>>169 理解しづらい書き方で申し訳ないです。
もちろん古くから既に対義語で使われる『文官』と『武官』ですが、
例えば、皇帝の前に文武百官が居並んでいる様子を想像するとき、
片側に鎧を着込んだ武官が並んで、もう片側に礼服を着込んだ集団が並んで
二つに分かれている絵は、まったく実際のものでないです。
驃騎将軍や前後将軍など特級高官は、府などの自分の官庁を建てて組織を作ります。
そういう官庁で官職を持っている官僚が”武官”です。
文武百官が居並んでいる様子とは、礼服を着込んだ高級官僚たちだけがそれぞれの
派閥集団ごとに固まりながらずらっと座して居並ぶものです(当時椅子は無い)。
三国志で出てくる一般にイメージしがちな有名な武将、つまり
169さんの『三国志演義で活躍するいわゆる武官のほとんど』にあたる武将とは、
無意識に想像しがちな先頭で武具を着込んで槍を振り回しているような者ではなく、
皆、封じられた領地では首領として君臨し、中央では高位高官についていて、
戦場では弓の当たらないような後方から太鼓を鳴らして指揮しているような者たちです。
私が”文臣”という言葉を選ぶのは、普通に三国志の武将という言葉にイメージされる
人物達の殆どは、戦争の実践指揮官のような者(いわゆる武将)ではなく、
みな中央政府の高級官僚(私の言う文臣)で高い身分を持つ者である、
という雰囲気を意識し易くさせるために、”武将”と対比させて勝手に使っています。
三国志の登場人物はほとんどが有力豪族の親玉です。小説や漫画の影響からか、
人物をもとから『武将と政治官』に分ける発想が、違和感になっているのではないでしょうか。
私が軍曹扱いし、皆さんが普通に連想する武将といものは、身分も地位も低く拝謁も許されず、
余程の戦功を立てるか、出世して高官に上らない限り名も残らない者たちです。
また当時の戦争に対するイメージの差も恐らく大きいのではないかと思います。
横山漫画のような戦争は、軍師の戦術指揮や権謀術数、一騎撃ちの部分を全て除いて見ても、
北方異民族と漢人が交わった南北朝後に進化していった戦闘方法を、更に誇張したものです。
当時の戦術は大軍勢で「押せや押せや・退けや退けや」です。