【人気は】油性ボールペン 3【低粘度】

547_ねん_くみ なまえ_____
◎油性BP
最もオーソドックスなのは粘性の高い溶媒と染料色素の組み合わせ。
溶媒の粘性が高いことから、以下のような特徴を持つ。
・インクが紙に定着しやすく、あまり紙を選ばない。
・インク消費量が他方式に比べて少ない。またリフィル構造もシンプル。
 (細身のリフィルでも実用的な筆記距離が実現できる)
 (リフィル寸法の制約が大きい多色/多機能ペンにも適している)
・ボール径に対する筆跡の太さが、他方式より一回り細い傾向にある。
 (ボールペンで細字といえば油性BPは0.7、ゲルBPや水性BPは0.5)
・筆記時、特に書き出しの際に若干の力を要することが多い。
・インクの乾燥や逆流が生じにくく、寿命が長め。
 (リフィル外装や保管条件にもよるが、概ね5~10年以上)

近年では溶媒の粘性を低下させ、筆記時に要する力が少なくて済む
ようにした低粘度インクが国産メーカーを中心に主流となりつつある。
低粘度インクとしてはパイロットのA-inkやOHTOのソフトインクが有力で、
特にA-inkはゲルBPに迫る軽い筆記感を実現しており、人気が高い。
548_ねん_くみ なまえ_____:2006/02/04(土) 23:35:15 ID:???
また変種として、加圧式や顔料インク、あるいはゲル化剤を添加した
油性ゲルなども登場している。

加圧式では米フィッシャーがNASAと共同開発したスペースペンが有名。
インクをリフィル内で加圧して押し出すため、0G環境でもインクの逆流が
生じない。地上ではペン先を上向きに筆記しても問題ない。
同じく加圧式としては、三菱鉛筆のPOWERTANK(以下パワタン)もある。
パワタンには黒鉛ベース顔料インクの金属筒リフィル(黒のみ、0.7/1.0)
および色素顔料インクの樹脂筒リフィル(黒/赤/青、0.7/1.0、キャップ式と
ノック式の2種類)のバリエーションがある。比較的低粘度の溶媒や
濃厚な発色を示す顔料のおかげで、あまり力をかけずに鮮明な筆跡
が得られることで人気となっている。

顔料インクはパワタンの他、ぺんてるのローリー(単色版)など、国産の
一部で徐々に使われるようになってきた。染料インクよりも発色が濃厚
な傾向があるほか、リフィル内のインクの色も筆記色に近い色合いで
見えるため、外見的なアクセントにも役立つ。

油性ゲルBPには、布に書いても滲みにくい特性を実現した、パイロットの
タフウォッシュなどがある(紙への一般筆記には不適)。
549_ねん_くみ なまえ_____:2006/02/04(土) 23:35:47 ID:???
◎ゲルBP
一般的には、水性インクにゲル化剤を添加した水性ゲルインクBPを示す。
(ゲルBPが登場した当初は水性ゲルBPに限られていたが、近年では
上記の通り油性ゲルBPも登場してきたため、厳密には区別が必要。
ここでは水性ゲルBPに限って説明する)

ゲル化剤はボールの回転による摩擦で一時的に粘性が低下し、紙への
転写が容易になるという特性を持っている。ちなみに、インクの粘性としては
一般的な水性BP(非ゲル)と油性BPの中間程度であることから、「中性」
インクと称するメーカーもあるが、pHが中性という意味ではない。
なお、ボールペンの溶媒形式としては比較的新しい種類であるせいか、
溶媒の粘性は各メーカー、あるいは各製品ごとに差が大きい傾向がある。
ゲル化剤のレシピも多様だと思われる。
また、色素としては染料、顔料の両方が用いられている。

水性ゲルインクは、以下のような特徴を備えている。
・紙の繊維に入り込みにくく、油性BPほどではないが紙を選ばない傾向。
・ゲル化剤が容積を取るためインクの消費が激しい。
 (リフィル構造は油性BP同様に単純なので、一部には多色・多機能ペン用
 の小型リフィルも存在するが、筆記距離は著しく短い)
・筆記時の抵抗感は少ない。
・油性BPよりもインクが乾燥しやすいので、ノック式ゲルBPではペン先部分
 に工夫が必要。インクも乾燥しにくいレシピを使うことが多い。
 (ボールの後ろにバネを仕込んだり、ボールが内部にもう1つあるなど)
・インクの逆流やリフィル内での乾燥を防ぐため、リフィル後部に
 シリコングリスなどを詰めておく必要がある。
550_ねん_くみ なまえ_____:2006/02/04(土) 23:36:20 ID:???
◎水性BP
水を溶媒としたインクのボールペン。万年筆のインクに似て粘性は低い。
色素としては染料、顔料の両方が用いられている。
(ここでは狭義の、非ゲル水性BPについて説明する)

・紙の繊維に沿ってインクが滲みやすいため、紙を選ぶ傾向が強い。
 (裏写りも生じやすい)
・インク消費はゲルBPより少ないが、後述するようにインク保持のための
 構造が必要になることから、ペンの小型化は困難。
・筆記時の抵抗感は少ない。
・ゲルBPほどではないがインクが乾燥しやすく、ノック式のリフィルでは
 乾燥しにくい専用レシピを用いることが多い。
・粘性が低いため、リフィルの継ぎ目などからインクが漏れやすい。
 (インク漏れを防ぐためリフィル内部構造が複雑になる)

リフィル内部構造は大きく分けて「中綿式」「ペン芯式」の2種類がある。
中綿式は中綿にインクを染み込ませ、毛細管現象でペン先に導く構造。
シンプルで低コストだが、インク残量を確認することが難しく、またインク量
によってフローが変動しやすい。
ペン芯式は、フィンをつけたペン芯をインクタンクとペン先の間に組み込んだ
構造。直液式とも呼ばれる。インクタンク内はインクのみなので残量を確認
しやすく、インク量が少なくなってもフローが安定している反面、万年筆と
同様のペン芯構造はコスト高になる。

http://that4.2ch.net/test/read.cgi/stationery/1130226780/286-288
も参考に。
551_ねん_くみ なまえ_____:2006/02/04(土) 23:47:47 ID:???
追記
水性BPでは、万年筆インクより色素濃度が高めのインクを使うのが一般的。


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