【もしも】種・種死の世界に○○が来たら 4【統合】

このエントリーをはてなブックマークに追加
1通常の名無しさんの3倍
このスレは種系SSスレのうち、まとめサイトのカテゴリでクロス物とされるスレの統合を目的としています。
種以外とのクロスオーバーを種別問わず投下してください。
種作品内でのIF作品は兄弟スレにお願いします。

過去スレ
【もしも】種・種死の世界に○○が来たら【統合】
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1196339764/
【もしも】種・種死の世界に○○が来たら 2【統合】
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1208353319/
【もしも】種・種死の世界に○○が来たら 3【統合】
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1212323601/l50

まとめサイト
ttp://arte.wikiwiki.jp/

兄弟スレ
【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 4
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1209267080/
2通常の名無しさんの3倍:2008/08/08(金) 22:59:48 ID:???
3通常の名無しさんの3倍:2008/08/09(土) 00:03:52 ID:???
>1乙だぜ
4通常の名無しさんの3倍:2008/08/09(土) 00:40:54 ID:???
>>1

だが兄弟スレはもう5になってるんだぜ
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1212578381/l50
5:2008/08/09(土) 00:42:32 ID:???
うっかりですまなかったんだぜ。
此処を立てるとき、間違えて兄弟スレの続きを立てそうになっちまったのは
秘密なんだぜ。
6通常の名無しさんの3倍:2008/08/09(土) 00:44:30 ID:???
兄弟スレというと、旧板の究極のクロスネタスレが思い浮かぶんだぜ
7通常の名無しさんの3倍:2008/08/09(土) 13:12:50 ID:???
あそこはちょっと見ないと怒涛の如く進んでるからこまるw
8通常の名無しさんの3倍:2008/08/09(土) 18:00:44 ID:???
あそこの最近の平均寿命は三週間程度だぞ
色んな作品が化学反応起こしているからな
9通常の名無しさんの3倍:2008/08/09(土) 21:07:23 ID:???
10通常の名無しさんの3倍:2008/08/10(日) 23:47:47 ID:???
あそこの元祖赤くて3倍は変態だからな、刹那は死んでもトランザムしないだろう
11通常の名無しさんの3倍:2008/08/12(火) 10:00:19 ID:???
このスレはメガテンクロスでも大丈夫?
12通常の名無しさんの3倍:2008/08/12(火) 10:41:40 ID:???
別にやりたいのならクロス先の問題はないと思うけど
13通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 00:55:45 ID:???
種世界にEVAC社があったら?

でも重武装艦や武装輸送機はそっこーで潰されそうな予感
ヘブンズベース攻防戦で出撃するトラファルガーとか
ガルナハン攻防戦にやってくる琥珀さんとか

とどめはジブが乗るドゥーム
14通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 01:21:32 ID:???
種世界にMMRがやってきたら
15通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 01:48:20 ID:???
世界は滅亡する!
16通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 01:51:42 ID:???
シン・レイ・アーサー「な、なんだってー!?」
17通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 02:14:48 ID:???
ttp://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1212578381/619-624

なんかこっち言われたからこっちに貼っておく
18通常の名無しさんの3倍:2008/08/13(水) 19:06:47 ID:???
むしろ種世界にMRRがやってきたら

…平均年齢10歳なのに全員CEのありとあらゆる大人より有能で分別があるって…
19通常の名無しさんの3倍:2008/08/14(木) 04:03:47 ID:???
某スレでは究極超人あ〜るの人物が種世界に来たらなんて話題も出てたな
・・・・・・たねキャラ劇場?
20通常の名無しさんの3倍:2008/08/14(木) 05:00:19 ID:???
でZスレは?
21蒼天種死 ◆0j3JI7Dqpc :2008/08/14(木) 14:18:18 ID:???
 悩み抜いた先に辿り着いたのは諦めの境地だ。もはや儒は新たな時代の風を阻害する物でしかない。
 曹操殿であれば儒の清濁を併せて飲み干す事も出来ようが、次代では切り捨てられるだろう。
 漢朝の腐敗に事を発した大乱世は儒を必要としない時代を作り出そうとしている。私は儒でありながらそれに荷担したのだから、その罪は重いだろう。
 もっとも、曹操殿ならば私の愚考笑い飛ばしてもくれようが。
 ――疲れた。降り積もる白い雪の様に真っ白に、静かに消えよう。
 カダ殿に処方された薬を飲み干し、ジュンイクはジュンイクでなくなろう。
「アイヤー、ジュンイクで無くなるとはこういう事か、ハハッ」
22蒼天種死 ◆0j3JI7Dqpc :2008/08/14(木) 14:19:30 ID:???
 目覚めた時、私は世界が私の知る所のない世界である事に愕然とした。
 胡人の衣装に似た衣服を纏い、大丈夫たる男子ですら冠を被ってはいない。
 胡人の風習を尊んでいるのだ。漢はおろか、魏ですら遥か昔の物となっている。聖人君子の教えが廃れた世界はかく無惨な物に成り果てているのだ。
「……やはり儒は廃れるべきではなかったのだ」
 絶望の巓に登り詰めた私は、屈原の様に天下の有り様に憂いを抱いてベキラの淵に身を投じるしかないと結論付けた。
 しかし、悲しい事に私にはそこのまでの勇気はない。私は儒の行く末を見つめる事から逃げ出した臆病者なのだ。
「おい、ジュンイク。そんな湿気た顔をしているとテイイクみたいに皺だらけになるぞ」
 懐かしい声が聞こえる。かつて私に無理難題を押し付ける事を楽しみとしていた人の声だ。
「このMSとやらは凄いな。戦の仕方を根本的に変える必要があるぞ。三十予年戦場を駆け巡ってきたが、こんな物を見せられてはときめきが止まらんぞ」
 私はその人をみるが、溢れ出る涙は私の視界を閉ざす。
「未だ勝ちを知らぬ騎都尉・曹操、初陣の心持ちだ」
「と、殿ぉーーっ!」
「プラントには良い女が多いそうだ。カクカがいれば喜びそうな物を。医術もかなり進んでるみたいだな。俺も十年来付き合ってきた頭痛とオサラバ出来るかもしれん。カコウトンの目も治せるだろうが、治ったらなおったらでうるさいだろうな、アイツは。
 ……バルドフェルドとやらは欲しいな。出仕を拒んだら家に火を付けてでも引っ張るか。よし、求賢令を出そう。才だけで推挙させるとお前が臍を曲げるからお前に任せる」
 何一つ変わらずに、曹孟徳は曹孟徳のままでそこにいる。再びこの人に仕える事が出来るとなれば、辛気くさい事など言ってられない。
「それでは殿、このCEという時代でも天下を望まれるのですな?」
「当たり前だ。四海に志を立てずして何の楽しみがある?」
 目の前にいる不敵に笑う人を見ると今更ながらに思う。やはり自分の主はこのお方だけだ。
「アイヤー、それではこのジュンイク、存分に力を発揮しましょう」

 時を越えた二人の男は、天下を胸にして思いを縦横に馳せた。
23通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 00:47:57 ID:???
投下されたのに誰もいない

>>21-22

ただ、どんな話になるのか予想できない……
続きを期待してます
24通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 05:45:26 ID:???
誘導されたので、こっちに

652:通常の名無しさんの3倍 :2008/08/15(金) 19:05:56 ID:??? [sage]
もしも、地球連合軍に1st及び1st系外伝作品の地球連邦軍将校がいたら
25通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 14:56:13 ID:???
種キャラで5121部隊をしてみたら?
26通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 17:26:00 ID:???
もし種世界に騎士ガンダム物語シリーズのキャラが来たら
27通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 17:38:21 ID:???
>>26
負債補正の前に動かぬ的になるだけ。
28通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 17:41:18 ID:???
>>24
CEでは誰がいようが嫁補正が絶対強者です。
1対1000万でも勝っちゃいます。
補給もいらないそうです。

仮に有能な将校がいて嫁補正を除くとなると普通に連合が勝つでしょう。

29通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 17:45:59 ID:???
もし種世界にこち亀メンバーがきたら
30通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 18:14:30 ID:???
もしも種世界に『ビーム兵器』が無かったら。
マルチロックオンシステムがないので、フリーダムから負債補正が若干割り引かれるはず。
31通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 18:16:44 ID:???
>>30
スレ違い
32通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 18:17:51 ID:???
>>29
中川はロゴス認定されてあぼん
33通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 18:18:51 ID:???
>>29
中川はロゴス認定されてあぼん
34通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 18:25:04 ID:???
それだと両さんも中川財閥の縁戚だからロゴスになっちゃうなw
35通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 18:30:49 ID:???
絵碕教授
特殊刑事課の皆さん
電極スパーク、+
ボルボ、ジョディー、爆竜大佐

これらのうち誰かひとりでも来たらもうCEにはペンペン草一つ残って無いな
36通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 18:58:21 ID:???
一時期良く出てきた神様とその娘とかがいるから出来るな。>こち亀主人公ご一行様CEへ
こち亀世界の神様とCE世界の神様とが愚痴りあった結果、両津とその一行がCE行きとか……。

37通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 19:03:56 ID:???
犬の知能はラクスより上
戸塚の刺青にビビる
寺井のマイホームにNJが落ちる
両さんラクスのプロデューサー
38通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 19:09:42 ID:???
>>36
>CE世界の神様
それなんてヤルダバオート(愚神)?
39通常の名無しさんの3倍:2008/08/16(土) 23:08:02 ID:???
スパロボαシリーズで、DCが異星人の宇宙船を解析して技術を得たように、種世界の技術が異星人の技術からのものだったとしたら?
原因で適当なのは……グレンラガンとか。
で、螺旋力をもっとも上手く使える生物として作られたのがコーディネーターだとして……螺旋女王ラクスになるのか。
40通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 00:38:49 ID:???
>>39

それは、螺旋の民に対する侮辱か?
あんな精神のみネオテニーな集団と一緒に出来る奴らなんざ、
昔のロボット物の陳腐な悪の帝国の中の更にごく一部くらいだろうに……。
41通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 00:51:47 ID:???
スパ厨の得意技は原作レイプですからー
42通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 02:34:47 ID:???
>>41
× スパ厨の得意技は原作レイプですからー

○ 種厨の得意技は原作レイプですからー
43通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 08:51:46 ID:???
種厨は成り済ましで悪事やらかすから最低だ
前にニコでアンチナカツに成り済まして荒らしてたし
44通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 11:06:37 ID:???
メンチカツに見えた
45通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 17:48:00 ID:???
誰かZスレ立ててくれ
頼む
46通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 18:50:54 ID:???
>>45
適当なテンプレでもいいの?
47通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 20:18:31 ID:???
テンプレー


もしカミーユ、Zキャラが種・種死世界に来たら13


新シャアでZガンダムについて語るならここでよろしく
現在SS連載中!

・投下が来たら支援は読感・編集の邪魔になるからやめよう
・気に食わないレスに噛み付かない、噛み付く前に天体観測を
・他のスレに迷惑をかけないようにしよう

前スレ
もしカミーユ、Zキャラが種・種死世界に来たら12
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1210180876/

まとめサイト
http://arte.wikiwiki.jp/

荒し、粘着すると無駄死にするだけだって、何でわからないんだ!!
分かるはずだ、こういう奴は透明あぼーんしなきゃいけないって、みんなには分かるはずだ!
職人さんは力なんだ、このスレを支える力なんだ、
それをこうも簡単に荒らしで失っていくのは、それは、それは酷いことなんだよ!
荒らしはいつも傍観者でスレを弄ぶだけの人ではないですか
その傲慢はスレの住人を家畜にすることだ
それは一番、人間が人間にやっちゃあいけないことなんだ!

毎週土曜日はage進行でお願いします
48通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 20:20:32 ID:???
キモいテンプレたなwww
49通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 20:32:25 ID:???
最後で正気に戻ってる所が笑えるけど、残念ながら建てられない。
50通常の名無しさんの3倍:2008/08/17(日) 20:44:06 ID:???
必要があるなら住人か職人が立てるだろ。
必要がなければ立たない。
51通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 01:10:59 ID:???
こちらスネーク、オーブ首長の屋敷に潜入した
52通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 01:46:45 ID:???
種世界にがんばれゴエモンのキャラが来たら
53通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 02:16:23 ID:???
もしもファントムペインが皆本以下チルドレンのメンバーだったら
54通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 23:15:08 ID:???
もしカミーユ、Zキャラが種・種死世界に来たら14
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1219033525/

勃った、Zスレが勃った!
いや、俺が立てたわけじゃないけどさ
55通常の名無しさんの3倍:2008/08/18(月) 23:17:52 ID:???
>>54
おめっとさん。

ところで>>53のチルドレンはEVA? 絶対可憐?
56通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 04:45:48 ID:???
>>55
皆本ってあるから絶対可憐の方だと思うぞ
57通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 06:59:42 ID:???
>>53
このロリコンめが!
58通常の名無しさんの3倍:2008/08/19(火) 19:56:59 ID:???
どちらかと言えばブルコスは普通の人々っぽいよね
59通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 00:34:32 ID:a59s0FoM
ターンAのクロス見かけないけど何か問題あるの?
60通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 00:48:40 ID:???
>>58
髪型が日曜ヨル6時半の某一家に似てるのかw
61通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 01:01:44 ID:???
>>59
完結したが小説御大将inターンAと小説ロランinターンXが来たのがあった
62通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 02:17:08 ID:???
PP組がチルドレンなら
薫→ガイア
葵→カオス
紫穂→アビス かなぁ
んでインパの回収に成功してミネルバ出航も間に合わず大手を振って地球に帰る、と
んでその途中でユニウスセブンを合成能力であぼんする、みたいな

あれ? なんかジブリが局長化しちゃったぞ
63通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 02:24:28 ID:???
そうなると皆本がネオで、シンは……兵部?
64通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 02:27:48 ID:???
>>61
どこで読めるのかミーに教えてほしいザンス。
65通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 03:56:47 ID:???
種・種死の世界に∀キャラがいたら
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1166098384/

まぁとっくに落ちてるんですがね
ってかwikiにも登録されてないんだな、なのはと∀のクロスは登録されてるのに
66通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 08:12:30 ID:???
御大将がねらーで最後にロリコンな世紀末救世主になるアレかw
67通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 14:25:18 ID:???
シンは普通の人々で良いよ
68通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 14:45:34 ID:???
wikiのロダに>>65のdatあげといたので気が向いたら適当に登録してくれ
ttp://www3.uploader.jp/dl/seed/seed_uljp00017.dat.html
69通常の名無しさんの3倍:2008/08/20(水) 18:44:52 ID:???
シンはどっちかっつーと兵部よか澪のが近い気がする
70通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 10:21:29 ID:???
そっかー、じゃ兵部はギルか
71通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 13:50:30 ID:???
寿命問題を抱える破滅的な野心家という点でむしろクルーゼが近いかも。
てかそもそもまんま「普通の人々」なブルコス私兵のPPにチルドレンを
あてはめるお題自体に無理が。
72通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 14:21:27 ID:???
超不人気漫画なんて見てないからお前らが何言ってるのかわからん
73通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 15:06:50 ID:???
わずか一行レスすら矛盾抜きに書けない池沼。
74通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 15:37:47 ID:???
>>73
スレの流れから絶チルの話かと思ったら違ったのか
そりゃすまんね
75通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 16:15:50 ID:???
>>73
別に矛盾してないだろ……
76通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 17:23:50 ID:???
クスィーの人マダー?
77通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 20:14:53 ID:???
種世界に武者頑駄無や真亜屈がやって来たら
78通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 20:21:12 ID:???
>>77
種族対立がまた一つ生まれそうな気が…
そしてふとこんなのが思い付いた。

『もしC.Eに聖機兵が出現したら』
79通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 20:31:49 ID:???
>>77
武者頑駄無は勝つまで負けないんだあああああっ!!
80通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 21:27:01 ID:???
もし種・種死の世界に名護啓介がいたら

・ミーア編

ミーア「み〜なさ〜ん!ラクス・クラインで〜す!」

名護「ほう、君は音楽をやるのか。 そんなものは止めたほうがいいな。
それよりも世の中のために何が出来るかを考えなさい」

ミーア「あの〜、すいませんけどファンの方は舞台に上がらないでください…」

名護「待ちなさい、君は何か勘違いしている。俺はファンなどではない……むしろ嫌いだ」

ミーア「もう何がなんだか分からない……」

名護「生まれ変わりなさい!」(ガバッ

ミーア「キャ〜!やめて!誰か助けて〜!」

名護「何をする放せ!俺を知らないのか! 俺は名護啓介だ〜!」

ミーア「ふぅ……なんだったのかしら…」

〜ライブ終了後〜

ミーア「今日もライブで疲れた〜……早く休もうっと。
…それにしてもみんな来るの遅いなぁ…。
あれ…?もう車が来た…予定よりも早いけど…?」

ガチャ……

名護「お待たせ」

ミーア「イヤァァァァァャァァァァァ!!」
81通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 21:36:50 ID:???
>80
微妙に音也が混じっている気がする
82通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 22:24:48 ID:???
次狼は虎のコーヒーをどう評価するだろう?
83通常の名無しさんの3倍:2008/08/21(木) 23:56:01 ID:???
>>77
密林の真亜屈になれない
84通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 00:50:46 ID:???
もしもC.Eに天零がやって来たら
今度こそ主役になれるだろうか
85通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 01:31:07 ID:???
種キャラ相手の相談役がマーボー神父だったら?

終わった後引きこもるキラや凸の姿が
86通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 07:57:49 ID:???
でもあの人、性格破綻者のくせに神父の仕事はきっちりこなすからな。
暗黒面に落として楽しもうという思惑がない限り真面目に相談に乗るぞ。
87通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 11:10:43 ID:???
もし種世界にジョーカーがいたら
88通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 11:57:34 ID:???
もし種・種死世界に帝愛がいたら


兵藤和尊「ククク……!無論…と言うか……言うまでもなく……わしは持っておるっ……!
この世界の誰よりも…力をっ…!
武力で……領土で……財力で……技術で…!持っておるっ…!
ククク…どこにネズミ……連合やザフトの輩が潜んでおるか知れんから大きな声では言えんが…それぞれ……世界を相手に100年戦争出来るくらいは持っておるっ…!
最近では…内政にばかり力を集中させるのもどうかと思い……新しいコロニーを建設した…!
ほんの二、三個ほどの大きさだが……転ばぬ先のなんとやらだ……!
常にリスクの分散は怠らない……!

・・・・・・・・・・馬鹿がっ!足らんわっ…!まるで…!!
わしは……もっともっと…欲しいんじゃっ………!
力を!武力を!財力を!技術を!
邁進せよっ……!
掻き集めるんじゃ……!
世界中の力を!
人間の欲望は詰まるところ力につきるっ…!
それを牛耳る我らこそ……王っ…!
築くのだ…!王国を!!!
容赦なく勝てっ…!
生きるために…!」
89通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 14:37:36 ID:???
コロニー建設のためにプラントがユートピアに思えるくらいこき使われるコーディネイターが目に浮かぶw
90通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 15:16:55 ID:???
気が付けば……俺は地の獄…! どこか分からない奈落の果ての果て…… 亡者巣喰う 強制労働施設にいたっ…!
働き続けなければならない…! この地獄の釜の底で1050年…!
悪夢だ……悪夢…これが悪夢でなくてなんだ………!?
死んじまうっ……!こんな事してたら…死んじまう…!
なんで……たかがMS一機返さなかったくらいで……こんな目に……? くそっ……くそっ…!


〜正義堕天録アスラン〜
91通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 15:35:27 ID:???
>>87
「ダークナイト」のヒース・レジャー版を念頭に置いてると思うが、
あのジョーカーは揺るぎない倫理感を自らに課してる相手を堕落させる事に
愉しみを見出だしているので、「戦ってもいいのです」のラクスや、面倒になったらすぐ
不殺をひっこめるキラなんぞは玩具としての価値すら認めないだろう。
(アスカガに至っては論外)
まあ鉛筆マジックで瞬殺が関の山だね。
92通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 16:20:37 ID:???
もし種世界にはっちゃけあやよさんがいたら。
93通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 17:41:43 ID:???
ダークナイト面白かったと思うんだけど
2chだと大作・人気作は叩かれる傾向にあるんだよね
映画に限らないけどさ
94通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 20:47:02 ID:???
>>92
あんた何歳だw
地獄篇だったら春麗とか普通にいそうだけどもw
95通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 20:57:07 ID:???
>>92
はっちゃけあやよさんってなんですか?知りません!
96通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 21:11:56 ID:???
>>95
MSXのエロゲ

次のレス予想「MSXってなんですか?知りません!」
97通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 21:23:35 ID:???
ヘビーガンダムやらアクトザクなんかが出てくる企画だな
Zガンダムが製作されたんで、ぽしゃった幻の企画
98通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 21:23:49 ID:???
もし、CEに東京忍者部隊が存在していたら。 
 
 
 
……ダメだ、東アジア共和国なんぞ成立しないどころか、
安永絵のコーディネイターが座布団で大気圏突入してる絵しか浮かばねぇ。
99通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 21:29:26 ID:???
誰も知らねぇよ、そんなあとがきがわりのオマケ小説
グダグダっぷりは種死そのものだが
100通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 21:42:42 ID:???
種死は一応真面目に作っていたがな、一応

……呑みながら書いたモンと比べられるってどうよ
101通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 21:45:20 ID:???
>>94
年齢の話題は禁句だ。

どう考えてもシンを食うあやよさんと春麗、謎の触手に襲われるトモコさんしか想像出来ないなwww
102通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 22:38:12 ID:???
>>98-100
20年近くも前に出たどマイナーラノベ知ってる時点で、歳がバレるぜ・・・
103通常の名無しさんの3倍:2008/08/22(金) 23:24:51 ID:???
>98
最終話がいきなり、ファースト、Zの最終回になるのですね
良くわかります
104通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 00:19:23 ID:???
もしもシンはシンでも伊藤勢のモンコレの碧鱗のおぢさんだったら
105通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 00:26:11 ID:???
新免武蔵かよw
106通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 00:32:27 ID:???
『悪夢』の回でキラにこんな事言うのか?

シン「なぜ核動力のMSに登場しているのに勝てないのかって?それは経験と技術とセンスの差!」
107通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 01:24:33 ID:???
種世界にロックマンのキャラが来たら(Xでもおk)
108通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 01:25:56 ID:???
トロンとコブンにミネルバが乗っ取られる
109通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 01:46:16 ID:???
Dr.ワイリーがガンダムマンを作って大暴れ
110通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 01:56:41 ID:???
そもそも、コーディネイターが作られないような気がする……
むしろレプリロイドが宇宙で働きそうな……
111通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 02:00:51 ID:???
ブルースがシンの兄貴分になる
ピートが運命と合体する
ガッツマンがユニウス・セブンを投げ捨てる
112通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 02:28:15 ID:???
Drライトに世界を征服される

奴ならやる!!絶対に!!
113通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 03:24:52 ID:???
Drライト「僕が新世界の神になる!」
114通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 08:46:48 ID:???
もしも種世界にリュウセイさんが来たら

六度ぐらい世界崩壊かな
115通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 09:29:49 ID:???
種世界にマイティハートがいたら……いてもあんまり変わりそうもないなぁ。
116通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 14:46:22 ID:???
Gの影忍のCEバージョンをな
117通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 14:55:32 ID:???
>>116
オーブ戦でMS忍者に拾われたシンかマユが、MS忍者になって時代の影を跋扈するってネタは書きたいがなぁ
敵の忍軍がオリキャラばっかりになるからどうしたもんかと
118通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 18:01:04 ID:???
モビルスーツが開発されず、個人用の強化服が開発され実用化されている世界なんてどうだろうか。
ラットマン(月間少年エース)の悪の組織ジャッカルにスカウトされたシン・アスカとか。
119通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 18:04:07 ID:???
シンが小さければ可能だな
120通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 18:47:11 ID:???
>>118
ちょっと違うかもしれないけど、ライダースレにそんな感じのSSがあったな
つ強化服
121通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 21:31:53 ID:???
CE世界でBASARAの武将たちが天下統一に乗り出したら

重装甲・高機動力・高攻撃力で戦場を蹂躙するMSサイズ本多忠勝
どこぞのジャンク屋とつるんで更なるカラクリ兵器を作り上げる長曾我部元親
デストロイに乗り込みながらも火器を一切使わず敵機をつかんで振り回し、挙句の果てにぶん投げる豊臣秀吉
122通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 21:43:29 ID:???
>デストロイに乗り込みながらも火器を一切使わず敵機をつかんで振り回し、挙句の果てにぶん投げる豊臣秀吉

あの秀吉なら乗る必要すらないだろう
123通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 22:02:54 ID:???
>>121
マジレスすると武士達は皆踏み潰されてぺっちゃんこ
124通常の名無しさんの3倍:2008/08/23(土) 22:07:30 ID:???
エクシードラフトの一員となって人命救助に生涯を捧げるシンを幻視した
125通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 18:07:39 ID:???
唐突だが、やっぱりこのスレ、統合じゃ無いよ。
荒しが独自スレで暴れる名目になった事も有るし、スレタイの【統合】を変更しない?
このスレの維持そのものは賛成なんだけど。
126通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 18:34:24 ID:???
知らんがな
127通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 18:42:26 ID:???
兄弟スレは、自立できるところは自立しだしたな。
クロスというネタに問題があるのかしらん。
128通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 20:51:01 ID:???
クロスは劇物ですからwww
129通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 21:21:54 ID:???
なのはクロスってここに投下しても大丈夫ですか?
130通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 21:27:35 ID:???
まとめのSeed-NANOHAになのは専用の避難所があるからそこ行き
131通常の名無しさんの3倍:2008/08/24(日) 23:09:25 ID:???
別にここでもいいじゃん?
132通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 02:53:26 ID:???
別に避難所でもここでもいいんじゃないの?
どっちもおkなんだろうし
133通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 04:17:27 ID:???
クロス側の作品を知ってるところに落としたほうが、作者も読者も幸せな気がするが
134通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 07:35:03 ID:???
なんのための隔離スレだと思ってんだ
135通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 08:48:13 ID:???
なんのための統合クロススレなんだ
136通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 09:02:53 ID:???
不慮の事故でスレが落ちたときの非難先だろ?
なに寝言いってんだよ。
137通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 15:55:59 ID:???
なのはだろうがなんだろうがここでもいいいじゃない
138通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 17:18:11 ID:???
個別スレがあるならそっちに投下するに越したことはない
139通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 17:44:45 ID:???
だけど個別スレに投下したくない理由があるかもしれないよ
140通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 17:52:28 ID:???
なのは厨は何かとうるさいので避難所でやってもらいたい
141通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 18:00:20 ID:???
書き手が好きな方に投下すれば良い、外野は黙っていればよろしい
142通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 18:06:55 ID:???
>>140
黙らっしゃい
アワレな種厨風情がなのは厨といがみ合ってなんとする
ご託を並べるしか脳がない一般凡人はマジ消えてくれ
143通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 18:09:29 ID:???
某なのはSSスレの火に燃料注ぎまくるgdgd放火祭りをリアルタイムで見て以来、
なのは関連はなのは専用スレでやってくれって思うようになりました。
144通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 18:19:04 ID:???
>>129が新たな書き込みをしない限りこれ以上この話題を議論してもしょうがないんだからスルーしようぜ
145通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 18:25:30 ID:???
僻地みたいな避難所よりも2ちゃんにSSを投下したいという気持ちはわからなくもないな
146通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 19:12:32 ID:???
少なくとも火を注いだ本人が>>130-以降にいたのは間違いない
147通常の名無しさんの3倍:2008/08/25(月) 21:35:04 ID:???
個別スレがあるのに、こっちに投下する理由って何かあるか?
あちらが酷く荒れてるとかか?

いずれにせよ暴れてるのは作者ではなさそうだが。災難だよな。
148通常の名無しさんの3倍:2008/08/26(火) 00:24:08 ID:???
>>147
いや、あそこは平穏そのもの。
もしかしたら、避難所があるのを知らなかっただけかもしれないし、
避難所じゃなく2chに投下したかったのかもしれないな。
149通常の名無しさんの3倍:2008/08/27(水) 00:41:34 ID:???
どっちに投下してもいいよ
でもこっちだと叩かれる可能性がある、それを理解しろ
でFA?
150通常の名無しさんの3倍:2008/08/27(水) 00:43:07 ID:???
なのはの方が好きなら避難所、種の方が好きならこっち、でいいのでは?
職人が求める読者層という意味で。
151166:2008/08/27(水) 23:31:57 ID:???
こんばんは、機動戦士ΞガンダムSEED Destiny筆者の166です。

現在、(7)にあたりますインド洋海戦の展開を執筆中なのですが、
通常の3倍くらいの文量になっていて完成度は下書き8割ぐらいと言う処です。
何とか今月中に投下が出来ればいいなと思っておりますが……;

引き続き頑張ります。とりあえずは、進行状況のご報告まで……
152通常の名無しさんの3倍:2008/08/28(木) 04:52:30 ID:???
3倍とは凄いな
今回はミネルバ勢の活躍が焦点かな?
153通常の名無しさんの3倍:2008/08/28(木) 12:22:13 ID:???
>>151
報告乙です
楽しみにしてます
154通常の名無しさんの3倍:2008/08/29(金) 19:27:01 ID:???
>>151
乙です!
155通常の名無しさんの3倍:2008/08/30(土) 01:11:17 ID:???
種世界にウィルキア国があったら?宇宙超兵器ヴォルケンクラッツァーとか
156通常の名無しさんの3倍:2008/08/30(土) 11:30:54 ID:???
アムロは結構ライフル捨ててるんだよね。ジオンに先んじた秘密兵器だったのに。
ゲルググがビームライフル持てたのはそのせいという説もある。
157通常の名無しさんの3倍:2008/08/30(土) 11:31:50 ID:???
もしもカガリがソロモンン諸島の某ファロ島の巨大ゴリラと仲良くなったら。
158通常の名無しさんの3倍:2008/08/30(土) 13:25:08 ID:???
(ムンズと掴まれ)
カガリ「キャ〜〜(フッ…私は選ばれたのだ、美女しか狙わない怪獣に…)」
コング「(しばし凝視して…)クサーーッ(ポイッ→地面にドギャ!!)」
ユウナ「カガリ、カガリ〜〜!!(妻カガリ即死…ユウナ25歳…)」
シン「そうだろう、そうだろう」
ユウナ「コラーーッ当たり前のように言うな〜〜!!」
159通常の名無しさんの3倍:2008/08/30(土) 16:05:43 ID:???
初期のキン肉マンかよw
160通常の名無しさんの3倍:2008/08/30(土) 22:38:14 ID:???
つーかゴジラVSSEEDって、無かったっけ?
161通常の名無しさんの3倍:2008/08/30(土) 22:40:07 ID:???
あるよ

ゴジラ VS. C.E.の全勢力
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1215096033/
162通常の名無しさんの3倍:2008/08/31(日) 21:20:14 ID:???
もしも種世界にルイードとマレーネがプルトーネの悲劇後ワープしてきたら
163通常の名無しさんの3倍:2008/09/01(月) 18:16:18 ID:???
種に種死キャラが介入・・・というのを考えた。
例えばヘリオポリス戦にシン(運命)とルナ(衝撃)が出会ったらとか。
ただし、種死にでている種キャラを介入させるのはちょっと難しいかもしれない。
164通常の名無しさんの3倍:2008/09/01(月) 18:22:29 ID:???
>>163
その展開は連ザで普通にやってるし
165通常の名無しさんの3倍:2008/09/01(月) 18:55:38 ID:???
シン⇔キラがそうだったろ
中身が30代だかになってたがw
166通常の名無しさんの3倍:2008/09/01(月) 19:00:32 ID:???
ルナマリアIFシリーズで散々既出
もう何作目だあれ?
毎作切り口が違って、毎回ネタを仕込んでいてなかなか楽しい作品群だ
167通常の名無しさんの3倍:2008/09/02(火) 06:36:08 ID:???
>>166
マユ生存、ショタシンの金色の艦隊(仮)とかか。これ以上は語るスレの話題かな。


種、種死キャラの場合はクロスじゃなくてIFスレあつかいだよね?
168通常の名無しさんの3倍:2008/09/02(火) 09:26:07 ID:???
シンやルナマリアのようなパイロットでなく、アーサー辺りが行ったらどうなるかと言うのは興味あるな
ミネルバ自体が飛ばされたら運命でのAAみたいに戦闘介入しだしそうだw
169通常の名無しさんの3倍:2008/09/02(火) 09:42:51 ID:???
ムウが帰ってきてラミアスとくっついたので――名実ともにフリーになった虎が、何故か旅に出た先で異世界に?
170通常の名無しさんの3倍:2008/09/02(火) 12:49:17 ID:???
ノイマンが(ry
171通常の名無しさんの3倍:2008/09/03(水) 05:11:44 ID:???
>>169
「お前は虎だ! 虎になるのだ!」と言われて(ry
172通常の名無しさんの3倍:2008/09/03(水) 07:45:04 ID:???
もしかして、マリュー・ラミアスは胸が重い分、腰が軽い?
173通常の名無しさんの3倍:2008/09/03(水) 09:03:12 ID:???
それを言うなら尻が軽いだろ
マリューがそうなのかは知らんが
174通常の名無しさんの3倍:2008/09/03(水) 12:54:19 ID:???
だれかフロントミッション風種とか書いてほしいな。
175通常の名無しさんの3倍:2008/09/03(水) 12:59:01 ID:???
キラ「ヒャア、がまんできねえ、0だ!」
176通常の名無しさんの3倍:2008/09/03(水) 23:25:27 ID:???
>>174
……ステラの○を使った、デバイス?
177通常の名無しさんの3倍:2008/09/03(水) 23:48:35 ID:???
>>175
キラをブラックk7と誤変換したのは俺だけでいい
178通常の名無しさんの3倍:2008/09/03(水) 23:59:15 ID:???
種世界に戦闘のプロがやってきたら
179通常の名無しさんの3倍:2008/09/04(木) 00:01:13 ID:???
つまり偉大な勇者だな?
180通常の名無しさんの3倍:2008/09/04(木) 00:24:34 ID:???
>>175
正直フロントミッションはガンハザードが一番好きだな。
181通常の名無しさんの3倍:2008/09/04(木) 00:59:29 ID:???
>>178
アッー!
182通常の名無しさんの3倍:2008/09/04(木) 01:27:28 ID:???
>>181
プロキラスレに帰ろう、な?
183通常の名無しさんの3倍:2008/09/04(木) 01:43:32 ID:???
ドリスコルのポジションはクルーゼかネオだな。
だとするとロイドは誰になるだろうな。

184通常の名無しさんの3倍:2008/09/04(木) 13:44:29 ID:???
正直、バイク戦艦で引き潰したい
185通常の名無しさんの3倍:2008/09/04(木) 21:36:06 ID:???
>>174
糞虫が
186通常の名無しさんの3倍:2008/09/04(木) 23:16:32 ID:???
種世界にタートルズがやってきたら

ミュータンジェンがCEに流れ着いて動植物が巨大化、これに目を付けたクランゲ以下悪党共が
テクノドロームを次元移動させ、CEの世界征服に乗り出す。
それを阻止する為タートルズも出動する、が単純だけどありそう。
187通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 03:02:01 ID:???
一回R−TYPEクロスで国連宇宙軍の名提督になったアーサーとラストダンサーに乗るアスラン
なんて考えたな
188通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 03:21:58 ID:???
>>187
そしてバイドになって地球に帰ってくるんですね、わかります
189通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 18:37:22 ID:???
ラクスがバイドになるのと
バイドがラクスになるのどっちがキモイだろうか?
190通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 19:24:50 ID:???
連載休止していたブツを再開しようしようと思ううちに機会を逃してしまいました・・・
もう2期も始まるというのに・・・
191通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 20:14:21 ID:???
>>190
問題ない。
世間にはゲームの片手間に漫画を描く漫画家も居る。
それに比べればどうと言う事も無いし、SSはそれ程気負う物でもない。
192通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 20:45:52 ID:???
二次創作の世界において、アンチ系になると最早人間扱いしてもらえないラクス……でも可哀想と思えないのはなぜだろう。
193通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 22:01:37 ID:???
人外?コーラリアン?
194通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 22:22:24 ID:???
コーラリアンは瞳が赤い。とするとシンの正体は……?
195通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 22:51:59 ID:???
>>190
休止物が大杉でどれの事か見当が付かないが、
機会や時機なんて内容次第でいくらでも引き戻せるもんだ。
だからSA・I・KAI! SA・I KAI!
196通常の名無しさんの3倍:2008/09/05(金) 23:30:52 ID:???
>>190
いつまででも待ってるから再開して欲しいと思ってる人はいるんじゃないかな
197通常の名無しさんの3倍:2008/09/06(土) 15:16:01 ID:???
もしもCEにサクラテツご一行がやってきたら
198通常の名無しさんの3倍:2008/09/06(土) 15:30:42 ID:???
>>197
話の途中で打ち切られる
199通常の名無しさんの3倍:2008/09/06(土) 16:26:25 ID:???
漫画神ハイデガー(御禿様)の登場でデミウルゴス(負債)フルボッコ。
200通常の名無しさんの3倍:2008/09/06(土) 21:15:30 ID:???
>>199
それの元ネタだとデミウルゴス(偽神・愚神)が負債だとするとトミノはアイオーン(真神)だな
まあそれはそれで問題のある神だがw
201通常の名無しさんの3倍:2008/09/06(土) 21:18:11 ID:???
桜家がオーブにあったらオーブ侵攻の際、テツは何が何でも家を守り切った事だろう
MSを素手で破壊する勢いで
202通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 00:56:32 ID:???
知ってる奴そんなにいないと思ったら意外と知名度高いな……。
203通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 01:20:27 ID:???
種世界にサイバーフォーミュラのキャラがやって来たら
204通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 02:02:02 ID:???
まともに戦えそうなのはブーツホルツくらいか?
下手すると逆襲の名雲で議長とかぶるが。
205通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 02:17:36 ID:???
ハヤトが躁と鬱を繰り返すだけじゃん
206通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 03:43:56 ID:???
>189
うんこ味のカレーと
カレー味のうんこ に似ているな
207通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 09:02:11 ID:???
Gガンダムの代理戦争のように、サイバーフォーミュラによる国家間の威信を賭けたレースが繰り広げられるのはどうだろうか。
208通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 10:40:37 ID:???
ダイナマイトシゲ
209通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 10:47:18 ID:???
サイバーフォーミュラがMS化するんだろ
しかしSINのハヤトが来ても、キラ的存在が1人増えるだけだな
むしろウザさ二倍という
210通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 11:18:39 ID:???
>>209
それなんてIGPX
211通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 13:50:02 ID:???
もしCEにスラムダンクのキャラが来たら
212通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 14:02:54 ID:???
なにも歴史は変わらんだろ
アホか
213通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 19:32:12 ID:???
CEにパインナップルアーミーがいたら
214通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 19:54:14 ID:???
ゴーシが特殊学級部隊の教官を勤めてラクス暗殺成功
215通常の名無しさんの3倍:2008/09/07(日) 22:30:37 ID:???
らめぇぇ、歴史かわっちゃうーwww
216通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 05:46:44 ID:???
麻生太郎がいたら
217通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 15:12:54 ID:???
オーブと連合領を繋ぐ海底トンネルなるものの建設を主張する一方
サブカルチャーの理解者のフリをしつつ実際は規制強化を推し進めてる。
218通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 17:41:36 ID:???
スナイパーに転身
219通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 18:22:57 ID:???
>>214
すいません
以前そのネタ書こうと思ったけどマイナーだなと思って中止しましたw

220通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 20:34:21 ID:???
飛影が種世界に来たら
221通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 20:38:12 ID:???
「ひえい」なのか「とびかげ」なのかで大きく違うな
222通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 20:54:06 ID:???
とびかげだったらキラ以上のチートが来るが
223通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 21:16:41 ID:???
とびかげ……だと
そりゃ、確かにキラ以上のチートだわ

あの存在は出鱈目だからな……どこまで引っ掻き回されるか……












え?突撃!ぱっぱら隊のとびかげじゃない?
224通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 21:35:24 ID:???
とびかげっつーたらパッパラ隊だろ、JK
225通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 21:38:51 ID:???
じゃあ間抜作先生がCEにいたら
226通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 22:53:50 ID:???
ラブサバイバー♪ラブサバイバー♪
227通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 23:28:03 ID:???
とびかげなんてボケの極致がきたら種世界のツッコミキャラは軒並み過労死するぞw
228通常の名無しさんの3倍:2008/09/08(月) 23:31:55 ID:???
スパロボインパクトに出たやつじゃないか?
229通常の名無しさんの3倍:2008/09/09(火) 00:26:41 ID:???
何でJ9やグッドサンダーチームの名が挙がらない?
230通常の名無しさんの3倍:2008/09/09(火) 11:36:05 ID:???
銀河烈風隊が来て局中法度を徹底したら、総人口の半数以上が粛清されそう…
231通常の名無しさんの3倍:2008/09/09(火) 23:53:19 ID:???
マフティーの人マダー?
232通常の名無しさんの3倍:2008/09/10(水) 01:47:36 ID:???
クスィーの人らは両氏とも近日中の投下宣言をした後に行方不明になってしまった
これは他のSSスレの作家でも同様で、まるでSS作家の死亡フラグのようである……

もし生存してるのなら返事をしてくれぃ
233通常の名無しさんの3倍:2008/09/10(水) 02:28:19 ID:???
それって普通に規制に巻き込まれてるだけなんじゃあ?
234通常の名無しさんの3倍:2008/09/10(水) 02:30:44 ID:???
創作発表板に入り浸ってるだけじゃないの?
235166:2008/09/10(水) 12:26:41 ID:???
こんにちは。出先から失礼します。
機動戦士ΞガンダムSEED Detiny筆者の166です。

見込み投下予告から大分遅れてしまってすみません;
仕事が忙しくなったのと、夏風邪でのダウンと、執筆用マシンのトラブルにより5000字分くらい丸々やり直しになると言う、
三重殺<ジェットストリームアタック>状態でした…

一応、今朝方どうにか下書きの方は上がりましたので、
帰ったら清書を行ったり等の投下準備の段階に移行です。

文量の方は30,000字超えてますので、
(7)は前・中・後の三つに分けて投下になるかと思われますが、
先ずは確定の予告まで
236通常の名無しさんの3倍:2008/09/10(水) 12:29:02 ID:???
>>235
お疲れさまっす
237通常の名無しさんの3倍:2008/09/10(水) 15:17:59 ID:???
>>235
風邪の人多いなぁ
お体に気をつけて頑張ってください
238通常の名無しさんの3倍:2008/09/10(水) 22:55:04 ID:???
季節の変り目だからね
239通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 01:04:43 ID:???
>>235
近況報告乙です!
「ニーラゴンゴ=A動きまーす!」
見張り員からの報告が入り、艦長席に座るタリアはミネルバにも出航の命令を発する。
「出航。前進微速」
「了解。両舷前進、微そーく!」
操舵手のマリクが復唱し、ゆっくりとミネルバの巨体が海上を滑り出し始めた。

アーモリー・ワンでのセカンドステージMS強奪事件から始まって、連続の戦いで大きく傷付いて来たミネルバの艦体の補修と、また就航後に判明した諸々の細かな不具合の改善とを満足の行くレベルまで徹底的に完了して、
いよいよミネルバは新たな作戦任務に就くべく、カーペンタリア基地を出撃する。

議長より命ぜられた新たな任務は、ユーラシア西部方面の友軍の支援。
MS隊の隊長としてフェイスとしてザフトに復帰したアスラン・ザラと、セカンドステージシリーズの最新鋭機を加えて再編なったMS隊に、
更に正式に同盟軍となった反地球連合組織マフティーのMS隊も加えた戦力が出撃して行く。
同方面戦線用へのMSとパイロットの輸送の任務を兼ねた、ボズゴロフ級潜水母艦のニーラゴンゴも随伴していた。

出航して行く両艦を、カーペンタリア基地の司令官や兵士達ザフト軍人のみならず、併設の公館の文官達の代表に加えて、
後方支援関係要員達を中心としたマフティーの残留メンバー達も、揃って岸壁から見送っていた。

ミネルバに乗り組まないマフティーのメンバー達の内、多くはこの後宇宙――プラント本国へと上がり、政治的な折衝・処理や技術指導を行いながら、この世界の技術力でも調達可能な補給品の検討・研究に入り、
またこのままカーペンタリアにと残留する一部の者は、こちらの基地及びプラント公館の方で、宇宙に上がったメンバーとミネルバとの間の繋ぎ役を務める事になる。

残留組の一部とは、このままミネルバが無事に到着が出来れば、もう一つのプラント在地球公館を兼ねるジブラルタル基地にて再会も出来るであろうが、
当然ながら、異世界に揃って来てしまった仲間達が別れると言うのには、一抹の不安めいた感情も抱いてしまうのは無理からぬ事ではあるだろう。

ミネルバの艦尾デッキに立つ実戦部隊の面々と、カーペンタリア基地の岸壁上に立つ残留組の面々と、マフティーの同志達は互いの姿が見えなくなるまで手を振り合い、あるいは彼方を見つめ合っていた……。


カーペンタリア湾を出て、進路を西方へと大きく変針したミネルバとニーラゴンゴは、インド洋の東端でもある多島海域のただ中へと進んで行く。
元の世界≠ノおいてはオーストラリア大陸へと向けてこの海域を南下していたのだな……と、見覚えがある様な地形を目にしながらある種の感慨を抱く「マフティー」の面々だった。
241通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 05:50:58 ID:???
支援
やがて、カーペンタリア基地の警戒・管制エリア外に達っする辺りに差し掛かった処で、ミネルバに続航するニーラゴンゴが哨戒線となるAWACSディン1機と艦載機数機とを発進させ、前方へと進出させて行く。

敵である地球連合軍の一大拠点がある、対スエズの前線基地であるマハムールへの増援用の空戦用MS隊とは別に、この随伴任務の為にニーラゴンゴは2機のAWACSディンも臨時に搭載していたのである。

そうしてミネルバとニーラゴンゴからなる艦隊の出航から半日程が経過し、遅番の者達の昼食時間も終わって各課の賑わいもほぼ静まった頃、
突然に両艦の乗員達の耳を叩く警報音が鳴り響いた。

『正面方向より接近中のMS隊の機影を発見!地球軍です! その数、およそ30機以上!』
前方哨戒に出ていたAWACSディンからの緊急電に、両艦の中は騒然となった。

「熱紋照合……接近中の敵機編隊の機種はウィンダム、機数は30を超過!更に……これは!? うち1機は、カオスです!」
ミネルバの艦橋で索敵担当のバートの緊迫した声が上がる。

「あの部隊が出てきたと言うの?」
カオスの名を耳にして、ほとんど脊髄反射気味にそう呟くタリア。
そのカオスを始め、アーモリー・ワンを襲撃して3機のセカンドステージシリーズ機を強奪した、あのボギー・ワン≠フ部隊が再び自分達の眼前に現れたと言う事なのか?
強敵であるのは言うまでもないが、30機以上の大編隊での接近と言うのは、明らかに待ち伏せられていたと考えるべきだった。

「バート、敵艦の反応は?」
問いかけるタリア。これだけの機数の敵機だ、必ず付近に大規模な母艦群がいる筈だった。
「現在、反応はありません」
再び落ち着きを取り戻した声で報告するバート。

敵艦隊がいない?
そんなわけは無いだろうが、現状では発見できていないと言う事は、どこかに隠れていると言う事になる筈だった。

「まさか、またミラージュコロイド?」
宇宙でそれで痛い目にあったせいもあるのだろう、そう言うアーサーだが、タリアは言下にその可能性を否定する。
「海上で?ありえないわよ。恐らくこの海域の地形を利用して、分散して島影に身を潜めているんでしょう。手ぐすね引いて待ち伏せていてくれたと言う事ね」

タリアの言う通りであった。
カオスと共にネオが直率して正面からミネルバへと向かう編隊こそ前進基地部隊のものだが、
空母艦載部隊の各機は、それぞれに分散し偽装も施してここからはやや離れた海域の小さな島々の影に身を潜めている、各母艦から出撃して来ていたのだった。
243通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 05:55:40 ID:???
支援
オーブ沖の海戦の結果を検討したネオの判断で、母艦の喪失を防ぐ事を重視してもおり、小島が点在するこの海域においてならば最悪不時着して回収を待てる場所には困らないと言う事で、
片道切符でも〜と、冗談半分には言えなくもないくらいの「長距離出撃」をネオは艦載MS隊に敢行させており、
通常のMSの作戦行動半径の想定での索敵をしても見つかるものでは無かった。
その意味では、まず初手はネオの作戦勝ちではあった。


ともあれ、どこから?は不明なままでも現に敵機は存在して、刻々とこちらに向かって接近して来ているのだ。
「コンディション・レッド発令、ブリッジ遮蔽!ニーラゴンゴへの回線を固定」
タリアは矢継ぎ早に指示を下す。

「どうやら、向こうさんは手ぐすねひいて歓迎≠フ準備を整えてくれていた様ですね?グラディス艦長」
ブリッジの内側がそのまま丸ごと下降して艦内深奥部へと収容され、ヴァイタルパート内にあるCICとフラットにドッキングした処で、
ハサウェイと共にそちらにいて状況は把握していたイラムがそう言って来た。

「カーペンタリアのこんな近くで、これ程の規模の敵軍に遭遇すると言うのは流石に予想外でしたわ」
頷いて言うタリア。

更にそこへ、パイロットアラートのアスランからも艦内通信が入って来る。
『グラディス艦長、敵艦ですか?』
モニター越しにそう聞いてくるアスランにタリアは頷いて、現在の状況を説明し始める。

『……判りました。私もこの戦闘は不可避であると判断します』
認識した状況から、そう淀みなく判断するアスランに頷いて、タリアはMS隊の発進を促した。

「フェイスである貴方が、この場にいる我が軍のMSパイロット中の最上位者よ。ニーラゴンゴ搭載の機体も含めて、MS隊全機の指揮は全て貴方の裁量にお任せするわ」
『了解しました』
そう言って敬礼したアスランはそのまま、モニター越しの視線をハサウェイとイラムにと向ける。

その意図する処に気付いて、タリアが二人に対して確認≠フ問いを口にする。
「ハサウェイ総帥とイラム参謀のご見解は?」

そう問うのは、彼らマフティーと彼女らザフトとの関係のあり方の為だ。
「私には――いえ、我が軍の誰にも、あなた方への命令権はありません」

彼女の言う通り、ミネルバに乗艦して共に戦う事になったとはいえ、マフティーはザフトに編入されたわけでなく、あくまで対等な同盟軍としての立場なのであり、
例えフェイスの彼女であっても、いや、ザフト軍人の誰一人としてマフティー側への指揮命令権は無いのだった。
「格」としてならば、マフティー総帥のハサウェイは(ザフト最高司令官としての)デュランダル議長と同格≠ニ言う事になり、
その実力やMSを運用しての戦略戦術面での先達と言う面ではむしろ逆に、マフティー側にザフトへの指揮命令権を認める事さえ想定されているくらいである。

その意味では「圧倒的戦力」を有するが故に、逆にマフティー側には戦力の温存――と言うよりかは隠蔽か――を図ると言う判断もあり得るからだ。
だがマフティー側には、同盟を結んだ以上は友軍にだけ戦わせるなどと言う意志は微塵も無かった。

「いえ、我々も出ます。正式に同盟軍として共に戦う、最初の機会だ。ここでザフトにだけ戦わせる様な真似は出来ない」
きっぱりとそう言うハサウェイ。

敵機の機数は多く、ましてやミネルバのエースにも匹敵する様な凄腕≠ェ駆る、強奪部隊の機体となったセカンドステージシリーズ機が混じっているとなれば、
こちらもアスランのセイバーガンダム、それにニーラゴンゴ隊のバビとディンの各1個小隊が加わっているとは言え、機数面では圧倒的に不利なままだ。

ましてや明確に待ち伏せされているこの状況。
あるいは自分達の存在が敵地球連合軍の警戒心を刺激し、僅か二隻の母艦からなる小艦隊に振り向けるには過大な敵勢を呼び寄せる事になったのかもしれなかったからだ。
(そしてそれは本当だった)

それに、今後の事≠考えれば、ミネルバ乗員以外のコーディネーター達に対しても、
ナチュラルと共に戦い、あるいはその指揮下に入ると言う状況への反発を押さえる意味でも、ここでマフティーの実力の程を実績≠ニして見せつけておく必要性も有る〜と言う判断もあった。

タリアとアスランもそれに頷くが、今回は事前の協議通りザフト側が先鋒を務める事とし、ハサウェイもCICを出てパイロットロッカーへと向かう。

ザフト側が先に出るのは、ここが海上で、マフティー側の機体はΞガンダムを除いてサブフライシステムであるベース・ジャバー、ギャルセゾンとの連携を運用の基本としている為に、
まず先にそちらを出すまでメッサーの発艦を待たねばならないからだ。
その点、ザフト側は2機のザク以外は自力で飛行可能な空戦用の/空戦可能な機体が揃っている為、海上航行中に戦闘に突入する場合はザフト側が先に〜と言う取り決めがなされていたのである。


『セイバーガンダム、アスラン・ザラよりMS隊各機へ』
ザフト側のMS隊の総隊長として、アスランはミネルバ及びニーラゴンゴの各搭載機へと通信を送る。
現状ではまだ現場レベル≠ノおいての話に留まっているのだが、マフティーとの共闘体制成立に伴う変化の一つが、ガンダム≠フ呼称の原則的付加化だった。
『ミネルバ隊、ザク両機は艦上へ。ギャルセゾンの発艦を待て。インパルスガンダム及びニーラゴンゴ隊のバビ、ディン各機は直ちに発進、空中待機。
水中用MS隊は、戦況に応じて母艦戦隊長(ニーラゴンゴ艦長)の判断にて発進せよ』
そう各機への命令を下すアスラン。

自身も含め、カーペンタリア滞在中にマフティー側との共同戦闘の為の訓練をねて来た、ミネルバ隊の各機の動きには問題はない筈だった。
ニーラゴンゴ隊の内、ディンと新鋭機バビの各一個小隊(3機編成)は空戦用MSであり、母艦のニーラゴンゴは接敵前に潜行する為、その前に空中待機を行わせ、
逆に水中用MS隊の方は母艦との連携と言う意味でも下手な指図はせずに、餅は餅屋に任せるのが妥当だろう。

柄ではないのではないか?
などと、いまいち自分自身に対しては自信を持てない性格のアスランではあるが、自然にそうした的確な判断が下せる辺り、
状況を見ているミネルバのCICや、マフティーの側には充分にその資質と言うものを感じせてはいた。

アスランの命令に従ってニーラゴンゴはMS用垂直射出式カタパルトを作動させ、次々と各3機ずつのディンとバビ、そして残っていたもう1機のAWACSディンを空中へと打ち上げると、急速潜行でその巨体を海面下へと没して行く。

共同戦闘の訓練はもちろん行ってはおらず、マフティーの戦闘スピードには付いて来られまいこれらの空戦用MS部隊には、
AWACSディンを指揮機に、ギャルセゾンでミネルバの直衛にあたる予定のザク及びメッサー(新人パイロット二人の機体)隊の後方援護にあたらせるつもりだった。

「MS隊各機、発進願います」
オペレーター席に座るメイリンの管制に従って、ミネルバ艦載の4機のザフトMSは順次発進シークエンスに入って行く。

まずはレイとルナマリアのザクが両舷のカタパルト・ハッチから、射出ではなくバーニア噴射のジャンプで艦上へと飛び上がる。
アスラン自身のセイバーガンダムは右舷カタパルトから射出され、専用の中央カタパルトから発進して各パーツの合体を問題なく完了させ、フォースインパルスガンダムになったシン機と共に、MS形態のままで前線へと迎撃に出て行く。
程なくマフティーの主隊も追い付いてくるだろ。

あの強奪部隊が加わっているとなると、……強敵だな。
アーモリー・ワンでの、またユニウス・セブンでの戦いの事を思い返して、気を引き締めるアスラン。
ほどなく前方に、急速に接近しつつある敵地球連合軍のMS隊の姿が見えて来た。
『シン、あれだけの数だ。腕と機体性能をあてにし過ぎるな』
隣を飛行するフォースインパルスガンダムの機体の動きからシンの逸る意気を見て取って、アスランはそう通信を送る。

『了解ですよ、隊長=x
本当に判っているのかどうか、そう返してくるシンだった。
それでもちゃんと返事を返してくる様にはなっただけでも、ルナマリア達アカデミーからの付き合い組から見れば随分とシンも変わって来てはいるのだったが……。

と、敵編隊の中からMA形態を取って飛行していたカオスガンダムが猛然と飛び出して来た。
MA形態でもそのまま保持できる右腕のビームライフル、シールド内蔵の機関砲、両肩の機動兵装ポッド内のビーム砲と言った各種の火器を一斉に放ちながら一直線にセイバーガンダムめがけて突っ込んでくる。

それに応じて、散開して戦闘態勢に入るセイバーとインパルスの両ザフトガンダム。
ミネルバと地球連合軍(正規部隊)との交戦の第2ラウンドとなる、インド洋会戦の火蓋が切って落とされた。


『ネオ!敵MSだ。どうやら偵察機みたいだな……発見された様だぜ?』
センサー系の性能においても量産機のウィンダムに勝るカオスに乗るスティングからの第一報に、ネオは仮面の下の口元を僅かに歪めた。

「よし、まずは予定通りだな」
『なんだと?』
ほくそ笑む感情が思わず呟かせた一言を、訝しげに聞き咎めるスティング。
『それでいいんだよ、スティング。俺達は見つかって敵さんの主力をこっちに引きつけるのが役目の部隊なんだからな。そうでなきゃ、歯ごたえのある相手もこっちに来ないって事だぞ?』

説明をしながら、同時にスティングの戦意をもかき立てる様にネオは言う。
『はっ、そう言う事かよ!』
納得し、案の定喜色を浮かべた声でスティングは返して来る。
少数ながら腕の立つ連中を揃えた敵艦ミネルバのMS隊に、更に強力な謎の援軍≠煢チわっているらしいと言う情報に、スティングやアウルは逸り立っていた。

その手綱を巧みに引いているネオだったが、それが出来るのは、実は彼らの事を道具≠ニして見なすのでは無しに、彼なりに出来る範囲の中で、彼らの事を大事にしているからに他ならなかった……。

ともあれその様な狙いもあって、ネオはあえて待避飛行に移ったAWACSディンの事は落とさせずに見逃した。
どのみち母艦が沈めば、落としたのと同じ事でもあったからだが。

やがてセンサーがその端に見覚えのある敵艦ミネルバの特徴的な艦影を捉え、そしてそこから発進してこちらへと向かって来る二機のMSの機影を捉えた。
「噂の新鋭機≠フおでましか?」
ネオはそう呟いた。
片方は見覚えのあるあの白いセカンドステージ機として、もう1機がマフティーとやらのフラッグマシンかと思ったのも無理はない。

「いや……違うな」
だが、更に観察を続けてネオは、向かって来る敵機の姿を視認した。

スティングのカオスや、馴染みの敵機インパルスと同系統のフォルムを持った赤い機体。
ザフトもまた、自前の新型機を用意していた様だ。

「またまた新型機か!? カーペンタリアで? ザフトは凄いねぇ……」
驚き、呆れ、面白いと言う様な感情をない交ぜに、そう呟いたネオに向かって鼻を鳴らすスティング。

なら、俺がこの新型≠フ力を見極めてやるよ!
とばかりに、一気にスラスターの推力を上げて友軍編隊を置き去りに突出すると、前方へと指向できるほとんどの火器を一斉に叩きつけながら猛烈な勢いで赤い敵新型機めがけて襲いかかって行く。

「おい!スティング……」
そう口にはするネオだったが、確かに編隊を組んでの戦闘は同等の機体に乗った、操縦技量のレベルの高さの近い者同士とやらせるのでなければ、却って阻害になるのも間違いはない。

突撃するカオスの放つ猛烈な火線を回避する赤い敵MSに対して、スティングはそのまま突っ込み、MA形態時でも変わらず使える右腕に持ち換えたヴァジュラ・ビームサーベルで斬りつける。
その斬撃を左腕のシールドで受けると、赤い敵機はすれ違ったカオスと互角の速さで互いに回頭、そのままビームライフルを放ち合い、どちらもそれを回避する。

「はっ、成程!向こうもスーパーエース級を送り込んできたってわけか」
納得したネオは、そういう判断からとりあえずはスティングの好きにやらせてみる事にした。
どのみちカオスに乗ったスティングを相手にしては、あの新型機も釘付けにされる事ではあろうし。

