生体実験パート7

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1名無し調教中。
2作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/07(水) 17:14:18 ID:7zCZXvWC
山川桃次郎は、東京拘置所で、ソ連の二重スパイ、リヒャルト・ゾルゲが尋問される様
を見学していた。千鶴から得た情報で、ゾルゲは、開戦の2か月前に逮捕され、以来、
特高警察による厳しい取り調べを受けている。
「お前に、情報を提供していた外務省の女性タイピストって言うのは、一体何者なんだ?」
刑事が、ゾルゲを殴りながら尋ねた。逮捕される前は、超然としたクールな雰囲気を漂
わせていたスパイも、連日の容赦ない拷問で、ただの怯えた、オドオドした人間になり下
がっている。
「そのことは、何回も答えただろう。米谷正子という名前の女だよ。向こうから俺に近付
いてきて、肉体関係と引き換えに、いろいろと情報を流してくれたんだ・・・日本人の女は、
外国人に滅法、弱いからね」
しゃあしゃあと言ってのけた、ゾルゲの口上に、日本を馬鹿にされたような気分になった
特高刑事は激怒して、再び殴りつけた。
「外務省に照会したが、そんな名前のタイピストはいない!」
「俺が知るかよ。実際に彼女のくれる情報は、恐ろしく正確だった。御蔭で、ソ連は、モス
クワを落とされずに済んでいる」
桃次郎は、尋問のやり取りを聞きながら思い出していた。
(ゾルゲが連れていた、あの女、普通の人間ではなかった。俺の撃った弾丸は確かに命
中していたのに平然としていた・・・千鶴さんが言っていた、時間管理局の人造人間・・・・
まさか、空想科学小説の読み過ぎだ)
桃次郎は、取調室を出て拘置所内をぶらついた。ここには、開戦時に、たまたま日本に
いて、スパイ容疑で、逮捕された外国の特派員や、商社マン、その家族が拘置されてい
る。彼らは、例外なく、激しい拷問を受けていた。
3作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/07(水) 17:15:19 ID:7zCZXvWC
「何度言ったらわかるの!あたしは、スパイじゃないわ!」
アメリカ新聞社の女性特派員、キャサリン・フォスター(26歳)も、真珠湾攻撃の翌日に
逮捕され、取り調べを受けていた。日本の文化に憧れ、観光気分で東京行きを志願したの
だが、赴任二か月で、運悪く戦争が始まったのだ。
「じゃあ、この写真はなんだ?」
「あたしは、新聞記者よ。写真を撮るのが仕事なの」
「それが、スパイ行為だって、言ってんだよ!」
キャサリンは、全裸で取り調べられている。ほとんどは、自供済みなのだが、刑事が面白が
って何度も、不必要な取り調べを繰り返しているのだ。西洋コンプレックスのある、この時代
の日本人にとって、敵国の白人女に屈辱を味あわせる程、楽しい事はない。キャサリンは指
の間にペンを差し込まれ、ギュッと上から力任せに抑え込まれた。
「ギャアアアア!」
「ほらほら、早く白状しないと、お手々が、使い物にならなくなっちゃうよ」
裸電球のスタンドを、真近で、顔に向けられ、眩しさのあまりキャサリンは顔をそむける。
「ウウッ・・・これは、不当な尋問だわ。いくら戦争状態でも、国際法違反よっ!」
「前線では、大勢の兵士が血を流しているんだ。んなもん関係あるか!」
特高刑事が、サディスティックな笑みを浮かべ、何度も何度もキャサリンの顔をビンタした。
「今日は、眠らせないからな。お前を、取り調べたいって刑事が、山ほどいるんだ。素直に喋
れば、御褒美に、かつ丼だけは食べさせてやる。ただし、箸を使ってだ」
「箸は苦手よ。スプーンかフォークを貸して」
「駄目だ。箸が使えなければ、犬食いするんだな」
特高刑事は、無意味に白人女を虐めるのが楽しくてならないようだった。
4作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/07(水) 18:08:13 ID:7zCZXvWC
東京拘置所から、中野学校に戻った桃次郎は、上月大佐から呼び出し受けた。
「君に、ドイツへ渡って貰いたい」
「ドイツへ?」
桃次郎は、驚いた。近々、アジア民族独立運動支援のため、東南アジアへ派遣される
ものと思っていた。
「これから、話す事は、最高レベルの機密事項だ。日本でも、この事を知っている者は
数人しかいない。実は、ナチスドイツは数年前、南極で古代文明の遺産を手に入れた
らしい」
「古代文明・・・」
桃次郎は、大して驚かなかった。千鶴と接触するようになって以来、超科学的な話題に
は鈍感になっている。
「その古代文明の遺産に基づき、ドイツでは数々の新兵器が開発中だそうだ。中でも、
恐ろしいのが、原子爆弾という代物だ。これは一発で都市を丸ごと焼き払う威力があり、
もし、敵艦隊のど真ん中で炸裂させれば、一瞬で敵の戦力は消滅する」
機密事項を語る上月大佐の顔は、無表情だった。桃次郎と同じく伊賀忍者を祖先に持つ、
筋金入りの特務機関員である大佐は、感情を表に現す事は、滅多にない。
「原子爆弾の存在は、石原閣下からも聞きました。アメリカとドイツで開発中とか・・・そ
んなものが登場したら、もはや戦争にはなりませんな」
「そうだ。だからこそ、是が非でも、わが日本も、その爆弾を手に入れなければならん。
そのために、貴官にドイツに渡って欲しい」
「しかし、どうやって?シベリア鉄道も、通商航路も連合国に遮断されています」
「心配するな、ドイツへの渡航は、潜水艦が検討されている。呉の海軍工廠で、極秘に
新型潜水艦の建造が行われている」
「潜水艦、狭そうですな」
「そんな事はない。全長150メートル、完成すれば、世界最大級の潜水艦だよ。航続
距離は、無補給で地球を2周出来る程だそうだ。山本元帥の発案で、折り畳み式の航
空機5機を搭載し、これを使ってパナマ運河や、アメリカ東海岸のニューヨーク、ワシント
ンを爆撃する構想らしい。これが、その資料だ」
5作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/07(水) 18:08:50 ID:7zCZXvWC
桃次郎は、パラパラと企画書に目を通した。伊500型潜水艦、建造計画と書いてある。
それには、原子爆弾が手に入れば、ホワイトハウスの頭上に落とす作戦案も追記され
ていた。
「壮大な作戦ですな」
皮肉っぽく桃次郎が言った。
「常識外れだが、不可能ではない。真珠湾攻撃だって成功したんだ。この作戦も実現す
るだろう。太平洋艦隊を全滅させ、首都に新型爆弾を落とせば、いくらアメリカでも弱気
になって和平交渉に応じるだろう」
「リメンバー、パールハーバーと言うのが、アメリカ国民の合言葉だそうですが」
「なら、ついでに、リメンバー、ワシントンと叫ばせてやればいい」
桃次郎も、上月大佐も、この時点では、机上の理論にしか過ぎない原子爆弾の本当の
恐ろしさを、まだ知らなかった。
6作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/07(水) 18:13:23 ID:7zCZXvWC
第二次大戦編、一旦、終わりです。

この物語は、歴史を題材にしたフィクションであり、どこまでが史実で、どこからが空想かは、御自身で判断願います。

登場人物も、架空の人物で、史実とは異なります。
7名無し調教中。:2007/11/08(木) 19:44:32 ID:237cWAq2
作者さんお疲れ様でした。歴史物は読んでて面白いです
8作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/09(金) 11:55:58 ID:LidyyW29
財銭吾郎(43歳)は、さざなみ市立総合病院の研究室を出て、帰宅の途に着いた。若くして、
教授の地位についた彼は、地球人で、もっともネオガイア星の人体改造技術に精通した医
学者で、そのレベルは、ネオガイア人の一流科学者と変わらないレベルにまで向上している。
宇宙人の占領以来3年間で、数十人の人体改造を手掛けてきた財銭教授は、ネオガイア星
人にも一目置かれる存在だった。
「今日は、接待がないから、直で家に向かってくれ」
「わかりました」
財銭教授は、病院のVIP用駐車場で、専用のベンツに乗り込むと、運転手に言った。毎晩、
日本の製薬メーカーや、医療器具メーカーからの、接待漬けで疲れている。
(地球製の原始的な備品なんて、本当はもう、使う気になれないんだがな。それにしても、
今日、人間噴水に改造した女は、別嬪だった・・・元レースクイーンだったという話だったが)
財銭教授は、若く、張りつめた女の肌にメスを入れる瞬間を思い出してゾクゾクした。M字
開脚でポーズをとった姿勢で、尿道から際限なく水が噴き出すように改造したのだ。水は口
からホースを通し、体内を通って膀胱に流れ込むように直結した。彼女は、さる地球在住の
ネオガイア人高官の自宅の庭に飾られる事になるらしい。財銭教授が、疲れのためか、取
り留めのない事を考えながら、後部座席でウトウトしていると、いきなりベンツがブレーキ音
と共に、急停車した。
9作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/09(金) 11:57:37 ID:LidyyW29
「危ないじゃないか!」
運転手が、窓を開けてどなった。何者かがいきなり夜道に飛び出してきたのだ。しかし驚い
た事に、飛び出してきたのは一人ではなく、十数人の全身黒ずくめの人間達だった。
「何だ、お前ら!」
運転手の怒鳴り声で財銭教授も、完全に目を覚ました。黒ずくめの集団は、ベンツを完全に
取り囲んでいる。頭の先から、足の先まで体にピッタリとフィットした木綿素材のような薄い
黒布をまとっており、顔も目の部分以外は覆面レスラーのように、頭からスッポリと黒いマス
クで覆われていた。ただ、マスクの額には、ハーケンクロイツのマークが付いている。
「ヒー!ヒー!」
「ヒー!ヒー!」
黒ずくめの集団は、口々にそう叫んでいた。
「降りろ、財銭教授!我々と共に来るのだ」
リーダー格らしい男が、言った。他の者が、手に持っている短剣の様な武器で、ベンツのドア
の鍵をたたき壊し、こじ開ける。財銭教授は後部座席から引きずり出された。
「我々は、鉤十字団だ。財銭教授!これからは、我々のために改造人間を作るのだ!」
「馬鹿なことを言ってんじゃない!・・・おい、こら、放せ・・・嫌だ、行きたくないっ!」
必死に抵抗しようとする財銭教授を数人がかりで担ぎあげ、少し離れた所に停車していた装
甲車のような車に担ぎこもうとする。ボディガードを兼ねている運転手は、空手3段の腕前で、
果敢に黒ずくめの集団に立ち向かおうとした。
「我々が、必要としているのは財銭教授だけだ。お前は死ね」
リーダー格の男が短剣を、飛びかかってきた運転手の胸に突き刺した。剣先から強烈な電
磁波が流れスパークする。運転手の体は刺された箇所からグズグズに崩れ、倒れ込んだ。
「うがあああ!胸が!胸が・・・」
運転手の胸は、ぽっかりと空洞が開き、肋骨が剥き出しになっていた。
10作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/09(金) 11:58:25 ID:LidyyW29
「ヒー!ヒー!」
黒ずくめの人間達は、それしか口にする事を許されていないかのように叫びながら、財銭
教授を無理矢理、装甲車に乗せ、荒々しくドアを閉めた。素早い統率のとれた動きで、一
糸乱れず、全員が装甲車に乗り込む。
「任務完了!撤収!透明化フィールド展開!」
「ヒー!」
リーダー格の男が叫ぶと、装甲車の輪郭は、陽炎のように揺らぎ、やがて人間の目には見
えなくなった。現場には、急停車してドアの破壊されたベンツと、運転手の変死体だけが残
されていた。
11名無し調教中。:2007/11/11(日) 16:16:33 ID:29CKVKLQ
仮面ライダーwktk
12名無し調教中。:2007/11/11(日) 20:35:14 ID:b98BjuLZ
>>11
ショッカーかい!?
(_´Д`)ノ
13作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/12(月) 11:59:20 ID:vcF0wfVK
財銭教授は、連れ込まれた装甲車の中で、手足を拘束されてシートに座らされた。装甲車
の中は、黒ずくめの人間達ですし詰め状態である。彼らは目だけしか露出していないが、
体にピッチリと密着した薄い黒服から、男女が半々ずつだと判った。つまり、股間がモッコ
リと膨らんでいるのが男で、胸が膨らんでいるのが女だ。年齢までは判らないが、機敏な
動きから、それほど年配の人間はいないようだ。彼らは必要以上には一言も喋らず、時々
何か話す時には、返事は必ず「ヒー」だった。
(不審車両が、さざなみ市から、出られるわけがない)
と、財銭教授は、タカをくくっていた。宇宙人占領地域と、それ以外の日本の領土との境目
には、厳しい検問が設けられており、通行許可証がないと通れない。ましてや、外部から入
り込んだ装甲車両を見逃す筈はなかった。しかし、装甲車は、何者にも妨げられることなく、
走行していった。財銭教授は、車両が透明化され、レーダーにも映らないステルス車両に
なっているなどとは、夢にも知らなかった。やがて、何時間かが経ち、装甲車は目的地へ到
着したようだった。財銭教授は、黒ずくめの人間達に、引き立てられ装甲車から降ろされた。
そこは、窓のない地下ガレージのような場所だった。
「イヒ、フロイエ、ミヒ、ズィー、ツー、ゼーエン。ようこそ、わが鉤十字団日本支部へ」
マントを羽織り、軍服を着た一人の白人が出迎えた。財銭教授は、その男をまじまじと観察
する。
14作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/12(月) 12:00:07 ID:vcF0wfVK
(ドイツ語・・・ドイツ人か?この軍服は、前世紀のナチスの軍服だ・・・)
「私は、鉤十字団総帥ゲッペルス4世だ。以後、お見知りおきを、財銭教授」
「何のために私を誘拐した?早く解放しないと、宇宙人の報復を受けるぞ」
ゲッペルス4世は、涼しげな笑いを浮かべた。それほどの年齢ではないようで、20代
後半から30代前半くらいのようだ。
「我々は、まさにその宇宙人と戦うために結成された戦闘集団なのですよ。あなたの
御高名は、兼ねてより、お伺いしております。あなたには、宇宙人と戦うための戦闘用
改造人間を作って頂きたい。」
「宇宙人と戦う?馬鹿な。絶対、嫌だ!・・・断ると言ったら?」
「教授、あなたに断る事は出来ませんよ」
ゲッペルス4世が、黒ずくめの部下に合図をすると、得体の知れない液体の入った注射
器が運び込まれ、コンクリートの床に押さえつけられて身動きの出来ない財銭教授の腕
に、注射針を突き立てた。
「う・・・な、何を打ったんだ?」
「我々が開発した毒薬ですよ。1カ月ごとに解毒剤を打たないと体が内部から溶けて、こ
の世のものとは、思えない激しい苦痛を味わった挙句、恐ろしい死に方をします。ここに
いる戦闘員は全員その薬を注射されていましてね。組織を裏切ることは、絶対に出来な
いのですよ。もっとも、純メンバーのドイツ人幹部は、そんなもの使っていませんがね。
ザコ戦闘員は、すべて誘拐されてきた日本人です」
15作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/12(月) 12:00:54 ID:vcF0wfVK
財銭教授を誘拐した黒ずくめの人間達は、ザコ戦闘員と呼ばれているらしい。ゲッペル
ス4世の説明によると、彼らは、元々身体能力の高い、自衛官や警察官、スポーツ選手
などが多く、拉致され、死人が出る程の苛酷な訓練を経て、一人前のザコ戦闘員になる。
財銭教授には、宇宙人と戦うために、彼らより強力な戦闘力を持つ、改造人間を製作さ
せるのが目的だった。
(くそ、こんな奴らの言いなりになるのか!生体実験の最新医学をマスターした、この私
が・・・)
財銭教授は歯ぎしりして悔しがったが、とりあえず従うフリをし、脱走の機会を伺う事に
した。
16作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/12(月) 13:22:41 ID:vcF0wfVK
財銭教授は、次の日から研究室を与えられ、研究に専念することになった。施設内は、
比較的自由に歩き回ることが出来たが、どうやら全ての施設は地下に設けられている
らしく、窓や、外の風景を見ることは一度もなかった。かすかな潮の匂いを嗅ぎ取り、
海岸線に近い場所にあるのではないかと推測した。
「海に近いのかね?」
財銭教授は、見張り役のザコ戦闘員の男に尋ねた。
「ヒー。そうだ、自然に出来た鍾乳洞をさらに、堀り下げて作った秘密基地だ。」
財銭教授は、潜水艦ドックを案内された。海底トンネルを通って潜水艦が外海から入港
してくる。地上への出口は、灯台にカムフラージュされているらしい。
「あの潜水艦は、どこから来るのかね?」
「ヒー、ほとんどは南極からだ。他の国の支部から来ることもある」
「南極?あの氷の大陸の事か?」
「ヒー、そうだ。だが、詳しい事は、ザコ戦闘員には、教えてもらえない。知りたければ幹
部の誰かに聞け」
また、ある時、財銭教授は、ゲッペルス4世のペットだという奇妙な女を見た。全裸で床
を這いまわるその女は、中年の日本人で、背中に豚の刺青を彫られていた。
「なんだ、あれは?」
「ヒー、昔から総帥が、飼っておられる久美子という公衆便所みたいな女だ。昔は飛び切
りの美人だったらしいが、今では、ザコ戦闘員の性欲処理にしか使われていない」
17作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/12(月) 13:28:07 ID:vcF0wfVK
財銭教授は、むせび泣きながら廊下を這い進む、その女を観察した。女の両足は、膝
から下が切断され、左手も肘から先が無くなっている。四肢の中では、右手だけが残っ
ており、他の3本の手足の先端は、金属の筒がはめ込まれていた。オマンコの両襞が、
思いっきり広げられた状態で太腿に縫い付けられており、日焼けしてドス黒くなったオマ
ンコ内部を常に外気に晒していた。
「ヒー、あの女は、歯を全部抜かれている。見た目はともかく、歯茎フェラはとても気持ち
がいいぞ」
「いくつなんだ?あの女は」
「ヒー、35歳だ。でも、もっと老けて見える。余程辛い経験をしてきたんだろうな。潜水艦
で、南極から初めてこの基地に連れて来られて、ここが生まれ故郷の日本だと聞いた時、
ボロボロ涙を流していて号泣していたそうだ。時々、遥か昔に離れ離れになった娘の名
前を上言のように叫んだりする。頭がおかしいのかもしれない」
財銭教授は、宇宙人に負けず劣らず、残忍な組織の手の内に落ちた事を悟った。女は、
35歳だと言うが、顔には、長年の苦難に耐えて生き抜いてきた皺が深く刻み込まれ、
どう見ても40歳以上に見えた。
(俺もヘタをすれば、ああなるのか。ここはひとつ、真剣に改造人間を作って、組織の役
に立つことを証明しなくてはならん)
財銭教授は、事態の深刻さに身の竦む思いだった。
18名無し調教中。:2007/11/12(月) 18:23:15 ID:71eDllLW
結構面白いですミッシェルも出してください
19名無し調教中。:2007/11/12(月) 21:21:35 ID:71eDllLW
>>17
他の女キャラがこんな風に醜くなったらいやだな
20名無し調教中。:2007/11/13(火) 10:38:57 ID:wIXYzhRO
お疲れ様です
綾香ちゃんどうなったんだろう・・・気になる
21名無し調教中。:2007/11/13(火) 21:57:23 ID:lIJQi5u6
宇宙人がらみの話は何とも思わんが
くみこさんは創作とはいえ、さすがにかわいそうだと思った
でも楽しみにしてます
22作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/14(水) 11:35:32 ID:GqUnzqTC
財銭教授は、与えられた研究室で真剣に、戦闘用改造人間の研究に取り組んだが、
なかなか結果を出せなかった。改造用の人間は、いくらでもザコ戦闘員達がさらって
くるのだが、今まで使っていた、便利な、ネオガイア製の医療機器や、薬品が手に入
らず、旧式の地球製の物を使うしかなった。それでも、鉤十字団が提供する機材や
薬品の中には、現代の地球の科学力では作れないような、オーバーテクノロジーの
産物が混じっており、財銭教授は、それが、どこから来たものなのか、秘かにいぶか
しんだ。
(何だ、この技術は?ネオガイア人ものと似ているようも気がするが、設計思想が、
全く異質だ・・・)
それらの機器のマニュアルの多くはドイツ語で書かれていたが、時々妙な、楔形文
字の単語が記載されていることもあった。
(この文字は、ネオガイア星人が使っている文字と全く同じだ。しかし、言葉の意味が
分からない・・・)
財銭教授は、医学者であったため、ドイツ語にもネオガイア語にも精通していた。しか
し、楔形文字の意味をつかみ取る事は出来なかった。そうこう、するうちに一か月が
過ぎ、最初の解毒剤を打って貰う日になった。
「財銭教授、まだ、改造人間は完成しないのか」
秘密基地の総司令官であるゲッペルス4世は、苛立っているようだった。
「申し訳ございません。ネオガイア星人の使っている医療機器があれば、すぐにでも
完成するのですが・・・」
「言い訳は、聞きたくない。あと1か月だ。それまでに結果が出なければ、用無しだ。
不様に死ぬんだな」
財銭教授は、担当のザコ戦闘員に今月分の解毒剤を注射して貰いながら、震えあ
がった。
23作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/14(水) 11:36:19 ID:GqUnzqTC
「はっ、必ずや」
と、返事はしたものの、目途は立たなかった。考えれば考えるほど、滅入ってくる一方
なので、気分転換にブラブラと基地内を歩き回り、あちこち見学した。地下の一画にザ
コ戦闘員訓練所というのもあり、そこでは、日本の一般社会から、さらわれてきた不運
な人々が、自分の運命を呪いながら、地獄の特訓を受けていた。
「おらっ!もっと気合を入れろ」
「よろけてんじゃねえ!スクワット200回だ!」
「お前とお前、殴り合え。負けた方は拷問部屋行きだ。」
一人前になるまでは、黒ずくめの戦闘服やマスクは与えられない。誘拐されてきた人々
は、全裸でしごきを受けている。教官役の戦闘員は、情け容赦なく、訓練中に死人が出
るのもお構いなしだった。
「いいか、お前ら。ここから出るには、一人前のザコ戦闘員になるか、それとも死ぬかだ!
一か月で、戦闘員試験に合格しない奴は、解毒剤を打ってやらん!」
戦闘員候補の人々の表情は、氷ついていた。様々な年代の男女が入り混じっていたが、
ここでは、一般社会での地位や名誉は関係ない。誘拐される前は、会社の部長や課長
だった者も、学生やフリーターだった者も、同じ条件下で過酷な訓練を受けている。元
警察官や、自衛官、格闘技の選手などの割合も多く、彼らは比較的脱落者が少なかった。
24作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/14(水) 11:37:04 ID:GqUnzqTC
「おらおら、指立て伏せ50回!」
教官の戦闘員が、華奢な全裸の若い女の背中に、全体重をかけて跨り、ぴしゃぴしゃ
と尻を叩いている。女は、元総合商社のOLで、誘拐されるまで戦闘訓練とは、全く無
縁の人生を送っていたのだが、歯を食い縛り、汗みどろになりながら、生き延びたい
一心で指立て伏せを行っていた。特訓で筋肉質に変化してきた体中に、教官に殴られ
た青痣が付いている。
「ああ、もうダメええ!」
元OLは、9回しか指立て伏せが出来なかった。
「貴様ああ!」
背中に跨っていた教官が、潰れて倒れ込んだ女の髪の毛を鷲掴みにし、頭を床にガ
ンガン打ちつけた。額が割れ、血が流れ出す。
「ぎゃあああ!・・・教官・・・もう一度やり直します・・・チャンスを、チャンスを下さい・・・」
元事務職のOLは懇願していた。まさに地獄絵図だった。
25作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/14(水) 12:41:50 ID:GqUnzqTC
研究を開始して2ヶ月後、期限ぎりぎりで、ようやく最初の改造人間が完成した。
「ゲッペルス閣下。ようやく完成したしました」
財銭教授は、自分の研究室にゲッペルス4世を招き、完成した改造人間を披露した。
改造人間は、2体完成していた。
「ウナギ男と、ゴキブリ女です」
「ほう、2体も出来たのかね。さすが、財銭教授だ」
ウナギ男の体は、青黒く、ヌラヌラと粘液で濡れていた。背中と手足にヒレが付いている。
財銭教授は、改造人間の特殊能力について説明を始めた。
「ウナギ男の体の表面は、特殊な粘液で覆われており、敵の攻撃の受けた際、ショック
を和らげることが出来ます。特に打撃系の攻撃は、ほとんど通用しません。また、狭い
場所でも、体液を潤滑油として使って、すり抜けることが出来ます。肺も改造いたしまし
て、水中での呼吸が可能です。必殺技といたしましては、オナニーをする事によって、自
家発電で高圧電流を発生し、溜め込んだ電気を一気に、周囲に放電して、広範囲に多
大なダメージを与えます」
ウナギ男に改造されたのは、ザコ戦闘員の中でも隊長格の、元自衛隊レンジャー部隊
の男だった。さざなみ市から財銭教授をさらったコマンドを指揮していたのと同じ男だ。
財銭教授は、自分をこのような境遇に追い込んだ、復讐の意味も込めて、職権を乱用し、
彼を、実験体に指名したのだ。元々優秀な戦闘員であれば、多少改造が失敗して、改
造による戦闘力が上がらなくてもゴマかせるだろうという計算もあった。もう一体のゴキ
ブリ女は、若くて端正な顔立ちと、引き締まった抜群のプロポーションを持っていたが、
背中には甲殻質の黒光りする甲羅のような羽を付けられており、口元には高性能セン
サーである、長い2本のヒゲを生やしていた。
26作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/14(水) 12:42:38 ID:GqUnzqTC
「ゴキブリ女は、耐久力を重視して改造しました。狭く、暗い場所に長期間潜む事が出
来、毒薬、毒ガスなどの化学兵器に、非常に強い耐性を持っています。暑さ寒さにも強く、
顔面の2本のセンサーを使って、暗闇でも、素早く作戦行動が出来ます。それほど速く
はありませんが、背中の羽で空も飛べます。想定されうる、様々な過酷な環境下で、最
も適応力のある改造人間です」
ゴキブリ女に改造されたのは、元オリンピックの体操選手だった。アテネオリンピックの
メダリストで、プライドが高く、テレビでのインタビューで、常に高慢なコメントをし、世間
の反感を買っていた女だった。財銭教授は、そんな彼女の気位の高さを知っていて、
ザコ戦闘員に誘拐させ、わざとゴキブリ女に改造したのだった。彼女は、手術後の自
分のゴキブリのような姿を見て、絶望し、何度も発狂しそうになったが、その度に鎮静
剤を打たれ、大人しくされていた。誘拐されてすぐに改造手術を受けた彼女には、ウナ
ギ男とは違い、ザコ戦闘員の経験はない。
「よくやった、教授。この調子で、どんどん改造人間を作ってくれたまえ。この2体は早
速、実戦に投入しよう」
ゲッペルス4世は、大満足のようだった。
(本当は、二人とも失敗作なんだけどな・・・あり合わせの機材で、急いで作ったんだか
ら仕方がない・・・ま、いいか、バレてないみたいだし)
財銭教授は、ホッと胸を撫で下ろした。これで、今月分の解毒剤は、打って貰えるだろう。
27名無し調教中。:2007/11/15(木) 12:46:30 ID:Qgrzyyu3
改造人間、どこが失敗してるのか興味ある。
28作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/15(木) 15:14:41 ID:Nt4Oq4vT
さざなみ署の青山優作刑事(37歳)は、財銭教授失踪事件の捜査に駆り出されていた。
現場に残されていた手掛かりから、武装グループによる襲撃、拉致事件との見方が有力
だった。さざなみ市は、軍によって完全に封鎖されており、個人ならともかく、組織的な実
行部隊が、出入り出来る隙はない筈で、状況から、まだ市内のどこかに人質と共に犯人
が潜伏しているとしか考えられず、地道な聞き込み捜査が行われていた。しかし、2か月
たった今も、それ以上の進展はない。
「ねえねえ、君、この人、どこかで見なかったかい?」
青山刑事は、通りすがりのOLに、財銭教授の写真を見せ、剥き出しの下半身を擦りつ
けながら尋ねた。
「し、知りません・・・」
OLは、顔を真っ赤にして逃げようとする。
「ね、今度デートしない?俺のデカマラ、ぶち込んであげるからさあ」
「ちょ、ちょっと、急いでますので・・・」
OLは、迷惑そうに、青山刑事を避け、小走りに逃げて行った。
「困るなあ、一般市民は、ちゃんと警察に協力してくれないと」
青山刑事が、聞き込みに飽きて、覆面パトカーに戻ると、丁度、警察無線が流れていた。
『全パトカーに連絡します。さざなみ大社が、謎の武装グループに襲われています。現
場付近のパトカーは、直ちに急行してください。繰り返します・・・』
「事件だ!」
29作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/15(木) 15:15:26 ID:Nt4Oq4vT
青山刑事が飛び上った。助手席には、相棒である中津絵里子刑事(34歳、肉体年齢3
3歳)と、後部座席には、警察犬ヘレン(31歳)が静かに待機している。中津刑事は一度
死んで、再び生き返ったゾンビ人間で、ヘレンはサイボーグ犬であるため、口数は少ない。
「財銭教授を拉致したグループと同一犯人かもしれない。行くぞ!」
青山刑事は、覆面パトカーの屋根にマグネット式の赤ランプを乗せると、けたたましくサ
イレンを鳴らして、さざなみ大社へと猛スピードで車を飛ばした。
「銃声が聞こえるワン」
ヘレンが言った。犬として全裸生活を送っている彼女は、冬が近づいて来たため風邪気
味で、豚鼻から鼻水を垂らしている。現場に到着した時、そこは、激しい戦場になっていた。
「ヒー!ヒー!」
黒ずくめのザコ戦闘員達が、集まってきた警官達と激しく戦っていた。警官の銃に対して、
ザコ戦闘員達は、手に持った短剣の先から光線を出してパトカーを破壊していき、警官
達に多くの死傷者が出ていた。
「ヒー!ヒー!」
「撃て!撃て!ひるむな!」
旗色の悪いフルチン警官達は、死に物狂いで応戦していた。
「なんだ、あいつらは?・・・とにかく、行け、ヘレン!」
青山刑事の合図で、警察犬ヘレンが、額のドリルを回転させながら飛び出した。正体不
明の敵を相手に勝算はなかったが、戦えと命じられれば、御主人様のために命がけで戦
うのが、ヘレンの勤めだ。ヘレンは、敏捷に跳ね回り、光線をかわしながら、ザコ戦闘員
の体をドリルで切り裂いていった。
30作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/15(木) 15:16:03 ID:Nt4Oq4vT
「ヒー!ヒー!」
「ええい、不甲斐無い!」
戦闘員達が倒されていく様を見て、隊長格のウナギ男が痺れを切らした。
「粘液散布!」
ウナギ男の口から大量の緑色の粘液が、広範囲の地面に捲き散らされる。ジャンプ
して着地しようとしたヘレンは、その粘液に足を滑らせ転倒した。
「キャイーン・・・キャイーン・・・」
戦闘員達が一斉にヘレンを袋叩きにしようとする。ヘレンは、どうにか短剣による致命
傷から逃れ、警察のバリケードまで後退した。
「逃げ戻って来るんじゃねえよ!この負け犬が!」
青山刑事が、ヘレンに蹴りを入れた。その時、上空から、ブーンという虫の羽音のよう
な音がし、ゴキブリ女が襲ってきた。
「糞、糞、糞、糞!」
ゴキブリ女は、そう叫びながら空中で糞を撒き散らした。警官達のバリケードの上に
降り注いだ糞からは、黄色い毒ガスが発生し、警察官達がバタバタと胸を押さえて倒
れた。
「こりゃ、たまらん」
青山刑事は、ハンカチで口と鼻を押さえ、一人で安全な場所へ逃げ出した。
「ガガガガ・・・ソンナモノ、アタシニハ、キカナイ」
ゾンビ人間の中津絵里子は、毒ガスを浴びても平然としていた。怪力で神社の歩道
の置き石を持ち上げ、空中を低速でホバリングしているゴキブリ女に投げつける。
31作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/15(木) 15:16:49 ID:Nt4Oq4vT
「ぐぎゃああ!」
見事命中し、ゴキブリ女は悲鳴を上げて落下した。それに向けてヘレンが四つ足でジャ
ンプして飛びかかったが、ゴキブリ女は、捕まるよりも早く、カサカサと擦り付けるような
音を立てて四肢を高速でバタつかせ、目にも止まらないスピードで石垣の隅沿いに逃げ
て行った。
「あいつら、人間じゃねえ・・・もう、警察の手には負えねえぜ。軍隊に出動を要請した方
がいいんじゃね?」
青山刑事は、物陰に隠れ、携帯電話で、さざなみ署に救援依頼をした。ヘレンと中津刑
事は奮戦したが、警官達はジリジリと後退するしかない。武装グループの制圧など夢
のまた夢だ。その間に、鉤十字団のザコ戦闘員達は、さざなみ大社に参拝に来ていた
一般市民をさらい、装甲車に詰め込んでいった。戦闘員の補充や、人体実験に使うのだ。
ついでに神社の名物であった豚頭のサラリーマンや、ブルドック女子大生、蛇女なども、
捕獲された。彼らは、数年前、はじめて財銭教授が、ネオガイア星人に手ほどきを受け
ながら、改造を手掛けた改造人間達であり、言わばウナギ男や、ゴキブリ女の兄や姉に
当たる存在だった。
「ヒー、ウナギ男様。こいつは、どうしますか?大き過ぎて、装甲車に乗せられません」
ザコ戦闘員の一人が、本殿に祭られていた御神体を指さして言った。数十人の女を滅茶
苦茶につなぎ合せた合成体は、ザコ戦闘員達の一団に追い立てられ、ワサワサと移動
している。
「仕方ない、それは、置いていけ」
32作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/11/15(木) 15:17:27 ID:Nt4Oq4vT
しぶしぶウナギ男は言った。この作戦は、改造されたウナギ男とゴキブリ女の実戦
テストも兼ねていた。誘拐作業が終りに近づいた頃、警察の救援要請を受けたネオ
ガイア星宇宙軍のロボット部隊が出動してきた。身長20メートル、針金のようにヒョ
ロ長いボディを持つ、量産型キュクロプス3号型の5機小隊である。
「ザコ戦闘員は、全員、装甲車へ退避し、絶縁フィールドを展開しろ」
ウナギ男はそう言うと、その場に胡坐をかいて座り込み、青黒いチンポを握りしめて
オナニーを始めた。改造人間は服を着ていない。全身の体毛も無くなっているため、
全身ヌルヌルとし、頭部もスキンヘッドだ。神社の境内の戦場のど真ん中で、一人
黙々とオナニーを続けるウナギ男を、警察官や、ロボットのパイロット達は、戦いも
忘れ、キョトンとして見守っている。すると、突然、ウナギ男が叫んだ。
「うおおおおお!大放電!」
ウナギ男は、射精と同時に全身に溜め込んだ高圧電流を全て解放した。電流が、
巨大ロボット5機を直撃し、電気系統が障害を起こす。今、まさに攻撃を行おうとし
ていたキュクロプス3号型が、全機、停止した。
「今日は、これまでにしておいてやる。退却だ」
ウナギ男は、捨てゼリフを残すと、絶縁フィールドに守られて、電撃の被害を受けて
いない装甲車に飛び乗った。次の瞬間、装甲車はステルス化し、人々の目の前か
ら跡形もなく消え去った。
33名無し調教中。:2007/11/15(木) 15:29:25 ID:S5ffos0D
おもしろいw
34名無し調教中。:2007/11/15(木) 15:46:27 ID:HXW5OL4z
本当に?
35名無し調教中。:2007/11/15(木) 17:05:33 ID:HNA68n+o
話の作り方がうまい!
36名無し調教中。:2007/11/15(木) 17:26:48 ID:1VSJ9lMZ
起承転結の起がほとんどで、転結が一切ない。
以前は、楽しく読ませて頂いてた!
今でも来る度開いてしまう。
なんだか残念に思えてしまう。
37名無し調教中。:2007/11/15(木) 19:25:35 ID:Qgrzyyu3
SMに転結っているか?
財前とか逆転して弱い立場になったりしてるし、これ以上求めても意味ないんじゃね?
38名無し調教中。:2007/11/16(金) 20:02:08 ID:v90gZMti
なんかおもしろいw
39名無し調教中。:2007/11/17(土) 11:05:48 ID:5qmDZid7
>>36
ちなみに誰の話が一番面白いと思う?
40名無し調教中。:2007/11/17(土) 18:14:04 ID:DRiC0xo9
作者にブチ込みたい
41名無し調教中。:2007/11/18(日) 09:43:44 ID:s32GhnYa
>>39
人間牧場。
ア・ムーの人間飼育所の続編が読みたい。
42名無し調教中。:2007/11/18(日) 18:06:37 ID:28SxWaRp
俺は首人形姉妹が見たい
43名無し調教中。:2007/11/19(月) 23:31:33 ID:Kpz7BxYu
人間牧場かな。リス型その他の宇宙人に買われた地球人の「飼われ方」も気になる。
ネオガイア星人による学校教育もとい洗脳ネタも好き。
44名無し調教中。:2007/11/19(月) 23:34:30 ID:TJsT8mGA
綾香の行方が気になるな
母親と再会したりするんだろうか
45名無し調教中。:2007/11/20(火) 00:18:00 ID:m7n2JfHY
自分は由里香とアルテミス。特に由里香
46名無し調教中。:2007/11/20(火) 22:28:00 ID:iL/fWmJ5
パッカード夫妻だな。
一度目はともかく、二度目の妊娠は明らかに自分たちの意志だからね。
服装とか日常生活とか屈折した性生活とかを掘り下げてほしい。
47名無し調教中。:2007/11/21(水) 18:18:22 ID:gfbi5Lfh
そんな奴らいたんだ首から下が入れ替わった2人だっけ?
48名無し調教中。:2007/11/22(木) 04:15:35 ID:Ev9hx9dI
俺も人間牧場に一票。

捕獲→全裸→飼育→吸引→屠殺
         ↑↓
         繁殖    

 う〜ん… MOEる。
49名無し調教中。:2007/11/22(木) 06:31:54 ID:xi0N20vJ
人間牧場は良かったな。
読んでて一番興奮した。
人間牧場に一票。
50名無し調教中。:2007/11/23(金) 23:46:47 ID:kDsF4qRm
人間牧場は新たな学園を襲って補充してほしい。

新たに連れてこられた生徒たちが飼育されてる人たちを見てショックを受けながら目の前で着衣をむしり取られ裸にされていくのが読みたい。

51名無し調教中。:2007/11/24(土) 06:27:43 ID:hsf/7I7x
>50いいですね!
個人的には全裸の人間(男含む)が、その他の
地球上の家畜、たとえば豚やブロイラ−等と
一緒に、
(侵略してきた宇宙人からは所詮、人間は
この程度・・みたいな見せしめって感じで。)
臭くて不潔なところで飼育されるみたいな
展開を希望。
発情期を迎えた雄豚に犯される糞尿まみれの全裸の人間女性と、
それを見て雌(人間)との交尾を
厳しく管理され、発情して半ば強制的にオナニ−させられる
全裸の人間男性・・
それを嘲り笑いながら鑑賞する宇宙人・・みたいなね。
52名無し調教中。:2007/11/24(土) 13:50:00 ID:UfwuP34b
牧場良かったよ
便乗して一票
53名無し調教中。:2007/11/24(土) 14:22:13 ID:qd2ENfol
優秀な種畜である家畜327号=小林誠二の子孫を量産させるために、
母親や近親者を捕獲してきて、それ等と戻交配させたり、
或いは、牧場から出荷されて家畜市場で競売に掛けられたりしたら面白そう。
そういうわけで、私も人間牧場に一票。
54名無し調教中。:2007/11/26(月) 00:27:40 ID:o9v1OX+D
ゴキブリ女。
ゴキブリ並みの生命力を生かして、拷問SMにも耐え続ける…て展開を予測したんだけど、
体つきがゴキに似てる女がいじめられても、あまり萌えないかも。

キュクロプス3号型の名前がストーリーに出てきたから
一番のお気に入りアルテミスが登場するのか?と少し期待。
由梨香は登場しなくてもいいかも。
なぜかと言うと、9年前に生まれた従兄弟の名前が由梨香(字は違うけど)でさ。
女兄弟のいない俺にとっては、この子がかなり可愛い存在なんだわ。
だから作品読んでても、従兄弟の顔が思い出されてダメなんだわ。
55名無し調教中。:2007/11/26(月) 01:30:06 ID:ixXxtIdl
>>54
まあ、名前似てるのはイヤかもしれんけど、俺は由里香の話めちゃくちゃ楽しみにしてるんよね…(;´∩`)
56名無し調教中。:2007/11/26(月) 02:45:40 ID:K5RikqaO
>>54
いや、お前の私情で登場しなくてもいいとか言われても
57名無し調教中。:2007/11/26(月) 21:18:11 ID:74XxS5Xa
星によって異なる地球人の飼い方がある筈。>リス型とかタコ型とか。

精力絶倫の宇宙人(猿型とか)に恋人を寝取られて、意識の変わった元恋人
にまで飼われるとかどうだろう。飼う方が男かもしれないがw
58名無し調教中。:2007/11/30(金) 00:09:13 ID:mpsRi6GE
>>53
その案で思いついたのは、数年後に小林誠二の弟の結婚式場の列席者ごと誘拐して家畜にってのは?

華やかなドレスや着物の列席者がそのまま飼われる。

ズタぼろになるドレスや着物。

こんなのも面白いかも。
59作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/04(火) 12:03:30 ID:KWiBvoP0
2006年秋、南海の孤島で、梅本由梨香(26歳)とジェーン・アンダーソン(25歳)は、相
変わらず奴隷生活を送っていた。二人を飼っている、島の最大部族であるケチャ族は、食
人族で、二人に産ませた赤ん坊を、御馳走として食べてしまい、精神的ショックから、由梨
香も、ジェーンも頭がおかしくなり始めていた。
「う・・・あ・・・あ・・・ああ・・・・」
ジェーンは、虚ろな眼で空を見上げ、一日中唸り声をあげている。お腹には、二人目の子
供が宿り、最近また生理が止まっている。
「ジェーン、どうしたの?苦しいの?喉が渇いたのなら、あたしのオシッコ飲む?」
由梨香が、気遣って、そっと尋ねた。重症マゾの由梨香は、悲惨な境遇に免疫力があり、
まだ、多少なりとも正気が残っている。由梨香のお腹にも3人目の子供が宿り、下腹部が
三度、膨らみ始めていた。
「あ・・・飲む・・・ギブ、ミー、ウォーター・・・」
由梨香は、ジェーンの顔の上に跨り、チョロチョロとオシッコを放出した。二人は、酋長の
家の前に全裸で繋がれて飼われているため、雨水と互いのオシッコだけを飲んで水分補
給しなければならない。ジェーンはうれしそうに、ゴクゴクと由梨香のオシッコを飲み下した。
赤道直下の島に季節はなく、どれくらいの間ケチャ族に飼われているのか、知る術は、な
かった。
(この島に来てから、2年くらいかしら・・・わからない、ひょっとしたら10年くらい経ったかも・・・)
南海の島は、とにかく蒸し暑い。二人の裸体は、虫刺されと、虐待の傷跡で無残に荒れ果
てている。喉の渇きが癒えたジェーンは、呻くのを止め、首縄の届く範囲に生えている雑草
を食べ始めた。
60作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/04(火) 12:04:09 ID:KWiBvoP0
「プリーズ、フード・・・プリーズ、フード」
毎日、二人で雑草を食べているため、首縄の届く範囲だけ、奇麗に草が摘み取られ、地
面が剥き出しになっていた。ジェーンは手で土を掘り返し、地中に残っている草の根っこを、
ほじくり出しては、口に運んだ。由梨香が、あまりの暑さに意識が遠くなり、ウトウトし始め
た時、突然、遠くから、耳慣れない音が聞こえてきた。
「ジェーン、何か聞こえるわ」
その音は、次第に大きくなってきた。パラパラパラというプロペラ音だ。食人族の村が大騒
ぎになり、ケチャ族の男女が、小屋から出て、空を見上げて騒ぎ始めた。
「ケチャ、ケチャ、クツカ!」
「クコント!クコント!」
島の上空を、一機のヘリコプターが旋回していた。初めて目にする、空飛ぶ機械に村は大
騒ぎになり、ケチャ族達は、ヒステリックに叫び立てた。
「ジェーン、見て!」
「ヘリコプター・・・・ヘルプ、ミー!」
ジェーンは、立ち上がり、手を振りながら叫び始めた。
「ヘルプ、ミー!ヘルプ、ミー!」
ジェーンの叫びが、届いたかどうかは、判らない。由梨香もジェーンも炎天下で飼われて
いたため、黒く日焼けしており、衣服は身につけていないので、上空から見ただけでは文明
人には到底見えない。ヘリコプターは、しばらくの間、村の上空を旋回し、島の反対側へと
飛び去っていった。
「アイ、ワンツ、ラナウェイ・・・ディス、イズ、ビッグチャンス」
ジェーンは、由梨香に言った。イギリスの大学生だったジェーンは、5年ぶりに見る文明の
利器に、狂喜していた。
61名無し調教中。:2007/12/04(火) 14:39:38 ID:YExzc/DP
ktkr-
62名無し調教中。:2007/12/04(火) 18:52:58 ID:LaUbxVbW
作者さん、俺の誕生日に由里香書いてくれてありがとう
由里香の出産シーンがみたいです。あと、糞尿を貪り食うシーンも。
わがまま言ってごめんなさい
63名無し調教中。:2007/12/04(火) 18:59:35 ID:LaUbxVbW
由里香とジェーンの母乳ってどーなってるんだろ?
64作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/04(火) 21:02:35 ID:KWiBvoP0
由梨香とジェーンは、相談し、ケチャ族の村を脱走する事にした。今までは、例え村から逃げ
たとしても、島から出る手段がなかったため、脱走をあきらめていたのだった。希望が、ジェ
ーンに、少しだけ正気を取り戻させていた。
「ロンドンに帰りたい。あたし、考古学者になるのが、夢なの。もし、大学に戻れたら、あなた
の体に書いてあるタトゥーの文字を解読させて」
「いいわ、ジェーン。あたしも、日本に帰って、またSMクラブで働くわ。ハードプレイ専門の
最低のM嬢になるのが夢なの」
脱走の機会は、ヘリコプターを目撃してから三日目に訪れた。ケチャ族が、二人をイバラの
山での野イチゴ収集に、村から連れ出したのだ。村の裏手にある山の斜面に野イチゴが群
生しているのだが、摘み取ろうとすると棘に刺されて傷だらけになるため、いつもこの仕事は、
由梨香とジェーンに割り振られるのだ。ガリガリに痩せ、妊娠のため下腹部だけが突出した
二人は、首縄を外され、全裸でイバラの茂みに分け入った。たちまち全裸の体が棘に引っか
かれて全身血まみれになる。それでも収穫量が少ないと、罰として棍棒で滅多打ちにされる
ため、いつも必死で野イチゴを摘み取るのだった。
「おいしい」
ジェーンが、空腹に耐えかねて摘み取った野イチゴを籠に入れずに、口に運んだ。いつもな
ら、収穫量の少ない方が、より厳しい罰を受けるため、自分で食べている余裕などないのだ
が、今日はハナから逃亡するつもりだ。
「ジェーン、このまま山の反対側へ下りよう」
由梨香とジェーンは手を取り合い、イバラに皮膚を引き裂かれるのも気にせず、どんどん奥
へと分け入って行った。山の反対側へは、今まで行った事がなかったが、そこは、断崖絶壁
になっており、その向こうはインド洋の大海原だった。
65作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/04(火) 21:03:39 ID:KWiBvoP0
「どうしよう、ジェーン」
「この断崖を降りるしかないわ。そして、海岸沿いに歩けば、あのヘリコプターに乗ってい
た人がいる場所にたどり着けるかも」
由梨香もうなずいた。島の外から来た人間がキャンプを張るとしたら、島の奥地ではなく
普通、海岸に設けるに違いない。この島自体は、さほど、大きくない筈で、海岸沿いに数
週間歩けば1周出来る。決死の覚悟で断崖を降りた二人は、砂浜に打ち上げられた海草
や貝を漁りながら時計周りに歩き続けた。
「由梨香、もっと早く、歩いてよ。ケチャ族が追いかけてくるかもしれないのよ!ハリーア
ップ!」
ジェーンは、身重の由梨香をせき立てた。ジェーンは妊娠3か月、由梨香は妊娠6か月で
あるため、由梨香の方が、負担は大きい。二人は、砂浜や岩場をヨタヨタと這うように進
んで行った。
「もうダメ、今日はここで休みましょう」
日が暮れると由梨香が、まず根を上げた。ジェーンも仕方なく休む事にする。岩場の影
に眠る二人をその晩、嵐が遅い、バケツをぶちまけたようなスコールが、二人の裸体を叩
きつけた。
「ジェーン、ビンタして頂戴」
由梨香がジェーンにせがんだ。重症マゾの由梨香は村を抜け出して、いじめてくれる相
手がいなくなったため、早くも欲求不満に陥っているようだった。ジェーンは、雨に打たれ
ながら、何度も何度も由梨香の顔をビンタした。由梨香は、ビンタされながらオナニーにふ
ける。クリトリスには、宇宙人につけられたピアスの最後の一個が付いていた。晃倣とした
由梨香は、オマンコから愛液を垂れ流し、重症マゾにされた事を宇宙人に感謝した。
(ありがとうございます、宇宙人様。もし、由梨香が、あのまま普通の生活を送っていたと
したら、こんな快感は、一生味わえない所でした)
厚い雲の間から、幻想的な月明かりが、ボヤっと二人の妊婦の裸体を照らし出していた。
66名無し調教中。:2007/12/04(火) 21:36:35 ID:LaUbxVbW
どーなるんだろ?
67作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/04(火) 21:39:52 ID:KWiBvoP0
由梨香とジェーンは、何日も海岸線を歩き続けた。時折、遠くから原住民の太鼓の音が
聞こえると、恐怖に身をすくめ、岩場にじっと隠れる。重症マゾの由梨香は、それほどで
もなかったが、ジェーンは、病的なほどの怯えようだった。そして、ケチャ族の村から脱
走して9日目、とうとう、大きく開けた砂浜に、キャンプを張っている文明人達を発見した。
「何だ、お前ら?」
浅黒く日焼けした裸の妊婦二人を見た白人の男達は、驚愕して尋ねた。彼らの言葉は英
語だった。
「助けて下さい。あたし達は、遭難者です。この島の人食い人種に捕まって、酷い目に合
わされていたんです!」
ジェーンが訴えた。探検隊風の男達は、目を丸くする。
「人食い人種?21世紀にか。こいつは愉快だ、ワハハハハ」
「笑い事じゃないわ!あたし達は何年も、動物みたいに飼われていたのよ。この恐怖あな
たにわかる?」
ジェーンは、怒りだした。
「すまんすまん、笑って済まなかった。ソーリー、だが、もう安心だ。我々はルミナス諸島
の鉱物調査隊だよ。この島に新しいウラン鉱脈が見つかってね。調査に来たんだ。でも君
たちは運が良かったよ。我々は、明日引き上げる所だったんだから」
由梨香とジェーンは、ゴムボートに乗せられ、沖合に停泊している船へと移送された。その
船はかなり大きな船で、後部甲板にはヘリポートも備えていた。
「今は、いつなんですか?」
由梨香は、乗組員の一人に訪ねた。
「今日は、西暦2006年の11月23日だよ」
その日付を聞いて、由梨香もジェーンも愕然とした。由梨香が、最後にマグロ漁船から海
に投げ込まれてから2年と1か月、ジェーンの学術調査隊が島の原住民に毒矢で皆殺し
にされてから5年と9か月が経過していたのだった。長い虜囚生活から解放されたという実
感が、まだ夢のようだった。二人は、船で衣服を与えられ、もう二度と飲むことがないと思
っていた香ばしい湯気の立つコーヒーを、ウェッジウッドのカップに入れて飲んだ。
「うう・・・あったかい・・・」
ジェーンは、感極まって、すすり泣いていた。
68作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/04(火) 22:59:48 ID:KWiBvoP0
ルミナス諸島は、インド洋に浮かぶ大小数十の島から形成される群島である。16世紀
以来、イギリスの植民地であり、住人はイギリス系が多い。人口の割合は、イギリス系
の移民が60パーセント、原住民が15パーセント、混血が20パーセント、その他が5パ
ーセントだった。17世紀半ばにイギリスから独立し、以来ルミナス王家が、現在まで連
綿と統治を続けている。現在の元首は、マーガレット7世(23歳)だった。
「女王陛下、ウラン鉱脈の調査隊が無人島と思われていた島で、イギリス人と日本人の
遭難者を保護しました」
総理大臣のヘンリー・スタンフォードが、王宮にある女王の執務室に報告に来た。マー
ガレットは、女王の正装である濃い紫のドレスをまとい、王冠と、王家に伝わる首飾りや
ブレスレットを身につけている。父王の早過ぎる死で、若干19歳で即位したマーガレット
は、生まれながらの王者の威厳と、何者にも侵し難い気品と美貌を備えていた。彼女の
先祖は、イギリスの古い伯爵家で、紛れもないアングロサクソンの血を引いている。
「まあ、それは大変。すぐに両国の大使館に連絡をして上げなさい」
「それが・・・実は、その日本人の方が・・・」
総理大臣が口ごもった。
「全身に、ルミナス諸島の古代文字と同じ文字を、刺青しているらしいのです」
「えっ、古代文字?どういうことです?」
マーガレット女王の顔色が変わった。古代文字は、王家の者だけが知る重大な秘密と
関わりがある。
69作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/04(火) 23:00:30 ID:KWiBvoP0
「さあ、まだ、はっきりとは・・・ただその遭難者、女なのですが、彼女が言うには宇宙人に
捕まって彫られた刺青だと」
「は?宇宙人?あの、日本に居座っているネオガイア星人ですか?」
「そのようです」
宇宙人と聞いて、マーガレット女王の顔がさらに厳しくなった。あきらかに激しい苦悩に襲
われているようだった。
「で、その刺青は、何と書いてあるのです?古代文字なら、すでに、わが国の考古学者に
よって、解読されている筈です。」
総理大臣は、困った顔をした。
「それが、古代文字には間違いないのですが、全く読めないらしいのです。その女の言うに
は、ただ単に卑猥な言葉を書き連ねているだけらしいのですが」
「スタンフォード総理、この事を大使館に連絡するのは中止です。その二人の遭難者をす
ぐに軍の施設に隔離しなさい。そして徹底的にその文字を分析するのです。ひょっとすると
古代文字と宇宙人の関係が何か判るかもしれません」
「仰せの通りに、女王陛下」
大臣は、うやうやしく礼をし、女王の執務室から退室していった。マーガレット女王は、王家
のごく一部の者だけに、代々伝わる伝説と予言を思い出した。
(7000年紀の終わり、星々の彼方より、災いよ来たれ。人々は過去に従い、世は、地獄と
化す。その時、汝、時の流れに逆らいたまえ)
この予言を、誰が、いつ残したのかは判らない。マーガレット自身、このことを、父王の臨終
の直前に遺言と共に、初めて聞かされた。それから、間もなく宇宙人が襲来し、現在、日本
を占領下に置いて、そこを足掛かりに全世界を侵略しようとしている。
(予言・・・古代文字・・・宇宙人・・・一体、何が始まろうとしているの・・・)
マーガレットは、不吉な予感に鳥肌が立つのを感じた。
70作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/05(水) 13:50:18 ID:qmlYE8t5
「ウェイト、ア、ミニット!どういう事!早く、イギリス大使館に連絡してよ?」
ジェーンが、ルミナス王国の外務省の職員に目くじらを立てて、食ってかかった。
「それが、大変申し訳ないのですが、事情が変わりまして」
ルミナス王国の首都、パールシティの港で由梨香とジェーンを出迎えた外務省の職員は、
二人を車に乗せ、大使館ではない別の場所へ連れて行こうとしていた。
「お願い、ロンドンのパパとママにあたしの無事を知らせたいの。お腹の赤ちゃんも、手遅れ
にならないうちに、中絶しないといけないし」
ジェーンは、食い下がった。
「お二人の体をまず健康診断させていただきます。その上で帰国という段取りで」
由梨香は、黙っていた。日本へ帰っても刺青だらけの肉体を両親に見せるわけにもいかず、
慌てて帰国する理由はない。二人は、外務省の車で病院のような施設へと運び込まれた。
そこは、軍服を着た軍人がウロウロしているところを見ると、軍関係の施設らしい。二人の女
は、地下2階にある研究室へと案内され、何人もの医師によって、様々な検査を受け、体の
隅々まで調べられた。
「極度の栄養失調状態です。残念ながら、お二人とも、お腹の赤ちゃんは中絶出来ません。
中絶可能な時期は、とうに過ぎています」
医師の宣告にジェーンは髪の毛を掻きむしった。
「オー、ノー!なんとかしてよ。二度も黒人の子供を産むなんて絶対にイヤよっ!」
「どうしようもありません」
由梨香は、体のあちこちに彫られている刺青を一つ残らず写真撮影された。
「これは?」
医師が、クリトリスの金属リングをつまんで尋ねた。
「宇宙人につけてもらったんです」
「ふむ、サンプルとして、切除させていただきますよ」
71作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/05(水) 13:50:57 ID:qmlYE8t5
外科医が呼ばれ、金属リングをクリトリスごと切除した。麻酔が効いているので痛くはなかっ
たが、永遠にクリトリスを喪失したショックで、由梨香は絶望感に酔った。
「ああ・・・あたしのクリちゃんが・・・」
外科医は、クリトリスを潰してゴミ箱に投げ込むと、血まみれの金属リングだけを、消毒液で
洗って、大事そうにプラスチックケースに保管した。その日の夕方、マーガレット女王が、近
衛兵を伴って、病院を視察に訪れた。
「どう、遭難者の様子は?」
「御覧の通り、命に別条はありませんが、栄養失調状態で、1カ月ぐらいの入院が必要です」
由梨香と、ジェーンは入院患者用のパジャマでベッドに横たわっていた。
「女王陛下の御成りだ」
疲労の余り、眠っていた由梨香とジェーンは、近衛兵に起こされた。
「マーガレット7世です。よろしく」
「あ・・・女王様」
由梨香は、目の前に立っている威厳に満ちた女性を見て、マゾの血が騒ぎ始めた。
「女王様、どうか、このメス豚を、思う存分虐めて下さい。ふつつかな奴隷ではございますが、
一生懸命御奉仕いたします。ヒールを舌で清めさせて下さい!」
由梨香は、相手が女王様だと聞き、ベッドから飛び降りて土下座をし、SMクラブ『美女拷問
の館』で教え込まれた挨拶を繰り返した。マーガレット7世は、呆気にとられ、ポカンとする。
「何を言っているのです?この日本人の女性は?」
「過酷な環境に長くいたため、少し精神に異常をきたしているのでしょう。御気になさらないで
下さい」
医師が、由梨香の痴態に眉をひそめながら説明した。
72作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/05(水) 14:00:51 ID:qmlYE8t5
由梨香とジェーンは、ルミナス王国の軍の病院の地下に隔離されたまま、数週間が過ぎ
た。王国中の考古学者が集められ、由梨香の体に彫られていた古代文字と、金属リング
の分析にあたる。そして、とうとうある学者が、古代文字の法則に気がついた。
「陛下!古代文字が解読できました」
王宮の執務室に考古学者が報告に来た。
「女王様、とお呼び」
「はい、女王陛下、これをご覧下さい」
考古学者は、マーガレット7世に報告書のファイルを手渡した。
「女の体に彫られていた文字は、古代文字と全く同じものですが、今まで、意味が全く判り
ませんでした。それもそのはず、これは、古代ギリシャ語なのです」
「は?どういうこと?」
「例えて言うなら、日本のローマ字と同じです。文字はアルファベットですが、外国人が読ん
でも全く意味が判りません。それと同じように、女の体に彫られていた文字は、ただ単に古
代ギリシャ語で音読みすれば良かったのです。文字は共通ですが、言語自体は全く別モノ
でした」
「???・・・・で、なんと書いてあったのです?」
マーガレット女王の問いに、考古学者は口ごもった。
「それが・・・口にするのも、憚られるのですが・・・『私は、淫乱なメス豚です』『オマンコ大好
きぶちこんで』『マゾ』『奴隷』などと書かれておりました」
考古学者は、敬愛する女王陛下の前で、それらの言葉を口にすると言う行為だけで、恐れ
多く、額から大粒の汗を流した。
73作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/05(水) 14:01:26 ID:qmlYE8t5
「な、なんてこと・・・」
マーガレット7世も顔を赤らめて、絶句してしまう。
「それから、女の股間に装着されていた金属リングですが、これは、予想通り、ルミナス
諸島の遺跡から出土した金属片と同じ物質で、古代アトランティスで用いられていたオ
リハルコンに間違いありません」
「オリハルコン、やはり、そうでしたか」
マーガレット7世は、納得したようだった。オリハルコンとは、ダイヤモンドより固く、永遠
に錆びない究極の金属である。現代の科学では作ることが出来ず、オーパーツの一つ
に数えられている。
(アトランティスと、宇宙人の間には、何らかのつながりがある。もし、ネオガイア星人と、
古代アトランティス人が、同じ科学技術を共有しているのだとしたら、遺跡から発掘された
技術を基に作った武器は、充分宇宙人に対抗できるということだ)
マーガレット7世は、自分の一族が、はるか昔から、宇宙人と戦う事を運命づけられている
ような奇妙な錯覚に捉われた。
74名無し調教中。:2007/12/05(水) 16:29:21 ID:RQF1Y7k5
由里香のクリ、もったいない!!(T_T)
75名無し調教中。:2007/12/05(水) 17:56:31 ID:JyCgUJeB
>>73
wktk
女王様は凌辱対象から外して、宇宙人を静かに高貴に拷問してください!
シンディもいいけど、正統派Sが欲しいです
76名無し調教中。:2007/12/05(水) 22:29:27 ID:RQF1Y7k5
>>70
いよいよ、由里香の出産シーン(´∀`)
77名無し調教中。:2007/12/06(木) 08:40:10 ID:Dei4QVjo
やっぱ、由里香をいじめるのは、男キャラだろ
女キャラにいじめられるのは、アルテミスの方が合ってるし、男キャラならケチャ族に変わって、由里香を妊娠させてくれるかも

ピタゴラス博士やテミストクレスみたいな男が合うと思うけど…
78名無し調教中。:2007/12/07(金) 21:29:04 ID:SfJlH8RI
由里香ちゃん、待ってたよぉ!
79名無し調教中。:2007/12/08(土) 05:38:02 ID:rkwD55Iz
>>59
由里香は、すでに二人目の子を出産してたのか!?

残念、見たかったな
80名無し調教中。:2007/12/08(土) 19:46:09 ID:rkwD55Iz
俺が思うに、由里香のマゾとしての魅力は、飼育、妊娠、出産、スカトロと思う
81名無し調教中。:2007/12/10(月) 23:56:59 ID:9uHQVnKt
続きまだかな?
o(^-^)oワクワク
82名無し調教中。:2007/12/17(月) 18:56:47 ID:aXDdc+5f
由里香ぁ〜(´Д`)
83作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/19(水) 23:58:28 ID:Tez0SmEg
弁護士、武藤剛志(33歳)は、葉桜組の組長、葉桜麗子の邸宅の地下室で目を覚ました。
葉桜組傘下のレディースによって拉致されてからすでに15日目である。日々、葉桜組の
組員や、レディース達によって厳しい調教を受け、心が意に反し、M奴隷として開花し始め
ていた。
(畜生!俺はいったい、どうなっちまうんだ。訳が分からない・・・あいつらに虐待されると、
チンコが勝手に立っちまう・・・)
薄暗い地下室で、剛志は開脚台にM字開脚のまま固定されている。エアコンが効いている
ので寒くはないが、背骨がきしみ、体の節々が痛い。もちろん全裸だ。
(オシッコがしたい・・)
夜中に尿意を催した剛志は、そのままの体勢でチョロチョロと放尿した。調度、股の間に置
かれている洗面器に音を立てて落ちる。許可なくオシッコをすると、翌朝こっぴどく怒られる
のだが、生理的欲求には我慢の限度があった。
(明日は、どんなお仕置きをされるのだろう)
さすがに、強気だった剛志も、この頃不安に胸を苛まれるようになっていた。いつまで待って
も警察の救出は来そうにない。そもそも捜査しているのかどうかすら疑問だ。剛志の肉体は、
毎日の筋力トレーニングで、徐々に逞しくなってきていた。麗子は、剛志を筋肉ムキムキの
ボディビルダーのような体にし、徹底的にいたぶり抜きたいらしい。剛志が眠れずに物思い
にふけっていると、やがて、夜が明けたのか、地下室の扉が開いて葉桜麗子(42歳)と手下
の組員が入ってきた。
84作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/19(水) 23:59:17 ID:Tez0SmEg
「勝手にションベン漏らしてんじゃねえよ!」
麗子は洗面器に溜った黄色い液体を見ると、激怒し、その日の朝は強烈な往復ビンタ
から始まった。
「うっ、ううっ!お許し下さい、麗子様!」
「いや、許せないね。許可なく出したものは、どうするんだい?」
「はい、自分の体に戻します」
拘束を解かれた剛志は、洗面器を両手で捧げ持ち、冷え切った自分のオシッコを飲み
干した。不味く惨めだったが、毎度のことなので、こぼしたりむせたりはしない。
「だんだん、お前も、奴隷生活に慣れてきたね。今日の朝御飯は、ヒマワリの種だよ。ハ
ムスターの気持ちに成り切って食べるんだ」
麗子は、皿に、ペットショップで買ってきたヒマワリの種を、袋から出して山盛にした。
「さあ、食え。奴隷弁護士」
「はい、いただきます」
剛志は、ヒマワリの種の皮を、指先で剥き、一粒ずつ食べ始めた。栄養があるのかどう
か判らないが、自分の体の健康を気遣っていられる身分ではない。剛志は奴隷なのだ。
「早く食べな。食べ終わったら散歩に行くよ」
ヒマワリの種を食べ終えた剛志は、ポールギャグと首輪を装着され、地下室から連れ出
された。日光を浴びる事が出来るのは、一日の内で、この時しかない。久しぶりに目にする
日の光は眩しく、天気は良かったが、それでも11月に全裸で外に出るのはかなり寒かった。
85作者 ◆TJ9qoWuqvA :2007/12/19(水) 23:59:52 ID:Tez0SmEg
「ガタガタ震えてんじゃねえよ、クソ弁護士」
麗子が、四つん這いで歩く剛志の裸の尻に蹴りを入れた。葉桜邸の敷地は、高い塀で囲
まれており、外からは見えない。組員達は、懐にサイレンサー付きの拳銃を忍ばせており
逃走は不可能だった。
「おお・・・おおお・・・」
涎を垂らしながら、剛志は呻いた。塀の外を車の走り抜けるエンジン音や、通学途中らし
い子供の話声が聞こえる。塀一枚隔てた、すぐそこには普通の日常生活があるのだ。
(助けてくれえ・・・俺は・・・ここにいる!)
しかし、その叫びは、ポールギャグによって叫び声にならない。葉桜邸の庭には、灯篭や、
庭石、植木などがふんだんに配置されており、池には錦鯉が泳いでいた。
「ここに、マーキングしな」
「はい」
剛志は、犬のように片足をあげ、松の根本にオシッコをかけた。麗子の眼が、嗜虐的に輝い
ていた。
「私は、惨めな犬弁護士ですって、言ってみろ」
「はい・・私は惨めな犬弁護士です・・・」
「オーホホホ!もっと虐め抜いてやるよ。お前の気が狂うか、衰弱して死ぬまでね」
麗子の高笑いに、剛志はぞっとするような恐怖を感じた。
86名無し調教中。:2007/12/20(木) 06:06:10 ID:5awsQzcr
>>83 
由里香編終わり!?
オチがないよぉ(T_T)
由里香の出産見たかったよぉ
87名無し調教中。:2007/12/22(土) 19:05:22 ID:iMIfkR32
>>86
またいつか見れるから、そう嘆くな
88名無し調教中。:2007/12/23(日) 11:53:36 ID:F33mfQfn
女王様降臨age
89名無し調教中。:2007/12/23(日) 15:27:38 ID:nGayHMk9
女王さマイスター
90名無し調教中。:2007/12/24(月) 03:40:03 ID:pyl5lcSr
クリがなくなった時点で、あとどこを拷問しろというのだ?
宦官を金的蹴りするようなものだろ…。
ゆりか編、続きを書くのは難しいかも知れんぞ?
91名無し調教中。:2007/12/24(月) 20:40:00 ID:Xf1X6ubk
>>90
マジかよ!?
それだけはいやだぁ!
由里香が見たい!
92作者 ◆zCS1o.kilU :2007/12/28(金) 14:12:54 ID:O72Gq/LU
古沢輝彦警部補(37歳)は、弁護士失踪事件の聞き込み捜査を行っていた。捜査一課
の腕利き刑事である輝彦は、交番勤務からの叩き上げのノンキャリアとしては、まずま
ず順調な出世コースを歩んでいる。妻は、元同僚の婦人警官で、今も交通課に勤務し、
共働きだった。子供は、二人いる。
「お巡りさん、久しぶりじゃないの」
暴走族のたまり場であるバイクショップを訪れた輝彦に、特攻服姿のレディースが声を
かけた。
「一ヶ月前、ちょっとした事件があってね。お前ら、この写真の男に心当たりは、ないか?」
輝彦は、上着のポケットから失踪した弁護士の写真を取り出し、レディースに見せた。
「知ってるよ」
レディース、島田亜由美(18歳)が言った。輝彦の目が鋭く光る。
「本当か。教えてくれ」
「でも、ただじゃ、教えられないよ。」
「なんだと、刑事を強請る気か?いい根性じゃねえか」
「あたしと、付き合ってくれたら、教えてあげる」
亜由美は、胸元を覗かせて悪戯っぽく笑った。
「ガセじゃねえだろうな?本物のネタなら飯くらい奢ってやるが・・・」
「御飯くらいじゃダメ。あたし、刑事さんとホテルに行きたいの」
亜由美は、輝彦に寄り添い、体を押し付けてきた。甘酸っぱい香水の匂いで頭がクラクラ
した。その時、輝彦は、夜勤明けで、ストレスが溜まっており、判断力が少し鈍くなっていた。
93作者 ◆zCS1o.kilU :2007/12/28(金) 14:13:45 ID:O72Gq/LU
(ネタを取るためだ。仕方がない。この所、ご無沙汰だったしな・・・これも刑事の役得ってか)
輝彦は、普段なら決してしてはいけない決断を下してしまった。亜由美を覆面パトカーの助
手席に乗せ、手近のラブホテルへ乗り付ける。昼間のサービスタイムで3時間、3980円だ
った。
(これくらいのポケットマネーの支出なら、妻にもバレまい。もし、何に使ったか聞かれたら、
捜査のために、参考人に飯を奢ったと言えばいい)
「一番、安い部屋でいいだろう?」
「刑事のくせに、ケチるなよ。まあいいけど」
「給料安いんだ」
若い、ピチピチした女を抱くのは、本当に久しぶりだった。亜由美は、茶髪で腕に蝶の刺青
を入れており、いかにも頭が悪そうだったが、それなりに顔立ちは整い、肌の張りは、抜群
だった。
「お前、未成年じゃないだろうな」
「18だよ」
「なら、いいか」
輝彦の体は、筋肉質で精悍だった。普通のサラリーマンなら筋肉が落ち、皮膚がたるんで
下腹が突き出てくる年頃であったが、仕事柄、常に鍛えているため若々しさを保っている。
亜由美は、しつこく輝彦の体を求め、コンドームを付けたままだったが、3回、膣に射精した。
94作者 ◆zCS1o.kilU :2007/12/28(金) 14:14:25 ID:O72Gq/LU
「おい、もう勘弁してくれ。もうこれくらいで満足しただろう。夜勤明けで疲れているんだ。いい
加減ネタを話してくれないかな」
猛烈な眠気が、輝彦を襲っていた。通常の精神力では、抗い難い異常な眠気だ。
「そうね。連れて行って上げるわ、その人のいる所へ」
二人は、服を着、フロントでホテル代を払ってガレージの覆面パトカーに戻った。しかし、そこ
が限界だった。運転席に座った瞬間、輝彦は、堪え切れずに意識を失い、眠りに付いた。亜
由美はバッグから携帯電話を取り出し、レディース鬼霊同盟の総長、桂木千穂に連絡した。
「総長、デカが寝ました。ええ、あたしのマンコに睡眠薬を塗って、クンニさせてやりましたよ。
今、『おのろけコアラの行進曲』の地下ガレージです・・・」
10分くらい待つと、オートバイ2台に分乗したレディースがやってきた。熟睡している輝彦の
体を、3人がかりで助手席から後部座席へと移す。千穂(19歳)は、残忍な笑いを浮かべて
いた。
「こいつには、今まで、散々世話になったからね。これから、たっぷりと思い知らせてやるよ」
古沢輝彦警部補には、何人も鬼霊同盟のメンバーが微罪でパクられている。覆面パトカー
を、千穂が運転し、スタートさせた。途中で、葉桜組の車に乗り換え、覆面パトカー自体は、
証拠隠滅のため、百キロ以上離れたショッピングセンターの駐車場に乗り捨ててくる。輝彦
の誘拐は、葉桜組によって周到に計画されたものだった。
95作者 ◆zCS1o.kilU :2007/12/28(金) 19:18:42 ID:O72Gq/LU
「お目覚めかしら?警部さん」
輝彦が目を覚ましたのは、窓の無い地下室だった。十字架に張り付けにされているようだ。
頭痛がし、頭が朦朧とする。服は、コートと上着以外は、脱がされていない。
(この感覚・・・睡眠薬を盛られた・・・くそっ!)
輝彦は悔しがった。刑事として、こんな罠に嵌るなど、不覚の一語に尽きる。目の前に立
って、艶然と微笑んでいる和服の女性は、葉桜麗子だった。
「お久しぶりね。主人があなたに逮捕されてから、うちの組も、すっかり勢いが無くなってし
まいましたわ」
「あ・・・お前、葉桜の情婦か・・・警察官を誘拐するとは、いい度胸じゃねえか。それから、
断っておくが、俺は警部じゃない、警部補だ。間違えるな」
「お黙りっ!」
麗子は、力一杯、輝彦の顔に平手打ちを喰らわせた。そして、唇を思い切り、指先で捻り
上げる。
「この口が、そんな生意気な事を言ったのかい?」
唇を捻り上げられながらも、輝彦の目は反抗的に輝いている。刑事と言う立場から、犯罪
者を見下す目だった。
「そんな態度も、今のうちだよ。すぐに、お前を、すすり泣くマゾ警部に調教してやるからね。
あの、弁護士のようにさ。」
地下室のドアが開き、四つん這いになった全裸の男が、首輪に引かれて入ってきた。男の
体は、ボディビルダーのように筋肉質だったが、体中に蚯蚓腫れや、青痣が刻まれていた。
「武藤さん!」
輝彦は、思わず叫んだ。武藤剛志とは、以前から何度も面識がある。インテリ風の剛志は、
もっと、華奢な体付きで、優男だったはずだ。
96作者 ◆zCS1o.kilU :2007/12/28(金) 19:19:37 ID:O72Gq/LU
「マゾ弁護士、警部に御挨拶しな。これからお前と一緒に調教される人間だよ。」
剛志は、輝彦の足元に這いつくばり、床に額を擦り付けた。
「マゾ弁護士の武藤剛志と申します。よろしくお願いします。」
「お近付きの印に、警部のチンポをしゃぶって差し上げなさい。あなたとは、この先、一生こ
の地下室でホモ達として暮らすのですから」
麗子の指示に剛志は、従順に従い、輝彦のズボンのチャックをおろし、逸物を取り出した。
監禁されてから1ヶ月間、ペニバンをつけた麗子やレディースに、散々バイブをしゃぶらされ
たり、アナルを犯されたりしていたが、本当の男のペニスを口に入れるのは、生まれて初め
てである。吐き気をこらえながら、剛志は、縮んでいる輝彦のチンポを口に含んだ。そして、
いつもペニバンにしているように、舌を竿にからませ、ストロークを始めた。
「や、やめて下さい、武藤さん!な、何をしているんです!」
輝彦もパニックになった。彼も、男にしゃぶられるのは生まれて初めてで、しかも、相手は、
仕事上でも面識のある、社会的地位の高い弁護士なのだ。
「オーホホホッ、ほら、もっと咽喉の奥まで入れるのよ。咽喉チンコが、亀頭に触れるくらい
にねっ」
麗子が、男同士のフェラチオを見て、興奮し始めた。
97作者 ◆zCS1o.kilU :2007/12/28(金) 19:20:32 ID:O72Gq/LU
「イマラチオしなさい」
しかし、輝彦のチンポは、なかなか勃起しなかった。気持ちいいと言うより、男にしゃぶら
れていると言う不気味さで、身の毛がよだつ。
「弁護士、もっと、頑張れ。イカせられなかったら、お仕置きだからね」
麗子が、乗馬鞭で、剛志の御尻をピシリと叩く。蚯蚓腫れが、また一つ増え、剛志は、む
せび泣きながら、賢明にフェラチオを続けた。
「ゲホッ、ゲホッ!」
ようやく、勃起してきた輝彦のチンポの尖端が、剛志の咽喉の奥を突き上げた。反射的に、
嘔吐しそうになる。輝彦のチンポは、かなり太くて逞しく、ドクドクと血管が脈打っていた。
「もう、止めてください武藤さん・・・コラ、お前ら、こんな事、すぐに止めさせろ!さもないと
全員パクるぞ!」
輝彦が怒鳴り散らし、張り付けにされた十字架から逃れようと、手足をよじる。
「そんな格好で、どうやってパクるってんだい?やれるもんならやってみな!」
麗子が合図し、千穂ともう一人のレディースが、竹刀で左右から輝彦の無防備な腹を滅
多打ちにした。剛志は、頭上で振り下ろされている竹刀の衝撃音と風圧を感じ、怯えなが
らもフェラチオを続ける。十数発も殴られたため、また輝彦のチンポは縮んでしまった。
「お前も、いい加減に協力しないと、もっと悲惨な目に合わせるわよ」
麗子は、輝彦の髪の毛を掴み、滅茶苦茶に引っ張った。輝彦は、誘拐される直前に、亜
由美とのセックスで、3回射精していたため、そう簡単には、回復しない。結局、男同士の
フェラチオは、一時間以上続き、剛志の顎が、ガクガクになって感覚がなくなってきた頃、
ようやく射精した。
98作者 ◆zCS1o.kilU :2007/12/28(金) 19:21:21 ID:O72Gq/LU
「お、やっとイッたみたいだね。吐き出すな、剛志。全部、飲み込むんだ。」
剛志は、口中に広がる男の精液の味に、本能的な嫌悪を感じた。女の愛液を舐めるの
とは、レベルの違う嫌悪感だ。どうしても、吐き出したくてたまらなかったが、数人のレデ
ィースが鬼のような目つきで監視する中、それは、許されなかった。
「おい、早く!飲み込んだら、口の中を見せろ」
千穂にせかされ、剛志は仕方なく目を瞑り、頭の中を真っ白にして、口の中に溜めた他
人の精液を、こぼれそうなくらいに湧き出た唾と共に飲み下した。食道と胃の筋肉が、
生理的嫌悪感から痙攣を起こしそうになる。
「・・・の、飲み込みました。麗子様」
剛志が、アーンと口を開けた。レディース達が覗き込み、誤魔化していないかをチェック
する。剛志は、一線を越えたショックで呆然としていた。心に残っていた、最後の男とし
てのプライドが崩れたのだ。
「これで、お前達二人は、おホモ達だよ。これから、毎日、もっと、深い仲になれるように、
調教してやるから楽しみにしな」
麗子、千穂、亜由美、その他、組員やレディースの目が、二人の生贄に注がれた。
99名無し調教中。:2007/12/29(土) 16:53:02 ID:vmzkG0cK
(゚Д゚)
100名無し調教中。:2007/12/30(日) 03:21:43 ID:qvuHwdV6
ちなみにイマラチオではなくイラマチオだ
あともうちょっと若い子でやってくれるとありがたい
101名無し調教中。:2007/12/31(月) 14:33:03 ID:sT27jvkr
ホモイラネ
102名無し調教中。:2007/12/31(月) 17:15:26 ID:hdmLNjP8
ホモイラナ
103名無し調教中。:2007/12/31(月) 18:29:55 ID:ceAkg6YY
レイコウゼ
104名無し調教中。:2007/12/31(月) 19:38:19 ID:jYMRusSf
俺も要らない。
105作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/01(火) 11:30:56 ID:351VB7mV
あけましておめでとうございます。

