H-IIA、GX、M-V、そのた観測ロケットを雑談するスレ

このエントリーをはてなブックマークに追加
32520日付 読売朝刊の記事(1/3)
>>313
ほい、読売の記事ね。 20日の朝刊が行方不明で探すのに手間取った・・

-------------------------------------------------------------
宙に浮くGXロケット
開発中止勧告3か月封じ込め

官民共同で開発中の中型ロケット「GX」が宙に浮いている。中止を勧告する方針の
文部科学省・宇宙開発委員会は発言を封じ込められ、予算を巡る攻防戦も激化している。

 5月末までに出るはずだった宇宙委の勧告はまだ出ない。GXを推進する一部自民党
議員などが「役所の一審議会が結論を出すのはおかしい」とけん制しているためだ。
宇宙委は「開始時の目的に沿って評価し、意見を言う」と、長期戦の構えを見せる。
 民間側は、今後の開発費をすべて国で負担することなどを求めている。宇宙委は
「計画と全く違うロケットになっている。良い点も見つからない。税金を投ずべきでは
ない」と言う。
 文科省でも中止せざるを得ないという意見が強い。宇宙委の検討結果も踏まえ、
来年度予算では開発費を要求しない方向だった。しかし、ここにきて、要求すると言い
出した。
 文科省は「一部政治家ともめた。今、中止勧告が出ると摩擦が大きい。宇宙委の
了承なしに予算は使えない。無駄遣いは防止できる」と釈明する。
 今年度予算で文科省は150億円を要求、56億円が認められた。宇宙委で見直し中な
ため、その大半は使えない。来年度も同様に”カギ”をかければ、中止と同じ効果を
生む。外向けには開発中だが、実態は宙に浮いた状態が続いている。異例の事態でもある。
326NASAしさん:2008/08/23(土) 22:28:18
 ある関係者はこう見る。「予算が使えなくても、計画が続いていれば、IHIにとって
投資したお金は生きているお金だ。しかし、中止されれば、死んだお金になり、損失
になる」
 もともと宇宙委は助言役で、勧告に強制力はない。勧告を参考にしつつ、民間とも
協議の上、「中止」などの政策判断を行うのは、文科省と経産省の仕事だ。当事者間で
結論を出すのが筋でもある。しかし官民とも責務を果たそうとしない。「宇宙委では
決められない」と言い募り、27日に発足する宇宙開発戦略本部(本部長・福田首相)へ、
判断と責任の棚上げを狙う。
 政官民の都合と思惑で、3か月にわたって中止勧告は封じ込まれている。罪深いのは、
この状態が関係者を萎縮させ、健全な議論をも封じていることだ。
 いったん中止・凍結し、改善策や代替案などの、前向きの検討に乗り出すのが常識的
対応だ。保有すべきロケットの議論も必要だ。しかし、推進派は反発、関係者も累が
及ぶのを恐れ口を閉ざす。2003年のH2Aロケットの失敗で、宇宙開発が止まった時以来
の閉塞感が広がっている。

 手詰まり状態の中、別方向から新風が吹き出した。
 自民党の無駄遣い撲滅プロジェクトチームは8月上旬、GXは凍結し、きちんと議論
をすべきと提案した。民主党関係者も「このまま続けることは疑問だ。
宇宙基本法は与野党で提案したが、GXは折り合えない可能性もある。表立って議論を
したい」と話す。
 必要なのは、透明性のある議論と責任ある判断だ。それが今までなさすぎた。
32720日付 読売朝刊の記事(3/3):2008/08/23(土) 22:29:28
 IHIと一部政治家などを除くと、「積極的に推進すべき」という声は聞こえてこない。
技術、費用などに問題があり、「筋が悪い」と批判されている。IHIは「解決できない
問題はない」と反論するが、逆風は強い。
 構想が動き出した1996年当時は画期的計画と期待されたという。
国の大型ロケットとは対照的な、「早く、安く、確実な中・小型ロケット」を目指した
からだ。当時を知る関係者は「3年で完成させ、1機の価格は25億円とはじいた」と
振り返る。だが、その後、時間もお金も膨れ続けた。
 計画がうまくいけば、IHIは、大型ロケットを担当している三菱重工業とは別系統の
ロケット企業の地位を獲得、自ら資金を投じた心意気や良しと評されるはずだった。
だが、今や当初の理念は跡形もない。
(知野恵子)
-------------------------------------------------------------