「まあいいか、俺はあっちの白いの≠殺らせて貰うさ!」
そう言って、ネオは率いて来た基地部隊のウィンダムを率いて、インパルスガンダムへと狙いを定めた。


『6ギャルセゾン、発艦完了。1ギャルセゾンは右舷エレベーター下へ移動して下さい。右舷エレベーターが現在下降中です。左舷エレベーター、3ギャルセゾンはリフトオフ。直ちに発艦シークエンスへ移行願います』
ミネルバのCICに用意されたオペレーターシートに着いたミヘッシャの甘い声が、流れる様にギャルセゾン隊へと発艦の管制指示を送って行く。

両舷主砲後方のフライトデッキからVTOL発艦を行うギャルセゾン各機は、艦内のハンガーデッキとを結ぶ斜坑式エレベーターへと順に誘導され、次々に発進にかかっている。
こちらの方の管制はマフティー側の担当、と言う事になっていた。
発艦したギャルセゾン各機はそのままミネルバの艦体に沿って前方へと回り込み、カタパルトから射ち出されて来たメッサーを各2機その機上に受け止めると、上昇を開始する。
これを繰り返して――最後に発艦した2機はメッサーを1機だけ乗せると、ミネルバの甲板上で警戒をかねて待機していたレイとルナマリアのザクをそれぞれに受け入れた。
訓練も充分に積んだだけに、ここまでの流れは全く淀みもなく手早いものだったが、そうでなければ大混乱に陥っていたかも知れない。

ネオが準備した第二、第三の矢がこのタイミングで姿を現していたのだった。

『っ!? 艦長、新たな敵影を捕捉しました!10時半方向より、第二の敵編隊が接近中です!……その機数、概算で25以上!』
バートが再び叫ぶ様に言う。
「新手がもう一編隊!?」
それを聞いてアーサーが思わず驚きの声を上げるのとほぼ同時に、更なる凶報が告げられる。

「いえ、まだ来ます!索敵隊のニーラゴンゴ3号機より入電、『敵編隊発見!その数、およそ30!』」
今度は通信を担当するメイリンが、友軍偵察機からの敵編隊発見の急報を知らせる。
ニーラゴンゴからAWACSディンと共に発進した索敵機中の一機、3号機の担当方位は北東方面――1時半方向からも敵の第三編隊が接近しつつあると言う事だった。

概算でも総数90機近い大戦力による、三方向からの同時攻撃。
(これ程までの数を……)
さしものタリアも驚きと共に、背筋を一瞬冷たいものに撫でられたかの様な気分になった。

そこに、メイリンからの急報を受けたアスランからの通信が飛び込んで来る。
『迎撃態勢の変更を具申します!ハサウェイ総帥、どうやらマフティーの皆さんのお力も借りねばならなくなりました』
ニュートロンジャマーの影響によるノイズを混じらせながらのアスランからの通信に、Ξガンダムの足下のモニター越しにハサウェイは頷いた。

カオスガンダムの相手をしながら、時にシンへの援護射撃でウィンダムの数を撃ち減らしつつ、更には戦場全体の動きにまで気を配っているアスランだった。
無論かなり無理をしているのは言うまでもないが、それが出来ていると言う事だけでもマフティー相手の猛特訓の成果であろう。

『敵は三方から包囲網を狭めて来ています。こちらも、横列の態勢で迎撃を!』
『了解した』
『おう!』
『はい!』
アスランの判断に、ハサウェイと各ギャルセゾン及びその機上のMSパイロット達は一斉に頷いた。
『こちらも迎撃をしつつ、そちらと連携出来る位置まで下がります』
そう言うアスランだったが、それが容易ではないことは彼自身がよく判っていた。

しつこく食い下がってくるカオスガンダムこそ、技量の差でもって僅かながらまだ余裕を持ってあしらってはいるが、僚機たるシンのインパルスガンダムが突出気味になっており、
時折あるカオスガンダムの驚異が薄れた一瞬にはそちらへの援護射撃も行いつつ、アスランは「突出し過ぎだ!」と言う、シンへの警告と後退の指示を行ってはいたのだが、
いっかに聞き入れようとはせずに、シンはがむしゃらに戦い続けていた。

確かに、多対一の状況の中で一時後退すると言うのも容易な事ではないが、反面ではやはり熱くなって前掛かりになっているシン自身が、自ら突出して包囲されかけるような状況を作り出してしまってもいたのである。

アスランの目からはシンが敵群に引きずり込まれている様にも、また逆にシンの方が押し込んでいる様にも見えていた。

これは実はどちらもその通りで、実際に個対個の機体性能の点ではやはり、量産機のウィンダムと高性能試作機のインパルスガンダムの差は歴然としているところへ、
更にマフティー相手の猛訓練で(彼ら相手にはほとんど勝てなかったとは言え)シン自身もその技量を大きく向上させていた為だった。


「数ばかり多くたってなあッ!」
そう叫ぶ声で自らを更に奮い立たせながら、シンは圧倒的多数の敵機を相手に奮戦を続けていた。

確かに敵機ウィンダム隊の機数は多く、四方八方から矢継ぎ早に浴びせられる攻撃には一瞬たりとも気を抜けない状況ではあった。
だが、それでもマフティーのMSや、アスランをさんざん相手にして来た後の今では、この敵機たちの機動はやはり段違いに遅く、また単純に感られた。

マゼンダに機体をカラーリングした、隊長機とおぼしき1機だけは驚くほどの動きをしていたし、
恐らくはそいつの指揮だろう、他のウィンダムもオーブ沖で戦った連中に比べれば相互に連携も仕合った、随分とマシな動きは見せてはいるが……。

「化け物じみた連中」をさんざん相手にして来ていた今のシンから見れば、今こうして戦っている敵機群はやはりそれ程に驚異とは感じられなかったのだ――隊長機を除いては。

実戦の只中でシンは自らの技量の上昇に確かな手応えを実感し、自信を深めてもいたのだが、この戦いにおいてはそれが大きな過失を呼び込む事になるなどとは、この時点でシンは全く思いもしていなかった……。
251通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 06:20:34 ID:???
支援
「クッ!この俺をっ……小馬鹿にしてやがんのかぁッ!!」
並のパイロットならばその度ごとにたたき落とされているであろう鋭い攻撃を次々と繰り出していながら、ことごとくセイバーガンダムにそれを受け流されているスティングは、
カオスガンダムのコクピットの中で激しくいきり立った叫びを上げる。

もちろん彼の方も相手の攻撃は全てかわしているのだが、攻めに攻めかかってもひらひらと軽くすかされてしまう様な感触に、ストレスだけがどんどんと増大の一途を辿っていた。

スティング自身も高い技量を持つパイロットであるだけに、相手が自分に比べて明らかに余裕≠もって対峙していると言う事が実感として理解が出来る
――この自分の相手をしながら、なお他の雑魚共への攻撃を繰り出す余裕さえ見せつけてくるぐらいだ――のが、ますますそれを煽り立てていた。

一方、そんなスティングと対峙しているアスランの方も、しつこく食い下がり続けるカオスガンダムに対して流石に辟易を覚えながらの戦闘機動を続けていた。

仮定の話をしても仕方がないと言うのは良く言われる事ではあるが、
客観的に見た場合、この戦場において実はアスランがその気になりさえすれば、恐らくカオスガンダムは落とせていたであろう。

現在の乗機の持つ名の如く、マフティー相手の猛訓練によって見事に錆を落とし、研ぎ直された今の彼の技量そのものは明らかにスティングを凌駕していたし、
また、このカオスガンダムと言う敵機の、可変MSと言う機体コンセプトとその機動の基本的な特性は、
彼が前大戦で地球連合軍から奪取して愛機としたイージスガンダムに似通っていると言う事に、相手をしている内に気付いたからでもあった。

ドラグーン系の装備を持ち、また大気圏内での飛行能力が加味されてはいるものの、それを宇宙での動きに置き換えて考えれば、彼には馴染んだ動き≠しており、それ故に攻撃も読みやすかったのだ。

それにも関わらず、互いに決めきれずに戦い続ける格好となっていたのは、
それに気付けると言う様なパイロットとしての研磨≠ニ抱き合わせにマフティー側から意識させられた事である、
指揮官としての戦場全体を見渡す大きな視点≠持つと言う意識の実践の故であったと言うのは、ある意味皮肉な話であったかもしれない。

もしアスランがその為に必要な僅かな時間の間だけ、立場的に為すべき事をあえて棚上げにして、ただ一パイロットである事にのみ集中していたとしたならば、
純粋なその技量差の故に、恐らくカオスガンダムは決定的な打撃を受けていた事であろう。

一つの戦場の中と言う、あくまで限定されたレベルの範囲%烽ナのものではあるとは言え、今のアスランはマフティー側から指摘された事を実践する場ともしていたわけだが、
同時にその事が一パイロットとしての技量の純粋な発揮と言う面では、彼を縛ってもいたと言うわけだった。
その意味では、スティングはそもそも挑みかかるべき相手を間違えていたとも言えよう。
少なくとも彼とはどっこいどっこいのレベルで、純粋に(悪く言えば単純に)一パイロットとして闘志を燃え立たせてがむしゃらに闘うシンとやり合っていたならば、
結果はさておき、彼らは互いに雄敵を相手の充実した戦いに、満足感は十二分に得られた事であろうから。

だが、運命の神の采配はそうはならなかった以上、その後に起こった一連の状況の展開もまた、必然≠ニ言う事になるのだろう……。


ネオの考えた作戦が、大筋では見事に機能していると言えそうな状況下でミネルバへの接近を企図した地球連合軍の第二編隊と第三編隊は、
第一編隊がインパルス、セイバーの両ザフトガンダムを完全に釘付けにする戦闘空域の両脇を何の妨害も無くすり抜けて、目指す目標へと接近する。

「よぉし、作戦通りだ!」
多くのパイロット達が異口同音にそう快哉を叫んだその直後、彼らは想像を遙かに上回る強力な阻止線≠ノ迎撃され、完全にその行く脚を止められたのだった。

熱くなって周りの状況も目に入らずに突出するシンと、そのシンを見捨てる事も出来ずに付き合う羽目になってしまっていたアスランを欠いてはいたものの、
左右二つの連合軍編隊を迎撃するのは、完全に態勢を整え終えていたマフティーのMS隊の全機と、彼らに追随可能なザフトレッドの駆る2機のザク。
ここでもまた、オーブ沖と同様にマフティーの懸絶した戦闘能力が存分に発揮される事となるのだった。


レイとルナマリアのザク2機も加え、それぞれその機上に各2機のMSをせたギャルセゾンが、合計6機。
距離がより近い敵第二編隊へは、ルナマリアのザクを載せた1ギャルセゾン以下の3機が当たり、レイのザクを載せた4ギャルセゾンを含む2機は正面に進出してアスラン達の加勢に向かう。
敵第三編隊に向かうのは、ニーラゴンゴの空戦MS隊も続かせた2ギャルセゾンのみだが、無論それは最強のカードはまずそちらに回すと言う事を意味していた。

全天周モニター越しのハサウェイの眼前でミネルバのカタパルトハッチが解放され、リニア・レールが前方へと伸びて行く。
『進路クリアー! Ξガンダム、発進どうぞ!』
『ハサウェイ・ノアだ。Ξガンダム、行くぞっ!』
メイリンからの発艦許可が出るや、ハサウェイは間髪入れずにΞガンダムを射出させた。

電磁レールで加速された機体が宙空へと躍り出て、そしてミノフスキー・クラフトが作動。
Ξガンダムの巨体はそのまま重力に捕らわれる事無く軽やかに上昇し、一直線に戦場の空へと向かって行く。
前方を飛ぶ2ギャルセゾンに続航して敵第三編隊へと向かう、ニーラゴンゴから発進した空戦MS隊のザフトパイロット達は、
2ギャルセゾン上のメッサー3機を複雑な想いを抱きながら見やっていた。

『いくら同盟軍≠セって言っても、ナチュラルに仕切らせといていいんですか?』
まだ若い1機のディンの女性パイロットが、小隊内用の通信でリーダー格の年長のパイロットに向かって不満げに言う。

『さあな、ミネルバのフェイスさん達はあいつら≠フ事をえらく評価している様だがな……』
そう答えたリーダー格の青年の方も、明らかに同感だと言う声だった。

内心ではどうであれ、とりあえずは命令だから従いもしているが、
ナチュラルが作ったと言う、図体もでかければ、自力で飛行も出来ない様な機体≠ネどあてには出来ないなと、
前方を飛ぶギャルセゾンとその機上の2機のメッサーを見ながら、彼はそう思っていた。

その直後、彼らは後方からもの凄い速さで飛来する一機のMSの姿を目にする事になる。
そしてそのMSはあっと言う間に驚く彼らに追い付くと、その編隊の真横に並びかけた。

『ニーラゴンゴ隊の各機へ、私は反地球連合組織「マフティー・ナビーユ・エリン」のハサウェイ・ノアだ。前方の敵編隊にはまず我々が突入する。貴下らとは一航過後、反転再突入する我々との挟撃を』

ザフトのセカンドステージMSと似通ったフォルムを持ったその大型のMSは、彼らと併走して飛行する間にそう通信を寄越すと、一気に速度を上げて彼らを置き去りにして行った。
その巨体全体に光をまとわせて、謎の友軍°@は一直線に敵編隊に向かって行く――センサーが示すその速度は、明らかに音速を超えていた!

『な、何なんですか……アレは?』
一瞬でうって変わった、驚きに震える声で問うて来る彼女に対して、何も言えないリーダーだった。
だが、そんな驚きはまだ序の口で、その後の展開に彼らニーラゴンゴ隊のパイロット達は文字通り、目と口とで三つのOを形作る事になるのであった……。


『正面に、敵機!』
猛烈な勢いで接近するΞガンダムの機影に、いちはやく気付いた数機が一斉にそう叫ぶ。
その次の瞬間、速くも1機のダガーLがビームライフルの火線に直撃を受け、大火球と化して爆散していた。

「なっ!?」
一瞬、何が起きたか判らずにそう声を上げる地球連合軍のパイロット達の中で、
この編隊の教導機隊として加わっていた3機のウィンダム(スローターダガーと同じ黒系の塗装である)に乗るファントムペイン隊員達だけは、それでマフティーとやらのお出ましだと察し、
直ちに事前のブリーフィング通りの散開を各機に命ずる。
その指示を受けて、ようやく遠距離狙撃だと気付いた各機も動き出すが、
悲しいかな、その機動はハサウェイの前では余りにもスローに過ぎた。
散開を行い出したその間にも更に二度、Ξガンダムのビームライフルの射撃を浴びて、編隊中に新たな二つの爆光が広がる。

『はっ、反撃しろっ!』
恐るべき超遠距離射撃に驚愕し、また戦慄を覚えたほとんどの機が、その恐怖から逃れようと言う反射的な行動から自分達も反撃の砲火を一斉に切り始めた。

「ちっ、馬鹿共が!」
そんな友軍&コ達の行動に、舌打ちする三人のファントムペイン隊員達。
この謎の敵機≠フ火器は、恐ろしく射程もあると言う情報は事前に与えてある筈だ。
自軍編隊との距離を考えれば、射程距離で劣るこちらは敵機が自分の有効射程に飛び込んで来るまでの間は、ひたすら回避に専念すべきなのだ。

強化人間でこそないが、戦闘マシーンとしての育成≠セけを受けて来た彼らは、戦闘に対しての恐怖心などを抱かないようなマインドコントロールの効果でそう冷静に判断を下していた
――それに現地調達の寄せ集めの部隊を統括させると言うのが、ファントムペインの方式だった――のだが、ことこの場合に限っては「相手が悪過ぎた」としか言いようがなかった。

そして、そんな編隊中で無駄撃ちもせずに冷静に回避機動を行っている、他とは異なるカラーリングの目立つ機体≠見逃すハサウェイではない。
急速に距離を詰めながらの四射目が捉えたのは、三機の黒いウィンダムの内の1機だった。

教導機の内の1機を早くも仕留められ、更に浮き足立つ地球連合軍MS編隊のただ中へ、Ξガンダムがそのまま超音速で突入を敢行して来た。
その余りの速さに照準が追い付かず、有効射程内に突入後も地球連合軍編隊からの射撃はΞガンダムの影すら捉えることは出来なかった。

敵編隊のまっただ中への突入は、敵編隊が散開に移っているのを見て取ってのハサウェイの判断だったが、不幸にもΞガンダムの突入するその進路上にいたダガーLは次々と、Ξガンダムの右手のビームライフルの銃口から伸びたロングビームサーベルに斬り落とされて行く。

「な、何だっ!?モニターがっ!」
更にその襲撃からは免れた周囲の機体にも、飛行するΞガンダムから発せられるミノフスキー粒子の影響をもろに受けた、ニュートロンジャマーの比ではない猛烈なジャミングの嵐が押し寄せ、
相互通信はもとより、センサー類もモニターも、ほとんど役に立たなくなる程の攪乱の中に放り込まれてしまっていた。
256通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 06:41:37 ID:???
支援
そうして文字通りに敵編隊の中央を突き破ったΞガンダムに向けて、
ミノフスキー粒子の影響を受けにくい位置関係にある編隊後部外周にいた、ランチャーストライカーパックを増着したスカイグラスパー3機が反転追尾をかけながら、一斉にミサイルを発射した。
また、追尾には移行しなかったものの、他に数機のダガーLからも同時にミサイルが放たれていた。

元々ニュートロンジャマー下での運用を想定していたせいで、誘導装置はあてにはしない(実質的にはロケット弾と変わらない)打ちっ放しの状態で放って来たものであった為に、これらのミサイルに対してはミノフスキー粒子の効果も無く、
直線飛行の軸線がたまたま重なっていた数発が、Ξガンダムの後をまっしぐらに追って飛ぶ。

(!)
ハサウェイは追尾するそれらをあえて振り切らずに、サンド・バレルを放ち、ショットガンの散弾状に拡がる無数の細かな金属粒のシャワーで追いすがるミサイル群を全て爆散せると、
その爆発を隠れ蓑に、一瞬そちらに注意を逸らされたスカイグラスパー隊を、シールド裏面の連装ビームキャノンと、ビームライフルの交互射撃で立て続けに撃墜する。

ランチャーストライカーパックの火力を持つだけに、ミネルバに対しては他のMSよりも脅威の度合いは大きいかも知れないと判断しての、ハサウェイの早業での一掃だった。

更に、Ξガンダムの突破に編隊外周部にいた各機が注意を逸らされている間に、Ξガンダムがこじ開けた穴≠ノ続航していた2ギャルセゾンも突っ込んで来た。

自らもメガ粒子砲で武装するギャルセゾンも正面側の射界内の敵機を攻撃し、機上のゴルフとフェンサーのメッサー2機はそれぞれ機体を横向きに、左右を分担して攻撃。
周囲は全て敵機だけと言う状況下で、右手のビームライフル、左腕シールド下のサブビームサーベルを転用のビームガンに、左手にはザフトから供与を受けた重装突撃機銃を握って撃ちまくる。

飛び込まれた側はミノフスキー粒子による目くらましからまだ立ち直る事も出来ておらず、ほとんどの機が何が起きているのかさえ判らないままに、為す術もなく撃ち落とされていった。

あっと言う間にその戦力を半減させられた地球連合軍第三編隊は、彼らの中を突き抜けたΞガンダムとメッサーが大きく左旋回の弧を描いて今度は右手から迫ってくるのと、
更にそれとタイミングを合わせてザフトの空戦用MS隊が正面から迫ってくると言う、挟撃を受けようとしている状況に気が付き、敵のいない左手方向へ向けて、雪崩をうって潰走をし始めた。





(中編へ続く)


※中編は間を置いて投下致します、サーセン。それでは仕事に行って来ます
258通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 07:07:40 ID:???
いってらー!
259通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 07:10:17 ID:NpduRlV5
いってらっしゃいませage
260通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 10:10:47 ID:???
GJ
中編も楽しみにしてます
261166:2008/09/12(金) 12:53:23 ID:???
こんにちは。機動戦士ΞガンダムSEED Destiny筆者の166です。

昼休みに出先から誤字訂正にお邪魔しました〜。

>>246
誤) カーペンタリア滞在中にマフティー側との共同戦闘の為の訓練をねて来た〜
正) カーペンタリア滞在中にマフティー側との共同戦闘の訓練を重ねて来た〜

>>253
誤) レイとルナマリアのザク2機も加え、それぞれその機上に各2機のMSをせたギャルセゾンが〜
正) レイとルナマリアのザク2機も加え、それぞれその機上に各2機のメッサーを載せたギャルセゾンが〜

>>254
誤) 2ギャルセゾン上のメッサー3機を〜
正) 2ギャルセゾン上のメッサー2機を〜

とりあえず、自分で投下後に気付いた分ですが、多分他にもあるかと思います;
流石に文量が多いとチェックしたつもりでも結構綻んでますね、サーセンm(u_u)m

全体の文字数計算したら、45000字越えてましたw
なので中編・後編もこれと同じくらいありますので、
読むのに飽きが来なかったら(苦笑)見てやって頂ければ嬉しいです。

それでは仕事に戻ります〜
262通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 14:39:46 ID:???
ザフトレッド勢の精神的な成長路線の中でシンが微妙に置いてけぼり食らってるような印象
このまま行くとコンプレックスに苛まされそう
263通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 16:57:54 ID:???
シンが全く成長していない・・・。
これでは166さんの議長にとってシンはあまり重要視する対象でない以上、
かばって貰えず、軍法会議行きの可能性が強まったな。
264通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 17:51:02 ID:???
そいえばマハムール基地って本来連合に加わっているはずの汎イスラム会議の領土内にある設定だったような。
ザフトの基地が何で連合に加盟している国家の領内にあるのかいまも疑問だが。
(!?)
ネオは唐突にアーモリーワン以来となる不思議な感覚≠覚え、それを感じた敵艦ミネルバの方向へと注意を向けた。
遅れてセンサーが、新たにそちらから接近しつつある2つの機影を捉える。

「ちっ、増援か!」
ネオは舌打ちしながら、
(しかし、この感覚は……)と、内心でひとりごちる。
何故だかその「不思議な感覚」にはそれ以前から覚えがある様な°Cがした。

だが、それもほんのごく一刹那の間だけの事。
少しずつその数を減らしつつあるとは言え、まだ充分に機数を残して車掛かりに敵機インパルスへとかからせていたウィンダム隊の中からネオは3機を引き抜くと、とりあえずはそちらへと差し向ける。

ネオの与えた指示に忠実に従って、ランダムな回避機動を行いながらザフト側の増援へと向かって行くウィンダム隊だったが、
接近するその敵機からは、やはり信じがたい程の超長距離射撃のビームが浴びせられ、3機は次々と接近の中途で空しく爆発の炎を空中に散華させて行った。

「ちっ!やはり出て来たかっ!」
ネオはついにあのマフティーとやらが出て来た事に気付いて舌打ちする。
充分に研究し、対策を練っても来たつもりではあったが、やはり直に眼前に迎えてみての脅威度にはとうてい届いてはいなかった様だ。

『各機、いよいよ化け物ども≠フお出ましだぞ!気合いを入れろよ!』
残った僚機へとそう通信を送ると、ネオは対マフティーを想定したフォーメションへの移行を指示して行く。
対インパルスの包囲と車掛かりの交互攻撃の態勢は維持したまま、散開の度合いを大きくし、まとめて同時に数機が落とされる様な状況は阻止すると言う構えだ。

だが、そこにネオの戦闘プランでも想定はしていなかった状況の変化が飛び込んで来たのだった。
即ち、どちらもマフティー達の脅威過ぎる防衛戦に侵攻を阻まれ、押し戻された友軍の第二、第三編隊が彼らの方にと雪崩をうって潰走して来たのだ。

迫り来る2機のギャルセゾンの前で、機数だけは増強された格好の地球連合軍編隊だったが、戦いの趨勢は明らかにザフト側に傾きだそうとしていた――この瞬間までは。

しかし、再びその戦況を盛り返したのも、ネオが周到に準備した作戦の成果だった。
ネオが用意した最後の第四矢――即ちスティングのアビスを主軸にした水中戦用MS隊が、彼らが戦う眼下の海中で戦闘に入っていたのだ。


「艦長!敵MS1、超高速で接近中! これは……アビスです!」
潜行したニーラゴンゴの水測員席で、ソナー手が叫ぶ。
「何だと!?」
その報告に驚きの声を上げたニーラゴンゴの艦長は、大慌てで自艦の水中戦用MS隊に発艦を命令する。
ニーラゴンゴの吊り下げたドライチューブから、まずは3機のグーンが海中に飛び出して行く。
後詰めとして更に5機の水中戦用MSが、それぞれ発進態勢に移っていた。

「おっ、やっとお出ましか?」
カブトガニを連想させる形状のMA形態を取って海中を猛スピードで侵攻するアビスのコクピットの中で、アウルは敵潜水母艦が慌てて迎撃のMSを差し向けて来るのを見て、そう嬉しそうに声を上げる。

「さーて、こいつらは……って、何だよ!?グーンじゃんか!」
しかし、その向かって来る敵機の機種に気が付くと、その呟きはすぐに面白くなさそうな舌打ちに変わった。

(ちぇっ!なめられたもんだよなっ……せめて、ゾノくらいは出してくんないとさあ?)
「さっさと、終わっちゃうよっ?」
そう叫びながら、アウルのアビスは更に速度を上げて、向かって来るグーンに向けて突っ込んで行く。

予想を上回るその動きに3機のグーンは大慌てで無数の魚雷を放って来るが、その速度はとうていアビスを捉えられる様なものでは無かった。

アビスは圧倒的な速度と機動性で易々と全ての魚雷を振り切ると、一気にグーン隊との距離を詰め、回避できない距離まで近付いて放った反撃の魚雷一発でまず1機のグーンを血祭りに上げると、
続けて襲いかかったもう1機には、その眼前でMA形態を解くや、格闘能力は持たないグーンをランスの実体刃で真っ二つに斬り下ろす。

それを見て、とてもかなわないと察した最後の1機は急いで後退をかけ始めたが、幾らも行かない内にいともたやすくアビスに追い付かれ、やはりランスの餌食となって海の藻屑と化していった。

「い、いかんっ!全機発進だ、急げっ!」
あっと言う間に先鋒のグーン3機が退けられるのを目にして、危険を感じたニーラゴンゴの艦長が慌てて命令を下し、ドライチューブから残る3機のグーンと2機のゾノとが発進して行く。

グーンとは違い、水中での格闘戦も可能なゾノがいれば……と言う期待はしかし、敵の伏兵によってあっさりと打ち砕かれる。
アビスにと向かって行く途中のゾノの眼前に、いきなり別の敵機が立ちふさがって来た!

アビスに先行してJ.P.ジョーンズを発進し、海底に着底待機していた2機のディープフォビドゥンがそれぞれ、ゾノを足止めすべく浮き上がって来たのだった。
否応なしにそのまま一対一の対戦を余儀なくされる2機のゾノ。

その結果、機動性で劣る上に格闘戦も出来ないグーンは、自分達3機だけでアビスを足止めすると言う絶望的な状況を余儀なくされ、
必死に挑んで行きはするものの、やはり敵せずに次々に撃破されて行く――MSのカバーをはぎ取られ、ニーラゴンゴは丸裸にされていた。


ニーラゴンゴからの悲鳴のような報告と支援要請に、タリアは厳しい顔になりながらもアスランに状況を伝え、海中戦への支援を要請する。
とは言え、空戦中のザフトMS隊各機には水中戦用の装備が用意されていなかったのだが、
すかさずそれに了解を返して来たのは、ガウマン達マフティーの面々だった。

使える武装は限定されはするものの、緊急即応は可能(と言うよりも、やるしかないだろう!)と言う事で、ギャルセゾンに乗るメッサー隊の内の5機が、海面スレスレまで高度を下げたギャセゾン上から次々に海中へと飛び込んで行く。

水の抵抗があるので重く≠ネりこそはするものの、水中での機動は宇宙空間での操縦感覚でどうにかならないでもないと言うことだ――推進剤の続く限りは。

アビスガンダムとニーラゴンゴの間に立ちはだかる様に海中に飛び込んだメッサー隊は、3機がアビスへの牽制に回り、他の2機はそれぞれゾノを足止めしているディープフォビドゥンの撃破に向かう。


「おっと、嬉しい乱入してくれるねぇ!」
新たな敵機の出現に、アウルは喜色を露わにした。
ネオに「作戦だからな」と、言い含められていたのを思い出して我慢をする事にはしたものの、やはりせっかくの獲物を(幾ら小物とは言え)あえて譲ると言うのは面白くない……。

そう思っていた所に現れた新しい敵機群――しかも、バンクに該当データ無しと出た――と、言う事は……あのマフティーとか言う奴らのMSか!?
そう察したアウルは、再び獰猛な笑みを浮かべてアビスに海中を駆けさせる。

再びMA形態にと変じていたアビスは、一直線にガウマンのメッサーへと突撃すると、その眼前でMS形態にと戻り、
「そぉらっ!」
両手で握ったランスで回し斬りの斬撃を送り込む。

「ふんっ!」
ガウマンのメッサーは左腕のシールドを上げてその斬撃を受け止め、腰アーマーの後部にマウントされたメインのビームサーベルを右手に構える。
メッサーのメイン・ビームサーベルは、原型機ギラ・ドーガの装備を継承してアックスやピック状のビーム刃の形成も可能なビームソードアックスだが、
改良点として、ヤクト・ドーガのビームサーベルに採用された、ナックルガード兼用のヒートナイフも同軸に装備しており、実体刃を持つそれが、水中戦においての主な武器になっていた。

「おおっと!?」
反撃で突き込まれるナイフの、思ったよりもかなり素早い鋭さにアウルは軽く驚きの声を上げ、そのまま一度アビスをすれ違わせて間合いを開いた。

「へぇー、少しは楽しませてくれそうじゃん?」
いかにも楽しげに言うアウル。
グーンなどは問題外として、眼前の機体はゾノ以上にいい動きをする様だった。
「じゃあ、こっちはどうだっ!」
アウルはそう言うや、アビスにMA形態を取らせると逆方向に猛スピードで駆けさせ始める。
格闘性は悪くなさそうだとして、高機動戦に対してはどうか?と言う腹だ。

「そぉらっ、喰らえよ!」
メッサーにも付いていけないスピードで海中を飛ばし、充分に距離を開くや立て続けに3機のメッサーに向けて、それぞれ高速魚雷を発射する。

ガウマン達は揃って前方に向けて、投網を投げるかの様にサンド・バレルを放って対魚雷のアクティブ・バリアと為すと、シールドを前方に突き出す格好で後退をかける。

空中で使うのに比べれば遙かに距離も飛ばず、散弾の散布も鈍いものにはなるが、放たれたサンド・バレルの弾頭のセンサーは接近する魚雷を感知して炸裂、弾体に収めた金属粒を前方に吐き出して見事に魚雷を爆発させて行った。

その連続する爆発が起きる頃には、残る2機のメッサーもそれぞれターゲットに定めたディープフォビドゥンへと接敵を果たしていた。

水中での格闘戦能力に優れるディープフォビドゥンはゾノを圧倒していたのだが、なまじ大物狙いのアビスの為の「押さえ」である事を意識していたが故に、自機の保全も考えてゾノに対して致命的なダメージを与えるには至らず、
その結果として格闘中に新たにメッサーの挑戦を受ける格好になってしまっていた。

「ちっ!」
挟撃を受ける格好になって、瞬間どちらの敵を優先すべきかを逡巡するディープフォビドゥンのパイロット達。
その僅かな時間が生と死の明暗を分ける事になったのだった。

結局、2機のディープフォビドゥンの反応は対称的になった。
1機は眼前のゾノを無視して迫るメッサーに向き直り、もう1機の方は逆に迫るメッサーを無視して先にゾノを仕留めにかかった。

正反対の対応を取ってはいたものの、どちらのパイロットも挟撃を受ける形には気付きつつも、やはり自機がTP装甲を持つ機体である事への過信があったのであろう。
両機とも、接敵を果たしたメッサーがナイフを突き出して来るのを、避けようともしなかった。

だが、その判断の間違いを彼らは自分の生命でもって支払わされる事になった。
水中で効率が著しく落ちる事は承知の上で突き出されたメッサーのヒートナイフの切っ先は、ディープフォビドゥンの装甲に接触した部分に高熱の効果で僅かながらめり込んで行く。
269通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 22:01:24 ID:???
支援です
「なっ!?」
フェイズシフト系の装甲を、実体刃で!?
驚愕する暇もあらばこそ、次の瞬間、突き立てられたナイフの直上から伸びたビームサーベルの光刃にヴァイタルパートまで突き抜かれ、
2機のディープフォビドゥンは共にその動きを止め、直前にそうなったゾノの後を追う様に、力なく海底へと沈降して行きながら、爆発した。

確かに、水中でのビームサーベルの出力は著しく落ちる。
とは言え、ビーム刃の射出口を敵機の機体に押し付ける様にして起動させれば、その機体を貫通するくらいの長さのビーム刃は充分に形成できる。
ヒートナイフの切っ先で敵機の機体表面を捉え、それを軸にビームサーベルを起動すれば外す事もないと言う判断だった。

もっとも、まがりなりにも水中でも起動が出来るのもU.C.式のビームサーベルだからであって、
そもそもC.E.世界のビーム兵器は水中では使用不能であると言う事を考えれば、ディープフォビドゥンのパイロット達の判断は常識的なものではあった。
その意味でも、彼らにとっては「運が無かった」と言うしかなかった。


「何だって!?」
そうしてディープフォビドゥンの瞬時の撃破を知ったアウルも、流石に驚きの声を上げる。
どんな手を使ったのかは知らないが、フェイズシフト系の装甲を持っているディープフォビドゥンをいとも簡単に撃破したとなると、
VPS装甲で守られたこのアビスでも迂闊には近付くのは(その手段が判らないだけに)危ないかもな?

そう判断したアウルは、不用意な接近戦を避けた機動戦で相手の隙を伺う構えに入るが、
逆にメッサー隊の方は援護が間に合った、ただ1機生き延びたゾノとも接触回線を開いて、寄らば斬らん!の構えで防衛陣を展開しようとし、
海中での戦況も互いに牽制をし合う、一時的にながら静かな対峙の局面を迎えていた。


そんな海中戦が展開されていた間にも、もちろん空中での激しい戦闘も継続されていた。

海中戦の窮地と見てメッサーの半数が海面下へと没し去ってしまった事で、空中戦での戦力バランスは地球連合軍側が再び盛り返す様な形になっていた。

このまま押し込めるか、それとも押し返されるか。
ここが最後の分かれ目だなと、そう認識しているネオだった。

やはり、見ると聞くとでは大違い。マフティーなる連中のその脅威的な実力の程は、彼の想像をすら遙かに凌ぐものだった
しかも、単独でもそうなのに、共同戦線を張っている敵艦ミネルバのザフトMS隊までもが、しばらく見ない内に数段その技量を向上させて来ている――ボズゴロフ級艦載の空戦用MS隊と見比べれば、その差は明らかだった。
それも恐らくはマフティーの引き出した効果≠セろう。
今、こうしてまがりなりにも戦況では互せているのは、数で勝る上に戦場も戦法も選べる攻撃側――それも奇襲さえ仕掛けている――のアドバンテージを最大限に生かせているからで、
逆に言えば、それでも互角≠ニ言うのは普通ならばあり得ないことなのだ。

ネオは自身の戦闘機動も続けながら素早く戦場全体の情勢を確認する。
彼自身が直率して来たカオスと基地部隊の編隊は、その只中に2機のザフトセカンドステージシリーズ機を呑み込んだ格好で交戦中。
向かって6時方向には、後退を余儀なくされて来た二群に分けていた空母艦載MS隊の残存機隊どうしが、追い込まれて合流の格好になっている集団――それでもその総機数は彼の直率部隊よりも多い。
そして、5時と7時の二方向から艦載機部隊を追い上げて来た敵機群を挟んで、目指す敵母艦ミネルバがいると言う様な展開になっていた。

ただ、海中の救援へと5機ものメッサーが消えた事で、艦載MS隊を追い上げるザフト・マフティー同盟軍側のその圧力はこの時弱まっていた。
特に、6時方向からの編隊が消えて≠オまった――ギャルセゾンがニーラゴンゴ救援の為に反転し、その機上のメッサーを海中へと下ろしてしまった為だ――と言う事情もある。

しかも、本来ならばその6時方向から追い上げる部隊は、敵第一編隊に包囲され孤立しているシンとアスランの救援に向かう予定だったのが、必然的に不可能になり、
他方面からの追い上げを続行する各機でその分の代理を担って突入し、アスラン達との合流を図る事になると言う状況もあって、
機数では圧倒的に劣る側ならではの悲しさ、この時はさしもの彼らの側にも陣形に乱れが生じてしまってもいた。

そしてもちろんの事、それを見過ごす様なネオではなかった。
ネオはようやく態勢を立て直しつつある艦載機部隊に、散開しながらの6時方向への一斉突入を指示する。
敵の動きで生じた隙を示し、そうやって乱戦に持ち込んで敵の防衛戦を突破すれば、敵母艦には直援は無い。食らい付け!と。

確かに、密集状態のままアウトレンジからの猛射を一方的に浴び続けていてもジリ貧と同じ事。
ならば死中に活を得ん!と言う勢いで、散開しながら一斉に突貫に移る艦載MS隊。

中央突破を仕掛けられたマフティー・ザフト同盟軍の各機も、その進路を左右にと転じて横撃の格好で阻止を図る、乱戦の構図となった。
こうなると幾ら質的な面での絶対優越を持とうとも、それを充分に活かしきれないと言う状況になり、文字通りに「質対量」のせめぎ合いとなって来る。

その一方でネオは直率のカオス、基地部隊と共に、ミネルバを目指す艦載機部隊とは逆方向へと戦場を移動させ始めた。
友軍を囮にして自分達は逃げると言うのではなく、味方とは引き離したセイバーとインパルスを仕留める事で、(マフティーと言う化け物はさておくとしても)
どうにかなりそうな%Gの戦力は確実に削り取ろうとしてのものだ。
無論、その意図はミネルバ側の戦況を見ている(見えている)℃メ達にも判らない筈は無かったが、流石に気付いてもすぐに対処できる余裕は無かった。
本来ならば乱戦に持ち込まれる前に十二分に敵機を漸減し、その上で自分達の側が最後の止めの一振りとして突入、乱戦に移る筈が、その逆をやられた様なものだ。

結局はシンの盲目的な猪突猛進が、この戦闘全体の戦況の流れを最後まで決定付けてしまったと言えるだろう。

だが、その中でなお、
「レイ、行け!」
ハサウェイはせめて君達だけでも敵中で孤立する二人の支援に向かえと、乱戦の中、驚異的な狙撃の連射でレイのザクが載る4ギャルセゾンの前方をこじ開ける。

この世界に来て、またレイを弟子に試行錯誤の訓練を施しながら、ハサウェイはこと戦闘と言う面においての自身のニュータイプとしての能力の増大を実感しつつあった。
それが、時空の壁≠超えた事による影響なのか、あるいはレイと言う異世界に生まれた同類≠ニの邂逅によって共鳴するかの様に高められたものであるのかは判らない。
その力は現に今必要であり、であるからそれを活かす。ただ、それのみだった。

レイ機が載る4ギャルセゾンも無論メッサーと同乗をしていたのだが、相乗り相手のガウマンは海中へと突入した為、彼のザクだけが機載を続けると言う格好になっていた。
その為、空荷になってミネルバの直援機になる位置まで後退した他の2機のギャルセゾンとは異なり、4ギャルセゾンだけは再び右大旋回で2ギャルセゾンの後を追う形で戦線へと戻っていたのだ。

(ハサウェイ総帥!?)
レイは、自分達の隊長と戦友を助けに行けと言う、ハサウェイの意志を感じ≠ス。
『はい!』
その声≠ノ背を押され、レイは決然と4ギャルセゾンの女性キャプテン、カウッサリア・ゲースに機の前進を願う。

『いいともさ、美少年!』
仲間の助けに……と言う意図は言わずもがな。
打てば響くかの様なカウッサリアからの快諾の声が返され、4ギャルセゾンはΞガンダムからの援護射撃と共に自らもメガ粒子砲の火線を放ちながら猛然と突進を開始する。


「うっ!? 何だ?」
時を同じくして、ウィンダムのコクピットに座るネオにもまた、ハサウェイの強い恣意は届いて≠「た。
こちらの戦線へ、なおも支援を差し向けると言うのか? この状況で?
まるで叩き付けられるかの様に感じた≠サれに、一瞬の驚きを抱くネオだったが、
「いや、あいつら≠ネら本当に寄越すだろうな」
すぐにそう呟いて、一人頷いた。
海中の戦況が窮地らしいと見るや、どう見ても水中戦用MSでも無ければ、おそらくその為の装備も揃えてはいなさそうなのにも関わらず、躊躇無く飛び込んで行く様な奴らだぞ?
(無理をしてでも、こっちにも支援機を差し向けて来るな……)

そう判断するや、ネオはすぐに思考を切り替える。
こちらは敵の主力から分断した赤いのと白いの両方を……と思ってはいたが、そんな時間的猶予は無さそうだ。

(この際だ、白いのだけでもいい)
ネオはそう腹を括った。
アスランがそうであったのと同様に、彼もまたここまでは指揮官としての務めを果たす為に、一パイロットとしての純粋な技量を発揮しきるのには制約を課されてもいた。
戦況推移の判断から、ネオはそれを棚上げにする気になったのだ。

ネオは残存する直率部隊を二手に分派する。
多数を残す主力は、艦載機部隊側から1機だけ手元に呼び戻したスローターダガーに乗るファントムペインの部下に指揮を委ねて、カオスを援護して赤いのを狙わせ、また足止めを(敵の増援が来たら、それに対しても)させる。

少数の分隊の方は、これから本機で白いのに当たる自分の援護機だ。
だが、彼が本気でそのあてにしていたのは、ステラのガイアだったのだが。

「さあ、行くぜ?ミネルバのエース君!」
そう呟くや、ネオはインパルスめがけ一気に逆落としをかける。
通常の機体とは違い、リミッターの掛けられていないジェットストライカーを装備する赤紫のウィンダムは重力を味方に付け、まさに矢の様な勢いでインパルスへと肉迫する!


「何ッ!?」
けたたましいセンサーの警告音が鳴り響くのと、ほぼ同時に攻撃が来た。
後方斜め上空から恐ろしい速さで襲いかかって来た敵隊長機が、すれ違いざまにビームサーベルの斬撃を送り込んで、そのまま急降下を続けて離脱して行く。

完全に虚を突かれていた。
積み上げた猛訓練の賜物、考えるよりも早く反応した身体がとっさにシールドを上げる操作を行っていなかったら、その一撃だけで愛機は致命的なダメージを受けていただろう。
遅れてそれに気付いたシンの背中に冷や汗がにじむ。

だが、そのしてやられたと言う思いはすぐに敵機への怒りへと変化する。
「こいつッ! 逃げるな!」
シンもフォースシルエットの高推力を一気に高め、逃げる赤紫のウィンダムを追ってインパルスガンダムを猛然と急降下させ始めた。
274通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 22:42:48 ID:???
支援
敵隊長機が逃げながら振り向きざまに二度、ビームライフルの火線を放ってくるが、それはインパルスガンダムをそれて空しく大気中を駆け抜けただけだった。

「そんな逃げ腰の攻撃を!喰らうかよっ!」
それが、自分を乗せる為に適当に放たれたものだとも知らずにシンはそう叫び、今度は自分の方が赤紫のウィンダムに向けてビームライフルを構えた時、再びの警告音と共に背後から追尾をかけて来る数機のウィンダムの機影が現れた。

「このっ!」
シンはインパルスガンダムの機体に縦方向の宙返りを打たせ、後方へと向けた数瞬の間に放ったビームライフルの連射で追いすがるウィンダム分隊の1機を撃ち落とし、そしてそれで他の機体を一瞬怯ませたその隙に、再びネオ機を追って空を駆ける。

『シン、戻れ!乗せられているぞ!』
自ら虎口に飛び込んで行こうとしているシンの動きに、強い口調の警告と制止を送るアスランだったが、熱くなったまま聞く耳を持たないシンは状況も判らずに言い返す。
『大丈夫!やれますよ!』

「くっ、シン!」
これが戦闘機動中でなかったら、アスランはコンソールの側面を殴りつけていたであろう。
すぐにでもシンの後を追って援護に向かいたいのは山々だったが、彼自身にもその余裕は流石に無かった。

ほぼ互角に近い状態で交戦を続けているカオスガンダムに加えて、マゼンダの敵隊長機がいた時に比べて程度は落ちているとは言え、残存ウィンダム隊の多数がカオスガンダムを援護してのミドルレンジからの射撃を車掛かりに浴びせて来る。
地球軍側は単にそれまでインパルスガンダムに対して用いていた戦法を、相手を変えても踏襲しただけに過ぎなかったのだが、
航空機型のMA形態を取る事で、高速で機動し自在に距離を取る事が強みのセイバーガンダムにとっては、その先の空間≠封じられる事になるこの緩包囲の戦術を取られると言うのは、インパルスガンダムよりも遙かに厳しいものであった。

それでも落とされそうにもならずに、逆にウィンダムの方を数機返り討ちに叩き落とすアスランだったが、だからと言って単機で突破できるまでの勢いは無い。


『ニーラゴンゴ隊の各機は後退、ミネルバの直掩に回れ!諸君が最終防衛ラインだ、頼む!』
戦いながらそう自軍MS隊への指示を出すアスラン。
半分は本当だったが、口にはしないもう半分は、乱戦の状況下でザフト機が混じっている事でマフティーの動きの制約にならない様にと言う事でもあった。

ニュートロンジャマーの影響がある中にも関わらず、マフティー所属の各機(主にギャルセゾンだが)が揃って中継を行ってくれているおかげで、ミネルバのCICとも緊密な連携を維持しての戦況判断も可能になっている。
そのおかげでこの状況下でもなお指揮を続けられていたわけだが、それ故にシンの独走による悪影響≠ェどれ程のものをもたらしているのかと言う現実もまた、如実に判ってしまうのだった。
それでも、ここでそんなシンを見捨てると言う選択肢がかけらも出て来ないと言う辺りが、アスラン・ザラと言う人間のその長所と短所とをどちらも示していたと言えるかも知れない。

「くっ、せめて敵の動きに隙が生まれれば……」
一瞬だけでいい、どうにかこの状況を打破するその為のきっかけが掴める瞬間があれば!
そう思った刹那、後方からのビームの火線が1機のウィンダムに突き刺さった。

センサーが、後方に遠ざかりつつある対ミネルバの戦線から飛び出して、こちらへと向かって来る一つの機影を捉える。
この距離でも届く攻撃とこの威力は、マフティーの機体が持つ方式のビーム兵器以外にはあり得ない。

接近するその機影のIFF反応は――4ギャルセゾン!
そう気付いた処に、聞き慣れた部下の声で通信が入った。
『隊長!』

『レイか!? すまん!』
流石にアスランは嬉しい驚きの声を上げる。

4ギャルセゾンの機上に立ってビーム突撃銃を連射しながら接近して来た白いザクファントムが、セイバーガンダムを緩包囲する敵機群に向かって、背部のブレイズウィザードに装備されたファイヤービー誘導ミサイルを派手にバラ撒く。

一斉に放たれた多数のミサイルが緩包囲網の一角へと飛び込んで行き、慌てて回避しようとするウィンダムの動きが乱れ、命中とCIWSの迎撃で撃破されたミサイルが次々と引き起こす爆発の華がその一角を埋め尽くす。

『レイ、シンが!』
インパルスガンダムの方はもっと危ないと言う事を、そう叫ぶ様に伝えながらアスランはセイバーガンダムをMA形態へと変形させる。
レイのザクと4ギャルセゾンが作ってくれたその隙≠もちろん逃さずに、そこへとMA形態のセイバーガンダムを突っ込ませ、ついに虎口を逃れ出た。

そのまま併走してインパルスガンダムや敵隊長機の飛び去った方へと飛ぶ4ギャルセゾンとセイバーガンダムだったが、
当たり前の事ながら、スティングのカオスがやはりMA形態へと変形して猛然と追尾して来るし、包囲を突破されたウィンダム隊もスローターダガーに乗る指揮官代理の命令の下、緩やかに半包囲の態勢は維持したままでカオスに続いて来る。

ブレイズザクファントムと4ギャルセゾンの加勢を受けたセイバーガンダム対カオス及びスローターダガー以下のウィンダム隊との戦線は、間断なく交戦を続けながら地球連合軍前進基地のある島の方角へと移動をして行った。


海に突き出した島の東側の岬の突端に愛機ガイアを立たせたステラは一人、コクピットのモニター越しに彼方をずっと見つめていた。
スティングもアウルも、ネオと一緒に行ってしまった。
優しいネオも、今回は無理だからと言ってステラの事を連れて行ってはくれなかった。
一人だけ置いて行かれてしまって、やっぱり寂しかったし、ネオ達の事が気がかりでずっとそうしていたのだった。

ガイアからかなり離れた後方では、前進基地の防衛用にと空母から降ろされたストライクダガー隊がどことなく弛緩した雰囲気で待機していたが、そちらに対してはステラは何の関心も無かった。
(!)
と、それまでずっと静かなままだったセンサーに反応が現れた。
IFFが急速にこちらに近付いてくる味方機の反応を一つ、示している。
間違える筈が無い、この味方機のシグナルは――

「ネオっ!」
そう嬉しそうに声を上げたステラは、その次の瞬間ネオ機の後ろに現れた二つ目のセンサーの反応――それも、今度は敵機だ――に気付く。

(こいつ、ネオを追っている?)
センサーが示す敵機のその速度は、ネオが乗るウィンダムを凌いでいた。
このままでは追い付かれる?

(ネオが危ない!)
一瞬でそう認識するや、矢も楯もたまらずにステラはガイアを四足獣型のMA形態へと変形させ、海上に点在する小島や大岩を次々に跳び伝ってガイアをネオ機が来る方向へと駆け出させた。

「おい!? 何だ?」
センサー性能(アップグレード自体は行われているものの)の差で、まだネオのウィンダムの接近にも気付いていないストライクダガー隊は、突然のガイアの行動を訝しみながら緩慢に態勢を改め始めた。


前方を飛ぶ赤紫のウィンダムは、海面すれすれまで高度を落として遁走を続けている。
しかし、それでも最大速度はこっちが上だ。追いつける!
そうして追尾を続けたシンは、遂にビームライフルの射程内に敵機を捉えた。

その直前の時点から待ちきれずに先に起動させていた照準用センサーは、既に逃げるウィンダムを捕捉している。
「落ちろよッ!」
シンは有効射程に入るや、すかさずビームライフルを発射する。

しかし、ロックオンされたウィンダムの方もその直前に、左急旋回で斜線を外した。
「くそっ!」
更に二度、三度とビームを浴びせて行くシンだが、敵隊長機はその度に小刻みな左右への急旋回でことごとくその攻撃をかわして行く。
「このッ!ちょこま…うわっ!?」
ひらひらと舞う様に自分の攻撃を回避して行く敵隊長機への苛立ちでますます熱くなる一方のシンは、いきなり横手から襲いかかって来た衝撃に苦鳴を上げた。
機体の左側面から、四足獣形態のガイアガンダムが体当たりをかけて来て、弾き飛ばされたインパルスガンダムの機体と共に、2機のセカンドステージシリーズのガンダムは盛大な水飛沫を立てながら浅い海の中へと落ちる。

「くっ!」
意識をはっきりさせようと、頭を左右に二、三度振ってシンはインパルスガンダムの機体を立ち上がらせる。
全身から滝の様に海水を流れ落としながら立ち上がる彼の機体に向き合う形で、ガイアガンダムの方もMS形態に戻りながら同様に立ち上がっていた。

「こいつうぅっ!」
そう叫びながらステラはガイアの右手にヴァジュラ・ビームサーベルを抜き放たせ、膝まである海水を掻き分けながら眼前の敵機インパルスへと踊り掛からせる。

シンもまた、同じヴァジュラ・ビームサーベルをインパルスガンダムの右手に握らせると、左腕のシールドを上げて接近戦を受けて立った。
ぶつかり合った白と黒のガンダムは、互いのビームサーベルをシールドで受け止め、同様に更に数合、激しく斬り結び合う。

そこへ回頭して戻って来たネオのウィンダムが、高度を取りつつ頭上からインパルスガンダムを狙って来るが、シンはガイアガンダムに対しての隙を見せる事なしにそれらをかわし、あるいはシールドで防ぎきる。

熱く闘志を燃え上がらせているのは相変わらずながら、この時のシンは冷静に戦況を見る(あくまで自機の周囲に限って〜のレベルの話ではあるが)部分と言うものをようやく取り戻していた。
この短時間の間に二度までも、全く同じパターンで危うく殺られかける様な状況に陥ったのだ。流石にシンもその点に関しては相手のせいには出来ないと言う、自身に対して歯噛みをせざるを得ないと言う心境になっていたのだ。

あるいはこのタイミングでアスランやレイからの制止の声が送られていたならば、遅きに失したとは言え、シンは一時後退を聞き入れたかも知れない。
しかし、残念ながらシンの元へと急ぐアスランとレイはその時にはまだそこに辿り着けてすらいなかった……。
それもまた、運命≠ニ言うものであったのだろう。


「ステラか!」
機体を横向き気味に傾けながら後方を確認したネオの目に、追って来ていた敵機インパルスが斜め下側からのガイアの体当たりをもろに喰らって、もつれ合いながら共に海面へと落ちるのが見えた。
279通常の名無しさんの3倍:2008/09/12(金) 23:28:14 ID:???
支援
彼女のガイアの支援を期待していたのはもちろんだったが、自分から戦況を判断して前進し、予想よりも早く駆け付けて来てくれたのだ――それも、こんないいタイミングで。
「いい子だな、ステラ」
そう呟いて、ネオはウィンダムを反転させながら高度を取って行く。

眼下の岸辺ではガイアがインパルスと互いにビームサーベルでの斬り合いを展開していた。
ネオはガイアを誤射しない様に、その動きのタイミングを見極めながらインパルスをビームライフルで狙うが、
先程までのまっすぐ過ぎる°@動とは別人の様な見事な動きで、インパルスはそれをも凌ぎきって見せた。

「ちっ、あいつの頭まで冷やしちまったかな?」
そう言いながら、ネオが自分も再降下してガイアと一緒にチャンバラと行くか?と考えた次の瞬間、

(!?)
こちらに向かって降下して来る、ようやく追い付いて来た援護を担わせたウィンダム隊の機影の一つが、後方からのビームを浴びて爆発した。

(くっ、もう来たのか?早過ぎる!)
またもやマフティーが支援に駆け付けて来たその証、再びアウトレンジからの猛射が浴びせられるのを覚悟するネオだったが、以外にも今回はその洗礼は来なかった。

最初の一発以降も長射程(と言うより超射程≠ニ言う感じだが)のビームは飛んでは来るが、その密度はこれまでの三割分程度にしか感じられなかったし、それ以降は命中弾は出なかった
――もっとも、こちらを牽制し、散開させる事を主目的にしているだけなのかも知れなかったが。

訝しむネオとウィンダム隊のパイロット達だったが、理由はその飛来する一つの機影が更に接近した事で判った。
飛んで来るのは確かにあのグゥルもどき≠セが、その機上には白いザクだけが載っていた――つまり、恐るべき威力と長射程のビームを撃てるのはそのグゥルもどき一機だけだと言う事だ。

どうやら、赤いのは自分よりも白いのを援護させたと言う事か。
それならまだ目はあるか?
そう考え、ネオは新たに戦闘加入して来たこの新手に向き直る。

(!)
先程も感じた≠アの感覚は、アーモリー・ワンでの戦いの際にも感じたのと同じものだった事にネオは気付く。
高機動型バックパックを装備した、白いパーソナルカラーの上位型ザク・タイプ。
「あの時の君か? 面白い!」
宇宙空間では押されもしたが、果たしてここではどうかな?
ネオは白いのはしばらくガイアに任せて、標的を変更した。


(!?)
「この感覚≠ヘ!あの時の!?」
強奪されたカオスガンダムが姿を見せ、更には海中にはアビスガンダムも現れたと言う事実から、あの部隊が出張って来たのであろう事は当然想定は出来たのだが、
(あの赤紫のウィンダムの動き……間違いない!)
レイは、眼前に対峙する1機だけ桁違いの動きを見せ付けるパーソナルカラーの機体に、宇宙で対戦した特殊装備を持った地球連合軍の新型MAの事を想起させられた。

ここで出会ったからには!
互いにそう対戦の意志をかき立てられ、地球上へとステージを変えての第2ラウンドのゴングを鳴らす。

赤紫のウィンダムは自身もビームライフルの速射を浴びせて来ながら、同時に麾下のウィンダム隊を動かして緩包囲の援護射撃も得られる態勢作りを狙う。

(これが、有線式遠隔攻撃端末=qガンバレル〉の代わりと言うわけか……)
敵隊長機の様な精度は無いが、残る3機のウィンダムが位置を変えながら交互に援護射撃を浴びせて来る。

元々、中〜近距離での速射性を重視したビーム突撃銃を装備するザクに対して、大型のビームライフルを持つウィンダムの方が射程と一発辺りの威力では勝っている。
また、大気圏内ではサポートマシンに乗らなければならないこちらに対して、
ジェット(もしくはエール)ストライカーを装備して自力飛行が可能であると言う決定的なアドバンテージを活かそうと言うつもりだろう。

(悪くはない戦術だ……だが!)
レイのザクは何と、ギャルセゾンの機上から跳び上がった。

「なっ、何ぃッ!?」
全く予想もしなかったザクのその機動に驚愕するウィンダムのパイロット達。
その隙に距離を詰めたレイのザクが速射する突撃銃のビームの数発をまともに浴びて、一機のウィンダムが爆発する。

メッサーに倣っての、ジャンプ・フライトによる空中戦だ。
フォースシルエットの様な自力飛行こそは不可能だが、それでもブレイズウィザードの持つ高推力を活かせば、ザクでもジャンプ・フライト戦法はある程度には可能。
戦場を地球上に移すと言う事で、ルナマリアの様にガナーウィザードをメインにすると言う選択肢もありながら、あえてレイがブレイズウィザード装備のままでいたのは、
単に彼女との棲み分けと言う事だけではなかった。
「驚かせてくれるじゃないか!」
そのまま宙に跳んだレイのザクに、飛んで来たネオの専用ウィンダムが交錯する――すれ違いざまに互いに斬りつけ合った、ザクのビームトマホークとウィンダムのビームサーベルとが、共に相手のシールドで受け止められていた。

(流石に……!)
「その機体でか!」
レイは内心で、ネオは口に出して、互いに一合で相手の技量を直感し合う。

そのまま飛び交わす両者だが、元より条件は互角ではない。
(飛べない機体でこうも見事に空中戦≠してのけるとはな! だが……)
自力飛行をしている機体ではない以上、必然その機動には最大の隙が生じる。
即ち、ザクの方はこの後、ジャンプの足場となる空中機動飛翔体の機上への降着をしなければならないのだ。

「さよならだ!」
ネオは機体を回頭させざまに、シールドをこちらに向けながら降下して行くザクではなく、その下方で受け止める動きをする大型のグゥルもどき≠フ方をビームライフルで狙う。
白いザクを受け止めようとする、敵機の動きの先を予測した見越し射撃だ。
しかし……

「何ッ!?」
グゥルもどきの方にまで、予想外の機動でその攻撃を見事にかわされ、ネオは思わずそう驚きの声を上げた。

「おおっと!」
隣のシートに座る副操縦士の声に、機長のカウッサリアも口笛を一つ吹かして応じる。
「はん、この世界≠フ地球軍にもいい腕の奴はいるってわけね」
確かに、弱点をきっちり狙われてはいたのだ。

しかし、その戦術を基本としている彼らでもある。
機動上の最大の弱点がどこであるかなど百も承知の事だったし、だからこそ戦闘中にそんな単純な機動など、間違ってもしはしない。

ネオ専用ウィンダムのビームライフルに狙われた4ギャルセゾンはとっさに、片舷のVTOL用スラスターだけを先に全開にし、機体を斜めに傾けながらの垂直上昇をかけ、見事に放たれたビームを機体の下にとやり過ごす。

「っ! グゥルとは、モノが違ったか……!」
狙い澄ました見越し射撃を、あっさり見越されて≠ゥわされた。
輸送力を重視して、図体ばかり無駄に大きい機体だと、どこか侮っていたのだが、あの機動はスカイグラスパーも顔負けだぞ?
あっさりと殺れると思ったのは大間違いだったかと、半ば呆れ混じりに痛感させられるネオだった。

283166:2008/09/13(土) 00:01:36 ID:???
こんばんは、機動戦士ΞガンダムSEED Destiny筆者の166です。

思っていたよりは早く帰宅が出来ましたので、時間を取れる内に〜
と思って、 (7)の中編の方も投下させて頂きました。

投下中のご支援や、コメントありがとうございますm(u_u)m
284通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 00:05:23 ID:???
GJ!
285通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 00:08:44 ID:???
『下駄』がここまで進歩してたんだ。CCAの後だけはある!
286通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 02:45:38 ID:???
ザク凄げぇ!
287通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 09:30:56 ID:???
しかし有人のゲタだと、戦死率高そうで困るw
シンは色々やらかしてこそ成長する、はず。負債の手でも入らない限り。
GJ
288通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 18:28:35 ID:???
もしもプラントとかオーブとかに宇宙からの色が落っこちてきたら
289通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 21:23:25 ID:???
もし種世界にマジンガーのキャラが来たら

ボロットが活躍出来そうなんだが
290通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 21:49:17 ID:???
ジャンク屋が全員ボロット作りますね、分かります
291通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 22:04:00 ID:???
実際ボロットは銃座やミサイルランチャー増設したら対人掃討戦に使えるからなぁ
292通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 22:05:52 ID:???
ボロットが火炎放射器でジャングルごとゲリラを焼き払うのですね




嫌じゃそんなボロットww
293通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 22:36:32 ID:???
故・ケンイシカワや桜多吾作ならやりそうだw

冷奴師匠も本来そのくらいはやりそうなアナーキーな作風なのになぜかロボット物描くと
筆が温くなるのが不思議
一応この分野のパイオニアということでオーソドックスを心がけてるつもりなのかなw
294通常の名無しさんの3倍:2008/09/13(土) 22:44:10 ID:???
アンソロで周りがゲッター線とエンペラー様に取り込まれまくってる中で
1人だけサワヤカなゲッターチーム描いてたからなww
295通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 21:45:53 ID:???
コストパフォーマンスが恐ろしく良い
操縦も簡単
汎用性も高い
いざという時は頭部が脱出ポッド
居住性も抜群

冷静に見ると凄過ぎだぞボロット
296通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 21:52:13 ID:???
軽自動車を改造したロボだから操縦方法はMT自動車並で
内部に居間があってお茶を飲みながら一服が出来て
それなりの耐久性と馬力をもち、ガソリンで動く

ある意味スゲェwww
297通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 22:00:35 ID:???
スパロボα外伝の時の、バザーに出品されようとしていたボロットについての現地人の感想を思い出すな。
298通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 22:22:43 ID:???
つーかさ、

材 料:自動車その他のスクラップ
主動力:スクラップからレストアしたガソリンエンジン

って時点で、既に恐ろしすぎる。
しかも、マジンガーとあまり変わらない馬力に、簡単操作であの柔軟な動き、
その上、整備性抜群で、あんまり頭の良くない高校生がそれもたったの三人で運用可能……。

なんか、マジンガーとか作るの馬鹿らしくなってこないか?
299通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 22:25:37 ID:???
もし種世界にボロットが漂着したなら――技術者は絶望するだろうな。
300通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 22:27:58 ID:???
ボロット軍団に蹂躙されるジンやシグー……
絶望的だな
301通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 22:46:00 ID:???
普通に読みたいよ、その話
地球圏外からターンXが月に流れ着いた時よりも革命的な瞬間になりそう
302通常の名無しさんの3倍:2008/09/14(日) 23:38:51 ID:???
>>297
どんなだったけ。もうよく覚えてないんだよな
303通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 09:33:21 ID:???
コストパフォーマンスの成果か、本来なら数で勝るストライクダガーを逆に数で圧倒するボロット軍団。そして最も恐るべきは、あんな構造であるのに殆ど怪我をしないボスを見れば分かるとおりの生存性かと思われる。
着実に経験を重ねて成長するパイロット、そして無尽蔵とも思えるボロット軍団。
プラント人口総ボロットパイロット化も夢ではない!
304通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 10:52:17 ID:???
冷静に考えるとマジンガーよりも凄いな、ボロット・・・
305通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 12:38:34 ID:???
ボロットをフル改造するとボロッ殿に進化します
306通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 15:01:40 ID:???
開戦当初こそザフトMSに苦戦を強いられた連合にボスボロットという救世主現る
もしくはボロットシリーズ開発に踏み切った連合だがそのうちの4機が奪われて残る一機のボロットでAAを守るキラか
307通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 15:02:54 ID:???
そしてゴミ山はなくなった……
308通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 15:31:18 ID:???
>307
そうか! ボロットは粗大ゴミが原料――つまり『地球に優しい』ロボットなんだ!
……戦争があるたびに、粗大ゴミ業者がボロ儲けするのか。なんというボロット効果。
309通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 15:35:11 ID:???
そして、地球の各所で埋葬されたゴミ山歴史=黒歴史が掘り起こされ、
ゴミというゴミはリサイクルされた。これを称してマウンテンリサイクルと――
310通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 16:18:12 ID:???
ジャンク屋の仕事が無くなって良い事じゃないか
311通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 16:20:02 ID:???
ジャンク屋ギルド。
種終了後は民生用MSの開発と販売を行っていたとか。つまりタイミングによっては彼らがボロットを大量生産――?
312通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 17:39:13 ID:???
ボロットはジャンクから作られる

ジャンクが欲しいので連合が粗大ゴミ回収部隊を新設

連合の粗大ゴミ回収部隊とジャンク屋の間で、互いを出し抜く為の様々な駆け引きが

ザフトは両者の行動を妨害する

ジャンク屋が連合・ザフトにとって目障りに

ジャンク屋の権利は連合・ザフト両者から否定されギルド解体

マルキオ涙目

ジャンク屋テロリスト化
313通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 17:42:38 ID:???
そして、何故か新品から作ったとたんに性能が下がるボロット
314通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 19:47:40 ID:???
スーパーボスボロットとボスボロット(マジンカイザー)が登場したらザフト終了のお知らせ
315通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 19:53:25 ID:???
アストレイもドレッドノートもアウトフレームもジャンク屋が拾ったらボロットになります
316通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 20:15:05 ID:???
あまりにコストパフォーマンスが良すぎて一般でも楽勝で購入でき、
いつしか他のMSも段々廃れて世界はボロット一色に
317通常の名無しさんの3倍:2008/09/15(月) 22:26:56 ID:???
なにこのボロットSEED
318通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 00:33:18 ID:???
>>316
凶悪犯罪にボロットが使われることもあり、規制も考慮されたが
護身用兵器としてボロットに代わるものはなかった。

一家に一台ボスボロット!

