( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです★12
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[,|,,,★,,|]. ミ;;:;,. _,.;:゙ミ {三} ((ノ、`'ノ))} ネルナ!
(;´・ω・`). 川 ゚ -゚) サワグナ .{ニ}ゝd *゚听) zzz…!?
(⊃| ̄| ノ (rつ `ヽ リ (__]っ⊂彡☆))゚ω-)、_
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のんびりブーン系について語ったり、規制の避難地に。
当館でブーン系を楽しむのはいかがですか?
前スレ( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです★11
ttp://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1274619951/l50
( ^ω^)ゞ 館長のブーンですお
( ^ω^)まずは僕の説明を聞いてほしいお!
◆シベリアの住民さんへ
ブーン系小説とは、2chAAキャラ(小型)を使用した読み物群のことです。
表現形式も様々で、純文学に近いものから、AA主体のものまで多岐に渡っています。
読みやすく書きやすい、誰でもウェルカムなジャンルとなっております。
当館は作品感想、絵投下などを歓迎しております。
その他、いろいろ勝手が分からないときは、お気軽に住民にお尋ねください。
当館では作品を投下することが可能です。
しかし、図書館は公共の場ですので、以下のルールをお守りください。
☆シベリア図書館での投下のルール
・基本的に30レス以下推奨です。
それ以上の場合は連載システム(後述)を取る、あるいは避難所やVIPに投下をしてください。
・ながら投下(作品を書きながら投下すること)は禁止です。
・他の人が投下していた場合は、投下できません。その人の投下が終わるまで待ちましょう。
・感想、批評が貰いたい際にはその旨を告げましょう。
・自虐と卑下の禁止。堂々と投下しましょう。
◆ブーン系の住民さんへ
当館はブーン系とシベリアの共生スレです。
VIPとは違うルールがあるので、ご確認を。
「単発スレ、連載スレなどはシベリアでは 絶 対 立てないようにしてください」
立てるようなバッボーイには、こちらへ誘導し、スレ削除を依頼しましょう。
・スレ進行は、作品投下時以外なるべくsageでお願いします。
・さるさんはvipよりも強力ですので、投下時にはご注意ください。
・保守はほとんど必要ありません。
・絵スレとしてもご利用ください。
↓シベリア観光案内所です。シベリアについて知りたい方はこちらをどうぞ
ttp://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1247659946/l50 シベリアAA物語
i・'"'',━' '・"'"''` ━''`'・" ''"・'`',"、''・''"`;, ' 。 ο
ο,.┃ SiberiaRailway. ,. ;:これはシベリア民の聖典、とも言うべきお話です。
┃ ο 。 ゚ ο ┃日本に日本書紀、ユダヤに旧約聖書、ギリシャにホメロスが
┃o Сибирь ;: o ,.:-一;:、 ,.あったように。
┃ ο 。 ο ,. i: 。 ミ;;:;,. _,.;:゙ミ 'ο 。 ゚
┠──────────────‐; , r( ´・ω・) o
┃←1001 o ゚ 。 1→ ;; ツィー=ニ彡' ο
。┣━━━━━━━━━━━━━━・i 〜'l つとノ ,. ゚
,, ._.┃_,,_o, __ _ ,_ .,.。゚. _ , __ο_. ,_ ;|!, ..,,:;;;u‐―u' __ _ , .,._,o ,、,. , _.,,
ト ';:''`'';"'' ゚; ''"'::"' ';: '';"' ゚;;:゙''"':: '゚';; ' "' ;:;'' '゙' ; '' '';;:' ''゚;:;:''"'';"'' :"' '゚ ''゚;:;:'";:
| '' :: ' :: ;
ttp://wald.xrea.jp/siberia/←まとめサイト
また、当館では作品を連載することが可能です。ただし、以下のルールをお読みください。
◆シベリア図書館連載規定(※※改定されました。再度ご確認をお願いします※※)
・期間は一ヶ月以内。総投下量はおおよそ200レス以下でお願いします。
・一ヶ月以上過ぎた、あるいは過ぎそうな場合は、したらば避難所に移行をしてください。
・作品名の統一を心がけてください。
・成り済まし防止にトリップをつけても構いません。
・スレを跨ぐ際は、次スレの投下前に以下の対策などを取り、新規でも読める配慮を心がけてください。
1.今までの投下分をまとめたサイトのURLを開始前に貼る。
2.今までの投下分を避難所等に投下し、そのURLを開始前に貼る。
繰り返し言いますが、
ブーン系の単発、連載スレ立てはシベリアでは御遠慮ください。
スレ立て作品は、VIPやしたらば避難所でお願いします。
ニュース速報(VIP)
tp://yutori7.2ch.net/news4vip/subback.html
ブーン系小説スレ避難所
tp://jbbs.livedoor.jp/otaku/6178/
新設 ( ^ω^)ブーン系避難所のようです (禁止ワードなし)
tp://jbbs.livedoor.jp/sports/37256/
( ^ω^)このスレは開拓されて間もないんだお! 意見や提案があったらバシバシ書きこんでくれお!
( ^ω^)イベントとか、やりたいことも遠慮なく言ってほしいお!
6 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 21:05:40 発信元:121.2.98.95
◆図書館専用シベリア郵便局
ボランティアによる、VIPへ『ブーン系小説スレ専門』代理レスの機能
○配達員への諸注意
*規制されたときはお互い様です。積極的に配達しましょう
*代理レスは正確にコピペしましょう
総合で、VIPへスレ立て代理をする時同様、事前に一声かけると親切です
誤爆しないように心がけましょう
○頼む場合の諸注意
*代理を頼めるのは
・乙や保守
・投下中規制などでの連絡や誘導
・総合への絵代理投下
・その他安価付きレス
*支援は配達員の時間を制限してしまうので、頼むのは控えましょう
代わりに、短い感想などのコメントをつけた乙運んでもらうと作者に気持ちが伝わります
*また、頼む時は出来る限り下のテンプレを使いましょう
【代理先スレURL】
【名前欄】
【メール欄】
【本文】↓
【Q&A】
Q.…投下してもいいの?( ・∀・)
A.( ^ω^) 他の作品が投下されていない限り自由だお。
Q.なんか他の話題で盛り上がってるし、いきなり投下するのは気まずいぞ (´<_` )
A.( ^ω^) そういう時は「投下する」とか言って会話を中断してほしいお。投下していいかどうかなんて、聞かないでくれお
Q.叩かれるのが怖いよ…(-_-)
A.( ^ω^) 卑下、自虐、謙遜は叩かれる元だお。 堂々と投下すればいいだお。
Q.他の作品が投下されてる途中みたいっぽ……(*‘ω‘ *)
A.( ^ω^) なら、今は支援にまわってほしいお。 自分の作品を守ることにも繋がるお。
Q.タイトル? トリップ? めんどくせーな (・∀ ・)
A.( ^ω^) まとめさんのために名前欄は最初から最後まで統一してほしいお。安価でまとめるのも推奨だお。
Q.書き溜め無理wwwながら投下してやんよwwwww m9(^Д^)
A.( ^ω^) 「ながら」や「長期連載」はVIPの自スレ、避難所でやれお。 立たないなら代理を依頼すれば代わりに立ててやるお。
Q.あのスレって… ('、`*川
A.( ^ω^) 悪口はそのスレに行って直接言って欲しいお。 ここはそういう場所ではなく、みんなの場所なんだお。
Q.絵を投下したいんだけど下手くそなんだぃょぅ…(=゚ω゚)ノ
A.( ^ω^) 最初からうまい人なんていないお。 ここには絵師もたくさんいるから、アドバイスを貰うといいかもしれんお。
Q.どうしたらいいんでしょう、投下したらAAがズレまくるんですの……|゚ノ ^∀^)
A.( ^ω^) 書いているソフトのフォントの設定はMSPゴシックになっているかお? このスレでテストしないでほしいお。
Q. 長編はどのくらい書き溜めるんだゴルァ?(,,゚Д゚)
A. ( ^ω^) 人によって変わるけど、自分が区切りが良いと思ったところでいいと思うお。ながらもアリだお。
Q. ミセリの髪型ってどうなってんだ?<_プー゚)フ
A. ( ^ω^) お前が言うなお……。 文字通りだお。 AAを見て思った通りに描けばいいんだお。
Q. AAのキャラがよくわかんないんです…( ><)
A. ( ^ω^)つ
ttp://www.google.co.jp/ これで調べて、それでも分からなかったら自由に書くんだお。
Q. ……(電話で書きためるとAAが変になる) ( ∵)
A.( ^ω^) AUはメールで書くと半角カナが全角になるらしいお。 それさえ気をつければ大丈夫だと思うお。
Q. AAの顔が変だと言われたんだが……('A`)
A.( ^ω^) テンプレをコピペするといいお。 携帯なら下のメニューの"写"をクリックだお。
Q. 長中短編の区切りがわかんないんじゃがのぅ……/ ,' 3
A.( ^ω^) まとめさんの分類を参考にするといいお。
一応30レス以内→総合短編、1スレ内→短編、一カ月以内完結→中編、それ以上→長編 っていうイメージだお。
Q.支援って何なんですか……r( ´・ω・)
A.( ^ω^) 連続投稿に対する規制「ばいばいさるさん」を防ぐための、読者の書きこみだお。
( ^ω^)スレ立て作品はシベリアでは御法度なので、VIPに行くか、したらば避難所でお願いするお。
投下開始するときに、ここのスレで呼びかけるのは全然アリだお。
( ^ω^) それと、このスレは批評、作品案内なども受け付けてるお。
詳しくは住人に聞くといいお。
さる回避
【AAテンプレその1】
( ^ω^)内藤ホライゾン ξ゚听)ξ ツンデレ ('A`)ドクオ 川 ゚ -゚) 素直クール ζ(゚ー゚*ζデレデレ
_
( ゚∀゚)o彡゜ジョルジュ長岡 ノパ听) 素直ヒート (´・ω・`)ショボーン (`・ω・´) シャキン
( ´∀`) モナー ( ・∀・) モララー (,,゚Д゚) ギコ猫 (*゚ー゚) しぃ (*゚∀゚) つー (#゚;;-゚) でぃ
/ ,' 3 荒巻スカルチノフ ミ,,゚Д゚彡 フサギコ ( ´_ゝ`) 兄者 (´<_` )弟者
(*‘ω‘ *) ちんぽっぽ ( ><) わかんないんです=ビロード ( <●><●>) わかってます
<ヽ`∀´> ニダー ( ,,^Д^) タカラ ( ^Д^) プギャー *(‘‘)* ヘリカル沢近 川д川 貞子
(・∀ ・) 斉藤またんき (-_-) ヒッキー ( ´ー`) シラネーヨ (=゚ω゚)ノぃょぅ ( ゚д゚ ) こっちみんな
从'ー'从 渡辺さん ('、`*川 ペニサス伊藤 从 ゚∀从 ハインリッヒ高岡 ( ФωФ)杉浦ロマネスク
|゚ノ ^∀^)レモナ ( ∵) ビコーズ ( ゚∋゚)クックル lw´‐ _‐ノv 素直シュール J( 'ー`)し カーチャン
※ショボーンはショボン、ツンデレはツン、デレデレはデレ、ハインリッヒ高岡はハイン、
素直クール・ヒート・シュールはそれぞれクー・ヒート・シューと書かれることが多い。
【AAテンプレその2】
\(^o^)/人生オワタ | ^o^ |ブームくん | ^o^ | いとこのゆうたろう /^o^\ フッジサーン
@@@
@#_、_@ _、_
( ノ`) 母者 ( ,_ノ` )y━・~渋澤さん(おじ者) ∬´_ゝ`) 姉者 l从・∀・ノ!リ人 妹者 o川*゚ー゚)o 素直キュート
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)父者 / ゚、。 / 鈴木ダイオード |;;;;| ,'っノVi ,ココつ 榊原マリントン (-@∀@)アサピー ( ,'3 ) 中嶋バルケン
ミセ*゚ー゚)リ ミセリ (゚、゚トソン 都村トソン (´・_ゝ・`)盛岡デミタス ( ・3・) ぼるじょあ (゜3゜)田中ポセイドン
<_プー゚)フ エクストプラズマン ,(・)(・), シャーミン松中 ( ^^ω)マルタスニムは瀬川 ( ∴) ゼアフォー
( `ハ´)シナー (‘_L’)フィレンクト ( ・□・)ブーン ハハ ロ -ロ)ハ ハローさん 【+ 】ゞ゚) 棺桶死オサム
(’e’) セントジョーンズ |(●), 、(●)、| ダディクール ( ^ω^) 西川ホライズン 川 ゚ 々゚) 素直くるう
('(゚∀゚∩ なおるよ 爪'ー`)y‐フォックス (//‰ ゚)サイボーグ横掘 ▼・ェ・▼ ビーグル (・(エ)・) クマー ⌒*リ´・-・リ リリ
〃∩ ∧_∧
⊂⌒( ・ω・) 佐々木カラマロス大佐 (=゚Д゚) シベリアタイガー先生 川*` ゥ´)素直ヒール
`ヽ_っ⌒/⌒c
【AAテンプレその3】
N| "゚'` {"゚`lリ 阿部さん ( ゚∀゚ ) アヒャ (゜д゜@ あらやだ 彡 l v lミ 鈴木 ( l v l) 宗男
〈::゚−゚〉 ぃし (;TДT) モカー ||‘‐‘||レ カウガール ( ‘∀‘) ガナー i!iiリ゚ ヮ゚ノル 花瓶
イ从゚ ー゚ノi、 狐娘 从´ヮ`从ト 狸娘 リi、゚ー ゚イ`! 狼娘 ( "ゞ) デルタ関ヶ原
リハ´∀`ノゝ モナ子 从リ ゚д゚ノリ ギコ子 li イ ゚ -゚ノl| 雪苺 (ノリ_゚_-゚ノリゝ ギコアイス ヽiリ,,゚ヮ゚ノi スパム
|::━◎┥ 歯車王 (十) 原子王 /▽▽ 電気王 /◎ ) =| ) 蒸気王 [ Д`] エンジン王
爪゚ー゚) じぃ 爪゚∀゚) づー 爪゚A゚) ぬー ( ・−・ ) シーン ノリ, ^ー^)li ジャンヌ
( ´W`) シラヒーゲ ( ・∀ ∀・) 奇形モララー (;;・∀・;;) 黒マララー リ´−´ルリル子さん
<(' _'<人ノ 高崎美和さん <゚Д゚=> ギコタイガー (=゚д゚) トラギコ < ゚ _・゚> ギコイヌ
ハソ ゚−゚リ なちっ娘 ( `ー´) ネーノ ( ノAヽ) ノーネ ,.:-一;:、
ミ;;:;,. _,.;:゙ミ
(゚A゚* ) のーちゃん | l| ゚ー゚ノl ・(女末) ミ*゚∀゚彡 ふー ,r(・ω・` )
ツィー=ニ彡'
ィ'ト―-イ、 l つと ノ〜
以`゚益゚以 イトーイ増井 ¥・∀・¥ マニー ( ゚¥゚) 偽モナー u‐―u' ショボーンビッチ
( ^ω^)テンプレは以上だお 当館はいついかなるときも、ブーン系を愛する作者と読者、そして未来の作者達を応援するお
以上でテンプレ終了!
あとは皆さん、イベント情報などありましたらよろしくお願いします
18 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 21:16:49 発信元:210.153.86.108
ハイパー乙!
テンプレ乙!スレ立て乙!
改めて乙!
前スレの連載規定の議論の際、
・一回の投下量は30レス以内にする
という案が出ていました。
そしてそれを入れ忘れた、、、申し訳ない
22 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 21:17:51 発信元:221.113.232.5
このみんなで作っていく感が本当にシベリアらしいと思います。
>>1乙!!
プロット作って書き溜めてるんだけど、序章部分だけで筆が止まる不思議
…そんな貴方へ。
☆☆長編序章祭(仮)☆☆
日時 5/28(金)21:00〜29(土)20:59
内容 長編の序章部分だけを投下して、どんな続きになるのかみんなでワイワイ悶々とする祭です。
思う存分プロットだけで止まってた妄想をぶちまけろ!!
これを機会に長編に踏み出す作者さんが登場する事を期待
条件 30レス以内
よろしく頼むぜ。
とりあえず貼っときます
さて、長編序章祭(仮)を始めるのかい?
開始時刻も過ぎてるし、はじめてもいいんじゃね?
27 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 21:33:32 発信元:210.153.86.9
>>24 先生!質問です。
今長編書いているんですが、個人的に半分以上書き上げてから投下を始めるつもりなんで、
恐らく来年あたりに投下する予定です。
でも、すでに3話目ぐらいで我慢汁ダラダラでヤバいです!
こういう場合も、予告編ってことで祭に参加してよろしいのでしょうか?
28 :
序章祭りのようです:2010/05/28(金) 21:36:05 発信元:221.113.232.5
ξ゚听)ξ「館長、この入り口にでかでかと掲げられた卵の絵は、一体何なんですか?」
( ^ω^)「これは可能性の『卵』って意味だお。
名作・奇作・問題作な長編が生まれる、可能性の卵なんだお!」
('A`)「鶏か、蛇か、それとも恐竜か・・・・・・・
分からないわけですね、生まれてみるまでは」
(-@∀@)「私にとっては厄介な仕事が増えるだけだ!ああ、忙しい」
>>24じゃないからわからないけど、個人的にはアリ
>>27 俺発案者じゃないんだ、すまない
でも多分大丈夫だと思うよ
31 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 21:39:41 発信元:210.136.161.4
>>29>>30 ありがとうございます!
パソコンの方にデータがあるので、ちょっと移してきます。
どうやら祭りのトップバッターは決まったようだな
34 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 21:49:35 発信元:210.153.86.23
microSDアダプタが物故割れた……
どうやら手移しになりそうなので遅くなりますorz
トップバッターは他に任せた
じゃあトップバッターはもらった!!
いいだろう
支援
comeon
魔法を使うことは簡単だった。
生まれ持っての才能が必要ではあったが、
それさえあれば何の問題もない。
逆に言えば、才能がなければ何をしても無駄だった。
(´<_` )「あまり意識したことはないな」
从'ー'从「えー。そうなんですかぁ」
才能があれば誰でもよってくる。
弟者はそのことをよく理解していた。
ついにハジマタ
支援
一般的に、三つ以上の魔法を使えれば天才と呼ばれる。
一つしか使えない者は、よほど珍しい魔法でなければ、
魔法使いの中ではクズ扱いされる。
从'ー'从「でもでも、七種類も使える人なんて、弟者さんくらいですよ!」
(´<_` )「まあ、そうだろうね」
自分の価値はよく理解している。
明らかに反則的な才能を持っていた。
使える魔法の数だけではない。珍しい『回復系』の魔法も使うことができる。
学校でも一目を置かれている。
卒業時には様々な方面からスカウトがくるだろう。
从'ー'从「……あ」
(´<_` )「ん?」
( ´_ゝ`)
トップバッター頑張れ支援
兄者が主人公か
支援
ドロヘドロみたい
支援
七色の魔法を遣う男か
支援
(´<_` )「っち」
从'ー'从「あ、あの! やっぱり七種類も使えたら、
魔力のコントロールとか難しいですよねー」
(´<_` )「……いや、何度も言ってるけど、これは才能だからね。
生まれてからずっとこうだから。難しいとかはないよ」
使える魔法の種類だけは努力ではどうにもならない。
生まれ持っての才能でしかないのだ。
だからこそ、魔法を使える者は尊敬される。
尊敬されるのが当然だと思うから、
クズを見下すのも当然だった。
兄者…
支援
しえ
弟者性格悪いな
支援
弟者は双子の兄が嫌いだった。
いや、何かしらの感情を向けることさえ、
奴にはもったいないとさえ考えていた。
同じ父母の間、同じ時間に生まれたというのに、
二人の間には絶対的な差があった。
つまり、どれだけの魔法が使えるかということ。
支援
支援
('A`)「よ、兄者」
( ´_ゝ`)「ん? どうかしたのか」
('A`)「いや、面白い話を聞いたから、
兄者にも教えてやろうと思ってさ」
( ´_ゝ`)「お前、オレ以外と話す相手なんていたのか」
('A`)「噂なんて別に話す相手がいなくても聞けるよ」
( ´_ゝ`)「うわー。ぼっちの考えだぁ」
('A`;)「嫌な言い方するなよ。てか兄者も同じだろ」
( ´_ゝ`)「そんなことはないぞ!」
('A`)そ「えっ、兄者の方がぼっちじゃん」
(;´_ゝ`)「お前失礼じゃね?」
('A`)「で、誰なんだよ。お前と話すなんて奇特な奴」
支援
( ´_ゝ`)「鏡の中のオレ」
('A`)「…………」
( ´_ゝ`)「……すまん。今のなしで」
('A`)「おk」
('A`)「正直、とうとう壊れたかと」
( ´_ゝ`)「うるせぇ」
( ´_ゝ`)「まあいいや。で、話って?」
('A`)「切り替えはやいな」
敢えての「劣等性」かとオモタ
支援
支援
支援
あ、本当だ「劣等生」になってる
(´<_` )「じゃあね」
从'ー'从「ありがとうねー」
兄者は劣等生だった。
たった一つの魔法しか使えない。
体も弱く、体術も会得している弟者から見れば、
何もできないのと変わらない。
これが他人であったならば、見下すだけですんだ。
他人でないから性質が悪い。
双子の兄が劣等など、
できのいい弟者からすれば汚点でしかない。
弟者のそんな気持ちは周りの誰もが知っている。
そのため、誰も兄者に近づこうとしない。
唯一の例外は同じ劣等のドクオくらいのものだ。
有名な血族らしいが、劣等故に家を追われたらしい。
支援
61 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 22:13:18 発信元:221.19.118.208
決して表情は変わっていないけど、
決意を口にしたクーの声には揺るぎない意志が滲んでいた。
(;'A`)「クー」
川 ゚ -゚)「まぁ、そのためにはこの気持ち悪い汚物が邪魔な訳だな。
すぐに消毒するから、少し休憩していろ」
(・∀ ・)「消毒? ずいぶんな言いようだな」
またんきの文句を聞き流しながら、クーはメイド服の袖を捲り上げた。
艶やかな黒髪を紐で縛り、邪魔にならないように一つにまとめる。
そして、戦闘準備万端の状態で、またんきの文句に答えた。
川 ゚ -゚)「汚物は消毒するものだろう?」
(・∀ ・)「へぇ…。面白い女だ。ますます屈服させたくなった!!」
またんきが笑う。
クーが微笑む。
僕らが遠巻きに見ている前で、派手な戦闘が始まった。
(;´_ゝ`)「え、それマジ?」
('A`)「マジだよ。オレも始めは信じられなかったけど」
( ´_ゝ`)「うーん。ドクオはそういうことに関しては信憑性があるからなぁ」
兄者は複雑そうな表情をする。
('A`)「ま、オレ達みたいな劣等生には関係ねーよ」
( ´_ゝ`)「そうだな」
二人は噂話を綺麗に忘れ、適当な話に花を咲かせた。
周りから人を馬鹿にしたような笑い声が聞こえてくるのは無視する。
学校はすでに終了しているが、真っ直ぐ家に帰る気にはなれない。
片や一人っきりの家。
片や己を嫌っている兄弟と二人だけの家。
居心地はけっしてよくない。
いきなり話飛んだな
65 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 22:15:34 発信元:210.153.84.110
トップバッターガンガレ支援
作者落ち着け。
ゆっくりで良いんだぞ
67 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 22:16:12 発信元:221.19.118.208
ごめん本当ごめん誤爆した
本当ごめん
ごめんなさいすいません。
支援
('A`)「早くお袋さん達帰ってくるといいな」
( ´_ゝ`)「後一年くらいは帰ってこない気がするなぁ」
(;'A`)「えー。もう三年くらい旅に出たままだろ?
親父さんは役所の偉いさんだろ」
( ´_ゝ`)「うん。でも二人とも自由だからな」
(;'A`)「そう言う問題か……?」
( ´_ゝ`)「ま、月一の手紙を見る限りは元気そうだよ」
('A`)「あのお袋さんが元気じゃないところが想像できない」
( ´_ゝ`)「だなww」
('A`)「たしか、元最強だろ?」
( ´_ゝ`)「寿引退だから、今でも最強じゃないかな」
('A`)「姉さんはお袋さんの後を追って、
ファイターになるんだっけ?」
( ´_ゝ`)「うん。妹者はまだ考え中」
支援
('A`)「旅から帰ってきたら、ムキムキになってたりして」
(;´_ゝ`)「ありえないと言いきれないから困る」
弟者も、姉者も母者に似て体格がいい。
いつでもファイターとしてやっていける。
対して兄者は貧弱だ。
父者の遺伝かとも思われたが、
母者と比べることが間違いなだけで、ごく普通の体格である。
('A`)「これで妹者ちゃんもムキムキに……」
(;´_ゝ`)「やめてー。妹者は天使なのよー!」
('A`)「天使な妹者ちゃんはオレがもらった」
( ´_ゝ`)「貴様には絶対にやらん」
('A`)「義兄さん、そこをなんとかっ……!」
( ´_ゝ`)「誰が義兄さんだ!」
支援
そんな寸劇をしながら学校を出る。
学校の敷地を出てしまえば、誰も二人を見ても笑わない。
二人は通行人A、Bになれた。
( ´_ゝ`)「あ」
支援ー
兄者の視線の先には小さな女の子がいた。
('A`)「おいおい。さすがに犯罪だぞ」
(;´_ゝ`)「馬鹿! 違うわ!」
アレを見ろと指差した先には赤い風船が木に引っかかっていた。
女の子はあれを取ろうと必死にジャンプを繰りかえしている。
( ´_ゝ`)「…………」
兄者は一歩足を踏み出す。
足は地面につかず、空中を踏みしめた。
まるで階段を登るように、兄者はだんだん高く昇っていく。
('A`)「さっすがー」
( ´_ゝ`)b+「だろ?」
赤い風船を手に、親指を立てる。
さるよけ支援
79 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 22:27:39 発信元:221.113.232.5
幼女相手にだけ覚醒する能力か・・・・・?