ネタ尽き、ストーリーは破綻し、執筆速度も低下しておりますが、本年も、細々と物語を進めて行きたいと思います。

すでに、開始より4年以上が経過し、読者数も、一時期に比べ、かなり減ってきているようです。

最初から、読まれている方は、ほとんど、おられないかもしれません。

ふと最近、登場人物別、エピソード別に編集して、まとめサイトにアップしたら、面白いかな、とも考えています。

決して表に出る事のない、この物語を、本年もよろしくお願いします。
106名無し調教中。:2008/01/01(火) 18:04:42 ID:GmV1bE8d
>>105
作者さん、あけましておめでとうございます
僕は2年間ずっと読んでます。毎回楽しみにしてますので、マイペースで書いてください

基本的には、奴隷家族、由里香、アルテミスが好きです。
これからも読みます
107名無し調教中。:2008/01/01(火) 21:29:18 ID:HjZxYS0/
>>105
自分も最初からよんでるぞー
アケオメ、今年もマイペースでがんがってください
108名無し調教中。:2008/01/02(水) 23:48:46 ID:dOBsv/qK
読むのを始める人だってたくさんいるんだぜ!
今年もがんばって!応援してます!
109名無し調教中。:2008/01/06(日) 18:04:36 ID:yNTFqwqF
読者数減ってないような気がしますよ。

しかし・・・もう4年になるのか…
110作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/07(月) 14:28:45 ID:vZDG+m/G
 古沢輝彦は、反抗的な態度を崩さなかった。麗子は、彼が屈服するまで、徹底的に
暴力を加えるよう、配下の組員とレディースに命じた。
「強情だね。ほら、オシッコとドッグフードを食べな。これが、マゾ警部の、これからの
食事だよ」
「けっ、誰がこんなもの食うもんか!俺は、死んでも、お前らの言い成りにはならん!」
「やっておしまいなさい」
千穂が、拳で輝彦の顔面を殴りつけた。平手打ちと違い、相当のダメージがある。下
手をすれば歯が折れ、顎が砕けるパンチ力だった。輝彦の両手は、背中の後ろで手
錠を嵌められ、両足も、足首に10センチ程の鎖付きの枷で、両足を繋ぎ合わされてい
るため、防御する事も、反撃する事も出来ない。麗子は、輝彦が、完全にマゾ奴隷とし
て精神的に屈服するまでは、、両手両足を、ほんの一瞬でも自由にさせる気はなかっ
た。服は全て剥ぎ取られ全裸にさせる。数人がかりで、木刀が、全身に叩き込まれ、
高電圧のスタンガンを連続で執拗に押し付けられたが、それでも、輝彦は、反抗的な
目つきで、拷問者を睨みつけ続けた。
「しぶといわね」
針が、至る所に刺し込まれ、出血で輝彦の全身が赤く染まった。
「警部さん、そろそろ降参しないと、体が再起不能になってしまうわよ」
111作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/07(月) 14:29:49 ID:vZDG+m/G
「く・・・・警部じゃない、警部補だ。何度言ったらわかる!」
輝彦は、不屈の闘志で、恐怖心を押さえていた。針が、乳首を十字貫通し、腹や、肩、
ペニスにも刺し込まれている。顔は、殴打で腫れ上がり、目蓋が肥大して目が霞んで
いた。
「ふんっ」
麗子がヒールの爪先で、思い切り輝彦の向う脛を蹴った。
「うぐ・・・」
「うちの旦那が、ムショに入る前に言ってたよ。どんな優秀な、訓練を積んだスパイだっ
て、肉体的な拷問には耐えられないんだってさ。ましてや刑事なんてチョロいもんだっ
てね。反抗し続けるなんて、絶対に無理さ。あんたも時間の問題だよ」
輝彦は、誘拐されてから丸3日間、拷問に耐え続けた。しかし、そこが限界だったようだ。
肉体的な苦痛もさることながら、一睡も許されず、水も食べ物も与えられなかったため、
ついに精神が錯乱して来たのだった。
「咽喉が・・・咽喉が渇く・・・水をくれ・・・」
「水は、やれないね。飲むんならオシッコだ。今までの反抗的な態度を詫びて、どうか、
オシッコを飲ませて下さいと言ってみな」
輝彦の頭の中で、何かが切れた。この瞬間、生命の存続を優先させるための動物的
な本能が、刑事のプライドを一時的に麻痺させたのだった。
「オ・・・オシッコを飲ませてください・・・」
その言葉を聴き、麗子はようやく、勝ったと感じた。
112作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/07(月) 14:30:28 ID:vZDG+m/G
「反抗してすみませんでした・・・でしょ?」
「・・・・反・・・反抗して・・・すみませんでした・・・」
「これからは、命令を良く聞く、従順なオス豚になりますって、付け加えな」
「こ・・・これからは、命令を・・・良く聞く・・・従順なオス豚になります・・・」
輝彦は、夢遊病のような感覚で、もはや自分が何を口にしているのか判らなくなって
いた。
「もっと、大きな声でスラスラ言えよ!最初から、やり直し!」
麗子は、勝ち誇っていた。同じ言葉を大声で、何度も何度も輝彦に言わせた。
「後、50回繰り返せ」
輝彦は、咽喉の渇きにかすれた声で、繰り返した。言っている内に自己催眠にかかっ
てくる。
(・・・俺は、人間じゃないオス豚だ。命令を聞くだけのオス豚だ・・・)
「よし、合格よ。飲ませてあげるわ。剛志、マゾ警部にお前のオシッコを飲ませてやり
な」
麗子の指示で、放置プレイで、待機していた剛志が、輝彦の顔の上に跨った。ポカン
と痴呆のように開いた口の中にチンポを差し入れる。輝彦が、凄まじい拷問を受けてい
る3日間、剛志は通常の調教メニューをこなしていただけで、体力的には消耗していな
い。剛志が放尿すると、輝彦は、砂漠の真ん中で冷たい清涼飲料水を飲むように、ゴク
ゴクと流し込まれるオシッコを、空っぽの胃に、飲み下していった。咽喉の渇きが強すぎ
て、嫌悪感が麻痺し、アンモニア臭も気にならなかった。
(俺は、警部じゃない・・・警部補だ・・・呼ぶなら、マゾ警部補って呼んでくれ・・・)
輝彦は、朦朧とする意識の中でそう思った。
113作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/07(月) 20:11:05 ID:vZDG+m/G
2匹のオス豚奴隷を手に入れた葉桜麗子は、地下室での調教に夢中になった。葉桜
組自体は、破産寸前で、収入といえば、昔からの縄張りである風俗店からの、みかじ
め料と、息のかかった暴走族からの上納金が、9割を占め、特に麗子には、やる仕事
がない。入所中の夫に時々面会に行く以外、麗子は暇を持て余していた。
「綱引きをしな。勝った方には、聖水割りのウイスキーを飲ませてやるよ」
麗子は、床にチョークで引いたセンターラインの左右に、剛志と輝彦を向かい合わせに
立たせ、亀頭に紐を結びつけて言った。
「ほれ、よーい、スタート!」
剛志と輝彦は、互いに腰をなるべく後ろに引こうともがいた。輝彦の手足の手錠と足枷
は、まだ装着したままである。麗子は、警察官である輝彦を、まだ警戒しているようだ。
「むくく・・・」
「いてええええ!」
二人のチンポが限界まで引き伸ばされ、紐がピンと張り詰めた。血流の止まった亀頭
の先が紫色に変色する。本気なって引けば引くほど、亀頭の痛みが増す。
「千、千切れる・・・古沢さん、手加減してください・・・」
剛志が哀願した。
「手加減なんて許さないよ。何を甘い事、言ってるんだい、このマゾ弁護士!」
麗子が、手に持っていた乗馬鞭で、剛志の背中を叩いた。
「千穂、気合が入るように、オス豚どものケツの穴にバイブをぶち込んでやりな」
「はい、組長」
千穂は、麗子の極太バイブのコレクションの中から2本を選び、まず、直径10センチの物
を剛志のアナルに押し込もうとした。
114作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/07(月) 20:11:48 ID:vZDG+m/G
「ううう・・・裂けるううう」
剛志が唸った。普通の男なら無理な太さだが、剛志は、1ヶ月間の肛門拡張で、直径
10センチ以下なら挿入出来るように調教されている。
「ひ・・・苦しい・・」
剛志の額から脂汗が伝い落ちた。腸を押し上げられ、内臓を圧迫される恐怖と悪寒
に足がガクガク震え出す。千穂が、思い切り力を入れて押し上げるとバイブは根元ま
で剛志の肛門に飲み込まれた。
「オーホホホ!成長したねえ、マゾ弁護士」
ソファに座って見物している麗子が、笑い転げた。輝彦のアナルには、直径5センチの
を挿入するのが、まだ精一杯である。千穂はローションを塗った、剛志のものより、少
し細めのバイブを輝彦の肛門に押し当てた。
「組長、こいつ、ケツの穴の筋肉が、まだ結構固いです」
「そのうち、ほぐれるわ」
ズブリと、輝彦の肛門がバイブを飲み込んだ。背筋に悪寒が走り、強烈な便意が襲っ
てくる。千穂が二人のバイブのスイッチを入れると、ブーンという音がして小刻みに震
え始めた。
「アウ、アウ、アウ」
剛志が、情けないよがり声を上げた。
「気持ちいいかい?もっと大声で喘ぐんだよ!」
「アウ、アウ・・・気持ちいいです」
「オオッ!オオッ!」
剛志と輝彦は、チンポを紐で結び合わされ、向かい合ったまま腰をくねらせた。快楽で
二人とも顔が紅潮してくる。
「ほら、綱引きはどうしたんだい!忘れてんじゃねえよ」
115作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/07(月) 20:12:50 ID:vZDG+m/G
地位も名誉もある大の男が、屈辱的な行為に悶える様を麗子は最高の気分で眺め
続けた。地獄の綱引きは、15分ほど続けられたが、やがて剛志が痛さの余り、一歩
二歩と前に引っ張られ、とうとう床に引かれたセンターラインを越えてしまった。
「お許し下さい、女王様。僕の負けです」
勝った輝彦には、約束通り、麗子の聖水入りのウイスキーがプレゼントされた。しかし
グラスに注がれた、その液体を、輝彦は、両手を後ろ手に拘束されているため、自分
で飲む事が出来ない。
「仕方ないわ。剛志、お前が口移しで飲ませてやりな」
「はい、女王様」
剛志は、グラスに注がれている小麦色の液体を、そっと口に含んだ。ウイスキーの味
覚の方が勝っているためか、オシッコの味はそれほど感じない。剛志は、ウイスキー
を口に含み、そっと輝彦の唇に、自分の唇を重ね合わせた。
「むぐっ」
輝彦は、むせそうになった。聖水入りのウイスキーもさる事ながら、男に口漬けをされ
るのは、最高に気持ち悪かった。
「こぼすんじゃないよ」
麗子の叱責が飛ぶ。輝彦は目を瞑り、一心に祈りながら、口に広がる生暖かい液体を、
なるべく味合わないようにして飲み込んでいった。刑事としてのプライドはもはや、回
復不能なほど破壊されている。長い時間をかけて、勝利のウイスキーを全部飲み終わ
ると、麗子から次の指示が出された。
「シックスナインの体勢で、お互いのチンポをフェラチオしなさい。どちらが、より早く、
より多くの回数、相手をイカせられるか競争するのよ」
二人の男は、暗澹たる気持ちで、指示に従った。剛志が下になり、輝彦が上になる。
互いのチンポを口に含み、舌で愛撫を始めた。
116名無し調教中。:2008/01/07(月) 21:59:33 ID:XpHwENcC
作者タソはよくやってくれると思う
守備範囲広いな

しかし俺は男攻めはちょっと喰えなかったよw
117名無し調教中。:2008/01/07(月) 23:55:01 ID:3Zj1ifdA
>>115
結構、男攻めもすごくなったな
118名無し調教中。:2008/01/09(水) 07:29:34 ID:u1QIclB9
>>115
すでに読んだ事あるかもしれませんが。
よかったらどうぞ。
男が人体改造されます。
その道のプロと呼ばれる人達が本気でエログロ描いたらどうなるか、ぜひ参考にしてみてくだし。
パスはkaizouです。
http://karinto2.mine.nu/ulink/uploader2/download/1199831331.zip
119作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/15(火) 11:07:19 ID:2NmPegcM
「負けた方は、お仕置きに、素敵な焼印を押してあげるわ」
麗子は、千穂に指示して、ガスバーナーで、特製の焼き鏝の先を加熱させ始めた。
「御尻に、一生消えない豚のマークを付けてあげるからね。フフフ・・・」
輝彦と剛志はフェラチオをしながら、赤く熱せられていく焼き鏝を、横目で見た。冗
談ではない。焼印など押されたら、例え、この地下室から解放されても、一生、恥
を背負って生きていかなければならない。
「オオオ・・・」
二人のオス豚は、死に物狂いでお互いのチンポをしゃぶった。先に誘拐され、調教
歴の長い剛志の方がテクニックに優れており、有利である。輝彦が何とか射精しな
いように、頑張ったにもかかわらず、10分後に剛志は、自分の口内に、輝彦の精液
を射精させる事に成功した。
「うぐっ・・・イカせました」
「お見せ」
剛志は、あんぐりと口を開け、イカせた証拠である白い液を、麗子と千穂に見せた。
「マゾ弁護士、1ポイント獲得ね。ザーメンは飲み込んでよし」
剛志は、精液を飲み込み、再び萎縮した輝彦のチンポに、むしゃぶりついた。
「先に、10ポイント獲得した方が勝ちよ」
つまり、相手を十回イカせなければならないのだ。さすがに剛志がテクニックを駆使
しても、2度目以降は、輝彦もなかなか絶頂には達しなかった。二人とも汗だくになっ
て絡まり合う。社会的に地位も名誉もあり、家庭も持っている男二人の肉体が、獣の
ように、まぐわう。この男同士のフェラチオゲームは、数時間に渡って続いた。退屈し
た麗子と千穂が、時折、二人の裸体に鞭を振り下ろしたり、蝋燭を垂らしたりする。ア
ナルに挿入されたままの極太バイブは、やがて電池が切れ、動きを止めたが、引き
抜かれる事はなかった。
「早く決着を付けてよ。せっかく暖めた焼き鏝が、冷えちゃうじゃないの!」
千穂が、ブーツの底でグリグリと輝彦の背中を踏みつけた。輝彦が3回射精する間に、
剛志は1回しか射精しない。輝彦は、圧倒的に形成不利だった。
120作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/15(火) 11:08:12 ID:2NmPegcM
(チクショー!どうにでもしやがれ!)
敗北が決定的になった時、輝彦が、心の中で悪態を付いた。つい数日前までは、男
のチンポをフェラするテクニックが自分に必要だとは夢にも考えていなかったのだ。
「よく判らないわね」
5回目の射精くらいからは、薄い透明な液しか射精しなくなり、口を開けさせても、本
当に射精させたのかどうか、確認し辛くなってきた。
「ウソつくと承知しないからね!」
「本当です・・・本当にイカせました」
剛志が必死に主張する。何が何でも自分の体に、焼印を押されたくないらしい。二人
とも疲労困憊し、顎と舌の感覚が麻痺してきたが、それでも、しゃぶり続けた。お互い
の亀頭が無理な摩擦で赤く充血している。1か月の筋力トレーニングで体力の付いた
剛志と、もともと職業柄、タフな肉体を持っていた輝彦は、共に常人以上の持久力で
3時間にわたるフェラチオゲームをやり抜いた。
「れ、麗子様・・・・10回目・・・イカせました・・・」
剛志が、ゼイゼイと喘ぎながら、口を開けて言った。もはや、精液は薄過ぎ、判別は
出来ない。輝彦はまだ、4回目を達成した所だった。
121作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/15(火) 11:08:53 ID:2NmPegcM
「フン、信用してやるよマゾ弁護士。お前の弁護士としての腕は信用出来ないけどね」
麗子は、皮肉を言いながら剛志に勝利の判定を下した。千穂が、冷えてしまった焼き
鏝を再び加熱し、真っ赤になった尖端を、敗者である輝彦の尻に押し付けようとする。
「やめろ!」
「負けたのは、おめえだろ。刑事なら刑事らしく、いさぎよく罰を受けな!」
千穂が、拘束された体で、後ずさりしようとする輝彦の尻に、焼き鏝を押し付けた・
「ギャアアアア!」
ジュッという音と共に、肉の焦げる匂いが充満し、さすがの輝彦も絶叫した。右の尻タブに、
見事な、豚の顔のイラストが焼き込まれた。
「ウウ・・・ウウ・・・」
輝彦は、肉の焼ける痛みに歯を食い縛って耐える。ケロイド化した皮膚が豚の顔を描き、
無残に焼き上がっていた。
「2、3日すれば火傷した肉が盛り上がってきて、もっと、豚の顔がハッキリするよ」 
麗子が解説した。SMクラブの女王様時代に、ハードプレイ希望の客に。何度も焼印を
押した経験があった。
「ウウ・・・チクショー・・・・」
輝彦は、自分の体に一生消えない傷を付けられ、悔しくて泣き出しそうだった。
122作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/15(火) 11:11:35 ID:2NmPegcM
男責め編、一旦終わりです。
このエピソードは、読者のリクエストに、もとづいて執筆したもので、
本編とは関係ありません(今のところ)。
123名無し調教中。:2008/01/15(火) 19:11:59 ID:ZQAnLH5V
>>122
ごくろうさまです
124作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/16(水) 11:03:22 ID:JLxQtLlj
2007年12月、ハードマゾ芸人の成瀬美咲(24歳)は、正月番組の収録に忙しかった。
お笑い芸人にとって、一年間で、もっともスケジュールが過密になる時期である。清純
派女優から転進して、丸一年が経とうとしているが、人気はまずまずで、今のところ陰
りは感じない。コスチュームも、最初の頃より、露出度の高いものに変更し、最近は、ほ
とんど全裸でテレビ出演をしている。美咲は、真島とし夫や、木村シンジと同じ、裸芸人
として分類されていた。美咲の現在のコスチュームは、鼻フックとボールギャグ、鉄球付
の足枷と手枷、内側にアナルバイブのついた特製貞操帯である。貞操帯といってもオマ
ンコの部分は露出されていて、いつでもカメラに向けて開帳出来るようになっている。
乳首、クリトリス、耳たぶ、唇のピアスは、有名デザイナーがデザインした24金のもの
を使っている。以前身に付けていたピンクのラバースーツは、もう着ていない。芸名も、
秋頃出演した、カリスマ占い師との対談番組で、改名を強要され、レディピッグ美咲と変
えていた。
「スレイブピッグ、お前も売れてきたなあ」
某お笑い番組で、司会者に振られた。
「スレイブピッグじゃありません。レディピッグです」
「どっちでも、変らんやろ!」
美咲は、司会者に頭をどつかれる。
125作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/16(水) 11:03:58 ID:JLxQtLlj
「このピアスも、24金やろ。稼いどるなあ」
司会者が、美咲のクリトリスに付いているピヤスをつまんで言った。
「最初の頃のは、アルミ製でした」
「良かったなあ、売れて。ほな、なんか、一発ギャグ、やってみ」
美咲は、司会者に、アナルに挿入している電動バイブのリモコンを手渡した。
「このスイッチを押してみて下さい」
「こうか」
司会者が、リモコンのボタンを押すと美咲のアナルバイブが振動を始めた。
「御尻が、とっても、気持ちいいわ。レディピッグ、潮吹いちゃう」
美咲は、腰をくねらせながら中央の立ち位置に移動し、がばっと股を開いてオマンコ
の襞を両手で広げ、カメラ目線で喘ぎながら潮を吹いた。ほんの数秒で潮を吹くとい
う、美咲の新しい芸だった。
「おわっ、きたねえ!」
司会者が飛び退る。
「おい、これ、ホンマに潮か?オシッコちゃうやろな?」
「ホンモノの美咲の、お潮で〜す」
「女の潮って、そんな、すぐ吹けるもんなんか?」
「普通は無理です。美咲は、このギャグをやるために、何ヶ月も特訓しました」
誇らしげに美咲が言うと、司会者は呆れた。
126作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/16(水) 11:05:48 ID:JLxQtLlj
「ホンマのアホやな。どうでもええけど、スタジオが汚れたで。どうしてくれるんや?」
「ごめんなさ〜い。美咲が自分でお掃除しま〜す」
美咲が、スタジオの床に這い蹲り、こぼれた潮を、自分の舌で舐め取り始めた。そこ
へ、いきなり、別の裸芸人が飛び出してくる。
「なんで、お前が出てくるんや!関係ないやろ!俺が、振ってから出てこいや!」
司会者の怒声にも、その裸芸人、真島とし夫は平然としている。
「そんなの関係ないよ!そんなの関係ないよ!ハイ、親父ビーム!」
と片足を上下させる独特の踊りで、お決まりのギャグを言う。美咲が潮を吹いた時より
も、会場が沸いた。さらに別の裸芸人も、ここぞとばかりに、飛び出してくる。テレビに
映るためなら、多少の不自然さも関係ないらしい。2人目は、獅子舞を小脇に抱え、サ
ングラスをかけた、中年太りの裸芸人、キムシンこと木村シンジだ。
「なんか、腹立つなお前!子供が大喜びするからって、いい気になるなよ!お前みた
いな、一発芸人は、この正月番組で消えちまえよ!」
その一言が、真島とし夫の心にグサリと突き刺さった。本気で気にしていたらしい。野
性的な顔立ちの表情が暗くなる。
「動揺すんな、アホ」
司会者にどつかれ、再び踊り出す。
「そんなの関係ないよ!そんなの関係ないよ・・・・」
真島とし夫の上下する足の下へ、すかさず美咲が入り込んだ。
「もっと、もっと踏んで御主人様!美咲の体を無茶苦茶に踏みつけて!」
「俺も参加したいな」
褌姿のキムシンも、美咲の顔面に跨り、股間を押し付ける。やりたい放題の裸芸人達に、
とうとう司会者がキレた。
「お前ら、ええ加減にせえよ!公共の電波をなんやと、思てるねん!こんなん昔やった
らゴールデンタイムの番組で放送出来へんぞ!もうええ、引っ込め!次のコーナーに行
くから!」
3人の裸芸人は、すごすごと、自分の待機位置へと戻った。
127名無し調教中。:2008/01/16(水) 15:30:51 ID:TDrDuuow
うはwおkwww
128名無し調教中。:2008/01/17(木) 02:34:36 ID:WtwbC8aF
作者さん乙です

成瀬美咲は奴隷家族に次いで好きな話
これからの「落ちっぷり」にも期待です
129作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/21(月) 12:41:53 ID:N+Fbfe3v
別の生放送番組では、芸人がスタジオから実家の家族に電話をし、恥ずかしい告白を
するという企画があった。芸人達が、大げさなリアクションで嫌がりながら、両親や妻な
どに電話をし、過去の浮気などを告白していく。美咲の出番が回ってきた。
「お前は、何を告白するねん?」
「実は、あたしマゾなんです」
「そんなもん、見たらわかるで!いちいち告白せんで、ええやろ!」
バシッと頭をどつかれる。
「他にないんか?」
「あたし、自分のオマンコ汁を舐めるのが趣味なんです」
「しゃあない、それで、ええ。時間ないんや。もう、それでいけ!」
逆上する司会者に怒鳴られ、美咲は、電話のプッシュボタンを押す。新潟県の実家に
電話をすると、母親が出た。
「もしもし、お母さん?」
『ああ、美咲、どうしたの』
「今、番組の収録中なの。テレビつけてみて」
少しの間が開いて、再び、母親が電話口に戻ってきた。
『見えたけど・・・あんた裸で、テレビに出るの止めて頂戴。父さん、泣いてたわよ。女優
になるから、芸能界に入るの許したのに、話が違うって』
「そんなの、あたしの勝手でしょ。これが、今ウケているのよ。あたし、ブレイクしてるの!」
130作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/21(月) 12:43:09 ID:N+Fbfe3v
『家族の事も考えなさい。近所の人に笑われてるのよ。娘が裸でテレビに出てい
るから!』
美咲の実家は、地方の旧家だった。それなりに地元では格式のある家柄だ。
「ね、そんな話をするために、電話したんじゃないわ。あたし、実は自分のオマン
コ汁を舐めるのが趣味なの」
『え・・・なんだって?』
「あたし、自分のオマンコ汁を舐めるのが趣味だって、言ったのよ。こんな風にね」
美咲は、カメラに向かって大股を開き、ピアス付のオマンコを指で触り始めた。そ
して滲んできた汁を指先で口に運ぶ。
「う・・・しょっぱい」
『何やってんの、この親不孝者!』
受話器を叩き付けるような音がして電話が切れた。美咲は、涙ぐんでいた。自分は、
今何をやっているんだろう、と内心葛藤する。美咲の心情を他所に、スタジオは、
大爆笑だ。
「切れたやないか。もう一回かけろ」
司会者の指示で、美咲は、同じ番号を押した。すぐに、また母親が出た。
「もしもし、お母さん?」
『・・・あんたね。親をバカにするのも、いい加減にしなさいよ・・・』
母親の声が低く震えている。心底怒っているようだ。
「最後まで、見てくれなきゃ困るの。お母さん、テレビの画面ちゃんと見てる?」
オナニーをしながら美咲が言った。さすがの美咲も半泣きになっていた。
131作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/21(月) 12:43:54 ID:N+Fbfe3v
『・・・もう電話してこないで!勘当よ!』
再び電話が切られた。スタジオは、大爆笑である。
「もう一回、かけろ」
司会者が有無を言わさず、美咲に強要し、三度電話をかけた。
「もしもし、お母さん?」
そう言った瞬間、無言でガチャリと電話を切られた。
「もう一回や」
今度は、何度コールしても電話は繋がらなかった。
「あーあ、親を怒らせてしまいよった」
司会者が、残念そうに言う。美咲は、泣き出しそうだった。
「おいおい、芸人の癖に泣くな。オイシイとこ、何にもあらへんやないか。もう、ええわ」
美咲の立ち位置から、カメラが外され、そこで出番が終わった。
132名無し調教中。:2008/01/22(火) 00:14:38 ID:UNrV/0ot
>>131
ご苦労様です
美咲はまさに公開羞恥責めですね

本人が恥じらいの気持ちを失っておらず、
そこからくる屈辱感と絶望感が最高です(*^_^*)
133名無し調教中。:2008/01/22(火) 01:16:52 ID:cYumru+m
おぉ!美咲タソはお嬢様であったか

(´Д`)ハァハァ
134作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/22(火) 10:37:57 ID:TqnTX6qW
美咲は、その芸風から、石岡留美子というピンの女芸人と絡まされる事が多かった。
美咲と対極の、女王様キャラで売り出している芸人だ。いつもボンデージファッション
で手に鞭を持っている。
「ああーっ!いしおかぁ〜るみこぉだよぉ〜」
ステージの中央でポーズを決めて叫ぶ姿は、同性から見てもカッコいい。常に侮蔑
の眼差しで見られている美咲とは、対象的だ。
「最近、某女性雑誌で、好感度ナンバーワンに選ばれた女芸人はどこのどいつだい?
あたしだよ!ちなみに成瀬美咲は、ワーストワンだったけどね」
スタジオから笑いが起こる。美咲は、自分の名前が出た所で、テレビに映るチャンス
だとばかりに、待機ポジションから飛び出す。
「美咲は、皆さんに喜んで頂けるためなら、なんでもしますぅ」
「その卑屈な態度が駄目なんだよ!この豚野郎!」
「野郎じゃありませぇん。美咲は、可愛いメス豚ですぅ」
「うるせえよ。口答えするんじゃないよっ。お前には、この特性の鞭をくれてやるっ!」
石岡留美子は、いつも持っているバラ鞭を捨て、牛追い用の一本鞭を手に持った。
「ここに、跪きな!ハードマゾ」
美咲は、留美子の足もとに跪き、御尻を振った。自分から留美子の黒いヒールをペロ
ペロと舐める。留美子は、そんな美咲の顔をもう片方の足でグリグリと踏みつけると、
美しい顔がグニャリと潰されて変形し、その顔をカメラがアップで抜いた。
「マゾの癖に、いつも、澄ました顔しやがって!女優上がりだからって、いい気になる
んじゃないよっ!」
牛追い鞭が、美咲の背中に振り下ろされた。皮膚が裂け、すぐさま赤く腫れ上がる。
衝撃が分散され、痕の残らないバラ鞭とは大違いだ。
「あ〜ん、快感!もっと、もっとおおおお!」
美咲の、お決まりのギャグだ。爆笑の渦の中、留美子の鞭が嵐のように、振り下ろさ
れた。
「満足かい、このメス豚野郎!」
「こんなもん、ただのSMショーやないか!」
司会の関西芸人から突っ込みが入った所で、カメラからアウトした。
135作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/22(火) 12:17:59 ID:TqnTX6qW
その年の収録で最も過酷だったのは、海外ロケだった。世界で最も貧しい国と言わ
れているアフリカ某国での、大食い対決だ。難民キャンプの真っ只中にフェンスが
張られ、特設スタジオが設営される。難民が暴動を起こさないよう、銃を持った、そ
の国の兵士が警戒に当たっている中での収録だ。難民キャンプでは、内戦によっ
て住む場所を失った人々が、国連からの僅かな援助物資を頼りに生活している。
とても、食料が足りていると言える状況ではなく、骨と皮ばかりになった人々が、毎
日のように餓死し、お腹だけが異様に膨らんだ栄養失調の末期症状の子供が、虚
ろな目で、あちこち、うろついていた。
「鹿児島産黒和牛の、最も柔らかい胸肉を、とろ火で焼き上げ、青森産の特性りん
ごソースで味付けした絶品のサイコロステーキです」
司会者が、説明した。
「まずは、美食家で知られる、大山鯛仙先生に試食して頂きましょう」
和服を着た年配の男が、しかめっ面で、運ばれてきたステーキをナイフで切り分け、
一口食べてみる。その瞬間、立ち上がり激怒してテーブルをひっくり返した。
「焼き方がなってない!どこのどいつだ?こんなもの作ったのは!」
残りのステーキが砂にまみれていた。フェンスの外の難民から、ざわめきが起こっ
たが、兵士が銃で威圧する。
「食えるか!こんなもの!肉本来の味が、ソースで死んでしまっている!料理人は、
修行を最初からやり直せ!」
激怒する美食家を、司会者がなだめた。
136作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/22(火) 12:19:44 ID:TqnTX6qW
「これは、アクシデントです。いきなり、大山先生から、厳しいコメントを頂いてし
まいました。でも、今日の企画は、大食い対決ですから、そんなに味に、こだわ
らなくても、いいのではないでしょうか」
「フン、勝手にするがいい」
大山鯛仙は、腕組みしたまま不機嫌そうに、そっぽを向いてしまった。
「では、いよいよ第一ラウンド開始です。1時間以内に、より多くの皿を平らげた
選手が勝ちです。対決、はじめ!」
選手は、美咲を含め5人だった。男が2人、女3人で、その中には、大食いで知
られるギャルタレントや、真島とし夫も混じっている。5人とも、物凄い早さで、出
されるステーキを口に入れ始めた。全員、ほとんど噛まずに飲み込んでいる。
美咲は、この日のために昨日一日絶食していたが、最初の5皿を食べた辺りで、
早くも吐き気がしてきた。
(う・・・気持ち悪い・・・もう無理・・・)
チラッと横目で他の選手を見ると、すでに優勝候補のギャルタレントは、12皿
目を食べている。余裕の表情で、いかにも美味しそうだ。他の3人の選手も美咲
をリードしていた。
「美咲さん、頑張って下さい。現在、最下位ですよ」
司会者がコメントを求めてきた。
「ハードマゾの意地にかけて、頑張ります」
「アナルバイブのスイッチを入れてあげましょうか?」
司会者が、事前に美咲のマネージャーから預かっていたリモコンを取り出し、
ボタンを押した。テレビ出演時には、常に挿入されているバイブが直腸で動き出す。
「あーん、いやーん。これじゃ、バイブで胃が突き上げられて、余計食べられな
くなっちゃいますぅ〜」
スタッフの間から少し笑い声が起こった。今のコメントは良かった、と美咲は内心
思った。
137作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/22(火) 12:20:38 ID:TqnTX6qW
「ギャル曽我さん。どうですか。今、ダントツトップですよ」
司会者が、大食いギャルタレントに振った。
「このステーキ、美味しい」
「苦しくないですか?」
「大丈夫」
ギャル曽我は、笑顔で答えた。この女の体の構造はどうなっているのだろう、と誰しも
が思う。この細い体のどこに、食べ物が消えているのか不思議だった。次に司会者は、
男性選手の一人である、真島とし夫に振った。
「ギャル曽我さんに勝てる自信は、ありますか?」
「あいつの体おかしいよ。どう、考えたって物理法則を無視しているよ」
その時、フェンスの外で銃声が一発轟いた。餓死寸前の難民が兵士の制止を振り切り、
フェンスをよじ登ろうとしたのだ。
「真島さん。ギャラリーが随分、騒がしくなってきましたね。このまま、ロケを続けても
大丈夫ですかね?」
真島とし夫は、立ち上がり、片足を上下させて踊りだした。
「難民?そんなの関係ないよ!そんなの関係ないよ!ハイ、親父ビーム!」
第一ラウンド開始から45分が経過し、トップのギャル曽我は、52皿目を平らげた所
だった。美咲は、21皿目で、もう限界だった。
「これ以上、食べれませぇん」
「どうしますか?リタイヤしますか?」
美咲は、ギャラリーの方を見た。骨と皮ばかりの難民がフェンスに大量によじ登り、
その重みで内側にたわんでいる。その光景を見て、美咲は気分が悪くなり、食べた
ものを、テーブルの上に吐き戻した。
138作者 ◆zCS1o.kilU :2008/01/22(火) 12:21:27 ID:TqnTX6qW
「おーっと、ハードマゾの美咲さん。テレビでは、絶対にしてはいけない事を、して
しまいました!」
司会者が、テンションを上げ、大げさに騒ぎ立てる。嘔吐物の匂いが回りに充満し、
他の、苦しみながら食べ続けている選手達が、顔を引きつらせた。
「ごめんなさい・・・カメラの前で吐いちゃってごめんなさい・・・」
美咲は、泣き出したが、その時、カメラの外のスタッフがカンペーで、ゲロをもう
一度食べろと指示を出した。
「ごめんなさい。出したものは、もう一度食べます・・・だから、美咲は、まだリタ
イヤしませぇん」
美咲が、泣きながら自分の胃液にまみれた消化不良の肉片を、再び食べ始め
た時、急にフェンスの外のざわめきが大きくなった。
「この子に・・・この子にも、ほんの少しでもいいから、食べさせてあげて!」
「あの日本人、何人分食うんだよ!俺はもう、1週間も水しか飲んでねえ!」
「俺の息子は、泥食って死んだ。やめろって言ったのに、空腹に我慢出来なかっ
たんだ!」
「あいつらが食ってる分で、餓死寸前の人間が、何十人も助かるぞ!」
もはや、彼らには、警備している兵士の制止も耳に入らないようだった。銃の恐
怖よりも、空腹の方が勝り、難民達は正気を失っていた。フェンスを乗り越え、
数人の難民が特設スタジオに乱入してきた。
「キャアアア!」
女性スタッフの悲鳴が上がり、男性スタッフが、選手に近付く前に難民を取り
押さえようとタックルする。しかし、とうとう、よじ登った人間の重みでフェンスの
一角が倒れ、津波のように、どっと飢餓状態の難民が押し寄せてきた。
「止まれ!撃つぞ!」
銃声が何発も響いたが、難民は止まらない。5人の選手はモミクチャにされ、
骨と皮ばかりの手で、食べているステーキを奪われた。
「これでは、もう対決になりません!」
司会者が悲痛な叫びを上げている。真島とし夫が踊りだした。
「そんなの関係ないよ!そんなの関係ないよ!ハイ、親父ビーム」
美咲は、難民に引き摺り倒され、意識を失った。
139名無し調教中。:2008/01/22(火) 19:53:44 ID:UNrV/0ot
わざわざ貧困国で大喰い対決なんてヒドス…

この企画のプロデューサーは誰なんだ?
少しはさざなみテレビの名プロデューサー斉藤大介を見習え!
140名無し調教中。:2008/01/22(火) 21:09:14 ID:RuyeQwey
>>138
作者さん乙です

しかしこれからどうなるんだろう?
まさか現地のゲリラか軍閥にさらわれて性奴隷化…だと嫌だなぁ
彼女にはもっとテレビで活躍してもらいたいのです
141名無し調教中。:2008/01/22(火) 22:32:27 ID:SfA/3Q2X
>>138
作者さんごくろうさまです
こういう屈辱的な責めもいいですね

>>140
由梨香とケチャ族みたいなかんじ?
まあこれからの展開を楽しみに待ちましょう
142名無し調教中。:2008/01/24(木) 13:14:18 ID:x0OtWGIC
なんか普通におもしれえわ。皮肉が込められてる感じで。
新聞の一コマ漫画にありそうなネタだよね。
143名無し調教中。:2008/01/24(木) 16:32:03 ID:gXpwBZ6g
>>141
そういや、ケチャ族もう出てこないのかな?
由里香編とは別で続けてくれないかな?
144名無し調教中。:2008/01/24(木) 19:09:38 ID:Wwvf+4om
>>143
実はそのアフリカ某国とルミナス諸島、そしてケチャ族の島は
グレイの技術のワープ空間でつながっており・・・ってムリかw

>>140
日本のテレビ局でもできることをわざわざアフリカでロケするあたり拉致フラグ?
もし美咲が拉致されるのならその集団がケチャ族以上にSな連中なら自分は満足w
145名無し調教中。:2008/01/24(木) 23:56:14 ID:qBoaohp/
ん?拉致フラグ?

潮噴き芸から女王様風芸人との絡みのあたりまでは
正月放送のための収録か年末企画の生放送ではないの?

もしそうならばアフリカロケの冒頭に書いてある「その年の収録で…」の「その年」って
例の収録や生放送をしていた年と同じ年ということになるはず。

年末に日本のテレビ局で収録していたということは
アフリカロケは時系列としてその前の時期になるのでは…?

長文すいませんm(_ _)m
146名無し調教中。:2008/01/25(金) 08:49:44 ID:+qhJISxK
>>145
おれも読んでて単純にそう思ってたがわざわざ三段論法使ってまで説明するほどのことかよwwwwww
147名無し調教中。:2008/01/26(土) 01:43:58 ID:k0th0YzS
拷問二次元画像板きてお( ^ω^)
http://www.sweetnote.com/site/goumon/
148名無し調教中。:2008/01/26(土) 19:11:26 ID:JolAnGyF
いっそのこと斉藤プロに別の清純派女優を芸人デビューさせてくれないかな
美咲は駆け出しみたいな設定だから、もっと有名な(?)女優さんで

テレビネタは昔のコントを思い出させる内容で好きだ
最近の番組はPTAやらの抗議が怖いのか規制が強くてどうも…
149名無し調教中。:2008/01/26(土) 22:43:52 ID:YsyUsq20
新しい芸人デビューは作者タソの判断に任せるとして
たしかにバカ殿とかで以前ほど体張ってくれる女優はいなくなったよな
150名無し調教中。:2008/01/26(土) 23:39:32 ID:rsODuqgC
>>148
>斉藤プロに別の清純派女優を芸人デビュー

いいですね
美咲は新潟美人なので今度は沖縄美人とか
イメージ的には大河ドラマで主演をしていた清純派女優?

以前美咲の出演するお笑い番組にコメンテーターとして出演、
変わり果てた美咲を見て内心ではああはなりたくないと軽蔑するも
さざなみテレビの斎藤プロの毒牙にかかり彼女の晴れやかな芸能人生は一転、地獄へ・・・

シャンプーのCMで多くの男を魅了した自慢の長髪を始め、彼女の身体もめちゃくちゃに・・・

ところが芸人デビューするも美咲の二番煎じと思われてか売れ行きはいまひとつ
そこにアフリカでさらに悲惨な身体となって美咲が保護されたことを知った斎藤は
2人をコンビとして売り出すことを決める・・・

身勝手な妄想ですが、どんなに後回しにされてもいいのでこんなのを読んでみたいです!
151名無し調教中。:2008/02/01(金) 11:36:09 ID:DFIsXlbU
2006年4月、田村零児(32歳)は、小田原市内の貸ビルで、ガンダム
ショップを経営していた。狭い店内の陳列棚には、所狭しとガンダムのプラ
モデルやフィギア、グッズ、DVDBOXが、並べられている。従業員は、
自分とアルバイトの女子大生、島崎結衣(20歳)の二人だけだった。零児
は、元々中学校の教師だったのだが、ガンダム好きが高じて、自ら退職し、
3年前、ガンダムショップを開いたのだった。以来、店は赤字続きで、一度
も儲かった月はなく、借金は増える一方で、いまだに独身だったが、それで
も、好きなものに囲まれて暮らすのは、至福の喜びだった。時折来店する常
連の客と、ガンダム関連の話で盛り上がるのが、何より楽しい。
「店長、なにか聞こえません?」
ふと、商品の整頓をしていた、結衣が言った。
「ん?」
ガンダム系プラモデルを特集した雑誌を読んでいた零児が、顔を上げる。い
つものごとく店内に客はいない。耳を澄ますと、遠くから低い砲声のような
音が響いている。
「工事でもしているのかな?」
陳列棚が小刻みに振動し、フィギアが倒れた。
「地震かしら?」
結衣が、窓を開けて外を眺めると、ヘリコプターが空を旋回していた。零児
が、ようやく重い腰を上げ、結衣と一緒に店の外へ出た。耳をつんざくよう
な衝撃音が伝わり、見上げると、ジェット戦闘機が編隊飛行をしている。砲
声も絶え間なく聞こえ、道行く人々が不安気に立ち止まり、口々に何が起こ
ったのだろうかと、騒いでいた。
「店長、ジオンが攻めてきたのでしょうか?」
結衣も、ガンダムショップに応募してきただけあって、零児に負けず劣らず
のガンダムマニアである。
「いや、ムーンレイスかもしれんぞ」
「あたし、ターンAは嫌いです。あのヒゲが駄目なの」
152名無し調教中。:2008/02/01(金) 11:37:57 ID:DFIsXlbU
その時、ビルの向こう側に、全長20メートルはあるかと思われる巨人女が
現れた。全身に装甲服を身につけ、右目に義眼のモノアイが赤く光っている。
自衛隊のヘリが、対戦車ミサイルや機銃掃射で、空中から攻撃しているが、
巨人女は、素早い動きと、頑丈な装甲服で、大したダメージを受けていない
ようだ。
「モ、モビルスーツだ!」
零児は、興奮して叫んだ。今まで、映像の中でしか見たことがなかった非現
実的な出来事が、目の前で起こっているのだ。恐怖と興奮で、零児は、ガク
ガクと震えた。
「店長!どうしましょう?」
「どうするって、言われても・・・」
巨人女は、バズーカのような武器を構え、虹色の光を照射した。まともに光
を浴びた渋滞中の観光バスが、何台か消えてしまう。
「と、とにかく、逃、逃げた方が、いいと思う」
零児が、結衣と一緒に店内へ戻ろうとした時、虹色の光が、二人の立ってい

道路を舐めた。
「うわああ!」
「店長!」
二人は、光に包まれ、そのまま意識を失った。
153名無し調教中。:2008/02/01(金) 12:23:02 ID:Eo3LZ5jV
ガノタワロスw
154名無し調教中。:2008/02/01(金) 14:19:31 ID:DFIsXlbU
 零児は、目を覚まし立ち上がった。なぜか、夜になっており、辺りは暗か
った。そこは廃墟の市街地だったが、見慣れた小田原ではなく、看板などに
も英語の文字が目立つ。どうやら外国のようだ。
「結衣ちゃん、大丈夫?」
零児は、隣に倒れていた結衣を起こした。二人とも怪我は、していないよう
だった。
「店長、ここはどこですか?」
「うーん、わからない」
辺りを見回したが、二人の他に人影はない。崩れた高層ビルなどが立ち並ん
でいるが、完全に見捨てられた廃墟のようだった。
「おーい!おーい!」
「誰か、いませんかあ?」
二人は、叫びながら廃墟を歩き回ったが、やはり誰もいなかった。
「ドーム球場だ」
零児は、天蓋が半分崩れたドーム球場を発見した。そして、しばらく眺めて
いて、急に顔が真っ青になった。
「ホ、ホワイトベースだ。あそこにホワイトベースが隠れている!」
結衣も目凝らして半壊したドーム球場を眺めると、たしかにその中に、巨大
な白い木馬のような船体が静かに横たわっていた。
「店長!ここは、いったい・・・もし、あれが、本物のホワイトベースなら、
ドーム球場じゃなくて、雨天野球場と言わなければいけませんわ」
「ファーストガンダムが放映されたのは、1979年だった。その頃には、
ドーム球場なんてなかった。そんな時代に未来都市の一部としての雨天野球
場を描写したのは画期的なんだよ」
零児は力説した。
155名無し調教中。:2008/02/01(金) 14:21:24 ID:DFIsXlbU
「どうなるんでしょう、店長」
「これは、テレビシリーズ第10話、『ガルマ散る』のワンシーンだぞ。
ってことは・・・」
零児と結衣が崩れたビルの陰に身を潜めていると、遠くから連続的に爆発音
が聞こえてきた。夜空を見上げると、巨大な翼を持つ、ガウ攻撃空母が、十
数機の戦闘機ドップや、ルッグンを従えて編隊飛行をしていた。ガウの腹か
らは、次々と爆弾が投下され、市街地で炸裂している。
「行こう、結衣ちゃん。ホワイトベースに乗せてもらうんだ」
零児は走り出した。ホワイトベースのモビルスーツデッキの片方から、ガン
ダムが射出され、ガウから降下してきた3機のザクと市街戦を始める。
「ガ、ガンダムだ!ザクだ!」
零児は、走りながらも興奮して叫んだ。これは、夢かと思ったが、意識も、
体の感覚もはっきりしている。
「店長、シャア専用ザクもいます!」
「見ればわかるっ!」
一機だけ赤い塗装をしたザクが、ガンダムと戦い、ガンダムはホワイトベー
スと逆方向へと逃げ始めた。上空を遊弋したガウの編隊も、なぜかホワイト
ベースに背を向け、逃げるガンダムを追い始める。
「シャアだ、シャアの策略だ!ガルマがやられるぞ!」
ホワイトベースのモビルスーツデッキのハッチは開きっ放しだった。ガンキ
ャノンやガンタンクも静かに出撃し、ホワイトベースの傍らで、背中のキャ
ノン砲の照準をガウに合わせている。零児と結衣は、接地しているホワイト
ベースのモビルスーツデッキへと走り込んだ。
「おい、止まれ民間人!立ち入り禁止だ!」
連邦軍の制服を着たクルーに制止された。
「乗せてくれ!アムロとかブライトとかに、一目、会いたいんだ」
「お前、何者だ?なんで、名前を知っている?」
その時、ホワイトベースの一斉射撃が始まった。背後から攻撃されたガウ
は、砲火に包まれる。嵌められた事を知ったガルマは、今、コクピットで
特攻を指示しているに違いない。
156名無し調教中。:2008/02/01(金) 14:22:21 ID:DFIsXlbU
「うわああ!突っ込んでくるぞ!」
クルーが悲鳴を上げた。
「大丈夫です。ホワイトベースに体当たりする前に、力尽きます」
零児は落ち着いていた。
「なんで、お前に、そんな事がわかるんだよ!」
ホワイトベースは、ハッチを閉じ、特攻を避けるために上昇を始めた。これ
でもう、降ろされる事はないだろう。
「戦闘が終わったら、ブライト艦長に合わせて貰えませんか」
零児は頼み込んだ。
「頼まれなくても、合わせてやるよ。お前達は、尋問される筈だ。スパイか
もしれないからな」
こうして、零児と結衣は、ガンダムワールドで、到着早々、ホワイトベース
に乗り込む事に成功した。
157名無し調教中。:2008/02/01(金) 14:41:23 ID:G/xdiJ9y
作者タソは本当に多才だなあ。
158名無し調教中。:2008/02/01(金) 18:49:27 ID:9PpEED6z
毎日開いて来ました。
でも、もういいです。
サヨウナラ!
今更ながら、以前いた伊藤の方が正しかったのかと、思えた。
これは一人の感想なんで、気にしないで下さい。
159名無し調教中。:2008/02/02(土) 16:54:31 ID:gZi5aUoz
鳥がない件
160名無し調教中。:2008/02/04(月) 19:06:44 ID:JD3OvEX3
モバイル専用
ttp://bettermatch.org
161名無し調教中。:2008/02/05(火) 15:04:41 ID:+XNtQ8yL
ホワイトベースは、ジオン軍の攻撃を撃退した後、連邦軍の制空権を目指し
て南下していた。零児と結衣は、独房に入れられ、艦長であるブライト・ノア
の尋問を受けた。
「なぜ民間人が、機密事項を知っているんだ?」
ブライトは、テーブルを叩いた。零児は、ホワイトベースやガンダムの基本性
能やスペック、ジオンのモビルスーツの性能や開発状況もスラスラと喋る。
「感激です!あなたと、こうして、お話が出来るなんて!何でも聞いてください。
この世界の事は全て暗記しています!」
アニメと違い生身で見るブライトは、リアルだった。19歳の青年将校の彼は、
黒髪で目が細く、色白だが、生粋の白色人種ではないようだ。
「あなた、将来、ミライ・ヤシマさんと結婚するんですよ」
「な・・・いい加減な事を言うのも、ほどほどにしろ!」
ブライトは、顔を真っ赤にして叫んだ。この時点で、すでに気があったらしい。
「僕とガンダムが、1年戦争を勝利に導くって、本当なんですか?」
アムロ・レイが、控えめな態度で尋ねた。赤毛の15歳の少年である。とても、
何十人もジオンの兵士を殺してきたようには、見えない。
「本当です。あなたは、ニュータイプなんです。握手してください!」
「そんな・・・僕は、好きで戦争をやっている訳じゃないのに・・・」
零児は少年アムロの手を握り、熱烈な握手をした。
「あたしにも握手をして下さい」
結衣も握手をせがむ。女性の手を握ったアムロの表情が、一瞬ニヤッと笑っ
たような気がした。女好きな、プレイボーイの素質をすでに秘めている。
「申し訳ありませんが、あなた達二人を、連邦軍本部のジャブローに連れて行
きます。ここまで、軍の重要機密に詳しい方を、このまま解放する訳にはいき
ません」
ブライトが言うと、逆に零児は喜んだ。
162名無し調教中。:2008/02/05(火) 15:05:29 ID:+XNtQ8yL
「それは、願ったり叶ったりです。でも、残念ながら、ホワイトベースは、この
ままジャブローへ向かう事は出来ませんよ。この後、太平洋を渡り、中央ア
ジアを通って、再び大西洋を越えて、地球を一周しないといけません。」
「なぜです?現在位置は、北米です。南米のジャブローは目と鼻の先ですよ」
「なぜって、言われても・・・そういうストーリーなんだよなあ」
零児は、答えに困った。そこへ、アムロが助け舟を出した。
「僕たちは、囮なんです。もっと、大きな作戦から、ジオンの目をそらすための
囮なんですよ」
「そ、そう、それですよ、それ」
零児も同意した。

