第二回 三国志バトルロワイアル Part.7

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1霊帝通信 ◆HqiBUzVI
━━━━━説明━━━━━
こちらは三国志世界でバトルロワイアルが開催されたら?というテーマで、
主にsage進行で進められている、全員参加型リレー小説スレッドです。
全てのレスは、スレ冒頭にあるルールとここまでのストーリー上
破綻の無い展開である限りは、原則として受け入れられます。
レス内容に「ものいい」のレスが付けば、当該レス者同士を含めての雑談スレへの移動となり、
判定が行われます。ストーリー以外のレスは雑談スレで行われます。

@前スレ:第二回 三国志バトルロワイアル Part.6
http://curry.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1022599060/l50
@本スレpart1〜part5 & 雑談スレ 直リン集過去ログサイト
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/3952/

感想&何かあったら雑談スレへ →
@現雑談スレ:第2回!三国志バトルロワイアル観戦&雑談スレ3   
http://curry.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1027089974/l50

説明は>>2-10のどこかにあります。
たぶん>>2 「アイテムの説明」「首輪の説明」
たぶん>>3 「フィールドの説明」「お願い」
2霊帝通信 ◆HqiBUzVI :02/09/02 00:50
━━━━━アイテムの説明━━━━━
※参加者は、【ザック】に入った、【フィールド略地図】【全参加者名簿】【鉛筆】【水とパン1日分】
 【懐中電灯】【腕時計】を基本アイテムとして支給されています。
 基本アイテムのレス末表示は特に必要ありません。
※参加者は不確定要素として、通常は単に【アイテム】と呼ばれる、ザックに入る程度の武器アイテムを、
 各自1つづつ支給されています。支給された武器アイテムの制限はありません。
※参加者は、スタート時には普段着以外の、全ての装備を没収されています。

━━━━━【首輪】の説明━━━━━
※参加者は全員、耐ショック・完全防水の、銀色の【首輪】を身に付けています。
※【首輪】には主催者用の、生存判定用高性能心電図・位置確認用発信機・爆殺用高性能爆薬が、
 標準装備されています。
※【首輪】は、外ずそうとしたり、禁止エリアに接触したりすると爆発し、参加者を死に導きます。
 又、ゲーム内部で24時間経過しても死亡者が居ない場合は、全員の【首輪】が爆発します。
※優勝者(=最後の生存参加者)のみ、首輪は安全に外されます。
 
 (以上の首輪に関しての情報は、参加者にも公開されています。)

━━━━━フィールドの説明━━━━━
※フィールドは、益州が東京23区程の広さに縮尺された、ミニミニ中国大陸です。
 参考資料 → http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/3952/tizu.html
※複数の生存確認中参加者が存在する間にフィールドの外に出るか、禁止エリア内に入ると、
 もれなく主催者に強制遠隔爆殺されるか、暗殺されます。
※フィールド内の禁止エリアは、随時追加されていきます。
※禁止エリアの追加は雑談スレにて宣言の上、本スレに主催者放送として書きこんでください。
 その際猶予期間として荒らし行為に拠らない100レスが経過した後発効とします。
※フィールド内の参加者以外の人間と、アイテム以外の強力な武器装備は、
 事前に回収されており存在しません。
※参加者には、『死亡者放送』『禁止エリア放送』の情報のみ公開されます。
 特に、『職人用』と銘打たれた放送は聞こえておりません。
3無名武将@お腹せっぷく:02/09/02 00:50
2get
4霊帝通信 ◆HqiBUzVI :02/09/02 00:51
━━━━━お願い━━━━━
※一旦死亡確認表示のなされた死者の復活は認めません。
※新参加者の追加は一切認めません。
※参加者の死亡があればレス末に、【死亡確認】の表示を行ってください。
※又、武器等の所持アイテム、編成変更、現在位置の表示も極力行ってください。
※人物死亡等の場合アイテムは、3スレ以降のものはその場に放置となります。
※複数にわたる話(名前欄に「○/○」記載)は、3時間以内に最後まで連続で書き込んでください。
 そのルールに則っている限り、他人が途中で割り込むことは禁止します。
※本スレはレス数500、又は420KB バイトになると書き込み禁止。
 新スレが建つまで書き込みは凍結されます。
※その他詳細は、雑談スレでの判定で決定されていきます。
※主催者側のキャラを動かすことは、原則的に禁止とします。
※番外キャラは現在ストーリー収縮の為に考え出されたキャラと認められる者のみ雑談スレで判定
 の上認められます。(主催者側雑兵等名無し・無個性の者はこの限りではありません)
※放送を行う際は、雑談スレで宣言してから行うよう、お願いします。
※最低限のマナーは守るようお願いします。マナーは雑談スレでの内容により決定されていきます
5霊帝通信 ◆HqiBUzVI :02/09/02 00:51
生存者リスト1(参加武将には聞こえていません)――
○生存確認中メンバー(パーティの部)  

≪ビストロ王双/2名≫
      王双[負傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌、許チョの携帯用ミニ絵図、テグス、まさかり(大)
       スリングショット、ハリセン、畳針、ダウジングロッド、集音マイクとイヤホン、木牛(食材&調理道具)】
      &曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢16・木の矢20)、1/144RX−78ガンダム(「がおー」と鳴く)
       RX−78操作マニュアル、『簡易植物事典』、鉄兜、謎の物体】
≪DB集め悪の軍団/3名≫
      董卓[負傷]【ニンジャブレード、電撃ムチ】
      &李儒【ドラゴンレーダー、吹き矢(毒入り)×8、双眼鏡、
      『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、陣羽織(防御+5)】
      &李[イ寉][右肩被弾、手当て済]【青龍刀、大型サバイバルナイフ2本】
≪真・月英西遊記/4名≫※赤兎馬随行中
      黄月英[左肩被弾]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー】
      &諸葛尚【謎の鍵、盾】
      &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー】
      &甄姚[怪我、出産後]【墨性バードコール】
      【共通で様々な獣の肉と野草】
≪危険な2人/2名≫
      昌キ【日本刀、直刀、四星球・五星球・六星球・七星球、イノシシ生肉、脇差し、トミーガンSMG(ドラム×1)】
      張紘[重傷 手当て済み]【毒針、一星球、二星球、三星球】
         ※DBは生肉の中に入っている為レーダーに反応しにくくなっています
≪をとめ/4名≫※武装船乗船中
     張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、放送塔の機械類】
     &孫璋【なし】
     &胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、沿岸のゴミ】
     &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
      登山セット×2】
☆パーティの部、以上、5パーティ・15名が生存確認。
6霊帝通信 ◆HqiBUzVI :02/09/02 00:52
生存者リスト2
○生存確認中メンバー(個人の部) 

@孫覇【剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、鎖かたびら、抽籤、布、軽量ボウガン、
    写真付き参加者名簿、斬馬刀】
@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】
@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、カッターナイフ、鎌、、スーパーボール×4、、ジグ/ザウェルP230】
@栗嵩【飛刀×2、手製飛針×20、手製スリングショット、手製大型鉤針】
@孫観【なし】
@陳宮[数指欠損・微傷]【ベルナルディM100競技用銃(4発)、短剣、
     、桐箱(呂布首入り)、スーツケースいっぱいの花の種】
@張遼[被弾]【時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
     PSG-、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K】
@司馬彪[歩ける程度の負傷]【『韓非子』(竹簡)】
@甄姚の子(甄子)(放浪素材?)
☆ピンユニットの部、8名が生存(+甄子)。合計23(+1)名が生存確認。
7霊帝通信 ◆HqiBUzVI :02/09/02 00:55
▼各種データ
━━交戦情報
甄姚の子(甄子)――vs――孫覇――追跡――≪真・月英西遊記≫in 冀州

━━現在時刻&禁止エリア・安全エリア&フィールドの状況変更&ウェザーリポート

禁止エリア地図→ http://curry.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1027089974/203n
参考地図   → http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/3952/tizu.html
●過去ログサイト http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/3952/

△[亠兌]州 …暖かくなってきています。黄河周辺は泥濘。
△ 冀州    …暖かくなってきています。黄河周辺は泥濘。地下に続く竪穴あり。
○ 青州    …沿岸に座礁した武装戦。黄河周辺は泥濘。

× 司州・并州・雍州・益州・幽州・交州・涼州・徐州・荊州・倭国・揚州・予州/豫州 

まんべんなく暖かくなってきています。徐州周辺には温泉が涌いており黄河流域は、泥濘地帯となりました。
ミニミニ中国大陸の地下に、縦横に走る地下洞窟があったそうです。
現在は午後もかなり過ぎました。夕方近いそうです。
8霊帝通信 ◆HqiBUzVI :02/09/02 00:55
━━放浪素材情報
甄子は放浪素材なのかもしれない。   

━━ドラゴンボール情報(新月の晩〔※ゲーム内今日の夜〕)に何かが起こるらしい?)
所持者:昌キ【四星球、六星球、七星球、五星球】
    張紘【一星球、二星球、三星球】
                   がんばって全部集めてください。
              
━━━主催者側生存確認者リスト
霊帝
宦官D 宦官E …… 生存者死亡者判定所所長。
武官F・G   …… インド施設監視員? 逃走中?
文官A、B、C …… 宮殿内霊帝そば?

沿岸の武装船に乗員が居る模様。武装船は揚州沖のみならず、青州沖にも居ました。
青洲沿岸、古い武装船は≪をとめ≫によりレストア完了。
主催者側システムでトロイ発動(>166)。トロイの効果は不明。主催者はまだトロイには気付いていません。

なにかあったら、雑談スレへ http://curry.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1027089974/l50
9全死亡者リスト1:02/09/02 00:56
<ア行 39名>
 阿会喃 阿貴 韋晃、尹賞、伊籍 尹大目、尹黙 尹礼 于吉 于禁
 越吉 袁胤、袁燿、袁煕 袁術 袁紹 袁尚 袁譚 閻象 閻圃
 閻行 王允、王渾、王業 王経 王元姫王伉、王粲 王粛 王濬
 王沈 王忠、王朗、王平 王方 王累 王必、王連 於扶羅   
<カ行 145名>
 [萠リ]越 [萠リ]良 夏[小軍] 賈逵 何儀、華[音欠]、賈[言羽] 郭奕 郭嘉、郭[ミ巳]
 郭循 郭勝 郭淮 [赤β]昭 華雄 賀斉、楽就、楽進、楽チン 郭図
 郭攸之、夏侯威 夏侯淵 夏侯恩、夏侯和 夏侯徽、夏侯玄、夏侯湛 何皇后、夏侯尚
 夏侯存、夏侯徳 夏侯惇 夏侯楙 夏侯蘭、夏侯亮 夏侯充 夏侯荘 夏侯覇、賈充
 何進、韓胤、軻比能 管亥 華陀(佗) 賈南風 関羽 韓瑛 毋丘倹 毋丘興
 韓玄 関索 カン沢 韓瓊 韓h 韓徳 韓馥 韓瑤 韓浩 韓遂
 韓当 韓[小里] 顔良、韓暹、韓忠 甘寧 関平 関興 関靖 簡擁
 管輅 キ覧、橋ズイ[廾豕生]、魏延、麹義 魏続 魏攸 吉本、吉穆 鞏志
 牛輔、牛金、丘力居 姜維 橋(喬)瑁、羌渠 許チョ 許子将 許攸、紀霊
 金イ 吉バク 虞翻、奚泥 ケイ道栄 ケイ康 蹇碩 厳輿 厳顔 牽招
 阮籍 厳白虎 呉懿 黄蓋 高幹 黄権、黄皓 耿紀 高昇 高柔
 高順 高望 高覧 高定、侯成 侯選、侯覧 黄祖 呼廚泉 公孫越
 公孫淵 公孫続、公孫康 公孫[王贊]、公孫範 高沛 呉蘭 黄忠 呉敦 皇甫嵩
 黄劭 胡遵 胡奮 耿武 孔融、呉巨 吾粲 伍習、胡軫 兀突骨
 胡班 胡母班 黄蓋(黄蓋公覆とは同姓同名)、呉班 顧雍
10全死亡者リスト2:02/09/02 00:57
<サ行 123名>
 蔡勳 蔡文姫、蔡夫人、蔡瑁、蔡和、蔡仲、崔エン、催毅、左思 サク融
 左慈 士壱、紫虚上人 士燮 士徽、士孫瑞、司馬[イ由]、司馬キ、司馬衷、司馬防
 司馬亮 司馬睦、司馬望 司馬師、司馬昭、司馬炎 司馬攸、司馬倫、司馬懿 司馬孚
 司馬朗 車冑 沙摩柯、朱霊、朱桓、朱光、周マ 周護、周遺、周魴
 朱讚 周倉(武安国)周泰 祝融 朱褒 任峻、荀ケ、淳于瓊 荀ツ、荀[豈頁]
 荀攸 鍾会 將林 鍾ヨウ 徐栄、徐盛 諸葛均、諸葛瞻 諸葛誕、諸葛恪
 向寵 向朗 徐晃 徐庶 秦h、申儀 申耽 審配 鄒靖 雛氏
 成宜 成廉、薛瑩 薛綜、薛蘭、単経 全ソウ 宗果 曹休、曹訓
 宋憲 曹叡 曹彦 曹昂 曹洪、曹真、曹初、曹彰 曹遵 曹仁
 曹節 曹操 曹爽、曹丕 曹豹 曹沖 宋典 臧覇 曹熊、沮授
 蘇飛 孫堅、孫権、孫晧 孫仲、孫礼 孫静 周宣 [言焦]周、諸葛瑾
 諸葛亮 成済 千万 曹植 曹芳 曹髦 孫和 孫休 孫尚香 孫策
 孫乾 孫峻 孫登
<タ行 87名>
 太史慈、拓跋力微 帯来洞主 朶思王、段[火畏] 段珪 趙雲、張衛、張燕 張横
 張ガイ[門豈] 張勲 張恭 張虎 張[合β](1人目) 張[合β](2人目)張[合β](3人目) 趙岑、趙儼、張済
 張春華 趙忠 張南、張宝 張翼、張梁 張允、張昭、張紹 張松
 張承、張翔、張承(魏の)、張昭(後漢の)張鈞 趙弘 張任 張繍 趙統 張飛
 張尚、張松(呉の)、張象、張敞 張烱 貂蝉 陳横、陳応、陳珪、陳式
 陳登、陳蘭、陳矯、程c 丁儀 程銀 程秉 程曠、禰衡 程普
 丁奉 田豫 田楷、田疇、田豊、典満 土安 杜襲、[登β]芝 董荼奴
 董旻 董扶 張嶷、張悌、張曼成、張裕 張魯 陳羣 陳壽 鄭玄
 典韋 [登β]艾 杜キ 董厥 陶謙 董昭 杜預
<ハ行 43名>
 馬良 馬玩、馬休、馬元義、馬謖 馬岱 馬忠(呉の)、馬超、馬鉄、馬ハク([しんにょうに貌]?)
 潘璋 潘鳳 樊稠 費[示韋] 費詩、費観 畢嵐 麋芳、糜竺 ビン貢
 文俶、馮習 傅士仁 文醜 文欽 武安国 卞玲瓏 歩度根 [广龍]会 法正
 [广龍]徳 歩隲、歩闡、封[言胥] 方悦 鮑信 波才、馬忠、馬騰 樊建
 費観 忙牙長 ホウ統
<マ行 4名>
 孟獲 孟達 満寵 毛カイ
<ヤ行 14名>
 楊儀、羊[示古] 楊昂、楊氏、楊秋、楊松、楊任、楊白、楊阜、雍ガイ
 楊懐 楊修 楊艶 楊奉
<ラ行 54名>
 雷薄、雷銅 陸凱、陸抗、陸績、陸遜、李湛、李恢 李通、李別、
 劉安、劉延、劉焉、劉恢、劉偕、劉虞、劉勲、劉禅、劉[王宗]、劉岱、
 劉巴、劉表 劉封、劉キ([王奇])、李膺、凌統、凌操、呂凱、呂蒙、呂範、
 梁剛、呂曠、呂翔、呂範、呂布、呂威[王黄]、梁興、李歴、魯粛 李厳
 李典 劉淵 劉賢 劉豹 劉協(献帝) 劉璋 劉循 劉ェ 劉宣 劉[王睿]
 劉備 劉曄 廖化 冷苞
全死亡者数  509名


◆生存者・参加者数◆
パーティの部 14名
個人ユニット 9(+1)名
生存者計   23(+1)名
総参加者数  532(+1)名

※次の禁止エリアは[亠兌]州と冀州です。本スレ81レス後にエリアが発動します。
12霊帝通信 ◆HqiBUzVI :02/09/02 01:05
>>11
×※次の禁止エリアは[亠兌]州と冀州です。本スレ81レス後にエリアが発動します。
○※次の禁止エリアは[亠兌]州と冀州です。本スレ91レス後にエリアが発動します。
いきなり訂正です。皆様申し訳ありません。
13竹林の董卓 1/ 2:02/09/03 00:43
李儒「反応アリ。たしかにDBは、この竹林の向こう側です。」
董卓「ふむ……。」

薄暗い竹林の向こう。レーダーは微かな反応を示している。
ここからでも、竹林の奥での焚き火の気配は感じられていたが、
焚き火はレーダーの反応よりもかなり手前にあるようだった。
―――昌キなのか?
あの焚き火は一体なんだ?
油断は出来ぬ。
昌キは此方のドラゴンレーダーの存在を知っている。
罠だとするなら、進むは凶だが……。
董卓の逡巡を見透かしたような李儒の目が、
時間が無いことを告げていた。
今夜こそが待ち望んだ新月の夜。
放送によれば、昌キも張紘もまだ生きている。
そして、日は早や西の端に沈みかかっているのだ。

「李[イ寉]!」 「はっ」
董卓の鋭い声に弾かれたように李[イ寉]が前に進み出る。
「行け。行って焚き火の正体を確かめて来よ!」
「……ははっ」
李[イ寉]は董卓の顔色を窺おうとしたが、
夕日を背にした董卓の表情は読み取れなかった。
見晴らしの良い竹林とはいえ、深く入ればおのずと視界は限られる。
ほどなくして竹林を分け入る李[イ寉]の姿は、董卓の視界からは消えていった。
14竹林の董卓 2/ 2:02/09/03 00:43
李儒には気になっていることが一つあった。
董卓様もそれを考え、李[イ寉]を先発させたに違いなかった。
それは、昌キほどの手慣れがサブマシンガンを持ち、
あえて竹薮にこもるだろうか? という疑問だ。
竹林はサブマシンガンの攻撃をほぼ完全に無効化する……。
SMGの軽い弾では滑めらかな竹での跳弾を招き、
撃った当人の身をも危険に晒してしまうからだ。

焚き火の正体が昌キならば、そのような愚行を犯す筈は決して無い。
もしや、昌キも自分も知らぬ何かが、この竹林の中に……
   :
李[イ寉]「ぎゃぁあああぁあ―――っ!!」
曹性「ヽ( ・ー・)ノD  討ち取ったぁ〜♪」
李儒「!! ッどうしました! …李[イ寉]!!」
董卓「………。」

案の定、昌キの声ではなかった。
短い風鳴りに続いて起こったその声と李[イ寉]の悲鳴が聞こえてきた時、
董卓はものも言わずにブレードを構え、竹林に突入していった。


@曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢16・木の矢18)、海産物
      1/144RX−78ガンダム(「がおー」と鳴く)、RX−78操作マニュアル
      『簡易植物事典』、鉄兜、謎の物体】
VS
@李[イ寉][盲目・右肩被弾、手当て済]【青龍刀、大型サバイバルナイフ2本】
≪DB集め悪の軍団/2名≫
      董卓[負傷]【ニンジャブレード、電撃ムチ】
      &李儒【ドラゴンレーダー、吹き矢(毒入り)×8、双眼鏡、
      『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、陣羽織(防御+5)】
司馬彪はかなり興奮気味に、俯瞰される光景を眺めていた。
口論の輪から外れ、離脱したかと思うと、
自分からは見えなかった位置にいた二人連れに接触するや
当身を受けて倒れ伏した何晏。
……あれは死んだのだろうか?
目を転じると、竹林の奥には取り残されて茫然とする王双。
そして、先程、さらに竹林の奥から聞こえてきた絶叫。
竹林に突入していった、董卓と李儒。

司馬彪(―――ああ!
    私にはこんなにもたくさん、書くべきことがあるというのに……!!)

黄河に流された時に紛失した書きかけの『続漢書』は、
とうとう夕方になっても見つからなかった。
司馬彪の右手がもどかしそうに宙を掻く。
……と、不意に司馬彪の右手が何かを掴んだ。
司馬彪が不思議そうに右手を開くと、
そこには見たことも無いような、小さな美しいボールがあった。


@司馬彪[歩ける程度の負傷]【『韓非子』(竹簡)、スーパーボール×1】
vs
@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、カッターナイフ、鎌、、スーパーボール×3、、ジグ/ザウェルP230】
日は傾き、地平に落ちていこうとしている。
冀州でもこのへんは高地にあたるのか、地面はぬかるんでいない。
目の前に崩れ落ちそうな廃屋がある。
様々な駆け引きでどうにか巻いてはきているが、どうやらいよいよ奴に追いつかれたらしい。
巨大な姿は遠目、人の形を崩しつつあるように見受けられる。
身体も育ったが、知恵も発育しているらしく、無駄なトラップはかからないらしい。
運が悪い。今までこういう事態を避ける行動をとってきていたというのに。
早いところこのエリアから出ないと元も子もない―――
ふとそこで振りかえると大きく成長し、すでに人間5人分の身の丈になった化け物が消えていた。
辺りを探す孫覇が、その化け物を視認したのは、目の前に飛翔してきた絶対絶命の瞬間だった。
大きく弾かれる孫覇は、ボロボロに破壊された小屋の中へと飛ばされる。
元の場所にはアイテムが転がるばかり。
孫覇は今の衝撃で鎖かたびら以外のアイテムを落としてしまったのだ。
転がるアイテムを見た化け物は圧倒的勝利を確信した。
こうして夕刻迫る冀州での一方的な第2ラウンドが開かれるはずだった。

@甄姚の子(甄子)(巨体へと成長)

VS
@孫覇【鎖かたびら】
※剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、抽籤、布、軽量ボウガン、写真付き参加者名簿、斬馬刀は小屋前に放置
ゆっくりその崩れ落ちる寸前の小屋へ近づく化け物。
よく見ると屋根すらない。
ここに隠れるつもりだったのか?
―――武器すらないその矮小な身で勝てると思うてか?
と思ったのか思わなかったのか、化け物は笑ったように見えた。
振り返るとママンがやっと追いついたようだ。
―――ママンを傷つけた奴はすぐに殺してあげるからね?
化け物は再び小屋にその巨体を向ける。
次の瞬間、異形の化け物の顔が炸裂した。
両視覚を奪われ怯む化け物。
崩れ落ちそうな小屋からMP5SD4サブマシンガンを撃ちこむ孫覇。
―――なぜ!
巨体が膝をついた隙に回りこみ今度は聴覚を奪いにかかる。
―――なぜ武器がある?
左耳についで右耳の聴覚も失った。
視覚も聴覚もすぐに回復する。
しかし、すぐには無理だ。
それにどうもうまく身体が動かなくなってきている。
肌が崩れつつあったのだ。
孫覇はすぐに意識を取り戻した。
どうやら化け物に突き飛ばされて小屋の中に飛ばされたらしい。
屋根はなく夕焼けが上に見える。
そして、転がる死体。
こいつは――――――
この小屋こそ、ジャンジャン火によって屋根が飛ばされ、劉備や関羽、そしていわば化け物の創造主といっていい華陀(佗)が眠るあの小屋だったのだ。
あたりには武器がそのまま転がっていた。
孫覇はアイテムをすぐにかき集め、不意をつくことに成功した。
後ろを気にする化け物の視覚を奪った。
次に聴覚。そして今は嗅覚を奪った。
化け物は鼻腔をグシャグシャにされのた打ち回っている。
しかし、すでに貫いたはずの視覚が再生しつつある。
時間を稼ぐために大刀で腹を裂く。
やたらめたら振り回す化け物の腕に捕まりそうになりながら、今度は首筋を掻っ切る。
大刀が二振りで破裂する。
斬った先から再生していく。
こりゃやはり分が悪い。
孫覇が諦めて逃げに転じたその瞬間、隙が生まれた。
巨大な腕に再び突き飛ばされ、小屋に激突。
小屋は倒壊し、壁が外側に崩れ落ちていく。
そんなときに姐さんら一行は追いついた。
周囲には肉の腐った匂いが充満している。
化け物は黙って動かない。
その姿は、以前見た人間らしさは少しもなく、巨大な腐る怪物と化していた。
怪物の目は小屋だったところに転がるひとつの死体に釘付けのようだ。
その死体こそ、会ったことはないが遺伝子レベルで刷り込まされた創造主だとわかっているようだった。
怪物に近づく甄姚。
その怪物の超再生力と成長は終焉を迎えているらしい。
張[合β]は人間の卵子を求め自分の子を求めた結果が、その子の死のスピードを早めてしまった。
確かに人間には近づけたのかもしれない。
だが、ちゃんと受精させたわけではない遺伝子は弱かった。
腐り始めた肉体と匂い、それらにかまわず近づく甄姚。
甄姚は我が子として、この呪われた子の母として、やるべきことを追いながら考えていた。
―――ママン?
悲しそうに見つめる化け物。
「そう。あなたは私の子。あなたに名前をあげるは。ちょっと安直だけど、甄子。私の子。私だけの子だから。甄子」
―――僕は甄姚の子、甄子?僕は甄姚の子、甄子だ!
化け物の知恵のレベルが格段にあがっていく。
「行きましょう」
―――わかった。滅ぼしにいこう。そして滅びよう。
すべてが通じているらしい。
甄姚は悲しい選択をしなくてはならない。
みんなを助けられるかもしれない。
この子はきっとこのゲームではハプニングみたいなものだと思うの。
だからこの子が自由への扉を開いてくれるかもしれない。
それに、この子をこのままにしてはいけない。
ちゃんと殺してあげないと。
甄姚の固い意思は揺るがなかった。
姐さんの説得にも、尚の制止も聞かず、腐りかけた甄子に乗り、甄姚は飛翔した。
それは青州。そして倭への方向へ。
※新チーム(?)≪滅びの親子≫結成

≪滅びの親子/2名≫
甄姚[怪我]【墨性バードコール】&甄子[腐りかけ]
※倭へ移動開始

@孫覇【鎖かたびら、滅麒麟牙、釘打ち器、弩、スナイパーライフル、十字手裏剣×17、
    雌雄一対の剣、大刀、MP5SD4サブマシンガン、サバイバルブック】
※気絶中

≪真・月英西遊記/4名≫※赤兎馬随行中
      黄月英[左肩被弾]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー】
      &諸葛尚【謎の鍵、盾】
      &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー】
      【共通で様々な獣の肉と野草】
李[イ寉]が足元の竹の根に注意を取られたその瞬間、
竹薮の奥で何かがきらめいたかと思う間もなく
二度の短い風鳴りが起こり、彼の視力は永遠に奪い去られていた。

李[イ寉]「ぎゃぁあああぁあ―――っ!!」
   ぎ…、ぎぎ… くそっ! どこだ!?  ―――どこだ、ちくしょうめっッ!!
   ふぅっふぅっ お…俺としたことがあ……ッ!!」
曹性(ぅうん……やっぱり俺には瞬殺は無理だねぇ……、( ・_・)r
    しかし、それよりも……)

両目に付き刺さった矢を引き抜いた李[イ寉]は、
見えぬ目で、竹林のどこかに潜む襲撃者の姿を追っている。
怒声と共に投げつけられてきたサバイバルナイフも、生い茂る竹の前では用を成さず、
ナイフは、曹性の眼前で竹に当たり、空しく跳ね返されていた。

曹性(よかった…… 俺にしちゃあ、まずまずの戦果だな……。)

残ったサバイバルナイフを構えてうろうろする李[イ寉]。
そんな李[イ寉]を横目で見ながら、曹性は逃げようともせず、
再びテグスを手繰り寄せて、続けて竹林の中に入ってきた侵入者が追いついてくるのを待っていた。
謎の物体のツーツー音とテグスの反応が敵の接近を知らせている。
冷や汗が喉を伝い、膝が震える。
分かっている。……これは、危険な賭けだ。
とっとと逃げ去ってしまった方がいくぶんかはいい。
頭では理解できていたが、それでも曹性には、ある希望があった。

             ―――お客さん……。

曹性(おいちゃんを正気に引き戻すために、グズグズ言わんお客さんが欲しい。
   もしくは、命に関わるような強敵との遭遇だ。)

この李[イ寉]に対する態度如何で、こいつのパーティーメンバー……
今からここに来る相手の肚が読み切れるハズ。
意表を衝くため、大人ならば隠れきれないだろうというほどの、ごくごく小さな笹の茂みを選び、
曹性はその中に身を沈めて時を待った。


@曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢16・木の矢18)、海産物
      1/144RX−78ガンダム(「がおー」と鳴く)、RX−78操作マニュアル
      『簡易植物事典』、鉄兜、謎の物体】
VS
@李[イ寉][盲目・右肩被弾、手当て済]【青龍刀、大型サバイバルナイフ1本】
≪DB集め悪の軍団/2名≫
      董卓[負傷]【ニンジャブレード、電撃ムチ】
      &李儒【ドラゴンレーダー、吹き矢(毒入り)×8、双眼鏡、
      『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、陣羽織(防御+5)】
李儒「・・・・・・だめですな。」

溜息をつきながら李儒は嘆息する。

李儒「明らかに様子がおかしいです。
戦力が減るのは少々痛いですが、
ここでこれ以上構う必要はないかと思われます。」

それを聞いた董卓はただ頷くのみであった。

≪DB集め悪の軍団/2名≫
董卓[負傷]【ニンジャブレード、電撃ムチ】
李儒【ドラゴンレーダー、吹き矢(毒入り)×8、双眼鏡、
   『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、陣羽織(防御+5)】
※李[イ寉]を見捨てました。

@李[イ寉][盲目・右肩被弾、手当て済]【青龍刀、大型サバイバルナイフ1本】
※ピンユニットヘ
25落陽 1/2:02/09/05 06:37
「馬如きでも何か志していた。
 自らの志を無くしても、ただ生きている。 ……それは畜生にも劣るのだ。」

[亠兌]州で、ちら、と見かけた時には
夢中で執筆していた『続漢書』を司馬彪が持っていないと見て取った時、
張角の心は決まっていた。

呟く張角の手には、司馬彪の首―――
自らの死が信じられぬといったように見開かれた目は、
すでに何物をも映し出してはいなかった。

鮮血が夕日に染まる砂を、さらに赤く染め上げてゆく。

首から滴り落ちていた血が勢いを失うと、
張角は急に興味を失ったように首を投げ捨てた。
そして、ふわりと身を翻し、再び海岸線伝いに歩き始める。


ふ… ふふふ…

いつしれず、張角の唇からは淡い笑みがこぼれていた。

おかしなものよ。
私はまだ生きている。
志も無く、仲間も手に掛け、
ただただ気まぐれに選んだ道がな……
26落陽 2/2:02/09/05 06:37
潮風になぶられ、はためく黄巾が頬をなでる。
―――自分には、本当に志は無いのだろうか?

