age虫スレ

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369age虫
ちょっと某所でちらっと書いたMS戦らしきモノがどうにもストライクノワールのイメージ、
それと激しくダブって頭から離れなくなってしまたw、なのでちょっと書く(・・・)。
ちなみにノワールに付いては全然知らないから。これネタでさえないから。
関連・http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1143206485/522

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ガンダムシードage虫外伝「邂逅」「ストライク・ノワール、起動」

1.
「なんだ?誰が乗っているんだ?!」

目の前にある2機の新型モビルスーツ、その開発主任であるライトは、動き出した、
その白い一機の方に向けて叫んだ。それはしかし、その制止を無視してゆっくりと、
その巨体を起こして、驚愕する人々の前でコロニーの人工の大地の上に立ち上がった。

それは突然の敵機襲来、その直ぐ後の事。連合、試験場を兼ねた軍事的コロニーへの、
突然の強襲。MSが遠距離から軍事施設へと発砲。何故?何処から?どうやって?!
そんなライトの疑問を余所に、たて続く爆発音の後で、味方のMSが数機動き出す。
それは、そのさなかの出来事だった。

「具合は悪くない・・・な。つまらない連中だが、コレだけは見事だ」

 立ち上がったその白いMSの内部で、そのパイロットはそう呟いてペダルを踏んだ。
370age虫:2006/05/22(月) 11:30:53 ID:mVcVH45r
2.
歩き出した、全高18m近いその巨体。開発名称「ストライク・レジュール」ガンダム。
ガンダムというその名称は既に意味を失っているが・・・、貴公子を思わせる立ち姿、
それをライトが呆然と見上げて、その横でハワード少尉が通信機を取り出し、叫んだ。

「司令部!新型を強奪された!!破壊しても良い、止めろ!!」

ライトがそれで気付いて抗議しようとする、爆発音と爆風はその直ぐ後にやってきて、
近くのMSハンガーがそれで吹き飛び彼らは風圧で地面に打ち倒された。起きあがる、
ライトの視界にストライク・レジュールと、その遠方にはバスターライフルを構えた、
ザク・ウォーリアー?の姿が小さくあった。起動した味方のストライクダガーが三機、
それへと突撃するが。リビュールが振り返って、背中のビームキャノンを展開し発砲、
それで一機のダガーは、コックピットをシールド毎貫通されて、爆発した。

「・・・そうだ、ストライク・ノワールは?!」

ライトが気付いて、振り返った。もう一機の新型を載せたキャリアーはまだそこに、
しかしそこへ、多分敵の仲間だろう、味方へ発砲しつつコックピットへ走り寄る人影。
だがそれが乗ろうとした瞬間。その黒いMSは静かに、だが起動した振動音と共に。
彼らの目の前で、それはゆっくりと起きあがり始めたのだ。振り落とされる一人。

「兄さん・・・、あんたって人は・・・!!」

そのコックピットの中、彼はモニターの端に映るレジュールを悲痛に見つめ、呟いた。
371age虫:2006/05/22(月) 12:42:20 ID:56rTCz2y
3.
エイジ、その目の前で。彼が知っているその青年は一瞬驚きの表情を見せた後、
しかし笑みを浮かべて、その白いMSのコックピットを開き、乗り込んでいった。
制止しようとしたエイジ・リーン少尉は、しかしその直ぐ後にやってきた爆発、
遠方からのザク・ウォーリアー、それが持つバスターライフルの砲撃。それで、
一瞬視界を失った。もうもうと立ち上る煙の中、立ち上がっていくその白いガンダム。
彼はそれで決意して、そこにある黒いガンダムのコックピットへと走り寄った。