ボロットが人を殺すのではない! 人が人を殺すのだ!
319通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 00:40:11 ID:???
軍用ボロットはスパロボに出た宇宙用もシャープな外付けにウエポンラックも居住スペースを使用、パワーが許す限り(宇宙用の為重量は無視)武装が増えてく。
その内パワーローダーが正式採用。よりスーパーロボット化が進むボロット
夢は広がるな
320通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 00:47:12 ID:???
本体よりオプションパーツの方が高いw
321通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 00:52:51 ID:???
その内パワー不足を補うため従来のエンジンにハイブリットエンジンのWエンジンがスタンダードに更に地球に優しいボロットに
322通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 07:54:33 ID:???
それで技術者が嘆くんですよ。
「俺はユニウスセブンの悲劇を忘れていないっ! だが、これが世界の悲劇を止めると信じて核動力を作った!! なのに何故ガソリンエンジンに負ける?!」
って。
323通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 07:55:09 ID:???
金魚鉢被ってロケット背負ってスーパー化はデフォ?
324通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 11:10:09 ID:???
ボスの助手をするキラが見たい
325通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 12:32:43 ID:???
ボス「ボスボロット、いっくわよぉ〜ん!」
ヌケ・ムチャ・キラ「合点!」
326通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 13:00:12 ID:???
……なんかキラが楽しそうだ。

 種の最終戦後、精神を病んでいずことも無く消え去ったキラを、
なぜかCEに来てジャンク屋家業を営んでいたボス達が拾う。
 古き良き餓鬼大将的な面倒見のよさからキラを背負い込むボスと、
自分達にも手下が出来たと喜び、時には厳しく、時には優しく面倒を見るヌケとムチャ。
そんな三人との楽しい生活に安らぎを感じ始めていたキラだが、ソレも長くは続かなかった。

 ジャンク屋ギルドを通じてキラの所在を知ったマルキオが、
彼と異質な技術の産物であるボロットとにその魔手を伸ばしたのだ。
 
「僕がいなくなれば、ボスさんたちに迷惑をかける事も……」
「なに言ってやがんだよ、キラ!(ごちん)
 お前は黙って俺に付いてくりゃいいんだ!」
「そうそう、キラがいなくなったら俺達一番下っ端に逆戻りだからな!」

「ボスボロット、いっくわよぉ〜ん!」
「「合点!」」

327通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 13:08:41 ID:???
こう、なんかボロットの周りに難民テントが幾つも立っていて、
焼け出された子供達がボロットを遊具代わりにきゃっきゃと騒いでいるようなイメージで、
ボスボロットを動かす時には、キラが子供達にトライダーの出撃時っぽくアナウンス。
子供達に取り囲まれるキラにボスが不満そうにしていると、
前にお父さんを助けてもらった女の子とかが、お礼に花輪なんかを持ってきて
ソレを頭に乗っけたボスが真っ赤になったり、とか……。
328通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 13:12:38 ID:???
ボロットには荒廃からの復興のイメージがよく似合う
329通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 13:22:06 ID:???
だけど甲児君とさやかさんがいないとモチベが下がるボス
330通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 13:32:08 ID:???
無意味に男気はあるボスだから、
NJ投下で荒廃した世界は十分なモチベーションになると思うけどな。
331テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/16(火) 13:41:04 ID:???
ボスボロットの流れを断ち切ってテッカマンブレードのss投下します。ごめんなさい。
僕はまだss書きとしては駆け出しのペーペーですので、
もしよければ読みにくかったりして改善の余地がある部分とかのご指摘をお願いします。
クロスネタはテッカマンブレードとか言っときながら、ボルテッカでフリーダムを破壊……とかのネタは一切ありません。
ご了承ください
332テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/16(火) 13:44:10 ID:???
〜かませ犬のなく頃に〜
STEP1:【至近距離のボルテッカではひとたまりもないと思っていたころが俺にもありました編】


「俺は……、俺はいったい何なんだ……」
俺――【主人公】のシン・アスカは自室でとあることについて悩んでいた。
数時間前、せっかく【主人公】である俺のパワーアップ機体での初のイベントが、『裏切り者の始末』だった。
しかもそのとどめのシーンの映像は使い回しで、剣をヤ○ザみたいに腰だめに構えながら胴体にぶッ刺すという【主人公】らしからぬ必殺技。
挙句の果てに、【主人公】の機体の圧倒的な性能をもってしても、裏切り者にビームライフルを破壊される醜態も見せてしまった。
「俺って【主人公】だよな……? 教えてくれレイ。
俺は後何回奴らを(使い回しのシーンで)殺せばいい? 運命(脚本)は何も教えてはくれないんだ……」 
ルームメイトであり、同じくMSパイロットであるレイ・ザ・バレルに問いかける。
レイはさっきまでカタカタといじっていたノートPCをパタンと閉じた。
「……………ああ、大丈夫だシン。おまえがしてきた質問にわざわざ答えても『答えは聞いてない♪』とかふざけて言うところ以外、
おまえはれっきとした【主人公】だ……………(ボソッ)多分」
ちなみにこの同僚のセリフは最後のつぶやき以外全部、かなりわざとくさい口調……いわゆる「棒読み」である。
「え!? あ、いやそのことについてなら謝るけど、レイだって前、夜に寝ぼけて『カニが飛ぶなぁ!!』ってイスを蹴って俺に……
てかさっき最後に小さく『多分』って言わなかった!? 『多分』!?」
「気にするな。俺は気にしない。心配するな。脚本に何が起ころうとも、【主人公】はお前だけだ……………(ボソっ)きっと」
「いや気にしろよ!! ていうか『きっと』ぉぉ!?」
レイはスッと立ち上がり、見た目が荒木絵になっている俺に一瞥もせず部屋を出て行った。
(おそらく腐女子の頭の中では)親友であるレイにも見捨てられた、
この事実はさらに悩める少年を追い詰める。
そう、俺、シン・アスカは当時とことん追い詰められていた。
まぁ、だからこそあんなことが起きたんだけどね。
333テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/16(火) 13:45:11 ID:???
……ちなみに後日聞いたところ、前述の方法で抹殺したはずの一人、K・Y氏は、頭に包帯を巻いただけの軽症で済み、
『無敵戦艦A・Aが気になってたから、あの戦闘では僕は本気出してないよ
やめてよね、本気でやったら彼が僕に(以下略)』
と、のたまわっている。
まったく空気読まないところは、まさにフリーダム。
ていうかなんであの爆発の中で生きて(以下略)

334テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/16(火) 13:45:58 ID:???
「俺がガンダ…じゃなかった。……俺が【主人公】だ……!!」
俺は寂しさのあまり、部屋でなんか電波してしまったが、完璧に流行に乗り遅れている。
そんなとき……
「やはり蟻(あり)は蟻(あり)か。
たかがそんなことで悩んでいるとは。」
――!? 誰だ!? 
ドアの向こうから聞いたことがない声がして、振り返る。
――侵入者か?
ドアの向こうを警戒しながら、引出しから慣れた手つきでハンドガンを取り出す。
残弾は確認した。ぬかりはない。
「【主人公】かどうか、悩んでいるようだな」
プシュウ、というドアの開閉音とともに部屋に入ってきたのはロシア系の印象を受ける
妙に自信たっぷりな眼をした男だった。
「だ、誰だアンタ!? 所属と階級は!?」
両手でしっかり構えた護身用の銃を男に向けて叫ぶ。
「名前はモロトフ。所属はラダムのテッカマン。私は裏切り者ブレードのボルテッカで消滅したはずだが……
なぜか気がついたら、私はそこの廊下に立っていた」
「ラ、ラダム? テッカマン? …って何だ!? ていうかさっきのセリフ!! 
『たかがそんなこと』って言ったよなぁ!! アンタに俺の何がわかるってんだ!!」
ガチン、と撃鉄を起こす。
しかし男はつかつかと怯えもせずシンに近づき、片手でハンドガンの銃身を握ったかと思うと、
ミシミシと音を立てながら、まるで飴細工のように曲げてしまった
「――――――!?!?!?」
「ひとまず落ち着いて銃をおろせ。
もっとも、そんな玩具(おもちゃなど)、完全なテッカマンである私には通用せんがな」
335テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/16(火) 13:48:24 ID:???
「なるほど。事情はわかった。
最初は主人公だったはずが、いつのまにか裏切り上司の凸と仲間のK・Yにその座を取られつつある、と」
「そうなんですよ……俺が【主人公】なんですよ……。
けど運命(脚本)は俺が【主人公】することを許してくれないんですぅぅぅ、うっうっ……」
「泣くな泣くな。しかし…そこまでのことだと同情を禁じ得んな。
よくぞその仕打ちに今まで耐えきった。ふむ、蟻という呼称は特別に免除してやろう。貴様、名は?」
「シンです……シン・アスカ!! 俺が【主人公】です!! ですが……ですが!! 
最近のあまりの仕打ちで『やっぱり俺なんか【主人公】になれないんだな〜』と思い始めちゃったりするんですよコレが!!」
モロトフは部屋のレイの椅子にアームレストを使い、頬杖をつきながら足を組んでどっしりと座り、
シンは俗に言う「orz」の恰好で床に顔を近づけ、声を殺して泣いている。
「シン。第一印象もそうだったが、話を聞いて確信した。
貴様には、この狂った運命(デステニ―)の中で【主人公】よりふさわしい役割(ロール)があるぞ」
「え……!? そ、それは一体なんですか!?」
見えてきた希望に、つい身を乗り出してしまう。
いつのまにか迷い込んでた永遠の孤独から一転、希望が……見えていた。
その時までは。

「………【かませ犬】だ」

「……………は? い、今何て!? こ、答えは聞いてますからもう一度!!」
一瞬、耳鼻科に行こうか本気で悩んだ。
こころなしか口調もおかしい。
「ぬ? うまく聞きとれなかったか? まぁいい、もう一度言ってやる。
それは……【かませ犬】だ!!」

静寂が、訪れた。

――な、なんじゃそりゃぁぁぁぁぁぁ!!

………続く。
ヘルメットの下の、涙をぬぐえ。
336テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/16(火) 13:51:20 ID:???
以上でいったん投下を終わります。
前なんか連続で投下したら「ばいばいさるさん」とかいうのに引っかかって
いきなり途中で投下できなくなったので、今回は小出しで行きます
337通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 14:10:21 ID:???
ばいばいさるさん回避法

・11レス以上書き込むと引っかかるので、まとめられるなら10レス以内にまとめる
・○時0分をまたぐとカウントがリセットされるのを利用する
 50分くらいから貼り始めて10レス貼り、待機。0分越したらまた10レスまで貼れる。
 利用すれば、20レスまでは連続で行ける
338通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 19:14:57 ID:???
一体どんなシチュエーションで第五話の「蟹が飛ぶなあ!」を言ってたんだwww
339通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 19:43:13 ID:???
某スレでは隠者に「ニワトリが飛ぶな」って言ってたな
340通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 21:01:06 ID:???
>>338
たぶんザムザザー戦
341通常の名無しさんの3倍:2008/09/16(火) 23:07:46 ID:???
>>326
そしてさらに炊事担当に痔を仲間に引き入れようとするんですね、わかります
342通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 14:01:45 ID:???
なんかボスの話し泣けるな〜。
343通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 20:11:51 ID:???
そうか、キラに必要なのはさやかさんタイプの女性だったのか
344通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 21:29:36 ID:???
つまり、時々お色気シーンのある女性ですね


あれ・・・?
ラクスってOPでいつも全裸じゃ・・・?
345通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 21:52:14 ID:???
更に毒電波出せるからなw

っと、ボスの話に泣けそうになったんだが炊事担当に痔を入れるのはやばいと思った。
三食おやつまでチャーハンになってしまいそうだから。
346通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 21:56:23 ID:???
痔悪化の炒飯に汚染米混入疑惑が!
347通常の名無しさんの3倍:2008/09/17(水) 21:58:01 ID:???
ボス「ディアッカ、なにしてんだわさ?」
痔「なんか汚染米が混じっててな、選り分けてる所だ」
ヌケ「手作業で!」
ムチャ「六合分も!
348通常の名無しさんの3倍:2008/09/18(木) 01:21:32 ID:???
>>345
痔「非グゥレイト!俺は炒飯だけじゃなくピラフも作れるぜ!」
349通常の名無しさんの3倍:2008/09/18(木) 01:24:28 ID:???
>>348
そんなの痔悪化じゃないやい
350通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 09:30:25 ID:???
炒飯、ピラフときたから次はパエリアということで
ホウメイさんを
351通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 09:43:26 ID:???
ナデシコ系二次創作の定番――ランダムジャンプ。
ルリやラピスの存在があるならブルーコスモスはアウト、ほぼ全員が種で言うところのナチュラルなのでザフトも難しい。
つまり、そのどちらでもない勢力――ジャンク屋ギルドが適正かな? プロスペクターがいれば交渉は任せられますしね。
352通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 10:47:04 ID:???
>>351

 幾らランダム転移って言ったって、異世界は火星遺跡の管制範囲外だから、移動は不可能だと思うんだぜ。
 火星遺跡は本来、巨大なゲートウェイを構成する施設のひとつでしかないわけだしな。
 後、コーディネーター技術は一般の遺伝子操作とは発想が斜め上に違うから、ルリとラピスもブルコスでも大丈夫。
 コーディネーター技術の産物とは認識されないから、IFF体質も含めて新種の遺伝子治療でも受けたのだろうとしか受け取られないと思う。
 それに、ブルコス構成員の中にもコーディネーターはいるし、
過激派とされているナチュラルのブルコス構成員の中にも、コーディネーター雇ってる人はいるぜ。 

 まあ、プロスさんの性格とナデシコの整備問題、それに社会的背景を考えると、普通に連合に行くんじゃね。
 案だけの単独航海が可能なナデシコに、あのちっこい機体に慣性制御内臓のエステならば、
種or種死期間は余裕に戦える上に、ルリ&ラピスだけでも戦争を終わらせかねないが……。
353通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 11:10:52 ID:???
>>352
おっと、ルリ・ラピスが電子制圧するには通信環境が整ってないといけないんだぜ?
354通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 11:49:11 ID:???
もしもアナベル・ガトーがマブラヴ世界にきたら
ってスレが立ってた
355通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 12:36:23 ID:???

プラント本国は、自国領内でNJを常時稼動させているとでも?
356通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 18:52:02 ID:???
そういや、NJは宇宙にあるのだろうか……?
あってもすぐ除去できるよな。
なんで種の宇宙戦でMS使うようになったんだっけ?
357通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 19:17:16 ID:???
戦艦にも積んでるんじゃなかったっけ? レーダージャマーとして
あれ? それはミノフスキーと設定混じってる?
358通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 20:13:55 ID:???
艦に積んでいるんなら、レーダーで敵艦隊発見後ジャマー作動して有視界まで接近、かな?
でもその場合、接近するまでに敵艦隊の位置がわからなくなりそうだ。

有視界範囲に近づくまでジャマーをかけなかったら、飽和ミサイル攻撃でやられそうだし。
359通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 23:38:21 ID:???
種のヘリオポリスがそんな感じだったでしょ。
アルテミスへのサイレントランでも有視界レベルになっても気付かれない性能。

戦闘エリアに入ったら照明弾が有効そうだ。
360通常の名無しさんの3倍:2008/09/19(金) 23:59:12 ID:???
種キャラがラ・ギアスに召喚されたら
361通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 02:34:37 ID:???
宗方怜治が連合陣営にいて連合とザフトを上手く巻き込んで連合してラクシズに戦いを挑むとか・・・

あの御仁ならラクシズが真っ先に叩き潰すべき存在だと思うし
362通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 10:01:29 ID:???
少し前にあった『ボロットが来たら』――の代わりに『モビルトレースシステム搭載機』が来たらどうなっていただろう。
種デスのデストロイがデビルガンダムになるのは確定か?
363通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 10:50:37 ID:???
モビルトレースシステム搭載だと、シン>凸>>>>>>>>>>>>>>>>>キラぐらいの戦力差になるな
364通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 10:56:15 ID:???
開発されたのが『ストライクガンダム』ではなく『ストライクユニット』だったなら?
……あの世界観にストライクウィッチーズはあわないか。
365通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 11:03:46 ID:???
>>362
むしろ悪ダイモス
366通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 11:24:24 ID:???
>>363
シンって白兵戦凸より強えの?
『アリシア!左だっ!』
(ッ!?)
リーダー機からの警告とほぼ同時に、けたたましいセンサーの警告音と共に急速接近する、ビームサーベルを構えた敵機ウィンダムの機影に気付く。
とっさの回避機動がどうにか間に合い、初太刀で撃墜される事こそ免れたものの、完全にはかわしきれずに90ミリ対空散弾砲を構えた左腕が切り飛ばされる。

2ギャルセゾン、Ξガンダムと共に敵第三編隊を潰走させて追い上げをかけていたニーラゴンゴ空戦隊のザフトMSたちもまた、一斉に逆攻勢を掛けて来た敵艦載MS隊残存機群の勢いに飲み込まれていた。

先程、メッサーの姿を見て謎の友軍≠ヨの疑念を口にしていた若い女性パイロットの駆るディンの、危機はまだ去ってはいなかった。
最初の一撃で彼女のディンを仕留め損ねたウィンダムが、止めを刺そうと更に迫撃を繰り出して来る。
僚機の援護は間に合わない。

「ああっ!」
終わりだと悟って彼女は叫ぶ。
だが、その眼前に1つの機影が飛び込んで来た!

「なっ!?」
彼女の頭上を飛び越すかの様な勢いで横合いから割り込んで来たのは、あの謎の友軍≠フ量産型MSの1機。
その大型機は、飛んで来た(実際には「跳んで来た」なのだが)勢いのままに繰り出したキック一つでウィンダムの頭部をもぎ取って、まるでサッカーボールか何かの様に彼方へと蹴り飛ばした。

「う、嘘……」
空戦用の機体ではない筈なのに……などと言う以前の、どうやったらMSにそんな動きをさせられるのか?としか思えない――更にそのままウィンダムの機体を踏みつけて、
蹴り落とすのと同時に自身の空中再跳躍の土台にも使うと言う、眼前で現実に展開された余りにも信じ難いその機動に、
戦闘中であると言う事も瞬間忘れて、彼女はただただ唖然とさせられるのみだった。

それは、彼女の僚機たる他のニーラゴンゴ空戦隊MS各機のパイロット達も全く同じであったのだけど。
オーブ沖でミネルバの総員がそうなったのと同じ事が、ここでもまた同様に再現されていた。

『ディンのパイロット、大丈夫か?』
その機体――フェンサー・メインのメッサー2号機――からの通信を受けてようやく驚愕から我に返った彼女は、
『あ、ありがとう……』と、たどたどしく礼の言葉を口にする。

『気にすんな、仲間≠セろ?』
そう何の屈託も無い声で返して来る相手の言葉に、彼女は戸惑いを覚えながらも自分でも繰り返しに呟いていた。
「仲間=c…」
ナチュラルが口にしている筈のその言葉は、何故だか不快には感じなかった。
『乱戦はディンやバビには不利だろう?少し下がった方がいい。俺達が援護する』
続けてそう言うフェンサー。

『ニーラゴンゴ隊の各機は後退、ミネルバの直掩に回れ!』
更にそこへザフト側の総隊長であるアスランからも同様の新たな指示が下され、彼女らザフト空戦MS隊は乱戦状態の前線からミネルバの側へと、前を向いたまま後退をかけ始める。

そうして下がり始めた処で、改めてますますその凄まじさの度合いを高めるマフティーなる謎の友軍≠フ戦いぶりを、離れた位置から見て声も出なくなる彼女らだった。


彼方のミネルバへとまっしぐらに飛び去りつつある、ジェットストライカーの二基のノズルの噴射光の中点を、三重の射撃用センサー全てが捉えた。
ターゲット、ロックオン!

「いっけえぇぇっ!」
ルナマリアはオルトロスのトリガーを引き絞る。
飛び出した高エネルギービームが怒濤の勢いで空中を迸ると、その先にいるダガーLに追い付き、爆発させた。

「やった! 次はっ?」
また一つ、妹が残る母艦への脅威を芽の内に摘めた事に小さな快哉を上げるが、ルナマリアはそれで浮かれる事も無く冷静に、戦線を突破してミネルバの方へと向かう他の敵機の有無確認へと意識を向ける。

「……いた! あのスカイグラスパー!」
新たに防衛線の混戦の下を潜り抜けた、1機の敵戦闘機に気付くルナマリア。
ランチャーストライカーを装備したスカイグラスパーが、海面すれすれの超低空をミネルバへと一路ひた走っていた。

物量の差がある故に、乱戦の中を上手く(あるいは運良く)くぐり抜けてしまう敵機が多少は出てしまう事は防ぎきれない。

そう判断したマフティー達の臨機応変な対処とは、戦線での防戦を基本とするのは変わらぬながらも、それら漏らした敵機をミネルバに接敵しきる前に、
後退して2機の空荷のギャルセゾンと共に最終防衛ラインを構築したニーラゴンゴ空戦隊との挟撃で、確実に仕留める遊撃役を抽出すると言う事で、
その役目に専従するチームとしての抜擢は、1ギャルセゾン戦闘小隊――すなわち、エメラルダのメッサーとルナマリアのガナーザクウォーリアのチームが選ばれていたのだった。

『いいぞ、ルナマリア。その調子だ!』
『あんたの背中はしっかり守ってる。安心して射撃に集中しなよ?』
1ギャルセゾンのレイモンド機長達が、MS同士の背中越しにエメラルダが、接触回線で口々に声を掛けて来て、気負う事が無い様にと気を配ってもくれている。
大事な妹も、友人達も乗っているミネルバを守る為の狙撃役。
自分を信頼してこの大事な役目を任せてくれた、マフティーの人達の気持ちに応えたい。
そう素直に思いながら、ルナマリアは新たに発見したミネルバへとひた走る敵攻撃機へと集中する。

ザク本体の、オルトロスの、そしてマフティー側から提供される、3つのセンサーそれぞれの射撃用データの全てが合致した。
文字通りの「照準完全固定〈ロックオン〉」だ。
再び咆吼するオルトロスの猛火に、派手に爆発するランチャースカイグラスパー。
ルナマリアは、マフティー相手の猛訓練を通して鍛え直した長距離射撃の技量を遺憾なく発揮して、ミネルバへの敵機の脅威の顕在化を未然に防いでいた。

対ミネルバ攻防のこちらの側の戦線は、ネオやシン達の動きとは反対に徐々にミネルバの側へと移動しつつあったものの、
早々と後退させたニーラゴンゴ空戦隊(更に先に下がっていたギャルセゾン2機の援護射撃も加わる)が空中から、
また海中に転進したメッサーの内の3機もアビスを警戒しつつ海面上へと浮上して迎撃の火線を打ち上げる最終防衛ラインはしっかり構築され、文字通り1機たりとも敵機の突破を許しはしなかった。

見ようによっては、こちらの戦線においては地球軍艦載機部隊をマフティー・ザフト同盟軍側が(機数そのものでは劣るのにも関わらず)緩包囲すると言う様な格好になっていたと言えるかも知れない。

そうと悟った、ダークウィンダムに乗るファントムペインのパイロットはついに指揮官に現状を告げる。
『大佐、こちらはもう駄目です!撤退の許可を!』
彼の言う通り、大勢はもう決しかけていた……。


ガイアガンダムとの激しいサーベル戦を継続しながら、浅瀬から島へと上陸していたインパルスガンダムの頭上を杜撰な照準のビームライフルの火線が駆け抜けた。

「くっ!まだ新手がいるのかよ?」
シンは舌打ちし、ガイアガンダムへの注意は切らさぬままに横目で素早く敵機の姿を探す。

当たる当たらないとかを言う以前の、自ら位置を暴露するだけの行為でしかない無駄な攻撃をした敵の姿は、すぐに見つかった。
島の丈の低めな木々の間に点在して立つ中隊規模のストライクダガーの機影。
飛び込んで来たインパルスガンダムに驚いて、慌てて攻撃をかけて来た様だ。

(こいつら、なんでこんな所に?)
ストライカーパックの運用能力を持たず、自力飛行が出来ないストライクダガーが出て来ないと言うのは判るが、逆にそれなら何故こんな所にまとまった機数がいるのか?

その疑問の解答は、それらと共にモニターカメラが捉えた周囲の光景だった。
(こっ、これは!)
そいつらの後方には、島の森を広範囲に切り開いた更地に立ち並ぶ、無骨な人工の建造物の数々や、多数点在する対空ミサイルや機銃の砲座などがあった。
「こんな所に、地球軍の基地が!?」
思わずそう口にしてからシンは、そう言えば隊長がそんな(可能性の)事を口にしていたっけと思い出す。
つまり、このストライクダガー隊は基地を守る、最終防衛ラインと言う事だ。

「ならっ!」
シンは素早くビームライフルをそちらに対して構えるや、三連射!
一射一殺の早業で、たちまち3機のストライクダガーを撃破する――無論それは、上昇しているシンの技量と、
戦意も腕も著しく低い敵機の動きの鈍さと言う反比例の関係が生み出した結果ではあったが、劇的な′景であるのは間違いはなかった。

そんな離れ技≠目にした残るストライクダガー各機のパイロット達は、最初は唖然とし、ついで理解が遅れて追い付くや、たちまちの内に戦意を喪失した。
元々、無理押しに徴兵されて戦わされている様な兵士達が操縦している部隊なのだ。

「宇宙の悪魔〈コーディネーター〉≠ヌもを許すな! これは奴らから世界を救う為の聖戦なのだ!」
そんな風に、頭が沸いているとしか思えない様なおえらいさん方≠ノ異口同音にけしかけられた所で、現実感の無いどうでもいい話としか思えないと、皆が思っている様な者達の部隊だった。
――だからこそ、二線級の機体を与えられて、頭数合わせに使われていたわけなのだが。

逆立ちしたって絶対に勝てない様な凄腕の敵機が現れて、
しかも頼みの綱のファントム・ペインの新鋭機は(そいつをこんなところまで引き込むだけ引き込んでおいて)自分達と基地を見捨ててあっさりと逃げ去ってしまった。

『待ってくれ、撃つな! 俺達の負けだ、降伏する!』
そんな状況を判断して、生き残ったストライクダガー隊の隊長機は手に持ったビームライフルとシールドとを捨て、両腕を掲げながらインパルスガンダムに向けて通信と併せての降伏の意思表示を示し、
戸惑っていた他の機も相次いで、それに倣い始めた。

「降伏する?……戦闘をやめるって言うのか?」
シンは驚きに一瞬攻撃の手を止められて、そう呟きを漏らす。

ただコーディネーターであると言うだけで、貴様等が存在している事自体が許せない。浄化してやるから、死に絶えろ!
なんて言うとんでもない論法で、理不尽な殲滅の為の戦争を一方的に仕掛けて来る、地球連合軍のナチュラル達が?

想像外の事態に戸惑いを覚えるシン。
だが、次の瞬間シンは更なる驚愕を目にして絶句する。

降伏の意志を示して来ていたストライクダガー隊の隊長機が、突如突き飛ばされたかの様に前のめりに機体を傾け、そして爆発した。
「なっ!?」
ストライクダガーの爆発の彼方から、複数の曳光弾の火線が放たれていた。
基地の対空砲座から放たれた攻撃が、真後ろから無防備なストライクダガーを遅い、火球に変えたのだ。

一斉に放たれ始めた無数のミサイルや重機関砲の群れからの火線は、更に他のストライクダガーにも襲いかかり、
至近距離――それも真後ろの友軍≠ゥら不意を打たれたストライクダガーは為す術もなく、次々とスクラップと化して行く。

「味方が……味方をっ!?」
今度は彼の方が眼前の光景に理解が追い付かず、シンは瞬間その場に立ち尽くす。
基地からの猛火は無論、インパルスガンダムに対しても向けられており、機体の装甲表面に機関砲弾が着弾して甲高い音を立てる。
これが、実体武器が効かないフェイズシフト装甲を持った機体では無かったのなら、シンもストライクダガー隊の後を追っていたかも知れない。

『死ねっ、この裏切り者ども≠ェっ!宇宙の化け物どもに、戦いもせずにむざむざ尻尾を振って降伏するだと? お前等も奴らと同罪だ!一緒に殺してやるッ!!』
全方位回線で開かれた、そんな狂気に満ちた叫びにシンは我に返った。
基地部隊の中にいたブルーコスモスシンパの兵士達が、降伏しようとしたストライクダガーのパイロット達を私刑で処刑したのだと、ようやく事情を理解する。

なんて奴らだ!
そう純粋な驚きと、ついでその姿に激しい憤りを覚えてシンは、そんな銃座の幾つかにビームライフルや胸部のCIWSを叩き込み、立て続けに爆砕する。
更にインパルスガンダムの機体を基地の方へと数歩近付かせて――シンはある光景を目にして愕然とさせられた。

基地の周囲には高い鉄のフェンスが二重に張り巡らされ、その外側にしがみ付くようにしてフェンスの向こう側を見ている着のみ着のままの島民達の人並みが見えた。
彼らが必死に様子を窺い、口々に何事かを呼びかけているその向こうには、銃を手にした地球連合軍の兵士に監視された、島の島民であろう大人の男達が強制労働を強いられている様が見えた。

(こいつら、この島の人達を!?)
そう知って絶句するシン。

と、姿を現したインパルスガンダムの機影に気が付いて、地球軍の兵士達が明らかに浮き足立った。
その隙を見て、数人の男達がフェンスの方へと駈け出して、二重の金網越しに無理やり引き離されていた家族と向かい合う。
そしてその内の一人が基地から逃げようとそのフェンスをよじ登り始めて――それに気付いた地球軍兵士の放った銃弾を背に受けて、
彼は愛する家族の眼前で物言わぬ死体となって地面へと叩き落とされた。
再会の歓喜から一転しての、眼前での殺害と言う奈落へと突き落とされた、男の家族の絶叫する表情をモニター越しに目にしたその瞬間、
シンの中で二年前の記憶がフラッシュバックし、そして彼の意識の全てを染め上げて行った……。

『ひらひらと、このっ!』
ジャンプフライト戦法を次第にものにしつつあるレイの機動にたまりかねた、ウィンダムの1機が頭に血を昇らせてビームサーベルで斬りかかって行く。

「馬鹿、思うツボだぞっ!」
そう制止の声をかけるよりも早く、そのウィンダムはザクファントムが投げつけて来たビームトマホークを真正面から喰らって、
コクピットのある胸部中央にビーム刃をめり込ませて動きを止め、墜ちて行った。

その直後、更にセンサーが警報音を立てる。
彼方から太い光状――恐らくプラズマ収束砲系の火線だろう――が飛来し、各個にそれを回避する機動で彼らの編隊は乱される。

「来たか、赤いの!」
カオス、及びスローターダガーに率いさせたウィンダム隊――こちらもかなり目減りしている――との交戦を続けながら、赤いザフトの新型機の方も再び交戦可能圏内へと追い付いて来ていた。

『大佐、こちらはもう駄目です!撤退の許可を!』
そこへ飛び込んで来る、対ミネルバ戦線の指揮を執っている部下からの通信。
「……」
ネオはガイアが戦う地上の戦況にも注意を向ける。
ガイアと戦っている敵機インパルスは、斬り合いを続ける内に島の中へと踏み込んで行きつつあり、そして、基地の為にと一応置いてやっていたストライクダガー隊とも遭遇していた。

(チェックメイトか……!ここまでだな)
『残存する各機!作戦を終了する、全機撤退だ!』
海空戦で圧倒され、そして基地にまで踏み込まれてはもうお手上げするしかない。
一度そう認識するや、ネオの決断は何の躊躇も無く、早かった。

『艦隊各艦は直ちに偽装を解き、抜錨。避退コースを取れ!J.P.ジョーンズ以下空母群は収容準備!』
敗北をあっさり受け入れたネオは、残存戦力の保全の方にと既に意識を切り替えている。

『艦隊へ帰投する! お前らも、来たければ一緒に来い』
僅かに生き残っていた基地設営隊付きのウィンダムにも、ネオはそう声をかける。
もちろん基地へと戻れる筈もないウィンダム隊の各機も、迷わずその後を追った。

ネオが上げさせた撤退指示の信号弾を目にしたステラは、インパルスガンダムの事など全く忘れたかの様にさっとガイアの機体を翻させ、再び四足獣形態に変形すると小島や大岩伝いにネオの元へと駆け去って行く。
その背後のストライクダガー隊や、地球軍基地の事など全く意識の外の事だった。

『ネオ!撤退かよ!?』
苛立たしげな声で叫ぶスティングだったが、流石に彼の機体もバッテリーの残量が不安になって来ていたと言う事もあり、不承不承ながらもカオスの機種を翻す。
「ちっ、この借りは必ず返す!」
結局仕留められなかった、赤い敵機を睨みつけながら吐き捨てるように叫ぶスティング。
MA形態で飛ぶ彼のカオスは、右上部側のビームクロウ発振器をセイバーガンダムのビームライフルによって吹き飛ばされていた。
対してこちらは向こうの機体に1発も当てられなかったのだから、どちらの判定勝ちであるかは(大変不愉快であるとは言え)嫌でも認めざるを得なかった。

『撤退!? 何でだよ?』
今や地球軍側で唯一戦線に残っていると言ってもいい、アビスのアウルはネオからの撤退の命令にあからさまに不満の声を上げた。

『駆り出した戦力は潰滅だ。おまけに基地にまで踏み込まれてるしな』
『はぁ? 何やってんだよ、間抜け!』
悪びれずに言うネオに、罵りの言葉を投げるアウル。
ネオはそれに対して怒りもせずに言い返す。
『そう言うなよ、お前だってマフティー相手に打つ手無しだろ?』

苦笑混じりにそう言ってくるネオに、カチンと来るアウル。
『言ったな?だったら、やってやるよ! 大物をっ!』
そう叫ぶや、アウルはその大物=\―ボズゴロフ級の潜水母艦に狙いを付けた。

確かに、得体の知れない部分も多々窺わせている、その実力は侮れないマフティーのMS相手の駆け引きの算段が彼の動きを押さえていたのは間違いない。
ただしそれはあくまで、どうせなら歯ごたえのある相手との戦いを楽しみたいと言う、自分自身の欲求を優先して戦っていたからであって、
兵士としての戦術眼そのものは、アウルはきちんとしたものを持ち合わせてもいるのだった。

口では不満を漏らしながらも、本隊が引き上げるとなればいつまでも自分の楽しみを追い求めて遊んでいるわけにもいかない。
アウルはさっさと兵士としての義務≠ニか言うものは済ませて、自分もずらかる事にした。

それまでの隙を窺う動きから一転して、アウルはマフティーのMS隊が防衛線を形作るニーラゴンゴの方を目指して一直線にアビスを駆けさせる。
来たか!と、マフティーの各機が身構えるところへ、それぞれにめがけてアビスが高速誘導魚雷を連続で発射する。

迫り来る魚雷に対して、再びサンド・バレルのバリアーと併せた防御体勢を取るメッサー各機。
疾走する魚雷は今回もサンド・バレルに邪魔されて、メッサーの手前で爆発して行く。

だが、相手も先程と同じ事をむざむざ繰り返して来るとも思えない。
魚雷自体は迎撃できるとは言っても、こちらもそれで動きはある程度封じられるわけだし、その隙を突いていよいよお得意の接近戦を仕掛けて来る腹かと予測し、それぞれに構えを取って待ち受ける。

それまでの敵機アビスガンダムの戦いぶりを考えれば、そう予測したのも何ら不思議はない。
しかしこの時、アウルの狙いは「先に彼らを」と言うものでは無くなっていた。
そして、彼にそれを可能とさせる様な防衛陣の空隙がこの時、僅かながら生じてしまっていたのだった。
海中へと転戦して来た5機のメッサーの内、残る敵機はアビスガンダムのみとなり、対峙の状況となっていた所で、頭上の空中での対ミネルバの戦線の方でも敵に押し込まれる様な格好になり、
アビスガンダムの事は警戒しながらも、空中の各機と協調してミネルバの最終防衛線ともなる為に、その内の3機は海面付近へと上がっていた。

アビスガンダムが再度突入をかけて来たのに呼応して――その頃には空中戦の方も形がつきそうになっていたと言う理由もあるのだが――それら3機も再び潜行して来るが、
それでも潜行を続けたままでいた2機との間には、僅かに埋めきれない空隙が生じてしまっていた。

空隙とは言っても、アビスガンダムの突破自体は許す様なものではおそらく無かった。
だが、アビスはメッサー各機めがけて放った魚雷に続けて、第二陣の魚雷を放っていたのだ。
それも、メッサー各機が自機に向かって来る魚雷を撃破して一時的にその動きを鈍らせる間を狙って。

そうして見事にそこをすり抜けた2本の魚雷が目指すその先には、ニーラゴンゴの巨体があった。
『しまった!』
異口同音に叫ぶメッサーのパイロット達だが、それ以外にはどうしようも無い。

ニーラゴンゴはデコイを放ち、またマスカーを働かせながらの懸命な回避を試みるが、アビスガンダムの装備するザフト謹製の最新鋭高速魚雷に対するには、残念ながらそれらは全てが遅過ぎた。

戦況を見守ると言えば聞こえは良いが、アビスガンダムの脅威を前にしても積極的に後退を図らなかったのは、ニーラゴンゴ艦長の明らかな判断ミスであっただろう。
苦し紛れに、メインタンク・ブローで緊急浮上を始めたニーラゴンゴの横腹に、立て続けに2本の魚雷が突き刺さり、爆発した。

「へへんっ、どうだっ!」
作戦通りと、快哉を上げるアウル。
ゆっくりとそれを確かめている暇は流石に無いものの、あのボズゴロフ級はとうてい助かるまい。

欲を言えば接近して更に攻撃を叩き込み、一瞬で轟沈させてやりたかったところではあるが……。
「まあいいさ、大物は殺ったんだ。どうだネオ、スティング、これでここは僕の一人勝ちだなっ!」
アウルはそれなりに満足げな快哉を上げながら、そのまま一気に戦場を離脱して行った。


『どうするんだい、隊長さん?』
敵隊長機に従って撤退して行く地球軍残存部隊を追撃するのかを、アスランに確かめるカウッサリア。
恐らく、見つからなかった敵の母艦群はそっちの方向にいるのであろうから。追いかければ、それらを発見して叩く事も出来るだろうと言う事だ。

『いえ、この状況下では撃退した事だけで充分でしょう』
しかし、アスランはその必要は無しと判断する。
これは向こうから仕掛けられての遭遇戦。自分達が敵の殲滅を目的にしているわけでは無いのだから、攻撃を断念して去ってくれればそれ以上に無益な血を流す必要はないと言う事だ。
アスランはその考えを、タリアやΞガンダムのハサウェイにも伝え、同意を得る。
『了解した。こちらの戦線でも敵機は撤退にかかっているが、追撃はしない。宜しいか?グラディス艦長』
ハサウェイの問いに頷き、タリアはアスランに向かって逆に問い返した。
『そちらは? シンが敵の基地を発見した様だけど、状況は?』

『はい、基地内ではなお戦闘が展開中の模様です。これよりレイ及び4ギャルセゾンと共に接近し、確認します』
アスラン達の視界の端には、なおも小さな爆発も起こしながら炎を上げている基地施設の外周が見えて来ていた。
基地に残っていた敵MSと、シンはなおも戦っているのか?と思われた。

『お願いするわ。こちらは……』
と、タリアが言いかけるその途中に、『ニーラゴンゴが!』と言うメイリンの声が割り込んで聞こえた。

『アスラン、ニーラゴンゴが被弾したらしい!』
ハサウェイの厳しい声が状況を彼らに伝えて寄越す。

『!』
『幸いこちらの戦線は終結している。これから全力で救援に回る! すまないが、そちらは頼む!』

『くっ、……頼みます! レイ、行こう。俺達は敵基地の方だ』
『はい』
唇を噛みながら吐かれるアスランの言葉に頷くレイ。

セイバーガンダムと4ギャルセゾンは再び併走飛行で、シンが向かった敵基地の中心部へと急ぐ。
そこでは白い巨人が、破壊神と化して荒れ狂っていた……。


『急げ! ニーラゴンゴを支えるんだ!』
空中にいた5機のメッサー各機は、ニーラゴンゴのいる海面の直上へと自機を載せたギャルセゾンを走らせる。
Ξガンダムも同様に急いで飛来するや、そのまま海中へと突入してニーラゴンゴの巨体の艦底側へと回り込む。

アビスガンダムの魚雷を受けたニーラゴンゴのダメージは致命的なものではあったが、即死レベルではなかった――アウルの本当ならば狙いたかった戦術通り、
その上に接近しての連装砲の砲撃まで浴びせられていたならば、文字通りの即時轟沈となっていただろうが。

その点ではボズゴロフ級の巨体が幸いして、僅かながらも完全死までの猶予を与えられる結果となり、更に偶然ながら苦し紛れに直前に打っていた急速浮上の機動が幸いし、
制御されたものでは無いながらもニーラゴンゴの艦体は、最後に残された浮力でもって海面上へともう一度浮かび上がろうとしていた。
沈没するのは避けられないまでも、轟沈ではなく、短時間でも一度は浮上する事が出来るのなら、その分一人でも多くの乗員を救い出す貴重な時間を得られる。
マフティーの面々は自分達のMSの持つパワーでもって下面からニーラゴンゴの艦体を押し上げ、一秒でも多く浮上していられる時間を延ばそうとしていたのだ。

海中に没していた残り5機のメッサーは次々に海面へと浮上すると、手近な空荷のギャルセゾンを呼び寄せ、
機体下面に格納されたMS用のグリップにぶら下がる格好で短距離を空輸させ、先行する僚機に倣って再び海中へと飛び込んで行く。
自力で水中を移動するよりも早く駆け付けられるのと、推進剤はニーラゴンゴを支える為に用いると言う判断あっての行動だった。

そんな彼らの姿を見て、ただ1機生き残っていたゾノも自らの発進した母艦の元へと海中を駆け、Ξガンダム、メッサー隊と共にニーラゴンゴの艦底を押し上げ始める。

「あ、あたしも!」
と、エメラルダのメッサーの後を追おうとしたルナマリアは、レイモンドに制止される。
『待った!行くんだったら、ガナーウィザードは外してけよ。身軽でな!』
『は、はい!』
ルナマリアは軽く赤面しつつウィザードのパージ操作を行って、それからザクを海中へと踊り込ませる。

眼前の海中には傷付いたボズゴロフ級の巨体が在り、そしてその艦底を10を超える数のMSたちがスラスターを全開にして、全力でその巨体を真上へと押し上げていた。
――それはある種、荘厳にも見える様な、そんな光景だった。

ほんの一瞬だけそれに見とれたルナマリアは、はっと気付いて慌てて自機をそのMS群の中へと加えて行く。

再び空荷となったギャルセゾン隊各機は、ニーラゴンゴが浮上してくる海面の周囲を囲む様に次々と海面上に着水し、普段はMSを載せているその機体上面の甲板上に、機長と通信士以外の搭乗員達が走り出てゴムボートやロープの準備にかかって行く。

その様な彼らの姿は、それを目の当たりにするザフトの将兵達に等しく、強烈な感動と尊敬の念を呼び覚まさずにはいられなかった。

ミネルバCIC内のアーサーは、感激に震える口調で自艦からも救助チームの派遣を!とタリアに具申し、彼女からの許可と命令とを受けて陣頭指揮の為に飛び出して行く。

ミネルバのハンガーデッキでは、ジュリア・スガらマフティー側の整備要員達が、アーサーの指示が届き始める以前から、
「自分達も救援に向かいたい。緊急用のボートなどを借りられないか?」と、エイブス整備主任に談判を始めていた。

そこへ救助作業の指揮を執る事になったアーサーが駆け付け、その指示で出された各種の舟艇や艦載機にはミネルバの乗員達とマフティーの支援メンバーとが共に乗り込んで、浮上するニーラゴンゴの元へと駆け付け始める。
既に彼らの存在にはある程度は親しんでいる筈の、ミネルバの乗員達にしてすらがそうなのだ。
この戦いから初めて彼らマフティーを知った、ニーラゴンゴ所属のザフト軍人達に与えたインパクトは、
戦闘での凄まじい彼らの戦いぶりが与えた衝撃をすら遙かに凌ぐ程のものがあった。

ニーラゴンゴ空戦隊のパイロット達は、もはや声も出なかった。
ただ友軍〈仲間〉≠スる者達の為に、何の躊躇もなく身体を張って見せる者達のその姿勢に、
これまでコーディネーターだナチュラルだなどと、そんな事ばかりを問題にしていた自分達の姿を、恥ずかしく思和される様な気分になっていた。

『見てるだけでどうする!我々も!』
はっと気付いたAWACSディンのパイロットが叫び、海に飛び込んだ乗員達を自機のマニピュレータでピックアップするべく、
ニーラゴンゴ空戦隊の各機も速度をギリギリまで落としての低空での旋回飛行に入る。

そして、海面を隆起させ、そのまま突き破るかの様な勢いでニーラゴンゴの巨体が海面上へと姿を現した。
敵機の魚雷に穿たれた破口からの浸水は止まる事無く、刻一刻と増大の一途を辿っている。
浸水量が艦に残された浮力を上回り始めれば、ニーラゴンゴの艦体は再び海面下へと沈んで行く――そして、もう二度とは浮上しない。

それまでが勝負と、艦内で浮上を待ち構えていた乗員達が一斉に全てのハッチを開けて続々と艦上へと飛び出して来る。
無傷の者達は早くも海へと飛び込んで、救助のボートに泳ぎよって引き上げられて行く一方、艦体に強行接舷したホバーランチからは、
屈強な隊員達が選抜され編成された救助チームがニーラゴンゴの艦上へと逆に駆け上がり、負傷して自力での脱出が困難な将兵を連れ出しにかかって行く。

左舷に魚雷を受けたニーラゴンゴの艦体は、左に傾きながら浮き上がり、そして浸水量の増大に比例して左舷側への傾斜の度合いを次第に強めて行く。
艦自体も徐々に喫水を下げて行きつつあるが、それでもなおどうにか海面上に艦体上部を止めているのは、偏にその艦体を押し上げて浮き上がらせ続けているMS隊の存在に他ならなかった。

ニーラゴンゴ自体は言うまでもなく、それだからと言って全ての乗員を救えるわけでも無かったが、彼らのその行動自体がもしなかりせば、より多くの犠牲が出ていたであろう事には誰一人として異論はあるまい。

この懸命な努力は、充分に報われた。
魚雷の命中による即死を免れたほぼ全てのブロックから、ほとんどの乗員達が救い出されたのだった。

『もういい!限界だ、離脱しろ!』
外部からの助力により、本来以上に命脈を長く保っていたニーラゴンゴの艦体も、ついには限界点を超えて急激に海没の速度を速め出していた。
ザフトの将兵が口々にそう叫び、ニーラゴンゴの艦体を押し上げていたMS各機は、想いを残しながら一斉に沈没する艦体を避けて後退する
――ルナマリアのザクは両脇をΞガンダムとエメラルダのメッサーとに引かれて急速離脱を助けられ、どうにか巻き込まれるのを回避しえた。

378通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 13:14:08 ID:???
リアルタイム乙です

支援のついでに質問なんですけど
幕間1だけなんか終わりかた尻切れっぽい気がするんですが・・・
ニーラゴンゴの撃沈と言う犠牲が、その代償として残したものは――
コーディネーターとナチュラルとが垣根を作らずに、同じ人間≠ニして力を合わせ、共に在る事だとて出来るのだと言う、その事実の何より雄弁なる証明――
アスランや議長が願い、目指す未来へと繋がる、その場に居合わせた一人一人の胸にと宿った芽吹きを待つ小さな種子≠セったのかも知れなかった……。


もはや、恐慌状態の地球軍兵が放ってくる散発的な反撃(とすら言えないが)以外にはろくな抵抗もない基地内で、白い巨人――インパルスガンダムが蹂躙の限りを尽くしていた。

建物にはビームライフルを撃ち込み、銃座や車両などは胸部CIWSの機関砲で吹き飛ばし、あるいは踏みつけ、蹴り飛ばして破壊して行く。
立て続けに起きる爆発、それによる紅蓮の業火に包まれて、基地はもはや完全な廃墟と化していた。

『シン!何をしている!』
『止めろ!もう彼らには抵抗する力は残っていない!』
その光景を確認したレイとアスランが口々に強い口調の制止の通信を送り、その声に我に返ったのか、インパルスガンダムは一方的な蹂躙の動きをようやく止めた
――もっとも、その時にはもはや壊すものなど何も残ってはいなかったのだけど。

『シン!』
『応答しろ!』
なおもスピーカーが伝えてくる二人の声には応えずに、シンはインパルスガンダムの機体を反転させて基地の外周部の方へと戻し始める。
そこには先程彼を激発させるきっかけとなった、地球連合軍の横暴の犠牲となって基地の内外に引き離されていた島民達がいた。

基地の内側のフェンスの前に集まっていた徴用され強制労働に駆り出されていた男達が、ゆっくりと歩み寄って来るMSの巨体に怯えた様にあとじさる。
シンは彼らを避けてガンダムに内側のフェンスを跨がせて立たせると、両方のマニピュレータを内と外のフェンスへとそれぞれ伸ばすと、
それを掴んで一気に地面から引き抜き、男達の為に逃げ出す出口を作ってやった。

MSのその行動を遅れて理解した男達が、それに気付くやいなや、歓喜の叫びを上げながら全力でそこから外に待つ家族達の元へと我先に駆け寄って行く。
基地から島民達を遠ざけていたフェンスの外側で、とうてい数え切れない程の、涙を流して抱き合い、ようやくの再会を喜び合う幾多の家族達の姿があった。

シンは誇らしい思いでその光景を見つめていた。
彼らに、かつての自分の姿を重ね見ながら、自らが手に入れた力≠ノ確かな喜びを覚えながら……。


そうして意気揚々とミネルバに引き上げたシンを出迎えたのは、アスラン以下の面々の厳しい視線だった。
それまでに交わした通信の声もなんだか微妙なものだったが、どうして皆が皆そんな目で自分を見ているのか、シンには全く分からなかった。
そしてそれに対してシンが何か言おうと口を開くよりも早く、前へと踏み込んだアスランからの容赦ない平手打ちがシンの左頬を張り飛ばした。

「殴りたいんだったら、別に構いやしませんけどね……けど、俺は間違った事はしちゃいませんよ!」
シンは反抗的な目でアスランを睨み返しながら、なおも言い募る。
「あそこの人達だって、あれで助かったんだ!」

そう口にするやいなや、シンの左頬には二発目の平手打ちが浴びせられた。
「戦争はヒーローごっこじゃない!自分だけで勝手な判断をするな! 力を持つ者なら、その力を自覚しろ!」
沸き上がる怒りを懸命に押さえながらそう言うアスラン。

(力を持たない民間人を助ける事の、何が間違ってるって言うんだよ!)
アスランの言葉に全く納得が出来ないシンは、理不尽な叱責を受けていると言う怒りにギラつかせた目をアスランに向け返していた。

と、そこへ横手からシンの眼前へとにじり寄るマフティーのパイロットスーツ姿があった。
それに気付いて顔を上げたシンの目に、全身に激しく怒気を漲らせたガウマンの顔が見え、次の瞬間、そこから繰り出された右の拳がシンの身体をハンガーデッキの床へと、殴り倒していた。

「っ!? このっ!」
アンタまで!と、そう新たな怒りさえ覚えて勢いよく立ち上がって行ったシンが立ち上がりきるその前に、胸ぐらを掴んで自分の方へと引き寄せてガウマンは言った。

「部外者≠フ俺が口を差し挟むなんざ、本来あっちゃいけねえ事なのは百も承知だがよ……てめぇのその勘違いぶりには、流石に我慢できねえ!」
憤激の口調で言うガウマン。
「何だと、この!」
シンはそう言い返し、その手をふりほどこうとして――そうするよりも先に続けて投げかけられたガウマンの言葉に動きを止められた。

「自分は間違った事はしていない? てめえ、そのセリフあいつら≠フ前でも言えんのか?」
ガウマンが顎で指し示すその先には――ミネルバ艦内への収容を待ちの格好で甲板上に寝かされ応急処置を受けている、ニーラゴンゴから救出された大勢の重傷者達が並んでいた。
今まで全く目に入っていなかったその光景に、シンはそれまでの怒りの感情などどこかに霧消させて愕然とさせられる。

目を向けたその正面にいたのは全くの偶然ながら――シンの目線の真前にいたのは、血の気を失った顔で力なく甲板上に横たわっている一人のザフト兵士の姿だった。
恋人か肉親なのだろう、取りすがった女性の兵士が悲痛な表情で必死に呼びかけているその彼の左腕は、肘から先が失われていた。
肘から先が千切れた腕――それはシンの痛恨の記憶を再び呼び起こすのに充分だった。
忌まわしい記憶をまた、それも痛烈に呼び覚まされて呆然と立ち尽くすシンに、ガウマンは厳しい叱責の言葉をかける。
「てめえは、隊長さんが何を叱責しているのかさえ分かってねえんだな! いいか、てめえが勝手に突出をし続けたせいで、こっち全体の陣形が乱れたんだよ。その隙を突かれた結果がこのザマだ!」

ガウマンの言う事は決して誇張ではない。
最終的にニーラゴンゴへの攻撃を防ぎきれなかったのは事実だが、その遠因は間違いなく、シン一人の突出から生じた迎撃体勢構築の綻びを最後まで埋めきれなかった点にあったのだ。
必死にそれを埋めようとする端から、シンはどんどん穴を拡げ続けて行ってくれるのだから世話はない。

ガウマンの叱責はなおも続く。
「あれはな、本来なら出なくて済んだ筈≠セった犠牲だぞ? てめえが一人勝手な事さえしてなければな! 
死傷したあいつら本人や、あいつらの家族、恋人の前で、お前はそれでも自分は間違ってないって、そう言いはんのか?」

シンは言葉もなく立ち尽くす。
だが、ガウマンは更なる追い打ちをかける。
それは決して残酷さではない。
確かに、純粋ではあるかもしれない――しかし、幼稚で視野の狭い正義感≠ただ無闇に振りかざす事が、結果として何をもたらしたのか?
それはお子さま≠ノは絶対に理解させなければならない事だったからだ。そうでなければ、そいつは何度でも同じ過ちを繰り返し続けるだけなのだから。

ガウマンの意を察してそこへと歩み寄るケリア・デースに、ガウマンはあえて口に出して状況は?と、尋ねる。
「まだ聞き取りは途中の段階だけど、強制徴用をされていた島民達の話では、基地の施設内での労働に従事させられていた者も多いと言う話よ……。
家族が基地内からまだ帰って来ない≠ゥら、探し出して欲しいと言う島民からの要望も幾つも寄せられているわ」
沈痛な声でケリアはそう答えた。

「そ、そんな……!? じゃ、じゃあ……俺は、俺はっ!」
ケリアから伝えられた情報のその意味する事実に気付いて、シンは立っていられずに呆然とその場に膝を折る。
突きつけられた現実≠フその重みが、痛みすらも伴ってずっしりと両肩にのしかかって来ていた。


真っ赤な夕陽が水平線の彼方に沈み行く。
昨日、これと同じ夕焼けを見ていた者達の多くはもういない。
赤く染まった空はまるで、今日ここで流された多くの血の為に泣いているかの様だった。
382通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 13:46:05 ID:???
あとがき用の支援がいるかな、
矯正の機会は早く、厳しいほどいい。
シンの成長に繋がってほしいが…
383166:2008/09/20(土) 13:54:44 ID:???
こんにちは。機動戦士ΞガンダムSEED Destiny筆者の166です。

間が空きましたが、後編を投下させて頂きました。
(7)は本当に長くなりましたが、確かにドズルの名ゼリフ「戦いは数だよ、兄貴!」は至言だなぁ…と
書いても書いても中々終わりませんでしたからね(苦笑)

幕間(2)の後しばらくお待たせしてしまった分も含めて楽しんで頂ければ良いのですが…;


それと、>>378さん
尻切れっぽかったですか?
もしかして自分、投下ミスとかしてましたかね?
ちょっと確認してみます
384通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 14:00:15 ID:???
GJっすー
毎度この回を見るたびに、強制労働って人力で何やってたんだろうなあとかBTW下で再就職先は見つかるのかなあとか考えてしまう俺
ミネルバ勢はマフティーの影響でいい方向に成長できそうっすねー
385通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 15:42:56 ID:???
166さんGJです!