 イセリナ・エッシェンバッハ(19歳)は、ガルマ戦死の報を聞くと一晩中泣き
明かしたが、翌日になると、気を取り直し、ガルマの側近であったダロタ中尉
を説き伏せ、ガウ攻撃空母3機を発進させて、ホワイトベースの追撃に出た。
「戦闘機はないのですか?」
「ありません。ここ何回かの戦闘で、全て撃墜されました。」
ガウの司令室で、イセリナは、ブルーのラメ地のアンダードレスに、純白の上
着とロングスカートを履いていた。金髪に青い目をした典型的なアングロサク
ソン系の美女である。彼女の格好は、とても戦闘に出るような格好ではない。
ホワイトベースに追いついたもの、モビルスーツも戦闘機も無しでは、連邦の
最新鋭戦艦に、手も足も出なかった。
「ガウ3番機、2番機、撃墜されました!」
迎撃のため、ホワイトベースを発進したガンダムとガンキャノンが、空中戦で
次々とガウを撃墜していく。イセリナの扇動で出撃させられたジオン兵は、死
にに、来たようなものだった。
163名無し調教中。:2008/02/05(火) 15:06:22 ID:+XNtQ8yL
「ダロタ中尉。ガウをあの白いモビルスーツにぶつけるのです!ガルマ様の仇!」
「はっ!」
さすが恋人同士である。ガルマもイセリナも、最後の土壇場で、ガウを特攻さ
せると言う、同じ選択肢を選んだ。エンジンを撃ち抜かれたガウは、不時着しなが
らもガンダムに体当たりした。しかし、頑丈な連邦のモビルスールは、そのくらいで
は壊れない。イセリナは、拳銃を握り締め、不時着したガウのハッチから這い出した。
そして、同じく、動かなくなったガンダムのコクピットから出てきたアムロに銃口を向ける。
「ガルマ様の仇・・・」
しかし、そこでイセリナは力尽き、足を滑らせて、立っていたガウの機体から滑り落ちた。
「仇・・・僕が?」
アムロは、地面に落下し、倒れたイセリナに駆け寄る。まだ生きていた。
「綺麗な人だ。僕を、仇と言った。・・・でも助けなくちゃ」
アムロは見かけによらず、女好きだった。テレビでは放映されなかったが、実は、
ブライトの目を盗んで、セイラやフラウ・ボウと肉体関係を結び、すでにこの時点で
二股をかけている。とりわけ好みのタイプは、金髪女性で、イセリナの容姿に目が
眩むのも、仕方がないと言えた。アムロはホワイトベースから救護班を呼び、気を
失っているイセリナを救出した。
164名無し調教中。:2008/02/05(火) 15:07:09 ID:+XNtQ8yL
 イセリナが、ホワイトベースの医務室で目を覚ますと、一人の男がベッド
の傍らに立っていた。
「ニハハハハ」
下品な笑い声を上げたその男は、皮肉っぽい表情を浮かべている。グレー
の髪のカイ・シデン(17歳)だった。
「あんた、可愛いね」
そう言うとカイは、いきなりイセリナの唇に吸い付いてきた。イセリナは悲鳴
を上げ、平手打ちで返す。
「無礼者!」
「いいだろ、ちょっとくらいよう。あんた捕虜なんだからさあ」
不良のような口の利き方だった。隣にいた小柄な日本人、ハヤト・コバヤシ
が止めようとする。
「やめろよ、カイさん。捕虜の扱いは南極条約に乗っ取ってやらないと、ブ
ライトさんに怒られますよ」
「なんでだよっ!アムロなんて、いつも、出撃の後は、セイラさんと宜しくや
ってんだぜ!」
「それとこれとは・・」
「お前がなんと言おうと、俺はやめないからな!」
カイは、ムキになってベッドにイセリナを押し倒し、胸や体を触りまくった。
抵抗するイセリナによるビンタの嵐が、カイの顔面を襲う。
「こらっ、暴れるな!このアマ、大人しくしやがれ!」
その様子を、医務室の近くの独房で零児と結衣は、耳をそばだてて聞いていた。
「おかしい。イセリナは、11話『イセリナ、恋のあと』で死ぬ筈だ・・・でも、生き
ている・・・」
「店長、どう言う事ですか?」
「ひょっとして、俺達が、この世界に現れたせいで、ストーリーが変わってしま
ったのかもしれん」
「え・・・って、つまり、それは・・・この先・・・」
「そう、何が起こるか判らないって事だ!」
零児と結衣は、頭を抱え込んだ。
165名無し調教中。:2008/02/05(火) 16:22:58 ID:wn9Nhcc+
もっと言動に気を付けたら独房に入れられないでホワイトベース内を堪能できたかも知れないのに〜
166名無し調教中。:2008/02/05(火) 18:10:35 ID:+XNtQ8yL
アムロは、ホワイトベースの個人用キャビンで、セイラ・マス(17歳)とセックスに励ん
でいた。ガンダムに乗って戦闘をした後は、異常なくらいに性欲が高ぶるのだ。
「アアッ!アアアア!・・・アムロ、なかなか、よくってよ」
セイラも、普段ブリッジでは、上品に振舞っているが、その反動のためか、ベッドでの
乱れっぷりは激しい。
「セイラさん。僕もう、怖いの、嫌なんです・・・ガンダムに乗りたくないんです」
アムロは、セイラのオマンコに挿入し、腰を振りながら泣き言を言った。
「あら、弱気ね。それなら、あたしに、ガンダムの操縦方法を教えてくれて?」
「イ・・イイッ・・・いいですよ」
セイラは考えていた。どうにかしてジオンの兵と接触を図り、兄、シャア・アズナブルこ
と、キャスバル・レム・ダイクンの消息を聞き出さなくてはならない。ガンダムで出撃す
れば、そのチャンスが巡ってくる可能性はある。アムロは、獣のように、セイラの乳房を
むしゃぶり、唇を合わせて舌を絡ませた。
「気持ちいいですよ、セイラさん!」
「そう、良かったわね。じゃあ、イク時は、『アムロ、いきます』って言うのよ』
「え、ええ・・・ア、アムロ、いきますっ!」
アムロは、セイラのオマンコの奥深くに射精した。宇宙世紀ともなれば、避妊技術も進
歩しており、中出ししても、妊娠する心配は100パーセント無い。
「もう一回よ、アムロ」
セイラは、萎んだアムロのチンポを、再び奮い立たせようと口に含んだ。アムロは、少し
辟易しながらも、金髪女性は、性欲が旺盛と言う噂は本当だな、と思った。
167名無し調教中。:2008/02/05(火) 18:11:04 ID:+XNtQ8yL
「ブライトさん。2時の方向から、接近する物体があります」
ホワイトベースのブリッジで、オペレーターのオスカがブライトに言った。
「敵か?」
「機種は不明です。味方の認識コードは発信しておりません」
「各員、第一種戦闘配備。アムロをガンダムで発進させろ」
とにかく、ガンダムを出せばなんとかなる、とブライトは、いつものように作戦を、短
絡的に考えた。
「アムロが捕まりません」
通信席のフラウ・ボウが、艦内モニターで必死にアムロの姿を探している。ブライト
は眉をひそめた。
「心当たりがある。セイラのキャビンを映せ」
「プライベートルームですが、よろしいですか?」
「かまわん、艦長命令だ」
映し出されたモニターには、全裸で絡まるアムロとセイラが丸見えだった。ブリッジ
のクルー全員が注目する。フラウ・ボウの顔がショックで蒼白だった。
「アムロ!聞こえんのか、出撃だ!」
ブライトの怒声に、リズミカルに腰を動かしていたアムロが我に返った。
「は、はい。・・・アムロ、いきますっ!」
アムロが、ベッドから慌てて立ち上がると、セイラの愛液でヌラヌラ光った、半立ちの
チンポが、カメラに映し出される。パックリと開いた、アワビのようなセイラのオマンコ
も同様だ。ブリッジの面々は呆れて、しばらくモノも言えなかった。
168名無し調教中。:2008/02/05(火) 18:11:48 ID:+XNtQ8yL
「やれやれ、3人の女性クルーのうち、2人もアムロが独占とはな」
ブライトが、躁舵手のミライ・ヤシマ(18歳)に愚痴をこぼした。
「仕方ないわ。あたし達が今まで、生き残って来れたのも、アムロの働きのお陰
ですもの。それより、他の男性クルーが、捕虜のイセリナを、朝から晩まで、輪姦
しているそうよ。放置しておいていいの?南極条約違反じゃなくて?」
「ああ、わかっている。だが、俺達もいつ死ぬか判らんのだ。息抜きは必要だ。黙
認するしかないな。私は知らなかった事にする」
「戦争ですもの、仕方ないわね」
ブライトは、独房の零児から、そろそろ、セイラの無断出撃と、アムロの脱走に気を
つけるように忠告されていた。モビルスーツデッキの他のクルーには、カタパルトを、
ブリッジからの指示無しで、絶対に作動させないよう、再三注意してある。アムロは、
命令通り、大人しくガンダムで出動し、ガンタンクとガンキャノンも発進した。敵は、
ガルマの仇討ちに派遣されたランバ・ラルのギャロップと新型モビルスーツのグフ
だと言う事も事前に零児から聞いていた。
(敵の情報が判っているのだ。サクッと撃破して、オデッサに進もう)
とブライトは考えた。
169名無し調教中。:2008/02/10(日) 16:23:48 ID:Q8QfVCBz
最近作者さん来ないなぁ
170作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/12(火) 15:04:26 ID:1UKYXCXq
中央アジアの砂漠を疾走する、陸戦艇ギャロップのブリッジでは、ランバ・ラル大
尉(46歳)と、愛人のクラウレ・ハモン(33歳)が熱い抱擁を交わしながら口づけを
していた。背が低いランバ・ラルは、背伸びし、逆にハモンは膝を少し折って身長を
合わしている。舌を絡ませた長いキスだったが、いつもの事なので部下達は見て
見ぬふりだ。
「ガルマ様の仇を打って木馬を沈めれば、私は、2階級特進だ。そうすれば、もっと
ザビ家に近い、贅沢な暮らしが出来る」
ランバ・ラルは、甘い言葉を囁いた。先程も居住区画のカーゴで激しいセックスを終
えたばかりである。戦場に愛人を連れてくるのは、いかがなものかと思われるが、
二人は、部下の前でも、四六時中イチャついていた。
「兵たちにも、特別ボーナスが支給出来るぞ」
「無理はなさらず、気をつけて下さいまし」
「わかっている」
ランバ・ラルは、ギャロップの指揮権をハモンにゆだね、自分はモビルスーツ、グフ
に搭乗し、部下のザク2機を従えて出撃した。ギャロップのクルー達は、なぜ、軍人
ではない、隊長の愛人に指揮されなくてはならないのか、判らないのだが、日常化
しているので、今更、異議を唱えるものは誰もいない。攻撃目標のホワイトベースは、
低空をゆっくりと飛行しており、グフとザク2機が近付くと、カタパルトから白いモビル
ースーツ、ガンダムを射出してきた。
「あれが、噂の連邦のモビルスーツか」
171作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/12(火) 15:05:16 ID:1UKYXCXq
ランバ・ラルは、赤いシールドとビームライフルを持ち、直立不動の姿勢で空中を
飛んでいるガンダムに向けて、グフに左手に装備されているフィンガーバルカンを
連射した。機体に吸い込まれるように、全弾命中したが、ガンダムは平然としている。
「なんて装甲だ。バルカンが効かん」
部下のザクもマシンガンを撃ったが、全く効果がないようだった。
「これなら、どうだ」
ランバ・ラルは、ガンダムの着地地点に先回りし、グフの右手のヒートロッドを繰り
出した。これは、言わば電気鞭である。ガンダムの胴体に巻き付いた鞭が電撃を
浴びせたが、ガンダムの動きを止めただけで、爆発までには至らない。逆に、頭
部のバルカンで反撃された。
(おいおい、ひょっとすると、最初から、モビルスーツ同士の戦いでは、勝てない設
定じゃないのか?)
飛び退りながら、ランバ・ラルは考えた。ホワイトベースからは、ガンキャノンとガ
ンタンクも出撃してくる。歴戦のゲリラ部隊である筈のランバ・ラル隊は、ホワイト
ベースに近付く事すら出来ずに手を拱いていると、なんとザクの一機が、ガンキャ
ノンに羽交い絞めにされ、捕獲された。
「ラル隊長、助けてくださいっ!捕まりましたっ!」
ザクのパイロット、コズン少尉が、無線で助けを求めてきた。彼は歴戦の兵士の
筈なのに情けない。
「アコース!コズンに近付けんのか!」
ランバ・ラルが、もう一機のザクのパイロットに指示をする。しかし、その時、アコ
ースのザクは、ガンダムにビームライフルで撃ち抜かれる所だった。
「アコース!くそっ、退却だ!」
ランバ・ラルのグフは、部下を見捨てて逃げ出した。
172作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/12(火) 15:05:51 ID:1UKYXCXq
戦闘終了後、アムロはブリッジに呼び出された。
「どうして、出撃命令が聞こえなかったんだ?」
ブライトに大目玉を食う。
「どうしてって、それは、その・・夢中になってて・・・」
口籠るアムロに、ブライトのビンタが炸裂した。
「お前が、乳繰り合っている間にホワイトベースが沈んだらどうするんだ!」
「うう・・・親父にも殴られた事ないのに・・・」
往復ビンタの後、やっと解放されたアムロは、クサクサしながらプライベートキャビン
へ戻った。制服のまま、ベッドに横になるが、殴られた事に、腹が立って眠れない。
そこへ、フラウ・ボウ(15歳)がトレイに食事を乗せて訪れた。
「アムロ、食事持ってきたわよ」
「そこへ、置いておいてくれ」
「駄目よ、ちゃんと食べなきゃ」
「食べたくないんだ」
アムロはフテ寝をしたまま、顔を上げようともしない。フラウ・ボウは、ベッドに座り、
赤いミニスカートから伸びる生足を、アムロの体に押し付けた。
「最近、ちっとも構ってくれないんだから!」
フラウ・ボウが、アムロの股間に手を伸ばす。
173作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/12(火) 15:06:16 ID:1UKYXCXq
「やめてくれよ、疲れてるんだ・・・」
「あたしより、セイラさんの方が、いいんでしょ!」
「うるさいな!」
フラウ・ボウは嫌がるアムロに覆いかぶさり、服を脱がせ始めた。アムロの胸に顔
をうずめる。
「汗くさい。ちゃんと洗濯しなさいよ」
「やってるよ」
「嘘」
フラウ・ボウが唇を重ね、右手で、ズボンの上からチンポを握り締めると、アムロは
観念したようだった。出撃前にセイラとセックスをしたばかりだというのに、すぐにまた
硬くなる。15歳の少年の性欲は、そう簡単には尽きない。フラウ・ボウは、パンティを
脱ぎ、グチョグチョに濡れたオマンコをアムロの顔に押し付けた。自分も、アムロのチ
ンポをしゃぶり始める。
「ああっ、ああ・・・アムロ、気持ちいい・・・」
フラウ・ボウは、シックスナインが大好きなのだった。
174作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/12(火) 23:39:48 ID:1UKYXCXq
ジオンの兵士が捕虜になったというニュースを聞いて、セイラは捕虜の世話役を買
って出た。ジオンの兵士から、兄の情報を少しでも知りたかったのだ。
「シャアがどうなったか、ご存知でしょうか?」
コズンの独房に食事を運んでいったセイラが、こっそりと尋ねた。
「シャア?ああ、赤い彗星か・・・失脚したよ。ガルマを戦死させた責任をとってね」
「そう」
「ところで、あんた、いくらでセックス出来る?」
「え?」
突然の申し出にセイラは戸惑った。
「か、勘違いしないで下さい。人を呼びますよ」
「判ったよ。あんた金じゃなくて、情報が欲しいんだろ。なら体を触らせてくれよ」
コズンが慣れ慣れしく、尻を撫でてきた。セイラは、平手打ちを喰らわせようとして
思い止まった。
「シャアの事をもっと詳しく教えてくれるなら、手で抜いてあげてもよくってよ」
「手?せめて口でやってくれよ」
「仕方ないわね」
セイラは、コズンの囚人服のズボンを脱がせ、ドス黒く日焼けしたチンポを口に含ん
だ。
175作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/12(火) 23:40:34 ID:1UKYXCXq
 別の独房では、いつものようにホワイトベースの男性クルー達が、イセリナの肉体に群がっていた。
「たまんないようなあ、金髪女って」
カイが、馬乗りになってオマンコに挿入し、リュウ・ホセイ(18歳)が口にチンポを押し込んでしゃぶらせている。
「ハヤト、お前はやらんのか?」
巨漢のリュウが、小柄なハヤトに尋ねた。
「え、ええ、僕は見ているだけでいいです・・・」
「ニハハハハ、こいつ、包茎なんじゃねえの。日本人の半分は仮性包茎だっていう
しさ」
カイが腰を振りながら、囃し立てた。
「違いますよ!」
ムキになってハヤトが反論する。
「じゃあ、なんだよ。フラウ・ボウに気兼ねしてんのかよ?無理無理、だってあの娘は、
アムロと付き合ってんだろ。さっきもアムロの部屋に入っていく所、見たぜ」
カイの嫌がらせの言葉に、ハヤトは青ざめた。カイは人を不快にさせる名人なのだ。
「元気出せ、ハヤト。代わってやるから」
兄貴肌のリュウが、イセリナの口から、まだイッっていないチンポを引き抜き、ハヤト
のために場所を開けた。イセリナの目は虚ろである。
「お願いです・・・少し休ませて下さい・・・・ああ、ガルマ様・・・」
「早くやれよ、ハヤト。後がつかえてんだぜ。ジョブ・ジョンやマクシミリアンも順番待
ちしてんだからよう」
カイに、即されてハヤトはズボンを下ろした。小さいチンポが剥き出しになり、やはり、
それは包茎だった。
「やっぱり、包茎じゃねえか」
ハヤトは、皮のかむったチンポをイセリナの口に含ませた。疲れ切っているにもかか
わらず、条件反射でイセリナは舌を絡ませる。うわ言のように、死んだ恋人の名を呟
きながら。
「はぐ・・・ガルマさ・・ま・・・」
「ガルマ様〜だってさ。頭イカレちまったみたい」
カイが、からかうように言って肩をすくめた。
176作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/12(火) 23:40:58 ID:1UKYXCXq
 酒池肉林のホワイトベースは、中央アジアを西へ進む。4日後に行われるオデ
ッサ作戦に参加しなくてはならない。これは、開戦以来、押されっ放しの連邦軍
にとって、最初の反抗のきっかけになると、田村零児が言っていた。
「レビル将軍からの補給物資はまだか?」
「ミデア輸送部隊が遅れているようです。接触地点はまだ、設定されていません」
ブライト艦長は苛立っていた。戦闘に継ぐ戦闘で、自分は満足に寝る事すら出来
ないのに、アムロを始め、他のクルー達は、色欲に狂っているのだ。
「ランバ・ラルがこのまま、引き下がるとは思えん。田村によれば、オデッサにたど
り着く前に、黒い三連星とも戦わなくてはならないらしい」
「黒い三連星?あのルウム戦役で、レビル将軍を捕虜にした?」
操舵手のミライが、操艦しながら言った。
「シャアにガルマにランバ・ラル。なぜ、ホワイトベースばかりが狙われるのだ!」
「そういうストーリーだから仕方ないって、田村が言ってたわ」
「くそっ、この俺がテレビの中の登場人物だって?信じられるか、そんな戯言!」
ブライトは、田村零児と島崎結衣を拾って以来、以前にも増して怒りっぽくなって
いるようだった。
177作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/12(火) 23:42:25 ID:1UKYXCXq
書いているうちに、わけが判らなくなってきた。
ガンダムのエロパロが、こんなに難しいと思わなかった。
火星シリーズの時より、難しい。
178名無し調教中。:2008/02/13(水) 09:28:07 ID:E3D5n5SB
いつも楽しく読ませてもらってます。
>難しい
やっぱりガンダムは登場人物のアクが強いのでしょうか?
>カイは人を不快にさせる名人なのだ
こういう所、ファーストガンダム世代の私には大ウケですが♪
179作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/13(水) 20:12:32 ID:AhSLqhku
1942年、5月末。日本の空母機動部隊が、再び陣容を整え、ハワイ諸島に攻撃
を加えるために東進していた。今回は、太平洋を北周りするなどという姑息な手段
は取らず、直進である。
「クックック、俺も、末は連合艦隊司令長官か、海軍大臣だよなあ。ひょっとしたら
総理大臣になれちゃったりして」
南雲忠一中将は、旗艦、赤城の艦橋で、含み笑いを漏らしながら、妄想に浸って
いた。開戦以来、半年間、南雲機動部隊は、連勝に告ぐ連勝で、彼の株は天井知
らずに上がっている。前代未聞と言われた真珠湾攻撃を成功させた後、セイロン島
沖海戦ではイギリス機動部隊を粉砕し、珊瑚海海戦でも、勝利を収めている。もは
やインド洋、太平洋の大海原で航行可能な敵空母は、アメリカ太平洋艦隊のエンタ
ープライズとホーネットのみだった。
「鎧袖一触、鬼畜米英壊滅なり。わはははは」
南雲中将は、上機嫌だった。今回も敵の倍以上の航空戦力を持ち、しかもパイロット
一人一人の技量も米軍を遥かに凌駕している。
「これで負ければ、俺は無能だ・・・なーんちゃって」
草鹿龍之介参謀長も楽観的だった。この作戦で、ハワイ諸島、最西端のミッドウェ
ー島を攻略し、アメリカの残存艦隊に止めを刺すのだ。そうすれば、頑固なアメリカ
も講和に傾くだろう。それで、太平洋戦争は日本の勝利に終わるという、山本長官の
筋書きだった。南雲機動部隊が、ミッドウェー島に接近すると、作戦通り、友永大尉
を指揮官とする第一次攻撃隊108機が、赤城、加賀、飛龍、蒼龍の4隻の航空母艦
から、空爆のために発艦した。
180作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/13(水) 20:13:06 ID:AhSLqhku
「楽勝、楽勝。ついでに敵艦隊の位置を探るための索敵機も発進させるとするか」
洋上索敵は、護衛の巡洋艦に搭載されている水上機の役目である。指定された
巡洋艦のカタパルトから、索敵機が打ち出されたが、重巡洋艦、利根だけが遅れた。
「けっ、故障かよ」
利根の搭載機のパイロットが、操縦席からぼやいた。
「すいません、すぐに直しますから」
「早くしてくれよ!」
返事をした、その整備兵は、普段目立たない男だった。パイロットも、一瞬、こんな
奴いたかな、と思うほど印象が薄かった。やがて、30分が過ぎたが、まだ直らない。
「まだあ?」
「もうちょっとです」
結局、発艦したのは、予定より40分遅れだった。
(歴史計画表通リノ時刻デ、発進サセマシタ)
目立たない整備兵は、体内に内蔵されている通信機で上空のタイムマシンに報告を
送った。
(了解シタ。全タイムマシン、時間犯罪者ノ攻撃ニ備エテ警戒体制ヲトレ)
1942年、6月5日。ミッドウェー島周辺海域の上空は、数百機の時間管理局のタイ
ムマシンによって、蟻の入り込む隙間もない程、がっしりと固められていた。1938年
から1945年にかけては、もっとも歴史の改変がされやすい時期であり、最高度の警
戒体制が取られている。1万2000年前のアトランティス大陸にある時間管理局の本
部からも、増援のタイムマシンが、この時代に多数送り込まれていた。
181作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/13(水) 20:13:43 ID:AhSLqhku
(マスターノ、作成シタ歴史計画書以外ノ未来ハ、認メラレナイ)
(パラレルワールドノ派生ハ、許容出来ナイ)
(時間犯罪者ノ介入ハ絶対ニ許スナ)
自然の成り行きなら、日本軍が勝った筈のミッドウェー海戦を、時間管理局は、予
言マスターの計画書通り、敗北に導かなければならない。当然、抹殺されようとし
ている多元宇宙の未来からの攻撃もありうる。日米両軍が激突する遙か上空では、
歴史の進行を巡ってタイムマシン同士の争いも行われるのだ。
「友永大尉から入電です。『第二次攻撃隊の要あり』との事です」
赤城の艦橋にミッドウェー空襲部隊からの報告が入った。
「どうしますか、司令。」
草鹿参謀長が、南雲中将の顔色を伺った。
「真珠湾攻撃では、なぜ、第二次攻撃隊を出して、石油の備蓄タンクや港湾設備を
徹底的に破壊しなかったのか、と後で散々言われたよなあ。よーし、じゃあ、今回は、
敵空母もいないようだし、魚雷は必要ないだろう。全機、地上攻撃用の爆弾に兵装
転換だ」
南雲は楽観的だった。しばらくしてまた、入電が入った。発艦が遅れた重巡利根の
索敵機からだった。
182作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/13(水) 20:14:27 ID:AhSLqhku
「敵空母を発見したそうです」
「え?やっぱり、いたの?うーん、しょうがないなあ。じゃあ、兵装を魚雷に戻そう」
また、しばらくすると、別の報告を受けた。
「第一次攻撃隊が戻ってきました。甲板では、兵装転換作業中ですが、どうしま
すか?」
「どうするって、着艦させるしかないだろう。着艦の邪魔にならんよう、兵装転換中
の機体は、一旦、作業をやめて格納庫に戻せ」
4隻の空母の甲板は大混乱に陥った。そこへ、運悪く、敵空母の攻撃機が襲い掛
かってきた。
「慌てるな、大丈夫だ。あれしきの数で、空母が沈められるものか。」
あくまで、南雲中将は楽観的だった。事実、上空を防衛しているゼロ戦が、片っ端
から飛来する米軍機を撃墜していく。ようやく、うれしい知らせが届いた。
「全機、魚雷に兵装転換完了!」
「よーし、発艦だ」
南雲中将が満面の笑みを浮かべて命令を出したとき、米軍機が投下した一発の
爆弾が甲板に落ちた。その爆弾自体は大した威力ではなかったが、ズラリと並べ
られた日本の艦載機が腹に抱いていた魚雷が、次々と誘爆し、一瞬で甲板が火の
海になった。
「あわわわわ・・・」
草鹿参謀長が口から、泡を吹いた。南雲中将は、何が起こったのか判らず、ポカン
としている。
「ど、どうなったんだ・・・」
「燃えています。赤城も、加賀も、蒼龍も・・・」
「そんな、馬鹿な・・・一瞬で空母が・・・なんでだ、無敵の南雲機動部隊だぞ・・・」
南雲中将は、現実を受け入れられず、悪い夢でも見ているかのような気がして、腰
が抜けたかのように、ヘナヘナと座り込んだ。
「なんて、言い訳すればいいんだ。こんな事しちまって・・・」
南雲中将は、己の大失態にすすり泣いていた。
183作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/13(水) 20:14:55 ID:AhSLqhku
遙か後方の海上に位置する戦艦大和の艦橋では、連合艦隊司令長官山本五
十六大将が、南雲機動部隊全滅の報告を受けていた。
「・・・これで、日本の勝ちは無くなったな」
ただでさえ、アメリカとは国力が違い過ぎる。山本の計算では、もはや、戦力で
優位に立つ事は不可能。当然、有利な条件での講和も不可能だった。
(俺のせいだ・・・俺が、真珠湾攻撃など立案しなければ、アメリカに開戦する度
胸は、大本営にはなかった・・・こうなった以上、死んでお詫びするしかない・・・
これからは、俺にふさわしい死に場所を探すためだけに生きよう)
山本は、米軍に蹂躙され、一面の焼け野原になった近未来の日本を頭に思い
描き、それまでには、死のうと、心に決めた。
184名無し調教中。:2008/02/14(木) 03:42:43 ID:5NRyx0kV
成長した綾香たんまだー?
185名無し調教中。:2008/02/15(金) 17:07:48 ID:MWOilxdf
光隆様光臨期待
彼のSっぷりがたまらん
186作者 ◆zCS1o.kilU :2008/02/19(火) 07:50:04 ID:1SaHkrsj
スランプのため、しばらく、また休業します。
187名無し調教中。:2008/02/19(火) 14:36:29 ID:sfLELC8T
何で小説創作スレになってるんだよ
188名無し調教中。:2008/02/19(火) 19:54:19 ID:vyjGyuex
キニスルナw
189名無し調教中。:2008/02/19(火) 19:59:50 ID:LGU9CHj1
創作小説はスル−しとけ。
スル−されてるのが解からんヤツ
のオナニ−ってことで。
190名無し調教中。:2008/02/19(火) 20:03:07 ID:vyjGyuex
書きたいヤツは書く、それを読みたいヤツは読む、それだけの話。
それ以外は何か自意識過剰のカマッテチャンホンポw
191名無し調教中。:2008/02/23(土) 05:23:29 ID:iIGT0DJF
かたいこというな
なにもカキコめないだろ
192名無し調教中。:2008/02/23(土) 12:39:40 ID:kmiKfQFs
俺達皆カマッテチャンでいいじゃないか。
そうじゃなきゃチラシの裏に書いとけばいい話だしw
193名無し調教中。:2008/03/03(月) 13:46:11 ID:ftx148fL
女とヤってお金が貰える♪
まさに男の夢の仕事!
出張ホストっておいしくない?
ttp://monitorguide.biz/2ch/01_info.html
194作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/03(月) 23:34:23 ID:vMXz6GE5
久石光隆曹長(31歳)は、シンガポールの町をブラブラと歩いていた。軍服姿でサーベルを腰に下げている。時折、目に付いた一般市民を、理由もなく殴ったりして楽しんでいた。
「兵隊さん、お代金を払ってくださいよ・・・」
店頭に並んでいるオレンジを勝手に食べ、知らないフリをして立ち去ろうとする光隆を中国系の店主が呼び止めた。
「ああ?」
面倒くさそうに、サーベルを抜き、店主の胸に突き付ける。
「なんか、文句ある?刺して欲しいのか、お前」
「い、いえ・・・その」
「良く聞こえねえよ!」
光隆が、サーベルを突き刺そうとした時、不意に、日本語で呼びかけられた。
「光隆じゃないか、久しぶりだな」
振り向くとそこには、兄、久石重隆(37歳)がいた。重孝は、少佐の階級章をつけて
いた。
「ああ、兄貴か。なんでまた、こんな所に?」
「10年ぶりだな。お前もシンガポールに来ていたのか。俺は、ここへは、一ヶ月ほど、
情報交換のために出張で来ていてね。普段は、満州の奉天に駐屯している596部隊
っていう、研究専門の特殊部隊に所属している」
光隆は、10年間、一度も実家に帰っていない。長男である重隆は、医学部を出た後、
軍医として、最初から士官待遇で入隊したのだった。
「母さん、お前が、手紙すら出さないから心配していたぞ。ひょっとして、戦死したん
じゃないかって」
「ふんっ、俺様が死ぬ訳ないだろう。用が無いから手紙を出さなかっただけさ」
間一髪助かった果物屋の店主は、ホッとしていた。
「一度、家に帰ったらどうだ?と言っても、この戦争が終わるまで無理か・・・」
「馬鹿言え、戦争が終わったら、人殺しが出来無くなるじゃねえか」
「お前らしい、言い草だな」
重隆は、光隆に自分の連絡先を書いたメモを渡した。
「何か、困った事があったら連絡してくれ。力になれるかもしれん。じゃあな」
重隆と別れた後、光隆は、受け取ったメモを丸めて、無造作に捨てた。
(くだらねえ。俺は俺、兄貴は兄貴だ。助けなんかいるもんかよ)
195作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/03(月) 23:35:04 ID:vMXz6GE5
 翌月、久石光隆の所属する部隊は、移動を命じられ輸送船に乗り込んだ。行く先
は、ガダルカナル島である。ソロモン諸島の東端にあるその小島に着いた時、光隆
は恐るべき光景を目にした。
「なんだ、こいつら、ガリガリじゃねえか」
上陸地点の海岸近くのジャングルには、ボロボロの軍服を着、骨と皮ばかりになっ
た日本兵が、幽鬼のように徘徊していた。
「く、食い物をくれ・・・」
「マラリヤに効く薬はないか・・・」
先に上陸していた部隊の兵士達は、先を争うように、到着した補給物資に群がった。
増援部隊の上陸作業がほぼ終わった頃、プロペラ音と共に米軍機の編隊が飛来した。
「敵襲っ!敵襲っ!ジャングルに隠れろ!」
日本兵達は、海岸線からジャングルに駆け込んだ。光隆達を運んできた輸送船は、
イカリを上げて、逃げ出そうとするが、水面すれすれに降下して来た雷撃機に魚雷
を打ち込まれ、次々と炎上する。あっという間の全滅だった。
「あーあ、全部やられちまったぜ」
光隆は、他人事のように呟いた。ガダルカナルへ、たどり着いた輸送船はそれが最
後だった。残された日本軍は、ジャングルを移動した。島に一つしかない米軍の飛
行場を占領するのが任務だったが、あっという間に運び込んだ食料は底を尽き、
増援に来た光隆の部隊までもが、飢餓状態に追い込まれた。
「女は、いねえのか」
光隆は、従軍慰安婦を探し回った末に、この島には3人しかいない事を知った。
1人は朝鮮人、2人は日本人の女だったが、いずれも、たった3人で数千人の兵士
の相手をしているためにボロ雑巾のようになっていた。
196作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/03(月) 23:35:53 ID:vMXz6GE5
「どけ、俺にやらせろ」
順番を待っている二等兵を無理矢理押しのけると、光隆は日本人の慰安婦に抱き
ついた。数週間ぶりの女だった。
「名前は、なんて言うんだ?年は?」
「範子です。22歳です」
「お前、日本人だろ。なんで、こんな無人島で慰安婦なんかしてるんだ?」
「もともとは、ニューギニアに民政要員として行く筈だったんです。電話交換士の資
格とタイプライターの資格も持っています。でも、戦局が悪化して民政要員は必要
なくなったから、代わりに慰安婦をやれって軍から言われて・・・。日本に返してって
頼んだんですけど、輸送船には、乗せる余裕がないからって・・・」
「ふーん、じゃあ、根っからの商売女じゃないんだ」
身の上話を聞いて、光隆は、少し、そそられた。しかし、範子という慰安婦も、禄に食
料の配給を受けていないらしくガリガリである。光隆は、範子を押し倒すと乳房にむ
しゃぶり付き、チンポを突き立てた。昼夜を問わず、兵士と性交している範子の反応
は鈍かった。
「ちぇっ、面白くねえな!」
光隆は、範子を一発殴ると、別の慰安婦に抱きついた。
「お前、名前は?年は?」
「春恵です。19歳です」
「お前も日本人か」
「はい、私は志願しました。教祖様から軍に奉仕するように言われて・・・だから、幸
せです」
春恵と言う慰安婦は、鶴の刺繍の入ったお守り袋を首から下げていた。
「教祖?」
「はい、千羽鶴教の教祖、久石千鶴様です」
197作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/03(月) 23:36:35 ID:vMXz6GE5
その名を聞いて光隆は、妙な気分になった。久石という苗字は珍しいものではな
いが、それほど、ありふれたものでのない。10年以上戦地にいる光隆は、内地の
情報に疎く、千羽鶴教団について聞くのも初めてだった。
(宗教かぶれの女か・・・萎えるな。この島には、碌な食い物も女も、ねえのかよ)
「久石曹長!何をしておるか!」
光隆が、春恵にのしかかろうとした時、不意に背後から険しい口調で咎められた。
振り向くと、上官である尾崎少尉がいた。尾崎少尉は、士官学校を出たばかりの
23歳の新任少尉で、今回が初めての実戦である。まだ、人に向けて銃を撃った事
もない純朴な青年だ。
「見ての通り、慰安婦を抱いております」
光隆は、舐めた口調で答えた。階級は下だが、10年以上の実戦経験を持ち、光
隆が、殺した人間の数は100人を超える。
「貴様、軍務中だろう?今は、非番ではないはずだ」
「お言葉ですが、分隊長殿。ここは、ジャングルです。昼も夜も関係ありません。
敵基地に着くまでは、そんなに固い事を言われなくても」
「貴様、上官に口答えするか!」
尾崎少尉は、光隆の横っ面を叩いた。光隆の表情は凍りつき、目が据わった。
「申し訳ございませんでした、分隊長殿」
素直に低い声で謝った光隆の視線は、まるで死人を見るような目付で尾崎少尉
の顔を見ていた。
198作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/03(月) 23:37:21 ID:vMXz6GE5
ガダルカナル島で唯一つの飛行場であるヘンダーソン基地への総攻撃が始まった。
日本軍の何度目かの総攻撃である。ジャングルから徒歩の歩兵がバラバラと銃剣
を構えて駆け出した。
「突撃ーっ!」
「天皇陛下万歳!」
「大日本帝国万歳!」
ガリガリに痩せ、ボロボロの軍服を纏った日本兵が突撃すると、飛行場のあちこち
に設置された銃座から、機関銃の激しい掃射が加えられた。
「止まるな!進めっ!」
尾崎少尉が先頭を切って走っていく。光隆は、呆れ果てた。
(冗談じゃないぜ。これじゃ、命がいくつあっても足りん。死に行くようなもんだ)
弾丸を浴びた日本兵が、バタバタと滑走路の上に倒れていく。飛行場から緊急発進
した戦闘機P−40ウォーホークの編隊が、空からも機銃掃射を行うと、日本兵の死
骸が大量に生産された。
「突撃!突撃!日本男児の心意気を見せてやれ!」
始めて戦闘に出た尾崎少尉には、味方の損害が目に入っていないようだった。光隆
は、無造作に小銃を構えると、アメリカ兵に撃ち返すフリをして、尾崎少尉の背中を
撃ち抜いた。
(ざまあ見やがれ)
「おい、退却だ。分隊長がやられた。全員ジャングルまで、引き返せ!」
分隊長が戦死したため、分隊の指揮権が、光隆に移った。他の、ほとんどの分隊は、
すでに退却を始めている。日本軍の総攻撃は、またしても失敗だった。
199作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/06(木) 18:04:50 ID:Ous56FFO
アメリカの新聞記者、キャサリン・フォスター(27歳)は、東京にある特高の拘置所
を出され、別の場所に移される事になった。
「アメリカに送還してくれるのでは、ないのですか?」
キャサリンは、護送の担当官に尋ねた。開戦時、たまたま日本にいた外交官や、
在留外国人は、アメリカにいた同じ立場の日本人と交換されるというのが、国際協
定で定められている。
「お前は、スパイだ。スパイは返すわけにはいかん」
「オーノー!あたしは、スパイじゃありません」
「まだ、白ばっくれるのか。スパイは、スパイにふさわしい場所に送り込んでやる」
キャサリンは、下関に列車で送られ、そこから船で大陸へと送られた。身柄は、特
高から陸軍へと引き渡される。大連に上陸したキャサリンは、東南アジアの各地で
捕虜になった連合国の捕虜達と一緒に、奉天まで満州鉄道で運ばれた。到着した
のは、奉天郊外にある陸軍の秘密研究施設だった。
「ようこそ、連合国の諸君。長旅はいかがだったね?」
出迎えた将校は、久石重隆少佐だった。彼は、この極秘部隊、596部隊の指揮官
なのだった。
「君達は、栄えある実験材料に選ばれたのだよ。生物兵器開発のね」
捕虜達の間から抗議の怒声が上がった。アメリカ人、イギリス人、オランダ人、中国
人など様々で、男性ばかりでなく女性の比率も多い。
「戦時国際法を順守してくれ!」
「捕虜虐待は、重罪だぞ!」
重隆は、あざ笑った。
「そんなもの、糞くらえだ。ハッハッハッ、我が軍は、大戦に勝利するために細菌兵器
の開発を急がなければならん。今、もっとも力を入れているのは、白人だけを殺傷す
るウイルス兵器だ。これが完成すれば、アジア全土から白人を一掃し、大東亜共栄圏
の樹立も夢ではない」
捕虜達の顔色が青ざめた。厳重に日本兵が警戒しているため、逃亡は不可能である。
捕虜達は人間ではなくマルタと呼ばれ、番号を割り振られた。
200作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/06(木) 18:05:34 ID:Ous56FFO
「女マルタ323号、裸になれ」
日本兵の命令で、キャサリンは、着ていた囚人服を脱ぎ始めた。マルタとなった捕
虜は、全員、身体の隅々まで検査を受けるのだ。重隆を含む3人の軍医が、よって
たかって様々な部位を調べた。
「口を開けろ」
キャサリンの口の中に指が突っ込まれ、虫歯の本数、舌の長さなどが計られる。
「足を開け」
オマンコの中や、肛門にも内視鏡を入れられ、こねくり回された。
「いい体をしておるな」
重隆は、キャサリンの尻をぴしゃぴしゃと叩きながら呟いた。
「いきなり、生体解剖するには惜しい体だ。お前には、なにか、長く楽しめるような実
験メニューを考えてやろう」
身体検査の終わったキャサリンは、囚人服を着る事を許され、監獄に入れられた。
201作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/06(木) 18:06:23 ID:Ous56FFO
監獄は雑居房だった。女性5人が一つの房に入れられている。彼女達の国籍は様々だ。
「きっと、病原菌が、どの人種に良く感染するか調べるためよ」
一人の女マルタの言葉に全員が、色を失った。
「こんな、非人道的な事が許されていいの?」
キャサリンは金切り声をあげた。
「日本人は、イエローモンキーよ。モンキーに人権の意味なんて判る筈がないわ」
出される食事は、栄養満点だった。マルタの健康状態が良くなければ、正確な実
験結果が出せないからだろう。翌日、早速一人のオーストラリア人女性が、雑居
房から連れ出され、そのまま帰ってこなかった。
「どうなったの?ねえ、なんで、あの娘、戻って来ないのよ!」
不安に駆られたキャサリンが、たまらず、夕食を運んで来た当番兵に尋ねた。
「ああ、あの女マルタは、今日の午後の実験で解剖されたよ。バラバラになった内
蔵や手足が、ホルマリン漬けにされて、標本室に飾られているよ」
「ヒイイイイ!オーマイゴッド!地獄に落ちろ、ジャップども!」
キャサリンは恐怖に顔を引きつらせた。翌朝、房を出るように指名を受けたキャサ
リンは暴れた。
「死にたくない!死にたくない!解剖なんて、いやああああ!」
「大人しくしろ、世話を焼かせるな、マルタ!」
応援の日本兵も飛んできて、キャサリンを取り押さえ、無理矢理、房から引き摺り
出した。
「久石少佐が直々に実験をされる。素直に従え」
キャサリンは、実験室に着くまでも、渾身の力を振り絞って暴れた。全裸で鉄製の
椅子に座らされ、手首足首をベルトで固定される。
「そんなに怖がらなくてもいい。君は、すぐには解剖しないと言っただろう。その代わ
り、様々な実験に、体を使わせて頂くがね」
「何をする気なの?」
「まずは、アルコール実験だ。人間の肉体が、どれほどの量のアルコールに耐え
られるかを実験する」
202作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/06(木) 18:07:11 ID:Ous56FFO
重隆は、プラスチック製のコップにウォッカを注いで、キャサリンの口元に押し当
てた。
「濃度70パーセントの強烈な酒だよ。さ、一気に飲みたまえ」
キャサリンは、一口、飲んでみて、いきなり咳き込んだ。きついアルコール臭が、
咽喉と肺を刺激したのだ。
「こぼすんじゃないっ、死ぬ気で飲むんだ。それとも生きたまま解剖される方が、
いいか?」
「イヤッ!解剖は絶対イヤ!」
キャサリンは、息を止め、神に祈りながらゴクゴクと飲み干した。食道と胃が焼け
爛れるように熱くなり、口から火を吐きそうな気がした。
「もう一杯だ。」
再び、重隆がウォッカをコップに注ぎ、キャサリンに飲ませようとした。飲むしかない。
「暑い!たまらなく暑いわ!」
キャサリンの体が真っ赤に火照ってきた。ウォッカ3杯目を飲み干した時、急激に
酔いが回ってきた。
「体温上昇か。しかし、これくらいの酒量では、ただの酔っ払いと変らん。わざわざ、
実験する意味もない。もっと飲め、マルタ」
ウォッカ7杯を飲んだキャサリンは、ろれつの回らない舌で、支離滅裂に、大声で
罵り始めた。
「殺すなら、早く殺せよ、ヒサイシ!日本に来たのが間違いだったわ!フジヤマ、
ゲイシャ、スシ、テンプラ・・・キル、ミー!」
呼吸が荒くなり、脈拍が速くなった。目がトロンと潤み、頭がズキズキと痛む。
「どれ、ケツの穴からも飲ませてみるか」
重隆は、ウォッカを浣腸器に吸い上げると、酔っ払ったキャサリンを拘束されてい
る椅子から解放した。キャサリンは、泥酔しているため、立つことすら出来ず、だら
しなく床に倒れこむ。
203作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/06(木) 18:07:51 ID:Ous56FFO
「ケツを上げろ」
キャサリンの肛門から直接アルコールを注入した。
「どうだ、気分は?」
「気持ち悪い・・・吐きそう・・・」
「絶対に吐くな。吐いたら実験にならん」
体温が急激に低下してきた。重隆が、針を取り出し、キャサリンの乳房に突き刺し
てみる。
「どうだ、痛いか?」
「え・・・なんれすか・・・なにも、感じないれす・・・」
呼吸や、心臓の動きを無意識に制御している脳幹部も、アルコールの影響を受け
初めていた。股間から、膀胱が麻痺したためにチョロチョロとオシッコが流れ出す。
「アルコール分解成分の入ったオシッコだ。口ですすって体に戻せ」
キャサリンの顔を、コンクリートの上に流れ出たオシッコに押し付けると、彼女は、
麻痺した舌で舐め始めた。そして、しばらくすると、キャサリンは、動きを止め、呼吸
をしなくなった。
「限界か。血液中のアルコール濃度を測ってみよう」
重隆は、注射器で採血し、濃度を測定した。4.7パーセントだった。
「ふむ、血中アルコール濃度がこのくらいになると、人間は死ぬのか」
兵士が呼ばれ、キャサリンの体は、蘇生実験の班へと回された。消化器官の洗浄
と、心臓マッサージや人工呼吸の実験に使われるのだ。うまく行けば、キャサリンは、
息を吹き返し、また別の実験に使うことが出来る。
(こんな実験、ハルピンの731部隊に比べれば、子供騙しみたいなもんだな。しかし、
目下、俺が研究中の、白人だけを殺すウイルスが完成すれば、この分野の名声は
俺のものだ)
重隆は、なんとしても、生物兵器開発の第一人者になりたかった。
204作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/06(木) 19:04:17 ID:Ous56FFO
1942年、7月。北アフリカ戦線では、ロンメル将軍の率いるドイツ軍機甲部隊が、
アレキサンドリア手前の、エルアラメインまで進出していた。1年に及ぶ砂漠の戦
いで、配下の師団は、連隊規模にまで人員を減らしている。ヒトラーからの補給船
は、地中海でことごとく撃沈され、陸揚げされる物資は、ほんの僅かだった。
「あと、一息だ。アレキサンドリアを落とせば、スエズ運河は、我々のものだ。イギ
リス本国と、インド方面のイギリス軍を分断する事が出来るぞ!」
ロンメルは、持てる戦力の全てを前面のイギリス軍にぶつけていた。もう、予備戦
力はない。弾薬も、戦車のガソリンも尽きかけている。それでも、ロンメルの猛攻
で、数の上で優勢なイギリス軍を、じりじりと押している。
「我々が苦しい時は、敵も苦しいのだ。踏ん張れ、ドイツ兵士よ!」
国民的英雄のロンメル将軍は、敵の砲弾が飛び交う中、軍用車に乗って、前線の
兵士を激励して回った。両軍の戦車部隊による激しい砲撃戦が続き、破壊された無
数の戦車の残骸が砂漠に放棄される。航空機も投入されているが、イギリス軍の
本拠地に迫りすぎているため、航続距離の関係で、ドイツ軍機よりも、イギリス軍機
の方が、飛来する回数が多い。
「本国から、補給物資を積んだ輸送機が到着しました」
「おお、やっと、来たか!」
待ちに待った知らせが届き、ロンメルは、補給物資を確認するために、臨時滑走路
へ向かった。海上輸送が困難なため、空輸だけが頼みである。しかし、貨物室から
降ろされてきた荷物を開けて、ロンメルは悲痛な叫び声を上げた。
205作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/06(木) 19:04:48 ID:Ous56FFO
「なんだ、このシャンパンとパーティグッズの山は!」
「はっ、総統から将軍閣下への、エルアラメイン進出祝いであります」
「私が頼んだのは、弾薬と、戦車を走らせるためのガソリンだ!戦いはまだ続いて
いる!水も禄にない砂漠で、シャンパンなど飲んだら、酔っ払った上に脱水症状で、
死んでしまうぞ!何を考えているんだ、ベルリンは!」
ロンメルの怒りは収まらなかった。
(あと一息だと言うのに・・・)
あまりの脱力感に、過労のあまり目眩がした。クラッとして倒れそうになった所を、
副官のバイエルライン大佐に抱き止められる。
「将軍、最近、お体の調子が良くないようです。一度、軍医の診断を受けられては、
どうですか?」
「ああ、そうだな」
診断結果は、最悪だった。すぐにドイツ本国での入院と手術が必要だと宣告された。
「馬鹿な・・・今、前線を離れるわけにはいかん」
「しかし、このままアフリカの砂漠にいては、閣下の命にかかわりますぞ」
「・・・」
砂漠の狐、ロンメルは、やむを得ず、長距離爆撃機ハインケルで、単身エルアラメ
インの戦場を離脱した。
206作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/06(木) 19:46:45 ID:Ous56FFO
1943年5月。山川桃次郎は、横須賀の軍港で眼前に停泊する巨大な潜水艦を
眺めながら、潮風に吹かれていた。潜水艦は、伊500型潜水艦、無補給で地球
を2周出来る、現在世界で最大級の潜水艦である。これに乗り、桃次郎は、これ
からドイツへ向かうのだ。
「山本長官の乗った飛行機が、先月、ラバウル上空で撃墜されたそうだ」
中野学校の校長である上月大佐が言った。桃次郎は、驚きを隠せない。
「なぜ、そんな所に長官が?ラバウルと言えば最前線です。何も連合艦隊の司
令長官が、わざわざ、そんな所に行かなくても・・・」
「死に場所を、探しておられたんだろうな。この戦争を始めた責任と、ミッドウェー
での敗北の責任を感じておられたのだ。もっとも、長官の死亡の事実も、ミッドウ
ェーでの空母機動部隊全滅の真相も、公には公表されていないがね。国民は、も
うすぐ戦争が日本の大勝利に終わるものだとばかり考えている」
桃次郎は、やれやれと、深いため息をついた。そこへ、国民服を着た一人の若い
女が、ふらりと現れた。
「お待たせ」
千羽鶴教団の教祖、久石千鶴だった。
「あたしも、ドイツへ同行させて頂きますわ」
「何をしに、行くのです?」
桃次郎は、呆れ気味だった。千鶴が同行する事は、事前に聞いていた。東亜連盟
の石原莞爾が、軍に手を回し、千鶴を乗せる事に同意させたのだった。
207作者 ◆zCS1o.kilU :2008/03/06(木) 19:47:21 ID:Ous56FFO
「ヒトラーに、もう一度、会わなくてはなりません。そして、彼が発見したと言う、古
代超文明の遺産を確認し、出来る事なら、それを使って、60年後の宇宙人の侵
攻に備える方法を探らなくてはなりません」
「もう一度?あなたは、以前にもドイツの総統と面識があるのですか?」
「はい、20年ほど前に、一度ベルリンで・・・それに、彼の前世にあたる人物とは、
2000年前から、何度も出会っています」
千鶴は、ひどく冷静に答えた。
「やれやれ、また、その話ですか。何度、聞かされても、俺には信じられないんで
すがね。生まれ変わりだの、宇宙人だの、俺があんたの子孫だのっていう、ホラ
話はね」
千鶴は、上月大佐に向き直った。
「石原閣下には、宜しくお伝え下さい。もう、閣下が生きている間には、二度とお目
にかかることは無いかも知れません」
「ええ、伝えておきますよ」
千鶴は、この時代の日本で、唯一自分の生きる目的を理解してくれた陸軍の元参
謀本部長の事を考えた。やはり、彼は、天才で、この時代において歴史を動かす
推進力をなった人物である事には間違いない。21世紀での知名度こそ低いものの、
時間管理局では、ヒトラーと並び、特A級の歴史上人物にランクされているのだろう。
上月大佐に別れを告げた、桃次郎と千鶴を乗せた伊500型潜水艦は、静かに横
須賀を出港した。シンガポール、ルミナス諸島を経由し、アフリカ最南端の喜望峰を
回って、ドイツ占領下のフランス西海岸へ辿り着くという、危険で、長い航海に出た
のだった。
208名無し調教中。:2008/03/13(木) 14:03:37 ID:hAQZTlwr
支援
209名無し調教中。:2008/03/14(金) 13:13:24 ID:FEydnJdk
ベルリンでの拷問シーン期待!! 真空実験室とか。既出の場所でも人物を変えて何度でも。
真空でも大丈夫なキャラが何人も。期待!!
210名無し調教中。:2008/03/17(月) 23:13:19 ID:qTAhRsW1
保守
211名無し調教中。:2008/03/24(月) 13:43:34 ID:LqSfQu26
過去と現在が繋がりはじめたな
212名無し調教中。:2008/04/01(火) 18:36:04 ID:Njekvdbq
次は再びネオガイア編か?

個人的には奴隷家族やピタゴラス博士の女性改造に期待
213名無し調教中。:2008/04/01(火) 21:04:12 ID:M9bRwaZJ
もう終わったんじゃないの?
214名無し調教中。:2008/04/02(水) 02:56:34 ID:Aw4kY9O1
ルミナスが気になるな。実はルミナス諸島はネオガイア星人の先祖が誕生した土地というのは?
そしてケチャ族はその先祖たちが進化せずルミナスで繁栄した種族というのはどうかな?
そこらへんを今後の、千鶴編、由里香編で明らかにしてほしい
215作者 ◆zCS1o.kilU :2008/04/09(水) 22:01:13 ID:heFPFUHG
2007年4月、大学4回生になった高原沙貴(21歳)は、アルバイト先を変える事にな
った。それまで、働いていたファッションヘルスを辞め、もっと効率よく稼げるソープラ
ンドに移る事にしたのだ。そのソープランドは、SMプレイのコースがあり、普通のSM
クラブと違って、SMプレイの中で本番行為が出来るというのが、売りだった。オプショ
ンで、飲尿や針刺し、食糞まであり、特に食糞オプションは、1回10万円という料金設
定だった。
「君、食糞、本当に大丈夫なの?」
新しい店の店長に、面接の時、尋ねられた。
「はい、大丈夫です。何度か、経験もありますし」
沙貴は、テミストクレスの命令で、自分や家族の排泄物を食べさせられた事もあった
ので、自信があった。
「お客さんの前で、やっぱり出来ない、なんて言わないでね」
店長は、こんな可愛い娘が、本当に食糞など、するのだろうか、と疑うような目で見て
いた。今いる店の女の子達の中でも、食糞がOKの娘は、二人しかおらず、それほど
美人でもないのに、完全予約制である。前の店でもナンバーワンだった沙貴は、即採
用になり、翌日から働く事になった。すでに4回生なので、単位の取得もほとんど終わ
り、大学には、週に1、2回、顔を出せば済む程度である。
(そろそろ、就職活動もしなくちゃ、いけないわ)
バブル崩壊以降、長かった就職氷河期も終わり、今年は売り手市場だと言う噂だった。
(第一志望は、マスコミだけど、あたしの大学のレベルじゃ無理ね)
216作者 ◆zCS1o.kilU :2008/04/09(水) 22:02:05 ID:heFPFUHG
沙貴は、憂鬱に考えた。元々、高校時代は、トップクラスの進学校に通っていたのだが、
大学受験の際、突如現れた居候、テミストクレスに邪魔をされて、三流大学にしか入れ
なかったのだ。アルバイト、出勤1日目にして、すでに食糞の予約が入っていた。
「サキです。よろしくお願いします。」
シャネルのデザインに似た制服で、沙貴は、お客を出迎えた。でっぷりと太った、50歳
くらいの、中小企業の社長風の男である。前に働いていたファッションヘルスとは、あき
らかに客層が違う。前の店は、料金も安かったので、学生や普通のサラリーマンが多
かった。男は、値踏みするように、お辞儀をした沙貴の全身を観察した。
「新人か。俺は、この店の常連客だ、覚えとけ。気に入ったら、何回でも指名してやるか
ら、今日は一生懸命奉仕するんだぞ」
「はい、御主人様に、精一杯お仕えします」
男は、あきらかに、上からの目線で沙貴を見下していた。ソープランド嬢など同じ人間
とは思っていないのだろう。沙貴は丁重に男をプレイルームに案内した。広く、豪勢な部
屋である。ダブルベッドの他に、SMプレイ用の三角木馬や張り付け台、天井には、鎖つ
きの滑車が完備されていた。
「何を、ボヤボヤしている、早く脱げ。」
「はい、御主人様」
沙貴は、ベージュにネイビーで縁取りされた、シャネル風の制服を脱いだ。下着も脱ぎ去り全裸になる。
「ほう、なかなかいい体じゃないか。跪いてチンポを咥えろ」
217作者 ◆zCS1o.kilU :2008/04/09(水) 22:02:33 ID:heFPFUHG
沙貴は、両膝をつき、まだ勃起していない男のチンポを口に含んだ。舌を絡ませ舐
めあげようとすると、男の叱責を受けた。
「しゃぶっていいと、誰が言った?奴隷のくせに、勝手な行動をするんじゃない」
「申し訳ございません、御主人様」
男は、いきなり口の中に放尿を始めた。沙貴はムセそうになるが、こらえて飲み下す。
「こぼさず飲むとは、新人のくせに、なかなか調教されているな」
気持ちよさそうに放尿を終えた男は、沙貴に、湯船に入る様に身ぶりで指示し、自分
も湯につかる。沙貴の若く弾力のある肌を撫で回し、やがて左手で乳首をひねり上げ
ながら、右手で沙貴の顔面を鷲掴みにし、親指を口に入れた。
「どうだ、痛いか?」
「は、はい!」
「当たり前だ、SMプレイだからな」
男は、沙貴の顔面を何度もビンタした。
218名無し調教中。:2008/04/09(水) 23:38:49 ID:BezX8t+b
八崎健次郎も出てきたらいいな
219名無し調教中。:2008/04/11(金) 19:53:46 ID:W26jCDx2
作者さん、更新乙です

>>218
話が進んでテミストクレスvs八崎健次郎になったりして

そうなると自分としては嫌だw
220名無し調教中。:2008/04/17(木) 07:13:17 ID:VhimvOFS
age
221名無し調教中。:2008/04/28(月) 19:26:17 ID:m/nR4ZKd
作者様、遅くなりましたが新作ありがとうございます。
特に自分はこの高原家=奴隷家族シリーズが好きなのです。
続きよろしくお願いします。
222名無し調教中。:2008/05/03(土) 22:55:07 ID:l+ico25x
テスト
223作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/03(土) 22:59:09 ID:l+ico25x
「痛いか!痛いか!がはははは!」
男は、高らかに笑った。そして体が温まると、鷹揚に言った。
「食糞プレイの前に、体を洗ってくれ。お前の全身を使ってな」
「はい。では、こちらに御掛け下さい。」
沙貴は、湯船から出て、客をスケベ椅子へ誘った。凹型にくぼんだ椅子である。そこ
に客を座らせ、凹んだ部分にソープ嬢が手を入れて客のチンポ、金玉、肛門を洗う
のだ。
「念入りにやれ。客に奉仕するという気持ちを込めてやるんだぞ」
「はい、御主人様」
沙貴は、時間をかけて丁寧に洗った。タオルやスポンジは使わず、素手にボディソ
ープを塗って直接洗う。股間が奇麗になると、今度は沙貴自身が、全身にボディソー
プを塗りつけて客の体に、クネクネと絡みついた。いわゆるボディ洗いである。
「お前自身のタワシを使え。これだよ」
男は、沙貴の股間の陰毛を掴んで言った。沙貴は、薄い自分のマン毛にたっぷりと
ボディソープをたらし、股間を客の体に押し付けた。腰の動きを使って上下させ、タワ
シのように体を洗っていく。
「失礼します」
男の手足を1本づつ、両手で捧げ持って股間に挟み、丁寧に磨きあげた。
「ふん、新人だけあって、タドタドしいな。まだまだ勉強が足りんなあ」
「申し訳ございません」
沙貴は、謝った。
224作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/03(土) 23:00:09 ID:l+ico25x
「謝る時は、土下座だろう?全く教育が、なっていない奴隷だ」
「はい」
沙貴は、浴室のタイルの上に三つ指をついて土下座し、深々と頭を下げた。
「申し訳ございませんでした。どうか、お許し下さいませ、御主人様」
「全然、誠意が、感じられんなあ」
男は足で、土下座をしている沙貴の頭を踏みつけ、脇腹を蹴りあげた
「もういい。食糞だ、仰向けに寝ろ」
タイルの上に仰向けに寝転がった沙貴のちょうど顔の上に、食糞用の便器椅子を置
いた。それは、普通のプラスチック製の椅子の真ん中をくり抜き、排泄出来るようにし
たものだった。
「お前は、人間便器だ。高い金を払っているんだから、一カケラも残さず完食しろよ」
「は、はい・・・」
沙貴は、わずかに動揺した。食糞の経験は初めてではないが、クソを食べるという行為
は、本能的に激しい拒絶反応があり、それを抑えるのは並大抵の精神力では追いつ
かない。下手をすれば、自分の意思とは関係なく、肉体が勝手に反応してクソを吐き出
してしまう。
「どうぞ、お願いします。サキに御主人様の尊いウンチを食べさせて下さい」
「ようし・・・ウーン、ウーン」
便器椅子に座った男は、下腹部に力を入れ、気張り始めた。プレイのために昨日から
排泄を我慢していたのだが、なかなか出ない。沙貴は、顔の真上にある男の肛門がヒ
クヒク動くのをドキドキしながら見つめている。男は煙草に火をつけ、燻らせた。両足を
無造作に、沙貴の白い腹の上に置き、足置き台の代わりにしている。やがて、気分が落
ち着いて便意を催したのか、沙貴の目の前で、急に肛門の蕾が盛り上がったかと思うと、
茶色い物体が先ッポを覗かせた。
「出るぞ、口を開けろ」
225作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/03(土) 23:01:19 ID:l+ico25x
沙貴は、あんぐりと、限界まで大きく口を開き、丁度落ちてきそうな位置に、必死で顔
をずらせた。ムリムリとウンチが絞り出されて大きくなり、ついに千切れて落下した。
ボトリと落ちたウンチは、半分が沙貴の口の中に入り、残りの半分は、上唇から鼻に
かけてベットリとへばりつく。
「あ・・ああ・・あう・・・」
沙貴は、悲しげな呻き声をあげた。目から涙がこぼれ出る。他人のウンチを口に入れ
ているのだ。人間として最大の屈辱だった。
「あう・・あう・・・」
沙貴は、ゆっくりと口を閉じ、おそるおそる咀嚼を始めた。強烈に苦い味が口中に広
がるが、とても食えるものではない。しかし、それを食べ、胃に収めるのが沙貴の仕
事なのだ。
「どうだ、うまいか?」
男が、訊ねてきた。沙貴は、吐き気を必死にこらえ、咀嚼しながら、うなずいた。
「はい、御主人様のウンチは、とても美味しいです・・・・」
明らかなウソだった。しかし、沙貴には、他の答えは許されない。どんな病原菌が混
じっているか判らない人間のクソを、オプション料金の十万円と引き換えに、笑顔で
食べなければならないのだ。
「私のような未熟な奴隷に、素敵な御馳走を頂き、本当に有難うございます」
沙貴は、頬を涙で濡らしながら、無理矢理、笑顔を作って感謝の言葉を述べた。
「本当にそう思うなら、顔についている残りのクソも全部食べろ。それに床に飛び散
った分もな」
「は、はい・・・ゲホッ、ゲホッ」
沙貴は、ムセて、吐きそうになる胸を、手の平で押さえて必死に堪え、顔面に落ちた
クソも口に運んで咀嚼した。そして長い苦闘の末、全部飲み込み終わると、上半身を
のけぞらせ、排便後の男の肛門を舌で奇麗に掃除した。
「今度からは、もっと美味そうに食えるように、練習しておくんだぞ」
「はい、御主人様、申し訳ございません」
沙貴は、一旦立ち上がって向きを変えると、床に四つん這いになり、タイルの上に飛
び散ったクソのカケラを、すっかり黄色くなってしまった唇と舌で、舐め取り始めた。
226作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/03(土) 23:02:10 ID:l+ico25x
ある朝、沙貴はリクルートスーツで自宅を出た。午前中に会社説明会に行き、午後か
らは、別の会社の二次面接の予定が入っているのだった。
(今日の面接は、気合を入れて、がんばらなくっちゃ。あたしの大学のレベルで二次面
接まで行けたのは奇跡だわ)
その会社は、第一志望のテレビ局だったのだ。民放のローカル局だが、いくら今年は
売り手市場とはいえ、それほどチャンスがあるわけではない。駅まで歩き、改札を抜け
ようとした時、オマンコに入れていた携帯のバイブが震えた。
「ウウッ・・・誰かしら?」
沙貴は、快感に眉をひそめながら物陰に隠れ、スカートの下に手を入れて携帯電話を
取り出した。防水型の携帯電話なので愛液にまみれても故障する心配はない。
『もしもし、サキちゃん?』
バイト先の風俗店の店長からだった。
「店長、どうしたんですか?」
『ごめん、急に食糞プレイの予約が入っちゃって、今から店に来れないかなあ』
「今日は、就職活動で、大事な面接があるんです」
『そこをなんとか、頼むよ。今、店に食糞が出来る娘がいないんだ。午前中だけでいい
からさあ』
沙貴は、少し考えた。午前中に行く会社説明会は、どうせ、志望順位も低く、大した会
社ではない。午後のテレビ局の面接にさえ間に合えば問題ない。バイト先の店長の機
嫌を損ねるのもまずい。
「わかりました。今から店に向かいます」
『ありがとう。助かるよ、サキちゃん』
沙貴は、携帯電話をオマンコに戻すと、急いで切符を買い、電車に乗った。
227作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/03(土) 23:03:09 ID:l+ico25x
その日の午後、沙貴は汗だくになってオフィス街を走っていた。食糞プレイの客が、ドS
のマニアックな客で、延長に延長を重ね、次々とハードなプレイを要求してきたのだ。
御陰で、沙貴の体は鞭傷だらけになり、針で刺された乳首からは出血が止まらず、ブ
ラジャーを赤く染めていた。食糞プレイの後、歯を磨く暇もなく、店を飛び出して面接会
場へ向かった沙貴は、ウンチの匂いをプンプン漂わせて、電車内でも白い目で見られた。
(どこかで、口をゆすがなくちゃ・・・でも、もう・・時間がない・・・)
大量の牛乳浣腸を何度もされたせいで、お腹の調子も悪い。時々、ギュルギュルと下腹
部が鳴り、開きっ放しの肛門から漏れそうな気がする。
「お願い、間に合って・・・」
沙貴は、面接会場に指定されたビルへ駆け込んだ。
「すいません・・・遅れました・・・ハア・・ハア」
人事担当者と、すでに順番を待っていたリクルートスーツの学生達が、一斉に沙貴をに
らんだ。
(面接試験での遅刻は、どんな理由があっても、確実に減点対象だわ)
沙貴は、泣きたい気持ちだった。
「高原沙貴さんですね。貴方の順番は、変更して、一番最後にしてあります。座ってお待
ちください」
「はい、申し訳ございません」
その時、ギュルギュルと、またお腹が鳴った。
「あ・・・あの・・・トイレに行っていいでしょうか?」
人事担当者は眉をひそめたが、冷静な口調で言った。
「トイレは、そこの廊下を真っすぐ行って、左です」
沙貴は、洋式トイレに座り、残りの牛乳浣腸を排出した。ほとんど出ず、ただ便意だけの
ようだった。
228作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/04(日) 00:26:56 ID:Bqi7mCw6
(ウウッ、気分が悪いわ)
沙貴は、トイレの洗面所で、ついでに口をすすいだが、その位で口中のウンチが完全に綺麗になるはずもない。
(なるべく口を開かないようにしよう)
沙貴は、待合室に戻り、唇を閉じて無言で座った。しかし、食糞プレイの客は、沙貴の
顔や乳房にもウンチを塗りたくっていたので、残り香が徐々に待合室に充満し始めた。
「次の方、入って下さい」
人事担当者も学生達も、匂いには、気付いていたが、試験を待つ異様な緊張感の中、
誰も言葉を発しようとしない。誰もが余計な事を言って減点を取られるのを恐れている
ようだった。
「次の方で最後ですね。高原沙貴さん」
「はい!」
沙貴は、歯切れよく返事をして立ち上がり、面接室のドアをマナー通り軽くノックした。
「失礼します」
「どうぞ」
面接官は、人事部長らしい初老の男だった。
「では最初に、志望動機を述べて下さい」
「はい、御社を志望いたしましたのは、数あるテレビ局の中でも・・・」
沙貴は、用意していた答えを話し始めた。なるべく口を開けないように、唇を閉じて喋る。
そのためか、どうしても、少し籠った声になる。
「もう少し、大きな声でハッキリと話して下さい。おや、あなた、どうも、顔色が悪いですね。
気分でも悪いのですか?」
面接官のフェイクだった。沙貴は動揺した。ウンチの匂いも微妙に部屋に漂い始めている。
「あ・・いえ・・そんなことは・・・」
極度の緊張で、突然、吐き気がこみ上げてきた。午前中の食糞プレイで、客のウンチを
完食した後、牛乳まみれで排出した自分のウンチも食べさせられたのだ。その後、全力疾
走したため、胃がもたれ、、消化不良を起こしている。
229作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/04(日) 00:27:32 ID:Bqi7mCw6
「君、歯は毎日、ちゃんと磨いているかね?」
年季の入った面接官は、沙貴の歯が、まっ黄色なのを見逃さなかった。
「はい、もちろんです」
また、ギュルギュルと下腹部が鳴り、沙貴の顔に冷や汗が滲み出した。
(もうダメ・・・苦しい)
大量浣腸と、アナルバイブで緩み切った肛門から、プーッと音を立てて、屁が漏れた。
面接官が信じられない物を目の当たりにしたかのように顔をしかめる。面接中に放屁
する学生など、滅多にいない。
「気分が悪いなら、医務室へ案内させましょうか?」
面接官が冷たく言った。その言葉は、事実上不合格を意味していた。
「いえ、大丈夫ですから!」
沙貴が必死に取りすがろうとした時、徐々に込み上げて来ていた吐き気が、とうとう抑
え切れなくなった。
「オエエエエエーッ!」
沙貴は前のめりになり、床に、午前中に食べた胃液まみれのウンチを吐き散らした。
230名無し調教中。:2008/05/04(日) 01:17:40 ID:/+G3IUqZ
>>229
サキ最高(笑)
231名無し調教中。:2008/05/05(月) 02:07:19 ID:0NzAXsXx
更新お疲れ様です
ここまでくるとちょっと可哀相な気もしますが、
沙貴ちゃんにはこの際落ちるところまで落ちてもらいたいですね
232名無し調教中。:2008/05/05(月) 21:15:01 ID:gL+7X0lR
待ってました!
高原姉妹の艶姿はいつも興奮します。
沙貴の就職先はどこか? そしてそこでどんな目にのるのか?
楽しみです。
ちなみにこの奴隷家族シリーズ最新作のタイトルはなんでしょうか?
233名無し調教中。:2008/05/05(月) 23:10:31 ID:2WMxbqLD
つうか大学生にもなって計画性なさすぎ
234名無し調教中。:2008/05/06(火) 15:34:19 ID:0lgBkEnG
(^o^)<
235名無し調教中。:2008/05/06(火) 19:04:23 ID:PAhuy+SJ
成長した綾香たんの話まだー?
236作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/07(水) 10:08:09 ID:IVQ5fbkz
今回のターゲットは、あれよ」
黒塗りのベンツの後部座席から、葉桜麗子(42歳)が、車窓の外を指さした。道路に面した
大学のグラウンドの一画に設けられたテニスコートで、小麦色に日焼けした男子大学生が
テニスをしている。白いテニスウェアと日焼けした肌が対照的なイケメンだ。
「星崎直也、法学部2回生、19歳、テニスサークル所属・・・」
助手席の桂木千穂(19歳)が、手元の資料に書いてあるプロフィールを読み上げた。
「あたしと同い年ね。葉桜組の前組長に有罪判決を言い渡した星崎裁判官の一人息子。本
人も将来は、弁護士か、検察官を目指している」
「ふん、あの子の将来は、牡豚奴隷よ。一生、暗い地下室で、死ぬまで調教されるのさ」
麗子は、ぞっとするようなサディスティックな笑みを浮かべて呟いた。本来なら父親である裁
判官に直接制裁を加えなければならないのだが、50代の中年を調教しても面白くない。そこ
で、ターゲットを、何の罪もない一人息子に変更したのだった。やがて、直也は、テニスの練
習を終え、私服に着替えると、帰宅のため、駅に向かって歩き始めた。
「計画通りやるよ」
「わかりました、組長」
運転手の組員は、ベンツで、直也を尾行し、そっと傍らに停車した。
「星崎直也さんですね?」
麗子が、車窓を半分降ろして、声をかけた。
「はい、そうですけど・・・」
「お父さんが、事故に会いました。すぐ一緒に病院に来て下さい」
「ええっ!」
237作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/07(水) 10:08:39 ID:IVQ5fbkz
直也は、驚いたようだった。箱入り息子として育てられたため、他人を疑う事を知らないら
しい。直也は素直に、開いたドアから、後部座席に乗り込み、麗子の隣に座った。若い男
のかすかな汗の香りに麗子は興奮した。
(これから、毎日、思う存分調教してやるわ)
「父は、怪我をしてるんですか?」
「そうよ、重症よ。急がなくちゃ」
麗子はそう言いながら、クロロフォルムを染み込ませたハンカチを直也の口に押し当てた。
「うぐっ・・・」
直也は、抵抗する間もなく、眠りに落ちて動かなくなった。
「他愛ないわ。こんな古典的な方法にひっかかるなんて、この子、こんなので本当に裁判官
になるつもりだったのかしら」
「根っからの、お坊ちゃんなのですね。調教し甲斐があります」
千穂も、若い獲物に、胸の高ぶりを抑え切れないようだった。
238作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/07(水) 10:09:31 ID:IVQ5fbkz
ベンツは、葉桜邸に戻った。眠ったままの直也は、組員達の手で地下室に運び降ろされ、衣服をはぎ取られる。10代のすべすべした肌に麗子も千穂も涎を垂らさんばかりだった。
「この肌触り、たまらないわ」
麗子は、眠っている直也の体を撫で回し、チンポを弄んだ。
「ほら、起きな!いつまで寝てんだよ!」
千穂が、直也の顔に平手打ちを喰らわせた。直也は目を覚まし、驚く。
「あ・・・ここは、どこですか?お父さんは?あれ、僕、なんで裸なんだろ・・・」
「寝ぼけてんじゃねえよ。お前は騙されて、拉致されたんだよ!これから、お前はマゾ奴
隷だ。」
「えっ・・・どういうこと?・・・」
「いい大学に通ってる割には、呑み込みの悪い、お坊ちゃんだな。あと2匹の奴隷を連れ
て来な」
麗子の指示で、配下の組員とレディース達が、調教済みの牡豚奴隷、武藤剛志(元弁護
士、33歳)と古沢輝彦(元刑事、37歳)を連れてきた。二人とも、誘拐から数か月が過ぎ、
かなり従順な奴隷に変貌している。
「新入りだ。お前達、二人がかりで、こいつを犯せ。マゾ弁護士は口に、マゾ警部はアナル
にチンポを突っ込むんだ」
「はい、女王様」
二人の牡豚奴隷は、従順に答えると、怯える直也を押さえつけ、言われた通り、犯しにか
かった。
「ちょっと・・・やめて下さい・・・何をするんですか・・・」
直也は抵抗しようとしたが、二人の屈強な牡奴隷に押さえ付けられた。サークルでテニスを
していたとはいえ、直也の体は華奢である。筋肉もほとんど付いていない。
「あ・・やめて・・・そんなこと・・・ふぐっ・・・」
剛志のチンポを押し込まれ、口を塞がれた。そして、バックからは輝彦の太い硬直したチン
ポが肛門に突き立てられる。初めての肛門性交で、ローションも塗っていないのだが、輝彦
は、容赦なく力ずくで押し込んできた。
「むごっ!ふぐううううう!」
直也の顔が苦痛に引き歪んだ。肛門を引き裂かれる痛みだった。
239名無し調教中。:2008/05/07(水) 12:38:37 ID:UCaeP/bw
スレタイの「生体実験」関係なくね?
240名無し調教中。:2008/05/07(水) 17:57:08 ID:vW9EZtlI
241名無し調教中。:2008/05/07(水) 22:45:30 ID:XX3N7SMy
新ネタキター
242名無し調教中。:2008/05/09(金) 12:38:13 ID:u2NvC3kj
アッー!
243作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/10(土) 00:04:58 ID:Ji66j3sq
>>239
そろそろ、スレタイを変えようかと思っています。

>>232
サブタイトルは、いつも、まとめサイトにアップする際に、適当につけています。たぶんリクエストにあった「食糞バイト」でしょうか。

3月、4月と期間を開けた理由は

@リアルの仕事が忙しかったこと。
Aガンダムのエロパロを書いた時、あまりにもガンダムの世界観が、緻密過ぎて、自分の世界観がつまらなく思えたこと。
Bこのスレが、つまらなくなったとか、終わった方がいいとか、書き込んでいた人達に、本当に終わったと、思わせること。

です。今後は、書きためてから、一挙にアップするようにしますので、期間が開くかもしれません。万が一、2ちゃんねるへの連載が不可能になった場合は、まとめサイトのみにて、続編を書きます。
244名無し調教中。:2008/05/10(土) 12:25:06 ID:fZjBP7Zk
>>243
一ファンとして応援してます・・・・・・・・
245名無し調教中。:2008/05/10(土) 13:29:35 ID:+LKlfG2z
意識のある女の子の胸を切り開いて心臓について実験してみたい…
思いっきりデコピンしてみたり、限界まで圧迫してみたりww
246名無し調教中。:2008/05/10(土) 16:11:18 ID:ghrvHz9y
>>243
SSは読んだことないけど、243の文に関しては、読点多過ぎるし位置もおかしい。
247名無し調教中。:2008/05/15(木) 11:06:41 ID:CKYvmwVH
読点というのは『、』を指してる?
BBSの投稿小説で細かい事言うなよぉ〜。

それと作者さんの意図は知らないけど、読点を多用する作文の技法もあるよ。
例『人民の人民による人民のための政治』
3つ全ての『人民』を強調するために、あえて「人民の、人民による、人民のための政治」と区切る。
248作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/16(金) 11:26:31 ID:Fwgf4qId
「アハハハハ、男のお前にも、処女の痛みが、少しはわかったかい?」
麗子は、高らかに笑った。
「あぐ・・・あぐううう・・・」
輝彦が、腰を振り始めた。柔道や剣道で鍛えた輝彦の逞しい尻には、豚の焼印が無残に
刻まれている。直也は、肛門の痛みに、口に押し込まれた剛志のチンポを、しゃぶるどこ
ろではなかった。
「女王様、この新入り、全然気持ちよくありません」
剛志が、告げ口をした。最近では、支配者たちに媚びるようになってきている。
「新入りだからね。フェラなんて生まれて初めてだろうし。猛特訓させるしかないね」
「ふごっ・・・ふごっ・・・!」
直也の目から涙が伝い落ちていた。
249作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/16(金) 11:27:16 ID:Fwgf4qId
輝彦が射精し、血まみれのチンポを直也の裂けたアナルから引き抜いた。剛志も、ヘタクソ
な舌技に、痺れを切らせて、自分の手でチンポをしごき、直也の口内に射精する。直也は
放心状態だった。
「休んでんじゃないよ!これから、あたし達全員に、奴隷の挨拶をするんだ。足を舐めなが
らね!」
麗子、千穂を含め、10人以上のレディースがパイプ椅子に座って一列に並んだ。葉桜組
の組員の一人が、奴隷の挨拶のセリフと手順を直也に説明する。気の弱い直也は、恐怖
にブルブルと震えていた。
「早くしろ」
組員が、直也の裸の尻を蹴りあげた。
「は、はい・・・」
直也は、まず最初に、麗子の前に跪き、土下座をして、深々と頭を下げる。
「本日より、お世話になります、星崎直也です。ふつつか者ですが、早く、一人前の牡豚奴
隷になるよう、誠心誠意皆様にお仕えいたします。どうか、厳しく調教して下さい」
もともと、頭がいいのか、さっき教え込まれたセリフをスラスラと間違えずに話す。
「頭が高いよ!もっと頭を床に擦り付けな!」
麗子のハイヒール踵が直也の後頭部を思い切り踏みつけた。ゴツンと音がして直也の額が
床に打ち付けられる。
「忠誠の証に、足を舐めさせて下さい」
「許可してやる」
250作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/16(金) 11:27:58 ID:Fwgf4qId
直也は、顔を上げると麗子のハイヒールの片方を捧げ持ち、おずおずと舐め始めた。他人の足を舐めるなど、生まれて初めての行為である。
「もっと、ちゃんと舐めな!」
ビンタが飛んだ。
「は、はいっ!」
直也は、思いきり舌を伸ばし、ヒールの踵から底、つま先を余す所なく舐め上げて行っ
た。もう片方のハイヒールも同様に時間をかけて舐め上げる。
「女王様、靴は奇麗になりました。次は、おみ足を舐めさせて下さい」
「仕方ないね。ちょっとヒールの舐め方が不満だけど、初心者だから大目に見てあげる
わ」
直也は、麗子のヒールを、両手で脱がせ、裸足の親指を口に含んだ。甘酸っぱい汗の
匂いが口に広がる。
「どう?美味しいかい?」
「え・・ああ・・・その・・・」
「はっきり言いなさいっ!どんな味がするの?」
またビンタが飛んだ。
「しょっぱいです、女王様」
「指と指の間もしっかり舐めるのよ」
かなりの美女とはいえ、42歳の麗子の素足は、所々が角質化していた。爪もマニキュ
アを塗っているが、微妙に変形している。直也は吐き気がしたが、恐怖のため、必死に
舌を這わせ続けた。両足全部の指をしゃぶり、足裏も舐め上げて、ようやく麗子への
奉仕が終了した。約20分かかった。次は、千穂の足を舐める番だった。
「本日より、お世話になります、星崎直也です・・・・」
再び、土下座の挨拶からの繰り返しだった。これを残るレディース全員に行うのだ。
251作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/16(金) 12:27:28 ID:Fwgf4qId
「疲れたからって、手を抜くと許さないからね!」
「はひ、はひ・・・心をこめて舐めます・・・」
直也が、全員の足を舐め終えたのは3時間後だった。先に挨拶を終えた麗子や、レディ
ース達は、暇を持て余し、一旦地下室を出た後、上の階で食事をしてから、また戻って
くる。ようやく、満足のいくまで全員に忠誠の儀式を済ませた直也はクタクタだった。舌と
顎が痺れ、唾液を流し続けたために喉がカラカラだった。
「立て!起立、気を付け!」
「はいっ!」
直也は素直だった。今までの人生で、あまり人に逆らうという事がなかったらしい。この
少年は、従順なマゾ奴隷になりそうだ、と麗子は思った。麗子はニヤニヤしながら、直
立不動で立った直也のチンポを鷲掴みにする。それは、屈辱を与えられ、固く大きくな
っていた。
「あらあら、こんなになっちゃって。お前、感じているのかい?元々マゾの素質があるん
だね」
「・・・・」
直也は、どう答えていいか判らない。そもそも、喋ろうにも舌と顎が痺れて、なかなか動
かないのだ。
「おい、豚奴隷!褒めてやってんだ。礼くらい言いな!」
「ありがとうございます・・・女王様・・・」
喋ろうとすると、顎の筋肉が痙攣をおこしそうだった。
「シコシコしな」
「は・・・・?」
「お前がいつも妄想しながらやっている事を、今ここでやるんだよ」
「はい・・・」
252作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/16(金) 12:28:13 ID:Fwgf4qId
十数人の女の熱い視線と、数人の組員の冷めた視線が注がれる中、直也は右手でチンポを握りしめ、オナニーを始めた。
「もっと、足を広げて。喘ぎ声も出せ」
「あん・・・あん・・・ああああん・・・」
直也は、両足をガニ股に広げて中腰になり、女のような声を出した。
「声が小さい!もっと気合を入れろ、気合を!」
麗子の右手の乗馬鞭が飛んだ。ピシリと白い尻に赤い筋が入る。
「うっ・・・あああん!ああああん!」
「もっと、いろいろ言ってみな。あたし達を喜ばせるような言葉をさ。お前、有名大学の
学生の癖にボキャブラリが貧困なんだよ!」
「気持ちいいです・・・チンポが気持ちいいです・・・僕のシコシコしている恥ずかしい姿
を女王様方、存分に御覧になって下さい・・・」
直也の哀れな姿に、レディース達がゲラゲラと笑った。
「そうそう、そんな感じよ。判ってると思うけど、イク時はイクって叫べよ」
「はいっ・・・あ、ああ、イク!イクうううう!」
ピュッピュッと白い液が激しく飛び散った。19歳だけあって、1メートル程先の床まで
飛んだ。
「おい、床が汚れたじゃないか。こういう時は、どうするんだい?」
「え・・・その・・・」
「お前の舌で、舐めて綺麗にするんだよ」
「はいっ!」
直也は、弾かれたように、床に四つん這いになると、舌を伸ばして自分の精液を舐め
取り始めた。
「フフフフ・・・従順な奴隷ね。最初の頃のお前達とは大違いだわ」
麗子は、剛志と輝彦の方を見て言った。二人は、神妙な顔つきで、次の命令まで待
機している。最近では、すっかり大人しくなった二人の牡豚奴隷は、反抗的な態度も
消え、なんとなく、二人とも、悲しげなマゾ顔になってきていた。
253名無し調教中。:2008/05/20(火) 15:16:09 ID:3977aOkI
熟女様素敵
女奴隷も投入してみてほしい
254名無し調教中。:2008/05/20(火) 16:48:30 ID:p6LcCW7z
人間をベースにボーカロイドを作れるだろうな ネオガイア人なら
255作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/24(土) 13:26:26 ID:dXppBglg
翌朝、直也は、薄暗い地下室で目を覚ました。全裸のまま開脚台に固定され、M字
開脚の姿勢で眠っていたのだ。明け方近くまで泣き腫らしていたため、目蓋が赤く
腫れ上がっている。向かい合った位置には、先輩奴隷の剛志と輝彦も同じ姿勢で寝
かされていた。
「うっ、うっ、うっ・・・なんで、僕がこんな目に・・・」
再び、涙が込み上げてきた。やがて、直也のすすり泣く声で、剛志と輝彦も目を覚ま
した。
「君、名前は?」
元弁護士の剛志が、落ち着いた声で尋ねた。
「星崎達也です」
「星崎・・・そうか、もしかして君のお父さんは、裁判所の・・・」
「はい・・・父は、高等裁判所の裁判官です」
「くそっ、葉桜麗子め。夫の有罪判決にかかわった人間を誘拐して復讐しているん
だ!」
元刑事の輝彦が、悪態をついた。
「僕、どうなるんでしょうか?」
直也の問いかけに剛志が、暗い表情で答える。
「俺達3人が失踪したので、警察が動いている筈だ。警察は、俺達3人の共通点に
気付いて、いずれ、ここにも捜査の手が伸びてくるに違いない。それまでは、なるべ
く奴らを怒らせず、従順な奴隷になったフリをして、積極的に調教を受けるんだ。下
手に逆らおうとすると、一生消えない傷を体に負わされたり、最悪の場合は、命を
落とすかもしれない」
剛志は、そう言いながら、輝彦の方へ、顎をしゃくった。輝彦は、反抗的な態度を、
なかなか改めようとしなかったため、尻に焼印を押されたり、人間サンドバックにさ
れたり、凄惨な目に合っている。3人が話し込んでいると、ドアが開いて、レディース
数人が入ってきた。
256作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/24(土) 13:27:02 ID:dXppBglg
「起きな!朝だよ」
レディースの一人、島田亜由美(18歳)が、無防備な直也のチンポを靴底で踏みに
じりながら言った。
「あうっ!」
「新入りには、特別にシャワーを浴びさせてやる。今日は、たっぷりと調教されるらし
いからね。念入りに体を洗ってやれって、麗子さんに言われてるんだ」
直也は、拘束ベルトを外され、開脚台から降ろされた。一晩中同じ姿勢だったため、
手足の筋肉が硬直していた。
「歩け、モタモタするんじゃねえ」
直也は1階にあるバスルームへ連れて行かれた。大理石で出来た広く豪華な浴室
である。レディース達も裸になり、シャワーを浴びせながら、石鹸まみれで、恥ずか
しがる直也の体を弄び始めた。
「あーら、オチンチンが、固くなっちゃって。奴隷のくせに興奮してるの?」
「生意気だよっ」
「御尻の穴も洗いましょうね」
「ヒッ!」
レディース達の指が遠慮なく、泡だらけの直也の肛門に指を突っ込み、チンポを捏
ね繰り回した。顔を舌でベロベロと舐め回している女もいる。
「あ・・ああ・・ああ・・・」
直也は、全身を女達の前にさらけ出し、為すがままに、されて喘ぐだけだった。亜
由美は、直也の乳首を捻りあげたり、胸に爪を立てたりしてサディスティックな欲望
を満たしていた。
257作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/05/24(土) 13:27:28 ID:dXppBglg
「穴という穴を洗ってやるよ」
直也は、鼻の穴や口の中にも指を突っ込まれ、捏ね繰り回された。
「よーく、洗っとかなきゃね。今日は、一日中、お前は、あたし達に輪姦されるんだ
から」
バスルームから出された直也は、ドライヤーで乾かした髪の毛を、きちんとセット
され、香水をかけられた。
「男前になったじゃないの、イケメン君。お前、今まで、この顔で、いったい何人の
女をたぶらかして来たんだい?」
「僕・・・まだ、女の人と付き合った事ないんです・・・」
「へえ。チェリーボーイかよ。じゃあ、あんたの童貞をあたしが頂くとするか」
亜由美は、コンドームを直也のチンポに被せ、その場に押し倒すと、黒ずんだオ
マンコを
擦り付けてきた。亜由美の方は中学時代から、援助交際や逆ナンパを、毎日、当
たり前のように繰り返しているので、男性経験は、100人を超えている。
258名無し調教中。:2008/05/25(日) 10:41:27 ID:pxNSRytv
作者さん乙です

