がんばれ琴桐ヶ久保

がんばれ琴桐ヶ久保！
とちるな、呼び出し！
かむなよ、行司！

五月場所番付　東序の口三十三枚目
所属　佐渡ヶ嶽
初土俵　十九年春場所
出身地　千葉県浦安市

絶対噛むだろw
対 李戦とか どう？

勅使河原君や小比類巻君や熊埜御堂君も、入門するなら佐渡ヶ嶽部屋がおすすめだね

琴東国原

琴仮屋崎






琴築比地

琴＋本名　の原則を貫く限り、今後もこういう発音に困る四股名は永久に生み出される。

>>4
源五郎丸君とかね。

　がんばれ

単独力士のファンスレにしては気が早すぎると思ったが、>>1を見て理由がわかった。

休場

マジ？w
スカシか？

この人たしか辞めたはず

>>12
琴奥山は大丈夫？

隆加賀谷もかみそうだわね

オワタ。佐渡部屋ＨＰの力士紹介の欄から消えてる。orz

佐渡から消えたのは何人？

琴李
琴金
琴呉
琴張
琴徐
琴朴
琴柳
琴王
琴増
琴健

この部屋も高砂部屋並の速さで新弟子が消えてしまう事が珍しくないな。

この部屋は早く消えやすいの？
消えやすいのは先代(琴桜)が師匠の時からの傾向なの？
それとも琴乃若が師匠になってからの傾向なの？

後者だな
琴乃若に指導力があるとは思えない

なんだかこの子の目、貴乃花に似てない？

>>14
彼も引退。

琴乃若より琴若がよい

琴富士より琴乃富士
琴龍より琴の龍

琴若は実在したよね。

琴九州若

引退

断髪式と引退相撲はいつ？

現役引退後は一代年寄琴桐ヶ久保として、立派な弟子を育ててください
本当に、本当に長い間ご苦労様でした

らぶドルオタとしては注目力士だったんだけどなあ

元東序ノ口三十三枚目　琴桐ヶ久保 は現役を引退し、年寄　琴桐ヶ久保として後進の指導にあたります。

琴桐ヶ久保親方、もう一度琴光喜のやつを鍛え直してやってください！
でないと彼奴はこのまま駄目になっちまいますぜ

マジレスするとどこぞの高校でも行ってのらりくらりとやっていくんだろう

プロレス転向とか、ボクシングで亀田と対戦とかは考えないの？

俺の予想

スポーツ紙見出し
あの相撲界の元大スター琴桐ヶ久保が、
亀田を1ラウンド開始9秒でノックアウト！
相撲界出身初のボクシング世界タイトルホルダー誕生

北の湖理事長のコメント
「惜しい人材を逃がしてしまいました。
松戸のバカ様にはきつく言っておきます。」

>>34
階級が全く違う

琴桐ヶ久保は最強のフライ級力士！

減量したら何級になるかわからんぞ

まあ、一場所もまともに相撲取らず逃げた子がボクシングに行っても数日で逃げる
可能性が大ですね

>>35
これから体を絞るんだよ。ボクシングするなら当たり前だろ。

桐ヶ久保の同じ部屋の同期も、全て負け越しだったな。

>>1さんかわいそう
決してこんな結末を望んでいたわけじゃないと思う・・・

珍しい四股名だっただけに残念だ。

桐ヶ久保少年よ、新天地でも頑張れ！

だれが２代目を襲名するのかな

(^O^)

昭和５８年ころに親毛立千島（おやけたちしま）という力士がいたはずだが・・・

そんな力士おらへんやろ〜

ミツキが大関に昇進したら、部屋の由緒あるしこ名である琴桐ヶ久保（二代目）を襲名することが、関係者の証言で分かった

琴斉藤ラブ
カッコイイ

>>46
大木こだま乙

琴斉藤頑張れ

イケメン力士

こと〜きりぃ〜がくぅ〜ぼぉ〜

本日皇牙の断髪式に続き琴桐ヶ久保の引退大相撲

断髪式するほど髪も伸びてないだろうね

剃毛でもするんじゃね？

散髪式かな

鬢付け油を落とす洗髪式

スカした者はもう二度と入門できないの？

>>57
やめたら二度と入門できないよ。
数年前こっそり他の部屋に再入門したヤツがいたけど、
バレ次第即クビになった。

再チャレンジできるといいのに(^_-)

再チャレンジを認めると、部屋を渡り歩くヤツが出てくるから、
親方連中にとって都合悪いのでは？

整形で顔変えて国籍と名前変えればいいと思う。

桐ちゃんの生涯成績は？

ではここで琴桐ヶ久保の生涯星取表（永久保存版）を一挙に掲載しよう

琴桐ヶ久保 浩二
平成十九年春場所
や●や●や○や●や○ややややや　新序三番出世
平成十九年夏場所
ややややややややややややややや　全休　この場所限り引退・一代年寄琴桐ヶ久保襲名

>>58
そんなバカがいるんだｗ

>>58
実は幕内力士○○も（ry
ここまで出世するとバレ次第即クビとはいかないようで

>>64
数場所バレなかったし。
気付かない方がもっとびっくり。
>>65
そんなヤツいるの？2ちゃんねるでは有名なの？

>>65
そんな力士おらへんやろ〜

>>63
あの杉下よりも勝ち星を多く挙げている

一度辞めて自衛隊に行って再入門した大相撲トーナメント覇者がいたよね。

ああ琴桐ヶ久保

いまでもニックネームは琴桐ヶ久保なのかな？

1991年生まれ
http://www.szumo.hu/Sumotori/Rikishi-1991.html

新弟子が二代目を襲名するのを期待してたけど、名古屋場所は新弟子ゼロなんだってね…

名古屋場所でデビューなんて、全部屋あわせて数人しかいないだろ。

琴綾小路

元琴ノ若の通称は、「琴ノバカ」、「バカさま」

琴桐ヶ久保の引退大相撲に行かれた方、レポおながいします

スカしの序の口に引退相撲なんてあるんかよｗ

引退相撲無いの？
じゃあ、断髪式の日程を教えてください。
序の口力士だと、国技館の予約を取るのも大変そうですね。

ユーミンのシャングリラのチケット２枚を持っていますが、どなたか琴桐ヶ久保の断髪式のチケット１枚と交換してもらえませんか

>>77,79,80
皮肉にしか見えないぞ。

彼が苦労してとってくれたペアチケットですが、断髪式のためなら惜しくありません。
彼も分かってくれるはずです。
よろしくお願いします。

すみません
まちがってsageてしまいました。
チケットよろしくお願いします。

>>82-83
嫌な奴だな、てめえは。

自分さえ断髪式に行ければいいと思っている人がいますね
わたしがどれだけ必死なのか分かっているのでしょうか

「伝説の人と戦いたかった」

引退相撲には杉下を指名。

74に新聞読めない疑惑

>>80
あのプレミアチケットを入手するにはシャングリア3枚以上じゃないと・・・

^ ^

82さんはまず彼の了承を得た方がいいのでは

脳内彼氏ですから。本当は彼氏なんていませんから。
お相撲が彼氏ですから。

>>91
るせえ
おまえチケット持ってんのか
持ってないならすっこんでろ

なんでこんなやつが一代年寄になれるんだよ！おかしいじゃん

北の湖だって一代年寄になれたんだから、こいつがなっても不思議ではない。

つまんねえw

いま琴桐ヶ久保と北の湖が、真剣勝負で、十番取ったら、
琴桐ヶ久保の十勝零敗かな。

真剣勝負なら北の湖なんか、最初の一番で投げ殺しちゃうと思う

名古屋場所はじまった！
今場所もがんばれ

北崎かい。

本人がこのスレに今日気がついたようです。

>>100
なぜ分かる！？
知り合い？
まさか本人！？！？

ソースは、本人のブログ

ブログ見た〜い

どこ？

ヒントを教えてあげる（アドレスの一部）

http://

きょうは勝ったかなぁ

勝ったよ！

協会のホームページに琴桐ヶ久保の星取表が載って無い！

なんで！？

増健さまと同じです。
縦綱（別格）になったから、しもじもの名簿には載らないのです。

アッーー
ほんとだ！増健さまもいつの間にか載ってない！！！！

>>108
おそらく、協会のミスでしょう

名古屋場所
琴桐ヶ久保　星取表
　初日　○　須磨ノ富士　寄り切り
四日目　○　高見藤　　　つり落とし
五日目　○　福薗　　　　下手捻り

>>112
何で毎日とらないの？

風邪気味だから無理しないのでしょう

114さんは何でもよくご存知ですね
これからもよろしくお願いします

いえいえ、相撲界に何人か知人がいますので一般人よりは詳しいていどです

 琴桐ヶ久保、きょう勝ったのか？

 琴桐ヶ久保 4勝0敗 ○ 掬い投げ ● 3勝1敗 舞風

何でこんなクソスレで舞風様のお名前が・・・

>>119
同感だ！！

つーか、つくづくくだらんスレだ…

漏れも同感！

琴桐ヶ久保が引退だなんて、ホントくだらない
協会の発表なんかを真に受けてどーすんだよw

えっ、琴桐ヶ久保引退してないの？！
じゃあ俺のもってる引退相撲のチケットは何なんだ？

止めると他の部屋にも入れないなんてヤクザと同じだね

>>123
日本相撲協会以外の相撲団体に入ることはできますよ。

122さん、チケット要らないなら譲ってください

>>125
昨日Yahoo!オークションに出品しました。
1000円スタートにしたのに、なんと、もう既に37万円になっています。
あと5日もあります。それまでに、いくらになるかとっても楽しみです。
50万円は余裕で超えそうです。
ほしい人は「琴」で検索すれば見つかると思います。

見事に壮大なネタスレ化しつつあるなw

>>127　禿同
引退はネタだよw
十三日目の結果
琴桐ヶ久保 7勝0敗 ○ つかみ投げ ● 6勝1敗 皇牙

>>127
「琴」で検索しましたが、関係ないのがたくさんでてきてわかりません
50万円以上出してもいいと思っているのですが

この人は琴光喜のおちんちんを見ているはずだ。当然、ｶﾛのも。

>>128
5番相撲、6番相撲はどうだった？
7戦全勝で優勝か？

>>131　まだ優勝は決まっていません
あす決定戦があります

おれも琴で検索したけど、分からなかった
思わず大正琴セットを衝動買いしてしまった

>>133
ﾜﾛﾀ

>>130
ブログに書いてあったよねｗ

>>135
URL教えてくれ〜。

おまい荒らすから教えてやらんｗ

決定戦は誰と？

栃木県那須郡那珂川町矢又字○○○○
http://map.yahoo.co.jp/pl?lat=36%2F42%2F37.143&lon=140%2F12%2F32.172&layer=0&sc=3&mode=map&size=l&pointer=on&p=&type=static&CE.x=550&CE.y=364

139がここに○○○○ の遺体を埋めたと自供しました

巴戦ですね。がんばってください。

決定戦が始まりました
巴戦です。２連勝した力士が優勝です。

琴桐ヶ久保  ○ よりきり ●  栃東
隆加賀谷　  ○ よりきり ●  琴桐ヶ久保
栃東　　　  ○ よりきり ●  隆加賀谷
琴桐ヶ久保  ○ 押し出し ●  栃東
隆加賀谷　  ○ 押し出し ●  琴桐ヶ久保
栃東　　　  ○ 押し出し ●  隆加賀谷
琴桐ヶ久保  ○ 上手投げ ●  栃東
隆加賀谷　  ○ 上手投げ ●  琴桐ヶ久保
栃東　　　  ○ 上手投げ ●  隆加賀谷
琴桐ヶ久保  ○ 送り出し ●  栃東
隆加賀谷　  ○ 送り出し ●  琴桐ヶ久保
栃東　　　  ○ 送り出し ●  隆加賀谷

決定戦はまだ続いています

見事に三すくみを形勢しているなｗ

まだ巴戦が続いている模様
がんばれ、がんばれ琴桐ヶ久保

これ以上琴桐ヶ久保優勝の邪魔をするようだったら、隆加賀谷スレを荒らしてやる
おれは本気だ

琴桐ヶ久保  ○ 小手投げ ●  栃東
隆加賀谷　  ○ 小手投げ ●  琴桐ヶ久保
栃東　　　  ○ 小手投げ ●  隆加賀谷
琴桐ヶ久保  ○ 引き落とし ●  栃東

はやく勝負をつけんと千秋楽の打ち上げに間に合わないぞ

巴戦どうなった？

協会のサイトに巴戦の結果が載っていない。
最近相撲協会はたるんでるじゃないか？ミスが多すぎる。
今度世話人の琴天太さんに会ったら文句を言ってやろう。

だれかチケット譲ってください！

いつ大関になれますか？

協会からの使者さえ来れば、今すぐにもなれます

かわいい顔してるんだよなぁ

ちょっと貴乃花親方似でねぇ

いよいよ明日、協会の使者を迎えるわけですが
口上考えてるのかな

琴桐ヶ久保「謹んでお受け致します。乾坤一擲、五里霧中、諸行無常、猪突猛進の精神で勤めさせて頂きます。」

「琴桐ヶ久保の名に恥じぬよう

琴春日が再十両、琴光喜が大関昇進、そして琴桐ヶ久保が！

断髪式のチケットゆずってください。
なんでもします。

再デブーか？

>>112
須磨ノ富士は幕下なんだが…

それが何か？

オークションに出てた引退相撲のチケット、結局いくらになったんだ？

>>126は億万長者になったらしいな
税務署に通報しておこうｗ

ちくしょう！ニセのチケット掴ませやがって！

だまされたの？

全財産だましとられた…

あげ

桐ちゃん、相撲協会の理事長めざせ！

先場所、出場停止だったってホント？

永久に出場停止

巡業で琴桐ヶ久保の土俵入りを見た俺は勝ち組

杉下翼スレは落ちたのか？

>>172
見たかったなぁ、ミツキとカロヤンを露払いと太刀持ちに従えた土俵入り

桐ちゃんが番付に載ってないよ？
琴金子よりは上だったはずなのに

番付の裏を見てごらん

琴桐ヶ久保が世界陸上に出てたなんて、知らなかったよ！

桐ちゃ〜〜〜〜〜ん。

日本人選手で初のメダル獲得、感動しました。おめでとう。

なんの競技だよ

競歩

プリプリお尻を振りながらゴーーーールイン！

場所直前の琴桐ヶ久保の稽古見て来た



稽古が終わった後にちゃんこまで御馳走になった

183がうらやますい

ぶつかり芸子で琴光喜に胸を出していた

おれも芸子にぶつかってみたい

ぶつかっておいでやす

初日からいい滑り出しでしたね

○琴桐ヶ久保(かわず落とし)●季帆ノ海

取組プレイバック

相手に尻を向けた独特の仕切りで相手を圧倒した琴桐ヶ久保は、立ち会い岩のようなケツでぶちかましていく。
季帆ノ海はケツの圧力と臭いに思わず後退、土俵際でこらえるところに琴桐ヶ久保の河津掛けが炸裂、季帆ノ海は桟敷席まで吹き飛んだ。
琴桐ヶ久保の圧勝。体重280キログラムの季帆ノ海の下敷きとなった金色の帽子と扇子の男性以外、満場の観客すべてが豪快な琴桐ヶ久保の相撲に酔いしれた。

>>189さんは場所で取材なさっていたんですね


僕はニッカンスポーツの一面を見ただけだったんで、とても参考になりました


これからもよろしくお願いします

きょうは取組あったの？

>>191
わかりません
取材証を剥奪されてしまったので・・・

明日の一番は、栃ノ猿だよ
どんな相撲になるのか
栃ノ猿は立ち合いの猫だましと足取り、小股掬いが得意だね

今場所は、金鉄山・松ヶ茸・玉不具璃が難敵かな。

取材証を返してもらったので、また明日から琴桐ヶ久保の相撲を取材したいと思います！

>>195さん
心配していましたが、和解なさったようですね
安心しました

早速ですが昨日の

○琴桐ヶ久保(ともえ投げ)●越の龍

のレポートをお願いします！

理事長室で取材証を返してもらい、あわてて土俵下へ。
しかし一瞬遅く、琴桐ヶ久保の投げが決まったあとであった。
決まり手は巴投げ。
投げられた越の龍は土俵下でのびており、その尻の下で茶筒のような体型の観客がぺしゃんこになっているばかり。
北の湖のせいで、大事な取組を見逃してしまったのである。
ほうきを持った呼び出しがぺしゃんこの茶筒を片付けているとき、土俵上では琴桐ヶ久保が颯爽と勝ち名乗りをうけていた。

>>197さん

場内の空気を感じられただけでも満足ですよ


まさかの決まり手でしたから新聞を読んでいて目を疑いました



今日も勝って三戦三勝、日に日に琴桜襲名に近付いていますね



○琴桐ヶ久保(原爆固め)●李

呼び出しけ朗の呼び上げに館内もヒートアップ。
裁くは木村・レッドシューズ・庄之助。
立ち会い、李のかち上げと琴桐ヶ久保のアックスボンバーが交錯するが、互角。
李は肩に飛び乗り、得意の高角度前方回転エビ固めを狙うが、桐は踏みこたえる。
それならばと、李は赤房下で619を放つが、桐は肩すかしで応戦。
はげしい差し手争いの末、差し勝った桐が下手出し投げで李の体勢を崩すと、土俵中央で華麗な飛竜原爆固め！
193センチ、163キロの李を完璧に投げきった琴桐ヶ久保が実力を示した一番であった。
（場内決まり手は原爆固め）

>>199さん

いつも詳細な情報をありがとうございます！


激しい技の攻防に空中戦もある熱戦だったんですね
ちなみに原爆固めは24年ぶりの決まり手だそうですよ


○琴桐ヶ久保(判定)男女ノ里●

きのうの取組で琴桐ヶ久保のしこ名を呼び上げた呼び出しのけ朗さんが、舌を噛んで再起不能と聞きました。
ファッションセンスはイマイチだったけ朗さんですが、あの名調子がもう聞けないとおもうと少しさびしい気がします。

明日の対戦相手は明石志賀乃助ですね！

○琴桐ヶ久保(判定)男女ノ里●
相撲を取る前に呼び出しを再起不能にするほどの異様な殺気に、
審判部は相手力士の生命が危険であると判断、
取組前に琴桐ヶ久保の判定勝ちが宣せられました。

きょうは勝ったのか？　決まり手は？

○琴桐ヶ久保(背面投げ)明石●
立会いで後ろを取った琴桐ヶ久保がそのまま250センチの相手を高々と吊り上げ
頭から地面に叩きつけた。これにより頭蓋骨が砕けた明石は再起不能となりました。

●　明石志賀乃助
頭蓋骨が砕けたくらいなんでもない。力士に脳みそなど必要ないからな。
骨が砕けてギザギザになった方が、立ち会いの破壊力が増すのを知らないのか。
昔の力士は頭を金槌で殴ったりシリコンを埋めて頭蓋骨を鋭角にしたもんだよ。

取材陣は一様に驚きの声をあげた一。

稽古場に降りてきた高砂親方が鮮やかな青いまわし姿で現れたのだ
ストップ・ザ・琴桐ヶ久保を果たす為に伝説力士(レジェンド)の一人である朝潮が立ち上がった


「やりますよ、やりますよ！」と机をバンバンと叩きながら左右に歩き回る。どうやらはやる気持ちを抑え切れない様子だ


朝青龍問題で失った信頼を取り戻す為、そして傍若無人に振る舞う琴桐ヶ久保を止める為、「朝潮」は本場所の土俵に立つ



▽12日目
朝潮一琴桐ヶ久保

age

age

琴桐ヶ久保

１ 　○季帆ノ海（かわず落とし）
２ 　や
３ 　や
４ 　？栃ノ猿
５ 　○越の龍（ともえ投げ）
６ 　○李（原爆固め）
７ 　や
８ 　や
９ 　○男女ノ里（判定）
10　や
11　○明石（背面投げ）
12　？朝潮
13　や
14　や
15　や

琴桐ｹ久保−李

秋場所１２日目の琴桐ヶ久保ー朝潮戦で、力士の下敷きとなって人事不省となっていた相撲記者Aさんが、
２５日になって、ようやく意識を取り戻したことがわかった。
Aさんは「内館さんからチケットをいただき、見ていたらあんなことになって…で、どっちが勝ったの？」と語った。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070925-00000021-nks-fight

秋場所の好取組（四日目）

○　琴桐ヶ久保　（ギブアップ）　栃ノ猿　●

立ち会い変化をみせた栃ノ猿だが、琴桐ヶ久保はまったく動ぜず。
動き回って勝機を狙う栃ノ猿を捕まえると、がっちりとコブラツイストにとらえる。
必死に耐える栃ノ猿であったが、琴桐ヶ久保が腋の下をくすぐると、あえなくギブアップ。
相手がくすぐったがりであることを研究していた琴桐ヶ久保の作戦勝ちといえよう。

１２日目の好一番

朝潮　ー　琴桐ヶ久保

土俵にあがった朝潮が吠える。
「琴桐ヶ久保よ、おまえが負けたら即引退しろ！
俺が負けたら、パイロットシャツをおまえにやる」
理不尽な要求に、うなずく琴桐ヶ久保。
そんなにパイロットシャツが欲しいのか。
（つづく）

片男波部屋の玉桐ヶ久保との対戦、見てみたいです！

(中略)私は土俵上の琴桐ヶ久保の仕切りを凝視していた。


…いつもと何かが違う！
初めは気付かなかったが、「あっ！」瞬間私は息を飲んだ。


琴桐ヶ久保が海老反りで仕切っているではないか！



朝潮のパイロットシャツに賭ける執念がそうさせるのか、私のペンを持つ手は震えっぱなしだった。(続く)

なんという館内のざわめき！

わたしは、琴桐ヶ久保の海老反り仕切りに気をとられ、
土俵上のもう一つの異変に気づくのが遅れたことを告白する！

なんと朝潮の顔面が、泥パックですべすべになっていたのである！！
土俵下のしわくちゃ内舘がそれを見て、
ジェラシーで暴れ狂ったのも紛れもない事実である！
（つづく）

>>215
玉桐ヶ久保とはたしか兄弟だったと思うので、優勝決定戦以外では取組は組まれません。

明石「奴とは永遠のライバルだ。」

琴桐ヶ久保「明石関の右四つからの蛸絡みには要注意でごんすよ。」

>>218
時津風邪部屋の　時桐ヶ久保とも兄弟ですか

双桐ケ久保です

ユルフンなのは朝ノ桐ヶ久保だったっけ？

保守。

琴桐ヶ久保 浩二
平成十九年春場所　番付外
や●や●や○や●や○ややややや　新序三番出世
平成十九年夏場所　東序ノ口33
ややややややややややややややや　全休　この場所限り引退・一代年寄琴桐ヶ久保襲名
平成十九年名古屋場所　番付不明
○やや○○や○？？？？？○やや　７戦全勝
　優勝決定戦○●○●○●○●○（以後不明）
平成十九年秋場所　番付不明
○やや○○○やや○や○？ややや　成績不明

備考
片男波部屋の玉桐ヶ久保、時津風邪部屋の双桐ヶ久保とは兄弟。
海老反りで仕切ることがある。明石は永遠のライバル。

>>222は時桐ヶ久保と双桐ヶ久保が兄弟だと言ってるんじゃないかな？
つまり琴桐ヶ久保と兄弟なのは玉桐ヶ久保だけなんだけど、玉桐ヶ久保は琴桐ヶ久保の父親の後妻の連れ子なので
血はつながっておらず、時桐ヶ久保はその玉桐ヶ久保の叔母の夫に当たるのだが、双桐ケ久保は玉桐ヶ久保の叔父
にあたり、つまり時桐ヶ久保と双桐ヶ久保は義理の兄弟であり、琴桐ヶ久保とはどういった関係になるのかという
と、友達以上恋人未満かしら？と琴桐ヶ久保の継母が言っていたと思うが、間違っているかもしれん。

お肌すべすべの朝潮太郎は震撼した。
琴桐ヶ久保の海老反り仕切りの前に、いかに美肌になったとはいえ、
自分に万に一つの勝ち目も無いことを本能的に察知したからである。
「このままではだめだ」せまい額に滝のような汗が流れた。
しかし、さすが朝潮太郎は大学卒であった。
死中に活を求め、窮余の策に打って出たのである。
目には目を、歯には歯を、そして海老反りには海老反りを！
朝潮の海老反り仕切りに、超満員の国技館は大歓声に包まれた。
（つづく）

土俵上で対峙する二つの海老反り。
その二つの美しいアーチは、モンゴル大草原の虹の架け橋を彷彿とさせます。
赤房下の時計係審判の手があがりました。
いよいよ制限時間いっぱい、館内の興奮は頂点に達しております！

おそるべき破壊力と多様な攻撃性を秘めた海老反り仕切り。

だが、それだけに体力を消耗すること甚だしく、
本来、無尽蔵のスタミナと身体能力を誇る琴桐ヶ久保だけに許された、
奇跡の仕切りと言われてきた。

そして今50歳を越えた朝潮が、余人には不可能と思われたこの海老反り仕切りに成功したことは、
打倒琴桐ヶ久保にかける彼の、おそるべき闘争心のなせる業であった。

しかし…
制限時間一杯となり行司の軍配が返ったとき、朝潮太郎の体力は、すでに限界を越えていたのである。

●朝潮　（腰砕け　0.3秒）　琴桐ヶ久保○

朝潮が海老反りに耐え切れずに崩れ落ち、場内は何とも言えない空気に包まれた。

ここで正面審判長席にいた九重(元横綱千代の富士)が粋な計らいを見せた。


物言いをつけたのである！

土俵上で審判団が協議している。荒い息遣い、乱れた大銀杏でそれを見守る琴桐ヶ久保と朝潮。

そして一。



「只今の協議についてご説明します。行司軍配は東方琴桐ヶ久保に上がりましたが、朝潮の背中が落ちるのと、琴桐ヶ久保が土俵を割るのと同体ではないかと物言いが付き協議の結果、同体とみなし、取り直しと致します！」


九重のマイクに聴き入っていた大観衆は地鳴りのような歓声をあげた一。


さあ、仕切り直しだ。
(続く)