ない。

と、今まではそう思っていた。
だが、どうしても棄てきれなかった、たった一枚の黄巾。

「………………。」

瞬間淡い思いが胸を満たす。
だが、その考えを断ち切るかのごとく鎌を一振りして血糊を払うと、
張角はそのまま姿を消した。

「残り、22人……」


【司馬彪 死亡確認】

@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、カッターナイフ、鎌、、スーパーボール×3、、『韓非子』(竹簡)、
          ジグ/ザウェルP230】
ものすごい勢いで竹林に突入してきた董卓(>>14)は、
駆け込んできた時と同じくらい急に立ち止まった。

―――曹性からの距離にして、ほんの数メートル。
華奢な銀の弓の一撃必殺圏内に入る、スレスレの場所で、
董卓と李儒が、なにやら話し合っている。
彼らのあまりに唐突な方針転換に、曹性は固まった。

曹性(な… なんじゃ、アイツらは……?(汗)

笹の隙間を通して見ると、董卓はなンか頷いちゃったりしている。
で、よく見たらなんか李儒が喋ってて、構う必要はないかと思われます、とか言ってるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、どうせ見捨てるんなら普段来てない救出になんかに来てんじゃねーよ、ボケが。
よーし李[イ寉]見捨てちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんな(以下略)
    :

ひとしきり口の中で悪態をついてみるが、
声を出すことなどもとより出来ない。
―――相手にとっても、ここは一撃必殺の間合いであるのだ。
董卓が冷酷残忍な性格のままだとわかった以上は、
見つからないに越したことは無かった。

そんな曹性の存在を知ってか知らずか、
董卓と李儒はこちらに背中を向けて、もと来た道を引き返し始めていた。
曹性「ち。……しょうがねぇなぁ……。チキン野郎わ、( ・_・)r」

董卓が去った後、曹性はそろそろと笹薮から這い出して来た。
テグスの感触を確かめるまでも無く、董卓は相当遠くに去っている。
どうやら危険は去ったようだ。
しかし、後に残された、絶叫を上げながらのたうちまわる李[イ寉]の始末に、
曹性はちょっと途方にくれた。

この痛み。夏侯惇だからこそ、耐えられたのだ。
……それをこいつじゃアカンやろ。

眼窩に深々と突き刺さった矢は脳にまで達しているらしく、
ときおりイヤな感じに体が跳ね上がる。
李[イ寉]が転げまわるたびに、竹を切って仕掛けておいた杭にあちこち引き裂かれて、
周囲は壮絶な状況になっている。

(それにしても、パーティメンバーを、こうも簡単に見捨てるとは……)
李[イ寉]の喉元を目掛けて、虎の子の銀の矢をつがえた弓を大きく引き絞る曹性の脳裡に、
だしぬけに、臧覇が尹礼に引導を渡したときのこと―――
おいちゃんが自分を背負って、暗闇の南蛮を走り抜けてくれたときのことが思い出された。

いつにないことだが、義憤のような衝動に突き動かされ、
気付いた時には、曹性は竹林の中で大声を張り上げていた。

曹性「やい!やい!董卓!   こ〜〜の ティキン野郎めがっ!!
   ……せめて止めを刺して行ってやれよ! ド畜生がぁっ……!!!」


答えるのは、ただ、笹鳴りだけ。

短い風鳴りが李[イ寉]の命を奪ったのは、
早や西の端に、陽も沈んでゆこうという時刻だった。


【李[イ寉]死亡確認】

※アイテム回収
@曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、海産物
      1/144RX−78ガンダム(「がおー」と鳴く)、RX−78操作マニュアル
      『簡易植物事典』、鉄兜、謎の物体、青龍刀、大型サバイバルナイフ2本】


━━ 残り 21名 ━━━
遂に陽は沈み暗黒の闇が訪れた。
張紘は今までの事を思い出していた。

丁奉殿、全ソウ殿・・・。
遂に・・・遂にここまで漕ぎ着けましたぞ。

印を結び神経を高める張紘。
傍らでは昌キが辺りを警戒している。
願いを言うその瞬間まではこれほど確実な味方はいない。
だが、その瞬間確実に敵となる。
最後の最後まで気を抜く事はできない。
気を高めゆっくりと呪文を唱え始める。

ジュゲムジュゲムゴゴーのスリキレ・・・。

呪文を受けDBはゆっくりと鈍い光を放ち始めていた。

≪危険な2人/2名≫
昌キ【日本刀、直刀、四星球・五星球・六星球・七星球、イノシシ生肉、脇差し、トミーガンSMG(ドラム×1)】
張紘[重傷 手当て済み]【毒針、一星球、二星球、三星球】
※DBは生肉の中に入っている為レーダーに反応しにくくなっています
※呪文の詠唱が始まりました。(昌キ警邏中)
突如レーダーが激しく反応しだした。

李儒「くっ、奴ら呪文の詠唱を始めたようですな・・・。
あっ!閣下お待ち下さい閣下!!」

レーダーを一瞥した董卓は、突如凄まじいスピードで
反応のあった場所を目指して行く。

李儒「くっ、このままでは・・・。」


董卓[負傷]【ニンジャブレード、電撃ムチ】

李儒【ドラゴンレーダー、吹き矢(毒入り)×8、双眼鏡、
   『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、陣羽織(防御+5)】

※DB集め悪の軍団解散、各自ピンユニットヘ
321/4:02/09/06 00:08
呪文の詠唱と共にDBは不思議な輝きを増し続ける。
やがてそれらは回転しつつ輪を作り空へと向かって行く。

張紘は必死で呪文を詠唱し続ける。
やがて回転と輝きが一際強くなった瞬間。
静寂が訪れた。

昌キ「・・・・・・?」

昌キが不審を持った瞬間。
新月の闇の一点から眩い光が溢れ出す。
光のせいでよくは見えないが、何かの存在を感じる。
332/4:02/09/06 00:24
あまりの出来事に昌キも思わず呆然としてしまった。
だが、張紘は全く動じる事はなかった。

???「・・・・・・我を呼んだのは貴様か?我が名は???(聞き取れません)
     古の契約に従い願いを叶えよう。」

昌キ「・・・・・・・・・・(茫然自失中)」

張紘「我が願いはただ一つ!このゲームを終わらせる事!!」

???「・・・・・・それはできん。」

張紘「な・なんですと!」

???「・・・・・・仕様だ。」

張紘「それでは我々は何の為に今まで・・・。」

???「・・・・・・仕様なのでどうにもならんが、チャンスをやる事はできる。」


???の登場に思わず呆然としてしまった。
昌キだったが張紘が大声を張り上げているのに我を取り戻した。
笑みを浮かべて銃を構え近付く昌キ。
だが彼は目前の勝利に酔い、周りの警戒を怠っていた。
昌キが気が付いた時には猛烈な体当たりを受けていた。

昌キ「て・てめえは・・・来やがったか!」
343/4:02/09/06 00:51
あの目だ、あの目が気にいらねェ。
ちっ銃は向こうに吹っ飛んじまったか・・・。
昌キは呟きながら董卓と対峙する。
董卓の存在に気付いた張紘が???を急かす。

張紘「分かりました、そのチャンスに賭けましょう。」

昌キはその頭脳をフル回転させていたが、
この状況を打開できそうになかった。
だが、彼の頭の中に一つの屈辱を思いだし叫んだ。
あの目だけでこの昌キ様を下がらせた、あの屈辱。

昌キ「じじい!むかつくがDBはくれてやる!
   俺はこいつに借りを返さなきゃならねぇんだよ!!」
張紘「?!」

張紘は再度チャンスに賭けさせるように叫ぶ。
そして彼の頭の中に???の言葉が直接入ってきた。

張紘「・・・・・・分かった。」
???「願いは叶えた。ではさらばだ!」

董卓「・・・・・・!」
昌キ「どうなった?!」

次の瞬間閃光が弾けた。
後には闇と静寂が残ったが、張紘の姿はどこにもなかった。
354/4:02/09/06 00:56
昌キ【日本刀、直刀、イノシシ生肉、脇差し】

董卓[負傷]【ニンジャブレード、電撃ムチ】
※昌キ・董卓戦闘中
 トミーガンは吹っ飛びました

張紘[重傷 手当て済み]【毒針】
※DB・???消滅
 姿が消えました。
36チャンス 1/3:02/09/06 01:37
目の前に突如現れた老人に武官達、
文官A・B・C達は目を白黒させている。
しかもこの人物は首輪を付けているのだ。

10

張紘の目は真っ直ぐ奥を見つめていた。
奥の席で目を白黒させている男。
スタート会場で見た忘れもしない顔。



(待ちに待ったこの時が時が来たのだ。
多くの英霊が無駄死にでなかった事の証の為に!)



画竜点睛、一転の曇りもなし。
呼吸を整え、唯一の武器である毒針を構え力の限り叫んだ。
「霊帝!私は来た!!貴様に終わりを告げる為に!!!」



一気に駆け出す張紘。
異変に気付いた、武官・文官達が張紘を捕らえるべく道を阻む。



「このような事で阻めると思うてかぁ!」
老人とは思えない力でそれらを排除し突き進む張紘。
37チャンス 2/3:02/09/06 01:52


「捕まえたぞ!」武官Hの手が張紘の足を捉える。
すかさず、文官A・B・Cや他の武官達も押さえにかかる。



「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
毒針を霊帝に力の限り毒針を投げつける張紘。



・・・・・・だが咄嗟に身を動かした霊帝はには当たらず
その背もたれに突き刺さる。



終わりだな、安堵と嘲笑があたりを空気を支配する。
張紘を蔑む霊帝。



不敵に笑う張紘
霊帝「・・・・・・?」
38チャンス 3/3:02/09/06 01:57


爆音と共に爆発する張紘。
ともに吹っ飛ぶ武官H、文官A・B
だが、残念ながら爆発は霊帝まで僅かに届かなかった
血糊や内臓が霊帝や文官Cに掛かる。
真っ赤に染まり呆然とする霊帝。
思わず座りこんでしまう文官C。
現場で生き残ったのは彼らだけの様であった。

張紘【死亡確認】
※DBで首輪爆発時間の延長を使用しました。

武官H、文官A・B、他近習数名【死亡確認】

霊帝【放心中】
※血糊や内臓でベタベタです。

文官C【放心中】
※血糊や内臓でベタベタです。
張角「あれは一体・・・。」

突如闇の中に閃光が輝いたのを確認した張角は首をひねっていた。

張角「少なくとも火などではないな・・・。」

何かが、何かが起きている。

@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、カッターナイフ、鎌、、スーパーボール×3、
          『韓非子』(竹簡)、ジグ/ザウェルP230】
孫璋は嘆き悲しんでいた。張譲は遂に主催者側に対してアレを使ってしまったようだ。
効果が現れるのも時間の問題。

―――人はどこまでも罪深い……。

≪をとめ/4名≫※武装船乗船中
     張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、放送塔の機械類】
     &孫璋【なし】
     &胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、沿岸のゴミ】
     &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
      登山セット×2】
孫璋が張譲のおこなった工作に嘆き悲しむころ、
張譲は周瑜の顔を見ながら別のことを考えていた。

―――男にしては美しすぎる……。

≪をとめ/4名≫※武装船乗船中
     張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、放送塔の機械類】
     &孫璋【なし】
     &胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、沿岸のゴミ】
     &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
      登山セット×2】
張遼「あれは……!?」
陳宮「まさかとは思うが、またしても【ジャンジャン火】の手合いかの?」
張遼「………ジャンジャン火? ああ、あの、
   張燕が見たという、高覧のアイテム……。」

足を引き摺る張遼に合わせるうちに、
いつの間にか完全に陽は落ち、夜と呼ぶべき時間にまでなっている。
―――[亠兌]州では少し雲が出てきていたらしい。
泰山のシルエットを黒々と浮かび上がらせて、
>32の白光が空を走り、薄曇りの夜空を明るく照らし出す様は、
ここ[亠兌]州でも観測されていた。

二人はしばらく、その不思議な光を眺めていたが、
思い直したようにどちらからともなく歩き始める。
じゃんじゃん火のような、なんらかのアイテムの暴走にしろ、
火山が生えてきたときのように主催者が何かやらかしたにしろ、
また、人が死んだに違いない。

今。自分たちに出来ることは、
少しでも前進しておくことだけだ。
北へ。
最後の安全エリア、青州へと。


≪R作戦B二号/2名≫
   陳宮[数指欠損・微傷]【ベルナルディM100競技用銃(4発)、短剣、空のスーツケース】
   &張遼[被弾]【時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K】
曹性「……なんで、なんで、李[イ寉]、すぐ死んでしまうん?(p_q、)シクシク 」

パッと周囲を明るく照らし出した光に、
自分が喉笛を貫き倒した、李[イ寉]の死体が浮かび上がる。
動かなくなった李[イ寉]は全てが冷たく、
曹性に、まざまざと「死」を身近に感じさせ、
彼は心細さのあまり、久しぶりに涙をこぼしていた。

このゲームが始まってからと言うもの、戦ってきた相手は多い。
だが、郭循も、忙牙長も、木鹿大王も。
ついでに孫峻も。
しかし今までに自分が倒してきた相手は、すべて、
誰かとのコンボだった。

―――だが、これは違う。
初めて独力で倒した相手の亡骸を見つめながら、
曹性は、改めてその事実に気付き、そして驚いていた。

曹性(……そうか。俺は、一人きりでも戦えたのだ。)

いつの間にか曹性の涙は止まっていた。
ふと、我に返ると、遠く近く、
心配した王双が自分のことを呼び探す声が聞こえてきていた。


≪ビストロ王双/2名≫ ※合流完了
      王双[負傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌、許チョの携帯用ミニ絵図、テグス、
      まさかり(大)、スリングショット、ハリセン、畳針、ダウジングロッド、
      集音マイクとイヤホン、木牛(食材&調理道具)】
      &曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、
      1/144RX−78ガンダム(「がおー」と鳴く)
      RX−78操作マニュアル、『簡易植物事典』、鉄兜、謎の物体】
44激闘 1/2:02/09/09 01:45
剣と剣がぶつかる音が辺りに響く
張紘と???が消えた後、董卓と昌キは激闘を開始していた。
董卓はその鈍重そうな外見とは裏腹に、
素早く尚且つ猛烈な攻撃を仕掛けて来る。
一方昌キは二本の刀でそれを巧みに受け流していた。

昌キ「フー、フー、さすがにやりやがるな。華雄なぞとは違うな。」

董卓「華雄とは違うのだよ。華雄とは!」

昌キは攻撃を受け流しながら、なんとか銃を回収しようとしていた。
だが董卓の想像以上の猛攻に中々チャンスを掴めないでいた。
45激闘 2/2:02/09/09 01:48
昌キ「くらえ!」

突然董卓に生肉を投げつける昌キ。
いきなり予想外の物を投げつけられわずかに隙ができた。

昌キ「取ったぜ!これで手前も終わりだな。」

一瞬の隙を突いて銃を取り、笑みを浮かべる昌キ。
しかし、董卓はそんな事には全く動じずに
あの目で見据えるだけであった。

昌キ「気にいらねェ・・・、気にいらねェんだよ!!」

銃を構え乱射しようする昌キ。
だが、彼がトリガーに指を掛ける前に
風を切る音とともにムチが銃に絡み付いてきた。

昌キ「?!」

動物的な勘で咄嗟に銃を手放す昌キ。
その直後に銃は爆発した。

昌キ「何をしやがった?!」

董卓の電撃ムチの電流に弾薬が反応したのだが、
ただの鞭だと思っている昌キはそんな事には気付かない。
激闘に終止符はまだ打たれそうに無い。
昌キ【日本刀、直刀、脇差し】
※トミーガン消失

董卓[負傷]【ニンジャブレード、電撃ムチ】
※昌キは電撃ムチをただのムチと勘違いしています。
>>29
一方その頃

孫観「頭領見てて下さい・・・。」

今までずっと自分は甘えっぱなしだった。
頭領は自らの死を持ってその甘さから目覚めさせてくれた。

孫観「まずは先立つ物を調達せんとね。」


向こうの竹林から怒声が聞こえる。
チャンスかもしれないな。


≪ビストロ王双/2名≫       
王双[負傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌、許チョの携帯用ミニ絵図、テグス、
      まさかり(大)、スリングショット、ハリセン、畳針、ダウジングロッド、
      集音マイクとイヤホン、木牛(食材&調理道具)】
曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、1/144RX−78ガンダム
(「がおー」と鳴く)RX−78操作マニュアル、『簡易植物事典』、鉄兜、謎の物体】


@孫観【なし】
※竹林へ接近
48無名武将@お腹せっぷく:02/09/09 04:11
age? age?
姐さんはまさか劉備や関羽の遺体を埋めることになるとは思ってなかった。
こんなところにいたとは。もちろん華陀(佗)や周倉(武安国)の遺体も埋める。
何があったかわからないが、壮絶な最期だったことはわかる。
そんな時に孫覇が目を覚ました。

うまく身体が動かない。
日がすでに落ちようとしていた。
再びこの女に醜態を見せることになるとは。
目を覚ました俺に女が近づく。
そして次のようなことを持ちかけてきた。

―――参加者全員脱出!

あまりのバカバカしさに呆れかえる。
しかし―――
―――なぜ全員記憶がなく唐突にゲーム開始にいたのか?
―――なぜ参加者はあれほどまでに狂い、闘いを渇望したのか?
―――なぜこれほどまでに持ち得ない知識を持っているのか?
―――なぜあんな化け物のようなオーバーテクノロジーがいたのか?
―――このフィールドの特異性とあまりにも現実離れした唐突な出来事。
―――そして、各人によるゲームの予備知識の差とその体験のデジャブ・・・
早々に退場した諸葛亮は見抜いていたのかもしれない。
姐さんは諸葛亮の隠し草庵で、書物を漁った。
そこにはいくつもの可能性と、様々な対処法、そして記録が書いてあった。
諸葛亮が書いたはずだが、今回諸葛亮は書ける状態ではなかった。
では誰が?その書物にはこのゲームではなかったことまで記載されていた。
諸葛亮が何人もいる?そんなはずはない。何度も行われているのか?
そういえば過去そんな説明もあったような気がする。
そしてある仮説が大きくなっていった。その行きつくところの恐ろしい現実も。

姐さんの説明を黙って聞く。
そんなわけがないと思いつつも沸きあがるこのゲームへの不信。
いつからこんな気持ちをもった?
最初は乗り気だったではないか?
このゲームは異常極まりない。これは確かだ。
十常侍のせいもあり稀に見る反霊帝意識が高い。
多分こういう事態はありえないのだ。
だが、度重なる放送ジャックやミスリードでゲームの信用は地に落ちている。
―――まさか霊帝自身もわかっていないのではないのか?
―――ブラフ?
姐さんらは今度も甘いことに武器を分けて去っていった。
化け物を追うのだろう。
孫覇は動けないこともあり、じっと考えていた。
策はあるのか?
あの女から条件付での可能性を聞き、震えがきた。
こんなことを考える俺ではないはず。
俺は一人だ。誰も信じないし、俺は生き残りのためにすべてを蹴落とすのだ。
だが、俺が一人勝ち残ってなにがあるのだろう。
漠然と一人勝ちを考えていたが、よく考えればそれがどうしたというのだ?
勝って命の保証が欲しいのか?そんなものいらない。
ではなぜ俺は生き残ろうとしているんだ?
女の仮説が大きく頭をもたげる。
そして存在意義をも揺るがすこの仮説に俺は震えていた。
この俺ともあろうものが。

孫覇は月のない空をを眺めながらゆっくり立ちあがった。
そういう闘いも面白いかもしれないな。
まあ、俺が精神すり減らすなんて柄じゃない。
俺は俺か。あの女、生き残ってもらいたいものだ。
そうなれば、落としがいもなるかもな?
小さく子供っぽく笑える自分が少し意外だった。
その前に冀州を脱出しなくてはな。
@孫覇【鎖かたびら、釘打ち器、弩、十字手裏剣×17、写真付き参加者名簿、剃刀、はさみ、
    刺身包丁、抽籤、雌雄一対の剣、MP5SD4サブマシンガン、サバイバルブック】
※姐さんに惚れた?

≪真・月英西遊記/4名≫※赤兎馬随行中
      黄月英[左肩被弾]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、滅麒麟牙】
      &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布】
      &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】
      【共通で様々な獣の肉と野草】
※≪滅びの親子≫を追ってGO!
53決着1/2:02/09/09 22:13
二人の戦いはまだどちらが勝つとも知れず、続いていた。
昌キは鞭を使わせないために接近戦に持ち込むが
董卓の剣捌きも一向に乱れず、ただ音だけが鳴り響いていた。

音が急に破れた。

昌キ「そこだ!」
昌キの剣が一瞬の隙を衝き董卓の腹を捕らえる。

殺った。

確かにそう思った。

昌キ「!?刀が跳ね返される?バカな!」

董卓の脂肪は予想以上に厚く、昌キの一閃を跳ね返す!
次の瞬間、昌キの左腕は両断された。

昌キ「ぐっ・・・。」
董卓「ぐふふ、儂の勝ちのようだな。片手ではどうしようもあるまい。死ね。」

昌キ(くっ、まだおわっちゃいねえ。あの脂肪をどうにかすりゃいいんだろ。)

昌キに人の形をした死がやってくる。
それはこのままなら確実に昌キを死に追いやるはずだった。
54決着2/2:02/09/09 22:15
昌キ「このままじゃいけねぇ・・・。」

昌キの服は電気鞭でボロボロになっていた。
董卓は電気鞭で昌キをいたぶり、己の暗い欲望を満たしていた。
獲物を追いつめじわじわと死に近づける。
狩人にしか分からぬ、無上の快楽。

そろそろ抵抗力を無くさせ切り刻もう。
髪・目・耳・鼻・口・指・手・足全てを削ぐ。
かつての丁奉のように。

昌キ(機会は一回だけだ。やるっきゃねえ。あのデブを殺る。)昌キは一つの策を考えていた。
ー片手のない今、使えるのは足だ。ー

董卓「さて・・儂の贄となるが良い。」

今だ。

一気に接近する。
至近距離からなら、脇差しの方が有利。
昌キ「ブタはブタ小屋に行け!」
蹴りで脂肪を押しのけ、掻き分ける。
掻き分け掻き分け、そして死力で突く。
昌キ「北斗柔破斬!」
おい、なに技の名前をつけてる、俺。
董卓「ひ、ひでぶ!」
??なんだひでぶって。
なぜか一刺ししただけなのに董卓の体は四散した。

昌キ「俺ってこんなに強かったか・・・?」

昌キは知らなかった。たまたま突いたところが董卓の秘孔だということに。
董卓【死亡確認】死因 北斗柔破斬 

昌キ[左腕喪失 負傷]【【日本刀、直刀、脇差し】
何晏はその場から動けなかった。
足元に飛んできた球。
光はなくなり、ただの石コロへと変質していたが、
それは間違いなく厳顔さんの五星球だった。

さっきの光……
あれは誰かがDBを使ってしまった光に違いない。
張紘?
それとも、まさか李儒が……!?
それは考えてみても分からなかった。

たが、厳顔さんから五星球の入手に関して聞いているのは
自分だけのはずであった。
そして、何晏自身も知らなかったが、
一星球も、主催者が用意していたアイテムではなかった。

誰か五星球の由来を知らない者が、
主催者の意図に反して不正に入手したアイテムを使ってしまった……。
そのことだけが、何晏の心に不安を与えた。


@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】
「大丈夫か?」

青州への州境にほど近い場所。
そっぽを向いたままでの無愛想な問いに、
膝立ちになっていた張遼はかぶりを振った。
新月の闇でお互いの姿はおそか、伸ばした指の先すら見えない。
―――だが張遼が、失血で相当弱ってきているらしいことは、
息遣いや気配で察しがつく。
クリーチャーに追われたあの夜。
一夜明けてみた朱霊が、やはりこういう状態だった。
陳宮が何も言わずに小さな乾いた石を見つけて、その上に腰を下ろすと、
それを区切りに、≪R作戦B二号≫は何度目かの休憩に入っていった。
  :

張遼(そうか。今日が朔日だったっけか……)

梢を透かしてぼんやりと見上げる夜空には月は無く、
北斗七星まで欠けた北の空は、
いつもよりも星が輝きを増しているように見えた。
―――新月。暦が始まり、全てが新しく生まれ変わる日。

夜の静寂の中に佇んでいると、
思い出されるのは、洛陽で孫策・徐庶と別れてしまった日のこと。
(そういえば、胡車児はどうなったんだろうか? あいつは徐庶に巡り会うことが出来たのか?)
俺にやけに懐いてしまっていたが……

待ち合わせ場所の司州が潰されてからも久しい。
もう一度胡車児に会えるだろうか?
……いや。不意に出くわしでもしてしまって、結婚させられても困るんだが(´Д`;)


カチン
「……行くぞ。」

ベルナルディを構え直す軽い金属音に続いて、陳宮の低い声が聞こえる。
それを聞くと張遼の取りとめの無い思考は霧消し、ふらつく足を抑えて立ち上がった。
すっと懐中電灯の明かりが流れ、進むべき道を確かめると、
二人は再び北への行進を開始した。


≪R作戦B二号/2名≫
   陳宮[数指欠損・微傷]【ベルナルディM100競技用銃(4発)、短剣、空のスーツケース】
   &張遼[被弾]【時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K】
>>54
昌キ「俺ってこんなに強かったか・・・?」
破裂する董卓を見つめつぶやく昌キの背後の暗闇から影が現れる。
そしてお別れの言葉を贈る。
「いいや、お前は弱かったさ」
振り向く昌キの首はそのまま地面に落ちた。
そこには董卓が吹っ飛んだ際に、やはり吹っ飛んだニンジャブレードを振り下ろした李儒がいた。
董卓を失った悲しみなどない。
むしろこれで怖いものがなくなった。
自然に笑みが浮かぶ。

【昌キ:死亡確認】

李儒【ドラゴンレーダー、吹き矢(毒入り)×8、双眼鏡、ニンジャブレード、電撃ムチ、
   『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、陣羽織(防御+5)、日本刀、直刀、脇差し】
生存者リスト・パーティの部

≪ビストロ王双/2名≫       
    王双[負傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌、許チョの携帯用ミニ絵図、テグス、まさかり(大)
      スリングショット、ハリセン、畳針、ダウジングロッド、集音マイクとイヤホン
      木牛(食材&調理道具)】
    &曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、『簡易植物事典』、鉄兜、謎の物体
      1/144RX−78ガンダム(「がおー」と鳴く)RX−78操作マニュアル】
≪真・月英西遊記/3名≫※赤兎馬随行中
    黄月英[左肩被弾]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、滅麒麟牙】
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】
      【共通で様々な獣の肉と野草】
≪をとめ/4名≫※武装船乗船中
    張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、放送塔の機械類】
    &孫璋【なし】
    &胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、沿岸のゴミ】
    &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
       登山セット×2】
≪R作戦B二号/2名≫
    陳宮[数指欠損・微傷]【ベルナルディM100競技用銃(4発)、短剣、空のスーツケース】
    &張遼[被弾]【時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
      PSG-、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K】
≪滅びの親子/1(+1)名≫
    甄姚[怪我]【墨性バードコール】
    &甄子(放浪素材)[腐りかけ]

☆パーティの部 5パーティ・12(+1)名生存
生存者リスト・ピンユニットの部

@孫覇【剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、鎖かたびら、抽籤、布、軽量ボウガン、
    写真付き参加者名簿、斬馬刀】
@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】
@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、カッターナイフ、鎌、、スーパーボール×4、、ジグ/ザウェルP230】
@栗嵩【飛刀×2、手製飛針×20、手製スリングショット、手製大型鉤針】
@孫観【なし】
@李儒【ドラゴンレーダー、吹き矢(毒入り)×8、双眼鏡、ニンジャブレード、電撃ムチ、
   『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、陣羽織(防御+5)、日本刀、直刀、脇差し】

☆ピンユニットの部・6名が生存。合計18(+1)名が生存確認。
▼各種データ
━━交戦情報
現在交戦中のユニットはありません。

━━現在時刻&禁止エリア・安全エリア&フィールドの状況変更&ウェザーリポート

禁止エリア地図→ http://curry.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1027089974/118
参考地図   → http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/3952/tizu.html
●過去ログサイト http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/3952/

△ [亠兌]州 …暖かくなってきています。黄河周辺は泥濘。
△ 冀州    …暖かくなってきています。黄河周辺は泥濘。地下に続く竪穴あり。
○ 青州    …沿岸に座礁した武装戦。黄河周辺は泥濘。

× 司州・并州・雍州・益州・幽州・交州・涼州・徐州・荊州・倭国・揚州・予州/豫州 

まんべんなく暖かくなってきています。徐州周辺には温泉が涌いており黄河流域は、泥濘地帯となりました。
ミニミニ中国大陸の地下に、縦横に走る地下洞窟があったそうです。
現在は真夜中です。
              
━━━主催者側生存確認者リスト
霊帝
宦官D 宦官E   …… 生存者死亡者判定所所長。
武官F・G     …… インド施設監視員? 逃走中?
文官A、B&武官H …… 死亡(>>38
文官C       …… 生存

沿岸の武装船に乗員が居る模様。武装船は揚州沖のみならず、青州沖にも居ました。
青洲沿岸、古い武装船は≪をとめ≫によりレストア中。
主催者側システムでトロイ発動(本6スレ166)。トロイの効果は不明。主催者はまだトロイには気付いていません。

なにかあったら、雑談スレへ http://curry.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1027089974/l50
63本スレ死亡者リスト:02/09/10 23:45
前スレまでの死亡者は>>9-11参照

≪さ行/2名≫
 司馬彪 昌キ
≪た行/2名≫
 張紘 董卓
≪ら行/1名≫
 李[イ寉] 

前スレ死亡者数509名
当スレ死亡者数5名
計 全死亡者数514名

◆生存者・参加者数◆
パーティの部 12(+1)名
個人ユニット 6名
生存者計   18(+1)名
総参加者数  532(+1)名

スピーカー「ピ――――ッ、ガガガ。…………ザ――――――……」

※次の禁止エリアは[亠兌]州と冀州です。本スレ91レス後にエリアが発動します
ピ――――ッ、ガガガ。…………ザ――――――……

宦官D「やはり本部とは繋がらないのか?」

宦官E「あぁだめだな、通信機器の故障か?
    それとも……。」
いくら耳を澄ませてみても死亡者の放送は無く、
放送塔は耳障りなノイズを発しただけで沈黙していた。
初めての空放送。
丘の上に立つ「をとめ」は小首を傾げて、
その静寂が持つ意味を噛み締めていた。

3放送前は未明。
そして、2回前の放送があったのは、夜が明けた頃だった。
つまり――― 
もしかしたら、夜明け前にタイムリミットが来るかもしれない……?