このスレのリクエストや要望に応えていただける半面
こっち系の描写も容赦ないですねw

読むだけで体が痛い・・・
259名無し調教中。:2008/05/25(日) 14:14:05 ID:oYdoeCgy
作者さん乙です

いつも楽しみにしてます。
早く続きが読みたくてうずうずしちゃいます。大変かもしれないですけど頑張ってくださいね。
260名無し調教中。:2008/05/27(火) 16:20:21 ID:1hYMhGV8
引き出しいっぱい作者
261名無し調教中。:2008/05/31(土) 12:59:21 ID:WwEtGLpj
262作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/04(水) 11:23:26 ID:h6OfZoPw
「あたしが、お前の初めての女ってわけだ」
亜由美の割れ目はすでに、溢れんばかりの愛液でヌルヌルになっており、騎乗位
で腰を下ろすと、抵抗もなくスッポリと入った。
「この突き上げてくる感じ、たまんねえ」
「あたしもやりたい」
別の女が、直也の顔に跨り、ヌルヌルのオマンコを口に押し付けてきた。
「口でイカせろ」
命令された直也は、舌を伸ばし、割れ目を舐め上げる。
「あたしも」
「あたしも」
さらに二人の女が、直也の両側にしゃがみこみ、それぞれ、直也の右手と左手を
自分のオマンコにあてがった。
「あたし達は、手でイカせてよ」
「う・・むぐぐぐ・・・・」
顔をオマンコで塞がれた直也は、返事も出来ずに、息も絶え絶えに呻いた。呼吸
困難なのだが、一時も両手と舌を休める事は許されず、腹の上では、亜由美が喘
ぎながら腰を上下させている。4人の女に同時に凌辱されながら、直也は、快楽混
じりの恐怖と、酸欠で気が遠くなりそうだった。
263作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/04(水) 11:24:03 ID:h6OfZoPw
どうにか、4人の女をイカせ終わった直也に、朝食が与えられた。
「食いな」
亜由美が、ドッグフードの缶を開け、無造作に中身を床に落とす。そして、それを
サンダルの底でグチャグチャなるまで踏みにじった。
「・・・・」
尻ごみしている直也の背中に、別の女が鞭を振り下ろす。
「どうした?お前の朝飯だ。早く食えよ」
直也は、仕方なく四つん這いになり、泣きながら食べた。
「おら、特製のドリンク剤入りのオシッコだ」
亜由美が洗面器に放尿し、その中に数本のドリンク剤をチャンポンにして特製ジ
ュースを作った。
「今日は、過酷な調教になるだろうからね。何回でもイケるように精力をつけてお
かなきゃ」
「ひっ!」
直也は、吐き気のする特製ジュースを飲むしかなかった。拒めば、鞭による制裁
が待っている。用意された朝食を全て、最後の一カケラ、一滴まで奇麗に舐め取
った直也は、麗子や千穂達が待つ、調教室へ連れて行かれた。
「お待たせしました、組長」
亜由美が、直也を引き渡すと、麗子は、直也の裸の体を撫で上げ、顔を近づけて、
クンクンと匂いを嗅いだ。
「いい匂いだね」
「はい、ラルフ・ローレンの香水をたっぷり振りかけておきました。チンポにもアナ
ルにも」
「フフフ、牡豚には、もったいないわね」
264作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/04(水) 11:24:41 ID:h6OfZoPw
麗子は、直也の顔に挨拶代わりに一発ビンタを喰らわせると、ルームランナー
に乗るように命じた。
「まずは、体力作りからよ。お前も先輩の牡豚奴隷のように、筋肉ムキムキの
体にしないとね」
麗子は、直也の亀頭に糸を巻き付けると、その先を2メートル程伸ばし、ルーム
ランナーの前部にある支柱に繋いだ。
「命掛けで、走るのよ。もし、立ち止まったり、走るスピードが落ちたら、どうなる
か判ってるわね」
直也は、恐怖に凍りついた。そうなれば、チンポが引き千切れてしまう。
「そんな・・・お願いです・・・許して下さい・・・」
「駄目に決まってるだろ。ほら、スタート!」
ルームランナーのスイッチが入れられた。直也は、走るしかない。麗子はパネ
ルを操作し、徐々にスピードを上げていった。
「ハア・・・ハア・・・ハア・・・もう止めて下さい・・・・限界です・・・」
「ふざけんな!まだ、始まったばかりだろっ!」
麗子は、乗馬鞭を手に取り、汗だくの直也の尻や背中を叩き始めた。鞭が振り
下ろされる度に、汗が飛び散る。直也は、鞭の痛みよりも、立ち止まるとチンポ
が千切れてしまうという恐怖で、一瞬たりとも気を抜くことが出来ず、感覚が麻
痺し、苦痛はあまり感じなかった。
「ああ・・・苦しい・・・止めて・・・止めて・・・」
直也の口から洩れる情けない叫びに、レディース達は、ゲラゲラと笑うばかり
だった。
265名無し調教中。:2008/06/04(水) 15:38:29 ID:8mMQ6JIw
更新キタ!
266名無し調教中。:2008/06/04(水) 20:41:40 ID:h6OfZoPw
ルームランナーの特訓を無事やり終えた直也は、短い休息の後、麗子とレデ
ィース達に輪姦された。連続射精して、勃起しなくなるとドリンク剤入りの
オシッコを強制的に飲まされる。最初は、コンドームを被せて犯していた女
達も、直也が何度も射精して、精液が薄まり、妊娠の危険がなくなると、ゴ
ムを外し、生で挿入させ始めた。
「少し・・・少し・・・休ませて・・・もう、チンチンの感覚がないんで
す・・・」
「うるせえ、あたしは、まだ一回しかやってねえんだよっ」
ここまで来ると、もう地獄だった。何の快楽もなく、射精する際も、チン
ポが弱々しく痙攣するだけである。しかし、女達はお構いなく直也を犯し続
ける。
(ああ・・・なんで、僕がこんな目に・・・お父さんの判決が、どうのこう
のと言ってた・・・でも、そんなの僕が悪いわけじゃないのに・・・)
「もっと、反応しろよっ!面白くないだろ。喘げよ!」
グッタリとしてきた直也に、容赦なく女のビンタが飛ぶ。気を失う事すら許されない。
「ああっ・・・ああ・・・女王様・・・お許し下さい・・・」
「アハハハハ!お前は、豚だ。セックスするしか能のない、卑しい豚野郎だ!」
「僕・・・僕は・・・豚です・・・」
輪姦の次は、チン振りダンスの猛特訓だった。ガニ股で中腰になり、小刻み
に腰を動かす卑猥なダンスだ。少しでも動きがぎこちないと、クタクタにな
って感覚の麻痺した下半身に、容赦なく鞭の嵐が浴びせられる。ラジカセか
ら流れるサンバのリズムに合わせて、チンポを振り続けなければならない。
「もっと、小刻みに腰を突き出せ!」
「そうそう、もっと激しく!」
「もっと、卑猥にだよっ!」
「はい・・・女王様!」
直也の恥辱生活は、始まったばかりだった。
267作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/04(水) 20:55:13 ID:h6OfZoPw
工藤明日香(32歳)は、ベッドの中で目を覚ました。悪夢を見ていたために全身
汗びっしょりだった。
(あ・・・ここは、グランドキャニオンの地下要塞・・・)
明日香が、ここに連れて来られてから3年が過ぎている。しかし、いつも、目覚める
度に自分がどこにいるのか確認するまで時間がかかる。以前の過酷な生活が明日
香の心にトラウマとなって深く根を降ろしているのだ。
(さっき、見ていた夢は、惑星ア・ムーでの戦い・・・敵のサイボーグに麗美と渚沙が
倒された・・・そして健吾も・・・)
それは、明日香のサイボーグ戦士としての最後の戦いだった。その後、負傷した明
日香はサイボーグ戦隊のリーダーを外され、雑用サイボーグとしての人生を送るこ
とになる。今も、生身の上半身に刺青されたメイド服の模様は、その時カラーリング
されたものだった。
(そろそろ、起きなきゃ。今日は、朝から会議のある日だわ)
明日香は、起き上がると下半身から伸びている電源コードを壁のコンセントから引き
抜いた。下半身の機械部分を動かすバッテリーを夜の間に充電しておいたのだ。
明日香は、左腕のマジックハンドでクローゼットからジャケットを取り出し、上半身
に羽おった。明日香の衣服はそれだけである。生身の部分は頭部と上半身だけで
あり、他の部位は衣服を必要としないのだ。明日香は、錆がひどくなってきている機
械部分をなるべく見ないようにし、プライベートルームを出た。
「お早う、明日香」
会議室で、明るく声をかけてきたのは、同じ日本人の城山朋子(31歳)だった。彼女
も宇宙人に改造され、化け物のような姿になっているが、暗い明日香と違って、いつ
も明るく、溌剌としており、明日香は彼女に会う度に生きる勇気を与えられるのだ。
268作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/04(水) 20:56:06 ID:h6OfZoPw
「おはよう、朋子」
明日香は、朋子の股下に逆さまになって生えている顔に会釈した。
「全員そろったか?」
会議の進行役は、基地司令官のコールマン将軍だった。会議の参加者には、
CIAのリチャード・ファーマー、科学者のマイケル・パッカード博士や、エスパー
部隊のバーバラ・サンダースらも参加している。
「お早う、では、会議を始める。いよいよ、ミッション5の実施が目前に迫ってきた。
ネオガイア星人から奪った宇宙戦艦の解析も、ほぼ終わり、我々の手で飛ばす
事も、おそらく可能だろう」
全員がどよめいた。
「しかし、だ。この宇宙戦艦を使って、闇雲に反撃を仕掛けたところで、結果は2
005年の戦いの二の舞になる公算が高い。つまり、奇襲作戦で地球上の敵戦力
を全滅させても、やがて、やつらの母星から飛来した援軍に地球が席捲される結
果になる」
2005年の多国籍軍による反撃作戦では、ネオガイア星の本国艦隊によって日
本が支配下に入ってしまった。
「我々は、敵の母星がどこにあるのか、また宇宙の情勢がどうなっているのかも
ハッキリとは判らない。ミス・クドウの情報では、宇宙には様々な種族がおり、宇
宙海賊のようなものも存在するらしい。とすれば、ひょっとして非常に少ない可能
性ではあるが、我々に味方してくれる、善意の宇宙人も存在するかもしれん」
明日香は、その言葉に反発を感じた。
(宇宙人に善いも悪いもないわ。全て自分の種族の利益しか考えていない。こん
な未開の星の住人を助けて、彼らに何のメリットがあるって言うの)
しかし、明日香は、自分の気持ちを言葉にして表す事はなかった。彼女の心は死
んでいるのだ。会議で自己主張するほど前向きには、なれなかった。
269作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/04(水) 20:56:52 ID:h6OfZoPw
「我々は、『ラスト・ホープ』と命名した、この宇宙戦艦を使って、ネオガイア星人
と全面対決する前に、宇宙探査に乗り出そう考えている」
先程よりも大きなざわめきが湧き起こった。それぞれが興奮して各所で議論が
始まった。
「敵の母星に直接攻撃をかければいいんじゃないか?」
「いや、それよりも宇宙にも国連みたいな調停機関があるかもしれない。そこへ
訴え出れば、なんとかしてくれるのでは」
「宇宙海賊を味方につけるってのはどうだ?」
明日香は、彼らの議論を冷めた気持ちで聞き流していた。
(宇宙は、ネオガイア星人よりも、もっと残忍なグレイの支配下にある・・・宇宙
海賊なんかに援助を頼めば、地球は身ぐるみ?がれて、草木一本残らない・・・
ましてや、単艦で、ネオガイア人の母星を攻撃するなんて、死にに行くようなも
のよ・・・)
明日香は、銀河警察の一員として宇宙を飛び回っていた経験から、宇宙情勢
には詳しかった。その情報はすでに、アメリカ軍部に全て提供してある。それで
も、実際に宇宙に出たことがない彼らは楽観的に物事を考えている。知らない
とは、恐ろしい事だ。彼らが、口々に議論をしていると、いきなり、警報のサイレ
ンが響き渡った。
「どうした?」
コールマン将軍が、内線電話で基地の管制室に問い合わせた。
『侵入者です。基地内部に何者かが侵入しました。数、目的は不明です』
「わかった。私も、すぐ、そちらへ行く。諸君、会議は一旦中止だ。各自、部署へ
戻ってくれ」
明日香は、胸騒ぎを感じた。こんな事は、この基地に来て以来、3年間で初め
てだった。
270作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/04(水) 20:57:51 ID:h6OfZoPw
ゴキブリ女こと、羽島菜月(22歳)は、カサカサと音をたてながら、地下要塞
の通路を高速で移動していた。口元にはセンサーである二本の鬚を生やし、
背中には、甲殻質の黒光りする羽が付いている。生身の部位である両肩には、
ハーケンクロイツの刺青が彫らりこまれていた。
「ヒー!ヒー!」
ゴキブリ女の通った後を、鉤十字団のザコ戦闘員数十人が必死に追いかけて
いく。改造手術を受けていない彼らは、鍛えられているとはいえ、ただの人間以
上のスピードでは移動出来ない。
「おめーら、遅いんだよっ!もっと早く走れよ!」
「ヒー!ヒー!」
ゴキブリ女の罵声に、ザコ戦闘員達は汗だくになって走った。木綿素材のよう
な戦闘服が、汗でピッチリと体に張り付いている。
「止まれ!撃つぞ!」
彼らの前にアメリカ兵が立ち塞がった。止まるはずもないゴキブリ女に自動小
銃の銃弾が浴びせられるが、背中の甲羅が全て弾き返してしまう。後から追い
付いたザコ戦闘員達が短剣の先から発せられる光線で反撃し、アメリカ兵を焼
き殺した。
「この下だよ」
ゴキブリ女は、口元のセンサーをヒクヒクと動かして言った。彼らの狙いは、
地下格納庫の大型宇宙戦艦なのだった。総統ヒトラー3世から直接、その宇宙
戦艦を奪うように命令されてきたのだ。
271作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/04(水) 20:58:44 ID:h6OfZoPw
「下がって」
ゴキブリ女は、ザコ戦闘員を安全な位置まで下がらせると、いきなりウンチをした。
黒々とした大便がひり出され、トグロを巻く。そして陰毛を抜いて捻り合わせ、導火
線として突き刺すと、ザコ戦闘員の一人にライターで火をつけるように命令した。
「ヒー!」
導火線に火がついた。しかし、短すぎたのか、着火したザコ戦闘員が逃げる前に
爆発した。
「ヒーッ!ギャーッ!」
「また、ミスっちゃった。ザコ戦闘員、殉職、一名と・・・」
ともあれ、床に大穴が開いた。ザコ戦闘員達は、仲間が一人、他愛もない理由で
死んだ事に肝を冷やしていたが、態度には出さない。こういうのは、鉤十字団では
日常茶飯事で、犠牲者が自分以外の誰かだった事に、心の中で感謝するだけだ
った。
「あれか、宇宙戦艦ってのは・・・」
大穴の下は、巨大な地下格納庫だった。いくつものクレーンに囲まれ、金属の山
のような流線型の宇宙船が鎮座していた。
「行くよっ、付いてきな!」
ゴキブリ女は、背中の羽を広げると、穴にスルリと飛び込んだ。ブーンという羽音
を立てて、ゆっくりと降下していく。ザコ戦闘員達は、空を飛べないため、用意して
きたロープを垂らし、何人かが端を持って支え、ロープを伝って格納庫へ下りるの
だ。最終的にロープを支えていた何人かは、物理的に考えて、下へは降りられない
ため、その場に取り残され、アメリカ兵に追い詰められた揚句に死ぬ運命が待って
いる。鉤十字団では、作戦堆遂行のための、ザコ戦闘員の犠牲は当たり前の事と
して考えられている。格納庫ではアメリカ兵と、降りてきたザコ戦闘員の間で、激し
い戦闘が始まった。
272作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/05(木) 00:25:39 ID:LNhi5oWC
「ヒー!ヒー!」
「なんだ、こいつら。アメリカンコミックみてえだ」
「ああ、さっき見ていた、パワーレンジャーの再放送のまんまだぜ」
「ヒー!ヒー!」
「無駄口叩くな、死ぬぞ!」
ザコ戦闘員とアメリカ兵の双方に、多数の死傷者が出る中、ゴキブリ女が、アメリ
カ兵の上空を飛行し、毒ガス入りのオナラを散布して回った。
「うっ、臭え!なんだこりゃ」
「く、苦しい、息が詰まる・・・」
戦っていたアメリカ兵が銃を落とし、次々と絶命していった。
「お前達、今のうちだ。行け!行け!」
ゴキブリ女の命令で、ザコ戦闘員達が無謀な突撃を始めた。この作戦は、総統か
ら直々に命令されたもので失敗は許されない。ゴキブリ女にとって、ザコ戦闘員の
死者がいくら出ようとも構わなかった。
「ヒー!ヒー!」
ザコ戦闘員は、ドイツ人以外の人種の、誘拐されてきた人間達である。毒薬を打た
れ、解毒剤と引き換えに忠誠を誓わされている逃げ道のない人間達だ。
「ヒー!ヒー!」
アメリカ兵の銃弾にザコ戦闘員の屍の山が築かれたが、仲間の死体を踏み越えて、
後続のザコ戦闘員が、宇宙戦艦のハッチに迫る。生き残ったアメリカ兵がハッチを
閉じようとするが間に合わない。ザコ戦闘員の先頭集団が宇宙戦艦内部になだれ
込もうとした時、宇宙戦艦のハッチの影から一つの人影が現れた。
273作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/05(木) 00:26:54 ID:LNhi5oWC
「ヒー!何だお前は?」
人影は、工藤明日香だった。明日香は、無言で左腕のマジックハンドに握った日
本刀を振るった。鮮やかな腕前で、数人のザコ戦闘員の体が切断され、倒される。
次に右腕に仕込まれた機関銃を掃射すると、宇宙戦艦のハッチに押し寄せてい
たザコ戦闘員の大半が射殺された。
「チッ、お前、サイボーグか?」
ゴキブリ女が、明日香の機械化された下半身と両腕を見て言った。明日香の全
身から醸し出される鬱蒼とした暗いオーラと、何度も死線を潜り抜けた歴戦の勇
士のみが持つ気迫にザコ戦闘員達は、気押され、攻撃を尻ごみしている。
「何やってんだ、お前ら。相手は一人だ、さっさとかかれ!」
ゴキブリ女に叱責され、我に返ったザコ戦闘員達は、明日香に、短剣の先を向け、
光線を一斉掃射した。明日香は、機械化された下半身の瞬発力で、ガチャリと音
を立てて素早くハッチの後ろ側に隠れ、光線をかわす。そして次の瞬間、素早く
戦艦内部を移動して、別のハッチから頭と右腕の機関銃の銃口だけを出し、正確
な射撃でザコ戦闘員を撃ち殺していった。
「糞!たかがポンコツサイボーグ1台のためにっ!」
ゴキブリ女は、明日香に向って突進した。四つん這いでカサカサと床を移動する
ため、背中の甲殻質の羽は、明日香の撃った銃弾を全て跳ね返してしまう。機関
銃が役に立たない事を悟った明日香も、宇宙戦艦のハッチを飛び出し、日本刀を
振りかざしてガチャガチャとゴキブリ女を目がけて突進してきた。
「糞糞糞糞糞!」
「・・・・!」
改造人間とサイボーグが激突し、ぶつかり合った。明日香の日本刀がゴキブリ女
の背中に振り下ろされたが、黒光りする羽を切り裂くことが出来ずに、逆にポッキリ
と折れてしまう。ゴキブリ女は、口から毒ガス入りの口臭を明日香に吹きかけた。
274作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/05(木) 00:27:57 ID:LNhi5oWC
「うう・・・」
明日香は眩暈がし、倒れそうになる。ゴキブリ女は、明日香に機関銃を撃たせないよう、右腕のマジックハンドを逆向きにひねり上げ、銃口を明日香本人の顔に向けさせる。
「撃てるもんら撃ってみろよ。糞、これを喰らって死にな!」
ゴキブリ女は自分の肛門からウンチを捻り出し、明日香の醜い傷痕だらけの顔
になすりつけた。
「うぐ・・・」
明日香は、毒ガスの効果で気が遠くなりそうになった。
(健吾!あたしに力を頂戴・・・・)
明日香は、薄れゆく意識の中で、遥か昔に死んだ元恋人の名を叫んだ。取り返
しのつかない肉体を晒し、今さら、死ぬのは怖くなかったが、戦いに負けるという
のはサイボーグ戦士としてのプライドが許さなかった。
「化け物!お前なんかに負けないっ!」
明日香は、叫ぶなりゴキブリ女の首筋に、欠けた歯で噛み付いた。財銭教授の
改造手術で、強化されていない体操選手、羽島菜月のままである生身の部分を
攻撃されたゴキブリ女は、断末魔の叫びを上げた。
「ぎゃあああああああ!」
明日香のマジックハンドを抑えているゴキブリ女の手が緩む。明日香は、このチ
ャンスに機関銃の銃口をゴキブリ女の体に向け、至近距離から斉射した。
「あぎゃああああ!」
無数の銃弾を生身の裸体に受けたゴキブリ女は、後方へ弾き飛ばされ、仰向け
に引っくり返って血まみれの四肢をバタバタさせた。
「糞・・・退却だ・・・ザコ戦闘員・・・あたしの体を運べ!」
「ヒー!」
生き残っているザコ戦闘員は、わずかに3人だけだった。3人は、重傷のゴキブ
リ女を担ぎあげ、逃走を企てる。毒ガスに犯された明日香に、彼らを追撃をする
気力はなく、後は、基地の警備兵に任せるしかなかった。
(勝ったわ、健吾・・・あたしは、これからも戦い続ける。いつか力尽きて、あなた
の元へ行く日まで・・・)
機械化され、生殖能力も、女としての美貌も失った明日香にとって、戦う事と死
ぬ事以外に、生きる目的は何も残されていないのだった。
275作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/05(木) 00:28:39 ID:LNhi5oWC
 瀕死の重傷を負ったゴキブリ女こと羽島菜月は、どうにか地上にたどり着い
た。途中アメリカ兵との銃撃戦で、ザコ戦闘員2人が死んだ。
「ハウニブ[、あたしを回収して!」
ゴキブリ女は、体内に埋め込まれた通信機で、上空に待機していた円盤に指
示を出した。レーダーに映らないようにステルスコーティングされたナチス製の
円盤機がゆっくりと降下してくる。反重力エンジンで飛行する、その円盤機は、
全体が迷彩塗装され、ハーケンクロイッツのマークが描かれていた。南極の地
下遺跡から発掘した技術を基に作られたオーバーテクノロジーの産物だ。
(任務は失敗した。例え生きて帰っても、どんな制裁を受けるか判らない…それ
にしても、あのサイボーグ女、超むかつくわ!糞糞糞糞!)
ゴキブリ女は、最後の一人のザコ戦闘員を踏み台にしてハウニブ[のハッチ
によじ登りながら、唾を吐き捨てた。アメリカ軍の高射砲が円盤機を狙って撃
ってくる。
「早く出しなさい!」
ゴキブリ女は、自分がハッチに入ると、すぐに発進命令を出した。一秒を争うた
め、最後の一人のザコ戦闘員は地上に置き去りである。ハウニブ[が雲間に
消える際、地上に残されたザコ戦闘員が、アメリカ軍の機銃でハチの巣にされ
る様がモニターで見えた。
276作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/05(木) 00:29:13 ID:LNhi5oWC
戦闘後、治療を受けた明日香は医務室のベッドに横たわっていた。毒ガスの影響
で、しばらくは体を動かせないらしいが、命に別条はないらしい。今回の戦闘で、
明日香のサイボーグ戦士としての評価が、アメリカ軍内で上がったと、見舞に来た
城山朋子に告げられた。
「コールマン将軍が感謝していたわ。地球で唯一の宇宙戦艦『ラストホープ』を守っ
てくれたって」
「そう」
褒められても明日香には、何の感慨もわかなかった。心が死んでいるのだ。
(あれは、ラストホープじゃない・・・ネオガイア星宇宙軍の高速巡洋艦『スパルタ』だ。
昔、健吾とあたし、それに渚沙や優香、麗美が宇宙を駆け巡った船・・・みんな、今
も生きているのかしら)
今の明日香に、知る術はない。でも、あの宇宙戦艦で宇宙に出れば、いつの日に
か再び、死んだ健吾は別として、彼女達の消息を掴めるかもしれない。やがて明日
香は、ウトウトと眠りに入った。その夜は、惑星ゴルゴーンでの機械生命体との激し
い戦闘を思い出して、悪夢にうなされるのだった。
277名無し調教中。:2008/06/05(木) 01:39:48 ID:d3TqT2vE
こんな時間に、しかもこれだけ更新とはホント乙です。

任務失敗のあげくひとり(一匹?)だけ逃げ帰ったゴキブリ女が
どんな罰をうけるのか楽しみです。
278名無し調教中。:2008/06/05(木) 12:19:12 ID:Npwj7PmD
待ってたぜw
更新乙でしたー
279名無し調教中。:2008/06/05(木) 16:48:53 ID:MQNmWwR1
作者タソ更新乙

>>258
亀だが>>122でもあるがこれもリクエストw

あと>>150
可哀想に、四谷で逆走して事故っちゃったなw
280名無し調教中。:2008/06/05(木) 23:51:42 ID:nPbfETwF
財銭教授の自分の気に食わない美女に
彼なりの難癖をつけて生体改造してしまうところが好き

実験対象は誰でもいいようなネオガイア星人とは一線を画している気がする
281名無し調教中。:2008/06/07(土) 01:53:36 ID:41tEWvDo
なつかしいキャラがいっぱいですね。
気になったのですが、由里香とジェーンは赤ちゃん産んだのかな?特に由里香の赤ちゃんはマゾの血を引き継いで叩いたりしないと泣く体質とかだったら面白いかも。
それを見た女王様は、痛みに耐えれる兵士を作らせようと軍隊の兵士達に由里香を強姦させて何度も何度も妊娠させるのもいいな
そうすれば、新たなマゾキャラの誕生になるし
282名無し調教中。:2008/06/08(日) 21:20:02 ID:A6h0qW+W
ゴキブリ女の後輩として、

インテリだったりクールな美女が

セミ女やナメクジ女に改造される姿をみたいです
283作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/09(月) 13:35:59 ID:V4hknBEu
1943年5月。横須賀を出港した伊500は、シンガポールを経由し、インド洋へ
と出た。シンガポールまでは比較的、日本の制海権が保たれていたが、インド
洋から大西洋にかけては、盛り返してきた連合国側に制海権が戻ってしまって
いる。そのため伊500は、昼間は海中を進み、夜間だけ海上に出て新鮮な空
気を補給し、スピードを上げて距離を稼ぐのだった。
「これが、折り畳み式水上機『晴嵐』の試作機です」
伊500の艦長、田辺中佐が、千鶴に狭い格納庫を案内して説明した。この鬚
面の艦長は、艦内で唯一の女性である千鶴に下心を持っているようで、暇に明
かせては、しょっちゅう千鶴のキャビンを覗きに来ている。男ばかりの潜水艦勤
務で相当、溜まっているのだろう。
「伊500型潜水艦が、量産されれば、この『晴嵐』を使ってアメリカ本土を爆撃す
ることも不可能ではありませんよ」
「まあ、頼もしい。潜水艦乗りの男性って、素敵ですわ」
千鶴は、心にもない、お世辞を言った。千鶴も、単調な潜水艦での生活に退屈し
ており、艦長をからかって気晴らしをするくらいしか、やる事がなかった。
(抜いてあげようかしら)
千鶴は、顔を赤くして喜んでいる田辺艦長に、自然な動きで体を押し付けた。
「ま、まあ、それ程でも・・・」

「もし、よろしければ、二人きりで、ゆっくりお話がしたいわ」
「で、では、艦長室で・・・」
田辺艦長は、ギクシャクしながら千鶴を案内した。潜水艦勤務の田辺は、自分の
妻にも長く会っておらず、ましてや慰安婦以外の若い女性と接する機会などゼロ
に等しかったのだ。1時間ほどして、千鶴が、艦長室から性欲を満たして出てくる
と、連絡口では、山川桃次郎が苦笑いをしていた。
284作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/09(月) 13:36:51 ID:V4hknBEu
「あんた、とんでもない女だ」
「いいじゃない、別に。減るもんじゃないし。あたし、500年前のコロンブスの
航海の時は、船団の男全員の性欲を順番に処理して上げたのよ」
「ふん、また、そんなホラ話を・・・」
「コロンブスの時代から、まだたったの500年しか経っていない。それなのに、
あの時発見した大陸が、今や大戦の趨勢を左右する世界最強の超大国だな
んてね。歴史が、だんだん、先に進むほど加速しているのを感じるわ」
「そんなこと言われても、僕はこの時代しか知らないんでピンときません。この
世に生まれて、まだ、たったの32年しか生きていませんし」
桃次郎は、皮肉っぽく言った。自分が、この誰とでもセックスをする汚れた女
の血を引いているとは、なるべく思いたくなかった。

285作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/09(月) 13:37:32 ID:V4hknBEu
 伊500は、無事インド洋の中継地点であるルミナス諸島にたどりついた。表
向き中立を保っている、この群島国家は、親独派と親英派が対立しており、島
の一画に、ドイツのUボート基地が秘密裏に設営されている。現在の国王は親
独派のヘンリー4世だった。
「この島には、補給のため1週間滞在するそうです。どうですか、久し振りにシ
ャバの空気を吸いに行きますか?」
桃次郎は、千鶴を誘って首都パールシティの市街に出た。イギリス風の建築
物が並ぶ、小さいが上品な町だった。
「ボンジュール、マドモワゼル・ヒサイシ」
いきなり、千鶴は声をかけられ、振り向くと、そこには思わぬ人物が立っていた。
「ミッシェル!どうして、ここに?」
「僕には、予知能力があるのでね。あなたがここに来るのは判っていたのですよ」
20代の白人青年が立っていた。御洒落なアロハシャツとサングラスを身に付け
ている。
「誰ですか、この人は?」
初対面の桃次郎は、千鶴に囁いた。
「ミッシェルよ。フルネームは、ミッシェル・ド・ノストラダムス。1万歳のアトランテ
ィス人よ」
千鶴の紹介に、桃次郎は呆れ果て、無言で押し黙ってしまった。ミッシェルは、
桃次郎を、宇宙の深淵を探るような眼で観察した。

「この人も、あなたの子孫ですか。そう言えば、ついこの前、ロンドンでも別の子孫
に会いましたよ。戦争で片足を無くされて困っていたので、義足をプレゼントして差
し上げました。名前は確かデヴィット・マーダー・・・覚えておいて下さい」
千鶴は、その名前を心に刻み込んだ。予知能力を持ち、歴史を操る事の出来る男
の言葉は、その一言一句が重要だった。ミッシェルは言葉を続けた。
286作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/09(月) 13:37:55 ID:V4hknBEu
「あなたの事がどうも気になってね。実は、この島にもアトランティスの遺跡が
あるのです。それもアトランティス時代にかなり重要な役割を果たしていた施
設の残骸です」
千鶴と桃次郎は、ミッシェルに誘われるままに、彼の借りてきたレンタカーに
同乗し、町外れへと向かった。古代文字が刻まれた粘土板が多く出土すると
いう発掘現場近くの岩山に案内された。
「この辺に立っていて下さい」
ミッシェルはポケットからリモコンのような装置を取り出しスイッチを入れた。す
ると3人の姿は虹色の光に包まれ、かき消された。
287作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/09(月) 13:38:50 ID:V4hknBEu
3人が実体化したのは、装置類がびっしりと並んだ管制室のような場所だっ
た。
「な、何だ、今のは!」
桃次郎は、珍しくうろたえていた。瞬間物質移送機を生まれて初めて体感し
たのだ。
「ここは、バベルの塔の管制室です。オリハルコン製の機器類は、塔の崩壊
後、1万2000年経った今でも、完璧に作動します。ただし、肝心のコントロ
ールするべき塔自体が、今は、ありませんがね」
「バベルの塔?あの旧約聖書に出てくる、天まで届くという伝説の塔が、アト
ランティス時代に実在したの?」
「そうです、まさに天まで届いていました。上空36000キロの静止軌道までね。
宇宙船を使わず、安いコストで物資を大気圏外まで運ぶための軌道エレベー
ターです。しかし、このバベルの塔の完成が最終的にアトランティス人を増長
させ、宇宙人グレイの怒りを買ったのです」
「そして、全面戦争になり、バベルの塔は、破壊されたってわけね」
「そう。我々の文明は徹底的に破壊され、石器時代へと戻された。塔をめぐる
最後の戦いの余波で、地軸は変動しアトランティス大陸は氷に閉ざされてしま
った。この時、マンモスやサーベルタイガーなどの多くの動植物が絶滅し、地
球上の全人口の99パーセントが死滅しました。もう一つの文明の中心地だっ
た太平洋のムー大陸は沈没し、避難民の一部が逃れた東アジアでは、ムー
は無を意味する言葉の語源となった・・・」
いつも涼しげなミッシェルの顔に、珍しく苦渋の表情が浮かんだ。
「あなた、宇宙人が憎くないの?」
千鶴が問いかけた。
288作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/09(月) 15:18:57 ID:V4hknBEu
「さあ、問題は、そこです。僕の予言では21世紀初頭に地球文明は再び宇
宙人に蹂躙される。これは、歴史的事実なので、個人の感情で曲げる事は
出来ません。僕の創設した時間管理局も、宇宙人の侵略を妨げる者を排除
するようにプログラムされています」
「つまり、あたしにとっては、時間管理局も敵って事?もし、あなたが、時間
管理局に宇宙人を攻撃するよう命令をしたら?」
「それは出来ない。時間管理局は、1万2000年前のアトランティス大陸に
ある本部の指示で動いている。そこには過去の僕がいて、歴史を厳守する
ように指示を出しているから、管理局員達は、例え同一人物でも、現在の僕
よりも、過去からの指令の方を優先する」
千鶴は、ミッシェルの説明にイライラしてきた。
「ややこしいわね!」
「それに、僕は、歴史を変える気は、さらさらないですから」
「そんなに、予言が大事なの?別に、未来なんか、好きに変えちゃえばいい
じゃない。人間の意志が未来を決めるのよ。人の意思の数だけ多元宇宙が
あっては駄目なの?」
「うるさい!駄目に決まっているじゃないか!君に何がわかる?そんな、無
限の多元宇宙の存在なんかを認めれば、僕の予知能力の意味がなくなっ
てしまうだろう!僕だけじゃない。全ての人間にとって確実なものが、何もな
くなる。この宇宙には確固たる骨太の一本の、頼るべき歴史が必要なんだ!」
「宇宙人の奴隷になるのは嫌。そんな未来なら無くてもいい」
千鶴とミッシェルは睨み合った。しかし、感情に任せて言い争っても、すぐに
答えが出る問題ではない。ミッシェルが先に目をそらした。
「ムーは沈んだけど、アトランティス大陸は、現在も存在している。この時代
の人間には南極大陸と呼ばれているけどね。そこには、1万2千年前の宇宙
戦争の後、しばらく僕が身を潜めていた最大のシェルター・・・時間管理局の
本部がある。ヒトラーが発見し要塞に改造しようとしているのは、そのほんの
一区画にすぎない。いつか君にも見せてあげるよ。南極の古代遺跡もね」
千鶴には、ミッシェルが、なぜか寂しげに見えた。
289作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/09(月) 23:19:00 ID:V4hknBEu
1944年6月。久石光隆曹長(33歳)はサイパン島で、上陸してきたアメリカ
軍を相手に、死に物狂いの戦いを繰り広げていた。すでに艦砲射撃で日本
軍の陣地は壊滅し、各々小グループに分かれて、ジャングルでゲリラ戦を
繰り広げているのみである。
「くそっ、何で俺の行く所は、いつもいつも、こんな激戦地ばかりなんだ!」
光隆は、悪態をついた。2年前、ガダルカナルを命からがら脱出し、内地に
帰る間もなくサイパン島守備隊に配属されたのだ。
「おい、お前。手榴弾を握ってあの戦車に体当たりしろ」
光隆は、部下のニ等兵に命令した。二等兵の顔が青ざめた。
「ここからですと、体当たりする前に見つかってしまいます」
「じゃあ、この死体を被っていけ」
光隆は、砲弾を受け、バラバラになって飛び散っている戦友の死体を指さした。
手足が千切れ、腹からは、内臓が飛び出している。
「ひっ・・・いくら何でも・・そんな」
「いいからやれ!それとも、今ここで、俺が、お前の首を落としてやろうか?」
光隆は、サーベルを引き抜き、恐怖に震えている二等兵の首筋に当てた。
「や、やります!」
二等兵は、戦友の内臓を体に巻き、千切れた手足を持って、敵戦車に匍匐
前進していった。気付かずに前進してきたシャーマン戦車が、二等兵の体を引
き殺すと、手榴弾が爆発してキャタピラを破損した。
「やったぞ!今のうちに逃げろ」
光隆は、歓声を上げ、生き残りの部下と共に、ジャングルの奥地へ逃げていった。
290作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/09(月) 23:19:32 ID:V4hknBEu
サイパン島での死闘が終りに近づいて来た頃、光隆は、日本軍の敗残兵が立て籠る洞窟へとたどり着いた。その中には将官クラスの人間も、何人かいるようだった。
「日本が戦争に負けているのは、俺のせいじゃないんだ・・・」
中将の階級章をつけた老人が、一番奥にうずくまり、うわ言のように呟いて
いた。
「あれは?」
光隆が、兵士の一人に訪ねた。
「海軍の南雲中将です。サイパン島守備隊の司令官です」
「俺のせいじゃない・・・俺のせいじゃない・・・ミッドウェーで空母を撃沈された
のは俺のせいじゃない・・・仕方なかったんだ。なのに、くそっ、こんな僻地に
回しやがって!」
南雲中将は、ミッドウェーでの敗戦以来、海軍では、厄病神同様に扱われて
いた。山本長官が戦死して以来、さらに風当たりが強くなり、とうとう艦隊勤
務を外され、玉砕覚悟のサイパン島守備隊に回されてしまったのだ。
「俺に、死ねって言うのかよ・・・・畜生!ああ、判ったよ死ねばいいんだろ、
死ねば!」
南雲中将は、突然、立ち上がった。副官を呼び、指示を伝える。
「明日、全員で米軍に万歳突撃をかける。傷で動けない者は、この場で自決
してくれ。日本男子たるもの、生きて虜囚の辱めを受けずだ。全員、天皇陛下
のために死んでくれ!」
「天皇陛下万歳!」
「大日本帝国万歳!」
生き残った将兵達が唱和を始めた。光隆は呆れ果てる。
(馬鹿の一つ覚えか!やってらんねえぜ)
「ちょっと、ションベンしてきます」
光隆は、さりげなく洞窟を出ると、中に手榴弾を放り込んだ。
291作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/09(月) 23:20:08 ID:V4hknBEu
サイパン島を防衛するために出動した日本の空母機動部隊は、マリアナ諸島
沖で、米機動部隊と激突した。2年前のミッドウェーでの全滅以来、貨物船や、
他の軍艦を改造して、必死で再建した空母部隊だったが、この2年間で米軍の
科学力は飛躍的に進歩しており、高性能レーダーや、アインシュタイン博士の
発明したVT信管を装備した対空砲の餌食になり、発進した日本の攻撃隊は、
全滅した。世に言う『マリアナの七面鳥撃ち』である。この戦いで、サイパンが陥
落した事により、日本全土が長距離爆撃機B29の航続距離圏内に入った。そ
して、無差別爆撃を受けた国民は、開戦以来初めて、もう少しで勝つと思って
いた戦争が、本当は、負け続けていたと言う、事実を知るのである。
292名無し調教中。:2008/06/10(火) 15:42:07 ID:ktfS+k9t
支援
293作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/18(水) 10:38:46 ID:zIkWUDEc
千鶴を乗せた伊500は、アフリカ最南端の喜望峰を回り、無事フランス西海岸
のブレスト港へと入港した。ミッシェルは、ルミナス諸島で古代遺跡を千鶴達に
見せた後、どこへともなく消え去っていた。
「アトランティス、ムー。まるで空想科学小説だ。そう言えば天津教の教典の、
竹内文書にも同じようなことが書いてあったぞ」
桃次郎は、数年前弾圧を受けて壊滅した宗教団体を思い出した。中野学校には、
国内のありとあらゆる合法、非合法組織の調査ファイルがある。
「1万2000年前の科学技術をヒトラーが手に入れようとしている。彼に合わなく
ちゃ。宇宙人の侵略に対抗するには、彼らと同等の科学技術が必要なのよ」
千鶴は、ヒトラーを味方につけようと考えているらしかった。上陸した日本人の一
行は、フランスを占領しているドイツ軍に熱烈な歓迎を受け、列車でドイツ本国
の首都ベルリンへと運ばれた。そこでは、同盟国日本から来た人々を歓迎する
宴が催された。
「はるばる海を越えてやってきた、勇敢なる日本人に乾杯!」
総統アドルフ・ヒトラーが、ワイングラスを片手に乾杯の音頭をとった。出席してい
る将校や、政府の高官達が直立不動でナチス式の敬礼をする。会場にはヒトラー
の大好きなワーグナーの音楽が流れていた。
「ハイル・ヒトラー!」
「ドイツ第三帝国に栄光あれ!」
田辺艦長をはじめ、潜水艦の乗組員達は、この異様な雰囲気に唖然としている。
パーティが始まると、元帥の階級章をつけた男が、固まって群れている日本人達
のところへ挨拶にきた。
294作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/18(水) 10:39:41 ID:zIkWUDEc
「イヒ、フロイエ、ミヒ、ズィーツーゼーエン。イヒ、ハイセ、エルヴィン・ロンメル」
「あなたが、あの有名なロンメル元帥ですか!御目にかかれて光栄です」
日本人達は、航海の途中、暇に明かせてドイツ語を勉強していたので会話には
苦労しなかった。
「いや、それほどでも」
「そんな、御謙遜を・・・・『砂漠の狐』と異名をとる国民的英雄だと伺っております」
田辺艦長は、有名人に会えて、純粋に喜んでいた。
「アフリカでは散々でした。エルアラメインまでは、調子が良かったのですがね。
肝心なところで、持病が出て倒れちゃいました。おまけに、途中からアメリカが
参戦してきて挟み打ちにされて、大変な目に会いましたよ」
ロンメルは、よくしゃべる男だった。
「おや、こちらのフロイラインは?それともフラウ?」
「フロイライン・ヒサイシです」
千鶴は、快活なドイツ人男性と握手を交わした。
「今度、西部戦線の最高司令官に任命されましてね。上陸してくる連合軍を波打
ち際で、壊滅して御目にかけますよ」
すでに、イタリアが降伏し、枢軸国側で戦争を続けているのは、ドイツと日本だけ
になっていた。イギリス本土には、ドイツに占領されている国々の亡命政府や、米
英両軍の大部隊が集結し、ドーバー海峡を渡る準備をしているという確かな情報
が入っている。
295作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/18(水) 10:43:04 ID:zIkWUDEc
「頼もしいですわ」
「ただ、敵がどこに上陸してくるのかが、判らなくて困っています」
「ノルマンディーですわ。時期は1944年の6月です」
千鶴には、ミッシェルのような、本当の意味での予知能力はなかったが、
2003年までの歴史なら暗記していた。
「あなたも、そう思われますか?ふむ、ノルマンディーか・・・」
ロンメル元帥は、あごに指を当て、考え込みながら立ち去っていた。彼の後
からも、ヒトラーの側近達が、次々に挨拶にきた。
「総統の第一秘書を務めております、マルチン・ボルマンです」
「宣伝大臣のヨーゼフ・ゲッペルスです」
「空軍元帥のヘルマン・ゲーリングです」
「海軍元帥のカール・デーニッツです」
「親衛隊長官のハインリッヒ・ヒムラーです。後日、あなた方に、わがナチスが
誇るアウシュビッツ収容所を、御目にかけましょう」
千鶴は、このヒムラーという男に、ぞっとする程の冷酷さを感じた。典型的なサ
ディストのオーラを発散している。人間が、残虐な死に方をしたり、苦しみ悶える
姿を見ることに、最も喜びを覚えるタイプの人間だった。千鶴は、2000年に渡る
人生の中で、この手のタイプをたくさん知っていた。
「なぜ、ユダヤ人を虐殺しなくてはならないか、あなた方は、御存じでしょうか?」
ヒムラーは、不気味に笑いながら日本人達に問いかけた。田辺艦長は、この人
物に、強烈な不快感を覚えているようだった。
296作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/06/18(水) 10:43:42 ID:zIkWUDEc
「いえ、それが、ナチス・ドイツの国策だからとしか・・・」
「奴らは、寄生虫なのです。このままでは人類全体がユダヤ人に寄生されて、
彼らの奴隷となってしまいます。表向きは、ユダヤ人は劣等人種という事にな
っていますが、実は逆で、彼らの知能は、他の民族に比べて極めて高い。そ
の証拠に高名な科学者、思想家、政治家、宗教家、資本家達は、全てユダヤ
人です。彼らの正体は、突然変異で進化した、より優れた人類なのです」
「だから、迫害しているのですか?」
「その通り。ここだけの話ですが、この戦争は、もはや我々に勝ち目はありませ
ん。だから、この戦争が終わるまでに、一人でも多くのユダヤ人を殺害し、彼
らの汚れた遺伝子を可能な限り地球上から減らします」
ヒムラーは、残忍な笑みを浮かべた。
297名無し調教中。:2008/06/18(水) 16:38:54 ID:iEYEUmFu
支援
298名無し調教中。:2008/06/24(火) 22:36:12 ID:U+xt/5ny
おまえら歴史ものだと反応なさすぎw

作者さん、応援してます
299名無し調教中。:2008/06/25(水) 08:30:02 ID:oCPCW/L7
だって、つまらないんだもん
300名無し調教中。:2008/06/25(水) 12:33:19 ID:t8Ug9U3M
>>299
じゃあこなくていいよ

作者さんに迷惑かけるな
301名無し調教中。:2008/06/26(木) 00:38:04 ID:wCaQbtsa
反応がないってのは迷惑かけてることになるのか?
分からん理屈だ
302名無し調教中。:2008/06/27(金) 01:25:55 ID:0IYkC8Kc
必ずしも誰もが楽しめる内容になることはないでしょう

でもこういった風な小説をここまで長く続けてくれる方はそうそういない
ここでのリクエストにもけっこう応えていただけるしね

まぁ楽しみにしているやつらも多いので
あえて作者氏の創作意欲を欠かせるようなレスはやめようよ・・・ってことじゃない?
303作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/03(木) 17:53:59 ID:00ELNVpp
 久石千鶴、山川桃次郎、田辺艦長を含む日本人訪問団の一行は、ヒムラー
の案内で、ポーランド南部にあるアウシュビッツ収容所を見学した。
「ここで、ユダヤ人を始めとする劣等人種を、ガス室に送り込み、絶滅させるわ
けです。もちろん戦時下ですから、労働力として使える者は、死ぬまでとことん
働かせ、最後は、生体実験の材料としても使っているわけです」
ヒムラーは、日本人一人一人にお土産の高級石鹸を手渡した。
「ユダヤ人の皮下脂肪で作った石鹸です。他にも、ユダヤ人の髪の毛で作った
マフラーなどもありますから、帰りにお渡ししましょう」
「げっ!」
日本人達は、気味悪そうに受け取った石鹸を眺めた。収容所の入り口付近では、
今到着したばかりの貨物列車から、ぎゅうぎゅう詰めにされたユダヤ人達が降
ろされている所だった。老若男女が入り混じった彼らは、着のみ着のままで、見
た目には普通の白人の一般市民と変わらない。日本人から見れば、白人が同じ
白人を迫害しているようにしか見えない。
「お前は、ガス室。お前とお前は労働者。お前は実験材料の列に並べ」
ナチスの兵士達が、手際よく降りて来たユダヤ人の群れを振い分けていく。家族
で連れて来られた者も、ここでお別れだ。兵士に混じって白衣を着た医者の様
な男が、ユダヤ人の選別に加わっていた。
「子供はいないか?双子の子供はいないか?」
男は、容姿端麗な子供を見つけては、自分の研究用に確保しているようだった。
304作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/03(木) 17:54:46 ID:00ELNVpp
「あれは?」
千鶴が、ヒムラーに訊ねた。
「ああ、彼はヨーゼフ・メンゲレという軍医です。彼には様々な生体実験を依頼
しています。今、彼が双子の子供を探しているのは、人工的にシャム双生児を
作る研究をしているからです」
(これじゃ、宇宙人とやっている事が、変わらないわ!)
千鶴は、心の中で叫んだ。歴史の教科書でユダヤ人の虐殺の事は知っていた
が、実際に目の当たりにすると、これまで見てきた2000年間で最も悲惨な光景
だった。
(ヒムラーは、ユダヤ人が突然変異体だと言っていた・・・・本当かしら。そう言え
ば500年前に出会ったクリストファー・コロンブスも、確か自分は、ユダヤ人だと
言っていたような・・・)
「彼らは、ユダヤ人の中でもアシュケナジーと呼ばれるタイプです。知能が極め
て高い。今、我々が戦っているソ連の共産主義を考え出したのも、アメリカ、イギ
リスなどの民主主義国家を裏で操っているのも彼らです」
ヒムラーは説明した。千鶴は、考え込んだ。
(ユダヤ陰謀論は、どこまでが本当なのだろう。ヒトラーも実はユダヤ人だったと
いう話を聞いたことがある・・・今度、ミッシェルに会ったら聞いてみよう)
桃次郎と田辺艦長は、訳が分からず、ただ目の前で繰り広げられている光景に、
圧倒されるばかりだった。
305作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/03(木) 17:55:32 ID:00ELNVpp
アウシュビッツ収容所を、案内されてる日本人一行は、ユダヤ人の囚人を虐待
している一人の若い女看守に目をとめた。青い目、金髪のその美しい女性は、
ヒトラーの夢想する理想的なアーリア人種の特徴を備えていた。
「すごい美人がいる・・・」
田辺艦長が思わず呟いた。
「彼女は、看守主任のイルマ・グレーゼです。彼女もSS隊員なのですよ」
ヒムラーが説明した。イルマ・グレーゼ(21歳)は、ユダヤ囚人の中から美男美
女ばかりを選び出し、裸にして直立不動で立たせ、鞭打っていた。
「反社会分子のユダヤ人め。お前らは、遅かれ早かれ、一人残らずガス室に送
り込まれるんだ!」
イルマの鞭は容赦がなかった。女は乳首、男はペニスを集中的に鞭で打たれる。
ユダヤ人であるというだけで、何の罪を犯したわけでもない囚人達は、ごく普通
の一般市民だったが、最後にはガス室に送られる事が決定されているため、
治療不可能なくらいに皮膚が裂け、血だるまになるまで、遠慮なく、鞭打たれる
のだ。
「彼女は、先ほどのメンゲレ大尉と並び、囚人達に、最も恐れられています」
ヒムラーが誇らしげに言った。千鶴は、イルマ・グレーゼを観察し、この女も真性
サディストなのだと思った。その、美貌とは裏腹に、険しい目つきのイルマは、血
まみれになった囚人に、愛犬のジャーマン・シェパードをけしかけ、噛まれる恐怖
に耐えかねて直立不動の姿勢を崩した女囚の一人を、拳銃で撃ち殺した。
306作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/03(木) 17:56:35 ID:00ELNVpp
「誰が、動いていいって、言ったの?規律違反は、即死刑よ。どうせ、お前達
ユダヤ人は全員、ガス室送りになるんだから、無駄な弾丸を消費させないで!」
ユダヤ人の男女は、こみ上げてくる恐怖を抑え込み、自分達の?せ細った血
だらけの体が、ジャーマン・シェパードに噛み裂かれるのを、微動だにせず、
耐えるしかなかった。イルマは、苦痛にゆがむユダヤ人達の顔を見て、快感に
目が潤んでいた。
(どう見ても彼女、性的に興奮しているわ。死が決定しているユダヤ人を、自分
の性癖を満たすために虐待している)
千鶴は冷静に分析したが、さほど正義感も持ち合わせていない千鶴には、ユダ
ヤ人に対する憐みは感じなかった。目の前に繰り広げられている光景は、元いた
未来へと繋がる歴史の一コマに過ぎない。桃次郎や他の日本人達は、ヒムラー
の前で、口にこそ出さないが、憤りを感じているようだった。
「ここが、ガス室です。毎日数百人のユダヤ人を処理しています」
ガス室には、全裸にされたユダヤ人が、老若男女を問わず、詰め込まれている
所だった。列車で着いたばかりの者も、長い間、収容されていてガリガリに?せ細
った者もいる。彼らを、一人でも多く、ぎゅうぎゅうに、極限までガス室に詰め込み、
チフロンBという猛毒を吹きかけるのだ。
「死体は、重油を浴びせて焼却しているのですが、最近、東部戦線の戦況が思
わしくなくて、油の供給が滞りがちです。このままでは、ユダヤ人絶滅計画に支
障が出るのではないかと心配です」
ヒムラーは、ユダヤ人を絶滅させる事が、自分の人生の使命であると、固く信じ
ているようだった。その日の見学が終り、宿舎へ戻った日本人達は、さすがに気
分が悪くなっていた。
307作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/03(木) 17:57:17 ID:00ELNVpp
「噂には聞いていたが、これ程とは・・・」
多少の事には動じない、生え抜きの情報部員である桃次郎も、さすがに動揺し
ていた。
「同盟国ドイツの国策だ。我々が、口を挟み、とやかく言う事ではない」
階級が一番上である、田辺艦長がたしなめる。
(六百万人が殺害された、と歴史の教科書には、書いてあった。そして、戦後、
中東にイスラエルが建国され、ユダヤの民は約束の地へと帰る)
千鶴は、21世紀の時点では、既成の事実であった歴史を思い出した。
(ヒトラー自身がユダヤ人だったという説、日本人の先祖が、イスラエルの失わ
れた10部族の一派だったという説。ユダヤ人が影で世界を牛耳っているという
説・・・彼らに関しては、様々な仮説がある。一体ユダヤ人とは、何者なのだろう?)
千鶴が生きて来た、2000年間の歴史を思い出した。彼らのコミュニティは、世
界のいたるところにあり、常に彼らは迫害を受けていた。16世紀以降は、鎖国し
た日本に戻っていたため、彼らと接触する機会は少なかったが、その間に彼らは、
世界の金融、経済の仕組みを作り上げ、瞬く間に影響力を伸ばしたらしい。
(ヒトラー、ナチス、ユダヤ、時間管理局、アトランティス、ミッシェル・・・そして
宇宙人)
これらのキーワードが、どういう関連性を持っているのか。その中で、自分が、
どう立ちまわれば、復讐を遂げ、最良の未来を選択できるのか。千鶴には、ま
すます判らなくなっていた。
308名無し調教中。:2008/07/03(木) 18:41:51 ID:z9P266m+
更新キター!
309作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/03(木) 19:56:34 ID:00ELNVpp
1944年6月。日本軍が、サイパン島で戦っていた頃、ヨーロッパ、フランス西
海岸でも、連合軍の反撃の火の手が上がろうとしていた。イギリス本土とドーバ
ー海峡に集結した米英の大部隊は、ドイツ支配下にあるフランスを解放し、地続
きのドイツ本国へ攻め込む作戦だった。
「連合軍の主力が、上陸してくるのは、ノルマンディー方面でしょうか?それとも
カレー方面でしょうか?」
ドイツ軍の参謀本部では、激論が戦わされた。
「普通で考えると、カレーなんだが、俺は、なんとなくノルマンディーのような気が
する」
ロンメル元帥が言った。
「どちらにせよ、海岸への地雷の敷設、機甲部隊の配置・・・準備は万端だ。上陸
開始から24時間以内に、連合軍を海へ叩き込んでやる!」
ロンメルは自信に満ち溢れていた。将兵達にも楽観ムードが広がっている。何と
言っても指揮を執っているのは、国民的英雄、『砂漠の狐』と異名を取るロンメル
元帥なのだ。その時、目立たない参謀の一人が言った。
「この悪天候です。連合軍の上陸開始までには、まだ、しばらく日があるでしょう。
明日は、元帥の奥さんの誕生日ではありませんか?戦闘が始まると、しばらくは
前線を離れられません。2、3日、本国に戻られては?」
「それも、そうだな。ルーシーには、普段から迷惑をかけっ放しだしなあ。ヒトラー
総統にも、相談したい事があるし、そうするか」
ロンメルは、ハインケル長距離爆撃機に乗って前線を離れ、ドイツの自宅へと帰っ
て行った。そして、その日の晩、午前0時の真夜中に、連合軍の上陸作戦が始ま
った。ロンメルは、自宅で電話を受け、呆然とする。
「えっ、攻撃して来たって?こんな真夜中にか?」
慌てふためいて、前線へ取って返したロンメルが、到着した時、すでに連合軍の
作戦開始から24時間以上が過ぎていた。その間、指揮官不在のため、ほとんど
動いていなかったドイツ軍は、反撃のチャンスを逃し、海岸から後退するしかなか
った。
「なんてこった!もう、しっかり上陸しちまってるじゃないか!」
空は、連合軍の爆撃機に覆われ、海岸は連合軍の戦車で埋め尽くされていた。
史上最大の作戦と呼ばれたノルマンディー上陸作戦は、ドイツ軍の敗北に終わった。
310作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/03(木) 19:57:23 ID:00ELNVpp
1944年、10月。フィリピンに上陸を開始したアメリカ軍を迎え撃つため、
日本の連合艦隊は、残る艦艇の全てを投入し、捷一号作戦を発動した。
空母を囮に使い、その間に戦艦を中心とする別動隊が、フィリピンのレイ
テ湾に上陸中の米軍輸送船団と刺し違えるという作戦だった。アメリカ機動
部隊は、まんまと作戦にはまり、レイテ湾の守りが、一時的に、ガラ空きに
なった。
「栗田司令、あと1時間でレイテ湾に突入します!」
旗艦『大和』の艦橋で、幕僚の一人が興奮して言った。
「大和の46センチ砲を、ありったけ上陸部隊に打ち込んでやれるぞ!」
艦隊司令官の栗田健男中将も意気込んでいた。開戦してすぐに、大艦巨
砲主義が時代遅れになったため、世界最大の戦艦である大和は、ほとんど
活躍していない。しかし、その時、目立たない参謀の一人が、ぼそりと呟いた。
「栗田司令。北方に敵の空母がいるかもしれません。それを撃ちに行きましょう。
いかに、戦況不利と言えども、丸腰の輸送船を、戦艦の主砲で狙い撃ちにす
るなど、日本男児の名折れです」
「気持ちは判る。しかしなあ、それは出来んよ。だって、命令違反になるじゃな
いか。我々が、ここまで来るために、囮になった味方の空母部隊も、全滅して
いるんだぞ!」
さすがに、この状況では、栗田中将も、簡単には口車に乗らないようだった。
時間管理局員だった、その参謀は、上空で監視しているタイムマシンの上司
に通信を送った。
『ターゲットハ、意志ヲ変エマセン』
『仕方ガナイ。催眠暗示装置ノ使用ヲ許可スル』
『了解シマシタ』
参謀の目が赤く光った。とたんに栗田中将の顔がトロンとする。そしてしばら
くして口を開いた。
「・・・突入中止・・・全艦隊、面舵一杯、北進せよ・・・」
栗田艦隊は、進路を変え、日本は太平洋戦争における最後の反撃のチャンス
を失った。
311作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/03(木) 21:02:21 ID:00ELNVpp
千鶴編、終わりです。

歴史ものは、スレ違いなので、つまらないという意見は、ごもっともなのですが、
マンネリ回避のためには、ある程度、しょうがないので、勘弁して下さい。
312名無し調教中。:2008/07/04(金) 00:43:01 ID:zPaVmJrz
>>311
作者さん乙です

これからも続きを楽しみにしています
あまり根を詰めすぎずに頑張ってください
313名無し調教中。:2008/07/10(木) 05:44:27 ID:bFLUX8MZ
次は高原奴隷家族、ピタゴラス博士、梅本由里香、アルテミス、の中から誰かにしてほしい
314名無し調教中。:2008/07/10(木) 20:26:35 ID:QUeU4O3f
一連のストーリーの本筋はピタゴラス博士周辺ととらえておk?
315名無し調教中。:2008/07/13(日) 10:10:25 ID:sjt9hppl
>>313
奴隷家族は高原沙貴編で最近更新されてからちょっと早いんじゃね?

登場人物として次の更新ではなくていいけれども
本多文枝(奴隷家族外伝?)や成瀬美咲、桜井奴隷夫婦や女犬・森宮千夏も続編が気になる

>>314
千鶴の歴史物も十分本筋だと思うが・・・
316名無し調教中。:2008/07/13(日) 21:47:28 ID:7jsmC5HA
個人的にはパッカード夫妻を掘り下げてほしいな〜
317名無し調教中。:2008/07/14(月) 21:40:28 ID:mSi7d1Xp
そういえばゴキブリ女襲撃の際はセリフなしだったっけ>パッカード博士
318名無し調教中。:2008/07/14(月) 23:23:55 ID:lg574ahN
>>317
268で名前だけだね
出産は無事済んだのかな

そういやエスパー部隊も喋ってないね
319名無し調教中。:2008/07/14(月) 23:56:53 ID:rP82SnWX
久しぶりに去勢系のネタが読みたい
チンポ食われたり
320名無し調教中。:2008/07/15(火) 00:47:27 ID:LNMMxgLN
虚勢系で思い出したが(てかそれとは正反対だけど)人間牧場はどうなったんだろう?
小林誠二はともかく、景子先生はもう食肉に加工されちゃったのか?

>>313に出てくるような常連の登場人物も楽しみだけど
相沢淳子といった女子アナたちや>>315の最近見かけない一部のキャラたちのその後も書いてほしい
321名無し調教中。:2008/07/16(水) 00:29:22 ID:knbxkEQC
宇宙外来種についてはいかがでしょうか?人間よりも文明が進
んでいる宇宙人が主体でしたが
人間よりも下等な生き物が地球に持ち込まれるたというところ
にスポットをあてるのです。
渋谷や品川などの都会にも、野生化した変異体チンパンジーが
住み着き
生理が始まる直前の10歳程度から30歳程度の女性が、惨めにも
さらわれて下水道につくられた素で
妊娠されられて変異体の子供を生み続けなければならなくなる
。地下は大変に危険な場所になり
事実上救出も不可能。携帯電話の残りバッテリーで惨めな格好
で助けを空しく呼び続けるのもいいですね。

種によっては女性の手足を切って達磨として人間を買うもの(
刃物を作るだけの文化はある)
膣に寄生・産卵をする蟲を食べる変異体は、女性を苗床に餌を
増やしたりするかも
高学歴だろうと、そうでなかろうと、金持ちだろうと貧乏だろ
うと動物達に動物以下の家畜として飼われる姿は美しいと思います
322名無し調教中。:2008/07/16(水) 22:44:28 ID:pb/DK6Gw
そーいえば、この小説で死亡が確認されたメインの女性キャラって1人だけだったな(一定の時間内にイカないと体が爆発する女ね)。

この際だから増えすぎたキャラの総整理ってことでメインの女性キャラの誰かを試しに「死」に追い込みのはどうでしょう?

俺の考えでは仮に死ぬなら千鶴とアルテミス以外の女性キャラと思うんだけど、みなさんの考えで「死」を迎えるなら誰が一番ふさわしいですか?
ちょっと気になります。
323名無し調教中。:2008/07/17(木) 02:50:04 ID:s/iPKU0d
2話に渡って登場しているがメインキャラなのか?
しかも総整理ってそっちの方向へもっていく?

まああえてひとり挙げるとするなら
今後があまり期待できないという意味で木之本恵美(ケーブル人間)かな…

ただ個人的主観に基づくものなので
もちろん作者氏に死の要求はしない
324名無し調教中。:2008/07/17(木) 03:34:16 ID:DKT2+a4e
>>322
軟体ガールズとかかな。あと、意外性って意味で梅本由里香。
もうちょっとケチャ族に飼われてれば、確実に餌になっていたな。
325作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/18(金) 12:52:14 ID:Zs3Rwmf6
テスト
326作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/18(金) 12:54:23 ID:Zs3Rwmf6
2003年6月、国家公務員上級職、いわゆるキャリア組の新人女刑事、古賀美奈子
(23歳)は、八光署での研修を続けていた。美奈子のプライドを完全に打ち砕いたミ
スターニート事件から1カ月が経過し、ようやく美奈子も精神的ショックから立ち直り
つつあった。
「お早うございます、古賀警部」
上司である小野課長が、出勤してきた美奈子に、慇懃に挨拶をした。
「お早うございます、課長」
美奈子は、目を合わさずに抑揚のない声で答える。犯人に脅迫されていたとは言え、
公衆の面前で、あらん限りの痴態を晒した美奈子は、それ以来、署内で蔭口を叩か
れたり、ジロジロ見られること事が多くなっている。課長も、表情にこそ出さないが、
内心では美奈子のことを嘲笑っているに違いない。
「先日の通り魔事件の報告書が出来上がりました」
美奈子は、封筒に入った書類を課長に手渡した。女性らしい達筆な字で書かれており、
誤字脱字は、一字もない。書類一枚からも、美奈子がいかに優秀なエリートであるか
が伺える。
「犯人は、派遣社員の20代の男性です。最近、こういった事件が、頻発していますわ。
格差社会って言うんでしょうか。それに、高齢者による家族の殺害や、自殺、孤独死も
増えています」
「さすがは、キャリア。社会問題にも、お詳しいですな。私なんかは、せいぜい自分の
課の検挙率ぐらいにしか、頭が回りません」
327作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/18(金) 12:56:09 ID:Zs3Rwmf6
美奈子と小野課長が、会話をしていると、外線電話が鳴った。モグさんが受話機
を取る。
「はい、八光署刑事課です。えっ?古賀刑事ですか。え・・・ええ、変わります」
モグさんが、引きつった顔で、指先をクルクルと回し逆探知の合図をした。
「ボイスチェンジャーの声です。キャリアを指名しています。」
刑事部屋に緊張が走った。嫌な予感を感じつつ美奈子が、受話機を受け取ると、
聞き覚えのある口調が話しかけてきた。
「久し振りですね、エリート刑事さん」
「ミスターニート!」
美奈子は金切り声をあげた。一か月前の屈辱的な記憶が脳裏に蘇ってきて眩
暈がした。
「そろそろ、セーブしたゲームを再開しようかと思ってね。データロードです。また
爆弾を仕掛けましたよ。あと5分で爆発します」
ガチャリと電話が切れた。
「課長!」
「この時間じゃ、逆探知は無理だな。管内の全パトカー、警察官に緊急連絡。警
戒態勢を取らせろ。念のため本庁にも連絡を入れよう。5分後にどこかで爆弾が
爆発する!」
328作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/18(金) 12:56:44 ID:Zs3Rwmf6
それが警察に出来る精一杯の処置だった。場所が特定出来ない以上、対策の
立てようがない。また前回の事件から、ミスターニートの脅迫が、単なるハッタリ
でない事も判っている。やがて5分が過ぎ、10分が過ぎたが、管内で爆発が起
きたという連絡は,一向に入らなかった。
「おかしいな。不発弾だったのかな・・・」
モグさんが、もぐもぐと不明瞭な声で呟く。そして20分ぐらいした頃、ようやく電話
が鳴った。
「課長、本庁からです」
小野課長が受話機を取り、話を聞く。
「えっ、爆発が起こったのは、うちの管内じゃない・・・・東京都江戸川区・・・タイガ
ースマンション502号室」
その住所を聞いて、美奈子は驚愕した。
「課長!それ、あたしの家ですっ!」
やはりミスターニートは、美奈子を執拗にストーキングしていたのだった。
329作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/18(金) 14:40:52 ID:Zs3Rwmf6
美奈子が、大慌てで自宅のマンションに戻ると、そこにはすでに、所轄の警官や
鑑識、本庁の捜査員までが来て、現場検証を行っていた。爆発による火災は消
されていたものの、美奈子が大事にしていた、お気に入りの家具や家電製品は、
見事に吹き飛ばされ粉々になっていた。
「爆弾は、明らかに素人が作ったものです。ホームセンターで売っている肥料や
薬品を混ぜて制作しています。それで、この破壊力とは、恐れ入ります」
鑑識が妙に感心しながら、美奈子に言った。
「冗談じゃないわ!あたしに、何の恨みがあるって言うの!」
美奈子は一人暮らしなので、家族は一緒に住んでいない。しかし近隣の部屋の
住民が爆発に巻き込まれて数人が負傷し、病院に運ばれたらしい。一緒に来た
モグさんが、焼けただれたタンスの引き出しを開け、消防車の放水で、ずぶ濡れ
になっている美奈子のパンティを引っ張り出して眺めていた。
「ちょっと、モグさん!ドサクサに紛れて、何やってんですか!」
美奈子が、半狂乱になって叫んだ。その時、近隣の住民らしい小学校低学年く
らいの男の子が、近寄って来た。
「あの、これ、お姉ちゃんに渡してって・・・」
男の子は、プリペイドカード式の携帯電話を握りしめていた。美奈子の顔から、
さっと血の気が引いていく。前回と同じ手口だ。プルルルルと、その携帯電話が鳴った。
「貸して」
美奈子は、携帯電話をひったくると耳に押し当てた。
330作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/18(金) 14:41:51 ID:Zs3Rwmf6
「あんた、こんな事して、ただじゃ置かないわよ!」
「まだ、ゲームは始ったばかりです。前回の続きですから、まず、ズボンとパン
ティを脱いでください。あの時と同じ格好で再開しなくてはいけませんから」
「畜生!」
美奈子は、顔に似合わない悪態をつくと、ズボンとパンティを下ろした。周りの警
察官達が、ぎょっとしているが、気にしている場合ではない。
「近頃世間では、僕みたいな人間の事を、ニートだの、ワーキングプアだのって
馬鹿にしています。でも、僕も、何も好き好んで年収200万円以下で、生活して
いるわけではありません」
「どうせ、年金も払ってないんでしょ!」
「その通りです。こんな収入で、どうやって払えって言うんですか。物理的に無
理ってもんです。それなのに、この国の官僚や政治家は、税率や年金の負担額
を上げるばかりで、何も手を打とうとしない」
「あたしに関係ないじゃない!」
「関係ありますよ。あなたも、キャリア組でしょ。本来、優秀なはずの、あなた達が
サボっているから、どんどん世の中が悪くなって、まともな人生を送れない犠牲
者が増えていく。僕が、年金を払えないのも、あなた達の単なる職務怠慢のせい
ですよ」
331作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/18(金) 14:42:37 ID:Zs3Rwmf6
「逆恨みだわ」
「とにかくゲーム開始です。そのまま、白バイに乗って八光町までツーリング
してください。制限時間は、一時間。ゴールは八光駅のターミナル広場です。
もし、間に合わなければ、日本のどこかで二発目の爆弾が炸裂します」
ガチャリと電話が切れた。
「すぐに白バイ用意して。犯人の要求よ、早く!」
美奈子は叫ぶなり、現場を離れ、マンションの階段を駆け下りていった。一秒
でも、遅れれば、無関係の人間が死ぬことになる。
「キーです」
白バイ隊員から、キーを受け取ると美奈子はヘルメットをかぶり、下半身丸
出しのまま座席に跨った。原付の免許しか持っておらず、無免許運転になるが、
そんな事を言っている場合ではない。
「大丈夫ですか?」
「ええ」
心配そうに見守る白バイ隊員に見守られながら、美奈子は、エンジンをかけ、
あまりのハンドルの重さと、バイクの重量感にたじろぎながら、アクセルを回した。
「キャッ!」
バランスを保つだけで精一杯だった。振り落とされないように、必死に裸の下半
身でバイクを締め付ける。ここから、八光町までは、県境を越え、約70キロの道
のりだった。
332名無し調教中。:2008/07/18(金) 18:16:54 ID:3vIQOck8
更新乙です

古賀美奈子、そろそろくると思ってました
333名無し調教中。:2008/07/19(土) 13:49:09 ID:pppUyJHQ
モグさん(笑)
334名無し調教中。:2008/07/19(土) 23:26:06 ID:f/cwWAPZ
最初のミスターニートとの対決が宇宙人来襲の3か月前
そして今回がその1カ月後か
一話で終わりと思いきや本編に関わってくる可能性が出てきたな

>>333
自分のIDを知った上でそのコメントをしたの?それとも偶然?
335名無し調教中。:2008/07/21(月) 18:20:25 ID:MY/b0kVn
>>320
人間牧場は一時期由里香並みに人気があったけどシリーズ化もされてないし
火星シリーズにおける痰壷奴隷のバスガイドや2年C組の生徒同様、
更新なく別世界に永久放置のままなんじゃね?