琴桐ヶ久保 ほんとうにおめでとう
お前はもう親方だけの者ではない
今や世界の琴桐ヶ久保になったんじゃ
それも山あり谷ありの厳しい勝負の道をひたすら
歩み続けたからこそ今日の栄光が会った
しかしすもうの道は終った分けではない
これから厳しいすもう道が待ってる
琴桐ヶ久保よ万文の山はいくつはばまおうとも
戦陣の谷に何度も落ちようとも前え 進め
最後に 本当におめでとう
親方

取り直しになったとはいえ
朝潮の体力は限界であり、意識は朦朧としていた
万事休すかと思われたとき
土俵下から朝潮に声をかけた者がいた

観客「朝桐ヶ久保〜」

！！　そうか、その手があったか！

朝潮の頭脳にひらめいたアイデアとは？　（つづく）

age

「琴桐ヶ久保よ！　全裸相撲で勝負だ！」
朝潮はそう叫ぶと、みずからの回しに手をかけた

本場所の土俵上での全裸相撲は禁じ手である。
それを知らぬ朝潮ではなかったが、一か八か捨て身の賭けに出たのだろうか。

いや、朝潮には勝算があった。
全裸の肉体美による芸術点、土俵から飛び出す際の飛型点が加算されれば十分勝機がある。
朝潮はそこまで計算していたのである。

琴桐ヶ久保は静かに「ＨＢー１０１」の広告の入ったまわしを解いた。


琴桐ヶ久保と朝潮
いちもつといちもつ


いちもつを取って一気に前に出る相撲の琴桐ヶ久保。また、いちもつからの強烈な出し投げもある。


一方の朝潮はいちもつにはこだわらず押し込みたい。


土俵上に対峙するいちもつ、勝つのはどっちだ一。

(続く)

仕切りを繰り返すたびに高まる気合い
時間一杯となり、土俵上にそそり立つ両雄

庄之助の軍配が返り、館内の興奮は最高潮を迎えました

立ち合い、朝潮のもろ手突きと一物による突きの複合技「三所突き」が琴桐ヶ久保に炸裂する
ドイツ軍戦車の装甲をも貫くという「三所突き」の威力に、さすがの琴桐ヶ久保も二三歩後退した

しかし、すぐさま体勢を立て直した琴桐ヶ久保は、もろ筈と一物によるのど輪筈攻めの複合技で逆襲に転じる

回し着用が義務づけられた近代相撲以前に、全裸相撲とよばれる古代相撲が存在した
そしてそこには現代の土俵では失われてしまった、おそるべき秘技が存在したという

立ち合いの攻防で先手をとった朝潮であったが
琴桐ヶ久保の厳しい三筈攻めで上体が浮き、
このまま一気に全裸道（現在の相撲用語でいうところの「電車道」のこと）で土俵の外へ押し出されてしまう
朝潮の健闘もこれまでか
そう満場の相撲ファンが思った、そのとき

朝潮はたかく跳躍した！

八艘飛び？！　いや違う！

見た目からは想像も出来ない跳躍力で釣り屋根の上まで一気に飛び上がる朝潮、対戦相手を見失った土俵上の琴桐ヶ久保に対し大粒の汗を一滴、また一滴と垂らし、最後には土砂降りの汗を琴桐ヶ久保に浴びせたのである。


「ウギャアー」
琴桐ヶ久保が見せた初めて苦悶の表情、好機到来と見た朝潮は一気に勝負に出た！(続く)

朝潮はつり屋根の上に立ち、なにやら呪文を唱え始めた

エコエコアザラク・・・

「い、いかん！　朝潮はあの技を出すつもりだ」
富士桜が絶叫した

「氏になさい！」朝潮はつり屋根の上から琴桐ヶ久保に襲いかかった
「かり首落としだ！」ちびっこ相撲博士のあだ名をもつ小学生まさお君が叫んだ

説明しよう。
かり首落としとは、鋼のように鍛えられた己の一物を、敵の脳天めがけて振り下ろし、
ナタのような切れ味をもつかり首の部分で、相手を一撃する荒技である。
そのうえこの場合には、つり屋根の上からという通常の何倍もの高さから
朝潮の巨体が舞い降りてくる訳であり、その落下エネルギーが加味された技の威力は、
有史前、恐竜を絶滅に追い込んだという巨大隕石の破壊力にも例えることができるのだ

（これまでのあらすじ）
「きょええぇーーーい」釣り屋根の上から跳躍した朝潮は、
琴桐ヶ久保のアフロ大銀杏めがけて、己が一物を振り下ろした

朝潮の男根が琴桐ヶ久保の頭蓋骨を粉砕するかと思われた寸前、
琴桐ヶ久保は両手のひらで朝潮の摩羅をしかと受け止めた。
これぞ秘技陰茎白刃取りである

形勢逆転。
悶絶する朝潮に冷淡な笑みを浮かべ琴桐ヶ久保が一気に攻勢に出る。
いちもつをがっちり掴むと直ぐに出し投げ、更に左の揉み上げも掴み琴桐ヶ久保十分に。



朝潮に打つ手はあるのか！？(続く)

前回までのあらすじ
鹿児島の離島に赴任した朝潮太郎は、大阪地裁時代の多忙さで破たんした家族の再生と、
さらなる経験を積むために燃えていた。
だが、アルコール中毒の弁護士がいたり、慣れない案件を扱うことに戸惑いを覚え、
いろいろあった末、土俵上で絶体絶命のピンチをむかえていた。


そのとき朝潮の脳裏に、心の師匠の姿が浮かんだ
「わが弟子朝潮太郎よ。考えるな、感じるのじゃ！」

アチョーーーーーッ！！
気合い一閃、朝潮の逆襲開始だ

まず一物を巻き替えもろ差しになると、怒濤の全裸がぶり寄り
おもわず腰の引けた琴桐ヶ久保を土俵際に追い詰めた

全裸でのがぶり寄りは、回し着用の場合の30倍の威力があるといわれる（2007年・全国交通安全協会調べ）
さすがの琴桐ヶ久保も青房下の土俵際に追い込まれ、つま先だってこらえるのが精一杯であった

しかし、勝利目前の朝潮に予期せざる不運が襲ったのである。それは…

「し、しまった！」朝潮は重大な過ちに気付く。


玉木宏と玉置宏を勘違いしていたのである！
あまりの恥ずかしさから土俵際でイナバウアーを披露する朝潮、その一瞬の隙を見逃す琴桐ヶ久保ではなかった！


金切り声をあげながら牛乳とポカリスエットを１対１で割ったものを朝潮に無理矢理飲ませる琴桐ヶ久保。

凄惨な一番に土俵下の高見盛の表情が曇り、眼鏡も曇った。

「あさしおー」土俵下から声援が飛んだ
ふと目をやると、それは横審の某女性委員であった

なんということだろう、女性委員と目があったとき、朝潮はおもわず萎えてしまったのである
「し、しまった！」

一方、琴桐ヶ久保は赤房下に水商売風女性のパンチラを発見、一物に力がみなぎった
「ど、どすこーい！」

パンチラごっつあんでーす！

琴桐ヶ久保は赤房下に一気に朝潮を押し返した。しかし…

近くで見ると水商売風の客は女性ではなく、オカマであった
「し、しまった」

形勢逆転

琴桐ヶ久保に牛乳とポカリスエットを１対１で割ったものを飲まされた朝潮は、焦っていた

なぜなら、朝潮は子供の頃から牛乳を飲むとお腹が緩くなってしまうのだ

すでに、お腹がゴロゴロいいはじめていた
タイムリミットはあと３分！

相撲動画発見
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1088615

「まずいな…」
朝潮が顔をしかめる。

長時間に及ぶ全裸相撲で冷えた腹に加え、ポカリ割り牛乳を無理矢理飲ませられた朝潮の腹は限界に近付いていた。


もう、やめよう。
こんな相撲負けてもいい。
とにかく便所に行きたい。
行司の死角を突いてヒジを入れてくる琴桐ヶ久保にも我慢ならない。実況も琴桐ヶ久保寄り、テリー伊藤や高橋ジョージの琴桐ヶ久保擁護のコメントにもうんざりだ。


自暴自棄になる朝潮。
限界の近い肛門を必死にすぼめながらの逆転の一手はあるのか！？(続く)

ああ、はやく土俵をおりて支度部屋の便所に入りたい
力士専用のジャンボサイズの洋式便器に座りたい
おお神よ、わが肛門括約筋に力を与えたまえ
朝潮は心の中でおもわず便所の神様「かんばり入道」に祈っていた
両の眼から熱き涙が滂沱として流れた

強大な琴桐ヶ久保に対し放屁・手鼻で対抗する朝潮。


しかし、実力差は明らかでした。



この時の朝潮の心情を表す、こんな資料が残っています。


「便所に行きたく候、
　負けても良い故、
　便所に行きたく候」

　　(高砂列伝・朝潮乃章)



「便所へ行きたい」
ただそれだけの為に、朝潮は相撲をとり続けたのです。




そして、今日の「その時」です。


敗戦を悟った朝潮は、せめて一矢を報いるべくある作戦に出ます。



それは一。(続く)

「えいっ」琴桐ヶ久保の一物が、朝潮ののど笛を突き破らんと襲う
「おっと」朝潮は得意のイナバウアーで黒光りする一物の切っ先をかわした
「いまだっ」朝潮は相手の一物を両手で抱えると、腕捻りの要領でひねり上げた
「とりゃぁぁああ」これぞ秘技マラ捻りである
「痛たたーーー」激痛に琴桐ヶ久保のイケメンがゆがむ
琴桐ヶ久保は土俵をぴょんぴょん跳ねながら回り込んでこらえる
これで決まらぬとみた朝潮は、抱えた一物を肩に担ぐと捨て身の大技を放った
「きえええっ」全裸相撲奥義・一物一本背負いが炸裂した！！

さすがの琴桐ヶ久保もこの大技をこらえることはできなかった
亀頭を中心とした大きな円弧を描いて土俵にめり込んだのである

朝潮が勝った！熱狂した観客は次の瞬間、息を呑んだ



朝潮は脱糞していた
そして真っ白な灰になって燃え尽きていたのである

「ただ今の協議について、ご説明申し上げます」
九重審判の場内説明がはじまり、ざわついていた場内が一瞬静まりかえった

「行司軍配は朝潮の一物一本背負い有利とみて西方に上がりましたが、
琴桐ヶ久保の頭が土俵にめり込むのと、朝潮の脱糞とが同時ではないかと物言いがつき、
協議の結果、同体引き分けといたします」

どよめく場内。ただよう臭気。

△朝潮　（引き分け）　琴桐ヶ久保△

土俵はこのあと呼び出しにより掃き清められたが、臭いは場所中消えず、
観客の入りもさんざんであったと伝えられる

その頃、東関部屋では高見盛が痛む足をさすりながら、出場できない悔しさに
身を震わせていた。
付け人の差し出す永谷園のお茶漬けを立て続けに１３杯食べると、低い声で呻き始めた。
「おらができばごどぎりがぐぼだど　あいづにまげるわげにはいがね」
（オレの敵は琴桐ヶ久保だ！あいつに負けるわけにはいかねえ）
そして、闇に紛れて部屋を脱走し、多磨霊園に秘密の稽古をしに行ったのである。
そこには、霊元童子がいて・・・

人気者の高見盛・ロボコップ・精彦だが、ここのところ琴桐ヶ久保の人気に押され気味であった
ジェラス・ガイ・高見盛は深夜の多磨霊園にやってくると、墓石を片っ端から突き倒し始めた
これはただの相撲の稽古ではない！　物陰から様子をうかがっていた霊元童子は戦慄した

その目つきの凄さはまさに狂人そのものだ。
すると、突き倒した墓石から青白い影が立ち上り、全てが力士の形に
なっていったのだ。
霊元童子は全てを悟り、ニュマンゲの呪文を唱え始めた・・
「ニュマンゲニュマンゲ　モイレンキョマガラメ・・」
高見盛は「ハッ　ハッ　ハッ」といつもの気合いを入れると、その青い力士達が
高見盛の口に飛び込んでいった。
霊元童子は高見盛の前に現れ・・・

「セイケンよ、よくぞここまで修行した。もうワシが教えることは何もな…」
霊元童子がそう言い終わらないうちに、高見盛の強烈な張り手が炸裂した

「ぐわっ」高見盛は昏倒した霊元童子の頭に、ガリガリと齧り付いた

翌朝、高見盛は東関部屋の自室で目覚めた
「あーよく寐た、ゆうべはリンゴを丸かじりする夢をみたよ、美味しかったなー、うへへ」

「なにも覚えてないのか、セイケン…」潮丸の表情は堅くこわばっていた

今場所の琴桐ヶ久保の成績はどうよ？
協会のホームページにはなぜか結果が載ってない

琴桐ヶ久保の相撲結果は協会の有料ページに載ってるんだよ
会費の払えない人は千代大海の相撲でもみて我慢してなさいｗ

「ん？？何？？丸おめおでがなにしだだが？？」
「何も覚えてない？？」
「オラりんごばがじる夢ば見で、よぐ寝でだだ」
「セイケン、こらおらが十両でおめが幕内どがじゃねえど。よぐ聞いでげれ。
第一おめ、足ばどうしだだ？？」
あっ！！
高見盛を苦しめていた足の痛みはどこへやら・・消え去っていたのだ。
「おめが戸板に乗せられて部屋さ帰ってきたのは今朝の四時だど。多磨霊園の墓石全部ぶったおして、
その墓石の真ん中におめが寝ていただ。おめが琴桐が久保に勝ちてえのはわがるが、だからって
何で多磨霊園・・」
その言葉が終わるか終わらないかの内に、高見盛はテッポウ柱に思い切り頭突きを喰らわした。
ガシッ　ゴチッ・・・恐ろしい音と共に、テッポウ柱はめりめりと音を立てて
ついには折れてしまった。
「おではおでは　ごどぎりがぐぼをぶっごわしでやるだ！！」
ハッ　ハッ　ハッ　と気合いを入れると、その背後から青白い炎がめらめらと上がるのだった。

それだけでなく高見盛は近所の寺に走っていき、みずからを荒縄で縛り上げ、
天井から吊されると、頭突きで１０８回鐘を衝いたのである

右差し得意の高見盛が、強烈な頭突きという攻め手を身につけたなら
まさに鬼に金棒、これなら琴桐ヶ久保にも勝てるに違いない…
高見盛の荒稽古を目の当たりにした呼び出し大吉は、そう確信したのであった

その様子を物陰から窺っていたのは霊元童子である
高見盛に怨みをもつ霊元童子は、琴桐ヶ久保の元へ走った
「高見盛の野郎が頭突きで琴桐ヶ久保さんを負かす、って息巻いてるそうですぜ」
「よく知らせてくれたな」琴桐ヶ久保からミスタードーナッツのポイントカードを貰った霊元童子は、
小躍りしながらアパートへと帰っていった

霊元童子はポイントカードを見ながら、「絶対にストロベリーリングを三つ食べるぞぉ・・
その前に、高見盛がやっつけられるのを見届けないと・・」
童子は炉を組むと御焚き上げを始めたのだ。
臨兵闘者皆陣列在前・・・・・・
九字を切るとやおらギターを持ち出して、ＡｍとＡ7のコードだけを弾き始めた。
「お相撲取ってる高見盛、やたら人気のその仕切り、やればやるほど湧きますが・・・
本当の相撲は　よわ〜〜〜〜〜いいいいいいいいい　残念〜〜〜！！！斬りっ！！！」

ああ〜〜すっきりした。
さあ、ストロベリーリングを三つ食べるぞお〜〜

あれ？？これもしかして・・・
有効期限が・・切れてる・・

霊元童子は騙されてしまったのだ！！
恐るべし琴桐が久保！！霊元童子さえ騙してしまったのだ！！

琴桐ヶ久保との一戦で燃え尽きてしまった朝潮は、神聖な土俵を糞まみれにした責任を問われ
相撲協会の理事を首になってしまった

「丸つぶれとなった高砂一門の面子は俺が取り戻す！」
二人の力士が打倒琴桐ヶ久保に名乗りをあげた

それは国立大学卒業の序二段力士一ノ矢と、中卒大関千代大海であった！

「おらのごと忘れでもらっぢゃ困る」もちろん高見盛も名乗りを上げた

しかし次期理事を狙う九重親方（千代の富士）はそれを相手にしなかった
「お笑い力士はすっこんでろ！」
「な…何ィ」高見盛はおもわず手に持っていたお茶漬けの茶碗と箸を取り落とした

それを物陰から窺っていた霊元童子はほくそ笑んだ
すべて彼の陰謀だったのである

霊元童子は九重に、「高見盛が人気を鼻にかけ、理事の椅子を狙っている」と讒言していたのだ
そのため高見盛は高砂一門のなかでスポイルされてしまったのである

落胆した高見盛は、稽古もせずにユーロビートとゲームにうつつを抜かす日々が続いた
そんなある日、高見盛を訪ねて恐山より一人の客人がやってきた
（つづく）

「あの〜〜たがみさがりぜぎのへやはごぢらかね？？おらはぁ恐山のカメババァ様から
言付かってぎたんだがの」
見れば薄汚い老人である。
手には水子地蔵尊と書かれた前掛けを持ち、永谷園のお茶漬け海苔の幟を
体に巻き付けて服替わりにしている。
「関取、カメババァの使いとやらが来ましたが・・」
「おめがばがが！！カメババァ様のおづがいならはやぐとおせ！！」
急いでメガネを掛けようとして、落としてレンズを割ってしまった。
仕方無しに、手探りで声のする方へやってくると、目の前にぼんやり
永谷園の幟が見える。
「カメババァ様・・ごぎげんよろすうござるす」
「でば、カメババァ様のおづげを言うす・・ごれがら恐山で十日十晩寝ずの修業すて、
千代大海と一の矢を粉砕すろと言うごとでず」
「その修業どはまさが・・」
「そのまさがでず・・十日十晩四股っこを踏み続けるでず」
高見盛はその場に泡を吹いてひっくり返った・・
恐山の秘法、十日十晩四股の秘法・・かつてこれをやり通したのは、
あの初代若の花幹士・・
それがどんなに恐ろしく、厳しく、また虚しいか・・
話には聞いていたが、それを自分がやるとは！！
高見盛はそのまま、戸板に乗せられて陸奥路を一路恐山へ・・

高見盛の恐山送りは青森県出身力士たちに大きな衝撃を与えた

「セイケン…生きて…生きて還って来いよ」岩木山のメガネの奥は涙に潤んでいた

くにもん力士たちは恐山力士呪厳経を唱えて、ひたすら高見盛の無事を祈るのであった

その頃、尾車部屋の門を若者二人が叩いた。
顔かたちが似ているので、多分兄弟なのだろう。
体格が実に良く、筋肉質でほれぼれするような体躯だ。
尾車の弟子が門を開けて、一目見ただけで徒者ではないなと察し
「どうぞ・・」と、丁重に迎え入れた。
尾車親方は復活なったペコチャン焼きをほおばりながらお題目を上げていたが
仏間から慌てて飛び出してきた。
「君達、名前は何て言うの？幾つなの？」
「ボクは、佐藤恋ヶ窪と言います。」
「ボクは、佐藤鷹の台と言います。」
年は１６歳で、何でも腹違いの兄弟であり住んでいるのがそれぞれ
恋ヶ窪と鷹の台と言う事だった。
トランクス一丁になると、まさに芸術品・・凄い体だ。
即座に入門を許したが、しこ名に自分の名前を入れてくれと言って譲らない。
結局、風恋ヶ窪に風鷹の台になった。

高見盛はカメババァの元で、顔にナメクジを押しつけられ正気に戻った。
「おめはごれがら十日十晩四股っこばふみづづげるだぞ。ええべな？？」
カメババァの目が不気味に光る・・

その頃…
真夜中、高砂部屋ホームページの更新をしていた一ノ矢の部屋から悲鳴が聞こえた
「うああああああぁぁぁあああぅぅぅうう！」
「どうしたんです、一ノ矢さん！？」
「あううう、お…恐ろしい、カメババァ…」浅黒い精悍な顔が恐怖でゆがんでいた
彼はいったい何を見たのだろうか

なぜか一晩で髪の毛が真っ白になった一ノ矢は、翌朝突然引退を表明した

一方…
大関千代大海は物思いにふけっていた。「川村ひかるがＡＶに出たらＤＶＤ買うべきかな…」
しこしこ
翌朝、千代大海の右腕は腱鞘炎となり、休場が発表された

そうなのだ・・
カメババァはその秘法・十日十晩四股踏み続けをニコ動画で配信していたのである。
しかも、相撲と言うキーワードで突然ＰＣ上にその動画が展開するという、いわば不意打ちである。
一の矢も、その被害者であった。
高見盛の目は真っ赤に充血し、鼻を垂らし殆ど気を失う様で四股を踏み続けている。
カメババァは「ほら！！もっどだど！！もっど四股っこ踏むんじゃ！！」と
杖の先に特大のナメクジを乗せて高見盛を脅し続けている。
高見盛は「おのれにっぐぎごどごりがぐぼ　おめがぐびばおでがへしおっでやる！！」
（おのれ憎き琴桐が久保！お前の頸をおれがへし折ってやる！）
それを呪文の様に唱え続けていた。

千代大海の腱鞘炎は重症で、それもかねてからの痛みがさらに倍加したのである。
力士生命にも関わる状態だと言う事で、日常生活でも右腕は一切使えないように
ベッドに右腕を縛り付けられた状態で入院する羽目に・・
九重の野望は潰えてしまい、世の中の無情を感じた九重は秋元貢に戻ると
密かに諸国巡礼の旅に出たのだった。
そんな騒ぎを聞いていた琴桐が久保は、
「ふん　バカ共が。まあ、何でもやるがいいわ。」
機械音痴の彼はパソコンなど恐ろしくて触れなかったので、カメババァの
たくらみから唯一無関係だった。
様々な力士がカメババァのたくらみで精神に異常を来していた・・

なんかめちゃくちゃになってくなこのスレ。
いっそのこと、がんばれ若戸大橋にでも変えたらどう？

名力士だった

このスレだけが相撲界の真実を伝えている…

転んでもただでは起きぬ九重親方は、諸国巡礼から新弟子を連れて帰ってきた

九重は、大阪出身のその新弟子に千代喜連瓜破と名付けると、
打倒・琴桐ヶ久保のための英才教育を彼に施したのである。

その特訓とは、大阪人の大嫌いな納豆を正座して十日十晩かき回し続けると言う
精神修養であった。
一門でありながら、反高砂派の高田川はその話を聞いて恐ろしさのあまり
半狂乱になって間垣の病床に駆けつけると、
「納豆や！！納豆や！！納豆が来るねん！！！」と絶叫し血圧が２８０まで
上がってそこで倒れてしまった。
しかし、この新弟子千代喜連瓜破は地獄の精神修養に耐えたのだ・・
「わいには、喜連瓜破言う地名をちゃんと読んでもらう義務がおます。その日まで
故郷の喜連瓜破の駅には降りまへん！」
にちゃっにちゃっ・・十日もこねると納豆は凄まじい糸を出し、箸を動かすこともままならない。
にも関わらず千代喜連瓜破は規則正しくこね続けた。
九重はほくそ笑んだ・・
「お笑いの高見盛よりこっちの方が・・そう言えば、尾車の処に国分寺線の電車が入門したっちゅうけど、
電車が相撲取れるんかな？まあ、どうでも良いが。」
そう言いながら、大好きなアンパンマンの絵本を読み耽っていた。

琴桐ヶ久保との死闘の末、朝潮は廃人となり、
部屋にこもって俳句を詠み続けていた
「このままでは名門高砂部屋は潰れてしまう」
危機感を抱いた一ノ矢マネージャーは全国を巡って新弟子をスカウトした
そして見つけ出したのが、朝大歩危と朝小歩危の兄弟である

兄弟は相撲教習所を主席で修了すると、さらに相撲理論を極めるべく、
一ノ矢マネージャーの命により大学に進学した

兄弟は大学で数学を専攻、やがて足し算の朝大歩危、引き算の朝小歩危として数学界で知られるようになる。
そしてついに二人は、初日から８連勝すると勝ち越すことを理論的に証明した星勘定理論で、
ノーベル賞を受賞することとなるのである。

「ノーベル賞より三賞が欲しかったッス」とはストックホルムの授賞式で朝大歩危が語った名言である。

朝潮の愛弟子、朝大歩危と朝小歩危の二人が空港に着き、凱旋のオープンカーに
乗った。
成田から両国までのパレードである。
そのパレードを冷ややかに見つめていたのが、八勝する事に命を懸けている魁皇その人だった。
「理論だけで八勝出来るかぁ・・しからしかあ」と廻しをポンポンと叩いて、秘策を練っていた。

高見盛は・・・十日十晩四股踏み続けの秘法が、やがて満願成就になろうとしていた。
カメババァはおなめくじ大権現様の護摩木を炊き続け、やがて煙の中からご神体である
おなめくじ様が現れた！
「おなめくじ様！尊きおなめくじ様！！カメババァにござるす！！ここにいる高見盛に
どうかあのごどぎりがぐぼをふみづぶす秘策をおさずげぐだせえやし！！」
おなめくじ様は・・

おなめくじ様は言った
「高見盛よ、お前が落としたのはこの金の回しかな？
それともこの銀の回しかな？
それとも、この紺色の回しかな〜？」

高見盛「ワシは回しを落っことしたことなんど無えっす」

「ちっ、空気読めよ」おなめくじ様はそう言い捨てると消えてしまった

カメババァは、「おめがなんでごどいうだ！！おなめくじさまがお怒りじゃあ〜〜
おめは一生おなめくじさまの祟りがづぎまどうど！！あああああ〜〜〜」っと言うと
息絶えてしまった。
クニモンの力士達を裏から支え、君臨してきたカメババァが死んだことで、相撲大国青森は
一挙に勢力を失うのであるが、高見盛はまだ事の重要性を判っていない。
カメババァ死すの知らせは、ここ貴ノ花部屋にも伝えられた。
ニョナミ親方は、「今日もパチスロですった・・おもしろぐねど」と
その鬱憤を親方夫人にぶつけるべく夫人の大嫌いなタモリ人形を振り回しながら
部屋に帰ってきた処だった。
「なに？？カメババァ様がお亡くなりに？？セイケンのケンタナシバガがおなめくじさまに
失礼な事を？？琴桐が久保を破るのは、クニモンと誓い合ったながだど！！」
タモリ人形だと思って振り回していたのは、本物のタモリだった・・
それとは知らず、思い切りタモリを振り回し、羽目板に叩き付けてしまった・・