>>384
多分、人力での労働は見せしめや罰則の要素が強くて
実際に使える奴は基地内でデスクワーク等もやらされていたのでは?
386通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 15:44:42 ID:???
GJです
しっかり叱ってくれる大人が必要なんだなと思った
次回も楽しみにしています
387通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 16:02:35 ID:???
見せ場が派手な戦闘ではなく後半の救助活動だというのが種らしくなくていいね
大半のSSで放置されてるニーラゴンゴ側に視点を向けてるのも見てて面白い

シンは一旦MSからおろされそうな雰囲気かな
ミネルバのパイロット達は既にインパルスへの対応訓練を済ませてるし
なんかΖでいうカツを見てるような感じだなあ
388通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 16:06:41 ID:???
おお、やっぱいい大人がいると違いますなGJ
種はホントにいい意味での大人が少ないんだよねえ

>>385
ブレイクザワールド見る限りそんなことする余裕のある世界でもない気がするが・・・
いや、連合側の状況ほとんど描写されてないからわからんけど
389通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 16:15:59 ID:???
ここで精神的に成長して、やがて多分あまり変化のないラクシズとの対決・対比に
至る訳だろうか。かつてのホワイトベース隊に似た道筋をたどり、しかしいまや
独立というか独善愚連隊と化しているAAに対するハサウェイはじめマフティーの
感想も興味深いし。
とにかくGJ&次回以降にも期待!!
390通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 20:36:39 ID:???
ラクシズは今回のシンがやったような失敗を繰り返しているからなぁ・・・
ラクシズの暴挙も今回のシンみたいにある意味善意から出た行動なんだろうけど
シンの行動が我を忘れた状況での行動(今は深く反省している)で
許せないが説明や理解ができるのに対してラクシズは冷静にやってるから余計に怖いんだよな。
下手をすると正論突きつけられても反省するどころかマフティーを逆恨みして
無茶苦茶やらかす恐れがあるかも
391通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 20:43:35 ID:???
やっぱりアナベル・ガトー少佐にきてもらいたいな
392通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 21:01:04 ID:???
ブレイブ・コッド&ガンダムMk−Xも良いな
393通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 21:06:21 ID:???
ガトーは勘弁
マフティーと同じテロリストだが、あっちは比べ物にならないぐらい基地外だし
ブレイブ・コッドというかニューディサイズに至っては何がやりたかったのか本編見てもよく分からない
394通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 21:09:57 ID:???
ジャスティ・ウエキ・タイラー大統領(旧版)が大西洋連合大統領だったら
395通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 21:15:26 ID:???
>>394
それなら寧ろ、「ジャスティ・ウエキ・タイラー(ナチュラル)が黄道同盟のリーダーになぜか選ばれました」
の方が、話的には面白いとおもうんだが
396通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 21:42:14 ID:???
ここは無印種序盤のAAにドラグナーのベン軍曹に来てもらってだな
397通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 21:59:34 ID:???
もし無印序盤のAAにハートマン軍曹が乗っていたら

ウジ虫から始まるキラの新兵生活
398テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/20(土) 22:28:40 ID:???
〜かませ犬のなく頃に〜
STEP2:【絶対あのときビームだったら間違いなく死んでいたよな編】


「か……か……【かませ犬】!? 【KA ☆ MA ☆ SE ☆ I ☆ NU】!?
な、なんじゃそりゃぁぁぁぁぁぁ!!」
ザフト軍最新鋭艦ミネルバ。その艦の俺とレイの個室に強烈な叫びが響く。

「なんだ? シン。おまえにちょうど良いではないか。
生意気・すぐ調子に乗る・意外と強い・やけにいつも自信たっぷり・口が達者・影が薄い・薄幸。
すべて完璧だ。完膚なきまでにお前は【かませ犬】にふさわしい。
まるで【かませ犬】の意志がカタチになったようだ……」

――いやそんなことを自信たっぷりに言われても……

「だいたい【かませ犬】ってヤ○チャとかのことですよね!?」

「………よく知っているな。確かに奴は【かませ犬】の典型的な例だ。WIKIにも載っている、まさに【かませ神】と言える存在だろう。
しかし、まさか『サイ○イマン』という前座にやられるとは……すさまじいかませっぷりだ……」

「で、でも!! 俺は○○周年記念とかのインタビューで『ヤム○ャって誰だっけ?』と
作者がインタビュアーにマジ聞きしなければならないほど忘れ去られたくありません!!」

――う〜む、我ながら、なんというメタな会話だ。

「だが……かくいう私も【かませ犬】でな……」

「え……!? モロトフさんもですか!?」

「そうだ。同僚には、やれ『俺が最強のテッカマンだ』 『オメガ様に捨てられた役立たず』という風なことなどを言い、調子づいたころ、
せっかく独断専行で【主人公】を追い詰めるような活躍したと思ったら、
いきなりパワーアップした【主人公】のボルテッカ(格ゲーでいう超必殺技みたいなビーム)でズドン、と一撃だ…………
ちなみに私は奴に最初、自身のボルテッカ(超必殺技)を放ったが、至近距離の直撃だったのに【主人公】には全くの無傷だった。」

「す、すごいですねそれは……」

モロトフさんの話す、自身のかませっぷりは、あまりにも壮絶だった。そんなにキャラを引っ張られたのにあっけなく……

399テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/20(土) 22:30:23 ID:???
「スパ○ボでも意外とおいしい役を得られたと思ったら、復活したブレードではなく『ガウ○ン』にハチの巣にされたり、
あげく、幼女やぬいぐるみが主力部隊にいる軍隊に手も足も出なかったり……
そして『2ちゃん○る』でついた仇名が『テッカマセランス』――『テッ カマセ ランス』……【かませ犬】だからな。
ちなみに私は『テッカマンランス』だ」

どこか遠い目で天井を見つめるモロトフさん。

「――ひ、ひでぇ……ていうか、そんなこと聞いたらやっぱり主人公のほうがいいや……」

………さすがに力説の連発で疲れたのか、モロトフさんも背もたれに寄り掛かる。
椅子がきしんで、音を立てる。

「そのセリフは聞き捨てならんな、よく考えてもみろシン。いろいろな作品で主人公が目立つのは何故だと思う?
それは【かませ犬】がいるからだ。【かませ犬】がいるから数々の名作は成り立っているといってもいい!!」
威厳にあふれた声で、そう力説された。

「そ、そんなことって……」

「甘いぞシン!! むしろ【かませ犬】は主役を押しのけて目立つことも時にはある。
『貴様の拳など蚊ほども(以下略)』とか『あべし・ひでぶ』は【かませ犬】のセリフとしてはもはや伝説となっているだろう?
それにそれらの【かませ犬】は、よくネタとして使用される。
私の存在も、よほどバン○レストの制作スタッフが印象に残っていたのか、先ほど述べたとおりス○ロボでは意外にもオイシイ役をもらえたものだ。」

「え……!? それじゃあ!!」

「いつかどこかで『こいつかわいそうだったな〜』と思われ、お前を主人公にしたssサイトが作られたりするかも知れん。
『逆襲のシン』とかのタイトルがつきそうだな。
ふむ、月並みな言い方をすると俗に言う『試合には負けて勝負には勝った』とも言えるだろう」

「おお・・・・・・!! 俺が主役に……」

光が、見えた気がした。
400テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/20(土) 22:31:43 ID:???
「……シン。貴様はさっきから主役にこだわっているが、『グラヴ○オンのミサイル係』とか、そんな主役でもいいのか?
それは主役と言えるのか!?
否!! 断じて否!!
真の主役は【かませ犬】にあり!!」

拳を天高く掲げ、力説するロシア系男性。
――なんだか他人事のような気がしない例えが出てきたが……その通りだ。あんなメイドコスしか能のない主人公はいやだ。
そして不覚にも感動してしまった。
そうだ、主役にこだわらなくてもいいんだ……
どうせどうあがいてもあの凸たちに取られてしまうなら、俺はいっそのこと……俺は……………!!

「うぉぉぉぉぉ!! 決めた!! 
俺はやってやる、【かませ犬】になってやるぅぅぅぅぅぅ!!!」

――このとき俺は初めて、のちに何回流したかわからない血の涙を流した。
人間、本当に追いつめられると何でもできるんだな。

「いいだろう、では今から【かませ犬】の特訓だ!!
ついてこい!! 貴様をいっぱしの【かませ犬】にしてやろう!!」

「はい、モロトフさん!! 
いえ……師匠!!」

そして……伝説は始まった!!

――ある意味で、だけど。

401テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/20(土) 22:32:47 ID:???
全く使われていないさびれた倉庫に、轟くような声が響く。


「ヒャッハァ〜、その種もみをよこしな〜!!」
「違う!! もっと舐めきったような声で!! 視聴者に『あ、こいつ後で死ぬな…』と思わせるのだ!!」

「の………のあぁぁぁぁぁぁ!! ……ぎゃぁぁぁぁぁあぁl!!」
「まだまだ修行が足りん!! プライドを捨てろ!! 
奇怪な断末魔の叫びは、視聴者に爽快感をもたらす重要な部分だ!! (多分)」

「いくら進化したフリーダムとはいえ、このフルパワーのアロンダイトではひとたまりも……何ぃぃ!?」
「何ぃ!! の気合いが足らん!! 『馬鹿め!! 何一つ(以下略)』とで、あと百セットだ!!」

「畜生!! ビームだったら……死んでたって言いたいのかよぉぉぉ!!」
「いいぞ、そのアドリブはいつか実戦で使える!! メモっておけ!!」


数時間後……

「アンタは……アンタはいったい……
アンタはいったいぃぃぃ!! なぁんなんだぁぁぁぁぁぁ!!」
「うむ!! 上出来だ!! 元が良かったこともあるが、もはや貴様はすでに立派な【かませ犬】だ!!
もはや私が教えることもないだろう!!」

「あ、ありが……ありがとうございます師匠!!」

深々とお辞儀をする。
なんでか知らないが下を向くと目のあたりから涙みたいな血がぽたぽたと落ちている気がする。
――また血涙か。もう慣れてしまったあたり、俺は知らずのうちに相当苦労していたんだろう。

「ふっ、礼には及ばん。私はただ使命を果たしただけだ。
さらばだ。シン・アスカ
……ぬぉ!? なんだこの光は!! のぁぁぁぁぁ!!」

「それでも!! ありが…… あれ!? モロトフさん?」

ふと、お辞儀の体勢から体を起こすと、目の前にいたはずのモロトフさんは跡形もなくなっていた。
まるでどこかにワープしたような……
402テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/20(土) 22:37:06 ID:???
……その場にポツンと残される俺。
――そうだ。モロトフさんはまた別世界へ新たな【かませ犬】を鍛えに……と変なことを考えているとガシャン、とドアが開く音がした。

「こんなところで何をやっているんだ? シン。
ヨウランとヴィーノから『倉庫からなんかやられ役っぽい叫びが聞こえる』と言われたから来てみたが……」

――この最初からクライマックスな声は……レイか。

「フフフ……レイか……」

笑いながら振り返る。

「……? シン?」

「レイ、聞いてくれ。俺はついに自分の道を見つけたよ……」

「ど、どうしたんだシン!! 目からドバドバとすごい量の血涙が流れているぞ!? 大丈夫か!?」

あきらかにドン引きして後ずさるレイ。だがもはや【かませ犬】として真の覚醒を果たした俺は、そんなことでは傷つかないさ。

「大丈夫さ。俺は大丈夫だよレイ。俺は今……最高にhigh(ハイ)って奴だぁぁぁぁぁっははははははぁ!!」

「おい、どうした!! 何があったんだシン!! 
(ガチャ)救護班!! シンがおかしくなった!! ○×区画倉庫まで頼む!! すぐ来てくれ!!」

「俺は……ついに極めたんだ……【かませ犬】を!!」

俺は『合衆国日本!!』のポーズで、そう叫んだ。

ヘブンズべース戦などの後、ジブリールがオーブに逃げ込んだという情報が出てきて、オーブに向かうことになった。
――オーブなら奴らが出てくるんじゃないか!?
やっと鍛えぬいた【かませ犬】としての実力が発揮できる。
………本当の伝説はこれからだ。

続く!!


次回!! FINAL STEP:「これ以上失うものなんてないからこの身体がバラバラになってもいいかも編」
ヘルメットの下の涙をぬぐえ!!
403テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/20(土) 22:43:58 ID:???
また投下してしまいました。ごめんなさい。
……ところでかませ犬ってどんなのがいましたっけ?
ヤ○チャを例えに出したんですが、他に有名なのはどんなのが……?
あと、後の作品のクオリティのために「○○の部分はいいけど、××の部分はつまらん」
などの評価を、できたらでいいんでお願いします。
404通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 22:58:07 ID:???
>>403
えーと、SSとしては、褒める所がちょっと見つからないくらいにつまらない

シンが知るはずのない知識を持ってるとか、自分が主人公だと言い張るとかネタに走る一方で、話としての面白さは無い
このネタを喜べる人以外は、面白いとは思わない筈

これはネタスレに投下すべき作品で、SSスレ向きじゃないんじゃなかろうか
405通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 23:06:32 ID:???
……乙

だが、その、なんつーか、こう言った事を書くのが失礼な事を判った上で言うが、
全体的に、普通に不快な文章なんだが。
まあ、この手のネタ文章はドぎついのも有りかもしれないけれど、
他人を笑いものにして喜ぶと言うのは、当の本人以外には楽しく感じられない事が多い。
で、その辺りをうまく緩和するのがそのキャラに対する愛着や親しみと言ったものなんだが、
この文章の場合、そういったものが全く感じられんと言うか、
そのキャラを馬鹿にしているだけにしか読み取れん。

ソレを助長しているのが、後書きの

「……ところでかませ犬ってどんなのがいましたっけ?」

と言う一節。
よく知りもしないキャラを、ただ、馬鹿にする為だけに消費するなんて事を肯定する奴は滅多にいない。
作品のクオリティをあげたいと思うなら、まず他人に受け入れやすい文章を書く事からはじめたらどうだろうか?
406通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 23:33:07 ID:???
>>390
乱入してきていつものように
「議長と同盟を結ぶのは正しいのですか〜?平和のためになるのですか〜?」と
勧誘を試みるも鼻で笑われて、洗脳あまって憎さ百倍、
「強過ぎる力は全てわたくし達の管理下にあるべしゲフンゲフン、もとい争いを呼びますわ〜」
と襲いかかるのだろうか。まあ少なくとも初戦ではコテンパンの返り討ちだろうが…
407テッカマセランス ◆ZRqS82ZypE :2008/09/20(土) 23:37:59 ID:???
すいませんでした。確かにその通りです。
自分しか面白くないような文章を書くのは愚の骨頂でした。
こんなアホな文を二度と書かないよう、この失敗を反省して次に生かします。
そして、こんなただのバカが皆さんを不快にさせてしまい本当に申し訳ありませんでした。
408通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 23:40:47 ID:???
なんか文章とかSSとしてとかって痛っぽい奴らが湧いてるなw
ネタSSだと割り切って読むこともできんのか…ここは新人スレじゃねーんだぞ
409通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 23:44:26 ID:???
>>407
騙るスレにたむろしてそうな連中の言うことなんて話半分に聞いてりゃいいさ。
そもそもクソ真面目な話とは180度違うネタ的なもんなんだし
文章が快適か不快かなんて読む人間の胸先三寸もいいとこだ。
書いてくうちに自分のスタイルとか方法論を見つければいいさ、これからも頑張ってくれ。
410通常の名無しさんの3倍:2008/09/20(土) 23:48:20 ID:???
へ?普通にネタSSだろ?IFでやってた『笑う仮面』みたいな。
まあ、それを何十章にも渡ってやられると引くけど、ギャグ短編としては問題ないような気がする。
411通常の名無しさんの3倍:2008/09/21(日) 00:03:49 ID:???
・・・・誰も「面白かった」とは言ってやらないんだね
412通常の名無しさんの3倍:2008/09/21(日) 00:07:19 ID:???
まあ投下するのは自由だし
413通常の名無しさんの3倍:2008/09/21(日) 00:09:38 ID:???
割り切って読んでも、正直……。
414テッカマセランス:2008/09/21(日) 00:28:13 ID:???
>>411
>>412
>>413
無駄な時間を浪費させてしまい、本当にすいませんでした。

415通常の名無しさんの3倍:2008/09/21(日) 00:56:43 ID:???
クロスネタ的には良いネタだと思うけど
「こいつならここのセリフは……」「ここでこう言う行動をとらせるには……」
と言ったところで読み手とのギャップがあったんじゃないだろうか

とりあえず原作のキャラクターからあまりにも乖離しすぎていると厳しいという感想はある
ネタ系の作品で受け入れられていた『笑う仮面』なんかは上手く処理してた
その辺のさじ加減が難しいんだよな……
416通常の名無しさんの3倍:2008/09/21(日) 02:29:53 ID:???
おまいら鬼だなw

俺は最初から好みと合わないと思ってスルーしたから、どうこう言う資格はないけどね
417通常の名無しさんの3倍:2008/09/21(日) 20:35:07 ID:???
種世界に弓教授と早乙女博士と兜所長が来たら
418通常の名無しさんの3倍:2008/09/21(日) 20:43:10 ID:???
もしも種世界に「偽典ゲッターロボ」の早乙女賢博士が早乙女研究所と一緒にCEに来たら
419通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 00:50:42 ID:???
CEでセプテントリオンが暗躍したら?ロジャーなら単独でラクシズ潰せそうだけど
420通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 02:51:59 ID:???
作戦の最中にオーブ海上に現れた謎の生命体が、ザフト軍機も
オーブ軍機もかまわず襲い始めたからである。

その生命体は全長30m級と言うMS並の大きさで、人の形は
しているが物を喋ることは無い。
「グォォォォォォ…!!」と言った低い声で雄たけびを挙げて
両軍のMSを次々と拳で打ち抜いていく。

ザフト軍、オーブ軍一時戦闘を中止しこれらの化け物に対して
共同戦線を敷いたが、両軍の武器…通常のビームライフルや
ミサイルではこの新たな脅威を倒すことは出来なかった。
数の上ではこの臨時連合軍が優勢であったが、武器が通じない
では一体も敵を倒すことが出来ない。
人間達のMS部隊は、次々と落とされていった。

そんな戦場に一機のMSが現れる。
漆黒の翼を持ったGシリーズ型のMS…ストライク・ノワール。
これは連合が開発した機体だが、所属コードは何処の陣営にも
所属していないことを指していた。
この所属不明機は混乱状態となった戦場に割って入り、武器である
二丁拳銃で化け物を撃ち始めた。

「何処の部隊の者だ…!?」
「おい、下がれ!死にたいのか!!」

オーブ軍やザフト軍の兵士は既に戦意を失いつつあり、後退を
始めていた。しかしこのMSだけは化け物をまったく恐れずに
突っ込み、攻撃をかけている。
この戦場にいる全ての人間にとって無謀に見えたこの行動で
あったが、何とこのノワールは、己が武器によって謎の生命体
を倒すことに成功している。

眼にもとまらぬ早撃ちで敵をなぎ倒し、正面・背後・右左から
まとめて襲ってくる敵の攻撃を紙一重でかわし、更に逆撃を
加えて敵の戦力を削っていく。
ザフト・オーブの精鋭全てをもってしても倒しえなかった
謎の化け物共の大群を、この機体は全て1機で相手している
のだ。戦場の誰もが息を呑んで戦いの行方を見守った。

ーーー

そしてこの戦いの映像は、プラント議長ギルバート・デュラ
ンダルの目にする所となる。そしてそれを見たデュランダルは、
一人の男を執務室へと招きいれた。

「ようやく信じる気になったか。デュランダルよ」
「あんなものを見せられたら嫌でも信じなければならないでしょう
…。ですから、貴方をここへお呼びしたのです」
421通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 02:52:30 ID:???
デュランダルが呼んだのはぼろ着に身を包んだ男だった。
鼻が異様に長く、鼻の下からあごの先まで頭髪と同じ金色の
髭を無造作に生やした老人である。
その老人が一国の議長を相手に、自慢げに語る。

「で、どうじゃ感想は。お主の部下が太刀打ち出来ぬ化け物
相手に、ワシの武器は最大の効果を発揮しておるじゃろうが!
お主が早々にワシの意見を聞き入れておれば、今頃あやつらは
全滅出来ておったのに!」
「ええ。そこは私の見通しが悪かったと反省しています。しかし
だからこそ、今からでも貴方に力を貸して頂きたいのです…!」
「よかろう。じゃがまずはこの戦いを全て見届けてからにしよう。
ワシが送り込んだあやつの戦いぶりを。重要なのは武器だけで
は無いということを知るためにの」

ーーー

所属不明のノワールと化け物の戦いは終局に向かいつつあった。
何しろ化け物の攻撃は、ノワールにかすりもしないのだ。
一方で化け物側は確実に数を減らしていっている。
とは言えノワールも途中で弾切れを起こしているのか、右手には
拳銃を持ったまま左手では斬機刀と思われる白兵戦用武器で
戦っていた。この刀にも特別な仕掛けがしてあるのか、化け物が
スパスパ切れていく。

「つ、強い!」
「こんな相手と戦うことにならなくて良かった…!」
ザフト兵もオーブ兵も所属不明機への不信感、若干の恐れは抱いて
いたが、今はその頼もしさに感嘆するばかりである。
そうこうしている内に、とうとう化け物は一体になってしまった。

「グォォォォォォォォ!!」
「お前が最後か。陰陽弾を食らえっ…!!」

ノワールは右手の拳銃から最後の弾丸を撃ちだし、この戦いに
ピリオドを打った。
その瞬間戦場は歓喜の渦に包まれたが、同時にこの所属不明機
に対する関心が場を支配した。
それはザフトにおいてエースと呼ばれたシンやレイにしても
例外では無い。

「一体何者なんだ!?あいつ…!!」
「さぁな。だが我々には出来ないことをした。それだけの人物だと
言うことだ」

しかし一同の興味を引き付けるだけ引き付けたこの黒い所属不明機
は、戦いが終わると早々に戦場を去っていった。
422通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 02:53:27 ID:???
舞台移って再び、デュランダル議長の執務室。
今彼の見ているモニターの中で、戦闘が終了したところだった。

「ムサシ・ミヤモト。ナチュラルで元東アジア共和国軍の兵士。
優秀な成績故にファントムペインに出向、ストライクノワールを与
えられる。しかし軍を脱走し軍の拠点で盗みを働く盗賊となり、
全世界で指名手配となる…」
「ほっほっほ。よく調べておるの。その通り。奴はムサシじゃ。
今ではあやつと、どこぞのジャンク屋ぐらいしかワシの陰陽弾を
使いこなせる奴はおらんでの」
「…あれは、使用者に何らかの条件を課すのですか?Drダビ」

ダビと呼ばれた老人は「うむ」と首を縦に振る。

「あれは”GUNDAM道”を行く者にしか使えんのじゃ」
「GUNDAM道?」
「そう。本来兵器であるMSは人を殺すために存在する。中でも
OSにG・U・N・D・A・Mの6文字が使われる機体は特別な
力を持つ。GUNDAM道とはその力を人殺しでは無く活人の教えを
もって駆使するMS操縦技術の事じゃ」
「しかしそれはMS乗りとしては外道を行く教えではありませんか」
「古来より魔を退けるのはそういう力なのじゃよ。陰陽弾は活人
の精神を持ってMSに乗る人間にしか扱えん。これから世界中に
現れるであろう奴ら…アヤカシをと討ち果たすには必要な力じゃ」
「ふむ…。それではシンやレイにも、その道を学ばせなければ
ならないのか…」
「良ければ良い師範を紹介してやるがの。どうする?」
「よろしくお願いします。Drダビ」

こうしてC.Eは、異界からの侵略者アヤカシの侵略を受け
混迷の未来へと進んでいくのであった…!

〜MUSASHI GUNDAM道 Desteny 序章〜 ※続きません
423通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 02:54:54 ID:???
続きませんが基礎設定

【ムサシ=ミヤモト】
 国際手配中のMS乗りの盗賊。人を殺さないMS戦闘術
「GUNDAM道」の使い手でもある。愛機のストライクノワールには
対アヤカシ用戦闘弾「陰陽弾」が装填されており、腰には
対アヤカシ用に改良を加えた斬機刀を装備している。

【ロウ=ギュール】
 GUNDAM道の使い手ではないが、MSを人を活かす機械として
扱う道を行くアストレイ(MS乗りとしては外道)なジャンク屋。
剣の達人でMS専用日本刀「メイレツブレードを持つ。

【タク=アン】
 GUNDAM道の開祖。ムサシの師匠でありシンやレイにGUNDAM道を
伝授する。その正体は平行世界から流れてきたテム・レイである。
Gシリーズに似た機体を「ガンダム」と呼ぶ癖があるが、過去の
記憶は失っている。

【Drダビ】
 ギルバート=デュランダルの側近。陰陽弾を始め多くのアヤカシ
対策用の武器を発明した天才。その正体は今や失われた
クローン技術で生きながらえてきたレオナルド・ダ・ヴィンチである。

現状においてクローン技術唯一の成功体で、アルタ=フラガを
始め他の者は全員クローン技術の使用に失敗している。
424通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 03:16:23 ID:???
ぎゃああああ!
425通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 03:22:11 ID:???
カオスすごるwww
426通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 03:34:26 ID:???
サムライGANDAM道w
言いたいことは色々あるが、とにかく発想がすげえwww
427通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 03:38:26 ID:???
読んでて思ったけどGUN道って結局、柔剣道みたいに
活人の手段として銃を使うって武道だったのか?
本編でまるっきり触れられなかったテーマだからまったく意識して
なかったよ

そう考えるとアストレイの方が、モンキーパンチがMUSASHIで
描けなかったものを描ききれていたのかもしれないなぁ
428420:2008/09/23(火) 03:45:04 ID:???
ごめん。
一番最初に、

CE73年。ザフト軍のオーブへの侵攻作戦は中断されることとなった。

の一文が抜けてたよ。
コピペする際切れてしまったようだ。
429通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 05:14:56 ID:???
これはひどいwいい意味でww
430通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 13:34:13 ID:???
なんというカオスwwwww
作者は天才的発想の持ち主過ぎるwwwwwww
431通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 14:12:49 ID:???
うおっまぶしっw

流石MUSASHI、言われなくてもスタコラサッサなわけですね…わかります。
432通常の名無しさんの3倍:2008/09/23(火) 21:56:31 ID:???
師匠は何乗るんだろ?ダガーか?
433通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 02:00:30 ID:???
かつて世界の全てを憎んだ男がいた。
ある男の自己満足の為に生み出された失敗品であった彼は、
自らを産み落とした世界ごと、自身を葬ろうとした。

だが連合・ザフト・オーブの人員で構成された臨時組織に
よって彼の野望は潰えることになる。
世界は無事なままで、滅び去ったのは彼と、彼の歪んだ野心
だけであった。

そして男の画策したヤキンドゥーエの大戦から一年と数ヶ月
が経過した頃…男は再びこの世界に姿を表した。
異形の力を使い名実ともに人外となった男は、アヤカシと
呼ばれる異界の兵士を駆使し世界を混迷の闇へと帰すために
行動を開始した。
男の名を、ラウ・ル・クルーゼと言った。


〜MUSASHI GUNDAM道 SEED Desteny〜


かつて地球連合軍の総司令部が存在したアラスカは、
当分の間無人の荒野であった。
ザフト軍迎撃の為の捨石にされたジョシュア基地は再建
されることはなく放棄されたままだったからである。

しかしこの無人の荒野であるべき場所にいつの間にか、近世
日本の城を思わせる巨大な建造物が構築されていた。
城の周囲には呼吸をしただけで病にかかりそうなドス黒い瘴気
が蔓延しており、今にも妖魔の類が出そうな雰囲気が漂っている。

いや事実、この城は妖魔の住む魔界の城であった。
天守閣に座す城主こそ、地獄よりアヤカシの力を得て蘇った
ラウ・ル・クルーゼその人なのだから。
この城はクルーゼの魔力によって構築されている。
クルーゼはこの天守閣から世界中にアヤカシを出現させて操り、
人の世の中を滅亡させる計画を立てていたのだ。
この瞬間もこの城を統べる仮面の城主は、自分の得た新しい力
に満足な態度を示していた。
「フフフフフ…ハーッハッハッハッハ!便利なものだな、アヤカシ
の力と言うものは!!わずか3日で北米大陸の人間を全滅させる
ことが出来るとは!!この力をくれた君には感謝するよ、ヤシャ」
「…クルーゼ様にご満足頂けて、嬉しく思います」

クルーゼの傍らに膝をつく仮面の女アヤカシは頭を下げた。
彼女こそ、地獄に落ちていたクルーゼを現世に引き上げた
張本人である。何故この二人が接点を持ち得たのか。
それはクルーゼが生前行ったとある行為が、ヤシャにクルーゼを
意識させたことから始まる。
434通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 02:01:19 ID:???
生前からクルーゼは自分の命が憎らしかったし、他人の命に
対しても同じ感情であった。世界の全てを憎む男にとって
そういう意味で、他人と自分は同価値だったと言って良い。
当然他人の命を助けたことなど一度も無い。

しかし彼は幼年時代、ふとしたきまぐれで庭を歩いていた蜘蛛を
助けたことがある。寿命の短い蜘蛛はそれから1年もしない内に
死んだが、その魂は死後もクルーゼを見守り続け、彼が地獄に
落ちたときに何とか恩返しがしたいと思って、自分の糸を
使って助けたのだった。
しかし罪人を助けた蜘蛛は天界の罰によりアヤカシとなって
しまった。その蜘蛛が、今のヤシャである。

「しかしクルーゼ様。クルーゼ様は、今も現世に怨恨を残して
おられるのですね」
「当然だ。こうして復活したからには、再び世界を滅ぼす為に
行動させて貰う」
「そうですか……」

ヤシャとしては当初、クルーゼを現世に蘇らせることは
彼の「自身への呪い」を消すことに繋がるのではないか…と
思っていたが、そうはならなかった。
一度や二度生き返ることが出来たくらいでは、クルーゼの
憎悪は消滅しないのだ。

自分の命を助けてくれた者を助けたために今無辜の生物が
どんどん死んでしまっていると言う状況に、ヤシャの心境は
複雑なものになっていた。
(なんとかこの方の恨みつらみを浄化出来ないものか…?)
「はーっはっはっはっはっは!!」
ヤシャの心境を他所に、クルーゼは北米に続き南米、ヨーロ
ッパ、アフリカと着実に人類抹殺計画を実行していった。


一方クルーゼ率いるアヤカシ軍団に対しデュランダル議長、ラクス
・クラインらはムサシを中心に対アヤカシ用の軍隊、「GUNDAM道
統一軍」を結成。
オーブ海会戦 インド洋会戦 ヒマラヤ山脈頂上戦 チャオプラ
ヤ川流域戦 その他世界中あらゆる場所を舞台に戦いが行われた。
スティングやステラが復活して来たり過去の自分と戦う事に
なったり、超常現象的な戦いも多くあった。

しかしレオナルド・ダ・ヴィンチやタク=アン和尚らの協力も
あって統一軍は徐々に戦線を縮小させ、C.E75年7月、
ようやくアラスカの敵本陣、「くるぅぜ城」に迫ることが出来た。
「くるぅぜ城」の上空で、クルーゼの駆るアヤカシプロヴィデンス
ガンダムと統一軍の死闘が繰り広げられた。
435通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 02:02:05 ID:???
クルーゼ
「GUNDAM道だと!? 偽善も大概にしたまえよ!!」
ムサシ
「偽善なんかじゃねぇ!オイラにとってGUNDAM道は誇りだ!!」
クルーゼ
「誇りだと!?兵器に乗りながら人を殺したがらない、それは
ただの臆病者ではないかね!!」
ムサシ
「違うね。殺しちまったら、二度とそいつと喧嘩は出来ねぇ。
二度目に会ったときは一度目より、三度目に会ったときは二度目に
会ったときよりも強くなってやがる。
そいつを味わうのが喧嘩の楽しみなんだぜ!!」
クルーゼ
「喧嘩が誇りだと!?理解に苦しむよ!!」
ムサシ
「分からねぇよな!喧嘩の出来るダチがいない奴にはよ!!」

キラ
「人類は皆、GUNDAM道を通して繋がることが出来るんだ!
ガンダムに乗って戦えば、銃弾と銃弾、拳と拳で分かり合える!!」
クルーゼ
「君の言っていることは相変わらず矛盾しているよ!!」
キラ
「それでも僕は!! 陰陽弾、当たれェェェェェェェ!!」

レイ
「ラウ…」
クルーゼ
「レイか。少し見ない間に大きくなったものだな」
レイ
「何故貴方はこんな事を…!これだけの力があるのなら、何故
我々と共に世界を平和にするために使わないのです!?」
クルーゼ
「私はこの世界では生きられない。…性分なのだよ。許してくれ」
レイ
「…分かりました。ではせめて、私の手で貴方を!」
クルーゼ
「よかろう。全力でかかってきたまえ!!君の培ったGUNDAM道と
やらを見せてみろ…!!」


クルーゼのアヤカシの力は強大だった。世界の全てを本気で
憎悪の対象に出来たクルーゼの負の感情は、アヤカシの力を
最大限にまで引き出した。
しかし最終的に、ムサシ達はそれに勝った。
436通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 02:04:02 ID:???
幾らクルーゼの呪いの力が強くても、結局それは独りよがりな
力だった。
逆にムサシ達が使った力…GUNDAM道は、皆で皆を活かす力。
一人では1しか出せなかったとしても人数が集まれば何十倍、
何百倍にもなる力。
そこに負の力と正の力の大きな違いがあったのだ。


統一軍に破れ燃えていくアヤカシプロヴィデンスガンダム。
そのコクピットでクルーゼは一人笑っていた。

「ここまでか…ふふふ… だが、いいだろう… 
結局はまた地獄に戻るだけだ…!!
あそこもまあ、悪くはない!! はーはっはっはっはっは!!」

クルーゼは地獄で厳罰を受けていた身ではあったが、地獄の
環境をそう悪いように捉えてはいなかった。
自分と同様に愚者達が恒久的に苦しみ続ける姿を見られる
地獄の光景は、彼のひねくれた精神では「天国」と見ることも
可能であったのだ。
しかし彼のこの時の予測ははずれた。
今回の事件に業を煮やした地獄の閻魔大王は、クルーゼの
魂を永遠に消滅させてしまう判決を下すことになる。
クルーゼを復活させたヤシャもまた、同じ判決を受けた。

クルーゼとアヤカシの消えた現世では、地球各国と
プラント政府の総意の下に、MSを使った全ての軍事行動を
禁止することとなった。
以後国際間の揉め事は武道の心得を重んじる「GUNDAM道ファイト」
により取り決められる旨も決定した。

当時のプラント議長ギルバート・デュランダルは回想録の中で
後にこう記している。

「世界中で甚大な被害が出たことを考えると、我が友の復活は
決して起こって良かったと言う物ではない。しかしその影響で
ナチュラル・コーディネイター間の民族問題等が一気に消滅し
たのもまた事実である。我々の使命はこの平和の時間が、
より長い物になるよう努力しなければならない…」


〜MUSASHI GUNDAM道 SEED Desteny〜  完
※敵の設定とオチだけ思いついたので書く。
これでこのネタは本当に出し切り。
私もただの名無しに戻ります。
少しの間だけどつきあってくれてありがとうw
437通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 02:11:39 ID:???
素晴らしいw
ちゃんと話ができてるのがまた
438通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 02:33:58 ID:???
デス種とMUSASHIの原作最終回より燃えると思ったのは
俺だけか?w
439通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 02:34:44 ID:???
完 結 乙 w !

短いつきあいだったけど、面白かったよ。
440通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 13:04:38 ID:???
GJ!
>「それでも僕は!! 陰陽弾、当たれェェェェェェェ!!」
www
441通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 13:48:13 ID:???
魁☆種塾
442通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 14:26:41 ID:???
キラなんもかわってないwwww
443通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 20:34:18 ID:???
声繋がりだがクルーゼの代わりに最遊記の三蔵に来てもらって赤服の坊ちゃん共を鍛え直してほしい
444通常の名無しさんの3倍:2008/09/24(水) 21:18:05 ID:???
作戦失敗すると「足手まといに用はねぇ、死ね」っつって所構わず実弾ぶっ放すんですね、わかります

でもMSに乗る三蔵が思い浮かばねぇwww
445通常の名無しさんの3倍:2008/09/25(木) 19:55:41 ID:???
もしもC.E世界に十鬼島ゲンとリプミラ・グァイス(リプミラ号つき)がやって来たら
446通常の名無しさんの3倍:2008/09/25(木) 20:37:31 ID:???
ロリキャラが優遇されるw(マユとか)
しかもやたら脱ぐwww
その一方で、トウの立ったキャラがヒロインになる(魔乳とか)
447通常の名無しさんの3倍:2008/09/25(木) 20:42:44 ID:???
はっ、ここって種死世界によそのキャラが来るスレだったのか。
そらっと試し書きしたものがあるけど、シンが他所に行くもの書いちまった。
どーしよ。
448通常の名無しさんの3倍:2008/09/25(木) 21:35:21 ID:???
よほどの事が無い限り、OKじゃない?
449通常の名無しさんの3倍:2008/09/25(木) 23:45:28 ID:???
>>447
当方ネタに餓えてます
450通常の名無しさんの3倍:2008/09/25(木) 23:53:52 ID:???
>>449
おれも同じ気持ち。
447氏是非。
451447 ◆Uu1a5IdG.Y :2008/09/26(金) 12:20:20 ID:???
ほいでわ。



 ゴゴゴゴゴゴゴゴ…………
 カンカンカンカンカンカン…………
 無数の、巨大な多足歩行型ロボットが、長く長く続く壁の、フレームとなる強度材をく
み上げ、縦横無尽に動き回っている。
「…………」
 シン・アスカは、そのひとつのコクピットに収まり、もくもくと指示された作業をこな
している。
『アスカー』
 コクピットの傍らにかけてある、特定省電力無線、ハンディトーキーが、中年のそれと
思われる男性の声を発した。
 この機体には、固有の無線設備は搭載されていなかった。
『そろそろ昼飯にしようやー』
 その声に、シンは行っていた作業を、一段落させてから、機体を駐機できるスペースま
で歩かせて、そこでイグニッションを切った。
 防塵MOの起動用ディスクは半挿しの状態のまま、コクピットから出る。
「おお、やっと来やがった」
 やたら角ばった鼻の、いかつい体つきの大柄な男性が、コクピットから出てきたシンを
見て、笑いながら声を上げた。先程、ハンディートーキーから聞こえてきた声と同じだっ
た。
 その彼の周囲にも、ランニングやら白Tシャツやら、木綿地の上衣に、やたら裾の太い
ズボンにゲートルを巻いた、いかにもガテン系といった屈強な男達が集まっている。
「すみません、もう少しだけ待ってもらえますか。午後の作業、バッテリーが危なそうで」
 シンは、手で制するような仕種を見せながら、地上に降り立つと、2tトラックに搭載さ
れたキャパシタユニットからケーブルを延ばし、乗っていた機体の充電コネクタに接続す
る。それから、キャパシタユニットのコンソールを操作して、機体のバッテリーに充電を
始めさせた。
「お待たせしました」
 シンは少し申し訳なさそうな表情をしつつ、待っていた男性たちと合流する。
「ったく、おめぇさんはホント生真面目だよなぁ。まるで役人みたいだぜ」
 この場のリーダー格であろう、先の男性がそう言った。顔は笑っており、別に怒ってい
るわけではない。
 だが、シンはその言葉に、一瞬、ドキリとした。
 シンは職業軍人だった。軍人も立派な公僕である。
 もっとも、それももう、1年以上も過去のことだった。
 今ここにいる誰もが、その事実を知らないし、打ち明けたところで真実だとは思わない
だろう。
452447 ◆Uu1a5IdG.Y :2008/09/26(金) 12:20:57 ID:???

 シンは一行と一緒に、移動用の9人乗りのバンに乗り、現場の近くにある中華料理店…
…というか、「ラーメン屋」にやってきた。『上海亭』の暖簾がかかっている。
「いやあ、最初に会ったときはこんななまっちろい優男が、役に立つもんかと思ったぜ、
俺はよ」
 リーダー格の男性は、苦笑交じりにそう言った。
 店内のテーブルに、シンと並んで腰掛けている。
「土方さん、そればっかり。アスカ君だっていやになっちゃいますよ、いい加減」
 シンとは反対側から、土方(ひじかた)と呼ばれた男性とまけず劣らずごつい体格ながら、
妙に目のキラキラした男性が、苦笑交じりに言う。
「あ、い、いえ。気にしてませんから。大丈夫です、島崎さん」
 シンは手を振って、謙遜するように言った。
 今この集団に、コーディネィターはいない。
 否、いるはずがないと言ったほうが正しいだろうか。
 彼らは、シンの認識するところのナチュラルであり、その常識しか持たない。
「けどここの基礎工事もそろそろ終わりだからな、そうしたらおめぇさんとはお別れか。
さびしくなるぜ」
 土方はいい、どこか寂しそうに、苦笑交じりにそう言った。
「いっそ今の会社辞めてよ、うちに就職しねぇかい、俺が社長に掛け合って、日当はずま
せるぜ」
 土方はシンの肩に手をかけ、にやりと笑いながら、そう言った。
「は、はぁ……」
 ずい、と迫ってくる土方の大きな顔にシンはたじろぎかけ、返事をどもらせた、
「何言ってるんれすか土方さん。アスカ君は専門のオペレーターなんれすよ、日当じゃな
くて、月給で働いてるんれす。もっと出せなんていったら、うちの社長、倒れちゃいます
よ」
 見かねたのか、島崎が苦笑しながらフォローを入れる。
「わかってらぁ、言ってみただけだ、言ってみただけ」
 土方は島崎を振り返ってそういうと、フンッと鼻を鳴らして体を起こし、ガラスコップ
のお冷を煽った。
「すみません……一応、今の会社、親代わりの人に紹介してもらったところなんで……」
 シンは申し訳なさそうに苦笑しながら、土方にそう言った。
「っと、なんか変なこと言わせちまったかな?」
 土方はドキリ、として、円い目でシンを見た。
「あ、いえ、別に。自分から言ったことですし、もう、慣れてますから」
 シンはあわてたように手を振った。
453447 ◆Uu1a5IdG.Y :2008/09/26(金) 12:21:57 ID:???

 ────慣れた。
 そう、こんな経験はシンにとって初めてではない。
 オーブでフリーダムとカラミティの戦いに巻き込まれ、流れ弾で家族を失い、自らも知
り合い1人いないプラントに移住、ZAFT軍事アカデミーに入った。
 シンの主観による時間で、5年近く前のことである。
 たった5年なのに、もう、何もかもが懐かしく感じた。
 それから2年後。
 またしても、シンは何もかも失った。
 ステラを守りきれず、親友を失い、道を示してくれると思った人を守りきれなかった。
 守ると誓った女性は、裏切り者との戦いの最中、乱入してそれを阻んだ。
 デスティニーは、インフィニットジャスティスに両断され────
 そこで、シンの意識は途切れた。
 シンはそれを、死だと覚悟した。

 しかし、そうではなかった。
 シンは再び目を覚ました。
 しかしそこはデスティニーのコクピットでも、救助に来た宇宙船の中でもなかった。
 埋立地の果て。
 そう表現される、荒涼と雑草の生えた大地に、シンは横たわっていた。
 そしてそこは、巨大だが、やたら古めかしい大都市の端だった。

 その大都市が東京だと知って、シンは眩暈を覚えた。

 まだ世界は再構築されておらず、この地は日本という独立国だった。歴史はコズミック・
イラではなく、西暦で刻まれていた。
 タイムスリップ?
 シンは最初にそれを疑った。だが、それにしてはおかしい。
 この世界には、C.E.世界にはあるはずのないものが存在したからだ。
454447 ◆Uu1a5IdG.Y :2008/09/26(金) 12:23:15 ID:???

 多足歩行型巨大ロボット──モビルスーツは、もともとは宇宙での活動用に、プラント
で開発されたものだ。
 もしここがC.E.につながる過去であるのなら、MSが登場するのは、まだ遥か未来のは
ずである。
 だが、この世界に、すでにそれは存在していた。サイズはMSの1/4程度のものだった
が。人間はいまだ宇宙へ、衛星軌道まで達するだけでも多大な苦労を払っている時代。に
もかかわらずである。
 つまり、この世界はC.E.につながる過去ではない。似て非なるものである。
 平行世界?
 そんな、C.E.においてもまだSFの粋を脱していないことを、シンは考えた。
 しかし、いくら考えても、誰かが真の答えを教えてくれるわけではない。
 ただ、ひとつだけはっきりしていることがあった。
 シンはこの世界で、再び1人で歩き出さねばならないということだった。

 それからいろんなことが起こった。警察にも厄介になった。
 その厄介になった先で、奇特な刑事が身元引受人になってくれたおかげで、路頭に迷う
生活からは何とか脱した。
 この国は平和だった。決して世界中が安穏としているわけではなかったが、少なくとも
コズミック・イラの時代よりは、人が理性を保っていられるほどには平和だった。
 だから、シンが戦いに行くべき戦場はなく、また行く手段もなかった。
 シン自身にも、意外なほどに、落ち着いた気持ちで、平穏な生活を受け入れることがで
きた。
 諦めなのか、それとも、この世界にはフリーダムがいないという安堵なのか、それは判
らなかった。
455447 ◆Uu1a5IdG.Y :2008/09/26(金) 12:24:50 ID:???

「今日もよく働いたな、なんてな」
 夕刻。
 薄暮の海岸線をバックに、駐機スペースにそれを止めたシンは、芝居がかった台詞を言
いながら、シートベルトを緩め、肩を解すように回した。
 ハッチを開け、少しだけ身を乗り出す。
 少しはなれたところで、土方達が談笑している。
 少しだけメランコリーを覚え、夜空を見上げる。
「お前に乗るようになってから、1年以上経つのにな」
 シンはそう言って、機体のコンソールをなでた。
 シンに縁を感じさせる名の機体。作業用2足歩行型ロボット。
 『レイバー』。篠原重工アスカ95SSL 『大将』。
 名前だけではなく、その存在にもシンは、少し親近感を覚える。
 アスカ95は、旧・飛鳥重機が威信をかけて開発した製品だった。だが、飛鳥重機はその
存在に目をつけたレイバー産業界の重鎮、篠原重工によって買収、吸収合併されてしまう。
 篠原重工の製品として発売されたアスカ95だが、すぐにオートバランサーに不備が見つ
かり発売中止。
 不具合の改修が終わった頃には、後続の新型におされアスカ95はすっかり旧式化してい
た。
 不遇な生い立ちが、何とはなしにシンに訴えかけるのだ。
 そのことを知ってから、シンは会社に無理まで言って、このアスカ95を専門にオペレー
ターをやっている。
「もっとも、俺からみりゃドーファンでも鈍重なんだけどな」
 シンはアスカ95に聞かせるかのように呟き、苦笑した。
 GタイプのワンオフMSに乗ってきたシンにとって、量産型の作業用レイバーの操縦性な
ど見るべきはない。
 もっとも、ワンオフに近い機種なら、MS並みの器用なものもあった。それこそシンが絶
句するほどに。もちろん、質量が違うから、MSと戦闘ができるような代物ではないだろう
が。
「興味はあるけど、無理かな。ここじゃ学歴ないしな」
 シンはそう言って苦笑する。
「同じアスカだし、もうしばらくは一緒に頼むよ」
 シンはそう言ってから、アスカ95を降りた。
456447 ◆Uu1a5IdG.Y :2008/09/26(金) 12:25:50 ID:???
以上です。

試し書きの上勢いだけで書いたのでわけのわからない代物に。
なんかシンのキャラ出てないし。
ネタとして弄ってくれればそれでかまわないです。 orz
457通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 12:35:46 ID:???
おおっ、パトレイバー世界への移動ですか! 初期OVA、劇場版、TV・OVA二期、漫画版――どれとのクロスか分かりませんけど、続く事を切に願います。
458通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 12:45:17 ID:???
乙ー、パトレイバーか
春風組の土方さんと島崎君がでてくるとは思わなかったw
459通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 13:25:24 ID:???
GJここのシンならグリフォンの
OS以上のOSを作ってくれると期待する。
460通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 14:16:52 ID:???
シンを拾ってくれた親代わり――後藤隊長と榊整備班長のどっちかだと思うけど、タイミング的に埋立地で作業していた一般人の可能性もあるんですよね。
……シャフトの誰か、と言うのも面白いかもしれない?
461通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 16:11:52 ID:???
細かい時期がいつなのかにもよるけど
「身元引受人になってくれた奇特な刑事」とあるので本編スタート前の後藤かな?
その縁で第二小隊設立の時に引っ張られるのかもしれんが、それよりもだ。
春風組の面々が居るという事はだ、逆算していけば成原博士も居るという事に…
とにかく継続希望wktk
462通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 16:39:49 ID:???
刑事だと松井さんってセンもあるな。
後藤さんは元公安刑事だっけか。
463通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 21:08:59 ID:???
これはまた興味深いクロス先だな、続きに期待w

もうちょっと読点の数が減ってくれると自分的には読みやすいかなー、なんて…
464通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 21:28:11 ID:???
久々に来たらレイバークロスが!
一労働者として暮らすのも、幸せの形なんだよなあとしみじみしてしまいました。


それと、機動武闘伝第十四話がようやく上がりました。
期間が空きに空いてすみません。今月中には投下しようと思っています。
今回過去最長につき厳しい規制が見込まれるため、分割して投下する予定です。あと舞台裏がありません。
あらかじめ御了承下さい。
そして恐らく、この第十四話が今年度最後の投下となります。重ね重ねすみません。
465通常の名無しさんの3倍:2008/09/26(金) 23:19:42 ID:???
レイバークロス、シンが平和な国で騒乱を起こした甲斐や柘植にどんな反応するか気になる。

>>464
楽しみに待ってます。
466通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 00:33:22 ID:???
もしシンが児童売買の事とかバドの事知ったらどんな反応するだろうか
467通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 10:27:10 ID:???
そういえば、(漫画版の)パトレイバーの世界ってガンダムは劇中劇の可能性があったはず
パドの名前を思い出すとき、ザクとかドムとか言ってたから
468通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 15:52:49 ID:???
SSS「ジェットストリーム………!」(笑)
バド「やかましーーっ!!」
SSS「れ…れ…練習したのにーーーーーっ!!」
469通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 16:42:11 ID:???
>>468
キュマイラ隊かw

ナツカシス
470通常の名無しさんの3倍:2008/09/27(土) 18:16:06 ID:???
遊馬「ザクとかドムとかシンとか、そんなシンプルな名前だったと思いますよ」
……ってなるのかな?
471通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 01:08:49 ID:???
>>奇特な刑事
松井さん以外に誰がいると言うんだ?w
472通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 11:31:31 ID:???
押井守が書いた小説『 獣たちの夜』には後藤田なる変な刑事が登場する。
後藤隊長の公安部時代はこうなのかもと思わせられる。
473通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 21:58:18 ID:???
「ん〜、皆元気だねぇ、天気は良いが富士山が見えないなぁ……」
「そっちは、木更津でしょ」
474通常の名無しさんの3倍:2008/09/28(日) 22:27:41 ID:???
>>471
本庁時代のしのぶさん……は、まず無いか。
475通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 04:32:23 ID:???
>>456
乙ですた。
モビルスーツはプラントじゃなくて、木星探索の時に開発された筈。
>471
劇場3の城南署の人と、おたけさんが居るじゃない。
476通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 08:37:52 ID:???
シンだけでなく、誰かがシャフト側に居そうな気もする。
477通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 09:06:00 ID:???
香貫花でてくるのかなあ
478通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 09:10:24 ID:???
香貫花は、漫画版とアニメ版で所属部署とか色々違うから……個人的にはアニメ版が好きです。
特に前半最後の「香貫花レポート」の回は笑えましたからね。
479通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 09:17:08 ID:???
「シン・アスカ……極めて正義感が強く、突撃思考。大田……二号……?」
「香貫花さん、アンタって人はーー!」
480通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 15:38:44 ID:???
確か
漫画版
OVA→劇場1→劇場2(おタケさんや内海が登場しない)
TVシリーズ→新OVA
三つの世界があるんだよな
劇場3がどこに入るのかわからん
481通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 16:24:11 ID:???
劇場2だか3ってほとんどレイバー隊出てこないやつだよな?
482通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 19:13:28 ID:???
俺、初めて観たパトレイバーが劇場版で・・・


10年程触れる気になれなかった
483通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 19:24:26 ID:???
3は漫画版の廃棄物13号の別視点(グリフォン無し)
484通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 20:05:17 ID:???
劇場版は原作見てないとわけわからない気がする
485通常の名無しさんの3倍:2008/09/29(月) 23:41:43 ID:???
テレビ版はコミカルで分かりやすい
原作はちょっと入り組んでる
そんなくらいの認識しかもってなかったが
劇場版は興味なかったなぁ
486通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 00:03:45 ID:???
劇場版は一作目の、零式との最終戦闘が激しくて忘れられない。
487通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 01:00:24 ID:???
>>486
零式はあの世界観に似合わない必殺技(抜き手)の存在とか、
一応警察用の機体なのにグリフォン以上の悪役ヅラなところとかが大好きだったわ。
確か設定だとリボルバーカノンや電磁警棒を内臓する予定だったんだよな?

それに比べて、TV版のピースメーカーの何と軟弱なことか…
アレなら正直漫画版のAVS-98の方が全然マシかと。
488通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 15:45:46 ID:???
廃棄物13号も結構面白かったな・・・各勢力のせめぎあいとか
しかし軍用すら倒せるイングラムとAX−98(だっけ?)保有して
自衛隊から文句言われないのかなぁ?ヘルダイバーあるけど

種世界に魂斗羅の主役を送り込んだらどうなんだろ?宇宙でもミサイル片手で
戦場に殴りこみそうだけど
489通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 16:04:40 ID:???
倒した軍用レイバーはブロッケンとか?
でも、軍用と言っても銃火器を装備してないからなぁ
それを倒せても、「軍用に勝てる」とは言い難い
490通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 16:45:05 ID:???
装甲やら耐久性やら火器管制やら信頼性やら、軍用には到底勝てんよ。
AV98は、柔軟性と器用さを極限まで突き詰めた、世界一身の軽いおまわりさんでしかない。
ちょっと極端な喩えだが、ラリーカーと戦闘用車両を比べるようなもんだ。
491通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 16:48:18 ID:???
ラリーはラリーでもWRCじゃなくてパリダカみたいなラリーレイドだな
最近のラリーカーはサファリみたいなアドベンチャーイベントなくなって
華奢になってる
492通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 18:51:08 ID:???
だってパリダカはテロ騒ぎでもう・・・
493通常の名無しさんの3倍:2008/09/30(火) 21:15:21 ID:???
まあパリダカは例に挙げただけで
一応ラリーレイドの世界選手権ってのは他にもやってる
今年はパリダカ外されたけど
 
『それじゃ、アスランも赤い奴のこと知らないの?』
「ああ。見たこともないってさ」

 画面の向こうで目を丸くするルナマリアに、シンはこくりと頷いてみせた。
 ここはインパルスのコクピット内。デスアーミーの襲撃に備え、シンはガンダムの中で待機しているのだ。
 時刻は既に零時を回っている。インパルスに入る前に見上げた夜空には、星が涼やかに瞬いていた。
雲はそれほどなかったように思う。
『あわやパルマと互角だもんねー。
 あんなのと勝負してもぴんぴんしてるなんて、ほんっと体力馬鹿だわ、アンタ』
「お前が貧弱なんだよ。何時間寝てんだ」
 と、これは売り言葉に買い言葉。
 素人がガンダムに乗って無事で済むわけがない。第一の関門であるファイティングスーツ装着で、
まず確実に屈服する。いたずらでガンダムに乗り込んだ子供がシステムを起動させてしまい、
全身骨折の重傷を負ったという逸話まである。
 いくら彼女に戦闘の心得があるとは言え、スーツを着て、ファイトをして、あの赤黒い手に
対抗し続けたのだ。気絶程度で済んだのは奇跡のようなもの――と、頭では分かっているのだが、
こうも能天気に話を向けられてはカチンと来る。
『しょうがないじゃない!
 あたしだってホントなら夕方には起きて、インパルスの整備やっときたかったわよ。だけど……
 あーもう、配給ももらいそこねちゃったし、踏んだり蹴ったりだわ』
「はあ?」
 僅かに口を尖らせるルナマリアに、シンは思わず口を開けた。
「もらっといただろ、お前の分は」
『へ?』
 今度はルナマリアが目をぱちくりさせる。
『何それ、聞いてないわよあたし! どこにあんのよ!』
「どこにって、枕元に置いといただろうが! 見てないのかよ!?」
『枕元ぉ!? ちょっと見てくるっ!』
 言うが早いか、少女の顔が横に流れて画面から消える。
「ったく、落ち着かない奴だな」
 自分のことを棚に上げて呟くシン。欠伸をしつつ、通信を繋げたまま画面だけを暗転させた。
コクピットの床にばったりと倒れれば、全方面モニターが主の意志を受け取り、外の光景を映し出す。
モニター越しの夜空には、満天の星が瞬いていた。
 体が妙に重い。
 コーディネイター、それもガンダムファイターとはいえ、体は一瞬で回復するわけではない。
連日の警戒態勢もあり、疲労は確実にたまってきているようだ。
(……それだけってわけでもないけど)
 目を閉じれば、今日――いや、昨日の出来事が思い浮かんでくる。
 闇の中で蠢く四つの気配。はっと身構える間もなく、彼らは一斉に振り向いて、異口同音に叫ぶ。

 ――死ね、シン=アスカ!
『……ン! シン! ちょっと聞いてる!?』
 目を開ければ、響いているのはルナマリアの声だ。
「あ、ああ……早かったな、意外と」
 身を起こしてディスプレイを操作する。同時にちらと内蔵時計に目をやれば、時刻は一時を回って久しい。
どうやら少しだけ寝入ってしまっていたようだ。
 僅かに機械音がして、画面にルナマリアの不機嫌そうな顔が映し出された。
『そりゃそうよ、どこ探してもないんだから』
「ないって何が」
『配給に決まってるでしょ! 何取りに行ったと思ってんのよ!』
 ああ、そういえばそうだ。シンはぼんやりする頭をがしがしと掻いて、自分の意識を現実に切り替えた。
「ふあ……それじゃ誰かに取られたのかもな」
『何それ!?」
「食卓は戦場だぜ? 目を放せばトンビに攫われるんだよ。ただでさえ食料難だしな」
『だったらちゃんと確保してくれてたっていいじゃない!』
「そんな義理ないだろ」
『うわ酷っ! 薄情者! 無責任!』
「何とでも言いやがれ」
『餓えて死んだら化けて出てやるから!』
「一食抜いたくらいで死ぬわけないだろ」
『一食どころの話じゃ……!』
『おい、ルナ。ちょっといいか』
 突然、第三者の声が割り込んできた。
 姿は映っていないが誰かは分かる。女声ながら男性口調、間違いなく新宿市長・カガリ=ユラ=アスハだ。
『あ、はーい! ……シン、後で覚えてなさいよ』
「へいへい」
 生返事をするが早いか、画面はふつりと暗転、同時にスピーカーも切れた。
 シンは再度仰向けに床に倒れ、胸の底から息をついた。

 いつの間にか、ルナマリアはカガリと友情を育んでいたらしい。戦闘専門の自分と違い、ルナマリアは
バックアップに定評がある。最近は新宿の司令室と言える情報室に入り浸っているようだった。
 対して自分はアスラン始め防衛隊と共にデスアーミーを掃討する役割だ。
 働いている部署が全く違うため、防衛隊に加わってからというもの、以前ほど彼女と顔を合わせることは
なくなっていた。一緒にいるのは食事と定例会議くらいのものである。
 先程のような遠慮のない会話をしたのは、随分久々のように思えた。
 ああいう会話が出来る相手は、現状ではルナマリアしかいない。アスランのことは尊敬してもいるし、
心を許してもいるが、一方で嫉妬がある。あの人のように強くなりたいと思う反面、彼の強さを
思い知らされるたびに心のどこかが黒く疼く。付け加えれば、自分の強さを見てもらいたいとも思ってしまう。
 あの青年は、師であり恩人であり『兄』であると同時に、『壁』であり、『敵』でもあり、
無様な自分を見せることの出来ない相手でもあるのだ。
 再会したあの日、彼にすがって号泣してしまったことを、シンは今でも平静のまま思い出すことが出来ない。
(不覚だよな……)
 あの日から一週間強、今日に至るまで、幾度失態を演じただろう。
 正直なところ、昨日の救助任務はチャンスだと思っていた。これで一つ、あの人に勝つことが
出来ると思った。しかし待っていたのは、キラに下ったあの四人と、敵の――しかもあの人のそれを
模したとしか思えない――ガンダム。
 
 いつの間にか、コクピット内は闇となっていた。
 インパルスのメインコンピューターは優秀だ。主の睡魔を敏感に感知し、照明を落としてくれる。

 シンは闇の中で、キラの幻影を追いかけていた。笑いながら遠ざかっていく義兄の幻影を、シンは
必死に追いかけ、手を伸ばしていた。もう少しで手が届くと思った矢先、伸ばした手首を掴まれた。
 掴んできた相手は、あの赤いガンダムだった。
 気がつけば、イザークとレイとソキウスが周りにいて、薄笑いを浮かべてこちらを取り囲んでいた。
シンは自分でも分からない何かを叫んだが、三人は何も言わずに笑うだけだった。
 苛立ちのままにシンは赤いガンダムの手を振り解こうとした。だが手は微動だにしない。キッと
手の主を見据えたが、そこにいたのはガンダムではなかった。
 フレイだった。
 驚いたシンは尚更手を振り解こうとしたが、フレイは微動だにしない。逆に女の力と思えぬほどの握力で、
こちらの手首を握り潰そうとしてくる。
 どけ、とシンは叫んだ。君は操られているだけだ、と続けた。
 だがフレイは薄笑いを張り付けたまま、鈴の転がるような声で、こう言い放った。

 ――恋人を助けて何が悪いの?