>>322
拷問って意味なら断然アルテミス!(死なないけど)
総整理って意味なら時空を彷徨ったままの巨人女レアや埼玉県立高校の2年A組かな
時空砲で飛ばされた先が同じジュラ紀で、2年A組の生徒をレアが襲い殺すとか
あるいは着いた先がガンダムワールドでみんな戦いに巻き込まれ戦死、とか
336名無し調教中。:2008/07/21(月) 21:39:20 ID:9kykIA8B
〉〉334
337名無し調教中。:2008/07/21(月) 22:16:14 ID:qFLP1TME
>>335
火星シリーズの最後で
準一たちがまた時空砲で飛ばされるというオチは
ある意味かなり衝撃的だったなぁw
338なつめ:2008/07/22(火) 12:22:23 ID:d5jp6OhZ
梅本さんお願いします
339名無し調教中。:2008/07/22(火) 16:24:37 ID:yfdtqZvT
その次はアルテミスをお願いします
340名無し調教中。:2008/07/22(火) 16:42:37 ID:B32qy0NB
(´・ω・`)
341名無し調教中。:2008/07/22(火) 20:18:37 ID:yrsmUu0k
女刑事の話、ミスターニートの指示で美奈子の顔にホームレスが小便に脱糞をし
あげくの果てにそれらを喰わされるという人間便器の展開に期待

そういえば火星編で片田準一が寝室奴隷として全身の体毛を剃られてしまったけど
それをまだ身体改造されていない女性にやってもらいたいな
髪は女の命っていうけどまだ剃髪系の羞恥責めはやってないし
スキャンダルを起こした生意気な女優(じゃなくてもいいけど)が全身剃毛状態でマネキンのようになり
公衆の前で全裸を強要されて死ぬほど恥ずかしくなるという話をぜひ読みたい!
342名無し調教中。:2008/07/23(水) 00:52:06 ID:SYphB+L3
>>338

同意!!
343名無し調教中。:2008/07/23(水) 02:40:58 ID:zfpTmRdy
>>341
つ森宮千夏
344作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/23(水) 19:53:25 ID:VfJ83I7C
美奈子が跨った白バイは、ホンダVFR750P、俗にナナハンと呼ばれる大型
バイクである。普通なら大型二輪の免許を持っていない人間が、いきなり操
れる代物ではない。女性ならなおさらだ。
「お、重い・・・」
車体ごと倒れそうになるのを美奈子は、何とかこらえる。一度倒れれば、女の
力で持ち上げるのは不可能だろう。
「高速道路に、乗らなきゃ間に合わないわ」
抜群の運動神経と、気力で、美奈子はどうにか白バイを前方に走らせ続けた。
この状態で、高速道路を走るのは自殺行為だと思ったが、警察官の責任を果
たすためにはやるしかない。裸の下半身が、風に吹かれてスースーし、美奈
子の人間としての誇りや自信を奪っていった。
「よう、姉ちゃん、そんな格好で何やってんだい?」
気が付くと周りを暴走族に囲まれていた。美奈子は無視する。
「ケツが丸見えだぜ。欲求不満なら相手してやろうか」
「あれ、ひょっとして白バイじゃないですか?」
「おいっ、無視すんなよ!止まれって言ってんだよ!」
暴走族のバイクが、美奈子の白バイの前に回り込んだ。美奈子の運転技術で
は、避け切れずに横転する。
「キャーッ」
美奈子はアスファルトの地面に叩きつけられ、裸の下半身をすりむいた。
345作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/23(水) 19:54:05 ID:VfJ83I7C
「こいつ、変態女だ。かまわねえ、姦っちまおうぜ」
打僕と擦傷に悶え苦しんでいる美奈子に、暴走族が群がった。下半身を撫で
回され上半身の服も引き千切られそうになる。
「や、やめなさい!あたしは、警察官よっ!」
美奈子は必死に抵抗し、上着の下のガンベルトから拳銃を抜いた。
「離れなさい。さもないと撃つわよ。あなた達に構っているヒマはないの」
「うるせえ!」
暴走族の一人が美奈子の拳銃を構えている手首を蹴り上げ、腕をアスファルト
に押し付けて踏みにじった。
「変態女の癖に、物騒なモン振り回すんじゃねえ」
美奈子の腹に強烈なパンチが、叩き込まれる。
「むぐううう・・・あ、あなた達、公務執行妨害で全員逮捕するわ」
美奈子は、必死で暴れ、自分の体に群がっている暴走族の手を振り払うと、立
ち上がって空手の構えを取った。
「そんな、恥ずかしい格好している癖に、一人前にやり合おうってのかよ」
「キエー!」
美奈子は、雄叫びをあげると、連続した手刀と足技の攻撃で、3人の暴走族を
倒した。・・・が、そこまでだった。所詮、多勢に無勢で、蹴りやパンチが、雨あら
れと、美奈子の体に叩き込まれ、美奈子は再び、アスファルトの上に腹這いに
なってしまった。
「とんでもない暴力女だ。遠慮するな、姦っちまえ」
「おおっ!」
346作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/07/23(水) 19:54:35 ID:VfJ83I7C
美奈子が、暴走族の集団にボコられていると、ようやく後続のパトカーが追い付
いて来た。
「やべえ、本物のポリだ。逃げろ」
あっという間に暴走族は、バイクに跨ると、蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
「大丈夫ですか?」
パトカーから降りてきた制服警官に美奈子は助け起こされる。下半身は擦傷だら
けで血が流れており、顔面は殴られて青痣だらけ、上半身の服は引き千切られ
てボロボロだったが、休んでいるヒマはなかった。制服警官と二人がかりで、白バ
イを起こすと再び、座席に跨った。
「ちっ、後、37分しかないわ」
美奈子は、お気に入りのカルチェの腕時計を見て舌打ちをした。今の騒動で、文
字盤のガラスの表面が割れてしまっている。
(ミスターニートめ。逮捕したら、ただじゃ置かないから!)
美奈子は再びアクセルを吹かせ、走り出した。
347名無し調教中。:2008/07/23(水) 23:32:21 ID:KrkVz1l7
作者タソ乙です

この話が終わり次に美奈子が登場するときには女として立ち直れないくらい、
それこそ終盤あたりにはボロ雑巾のような身にしてほしい

しかし後続のパトカー、来るの遅すぎw
348名無し調教中。:2008/07/24(木) 20:21:39 ID:gcEBquoj
>>338
梅本さんの復活は待ち遠しいけど、ちと肉体的に問題アリだよね。
たしか針責めのしすぎで乳首の感覚はなくなっているし、一番の責め所クリトリスを失ってるからねぇ。
何らかの方法で肉体の欠損を再生させるか、あるいは乳首の感覚とクリを失って欲求不満で悶々とさせるか……。
今後の展開に期待!
349名無し調教中。:2008/07/24(木) 22:26:02 ID:YZsuIv23
>>348

そこはアルテミスと違う方法で再生させてほしいな

何かの不滅の若さとか、美貌とかで
350名無し調教中。:2008/07/24(木) 23:31:36 ID:YZsuIv23
>>348
焦らしで欲求不満にしてもこちらが不満になるだけだからここは、再生しかないよ

感覚のない乳にしても3回も孕んでるから相当巨乳になって母乳も出っぱなしだろ

むしろそうしてほしい
351名無し調教中。:2008/07/29(火) 22:46:38 ID:ZH+9UNKm
>>343
341だけど千夏は犬化がメインだったからなぁ

斉藤Pや財銭教授によって拉致されて、人間の姿のまま陰毛から髪、眉毛までも剃毛、
丸坊主になっても美しい顔にはあごから後頭部にかけて悲惨な刺青が顔全体に施される・・・

由里香人気のなか、やはりマイノリティーな意見だな
スレ汚しすんません
352名無し調教中。:2008/08/01(金) 00:32:24 ID:R8PQtdWu
作者さん更新少し遅いが女刑事の次の話がガンダムのエロパロで
その構想に頭を痛めてでもいるのかな?
353名無し調教中。:2008/08/06(水) 16:38:04 ID:RSAkTl6N
作者さんのプロバイダー、アクセス規制中との事
本人に全く非がなくても、使ってるプロバイダの種類によって規制されちゃうなんて
ホント2ちゃんねる使えませんなぁ
規制解除を待ちましょう
354名無し調教中。:2008/08/06(水) 21:11:26 ID:RSAkTl6N
まとめサイトの『アナザーストーリー掲示板 その2』に続きがアップされるようです。
355名無し調教中。:2008/08/10(日) 12:52:44 ID:MLs+BzuA
高速道路を使って、ようやく八光駅のターミナルに着いた時、すでにミスタ
ーニートの指定した時刻より、30分以上オーバーしていた。途中、美奈子
は3回転倒し、その度に、一人では白バイを起こす事が出来ずに、後続のパ
トカーを待たなくてはならなかったのだ。八光駅周辺にはすでに、八光署の
刑事達が、通行人に紛れて張り込んでいるはずだった。
(やっと着いたわ)
力尽きた美奈子は、白バイごとタクシー乗り場の近くの歩道に乗り上げ、そ
のまま横転した。バイクの倒れるガシャンという音に通行人が驚き、人だか
りが出来始める。下半身裸の女が、歩道に仰向けに横たわり、全身打撲の痛
みに呻いているのだ。やがて、携帯電話が鳴った。
「はい・・・もしもし」
「今回は、いきなり、遅刻したね。ペナルティだ、2発目の爆弾を爆発させ
るよ」
「ちょっと、待っ・・・」
ガチャリと電話が切れた。美奈子は、泣きそうになる。これだけ頑張ったの
に爆発を止められなかった。美奈子は、手に持っている携帯電話から八光署
に電話をした。
「もしもし、課長」
「ああ、キャリアか。今さっき、2発目の爆弾が爆発したよ」
「被・・・被害者は?」
「幸いなことに、うちの警官2名が軽傷を負っただけだ。一般市民に被害は
なかった。何せ、爆弾が仕掛けられていたのは、うちの署の駐車場に止めて
あった古賀警部の自家用車だったから」
「・・・」
美奈子は、絶句した。愛車のロードスターは、去年買ったばかりで、まだロ
ーンもほとんど終わっていない。
(真紅の車体が自分のイメージにピッタリで、とっても気に入っていたのに
・・・)
美奈子は全身が、悲しみと怒りでワナワナと震え、上級職警察官として犯罪
者に立ち向かう気力が萎えていくのを感じた。
356名無し調教中。:2008/08/10(日) 12:53:06 ID:MLs+BzuA
また携帯電話が鳴った。
「いい加減にしなさいよ、あんた・・・」
美奈子は、涙声になっていた。
「目の前の噴水が見えるでしょう。そこで泳いで下さい。平泳ぎでね」
美奈子は、立ち上がると噴水に向かって歩き始めた。駅前広場の噴水は浅く、
30センチ程の水深しかない。
「僕に逆らったら、日本のどこかで3発目の爆弾が爆発しますから」
ガチャリと電話が切れた。美奈子は、携帯電話を水に濡らさないように噴水
池の縁のレンガの上に置くと、そっと片足づつ水に入った。もう6月なので、
それほど水は冷たくなかった。
「あの変態女、噴水で泳ぐつもりだぜ」
「何考えてんだろ。頭、イカレてるんじゃね?」
「でも、すっごい美人だよ」
美奈子を見守っている通行人達が騒ぎ始めた。これだけ人だかりが出来てい
るのに、駅前の交番からは、警察官が一人も出てこない。八光署から口出し
をしないように指示が出ているのだ。
(うっ、冷たっ・・・)
美奈子は、噴水の水に膝をつくと、腹這いになった。30センチの水深しか
ないので、全身を水に浸かって平泳ぎをするためには、ピッタリと池の底の
タイルに腹を押し付けなくてはならない。美奈子が、平泳ぎの要領で手足を
動かし始めると、皮膚がタイルに擦れて痛かった。
357名無し調教中。:2008/08/10(日) 12:53:47 ID:MLs+BzuA
「あ、泳いでる。あの女、泳いでるつもりだぜ」
「あははは、面白ーい」
5分くらい、美奈子が手足を動かしていると、また、携帯電話鳴った。
「そのまま、歌を歌って下さい。そうだなあ、今回は、モーニング娘の『ラ
ブマシーン』をリクエストします。振り付けもお願いしますよ」
「歌詞は知ってるけど、振り付けなんて出来ないわ」
「じゃあ、代わりに、この前やって貰ったタコ踊りでいいですよ」
びしょ濡れのまま、美奈子は立ち上がり歌い始めた。全身に染み込んだ噴水
の水が生臭い。
「あんたにゃ〜もったいない〜♪あたしゃ、ホント、NICE、BODYB
ODYBODY〜♪」
3年前に大ヒットしたモニーング娘の代表曲だ。1999年9月9日に発売
された7枚目のシングルである。下半身を露出させ。クネクネと身をくねら
せる美奈子のタコ踊りに、通行人達は大爆笑した。
「いいぜ、アカペラ、露出女!」
「フー♪フー♪」
一緒になって歌い出すギャルもいる。
「どんなに不景気だって、恋はインフレーション〜♪こんなに優しくされち
ゃ、み・だ・ら〜明るい未来に就職希望だわ〜♪・・・・日本の未来は、世
界がうらやむ〜」
「明るい未来なんて、こないよ!」
いきなり、耳元の携帯電話でミスターニートが怒鳴った。
「日本の未来は、少子高齢化とマイナス成長で、世界に馬鹿にされるんだ!
あんた達、キャリア官僚や政治家の怠慢のせいでね!」
そのまま、ガチャリとまた電話が切れた。


358名無し調教中。:2008/08/10(日) 12:54:29 ID:MLs+BzuA
6畳一間のボロアパートの一室で、ミスターニートは、胡坐をかき、目の前
に並べた二つの携帯電話を見つめながら、低い声で泣いていた。一つは美奈
子に指示を出しているプリペイドカード式の携帯電話で、もう一つは普段使
っているドコモのN2051だった。その機種は、去年流行り始めたカメラ
付きの携帯電話で、折り畳み式の最新モデルだ。N2051の方には、登録
している派遣会社から仕事の指示がメールで届いている。仕事内容は、建設
現場での資材運びや、街頭でのティッシュ配りなどで、日によって行き先が
違う。昨日からミスターニートは、美奈子とのゲームの準備に夢中で、派遣
会社からのメールを無視していた。その時、ドコモの携帯電話が鳴った。出
ると派遣会社の彼の担当者からだった。
「どうして電話に出ないんだ?昨日、現場に行かなかっただろう。派遣先の
クライアントからクレームが来たぞ!」
担当者の声は低く、怒りが籠っていた。
「僕、ちょっと、今忙しいんです。後にしてくれませんか。それに、昨日の
仕事、受けるって言ってないと思うんですけど」
「は?メールを、送ってるだろう!」
担当者は、怒鳴り始めた。ミスターニートはうんざりして電話を切った。間
髪を入れずにまた呼出音が鳴る。
「もしもし・・・」
「おい、いい気になるんじゃないぞ。俺の権限で、いつでも、お前の登録を
抹消出来るんだ!」
「勝手にどうぞ」
ミスターニートは、電話を切り、今度は電源までオフにした。この御時世、
派遣会社は星の数ほどある。1999年7月の派遣法改正以来、大小の派遣
会社が乱立しており、ミスターニートにとっては、別の会社に登録し直せば
いいだけの話だ。それよりも、今は、美奈子とのゲームに集中したかった。


359名無し調教中。:2008/08/10(日) 12:56:02 ID:MLs+BzuA
まとめサイトのアナザーストーリー掲示板を拡充しました。
興味をお持ちの方は、
>>1
のリンクからどうぞ。
360名無し調教中。:2008/08/18(月) 20:46:53 ID:1eRDa+FP
ラブマシーンを2番まで歌い切った美奈子は、棒立ちのまま、ミスターニー
トからの連絡を待った。異常に長い間が空き、通行人達が、次に美奈子が何
をやり始めるのか、興味深々で見守っている。美奈子は下半身裸の自分に注
がれる、痛いくらいの視線に耐えなければならなかった。
「あの人、先月の爆弾事件の時、ウンコを顔に塗りたくってた人じゃない?」
「あ、ワイドショーで俺も見たよ。確か、八光署の女刑事だって言ってたな」
通行人たちのざわめきの中、十数分が経過した頃、ようやく携帯電話が鳴っ
た。
「もしもし」
「どうですか、気分は?」
「いいわけないでしょ!」
「足を思い切り広げて、指でオマンコを剥き出しにして下さい。そして、通
行人の誰かにクリトリスを蹴り上げて貰って下さい。力一杯にね」
「くっ」
美奈子は、悔しさの余り、歯をギリギリと噛みしめた。言われた通りに、通
行人に呼びかける。
「誰か、あたしの股間を、思い切り蹴って!」
当然のごとく、警戒して誰も応じようとしない。美奈子は上着のポケットか
ら警察手帳を取り出して突きつけた。
「心配ないわ、あたしは警察官よ。傷害罪で捕まえたりしないから」
逆効果だった。公衆の面前で警察官に暴力を加える度胸のある一般市民など
いる筈がない。
(マズイわ。ミスターニートの指示が実行出来ない・・・)
その時、一人の男が進み出た。通行人のサラリーマンに変装して張り込んで
いた同僚の刑事だった。彼は、ニックネームが『始末書』と呼ばれている、
交番勤務から転属になったばかりの新米刑事だ。
361名無し調教中。:2008/08/18(月) 20:47:32 ID:1eRDa+FP
「俺がやってやる!」
『始末書』刑事は、狙いを定め、思い切り右足をスイングすると、美奈子の
無防備な股間を蹴り上げた。
「あおおおおっ!」
余りの痛さに美奈子は絶叫した。股間を両手で押えて、その場でピョンピョ
ン飛び跳ねる。
(手加減しなさいよ、馬鹿!)
美奈子は、『始末書』を睨みつけ、心の中で叫んだ。当の始末書は、ニタニ
タと笑い、英雄気取りで観客の声援を浴びていた。あまり、後先の事を考え
ない男なのだ。
「次は、ギャラリーの一人一人に顔面を殴られて下さい。もちろんグーでね」
ミスターニートからの指示は、容赦がなかった。美奈子は、ジンジンと痛む
股間を抑えながら、再び通行人に呼びかけた。
「殴って!あたしの顔を順番に、グーで殴って!」
始末書が先陣を切ったために、躊躇していた他の通行人たちも、急に遠慮が
なくなった。
「俺にやらせろ」
「あたしも」
「どうせ、また爆弾犯人に脅迫されてるんだろうから、大丈夫だよ。刑事殴
れるチャンスなんて滅多にないし」
「ちょうどいい。この前、婦警に駐禁取られて、頭に来てたんだ」
美奈子の美しい顔に、次々とストレートパンチが叩き込まれた。唇が切れ、
鼻血が噴き出す。美奈子は、殴られる度によろめき、倒れそうになったが足
を踏ん張って、一般市民達が殴り易いように、顔を前に突き出し続けた。
「ぐふっ!・・・うぐっ・・・」
(このままじゃ、もたないわ。なんとか、ミスターニートに反撃する方法は
ないの?課長達は、何をやっているのかしら)
美奈子は、激痛に錯乱しながら、一向に、携帯電話の電波を逆探知も出来な
い、同僚の刑事達を恨めしく思った。
(まさか、ワザと手を抜いているんじゃ・・・キャリアのあたしが、困るの
を見て、内心、喜んでいるんじゃ・・・もし、そうなら許せないわ)
362名無し調教中。:2008/08/18(月) 20:48:46 ID:1eRDa+FP
錯乱した美奈子の怒りは、あらぬ方向へ向けられ始めた。数十人のギャラリ
ーのパンチを浴び終えた美奈子の顔は、無残に腫れ上がり変形した。顎が痛
み、口が開かない。
「あなたの顔を見られないのが、残念ですよ。大声で、『私は変態のマゾ女
です』って100回叫んでください」
ミスターニートは、そう言って電話を切った。美奈子は、顎に走る痛みをこ
らえながら口を開き、叫び始めた。
363名無し調教中。:2008/08/18(月) 20:49:47 ID:1eRDa+FP
「あたしは変態のマゾ女です!あたしは変態のマゾ女です!あたしは変態の
マゾ女です!あたしは変態のマゾ女です!あたしは・・・」
あごの骨に、ヒビが入っているかのような激痛を感じた。ほとんど口は動か
さず、喉と舌だけを使って声を張り上げる。すぐに声が擦れ、喉に焼けるよ
うな痛みが走り始めた。
「あたしは変態のマゾ女です!あたしは変態のマゾ女です!あたしは変態の
マゾ女です!あたしは・・・」
「ねえ、ママ、あの女の人、どうして叫んでるの?」
「叫びたいのよ、きっと。ストレスが溜まっているのかも」
子供づれの親子が囁き合っている。美奈子が70回くらい叫んだ頃、騒ぎを
聞きつけたテレビ局の中継車がやってきた。
(もう!またマスコミに、晒し物にされるじゃないっ!報道規制くらい、ち
ゃんとやってよね!ホントにノンキャリって無能なんだからっ)
もはや、美奈子は、疲労とストレスで、正常に物事が判断出来なくなってい
た。
「あたしは変態のマゾ女です!あたしは変態のマゾ女です!これで、100
回目よ・・・声が・・・もう、出ない・・・」
美奈子の声は、ガラガラ声になっていた。携帯電話が鳴った。
「アハハハ、テレビに、下半身裸の、あなたが映ってますよ。こちらからは、
丸見えです」
ミスターニートは、自分の家で、悠々とテレビ画面を見ているのだ。放送は
全国区だろうから、居場所を特定することは不可能だろう。
「そうだ、いい事を思いつきましたよ。全国の視聴者に、あなたにやって欲
しい事を、リクエストして貰ってください。そうすれば、もう僕から、わざ
わざ指示をしなくていいわけです。僕はテレビであなたの様子を見ています
から、もし実行出来なければ、その時に爆弾を爆発させるだけでいいわけで
す。」
電話が切れた。ミスターニートからの着信はそれが最後だった。
「そんな・・・それじゃ、終わりがないじゃない・・・」
美奈子は、絶望感に全身の力が抜けていくのを感じた。
364名無し調教中。:2008/08/18(月) 20:51:23 ID:1eRDa+FP
犯人の要求は、テレビ局のスタッフに伝えられ、急遽、視聴者アンケートが

実施された。たちまち全国から電話が殺到してコールセンターはパンク状態
になり、視聴率が30パーセントを突破する。特番が組まれ、前代未聞の生
中継が始まった。
『モノマネをやらせろ』
『逆立ちして、オシッコ』
『女刑事の顔に、ホームレスの小便と脱糞を受けさせ、それを食わせるとい
う人間便器の展開を希望』
『官能小説を朗読しながらオナニー』
『電信柱に登って、セミの鳴き真似をして下さい』
美奈子は、根気よく、一つ一つ実行するしかなかった。もし、拒否して日本
のどこかで爆発が起こり、罪のない一般市民が犠牲になれば、美奈子だけで
なく警察全体が責任を問われる事になる。生放送は、各局の持ち回りで三日
三晩続き、視聴率が漸く落ち始めてきた頃、美奈子の体力が尽きて、彼女は
気を失った。リクエストで駅の構内のあちこちに落ちているガムを、這い付
くばって、口で掃除して回っている最中だった。
「もう、限界か。さすがキャリアだ。よく頑張ったよ」
小野課長が、救急車で美奈子の体を警察病院に運ぶように指示した。
「全員、爆弾の爆発に備えろ」
日本中が、爆発に備えた。しかし、自分が巻き込まれる可能性は、確率とし
ては数百万分の1のため、緊張感はない。3発目の爆弾は、美奈子の実家で
爆発した。ある程度、予想されていたため家族は避難しており、被害者は出な
かった。数日後、意識を回復した美奈子の病室に、小野課長が見舞にきた。
365名無し調教中。:2008/08/18(月) 21:01:04 ID:1eRDa+FP
「唯一の手掛かりの携帯電話は、仙台市内のコンビニで販売されていたもの
と判ったよ。しかし、そこまでだ。誰が買ったのかまでは、わからん。おそ
らくミスターニートは、足が付かないように、わざわざ東北地方まで行って
買ったんだろうな。こういうものは、売る時にちゃんと、免許証を提示する
ように規制しないといかんなあ」
「その法案は、今、国会で審議中の筈ですわ」
美奈子の顔の腫れは、かなり引いて来ているようだった。
「それと、もう一つ残念な知らせがある」
小野課長が言い難くそうに切り出した。口調に以前のような、美奈子に対す
る慇懃さが無くなっている。
「今回の事件は、警察庁始まって以来の大スキャンダルだ。犯人に脅迫され
てとは言え、現職の女性警察官が、テレビで痴態の限りを晒したのだから」
「だって、他にどうしようもなかったじゃないですか!」
美奈子は、課長の言いたい事に察しが付き、フツフツと怒りが込み上げて来
るのを感じた。
「それはそうなんだが、犯人が君に執着しているのは明白だ。ほとぼりが冷
めるまで、他省庁に出向して貰う事になった。これが、その辞令だ」
課長が、病床の美奈子に書類を手渡した。
「法務省、公安調査庁・・・そんな!厄介払いってわけですか!」
「人事交流という名目だ。キャリアの君には、いろんな経験が必要だから」
美奈子の眼から涙がこぼれ落ちた。ミスターニートに、コケにされ、挙句の
果てに左遷されたのだ。
(一旦、データセーブです・・・)
美奈子の耳に、ミスターニートの声が聞こえたような気がした。
366名無し調教中。:2008/08/18(月) 21:07:28 ID:1eRDa+FP
美奈子編、終わりだそうです。

これらは >>1 のパソコン版まとめサイト『アナザーストーリー掲示板 その2』に
連載されています。詳しくはそちらどうぞ。
367名無し調教中。:2008/08/20(水) 09:38:09 ID:++DzHYyS
今回は笑えたな
作者サンご苦労様です
368名無し調教中。:2008/08/27(水) 19:12:15 ID:eQC7GePL
パソコン版まとめサイト【アナザーストーリー掲示板】に千鶴編の続きが連載開始してますね。
そこには『下書き』と題されていたけど、将来的にこっちの2ちゃんねるに転載するって事かな?
だとしたら、まだアクセス規制が解除されていないって事だよね。
369作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/08/29(金) 23:06:54 ID:5reKyD2M
テスト
370作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/08/29(金) 23:08:28 ID:5reKyD2M
 井沢満里恵(25歳)は、18時過ぎにタイムカード切ると、私服に着替え、
待ち合わせ場所である渋谷駅の東口へと向かった。大手貿易商社の総務部に
勤務している満里恵は、同じ会社の営業部に所属する関口昌樹(29歳)と
社内恋愛中で、近々結婚する予定だった。
(結婚しても、しばらくは仕事を続けよう)
真理恵は、彼氏を待ちながら漠然と考えた。すでに両家の顔合わせと、結納
は済んでおり、最近では二人で、これから住むマンションの物件を探したり、
式場を予約したりと、人生で最も幸福な時間を過ごしている。二人とも正社
員なので、それなりに貯畜もあり、新生活を始めるにあたっての収入は充分
だった。
(今日は、宮下公園を散歩して、それからデザートバイキングにでも行こう
かしら)
「ごめんごめん、待った?」
スーツ姿の昌樹が、やって来た。身長175センチ、スリムな体型で笑うと
白い歯が印象的な、イケメンの営業マンである。
「ううん、そんなに待ってないわ」
「おおっ、大胆だね、今日のファッション」
満里恵は、フリル付きのミニスカートと最近はやりのグラディエーターサン
ダルを履いていた。健康的な小麦色の太ももが眩しい。
「そうかしら、普通よ、こんなの。ねえ、今日は行ってみたいデザートバイ
キングの店があるの」
「えっ、晩飯に甘いもの食うのかよ」
「いいじゃない。たまには、そういうのも」
二人は、腕を組んで歩き始めた。幸せいっぱいのオーラに包まれていたが、
都心の駅周辺では特に目立った存在ではない。視界には、他にもカップルは
何組もおり、ショッピング街は、仕事帰りのサラリーマンやOL、学生達で
ごった返していた。一日のうちで、最も込み合う時間帯である。その時、遠
くから悲鳴が聞こえた。
371作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/08/29(金) 23:10:05 ID:5reKyD2M
「何かしら」
「まさか、派遣社員の通り魔じゃないだろうな」
昌樹が、冗談ぽく言った時、連続して爆発音が聞こえた。
「きゃあああ!」
「な、なんだお前ら!」
「うわああ!助けてくれええ!」
たちまち、辺りは、口々に叫び、逃げ惑う人混みで大パニックになった。昌
樹と満里恵は、呆然と立ち尽くす。何が起こっているのか判らないが、何か
の事件に巻き込まれようとしているのだという、漠然とした不安を感じた。
「昌樹、怖い・・・」
「大丈夫だよ」
逃げ惑う人々を、全身黒づくめの怪人達が、手に短剣のようなものを持って
追い回していた。捕まった通行人は、羽交い締めにされて引きづられている。
「ヒー!ヒー!」
「ヒー!ヒー!」
黒づくめの怪人達は、口々叫んでいた。頭からすっぽりと被った黒マスクの
額には、鍵十字マークの金属プレートが付いていた。
「ザコ戦闘員ども。なるべく生きのいい人間を捕まえるのだ!」
全身が青黒くヌラヌラとした粘液で覆われたウナギ男が指揮していた。渋谷
駅前で実体化した十数台のステルス装甲車から降り立った鍵十字団のザコ戦
闘員が無差別に、通行人を捕獲している。先日、ゴキブリ女の失敗のせいで、
大量のザコ戦闘員が戦死し、欠員を補充するための捕獲作戦だった。
372作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/08/29(金) 23:10:25 ID:5reKyD2M
「ほら、そこ逃がすな!気絶させてから運べと言ってるだろう。能無しのザ
コ戦闘員どもめ!捕まえた奴らは地獄のトレーニングの後、お前らの後輩に
なるんだから、しっかりやれ!」
「ヒー!」
駅前の交番から大勢の警官が駆けつけてきたが、全く歯が立たず、逆に捕ま
って装甲車に連れ込まれてしまう。逃げ遅れた昌樹と満里恵も、ザコ戦闘員
に羽交い締めにされた。
「きゃああ!助けて、昌樹!」
「離せ、この野郎!」
ザコ戦闘員は、暴れる昌樹と満里恵の腹に、パンチを叩き込み、気絶させて、
装甲車へと運んで行った。
373名無し調教中。:2008/08/30(土) 15:23:26 ID:uLG3QFFn
キタ━━\(゚∀゚)/━━!!!!
374名無し調教中。:2008/08/31(日) 08:35:06 ID:6bpoCHln
ザコ戦闘員を経て次の実験体か?
wktk
375名無し調教中。:2008/09/01(月) 20:12:52 ID:tGEQPHq/
yahagi編キボウ
376名無し調教中。:2008/09/01(月) 21:02:30 ID:01m6no4t
ウナギ男…っていうか男の改造ものはいらねぇ

財銭教授には女をゲテモノにしてほしい
377名無し調教中。:2008/09/03(水) 09:01:11 ID:pF7OwFoJ
セミ女やナメクジ女への改造のリクエストがあったけど
美女が改造されるならフンコロガシが笑えるな
378作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/04(木) 22:39:26 ID:Um3OcpEr
あまりの蒸し暑さと息苦しさに満里恵は眼を覚ました。渋谷駅で拉致された
人々が狭い車内に押し込まれ、すし詰めにされている。満足に手足を動か
すことも出来ず、隣の男の息が顔にかかるほどだった。
「昌樹・・・昌樹・・・」
満里恵はフィアンセの名を呼んだが、聞こえてくるのは人々のうめき声ばか
りだ。車は、ガタガタと揺れ、時々停車したり、急発進したりしている。犠牲者
の人々は着のみ着のままで、多くは年齢も様々な、通勤途中のサラリーマ
ンやOL達だった。世界で最悪と言われる東京のラッシュアワーに慣れた人
々でさえ、苦痛に感じる蒸し暑さの中でステルス装甲車の車列は、都心を離
れ、鉤十字団の秘密基地のある伊豆半島を目指した。文字通りレーダーにも
映らず、肉眼でも見えない透明の車体を追跡することは、日本の警察にも、
ネオガイア星人の治安部隊にも不可能だ。装甲車は、岩場にカモフラージュ
されたトンネルの入り口から地下基地へと収納され、ようやく満里恵達は、狭
い車内から降ろされた。
「ハァ・・・ハァ・・・ハア・・・・暑い・・・」
髪の毛やブラウスが、汗でぴったりと体に張り付いていた。
「ようこそ、わが鉤十字団日本支部へ」
大勢のザコ戦闘員にガードされ、現われたのはゲッペルス4世だった。両脇
にウナギ男とゴキブリ女を従えている。
「なんだ、お前らは!何の権利があって、こんなことをするんだ!」
被害者の中から声を荒げて抗議したのは昌樹だった。満里恵はフィアンセの
姿を見て少し安心した。
379作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/04(木) 22:40:11 ID:Um3OcpEr
「黙れ、劣等民族。お前達は、わが鉤十字団のザコ戦闘員となるのだ。そして
世界征服のための捨石となれ」
ゲッペルス4世の高圧的な態度に、昌樹は、さらに食ってかかった。
「冗談じゃない、すぐに解放しろ!俺は、明日も会社なんだ!」
ゲッペルス4世が、困った顔をし、ザコ戦闘員に目くばせする。二人のザコ戦闘
員が両脇から昌樹を押さえつけ、3人目が正面から蹴りを入れた。
「ぐはっ!」
「昌樹!」
思わず満里恵が叫んだ。顔を蹴られた昌樹の口からゴボゴボと血が流れ出す。
「こいつから注射をしてやれ」
「ヒー!」
ザコ戦闘員が注射針を昌樹の腕に突き立てた。青い毒薬が注入されていく。
「この毒薬を注射された人間は、一ヵ月ごとに解毒剤を打たないと、体が溶けて
死んでしまう。だが、一ヶ月後に解毒剤を打ってやるのは、厳しい訓練に耐えて
ザコ戦闘員に採用された者だけだ。死にたくなければ、自ら切磋琢磨するがよい」
ゲッペルス4世の命令で、次々と拉致されて来た人々に注射が打たれていった。
満里恵も例外ではない。
「いやああ!離して・・・注射なんかイヤ、ザコ戦闘員になんかなりたくない・・・
来月、昌樹と結婚するのよおおお!」
暴れる満里恵の体に雨あられと蹴りが浴びせられた。捲れ上がったミニスカー
トからピンク色のレースのパンティが丸見えだ。
「ヒー!鍛え甲斐のありそうな女だ。みっちり、しごいてやる。ヒー!」
ザコ戦闘員の一人が、そう、つぶやくのが聞こえた。
380作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/05(金) 14:06:19 ID:Kqb5Gs6a
「整列!全員裸になれ!」
全員に注射が終わると、ザコ戦闘員のリーダーが、号令をかけた。拉致された
人々の反応は鈍い。
「号令が聞こえんのか!」
従わない人間達に殴る蹴るの暴行が加えられる。嫌々整列した人々が服を脱ぎ始
めた。
「下着も全部だ。何も身に付けてはいかん!」
全員が一糸まとわぬ姿になり、服は没収される。
「こら、そこ!手で前を隠すな、直立不動の姿勢を取れ。ゲッペルス4世閣下の御前
であるぞ!」
満里恵は、恥ずかしさを堪えて、乳房と股間の茂みから手を離した。
「お前達は、今から訓練が終わるまで、その格好だ。晴れてザコ戦闘員に採用された
者だけに、今我々が着ているのと同じ、戦闘服が支給される。採用されなかった者は、
死あるのみだから、どのみち、もう衣服は必要ないだろう」
ザコ・リーダーの言葉に全員の顔色が蒼くなった。
「訓練期間は、短い。早速今から訓練を始める。まずは腕立て伏せ100回だ!」
もたもたして、命令に従わない人間には、電気鞭が浴びせられた。
「ギャーッ!」
「早くしろ!」
さらわれて来た渋谷駅の昇降客は、ほとんどがオフィスで働くホワイトカラーの人間
達ばかりだったので、元々、それほど体力のある人間はいない。男性は腹の出た中高
年が多く、満里恵も、腕立て伏せは、11回が限界だった。
381作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/05(金) 14:07:04 ID:Kqb5Gs6a
「甘えてんじゃねえぜ!」
コーチ役の戦闘員の蹴りが、満里恵の裸の尻に叩き込まれる。
「もう一回、最初からだ」
満里恵は、涙目になりながら再び腕立て伏せを始めた。
「グート!後は、任せたぞ」
ゲッペルス4世は、満足気にトレーニングの様子を一望すると、ウナギ男とゴキ
ブリ女を従えて退室していった。ザコ戦闘員の訓練は、ザコ戦闘員がやるのだ。
「おらおら、まだ初日だぞ、へばって、どうする?死にたいのか、お前ら。ああん?」
腕立て伏せ100回を途中で止めたものには、容赦なく電気鞭が浴びせられた。
新入りの訓練は、他に娯楽のない現役のザコ戦闘員にとって、またとないウサ
晴らしである。しごきの格好の標的となるのは、若く美しい女性や、実社会では
地位の高そうな中高年の男性だった。
「お前、偉そうな面構えだが、昨日までどんな仕事をしてたんだ?」
コーチ役の戦闘員が、白髪交じりの裸の男性に質問した。
「私は、北浜証券の営業部長だ」
「奇遇だな。俺は、そこの元社員だよ」
コーチ役の戦闘員は、醜く突き出た男性の下腹部を、戦闘用ブーツで踏みにじ
った。
「ここじゃ、お前の方が下っ端ってわけだ。せいぜい、可愛がってやるぜ」
ペッと戦闘員は、営業部長だと言う男の顔に唾を吐きかけた。満里恵は、戦闘
員に乳房を揉まれた揚句に、チンポを顔に突きつけられた。
382作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/05(金) 14:08:28 ID:Kqb5Gs6a
「しゃぶれ。しゃぶりながら腕立て伏せだ」
「い・・・いや・・・」
満里恵は、首を横に振って拒絶した。その様子を2列後ろで見ていた昌樹が、
腕立て伏せを放棄して駆け寄ろうとする。
「満里恵!やめろ、くそっ!」
「お前、勝手な行動を取るんじゃないっ!」
別の戦闘員が、昌樹を押し留め、電気鞭で滅多打ちにした。
「あぎゃあああ!満里恵ーッ!満里恵ーッ!」
満里恵は、昌樹の絶叫を聞きながら、戦闘員のチンポを口に含んだ。目から
涙があふれ出て、両頬を伝い落ちた。
「精液は、飲めよ」
口にチンポを含んでいるため、呼吸が困難になり、さらに腕立て伏せが難しい。
結局、初日に腕立て伏せ100回をこなす事が出来たのは、ごく一部の人間だ
けだった。渋谷駅の騒動を止めに入り、一緒に拉致されて来た警察官達は、元
々鍛えているのか、比較的成績が良い。
「全く、今回の新入りは、だらしがない。よし、次は発声練習だ。いくら訓練初日
でも、そのくらいは、出来るだろう」
訓練生は、5列に並ばされた。満里恵の両腕と両肩は、突然の無理な筋肉運動
で感覚が無くなっている。
383作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/05(金) 14:09:01 ID:Kqb5Gs6a
「戦闘員の掛け声は、常に『ヒー』だ。それ以外の言葉は、なるべく使ってはならん。
いいか、いくぞ、私の後に続け、ヒー!」
「ヒー!」
「もっと、腹の底から声を出せ。喉が潰れるくらいに声を張り上げるんだ!ヒー!」
「ヒー!」
「もっとだ、もっと!」
声の小さい訓練生には、電気鞭が叩き込まれる。満里恵も何度か、食らったが、
一発でも、失神しそうになるくらい強烈な痛みだった。
「ヒー!」
満里恵は、泣きながら声を張り上げた。昨日までの、バラ色の幸せな生活が夢の
ようだった。
(新婚旅行、結婚式・・・予約した家具や電化製品・・・一体、どうなるんだろう・・・)
「ヒー!」
全裸で直立し、コーチ役の戦闘員に乳房や太腿を揉まれながら、奇声を発している
自分が情けなかった。
384名無し調教中。:2008/09/05(金) 23:26:40 ID:hbCIrlR9
掛け声の訓練と満里恵の気持ちとのギャップがサイコーすぎるwww
385名無し調教中。:2008/09/06(土) 08:02:49 ID:iPYGWBOF
先輩女ザコ戦闘員(拉致前は普通の女)が新入り女たちをしごく別話を読んでみたい

その後それぞれ別の虫系怪人に改造されるのだが先輩のほうは失敗、
いじめの立場が逆転する…みたいな
386名無し調教中。:2008/09/06(土) 23:56:35 ID:uqMRsYOJ
常にヒー!にはワロタw

ところでゴキブリ女は生きてたんだな…っていうかどんな罰(制裁)を喰らったんだろう?
そこのところもそのうち話にしてくれることを期待

>>385
非大卒OLと女子大生達みたいな設定だと、うさばらし以外の怨恨もありそうだなw
387作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/08(月) 01:57:35 ID:FWf9Ee/g
ガンダムのエロパロや、男性調教ものなど、本編とあまり関係のないエピソードは、
まとめサイトのアナザーストーリー掲示板で、まず、下書きをアップすることにしました。
これで、本編の進行がスムーズに行く筈です。
388名無し調教中。:2008/09/09(火) 16:29:01 ID:uZUWyTc8
(`・ω・´)ゞ乙
389名無し調教中。:2008/09/09(火) 19:27:49 ID:GvIHWiHi
作者さん乙です
本編もサイドストーリーも、更新を楽しみに待ってます
390名無し調教中。:2008/09/11(木) 00:11:35 ID:2IT3JHko
もしかして満里恵編はいったん終わり?
もう少し続きを読みたい
391名無し調教中。:2008/09/11(木) 09:01:25 ID:DnoUhhVZ
>>386
そこは、サイドストーリーで作者さんに書いていただけばいいんじゃ?
392作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/11(木) 20:03:31 ID:dOmyKa5a
初日の特訓が終わり、訓練生達は休息室へ押し込められた。10畳の部屋に
30人ずつ割り振られる。男女関係なく、全裸で詰め込まれた訓練生達は、体
力も精神力も尽き果てていた。
「おら、メシだ。メシは一日一回だから、よーく、腹に詰め込んでおけ。戦闘員
たるもの、常に非常事態に備えねばならんから、一日三度もメシを食う暇は
ない」
ポリバケツに入ったドロドロの残飯のようなものが与えられた。とても美味しそ
うには見えない。
「あのう、箸とか、お椀はないのですか?」
一人の訓練生が恐る恐る尋ねた。
「ふざけるな!手と口を使って、直に食うのだ。作戦中は、食器など持ち歩け
んからな!」
「ヒー!」
訓練生達は、早速、覚えた戦闘員用語で返事をし、バケツの中の残飯を食べ
始めた。吐きそうになるくらい不味かったが、他に食べるものは無いのだ。
「満里恵、食べないのか?」
たまたま、同じ部屋に割り振られた昌樹が、声をかけた。
「だって、食欲がないの・・・」
「食べた方がいい。明日もきっと猛訓練だろう。生きていれば、そのうち救出さ
れるかもしれない」
「グスン・・・デザートバイキング食べる筈だったのに・・・」
満里恵は泣きながら、ポリバケツに手を入れた。その部屋には、トイレの代わ
りの洗面器が一つと、水を飲むための蛇口が一つあるだけだった。窓もないの
で今が何時かすら、判らない。布団は無く、訓練生達は、木張りの床に雑魚寝
だった。一畳辺りのスペースに3人が寝る計算なので、かなり狭く、暑苦しい。
隣の中年男と裸の肌が密着し、鳥肌が立った。
393作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/11(木) 20:04:31 ID:dOmyKa5a
「昌樹・・・あたし達どうなるのかしら?」
満里恵は、もう片方に寄り添っている昌樹に囁いた。昌樹の体温を感じ、少し安
心する。
「奴ら、何者か判らないが、いつかきっと脱出、出来るさ。僕を信用してくれ。とに
かく今は、頑張るんだ。」
「うん、満里恵、頑張る・・・昌樹、好きよ・・・」
満里恵と昌樹は、そっと唇を重ね合わせた。

次の日からの訓練は、凄惨を極めた。とにかく、たった1ヶ月間で一人前の戦闘
員にならなくてはならないのだ。無茶な基礎トレーニングから始まり、ありとあらゆ
る格闘技を教え込まれた。
「目の前の板を素手で割れ」
ザコ・リーダーの命令に、満里恵は、板を見て怖気づいた。かなり分厚い。
「ヒー!やります」
満里恵は、か細い拳を握りしめ、板に力一杯叩きつけた。
「ヒーッ!」
板はビクともせず、逆に、拳に激痛が走った。擦り剥けて血が出ている。
「何をやっている845号。割れるまで、やれ」
「ヒー」
845号と言うのは、真理恵の認識番号だ。ザコ戦闘員や訓練生は、人格を否定さ
れているため、個人の名前を使う事は禁止されている。
「ヒーッ!ヒーッ!」
満里恵は激痛を堪え、泣きながら何度も何度も拳を板に叩きつけた。皮膚が破れ、
血が飛び散るのもお構いなしだ。骨にヒビが入るかもしれないが、訓練を止める事は
許されない。満里恵だけでなく、周りでは訓練生全員が、痛みに耐えながら、板に拳
を叩き込み続けていた。また、特訓の合間に、容姿の整った若い男女の訓練生は、
ザコ戦闘員の詰所に連れ込まれることも多かった。正規のザコ戦闘員の慰み者にさ
れるのだ。消耗率が高く、いつ死ぬか判らない戦闘員にとって、訓練生を慰み者にす
る事だけが、唯一の娯楽であり、ストレスの捌け口なのだ。
394作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/11(木) 20:05:15 ID:dOmyKa5a
「もっと、足を開け。ぶちこんでやる」
「腰を振れ。そうだ、その調子」
「こいつ、舌使いうまいぜ」
満里恵は、バックから挿入されながら、別の戦闘員のチンポをしゃぶらされた。
「よし、次は俺だ。代われよ」
一人を射精させると、すかさず、次の戦闘員が、オマンコと口に挿入してくる。
「ああっ、あううう・・・お願い、少し休ませて・・・オマンコが擦れて痛いの」
「うるせえ、待てるか!俺はな、ビンタしながら強姦するのが好きなんだ」
「ヒー!ヒィィィィ!」
両頬に炸裂する、ビンタの嵐に、満里恵の視界に火花が飛び散った。隣で昌樹は、
女戦闘員に、クリトリスを舐めさせられている。
「お前、舌、もっと伸ばせよ。全然、気持ち良くねえんだよ」
「ヒー・・・」
返事をする昌樹の声が、怒りに震えているのが、満里恵には判った。英語、フラン
ス語、スペイン語の3ヵ国語を操り、会社の営業部でも、トップクラスの成績を挙げ
ている昌樹は、元々プライドの高い男なのだ。
「役立たず」
女戦闘員の蹴りが、昌樹の金玉を直撃した。
「くっ・・・くうううっ!」
(昌樹、頑張って!あたしも頑張るから・・・ここから、逃げ出したら、もう一度、結婚
式の準備をやり直しましょう)
満里恵は、心の中で昌樹にエールを送った。
395作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/11(木) 20:06:16 ID:dOmyKa5a
そんな、ある日。満里恵は、戦闘員の詰め所で、奇妙な生き物を見た。最初は、
改造人間か動物かと思ったが、よく見ると手足を切断された人間のようだった。
「アヤカ・・・アヤカ・・どこ・・・」
その人間の女は、四つん這いで歩きながら、うわ言のように呟いていた。背中に
は、タレ目の豚の刺青があり、肘や膝から切断された四肢のうち、右腕だけが残
っていた。肌は若々しく、まだまだ艶があったが、苦悶に歪んだ、その顔は、どう
見ても中年女だった。
「綾香を知りませんか?ねえ、あなた綾香を知りませんか?」
中年女は、初めて会う訓練生に、片っ端から尋ねて回っているようだった。
「あなた、日本人?」
戦闘員達から受ける凌辱の合間に、満里恵は、中年女に話しかけた。答えようと
唇を開いた女の口の中には、一本も歯が無い。
「はい、私の名前は、片桐久美子と申します。ゲッペルス4世様のペットでござい
ます」
「綾香って、誰?」
「あたしの娘です。十年前に南米で生き別れました。もし生きていれば今頃、中学
生位になっている筈なのですが・・・」
「残念だけど、知らないわ。それに、名前と年齢だけじゃねえ。他に何か、手がかり
はないの?」
「手掛かり・・・そうですね、顔は、あたしに似ています。クマのぬいぐるみが好きでした」
「それって、3歳の時の話でしょ・・・」
(子供は大体クマのぬいぐるみが、好きなもんよ。それに、あんたに似ているって
言われてもねえ)
久美子の顔は、やつれ果て、抜歯されているため、原型からかなり変わっていると思われる。
「あたしも、まだ訓練生だから、そんなに自由はないの。でも、もし見かけたら教えてあげるわ」
「ありがとうございます!」
久美子は、頭を床に擦りつけて礼を言い、四つん這いでどこかへ去って行った。オマ
ンコを極限まで引き延ばされて縫いつけられ、女穴の奥まで外気にさらけ出された、
後姿が物悲しかった。
396作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/13(土) 22:27:26 ID:rniwFovx
満里恵の肉体は、訓練開始の2週間目くらいから急激な変化を見せ始めた。
全身の筋肉が、引き締まって盛り上がり、固い板を打ち続けた拳は、骨が固
まって石のようになった。初日に出来なかった100回の腕立て伏せも、難
なく、こなせる様になり、次は、人間一人を背中に乗せたままで、指立て伏
せを100回やることを要求された。肩車スクワット100回や、腹筋10
00回というメニューも追加される。
「お前ら、二人づつで向き合え。お互いに本気で殴り合うんだ。負けた者は、
メシ抜きだからな!」
満里恵は、元証券会社の営業部長だったという中年男と向き合った。中年と
は言え、2週間の猛訓練で、突き出ていたブヨブヨの腹も引っ込み、すっか
り逞しくなっている。殴り合いは、空手やボクシング、柔道など、この2週
間で教え込まれた格闘技の何を使っても良かった。
「キエエエエーッ!」
いきなり満里恵は、男の股間にある急所を狙って蹴りを繰り出した。中年男
は、両手をクロスさせてブロックする。
「汚いぞ、このアマ!」
中年男は、物凄い速さでジャブを繰り出してきた。防ぎ切れずに、満里恵は
何発かを顔面に浴びてしまう。二人とも全裸なので、道着を掴む柔道の技は
使えない。満里恵は、ひしゃげた鼻から流れ出した鼻血が、喉に詰まってむ
せ込みそうになった。
(このままじゃ、やられるわ)
397作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/13(土) 22:27:46 ID:rniwFovx
「ウケエエエエッ!」
猿のような雄叫びをあげ、満里恵は中年男の懐に飛び込んだ。パンチを浴び
るのもお構いなしで、相手の顎に、下から頭突きを喰らわせる。そして自分
の鼻から流れ出る血を、相手の目に塗りたくった。
「くそっ、目がっ!目が、見えないっ!」
動揺した男の股間がガラ空きになり、すかさず蹴りを入れる。グニャリと金
玉の潰れる感触がして、あっさり勝負がついた。
「ギャアアアアア!」
男は、ぴょんぴょん飛び跳ね、やがて倒れ込むと悶絶して、そのまま気を失
ってしまった。勝った満里恵も顔面血だらけで、ハァハァと肩で息をしてい
る。
「ようし、次は、勝った者同士でペアになって殴り合え」
「え・・・?」
満里恵は、泣きそうになりながらも次の相手と向き合った。
398名無し調教中。:2008/09/14(日) 17:45:13 ID:VEAOJBZP
支援


この感じ…まさか!
399名無し調教中。:2008/09/14(日) 20:30:35 ID:zObIO78k
2週間で急激な変化って、例の残飯は新種の肉体強化食なのかな?

ところで次の対戦相手ってもしかして…?
400作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/15(月) 13:06:56 ID:O78zmSOp
「昌樹・・・」
「満里恵、遠慮なくやるんだ」
昌樹が、小声で言った。今度は恋人である昌樹と闘わなければならないのだ。
「でも・・・」
「いいから」
昌樹は、元々スポーツマンだったが、さらにその肉体は鍛えられ、精悍さを増し
ている。一回目の殴り合いでも、満里恵のようにダメージを受けていない。
「始めろ!」
ザコ・リーダーの合図で、再び殴り合いが始まった。満里恵と昌樹も殴り合った
が、お互い、どうしても手加減してしまう。
「こら、そこっ!手を抜くな!本気でやれ!」
ザコ・リーダーに見抜かれ、二人の背中に電気鞭が浴びせられた。
「ヒーッ!」
「手を抜いたペナルティだ。お前ら、どちらか、負けた方には、拷問室行きの罰を
追加してやる」
満里恵と昌樹の状況は、さらに悪くなった。
「満里恵!本気でかかってこい!」
昌樹が叫ぶ。満里恵はどうしていいか判らなくなった。
「出来ないよ・・・」
「頼む!やるんだ、満里恵!」
「ヒィィィィィッ!」
満里恵は、狂ったようにパンチと蹴りを繰り出した。石のように固い拳が、昌樹の
顔面にヒットする。昌樹の口から血が溢れ出し、彼は、むせ込みながら折れた前
歯を吐き出した。
401作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/15(月) 13:07:55 ID:O78zmSOp
「昌樹、ごめん」
謝った満里恵の背中に、監視している戦闘員の電気鞭が振り下ろされる。
「満里恵、もっとやってくれ・・・」
満里恵は、号泣しながら、よろけている昌樹の腹や背中に、連続で膝蹴りを入れ
た。昌樹は、打たれる一方で反撃してこない。
「貴様!真剣にやれと言っているだろっ!聞こえんのか!」
戦闘員が、背後から昌樹に電気鞭を無茶苦茶に浴びせかけたがそれでも、昌樹
は反撃をしようとしない。やがて、滅多打ちにされた昌樹がぶっ倒れて動かなくな
ると、満里恵に勝利の判定が下された。

その晩、昌樹は、休息室に帰ってこなかった。殴り合い訓練の直後に、一人だけ
拷問室に連れて行かれたのだ。雑魚寝の休息室では、ヤケになった男女の訓練
生が何人か、互いの傷ついた肉体を貪り合って、セックスにのめり込んでいる。
戦闘員の採用試験に受からなければ、死ななければならない。昼間、満里恵が
戦って金玉を潰した証券会社の営業部長は、一人で苦しんでいた。
「お前、よふもやったな・・・」
営業部長は、真理恵の頭突きで、顎の骨もやられたのか、声が籠っていた。
「仕方ないわ、訓練ですもの」
「ここはら出たら、傷害罪れ、訴えてやるはらな」
「出れたらね!」
満里恵は、この地獄から救いだされるなら、裁判くらいなんでもなかった。次の
朝、昌樹が、拷問室から戻ってきたが、全身鞭跡と、打撲傷だらけで、衰弱しき
っていた。両手両足の生爪が全部はがされ、顔が倍くらいに腫れ上がっている。
背中に焼き鏝を押しつけられたような火傷もあった。
「昌樹!」
「大丈夫だ、満里恵。気にするな」
昌樹は、力なく笑っていた。
「ごめんなさい、あたしのために・・・」
「・・・いつかきっと・・・きっと、ここを出て、結婚式を挙げよう・・・それまでは、何
があっても生き抜くんだ・・・」
満里恵は、血だらけの昌樹の手を、愛おしそうに握り締めた。
402作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/15(月) 13:08:55 ID:O78zmSOp
やがて、1ヶ月が過ぎ、戦闘員採用試験が行われた。訓練の間に自殺したもの
7名と、反抗して処刑されたもの4名、衰弱して死んだもの2名がいたが、残りは
訓練に耐え抜き、試験では、その内の約3分の2の訓練生が合格した。満里恵
と昌樹も、無事パスし、晴れて鉤十字の紋章の入った戦闘服が与えたれた。 
「合格者には、今月分の解毒剤を打ってやる。だが、気を抜くなよ。正式なザコ
戦闘員になってからが、本番だ。勤務評価が悪い者には、来月分の解毒剤は与
えられん」
ザコ・リーダーが、厳しい口調で言った。不合格者は、満里恵達合格者が見守
る中で、ドロドロに溶けて死んでいった。
「ハイル、ヒトラー!」
「ヒー、ハイル、ヒトラー!」
整列したザコ戦闘員達は、ナチス式の敬礼をして、合格を祝い、一斉に唱和した。
403作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/15(月) 13:11:31 ID:O78zmSOp
正式なザコ戦闘員になって1週間が過ぎた頃、満里恵と昌樹の所属する分隊は、
基地司令官ゲッペルス4世の護衛の当番に当たった。金髪碧眼のドイツ人青年
であるゲッペルス4世は、その日、財銭教授の改造人間研究室を訪れた。
「教授、新しい改造人間は完成したのかね?」
「はい、閣下、こちらでございます」
財銭教授は、完成したばかりのバッタ男を披露した。全身緑色で、筋肉を強化さ
れた男は、頭に2本の触覚を付けている。
「脚力を中心に強化しております。このバッタ男は、ジャンプ力に優れ、必殺技の
バッタキックは、一撃でどんな相手でも粉砕します」
「ほう、ぜひ、見たいな」
関心を寄せたゲッペルス4世を、財銭教授は、揉み手をしながら基地の外へと案
内した。伊豆半島の海岸沿いに作られた秘密基地の上空にはステルスバリアが
張られ、外に出ても、基地周辺ならレーダーに探知されることはない。
「標的は、どうしましょう?」
「そうだな、お前、前へ出ろ」
ゲッペルス4世は、直立不動で警護していたザコ戦闘員の中から、適当に昌樹を
指差した。それは、本当に偶然だった。全頭マスクを被ったザコ戦闘員など、ゲッ
ペルス4世にとって、誰でも同じなのである。
「必〜殺、バッタキィィィック!」
バッタ男は、数十メートルもジャンプし、急降下すると昌樹の胸板中央に蹴りを命
中させた。昌樹の胸板は、背中までバッタ男の右足に貫かれ、そのまま、後方の
岩場に叩きつけられた。
404作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/15(月) 13:12:35 ID:O78zmSOp
「ヒイイイイイッ!」
昌樹の体が内側から破裂し粉々の肉片となって飛び散った。それほどバッタ
男のキックは威力があったのだ。一人のザコ戦闘員の人生が終わったが、ゲ
ッペルス4世も、財銭教授も、その事には、全く、気を止めていないようだった。
ザコ戦闘員とは、そうした存在なのだ。
「グート!素晴らしいぞ、財銭教授!」
「お褒め頂き、光栄です、閣下」
バッタ男の必殺技の威力に、ゲッペルス4世は上機嫌だった。
「これからも、我が鉤十字団のために、研究を続けてくれ」
「かしこまりました、喜んで」
相変わらず無言で直立不動のザコ戦闘員達は、内心、今日、死んだのが自
分では無い事にホッとしていた。満里恵を除いては。
(まさか、死んだの?昌樹!いやああああ!)
満里恵は、今、目の前で起こった現実を受け入れらず、叫び出したいのを必死
に堪えて、全頭マスクの内側を涙で濡らしていた。
405作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/09/15(月) 13:13:10 ID:O78zmSOp
満里恵編、終わりです
406名無し調教中。:2008/09/15(月) 17:31:28 ID:4ACYUjLW
作者さん乙です

昌樹の自己犠牲には泣いた
バッタ男の登場にはワロタw
407名無し調教中。:2008/09/15(月) 18:29:56 ID:w81gYExl
いつか来ると思ってたけど


キタ━━(゚∀゚)━━!!!!www
408名無し調教中。:2008/09/15(月) 23:17:28 ID:uwX7Ueme
>>405
乙です。満里恵編おもしろかったですw

次の回でいよいよ改造人間化か?

女性の改造人間は美貌の顔と抜群のプロポーションはそのままなのに
自身のこれからのヘンテコな姿に絶望感と羞恥心の間でずっとうち震え続けるようになるといいなぁ
409名無し調教中。:2008/09/16(火) 02:14:08 ID:zh+Uk6ty
今回はちょっと拭いたな
作者さん乙

次回は、誰かな?
アルテミスや奴隷家族、由里香あたりがまた読みたいです
410名無し調教中。:2008/09/16(火) 19:26:14 ID:0/nobw1g
アルテミスの髪の手入れはどうしてるんだろうか?
411名無し調教中。:2008/09/17(水) 22:57:21 ID:4J3oKYML
>>410
きっとフケだらけで汚れてんだよ
もしくは、ハゲか再生されてんだ
412名無し調教中。:2008/09/18(木) 01:30:05 ID:L9ntGIKh
マソ芸人や鉤十字団は比較的新しいシリーズのなかでもかなり好きだ

由里香やアルテミスが一貫性のある濃厚な長編物だとするならば
こっちはバラエティ溢れながらもコンパクトな短編集みたいなかんじ?

いつかあるであろう続きをたのしみにしています
413名無し調教中。:2008/09/18(木) 01:31:37 ID:L9ntGIKh
マソ芸人じゃなくてマゾ芸人でした

なんだよマソ芸人ってorz
414名無し調教中。:2008/09/18(木) 13:34:00 ID:GRkxtPbf
マソ…マソ…

まそっぷ!
415名無し調教中。:2008/09/19(金) 07:10:06 ID:5ekJlVzs
>>413
きっとスンマソ、スマソと泣き叫びながら裸踊りをするんだ
そこでタイトルはマソ芸人

>>414
気になって「まそっぷ」で検索しちゃったよw
416名無し調教中。:2008/09/19(金) 22:33:13 ID:+MYjC9j/
ホントに>>11のwktkどおりになるとは・・・>バッタ男

ところでゴキブリ女はアテネオリンピックでメダルを取った体操選手だったらしいけど
拉致されたどれだけの一般人がゴキブリ女を見て「あの羽島菜月だ」と気づいたのかな?
ちょっと気になった
417名無し調教中。:2008/09/27(土) 00:49:26 ID:4C+yvEn5
満里恵編面白かったが、渋谷で拉致られた人々が脅されて服を脱ぐのではなく無理矢理引き裂かれて服が不要品になるのを自覚させる方がよかった。

さらに服が集められ燃やされるのを見せ付けられるシーンも見たかった。
418名無し調教中。:2008/09/29(月) 21:13:12 ID:sHb2XKm+
久美子って実際はこんなかんじなんだろうな
tp://chiquita.blog17.fc2.com/blog-entry-3409.html
419名無し調教中。:2008/09/30(火) 08:50:04 ID:8cWXmTxC
ケチ付けたり、荒らしてるんじゃなく
話し引っ張り過ぎて、パワーダウンしてるのが残念。
久美子なんかも始めの頃は凄く良かったし、
この話を読み出した時は、毎日アップを楽しみに待ってた。
物語が長くなっても、クオリティが下がらず読めたのは、
ドラゴンボール位かと思う。
それが残念で仕方ない。
420名無し調教中。:2008/09/30(火) 14:12:34 ID:e0r/rmaC
宇宙戦艦ヤマトもクオリティー下がってないよ。
ワンピースとガンダムは下がりまくりだよね。
サザエさんは・・・それ以前の問題だよな。
421名無し調教中。:2008/10/02(木) 02:30:35 ID:LvmS8paZ
ドラゴンボールはフリーザ編をピークにドンドン下がってたろ…
第一世界的に有名な漫画と同列に扱われても困るだろうに
422名無し調教中。:2008/10/04(土) 23:25:09 ID:1W9vHz+g
テスト
423名無し調教中。:2008/10/04(土) 23:28:11 ID:1W9vHz+g
1944年7月。イギリス空軍のデヴィット・マーダー少佐(40歳)は、
愛機のスピットファイアMK10を駆ってドイツ本国領空へと侵入した。M
K10は、名機スピットファイアの最新バージョンである。すでに、西部戦線
では、パリ解放が目前に迫り、東部戦線においてもドイツ軍の総崩れが始まっ
ている。ドイツの敗色は濃厚となり、もはや戦局を逆転することは、誰の目か
ら見ても不可能に思われた。
(戦争が終わったら、退役して農薬散布の仕事でもするか)
デヴィットは、のんびりそんな事を考えながら、操縦桿を操り、迎撃してく
るドイツ空軍のメッサーシュミットを撃ち落としていく。エースパイロット
としてベテランの域に達したデヴィットは、居眠りしていても空中戦に負け
ることはない。右足の義足の調子も快調で、最近は、義足をつけている事す
ら、ついつい忘れてしまう程だった。
(最近のドイツ人パイロットの腕は、かなり落ちているな。熟練パイロット
は、あらかた戦死してしまったんだろうな)
十数機を撃ち落とし、基地に引き揚げようとした時、上空から奇妙な物体が
急降下してきた。普通のプロペラ機ではない。円盤状の機体が回転しながら
飛行している。迷彩塗装にハーケンクロイツのマークがペイントされている
所を見ると、ナチスの新兵器のようだった。
424名無し調教中。:2008/10/04(土) 23:29:08 ID:1W9vHz+g
「なんだ、あれは!あれも、噂に聞く古代技術の産物ってやつか」
デヴィットは、スピットファイアを旋回させ、回避しようとした。し
かし、ナチスの円盤機は、物理法則を無視したような動きで、ぴたり
とデヴィットの愛機を補足してくる。円盤機から正確な機銃掃射が行
われ、スピットファイアの翼を穴だらけにした。
「くそっ、またやられた!何回目だろう、撃墜されるのは!」
デヴィットは、墜落するスピットファイアのコクピットを飛び出し、
パラーシュートを開いた。
(やれやれ、ここは、ドイツ領空だ。連合軍の占領地域まで歩かなき
ゃならん)
デヴィットはうんざりした。
425名無し調教中。:2008/10/04(土) 23:32:27 ID:1W9vHz+g
ベルリンの総統官邸に、久石千鶴は、呼び出しを受けた。ヒトラー総統が会
いたがっているという。
「ハイル・ヒトラー!お目にかかれて光栄です。ヒトラー閣下」
千鶴は、直立不動でナチス式の敬礼をした。この人物に会うと、いつも恐怖
を覚える。
「20年ぶり、かな?」
「ええ、1923年に一度、お会いしました」
それ以前の彼の前世でも、何度も会っているが、転生者である彼自身には、
その記憶はない。いずれも千鶴にとって愉快な記憶ではなかったが。
「フラウ・ヒサイシ。あなたの事は、私の友人のミッシェルから聞いている。
南極の秘密基地を案内してやってくれと頼まれた」
千鶴は、内心狂喜した。ミッシェルの話や、ベルリンに来てから集めた情報
によると、そこは、古代アトランティスの超科学の産物の宝庫で、宇宙人に
対抗出来る兵器が、山のように積まれている筈だった。
「総統閣下の特別の計らい、本当に有り難く存じます。ぜひ、よろしくお願
いします」
「ふむ、実は、私は、もうこの戦争は勝てないと思っておる。ユダヤ人との
闘争に敗れたのだ。戦後の世界はユダヤの闇の政府にゆだねられるであろう」
ヒトラーは、苦々しげに言った。千鶴は、どう答えていいか判らず、兼ねて
からの疑問を口に出した。
「ユダヤ人とは、一体何なのですか?」
426名無し調教中。:2008/10/04(土) 23:33:40 ID:1W9vHz+g
「以前、ミッシェルが、私に教えてくれた。奴らは古代アトランティ
ス時代にあったバベルの塔の管理者の末裔だそうだ。ユダヤ人の先祖
は、アトランティス人の中でも最も知能の高い『天才階級』と呼ばれるグループに属する人間達だった」
「・・・・」
「ユダヤ人は、Y染色体の中に知能を高める特殊なDNAを持ってい
る。ネアンデルタール人がクロマニヨン人に滅ぼされたように、いず
れ人類は、彼らにとって代わられるだろう。私は、それが許せない。
人類の次の時代を担うのは、ドイツ人に代表される金髪碧眼のゲルマ
ン民族でなくてはならないと考えている」
千鶴は、ヒトラーの姿をまじまじと見つめた。どう見ても、ヒトラー
自身、金髪碧眼ではない。
「実はな・・・」
千鶴の視線に気づき、ヒトラーは自嘲気味に語った。
「以前、ドイツの支配地域に居住するユダヤ人の家系をしらみ潰しに
洗い出す調査を、ゲシュタポにやらせた。その時、なんと、私の父方
の祖父がユダヤ人だった事が判明したのだ。つまり、私自身、ユダヤ
人のY染色体を持っていたのだよ」
「総統が・・・・まさか・・・」
「私は、大いに悩んだ。ドイツ、アメリカ、ソ連、イギリス・・・こ
の大戦にかかわっている主要国全てが、結局、ユダヤのY染色体に踊
らされていたのだ」
「日本は?日本はアジア人の国です。ユダヤとは関係がありません」
千鶴の問いに、ヒトラーは苦笑いをした。
427名無し調教中。:2008/10/05(日) 08:02:09 ID:k08Mw8t0
「ナチスの秘密機関の調査によれば・・・古事記に書かれている神武天皇とい
うのは、ユダヤ人だった事が実証された。紀元前8世紀にアッシリアによって
連れ去られたイスラエルの失われた十部族は、中央アジアからシルクロードを
経て春秋戦国時代の秦国へと渡り、やがて秦の始皇帝が中国全土を統一した時
代に、仙人徐福に率いられて日本列島の南九州へと植民したのだ。徐福という
中国名は、おそらくヨセフが訛ったものだろう。そして九州の日向から神武天
皇の時代に東遷し、現在のミカドの始祖となった。渡来人秦氏というのは、秦
国から来たユダヤ人とういうわけだ」
千鶴は、1700年前の邪馬台国時代を思い出した。千鶴は、そこで女王卑弥
呼から、壮絶な拷問を受け、日向王朝と邪馬台国の抗争も目の当たりにした。
「日本の天皇家は、古来からのY染色体を継承することに非常に固執している
のだろう?それもユダヤ人の特性だ。なぜなら、そのY染色体は、古代アトラ
ンティス時代から受け継がれた『天才階級』の証なのだから」
そう語るヒトラーは、自分の理想と折り合いのつかない現実に、絶望している
ようだった。
「我々は、これより南極の秘密基地へと退却する。ナチスドイツの主要メンバ
ーも影武者と入れ替え、全員、Uボートで南極へ避難させることにした。幸
い、アトランティスの遺産にクローン技術というのがあって、人間の髪の毛一
本から、全くそっくり同じ人間を人工的に作り出すことが出来る。彼らに身代
わりになって貰い、本物は生き延びるのだ」
千鶴は、学生だった頃、教科書で教わった歴史とは、あまりに違う展開に、自
分がパラレルワールドに迷い込んでしまったのかと、一瞬不安になった。元い
た未来に帰れなければ、宇宙人への復讐も意味が啼くなってしまう。
428名無し調教中。:2008/10/05(日) 08:04:04 ID:k08Mw8t0
「我々は、南極の秘密基地で、ユダヤ人どもの目を逃れて、じっくりと
古代技術の解明と復活に時間をかけることにする。そして何十年後かに
は、再び歴史の表舞台に登場することになるだろう。その時こそ、わが
ナチスのラストバタリオン、最後の部隊が世界を席巻するのだ」
(そして、そのラストバタリオンを、21世紀初頭に侵略してくる宇宙
人にぶつけよう。それしか、方法はないわ。もし、それでも戦力が足り
なければ時間管理局を、ハメて・・・)
千鶴は、必死で頭脳を巡らせた。具体的にどうすれば、この二つの勢力
を動かすことが出来るのかは判らないし、また、仮に成功したとして
も、宇宙人に対抗出来るだけの戦力に足り得るのかどうかも判らない。
「ところで、フラウ・ヒサイシ。不思議な事に、私は、生まれる前に
も、あなたに会った事が、あるような気がしてならないのだが」
ヒトラーは、唐突に言い出した。千鶴は正直に答える事にした。
「ミッシェルから聞いておられると思いますが、私は、1974年の日
本で生まれ、29歳の時に、宇宙人の人体実験で不老不死の肉体に改造
された後、西暦5年のローマ帝国に置き去りにされました。おそらく、
場所はこのベルリンの近くだったかもしれません。だから、正確には、
私の年齢は1968歳という事になります。」
「つまり、前世の私に会った事があると言うのかね?」
「はい」
「前世で、私は、どんな人物だった?」
「あなたは、常に帝国を率いる支配者で、周囲の国に侵略者として恐れ
られていました。モンゴルのジンギスカン、中国の曹操、インカ帝国の
アタワルパ、日本の織田信長・・・私が直接会ったのは、この4人だけ
ですが、他にもあなたの前世に当たる歴史上の人物が、数多くいた筈で
す」
429名無し調教中。:2008/10/05(日) 08:05:25 ID:k08Mw8t0
「ふむ・・・」
ヒトラーは、考え込んだ。いずれの人物も1代で、その帝国の版図を広
げ、多くの人民を虐殺した事で、行動パターンが一致している。その人
物が登場する前と後では世界の情勢が一変し、本人が非業の死を遂げた
後も決して元に戻ることはなく、歴史は次の段階へと移行していると言
うのも共通だ。
「なぜだか、あなたの言っている事は真実だと、直感的に、私には、確
信出来る・・・」
神経質なヒトラーには珍しく、遠くを見るような目つきで呟いた。