栗嵩の目が暗く光る。

…常識的に考えれば、昼前からこの深夜までの間に死亡者が無かったとは考えにくい。
張譲様の放送以降も死亡者は立て続いていた。
無邪気に殺してきた者たちにとっては、いよいよゴールが見えているのだ。
……しかし、それらの者たちが倒されてきていたのだとも考えられる。
もしや、本当に死亡者が出なかったのでは……?
そこまで考えて栗嵩は決然と面を改め、
手の中の暗器を握り締める。
希望的な観測を夢見て、迷っている時ではない。
―――私は生まれ変わったのだ。
栗嵩は昔の栗嵩ではない。
私は今までの自分自身を否定したのだ!

自分の使命は、ただ張譲様のために、必要なことを行うのみ。

―――張譲様を殺す理由を、毛ほども霊帝に与えてはならない……
栗嵩の目に小さく流れる光が映った。
ほのかな懐中電灯の明かり。
(あなたたちは、まだこんな場所でぼやぼやしていたのね…。)
だったら張譲様の呼びかけに応えた者ではないはずだ。

「張譲様、私はあなただけのための暗殺の天使。
 ―――今こそ私はあなたのために、一つ、命を差し上げますわ。」

栗嵩の視線の先には、≪R作戦B二号≫。
僅かに漏れた懐中電灯の明かりを指して、栗嵩は音も無く駆け出した。


@栗嵩【飛刀×2、手製飛針×20、手製スリングショット、手製大型鉤針】
VS
≪R作戦B二号/2名≫
   陳宮[数指欠損・微傷]【ベルナルディM100競技用銃(4発)、短剣、空のスーツケース】
   &張遼[被弾]【時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K】
曹性「おいちゃん、あの光は何だったんだろう?」
王双「分からない、何かが起きたのかもしれん。」
曹性「放送も何だか変だったよ」
王双「う〜む、張嬢達の反撃が成功したのかもしれんな・・・。」


孫観「ふふふ、あいつら色々持っているな。」


孫観【なし】
※頭領のリベンジの為武器を調達したいなぁ。

≪ビストロ王双/2名≫       
王双[負傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌、許チョの携帯用ミニ絵図、テグス、まさかり(大)
      スリングショット、ハリセン、畳針、ダウジングロッド、集音マイクとイヤホン
      木牛(食材&調理道具)】
曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、『簡易植物事典』、鉄兜、謎の物体
      1/144RX−78ガンダム(「がおー」と鳴く)RX−78操作マニュアル】
※孫観にはまだ気付いていません。
「む? …少し寝すぎたか」
その隻腕の男は、そう呟くと立ち上がった。
周囲からは物音一つしない。
恐ろしく静かな夜だった。

先程の放送……。

霊帝の沈黙の意味を図りかね、
夜の闇さえもが身じろぎするのを恐れている……、
そんな感じすらする、不思議な気配が青州を被っている。

「まあ、私には関係の無いこと……」

男―――張角は立ち上がり、手の中の銃の重みを確かめた。
暗闇に溶け込んで、目には見えないその殺人機械が、
非常に好ましいものとして感じられる。
そういえば、そろそろ禁止エリアも発動するはず。
州境にでも行ってみるか。


@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、カッターナイフ、鎌、、スーパーボール×4、、ジグ/ザウェルP230】
69竹林戦  1/2:02/09/15 05:49
孫観にとって、比較的気の回る曹性が不思議な放送に気をとられており、
テグスからも集音マイクからも手を離していたことは、
まさに僥倖だったと言わなければならないだろう。

董卓すらも引っ掛かったテグス地帯を二人に気付かれることも無くすり抜け、
ほんの僅かな距離まで迫って闇の中に身を潜める。
手を伸ばせば、相手の喉笛すらも狙える至近距離……。

孫観(だが、どうしたものか……)

―――王双とは共闘できる。ビストロとの関係は穏便なものにしておきたい―――
臧覇の言葉が、孫観の耳に蘇る。
……ここまできて穏便も何もあったものではないだろうが、
そうはいっても、モノが武器だ。
いかにビストロ相手でも、「くださいな」「ではあげましょう」、とはいかないだろう。
力ずくで奪い取るにしても、王双は身の丈九尺もある堂々の偉丈夫。
手ぶらで対峙するには手に余る。
だいいち、そのあと俺は、なんとかあの隻腕の男を探し出して
討ち果たさねばならんのだ。

孫観(……無理は出来んな。)
70竹林戦  2/2:02/09/15 05:49
孫観は、あくまでも慎重に、再び前進を始める。
ビストロはまだ気付いていない。

ちらっと、
(―――俺は、こんな場所でビストロと遊んでいる場合ではない。
 [亠兌]州・冀州が潰される前に移動して、
 河内に作っておいた主催者からの死角を通って塞外に逃れればイチヌケなのに……
 頭領も俺が死んでしまうことを望まないはずだ。)
そんな考えも浮かんだが、
今の自分にとって、なによりも優先させるべき事柄は、
隻腕の男を討ち果たすことに思えていた。

そのための武器を……
あくまでも、表立ってはビストロと事を構えず、
武器だけを根こそぎ奪い去る方法。

孫観が、満身の力を込めた蹴りを狙いに放った。


ガ…タ……
「がおー」
71竹林のビストロ王双:02/09/15 05:51
王双「>>70 ん? なんだ? 今の音は?」
曹性「Σお… おいちゃん! ……俺たちの木牛がッ!」
王双「!!」

とっさに懐中電灯をともした王双の目に、
木牛が坂を転がり落ちていく様が映しだされた。
―――止め方が悪かったのか? ―――それとも傷んだブレーキが壊れてのことか?
実際には孫観に車止めを蹴り壊された木牛は、斜面を走り竹薮を抜け、
彼らの武器道具の大半を積載したまま、
海の方向へとどんどん走り出していっていた。

王双「Σいっか――――――ん! これ、ひよっこ! 急いで木牛を追いかけるぞ!」
曹性「ダっ…ダメだよおいちゃん! この暗さだ。それに、この竹林は俺のトラップゾーンだ。
   今この安全地帯を抜けてしまったら、話にならんよ!」
王双「しかし……!」
曹性「朝になったら拾いに行こう。……大丈夫だよ。」
王双「う…む……」

孫観(さ。これで体面は立ったか……)
みるみるうちに視界から消えた木牛を追い、いち早く駆け出した黒い影(孫観)には、
ついにビストロは気付かなかった。


≪ビストロ王双/2名≫       
    王双[負傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】
    &曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、鉄兜】
@孫観【なし】
※アイテム満載の木牛が斜面を爆走中
【木牛(許チョの携帯用ミニ絵図、テグス、まさかり(大)、スリングショット、ハリセン、畳針、
 ダウジングロッド、集音マイクとイヤホン、『簡易植物事典』、謎の物体、
 1/144RX−78ガンダム(「がおー」と鳴く)RX−78操作マニュアル、食材&調理道具】
首の無い昌キの死体を見下ろして、
胸をそびやかして、李儒はその場に立ったままだった。

董卓様は死んだ。
DBももはや無い。
私がここまでやってきたことは、全てが無駄になってしまったのだろうか?

「・・・いいや!違うぞ!!」

李儒の拳が天を指す。
そうだ、今こそ私は自由となったのだ!

怪しい放送。
十常侍の反乱。
しかし首輪は外れず、放送ジャックから何日も経ったというのに
ゲームはまだ続いている。

自分が求めるものはなんだ?
そう!
―――血を!殺戮を!
一、心、不、乱、の、大虐殺を!!

「・・・とはいえ、この武器ではこころもとない」

もう少し扱いやすい武器を集めるためにも、のほほんとしている者どもから始末するか・・・


@李儒【ドラゴンレーダー、吹き矢(毒入り)×8、双眼鏡、ニンジャブレード、電撃ムチ、
   『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、陣羽織(防御+5)、日本刀、直刀、脇差し】
73霊帝(1/2):02/09/17 15:04
霊帝は呆然としていた。
張紘の神風アタックはついぞ刃は届かず、九死に一生を得たのだが内心「なぜ?」で押しつぶされそうになっていた。
確かにドラゴンボールは仕様だ。
ちょっとしたお遊びだった。
7つすべて揃った時の様々な設定も対応も完璧だったはずだ。
なのになぜこんなことが?
叶う願いは1つだったはずだ。
だが張紘は2つも願いが叶ったではないか?
1つはここへの転送。
そしてもう1つは爆発延長。
まさか私も単なるゲームのコマだというのか?
誰かに弄ばれているだけなのか?
74霊帝(2/2):02/09/17 15:05
その時だった。突然館内放送が流された。
これはそれぞれの支部へも流れている。
「あ、ごめんごめん。うっかり寝てたよ。参加者への放送は次でいいから、とりあえず監視続けて。よろしく」
それはまさしく霊帝の声だった。

そんなバカな、私は何もしていない。
扉が突然開く。
振り向くとそこには銃をかまえた私が立っていた。
刹那放心していた文官Cの額が撃ち抜かれる。
ドカドカと踏み込んでくる幾人もの文官達。
最期に私が入ってくる。
「あーあ、こんなに汚して。君、もう用済み。消えて」

こうして私は何もわからないまま即死した。
私を殺した私はさも当然のように私の椅子に腰掛け、指示を出している。
私はいったい何だったんだ?
私は霊帝ではないのか?
霊帝は・・・・・・

霊帝、文官C【死亡確認】

霊帝2世:出現
文官D、E、F、G、H、I、J:出現




「……ふふふ、まぁ、黒幕は最後に出てくるものだしね〜」

霊帝の顔マスクをはずし、床で事切れている霊帝の上にマスクを投げ捨てる。
その下から現れた素顔は……

「ん? 僕は霊帝の息子。
あぁ、生意気な協の方じゃないよー。僕は弁だよ。少帝だぃ!」

まったく・・・国が乱れたのは父上が遊び呆けてたからじゃないか。
それを母上の親戚の所為にしたりして…
父上がもっとしっかりしてれば僕も豪遊して楽しく暮らせたのにさ。

でもいいんだ。
宮殿の地下で見つけたこれ…
これのおかげで、こんなゲームを開くことができた。
ヤバゲな群雄どもを同士討ちさせて、僕だけがトップに立つのさ〜

霊帝2世=少帝
76海辺の李儒 1/2:02/09/17 16:34
獲物を求めてさまよう李儒の目に、淡い一つの光が届いた。
燈火を絞ってはいたが、この新月の夜、その人工の明りはよく映えた。
そして、その光の中に動く人影が誰かを認めたとき、
李儒は思わず凄惨な微笑みを漏らした。

「噂も聞かないと思えば、こんなところで群れておったか」

―――天は私の味方であった!
ここまで残った参加者の中で、もっとも安全な獲物。
反撃されることはまず無いが、警戒されると厄介だ。
手持ちの武器はより少ないほうがいいだろう。

武器の大半をその場に残し毒の吹き矢だけを懐深く忍ばせると、
李儒はゆっくりと崖を降りる。
その李儒をなにごとかと注視する「をとめ」たち。
李儒は出来る限り愛想よく、その「をとめ」たちに声をかけた。

李儒「放送を聞いた。協力しよう。
……私も仲間に入れてくれ」 ( ̄ー ̄)ニヤリッ
77海辺の李儒 2/2:02/09/17 16:35
@李儒【吹き矢(毒入り)×8】
≪をとめ/4名≫※武装船乗船中
    張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
    放送塔の機械類】
    &孫璋【なし】
    &胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、
    沿岸のゴミ】
    &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
       登山セット×2】

放置
【ドラゴンレーダー、双眼鏡、ニンジャブレード、電撃ムチ、
 『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、陣羽織(防御+5)、日本刀、直刀、脇差し】
これが……恋?
まだ胸がドキドキする
なんて不思議で、満ち足りた気分なんだ!!

主催者に大変な異変が起こっているころ、
孫覇はなんだか幸せだった。


@孫覇【剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、鎖かたびら、抽籤、布、軽量ボウガン、
    写真付き参加者名簿、斬馬刀】
忙しげに張紘の神風アタックで
汚れた部屋を片付けて行く作業員達。
それを満足に見ている少帝。
その少帝の姿を見ながら文官Dは気になる事があった。

なるほど、DBがこんな使われ方をするのは正直以外だった。
陛下(少帝)は忘れられてるようだが、
あれで叶えられる願いは3つだったはずだ。
一体張紘は他に何を願ったのだ?

・・・・・・我々の把握していない事がどこかで起きている?
文官Dは背中に冷たいものが流れるのを感じながらも、
何故か少帝にはそれを報告せず冷たく見るだけであった。

※張紘は何かもう一つDBで願いを叶えていました。
80海岸戦(1/2):02/09/18 13:38
やけにあっさり乗船を認められた。
あまりの警戒心のなさに拍子抜けしつつ腹もたった。
自分らが大変な目にあっているというのに暢気なものだ。
武器を持っているのは胡車児と周瑜か。
ならばこいつらから片付ければいい。
すっと吹き矢を隙をみて懐から抜き取る。
後ろを向いており殺してくれといわんばかりだ。
しかし―――
「それで何をするつもりかしら?」
胡車児が振り向きざま、沿岸のゴミの一部を投げつける。
周瑜がやはりサブマシンガンをつきつけ、
張譲が語る。
「貴様の行動などハッキングの際に、すべて把握しておるわい!」
しまった。
こいつ、どういうわけか主催者側に介入できるのだった。
慌てて船を飛び降り、崖を駆け上がる李儒。
追ってくる張譲と孫璋。
李儒はこいつらならば勝てると踏んで一直線に自らの放置武器を回収に向かう。
それを見逃す孫璋ではなかった。
身近な木片を拾い李儒に投げつける。
足にかかり転げる李儒。
飛び込んでくる孫璋。
李儒が起きあがって放置アイテムの直刀をようやく掴んだ時、
そばに立ててあった日本刀を持つ孫璋が立っていた。
李儒は撤退を余儀なくされ、そして去った。
81海岸戦(2/2):02/09/18 13:39
その後、いつまで経っても船に張譲と孫璋が戻ることはなかった。
ようやく置手紙を発見し胡車児は涙した。
―――船上結婚式、楽しみにしています。その際は必ず駆けつけるゆえ、
   一時のお別れ。貴殿らはその船を守ってください―――
周瑜はおもわず吐血しそうになったが、なんとかこらえた。
ヤバイ、2人きりになってしまった。
別の意味で危険な状況?

※≪をとめ≫分裂→≪をとめ≫と≪十常侍残党≫へ

≪をとめ/2名≫※武装船乗船中
胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、
    沿岸のゴミ】&
周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
    登山セット×2】

≪十常侍残党/2名≫
張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
   放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード】&
孫璋【ドラゴンレーダー、双眼鏡、『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、
   陣羽織(防御+5)、日本刀、脇差し】
※武器回収後離脱

@李儒【吹き矢(毒入り)×8、直刀】
※撤退
82R作戦B二号 1/3:02/09/19 00:36
陳宮「やれやれ。意外とあっさり抜けられそうだな。待ち伏せでもくうかと思ったが。」
張遼「もしかすると、皆、十常侍の放送に誘われて沿岸付近に出ているのかも……?」

(―――――それはない。)
陳宮はその言葉を飲み込んで、歩を進めていた。
そらぞらしいほど弾んだ張遼の声。 
……本人も気付いてはいるのだ。そんなはずは無いのだということに。
十常侍の放送があってから、丸二日。
その時点で43人ほど居た参加者は、分かっているだけでも、すでに23人にまで減っていた。
―――実際はもう少し少ないだろう―――
なにしろ当の十常侍も半分近くが死んでいるのだ。殺し合いは続いている。
いつしか二人は、再び無言のままで歩いていた。

陳宮「そういえば……あのな、張遼。おまえは水蒸気の館で会ったときに、
   ”早生まれの参加者は、なにか有利なマスク情報を持っているんじゃないか?” 
   みたいなことを訊いとったな。」
張遼「え? ああ。 ……そんな風に思ったこともあったんだ。」
「早生まれだからどうこうは関係なさそうなんじゃが、 ……少し、心当たりがある。」
「えっ!?」

意外な申し出に張遼の足が止まる。
かすかな星明りの元、目の前に州境を示す看板が見える。もう、すぐそこが青州だった。
暗い森の中のほんの少し開けた場所。星の明りがほのかに差し込むステージに、
考えあぐねた上であえて、という様子で陳宮は立ち止まっている。

陳宮「……いままでは、現実逃避だと思って黙っていた。
   儂も儂自身でもその考えを否定していたから、特に意識することも無く過ごした。
   じゃが、おまえもゆっくりと考えてみい。内省的にな。」

         いつかは分からぬ時に、儂はやはり、こうして夜の中を進んでいた。
         ………儂らは、こんなことをするのは初めてだっけか? 
                   ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
83R作戦B二号 2/3:02/09/19 00:37
木々がざわざわと無気味な音を立てる。

ゲームが始まって以来、何人もの参加者が持った疑問。
このバトルロワイアルへの激しいデジャヴ。
その疑問を陳宮は口にした。
途端に早鐘のように激しく、張遼の心臓が脈打つ。

(―――そうだ! ……考えてもみなかった!)
俺もかつて、夜の中、どうしようもなく一人だった。
……俺はなぜ、こんなにも陳宮を探していたのだ?
郭嘉。荀攸。他にも頼れる頭脳はいくらでも生存していたはずなのに……。
もう少しで、何か大切なことが思い出せる。

一陣の風の音が張遼の耳をくすぐる。
それがきっかけとなって、彼は出発前のある出来事を思い出していた。

諸葛亮――――――
最初の禁止エリアに指定された徐州、瑯邪の男。
あの男は何かを知っているそぶりだった!
確か縁者がまだ何人も生きているはず……

張遼「!! 陳宮、もしかしたら……ッ!?」
84R作戦B二号 3/3:02/09/19 00:39
だが、張遼に応える声はついに無かった。

弾かれたように顔を上げた張遼の目に、
異様なシルエットが飛び込んでくる。

「さも心外だ」というように胸に手をやる陳宮の薄い胸を、
深々と、風鳴りの正体―――どこかからか飛来して来た飛刀―――が貫き、
細い星明かりに冷たい光を放っていた。



@栗嵩【飛刀×1、手製飛針×20、手製スリングショット、手製大型鉤針】
VS
@張遼[被弾]【時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-1、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K】   


@陳宮[数指欠損・重傷]【ベルナルディM100競技用銃(4発)、飛刀×1、短剣、空のスーツケース】
そろそろ冀州も禁止エリアだ。
泥濘と化した黄河流域を抜けようやく青州へと渡河した。
渡河の際、有明海のムツゴロウ漁のように大きめの板で泥濘部を移動したため、
全身泥だらけだった。
誰が誰かわからない。
元々夜なので更にわからない。
ただ薄ボンヤリ白い歯が4つ(うち一つはあからさまに馬)並んでいる。
とりあえず身体がカピカピしてきた。
姐さんだけは全身泥パックだとはしゃいでいたが、
それもただのカラ元気なのを知っている。
まずは目の前に見える高地を抜け沿岸を目指すしかない。

その先にきっと甄姚がいるのだから……
于吉レーダーを稼動すると後方ギリギリ、ちょうど青州に入ったであろう位置に光点がひとつのみ。
あとは誰もいないようだ。
きっとあれは孫覇なのだろう。
姐さんから白い歯が少し見えた。

≪真・月英西遊記/3名≫※赤兎馬随行中
    黄月英[左肩被弾]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、滅麒麟牙】
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】
      【共通で様々な獣の肉と野草】
※青州突入

@孫覇【剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、鎖かたびら、抽籤、布、軽量ボウガン、
    写真付き参加者名簿、斬馬刀】
※青州突入
李儒は悪態をつきながら大きく波に侵食され抉れた海岸線を歩いていた。
人は殺せないし武器は失うし散々だ。
―――――ゴロゴロゴロゴロゴロ
なんだ?
左に見える緩やかな山であろう方向から音が近づいてくる。
ここで懐中電灯を灯す訳にはいかない。
―――――ゴロゴロゴロゴロゴロ
どんどん近づいてくる。
―――――ゴロゴロゴロゴロゴロ・・・・・・・ドン!
まっすぐ近づいてきた「何か」に飛ばされ李儒は崖下に落ちていった。
ドボン!

ようやく止まった「何か」に追いつく影。
孫観だ。
「やっと止まった。まさかあれから右往左往とこんなところまで進むとは思わなんだ」
李儒を突き飛ばした「何か」は≪ビストロ王双≫から盗み出した木牛。
積荷のいくつかは行方不明になったようだ。
さすがにどこかに落ちたのか?
「それにしてもなんで止まったんだろう。危ないところだった」
孫観はこうして復讐の武器を得た。
しかし、生来の運のなさ。
ろくなもんはない。

@孫観【ハリセン、ダウジングロッド、1/144RX−78ガンダム(「がおー」と鳴く)、
    RX−78操作マニュアル、『簡易植物事典』、畳針】
※木牛は破棄して崖から突き落とした
※許チョの携帯用ミニ絵図、テグス、まさかり(大)、スリングショット、集音マイクとイヤホン、『簡易植物事典』、謎の物体、食材&調理道具はどこぞに落ちている

@李儒【なし】
※アイテムもなくして波間に漂いつつ気絶
あたしは、どうすればいいの?
「ねぇ教えて、厳顔さん…」
何晏の目からこぼれた涙が、石となった五星球に落ちる。
ジャ〇プの漫画ならDBに戻るところだが、
あいにくそうはならなかった。
「死にたい……」
普通の参加者ならそう思うところであっただろう。
しかし何晏ははっきりとこう呟いた。
「いやん。マスカラ落ちちゃうわ。」

とにかくここに居ても仕方が無い。
あたしが、この武器ともいえない武器で生き残るにはっ…と?

可愛らしく小首をかしげた何晏の頭に、ある作戦が思い浮かんだ。
プリチィー、あーんど、ビューテホーなあたしには似つかわしくない作戦だけど……
死んじゃうよりマシってものかしら?
けっこうヤル気な何晏だった。


※有利な戦闘地点を求めて移動中。
@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】
88[亠兌]州州境 1/2:02/09/20 22:53
張遼「くっ…!」

敵襲と察して後の張遼の行動は素早かった。
物珍しいものでも見るように、自分の胸から生えてきた飛刀を見つめる陳宮。
その身体を無言のまま抱え込むと、MP5Kを短く掃射し、
大きく身を翻して、青州を記す標識の向こう側まで飛びすざった。
栗嵩(! 今のはMP5K! 
   オートマ軽火器が、まだしつこく残っていたのか……!?)

暗闇から張遼の一連の所作を見つめる「をとめ」。栗嵩。
彼女にとってはMP5Kの存在もそうだが、
なにより、張遼の猛烈な反撃は少々意外だった。
愛する張譲様と分かれて久しい。
しかし、張譲様と一緒にいたころハッキングで得た情報によれば、
陳宮は危険人物で逝ってよし。
張遼は協力も期待できる友好的な人材だったはず。
それが、なぜ……?

(―――見立て違いか?)
最初に思ったのはそのことだった。
張譲様に協力し苦渋の道を行くよりも、目の前の小さな情に走る。
―――ありうる。
特にこの非常時に、ケコーン式を挙げようなどという輩であれば……。
栗嵩がにこりと微笑む。
ふふ。間抜けなこと。
89[亠兌]州州境 2/2:02/09/20 22:53
相手はすでに青州に抜けている。
―――怪しまれてはマズイ。自分も急がなければなるまい。
即死ではなくてもいいのだ。
最初の一撃によって、あの男。ほどなく倒れるだろう。

栗嵩は手頃な石を拾うと、スリングショットで離れた場所に撃ち込んだ。
案の定、物音を狙って掃射が来る。
暗闇に走るそのマズルファイアに狙いを定めると、
栗嵩はもう一本の飛刀を放った。
確かな手ごたえと、「ぐっ」という押し殺した声。
その物音を背中に聞きながら
栗嵩は次の戦いに備え、悠々と青州に抜けていった。


@栗嵩【手製飛針×20、手製スリングショット、手製大型鉤針】
※青州突入
≪R作戦B二号/2名≫
   張遼[被弾]【時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K】
   &陳宮[数指欠損・重傷]【ベルナルディM100競技用銃(4発)、短剣、空のスーツケース】
※青州突入
居た。カモだ。
頬が不器用な笑いの形に引きつる。
南の方から銃声が聞こえてきた時には選択ミスを犯したと内心くやしく思ったものだが、
どうやらこちらの州境も「アタリ」らしい。
目の前には冀州の泥濘を突っ切ったと思しき4人組が、
なにやらきゃっきゃとはしゃいでいる。
人数が減っているが、声からすれば豫州で出会った連中に相違ない。
シルエットが不恰好なのは全身を覆う泥のせいか?
―――だが油断は出来ない。
相手が冀州でどのような装備を手に入れているとも知れぬのだ。

張角は猫科の獣のように身を伏せて近付いていく。
姐さん達はこちらを見ようともしない。
のどかな連中だな・・・
再び張角の頬が引きつった。
豫州のあの連中だとすれば警戒すべきはただ一人。
鍋を引っ張っていた怪力の半そで半ズボン。
そんなお前に、おあつらえ向きなものを持っているぞ・・・・・・

「おおっ?」
許儀の足元にキラキラ光る小さなボールが転がってきた。


※こっそりと姐さんたちを観察、姐さんにはまだ気付かれていないかも?
@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、カッターナイフ、鎌、、スーパーボール×3、、ジグ/ザウェルP230】
vs
≪真・月英西遊記/3名≫※赤兎馬随行中
    黄月英[左肩被弾]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、滅麒麟牙】
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】【共通で様々な獣の肉と野草】
「ぷあぁ!ゲフッ!ゲフッ!」

波間に漂っていた李儒は大きく息を吸い込むと目を覚ました。
勿論水も一緒に飲んでしまったので少々むせたが。

「くっ!酷い目にあった。だがこのままでは終わらんぞ。」

当たりを見まわしたところ、漂っていた木牛を発見した。

「奴ら(をとめS)このままでこの私が終わったと思うなよ。」

まずは陸を目指す李儒であった。

李儒【木牛】
※まずは陸に戻らないと。
 木牛回収
92州境(1/2):02/09/21 04:38
スーパーボールに気を取られた許儀はそれを拾おうと膝を抱えた。
その隙に間をつめ、立ち尽くす2つの影をジグで乱射。
亀のように鍋が邪魔して許儀は無傷でわたわたと地を張っている。
こうして姐さんと尚らしき影は崩れ落ち、不甲斐ない許儀はいずこかへ。

少なくとも2人さらに間引いた、と張角がアイテムを漁ると
その影はただの木の人形に泥を覆わせたもの……
―――しまった!
新月の暗闇だったことと、運が悪かった。
気がついた時にはすでに張角の意識は飛んでいた。
「つーかレーダーあるっちゅーの」
とっくに接近する張角を補足していた姐さんは罠を張って賭けに出た。

ジグ/ザウェルP230だけを摂取して最低限生きられる装備は残して3人と一匹は去った。
なるべく多人数での脱出を画策する姐さんだから生かしたか?
いまいちよくわからない。
しかし、張角自ら所持していた懐中電灯に照らされながらその隻腕の殺人鬼は生かされてしまった。
93州境(2/2):02/09/21 04:38
姐さんらが去ったあと、ゆらりとその場に現れるは孫覇。
「ざまないな」
一度は相対した相手だけにその強さも知っていた。
だが―――
「あの女もやるね……だが甘すぎねーか?」
孫覇は刺身包丁で首を掻っ切ろうと思った。
しかし……ふと目を止めた懐中電灯の明かりの中の紙片に目を止める。
「……殺しちゃメっ?……」
何もかもお見通し?
なんかドキドキ。
とりあえず身包み剥して追跡だ。

@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×3】
※意識不明

≪真・月英西遊記/3名≫※赤兎馬随行中
    黄月英[軽傷]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布、滅麒麟牙】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】【共通で様々な獣の肉と野草

@孫覇【剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、鎖かたびら、抽籤、布、軽量ボウガン、
    写真付き参加者名簿、斬馬刀、カッターナイフ、鎌】
※追跡
「そうだったのか……。
 それは……苦労をかけてしまったな。」
「ぅぃ、( ・_・)r」

夜に木牛を追うのはマズー。そう判断した二人は
焚き火が赤々と燃え上がる竹林に潜んでいた。
曹性は、相変わらず竹林に張り巡らせたテグスに注意を注いでいる。
集音マイクも謎の物体も失った今では、
自分のこのテグスだけが、外敵の襲来を知る唯一の手がかりなのだ。

しかし、意気揚揚の曹性とは対照的に、
曹性と海鮮鍋を突付きながら一通りこれまでの経緯を聞いた王双は、
暗然として黙り込んでいた。

―――自分は一体なんなのだ?
王双は自問していた。
ゲーム序盤から、各参加者が口伝てで「警戒せよ」と、注意を促しあっていた強敵・董卓。
その董卓を敵に回してひよっこが必死に戦っておった時に
某は、ただ、夏侯惇将軍の死に動転して、丸一日も呆けておっただけ。
あげくに不注意から木牛まで無くしてしまうとは……!!