『……い! コロニーのあんちゃんよ!』
 突然かけられた声に、幻影の全てが霧散した。
 シンは現実に引き戻されて、二、三度瞬きをした。
 辺りは既に白んでいる。全方位モニターが朝の光景を映し出しているのだ。
『メシの時間だぜ! 降りて来いよ!』
「……え?」
 声の主は、防衛隊の一人だった。
 おかげでシンは正気に戻ったが、内心訝しくも思った。声をかけてくれるほどの付き合いもない相手である。
極限状況を共にしている間に仲間意識だけが育ったのだろうか。
 インパルスを降りたシンは、地に足をつけるや、その隊員に背中を叩かれた。
「災難だったな、昨日の」
「い、いえ」
「カノジョの分な、今日は俺が確保しといたから心配すんな」
「は?」
 一瞬何を言っているのか分からず、シンはぽかんと隊員を見返した。
「ま、昨日の詫びだと思ってくれよ」
「……ひょっとして、配給のことですか?」
「そうそう。これで帳消しってことにしといてくれ」
 悪戯がばれた子供のように笑って、その隊員はどこかに歩み去っていった。
 シンは呆然と、彼の背を見送った。他にリアクションのしようがなかった。
 
 さて、時は夜に遡る。

「アスラン、どうだ。お父様……じゃない、ブラック・ジョーカーに連絡はついたか」
 一縷の望みをかけ、カガリはアスランに問いかけた。だが、やはり彼は首を横に振るのみだった。
 その答えもカガリは予想していた。新宿の異変からこっち、幾度となく繰り返してきた問答なのだ。
「電波自体が阻害されている。ホットラインも通じない」
 そう答えるアスランの口調は、敬語を含んでいない。
 二人がいるのは都庁の展望室である。人払いは万全、この場には二人しかいない。
 公の立場を意識せずにすむ唯一の場所である。そして今は、彼女らしか知らない情報を交換出来る
数少ない時間でもあった。
「何でだよ! ネオジャパンには通じてるんだろ!?」
「回線の強度が違うんだ。こっちは国家機密レベルの技術だが、『フェイス』は技術より技を重視する
傾向があるから……」
「それじゃいつものアレはどうなんだよ! ほら、あのピキーンっていう共鳴!」
「カガリ……俺達をエスパー集団か何かと勘違いしてないか」
 困り顔のアスランに、カガリは拳を振り上げ――しかし振り下ろす先を持たず、ただ無為に腕を下ろして
息を吐いた。そして身を翻し、一面のガラス窓に歩み寄って街を見下ろし――
「……クソッ」
 女性にはとても似つかわしくない悪態を吐き、両の拳をガラス窓に打ち付けた。どん、という鈍い音。
 カガリはそのまま頭も押し付け、黙り込んでしまった。
 そんな彼女の様子を、アスランは何を言うでもなく見ていた。
 無言のままの心中、彼が何を思っていたかは定かではない。ただ、数瞬の後に、
「カガリ」
 何かに気がついたように呟くと、そっと彼女に近づこうとした。
 しかし――

「来るな」

 拒絶の言葉は、間違いなく震えていた。

 アスランは、戸惑ったように立ち止まった。だが逡巡は一瞬のこと、彼はカガリの隣に歩み寄った。
 今度はカガリも拒まない。
 そしてアスランは彼女の肩に手を回そうとして――しかし何を思ったか、宙に手を遊ばせたまま
止まった。まるで肩を抱くのを躊躇っているかのように。
 しばしの硬直の後、彼は自分の腕を、カガリの肩ではなくガラス窓に落ち着かせた。
 互いに触れぬまま、言葉も交わさぬまま、数分が過ぎた。

「……希望、持ててたんだけどなぁ」

 もう声は震えていない。だがその作為的な明るさが、彼女の心を物語っていた。
「突然お父様が『仕事』で出かけて、市長代行を任されて、そうしたらいきなりあの化け物が出てきて……
だけどお前もいたから、大丈夫だって、あんな奴はすぐにぶっ飛ばせるって……いざとなったらお父様に
連絡すればいいって思ってた」
「…………」
「でも、あの化け物がいなくなったら、今度はデスアーミーがわんさか攻めてきて、篭城戦になって、
外と完全に切り離されて、ユウナはこっちのこと信じてくれなくて……そりゃアイツのアプローチ
無視してたのが悪かったのかもしれないけど、それにしたってちょっとは信じてくれたっていいだろうにさ」
「…………」
「みんな疲れてきて、自暴自棄になる奴も出てきて、物資は消えてく一方で……
 だけどようやくユウナが信じてくれたみたいで、シンとルナが来てくれた」
「…………」
「凄かったよ、あの技。超級なんとかって。見たときは凄いって思う前に呆れたけどさ」
「…………」
「ようやく勝ち戦になって、士気も盛り上がってさ。シンが加わっただけで戦線もうんと楽になって、
ちょっとコロニーの印象変わってきて、生き残りの救助に行くなんて心の余裕も出て……」
「…………」
「なのに……!」

 独白は打ち切られた。カガリは奥歯を強く噛み締め、窓に打ち付けた拳をも強く握り締めた。
 アスランは黙したまま、やはり何も語らない。彼女を見ることもない。

 救助任務の顛末は、カガリも聞いていた。
 こちらがシンというファイターを得て息を吹き返した矢先、奴らはその四倍のファイターを、
更にはアスランと同等と思われるガンダムまで繰り出してみせた。
 わざわざピアノの音という罠まで張って、見せ付けてきたのだ。
 お前達が何をしても無駄だ、と嘲笑うかのように。

「カガリ」

 しばしの後、アスランはようやく口を開いた。新宿の街並を見据えたままに。

「悪いが俺は何も言えない。もう俺も限界なんだ、無責任に希望を持たせるのは」
「分かってる。お前、なんだかんだでメンタル弱いもんな」
「…………」
「大丈夫だ、吐き出したらちょっと楽になった」

 カガリはふっと額をガラス窓から離した。
 一つ深呼吸をし、目をぐっと閉じて、腕で強くこすり、また開く。充血した金の瞳に再び強い光が灯った。
 
「アスラン、時間はまだ稼げるよな」
「ああ」
「引き続き、フェイスにコンタクトを試みてくれ。それからコロニーにも再度の応援要請を。
 私達の『勝ち目』はそれしかない」
「分かった」
「すまん、お前にばかり頼って」
「気にするな。これは俺が自分から引き受けたことだ。それに君にはアイドルという役割があるだろ」

 カガリの執政能力は決して高くない。言ってしまえば無能である。だが彼女のさばさばした人柄と、
物事の裏を知らない純粋さ――単純さとも言う――は、人心を引き付けるに十分な魅力となっていた。
 彼女自身もそれを自覚している。だから部下や市民の前で、弱い姿を見せることはしない。シンが
ルナマリアに対してのみ自然な会話が出来るのと同様、カガリはアスランにしか弱音を吐くことが
出来ないのだ。
 そして、そんな彼女を、アスランは彼なりに気にかけていたのかもしれない。

「そうだ、ルナマリアとも話してみたらどうだ?」
「え?」
 意外な言葉を聞いたように、カガリはアスランを見た。彼はこちらを向いて、優しげに笑っていた。
「彼女なら、君と歳も近い。俺とは違う話も聞けるだろう。何より――」
 言葉を切って、アスランは視線をカガリから外した。

「君に潰れられると……その……俺も困る」

 しばし、カガリはぽかんとアスランの憂い顔を見上げていた。
 頭がどんどん熱っぽくなっていくのが分かる。もしガラス窓を見れば、真っ赤に染まった自分の顔が
映っているのだろう。

「そ、そんな心配の仕方ってあるか!」
「す、すまんっ! 俺はあまり世慣れてないから……これでも大分ハイネに矯正されたんだが」
「何度目だよ、その言い訳! それにハイネって名前何度かお前から聞いたけどさ、要するにそいつ、
リッチヤード愛読者ってだけのチャラ男だろ!?」

 ちなみにリッチヤードとは旧世紀に活躍した作家の名である。「奇麗事」の扱いには定評があり、
独特の言い回しと容赦のない展開、人間関係の闇を鋭く描写する作風で一部に熱狂的な支持者を獲得した。
未来世紀の今日でも、根強い支持のある作家の一人である。閑話休題。

「いや、アイツの得意分野は本よりむしろ歌で……それに俺に比べて口も上手いし、世渡りも……」
「お前に比べれば大抵の奴は上手いわッ!!」

 先程とは打って変わってしどろもどろに釈明するアスラン、紅潮したまま身も蓋もないことを叫ぶカガリ。
 実はカガリにしても対人スキルが高いわけではないのだが、無用な事実は完全に棚の上だ。
 声を荒げたカガリ、ぜぇはぁと荒い息を繰り返して、再度顔を上げた。視線の先にあるのは頼れる恋人の
優しい微笑みではなく、気の強い女に押された男の情けない顔である。
 
「あー、えーと」
 気を取り直そうと、カガリは視線をアスランの顔から逸らした。
「とにかく私は戻るよ。あんまり空けてたら、みんなも不安になるだろうし」
 言いながら、カガリはちらりと時計を見た。午前一時を回るか回らないか、といったところだ。
「で、ルナにも声かけてみる。それでいいだろ」
「……ああ」
「じゃあな、アスラン。連絡は頼んだぞ」
「ああ、任せろ」
 カガリはくるりと身を翻して、展望室の出口へと向かった。その背中に声がかかる。
「顔は洗って……いや、拭いていけよ」
「わ、分かってる!」
 そう言いつつ、慌てたように振り向くカガリに――

 アスランは、先程のように微笑んでみせた。

 カガリは少し驚いたようだった。だがすぐに笑い返すと、ドアノブを右手で捻った。
 薬指にはめられた指輪が、僅かに蛍光灯の光を照り返して煌いた。
 そしてドアの開閉音と共に、カガリは展望室から去った。

 残されたアスランは、もう一度窓ガラスの向こうを見下ろした。
 未だ夜に覆われた街並、光がそこかしこに灯っている。だが注意深く見ていれば、それら光の全てが、
脈打つように点滅を繰り返しているのが分かる。

「……正念場だな」

 右手をガラス窓に当て、青年は一つ、ぽつりと呟く。
 ガラスに映る彼の顔からは、何の表情も読み取ることが出来ない。

 
 そして、展望室のやりとりから数十分後。
「おい、ルナ。ちょっといいか」
 MS整備場の片隅で、通信画面越しにシンとじゃれ合っていたルナマリアは、カガリに声を
かけられたのだった。
「あ、はーい。……シン、後で覚えてなさいよ」
『へいへい』
 返って来たのは生返事だったが、ルナマリアは突っ込まずに通信を切った。
「あ……悪い、シンと話してたのか」
「いやいや、そんな大事な話じゃありませんから。で、何ですか?」
「ああ、その……」
 言いよどむカガリを見て、ルナマリアは首を傾げてみせた。
「マスター・アスランと喧嘩でもしました?」
「な、何でそうなるんだよ!」
「なんとなく。女の子が落ち込む理由って、恋人とギクシャクしてるとか割とありますし」
「だ、誰が恋人……!」
「いやぁ、昨日のアレの後でそんな否定されても」
「〜〜〜〜っ!!」
 カガリは顔を真っ赤に染め上げて、手近な柱に腕と頭を打ち付けた。がこん、と妙に大きな音。
 ルナマリアはにやにやしながら、彼女の後姿を眺めている。
 それからしばらくカガリは深呼吸を繰り返していたが、ようやっと顔を上げた。震えながら、ではあるが。
「お、お前なぁ……お前がそんなんだから私はなぁ……っ!」
「そんなに恥ずかしがることないと思いますけどぉ? あれくらい普通ですよ、誰とカガリさんが
深い関係かーなんて誰も知りませんし私も知りません、ええ知りませんとも、全然全くこれっぽっちも
見当つきませんいやホント。聞かれたって私は答えられませんし、『本人に聞け』としか言えません。
ああまったく誰なんでしょうねぇカガリさんの想い人って」
「どっ……!」
 何を言いかけたのやら、カガリは真っ赤になったまま言葉を詰まらせた。
 周囲の防衛隊員達は皆顔を見合わせたり、笑いをこらえて妙な顔になっていたりするが、若き市長には
それに気付くほどの余裕がない。
「規模だって、全宇宙の人々の前とか、そういうわけじゃありませんしー」
「す、スケール跳び過ぎだろ! っていうか現実味なさすぎだろその喩え! それにお前さっき言ってた事
矛盾してるし絶対知って……いや話を戻す! とにかく違うんだ! 私が悩んでるのは……!」
 と言いかけ、はっとカガリは我に返ったようだった。周囲をちらちらと見ながら、急に顔を近づけ囁いた。
「ここは場所がまずい、ちょっとついてきてくれ」
 
 そしてカガリに案内されたのは、街外れの一角、無人となった建物だった。
 壁際にはモニターがあるが、故障しているのか、ぼんやりと光を湛えるのみである。壊れた戸口からは
星明かりの街並が見える。開け放されているのにそれほど寒さを感じないのは、風がないせいだろう。
「ここなら、多分誰も聞いてないだろ」
 部屋の中ほどまで足を運ぶと、カガリはルナマリアを振り向いた。
「多分誰もって、そんな大事な話なんですか?」
「いや、……まあ、ある意味大事かな」
 モニターが放つ薄暗い明かりの中だが、カガリが何かを悩むような顔をしているのは分かる。
「勝ち目、なんだけど」
「勝ち目?」
 鸚鵡返しをするルナマリアに、カガリはこくりと頷いた。

「勝てると思うか。あいつらを倒すなんて無茶は言わない、私達がここから脱出できれば私達の勝ちだ。
 ……勝てる見込み、あると思うか」

 ルナマリアは、すぐには答えられなかった。
 正直なところ、未来のビジョンなど見えていない。ルナマリアはコーディネイターではあるが、
良くも悪くも普通の少女だった。多様な才は確かに生まれつき持たされたが、それを活かすための
人生経験は乏しい。どこかのヒロイックサーガに出てくるような、軍師やら傭兵やらの真似事など
出来ようはずもないのだ。
 相手が追い詰められた少女市長ではなく、現在絶賛睡眠中の相棒であったなら「あたしに聞かれたって
分かるわけないでしょー!?」とパンチを入れつつ叫んでいるところである。
 こんな異常状況にあって、平生の調子でいられるのは、単に未来を考えていないからに過ぎない。
 つまり、すぐそこにある危機をどう乗り越えるか、それを考えるだけで精一杯なのだ。

(死ぬのかな、あたし達)

 改めて考えてみても、さっぱり現実味が湧かない。
 餓死がどうのと叫んでいたのはあくまで冗談、ルナマリアは自分が死ぬかもしれないなどとは
考えていない。赤いガンダムとの遭遇による恐怖も、安全圏まで戻った途端に過去のこととなった。
今、自分は根拠もなく「大丈夫」と思い込んでいる。
 ――根拠もなく?
 違うだろう。全く無責任なことだが、自分はシンとアスランを信じている。あの二人が組めば
どんな絶望的状況もひっくり返すことが可能だ、と本気で思っている。まるでムービー内のヒーローを
視聴者が安心して見ているように。
 何故なのだろう。ファイターも所詮は人間である、と分かっているはずなのに。
 だが考え始めて間もなく、彼らを遠くの存在と見てしまった原因に思い至った。
 超級覇王電影弾。
 あれを見た瞬間、この二人が組めば敵はいない、と心のどこかで確信してしまったのだ。
 おそらく新宿の誰もがそうだろう。あの現実離れした光景を見て、これなら助かるかもしれないと
誰もがみな希望を抱いた。それがいつの間にやら、ある種の信仰とも言えるような、絶対の信頼に
変わってしまっていた。
「カガリさんは勝てないって思ってるんですか?」
「…………」
「アスランがいるんじゃ……」
「言ったろ。アイツはそんなに強くないんだ」
 カガリはどこか寂しげに言った。
 ひょっとしたら、ファイター達の心を本当に理解しているのは彼女だけなのかもしれない。そんな奇妙な
考えが、ふとルナマリアの中に浮かんだ。
「シンだって、そんなに強くないだろ」
「うーん、アイツは素手でゲイツぶっ壊したことありますけど」
 あえて冗談めかして言ってみたが、カガリの真顔は変わらなかった。
「それくらいならアスランにも出来る、っていうか何度もやってる。そういう意味じゃなくて、心の強さだ」
「ああ、それ言ったらアイツ、ほんっと弱いです。子供ですから」
「だろ?」
 したり顔で頷くカガリ。
「アスランもそうなんですか?」
「いや、アイツは子供じゃなくてハツカネズミだ。前にも言ったけど」
「……師弟揃って何やってんでしょうね」
「むしろ師弟だから、なんじゃないのか? アイツの不器用さが継承されたとか」
「シンはぐるぐる回るより滑車壊して自滅するタイプですけどね。しかも自分が滑車壊したことに気付かない」
「あー、それっぽいな、確かに」
 当人達がいないことをいいことに、言いたい放題である。
 しばらくこんな調子で二人は益体もないことをしゃべり続けた。中心となるのは自分達の相棒の酷評、
そして愚痴。当初の『勝ち目』の話題などどこにも出てこない。
 話の流れが「アスランの生え際後退はあと何年で完了するか」となったところで、ようやくルナマリアは
我に返った。
「あの、カガリさん」
「アイツは昔から額は広かったし、あと五年くらいは……ん、何だ?」
「本題からすごくずれてませんか」
「…………おおっ!」
 ぽん、と両手を叩くカガリ。素で忘れていたらしい。
「『勝ち目』の話でしたよね」
「いや、いいんだ。あれは忘れてくれ」
「はい?」
「そのな、実は」
 こほん、とカガリは咳払いを一つした。

「勝ち目は、ないこともないんだ」
「マジですか!?」
 心底からルナマリアは驚いた。降って湧いたような光明を、それも絶望的状況で追い込まれていると
思っていたカガリ=ユラ=アスハから聞くとは思わなかった。
「それじゃみんなに教えましょうよ! 希望があるって知ったら、みんな勇気付けられますよ!」
「お、教えたいのは教えたいんだが……あっちにSOSが伝わる保証がないんだ」
「伝わる? あっち?」
「ああ。実はこの世界には五人の正義の味方がいてな。今その人達に救助要請を送っているところで」
「……はあ?」
「その人達は歴史の陰で人類が自滅しないよう、あの手この手で世界中の武力衝突に介入してきた。
ガンダムファイト制度だって、その人達の工作のせ……おかげで成立したんだ。エクステンデッドも……」
「か、カガリさんカガリさん」
 真剣な目でトンチキなことをしゃべりだすカガリに、ルナマリアは思わず脱力してしまった。
「な、何だよ! 本当のことだぞ!」
 ムキになるカガリに、ルナマリアは久々にマグロの目を向け、
「分かりました、本当のことですね。大丈夫、信じてます。だから戻って一休みしましょう」
「絶対信じてないだろ! 信じろよ! 本当なんだって!」
 尚も言い募るカガリの額に、ルナマリアは片手を当て、もう片方の手を自分の額に当てた。
「うん、やっぱり熱がありますね」
「そりゃさっきから叫びまくってるからだよ! とにかく私は正気だっ!」
「イッちゃった人はみんなそう言うんです。さ、戻りましょう」
「聞けよ人の話! キング・オブ・ハートにだって関係することだぞ!」

 それを聞いた途端、ルナマリアはぴたりと動きを止めた。
 キング・オブ・ハート。即ちシンが持つ、コロニー格闘技の覇者の称号である。

「シンに関係……どういうことですか、それ!?」
「どうもこうも、あの紋章は……」
 と、カガリが説明しようとした刹那。

「カガリ! こんなところにいたのか!」

 戸口から声がかかった。
 びくりと振り向いた二人が見たのは、青い髪、緑の瞳、少女のような顔立ちをし、紫の中華服を
着込んだ青年。夜の街を背に、珍しく全身から焦燥感を滲ませているが、それは紛れもなく――
「……アスラン? どうした?」
「今、コロニーから四つの光が落ちるのを確認した。あちらが気付いたんだ」
「!!」
 カガリが息を呑んだ。と思えば、光が差し込むように表情が明るくなっていく。
「ほ、本当か!?」
 我を忘れたかのように、カガリはアスランへと駆け寄った。
「ああ、今しがた情報室で確認を取った」
「そうか、そうか、そうか! よかった、さすがおと……じゃない、ブラック・ジョーカー!」
「本当だよな、よく見ているよあの方々は……」
 驚喜して拳を握るカガリに、アスランは静かな微笑みを返す。
 盛り上がる二人に対し、ルナマリアは呆気に取られるしかない。
「あの、マスター、『あちら』ってもしかして『セイギノミカタ』のことですか?」
「……何だそれは」
「決まってるだろ!」
 眉をひそめるアスランに、胸を張るカガリ。両極端なリアクションにルナマリアは戸惑ってしまう。
 しかしアスランはカガリの一言で事情をある程度理解出来たのだろう、少々呆れたように、
「あのな、カガリ。フェイスは正義を司ってるわけじゃなくて」
「え? 違うのか? 戦いの調和を監視してるんだろ?」
「……それは、確かにそうだが」
「『フェイス』?」
「いやルナマリア、何でもない」
 慌てて誤魔化そうとするアスランだが、もう遅い。
「フェイス……顔? それとも信頼? そういやキング・オブ・ハートに関係ってことは、
シンだけじゃなくアスランにも関係するってことですよね」
「んなっ……カガリ、どこまでしゃべった!?」
「そ、そんな迂闊じゃないぞ私は! こいつに教えたのは、『正義の味方』がいて、その人達にSOS
送り続けてるってことと、その『正義の味方』はキング・オブ・ハートに関係してるってことだけだ!」
 あからさまに焦るアスランに、カガリは手を振り回す。
 どうやら他人には秘密の話らしい、とルナマリアは見当をつけたが、遠慮する気はなかった。何しろ
パートナーに関係するかもしれない話である。
(あの馬鹿、まだ変なこと抱え込んでるわけ!?)
 心に湧き上がったのは、そのような、怒りとも哀れみとも悲しみともつかぬ衝動だった。
 義兄が家族の仇であるというだけでも十分なのに、これ以上厄介なものを背負っているのかアイツは――
「と、とにかくだ!」
 アスランが大声を上げた。はっとルナマリアは我に返る。
「ここまで知られたらしょうがない! ルナマリア、君も来てくれ。カガリ、もちろん君もだ」
「分かった!」
「どこに行くんです? 何のために?」
「フェイスの残り四人が来るから、迎える準備をな。大丈夫だ、来れば分かる」
「そ、そうですか」
「ああ、何も心配はいらない!」

 断言して、アスランは右手を差し出してきた。彼の傍らで、カガリも自信満々に笑っている。
 ルナマリアは戸惑いながらも、差し伸べられた手を握った。

 そして三人の姿は廃墟から消える。
 当然、インパルスの中で悪夢に呻くシンは、このことを知らない。いや、新宿に残る人間の誰もが
彼女らの行方を知らずにいたのだ。



 数時間後。
 滅び行く都市に最後の太陽が昇り、崩壊の日は幕を開ける――

 
「さて……
 みんな、驚くべき事が重なり出した。前回、ピアノのSOSに導かれたシンは、見違えるほどの力を
身につけたライバルたちに襲われたのだ。更に現れた、シンの師匠アスランの愛機・イージスに似た
恐るべきガンダム。
 ますます謎が深まっていく中で、またも新たな事件が一つ。
 この日宇宙では、地球に向かう四つの光が観測された。その光が目指しているのは、新宿。そう、
謎が謎を呼ぶ新宿の地だったのだ。
 ガンダムファイト開始以来、シン達にとって最も長い一日が、今始まろうとしている!
 それではッ!!」

 ドモンがマントをばさりと脱ぐ。
 下から出てきたのはピチピチの全身黒タイツ、即ちファイティングスーツだ!

「ガンダムファイトォォ! レディィ……ゴォォォ――――ッ!!」



 第十四話『衝撃! パルマ・フィオキーナ敗れたり』


507機動武闘伝ガンダムSEED D:2008/09/30(火) 23:54:52 ID:???
今回は以上です。
508通常の名無しさんの3倍:2008/10/01(水) 17:41:22 ID:???
長くなるとは聞いてたけど13レス分使ってやっとアバン部分だけだったとは。
早く続きも拝読したいけどブランクがまた開くと思うともったいない気もするし…
509通常の名無しさんの3倍:2008/10/01(水) 18:26:26 ID:???
なんだかんだで打ち解けてるカガリとルナが微笑ましいなw
とか思ってたらシンとルナが離れ離れか…どうなるのかwktkするだけに続きが待ち遠しいw
のんびりまったりと待たせてもらうぜ、GJ!
510通常の名無しさんの3倍:2008/10/01(水) 21:12:03 ID:???
種世界にクロ高のキャラがやってきたら
511通常の名無しさんの3倍:2008/10/01(水) 21:27:17 ID:???
ラクス達や議長の演説に「ひょっとしてそれは(ry」をやるだろうなw
512通常の名無しさんの3倍:2008/10/02(木) 00:22:55 ID:???
へリオポリスで奪取されなかったのがストライクではなくメカ沢だったら
513通常の名無しさんの3倍:2008/10/02(木) 00:32:05 ID:???
種世界でゴエモンインパクトが活躍するのが見たい
514通常の名無しさんの3倍:2008/10/03(金) 01:00:37 ID:???
あげ
515通常の名無しさんの3倍:2008/10/04(土) 08:39:38 ID:???
もしもレン&パテル・マテルが種・種死の世界に来たら
516166:2008/10/04(土) 15:08:13 ID:???
こんにちは。機動戦士ΞガンダムSEED Detiny筆者の166です。
(8)の方の下書きが仕上がりまして、現在は清書・投下用の分割作業等の段階です。
今夜くらいに投下出来るかな?と思います。

それと、前回ちょっと指摘を受けましたので後でまとめWikiの方を確認してみたら、
確かに(幕間)の方が4/5までしかありませんでした・・・;
自分、こちらへの投下時にミスしてたかも知れません・・・(汗)

なので今更ですが、(8)の先触れ代わりに〜とでも言う事で(苦笑)
(幕間)5/5の方を以下に投下させて頂きますm(u_u)m



【機動戦士ΞガンダムSEED Destiny (幕間)】(5/5)


自分達の信奉するあのお方≠ェ、こんな事でお倒れになる筈がないと、
そう確信≠オているからこそ、あえて襲撃者達の為のお膳立てをも黙って整えてやっていたのだった。
倒れられる筈はないが、かと言って脅威自体はそれなりに本物≠ナなければ、再起を促すものにはならないと。
少なくとも、彼らの中では(中でだけは)充分に合理的な筋書きではあった。

……もっとも、その当の歌姫本人がそれを知ったとしたら、果たしてどう思っただろうか?

実際には一歩間違えていれば襲撃者達はまんまと目的を達成させていたかも知れず、
今回の本当の絵図面を描いた連中の思惑通りの結果≠ェ出たのは、多分に偶然の産物に過ぎない部分も大きいのだが……。

もっとも、そんな事を考えられる様な者は初めから「狂信者」とは呼ばれはしない。
当の本人の意思などは実際には一欠片すらも忖度しようともしていないまま、艦長は自らを喜んで捨て石にする事への自己陶酔の喜悦だけを覚えていた。

(これでいい、これでいいのだ。これで、役目を終えたこの不遜な者どもは自分が道連れにして消す。
そして再び立たれた歌姫は、あの偽善者面のデュランダルめの欺瞞をも暴かれ、奴から正当な地位を取り戻されるのだ!)

彼らの中においては、現プラント最高評議会議長のギルバート・デュランダルもまた、歌姫に仇なす悪≠ニ既に見なされていたのだった。
あんな「偽物」をでっち上げ、平和の歌姫の権威を自らに都合良く利用しようとするなど、それのみで彼らの基準では万死に値する不敬だったのだ。

だが、これで残された状況証拠―襲撃者は特殊訓練を受けたコーディネーター達の部隊だったと言う事実―から歌姫を身近に守る者達は、
現在のプラントに対しても、警戒心を忘れる事無く向き合う様になるだろう。
実際には無関与ではあるが、だからと言ってデュランダルの奴もまた、打倒されるべき悪≠ナあることは疑いの余地の無いことであるのだから、何も問題は無い。

自分はそれを実際に見ることは叶わないが、歌姫が本来立たれるべき場に落ち着かれる時が実現すると言う輝かしい未来を確信≠オて、艦長は満足げに叫んだ。
「全ては、ラクス様の為に!」

その叫びは轟々となだれ込む海水の奔流の中に呑み込まれ、他の誰の耳にも届かなかった。
そして、真実もまた船体と共に圧壊して引き裂かれ、深海の底へと消え去っていったのだった……。
ミネルバは白昼のペルシャ湾奥部海域を航行していた。
ティグリスとユーフラテス、古代の都市国家文明を育んだ両大河の河口付近に建設されたマハムール基地はもう、指呼の間だ。

既にマハムール基地の勢力圏内に入り、基地の航空機やMSからの接触も数次に渡って受けており、
伴走者をその初頭で失って以来、長い一人旅を続けて来たミネルバに張り詰めていた緊張感も、ようやく和らぎを見せ始めていた。

インド洋東端での地球連合軍との遭遇戦の後、事後処理に時間を割く事を余儀なくされ、その分マハムール基地にも当初の見込みよりも数日遅れの到着となっていた。


『お世話になりました』
そう口々に礼を述べながら、元ニーラゴンゴ空戦隊のMS計8機がミネルバに先行してマハムール基地入りすべく、次々と両舷カタパルトから射出され、飛び去って行く。

母艦を失った彼らだったが、元々がマハムールへの増援として輸送される間のニーラゴンゴ配属であった為に、
カーペンタリアへは戻らずに、ミネルバに世話になってここまで輸送されて来ていたのだった。

流石にマフティーの各機まで収容している現在のミネルバには、いささかスペース的には苦しい部分もありはしたのだが、
マフティー側も、整備を終えた、もしくは待ちの機体はギャルセゾンの機上に載せておく等の空間を詰める協力をして、どうにか露天繋止せずでの収容を可能にしていたのである。

8機の臨時のお客さんがようやく去って、壁際のキャットワーク上から空間余裕を取り戻した――容積的な意味と言うよりは、多分に心理的・感覚的な意味合いでだが――ハンガーデッキ内を見渡して、一つ頷くエイブス整備主任。
やはり、落ち着いて作業を行うにはこれくらいの広さ≠ェ欲しいよなと、彼は内心でそうひとりごちた。

エイブスの足下にはMS整備用ベッドごと横倒しに寝かされた、セイバーガンダムの鉄灰色の巨体があった。

出航半日後の遭遇戦以降は、インド洋を横断する間中ずっと敵影は現れることもなく、8機もの友軍機が増えたせいで仕事も増える中ではありつつも、
かねてから計画していたセイバーガンダムの現地改修作業の方も無事に完了させる事が出来て、エイブスの機嫌はすこぶる良かった。

実はセイバーガンダムの改修が進んだのは、独断専行を問責されたシンが事後処理作業の後で反省室入りとなり、その間機体が空くインパルスガンダムは臨時にアスランに委ねられ、
セイバーガンダムは改修工事に専念させると言う措置が決められたおかげもあって、順調に行けたのだったが。

その為、その間の哨戒飛行や訓練飛行には、アスラン――を主に、時にはレイやルナマリアもだが――がコアスプレンダーに乗って発進して行くと言う光景が見られていた。

マハムール入港後は、現地の友軍に協力しての作戦行動のいずれかが決まる筈だが、
その前にザラ隊長には改修なったセイバーガンダムを返す事が出来ると言うわけで、エイブス自身にも安堵の思いはあったのだった。


「エイブス主任、一通りチェックは終わりましたが、満足行く出来ばえです。感謝します」
セイバーガンダムのコクピットに入って、機体のメイン・コンピューターを立ち上げて改修なった機体のチェックを行っていたアスランが、そこから姿を現して声をかけて寄越す。
「早く、実際に動かしてみたくなりました」
そう口にするアスランの表情にも、満足そうな思いは素直に現れていた。
「そう言って頂けると、こちらとしても嬉しいですね」
自分の方も満足そうに頷いたエイブスだったが、一転して複雑な表情を浮かべて言う。
「まあ、それが出来たのが……と言うのは、正直複雑な気分ではあるんですがね」

その意味するところに気が付いて頷くアスランは、続いたエイブスの問いに、こちらも複雑な表情になる。
「シンの様子はどうですか?」
「未だに抜け殻≠ニ言うか、何をしていても半ば上の空と言う感じですね」
流石にもう反省室からは出されていたが、シンのMS搭乗禁止措置そのものはマハムール基地入港までの間は継続の予定だった。

「すみませんでした……」
反省室から出される瞬間に立ち会ったアスランに対して、普段の向こう気はどこへやらと言った感じに見るからに消沈しきった様子のシンは、消え入りそうな声でそう言って自ら頭を下げて来た。

その表情もさる事ながら、それまでのシンが見せていた目の奥のギラつく様な強い光が失われていた事に、アスランは驚いたものだ。
良くも悪くも、彼を彼たらしめていると言っても良いだろうそれが失われた姿は、流石に気がかりな想いを呼ばずにはいられないものだった。

一番の当事者たるシン自身はもちろんの事なのだが、インド洋での会戦後に現場≠ナの事後処理を行う事が、今次の戦争が軍人としては初陣と言う若い隊員がほとんどのミネルバのクルー達に与えた影響は決して小さくはなかった。

戦争に巻き込まれた、前進基地の造られていた島の住民達の犠牲や証言はもちろんの事、
破壊された基地の中から回収された、敵である地球軍兵士達のその想いの断片を記した遺品≠フ数々の存在を目にして、
「戦争」とは何なのか? 自分達が戦っている「敵」とは何か?
その様な事を身を持って考えさせられるきっかけともなっていたのだった。

「ウチの若い奴らもそうみたいですね。マフティーさんの人達にもそんな話をしていましたっけ……」
ジュリアやメッサーのパイロット達、身近な若い年長者達にそんな疑問と想いをぶつけていたヴィーノやヨウラン達の姿を思い浮かべながら言うエイブス。

これも結果論ではあるが、アスランがミネルバに来た当初に感じ、どこか心に引っ掛かかってもいた、
ミネルバ全体に感じられていた「若さ故の無意識的な軽薄さ」とでも言うべき雰囲気は、この一件を通してすっかり払拭された様に感じられた。

果たしてそれが彼らにとって良い事であったのか、そうではなかったのかはまだ判らないが、
デュランダル議長やハサウェイ達から示された、そしてアスラン自身もそう願っているその先≠ヨと繋がる、一里塚としての意味合いは間違いなく有していそうではあった。

「それにしても……」
と、エイブスはしみじみと言う風に呟いた。
「政治的な難しい話に関しては余りあれこれは言えませんがね、ウチの若い連中にとってもマフティーさん達がいてくれるって言うのは、本当にありがたい事だなと思いますよ」

フェイスの貴方にこんな事を申し上げるのも失礼な話かも知れませんがね……。
そう続けるエイブスに、アスランは黙って頷いて謹聴の姿勢を取る。
「前大戦の英雄≠ナいらっしゃるザラ隊長とて、まだお若い方でしょう?
何もウチだけに限った話じゃ無しに、本来ならそうやって若い奴らを導く中堅から若手の世代の連中がいなきゃならない筈なのに、我々≠ノはそういう世代が極端に少ない……。
それも結局は前の大戦の余波ですわな。その穴を埋める為に、結局はああ言うまだ子供≠ノ近い連中を、当たり前の様に戦争に駆り出してしまっている」

大人≠ニしては、仕方がない事だとは割り切らなきゃならん立場なのかも知れませんがね、やっぱりどこか忸怩たる思いは拭えませんや……。
エイブスはそう嘆息気味に呟く。

偶然ながらマフティーの平均年齢は、その「空白の世代」を埋める位置に当たっていた。
単に軍隊として〜と言うだけではなしに、正常な社会構成的な意味合いから考えても、そんな彼らが加わってくれた事の意義は大きかったと、そう思える。

「その辺りを考えてもね、出来るのならば戦争なんざ、やらん方がいいんです……」
そう、大人としての苦みを込めて一言呟くエイブスの言葉を、ただ黙って聞くしかないアスラン。
彼にしてみればその様な観点からも、政治指導者としての父らの過誤を実感させられもするのだった。

そんな事を考える自分自身だとて、未熟な者≠ナある事には大差ないであろうが、イザークから聞いた、デュランダル議長が前大戦時のイザークらの過誤を擁護してくれたと言う言葉の意味合いが実感としても今は判る気がするし、
だからこそ暗にシンの事を気遣い、挽回のチャンスを与えてやって欲しいと言っているエイブス主任の想いもアスランには察せられた。

なので、彼の方もまた遠回しな言い方ながら、エイブスに対して首肯してみせた。
「なまじ個人の能力に優れる、あるいはそう信じているが故に独断専行に走りがちな傾向がある。これはザフト――ひいては我々コーディネーター全体に漂う悪癖である様です。
しかも、極端な成果主義がそれを助長し、結果が成功であったならばそれで良いと、分析や反省を軽視しがちなきらいも見えます。
そう言った「背景」がある中での未熟な個人≠フ一度の失敗で、全てを断じてしまうと言うのもまた、極端の逆返しと言うものではないでしょうか?」
そう言うアスランに、エイブスは黙ったまま僅かに相好を崩して頷いた。

その話題はそこで終えて、二人はそのまましばし改修に関しての会話へと移って行った。
元々、メカニカルエンジニア的な分野には適性も指向もあるアスランだけに、いざ話す様になってみるとその分野のベテランであるエイブスとは年齢差も感じずに、なかなか馬が合っていたりもするのだった。

そうしてしばし楽しめる気楽な会話を交わしていた所へ、ハンガー内に全艦一斉放送が響いた。

『艦橋より、全艦へ。本艦は間もなくマハムール基地に入港します。各科はそれぞれ、入港の準備へと移行して下さい。ザラ隊長、艦橋へ出頭願います』
メイリンからの各員への伝達を受け、ミネルバの各科は一斉に接岸・上陸の準備にかかり始める。
ハンガーデッキ内でもヨウランやヴィーノ達、整備兵が慌ただしく動き始めた。

「おっと、お呼び出しですね」
「ええ、それではここで」
二人は互いに敬礼を交わし合うと、それぞれ自分の持ち場にと戻って行った。


アスランが艦橋へと足を踏み入れると、そこにはグラディス艦長やアーサー副長、メイリンら艦橋スタッフと共に、ハサウェイ総帥とイラム参謀の二人も既に来ていた。

「待っていたわ、アスラン」
そう言ってタリアは、ハサウェイとイラムにマハムール基地入港後の現地司令部との会談についての相談を始めた。

未だ情報の公開レベルは限定されているとは言え、「同盟軍」として、ハサウェイ達にもマハムール基地での作戦会議にはぜひ出席して頂きたいと言うタリア。
アスランもそれについては全くの同感で、2人のフェイスが揃ってそういう意向で一致していれば、現地司令官がなんと言おうとも問題はないと言う事を確認する。
オーブ沖に続いて、インド洋での会戦での奮闘ぶりには「同盟軍」としてのその存在の実績としては既に十二分である様に感じられたが、
あともう一度、華々しい戦果を上げればいよいよ一般にも大っぴらに「マフティー」の存在を公表する事になるであろう。

現状ではまだ彼らの存在は一応機密事項の扱いである為、現地指揮官が頑迷な人物であった場合には、不本意ながら自分達の立場を振りかざす事も想定しておかねばと言うタリアの判断だった。

それを聞いて、先着していたハサウェイがカーペンタリアでの議長臨席の同盟文書調印式以来の総帥服姿である理由に、アスランは納得する。

「既にご確認はされていらっしゃる事かとは思いますが……」
と、タリアの話が一段落した所で、変わってアーサーが簡単な説明にかかっていた。

「我々がこれより入港するマハムール基地ですが、我が軍のジブラルタル基地と地中海を挟んでにらみ合う、地球連合軍のスエズ基地を牽制する目的で建設された前線拠点です」

一応はユーラシア連邦の領域と言う位置に建設された格好になっているマハムール基地だったが、
「ユーラシアの支配地域」と言うのはあくまで地図上・政治的主張上の話で、現状ではユーラシア連邦からの分離独立を目指す地域の人間達の反発も激しく、事実上は半ば無主の地の様相を呈していた。

そう言う情勢下で、彼らを支援しつつスエズを牽制――ジブラルタルとは挟撃の格好になるわけだし――する橋頭堡としてユーラシア連邦領内に食い込む形で建設されたのが、ザフト軍の<}ハムール基地であった。

プラント側には領土的野心はないと、デュランダル議長が重ねて強調している通り、積極的自衛権の行使すらも非常に慎重に、抑制的に行っているザフトであったが、
この地域の場合はもともとユーラシア連邦の側が強引に力で自国の領域へと組み入れたと言う経緯があった為に、そこから再び独立を取り戻そうと言う機運が出るのもしごく当然の話であり、
それらの動きを支援する為の拠点として――戦後には基地として整備した港湾設備をこの地域の共有財産として返還すると言う公約も出している――
ザフトが地球連合軍(ユーラシア連邦)から奪取したこの基地を、整備・拡充して居座る格好で代わって使用する事は、地域住民達からは現状受け入れられていたのである。

「海洋を制する者は世界を制する、だな……」
ぽつりと旧世界の学者マハンの唱えた戦略思想を記憶の片隅から掘り起こして呟くイラム。
それは、人類がその活動域を宇宙空間まで拡大したこの時代でも、なお命脈を保つ概念だった。

国力で劣るプラント側が取る戦略の基本は、友好的な各勢力の助力を得つつ制海権と沿岸を押さえ、地球連合の大戦力を内陸へと封じ込め、孤立させる。
大戦力も、その力を存分に発揮させない様な状況を作り上げる事さえできれば、局面局面ごとに互していけもするだろう。

コーディネーターとナチュラルの対立と言うイデオロギーの軸でもって戦争をしていた前大戦の状況下では絶対にありえない戦略でもあり、
前大戦とはそもそもが異質な今次の戦争(と呼んではいるが、実際に激戦は数える程しか交わされてもいないのだが)を展開している事の証左だと言えるかも知れない。

その意味では、彼らがオーブ沖では西太平洋、多島海でのインド洋と、地球連合軍の両方面艦隊に立て続けに大打撃を与える格好になった事は、
単なる戦術的な大勝利と言う話だけには止まらず、戦略面にすら大きな影響を与えるものになっていたと言えるだろう。

インド洋会戦においては、指揮官ネオ・ロアノーク大佐は空母以下の艦艇群全てを無事に連れ帰ってはいたものの、
地球連合軍全体を見た場合はやはり、それに先だっての西太平洋方面艦隊の消滅の大ダメージもまだ癒やすどころではないと言う状況でありながら、更に損害が上乗せされると言う格好であり、
太平洋西部からインド洋に至る広大な海域全てで、地球連合軍のプレゼンスなどはほとんどジョークへとなりかけていた。

この現状が、「大地球連合」体制とでも言うべき、地球連合主導の世界安全保障条約機構へと加盟を余儀なくされた赤道連合や汎ムスリム会議と言った諸勢力に与える心理的影響もまた、少なからざるものがあるだろう。
ザフトとしても、マフティーの存在の大きさを改めて実感すると共に、その加勢を受けられると言う嬉しすぎる誤算もあって得ている、この現状での自方に向いている流れをより確かなものと固められる様な戦略を、更に追求するべきであった。


マハムール基地の桟橋へとその巨体を接舷させ終えたミネルバからは、まず艦長のタリア以下の艦の首脳部が上陸し、出迎えのマハムール基地の幹部との顔合わせから始めて行く。
無論、「マフティーの軍服」姿のハサウェイとイラムも一緒だ。

「ミネルバ艦長、タリア・グラディスです」
「副長のアーサー・トラインであります」
「特務隊、アスラン・ザラです」
艦長副長と共に、首脳部同士の作戦会議の為に降り立ったアスランが敬礼しながらそう名乗ると、
「アスラン・ザラ……?」
出迎えの将校達の先頭に立つ司令官が、ほんの僅かだけ驚きを浮かべた表情でそう呟き、彼の後ろに居並ぶ将兵達の間にも密やかな声での驚きの小波が広がった。

「はい」
しかしアスランは淡々とした表情のままそう首肯する。
その態度に司令官の方も僅かに相好を崩して応えた。
「いや、失礼した。マハムール基地指令官、ヨアヒム・ラドルです。遠路、お疲れさまです」

デュランダル議長自らが〜と言う事実≠フ紹介は、居並ぶマハムールの将兵達に対しては、名刺代わりとしては十二分だった。
そして立場上、(風聞に近いレベルのものも含めて、にはなるが)より機密にも触れられるラドル司令官や、その副官等マハムール基地の首脳部にはマフティーの存在そのものは伝わってもいた。

(彼らが噂≠フ「謎の友軍」なのか……)
そんな内心の思いは全く表情に現す事もなく、ラドルは改めてハサウェイ達2人に向き合う。
「マフティーの方々のご活躍≠ヘうかがっております。お会いできて光栄です、ノア総帥、マサム参謀。ようこそマハムール基地へ」
自らの方が下位と言う事で、先にハサウェイ達に対して敬礼しながら言うラドル。

「こちらこそ、ラドル司令官。今回は、我々も貴官らと共に戦わせて頂く。互いに力を合わせようではありませんか」
答礼しながら、あえて大仰な物言いで返し、握手の手を差し出すハサウェイだった。

そうして一通りの挨拶を済ませたかに思われた処で、ラドルはおもむろに呟いた。
「しかし、フェイスが3人にマフティーの方々までご参加とは……。今回の作戦に対しての議長のご決意は並々ならぬものがある様ですな」

(フェイスが3人=c?)
ミネルバ側の5人は同時に共通の疑問を抱くが、その言葉の意味は直後に明かされたのだった。

「指令、この作戦への参加は命令ではなく、私の――そして我が隊全員の意志です」
そう言いながら進み出て来た、一人の青年がいた。
「議長から頂いた言葉は、ミネルバのフェイス達、それに頼もしき同盟者と共により良き世界を目指してくれと……それだけですよ」
アスランと同じ、ザフトレッドの軍服の胸元にフェイス徽章を付けたオレンジの髪の青年士官。

「特務隊フェイス所属、ハイネ・ヴェステンフルスだ」
そう名乗って、そのもう一人のフェイスは敬礼した。

「それでは、とりあえず本部の方でコーヒーでもいかがですか? こういう場所です。何もないが、豆だけは良い物が手に入りますのでね」
そうして今度こそ本当に一通りの顔合わせが済んだと言う事で、ラドルはミネルバ側を基地内へと誘う。
その良い意味での捌けた様子から、彼に対しては好感を抱くミネルバ側の面々だった。
522通常の名無しさんの3倍:2008/10/04(土) 22:17:43 ID:???
サルさん?
523166:2008/10/04(土) 22:24:08 ID:???
スミマセン、(5/13)に抜け落ち部分があるのに気付いて、修正してました;
(5/13)は投下をやり直させて頂きますm(_ _)m
524通常の名無しさんの3倍:2008/10/04(土) 22:24:59 ID:???
支援
ザフトとしても、マフティーの存在の大きさを改めて実感すると共に、その加勢を受けられると言う嬉しすぎる誤算もあって得ている、この現状での自方に向いている流れをより確かなものと固められる様な戦略を、更に追求するべきであった。


マハムール基地の桟橋へとその巨体を接舷させ終えたミネルバからは、まず艦長のタリア以下の艦の首脳部が上陸し、出迎えのマハムール基地の幹部との顔合わせから始めて行く。
無論、「マフティーの軍服」姿のハサウェイとイラムも一緒だ。

「ミネルバ艦長、タリア・グラディスです」
「副長のアーサー・トラインであります」
「特務隊、アスラン・ザラです」
艦長副長と共に、首脳部同士の作戦会議の為に降り立ったアスランが敬礼しながらそう名乗ると、
「アスラン・ザラ……?」
出迎えの将校達の先頭に立つ司令官が、ほんの僅かだけ驚きを浮かべた表情でそう呟き、彼の後ろに居並ぶ将兵達の間にも密やかな声での驚きの小波が広がった。

「はい」
しかしアスランは淡々とした表情のままそう首肯する。
その態度に司令官の方も僅かに相好を崩して応えた。
「いや、失礼した。マハムール基地指令官、ヨアヒム・ラドルです。遠路、お疲れさまです」

そうミネルバ首脳部の3人に声をかけ、ついで敬礼から降ろした手をタリアに差し出して握手を交わしながら、
ラドル司令官はその場にいるマハムール側の将兵全員の共有する疑問を代表質問する格好で、おもむろにタリアらの後ろに立つマフティーの2人へと視線を向ける。

「ところで、失礼ながらこちらの方々は? 見たところ我がザフトの同志では無い様ですが……」
明らかにザフトの物とは異なる――しかし、見たこともない様なデザインの軍服姿の青年2人。

単純に興味本意と言う事では無しに、気にするのは当然の事だったが、形式上、格上≠フ存在と言う事になる彼ら自身に直に名乗らせるわけにはいかないと言う事で、代わって自ら紹介を行うタリア。
「ラドル司令官、ご紹介いたしますわ。カーペンタリアにて、デュランダル議長ご自身が会談に臨まれた上で同盟締結を要請された、「反地球連合組織マフティー・ナビーユ・エリン」の、ハサウェイ・ノア総帥と、イラム・マサム参謀です」

デュランダル議長自らが〜と言う事実≠フ紹介は、居並ぶマハムールの将兵達に対しては、名刺代わりとしては十二分だった。
そして立場上、(風聞に近いレベルのものも含めて、にはなるが)より機密にも触れられるラドル司令官や、その副官等マハムール基地の首脳部にはマフティーの存在そのものは伝わってもいた。

(彼らが噂≠フ「謎の友軍」なのか……)
そんな内心の思いは全く表情に現す事もなく、ラドルは改めてハサウェイ達2人に向き合う。
「マフティーの方々のご活躍≠ヘうかがっております。お会いできて光栄です、ノア総帥、マサム参謀。ようこそマハムール基地へ」
自らの方が下位と言う事で、先にハサウェイ達に対して敬礼しながら言うラドル。

「こちらこそ、ラドル司令官。今回は、我々も貴官らと共に戦わせて頂く。互いに力を合わせようではありませんか」
答礼しながら、あえて大仰な物言いで返し、握手の手を差し出すハサウェイだった。

そうして一通りの挨拶を済ませたかに思われた処で、ラドルはおもむろに呟いた。
「しかし、フェイスが3人にマフティーの方々までご参加とは……。今回の作戦に対しての議長のご決意は並々ならぬものがある様ですな」

(フェイスが3人=c?)
ミネルバ側の5人は同時に共通の疑問を抱くが、その言葉の意味は直後に明かされたのだった。

「指令、この作戦への参加は命令ではなく、私の――そして我が隊全員の意志です」
そう言いながら進み出て来た、一人の青年がいた。
「議長から頂いた言葉は、ミネルバのフェイス達、それに頼もしき同盟者と共により良き世界を目指してくれと……それだけですよ」
アスランと同じ、ザフトレッドの軍服の胸元にフェイス徽章を付けたオレンジの髪の青年士官。

「特務隊フェイス所属、ハイネ・ヴェステンフルスだ」
そう名乗って、そのもう一人のフェイスは敬礼した。

「それでは、とりあえず本部の方でコーヒーでもいかがですか? こういう場所です。何もないが、豆だけは良い物が手に入りますのでね」
そうして今度こそ本当に一通りの顔合わせが済んだと言う事で、ラドルはミネルバ側を基地内へと誘う。
その良い意味での捌けた様子から、彼に対しては好感を抱くミネルバ側の面々だった。

ラドル本人とその副官に先導されて基地内へと歩き出すタリアとハサウェイ達。
その最後尾に立とうとするアスランに並びかけながら、気さくな感じで声を掛けて来るハイネ。
「アスラン・ザラ。復隊したって本当だったんだな。俺は前の大戦ではホーキンス隊でね、ヤキン・ドゥーエではすれ違ったかな?」

「……ええ、…………ヴェステンフルス隊長」
「ああ……、ハイネでいいよ?」
頷いた後、同格の相手に対して役職を付けて呼びかけたアスランに、ハイネはそう屈託無く言う。
「お互い堅苦しいのは抜きで行こうや。よろしく頼む」


マハムール基地司令部でもあるラドル隊に、宇宙から降りてきたハイネ隊以下の増援、そしてカーペンタリアから到着したミネルバ隊――指揮官鼎立と言う事情もあって、通常は隊長名を冠する部隊名は、例外的に母艦の艦名でもって呼ばれていた――
更に同盟軍のマフティーを加えての首脳陣による合同作戦会議は、マハムール基地本部棟内の会議室でコーヒーの香りに彩られつつ始まった。

案内されたテーブルは、そのままデータを投影表示するディスプレイとなっていて、ラドルの副官が付近の地図を出しながら現在の状況を説明し始める。


ジブラルタル基地とこのマハムール基地、ザフトの両拠点と睨み合っているのが、地球連合軍の一大根拠地であるスエズ基地だ。
ユーラシア大陸とアフリカ大陸とを繋ぐ位置に置かれたスエズ基地は、地球連合がこの地域の支配を行うにあたっての「扇の要」の位置にある、最重要拠点の内の一つだった。

地中海の西側の出口を閉塞するジブラルタル基地とは、前大戦の頃からずっと互いに目の上のたんこぶの様な存在であり、
実際に互いにそれぞれ攻略戦を仕掛け合ってもいたものの、どちらも敵軍の重厚な防御を崩せずに撤退を余儀なくされている。

その意味でも、今次の戦争においては開戦後も基本的には防衛的な軍事行動のみを採っているザフトが、数少ない例外の内の一つとして自分達の側からの積極的攻勢としてこの基地を奪取したのも、
スエズをカーペンタリア側の方面からも牽制し、東西から挟撃する態勢を作り上げると言う、戦略的な判断としてはしごく妥当なものだったと言えるだろう。

「もっとも、現状の我々のドクトリンから言えば、スエズへの直接攻撃と言うのはありえない選択肢でしょうが……」
やや苦笑気味にそう言って、自分自身は現在のプラント政府の方針に賛成である事を言外に示すラドル司令官だった。

「しかし、だからと言って彼らがやりたい放題にしているのをただ座視も出来ない。と、言う処でしょうか……」
そう続けたラドルは、続いてこの地域の状況についての説明へと移って行く。

万が一、スエズを失えば地球連合はユーラシア西部から北アフリカにかけての広大な地帯(地中海全域も含まれる)を実質的に切り取られる格好になるわけで、
その可能性の目を潰そうとなりふり構わないスエズ周辺地域への圧力を強めていた。

「いや、圧力≠ニ言う表現は生温いでしょうな……」
苦々しさを浮かべた声で言うラドル。
力による強引な支配と、一方的な搾取に遭っているこの地域の住民達の、圧制に対しての不満はとうに臨界点を超えていて、実際小競り合いは日常茶飯事となっている様だが、
地球軍はその圧倒的な武力でもってそれら全てを挽き潰して行くと言う、その繰り返しの構図だった。

「我々がここに居座っているのも、一つにはそれら地域住民達からの支援の要請に応じての事ですし、そうして行った軍事行動が結果的にスエズの力を削ぐ事に繋がれば良いと言う事ですな」
「成程……」
アーサーがそう呟きながら頷く。

「しかし、それは地球軍の側も良く判っている事です」
ラドルの副官がそう言って、現状での軍事作戦上の障害についてを説明し始めた。

「彼らはこの地域の重要拠点であるガルナハンの火力プラントを防衛する為に、こちらからの唯一の回廊となる峡谷の途上に堅固な要塞を築き、我が軍の動きはそれに封じられているのが現状です」
テーブル上のデータ投影装置にその前線の地形が浮かび上がる。

切り立った両崖の峡谷、その谷底が形作る一本の道。
マハムール基地側からの地球連合の実効支配地域への唯一の侵攻路となるこの回廊を見渡す高台に、地球軍はローエングリンの砲台を設置し、ザフトの突破を阻止していた。

(ローエングリン……地球軍側の「陽電子砲」の呼称か…)
そう内心で呟くイラムは、ある事を思い出して一人内心で苦笑する。


――この世界に来たばかりの時には、陽電子*Cと言う名を聞いて
(自分達の世界でも実現していない反物質兵器を!?)
と、目を剥いたものだが、こちらの驚愕の反応に却って向こうの方が驚いたトライン副長が、すぐに実際を説明してくれたのだった。

「ああ、陽電子*Cとは言いましても、本当に陽電子を生成していると言うのではないのですけれどもね」
苦笑混じりにそう説明するアーサーの話では、陽電子研究・実験のその過程で――本筋から言えば単なる失敗だったのだが、――怪我の功名とでも言うべき、
兵器への転用も可能な膨大なエネルギー発生(無論、本当の目標である対消滅反応による物には遠く及ばないレベルとは言え、現状では究極に近い)反応を偶然にも発見する事が出来た。
それ故に、景気付けとハッタリ気味にの両面から「陽電子*C」の呼称で呼ぶようになった……と、言う話だった。

無論、イメージ戦略もまた重要なものである以上、時として物事にはハッタリも必要であると言う事は当然の話だったが、
どうも彼ら異世界の人間が見た印象では、敵味方を問わずこの世界のそれら≠ヘ、全般的にどこか幼稚さ≠カみて感じさせられるものがあった。
無論、そう口に出して言う事は無かったのだが――


イラムが説明にはきちんと耳を傾けつつもそんな事を考えているとも知らずに、ラドルの副官は熱心にローエングリン砲台の脅威について力説していた。
「このローエングリンの砲台が設置されている位置は峡谷全体を射界に収められる場所で、通常は砲座ごと分厚い岩盤をくり抜いて造られた天然の防壁の中に格納されていて、ミサイル攻撃程度ではびくともしません」

イラムはよろしいか?と手を挙げ、尋ねる。
「そう言われるからには、既に攻略作戦は試みられていると言う事なのですね?」

副官は苦々しい表情を浮かべて頷いた。
「最初の威力偵察――この部隊も潰滅しましたが――も含めれば、既に三次に渡って攻略戦を挑みましたが、いずれも失敗に終わり、大損害を被って撃退されました」

「さて、そこなんですけどね」
代わってそう口にしたのはハイネだった。
「先程、ミサイル程度ではと言う話がありましたが、陸上戦艦が同行している筈なのに、その火力をもってしても敵要塞にはノーダメージと言う事ですか?」
ハイネの疑問はもっともで、この基地内にも滞泊している陸上戦艦の持つ大口径火砲を用いたとは言わなかった処にひっかかりを覚えたわけだ。
副官は頷いて答えた。
「いえ、無論の事、対要塞攻撃は陸上戦艦を主体として行います。しかし、地球軍にはローエングリン砲台に加え、恐るべき新型MAまでもがいるのです」

(MA?)
増援としてやって来た側の全員がそう思う中、副官はディスプレイ上に前回の攻略戦時に確認された、件の敵MAの姿を映し出す。
それは、昆虫を思わせる多脚型の胴体上にストライクダガーの上半身を生やしたと言う格好の、異形の機体だった――一言で言えば、悪趣味なデザインだと言うしかない。

しかし、その機体こそがガルナハン・ローエングリンゲート要塞を難攻不落たらしめている「無敵の盾」なのだと言う。
映像には、侵攻する陸上戦艦の主砲が叩き付ける猛火を全て、光の壁を発生させて防いでしまうそのMAの姿が映っていた。

「あ、あの時の!」
その光景を目にして、アーサーは思わずそう驚きの声を上げてしまい、ハイネやラドル達、オーブ沖海戦序盤での顛末を知らない者達に、
ミネルバがモニターしていた記録映像から、タンホイザーを防ぎきって見せたやはり同種の装備を持った地球軍の新世代型MAの事を説明する羽目になった。

まさか、ローエングリンと同じ原理の兵器であるタンホイザーを防ぐ事さえも出来るとは…。
「まさに最強の矛と盾か……」
その事実に一様に厳しい表情になる、ラドル達マハムール側の幹部達。

こちらもミネルバと、ハイネ隊らの移送を兼ねて初陣で地球上の支援にと(一時的に)降りて来てくれたミネルバ級の二番艦ディアナ≠ニ、タンホイザーを装備した最新鋭艦二隻が加勢に入ってくれ、
「陽電子砲」の門数では2対1で優位に立てたと思いきや、向こうには最強の兵器である「陽電子砲」を防ぐ事の出来る無敵の盾≠ェいると言うのだ。

動けないローエングリン砲台に対して、こちらのタンホイザーは砲座≠ェ両用宇宙戦艦であるだけに自在に機動出来ると言う強みがある筈が、バリアーに守られた向こうと、ただかわすしかないこちらとが〜と言う事では、あまりにも条件が違い過ぎる。

いったい、どうすれば良いのだ……?
そう深刻な表情で悩んでいるマハムール側の参謀役連の姿を、片や増援組側の面々は対照的な態度で眺めていた。

「つまり、我々MS隊としてはまず最優先にコイツを片付けねばならないと言う事になるわけだ」
淡々とした表情で言うのは、ハイネだった。

確かに、戦艦にとってはある意味非常にやっかいな敵だろうが、オーブ沖に姿を現したヤツに比べればコイツは明らかに防衛特化型の機体の様だし、図体が大きいだけに接近戦に持ち込めばMSの相手ではあるまい。
そう見て取ったハイネの思考は、むしろどうやってそこまで切り込むかの方がよっぽど難題だよな。と言う算段に移っていた。

自分自身と、隊の仲間達の技量に確かな自信(無論、過信ではない)を抱いているからこそのものであったのだが、そのハイネも、そこでマフティー側が切り出した疑問には軽い驚きの感情と共に、興味もひかれたのだった。

「成程、確かに地球軍側は地形を上手く利用してはいるが……」
何も正面からの力押しでの突破にこだわらずに、戦力を敵要塞の後背へ差し向けての奇襲挟撃など企図は?