 前線を視察中に爆撃を受け、重傷を負ったエルヴィン・ロンメル元帥
は、軍の病院で目を覚ました。一般兵の病棟ではなく、国民的英雄であ
る元帥にふさわしい特別病棟だった。
「あ・・ここは・・・」
「ベルリンです。元帥閣下は一週間意識不明の状態でした」
主治医が説明した。
「俺は、助かったのか」
「はい、頭蓋骨骨折の重傷でしたが、素晴らしい生命力です。命に別条
はありません」
ロンメルは、頭に手をあてた。包帯が巻かれている。
「実は、例の古代文明の医療技術を使いました。本当なら救いようのな
い状態でしたが、ほとんど傷痕すら残らずに退院出来るでしょう」
主治医は、ニヤリと笑った。
「戦況は?」
「さあ、私には専門外ですから、なんとも。元帥が意識を取り戻された
事を、これから大本営に報告いたしますので、すぐに参謀本部の方が見
えられるでしょう」
ロンメルは、気が気ではなかった。彼がダウンした事で、西部戦線は崩
壊したかもしれない。数時間後に、親衛隊長官ハインリッヒ・ヒムラー
が面会に訪れた。
430名無し調教中。:2008/10/05(日) 08:06:45 ID:k08Mw8t0
「ロンメル元帥。相変わらず悪運の強い男だな」
「ああ・・・運がいいのか、悪いのか・・・戦況はどうだ?」
「最悪だよ。もはや第三帝国に勝ち目はないと、総統はおっしゃられて
いる」
「講和に持ち込むのか?」
「いや、ドイツ第三帝国は、最後まで降伏はしない」
「無駄死にするだけだぞ。我々はともかく、一般の兵士や国民の犠牲者
が哀れだ」
「総統は、決断された。ナチスドイツの中枢部を南極の地下要塞へと脱
出させる。もちろん君もだ」
「南極・・・古代文明・・・・噂には聞いているが」
「地下要塞には、農業プラントや、人工太陽の設備もあり、自給自足で
半永久的に潜伏することが可能だ。収容人数は約50万人。すでに、純
粋アーリア人の遺伝子を持つ男女や、ヒトラーユーゲント、レーベンス
ボルン(生命の泉)の出身者たちが、Uボートで密かに送り込まれてい
る」
「我々が脱出した後、ドイツは降伏するのか?」
「そうだよ。身代わりは、クローンがやってくれる。遺伝子から複製し
た完全なコピー人間だ。表向き、君は反逆罪で処刑される事になってい
る」
「フッ、この私が反逆罪・・・笑えるな」
「もうすぐ、総統へのクーデター計画が実行される。君はその首謀者と
いうわけだ」
「どうせ茶番なら、もっとリアリティのある筋書きの方が良くないか」
現実主義者のロンメルは文句を言った。
「贅沢を言うな。総統と私なんか、自殺する事になっているんだぞ」
「やれやれ、勝手にしてくれ」
ロンメルとヒムラーは肩をすくめて笑い合った。
431名無し調教中。:2008/10/05(日) 08:08:23 ID:k08Mw8t0
新型のジェット戦闘機や、ナチス版UFO『ハウニヴ』を製作している
ドイツ南部の基地で、ヘルマン・ゲーリング空軍元帥は、副官から報告
を受けた。
「イギリスの撃墜王、デヴィット・マーダー少佐を捕虜にしました」
「そうか、それは、良かった」
「ベルリン上空で撃墜され、徒歩で自軍の占領地域に戻ろうとしている
所を逮捕されたようです。ただ、彼の右足が・・・」
「うむ、右足?右足がどうかしたのか?」
「噂通り義足だったのですが、古代文明の技術が使われているかと・・・」
「何だって?イギリスも、古代技術を手に入れたということか!まずい
ぞ、それは、非常にまずい。すぐに、マーダーをこの基地に連行し隔離
しろ。奴を逮捕したのは憲兵隊か?」
「はい」
「ヒムラーの管轄だな。私が掛け合う」
ゲーリング元帥は、慌てて電話の受話器を取った。大戦に敗れるばかり
か、ナチスの技術的優位も失われてしまう。
432名無し調教中。:2008/10/05(日) 13:00:20 ID:KaIwJFS4
久々の更新!
作者さん乙です
433名無し調教中。:2008/10/05(日) 23:31:22 ID:k08Mw8t0
デヴィット・マーダーは、特別車両で厳重に警護されベルリンから、バイエル
ン近郊の秘密基地へと護送された。彼の義足は外され、没収されたため、逃げ
出す事も出来ない。
「どこへ連れて行く気だ?噂に聞くアウシュビッツ収容所か?」
「もっといい所だよ。厳しい拷問が待っているだろうから、楽しみにしてな」
デヴィットを警護しているのは親衛隊の将校だった。
「階級と、認識番号以外は、しゃべらんぞ」
「強がるのも今のうちだな。ドイツで最も美しく残酷な拷問人がお前の到着を
待ちかねているらしい」
デヴィットを乗せた護送車は何時間も走り続け、その間、何度も連合軍の爆撃
のため停車しなくてはならなかった。
「ドイツはもう終わりだな」
デヴィットは嫌味をこめて言った。しかし、親衛隊将校は、ニヤリと笑っただ
けだった。
「フフフ・・・果たしてそうかな」
護送車は、山奥にある鉄条網と塀で何重にも囲まれた飛行場のような場所に到
着した。手錠をはめられ、親衛隊将校に引き立てられたデヴィットは、片足で
ピョンピョン跳びながらゲーリング空軍元帥の前に連れて行かれた。
434名無し調教中。:2008/10/05(日) 23:32:20 ID:k08Mw8t0
「ようこそ、空の英雄マーダー少佐」
「俺に何の用だ?」
「君自身には興味がないよ。私が知りたいのは、君の義足についてだ。
どこで手に入れた?」
「義足・・・ああ、あれか。貰ったんだよ。気前のいい男にね」
「馬鹿を言え。あれは、古代アトランティスの技術の産物だ。そこらの
男が持っている代物じゃない。正直に言いたまえ。そうすれば、痛い目
に合わずにすむ。イギリスは、どこまで古代技術を解明したんだ?」
「古代技術?何の事かさっぱり判らん」
「グレーゼ少尉、この強情な男を可愛がってやりたまえ」
ゲーリングに呼ばれて進み出たのは、親衛隊士官の制服を着た若い女だ
った。金色の髪と青い眼を持つ典型的なゲルマン民族の女で、女神のよ
うな美貌をたたえていたが、その猛禽類を思わせる眼が、彼女が真性サ
ディストである事を物語っていた。イルマ・グレーゼ(21歳)は、手
に持った鞭をしならせ、デヴィットの顔をいきなり打った。
「何しやがる!」
デヴィットの顔面の左頬からこめかみにかけて、赤い蚯蚓腫れがついた。
「たっぷりと、楽しませてあげるわ」
イルマは、デヴィットの顔面に唾を吐きかけた。
435名無し調教中。:2008/10/05(日) 23:33:58 ID:k08Mw8t0
ドイツ南部バイエルンの山奥にある秘密工場に、山川桃次郎は潜入しよ
うとしていた。伊賀忍者の子孫である桃次郎は、影のように移動し、監
視の兵士の視線に入らないように塀を乗り越える。幼い頃から訓練した
驚異的な跳躍力だった。
(古代文明の技術、ここに、それがあるのだろうか)
設計図の1、2枚でも盗み出し、日本に持って帰るのが、桃次郎の役目
だった。
(こんな所から、苦労して盗むより、千鶴さんに掛け合って貰って、あ
のミッシェルとかいう男から頂いた方が、早いんじゃねえか?)
桃次郎が、毒付きながら換気口を這い進んでいると、ある研究室で、タ
イプライターを打っている一人の女に目をとめた。
(おや、あの女、どこかで見た気が・・・)
白人ばかりの秘密工場で、なぜか、その女だけがアジア人だった。
(あっ、あいつは、東京にいたゾルゲの愛人だ!どうしてこんな処に・・・)
桃次郎は、換気口のフィルターの隙間からその女を観察した。女は切れ
長の目と黒い髪を持ち、エキゾチックな端正な顔立ちをしているが、無
表情だった。まるで感情がないようだ。
436名無し調教中。:2008/10/05(日) 23:35:26 ID:k08Mw8t0
(時間管理局のエージェント・・・確か、あの女の写真を見せた時、千
鶴さんがそう言っていた。人間じゃないのか?)
その時、突然タイプを打っていた女が振り返り、換気口の方を見た。何
かをスキャンしているような目つきだった。
(こっちを見てやがる。どうして判ったんだ!気配は完全に消していた
筈・・・)
桃次郎は、背筋にぞっとするような冷たいものが走り、サイレンサー付
きの拳銃を、ガンベルトから引き抜くと、女を目掛けて撃った。
「データバンク検索・・オ前ハ、コノ時代デハ絶滅寸前ノ忍者カ」
女は、前回と同じく拳銃弾を浴びても平然としている。
(ヤバイ、殺られる!)
桃次郎は、換気口を伝って逃げ始めた。背後でフィルターが破られ、女
が這い上がってくる物音を聞いた。
437名無し調教中。:2008/10/05(日) 23:38:03 ID:k08Mw8t0
デヴィット・マーダーは、全裸に剥かれ、長い拷問を受けていた。拷問
人はイルマ・グレーゼで、時折ゲーリング元帥が様子を見にやってくる。
全身に針を押し込まれ、吊られたまま警棒で殴られたデヴィットは、血
だるまになっていた。
「お前のここを、使い物にならなくしてやるよ!」
イルマは警棒で、何度も何度もデヴィットの股間を殴りつけた。睾丸が
倍くらいに膨れ上がり、殴られる度に右足の無いデヴィットの体がブラ
ンコのように揺れる。
「ぐぎゃああああ!俺の、俺の右足を返してくれっ!」
「ダメよ。あれはもう、科学者達が研究のために分解してしまったわ」
「あれがないと、俺は、もう飛べないんだ・・・」
「知らないわよ、そんな事。それよりも、素直にしゃべらないと、片足
だけじゃ済まないわよ」
イルマは、赤く熱した焼き鏝をデヴィットの腹に押し当てた。
「ぎゃああああああ!」
「肉の焦げるいい匂いね。この子達も涎を垂らしているわ」
イルマの愛犬であるジャーマンシェパードが唸り声を上げた。
「イギリスが、古代技術をどこまで実用化したのか話す気になった?」
「古代技術なんか政府も軍も知らない・・・あの義足は、俺が個人的に
ミッシェルという男から貰った物だ・・・」
「強情ね。眼を潰してやろうかしら」
イルマは、焼き鏝をデヴィットの顔に近づけた。この女には他人に対す
る同情という感情は全くないらしい。デヴィットは、もがいた。
「やめてくれええ!俺は嘘なんか言ってない・・・」
「残念ね。光のある人生にサヨナラしなさい」
イルマが焼き鏝を押しつけようとした瞬間、換気口のフィルターが破れ
て、男が一人落ちてきた。
438名無し調教中。:2008/10/06(月) 07:08:42 ID:XP0EnfAu
「な、何なの!」
ジャーマンシェパードが落ちてきた男に飛びかかる。男は、サイレンサー付き
の拳銃で、犬を撃ち殺した。
「ちっ、スパイどころじゃなくなったぜ」
男・・・桃次郎の後から女が落ちてきた。事務職員の制服を着ていたが、時間
管理局員の米谷正子ことイエスイだった。
「オカシイ。オ前ハ、時間管理局ノデータファイルデ、歴史的重要度ガランク
ヅケサレテイナイ」
「うおおおお!」
桃次郎は手近にあった拷問用の鉄椅子を持ち上げ、イエスイに叩きつけた。普
通の人間なら、頭を強打し昏倒する筈なのだが、折れ曲がってヘコんだのは椅
子の方だった。
「ヘルプミー。誰だか知らんが俺を、降ろしてくれ」
吊られたままのデヴィットが、桃次郎に頼んだ。イエスイの目が、デヴィット
の裸体をスキャンする。
「オ前モダ。オ前モ、歴史的重要度ガランクヅケサレテイナイ。ツマリ、時間
旅行者カ、モシクハ異物」
次に、イルマ・グレーゼをスキャンした。
「オ前ハ、歴史的重要度Fランク。間違イナク、コノ時代ノ人間ダ」
「誰か来て!侵入者よっ」
439名無し調教中。:2008/10/06(月) 07:09:43 ID:XP0EnfAu
イルマが叫んだ。桃次郎が拳銃で、デヴィットを吊っている革ベルトを
撃ち抜く。デヴィットは、片足で着地し、ピョンピョン飛び跳ねた。
「逃げよう。ラナウェイだ」
桃次郎がドアを蹴破って走り出した。全裸のデヴィットも跳ねながら続
く。イエスイは、警棒と鞭で攻撃してくるイルマに手間取って、追跡が
遅れた。
「オ前ハ、殺セナイ」
イエスイは、イルマに対しては反撃しようとしない。元々この基地に潜
入していたのは、ナチスの円盤開発やジェット機の開発が、歴史通り進
んでいるのを監視するためだった。拷問室を出るのに手間取っている
と、さらに行く手をナチスの兵士にさえぎられた。
「シマッタ、コノ時代ノ人間ハ殺セナイ」
イエスイは、発見した異物の追跡を断念するしかなかった。
440名無し調教中。:2008/10/06(月) 07:10:53 ID:XP0EnfAu
1945年正月。大日本帝国の帝都東京で陸海軍合同の参謀会議が開か
れた。主催者は、陸軍航空隊参謀の久石隆政少将(62歳)である。
「米英に勝利するためには、人間兵器の実戦投入が不可欠である」
隆政は切り出した。彼の発案で『人間兵器考案委員会』が発足したので
ある。
「一番、誰でも思いつくのは、飛行機にパイロットを乗せたまま敵艦に
体当たりする、やり方だが、他に何かアイデアはないだろうか?」
「小舟に爆薬を積んで体当たりするというのはどうでしょう?」
海軍の参謀が進言した。
「魚雷に、操縦席を付けて小型潜水艦に改造するという方法もあるぞ」
「もっと手軽に、手榴弾を持ったまま敵戦車に体当たりするとか」
「おお、それは経費が、かからなくていい」
集まった参謀達の議論に、熱気が籠ってきた。夢中で口角から、唾を飛
ばし語り出す。
「軍人だけじゃなく、一般市民にもやらせてはどうか?『一億玉砕火の
玉だ』とか宣伝文句をつけて。どうせ竹槍じゃ、勝てんのだし」
「竹槍訓練は、あんたが言い出したんでしょうが!」
「わははは、そうだったかな」
開戦当時の知将、勇将達は、みな最前線で戦死してしまった。残ってい
るのは後方勤務のデスクワークしか知らない連中ばかりである。
441名無し調教中。:2008/10/06(月) 07:13:07 ID:XP0EnfAu
「戦艦大和が残っています。あれを特攻させましょう。残しておいても
使い道が無いですし」
「連合艦隊は、旗艦以外全部沈められちまったからなあ。」
「大和の乗組員達は、開戦以来ろくに戦闘に参加もせず、旗艦であるの
を良い事に、いつも後方にいました。エリート気分の彼らに一億特攻の
先駆けとなって頂くのがよろしいかと」
「賛成!私は賛成だ。片道燃料だけ積んで特攻させてやれ。鬼畜米英に
大和魂を見せつけて有利な講和の条件を引き出すのだ。私達さえ生き残
れば日本は再建できる」
久石隆政は、戦争の早期決着のためには、どれほどの犠牲を払っても、
仕方の無いことだと思った。彼の不肖の息子、三男光隆もサイパンで戦
死したと聞いている。次男の重隆は、満州で白人だけを殺す細菌兵器の
開発に取り組んでいる。
(重隆よ・・・急がねば、お前の研究が完成する前に日本は滅びてしま
うぞ)
隆政は、重隆の研究こそが、土壇場で日本を救うと考えていた。細菌兵
器を、伊500型潜水艦でアメリカ本土へばらまくのだ。ヨーロッパへ
派遣中の伊500には、すでに帰国命令を出してある。本来は原爆を搭
載する筈だったのだが、ドイツでも日本でも開発が遅れ、終戦までに間
に合わない。アメリカが核実験に成功したという未確認情報も中野学校
の上月大佐から入っていた。
(戦争に負ければ、日本民族が、この地球上から消えて無くなってしま
う。男は去勢され、女は犯されるのだ。神国日本が、白人の手で.汚され
ることなど、あってはならん!)
東条内閣が総辞職した今、日本の指導部は、分裂し迷走していた。決戦
派、講和派が入り乱れ意思統一が図れなくなりつつある。
(私が、しっかりせねばならん)
隆政はそう思った。
442名無し調教中。:2008/10/06(月) 11:03:04 ID:q0iYEWWf
支援
443名無し調教中。:2008/10/09(木) 12:28:49 ID:dVrROnGp
山川桃次郎と、デヴィット・マーダーは、ドイツ軍の基地内を逃げ回っていた。時間エージェント米谷正子の追跡は振り切ったものの、ナチスの兵士達が、二人を狩り立てている。
「待ってくれ、片足じゃ、これ以上速く走れない。それに、体中の針を抜かな
いと、痛くて気絶しそうだ」
デヴィットが、訴えた。桃次郎はため息をつく。
(やれやれ、厄介な男を助けちまった。こんな所で捕まったら国際問題だぜ。
日本とドイツの同盟にひびが入っちまう。噂に聞くゲシュタポの拷問っていう
のも、ぞっとしねえしな)
「飛行機を奪って逃げよう。俺は空の英雄だから、操縦は任せてくれ」
デヴィットが大見えを切った。桃次郎は、胡散臭そうに裸のイギリス人を見た。
「あんた連合軍のパイロットか?片足で操縦できるのか?」
「多分」
桃次郎は、デヴィットをかばいながら、潜入する前に記憶した基地の見取り図
を、思い浮かべ、格納庫にたどりついた。
「これは・・・」
そこには、ナチスが古代技術を基に製作した円盤機や、ジェット機が所狭しと
並べられていた。
「スピットファイアは無いかな?」
デヴィットが言った。
444名無し調教中。:2008/10/09(木) 12:29:58 ID:dVrROnGp
「あるわけねえだろ。さあ、どれをかっぱらうんだ?あんた、どれなら操縦出
来る?」
「あれかな・・・」
二人は、メッサーシュミットME262と機体にペイントされたジェット機に
乗り込んだ。
「これ、一人乗りじゃないのか?」
「悪いが、俺の右足の代わりになってくれ」
桃次郎とデヴィットは、操縦席に二人羽織の体勢で座った。デヴィットが必死
で操縦桿や計器類を調べる。
「判るのか?」
「当たり前だ、俺は空の英雄、デヴィット・マーダーだ。飛行機の操縦にかけ
ては天才なんだ。この俺に操縦できない飛行機などない!」
デヴィットは、ME262をスタートさせた。バルカン砲で格納庫の扉を粉砕
する。世界初の実用ジェット機は、滑走路に出ると猛スピードで加速し、浮き
上がった。
「この加速。すごい!たまらん!スピットファイアとは比べ物にならん!」
デヴィットが子供のように、はしゃぎ始めた。桃次郎は、加速の衝撃とデヴィ
ットの体重で押し潰されそうになる。コクピットの外は夜空で、月と星が綺麗
だった。
「時速800キロオーバー!グレイト!よーし、このまま連合軍の飛行場まで、ひとっ飛びだ」
デヴィットの言葉に桃次郎は焦った。
「ちょっと待て、俺は日本人だ。それでは捕虜になってしまう。中立国に向か
ってくれ。スイスがいい」
「仕方ないな、あんた、命の恩人だからな」
デヴィットが機体を反転させようとした時、機銃の光弾が夜空に瞬いた。先程
離陸したドイツ軍基地の方向から円盤機が3機、編隊飛行を組んで追ってくる。
445名無し調教中。:2008/10/09(木) 12:32:08 ID:dVrROnGp
「やばい。逃げろ」
「いや、逃げない、撃墜する」
デヴィットはME262の機体を円盤機の方へ向けた。バルカン砲を撃ち合い
ながら、すれ違う。デヴィットは、軽く機体を上下に揺らせただけで、すべて
の敵の弾道をかわした。
「スピットファイアじゃ勝てなったが、この機体ならっ!」
デヴィットには、円盤機の動きと、機銃掃射の弾道が、スローモーションで見
え、無意識に把握出来ているようだった。なぜか、敵の次の動きも判るらしい。
「さすがだな、空の英雄」
この操縦テクニックには、桃次郎も舌を巻いた。まさに達人の技だった。
「俺は・・・俺は、誰にも負けん!」
興奮気味のデヴィットは、初めて操縦する筈のジェット戦闘機の機体を急降下
させると、弧を描くように再び上昇し、3機の円盤機の後方にピタリとついた。
「ファイアアアアアア!」
ME262のバルカン砲が、夜空を切裂き、円盤機に吸い込まれていった。まだ試作
段階の円盤機『ハウニブ1』の装甲は、薄く。通常の機銃弾でもあっさりと火
を噴いた。
「ナイス!」
ナチスの追撃機は撃墜したが、次に、また別のUFO1機が、さらに高空から襲
いかかって来た。
446名無し調教中。:2008/10/09(木) 12:32:45 ID:dVrROnGp
『異物ヲ、排除シマス』
イエスイが、自分のタイムマシンを呼び寄せたのだった。
『待テ、異物ヲ分析シタイ。捕獲セヨ』
管理局本部からの指令だった。イエスイは従わざるを得ない。
『了解シマシタ』
UFOは、ピタリとME262の上に張り付き、下部から虹色の光線を出し
た。ME262全体が、七色の光に包まれる。
「今度は、何だ!」
桃次郎が悲鳴を上げる。デヴィットは不敵に笑っただけだった。
「何であろうと、この大空では、俺が王者だ!」
デヴィットは、あり得ない操縦テクニックで機体を背面飛行させると、
急減速し、少し間を開けると、ありったけのバルカン砲の弾をUFOの
光源の噴射口に叩き込んだ。イエスイのタイムマシンは、内部から爆発
し、ME262と、もつれ合いながら消滅した。
447名無し調教中。:2008/10/09(木) 13:11:32 ID:dVrROnGp
つじつま合わせるのと、伏線回収するのと、話を前に進めるのと、結構大変。
エロとかSMとか、関係なくなってきた。アクセス規制も、頻繁に入るし。

アナザーストーリー書いてくださってるSS職人の方、どこのどなたか存じませんが、
ありがとうございます。

by作者
448名無し調教中。:2008/10/09(木) 15:22:20 ID:dVrROnGp
1945年4月、久石隆政少将は九州南部の航空基地を視察していた。連合軍
は、沖縄に上陸を開始しており、迎撃するために、ありったけの特攻機が集め
られていた。
(先月の東京大空襲で、東京は焼け野原になってしまった。幸い天皇陛下は、
ご無事であられたが・・・)
隆政は、日本を脅かす米英人が憎くてたまらなかった。
(重隆の、白人絶滅ウイルスさえ間に合えば)
遠い満州の奉天にある生体実験施説で研究を続けている次男の事を思った。隆
政は、ちょうど行われていた、今日出撃する予定の神風特攻隊の作戦会議に、
横から口を出す。
「お前の目標は、ここだ」
隆政は、一人の少年兵に地図の一点を指差した。
「こ、これは、倉庫でありますか・・・せめて敵艦に体当たりさせて下さい」
「馬鹿もん!」
隆政の鉄拳が、少年兵の顔面に飛んだ。
「貴様、今までの飛行時間は何時間だ?答えてみろ」
「4時間程度であります」
「4時間だと。そんな技量で敵艦に体当たり出来ると思うのか。お前の目標
は、倉庫で充分だ。厭なら便所に変えてやろうか」
「い、いえ、倉庫に体当たりさせて頂きます」
449名無し調教中。:2008/10/09(木) 15:23:11 ID:dVrROnGp
強制的に学校を中退し、学徒出陣してきたばかりの少年兵は、涙ながら
に従った。
「いいか、特攻命令を無視すれば、お前は、非国民だ。そうなれば、お
前だけでなく、お前の家族も、非国民を出した家系として、末代まで非
難され続ける。その代わり、見事死ねば、英霊として靖国神社に祭って
やるぞ」
「は、はい・・・」
その日の午後、少年兵達は、ボロボロの練習機に乗って出撃していった。
監視の偵察機さえ戻って来ない事が多いため、実際の戦果は判らない。
「敵空母1、巡洋艦2、輸送船6撃沈。地上部隊に多大な損害を与えた、く
らいの戦果で報告しておけ」
隆政は、特攻基地の司令官にそう命じると、連絡機に乗って、次の基地
へと視察に向かった。
450名無し調教中。:2008/10/09(木) 15:24:19 ID:dVrROnGp
長野県、松代に本土決戦用の大本営が、建設されている。その近くに陸
軍航空隊の基地があり、そこでは新型ジェット戦闘機『橘花』のテスト
飛行が行われようとしていた。
「あれも、特攻させるのか」
視察に来た隆政が、開発責任者の技術士官に尋ねた。
「いえ、まだそこまでは・・・潜水艦がドイツから持ち帰った設計図を
基に、見よう見真似で、作ってみたのですが、どうも判らない部分が多
くて・・・どうにか、あり合わせの部品で完成はさせましたが、実際に
飛ばすのは今日が初めてです」
滑走路に引き出された、『橘花』を隆政は、物珍しげに眺めた。ドイツ
で実戦投入されているメッサーシュミットME262の同型機で、鉤十
字の代わりに日の丸がペイントされている。テストパイロットに選ばれ
たベテランの航空士官が引きつった顔で、操縦席に乗り込んだ。彼は、
真珠湾攻撃以来、生き残っている数少ない熟練パイロットだった。
「エンジン調子よーし、発進!」
パイロットが、操縦桿を前に倒した瞬間、機体が爆発した。ジェットエ
ンジンが粉々に吹っ飛び、当然、死亡である。
「消火班、急げ!」
慌てふためいた、基地の整備兵達が、火の海となった滑走路を走り回る。
「駄目だ、こりゃ」
爆風に煽られながら隆政は、冷たく笑いながら肩をすくめた。
451名無し調教中。:2008/10/09(木) 22:35:10 ID:gX9NRH8S
そろそろSM路線に
452BiBi:2008/10/10(金) 21:56:32 ID:IPI6juHq
>>447
いえ、こちらこそ有難うございます。
アナザーストーリー用の掲示板が、とても快適に使いやすい事。
SSを投稿する場を作っていただいた事。
オリジナルストーリーの登場人物まで、勝手に使わせてもらえた事。
それから、ずっと『生体実験』をやめないでいてくれた事。
有難うございます。

投稿を始めてみて、改めてSSを継続するのがどれくらい大変かが分かりました。
私など既にネタ枯渇状態です。
オリジナルストーリーの今後の展開を楽しみにしています。
453名無し調教中。:2008/10/15(水) 08:02:15 ID:L2YdR+n+
アナザーの作家がんばるなあ
454名無し調教中。:2008/10/16(木) 17:24:13 ID:SNbVO7vB
 2008年10月。六本木にある超高層ビルのワンフロアーにある男子トイレ
の一室で、桜井弥生(30歳)は眼を覚ました。全裸で、洋式便座の上に座った
まま眠っていたのだ。目の前には夫の桜井真司(33歳)が、同じく全裸でタ
イルの上にうずくまって眠っている。あの運命の結婚式から5年。この会社、
JNテクノロジーのトイレで寝起きするようになってから、3年の歳月が過ぎ
ている。
(今日も明日もあさっても、昨日と同じ日常生活が続く・・・あたし達は、こ
のまま死ぬまで奴隷として生きていくしかないんだわ)
弥生は、まだ少しまどろみながら、そう考えた。眠っている真司を残し、男子
トイレの個室の鍵を外すと外に出た。空調が効いているため寒くはない。トイ
レの洗面所で顔を洗い、掃除道具入れに保管してあったヘアブラシで髪をとか
す。長く艶やかな黒髪だ。今日も、取引先の人間をセックス接待しないといけ
ないかもしれないので、鏡を見ながら入念に化粧をし、香水をふりかける。首
には5年間外された事のない、奴隷管理用の首輪がはめられていた。首輪は、
無制限に他人の命令に従うように設定されており、無視すれば高圧電流が流れ
る仕掛けになっている。オフィスの時計を見ると午前6時42分だった。
455名無し調教中。:2008/10/16(木) 17:26:30 ID:SNbVO7vB
「あなた朝よ、起きて」
弥生は、なかなか起きない真司の肩を揺さぶって起こした。元々この会
社の社長だった真司の顔は、今ではすっかり威厳が無くなり、卑屈な奴
隷顔になっていた。
「あ・・ああ・・・もう、朝か・・・眠いな」
「何言ってるのよ。早く、朝ご飯を食べて。社員様達が、出社する前に
掃除をすまさなくちゃ」
弥生と真司は、休憩室の片隅に置かれた小さなワンドア冷蔵庫を開けた。
冷蔵庫のドアにはマジックで『奴隷用の食べ物』となぐり書きされており、
中には昨日の昼間に社員達が食べ残した弁当やお菓子が投げ込まれている。
二人は、それらを冷たいまま手づかみで食べ、腹ごしらえをした。奴隷夫
婦には、電子レンジの使用や、箸の使用は認められていないのだ。もし、
社員から寄付された食べ物が少ない時は、近所のコンビニや飲食店のごみ
箱を漁りに行くしかない。朝御飯を食べ終え、蛇口から水を直に飲んで喉
の渇きを癒した二人は、オフィスの掃除を始めた。
「今日は、あたしがトイレ掃除をするわ。あなたがオフィスをやって」
「わかった」
桜井夫婦は手分けをして掃除を始めた。一番早い社員が出社してくるの
は大体8時過ぎくらいである。それまでに掃き掃除と拭き掃除などを一
通り終え、エレベーターの前に待機して、土下座で迎えなければならな
い。弥生は手際よく男子トイレと女子トイレの全ての便器をピカピカに
磨きあげ、最後は舌で舐めて仕上げた。そして綺麗になった証明に便座
に溜まっている水を一口づつ飲んでいった。この手順は、プログラマー
の山川桃子が決めた事だった。5年前、前社長である真司の恋人だった
桃子は、その時フラれた腹いせに、より過酷に弥生と真司をいじめるの
だった。その日、朝一番に出社してきたのも彼女だった。
456名無し調教中。:2008/10/16(木) 17:27:54 ID:SNbVO7vB
「お早うございます、山川課長様」
エレベーターの扉の両脇に真司と弥生は土下座して出迎えた。エレベー
ターから降りてきた桃子は、颯爽としたビジネススーツに身を包んでい
る。年齢は、弥生より一つ年下の29歳だが、プログラミング課の課長
を務める彼女は、上場企業幹部のオーラを発していた。
「フンッ」
桃子は、軽侮するような眼差しを、深々と頭を床に擦りつけた弥生に向
けると、足元に噛んでいたガムを吐き出した。
「お食べ」
「はい、有り難く頂きます」
弥生は、口で床に落ちたガムの塊を拾い上げると、躊躇わずに嚥下した。
「美味しゅうございます」
「フン」
桃子は疲れているようだった。彼女が制作したネットワークRPGが大当た
りし、現在その更新作業に追われているのだ。彼女のおかげでJNテク
ノロジーは、業務用ソフトから、ネットゲームの分野にも参入し、大き
く業績を伸ばしている。去年課長に就任したのも、彼女の功績に報いる
ためだった。桃子は、仕事が忙しくて恋愛や結婚どころではないらしく、
その鬱憤を、日々桜井夫婦をいじめることによって晴らしている。桃子が、
オフィスの奥に消えると、桜井夫婦は、次々に出社してくる社員に一人
一人挨拶をした。
457名無し調教中。:2008/10/16(木) 17:29:09 ID:SNbVO7vB
「お早うございます。お仕事、お疲れ様です」
「まだ疲れてねえよ!」
通り抜けざまに蹴りを入れていく社員もいる。JNテクノロジーは、こ
の超高層ビルの27階部分を賃借しており、手狭になってきたため、も
うワンフロアーを借りる計画もあるらしい。社長の根津順平(39歳)
が出社してきた。
「お早うございます、根津社長様」
桜井夫婦は、床に額をこすりつけて挨拶をした。順平が、真司には目も
くれず弥生に話しかける。
「後で、社長室に来てくれ」
「はい、社長様」
弥生に朝のセックス奉仕をさせるつもりだった。5年前、ひそかに弥生
に思いを寄せていた根津順平は、憧れの弥生の肉体を何度凌辱しても飽
きが来ないようだった。夫の真司は無表情である。パイプカット手術を
受け、種無しにされた真司は、かつての部下に妻を捧げるしかないのだ。
458名無し調教中。:2008/10/16(木) 21:33:29 ID:pgq9eKV7
SM路線になったね
個人的にはSM路線も千鶴VS侵略者も両方好きです
459名無し調教中。:2008/10/16(木) 21:55:08 ID:GfUrPIQC
精力的な更新、乙です!

桜井奴隷夫婦はかなーり久しぶりの登場では?
弥生ファンとして嬉しい限りです!!
460名無し調教中。:2008/10/17(金) 20:54:56 ID:rUp3LHEY
 午前9時、ほぼ全ての社員の出社を見届け、桜井夫婦は、エレベーターの扉
前を離れた。真司は、社員達の肩を揉んだり、パシリをしたり、要求に応じて
ストレス発散のためのイジメを受けたりしなくてはならない。弥生は、社長室
に向かった。
「根津社長様。弥生、参りました」
「入れ」
ドアをノックし入ると、社長室には根津順平が一人だけだった。社長専用の豪
勢なデスクとチェア、秘書のための少し簡素なデスクが二つ並んでいる。
「ここへ来て、跪け」
「はい」
弥生は、社長の椅子に座ったままの順平の足元に跪いた。正座をした弥生の白
い太腿の上に、順平がビジネスシューズの土足を乗せる。両手を伸ばし、無遠
慮に弥生のCカップの乳房を揉みしだいた。
「アアン・・・」
順平は、弥生の乳首を捻り上げ苦痛に歪んだ唇にキスをする。舌を差し入れ、
ネットリと弥生の舌と絡ませた。弥生の肉体は真司と違い、宇宙人による改造
や損傷を全く受けていない。何度か、セックス相手の子供をはらみ、堕胎はさ
せられているようだったが、肉体自体は5年前と変わらず健全体だった。30
歳を迎え、ありとあらゆる凌辱を毎日のように受け続けた弥生の肉体は、熟れ
切った妖艶な色気を発散している。元々大手企業の社長秘書を務めていた程の
逸材なので知性も高く、正統派美人とも言える美貌の持ち主でもあった。高い
身長と長い黒髪、透き通る様な象牙色の肌に浮かび出た血管が、順平の嗜虐心
をそそるのだ。
461名無し調教中。:2008/10/17(金) 20:56:05 ID:rUp3LHEY
「フェラチオだ、弥生」
「はい、根津社長様」
「社長様でいい。この会社に社長は私一人だから」
「はい、社長様」
弥生は、そのままの体勢で順平のズボンのベルトの留め金と、ファスナ
ーのチャックを外し、赤黒いチンポを引っ張り出した。すでに天を突く
程にいきり立っている。
「お前の夫にも、見せてやりたいな」
順平は、片手でデスクの上の電話を取ると内線電話でオフィスに連絡
し、真司を社長室に来させるように指示をした。3分ほどして、ノコノ
コと真司がやってくる。
「馬鹿真司、ここは、社長室だぞ、入る時はノックぐらいしろ」
順平は、真司を怒鳴りつけた。真司は、元々自分の物だった、社長の椅
子に座っている順平を恨めしそうに見る。
「す、すみません・・・」
「そこに正座して、お前の愛妻が、犯されるところを見ていろ」
「はい社長様」
真司は、ドアのすぐ脇に正座し、順平と弥生の痴態を直視した。
「目を背けるんじゃないぞ。弥生はお前の妻だが、命令されれば誰とで
もセックスをする奴隷女だ。お前はそこで、一人寂しくオナニーでもし
ているがいい」
順平は、弥生を四つん這いにさせると、背後から、チンポをオマンコに
付き入れた。ベットリと付いた弥生の涎が潤滑液になり、スムーズに挿
入出来た。真司は、その様子を見ながら、自分の種無しチンポをシゴキ
始める。
「馬鹿真司、お前の代わりに弥生を妊娠させてやるよ」
462名無し調教中。:2008/10/17(金) 20:57:04 ID:rUp3LHEY
順平は、腰を振り始めた。前社長の妻を背後から犬のように犯し、種付
けをする。男としてこれ程の征服感が、他にあろうか。弥生のオマンコ
もグチョグチョに濡れ、すぐに抵抗感が無くなった。スイングする度に
順平の亀頭が子宮を突き上げ、弥生は快楽に身をゆだねた。
「アアン、アン・・・社長様、とっても気持ちいいですわ。もっと・・
・もっと、激しく突いて下さい・・・」
「お前の夫の馬鹿真司と、どっちがいい?」
「もちろん・・・社長様ですわ・・・アアン・・・」
真司には、聞こえている筈だった。順平が、真司の方をチラ見すると、
真司は念仏を唱えるような顔で、一心に自分のチンポをしごいていた。
こういったシチュエーションには、慣れ過ぎているのか、あまり怒って
いる風でもない。逆に妻を、目の前で寝取られている事に、倒錯した快
感を覚えているのかもしれない。
「寝とられマゾめ。感謝の言葉を述べてみろ」
真司は、オナニーをしながら叫び始めた。
「種無しの、私に代わり、妻の弥生を犯して頂き、まことに有難うござ
います。弥生も、私の租チンを咥え込むより、社長様の立派な物を挿入
頂いて、心から喜んでいる事でしょう。今後とも、我ら奴隷夫婦を、お
見捨てなきよう、心行くまで苛め抜いて下さい」
真司は、そう言いながら絶頂に達した。精液が床に飛び散る。
463名無し調教中。:2008/10/17(金) 20:57:52 ID:rUp3LHEY
「床を汚してしまいました。申し訳ございません」
「オナニーを続けろ。床は、後で弥生に舌で清めさせる」
「ははあっ」
真司は、オナニーを続行し、順平も、しばらくして弥生の子宮に精液を
注ぎ込んだ。
「ふう、朝からいい運動になった。」
順平は、愛液で汚れたチンポを弥生の口で清めさせると、チャックとベ
ルトを元に戻した。
「弥生、午後2時から来客がある。ゲーム雑誌の編集者の方だ。我が社
の新作RPGを、大きく取り上げて貰わなければならないから、接待に
手を抜くなよ」
「はい、社長様。」
弥生は、舌で、真司が床に撒き散らした精液を一滴残らず舐め取ると、
夫を伴い退室していった。
464名無し調教中。:2008/10/17(金) 20:59:07 ID:rUp3LHEY
山川桃子は、朝からずっとパソコンに向かい、キーボードを打ち続けて
いた。既存のRPGの更新作業は部下に任せ、自分は、新作の構想を企
画書に書いている。仕事柄、肩が異常に懲り、肩から首筋、目にかけて
は常にダルさを感じていた。
(今度の、新作は今までにない画期的なものにするわ。インターネット
の概念を覆すような・・・)
桃子が、取り組んでいるのは、インターネット上における本格的なバー
チャル空間の創出だった。人々はそこで、第二の人生を送ることが出来
る。米国で始まり、失敗したリンデンラボ社のセカンドライフの桃子版
だった。
(なんでも有の世界にするわ。どんな鬼畜なことでも許される世界よ。
人々はここで、現実には発散出来ない、ドス黒い欲望を吐き出す事が出
来るの。素敵だわ)
リンデンラボ社の物は、アダルトコンテンツに制限がかかり、紳士的な
ルールがあるため、心から楽しむ事が出来ない。道徳に縛られ、普通に
暮らすだけなら現実の世界で、事足りる。人々がバーチャル空間に求め
ているのは、現実では体験出来ない無秩序な世界なのだ。そこでは人々
は、殺し屋になったり、テロリストになったり、独裁者になったりする
事が出来る。もちろん、娼婦になったり、人犬になったりして飼われる
事も可能だ。
(ファンタジー風の世界にしたい。剣と魔法と科学が入り乱れた夢のよ
うな世界。現代と未来と中世が混在する世界。暴力とセックスが支配す
る究極の世界・・・)
桃子は、企画書を書きながら、自分が一つの世界を創造する神になった
かのような錯覚を覚えた。
465名無し調教中。:2008/10/17(金) 21:03:58 ID:rUp3LHEY
昼12時。根津順平は、テナントビルの最上階にある展望レストランで食事を
した。弥生が、全裸で犬のように待機している他は、連れはいない。展望レス
トランには、他のフロアーに入居している会社の社員や、経営者達も多勢食事
に来ていた。
(入れ替わりの激しい御時世だな。3年前、一世を風靡したファンド会社やI
T企業も、このビルから出て行った。そして先月、アメリカ資本の、あの証券
会社が破綻するとはな・・・)
資本主義の象徴とも言える、その証券会社は、このビルを舞台に若手の日本人
実業家をけしかけ、日本の経済界に揺さぶりをかけていたのだ。今や世界は、
宇宙人の侵略とは関係なく、経済恐慌の一歩手前の状態にある。
(今のうちに会社の保有資産を、全面的に金か円に切り替えておいた方が得策
かな・・・)
順平は、漠然と考えながら、皿に残った料理を弥生に差し出した。
「食べろ」
「いただきます、社長様」
弥生は、礼を言うと、犬のように口だけで残飯を食べ、皿や食器を奇麗に舌で
舐めあげた。その後、食後のタバコをくゆらせている順平の傍で口をあけ、落
ちてくる灰を受け止める。しばらくすると、ホットコーヒーを飲んだ順平は、
尿意を催したようだった。
「弥生、オシッコ」
「はい、社長様」
466名無し調教中。:2008/10/17(金) 21:05:19 ID:rUp3LHEY
弥生は、テーブルの下に潜り込むと、他の客やウェイトレスに見えないよ
うに、長い黒髪で順平の股間にカーテンを作り、チャックを開けてチン
ポの先端を口に含んだ。順平は顔色一つ変えず、タバコをくゆらせなが
ら放尿する。周囲の客からは、まさか順平が美女の口に用を達している
などとは、到底伺い知れない。弥生は、ほのかにカフェインの苦い味が
するオシッコを一滴こぼさず飲み下し、何事もなかったかのように、チ
ャックを元に戻した。
「弥生、吸いがら」
「はい、社長様」
順平は、短くなったタバコの吸い殻を火の付いたまま、弥生の口に放り
込んだ。
467名無し調教中。:2008/10/18(土) 00:52:55 ID:2o3NtRRM
SM路線回帰ということで梅本由里香、奴隷家族、成瀬美咲、
もしくはアルテミスやピタゴラス博士の続きを書いてほしいな
468名無し調教中。:2008/10/18(土) 07:44:02 ID:d0HXSZy/
アクセス規制で厳しいなか作者さんホント乙です

>>467
個人的にさざなみテレビやJAM航空のその後を書いてほしい
そういえば>>466で人間灰皿女を思い出したけど彼女はもう登場しないのかな?
469名無し調教中。:2008/10/19(日) 21:08:05 ID:zHnJDPwO
>>459
奴隷夫婦は第110話の末裔以来か
>468のいうテレビ系キャラにスポットが当っている話は(美咲を除けば)第107話の破廉恥コマーシャル、
JAM航空にいたっては第92話の祭り、人間灰皿女は第102話になるのかな
久々に作者氏のまとめサイトを見たがどれもけっこう前の話で驚いたw

>>467
二つ目のアナザーストーリー掲示板を見るとこの次の話はガンダムのエロパロか真弓編かもね
そういう人気シリーズものは気長に待ちましょう
470名無し調教中。:2008/10/19(日) 22:47:58 ID:0qVmrfrJ
真弓って誰だっけ
471名無し調教中。:2008/10/21(火) 21:31:01 ID:G88Ks6+T
弥生はまだ身体改造されてないんだな
してほしいような、してほしくないような…
472名無し調教中。:2008/10/25(土) 00:55:36 ID:8OgmM3wo
>>471
できれば健康体のままいじめられ続けてほしいな
少なくとも肥大化や奇形化は似合わないと思う
473名無し調教中。:2008/10/27(月) 18:46:28 ID:nqvmDts+
>>464の桃子の何でもありのネトゲー製作は新しい話の伏線か?
もしそうだとしたら楽しみな反面、これ以上話が広がることに一抹の不安が残る
474名無し調教中。:2008/10/27(月) 21:27:11 ID:GZ0Z5ZlS
この漫画の登場人物、このスレの住人と共通する部分がある・・・かも
ttp://16kakukei.blog100.fc2.com/blog-entry-287.html
475名無し調教中。:2008/10/28(火) 23:42:13 ID:qSPN78q0
ちわー、作者です。
いろんなストーリーを平行して書きたいのですが、所詮一人なので、なかなか執筆がはかどらない。
面白い、というのがどういう事なのか判らなくなってきた今日この頃です。まとめサイトでは、脱SM路線を目指し、
SF色、ストーリー性、アクション、謎解きなどの要素を強くしたほうが良いのでは、とも思います。

>>473
話が広がることへの不安は、当の昔に感じなくなりました。マンネリ化する事への不安の方が大きいです。

>>474
最初にSSを書き込んだ時、ここまで入れ込むと思いませんでした。読者のリクに応えようとする余り、
ストーリーがおかしくなった部分もあるので、要注意です。話が新展開になった時も、たくさんありますが。
この漫画の作者のように、なかなか、メジャーにはなりませんねえ。そんな野望はすっかり忘れていました。

 
476名無し調教中。:2008/10/30(木) 10:12:12 ID:WX6SLdjG
弥生は、順平と別れるとJNテクノロジーの社員休憩室へ向かった。順平の食べ
残しと、皿を舐めただけでは、とても空腹は収まらない。奴隷用のワンドア冷
蔵庫を開けたが空っぽだった。休憩室のテーブルで楽しそうに雑談している事
務職OLの一グループが、そんな弥生の様子に気付いたようだった。
「弥生が、こっち見てるよ」
「何か、食べたいんじゃない?」
経理課の新人OLが、食べていたポテトチップスを数枚、床にバラまいた。
「おいで、弥生。食べなよ」
「はい、ありがとうございます」
弥生は、はるかに年下のOLに丁重に礼を述べ、屈んで、落ちているポテトチ
ップスを拾い上げようとした。
「えいっ!」
その弥生の目前で、新人OLは、パンプスを振り下ろし、ポテトチップスを踏
みにじった。
「あらら、こんなになっちゃった」
粉々になったポテトチップスのカケラを見て、呆然としている弥生の表情に、
OL達は、大爆笑する。
「あたし、さっきトイレに行って来たの。そのパンプスの底で踏み潰したのよ。これでも、あなた食べれる?」
「はい・・・有り難く頂きます」
477名無し調教中。:2008/10/30(木) 10:13:29 ID:WX6SLdjG
弥生は手で、埃まみれになったポテトチップスのカケラをすくい上げ、
口に運んだ。
「あははは、やっぱり食べたわね。ほら、これもあげるから」
OL達は、飲み残しのジュースやアイスコーヒーの入った紙コップを、
弥生の前に突き付けた。氷しか入っていないものもある。
「全部あげるから、残さないでね」
「はい。いつもいつも、食べ物を頂き、感謝しております」
弥生は、紙コップの底に残った氷を噛み砕き、飲み残しと共に嚥下した。
(甘い・・・)
一円のお金も持つ事が許されない奴隷にとって、他人に恵んでもらう以
外に、自動販売機のジュースを買って飲む事すら出来ないのだ。毎日毎
日、妖艶な肢体を他人に弄ばれ、もし弥生が風俗嬢なら、既に一財産作
っていただろう。しかし奴隷は、どれほどリスクのある仕事をこなして
も、全てが、ただ働きなのだった。
「ピーナッツもあげるよ」
人事課の女が言った。
「口を開けて、受け止めな」
菓子袋からピーナッツを取り出し、放り投げた。放物線を描いて落ちて
くるピーナッツを弥生は、素早く動いてパクリと口に入れる。宇宙人に
捕まって曲芸をやらされていた時の経験が役に立った。
「あははは、面白ーい。ホラッ、ホラッ、もっと食え」
人事課のOLは、次々にピーナッツを投げた。弥生は、普段のおっとり
した彼女の雰囲気からは、想像も出来ないような速さで動き回り、ピー
ナッツを口でキャッチしていく。
「ねえ、弥生。この、おにぎり欲しい?」
また別の広報課のOLが言った。弥生は、よだれを垂らさんばかりの表
情で、OLの手元にある、おにぎりを見つめる。それを食べれば、空腹
は満たされるだろう。
478名無し調教中。:2008/10/30(木) 10:14:50 ID:WX6SLdjG
「はい、欲しいです。頂けるのでしょうか?」
「手を使わずに、お前のマンコで、お願いの書面を作成出来たらね」
広報課のOLは、胸ポケットに入っていたボールペンを弥生の足元に放
り投げた。弥生は、休憩室の隅に置いてあった新聞紙の束の中から、裏
面が白紙のチラシを一枚抜き取ると、床の上に広げた。そしてボールペ
ンを拾い上げ、柄の部分を自分のオマンコにズブリと突き刺す。そして
両脚を思い切り広げて中腰になり、チラシの裏に文章を書き始めた。
「クッ・・・」
無理な姿勢のため、足の内側の筋肉が痙攣し、ペン先が震える。しかも
オマンコを力一杯締め付けていないと、ボールペンが子宮を突き上げ
て、抉りそうだった。
『どうか、哀れな弥生に、おにぎりを恵んでください』
割と達筆な字だった。宇宙人に捕まっている間、芸人として血の滲むよ
うな練習をしたのだ。
「へえ、やるじゃない。でも、ダメよ。『お願いします』が抜けている
わ。それに、名前だけじゃなくて、『元大手電子機器メーカーの秘書、
元社長夫人のマゾ奴隷、桜井弥生30歳、血液型何型、星座何座』と、
ちゃんと自己紹介文も書きなさい」
「はい」
弥生は、別のチラシの裏に書き直しを始めた。ペンを秘所に挟み、腰を
クネクネと小刻みに動かす姿は、まさに女として最低の恥晒しである。
『どうか、哀れな、元電子機器メーカーの秘書、元社長夫人のマゾ奴隷、桜井弥生30歳、血液型A型、おうし座に、おにぎりを恵んでください。お願いします』
弥生は、慣れない部位に神経を集中するあまり、額から汗を垂らしなが
ら書面を書きあげた。少し震えているが達筆な字体だった。
479名無し調教中。:2008/10/30(木) 10:15:43 ID:WX6SLdjG
「出来ました」
「ふーん。おうし座かあ。モウモウって鳴いてみ」
「モウ・・・モウ・・・」
弥生は、言われた通り、牛の鳴き真似をした。
「あははは。じゃ、やるよ。食いな」
広報課OLは、おにぎりを思い切り、弥生の顔面に投げつけた。鼻柱に
直撃し、顔が米粒だらけになる。
「キャッ!ありがとうございます・・・・ありがとうございます・・・」
弥生は、何度も礼を述べながら。顔面から指で米粒をはがし、口に運ん
だ。塩味が効いた余りの美味しさに涙が出そうになった。
480名無し調教中。:2008/10/30(木) 23:32:12 ID:ER3Ip77H
>>475
更新されてると思いきや久々のコメントが!

作者さん乙です
一読者としてはスレ内でのリクエストに応えていただいたSMや残虐や羞恥や屈辱シーンが読みたい反面
創作を続けていただけるならどんな話でもいいや!とも思います
もはや作品の中毒症状なので、気長にやっていただければそれで満足です
481名無し調教中。:2008/11/02(日) 10:16:54 ID:JqRcIBBg
読者数に必ずしも連動してはいないだろうがカキコはずいぶん減ったな、時期的な問題か?
このスレは実はダミーでみんなは他のところでupされた作者の話を読んでいる、そんな気がしてきた
482名無し調教中。:2008/11/02(日) 13:36:02 ID:1N69ZOIp
(;・`д・´)なんだってー!!
483名無し調教中。:2008/11/03(月) 20:22:42 ID:IiGxK+Fw
>>475
創作乙です

脱SM路線ですか…
歴史物でクライマックスの(?)WWUもそろそろ終わりそうですし
あまりエロから脱線しないでほしいなぁ
484名無し調教中。:2008/11/05(水) 01:28:06 ID:ZdGkyUBR
>>475
気分転換に作者の受難の続編を希望!
485名無し調教中。:2008/11/12(水) 09:28:14 ID:fA8IHJkw
作者タンが凌辱されるのが読みたい
486名無し調教中。:2008/11/13(木) 23:43:26 ID:kqrdiiNf
作者さんのまとめサイト、少し更新されてるな
487名無し調教中。:2008/11/18(火) 19:05:50 ID:3pqTKjfF
テスト
488名無し調教中。:2008/11/20(木) 08:45:01 ID:+DJtUxd9
本編書く暇がない。スレ沈んできたから、あげときます。(作者)
489名無し調教中。:2008/11/20(木) 21:11:25 ID:B7ZEE05k
>>488
お疲れ様です

催促するのもなんですが
弥生編の続き、楽しみにしています
490名無し調教中。:2008/11/21(金) 18:44:20 ID:qO8ALsAs
妊婦さんのマン○に接着剤を付けて穴をふさいで5年ぐらい観察してみたい


お尻の穴に空気入れを突っ込んで空気を入れてみる、何CCはいるのかな

491名無し調教中。:2008/11/23(日) 07:12:23 ID:nT5KsrJK
>>481
アナザーストーリー掲示板への直リン
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/11681/
492名無し調教中。:2008/11/27(木) 22:50:26 ID:bQVuCYOd
「おい、弥生、こっち来いよ。いい物やるぜ」
その様子を横目で見ていた営業課の山崎聡史が声をかけた。執拗に桜井夫
婦を苛めたがる若手の平社員である。弥生が怯えた目で聡史を見つめながら
近寄って行くと、彼は、近くのコンビニで買って来たアップルパイを差し出した。
「欲しいだろ?」
「はい」
アップルパイは、弥生の大好物だ。
「じゃあ、顔を10発殴らせろ」
聡史は、残忍な笑みを浮かべると、直立不動で歯を食い縛った弥生の横っ面
を力任せに平手で殴った。パシーンと小気味のいい音がする。
「ううう・・・」
弥生は、目を閉じ、衝撃に耐えた。
「数えろよ。もう一回、1からだ」
「1・・・2・・・3・・・」
弥生は、衝撃に耐え続けた。10まで数えたが、聡史は止めなかった。
「16・・・17・・・お願いです・・・・もう止めて下さい・・・午後から、セックス接待の
仕事が、あるんです・・・顔が腫れちゃいます・・・」
弥生は、たまりかねて懇願した。
493名無し調教中。:2008/11/27(木) 22:51:08 ID:bQVuCYOd
「あ、お前、今、反抗したな?」
「い、いえ、そんな・・・お願いをしただけですわ・・・」
「いや、お前は今、確かに反抗した。奴隷のくせに俺の命令に反抗した」
聡史は、弥生の付けている首輪の音声認識システムに判別され易いように、
ゆっくり、はっきりとした口調で言った。次の瞬間、弥生の奴隷管理用の首
輪から高圧電流が流れた。
「ぐぎゃああああああ!」
弥生は、両手で首元を抑え、絶叫しながら、休憩室の床を転げまわった。
電流で、長い黒髪がほつれ、逆立っている。
「あっはっはっはっ、愉快、愉快。さ、外回りでも言ってくるか」
聡史は、アップルパイをゴミ箱に投げ込んだ。
「欲しけりゃ、拾って食べな」
電撃は、5分間続いた。通電が止まり、弥生が気付いた時、昼休みの時間が
終わったのか、休憩室に人の姿は無くなっていた。
「うう・・・2時から、セックス接待だわ。それまでに化粧をやり直さなくちゃ・・・」
弥生は、まだ帯電して、痙攣を続けている肉体をさすりながら、ゴミ箱に投げ
込まれていたアップルパイを拾い上げて頬張った。それは、甘く、美味しかっ
た。食べ終わると、どうにか立ち上がり、トイレの掃除道具入れの中から化粧
品を取り出して、女子トイレの鏡の前で化粧を始める。電撃で逆立った髪の毛
を、丁寧にブラシでとかし、顔にファンデーションを塗り、口紅をつけ、眉を書き
直した。仕上げに香水を振り掛ける。全裸の肉体を鏡に映し、ポーズを取って、
チェックした。
494名無し調教中。:2008/11/27(木) 22:51:44 ID:bQVuCYOd
(気のせいかしら、体のラインが、崩れてきているような気がするわ。なんだ
か、お腹も出てきたみたい・・・)
下腹部に脂肪が付き、ポコリと出ていた。
(もう、あたしも30歳だから、気をつけなきゃ・・・セックス接待が出来なくなっ
たら、奴隷としての価値が下がってしまうわ・・・そしたら、転売されて、最後
は廃棄処分されるかも)
支給品の化粧道具の他は、何一つ自分の財産を持っていない弥生だったが、
命まで取られるのだけは嫌だった。
(本気でシェイプアップしなくっちゃ)
弥生は、社長室へ向かいながら決意した。
495名無し調教中。:2008/11/28(金) 21:55:47 ID:WD7CWEfL
やった!一月ぶりの更新!
セックス接待が楽しみです
496名無し調教中。:2008/11/30(日) 21:40:10 ID:uJGuAPPM
加納の夏ってそうなの!?orz
497名無し調教中。:2008/12/04(木) 18:39:27 ID:jV8RJe0N
支援
498作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/04(木) 22:56:16 ID:/Gr4IJsf
新作を書く暇が無くてすいません。

本編は、なるべくリアルタイムに合わせて年代を進めているのですが、登場人物も
随分、高齢化してきました。20代の登場人物は、30代になり、高原家の長女も、高校→大学→社会人
と成長しています。そろそろ、彼女(彼ら)達の老後も構想しないといけません。
499名無し調教中。:2008/12/05(金) 00:10:09 ID:9NesTz8o
>>498
最後の由里香編から1年、作者さんどうも。
ちなみに、未来のことなのですが、彼女達の細胞で永遠に若さを保つクローンを作り、彼女達に役を任せるのはどうでしょう?
特に、自分は由里香に夢中なので彼女だけでもこれ以上歳をとらず、ちょっと若返り、20代前半の若々しさを保ちながら永遠にいじめられ続けてほしいです。
500名無し調教中。:2008/12/05(金) 02:32:04 ID:6PI3aT2T
>>498
無責任だけど、学生や芸能人など若手キャラをどんどん投入しちゃえ!
そして彼女たちを各方面で今まで以上にいたぶってほしい!
501名無し調教中。:2008/12/05(金) 07:01:52 ID:7SRjWK3E
>>499
いや、脳内チップに記憶保存機能もたせて次々クローン体にチップ埋め込めば良いのでは?
何度も死の苦しみを味わうとか、そういうのもどうかと。
502名無し調教中。:2008/12/05(金) 22:54:26 ID:WvX7Kks1
クローンじゃつまらんでしょ…
普通に生活してた人間を拉致して実験、ってのがいいんであってコピー品じゃあちょっと
まぁ作者氏の好きなように書いてもらえればそれが一番だと思いますが
503作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/11(木) 17:39:23 ID:+RuVRCiA
「弥生でございます」
2時少し前に、社長室のドアをノックした。
「入って」
中から秘書の声がし、ドアを開けると根津社長の姿はなく、女性秘書が社
長デスクの隣のデスクに座っていた。20代後半の若く綺麗な女だった。
紺地に白の縁取りをした高級そうなスーツを着ている。全裸の弥生は今更
ながら屈辱感を感じた。
(昔のあたしを見ているみたいだわ)
「社長は、応接室よ。来客は一人、ゲーム雑誌の編集者の方よ。粗相のな
いように接待してね」
秘書は、文書を作成中のノートパソコンから顔も上げず、弥生に素っ気なく
言った。アルバイト以下の接待奴隷には、興味もないらしい。
「失礼しました」
弥生は、社長室のドアを閉めると、すぐ隣の応接室のドアをノックした。入ると、
ソファに座った根津社長と、雑誌の編集者が、熱心に打ち合わせをしている。
弥生が以前にも何度か接待をした事のある市川という40代前半の男だった。
弥生は、話の邪魔をしないように、応接室の隅に直立不動の姿勢で立って待つ。
「今回の企画には、わが社の社運をかけています。ぜひ、特集を組んで貰え
ませんか」
「ええ、それは、もちろん・・・ですが、もう少し詳しい内容を、教えて頂かないと」
「この資料が、現段階での、全てです。今、プログラミング課の山川の方で最終
的な、企画書の詰めをやってます。来週には、もっと詳しい資料をお出し出来ま
す」
504作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/11(木) 17:40:18 ID:+RuVRCiA
どうやら、山川桃子が制作しているバーチャル空間の話らしい。セックス
奴隷に落ちた弥生には詳しい内容は、もう理解出来ない。弥生も以前は
電子機器のトップメーカーに勤務していたのだが、5年の奴隷生活の間に
世の中は激変してしまっている。弥生の今の仕事は商談が終わった後に、
市川を、自分の肉体を使って喜ばせる事だった。打ち合わせは2時間以上
続き、弥生の足が痺れて、貧血で倒れそうになってきた頃、ようやく話が終
わった。
「市川さん、では、よろしく頼みます。今日はお急ぎではないのでしょう。ゆ
っくりして行って下さいよ。おい、弥生」
根津社長に呼ばれて、弥生は進み出た。ようやく自分の出番だ。痺れ切っ
た足が棒のようで感覚がない。
「サービスさせて頂きますわ」
弥生は、市川の座っているソファの前にしゃがみこみ、両足を開いてオマン
コを見せ付けた。市川がゴクリと唾を飲み込む音が聞こえる。この編集者は、
有能なのだが婿養子であるため、女遊びなど、ここ以外では全くするチャン
スがない欲求不満のムッツリスケベな男なのだ。市川は、最初平静を保って
いたが、弥生の体から香る、フレグランスとマンコ臭の入り混じった甘酸っぱ
い匂いを嗅ぐと、理性を失った。
505作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/11(木) 20:08:01 ID:+RuVRCiA
「では、私はこれで」
根津社長が応接室から出ていくなり、市川は弥生の体にむしゃぶりついた。
形のいい乳房を片方ずつ舌で舐めあげる。刺激を受けたピンク色の乳首が
勃起し、市川は、それを舌の先でコロコロと転がした。
「ねえ、編集長様。オマンコに指を入れて下さらない?」
弥生は、市川の右手を掴み、自分のオマンコへと導いた。男の指が、割れ
目をまさぐり、子宮の奥へと侵入してくる。淫乱なメス奴隷として暮らしてい
る弥生は、感じ易くなっており、市川の指が動き始めると、すぐにオマンコは
愛液でグチョグチョになった。
「ああん、ああん・・・とっても気持ちいいですわ、編集長様。テクニシャンで、
いっらしゃるのね」
接待用のお世辞だったが、市川は自信を持ったのか、調子に乗って、さらに
激しく指を動かしてきた。
「ああん、ああん・・・」
弥生が悶えていると、ドアがノックされ、女性秘書が、よく冷えたオレンジジュ
ースを運んできた。軽侮するような眼差しをセックス奴隷の弥生に送っている。
「プレイ後に召し上がって下さい。こちらに置いておきますわ」
「ああ・・」
市川は、プレイに夢中で、女性秘書の言葉にも、一言頷いただけだった。女
性秘書は、お辞儀をして退室していく。
「編集長様の子供が産みたいわ」
弥生が、決まり文句を言った。このセリフに、大抵の男は舞い上がる。セック
ス奴隷とは言え、市川が普段目にする女の中でも、ハイクラスの美女が自分
の子供を産みたいと、せがんでいるのだ。
506作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/11(木) 20:08:41 ID:+RuVRCiA
「困っちゃうな、そんな事言われると・・・俺、家に中学生の息子と娘がい
るんだけど」
市川は、本気で照れている。
「ねえ、入れて。編集長様のおチンポ、早く弥生のマンコに入れて。もう
あたし、我慢出来ないの。ねえ、早くぅ」
弥生は、グチョグチョに濡れたオマンコを、市川の下腹部にズボンの上
から擦りつけた。
「あ、ああ、判ったから、ちょっと待ってくれ」
市川は、ベルトを外し、ズボンとパンツをずり下げた。ソファに仰向けに座
った市川の股間にそそり立つチンポに、弥生は騎乗位で跨った。
「うっふん・・・ああ・・いい・・・いいわ、編集長様・・・」
弥生は、大げさに悶えながら、腰をくねらせた。市川の亀頭が、膣の内壁
に擦れて気持ちがいい。弥生の性感は日々のセックス接待で開発され尽
くしているのだ。溢れるばかりの愛液を垂れ流し、たちまち接合部分は水
浸しになった。弥生の愛液は無味無臭に近く、いくら流れ出しても、それ程、
強烈な匂いはしない。
「編集長様・・・好き・・・」
弥生は、市川の唇にキスをし、舌を差し入れて口を吸い合った。タバコ臭が
したが、いちいち気にしていては、セックス奴隷は務まらない。
「中で・・・・中で出して・・・」
市川の呼吸が荒くなってきたのを感じ、フィニッシュが近いと思った弥生は、
キスをやめ、耳元で囁いた。
「弥生の子宮に、編集長様の精子をぶちまけて。弥生、編集長様の子供が
欲しいの・・・」
「ううっ」
市川は、低く呻き下半身を痙攣させた。ドクドクと精液が注ぎ込まれてくる感
触を、弥生は体内に感じる。市川のチンポが、オマンコの中で脈動していた。
507作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/11(木) 20:09:25 ID:+RuVRCiA
「いい・・・・いい・・・」
市川の体が、突然、今までの緊張感を失し、ぐったりとなった。セックスが
終わったのだ。弥生は、まだ物足りなかったが、セックス奴隷が、自分の
性欲を満たすために、疲れている相手にプレイの延長を求めることなど許
されない。どうしても、最後までイキたければ、後で自分の住処であるトイ
レの個室に戻り、オナニーをして慰めるしかない。一息ついた市川は、ズボ
ンを上げ、テーブルの上のオレンジジュースに手を伸ばした。
「ふう、疲れた・・・・全く、根津社長は羨ましいな。いつも、こんな美人のセッ
クス奴隷とヤレルなんて。俺なんか、接待以外じゃ、妻のチェックが厳しくっ
てキャバクラも行けねえんだもんな」
そう言いながら、市川は服装の乱れを直し、細心の注意を払って、浮気の痕
跡が残っていないかを確かめている。彼にとって、それは何よりも最優先さ
れる事らしい。
「俺の赤ちゃん、出来てたら教えてくれよな。絶対に、引き取ったり、認知し
たり出来ないけどさ」
市川は、そう、冗談ぽく言い、オレンジジュースを飲み干すと、出版社に帰る
ために、アタッシュケースを持って、応接室を出て行った。弥生は、ガラスコ
ップの底に少し残ったオレンジジュースをすすりながら思った。
(本当に妊娠していたら、また堕すしかないわ。セックス接待の仕事が出来
なくなっちゃうもの・・・一体、今まで何回、堕ろしたのかしら)
数えてみると、5年間で7回だった。ネオガイア星の医療技術で堕している
ため、今の所、後遺症は残っていない。夫の真司は、種無しで、弥生は妊娠
中絶の常習者だった。
(あたし達、この世で、最も惨めな夫婦だわ・・・自分達の子供を残すことも出
来ず、一生他人のオモチャとして生きていかなくちゃいけない夫婦なんて・・・)
弥生は、絶望の余り、吐き気を覚えた。
508作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/11(木) 20:29:08 ID:+RuVRCiA
純ポルノ小説風に書いてみました。

なかなか、本編が進みません。千鶴編をアナザー掲示板の方で進めて
なるべく早く、現代まで持っていこうと考えているのですが、なかなかはかどりません。
WW2編、もう2年も引きずっているし、何をやっているのやら。

なんだか、最近、作品中よりも、リアル社会の方が、崩壊の度合いが、進んでいるような気がするなあ。
政治風刺、社会風刺ネタとかも、もっと書きたい。

これを読んでいる読者には、社会のいろんな階層の方々がおられると思いますが、せめて、小説の中で
だけでも憂さを晴らして、リアル生活を頑張ってください。そのためにも、極限状態の登場人物を描き続けます。


509名無し調教中。:2008/12/12(金) 00:05:52 ID:iflRFRBr
>>508
作者さん乙です
この新しい秘書もいつかは・・・と妄想が絶えませんw