迎える本場所は、前相撲に異様な人気が集中したのだ。
それはそうだ・・
尾車部屋には、風鷹の台と風恋ヶ窪
九重部屋には、千代喜連瓜破
高砂部屋には、朝大歩危と朝小歩危
いずれ劣らぬ美男力士でありしかも実力者だ。
前相撲に満員御礼が出て、前相撲が終わると潮が引いたような閑散とした客席になってしまう。
これには、理事長の北の湖も弱り果てた。
その北の湖を訪ねる人物があった・・霊元童子である。

何もかもを失った失意の高見盛は、太宰治の文庫本を握りしめて、荒れ野を彷徨っていた
「恥の多い生涯を送って来ました…」
そして気がつけば、ここ新宿アルタの前に立っていたのである
「こ…ここは…？」

その頃…
琴桐ヶ久保は激怒した
せっかく親友ハルク・ホーガンからの紹介でテレフォンショッキングに出演できると思ったら、
司会者が急病でコーナーが中止になってしまったからである
琴桐ヶ久保は怒りと悔しさで泣きながら暴れだし、スタジオは阿鼻叫喚の有様となった

「暴れる力士を止められるのは、力士だけである」
これは放送業界では常識とされている
それを思い出した女子アナが必死に叫んだ

「お客様！お客様の中に力士の方はいらっしゃいませんか！」

霊元童子「理事長、テレビをつけてください！大変なことが起こっていますぞ」

北の湖「生活笑百科…なるほど笑福亭仁鶴ですな」

霊元童子「いや、チャンネルが違います」（つづく）

北の湖「ゴルフもそろそろやろうかと思っております。」
霊元童子「いや、それとも違うのです！！事態は深刻です！！」
北の湖「ああ・・友達の輪！ですな？？私も理事長として一度は出たいと思っております。」
霊元童子「早く見てください！！」

見た瞬間、画面には琴桐が久保の恐ろしい顔が大写しになった。
右手には血まみれになった中居を抱え、左手でその髪の毛をむしっている。
「グロロロロロロ・・・・・」
目は赤く血走り、怒りに燃え、中居を時々ぺろぺろと舐めながらスタジオアルタ内を
のっしのっしと歩いている。
「誰か、誰か力士の方！！」と、女子アナが必死に叫んでいる。
よく見ると、クワイ頭のふんどし担ぎが二人居るではないか！！
「あいつらは、あいつらは、相撲取りだろうが！！！」
理事長は絶叫した・・
その二人とは、序の口最弱と言われる志免錦と前門だった。
小学生よりも弱い・・

「テレフォンショッキング・・・グロロロロロロ・・・・・」
琴桐が久保は中居をぺろぺろ舐めながら、その髪の毛をむしり続けた。

前門じゃなくて有門じゃねーの

じゃあ、有門ね。

その二人とは、序の口最弱と言われる志免錦と有門だった。
小学生よりも弱い・・

「テレフォンショッキング・・・グロロロロロロ・・・」
琴桐が久保は中居をぺろぺろ舐めながら、その髪の毛をむしり続けた。
確かに司会者はいないのだ・・それはそうだ。
ニョナミ親方がパチスロで負けた腹いせに、羽目板に叩き付けてしまったからである。
司会者タモリは、羽目板に叩き付けられたまま張り付いていた。
おまけに運悪く、親方夫妻は裏原宿のバーゲンに出かけておそろいのアーミールックにストリート系のファッションを
買いあさっている最中である。
誰もいない稽古場の羽目板に、タモリは張り付いたまま日が暮れようとしていた。

なおも暴れる琴桐が久保・・その騒ぎに、ついにJRは新宿駅を全列車通過にする事に・・
そんな中、大スクリーンに映し出される姿を見て、高見盛は我に帰った。
「そんだ！！おらほは相撲どりだ！！」
人の波を掻き分け、アルタスタジオに突入する・・
そして、目の前には中居を抱え込んだ琴桐が久保がいる。

北の湖理事長は超が１０個も付く小心者なのだ。
たちまち、真っ青になりがたがた震え始めた。
慌てて、ＮＨＫに替えると白崎アナウンサーが出てきて、いつもの解説とは全く
異なる冷たい調子でニュース原稿を読み始めた。
「ここで、只今入りましたニュースをお伝えいたします。なお、定時番組は変更させていただきます。
放送予定に付きましては、入り次第お伝えします。
今日１２時４５分頃、新宿駅東口の雑居ビル、スタジオアルタ内で暴動が起き、内部で何者かが
破壊活動を行っている様子です。現場は大混乱に陥り、警察と消防は直ちに半径２００ｍ以内の立ち入りを
制限しております。なお、ＪＲ各線は新宿駅通過の措置を採っております。
皆さん、絶対に新宿駅東口周辺に・・・」
この時間は大河ドラマを大福を食べながら見るのが楽しみだった理事長は、その大福を慌てて
一度に五個も口に入れてしまい、白目をむき出しにして墨東病院に担ぎ込まれてしまった。
責任者不在となった相撲協会は、この事態に制御不能な状態に陥ったのである。

運命に導かれ、ついにスタジオアルタに対峙した二人の力士

琴桐ヶ久保はＨＢ−１０１の広告入りの金色（こんじき）の回しを締め、
ヘアーメイクの女の子にアフロ大銀杏を整えさせている

高見盛はスタイリストが用意してくれたお茶づけ海苔カラーの回しを締め、
こちらも気合い十分である

志免錦と有門の二人の取的が両者に水をつける

女子アナが瀕死の中居くんに軍配を握らせる

タイムキーパーのアルバイトの右手が上がった

時間一杯です！

そのとき時刻は午後１時となり、アルタからの中継は終了してしまった

画面では小堺一機の番組がはじまった
きょうのゲストは貴乃花親方と松村邦洋である

若戸大橋

テレビの視聴者は移り気である
アルタの騒ぎなどすぐに忘れて、貴乃花親方のエスプリの効いたトークに夢中になっていった

しかし、スタジオアルタでは生死を賭けた闘いが始まっていた！

琴桐ヶ久保「グロロロロロロ・・・・・」
高見盛「おのれにっぐぎごどごりがぐぼ！！」
中居くん「………………………」

その頃、大福五個で墨東病院に担ぎ込まれた理事長席に、霊元童子は座っていた。
五分前のことである・・友綱と大島、放駒三親方は霊元童子の前に土下座をして
必死のお願い事をしていた。
「一時半に、横審の内舘ババが参ります・・お願いです。理事長のフリをして
弁当を内舘ババと一緒に食べて、世間話をしてください。お願いです！！」
見れば、三親方とも涙を流している。
膵臓の悪い大島親方などは、肩で息をしながら顔色は土気色になっている。
「どうか童子様、お助け下さい！！」
童子は、「判りました。幸いにモコレヌホの秘法で変身が出来ます。やってみましょう。」
「おお！！お助け下さるか！！謝礼は如何様にも・・」
「いやいや、ミスドのストロベリーリングを１０個ほど頂ければ・・」
「あ！！ありがとうございますうううううううううう・・・・」
この、モコレヌホの秘法は鏡を本人が見ると術が解けてしまう。
その為、変身が本当に上手く出来ているか、確認のしようが無いのが欠点だったが・・

実際、変身は出来たのだが・・
呪文をちょっと間違えたために、麻生太郎に変身してしまった。
理事長席に座っているのは、口を曲げた麻生太郎である。
親方連中は、内舘ババに会いたくない為に勝手な理由を付けて国技館から逃げてしまった。
アルタと国技館・・その二カ所で、相撲界の将来を掛けた戦いが始まろうとしていた。

内舘牧子は悩んだ
なぜ目の前に北の湖理事長の物真似をする麻生太郎が居るのか、と

「ふーん、さてはわしを試す気じゃな！　相撲協会のバカどもめ！」
内舘ババは怒りに震えた

そうとも知らず、外見も北の湖に変身したつもりの霊元童子は、必死で演技する
「わたしは両国中学時代、成績は体育以外オール１でしたが、内舘先生はいかがでしたかな」
内舘「別に…」

物真似には物真似で対抗する、これが内舘ババの流儀である
実際、内舘ババの沢尻エリカの物真似は激似であった

理事長室は凍り付いた

〓〓〓 糞スレにつき終了 〓〓〓


これからは若戸大橋について語るスレになりました。

血まみれで悶絶する中居くんをテレビでみて、式秀部屋の序の口力士若戸大橋は部屋を飛び出した
そして新宿アルタへ向かって走り出した「アルタへ…アルタへ行かなければ！」
大けがをした中居くんの代わりに、自分が「いいとも」のレギュラーになりたい
その一心で若戸大橋は九州から東京へ向かって走り続けるのだった
青春の爽やかな汗を流しながら

お茶を入れに来た秘書が、その凍り付いた様を見て九谷焼の茶碗を思わず落としそうになった。
口をひん曲げて小馬鹿にした様な表情の麻生太郎と、横を向き加減で見るからに不機嫌な内舘ババ・・
このまま無事に終わるわけがない。
なおも霊元童子は懸命に演技する。
「先生は〜まぁ〜この両国をですな、相撲の聖地とすべきとお考えと聞きまして・・」
「それで？」
「ぜひ、その文化省の方にも働きかけてですな・・」
「だから？」
霊元童子は徐々に追い詰められていった・・そして、冷や汗を拭おうと顔に手をやった瞬間、気付いたのだ！
自分は麻生太郎になっていた事を！！
その瞬間、元来オタクであった霊元童子のオタクの血が騒ぎだした！！

その頃・・・・・・
瀕死の中居は軍配を返そうとしていた。
もはや自分で立つ事もおぼつかなかったが、そこは柴田と久本の懸命の
南無妙法蓮華経のお題目で支えられていたのだ！！
「ああ・・・池田先生・・・ボクは、ボクは、先生のために闘っています。」
中居は最後の気力を振り絞り、軍配を返した！！

クゥワワワワワワ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ンンンンンン

分厚い金属の壁同士がぶつかった、鈍い金属音が鳴り響いた・・

若戸大橋禿杉わろうた

クゥワワワワワワ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ンンンンンン
何だ、この音は！
見ると、ＡＤがコント用の金盥を蹴飛ばしてひっくり返っている
「？」一瞬気をとられたスキを狙い、高見盛が張り扇（ハリセン）で琴桐ヶ久保の頭を張り飛ばした
バチーーーン！「あ痛ぁ〜、なにすんねん」

そうなのだ。
ここは本場所の土俵ではない。
この闘いは、ハリセンなどの凶器の使用が認められたデスマッチなのだ！

「グロロロロロロ・・・・・」
琴桐が久保の目が真っ赤に充血してきた。
野生の本性が甦ってくる。
目の前には高見盛がハリセンを持って、メクラめっぽうに振り回してくる。
続いてハリセンの大二撃！！そこをかいくぐると近くにあったポコポコ用の灰皿で
高見盛の頭にポコポコ攻撃を加えたのだ。
慌てたＡＤは、吉本新喜劇の演出補佐もしていたのでうっかりして吉本のテーマソングを掛けてしまった。
「うううううう・・・吉本！！ルミネ吉本！！南海キャンディーズ！！」
熱狂的な山ちゃんファンである琴桐が久保に大きな隙が出来た！！
そこを「今だ！」とばかり必殺の頭突き攻撃を仕掛ける高見盛！
間抜けなＡＤは、天井から特大の金盥をおっことしてしまう。
高見盛を直撃する金盥・・
ゴワンワンワンワンワン〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
その音はスタジオ内は勿論のこと、アルタを中心として半径３００ｍ内に
充分届いていた。
しかし、鐘付き１０８発で鍛えられた高見盛の頭蓋骨はそんな盥を逆に突き破り、ソンブレロよろしく
巨大な金盥を帽子替わりにしてしまったのだ！

場内は熱気に包まれていた
「あ〜汗ばむわ〜カモ〜ン」山田花子の物真似で相手を挑発する高見盛

物真似のあまりの下手さに激昂した琴桐ヶ久保は、ツッコミならぬ突っ張りで
猛然と高見盛を攻め立てる

しかし次の瞬間、観客は目を疑った
突っ張りで攻めているはずの琴桐ヶ久保が何故か後退していくではないか
まるで米国の歌手マイケル・ジャクソンさんのムーン・ウォークのように…
そう、これが「ムーン突っ張り」である
相撲道とお笑いを高次元で一体化させた、ご存じ千代大海の得意技である
ライバルの得意技を何のためらいもなくパクるところが、琴桐ヶ久保の非凡さであった

その「ムーン突っ張り」の秘技を見破れなかった事が、高見盛の悲劇に繋がったのである。
「さすがカメババァ様の秘技だ！ごどぎりがぐぼの奴、たえぎれねえでさがっでるど」
そうなのだ・・そこで強烈な引き落としが千代大海の得意技なのだが、琴桐が久保は違っていた。
なおも下がる琴桐が久保・・中居は柴田理恵と久本雅美に足を支えられながら懸命に
「のこった　のこった　南無妙法蓮華経・・」を繰り返している。
下がりながらも周囲に目を配る琴桐が久保・・
高見盛は大事な事を忘れていた・・そうなのだ。
おなめくじ様から最後の秘法を授かる前に、おなめくじ様を怒らせてしまっていたのだ。
しかも、おなめくじ様を呼べるカメババァはもうこの世にはいない。
十日十晩四股っこ踏み続けの秘法も、全ては水に帰していた事を・・
それどころか、おなめくじ様の呪いがセイケン高見盛に掛かっていたのだ！

琴桐ヶ久保は高見盛を土俵際まで誘導しての勇み足を狙っていた
しかし、ここアルタには土俵が無かったのだ
それに気づいた琴桐ヶ久保は逆ギレし、ついにビー●瓶と金属バ●トを手に取ってしまった

いかなる強豪力士といえども、この二つの凶器には勝つことはできない
これは、県警の捜査でも明らかになっている
高見盛は絶体絶命の窮地に陥った（つづく）

「氏ねぇーー！」
「きゃーーー！」
高見盛は逃げまどった
「このままではやられる、もうだめだ
こんな目に遭うのもおなめくじさまの祟りなのか…」
高見盛・ロボコップ・精彦の電子頭脳はオーバーヒート寸前となり、白煙を上げはじめた

その時…セイケンの脳裏にやさしい母の面影が浮かんだ
「セイケン、あきらめないで。チャンスはありますよ。
ひとつヒントをあげましょう。
ヒントは『スッポン土瓶蒸し』で〜す」

高見盛「うー、わがんね」

とっさに、この前タニマチに驕って貰った土瓶蒸しを思い起こした。
「う〜〜土瓶には、蓋があって・・それを開けると・・スッポンは噛みつけば
死ぬまで離さねえど・・」
ビール瓶とバットを二刀流に、思い切り振り回す琴桐が久保・・
「氏ね！！氏ンでしまえ！！セイケン！！おおおおおお・・・テレフォンショッキング〜〜〜」
訳の分からない言葉を連ね、ブンブンと振り回す。
必死で避けながらふと見ると、やかんがある。
「そうだ！やかんの蓋でバットを受けて、やかん被しでがみづいてやる！！」
ひしっと蓋でバットを受けると、やかんを琴桐が久保の頭に被せ、一瞬目を見えなくさせて
二の腕にがぶりと噛みつく高見盛・・
何が起こったのか、判らないまま琴桐が久保は噛みついている高見盛をふりほどこうと
物凄い勢いで腕を振り回すが、がしっと食い込んだセイケン高見盛の歯は深く腕に食い込み、
その辺りを琴桐が久保の血で紅く染めたのだ・・
男の流す紅い血潮に、柴田理恵と久本雅美は興奮し、中居を立たせておくのを一瞬忘れてしまった・・

ばたりと倒れた中居くんを見て高見盛はおもわず駆け寄った

こんなときにけが人の介抱をするとは、なんたら心の優しい人であろうか…

いや、そうではない！
高見盛は中居くんの両足を両脇に抱え込むと、プロレス技のジャイアントスイングの要領で、
力まかせに振り回したのである「うおおおおぉぉおおお！」

振り回される中居くんの体が周りのセットやテレビカメラにぶつかり、なぎ倒していく
柴田理恵と久本雅美も吹き飛ばされる
女子アナは恐怖のあまりスタジオの隅で失禁して気を失っている

超高速で振り回される中居くんの身体は、バットやビール瓶をはるかに越える破壊力を持っていた！
「ごどぎりがぐぼめ！覚悟せろ！」中居くんを振り回しながら、高見盛の逆襲がはじまった

形勢不利を悟った琴桐ヶ久保は、虚空に向かって霊波を放った
「グロロ・・・・」
放たれた霊波は瞬時にルミネ吉本に到達、ある人物をアルタに呼び寄せた

「お呼びですか、琴桐ヶ久保さま」南海キャンディーズの山ちゃんは言った
「なんのご用でしょうか、もうすぐ出番なんで手短に・・・」

琴桐ヶ久保はそれには答えず、いきなり山ちゃんの両足を掴んで振り回しはじめた

全員退避！！全員退避！！
チーフプロデューサーが叫んだ。
こうなれば命あっての物種だ。
ところがである・・席を立つ時にヘッドフォンを放り出した際スイッチが入って
フジテレビにこの映像が送られてしまった！
それに気付いたプロデューサーは、慌てて携帯で「流すな！！！絶対流すな！！」と絶叫したのであるが
雑音が酷くて、「流せ！！絶対流せ！！」と聞こえてしまった・・
フジテレビでのんびりと午後の一時を過ごそうと思った視聴者の目の前に、血みどろとなり
白目をむいたまま振り回される中居くんの姿がいきなり飛び込んできたのだ！！
振り回される風圧で、カメラが適当なアングルを作ってしまう。
失禁した女子アナは大股を開いて、その大股の間から黄色い水が流れ出てきている。
柴田理恵はメガネが吹き飛んで、髪の毛もバラバラになり鼻水を垂らしている。
久本は歯を出して、あぶくをぶくぶくと吹いている・・
ヒュン！！ヒュ〜〜〜〜ンンン！！バシン！！ドカン！！ガシャーンン！！
絶え間なく続くモノが壊れる音は、武器と化した中居くんの破壊力の凄まじさを物語っていた。
日本テレビでは、新番組の「ナベツネ憎たれ口」と言う、渡辺恒男読売新聞主筆と海老沢勝治元ＮＨＫ会長が
世の中を切り捨てる番組がナマでＯＡされようとしていた・・
そこにこの映像が飛び込んできた・・
ナベツネは驚いて、「オイ！辰徳を呼べ！！このバッドスイングだよチミ〜。この位振れなきゃなあ、プロって
言えねえんだよ！！これがまさに主砲のだなぁ、振りってんだが、いってえ誰なんだこれは？？」
また、「めちゃいけ」のスタッフは、爆裂お父さんのコーナーが完全に年齢によるパワー不足なので
その対策を話し合っている処だった・・
まさに！！これぞ救世主！！
敬虔なクリスチャンであったチーフプロデューサーは、
「おおおお・・・我がメシア！！神は偉大なり！！ア〜メン」と十字を切り
「しかしこれは誰なんだ？？」と画面を覗き込んだ・・
なおも「ぐらえごどごりがぐぼ！！」と中居くんを振り回す高見盛・・・

そして山ちゃんを振り回す琴桐が久保・・
山ちゃんと中居くんはンブシュッ、ガシッ、ビュシュッと肉が裂け血が噴き出す凄まじい音を立てて
高速回転を続けている。
このままどちらかが疲れて終わない限り、この勝負は長引きそうな様相になってきた！
今や日本中の耳目が、この凄まじい肉弾戦に注がれていた！！
視聴率は浅間山荘事件を上回る８９．９％に達し、日本のあちこちで興奮して
心筋梗塞や脳溢血で倒れる年寄りが溢れかえり、救急病院は戦場と化していた。
聖路加病院では、サリン事件以来の日野原院長の直接指揮であふれる搬送患者の処置を
行っていた・・
もはや、こんな時にお産なんかすれば何を言われるか判らない、そんな惨状と化していた。
「グロロロロロロ・・・・・テレフォンショッキング！！」
「じねごどぎりがぐぼ！！」
いつ果てるとも判らない対決は続いていた・・・

そんな無尽蔵の体力を有する訳でもなく、やがて疲労が高見盛を襲った。
確かにここに来るまでに、放浪の旅を続けまともな食事は口にしていない・・
永谷園のお茶漬けが目の前にちらつき始めた。
「ああ・・・おぢゃづげぐいだい・・」
思わず漏らしたその一言に気が付かない琴桐が久保ではない。
中居くんを振り回しながら、「オレはチャーハンの素があればいい。」と
お茶漬け絶対の高見盛を挑発する・・
今や日本中がまっぷたつに別れて、「セイケン〜〜」「琴桐が久保〜」と
声援を送っている。
そんな中、大スポンサーである永谷園の社長が感激のあまり、アルタに飛んできた。
「関取！関取！！お茶漬けです！！！」
見れば美味しそうに湯気を立てているお茶漬けだ〜〜
「あ”〜〜〜〜〜〜〜ぐいでえ〜〜〜〜〜」
その瞬間である。
琴桐が久保は山ちゃんを握っていた手を放した！！
時速１５０ｋｍの速度で、山ちゃんが中居くんをかすめて高見盛に命中した！！
高見盛はその衝撃で、中居くんを放り出してしまった・・
中居くんは、スタジオの壁を破り、新宿駅東口にある街路樹に引っ掛かって
ぶら下がっている・・
唖然呆然としている永谷園の社長からお茶漬けを受け取ると、琴桐が久保は何もなかった様に
さらさらさらとかき込んだ・・
「うめ・・ごっちゃんっす・・」
勝利に酔う琴桐が久保・・
その後ろには、カメババァ様がおなめくじ様に跨って、御幣を振りかざし、
「このはんかくせのセイゲンばがめが！あのどぎにおなめくじ様にお祈りしどげば
ごんなごどにならながっだだぞ！！おめは永遠にばがのままだ！！」
ふっと消えてしまった・・
琴桐が久保は、新宿駅へ急いだ。
高見盛と山ちゃん、中居くんは墨東病院に担ぎ込まれ、集中治療室に運び込まれた。
そこには、大福を五個詰まらせた北の湖理事長が白目をむいたまま、点滴を受けていた・・

高見盛と中居くんはストレッチャーに乗せられて、集中治療室に運び込まれた
続いて山ちゃんが運び込まれようとしたとき、院長が看護師長に目配せを送った
看護師長は頷くと、意識不明の山ちゃんをいずこかに運び去った

その頃…
「江戸中で一人寂しき勝相撲…か」
そう呟くと琴桐ヶ久保は一気にグラスのミネラル麦茶をあおった
その表情には何ともいえぬ孤独の陰があった
死闘を制し、強敵高見盛を倒した琴桐ヶ久保であったが、
テレホンショッキング出演という夢は、結局叶わなかったからである
しかも、振り回された中居くんと山ちゃんのルックスの差であろうか、
高見盛のところへは読売巨人軍や「めちゃいけ」スタッフなどからのオファーが殺到、
逆に琴桐ヶ久保は悪役あつかいなのである
「相撲に勝って、勝負に負けたのかもしれんな…」
琴桐ヶ久保の胸に苦い思いがこみ上げる
しかし、悔やんでばかりはいられない
こうしている間にも新たな刺客が送り込まれているかもしれない
まけるな琴桐ヶ久保、がんばれ琴桐ヶ久保！

山ちゃんが運び込まれたのは、地下４階の特殊治療室であった
そこにはすでに脳死状態となった北の湖理事長が横たわっていた
「先生、よろしくお願いします」車椅子の真牡蛎親方が執刀医に向かって頭を下げる
メガネと脳みそ以外はズタズタの山ちゃん
大福をのどに詰めて脳死状態の理事長
二人の患者を前に、神をも畏れぬ脳移植手術がいま始まろうとしていた

全身を包帯で巻かれた中居くんを見下ろしながら、ジャ●ー喜多川は冷たく言った
「常勝軍団ジャニ●ズ事務所に敗北は許されない。琴桐ヶ久保とやらを倒すまで、帰ってこなくていいから」

社長が帰ったあと、しくしく泣き続けていた中居くんは、意を決したように隣のベッドの高見盛に言った
「僕を弟子にしてください！」
高見盛「うむ！よくぞ言った！」

しかし、それを聞いたイケズな看護師が「なに言うてるの、この人も琴桐ヶ久保に負けたんやで、
こんな弱い相撲取りに弟子入りしたってあかんわ」と言い放つと、
高見盛は激しく落ち込み、病室は重苦しい雰囲気に包まれてしまった

一方、マッドサイエンティストによる脳移植手術は着々と進み、ついに頭蓋骨の縫合が完了した
そして仕上げに落雷の高電圧電流が理事長の体に流され、電気ショックが与えられた
しかし、理事長は目を覚まさない
「…手術は失敗ですか？」真牡蛎親方が不安げに執刀医の庄之助教授に尋ねる
「大丈夫です」
教授は山ちゃんの顔から例の気色の悪いメガネを外すと、それを北の湖理事長にかけさせた
その瞬間、閉じられていた理事長の眼がくわっと開いた
「おお！」

数日後のことである
退院した北の湖理事長にお茶を入れるために理事長室に入った秘書の尾堀さんは、
九谷焼の茶碗を思わず落としそうになった。
なぜなら北の湖理事長が、信じられないほど趣味の悪い赤いメガネをかけていたからである。