突然、焦りとも自身への憤りともつかない感情が、王双の胸に沸き起こった。
目の前には、曹性(13才)が無防備に項を見せている。
それを目にした瞬間、王双は出し抜けに
自分自身の感情の正体に気がついた。

王双(某は、もしかすると……?)
―――嫉妬?

……しかし、そう表現するより他に無い。

魏の勇将として知られた某が、このような子供に支えられたという
その事実に耐えられない。

虎衛軍の遺志が何とかと言いながら、
実のところ、某はもしかしたら、非力なこの者をそばに置いておくことで、
自分の力を確認したかっただけではないのだろうか?
今、独力で李[イ寉]を倒してきたひよっこを、
某は怖れているのでは?
某は……


≪ビストロ王双/2名≫
    王双[負傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】
    &曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、鉄兜】
96何晏 1/2:02/09/22 03:30
「李儒! お待ちっ!」、男にしては甲高い声が飛び、懐中電灯の光が照らされる。
上陸し、服を探そうと付近の民家に近付きつつあった李儒は、
ずぶぬれのまま立ち止まった。
「―――この声、まさか!?」
弾かれたように李儒が声のほうを振り仰ぐと、
間違いなく、そこにはかつて自分が踏みにじった「をとめ」の姿があった。

何晏「お久しぶりね。李儒。」
李儒「貴様、何晏……!」

距離にして十数歩というところだろう。
右手に持ったチャッカマンの炎に照らされて何晏が立つ。
特に武器は持っていない。


「探したわ…。さっきの明かり。あれはやっぱりDBなのね……。」
「どうされました? まさか久闊を叙したいという仲でもなかろうに」
「でも、そのボロボロの姿を見れば分かるわ。……失敗ね。
 笑わせるわ。あなたたちも結局は厳顔さんのDBを、使いこなせ無かったってわけだわ」
「夜露は年寄りの身体に毒でな。さっさと州境の温かい湯にでも入って、
 着替えたいというわけじゃよ」
97何晏 2/2:02/09/22 03:30
てんで食い違う会話を交わしながら、
両者はじりじりと民家の方へ移動していく。
(何晏の右手はチャッカマン。左手は懐中電灯でふさがれている。
まともな武器は持っていない。民家に逃げ込み、そこで武器になる棒でも拾えれば…!)

李儒の読みは正しかった。
だが、その慢心が李儒を油断させたのかもしれなかった。

何晏が微笑む。
嫣然とした美しい笑みだ。
どこかしら凄惨な香りすらする。
その時、李儒の踵に何かに当たった。

何晏「さよならだわ!……死になさい!李儒!!」
李儒「あっ!?」

何晏がハンカチに移したチャッカマンの火を、
李儒の背後にあった肥溜めに投げ込む。
堆積していたガスに引火して、李儒と木牛は一瞬の内に紅蓮の炎の柱に包まれた。


@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】
VS
@李儒[火だるま]【木牛】
98[亠兌]州州境 1/2:02/09/22 13:42
張遼「死……んだ……?」 

―――そんなバカな!
叫ぼうとしても声が出ない。
信じ難い。
あまりの出来事に、顔に血が上り激しい耳鳴りがする。
今から、ようやく青州へと向かい、
十常侍の真意を確かめようという時に……!

張遼は肩に刺さった飛刀を抜こうともせず、
州境の看板を背にして茫然と座り込んでいた。
腕の中には、徐々に体温を失って硬くなる陳宮の亡骸がある。

探ってみると、飛刀は正確に陳宮の胸板の急所を貫いていた。
血はあまり出ていない。
顔の半分を失う致命傷を負いながらも、長らく執念で動き回っていた田豊、
片腕となっても猛然と戦いを挑んできた韓遂と比べると、
あまりにもあっさり陳宮はゲームから脱落した。
それだけ、その死が受け入れ難かった。

まるで、[亠兌]州から出たために死んでしまったようだ……。
その考えに張遼はゾッとした。
99[亠兌]州州境 2/2:02/09/22 13:42
―――自分も、いずれ死んでしまうのだろうか?
自分は霊帝に立ち向かおうとし、
そのことだけを支えにして、ここまで生き残ってきた。
絶望は人を喰う。
胡母班のように、絶望してしまえば、そこで終わりだ。


張遼「俺は………死なん!!」

強く噛み締めた唇からは血が溢れ出していた。
その血を拭おうともせず、怒ったように足元の屍骸を見つめる張遼の背に、
朝を告げる蒼い光が差し込んでいた。


【陳宮 死亡確認】

@張遼[被弾]【飛刀、時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-1、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K、
   ベルナルディM100競技用銃(4発)、短剣、空のスーツケース】
朝だわ。
甄姚が傍らに立つ我が子に頬を寄せる。
肥大し巨体となった、甄子。
その身体から漂う腐敗臭も海からの風に流されて、
今はそれほど不快には感じなかった。

薄明るくなってきた海岸で甄姚は我が子の姿を初めてまじまじと見た。
―――かわいそう。
―――こんなにすりむけて。
―――誰が悪いのでもないわ。
―――私の子……

「いいコね。ママンと一緒に行きましょうね。」
「くぅ」と甄子が甘えたふうに喉を鳴らして甄姚に擦り寄る。
「大丈夫。私が付いていてあげるわ……」
誰も認めてくれないかもしれないが、
私たちは親子なのだ。


≪滅びの親子/2名≫
  甄姚[怪我]【墨性バードコール】&甄子[腐りかけ]
※海岸でぼーっと。
101青州武装船:02/09/23 22:32
・・・・・・ついに一睡も出来なかった。

遠かったようだが昨夜は銃声や怒号も聞こえていた。
いつ襲われるとも知れない緊張感と腹の痛みに、
周瑜は真っ赤に晴らした目をこすった。
結局、夜明けまで待ったというのに
張譲は帰ってこなかった。


どこから持ち出してきたものか、傍らでは
透け透ネグリジェをまとった胡車児が、高イビキをかいている。
・・・・・・これもアイテムだったのだろうか?
まさか・・・私物!? ヒーッ((|| ゜Д゜))

思わず喀血してしまいそうな周瑜だった。

≪をとめ/2名≫※武装船乗船中
   胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、
    沿岸のゴミ】
    &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
    登山セット×2】
102平和会談:02/09/24 00:39
朝日浴びる見渡しのいい野原に姐さんと張譲という珍しい顔合わせが行われていた。
共にメンバーを周囲に立たせ、監視の目から2人を守っている。
そう、我々は監視されているのだ。
どこかからか見られ、そして聞かれている。
脅威の手話速読をあっさり会得した姐さんはなにやらスゴイ勢いで話を進めている。
そんな姿をもどかしく遠くから孫覇が覗いている。
どうせ于吉レーダーで自分の存在はバレているのだから隠れていても仕方がないのだが性分だ。
それにしても何を話しているのだ?
いきなり出会い頭2組が一言二言会話して今の状態になっている。
なるほどあの2組は目的は一緒なのだろう。
張譲が本気で打倒霊帝を掲げているのであれば、姐さんは最適のパートナーといえる。
それをどこかで知っていたなら、このスムーズな平和会談が実現したのもうなずける。

≪真・月英西遊記/3名≫※赤兎馬随行中
    黄月英[軽傷]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布、滅麒麟牙】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】【共通で様々な獣の肉と野草
※秘密会談

≪十常侍残党/2名≫
張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
   放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード】&
孫璋【ドラゴンレーダー、双眼鏡、『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、
   陣羽織(防御+5)、日本刀、脇差し】
※秘密会談

@孫覇【剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、鎖かたびら、抽籤、布、軽量ボウガン、
    写真付き参加者名簿、斬馬刀、カッターナイフ、鎌】
※監視中
「う、む・・・。」
張角はどうにか意識を取り戻した。

カッターナイフ、鎌、ジグ、使えそうな武器は全て無くなっていた。
杖は残っているが、とても火を噴かせる体力は残っていない。
今度使えば命に関わるだろう。少なくとも気絶はするだろう。
ここまで来てあれだけの武器を失ったのは大きな痛手だ。

しかし、張角はその事実とは別のことを考えていた。
「あの女は、、、。」
それは張角がまだ勉学に勤しみ、秀才だった頃だった。
張角は一人の女性に会い、熱烈な恋をした。
だが、相手は人妻だった。
当然二人は結ばれることはなく、張角はそのショックから立ち直れず試験に失敗した。

「似ている・・・。」
張角はあの女にもう一度だけでも会いたかった。
若かったあの日の、決算に。
まだ人だったころの、思い出に。
想いを伝えたかった。

「フッ・・。」
殺人機械の最後の望みか。
それもまたいいだろう。

@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×3】



周瑜「―――ん?」

朝の風に、周瑜は嗅ぎなれない匂いを嗅いだ。
生あたたかい大型獣の吐息のような、
熟しすぎた果物があげる腐臭のような、
不快に鼻を刺激する、異臭―――。

風向きが変わったのか、臭気は一瞬の後に途絶えた。
そのかわり、鋭敏になった周瑜の五感は、
さくさくと砂を踏み分け、
ゆっくりと接近してくる何者かの気配を捉えた。

―――何か来る!?


≪をとめ/2名≫※武装船乗船中
   胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、
    沿岸のゴミ】
    &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
    登山セット×2】

≪滅びの親子/2名≫
  甄姚[怪我]【墨性バードコール】&甄子[腐りかけ]
………勝った。
あたしが勝ったのだわ!
「やったわ! 厳顔さん……!!」

ぬれねずみだった李儒の身体に引火した炎は、またたくまに鎮火していた。
しかし、メタンガスの爆発によって与えられたダメージは大きかったか、
倒れ伏す李儒はピクリとも動いていない。

何晏「あたしもなかなかやるわね。うふふふふ…。」

興奮と寝不足でぼーっとする。
―――だけど止めを刺さない間は油断できない。
本当は銃器が欲しかったけど……
マイナスドライバーを手に慎重に近付いてみる。
仕方ない。
このドライバーでヤルしかないわよね。

頭上に大きく上げた手にマイナスドライバーを握り、
李儒の脳天に狙いを付けると、何晏は一気に膝を落とした。

「死になさい! ……李儒ッ!!」
106参列者1名追加:02/09/24 22:51
周瑜が緊張してその者に目をこらすと、
それはただ黒く焦げ付いた人間だった。
すぐにただ事ではないと察すとそれは
「水・・・・」
とだけしゃべり砂浜に倒れニ度と立ちあがらなかった。
その声には聞き覚えがある。
李儒?
その黒焦げの李儒の向こうに涙を流す何晏が立っていた。
あいつがやったのか?
身構えると今度は背後の武装船から降りてきた胡車児が声を発する。
「ようこそ船上結婚式へ!」
腰が抜けた。

当然傷心の何晏とは話題もあうようで……。
周瑜は我に返るといつのまにか結婚式の参列者のための飾り付けを無意識で手伝っていた。
何晏はどうやら専属ヘアメークさんということになったらしい。
この最終段階でマジにやるつもりですか?

【李儒:死亡確認】

≪をとめ/2名≫※武装船乗船中
   胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、
    沿岸のゴミ】
    &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
    登山セット×2】
※セッティングに余念がない

@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】
※勢いでヘアメークに任命
107無名武将@お腹せっぷく:02/09/25 06:58
【板対抗】バトロワ N速 【板対抗】
http://tmp.2ch.net/test/read.cgi/bakanews/1032355401/l50
宦官E「ああっ! 宦官Dがっ……!(;^^)」

こんどこそ宦官Dは、本当に卒倒した。
あわてて頭を支えた宦官Eが間に合わなければ、
ひどく頭を打ち付けてしまったことだっただろう。
一呼吸置いてようやく正気を取り戻し、目の端を引きつらせた宦官Dが見つめる先には、
蒼白く輝く文字を映し出す、生存者死亡者判定のモニターがあった。

その生存者死亡者判定所のモニターに、ふたたび不可解な文字列が表示されている(>107)。
―――もう間違いない。
いままではなんとか自分を誤魔化し誤魔化しやってきたが、
やはり死亡者判定所のシステムには、なんらかの異変が発生している!
   ・
宦官E「どど…どうしよう? やっぱり本部の霊帝様に、正直に異変を話した方が……」
宦官D「………。」
宦官E「本部との連絡も不通のままだし。…さすがにまずいよ。このままじゃあっ……!」
宦官D「……うるさいっ! そろそろ死亡者放送の時間が来る。
    今はなにより、本部に死亡者リストを転送する作業が先だ!」
宦官E「D………。」

おたつく宦官Eを尻目に、Dは黙々と操作パネルをいじっている。
モニターは再び元に戻っているが、本部からの連絡は依然不通のままだった。
本当に死亡者リストが、本部に届くものかは分からない。
―――だが、こちらからの通信だけは本部に届いているという可能性もある以上、
死亡者リストは必ず届けねばなるまい。
宦官Dは祈るような気持ちで、リストの転送ボタンを押した。
生存者リスト・パーティの部

≪ビストロ王双/2名≫
    王双[負傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】
    &曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、鉄兜】
≪真・月英西遊記/3名≫※赤兎馬随行中
    黄月英[軽傷]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布、滅麒麟牙】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】【共通で様々な獣の肉と野草
≪十常侍残党/2名≫
    張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
    放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード】&
    &孫璋【ドラゴンレーダー、双眼鏡、『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、
    陣羽織(防御+5)、日本刀、脇差し】
≪滅びの親子/2名≫
    甄姚[怪我]【墨性バードコール】&甄子[腐りかけ]
≪をとめ/2名≫※武装船乗船中
    胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、沿岸のゴミ】
    &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
    登山セット×2】
☆パーティの部 5パーティ・10(+1)名生存
生存者リスト・ピンユニットの部

@孫観【ハリセン、ダウジングロッド、1/144RX−78ガンダム(「がおー」と鳴く)、
    RX−78操作マニュアル、『簡易植物事典』、畳針】
@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】
@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×3】
@栗嵩【飛刀×2、手製飛針×20、手製スリングショット、手製大型鉤針】
@孫覇【剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、鎖かたびら、抽籤、布、軽量ボウガン、
    写真付き参加者名簿、斬馬刀、カッターナイフ、鎌】
@張遼[被弾]【飛刀、時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-1、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K、
   ベルナルディM100競技用銃(4発)、短剣、空のスーツケース】

☆ピンユニットの部・6名が生存。合計16(+1)名が生存確認。
▼各種データ
━━交戦・交渉情報
≪をとめ/2名≫―――vs?―――≪滅びの親子/2名≫
≪真・月英西遊記/3名≫―――交渉中―――≪十常侍残党/2名≫
≪をとめ/2名≫―――同道中―――何晏

━━現在時刻&禁止エリア・安全エリア&フィールドの状況変更&ウェザーリポート

参考地図   → http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/3952/tizu.html
●過去ログサイト http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/3952/

○ 青州    …沿岸に座礁した武装戦。黄河周辺は泥濘。
× 司州・并州・雍州・益州・幽州・交州・涼州・徐州・荊州・倭国・揚州・予州/豫州・[亠兌]州・冀州

まんべんなく晴れているようです。徐州周辺には温泉が涌いており
黄河流域は、泥濘地帯となりました。
ミニミニ中国大陸の地下に、縦横に走る地下洞窟があったそうです。
現在は夜明けです。
              
━━━主催者側生存確認者リスト
少帝
文官D、E、F、G、H、I、J

宦官D 宦官E   …… 生存者死亡者判定所所長。主催者側との連絡不通状態?
武官F・G     …… インド施設監視員? 逃走中?
112本スレ死亡者リスト:02/09/25 22:27
前スレまでの死亡者は>>9-11参照

≪さ行/2名≫
 司馬彪 昌キ
≪た行/3名≫(+1)
 張紘 陳宮 董卓
≪ら行/2名≫(+1)
 李[イ寉] 李儒

前スレ死亡者数509名
当スレ死亡者数7名
計 全死亡者数516名

◆生存者・参加者数◆
パーティの部 10(+1)名
個人ユニット 6名
生存者計   16(+1)名
総参加者数  532(+1)名

声「…あー、テステス。本日は晴天なり。とっても人殺し日和ですよお。
  い、やあ――――――っ、みんな前回は悪かったなあ。朕のうっかりやさんv テヘッ。
  だけっどさあ、後半動きが悪いなあ。
  …なあ、みんなわかってるか?あれだけ居たお友達はもう16人。どんな考え持ってよう
  が、今生きている以上それは容赦ないサバイバルの結果なんだろーが。
  おまえらの手はもう充分以上に血 塗 ら れ て いるんだよ。
  その事に思いを致して、えーかげん開き直れや。

  朕もせっかくここまで苦労して※あげてる※んだからさ、それに見合うファイトを見せて
  くれや、なあ。キャハッvv」
113滅びの親子:02/09/25 23:53
そう。そうよね。
ここに来て気取ったところで……

結婚式がどうとか言いながら船内に消えた3人を見守る影―――甄姚。
どうやら炎上する李儒に気をとられて、こちらには気付かなかったようだ。
傍らでは、黒焦げの李儒を食い終わった甄子が
さらなる食事をねだって、ぐるぐると喉を鳴らしている。

いくら与えようとしても乳も水も飲まず、
昨夜から少しづつ弱り始めていた甄子に、甄姚は途方にくれていた。
やっと分かった。このコの食べ物………

李儒は骨も残らなかった。
海からの風が甄姚の雲髪を乱す。

このコはきっとこのゲームではハプニングみたいなもの。
だからこの子が自由への扉を開いてくれるかもしれない……。
―――倭へ行かなくては。
そこまで行けるだけの体力を、
このコに付けさせてやらなくては……。


≪をとめ/2名≫※武装船乗船中
   胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、
    沿岸のゴミ】
    &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
    登山セット×2】
@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】
 vs
≪滅びの親子/2名≫
  甄姚[怪我]【墨性バードコール】&甄子[腐りかけ]
114参列者2名追加:02/09/26 02:36
「というわけであなたがたにはお料理を作ってほしいの」
ズカズカと竹林に侵入してきた胡車児が有無も言わさず彼らをスカウトする。
どうやら放送は無視したようで、あくまでも結婚式にお熱のご様子。
よせばイイのに彼らの思惑は置いといて、なんか乗り気だし。
こうして砂浜に着岸している武装船に料理人が招かれることになった。

周瑜は残り16名全員参加させるつもりじゃないだろうか?
と心配になっていた。
ちなみに胡車児の脳内変換は以下のとおり。
「とっても人殺し日和ですよお」→「結婚日和」
「後半動きが悪いなあ」→「結婚式の仕切りが悪いなあ」
「あれだけ居たお友達はもう16人」→「参列者は16人」
「充分以上に血塗られているんだよ」→「バージンロード」
案の定です。

≪をとめ/2名≫※武装船乗船中
   胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、
    沿岸のゴミ】
    &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
    登山セット×2】
@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】

≪ビストロ王双/2名≫
    王双[負傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】
    &曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、鉄兜】
ちなみに新郎と、その新郎を狙う男もすぐ近くまで迫っていた。
胡車児的には旦那が到着次第式をはじめるつもりなのだろう。
どこからか集めてきた衣装を2組(もちろん自分はウエディング)をせっせと何晏と縫っている。

@栗嵩【飛刀×2、手製飛針×20、手製スリングショット、手製大型鉤針】

@張遼[被弾]【飛刀、時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-1、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K、
   ベルナルディM100競技用銃(4発)、短剣、空のスーツケース】

≪をとめ/2名≫※武装船乗船中
   胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、
    沿岸のゴミ】
    &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
    登山セット×2】
@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】
※衣装縫い

≪ビストロ王双/2名≫
    王双[負傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】
    &曹性[負傷]【銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、鉄兜】
※料理中
116殺人鬼と人外鬼:02/09/26 16:50
張角がとぼとぼ海岸を歩いていくと、大きな船と大きな子供がいた。

大きな子供!?
おい、ちょっとまて、あれは何だ?

遠くから見ると、その子供は肥大し巨体で、全身が腐りかけている、
まさに異形の化物としかいいようの無いやつだった。

こいつはまずいな。
とりあえず遠くから様子を見るか。

そう思い少し離れようとしたその時、服のかくしから何かが落ちた。
ポーン ポーンと弾むそれはスーパーボールだった。
コロコロと化物の方に転がっていき、、、当たった。
化物が振り向いた。

・・・やってしもうた!

≪をとめ/2名≫※武装船乗船中
   胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、
    沿岸のゴミ】
    &周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
    登山セット×2】
@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】
 vs
≪滅びの親子/2名≫
  甄姚[怪我]【墨性バードコール】&甄子[腐りかけ]
 vs
@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×2】
117黄巾の男:02/09/26 19:05
―――なんと言うこと!
いつのまにか、愛しのあの女(姐さん)を
追い抜いてしまっていたのか!?


振り向いた女性は、遠目にも一目で姐さんではないと知れた。

非常に整った美しい顔だが、
それがややもすると冷酷そうな印象を与える。
……温かみのある姐さんとは似ても似つかない女だった。

張角がそう思う間もなく、続いて
海岸の緩やかな傾斜の向こうの化け物と再び目が合う。
その化け物―――甄子の目は、殺意というより
食欲のために濡れ光っている。
あいつ…… 
まさか……まさか!?


張角が杖を振りかざすのとほとんど同時に、
甄子は張角を見据えたまま飛翔した。

張角「……キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!」


≪滅びの親子/2名≫
  甄姚[怪我]【墨性バードコール】&甄子[腐りかけ]
 vs
@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×2】
放送をきっかけに姐さんと張譲の会談は終了した。
どんな話がなされてどういう方針にしたのか、遠くからはわからない。
しかし、少なくともこの最終段階で殺し合いをせずに別れたのであれば、
それなりの密約が成立したと思っていい。
事実、姐さんと張譲の情報と経験はこのゲームの最善の終わらせ方を完成させていた。
2組は主催者側からしては絶対会ってはならないチームだったのだ。
かくして2組は迅速に解散し、次の行動にうつった。
もう時間がない。
きっと全員助けることはできないだろう。
主催者側すら掴んでいない不確定要素だらけのゲームとなってしまっているのだから。

≪真・月英西遊記/3名≫※赤兎馬随行中
    黄月英[軽傷]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布、滅麒麟牙】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】【共通で様々な獣の肉と野草
※甄姚探しに

≪十常侍残党/2名≫
張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
   放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード】&
孫璋【ドラゴンレーダー、双眼鏡、『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、
   陣羽織(防御+5)、日本刀、脇差し】
※機械を小細工開始

@孫覇【剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、鎖かたびら、抽籤、布、軽量ボウガン、
    写真付き参加者名簿、斬馬刀、カッターナイフ、鎌】
※姐さんを追跡
119ブラッディマリッジ:02/09/26 23:19
張角は一目散に逃げ出した。走り転がりまた走り。
何度目かの崖を転がり降りたところにはバージンロードが……。
数人が群れてこんなところにいたとは。
すぐそばに竈を作り火の番をする曹性がいる。王双は呆気にとられて魚を落としている。
奥には周瑜と武装船が見える。
ゴミで煌びやかな飾り付けをしていた何晏がいる。船の前には純白のドレスを着た胡車児。
そして背後に腐臭を撒き散らし迫る化け物。
まるで悪夢だ。冗談がすぎる。
化け物が風を巻き込み振り降ろした拳をどうにか避けた。しかし鈍い音がした。
そばに居合わせてしまった曹性が吹き飛んでいた。
かくして最初で最期の結婚式は開催された。

≪滅びの親子/2名≫
  甄姚[怪我]【墨性バードコール】&甄子[腐りかけ]
 vs
@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×2】
 vs
≪をとめ/2名≫
  胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、
      沿岸のゴミ】&
  周瑜[一回吐血後死亡、重傷(手当て済)]【裁縫セット、イングラムM10サブマシンガン、
      登山セット×2】
 vs
@何晏【マイナスドライバー、チャッカマン、各種化粧品など沢山】
 vs
≪ビストロ王双/2名≫
    王双[負傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】
    &曹性[重症]【銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、鉄兜】
120竹林の孫観:02/09/27 03:17
「……あるじゃねぇか、いいものもちゃんと。」

周囲が明るくなったのを幸いに、
木牛の軌道を辿ってもう一度竹林付近にまで戻っていた孫観は、
蹴り飛ばした木牛の辿った軌跡に散らばっていた、許チョの携帯用ミニ絵図、テグス、
まさかり(大)、スリングショット、集音マイクとイヤホン、『簡易植物事典』、謎の物体、
食材&調理道具などを発見していた。
……ガンダムと畳針、ハリセンではどうしようもないところだった。
さっそく調理道具の中から刃物を探し出して
自分の使い易そうな装備に持ち直す。

孫観「さて…と。」

竹林で粘っているか、もしくは木牛の軌跡上に居るかと思っていたビストロとは
意外なことにも出会わなかった。
あいつら、食材も調理道具も……
あれだけ大切にしていた漢の料理レシピ集すら放っぽり出して、一体どういうつもりなのか?

謎の物体のツーツー音は、程近い場所に数人の群れが存在することを告げている。
霊帝(?)がわざわざ放送で、「えーかげん開き直れや」と言っているからには、
この集団たちは開き直っていない連中だということか?


@孫観【包丁、謎の物体、ダウジングロッド、スリングショット、集音マイクとイヤホン、
    まさかり(大)、漢の料理レシピ集】

※放置→
ハリセン、1/144RX−78ガンダム(「がおー」と鳴く)、RX−78操作マニュアル、
『簡易植物事典』、畳針、テグス、『簡易植物事典』、食材&調理道具、許チョの携帯用ミニ絵図
あ…あれはなんだ?
……ああ。悪い冗談だ。
空が…… 空一面を覆う巨大な口が……

バツン!
動けなくなった曹性を一呑みにした甄子はおおきく飛翔し、
生木を切るような音と共に、その鋭い牙で、周瑜の胸を深々とこそげ取った。
BGMは花嫁胡車児の、牛乳を吸った雑巾を引き裂くような野太い悲鳴。
黒く見えるほどの勢いの鮮血が吹き上がり、
その血飛沫と砂塵の向こう側には
淋しげな顔でこちらを見つめる甄姚の美貌が、ぼうと白く浮き上がって見えていた。

バツン! …バツン!

貪欲に上下する巨大な口の一噛みごとに、
立ち尽くす何晏のやわらかい腹が、
怒号と共に流星鎚を振りかざして駆け寄って来た王双の逞しい肩が、
甄子の胃袋の奥に次々と消え失せてゆく。
跳躍する甄子の動きに合わせるかのように、
拡声器を通してふりまかれる胡車児の絶叫はまだ続いていた。
―――うるさくて仕方がない。

張角「さすがに食中りのしそうなモノは後回しか・・・」
(ん? ならば、この化け物。やはり殺戮のみが目的ではなかったのか?)
ひたすら逃げ回っていた張角にそれだけを観察する余裕が出来たころ、
この惨劇の修羅場には全く似つかわしくない、
甘い、囁くような声が聞こえてきた。

甄姚「ごめんなさい・・・・・・ごめんなさいね」

「甄子、……おいで。」、あっけに取られて、声のほうを見直す張角。
視線の先に立つ甄姚はバードコールを胸に抱いて
表情を変えずハラハラと涙していた。

その腕には呼ばれた甄子が、甘えるように鼻を擦り付けている。
ソレは、餌を充分食らったためか
腐りかけから見る見る回復していっていた。

甄姚「これで、やっと……  逝けるわ。」
張角「―――!?」


【周瑜 何晏 曹性 死亡確認】

≪滅びの親子/2名≫
  甄姚[怪我]【墨性バードコール】&甄子[お腹いっぱい]

@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×2】
@胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、沿岸のゴミ】
@王双[重傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】
123無名武将@お腹せっぷく:02/09/28 00:15
周瑜のそれが最期の吐血だったのか―――
すべての赤黒い血を地面に吸わせバージンロードを染めていた。
私にかわいい髪留めと純白の衣装をくれた何晏も―――
今はいくつかのパーツを残し化け物の胃袋に収まっている。
胡車児もまた遠くのひとつどころを見つめている。

ひよっこに少しでも嫉妬を感じたのが許せなかった。
楽しかった。
本当に楽しかったのだ。
おいちゃんと呼ばれ、料理を作り続け、そして最期疑心をもって終わるわけにはいかない。
某は魏の勇将なり!