>せめて、小説の中でだけでも憂さを晴らして

そのためにもSM色が強烈なものをぜひ!
末永く創作活動を続けてください
510作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/17(水) 13:33:29 ID:9NNCCGCB
弥生は、股間から愛液と精液を垂らしながら応接室出ると、住処である男子
トイレに向かった。掃除用のホースを蛇口につなぎ、冷水で自分の体を洗う。
エアコンが効いているとはいえ、心臓が止まる程冷たかった。
(よく洗っとこ)
ベットリと体液の付いたオマンコの内側に水流を当て、特に念入りに洗った。
涎で乱れた化粧を直し、キスで滲んだ口紅を引き直す。
「あっ、ああん・・・」
指で、手早くオナニーをして、不完全燃焼の欲望を沈めると、社員達が働く
オフィスに向かった。時計は夕方の5時前である。いくつかのブースに仕切ら
れたオフィスでは、JNテクノロジーの社員達が、終業時間前に仕事を終わら
せようと忙しく働いていた。
「これ、コピーとって」
「この書類を経理に回して」
「コーヒー」
「肩をもめ」
夫の真司が、全裸でコマネズミのようにパシっていた。弥生もそれに加わる。
5時を過ぎると、退社する社員をエレベーターの前に土下座して見送らなけれ
ばならない。
「てめえ、間違えやがったな!」
何かやらかしたらしく、真司が男性社員に殴られている。外回りの営業部員は、
まだ大半が戻って来ていない。弥生は、彼らの要請で、セックス接待のために
社外に連れ出される事も多い。5時ちょうどに終業のアナウンスが流れた。
『皆様、本日の業務お疲れ様でした。仕事が残っている従業員の方も、なるべく
早く、お済ませになられ、帰宅されますよう、お願いします』
美人の社長秘書の声だった。弥生と真司は、エレベーター前へと飛んでいく。
定刻通りに退社するのは、ほとんどが事務系のOLか、派遣社員だ。
511作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/17(水) 13:34:38 ID:9NNCCGCB
「お疲れ様でございます」
「気を付けて、お帰りなさいませ」
私服に着替えて退社する従業員達を、桜井夫婦は土下座で見送った。彼女達
は、お洒落なファッションに身を包み、これからアフターファイブを楽しむのだろう。
「ねえ、ちょっと、スペイン料理の店、寄ってかない?」
「ごめん、今日、彼氏とデートなの」
桜井夫婦は、楽しそうなOL達の会話を無表情で聞いている。彼女達は、別世界
の人権を持った人間なのだ。以前は社長夫妻として、遥かに下に見ていたOLや
派遣社員にすら及ばない奴隷なのである。入れ替わりに山崎聡史が、外回りから
戻ってきた。
「お帰りなさいませ。お疲れ様です」
「おう、弥生。来週セックス接待を頼むぜ。俺の大口顧客だから、気合を入れてな。
商業ビルのオーナーで、かなりのSMマニアだそうだ」
「わかりました、山崎様」
SM、スカトロ、レズプレイ・・・接待のためなら、弥生にNGはない。常に全裸で街
中を歩いているので、露出プレイも自然体でやっている。その日、もっとも夜遅くま
で残業をしていたのは、やはりプログラミング課の山川桃子と、根津社長だった。
夜の10時過ぎまで、バーチャル空間について打ち合わせをしていた。
「この空間で、アカウントを取得する際には、ユーザーに指紋認証を義務付けます。
アカウントは、一人一アカウントを徹底し、一度バーチャル空間内でアバターが死亡
したユーザーは、二度とアクセス出来なくします」
「間口を狭めるわけか」
「はい、こうする事によって、ユーザーに緊張感が生まれ、ゲーム中でも自分の身を
守るために武器を持ったり、仲間を増やしたりしなくてはいけなくなります。キャラが
何度でも生き返るのでは、無法地帯にする意味がありません」
桃子の意見に根津社長は唸った。
512作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/17(水) 13:35:15 ID:9NNCCGCB
「ソフトとセットで、指紋認証の外部機器も販売しないといかんなあ。オンライ
ン通販にしてもいいが・・・」
「アバターが、怪我や病気、人体改造をした場合も、現実世界と同じ基準で、
元に戻せないものとします」
「そこまでやるのか?」
「趣味で四肢切断をし、人間犬になった者は永久に、その姿で生活しなくてな
りません。ただし、病気や怪我を治す高額な薬や医療技術は、用意します。
サイボーグ手術なんかもね」
「その金は、どうやって稼ぐんだ?」
「ゲーム中で働くか、犯罪を犯すか、ですね」
「つまり、手っ取り早く稼ぎたければ、銀行強盗をすればいいのか?」
「その通り。ただし、警官に撃たれて死ねばゲームオーバー。売春して性病が
移って死んでもゲームオーバーになります。全ては自己責任で」
「本物の第二の人生だな・・・」
根津社長は、桃子の発想と才能が恐ろしくなった。
513作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/17(水) 13:36:01 ID:9NNCCGCB
 午後11時過ぎ。終電に間に合うように根津社長と桃子が退社すると、桜井夫
婦の長い一日が終わった。休憩室のゴミ箱と奴隷用の冷蔵庫を漁って夕食を
終えると、寝室である男子トイレの個室に戻る。一日のうちで、夫婦がホッと一
息つける唯一の時間だった。
「なあ、弥生。たまにはヤラせてくれよ。俺達夫婦だろ?」
種無しの真司が迫ってきた。
「ごめん。あたし、今日はセックス接待もあったし、疲れてるの。それよりあなた、
体洗ったら?あたしは、今日昼間、接待の後に洗ったから」
弥生は連れなく断った。真司と違い、弥生は一日中、セックス接待や、男子社員
相手に性欲処理をこなしているのだ。真司は、不満気に頷くと、トイレのホースで
冷水を浴び始めた。冬だというのに、温かい風呂に浸かるどころか、温水の使用
すら許されない。弥生は、洋式トイレに座ったまま、うつらうつらと眠り始めた。毛
布やシーツすらなく、全裸での睡眠である。
(後、何年、セックス奴隷として働けるかしら・・・廃棄処分は嫌・・・どんなになって
も、生きたい・・・)
桜井弥生、30歳の不安は尽きない。
514作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/17(水) 13:37:01 ID:9NNCCGCB
弥生編、終わりです
515名無し調教中。:2008/12/18(木) 00:46:00 ID:ebfsW3JR
>>514
乙です
今年中に作者氏のもう一作品読めないかなぁ
516作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/19(金) 08:21:51 ID:vX0lWoxs
1945年1月。Uボートの大船団が、ドイツ北部の軍港を出発した。20数隻か
らなる大型潜水艦には、若い純粋ドイツ人の男女や、食糧、生活必需品、開発
途中の兵器類などが、積載能力の限界まで詰め込まれている。旗艦には、第
三帝国総統アドルフ・ヒトラーやロンメル元帥の姿もあった。
「あとは、我々のクローンがうまくやってくれるだろう」
艦内の執務室で、ワインを傾けながらヒトラーがロンメルに言った。
「表の世界の次期総統には、カール・デーニッツを指名しておくよ。彼も、事が終
わり次第クローンとすり替えて南極に引き揚げさせるがね」
「連合軍のやつら、いよいよドイツ領内に進攻してきます。私の力が足りないばか
りに・・・」
ロンメルが悔しそうに言った。先月、バルジ作戦が実施され、ドイツにとってはそれ
が最後の反攻作戦となった。ポーランドはすでにソ連の占領下にあり、アウシュビ
ッツ収容所も解放されたと聞く。
「戦後の国際社会は、共産主義のソ連と、資本主義のアメリカの対立となるだろう
な。ユダヤ人のシナリオ通りの世界が実現するわけだ」
「シオン議定書ですか。ですが、彼らにも、計算出来ない要因があります。我々の
存在です」
ロンメルが拳を握り締めた。
「米ソは、いずれ第三次世界大戦を引き起こすだろう。どちらが勝利しても、世界は、
荒廃する。その時、戦力を温存していた我々が介入し、疲弊し切った世界の支配者
となるのだ。そしてユダヤの支配は終わりを告げる・・・」
「我々が生きているうちに実現するでしょうか?」
「それは、なんとも言えん。第二世代、第三世代に託さなければならないかもしれん」
ロンメルは、これから訪れる南極の分厚い氷と、遠い未来の最終戦争を思い描き、気
が遠くなるような思いだった。
517作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/19(金) 08:24:17 ID:vX0lWoxs
 ヒトラーの旗艦には、久石千鶴も同乗していた。船団には日本へ帰る伊500型
潜水艦も混じっている。桃次郎は、ある日突然ベルリンの下宿先から姿を消したま
ま行方不明で、伊500には乗っていない。
(死んだのかしら。もし、生きていたとしても、もう多分会う事はないわ。あたしは不
死・・・永遠に生きなければならない・・・)
女性専用のキャビンで、千鶴は、スカートの中に小指のない左手を入れ、オナニー
をしながら考えた。クリトリスもないため、イキにくい。
(あたしに指を詰めさせた、あのヤクザの組長・・・そう、真藤とか言ったわね。あいつ
も、もうすぐ生まれてくるのね。許せない・・・宇宙人と同じ位、許せないわ)
自分自身も、もうすぐ生まれてくる。21世紀初頭の世界で生きていた友達や、公安
調査庁の同僚達も、もうすぐ生まれて来るのだ。
(あたしが、過去に飛ばされたのは2004年の春。その後、世界に何が起こったのか、
あたしは知らない。反撃の狼煙をあげるなら、いつのタイミングがいいのだろう?20
04年より前か、後か・・・ミッシェルには、悪いけど、作戦によっては歴史を改変しなく
ちゃいけないかもしれないわ)
千鶴は、Gスポットを探り当て、指で刺激した。2000年間のオナニー経験で自分の
性感帯は知り尽くしている。最近、男日照りが続いており、元々性欲旺盛な千鶴は欲
求不満気味だった。
518作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/19(金) 08:25:51 ID:vX0lWoxs
(ドイツ人は、有色人種を抱きたがらないし、桃次郎は、あたしの子孫だから
ヤル気になれないし・・・田辺艦長くらいしか、相手がいないのよね)
その田辺艦長も別の潜水艦に乗ってしまっている。ヒトラーの旗艦に乗ってい
るのは、ロンメルや、イルマ・グレーゼ。ヒトラーの妻となったエヴァ・ブラウンや、
ヨーゼフ・メンゲレなどのドイツ人ばかりだ。彼らは一様に人種的偏見を持って
おり、日本人である千鶴を見下している。千鶴の性欲は、しばらくは自分の手
で慰めるしかなさそうだった。千羽鶴教団の本部で、若いイケメン信者を、とっか
えひっかえ奉仕させていた頃が懐かしかった。Uボートの船団は、連合軍に封鎖
された大西洋を、細心の注意を払いながら南下していった。南米の沿岸や無人
島に建設された、ナチスの秘密の潜水艦基地で補給を受けながらの航海である。
南米では既に戦後の活動を見越し、地下組織や犯罪ネットワークが立ち上げら
れつつあり、その指揮系統はベルリンから南極の地下要塞に移管されていた。
ヴァルハラと名付けられた地下要塞では、先行しているヨーゼフ・ゲッペルスが、
ヒトラーの移民船団の受け入れ準備を整えている筈だ。船団は、何度も連合軍の
哨戒機や駆逐艦に捕捉されそうになりながら南進し、伊500は赤道を越えたあた
りで一隻だけ別れて日本へ帰って行った。
(田辺艦長も、この戦争で死ぬのかしら。伊500は、日本で、最後の特攻作戦に
参加しなくちゃいけないって言ってたわ)
千鶴の知っている歴史では、5月にドイツが降伏し、8月に日本はアメリカによる核
攻撃を受ける筈だった。伊500は軍の機密事項らしく、後世に記録が残っていない
ため、千鶴にも彼らの運命はわからない。
(歴史には、一般には知られていない闇の部分が数多くある・・・)
それは、実際に2000年を生き抜いた千鶴の実感だった。Uボート船団は、無事に
南極大陸に到達し、ロス氷棚の下にある海底トンネルをくぐり抜けて地下要塞へと
到着した。そこは、潜水艦が発明されていなければ絶対にたどりつけない場所だった。
地底の港は広大で、天井が発光物質によって青白く光っていた。
519作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/19(金) 08:27:06 ID:vX0lWoxs
「南極なのに寒くないのね」
接岸した潜水艦のタラップを降り、天井を見上げた千鶴は、イルマ・グレーゼに話
しかけた。金髪碧眼のサディスト女は、いつも尊大な態度だった。
「そうね。アトランティスの古代技術が使われているって話だからね」
イルマは、有色人種の千鶴とは、口を訊くのも嫌そうだった。彼女のクローンは、戦
後のニュルンベルク裁判で処刑される筈だ。
(アトランティス・・・一体、どのくらいの技術水準だったのかしら。恒星間飛行やタイ
ムマシンを実用化していた事は、判っている。少なくとも21世紀の地球よりは、遥か
に進んでいるわ。それでも、グレイとの戦争に勝てなかった。グレイ・・・銀河系の支
配種族、3000万年前から全銀河を支配している・・・)
3000万年という時間は、不死の千鶴にとっても気の遠くなる数字だった。不死と言
っても、たかだか、2000年を生きたに過ぎない。数十年の寿命しか持たない普通の
人間などには、想像も出来ない時間だろう。
(グレイ=神なの?アトランティス以前に、人類を遺伝子操作で進化させたのもグレ
イだと言っていた・・・神には、自分達が造り出した人類を狩る権利があるの?)
千鶴には、プライドの高いアトランティス人が、グレイとの戦争に至った気持ちが容
易に理解出来た。
(人間は、食糧じゃない。人間はハンティングの獲物じゃない。人間は生体実験の
材料じゃない)
それは、時代を超えた人類共通の心の叫びだ。千鶴が滞在する事になった地下要
塞は広大だった。いくつもの農業プラントや工業プラントがあり、ベルリンの町を模し
た地底の街もあった。千鶴達を運んできた潜水艦隊は、燃料の補給と整備を終える
と再びドイツ目指して出港していった。終戦までに出来る限りの純粋ドイツ人や補給
物資をピストン輸送する計画らしい。地底の町の一角にアパートを借りた千鶴は、イ
ルマ・グレーゼと、ヴァルハラを見学して回った。
520作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/19(金) 08:28:00 ID:vX0lWoxs
「ハウニヴよ」
イルマが言った。地下格納庫では、様々なタイプの円盤機がズラリと並べられ、
ナチス版UFOの研究開発が進められていた。
「現在の円盤機は、大気圏内しか飛行出来ません。しかし、元々の設計図では
宇宙も飛べるように書かれています。将来的には、月や火星に飛行できる機体
を造る予定です」
ドイツ人技術者が二人に説明した。ドイツ人ではない千鶴にも情報を開示するよ
うヒトラーから通達が回っている。
「古文書によると太陽系内の他の天体にも、アトランティスの遺跡があるようなの
です。火星や、月の裏側にね」
「他の恒星へは、飛べないの?」
千鶴は尋ねた。
「さあ。残念ながら、われわれの科学は、ようやくプロペラ機からジェット機へ切り
替えを始めた段階です。古文書を、もっと根気よく探せば設計図は見つかると思
うのですが」
他の研究施設では、原子力や人体改造技術の研究もおこなわれていた。実験材
料にするための非ドイツ人の若い男女も、少数だが運びこまれているようだった。
「ここには、あたしが拷問してもいいユダヤ人や連合軍の捕虜がいなくて退屈だわ」
イルマが不平を洩らした。彼女は、捕虜が断末魔の悲鳴を上げるのを聞いて、オ
ルガスムスに達するタイプだ。ヴァルハラの事を良く知るにつれ、この地下要塞に
はドイツ人が、まだ手をつけていない区画が、たくさんある事に気づいた。
「ここから先の区画へは進入出来ません。連絡口の様なものはあるのですが、扉
がどうしても開かないのです」
千鶴が、巡回している兵士に尋ねると、そういう答えが返ってきた。
「何があるのかしら?」
「それは、わかりません。爆薬を使って扉を破壊しようとしましたが、傷一つ付けら
れませんでした」
千鶴は、諦めるしかなった。
521名無し調教中。:2008/12/19(金) 15:18:05 ID:Os1VIEFR
待ってました。
支援。
522作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/20(土) 08:00:48 ID:tHghvWTl
1945年7月。久石重隆大佐(40歳)は、奉天郊外の研究施設の収容所を見回って
いた。裸の白人捕虜や中国人捕虜が恐怖の眼差しで、見回りに来る日本兵を見つめ
ている。
「御苦労さまです!」
「うむ、御苦労」
596部隊特有のあいさつを終えると、重隆は、手渡されたレポートに目を通した。
「一号棟の白人捕虜は、85パーセントが発症し、うち79パーセントが1ヶ月以内に死
亡しました。同じ棟に収容されている中国人捕虜の感染率は0パーセントです」
「白人だけに作用するのは、間違いないな。だが、死亡率が100パーセントでないの
は、気に食わん」
重隆は、神経質そうに顔をしかめた。彼の開発しようとしている白人殺傷ウイルスは、
滅びようとしている大日本帝国、最後の切札だった。
「完成には、今しばらくかかりそうだ」
感染し、発症した白人捕虜はもがき苦しんでいた。性欲が異常に昂進し、オルガスム
スが止まらなくなり、いずれ衰弱するか、心臓麻痺で死にいたる。同じ房に入れられ
ている捕虜は、感染者に襲われレイプされる。感染者の欲望に男女の区別はなく、
レイプされた人間が白人であれば、ほぼ確実に感染する。
523作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/20(土) 08:01:29 ID:tHghvWTl
「空気感染では時間がかかる場合でも、性交による接触感染では、ほぼ100パー
セントの割合で発症しています」
「感染者自身が、病原菌を広めてくれると言うわけか」
重隆は、房内で乱交にふける捕虜達を見つめた。男女別々に収容されているため
同性同士のセックスである。感染していない中国人捕虜は、色情狂と化した白人に、
ただケツを犯されるしかない。
「大本営の久石少将から、暗号電文が届いております」
別の兵士が、封筒に入った書類を持ってきた。
「親父か」
重隆は、解読された命令書に目を通した。それによると、ドイツから帰国する伊500
を大連に寄港させ、それにウイルスを積み込むようにとの指示だった。
「まだ、完成していないってのに!もう、待ってられないんだろうな」
核実験に成功したアメリカは、それを日本に投下し、日本民族の絶滅を計画している
らしい。最後の希望を託して、沖縄に特攻した戦艦大和も沈み、日本にはもう、まとも
な兵器は残っていなかった。ソ連が、参戦してくるという噂もある。5月にドイツは降伏し、
総統ヒトラーは自殺したと聞く。
「仕方ない。一番新しい細菌を、大連に運べ」
重隆は、渋々命令した。
524作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/20(土) 08:02:23 ID:tHghvWTl
伊500の田辺艦長は疲れ切っていた。2年ぶりに日本の土を踏めると思ってい
たのに、九州沖を素通りし、満州国の大連に直行するように命令を受けたのだ。
乗組員達の士気も低かった。
(お国のためだ、仕方ない)
長い航海を終えた伊500も、そろそろ、潜水艦ドックに入り、本格的なオーバー
ホールが必要な時期だった。大連の港で、出迎えた海軍の将官にその事を告げ
ると、激しい叱責を受けた。
「ぬるい事を言ってんじゃない!今の日本のどこを探しても、充分に整備された
軍艦など一隻もないぞ。まだ、しばらくは動くんだろ?」
「はい、なんとか・・・ですが。このところエンジンの音が気になりまして」
「動くなら、いいじゃないか。内地は、今、連日の空襲で、どこもかしこも焼け野原だ。
下手に帰国すれば、爆撃で沈められるぞ」
田辺艦長は引き下がるしかなかった。ドイツから持ち帰った土産品や、新兵器の
設計図を陸揚げし、代わりに596部隊から運ばれてきたウイルス兵器のアンプルが
詰まったカバンを受け取った。
「なんですか、これは?」
「白人だけを殺す、細菌だ。これを君の潜水艦でアメリカ本土へ運び、バラ撒けば我々
の逆転勝利だ」
細菌と聞いて、田辺艦長はギクリとした。
「心配しなくていい。日本人には害はないそうだ」
田辺艦長は新たな命令書を受け取った。それによると、太平洋を東進し、ハワイ、カリ
フォルニアの順で細菌をバラまき、南米を回って最後にニューヨークとワシントンに到
達するようにと書かれていた。
(やれやれ、家族にも会えず、また地球を半周するのか)
この命令を伝えた時の部下達の落胆ぶりが目に浮かんだ。
525作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/20(土) 08:03:59 ID:tHghvWTl
1945年7月。アメリカ南部のニューメキシコ州に広大な陸軍の実験場が開設された。
同州ロスアラモス研究所で開発が進められてきた原爆を始めとする数々の兵器を、
テストするためである。ドイツの降伏で、多くの優秀な科学者がこの地に連行され、
ミサイルやジェット機、コンピューターなどの次世代の科学技術の開発に携わっている。
「この実験が成功すれば、人類の歴史は、新たな一歩を踏み出すだろう」
ロスアラモス研究所所長、オッペンハイマーは、アメリカ陸軍のグローヴス中将に語
った。白い砂の砂漠の真ん中には、巨大な実験塔が建設されている。その中に世界
最初の原子爆弾『ガジェット』が設置されているのだ。
「完成した原子爆弾は、3つか」
「はい。ガジェット、リトルボーイ、ファットマンと命名されています」
「すでにドイツは降伏した。日本が降伏する前に完成させねば、核兵器を実戦に投入
する機会を永遠に失ってしまうぞ」
「敵国に使用すれば、都市が丸ごと灰になるでしょう。数十万人の民間人が一瞬で焼
き尽くされます」
「かまわん。有色人種の日本人などいくら死んでもかまわんのだ。そんな事よりも、こ
の実験で、近隣の町への影響は本当にないのだろうな?」
「大丈夫です。アラモゴード、ロズウェル、アラバカーキ、サンタフェ・・・いずれも充分に
離れています」
「そうか、ならば、ゴーサインを出そう」
カウントダウンが始まり、1945年7月16日。ホワイトサンズ実験場に地球上で最初の
キノコ雲が立ち上った。恐ろしい衝撃波と熱波が、オッペンハイマー達のいるベースキ
ャンプを襲った。
「動いた・・・・我は死なり、世界の破壊者なり・・・・」
遮光ガラス越しに、閃光を感じながらオッペンハイマーは、ぼそぼそと呟いた。

526作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/20(土) 08:05:09 ID:tHghvWTl
銀河系オリオン渦状腕、第二十六管区を受け持つ、銀河警察のヤ・グ・オイは、パ
トロール船からの恒星間通信による報告を受けた。
「地球で、核爆発が確認されました」
「また密猟者の仕業か?全く、自然保護地区で核爆発を起こすとは、けしからん。
多分、火の不始末だな」
「それが、グレイ製のものではないようです。もっと原始的な、プルトニウムを使った
爆発のようです」
「プルトニウム?どこの星の奴だ、そんな陳腐な道具を使ってる奴は?」
「今の所、不明です」
「調査してくれ。逮捕して厳重に注意しなくてはならん」
平均身長120センチ。3本の指と巨大なダークブルーの目を持つ宇宙人グレイは、
銀河系の支配者である。高度な医療技術により、彼らの寿命は、数千年に延び、男
女の性別もなくなった。3000万年前に銀河系を征服した時点で既に、生殖器官はな
く、遺伝子の直接配合によるクローン技術で子孫を残している。植物性の野菜は嫌い
で肉食であり、好物は、地球人をはじめとする知的生命体の肉だ。現在の中枢惑星は、
銀河系の中心部に位置する惑星グ・レイ。過去に何度か、中枢惑星を変えているが、
支配者の座に就く3000万年前より以前の歴史は、彼ら自身にもよく判っていない。
銀河の数ある知的生命体の中でも、その生態系の頂点に立つ種族だ。
「一瞬また、ギ・アン・ガスの仕業かと思った。あ・・・奴は、今、留置場の中か」
地球は、人気のある狩猟スポットの一つである。ここで狩猟するためには、高額な会
費と、面倒くさい申請が必要なため、密猟者が後を絶たない。
(地球人は美味いからな。特に天然ものの地球人の味はたまらん。滅多に手に入る
代物ではないが・・・)
惑星ア・ムーなどの牧畜惑星では、数百億匹の地球人が養殖され、銀河中に流通し
ている。グレイの食卓には欠かせない食品だ。
(地球が、核で汚染されるとなると、美食家協会が、黙ってはおるまい。第二十六管区
の責任者としては、気をつけなきゃいかん)
ヤ・グ・オイは、尖った口をさらに尖らせ、ダークブルーの目を不気味に光らせた。
527作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/21(日) 08:16:27 ID:DfZl0eof
第68時空域の時間管理局支部でも、核爆発が確認されていた。
「北米大陸、ニューメキシコ州デ、核爆発ガ確認サレマシタ」
「史実通リダ。引キ続キ、監視ヲ続ケテクレ。広島、長崎ニモ無事、原爆ガ投下サレル
ヨウ、注意ヲ怠ルナ。ドンナ時空連続体カラ、妨害者ガ現レルカ、判ラン」
「了解」
「核爆発ハ、時空連続体ニ影響ヲ与エ、タイムマシンノ航行ニモ支障ガ出ル。1945年
7月16日カラ、1945年8月9日マデノ、時間ヲ航行スルタイムマシンニ注意喚起ヲセヨ」
「了解」
「念ノタメ、B29『エノラゲイ』ト、重巡洋艦『インディアナポリス』、テニアン飛行場ニモ、
タイムマシンヲ貼リツカセロ」
「了解」
528作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/21(日) 08:17:00 ID:DfZl0eof
「クロノス博士。もう少しです。あと少しで出発時点の現代に戻れます」
ネオガイア星人のオデュッセウス隊長が、時間航行機のパイロットシートに身を沈め、計器盤を見ながら歓声を上げた。3年間の時空放浪の末ようやく。現代に戻れるのだ。18世紀のラ・コスト城を出発してから一時間以上が過ぎていた。
「今度こそ、戻れる。心配するな。私が造った時間航行機を信頼してくれ」
クロノス博士が、そう言った瞬間、機体が激しい震動に包まれた。
「な、なんだ!」
オデュッセウスは、悲鳴をあげカウンターを見た。地球の西暦換算の表示が1945年8月6日午前8時15分となっていた。
「機、機体が実体化します!」
オペレーターが叫んでいる。
「どういうことですか、博士?」
「現実世界で、強力なエネルギーが発生したのだ。我々は、たまたまそのエネルギー
の渦に引っかかった。前回、過去に遡った時は、時空ナビゲーションがしっかりしてい
て、機体が安定していたから影響がなかったか、あるいは、あっても気付かなかった
のだろうな」
クロノス博士は、冷静にコメントした。岩波教授が、横からカウンターを覗き、呟いた。
「この日付は・・・まさか・・・」
強制的に実体化した時間航行機のスクリーンには、巨大なキノコ雲が立ち上っていた。
「きゃあああああ!」
「悪魔じゃ!悪魔じゃ!」
静の御前や、卑弥呼がパニックになり悲鳴を上げる。
「バリアを張れ、バリアを!それから、現在位置を割り出せ!」
「現在位置。極東、日本、広島上空・・・」
閃光と衝撃波にもまれ、時間航行機は墜落して行った。
「人が死んでおる・・・何万人もの人が、焼かれ、断末魔の叫びを上げておる・・・」
卑弥呼が、苦しんでいた。彼女は、超能力者の素質を持つシャーマンで、多少の精神
感応力は持ち合わせているのだ。
「怖いよう」
3歳の牛若丸と、テムジンが珍しく怯えていた。
529作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/21(日) 08:18:19 ID:DfZl0eof
1945年8月9日、東京中野学校では、生き残った諜報部員達に非常招集がかけ
られていた。
「昨日、ソ連が参戦した。満州国境を突破し、破竹の勢いで南下している」
上月大佐が、説明した。
「日ソ中立条約は、無視ですか?」
「ドイツ降伏時点で、米英との間で、3ヶ月後に、対日宣戦布告をするという密約が
交わされていたらしい」
諜報員達は、悔しがった。彼らの仲間は、アジアの占領地域をはじめ、世界中に散
らばっているため、東京に残っている人間は少ない。ゲリラ作戦で死んだものも多い。
「関東軍は、かつての関東軍ではない。武器や精鋭は、大部分が南方戦線に引き
抜かれているから、張子の虎状態だ。碌な抵抗は出来んだろう。あと、満洲に残って
いるのは開拓民と、行政官ばかりだ」
「彼らは、どうなるのです?」
「救うことは出来ない。占領されたドイツでは、ソ連兵は各地で徹底的に強姦や略奪、
破壊行為を行ったらしい。捕虜のドイツ兵は、シベリアに強制連行されて重労働を強
いられているそうだ」
諜報員達は沈黙した。昨日まで満洲は、B29による爆撃の続く内地よりも、安全な場
所とされていたのだ。わざわざ、疎開していった者までいる。
「それから、ついさっき入った情報だ。広島に続いて、長崎にも新型爆弾が落とされた。
米軍に潜り込んでいるスパイの情報によると、次の投下地点は、大阪だそうだ。日本が
降伏するまで、一つずつ都市を消していく腹積もりらしい」
上月大佐の言葉は、衝撃的だった。降伏しなければ日本列島は、放射能にまみれた
土地になり、日本民族は滅びてしまうのだ。
530作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/21(日) 08:19:39 ID:DfZl0eof
「今、臨時の御前会議が行われている。おそらく数日内に、日本はポツダム宣言を
受諾し、降伏するだろう。日本は、占領され、国家機能は解体される。天皇は戦争
責任を追及され、戦犯として処刑されるだろう」
「そんな・・・現人神である天皇が、白人の手で処刑・・・・」
それは、1945年当時の日本人にとって想像を絶する事だった。上月大佐は、言葉
を続けた。
「いいか、ここから先は、心して聞け。私からの最後の作戦指令だ。中野学校は終戦
と同時に表向きは解散する。しかし、本作戦は、国家解体後も無期限に継続する。
忍法で言う『よもがみの術』・・・かつて、織田信長に侵攻された伊賀忍者が使った手
段だ。各員は、一般人として日本各地に潜伏し、占領軍の動向を見極めつつ、ゲリラ
戦に備えよ。英語の得意な者は、通訳として占領軍に潜り込み情報を流せ。金塊と武
器も確保して隠す。天皇家廃絶に備え、皇位継承権のある人間を、各地にかくまうのだ」
諜報部員達は、普通の軍人とは違う。知能指数が高く、柔軟な理解力をもった者ばか
りが採用されている。忍者の流れをくむ者も多く、上月大佐自身、猿飛佐助の子孫だ。
その彼らでも、作戦内容を理解するのに、しばらくの時間が必要だった。
「日本は、なくなるのですか?」
「ああ。だが、日本民族まで消滅させる訳にはいかない。国滅びて山河あり・・・だ。例え、
政府や軍隊が消滅しようとも、我々の手で国体だけは、守らねばならん」
重苦しい沈黙に包まれた。
「君達の新しい戸籍だ。こんなもの、今なら、いくらでも用意する事が出来る。占領軍の
戦犯狩りを逃れて、表向きは、一般市民として生きてくれ」
上月大佐は、一人一人に別人の経歴と名前が書かれた書類を渡していった。偽造では
なく、本物の政府機関が発行した戸籍である。占領軍に見破ることは不可能だろう。
「もう一度言う、作戦期間は無期限。君達が老衰で死ぬまで効力は消えない。自決も許
さない。了解したか?」
「了解です」
「了解しました」
「では、解散!」
諜報部員達は、目に涙を浮かべ、新しい戸籍と、新生活を始めるための資金を貰って散っ
ていった。
531作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/22(月) 08:22:12 ID:yA0SL2iP
1945年8月15日、伊500は、硫黄島沖、北300キロの海域を東へと航行していた。
この辺りは、米軍の哨戒機がひっきりなしに飛び交っているため、海中に潜航しての
前進である。田辺艦長は、乗組員全員を司令室へ集め、天皇の玉音放送を聞かせて
いた。
『朕深く、世界の大勢と帝国の現状とにかんがみ、非常の措置をもって時局を収拾せ
んと欲し、ここに忠良なる、なんじ臣民に告ぐ。朕は帝国政府をして、米英中ソ4国に
対し、その共同宣言を受諾する旨、通告せしめたり・・・』
以外に若い、天皇の肉声だった。誰もが現人神である天皇の肉声を聞くのは初めて
である。所々噛みそうになりながらの棒読みであったが、誰も気にする者はいない。言
い回しが難し過ぎて、ほとんどの乗組員には、意味がわからない。
「何と言っているのですか?艦長」
「日本は、降伏した・・・」
茫然自失の表情で田辺艦長は呟いた。全員が驚愕する。
「ええっ!そんな馬鹿な!」
「日本が負けるなんて・・・最後の一人が玉砕するまで戦うのではなかったのですか!」
「我々の・・・我々の作戦は・・・どうなるのです?」
乗組員達が口々に叫んだ。田辺艦長は、しばらく悩んだ末答えた。
「中止するしかないだろうな」
「くっ・・・ここまで来て・・・なんのために我々は・・・」
乗組員の中で泣き出すものもいた。
「泣くな。お前ら帝国海軍の軍人だろう。戦争は、終わった。日本へ帰るぞ、全員持ち場
に付け」
「ううっ・・・うう・・」
532作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/22(月) 08:23:02 ID:yA0SL2iP
伊500は、艦首を北に向けた。母港である横須賀の海軍基地へと帰るのだ。実に2年
ぶりの帰国だ。伊500は浮上し最大航海速度で海上を走り始めた。
「南南東に敵機!」
しばらくして掌帆長が叫んだ。
「心配するな、戦争は終わったんだ」
田辺艦長は、そう言いながらも嫌な予感がした。
「敵機爆雷投下!」
上空を通りぬけ様に、米軍の哨戒機は、バラバラと爆雷を伊500の周囲に落とした。
「なんだってんだ!敵は、聞いてねえのか、玉音放送を!」
「判りにくい日本語の言い回しですからね。我々にも、すぐに理解出来なかった程で
すから」
「急速潜航!」
爆雷が炸裂し、艦体が揺れた。
「艦尾に被弾。浸水します!」
「エンジン損傷!停止しました」
電気系統がやられたのか、艦内の照明も消えた。
「くそ、ボロが!戦争が終わったってのに、こんな所で死んでたまるか。浮上だ。エンジ
ンが止まったのなら浮上するしかない」
「排水ポンプ、動きません」
伊500は、ゆっくりと沈み始めた。なおも爆雷が投下されてくる。
533作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/22(月) 08:23:48 ID:yA0SL2iP
「ひょっとして、ここは日本海溝の上じゃないのか?」
「そうです」
「おい、それじゃ、どこまで沈むかわからん。水圧で、押しつぶされるぞ」
田辺艦長が、必死に助かる方法を模索した。
「魚雷だ!魚雷に鎖をつけて発射しろ。魚雷で艦を引っ張るんだ。海溝に沈むのだけは
避けなければならん」
「そんな、無理です」
「無理とか言うな。生きたければやるんだ!」
暗闇の中、ランプの明かりだけを頼りに作業が始まった。傾いた船内で魚雷に鎖を巻き
つけ、発射スイッチを押すと、全員、魚雷室から退避した。鎖のため、エアロックが閉ま
らず浸水してくるからだ。
「成功です、やりました。艦体が、前進しています!」
「そうか、だが浮上出来んな・・・」
伊500は、文字通り鉄の棺桶と化した。やがて全員を襲った酸欠の中、田辺艦長は、国
に残した妻子を思い浮かべ、そして次に、何度かセックスをした千鶴の事を思い出した。
(千鶴さん・・・今、どこで何をしているんだろうな・・・)
薄れ行く意識の中、田辺艦長は、伊500が、無事、水圧に押し潰されずに海底に着床す
る衝撃を感じた。
534作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/22(月) 08:25:07 ID:yA0SL2iP
千鶴編終わりです。
このエピソードは、まとめサイト、からの転載です。
535名無し調教中。:2008/12/23(火) 00:02:04 ID:Qit4sptN
>>534
乙です
>515ですが追加の作品ありがとうございます

今年はもう終わりですか?
来年も引き続きお願いします
536作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/23(火) 07:33:56 ID:ZY7/VyCm
>>535
書きかけのものが、いくつかあるので、出せたら出します。
537作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/26(金) 20:55:43 ID:YrFTHj1r
大沢涼香は、ぼんやりとした明かりのついている薄暗い部屋で目を覚ました。起き
上がろうとすると手足の鎖がジャラジャラと音をたてた。
(もう、起きる時間なのかしら)
家畜である涼香には、昼も夜も関係ない。ブロイラーの様に飼育されている彼女に
は、もう一生太陽の光を浴びたり、青い空を見たりする事は出来ない。全裸の涼香
は、立ち上がると、妊娠4か月のお腹をさすった。
(あたしの、7人目の赤ちゃん・・・また、小林君の子供かしら・・・)
涼香は、自分の赤ちゃんを見た事がない。分娩するとすぐに、牧童アンドロイドによ
って取り上げられ、保育カプセルに入れられてしまうのだ。そして、すぐに涼香は、
次の赤ちゃんを孕むために種男とセックスに励まなければならない。
(早く、赤ちゃんを産んで、また小林君に会いたいわ)
涼香が、飼育されるようになって5年くらい経っている筈だ。時計は無いので調べよ
うがないが、常に間断なく妊娠と出産を繰り返しているので、それが歳月を計る時計
の代わりだった。つまり、7人×10か月という訳である。
(って事は、あたしもう22歳になったのね)
宇宙人に攫われた時、涼香は17歳の高校二年生だった。2003年の9月まで、ま
さかこんな人生を送る羽目になるとは夢にも思っていなかったのだが。
(本当なら、大学に進学にして、今頃就職活動をやってる頃よね・・・何年か働いて、
彼氏見つけて結婚して、子供を生んで、お母さんになって・・・)
子供は、すでに生んでいる。子孫を残すという目的で言えば、普通の人生を送るよ
りも恵まれている。ただし、家畜の優良品種としてだ。
538作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/26(金) 20:56:20 ID:YrFTHj1r
「お腹が空いたわ」
涼香は、鉄格子から首をのばして溝を流れるドロドロした液体をすすった。毎日
食べている栄養満点の飼料だ。ホルモン剤も入っているようで、涼香の乳房は、
年中張っており、乳人間としても搾取されていた。
「家畜619号。搾乳ノ時間ダ」
牧童アンドロイドが巡回してきた。涼香は、天井からぶらさがっている搾乳機を自
分の両乳房に装着する。同時に、スティック状の愛液吸引機もオマンコに挿入さ
せた。今日も一日中、繰り返し繰り返し、母乳と愛液を絞り取られるのだ。グレイ
にとって哺乳類型生物である地球人の雌が分泌する母乳と愛液は、食卓に欠か
せない嗜好品なのだ。ウィーンとモーター音が鳴り、機械的な動きで乳房が揉ま
れ始めた。優しさも何もない単調な動きに、涼香は顔をしかめる。同時に股間の
スティックも震動を始めた。
「ああ・・・ああんっ・・・」
涼香は声を出し、なるべく感じようと努力した。分泌量が少なければ、いきなり屠
殺されるかもしれないのだ。無理に絞り出される乳房が痛い。
(小林君・・・クラスのみんな・・・まだ、生きているわよね・・・)
牧畜惑星ア・ムーに、遠い地球から救助が来る事は絶対にない。
539名無し調教中。:2008/12/27(土) 01:48:32 ID:NJgIqxgi
もう終わったかにみえた作品の続きを書いてもらえるとホント嬉しい!
ありがとう、作者さん!!!
540名無し調教中。:2008/12/28(日) 21:13:48 ID:yEkjuEp+
>>1 からパート1に飛んでみたら、この『生体実験』の一番最初のキッカケは
5年前の触手さんの書きこみだったんですか。
週末までの1週間は長いけど、5年過ぎるのは早いですね。
541作者 ◆TJ9qoWuqvA :2008/12/29(月) 23:55:05 ID:5h+bcsPA
年内は、もう書く余力がありません。

>>540
触手さん、今頃どうしているのやら。過去スレを読み返してみて、最初に、まとめサイトを作って頂いた方や、
携帯版サイトを作っていただいた方、イラストを投稿して頂いた方や、あらしの方々など、様々な方がいらっ
しゃって、懐かしく思いました。

最初のころは、ただ単にリクエストにそって話を作っていただけなんだなあ。文章もひどいし、よく読者がいたもんだ。
当時としては、斬新だったのかな。

来年の展開としては、千鶴編が、現代につながっていくわけなのですが、どうなるかわかりません。元々考えていた構想
やイメージと、矛盾点が多すぎて、手探り状態で書いています。

では、また来年。よいお年を。
542名無し調教中。:2008/12/31(水) 16:24:10 ID:hnVdHCra
>>作者タソ
来年も良い作品をお待ちしておりますっ


よいお年をっ!
543名無し調教中。:2009/01/01(木) 15:38:52 ID:j0fbtB+A
( ^ω^)明けましておめでとうございますお

( ^ω^)今年もよろしくだお
544名無し調教中。:2009/01/05(月) 14:11:00 ID:70pfetGj
bibiさんスゴイな!俺もあんな風に書きたい
545名無し調教中。:2009/01/06(火) 19:35:07 ID:NlP9yABU
>>作者さん
読者・ファン一杯いますよ!
あと、物語は今でも斬新です。
SMとSFと歴史パロディーの3つを融合させたストーリー、他では見た事ありません。
千鶴とネオガイア人との決戦も気になる所ですが、グレイがどう関わってくるかが
個人的にかなり楽しみです。なんといっても3000万年無敗の支配者ですから。
546作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/08(木) 19:37:53 ID:0d04JErE
小林誠二(22歳)は、厩舎の中で目を覚ますと、ドロドロの液体状の飼料を腹一杯
食べて、朝食を済ませた。優良種である誠二には、毎朝精力剤が配給される。
「今日ノ種付ケ、ノルマハ20人ダ」
牧童アンドロイドが無針注射器で、誠二の腕の血管に精力剤を注入した。昨日のセ
ックスの疲れが残っていて、まだ体がだるく、頭がガンガンする。
「立テ、家畜327号」
誠二は首輪を付けられ、牧童アンドロイドに引き立てられた。最近の交配相手は、清
林館高校の女子生徒ではない。人間牧場の経営者は、セイリンカンのブランドとは別
に、もう少し安価で生産性の高い、交雑種の繁殖も考えているようだった。誠二は、
清林館高校の生徒達が収容されている厩舎を離れ、家畜搬送用のエアカーで、少し
離れた場所にある別の厩舎へ連れて行かれた。そこには、2000年前地球から誘拐
され、数百億匹に数が増えた、古代ギリシャ人の子孫である白人が飼われている。彼
らは、ネオガイア星人の同類なのだが、運よく独立を勝ち取って文明人に戻ったのは
ごく一部であり、大多数は家畜化されたまま、現在も養殖されているのだ。
「マズハ、コノ雌カラダ」
今日の一人目の交配相手は、若い巨乳の栗色の髪をした白人女だった。虚ろな眼を
しており言葉は喋れない。生まれながらの家畜であるため、全く人間らしい教育を受け
ていないのだ。
「オー、オー、オー」
誠二の姿を見ると白人女は、わけのわからない呻き声をあげた。
(年齢は20代の後半くらいか。わりと美人だな・・・この女も今まで何人も、子供を産ま
されてきたんだろうな)
547作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/08(木) 19:38:31 ID:0d04JErE
誠二は、白人女に抱きついた。2000年間に渡り、品種改良されてきただけあって
肉付きが良く、巨乳である。腕にグレイの楔形文字で家畜番号456687号と刺青
されている。誠二がFカップはあるかと思える巨乳を揉みしだくと、ピュッピュッと白
い母乳が噴き出した。
「オー、オー、オー」
白人女は、呻きながら本能に駆られ、誠二に股間を押し付けてきた。少し体に触れ
ただけなのにオマンコからは、夥しい愛液が、すでに洪水のように溢れ出しており、
誠二は、いつもの事ながら辟易した。
(ヌルヌルのガバガバじゃねえか。これだけ締まりが悪くちゃ、やりにくいぜ)
母乳と愛液の分泌量が多いのも品種改良の結果だった。しかし、誠二とて、早漏
を評価されて生き残ってきた種男である。どれだけ締まりが悪いオマンコでも、1分
と経たないうちに射精した。
「ナカナカ、イイタイムダゾ、家畜327号」
牧童アンドロイドに褒められたが、別にうれしくもなかった。
「今日は、まだ朝の一発目だからな」
牧童アンドロイドは、チンポが引き抜かれた後の白人女のオマンコを、検査用のマ
ニピュレーターで調べ、精液がちゃんと注入されているかを確認している。白人女
から生まれる交雑種には、生長促進剤が使われ、短期間に大量生産されるという
話だった。
「オーケーダ。次、行クゾ家畜327号」
「ああ」
誠二は、うんざりした口調で答えた。今日は、あと19人の知性のカケラもない白人
女とセックスをしなくてはならない。
548作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/08(木) 21:58:41 ID:0d04JErE
元国語教師、鈴木景子(32歳)は、厩舎の中で愛液と母乳を絞り取られていた。こ
の人間牧場に拉致されて5年、不妊症のためか、とうとう一人の子供も産む事が出
来なかった。
「ああん・・あああん!」
絶え間なく、両乳房を吸引され、オマンコにバイブレーターを突っ込まれているため、
数十分置きにオルガスムスに達している。しかし、母乳の出具合も、愛液の分泌量も、
他の女生徒と比べて少ないという牧童アンドロイドの評価だった。最近は、牧場側も
景子への種付けを諦めたらしく、種男もあてがわれなくなった。その代わり、栄養価
の異常に高い食糧を大量に食べさせられるようになり、体重が100キロを超えてきた。
(嫌な予感がするわ・・・もしかしてあたし、屠殺されるのかしら)
景子は、恐怖に震えた。しかし、食事を拒否しようとしても、牧童アンドロイドの手によ
って強制的に口をこじ開けられ、胃に液体状の飼料を流し込まれるのだ。
(嫌!死にたくない・・・屠殺されて食べられるのなんか絶対に嫌っ!)
景子は気が狂いそうだった。すでに男子生徒と男性教師のほとんどが、食肉用に屠
殺されたと聞く。
「家畜574号。出ロ」
牧童アンドロイドが、吸引機から景子の丸々と太った体を外し、厩舎から引き立てよ
うとした。種男の誠二と違い、自分の檻から出されるのは、景子が、この厩舎に来て
から5年間で初めての出来事である。言いようのない恐怖が、景子の背筋を凍らせた。
(まさか・・・)
自分は、厩舎の外にある屠殺場に連れて行かれようとしているのだ。
「いやああああっ!助けてええええ!誰かあああ!殺されるうううう!」
549作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/08(木) 21:59:14 ID:0d04JErE
景子は、渾身の力で暴れ、逃げ出そうとした。しかし牧童アンドロイドの2本のアーム
が、がっしりと景子の両型を抑え、ほんの僅かも緩める事が出来ない。叫び声を上げ
る景子の両眼から涙がこぼれ落ち、両頬を伝った。
「助けてえええ!」
いくら泣き叫んでも、一万光年以上離れた地球から助けが来ることは絶対にありえな
かった。屠殺場では、太らされた白人達が並んで屠殺機に入るのを待っていた。言葉
は喋れないようだったが、全員が、獣じみた呻き声を上げながら恐怖に震えている。
「ギャアアアア!」
「グエエエエエエ!」
屠殺機のゲートの向こうからは、死んでいく白人の断末魔の叫びが、絶え間なく聞こ
えている。ここには、牧場主であるグレイの姿はなく、一切の作業が牧童アンドロイドと
自動機械によって行われているのだ。景子の前に並んでいる白人の列が次第に短くな
っていき、とうとう景子の番になった。
「入レ」
ゲートの向こうに、回転する超合金の刃がチラリと見えた。牧童アンドロイドが、景子の
両手をベルトコンベアの吊金に繋いだ。
「いやあああああああっ!」
景子の巨体がゲートをくぐった。金属の刃が瞬時に景子の首の頸動脈を切開し、絶命
させた。
550作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/08(木) 22:00:04 ID:0d04JErE
命を失った景子の肉体は、ベルトコンベアで運ばれ、逆さ吊りにされた。血を抜くた
めである。自動解体機のマニピュレーターで皮をはがれ、内臓を抜きとられて行く。
貴重なブランド肉『セイリンカン』だ。捨てる部位は全くない。骨はだしを取るのに使
われ、脳は脳味噌スープとして販売される。元々、グレイが地球の実験場で類人猿
の知性を高め、人間に進化させたのは、脳味噌スープを大量に取るためだった。景
子の体は、最終工程で手足を切断され、脂肪、筋肉、内蔵などの肉質別に分けら
れた。命を失ったばかりの肉は新鮮で、まだ細胞の大部分は生きており、桃色の筋
肉や内臓がピクピクと脈動している。牧場主の宇宙人グレイ、ジ・モル・モンは、景子
の肉体が解体されて行く様子を、管理室のモニター越しに眺め、満足そうにダーク
ブルーの目を光らせた。
「あの雌の肉は、中枢惑星グ・レイの政治家達に試食品として送ってみるか」
あと十年もあれば、セイリンカンの生産は軌道に乗る。それ以前に生長促進剤を使
った交雑種の出荷は、来年にも始められるだろう。
「それにしても、地球人の肉は、全宇宙の食用肉の中でも、もっとも我々の口に合う。
二十万年前に地球に最初の養殖場を建設した先人に、感謝せねばならんな」
食肉ギルドの記録によると、その養殖場は地球のアフリカ大陸の赤道付近にあり、
エ・デンと呼ばれていたという。そこで生まれた現生人類は、後に科学技術を身に
つけ、思いあがって成層圏に届く、起動エレベーターまで建設した。一万二千年前の
出来事である。当時、オリオン渦状腕を管轄していた銀河警察の第二十六管区司令
官は、地球人を野生動物の状態に戻すために、徹底的な破壊を行った。世に言うア
トランティス戦争である。今また地球人は、同類であるネオガイア星人と偶然にも接
触を果たし、科学文明の階段を急速に昇りつつあると聞く。
(近く、また、地球人の肉をめぐってドンパチがあるかもしれんな。ま、それは、銀河
警察の仕事だ。食肉業者の私には、関係の無いことだがな)
ジ・モル・モンの関心は、いかに、より美味しい地球人の肉を、銀河中に流通させる
か、という一点だけだった。
551作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/08(木) 22:01:00 ID:0d04JErE
人間牧場編、終わりです
552名無し調教中。:2009/01/09(金) 02:44:52 ID:YBpVin3U
>>551
乙です
まだテーマが社会的弱者の生きざまなら次はヘレンや不良少女か
それとも奴隷家族や本多先生の受難か…
553552:2009/01/09(金) 02:48:37 ID:YBpVin3U
失礼、不良ではなく浮浪少女でした

もう寝るか…
554作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/12(月) 11:35:05 ID:h+tayo+0
1945年8月8日。キャサリン・フォスター(30歳)は、満州国の奉天郊外にある細菌
兵器研究所の実験棟の中で横たわっていた。3年間の実験体生活で、彼女の肉体
は切り刻まれ、もはや人間の原形を留めていない。それでも彼女の意識だけはしっ
かりしており、正気を保っていた。
(戦争は、まだ続いているのかしら・・・・今は、一体いつ?アメリカが勝ったのなら、
あたしは解放されるはず・・・)
悪魔のような研究所所長、久石重隆は、実験棟内になんらかの細菌を撒き散らした
らしい。感染した囚人は男女を問わず、別の囚人に襲い掛かりセックスに狂っている。
数日間、寝食を忘れてセックスかオナニーに狂った後、彼らは決まって衰弱死する
のだ。なぜか、感染者は白人ばかりで、中国系や朝鮮系の囚人には影響がないよう
だった。キャサリンも猛烈な性欲に襲われているのだが、体が不自由なため、他の
囚人とセックスすることが出来ず、オナニーしようにも、両手が凍傷実験で切断され
ておりオマンコを触ることすら出来ない。時折、他の感染した囚人が彼女の体を凌辱
していく。ボロボロの下半身を犯されながら、キャサリンは、新聞社ニューヨークポスト
の特派員として東京に来たばかりの頃を思い出していた。
(まさか、着任してすぐに戦争が始まるなんてね。あたしも運がないわ・・・こんな体じゃ、
もし戦争が終わってアメリカに帰れても、もう新聞記者にはなれない・・・)
キャサリンの眼から、大粒の涙がこぼれ落ちた。込み上げてくるのは、戦争への悲し
みと、自分の体を様々な実験で、切り刻んでいった久石重隆を始めとする日本人への
憎しみばかりだった。
(黄色いサルなんか、皆殺しにしてしまえばいい)
開戦前は、日本文化に好意を寄せていたキャサリンも、有色人種が根絶やしにされる
ことを望んでいた。
555作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/12(月) 11:36:09 ID:h+tayo+0
「ハルピンの731部隊から、お電話です」
久石重隆が出ると、隊長の石井四郎からだった。
『ソ連が、参戦した。すぐにすべての施設を爆破して、研究資料も焼却しろ』
「来るべき時が、来たようですな。マルタはどうしますか?」
『ソ連軍が来るまでに全員殺害して、焼却炉に投げ込め。一片たりとも証拠は残
してはならん』
「仕方ありませんね。我々はどうしますか?全員自決でもしますか?」
重隆は皮肉っぽく尋ねた。
『出来れば、そうして欲しいが出来るか?』
「やってみます」
重隆は、受話器を下ろすと溜息をついた。今までの研究成果が水の泡になったの
だ。もちろん重隆には、自決する気も、資料を焼却する気もなかった。
「研究資料を全て、飛行機に積み込め、内地の親父の元へ送る」
重隆は部下に非常呼集をかけ、矢継ぎ早に指示を与えた。ソ連軍の進軍スピード
がどれ程のものかは判らないが、一刻の猶予もならないのは明白である。
「マルタには毒入り饅頭を配り、全員殺害後、各種実験での感染者を優先的に焼却。
焼却しきれないものは塹壕に埋めろ。同時に全ての車両を集めて退却準備。施設
の爆破が終わり次第、大連に向かう」
ソ連軍に捕まれば、シベリアでの強制労働と抑留生活が待っている。身分を問わず、
女は強姦され、男は極寒の地で終わりのない重労働が課せられるのだ。情報によ
れば、降伏したドイツの東半分は、ソ連の支配下におかれ、数百万のドイツ兵がシ
ベリアに送られたと聞く。慌ただしい作業が始まった。
「研究資料は、全て3機の飛行機に積み込みました。内地まで数時間で飛べます。
ただ、パイロット以外の人員を乗せる余裕がありません」
「仕方あるまい。我々は、陸路で脱出するしかないな。満州鉄道にかけあってくれ。
退却用の列車を用意しろと」
昼夜を徹しての作業だった。時間との戦いである。満洲各地からソ連軍が迫ってい
るとの情報が入ってくる。逃げ遅れた日本人開拓民は、ソ連軍と中国民衆の両方に
襲われ、身ぐるみはがれて、凄惨な略奪暴行を受けているらしい。
556作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/12(月) 11:37:09 ID:h+tayo+0
「隊長、毒入り饅頭が足りません」
「銃剣でマルタに止めを刺せ」
重隆自身も、実験棟を回った。愛着のある実験体に、自分の手で止めを刺すためで
ある。
「気分はどうだね、ミス・マルタ、キャサリン・フォスター」
実験棟の中に横たわっているアメリカ女の白い裸体は、傷まみれだった。切断された
両手は無く、体中にメスで切り裂かれ、再び縫合したムカデ状の手術跡がある。冬場
の凍傷で付いた醜い痣で皮膚が、まだらになっていた。
「また、何かの実験にあたしのからだを使うの?」
「残念だが、もう終わりだ。最後の時が来たんだ。3年間楽しませてくれたな。礼を言う
よ」
重隆は、ピストルを構え、キャサリンの心臓を狙った。
「そう、連合国が勝ったのね。いいザマだわ。ジャップなんて絶滅されればいい。インデ
ィアンみたいにね・・・」
キャサリンは、最後まで喋り終えることが出来なかった。銃声が響き渡り、重隆が正確
に一発で、キャサリンの心臓を撃ち抜いたのだ。彼女の遺体は、部下の日本兵が他の
死体とまとめて、焼却炉に投げ込むだろう。
(日本は、3000年の歴史を育む神国だ。白人なんかに滅ぼされてたまるか。他の国
とは違うんだ!)
久石一族は国粋主義者の家系である。一族に共通する性質としては、冷酷非道、自己
中心的で、命令無視や上司を葬る事など当たり前のように行う。他人を犠牲にする事に
眉一つ動かさず、自分の理念に基づいてのみ行動する。重隆は、命を失ったキャサリン
の死体を足蹴にし、人種的優越感を持って、有色人種を見下している白人全てへの憎
悪をこめて踏みにじった。
557名無し調教中。:2009/01/13(火) 23:37:52 ID:rbpdr2wc
成瀬美咲の続きが気になる
ギャル曽我とかはどうでもいい
558名無し調教中。:2009/01/14(水) 02:46:39 ID:ykkbXuFy
由里香は俺の嫁
559作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/15(木) 19:12:53 ID:bHmU0QEe
まとめサイトのアクセス数が、1日だいたい500件程度なのですが、アクセス数を
伸ばす、良い方法はないでしょうか?

別にアクセス数が増えたからと言って、お金になる訳ではありませんが。
地道に、この手の検索サイトにリンクを張って行くしかないのかな。
560名無し調教中。:2009/01/15(木) 21:46:48 ID:OuyGc5UC
更新頻度をあげる
561名無し調教中。:2009/01/15(木) 22:40:34 ID:41E8PR09
>>559

宣伝は?
562名無し調教中。:2009/01/16(金) 20:44:58 ID:VVSDTe6w
アクセス数UPは
同系統のサイトと相互リンクの申し込み
同系統の分野のアニメ・コミックなどの紹介
検索でヒットしやすいように、トップページにSMに関連した単語を並べる
あとは人気のあるキャラを積極的に執筆して常連を逃がさないようにする
イラストetcを載せる
などなどかなぁ・・・

あとトップページの壁紙がヌード画像だと、周囲に人がいるとアクセスしにくいかも・・・
563名無し調教中。:2009/01/16(金) 20:49:07 ID:VVSDTe6w
ていうか、まとめサイトのアクセス数が500件なんですよね。
他に2ちゃんねるからアクセスしている人も大勢いるでしょうし
実際に『生体実験』を読みたくてネットにつなぐ人は
もっと多いと思うんですが・・・
564作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/16(金) 22:57:49 ID:B8yfnAPv
出来ることからやってみます。

壁紙を変えるのと、トップページに単語を並べるのは、すぐに出来そう。
この場合のトップページは、今、豚の壁紙が張ってある方になるのでしょうか?

アニメ、コミックなどの紹介は、勝手にリンク張ったりして、やっていいのでしょうか?
565作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/21(水) 21:24:42 ID:bj03fSrk
とにかく、出来るところまで、やってみた。
566名無し調教中。:2009/01/22(木) 22:01:38 ID:kOobOwN6
>>565

お疲れさまです
567名無し調教中。:2009/01/25(日) 20:30:49 ID:85MEQY44
先週の木曜日にこのスレを見つけてまとめサイトの存在を知り、ざっと読み
終えた(歴史はあまり好きじゃないのでちょっとスルーしつつだけどw)。

グロはあまり得意じゃないので、最初内田美帆が解剖されたところで嫌な
気分になったけど、生命維持装置で首から上だけ生かされ、そしてその生
首を思いっきり凌辱されるという展開に思わず勃起、ちんぽ握り締めながら
一気に読めたw

文才とか全くないけど、ちょっとアナザーストーリー書いてみたくなってきた。

作者さんガンバレー
568名無し調教中。:2009/01/27(火) 11:57:12 ID:GEWuq4w2
>>567
ガンバレー
569名無し調教中。:2009/01/29(木) 23:55:23 ID:uEIJrEa7
まだ歴史物の途中だっけ?
その話の次は鍵十字団の続きが読みたいな
570名無し調教中。:2009/01/30(金) 00:51:03 ID:PHa5x2Cs
>>569

俺はアルテミスか由里香が読みたいな
571作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/30(金) 14:32:37 ID:z/zQZOdB
8月15日、すべてのマルタの処刑と施設の爆破を完了した596部隊は、撤退を開始
した。隊員とその家族、約300名がトラックに分乗して奉天市内の中央にある満州鉄
道の駅を目指す。途中、久石重隆は、トラックのカーラジオで、日本の降伏を告げる
天皇の玉音放送を聞いた。
『朕深く、世界の大勢と帝国の現状とにかんがみ・・・』
「本土決戦をやるんじゃなかったのか!親父め、和平派に押し切られたな」
重隆は、舌打ちをして悔しがった。ソ連参戦と原爆攻撃のダブルパンチを受けて大本
営が弱気になったに違いない。奉天市内は、避難を急ぐ日本人でごった返していた。
「ソ連に侵攻された地域では、日本人狩りが始まっているそうです」
隣の席の副官が言った。
「くそっ、ここは我々が造り上げた国だ。なぜ、ロシア人なんかに渡さねばならん?」
満州国は、日本の統治下で、中国大陸全土で最もインフラが整備され、工業が発達し
た地域となっている。中国共産党と中国国民党も競って日本軍が敗退した満州領土へ
の所有権を主張し始めたらしい。596部隊は、奉天駅に到着すると、無事最後の退却
列車に間に合った。
「この列車、大連には向かいません。大連には既に、ソ連の落下傘部隊が降下しまし
た。釜山へ向かいます」
列車が動き出すと、車掌が告げた。列車にはハルピンから脱出してきた政府高官や、
関東軍の上級将校と、その家族でスシ詰め状態である。わずか8両編成の蒸気機関
車に1000人以上の日本人が乗っているのだ。
「ソ連軍に追いつかれませんかね」
「大丈夫だ。前線の部隊には、持ち場に踏み止まって、我々が脱出する時間稼ぎをす
るように命令を出してきた」
572作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/30(金) 14:33:48 ID:z/zQZOdB
軍の将官らしき男達が話しているのを重隆は聞いた。ソ連兵は、日本人とみれば、
皇族であろうが、政府高官であろうが、お構いなしに捕まえ、シベリアで強制労働をさ
せる気らしい。女は、ソ連兵にレイプされた揚句、中国人や朝鮮人に売られる運命が
待っている。列車には、高級将校の妻子や、満州政財界の貴婦人らも乗り合わせて
おり、無事日本に帰りつけるのを祈るばかりだった。奉天を出て二日後、列車は、上空
から襲って来たソ連戦闘機の銃撃を受けて機関車が破壊された。停車し、夜間だっ
たので夜が明けるのを待っていると、朝方にはソ連の機甲部隊に周りを包囲されていた。
「無駄な抵抗はやめろ。日本は降伏した。武器を捨てて出て来い」
司令官のミハイル・コワルスキー大佐は、通訳を介して、震え上がっている日本人に呼
びかけた。小銃を持ったソ連兵が、車内に押し入り武装解除を始める。乗客のほとんど
は将官クラスか、上流階級の人間達ばかりで、戦闘能力のある兵士は、596部隊の隊
員くらいだった。
「女だ。上玉の女が大量にいるぞ」
ソ連兵が、ロシア語で歓喜をあげていた。何年もの間、極限状態で泥にまみれてドイツ
軍と死闘繰り広げた兵士達は、溜まりに溜まっている。やっとドイツとの戦争が終わった
と思った途端、シベリア鉄道に乗せられ、ユーラシア大陸の反対側へ送り込まれたのだ。
「うへへへ、たまんぜ、このオッパイ」
「いやああ!」
満州銀行の頭取の娘が、ソ連兵に衣服を引き毟られ、寄ってたかって乳を揉まれていた。
「天皇陛下万歳!」
ソ連兵に犯されるのを潔しとせず、隠し持っていた包丁で自決する女もいる。日本人の男
達は、なすすべもなく妻や娘達がソ連兵に弄ばれるのを見守るしかない。
「久石大佐、どうしますか?」
596部隊の副官が、重隆に囁いた。
「心配するな。研究資料は、先に飛行機で内地に送ってある。我々は、悪くても戦犯として
処刑されるだけさ」
重隆は、飄々と答えた。自分の命ですら、惜しくないらしい。
(光隆は、どうしたんだろうな。サイパン戦以来、音沙汰がないが、死んだかな・・・)
重隆は、ふと弟の事を思った。
573作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/30(金) 14:34:55 ID:z/zQZOdB
ソ連軍の侵攻により、国境は封鎖された。朝鮮半島の38度線を境に、朝鮮南部と
日本列島は、アメリカの占領下に、朝鮮北部と満州国はソ連軍の占領下に分割され
た。ソ連軍の占領下に取り残されたに日本人の数は百数十万人。彼らは帰国する
事さえ許されず、ソ連兵と中国人、朝鮮人による過酷な日本人狩りの対象となった。
中国人、朝鮮人は、それまで十数年に渡って支配階級だった日本人に対する憎悪
が一気に噴き出し、日本人を見つけては壮絶なリンチを加え、若い女は生かしておい
て妾にしたり、貧農の嫁として売られたりした。生きて捕まった男は、ことごとくソ連軍
によってシベリアに送られ、老人や赤子は路上に打ち捨てられて餓死した。日本人女
ばかりを集めた売春宿も開かれ、大人気になった。
「陳さんの店に行ってみるっぺ。日本人の女、好きなだけ抱けるあるよ」
中国人の男達は、連れ立って売春宿に出かけた。
「この女、憲兵の妻だったあるよ。思いっきり泣かせたら、気分がスーッとするあるね」
店主の陳好健が、客に日本人女を勧めている。人気があるのは、やはり元軍人や、憲
兵の身内の女だった。
「お前の、亭主、散々威張り散らしていたあるね。でも、今は、お前、中国人のチンポしゃ
ぶる運命ある」
日本人の女は、悲しげな表情で、あまり風呂に入っていない、汚い中国人のチンポをし
ゃぶり上げていた。幼児を伴った人妻もいる。
「あの女は、ハルピン大学の教授の後妻ある。あっちの上玉は、満州歌劇団の女優ある」
売春宿のオーナーである陳は、得意満面だった。陳は、ついこの間までは、日本軍に尻
尾を振り、満州帝国の役人や、関東軍の軍人に賄賂をばらまいて便宜を図ってもらって
いた商人だった。商魂逞しい彼は、日本の敗戦と共に、それまで、やっていた朝鮮人慰
安婦の斡旋から、逃げ遅れた日本人女の売買に切り替え、大成功を収めた。いくら日本
人を虐待しても、アメリカの占領下にある日本政府からは、なんの抗議も受ける心配はない。
574作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/30(金) 14:35:48 ID:z/zQZOdB
「さあ、お前達、せっせと客のチンポを慰めるある。稼ぎの悪いやつは、メシを食わせ
ないあるよ」
女達は、生きるために、来る日も来る日も中国人のチンポに奉仕し続けるしかなかっ
た。日本に帰れる見込みはなく、日本政府にも見捨てられた彼女達は、現地の好色
な中国人の慈悲にすがるしかなかったのだ。満州歌劇団の日本人女優達が、裸で踊
り歌っていた。数年前、新天地での栄達を夢見て、内地から渡って来た可憐な乙女
達も、よもや、自分達の人生の結末が、このようにして終わるなどとは、夢にも思って
いなかっただろう。
「少し・・・少し休ませて下さい・・・」
三日三晩、一睡もせずに、次から次へと客の相手をさせられていたハルピン大学の教
授の後妻が、ついに根を上げた。しかし、陳は許さなかった。
「ダメある、ダメある。客が、まだまだ順番待ちしているある。お前の稼ぎ悪いと、子供、
寒空の下に放り出すある。」
「うっ、それだけは・・・」
後妻は、腫れ上がったオマンコを抑えて、再び客引きに戻った。店頭で顔を出し、待っ
ている中国人男達に、品定めをして貰うのだ。
「さあ、いらはい、いらはい。今日、入荷したこの女、奉天運輸局の局長の娘ある。正真
正銘の日本人の令嬢あるよ!」
陳は、自ら店頭に立ち、大声を張り上げていた。
575作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/30(金) 14:36:41 ID:z/zQZOdB
中国共産党軍と、中国国民党軍も先を争うように旧満州帝国領内に乗り込んできた。
狙いは、日本人の残したインフラ設備と武装解除された日本軍の武器弾薬だった。
ソ連軍は、彼らの略奪を見て見ぬふりをした。元々、ヤルタ会談で、中国東北部は、
中国人の手に返還する事に決まっていたのだ。長い戦いに疲れた末端のソ連兵達
は、一日も早く退役し、故郷に帰る事だけを夢見ていた。奉天の日本軍慰安施設に
いた朝鮮人慰安婦、崔春玉も32歳になっていた。
(故郷の光州に帰りたい)
彼女は、ソ連軍によって解放されたのだが、朝鮮南部にある光州は、ソ連ではなくア
メリカの占領下にある。すでに東西冷戦が始まっており、アメリカとソ連の間には、越
え難い壁が築かれつつあった。
(でも、日本人に15年間も穢され続けた、こんな体で、父母に合わせる顔がないわ・・・)
元慰安婦と知られれば、結婚相手が見つかるはずもなく、それ以前に、もう32歳で、
とっくに婚期を逃していた。38度線を越える手段もない。
(死のうかしら)
崔春玉は、迷った挙句、奉天の街角で見かけた募集ポスターを頼りに、中国国民党軍
の慰安婦として再就職することに決めた。
576作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/30(金) 17:21:02 ID:z/zQZOdB
1947年5月。故郷の山形県に帰っていた石原莞爾(58歳)は、GHQによって開か
れた軍事裁判に召喚された。
「満州事変を裏で画策したのは、この私だ。この戦争の責任は私にある。私をA級戦
犯として処刑しろ」
石原は、法廷でいきまいた。
「あなたは、日米開戦当時、すでに予備役に回っていた。この法廷で、戦争責任を問う
ことは難しい」
検事の回答に、石原はさらに激昂した。
「ならば、この戦争の最大の責任は、1853年に浦賀に来航したペリーにある。ペリー
が、黒船に乗って、我が国にやって来なければ、日本の近代化は、なされず、この戦
争もなかった!」
法廷は、失笑するしかなかった。長い尋問が終わり、退席した石原の元を、その夜、
一人の男が訪れた。
「ああ、君か。生きていたか」
「お久しぶりです、将軍」
上月飛輔だった。地味な労務者風の格好をしている。どこからどう見ても、元高級将校
には見えない。
「GHQは、天皇制を存続させるようです。天皇に戦争責任はないという方向で話が進ん
でいます」
情報は、GHQに潜り込んでいる、元中野学校のスパイからのものだった。
「我々が、日本国内で決起する必要は、もうないでしょう」
「そうか、それは、よかった」
石原は、安堵したようだった。必要以上に人が死んだ。もう、これ以上血が流れるのは、
たくさんだった。
577作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/30(金) 17:22:00 ID:z/zQZOdB
「アジアの状況はどうだ?」
「東南アジア各地に残留した元日本兵が、現地人部隊と協力して、独立運動を始め
つつあります。生き残った私の部下も裏から工作に当たっています」
「ようやく、私の夢見た大東亜共栄圏が実現するのか」
石原は、感慨深げだった。
「こういう形で実現するとはな・・・これで人種間のパワーバランスが、白人至上主義
から、少しは緩和されるだろう。アジア諸国、インドが独立を勝ち取れば、やがてアフ
リカ諸国もそれに続く。植民地主義の時代は終わり、各民族が各々の国を持ち、国際
機関で同等の立場で発言出来る理想の時代が来るのだ。これこそ、わたしが十数年前、
満州国で夢見た五族協和の社会なのだよ・・・」
石原は、自分の死期が近い事を悟っていた。肺病が悪化していたのだ。上月飛輔は、
黙って聞いていた。
「だが、一つだけ、心配な事がある。核だ」
「米ソが軍拡競争に走っています。両国は旧ナチスドイツの科学者を、先を争って確
保し、新兵器の開発に当たらせています。噂ですが、人間を宇宙へ送り出す計画もあ
るそうです」
「宇宙か・・・宇宙人が攻めてくる・・・確か、そんな事を言っていた女がいたな。ははは
は、さすがの私も、そこまでは予測できんよ」
石原は、窓の外に顔を出し、満天の天の川を見上げた。そして、その2ヶ月後、地球は
宇宙からの訪問者を招く事となった。
578作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/30(金) 17:33:41 ID:z/zQZOdB
WW2編終わりです。
2年かかった。書きたい事や人物が多すぎて、結局まとめ切れずに、中途半端な話になりました。

まとめサイトの容量が少なくなってきたので、別館を作りました。当分は工事中です。画像データとか、
重そうなコンテンツを移動予定です。万一に備えて、ミラーサイトとかも用意しておいた方がいいかも。
579作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/30(金) 18:29:20 ID:z/zQZOdB
2009年、元日。北川稔(35歳)は、東京日比谷公園に開村された、年越し派遣村にい
た。ボランティア団体によって設営された簡易テントの中で震えながら、炊き出しのおに
ぎりを頬張っている。所持金は325円で、二日ぶりの食事だった。
(寒い・・・足の感覚がない・・・)
テントの外からは、視察に来た政治家が演説を行っている声が聞こえる。しかし、稔には
どうでもいい事だった。10月に派遣社員として働いていた自動車メーカーの派遣切りに
合って寮を追い出され、以来ネットカフェを泊まり歩いていたが、とうとう所持金も少なくな
り、県外から飲まず食わずで歩いて、この派遣村にたどり着いたのだった。
「美奈子・・・」
稔は、ある女の名を呟いた。6年前、脅迫電話でいたぶった、女刑事だ。彼女が半裸で要
求に従う、無様な姿が目に焼き付いて、今も離れない。結局、足がつかない完全犯罪で、
稔自身に捜査の手が及ぶことはなかった。
「古賀美奈子・・・今頃、どこで何をしているのだろう。俺のせいで警察を首になっちまった
みたいだったな。プリペイド携帯も登録制になっちまったし、もう二度と、あのゲームは出
来ないな・・・」
稔は、35歳になった今も独身だった。派遣社員の乏しい給料では、その日を暮らすのが
精一杯で貯金をする余裕もない。女とは無縁の生活を送り、これからも無縁だろう。
(俺達は、社会の捨て駒にされた・・・こんな世界、無くなってしまえばいい・・・)
稔のその思いは、長年に渡って心の底に蓄積し、結晶石のように固まって、信念になりつ
つあった。
580作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/01/30(金) 18:30:16 ID:z/zQZOdB
総理大臣が、新年の挨拶に、さざなみ市の植民地総督府を訪れた。ネオガイア星人の
総督ピタゴラスの前に、全裸で土下座をした総理大臣の顔は、苦渋のために口元が引
き歪んでいる。
「新年、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします」
総理大臣は、深々とお辞儀をした。ピタゴラス総督は、キョトンとしている。
「お前、誰だっけ?」
「日本国の総理大臣でございます」
「この前は、別の男が来ていたぞ。メガネを掛けた、やる気のなさそうな男だった。その
ちょっと前は、また別の男だった。お前ら、ネオガイア星人を、おちょくっているんじゃな
いだろうな?」
ピタゴラス博士は、不快感を露わにした。彼が総督に就任してから3年しかたっていない
が、その間、挨拶に来る日本の総理大臣は、来る度に違う奴だった。
「滅相もございません。我が国にも色々と事情がありまして、現在は、私が正式の総理
大臣に間違いありません」
「ふーむ。ま、どうでもいいがな。せいぜい頑張ってくれ。わし達に反抗さえしなければ、
それでよい」
「ははーっ、有り難き幸せ」
総理大臣は、全身に汗をびっしょり掻きながら、新年の挨拶を終え、ヘリポートに待機させ
てあった政府専用ヘリに乗り込んだ。服を着ながら同行してきた秘書官の報告を受ける。
「新年の第一回目の調査で、内閣支持率が20パーセントを切りました」
「あ、そう」
総理大臣は、怒りに満ちた表情で、素っ気なく答えた。自分自身の置かれた理不尽な立
場に憤慨しているようにも見えた。
581名無し調教中。:2009/01/30(金) 21:22:06 ID:EhOyY3wS
582567:2009/01/31(土) 19:17:34 ID:DARkjFk/
作者さん乙です。
しかし、書きたい事や人物が多過ぎてって凄いなぁ。やっぱり才能がある人って
次から次へと書く事が湧き出してくるもんだんだね。

オレも取り敢えず書き出してはみたんけどネタの引き出しが無さ過ぎて、一人を
改造して凌辱して終了〜みたいな感じになりそうw(公開できるようなモノになる
かどうかも不明なんだけど・・・)
583名無し調教中。:2009/01/31(土) 23:58:47 ID:EM4+5kty
>>578
2年もやっておられたのですか・・・
たしかに長かったですね、ホント乙です

その次の話の、作者さんの小説の世界のなかの「日本」の近況にも期待です!
グロテスクな姿に変えられた女性の姿が描かれるといいんですけど・・・w

>>582
読みたいです!
時間がかかってもいいので、専用スレでぜひ公開を!
584名無し調教中。:2009/02/02(月) 02:42:25 ID:sgxdFsVb
ネオガイア星人の地球侵略、時間の割には全然進んでいないような(笑)
宇宙戦艦大和の映画版のようにあっさりとはいかないか
ttp://jp.youtube.com/watch?v=4kz4FGvzUYc&feature=related

東京の秋葉原や渋谷、それか京都、あるいは中国やアメリカの都市など
たまにはさざなみ市以外を舞台にして若い女性を狙った
派手な生体実験パフォーマンスをしてほしい
585作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/02/02(月) 18:46:10 ID:Vh8JNUmo
お笑い芸人、成瀬美咲(25歳)は、毎年恒例の新春かくし芸大会に出演していた。
「レディピッグ美咲です。いやーん、うっふーん、もっといじめて、お・ね・ね・が・い」
美咲が、挨拶代わりに、身をくねらせて、お決まりのセリフを吐くと、観客席から笑い
が起こった。手枷足枷に鼻フックは、いつものスタイルだが、体中に墨汁で『迎春』
『謹賀新年』『あけましておめでとう』などの書き初めをしている。クリトリスと両乳首
には、24金のピアスが光っていた。
「今日は、どんなアホな芸をやってくれるんや?」
司会者の関西芸人が、マイクを向けた。
「肛門で、お皿を回します」
美咲は、逆立ちをし、バニーガールの格好をしたアシスタントの女性が、美咲の肛門
に棒を突き刺した。頭に血が上った美咲の顔が苦痛に歪む。
「ホンマに大丈夫か、お前?」
「大丈夫です。鍛えてますから」
アシスタントのバニーガールが皿を棒の先端に乗せると、美咲は尻をフリフリさせ、器
用に皿を回し始めた。観客席から拍手が沸き起こった。
「ちょっと待て。おい」
司会者が、棒を美咲の肛門から引き抜き、サカサマにした。皿はくっついて落ちないよ
うな仕掛けになっていた。
「インチキやないか!」
司会者が、逆立ちをしている美咲の腹に蹴りを入れ、美咲はひっくり返った。
「キャッ!」
「逆立ちして、尻ふってるだけやん」
586作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/02/02(月) 18:46:41 ID:Vh8JNUmo
司会者が、怒った。審査員席からもブーイングが飛ぶ。かつて2年前、美咲が清純派女優だった頃、人気を二分していた女優の永沢エリカがコメントした。
「視聴者をだますなんて、許せないわ。ちっとも面白くないし。サイテー」
芸人になった美咲と違い、永沢エリカは今も、ドラマやCMに引っ張りだこのトッ
プ女優である。彼女は、お高く止まった態度で、審査員席から芸人たちを論評
する立場なのだ。
「全国の視聴者に謝りなさいよ」
エリカに言われて、美咲は唇を噛み、カメラに向かって土下座した。
「インチキをして、すみませんでした」
美咲は、エリカに言われて、本心から悔しかった。
「面白くなくてすみません、もでしょ!」
「面白くなくて、すみませんでした」
「来年は、ちゃんと笑わせてよね。あ、でも美咲ちゃん、来年までに、芸能界か
ら、消えてそう」
泣きそうな美咲の表情に、観客席から笑いが起こった。
「そんな事ありません。今年も、体を張った芸で頑張ります!」
「こんな風にか?」
司会者が、美咲の顔をビンタした。
「いや〜ん、うっふ〜ん。もっと、い・じ・め・て」
「小学生みたいなギャグやな。もうええわ」
美咲の出番の収録が終わった。
587作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/02/02(月) 18:47:37 ID:Vh8JNUmo
 矢萩麻衣(23歳)は、さざなみ市のストリートにある電気店のショーウィンドウ
でテレビを見ていた。新春かくし芸大会での成瀬美咲の芸に腹を抱えて笑った。
「アハハハハ。この芸人、バッカみたい」
麻衣は、ボロボロのTシャツとミニスカートに、かっぱらってきたコートを上から羽
織っている。今年の冬も寒かったが、路上生活も5年目に入り、感覚も麻痺して
いた。
「テレビを見ている場合じゃないわ。商売しなくちゃ」
麻衣は、路上に座り込むと股を広げて、ミニスカートの奥が見えるようにし、通行
人に声をかけた。
「ねえ、あたしのマン毛、一本100円で買ってよ。マンコの写メも撮っていいからさ」
ミニスカートの下はノーパンだった。寒風が吹き込み、たまらなく寒い。それでもこ
の商売をしないと、もう、お金がないのだ。
「ねえ、おっちゃん。一発千円でやらせてやるよ」
土気色で、生気のない浮浪少女の呼びかけに反応する通行人は、ほとんどいない。
何より、見るからに不潔そうなので、いくら安くても、麻衣とエッチをしようという勇気
のある男は、ほとんどいなかった。その日は、結局一日かけてマン毛が7本売れ
ただけだった。
「今日の売上700円か。メシはいつものスーパーのゴミ箱から調達するとして、
酒でも買おうかな」
麻衣は、自動販売機でカップ酒を買い、飲んだ。体の中心がカーッと熱くなり、一
時的に寒さを忘れることが出来る。温かい缶入りのコーンスープも買って飲む。そ
れは、麻衣の唯一の贅沢だった。公園のテントに戻ると、ケーブル人間の木之本
恵美(30歳)がいた。
588作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/02/02(月) 18:48:19 ID:Vh8JNUmo
「ほら、舐めさせてやるよ」
麻衣は恵美の口元に、空になったカップ酒のガラス瓶を押し当てた。ケーブル
人間である恵美は、物を食べたり飲んだりは出来ないが、舐めて味わう事だけ
は出来る。
「うっ、うっ・・・ありがとうございます」
恵美は、ドス黒く変色して角質化した舌で日本酒を舐めた。靴磨きの仕事で舌
の表面はひび割れ、日本酒が染みる。恵美は生命維持装置にセットされた栄
養カートリッジで生きているのだが、残量が残り少ない。もう一人の気が狂った
ケーブル人間、原田慶介を殺して奪ったカートリッジも、もう残っていなかった。
「あたし、後どれくらい生きれるの?」
恵美が、麻衣に尋ねた。
「わかんないよ。カートリッジ買う金もないし、盗むったって、普通のスーパーと
かには、売ってないし。ネオガイア製品の取り扱い専門店じゃなきゃあ手に入ら
ない。そういうところは、万引き防止装置も半端じゃないんだ」
恵美は泣き出した。
「お前、死にたいんじゃなかったの?念願叶って、よかったじゃん」
「死にたい・・・死にたい・・・あたしの人生、こんな筈じゃなかった・・・死にたくない・・・」
麻衣は、イライラして恵美の頭を蹴飛ばした。
「どっちなんだよ、てめえ!」
麻衣は、毛布にくるまった。温かくして寝ないと、今日は冷え込みがきつい。今晩
辺りまた、路上生活者の中でも凍死するものが出るだろう。
589作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/02/02(月) 18:58:15 ID:Vh8JNUmo
>>584
中国やアメリカの都市とか、書いてみようと思ったのですが、描写が難しい。
京都なら、観光ガイドを読みながら、なんとか書けるかも。秋葉原とか渋谷は、実際の事件も起こっているし
書くと、シャレにならないような気がする。