「？？！」呆然と立ちつくす尾堀さんに向い、理事長が
「どーもー理事長でーす！いやー、セクシーすぎてごめんなさいねーーー！」
といっていやらしい流し目を送ったとき、尾堀さんの生理的嫌悪感は限界を越えた
「いやあああああぁぁぁぁぁぁああ！」
九谷焼の茶碗が床に落ち、砕け散った

そのまま、尾堀さんは協会の人事課に駆け込むと
「お願いです！！職場を変えてください！！」とだけ言ってその場にへたり込んでしまったのだ。
勤続２５年、秘書として歴代の理事長に仕えてきた独身の尾堀さんがそこまで言うのは
何故なのか・・二人しか居ない人事課の面々は思いつく由もなかった。
その時である・・人事課に面接希望者が現れた。
みれば、あごひげをＷの形にそり込んでいて、この寒いのに皮のパンツとジャケットを着ていた。
皮の鋲がいっぱい打ってある帽子を被り、サングラスを掛けている。
そしていきなり、
「は〜い　面接希望者で〜す。相撲協会フ〜〜」と言うと激しく腰を振り始めた。
尾堀さんはその男を見るなり「理事長室にお茶を持って行かせなさい。」と言うので
持っていかせることに・・

その頃、ゴミ捨て場にうち捨てられた山ちゃんの肉体に変化が現れたのだ。
雨に打たれ、その後ネズミの小便と野良猫のウムコを三日三晩浴び続け、締めは
雷の直撃を受けた・・そうなのだ・・
サイボーグ山ちゃんの誕生だ！！

蘇った山ちゃんの肉体は、失ったメガネと脳みそを探し求めて、メガネの男女を無差別に襲いはじめた
「メガネヲ…カエセ…ノウミソヲ…カエセ」

一方、そのころ貴乃花親方は同志の松村邦洋、バナナマン日村とともに相撲協会改革に立ち上がろうとしていた

ふだんテレビに出演しては貴乃花親方のモノマネをして笑いをとっている松村、日村の両名であるが、
これはもちろん親方へのリスペクトのあらわれに他ならない

親方も松村のダイエットにかける情熱に共感し、日村の髪型のスタイリッシュさを高く評価するなど、
三人の絆は強固であった

その貴乃花親方は相撲界の現状を憂えていた
特に琴桐ヶ久保の行状には心を痛めていた
全裸で相撲を取って神聖な土俵を汚物まみれにしたり、スタジオで乱暴狼藉の限りを尽くし、
その様子がテレビで全国に放映されるなど、まったくもって言語道断である
でも女子アナの失禁シーンが見られたのは良かったな…
と、思いだし笑いでにやつく貴乃花であったが、景子夫人の手前、口には出さなかった

そのころ相撲協会では…
面接希望のハードゲイ男は理事長室に入っていった
そして理事長の前まで進むと、お茶をのせたお盆を持ったまま、いきなり激しく腰を振り始めた「フォーーー！」
「あちゃあちゃ熱ゃああぁ！！」
煮えたぎったお茶を頭からかぶった北の湖理事長はナイス・リアクションを披露した

その様子を物陰から見ていたのは、またも霊元童子であった
「あのいじられ芸人のようなリアクション…やはり、いままでの北の湖理事長と何かがちがう」

「何がちがうのかね」真牡蛎親方は言った
「どこから見ても北の湖理事長に間違いない。病的なキャバクラ好きなところも入院前と変わらないしな」
霊元童子は食い下がる「それじゃ理事長の頭の傷跡は何ですか、まさか脳移植…」
童子の言葉を遮った真牡蛎親方の表情が一変する
「それ以上言うな。相撲教習所のてっぽう柱に逆さ張りつけにされて
新弟子の稽古台にされたくなければな」

霊元童子は震え上がり、泣きながらアパートへ帰っていった

サイボーグ山ちゃんの肉体は、止まるを知らぬ勢いでメガネの男女を襲い続けた。
そして或る夜のこと・・
警邏中の警官二名、メガネ着用が襲われたのである。
「メガネヲカエセ・・ノウミソヲカエセ・・」そう言いながら、警官を襲い顔面を鷲掴みにして
メガネをむしり取った。
一人が襲われている間に、もう一人は威嚇発砲したが手元が狂って山ちゃんの眉間を打ち抜いてしまった。
「！！！！！！！！」青ざめる警官・・
しかし、銃弾は眉間に小さな黒い穴を開けただけで、血も流れずに山ちゃんも倒れなかった。
「メガネ・・・ヲカエセ・・・ノウミソヲ・・・カエセ・・・」白目をむき出しにして
撃った警官を襲い、顔面を鷲掴みした。
バンバンバンバン！！四発を発射し頭に命中したが、山ちゃんは倒れない。
翌朝、銃弾を全弾発射しピストルを握りしめたまま意識不明となっている警官二名が
発見された。
余りの恐怖に、脳神経が冒され廃人となってしまったのだ。

ところで・・
貴乃花部屋での相撲界再建計画協議は続いていた。
何よりも、親方の明るい笑い声がこの問題の深刻さを象徴していた。
親方は深刻なときほど、快活に笑い屈託のない様子を呈するのである。
「このままでは、アハハハハハハ、相撲界はとんでもない事になると、なると
クッククククハハハハハハハ　思うんです。琴桐が久保・・アハハアハアハハアハハ　の
行状はもはや看過出来ませ・・プププププププ・・・んん」
釣られて松村邦洋も日村も笑った。
強い絆で結ばれている三名は同じ認識であったが、名案の無いことも同じだった。

相撲協会にまた苦痛の時が訪れようとしていた。
そう・・内舘ババの訪問である。
前回は、霊元童子が麻生太郎に化けてしまい、結果的にアキバ文化論を
内舘ババに説くが理解不能のババは沢尻の物まねで対抗し、再度の仕切り直しが
この日となったのである。
秘書の尾堀さんは、前日退職金と百合の花束を貰い涙を流しながら国技館を後にした。
長年使い慣れた九谷焼の茶碗を記念品として贈呈されたが、その席には理事長は不在だった。
そして秘書には、あのハードゲイ男が任じられた・・
「おはようございま〜〜す　ハードゲイで〜す　お茶フォ〜〜〜〜」
お茶を出すときに、必ず腰を振るのでいつも理事長はお茶を浴びていた。
そして約束した１１時４７分きっかりに、内舘ババを乗せたハイヤーが国技館に到着したのである。

一方霊元童子は琴桐が久保の処にやってきた。
いつもと変わらぬ様子で、アフロヘアーの大銀杏に今日は何故か紫と金色のメッシュを入れている。
「この前はすまなんだのう・・ミスドのポイントカードが期限切れだったとはのう・・」
「冗談じゃないですよ関取・・頼みますから、新しいの下さいよ。」
「ただじゃあやれんな。何か情報はないのか？」
「何でも序の口に、打倒琴桐が久保とか言って有望な新序出世力士がいっぱいいるそうですよ。」
「ふ〜〜ん　どうりで、最近は序の口の方が入りが良い訳だな？けちらしてやりたいが、オレは
関取だからなぁ・・」
琴桐が久保は鏡を見ながら、アフロの盛り上がりを気にしていた。

予想通り、ハードゲイ秘書がやってくれた
「いらっしゃいませーー！　お茶、ふぉーーー！」と叫んで腰を高速グラインドさせると、
いきなり熱い玄米茶を内舘ババにぶっかけたのである

ところが内舘ババは怒らなかった
ハードゲイ秘書はババのタイプだったからだ
「ハードゲイ秘書は美しい…」
むかし書き殴っていた「プロレスラー美男子列伝」というコラムの決まり文句を引用して
いきなりハードゲイを口説きにかかる

部屋の隅では無視された北の湖（脳は山ちゃん）が、嫉妬に狂った眼でＨＧを見つめていた

プロレスファンでもある内舘ババは、ハードゲイに吊り天井固めや
アルゼンチン・バックブリーカーをかけてもらうと、ご満悦で帰って行った
相撲協会の危機は去ったのである

しかし、功労者として賞賛されるＨＧと理事長の関係はぎくしゃくした
そしてついに理事長は言った
「ハードゲイくん、最近メガネの人を襲う通り魔がいるそうじゃん？
君もグラサンかけてるんだしさー、ちょっと通り魔退治してきてよ
これ理事長命令なんで、よろしく」

貴乃花部屋での協議は延々と続いていた。
そのころ、ニョナミ親方が羽目板に叩き付けたタモリが風に吹き流され
羽目板から剥がれ落ちた。
弟子の、貴新高円寺と貴南阿佐ヶ谷が土俵の掃除をしながら干からびたタモリを
「汚ねえタオルだな・・なんでサングラスしてんだ？」とぶつぶつ言いながら
貴新高円寺はそれを竿に引っかけて、前袋の辺りをぼりぼり掻いた手を拭いた。
「なんか、ケツが痒くてよぉ・・」と貴南阿佐ヶ谷もふんどしの隙間から肛門のあたりを
ぼりぼり掻いてその手を拭いた。
やがて雨が降り出したが、二人の新弟子は高いびきでタモリの事なんかお構いなし。
そして・・干からびたタモリに変化が訪れた。
徐々に膨らみ始め、やがて「ああ〜〜臭い臭い！！」と息を吹き返したのである。
と、耳にかすかに中居君の呻く声が・・同士中居とは肛門の契りを交わした仲だ。
「中居君！今行くよ！！友達の輪！！」と叫ぶとイグアナ歩きで墨東病院に急いだ。

協議はようやく結論を迎えたのである。
「アハハアハハアハハ　三人寄ればマッハ文朱の知恵と言いますから、三人を縫い合わせて貰いましょう。
ククククププププププ」
その足で、庄之助医師の元へ・・マッドサイエンティスト庄之助は快く引き受けた。
そして、人間阿修羅像が出来上がったのである！！
三面六臂の阿修羅像は、美しい・・はずだったが、これ以上ない醜さであった。
しかも、その三面がいずれも笑っているのである。
「これで、これで理事会もアハハハハハ怖いモノは無しでヒャハハハハすよ。」
貴乃花親方は自信を漲らせた。

琴桐が久保は、鏡を見ながらメッシュがお気に召さない様子である。
そこで霊元童子を呼ぶと、
「ポイントカードやるから、オレの新ファッションを考えてくれよ。」と
ぶっきらぼうに命じたのである。
即座に霊元童子は「エクステが良いですよ！！松健さんみたいです。」
「おお！！その手があったな！！これを見てくれ。」
そう言うと、popteenを引っ張り出し、「始めてのエクステ」のページを開いた。
エクステと下がりの組み合わせが可愛いとなるほど書いてあるのだ。
「下がりをだな、いろいろな色にしてだ、エクステと揃えるんだ。」
直ちにヘアデザイナーが呼ばれ、エクステ選びが行われた。
「このね、鬢の辺りを強調しちゃったのね・・まあ！！かわいい！！」
「そお？ボク、可愛い？？」
「すっごいきれいなの！！ＩＫＫＯちゃんよりも可愛いわよ。」
「まあうれしい。ＩＫＫＯちゃんより可愛いなんて！！」
早速ラメ入りの廻しと、七色の下がりが注文され、エクステと揃える事になった。
廻しの地の色は、漆黒にして色がより映える様にデザインされた。
「すっご〜〜いい　どんだけぇ〜〜」と、一人で鏡に向かってポーズする
琴桐が久保であった。
この行状が相撲協会で審議されてしまうとは・・・

理事長の脳味噌は、コンビニのゴミ箱に夜の内に捨てられたのだが、それを
ホームレスが味噌だと思いつまみ出したがあまりの気色の悪さに、駅の便所に投げ込んだ。
さらにそれが流され、下水管の掃除の際に器具に引っ掛かり再び地上へ・・
モップか何かだとみんな思っていて気にしていない。
夜になり、ピコッピコッと音がして目が開いた。
そして、口が開き小さな手足がにょきっと生えてきた。
目玉のオヤジではなく、脳味噌のオヤジの誕生である。
「急がなくては！！敏満！！今行くぞ！！」
脳味噌オヤジは両国へ急いだ。

一方、ルミネ吉本では沈痛な空気が充満していた・・
南海キャンディーズの静ちゃんの記者会見がまさに始まろうとしていたのである。
いつもと違い、地味な衣装に身を包んだ静ちゃんが現れ、フラッシュがパシャパシャパシャッと
焚かれた。
「それでは、記者会見を始めたいと思います。各社代表の方ご質問をお願いいたします。
山崎はかなりの心労で倒れる寸前ですので、質問者各位に置かれましては充分ご配慮お願いいたします。ではまず、山崎の方から
メッセージを読み上げさせて頂きます。」
静ちゃんは嗚咽を堪えながら便箋を取り出して読み始めた・・

「ことしのＮＨＫ紅白歌合戦の司会は、わたくし山崎静代がつとめさせていただくことになりました」
集まった記者たちがどよめいた
「司会は一人でするんですか？山ちゃんも一緒ですか？」
「山ちゃん？あんなキショイやつ知らんわ。司会はこの人と一緒にすんねん。」
静ちゃんの紹介を受けて登場したのは…

巨大なアフロ大銀杏にエクステを付け、もみあげは黒海の全盛時の２割り増しである
漆黒の地にラメを散らした豪奢な締め込みに、まばゆく輝くレインボーカラーのさがりを下げている
季節柄、さがりと一緒にクリスマス用の電飾が点滅している
顔にはワイパー付きのサングラス、両眉の間をマジックインキの黒で塗りつぶし、一本眉毛にしているのは、こち亀の両さんを意識しているのか
鼻からは青洟を二本垂らし、バストにはヌーブラを装着、手足のむだ毛には永久脱毛を施し、背中と脇毛は逆に植毛している

そんな琴桐ヶ久保がスモークの中から両手を大きく広げ、不知火型のせり上がりをしながら登場すると、会場は恐慌状態に陥った

病院でテレビを見ていた包帯だらけの中居くんは、ショックを受けた
「こ…紅白の司会は俺がする約束だったんじゃ…」

「おそらく、横審のＮＨＫ関係者を手なずけて、裏から圧力をかけたんだろうね
琴桐ヶ久保って奴は相撲取りのくせに寝技がうまいねぇ」
見舞いに来ていたタモリは「上手いこと言ってやった」と得意げである

「ちくしょう、おれは諦めないぞ！」
しかし大晦日まであと三週間しかない
大掃除や年賀状書きなどの用事をこなしつつ、中居くんに打つ手はあるのか

演出が巧く行ったので、霊元童子はポイントカードを貰えるものと決め込んで、
控え室の入り口で琴桐が久保を待っていた。
果たして、現れた琴桐が久保は霊元童子を見つけると、
「おう　すまんなあ。ついでに使いを頼まれてくれよ。ステージで使うメガネなんだが、これを
元に幾つか同じモノを誂えてくれや。」
そう言うと、傍らにいた静ちゃんが山ちゃんのメガネを取り出した。
「これさあ、あのきしょい男のメガネなんだけどっさ、もうサヨナラだって言う事を
テレビ通じて教えてやりたいのね。だから、この桐ちゃんに掛けて貰って、その後
粉々に壊すの。だから、お願いね・・あのね、駿河台下の金玉堂眼鏡店でなきゃダメよ！！」
手渡されたのは、あの趣味の悪い赤いメガネである。
「あの・・ミスド・・」
「ああ？？今何つった？？早く行かねえとオレがストロベリーリング１０個くっちまうぞ！！」
渋々師走の町に霊元童子は飛び出していった。
思った以上に時間が掛かり、ルミネにはもう誰もいない。
「まあ、明日部屋に届ければいいか・・今日も何も食べてない・・」
電車賃を惜しんで、とぼとぼと二丁目から一丁目、新宿御苑近くまで歩いてきた。
道を間違えたのか、御苑近くの暗い小径に迷い込んでしまった霊元童子・・
そして・・・

「メガネヲ・・カエセ・・ノウミソヲ・・カエセ・・」

「ひぃい！」霊元童子は悲鳴を上げた
「オマエ…ワ、メガネ、ヲ…カケテナイナ…ソレジャ…ノウミソヲ…ヨコセ」 襲いかかるサイボーグ山ちゃん
「ひいい、やめてよぅ、おれの頭は空っぽだよう、脳みそなんか入ってないよう！」
腰を抜かし、失禁・脱糞し、涙とよだれで顔をグシャグシャにして泣きわめく霊元童子

そこに駆けつけたのは、理事長から通り魔退治を命じられたハードゲイ男である
「シンジュク、ふぉーーー！」

「た…たすけてぇーー」すがりつく糞尿まみれの霊元童子
ところがハードゲイ男は潔癖症であった
「あわわわ、なんだお前は？きったねー！臭せー！触んなっ！」と叫ぶと
霊元童子をサッカーボールのように蹴り飛ばしたのである
「ぎゃっ」地面に転がった霊元童子のポケットから預かりもののメガネが転がり落ちた

「むっ、お前このメガネどうしたんだ？　ああっそうか、お前が通り魔だな！」
「くらえ！」ハードゲイ男は霊元童子に強烈なチョップを３０数発叩き込んでいった

「オオオオオ・・・メガネ　メガネ・・・」
サイボーグ山ちゃんはその眼鏡を掛けた。
「オオオオオ・・・オレノ　メガネ　オレノ　メガネ・・」
「待ってくれよう！！それはお前の何かじゃないよう！！」
霊元童子はボコボコに殴られながらも、山ちゃんにすがりついてメガネを取り返そうとする。
「メガネヲ　モッテイルナラ　オレノ　ノウミソハ　ドコダ？」
白目をむき出しにしたまま、赤い眼鏡を掛けた山ちゃん・・
うずくまる霊元童子にキックを浴びせるＨＧ男・・
「メガネ・・メガネ・・・フォ〜〜〜〜」
ＨＧはゲイの上にドＳだった・・蹴れば蹴るほど興奮し、その皮の短パンの前が
まるでサッカーボールでも入れた様に膨れ上がっていく。
「メガネ！！メガネ！！メガネの理事長にお茶〜〜〜フォ〜〜〜〜〜〜」
その言葉を聞いて、サイボーグ山ちゃんの白目がＨＧを睨み付けた！
「メガネノリジチョウトハ　ダレダ？」
脳味噌がないのに、ある時よりも頭が働くサイボーグ山ちゃんである。
小脳が異常に発達し、大脳の代わりをしているらしい・・

その気配に圧され、一瞬ＨＧのキックが止まった。
隙をついて逃げ出す霊元童子・・
白目をむいてＨＧの前に立ちはだかるサイボーグ山ちゃん・・
ゆっくり手を上げて、ＨＧに向かい指さしをしながら山ちゃんは
「オレノ　ノウミソヲ　オマエハ　シッテイルノカ」と聞いた。
「脳味噌だって？？知らないねえ！！判ってる？オレはＨＧなんだぜ〜ハードゲイで〜す
フォ〜〜〜〜」
両手を拡げながら腰を高速でグラインドさせるＨＧ。
その有様を見て、ひらりと新宿御苑のフェンスを飛び越えた山ちゃんは闇の中に消えた。

翌朝、何もなかった様に理事長にお茶を出すＨＧ。
いつもの九谷焼の茶碗である。
「は〜いい　おはようございま〜〜す　お茶で〜〜す　フォ〜〜〜〜〜」
「あちゃあちゃあちちちちち！！！！」
いつもと変わらぬギャグで答える理事長である。
と、「理事長にお客様です。緊急だそうです。」
「誰ですかな？」と、眉間にしわを寄せて不愉快そうな理事長・・

「メガネの理事長といえば、北の湖だねー、ふぉーー！」ハードゲイ男は答えた
「あなた！もしかして理事長のお知り合いですか？　タニマチって奴ですね！
セイセイセイ！言わなくても分かりますよー！
いつもウチのメガネ理事長がお世話になっております、フォーーー！
ちょうど良かった、今からこの変態通り魔男を理事長のところへ連行するところですよー。
ちょっとこいつを縄で亀甲縛りにするのを手伝っていただけますか？
ああ、すみません、逃がすと理事長に叱られるもんで、きつく縛っておかないと
えいっえいっ…うん、これでよし
それじゃあ、いっしょに国技館の理事長室に行きましょう、ふぉーー！」

というわけで、ハードゲイ男とサイボーグ山ちゃんは、縄でしばった霊元童子を引き連れて、
なかよく肩を並べて国技館へと向かったのです

北の湖理事長を訪ねてきたのは、なんとハードゲイ男とサイボーグ山ちゃんだった

お茶を理事長に出していたハードゲイ男と、新宿御苑から帰ってきたハードゲイ男
二人のハードゲイ男が合わせ鏡のように理事長室で対面している
理事長はあまりのことに茫然自失である

「このニセ者め！」二人は飛びかかり、つかみ合って床を転げ回った
「うおおおおお！」もうどちらがどちらか分からない！
もつれ合ったまま二人のハードゲイ男は理事長室から飛び出し、
国技館の地下２階まで階段を転げ落ちていった

そのあとを追った北の湖理事長が、地下２階で見たものとは…！

一人は床に倒れて・・化けの皮が剥がれている。
それは、術で化けた霊元童子だった。
「亀甲縛り、失敗失敗〜〜セイセイセイ　気にしない気にしない〜　今度は有末流で
しっかりしばるね〜〜　花と蛇フォ〜〜〜〜」
高速で腰をグラインドさせるＨＧ・・

その時、理事長とＨＧはサイボーグ山ちゃんの事をすっかり忘れていた。
山ちゃんは理事長室で、メモ用紙にあった文字に目を奪われていた・・

静ちゃん・・と、だけ書いてある。
しかしその文字に、かすかな記憶と堪らない懐かしさを感じ、白目から涙を
ぽろぽろこぼし始めた。
「シズチャン　シズチャン　アアアア　ノウミソヲカエセ！！！」
身もだえして懊悩する山ちゃん・・
そこへやって来たのが真牡蛎親方とマッドサイエンティスト庄之助医師である！！
二人は死ぬほど驚いたが、そこは庄之助医師・・顔には表さない。
ここで感づかれては二人の計画が・・相撲協会乗っ取り計画が水泡に帰してしまう。

庄之助医師は、メス投げの名手で飛んでいる蠅さえメスで打ち落とすほどだ。
真牡蛎親方の車椅子を押していた手を離し、メスを探る・・
鋭く研ぎ澄まされたメス・・特注品でメス投げ専用のメスなのだ。

じりっじりっと距離を探る。
確実に、一撃で倒さなければならない。
手練れの庄之助医師も、この局面に額に汗が光り始めた。
山ちゃんもその気配タダならぬを察して、白目をむき出しにして距離を取ろうとした。

その頃・・
琴桐が久保は新しい化粧廻しのデザインにあれやこれや注文を付けて、出入りの越後屋を
困らせていた。
「どうも、こう目新しいのがねえなあ。越後屋、お前も古いのう。」
「いや、そのお代官・・いや、関取・・そりゃ無理ってモンですよ。普通は贈られたモノを
そのまま使うのが仕来りじゃあありませんか。」
「越後屋。お前も言う事がいちいち癇に障るのう。」
「じゃあ、関取は何かお気に入りのデザインがあるんですか？この越後屋、そのデザインを教えてくださいますれば
例え火の中水の中・・」
「越後屋。お前も言う事はでかいのう。」
「いちいちそう越後屋越後屋言わなくても判ります！で、どんなデザインがよろしいんですか？」
「グフフフフフフフ　見て驚くな・・これだ！！」

ぬこたんハァハァ・・・・・・・・・

「そ、そ、それは・・・ブクブクブク・・・」
あまりの衝撃に越後屋は卒倒してしまった。
そうなのだ・・大相撲でこの化粧廻しを使えば、二度と生きては帰れないと言われている
ぬこたんハァハァ・・
その気迫に、並々ならぬ本場所への意気込みを感じ取ると、越後屋はさっそく手配をした。
未曾有の化粧廻しにしなければならない・・・

そのとき…理事長は突然胸騒ぎを感じた
「ハードゲイ男よ、あとは任せたぞ」
そう言って北の湖はあわてて理事長室へ戻っていった

残されたハードゲイ男は、霊元童子を投げ縄で捕まえようとロープを振り回して追いかけ回す
そこへ飛び出してきたのが、国技館地下の焼き鳥工場のパート従業員、島田珠代(37)である

珠代はいきなり二人の間に割ってはいると
「けんかをやめて〜　　ふたりをとめて〜
私のために争わないで〜　　もうこれ以上〜」と歌いながら踊り狂った

「あほか！」
「だれやねん、おまえ！」
霊元童子とハードゲイ男が同時に島田珠代につっこんだとき、
ロープに足をとられ、三人はもつれあってまたもや地下４階まで階段を転げ落ちていった
「うわあ」「きゃー」「ひいい」

地下４階の薄暗いロビーの床には、魔法陣のようなサークルが描かれているのが、
ロウソクの炎の明かりでかすかに見える
地下二階から転がり落ちてきたハードゲイ男たち三人は、
サークルのなかで折り重なって気を失っていた
そして、そのそばには、何故か廃人となったはずの朝潮が立っていたのである

朝潮は両手で印を結ぶと、おもむろに呪文を唱えはじめた
「つくばねのみねよりおつる…」

そのころ国技館上空には暗雲がたれ込め、雷鳴が轟き始めていた
雷光の中、理事長室に戻った北の湖理事長は、驚くべき光景を眼にした

庄之助医師の投げたメスは、適格に山ちゃんの頭頂部を捉えているのだが
山ちゃんはそれにひるまない。
車椅子から転げ落ちた真牡蛎親方が何とか机の下に避難している。
「オレノ・・・ノウミソ・・・オレノ・・・ノウミソ・・・」
北の湖理事長の頭の中の、山ちゃんのノウミソがそれに反応する。
「山ちゃん・・ここだよ・・ここだよ・・」
勝手に言葉が口をついて出てしまう。
このままで行けば、全ては終わりだ・・
「わしの投げメスが効かないとは・・うぬぬ・・そうだ！！」
注射器に麻酔薬を仕込み、メスと同時に投げた！
山ちゃんは一瞬メスに気を取られ、麻酔薬の注射器がプスリと腕に・・
山ちゃんの動きが鈍くなる。
そして、すやすや寝息を立てて山ちゃんは寝入ってしまった。