肩口の傷もかまわずに化け物に突入する王双―――
「もういいの!」とかなんとか……そんなことを叫ぶ甄姚―――
なぜかバージンロードをいきなり駆け出す胡車児―――

隻腕の男はそれを冷静に見つめていた。
男が一人崖で立ち竦んでいた。
それを不思議に思いつつ、何を見ているのかと同じく崖を覗く。
見たものはまるで漫画。
化け物の食事風景だ。
知っている顔がいくつか見える。
ここまで生き残った歴戦の者どもがいとも簡単に宙に舞い、そして食べられていく。
隣の男、孫観が柄にもなく嘔吐しそうになっている。
目を戻すと何晏がまさに呑み込まれんとされていた。
その時、化け物の向こうの男と目があった気がした。
いや、それは正しかった。
その男はもう俺しか見えていないのか、
ただまっすぐに、ただまっすぐにバージンロードを駆け上がってくる。
その先に化け物が立ちはだかっているというのに。

ここにいるは血の結婚式のもうひとりの主役である張遼、その人であった。

@孫観【包丁、謎の物体、ダウジングロッド、スリングショット、集音マイクとイヤホン、
    まさかり(大)、漢の料理レシピ集】
@張遼[被弾]【飛刀、時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-1、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K、
   ベルナルディM100競技用銃(4発)、短剣、空のスーツケース】
@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×2】
@胡車児【拡声器、先割れスプーン、乾燥肉、毛皮、強力複合弓矢メルニボネアボウ、沿岸のゴミ】
@王双[重傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】
vs
≪滅びの親子/2名≫
  甄姚[怪我]【墨性バードコール】&甄子[お腹いっぱい]
125無名武将@お腹せっぷく:02/09/28 00:22
age
「張遼た――――――――――――ン!」
胡車児が手を振りながらスローモーションで走ってくる。
張遼がベルナルディM100競技用銃を、空に向け続けざまに4発撃った。
それがこっちに来るな、という警告のつもりだったのだが、胡車児には祝砲にしか感じられなかったようだ。化け物など目に入らないとばかりにまっすぐ走ってくる。
さすがに張遼に気がついて身構えたが、その張遼といえば咄嗟に崖を滑り降りていくではないか。
張遼は手持ちの武器をPSG-1に持ち変えて、滑り降りながら発砲している。
それでも胡車児は化け物に近づいていく。
化け物は王双を弾き飛ばし、向ってくる胡車児に視線を移す。
張遼の射撃は確実に化け物に当たっているのだがビクともしない。
そして純白の花嫁は、花婿に向ってダイブした――――――
127血の結婚式(2/5):02/09/28 04:55
胡車児が目を覚ますとそこは広い屋敷の陽のよくあたる一室だった。
―――あら?結婚式は?そういえば私、ゲーム中だったはず……
暖かい敷布を身体にまといながら、屋敷を探索する。
―――夢だったのかしら?まさか壮大な夢オチ?
胡車児がそんなことを考えているととてもいい匂いがしてきた。
その匂いを辿っていくと大きな男がこちらに背中を向けて光の中に立っている。
―――張遼たん!
それは愛しのダーリン。ダーリンはクルリとこちらに振り向き手を差し伸べる。
さあ、行こうとでもいうのだろか。
―――どこへ?
大きな扉が開かれると光が溢れるそこは大宴会場。
いくつもの燭台でフロアは照らされ、絢爛豪華な料理がテーブルに並ぶ。
扉が開けきる前に大きな拍手。
光の向こうではたくさんの人が拍手を贈ってくれている。
魏も蜀も呉も、辺境の勇将も、文官も武官も幾人も幾人も私を暖かく向えてくれている。
―――どういうこと?
胡車児が横にいる張遼に訊ねると、その張遼はいつのまにかタキシードを着用している。
もちろん私は純白のウェディングドレス。
―――え?もしかして?
128血の結婚式(3/5):02/09/28 04:56
さまざまな場所からオメデトウの声が上がる。
夏侯淵がいる―――最初に付け狙った男だ。元気だった?
張燕がいる―――あんたとは電波が取り持った縁だったわね
徐庶もいる―――首輪外しちゃったってバラしてまわってメンゴ
臧覇がいる―――そういえばあなたのメッセージ心に染みたっけ
曹仁もいる―――矢を撃っちゃってごめんね。痛かった?
厳顔がいる―――あなたを殺したのも私だったっけ
夏侯惇がいる―――あなたとは愛を共有したっけ
周瑜がいる―――闘ったり一緒に暮らしたり楽しかったわね
張譲率いる十常侍がいる―――あなたたちとは心で会話できたわ
何晏がいる―――よく考えたら私が厳顔さんを……ほんとごめん
王双と曹性がいる―――料理おいしかったわ
幾人の人の列を抜けるといつのまにかそこに立つ張遼たん。
どこからか響く鐘の音。そして波の音。
光が溢れる。
129血の結婚式(4/5):02/09/28 04:56
目を覚ますとそこにはやはり張遼たんがいた。
どうやらまた夢を見ていたようだ。
今のは夢だったんだ。残念。でもまた私の目の前に。
あれ?うまく声が出せない。
なんて言っているの?なんでそんな顔するの?
空が青いわ。見て、季節外れの雪かしらね。
でもなんか暖かいわ。あなたが抱きしめてくれているからかしら。
私幸せよ。あなたに会えたんだもん。あなたと結ばれて嬉しかったわ
結婚式来てくれてありがとう。
いっぱい待った。いっぱいいっぱい待ってやっとこの日を迎えられた。
あら?知った顔が見える。
張譲さん?孫璋さんも。よかった式に遅刻だぞ。
王双ちゃんもいるのね。おいしい料理を出してあげて。
そういえばあの化け物どうなったの?大丈夫?
ねえ、ねえ。大丈夫?あら?なんかぼんやりしてきたわ。
よく見えない。ねえ、張遼たん。もっと近づいてよ。あなたの顔をもっと見ていたいの。
ねえ、私幸せよ。本当よ。とても幸せだったんだからね……。
130血の結婚式(5/5):02/09/28 04:57
甄子に腹を抉られ、純白のドレスを真っ赤な血で染めた胡車児は皆に囲まれて息を引き取った。
とても幸せそうな顔をして……。

【胡車児:死亡確認】

@張遼[被弾]【飛刀、時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-1、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ヘッケラー&コックMP5K、
   ベルナルディM100競技用銃(4発)、短剣、空のスーツケース】

@王双[重傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】

≪十常侍残党/2名≫
張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
   放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード】&
孫璋【ドラゴンレーダー、双眼鏡、『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、
   陣羽織(防御+5)、日本刀、脇差し】
131堕天使(1/2):02/09/28 13:14
最期の最期までデンパビンビンな胡車児のすぐ近くには
腐りきって瓦解しようとしている甄子の下半身があった。
いったい何があったのか――――――

胡車児の腹を抉った甄子は止まらなかった。
駆け付けた張譲と孫璋に攻撃を移そうとしていた。
張角はいつのまにか強力複合弓矢メルニボネアボウを拾い上げ、距離をとって様子見に徹している。
張譲が転げあわやという時、そこに黒く丸い影が飛び込んでくる。
この巨大な鍋は―――許儀。ということは、姐さん!
姐さんに襲いかかる甄子。
その前に飛び出す甄姚。
我が子に抉られる堕ちた天使。
そして甄子は自らの所業に咆哮をあげ、腹から下がブチぎれて崩れていく。
止まったかに見えた腐敗は、内部で進行していたのだ。
何晏の化粧品もそれに拍車をかけていた。
やはり遺伝は偉大だ。内部に取り込んだ薬品には弱かった。
そこに過度のショック。
心の支えを失い、耳を劈くほどの咆哮をあげ、崩れていく。
腰から下が落ち、這いずる肌が溶け、歯が落ちる。
肉はこそげ落ち、周囲には異常なまでの腐臭が立ち込める。
132堕天使(2/2):02/09/28 13:16
「ママン」
甄子が母にすがる。駆け寄る姐さんら。
「あなたに最期のお願い。あの海の向こうにいるやつらを倒して。
あなたは私の立派な子よ」
甄子は下半身を捨て、上半身の力のみで海に入って消えた。
きっと途中で崩れ溶けるだろうに……。

一方。甄姚もまた出血が激しくきっとダメだろう。
それでも彼女はちょっとはにかんで見せた。
甄姚はただ謝り、姐さんもまた謝っていた。
そして胡車児が息を引き取った頃、同じく息を引き取った。
長い長い悲恋を重ねた悲運の女。
彼女もまた幸せだったのだろうか?

【甄姚&甄子:死亡確認】

@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×2、強力複合弓矢メルニボネアボウ】

≪真・月英西遊記/3名≫※赤兎馬随行中
    黄月英[軽傷]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布、滅麒麟牙】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】【共通で様々な獣の肉と野草
「胡車児ィッ……!! っていうか周瑜がぁ――――――ッッッ!!!!!」
「ぁ…… 張…遼殿?」
「な、なんだったんだ? あの生き物は!?」
「張譲様っ!」
「しまった! 襲撃されたか」
「………」

さまざまな人間の思惑が交錯する青州沿岸。
ウエディングケーキ状にうずたかく積みあげられた魚介類が、
散乱する死者の合間に倒れていた。
周囲にぶちまけられ、踏みにじられた魚やイカ・タコの類と、
輝く看板の「Happy wedding」の装飾文字が寒々しい。
なにより、全てを凌駕するほどの新鮮な血の臭いが、
まざまざと本能的な戦いの記憶を刺激する。
その光景に生き残った者全ては興奮の極みにあった。
巨大な鍋を操る新たな参加者の出現が、その混乱に更に拍車をかけていた。

―――”敵”は誰だ!?
―――最初に倒すべき”敵”は……?

血走った視線が交錯する。

10人近い人数が邂逅するのはスタート以来初めてだった。
ここに来て残っているのは、いずれ劣らぬ歴戦の勇士。
手にはそれぞれ、殺戮の記録の証拠である複数のアイテムを所持している。
一対一で出会えたものなら交渉も出来ただろうが、
それぞれ没交渉のままでまったく別の地域で戦ってきた彼らの一部は
お互いを、はっきりと”敵”だと認識した。
ふいに、張遼はいやな視線の集中を感じた。

バトルロワイアルでの行動心理―――
強力すぎる相手から排除していくという、必勝の戦術に従えば、
化け物の次に襲われるのは……


ドッ!

なにか湿った重い物を落としたような音が起こり、
波打ち際の姐さんは驚いて後ろを振り返った。
背の高い剽悍そうな体つきの武将が、バランスを崩して砂浜に倒れてゆく。

崖の上に立つ孫観が張遼を狙って投げ落とした大まさかりが、
張遼の右肩を高性能軽機関銃・ヘッケラー&コックMP5Kごと
削ぎ落としていたところだった。
@張遼[重傷]【飛刀、時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-1、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ベルナルディM100競技用銃(0発)、
   短剣、空のスーツケース】
@孫観【包丁、謎の物体、ダウジングロッド、スリングショット、集音マイクとイヤホン、
    漢の料理レシピ集】
@王双[重傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】
@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×2、強力複合弓矢メルニボネアボウ】
≪十常侍残党/2名≫
   張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
   放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード】&
   &孫璋【ドラゴンレーダー、双眼鏡、『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、
   陣羽織(防御+5)、日本刀、脇差し】
≪真・月英西遊記/3名≫※赤兎馬随行中
    黄月英[軽傷]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布、滅麒麟牙】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】【共通で様々な獣の肉と野草】
(こいつらいったいなんのつもりだ!?)

肩を割られてうずくまった張遼から離れること十数メートル。
まさかりは崖の上から投げつけられた・・・
急いで周囲の人間の数を確認する。
倒れている中には、張遼のようにまだ息のある者も居るだろう。
しかし砂浜に集まっているのは全員ではない。
もしも、森の中にいる者がライフルでも持っていれば・・・

・・・このままでは・・・・・・狙い撃ちだ!!

そう思った途端、張角は駆け出していた。
なぜ自分がそんな行動を取ったのかは分からない。
しかしその時の張角の目の中にあったのは、たった独りの女性の影―――

「きゃあっ!」
「ああっ、姐さーーーんっ!?」

黄月英に当身を食らわせ横抱きに抱え込むと、
張角は崖とは反対側の森を目指して駆け抜けていった。


@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×2、強力複合弓矢メルニボネアボウ】
@黄月英[気絶]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】


≪月英西遊記・お残りさん/2名≫※赤兎馬随行中
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布、滅麒麟牙】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】【共通で様々な獣の肉と野草】
137孫観―――1/2:02/09/29 22:40
彼の作戦は一応は成功した、といえる。
姿の見えない襲撃者に襲われたことによって、
砂浜はちょっとした恐慌状態に陥っていた。

孫観「張遼には気の毒したが、まぁやむを得まい。」
  (あの片腕の男を、他の誰かに殺させるわけにはいかんのだ―――!!)

孫観は砂浜が一望できる崖の上に立って薄く笑っていた。
―――あの片腕。思った通り、相当戦場馴れしている。
襲撃を受ければ、張角が開けた場所で姿を晒しつづけることを嫌い、
単独行動に出るであろうところまでは予想がついていた。

しかし、その張角が、砂浜にいた女をさらって行き、
しかも、大鍋を抱える2人組がさらにそれを追尾しようとまでは予想外の事態だった。
孫観は一瞬だけためらったが
やがて音も無く、張角が去った方向へと追跡を始める。
138孫観―――2/2:02/09/29 22:41


砂浜には十常侍が居た。
武装船が有った。
……もしかしたら、本当に助かる手立てがあるのかも知れないのに
自分はそれを、フイにしようとしているのか……?


しかしそれら全てのことは、
目の前で斬殺された臧覇の仇を討ち果たすことに比べれば、
毛ほどの価値も無いように思えていた。


@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×2、強力複合弓矢メルニボネアボウ】
  @黄月英[気絶]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】
※張角を追跡中
@孫観【包丁、謎の物体、ダウジングロッド、スリングショット、集音マイクとイヤホン、
    漢の料理レシピ集】
「…甄姚の心電パルス途絶、死亡と思われます」
「ふむ、青州の参加者用索敵システムは正常起動していると見てよいな。この所不安定な状況が続いていたが」
「首輪の機能―――ピーコン発信と指示電波受信機能、共に正常です」
王宮内、システム室で交わされる会話。報告を受ける文官Dは改めて纏められたレポートをめくった。
「ただフィールド上、放送塔の集音マイクとビデオカメラの全滅は痛いですね。黄河の氾濫が響いています。
大体前任者がしっかりしてないからここに来て困ります」
「…しょうがあるまい。所詮は”参加者”にもなれなかった武将連中をインドで洗脳しただけの使い捨てだ。
システムの維持と監視だけできれば良い所だったろう。
それに放送塔自身は丈夫な物だが付属機器はそうはいかんからな」
「んでもさ、やっぱ画像が無いのは迫力不足でつまんねーや。折角面白い見世物だったのに」
後ろから不平を言うのは少帝だ。結婚式の実況を聞いていた時は目を爛々と輝かせていたが、今は口を尖らせて
ぶつぶつと文句を言っている。
「もともとそちらはサブシステムみたいな物でしたから。全域をカバーできる訳ではなかったですし、どちらか
といったら陛下、いや前帝自身の趣味で取り付けた物、現状首輪からの情報だけで把握は充分でしょう」
そう説明をする文官D。
”それにしても、なんたるおめでたい方よの……”
>ヤバゲな群雄どもを同士討ちさせて、僕だけがトップに立つのさ〜
”皇位の継承者にありながら、権力の本質を想像もできぬのではな”
権は何かを成す意志、そして成さしめる為の力。1人1人の権、それを止め、阻み、押し潰し自らの権を通す為の力。
それが「権力」。それをおのれが天与の物として疑わない劉弁の能天気さに彼は疎ましさを感じる。
権力とそれを維持する為の組織はヒトに似ている。考える頭、養う胴、働く手足。ただヒトと違うのは手足等が時
に頭に対し反乱を起こす所だ。いくら危険な要素を排除しても組織である以上必ず群雄に取って代わる者は出る。
だがヒトが自立して生きるのに手足が大きな要素を占めるように、権力に組織は必要な物。ならば肝要なのは手足
との関係。慣らすか、縛るか、畏怖させるか…。
”どれも違うな。簡単な話さ、作ればいいんだよ。材料と道具は揃ったんだしさ、後は場所だけ”
いつからその考えを抱くようになったのか憶えは無い。だが目の前に出された御膳立て、彼は誘惑に乗った。
あらゆる時間帯から”材料”を”道具”を使い集め、この何処とも知れぬ〜しかし彼らには馴染みの〜”場所”に
解放し遭い争わせる。
そうしてゆっくりと最後に残った”材料”を”研究”するのだ。意思?そんな物知った事か。むしろ邪魔なだけだ。
必要なのは理想の肉体と知性、生存能力を持った存在だけ。
「しかしこいつらも運が悪い。まさか生き残りが一同に会するとはね」
「運が悪いって言えば、このゲームに参加させられた事自体がねえ」
モニターを監視しながらの文官たちの雑談に、少帝が割り込む。
「僕も相当運が悪いぞー。父上はあんなだったし群雄の専横はひどかったし。
だからさあ、こいつら早く最後の一人にならないかなあ。最後まで生き残った奴はそーとー運が良いか強いかだろ。
ぜひその運の良さをいただきたいもんだなあ」
太平楽を並べる少帝に文官Dは少し視線をやった後、通信機器をいじる文官Iの座る椅子に手を置いた。
振り向いた文官Iは軽く首を振る。データだけは届いたものの死亡者判定所との連絡はやはりつかないらしい。
完全な不通ならともかくこの状態はあまりにも不自然すぎる。眉を顰めたDに声をかけた者がいた。
「わたくしが行きましょうか?」
ほっそりとした体に大き目の抱をまとった姿の文官Jがそこにいた。抑揚の無い細々とした声で続ける。
「こうまで長い間連絡がとれないのは何かと不都合。無線機などあった方が良いかと」
「…ではそうして貰おうか。沖の武装艇を呼ぶがいい。奴らのポンコツ船での思惑ももはや挫折した様だしな」
一礼をし、部屋をでる文官Jを一瞥し、Dはもう一度手元のリポートをめくる。
ゲームは予定通り進んでいる、残りはもう十人ちょっと、傀儡は何も気づいていない。問題は無いはずだ。
なのに何故私は不安にかられているのだろう?
142飛刀(1/2):02/09/30 16:28
張譲は焦っていた。
これ以上の武将削減は脱出において致命的だからだ。
ある意味あてにしていた周瑜も何晏も胡車児すら今はいない。
しかも姐さんまで誘拐された。
目の前の人間(張遼と王双)も交渉可能かははかりかねる。
しかも2人とも重症だ。

張遼や王双にしても同じだった。
目の前の人間がどんな人間なのかわからないのだから……。
お互いが疑心暗鬼のなか、時間だけが過ぎていく。
143飛刀(2/2):02/09/30 16:29
おもむろに王双が動いた。
今のボロボロの自分ではどうしようもない。
だから、この目の前の2人を信用しようと、そう思ったのだ。
そしてそれを同じ魏の将として張遼にも進言し、張譲に近づいていった。
その際、地に落ちた張遼の右腕をせめて本人にと拾う。
右手にはしっかりといまだヘッケラー&コックMP5Kが握られていた。
それが悪かったのか?
拾い上げた腕を再び落とす王双の胸には飛刀が深々と刺さっていた。
それは陳宮を貫いたものと寸分違わぬ忘れられぬ得物。
「きさまー!」
張遼が振り向く先にはもうひとつ飛刀をかまえる栗嵩がいた。
「その方に触れるな」

@張遼[重傷]【飛刀、時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-1、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ベルナルディM100競技用銃(0発)、
   短剣、空のスーツケース】
vs
@栗嵩【飛刀、手製飛針×20、手製スリングショット、手製大型鉤針】

@王双[重傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】
※飛刀が刺さってます

≪十常侍残党/2名≫
   張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
   放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード】&
   &孫璋【ドラゴンレーダー、双眼鏡、『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、
   陣羽織(防御+5)、日本刀、脇差し】
「連絡だ、行くぞ」
リーダーはそういい、船のエンジンを入れた。
任務は一つ。
海岸のポンコツ船を沈めるだけの木っ端仕事だ。
船には屈強の兵士8人がいる。魚雷も積んでいる。
楽な仕事だ。

「ママン」
 
あなたに最期のお願い。あの海の向こうにいるやつらを倒して。
 あなたは私の立派な子よ。

「ママン」
ぼく、やるからね。

航海ももうすぐで終わる。
あとは沈めるだけだ。
人は殺すなとの命令だが、邪魔をするようなら殺してもいいとも言われた。
せいぜい楽しもうじゃないか。

その時だった。

「リーダー、ふ、船に化け物が!」
「何!」
みると、なかば溶けかかったどろどろとした化け物が甲板に上がっている。
あまりの恐ろしさに誰も声一つたてない、いや、たてられない。
「ママン」
妙な声を化け物は発した。
それで金縛りは解けた。
「う、撃て、全弾放てー!!」
数分後、のこったものは死体だけだった。
いや、なにかどろどろとしたものが甲板に滴っていた。

回収されたテープから聞こえた声は
「くるな、来るな、くるなーーーー!!!」
という悲痛な悲鳴だけだった。

【甄子:死亡確認】
武装船 壊滅(みんなやられました)
張角にしてみれば姐さんをあの場から守ったにすぎない。
しかし、孫観にしてみれば人質をとったとしか思えない。

恐ろしい脚力で諸葛尚と許儀を引き離す張角。
それを追う孫観。
そして場所は海岸線から少し入った森へと戦闘の地を移す。
張角はそっと柔らかい枯葉のベッドに姐さんを寝せて立ちあがる。
孫観はそんなとき追いついてきた。

@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×2、強力複合弓矢メルニボネアボウ】
vs
@孫観【包丁、謎の物体、ダウジングロッド、スリングショット、集音マイクとイヤホン、
    漢の料理レシピ集】

@黄月英[気絶]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】
147海辺の張遼―――1/3:02/10/01 22:48
奇妙に澄んだ平安感の中に張遼は居た。

今までにも手傷は負ってきたが、これほどの重傷はなかっただろう。
失血の具合から見るに、自分の命は、よく持って30分。
……だいたいそんなところだろう。

頭の芯は気味が悪いほど冷えているのに、身体は泥を吸ったように重く、熱っぽく脈打っている。
今も右半身からはずくずくと大量の血が流れ出ていたが、
それすらもなにか遠い国で起こった出来事のように思え、実感として感じられない。
張遼は、自分が、自分の死すらも客観視出来ていることに驚きを覚えたかったが、
いくら努力しても驚きはやってこずに、
むしろ、自分がそこまで基本的な情動を失っていることに気付いて愕然としただけだった。

目の前では、自分の切り落とされた右腕を掴んだ王双が
まるでスローモーションでも見るかのように、ゆっくりと倒れ込んでいっている。

九尺もの堂々たる王双の巨躯には、陳宮を貫いた物と寸分違わぬ飛刀が突き刺さり、
その向こうには、もう一本の飛刀を構える栗嵩。
そして、さらにその向こう側には、張譲と孫璋が見えていた。
忘れようとしても忘れられない、電撃ムチとニンジャブレードを抱えている。
それは、董卓が持っていたはずの物だった。
148海辺の張遼―――2/3:02/10/01 22:48
(―――――― 敵!?)

思考ともいえないさまざまの思いの泡沫が、一瞬のうちに去来する。

  少なくとも、王双を貫いた、あの「をとめ」は敵性だ。
  ……十常侍も戦ってきていたのか?
  では、あの放送は一体? ……全ては罠だったのだろうか?
  飛刀…… ……傷の位置もまるっきり同じ飛刀……
  死んだ者の身体をいたずらに傷つけて
  飛刀を抜いてきおったのか―――!!

張遼「……ッッ!!」

ふいに張遼は、自分の喉を熱い塊が上ってくることを意識した。
昂ぶりのあまり視界が一気に血の色に紅転する。
一気に風のように駆け出しながら、張遼はある感情に囚われていた。

―――強いて表現するならば、戦う意志。
韓遂と、そして甄子を戦ったときのあの激昂に、張遼はその身を委ねた。
149海辺の張遼―――3/3:02/10/01 22:49


去勢した男独特のかまびすしい悲鳴が、
どこか遠くで聞こえている。
視界の隅に、愕然と蒼白な顔で立ち尽くす張譲と
顔を手で覆ってけたたましく悲鳴をあげつづける孫璋が映ったが
気にもならない。

肩で息をする張遼は、興奮のあまり、意識はまだ靄が掛かったようにぼんやりとしていたが、
それでも伸ばした左手に握られたアイスピックは、
正確に栗嵩の喉笛を深々と貫いていた。


@張遼[重傷]【飛刀、時限装置(あと5分)、董昭の首輪、アイスピック、曲刀ジャンビア、
   PSG-1、アルバレスト、蔓縄、クロロフォルム、鞭、ベルナルディM100競技用銃(0発)、
   短剣、空のスーツケース】
vs
@栗嵩[重傷] 【飛刀、手製飛針×20、手製スリングショット、手製大型鉤針】
文官D「ば・馬鹿な全滅だと!3分もたたずにか?!Jはどうした?」
文官F「ダメです。全く連絡が取れず行方不明です。
    捜索隊の報告ではそれらしき死体は無かったとの事です。」
文官D「くっ・・・このような時に、E!DBの事は何か分かったか?」
文官E「申し訳ありません。未だそれらしき変化は確認できません。」
文官I「インドとも相変わらず・・・。」
文官D「どいつもこいつも一体何をやっているのだ!」

文官Dは、ぼんやりとした不安が徐々に自分たちの予測のつかない所で
形を成して来ている。
そう思わずにはいられなかった。

文官J:行方不明(死亡?)
張譲(どいつもこいつも勝手なことを!
   ―――脳の足らぬ野蛮人めが……!!)

目の前で起こった大惨事に、張譲は血の気が失せるまできつく唇を噛み締めた。
暴れたいだけ暴れて沖に去っていった、司州で見たケイ康の死体を髣髴とさせるクリーチャー。
電波ユンユンなままでケコーンまでした胡車児。
どこかに去っていった大鍋隊。
協力を期待していた王双と張遼の思わぬ反撃。
そして、未だに闘う気でいた謎の襲撃者……

一介の無名武将たちと侮り、万が一の可能性を期して呼び集めた連中は、
それぞれが胸に秘めた思いに従い、再び張譲の目の前でバラバラになっていった。

思わず張譲の意識が遠のいていく。
倒れこみそうになったところを慌てて支えに入った孫璋に支えられる。
そして、張譲は見た。
アイスピックに喉を貫かれ、一声も発することの出来なくなった
暗殺の天使―――をとめ、栗嵩。
悲しそうな淡い微笑みを浮かべる彼女の指先が、手話で小さく文字を形作るのを。


      「 逃 げ て ・ ・ ・ 。 」
次の瞬間、張譲は弾かれたように駆け出していた。
慌てて後を追う孫璋を見ようともせずに、力の限り走りつづける。
蒼白な顔で走りにくい砂浜を駆け抜けながら
張譲は己の心に誓っていた。

栗嵩の死は無駄にはしない。
……再起を!
このゲームを必ずや潰してやるために……!!
     ・

遠ざかっていく張譲の後姿を眺めながら、栗嵩は幸せだった。
とめどなく胸を濡らす血とは違う、確かな温もりが彼女を満たす。

(わたしは最後までやりきった。―――血を求める者たちを消し去りました。
 張譲様。……あなたの策はきっと成功します。
 わたしは、……わたしは、あなたのことを…… )

「あいしていました。」
震える指がその最後の文字を綴り終え、
暗殺の天使の魂は、ひとり、深い暗闇の底へと堕ちて行った。


【栗嵩 死亡確認】
≪十常侍残党/2名≫
   張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
   放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード】&
   &孫璋【ドラゴンレーダー、双眼鏡、『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、
   陣羽織(防御+5)、日本刀、脇差し】
153張来来:02/10/03 02:05
張遼はアイスピックをそのままにフラフラと歩きだす。
―――血を流しすぎた。―――自分も長くない。
脇腹から止めど無く血が流れている。
栗嵩との闘いで、脇腹に鉤針が深く刺さっていた。
すぐそばに飛刀が刺さっている王双がいる。
ピクリとも動かない。
さらにバージンロードに転がる純白だったウエディングドレスを着た(今は血で真っ赤なのだが)胡車児が見える。
あれも不憫な奴だった。
ゆっくりそちらに近づく張遼。
そして倒れ込む。
最期くらい貴様のそばにいてやるのも一興だ。
そして張遼は胡車児に寄りそうようにして息を引き取った。

【張遼:死亡確認】

@王双[重傷]【大型サバイバルナイフ、流星槌】
※飛刀が刺さってます
死亡確認 甄子
ピクリとも動かない 血が流れている
あいしていました あいしていました
悲痛な悲鳴 理想の肉体 生存能力
傀儡は何も気づいていない 傀儡は何も気づいていない
意思 意思 意思
どろどろとしたもの 死亡確認
ハプニング 生存 ハプニング
深い暗闇の底 生
生 生
不吉な歌。波音による錯覚だろうか。

不意に王双は眼を覚ました。
胸には飛刀が刺さっている。
(某は何故死ななかったのだろう?)
足元に、曹性が背負っていた矢篭が転がっている。
矢篭に躓いたおかげで、急所を逸れたらしい。
(こわっぱ、某を助けてくれたのか・・・。)
飛刀を注意深く引き抜いたが、思いのほか出血しなかった。
肩の傷の方が、よほどきつい。また、怪物に吹き飛ばされて
全身が痛む。
だが、痛みはまだ生きる力が残されていることの証だった。
周囲を見回すが、生きている人間は自分だけだった。
栗嵩の死体は、何かを必死に訴えかけていた。
張遼は、胡車児に寄り添い息絶えていた。
甄姚が、仰向けに手を組んで横たえている。
遠くには周瑜が真っ赤になって倒れている。

何かが人から余裕を奪い、誤解が更なる悲劇を紡ぎだした。

生きながらえたこの命、取敢えずは哀悼のために費やそう。
いくつかの遺体を簡単にだが弔い始める。
まだ誰かが自分を狙っている可能性はあったが、
王双は不思議ともうここでは襲われないという確信があった。
生き残った者はみな、絆に基づいてこの地を去ったように思う。
自分は曹性との絆によって今生きているのだから。

@王双[肩負傷(応急手当て済み)、全身打撲(軽)]
【大型サバイバルナイフ、流星槌、銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、飛刀】

