>>129 映画の中でも触れられていたが、ムーア自身、親友を911で失っている。
華氏911では、イラク戦争が911テロとは関係ないという情報を提示していた。
それを端から嘘だと決め付けて見ていたのならそういう解釈にもなるだろうが、
少なくとも映画の中での位置づけではイラク戦争反対はテロ容認には当たらない。
冒頭のビンラディン一族出国や海岸線の保安官不足をとりあげてテロ対策の不徹底を
糾弾していたことには気づかなかったか?
全体を通して見れば、テロの犯人探しの映画でもなかったし、反戦映画でもなかった。
富裕層の仲間はテロ容疑者であっても聴取されず、戦争ではぼろ儲けする。
一方、他の多くの人々はテロからも守られず、内政の不手際で貧困にあえぎ、
食っていくために軍に入り自ら死地に赴く。
信憑性の怪しい「テロの脅威」を掲げられることで、そういった不公平から
国民はすっかり目をそらされてしまい、自らその状態に賛同してしまう。
そういうこと描いていたように思うんだが。