しえん
あれれ、便利じゃん
支援
兄者はたった一つの魔法が使えた。
その魔法だけは誰にも負けない。
『浮遊系』
初歩的なものでは己を浮かせることしかできない。
上級者になれば、自分以外のものを浮かせることができるようになる。
( ´_ゝ`)「はい」
川*` ゥ´)「ありがとう!」
女の子は赤い風船を手に、嬉しそうに笑う。
('A`)「もう離しちゃダメだぞ」
川*` ゥ´)「はーい!」
元気な返事を残し、道の向こう側へ駆けて行く。
ゆれるスカートが愛らしい。
クラフトワークっぽいな
84 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 22:30:21 発信元:121.111.227.30
ちょwwwwピャー子wwwwww
ヒールww
お前らピャー子に食いつきすぎだwwww
支援wwww
シリアスな場面にピャー子www
( *´_ゝ`)「可愛いな」
(*'A`)「まったくだ」
( ´_ゝ`)「あーあ。早く妹者が帰ってこないかな」
('A`)「リアル妹が好きな兄者君」
( ´_ゝ`)「何だよ。オレはシスコンだぞ?」
('A`)「一度、弟者にガツンと言ってみたらどうだ?」
( ´_ゝ`)「……そんな必要ない」
('A`)「…………ごめん」
( ´_ゝ`)「謝ることないさ」
('A`)「うん。ごめんな」
( ´_ゝ`)「……ま、そのうちな」
ピャー子かよwwww
太陽が沈み始めていた。
お互い親がいないとはいえ、そろそろ帰る時間だ。
( ´_ゝ`)「そろそろ帰らなきゃな」
('A`)「オレん家くるか?」
( ´_ゝ`)「いや。いい」
('A`)「……いつも通りの色してるぞ」
( ´_ゝ`)「そうか。安心した」
お互いだけでわかる言葉で最後の会話を終わらせる。
( ´_ゝ`)ノシ「んじゃーな」
('A`)ノシ「また明日」
分かれ道で手を振る。
支援
( ´_ゝ`)「ただいまー」
返事はない。
夕食を食べた跡はあるが、用意はない。
( ´_ゝ`)「今日は目玉焼き〜」
冷蔵庫を空け、卵を一つ取り出す。
手慣れた仕草で目玉焼きを作り、ご飯を盛る。
いつもならばもっと手の込んだものを作るのだが、
今日は何故かそんな気分にはなれなかった。
( ´_ゝ`)「うーん。デリシャス」
簡素の食事を終えると食器を片付ける。
ついでにと放置されていた弟者の食器も片付けた。
礼の一つもないだろうとわかっているが、
兄弟は助けあって生きるものだ。
( ´_ゝ`)「おやすみ」
小さく呟いて布団にはいる。
支援
兄者…せつない
支援
朝、いつものように目が覚め、学校へ行く。
登校する時間はいつも弟者の方が早い。
寝ぼけた目を覚ますため、顔を洗い適当に用意をして家を出る。
('A`)「おはよ」
( ´_ゝ`)「おー」
同期で話せる相手というのがお互いしかいないため、
毎日二人は顔をあわせている。
嫌になろうが、他に話せる人がいないのだからしかたがない。
学校へ近づくにつれ、人が多くなっている。
それはいつものことなのだが、今日は異常に多かった。
('A`)「何かあったのかな?」
( ´_ゝ`)「休校になったらいいな」
('A`)「同意」
ざわ・・・
学校の門をくぐると、人の会話から
似たような単語が飛びかっていた。
「とうとう、ここにもきた」
「誰が選ばれるんだろ」
「やっぱり弟者だろ」
「憧れだよね」
(;´_ゝ`)「ま、さか……な」
(;'A`)「ああ、そんなまさか」
二人は駆け出した。
sien,,
支援
人波をかき分け、中心部へ出る。
そこには一人の男が立っていた。
( ´ー`)「この町で最も優秀な魔術師を出すがいーよ」
王家の紋章を胸につけた男は声を高くして叫ぶ。
( ´ー`)「我らの王は、優秀な魔術師に
更なるレベルアップの場を設けてくださった」
(;'A`)「ヤベェ。他人事だと思ってたが……」
( ´_ゝ`)「…………」
ジエン…じゃなくて支援
兄者冷静だな
支援
先が気になる支援
王は魔術師を集めていた。
優秀な魔術師達を集めていた。
才能があるにも関わらず、地方であるが故に
その力を開花させることができない者達のために、
最高の環境を用意すると言った。
いくら王といえども、無限の資金があるわけではない。
選ばれる魔術師はほんの一握りだろうと言われていた。
だからこそ魔術師達は夢を抱いた。
自分の元へ王の使いがやってきて、
新たな世界が開かれるのではないかと。
しえん
一部の者達の間ではこんな噂があった。
王がおかしくなった。
友好関係を結んでいる隣国に戦争をしかける気だ。
そのために優秀な魔術師を集めている。
集められた魔術師は殺しあいをさせられ、
最後に残った一人を教育していく。
あれは訓練でも、修行でもない。
呪いだ。
ふむふむ
支援
支援
支援
( ´_ゝ`)「弟者……」
関係ないと笑っていたが、兄者からしてみれば
多いに関係のあることだった。
この町で一番優秀な魔術師と言えばただ一人だ。
(´<_` )「オレが行ってもいいだろうか?」
周りが歓声に包まれた。
この声が全てを物語っている。
( ´ー`)「この町で反対がないなら、誰でもいーよ。
ま、相談も用意もあるだろう。出発は明日だーよ」
それだけ言い残し、騎士は町の宿屋の方へと向かって歩き出した。
序章 ―終了―
以上です。
トップバッターをやらせていただきました。
たくさんの支援ありがとうございます。
始めのほうで、名前欄のタイトル間違えすぎてすみませんでした。
設定も全部考えてるけど、筆が進まない不思議。
何かあればどうぞ。
弟者の人気パネェな
乙ー!
続き気になるw
続きが読みたいじゃないですかどうしてくれるんですか乙
おっつおつ
これは続きが気になる
乙!
118 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/28(金) 23:00:24 発信元:221.19.118.208
乙です。
途中で誤爆して申し訳ありませんでした。
何だか面白そうなだけに続きがないのが残念
序章祭りだし、仕方がないな
乙乙
誰もいないなら次は自分が投下しようと思います
>>118 気にすんなw
勇者読んでるよ乙
よし支援
きな、坊や
カモン
( ・∀・)「ふいー、到着っと」
自転車のスタンドを下ろして校門の前で一息つく。
すぐ横に置いてある「入学式」と書かれた大きな看板だけが、僕を出迎えてくれた。
( ・∀・)「しっかし……」
周囲に僕以外の人間はおろか、猫すらいない。
入学式の朝としてはなんとも異様な光景だ。
( ・∀・)「はあ……当たり前だよな……まだ6時半だし……」
カバンから四つ折りにした入学式の案内を取り出す。
広げたその真ん中には大きく『新入生は午前8時に登校してください』と書いてある。
ここにいる理由を思い出すと、幸せが逃げるとしても深いため息を吐かずにはいられなかった。
――昨晩――
(;・∀・)『いやいや、全然大丈夫だって! 30分も早く着くんだよ!?』
( ゜ω゜)『モララー、明日は入学式だお!?
何が起きても変じゃない、そんな時代なのに覚悟が出来てないお!』
(;・∀・)『入学式に時代って関係あるの!?』
( ゜ω゜)『おっお、Tomorrow never knowsだお! とにかく明日は早く出るんだお!』
(;・∀・)『今気付いたけどさっきからミスチルっぽいよ父さん!』
支援
しえん
Wake me upですねわかります
――――
( ・∀・)「心配なのは分かるけど早すぎだよ父さん……」
鬼のような形相で起こしに来た今朝の父さんの顔を、僕は一生忘れないだろう。
やる事もないまま、ぼーっと校門の前で立ち尽くす。
準備のためなのか、僕の横を在校生らしき人が通り過ぎて校内に入って行った。
(*・∀・)(やばい、人に見られると結構恥ずかしい……)
今頃羞恥心に目覚める。
もし同じ新入生にでも見られたら、
( ゚д゚ )『なにやってんだこいつ……』
という目で見られる事間違いなしだ。
それだけはなんとしても避けたい。
( ・∀・)(どっかで暇を潰そう……)
きょろきょろと辺りを見渡す。
白んだ空に照らされて神秘的にも見える校舎。
その横に一際目立つ色を見つけた。
タイミングを見計らったかのように、満開のピンク色。
近づいてみると、それは校舎内でなく隣接した小さな公園にあった。
支援
支援
ちょうどいい、桜を眺めていれば一時間なんてすぐに過ぎそうだ。
自転車を入り口に止めて、その横の自販機で暇つぶしのお供を品定めする。
( ・∀・)「お、レモンスカッシュ」
スカッとした飲み物で気分を晴らせ、神様がそう言ってる気がした。
乱暴に落ちて来た缶を拾い上げて、慎重に蓋を開ける。
情けない音を出しながら炭酸が抜けたのを確認すると、プルタブを勢いよく起こした。
( ・∀・)(もうちょい炭酸飲料に親切設計な自販機ってないもんかな)
そんな事を考えながら、一口。
口に広がる爽やかな檸檬の味を楽しみつつ、上を見上げた。
(*・∀・)(綺麗だなー)
そこにあるはずの空を、桜色が飲み込んでいた。
満開まではもう少しかかるとニュースで見た気がするのだけど。
おそらく、ここ数日で急に暖かくなったのが効いたのだろう。
( ・∀・)(ベンチにでも寝っ転がって見たら絶景なんだろうなー)
頭の中にその絶景を思い描いてみると、試してたくて仕方なくなってきた。
多めにレモンスカッシュを口に含むと、公園の中へと歩を進めた。
支援
しえん
sien
さほど広くない公園だから、ベンチは入り口からすぐそばにあった。
だけど、僕と同じ事を考えていた人がいたようで、同年代らしき女の子が真ん中に座っていた。
( ・∀・)(ありゃりゃ……)
仕方ないけど奥のベンチへ行こう。そう思い歩き出そうとした矢先、ある事に気付く。
( ・∀・)(あれ、うちの高校の制服だよな……?)
間違いない。僕のブレザーと全く同じ校章も入っている。
真新しく見えるのはきっと同じ新入生だからだろう。
( ・∀・)(どんな子だろう……)
その場で立ち止まって彼女の横顔を注視する。
しかし、肩まで伸びた栗色の髪に阻まれてその表情は分からなかった。
正面に回り込もうかと考えたが、不審者扱いされる可能性に気付いて思いとどまる。
( ・∀・)(奥に行くときにちょっと見てみるか……)
もう可愛い可愛くないの問題ではなく、意地だ。
僕と同じようにこんな早い時間に、僕と同じ事を考えてた奴の顔を見てみたい。それだけだ。
意を決して右足を踏み出した。
一歩、また一歩と近づいて行く。
あと片手で数えるくらい近づけば正面、という時だった。
(;・∀・)「っ!?」
足音に気付いたのか、彼女が僕の方へと顔を向けた。
どうなるどうなる
モララー好きw
しえん
誰だww
支援
支援
いや、正確には僕の事を見ていた訳じゃなかった。
o川*゚ー゚)o
彼女はただ、桜色が舞うのを見ていた。
(*・∀・)(か、可愛い……)
思わず魅入って立ち止まってしまう。
丸くて大きな黒い眼は夜の海を連想させる。
髪の毛にいくつも付いた桜の花びらすら、僕には装飾品のように見えた。
そこまで考えて、僕が次の褒め言葉を探していた時だった。
o川*゚ー゚)o「あ」
( ・∀・)「」
短く発せられた驚嘆の声と共にぴたり、と視線が重なった。
( ・∀・)
(;・∀・)(やっべえええ気付かれたあああああ!!!)
しえん
支援!
じゃあ俺も支援!!
支援
しえんぬ
o川*゚ぺ)o「むう……」
さながら名探偵のように、顎に手を添え、口をへの字にして僕を見つめてくる。
見つめてくる、というより観察してくる、と言った方がいいだろうか。
瞳がせわしなく上下しては、時々何かを考えるように首をかしげる。
(;・∀・)(やばいやばいめっちゃ見られてるめっちゃ見られてる)
このままでは、
『入学式当日の早朝から人気のない公園で女の子をずっと観察してニヤニヤしてた変態』
というレッテルを張られたまま3年間を過ごす羽目になりかねない。
(;・∀・)(弁解するんだ! 唸れ、僕の脳細胞!)
血の気の引くような浮遊感を抑えて、頭の中の引き出しを開けたり閉めたり。
それでも、とても彼女が納得してくれるような言葉が見つからない。
それもそうか。こんな時に使うための言葉なんてわざわざ考えておく訳ないんだから。
o川*゚ー゚)o「分かったぞっ!」
(;・∀・)「ひゅえっ!?」
そう言って急に立ちあがった彼女に驚き、思わず情けない声が漏れた。
そんな僕の態度を意に介さず、勢いよく人差し指で僕を指し示す彼女。
例えるなら、漫画ならばビシッと擬音が当てられそうな勢いだ。
支援
o川*゚ー゚)o「君はわたしと同じVIP高校の新入生だな!?
そしてわたしと同じく昨日寝れなくなっちゃって、散歩してたらここに来た!
そしたらなんと、公園に絶世の美少女キューちゃんの姿が!
ついつい磁石のように吸い寄せられて見とれちゃってた訳ね!
あ、キューちゃんってのはわたしの事ね」
( ・∀・)「」
落ち着け、落ち着くんだ僕。両親や身近な友人の顔を思い浮かべるんだ。
変態に加えて通り魔のレッテルまで張られるような事があったらみんなが悲しむ。
必死で自分を殺している間、彼女は僕の周りをくるくる歩きながら話を続ける。
o川*゚ー゚)o「おお、言葉も出ないくらいキューちゃんの推理は御名答だったようね!
大丈夫、君くらいの歳だったらキューちゃんにメロメロになるのはしょうがないよ。
だからそれを悔やむ事なんてないって。さあ、笑って……えーと、名前知らないや」
(#・∀・)「」
生まれて初めて、女性を本気で殴ってやりたいと思った。
o川*゚ー゚)o「うひゃあ、顔が怖い怖い」
(#・∀・)「とりあえずひっぱたかせろ」
o川*゚ー゚)o「もーう、イライラしたからってそんなことしちゃ……めっ! だぞ?」
苛立ちの原因はおちょくるような笑顔で下から覗きこんでくる。
(#・∀・)「ええい! このままじゃらちが開かない!」
ここでまさかの小市民シリーズ
こ、これはウザい…
支援
キュートがウザいww
ウザいが好きだww
こんなふざけた誤解をされたままで、向こうのペースに巻き込まれたままで黙っていられるか。
話を真面目に聞いてもらうにはうろちょろされては困る。
僕はまだくるくる歩いている彼女の肩を掴むべく、手を伸ばした。
o川*゚ー゚)o「んにゃ?」
しかし、伸ばした手は
(;・∀・)「っ!?」
彼女の肩に触れたかと思うと
(;・∀・)「うおっ!?」
そのまますり抜けた。
ウザ可愛い
なん……だと…
(;・∀・)「……え?」
あっけにとられていると、視界が舞いあがった花びらで埋まるほどの強い風が吹いた。
(;‐∀・)「くっ……」
思わず一瞬だけ目を閉じる。
次に目を開いた時には、質量を持たない彼女は消えていた。
o川*゚ー゚)o
そして、その数メートルほど奥にはしてやったりと言わんばかりの表情を浮かべる彼女。
体のあちこちを彩る桜色が、確かにそこに存在する事を示している。
(;・∀・)「き、君は一体なんなんだよ!? 幽霊か何かなのか!?」
混乱する頭で絞り出した言葉がそれだった。
本来なら、初対面の相手にこんな事を言うのは失礼極まりないだろう。
だけど、この状況では常識を考える事自体が無駄に思えた。
(;・∀・)「……」
o川*゚ー゚)o「……」
つかの間の静寂の後、彼女は言い放った。
こういう時はそうするのが当たり前だ、と言わんばかりに。
o川*゚ー゚)o「初対面なんだから自己紹介するのが先でしょ!
わたしはさっきしたから今度は君の番ねっ! はい、どうぞっ!」
なんだと、、、!?
事情が変わった!
支援
残像・・・?
まともな自己紹介なんて何一つされた覚えなんてない。
そう言ってやりたかったけど、目の前の最重要懸案の方が今の僕には大事に思えた。
愚痴をぐいっと飲み込んで、今までで一番大きな声での自己紹介をした。
(;・∀・)「僕の名前はモララー!今年からVIP高校の一年生だ!
さあ、僕は自分の事を教えたぞ! 今度は君の番だ!」
最初に彼女を見たときのように注視する。
あの時と違うのは、得体のしれない彼女への恐れを抱いていると言う事。
そんな僕の心情を知ってか知らずか。
o川*゚ー゚)o「あ、ごめんね! わたしちゃんと自己紹介してなかった気がする!
んじゃ、改めて……わたしの名前は素直キュート! キューちゃんって呼んでね!」
にいっ、と口角を上げて本当に楽しそうに笑った。
o川*゚ー゚)o「でー、モララーと同じVIP高校の一年生! よろぴくっ!」
まるで親しい友人に向けられているかのような、そんな笑顔。
o川*゚ー゚)o「そんなキューちゃんの特技は―――――」
公園に明るく響いていた声が、途切れる。
笑顔のままで動きが、止まる。
僕の正面から一陣の風が吹いた瞬間、
o川*゚ー゚)o「残像を作る事、でっす!」
キュートは僕の目と鼻の先にいた。
んなバカな
特技と言うには凄すぎる>残像
追い付き支援
残像拳!
それはもはや 技 だ
(;・∀・)「……」
自然と全身の力が抜けて、地面にどさり、と座りこんでしまう。
きっと、僕の体はこの非日常から逃げる事を諦めたんだろう。
(;・∀・)「は、ははは……」
しばらく経って頭も受け入れる準備が整ったのか、ようやく声が出た。
これが笑うしかない、って状況か。身を持って知ったよ。
o川*゚ー゚)o「もしもーし、だいじょーぶ?」
その状況を作り出した張本人はいたって普通に僕に語りかけてくる。
(;・∀・)「ギリギリ……大丈夫かな」
o川*゚ー゚)o「そんなに驚いた?」
(;・∀・)「生身の人間が残像作っていたら、誰だってこうなるよ……」
o川*゚ー゚)o「えー? 見た人はみんなすごーい、とかかっこいー、とか言ってくれたよ?」
そっちの方が異常なんじゃないか、とでも言いたげな目で見てくる。
どうもキュートは幸いにも周囲の理解を得られて生きてきたらしい。
しかし、高校生にもなれば残像が作れるような人間の異常性をみんな理解するだろう。
残像系美少女
支援
しえん
残像と聞いてなぜか太陽拳をする天さんが浮かんだ
そうなった時、誰がキュートを理解してくれるのだろうか。
( ・∀・)「……」
o川*゚ー゚)o「どーした? 真面目な顔しちゃって。
あ、分かったぞ。これからキューちゃんに愛の告白をするつもr」
( ・∀・)「キュート」
誰もやらないかもしれない。
それでも、誰かがやらないといけない。
o川*゚ー゚)o「や、やだなぁ……本気で?」
だったら、それはいの一番に関わってしまった僕がやらなければいけないのかもしれない。
例えほんの少しの差だとしても、今一番そばにいる僕が。
( ・∀・)「君のそばにいようと思う」
o川*゚ー゚)o「……へ?」
( ・∀・)「正直、今のところ君の事は嫌いだ。
でも、ろくに理解もしないで結論付けるなんて事はしたくない。
だから、今は暫定的にだけど君のそばで……君の味方でいようと思う」
しえん
しえ
モララーいいやつ
やっぱりモララー好きだ
なんかすごい事を言っている気がする。
o川*゚ー゚)o「ぷ……プロポーズ……?」
( ・∀・)
(*・∀・)
やっぱりすごいどころかとんでもない事を言っていた気がする。
( //∀/)「うおああああああああああ!!!! 」
o川;゚ー゚)oそ「ちょ、ちょっとモr」
( //∀/)「忘れろおおおお!! 忘れてくれええええええ!!」
いやもう死ぬ! 君を殺して僕も死ぬ!」
風邪でも引いたかのように顔が熱くなる。
なんだか全身がむずがゆくて仕方ない。
これが俗に言う黒歴史ってやつなのか。
o川*゚ー゚)o「ぷっ……ぷぷぷ」
( //∀/)「いやあああああ! 笑っちゃやらあああああ!」
o川*^ー^)o「あはははははは! モララーって面白い!」
モララーいいやつだな……
実に良い雰囲気だ
支援支援
なんだかニヤニヤしちゃう
しえん
青春すなあ
( //∀/)「らめええええええ……え?」
ふと聞こえたキュートの言葉。
面白いってどういう意味? 黒歴史的な意味?
o川*^ー^)o「びっくりした顔したり、真面目な顔したり、恥ずかしがったり……
見てて全然飽きないよ!」
( //∀/)「は、恥ずかしいの見て笑ってたんじゃないの……?
顔を見るとまた悶えそうだから、目線を逸らしながら尋ねる。
o川*゚ー゚)o「笑えないよ……」
初めて聞くトーンの低い声で答えるキュート。
真面目な雰囲気に違和感を感じて、恐る恐る顔を見てみる。
o川*//ー/)o「あ、あんな真面目な顔で言われて……笑える訳ないじゃん」
僕と同じように、顔を赤く染めて目線を逸らしていた。
照れ隠しなのか、ぽりぽりと頬を掻きながら。
キュート可愛えええええ
モララー羨ましいし…
支援
支援
ぽりぽり支援
( //∀/)「〜〜〜〜!!」
さっきとは違うむずがゆさが僕を襲う。
耳たぶが赤く染まる音が聞こえたような気がした。
o川*//ー/)o「けけ結構言われて恥ずかしかったんだよっ!
いくらキューちゃんがかかか可愛いからってさー! もー!」
顔は赤いままだけど、キュートの声の調子は元に戻っていた。
o川*//ー/)o「この話はもうおしまい! ね!」
(*・∀・)「う、うん……そうしよう。それがいい」
ようやく落ち着いてきて、お互いまともに喋れるようになってきた。
o川*゚ー゚)o「いやー、でもキューちゃんびっくりだよー」
( ・∀・)「何が?」
o川*゚ー゚)o「ひとめ惚れされたと思ったらまさかのプロポーズだもん」
( ・∀・)「」
うへへへへ
うん、いや、うん……
支援
キュートのウザさがクセになってきた
それってまさか最初に僕がキュートを見ていた時の……
(*・∀・)「ちがっ……あれはそっちが勝手にひとめ惚れだと勘違いして……」
o川*゚ー゚)o「いいんだよ、モララー。人を好きになるのは全然恥ずかしい事じゃないんだよ」
( //∀/)「だああああああ!!! 違う! 惚れてない!」
o川*゚ー゚)o「わー、照れてる照れてるー」
( //∀/)「えええええええい! 話を聞けえええええ!」
冷やかすような口調で煽りながら、僕から走って遠ざかっていく。
その生意気な口を塞ぐべく、レモンスカッシュを放り投げて追いかける。
( //∀/)「大体な、僕は同じ時間を共有して少しずつ心の距離を近づけていくタイプ……
って、何言わせてんだー!」
o川*゚ー゚)o「そっちが勝手に言ってるんじゃーん!」
( //∀/)「うるさーい! 捕まえたz」
言い終わる直前で、強い風が吹く。
o川*゚ー゚)o「残念! モララーが捕まえたキューちゃんは残像でしたー!」
( //∀/)「うわああああ! むかつくうううううう!」
イチャイチャしやがって…
はたから見たらバカップルだなww
支援
青春、いいな
残像、いいな
どれほどそうやっておちょくられていただろう。
ふと、聞こえて来たチャイムの音と共に鬼ごっこは中断された。
思わずその場に座り込んで、天を仰ぐ。
o川*゚ー゚)o「おおう、もうこんな時間!」
(;・∀・)「何でっ……呼吸ひとつ乱れてないんだよ……」
肩で息をしている僕とはまるで対照的だ。
何回も残像で逃げていたから、僕より運動量は圧倒的に多いはずなのに。
o川*゚ー゚)o「ふははは、モララーとは鍛え方が違うのでっす!」
腰に手を当てて胸を張り、したり顔でキュートは答える。
そう言われると、僕にも男としてのプライドがある。
ひとまず顔を下に向けて、呼吸を整え言い返す。
(;・∀・)「くっそ……そのうち絶対捕まえてやるからな……ってあれ?」
顔を上げると、さっきまでそこにいたはずのキュートはいなかった。
辺りを見渡してみても、どこにもいない。そこまで確認した時だった。
o川*゚ー゚)o「キューちゃんフリーズ!」
背後から聞こえたキュートの声と同時に、何かとても冷たい物が僕の首筋に押し当てられた。
(;・∀・)「ひょおおおおおお!!!」
ひっ、必殺技だ!
モララー!逃げてー?
その刺激に反射的に前方へわたわたと逃げ出すと、後ろから笑い声が聞こえて来た。
面白くて仕方ないとでも言わんばかりの大きな笑い声。
振り返ると、両手にレモンスカッシュを持って立つキュートがいた。
(;・∀・)「いきなり何すんだよ!」
o川*゚ー゚)o「あー、そんな事言っていいのかなー?
せっかく キ ュ ー ち ゃ ん が お ご り で買ってきてあげたのに」
自分の名前とおごったという部分を強調して聞いてくる。
そう言われたら返す反応なんて自然と限られてくるじゃないか。
(;・∀・)「……ごめんなさい、ありがたく頂きたいと思います」
o川*゚ー゚)o「むふふ、よろしい」
悪代官のような声を出しながら、右手に持ったレモンスカッシュを差し出してくる。
さしずめ今の僕は越後屋だろうか。なんて事を考えつつもそれを受け取る。
o川*゚ー゚)o「おぬしもワルよのう、モララー」
( ・∀・)「いつの間にジュース貰うのが罪になったんだよ、この国は」
o川*゚ー゚)o「ノリ悪いなー、もー」
しえーん!
バカップルすぎるwww
羨ましい支援
このバカップルめ!
もっとやれちくしょう!!
楽しそうだなぁ
支援
そう言いながら自分の分のレモンスカッシュの蓋を開けるキュート。
しかし、開けた瞬間に中身が噴水のように溢れだしてきた。
o川;゚ー゚)o「うひゃあっ! モララーヘルプミー!」
キュートが僕に助けを求めている間に、噴き出す勢いは収まった。
ずっと持っていたせいで両手はびしょ濡れになってしまっている。
o川;゚ー゚)o「あうう……」
(;・∀・)「あーらら、ひどいなこれは。手洗ってきな」
分かった、と言ってキュートは水道へと小走りで向かって行った。
それを見送って、自分のレモンスカッシュに視線を落とす。
( ・∀・)(買ってきたらしい時間からして、あのスピードで往復したんだろうな……)
だとすれば、当然中身は激しく振られる。
つまり、一緒に持ってきたこれも危ない。
その証拠に、アルミ缶のはずなのに力いっぱい缶を握ってもへこみもしない。
(;・∀・)(飲みたい……喉カラッカラだし……)
服にも被害が及ぶのを覚悟で、のどの渇きを癒すか否か。
小さいようで、非常に重要な決断を迫られていた。
〜〜〜〜〜〜
支援だ
支援
o川*゚ー゚)o「〜♪」
水道ではまだキュートが鼻歌を歌いながら缶を拭いていた。
どれくらい僕が判断を迷っていたかは知らない。
でも、女の子ってのは手を洗うのにも色々やる事があるんだろうか。
( ・∀・)「……」
o川*゚ー゚)o「ん、どうしたのモララー」
( ・∀・)「ああ……ちょっとね……」
o川;゚ー゚)o「んげっ! モララーもびちょびちょ……」
僕の状況を見るなり、キュートは慌てて蛇口のそばから離れた。
数分前の彼女同様、僕の手をレモンスカッシュでびしょ濡れになっていた。
( ・∀・)「ふふふ……でも僕の卓越した炭酸抜きテクニックでどうにか半分は死守したよ……」
o川;゚ー゚)o「……なんかすごいやり切った感が出てるよ」
慎重に慎重を重ねて炭酸を少しずつ抜いて行った結果。
約半数の尊い犠牲の果てに掴んだ勝利だった。
振り振りした炭酸の破壊力は恐ろしいからな
支援
これ終わったら次投下するよ支援
しえーん
211 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 00:16:43 発信元:210.153.84.114
それでも半数犠牲か……
支援
( ・∀・)「さて……」
手と缶を綺麗に洗って、待ちに待った水分補給をしようとした時だった。
o川*゚ー゚)o「タンマタンマ! その前にやる事があるでしょ!」
そう言うとキュートは自分の缶を僕の前に持ってきた。
o川*゚ー゚)o「まずはカンパイでしょ!」
( ・∀・)「……なんで?」
o川*゚ー゚)o「そりゃーふたりの新しい門出に、だよっ!」
その言葉を聞いて、頭の中にひとつの結論が浮かんだ。
( ・∀・)「……ふたつ買ってきたのってそのため?」
o川*゚ー゚)o「そのとーりっ!」
思えば、息ひとつ乱してなかったキュートが水分を補給する必要なんてどこにもない。
溢れて来た時だって、ずっと持っておく必要だってなかったのに。
213 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 00:17:38 発信元:210.153.84.6
支援!
キュートも優しいや
あふう
支援
( ・∀・)「バカだなぁ、本当にバカだ」
o川*゚ぺ)o「むー! ひどーい!」
( ・∀・)「だから、やっぱり誰かそばで見といてやらないとな」
そう言って、キュートがしたように缶を差し出す。
o川*゚ー゚)o「……えへへ」
少し遅れてキュートの缶と僕の缶がかしん、と音を立ててぶつかった。
同時に口を付けて一気に飲み干すと、キュートが公園の時計を見て言う。
o川*゚ー゚)o「そろそろ行こっ! もうすぐ8時だし!」
( ・∀・)「そうだね、さすがにこの時間なら大丈夫だろうし」
空き缶をゴミ箱に捨てると、キュートは軽やかな足取りで入口へと向かっていく。
その様子を目で追いながら、僕も空き缶を捨てると彼女の元へと歩き出した。
終わり
219 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 00:22:02 発信元:210.153.84.12
乙!
序章としても、一つの作品としても面白い!
乙!
いまさらだがこの祭り生殺しって言わないか…
乙!
どんな風に話が進むのか気になる
乙だし!
リア充けしからんのうww
乙ー。
以上になります
セリフの2行目が上手く直せない……
続きは頑張って書いて見ようかなと思います
支援してくださった皆様本当にありがとうございました
乙っした!