※遺体を弔い始めました。
━━━生存者リスト・パーティの部━━━

≪月英西遊記・お残りさん/2名≫※赤兎馬随行中
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布、滅麒麟牙】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】【共通で様々な獣の肉と野草】
≪十常侍残党/2名≫
   張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
   放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード】&
   &孫璋【ドラゴンレーダー、双眼鏡、『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、
   陣羽織(防御+5)、日本刀、脇差し】

☆パーティの部 2パーティ・4名生存

━━━生存者リスト・ピンユニットの部━━━

@孫観【包丁、謎の物体、ダウジングロッド、スリングショット、集音マイクとイヤホン、
    漢の料理レシピ集】
☆@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、スーパーボール×2、強力複合弓矢メルニボネアボウ】
☆@黄月英[気絶]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】
         ☆印上記二名は同道中
@孫覇【剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、鎖かたびら、抽籤、布、軽量ボウガン、
    写真付き参加者名簿、斬馬刀、カッターナイフ、鎌】
@王双[肩負傷(応急手当て済み)、全身打撲(軽)]
   【大型サバイバルナイフ、流星槌、銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、飛刀】

☆ピンユニットの部・5名が生存。合計9名が生存確認。
▼各種データ
━━交戦・交渉情報
張角―――黄月英―――vs―――孫観

━━現在時刻&禁止エリア・安全エリア&フィールドの状況変更&ウェザーリポート

参考地図   → http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/3952/tizu.html
●過去ログサイト http://www.geocities.co.jp/Bookend-Hemingway/3952/

○ 青州    …沿岸に座礁した武装戦。黄河周辺は泥濘。
× 司州・并州・雍州・益州・幽州・交州・涼州・徐州・荊州・倭国・揚州・予州/豫州・[亠兌]州・冀州

まんべんなく晴れているようです。徐州周辺には温泉が涌いており
黄河流域は、泥濘地帯となりました。
ミニミニ中国大陸の地下に、縦横に走る地下洞窟があったそうです。
お昼ごろなのでしょうか。
              
━━━主催者側生存確認者リスト
少帝
文官D、E、F、G、H、I

宦官D 宦官E   …… 生存者死亡者判定所所長。主催者側との連絡不通状態?
武官F・G     …… インド施設監視員? 逃走中?
160森林戦(1/3):02/10/04 01:36
片腕しかないはずなのに張角は手ごわかった。
ある程度の苦戦は考えていたが、時間が経つにつれ当初の怒りや勢いが自分から失われていることに気づく。
今はほぼ防戦一方で、森の中で右往左往しているにすぎなかった。
手持ちの武器も包丁とスリングショットのみと言っていい。
悠長に集音マイクなど使えるわけもない。
もちろん相手も同じような条件のはずだが一枚も二枚も上手のようだ。
そんな時、放送が流れてきた。
そして、焦燥しきった孫観の思考に奇跡が起きた。
その仮説は多分あっている。
これで復讐ができる。
その仮説に気づいて再び力が沸いてくるようだった。
孫観はある一点に注目し、そして駆けた。
161森林戦(2/3):02/10/04 01:36
張角の闘いには現在、ひとつの基点が見て取れる。
それは黄月英。
姐さんに近づけないよう闘っているのだ。
それに気づいた孫観は姐さんを逆に質にとるつもりだった。
そうなのだ。勘違いしていた。張角は黄月英を人質にしたのではないのだ。
恋でもしたのか?ならば―――勝てる!
難なく黄月英に近づき包丁をつきつけるかと思われた刹那、
孫観の首筋に太く粗く削られた矢じりが突き刺さっていた。
馬鹿な・・・。
漏れて行く空気と溢れる血でうまく言葉にならない。
そして気がつく。
追い詰めたのは自分ではなく、ココに追い詰められたのが自分だったと・・・
張角はこの心もとない武器で勝てる計算をしていた。
そして相手が気づくのを待っていた。
姐さんの元へ来るのが解れば狩るのも簡単なのだ。
162森林戦(3/3):02/10/04 01:37
崩れた孫観に近づく張角をボンヤリ眺めながら孫観は再び思考する。
やはり単なる道具としてこの女を使っていたのだろうかと。
しかし、近づく隻腕の男はこの私を無視して女を気遣う。
なんだ・・・やはりそうなのか・・・
自分の勘が当たっていたのを確認してようやく楽になれた。

【孫観:死亡確認】


@張角[左腕喪失]【杖、黄巾、包丁、スーパーボール×2、強力複合弓矢メルニボネアボウ
          謎の物体、スリングショット、集音マイクとイヤホン】

@黄月英[気絶]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】
163本スレ死亡者リスト:02/10/04 01:57
前スレまでの死亡者は>>9-11参照

≪か行/2名≫+2
 何晏 胡車児
≪さ行/5(+1)名≫+4(+1)
 司馬彪 昌キ 周瑜 曹性 甄姚 (甄子) 孫観
≪た行/4名≫+1
 張紘 陳宮 董卓 張遼
≪ら行/3名≫+1
 李[イ寉] 李儒 栗嵩

前スレ死亡者数509名
当スレ死亡者数15(+1)名
計 全死亡者数524(+1)名

◆生存者・参加者数◆
パーティの部 4名
個人ユニット 4名
生存者計   8名
総参加者数  532(+1)名


声「キャッキャッ、キャハハーvvv
  またちょっと出遅れちゃった? ごめんねー。
  いよいよベスト8っ だね―――――――――っっ?
  汝の隣人……それは、死ィィィィィィ死ィィィィ!!
  鈍っぶ〜〜〜い君たちにも、今日の事でそれがようやく分かったかなぁ〜?
  それじゃあ朕は、こっから健闘を祈らせてもらうから、が・ん・が・れ・よーっ」
164張角vs.孫覇(1/2):02/10/04 16:27
張角はいまだ目を覚まさない黄月英をただ黙って見下ろしていた。
今更だが自分がやってきたことを降りかえっていた。
ゲームに乗り仲間を殺し、他人を蹴落とし、そして一人勝ちにこだわった。
別に命が惜しかったからではない。
こうしないといけないと思ったからだ。
まもなく姐さんの仲間達もここ来るだろう。
その前にここを離れよう。
私の手は血で汚れ過ぎている。
やつらが来るほんの少しの間、ちょっとでいいからこの女神の寝顔を見ていよう。
そう思い張角はその場に座ろうとしたその時、
張角は自分の背中に刺さる矢を認識した。
ゆっくり振り向くとそこには―――孫覇。

どうやらゆっくりもできなかったようだ。
もう一度彼女の寝顔を確認すると張角は再び森の中を走った。
きっとこれが最期になる。
今再び我に力を!
165張角vs.孫覇(2/2):02/10/04 16:29
孫覇はかまえた軽量ボウガンを背中に回し、張角を追った。
あの女を傷つけるのは許さない―――
2人とも同じ女を大事に思っている気持ちを知らないゆえの闘いである。

スリングショットでスーパーボールを撃ち出し木々に跳ねかえるのをオトリに接近し、切りつける張角。
トリッキーに攻める張角に対するはやはり歴戦のトラッパー。
森を走りながらも次々と罠を張り、詰め将棋のように手を打ってくる。
布をハサミで切り枝に結わえそれを張る。引っ掛けると自然に足をからめるものだ。
このような地味なものから、いつのまにか削った木の楔が降ってきたりと張角を陥れる。
さまざまな手を変えた闘いは、言葉はかわさなくとも会話をしているようだった。
楽しんでいるのか?
2人がもっと早く出会えて友情でも芽生えていたら、きっと最強のコンビになっていただろう。
その中心で眠る姫君の安眠を妨げないように細心の注意をとっている。
なんと滑稽な闘いだろうか。

@張角[左腕喪失、背中負傷]【杖、黄巾、包丁、強力複合弓矢メルニボネアボウ
          謎の物体、スリングショット、集音マイクとイヤホン】
vs
@孫覇【剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、鎖かたびら、抽籤、軽量ボウガン、
    写真付き参加者名簿、斬馬刀、カッターナイフ、鎌】

@黄月英[気絶]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー、ジグ/ザウェルP23】
王双「これが……、もしかしたらひよっこだろうか……?」

弔いのため、砂浜に散乱する悲惨なバラバラ死体を拾い集めていた王双。
多くの戦場を生きてきた彼も、そのピンク色の肉塊を前にしてさすがにたじろいだ。
いくばくかは原形を止める他の犠牲者たちとは異なって、
曹性はひとりだけ甄子に丸呑みにされていた。
面白おかしい二人旅を続けてきた大切な相棒は、甄子の強烈な胃酸を全身に浴びて、
さながらサトイモのようにトロけていた。

(もしもひよっこが、矢籠を持ったままで呑まれていさえすれば……!)

―――不思議なアイテム、銀の弓矢。
いかなる効力があるものなのか、南蛮で伏羲を一発消滅させたそのアイテムさえあれば、
あるいは曹性は甄子と互角以上に戦えたのでは……!
……いや。もしもこの矢籠をひよっこが持っておったのならば、
某は矢籠に躓くことも無く、結果として、某の命が無かったのだが……。

そこまで考えて王双はゆっくりと首を振った。
頭の芯がくたくたに疲れていた。

あらゆる些細な偶然が積み重なって、今、某は生きている。
そんな王双を勇気づけるかのように手の中の銀の矢が淡い陽光を受けてちらりと輝いた。
片腕でなくとも、その小さな弓を扱うことは自分にはもとより出来ない。
そう思いながらも、やわらかい光を放つそれを
王双は手放すことが出来なかった。


@王双[肩負傷(応急手当て済み)、全身打撲(軽)]
   【大型サバイバルナイフ、流星槌、銀の弓(銀の矢15・木の矢18)、飛刀】
167皇帝御座船 1/2:02/10/06 22:54
「張譲様、……大丈夫ですか?」
「………」
「張譲様……」

惨劇の砂浜からほど近い場所、
海の見える林に身を隠した張譲は、怒りからか失意からか、
ただただ黙って震えていた。
不安げな孫璋の声も意味としては耳に入ってこない。

初めからあのアクの強い連中が自分の思い通りに動くとは思っていなかったが、
それにしても、大幅な戦力ダウンは否めない。
―――もう一度、生き残りが一堂に会する機会はあるのだろうか?
分からない。
死亡者放送はベスト8だと言っていた。
戦い抜く気でいるならば、あと3人殺せば優勝だった。

「あと3人」
微妙な数字だ。
仮に私の呼びかけに応じて協力者として集まってくれた者がいたとしても、
目の前に見えている、その分かりやすいゴールの魅力に抗って
苦難の道を行ってくれる者がいるのかどうか……
下手をすれば、日暮れまでにラストワンが決まってしまうかも……
168皇帝御座船 2/2:02/10/06 22:55


「!! 張譲様ッ!」

その孫璋の切羽詰った叫び声で、張譲は現実に引き戻された。
声のほうを見てみると、孫璋が真っ白に緊張した面持ちで海の方を見据えながら
必死に手話を操っている。
孫璋がしきりに指差す方向を見て、張譲は息を呑んだ。

―――そうか!
「日暮れまでがヤマかもしれない」
それは主催者もそう思っていて当然だったのだ。


宦官二人の視線の先には、沖合い遠くに停泊する、
金銀朱緑の吹流しも仰々しい満艦飾に彩られた
皇帝御座船の大船団が映っていた。


≪十常侍残党/2名≫
   張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
   放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード】&
   &孫璋【ドラゴンレーダー、双眼鏡、『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、
   陣羽織(防御+5)、日本刀、脇差し】
169無名武将@お腹せっぷく:02/10/07 03:34
age
170迷子の尚くん:02/10/07 23:20
見つからない。
さらわれていった月英姐さんが見つからない。

「ねーえさーん! 姐さんはいずこぉー!!」
「うがー」

張角は思いのほか足が早かった。
いきなり砂浜でのスタートダッシュで大きく水をあけられた二人は、
すっかり張角を見失って、ただただ林の中をさまよっていた。
危険を承知で大声を上げてみても、
帰ってくるのは風の音だけ。
許儀は、「腹減った」しか言わなくなってるし、
赤兎馬はのそのそと足元の草を食べているし……

だんだん心細くなっていく尚くんだった。


≪月英西遊記・お残りさん/2名≫※赤兎馬随行中
    &諸葛尚【謎の鍵、盾、スナイパーライフル、軽量ボウガン、布、滅麒麟牙】
    &許儀【巨大鍋(直径2m)、バックラー、斬馬刀、鋼の剣】【共通で様々な獣の肉と野草】
171宦官二人:02/10/08 19:25
孫璋が発見した御座船は、沖の一定の水域に留まったままそれ以上は近寄ってこなかった。
まるでこちらの様子を窺うかのように、大船団を組んだまま沖合いに停泊している。
それを見据える十常侍二人は、久しぶりに
ものすごい勢いで高速手話をかわしていた。
(以下手話)

―――あれは皇帝の御座船に見えるが? 
―――だとするとあそこに霊帝が?
―――しかし、あそこに帝は居るとは限るまい。
―――そもそも、船上に居るとすれば、何を思って倭国から出てきたのか?
―――オトリ?
―――しかし、劉の印の入った御座船でオトリとは。
―――まさか、トロイがバレた?
―――それならば、さすがに爆殺が来るはず……
―――海岸に何かがあるのか? まさか、先ほど甄子にやられた武装船でも回収に?
―――分からぬ。分からぬが、ししかし……

双眼鏡を孫璋に戻す張譲の相貌は、青白く引きつっていた。
あらゆる可能性が奔流となって張譲の脳裡を満たす。
(―――分からぬ。……主催者の真意が読めぬ。)

しかし、頼りにしていた栗嵩が死んだ今、
自分に残された時間も選択肢も非常に少ないことは歴然としていた。
日はゆっくりと、西に傾こうとしている時刻だった。


≪十常侍残党/2名≫
   張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
   放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード】&
   &孫璋【ドラゴンレーダー、双眼鏡、『電子ロック解除技術について』、霊帝メモ、
   陣羽織(防御+5)、日本刀、脇差し】
172張角vs.孫覇:02/10/08 22:50
何度も何度も打ち合い、斬り合い、そして傷ついていく。
もうお互いわかっていた。
どちらも同じ気持ちなのだと。
しかし、やめるわけにはいかない。
これは男の意地なのだ。

張角と孫覇は今一度斬りつけ合う。
そんなとき眼の端で起きあがる姐さんを捕らえた。
そして姐さんが叫ぶ――――――やめて!
2人はお互い考えた。
姐さんに自分は釣り合わない。
お互い同じ気持ちならば俺ひとりが死ねばすむだけではないか・・・
ならばせめて最期は姐さんの目の前で・・・
傲慢とは思うがせめて愛する人の前で終わらせたい。
そうお互い考え、そして得物をかまえるフリをして突入する。
さあ殺せ・・・お前の勝ちだ・・・
こうして滑稽な闘いに終止符が打たれた。
森の中に響くには姐さんの絶叫だけだった―――

@張角[左腕喪失、背中負傷]【杖、黄巾、包丁、強力複合弓矢メルニボネアボウ
          謎の物体、スリングショット、集音マイクとイヤホン】
vs
@孫覇【剃刀、鋼の剣、はさみ、刺身包丁、鎖かたびら、抽籤、軽量ボウガン、
    写真付き参加者名簿、斬馬刀、カッターナイフ、鎌】
173モニター:02/10/08 23:02
皇帝御座船―――派手好きの霊帝が用意した集中管理システム。
それを現在は少帝が鎮座し、闘いの終決を見届けようと出張ってきていたのだ。
それというのも、優勝者決定の瞬間を映像でモニタリングできないイライラと、
少しでも早く優勝者の顔を見たいという悪趣味の結果。

その皇帝御座船中央部に位置する集中管理システムのモニターが久方ぶりに映像を映し出した。
どうやら復帰したようだが、あまりに唐突だったので、少帝にしてみればキョトンといった感じだ。
そして最初に飛び込んできた映像があまりにもインパクトがあったからだ。

その映像には張角と孫覇がお互いを包丁で刺し合い、そして倒れ行く姿があった。
姐さんはそばで放心しているようで、両者の鮮血を浴びている。

「うは!」
少帝は小躍りして映像に魅入る。
優勝候補だと思ってこいつらに賭けてたのにガッカリだったが、まあいい絵を見れた。
途端に映像が歪みモニターは再び砂の嵐になった。
「なんだよ!このボロ機械!」
あたりやたらとあたる少帝。
しばらくすると張角と孫覇の生命反応が消えたことが送信されてくる。
「さあこれでベスト6だ」

【張角、孫覇:死亡確認】
しばらくすると再び映像が写る。
その姐さんをやっと追いついた諸葛尚と許儀が抱え込み、森をあとにしていた。
どんどんモニターの絵がはスイッチしていく。
今度は調子いいぞ。
放心した姐さんを赤兎馬に乗せた一行は、偶然にも張譲と孫璋に合流し、
特に会話もすることなく海岸へと戻ることにしたようだ。
会話は手話で行われ、少帝をイライラさせた。
もちろん平和的に合流したこともイライラの原因だった。

なんだよ。殺し合いは?
確かあいつら以前密約をかわしていたな。まだそれは生きていたというわけか。
つまらん。となると王双に期待だな。

一行はようやく遺体を埋葬し終えた王双の元へ到着する。
ここで再び映像トラブルのためか、モニターが歪んだ。
せっかく闘いになるかと思ったのにまたか。
音声に耳を傾けるがゴソゴソと音がするだけでいまいち理解できない。
船からの高倍率カメラでも海岸の船が邪魔で見えない。
イライラと時を待つ。
ふいに音声だけが戻ってきた。
張譲の声だ。
「……思えばすべてがこの杖から始まった」
―――張譲の思い出話のようだ。
「杖の選択で霊帝打倒に立ちあがった十常侍もいまや2人。そして呼びかけに応じてくれて、今ここにいるのが6人。それぞれがそれぞれの思いを引きずっての6人だと思う」
―――どういう状況で話しているのかいまいち把握できない。
「先ほども言ったが多くの犠牲と偶然とそして努力で我々は自由への権利を手にいれた。我々の技術をもってすれば脱出は可能である!」
―――なるほど、脱出のための演説か。
「首輪は説明のとおり、この『電子ロック解除技術について』で明らかである」
―――そんな本、デタラメだってわからないのかね?
「首輪は解析済みであり、システムにも侵入した実績が我々にはある」
―――よくいうよ。なるほど。張譲の魂胆が見えた。
「いまこそ立つべきだ!」
―――つまりはこういうことか?首輪解除と脱出をエサに集めたってことか?
―――でもね……うひ!騙されないよ。
張譲は首輪解除の方法と脱出方法を朗々と語った。
それはまさに立て板に水の如く淀みのないものだった。
そしてその方法を実践すると言い、張譲が許儀のを。
孫璋が王双のを外しにかかった。
パソコンを操り、システムに介入、そして外部からの送受信をジャミングして強制排除。
張譲も孫璋も首輪を外して安心させてもいた。
そして両者の首輪を外す――――――わけもなく刃物でその首筋を掻っ切った。
ブクブクと血のあぶくを首筋から流し倒れる許儀と王双。
続いて必死に姐さんをかばう諸葛尚に向けて姐さんから奪ったジグ/ザウェルP23を射つ。
「なんで・・・」
最強の運を持つ若造もさすがにジグの蜂の巣では命はなかった。
何度も命からがらスリ抜けてきたのが嘘のように、あっけなく倒れていく。
残るは姐さん。
「なぜ?」
姐さんは静かに聞く。

【許儀、王双、諸葛尚:死亡確認】

先ほどの張角と孫覇同様に少しラグがあってから
死亡確認のみが中央管理システムの少帝の元へ届けられていた。
177ベスト2(1/2):02/10/10 14:26
張譲の顔にはもはや理知的なものはなく、嫌な笑いだけが張りついていた。
「全部嘘さ。首輪だって、ほらこのとおり、まだある」
確かにビリビリと剥した首筋にある皮の下にはまだ首輪があった。
「これは誰だっけ?死体から剥して首輪も拝借していただけですよ」
孫璋も続けて応える。
―――うまく皮と首輪を剥して張りつけて、それをさも本物のように外して安心させる。
うまい手だろ?騙されたお前らが悪い。
すべては全部、この時のための芝居さ。
何晏からくすねた化粧まで施した特殊メークってやつだ。
ワシは腕力も技術もない。あるのはこの知恵と弁だけよ。
こんなクソゲーム、ただ正面から戦ったって負けるに決まっているではないか。
だから頭を使おうと思ったのさ。時の権力者すらも欺いたこの知恵をな!
ワシにかかれば嘘も誠の力を得る。
そうワシははじめから、この弁で勝負を挑んでいたのだよ。
それは他人を、そして自分をも欺く虚のゲーム。
システムに介入できたのは運がよかった。
優秀なこいつらのおかげでこの作戦がとれた。
だから最期にありがとうって言いたいね―――孫璋。
「え?」
178ベスト2(2/2):02/10/10 14:28
孫璋はニンジャブレードで肩口からバッサリと切り取られていた。
「……なんで?」
「お前には世話になったな。おかげで優勝だ」
孫璋が崩れ落ちる。
目には涙を溜めて……
「愛していたのに……」
末期の言葉を残して息を引き取った孫璋に張譲はやさしく言葉を贈る。
「気持ち悪いよ。お前」
冷たい目がモニターに写し出されていた。

【孫璋:死亡確認】

今度はタイムラグなく判定所から報告が届く。
仕事をさぼっていたわけではないらしい。
少帝は固唾を飲んでモニターを見つめる。
さあ、これでベスト2だ!
どっちが勝つ?

@張譲【杖、ハッキング・クラッキング入門、ノートパソコン、ウィルスの入ったCD-R、
   放送塔の機械類、電撃ムチ、ニンジャブレード、ジグ/ザウェルP23】
vs
@黄月英[気絶]【軍用ナイフ、ゴム紐、バードコール、于吉レーダー】
179優勝者は・・・:02/10/10 15:18
姐さんは軍用ナイフを張譲に投げつけた。
許せないとでも言わんばかりの形相だ。
そのナイフはさしだした杖にキレイに刺さっただけで終わる。
すぐにそばで倒れている諸葛尚のスナイパーライフルをかまえるがそこまでだった。
悲しい目をして張譲は言い放った。
「あんたの情報と知識、すごく役立ったよ」
―――パラララララララララララ
「おかげで優勝だ」
姐さんはジグに撃ち抜かれ小さく踊ると動かなくなった。
あとは涙が流れるだけ。

再び映像が歪み砂荒しになる。
少帝は満足していた。
そして上陸を支持する。優勝者を称えなければなるまい。
そして処理することがたくさんある。
フィールド内にあるデータの回収と死体の処理。
あとは今回の数々のトラブル解決のための点検とシステムの再検討をしなくては。
今後のことで頭が痛いが、まあとりあえず優勝者をからかいに行くのが今は楽しみだ。
少帝はふと自分の座席のあるモニターに目を止める。
今は亡き霊帝もよく観ていたモニターだ。
それを凝視ししばらくするとまた動きはじめる。
少帝自身はそれを見ていたという記憶すらない・・・。
おもむろに派手な衣装を翻し、何かを意識して高らかに宣言するのだった。
「優勝者!張譲!」

【黄月英:死亡確認】
あいかわらずタイムラグをおいて、文字だけで死亡を確認した。
張譲の個人パラメータやプロフィールが流れる。
それに続いて過去録画し続けた張譲の戦闘記録(名場面)がモニターに流される。
荘厳な音楽。夕焼けの空を照らす煌びやかな照明。
そして皇帝御座船はゆっくりと海岸に接近していく。
映像は主催者には都合悪いところをカットしてある念の入りよう。
あくまでも張譲は悪知恵の働く男として編集されているようだ。

そしてさらなる演出が続く。
復帰したフィールドのカメラに一人立ち尽くす張譲がいる。
いつのまにか死体は埋められたらしい。
少しは人の心を持っていたというわけか・・・しかし、そんなお涙頂戴はいらないのだよ。
少帝は残虐に殺していくラストのシーンを再度流すように指示。
フィールドカメラはそして空をとらえる。
空からは何か小さな白いものが降ってくる。
そして映像が流される。
張紘が光り輝くものに叫んでいる。
手にはDB。
そしてその光が問いかける。願いを・・・。
張紘がそして願いを小さく、ほとんど無意識につぶやく。
音声はそれを拾っていた。
張紘「ひとつ、霊帝のところへ瞬間移動。ふたつ、首輪のエリア外爆殺時間延長。みっつ・・・」
大事なところで張紘の顔が何度も切り替わる。
そして霊帝が殺されるところまでも流されている。
すべて録画されていたということだ。この中央管理室すら、である。
それに少帝も文官も誰一人疑問に思っていない。
「みっつ・・・すべてが終わった時、すべての死者に餞を」
張紘の最期を映しテロップが流れる。
空からの映像にはいよいよ一面白いもので覆われる。
それはゆっくり落ちていき、フィールドを包んでいく。
ひとり生きている張譲にスイッチすると彼がそれを拾いあげるところだった。
花?
そう白くて小さな花―――張紘が最期に願った死者への餞。
そして今や禁止エリアで朽ちようとしている死体達にカメラはスイッチしていく。
過去の名場面ももちろんそれに刺し込まれている。
最初の大広場でのゲーム開始と李膺の死亡。司馬一族の総決起。
華陀の執拗なまでの夏侯一族潰しと改造手術。その改造された化け物たち。
趙雲の大量殺人とその末路。陳宮の種まきと引き篭もりっぷり。
曹仁の闘いぶりとその壮絶な立ち往生。
ビストロの料理の数々。董卓軍の悪逆の限り。諸葛亮の暗躍。
エキセントリック劉璋ボウイや人気のある呂布のキレ具合。
孫権や孫策、孫堅の3人や周瑜をはじめとした呉の武将たち。
劉備、関羽、張飛の3兄弟と蜀の武将たち。
曹操や綺羅星の如く輝く魏の武将たち。
南蛮や北夷などのその他勢力の武将たち。
幾人ものをとめ達。
張遼と胡車児の結婚式。
孫覇と張角の闘い。
甄姚の悲恋と最期の別れ。
黄月英とその仲間たちのおかしくスリリングな脱出劇。
そして十常侍を統べる優勝者張譲。
すべての者達に白い花が降り注ぐ。
そうしているうちに船は張譲の待つ海岸へと着岸する。
これから表彰式である。
少帝は船のタラップから赤絨毯を静々と降りていく。
もちろん武装した武官スタッフも随行している。

これから称えそして晒してやる。これでおしまいだ。
こいつが一番の卑怯者であり殺戮者であると流すだけ。
カメラで流し、人民に見せつけるエンターテインメントだ。
進みすぎた科学と人類は欲望を渇望している。それを我々が見せるのだ。
夢を適度に与え、欲望をモニターの中に封じ込め、ガス抜きにしてやる。
人民はそれだけで大人しくなる。
お前らは模造品だ。クローンで記憶までも操作された出来そこないだ。
殺し合うだけに現代に蘇らされたゲームの駒だ。
増え過ぎ、行き止まりかけている人類のために与える素敵なドラマの登場人物。
きっと張譲、おまえは過去何人もいた優勝者同様に写真が収められ、銅像が作られ、視聴者の記憶に残ることだろう。
だがそれだけだ。お前は単にそれだけのことですぐに忘れ去られる。
それが我々がお前に与える優勝のご褒美だ。
一時だけ浮かれ浸るがいい。時期がくればお前も次の闘いが始まる。
今度はもっと派手にしてくれよ。
その時にはお前がこの席にいるのだから・・・あれ?
俺は何を考えている?じゃあ俺はどうなるんだ?
えっと・・・俺はなんでここにいるかというと・・・以前優勝して・・・チヤホヤされて・・・過去の慣例どおり次回シーズンのメインコメンテイターとしてゲームを回す役を与えられて・・・
じゃあ俺の前の奴はどうなったんだっけ?
少帝はここで思考を止めた。考えてはいけないことらしい。そう理解していた。
でもこのモヤモヤ感はなんだろう?
少帝はそして優勝者張譲の前に立つ。
目録や賞状を与える。
そしてモニターはテロップを流し始めた。
再び名場面が流れる。
優勝者当てクイズの当選者が発表されている。
高額が動いている。
カメラは上空から。優勝者から絵を引いていく。
砂浜から海岸線、そして青州、フィールド全域・・・
ひとつの小さな惑星にある中国大陸や日本列島。
小さなサイズで作られた寸分違わぬ過去の地球がそこにはあった。
バトル専用で製作された擬似惑星。
カメラはその惑星に登る擬似太陽の絵で「END」をクレジットした。

@張譲【杖、軍用ナイフ(隠)、ニンジャブレード】
カメラの赤ランプが消え、全中継が終わった。
あとは後始末だけだ。
嫌な目をしている張譲を少帝は形だけ労い、船に乗せるよう部下に促す。
とりあえずフィールド内のシステムを一旦停止させ再点検が必要だ。
いまだに死亡判定所からは連絡はとれず、それも頭が痛いところだった。
連中の職務怠慢だとしたら極刑だな。
少帝は憤慨しつつ、とりあえず腐りやすい死体の処理を指示した。
転がっているところや、埋まっているところは把握できている。

今回は様々なトラブルが起きた。
前代未聞の出来事ばかりだ。
クローン製作の段階で知能レベルがおかしくなったとしか思えない。
今回の張譲の優勝だってあれだけの短期間での学習能力によるところが多い。
今までだってノートパソコンなどをアイテムにしていてもあれだけは使いこなせなかった。
それがいきなりこれである。
さすがに裏をかかれた。
あと華陀の遺伝子操作にまで至る能力は驚愕どころの騒ぎではない。
突然変異で知能が特化されたとしか思えない。
おかげでしばらくぶりの高視聴率で話題性はあったからよかったが、少し間違ったら……
ん?なにを心配しているんだ?
少帝は自分の足場がグラリと歪む錯覚に陥った。
部下が数人船から下りてきて白い花で覆われた砂浜に散っていく。
まずは手近なところから済ますことにしたようだ。
遠くで王双や張譲が埋めたであろう場所を掘り返している。
少帝は気分を落ち着かせるために腰掛けて今までの資料を開く。
後ほどアイテムも回収しなくてはならないし、面倒ばかりだ。
間違って落ちているとゲームバランスを壊すし、視聴者からのクレイムが多いのだ。
今回に至っては諸葛亮の隠れ草庵の書物などがいい例だ。
あれで黄月英は真実を知ってしまい、全員に備わっているはずの殺戮衝動がなくなってしまった。
真実を知るものが現れると統計的に戦闘行為は減少する傾向にあることは今までだってわかっていた。
今までのゲームでも記録を見ると諸葛亮は謎の行動をしていたようだ。
となると遺伝子レベルで前回の戦闘から学び同じ行動をとっているといえる。
まだまだ改良が必要だし、学習についても見直さなくてはならないだろう。
あと武装船だ。あれもイレギュラーだ。なぜあんなものが今まで気がつかれなかったのか。
前任者達の職務怠慢も甚だしい・・・ここでまた少帝の意識が遠のく。
・・・いかんいかん。疲れているのかな?

