雲碌の言葉に全員が大きく頷いている。ああ、父さんなんて涙を流して
喜んでるよ…。
「そりゃ、自衛の為には仕方ない事もあるかもしれない。けど今回は…」
「長安を逆賊の支配から解放する為の戦よ。義は我らにあり。何か文句
ある?」
「それは……」
詭弁だ、と言いかけて僕ははっとした。そして父さんたちをぐるっと見回す。
ここで父さんの正義を否定すると、僕の立場はとってもまずくなるかな?
なりそう…だよね。
「……文句ないです」
数瞬の沈黙の後、僕が呟くように答えると、雲碌は「よろしい」と言って再び
觴を手に取った。
それから暫く周囲では歓談が続いていたけど、僕はまんじりともせずにただ、
酒を呷っていた。
…ん?何か視線を感じるな。
兄さんか。でも何でそんなにこっちばっかジロジロと見てるんだろう?
「父上」
兄さんが、最初の乾杯以来はじめて、まともに口を開いた。
「ん、超か。何だ?」
「君子と言えば聞こえは宜しいが、私にはときどき、休が乱世というものの
実感を持っていないような気がしてなりません。一度前線に配して身体に
覚えさせてみてはいかがでしょうか」
うげ、何だよそれ(;´Д`)
父さんは胡乱げな眼で兄さんを一瞥した。
「超。そなた、休が太守の座にある事がそんなに不満か」
「いえ、そのような事は決して…」
兄さんは慌てて否定したけど、語気がだんだん弱くなってる。あー、そーゆー
事だったのか。
「私も孟起兄様に賛成します」
真っ先に賛意を示したのは雲碌。
「お前まで何を言い出すんだよ」
「能う事なら愚兄より尊兄を持ちたいですもの」
…酷い言われようだ(;´Д`)
「そうは言うがなあ…鉄、そなたはどう思う」
「兄さんが前線で武功を立てるとあれば喜ばない弟はいません」
「…文約はどう思う?」
「そうだな…後方の太守なら余人にも務まろう。それに曹操の手の者が、
我らが領内の深奥まで土足で上がり込む事もなくなる。悪い話ではないな」
「閻行、一応そなたにも意見を求めておこう」
「…御意のままに」
「では皆、賛成というわけか」
「僕は反対です(;´Д`) 」
「理由を聞いておこうか」
「戦争反対。暴力反対」
「…やっぱり鍛え直そう。休、そなたはこのまま長安に留まれ。武威へ帰る
必要はない」
「そんなあ?!(;´Д`) 」
キユが長安に移動しました。程秉が武威太守を継ぎました。
保守
戦争に怯える馬キユ様に萌え〜
保守するよ
860 :
無名武将@お腹せっぷく:02/10/10 22:47
すみません、よんどころない事情で今ちょっと手が空きません…
マターリ保守
保
建安十七(212)年9月
【キユのワーストレコード】
―長安―
お父さんが、今月は弘農を攻めると発表した。
おまけに僕にも従軍の命令が下った。気が滅入るなあ…。
馬騰軍…7部隊11万1千
曹操軍…6部隊7万9千+5部隊6万4千
竜々「えー、というわけで始まりました馬騰軍VS曹操軍。実況はいつでも
どこでも出歯亀よ、人形劇三国志でお馴染みの竜々と」
紳々「解説は紳々でお送りします」
竜々「ホームの曹操軍は野戦を選択したようですが」
紳々「せやけどあれやね。いつもは紳々竜々ゆうてんのに、今日に限って
竜々紳々ちゅうんは、語呂がようないわな」
竜々「私は解説という柄じゃありませんので」
紳々「わかっとるわかっとる。自分じゃ解説なんてようせぇへんやろ」
竜々「(ムカッ)さて話を戻しますと、守備側の曹操軍は援軍を含めて11部隊。
まさに曹操イレブンといった感じですね。一方攻撃側の馬騰軍は
選りすぐりの騎兵が11万。おや、こちらも偶然イレブンですね」
紳々「随分なこじつけやなあ」
竜々「(ムカムカッ)えー、指令塔はそれぞれ馬騰と張魯のようですが、これに
ついてはどうご覧になられますか?」
紳々「なあ、自分いつからそんなご丁寧な標準語しゃべるようになってん?」
竜々「私らの事はいいですから!」
紳々「へいへい。…まあせやな。指令塔に限らず、フィジカル面では馬騰軍の
方が圧倒的に有利やろ」
竜々「という事は馬騰軍有利と」
紳々「そうは言うてへん。指令塔を補佐するのは馬騰軍が蔡瑁、曹操軍が
楊脩。この差はなかなか大きいで。しかも馬騰軍はアホが多いやろ」
竜々「そうですね。楊脩の策が外れるような雰囲気はないですね。…おっと、