続きが気になるな
乙乙
流石、一度は連載にもっていこうと考えられた作品だな
昔総合でお題貰って書いたけど
うまくまとめられなかったので長編にしようとして挫折したから投下する
もらったお題
棒(棒術or杖道)
バグナグ (ベアナックル的なもの)
七丁念仏(刀)
チェーンソー
从'ー'从 あれれ〜?私のシカゴタイプライターが弾切れだよ?(トミーガンの一種)
二刀流 ただしカッターとコンパス
229 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 00:29:05 発信元:210.153.84.22
『修羅』と呼ばれる、人でありながら、人では無い者たちが居た。
その強大な力に時の権力者は恐れ、莫大な被害を出しながらも『修羅』を滅ぼした。
しかし、彼らは気づいていなかった。
『修羅』は人と交わり、その血を僅かに残していた事に――
( ^ω^)修羅達は殺し合うようです
そして――時は現代。何の変哲もない普通の地方都市、VIP市。
ここにも一人、修羅の血を濃く受け継いだ者が『修羅』になろうとしていた――
お題がwww支援
お題が無茶ぶりすぎるwww
支援
〜VIP高校〜
授業と部活が終わり、ほぼ無人となった夜の校内に足音が響く。
(;^ω^)「宿題のプリント忘れるとか…我ながら間抜けだお」
( ^ω^)「WAWAWA忘れ物〜」ガラッ
プリントを探していると、誰も居ない筈の廊下からコツコツと足音が聞こえる。
( ^ω^)(宿直の先生かお…?まあ見つかっても事情を話せばいいかお)
足音が止まり、教室のドアがゆっくりと開かれる。
从'ー'从「そこの君〜ちょっと聞きたいんだけど」
足音の主は若い女だった。
白いワイシャツと紺色のスカートを着た、いかにも女教師といった感じの服装。しかしどこか間の抜けた感じだ。
( ^ω^)キリッ(見たこと無い人だお…新任の先生かお?)「何でしょうかお?」
从'ー'从「―――って生徒を知らない?」
女が口にしたのは、彼の名だった。
( ^ω^)「―――は僕ですお。なんの用ですかお?」
从'ー'从「えっとね〜とりあえず」
从 ー 从「死んでほしいな〜って」
瞬間、彼女の右手が一瞬にして銃へと変わり、弾丸を撒き散らした。
(;^ω^)「んなっ!?」
彼が机の影に飛び込んで隠れるのと同時に、弾丸が木製の机を削っていく音が響く。
(;^ω^)(何なんだおイキナリ!?訳わかんねえお!)
とりあえず女教師ハァハァ
从'ー'从「あれれ〜?私のシカゴタイプライターが弾切れだよ?」
言葉を聞くと同時に鞄を持って机の影から飛び出し、出口を目指して駆け出す。
(;^ω^)(弾切れのうちに教室から逃げるお!)
从'ー'从「ところが残念♪嘘だよ〜」
右手に生えている銃から、弾丸が再び撃ちだされる。
(;^ω^)(あ…僕死んだ…)
そのとき、教室のドアがいきなり吹き飛び、少年と女の間に割って入り、銃弾を防ぐ。
从'3'从「む〜邪魔しないでほしいな〜」
入ってきたのは、OL風の女と袈裟を着た坊主頭の男性。
川 ゚ -゚)「邪魔しない訳にはいかないだろう?『銃修羅』」
(´・ω・`)「保護対象の『修羅』を殺されでもしたら、僕らの面目丸潰れだしね」
すごい展開支援
支援
支援
从'‐'从「『杖修羅』に『刀修羅』かあ…厄介だなあ」
(´・ω・`)「厄介で悪かったね。とりあえず君は僕が倒させてもらうよ」
そう言った彼の手の平から棒状の物が突き出し、それを掴んで腕の中から『何か』を引きずり出した。
出てきたのは、一メートル強の杖。先が尖っているので、槍のようにも見える。
从'ー'从「棒術…いや、杖道かな?」
(´・ω・`)「そんなもの、どっちだっていいさ」
从'ー'从「だよね。さっさと殺してあげる」
銃修羅が両手にマシンガンを生やし、乱射する。
(´・ω・`)「無駄だよ」
杖を素早く回転させ、弾丸を全て叩き落す。
川 ゚ -゚)(今のうちに逃げるぞ)
(;^ω^)(了解ですお)
シカゴタイプライターすげぇwwwww
あ、こういうの感情移入しやすくて好きかも
ひたすら廊下を走る。
(;^ω^)「そういえば、なんであの人手から棒が出てきたんですかお?」
川 ゚ -゚)「簡単に言えば、彼や私、そして君のような『修羅』は武器と契約するとその武器を体と同化させられるんだ」
川 ゚ -゚)「つまり私は体から刀が出せるし、私自身が刀にもなれる」
(;^ω^)「契約?」
川 ゚ -゚)「修羅は『一生その武器しか使わない』と決めて初めて修羅になれる。それが契約だ」
川 ゚ -゚)「自らの体に武器を思いっきり突き刺せば契約は完了する」
川 ゚ -゚)「まあ詳しい事は後で話すから今はとにかく逃げ―――」
彼女の言葉を遮ったのは、ガラスが割れる甲高い音。
そして飛び込んでくる、黒い影。
(,,゚Д゚)「すまんが、逃がす訳にはいかないな」
何これ面白そう
さるよけ
川 ゚ -゚)「そのバグナグ…『爪修羅』か」
(,,゚Д゚)「『刀修羅』に覚えててもらえるとは光栄だな。知らない仲でもないんだから、穏便に済ませたいんだが」
川 ゚ -゚)「おとなしく引き渡せと?全力で拒否するに決まっているだろう」
(,,゚Д゚)「だろうな。それじゃ、力ずくで拉致らせて貰うぜ」
いつか見たアメコミのヒーローのように、男の手から長い金属の爪が飛び出した。
川 ゚ -゚)「少年!ここは私に任せて逃げろ!」
(;^ω^)「は、はいいぃぃ!」
慌てて駆け出す少年を横目に、『刀修羅』はニヤリと薄い笑みを浮かべる。
(,,゚Д゚)「何がおかしい?」
川 ゚ ー゚)「いや、久しぶりに本気を出せそうだな、と思っただけさ」
そして彼女は、胸から刀を引き抜いた。
お題で吹いたのに悔しいけどかっこいいビクンビクン支援
248 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 00:38:44 発信元:210.153.84.104
胸から……ゴクリ
ヒュー・ジャックマンか
クー△
ギコさんは敵か…
(;^ω^)「ハァ…ハァ…」
数分走り続け、下駄箱と校門まであと少しというところまでたどり着く。
両手を膝に当て、息を整えていると、廊下の反対側から人影が見えた
_
( ゚∀゚)「おー、いたいた」
(;^ω^)「ジョル…ジュ……?」
彼のクラスメート、ジョルジュ長岡。
友達というほど仲は良くなく、朝挨拶を交わす程度である。
だがそんなジョルジュでも、彼からすれば天の救いのように見えただろう。
(;^ω^)「助…けて…くれお…変な奴らに…追われてて…」
_
( ゚∀゚)「あー…悪いが、それはできねえ。何故なら」
_
( ゚∀゚)「俺もその『変な奴ら』の一員だからな」
(;^ω^)「は…!?」
_
( ゚∀゚)「悪いな、―――。『鋸修羅』に殺される事を幸運だと思え」
ジョルジュの右肘から先が巨大なチェーンソーへ変わり、唸りを上げる。
そして―――切り裂いた。
支援
しえーん!
ジョルジュも…( ;ω;)
しえん
_
( ゚∀゚)「チッ…」
切り裂いた。だが、切り裂いたのは彼の鞄と制服だけで、彼には当たらなかった。
彼はチェーンソーが振るわれる瞬間、後ろへ飛ぶことで避けたのである。
(; ω )「ぐはっ!?」
だが、無理な体勢から後ろへ飛んだため、バランスを崩し、転倒する。
尻餅をつき、切られた鞄からは中身がぶちまけられ、文具が飛び散った。
_
( ゚∀゚)「チェックメイトだ」
チェーンソーの先が突きつけられる。
(; ω )(僕はココで…死ぬのかお……?)
幸運どころか一番痛そう支援
しえしえ
死を覚悟した瞬間、『刀修羅』と呼ばれた女が言っていた事が思い出される。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
川 ゚ -゚)「簡単に言えば、彼や私、そして君のような『修羅』は武器と契約するとその武器を体と同化させられるんだ」
川 ゚ -゚)「つまり私は体から刀が出せるし、私自身が刀にもなれる」
川 ゚ -゚)「修羅は『一生その武器しか使わない』と決めて初めて修羅になれる。それが契約だ」
川 ゚ -゚)「自らの体に武器を思いっきり突き刺せば契約は完了する」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(; ω )(そうだお…僕も…修羅になれば…)
(; ω )(何か武器になりそうなものは…)
廊下にぶちまけられたシャーペン、コンパス、消しゴム、シャー芯、定規、三角定規、カッター、ボールペン…
その中で手が届く範囲のもので武器になりそうなものを探す。
(; ω )(どっちにするべきだお…!?ええい!迷ってる暇はないお!)
支援
彼は左手でコンパス、右手でカッターを取り、そして――
・・・・・
二つ同時に体に突き刺した。
_
(;゚∀゚)「んなっ…!?契約だと!?」
突き刺した瞬間、彼の体が光り輝き始める。
_
(#゚∀゚)「契約完了する前に殺してやる!」
ジョルジュはチェーンソーを構え、全力で振り下ろす。
だが、彼に掴まれ、止められる。
その彼の指は、金属製のコンパスのような、鋭い輝きを放っていた。
そして、右手首から生えたカッターの刃で、彼の右腕を、切り落とした。
_
(;゚∀゚)「二つ同時に契約って…何者だよ…お前」
( ω )「僕の名前は―――、いや、違う」
( ^ω^)「僕の名前は『文修羅』だお」
こうして、新たな修羅がまた一人、生まれた。
シャー芯一択
お題の見事な消化っぷりに惚れた
方眼紙を相手の爪の間に挟んで思いっきり引けば……
何これかっこいい
以上で終わりです。支援ありがとうございました。
質問などあったらどうぞ。
渡辺の顔がひどいことにorz
文房具って意外と使えるんだなw
乙!
続きが気になるお
お、終わりか。乙ですー
乙!
終わり……だと……?
続きが見たいから乙したくなくなるww
乙!
んじゃあ次いきます
>>266 乙です。続き書かせてもらっていいでしょうか?駄目ならすいません・・・
>>273 どうぞどうぞwwwww
大歓迎っすよwwwww
しかし没ネタ拾われんの二回目か…
>>273 おいおい続きを書いてくださる勇者が現れたぞ
楽しみにしてます
>>274 うひょー!ありがとうございます!!処女作に使わせてもらいますw
流れ止めてすいません、支援
これが第二のコネクト誕生の瞬間か……
279 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 00:52:46 発信元:210.153.84.201
あ、そういや自分は長編うんぬんって言ってた奴です
ですからこの祭の趣旨からちょっと外れていますがあしからず
地の文多しにつき注意
しえん
(゜3゜)「ふぅ……」
今日は厄日だ、と男は思った。
目覚まし時計が壊れていたせいで寝坊をし、
愛車がパンクしていたので高いタクシーを使う羽目になり、
結局遅刻をしてろくに働きもしないくせに威張り散らす軍人に怒鳴られ、
会議はさらに軍事費を増やそうとする馬鹿どもが駄々をこねたせいで延長し、
そのせいで終電に間に合わずまたタクシーを使う羽目になった。
まったくの厄日だ。
「お客さん、なんかやなことでもありましたか?」
運転手が前を向いたままくぐもった声で聞いてきた。
バックミラー越しに、マスクをした貧相な顔が見える。
支援
支援
支援だYO
285 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 00:57:39 発信元:210.153.84.202
「ぶちまけちゃっていいですよ。その方がスッキリしますし」
運転手は続ける。
確かに最近はイライラすることが多い。
妻との別居を始めてから、愚痴を聞いてくれる相手もいなくなった。
溜めすぎるのも身体に毒だろう。
今日ぐらいは吐き出したい。
(゜3゜)「ああ、聞いてくれよ、運転手さん。」
男は一気に喋り出す。
仕事のこと、家庭のこと、友人のこと、自分のこと。
軍人は分からず屋が多すぎる。
妻とは何年もセックスレス。
今日の会議での予算案の無茶な振り分け。
そしてそれを帰ってから纏めなければいけないこと。
軍人って大変なんだな…
支援
男は夢中になって吐きつづけた。
運転手は、仕事柄か聞き上手で、相槌を打ちながら笑うべきところでは大袈裟に笑い、悲しむべきところではまるで自分のことのように肩を落とした。
タクシーも意外と悪くない、と男は思った。
確かに金がかかり、乗り心地は悪く、芳香剤の甘い匂いが気になるが、それ以上のメリットがある。
これからは週に一度くらい乗ろうか、と考え始めた。
(゜3゜)「なあ、運転手さん。ストレスを解消するいい方法とか、知らないか?」
すると運転手は少し考えるそぶりを見せたあと、
「自分の場合はですね、お恥ずかしい話なんですが……」
と、顔を男の方へ近付け、
「……風俗に行きます」
と小声で言った。
しえーん
(゜3゜)「はははwwwそりゃ確かにいい案だ! 男ならやっぱりそうだよな!」
人間の三大欲求の一つ、性欲。
それを満たしてストレス解消というのは、理にかなっているのかもしれない。
女の裸体、その感触、その匂い。
男は下腹部が熱くなってくるのを感じた。
タクシーは住宅街に入っていく。
「いやあ、この際ぶっちゃけちゃいますけど、実は自分、素人童て……おっと」
タクシーが急停止した。
男は慣性で前につんのめる。
(゜3゜)「おっ……どうした?」
「すいません……。なんか通行止めらしくて……」
先が読めないな…
運転手は申し訳なさそうに言った。
前を見ると、ヘッドライトに照らされた看板が、道路のど真ん中に立っていた。
そこには、『マンホールの点検のため、一時通行止めとなります』という文字が書かれていた。
「どうします? 目的地は通行止めですけど、回ります?」
ここからは家が見える。
わざわざ回るよりも歩いたほうが早いだろう。
鞄を掴む。
(゜3゜)「いや、ここでいい。どうせすぐそこだ」
そう言って男は金を渡す。
運転手はそれを確認し、お釣りを返しながらこう言った。
「風俗に行くか、もしくはナンパでもしてスッキリするのがいいですよ。ムラムラしてちゃ、なにをするにも集中出来ませんからね」
タクシーのドアが開き、運転手が「ありがとうございました」と言うのを聞きながら外へでると、晩夏の夜のひんやりとした空気が気持ち良い。
男は、今度どこかいいソープでも探してみようと思いながら、我が家の方へ歩いていく。
支援
しえん
急展開来るかな?
しえーん
その姿を眺めながら、ヘッドライトを消し、運転手はマスクを取った。
「ターゲットとポイントAの距離、30メートル。準備はいいですか」
自分しかいない車内で喋る。
すると、備え付けられた無線からノイズとともに声が聞こえた。
『了解。タイミングはこちらではかる』
その声は少しハスキーな、恐らく女性の声で、言った
運転手はダッシュボードの上にある芳香剤の蓋を閉めながら続ける。
「無線機は所定の場所に隠して下さい。俺が回収します」
『ああ、頼む。それじゃあまた後で……素人童貞君』
「……あれは冗談ですよ」
『隠さなくてもいいさ。君が私と組んでから、全く女性との縁が無いことは知っている』
「……余計なお世話です」
しかし、もう返事は無い。
先程の男を見れば、道の角で誰かと話している様子だ。
運転手はそれを眺めながら、
(;'A`)「……ウツダシノウ」
と呟いた。
ほうほう
運転手はドクオだったのか!
男が角に差し掛かると、不意に何かが飛び出してきた。
「きゃっ!」
とっさにかわそうとするも叶わず、その何かとぶつかり、思わず尻餅をついた。
目を向ければ、黒髪の女性が倒れていた。
ただし、女性が倒れたのは水溜まりの中だった。
(;゜3゜)「す、すいません! 角で見えなかったもので……」
o川*゚ー゚)o「あ、いえ、こちらも前方不注意でしたし」
女性は笑って手を顔の前で振る。
その姿に男は思わず動きを止めた。
暗がりで見づらいが、目鼻立ちの整った顔。
間違いなく美人であるが、化粧と朗らかな笑顔で幼く、可愛らしく見える。
そして何より、衣服がマズイことになっていた。
ワイシャツも白のパンツスーツも、ビシャビシャに濡れて下着が透けてしまっている。
慌てて目を逸らすが、下腹部がまた熱を帯びてきたのがわかった。
支援
こらこら
支援
その様子を見た女性が、自分の衣服を見て、
o川;゚ー゚)o「あちゃー……。これはマズイですねぇ……」
と言いながら立ち上がる。
マズイと思うなら少しは隠してくれ、と思う。
生理的な理由で、こちらが立てない。
いや、勃ってはいるのだが。
しかしそんなことはお構い無しに、
o川*゚ー゚)o「ほら、いつまでも座ってないで。どうぞ」
と手を差し出してきた。
(;゜3゜)「いや、その……」
言葉を濁していると、女性は首を傾げたが、すぐに納得したようで、
o川*^ー^)o「ああ、大丈夫ですよ。勃起くらいできゃあきゃあ言いませんから」
と笑い、男の腕を掴み、引き寄せる。
すると必然的に、男が女性に抱き寄せられたような状態になった。
ちょいエロ?
支援
女性から香る甘い匂い。
先程のタクシーの芳香剤に似た香りがする。
思わず、下劣な感情に支配されそうになる。
このまま押し倒して、凌辱してしまいたい。
気の済むまで、犯してしまいたい。
昴ぶる感情をどうにか抑えて、女性から離れた。
(゜3゜)「……ありがとうございます。怪我はありませんでしたか?」
努めて冷静に、もっとも下腹部には違和感があるが、話す。
o川*゚ー゚)o「私は全然大丈夫ですよ。そちらは?」
(゜3゜)「私も大丈夫です」
改めて彼女を見る。
顔に反して身長は高く、スタイルもいい。
出るところは出て締まるところは締まっている。
顔の幼さが、それらとのギャップを感じさせ、それがまたそそる。
なんともさっきからそっち方面にばかり思考が働くと思い、頭を振る。
308 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 01:17:03 発信元:221.19.118.208
最近キュート使用率高いな支援
ポセイドンもよく見かける
このキュートは危険な香りがする…
しえん
しえ
o川;゚ー゚)o「それにしても、この服はどうしたもんでしょうねぇ……」
女性は濡れたワイシャツの胸元をつまむ。
そのしぐさを見たとき、さっきの運転手の言葉が頭に浮かんだ。
――『風俗に行くか、もしくはナンパでもしてスッキリするのがいいですよ。ムラムラしてちゃ、なにをするにも集中出来ませんからね』――
なるほど、これは神の啓示か、と男は思った。
(゜3゜)「……もしよかったら、うちに来ませんか? 乾燥機もありますし、こちらに責任がありますから」
なるべく下心がでないよう、さも善意からの提案であるかのように言った。
(゜3゜)「すぐそこに家は見えますし、さすがにその格好の女性が外を歩くのをほっとくわけにはいきません」
さらに続ける。
すると女性は悪戯っぽく微笑むと、
o川*゚ー゚)o「ふふっ、大胆ですね」
(;゜3゜)「い、いや、そういう意図があるわけでは……」
男は慌てて否定する。
下心が隠しきれてないww
しえんだ
o川*゚ー゚)o「冗談ですよ、冗談。お言葉に甘えさせてもらいます」
そう言って女性は頭を下げた。
そして顔を上げると、思い出したかのように、
o川*゚ー゚)o「あ、それと」
と言い、顔を男の耳元に近付けると、
o川* ー )o「……私、結構Mですから」
と、艶のある声で囁いた。
耳に息がかかり、全身がゾクゾクとする。
慌てて顔を離すと、
o川*^ー^)o
女性はニコニコとしながらこっちを見ていた。
――なるほど、厄日というわけでもなさそうだ――
男もニヤリと笑った。
ざわ・・・
ざわざわ…
住宅街を抜けたところにある大通り。
そこの路肩に一台のシルバーの車が止まっていた。
中には陰鬱な顔をした男が、ノートパソコンをいじっている。
('A`)「……」カタカタカタカタ
画面には、恐らく一般人には全くわからないであろう記号と数字の羅列が、びっしりと表示されている。
それを見ながら、男は機械的に指を動かしていく。
('A`)「……あ」
ちらりとバックミラーを見て、その手を止める。
そして車のロックを解除し、パソコンを閉じた。
同時にガチャリという音とともに後部席のドアが開き、人が滑るように入る。
('A`)「お疲れさまです」
o川*゚ -゚)o「全くその通りだ」
男はダッシュボードを開き、中のタオルを後ろの女に渡した。
川 ∩◇∩)ゴシゴシ
川 ゚ -゚)「……ふぅ」
な、なんだって…
クーww
えー!?クー!!
なんという演技派
化粧を落とした顔は、先程までの幼い雰囲気など微塵もなく、無表情さが冷たさすら醸し出していた。
('A`)「どうでしたか」
川 ゚ -゚)「予算案資料の写真も撮ったし、話も聞けた。上出来さ」
('A`)「了解です。じゃあ出しますね」
男はそういうと、車のエンジンをかけた。
そのまま発進させ、朝の混雑の道路に滑り込ませる。
川 ゚ -゚)「ドクオ、ああドクオ」
('A`)「なんすかー」
川 ゚ -゚)「私は汚されてしまったよ。どこの誰かもわからない男に汚されたんだ」
('A`)「田中ポセイドン、35歳。シベリア軍部臨時予算編成委員会の担当。既婚、妻とは別居中。住所は……」
ドクオと呼ばれた男は淡々と答える。
川 ゚ -゚)「そうじゃないんだ、ドクオ。自分の相棒が汚されたんだぞ」
むふう
('A`)「……ハニートラップでいこうって言い出したのはクーさんじゃないっすか。
わざわざ奴の車パンクさせて、媚薬入り芳香剤まで用意させて。マタ=ハリなんざ古いってのに……」
すると、クーと呼ばれた女は、ほんのわずかに顔をしかめた。
川 ゚ -゚)「あんなセックスしか能のない売女と一緒にしないでくれ。
私が言いたいのはだな、ドクオ。
相棒が汚されて震えているのに、俺の胸で泣けーとか、自分が忘れさせてやるーとか、
そういうことが言えないのか、ということなんだ」
('A`)「……仕事ですし、第一クーさん、そんなことしたら俺をボコボコにするでしょ」
ドクオがめんどくさそうに返すと、クーはため息をつく。
川 ゚ -゚)「まったく、甲斐性のない奴だな、お前は。だから素人童貞なんだ」
(;'A`)「だからそれ冗談ですって……」
クーかっこいい
支援!
そんな会話をしながら、彼等を乗せた車は、朝の冷たい空気を切って走る。
彼等はここ、シベリア国の人間ではない。
クー、ドクオという名前も本名ではない。
彼等の本名は彼等自身しかしらない。
ならば彼等は、異国の地で、身分を偽り、パートナーにも名前を教えず、一体何をしているのか。
それは、ほとんどの人間に真実を語らない仕事。
敵を欺き、時には味方も欺き、場合によっては自分すら欺く。
諜報員、工作員、スパイ、エージェント。
もっともその職業名すら、彼等にとっては欺く道具でしかないのだが。
川 ゚ -゚)外套と短剣のようです('A`)
329 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 01:33:29 発信元:221.19.118.208
乙?
次投下していいかな
乙乙
これはなんかの祭りか?
乙!
乙だし!
早く続きが読みたい・・・
>>330 序章祭りというのをやっております
乙!
終わりです
「外套と短剣」ってのをググれば、どういう小説かわかると思います
>>305 童貞にエロがかけるとでも?
>>309 前スレでニダーを虐待してたポセイドンなら自分です
>>329 どうぞどうぞ!
乙
早く続きを書く作業に戻るんだ
東には、今も魔法と剣が生活を支える国が。
西には、人類の英知を寄せ集めて作った、機械と科学の国が。
それぞれは互いの価値観の違いから、もう何百年も戦争を続けてきた。
何度も何度もぶつかり合い、その度に疲弊していく双方の国。
疲弊しきった国や民を重んじたのか、ついに、双方の首相は停戦条約を結んだ。
そして、それからちょうど400年後。
( ^ω^)「さて、そろそろやるかお」
東に住む青年は、剣を片手に学園の階段を駆け降りる。
wktk
エロクー乙
そして支援
340 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 01:39:49 発信元:210.153.84.202
よしきた支援
ξ゚听)ξ召喚獣と兵器のようです川 ゚ -゚)
剣と魔法を誇る東の国、ヴィップ。
その中央に建つ学園の地下教室で、一心不乱に剣を振るう男子学生がいた。
彼の名前は内藤ホライゾン。
だが、その名で呼ぶ者は誰もいない。
走る際に『ブーン!』と叫ぶ事から、
彼は学園中の生徒や教師からブーンと呼ばれていた。
(;^ω^)「おっ! おっ!」
息を荒げ、ブーンは上段から剣を振り下ろす。
停戦条約を結んだとはいえ、東と西の仲は今も最悪に悪い。
いつ戦争が勃発しても戦えるよう、ブーンは毎日剣の鍛練を怠らなかった。
彼の練習場所は、専ら学園の地下教室。
ずいぶん昔から使われなくなり、倉庫のような扱いをされている広めの教室だ。
授業が終われば、ブーンは大抵この場所で夕飯まで剣を振った。
全ては自分と、大好きな国の為。
掌にまめが出来ても、ブーンは一度だって鍛練をサボったことはなかった。
(;^ω^)「ふぅ、ふぅ、少し休憩するかお……」
額に滲む汗を拭い、ブーンは剣を下ろした。
支援
彼がいるこの地下には、不気味な噂が生徒たちの間でまことしやかに囁かれていた。
『地下の一番奥にある、封印された部屋には悪魔が閉じ込められている』
というものだ。
それは代々語り継がれてきた噂であり、
誰も悪魔の姿は見たことがないという信憑性に欠けるものであった。
だが、それでも、この噂だけはいつの時代も変わらないまま語り継がれているのである。
そんな信憑性のかけらもない噂を恐れ、
ブーン以外は誰ひとりとして地下に近寄る事すらしなかった。
それは教師も同じ。
だからこそ、ブーンはこの地下教室に目を付けたのだ。
誰も近寄らない場所なら、思う存分剣が一人で振り回せる。
剣術や槍術の練習場もあるにはあるが、他の人もいるので集中するには向いていない。
(;^ω^)「ふう、ちょっと疲れたお」
ブーンは近くに積み重ねてあった箱に腰掛け、手にした剣を眺めた。
綺麗に磨がれた刀身に、ブーンのふくよかな顔が少し歪んで映る。
シンプルな造りの柄には、毎日の練習の証である手垢が目立った。
入学と同時に、剣術科の先輩から授かった剣。
初めて柄を握った時に感じた、あのえもいわれぬ誇らしさ。
剣術理論の授業は難しいが、それでもブーンは剣を振る事が大好きだった。
期待が止まらない支援
346 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 01:44:04 発信元:210.153.84.202
支援ッッッ
こういうの好きだYO
支援
( ^ω^)「……」
( ^ω^)「お! まだまだ頑張るお!」
剣を握った時の思い出が蘇り、ブーンはにっこりと笑いながら立ち上がった。
―――今度はドクオに手合わせしてもらおうか。
ぼんやりと、そんな事を考えて。
**********
**********
ヴィップ学園、地下廊下の一番奥にある両開きの古びた扉。
鎖や錠の物理的な封印と、古い強力な魔法の封印がなされた扉からは、
カリカリと引っ掻くような音が漏れ出ていた。
カリカリ、カリカリ。
その音に気付く者は誰もいない。
ブーンでさえ、剣の鍛練に夢中で全くその音に気付くことはなかった。
カリカリ、カリカリカリカリ……。
その音は、時間を置くにつれてどんどん大きくなっていく。
何重にもかけられた鎖がゆらゆらと揺れて弾け飛び、
扉一面に刻まれた強力な封印魔法の陣が、一瞬淡い緑色に光った。
バトルものって良いね
カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ。
カリカリ、
引っ掻くような音が、不意に止まる。
ちぎれた太い鎖が落ちて、大きな音を地下いっぱいに響かせた。
そこでようやく、ブーンは異変に気付く。
( ^ω^)「誰かいるのかお?」
空き教室から顔だけを覗かせ、ブーンは薄暗い廊下の奥へと声をかけた。
返事はない。
だが、噂の扉から異音がしたのは確かだ。
ブーンは不思議そうに首を傾け、剣を片手に廊下の奥へ進んだ。
物々しい雰囲気を醸し出している、両開きの大きな扉。
だが、厳重に張り巡らされていたはずの鎖は一本残らず外れている。
( ^ω^)「……?」
床に落ちていた鎖を拾い、ブーンは扉に視線を移す。
埃の積もったドアノブ。
深く刻み込まれた、魔法陣。
鎖は無理矢理引きちぎられたかのように、大きくひしゃげていた。
何が来る…ゴクリ
支援
( ^ω^)「……」
ブーンは、そっと扉に手を伸ばした。
堅い木の感触が手に伝わる。
何も起こらない事を確認して、ブーンは扉に耳を近付けた。
中からは何の音もしない。
(;^ω^)「……」
噂などは決して信じていなかったが、本能的に何かを感じたのか、
ブーンは扉から耳を離した。
―――学園長を呼ぼう。
異変は早めに解決するに越した事はない。
ブーンは右手に携えていた剣を鞘に収め、扉に背を向けて地下廊下を小走りで進む。
しかし、件の扉は、学園長の到着を大人しく待ってはくれなかった。
地上へ繋がる階段を駆け上がっていたブーンがまず知覚したのは、
目も眩むような閃光。
そして、
(;^ω^)「うぉおぉおお!!?」
鼓膜が破れる程に大きく響いた爆発音。
一拍置いてから、立っているのが困難に感じる程の揺れと爆風。
WAKUTEKAが止まらない
ごくり……
爆風は地下廊下の蛍光灯や倉庫の扉を吹き飛ばしながら一気に駆け抜け、
階段にいたブーンを飲み込む。
さすがのブーンも、揺れに耐え切れずにその場にしゃがみ込んだ。
(;^ω^)「くそっ! いきなり何が」
黒い煙が晴れた頃、身体に積もっていた細かい瓦礫や埃を払い落としながら、
ブーンは立ち上がった。
―――今の爆発音を聞いた人が、恐らく学園長を呼ぶだろう。
ブーンは少し逡巡して、腰の剣を抜く。
その行き先は、爆発が起きたと思われる『封印の扉』。
なるべく足音を立てないように細心の注意を払って、ブーンは元来た道を戻る。
(;^ω^)「……」
地下には、まだ煙や埃が舞っていた。
爆風により蛍光灯は全滅したので、普段よりもかなり廊下は暗い。
―――魔法科の人間がいたらな。
そんな事を思いつつ、ブーンはゆっくりと地下を進んでいく。
やがて、煙の向こうに無惨にも破壊された『封印の扉』が見えてきた。
扉は木っ端みじんに吹っ飛ばされており、周りの壁にも細かい亀裂が目立つ。
gokuri
爆発の威力に恐れ戦きながら、
ブーンは構えた剣を今一度しっかりと握り直した。
( ^ω^)「……」
視界が悪く、敵の姿を捉えられない以上、声を上げるのは得策ではない。
ブーンは無言のまま、学園中の人間が足を踏み入れた事のない領域に入る。
( ^ω^)「(思ったよりも部屋は狭い……)」
『封印の扉』の向こうにあった部屋は、たった一室だけであった。
四畳半もない程狭い部屋は、窓も蛍光灯も何もない。
閉鎖された空間だ。
黴や埃が混じった臭いが鼻孔を刺し、ブーンは耳を澄まし、目を凝らした。
(;^ω^)「……」
もくもくと漂う煙と闇の中、直立不動で佇む白い人影を捉える。
体つきからして女だろう。
彼女は何も喋る事なく、ただただぼんやりと突っ立っていた。
その雰囲気に、攻撃的なものは一切感じられない。
( ^ω^)「……あのー」
一瞬躊躇い、ブーンは剣をしっかりと構えたまま、人影に向けて話し掛ける。
wktk
( ^ω^)「あんたは誰だお?」
話し掛けながらも、ブーンは観察を怠らなかった。
石を寄せ集めて作ったような、殺風景な部屋。
その床一面に広がる、かなり複雑な魔法陣を見遣り、もう一度人影に視線を移した。
「……誰何を問うなら、まず最初は自分からじゃないの?」
ブーンの質問に答えてはいないものの、とにかく返事をしてくれたその声は、
やはり女のものだった。
少し棘のある物言いに、高い声。
ブーンは彼女との距離を保ったまま、それもそうかと納得した。
( ^ω^)「僕は……。僕はヴィップ学園、武術科剣術コース1年の内藤ホライゾンだお」
「ヴィップ学園? ……ということは……」
( ^ω^)「次は君が名乗る番だお。君は誰だお? 一体、何なんだお?」
地上からは、教師たちの声が僅かに聞こえて来る。
学園長が来るのも、時間の問題だろう。
ぶつぶつと独り言を呟く彼女に、ブーンは返事を促す。
「……名乗る前に、聞きたいことがあるの」
何が来る何が来る
支援!!