砂浜に転がる「謎の物体」を拾いあげる。
最終的には張角が所持していたこれも大問題だ。
こんなもの所持アイテムにいれた記録がない。
あと銀の弓とかもジャンジャン火などもそうだ。
帳尻合わせのため、さも我々が用意したものだとアピールするため神様まで登場させる演出をしたくらいだ。まああれはあれで傑作だったから面白かったが、こういう管理体制も見直すべきだ。
少帝はいちいち書類に書き込んでいく。
もしかして誰か内部のものがわざとやっているのではないのか?
天気や季節は簡単に調整できたが、ゲームバランスのための放浪素材という名の始末屋は考えものだ。
あれでゲームバランスが壊れた。
瞬間移動だって遺伝子操作だって何でもできるのに、いざ人の気持ちや感情となるとこのゲームでは操作不可能であることを嫌というほど知った。
隣の日本戦国フィールドでは戦国武将達が同じようにバトルロワイアルを繰り広げているらしい。
日本だけではない。この惑星のいたるところで展開されている。
この状況をフィードバックし、今後の対処方法を検討するべきだろう。

少帝が様々な今後の頭の痛いことを考えていると、ふと違和感を覚えた。
先ほどからの頭痛ではなく、何かあってはならないものがあった感覚というか……。
少帝はゆっくり周囲を見渡す。
いまだ作業員は少なく、砂浜に数十人が散らばっている。
空はいまだ夕暮れで、あたりを赤に染めている。
皇帝御座船が接岸しており、隣には…………!?
ない!あいつらの武装船がない!
違和感というのはこれか!あってはならないものがあるのではない。
なくてはならないものがないのだ!
慌てて立ちあがり周囲を探す少帝は皇帝御座船の影に隠れる武装船を見つけた。
動いている。移動の許可は与えていないぞ?
すぐに部下を呼び寄せ詰問するが要領を得ない。
やっと移動する命令を私から出されたのでは?などというトンチキな言葉が返ってくる。
嫌な予感がする。
188合図:02/10/11 00:44
皇帝御座船に乗船させる張譲を呼び寄せ、武装船について問うと一言も返してこない。
確かこいつら十常侍は遠隔操作も会得していた。
一応所持品をチェックし、ニンジャブレードは取り上げていたが、そうではないのだ。
こいつの所持品がないのだ。
「張譲!貴様のパソコンはどうした!機器類は!」
張譲はやっと少帝に目を合わせてのたまった。
「だから言ったであろう?ワシは虚々実々の世界で生きていたのだ。平気で嘘をつく」
そして隠していた姐さん所持だった軍用ナイフを素早く抜き少帝につきつける。
知識と言葉を操り、敵を翻弄し味方をも欺く宮廷に咲き乱れた宦官の長にして、
その類稀な権謀術中を打倒主催者に傾けた「をとめ」のカリスマ
――――――張譲
その少帝を人質に取る行動が合図だった。
皇帝御座船がいきなり大爆発した。
御座船の銃座がことごとく武装船からの放火で沈黙していく。
その武装船の操縦席には悲しみの涙を流し死んだはずの男が船と接続したノートパソコンを操り本領を発揮するは、機械のスペシャリストにして張譲を愛するキレイすぎる男
――――――孫璋
「バカなあいつはお前が殺したはず」
チクリと痛みが走る。
自分の首筋に刃を当てられていることに今更ながら気がついた。
そして炎上する船とは逆の砂浜で奇声が上がる。
確かあそこは死体を埋めたと思われる付近。
そこにいた作業員を次々と血祭りにあげていく男が砂塵を上げて近づいてくるは、
包丁や大型のナイフをまるで料理するかのように華麗に切り刻んでいくビストロと呼ばれた男
――――――王双
「そんな・・・そんなバカな!」
広く砂浜に展開していた武官が集まってくる。
サブマシンガンで王双を撃ち抜かんとしたその時、やはり砂塵の中から巨大な影が。
一斉掃射を巨大な鍋で弾き返し、返す力で圧殺していくは、
半ソデ半ズボンの欠食児童、鍋を片手に無言で圧殺していく姐さんの守護天使
――――――許儀
王双「悪いな」
許儀「南蛮での一飯の恩義」
そういえばそんなこともあった。
2人の巨体が砂浜を徐々に制圧していく。
もちろん主催者側も黙ってはいない。
仲間が合流する前に人質となった少帝を救出しようと張譲を取り巻く。
武器はナイフひとつだ。
しかし、少帝を救出しようと取り巻いていた連中が目の前で次々と倒れていく。
少し遠くの崖上から狙撃音。
スナイパーライフルとPSGー1を意外にも巧みに操りその器用貧乏ぶりを発揮するは、
幾多のトラブルを真正面から受け流す最強の運の持ち主、稀代のトリックスター
――――――諸葛尚
ただでさえ人質にされているのに、
正確に撃ち抜かれていくその現状ではなかなか近づけない。
もう何がどうなっているのか少帝はわからない。
皇帝御座船から再び大きな爆発音が響く。
そちらに目をやると炎上する皇帝御座船から逃げ惑う文官、武官を切り裂き撃ち抜く2つの影。
累々と積まれていく死体を踏み越え、炎をバックに現れたるは、
杖から炎を出し、持ち替え奪ったサブマシンガンを放つ隻腕の狂気の宗教指導者
――――――張角
そしてすぐ後ろからやはり炎を背後に従え現れたるは、
斬馬刀で払い斬り、どこからか持ち出したクレイモアや無線式C4、プラスティック地雷を設置し破壊していくトラップマスター
――――――孫覇
夕日の海岸をさらに赤く照らす大炎上の船からその2人を割って下りてくるもう一つの影。
この2人の夢の競演を演出した女丈夫にして美貌の天使、姐さんと呼ばれたバトロワの女策士
――――――黄月英

「バカなぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
少帝が今一度叫ぶ頃、動くものはもうなくなっていた。
191少帝(1/3):02/10/11 07:06
わずか8人で数百いた部下が全滅してしまった。
ゆっくり近づき取り囲まれる少帝。
もうこう言うしかないという言葉を口にするしかなかった。
「なぜだ?」
張譲がナイフを首筋から離し少帝を砂浜に突き放す。
腰が抜けたのかそのまま崩れ座る少帝。
「なぜだ・・・」

時間は遡る。(本スレ>>172
絶叫する姐さんは張角と孫覇の前に飛び出していたのだ。
すでに刺す気がない2人は簡単に刃物を収める。
そして説得が開始された。
姐さんの言葉はすでになんの抵抗もなく入っていく。
そんな時、諸葛尚と許儀が追いついた。
そして張譲と孫璋も。
姐さんに続いて作戦を説明する張譲。
このバトロワはすべて作り物であること。
我々すらあいつらに作られたものであること。
映像と音声で楽しむ娯楽の一部として殺し合いをさせられていたこと。
そしてここが地球ではないこと。
諸葛亮が残した書物と経験で得た事実と、
張譲らがシステム介入で得たデータからこの真実が晒された。
落ち込む者もいたが(尚くん)、皆一様に怒りを露にした。
このままオモチャでいるのは死んでいった者達に申し訳がない。
そして自分の存在意義をも見出したい。
だから主催者をあっと言わせるべきだ。
そしてどこまでできるかわからないが、こんなゲーム終わらせるべきなのだ。
皆で話した結果得た結論はここからの脱出。
そしてこのフィールドの破壊。
また自分達の細胞の消去。
192少帝(2/3):02/10/11 07:07
まずは手始めに十常侍達が積み上げたデータを走らせ密かにシステムに再介入する。
すでにトロイが発動しているので出入り自由である。
死亡判定所と中央管理室が別であることを利用し、ここで死亡確認をでっち上げることにした。
すでに通信は遮断してある。送信された文字だけを変えればいい。
次に中央管理システムに録画されている映像アーカイブから適当な映像をピックアップ。
顔などを自らのものに合成したり、カメラアングルを変更して一見わからないように仕立てあげた。
その際過去のゲームで死んでいった何人もの自分を見ることになった。
一様に皆、悲しい末路を歩んでいる。
すでにこの日のためにあらかたデータは作ってあったので、あとはそれをライブで出力していくだけになった。
しかし、念には念を。
死亡判定を誤魔化すために、映像を微妙に実際とはタイムラグを作って放送することにさせた。
これでもしもの事態に備えられる。
あらかた撮っておいた移動のシーンなどを付け加え、張角と孫覇は武器を手に別方向へと散った。
当然都合が悪い場合は人為的に映像回線をカットすればいい。
こうしてカメラと音声を使った、遠隔地で見られていることを逆手にとった作戦が行われた。
そう、これはこのゲームで死んだ500幾人もの武将達がいたからこそ可能な作戦なのだ。

少帝は愕然としていた。
いまだにシステムは衛星回線に至るまでこちらの手の中であり、
映像は本国には届いていないらしい。
だからきっとこんなことになっているとは露とも知らないのだろう。
しかし・・・
193少帝(3/3):02/10/11 07:08
少帝は少し落ちついて言葉を選びながら、しかし勢いづいて話し始めた。
「しかし、所詮貴様らはモルモットに過ぎない」
―――だってそうだろう。
貴様らの生きていた世界ではないのだ。外に出ても生きてはいけない。
すぐに抹殺される。貴様らは・・・いや俺でさえも籠の鳥なのさ。
大体考えてもみろ。今、こうしている間にも次の参加者である我々が育てられているんだぞ?
また時期がくれば闘いが始まるだけだ。
その時には間違いなく貴様らはこの世にいない。
ここにいるすべてのものは作られた存在なのだから。
神となった人間によって遊びのためにつくられた人形なのだから―――
この時、少帝のリミットが外れた。
正確には壊れた。脳に仕掛けられたリミッターがストレスと意識の勝利で外されたのだ。
この闘いでは人の意識だけは思い通りにいかなかったというのは正しい。
過去の封じられた記憶が蘇る。

霊帝とともに逃げ、闘い勝利した。
前代未聞のダブル優勝だった。
それというのもやはりこの時も主催者側の予想範囲外のトラブルが起きたための緊急処置だった。
そして2人改造されてしまう。
我々の役目はこれで参加者ではなく、主催者になりきることになった。
洗脳を受けて自らも映されていることを意識して役を演じる。
手前のモニターには地球からの指示が流れており、それにそって進行すればいいようになっていた。

―――そうか。そうだったのか・・・俺は・・・いや僕は父上を殺してしまったのだな・・・

少帝は負荷がかかったため、脳みそをブチまけて死んでいた。
最期にみたのは夢だったのか。
白い砂と白い花に赤く広がる脳漿と血潮にまみれて少帝はここに死亡した。

【少帝:死亡確認】
194謎と捜索:02/10/11 07:25
それから8人の姿を記録されていない。
連絡が途絶えた本部の様子を地球スタッフが見に来た時には誰もいなかった。
ただそこには一面の白い花と皇帝御座船の残骸、少帝の死骸があるだけだった。
そして8人分の首輪の残骸が・・・。

一方、死亡判定所の文官達もまた姿を消していた。
しかし、少し様子が違う。
なんの警戒心もなく座席に座ったまま背後から撃たれている。
特に争った形跡も進入したあともなく、実に安心させて殺している。
これはすぐに参加者の誰かが介入したというわけではないとすぐに推測された。
本部からの本格調査が行われはじめた頃、ある事実が報告されている。

1・8人が逃走に使用したと思われる武装船は過去のどのゲームでも使用されたものではない事実。
2・結局首輪を外す技術は会得していないのに外されているという事実。
3・謎のアイテムは人為的に混入されたものであり、アイテム配布には作為があった事実。
4・内部スタッフの数人の文官と武官がいまだ行方不明だという事実。

以上の点から内部に協力者もしくは先導者がいたのではないのか?
死亡判定所の殺人もそれで説明がつく。
こうしてすぐに小さな惑星の大捜索が開始された。
195あっけない終決:02/10/11 23:37
徹底した捜索の網に8人はなかなか引っかからなかった。
その代わり漂流していた甄子に食われたはずの文官Jが漂流しているところを助け出されていた。
そして様々な事実が報告されることになる。
一気に事態は解決の方向に動くと思われたのだが、消息は依然掴めなかった。
この惑星を出てはいないことは確かなのだが、どこを探しても存在しない。
いつしか本部はその8人のことすら創られた映像の幻なのではないか、という者まで現れる始末。
しかし、程なくしてインド方面で武装船を発見。
取り囲んでの銃撃戦と砲撃で武装船は木っ端微塵に海の藻屑と化した。
ガンマイクなどから確かに8人であることが確認され、事態は一気に収束していった。
なんともあっけない最期だった。
あれだけの戦闘を繰り広げた8人も集中放火の中、次々と炎に巻かれ、身体が砕け、散っていく。
しかし、確かに彼らはそこにいた。
8人はどこへ目指していたのだろうか?
幻の天竺を目指したのだろうか?
自由を得るために闘い残った者どものなんと無常なことか。
死体すら回収されず、事件事態なかったことに封じ込められる。
インド施設の強襲も彼らの仕業だと断定され――――――事件は終わった。
196輪廻:02/10/11 23:38
そして時が経つ。
惑星に季節が巡り、フィールド内の整備も完了していた。
死体は全部処理した。
アイテムも細かくチェックして回収した。
人為的に残されたものがないかも隈なくフィールドを回り見て回った。
そして戦場はゲームの開始をただ静かに待つ。

主催者はこの惑星の軌道上にある小惑星で最終チェックを開始していた。
徹底されたクローン管理と遺伝子チェック。基礎学習の見直し。
かくして次回シーズンが開始される運びとなる。
メインキャスターはクローンで創られた張譲。
一応前回の不祥事はなかったことになっている。
記憶も知識も制限し、ただの操り人形の張譲は派手で悪趣味な衣装を着ていた。
そして軌道上からフィールドへの移動のために眠ったままの武将達が大気圏降下船に詰まれていく。
そこには劉備がいた。曹操がいた。孫権もいた。
張角がいた。孫覇がいた。諸葛尚が、許儀がいた。
孫璋をはじめとした十常侍も、王双も、黄月英もいた。
みんな静かに眠っている。このまま当地に運ばれて次の戦闘開始を告げられるのを待っている。
目覚めれば再び悪夢が始まる。
新しい張譲は念入りに台本を覚えている。
今度のゲームはさらなる演出とドラマを用意してある。
より陰惨になるような仕掛けがいっぱいだ。
だから連中を焚きつける意味もこめて高らかにゲーム開始を宣言しなくては・・・
しかし、すごんだところで今の新しい張譲には目に力がなかった。
新しい張譲がブツブツと段取りを復習しているとひとりのスタッフが近づいてきた。
どうやらメイクの時間らしい。
新しい張譲はそしてメイクルームに消えた。

次に現れた時、引きずるようなマントを翻し派手なメークの張譲がそこにいた。
見た目はなにひとつ前とは変わらない。
しかし、ただひとつ違うのは、彼の目が・・・
・・・そう目が以前とは違っていた。
背後からスタッフが姿を現す。
一瞬閉じかけの扉の向こう側に数人縛られている姿が―――
その中には張譲もおり、身包みを剥されている。
スタッフが帽子を目深にかぶりなおし張譲に小声で話す。
「命を弄ぶ現政権打倒に協力いただき感謝します」
張譲は応える。
「貴様らのためではないわ」
スタッフの顔には見覚えがあった―――文官J。
張譲はマントを翻し長い廊下を歩いていく。
マントの下には銃器機と防弾戦闘スーツ。
長い闘いになりそうだ。
まずは同胞の解放。
そしてこの惑星の破壊。
『さあ。これからが始まりだ。目一杯暴れようぞ』
イヤホン越しに次々と頼りになる声が入ってくる。
位置についたようだ。
―――ワシは言葉を武器に闘おう。指示を頼むぞ。
―――任して。私はこの知恵を。爆破の準備はできてる?
―――俺を誰だと思っている。トラップは完璧だ。そっちはどうなんだ?
―――貴様に言われる筋合いはない。いつでも血祭りにあげてやろう。神に召してやる。
―――怖いよもう。もうガタブルだよ。さっきも小指角にぶつけるし、穴には落ちるし、お腹は空くし……ブツブツ。
―――うるさいわ小僧。あとで美味いもの食わしてやる。少しはこいつのように静かにできないのか?
―――………………ぐぅぅぅう。お腹すいた。
―――くす。緊張感ないですね。たった今、監視システム制圧しましたよ。いつでもどうぞ。
張譲は少し笑った。
そして例のセリフをつぶやいた。
一番最初に聞いたこのセリフからはじめよう。
『この国は……この国は、外戚や宦官の横暴で、すっかりダメになってしまいました・・・』
だから潰すのは俺達だ。
ダメになった世界を我が手に取り戻す。
張譲の足取りは軽かった。
そして惑星軌道上のこの小惑星に朝日があたる。
それはとても輝いてみえた。

【END】
end
200霊帝通信/ ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 11:58
第二回三国志バトルロワイアル 全登場者リスト

◆リスト内データの表示について◆

各員のデータは以下の項目で表示されます。
◎阿会喃  《5-24》   【のこぎり】←─ 初期配布アイテム。
  ↑名前  ↑                 一部文章からの推測を含みます。
         │死亡確認されたレス番号                     
          《スレ番号-レス番号》となります。
          なお〔 〕で囲まれた番号は偽装された死亡確認です。