庄之助教授はそれを見て、ほっと一息ついた
しかし、のんびりとはしていられない
サイボーグ山ちゃんを始末しなければ、自らの陰謀が露見してしまうからだ
「温水！温水は居ないか！」
「お呼びですか、教授…」
庄之助教授は助手の温水（ぬくみず）を呼ぶと、眠り込む山ちゃんに重しをつけて
マリアナ海溝に沈めるように命じた
「…かしこまりました」

「まったくウチのせんせいは助手づかいが荒いんだから…」
眠る山ちゃんの体を運びながら、助手の温水はひとり愚痴った
「おれも脳移植手術やってみたいなあ。せんせいの手伝いばかりじゃ、つまんないんだよな〜」

すみません、両国はどっちですかぁ？
温水に道を尋ねたのは、北の湖の脳みそが変化（へんげ）した脳みそオヤジだった

温水の眼がギラギラと異様に輝いた（つづく）

脳みそオヤジは、もともとが出来が良くない分悟ることも出来ない。
そうなのだ・・温水のぎらぎらした野望を感じ取ることが出来なかったのだ。
身の丈３０センチほどの脳みそオヤジに
「車に乗りませんか？」と優しく声を掛けた。
そして、自分は気付かれないようにマスクをすると、精神病患者を静かにさせる
麻酔ガスを車内に放った・・
それまで、どうでも良いつまらない世間話を独り言していた脳みそオヤジは
すやすや寝入ってしまった。
温水は車を東武線鐘ヶ淵駅近くの秘密のアジトに着けると、山ちゃんと脳みそオヤジを
下ろして手術台に乗せた・・
「グフフフフフ・・いつまで助手で居る温水ではないわ。これで次期外科部長の座は
オレになるのだ・・・」

朝潮は呪文を唱え終わると、三人に向かって大きなおならを放った。
ブブブブブブ〜〜〜ッッッ・・・・・
そのおならの臭気の中、三人はすくっと立ち上がった。
「お呼びで御座いますか？ご主人様・・」
「お前等はこれからこの朝潮の僕として、我が相撲界乗っ取り計画の
手先となるのだ。何としてでもあの琴桐が久保めをぶっつぶして、次は理事長選だ。
良いか者共！！この朝潮の前に、立ちはだかる者は全て潰すのだ！！」
この放屁の術は一つ欠点がある。
それは、朝潮より大きい屁をされると、術はたちどころに敗れてしまう事だ。
もっとも、今まで朝潮よりも大きな屁をする人物など想像だにし得なかったのだが
今は違う・・
その事に、頭の弱い朝潮は気が付いていなかったのだ。

その頃、琴桐が久保の前に佐渡ヶ嶽親方が正座していた。
「関取、お願いですから十五日間土俵を勤めてくださいませんか？関取は相撲に入ってから
ずっと四勝三敗と八勝七敗を続けてきてます。
しかも・・・」
「しかも、その負けが全部不戦敗の休場だって言いたいんだろ？婿養子親方よ！！！」
「まあ、そうなので・・」
「協会は何も言って来てねえっちゅうじゃねえか。婿養子親方よ。」
「まあ、そうなのですが・・私も協会に行く度にいろいろちくちくと・・・」
「部屋でおかみさんにちくちく言われて、協会じゃ他の親方からちくちく言われか？
婿養子親方よ。」
「まあ、そうなのですが・・」
「でもな、考えてもみねえな。オレが勝ち続ければいつかは大関とか横綱ってのになる訳だろ？
オレは、なりたかねえんだ。あのクソうるせえ内舘鬼婆になんやかやと言われたくねえからよ。婿養子親方よ。
世の中は細く長くって言うじゃねえか。オレはやりたい事をやりながら、細く長く生きていてえんだ。
判ったか？婿養子親方！！」
その側で、静ちゃんが琴桐が久保の爪を磨いてやっている。
今日は水玉の付け爪をする予定なのだ。
その後ろではヘアデザイナーのおねえが、アフロ大銀杏を整えている。
なんせ、ここまでの琴桐が久保の通算成績は、７２勝６０敗なのだが
その６０敗は全て不戦敗なのだ。
勝ち越しする相撲で、何故か怪我をして途中休場を繰り返している琴桐が久保・・
従って、三賞にも選ばれたことはない無冠の帝王である。
その帝王が、アフロ大銀杏を整え、付け爪をしてお出かけの準備だ。
今日は越後屋で新しい化粧廻しの披露がある。

琴桐ヶ久保に敗れ、心身ともに傷ついた高見盛だが、驚異的な回復力で退院間近となっていた
ところが、ここへ来て容態が急変してしまった
原因は岩木山の婚約発表である
http://www.sanspo.com/sports/top/sp200712/sp2007121503.html

岩木山よりは男前だという、高見盛の最後のプライドは、粉々になった
「なんであいつに嫁が来て、俺には来ないんじゃぁ！　あいつの方が男前なんか？！」
やけになったセイケンは、ベッドをひっくり返したり、止める中居くんの頭にかじりついたり、
りんご酒を浴びるように呑んだりして病状を悪化させてしまったのだ

見舞いに来た潮丸が「セイケン、はやく元気になって琴桐ヶ久保にリベンジしてくれ。
奴に勝てるのはお前しかいないんだ」と励ましても、
「やかましいわ！！新婚のお前になんか俺の気持ちが分かるか！」
といって泣きながら、ときどき美人の看護師に色目をつかうのだった

琴桐ヶ久保と静ちゃんが到着したとき、越後屋は警察により封鎖されていた
「何があったんだ？」
怖ろしそうに現場をのぞき込んでいた近所の人か教えてくれた
「獅子舞のカシラをかぶった男が日本刀を持って乱入して、店主はじめ大勢の人に斬りつけたんですってよ」
「なにィ！？」
それだけではなかった
琴桐ヶ久保が注文していた化粧まわしは、獅子舞の男に持ち去られていたのである

その瞬間、琴桐ヶ久保はへなへなと座り込んで、泣き出した。
「オレの、オレの、化粧廻し・・ぬこたんハァハァが・・・ううううう〜〜〜
グスッ・・・ヒクッヒクッ・・・エ〜〜〜〜ンンン」
およそ土俵上では見せない涙である。
その場に座り込んで、子供のように泣いている。
静ちゃんは一生懸命宥めているが、泣きやむ様子はない。
そして、ワイドショーや芸能雑誌の記者が集まってきた。

衝撃！！オレの化粧廻し返せ！！悲劇の陰の恋愛劇！！なんと静ちゃんと熱愛の
琴桐ヶ久保関！！
そんなテロップでニュースとして流れてしまったのだ・・・
それを見ていたのは高見盛と中居君である。
最初、セイケン高見盛は
「見でや　ごどぎりがぐぼのやづ泣いでやがる！！」
手を打って喜んでいたのだが、そこに甲斐甲斐しく付き従う静ちゃんを見て
血相を変えた！！
「あ”〜〜〜〜〜〜〜　あんなめんごいおなごどいるでねえが！！」
岩木山に先を越された悔しさに加え、今度は琴桐ヶ久保だ・・
中居君が宥めるのも効かず、血圧はとうとう２５０を越えてしまった・・・

北の湖（脳は山ちゃん）は理事長室のテレビでワイドショー見ながらつぶやいた

「琴桐ヶ久保の化粧まわしかぁ
あれを手に入れれば絶大なパワーを手に入れることができるはず
そうすれば、理事長の座は安泰だな
それに、静ちゃんも俺の元に戻ってくるに違いない」
山ちゃんの脳はまだ静ちゃんに未練があるのだった

「しかし秘書のハードゲイ男はどこ行ったんだ、この大事なときに」北の湖は苛立った

その同じ時間、相撲協会に新規採用の面接希望者が一人やってきた。
この寒いのに、派手な柄のブリーフ一枚である。
人事の大畑さんが心配して、袖の黒い布を上げながら聞いた。
「君、寒くない？？お金無いの？？」
男は・・・
「そんなの関係ねえ！！そんなの関係ねえ！！」と派手なアクションをする。
大畑さんは、「ウチはなんでこんな変な人しか来ないのかねえ・・取り敢えず、理事長にお茶持っていってくださいますか？」
ハダカ男は九谷焼の茶碗にお茶を入れて、理事長室へ・・
そしていきなり、「オッパッピ〜〜〜・・・あちゃあちゃあちゃアチチチチ・・」と
抜群のリアクションをする。
それでも茶碗を割らなかったので、即採用になった。

理事長が新秘書のブリーフ男に化粧まわしを探し出すよう命令しているころ、
高見盛と中居くんも病室で密談していた
「化粧まわしを俺たちが手に入れれば、琴桐ヶ久保は紅白の司会ができなくなって、
おれが司会者に復帰できる」
「あの化粧まわしを締めて土俵入りすれば、おれも『抱かれたい力士ナンバーワン』になれる！」
両者の利害は一致し、作戦会議は続いた

その頃、佐渡が嶽部屋では悲しみのあまり琴桐ヶ久保が周囲の止めるのも聞かず、
静ちゃんとニューオータニのスイートに引き籠もると言いだし、騒ぎになっていた。
その騒ぎの最中、婿養子親方はおかみさんの前で正座させられていた。
「だいたいあんたは！！」
「ハイ・・」
「どうするのよ関取の化粧廻し！！」
「ハイ・・」
「探すの？探さないでこのまま離婚かな？？」
「探します・・」
「とにかくね、人目について敵わないから日通の引っ越し屋を呼んで下さいね。」
「部屋から出ていくので？？」
「バカ！！なんであんたはそうバカなの？？バカは相撲だけにしてください！！そのトラックに
静ちゃんと関取を乗せて、ニューオータニに運ぶんじゃないですか！！」
「さすがぁ〜〜〜〜」
「さすがじゃないわよ！！その間に、何としても化粧廻しを探すのよ！！
あたしは紅白を見に行くの！！あんたはその間、お雑煮の準備するのよ！！
お持ちを焦がしたらチョメよ！！」
「ハイ・・」
「とにかく、探しなさい！！」
「ハイ・・」
キティちゃんの襟巻きを巻いて、夜の町にあてど無くとぼとぼと歩く親方・・
「探せっていったってなあ・・」
夜の風が冷たい・・

その頃、聖路加病院に担ぎ込まれた越後屋は必死の看病下にあった。
高須クリニックのあの高須院長の弟だったか兄貴だったか、本当に存在するのであるが
高須医師が兄貴だか弟だかと違い懸命の治療を続けていた。
その苦しい息の下から、越後屋は切り出した・・・
「先生・・あの化粧廻しは・・あの化粧廻しは・・ゴボッ・・ググググ」
「越後屋さん、話をするのは止めなさい！！」
「先生・・これだけは・・あの・・け・・しょう・・まわ・・しは・・・」
「化粧廻しは？？」
「み・・・かん・・・」そこまで言うと、意識を失ってしまった。
「先生！！血圧が下がってます！！」
「すぐに処置を！！」
何とか命は取り留めそうだが、快復の見込みは立たなくなってしまった。
それにしても、「み・・・かん・・・」とは何だったのか・・
病院で、すぐに記者会見が開かれ、越後屋の発した「み・・・かん・・・」とは何なのか
芸能レポーター達は切迫した表情で喋りまくった。
当然関係者達も見ていた・・盗んだ人も、探している人達も・・

翌朝の事・・
朝ズボッ！！で、このニュースは大々的に取り上げられた。
語るはもちろんみももんたである。

さあ！！この「み・・・かん・・・」とは何か？？
考えてくださいよ考えて〜〜
奥さん、奥さん、貴方だってわかっちゃうかもしれないの！！
そうよ〜〜奥さんまだまだ若いんだから〜〜
それはともかく、今回の相撲協会の問題、これは徹底分析しなければなりません！！
当然やりますよ！！やります！！
これはね、番組の総力挙げてやります！！

その頃・・・徹夜の大手術がようやく終わろうとしていた。
東武鐘ヶ淵を始発電車が出ていく。
「あれは、北千住止まり・・」「業平橋折り返しはもう無いし・・」
鉄オタの温水は、ぶつぶつ言いながら山ちゃんの頭に脳みそオヤジを詰め込む
作業を進めていた。
と・・・・・・・・・
あれ？？
蓋が・・・閉まらないよ！！

あ”〜〜〜〜　脳みそオヤジがでかすぎるんだ！！
そうなのだ！！
頭でっかちの（中身はないくせに）北の湖理事長・・脳みそだけはでかかった。
山ちゃんはどっちかと言えば頭は小さい。
途中まで縫合できても、完全に蓋を閉める事は出来ない。
早い話が、山ちゃんの目の上に脳みそオヤジの可愛らしい目がぱっちり付いている。
「これじゃあ、化け物だ・・まあ、いっか・・どうせどっちも出来損ないだし。」
鉄オタの温水医師は、セルフ車掌をやりながら作業を進める。
セルフ車掌の特急赤城が館林を過ぎた頃、作業は終わった。
あとは蘇生させるだけだ。
「さてと・・メガネメガネと・・」
眼鏡を掛けさせる。
山ちゃんの目が、うっすらと開いた・・そして、脳みそオヤジの目も・・

理事長の命を受けたブリーフ男は、芸人のたむらけんじをマークしていた
たむらがいつも獅子舞のネタで大スベリしているのを知っていたからだ
「俺の勘ではたむらが怪しい。ぜったい捕まえてやるぞ！」
寒空の下、ブリーフ一丁の張り込みは続く
しかし、ブリーフ男は予想していなかった
が、大方の人たちは予想していた
化粧まわし強奪犯を捕まえる前に、自らが変質者として逮捕されることを…

庄之助教授の手によって脳移植手術を受けた北の湖理事長であったが、
無能さは以前のままであった

以前、内舘ババの魔の手から協会を守ることができたのは、
秘書のハードゲイ男のおかげであった
そして、今日、アポなしでやくみつるが理事長室を訪れたとき、
頼りになるハードゲイ男も、新秘書のブリーフ男も居なかったのである

やく「理事長、わたしは知っているんですよ」
北の湖「な何をですかな？」
やく「とぼけなさんな、大横綱ともあろう人が。
わたしが言っているのは横綱あられの利権のことですよ」
北の湖の顔が蒼白になり、脂汗が流れ出した

「コンビニなどでも売られているお菓子「横綱あられ」をご存じでしょう
わたしの調べでは、各メーカーは莫大な上納金を義務づけられている
あなたはその上納金を着服して私腹を肥やしていますね
全部調べはついてるんだ！」
やくみつるは北の湖を追い詰めていく

ここで悪人顔のやくみつるはニヤリと笑った
「理事長、ところで『魚心あれば水心』という諺ご存じですかな？」
「知りません」
「…あなたも悪人顔なので、この諺くらいは知っているかと思いましたが…
つまり、条件次第ではこのことを公表せずに黙っておいてもいいかな、ということですよ
ぐふふふ」
「な、なるほど、よく分かりました！それではいかほど…」
悪事に関しては、他のことよりは多少知恵の回る北の湖であった

理事長室の密議は続いていた
「分かりました、それにしてもやくさん、あなた良識派ぶっていますが、なかなかの悪ですなあ」
「理事長のほうこそ！」
「わーはっはっはははは・・・」
そのとき、理事長室のドアがガチャリと開いた
「こら、ブリーフ秘書！お茶を持ってくるのが遅いじゃないか！この能なしめ！」
しかし、入ってきたのは秘書ではなかった
「お…おまえは！」

入ってきたのは、獅子舞のカシラを被り、キンキラキンの着物を着て日本刀を振りかざした謎の男であった

警視庁の等々力警部が国技館に駆けつけたとき、すでに鑑識活動が始まっていた
「く・・臭せぇ！」
理事長室は、被害者の漏らした糞尿にまみれていた

「…で、ホシは理事長のデスクを日本刀で真っ二つにして逃亡した…と
おそらく越後屋事件と同一犯だろうな
何か盗られたものはあるのか？
ええっ！なんだって！」（つづく）

（マジ、やくみつるまっぷたつにしてやりたい！！）

「メガネを取られたそうです・・」
「メガネだけ？？」
「そうなんです。赤い趣味の悪い、小さなメガネです。」
「そのメガネだけを取るために、日本刀を振り回して？？」
「そうとしか、考えられません。他に何も取られておりませんから。」
「化粧廻しの次はメガネか・・」
人事不省となった二人は、またも墨東病院に運ばれたのである。
「やだぁ〜〜この患者さん、二回目だわ！！」
看護婦達はあの庄之助医師の手術の事は知らず、奇怪な事件にしょうもないうわさ話を
撒き散らしていた。
庄之助医師は、助手の温水がてっきり山ちゃんをマリアナ海溝に沈めに行ったと思ってるので
今回は別の助手使うかあと呑気に構えていた。
「それにしても、やくみつるってのは悪党面だな・・何かこいつにしてやりたいな。
手と足を付け替えちゃおうか・・西川史子呼べよ・・あいつなら何か考えるだろ・・
あいつのおもちゃにしちゃえば、少しはすっきりするかな？？」
果たして、上から下までシャネルで固めた西川史子医師が現れた・・

西川医師がヒアルロン酸注射の準備をしていると、手術室に温水助手が飛び込んできた
「西川先生、いらしてたんですか、ハアハア・・・」
「このブタ野郎、またいじめてもらいに来たのかい」
「おい、温水、おまえマリアナ海溝に行ってるんじゃないのか？！」
「し、しまった！」温水は西川医師にいじめて貰いたいばかりに、我を忘れてしまったのだった

庄之助医師は、懐に手を入れて例の投げメスの構えだ。
西川医師は、注射器を右手に目を細めてじりじりっと近寄ってくる。
「言え・・山ちゃんをどうした？？」
「それは・・・」
「さあ！！跪きな！！このぶた野郎！！」
西川医師は、ハイヒールで温水助手の顔にケリを入れた。
仰け反りながら快感に打ち震える温水・・
「あああ〜〜〜〜先生・・・もっと、もっと蹴ってください！！」
「こいつ、そんな趣味があったとは・・・フフフ・・・美青年の顔が歪むのも
なかなか乙なモノだ。西川君、もっとやってやりなさい！！」
西川医師はシャネルのクロコのバッグから、鞭を取り出すと手慣れた鞭捌きを見せた。
庄之助医師は、自分の股間が十年ぶりに膨れ上がるのを感じ、とっておきの赤い、重い、渋いワインを
デスクから取り出した・・
「こんな時はとっておきのワイン・・ふふふ・・・そうだろ？？西川君・・・」

温水が美青年？
庄之助医師の美的感覚に疑念を抱きつつも、ノリノリでムチを振るう西川医師

だが、温水はなかなか山ちゃんの行方を白状しない
それどころか、ムチを浴びるたびに喜悦の声を上げている

その様子を見て、庄之助医師はいら立った
「もういい！西川君！」
苛立ちが限界に達したのであろうか、手にしたワイングラスを握りつぶして砕いてしまった

「西川君…！　わたしも…わたしもぶってくれ給え！」

キティちゃんの襟巻きを巻いて、鬱々たる心を抱き、夜の巷をさすらう婿養子親方…
場末の寄席看板を目にして、ふと立ち止まった
看板には出演者バッファロー吾郎と書かれている
親方は寄席に入ってみることにした
愉快なメガネの二人組バッファロー吾郎のおもしろコントを見れば、気も晴れるのではないか、
そう思ったからである

寄席の中は満員だったが、信じられないくらい笑いが無く、寂として静まりかえっていた
そして、いよいよバッファロー吾郎の出番となった

しかし…
登場したのは、着物を着た落語家であった
首からうえにバッファローの頭蓋骨をかぶっている

出ばやしが止んでも謎の落語家は無言で座布団に座っている
客席も水を打ったように静まりかえったままである
やがて落語家は、手にした扇子をあげて婿養子親方を指し示すと、地獄の底から響くような声で言った・・・
（つづく）

「む〜〜こ〜〜よ〜〜う〜〜し〜〜〜　お前の部屋のメガネを・・・
すぐに・・・鐘ヶ淵へ持って行くのだ〜〜〜〜　そうすれば〜〜〜
お〜〜ま〜〜え〜〜の〜〜ね〜〜が〜〜い〜〜か〜〜な〜〜う〜〜ぞ〜〜よ〜〜〜」
それだけ言うと、なぞの落語家はそこでばったりと倒れ伏してしまった。
威勢のいいとび職だろうか、高座に飛び上がって
「やいやいやいやいてやんでぇべらぼうめえ！！こちとら江戸っ子でぇ！！
ふざけんじゃねえよぉ！！そんなもの被りやがって、何様だってえんだ！！」
頭蓋骨を取ると、それは何とあの・・・


霊元童子！！


部屋に出入りして、盛んにミスドのポイントカードをねだっていたのは知っていたが、
そいつが何で？？
婿養子親方は取り敢えず、言われたとおり「部屋のメガネ」を鐘ヶ淵にもって行くことにした・・

その頃、高見盛と中居君は参謀格にタモリを迎え着々と奪還計画をねりつつあった。
「おでがあのげしょうばわしばしだらおおぜぎだ！！」
「んだんだ　おめがおおぜぎならおではごうはぐぬしがいでぎるだど」
（そうだそうだ　君が大関ならボクは紅白の司会が出来るんだ）
中居君は、すっかりずーずー弁がうつってしまい、標準語を忘れてしまっていた。
策士のタモリは、「ここはまず、イグアナになって潜入捜査をしましょう。」
そう言うと、大昔「うわさのチャンネル！」で来ていたしましまのイグアナの衣装を着て、
舌をちょろちょろと出し歩き始めた。
策士タモリは大事な事を忘れていた・・あの頃と今では髪の毛の量が違う。
それはエネルギーの量を意味する。
おまけに、目指す越後屋ではなく貴乃花部屋に行ってしまった。
そして、またもスロットで負けたニョナミ親方に出会い・・・
「！！！！！！」
バッシ〜〜〜〜〜〜〜ンンン
またも稽古場の羽目板に叩き付けられてしまったのである。
そのまま貼り付いているタモリ・・風が冷たい。

なぜこんな記事を書いているかというと、誰が化粧廻しを盗んだのか、その先の展開まで
考え付かないので誰かか居てくれないかという期待がそうさせているのである。

高座のうえで昏倒した霊元童子は、売れない芸人たちに担がれて、楽屋に運び入れられた
朝潮に掛けられていた術は解けていたが、どうやら別の何者かに操られていたようである

それはともかく…
化粧まわしの手がかりを求めて、鐘ヶ淵駅にやって来た婿養子親方だったが、
改札を出たところで、途方に暮れてしまった
そこへ近所のほがらか保育園の園児が大勢で駆け寄ってきた
「わーい、むこようしだ、むこようしだ、むこようしがいるぞ〜」
子供たちにもみくちゃにされ、気がつくとポケットのメガネが消えていた
そしてそのかわりに紙切れが・・・

「な、何だこの紙切れは」
親方は震える手で二つ折りになった紙を開いた
「保育だより・・・１２月２０日餅つき大会を開催します・・・、だと！？」
これは大きな手がかりになりそうだ
婿養子親方は勇み立った

１２月２０日
婿養子親方は保育園児に変装して、ほがらか幼稚園に潜入していた
つきたての餅を食べていると、楳図かずおの恐怖漫画「赤ん坊少女」の
たまみちゃんにそっくりな園児が近づいてきた
「むこようしおやかた、ぼくとうびょういんにいってごらん」
たまみ園児は婿養子親方の耳元でそう囁くと、身の毛のよだつような声で
「ひひひひひひひひひひひ」と笑って走り去った

婿養子親方はさっそく墨東病院へ行き、患者にばけて探りを入れる
「すみません、包茎手術を受けたいのですが…」

墨東病院は、庄之助医師が西川史子医師のスーパープレイに七回も放精してしまい、呆けた状態になっていた。
また、温水助手は西川医師の人間椅子にされてしまい、やくみつると北の湖理事長を
手術台に乗せたまま放置していたのだ。
西川医師は、この墨東病院を乗っ取ったも同じであり、密かに進めてきた
人体改造実験をそろそろやろうかと考えていたのである。
そこにやってきたのが婿養子親方である。

「はい、座って」
「あの〜〜　実は包茎なんです・・」
「真性？仮性？勃起して露出しますか？カントン状態ですか？」
「はぁ・・あの〜〜」
「早くして下さいね！」
組んだ足の奥に、ちらりとパンティが見えた・・

その頃、婿養子親方の部屋では日通のなんと１０トントラックに
琴桐ヶ久保と静ちゃんを乗せてニューオータニに搬送する作業が終了しかけていた。
「あっと、メガネメガネ・・」
静ちゃんは眼鏡を取りに部屋に帰ると・・メガネがない！！
化粧廻しの次はメガネ！！
さあ大変だ・・関取はどんなに落ち込んでしまうか・・静ちゃんは大ピンチを迎えていた。

さて、諸兄はアルタスタジオに来ていた取的二人を覚えてお出でだろうか。
有門に志免錦だ。それに加えて、笠力の三名が両国の磐梯山で密議を・・
ここは餃子を百個食べるとタダになる。
有門は何度かタダにしてもらっているので、店の人は渋い顔をしてへらを片手に
餃子を焼いていた。

「オレだって、辞める前にせめて幕下には上がりたいぜ・・」
「親からも恥ずかしいからって手紙来るし・・」
「病気で力が入らないんだよ・・もうダメなんだ・・」
「何でも、あのぬこたんハァハァは、房の部分だけでも相当力を発揮するそうだ。
前袋に入れておくだけで、力が何倍にもなると言う事だぞ。」
「このままじゃダメだからな・・」
「探す方法はあるのかよ？」
「それを考えてるんじゃねえか」
密議はいつまでも続いた。

その頃、眠っていた山ちゃんに変化が訪れた。
脳みそオヤジが目を開いた。
「オイ！敏満！！起きろ！！」
「なんだいお父さん？？」
そんな上手く行くわけがない・・助手の温水は結線を手抜きしたので、山ちゃんと
脳みそオヤジの間で喧嘩が始まった。
「メガネ・・メガネ・・オオ・・ノウミソガハンランヲオコシテル・・」
「おい！俺をこんな処に閉じこめおって！！」
山ちゃんはアジトを飛び出して、高砂部屋方面に向かった。
そこには・・