363 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 01:54:30 発信元:210.153.84.201
この口調はっ!
彼女はブーンに向かって一歩足を踏み出した。
構えた剣を彼女に向け、ブーンは一歩下がる。
「今、何年?」
( ^ω^)「……ヴィップ暦、3500年だお」
突然の質問に、ブーンは警戒を解かないまま答える。
剣の切っ先を向けられても何ら動じることもなく、
『彼女』はまた一歩、ブーンに近付いた。
( ^ω^)「それ以上近付くなお。女の子だといえど、遠慮なく斬 「私はツンデレ」
「ヴィップ学園、召喚科の1年よ。これでいいかしら? 内藤ホライゾンくん」
皮肉たっぷりな声で、ツンデレと名乗った人影は漸く足を止める。
地上からの声がこちらに近付いて来るのを、ブーンは背中で感じ取った。
( ^ω^)「残念だけど、ヴィップに召喚科なんて無いお。
嘘をつくのは感心しないお」
「あら、今は無くなっちゃったのね。まぁ無理もないけど」
真っ暗な闇が、不意に柔らかい光で壊される。
眩しさでブーンは目を細め、剣を下ろした。
(;'A`)「やっぱりここにいたのか! 大丈夫かよブーン!」
( ^ω^)「僕は大丈夫だお」
ドクオ来た
しえん
息を荒げてブーンの元へ駆けて来た、幸薄そうな顔の男子生徒の名はドクオ。
魔法科、闇魔法コースの、ブーンの親友である。
そして、ドクオの後からは数人の教師がやって来た。
その先頭にいる老婆が、ヴィップ学園の長、ペニサスだ。
('、`*川「内藤くん、怪我は?」
ペニサスは心配そうにブーンの顔を覗き込み、すぐに『封印の扉』に目を向けた。
('、`*川「あなたが400年前からの『贈り物』ね。
会えて嬉しいけれど、出来れば会いたくなかったわ」
顔を綻ばせ、ペニサスは臆することなく封印の扉の向こうにいるツンデレに近付く。
魔法科の教師の魔法で明るくなった廊下に、
ξ゚听)ξ「私は会えて嬉しいけどね」
400年封印されていた少女が、姿を現した。
‐序章終わり‐
タイトルにいたはずのクーが出てこないだと・・・!
乙
よし
さあ続けてくれ
これで終わり?
冗談だろう?クーが出てないじゃないか
さあ早く続きを書くんだ
やめてやめて、その終わらせ方。
気になって仕方ない
乙乙!
これまた続きが気になる・・・
続きものの予定だったからクーをタイトルに出したけど、戦闘書けないので断念。
支援ありがとうございました。
373 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 02:01:18 発信元:210.153.84.201
>>372 乙です!
願わくはまたその小説が読めることを
残念だけどGJ乙
もう370超えてるのか・・・すごい勢いだ・・・
3分の2くらい支援じゃない? すごいよね
祭くらいは盛り上げないとな
もう寝るが
夜も更けてきたところで、さて投下させていただきます。
盛り上がることはいいことだ
そして支援
都会とも田舎ともつかぬ街。
十階にも満たぬビルの裾では経営しているのかも定かではないさびれた商店街が風呂敷を広げ、
隣では木造の黒すすけた民家が所狭しと立ち並ぶ、建物だけが事務的に鎮座した街。
海、山、空き地、路地裏、デパート、シャッター、自転車道、汚水、信号のない交差点……それらどんなものもが抱擁され共存の許された街。
往来を闊歩する人は少なく、朝夕の車の行き来だけは雑多で引けも切らず、夜は人の気配が消えて奇妙に静まり返る街。
昨今の都市伝説というものは、こんな過去と未来の狭間ともいえよう街にこそお似合いなのかもしれません。
この街で日夜ささやかれる噂の一つに、『運命売り』というものがありました。
名が体を表すことでしょう、その者は他人に未来を売ることができるのです。
その者から良い運命を買った人は、何事にも成功して、将来ずっと幸せに暮らせますが、逆にその者の気をたててしまった人は悪い未来を押し売られ、
何事にも失敗してしまい、悲惨な人生しか残されていない、という噂です。
その日の夜にも、酔った男がおぼつかない足取りで家への帰路につくすがら、繁華街を縦横無尽にわめき歩いていると、路地裏に見慣れぬ人がいるのに気付きました。
黒い衣をまとっているためにその風貌を拝むことはままなりませんが、間から覗ける黄色い巻き毛と丸い目、しなやかな指先から、かろうじて女性であることは判断できます。
男は酔った勢いもあり、また相手が女性であるという安心感から、つい千鳥足の進む先をその奇妙な格好をした者へと向けました。
(〃゚∀゚)「よおねーちゃん、こんな夜中に、何をしているんだ?」
辺りには電灯の一つもなく、満月だけが照明となった藍色の世界では、さすがに女性一人で出歩くには物騒です。
ましてや繁華街から一歩外れたそこは闇と腐臭が共存する下水道のような空間、どれだけ酒に溺れた酔っ払いであろうとも誤って行くことすらない場所です。
そんな所にどぶさらいではあるまいに、ましてや女性がいようともなれば奇矯なことこの上ありません。
男だって酔いにかまけて興味本位で声をかけただけであり、正常な神経であればクスリやそういった類の歪な人間だと早合点して目を背けたことでしょう。
そんな自覚はさらさら無いのか知れませんが、女性はきょとんとした目つきで男を見上げ、たどたどしく質問に答えました。
ξ )ξ「未来を、売っています……わたしは、運命売りです」
(〃゚∀゚)「運命売りだって?」
かねがね噂には聞いたことがありましたが、まさか実在するとは思いもよらず、男性は酔いがさめんがばかりに驚きました。
しかし未来売りと言われても、目の前にいるのはあくまでただの女性です。
やはり何かいかがわしいクスリでもしているのかとも訝しみましたが、ふとクスリをしているとは到底思えない子供らしいふくよかな腕と頬に目をやった途端、口元を歪めました。
酔っている自分のことを馬鹿にされているのかと思い、腹を立てたのです。
(〃゚∀゚)「なんだ、だったらおれが運命を買おうじゃないか。
とびっきりいい運命を売ってくれ。
ほら、売れるんだろ?」
ξ )ξ「はい、あなたには成功の運命が見えますから、その運命の中で一番良い運命をお売りすることはできます。
ただし、運命を売るというものはいわば先行投資です。
お値段は張りますが、よろしいでしょうか?」
(〃゚∀゚)「いくらになるんだ?」
ξ )ξ「あなたの運命でしたら、三千万になります」
聞かされた値段はなんと現実離れしたものでしょうか。
やはり馬鹿にされているのだと、男は怒り心頭に達し、がなりたてました。
(#゚∀゚)「酔っ払いだと思いやがって、ばかにするのもいい加減にしろ!」
ξ )ξ「いえ、実際に成功したなら、そしてそんな金額ではくだらない幸せと財産を手に入れられるのです。
ですから、それを理解してください。
納得がいかないのであれば、何も無理に買うことはございませんから……」
(#゚∀゚)「だまれ、この詐欺師が!」
男はさけぶと、運命売りを突き飛ばしました。
男は酔いの醒めた顔をそむけ、倒れた彼女を傍目にせいせいすると言わんばかりに家への道を歩き始めました。
383 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 02:15:32 発信元:122.22.110.171
しえしえ
しえん
次の日、男は渋滞に巻き込まれ、会社へ向かうのが遅くなってしまいました。
大事な商談がある日でしたので、電話をしながら気持は焦るばかりでしたが、事故でもあったのでしょうか。
会社まで続く車はさっぱり進まず、結局会社に着いたのは一時間も経ってからでした。
(;゚∀゚)「相手の人たちは?」
(*ノωノ)「次の予定があるそうで、もう帰られました」
(;゚∀゚)「ああ……ついていない。
こんな時に限って渋滞だなんて……」
男はうなだれましたが、このときはまだ、運が悪かったとしか思いませんでした。
しかし家に大切な資料を忘れたことに気付くと同時、まるでうたた寝からハッと目が覚めるように、昨晩の出来事が男の頭に鮮明酷烈に思い描かれました。
もしかして……気になってはなかなか仕事に身が入らず、同時にそれからというもの、
資料を紛失したり、雨漏りでデータがとんだりと、偶然による不幸が重なるにつれ、やはりそうなのだろうかと諦念と観念が頭の中をらせん状に渦巻いていました。
そうです、あの夜に出会った運命売りは本物であり、突き飛ばしたことを発端として機嫌を損ねてしまい、
不幸なる運命を押し売りされてしまったが故、こうして偶然が吸い寄せられるように頻発してのではないだろうか。
そうは思っても、突き飛ばしてしまったのは事実でありますし、どこかでまだ男は自身の失敗を認めたくないように、偶然という言葉にしがみついていましたが、
以来何をしても上手くいかないに違いないという先入観が行動を妨げ、動けば動くだけ、動かなければ動かなかったことで次々に不幸が押し寄せてきました。
こうなっては何をしようとも上手くいくわけがありません、男はそれ故に運命売りを免罪符として、何もせずに不幸と対面するという最悪の選択肢を選び続けたのです。
いよいよ一カ月ほど経とうというとき、『偶然によるミス』が積もり積もって会社からクビにすると脅しめいたことを言われてしまいました。
支援
さあ、これはもううかうかしていられません。
男はあわててあの夜と同じ時間に同じ繁華街を歩き、必死に運命売りを探しました。
あのとき出会ったのは偶然だったのでしょう、しかしながら運命売りは待っていたと言わんばかりにつくねんと、同じ場所に同じ黒い装束の恰好で腰掛けていました。
(#゚∀゚)「おい、運命売り! おれの未来を、人生を返せ!」
男が叫びましたが、運命売りは聞こえていないふりをするだけで全く反応を見せません。
(;゚∀゚)「運命売り、おれが悪かった。
ごめんなさい、だから本来の未来を返してください」
男が両手をついて謝ったなら、運命売りもくすりと笑みを漏らしました。
しかしここで男は、ふと気付きました。
運命売りが本物であれば、以前話していた最高の運命というものも真実なのだ。
あの時は三千万円などと非常識な金額を提示されてつい頭に血が昇ってしまったが、実際はそれでもお釣りがくるほど恵まれた生活が約束されるのだ。
( ゚∀゚)「いや、運命売り。おれは買う。
以前話してもらったおれの一番良い運命を、買う。
おれは客だ、さあ、売るんだ」
運命売りが本物と分かるや否や、男は目を輝かせました。
今回は偶然により不幸が重なったが、同じようにこれらすべての偶然が幸運に変わるのであれば……考えただけで興奮してきます。
そんなよこしまな考えを見越してか、運命売りは大きなため息を吐きました。
ξ )ξ「お客さん、前回お話ししましたお客さんの運命は、もうすでにありませんよ」
(;゚∀゚)「どういうことだ?」
ξ )ξ「つまり、前回お会いしたときにあった最高の運命ですが、すでにあなたはあれから一ヶ月間生活をしました。
その一カ月で運命は限られてしまうのです、もうあのときの最高の運命は存在しないのです。
特にこの一カ月は失敗ばかりだったようですから、もうこの前お話ししたほど恵まれた運命はほとんど残されていません」
明るい未来がほとんど残されていない、まるで死刑宣告でもあるかのような一言は軽い口調とはうって変わって残酷極まりないものでした。
聞いた瞬間に男はがくりとうなだれ、頭を抱え込みました。
ξ ー )ξ「今のあなたですが、あの時からすればずいぶんと悪い状態の未来にいますね」
そうです、よくよく考えてみれば、はたしてこの一ヶ月間のミスはすべて偶然だったのでしょうか。
偶然だと割り切ってしまったばかりに失敗が度重なってしまい、ミスから目をそむけたいばかりに偶然などと都合のいい言葉で自分を騙していただけではないでしょうか。
その結果が、こうして自分自身の運命を悪い方向へと限定していったいるのではないでしょうか。
運命売りが本物かどうかは分かりません、しかしながら未来売りのせいだと責任転嫁して自分の非を認められなかった結果が、今の男なのです。
ξ )ξ「運命はバイオリズムのようなものです、常に変わるものですから、これからもう少し頑張ってください。
頑張れば、必ずやよい未来が目の前に開けるはずですから。
未来なんて買わなくとも、私はどうせ叶えられる限りの運命しかお売りできないのですから、頑張ってください」
運命売りは最後に優しく声をかけると、くるりと踵を返し、闇の中へと消えて行きました。
寝れねぇ支援
(;゚∀゚)「例の件ですが、事故渋滞とはいえ工面いただいた時間に間に合わず、そして謝罪がこうも遅れたこと、大変申し訳ありませんでした!」
/ ,' 3 「気にしないでくれよ、逆に我々の方が愛想を尽かされたのかと懸念していたくらいなんだから、はっはっは」
男は次の日から、一転して躍起に頑張りました。
いざ自分の行為を今一度留意してみたならば、小さなミスもあわやというところで気づいて、今までが嘘のように仕事は完ぺきにこなせました。
(*ノωノ)「最近、先輩ってすごく頑張ってますね。
仕事だって完璧で、頼りになって憧れます」
( ゚∀゚)「おー、そう言ってもらえると嬉しいわ、ありがとうな」
(*ノωノ)「あ、あぷー……」
運命はバイオリズムのようなもので、偶然により失敗してしまうことはままあります。
しかしそれも何かのせいだと思わずに、ミスはミスと認めて、しっかりと切り替えることで、周りの男を見る目も変わり、みるみる男は信頼を勝ち得ました。
果たして男が本当に悪い未来を売られたのかどうか、それは分かりません。
ただ、今の男はできうる限りの良い未来へと向かい、邁進していることだけは、確かなのです。
そして巷にはもう一つ噂が、水面下でありながらも確かに存在していたのです。
過去を売る人がいる――
その者から良い過去を買った者は、現在の安泰と、美しい未来が開けられる――
――その名は、『経歴売り』――
これは二つの噂がまことしやかにささやかれる街で繰り広げられる、運命売りと経歴売りの、互いのプライドを賭した諍いである。
( ^ω^)ブーンは過去を売るようです
乙!
これも面白そうだな・・・
一瞬意識を飛ばしている間に、一つの話が終わっていたとは…
支援出来ずすみません、乙です
乙
地の文多いのに読みやすかった
395 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 02:28:11 発信元:202.253.96.230
読んでるうちに終わってた
面白かった
乙です
( ^ω^)は?
もう今日は無いのかな
そろそろ寝るかな
十レスに満たずサルるとは……
皆様がたくさん書かれている中、少々ですが……以上です。
なぜか珍しい祭りに遭遇したので手直ししつつ記念に。
ありがとうございました、シベリアに幸あれ。
>>395 こうご期待ですね。
今投下していいのかな
いいぞ
んじゃ序章祭り参加するよー
( ^ω^)「そぉい」
「おぁっ!?」
「なんだ、コイツ…マジパねぇぞ…」
とある路地裏の一角。
ギャル男風の青年二人組が、学生服を着た少年によって地に伏されていた。
( ^ω^)「さぁ、さっきウチの学校の子から取ったお金を返すお」
「返せばいいんだろ、返せば!」
「くそっ!覚えてやがれ!!」
( ^ω^)「カツアゲなんて言う馬鹿なことやめて、真面目に生きろお〜」
ありきたりな捨て台詞を吐きながら逃げていく青年二人組。
それに対し、ニコニコ顔の少年は手を振り彼らを見送った。
まだ寝る時間じゃなかった
支援
俺も書けたし支援
( ^ω^)「もう出てきても大丈夫だお」
「すみません、有難うございました」
ニコニコ顔の少年に呼ばれて、電柱の陰からニコニコ顔の少年と同じ制服を着た少年二人に
抱えられた気の弱そうな少年が顔を出す。
パタパタとニコニコ顔の少年に駆け寄り、彼が取り返したお金を受け取る。
( ^ω^)「おっおっ。気にすることないお」
('A`)「そうそ。気にすることねーよ」
(´・ω・`)「彼の人助けは趣味だから」
カツアゲされた少年を退避させ、彼を抱え込んでいた少年二人も会話に入る。
彼ら三人にとって今回のような事は日常茶飯事なので、恐縮している少年に気にしないように諭す。
支援
「流石、VIP北高の『Smiling hero』さんですね」
( ^ω^)「そういうことだお。さ、早く家に帰りなさいお」
そう言われると少年は、もう一度感謝の念をニコニコ顔の少年に伝えながら頭を下げ、帰路に就いた。
( ^ω^)「ふぅ」
('A`)「おつかれさん、ブーン」
( ^ω^)「てか、お前らも半分くらい手伝えお。ドクオ、ショボン!」
(´・ω・`)「だって君に任せた方が確実じゃないか」
('A`)「下手に俺達が手を出すより安心できるだろ。VIP北高の『Smiling hero』さん」
( ^ω^)「ヒーローねぇ……」
('A`)「市内の高校じゃ有名みたいだぜ?ニコニコ顔の正義の味方」
(´・ω・`)「こんだけヒーローっぽいことやってるんだから取ればいいのに、『ヒーロー免許』」
( ^ω^)「ヒーロー免許かお。あんまり興味が湧かないお」
ヒーロー免許。
その名の通り、ヒーローの免許のことである。
かつて治安を維持していた警察。しかし、あまりの腐敗ぶりに政府が痺れを切らし、警察組織は解体された。
その後、取って代わるようにして出来たのが『ヒーロー制度』であった。
ヒーローは世界ヒーロー協会(WHC)に所属せねばならないが、警察のように上からの出動命令を待たずとも
自己判断で悪事を働く人間を取り締まることが出来るようになっている。
この制度の発足により犯罪者は現行犯で捕捉されることが増え、また犯罪件数自体も劇的に減少していた。
支援
し
支援
('A`)「ふーん。まぁブーンが興味無いんだったらいいんだけどさ」
(´・ω・`)「才能はあると思うんだけどなぁ」
( ^ω^)「いいんだお。ヒーローにならなくても助けられる人はいっぱいいるお」
('A`)「まぁな。その結果が『Smiling hero』の通り名だもんな」
( ^ω^)「だお。お、んじゃ僕はこっちの道だからバイバイお〜」
('A`)「おぅ、じゃーなー」
(´・ω・`)「またね、ブーン!」
RATMANみたいな設定だなぁ
支援
支援
別れの挨拶をして帰路に就くブーンの後ろ姿を見送りながらドクオとショボンは言葉をこぼす。
('A`)「なんでアイツは『ヒーロー』にならんのかね」
(´・ω・`)「『ヒーロー』になった方がもっと多く人を助けられるのにね」
('A`)「何かアイツなりの大きな理由があるのかな」
(´・ω・`)「かもね」
('A`)(でも…)
(´・ω・`)(なんだろう…)
(;´・ω・`)(;'A`)(ろくな理由じゃないような気がする)
支援だし
支援
支援
( ^ω^)「ただいまおー」
J( ^ω^)し「おかえり、ブーン」
( ^ω^)「お!ただいまお、かーちゃん」
帰宅の挨拶もそこそこに自分の部屋に向かうブーン。
彼にはそうしなければならない理由があったのだ。
J( ^ω^)し「こら、手くらい洗いなさい」
(;^ω^)「ご飯の前には洗うお!」
母の言葉も適当にあしらい自室に入った彼は、鞄をベットに投げつけ手早くラジオをつけた。
支援
支援
支援
( ^ω^)「どうにか間に合ったお」
「箱入しぃの!D・A・K・O☆してして〜♪」
(*^ω^)「お〜。やっぱしぃちゃんの声は可愛いお!」
彼の急いでいた理由は、今を煌くトップアイドル『箱入しぃ』のラジオ番組。
ブーンは彼女が駆けだしの頃からのファンであり、今の彼を形成しているのも彼女の影響が大きかった。
( ^ω^)(しぃちゃんは強くて弱い人を守れる硬派な男が好きらしいお。
ドクオ達からはよくヒーローになることを勧められるけど……
硬派な男は今流行りのチャラいヒーローなんかにはならないお!)
「〜でね、〜なの!すごいよね〜♪」
( ^ω^)(お…しぃちゃんの話は面白いお)
「だからね〜、私、ヒーローって大好きなの!」
( ゚ω゚)
「硬派で強いヒーローなんてすごいタイプ♪」
( ゚ω゚)「なん…だと…」
支援
ヒーローなんて最近の流行に乗ってるだけのチャライ職業なんじゃ……。
確かに犯罪を減らした功績は凄いと思うお?
けど、カリスマヒーローとかイケメンヒーローだとかテレビでやってたのはギャル男みたいなやつだったし……。
そんな思考をブーンが巡らしている間も『箱入しぃ』の言葉は続く。
「今、ヒーローってテレビとかで取り上げられてるよね。そういう人もスゴいんだけど、
もっと強い信念っていうのかな?そういうのを持って戦ってるヒーローって素敵だと思うの」
( ゚ω゚)「……」
支援
支援
しえん
「だから、このラジオを聞いてる君もどうかな?ヒーローになってみない?
きっと強い正義感をもった人っているよね!
めざそうよ!カッコいいヒーロー!!」
( ^ω^)「……」
今までの自分の認識は間違っていたのか。
チャライ奴ばっかだと思っていたヒーロー。
でも、信念を持って人を助けるために動いてるヒーローもいる……。
そして彼女はそういうヒーローが好きだという。
ならば!
( ^ω^)「よし!ヒーロー、なるお!!!」
第一話「ブーンはヒーローを目指すようです」
乙乙
乙だし!
というわけで今考えてる話の冒頭を投下してみました。
支援ありがとうございました
乙!
ピャー子に萌えた
GJ
かわいいい///お洒落で優しい絵でうまい!gj
438 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 07:36:35 発信元:118.159.131.18
精霊使いがまとめられてるサイトてフェスティバロス以外にどこがあるか教えてくだちい
439 :
拳王:2010/05/29(土) 07:53:40 発信元:222.5.63.95
素直ヒール(笑)ピャー子(苦笑)
いかにブーン系に10代のゆとりが多いかがわかるな、総合のゆとり象徴AAだ^^;
440 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 07:55:44 発信元:210.153.84.5
ピャー子かわええwww
>>439 はいはい某で寝てなさい
442 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 08:41:41 発信元:210.136.161.172
他のメジャーな女性AAキャラが書き尽くされてきたんだろ
ペニサスとかキュートはまだ発展途上だと思うんだ
だからお題くれ
>>435 かわいい
全然ヒールじゃないじゃないか!
見た目は
447 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 11:37:32 発信元:118.159.131.18
けんおーさんIPまとめ
NGIPにでも使って
222.5.63.83
222.5.63.85
222.5.63.86
222.5.63.89
222.5.63.92
222.5.63.94
222.5.63.95
222.5.63.96
222.5.63.97
>>448 携帯ipってけっこうかぶるよ
前蝿の王が濡れ衣着せられてかわいそうだった
半日で450消費か・・・・素晴らしい
まだ祭りの最中だというのに半分とは
よしきた支援
援助交際というものがあるがそれの恩恵にあやかっているのは何もテレビの中の人たちだけでなく
俺たちだって自然にそれを味わうことが出来るとかそんなことは露も思わずただただあの子の膣の感触を
俺は寒空の中外套を羽織りぶつくさと甘たるい缶コーヒー買いながら思い出すのであった。
俺が良く分からない巻き込まれ方をした事件はよく分からないまま終わるわけではなく現実はかなり
非常であり俺の周りを一切無視して奴らは襲撃しそして奴らは妹者に殺されおまけになんとなく俺も殺される。
さて今日も女子高生と援助交際といううはうはエンジョイ三昧を繰り広げ彼女にお礼の学問のスゝメを
連想させるあれなんかを幾らか手渡し帰路に着くのだがそうは言っても俺を待っている城はあまりに脆弱な
築何十年か得体の知れぬおんぼろアパートでありそれを不満に思っていたがその日だけは不満ではなかった。
何故なら奴に出遭ってしまったから。
l从・∀・ノ!リ人「妹者のために讃美歌を歌え讃えるのじゃ。妹者のために死ぬのじゃ。のう、ドクオよ。さあ、さあ!