蔡瑁は包囲作戦を提案して、馬騰がそれを採択したようです」
紳々「あんまり感心できへんな」
竜々「と言いますと」
紳々「(中略)ま、作戦を達成させる前に全滅させればええんやろけど」
竜々「なるほど。ではキックオフです」
紳々「こだわるなあ」
竜々「ナンバー10の事がありますから」
竜々「さて、イニシアティヴで早い馬騰軍の騎兵からの行動ですが、まず蔡瑁が
兵士を鼓舞します。おや、これは成功したようです」
紳々「モラルは大事やね。攻撃側の最初のターンなら定石やろ」
竜々「そうですね。対する楊脩はまず伝令を派遣します。…洛陽からの援軍が
進軍速度を上げた模様。『急援』も成功のようです」
紳々「まあこのへんは流石っちゅうべきやろな。最初のターンで成功させるのは
なかなか難しいからな。もっともCOMは成功する時にしか使わへんけどな」
竜々「そうですね。さて、戦場に曹純の虎豹騎など計6万以上が到着しました。
これで兵力的には曹操軍有利です」
紳々「戦力的には漸く五分っちゅうところやろな」
竜々「援軍が到着して意気上がる曹操軍に対し、蔡瑁が罵声を浴びせます」
紳々「曹操軍は元々士気100やけどな」
竜々「そうですね」
紳々「せやけどまあ、このコンボはなかなかええんとちゃうの?失敗しても相手の
士気を下げることはできるからな。自分としてはあんまりおすすめせぇへんけど」
竜々「なるほど。…おっと、蔡瑁の罵声が曹操軍を動揺させたようです。
やりますね蔡瑁」
紳々「たまにはこういうこともあるわな。張魯や楊脩が存外不甲斐ない
気がするけどな」
竜々「『存外』を使いたければ競馬板へ行って頂きたいのですが」
紳々「やかまし」
竜々「さて、出だし好調の馬騰軍はずんずんと進軍していきます」
紳々「危ないなあ」
竜々「罠があるかもしれないという事でしょうか」
紳々「そ。罠は捜さんと見つかれへんのや。不用意に罠に突っ込んだり
してみぃ、兵は減るわ士気は下がるわ、ええ事ないでほんまに」
竜々「そうですね。馬騰軍ではキユの部隊だけがそのへん慎重なようです」
紳々「ええ事や」
竜々「さて、続いて弩兵のターンです。まずは楊脩ですが、再び伝令を出す
ようですね。おや、これは伝令はどこへ向かっているのでしょうか?」
紳々「馬騰軍の方に向かっとるなあ」
竜々「楊脩の軍から出た伝令はそのままキユの部隊へと入り込んで…
おおっと、これは?!」
紳々「レッドカードや…」
竜々「レッドカードです!なんと、キユが一発レッドカードを食らって退場です。
紳々さん、今は一体何が起きたんでしょうか?」
紳々「ワシにはさっぱり」
竜々「とにかく、キユ退場です。キユの傍らで閻行が物凄い剣幕になって
いますが、判定が覆る事はありません」
紳々「むしろキユの方が従容と受け入れて閻行を宥めとるな」
竜々「2ターン!僅か2ターンでキユ退場!その煽りを食らって我々の実況中継
もここまでのようです。残念ですがこれも契約ですので(以下略)。それでは
皆さん、さよーならー!」
紳々「ほんま何の為に出てきたんたやろな、ワシら」
ワーワーワー、カキーンカキーンカキーン
馬騰軍が弘農を占拠しました。
登用…卓膺、駱統、郭奕
斬首…何晏
解放…楊脩、曹植、廖立、曹真、曹純、王平
天水の馬騰軍が武都を占拠しました。
秦フツ、ケ賢が馬騰の配下になりました。
ええと、身辺も何とか落ち着きましたので、またリプレイを再開したいと思います。
私が不在の間保守して頂いている皆さんにはどれだけ感謝してもし切れません。
月並みな台詞となってすみませんが、本当にありがとうございます。
なお、このスレもそろそろ容量がきつくなってきましたので、
新スレを立てておきました。
異世界系リプレイスレ 〜武田騎馬軍団vs三國志 その2
http://hobby.2ch.net/test/read.cgi/warhis/1035216359/ 皆々様にはこれからもご声援、ご鞭撻のほどを宜しくお願い致します。
2002年10月22日 馬キユ拝
2ターンでキユ退場にワラタ
>>869 楽しんで頂けているようで何よりです(^^
次スレでもリプレイを続けておりますので、そちらの方も
ご愛顧の程を宜しくお願い致します。m(_ _)m