そう問いかけるイラムに対して、一瞬の沈黙の後、いやに丁寧な口調で答えるラドル隊の参謀士官。
「無論のこと、それは真っ先に検討しました。しかし、向こうもそれは当然警戒して監視を怠らない。偵察結果からもそれは明らかです」
――その一瞬の沈黙の間だけ、そんな事も想像付かないのか? これだから愚鈍なナチュラルは!
と言う無意識が顔をのぞかせていた。

イラムもハサウェイもしかし、それを察しても別段気分を害するでも無く泰然としていた。
確かに、この質問に対してならば、例えそれがナチュラル同士の間に交わされたものだったとしても、やはり同様な反応が返って来た事であろうから。
あえてそれを聞いたのも「ある目的」の為の事だったので、それで良かったのである。
「確かに、それを考えたい処ではあるのですが、敵の警戒エリアを避けて後背に回すにはMSの作戦行動半径ではとうてい足りませんし、かと言って母艦を共に動かしては隠密行動にはなりえません」
取りなす様にしてそう捕捉するラドル司令官。

「そうか、我々はガルナハンの後背側に降下するべきでしたか」
ラドルの言葉を引き取る様にして、いささか冗談めかしながらそう言うのはハイネの隣に座っていたディアナの艦長だ。

ハイネ隊と、数次のローエングリンゲート攻略戦による損耗戦力への補充となるゲイツオーカー、新鋭機バビ等の機体とパイロットを運んで来た最新鋭艦だったが、
その気がありさえすればそうして輸送降下ではなく、強襲作戦としての降下と、そのまま戦闘移行も可能だった――それが、惑星強襲揚陸戦艦として設計された、本来のミネルバ級の能力でもあるわけだったし。

言われたラドルの方も苦笑しつつ、頭を振った。
「実は、ハイネ隊が貴艦と共にいらっしゃると言う知らせを受けた際にはそれも考えまして、国防軍本部にもその旨の打診は試みはしたのですが……しかし、本部からの回答は『不許可』でした」

そう言ってラドルは、そこでその目線をタリア以下のミネルバ側の方へと向けた。
「いや、現状のプラントの政治方針自体は正しいと私は思っておりますし、我々ザフトの戦略もその条件下でもって決定されるべきなのも当然の事。
それに照らせば、その回答も予測出来た事ではあるのですが……」

しかし、と言ってラドルは別の視点からの思いもまた口にする。
「ただ、同時に現場の多くの将兵達の命を預かる立場の者としては、やはりその正しさ′フにむざと犠牲を増やすと言う事もまた、避けたいものではあります」

立場故の複雑な思いを覗かせるラドルに、ハイネ達もミネルバ側も一様に頷いていた。
(成程、純粋な戦術的指揮官としての彼の手腕の巧稚はまだ未知数だが、政治的な視野まで含めてのこの複雑な地域≠フ司令官を務めさせるには、相応しい人物かも知れない)
それが現状の彼ら増援組のラドルへの評価だった。

そのラドルの考えを聞いた上で、イラムはあらためて口を開く。
「ラドル指令のお考えは良く判りました。我々マフティーとしてもそのお考えに賛同致しますが、それであれば尚の事、我々の存在≠ヘこの局面の打破に役立てるでしょう」

そう意味ありげに言うイラムに対して、ほう? と言う感じに、ラドルが興味深げに身を乗り出す一方で、
彼の参謀士官連はうろんげな様子を返して来る――やはり、先程のあえて投げた愚問≠ェ尾を引いている様だったが、むしろその様な反応こそが成算の手応えに繋がっていたのだった。

そこでマフティー側から提案された戦術プランと、それを裏付けるミネルバがその場に限って提供した彼らマフティーに関しての情報≠ノ、会議の席がどうなったのかに関しては……今更言うまでもないだろう。

かくして、第3次のローエングリンゲート攻略戦は、驚天動地・前代未聞の大作戦(後の戦争報道ニュースのあおり文句による)として展開される事に決定した。
果たして、その作戦とは?

とりあえず、その作戦を実行するにあたっての条件を整えられるか?と言う部分の可否を検討する為の時間を取ると言う事で、その場はとりあえずお開きとなったのだった。



シンはぼんやりとマハムール基地の一隅に佇んでいた。
少しばかり動かない大地を踏んで、自然の風でも吸って来いと言う、レイやマフティーの面々からの気遣いで、
彼もまた下船を許されて――と言うよりは半ばは追い立てられる様にして来て――いたのだった。
あの日からこちら、シンはずっと考え続ける日々を重ねて来ていた。
ルナマリアの、彼女のおかげで、文字通りに精神が深淵へと沈み込んで行く事だけは避けられる様にはなったものの、自分の犯してしまった過ちに対しての悔恨の想いは尽きなかった。

これまで自分自身を突き動かして来ていた、「理不尽への激しい怒り」の想いは、気付かぬ内に今度は自分自身がそれを振り撒く者となっていたと言う事実に直面して、完全に退嬰していた。
今のシンは、虚脱した抜け殻の様な状態だった……。


と、ぼんやりとうつむき加減にさまよい歩きをしていたシンは、不意に聞こえて来た子供達の声――本来なら、前線の基地の中で聞こえるのはおかしいもの――に気付いて顔を上げる。
その一角を見やると、着の身着のままの現地の子供達とおぼしき数人の少年達が、拳銃を持って練習≠ナも試みようとしている様子だった。

後から思い出してみても、その時の自分のどこにそんな気力があったのか? どうしてそんなつもりになれたのか?
と言うのが本当に不思議でならないのだが、慣れない手つきで弾丸の入った本物の拳銃を扱うその様が実に危なっかしくて、気が付いたらシンはその少年達に声を掛けていた。

話を聞いてみるとその少年達はやはり、地球連合軍の圧制とそれに起因する紛争に生活を脅かされて、マハムール基地の近くにザフトが用意した難民キャンプへと逃れて来た、この地域の人々の子供達だった。

「ねえ、お兄さんザフトの軍人さんなんだろ? 俺達に銃の撃ち方を教えてくれよ」
そう、屈託無い声で頼んでくるその子供達。
「いざとなったら、母さんや姉ちゃん、弟妹達は俺らが自分で守んなきゃいけないからさ……」

口々にそう言う子供達に、シンは複雑な表情を浮かべた。
ここにも、あのインド洋の小島の人々と同じく、地球連合の圧制の犠牲者達がいる。
こんな小さな子供達が、本来守ってくれるべき人を殺され、残された大切な家族や友人達をせめて代わりに守りたいと、そんな悲壮な想いを固める事を強いられて。
嫌でも見えてしまうそんな現実に、憤りよりも哀しみの方をより強く感じさせられた。

「分かった。教えてやるよ。」
シンはそう言って子供達に頷いてみせる。
「えっ、本当かい?」
そう嬉しそうな顔で回りを囲んで来る少年達に向かって、シンは片膝立ちになって目線の高さを合わせながら語りかけた。

「ああ、教えてやる。だけど、一つだけ条件があるぜ。その約束を守れるんだったらだ?」
「約束?」
訝しがる子供達に向かって、シンは頷いた。
「扱い方も知らずに銃なんか持ったら危ないから、扱い方は教えてやるけどさ。でも、君らがそんな物を本当に使うのは駄目だ」

「えー?何でそんな事言うんだよ?意味分かんないじゃん」
一転してそう不満げな声を上げる子供達に向かって、シンは実際にセーフティーのかけ方や弾丸の入れ方から始めて、狙いの付け方までの流れを実演してやって見せながら言う。

「地球軍の連中はさ、ピストルで撃ったらMSで撃ち返して来かねないだろ? そんな奴らが相手じゃ、守るつもりでやったのが、却ってひどい事になりかねないじゃないか」
シンのその言葉に年長の子供達数人が黙ってうつむいた――どうやら実際にそういう目に遭って来るか、目にするかして来た様だった。
「だからさ、俺達がここに来てるんだよ。君らがそうやって戦わなくても済む様にさ。
な? だからさ、もうちょっとだけ辛抱してくれよ。必ず俺達ザフトが地球軍の奴らを追い出して、家に帰れる様にするからさ」

そう言い聞かせる様に言うシンに、すがるような目で子供達は尋ねて来る。
「……本当かい?」
ああ、必ずだ。シンが頷いてやると、子供達はぱあっと明るい表情になって更に言って来た。
「分かったよ……頼りにしてるからね、兄ちゃん」
素直なその言葉はしかし、シン自身には一瞬の内に重く、深く突き刺さっていたのだった。
自身の犯してしまった過ちに苦悩を抱えていて、自分はもうMSには乗れないかも?とさえ考えてしまっている今の彼には、子供達のその声に素直に応える事が出来ずに、シンは黙って立ち尽くしてしまう。

「大丈夫だ」
だが、そんなシンの姿に子供達が訝しみを覚える前に、横合いから新たな青年の声がした。
聞き覚えのあるその声にシンが顔を向けると、子供達に向かって微笑みの表情を浮かべて見せるアスランが立っていた。

「隊長……」
そう呟くシンの傍らへと歩み寄って来たアスランは、自分も子供達に向き合ってシンと並び掛け、その肩にぽんと手を置いて見せると子供達に語りかける。
「この彼もね、君達と同じ様な想いをして来てるんだ。だから、君達の気持ちが良く分かるのさ」

(隊長、アンタは……)
思いもかけないアスランの言葉に、シンは驚きを抱いたまま自分もまた黙ってその言葉の続きを聞いていた。
「だから、大丈夫だ。彼は君達がこれ以上自分と同じ様な思いをしなくても済む様に、君達がまた家に帰れる様にと、必ず頑張ってくれるから」

「そっか……。うん、分かった。頼むよ、兄ちゃん!」
アスランの言葉にそう納得の表情で頷いて、子供達は口々にシンに向かって≠サう言いながらキャンプへと戻って行った――その手に持つ拳銃にはもう、ちゃんとセーフティーをかける事を覚えて。


「悪かったか?邪魔をして」
子供達が視界から消えてから、シンに向かって詫びる様にアスランはそう言って寄越す。
「いえ……」
それに対してシンはそう答えるだけだった。

それきりしばし、沈黙が落ちる。
その後をどう切り出したらいいのか? いろいろと考えてしまって、シンは結局何も言えなかった。

「シン、新しい作戦が決まりそうだ」
それを破ってアスランはそう言った。
彼はあえて今、その事をシンに告げる事にしたのだ。

シンが先日の一件で大きな衝撃を受け、深い苦悩のただ中にいる事が判っているからこその事だった。
今の状況はシンにとっての大きな試練だったから。
彼は今、間違いなくある種の運命の岐路にと立っている状態だった――そしてそれはアスラン自身にとってもまた、覚えのあるものだった。

仮に、もしここで折れてしまうとしたならば、シンはもう二度とパイロットとしては戦えまい。
こればかりは自分自身で折り合いをつける以外、他者にはどうする事も出来ない。

「隊長……どうして俺に?」
意外だと言う表情で呟くシン。
また勝手な事をして、味方を犠牲にするかもしれない様な奴ですよ? それなのに……。
そう言外に尋ねて来るシンに対して、その目を正面から見据えてアスランは答えた。

「生憎だが、俺は君の想い≠そんなに軽く見てはいない」
その言葉にシンはハッとした表情になった。
「隊長……」
「あの子達に言った事は、でまかせでも何でもない」
きっぱりとそう言うアスランは、覗き見するみたいで悪いとは思ったんだがな……と、苦笑気味に前置きしながら続ける。
「お前があの子達に自分から声をかけて、そして接していたその姿を見て、俺はお前が大丈夫だって事を確信したんだよ」

(って、また柄にもなく年長ぶってるけどな……)
表に出ている態度とは裏腹に、内心ではそう苦笑しているアスランだった。
本当は子供達に銃の扱い方を教えているシンの姿を見かけて、思わず「何してる!子供に銃なんか持たせるな!」と、飛び出し掛けてしまったのだ。

だが、偶然先にそこで様子を見ていたハイネがその前に彼を止めてくれ、自分が見ていた経緯をささやきながら黙ってちょっと様子を見てみろと言ってくれた。
そして事情を正しく飲み込んだアスランは、自身の未熟さ――早とちりや思い込み、あるいはシンへの先入観――を内心で猛省しつつ、
シンの為にあえて大人びた¢ヤ度で接しに出て来ていたのだった。

確かにそれはある種の「虚像」であるには違いない。
しかし、今のシンはそれを必要としているのならば、あえてそう振る舞ってみもしようと、
まだ個々人のレベルでやっている事であるとは言え、時にはそういう「ふりでも〜」が必要な時もあると言う、政治にも繋がる要素をアスランは徐々に理解し、また身に付け始めていると言う証左であったかも知れない。

そういう事は知らず――と言うか、シン自身にも気付く様な余裕も無かっただろうが――シンはアスランが示して来た自分への予想もしえなかった懐の深い態度≠ノただ驚いていた。

「確かに、先日のお前は間違いを犯してしまったかも知れない……だが、それはそのやり方を間違えてしまったと言う事で、だからと言ってその原因となったお前の抱く想いそのものが、全て間違っていると言う事にはならないだろう?」
「……」
アスランの語りかける言葉を、シンは真剣な表情で黙って聞いている。

「大切なものを守りたくて、その為の力≠求めて……。だけど、気が付いたらそうして手に入れた力≠ナ、今度は自分がそれで周りを踏みにじり、他の誰かを泣かせる者にいつの間にかなっていた……」
それが力≠持つって言う事の恐さだよな。だからこそ、それを持つ者は、常にその事を忘れてはいけないんだ……。
訥々と語りかけるアスランの言葉を、うなずきこそしなかったものの、シンはただじっと聴き続けていた。

「君はもう、身を持ってその事を知り、学んだ筈だ。そんな今の君ならば……」
やり方を間違えさえしなければ、その想いはあの子達の様なかつての君≠フ様な人達を救う為の、「正しい力≠フ使い方」にだって、する事が出来るはずだ。

「隊長……」
彼はこんなにもちゃんと、自分の事も気にかけていてくれたのかと言う事実≠ノ、シンの胸の内には静かに、だが確かにわき上がるあたたかいものが小波を立てていた。

「どうするのかは、もちろんお前自身が決める事だから、決して強制はしない。……だが、俺はお前が大丈夫だと信じているからな、……待っているよ」
お前の力も必要なんだ。
アスランはシンの目を見ながらそう言うと、邪魔したなと、表情を崩して踵を返し、ミネルバの方へと去って行った。

夕陽の光により赤く染まったその背を見送りながら、シンはじっとその場に佇んでいた。
その顔には、明らかに今までの彼とは違う表情が浮かんでいた……。


シンの視界の範囲内から出てからすぐに、ふぅと一つ息をついたアスランを、拍手のポーズでハイネが出迎えた。
「上出来上出来、ちゃんと「隊長」をしてやれてたじゃないか? あれでいいんだよ」
な? と、屈託無く笑いかけてくるハイネに、アスランは苦笑して頷いた。

「ああ……すまない、ハイネ。あそこで止めて貰った上に、アドバイスまでしてくれて」
感謝するよと、そう言いかけるより先にハイネは手振りでアスランを制して言う。
「いいっていいって、気にしなさんな」

「正直なのはさ、基本的には良い事なんだろうけどな、それも時や場所によりけりなんじゃないか?
一応はさ、お前の方が年長で、前の戦争の時の事も知ってるその分だけ経験だって多いだろ? だからさ、上手く相手をしようなんて肩肘張らないで、素直にぶつかってけばいいんだよ。そうやって慣れてけば、その内に本当に身に付いて来るさ」
多分、あの人達もそう思っている筈だぜ?

と、ハイネが示したその先には、離れた場所からこちらの様子をうかがっていたハサウェイとイラムが軽く笑顔を見せながら、安心した様に踵を返すのが見えた――背中越しの右手が、アスランにサムズアップを送って寄越していた。

「大した人達みたいだな」
俺が出しゃばらなくても良かったのかもな?と、ハイネは頭をかきながらそう呟く。
「こりゃあもう、「ナチュラルなんて」みたいな事は、二度と言えなさそうだな……」

先程の合同作戦会議で知った彼らマフティーの存在を認識して、また今しがたのアスラン達のフォローも決して出しゃばらずに、だがちゃんと見ている彼らの姿に、
それまでの半ばは無意識的な、コーディネーターとしての優越感情的なものはあっさりと撤回してしまえると言う辺りの、良い意味での執着の無さがこのハイネと言う人物の長所であった。

と、そうして話していたハイネに、その背後から複数の声が呼びかけた。
「おーい!ハイネ、なにやってるんだよ? 艦長が呼んでるって言っただろ?」
「おう! すまん。」
通りかかった彼の隊の仲間達からの呼びかけを受けて、ハイネは
「っと、悪い。じゃあ、また改めてな」
と、笑いかけながら自分達の母艦のディアナへと去って行った。

「ああそうだ、作戦発動前にさ、出来たらあの人達≠ノちゃんと引き合わせてくれよな」
そう、マフティーとの繋ぎを頼みながら。

片手を上げて見送りながら、アスランはハイネ達との合同訓練もいいかもな……と、そんな事を考えた。
議長が今回の作戦への人的な面での支援として彼を選んだのは慧眼かも知れないなと。
今度の作戦はきっと上手く行く。
その予感は、不思議と確信めいて感じられていた。
534通常の名無しさんの3倍:2008/10/04(土) 23:19:16 ID:???
幕間と言うには勿体ないほどのしっかりした一作GJ!
整備主任いい大人だなぁ。こういう人が一人いるだけで重厚さが違う。
シンと凸も上司部下をやりながら互いに成長できていて実にいい。若い上司ともっと若い新鋭ってこうあるべきよね。
535通常の名無しさんの3倍:2008/10/04(土) 23:22:22 ID:???
GJっすー
子供たちが家に帰っても”ザフトの”NJのせいで苦しい生活は続くんだろうなあと思ってしまう俺はブルコスにひどく毒されているようです
536166:2008/10/04(土) 23:44:42 ID:???
こんばんは。機動戦士ΞガンダムSEED Detiny筆者の166です。
今回からガルナハン編が開始になりますが、ちまき版へのリスペクトを込めての
この時点でのハイネ参戦に合わせて、また色々と設定はでっち上げさせて貰いました(苦笑)。

亀レスになりますが、前回の(7)の投下時に
>>264さんから頂いたレスの内容から、
Wikipediaの記述も参照しつつ、この作品世界においてのマハムール関係の設定は生まれましたので、
良いきっかけを与えて頂いたと言う事で、お礼を言わせて頂きたいと思いますm(_ _)m

投下ミスやらかしちゃって、レス無駄に使ってしまいまして、サーセン;
投下中のご支援と、コメントありがとうございます。
次回の(9)もガルナハン編ですので、引き続き楽しんで貰える物が書けるように頑張りたいと思います。
それでは〜
537通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 00:20:22 ID:???
>>535
まあ、NJがあってもあれは核分裂を止めるだけだから水力・火力・ソーラー他には関係無いんだけどな
原子力発電と比べたら発電量はアレなんだろうが
538通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 00:32:47 ID:???
陽電子砲の解釈がイイ
539通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 01:44:31 ID:???
都市部じゃなければNJの影響は物流くらいしか無いだろうし、車が活躍しているだろうから田舎はそれほど不便じゃないような。
電化製品に頼る生活元からしてなそう。薪が足りずに困ってそうだがな
540通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 01:47:43 ID:???
開発者の陽 電子さんの名前からとったんじゃないのねw
541通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 02:24:22 ID:???
アスランに本当に必要だったものを本気で考えさせてくれる作品だな
マフティーの存在の影響で空気化の懸念のあったハイネもその長所で十二分に存在感を示してるし
本当に随所で感心させられる作品だわ
542通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 02:29:04 ID:???
しかし、ミネルバ級二番艦か・・・
自由にタンホイザー撃ち抜かれても、もう1隻が撃てるんだよな?
543通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 12:21:27 ID:???
>この世界のそれら≠ヘ、全般的にどこか幼稚さ≠カみて感じさせられるものがあった。
まあ正義・自由・運命・伝説・流れ星・永遠・創生・鎮魂歌と主要兵器が揃ってこんな名前揃いだもんなぁ…
544通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 14:31:14 ID:???
どこだっけ
しばらくすると世代交換とかするのにそんな大層な名前付けてどうすんだって話書いたの
545通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 14:49:15 ID:???
>>543
あと勇敢、再生、神との契約
546通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 15:45:35 ID:???
レクイエムあたりはありそうだが。

すでに名前を使われている兵器の名前を使おうとは考えないよなぁ?
フリーダム・ファイターで使われてるし>自由
547通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 16:39:19 ID:???
ドレッドノートは艦ってのは有名だよな。
548通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 18:13:33 ID:???
戦果よりその後の戦艦の基本になったから有名>ドレッドノート
超弩級の弩ってドレッドノートのドだし
549通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 21:01:44 ID:???
統制射撃による公算砲撃を確立し、海戦及び建艦のドクトリンを一変させた名艦

しかし、そんなものを造ってしまったせいで、イギリスは海軍における優位を失ってしまう
という皮肉な結果に終わる
550通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 21:07:44 ID:???
その上、海戦を一変させた為にそれ以後の艦はドレッドノートを踏襲し、改修した為、一気に旧式化したんですよね。
実戦で使えた時間がとても短かった、とか。
551通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 21:15:55 ID:???
>>550
ちなみにドレッドノート計画以前に日本でも新造艦をドレッドノートとほぼ同じ仕様にする計画があったけど、技術が何たるかを理解出来ないアホ共に計画が却下されています。
552通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 23:30:35 ID:???
日本は精神論が強かったからなぁ
553通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 23:47:41 ID:???
実は当時の日本の技術レベルはかなり低くてね・・・
気合で補うしか無い部分があったんだ
554通常の名無しさんの3倍:2008/10/05(日) 23:59:11 ID:???
>>553
そういえば1ドルで有名なライセンス部分の再現も実際は微妙だったらしいね。
555通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 00:10:50 ID:???
当時の日本には精度の高い工作機械を作る技術がまだなかったそうだ
だから外国から輸入して使っていたんだが、戦争おっぱじめるとそれが途絶えてしまう
そもそも日本は工業国ではなかったそうな・・・
だからdでもなく精度の低い兵器しか作れなくて・・・
556通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 00:17:12 ID:???
>>555
0.1mmの狂いまでしか許されない部品を作ろうとしたら、
それより狂いの小さい工作機械が必要だからって事か。

>>554の言ってる1ドルライセンスってのが、ぐぐっても分からない。
557通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 00:20:28 ID:???
>>556
そういうのは熟練工が や す り が け で作ってたらしいぞ
558通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 00:28:53 ID:???
戦争のせいで何人の神職人が死んで、技術が失われたんだろう
559通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 00:29:15 ID:???
なんつうか、聞いてて泣けてくるわ……。
このスレとかの転移系のキャラも技術格差を実感して整備問題に直面した時に、こんな感情を抱いたのかねえ……。
560通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 18:14:23 ID:???
シンが00二期の世界に行ったら、を昨日の放送を見て思いついた。
561通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 18:46:04 ID:???
1年雨ざらしで錆びない鉄板とか
半日以上潜水可能な鉄&木製の潜水艦とか
地味に超技術があったんだよなぁ

あと沖縄の古酒も米軍の鉄の雨で木っ端微塵に……
562通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 19:18:24 ID:???
古酒どころじゃねーよ
民間人も木っ端微塵だ
逃げるためには絶対そこを通らなきゃならないところに向けて集中砲火だぜ?
米軍マジキチ。なんで米軍が民間人虐殺で裁かれないんだよ
563通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 19:21:55 ID:???
そういや民間人が隠れてる洞窟に火炎放射したり
手榴弾投げ込んだり
洞窟の天井崩して生き埋めにしたりしてたな……
鬼畜にも程がある
564通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 19:30:13 ID:???
東京大空襲
沖縄戦
広島・長崎

日本人が絶対忘れちゃいけない米軍の三大虐殺な
もし戦争を早く終わらせるために必要だとか子供が教わってきてもそれ鵜呑みにさせるなよ
565通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 19:53:01 ID:???
勝った側は決して裁かれないのが戦争の基本
566通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 20:24:26 ID:???
>>562なんで米軍が民間人虐殺で裁かれないんだよ

答えは簡単、アメリカが勝って日本が負けたから。歴史は常に勝者が作る。
勝てば官軍っていい言葉だよねって事。
567通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 22:18:43 ID:???
>>562
日本軍と民間人が一緒くたに行動してたっていう理由があるから、虐殺とはとられないんだよ

日本軍と民間人が一緒に逃げ隠れしてたから、日本軍への攻撃の時に、まとめて攻撃されたっつー話だから
戦場のど真ん中で、軍隊と一緒に民間人が行動したのが悲劇の元で、米軍はそれほど悪くはないんよ
568通常の名無しさんの3倍:2008/10/06(月) 22:27:36 ID:???
つ「鬼畜ルメイ」
569通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 00:02:55 ID:???
どうでもいいけど、別作品のガンダムキャラが、何らかの理由でC.Eの世界に来るのって、髭の設定を考慮したら
異世界移動じゃなくてタイムスリップになるんだよね

年代が離れすぎてて、髭の登場人物以外ではその事に気づかないだろうから関係ないけど
570通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 00:33:07 ID:???
>>567
馬鹿じゃネーノ?
571通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 00:51:31 ID:???
民間人の住んでる地域に敵が侵入してきてるのに降伏しない政府が悪い
国民の生命の危機に国体護持もクソもあるかっつーの
572通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 00:55:56 ID:???
なんというアメリカ様理論
573通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 00:57:09 ID:???
>>572
どこが?
国民の命より大事なものが他にあるのか?
574通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 01:00:20 ID:???
これがゆとりか
575通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 01:03:28 ID:???
>>573
ウズミにも聞かせてあげたいね!
576通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 01:06:10 ID:???
無条件降伏なんぞしたら植民地化で未だに奴隷生活は間違いなし
植民地が世界から消えたのは大日本帝国の功績だぜ

つーか赤色じゃない歴史本嫁
577通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 01:07:07 ID:???
>>576
サヨなんぞまさに国民大粛清の共産主義国家マンセーしてるだろ
バカか?
578通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 01:09:00 ID:???
>>576
結局大量に国民を無駄死にさせた挙句に無条件降伏してるだろw
579通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 01:10:17 ID:???
>>577
なんと言う馬鹿、日本語が通じてない/^o^\
というか本当に日本語でおk?
580通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 01:13:06 ID:???
>>579
ああ、バカにはわかりにくかったかな?
勝手に人の歴史観をブサヨかぶれにするなって言ってるんだよ
自分と意見の合わない人間は全部ブサヨ呼ばわりって絵に書いたようなネトウヨだなw
そもそも571なんて一言もアメリカの弁護なんてしてないのにアメリカ様理論とかもうねw
581通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 01:14:55 ID:???
>>578
じゃあお前は2chなんかやってねーで奴隷生活でも満喫してろよw
582通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 01:17:10 ID:???
>>581
え?
お前の脳内では「沖縄決戦やった日本」は無条件降伏してないんだw
583通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 01:19:43 ID:???
チョンも軍オタも奇形サヨも赤のオフェラ豚も左の人曰くネトウヨも全員まとめて東亜板にカエレ、スレタイを読んでみろよ
584通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 01:24:48 ID:???
>>580
>一言もアメリカの弁護なんてしてないのに

多分>>567と同一人物だと思ってるんだろ
確認しないで断定しちゃう子はよくいるんだw
585通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 02:01:45 ID:???
お前らの薄っぺらい政治思想なんかどうでもいいんだよ
スレタイ読み直して反省するなり出て行くなりしろ
586通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 02:19:43 ID:???
まあアレだ

もしも沖縄戦真っ最中の沖縄にシンがインパルスに乗ってタイムスリップしたら
民間人巻き込んで攻撃してたアメリカフルボッコするだろうね!
587通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 02:35:15 ID:???
もし種世界に刹那がボロシアごと流れ着いたら
588通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 02:45:49 ID:???
>>586
そして、アスランに殴られるわけだ
589通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 02:46:09 ID:???
ボロシアがより異形化していくのは見てみたい気もするな
傷だらけのメカって燃えるよねえ・・・
590通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 02:47:06 ID:???
アスラン「俺のターン、俺は「デスティニードロー」を発動、手札のCEガンダムユニットを
     カードを墓地に送る事でデッキから二枚のカードをドロー!
     マジックカード「オーバーデスティニー」を発動セメタリーにいるCEガンダムユニット
     のレベルの半分のユニットを召還する、俺が送ったのはレベル6のセイバー、レベル3
     イージスを召還!さらにセメタリーにいるセイバーの効果発動、このユニットをゲーム
     から除外して、同名カードを特殊召還する、そして俺はまだ通常召還を行っていない!
     俺は手札からグフ・イグナイテッドを召還!3体のユニットを生贄にカモン!究極
     のCEガンダム、「インフィニットジャスティス!」」

ムゥ「そのユニットは・・・」
アスラン「これはラクスが俺に最後に託してくれた究極のCEガンダム
     運命の終わらせるには運命の始まりとなったこのユニットが相応しい
     ラクスやキラの力と共に貴様を倒す!」
ムゥ「所詮抜け殻のそのユニットに、小生を倒し運命を変える力なぞない」
     
アスラン「インフィニットジャスティスのエフェクト発動!相手モンスターを一体選択し、その攻撃力の半分を得る!
     俺はアカツキを選択する!」
ムゥ「何ぃ」

アスラン「さらに手札から「Jフォース」を発動、このカードはジャスティスに対するモンスターエフェクトを無効
     さらに俺の場に存在するカードに対してのトラップ、魔法カードは発動できず破壊される!
     ジャスティスの攻撃!」

ムゥ「喰らわぬ!手札にある、ヤタノカガミの効果を発動、このカードを手札から捨てるによって戦闘ダメージを一度だけ0にする」

アスラン「まだだ、この瞬間俺は「ミーティア」を除外しエフェクトを発動、ジャスティスの攻撃力を1000引く
     事によってこのターン2度の攻撃を行う事が出来る!」

アスラン「壊れろ運命!「ブラッディフィアーズ!」

ムゥ「愚かな者に鉄槌を降さんが為、いまここに光臨する!出でよ「ターンX」!」

ムゥ「泣いて許しを請うがいい!月光蝶であぁぁぁぁぁる!!」
591通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 03:04:35 ID:???
オノーレ自重w
592通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 09:48:53 ID:???
最近、金剛番長の登場人物の一人、卑怯番長がキラっぽく見えるのは気のせいだろうか。
593通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 11:04:31 ID:???
キラが卑怯番長みたいなキャラだったら手放しでマンセーしてたなw
ところで金剛番長って最初はMSでも余裕で倒せそうだなとか思ってたけど、
マシン番長編になって急に具体的な数字が出てきてやっぱ無理かもと思えてきた
594通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 17:34:30 ID:???
もしも種・種死の世界にハンス・U・ルーデルが来たら
595通常の名無しさんの3倍:2008/10/07(火) 23:26:53 ID:???
>>582
日本は「降伏」したが、「無条件」では無い
596通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 00:24:37 ID:???
どうでもいい
597通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 01:09:42 ID:???
SEEDキャラでパンプキンシザーズをやってみよう
キラ→オーランド カガリ→マルヴィン

あたりで・・・
598通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 05:46:26 ID:???
>>597
ゲシュペンスト・イェーガー状態のオーランド伍長と、メーネ装備もしくはマン・ゴーシュ体勢のマルヴィン少尉、どっちと模擬戦をやりたいかね?
選ばせてあげよう
599通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 07:47:38 ID:???
>>595
ポツダム宣言で「無条件降伏」したのは「日本軍」だもんな
600通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 11:13:00 ID:???
このスレを見ていて思うのが、キラ及びアークエンジェルのクルーを導いてくれる『誰か』が居てくれれば、種はもっと良くなってくれていたはず、という意見。
と言うわけで――仮面ライダーカブトより地獄兄弟こと矢車さんを。
キラが「どうせ僕なんて」とか「僕たちはずっと闇の中なんだ」とか言いながら……
601通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 17:10:59 ID:???
>>600
ギレン、キシリア、マ・クベ、シロッコ、ハマーン、バスク、キャスバル、カロッゾ、ザビーネ、ドレル、カテジナ、クロノクル、
ギニアス、ウルベ、ゼクス、トレーズ、フロスト兄弟、フォートセバーン市長、ギンガナム、コレン、ガルシア、ネオ、ジブリール、アレハンドロ、リボンズ

指揮官以上の経験者を集めた。お好きなのをどぞ。
602通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 17:19:16 ID:???
・・・ゼクスかトレーズでお願いします
603通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 17:56:08 ID:???
シャアやジャミルが入らないのはなんでだぜ?
604通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 17:57:12 ID:???
ごめん、キャスバル見落としてたw
605通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 20:32:34 ID:???
敵側ばっかじゃねぇかwww
606通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 20:35:13 ID:???
てか、何でまず地獄兄弟よw
おやっさんとか本郷猛とか響鬼さんとかでなく
607通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 21:47:24 ID:???
シャピロに見下されまくって反骨精神を鍛えるキラも見たいな
608通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 22:04:34 ID:???
>606
常にスポットライトの下だけを歩き続ける種の主要キャラたち。なので、スポットライトの外側に居る方々に、と言うことでは?
609通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 22:21:46 ID:???
特別な能力は要らないことを思い知らせるためには滝さんが適任だと思うんだ
「ナチュラルだろうがコーディネイターだろうが関係ねェ・・・正義を信じる魂があればな」
610通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 22:29:00 ID:???
>609
ブルーコスモスのエクステンデット製造ノウハウ……バダンの遺産か!
611通常の名無しさんの3倍:2008/10/08(水) 22:49:14 ID:???
>>609
遺伝子が運命を決定づけるものではないと教えるにはソリッド・スネークがいいかと。
カナードやレイがキラを倒したようなもんだし。
612通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 11:01:55 ID:???
「それまでカナードが失敗作とされた遺伝子検査は単に計画したとおりのコーディネートができてるかという基準で
能力検査である運命計画に準拠して調べたらカナっちの方がキラより戦士としての適正は上でした」
というオチになるかもよw
613通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 19:13:27 ID:???
キラは他者とのコミュニケーション能力に致命的な欠陥があるとしか思えないから、やっぱ失敗作なんじゃね?
ジョージ・グレンの提唱する真のコーディネーターとは「調停者」だから、キラはその資質を著しく欠いている
614通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 19:37:59 ID:???
>>613
スーパーコーディネイター計画推進してた連中がそんな理想を追ってたとは
思えんw
615通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 19:39:03 ID:???
図面通りに遺伝子だか染色体だかが構成されてるかってのがポイントじゃなかった?
その場合、別に調停者になってようがなっていまいが関係ないっていう。
616通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 19:44:26 ID:???
>>615
関係ない以前に「調停者」というジョージの思想を知っていたとは思えん
617通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 20:52:35 ID:???
案外GGは戦争に乱入して「武力で調停」したかったのかも知れないぜ?
コーディの思考はわからんよ
618通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 21:06:38 ID:???
いやたとえGGの思惑がそうだとしても
コーディネイター宣言の真意を誰にも語らずに死んだ以上、脳GGから話し聞いた連中以外
は知る由もないということで
また外道で後付けとして脳GGに「誰々にそのことは教えた」とか言わせるかもしれんけど
まあGGの真意そのものが外道の後付けだがw
619通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 21:16:30 ID:???
そもそもスーパーコーディネーターがヒビキの自己満足でしかないんじゃないか?
普通のコーディネーターが総て出来損ないってどういう事よ?
定義そのものがおかしくね?
620通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 23:15:17 ID:???
>>619
普通のコーディは母胎で育つから完璧に計画通りにできない
だから回想シーンであったような「目がブルーじゃヌェー!!」とかなる
計画通りに生まれなかった事を考えれば全てのコーディは失敗作で
計画通りに生まれたスパコディ=成功作

ただ、そのスパコディ=成功作はどう計画しての成功作なのかが不明
種割れはナチュラルのカガリとかもやってるから違うし(ヒビキ夫婦の髪色見るとカガリもコーディの気がするが)
621通常の名無しさんの3倍:2008/10/09(木) 23:17:34 ID:???
つ「浮気」
622通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 00:15:37 ID:???
まともに繁殖できない時点でコーディ自体全て失敗だよなjk

作品内には作者以上の思考能力もった存在創れないんだからこんなもんなのかねぇ
623通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 02:43:08 ID:???
遺伝子の組み合わせ的に子供ができるカポーじゃないとできないんだっけか?
だからタリアはそのために議長と別れて子供を作ったが、結局その子供を捨てて
議長と心中した上レイを自分達の子供扱いするというスイーツ脳かましてくれたが
624通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 08:41:23 ID:???
>623
何故か、その解釈を読んだ瞬間、ブレンパワードの主人公のお婆さんを思い出した。
あの人も昔の恋人についていく形でしがらみ振り切ってオルファンに乗り込んだんですよね、孫捨てる形で。
625通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 09:53:12 ID:???
>>624
あの婆さんはそもそもゲイブリッジと別れた理由が、日本出て外国行きたくねーという更にしょうもないものだったな
まあそんな奴だから、翠みたいな子供が育っちまったんだけど
626通常の名無しさんの3倍:2008/10/10(金) 18:58:20 ID:???
>>625
「だがね、味わい深かったって感動したぜ」
627通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 06:23:44 ID:???
しかも孫は希代のフラグクラッシャーとキモ姉になるし。
628通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 10:06:38 ID:???
>>627
昨夜しようと思って送信し忘れて寝たレスとほとんど同じ内容のレスがあるw
違いは姉と弟の順番と
「屈指」と「希代」の違いだけだw
629通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 18:59:02 ID:???
もしも種死に全長200メートルのグラビモスが現われたら
630通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 19:02:54 ID:???
>>628
あの一家を見て思うところはみんな同じって事だw
イイコのキャラ造形のリアリティには困ったな
エロゲやエロ漫画みたいに弟一筋のキモ姉ならいかにもな妄想として笑って
済ませられるが
自分は男とつきあいながら弟は束縛しようとするあたりがリアルキモ姉すぎてw
631通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 21:09:34 ID:???
>>630
一応言っとくがジョナサンと依衣子姉さんは別に付き合ってないぞ。
アレはジョナサン流のハッタリ。
詳しくは小説版を読んでくれ。

でも伊佐未ママンとマジでヤってる辺り、
ジョナサンは相当アレな性癖持ってるよな…
632通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 22:06:05 ID:???
トミノな流れに乗って
アナ姫様がAAに拾われたら

・・・説教しようとするも話が通じなくて泣いちゃいそうだな
633通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 22:14:01 ID:???
議長演説の後に神経プッツンしたユウナがSEED発動ならぬTOMINO発動させて大演説

別に誰も来てないな…w
634通常の名無しさんの3倍:2008/10/11(土) 22:17:47 ID:???
「私はかつてユウナ・ロマという名で呼ばれたこともある男だ」
635通常の名無しさんの3倍:2008/10/12(日) 00:28:38 ID:???
ここは某ドマンジュウを
636通常の名無しさんの3倍:2008/10/12(日) 14:29:43 ID:???
高機動幻想というゲームが昔ありまして、あの世界の人類は敵に対抗するため遺伝子操作しまくって生殖機能がなくなりました

突撃パッパラ隊の新装版がやっと発売したからとびかげクロスでも考えてみてる自分がいる
637通常の名無しさんの3倍:2008/10/12(日) 17:44:03 ID:???
とびかげのそっくりさんA「私がジョージ・グレンです」
とびかげのそっくりさんB「私がはねくじらです」
とびかげ「おや、おひさしぶりですね」

「「「あっはっはっはっはっはっはっは」」」
638通常の名無しさんの3倍:2008/10/12(日) 20:38:05 ID:???
声繋がりだが紅エイジが種世界に来たら

空中分解しかけたグランナイツを一人で立て直した実績がある彼なら凸を裏切らせないに違いない
639通常の名無しさんの3倍:2008/10/13(月) 00:06:49 ID:???
>>637
いやああああああああああwwwwwwwwww
640通常の名無しさんの3倍:2008/10/13(月) 00:41:36 ID:???
種世界にCTUがあったら。
なんか色んなテロ行為を未然に防ぐor最小限に食い止めてくれるだろうか。
自由のカガリ強奪とか。
バルドフェルド辺りを取っ捕まえて拷問したりしてさ。


つか24時間で事件解決させるためとはいえ、ジャック拷問しすぎだろwww
 
 四角い盆に、パンが一つと牛乳が一杯。
 いつものように配給を受け取ったシンは、未だぼんやりする頭を振りつつ、公園へと向かった。
 何人か、隊員とすれ違う。挨拶をしてくれる者もいれば、目を背けて無言で過ぎ去る者もいる。
 シンは適当に受け流しながら、ただ陽の光を求めるように歩を進めた。

 快晴とはいかずとも、十分に広い青空の日だった。
 公園の真ん中にある噴水は既に残骸となっていて、水を吹いていない。たまっていたであろう水も
今は全く涸れてしまっている。本来なら、さぞかし綺麗な虹を見せてくれただろうに。
「そういや、水を無駄にするなって怒られたとか言ってたな、アイツ……」
 残骸の一つに腰掛け、なんとなく、パートナーの言葉を思い出した。
 背中の向こうからは市民達の声が聞こえてくる。うら若き男女の声、配給に群がる子供達の声。
憩いの場である公園は、まだ本来の意味でも必要とされているらしい。
 平和だな、と思う。
 快晴の下、シンはぼんやりと空の向こうへと視線を送る。
 空を見上げれば瓦礫は目に入らない。赤い瞳に映るのは、青空と陽の光だけだった。
 折角の配給に手をつけるでもなく、シンは漠然と空を見る。燗の強い少年にしては珍しいことだった。
 光が温かくて、眩しい。
「シン」
 唐突に、言葉と共に影が光を遮った。
「……師匠」
 アスランだった。彼も手に四角い盆を持っている。
「よく眠れたか?」
 言いながら、アスランは隣に腰掛けてきた。
 ふうっと、シンは意識を空の上から呼び戻した。
「あんまり……。やっぱり気になってるのかもしれません、あいつらのこと」
 曖昧に笑い、取り繕うようにパンを手に取る。
 かもしれない、ではない。確実に自分は彼らのことを――ライバル達のことを気にしている。特に、
あのナチュラルの娘のことを。
 自覚してはいたが、アスランの前でそれをはっきり認めるのは、何となく口惜しく思えた。
「今でも信じられないんです。あいつらがここにいたことも……」
「無理もないさ。……そう、気になるのも無理はない」
 優しい声だった。シンはアスランに気遣われているように思えて、慌てて言葉を返した。
「師匠はどうですか? よく眠れました?」
「ん、俺か?」
 問いかけた直後、シンは自分に舌打ちをしたくなった。こんな答えの分かりきった質問をしても、
また自分と師の差を突きつけられるだけに決まっている――
 だが、アスランは少し驚いて、それから曖昧に笑った。シンと同じように。
「無理矢理寝た、というところかな」
「……え」
 シンはぽかんとしてしまった。意外な言葉を聞いた気がした。
「実を言えば、このところ安眠は出来ていないんだ。嫌でも頭に上ることが多すぎてな……」
「師匠もそういうことあるんですか?」
「あまり買いかぶるなよ。俺だって人間だ。……まあ、マスターの身としては『乱にあっても
平常心を失うことなかれ』と言いたいところだが」
「ええ、そう言うんじゃないかって思ってました」
「すまないな、期待を裏切って」
「え? いや、その、そんなわけじゃ」
 口ごもるシン。
 アスランは笑って、天を見上げた。そこには鳥の一羽も飛ばない青空がある。
「ここがアカデミーなら、俺も減点だな」
「…………」

 思わずシンは、若きマスターの横顔をまじまじと見てしまった。
 彼に師事した後はすぐに地球に降りた。その後は減点方式はおろか、採点など一切ない、一対一の
修行となった。だからアスランが『減点もの』という言葉を口にするのは、奇妙な気がしてしまう。

「分かっていたはずなんだけどな……避けては通れない、ということは。
 何回やっても慣れないものさ。いや、慣れてはいけないのかもしれないが……」
 アスランは、つと都庁に視線をやった。
「それでも俺には、救わなければならない奴らがいる。ならやるしかないじゃないか」
 やるしかない、仕方がない。そういう類の言葉を、シンは正直言って好きではない。
 自分にはその道しかないのだと――強制され、他の道もなく、自分の意志など関係なしに
やるのだと、別の術があればそれを選ぶのだと言わんばかりの、弁解を含んだ情けない言葉。
 だがこのときばかりは、非難の声を上げることは出来なかった。
 やるしかない、やらなければやられる。その現実から、つい先程も遊離してしまった自分が、
何を言えるというのか。
 未だ迷い続ける自分と、無理矢理にでも割り切ろうとするこの青年、どちらに理があるのか。

(そうだよな)
 ただ現状を嘆くだけでは、何も変わらない。
(『どの道やらなきゃならない』――だったらせめて、動くのはこっちからだ)
 呆けていたシンの顔つきが鋭くなっていく。

 シンは初めて、パンに一口かぶりついた。多少粉っぽいが、普通の地上のパンよりは遥かに美味しい。
経済大国ネオジャパンの名は伊達ではないようだ。
 柔らかく笑ってその様子を見ていたアスランは、ふと気がついたように言った。
「そういや、ルナマリアはどうした? 今日は一緒じゃないのか」
「どうせまた寝てるんでしょ。眠いー疲れたーって甘えてるんじゃないですか……むぐ!?」
 言うや、背中を景気良くはたかれた。
「シン! お前な、仮にもパートナーにそれはないぞ!」
 と言いながらも、アスランの顔は笑っているのだ。
 危うくパンを喉に詰まらせそうになったシンは、盛大に咳き込んだ。多少恨めしげにアスランを見る。
「師匠ぉ〜」
「ははは、いや、すまん、ははははは……」
 ツボに入ったのか何なのか、アスランが笑い止む様子はない。口を尖らせていたシンも次第につられ、
とうとう笑い出した。
 青空の下、師弟の笑い声が響く。
 だが、そんな穏やかな時間も長くは続かなかった。

「マスター!」

 息を切らして駆け込んできたのは、情報局員の一人だった。形相からして、ただごとではないと分かる。
「どうした!」
 瞬時に真顔に戻るアスランに、局員はよろめきながらも素早く耳打ちした。
 途端、アスランの顔色が変わる。
「監視カメラは?」
「映っていないんです、どこにも! マスター、昨日は市長とは」
「都庁で別れてそれっきりだ。このことを皆には」
「話していません」
「よし、しばらくは俺が指揮を執る。皆には体調不良と言っておけ、その間に――頼むぞ」
「はい!」
 局員は頷くや、来たときと同じように慌しく去っていった。
 
「師匠?」
 さっぱり事情が呑み込めず、シンは黙り込むアスランに声をかけてみた。
「師匠、一体何事ですか」
「……カガリが消えた」
「はあ!?」
「しっ」
 思わず声を上げるシンに、アスランは鋭く小声でサインを出す。
「たとえ彼女に何があっても、俺達のやるべきことは変わらない。分かるな、シン」
「いや、そりゃまあ……」
 納得しかけて、はたとシンは気付く。
 昨日、ルナマリアはカガリに呼ばれていた。そして今日は未だにルナマリアの姿を見ていない。
「捜索は情報局に任せる。俺達はデスアーミーを……」
「でも、ルナが一緒かもしれないんですよ!」
 アスランは驚いたようだった。目を見開いて、素早く振り向いてくる。
「ルナマリアが?」
「ええ、アイツ昨日、市長に呼ばれてて……」
 そこに、またも例の警報が鳴り響いた。

『緊急事態! 東地区よりデスアーミー出現! 出現!』

 一気に辺りが慌しくなる。朝食を取っていた人々も、辟易したように公園から走り去っていく。
「ったく! こんな時に!」
 シンもまた、脅威ではなく面倒事に直面したような面持ちで苛立ちを吐き捨てた。
「彼女達のことはひとまず後だ。行くぞ、シン!」
「はい、師匠!」

「インパルスガンダァァァァム!!」

 小気味いい指の音が快晴の空に鳴り渡り、三機の飛行物体が空中で高速変形合体!
 地を震わせ、白と青の巨人が天から降り立つ。
 ネオジャパン代表、インパルスガンダム!

 デスアーミー達は雲霞の如く、続々と攻め寄せてくる。
 ふと、奴らの中に乗っているものの正体が脳裏をよぎった。しかしシンは強く首を振ると、
フォールディングレイザーを両手に抜き放つ。
「余計なことを考えてる暇は、ないんだッ!!」
 自分に言い聞かせるように叫び、シンは地を蹴った。
 
 他方、イージスもまた搭乗者を得、地を駆ける。
「はっ!」
 加速のついたまま一機に拳を叩き込む。敵のモノアイから光が消えるより先に、跳び退って次の敵機へ。
 イージスの着地を見るや、次のデスアーミーは金棒を振り下ろす。風を切る黒い曲線、だが赤い装甲に
届く直前、イージスの左手が金棒を握る手を押さえた。一瞬遅れて右拳が芥子色のコクピットを抉る。
 拳が引き抜かれると同時、ライフルの発射音。しかしイージスはビームクロスを瞬時に展開、飛び来る
砲弾を薙ぎ落とす。
 三機目のデスアーミー、銃を撃てたのはその一度。次の引き金を引く間もなく、ビームクロスに首を
薙がれた。頭部が端子を剥き出して空を飛ぶ。
 まるで舞でも踊るかのように、流れに乗ってイージスは手首を回す。握られた光の布は先端まで絞られ、
一振りの槍となる。
 再度ライフルの発射音、撃ったのは新たなデスアーミー。しかし迫る砲弾を布の槍が打ち返す。
自分で撃った弾に目を抉られ、四機目のデスアーミーは爆発した。
 返す刀で五機目を打ち払うイージス。金棒ごと右腕を斬り飛ばされ、芥子色のボディが漏電を見せた。
それでもデスアーミーは左拳で殴りかかろうとする。が、
「この身の程知らずが!」
 冷たい一喝、間合いは一瞬。何も持たないイージスの左手がモノアイを貫く。研ぎ澄まされた手刀は
下手な刃物よりも鋭い。煙を噴き上げて停止する片腕のデスアーミーを、イージスは踏みつけ天高く跳躍した。

 インパルスも負けてはいない。右のナイフを投擲、狙い過たずモノアイを破壊。動きを止める
デスアーミーに瞬時に近付き、コクピットに左で一撃。爆発前にナイフを回収、飛び退る。
「次っ!」
 飛来する弾を紙一重で回避。僅かに崩れたバランスは足の踏み込みで戻す。間合いを詰め、右のナイフを
逆手で一突き。抉るようにモノアイに打ち込まれたナイフは、そのデスアーミーの機能を完全に停止させた。
 しかし、順調に減らしても、デスアーミーの数はとどまることを知らない。防衛隊員は元より、
シンもまた精神的な疲労を感じている。
 大陸で発生するという蝗の大群をまともに相手にすれば、似たような徒労を覚えるだろうか。
「くそっ!」
 悪態がシンの口から洩れる。
 時間と資源の浪費でしかないように思えるのだ。いくら叩いても次の軍勢が迫ってくる。だが休めば、
容易く新宿は奴らに蹂躙されてしまうだろう。
 さっさと片付けて、ルナマリア達の所在を確認したいところなのに――

『シン、こちらへ来い!』
 飛びかけた意識を、アスランの声が引き戻す。
「はいっ!」
 即座に力の拮抗を崩し、シンは金棒を押し上げると、胸部にナイフの一撃を加えた。デスアーミーが
よろめき全身に火花を散らす。それを蹴り飛ばし、インパルスはイージスの下へと飛んだ。
 イージスは槍状にしたビームクロスを地に突き立て、その上に屹立していた。腕組みをし、油断なく
辺りを見据えている。
『シン、雑魚にいくら構っても無駄だ。雑兵は将を討てば自然に崩れる、これ兵法の初歩の初歩なり!』
「しかし、将と言っても」
 奴は一向に姿を見せない。そしてこのデスアーミーの軍勢は、将のない烏合の衆、本能に因って動く
蝗の大群でしかない――
『いや、あれを見ろ!』
 イージスの視線の先を追ったシンは、赤い瞳を真ん丸に見張った。
 デスアーミーの軍勢の奥の奥に、一機のガンダムがいる。一振りの棒を片手に、軍勢を指揮している。
 黄と緑の色彩。竜を模した両腕、剣状の辮髪――

「ドラゴンガンダム!?」

 心臓が握り潰されるような感覚。
 一瞬で世界が静寂に変わった。爆音も駆動音も跡形も無く消え去った。野を埋め尽くす芥子色の中、
ドラゴンガンダムの極彩色は美しく映えて、まるで他の全てが背景であるかのように浮き上がって見えた。

『何を呆けている、シン!』
「!!」
 またもシンは現実に引き戻される。
『まだ迷いがあるのか!?』
「いいえ!」
 首を強く横に振り、インパルスはナイフを構え直す。
「俺がやります! 俺が……討ちます! 今日! ここで!」
 血を吐くように吼え、シンはインパルスを一直線に飛ばした。
 デスアーミーの軍勢の上空を駆け抜け、一気にドラゴンガンダムへと躍りかかっていった。
「フレェェェェェェイッ!!」
 絶叫、そして天からの刃の閃き。
『来てくれると思ってたわよ、お兄さんっ!』
 それをドラゴンはフラッグで受け止める。鍔迫り合いは一瞬のこと、双方互いの武器で互いを跳ね除け、
インパルスは地を踏みしめ降り立った。が、間髪入れず踏み込む。
 迫るナイフをドラゴンは身をひねって回避、すれ違いざま逆手でフラッグを打ち込む。胸部狙いの一撃、
まともに当たればコクピットを貫くだろうが、全く容赦の気配はない。
 しかしフラッグを腕ごと跳ね上げ、インパルスは更にナイフを一閃。刃はフラッグにぶち当たり、
金属音を上げるが、それまで。二人のファイターの力は拮抗し、火花が散る。

「フレイ、目を覚ませ! ガンダムファイトはどうしたんだよ!」
『お兄さんが何で私に指図するのよ。お兄さんには関係ないじゃない』
「あれだけ派手に巻き込んどいて、今更無関係なんて言うのかよっ!」
『煩いわね! 私はもうガンダムファイトなんてどうでもいいの!』
「な……それじゃあ少林寺はどうするんだ! 少林寺再興は君の悲願じゃないのか!?」
『別に? そういうの考えてるのはサイとかカズィだし。私はそんなの初めっから興味ないわ』
「サイ達を裏切ってもいいってのかよ!?」
『だってキラがいるんだもの。仕方ないでしょ?』
「――ッ!!」

 心臓が跳ね上がる。
 何のために今までひた隠しにしてきた。自分はこれを心の奥底で恐れていたのではないか。
 彼女はキラを知っていた。未だに想い続けていた。二人は親しい関係だったのだ、それも彼女の
様子からしてフレイの方がキラに何かしらの負い目を感じているのだろう。
 その彼女がキラに会ったらどうなるか。
 シンはキラの微笑を知っている。限りなく優しくて、大きな懐を持っているようで、接しているこちらが
まるで小さな人間に思えてくる、慈しみに溢れた笑顔。
 ああ、実際小さな存在だったろう、道端で野良犬のように生活していた二人の子供は。確かにその手に
すがることで自分は救われ、平穏な時を過ごした。あの短い間、確かに自分は幸福だった。
 だがその後に、あの男は何をした?
 今自分がこうしてここに立っているのは――ガンダムファイターになってまで地上にいるのは、誰のせいだ?