.. ほれ、ほれ! 早く妹者のために妹者によって殺されるのじゃ。こちらへ来い。殺して進ぜよう。
.. おや。お主が主へと忠誠を誓わねば――解っておるじゃろう? ほれ、解ったのならばこちらへ来い。
.. 寸分違(たが)わぬ愚民は妹者によって殺されるしか能がないのじゃ! 妹者自らお主に存在意義を
.. 与えてやっておるというのに生意気な童(わっぱ)じゃのう。早く! 妹者は殺戮(りく)りたくてしょうがないのじゃ」
そんな出鱈目を並べて日に何度も俺を殺す奴に出遭ってしまったから。
だから、奴に出遭わなければ、きっと、おんぼろアパートだって天国だったのかもしれないな、と俺は回想する。
回想するようではもう遅い。既に手遅れなのに気付かない振りをして、俺は一日を耐える。絶えぬ命を耐える。
砂糖がふんだんに盛り込まれ、きっと気分と体調を著しく悪化させるであろうことが目に見えて舌で味わえてしまう、
その類稀なる甘さが売りの甘たる缶コーヒーのプルトップを俺は開けた。そこで、ふと、インスピレーションが働いた。
アニメ≪化物語≫のBGM『序章』が頭の中に流れ出した。目の前には缶コーヒー、その更に前には――
街灯。
.. ・ .・ ・ .・
「殺させろ」
という声が聞こえた。どこからだろうと考えるまでもなく、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードが
発した言葉だ。いや、正確にはキスショットではなく、キスショットが現れた位置に座りこんでいる少女が、だ。
集合住宅と聞くと機械的で、団地と聞くと温かい、そんなイメージを持つのは俺だけだろうか。しかし団地と集合住宅なんて
イルカとクジラ以上に違わないだろうからどちらでも良いが、とにかく主観的に、奴がいた街灯は、集合住宅の
それだったと思う。どこか切なく、そして機械的。「聞こえているのか、おい」俺は手元の缶コーヒーを啜った。刹那、
手元の缶コーヒーが消えた。
まさに完全に消えてしまった。疑いようもないほど、跡形もなく、完膚なきまでに消えてしまっている。俺は目を見開いた。
直感的に、奴が缶コーヒーを消した方法を知ってしまったのは、俺が選ばれたからなのか否なのかは解らない。
俺は奴に選ばれてしまったんだ。一生を奴の奴隷として使えることに費やすことを決定付けられてしまった。これは悲劇だ。
数歩歩くと、俺は奴の顔を認識することが出来た。絶世の美女でも何でもなく、それは――
l从・∀・ノ!リ人「どうした、人間。近こう寄れ」
支援
よし支援
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードではなく、忍野忍だった。簡潔に言うならば、それは幼女だった。
月明かりと街灯に照らされる妖艶な姿、なんてものはそこには微塵もなく、幼い体躯だけが放り出されていた。ただ、異形だった。
..・ ・
それには、胴体から下が存在していなかった。
既に奴の魔法が掛けられていたのだろうか――俺はふらりと奴の方へ歩いて行ってしまった。そして奴は言う。
l从・∀・ノ!リ人「烙印≪レスティグマ≫」
・ ・ .・ ・ ・ ・
俺の左肩へ自分の右手を乗せ、か細い声でそう呟いた――瞬間、俺の胴体が吹き飛ばされた。ことを知覚していた。
('A`)「はぁぁぁあああああ!?」
上半身と下半身の切断面より降り掛かる血飛沫を、俺は顔面で受け止めた。ぐちょぐちょで生温かいそれは
俺に性的快感を齎したが、残念ながら俺の陰茎その他生殖機能はあちら側へ持って行かれ、全く反応しなかった。
――って。
. ・ .・ ・ .・ ・ .・ .・ .・ .・ ・ .・ ・ ..・ .・ ・ .・ ・ .・ ・ .・ ・ ..・ ・ .・ .・ ・ ・ .・ ・
('A`)「何で上半身と下半身が真っ二つに切断されているのに思考できているんだよおおおおお!」
俺は吠えた。その声が奴の耳に届いたのかどうかは判断し難かった。何故なら俺は、奴の足の裏を最後に、
気を失っていたからだ。最後に記憶していることは、奴が俺の頭をトマトのように踏み潰したことだけ。ぐちゃり。
「活動を再開せよ」
そんな声が聞こえ、俺の意思とは関係なく、無意識に俺は立ち上がった。そこには奴がいた。
l从・∀・ノ!リ人「やあ、妹者が従順なる下僕よ。気分はどうじゃ? 優れるか? それとも優れぬか? いやいやそれとも
.. どちらでもないか? まあ、どんなことはどうでも良い。お主、記憶はあるか? 妹者が見込んだ男、
.. きっと聞くまでもないじゃろうが、一応、な。ほれ、自分の名前を言ってみよ。――"Enseigne un nom"」
オートマチック
≪ぼくは自動的なんだよ≫。そんな誰かの声が聞こえてきそうなほど自動的に俺は言葉を紡いだ。
('A`)「露谷(つや)ドクオです」
俺の口を突いたのは、至極まともな返答だった。何故俺がこんな奴に返事をしなければならないのだろうという俺の
意思を完全に無視している。それは――俺だって、場の雰囲気で嘘だって吐く。しかし、今は嘘だろうと本当だろうと、
そんなことは全く関係なく、こいつと関わってはいけない――そう、俺は考えていたはずなのに。なのに、何故。
l从・∀・ノ!リ人「ふむ。ドクオ。妹者はのう、魔女なのじゃ」
おいおいそりゃないぜセニョールと大槻ケンヂ並に思った俺は大槻ケンヂばりに、自分のことを妹者と名乗り、
俺のことを従順なる下僕と称する、忍野忍的ミクロ少女に聞き直す。というか、訊き返す。
('A`)「……魔女? 吸血鬼じゃなくて?」
l从・∀・ノ!リ人「お主、そいつは小説の読みすぎじゃな。それに講談社BOXは高いから、そうも無理して二冊も三冊も
.. 五冊も七冊も買うでないぞ。更にパンドラで蹴語を読まずとも刀語を全巻買わずとも真庭語を買わずとも
.. 真庭語の残りを期待せずとも良いのだぞ。それに何じゃ、西尾維新だとか森見登美彦だとか村上春樹
.. なんて、中々に『自分、読書青年です』といった感じが漂い格好悪いのじゃ。もう少し、分別を弁えるべき
.. じゃな。そう、妹者は魔女なのじゃ。ベルンカステルではないぞ? それに腐女子でもないのじゃ」
長たらしくてとろとろに蕩けてしまいそうな長口上を聞き流す俺。何という通俗な魔女だ。まあ、数百年を平気で
生きちゃう魔女ならば、娯楽も欠かさずチェックするだろうが、それにしてもどれだけ講談社が好きなのだ。あと
こっそりひぐらしネタ入れても一瞬で気付かねえよ。腐女子も七々見奈波だってすぐに気付かなかったよ。
そういえば、奴――妹者とまともに対峙したのは、今が初めてだったんだな、とふと、思う。
妹者はドレスを着ていた。薄く薄く薄く、すぐにでも破けて飛んで行ってしまいそうな、綺麗で繊細なドレス。
……ここ、どこだ? そんなありきたりな質問が今まで思い浮かばなかったことに苦笑する。定石では廃墟、か。
l从・∀・ノ!リ人「ここは妹者が城じゃ。どうじゃ? 風の通りが良く、虫も来ず、日当たり良好、それに適度に広い。
.. 別に結界が張ってある学習塾跡でもなければ超能力者やサイボーグはいないのじゃ。がっかりしたか
.. のう。別にそこまで形式に則るわけではないのじゃ。形骸化されゆく吸血鬼というのも可笑しいじゃろう?
.. ここはのう、以前の妹者の奴隷の家じゃ。懐かしいのう。久々に殺されかけ、ここに出戻ってきたわけ
.. じゃ――ドクオ、お主の生命を遣ってな。無様じゃ。あんな失態を見せてしまった。しかし、そのお蔭で」
お主という生贄を見付けたからの――そう言いそうになったように、俺には思えた。
l从・∀・ノ!リ人「烙印≪レスティグマ≫をお主に焼き付けた。それは――あれじゃ、メールのRE:みたいなものじゃな。
.. スティグマを、お主へと返信したのじゃ。これでお主は名実共に不死の人間と相成った。どうじゃ?
.. 不死の肉体というのは。心地良いか? それとも不便か? それともまだ分からぬか? きゃはははは」
何を言っているか、全く理解出来なかった。
('A`)「不死?」
俺は妹者によって、絶対に死ぬことがない身体にされてしまったのだ。何をされても死なない。
l从・∀・ノ!リ人「妹者はの、カニバリズムなのじゃ。誰かを殺すことで性的快感を得ることが出来る。どうじゃ?
.. 面白いじゃろう。だから妹者には奴隷が必要なのじゃ。片時も離れることがなく、そして妹者が
.. 気軽に何度でも殺せる相手がの。じゃがのう、しかしそれには愛称も必要じゃ。適当に選んで
.. そいつを殺すだけじゃ物足りんのじゃ。なので波長の合う人間を選び、そいつを眷属にし、妹者が
.. 手によって惨殺してやるのじゃ。お主は幸運じゃぞ? ドクオよ。お前を殺したいのじゃ!」
――とか、何とか。
こうして俺は不死の肉体を手に入れ、跪いて赤い爪を舐め、妹者に殺される日々を繰り返すことになるのだった。
l从・∀・ノ!リ人妹者のカニバリズムはそれはもうほぼ魔女のようです
prologue
ブロックを積む。高く積む。低かったブロックが高く積まれるのは快感だ。
僕が愉悦を覚えたのはそんな単純なルーチンワークではなく、そのブロックを壊すことだった。
高かったブロックは、やがて消えてなくなる。盛者必衰、祇園鐘舎の鐘の声、沙良双樹の花の色。
僕は自分の存在を認めてほしかった。
だから笑顔は僕の身から姿を消した。希望を望む僕は、希望を望むが故に死に絶えた。
変革を、実際のところ、僕はしたかったのかどうか、分からない。
もしかすると今のまま、惰性で生きる方が良かったのかもしれない。
死という概念は美学だが、死ぬことは最低の美術だ。
愛することは最悪だが、愛されることは災厄だ。
僕は旅が出来ない。何故なら僕は家が好きだから――という詭弁を持っているから。
本当は、外がたまらなく怖い。他人の目線が怖い。汗を掻いてしまう。笑い声が怖くて。
「俺、好きな人が出来たんだ」
彼が二股をしていた――これは正しくないな。僕が遊びだった、そう、これだ。
僕が彼のセフレだとか、そんな打破すべき関係だったことを知ったのは、かなり後のこと。
本命と愛し合うために、僕のような、便利な心の繋がりを欲したのだろう。
他人と関係することが怖くなったのはこれが原因ではない。そんな美談はないし、そんなにやわでもない。
元から怖かったのに、彼に裏切られ、更に恐怖は増大した。絶対に、誰も信じるものか。
≪平行空想存在≫の旅を決意したのも、やはりそれがきっかけというわけではなかった。
/ ゚、。 /「あたしは他動的なのでございますわ」
風する彼女はそう言った。空想された風であるところの鈴木はそう言った。
. ・ ・.・
/ ゚、。 /「風はですね軽すぎでございますのでおもしをしなければならないのですよ。おかしいでしょう」
鈴木は、だからヘッドホンをいつも付けていた。何を聴いていたのかは分からない。
/ ゚、。 /「あたしは心の臓さえ抉り取られるほどのぐちょぐちょとした深き深き傷を負っておりますの。
. ですのであたしには誰か芯となる存在が必要でございましてだからあなたを訪ねましたの」
風する鈴木は妖艶に微笑むこともなく淡々と言葉を紡いだ。さながら絵画のように。
/ ゚、。 /「ゆりかごの中というのは思いの外気持ちの良いものであたしなんて陶酔してあすこで一生を
. 終えたいなぞ思いましたがそれではいけませんものね。ですのであなたを見てみたく思いましたの」
鈴木は来ていた衣類を四方八方に滅法構わず脱ぎ始めた。
/ ゚、。 /「あたしを抱いてくださいましあなたをキット幸せにしてみせますので。早くあなたの
. 裸体を見たいものです。どうぞ気の済むまであたしを死の淵まで凌辱してくださいまし」
風するその肢体は爛れた僕を目覚めさせる気付け薬になったのかもしれない。
/ ゚、。 /「別に一人で扱きなすっても構いませんのよ。あたしは何であれあなたと関係したいのですものククッ」
鈴木は心底可笑しそうに笑った。
文字が川となっていた。
僕はその光景を見て、少しだけ笑ってしまった。
不倫相手は同性愛者だった。
彼は随分、独り善がりのセックスをした。僕はでも、それがひどく快感だった。僕は物だった。
ある日、ビジネスホテルの一室で彼が死んだのを、僕は彼が死んだビジネスホテルの一室で知った。
星路町連続殺人事件の最初の被害者が死んだ日、そのビジネスホテルには、人気アイドルが泊っていた。
と言っても、そのアイドルの影武者なのだが、その影武者というのが何人もおり、ファンがばらけて、その
幾つかのホテルに待機していたのだった。結局、このホテルには影武者が宿泊していた。
高校時代、僕の幼馴染みが殺された。幼馴染みを殺した彼は、半年ほど前から、小学校で飼っている
うさぎなんかを殺して回っていた。この時のための試し切りだったのか、それとも単なる猟奇趣味だったのかは
分からない。彼は僕の彼氏だった。僕が浮気しているのが許せなかったのだろう。僕は泣かなかった。
社会人でない内は迫害される。そして幼馴染みは僕に惚れていた。だから彼女は、僕の偽彼女となることを望んだ。
但し、僕はその代償に、彼女とセックスすることを義務付けられた。これは、ちょっぴりだけ気持ち良かった。
それを浮気と見なし、彼は彼女を殺したに違いない。僕はストーカーと化した彼に悩まされたが、それを救ったのが――
僕は目の前で死んでいる不倫相手を見た。僕は彼に惚れていたのだ。
ゲイは結婚後も男を忘れられないという。
彼は、伴侶の両親と同棲していた。マザコンやファザコンではなく、
女子特有の、両親との結束というやつだろう。そのストレスを、僕の体で解消していたのだ。
ストーカー被害から救ってくれた彼は、やはり何度見ても、遺体だった。
コンクリートは静かに、しかし急速に、僕の体を蝕んだ。
いつしか僕は、ブロックを積まなくなった。
だから僕は旅に出ることにした。
高校時代、残りの二年、僕はいじめられて過ごした。
親とは険悪な関係を建設し、超えることを考える余裕がないほどに高い壁がそこにはあった。
僕は同性愛者であると同時に、女性恐怖症にも、高校時代、陥ってしまった。
携帯電話で男を漁り、僕の心理状態は淫靡なそれへと堕落していた。
僕は両親を空想殺人し、そして手に入れた遺産で旅に出ることを決心した。
僕は心に空いた穴を埋めるために旅をしたのかもしれないし、そうでないかもしれない。
どちらでも良いことだった。僕は全てを忘れたかったのだ。
旅の道中、鈴木に出遭った。
/ ゚、。 /「正解を終わりましょう。踊りましょう。戻りましょう。あたしはあなたを求めておりますわ」
鈴木は僕を変えた。
(´・ω・`)「うん……鈴木。僕は――僕も、君を求めているんだ」
これは、つまり愛?
これは≪平行空想存在≫を通して、彼女を愛するための旅だったんだ――
そう気付いたのは、それなりに後のことだった。僕にも人を愛する権利があったんだ。
(´・ω・`)「僕は君を愛するよ。大好きだよ、鈴木」
/ ゚、。 /「あたしはあなたを永久に愛しますわ」
(´・ω・`)「捨てないで。裏切らないで」
/ ゚、。 /「あたしと一緒に歩むのです」
(´・ω・`)「鈴木。抱き締めて頂戴」
/ ゚、。 /「抱き締めてくださいまし」
(´・ω・`)「幸せにしてみせるよ」
/ ゚、。 /「幸せになりましょうね」
これは僕が愛を知る物語。
僕が誰かを愛するための旅。
大切な人を抱き締める物語。
孤独に耐えるための旅。
拒絶を辞める物語。
痩せ我慢を忘れる旅。
(´・ω・`)自己絶対矛盾は旅するようです/ ゚、。 /
-prologue-
( ^ω^)「僕には青森に彼女がいるのですが、どうにも孤独に耐えられそうにありません。
.... なので、津田沼さん。僕の現地妻になってください。お願いします。お人好しですよね?」
ξ゚听)ξ「はい、分かりました。私は前から内藤君のことが好きだったので、告白したかったのです。
. でもアグレッシブな青春時代を忘れてしまったので、告白なんて恥ずかしかったのです。喜んで」
ξ゚听)ξあをによし魔界現地妻のようです
prologue
( ^ω^)「僕は他人の不幸や、陰口がたまらなく大好きなのです。へんてこな性癖ですが、他人の真の顔で
.... あるところの裏の顔が大好きなのです。仲良しごっこの裏は殺伐としている。垂涎ものですよ」
ξ゚听)ξ「なら、私は内藤君に対して、誰かの悪口を言った方が良いでしょうか」
( ^ω^)「それはどうも違うのです。きっと、臨場感が必要なのです。嘘っこで交わった会合の席で、そこで
.... 他人への批判を聞く。他者を批判することでしか自分の確立させられない。どうして滑稽です」
ξ゚听)ξ「黒い人が好きなのですね。素晴らしいことだと私は感じます」
( ^ω^)「黒い人、というと、『黒い人』を思い出します。幽霊、で良いのかな。未だ科学では解明できない、しかし
.... 存在するという、時間的に解決できていない未知なる存在です。僕のアパートにも幽霊はよく出るのですが、
.... 『黒い人』は出没したことがありませんね。どうにか、一目、見たいものです。勿論黒い人も好きですが」
ξ゚听)ξ「幽霊……というと、妖怪とは違うのですか? 幽霊や妖怪やお化けや怪物や、そういったものの識別が
. 私には出来かねます。宇宙人やUMAなんかも、それぞれ一つの括りではないのでしょうか」
( ^ω^)「違いますね。幽霊というとお化け、例の三角頭巾でうらめしや。妖怪は伝承風俗で創り出された神話的な
.... 空想上の存在。怪物は単なる異形、UMAも同じですね。宇宙人はどうだろう、きっと、『黒い人』に近いのかな」
468 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 14:14:00 発信元:210.136.161.15
おっと二つ投下か
支援
さらに三つめだと……!
なんという絶倫
( ^ω^)「僕はですね、津田沼さん。僕は、魔界探偵なのです。現地妻だから言うんですけどね。
.... キット、渡辺さんに言えば、叱られてしまうのです。何一つ嘘なぞ吐いていないのですがね」
ξ゚听)ξ「メーオーセーオーですか。オン ソンバ ニソンバ ウン バザラ ウンパッタですか。
. 推理物の皮を被った単純娯楽漫画ですか。魔族大隔世ですか。嘘でない……ね」
( ^ω^)「僕があなたに嘘を吐くメリットなんてものが、まるで存在しないのだから。しかし、渡辺さんであれば、
.... もしかすると、嘘を吐くメリットがあるかもしれませんね。しかし、津田沼さんに言ったのだから、
.... これは本当ですよ。異形人外との推理合戦を、夜な夜な行うのです。面白いですよ」
ξ゚听)ξ「ああ。前に言っていた、『黒い人』というのも、その影響なのですね」
( ^ω^)「はい。それに、僕の管轄は広いですからね。しかしオールマイティというわけではありません。
.... 大方の異形を相手にするだけに、どうしても広く浅くなってしまいます。前に言ったとおりです」
ξ゚听)ξ「妖怪や幽霊ですか。どういった手順で依頼が? また、解決方法は?」
( ^ω^)「基本的には仲介人を通し、依頼を受けます。解決はまちまちですが、基本は相手の情報収集から
.... 入ります。その分だと、妖怪や都市伝説の方が、多くの人からカヴァーされているため、解決は
.... 容易ですね。逆に『黒い人』といった、歴史の浅いものは苦手です。それと、人も」
ξ゚听)ξ「だから黒い人を観察するのですか?」
( ^ω^)「あれは趣味ですよ。気持ち悪いことが好きなんですよ」
私は内藤君に付き合い、今回の依頼である、『八尺退治』に出掛けた。
どうやら彼によると「古来から日本では、韻が重視されるんだ」とのことで、
もしかすると『八尺対峙』かもしれない。私はどちらでも構わないが。
( ^ω^)「ここですね。依頼主はここで声を聞いたらしいです。例の、『ぽぽぽ』ですね。
.... しかし、引っ掛かることがあるのです。その懸案事項というのが、
.... 依頼主がどうも鹿児島出身らしいのです。もしかすると、相当厄介かもしれません」
ξ゚听)ξ「鹿児島で……何がどう厄介なのですか?」
内藤君は、それについては返答しなかった。
代わりに、八尺様について語ってくれた。
( ^ω^)「『八尺様』、知っていますか? 背丈二メートルほどの、赤い帽子を被り白のワンピースを着た
.... 怪異です。2ちゃんねるのオカルト板の『死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?』にて
.... 2008年の8月26日に投下されたお話ですね。その他にも派生形の『悪皿』なんてものもありますが、
.... これはやはりオカルト板の『ヤヴァイ奴に遭遇したかもしれん』からですね。しかし、ここでは悪皿に
.... ついては無視します。今回の件で重視したいのは、八尺様。『画図百鬼夜行』では『高女』と記されて
.... いますが、時代とともに移り変わったのかは分かりかねますが、八尺様から受けるイメージと
.... 高女から受けるイメージは違うように思われます。別に、印象なんてものは、どうでも良いのですが」
.... 八尺様は体長二メートルほどで、おおよそ女性の形をしていると言われています。そして男が
.... 魅入られ、呪い殺されてしまう。八尺様が移動できる距離というのは決まっているようですが、上記の
.... それによって、どこへでも出没出来るようになったそうです。そして、呪い殺すためには、時に声色を
.... 変えるなどして、相手の心を揺さぶることもあるそうです。成人前の男性、それも子どもが多く
.... 狙われるらしいのですが、今回の依頼主は女性です。そこが問題なのです。さて、行きましょうか」
参考リンク:
ttp://syarecowa.moo.jp/196-2/71.html ttp://occult4cica.blog50.fc2.com/blog-entry-223.html
支援なんだ
さる?
支援
支援が足りないッッッ
皿去りさる去れ
477 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 14:48:19 発信元:210.136.161.16
もしかしておしまい……?それともさる?
l从・∀・ノ!リ人妹者のカニバリズムはそれはもうほぼ魔女のようです
>>454>>455>>458-461 (´・ω・`)自己絶対矛盾は旅するようです/ ゚、。 /
>>462-466 ξ゚听)ξあをによし魔界現地妻のようです
>>467>>470-472 以上、三作品です
設定決まってるのに書けないし序章でもねえ
それと本文が長すぎますは怖いです
って書き込もうとしたらさるさんってね、泣くよ
って書き込もうとしたら更にさるさんって泣いちゃうよ
因みに猿は23分、33分にかかりました、こんなこと書くのにどんだけ掛かるん
って50分に書き込もうとしたらやっぱりさるった
申し訳ないです、終わりですとも言えないなんて……
やっぱりさるか。さるのやつめ
乙!
誰もいないか……
ちょっと即興でなんか書いてくるよ
では
>>481が何か書き終えるまでに
序章を投下したいと考えますが、構いませんねッ!
構わぬ
支援
兄者が自殺した。
それを聞いたとき、俺が泣きもわめきもせずに
落ち着いていられたのは単に、
その言葉が正しく脳に届いていなかったからだと思う。
(´<_` )「……はい?」
俺は受話器を左の耳から右の耳に当てなおして、言った。
『ですから、兄者さんがこちらで先程、首を吊っている姿で発見されまして』
兄者の上司だと名乗った男が淡々と答える。
『つきましては、どなたか研究所までお越し願いたいのですが?』
(´<_` )「……はい、判りました」
日時を決め、相手の連絡先と名前を控えて、
向こうが電話を切ったのを確認してから俺は受話器を置いた。
気のせいだろうか。
兄者が自殺した、とか、言っていたような気がするのだが。
(´<_` )「……兄者が、自殺?」
兄者が首を吊って自殺。
馬鹿なことを。
何かの間違いだ。
兄者は馬鹿なんだからそんな馬鹿なことをする筈がないじゃないかだって、
……だって、俺はひとりでここにいるのに。
兄者が……
死んだ?
・序幕 喪失
電話が鳴る、その少し前。
俺は不思議な夢を見ていた。真っ暗で、しんとした夢だった。
「……」
暗闇で誰かの声がする。
「……、……」
ああ、夢だ、と冷静に思い当たった後も、
俺の意識はただ漫然と黒い空間を漂い続けていた。
聞き覚えのあるその声の主をどうしても思い出すことが出来なかったからだ。
声は、静かに泣いているようだった。
「どうして、ないてるの……?」
やがてそこに別の声が重なった。
少しだけ舌っ足らずで、儚くて、ガラスみたいに透き通った声。
「イタイの? カナシイの?」
「……」
「サミシイの……?」
「……」
「……サミシイのね」
「……祈って、くれないか」
やがて涙で嗄れ果てた哀れな声はそうつぶやく。
「イノル……?」
「そう。俺が心から愛した君と、そして俺の片割れが、どうか」
――兄者。
そうだ、これは兄者の声だ。どうしてすぐに気づいてやれなかったのだろう。
泣いているのは……俺の片割れ。
「どうかしあわせでありますようにと」
書きつつ支援
そこで俺は夢から覚めた。
小さな電子音が寝起きの頭にむりやり進入してくる。
PCがメールを受信した事を知らせる音だ。
(´<_` )「……むう」
ひと声うめき、俺は机の上に突っ伏していた顔を上げた。
すぐ目の前にディスプレイがある。ずっと机に乗せていた腕が痛い。
どうやらPCの前でうたた寝をしてしまったようだった。
何やらおかしな夢を見たような気もしたが、
(´<_` )「あーと……まあいいか」
思い出せなかったので二秒で諦めて、しぱしぱする目をこすりつつ
手癖で受信フォルダを開き、俺は届いたばかりのメールの差出人の名前を確かめた。
(´<_` )「ん……なんだ、兄者からか。
珍しいな。最近ちっとも連絡をよこさなかったくせに」
そう呟いて、本文を読もうとした瞬間、廊下で電話のベルが鳴ったのだった。
姉者は仕事に出かけている。
俺はメールを後回しにして、電話を取りに廊下に出た。
それは終焉を告げるベルだった。
l从・∀・ノ!リ人「ちっちゃい兄者ー」
俺が電話の前でぼんやりしていると、妹者がパタパタと足音を立ててかけて来た。
(´<_` )「ん……ああ」
l从・∀・ノ!リ人「お電話、おっきい兄者からなのじゃ? 妹者もお話しするのじゃ!」
妹者は無邪気に「おっきい兄者」に向かって手を伸ばす。
その手が永遠に届かないと知ったら妹は、
俺たちのかわいい妹者はどんな顔をするだろう。
(´<_` )「……。いや、残念ながら違う。それにもう切ってしまった。すまんな妹者」
l从・−・ノ!リ人「むー……そうなのじゃ?
最近おっきい兄者はちっともお家に帰ってこないのじゃ。つまんないのじゃー」
(´<_` )「……」
口をとがらせて部屋に戻っていく妹者を見送り、俺は一人、途方に暮れた。
支援
母者と父者が死んでから随分経つ。
一番年上の姉者が働きに出てくれたので、
まだ学生だった俺と兄者、それに幼い妹者の三人は、どうにか離れ離れになることなく
この≪地下街≫の小さな家で一緒に暮らしていく事ができた。
驚いたのは、俺たち二人が学校を卒業してからのこと。
兄者までもが働きに出ると言い出した事だった。
生粋のネットジャンキーで頭も悪くて学習能力ゼロの兄者が社会に出る事など可能なのだろうかと
心配する俺たちをよそに、兄者は一ヵ月後にはちゃんと就職先を決めてきた。
それは≪塔≫の中にある大きな研究機関の事務の下処理で、
まあ、要は単なる雑用係として雇われたという話だったが、
それでも当時はずいぶん立派だと思ったものだ。
すました顔で妹者の賞賛の声を受け流していたが、
一番びっくりしていたのは兄者本人だったことを俺は知っている。
(´<_` )「……そりゃ、過去の思い出も頭をよぎろうってもんだよな」
何しろ兄者が死んだのだから。
俺はどこかの回線が切れてしまったような頭で自嘲気味に考える。
(´<_` )「それにしても……よりによって自殺? 食あたりとか事故じゃなくて自殺?
あの馬鹿がそんなデリケートな真似するだろうか……
……まさか壮大な釣りじゃないだろうな」
いや、その可能性は充分にあった。
何しろ兄者は馬鹿なので空気が読めない。
こういうシャレにならないボケは昔から兄者のお家芸だった。
たとえば今頃、ドアの外でこちらの様子を伺っているとか、そういう可能性だってある。
癇に障るにやけ顔で「釣りですた」とか言いながら入ってきて、そこに俺が全力で殴りつける。
いつものパターンだ。そうだ、きっとそういう事なのだ。
(´<_` )「ねー……あるあるwww」
そう思って俺は玄関を見たが、誰も入ってくる様子はなかった。
人の少ない家の空気はとても静かで、乾いていて、薄暗くて――
(´<_` )「……」
俺は急に子供のように心細くなり、逃げるみたいに自分の部屋へ舞い戻った。
(´<_` )「あ」
その途端、PCの小さな明かりが目に入る。
(´<_`;)「そうだ……メール!!」
つい先刻、兄者からのメールを読もうとしていたことを
俺は完璧に忘れていた。
無我夢中でPCに飛びつき、もどかしくマウスをすべらせる。
(´<_`;)「ははっ……な、なんだ、斬新な釣り宣言だな、流石だな兄者!」
きっとこれがドッキリカメラのネタバラシなのだ。
だって兄者が死んだのならメールなんか届く訳がない。
兄者は生きてる。ちゃんと生きてる。
(´<_` )「全く、悪ふざけにもほどがあるぞ! あとで姉者にチクってやるから覚悟しろ!