婿養子親方は不穏な空気を感じ、逃げようとする
「あ・あの、気が変わりました、もう一生包茎でもいいんで…、帰ります…帰らせてー」
逃げようとした親方の前に、立ちふさがったのはバッファローの頭蓋骨をかぶった看護師であった
「・・・！」
バッファロー看護師は手にした体温計で親方を指さして、「有馬記念…」と一言言うとばったりと倒れた

婿養子親方は看護師を踏みつけて診察室から飛び出した
「ちくしょう、逃げるな実験台！包皮だけでも置いていけ！」
しかし婿養子親方は逃げてしまった

西川医師は「リスクがあるけれど、しょうがないからやくと理事長でまずは実験するわね。
悪く思わないでねお二人さん。」
鼻の穴を目一杯拡げて、くくく・・と声を出さないで笑った。
それにしても、この看護士は誰なんだ？？まあ、そんな事はどうでも良い。
牛刀と横浜中華街で買った中華包丁でやくみつるの腕と足を全部切り落としてしまった。
次いで、理事長だ・・
「なあに？？この趣味の悪いメガネは？？」
そう言うと、理事長の山ちゃんメガネを思い切り窓の外に放り投げた。
「頂きっ！！！」
婿養子親方がそれをキャッチし、急いで鐘ヶ淵に向かった。
その後を保育園児達が追いかけていく・・
「わ〜〜いい　婿養子だ！婿養子だ！婿養子が逃げていくぞ〜〜」
気が付けば墨田区中の保育園児が集まって、婿養子を連呼している。
そして、高砂部屋へ向かう道の四つ角で、山ちゃんと正面衝突した！！
メガネが飛び、それを拾い上げる山ちゃんだった・・・
しかし、理事長のばかでかい顔のお陰で、メガネは拡がってしまい巧く掛けられない。
あせる山チャンだが、脳みそおやじがそれを邪魔をする。

看護士はまたも霊元童子であった。
霊元童子は死力を振り絞り、まにゅまにゅの呪文を唱える。
これは、美しい女性はなお美しく、醜い女性はなお醜くなる呪文だ。
当然、鼻の穴のオバケ西川は鼻の穴に落ちて死ぬはず・・そう思い、呪文を唱えたが
間違えてむにゃむにゃの呪文を掛けてしまい、西川医師は峰不二子になってしまった。
声はもちろん、増山江威子の声である・・
「しまった！！」
そう思ったのも束の間、峰不二子医師はやくみつるの手と足を逆さまに・・
しかも、溶接してしまった。
胸と背中から手が飛び出していて、足は尻から後ろ向きに飛び出している。
さあ・・理事長はどうなるのか・・
ノミと鉋を器用に使い、あっと言う間にルパンを創ってしまった。
さあ・・相撲協会の一大事である。
なんせ、理事長がルパンに作り替えられてしまったのだから・・
だが・・・脳味噌は山チャンであるから、峰不二子を見ても何とも思わない。
つまり、醜い女でなければダメなのだ・・
その瞬間、ぽよぽよの呪文を唱える霊元童子・・あっと言う間にルパンは
先代時津風親方になってしまった！！
「！！！！！」
そして、峰不二子はなんと静ちゃんになってしまったのだ！！！

その頃、例の序の口三人組は志免錦の職場・・台所にいた。
「ウチの親方がいなくなってさ・・」と、ピックルを飲みながら話し始めた。
「例のハダカの大一番の後、おかしくなって・・今日は部屋に誰も居ないし、
親方の部屋で秘蔵のビデオを見ようや。」
三人は親方の部屋に行くと、灯りが点いている。
「あれ？？おかしいな・・部屋には誰も居ないはずだが？？」
豪華な親方の居室には灯りは点っているが誰も居ない。
そして、壁の隙間からちらちらと灯りが見える。
壁の向こうにもう一つ部屋でもあるのか・・
壁に目を付けて見ようとすると、壁はぎぃと音を立てて地下へ通じる
秘密の階段が現れた！！
そして、階段を下りきった処にも灯りが点っている。
三人はそうっと階段を下りていった・・・・・・・

人間椅子となった温水助手だが、西川医師がなかなか座ってくれず、
ルパンだか先代時津風だかが座るばかりなので、ついに我慢できず
auの携帯で助けを呼んだ
「すぐに助けに来てくれ！先代時津風のケツが臭くて我慢できないよ〜」

そのころ脳みそオヤジは山ちゃんのボディに乗っかって高砂部屋に向かっていたが、
温水助手のＳＯＳを聞くと、すぐさまよたよたと進路を変更した

一方高見盛は、いまだに墨東病院１０階のＶＩＰ用特別室に中居くんと相部屋で入院していた

琴桐ヶ久保の化粧まわしを手に入れるため、タニマチである永谷園の営業社員を総動員して
捜していたのだが、手がかりはなかなか掴めなかった
やけになった高見盛は看護師にセクハラを繰り返すだけの日々を送っていた

「へへへ、おねいちゃん　おっちゃんがぶっとい注射したろか」
…まさに人間の屑である

そんな高見盛の耳に、診察室に美人の女医が来ているという噂が入った
すぐさま病室を抜け出して診察室に向かうセイケン
純朴なイメージはぶちこわしである
これもおナメクジ様の祟りであろうか

内舘ババ激怒
http://www.nikkansports.com/sports/sumo/p-sp-tp3-20071222-298505.html

高砂部屋でみんなからコケにされて激怒したババは、腹いせに使い古しの回しでも盗んでやろうと部屋の中をうろついていた
すると、序の口力士が三人、隠し扉の向こうの階段を地下へ降りて行くではないか
「さては、力士が地下で秘密パーティーを開いて楽しんでいるのね！　私を除け者にするのは許さない！」
内舘ババは三人の後を付けて、こっそり階段を降りていく

しかし…
その後ろで、隠し扉が何者かによって堅く閉ざされたことを、三力士も内舘ババも気づかなかった

階段を降りると薄暗い洞窟が続いている
両方の壁にところどころタイマツが灯され、かすかに行く手を照らしていた
内舘ババは三力士に分からないよう、こっそり付けていく

そのとき、内舘ババの背後から、不気味な音と振動が聞こえてきた

ごろごろごろ・・・

「ぎぇっ！」振り向いた内舘ババは悲鳴を上げて駆けだした
洞窟の幅一杯の何か大きくて丸いものが、ババの方へものすごい勢いで転がってきたからだ
「ぎゃーー！」
「うわーー！」
なんと、朝潮が丸まってでんぐり返しをしながらこちらへ転がってくるのである！
「うあははははははーーー！」

三力士とババは必死に逃げ出した

うわわわ・・・

必死で逃げる洞窟の先にかすかな明かりが
内舘ババたちが明かりの漏れる横穴に思わず飛び込むと、そこは墨東病院の霊安室であった

朝潮はそのまま洞窟をごろごろ転がってどこかへ行ってしまった

霊安室には、化け物と化したやくみつるが猿ぐつわをされて放置されていた。
「ムムムンンン・・ムムムンンンン！！」と、内舘ババを見て何かを叫ぶが、内舘ババは
志免錦に「こんな化け物、漬け物石替わりにしておしまい！！」と命じたので
そのまま高砂部屋の漬け物石にされてしまった。

院長室には静ちゃんにされてしまった西川医師がいて、鏡を探し回っていた。
自分が静ちゃんになったことは、まだ気が付いていないのだが顔が何だか
十倍にも膨れ上がった気がするのだ。
そして、先代時津風にされてしまった理事長は、霊安室に迷い込んでしまい
そこで内舘ババと・・
「何ですか！！あれだけの問題を起こして、こんな処でふらふらと！！」
「すみません」
「すみませんではすみません！！良いですか？？早く部屋を明け渡して、出て行きなさい！！」
「いや・・その・・」
その時である・・時津風の濡れた、ぼてっとした唇に内舘ババはくらっと来て
そしてその場で・・熱いキスを・・ぶちゅ〜〜〜っっっっっっっ
さあ大変である。
その場でハダカになる二人。
やがて真っ赤に膨れ上がったペニスが、内舘ババの陰部を貫く・・・・・

内舘ババは「ああ・・・日本一や・・あああ・・日本一や」と宙を睨みながら
快感に打ち震えている。
その瞬間、ペニスは大爆発・・「あああ〜〜〜いくぅ〜〜〜〜」
二人の醜い体がそこで全開になってしまい、三人のクワイ頭はびっくりして身動きできないで居る。
突然笠力が、「おれ・・おなら出そう・・」言うと、
ブリブリブリブリバリバリ〜〜〜ンンンと餃子のおならをぶっぱなした。
その音と臭気がダクトを伝わって洞窟に充満した。
その瞬間である・・「ぎえ〜〜〜」と言う叫び声と「フォ〜〜〜〜」と
言う叫び声が聞こえてきた。
そうなのだ・・おならで術の解けたＨＧが朝潮に襲いかかったのだ。
逃げまどう朝潮・・そしてその肩には間違いない！！ぬこたんはぁはぁだ！！
三人のクワイ頭は霊安室に飛び込んできた朝潮を縛り上げようとすると・・
「お前！！志免錦！！破門だ出てけ〜〜〜」と絶叫する。その声は病院中に・・
声を聞きつけたＨＧが霊安室に飛び込んできた。
「セイセイセイセイ　チッチッチッ！！いけませんいけません　人に術を掛けてそれで
一人だけ良い思いはダメですよ〜〜　お仕置き！！フォ〜〜〜〜〜」
その声を聞いて、理事長は目を開けた。
そこにＨＧがいた・・

遅れて高砂部屋にやってきたメガネを取り戻した山ちゃんと脳味噌オヤジの連合軍が、洞窟を
辿って霊安室に・・そして、婿養子親方も傷む膝を労りながらやってきた。
ぬこたんはぁはぁを肩に掛けた朝潮と、ＨＧが向かい合っている。
そしてそこに、婿養子親方と山ちゃん脳味噌連合軍。
さらに先代時津風にされてしまった理事長・・そして内舘ババ。
内舘ババはしわしわのおっぱいを右に左に揺すって興奮の極致だ。
「さあ、この横審の内舘牧子が差配します！！」
目が不気味に輝く・・

しかし内舘ババははっきり言って、図に乗りすぎていた

「挨拶がないとか、稽古がぬるいとか、余計なお世話じゃ！」
とうとう朝潮がキレた
ババの首根っこを捕まえて、霊安室の壁に叩きつけた

ぐしゃっっっっっっっ・・・
鈍い音がして、内舘ババは壁にめり込んでしまった。
時津風風の理事長は、どこかに金属バットはないか探したがなかった。
「いけませんいけません　乱暴はダメですよ〜〜〜フォ〜〜〜　セイセイセイ
あなたそんな顔して、良く世間歩けますね？時津風に朝潮この不細工男！
これじゃあとてもじゃないが熱いキスは上げられませんね〜〜」
ＨＧは朝潮の前で腰を振る。
物陰から見ていたのは婿養子親方だ・・・

壁にめり込んだ内舘ババに「ばかー、あほうー、しわくちゃー」と罵詈雑言を浴びせた朝潮は、
最後に「くらえ、聖水じゃー」といっておしっこを浴びせ、ついでに部屋の隅にマーキングを
すると「餅つきがあるので」といって洞窟を転がりながら帰って行った

「とにかく悪いのは琴桐ヶ久保ですよー、ふぉーーーー！」
ＨＧがそう扇動すると、霊安室に集まった連中は「あ、そうかな？」と付和雷同的に、
「打倒琴桐ヶ久保！」を叫びはじめた
物陰からそのようすを見ていた婿養子親方は、あわてて自分の部屋に帰っていく

一方、高砂部屋に戻った朝潮は、例の化粧まわしをどこかに忘れてきたことに気づいた
「あの化粧まわしが悪人の手に落ちて、邪悪な目的に利用されたとしたら、
相撲界、いや地球環境全体が破壊され、世界は原初の混沌に戻ってしまうだろう
いったいどこに忘れてきたのかな…？
いや、いま私が考えるべきことは、そんなことではない
いまは、餅つきのことだけを考えよう・・・」
そういって気分転換した朝潮は、二度と化粧まわしのことを思い出すことはなかった

そのころ、琴桐ヶ久保の化粧まわしは高見盛と中居くんの病室にあった

「ごのげしょうまわしばあればおでがおおぜぎだ」
（この化粧廻しでおれは大関だぞ）
「んだんだ　おめがおおぜぎならおらはごうはぐぬしがいでぎるだ」
（そうだそうだ　君が大関ならボクは紅白の司会が出来るんだ！）
「んだばまわすっこしめでみるべ　ながいぐんみででげろ」
（じゃあ、廻し締めてみるから中居君見ていてね）
「おめならりっばなおおぜぎはれるだば　おらなみだっこでてどまらねど」
（君なら立派な大関張れるから・・　ボクは涙が出て止まらないよ・・）
高見盛セイケンはハダカになり、化粧廻しを付け始めた。

そもそもなぜこの化粧廻しがこの二名の部屋にあるのか・・
あの霊安室で（キーを打ち間違うと恋愛室に成ることを発見したのだが）
全員がエイエイオー　フォ〜〜〜とＨＧの気合で盛り上がっている最中に
霊元童子は霊柩車の運転手に化けて化粧廻しを持ち出したのだ
全員が化粧廻しを捜し始めたときは、もう既に中居君達の病室にあったと
言う事だ。
霊安室を出た一行・・その中で山ちゃんと時津風にされてしまった理事長は
院長室の前で向かい合って対決の姿勢だ。
「俺は理事長だ」
しかし、山ちゃんの脳味噌オヤジの声がする。
「お前は汚い時津風だ！！あのかわいい敏満ではない！！戯けめ！！」
その時、ばたんと音がして静ちゃんにされた西川医師が出てきた。
トイレに行って鏡を見るためである。

化粧まわしを手に入れて得意の絶頂にいた高見盛であったが、早速着用して、
自らの化粧まわし姿を鏡に映してみると、一変して表情が曇ってしまった
「どうしたんだい、よく似合ってるじゃないか」中居くんが声を掛けても高見盛は無言である
ようやく口を開いて言うには「…だめだ、化粧まわしを着こなせていない…
回しに負けている…何かがたりない…
これでは抱かれたい力士ナンバーワンにはなれない！」
そう振り絞るように言うと、がっくし膝から崩れ落ちて泣き出した

それを物陰から窺っていたのは霊元童子である
（彼は必要以上に物陰から窺う習癖があった）
霊元童子は、すすり泣く高見盛に言った
「よくそこに気がついたな。そのとおり。この化粧まわしは凡百の化粧まわしとはモノがちがう。
普通の化粧まわしと同じように締めても、さまにはならんのぢゃ！」
「げげぇ！　そ・それではどうすればよいのですかあ！」

「伝説の行司木村陰嚢の著した「化粧回しスタイルブック」を読むのじゃ
そこに手がかりが見付かるであろう・・・」

霊元童子の言葉を聞いた高見盛と中居くんは、都内のブックオフをかけずり回って「化粧回しスタイルブック」を探し回った

ところが霊元童子はそれを見ながら
「馬鹿め、でまかせを信じやがって　そんな本無えよ！　いっひっひひ」
と笑うと、謝礼のWiiを手に、アパートへ帰っていってしまった

ところが、霊元童子の口からでまかせで、有るはずのない本が、１３件目のブックオフにあったのである

「おしゃれ力士必携〜化粧回しスタイルブック」木村陰嚢・著

高見盛は３８０円を払って本を買い求めると、むさぼるように読み始めた

その本は・・
そうなのだ
元来、琴桐ヶ久保がpopteenを読む前に読んでいたおしゃれの本である。
メッシュを入れたアフロ大銀杏はここに書いてあったのだ。
それを知らないで読み耽る二人・・

その頃・・・
西川医師は、年賀状を書いていた
人間椅子に座って・・・

西川医師は、静ちゃんに霊元童子の魔術で変えられたはず・・
そうなのだ。
あの院長室の前で、時津風に変えられた理事長と脳味噌オヤジを乗せた山ちゃんと対峙したはずである。
その時、二人の口から出た言葉は・・
「静ちゃん・・静ちゃん・・あああ〜〜ボクの静ちゃん〜〜〜」
しかし、中身は性格の悪い西川史子医師である。
「なによ！！きしょいデブと頭蓋骨が開いてる化け物のくせに！！」
そう言うとトイレに行き鏡を見た・・
「ぎゃあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
絶叫が病院中に木霊し、呆けたままで居た庄之助医師も正気に戻った。
これはまずいと霊元童子は、呪文で西川医師だけ元に戻したのである。

「先生、お楽しみは手術の後で！！お願いしますよ！！」
「はいはい・・ぜひ、縛りとハイヒール責め、言葉責めを宜しく・・じゅるる」
かくして、再び庄之助医師は脳手術に取りかかり、温水の人間椅子に西川医師は座り
年賀状を書き始めた。

高見盛は新たな化粧回しの着こなし研究に没頭していた
そして「化粧回しスタイルブック」を読みながら風呂に入ったとき、
湯船から溢れるお湯を見た高見盛の頭の中に、閃くものがあった！
「ゆり以下、ゆり以下！」
そう叫ぶと、セイケンは全裸で町中へ駆けだした！
町中の人々は驚愕し、赤面した
しかし、後世の歴史家は、この高見盛のストリーキングをもって相撲界に夜明けが訪れた、と記すことになる
そのとき歴史が動いたのだ！　

しかしそのことをまだ誰も知らない　私にもよく分からない

繋ぐのにこれは参った。むぅー

高見盛セイケンは、中居くんと一緒に大晦日の紅白歌合戦に殴り込むことにした

そうなのだ、高見盛はとうとう新しい化粧回しの着こなしをあみ出したのだ
その着こなしとは・・・小林幸子の衣装が当日までシークレットであるように、大晦日まで秘密である

しかし・・・このスレ愛読者の方々のために、ひとつヒントを差し上げると、
新婚夫婦がよくやる「裸エプロン」にインスパイアされたものらしい・・・


一方、一枚一枚手書きの年賀状をしたためていた西川史子であったが、あまりの枚数の多さに
疲れ果てて、眠ってしまった
すると、人間椅子の中から温水助手が這い出してきて、年賀状書きを手伝いはじめた

あけめしておめだとお
らいにんっもよどしく

　 ／＼
　/人ヘ＼
〈/ヘ　ヘ＼
`/( 'Ｙ' ) ＼
fγ￣‥￣彡＼ヽ
||ミ　　　　ｉ〉
||　　　　　//
|ヽ　　　　//ヽ
ヽ ＼＿＿_/⌒i|
く＼ LLl／　ノ|
〈　￣￣　 /｜ハ_
〈＼　_／／ ｜　 )
　ヽ　ノ/　／〉 /
　 ヽ_／　 ／ヽ/
　　|　　／　 〉

にすかわあやご　

温水は年賀状のできばえに満足し、ポストに投函しに出かけた

ここＮＨＫホールでは紅白歌合戦のリハーサルが行われている

会場の片隅で小林幸子（５４）の衣装を見ていた高見盛は「これなら、俺の化粧回しの方が上だな…」
と余裕の笑みを浮かべている
その隣で中居くんが、ステージ上の琴桐ヶ久保を鬼のような顔でにらみつけている
「ちくしょう！紅白の司会は俺のモノだ！見ていろ！」

「この調子じゃあすの紅白は荒れるわね・・・Ｋ１より面白くなりそう、ﾌﾌﾌ」
審査員の藤原紀香はほくそ笑んだ

それにしても、この年賀状センス有るな・・
おれも、欲しい・・

その琴桐ヶ久保なのだが、今一歩元気が出ない。
そりゃそうだ・・なんせ、あの化粧廻し「ぬこたんハァハァ」がないのだ。
静ちゃんがあれやこれやと元気付けるが、空返事を繰り返すだけだ。

高見盛と中居くんが墨東病院の特別室で密談し、練り上げた作戦は以下の通りである

１　ＮＨＫ紅白歌合戦が盛り上がったタイミングを見計らい、高見盛と中居くんがステージに乱入する

２　「ぬこたんハァハァ」をお洒落に着こなして舞い踊る高見盛を見れば、どんな女も発情してしまう

３　高見盛が「抱かれたい力士ナンバーワン」になる

４　それを見た琴桐ヶ久保は悔しさのあまり血を吐いて氏んでしまう

５　司会者が氏んで困惑したＮＨＫの人が、中居くんに司会を依頼する

６　めでたし、めでたし　


作戦は完璧と思われた

大晦日である

紅白歌合戦が始まり、小林幸子が熱唱している

「・・・よし、いまだ！」ついに高見盛が突撃した！

その紅白の始まる二時間前のこと・・
琴桐ヶ久保の豪華な控え室を訪れた商人がいる。
琴桐ヶ久保は「ぬこたんハァハァ」がないまま、元気も出ないまま
司会を務めるつもりでいた。
しかし、出るのは溜息ばかりでとてもじゃないが司会なんて出来そうもない。
ヘアメイクとスタイリストは手持ちぶさたにして静ちゃんとの会話を見守っていた。
そこに・・
「毎度・・へへへへ・・・関取、お久しぶりでございます」と
商人・・西海屋が顔を覗かせた。
「なんだ？西海屋がなんの用事だ？」
「何だか、化粧廻しを無くされたとか？？この西海屋は地獄耳でございますよ。」
「ああ・・そうなんだ・・・ボクのぬこたんハァハァ・・うぇ〜〜〜んんん」
ヒクッヒクッと泣いている琴桐ヶ久保だ
静ちゃんも手の内ようがないまま見守っていると、西海屋は持ってきたルイビトンの
明け荷を若い者に開けさせた。
「おおおおおお・・・・・これは？？」
「ご存じの筈です。永遠に見つからないとされてきた、Ｚ武土俵入りの化粧廻しですよ。」
見れば、ころころ〜〜に乗りながら、どうどうと土俵入りをするＺ武の姿が豪華な宝石で
飾られている伝説の化粧廻しだ。
琴桐ヶ久保の顔が上気し始めた。
無いとされてきたＺ武無本刀土俵入り・・
それが目の前に拡がっている。

ステージに乱入した高見盛は小林幸子を蹴り倒し、ステージ上で舞い踊る！
中居くんも後に続きステージに駆け上がって、森進一に「おふくろさん」を歌うように強要する！

二人のテロリズムにＮＨＫホールがパニック状態になったとき、ファンファーレとともに
スモークの中から琴桐ヶ久保がせり上がって来た！

決戦の時は来た！

森進一が自棄になって「おふくろさん」を熱唱している

それをテレビで見ている川内先生の血圧が急上昇する

そして、再び対峙する高見盛と琴桐ヶ久保

一方、中居くんの前にも恐るべき強敵が立ちふさがった
ゴッドねえちゃん和田アキ子である

高見盛の腰にはあの、「ぬこたんハァハァ」そして、琴桐ヶ久保の腰には
「Ｚ武無本刀土俵入り」共に劣らぬ業物である。
一方、舞台ジャックを果たした中居君の前には、ゴッド姉ちゃんはかつての名前
今は芸能界のご意見番を自称する迷惑女の和田アキ子・・
「なんや中居！最近挨拶ないやないかい？？おのれはこの芸能界であたしをシカトして
生きていける思うとんのんかいな？？歌わすで！！こん腐れ外道が！！」
「なんじゃわれ！！図体ばかりでかいだけやないんかのう？？口もでかいんけ？
わしゃのう、何時の日かおどれを奈落に突き落としたろ思うとったんじゃ！！」
その傍らで熱唱する森進一・・そこにバットを持って乱入したのは森昌子！！
見れば、モー娘。に襲いかかっているヤンキー娘がいる！！加護亜衣だ！！

まさに地獄絵図の中、さらに混乱に拍車を掛ける人物が現れた。
おお！！ＨＧ秘書ではないか！！
九谷焼の茶碗をお盆に乗せ、腰を高速でグラインドさせていた・・
彼もまた遺恨を果たすべくここに現れたのだ！！
その相手とは、彼の職場を奪い取ったブリーフならぬ海パン男！！
右手でお盆を高く差し上げて「フォ〜〜〜〜　セイセイセイ　さあ、出て来なさい！！
どっちが人気有るか、さあ決着ですよ！！」
「そんなの関係ねえ！！そんなの関係ねえ！！」
海パン男が客席の真ん中でダンスをしている！
まさに地獄絵図だ。

一方、墨東病院では大手術が時々さぼりながら行われていた。
さぼってしまうのは、術後のプレイに気を取られて庄之助医師が
右手を動かしては、西川医師に叱られるからである。
その西川医師も、庄之助医師も、温水助手も大事な事を忘れていた・・
この墨東病院で、生放送「笑ってはいけない病院２４ｈ」の収録が
行われる事である。
病院前にはロケ車が集結し、先乗りでヘイポーが現れた。
何時もと同じように、銀座の吉田屋でコロッケソバを平らげた後である。
「あ！よう〜〜っす」「よ〜〜っっすうう」
あちらこちらから挨拶され、ヘイポーは上機嫌である。
「良いですねえ。良いですねえ。この病院の佇まいは・・ここには西川史子医師が
いるんでしょう？？良いですねえ・・・」
はみ出した鼻毛を気にせず、ヘイポーは上機嫌だ・・

「琴桐ヶ久保よ、おまえは明日、初日の出を拝むことも、
コタツに入って年賀状を見ることもできないだろう
何故なら今日１２月３１日がおまえの命日になるからだ！」
そう言い放った高見盛は、「ぬこたんハァハァ」の化粧回しを裸エプロン式に着こなしている
仁王立ちになった後ろ姿は肛門丸出しである