「騙されるな、フレイ!!」

 シンは怒鳴った。
 新宿も、DFも、師もパートナーも消えた市長も、地上だのコロニーだのといった余計な諍いも、
今この瞬間だけはシンの中から消え去っていた。
 彼女が操られているだけだという自分の『確信』すら、完全に失念していた。

「キラは――アイツは君の恋人だったかもしれないけど、恋人にしていい奴じゃない!」
『見苦しいわよ、男の嫉妬は!』
「そんなんじゃない、俺はアイツを知ってるから言うんだ! アイツは人を不幸にする! 君だって……」
『不幸? 私が?』
 声に笑みが含まれる。
『不幸なのはお兄さんじゃない。最後までキラのことを私に言えなかったんだから』
 シンの背筋が強張った。舌も頬も凍りついた。そしてフレイの声は容赦がなかった。

「なのに何でアンタに心配されなきゃならないの? ねえ、惨めなシン、臆病なシン、可哀想なシン=アスカ!」
 
 甲高い笑い声と同時、フラッグが跳ね上がる。
 瞬間の動作、常ならば反応も出来たろう。にも関わらず両手のナイフは宙に飛ばされ、
更にフラッグは喉元に迫る。
「――!!」
 凶器はしかし頭部をかすめ、装甲を僅かに削り取るのみ。シンの頬に灼熱感、刻まれるのは擦過傷のサイン。
 回避出来たのは、ひとえにシンの本能が身じろぎさせたからに過ぎない。

 送られてきた通信は、シンを打ちのめすのに十分だった。
 笑っていた。彼女は笑っていた。それはそれは楽しそうに、美しい顔を歪ませて。
 水色だったはずの瞳は今や赤く、スーツの袖から覗く素肌は銀の鱗に覆われていて、
確かに異様ではあるのだが、ある種の美しさがそこには厳然と存在していた。
 作為が感じられなかった。植え付けられた狂気が彼女を駆り立てているのだとしても、
あまりに彼女の様は自然で、本心からの狂態に見えて――

 それが大層、シンの心には気に食わなかった。

「フレェェェェェェェェイ!!」

 通信切断、二度目の絶叫。
 胸中で爆ぜる音すらシンは聞かず、右拳を固く握り締め、相手の胸元に突き入れる。
 禁忌とされるコクピットへの一撃、しかしためらう素振りはない。

 ドラゴンはフラッグを回し、突き出された拳を横に撃って受け流す。だが読んでいたか、
即座に左拳をインパルスは入れた。
 対応してフラッグは回転、二撃目も軌道を逸らす。直後ドラゴンはフラッグを捨てた。
超接近戦に長物は邪魔、自らも拳を握る。少女の口元が吊り上がる。
 右と左が、左と右が、そして両拳が両拳と。
 いつかのファイトの続きのように、二機のガンダムは互いに拳の応酬を交わす。

『今気付いたけどお兄さん! あなたさっき、キラって言ったわね?
 いくら弟でも許せないわ、彼を呼び捨てにするなんて!』
「兄じゃない! あいつは悪魔だ!!」

 反射的な怒号は力と隙を孕む。
 鋭い息と共に、フレイが首を振った。辮髪剣がインパルスの横面をしたたかに打つ。
 目に火花が散ったシン、拳の力が一瞬緩む。そこを見逃すフレイではない。
 一瞬でドラゴンの姿は掻き消えた。実際には超スピードで動いただけだが、フレイの動きは
シンの反応速度を超えていた。
 慌ててシンは敵の所在を探る。右を軽く向いたところに、もろに首根に衝撃が来た。

「がっ……!」
『キラを呼び捨てにしていいのは私だけよ。覚えておくことね、シン=アスカ』
 視界は数瞬ブラックアウト。体を折ってよろめくシン、浴びせられるのは冷たい罵声。
 背後から踵を叩き込まれた。そう推測し、シンは目を無理矢理開いて前へ飛ぶ。背骨の急所から
激痛が全身に回るが、奥歯を噛み締め顔を上げ、身を翻してぐっと構える。
 止まれば倒される。倒せなくなる。
 しかし気がつけば、目前に揺らめくのは光の旗。

(フェイロンフラッグ!?)

 戦慄が、痛みとは別に背筋を駆け抜ける。
 反射的に後ろに飛んだ。が、途端に背中が焼かれる心地がする。振り向けば後ろにまでフラッグが立ち、
ビームの旗を形成していた。気付けば横にも、四方八方にも。
 迂闊に動けば自滅する。しかし動かぬままなのも自殺行為だ。ファラオガンダム四世を焼いた、
あの技をシンは忘れていない。今のフレイは確実に、容赦なく自分を殺しにかかるだろう。
「けどっ! 何度も同じ手でぇ!」
 シンは右手に神気を込める。インパルスの右手が光り輝く。

「パルマ・フィオ・キィィィナァァァァァッ!!」

 躊躇なくインパルスは、輝く右手をフラッグにぶち当てた。
 いつかのネオイタリアでのファイトと同じ理屈だ。更に強い出力を浴びせれば、ビームは拡散する。
 シンは盾のように右手をかざし、バーニアを点火、フラッグの林を一気に突き抜けた。
 ビームの旗の林を抜ける。眼前に出現するのはドラゴンの右腕。既に拳は引っ込み、竜が口を開けている。
『食らいなさい! ドラゴンファイヤァァァッ!!』
 竜が火炎を吹き出した。だがシンは加速を止めず――

「うおおおおおおおおっ!!」

 轟音を伴い、光の右手と炎の右手は真っ向から衝突した。

 光の掌圧は火炎を制圧、竜の砲口に到達し、それでもシンは止まらない。
 火炎を敵の右手に押し込み、程なく竜の右腕は爆発、それでもシンは止まらない。
 露出した腕の骨格を、破砕、蹂躙、貫通し、軌道のままに胸部へ到達、それでもシンは止まらなかった。
 驚愕に彩られた少女の顔を、何者も見ることはない。

「でぇぇらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 咆哮、そして力の発露。
 インパルスの右手は敵の胸倉を押さえつけ、それでも止まらず、我が身共々ドラゴンの体を押し流し、
地に叩きつけ、押し流し、押し流し――

 ――衝突!

 もみくちゃになった二機は、鉄砲玉の如く地を駆け抜け、うず高く積み上げられた瓦礫の山に突っ込んだ。
 風を引き裂く異音轟音、低い振動は地を伝わり、砂礫は濛々と湧き立った。
 そして膨れ上がる煙の中、ようやっと、インパルスのバーニアは光を噴き上げるのを止めた。
 自分の息遣いが煩い、とシンは今更に気がついた。
 気付けばスーパーモードが発動している。いつ自分がぶち切れたのか自覚がない。
 ドラゴンガンダムの胸倉、赤い球形のすぐ上を、インパルスの右手は掴んでいる。コクピットのすぐ上だ。
 それらの認識は、シンの心胆を急激に冷やした。
 インパルスがそっと身を起こす。いつの間にか赤くなっていた機体色は青に戻り、右手は破壊の光を収めた。
『やっぱり強いわねー、お兄さん』
 打ち倒された少女は、瓦礫に背を埋めたまま、片腕のまま言葉をかける。のんびりとした声が逆に空恐ろしい。
 痛覚がないのか。
 浮かんだ可能性に慄く間もなく、フレイの声は続く。
『お兄さんもこっちに来ればいいのに。キラだって歓迎してくれるわよ?』
「誰が!」
『あら、そう』
 言って、ドラゴンは無造作に左手を掲げ、
『残念ね。お兄さんのこと、結構気に入ってたんだけど』

 パチン、と指を鳴らした。


 新宿の情報室で、電灯が一瞬消えた。
 情報局員はほんの少しだけ不思議に思ったが、すぐに点いたので気にせず、そのまま忘れてしまった。


 地が揺れ動く。ぐらぐらと音を立てて。
 あまりにタイミングの良い地震だ。シンは弾かれたように周囲に警戒を走らせた。
 不吉な音が地の下から近付いてくる。
 と思えば不意に轟音が地から上がり、インパルスの左右と後ろ、三方で巨大な土柱が立ち昇った。
 収まるにつれ、中から姿を現したのは、三機の巨人。

「お、お前ら……!」

 アメリカンフットボールの選手を髣髴とさせる青き巨人、ガンダムマックスター。
 旧世紀の英雄の帽子と似た頭部を持つ白き巨人、ガンダムローズ。
 普通のガンダムより二回りは大柄な体躯を持つ白と黒の巨人、ボルトガンダム。

 どれもがインパルスに、シンに殺気を向けている。
 新たに現れた三機に気を取られた瞬間、シンの傍で気配が動いた。
「しまった!?」
 シンは自分の失態を悟ったが、もう遅い。振り向けばそこにはもはやドラゴンガンダムの姿はなく、
ただ僅かに陥没した瓦礫の山が、そこに居た巨人の残滓を表していた。
 そうかと思えば、横顔に、角材で殴られたかのような痛打。
『こっちこっち』
 降って来る声は、あくまで軽やかで無邪気で。
 蹴りを叩き込まれたと了解し、たたらを踏んで見上げれば、彼女がいるのは瓦礫の山の頂上。
 一度奪ったはずの右腕すら、元通りに再生していた。

『それじゃパーティータイムと行きましょう、お兄さん』

 四対一。逃げ場はない。
今回は以上です。
小説版では怒りのスーパーモード(らしきもの)相手にサイ=サイシーは完勝してましたけどね…。

Gガン十四話を知ってる人は「あれ?」と思ったかも分かりませんが
全部原作準拠で進むつもりではないので、その辺りご勘弁を。
652通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 01:18:46 ID:???
「もしシャアが種・種死にきたら」と「もしCCAアムロが(略」をみて、自分も書こうと思って書いてみたんです。
職人さん達の邪魔になるかもしれませんが、投下してもよろしいでしょうか?
653通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 01:30:36 ID:???
どんと来い
654通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 01:46:11 ID:???
〜『人が人に罰を与えるなどと!』
〜『私、シャア・アズナブルが粛正しようと言うのだ! アムロ!』
〜『エゴだよ! それは!』
〜『地球が持たん時が来ているのだ!』

〜『地球は、人間のエゴ全部を飲みこめやしない!』
〜『人間の知恵はそんなものだって乗り越えられる!』

〜『私は、世直しなど考えてはいない! ……愚民どもにその才能を利用されている者が、言うことか!』
〜『……そうかい!』

〜『命が惜しかったら、貴様にサイコフレームの情報など与えるものか!』
〜『何だと?』
〜『情けないMSと戦って、勝つ意味があるのか? ……しかし、これはナンセンスだ』
〜『馬鹿にして! そうやって貴様は、永遠に他人を見下すことしかしないんだ!』

 シャア・アズナブルは、かろうじて生きていたモニターに映る、サザビーの胴体やアクシズの破片をじっと眺めていた。
スーツと、コクピット内に残る酸素も、残りが少なくなっている。
「だいぶ流されたようだ……」
 シャアは先ほどまで気絶していて、目を覚ましてみればこの状況だった。身の回りを包んでいたサイコフレームの光も無く、モニターに映るのは漆黒の闇のみである。
「……こちらサザビー。レウルーラ、聞こえるか? ……ナナイ、聞こえていたら返事をしろ」
 幸いな事に、通信も生きていた。シャアは回線を合わせ、レウルーラに通信を送る。
彼女のことだ、怒りの言葉を叩きつけてくるに違いない。現に、この宙域からは不機嫌さが感じ取れるのだ。
 すると……
「……?」
 おかしい。通じるはずなのに、通信機から聞こえるのは『ザ〜ッ』と、砂嵐の音ばかりだ。
まさか、あの光にジャミング機能がついているとは思えないし、ミノフスキー粒子の濃度も、先ほどから0を指している。
通じないわけがない。
「通信不可能な距離まで流されたと言うことか……。くそっ!」
 つまり、もう助かる余地はないと言うことだ。アムロのνガンダムの姿も、もう何処にも見えない。
きっと回収されたのだろう、そして、自分は見捨てられたのである。
 このまま、この闇の中で干からびるつもりは、シャアには毛頭無い。なんとしてでも、本隊と連絡を取らねばならなかった。
655通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 01:48:25 ID:???
 シャアが通信機器のチャンネルをあらゆるネオ・ジオンの艦艇に合わせようと必死になっていると、
アクシズを囲むデブリ帯の向こうから、何機かのMSが近づいてくるのが見えた。しかし、ギラ・ドーガでも、ジェガンでも、νガンダムでもない機体だった。
だが不思議なことに、それは彼らのよく知る機体とあまりに酷似している。
「ザクだと……?」
 そう、近づいてくるのはザクだった。しかし、何かが違うのだ。
シールドは両肩に装備され、それに巨大だ。背中には、ザクVを彷彿とさせるバックパックを装備している。
 アナハイムに、あんな機体を発注した覚えは彼にはない。ザクは、両肩のシールドからアックスを射出し、銃を僚機に渡して敵意がないことを示すと、
そっとサザビーのブロックを掴む。接触回線を開きたいということだ。
彼は、少し警戒しながら回線を緊急救難チャンネルへと合わせた。
すると通信機から、陽気な青年の声が響いた。


「こちらザフト軍特務隊所属。ハイネ・ヴェステンフルスだ。生きてるかい、パイロットさんよ」


 機動戦士ガンダムSEED DESTINY IF
 〜赤い彗星の光明〜

第一話「遭遇」

〜シャアがザクと接触する二十分ほど前〜

「何だ、あれは?」
 ギルバート・デュランダルは、不可思議な小惑星が現れた事に気がついた。彼は今、ヴェステンフルス隊の演習に視察として同行していた。
 デブリ帯での演習だったためか、彼以外にブリッジで気がついた者はほんの数名だ。
 しかし、彼らもその目でしかと見たのだ。大きな小惑星が、忽然と姿を現したところを………
「艦長」
 いても立ってもいられなかった。
 あの物体が現れた瞬間から感じるこの違和感、いや、プレッシャーと言った方がよいだろう。
彼はそれを確かめずにはいられなかった。
「何でしょうか、議長」
「ヴェステンフルス隊の内何名かを、あの小惑星に向かわせてほしいのだ」
 デュランダルが同乗する艦の艦長は、一瞬彼の言動を疑った表情を見せたが、
デュランダルが指し示す方向を見て、彼もまた、このあたりにはあるはずのない小惑星があるのが確認した。
艦長はオペレーターに、ヴェステンフルス隊隊長、ハイネ・ヴェステンフルスと通信回線を開くよう指示する。

656通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 01:51:54 ID:???
 その時……
「艦長!」
 突然、そのハイネ自身が、少し顔を青ざめさせて通信を開いた。
「どうしたんだ? ハイネ」
「さっきまで無かったはずなんだが、いきなり小惑星が現れたんだ。
隊の内二、三人ほどつれて、偵察に行って来るつもりだ。許可をいただきたい」
 言うまでもなく、艦長は即座に許可し、ハイネはオレンジに染めたザクファントムで、
ゲイツR二機をつれて小惑星へと向かった。
デュランダルの不安は、ハイネが数十分後に二機の機体を伴って帰還する姿を見るまで続くことになる。

 小惑星に向かう間、ハイネは、妙な違和感を感じていた。
小惑星の姿がどんどん大きくなるにつれ、それは強さを増してゆく。まるで、何かに心を圧迫されているようで、彼には初めての感覚だった。
(一体何があるって言うんだ? ……人か? ……それとも……)
 不安に駆られながら、彼は小惑星に近づいて行く。
すると、小惑星の表面あたりで何かが漂っているのが見えた。
「隊長、MSのようですが」
「うわぁ〜、酷えなこりゃ……」
 近づいてみれば確かにMSではあった。
だが、少なくともザフト製ではない、見たこともないMSだ。赤い胴体の破片達と切り落とされた左腕。
そして、目の前には赤い球体がある。
「そこのMS、聞こえるか?」
 赤い球体は脱出ポッドかなにかだとハイネは断定し、
試しにザフト共通の通信回線で声をかけるも、返事はない。
 そこで、彼は接触を試みた。ビームトマホークを射出し、ビームライフルを手放して、
それを僚機にもたせて、赤い球体を掴む。今度は緊急救難チャンネルで声をかけてみた。
「こちらザフト軍特務隊所属、ハイネ・ヴェステンフルスだ。生きてるかい、パイロットさんよ」
「……ああ、通じている。こちらはネオ・ジオン総帥、シャア・アズナブルだ」
(男か……いやまて、それよりも此奴、なんて言ったんだ?)
 パイロットの口から出たのは、聞いたことのない組織の名前だった。
 連合が新たに組織したものなのだろうか。
しかし、諸事情を聞くのは後回しにしなければなるまい。あたりに、彼らの母艦と思われる反応はない。
放っておけば、彼らはこのまま棺桶の中で死ぬこととなるのだ。
「そちらの事情は後回しだ。今はひとまず、俺たちに同行してもらう。
あのデブリの向こうにある船だ、わかるか?」
「……ああ、確認した。……あ、わざわざ来てくれたところを悪いが、あれを運んではくれないか?」
 パイロットは赤いMSの胴体や、スカートアーマーと思われる部品らを拾うよう頼んできた。
ハイネは、その赤い球体を掴んだまま、ゲイツ二機に赤い機体の残骸を回収するよう命じた。

657通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 01:52:13 ID:???
支援しよう

658通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 01:54:13 ID:???
 ナスカ級戦艦・格納庫。ここは今、かつて無いほどのにぎわいを見せていた。
 ハイネらが連れ帰ったアンノウンを一目見ようと、全クルーが集まってきたのある。
メカニック達は胸中、興味が9割で分析に取りかかっている。デュランダルも、見に来た者の一人だ。
メカニックの主任に連れられ、赤い球体の前までやって来て、そこで彼は初めて聞く言葉を耳にした。
「全天周モニター? ……なんだそれは」
「はい、従来のMSとは全く違う様式のコクピットで、約360度全てをモニターが囲み、
その球体の真ん中にリニアシートがあるという代物です」
 にわかには信じがたい話ではあったが、球体の中をのぞき込むと、彼はこの話は信じざるを得ないと言うことを悟った。
空中に椅子が浮かび、周囲をモニターが包み込んでいる。
「と、言うことは、この球体そのものがコクピットブロック兼脱出ポッドになっていたということか……」
「はい。おそらく、あの赤い機体の頭部に搭載されいたものと思われます」
「動くのかね?」
「いえ、この球体はモニターの大半が死んでいます。
モニターそのものなら修復は難しくありませんが……問題はボディーなのです」
 メカニックは胴体部分の正面へ、デュランダルを連れながら言った。
赤い機体をじっくり見てみると、威厳を感じさせるような姿と、頭の角と機体の色も相まって、
日本列島の民族に伝わる『鬼』を彷彿とさせる容貌だ。しかし…
「ひどいものだな、これは……」
 それが第一印象だった。至る所に損傷が目立ち、ものすごい激戦が繰り広げられたであろうと見て取れる。
特にひどいのは、左腕と、同じく左側のスカートアーマー、そして胸部の前面とバックパックである。
「あらゆる箇所にひどい損傷が見られます。修復してはどうかという声もありましたが、却下しました。
フレーム部分だけなら、何とかなるんですが、問題は装甲です。
全く未知の材質でできているので、直すことすらできません」
「FS装甲で代用できんのか?」
「論外ですな。この装甲は、FS並の硬度を持ちながら、目を疑いたくなるほど軽いのです。
武器等々を外せば、FSを用いた機体の半分から四分の三ほどでしょう」
「なんと……」
 呆れた。何でそんなとんでもない代物が宇宙に漂っていたのだろうか……。
重たい沈黙の最中、にわかに騒がしくなった。ボディを担当していたメカニック達のようである。
「何事だ?」
 デュランダルらが彼らの元へ向かうと、機体の胸部メンテナンスハッチが開かれ、何名かのメカニックが呆然と内部を見つめていた。見たくもない物を見た。全員が、そう言う顔を浮かべていた。

659通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 01:57:04 ID:???
「どうしたのだ」
 デュランダルが声をかけると、彼らはすっとそこをどく。
それが主任であろうと、誰であろうと、きっと同じ行動をとったであろう。
彼らの動きは、他者がすぐそうととれるほど、不気味であった。そして、メカニックの一人が言った
「あの状況下なら、エネルギーが切れているだろうと思いまして、
電力供給用のアウトレットを探したのですが見つからず、もしやと思ってハッチを開けてみたのです。
ですが……」
「ですが……?」
「いえ、議長自らごらんになった方がよろしいかと思われます」
 バッテリーでないのなら、NJC搭載機だろうに。
 そう思いつつも、デュランダルは幾重ものプロテクトを解かれたハッチの中をのぞき……
時が、止まった。彼にとって、信じがたい言葉が、刻まれていた。


「……atomic fusion engine(核融合エンジン)……」


 デュランダルの発言は、その場にいる主任はおろか、
格納庫にいるその他大勢の度肝を抜くのに十分すぎる威力があった。
もしこの表記が本当だとすれば、本当に彼らは「とんでもない代物」を手に入れたことになる。
 デュランダルは、いつもの政治家の顔に戻り、主任に尋ねた。
「この機体のパイロットは今どうしている?」
「は、コクピットから出た瞬間、過度の疲労で気を失いまして、急遽医務室へ運び込みましたが……」
「演習は中止だ。部隊はこのままこのアンノウンを本国に運んでもらう……それも極秘でだ。
クルー全員には、このことを口外しないよう伝えろ。違反した者は即厳罰に処すと。いいな!」
「り、了解」
 主任はその剣幕に押され、何も言い返すことができなかった。
「ところで君、この機体からデータ抽出はできるかね?」
「あ、いえ。接続機器の企画そのものが違うので、モニターを回復させたとしても、
直接あれに乗り込まなければ戦闘記録等はみれないでしょう」
「ふむ……」
 デュランダルは、なにやら複雑そうな表情で立ち上がると、その場を後にした。
このMSをどう扱ったらいいものか、彼にはそれを考える時間が欲しかった。

 一方、アンノウンのパイロットは、医務室ですやすやと寝息を立てていた。ハイネは、その寝顔を見ながら、一人考え事をしていた。
(あの違和感の主はこいつだったな……)
 あの時感じた感覚のことである。圧迫されると同時に、心にまで入って来るような感覚。
 彼は、帰投した直後、自室のトイレで吐いた。
 あの感覚が心にこびりついて離れなかったことに、身体が耐えられなかったのだ。
そうして一人、思考の海に浸っていると、男の目元がぴくりと動いた。
「!?」
 ハイネはすかさず男と距離を置く。この男が味方なのか、敵なのか、まだ見当はついていないのだ。
そして、男の目は、開いた
「目が覚めたか?」

660通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 02:00:31 ID:???
 男こと、シャアは辺りを見回す。目の前には、オレンジ色の髪を持った青年が立っていて、
こちらを警戒していることと、少し不愉快な気分になっていることがわかった。
(オレンジ色とは、何かの趣味か?)
 だいぶ失礼な事を考えつつも、シャアはハイネに
「君、ここは何処なんだ? ……見たところ、医務室か何かのようだが」
「ああ、ここは確かに戦艦の医務室だ。ヒヤヒヤしたぞ。コクピットから出たと思えば、
いきなりぶっ倒れたんだからな」
「それは……、ありがとう」
「いや、それは別にいいさ。それよりも、あんたが何者なのか、もう一度聞かせて欲しいんだが」
「私か? ……私は……」
 実に言い辛いことだった。
 シャア・アズナブル。
 フィフス・ルナをラサへ落とし、アクシズまでも地表に落下させようとした男。
きっと、この青年も自分のことをそう思っているに違いない。しかし、今更何を迷うことがあろうか。腹をくくった彼は、自らの名を開かすことにした。
「……シャア・アズナブルだ」
「シャアねぇ。うん、良い名前じゃんか」
「!?」
 彼は、自分の名前にこのような反応をする者がいたことに驚いた。何か、驚愕するなりなりするはずではないのか。
‘赤い彗星’の名を知らぬ者など、コロニーにも、地球にもいないはずなのに……
 動揺を隠すために、シャアは少し話題をそらすことにした。ちょうど、彼も聞きたいことが少しあったのだ。
「……ああ、目が覚めてからそうそう変なことを聞くが、先ほど君が言っていた『ザフト』って何なのだ?」
「はぁ?」
 ハイネは口をぽかんと開けたまま固まった。
 それも当然、彼からすれば、この男は『世界常識』であるはずのザフトの事を全く知らないと言っているのだ。
ワザとかも知れないとは思ったが、男の様子からはとてもそうとは思えない。本気で言っているのだ。
「はぁ……。いいか、ザフト(自由条約黄道同盟)ってのは、
プラント(テクノロジー人民解放国)の国軍の事だ。……記憶喪失、とかじゃないんだろ? あんたは」
「まぁそうなるな。ただ、君の言うその『ザフト』も、『プラント』とやらも、私は知らないが……」
「え? ……じゃあ、『コーディネイター』は?」
「知らないな」
 ハイネはこいつらはどうかしていると確信した。
よもや、一般常識といえるコーディネイターすら知らないとなれば、精神病院なりなんなり入ってもらうしかなさそうだ。
そうハイネが思ったとき、医務室の戸が開き、デュランダルが中に入ってきた。ハイネは仰天し、急ぎ身なりを正して敬礼する。
しかし、シャアは全くその様子をみせない。

661通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 02:03:40 ID:???
「誰だ?」
「な!? ……無礼だぞ! 議長に対して……」
「いやハイネ、構わんさ。……きっと彼は、我々の常識を‘知らない’のだろう。
さて、初めまして。私は、プラント最高評議会議長、ギルバート・デュランダルだ」
 シャアは、目の前に立つ男が相当な地位にいる事を周りの雰囲気から察すると、姿勢を正し敬礼する。
もちろんジオン式であるため、ハイネらには違和感の残る敬礼ではあった。
「そんなにかしこまらなくてもいいさ。あの機体についても何かと聞きたいことがあるしね」
「……!? サザビーに何か?」
「『サザビー』……あの赤い機体のことかね?」
「ええ……」
「『サザビー』ねぇ」
 やっと知ることができたと、デュランダルは満足そうな表情を浮かべる。
が、何もわからず、いらいらがたまってきている人間が、一人いた。無論、シャアである。
 彼は、先ほどハイネの口から出た単語の説明を、デュランダルに求めた。
「一つよろしいですか」
「何だね?」
「先ほどあのハイネという方から伺った言葉なのですが、『コーディネイター』、『ザフト』。
そして、先ほどあなたもおっしゃった『プラント』ですが、いったい何なのですか?」
 彼の発言に、デュランダルは少し複雑そうな顔をする。
まずい事態が起こったときの人間がする顔そのものである。
「やはり……」
「やはり?」
「あ、いや、何でもないさ。君も、目覚めたとはいえまだ疲れているのだろう?
 質問はこれほどにして、後は本国でゆっくりと話をしようじゃないか」
 デュランダルは少しあわてた表情で立ち上がる。
ハイネはそんな彼の行動が不可解に思えたが、シャアは、目の前の男が相当焦っていることを察すると、
それ以上何も聞かなかった。
ハイネも、デュランダルに連れられて医務室を離れ、部屋に残るのは彼一人となった。
「ふぅ……」
 と一息ついて、彼は身を横たえた。訳がわからなかった。
聞いたこともない単語ばかり並べ立てる連中としか彼の目には映らなかったが、
彼らはそれを当然だとして話しているのは十分察せられ、ここがどこかなのかさえ、彼にはわからないのだ。
「貴様は今どこにいるのだ? ……アムロ」

 彼が、ここが異世界であるという確信を得たのは、情報収集を開始して数時間とたたなかったという。

 時はC.E73、9月9日、ファントムペインによるG強奪事件の、一ヶ月ほど前のことである。


〜第一話・完〜

6620810:2008/10/14(火) 02:07:08 ID:???
は、恥ずかし!……

 どうも、初めまして、投下させていただいた0810といいます。
アムロスレにおける98氏や373氏の影響でシャアを書いてみましたが……
やっぱどこか変だわorz
663通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 02:08:14 ID:???
乙でした
個人的に若干シャアの口調や態度に気になる所があるけど
今後の展開に期待
6640810:2008/10/14(火) 02:11:03 ID:???
 原作の基本的な流れは遵守して行きたいとは思ってますが、
やっぱりアーモリーワンのシーンは欲しいなーと思って、本編の少し前というところにしてみました。
で、ギルも出してみたわけです。でもやっぱ彼はデスクにいる方がしっくり来るな、うん。
665第二話、いきます:2008/10/14(火) 02:28:07 ID:???
「……一体全体、あの時何があったというのだ、」
 シャア・アズナブルは、部屋に備え付けの端末を眺めながら、本日四回目の大きな溜め息をついた。
ここは、L4に存在するコロニー、アーモリーワン。その工廠にあるザフト軍施設の一室である。
 彼が拾われてから、もう一週間が経っている。搭乗機だったサザビーは、あのハイネとかいう青年の手により隠された。
 何でも、『くらいん派』とかいう連中に感づかれたくないそうで、議長とハイネらしか知らないところに隠したそうだ。
そして、彼が端末で何を見ているのかというと、C.Eという世界について調べている最中である。
 それにしても、このC.Eという歴史は、自分がたどってきたU.C世界と、だいぶ酷似していた。
 ナチュラルとコーディネイターの対立という宗教戦争じみたものが発端であるということ以外は、本当にそっくりだった。
 地球側からの搾取。
 それに対抗して作られたMS『ジン』。
 血のバレンタイン。
 ブリティッシュ作戦を彷彿とさせる、エイプリル・フール・クライシス。
 まるで、一年戦争の戦史をそのままたどっているようで、彼は少し複雑な心境であった。
「やり直せ……と言う事なのか? ララァ」
 何の奇跡か、全く異なる世界に飛ばされたこの状況を見ても、
この世界でもう一度もがいてみろと、神なり悪魔なりに言われているようだ。
 とはいえ、今後どうするか考えねばならない。
彼としては、同じコロニー国家であるプラントに協力したい気持ちが強いが、シャアは自分がどう扱われるのかが気になった。
 U.C世界から来た人間が他にいるという可能性は0で無いではないが、今のところは自分しかいないのだ。
 そう思って彼が端末を閉じるのと、内線で、デュランダルが呼んでいるとの連絡が入ったのは、ほぼ同時のことであった。


機動戦士ガンダムSEED DESTINY IF
〜赤い彗星の光明〜

第二話
「力」


「やぁ。急に呼び出してすまない。君とは是非とも話をしたかったものでね……」
 アーモリーワンの某所に存在する執務室。シャアは、部屋に備えられたソファに腰かけていた。
当然、ネオ・ジオンの軍服も元の世界に起きっぱなしだったので、仕方なくザフトの軍服を借用している。
「話とは?」
 シャアは少し警戒しつつ答えた。サザビーももちろん絡んでいるのだろうし、
このまま捕らえられる可能性も皆無ではない。
「いや、たいしたことではない。君の世界についていろいろと聞きたくてね。こちらについてはある程度知ってくれたとは思うが………」
 未知の世界がある。あのMSがそうだと証明している以上、
個人としてその世界について知りたくなるのも当然と言うべきだろう。
それだけならばと、彼はU.C 世界についてポツリ、ポツリと語っていった。
666第二話、いきます:2008/10/14(火) 02:31:43 ID:???
 宇宙に次々と作られていったコロニー。
 地球連邦による強制移民と搾取。
 ジオン・ダイクンの搭乗。ジオン公国の成立。
 ミノフスキー物理学の大成とU.C初のMS「ザク」の開発。
 ジオンの連邦に対する宣戦布告。
 それと同時に発動され、わずか一週間の間に地球圏全体の人口の半数を死に追いやった一週間戦争。
 そして連邦軍が開発した「ガンダム」の存在。
 重力に魂を引かれた者達がたてた「ティターンズ」。
 それに反発する者達が作り上げた「エゥーゴ」。
 その中で、看板として利用されたシャア。
 そして、ハマーン・カーンという、一度は地球を手に入れかけた女帝の存在。
 地球人類に絶望して、地球を寒冷化させようとした彼。

 そして、それを最後まで阻止しようとした最強の戦士、アムロ・レイの存在。

 シャアのの口から語られる言葉一つ一つに、デュランダルは驚嘆を隠さずにはいられなかった。自分たちの世界と似て非なる世界。
 あまりに過激で、躍動的で、その言葉だけで脳裏にその光景が浮かんでくるようだ。
そして、彼は確信した。この男は、本当に異世界からやって来たのだと。
少しだけ残っていたシャアへの疑念が、全て取り払われたようだった。そして、少し複雑だった。
 目の前に座っているのは、U.C史上最大の犯罪者なのだ。
「これは本当に信じるしかなさそうだね」
「……それにしても、何故私のような者に興味をお持ちになったので? ……この世界にもMSはあるようですが」
「ああ、まさしくそれなのだよ。今日の話の本題は」
「……?」
 そう、シャアは見落としていた。歴史を眺めていただけではわからないことを。

〜この世界のMSの動力は、『核融合』でないということを

「あのサザビーの動力なんだが、核融合エンジンなのだろう?」
「ええ、普通そのはずですが……」
「それは君の世界での常識でね、我々の世界のMSは、バッテリー駆動なのだよ」
667第二話、いきます:2008/10/14(火) 02:33:23 ID:???
「え!?」
 心臓が止まるかと思うほど、凄まじい衝撃だった。
たかだかバッテリーで、MSほどの大型兵器を動かせるとは
……アナハイムの連中なら、喜んで飛びつきそうな話題である。
「核を用いたMSもあることはあるが、核分裂でね。出力だけで言えば、核融合には及びもつかん。
それに、その核分裂を起こすのに必要なNJCの軍事利用は二年前の条約で禁止されているのだよ」
「なるほど、こちら側の技術が欲しくなるわけですな」
「…とはいえ、コレを見た限り、断念せざるを得ないようだがね」
 そう言ってデュランダルは数枚の紙の束をシャアの前に置いた。サザビーの解析結果である。
あらゆる項目が「Unknown」の文字で埋め尽くされ、ちゃんとした数字を探すのが大変だ。
「装甲は材質不明、そして、君の言う『ミノフスキー物理学』のノウハウが存在しない以上、
それを一から学ばねば核融合エンジンの開発すらままならん。
できるとすれば、全天周モニターとリニアシートを、完全ではないにしろコピーできるぐらいのものだ。
そこで、君に頼みたいことがある」
「何です?」
「ザフトに入隊して、しばらくの間我らプラントに協力してほしい」
「その代わりに私の操縦技術が欲しいと?」
「まぁ、そうとってくれて構わんよ。核融合エンジンとまではいかないまでも、あれは我々には宝の山なのだ。
無論、それを動かすパイロットの技量もそうと言えないかね?」
「ですが、いいのですか? 実力の程度もわからぬ輩に機体を貸し与えるわけにも行かないでしょう」
「何、それに関しては、ちょっとしたテストを受けてもらうさ」
 デュランダルはにやりと笑い、彼を執務室から、アーモリーワン内にあるザフト軍基地へと連れて行った。

 格納庫の一つに、デュランダルと、シャアの二人が続けて入って行く。
中では、メカニック達があわただしく機体の調整を行っている。
その格納庫では、一体の巨人が、彼を待っていたかのようにたたずんでいる。
「これは…………ザク!」
 彼の言うとおり、そこにあったのは一機のザクだった。あの時、ハイネが乗っていたものだ。
「この機体は、ニューミレニアムシリーズの一機として開発されたザフトの新鋭機、
『ZGMF-1001・ザクファントム』。君にこの機体を預けたい。
あの機体の代わりとしては貧相かもしれないが……」
 デュランダルはそう言ってシャアをザクの足下に案内すると、
メカニックの一人にこの機体の説明をするよう命じた。

668第二話、いきます:2008/10/14(火) 02:36:27 ID:???
「この機体は、『ZGMF-1000・ザクウォーリア』の上位機として開発された機体で、
ウォーリアとの違いは、頭頂のブレードアンテナによって指揮統制や情報処理能力が強化されていることと、
完成度の高かったパーツを優先的に使用していることです。
そして、ウォーリア同様、『ウィザードシステム』が採用されています」
「『ウィザードシステム』とは、何のことだ?」
「先のユニウス条約で、連合・ザフト双方にMS保有台数に上限が設けられまして、その対抗策として、
バックパックを交換することで様々な状況に対応できるよう新たに考案されたのが『ウィザードシステム』なのです」
「MS-06SとMS-14を足して二で割ったようなものか……」
「は? ……今、なんと?」
「いや、なんでもない。ところで、議長。テストというのは、この機体の機動実験か何かなのですか?」
「ああ、それもある。それと、三日後に君にはこの機体で模擬戦をやってもらうつもりだ。
ヴェステンフルス隊とね。もちろん、味方はつけるよ」
「「えっ!?」」
 周りのメカニック達は動揺を隠せないようだった。シャアは何となくその理由を感づいてはいた。
「議長、無茶です。彼らはヤキン・ドゥーエを生き残った猛者、自分たちの機体には乗り慣れてます。
ですが、この方は……いくらなんでも……」
「いえ、お構いなく」
 そう言ったのはシャア本人だった。まんざら悪くはなさそうである。
「三日後の午後。楽しみにしているよ」
 そんな彼の様子を見たデュランダルは、まるで遊んでいる子供のような顔でそう言い残し、
格納庫を去っていった。

 数分後、シャアはザクのコクピットの中にいた。模擬戦を行う以上、この機体の事を少しでも把握しておきたい。
それに、異世界のMSがどんなものなのかを知りたいという気落ちも強かった。
「懐かしいものだな」
 正面と左右しか映らないモニターや、少し窮屈な造りのコクピット。
一年戦争時代を思い起こさせるその形状に彼はすこし落ち着きを感じた。
そして、先ほど受け取った、マニュアル通りに起動プロセスを一つ一つクリアしていく。
「ザク……か」
 こんな形でこの名前と再会することになろうとは、とシャアは感じた。
ただ、ザクに乗っているという気持ちは、同時にもう一つの名機の名前を記憶から引きずり出す。
 そして、今は行方の知れぬライバル、アムロの顔を思い浮かべる。

彼も、この世界にやってきているのだろうか。

669通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 02:36:55 ID:???
支援いるかな?
流石に曜日がら人がいないw
670通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 02:39:01 ID:???
シャアが乗ったらどうなんだろう

クルーゼと間違われるのかねw
671第二話、いきます:2008/10/14(火) 02:40:01 ID:???
 異分子がザクの調整に入ってる様子を、ハイネは複雑な心境で眺めていた。
デュランダル議長から、直々に命令されたのだ。
『三日後に彼と模擬戦をやってもらう』
 この通達を隊の連中に伝えたところ、隊の誰もが笑った。
彼らはかの第二次ヤキン・ドゥーエ宙域戦を生き残ったパイロット達だ。
相手が、あの『ヤキンのフリーダム』ならまだしも、ザクがたった数機、それも新兵が中心と聞けば、
無理もない事だ。
 しかし、ハイネは笑えなかった。あの時のプレッシャーが、また首をもたげてきたのだ。
それ故に、彼の様子をこうして見に来ているのである。異世界の人間だから、きっと動かすこともままなるまいと思ったものの、
その予想すら覆され、彼の胃はキリキリ音をたてていた。
赤いザクは軽やかに演習場を駆け、障害物の間を縫うように移動している。凄まじい技量の持ち主でなければ、
初めて乗った機体であんな芸当はできまい。
「もう少し間接の反応速度を早くはできないか? 思ったように付いてこないんだが」
 降りた後のシャアが言い放ったこの言葉は、彼の胃の痛みをさらに悪化させるような気がした。
「帰ろ……」
どうなってしまうのだろう。そう思いながら、彼はそこから去った。今日は、早く寝よう。

〜その三日後。

「……」
 ハイネは、ザクファントムのコクピットで、黙ったままモニターを見つめていた。
彼のチームは、総勢8機のザクとゲイツである。模造刀とペイント弾を用いた簡単な模擬戦なのだが、
「嘗めやがって」
 隣のザクウォーリアから、怒りを押し殺した声が聞こえる。
(ま、無理もないわな……)
 先日は笑って流した者達も、皆が怒りを隠せないようだった。
誰しもが、本当にたった数機で来る事なんて絶対にないと思っていたのだ。
ハイネ自身、良い気分かと言われれば迷わず『No!』と言下に言い切る自信がある。
 彼らからすれば、自分たちが一機のザクと新兵共に勝てないと言われているのと同じ事なのだ。
「みせてもらおうじゃんか。アンノウンのパイロットの実力とやらをさ……」
 
 ピィ〜

 戦闘開始の合図が鳴った。

672第二話、いきます:2008/10/14(火) 02:43:20 ID:???
 数機のザクが、ゲイツが、手にしたライフルを赤いザクに放つ。これだけの数なのだ、一発くらいは直撃を与えても良いはずである。
現に、僚機のゲイツらは避けきれずにオレンジに染め上がる。
 しかし、赤いザクはスラスターをふかしそれをすべてかわすと、
その勢いに乗ってザク達の左側にくるりと回り込む。
「は、早ぇ!」
 地を蹴って、障害物までも踏み台にして移動するザクの早さは、普通のザクの動きではなかった。
ハイネも、一瞬だけ赤いザクの動きが捕らえられなかった。
そして、その姿を捕らえたときは、すでに味方のゲイツにライフルを向けた後だった。
ゲイツは、自分の後ろに赤いザクがいることにすら気づかないようで、左右をキョロキョロと見回していた。
「あぶねぇ! 後ろだ!」
 ハイネは叫んだが、遅かった。
赤いザクは、一発、そして二発と、ゲイツの脇腹を真っピンクに変色させると、
地を蹴ってまたその場から姿を消した。
 見事な動きであった。障害物の間から姿を見るとき、
その姿はただの残像のように、フッとまたその間へと消えていくのだ。
「くそぉ!」
 仲間をやられた怒りに燃えたザクが、ライフルを乱射し、その場一帯をオレンジ一色に染め上げる。
一発でも良いから当たって欲しいとそのパイロットは願ったが、当たった様子はない。
「ぐ、……動きが捉えきれない」
 ハイネは毒づいた。彼も、被弾はまだしていないが、当ててすらいない。
未だに、レーダーに映る一つの影は、凄まじい早さで自分たちの周りを回り続けている。
「そこだ! ……!?」
 赤い影を捕らえてライフルを発射するも、撃ったときにはすでにその姿はなかった。
目に映るのは、赤い影のみである。障害物の間に現れては消え、また現れては消え。
しかし、じわりじわりと距離を詰めてきているのがわかる。
ハイネは、一瞬各機を散開させようとしたが、即時に却下した。あの動きを見れば、
散開した途端に各個撃破されるのは明白だ。
(どうする? ……どうする俺!?)
 ハイネは、あの赤いザクの姿をどうやって捕らえるか考えていた。撃ったと思えばもうすでに姿はない。
 まるで、こちら側からの攻撃がすでにわかっているかのようだ。そのような怪物に、どう対処するのか。
ハイネの頭は、そのことでフル回転していたが、そうこうしているうちにも、赤いザクはなお距離を縮めては引いて、縮めては引いてを繰り返す。
こちらからの出方をうかがっているかのようだ。
 すると、ゲイツやザク達が、各々武器を片手に前へと突出した。
あのザクの、まるでこちらを馬鹿にしているかのような動きに、しびれを切らしたのである。
それが挑発であることはわかっていたが、エリートである彼らのプライドがそれを許さなかったのだ。

673通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 03:02:57 ID:???
サルさん?
とりあえず
>何でも、『くらいん派』とかいう連中に感づかれたくないそうで、
絶対ダメだわなw
674通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 03:42:09 ID:???
支援
675第二話、いきます:2008/10/14(火) 03:49:27 ID:???
すいません。サルさんでしたw

では、第二話の続きを……
676第二話、いきます:2008/10/14(火) 03:51:37 ID:???
「ええい! オートロックがこうも扱いにくいとは……」
 シャアは障害物の間をすり抜けながら、ザクに搭載されたOSの性能に不満をあらわにしていた。
ミノフスキー粒子散布下での戦闘に慣れたシャアにとって、イージスシステムは初めてだったし、
自動で相手をロックしてしまう事が不快以外の何物でもなかった。
 それに、あの新兵達は何がしたかったのだろうか。
撃つとわかっているなら、回避行動に戦闘開始寸前から入るのは至極当然だ。
相手の数が多ければなおさらなのだ。しかし、彼らは回避もせずに、的になっただけだった。
こちらの新兵なら、ある程度は働けるはずだと思ったが、彼はそれを撤回せざるを得なかった。
 そうこうしている内にも、シャアのザクを追いかけてくるザク・ゲイツ数機からは、
雨あられと弾丸が飛んでくるが、彼はそれを全てすれすれのところでかわす。
焦りの感情が、向こうの機体からありありと感じられる。
『なぜ当たらないのか』と
 答えは簡単
「殺意が見え見えだ!」
 シャアは急激にザクの速度を落とし、それに反応しきれなかったザクらの後ろをとった。
その背に数発弾を放つ、全ての背中に、桜の花が咲き誇った。
彼らはそのまま着地すると、そのまま立ちつくしていた。自分の見に何が起こったのかがまだ理解できないらしい。
 シャアはそれを戦意の喪失と見て取り、
その場は本人がどうにかするだろうと考え、標的を別の機体に絞ってその場を後にした。
「行かせてもらう!」

「すごいものだな、彼は……」
 演習場を一望できる基地の最上階で、デュランダルは演習を一部始終眺めていた。
この様子だと、ハイネが墜ちるのも時間の問題だろう。
「ハイネがやられるとは思ってはいなかったが……。これは熟考の価値ありかな……」
 彼の腕を確かめるために、あえて味方を役に立たないランクの兵を当てたのだが、
想像以上に、シャアの腕は凄まじいものだった。これならば、軍部に無理を言った甲斐があるというものだ。
 すでに彼は、シャアを何処に配属させるかを考えていた。
この演習から見ても、エース部隊に置いた方が良いだろう。しかし、ヴェステンフルス隊では気まずいだろうし、
ジュール隊も考えては見たが、即座に脳内で却下した。
 あの隊長の性格から考えても、対抗心を抱くことは明白だ。作戦行動の支障となる可能性が十分に考えられる。
「やはりミネルバ隊かな……」
 彼ならば、きっと少年だらけの艦でもうまくやるに違いない。デュランダルはそう思った。
それに、異世界という前提付きだが、実戦経験豊富な者を一人でも多くあの艦には欲しかったところなのだ。
(レイやタリアだけでは不安だしな……)

677第二話、いきます:2008/10/14(火) 03:54:27 ID:???
「ぬぅ……」
 ハイネは、目の前で模擬専用アックスを携えた赤いザクを睨みながら、
ジリジリとした感覚に耐えていた。あの時と同じで、‘プレッシャー’が彼を押さえつけているのだ。
しかし、同時に不思議でもあった。以前ほどの不愉快さはなく、むしろ、今度は気分が高揚するような感覚だ。
(あいつの闘気だってのか、これは……)
 実際、それは闘気だった。ハイネから感じたものに、
他の隊員とは違う何かを感じたシャアが気分を入れ替えた証拠なのだが、ハイネにはそれが何なのかはわからなかった。
 機体を右へダッシュさせようとしても、ひやりとした感覚が身体を通り過ぎたと同時に、
目の前を緑の光が駆け抜けていく。どう動こうと、赤いザクにはそれがお見通しのようで、
ハイネ自身、何かが来るということがわかってしまう。
(気持ち悪ぃ……)
 この不愉快さを払拭するには、目の前のザクを倒さねばならないと判断した彼は、
とうとうザクのスラスターをふかし、赤いザクに突貫した。
「うおぉ!」
 腰にマウントされた発煙弾を赤いザクの足下に投げつけ、目くらまし代わりの煙を発生させる。
これでいくらかは、こちらに有利に働いたはずだ。高速で相手に接近したハイネは、
取り出したトマホークを思い切り振り下ろす。当然、その場所にはすでに赤いザクの姿はなく、ただ宙を切るだけだ。
 ただ、それは彼の想定の範囲内でのことなのだ。
ハイネは、振り下ろす前にふっと動いた煙を見逃してはいなかった。
(左だっ!)
「そこだぁっ!」
ハイネは右手に掴んだままだったライフルを左に向けて発射した。
弾が煙の中に吸い込まれるや、何かのはじける音が、向こうから聞こえてきた。ペイント弾が当たったのだ。
(やった)
ハイネがそう思った矢先に、左のロックオンアラートがけたたましく鳴り響く。
驚いた彼が左を向くと、目に映ったのはトマホークを両手に掴んで迫る深紅のザクの姿であった。
「くそっ」
 ハイネは舌打ちして、シールドを赤いザクの方へと向けるが、相手はそう来ることを予知していたかのように、
フッと画面の下に消える。
「何ぃ!?」
 彼が下を向くと、赤いザクがスライディングして来るのが見えた。
両手にあったはずのトマホークは既に無く、握られているのは、ライフルだった。
ハイネのザクの真下でちょうど良く止まった赤いザクは、コクピットにライフルを密着させた。勝負がついたのだ。
「……勝負ありだ」
「……」

678第二話、いきます:2008/10/14(火) 04:00:46 ID:???
シン・アスカは、一人アーモリーワンの工廠を歩いていた。
コアスプレンダーの調整も終わり一段落したので、基地内の食堂に行くところなのだ。
彼が歩きながら辺りを見回していると、演習場に人がわらわらと集まっているのが見え、
その群衆の中に、同僚であるレイ・ザ・バレルとルナマリア・ホーク、彼女の妹でオペレータのメイリン・ホークの姿があるのがわかる。
「なぁ、一体何の騒ぎだ? 喧嘩か?」
 シンは彼らのそばによって、レイの肩をたたいた。そのレイはというと、額に冷や汗をかき、演習場を見つめている。
シンに声をかけられたことにも気づいてはいないようだ。その態度にシンはムッとして声を荒げる。
「おい、レイ!」
「え? あ、ああ、シンか」
「どうしたんだ、レイ? 顔が真っ青だぞ」
 そう言ってルナマリアの方を向くと、彼女も、メイリンも、レイと同じように顔を青ざめさせ、じっと演習場に見入っている。
日頃の彼女らからは考えられない表情である。
「一体何があったんだ?」
「説明するより、見た方が早い」
 レイがそう言って、その場を一歩下がる。シンは、空いた隙間から演習場をのぞく。すると、信じられない光景が広がっていた。
 オレンジのカラーで統一された肩をもつザク達が、真っピンクのペイント弾で染め上げられている。
シンは、そのトレードマークを持つ部隊を知っていた。いや、知らないザフト軍人の方が少なかっただろう。
 ヴェステンフルス隊。隊長のハイネを初めとする、前大戦を生き残った猛者で構成された精鋭部隊の名前だ。
そんな彼らが、コクピット部をピンクに仕上げた状態で、呆けたように立ちつくしている。これは、何かの悪夢だろうか。
「嘘だろ……」
「嘘ではない。現に、生き残っているのは隊長機だけだ」
「相手は!? どんなヤツだったんだ?」
「……ザクよ」
「へ?」
 一瞬だけ、ルナマリアの言ったことが、何かの間違いだと思った。
「今、なんて言った?」
「ザクって言ったの。……それも、たったの一機」
 シンは驚きを隠せなかった。あのヴェステンフルス隊が、たった一機のザクに敗れたというのだから。
「え? ……なぁ、ルナ。いくら何でもそんな事は」
「事実よ。あれ、見てみなさいよ。あんたも」
 彼女にそう言われて、シンは演習場に並ぶザク達をもう一度見回してみる。
どのザクも、ピンクの色が付いているのに対して、たった一機だけ、盾にオレンジ色がついたザクがあるのに目をやった。
ルナマリアのザクより少し薄目の赤で染まるそのザクだけ、胴体に他の色がついてはいなかった。
あの機体だけオレンジの色がついているのは、模擬戦で、あの機体だけが相手側だったという証拠だ。
「……」
「……わかったでしょ?」
「ああ。……でも、誰が乗ってるんだ? あれだけ強けりゃ、誰か知っていてもおかしくないだろ。ましてカラー持ちだろ?」
「そのはずなんだけど、誰も知らないみたいよ。何処の誰かってことも」
 シン達が赤いザクのパイロットが何者かとお互いに論じていると、
その赤いザクからそのパイロットが降りてくるのが見えた。
シンは前に居並ぶ兵達の間から身を乗り出してパイロットの顔を見ようとする。ヘルメットの下から現れた顔を見たシンは、
以外だと思った。二十代後半か三十代前半と思われる、端整な顔立ちの男だったのだ。
男の額には、切り傷と思われる一筋の傷が入っている。
「へぇ……」
 これが、シャア・アズナブルと、シン・アスカの最初の出会いであった。
今後のシャアがどう動くのか、シンがどうなって行くのかは、今の彼らには知る由のないことである。
679第二話、いきます:2008/10/14(火) 04:11:48 ID:???
〜地球、北アメリカ大陸・某所

 薄暗い廊下を、一人の男が歩いていた。
高価な服と装飾品で身を包み、多くの兵を連れて歩くその男からは、ただ者ならぬ雰囲気が漂っている。
 男の名はロード・ジブリール。反コーディネイターの組織『ブルーコスモス』の盟主であり、軍需共同体『ロゴス』の有力な構成員の一人である。
彼が今向かっているのは、大西洋連邦管轄下のある養育施設の地下に存在する部屋だ。
彼は、十数分かけてその部屋へとたどり着き、重く閉められた扉を開く。
すると、先ほどまでの暗がりとはうってかわり、真っ白に照らされた部屋が姿を現した。
 部屋の中央では、ベッドが安置され、一人の男が、寝息を立てて眠っていた。
いや、男はただ眠っているわけではなく、体をベッドに縛られ、頭には不可思議な形状をした装置が取り付けられている。
「サンプルの具合はどうだね?」
 ジブリールは、眠る男の傍らに立つ医師にそう話しかけた。
「問題ありません。例の作戦に間に合わせることは可能でしょう」
「そうか、ならば良い……」
 眠る男の顔をのぞき込みながら、ジブリールは満足げにうなずく。
この男が発見されたのは、ちょうど十日程前の事だ。正体不明の機体に乗って、宇宙を漂っていたところを、
巡回中だった地球軍戦艦が発見、保護したのである。
機体は、あらゆるところが自分たちの知るMSとは異なり、性能も一線を画していた。
その報告を受けたジブリールは、即刻その機体のパイロットをこの施設へ移すよう通達して、
月でその機体の解析を進めるよう指示したのだ。
 幸いなことに、この男は発見されたときすでに記憶を失っていたようで、こうしたすり込み作業を行うだけで良かったらしい。
それに先日、ダガーを用いた模擬戦闘を行ったところ、他のMSを圧倒する結果となり、サンプルの戦力は相当なものとの判断がくだった。
その結果を見た彼は急遽彼を『ファントムペイン』に加えることにしたのだ。
きっと、心地よい結果が帰ってくるだろうと、彼はよい気分だ。
「こんな時期に、このようなすばらしいカードが手に入るとは、……私は運がいい」
 彼はそう言ってほくそ笑む。二年前拾った‘あの男’に続いて、すばらしい拾い物をしたのだ。
嬉しくなるのも当然と言えば当然である。
「……そうだ。この男以外に見つかった‘例のモノ’はどうなっている?」
 彼は喜びを隠さずに、‘もう一つの不確定要素’はどうしたか訪ねた。
「ああ、アレですか……。兵達の転用訓練がまだ不十分ですし、
まだあれらの性能を把握できていませんので、実践に使えるまでまだ数ヶ月かかります。
それと、この男が乗っていたGですが、ドラグーンらしきものの通信手段が全く持って不明なので、
そこを丸ごと入れ替える必要がありますからこれも同様です」
 不確定要素とは、この男を保護した場所で発見したもう一つのMS達のことだ。
これらも、男の乗っていた機体と同系統の技術が用いられ、研究材料にはもってこいの品だったのだ。
ただ、こちらの方はたいして進んでいないとわかると、彼は不機嫌そうに顔をゆがめて、
眠る男に向きをもどす。
「……宇宙のバケモノ共の掃除、君ならうまくやってくれると信じているよ」
 そう言い放つと、そのまま部屋を後にしていった。
しかし彼は、男の放った微かな声を聞き取ることはできなかった。……彼はこういった。

「………………………………………………シャア」と

                                〜第二話・完〜
6800810:2008/10/14(火) 04:17:03 ID:???
え〜、第二話終わりです。けど、なんだろ、
やりすぎた感がすごくつおいんですわ。
…アムロが、敵になっちまったorz
681通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 04:20:31 ID:???
つーかがっかりした

つまんね
682通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 04:21:27 ID:???
おつ
一つ気になったんだが
>FS
これ、PSじゃないか?
683通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 04:25:03 ID:???
面白かったよGJ
でも出来れば一気に投下してほしかった
結局こんな時間までだらだら待機してしまったw
今日起きれるかなw
684通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 04:26:00 ID:???
もう少し小説の書き方を学んできたほうがいい

場面変更とかいろいろ
685通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 04:26:32 ID:???
GJ!
面白いじゃないか
686通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 04:44:41 ID:???
>>681>>684は煽り調子や文の体裁、書き込み時間からして同一人物だろうね。
まあ、とりあえず……


もう少し自演の書き方を学んできたほうがいい

語調変更とかいろいろ
687通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 05:36:17 ID:???
GJ
面白かったけど、シャアの口調に違和感が
今後に期待してます
688通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 06:16:42 ID:???
投下乙です
まだ始まったばかりなので何とも言えませんが
視点が変わりすぎて目まぐるしい感が否めないので
しばらくはシャアと別の誰か(流れとしてはミネルバ隊に
編入されそうなので、シンでしょうか)に絞ったほうが
良いかもしれません
689通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 06:50:50 ID:???
核融合エンジンの訳はエンジンよりリアクターにしたほうがそれっぽいかも。
あとフェイズシフトの頭文字はPSです。
誤字に気をつけてがんばってください。期待してます。
690通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 18:32:25 ID:???
アムロ悪役ってのはいいね
どう捌いていくのかwktkして待ってる

気になったんだけどUCのMSは
サザビー、νガンの他に
もう一機流れ着いてるって解釈でいいの?
691通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 18:54:29 ID:???
>>690
文章を読む限りではそうとしか取れないね
692通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 19:01:13 ID:???
「違和感を感じた」とか「FS装甲」とかの初歩ミスが気になるけど投下乙
2年前に拾われた男があの人なら、アムロスレとは違った競演が見れそうでwktkだ
693通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 19:51:35 ID:???
ロリコン大佐の毒牙に掛かるのは誰やら
694通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 21:49:50 ID:???
どうも向こうのスレのクズ野郎が混じってるみたいだな・・・
695通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 21:56:02 ID:???
だったらなんだ
696通常の名無しさんの3倍:2008/10/14(火) 22:24:43 ID:???
喧嘩する奴はフリーダムにフルボッコてしんじゃぇ
697通常の名無しさんの3倍:2008/10/15(水) 04:01:45 ID:???
どうせアムロスレでで自治厨自治厨叫んでる奴の自演だろ。職人を煽る時の文体も全く同じだし。
698通常の名無しさんの3倍:2008/10/16(木) 09:53:00 ID:???
種キャラがREDEYEの世界にやってきたら?
699通常の名無しさんの3倍:2008/10/16(木) 09:55:33 ID:???
種キャラに必要なのは、地に落ち、泥に塗れ、鉄火に恐れ戦き、死に際し、それでもなお立ち上がる姿。と言うわけでパンプキンシザーズの世界に放り込む。
901化したキラが、908のアスランと再開するとか。
700通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 15:50:36 ID:???
連合にニジヒアレ プラントニ栄光アレ

…そして単独でザフト艦隊に挑むシンとか
701通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 19:44:54 ID:???
もしもクライン派の奴らが体一つで太平洋戦争中の日本にワープしたら

外人だから即特高に捕まって尋問は無しの方向で(すぐ終わるw)
702通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 21:56:56 ID:???
もしCEに
安物日本刀で100人斬りしたり
人口3万人未満の南京で30万人虐殺したり
石油がなく筈なのに、ガソリンをたっぷり使って燃やしたり
等々……

という某国と某国の妄想を掛け合わせて生まれたスーパー日本軍が来たら
703通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 22:28:10 ID:???
MSに踏まれて終了
704通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 23:00:29 ID:???
コロニー内でならたぶん無敵だぞ
コロニー内でのMS戦できないはずだし

それは00で種は別におkなんだっけか
705通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 23:02:41 ID:???
つ【ヘリオポリスとか青森湾】
706通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 23:09:55 ID:???
竹槍投げてPS装甲貫通……
707通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 23:14:33 ID:???
無理
708通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 23:31:15 ID:???
もしもミネルバにケンペーくんが派遣されたら
709通常の名無しさんの3倍:2008/10/17(金) 23:58:00 ID:???
竹槍といわれるとタマラセというラノベ思い出すなあ。
作中最強が竹槍で使い手はおっさんw
710通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 00:16:09 ID:???
風の○痕の主役のアレが種世界に来たら
711通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 00:42:20 ID:???
種世界にMOTHERのキャラがやってきたら
712通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 02:57:21 ID:???
>>699
地べたはいずり回る作品としてパンプキンってのもなー。
713通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 09:56:10 ID:???
皇国の守護者の世界に生身で放り込んで、いかに自分達の思想が陳腐で無力かって
絶望感に苛まれたらいいと思うんだ
714通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 13:59:04 ID:???
>>713
洗脳して皇国どころか帝国まで支配しそうだなw
715通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 14:51:58 ID:???
普通に洗脳するだろうな
単純な扇動でどうにでもなるし
716通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 21:11:36 ID:???
>713-714
誰が話を書くかによるだろう
話が佳境に入ったところでストップするか
あるいは……な
717通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 21:17:47 ID:???
もしもラクスが現代の日本に来たら

自分の歌が評価されず、マンセーもされず、頭のおかしい電波娘扱いされて絶望するがいい
718通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 21:23:12 ID:lLNxfGqu
あのドピンクの髪と変な服装にドンビキされるも追加だな
719通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 21:23:48 ID:???
なんか別世界に放り込むとかでなんとか夫妻補正剥がそうとしてる人と
何があっても夫妻補正剥がれないよ残念でしたの人の二人でいたちごっこしてる気がする。
720通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 21:31:16 ID:lLNxfGqu
>夫妻補正剥がそうとしてる

補正が消えたとたんにモロサワ化するラクスを想像してしまった……
721通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 21:37:17 ID:???
>>719
つってもアンチ活動の一貫的にネタ出しをやられてもつまんないんだよねぇ
当人がそのネタで話を広げるんじゃなく特定の答えのみに持って行きたがってるのが見え見えだから
722通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 21:50:57 ID:???
旧板の某スレに生息する白ラクス(特別天然記念物)とラクスが入れ替わったら・・・
723通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 21:58:34 ID:???
>>722
さあ、ガンダム兄弟スレに帰るぞ
724通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 22:13:18 ID:???
おいおい、本当にあそこにしか居ないのかよw
白ラクスwww
725通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 22:15:37 ID:???
もしもCEにユニコーンだけやってきたら


…適合者無しでジャンク行きかな
726通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 22:15:59 ID:lLNxfGqu
いや、ザクレロのがまだ白いはずだ!
白くあってくれ!