※スルーされたレスに登場した人物は排除してあります。
※名前の漢字違い等多種類の表示がされている人物の場合は、文章から推測し判断しました。
201霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 11:59
◆ゲーム参加者◆
<ア行 41名>
 ◎阿会喃《5-24》【のこぎり】    ◎阿貴《3-227》【粘土】        ◎韋晃《3-161》【不明】        ◎尹賞《1-197》【鎖帷子?】
 ◎伊籍《4-64》【不明】        ◎尹大目《1-342》【アイスピック】     ◎尹黙《1-197》【肉切包丁?】   ◎尹礼《5-129》【スキー】
 ◎殷礼《3-34》【鏡】         ◎于吉《5-233》【不明】        ◎于禁《5-51》【四エチル鉛】      ◎閻行《2-73》【双眼鏡】 
 ◎越吉《4-275》【鉈】         ◎袁胤《1-98》【長槍】         ◎袁燿《1-98》【棍棒】         ◎袁煕《2-9》【弩】
 ◎袁術《5-156》【眠り薬噴射装置】 ◎袁尚《4-313》【ネット】       ◎袁譚《4-313》【トライデント】    ◎閻象《1-98》【サバイバルナイフ】
 ◎袁紹《4-313》【保存食、毒薬ビン】◎閻圃《1-198》【バグパイプ】    ◎王允《2-327》【風車手裏剣】    ◎王渾《3-16》【不明】
 ◎王業《5-120》【ショックガン】     ◎王経《5-120》【バンブーアロー】    ◎王元姫《5-305》【毒針】      ◎王伉《3-25》【木獣】
 ◎王粲《1-227》【あたりくじ】    ◎王粛《3-173》【紙束】        ◎王濬《5-144》【金属探知機】   ◎王双〔7-176〕【流星鎚】
 ◎王沈《5-120》【楓の戦戟】    ◎王忠《2-161》【不明】        ◎王必《2-415》【ハリセン?】      ◎王平《2-240》【大弓】
 ◎王方《5-260》【防毒マスク】    ◎王累《4-132》【ホログラフ装置】    ◎王朗《1-198》【RGB6】       ◎王連《2-472》【青龍偃月刀】
 ◎於扶羅《3-313》【弩】
202霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:03
<カ行 151名>※1※
 ◎何晏《7-122》【化粧品】      ◎[萠リ]越《1-294》【バタフライナイフ】     ◎[萠リ]良《1-294》【ロープ】    ◎夏[小軍]《6-126》【鉈】
 ◎賈逵《3-362》【トンプソンサブマシンガン】 ◎何儀《1-21》【棍棒?】 ◎華[音欠]《1-463》【「電子ロック技術入門」】 ◎賈[言羽] 《1-278》【灯油8l】
 ◎郭奕《3-314》【「我が闘争】      ◎郭嘉《3-330》【ナイフ】       ◎賀斉《2-295》【雨合羽】      ◎郭[ミ巳]《1-91》【弓&矢】
 ◎郭循《3-77》【日本刀】      ◎[赤β]昭《4-320》【双鞭】         ◎郭勝《6-24》【脚立】        ◎楽就《1-46》【青竜刀】
 ◎楽進《1-258》【鉞戟】       ◎楽〔糸林〕《4-28》【軽量型ドラムセット】   ◎郭図《1-278》【ロープ】     ◎郭攸之《1-264》【拡声器】
 ◎郭淮《3-340》【ニューゲーム発動札】  ◎夏侯威《1-88》【斬馬刀】   ◎夏侯淵《3-332》【アサルトライフル】  ◎夏侯恩《1-140》【痴漢スプレー】
 ◎夏侯和《1-137》【煙幕】       ◎夏侯徽《1-50》【不明】      ◎夏侯恵《1-134》【流星錘】       ◎夏侯玄《1-140》【鋏】
 ◎何皇后《1-325》【トンカチ】       ◎夏侯充《4-33》【タイプライター】     ◎夏侯尚《1-140》【細剣】      ◎夏侯湛《4-365》【埴輪】
 ◎夏侯荘《4-141》【鋳刀】      ◎夏侯存《1-140》【ロケット花火】     ◎夏侯徳《1-140》【荒縄】      ◎夏侯惇《6-285》【カメラ】 
 ◎夏侯覇《4-224》【ホイッスル】     ◎夏侯楙《2-126》【青竜刀】    ◎夏侯蘭《1-140》【H&K MP5K】    ◎夏侯亮《2-316》【ミカエルの双戟】
 ◎賈充《1-152》【小刀】        ◎何進《1-158》【S&W】        ◎華雄《4-361》【C4】          ◎管亥《1-356》【ナイフ】 
 ◎韓胤《1-98》【ウージーサブマシンガン】   ◎華陀(佗)《5-125》【医療器具】   ◎賈南風《5-320》【青竜刀】   ◎軻比能《2-497》【鉄鞭】
 ◎関羽《5-162》【岩塩百斤】       ◎韓瑛《3-25》【鉄パイプ】       ◎韓h《3-25》【鉄の爪】       ◎毋丘倹《3-75》【M16A2ライフル】
203霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:04
<カ行 151名>※2※
 ◎毋丘興《3-73》【釘バット】     ◎韓瓊《1-98》【ウージーサブマシンガン】     ◎韓玄《1-88》【ボウガン】    ◎関興《4-28》【拡声器】
 ◎韓浩《1-365》【畳針】       ◎関索《6-150》【斬鉄剣】       ◎韓遂《2-337》【手榴弾】       ◎関靖《2-497》【火炎瓶】
 ◎カン〔門敢〕沢《3-388》【良縁ファイル】      ◎韓忠《1-21》【連弩?】      ◎韓当《5-156》【鞭】     ◎韓徳《3-25》【鉄拳サック】
 ◎韓馥《3-73》【ネットワイヤースタンガン】   ◎韓瑤《3-25》【鉄の剣】    ◎韓[小里]《6-201》【ノートパソコン】    ◎顔良《2-375》【槍】
 ◎韓暹《1-98》【消火器】     ◎甘寧《4-325》【小型火炎放射器】     ◎関平《2-264》【日本刀】      ◎簡擁《4-181》【H&K USP】
 ◎管輅《4-28》【碁石&碁盤】     ◎キ覧《2-235》【ニューナンブ】     ◎橋[廾豕生]《2-401》【ワショーイ】    ◎魏延《2-55》【対戦車ロケット砲】
 ◎麹義《2-53》【洗濯板】        ◎魏続《1-152》【AUG】        ◎魏攸《1-154》【不明】        ◎吉バク《2-289》【不明】
 ◎吉本《3-179》【麻薬各種】       ◎吉穆《2-289》【不明】       ◎鞏志《2-161》【不明】       ◎牛金《2-401》【コモドオオトカゲ?】
 ◎牛輔《1-323》【バルカン砲】      ◎丘力居《1-396》【ジャンピア】       ◎姜維《6-262》【薙刀】       ◎橋(喬)瑁《1-151》【傘】
 ◎羌渠《4-33》【剃刀】       ◎許儀〔7-176〕【巨大鍋】        ◎許子将《4-181》【縄】        ◎許攸《3-66》【不明】
 ◎許〔ネ者〕《3-121》【調味料】      ◎紀霊《1-98》【カラシニコフ】      ◎金イ《3-161》【金棒】       ◎虞翻《1-331》【乾パン】
 ◎奚泥《1-326》【ベアトラップ】      ◎ケイ道栄《3-358》【大斧】      ◎ケイ康《4-19》【飛刀】       ◎蹇碩《1-459》【チェーンソウ】
 ◎厳輿《1-83》【十字手裏剣×20】    ◎厳綱《1-471》【不明】    ◎厳顔《4-167》【六角棒】    ◎牽招《2-101》【プレデタースーツ(きぐるみ)】
204霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:06
<カ行 151名>※3※
 ◎阮籍《6-126》【如意棒】      ◎厳白虎《5-48》【「世界聖人辞典」】     ◎呉懿《1-379》【木刀】    ◎黄蓋《5-156》【手錠】
 ◎黄蓋(同名)【不明】      ◎高幹《3-317》【日記帳・ペン】      ◎黄月英〔7-179〕【ステルススーツ】     ◎黄権《5-111》【棍棒】
 ◎黄皓《2-464》【ペニスサック】      ◎耿紀《2-384》【有刺鉄線】      ◎高昇《1-128》【サーベル】     ◎高柔《1-413》【麻袋】
 ◎高順《4-181》【コンドーム(L)3ダース】     ◎侯成《1-33》【不明】      ◎侯選《1-392》【不明】       ◎黄祖《1-181》【苦内】
 ◎公孫越《1-247》【電灯型拳銃】     ◎公孫淵《1-365》【釘打ち機】     ◎公孫続《2-497》【矛】     ◎公孫康《1-365》【ゴム鞠】
 ◎公孫[王贊]《1-36》【月牙】      ◎公孫範《2-61》【フランデー】      ◎黄忠《6-133》【発光弾】     ◎高定《2-99》【弓矢】
 ◎黄劭《3-174》【五石散】       ◎高沛《3-215》【ハリセン】       ◎耿武《1-198》【S&W】        ◎高望《5-324》【ワルサーP38】
 ◎皇甫嵩《3-174》【鋼の剣】     ◎孔融《2-284》【六星球】      ◎高覧《4-341》【ジャンジャン火】     ◎侯覧《1-459》【高枝切ハサミ】
 ◎呉巨《1-59》【短刀?】       ◎吾粲《6-99》【ロープ】      ◎胡車児《7-130》【先割スプーン】      ◎伍習《1-323》【ゴム手袋】
 ◎胡軫《1-306》【スタングレネード】     ◎胡赤児《1-306》【ペーパーナイフ】     ◎胡遵《3-112》【大刀】     ◎呼廚泉《4-34》【木の杖】
 ◎兀突骨《1-359》【小弓&銀の矢】     ◎呉敦《4-361》【バズーカ砲】     ◎胡班《1-174》【不明】     ◎呉班《2-160》【不明】
 ◎胡奮《3-112》【大鎌】        ◎顧雍《5-139》【十拳剣】       ◎呉蘭《4-217》【普通の槍】
205霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:10
<サ行 133名>※1※
 ◎崔{王炎}《1-443》【朴刀】      ◎蔡和《2-92》【不明】       ◎催毅《2-148》【グランマグナム】     ◎蔡勳《3-25》【青竜刀】
 ◎蔡仲《2-92》【不明】      ◎蔡夫人《1-160》【不明】      ◎蔡文姫《1-430》【ダイバーズ・ナイフ】     ◎蔡瑁《1-160》【不明】
 ◎サク〔竹乍〕融《4-361》【バズーカ砲】    ◎左思《4-283》【大斧】    ◎左慈《5-117》【ハンググライダー】   ◎士壱《1-328》【鎖】
 ◎紫虚上人《1-328》【小刀】     ◎士燮《1-328》【スナイパーライフル】     ◎士孫瑞《2-69》【二星球】    ◎士徽《2-65》【麻沸散】
 ◎司馬懿《4-288》【刀】    ◎司馬炎《1-422》【日曜大工セット】    ◎司馬キ(水鏡先生)《3-173》【大根】  ◎司馬師《1-422》【発電機】
 ◎司馬昭《1-422》【kanon】      ◎司馬衷《3-73》【ダイナマイト】     ◎司馬彪《7-26》【書道セット】     ◎司馬孚《4-92》【ライフル】
 ◎司馬防《1-423》【弩】     ◎司馬望《1-408》【電撃ムチ?】     ◎司馬睦《1-78》【スティンガー】    ◎司馬攸《3-75》【鉞?】
 ◎司馬[イ由]《1-105》【スタンガン】    ◎司馬亮《2-247》【テレビ】    ◎司馬倫《1-423》【西蜀地形図】  ◎司馬朗《4-312》【不明】
 ◎車冑《2-297》【拳銃】        ◎沙摩柯《1-288》【トミーガン】         ◎周遺《4-326》【弓矢】      ◎周マ《2-296》【不明】
 ◎周護《2-292》【滅・夏侯剣】     ◎周宣《3-331》【ダムダム弾】     ◎周倉《5-124》【アクアラングセット】    ◎周泰《5-234》【毒薬】
 ◎周魴《2-297》【不明】       ◎周瑜《7-122》【ワルサーP38】       ◎朱桓《1-413》【九環刀】      ◎朱桓の妻《3-90》【最高級茶葉】
 ◎祝融《1-58》【不明】        ◎朱光《2-335》【七星球?】       ◎朱讚《6-144》【鎖鎌】        ◎朱褒《5-88》【”神”・鉞】
 ◎朱霊《4-263》【短剣】      ◎荀ケ《1-464》【韓非子】       ◎淳于瓊《1-144》【サブマシンガン】     ◎荀ツ《1-464》【棍棒】
206霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:12
<サ行 133名>※2※
 ◎荀[豈頁]《1-155》【野外用浄水器】    ◎荀攸《4-287》【ダイナマイト】    ◎鍾会《1-109》【防弾チョッキ】   ◎昌キ《7-59》【鉄棍棒】
 ◎[言焦]周《3-150》【ゴム紐】       ◎向寵《4-76》【水中銃】       ◎鍾ヨウ《5-220》【強弓】      ◎將林《2-458》【不明】
 ◎向朗《4-76》【銛】        ◎徐栄《1-463》【レールガン】        ◎諸葛恪《4-29》【偃月刀】       ◎諸葛瑾《3-188》【懐刀】
 ◎諸葛均《2-161》【不明】     ◎諸葛尚〔7-176〕【謎の鍵】     ◎諸葛瞻《5-76》【三八式歩兵銃】     ◎諸葛誕《1-216》【呪符】
 ◎諸葛亮《3-186》【百科事典】       ◎徐晃《2-292》【バンダナ】       ◎徐庶《6-99》【ショットガン】     ◎徐盛《4-325》【槍】
 ◎秦h《1-384》【刺身包丁】     ◎申儀《2-284》【ハンドアックス】     ◎任峻《2-438》【復活の聖水】    ◎申耽《1-198》【ローラーブレード】
 ◎審配《6-101》【就職情報雑誌】      ◎甄姚《7-132》【于吉レーダー】      ◎雛氏《2-221》【鎌】      ◎鄒靖《1-184》【ザックスペア】
 ◎成宜《1-392》【不明】       ◎成済《3-16》【アイスピック】        ◎成廉《2-63》【魚骨槍】       ◎薛瑩《1-350》【八卦刀】
 ◎薛綜《1-350》【鈴】         ◎薛蘭《1-350》【フリスビー】       ◎単経《1-124》【鉄杖】       ◎全[王宗]《6-108》【セキトバシューズ】
 ◎千万《3-227》【糸ノコギリ】       ◎曹叡《5-171》【銅鏡百枚】       ◎宗果《5-74》【不明】      ◎曹休《1-350》【パラボラアンテナ゙】
 ◎曹訓《1-233》【マイク】        ◎宋憲《1-99》【双剣】        ◎曹彦《1-233》【銭湯用具】      ◎曹昂《1-187》【不明】
 ◎曹洪《2-479》【金貨365枚】   ◎曹初《1-329》【両津のサイン入りペンダント】   ◎曹彰《2-324》【馬上槍】  ◎曹遵《6-144》【スーパーボール】
 ◎曹植《3-146》【墨】      ◎曹真《2-324》【完全板金鎧】      ◎曹仁《5-260》【スナイパーライフル】    ◎曹性《7-122》【ナイフ】
207霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:13
<サ行 133名>※3※
 ◎曹節《1-459》【チーズ】       ◎曹操《5-158》【投げナイフ】       ◎曹爽《1-105》【ショットガン】      ◎曹沖《2-255》【ネクタイ】
 ◎宋典《6-201》【謎のCDR】        ◎臧覇《6-336》【猟銃】        ◎曹丕《2-212》【銃】       ◎曹豹《1-198》【手裏剣】
 ◎曹芳《3-365》【P90】         ◎曹髦《3-73》【ロケット弾】         ◎曹熊《2-98》【短剣】        ◎沮授《2-92》【ライフル】
 ◎蘇飛《1-413》【袖箭】      ◎孫和《3-271》【方位磁石】        ◎孫観《7-162》【トラ罠】       ◎孫休《3-138》【ブーメラン】
 ◎孫堅《1-27》【孫子の兵法書】    ◎孫権《1-361》【呪いの仮面】     ◎孫乾《4-181》【桶】   ◎孫晧《2-299》【参加者名簿(写真付)】
 ◎孫尚香《3-175》【ニンジャセット】     ◎孫策《3-221》【玉璽】     ◎孫峻《4-367》【RX-78マニュアル】    ◎孫璋〔7-178〕【PHS】
 ◎孫静《2-198》【不明】       ◎孫仲《1-21》【ベレッタ?】       ◎孫登《6-244》【リアルドール】      ◎孫覇〔7-173〕【プラスチック地雷】
 ◎孫礼《1-264》【拡声器】
208霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:14
<タ行 94名>※1※
 ◎太史慈《1-151》【ヌンチャク】           ◎帯来洞主《4-306》【瞑竜天翔牙】           ◎拓跋力微《4-196》【火炎放射器】
 ◎朶思王《2-319》【「電子ロック解除技術について」】   ◎段[火畏]《5-75》【不明】   ◎段珪《6-24》【フォーク】   ◎張允《2-58》【刀】
 ◎趙雲《1-206》【ベレッタ】    ◎張衛《1-198》【三節紺】       ◎張燕《5-233》【アルバレスト】       ◎張横《1-392》【不明】
 ◎趙儼《2-73》【ラーの鏡】      ◎張[門豈]《1-198》【不明】      ◎張角〔7-173〕【ナイフ】      ◎張烱《2-401》【メガンテの術】
 ◎張嶷《3-25》【五寸釘】   ◎張恭《6-201》【「ハッキング・クラッキング入門」】   ◎張鈞《4-116》【煙玉兼爆竹】   ◎張勲《1-98》【鍋フタ】
 ◎張虎《1-153》【組紐】   ◎張紘《7-38》【マイナスドライパー】  ◎趙広《4-141》【トンプソンM1921SMG】  ◎張[合β](1)《1-144》【手甲鉤】
 ◎張[合β](2)《6-275》【バックラー?】  ◎張[合β](3)《3-358》【ベレッタ】   ◎張済《1-323》【レミントンモデル700】  ◎張繍《4-361》【ポケバイ】
 ◎張春華《1-105》【韓非子?】     ◎張昭(呉)《2-407》【チョウショウ戦隊変身セット】    ◎張昭(後漢)《2-407》【チョウショウ戦隊変身セット】
 ◎張紹《2-407》【チョウショウ戦隊変身セット】  ◎張松(呉)《2-407》【チョウショウ戦隊変身セット】  ◎張承(呉)《2-407》【チョウショウ戦隊変身セット】
 ◎張承(魏)《2-407》【チョウショウ戦隊変身セット】  ◎張松(益州)《2-407》【チョウショウ戦隊変身セット】  ◎張翔《2-407》【チョウショウ戦隊変身セット】
 ◎張尚《2-407》【チョウショウ戦隊変身セット】     ◎張象《2-407》【チョウショウ戦隊変身セット】     ◎張敞《2-407》【チョウショウ戦隊変身セット】
 ◎張譲【杖】        ◎趙岑《1-306》【クレイモア】       ◎張任《4-145》【シミター】        ◎貂蝉《2-402》【スベツナスナイフ】
209霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:15
<タ行 94名>※2※
 ◎趙忠《6-167》【鍋】       ◎張悌《3-266》【チェーンソー】      ◎趙統《4-32》【ベルナルディM100】      ◎張南《1-309》【不明】
 ◎張飛《4-228》【ファブリーズ】  ◎張宝《1-21》【ワルサーPPK】  ◎張曼成《3-174》【H&K USP TACTICAL】  ◎張裕《3-352》【折詰弁当】
 ◎張翼《1-360》【不明】        ◎張梁《1-21》【曲刀】        ◎張遼《7-153》【直刀】         ◎張魯《3-73》【雌雄一対の剣】
 ◎陳横《1-61》【不明】        ◎陳応《2-22》【金ヤスリ】        ◎陳宮《7-99》【花の種】        ◎陳矯《2-200》【四星球】
 ◎陳羣《3-373》【照明弾】     ◎陳珪《1-395》【不明】    ◎陳式《5-313》【ホッケーマスク・チェーンソー】     ◎陳登《1-395》【不明】
 ◎陳壽《3-352》【ポラロイドカメラ】     ◎陳蘭《1-98》【手榴弾】     ◎程c《1-395》【吹き矢(毒入り)】     ◎丁儀《1-413》【不明】
 ◎程銀《1-307》【ベレッタ92F】       ◎鄭玄《3-173》【十徳ナイフ】       ◎程曠《1-459》【斧】       ◎禰衡《4-85》【軍用ナイフ】
 ◎程秉《1-350》【CSデコーダ】    ◎程普《6-133》【根性はちまき】    ◎丁奉《6-83》【ビームサーベル】     ◎典韋《3-121》【釣り道具】
 ◎田楷《1-221》【狼煙用火薬】       ◎田疇《1-154》【弓矢】        ◎田豊《2-319》【鋏】        ◎典満《1-451》【三星球】
 ◎田豫《4-235》【トマホーク】       ◎土安《1-117》【石斧】        ◎[登β]艾《6-262》【フライパン】      ◎杜キ《3-379》【エレキギター】
 ◎董厥《3-25》【ニキータ】      ◎陶謙《3-73》【ショットガン】      ◎[登β]芝《1-383》【パンツァーファースト】     ◎董襲《2-297》【不明】
 ◎董昭《3-273》【スーツケース型核爆弾】   ◎董卓《7-55》【九曲剣】   ◎董荼奴《5-24》【ジンジャー】    ◎董旻《5-260》【リボルバー式拳銃】
 ◎董扶《2-457》【ドラゴンレーダー】     ◎杜襲《2-297》【スタンガン】     ◎杜預《5-245》【召喚石】
210霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:16
<ハ行 43名>
 ◎馬玩《1-307》【小麦粉300g】    ◎馬休《1-339》【ワルサー】    ◎馬元義《2-50》【二連式デリンジャー】    ◎波才《3-174》【楯と矛】
 ◎馬謖《5-305》【10Lポリタンク】   ◎馬岱《6-39》【超強化スーツ】    ◎馬忠(蜀)《3-25》【木牛流馬】    ◎馬忠(呉)《1-463》【拳銃】
 ◎馬超《1-344》【カンニングペーパー】    ◎馬鉄《2-92》【不明】    ◎馬騰《3-227》【スティンガーミサイル】    ◎馬ハク[之に貌]《1-20》【手斧】
 ◎馬良《4-28》【拡声器】        ◎樊建《3-25》【地雷】        ◎潘璋《1-388》【カラシニコフ】        ◎樊稠《5-260》【ニンジャブレード】
 ◎潘鳳《1-305》【大斧】      ◎費[示韋]《1-149》【サバイバルブック】      ◎費観《4-12》【鉄兜】      ◎費詩《1-43》【不明】
 ◎糜竺《4-181》【電撃鞭】        ◎麋芳《1-304》【苦無】        ◎畢嵐《6-275》【鉄鞭】        ◎ビン貢《2-306》【拳銃の玩具】
 ◎閔純《1-198》【マスタードガス】      ◎武安国《4-76》【鉄槌】       ◎傅士仁《1-304》【小刀】       ◎馮習《1-309》【不明】
 ◎封[言胥]《1-459》【チャッカマン】    ◎文欽《4-171》【クロロホルム】      ◎文醜《2-375》【ハンマー】      ◎文俶《1-197》【PSG1】
 ◎卞玲瓏《4-28》【キーボード】        ◎方悦《4-76》【鎌】        ◎忙牙長《3-77》【木槌】         ◎[广龍]会《6-92》【竹とんぼ】
 ◎鮑信《4-193》【レイピア】      ◎法正《6-21》【硫酸ビン】      ◎[广龍]統《3-384》【ハンマー】       ◎[广龍]徳《1-497》【釣竿】
 ◎歩隲《2-247》【レミントンM700】      ◎歩闡《2-295》【不明】      ◎歩度根《1-86》【仏教の経】
211霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:19
<マ行 5名>
 ◎満寵《3-218》【ミニ霹靂車】      ◎毛〔王介〕《5-113》【火炎瓶】      ◎孟獲《1-58》【不明】      ◎孟達《2-32》【PSG−1】
 ◎木鹿大王《3-64》【ハルバート】

<ヤ行 14名>
 ◎楊艶《6-262》【青銅矛】      ◎楊懐《2-427》【カッターナイフ】      ◎雍[門豈]《2-99》【脇差し】    ◎楊儀《2-54》【呪解除スペル】
 ◎羊[示古]《5-234》【デザートイーグル】     ◎楊昂《1-198》【水鉄砲】     ◎楊氏《1-349》【小刀】    ◎楊秋《1-392》【不明】
 ◎楊修《4-239》【不明】        ◎楊松《1-198》【九鉤刀】        ◎楊任《1-198》【AK】       ◎楊白《1-198》【M4】
 ◎楊阜《1-349》【不明】        ◎楊奉《6-77》【不明】
212霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:22
<ラ行 56名>
 ◎雷薄《1-98》【日本刀】  ◎雷銅《4-132》【コンビニのレシート】   ◎李恢《4-285》【三国志孔明伝】   ◎李[イ寉]《7-29》【大型サバイバルナイフ】
 ◎陸凱《2-295》【長靴】     ◎陸抗《1-108》【鋼鉄ワイヤー】      ◎陸績《1-108》【グロック】     ◎陸遜《2-297》【ストレイヤーボイド】
 ◎李厳《3-190》【木牛】       ◎李儒《7-106》【雑巾】       ◎李湛《1-307》【納豆】      ◎李通《2-384》【三叉槍】
 ◎栗嵩《7-152》【飛刀】       ◎李典《3-379》【ベース】       ◎李別《1-325》【パチンコ】     ◎劉安《1-364》【小麦粉】
 ◎劉延《1-110》【コルトオフィサーズACP】  ◎劉焉《2-457》【火縄銃】  ◎劉淵《3-359》【スナイパーライフル】  ◎劉恢《1-407》【鬼神の腕輪】
 ◎劉偕《1-98》【かんざし】    ◎劉[王奇]《2-252》【不明】    ◎劉協(献帝)《4-181》【マイク】    ◎劉虞《1-154》【不明】
 ◎劉勲《1-98》【歯ブラシ】     ◎劉賢《3-384》【こんにゃく芋】     ◎劉璋《4-185》【マッチ】     ◎劉循《4-146》【べっこうあめ】
 ◎劉ェ《4-116》【絹布】      ◎劉宣《4-33》【バルカン砲】      ◎劉禅《1-150》【地雷】      ◎劉[王宗]《1-294》【玉璽】
 ◎劉岱《1-315》【剣道の胴・鉢巻】   ◎劉巴《2-450》【懐刀】    ◎劉備《5-162》【滅麒麟牙】    ◎劉豹《3-313》【発煙筒】
 ◎劉表《1-294》【ダイナマイト】  ◎劉封《1-240》【よさげな剣】  ◎劉[王睿]《4-116》【雌雄一対の剣】  ◎劉曄《4-330》【于吉レーダー】
 ◎呂威[王黄]《2-316》【黄龍鉤鎌刀】   ◎李膺《1-7》【不明】   ◎廖化《4-181》【デザートイーグル】   ◎凌操《2-247》【バタフライナイフ】
 ◎凌統《2-68》【グロック18】       ◎呂凱《1-363》【不明】      ◎呂曠《2-160》【不明】       ◎梁興《1-392》【不明】
 ◎梁剛《2-160》【不明】       ◎呂翔《2-160》【不明】       ◎呂範《1-402》【火打石】      ◎呂布《2-402》【方天画戟】
 ◎呂蒙《1-316》【バックラー】    ◎李歴《1-198》【スプリングフィールド】    ◎冷苞《3-215》【矛槍】    ◎魯粛《1-316》【三国志演義】
213霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:25
◆主催者・放浪素材◆※1※
<あ行 1名>
 ◎秋・絨ン愚猪《6-25》
<か行 5名>
 ◎宦官A陳《4-48》【王宮の盾】   ◎宦官B普《4-48》【ランチャー】    ◎宦官C趙《4-48》【バトルアックス】    ◎宦官D《7-194》
 ◎宦官E《7-194》
<さ行 3名+1>
 ◎徐母(吸血鬼)《6-99》【石仮面】      ◎甄子《7-145》       ◎赤兎馬        ◎ゼン公《4-48》【槍、矛、剣、戟】
<た行 3名>
 ◎超雲(4-137)【マグナム北斗】       ◎超馬(4-137)【チョコボール向井】       ◎張苞《6-44》【蛇矛】
<な行 2名>
 ◎夏・歩コカ胡毬《6-25》     ◎南斗仙人《6-44》【碁盤】
214霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:26
◆主催者・放浪素材◆※2※
<は行 24名>
 ◎春・愚ロリ萎《6-25》          ◎馬雲丸《6-277》        ◎武官A《7-189?》       ◎武官B《7-189?》
 ◎武官C《7-189?》           ◎武官D《7-189?》       ◎武官E《7-189?》       ◎武官F
 ◎武官G                  ◎武官H《7-38》         ◎武官X《6-57》         ◎伏儀《3-286》【破邪聖光弾】
 ◎文官A《7-38》             ◎文官B《7-38》          ◎文官C《7-74》         ◎文官C《7-74》
 ◎文官D《7-190?》           ◎文官E《7-190?》        ◎文官F《7-190?》       ◎文官G《7-190?》
 ◎文官H《7-190?》           ◎文官I《7-190?》        ◎文官J              ◎北斗仙人《6-44》【タケちゃんマン変身セット】
<ら行 2名>
 ◎劉弘(霊帝)《7-74》          ◎劉弁(少帝)《7-193》

総参加者数  537名

主催者・放浪素材数 40名+1 
 
総登場者数       577名+1


公式優勝者  張譲
215霊帝通信 ◆pkHqiBUzVI :02/10/20 12:32
◆索引◆
※ゲーム参加者※
<あ行> >>201
<か行> >>202-204
<さ行> >>205-207
<た行> >>208-209
<は行> >>210
<ま行> >>211
<や行> >>211
<ら行> >>212

※主催者・放浪素材※
<あ、か、さ、た、な行> >>213
<は、ら行> >>214
第一回 胡班の丸焼き

典韋「典韋と」許チョ「許チョの」
典韋&許チョ「漢(おとこ)の料理〜!」

典韋「今日の料理は胡班の丸焼き。奥さん、メモの用意」
許チョ「食材の説明だぞぉ」
典韋「胡班の死体と調味料(許チョの支給品)。単純だろ?」
許チョ「死体は新鮮な方がいいぞー」
典韋「まずは、はらわたを全部取り出して捨てる」
許チョ「捨てるのか? もったいねぇなぁー」
典韋「次に臭みが出ないように血抜きをする。その後、赤壁の河で
   胡班をよく洗う」
許チョ「そして、皮膚を剥がすんだなー?」
典韋「そうだ。食感が悪いからな。虎痴、火の用意!」
許チョ「用意できたぞぉ」
典韋「焼きに入る。その前に塩・胡椒で下味をつけるのを忘れるな」
許チョ「焼くときには、好みで味噌・醤油を塗って焼くのも美味いぞぉ」
典韋「火加減は中火でじっくり焼く事。中まで火を通すんだ
   コラ、虎痴! 醤油を舐めるな」
許チョ「焼く時間は10分くらいで大丈夫だぞー」
…10分後

許チョ「腹減ったぞー」
典韋「頃合いだな。では、試食に移る。…どうだ、虎痴?」
許チョ「うめぇぞ」
典韋「うめぇじゃ分からん。もっと、なんつーか、違う表現で」
許チョ「おいしいぞ」
典韋「…今日のポイント。<中火でじっくり>だ。これ重要。
   奥さん、メモメモ」
許チョ「悪来、いつまでもバカやってねぇで、おめぇも食えよー」
典韋「次回は蒸しに挑戦だ。お楽しみにな」
許チョ「あーうめぇ。生き返るなー」
典韋「オイ虎痴、食い過ぎだ! 俺の分残しとけ」
第二回 曹昂殿の蒸し焼き

典韋 「典韋と」
許チョ 「許チョと」
兀突骨「兀突骨ノ」
典韋&許チョ&兀突骨「漢(おとこ)の料理〜!」

典韋 「第2回である今回の料理は曹昂殿の蒸し焼きだ」
兀突骨「ショクザイヲ、セツメイスル」
典韋 「曹昂殿の死体と調味料。てか前回と同じだな」
許チョ 「でも、今回の死体は新鮮じゃないぞー」
典韋 「まあ、構わん。蒸すんだからな」
許チョ 「関係ねぇのかぁ? でも、蒸すってどうすんだ?」
典韋 「湯気をとおして熱すれば蒸し料理っつーんだよ」
兀突骨「ダベラレレバ、ドウデモイイ」
典韋 「まず、下処理は前回と同じなので省略」
許チョ 「内臓・血・皮膚を取り除くんだなー?」
典韋 「80点。死体を丁寧に洗っておくのを忘れるな。そして、
    器(ザックで代用)に赤壁で汲んだ水を少量入れる」
兀突骨「オイ。ミズガモレテルゾ」
典韋 「頭使え。ザックを二重にするんだ。…そして、中に
    下味をつけた曹昂殿を入れて弱火で約半刻ほど蒸す」
…半刻後

兀突骨「ハラヘッタ…モウイイダロウ?」
典韋 「あぁ、頃合いだな。では、試食に移るってもう食ってるし…」
許チョ 「肉がやわらけぇな」
典韋 「そうだ。それが今回のポイントだ。赤壁の河に長時間
    漬かっていた曹昂殿は肉が軟らかくなり、美味だ」
許チョ 「うめぇうめぇ。新鮮さは関係ないってこういう事かぁー」
兀突骨「ウマイゾ」
典韋 「奥さん、メモしたか? 次回は煮物に挑戦だ。お楽しみにな」
許チョ 「アァ、食った食った。悪来、右足とっておいたぞぉ。あれ?右足は?」
兀突骨「?コレカ? マダ、オマエ、クッテナカッタノカ」
典韋 「…オマエ等の肉を食ったろか」
許チョ 「おやすみー」
兀突骨「ミギアシ、ウマカッタゾ」
第三回 魚のみそ煮

典韋 「典韋と」
許チョ 「許チョと」
兀突骨「兀突骨ノ…(ネムイ…)」
典韋&許チョ&兀突骨「漢(おとこ)の料理〜!」

典韋 「えー今回で第3回を迎えた。今回の料理は魚のみそ煮」
許チョ 「焼き魚でいいんじゃないかぁ?」
典韋 「それじゃあ簡単すぎて、すぐに終わっちまうからな」
兀突骨「オレハ、カンタンナリョウリデイイ、トイウカ、ネムイ…」
典韋 「まぁ、そう言うなよ。虎痴、食材の説明」
許チョ 「え〜と…二枚におろした魚×5、水、調理用の酒、赤味噌」
典韋 「生姜があるとなお良い。それから、魚の皮に切り目を入れろ」
兀突骨「ナニカ、スルコトハアルカ?」
典韋 「じゃあ、火を起こしておいてくれ。まず、魚以外の材料を
    混ぜる。折角だから、魚の卵巣も漉して混ぜようか」
許チョ 「これを煮立たせるんだなー?」
典韋 「そうだ。これが煮汁になる。次に、魚を皮目を上にして入れ
    落し蓋をして弱火で15分煮る」
許チョ 「鍋は二重にしたサック、落し蓋は曹昂様の皮膚で代用なー」
15分後…

兀突骨「モウイイダロウ」
典韋 「よし。後は魚に煮汁をかけて完成だ」
許チョ 「美味そうだなぁ。兀突骨、食ってみろよぉ」
兀突骨「オウ。ン、ウマイゾ。………ウッ……」
許チョ 「ん? どうしたんだ?」
兀突骨「…ワカラン…。ク…クルシ…イ……ウゥ…」
許チョ 「フグだからなぁ。この魚…」
典韋 「河豚には、卵巣や肝臓にテトロドドキシンが含まれている。
    河豚料理は、ちゃんと調理免許を持ってる専門家に
    やってもらえよ。こうなりたくなかったらな」
兀突骨「…ム…ムネン……(ガクッ)」
許チョ 「でも、ちょっと美味しそうだなぁ」
典韋 「そういう訳で奥さん、今回は卵巣を入れる部分以外をメモな」
許チョ 「今度はコイツを食うのかー?」
典韋 「そうだな。次回は揚げ料理に挑戦だ。お楽しみにな」
第四回 なんかよくわかんない死体(劉安)のから揚げ

典韋「典韋と」
許チョ「許チョの」
典韋&許チョ「漢(おとこ)の料理〜!」

典韋「いよいよ漢の料理も第4回になった。今日の料理は?」
許チョ「なんかよくわかんない死体(劉安)のから揚げだぞ」
典韋「材料の説明だ」
許チョ「この死体と調味料。あと油って書いているけど…ないぞ?」
典韋「脂肪っつー立派な油があるだろ」
許チョ「なるほどなー」
典韋「下準備は前々回と同じなので省略」
許チョ「うわぁ、手抜きだなぁ」
典韋「肉を一口の大きさに切ったら、薄口醤油・塩・胡椒・旨み調味料を
   かける。小麦粉は、もう十分付着してるな」
許チョ「火の準備が出来たぞー」
典韋「油を使うからサックは三重にする。脂肪が溶けて、適温かなーって
   思ったら、おもむろに肉を投入だ」
許チョ「温度はいいのか?」
典韋「適温は180℃くらいだが、この時代に温度計は無い。適温と感じたら
   それが適温なんだ。これぞ漢の料理」
許チョ「ふーん。よくわかんねぇけど、わかった」
典韋「肉が浮いてくるまで、しばし待て」
許チョ「肉が浮いてきたぞー」
典韋「よし。油をよく切って、盛り付けて完成だ」

許チョ「いただきまーす!」
典韋「どうだ、虎痴?」
許チョ「うめぇぞ」
典韋「うめぇじゃ分からんっつーの。なんていうか…その…あんだろ
   こってりとか、さっぱりとか、まろやかとか、味に深みがあるとか」
許チョ「んーじゃぁ、ソレだ!」
典韋「…もういい。今回のポイントは揚げるときに火をちょっと弱める
   ことだ。焦げないようにな」
許チョ「たらふく食ったら眠くなってきたぞー…」
典韋「オマエ、そういう生活よくないぞ」
許チョ「zzz……」
典韋「次回は鍋物に挑戦だ。お楽しみにな」

ほうほう、あれが中国全土に名高い漢(おとこ)の料理か。
さすがは、お二人。見事な腕前だ。
噂では、陳健一とかいう奴があれを真似して作っているとか。
全くけしからん話だ。

「しかし、・・・・・・・それがしも、食べたくなってきたわい」

そう言うと王双は周りをうかがった。
「なぜかは知らぬが、場所を明記されずに死んだ死体は
 赤壁に集まってくる傾向があるらしいが・・・・・・おっ、あった!」

20メートル程先に、一つの水死体が浮かんでいた。
しかしあの位置では、取りに行くと仲康殿達に気づかれる恐れがある。
それでは、影から見守っている私の意味が無くなってしまう。

「ふん・・・」
魏後期の猛将、この王双をなめるなよ

「行け!流星槌!!!」
「シャッ」

「ジャボー――ン!!!」

「ヒュルルルルルル・・・・・・・・・パシッ」

王双が投げた流星槌は、寸分の狂いも無く
敵将の心臓部をえぐり取ってきた。

・・・・・・・・・・が、
「心臓だけ取って来てどうすんじゃぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

そしてまだ極めきれていない王双は、
漢(おとこ)の料理(仮)を使って
高柔の心臓を食っていた。
第5回 兀突骨をふんだんに使った鍋物
 
典韋「典韋と」
許チョ「許チョの」
典韋&許チョ「漢(おとこ)の料理〜!」

典韋「第5回だ」
許チョ「けっこう続いてるなー」
典韋「今回の料理は兀突骨をふんだんに使った鍋物だ」
許チョ「悪来、しつもーん」
典韋「はい。虎痴君」
許チョ「毒で死んだ兀突骨の肉食って大丈夫かぁ?」
典韋「胃袋と腸を食わなきゃ問題ない」
許チョ「なるほどな」
典韋「前置きが長くなったんで急ぐぞ。食材の説明だ」
許チョ「兀突骨の死体、食用野草、調味料だな」
典韋「下準備省略。肉を3〜4cm角に切って、火にかけた水1600mg
   に肉を入れる。香りの強い野草を入れ、煮立ったら灰汁をとれ。
   ちなみに分量は8人前だ」
許チョ「その後は火を弱めて、そのまま半刻煮るぞー」
典韋「もし野菜があるなら、煮立ったときにいれるんだ」
許チョ「野菜がないと、淋しいよなー」
典韋「まぁな。とりあえず半刻放置だ」
半刻後…

許チョ「もう、よさそうだなぁ」
典韋「…だな。最後に塩・胡椒で味をととのえて完成だ」
許チョ「試食か?」
典韋「試食だ!」

許チョ「肉が口の中でとろけそうだぁ。うまいぞ!」
典韋「兀突骨は肉が硬そうだったから、この料理を選んだ。硬い肉は
   弱火で時間をかけてよく煮込むとコラーゲン(硬質のたんぱく質)
   がゼラチン状になって軟らかくなる。奥さん、ここメモだ」
許チョ「それが、今回のポイントだな」
典韋「そうだ。食材の特性を知って、もっとも適切な料理を作る。
   これぞ漢の料理の極意」
許チョ「おぉ…悪来がいいことを言ってる気がするぞ」
典韋「次回は炒め物に挑戦だ。お楽しみにな」
許チョ「この国ならではのうまい食い物が見つかるといいなー」