ネオガイア星人の地球侵略は、そう簡単には進みません。話が終わってしまうので。
でも、WW2編が終わったので、少しは話が前に進みそうです。


590584:2009/02/03(火) 19:51:56 ID:pDvY6DH5
>>589
作者さん、乙です
いろいろ考えておられるんですねー・・・
京都はあくまで東京でも、さざなみ市でもない都市の一例としてですので、
あまり深く考えなさらずに(舞妓さんが対象というのは少し見たいw)

新作は今のところ>>585-586がつぼりました
気高いエリカ様も落ちぶれて、芸人として美咲とテレビでSMショー・・・なんて期待です
591名無し調教中。:2009/02/03(火) 21:16:54 ID:UHsLkVuQ
登場時18歳の女子高生も今や23歳か…
ミスターニートは派遣村で危ないことを考え始めているし
美咲はこの失態で次回、斎藤プロから「テコ入れ」か
592名無し調教中。:2009/02/04(水) 23:10:35 ID:6S6DILK0
>>589
新作乙です
てこ入れされようが、美咲には三十路になるまで頑張ってほしい
そういえば描写が省略されてるけど、耳タブと唇にもなかったけ?>ピアス
593名無し調教中。:2009/02/05(木) 01:37:41 ID:HsNN8RtU
三崎ばかりでおまえら、ケーブル人間の片割れが頃されても無視かよw
個人的に女体家具は好きだけど、ケーブルやサンドバックはインパクトに欠けてたかな
594作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/02/05(木) 17:31:06 ID:a9urKJ6h
朝鮮半島の北部にある国の首都では、この国を治める将軍が、顔色も良く、
側近たちに指示をしていた。
「今度のアメリカ大統領は、腰ぬけニダ。早速、テポドンで脅してやるニダ」
「将軍様、お体の御加減は、もうよろしいので?」
「心配ない、完全復活だ」
将軍は、前アメリカ大統領の人形に靴を投げた。一発で命中し、首がもげる。
「愉快、愉快!」
「仰せの通り、テポドンの発射準備を勧めます。今回は、どの辺りに落としま
しょう?やはり、日本海辺りで?」
「馬鹿もん!どうせ、やるならアラスカを狙うニダ。ついでに、日本の、さざなみ
市も狙うニダ」
「宇宙人を狙うのですか?」
「我、偉大なる共和国が、何者にも恐れない事を全世界に知らしめるニダ!」
「ははーっ!」
側近は、軍のミサイル施設に、テポドンの発射準備をするように電話をした。
「今日は、私の全快祝いだ。喜び組を総動員して宴会を催せ」
将軍の鶴の一声で、早速、宴会の準備が進められた。政府高官や軍の上層部
の人間も呼ばれ、やがて、ドンチャン騒ぎが始まる。喜び組のダンサーも呼ばれ、
伝統舞踊を踊りながらストリップを始めた。
「飲め!歌え!」
将軍は、声を張り上げた。拉致されている日本人女性や、韓国人女性、アメリカ
人女性も連れて来られる。全裸に首輪をはめられた彼女達は、侮蔑の眼差しを
注がれた。
595作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/02/05(木) 17:31:57 ID:a9urKJ6h
「堕落した資本主義者の女に鞭を与えたい奴はいないか?」
「では、私めが」
将軍に気に入られようと、党幹部の一人が進み出た。乗馬鞭を取り、怯えきっ
ている日本人女の尻に鞭を入れる。
「あおおおっ!」
「謝罪しろ!謝罪しろ!我が国にした過ちを、お前の体で償うのだ!」
党幹部は、狂ったように鞭を浴びせ続けた。日本人女は絶叫し、拍手喝采が
沸き起こる。
「ひっ!申し訳ございません!日本の歴史認識は間違っております!あぎゃ
あああ!」
日本人女は、泣き叫びながら謝罪した。1980年代に生まれた彼女自身は、何
の事か理解していないが、取り敢えず、教え込まれたセリフを言わなければ、も
っとひどい目にあわされる。女は、元OLで、ゴールデンウィークに香港を旅行中、
工作員によって拉致されて、この国に来たのだった。宴会の参加者は、か弱い日
本人の女が虐待されているのを見るだけで、たまらない優越感を感じるている。
韓国人の女達も鞭打たれた。
「同胞の癖に、アメリカ人になどに尻尾を振りやがって!この恥知らずめが!」
「ひいいいっ!将軍様こそ、我民族で唯一の偉大なる指導者でございます!ひ
ぎゃああ!」
拉致されてきた女達は、背中や尻が真赤になるまで鞭打たれた。彼女達は、この
国の指導者達の憎悪を受け止めるためだけに、拉致され、生かされているのだ。
「いやあ、今宵は、愉快、愉快、ニダ」
将軍は、アメリカ人女に靴を投げつけた。靴は、白人女の顔面にヒットし、悲鳴が
上がる。
「OH!HELP、ME!HELP、ME!誰か、あたしをこの地獄から救い出してええ!」
「無駄無駄。お前の国の今度の大統領は、対話をしたいと言ってるニダ。当分戦争
する気は、ないみたいニダ。諦めなさい」
将軍は、ウイスキーを飲みながら勝利の笑みを浮かべた。
596名無し調教中。:2009/02/06(金) 07:38:26 ID:92kCiN/J
>将軍は、前アメリカ大統領の人形に靴を投げた。一発で命中し、首がもげる。

ちょっとワロタw
597名無し調教中。:2009/02/10(火) 01:10:18 ID:nSRqa18g
>>590
亀レスだが、永沢エリカは名前が嫌だな
永沢(長澤)とエリカ、両方のリアルな女優の名前が強すぎてイメージしにくい
むしろワンパターンな関西芸人の司会者を引っ込めて、
美咲への替わりの突っ込み役として斎藤から無理やり芸人にされた女優を出してほしい
598名無し調教中。:2009/02/11(水) 19:52:47 ID:PpU0Ruvo
鍵十字編希望
被験者の女たちが財銭博士の手で人体改造される過程をネチネチ描いてほしい
599作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/02/12(木) 21:01:07 ID:nVtj+56r
新春かくし芸大会も、終盤に差し掛かってきた頃、成瀬美咲(25歳)に、リベンジと
称して再び、出番が回ってきた。
「レディピッグ美咲です!いや〜ん、うっふ〜ん、もっといじめて、お・ね・が・い」
「また出るんか、お前、ええ加減にせえや!」
関西芸人の司会者が、美咲の頭を張り倒す。
「永沢エリカさんに笑って頂こうと思って、今度は、別の芸を考えてきました」
「永沢さん、こいつ、こんな事、言ってますよ」
審査員席からエリカが腕組をしながら睨みつけた。
「今度面白くなかったら、土下座じゃ済まないからね!」
プレッシャーをかけられた美咲が、後ろを向き、裸の尻を突き出した。肛門が鼻、オ
マンコを口に見立ててマジックで顔が書いてある。
「尻話術、やります」
スタジオが静まり返った。美咲が裏声で喋り始める。
「こんにちはー、あたしの名前は、デカ尻エリカです。あたしのお口、いつも湿ってる
の。今日は、お髭が伸びて来たから剃ろうと思います」
美咲は、電気シェーバーを取り出し、髭に見立てた陰毛に押し当てた。ジジジジジ
と音がし、陰毛が剃られて行く。その振動がクリトリスを刺激し、美咲が喘いだ。
「ああ〜ん、いや〜ん。なんか気持ちいい」
オマンコからピューッと潮が噴き出した。いつもやっている潮吹き芸の応用だった。
「デカ尻エリカ、鼻が詰まっちゃった。あ、くしゃみが出そう」
美咲が綿棒の先で、鼻に見立てた肛門を刺激する。プスッと音がして放屁した。余り
の下品さに、観客席からは、失笑が漏れるだけだった。
「終わったんか?」
司会者がドスの聞いた声で尋ねた。美咲がうなずくと、永沢エリカがブチ切れた。
「殺すぞ、てめえっ!」
「いや〜ん、うふ〜ん、エリカ様。あたしを、いじめ殺して」
美咲が、おちょくるように尻を振った。
「もう、許さない!終わったら、楽屋に来いっ!絶対よっ!」
普段、ツンと澄ましているエリカの顔が般若の形相に変わっていた。
600作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/02/12(木) 21:02:18 ID:nVtj+56r
さざなみ市の総督府ビルの最上階にある自宅で、ピタゴラス博士は、人間椅子に
座って、テレビを見ていた。新春かくし芸大会での、美咲の尻話術に呆れ返る。
「地球人は、なんて馬鹿なんだ。こんなくだらない事が平気でやれるなら、羞恥系
の拷問をやる意味は、全くないな」
ピタゴラス博士の自宅は、自らが、地球人の美女を素材に作り出した人間家具で
溢れている。人間椅子に人間テーブル、人間ベッドに人間シャンデリアなどだ。そ
の他、メイド奴隷やアンドロイド数体が家事に当たっていた。ピタゴラス博士自身は
独身で、同居している家族はいない。彼は、一生を拷問研究に捧げているのだ。博
士は、テレビの音量を下げると、科学研究所のデメテール女史に電話をした。
「大型時空戦艦の完成具合はどうだね?」
「はい、宇宙軍の協力もありまして、艦体は、ほぼ完成しています。ですが、やはり、
エンジン部分が・・・」
デメテール女史は、ネオガイア人で最初にタイムマシンを発明したクロノス博士の
娘である。クロノス博士が行方不明の今、彼女が時間研究の第一人者だった。
「そんなに、難しいのかね。一体、クロノス博士は、どこから時間理論のヒントを得
たのだろう?」
ピタゴラス博士は、首をかしげた。
「おそらく父は、グレイの技術資料の中から、それを見つけ出したのだと思います。
ですが、その資料がどこにあるのか、父しか判りません」
おそらく、発明を自分一人の手柄にするために、元の資料は他人に見つからないよ
う隠したのだろう、とピタゴラス博士は推測した。
「引き続き、時間エンジンの開発を頼む。どうしても、地球の過去に戻って、確認した
い事があるのだ」
「はい、判っています。父を捜索するためにも、何が何でも、時間エンジンは完成さ
せます」
デメテール女史の電話が切れた。ピタゴラス博士はため息をつき、素肌にメイド服の
絵を刺青した奴隷メイドを呼んだ。彼女が差し出す葉巻に火をつける。ネオガイア星
の技術で改良された、その葉巻は、健康に全く害のない葉巻だった。
(地球の過去には、何か重大な秘密があるような気がしてならん)
ピタゴラス博士の科学者としての勘がそう告げていた。
601作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/02/12(木) 21:03:05 ID:nVtj+56r
新春かくし芸大会の最後、審査員の特点で最下位を記録した美咲に、罰が行わ
れる事になった。美咲は、逆さ吊りにされ、舞台の正面にクレーンで吊られて現れた。
「お前、今日は、ホンマにオモロなかったから、覚悟しとけや」
「いや〜ん、うふ〜ん」
司会者の合図で、美咲の体が真下に置かれた墨壷に降ろされた。顔と頭がどっぷり
と墨に漬けられる。引き上げられた美咲が、真っ黒な顔でむせた。
「けほっ、けほっ」
そのまま、クレーンで真横にスライドし、巨大な和紙の上に再び降ろされた。
「人間書初めや」
クレーンは、著名な書道家の先生が操っている。『あけましておめでとう』と書くために、
美咲の真っ黒な顔が、和紙に押しつけられ、無様に歪んだ。
「顔が、潰れちゃう・・・あ、待って、鼻フックが痛い・・・」
司会者が、紙の上を動いている美咲の顔にマイクを近付けると、彼女は、か細い声で
訴えた。スタジオは爆笑である。美咲は何度も、吊り上げられては、墨壷に顔を漬け直
され、長い髪に墨汁を含まされた。4度目の漬け直しで、ようやく書初めが完成した。最
後まで、書き上げられた和紙が、垂直に吊られ、披露される。
「ヘタクソな字やなあ。先生が悪い訳やないけど」
「筆が悪いんだ、筆が」
審査員席から、突っ込みが入る。美咲は降ろされ、今度は、全身で墨壷に入った。
「何する気や?」
「もう一枚、書かせて下さい」
「巻きが、かかってるねん。もう時間が、あれへんど」
「すぐ書けますから」
全身に墨汁を浴び、真っ黒になった美咲の裸体が、壁に貼られた巨大な和紙に突進し
た。そして、両手両足を広げてジャンプすると、和紙に体当たりした。ボテッと鈍い音が
する。
「ここまでやる芸人も、最近は、あまりおらんなあ」
美咲が、紙から離れると『大』の字が描かれていた。
「どうですか、永沢さん。これで、少しは、胸がスーッとしましたか?」
「別に」
永沢エリカは、澄ました顔で、プイと横を向いただけだった。
602名無し調教中。:2009/02/12(木) 22:27:14 ID:1drbii5S

    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 美咲!美咲!
  (  ⊂彡
   |   | 
   し ⌒J
603名無し調教中。:2009/02/13(金) 00:51:01 ID:rsNHfJiF
>>601
乙です
そのうちエリカにも芸人になってほしいなw

それにしても
>いや〜ん、うっふ〜ん、もっといじめて、お・ね・が・い
これはくど過ぎる・・・
604名無し調教中。:2009/02/13(金) 23:04:03 ID:AnrODYMU
>>601
「別に」
これが分かる人は何人くらいいるのだろうか・・・。
605名無し調教中。:2009/02/13(金) 23:17:46 ID:clcC772X
去年の>>124>>134に登場したピン芸人のモデルとなった芸人たちは
リアルのテレビ界からたった一年程度でホントに消えてしまったな

地方巡業中かもしれんが、美咲がそれをやってもつまらないだろうなぁ
606名無し調教中。:2009/02/14(土) 23:58:45 ID:v53Tkth7
>>604
さすがにわかるんじゃない?
この発言をしたエリカ様をパロったAV(アイドルレイプもの?)が
本物のエリカ様の所属事務所の圧力で急遽販売中止に追い込まれたらしいねw
作者さんの世界では、当人出演のやつを販売するのかな?

>>605
軟体ガールズを思い出すw
ますますメンバーと体型のジャンルを増やして再登場するかも…
AKBみたいに50人近くになった状態でさ
607名無し調教中。:2009/02/16(月) 12:04:00 ID:gLTfIlOa
斎藤プロデューサー最近見ないな
今度の女優(?)には鼻に割り箸を突っ込んでがに股で踊る
ドジョウすくいをさせてほしい
608名無し調教中。:2009/02/17(火) 14:00:30 ID:u3wCBkIJ
>>作者様
某国の居眠り財務大臣に筆誅を加えてください
609名無し調教中。:2009/02/20(金) 21:52:48 ID:GnDEhj54
>>607とやや被るが、太ももの間につっかえ棒を入れられて
強制蟹股にさせられるキャラを希望

特にスタイルのいいモデルさんなどにやってほしい
610名無し調教中。:2009/02/24(火) 22:42:40 ID:Jicdzu4L
腹に顔の絵の刺青を彫って、乳丸出しで強制腹踊り
611名無し調教中。:2009/02/25(水) 07:13:27 ID:cV13kKnz
>>610
このスレ的には腹に顔を移植して、と言う流れに。
612名無し調教中。:2009/02/25(水) 23:01:45 ID:/eTpNMNx
>>611
ブラックジャックでそんな話があったな
ピタゴラス博士の実験でありそう
613名無し調教中。:2009/02/26(木) 12:21:50 ID:vh69rS+R
>>611
『デビルマン@原作』の大魔王ゼノンを想像してしまった・・・
614名無し調教中。:2009/02/26(木) 12:24:42 ID:vh69rS+R
前から不思議に思っていたんだけど、なぜ皆さんsageるの?
ageた方が、読者も増えるだろうに…。
作者さん自身がsageていないんだし、わざわざsageる必要ないのでは?
615作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/04(水) 19:13:07 ID:wlBYVkRZ
蛇原優里は、ヘビちゃんの愛称でも親しまれている国民的人気のファッションモデルだ。
現在29歳で、ファッション雑誌『Onecam』の専属モデルとして契約している。細い手足と
豊かなバスト、ヒップが対照的なグラマラスな肉体の持ち主で、蛇のようなミステリックな顔
立ちが、見る者をカエルのようにすくませる。
「ヘビちゃん、お疲れ様」
雑誌の写真撮影が終わり、マネージャーが声をかけた。付き人がジュースを差し出すと、
優里はひったくるように受け取り、グビグビと飲み干す。
「生温いわね、このジュース。よく冷えたの用意しなさいよ」
「すみません・・・」
付き人の女の子が、平謝りに謝る。トップモデルの機嫌を損ねれば、この業界で生きていく
事は出来ない。
「次の仕事は、化粧品のCMの打ち合わせだったわね」
「それが・・・・」
マネージャーが、言葉を詰まらせた。
「何?ハッキリ言いなさいよ。変更があったの?」
優里が、蛇のような目で睨みつけた。
「実は、そうなんだ。さざなみテレビから、さっき事務所に、急遽、仕事のオファーがあった」
「さざなみテレビ?断りなさいよ、スケジュールは、何週間分も先に詰まっているんだから」
「そうは、いかないらしくって・・・とにかく今から、さざなみ市に向かう。先約のCMの方は、う
ちの社長から事情を話して、先方にも理解してもらった」
「・・・」
優里は押し黙った。さざなみ市と言えば、宇宙人の租借地だ。日本であって日本ではない。
いろいろと噂には聞いているが、自分の身にとんでもない災難が起こりそうな、嫌な予感が
した。
616作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/04(水) 19:14:40 ID:wlBYVkRZ
マネージャーが運転する車で、高速道路を飛ばし、都心からさざなみ市までは、一時間と
少しだった。車は、自動車メーカーのCMに出演した時にスポンサーから貰った高級車で
ある。さざなみテレビの受付で名前を告げると、プロデューサーらしき男が出迎えに現れた。
「いやあ、これは、これは、お美しい。写真で見るよりスレンダーな体型でいらっしゃる」
調子よく話しかけてきた男に手渡された名刺を見ると、さざなみテレビ、チーフプロデュ
ーサー、斎藤大介と書かれてあった。
「はじめまして」
優里が挨拶をし、マネージャーが名刺の交換をした。優里が付けている香水の匂いと、トップ
モデルのみが放つオーラに、斎藤は、頭がクラクラした。
「急にお呼び立てして、申し訳ない。実は、今晩のゴールデンタイムの番組に生出演して頂き
たいのです」
「はあ、トーク番組か何かで?」
マネージャーが尋ねた。
「いえ、バラエティー番組で、蛇原さんに、ドジョウすくいをやって頂きたいのです」
「ドジョウすくい!」
優里は思わず金切り声をあげた。
「こちらに衣装が用意してあります」
斎藤は、優里とマネージャーを応接室に案内した。そこには、段ボール箱に入った日本手拭
いと竹ザル、腰につける魚籠が用意してあった。
「困ります。あたしのイメージが損なわれてしまいます」
優里は毅然とした態度で、断ろうとした。斎藤はニヤッと笑った。
「この仕事は、どうしても、やって頂かなければなりません。あなたが断れば国際条約に違反
したとして、日本政府が、宇宙人に制裁を受けます」
「そんな事、言われても・・・ちょっと、あなたも、何とか言いなさいよ」
優里はマネージャーに振った。マネージャーも動転している。
617作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/04(水) 19:16:18 ID:wlBYVkRZ
「一旦、事務所に帰って相談を・・・」
「心配御無用。事務所には、もう話を通してあります。それに、生放送だと言ったでしょう。時間が
無いのです。すぐに衣装合わせと、練習に入りましょう」
アンドロイドの警備兵が現れ、優里をマネージャーと引き離して、メイク室へと引き立てた。
「横暴よ!あたしを誰だと思ってるの!」
優里は、怒りのあまり喚いたが、アンドロイドの腕力に抗うことは出来なかった。

 メイク室で優里は下着姿になるように指示された。その日は黒いブラジャーとパンティを着用し
ていた。Dカップの乳房が深い谷間を作っている。
「さ、この日本手拭いを頭に巻いて下さい」
女性のメイクさんが差し出した日本手拭いを頭からかぶる。
「端は、顎の下で結んでくださいね」
さすがに、トップモデルである。日本手拭いを巻いた顔も美しかった。腰に竹で編んだ魚籠を縄
で縛る。スラリとした肢体が輝いて見えた。
「さすが蛇原さんです。ドジョウすくいの衣装を見事に着こなしている!」
立ち会っていた斎藤が、絶賛した。優里は、プロデューサーに褒められても嬉しくなかった。メ
イクさんが1メートルほどの長さの竹の棒を差し出した。
「両足をガニ股に開いて、この棒で固定します」
「えっ、ガニ股・・・勘弁してよ!」
優里は怒ったが、アンドロイド2体が左右から体を押さえつけ、両足を無理に開かせた。
「痛い、痛〜い!」
優里の両足が左右に180度に開かされた。それ程、体が軟らかい訳ではない優里の股の腱が
切れそうになる。
618作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/04(水) 19:16:58 ID:wlBYVkRZ
「蛇原さん、案外、体固いんですね」
斎藤が、意外そうに言った。
「ちょっと、無理、無理よ・・・これ以上無理・・・」
180度に割り開かれた股に、竹の棒が装着された。両フトモモの付け根と両膝の真上に麻縄で、
きつく縛り付けられる。膝を曲げて立つ事は出来るが、180度に割り裂かれたフトモモは閉じるこ
とが出来なくなった。
「痛いっ!痛いっ!苦しいっ!お願い、このつっかえ棒を外して!」
「少しだけ時間を上げますので、その間に慣れてください。この後すぐにドジョウすくいの練習に
入りますから」
斎藤は、股の激痛に顔を歪める優里を残してコーヒーを飲みに行った。

 優里は、メイク室の床の上をもがき、両手を使って、やっと立ち上がった。170センチの長身が、
極端なガニ股のため130センチ程の背丈にしかならない。股の骨が無理な開脚に外れそうだった。
「歩いてみてください」
メイクさんが言った。優里の足は、膝から下しか自由が利かない。どうにか、右足と左足を交互に
前に出し、歩こうとすると、バランスを崩してひっくり返った。
「キャッ」
尻餅をつき、腰をしたたかに打ちつける。
「蛇原さん、頑張ってください。ファイトです。このまま、スタジオへ行きましょう。すでにリハーサル
がはじまっている筈です」
番組スタッフに案内されて、放送局の廊下を歩き始めた。絶えずバランスを崩して尻餅をつき、
すれ違う人々に注目される。美貌のファッションモデルが、下着姿でガニ股になり、必死で廊下を
歩いているのだ。
619作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/04(水) 19:17:34 ID:wlBYVkRZ
「スタジオ、遠いの?」
「ええ、結構。本番まで、あと2時間くらいしかないんで、急いでください」
「そんな事言っても」
優里は汗だくになって廊下を進み、エレベーターに乗った。さざなみテレビの誇る、女子アナ、中
島亜矢とばったり出くわす。亜矢はもう、何年もの間、このテレビ局でトップアナの地位を守り続け、
他の女子アナの追随を許さない。
「あら、蛇原さんも、この局に来たの?」
「え、ええ、ちょっと生放送の出演で」
蛇原優里は、下から目線で中島亜矢を見上げた。本当は、身長は優里の方が高い筈なのに。
「プッ、頑張ってね」
亜矢は、優里の無様な姿に、思わず噴き出しながら言った。優里は憤然とし、目的の階に止まる
と、先にエレベーターから降りる。ガニ股で歩くのは恐ろしく体力を消耗する。フラフラになって。ス
タジオにたどり付いた時、既にリハーサルが始まっていた。
「ところで、なんていう番組なの?」
優里が、番組スタッフに尋ねた。動転して肝心な事を聞くのをすっかり忘れていたのだ。
「『エンタの鬼』です。この中の『一流芸能人の赤恥晒します』のコーナーに出て頂きます」
優里の顔から血の気が引いた。悪名高い全国ネットの番組だ。強制出演で、イメージを損なわれ、
契約していたCMを打ち切られた芸能人も、多々いると聞いている。
「これが、ドジョウすくいのセットです。この中に入って、まず、踊りを覚えて下さい」
大きな水槽に数百匹のドジョウが蠢いていた。優里は、あまりの不気味さに、思わず小さく悲鳴を
上げた。
620作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/04(水) 19:18:17 ID:wlBYVkRZ
本番が始まった。練習で濡れた下着は、取り払われ、優里は完全に全裸である。
「『芸能人の赤恥さらします』、のコーナーです。今日のゲストはヘビちゃんです」
サングラスの司会者に紹介されて、優里が、噴き出す煙幕と共に、ゲートをくぐって現われた。ガ
ニ股で、のそのそと前に進み出る。数時間の練習で疲れ切っていたが、顔はヘビちゃんスマイル
を絶やさない。
「素晴らしいプロポーションですね。細い足ですねえ」
サングラスの司会者が褒め称えた。優里は全裸の腰に魚籠をつけ、頭に日本手拭いを巻いている。
手には竹ザルを抱えていた。180度に開かれた股には、つっかえ棒が、装着されている。
「ありがとうございます。こんなファッションは初めてです」
「その恰好で、Onecanの表紙に出たらどうですか?」
「それ、いいかも」
内心、ムッとしながらも優里は、司会者の振りをクールに受け流す。
「では、やって頂きましょう。素っ裸でドジョウすくいの芸で、蛇原優里の赤恥晒します」
「赤恥さらします!」
司会者の言葉を、スタジオ全員が唱和し、控えていた三味線バンドが演奏を始めた。
「オヤジ〜どこへ行く〜前の小川に〜ドジョウすくいに〜」
優里が歌いながらザルを持って踊り始める。ガニ股で歩き、大げさな身振りで、水槽をのぞきこむ。
透明の水槽に数百匹のドジョウが蠢いていた。
「いっ、ひっ・・・」
思わず、小さく叫びながら、優里が片足づつ水槽に入る。ヌルヌルして気持ちが悪い。水槽の水は、
ガニ股になった優里の腰のギリギリのラインに水面が来るように調整されている。
「ドジョウの味は、千差万別〜うまいドジョウを捕まえにゃ〜」
優里は、足底で感じる、のたうつドジョウの気持ち悪さを堪え、両手を水の中に突っ込んだ。一匹
のドジョウを握りしめ、水中から引き揚げる。強く握れば、スルリと抜け落ちてしまいそうだった。
621作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/04(水) 19:18:56 ID:wlBYVkRZ
「逃がしちゃなんねえ〜オラの晩飯〜」
優里は両手で捕まえたドジョウを高々と頭上に持ち上げ、ドジョウの動きに合わせて上半身をクネクネ
と蠢かした。Dカップのバストが揺れ、エロチックな踊りに、男性の視聴者はテレビの前で釘付けになっ
ているに違いなかった。ドジョウを魚籠に入れ、片手を額にかざして、次のドジョウを探すジェスチャーを
する。これを何度か繰り返し、無事、踊りが終わりに差し掛かった頃、カメラの外の番組スタッフから、ス
ケッチブックに書かれたカンペーが出された。
『水槽の中に、おもいっきり、コケろ』
お笑い番組のお約束だった。優里は事前に聞いていなかったが、やるしかない。足を滑らせた振りをし
て、ドジョウが蠢く水槽の中にひっくり返った。
「きゃああああ!」
突然の衝撃に驚いた、数百匹のドジョウが暴れ出し、優里の裸体に絡みついた。想像を絶する気持ち
悪さだ。
「いやっ!いやっ!助けてええ!」
無防備に割裂かれた股間にドジョウの頭が潜り込んでくる。足を閉じようとしても、つっかえ棒が邪魔で、
どうにもならない。
「ああん!いやっ!やめてっ!そこだけは・・・」
さすがの優里の顔からも、ヘビちゃんスマイルが消えていた。
622作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/04(水) 19:20:41 ID:wlBYVkRZ
この物語は、完全なフィクションです。
登場する人物、団体、雑誌名等は、全て架空のものです。
623名無し調教中。:2009/03/05(木) 00:57:26 ID:B9D9QCBh
わろた
624名無し調教中。:2009/03/05(木) 10:45:18 ID:dls7jXMX
>>622
作者さん乙!
というかこのスレのリクエストに応えすぎwww
625名無し調教中。:2009/03/05(木) 12:53:40 ID:GI18VaqY
さざなみテレビ視聴者からの局宛の感想電話のひとつとして

「鼻の両穴にマッチ棒をいれず、黒や赤のマジックで顔に太眉や無精ひげ、
 頬の渦巻きなどを描かず、それでドジョウすくいとはけしからん!」

みたいな声を作品に反映してほしい
そしてその格好でOnecanの表紙を飾るという展開を希望
626名無し調教中。:2009/03/05(木) 17:57:29 ID:qhTF9FZ0
『芸能人の赤恥さらします』のコーナーの特番という設定で
ひとつのストーリーを書いてくれないかな
627名無し調教中。:2009/03/06(金) 00:56:14 ID:pyMNbiZs
>>609ですが、リクエストに応えていただきありがとうございます

ヘビちゃんはファッションモデルということなので
(もっとも、これからどうなるかはわかりませんが)
美咲とはまた違う墜ちっぷりを楽しみにしています
628名無し調教中。:2009/03/06(金) 07:49:36 ID:aQFnOM+4
久々の更新…!作者さん乙です
つっかえ棒は番組出演後も続けるかそれをさらに伸ばすのかな
629名無し調教中。:2009/03/07(土) 22:13:22 ID:NJZJfaO1
いつの間にかチーフプロデューサーに出世してるのなw>斎藤さん

そのうちでいいから『斎藤大介の多忙な日常生活』みたいな話を書いてほしい
イソップ局長などネオガイア人たちと会議し、>>626のようなバラエティ番組の特番の他に子ども向け番組や
ライブ・スポーツ中継などの企画、アナウンサーの強制オーディションやさざなみ市外でのドラマの羞恥ロケ・・・

それでも今は蛇原優里の話の続きを楽しみにしてます!
630名無し調教中。:2009/03/08(日) 19:05:32 ID:Il+A2pve
ヘビちゃんは美咲とテレビでいつか共演を、と書こうとしたら、
去年の話だけどリアルでも資生堂のCMでいっしょに出てたんだな。
http://journal.mycom.co.jp/news/2008/01/18/004/

ヘビちゃん自身この話の冒頭で偶然ながら(?)化粧品のCMの打ち合わせに触れてるし、
これとかネタにして豚鼻芸人とガニ股ファッションモデルが組んで出演してくれないかな。
631名無し調教中。:2009/03/09(月) 01:25:03 ID:Zy+qKr6s
>>621で女子アナ拷問対決を思い出した
アナウンサーは現在中島亜矢の一人勝ちのようだが、他の3人はどうしているんだか

>>629
強制オーディションってミス・キャンパスあたりを拉致るのか
しかしさざなみテレビとはいえアナウンサーなら志願者の倍率は高いんじゃない?w
632名無し調教中。:2009/03/11(水) 01:34:37 ID:dDB8CxXJ
>629には同意するが、
おまえら最近リクエスト大杉!自重汁!
633作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/11(水) 09:02:30 ID:U2pc4VLN
1947年6月、フロリダ州マイアミのビーチが突如パニックに包まれた。十数体のアンド
ロイドと戦闘服に身を包んだ宇宙グレイ5体が現れ、殺戮を始めたのだ。アンドロイドが、
ビキニのブロンド女をアームで捕まえ、主人であるグレイに差し出す。グレイはレーザー
ナイフで絶叫するブロンド女の体を切裂き、4本指の手で内臓を引き摺り出した。
「美味そうだ。湯気の立つ人間の内臓・・・たまらないねえ」
戦闘服のヘルメットを開け、その場でむしゃぶりつく。尖った口が赤い血にまみれた。
「きゃああああ!」
「逃げろ。化け物だ!」
海水浴客達は、我先に逃げようとしたが、周囲に張り巡らされた、透明な壁に阻まれて逃
れる事は出来なかった。グレイは、ビーチで最も込み合っている場所を選んで、エネルギ
ーバリアを張っていた。
「30年ぶりだな、ハンティングを楽しむのは」
グレイのリーダーであるギ・アン・ガスは、狂乱する地球人達を眺めながら、ダークブルー
の目を光らせた。銀河警察の警戒が厳しく、しばらく自然保護地区である地球に近づけな
かったのだ。
「26管区の長官、ヤ・グ・オイとか言ったな。あいつが着任してから、取り締まりが厳しくてな
っていかん」
ギ・アン・ガスは、背中のランドセルからチューブを伸ばし、ダイナマイトボディのアメリカ娘
のオマンコに突き入れた。
「いやあああ!ストップ!ドント、キル、ミー!」
634作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/11(水) 09:03:11 ID:U2pc4VLN
アメリカ娘を助けようと駆け寄ってきたボーイフレンドらしき白人男を、レーザー銃で撃
ち殺す。チューブの先端は、アメリカ娘のオマンコから口へ突き抜け、致命傷を与えた。
「オアアアアア!」
死を目前にし、アメリカ娘の肉体は、最後の痙攣を起こした。下等動物の生命を奪う爽
快感は何物にも代えがたい。他の4人の仲間もやりたい放題に地球人を追い回し、遊び
半分に殺しまくっていた。
「疲れたな。今日は、このくらいにするか」
ハンティングを存分に堪能したギ・アン・ガスは、引き上げの合図を出した。死体は、放置
し、まだ生きている地球人の内、若い男女だけを戦利品として持ち帰るようアンドロイドに
指示を出す。宇宙船の中でゆっくりと料理して食べるのだ。通報を受けたマイアミ警察が
現場に到着した時、すでに砂浜には、赤く血に染まった砂上に、無残な死体が折り重なる
ように倒れ、転がっているだけだった。
635作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/11(水) 09:03:49 ID:U2pc4VLN
「隊長!銀河警察のパトロール船です」
パイロットのゴ・オイ・モイが叫んだ。生きたまま美女を食べていたギ・アン・ガスが顔を上げる。
「馬鹿に早いな。俺達、今日、地球に来たばかりだぞ」
「偶然、通りかかっただけじゃないでしょうか?」
「パトロール船の位置は?」
「北緯32度。西径105度。地球人の原爆実験場の上空です」
ギ・アン・ガスは、口を止め、考えた。
「ははーん。そいつは只の調査船だ。銀河警察の奴ら、地球人の監視に来やがったな」
「どうしますか?このまま隠れていますか?」
「いや、脅かしてやろう。いつもいつもパクられて、こっちも頭に来ているからな」
ギ・アン・ガスは食事をやめ、コントロールシートに座った。他のグレイやアンドロイドにも戦闘態
勢に入るよう指示を出す。捕獲され、すすり泣いていた地球人達は檻に戻された。
「奇襲をかけて、そのまま宇宙へ飛び出し、ワープして、おさらばだ」
小型UFOは隠れていたカリブ海の海底を飛び出し、弾丸のように北米大陸中央部を目指した。
636作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/11(水) 09:07:03 ID:U2pc4VLN
 南極の氷の下にある要塞都市ヴァルハラ。数十万人のナチスの残党が連合軍の目を逃
れて生活している。久石千鶴もドイツから退却するヒトラーと共に、この地下都市を訪れ、
早くも2年が過ぎようとしていた。
「ねえ、千鶴、新しく移送されてきたフランス人の女を拷問するんだけど、一緒に来ない?」
千鶴は、友達のイルマ・グレーゼに誘われた。外界から、この南極の地下に連れて来られる
のは、最高級の美女ばかりである。南米を中心に世界中に張り巡らされたネオナチスの犯罪
シンジケートが売買している女達だ。退屈なので拷問室へ付いて行くと、片足吊りにされ、体
中に電極を付けられたフランス人の美女が、電流を流されて泣き叫んでいた。
「オー、スクール!シル、ブー、プレ!」
「もっと、電圧を上げてやるわ」
イルマ・グレーゼは、電圧を調整するダイヤルを遊び半分に上げたり下げたりした。フランス
女の体中から汗が吹き出し、ダイヤルを回す度に、エビのようにビクンビクンと反応する。
「あなたも、やって見なさいよ」
進められて千鶴もダイヤルに手をかけた。フランス人の女は、映画俳優と言っても通用するく
らいの洗練されたパリジェンヌである。プロフィールを聞くと案の定、パリコレにも出演経験の
あるファッションモデルだと言う事だった。千鶴は、ダイヤルを無茶苦茶に回し、最後に電圧を
最高レベルで放置すると、フランス女は、異様な声を上げ、失神した。
637作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/11(水) 09:08:02 ID:U2pc4VLN
「気絶した人間を起こす時は、微弱電流を流せばいいのよ」
イルマ・グレーゼは、得意気に言うと、ダイヤルを一旦ゼロに戻し、再び最小出力で
電流を流した。フランス女は苦しげな呻き声を上げ、目を覚ます。
「ほらね、今度は、吊り方を変えてみましょう」
イルマは、手慣れた手つきでフランス女の手足を縛っている縄をほどき、結び直すと
天井から、ぶら下がっている滑車に吊り替えた。今度は、逆海老吊りにされ、ウエスト
部分に縄でサッカーボール大の石の重りをつけられる。
「ぐげええ、背骨が・・・背骨が折れちゃう・・・」
女がフランス語で訴えた。以前フランスに住んだ事がある千鶴は理解出来たが、ドイ
ツ人であるイルマには意味が判らないようだった。
「乗馬、乗馬。よいしょっと」
イルマは、苦しんでいるフランス女の背中にブーツの片足を乗せ、よじ登った、
「ああああああっ!」
フランス女の体が極限まで反り返り、腹が沈んで、重りの石が床に付きそうになる。
「あらら。千鶴、もうちょっと滑車を上げてくれない?」
「ええ」
千鶴は、滑車のハンドルを回した。2000年生きて、性格が変わったとは言え、千鶴も
久石一族の人間である。基本的に他人の痛みには無関心だ。イルマは、フランス女の
背中に跨ると、さらに苦しみが増すように、ゆさゆさと揺さぶった。
「ハイヤー!ハイヤー!」
フランス女の顔が真っ赤になり、地獄のような形相になった。滑車に吊られている手首
足首が変色し、千切れそうである。
638作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/11(水) 09:09:10 ID:U2pc4VLN
「ノンノンノンノンノン!息が出来ません・・・」
「あははははは!もっと苦しめ!ハイヤーハイヤー!」
イルマ・グレーゼは、まだ24歳である。彼女のクローンは2年前、ニュルンベルク裁判
で有罪判決を受け処刑された。オリジナルは、南極の地下で、この先何十年も生きな
がらえ、彼女の人生が終わるまでに、星の数ほどの美女に、地獄の苦しみを味合わせ
るだろう。千鶴が、拷問に熱中するイルマを置いて、途中で抜け、地底の町へ出ると、
意外な男が声を掛けて来た。
「やあ、千鶴。元気かい」
「ミッシェル!」
まだ若い20代前半の白人青年だった。誰も、この男が1万歳だとは思わないだろう。
「あなた、どうやって、ここに来たの?」
ミッシェルは笑っているだけで答えず、逆に質問を返してきた。
「どう?南極の生活は楽しい?」
「まあね。ナチスの人達は、いろんな兵器を開発しているみたいだわ。でも、実用化はか
なり先になるみたい。2003年に間に合うのかしら」
「間に合えばいいね」
ミッシェルは他人事の様にはぐらかした。予知能力を持っている彼には、この先起こる事、
全てが判っている筈なのに。
「この地底には、ナチスの人間も、まだ知らない秘密があるみたいなの。誰も入れない区
画があるのよ」
「ははは、まさに、今日は、君をそこへ案内してあげるために来たのさ」
ミッシェルは、千鶴を伴って地底の町を歩き始めた。
639作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/11(水) 09:10:44 ID:U2pc4VLN
要塞都市ヴァルハラの南端にその区画があった。未知の金属素材で作られたその扉
は、ナチスの掘削機を使っても破壊することは出来ない。
「この扉は、オリハルコン製でね。アトランティスで最もありふれた金属さ。永久に錆び
ない、ダイヤモンド並みの硬度を持つステンレスだと考えて貰えばいい」
「どうやって、この扉を開けるの?」
「簡単さ。命令すればいい。私は時空マスターだ、扉を開けろ」
スーッとドアが開いた。音声認識になっていたらしい。扉の向こうは、ヴァルハラの他の
部分と同じような通路が続いていた。ミッシェルは、千鶴を案内して歩き始める。背後で
扉が閉まった。もう誰も入ってくる事は出来ない。さらに進むと、多数の人間型アンドロ
イドに出会った。人種、性別、年齢も様々だが、無表情な顔と、無駄のない直線的な動
きで、千鶴には一目で彼らが本物の人間では無い事が判った。
「何なの、ここは?」
「ここは、この時代における時間管理局の支部。彼らは、時間管理局員達だ」
ミッシェルの言葉に千鶴は驚いた。時間管理局と言えば数百年間に渡って、千鶴の命を
狙い続けてきた宿敵である。その基地が、こんな身近にあったとは・・・
「心配ない。僕と一緒にいる限り安全だよ。何しろ僕は、時間管理局の創設者である時空
マスターなんだから」
「あなたが、あたしを殺すように命令を出していた事になるわ」
「君を、異物として抹殺命令を出していたのは、1万2000年前の、この場所にあるホスト
コンピューターと、その時代の僕さ」
「判らない。別人だって言うの?」
千鶴は、頭が混乱した。
640作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/11(水) 09:11:21 ID:U2pc4VLN
「別人でもあり、同一人物でもある」
ミッシェルは、謎めいた言葉で答えた。
「それは、もうあと30年もすれば、君にも判るさ。いずれ君は、やがて生まれてくる
自分自身と対面しなくてはならないのだから」
千鶴の誕生日は1974年6月25日だ。その時点から、この世界には、二人の千鶴
が存在する事になる。
「それは、さておき、今日は地球の歴史にとって重要な日なんだ。大洪水以後の、文
明を復活させた地球人が、初めて宇宙人の存在を認識する日さ。それを君に見ても
らおうと思ってね」
ミッシェルは、巨大なスクリーンのある部屋へ千鶴を案内した。そのスクリーンでは、
1万2000年前から衛星軌道を周回している、ステルス加工された人工衛星から送ら
れてくる画像で、地球のどの場所での出来事も、リアルタイムで見る事が出来る。ミッ
シェルがダイヤルを調整するとカリブ海が映され、さらにズームさせると、波やカモメま
でもが、見えるようになった。
「もうすぐだ。あと十数分で海中からグレイの宇宙船が飛び出してくる」
ミッシェルは腕時計を見ながら言った。
641作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/11(水) 09:12:11 ID:U2pc4VLN
ギ・アン・ガスら密猟者を乗せた小型UFOは、ニューメキシコ州上空で、銀河警察の
宇宙船に奇襲をかけた。大口径のエネルギー砲が放たれ、雲間に隠れて調査してい
た宇宙船を直撃する。
「ざまあ見やがれ、銀河警察の犬め!」
ギ・アン・ガスが歓声を上げる。パイロット席のゴ・オイ・モイが、そのまま急上昇をかけ
て大気圏外へ離脱しようとした時、上空から一斉掃射を浴びた。
「な、なんだ!」
「衛星軌道上に母艦がいます!」
密猟者の小型UFOは、大気圏外へ離脱するコースから跳ね飛ばされ落下を始める。
「隊長!さっきの奴、壊れてませんぜ」
直撃させた筈の宇宙船も健在だった。直撃寸前にオートでバリアが作動したらしい。
上下から挟みうちにされる格好になった密猟者の小型UFOは、集中砲火を浴び、火
だるまになって眼下の牧草地帯へと落下していった。
「くそっ、やられるのは、また俺達か!」
ギ・アン・ガスは、4本の指でコントロールパネルを掻き毟って悔しがった。
642作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/11(水) 09:12:55 ID:U2pc4VLN
千鶴とミッシェルは、その空中戦の様子を南極の地下にある時間管理局の一室で、
つぶさに目撃した。
「グレイの宇宙船が墜落したわ」
「そう、墜落した場所は、ロズウェル近郊のフォスター牧場だ。壊れたUFOの残骸と
負傷したグレイ2体は、アメリカ軍に回収され、後にエリア51と呼ばれる空軍基地に
保管される事になる」
「1947年、ロズウェル事件!」
千鶴は叫んだ。この出来事は、公安調査庁で宇宙人の調査を始めた際、極秘ファ
イルで読んだ。2003年の8月に、衛星軌道上に、最初のネオガイア星人の宇宙船
が探知された時、CIAと共同戦線を張る事になり、千鶴も、研修と称してエリア51で
グレイの遺体を見学した。
「あの時のグレイ・・・」
千鶴は、長い時間の放浪の果てに、巨大なループが繋がったのを感じた。ついに元
いた世界に帰って来たのだ。
「おやおや、嬉しそうだね」
ミッシェルが、からかうように言った。
「あたしが、2003年にネオガイア星人に捕まり、脳から情報を引き出された。そして、
それを元にエリア51は攻撃を受け、壊滅した。同じ失敗を繰り返してはならない・・・」
うわ言のように千鶴がつぶやくのを、ミッシェルは面白そうに眺めていた。
「歴史は、変えられないんだけどね」
「変えてみせるわ」
千鶴は、断固として言い放った。
643作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/11(水) 09:14:30 ID:U2pc4VLN
 壊れたUFOの残骸から、ギ・アン・ガスは這い出した。戦闘服がショックを吸収
し、致命傷には至らなかったが、全身血まみれだった。気絶しているゴ・オイ・モイ
を揺り起こす。
「大丈夫か?」
「隊長・・・」
生きているようだった。5人の仲間のうち、動けるのは、ギ・アン・ガスとゴ・オイ・モ
イと、もう一人だけだった。
「こういう時のために、南の大陸の地上絵の近くに、予備の宇宙船が隠してある。そ
こまで、たどりつければ・・・」
「捕獲した地球人は、裸だったんで、全員墜落のショックで死んでいます」
「地球人なんか、また狩ればいい。とにかく、銀河警察に、見つからないうちに、早く、
ここを離れよう。ムショ暮らしは、もう御免だ」
ギ・アン・ガスら3人のグレイは、戦闘服の飛翔装置を使って、墜落したUFOの残骸
を後にした。重傷を負って動けない2体のグレイが残されたが、彼らを発見したのは、
銀河警察ではなく、フォスター牧場の持ち主から通報を受け、ロズウェル飛行場から
やってきた地球の米軍だった。翌月の1947年7月8日、空飛ぶ円盤が回収された
という正式発表が、米軍から出され全世界が驚愕した。しかし、数時間後、すぐに、
それは、気象観測速用の気球だったと訂正された。事件はなかった事にされ、回収
された宇宙人の遺体と、UFOの残骸は、ネヴァダ砂漠の真ん中にある施設に、極秘
裏に運び込まれ、以後 56年間、保管される事になる。
644名無し調教中。:2009/03/11(水) 21:48:11 ID:dDB8CxXJ
>>643
朝から更新乙です
ロズウェル事件は歴史物で大きな転記になりそうですね
645名無し調教中。:2009/03/11(水) 23:51:58 ID:Ef4KJzDq
>>643
作者さん乙!
それにしてもヘビちゃん編はちょっとあっけなかったな
例えば長髪をモヒカンにするなどもっとイジってほしかったのに
646作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/12(木) 08:22:43 ID:sCdiEPKW
生放送の収録が終わった蛇原優里を、さらなる試練が待ち受けていた。仕事が終
わり、忌々しい、さざなみテレビから、やっと、おさらば出来ると思ったのだが、楽屋
に戻ると、マネージャーが蒼白な顔で待っていた。
「早く、この、つっかえ棒を外してよ」
「それが、外せない事になった」
「どういう事?」
メイクさんが、優里の両脚を極限まで広げている、つっかえ棒の麻縄を、鍵付きの
樹脂製のベルトに取り換え、鍵穴を溶接した。
「ちょ、ちょっと、何するの?」
「これで、もう外す事は出来ません。このベルトは、ネオガイア製の特殊な合成素
材を使っていて、切断は難しいです」
「不平等条約の第5条が、君に適用されたんだ。人体実験モルモットの提供・・・」
「何それ、聞いてないわよ!」
優里は激怒した。こんな恰好では、ファッションモデルはおろか、普通の芸能活動さえ
出来ない。
「ガニ股のファッションモデルが、現実に、あり得るかどうかと言う実験らしい」
「馬鹿にしないでよ!無理に決まってるじゃない!」
優里は、不自然な体勢での長時間の撮影に疲労困憊していた。気が遠くなりそうに
なり、ガニ股のまま、バランスを崩して床に尻餅を付く。
「第一会議室へ行ってくれ。さっきの番組の反省会があるらしい」
優里は、目眩と吐き気を必死に堪えながら、局のスタッフに案内されて、ガニ股歩き
で会議室へと向かった。会議室には、イソップ局長をはじめ、斎藤プロデューサー
や、その他の幹部達がいた。
647作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/12(木) 08:23:37 ID:sCdiEPKW
「番組放送直後に、視聴者から送られてきた抗議電話だ」
優里は、内容の書かれたコピーを渡された。
『鼻の両穴にマッチ棒を入れず、黒や赤のマジックで、顔に太眉や無精髭、頬の渦
巻きなどを描かず、それでドジョウすくいとは、けしからん!』
「局としては、抗議内容を真摯に受け止め、明日の朝の情報番組で、お詫び方々、
ドジョウすくいを、やり直す事になった」
イソップ局長が告げた。
「あたし、元々入ってた、明日の仕事があるんです。これ以上、ここに拘束されるの
は困ります」
優里は抗議した。
「その恰好では、どのみち仕事は無理だろう。君の所属事務所に、明日以降の仕事
のスケジュールを一旦白紙に戻し、新たに組み直して貰うように依頼した」
「そんな、横暴です!」
「横暴ではない。日本政府との条約に基づいてやっている事だ。それは、芸能業界全
体でも理解してくれている」
そこまで言われると、優里に反論する事は出来なかった。優里の人権は、この際、
問題ではないらしい。
「それはそれとして、ヘビちゃんが、我々の管理下に置かれたのだ。ぜひオマンコを
試したい」
イソップ局長が、立ち上がり、全裸でガニ股の優里に歩み寄った。スペーススーツの
ズボンを下ろす。
648作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/12(木) 08:24:20 ID:sCdiEPKW
「え、そんな・・・こんなところで・・・会議室で・・・」
「バックからやるしかないか」
イソップは、優里の両手を前に付かせ、180度に開かれて無防備になったオ
マンコの割れ目を指でなぞった。
「あっ、いやっ・・・」
「ヘビちゃんのオマンコ、いい匂いだ」
イソップは、顔をうずめ、舌で舐め始めた。彼は自分の立場を利用し、ありとあ
らゆる女性芸能人の、オマンコの味と感触を堪能するのが趣味だった。
「あまり匂いもきつくない。味もサラサラしていい感じだ」
「あうっ、ああん、いやっ・・・」
優里は、イソップのマニアックな年季の入った舌使いに、心ならずも喘ぎ声を洩
らした。ドロリとした愛液が滲み出す。
「そろそろ、いい感じだな」
イソップは、生のチンポを準備万端に整った優里のオマンコに挿入した。ほとん
ど抵抗なく、スルリと入った。
「ほらっ、ほらっ」
イソップは、腰を動かし、肉棒で優里の子宮を思い切り突き上げた。
「はうっ、はうっ!」
180度に開かれた、内股の腱が痙攣して吊りそうだった。
「だめっ、だめえええええ!」
優里は、腱の痛さに半狂乱になりながら絶頂を極めた。
649作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/12(木) 08:25:02 ID:sCdiEPKW
会議室で、優里は、局の幹部達に代わる代わる散々に嬲られた。オマンコとアナ
ルと口に何度も何度も射精され、開きっ放しになる。その夜は、局に隣接するホ
テルで一泊する事になったが、ウトウトとする間もなく、午前3時から、すぐに、朝
の情報番組のリハーサルに入らなければならなかった。
「蛇原さん。もう、これ以上、抗議が来ないようにお願いしますね」
司会である女子アナの中島亜矢(30歳)に、嫌味ったらしく言われた。思わず何か
言い返そうとするが、ぐっと、言葉を飲み込む。
「あたしもプロよ。全力でやるわ」
優里の顔には、メイクさんの手で渦巻きや、無精髭がマジックで描かれ、鼻の穴に
は一本づつマッチ棒が差し込まれていた。本番では、下唇でマッチ棒を支え、鼻の
穴を突き上げて豚鼻にする予定だ。優里の細く引き締まった腹にはヒョットコが描か
れ、腹話術でドジョウすくいの歌を歌う事になっている。半永久的なスタイルとなった
ガニ股は、もちろん前回同様である。中島亜矢をメインとした番組のリハーサルが行
われている隅っこで、優里は、腹話術と踊りの練習に励んだ。
「オラのドジョウを捕まえにゃ〜」
「ちょっと、蛇原さん。もっと小さな声でやってよ。うるさいわよ!」
番組セットの中央に座っている亜矢から、叱責が飛んだ。優里は、歌をやめ、睨み返す。
650作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/12(木) 08:25:58 ID:sCdiEPKW
「すみません」
トゲのある謝り方だった。やがて、長い待機時間が終わり、朝の5時に生放送の
本番が始まった。朝にふさわしい爽やかなキャラのキャスター達が、当たり障り
のない話題で盛り上げていく。午前7時30分を回って、ようやく優里の出番が来た。
「ここで、視聴者の皆様にお詫びです。昨晩放送された、『エンタの鬼』の中の『一
流芸能人の赤恥晒します』のコーナーで不手際があり、視聴者の方から、お叱り
のお電話が寄せられました。蛇原優里さんの演じたドジョウすくいなのですが、こ
んなものは、ドジョウすくいではない、とのお叱りなので、演出を改め、今から、もう
一度、やり直しをさせて頂きます。・・・ヘビちゃん、用意はいいですか?朝なので、
目が覚めるような、ハツラツとした演技をお願いしますね。」
司会の亜矢が陳謝し、優里にカメラが切り替わった。優里は、目の前に置かれた
水槽を見て驚愕した。その中には、昨日と同じドジョウではなく、百数十匹の蛇が
のたうっていたのだ。
「ひっ!」
ドジョウだと思って覚悟を決めていた優里は、動揺した。
「ヘビちゃんにちなんで、今日は、蛇すくいをやって頂きます。お友達がたくさんい
て、なんだか、ヘビちゃんも嬉しそうですね」
651作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/12(木) 08:27:03 ID:sCdiEPKW
亜矢が、笑顔でさらっと言った。優里には、コメントする亜矢が悪魔に見えた。
「オヤジ、どこへ行く〜前の小川に、蛇すくいに〜」
三味線バンドが演奏をはじめ、腹話術で優里が歌い出した。臨機応変に替え歌
にする。恐怖を堪え、そっと片足を水槽の中に入れると、蛇が噛み付いてきた。
「痛っ!」
顔を歪めるが、生放送なので止めるわけにはいかない。ガニ股で、もう片方の足
も水槽の中に入れると、腰の辺りまでが蛇で埋め尽くされた。
「蛇の味は、千差万別〜うまい蛇を捕まえにゃ〜」
下半身を噛まれまくりながら、優里は一匹の蛇を捕まえた。捕まれた蛇の頭が
のたうち、優里の二の腕を噛む。
「逃がしちゃなんねえ〜オラの晩飯〜」
下半身のいたる所を噛まれる恐怖に、優里は泣き出しそうだった。しかし、気を緩
めると、下唇と鼻の穴で支えているマッチ棒を落としそうになる。人間の蛇に対する
本能的な恐怖は、魂の根源から来るものだった。おそらく人間が初期の小型哺乳
類だった頃、二億数千万年に渡って、巨大爬虫類に脅かされて生きてきた遺伝的
記憶によるものだろう。恐怖にオシッコを洩らし、ガタガタと震えながら、どうにか、
踊りの終盤に差し掛かった頃、やはり、お決まりのカンペーが出た。
『そのまま、水槽の中にコケろ』
(無理よ、無理無理・・・絶対無理・・・)
優里は、心の中で叫びながらも、バランスを崩して、蛇の蠢く水槽の中に倒れ込んだ。
下半身だけではなく、上半身にも蛇が群がり、裸の全身を蛇に噛まれて絶叫し、とう
とう気を失った。
652作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/12(木) 08:27:42 ID:sCdiEPKW
 成瀬美咲は、朝食を食べなら、その様子を自宅マンションのテレビで見てい
た。さすがにプライベートでは、コスチュームや鼻フックは外しており、ピヤス
以外は、普段着である。
「まあ何てこと、ライバル出現だわ。裸女芸人のポジションは、あたしだけのも
のなのに、まさかヘビちゃんが参戦してくるなんて・・・」
不安が美咲の胸を突き抜けた。そうでなくても、芸風が、そろそろ視聴者に飽き
られているんじゃないかと、最近、気が気でならなかったのだ。
「新しいギャグを考えて、もっと、芸を磨かなくちゃ」
美咲はもう、清純派女優には戻れない。芸人として注目されなくなる時が、芸能
人としての終わりだった。美咲は、1週間後、書店で、ファッション雑誌、『Onec
an』の表紙を飾る蛇原優里を見た。お姉さま系のファッションで身を包み、ガニ
股でポーズをとっているアンバランスな姿は異様だった。180度に開かれた股間
からは、隠しようのない、黒いパンティが丸見えで映っていた。
653名無し調教中。:2009/03/12(木) 19:29:36 ID:4qnM24en
ガニ股のままどうやってパンティやスカートをはいたんだろう?
654名無し調教中。:2009/03/12(木) 21:21:29 ID:mpbPfrpL
ヒモパン
655名無し調教中。:2009/03/13(金) 22:47:59 ID:fXFhg/kd
フンドシなら無問題
上からミニスカなどもはく必要なし
656名無し調教中。:2009/03/16(月) 13:02:42 ID:Vzzznph4
>>625に書き込んだ者ですが希望に応えていただき感無量です!
しかし改めて読み直すと、電凸したヤツは絶対に頭がおかしい・・・
657作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/17(火) 13:23:52 ID:0T4n2zsh
1974年6月、久石千鶴は、東京都内にある産婦人科を訪問した。
「例の赤ちゃんは、どこ?」
千鶴は、看護婦の一人に尋ねた。その看護婦は、千鶴の指令で何年も前から、この日
のために潜り込ませてあった千羽鶴教団の信者だった。
「こちらです」
看護婦は、保育室に案内し、保育器に入った生まれたばかりの、女の赤ちゃんを見せた。
スヤスヤと眠っている赤ちゃんの手首には、『久石千鶴、血液型O』と書かれたバンドが
巻かれている。
「出産を終えた、赤ん坊の母親は別室で眠っています。お会いになりますか?」
「いえ、いいわ」
千鶴は、赤ん坊の顔をまじまじと眺めた。目の前にいるのは自分なのだ。
(別人でもあり、同一人物でもある)
千鶴は、ミッシェルの言っていた、謎めいた言葉を思い出した。
(もし、あたしが、今この子を殺せばどうなるのかしら?)
ふと、千鶴は考えた。答えは判り切っている。新たな多元宇宙が発生し、彼女の歴史的
重要度に応じて、人類に別の未来が訪れるだけだ。
(歴史を変えるという作業は、慎重にやらなくてはならない。それに、もし、実際に変えよ
うとしたら、ミッシェルや時間管理局が、どう動くか予測出来ない・・・)
千鶴は、複雑な思いで、穴の開くほど、赤ん坊の顔を眺め続けた。自分の産んだ子供
を見るのとは、また違う不思議な感覚だった。
(いつか、この子が成長し、大人になったら、コンタクトをとり、共に戦おう。地球を宇宙人
の侵略から守るために・・・その時が、歴史が変わる時・・・)
「引き続き、監視をして頂戴。この子が無事退院するまで」
「判りました、教祖様」
千鶴は、看護婦にそう言い残すと、産婦人科を後にした。
658作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/17(火) 13:24:38 ID:0T4n2zsh
千鶴は、そのまま教団の東京支部には戻らず、しばらく都内をぶらつく事にした。
5年前、アポロ11号は初めて月面に着陸し、人類は宇宙に大きな一歩を踏み出し
た。書店では、『ノストラダムスの大予言』という本が大ベストセラーになり、1999年
の7月に世界は滅ぶのだと、巷では、噂されている。今年、もっとも千鶴が驚いた事
件は、先月マリアナ諸島のジャングルで発見された、元日本兵だった。
「女だ!女を抱かせろ!」
救出された元日本兵は、記者のインタビューに答えてそう叫んだ。63歳だというその
日本兵は、千鶴の血縁でもある久石光隆だった。彼は、29年間、ジャングルで孤独
に戦い続けていたのだった。
「俺が、日本に帰って最初にやりたい事は、女を抱く事だ。従軍慰安婦は、いねえの
か?なんなら、あんたでもいい」
記者会見で、指を差された女性記者は、たじろいだ。光隆は、現在の日本に従軍慰
安婦という制度が無いことを知らされると、ブチ切れた。
「俺は、ジャングルでは、時々島民の女を、かっさらってきて、弄んでやった。だが、
俺が抱きたいのは、日本人だ。同じ日本人の女を抱きたい!」
手負いの獣のようなギラ付いた眼でカメラを睨む老人の姿に、平和ボケしていた日
本中の人々は驚愕した。そして、今は、平和憲法が施行され、軍国主義や戦争が遠
い過去の遺物になっている事実に感謝するのだった。今では、その元日本兵は、国
から貰った給付金や、取材料、手記を書いた原稿料などを、つぎ込んで、トルコ風呂
に通い詰めているという。
659作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/17(火) 13:25:13 ID:0T4n2zsh
(彼は、あたしの祖父の弟にあたる人物ね)
千鶴は、久石家の家系図を取り寄せて調べてみた。千鶴の曽祖父にあたる久石隆政
には、3人の息子がいた。そのうち長男の久石文隆が、千鶴の祖父である。戦時中の
久石一族の男達の中では、文隆だけが、戦後も官僚として真っ当な人生を送っている。
ちなみに久石隆政は、東京裁判でA級戦犯として判決を受け、処刑。次男重隆は、ソ連
軍によってシベリアに抑留され行方不明。三男光隆は、サイパン島玉砕で戦死したと思
われていたのが、この度、29年間の時を経て、日本に生還したのだった。
(血なまぐさい家系ね)
千鶴は、自分の家系を調べた時、そう思った。だが、戦時中の久石一族の行動を調べ
ているうちに、一つ興味深い事がらを発見した。それは、次男重隆が、悪名高い満州の
研究機関で実験を重ねていたという、白人だけに感染するウイルスの存在だった。
(ウイルスの研究資料は、ソ連軍の侵攻の直前に飛行機で日本に運ばれ、当時陸軍の
実力者だった久石隆政の手で、どこかに隠された。戦後、進駐軍も、それを発見してい
ない・・・)
千鶴は、千羽鶴教団の情報庁と呼ばれる諜報部門に、その事を調べさせた。
(もし、そのウイルスを完成させる事が出来れば・・・いや、すでに完成していたとしたら・・・)
ネオガイア星人は、古代ギリシャ人を祖先とする白色人種である。彼らに対する有効な
B兵器になるに違いなかった。
(手に入れたい。何が何でも、そのウイルスを手に入れたい)
千鶴は、喉から手が出るほど、それが欲しかった。
660作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/17(火) 13:25:55 ID:0T4n2zsh
千鶴が生まれた3日後、その産婦人科医院を、米谷正子と名乗る製薬会社の営
業部員が訪れた。米谷正子は、薬品の売り込みをした後、さりげなく、保育室に眠
る生まれたての千鶴を観察した。
(時間犯罪者11532号。発見シタゾ)
700年前のモンゴル帝国時代から、異物である千鶴を追い続けている時間管理局
員だった。1944年のバイエルン上空で、タイムマシンを喪失し、自分自身はかろうじ
て助かったものの、しばらく謹慎処分になってプログラムの修正処理を受けていたの
だった。
(コノ赤ン坊ヲ殺ス事ハ出来ナイ。コノ人間ガ時間犯罪者ニナルノハ2004年以降ダ)
米谷正子は、なんとしても時間犯罪者11532号を逮捕したかった。寸前のところで、
何度も煮え湯を呑まされ、上層部より逮捕保留の指示も出た。その間、11532号は、
重要な歴史上の人物とも何度も接触し、その度に、歴史が変わるのではないかとハ
ラハラさせられ、今まで時空連続体に何事も起こっていないのが不思議なくらいであ
る。
(保留ノ指示ガ解ケ次第、逮捕シテ、処刑、モシクハ時間刑務所ニ、無期懲役デ放リ
込ンデヤル)
米谷正子の電子頭脳のプログラムでは、その事が、何度も最優先課題として上書き
され、怨念のように蓄積されていた。
661作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/17(火) 13:26:32 ID:0T4n2zsh
ワシントンDC、ホワイトハウスの大統領執務室にあるホットラインで、第37代大統領は、
世界を影で操る委員会のメンバーと、会話をしていた。
「アポロ21号が、無事、月の裏側への着陸に成功しました」
大統領が報告した。大統領と言えども、単なる委員会の下部構成員にしか過ぎない。
「例の遺跡の調査状況を、判り次第、出来るだけ詳細に報告せよ」
「仰せの通りに」
アポロ計画によって、月の裏側に、古代科学文明の遺跡が発見された。しかし、その事
実は隠蔽され、公式発表では、アポロ計画は、17号で終了した事になっている。
「南極の亡霊に先を越されてはならん。何が何でも、月の遺跡は委員会の管理下に置
かねばならん」
「ごもっとも」
「火星探査は、どうなっておる?」
「目下、NASAでバイキング計画が、進行中です。無人探査機を火星表面に軟着陸させ、
土壌調査を行う予定です」
大統領の答えに、電話の向こうの委員会のメンバーはイライラした様子だった。
「生ぬるい!有人宇宙船は飛ばせないのか?」
「申し訳ございません。現在の科学力では、とてもそこまでは・・・」
委員会は、古代エジプト時代より、ピラミッドを建造し、人間の歴史を発展へと導いてきた。
フランス革命を起こしたのも、新大陸にアメリカ合衆国を建国したのも彼らの功績だった。
彼らのシナリオでは、1990年代にソ連を崩壊させて東西冷戦を終結させ、アメリカによ
る一極支配の構図を作り上げる予定だった。
「権力を握ったものは、慢心する。少し前の大統領や、かの独裁者の様にな。お前も同
様だ。くれぐれも気をつけるように」
「ははーっ」
大統領は2ヶ月後に、盗聴疑惑の事件を追及され、辞任する事になる。
662名無し調教中。:2009/03/17(火) 21:04:17 ID:0RQSUa5B
後のウォーターゲート事件である…
しかし第二次大戦後から一気に跳んだな
663名無し調教中。:2009/03/17(火) 23:27:08 ID:wmDWYYZQ
なに、どうせ行きつ戻りつしながら朝鮮やベトナムでの残虐行為もふくらませて書いてくれるはず。
あと、ソ連とかソ連とかソ連とか。www
664名無し調教中。:2009/03/18(水) 08:16:49 ID:KOatD0Af
>>661
作者さん、更新乙です

>世界を影で操る委員会
こんなやつら今までいましたっけ?
665名無し調教中。:2009/03/23(月) 22:45:01 ID:JJUfO/iP
あくまでも一読者のお願いですけど・・・
モデル編はモデル編で、歴史ものは歴史ものでまとめてくれると見やすいので、
まとめサイトには>>633-643のところを>>657の前にもってきて掲載してほしい
666名無し調教中。:2009/03/24(火) 01:39:39 ID:JutguLXF
う〜ん、歴史ものはコメントが減るなぁ
667作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/25(水) 20:18:19 ID:04Bogsby
1999年8月。南極の地下にある要塞都市ヴァルハラでは、来月11日に決行される『ラ
グナロック作戦』の最終の打ち合わせが行われていた。会議室に集まったメンバーは、
ネオナチスの最高幹部たち、ヒトラー3世、ゲッペルス4世、デーニッツ3世、ゲーリング2
世、ロンメル3世などである。54年間にも渡る潜伏生活で、メンバーはすっかり世代交代
を重ね、入れ替わっていた。
「作戦の第一段階として、20名の特殊部隊員をアメリカに極秘裏に入国させ、9月11日
の朝に、旅客機4機を一斉にハイジャックさせます。そして2機は、資本主義の象徴である
ツインタワー世界貿易センタービルへ、3機目はペンタゴンヘ、4機目はホワイトハウスへ体
当たりをさせ、自爆テロを敢行いたします」
作戦の立案者であるゲッペルス4世が、スクリーンに映し出されたアメリカ東海岸の地図を、
ポインターで指し示しながら説明した。彼は、まだ弱冠23歳の青年である。総統であるヒトラ
ー3世も若い。
「世界最強の軍事力を誇るアメリカと言えども、内側からの攻撃には弱い、というわけだな」
「その通りです。そして混乱したアメリカに、作戦の第二段階である外側からの攻撃を仕掛
けます」
ゲッペルス4世は、スクリーンを切り替えた。地球と月が映し出される。
668作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/25(水) 20:19:03 ID:04Bogsby
「月面のゲーリング閣下には、ハウニヴZの編隊で、大気圏外から攻撃をお願いします」
「おう。任せておけ」
「デーニッツ閣下には、原子力Uボートの艦隊で、海中から攻撃をお願いします」
「判った。事前に東海岸と西海岸の海底に展開していれば、よいのだな?」
「そうです。そして、空と海からの攻撃で、破壊されたアメリカ本国に、ロンメル閣下の巨
大ロボット軍団が上陸し、止めを刺します」
ロンメル3世は、国民的英雄エルヴィン・ロンメル元帥の孫だった。
「電撃的にな」
金髪碧眼にチョビ髭がトレードマークの総統ヒトラー3世は、険しい顔をしていた。
「地球を汚すユダヤ人どもを、根絶やしにする!それが偉大なる祖父の念願だった。いよ
いよ、その時が来たのだ!」
「ユダヤの闇の世界政府に対抗出来るのは、我々しかいません」
「余が、世界の支配者になった暁には、世界中に収容所を建て、奴らを一人残らず消し去
ってやる。世界をこの手におさめれば、もはや奴らには、亡命する先もない」
ヒトラー3世自身に、祖父から受け継いだユダヤの血が流れている事は知らされていない。
アドルフ・ヒトラーは、その秘密を胸に収めたまま、1949年の8月に、この世を去ったのだ。
「ハイル、ヒトラー!」
「ハイル・ヒトラー!」
幹部達が唱和した。
669作者 ◆TJ9qoWuqvA :2009/03/25(水) 20:20:24 ID:04Bogsby
ゲッペルス4世ことヨハン・ゲッペルスは、会議が終わると幹部専用の特別居住区にある
自室に戻った。広い室内は、豪華な家具や、レプリカの名画で埋め尽くされている。ペット
である片桐久美子(27歳)が出迎えた。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
美貌の人妻である久美子は、背中に豚の刺青を背負い、歯は全部抜歯されていた。オマ
ンコも手術で陰唇を広げられ、子宮の奥まで常に外気に晒されている。
「疲れた。フェラチオを頼む」
「はい」
久美子は、ソファに座ったヨハンの軍服のズボンを脱がせ、股間に顔を埋めた。歯の無い
ピンク色の歯茎が、チンポをマッサージする。ボリビアの支部でセックス訓練を受けた久美
子の歯茎フェラは、絶品で、この世の物とは思えない快楽を味わう事が出来た。
「うっ!」
1分と経たずにヨハンは射精した。久美子は精液を飲み込み、舌で射精後のチンポを洗い
清めると、ズボンを元通りに直した。
「コーヒーを入れましょうか?それともワインがよろしいですか?」
「コーヒーでいい」
南極の地下には、テレビもラジオもない。娯楽といえば、外界から取り寄せた音楽を聴き、
映画を見ることくらいだった。
670作者 ◆TJ9qoWuqvA
「いよいよ、ラグナロック作戦が発動される事になった。僕も現地で指揮をとらなくては
ならない」
コーヒーカップを傾けながら、ヨハンが言った。
「北米とは、行かないまでも、南米のどこかの支部へは、出なくてはならない。僕は、
南極から出るのは、生まれて初めてなんだ」
久美子は、オマンコを広げて立っていた。
「お前も連れて行く」
「え・・・」
久美子の胸を、娘の綾香に会えるのではないかという、かすかな期待が横切った。
「足を揉め」
「はい」
久美子は、跪くとヨハンの軍靴と靴下を脱がせ、足指の一本一本を両手で丁寧に揉み
始めた。ヨハンが、もういいと言うまで揉み続け、最後の仕上げは唇である。
「ラグナロック・・・ユダヤが滅ぶか、我々が滅ぶかだ・・・」
ヨハンは眼を閉じ、呟いた。