「ステラ大尉!もう一機が!」

ザクウォーリアーS型からの入電に、ステラと呼ばれたその青年は直ぐにその、
奪い取った新型MSの視線をその方向へと向けた。ハンガーから立ち上がる黒い機体、
開発名称「ストライク・ノワール」ガンダム、そのコックピットでエイジは必死に、
ともかく使えそうな武器を探した。ダガーとはまるで違う。己はコーディネーターだ!
だが”劣等”の烙印を押された半端者に、それは焦りを増幅させる物でしか無い。
そこに通信が入った。聞き覚えのある、声の主は忌々しい、その人だった。

「動かしているのはアーガか?誰だ?!」
「兄さん・・・こんな事して何になるっていうんだ?!あんたは!!」

「強奪に失敗した、破壊しろ」

 ストライクノワールのコックピットに、ロックオンされた事の警告音が鳴り響く。
視界の向こうで、ザクウォーリアーがその巨大な砲身をこちらに向けた。エイジが、
直ぐにマニュアル表示を中止させてグリップを動かす。視界がシールドで覆われて、
その隙間から、ザクウォーリアーの砲身が輝くのが見えた。
372age虫:2006/05/22(月) 12:46:40 ID:56rTCz2y
4.
その閃光の後、エネルギーの砲弾がかざしたシールドに直撃したその凄まじい衝撃で、
機体のシステムが各部アクチュエーターへの防御機構を働かせてパワーを切った為、
その衝撃はそのまま機体を、その総重量五十トンにもおよぶ鋼鉄の人型兵器をその、
後方のハンガーデッキへと跳ね飛ばした。エイジは一瞬気を失いそうになりながらも、
足下のペダルを思い切り踏み込む。背後に取り付けられた、ボワード社製の最新型、
最大推力八十トンにもおよぶブーストスラスター「フェンリル・フレイム」がそれで、
最大出力で背後の・・・望んだ訳ではないが・・・構造物へとその炎を叩きつけた。
強烈なブレーキが掛かると同時に、機体背後ではスラスター噴射を受けたそれが、
瓦礫のように破壊され、それでも止まらないまま機体は激突し、ハンガーが倒壊する。
だが雪崩のように降り注ぐ屋根の破片の中で、エイジはレバーを操りから叫んだ。

「俺だって!コーディネーターだ!!」

背後のスラスターが再び炎を放ち、”それ”はその瓦礫の中から、再び躍り出た。

「・・・直撃した筈だぞ?!動けるのか?!」
 三機目のストライクダガーをサーベルで両断したステラは、ザクウォーリアーの、
その驚きの声で気が付いた。黒い機体がハンガーから飛び出て、地面を蹴って。
背後の翼を開いた直後にそれは加速する。間に合わなかった、あっと言う間に、
凄まじいスピードでその黒い機体が、ザクウォーリアーとの距離を詰めた。

「当たれぇ!!」

ロックしたターゲットに向けてエイジが叫んで、機体はザクウォーリアーにそのまま、
シールドを翳した格好のままで轟音と共に激突、相手を背後のビルに叩きつけた。
373age虫:2006/05/22(月) 13:38:31 ID:CEB5W5sn
5.
2機のMSが激突した衝撃がコロニーの外壁を揺らして、2機はそのままビルの、
その瓦礫の中に消えた。エイジは、ストライクノワールはしかし直ぐに立ち上がると、
倒れ込み、ビルに埋め込まれた形の、そのザクウォーリアーの頭部を目掛けて右の拳、
それを握るとそれでそのまま殴りつけた。それで頭部は破壊され、その後に左の拳が、
衝突の衝撃で変形した胸元に打ち込まれると、ザクウォーリアーのリアクター付近が、
一瞬激しく放電した後で、それでその機体は爆発した。火炎の中、ゆっくりとその、
黒い機体は立ち上がり、ステラの乗る白いストライク・レジュールへと振り向いた。
ノワールのコックピットでエイジは、ようやく機体の装備であるサーベルを見つけた、
その時にまた、5年前に家を出た、消息不明だった兄から、通信が入った。