それこそ死ぬほど辛いおしおきを……覚悟して……」
俺は兄者のメールを読み、
もう一度、最初から最後まで読んで、呟いた。
(´<_` )「……何だこれ」
……支援
そこには、釣りの文字も、謝罪の言葉も、何もなかった。
『弟者へ。』
ただ一言。
『家族を頼む。』
たった一言、そう書いてあるだけだった。
ああ、兄者。駄目だこんなこと書いちゃ。
(´<_` )「一体何を考えてるんだ」
だって兄者、これじゃあまるで、
(´<_` )「まるで遺書みたいじゃないか」
自分の言葉のその重みに、俺は心底ぞっとした。
・第一話 塔 -1-
俺たちの住んでいる処は【地下収容住居施設VIP第三ドーム】といい、
人口およそ七百人程度、
形状は、なるべく短い言葉で説明するなら「逆ドーナッツ型」と言うのが一番早い。
平たい円形の空間に街が形成されており、
中心には天に向かって――といっても、地中に掘られたドーム状のこの街に
いわゆる「空」は存在しない。ゆるいカーブを描く
塗り固められた天井があるだけだ――ひときわ大きな≪塔≫が建っている。
≪塔≫―― タワー。
それは≪地下街≫の住人が嫌でも毎日眺めて暮らしている
この街の象徴のような建造物である。
・ ・ ・
よくは知らないが偉い人が住んでいるらしい。
金持ちとか、ドーム内の生活を支える技術者とか。
その周りを取り囲む土地は一般庶民の住む住宅地で、≪地下街≫とはその地域の名称だ。
面白いな支援
土の中で暮らしている我々にとって、
たとえばドーム内の空気を循環させてきれいにする機械だとか、
地面が崩れてこないよう防護壁を補修する職人だとか、
そういう「技術」なくてはならない大切な存在だ。
俺たちの先祖(と言うのも大袈裟だが、この街に人が住み始めて何百年経つのか、俺は知らない)が
ドームに住み始めて十数年後には、もうすっかり
一般人<<<<越えられない壁<<<<<<何らかの技術者・専門家
という図式が完成していたらしい。
必然、高いスキルを持つものだけが権力を行使するようになり、
いまや技術者たちの城である≪塔≫は
一般市民が羨望の眼差しを向ける一種の聖域と化しているのだ。
そして、兄者の勤め先というのが、その≪塔≫の中にある技術研究施設なのである。
ちなみにこのドーム内では
ドーナッツのはじの方、外側に行くにつれて生活レベルが落ちてゆくので、
俺たちのように≪地下街≫の端っこにひっそり住んでいるような輩は
まあ最低ライン上に位置していると言っていい。
これはwktk支援
さて。
以上を踏まえ、そんな聖域扱いされている現場に
俺みたいなどこの馬の骨とも知れない不審人物が鼻息荒く踏み込もうとした場合、
どうなるかというと――
∩(´<_` )∩「まあこうなりますよねー」
警棒を持ったガードマン数人に取り囲まれ、
両手を上げながら俺はそんな事をつぶやいたりしてみた。
∩(´<_` )∩「えーとすいませんテロじゃないですごめんなさい。敵意も武器も持ってません。
SU機関のダイオードって人呼んでもらえますかすいません
兄者の弟って言えば判ると思うんでホントスイマセン」
兄者からのメールを読んだ後、俺は弾かれたように家を飛び出して、
気付いた時にはすでに≪塔≫に向かっている最中だった。
自分では冷静なつもりだったが
一種の恐慌状態だったのかも知れない。
だが流石に聖域、勢いだけで突入できるような気軽な場所では無論なかった。
あっという間にガードマンに首根っこを引っつかまれて、今に至る、という訳である。
膠着状態は十分ほど続き、
ぼちぼち上げた腕が疲労しはじめた頃にその男はやってきた。
/ ゚、。 /「何事ですか……騒々しい」
フォーマルなスーツの上に白衣を羽織り、いかにも研究者然とした格好だ。
細い眉を不機嫌そうにひそめて、虫の居所が悪いのはひと目で判るのに
なぜか無表情にも見える。不思議な印象の人物だった。
∩(´<_` )∩「あのー。鈴木ダイオード……さっきの電話の人ですよね?」
/ ゚、。 /「……」
白衣の男はその質問には答えず、
警備員に取り囲まれている俺を見て、かくん、と首を斜めに傾けた。
そのままじっと俺の顔を見つめる。
(´<_` )「俺は兄者の双子の弟です。弟者と言います」
初対面の人間に兄者と間違われた経験はこれまでにもごまんとあったので、
両手を下ろして自己紹介すると、
ダイオードは納得した様にこくんこくんとうなずいた。
/ ゚、。 /「双子ですか、成程ね。あんまり似ていたので一瞬混乱してしまった。
ついさっき見た死に顔と同じ顔が目の前にあるというのは妙な気分ですね……
カレの遺体を引き取りに来たのですか?」
死に顔。
遺体。
兄者の遺体。
音はちゃんと耳に届くのに言葉がまるで意味を成さない。
脳が消化するのを拒否しているのかもしれなかった。
支援
俺が黙っていると、ダイオードは返事を待つのが面倒になったのか
もう一度だけ俺をざっと見て「ついて来なさい」ときびすを返して歩き出した。
それを合図に警備員軍団は解散し、
開放された俺はあわててその後を追いかける。
/ ゚、。 /「それにしても弟者君。ワタシは明日の午後に来るようにと言った筈ですが」
なんで急に来るんですか、迷惑ですよ、と
ずいぶんストレートな事をごく自然な口調で言われた。
/ ゚、。 /「身内を失くして気が急いたというのも判らないではありませんが
この≪塔≫に出入りできる人間は限られているんです。
本来ならアポイントも許可証もなしに入れるような処じゃないんです」
(´<_`;)「……返す言葉もございません」
/ ゚、。 /「まあ来てしまったものは仕様がないから入れてあげますけど、
余計なものには触っちゃだめですよ」
(´<_` )「それはもう」
激しく支援!
支援
支援
支援
支援
しかたねえ
支援
支援
516 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 16:56:31 発信元:123.230.101.206
面白い支援
支援
支援ー
自分でも意外なほど俺は冷静で落ち着きはらっていた。
……と思ったのだが、それは表面上そう見えていただけで
実はそうでもなかったらしい。
なにしろ後々、この時のことを思い返そうとしても
ところどころ記憶が飛んで、どんな処をどういう風に通ったのかまるで思い出せないのだ。
ただなめらかに白く代わり映えのしない廊下を延々歩いた記憶しかない。
覚えているのは、ダイオードが「ここです」と言って立ち止まった扉の正面、
その前で足を止めたあたりからだった。
/ ゚、。 /「どうぞ。入っていいですよ」
(´<_` )「……あ、ああ」
ぱしっ、と軽い音と共にスライド式のドアが開き、
俺はダイオードに促されて室内に足を踏み入れた。
途端、ひんやりとした空気が体の表面を包み込む。
くすんだ銀色の壁、クリーム色の床。薄暗い青い淡い光。
ダイオードがついと部屋の隅を指さした。
そこには簡素な寝台と思しきものがいくつか並べて置いてあり、
その中にたったひとつだけ、薄っぺらいシーツのかけられたふくらみがぽつんと乗っているものがあった。
俺はゆっくりとそこに近付く。
自分の足音がまるで他人のそれのように聞こえた。
支援ー
支援ー
(´<_` )「……」
三十秒くらい、無言で寝台の前に立ってから、
俺は白いシーツのはしをそっとつまんで持ち上げた。
かすかな衣擦れの音。
現れたのは、仰向けに寝かされている、なんだか奇妙なものだった。
幾度も見慣れたもののようにも、はじめて見たようにも思える。
俺と同じくらい高い鼻も。
俺と同じくらい細い目も。
布ごしに浮かんだ身体の線は最後に見たときより痩せて見え、
くちびるは乾いていて色みがなかった。
鎖骨のあたりまでシーツをめくり上げてみる。衣服は何も身に着けていないらしい。
首には――
首には、グロテスクな暗色の痣が首輪のようにぐるりついていた。
(´<_` )「……」
俺はただ静かにそれを見下ろした。
これはいったいなんなんだろう。
そんな、意味のない文字の羅列ぐらいしか頭に浮かんでこなかった。
支援
支援
支援
/ ゚、。 /「上司とはいえ、ワタシはカレと直接話したことはあまりないのです。
遺体の第一発見者がカレと親しかったそうですが、面会を希望しますか?
少しなら話を聞けると思いますよ」
そうですね、お願いします。それより兄者はどこにいるんですか?
もう少しでそう言いそうになった。
妹が淋しがっているから今日こそ連れて帰らなくちゃいけないんです。 いくら仕事が忙しいからって
家族をないがしろにするなんて、まったくあの馬鹿から家族思いっていう取り柄を取ったらなんにも
無くなってしまうじゃないですかそれをこんな処で死んでいるなんて俺は妹者や姉者になんて言えば
いいんでしょうね兄者を呼んでくれませんかあいつは本当に一度ガツンと言ってやらないとやっぱり
馬鹿は死ななきゃ直らないって言いますからああでももう兄者は死んでいるのに。おかしいですね。
そう思いませんかダイオードさん?
/ ゚、。 /「……弟者君?」
ダイオードはなぜか不思議そうに俺を見て、またかくんと首を傾ける。
どうやらこれはこの人の癖らしい。
感情の薄い、つくりもののようなふたつの目。首の据わらない人形みたいだ、と思った。
支援
よし支援
(´<_` )「これ、何の匂いですかね」
俺は人形を見返しながらぼそりと言った。
部屋には独特の臭気が充満していて、それは匂いの粒子というより
もっと細やかで濃密な、気配、とでも言うべきものであり、
俺はさっきからそれが気になって仕様がなかったのだ。
/ ゚、。 /「弟者君? 弟者君、大丈夫ですか?」
(´<_` )「ええ、もちろん大丈夫ですよ」
一体何の匂いだろう。錆びた鉄のような、濁ったぬるい水のような、
もう終わってしまった事を十二分に知らしめる
老廃した時間が腐り落ちてそのまま凝ったような匂い。
不快な匂いを嗅いでいたら胸の底がぐらぐらし出した。
みぞおちのあたりだ。ひどく熱い。
そのくせ、一瞬でも気を抜いたら心臓まで凍り付いてしまいそうな気がした。
ああ、そうか。
恐らくこれが――
これが死臭というものだ。
支援
そう思った瞬間、ふっと視界が暗くなった。
532 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 17:15:31 発信元:123.230.101.206
支援
塔 -2-
(-@∀@)「ふふふ、屍体を見て卒倒するなんて初々しい話だ。
ま、実の兄の遺体じゃそれは多少なりともショックを受けて当然か。
ダイオードくんは研究者としては優秀なのだけれど
人の心理に関してはまったく配慮に欠ける処があってねぇ」
(-@∀@)「ん? 倒れてない? 立ちくらみがしただけ? まあ同じようなものじゃないか。
どのみち点滴は大袈裟だろうね。少し休めばよくなるだろう」
(-@∀@)「いやいや、お礼なんていらないよ。
おっと、自己紹介が遅れたね。ぼくはアサピー。SU機関の広報だ。よろしく同士」
(-@∀@)「ああ、ところで――」
(-@∀@)「君の兄さんは本当に自殺をするような人間だったかい?」
支援
支援
支援だ!
はい、以上です
途中さるっちゃってごめんなさいね!支援ありがとう
あー、そうだったな、序章祭りの作品だったな
続きがないのは残念だが、乙乙
乙!
続き……
自分達でやっといてなんだが、この生殺し感がきついwww
さて、続いていいですか?
続け
今北乙
サスペンスなのかな?
VIP国とシベリア国。
二国の間には、国境線のように石油のパイプラインが引かれている。
それを巡っての戦争。
どこにでもある戦争である。
支援
支援
VIP国側から戦場の最前線に向かって走る一台のハンヴィー。
その車内には、一人の震える男がいた。
( ω )「……」ガタガタガタガタ
手にしたカラシニコフを今にも落としそうな雰囲気だ。
小太り気味の身体を精一杯縮めて震え続ける。
その様子を見た、眉毛の凛々しい男が声をかける。
_
( ゚∀゚)「おいおい内藤。お前は太ってんだから、あんま震えっと車が倒れちまうぜ?」
周りの兵がゲラゲラと笑う。
しかし、内藤と呼ばれた男は震えたままだ。
( ω )「……なんでそんな笑ってられるんですかお?」
そして顔を上げる。
(;゚ω゚)「最前線なんですお!? いつ死んでもおかしくないんですお!?」
支援
支援
支援
_
( ゚∀゚)「……」
(;゚ω゚)「二度と帰れないかも知れないんですお!? ジョルジュ隊長にも奥さんがいるでしょう!?」
_
( ゚∀゚)「……まあ、な」
(; ω )「なんで……なんで……」
そうして、再び顔を膝に埋める。
_
( ゚∀゚)「……お前、戦場は初めてだよな」
(; ω )「……」
_
( ゚∀゚)「俺も昔はそう思ってた。なんでこんなことしなきゃいけないのか。なんで死ににいくような真似をしなきゃいけないのか」
ジョルジュは語る。
_
( ゚∀゚)「……でもな、内藤。一度戦場に出れば、そんな事は考えなくなる」
(; ω )「……なぜですかお?」
_
( ゚∀゚)「自分のことで精一杯だからさ。どうやって生き残るか。頭の中はそれだけだ」
(; ω )「……」
_
( ゚∀゚)「生き残って、家で待ってるアイツのおっぱいを揉む。それだけだ。そのためなら、味方だって犠牲にしてやる」
(´<_` )「ペニサスさんの胸でっかいもんな」
( ´_ゝ`)「俺の鍛え抜かれた観察眼だと、あれは95のHだな」
_
( ゚∀゚)「どこ見てたんだ兄者www」
そして周りが再びゲラゲラと笑い出す。
支援
支援
支援
( ω )「……僕も、生き残ることが出来ますかお?」
( ´_ゝ`)「無理だろ」
(´<_` )「無理だな」
( ω )「……っ」
_
( ゚∀゚)「……内藤。名隊長の条件って知ってっか?」
( ω )「……いえ」
_
( ゚∀゚)「さっき言った、どうやって生き残るか、その範囲を自分の隊にまで広げれることだ」
そう言って自分のカラシニコフを叩く。
( ω )「……!」
_
( ゚∀゚)「俺は、どんな手を使ってでも、お前達を生き残らせる。絶対にお前を死なせない」
( ω )「……」
_
( ゚∀゚)「だからお前は、自分のことだけ考えてくれればいい。そうすりゃ、また暖かい家に戻れるさ。俺が保証する」
諭すような口調で続ける。
支援
内藤の身体の震えが、徐々におさまっていった。
顔を上げる。
( ^ω^)「……ジョルジュ隊長、ありがとうございますお!」
_
( ゚∀゚)b「おうよ!」
( ´_ゝ`)b「おうよ!」
( ´_ゝ`)「だってよwwwwwwwww」
(´<_` )「臭えwwwwwwwww」
二人が腹を抱えて大爆笑すると、周りの兵達も涙目になって笑う。
( ^ω^)「……おっおっおwwwwwww」
その様子を見て、内藤もつられて笑う。
ジョルジュは頬をポリポリと掻いて照れていた。
ジョルジュさんかっけー
支援
やがて、ハンヴィーが止まりジョルジュが立ち上がる。
_
( ゚∀゚)「よっしゃ野郎共! 準備はいいか!」
「「「おおおおおお!!!」」」
_
( ゚∀゚)「今回はこの補給ラインの橋の防衛が任務だ! 相手はシベリア国! 数は不明! 味方も不明!」
_
( ゚∀゚)「ただし! 噂によると、あの『バーボン』傭兵団がこちらVIP側に雇われたらしい! やつらがいれば百人力! 余った兵が援護に来てくれる! それまでの辛抱だ!」
「「「おおおおおお!!!」」」
_
(#゚∀゚)「お前らの命を俺に預けろ! 絶対に生き残って!」
_
(#゚∀゚)「全員でおっぱいパブに繰り出すぞ!!!」
「「「おおおおおおおおおおお!!!!!」」」
2034年、3月23日。
ある戦闘が開始された。
支援
支援
これで終わりです
本来は、('A`)編、ξ゚听)ξ編、(´・ω・`)編と合わせて序章なのですが、時間的に書けませんでした
知識が無いから続きかけねぇ……
乙
さあ早く戦場に繰り出して知識を得るんだ
終わっちゃった、本当に序章だな
乙乙
最近は戦争物をよく見かけるぜ
564 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 17:59:18 発信元:123.230.101.206
乙
ゆっくり頑張れ
この祭っていつまで?
あと三時間程かな
>>566サンクス
それじゃもう書くのは無理だな……
残りは支援に回る
568 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 18:09:40 発信元:220.52.130.138
1レスだけの序章(ていうか1レス目)だけでもおk?
悶えさせればそれでおk
570 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 18:24:13 発信元:220.52.130.138
じゃあもうすぐ終わっちゃうらしいし、2レスだけだけど投下します
571 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 18:25:25 発信元:220.52.130.138
( ^ω^)「鬱田ドクオ、17歳……いつもの街のビルの屋上ですかお」
( ゚∀゚)「ああ。よろしく頼む」
手渡された書類にいつものように目を通す。
利益も損得勘定もなにもないこの”仕事”に、頼むも頼まれるも何もないだろう。
そう思いながらもブーンはつい、
( ^ω^)「じゃ、行ってくるお」
と、頷くのだった。
( ゚∀゚)「くれぐれも伝言は忘れんなよ」
( ^ω^)「勿論ですお」
今日も地上には、自分が今居るこの場所を夢見て空を見上げる人間が居るのだろうか。
そんなことを考えながら、ブーンは仕事に向かった。
572 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 18:26:42 発信元:220.52.130.138
―――――――――――――――――――
ある青年は眼下に広がるコンクリートと人の群れを見下ろし、
それに希望を抱いた。
ある女性は暗く湿った密室に身を潜め、それを最終手段と心に決めた。
ある少女は暗い部屋で細い腕を見つめ、それにある種の期待を持った。
ある少年はすでに衰えた身体を引きずりながら、それの意味するものと己に絶望した。
また、ある兄弟はもう戻ることの出来ない道を進みながら、
それを次への足掛かりとしようとした。
そして皆、彼に伝言を頼んだ。
そして彼は、それを見届ける。
( ^ω^)ブーンは自殺見届け屋のようです
ありがとうございました。
乙!
ブーンは天使かなにか?
574 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 18:32:23 発信元:220.52.130.138
>>573 天使でも悪魔でもなく、
死後に選べる職種?として「見届け屋」があるという設定のつもりでした
まだこのネタ書くの諦めてないんだけどね
いつか投下してみせる
乙
さあ早く続きをだな
あいわかった
いつか長編で読めるのを待ってる
このスレの勢い……何があったし!?
あ……あぁあああ! 祭りか、祭りやってたのか!
ごめんなさい横切った
短くてもありなのか!ktkr!
支援に回るとか言ったけど、誰もいないなら投下しちゃうぜ?
ガンガンしちゃってください
从 ゚∀从「月にいるエイリアンが、あと5年で攻めてくる」
(;´_ゝ`)「は?」(´<_`;)
そして彼女は、俺達が止める間もなく学会でこれを発表。
当然のように顰蹙を買い、それでも主張し続けた彼女は学会から追放された。
そして5年後。
俺は彼女と紅茶を飲みながら、サッカーボール並の大きさに見える、赤みがかった月を眺めている。
支援
支援
( ´_ゝ`)「あとどのくらいだろうな」
从 ゚∀从「さあな」
そして、でも、と続けて、
从 ゚∀从「パンを焼く時間くらいはあるといいな」
背後にあるオーブンを見る。
中の、オレンジ色の光を当てられてテカテカと輝く丸いパンが、空に浮かぶ月のように見える。
( ´_ゝ`)「……そうだな」
人類があの月に敵わなかったのなら
せめて
こちらの月くらいは食らいつくしてやりたい。
( ´_ゝ`)世界の終わりのようです
从 ゚∀从「弟者!」
d(´<_` )「準備OKだ」
从 ゚∀从「兄者!」
((;´_ゝ`))b「こここここちらもおkkkk」
(´<_` )「おけけ?」
从 ゚∀从「よっしゃいくぞ! ペットボトルロケットでI can fly実験!」
(´<_` )「理論上は放物線を描きながら4メートルまで上昇して、あとは知らん」
(;´_ゝ`)「ちゃんと海に落ちるんだよな!? ペットボトルロケットで墜落死とか洒落にならんぞ!?」
(´<_` )「知らん」
从 >∀从「窪塚ってこい! 弟者、スイッチオーン!」
(´<_` )「オーン」ポチットナ
バシュッ←ペットボトルロケット×20発射の音
ゴシャッ←一気に顔から砂浜に突っ込む音
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ←砂浜をペットボトル×20背負って転がる音
(;´_ゝ`)「うああああああああああああ!!!」
从;゚∀从「あ、やっべ」
(´<_`;)「兄者あああああああ?!」
(;´_ゝ`)「誰か止めてえええええええ!!!」
从;゚∀从「噴射ベクトルの調整ミスったなぁ……。もうちょい地面に垂直な感じか……?」
(´<_`;)「どうするんだあれ!」
从 ゚∀从「ん?」
(;´_ゝ`)「いやああああああああああ!!??」
从 ゚∀从「ああ、兄者はあれくらいじゃ死なねえよ」
(; _ゝ )「おぼろろろろろろろろろろ」
(´<_`;)「ゲロ撒き散らしながら転がってるのに!?」
从 ゚∀从「よくあることだろ?」
支援
ねーよww支援
(´<_`;)
(´<_` )
(´<_` )「確かに」
(; _ゝ )「おとびゃぶべぼろろろろろ」
从 ゚∀从「だから早く発射台の角度調整手伝え」
d(´<_` )「把握した」
(; _ゝ )「おぼろろろろろろろろろろ」
彼女は優秀な科学者だった。
俺達はその助手で、いつも彼女の無茶苦茶な実験に振り回されていた。
何日も徹夜で実験を繰り返した日々。
他の助手がどんどん辞めていき、最後には俺と兄だけになった。
当然、負担も増える。
周りも哀れに思ったのか、幾度となく独立や他の研究室を薦められた。
それでも彼女の助手で居続けたのは、俺達が彼女に惚れていたからに他ならない。
科学者として、女性として、人間として、あらゆる面で俺は彼女に惚れていた。
兄も同じだったのだろう。
どんなにありえないような理論も、彼女が唱えたならば俺達はそれを信じた。
……あの時までは。
盛り上がってるな
しえん
どうなる……
( ´_ゝ`)「ハインに会うのも久しぶりだな」
(´<_` )「1年ぶりだよな」
俺は兄と二人で、郊外の丘の上に建てたという、彼女の家に向かっていた。
(´<_` )「……どう思う、兄者」
( ´_ゝ`)「なにがだ」
(´<_` )「決まっているだろう。月のことだ」
( ´_ゝ`)「……ああ」
兄の表情は読めない。
(´<_` )「……いくらなんでも今回は信じられない。SFチックにもほどがある」
( ´_ゝ`)「……そうか」
まだ読めない。
いつもは喜怒哀楽がすぐに顔に現れるくせに。
シエン
(´<_` )「……兄者はどう思う?」
( ´_ゝ`)「信じるさ」
(´<_`;)「っ!」
( ´_ゝ`)「今までハインを信じてきたんだ。今回も信じるに決まってる」
ああ、そうか。
(´<_`;)「っ俺だってそうだ! ハインを今まで信じてきた! でも、今回は話が別だろ!?」
( ´_ゝ`)「別とは?」
(´<_`;)「あれは目茶苦茶だ! 月からエイリアンが地球に襲来してくるなんて、お伽話じゃないんだぞ!?」
( ´_ゝ`)「宇宙空間から発せらていれた特殊なノイズを、ある法則にあてはめて解析すると、数字に変換ができる。その数字は、カウントダウンになっている。発信源を逆探知すると、月からノイズ発せられていた」
( ´_ゝ`)「推測も含めるが、確かに筋は通っている」
やっぱりか。
sienn
支援
しえん
気になるうぅぅぅ
支援
モンキーか・・・
みんな、もっと支援を!
よしきた支援
605 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 19:34:04 発信元:124.146.174.131
( <_ #)「……どうやって証明するんだ」
( ´_ゝ`)「……」
俺には、信じれない。
( <_ #)「そいつを証明するというのは……」
あいつを信じるというのは、
( ´_ゝ`)「……わかってる」
世界が滅びるということと同義なのに。
606 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 19:34:10 発信元:59.135.38.145
支援支援!
キマシタワ!
支援
支援!
来たと思ったら切ねえええ
支援ヒャッホオウ!
611 :
スマン、さっきのレスの前にこれ入れて下さい:2010/05/29(土) 19:37:20 発信元:124.146.174.132
(´<_`;)「だが、そんなのは有り得ない! 現にあいつは、世界中から非難されて、学会から追放された!」
( ´_ゝ`)「今更何を言っているんだ? 今まで、あんな学会なんかに信じてもらったことがあったか?」
(´<_`#)「それとこれとは話が別だ!」
( ´_ゝ`)「何故だ? 信じてもらえない理論を、俺達は証明する。至極単純で、今までと変わらないじゃないか」
あんたは、信じるんだな。
支援
支援支援
( ´_ゝ`)「……でも俺は、ハインを愛しているから」
流石だな兄者。
( ´_ゝ`)「世界中があいつの敵になっても、俺だけは味方でいたいんだ」
どんな時も、そうやってブレないでいられる。
( <_ )「……ずるいな、兄者」
やっぱり俺は、あんたには勝てない。
( <_ )「……俺だって」
(;<_; )「俺だってハインを愛しているのに」
やっぱり俺は、ハインを信じれないんだ。
支援
終わりです
時間もないのに猿って申し訳ない……
これは、長編というよりも中編のつもりです
7月22日までに絶対書き上げる
理由はこのタイトルと7月22日の意味がわかればわかるかもです
乙
タイトルで一瞬西島大介かと思ったけど全然違った
今北乙、読んでくる
乙!
……しかし、あと一時間か
では投下しましょう
ガンガン支援!
『樹海の進攻』
急速に拡大する森と、そこに住まう生物群の猛攻。
数千年の昔に発生したその大災害は、栄華を極めたヒトの前文明を徹底的に破壊した。
九割を超える人々が樹海に飲まれて命を落とし、生き残った者達も九割以上が飢えて死んだ。
旧世界の枠組みは滅び、混沌の時代に叩き込まれ、それでもヒトは滅びない。
底知れぬ苦難の中で、それでもヒトは生きる希望を無くさない。
人々は、勇気と知恵、そして『新たな力』を武器に樹海に挑んだ。
勝利は『生』を表し、敗北は『死』を表す。
全てのヒトの存亡を賭けた樹海との死闘が幕を開けた。
結末を知る者は、現れていない。
……ミセ*゚ー゚)リ樹海を征く者のようです
支援! 支援!
……
_
( ゚∀゚)o彡゜「あー、嬢ちゃん。ちょっと良いかな?」
ミセ*゚ー゚)リ「はい?」
『樹海の進攻』により、陸地の95%以上が森へと姿を変えた。
旧世界の文明都市はあっさりと樹々に飲まれ、砂漠は草花に覆われ、今や緑の見えない所は海しか無い。
森には巨大な獣や虫、更には竜種に至るまで、あらゆる凶暴な生物が徘徊する。
それらの脅威に対し人は密集して新たな都市を建造し、辛うじてその生活圏を守り続けてきた。
そうした人々の、樹海に対する反撃の一手。それが『冒険者』。
森との戦いに特化した彼らは樹海を旅して獣を狩り、結果人々の生活を守ってきた。
_
( ゚∀゚)o彡「中枢府への行き方を教えて貰えないかな?」
ミセ*゚ー゚)リ「良いですよ、ご案内します。
……私もちょうどそこに行く所ですから」
シャングリラみたいな?
