>>164 操作的定義の「操作」とは,手続きのことだ.
操作的定義とは,直接目に見えないものについた名前(構成概念)を,
直接目に見える手続きや基準を用いて定義することなんだよ.
たとえば「長いもの」や「短いもの」というものは存在するし,
二本の鉛筆を比べてどっちが長いかははっきり目に見える.
しかし,鉛筆の「長さ」というものは,目に見えない.
「長さ」は構成概念なのだ.そこで「長さ」を測るための
一定の手続きを考案する.たとえば10本の鉛筆の長さなら,長い順に
並べた時の順位を「長さ」と呼ぶという方法がある.
これはすでに鉛筆の「長さ」を「長い順に並べ,順位を数える」という操作で
定義したわけだから,操作的定義と言える.
実際には,長さを測る基準になるもの(ものさし)を定めて,それを当てて
数値を読み取る,という操作で「長さ」を定義している.