「ふん、友達いないから年賀状一通も来ねえ奴が何言ってんだよ、オラ」
「Ｚ武無本刀土俵入り」の化粧回しを着用し、自信を取り戻した琴桐ヶ久保が反撃する

「んなことねえよ、年賀状来るよ！」焦る高見盛

「どーせ、レンタルビデオ屋とかだろ？　じゃあ女の子から何枚ぐらい来るんだ？
言ってみろよ」

「じょ・女子から？　ひゃ・・ひゃく・・・百億枚ぐらい来るわい！」

「うそつけ！」「うそちゃうわ！」

一見、頭の悪い男子中学生の言い争いに聞こえるかもしれないが、
相撲通の皆さんには、これが高度な頭脳戦であることがお判りのことと思う

「うっせぇ、うっせぇ！　おれはもう昔のだっさい高見盛とは違うんだ
見よ、この着こなし！」
そう言って高見盛は「ぬこたんハァハァ」の化粧回しをひらめかせ、ステージ上を舞い踊った

しかし琴桐ヶ久保は平然としている「ふん、それで着こなせたつもりか！？」
「な・何だと！」
「化粧回しはこう着こなすんじゃー！」

琴桐ヶ久保がくるりと後ろを向くと、化粧回しは高見盛と同じく裸エプロン式であった
しかし、違っている点があった
琴桐ヶ久保の肛門には、リコーダーが突き刺さっていたのである

体内から発するガスによって、リコーダーが♪ピーヒョロ鳴っている
琴桐ヶ久保は、このガスを自在に調節することにより、数百曲のレパートリーを誇るのである

♪ピ〜ヒョロ

「高見盛、この曲がおまえへのレクイエムとなる・・・」
その曲とは・・・

その曲が流れ出した瞬間、スモークの中から踊り子達が花笠を被って出てきた。
二十人はいるだろうか・・一瞬にして華やかな雰囲気に舞台は包まれ、それまで
殺気を込めて向かい合っていた中居君や和田アキ子達はすっかり気を取られてしまった。
そして・・その音楽に合わせて、吉幾三が現れた！！
「はあ〜〜力もねえ　技もねえ　おまけにおいらはど近眼　知識もねえ　賢くねえ　おいらの通知簿１ばかり
おらこんな相撲いやだ〜〜　こんな相撲いやだ〜〜　関脇になるんだえ〜　関脇になって　銭を貯めて　整形手術するんだえ〜ってかあ！！」
そうなのだ！！紅白に仕返しをするために、全ては吉幾三が仕組んだ罠だったのだ！！
「ぬこたんハァハァ」を盗みだしたまでは良かったのだが、それが高見盛セイケンに渡ってしまうとは・・
吉幾三は急遽西海屋と連み、琴桐ヶ久保と手を組み、高見盛セイケンをおびき出して紅白をめちゃくちゃにする事に
方針を変更したのだった。
久し振りの紅白の舞台に、吉幾三は熱唱した。
そして、琴桐ヶ久保は尻リコーダーを高らかに鳴らしながら「Ｚ武無本刀土俵入り」の化粧廻しで
華麗に舞って見せた。
日本中が感動の嵐に湧き、視聴率は瞬間的に８５％を記録した！！

絢爛豪華な吉幾三オンステージを見て、あっけにとられていた高見盛であったが、
とつぜん激痛におそわれた
「ん・・？　あ、痛たたたったった・・・！　まま・回しが・・・！」
実は、「ぬこたんハァハァ」の化粧回しには秘密があった
琴桐ヶ久保の尻リコーダーの音色に反応し、高見盛の体を締め付けるのだ

「あいたたたた・・」えびぞり悶絶する高見盛
憑かれたように歌い踊り狂う吉幾三と花笠踊り子軍団
闘いの中から愛が生まれ、抱き合ってディープキスする和田アキ子と中居くん
ぐったりして動かない森進一を殴打し続ける森昌子
コンピュータに出番を奪われ欲求不満が爆発した日本野鳥の会メンバーもなだれ込んで来た
「高見盛、氏ねー！」蝶のように舞い、蜂のように刺す！　琴桐ヶ久保の尻リコーダーが
毒針となって高見盛を襲う！
全国が熱狂し、日本中の坊主が目を血走らせて除夜の鐘を衝きならしているうちに時計は０時を過ぎ、
大混乱の中、２００８年が訪れた

おめでとうございます

舞台にキラキラが舞い、そして勝者・琴桐ヶ久保は敗者・高見盛の上で勝利の雄叫びを上げた。
優勝！！琴桐ヶ久保！！
ＮＨＫの橋本会長から優勝旗が渡され、裸エプロンの琴桐ヶ久保は感極まって泣き出した。
その様子を見て、全国の視聴者は感動の涙を流したのである・・
エンディングを迎え、蛍の光を全員で合唱し始めた時、多くの視聴者は今晩のもう一つのメイン番組を思い出した。
「笑ってはいけない病院２４ｈ」だ。
あの、墨東病院からの生中継である。
感動の後は大いに笑って新年を迎えようと、気をよくした琴桐ヶ久保は、伸びている高見盛に最後の一撃を食らわす為に
その番組に駆けつけることを約束してしまった。
琴桐ヶ久保は高見盛を担ぎ上げ、中居君やＨＧや海パン男を引き連れ、墨東病院にやってきたのである。
そこが地獄に変わるとも知らず・・物陰から伺っているのは、霊元童子じゃないか！！

琴桐ヶ久保はＨＧと海パン男に命令して、高見盛を病院の屋上に立っている十字架に磔にしてしまった
その時にわかに黒雲が巻き起こり、雷鳴が響きはじめた

ディレクターはあの恐がり・ヘイポーである。
雷でちびってしまい、慌てて映像を他の局へも配信に切り替えてしまった。
他局は・・視聴率を稼げる番組をタダで頂けるので、そのまま黙ってような〜と
社長と会長で決めてしまい、この地獄絵図が正月元旦のお茶の間に届く結果になってしまうのだ。
屋根の上で、ＨＧは腰を高速グラインドさせ、海パン男はお得意の決めのポーズをする。
雷鳴轟く中、二人の男達は屋根の上で決死のパフォーマンスをする！！

やがて・・
手術室のシーンになったが、入ってくるはずの西川医師がいない。
屋根の上には本来オバチャンが上がる筈だったのだが、ヘイポーはガースーと
ＵＰしてからのキャバクラの件で盛り上がってモニターなんか見ていない。
オバチャンは、ＨＧに九谷焼の茶碗からお茶をぶっかけられて屋根から転げ落ちていたのだった。
そして、琴桐ヶ久保は屋根の上の高見盛を見て高笑いをしていた。
その傍らには、静ちゃんが甲斐甲斐しく付き添っていた。
山ちゃんのことなんか、すっかり忘れてしまっていたのだが・・まさかその山ちゃんが
手術室にいるとは・・
ヘイポーは、「あら　変ですねぇ変ですねぇ？？そうだ・・ここはパイオツカイデーの
おねえちゃんを繋ぎで出してと・・」
テレビに出してやるからやらせろと言って集めたデカパイのネエちゃんを出して、お茶を濁そうとする。

その頃、手術室では遂に頭蓋骨の縫合を終えたのだ・・
終えると同時に、お約束のプレイ・・
西川医師は約束通り皮の上下にマスクを付け、赤ワインを煽りながら鞭を揮う。
ビシッビシッバシッ！！！
ああああ〜〜〜〜良いですぅ！！アアアア〜〜〜先生〜〜〜あああ〜〜〜
庄之助医師の赤黒いペニスは勃起し、亀頭は膨れ上がり今にもスペルマを放出しそうだ。
「この汚らしいクソ爺が！！」
そう言うと西川医師は畳針を持ち出し、その膨れ上がった亀頭に、ぐさっと突き刺した！！
ひぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜！！！！！
余りの痛さと快感に、庄之助医師は悶絶しそうになりながら、スペルマが出るのを懸命に堪える！！
「おい！！お前！！」
西川医師は先ほどから自慰行為に耽っていた温水助手に、庄之助医師のペニスの根元をゴムチューブで
硬く縛ることを命じた！！
口に第二の針を銜え、さながら仕掛け人梅安の様な薄笑いを浮かべながら
鞭を揮う。

問題なのは・・・・・・・・・・・
この模様がモニターを通じてテレビに流れていたことを、ガースーもヘイポーも、
そして看護婦役の五人も知らなかった事だ。
もちろん、手術室の三人も知らない。
庄之助医師は、余りの快感に縋り付く物がないのでうっかり電流スイッチを入れてしまった！！
手術台の二人に電気が流れる。
この様子を琴桐ヶ久保も知る由はない・・
日本中のお茶の間で、ショック死が続出したがそのエロさ故に止めろと言う人もいなかったのである。

問題なのは・・・・・・・・・・・
この模様がモニターを通じてテレビに流れていたことを、ガースーもヘイポーも、
そして看護婦役の五人も知らなかった事だ。
もちろん、手術室の三人も知らない。
庄之助医師は、余りの快感に縋り付く物がないのでうっかり電流スイッチを入れてしまった！！
手術台の二人に電気が流れる。
この様子を琴桐ヶ久保も知る由はない・・
日本中のお茶の間で、ショック死が続出したがそのエロさ故に止めろと言う人もいなかったのである。

五人は・・特に、離婚が決まって気落ちしている上にその相手がよりによって
共演者である遠藤章三は幾ら頑張ってもギャグが上滑りするので、いらいらしていた。
お互いに笑いはするが、何か気配が自分達に向いてない事を察したのである。
「これって、完全にオレ達浮いてね？？」
「誰か、どっかで笑い取っとるで・・」
そう言いつつ、笑えないギャグで笑って尻を叩かれていた。
一方、モニターを見もしないで、五百円で女子大生とやったほら話を
ヘイポーはガースーにしていた・・仕事なんか放り出して、持ってきたウイスキーを
ラッパ飲みする二人だ。
ふと、モニターを見てヘイポーは愕然とする。
これは・・・・・
「ガースー、様子見に手術室行って来るよ・・」
声が上擦り、歩き方もおかしい。
明らかに股間をモッコリさせている。
「おい・・何でモニター切っちゃうの？？」
「良いから良いから。ツェー千で女子大生行きましょ・・」
「そだな・・うひうひ」

琴桐ヶ久保は逆さ磔の高見盛に、
「どうだ・・・もうこれで俺には逆らえまい。参ったと言え！！さっさと化粧廻し返せ！！
これで俺は不敗の化粧廻しを二つ手に入れるのだ！！」
「おではちがるのおどごだ　おめなんがにまいっだいえね　しんでもいえね　いぐぞさ
おめはおらがごどうらぎっだがおではおめがごどすぎだんだ　だのむがらせいけんは
おどごでしにやんしだでくにのおやさいうでげろ」
（俺は津軽の男だ。お前なんかに参ったと言えない。死んでも言えない。
幾三さん、お前は俺を裏切ったけど俺はお前が好きなんだ。頼むからセイケンは
男で死にましたとクニの親に言ってくれ。）
それを聞いて、陰で見ていた霊元童子はチョチョンマンの呪文を唱えた。
アラ不思議・・高見盛の縄がほどけて、ついでに「ぬこたんハァハァ」の
化粧廻しまでほどけた。

「おっと、いただきィ〜」
琴桐ヶ久保が床に落ちた「ぬこたんハァハァ」の化粧廻しを拾おうとしたとき
周囲が一瞬閃光に包まれた
大気を引き裂くような轟音が鳴り響き、上空の雷雲から一筋の電光が走った
「ぎゃーーー！」そのとき琴桐ヶ久保の全身骨格がレントゲン写真のようにはっきり見えた
なんということであろう、尻リコーダーに落雷が直撃したのである
相撲の神の怒りであろうか・・・
琴桐ヶ久保は黒こげになり、尻リコーダーの音色も「♪ぴーひょろ・・・ぴぴ・・・・ぴ・・・・・」
と途絶えてしまった
そのようすを目を見開いて見つめていた高見盛セイケンは
「おでは・・・おでは勝ったのか？」と、ようやく我に返った

それを物陰から窺っていたのは霊元童子である
「ふふふ・・・それで勝った積もりか？」

「なんだ？？おではがっっだだぞ　おめはあのどぎの・・」
「そうよ・・おナメクジ様の事を忘れたのか？？かめババァ様の事を忘れたのか？？」
「うっ・・・・・・・」
高見盛の額から汗が滝のように流れた。
俺は津軽の裏切り者・・岩木山には結婚で先を越されるし・・
その屈辱の想いが全身を貫く。
「かめババァ様〜〜〜うあああああああああ！！！！！」
「フフフフ　苦しめ　苦しむのだ」
真っ黒焦げになった琴桐ヶ久保に静ちゃんが掛け寄り、様子を窺っている。
「生きている！！息はあるよ！！助けて！！」
ちょうどそのシーンは、五人の看護婦が包帯を巻いてギャグを飛ばすシーンだった。
そうとは気付かない五人が出てきて、急いで応急処置室に担ぎ込む。
そして、医者役は今夜が山田医師だった。
「コンヤガ　ヤマダ」いつものギャグに、決まり切った突っ込みが入り、五人は笑ったのだが
その滑りっぷりに静ちゃんは怒り心頭だ。
「こんなんつまらん！！起きてぇ　起きてこいつらやっつけてえなあ・・・ぐすん」
静ちゃんは泣き出した。

庄之助医師は琴桐ヶ久保の生命力に驚きを隠せない
「奇跡ですな、胸に付けていたヌーブラが絶縁体となって電流から心臓を守ったのでしょう」
しかし、ドＳの西川医師はいまだ意識不明の琴桐ヶ久保に苛ついていた
「いつまで寝てるのよ！この能なしデブ！」
そう言って、病院の待合室のスリッパで琴桐ヶ久保の頭をしばき回した
すぱぱぱぱぱーーん！

「あらあら　西川先生　良いですね良いですね。」と、呑気にモニターに見入るヘイポーだが
その真っ黒けの物体が何かまでは判るはずもない。
「おかしいですね・・そんな仕掛けあったかな？まあ、受けてるから良いか。」
再度西川医師はスリッパでしばき倒す。
すぱぱぱぱーーんんん
あまりの音に、ヘイポーの股間がそれに敏感に反応した。
「あらあら良いですねえ・・ちょっとトイレ・・」
ヘイポーはそこに参戦する気なのだ。
こうなると五人の滑ったギャグなんかどうでも良い。
股間をモッコリさせて、ヘイポーは待合室のドアを開けた。
西川医師は「何よこのメガネちび！！」と、打ち合わせをすっかり忘れて
こいつもスリッパ攻撃・・その音に、もこっもこっと琴桐ヶ久保は身動きを始めた。
おお！！何という奇跡！！あの「Ｚ武無本刀土俵入り」の化粧廻しは無傷で
琴桐ヶ久保を守ってやったのだ！！

「ああ〜〜生きとったんやぁ　生きとったんやぁ・・うれしわ〜〜」と静ちゃんは
思わず琴桐ヶ久保に駆け寄ると熱いキスをした。
真っ黒けの顔に真っ白い歯が光る。
しかし・・・・・・・
庄之助医師の執刀の元、脳味噌を取り戻したはずの山ちゃんがベッドから起きあがった。
「メガネヲ・・・クレ・・・・シズチャン・・・メガネヲ・・・」
しかし・・その言葉を吐いたのは理事長だった。
「シズチャン・・ソノオトコハ・・ダレダ？？」
無表情の理事長はベッドから静かに下りた。
そして、山ちゃんはやはり頭蓋骨が完全には閉じずに、脳味噌オヤジの目が覗いている。
「琴桐ヶ久保・・ドスコイ・・」
いきなり四股を踏み始める。

理事長は・・「ソノオトコカラハナレロ・・オマエハオレノオンナダロ？？」
さすがに、理事長を前にして琴桐ヶ久保も当惑している。
「サア・・オレノトコロニオイデ・・サア・・ハヤク」
静ちゃんの額に脂汗が滲む。
その時だ！！西川医師の鞭が風を切った！！

「静かにおし！！このデブ！！」
ひゅんっっっと鞭が鳴って、理事長の背中にみみず腫れが出来る。
西川医師の鞭は自由自在に動く。
ピシッ！！ピシッ！！ピシッ！！！！！！！
理事長は身もだえを始めた。
「あたしの言う事を聞くかい？？相撲協会を仕切るのはこのあたしだよ！！」
何と言うことか・・庄之助医師を鞭で調教し、その野望を聞き出したのだ！！
この模様はテレビで全国に流されている。
あの巨漢の理事長が身もだえしながら鞭打たれて喜悦の表情を浮かべている。
ここで不思議な事が起こったのだ・・
むち打たれているのは理事長なのに、山ちゃんのペニスが勃起し始めたのだ。
「しまった・・・ウウウウウウウウ・・・手術は失敗だ・・神は我を見捨てたもうた・・・」
理事長のペニスはぴくりとも動かない。
びっくりした西川医師は、今度は山ちゃんをむち打った。
身もだえする山ちゃん・・すると、今度は理事長のポークビッツがぴょこっと勃起した。
その時である。
高見盛セイケンが理事長を救うべく突入してきて、西川医師の鼻の穴に巨大なクレーンのフックを引っかけた。
あっと言う間に鼻が吊り上げられる。
「い・・・い・・・痛い！！！！！！」
空中に吊り上げられる西川史子・・

十字架を背負ったままの高見盛はクレーンを操作して西川医師を責め立てる

温水助手が助けようとして足を引っ張ったので、西川医師の顔面はさらに大変なことになった

「いだだだだ・・・」

このままでは、西川医師は鼻の穴から全身がまるごと裏返しになってしまうのではないかと思われた

その西川医師を助けようと、庄之助医師も足にしがみついたつもりが、皮の
スパッツに手を掛けてしまい、下半身が露わになってしまった！！
なんと・・西川医師はあそこの毛を全て剃ってしまっていて、クレバスがむき出しになっているのだ。
それをアルバイトのＡＤがあわててしまい、クローズアップ画像が全国に送られてしまった！！
「へ〜〜西川の○●トリＸって、でかいんだな・・・ハァハァ・・・」
新年いきなりのカキネタとなってしまった。
庄之助医師のペニスは勃起し、そこでシコシコ・・・

「ああ〜〜出る出るうううう・・・・」
凄い勢いでスペルマを空中に放出し、庄之助医師はすっかりへたっとなってしまった。
ヘイポーも、モニターを見ながら
「あら良いですねえ、良いですねえ・・」と言いながら右手をシコシコ・・
日本中で右手を動かしたので、新年早々に日本中がイカ臭くなってしまった。
高見盛も右手を動かそうと、うっかりクレーンのハンドルから手を放してしまい、その瞬間
西川医師は琴桐ヶ久保の上に落ちてしまった。

ドスン！！

頭突きを琴桐ヶ久保にする恰好になり、西川医師はそこに伸びてしまう。
見れば鼻の穴が裏返ってびっしり生えた鼻毛が露わになっている。
それを見て、勃起させていた温水助手は萎えてしまった。
琴桐ヶ久保がそれで完全に目を覚ました・・

「来い！！セイケン！！」
「うぉぉぉおおおおおおおおぉっぉぉおおおおおおおお！！！！！」
凄い勢いでぶつかっていくセイケン・・
ところがそれを邪魔した男が居る。
理事長・・いや・・山ちゃんの頭を貰った理事長なのだ。
「オレノオンナヲウバッタヤツ　ユルセン」
ゆっくり腰を割る理事長・・頭から当たる気なのだ。

「理事長、ワシに任せてください」そういって登場したのは金親だ

理事長は金親の事はよく覚えていなかったが、何か臭いデブが入ってきたなと言う印象だった。
そこで、稽古の代わりに金親にぶちかましを喰らわした。
ぐわわっ！！！！！！
のけぞり、仰向けにひっくり返る金親だった。
所詮十両までの相撲取り、婿養子になれたから親方になった哀れな男・・
親方の同じボヤキを聞いている琴桐ヶ久保は、思わず一瞬涙してしまった。
その瞬間である。
理事長のぶちかましが炸裂した！！
続いて怒濤の押しだ！！
「オレノオンナ　オレノオンナ　オレノオンナ」
「静ちゃんは俺の女なんだ！！このバカデブがあ〜〜〜〜うおおおおおおおおおおおおおおお」
その一言で怒り狂った琴桐ヶ久保は今度は理事長を押し戻す。
大相撲、大相撲だ！！
テレビの前の視聴者は普段の相撲でも見られない大相撲に興奮、熱狂した。

琴桐ヶ久保の今場所
初日　　栃の猿　○
二日目　風邪風　○
三日目　増升　　○
四日目　大呆　　○
五日目　武蔵境　○
六日目　梅の花　○
七日目　二の荒　○
八日目　大作錦　○
九日目　珍　　　●（急性胃腸炎により本日から休場・・・）

八勝一敗六日の休み

琴桐ヶ久保の今場所
初日　　栃の猿　○　とびけり
二日目　風邪風　○　筋弛緩剤投与
三日目　増升　　○　王手飛車
四日目　大呆　　○　食い倒れ
五日目　武蔵境　○　不戦勝（包茎手術失敗による）
六日目　梅の花　○　グラウンド・ブレーンバスター
七日目　二の荒　○　忌引き
八日目　大作錦　○　反則（二歩）
九日目　珍　　　●（急性胃腸炎により本日から休場・・・）

八勝一敗六日の休み

にぃいいしぃ こときりがぁくぅぼぉ ひがぁいぃしぃいいい ふぐりにぃしぃきいいいい

ああっ見たかったな
大相撲トーナメントでのふぐり錦との取組！

行司は式守玉二郎・・
かたや琴桐ヶ久保、こなたふぐり錦
ふぐり錦はトレードマークの巨大なふぐりが今日も廻しからはみ出していますね・・・

ふぐり錦のふぐりは最初のうちは回しに隠れているんだけど、仕切りを繰り返すうちに大きくなって、
ひょっこりコンニチワしちゃうんだよな

目の廻りが黒くて、ヒゲも濃くて、お酒が好きなんだそうですよ。
通い帳を持って、箕笠を被ってお酒を買いに行くそうです。

さあ、ふぐり錦はいつもの動作、ふぐりを廻しに押し込める仕切から
時間いっぱいの立ち合い！！
玉二郎の軍配が返った！！

ナカッタナカッタナカッタナカッタ・・・・
ふぐり錦はいつもの上づっぱりです。
ふぐり、ゆれています。
どんどん廻しからはみ出してきますね。
琴桐ヶ久保は何とか前みつを探る動きです。
エビぞりになって残す琴桐ヶ久保・・あっ、前みつに指が掛かりました。
ふぐり錦の動きが止まりました。
ヨ〜〜イ　ハッケヨ〜〜イ
一呼吸置いて、前みつを引き付ける琴桐ヶ久保です。
巨大なふぐりがゆれているぞ！！大相撲です！！

がんばれ！がんばれ！琴桐ヶ久保！

さあ、引き付け、凄い引きつけだぞ琴桐ヶ久保！！
前みつを引き付ける引き付ける、あっと残ったふぐり錦！！

ヨ〜イ　ハッケヨ〜〜イ　ヨイ

だいぶ廻しが伸びてきましたふぐり錦、琴桐ヶ久保はいつもの表情
ナカッタナカッタナカッタ！！
また寄る寄る寄る！！あっとふぐりを掴んで、すくい投げ〜〜〜〜〜
琴桐ヶ久保の勝ち〜〜〜
巨大なふぐりを掴んで、ひっくり返しました！！
さすが豪快、琴桐ヶ久保です！！

勝った琴桐ヶ久保、明日の取り組みは屁垂れ花です。

最後は投げの打ち合いになる際どい相撲
ふぐり錦のふぐりがわずかに先に土俵について、琴桐ヶ久保の勝ちとなった

琴桐ヶ久保は「ふぐり錦が男だったので勝てた」とコメント
一方、ふぐり錦は場所後に性転換手術を受けることを表明した
ふぐり錦の師匠のまらヶ先親方はこのことに関し「しこ名の変更も考えねばならない」と語った

「あすはやりますよ！」焼き芋をほおばりながら不敵に笑う屁垂れ花
琴桐ヶ久保ピンチ！

がんばれ！まけるな！琴桐ヶ久保！

ひがぁああ〜〜〜〜しいいぃぃ〜〜
こと〜〜〜ぉ〜〜きりぃがくぅ〜〜ぼぉ〜〜〜
にぃぃしぃぃぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
へぇたぁれ〜〜〜ば〜〜〜な〜〜〜〜〜〜〜〜

土俵上に屁垂れ花と琴桐ヶ久保が上がりました。
いつもの様に、琴桐ヶ久保は黄緑にピンク色のツートンカラーの廻しです。
アフロ大銀杏が揺れています。
かたや屁垂れ花はこれまたおなじみの黄土色の廻しです。
土俵に上がる前に、力んでさっそく一発ぶぉおおおおんんん〜〜〜と
大きな音をさせています。
行司は木村屁屁の介です。

この取組は「全裸で暴れろ、蘇民祭でおなじみ黒石寺」より懸賞があります

こっとおきっりいがぁくぅぅぅぼぉぉおおおおお〜〜〜にぃ
へっったれぇえええええぶぅぁぁあああぬぅうあああああああ〜〜

木村屁屁の介、今日も黒地に金彩で屁の文字を浮かび上がらせての装束です。
今場所もここまで負け無しの琴桐ヶ久保、相も変わらぬマイペースです。
かたや屁垂れ花もここまで負け無し、今場所は特に屁の突っ張りが冴えています。
ここで、解説の山本順一さんに聞いてみましょう。

そうですねえ・・まあ、眉間をビール瓶で鍛えてますからね。
これは稽古ですからね。

こうしている間にも、蹲踞で一発、見合って一発、相変わらずの響きをさせています
屁垂れ花・・・
かたや琴桐ヶ久保は目が染みるのか、盛んに顔をしかめています。

黒石寺の懸賞垂れ幕はＪＲから掲示を拒否された例のポスターの図案ですね・・・

その懸賞垂れ幕を見て、西の控えの熊親爺が盛んにもぞもぞ動いてます。どうしたんでしょうか？

盛んに前袋を気にしてますね・・
隣の男嶌検査役が覗き込んで、一言二言注意をしています。

土俵上は制限時間いっぱいになりました。
例の通り、最後に廻しを思い切り叩きながら大きな音をさせた屁垂れ花、
対する琴桐ヶ久保は目をしばしばさせています。
軍配が返りました！！
ぬぉこったぬぉこったぬぉったぬぉったぬぉった！！