「エイジ・・・貴様」
「あんたは俺が止める!リーンの名にかけても!!」
「誇りを捨て連合に属した!その名に何が出来る?!教えてやろうか、現実をな!!」

白いガンダムと黒いガンダムは、サーベルを引き抜くと、それで同時に地面を蹴った。
374age虫:2006/05/22(月) 13:39:14 ID:CEB5W5sn
6.
「誰が乗って居るんだ?!・・・ええい、援軍はまだか?!」

鍔迫り合いを始めたその2機を前に、ハワード少尉が再び通信機に怒鳴った。司令部、
そこからの返答は今は無かったが、ライトの後ろからやってきた女性が、彼に告げた。

「護衛艦隊が、あと3分ほどで到着するそうです。それまで・・・」
「MSはもう無いんだぞ?!乗っているのは誰だ、止められるのか?!」
「そんなこと!私に解る訳無いでしょう?!貴方も・・・!」

 その会話は、しかしノワールが鍔迫り合いの後、レジュールの蹴りを受けて、
轟音と共に軍事車両の駐車施設へと倒れ込んだ、その衝撃で遮られた。数台の、
そこにあった戦車や運搬車等が跳ね飛ばされ、あちこちの建物へと叩きつけられる。
コックピットではさっきから警告音が鳴り続けている、反応速度の遅さ、ナチュラル、
それと大差ない”それ”に呪詛の呟きを漏らしつつ立ち上がらせようと、そこに、
レジュールが左足を持ち上げ、それでコックピット付近を踏みつけた。振動、まるで、
砲弾が激突したかのようなそれの後、一瞬モニターへの情報伝達がとぎれた為に、
画面がそのまま停止し。再び動き出した時、レジュールはコックピットへ向けて、
その手に持ったビームサーベルを、無慈悲に突き立てようとしていた。
375age虫:2006/05/22(月) 14:45:24 ID:B3grsrl1
7.
「あんたはいつだってそうだ!こうやって、足蹴にしてから!!」

 レジュールのビームサーベルが今突き立てられようとしたその時、エイジは叫び、
そして足下の、「フェンリル・フレイム」を解放させるそのアクセルを踏み込んだ。
スラスターが火を放ち、機体が浮かび上がり、それと同時に右腕を突き出す。
リジュール、その喉元へ向けて、その右手が伸びた。掴みあげてから。

「俺だっていつまでも!あんたの足の下じゃない!!」

そうエイジは叫び。そのままレジェールの喉を掴んだまま、それをそのまま地面へと、
ノワールはそれを最大出力で、”片腕で”叩きつけた。約50mほど先へ打ち倒され、
だが直ぐに回避行動を取り始めるそれに、ノワールが再びその上空へと舞い上がった。
376age虫:2006/05/22(月) 14:47:14 ID:B3grsrl1
8.
「だから!お前は劣等だと言うんだよ!!」

ノワールが、それを踏み潰そうと舞い上がって、それへ目掛けて跳ねたリジュールの、
背後のスラスターが火を放った。ノワールが狼狽えたその一瞬を見逃さずにそれは、
リジュールは一気に間を詰め右腕の拳を固めてノワールの頭部を、左頬を殴りつけた。
姿勢を崩したそれへ向けて、空中で右足がノワールの腹部を蹴り飛ばす。落ちていく、
それを一瞥して、リジェールはそのまま、ザクウォーリアーが侵入してきた、
その古い資材通路へと飛び去っていった。轟音と共に、ノワールが地面へと落ちる。

「感謝するんだな、その機体と己の幸運に!次は殺す!!」

ノワールの中で、兄のその最後の一言を聞きながら。エイジはしかし墜落の衝撃で、
やがて気を失った。ノワールのコンソールに表示される機体のコンディションはだが、
殆どがダメージを受けつつも、今だ「稼働率100%」と、そう、表示されていた。


ガンダムシードage虫外伝「邂逅」「ストライク・ノワール、起動」終

ちなみにこれ、続かないから。書き捨てだから。本物と何の関係もないから。
その辺よろ。