。人生なめてんのか? 今すぐ死ね」
「どんな仕事ならあるんですか?」
「義勇軍の大将なんかどうですかぁ? 一発当てればウハウハですよー」
「じゃあ、それで」
「それじゃ、仲間を百人以上集めて、またここに来てください」
「はい・・・」
僕はハローワークを出る。
仲間百人だって、どうしよう。
僕にはひとりの友達すらいないのに・・・。
132通りすがり:04/10/14 22:23:24
家に帰って母に相談した。
「仲間を百人ですか・・・」
「無理だよね。やっぱ僕、母さんのむしろを売って一生暮らすよ」
「玄徳、今まで隠しておきましたが、あなたに話しておかねばならぬ事があります」
そう言うと、母さんはタンスから一枚のチラシを取り出してくる。
「見なさい」と、チラシの裏を僕に見せた。

『中山せい王―――(中略)―――母―――玄とく』

「何? この幼稚園児の落書きみたいなのは?」
「玄徳、お前はね。実は漢王室の血を引くサラブレッドだったのよ!」
「・・・・・・」
「お前の体には、中山きんに・・・ゴホゴホッ!」
「今・・・何と?」
「中山靖王劉勝の血が流れているのです!
 だからこれをネタにして友達を集めなさい。頑張るのよ!」
とりあえず、わかりました。でもね、でもね、母さん。
せめて息子の名前くらいは漢字で書いてください。お願いします。
133通りすがり:04/10/14 22:25:00
多分続かないと思う。それじゃ。
134無名武将@お腹せっぷく:04/11/05 23:39:05
孔融の者です。
某所から感想を送ってくれた方々、返す返すもありがとうございます。
某所からの感想は今日の方で二桁を超えました。
これだけ多くの方から感想をいただけるとは思っていませんでした。
少しだけ面映い気もしますが、これからもがんばっていきます。
135無名武将@お腹せっぷく:04/11/06 02:54:45
某所ってどこ?
136孫尚香:04/11/26 17:49:54
Sと観た
137無名武将@お腹せっぷく
新作待ち保守