支援
_
( ゚∀゚)o「ん、それじゃあ、嬢ちゃんも冒険者かい?」
ミセ*゚ー゚)リ「いえ。でもこれから登録します」
……ヨツマ市。
旧世界の言葉で「極めて重要な者」を表す、辺境の都市国家。
大陸から海を隔てた東端、樹海に囲まれた都市。
この地の更に東の樹海は新世界で最も深く、謎に満ちた『樹海の進攻』の秘密が眠ると言われる。
根拠など無い、ただの迷信。それでも、人々は希望を託す。
東へ、東へ、東へ。
ただそれのみが、彼らの目標となった。
……そうして、数多くの腕自慢の冒険者達がこのヨツマを訪れ、多くが険しい樹海に散っていった。
ヨツマの王家は樹海を探る冒険者を積極的に支援し、集まる冒険者により都市は肥大する。
樹々の芽吹きを防ぐ石畳の街並みは同心円状に拡がり、獣の進入を防ぐ城壁は繰り返し建造された。
結果として、複雑に走る路地と何重もの城壁の名残が街を特徴付け、ある種の美を形成している。
ミセ*゚ー゚)リ「……着きました。ここです」
_
( ゚∀゚)o「ああ、ありがとう。ええと……」
ミセ*゚ー゚)リ「ミセリです」 _
( ゚∀゚)o「ミセリちゃん、か。良い名前だね。
俺はジョルジュ長岡。縁があれば、また会おう」
ミセ*゚ー゚)リ「はい」
ヨツマから冒険者への支援は多岐に渡る。
樹海での食料や武器の支給、負傷時の治療、或いは……戦死者の供養。
また、樹海に駐留し続ける『キャラバン』と呼ばれるベースキャンプの利用。
これらは皆、樹海を旅する冒険者にとって必要不可欠なシステムである。
彼らを管理するために市は冒険者に登録を義務付け、不完全ながら幾つかの制約を与えた。
こうして、ヨツマは「支援」の言葉の元に冒険者を自らに縛り付け、その勢力を東域最大にまで押し上げたのだ。
冒険者が新たに登録を受ける機会は一年に一度。
この日、全ての志願者がヨツマ議会中枢府に集まる。
ほとばしるほど支援
支援支援支援支援
631 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:00:55 発信元:121.111.227.19
支援
ミセ*゚ー゚)リ「うわ、凄い人……」
中枢府の大講堂は、大きなすり鉢を二つに割った形をしている。
中心から放射状に並べられた数十列の座席は、
ほとんどが武具を装備した志願者で埋まっていた。
若さと自信に満ちた者や、老獪な眼差しを持つ者。
豪快に笑う筋肉質な人、静かに本を読む細身の人、
油断無く周囲を伺う神経質な人、机に突っ伏し眠る髪の長い人。
講堂全体が、むさ苦しいまでの熱気が覆われていた。
ミセ;゚ー゚)リ「……暑苦しい」
愛嬌のある目鼻立ちと特徴ある癖毛をした少女。
彼女、ミセリ・エメリアは講堂の熱気に完全に気圧されていた。
ミセ;-ー-)リ「……根性!」
ミセリは大きく息を吸い込み、すり鉢の中へ踏み出した。
支援
634 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:01:44 発信元:119.245.203.2
ちくしょう遅れた
支援だ!
ミセ*゚ー゚)リ「あの、ここ座っても良いですか?」
lw´‐ _‐ノv「ああ、構わないよ」
ミセリは講堂の階段を中ほどまで降り、ようやく空席を見つけた。
木製の椅子に腰掛け、改めて中央を見下ろす。
未だ何事かが始まる気配はない。
lw´‐ _‐ノv「君は」
ミセリが退屈を感じ始めた頃に、隣の女性が声を掛けてきた。
lw´‐ _‐ノv「ずいぶん若いね。この国の出身かい?」
ミセ*゚ー゚)リ「はい、そうです。今年で成人しました。ええと、あなたは……?」
年齢制限は、ヨツマが冒険者に求める唯一の資格だ。
十六歳に満たない者は未成年として扱われ、当然冒険者になる事も許されない。
しえん
lw´‐ _‐ノv「私は素直シュール。シューで良いよ。丁寧語も要らない」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、はい。ええと……よろしく、シューさん!」
lw´‐ _‐ノv「よろしく。……それで君の名前は教えてくれないのかな」
ミセ*゚ー゚)リ「ごめん、私はミセリって言います」
lw´‐ _‐ノv「ん。じゃミセリ、しばらく話し相手になってくれないかな。退屈してたんだよ」
ミセ*゚ー゚)リ「いいよ。私もすごく退屈だったんだ」
ミセリは、ふっ、と息を吐いた。
シューのおかげで、緊張が少し和らいだらしい。
lw´‐ _‐ノv「実はそう思って声をかけたんだよ。どうやら大成功かな」
ミセ*゚ー゚)リ「そうだね。ちょっと驚いたけど、嬉しかったよ」
lw´‐ _‐ノv「それは良かった。ミセリは『親和』はあるのかい?」
ミセ*゚ー゚)リ「うん、緑と白がちょっとだけ」
支援支援
しえん
しーえーん!
この世界には『精霊』と称される、五種の超自然的な不可視の力がある。
限られた一握りの人々のみがその精霊の力を理解し、利用し、支配できた。
彼らは時に火を起こし、傷を癒し、大気を操り、果ては生命をも支配する。
そして、その圧倒的な力が『樹海の進攻』から人々を救い上げた。
親和とは、精霊を支配し得る容量であり、その有無は天性の才能によるとされている。
lw´‐ _‐ノv「二色か、いいバランスだね。……ミセリちゃんの得物はその剣かな」
シューは、ミセリの背負う細身の剣を指差した。
小柄なミセリには、まるで不釣り合いな古さが見て取れる。
世界樹的なのかな? 支援
しえんんん
ミセ*゚ー゚)リ「そうだよ。まだ上手く使えないんだけどね……」
lw´‐ _‐ノv「なんで長剣にしたのかな? ナイフや銃の方が良いと思うんだけど」
ミセ*゚ー゚)リ「なんでって、ええと……これ、父さんが使ってた剣らしいんだ」
lw´‐ _‐ノv「お父さん?」
ミセ*゚ー゚)リ「うん、父さん。冒険者なんだけど、もう5年以上樹海から帰ってきてないんだ」
lw´‐ _‐ノv「あー、それは、御愁傷様で……」
ミセ;-ー-)リ「いや、多分生きてるよ。知らんけど」
lw´‐ _‐ノv「え、ええ……?」
ミセ*゚ー゚)リ「おっと……」
/ ,' 3
いつの間にか、講堂の中心に初老の男性が居た。
彼の名は荒巻スカルチノフ。
ヨツマ市議会の議長の彼は、皇族に次いで高い権力を持つ。
彼は静かに講堂を見渡し、ゆっくりと演説を始めた。
良いね
しえん
期待が止まらない支援
祭終わりまでノンストップ支援!
しえん
支援だ!
…
偉い人の話なんて、大概は退屈なだけだ。
一時間にも及ぶ長い演説が終わるや否や、シューはミセリに愚痴を洩らした。
lw´‐ _‐ノv「長い。そして面白くない。誰だったんだよあの爺さんは」
ミセ*゚ー゚)リ「荒巻スカルチノフって言って、……確かすごく偉い人のはず」
lw´‐ _‐ノv「どうでも良い人だって事は分かった」
ミセ*゚ー゚)リ「まぁ、確かにそうかもね」
lw´‐ _‐ノv「さて、あとは登録証を頂くだけだね。私はそろそろ仲間の所に戻るよ」
ミセ*゚ー゚)リ「うん、ありがと」
lw´‐ _‐ノv「礼には及ばんよ。……また会おう。それまで死ぬなよ、少女?」
ミセ*゚ー゚)リ「姐さんこそ、死ぬなよ!」
lw´‐ _‐ノv「うむ」
ヒラヒラと手を振り、シューは立ち去る。
ミセリは、彼女との再会を心から願い、また確信していた。
651 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:13:10 発信元:121.82.133.242
支援
ミセ*゚ー゚)リ、「仲間か……ちょっと羨ましいな」
受け取った菱形の登録証を指で軽く弄びながら、ミセリは軽くため息を吐いた。
樹海に挑む冒険者は、普通数人の仲間とパーティーを組む。
前線で剣を振るう者や、後方からの支援に徹する者。
あるいは、負傷した仲間の手当てを専門に行う者。
冒険者同士の協力は、生き残る為に不可欠とも言える。
しかし、ミセリには仲間の当てがない。
実力がある者は正に引く手数多となるが、新米のミセリは樹海での経験が全く無い事が大きく響く。
ミセ*-ー-)リ「ま、無いものは仕方ないよね」
当分は市公認の依頼を受けながら力を付ける事になるだろう。
……その間に、できれば今すぐにでも、気の合う同士が見付かれば良いのだが。
しえんんん
さあさあ支援
ミセ*゚ー゚)リ「ま、なんとかなる……よね!」
ミセリは、沸き上がる不安を掻き消した。
ようやく自分の夢が叶ったのだ。全て、これから始まるのだ。
今の自分にできる事があるなら、何も恐れる必要は無い。
踏み出した一歩が、勇気を返してくれる。
まだまだ支援
しえん
658 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:15:59 発信元:119.245.203.2
支援
支援
支援
支援
すみません。半端ですが、ここで一旦打ち切ります。
というのも、序章だけで分量が5倍程度あるので、この場をお借りしては書ききれないのです。
ご支援ありがとうございました
乙乙!
続きが楽しみ
おつ
序章:序か
乙です。
次、投下してもよろしいですか?
乙
さあ早くスレを立てにいくんだ
乙
乙!
さあどんどんこい!
乙! どの作品にも言えるが、続きが気になって眠れないぜ……
乙!
続きが気になってもやもやするぜ!
―――時は、天正12年
西暦に直すなら1585年。
時の将軍豊臣秀吉公により、太閤検地が行われ始め、それにより日本の区画統一
及び、幕府の支配が完成し始めた頃。
その、場所は江戸が備府(びっぷ)での事―――
*(‘‘)*「おっかぁ!ウチ、今日はさんまが食べたい!」
J( 'ー`)し「はいはい。ちゃんと用意しとくよ。まずは青菜を買いに言ってからね」
正楽街を歩く町人の親子。
わいわいと活気のある声が響き、盛んに物を売り買いする人々が見える。
673 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:22:28 発信元:119.245.203.2
さあさあ、躊躇ってると投下されちまうぞ
まだ若いその娘は、母の言葉を聞いて喜び跳ねた。
*(‘‘)*「わぁい!さんま!さんまだぁ!」
J( 'ー`)し「こらこら、回りながら歩くと人にぶつかって」
ドン
<ヽ`∀´>「ッ!」
*(;‘‘)*「ぁ…」
母の言った通り、その町人の娘は曲がり角から来た大人とぶつかってしまった。
さらに運の悪いことに、その大人は帯刀している
そしてその出で立ちから見てとれる様に
武士であった。
おっ、歴史物か! 支援に回るぜ
<ヽ`∀´>「てめぇ!何しやがるニダ!ウリの袴を汚しやがって!」
*(;‘‘)*「あ…あぁ…」
J(;'ー`)し「すいません!すいません!どうか我が子の無礼をお許し下さい!」
<ヽ`∀´>「許すわけないニダ!しかもお前ら、見た所町人ニダね?その分際が、よりによって武士であるウリに食ってかかるとは!」
J(;'ー`)し「え!?いえ、食ってかかっているのは貴方の方で・・・」
<ヽ`∀´>「問答無用!斬捨御免ニダ!」
J(;'ー`)し「あぁ・・・きゃああああああ!!」
「やれやれ。アンタの刀は、そんな安っぽいもんかお?」
678 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:24:08 発信元:119.245.203.2
支援支援!
時代物だと……
やるなこいつ支援
支援だ
*(‘‘)*「ぇ?」
J( 'ー`)し「え?」
<ヽ`∀´>「はぁ?」
正楽街に響く、男の声。
驚いたのは、その声の『重み』である。
その慈愛と威厳が嫌ほど込められた声を聞き、その場にいた全員がそちらへ振り向かされた。
その問答の眼前から歩き来るは、十数人の男達
その集団から発せられる風格に、その武士は思わずたじろいだ。
なにより、その集団を引き連れていた男の身形に驚いた。
黒い袴。
後袈裟。
その身形に金光するは、金色の円に十文字を被せたような紋章。
ヤクザ、である。
682 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:24:55 発信元:119.230.64.81
しえん
wktk 支援!
<;ヽ`∀´>「て、てめぇら誰ニダ!?ウリが旗本の武士と知っての狼藉か!?」
( ・∀・)「うるせぇぞ」
*(;‘‘)*「わっ…」
気付くと武士の首には刀が突き付けられていた。
よほど焦っていたのか、瞬時に背後に回られた事にまったく気付けなかったらしい
町人の親子はと言うと、目の前の流れについて行けず、ただ呆然とその光景を眺めるばかりであった。
<;ヽ`∀´>「ひっ…」
( ・∀・)「どなたに向かってそんな口聞いてんだ。死にてえのか」
( )「やめろ。もら」
先ほどの声の主が語った。
やはり、その言葉の重みには皆が一息を飲む。
685 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:26:00 発信元:119.245.203.2
支援!
( ・∀・)「・・・はい」
もらと呼ばれた男は大人しく刀を収めた。
一方武士は、仮にも身分の高い自分がいきなり刃を突き付けられた事などなかったのであろう。
恐怖により、先ほどまでの高慢な態度は失せていた。
<;ヽ`∀´>「だ、誰ニダあんたら!」
それでも精一杯の虚勢で大声を張る武士。
それに答えるは、自分に刀を突き付けたその男だ。
( ・∀・)「わかんねぇのか!?
このお方の袈裟!
この金円十字の代門!
なによりこの風格を以て!」
支援だ
支援
言われて武士は、何かに気付く。
<;ヽ`∀´>「・・!・・・あ・・・!?まさか・・・」
まさか。まさか。まさかこの人は・・・
( )「あんまり持ち上げないでくれお。僕はただの無法者だろうに。」
( ・∀・)「ご謙遜を。このお方こそ!この江戸を支配する、我ら内藤組を束ねる大侠客!」
( ・∀・)「内藤ホライゾン、その人だ!」
( ^ω^)「どうも。」
その人―――内藤ホライゾンは、笑顔で、しかし畏敬すら抱かせる佇まいを以て、回りの空気を一気に支配した。
( ^ω^)ブーンは大侠客のようです
親ブーン!
<;ヽ`∀´>「ひ・・・・」
<;ヽ`∀´>「ヒィィィィィィ!!すんませんでしたニダ!すいませんでしたニダ!」
自分の地位も忘れ、頭を地につける武士。
当然である。この時代にこのお方を知らない人間はいないだろう。
内藤組とは、この時代に幕府の次に力を持つ、言わば「裏社会のトップ」
この内藤組達の掲げる金円十字の代門が表すのは、『反幕府』の意である
それを堂々と掲げて街を闊歩しているところからも、この男がどれほどの力を持っているかが伺えると言うものだ。
( ^ω^)「斬捨御免ってのは元々、街中で盗みなんかを犯した者を現行犯で斬り捨てる事が出来る特権だお。それをお前は・・・今何に使おうとした?」
その男が、目の前で話している。
自分に。
手の震えが、止まらない。
692 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:32:26 発信元:119.245.203.2
しえーん
<;ヽ`∀´>「おっしゃる通りですニダ!もうしませんので!どうかお許しを!」
( ^ω^)「えー?タダで許せっての?」
<;ヽ`∀´>「はいっ!金ですニダ!?ウリに払えるなら、いくらでも払いますニダ!」
いくらと言われるだろう?
20両?30両?
どんな大金だろうと払うしかない。
内藤組に目をつけられるくらいなら、全身を切り刻まれて死んだ方がマシだ。
( ^ω^)「二分銀くれないかお?」
<ヽ`∀´>
え?
二分銀?たったの?
カッコいい
<ヽ`∀´>「え、に、二分銀ですニダ?」
( ^ω^)「銀はないかお?」
<;ヽ`∀´>「あ、ありますありますニダ!」
( ^ω^)「せんきゅー」
ホライゾンはその武士から二分銀を受け取ると、
そのまま未だに唖然としている町人の親子に渡した。
( ^ω^)「ほれ、お嬢ちゃん」
*(‘‘)*「え、くれるの?」
( ^ω^)「これで、さんま買ってもらえお」
*(‘‘)*「わぁ!ありがとうお兄ちゃん!」
娘は笑顔で返した。
J( 'ー`)し「あ、ありがとうございます!」
母は娘の頭を下げながら、礼を言った。
その光景を見た回りの誰もが思わず感嘆の声を漏らす。
「かっこいい・・・」
「さすが内藤組・・・私達の味方だわ・・・」
「あの粋な振る舞い・・・男だぜ」
「やらないか」
内藤ホライゾンは、ヤクザとして街を支配する身分でありながら、その人柄から人気も持ち合わせる人間だった。
<;ヽ`∀´>「・・・」
697 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:34:58 発信元:119.245.203.2
かっこいい…支援
かっけえ……
惚れるわ支援
男前やでぇ……支援
掘られてもいい
かっけぇ……支援
かっこよすぎだろ……支援
しえん
<;ヽ`∀´>「くそっ」
武士は狼狽していた。
まさか、こんな事になるとは。
今、あの内藤ホライゾンとあんな出会いをして生きていられている事は奇跡としか言い様がないが、それでも自分の武士としての面子が潰された事に変わりはない。
( ^ω^)「おっおっお。誉めても何も出ねーお、みなさん。」
・・・今なら逃げれるだろうか。
よし、逃げよう。
<;ヽ`∀´>「ニダー!!」
( ・∀・)「あ!」
( ^ω^)「お」
その武士は全速力で駆け出した。
(; ・∀・)「すみません親分!このモララー、不覚でした!すぐに取っ捕まえてきます!」
( ^ω^)「待てもら。いい。別に取っ捕まえて何をしようとしてたわけでも無い。」
( ・∀・)「・・・はぁ。あれ?何やら向こうが騒がしいですね・・・」
<ヽ`∀´>「ホルホルホル!やったニダ!逃げきれたニダ!」
歓喜する武士。
しかしこういう時にこそ、前方不注意は起こるもので。
ドン
<ヽ`∀´>「お?」
また人にぶつかってしまった。
('A`)「・・・いってぇ」
そこには、貧相な顔立ちの人間が立っていた。
しかし、その身形、そこにお供する人間の数。
<;ヽ`∀´>「え・・・」
後にこの武士、ニダーは語る。
この日は奇跡の日だと。二人の男に出会ったのだ。
一人は、裏の支配者内藤ホライゾン。そしてもう一人は・・・
<;ヽ゚∀゚>「・・・あ、あ、あぁあなたは」
<;ヽ゚∀゚>「将軍様ァァァァァァ!?」
ドクオすごい地位だなww
やべぇwwwwドクオwwww
708 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:41:23 発信元:119.245.203.2
ちょwww
ドクオさん将軍すかwwwww支援
ドクオww
ニダーが将軍様って言うとアレ思い出すwww
('A`)「・・・」
(;´_ゝ`)「お、お主!誰にぶつかったかわかっているのか!?このお方はこの天下を統べるお方」
(´_ゝ`)「豊臣秀吉公にあられるぞ!!」
('A`)「・・・」
<;ヽ゚∀゚>「あ・・・あ・・・」
言葉も出ない。
終わった。さよなら俺の人生。こんにちわ冥土。
('A`)「久しぶりだな。」
え?将軍様。私は貴方に会った事はありませんが。
久しぶりとは?あぁ、こんなに殺したくなるやつは久しぶりだな、みたいな意味ですか。
そうです私はウジ虫で・・
('A`)「・・・『ブーン』。」
<ヽ`∀´>「え?」
言われて正気になると、将軍様は既にこっちを向いてはいなかった。
その目線を追って、後ろを振り向く。
支援wwwww
713 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:42:56 発信元:119.245.203.2
支援!
( ^ω^)「・・・」
そこにいたのは、先ほどの内藤ホライゾンだった。
彼はその物静かな佇まいをそのままに、あの重みある声でこう言った。
「久しぶりだお、『ドクオ』」
('A`)「・・・はっ」
(´_ゝ`)「貴様っ!将軍様に何て口を・・」
('A`)「いい、兄者。それより今日は帰るぞ。疲れた」
(´_ゝ`)「・・・はぁ」
('A`)「この内藤と一緒にな」
(;´_ゝ`)「は!?」
ドクオさんぱねえ
ざわ・・・
支援だ!
ブーンもパネェwww
719 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:45:07 発信元:119.245.203.2
支援だ支援!
('A`)「安心しろ。こやつとて馬鹿でない。まさか江戸城の中で暴れる事はあるまいて」
( ^ω^)「・・ありがとう、将軍様。」
('A`)「預からねェよ、大親分。」
―――半刻後、江戸城―――
ブーンは子分達を帰し、ドクオのお供達と共に江戸城に着いた。
嫌に豪華絢爛と言った感じのする、江戸城
その一室にブーンとドクオは二人でいた。
金屏風から金障子まで、回りの景色に酔ってしまいそうになる部屋だった。
('A`)「あぁ、疲れた」
( ^ω^)「なんであんなとこにいたんだお?」
('A`)「なんでって、俺が統べる江戸だぞ。その市場をこの目で見にいくのは当たり前だろ」
( ^ω^)「なる。一理あるおね」
('A`)「お前はなぜあんなところに?」
( ^ω^)「備府にあがる青菜は、なかなかのモンだからな」
('A`)「はっ!お前らしいな。昔っから食い意地ばっかだ。お前は・・・」
『昔』。
その言葉を引金に、二人はあの時代を思い出す。
―――お互いが仲間であった、あの時代。
・・・共に織田信長様の側近として、日々笑いあったあの日々を。
信長の部下支援
723 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:47:15 発信元:119.245.203.2
支援
信長様の側近だと……支援
「あぁー!信長様また遊んでいらっしゃるのかお!?勉強しないと、勉強だお!」
『うるさいのぉお前は。』
「文武両道ですお!天下を取ろうというお方が、馬鹿じゃ話にならんですお?」
『あーうるさい。うるさいわこのブーンが。』
「ぶ、ぶぅん?なんですかおそれ!」
『お主が毎日ぶんぶんぶんぶんうるさいから、もうブーンでよかろう!はははっ!』
「ぶんぶんじゃないですお!文武両道ですお!」
『ワシからしたら一緒じゃて。ははっ!』
「失礼します。羽柴秀吉です。」
『おぉ、来たか。あ、秀吉よ。』
「はい?」
『お主はお主で、毎日貧相な顔立ちじゃのぅ。まるで毒でも喰らったかのようにw』
「え、なにこれ。来ていきなり悪口ってなにこれ。」
『お主は今日から毒男じゃ!な、ドクオ!』
「ぎゃははwwドクオだっておwww」
「ちょ、信長様ひどくない・・・?」
「wwwwwwwwww」
信長は誰だろう
支援
支援
サルじゃない……だと……?
信長テラフレンドリーwww
支援……
サル扱いよりもひでぇwwwww 支援wwww
733 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:51:08 発信元:119.245.203.2
気になる支援
('A`)「懐かしいな、あの時代が。ブーンよ」
( ^ω^)「正直、てめぇだけにはそんな呼ばれ方したくねぇお、ドクオ。それより僕は聞きたいんだお。」
――――あんなに楽しかったのに。
( ゚∀゚)『ブーン!ドクオ!共に・・・天下を取ろうな!』
あんなに、楽しかったのに・・・――――
( ω )「何故、信長様を殺した?」
ゴクリ
736 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:53:07 発信元:119.245.203.2
ごくり…
('A`)「・・・それを聞くか?自分で考えた方が早かろう」
( ^ω^)「僕は、お前の口から聞きたいんだお」
('A`)「俺が、天下を取るのに邪魔すぎたから。これでいい?」
( ^ω^)「・・・少しも悔やんでないのかお?」
('A`)「悔やんでいるさ。お前も一緒に消せなかった事を、な」
( ω )「・・・やっぱり、僕に信長様暗殺の罪をなすりつけたのはお前だったのかお。」
なん……だと……?
え? え?
支援
なんと! 支援
('A`)「そうだよ、ブーン。いや、この場合はこう呼んだ方がいいか?」
('∀`)「本能寺の変を起こした張本人、反逆者の」
('∀`)「『 明 智 光 秀 』よ!!」
(# ゚ω゚)「きやすく呼ぶな!信長様にもらったその名を・・・お前だけには呼ばれたくないお!」
('∀`)「もらった?あんな喧嘩馬鹿のクズにもらった名に、価値なんか感じてるのか?失笑だよ、ブーン!」
(# ゚ω゚)「貴様・・・!!」
742 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:54:36 発信元:119.245.203.2
支援
なんという超展開
急展開支援
支援
('A`)「それに、今更なんだ?信長は死んだ!今や天下は、この豊臣秀吉の手にあるのさ!」
(# ゚ω゚)「・・・いい気になってられんのも今のうちだお。一つ、教えてやるお。」
('A`)「ほぅ?」
(# ゚ω゚)「僕の内藤組は、もはや江戸の三分の一を実質的な支配に置いてるお。もうすぐ、もうすぐだ。」
(# ゚ω゚)「次は隣町のひろゆき組を潰し、傘下にしてみせる。そこから蕊理亜城や、羅雲寺組へと勢力を回し、力を貯め、そして・・・」
支援
する
(# ゚ω゚)「お前を・・・この豊臣の幕府を潰す事を、今ここに宣言しておくお!!」
('∀`)「面白い・・・やってみろよ。」
―――時は、天正12年
西暦に直すなら1585年。
これは、その時代にいた男の話。
同じ武将の元で共に生きた戦友を倒すべく奮闘した、ある侠客の話―――
第一話、完。
749 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:57:25 発信元:119.245.203.2
支援だ
乙!
ドクオとブーンが対立してる設定はあんまり見ないから面白そう
以上です。
ちょっと長くなってすいませんでした
お粗末様でした
乙
続きはまだですか?
カッコいいな……乙!
規制に泣いたクチかな、スレでがっつり読みたい!
乙!
投下をwktkして待ってるからな!
乙!
乙!
なんとも壮大な長編になりそうだ
757 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 20:59:45 発信元:119.245.203.2
先生、続きはまだですか
投下してもいい?
乙
ちょっと歴史勉強してくる
祭りも終わりか……
乙、これは熱い復讐ものになりそうだな。
>>758 規定では9時までだが、個人的にはまだ読みたい
9時までか…
しょうがないな
>>758 時間なんて気にせずやっちゃえ! と言いたいが……
他に祭り以外のを投下したい人がいなければいいんじゃないか?
766 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:03:55 発信元:119.245.203.2
私いつも楽しみにしてるんですよ!先生達の「どんとこいブーン系小説」
あっあー、うん。おかしいな。私の腕時計は止まってしまったようだ。これでは時間がわからないな……
正直、読みたいです
>>758が投下してくれたら俺も連載予定のを投下する
投下します
2レスなのですぐ終わります
バッチコーイ
よし来た支援!
しえしえ
773 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:06:36 発信元:119.245.203.2
支援します!
祭りのための作品はさっさと投下してしまおうぜ支援
わしもシエンヌするべ!
新スレによって30分ほど開始時間が延びた
後は…わかるな?
777 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:10:46 発信元:121.111.227.29
盛り上がった祭りほど、帰る時間が遅くなるって事ですね
≪競馬場にて≫
ワァーーー!!!
『さぁ最後の直線!シベリアプリンスかヌルポガか!』
ワー!ワー!
(゚、゚;トソン「頼む!!シベリア!行け!!」
『来た!ヌルポガ!ヌルポガ!レースを制したのはヌルポガ!!』
(゚、゚;トソン「・・・・・・」
(゚、゚#トソン「くそ!なにやってんだよ!!」
トソンは自分のカバンを叩きつけた
周りの人たちが一斉にトソンを見る
| ^o^ | | ^o^ | クスクス
祭りでスレが埋めれたらよかったな
さすがにそれは無理だろwwww
さてwktk
トソンが競馬だと……
トソン……
やっと追いついた!
支援
784 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:15:56 発信元:119.245.203.2
トソンが…
競馬……? レアだな、しえ
>>780 案外1000近いからな、日付変わる位続けば埋まりそうだ
むしろブームとゆうたろうにつっこむべきだ支援
俺はむしろヌルポガに注目したい支援
(゚、゚#トソン「なに見てんだコラ!」
| ^o^ | | ^o^ | オコリマシタヨ ニゲルンデス
(゚、゚トソン (ハッ!なに私はカッカしてるんだ…たかだか千円スッただけじゃないか
それなのに熱くなって周りに当たり散らす…情けない…)
ハズレ馬券をカバンに突っ込みその場をあとにする
(:、;トソン(ハァ・・・また負けちゃった…お金が無いのに負けちゃった…)
トソンかわうそうに……
ダメ人間の予感支援
トソンwwwww
支援
>>789 あのもふもふしたかわうそトソンを想像して萌えた
支援
こんなダメ人間なトソンも新しくていいなwwww支援
2レスって事は、もう終わりか? このままじゃトソンが……
とりあえず終わったなら終わった旨を伝えて欲しい
一応2レスとは断って書いてるが、一言添えれば次の人も投下しやすいと思うよ
トソンは毎週のように競馬場に通い続けている
そして負け続けている、しかしやめない
なぜなら彼女はもう賭博中毒、ギャンブルジャンキーだから!
(゚、゚トソン (ハァ…お金が欲しい…)
彼女はこの時まだ知らない…!
こらから自分が数々の賭博、ギャンブル地獄に身を投じること…!
自分が日本の裏社会を震撼せしめることを…!
後にギャンブル界で女帝と呼ばれる都村トソンである
「賭博女帝録(゚、゚トソン のようです」 序章
>>792 ただの打ち間違いだからーっ!