きやー！　がんばれー！　こときりがくぼー！

屁垂れ花、突っ張りだ突っ張りだ。
突っ張りに合わせて音を出しています。
今日は特に軽快な音をさせています。
琴桐ヶ久保、防戦一方だ、懸命に突っ張りをしたからあてがって反り身で何とか凌いでいます。
湧いています湧いています！！特に西の溜まりのお客様はハンカチで鼻と口を塞ぎながら
身を乗り出しています！！
ノォッタノォッタノォッタ・・・
あっと怒ったか琴桐ヶ久保、思い切り張り手を振り回しました！！
空振りだ空振りだ！！なおも突いてます屁垂れ花！！
あっと廻しに手が掛かった琴桐ヶ久保、強烈な引きつけです！！
両廻し取って引き付けだ〜〜
ブフォォォォオオオオオオオオオオオオンンンンンンンンンンンン！！！！！
一際大きな音をさせた屁垂れ花、動きが止まりました！！
腰が伸びきった屁垂れ花、さあどうする！！
あっと上手投げ〜〜〜〜〜〜〜〜
琴桐ヶ久保の勝ち〜〜〜〜〜〜〜
屁垂れ花、西の控えの熊親爺の上にのっかる感じで叩き付けられました〜〜
場内、まだ何か黄色いガスが漂っている感じがします。

こっとおきっりいがぁくぅぅぅぼぉぉおおおおお〜〜〜

目を潤ませて勝ち名乗りを受けます琴桐ヶ久保・・・
熱戦の余韻でしょうか・・・・・・
明日は琴桐ヶ久保は土俵下にいました、熊親爺との発顔対決です！！

一部男性に人気の力士熊親父（４８）が陰茎骨折およびメタンガス中毒などで全治６ヶ月とする診断書を添えて、
休場届を出した。前日の取組前に土俵から転落してきた屁垂れ花の下敷きになった際、痛めていた。
熊親父の休場は初めて。今日の対戦相手の琴桐ヶ久保は不戦勝となる。
師匠の二丁目親方（元関脇薔薇の若）は「前袋を気にしていて、屁垂れ花をよけることができなかったようだ。」と話した。

なにぃ？？
明日は不戦勝だと？？
ああ・・そう言えば、熊の奴なにかもぞもぞやってたな。
そこへ落っことしたから、もろに受けたって訳か。
明日は休みか・・・
さあ、何をするかな。
ネイルケアにでも久し振りに行くか。
ラーメン二郎にまず行ってだな、それからクレーンゲームだな。
あのバラバラって落とすのが病みつきでなあ・・・
その後に、ネイルケアだな。
明日は楽しみだぜ・・・フフフフ

琴桐ヶ久保は、一人で新宿の歌舞伎町にまず行くと、そこのラーメン二郎で
大盛りニンニク増し豚トリプルを頼んだ。
周囲を睥睨し、思い切り麺をほおばって満足げな表情だった。
ついで、クレーンゲームに行くと・・・そこに、何故か高見盛がいるじゃあないか！！

ニンニク臭い琴桐ヶ久保は、セイケン高見盛の後ろからそっと近寄り、セイケンの
クレーン捌きを見守っていた。
セイケンは修学旅行の女子中学生を二人も連れて、すっかり良い気分だ。
見ると、五所川原田舎館中学校肥溜分校と言う名札を付けている。
「んだばごんどごぞおでがどっでやるだば」
そう言って、ボタンを押すが崩れかかったチョコレートは引っ掛かって崩れない。
「ぐぞぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ああ〜〜百円玉がねえだ」
セイケンは慌てて、両替に行った。
琴桐ヶ久保は、持っていた百円玉を入れ、ボタンを押す・・
首尾良くチョコレートを一杯持ち上げたその時、セイケンが戻ってきた。
「おめ！！おでがしでるのあにするだ！！！！！！」
「ん？？？何が言いてえんだ？？」
クレーンのチョコが台に堕ちた瞬間、引っ掛かっていたチョコレートは崩れ落ちた。
「ガハハハハハハ！！俺様の実力はこんなモノよ！！」
ニンニク臭い息を吐きながら、琴桐ヶ久保は上機嫌だ。

よく見ると、そのチョコレートはネッスルのkitkatのストロベリー味・・・
これは良いモノを取ったと大喜びの琴桐ヶ久保は、肥溜分校の二人を見て
「お嬢ちゃん、土俵もクレーンゲームも実力なんだぜぇ・・・ガハハハハ」と
呵々大笑して両手にビニール袋いっぱいのチョコを持って店を出た。
次いで、馴染みのネイルサロンに行く・・
「あらぁ関取、場所中じゃございませんのぉ？？ウッフ〜ン」と
トオルが寄ってきた。
ここはゲイのネイルサロンなのだ。
「ほれぇ！！みやげだぞ！！」
両手のチョコをブン撒いて気分は最高の琴桐ヶ久保・・
両手両足のネイルを黄緑とピンクのツートンに染め上げてもらって
鼻歌交じりで店を出る。
「おおそうだ・・俺の明日の割はどうだったかな？？」
婿養子親方に電話を掛け、割を確かめる・・
「おい婿養子、今晩も母ちゃんが上に乗っかるのか？時に明日は誰だ？」
「明日は豪栄道だよ。」
「なに？あのユルフン野郎か？？」
ふ〜〜ん　フフフフフフフ・・・・
二丁目近くの闇の中で、琴桐ヶ久保は静かに笑った。

おい！！すぐに俺の締め込みを干すんだ。
扇風機で風当てて、出来るだけ乾かせ。
琴桐ヶ久保の奴め・・俺の特注ユルフンで真っ青にさせてやるぜ！！
奴は前廻し狙いだろ・・廻しに指が通っても全然力なんか入らねえんだ。
なんせ、俺のはすぐに緩むからな！！
そうよ・・反則負けすれすれの、肉を切らせて骨を断つ作戦だな。

おい！！カミソリもってこい！！
脇から見えても、騒がれない様に俺のチンゲ剃れ！！
つるつるにしろ！！
ありゃ、見えなきゃ反則にはならねえんだろ？
なにぃ？？ちんちんが縮んで剃り難い？？
じゃあ、もんででかくすりゃ良いんだろ？？

シコシコ・・・・

これだけでかくすれば・・・うっっ！！！！！！！！出る！！！！！

何をやってんだか・・・・・・・・・・・・・・・・・・

age

すっかり剃り上がったのを見ると、仮性包茎だった事もあり子供の頃を
思い出してしまった。
初めてセンズリ掻いたのは小学校六年生の頃だったな・・
同級生の女の子の、膨らんだ胸を見て思わず勃起して、トイレでしこしこ・・
あっと言う間に勃起してしまい、廻りに付き人がいるのも忘れてまた
始めてしまった。
そんな事を一晩中やっていたので、豪栄道はすっかり憔悴して体重が
一晩で十キロ落ちてしまった。
こうなると廻しは長さが余ってしまい、仕方なく少しきつめに締めることにしたのだが
手加減を知らない付き人は思いきり硬く締めてしまった。
「何か、座るのに骨が折れるなあ・・」
目の廻りを真っ黒にしながら、豪栄道は西の控えに座った。
目の前には、アフロ大銀杏を揺らしている琴桐ヶ久保がいる。
「今日がおめえの命日だぜ・・」
しかし、締め込みは硬く締められているのを知らない豪栄道である。

age

ひがぁぁああぁあぁあ〜〜しぃぃいいいいい〜〜〜〜
こぉとぉおおおきりぃがあぁぁあくぅうぅぅぅぼぉぉぉぉぉ〜〜〜
にぃいいぃぃいいいいしぃぃぃいいいいぃいぃ〜〜〜
ごぉおおおおおおええ〜〜〜いぃぃぃいいいい〜〜どぉおおおお


キャ〜〜　わぁ〜〜〜
死ねえ琴桐ヶ久保！！
歓声が渦巻くがその殆どが琴桐ヶ久保の負けを希望する歓声だった。
しかし、土俵に上がろうとした瞬間、豪栄道はかくんと膝から落ちた。
んしょんしょと再び立ち上がり、やっと土俵に上がる事が出来た。
行司は式守沈の介・・・・・・・・・

この取組には、「美味しい餃子を日本へ届ける　河北省の天洋食品」より懸賞があります

場内は熱狂の渦！
興奮のあまり弁当の餃子をのどに詰めたのでしょうか、泡を吹いて悶絶する客が続出しています！
わぁー！わぁー！

餃子の着ぐるみを着た呼び出しが垂れ幕をもって土俵を一周しています
さて土俵上は時間一杯、両者最後の塩をとります
豪栄道、手にした塩を一口ぺろりと舐めて気合いを入れます
・・・おっと豪栄道、どうした様子がおかしいぞ
あ、倒れました　豪栄道、昏倒しました！
ああ、相手の琴桐ヶ久保も倒れて泡を吹いているぞ！

想像もつかない展開にナタ ｺﾏﾀ

あ、土俵下で呼び出しが取り押さえられている・・・
あれは呼び出しに化けていた霊元童子だ！
あいつが塩にメタミドホスを混入させたのか
琴桐ヶ久保やつ目を回してやがる
はは、おもろ
騒然とする場内、農薬中毒の力士を心配する観衆を尻目に、
一人満面の笑みなのは土俵下の高見盛である

がんばれ、立ち上がれ琴桐ヶ久保！

「ざまみろ　ごのまえのぐれんげーむの怨みばごごではらしでやるだ。
ごのままじんでじまえ！！ドァハハハハハ！！！」
そして、琴桐ヶ久保の足を取ると引きずり下ろそうとした。
理事長室では、ＨＧ秘書が入れてくれたお茶が再び北の湖理事長にぶっかけられ
理事長は相変わらずキモイ赤いメガネを掛けて静かに椅子に座っていた。
その傍らには婿養子親方・・
「理事長、やっとこの日が来たんです！！嬉しいなあ！！これであの乱暴者とサヨナラが
出来るんですね・・ああ、嬉しいなあ！ウウウウ・・グスッ・・・」
キティちゃんの小さなカバンからキティハンカチを出して涙を拭っている。
危うし！！琴桐ヶ久保！！！！！

霊元童子は取り押さえられた時、何を勘違いしたのか、密教の印を結んで
臨兵闘者皆陣列在前と九字を切ったのだが・・最後にミスをして琴桐ヶ久保に
結界を作ってしまった。
それで高見盛は後ろに吹っ飛んでしまい、琴桐ヶ久保はふわりと宙に浮かぶ感じで
立ち上がった！！
白目をむいたまま立ち上がった琴桐ヶ久保を見て、慌てたのは婿養子親方だ。
急いで秘書のＨＧに、「早く何とかしてきて頂戴！！」とおねえ言葉で命令した。
しかしＨＧは、「セイセイセイ〜〜だめだめだ〜〜め　それだから婿養子って言われるんですよ。
さあ、早く闘ってきてください！！婿養子フォ〜〜〜〜」とお盆に九谷焼の茶碗を十個も載せて
得意な秒速グラインドを始めた。
熱いお茶が理事長に降り注ぎ、理事長は「うわっちちちちち」と笑いを取る。
その時・・・琴桐ヶ久保がもっとも嫌う男が現れ、その闘志に火を着けたのだ！！

桟敷席からやおら立ち上がり、金色に日輪の扇を振り回し始めた男が居るじゃあないか！
日の丸オヤジだ！！！
そう・・何を隠そう、琴桐ヶ久保はこの日の丸オヤジが死ぬほど嫌いなのだ。
もうろうとした意識の中で、金色の山高帽に扇を見て、くわっと目を見開いた！！
そして、そこに伏している豪栄道の縦ミツをほどいて持つと、凄い勢いで振り回し始めた。
いつもならユルフンで解けてしまうのだが、今日に限って堅く締められていて
解けないまま振り回されている豪栄道・・そして・・
「くたばれ！！！この日の丸オヤジ！！！」
時速１５３Ｋｍで放たれた豪栄道はオヤジを直撃する！！
グワッシャ〜〜〜〜〜〜〜〜ンンンン
日の丸オヤジの顔面に豪栄道が食い込んでしまい、斯くして二人は墨東病院へ・・
青息吐息の中、勝ち名乗りを受ける琴桐ヶ久保だった。

やっと土俵下に下りた琴桐ヶ久保は、呼び出し豚吉の肩を借りて、やっと水を付け
支度部屋に戻ってきた。
付き人の、琴いの字と琴ろの字に縋る恰好でそのまま自家用車である霊柩車に乗り込む。
玄関には先ほどまで理事長にゴマを擂っていた婿養子親方が迎えた。
「関取・・大丈夫かい？？だいぶ顔色が悪いよ・・」
内心、このまま死んでくれいと思っているから、顔色を見てもしやと言う
ほくそ笑みが漏れている。
「お・・・・い・・・・むこ・・・・よ・・・・うし・・・　お・・・れの・・・
あす・・・は・・・・誰・・・・だ？？」
「明日は高見珍だよ。」
「うげぇえぇえぇえぇえぇえぇええええええっっっっっっっっっっっっ！！」
その場でおう吐する琴桐ヶ久保・・
なんせ、この高見珍は臭いのだ。
体臭、口臭、屁の匂い・・ありとあらゆる悪臭を放つことで有名なのだ。
「とにかく、浣腸をしなければ・・」
婿養子親方は浣腸に見せかけて毒を盛るつもりか？？

その頃・・・
高見珍は浅草にいた。
餃子の王様で、餃子１２皿目を平らげていた。
店一杯に高見珍が放つ悪臭が充満し、店の主は鼻を洗濯ばさみでつまみ上げて
一生懸命餃子を焼いていた。
なんせ、この高見珍は風呂に２０年間入っていない。
頭も垢でこちこちになって、髷が固まったままになっている。
その髷の硬さが高見珍の武器でもある。
歯を最後に磨いたのがやはり２０年前だ。
げっぷとおならをしながら、ひたすら餃子を食べ続けている。
さっきは店に東京ガスの係員が悪臭に驚いて飛んできた。
そして、店の前には警官が立って、悪臭に倒れる人がいないか
ガスマスク装備で張り番をしている。
「オヤジ〜〜〜もう二皿だ！！」
口を開けた瞬間、その凄まじい悪臭が放たれる！！
オヤジはめまいを起こしそうになりながら、懸命に餃子を焼く。
「明日はこの悪臭攻撃で、琴桐ヶ久保を松沢病院に送り込んでやるぜ。」
高見珍はそう嘯いた。

あげ

ひがぁぁぁあああぁぃぃぃいいいいしいいぃぃぃぃぃぃ〜〜〜〜〜〜
こぉとぉきりぃぃいいいがぁくうぅぅぅぼぉぉおぉおおおおおおおお
にぃぃぃぃいいいいいいぃぃぃしいいぃぃぃぃぃぃいいいいいいい
たぁあかぁああああぁあああみいぃぃぃぃいいいいちいぃぃぃいいいんんん〜〜〜


うっ！！！！げほっげほっ！！！！！！！

く・くさーーー！　臭っ！臭っ！臭っ！臭っ！　げげげぇ〜〜

土俵上は高見珍と琴桐ヶ久保だが、その高見珍の廻しから凄まじい臭気が漂っていた。
それもそのはず、高見珍特別あつらえの塩汁クサや廻しだ！！
そして、廻しを叩くと大量の病原菌と臭気が放出された。
すでに、土俵に上がった時点で三十名余の失神が出て、国技館の前の道路は救急車が長蛇の列をなしていた。
行司は式守草の介・・・草色の装束にいつもの鼻づまりの呼び上げだ。

ころ〜〜〜〜りりぃぃいいいいがぁあああるぅうぼぉおおおおおお〜〜にいっ
らら〜〜〜〜み〜〜〜〜り〜〜〜〜〜んぐううううううううう
その呼び上げを聞いて、一層廻しを叩く高見珍・・・
見よ！！西の砂被りは全員失神して担架に乗せられて搬出されるところだ！！
琴桐ヶ久保は今日はさすがに困った様子で、はぁはぁ口を開いて息をしている。
それを見た高見珍は勝利を確信し、はぁっっっっっっっと大きな息を吐いたから堪らない。
如何に鼻づまりの草の介でも、よろよろとよろけて土俵の外に転落してしまった。

それにしても、何でこの野郎は伸びねんだ？？そう思って高見珍は琴桐ヶ久保を
よく見たら・・・鼻にタンポンを詰めてある！！
あああああ〜〜〜〜っっ！！！思わず驚く高見珍だった。

この野郎っっっっ！！！
怒りと絶望感に打ちひしがれた高見珍は、思わずすかし屁をしてしまった。
その屁の臭さで、国技館は琴桐ヶ久保を除き、全員失神してしまったのだ。
そして、テレビのカメラマンも失神したので、放送できなくなってしまう。
フフフフフ・・・・にやりとする琴桐ヶ久保は、ゆっくり塩を取り口に水を思い切り
含んだ。
睨み合った瞬間、いきなり手に持った塩を高見珍の頭に掛け、その後水を拭きかけ
思い切り頭をもみ始めた。
ぐわわわわ〜〜〜俺の垢が垢がぁ〜〜〜〜〜
絶望の叫びを上げる高見珍だが、琴桐ヶ久保はその手を休めない。
そして、洗髪を終えると思い切り張り手を一発。
高見珍を轟沈してしまった。

ようやく目を覚ました観衆やカメラマン、そして草の介が立ち上がり、伸びている
高見珍を見て勝ち名乗りを上げる。
ふん！懸賞もねえのかよ！！
後ろ足で砂を高見珍にぶっかけ、意気揚々と引き上げた。

部屋に帰ってきてみると、四畳半の親方の部屋に灯りが煌々と点いて、親方は正座させられていた。
「なんだ？？婿養子！！お前何やったんだ？？」
「関取、お帰りなさい！！いやね、この婿養子は今月キティちゃんグッズを５８００円も買ったんですよ。
あたしの目を盗んで、５８００円も無駄遣いして！！」
見れば、キティちゃんお財布が三つ並べられていた。
「こんな同じのを三つも買うなんて！！」
「だって・・・色違い欲しかったんだよ〜〜〜ヒクッヒクッ」
婿養子は泣き出した。
「おい！！婿養子！！俺の明日は誰だ？？」
「グズッ　グズッ・・・何か、目玉山と言っていた・・ビエ〜〜〜〜〜〜ンンン」
「目玉山だぁ？？」
早速良い子の相撲手帳を開いてみる。
そこには、
目玉山双晃　１９８ｃｍ体重８５ｋｇ
不思議な術を使い立ち合いで相手がふらふらと倒れる事多し・・・
なんだなんだぁぁぁぁあああああ？？？？？

どんな術なんだ？？そう思っても見当が付かない。
こんな時霊元童子でもいれば、あいつにミスドの割引券やって探らせるんだが・・
もう一度、夫婦喧嘩の現場に戻り、目玉山の話を聞こうとするがふすまの向こうから
「アア・・ン　ウフン」と色っぽい声がする。
いつもの事だな・・フンと雪駄を突っかけ表へ出た。
慌てて付き人の琴いの字と琴ろの字が幟を持って付いていく。
幟には、「天下御免相撲狂人」「八戦無敗如毎場所」と墨太く認めてある。
琴桐ヶ久保は考え事をするときは、いつも山手線を一周するのだ。

その頃、理事長室に来客があった。
やくみ　つる氏である。
いつもの様にＨＧ秘書が九谷焼の茶碗にあつあつの玉露を注ぎ、超高速グラインドで
お茶を出すのだ。
「やくみさん、いらっしゃい！！いつもの軽口はどうしたんだい？オレ達ゲイはあんたの事が
大嫌いだぜ〜〜〜フォ〜〜〜〜〜〜〜」
「アッチチチチ！！！！」
いつもの様に、理事長はギャグを取る。

あげ

あげ

あげる

age

「さて・・やくみさん。御用の向きは何ですかな？こう見えても理事長ですから
忙しいんですよ。貴方はお暇かも知れないが。」
お茶の滴をプーさんハンカチで拭いながら理事長は威厳を取り繕って、
「君、お茶を出してあげなさい。」とＨＧ秘書に命じた。
「セイセイセイ〜〜〜お茶のお代わり、当然のお茶の雨霰だよ〜〜〜やくみさん。
そのメガネ割ってやりたいね。フォ〜〜〜〜」
さっきの倍の速度でグラインドして、また理事長はギャグを取る。

やくみ　つるはおもむろに口を開いて、
「内舘ババに頼まれてきたんですがね、琴桐ヶ久保の休場はどうにかならんのですか？
毎場所九番相撲からずっと休んでますが？部屋に乗り込んで良いんですかね？」
「乗り込むなら勝手に乗り込みなさい。君、お茶のお代わり！」
「セイセイセイ〜〜〜お茶のお代わりだね〜〜〜何でお前なんか相撲協会に来る？
ベイスターズのご機嫌取りはどうしたんだい？？佐々木大魔人のカミサンに嫌われたか？
民主党の腰巾着フォ〜〜〜〜〜〜〜」
あちゃあちゃあちゃあちゃあちゃ！！！！！！！
今度は二人揃ってギャグを飛ばす。
理事長は、「明日の目玉山戦が面白いのです。まあ見てなさい。」
フフフ・・・・と赤い趣味の悪いメガネの奥で、細い目が意地悪く光った。
やくみも、フフフ・・とつられて笑った。
フフフフファハハハ　ハハハハハ・・・・・・
どこか暗い、引きつった笑い声がいつまでも理事長室に木霊していた。

今場所の琴桐ヶ久保はどうよ？

「ルネッサ〜ンス！きみが角界嫌われ者ナンバーワンの琴桐ヶ久保かね」

>>499
今日尼に勝てば優勝でしょ
優勝したら欧州連合大喜びだね
優勝を機に琴桐ヶ久保から琴欧州に四股名変更するんじゃね

琴桐ヶ久保がこんなにも人気があるとは…
しばらくインターネットやめてたけど
こんなことなら早くインターネット再開すればよかった

琴桐ヶ久保ってゲルマン人のルーシー族なんだってよ
写真ではそうは見えなかったけど

琴桐ヶ久保の本名は栃桐ヶ久保らしい

琴桐ヶ久保優勝おめでとう！！！
ブルガリア人のお父さん喜んでタネ

>>504
俺は貴桐ヶ久保だと思ってた
栃桐ヶ久保だったとは

琴桐ヶ久保のお父さんはブルがアリア人じゃなくてポメラニアンだろ？

国技館で優勝を決めたと思ったら、こんどは日本代表としてサッカーキリンカップに出場しているね！

>>507　犬？

琴桐ヶ久保はメタルスライムらしいぞ

桐ヶ久保の知り合いだけどみんな、なんか勘違いしてる桐ヶ久保は今バイト
しながら料理専門学校いく入学費稼いでるんだ!あとあいつのこと知らない
くせに根性なしとか勝手に言うな！！

>>511
俺は琴桐ヶ久保好きだよ。
それに根性なしとは思ってない。角界に入っただけで一般人よりよっぽど根性あるからね。

「琴桐ヶ久保よ、料理専門学校に行く気なら、このわしを倒してから行け！」
そういって立ちふさがったのは部屋の大関琴光喜である

「大関の光喜関の手を煩わせるまでもありません！」
「ここはまずわたくしめにお任せくださいっ！！」
そういって琴桐ヶ久保にぶちかましたのは琴桐ヶ久保とは同期の琴斉藤であった

琴桐ヶ久保はイケメンの琴斉藤に嫉妬心を持っていた
「こいつには顔で負けてるから相撲では絶対に負けられん！！！」
琴桐ヶ久保は心の中でそう叫んでいた

琴桐ヶ久保と琴斉藤のちゃんこ大食いバトルの火ぶたが切られた！

琴桐ヶ久保は知っていた琴斉藤は梅干が苦手であることを
そして琴桐ヶ久保は野菜が嫌いだがこの日のために野菜嫌いを克服していたのだ！
『敵を知り己を知らば百戦危うからず』この言葉を琴桐ヶ久保は知っていたのである
そう！！、琴桐ヶ久保は『孫子の兵法』を会得していたのだ！！！

おらー梅干し喰えやぁ〜
無慈悲にも、ドンブリ一杯の梅干しを琴斉藤の口に押し込む琴桐ヶ久保
もだえ苦しむ琴斉藤
それを薄ら笑いを浮かべつつ眺めている琴光喜

佐渡ヶ嶽部屋の稽古場はまさに地獄絵図である！

苦手な梅干しを食わされた琴斉藤は口から泡を吹いて昏倒してしまった
「勝負あった！」
勝ち誇る琴桐ヶ久保

しかし、軍配は琴斉藤に上がっていた
「な、何ぃ！？」

「馬鹿め、これは大食いバトルだ。先にどんぶりの梅干しを食べ終わった琴斉藤の勝ちなんだよ！」

イケメンの琴斉藤を憎むあまり、勝負を忘れた琴桐ヶ久保の負けであった。

「あ、そう。じゃぼく帰るから」悔しさを押し殺し、何食わぬ顔で帰ろうとする琴桐ヶ久保。

「こらちょっとまたんかい」

そう言って立ちはだかったのは琴斉藤よりもさらにイケメンの琴柏谷であった

琴桐ヶ久保は心の中で叫んだ
「お前のせいで俺は相撲やめるはめになったんだ！！！」
琴桐ヶ久保はかっこよすぎる琴柏谷には琴斉藤よりもさらに嫉妬していた
それは嫉妬と言うよりも憎悪に近いものだった
そう！！、琴桐ヶ久保はそんな自分がいやで相撲をやめてしまったのだ！！！

「すもーやめるとか、なに勝手に言ってるんだよ、おまえ
ちょうしこくんじゃねぇぞ、地獄みせてやっからな、おら」

そう言って琴柏谷が持ち出したのは、どんぶり一杯のフリスクである！

保守

フリスクとはコンビニで売っている美味しいお菓子である。
しかしそれはあくまで１〜２粒ずつ食する場合には、・・・である。

ドンブリ一杯のフリスクを一気食いすること、それはすなわち死を意味するといって過言ではない！

なんなら？このスレは・・・