天体写真の為のデジカメpart5

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427名無しSUN
>>413
私はこれまでに屈折を皮切りに、以後、反射・シュミット系・マクストフ系と、
一通りの望遠鏡を使ってきましたが、光学理論そのものについて決して詳しくなどありませんし、
ご説明するにはとても適任とは言えないかも知れません。
そのことを前提で、これからの望遠鏡選びの目安として受け取って頂きたいのですが、
昔は放物面鏡は自作するケースも多かったので、フーコーテストによる面精度測定の方が重視され、
一般的に良鏡の基準として、面精度1/8λ(波面誤差1/4λ)以内ということが言われてきました。
それだけの精度があればニュートン反射として十分に理論上の設計性能を発揮できると言う意味です。
一方で面精度1/6λで実用鏡、1/4以上では特に高倍率性能において問題ありとも。
最近では面自体の精度表記ではなく、波面誤差の数値で評価されることが多くなりましたが、
その場合には、上記面精度の数値を2倍にしたものと理解されて結構です。

例えば笠井「銀次」のミラーそのものは、波面誤差PV=1/6λ以内(面精度PV=1/12λ以内)
を謳っていて、実際の製品がその通りの精度で研磨されているなら、相当の高性能ミラーです。
そうした高精度の鏡を実際に鏡筒として運用するには、
セルの構造やその実際の固定方法などが次の段階でのハードルとなります。
通常、物を固定するには当然ながらある程度のテンションというものが必要となり、
そのあたりの設計が構造的にまずいと、鏡を圧迫してしまって鏡面を変形させてしまいます。
こうなるとミラー自体がいくら高精度鏡でも元も子もなくなり、とても本来の性能は発揮できません。
銀次の場合、メーカーの言を信じるならばそのあたりの問題もクリアしているということのようです。