そういやもう終わりか?
これは……新しいトソン……!
ごめんなさい早まった
ごめんないさい3レスでした…
800 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:26:50 発信元:121.111.227.27
これは新しいカイジ・・・じゃなくてトソンwwww
うわっ、自分タイミング悪ッ
乙・・・ 圧倒的乙・・・!!
(`<_´カイジ
乙!
以上です、支援ありがとうございました!
次の人どうぞ
このトソンっ、圧倒的……女版森田鉄雄っ……
タイトルはカイジだがっ……その実……始まり方は金と銀っ!
圧倒的…乙っ!!
805 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:28:34 発信元:119.245.203.2
乙!
圧倒的乙
>>804 バレましたかww
ちょいと拝借しました
乙ん
809 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:30:33 発信元:119.245.203.2
投下するひといる?
>>810 26レスあるし、
とりあえず祭りの作品が終わってからかな
3レスだったのか、早とちりしてスマンカッタ
814 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:32:31 発信元:119.245.203.2
815 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:33:33 発信元:119.245.203.2
ひいいタイミング悪いな俺
でも投下しちゃいますよ?
カモンカモン!
819 :
ぼくらの、ようです:2010/05/29(土) 21:35:37 発信元:119.245.203.2
※原作あり
誰が一番嫌いかと言えば、自分自身だ。
幼い頃は働いて母親に楽をさせてあげようと考えていたが、残念ながら母親はもういない。
建設的なことは何もせず、友達や妹や親戚に迷惑をかけ続ける毎日。
人の役に立たない、本当に屑な奴。
そんな自分が、この惑星を、人類を救えるとしたら。
自分みたいな奴でも、誰かの役に立てるというのなら、喜んで戦おうと思う。誰のためでもない、自分の中にほんの少しだけ残っている良心と、日に日に大きくなる罪悪感とが、そうさせるのだ。
戦えば、どうしようもない自分が、少しだけ赦されるような気がするから。
1話 ('A`)の場合
誰の為でもない、自分が楽になりたくて。
祭りだけで1000レス届きそうな芽が出てきたな
821 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:37:54 発信元:119.245.203.2
たった1レスだけど以上です、でも、よければこのまま他の2つを投下します
他に投下したい方どぞ
いいから投下しるんだ!!
祭りの最中で悪いんだが、誰か下の文章をVIP総合に貼ってきてくれないだろうか
>>25 シベリア総合の、「王道展開のようです」は久しぶりに腹かかえて笑った
終盤いい話っぽく締めたのが残念だったけど
最後までカオスを貫いて欲しかった
824 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:40:35 発信元:121.111.227.28
やっちゃえ。
消化不良はよくないよ
GO!
頑張ってくれ!
827 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:40:54 発信元:119.245.203.2
日本語へたで申し訳ない
投下します
828 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:42:01 発信元:119.245.203.2
( ´_ゝ`)弟者に彼女ができたかもしれない
(*゚ー゚)…でっていう
( ´_ゝ`)そこ、危機感薄すぎ!
(´<_` )おぞましい…でも感じちゃう!のようです
シベリアは某ホテルの一室で、小学生の女の子と20代前半の男性がベッドの上でくつろいでいる。
(*゚ー゚)いや、僕、そもそも何が危ないんだかわからないんだけど
しししししえん
830 :
(´<_` )おぞましい…でも感じちゃう!のようです:2010/05/29(土) 21:42:42 発信元:119.245.203.2
( ´_ゝ`)え、あ、ごめん
女の子は、しい。男性は兄者という。しいは、兄者とは戸籍上も血縁も他人であり、援助交際でも誘拐でも奴隷でも借金のカタでもない。
(*゚ー゚)もう、ちゃんと説明してよ
( ´_ゝ`)うむ、では弟者の危機について説明しよう
所謂、恋人である。
〜( ´_ゝ`)兄者は弟者の危機について熱く語るようです(´<_` )〜
( ´_ゝ`)まず、弟者に彼女ができた、とする
色々ツッコミ所が多すぎる……支援
832 :
(´<_` )おぞましい…でも感じちゃう!のようです:2010/05/29(土) 21:43:56 発信元:119.245.203.2
(*゚ー゚)うん
( ´_ゝ`)弟者は良いやつだから、ちゃんと付き合うだろう、そうすると自然、デートやら何やらで、帰りが遅くなる
(*゚ー゚)だね
( ´_ゝ`)弟者が言うわけだ。(´<_` )ああ、今日は泊まりだから飯いらないわ
(*゚ー゚)まさにリア充
( ´_ゝ`)そんなこと、お兄さんは許しません!はしたない!
(*゚ー゚)自分はどうなの?
え、あれ?
読み間違いがなければ……あれ? 兄者?
834 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:44:34 発信元:121.111.227.21
しぃらめぇwwww
兄者に彼女だと?
え……小学、生……?
837 :
(´<_` )おぞましい…でも感じちゃう!のようです:2010/05/29(土) 21:45:30 発信元:119.245.203.2
( ´_ゝ`)加えて、弟者は優しいから、貢いでしまうだろう。ブランド品とかアクセサリーだとかの下らない物を弟者が買わされるなんて、お兄さん悲しいです
(*゚ー゚)僕、ねだってもないのに色々貰ってるんだけど
( ´_ゝ`)さらに!相手の親御さんと家の前で鉢合わせしたら、弟者が殴られてしまうかもしれない!そんなこと、お兄さん耐えられない!
(*゚ー゚)このあいだ喧嘩で弟者さんと殴り合いしてたよね?
( ´_ゝ`)最悪、夜道の犯罪者や相手の罠で、怪我したり殺されたりするかもしれない!もう、お兄さんは気が気でないわけです!
(*゚ー゚)僕の目の前に犯罪者がいるんだけど
( ´_ゝ`)とまあ、こんな感じだ
(*゚ー゚)いやいやいや
ガラっ!
支援
839 :
(´<_` )おぞましい…でも感じちゃう!のようです:2010/05/29(土) 21:46:37 発信元:119.245.203.2
(*゚ー゚)ねえ、だいたい彼女疑惑はどこから?
( ´_ゝ`)ここ3日、弟者の帰りが普段より遅かった
(*゚ー゚)他には?
( ´_ゝ`)あと、ゴミ箱にコンドームの箱が突っ込んであった
(*゚ー゚)…ああ
*
処変わって同時刻、シベリアは某所の廃スレにて、放置された死体の傍に立つ男性が1人。男性は死体の写真を何枚も撮り、じっくりと眺めて満足げに微笑む。
男性は、弟者という。先の兄者とは双子の弟であり、経済的理由から共に生活している。
(´<_` )しゅう、いるんだろ、出てこいよ
写真をしまい、無表情になった弟者の呼びかけに応じて、何処からともなく1人の女性が姿を現す。
僕っ娘良いな
ボクロリっ娘でさらにツッコミ・・・だと・・・?
しえ
843 :
(´<_` )おぞましい…でも感じちゃう!のようです:2010/05/29(土) 21:47:29 発信元:119.245.203.2
lw´‐ _‐ノvもう良いかーい?
女性は若く、見目麗しい。見た目の年齢は十代、流れる滝のように艶やかな黒髪に、雪のごとく白い肌で、ブレザーの制服を着ている。
(´<_` )もう良いよ。写真も撮ったしな
lw´‐ _‐ノv精子ぶちまけてない?
(´<_` )少なくとも俺はやってない
lw´‐ _‐ノvはいはい、皆そう言うんだよねー(笑)
(´<_` )殴るぞこら
支援
まさかのシュール
そして超展開支援
しえーん
848 :
(´<_` )おぞましい…でも感じちゃう!のようです:2010/05/29(土) 21:49:19 発信元:119.245.203.2
弟者は撮影用の一眼レフをしまい、映像記録用のカメラを取り出す。
lw´‐ _‐ノvつくづく見下げた変態だわ
(´<_` )あまり良い趣味でないことは認めよう
弟者はシューにカメラを向け、無言で促す。
lw´‐ _‐ノvまあ、今回も美味しそうだから良しとするよ
(´<_` )そうしてくれ
シューは溜め息をつき、その場で服を全て脱ぐと弟者に手渡し、自身の身体を変化させる。
も、もう「小学生」にツッコむ空気じゃねぇ……! 支援
弟者も兄者もある意味すごいってことはわかった
支援
しえん
853 :
(´<_` )おぞましい…でも感じちゃう!のようです:2010/05/29(土) 21:50:51 発信元:119.245.203.2
二本の鋭い角をはやし、口は鮫のように、下半身は蟒蛇のように。
禍々しい姿に変化したシューはしかし、女性らしさを保ったまま。
(´<_`* )ハアハアハアハア
興奮する弟者を流し目で見たシューは、どこか嬉しそうに微笑み、一言。
lw´‐ _‐ノvふふ、本当どうしようもないひと
言って、シューは死体に食らいつく。
ばりばり、ごりごり、ぐちぐち、ずるずる。
死体を貪り食らうシュー、その壮絶な光景を、弟者は嬉々として撮影する。
書きため以上、以下設定
lw´‐ _‐ノv 死体が好物・人間ではない・下半身は蛇で上半身は人、牙だらけの口と二本の角を持つ・弟者に対してのみ積極的(性的な意味で)
(´<_` ) 死体や殺人現場の写真や動画を撮るのが好き・金持ち・人間・屍体愛好者
(*゚ー゚) 兄者が好き・僕っ娘・人間・若干ヤンデレ
( ´_ゝ`) しいと弟者が好き・金持ちで少し心配性・人間・ロリコン
ちょwwwwなんちゅうとこで止めやがるwwww
乙!
いい感じにカオスww
この祭り、本当に生殺しなんだな……。
なんというwwww乙wwwww
話しの展開が想像つかんなwwww
乙!
シューに興奮した
乙!
ジャンルはロリ、グロ、エロ…か?
859 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 21:53:53 発信元:119.245.203.2
さて、三つ目を投下します
乙! そしてwktk!
良い……スレが立って投稿する様を想像すると涎が止まらんよ!
支援!!
乙!
そして支援!
こーい!
シーエン
しえ
867 :
lw´‐ _‐ノv貴方だからこそ、のようです:2010/05/29(土) 21:55:51 発信元:119.245.203.2
もうどれくらいの時間がたったのか、俺が知ることはできない。
時計も月も太陽も見当たらないこの空間は、過去と現在が入り混じり、挙げ句未来予想まで参加してくるものだから、もう何がなんやら。
…失礼、自己紹介を忘れていた。俺は弟者という、性別は男。
今俺は、彼女の中に居る。眠り続けている彼女を捜すため、彼女の精神に入り込んだ。
支援し過ぎて携帯が熱持ってる
しかし支援
乙
なんという生殺しww
シュール×弟者いい!
シューの精神か……支援
872 :
lw´‐ _‐ノv貴方だからこそ、のようです:2010/05/29(土) 22:00:21 発信元:119.245.203.2
…なんだか、中学生の頃の痛い妄想みたいだな。
(´<_` )まあ、割り切って張り切るか
なぜこんなことになってるかについては、こんな感じの説明で許して欲しい。描写したくないし。
↓
彼女意識不明
入院費がバカ高い
よって起こす←今ここ
(´<_` )まあ、経済的にもキツいんだわ、目を覚ましてくれないとさ
(´<_`;)…にしてもスイーツ臭が半端ねえ
(‘_L’)まったくですね
(´<_` )いや、誰だよいきなり
支援
874 :
lw´‐ _‐ノv貴方だからこそ、のようです:2010/05/29(土) 22:01:01 発信元:119.245.203.2
流石の俺も驚いた。突然足下から声と顔が現れたんだから、普通驚くだろう。
(‘_L’)私はフィレンクト、フィルとお呼びください
なんとなく執事を連想する声の持ち主は、自分の名前を名乗った直後、俺が立つ床から生えるように、立体化した。
オリーブドラブとローズマダーの2色で構成された、無機質で硬質な床は、フィルの立つ場所だけドロドロと絵の具のようになっていた。
(‘_L’)はじめまして弟者様
(´<_` )はじめまして、フィルさん
フィルの外見は背広姿の人間で、ピカピカの革靴まで履いている。
(´<_` )失礼ですが、何者ですかあなた
シューの精神ってどんな風なんだろう支援
フィレンクトさんではないですか!
しえん
フィレしえ
879 :
lw´‐ _‐ノv貴方だからこそ、のようです:2010/05/29(土) 22:03:42 発信元:119.245.203.2
(‘_L’)こういう世界ってよく、案内役や説明係として、妙なキャラクタが出てくるでしょ。それが私です
(´<_` )なんぞそれ。もっとちゃんとした理由つけろよ
(‘_L’)ご安心を、そのうち話します
なんなんだろうコイツ、すげえめんどくせえ、勘弁して欲しい。
(‘_L’)まあ、私の事など今はどうでも良いのです
フィルは俺を指差す。会ったばかりの人に失礼な。
(‘_L’)違います、あなたの後ろです
(´<_` )後ろ?
振り向き、視界に彼女を認める。俺やフィルと同じ床の上に立つ、見慣れた制服を着た女子高生。
(´<_` )シューか
現実で眠り続けている彼女は、怒りの表情で俺を睨んでいる。…正直ゾクゾクすrげふんげふん。
lw´‐ _‐ノvなんで
(´<_` )うん?
支援
支援だ
ドM支援
883 :
lw´‐ _‐ノv貴方だからこそ、のようです:2010/05/29(土) 22:05:24 発信元:119.245.203.2
lw´#‐ _‐ノvなんで来たんだ!!
経済的に厳しいから起こしにきたのさ。という冗談は、言えなかった。言う間もなく、俺は落下した。
(´<_`;)おああああ!
(‘_L’)あれ、弟者様は絶叫系は苦手ですか
(´<_`;)落下するのは特にダメ!
さっきまで立っていたはずの場所には何も見えず、ただひたすら、青く澄んだ空を雲海めがけて落ちて…あれ?
(´<_` )ん?なんかさ
(‘_L’)はい
(´<_` )感覚的にさ、落下じゃなくて上昇してね?
(‘_L’)当たり前じゃないですか、落ちれば落ちるほど精神の内側へ行くんですから
(´<_` )へー、そうなんだ
そりゃ、踏み込んで欲しくないなら外側へ追いやるわな。
こちらの弟者も若干変態臭がするなw
支援
しえ
887 :
lw´‐ _‐ノv貴方だからこそ、のようです:2010/05/29(土) 22:07:42 発信元:119.245.203.2
(´<_` )でさ、上昇するのは良いけど
(‘_L’)はい
(´<_` )このままだとどうなるの?
(‘_L’)強制的に目覚めます
(´<_` )どうにかなんない?
(‘_L’)では、私の手を握ってください
言われるがままに手を握る。一応言っておくが、俺には自分のエクスカリバーを男に突き刺す趣味はない。
(‘_L’)では、行きます
*
少しの間、俺は意識が飛んでいた。ふと気がつけばフィルの姿は見えず。
(´<_` )…やたら現実味があるな
俺は1人、シューの中に立っていた。
(´<_` )ここ、学校?
高空から一転、見覚えのある高校の廊下に周りが変わっていた。
薄汚れた壁に貼ってある、イラスト部のポスターを見て気づいた。ここはシューの高校だ。
シュール支援
支援
支援
エクスカリバー支援
892 :
lw´‐ _‐ノv貴方だからこそ、のようです:2010/05/29(土) 22:09:48 発信元:119.245.203.2
不意に、目の前の教室のドアが開き、シューと対面。
(´<_` )あ
lw´‐ _‐ノvや
シューと会えたのは嬉しいが、片手に拳銃を持ってるのはよろしくない。
(´<_` )シュー
lw´‐ _‐ノvくんな
シューは拳銃を構える。ウィーバースタンスで、グローブも耳栓もシューティンググラスも、いつの間にかつけていた。
(´<_` )なあ、シュー
lw´‐ _‐ノvごめんなさい
シューは引き金を、絞るようにひいた。
こいつ……撃ちやがった……!
撃たれた!?支援
問答無用すぐる支援
撃ったのか!?支援
897 :
lw´‐ _‐ノv貴方だからこそ、のようです:2010/05/29(土) 22:12:20 発信元:119.245.203.2
おそらくは口径7.62mmであろう弾頭が飛翔し、俺に命中。
(´<_` )…痛くないのはありがたい
lw´‐ _‐ノvおねがいだから、来ないで
次は痛くすると付け加えたシュー。
(´<_` )お前が起きればな
lw´‐ _‐ノv あきらめて
(´<_` )お前の事を諦めろと?なあシュー。聞かせてくれよ
lw´‐ _‐ノvなにを
(´<_` )何があったんだ?
lw´‐ _‐ノvそれ、地雷なんだけど
さすがシュール
シュー良いな、このシューは特に良い
支援
祭りだけで1000埋まるぞ支援
901 :
lw´‐ _‐ノv貴方だからこそ、のようです:2010/05/29(土) 22:14:00 発信元:119.245.203.2
lw´‐ _‐ノv…えれ
(´<_` )うん?
lw´; _;ノv帰って!!
俺は地面から植物のように生えてきた対戦車兵器を向けられた。
なあシューよ。お前、RPG-27なんてよく知ってたな。タボルガの発射シーン初めて見たよ。
(´<_` )話してくれないのか
lw´ _ ノvごめん、弟者だけには知られたくないの
あと100支援
lw´‐ _‐ノvは正直素直姉妹の中で一番かわいい
ごくり……
>>903 奇遇だな、俺もそう思う
そして対戦車支援
907 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 22:15:18 発信元:119.245.203.2
以上です、本当にありがとうございました
シューに何があった支援
ええええ
気になるじゃないか……
いい所で切るなあああああっっ!! ……と叫びたくなる祭りだな。
三つも乙でした!
乙
さあ早く続きをだな
乙!
シュー何があった……
次弾用意したけど、出来れば誰か投下してくれ
なんという生殺し…
乙!
乙!
何だろう…この寸止め続きでイケない感覚は……
915 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 22:17:22 発信元:119.245.203.2
次の方ー
序章を投下したいのだが
いいかな?
乙、本当に生殺しだなwww
あと80強……余裕で埋まるッスね
乙、なんと気になるところで止めおるわ……
>>916いったれー!!
次スレもこの流れが続きそうなら、俺も投下しようかな
もう序章祭りは、このスレ終わるまでで良いんじゃないか
乙乙!
よし、じゃあ
3レスくらい投下するぜ!
伸びるなあ、どんだけ持ちネタあるんだよ
支援
('A`)「ふぅあ」
川 ゚ -゚)「おそよう」
('A`)「おそよう、今何時?」
川 ゚ -゚)「大体6時じゃないか?
こんなんじゃ時計は見れないから詳しくは知らない」
('A`)「あー、この家壁じゃなくて、卓上だもんな
あとで帰ってきたモラに言ってみれば?」
川 ゚ー゚)「彼が聞き入れてくれるとは思わないが……ダメ元で言ってみるさ」
('A`)「おう、言え言え!」
支援!!
928 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 22:23:18 発信元:119.245.203.2
支援!
支援
支
('A`)「腹減った」
川 ゚ -゚)「不便だなお前は」
('A`)「クーは良いよなー
体くっつけんのって結構体力使うんだよ、それなのにアイツ細切れにするしさー」
川 ゚ -゚)「私は砂糖を舐めてれば良いだけだからな」
('A`)「ホントどうなってんだよお前の体、首だけの癖に」
川 ゚ -゚)「貴様には言われたくない
チート体質の癖になんでそんなにやる気がないんだお前は、糞忌々しい」
('A`)「口調、口調
体質は生まれた時にはこうだから何とも言えないし、やる気は生きる気が無いから仕方ないよ」
<ガチャ 「ただいまー」
しえーん
933 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 22:26:16 発信元:119.245.203.2
支援
とんでもないことカミングアウトしやがったwww
支援
首だけwwww
支援
正に生首小説だな支援
937 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 22:28:20 発信元:119.245.203.2
支援!支援!
しえん
川*゚ -゚)「帰ってきたか!」
('A`)「本当に好きだね」
川 ゚ -゚)「当たり前だ」
( ・∀・)「聞いて、聞いて
今日は3匹捕まえたよ!」
川*゚ -゚)「そうか、お疲れ様」
('A`)「おかー、そろそろ止めないとバレるんじゃね? 自重しろ、自重」
( ・∀・)「えー僕ってば最近よっきゅーふまんなんだよね」
('A`;)「昨日も俺を細切れにしてたのは誰だよ」
川 ゚ -゚)「私もモララーが捕まってしまうととても困るぞ」
( ・∀・)「イヤン、モララー困っちゃーう」
('A`)「キモイ」
( ・∀・)「うるせーまた細切れにするぞ」
ふたりとはんぶんのようです
こいつら何なんだ……?
942 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 22:30:05 発信元:119.245.203.2
面白そうじゃないかっ!
寝かせないつもりかっ!
ふたり(モララー、ドクオ)とはんぶん(クー)?
以上で終わりなんだが
続きそうにないので設定
('A`)ドクオ
不死身、老衰で死ぬまで完全に死ねない
クールの事が好き、モララーはもう仕方ないと諦めている
川 ゚ -゚)
首、ある事情により首だけでも生きられる
モララーの事を妄信的に愛している
ドクオには恩を感じている
( ・∀・)
快楽殺人者、人間とか隠れて殺してます
ドクオを拾って、クーが家に来てからは殺人衝動が激しくなってる
という
ふたり(ドクオ、モララー)とはんぶん(クー)の話
なにこれ続きが気になる
乙でした
続きが気になるな
乙
乙乙!
こういう狂人系は大好物
何度でも言うが、続きが気になる!
ともかく乙! あとは26レスの人かな?
首の諸事情知りてぇwww
乙乙!
なるほど、乙乙!
乙!
残り50!
さあ次弾を!
よし、行こう
よし、早く俺をwktkさせるんだ
短めに切ります、予想7レス程!
石畳を歩く足音だけが響く。
視界は霧の白。
脳までを満たすような濃密な霧。
彼は、ずっと歩いていた。
……どれほど歩いただろう?
不意に霧が晴れた。
ようやく開けた視界、道の果てには灰色の町。
ふと顔を上げて微笑み、彼の意識は途切れる。
温かく懐かしく、少し寂しい、霧の彼方の不思議な世界へ。
( ^ω^)と欠落の世界のようです。
……プロローグ。
しえしえ
これまた面白そう
しえん
( ^ω^)「……おー?ここ、どこ?」
気がつくと、すでに彼――内藤ホライゾンはその町にいた。
周囲に広がる西洋風の、石造りの町並みは、彼の記憶には無い。
( ^ω^)「……? 僕はいったい……?」
もしかして、自分には健忘の気でもあるのか?
どうしたら、いつの間にかまったく知らない町に立っているなんて事になるんだ。
(; ^ω^)「……あれ、これ結構不味くね?」
とにかく、知らない町で独りぼっちの現状は変わらない。
彼は、慌てて自分の服のポケットをまさぐり(この時はじめて自分が
高校の学生服を着ていると気付いた)、絶望する。
( ゚ω゚)「!」
( ゚ω゚)「何も無い……だと……?」
7レスなら最後までいけるかな?支援
支援
しえん
(; ゚ω゚)「嘘だろ?おい、ちょっと待つお、そんな……」
何も無いのだ。
携帯も財布も身分証明も、学生服のポケットに入っているはずの何もかもが無い。
足元の石畳にも、頼みの綱は無い。
( ゚ω゚)「……絶望的、だお」
どうしろと言うのだ。見知らぬ町に、金も携帯も無し。
つまり、……どうしようも無い。
(; ^ω^)「いや!まだだ!落ち着いて考えるんだ!素数を……!」
ξ゚听)ξ「あのー……」
タイミングが図れないから、今言うぞ?
今の投下が済んだら、ひとまず次スレを立てとこう
次スレを立てる前にこのスレが埋まって重複させちまうのも面白くない
次スレのテンプレに追加するもの、もしくは現スレで足りなかったものはあっただろうか
投下が済んだら確認しよう
支援
966 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 22:43:46 発信元:119.245.203.2
支援だ!
そうだ、誰かから携帯を借りればいい。それで誰かに連絡を取って、
いや、まずはここがどこなのかを聞くのが先!
しかし、ここは本当に日本なのか?最悪、言葉が通じない事もあり得る!!
だが!
(# ゚ω゚)「まずは『行動』ッ!! 『行動』しなければ何も始まらねぇッ!!」
ξ;゚听)ξ「ひっ!?」
(゚ω゚ #)「クゥワッ!!」
ξ;゚听)ξ「あっ、あのっ!」
(゚ω゚ #)「プリーズ、テレフォン!レンタル、テレフォン、プリーズ!」
ξ;゚听)ξ「ちょ、ちょっと落ち着いて……」
(゚ω゚ #)「ディスイズジャパン!オゥケィ!?」
ξ#゚д゚)ξ「落ち着けって言ってるでしょ!!」
と(#) ω )「オゥフ!」
少女に横っ面を張り倒されて、彼はぼんやり考える。
あぁ、僕、酷く混乱してたんだな。
………
>>965 おk
とりあえずこれ終わったら落ち着こうか
支援
支援!
支援
………
(#)^ω^)「ごめんなさいお、よく分からない事になって動揺してたんだお」
ξ゚听)ξ「もういいわよ。私も本気で叩いちゃったし……」
叩かれた顔は今もヒリヒリする。意識が飛ばなかった事が不思議な位だ。
(#)^ω^)「それで、ここはどこなんだお?」
曇り空の下に広がる町並みは、明らかに日本のものではない。
しかし、目の前の少女は日本語を話した。
ξ゚听)ξ「どこって、ええと……わがんね」
(; ^ω^)「わがんねって……え?」
ξ゚听)ξ「どこって訊かれてもなー……。ここはここ、としか言いようが無いし……」
( ^ω^)「おー、そうですか……もしかして、ふざけてる?」
ξ゚听)ξ「そんな事ないわ、大真面目よ。それより、あなたは? 名前とか」
とりあえず次スレ立ててくる
973 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 22:46:18 発信元:119.245.203.2
支援だよ支援!
( ^ω^)「僕?僕は内藤ホライゾンです。ブーンと呼んで欲しいお!」
ξ゚听)ξ「そう。じゃあブーン、あなたは何処から来たの?」
(; ^ω^)「え?それは……あれ?」
答えようとして、愕然とした。
何も思い出せない!自分の住んでいた場所も、自分の年や仕事も……
自分の家族や友達や、果ては自分自身の顔すらも、実像を結ばない。
(; ^ω^)「おー、そんな……」
ξ゚听)ξ「別におかしくはないわ。ここに来た人はみんなそうなるの」
( ^ω^)「……え?」
ξ゚听)ξ「ここは、欠落の町、というらしいわ。私はツンデレ。ツンって呼んで」
左右に纏めた髪は薄い……栗色?で、外国人と言われても違和感はない。
年は、15、6歳だろうか?
こうして見ると、顔立ちは整っていて、つまり美人だ。
奇しくも、その少々きつい印象を与えかねない容姿は、ブーンの好みのド真ん中だ。
支援
(* ^ω^)「お! わかったお、ツン!」
ξ゚听)ξ「この町は、あなたの様なお客さんを受け入れます。仕事や家は用意するわ」
(; ^ω^)「?」
ξ゚听)ξ「詳しくは、後でゆっくり話しましょ、とりあえず……」
ツンは初めてブーンに笑みを見せた。
ξ゚ー゚)ξ「……この世界へようこそ、ブーン! よろしくね」
こうして、彼――内藤ホライゾンは欠落の世界の住民となった。
お話は続く。
978 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 22:48:39 発信元:119.245.203.2
980 :
972:2010/05/29(土) 22:48:55 発信元:221.113.232.5
すまん誰か次スレ頼む立てれんかった かつ支援
変更の注意点は
>>21くらいかな?
そして乙! 不思議な空気で好みだ!
以上7レス、序章でした。多謝!
乙!
さあ落ち着こうか
乙!
スレ立てる人よろ
994 :
いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/05/29(土) 22:56:32 発信元:221.113.232.5
ヽ( ^ω^)ノみんな乙!
乙ということで
1001 :
1001:
i・'"'',━' '・"'"''` ━''`'・" ''"・'`',"、''・''"`;, ' 。 ο
ο,.┃ SiberiaRailway. ,. ;: 終着駅についても旅はまだ続く…
┃ ο 。 ゚ ο ┃ ο ο 。
┃o Сибирь ;: o ,.:-一;:、 ,.
┃ ο 。 ο ,. i: 。 ミ;;:;,. _,.;:゙ミ 'ο 。 ゚
┠──────────────‐; , r( ´・ω・) o
┃←1001 o ゚ 。 1→ ;; ツィー=ニ彡' ο
。┣━━━━━━━━━━━━━━・i 〜'l つとノ ,. ゚
,, ._.┃_,,_o, __ _ ,_ .,.。゚. _ , __ο_. ,_ ;|!, ..,,:;;;u‐―u' __ _ , .,._,o ,、,. , _.,,
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