健気ピンクだったはずの物はKGB真っ青の暗黒教祖になったし
バカピンクは停滞中だしな
727通常の名無しさんの3倍:2008/10/18(土) 22:20:40 ID:???
ザクレロのは白黒のまだら模様になりつつある・・・
良くてグレー
いわば雑種だな
728通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 01:12:25 ID:???
>>726
ザクレロとバカピンクはわかるが健気⇒KGBってのはどこの?kwsk
729通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 01:15:08 ID:???
金色艦隊のだろ
730通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 01:41:23 ID:???
種キャラがバーチャロンのVRを使用するなら・・・

シンはテムジン、ラクスはヤガランテORガラヤカ

ってイメージが
731通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 01:57:36 ID:???
もし種世界にBANANA FISHのキャラがやって来たら

ブランカならラクシズに金で雇われつつもラクスを大人の態度で諭してくれそうだ
アッシュやシンなら英二が危険な目に遭いそうなら何処とでも戦いそう
月龍やゴルツィネならバナナフィッシュを使ってブルコスやプラントの要人を次々に消しそうだ
732通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 11:16:03 ID:???
ラインバレルのアニメを今日見ました……

オノゴロ島にラインバレルが落下したらと思うのは俺だけじゃないよね
733通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 11:57:39 ID:???
>>732
マユスレで誰かがやると思ってたんだが、結局誰もやらなかったよな。
734通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 14:11:53 ID:???
>>733
マユスレが全盛の頃ってまだアニメやってないから、ラインバレル知ってる奴ほとんどいなかったのでは
しかし早瀬が操縦するラインバレルだと、シンにもキラにもあっさりボコボコにされそうだ
735通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 15:14:10 ID:???
>>731
アッシュどころかシンまで英二の人誑しの餌食にw
736通常の名無しさんの3倍:2008/10/19(日) 16:11:49 ID:???
アスランもアレックスもディノもバナナフィッシュに出てきた人名という
737通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 00:42:40 ID:???
白ラクスといったらCCAのスレにいた気が…。
738通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 07:23:34 ID:???
態々『白ラクス』と言わねばならないあたりが、彼女の評価か……
739通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 14:07:36 ID:???
そもそも天然ラクスが演技なのは本編でも示されてるのに
他の諸要素同様、福田の後付言い訳だと思われてるな
まあ狼少年の言う事が信用しにくいのはわかるがw
740通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 14:10:54 ID:???
>>739
作中で表現されてる公式設定ですら徹底的に認めたがらない人間が多いからな
物理面から見ての否定ならまだ分かるが、正直これに関しては……
741通常の名無しさんの3倍:2008/10/21(火) 17:36:48 ID:???
白ラクスはやもうえんだったのか!

帰ります
742通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 09:12:21 ID:???
天然ラクスが演技だったってのも凄い設定だよなぁ
どんだけ長い間猫被ってたんだよ
誰もいない閉じこめられてる間も天然キャラでやってたし
(監視カメラ意識してたのかもしれんが)
743通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 09:38:46 ID:???
いや。天然とか白とか黒とかそんな物は元から存在せず、ラクスは見る者によって幾らでも解釈できる……くとぅるー、っぽい何かかも。
744通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 10:04:15 ID:???
つまりアレだな。
ラクスは常人の理解の及ばない、もっとこう、宇宙的な何かだから、
その外に見える行動の一部を切り取って、白とか黒とか天然とか論じても仕方が無い、と……。


……更に言えば、種・種死は人間の理解の及ばない宇宙的な存在を描いた物語であり、
それを書いた××は、宇宙的存在の信奉者か、或いは、ソレに利用されたか感応してしまった哀れな存在となる。

なるほど、シナリオが遅れたのも後半になればなるほど理解不能の物語になる事もそれで説明可能だな。
SAN値を流れ落ちる水のように減らしながら、人間に理解できる言語でシナリオを書くのは
さぞや辛かったであろうよ。
745通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 13:21:51 ID:???
>>742
いや、設定も何もザフトに返還された時に本性見せてるだろ
ポッド回収から引渡しまで長時間といえば長時間だが
746通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 13:31:26 ID:???
他のスレでも同じ話題を見るし、見てないで設定を叩いてる人が多そう
747通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 17:21:50 ID:???
>>745
それより前からだよ
アスランと初めて会ったときも天然キャラでやってたし、ピンクの妖精とかそういうキャラで
売っていた
クルーゼへの対応見てアスランがこいつ誰、って思うくらいだぞ
少なくとも表舞台に出るようになってからずっとあのキャラだったんだろう
748通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 17:42:34 ID:???
父の命令で自分に施された遺伝調整がなんなのかを知っていたのかもしれないね。
危険な道具である自分が、父の目を盗んで自由に行動できるようにと、
小さな頃から馬鹿を演じ続けていたのかも?

尤も、馬鹿の振りをしていたのではなく、
本当に馬鹿な奴がもっと馬鹿の振りをしているうちに、
自分が馬鹿の振りをしている賢い人間だと錯覚して、
本当に救いようの無い馬鹿になってしまったのかもしれないけれど。
749通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 22:31:56 ID:DYGpca8J
もしCEに仕舞っちゃう叔父さんがきたら
750通常の名無しさんの3倍:2008/10/22(水) 23:33:22 ID:???
CEの世界のほぼ全ての人類がしまわれるな。
751通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 00:03:05 ID:???
仕掛けとか仕置とか仕切りとか
752通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 02:52:29 ID:???
無駄に戦場をかきみだす子はしまっちゃおう。
753通常の名無しさんの3倍:2008/10/23(木) 22:39:55 ID:???
どんどんしまっちゃおうね。
754通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 07:38:06 ID:???
あの無害そうなぼのぼのがしまわれるからな
755通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 22:42:07 ID:v4U3UyXJ
特殊学級部隊の代わりにしまっちゃうおじさん軍団か……
756通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 22:49:52 ID:???
もしも種死の世界にボーカロイドが来たら

ラクスが姿を消し、戦争が終わったこともありラクスの静かな曲の人気はすっかり下火となり
アップテンポな曲が流行していた
そこに現れたのが異世界のボーカロイド
あっという間に流行し、一家に一台はあるような状態になる
地球、マルキオ邸ではラクスがすっかり自分の事を忘れた市民を見て
「皆さん楽しそうですわね」と呟いていた

一方キラは密かにボーカロイドを所有しニラニラ動画で神と呼ばれていた
757通常の名無しさんの3倍:2008/10/24(金) 22:52:36 ID:???
>>756
なんかC.Eレベルの技術でボーカロイド作ったら、
普通に洗脳波出すリンゴさんになっちゃいそうな気がするんだが……
758通常の名無しさんの3倍:2008/10/25(土) 00:47:25 ID:???
洗脳のレベルで言えば
シャロン>>(ISAMISAMISAMISAMISAMISAM)>>イシュタル>>(バナナムーン)>>(効果が一部の方々限定の壁)>>>ランカ(ヴァジュラ)=ラクス(コーディネーター)>>(洗脳効果弱)>シェリル(病気が原因)

こんな感じか
759通常の名無しさんの3倍:2008/10/25(土) 01:24:42 ID:???
ベルリン戦にて、デストロイではなくシャロン・アップルが使われたら……

ジブ「おや、ご存じないのですか?彼女こそ我が軍の最終兵器にして宇宙の歌姫。
   超時空ボーカロイド・シャノン=アップルです!!」

たぶん、かなり平和に戦争が終わると思うんだが……
760通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 00:10:56 ID:???
>>758
その壁はISAMUISAMUISAMUISAMUISAMUISAMUだっ!
761通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 00:32:51 ID:???
もしCEにオリヴァー・マイがきたら
762通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 02:14:01 ID:XKdRAm9n
フリーダムとジャスティスがマスドラ加速に着いて行けずにヅダの如く空中分解する
そしてマイにレポートを書かれる
763通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 02:26:26 ID:???
>>756
某同人の死(デス)音ラクを思い出した。

ラクスザーさんがデスボイスで俺たちの歌を歌ってくれるぜ!
764通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 05:30:03 ID:???
もし種世界に宇宙戦艦ヤマトが来たら


キラ襲撃→第三艦橋大破ァー!
765通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 12:54:31 ID:???
けど翌週にはまた生え……もとい直ってるんだよね。
766通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 16:36:06 ID:???
いっそのこと、DMCでクラウザーさんとセッションするラクス様を。
767通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 18:56:29 ID:???
もし種死最終話でレイが撃ったのが議長じゃなくてキラの銃だったら
768通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 19:09:16 ID:???
>>767
キラの銃をふっ飛ばすってことか?
とりあえずここは「もしも種世界に○○が来たら」のスレだから
そういうのは姉妹スレの「もしも○○が××だったら」向きかもな
769通常の名無しさんの3倍:2008/10/26(日) 20:00:09 ID:???
>>767
……暴発して議長に当たるんじゃないの?
770通常の名無しさんの3倍:2008/10/27(月) 23:28:42 ID:???
種キャラで戦国銀河群雄伝ライをやらせたら?
ライはキラでライバルは凸で・・・

狼派はマリューか?政宗はミナあたりで
771通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 00:00:13 ID:???
分不相応
772通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 00:29:58 ID:???
キラにライをやらせるのは幾らなんでも覇気不足。凸はもっと不足。
773通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 00:42:50 ID:???
最初のほうで戦死するか、ずっと出番の乏しい脇役のままかだろ、あの世界にキラがいたら
最大限いいキャラを割り振ったとして英真だな
774通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 01:31:29 ID:???
第一話で兜と剣だけ置いてあった寝床の人だろ、キラと凸の役は。
775通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 15:13:48 ID:???
英真は英真で軍師としては冷静沈着だが別の方向に覇気が溢れてるからなw
776通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 15:17:24 ID:???
間違えた
英真は弟のほうだったな
777通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 15:44:49 ID:???
むしろライが種に来たら面白いことになりそうだ
778通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 18:27:00 ID:???
人材不足と電波女に('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)ってなってそうだw
779通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 18:29:56 ID:???
ライって宇宙にも空気あるやつだっけ?
780通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 18:39:00 ID:???
もしも種死の世界にアルトネリコのクローシェ様が来たら

あのカリスマ性を議長に利用されラクスに変わる国民の指導者ポジに
ミーアはミーアでラクスに整形、ラクスが推薦するという事にして国民の賛同を得やすくする
そのころマルキオの孤児院にはルカが居候していた
781通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 20:37:06 ID:???
>>779
宇宙船の甲板上で白兵戦するんだぜ、生身で
782通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 20:43:02 ID:???
ライは作者がロボット嫌いだから
前にACやって発狂してたし
783通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 21:57:45 ID:???
ウルトラ8兄弟みたいにガンダムにももし種世界に宇宙世紀、アナザーの主役達がやって来たらどうなる?
784通常の名無しさんの3倍:2008/10/28(火) 22:45:05 ID:???
もし、オーブ防衛戦の指揮官がヤン・ウェンリーで、連合軍の指揮官がラインハルトだったら・・・。



ラクシズ、AAがいないだけか・・・
785通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 10:47:56 ID:???
種・種デスは、素材的には名作になる資質があったと愚考する。
つまり、調理法を間違えたのだと。そう、足りない物は主人公だろうとヒロインだろうと地獄の其処に突き落としてでもドラマを完遂させる脚本家の存在だと。
……ナイアさんとか。
786通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 10:53:26 ID:???
やはり、富野御大じゃないかと……
787通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 17:49:57 ID:???
調理人と狂言回し・トリックスターは別だと思う。
788通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 19:12:42 ID:???
種・種死は素材的には良かったよな
遺伝子組み替えで産まれた人達と、そうでない人達の対立の話は近い未来
リアルでありそうな内容だったし
遺伝子組み替えられてても努力しなければその能力発揮できない、ってのも一応言われてたし

やっぱキラマンセーが酷すぎたんだろ
種死でラクシズは倒されるべきだったと思うよ
789通常の名無しさんの3倍:2008/10/29(水) 23:17:28 ID:???
>784
どちらも成立しないだろう。強いて言えば逆ならあり?
790通常の名無しさんの3倍:2008/10/30(木) 00:32:33 ID:???
防戦に成功しつつあるヤンからカガリが予備兵力を奪い取って無謀な反撃をする様子が目に浮かぶ……

ゼークト大将(銀英伝のじゃないよ)言うところの「無能な味方」の代表例だよな。
連合:ヤン、オーブ:ラインハルトならいい具合になりそうだ、国乗っ取りも含めて。
791通常の名無しさんの3倍:2008/10/30(木) 02:21:14 ID:???
というかラインハルトと愉快な仲間達いたらアスハ家さっさと失脚させて
サハク家を首長に持ち上げそう・・・

ミナもデストレイであれになったけど無印だとまだ救いが・・・
ギナ?え誰ですか?
792784:2008/10/30(木) 22:26:48 ID:???
相手が盟主王ならユリアン一人で十分だと思うんだ。だって・・・



あの人に戦術って概念ないし
793議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/30(木) 22:27:23 ID:???
どちらにせよキラは後ろからオーブ軍に撃たれ死亡だろう。避難経路に近付く前に
794議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/31(金) 00:15:03 ID:???
種一番の戦略家な盟主王ですらその程度だから銀英伝キャラでは戦いにすらならない、
って結論じゃ無かったっけ?

そういや、カガリは誰かに似てるとずっと思ってたが羅候に似てるんだ。
直情で回りの意見を聞かずに突っ走って大失敗する所が。
795議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/31(金) 00:33:27 ID:???
序盤のカガリはそこが好きだったんだよなぁ
お姫様だけどアフリカのレジスタンス活動に参加してたり行動的な所が
これで自分の意志を国の為に抑える事ができるようになれば最高だったんだが
796通常の名無しさんの3倍:2008/10/31(金) 01:14:23 ID:???
だが羅候は頭に血が上りやすいが、ライ側の有能なサンラクサイ(漢字忘れた)を取り立てようとしたり
親友が手を回したとはいえ政宗から一気に権力没収したり・・・まぁ周りに優秀なブレーンいたけどな
殺しちゃったけど・・・

まだカガリよりマシじゃね?
797議論スレにて1001変更案を相談中:2008/10/31(金) 02:28:13 ID:???
なんとなく思い出した
參(シン)は猛悪にして血を好み羅候(ラゴウ)は災害を呼ぶ
798議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/01(土) 21:28:19 ID:???
姜子昌、龍緒と知恵袋を悉く切り捨てて、
最終戦の移動要塞戦でも受身で戦う為に用意した陣地を捨てて突撃して滅亡だからなぁ。

無能度なら同等だと思う。
799議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/01(土) 22:25:49 ID:???
姜子昌とは兄弟喧嘩みたいなもんで決定的な亀裂にはいたってなかったような
仲が修復する前に姜子昌が死んじゃったけど
800議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/01(土) 22:31:13 ID:???
羅候 指揮が稚拙
バカ 指揮が出来ない
この差は大きいw
801議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 08:30:14 ID:???
指揮が稚拙なのは無能な指揮官って事で一番駄目なパターンでしょ。
指揮が出来ないなら席に座らせて戦闘開始時の合図だけさせればいいけど
それでも手出し口出しするのがカガリだけどさ。
802議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 09:12:59 ID:???
代わりにまともな指揮を取れる人材さえいない件
マハムール基地付近、荒野(現在)

「おおおっ!」
頭上から重力加速も付けて突っ込んで来る、オレンジ一色のグフイグナイテッドの手元から繰り出された鞭≠ェ、鋭く延びて斜め下のメッサーを襲う!

「ちぃいッ!」
トリッキーなその攻撃の厄介さに舌打ちしつつ、ロッドは脚部のメイン・スラスターを吹かして斜め上空へのジャンプで自機を跳び退さらせつつ、左腕に持つシールドの下から伸ばしたビームサーベルでスレイヤーウィップのその先端を払いのける。

そして互いに着地した二機は再び睨み合う。
「まったく、なんつうデタラメな動きをするんだよ……!」
「流石はザフトの誇るフェイスだな、この動きはアスランともタメを張れるぜ……」
互いに息を上がらせ気味になりながら、相手の技量を認めた呟きを漏らす。

先程から始まった、ハイネ・ヴェステンフルスのグフイグナイテッドとロッド・ハインのメッサー七号機との「一騎打ち」は、互いの実力伯仲の格好による大一番となっていた。
対決を見守るハイネ隊、ミネルバ隊両方の面々とも、食い入るように戦いを見つめているし、
彼らに比べれば余裕はあるものの、マフティーの面々もまた、この好勝負の行方を見守っていた。


戦いを共にする者同士の「顔合わせ」として、どうだ?
と言うハイネからの提案を受けて頷いたアスランが、打診したマフティー側の快諾も得て実現させた、ミネルバ側とハイネ隊の合同訓練を行っていたわけだったが、

自他共に認めるザフト屈指の精鋭部隊である筈のハイネ隊が、マフティー相手にはやはり圧倒され、
せめて意地を見せんと、隊長にして最高のパイロット技量の持ち主であるハイネが一対一の対戦を希望し、代表で出てきたロッドのメッサーとの激しいやり合いを繰り広げていたのだった。

と、対峙になっていた状況が動いた。
先に仕掛けたのはロッドの方。メッサーの右手に腰後ろからヒートナイフ付きビームソードアックスを構えさせると、グフへ向けて一気に機体を駆けさせる。
迎え撃つハイネの方も、グフの右手にテンペスト・ビームソードを抜き放たせると、腕部に固定装備の4連装ビーム砲ドラウプニルに連発で火を吹かせた。

接敵をしきる前に足下に火線をばら撒かれる格好になったメッサーは、とっさに左にと飛び退いてそれを回避する。
だが、そうさせるのがハイネの目的だった。

そこへと左腕のシールドを前にと突き出してグフがタックルをかける。
「ぐおっ!」
衝撃に呻くロッドの苦鳴と共に、ショルダーブロックをまともに喰らって吹き飛ばされるメッサー。
U.C.から来たMSがC.E.のMSに対して持っているアドバンテージの一つである(圧倒的な運動性を担保する)軽重量さが逆に不利となる、唯一の状況。
それをまんまと作り上げて見せる辺りが、ハイネの技量の見事さだった。

「貰った! ぐっ!?」
勝利を確信し、両腕で下向きにテンペストを振り上げたハイネの声が、だが直後に機体への衝撃と共に揺れた。

グフのタックルを浴びて地面にと倒されながらもロッドも反撃を試み、とっさに繰り出した回し蹴り――スラスター噴射で加速も加えていた――でグフの足を刈りに行っていたのだった。
転倒まではさせられなかったものの、その衝撃でグフの機体をよろめかせ、反撃の構えを取る時間は稼ぎ得た。

立ち直って改めて突き下ろされるテンペストの切っ先がメッサーの機体の寸前で停止した時には、
倒れたまま左手にと構え直されたメッサーのビームライフルの銃口が、グフの機体へと突きつけられていた。
「相打ち、だな……」
対峙している2人も、そして周囲で見守っていた他の者達も、異口同音に呟いて。その勝負は終わった。


「いやあ、お見事お見事。相打ちがやっとだとは、マジでお手上げですよ」
戦闘への集中を解いて、普段の彼の持つ良い意味でのフランクさで相手の技量を認め、素直に讃えるハイネ。
その声は本気を出せたと言う心地良い気分が感じられる、爽やかなものだった。

勝った!と思ったんですがねぇ……。
メッサーの機体へとグフの右腕を差し出しながらそうぼやいて見せるハイネだったが、その口調には「ナチュラルごときに!」と言った類の悔しさの発露は微塵も感じられなかった。

相手のフェンサーの方も息を整えて、返す。
「先に言われてしまったが、それはこっちのセリフ。流石はザフトの誇るフェイス。見事にやられたよ、ヴェステンフルス隊長」
彼もまた、満足そうにハイネの技量を称える。
そして差し出された腕に掴まって、倒れたままのメッサーの機体を引き起こした。

握手の格好で並んで立つ2機のMSの姿は、夕陽を背にして、まるで互いに健闘を称え合う人間の姿を描いた一枚の絵画の様で、
この日の合同訓練の末尾を飾るには相応しい情景の様にも思われた。


今日の訓練では、事情があってミネルバ側には本来いるべきアスランとセイバーガンダム(改修完了後の初お目見えでもある)の姿を欠いていたのだが、
ザフト側には同じフェイスのハイネがいたし、マフティー側からは総帥ハサウェイのΞガンダム以下の全機が参加すると言う事で、問題なく挙行されていた。

『今日の連携しての動きは良かったな、レイ。あれが、君達の元々のチームプレーの格好なのか?』
母艦へと引き上げる途中で、ギャルセゾン上に載ったザクファントムへと並び駆ける様に飛来したΞガンダムが、通話用のワイヤーを飛ばして来てそう尋ねて寄越す。

『ええ、一応は』
苦笑気味に答えるレイ。
アカデミーから3機チームを組まされ慣れて来てはいた、シン、ルナマリアと彼とのトリオだったが、まがりなりのもその「形」が出来上がる様になるまでの経緯は決して簡単なものではなかった。
それで察したらしく、ハサウェイからも苦笑の雰囲気が伝わって来た。

その主な原因は?と言えば……まあ、言うまでもない事だろうが、
そうであればこそ、その彼ら3人の今日の「動き」を当時の様子を知る者が見れば間違いなく驚いたことであろう。
それ程に、この日の彼らトリオの連携は見事なものだった。

この訓練に、自分から「出させて貰います」と言ってパイロットとして復帰して来はしたシンだったけれども、やはりその動きは本来の彼のものではなかった。
しばらく乗っていなかった事へのブランクも当然ながらあるだろうが、それ以上に先日の会戦でもって痛い程に思い知らされた事に対しての悩み≠ヘまだ、晴れてはいないと言う事なのだろう。

しかし、それはある意味で皮肉な話なのだろうが、そうやって抑制的≠ノ――と言うよりは、迷いを抱えたまま――戦っていると言う事が、他の仲間達との連携と言う意味ではむしろ良い形で出ていたと言う事だった。

『良かった様な気もする反面、シンがちょっと気がかりにもなるが……な』
『はい。ですが、大丈夫だと思います』
口に出しては言わない部分まで、ハサウェイの考えている事は何となく察せられて、レイはそう返す。
『ルナマリア、か……?』
『はい』
逆に今度はレイの意を察して尋ね返すハサウェイに、その通りだと首肯してみせるレイ。

ブリーフィングルームやラウンジ、食堂等で目にする二人の姿――何だか姉の様に細かい部分でシンの世話を焼いてやっているルナマリアと、そんな彼女を以前よりも明らかに傍に寄せ付けているシン――には、
明らかに互いの仲がそれなりの進展を見せた事を傍目にもうかがわせ、それはこうしたMSに乗っての共同行動時にも、その動きにそのまま現れていた。

元々、シンの技量そのもの自体が高いのは誰しも認める所ではあったのだ。
よく言えば抑制的に、悪く言えば消極的にしか動かないと言う姿が、連携してチームで動くと言う場合には見事にマッチしたのだと言う事なのだろうが、
そうなった経緯は察せられもするので、マフティーの中の良くも悪くも口さがない連中もあえて誰も、実際に口に出して言おうとはしなかったのではあるが、
「なんだ、シン。もう尻に敷かれてるのか?」
と言う様な感じには、内心では思ってはいるのだった。

『まあ、まだ断言は出来ないだろうが、兆候としては悪くないかも知れないな』
そう言いながらハサウェイは、(友達想いだな、レイ)と、内心で呟く。

『そう願っています』
口に出された言葉に対してはそう答えながら、同時に感じた<nサウェイからの「声」に対しては応えられないレイだった。

彼に対しては、ある意味ではかつての「ラウ」に対して寄せていた以上の信頼感を日々強くしつつあると言うのに、
未だになお自分の背負っている運命≠フ事を打ち明ける踏ん切りが付いてはいない。

なにも悩みを抱えているのは、シンだけでは無かった。


インド洋上 ミネルバ艦内(インド洋会戦後、航海中)

ミネルバの乗員達は俗に「反省室」と呼んでいる、兵員輸送や有事の民間人避難民の収容に用いる事を想定した予備船室区画の一角。
未だその本来の想定用途には用いられた事はないそこは現在、営倉――鉄格子の独房――に入れるまでには至らない、やや程度の軽い懲戒対象者を放り込んでおく為の個室≠ニして使われていた。

そのエリアの一角の廊下に立つルナマリアは、先程からずっと逡巡を繰り返しながらその内の一室の扉の前にと立っていた。
シンは今、この部屋の中に入れられている。

インド洋入り口での遭遇戦と、その渦中に発見された地球軍前進基地への攻撃の独断専行を問責され、
本来なら営倉入りになっていてもおかしくない所であったシンだったが、
インパルスガンダムにモニターされていた戦闘記録から、少なくとも基地の破壊に関しては、明らかにブルーコスモスシンパである地球軍守備兵達の友軍兵(ストライクダガー隊)への私刑攻撃を目の当たりにし、更には自機への攻撃も受けて反撃していたのだと言う事実、
それに彼のその暴走≠フ引き金ともなった、地球軍兵士による民間人への虐殺行為等も確認された為、酌量の余地はありとして、懲戒の程度は軽減されてそういう扱いとなっていたのだった。

※別な事情としては、会戦の後始末の初動を終わらせ、以後の住民への支援活動はカーペンタリアから呼び寄せたザフトと大洋州連合軍へと引き継いでマハムールへの航海を再開したその後に発見され、投降して来た少数の地球軍兵
――空戦で撃墜された乗機から脱出した、あるいは損傷しながらも付近の小島に不時着出来たパイロット達(後者はMSごとだが)――が、捕虜となってそちらに収容されていた為、一緒にするのを避けたと言う部分もあるのだが。

もっとも、その温情の措置≠ヘ当のシン自身にとってはどうでも良い事だったであろう。
戦闘とニーラゴンゴの救助活動が一区切り付いた処で、一旦ミネルバへと帰艦して必要最低限の補給だけを行ったザフトとマフティーのMS隊は、休む間もなく地球軍前進基地の在った小島へと上陸し、
救護班や情報科の隊員達と共に、破壊され尽くした基地内の瓦礫の撤去と、その中に埋もれた人達の救出作業に従事した。
それは、今次の戦争で初めて戦場に立つ事になった、多くの若いザフトの将兵達にとっては辛い経験となった……。
破壊され尽くした瓦礫の山の中から見つかる、無惨な有様――瓦礫に押し潰され、あるいは爆風に引きちぎられた肉体のパーツや、業火に焼かれ人型の炭と化した人体と言った具合に――である遺体の数々を見つけだして行く作業には、当然の反応ながら嘔吐を催す者達が続出した。

そして、そうして一部なりとも=i文字通りの意味で、だ……)が見つけだされた肉親に対しての、残された家族達の嘆きの声が、耳をつく。

敵であった地球軍将兵達が遺した数々の遺留物――情報収集の為に回収を行った物の中に含まれた私物――から垣間見える、ごく普通の人間≠ニしての彼らの顔、
家族や恋人の、あるいは自身も一緒に移った写真や、それを入れたロケットなど、あるいは戦地からの家族への手紙やメール――差し出される事のなかった、あるいは永遠に書き掛けのままになった、彼らの声無き肉声の数々を。

そう言った「戦いがもたらす現実の一面」を否応なしに目にさせられて……。
それまでほとんど考える事が無かった現実≠ニ言うものの姿に、その重みに、初めての出征をしている若い世代のザフト将兵達は改めて絶大な衝撃を受けていた。

前の大戦に出征したアスランが、フェイスに再任しザフトの一員へと戻って改めて着任したミネルバで、ルナマリアにオーブ沖での戦いの話を聞いた時、
「ええ、大丈夫。みんな無事≠ナすよ」
と、あっけらかんと笑う彼女を見て、年齢の差自体はさほど無いにも関わらず、
今次の戦争に初めて出征した「若い世代(無論、比喩的な意味でだが)≠フ彼らの感覚」の中に、戦争をしていると言う自覚がほとんど感じられないと言う事実に密かな驚愕を抱いたと言う、
ハサウェイ達が後でアスランから個人的に聞き、相談された話も、もはや過去の物となりそうではあった。

――無論のこと、アスランが漠然とした危惧を感じたそういう無意識≠ヘ、決して彼らの責任に帰せられるべきものではなく、
端的に言えばそれまでの教育体制そのもの――ひいてはプラントの、コーディネーター達だけで構成される社会が長年に渡って育て、内包してしまっている無意識的な感覚の歪さそのものだったろう。

故に、遅まきながらもデュランダル議長がその様な旧弊を改めようと言う難題に挑んでいると言うのは何も、単なる綺麗事や理想主義と言うのだけではなしに、
普通に政治的なセンスや視野を持っていれば、もはやそれが放置しておけない危険水域――どげんかせんと、本当にプラントには未来が無い――と言える様な所まで行ってしまっていると言う事でもあったのだ。

そしてそれはルナマリアに取っても同じ事だった。
彼女自身もまた、戦争と言うものの現実を改めて見せ付けられた衝撃を抱えながら、だからこそシンの事が気になってこうして来ていたのだった。

部屋の扉の脇にある差出口の上では、全く手が付けられてない配膳がすっかり冷め切っていた。
それを確認して、ルナマリアはふぅ…と一つため息をつく。

「シン、全然食べずに呆けてるみたいだよ」
と、たまたま非番時間が重なったコンパート内で妹のメイリンがこっそり教えてくれた、聞いた話の通りの様だった。
メイリンも、ザフトアカデミーの同期の仲間として、彼女は彼女でやはりシンの様子を心配していたのだ。


「…………」
なおもしばらく逡巡する様に佇んで、そしてルナマリアは「よし!」と一つ呟くと、
レイが教えてくれた(無論、これもこっそりとだが)部屋の扉の解錠コードを打ち込んで、室内へと足を踏み入れた。

「シン?」
ベッドと作り付けのデスクがあるだけの薄暗い殺風景な部屋の中、そのベッドに腰掛けたままのシンがいた。
部屋に入って来た自分に声を掛けられて、ようやく一瞬だけこちらを見上げるシンだったが、すぐにまた顔を壁向きへと戻してしまう。
そのあまりにも痛々しい虚ろな表情に、ルナマリアは絶句する。

彼女の知っているシンの顔では無かった。
青白く、途方にくれた子供の様な表情〈かお〉――あの生意気で、いつも不機嫌そうで、そして時折一人寂しそうにどこか遠くを眺めている、そんなシンはどこにもいなかった。
どういう由来の代物なのか、ピンク色の携帯電話をその掌にきつく握りしめたまま、シンはただ虚空を見つめていた。
そんなシンの姿に居たたまれない様な気分になって、何かを口にしようとするルナマリアは、
「あのね……」
と、そう口を開いた後で、何を言えばいいのか?と言う事に思い至って戸惑った。

「何も食べてないんだって? みんな心配してるわよ……」
などと言う、自分でも「わざわざやって来て言う事?」と、つっこんでしまう様な事を口にしてしまって、
(違う、あたしはこんな事が言いたいんじゃなくて!)
ルナマリアは自分自身へのもどかしい思いで、一人苛立つ。

だが、そんな彼女の言葉を聞いている様でその実聞いていない――と言うより、聞いてもその内には何も響かせないと言う方が正確だろうが――シンは、思いがけない一言を返して来た。

「俺を……嗤〈わら〉いに来たのか…………?」
あまりにもぽつりと呟かれたので、それを理解するのに一瞬の間が空いた。

「シン?」
何を言ってんのよ!?
そう言う思いを込めて返すが、シンには届いていない様だった。

「いいんだ……嗤ってくれよ、こんな馬鹿な奴をさ……」
自嘲と言うには余りにも重すぎる、精神の深淵の縁へと自ら歩み行きつつあるとしか思えないその物言い。

「シン!」
それを感じて思わず息を呑み、それから慌てて強い口調で彼の名を呼んだ。
「…………」
返事は無かった。

シンの精神〈ココロ〉は壊れかけている。
不意にその事に気が付いてしまって、ルナマリアは絶句させられた。

(どうしよう……。どうすればいいの……?)
自分もまた沈黙したまま、その場にただ立ち尽くす。
自身の「無力さ」を痛い程に実感させられて……。

だから彼女はシンが座るその反対側のベッドの端に、彼には背中を斜めに向ける格好で腰を下ろして、ぽつりと呟いた。
「嗤うだなんて……そんな事、出来るわけがないわよ……。だって、私も…同じだもの……」

後から思い出してみても、どうしてそんなセリフが出てきたのかは、はっきりとは分からない。
頭で考えると言うよりは、自分にはシンが壊れてしまいそうなのを目の前に見ていながら、出来る事は何も無いの?
と言う無力感が呟かせた言葉だった様な気がするから。

でも、それだからこそシンはようやくちゃんとこちらに意識を向けてくれた――まだ背中越しで振り向きもしなかったけれど、そんな自分の想いを感じて。

「あたしさ……、今まで自分は何にも知らなかったんだなぁ……って、自分で自分にちょっと……ううん、思いっきり呆れてる」
「………………」
シンは何も言わなかったけど、聞き耳を立てたままでいてくれているのは分かったから、そのまま話し続ける。
「戦うって言うのは、戦争をするって言うのはこういう事なんだって……そんな事何にも考えて無かったし、考えようともしてなかったんだな……って」
ほんの2年くらい前にはさ、自分が暮らしてるプラントのすぐ近くでもこんな事が行われていたのにね……。
ルナマリアは自嘲気味に呟いた。

「ついこないだにもまたそうなったけど、前の戦争の時も地球軍はプラントへ無差別な核攻撃なんかを仕掛けて来て、そんなニュースに自分も震えながら、あたしは怯えて震えてるメイリンの手を握り締めてやる事しか出来なかった……」
プラントの平凡な家庭に生まれた彼女と妹は、前大戦の時にはまだ、身近まで迫った戦争の影に怯える無力な一市民でしかなかった。

「だから、かな……あたしもメイリンも、揃ってザフトに入ったのは。ある日突然、戦争で一方的に殺されるかもしれないって言う事がとても怖くて、でもそれに対してただ怯えているしかない無力な自分が嫌で。
そんなものから自分自身や、父さん母さん、大事な人達を守りたくて。多分、あたし達の同期の子達はほとんど皆、誰にもそういうのがあったと思うけど……」

ルナマリアはそこで一旦言葉を切ると、一つ息をついてから俯きがちに再び話し始める。
「でもさ、守る為に戦うって事は、その為に攻めてきたその相手を殺すって事なんだよね……。その戦って、殺した相手にも、やっぱりあたし達と同じ様に大事な人達がいるんだよね……」

向こう≠ノだって。
そんな、ちょっと考えてみれば当たり前の事にも気付かなかった……。
ルナマリアは、そう苦い想いと共に重い吐息をつく。
そして無理に笑顔を作る努力をしながら顔を上げる。
「あたしだって、馬鹿だったって言うのなら同じだよ。シン?」

その一言に、初めてシンにはっきりとした反応が見えた――やっぱりまだこちらを振り向きまではしなかったけれど、その身体が少しだけ彼女の方にと向いて動いていた。
そしてシンの口がようやくに開かれる。

「違うよ……ルナ、違うんだ……!」
絞り出すような声で言うシン。その横顔が本当に辛そうだった。
「そんなの、当たり前じゃないか!普通に、平和に暮らして行けるって事以上の幸せなんかあるもんか……!
戦争が……戦争さえなかったら、誰も死ななくていい、殺されなくたって済むんじゃないか!そんな事に悩まなくてもよかったんじゃないかッ!」

血を吐くような叫びと言うのはこう言うものなのだろうか?
そんな事を思わされる様なシンの吐き出した想い。それに打たれて無言のままに見開いたルナマリアの目に、シンがその掌の中に握っていたピンク色の二つ折り式携帯電話を、激情に震える手でぎこちなく広げるのが見えた。

シンの指先がその明らかに女の子向けの物だと分かる携帯電話を操作して、そして一つの声がそのスピーカーから流れ出す。
『はい、マユで〜す。でもごめんなさい、いまマユはお話しできません。あとで連絡しますので、お名前を発信音のあとに……』
留守番電話のメッセージを伝える少女の声。
誰だろう、この電話を持っていた女の子?

自然にそんな事を考えるルナマリアの耳を、ぽつりと漏らされたシンの言葉が打つ。
「マユ……。俺の、妹だよ…………」

「妹さん?」
そう呟き返してからルナマリアは、はっと気付く。
断片的にだけは耳にして知っていた。二年前の大戦で、その頃オーブにいたシンの一家はオーブを襲った地球連合軍との戦火に巻き込まれ、彼だけが一人生き残ったと言う話を。

(じゃあ、この携帯はそんな妹さんの……)
初めてシンが直接口にするのを耳にした、その過去の話。
それを聞いて、ルナマリアは何故彼がこんな一見不釣り合いにしか見えない様なファンシーな代物を、本当に大事そうに持っているのかを理解した。

形見なのだ、この携帯電話は。
多分、想い出の他にはたった一つきりの……。
そう気付いて絶句する彼女の前で、シンはぽつりぽつりと語り始める。
今までほとんど誰にも話した事が無い、自分の過去を――内に抱え込んだその痛みを。
「俺さ、前の戦争の時はオーブにいたんだ……。父さんも母さんもコーディネーターだったけど、オーブはコーディネーターもナチュラルと平等に受け入れてくれる国だから移住を決めたんだって、父さんと母さんは言ってた……」

「………………」
言われてみて、初めて気が付くと言う事もあるんだなと、ルナマリアはそう思った。
彼女達、コーディネーターの国であるプラントに生まれて、そのプラントと言う社会の中で育った多くの者達とは、シンはそもそも違った環境で育って来ていたのだと言う事を。
それもまた、気付けていなかった事実だった。

「周りとは打ち解けようとしない奴」と言う、アカデミー時代にシンに対して向けられていた大多数の者達の目も、その点を考えれば仕方がない――いや、むしろシンの方だけが悪いんじゃないって事だったのかもしれないと、
他のミネルバ配属になった面々と共に、その中で例外的にシンを排斥視せずに、まがりなりにもある程度は気心を知る〜と言ってもいい関係になれた少数の内の一人だったルナマリアは、
彼の話に黙って耳を傾けながら、同時にそんな事をふと思う。

シンの昔語りは続いていた。
「その内、海の向こうや宇宙ではプラントと地球連合の戦争が始まったけど、オーブは変わらずにずっと平和だったから、俺にとっては戦争なんて遠い別の世界の出来事にしか思えなかった、思ってなかった。だから……」

笑っちゃうよな、とシンは苦い微笑を浮かべる。
「あのアークエンジェル≠ェザフトに追われて逃げ込んで来た時なんか、それが何を意味しているかだなんて考えもしないで、ただ「凄いや!」なんて、無邪気に興奮してたんだ。でも……」
シンはそこで一旦言葉を切り、辛い記憶の中の情景を再び思い起こさせ始める。

「ある日、突然に海の向こうから戦争はやって来た。オーブが持っていたマスドライバーとかを寄越せって、無茶苦茶勝手な理由で地球軍が攻めて来て。
そんな状況になってもまだ、「オーブの理念」とやらを守るって事だけにしか興味がないアスハは、その為だけにオーブの国内を平気で戦場にしたんだ。
だから、俺達の一家も戦火から逃げようと、丘の中を避難船が待っている港に向かって必死に走り下りてた……」

その途中で妹のマユが、大事にしていた携帯電話を手から落としてしまって。
その携帯は崖の斜面の下まで落ちて行ってしまったから、両親は諦めろって言ったのだけれども、マユは嫌がって。
だから、ほんのちょっとの寄り道と言うつもりでシンはそれを取りに崖下まで素早く滑り降りて行った。
落ちていた携帯を無事に見つけて手に取って、ほっとした次の瞬間、シンは激しい爆発に吹き飛ばされて地面に叩きつけられた。

何が起こったのか分からずに、呆然とするシンの周囲の森の木々は根こそぎ吹き飛ばされて、地面は抉れ、辺りは立ち上がる炎に包まれていた。
そしてそれで見える様になった頭上の空を、10枚の青い翼を持ったMSが飛び抜けた。

そのMSから放たれた攻撃が多分、流れ弾か誤射になって落ちて来たのだと言う事には後で気が付いた。
その様子に気が付いて駆け寄って来たオーブの軍人に声を掛けられて、シンはようやく家族のみんなは!?と言う事に意識が行った。
そして立ち上がって振り向いた、その視線の先にとあったものは――

「左のさ……腕だけだったんだよ……」
「!?」
「肘から先だけが……マユの片腕だけが、俺の目の前に転がってた……」
つい先日、自身も目にした情景からシンの語るその時の様子を十二分に想像できてしまって、ルナマリアは息を呑んだ。

「何だこれ?……って、理解ができなくて。目線を上げたその先で、焼け焦げたみんなが地面に転がってた…………。父さんも、母さんも……マユの身体も奇妙な形に捻くれて、もう動かなくなってた……」
辛い記憶を呼び起こしている筈のシンの口調には、それとは裏腹に何の感情も感じられなかった。

「ついさっきまで生きていたみんなが、何で?って、どうしてこんな事が?って……。目の前の光景に、俺はただ空に向かって絶叫するしかなかった……」
淡々と語っていると言うのではなく、むしろ余りに辛すぎて感覚を麻痺させてしまっているからなのだと分かる、そんな語りだった。
(目の前でだなんて……そんな! そんな酷い事って……)
シン達の家族に起きた余りにも凄惨な出来事に、それを聞くルナマリアもまた衝撃を受けていた。
彼女自身もまた、姉――妹を持つ立場の人間だったから。
多分、我が身に置き換えてシンの身に起きた出来事を想像する事が出来る彼女だったのが、きっと運命≠セったのだろう。

「それから俺、ずっと考えたんだ。どうしてこんな事になったのか?って。誰が悪いんだ?って。どうすれば、こんな事に成らずに済んだんだろうか?って……」
家族を失ってひとりぼっちになったシンは、その現場から彼を連れ出してくれたオーブ軍人の世話で、自分と同じコーディネーター達の国であるプラントへと行く事にした。
そしてあの時に何も出来なかった、大切な人達を守れなかった自分に決別しようと、それが出来る為の力≠求めてザフトの軍アカデミーの門を叩いたのだった。

「でも、アカデミーに入ってはみたけど、あんな戦争の後だって言うのに、周りのプラント育ちの連中はみんなどこか呑気≠ナさ。だから俺は「お前らなんかに分かるもんか!負けるもんか!」って、必死だった……」
(そうだったんだ、シン……)
そこで出会った頃のシンの、どこか荒んだ雰囲気の理由を今ようやく知って、ルナマリアは納得すると共に、そんな彼を見ていた当時の自分達の意識と言うものを、恥ずかしく思わされる。

「そして、とうとうインパルスのパイロットに抜擢されてさ……。俺、本当に嬉しかった。ああ、やっと俺は力≠手に入れる事が出来た。戦争って言う理不尽なものから、昔の俺達家族みたいな無力な人達を守れる力≠手に入れたんだ。
これでもう、俺の様な想いをする人を作らなくても済むんだって、そんな風に思ったんだ」

馬鹿だよな……。
シンは自嘲の言葉で続ける。
それ≠ェどういう事なのか、分かりもしないで。

「だから、許せなかったんだ。目の前で、そんな普通に暮らしてる人々を戦争の為に無理やり苦しめて、平気で傷付けてる地球軍の奴らを目の前にして……」
許せなかったんだ。
シンは奥歯を噛みしめる様にして呟く。

「そんな奴らはみんな吹き飛ばしてやる!自分達の横暴の報いを受けさせてやるんだって、そうして昔の俺達みたいな人達を助けるんだ、守るんだ!って、そう思ってた……。
だけど……だけどさ!」
語り出してからは初めてシンが叫びを上げた。

「そうやって戦って、それで俺もやっぱりそんな人達を巻き添えにしてるだなんて、気付きもしなかった!
なのに俺は一人で勝手に、この人達を助けられた、守ってあげられただなんて、いい事をした気分になっていたんだぜ?」

そのせいでニーラゴンゴだってあんな事になってしまってたって言うのにな……。
叫んだシンの顔が、再びその呟きと共に再び俯いて行く。

「その後でやっと思い知らされたよ……。俺は、本当に救い難い大馬鹿野郎だってさ……。
怒りで頭が真っ白になって、それで許せない奴らをみんなまとめて吹き飛ばしてやった。その「後始末」をさせられるまで、それ≠ェどういう事かだなんて、考えもしてなかった……。
いいや、違う。忘れてた。壊してしまうのは怖いくらい簡単で、でもそうして生まれた哀しみは、ずっとずっと消えないんだって事を」

ルナマリア達も実感させられた、それまで意識もしていなかった面での「戦争の現実」と言うものが、シンに与えた衝撃は彼女らの比では無かった。

「そうやって喪うって言う事が、奪われるって事がどれだけ辛い事なのか、悲しい事なのか、俺は嫌って言う程知っている筈なのに……。
なのにそんな俺が、今度は自分で大勢の人達にそんな想いを味わわせてしまったんだぜ?」
何が、「守る」だよ!
お笑いだよな、ホントにさ……。

「嗤えよ、嗤ってくれよ……」
再び消え入りそうな声で呟きながら、シンはその顔を両手で覆う。
どうすればいい? どうしたら償えるんだ?
自責の念に押し潰されて、シンは幼子の様に途方に暮れていた。

「シン!」
意識もせずに口がそう彼の名を呼んだ時にはもう、ルナマリアはシンの頭を自分の胸に抱き寄せていた。
「ルナ…………うっ、ううっ! うあぁああああああっ!!」
そこまでだった。
とうに限界を超えていたシンの感情の水位はそれで一気に決壊し、奔流となって溢れ出す。

前の戦争での悲劇のその日から、シンはずっと、泣くと言う事を忘れて来ていた。
そうして無理に無理を重ね続けて来た心のひずみの、積もり積もったその全てが一気に解き放たれて。
ルナマリアの胸に抱かれて、シンはただただ激しく泣いていた。

そんなシンの姿に自身も瞼に熱いものを感じながら、ルナマリアは黙ってただその頭を優しく撫でてやる。
(ああ、コイツは今でもずっと、哭いているんだ……)

表面上はもう癒えた様に見えてはいても、それはあくまで錯覚で。
彼の心は今でも癒えない大きな傷口を開けたまま、血を流し続けているのだ。

そうして苦しみもがきながらも見つけたと思った道のその先で、それで今度は自分自身がそんな、誰かを泣かせると言う過ちを犯してしまった。
その事実がどれ程の衝撃だっただろうか?

ルナマリアには掛ける言葉が見つからなかった。
いや、こうして再び深く傷付いている今の彼には、どんな言葉も無力だと言う事を、彼女は本能的に理解した。
彼の為に今自分がしてやれる事はただ一つ。このまま傷付き慄える心を抱きしめて、身体であたためてやるより他には無いのだと。

(「利口じゃない」って事なのかも知れないけど……)
ルナマリアの中の冷静な部分が、そう苦笑を浮かべていた。
だが、そんな自分≠烽ワた、悟っていた。今のシンをこのまま一人にしておく、それだけはしてはならないのだと言う事を。
そして、そうしてやりたいと思うくらいに、自分はコイツにと好意を持っていたのだな……と。

だからもう、ためらいは無かった。
「いいわよ、シン。泣きなさい……、思いっきり泣きなさい」
そう彼にささやきかけて、ルナマリアは目を閉じる。
そしてシンの背に回した両腕に力を込めて、その身体をより深く抱きしめた……。


ガルナハン市街(現在)

「そうか、君やレイだけでなくルナマリア達も、みんなシンのことを気遣ってくれていたのか……」
メイリンから、意気消沈したままでいたシンを心配する同期の仲間達それぞれの話を聞いて、アスランは頷いた。
「シンにだって、こうして周りにはいい仲間達がちゃんといてくれているんだよな。その事に自分で気が付ければ、あいつはもっと……いや、多分もう気付きかけているのかな?」

「…………」
「メイリン?」
想いを口にしていたアスランは、目の前でまじまじと自分を見ているメイリンの姿に気が付いて、そう尋ねる。
「あっ! す、すみません……」
「いや、いいけど」
ハッとして慌てるそぶりのメイリンにアスランが微苦笑を浮かべて見せると、彼女もつられて笑う。
そして、感心した表情で言った。
「そうやって隊長はシンの事にも心を配って下さってるんですね。何だか嬉しいです」

アスランはやや曖昧な笑顔で答えた。
「……ああ、何て言うのかな。シンを見ていると、時々ふと自分にもかつて似た様な事があったなって、そんな想いにさせられる事もあるから、なのかな?」

そう言って遠くを見つめる様な目をするアスランに、その言葉に対しての興味は抱きつつも、それ以上深く尋ねるのは遠慮してしまうメイリンだった。


二人が今いるのは、地球軍の制圧下にあるガルナハンの街の一隅にある、実質休業状態の一軒の酒場の中だった。
地球軍の軍政下で、人と物資のどちらの往来も無理やり――実質的にほぼ差し止められてしまっている状況下では、この手の商売はそもそも成り立たない。

それでなくとも豊かでは無いこの地域にとっては、元より乏しい物資をただ貪欲に吸い上げ続けるだけの地球軍の存在自体が、迷惑そのものだった。

イラムとその副官役のミヘッシャと4人で、準備中の作戦の為の敵情視察も兼ねつつ、協闘を要請されているレジスタンス側と接触しての作戦への協力の交渉を行う為に、
既にラドル以下のマハムール駐屯部隊が渡りを付けていた現地のレジスタンス関係者の手引きでこうしてガルナハンの街へと潜入していたのである。
当然この店の主もまた、レジスタンスに協力している人間だ。

それぞれ別行動で街中へと状況を確認しに出て回って、ザフト側の2人の方が先に戻って休憩を取る格好になった為、
マフティー側の2人が戻るまでの間、茶飲み話的な感じにシンの事などを話していたと言うわけだった。

「すまん、遅くなった」
と、そこへ店の裏口側からイラムとミヘッシャの2人が入って来た。
アスラン達がいるテーブルへと歩み寄って来て腰を下ろした2人に、メイリンがグラスに冷えた飲み物を注いで差し出す。

互いに現地住民の中に混じってもさほど違和感が無い様にと衣服や、あえて薄汚れた感じに見えるメイクなどには気を配っている事もあり、
ぱっと見では彼らを知る人でも分からないだろうくらいにはなっている事に互いにおかしみを覚えつつ、それぞれが見てきた街の様子についてを語り合い始める。

「やはり、街の停滞≠フ度合いは本当に深刻な様ですね……」
冷えた飲み物を流し込んで喉を潤したミヘッシャが、そう呟く。
「元の世界」では現地に潜入する諜報員としての働きもしていた彼女の観察眼の鋭さを買ったのも抜擢の理由だったのだが、
彼女だけに限らず、互いに目で見、肌で感じて来た街の空気≠ニ言うものについての印象は、他の3人も共に等しくそれだった。

このまま放っておけば、遠からず街は死ぬ――
この街の現地偵察の前に接触をした、レジスタンス達の精神的な指導者の立場にいる長老の話を裏付けるものでもあった。


「お前さん方に協力させて貰うとしよう」
条件や手土産も持っての交渉、と言うつもりで訪れた彼らに向かって、作戦の具体的な内容(それに伴って協力≠フ内容もまた決まる)も聞かずに、
地球軍を追い払い、ガルナハンの街と火力プラントを解放すると言う、作戦の目的を話しただけで、
そう言って即座に協力を了承した長老の態度には、かなり驚かされていた。

現状に対しての判断が、それだけ深刻だと言うことだが、それは決して大げさな物言いではないと言うのは、こうして現地での「実際」を確かめれば納得も行く事だった。
元々、この地域にはかなり年季の入った大規模な地熱発電のプラントが健在であり、
所謂「エイプリルフール・クライシス」――ザフトによるニュートロンジャマーの投下に端を発する、大規模なエネルギー危機――下においても、原子力発電に頼っていた旧プラント理事国等の先進地域≠フ様な影響は、ほとんど受けずに済んでいた。

そもそも、それら先進地域≠ニは比較にならない程につましく生活を営んでいるこの地域の住民達からすれば、それで得られているエネルギーだけで十二分に生きて行けると言うわけで、
「エネルギー危機」だなんだなどと声高に騒ぎ立てて言われても、普通に実感のわく様な話でも無かったのだ。

アスラン達が面会した長老は言ったものだ。
「確かにな、ある日突然にエネルギーが一気に不足する様になり、しかもその代替手段もほとんど見つからないと言うのでは、それは深刻にもなるじゃろうて。
じゃがな、わしらに言わせればそもそも「足りない足りない」と騒いでいる連中の方が、贅沢にエネルギーを無駄使いにし過ぎて来ておったと言うだけなんじゃよ」

そして、そんな事態を自らの手でもって招いておきながら、そのツケを儂等から収奪する事で埋めようなどと言うのは、身勝手な話も極まるじゃろうて……。
長老は穏やかな口調で言うが、それだけにその言葉に込められた苦々しさはより深く伝わって来るものがあった。

地球軍はこの地域に展開するやいなや、真っ先に占拠した地熱プラントでもって得られるエネルギーの大半をローエングリンゲート要塞や、遠いスエズ基地へと送り、自らの大口需要をそれで賄っており、
ガルナハンの街を初めとする、本来の使用権者であるこの地域の住民達には、その大半を持ち去った後の「僅かなお余り」だけが回されると言う格好を強いられて、ライフラインがまともに機能しない状況下に陥っていた。

それと共に、人と物資の往来の停滞に伴っての食料や医薬品の不足も深刻化の一途を辿る一方だったが、元より潤沢でもないそう言った物資もまた、地球軍の収奪対象からは免れなかった。

それがこの地域の住民達に何をもたらしているのか?と言うのは火を見るよりも明らかで、状況を聞かされたアスランやイラム達も暗澹たる思いにさせられる。

そうやって力で制圧し、奪える物は根こそぎ奪い取るだけでいながら、地球軍の言う事は
「俺達はそんな危機をもたらした宇宙の悪魔〈コーディネーター〉共からお前達を守ってやっているんだぞ? ありがたく思って、同胞の為の聖戦に協力しろ!」
と言った類のものである。

そんな高尚な目的≠フ為に「協力」とやらを強いられる側から見れば、まさに噴飯ものの言い分でしかないだろう。

エネルギーも、食料も医薬品も欠乏する様な状況を作り出され=A老人や子供、妊産婦と言った一番弱い立場にいる人々は真っ先に割を食わされていたし、
労働への強制徴用を強いられたり、タチの悪い兵士による鬱憤晴らしや恐喝の為の市民への暴行、若い娘や少女への乱暴と言った制圧下における軍の横暴も日常茶飯事で、
溜まりかねた住民達が抗議の声を上げれば、待っているのは問答無用の銃口からの発砲と、過剰な鎮圧の更なる暴力だった。

彼らにしてみれば、(存在そのものについての知識はあっても)実際には縁遠い世界の住人でしかなく、そして具体的に大した迷惑をかけられたわけでもない<Rーディネーター達よりも、
眼前に現実に存在し、現在進行形で多大な迷惑をかけ続けている圧政者である同胞£Bの方こそが、悪魔そのものだった。


「儂等はみんな、失笑〈わら〉っておるよ……」
そう言う長老の様に、世界の動きにも関心を持ち、透徹した目で物事を客観的に見ようと心がけている市井の人物の目は、
表向きには隠されている「真実の別の側面」をもしっかりと見切っていた。

すなわち、「エイプリルフール・クライシス」と呼ばれた一連の危機的状況には、ナチュラル自身が同じナチュラルに対してもたらした人災≠フ側面もまた大きいのだと言う事を。
成程、確かにその「クライシス」の直接のきっかけはコーディネーターの側がもたらした、核分裂反応を阻害し不可能化するニュートロンジャマーと言う代物の投下ではあった。

「血のバレンタイン」――農業用のコロニーへと改装されたスペース・コロニー、ユニウス・セブンへのブルーコスモスの兵士による無警告の核攻撃によって、文字通りに核兵器の惨禍を身を持って思い知らされ、恐怖に駆られたコーディネーター達が
その脅威を封じる事を目的にして大量投下したニュートロンジャマーは、その機能により「兵器としての核」のみならず、先進地域が依存していた発電システムとしての核エネルギーの使用をも不可能とし、
大量消費文明圏に対しては深刻なエネルギー不足をもたらしていた。

そして当然ながらそうして現実となった突然のエネルギー源の喪失は、食料生産や物流と言った社会システムの基盤そのものにも致命的な影響を与える事となり、
地球連合の側の言い分をそのまま鵜呑みにするならば、一説では10億人近い規模の餓死者や凍死者が出たとされていた。

「だがのう、少なくともその内の大半の人間は、本来ならば死ななくとも良かった筈じゃろうて」
長老はそう言って溜息をついた。
恐らくそれらの人々の姿と、現状の自分達の姿を重ねていたのだろう。

その「危機」による犠牲者達の大半は、同胞〈ナチュラル〉≠ノよる人災によって死ななくても良かった筈の命を失った者達だと言うのは、簡単な事だった。

そんな世界規模の「危機」と言う状況すらも、そもそもがその引き金を引いた存在であるブルーコスモスのバックにいる、
「世界を裏から動かせる立場にいる者達」にとっては、自己の懐をより潤す格好の機会でもあったと言う事実。

幾ら「危機」的な状況下とは言え、地球連合を構成している大国がその持てる国力を一般市民の保護にと傾注させていたならば、それ程の犠牲が出る筈は無かったのだと、
直接の当時者の立場にはいなかった人間であるからこそ、長老は周囲の世界の動きを透徹した目で見ていたのであった。

欠乏気味の食料やエネルギーを平等に、ましてや自分の懐を痛めて分け与える事など、考えるわけもない。
需要に対しての供給量を恣意的にコントロール出来る立場の者達からすれば、暴騰は望むところであって、
むしろ意図的に本当は有る物を隠匿して更にそれをあおり立て、その結果人々の生命そのものが脅かされるレベルにまで状況を悪化させる様な事さえ、平然と行ってもいた。

ただし、流石にそれのみではいずれ誰かが気付くであろうその事への怒りの矛先が、自分達に向く事になるのは避けられない。
そこで、「悪いのはこんな事になる原因を作った宇宙の悪魔どもだ!」と言うプロパガンダでもって、苦しむ一般市民達の怒りや不満の矛先をそらすと同時に、
そうして煽った敵愾心を利用して、これもまた自分達が望む戦争の為の尖兵としても進んで働かせると言う、一石二鳥の構図であった。

いや、ついでに戦争には役立たない「社会的弱者」もそれで間引き≠キれば、戦争に費やす為の相対国力も向上すると言う発想もあったと見て良いだろう。

確かに、当事者であればある程に自分自身では中々気付き得ない事ではあるかも知れないが、
逆に「当事者では無い」からこそ、客観的に物事の推移を見られる立場にある長老辺りに言わせれば、
「所詮、同胞〈同じナチュラル〉≠ネどと言う戯言は、奴らにとっての都合の良い詭弁にしか過ぎぬのよ。
口に出してこそは言わぬだけ。一口にナチュラル≠ニひとくくりにしたその中にはの、厳然たる「等級」と言うものが存在するわけじゃて……」
と、言う事になるのだった。
そう言った者達の思考で見た人の世の「正しい」(あるべき姿の)構成と言うのは、
ナチュラルの中でも、支配する少数の選ばれた者達と、その下で黙ってそれらの者に導かれ、尽くし従ってさえいればいい多数の被支配階級の者達とがおり、
そしてその更に下に、存在自体が許されない絶滅させるべき対象としてコーディネーター達がいる。と言うわけだ。

その意味ではイラムがハサウェイと共にデュランダル議長と最初の会談を持った際に引き合いとして出した、まるで旧世界で言う所のナチスの思想も同然だなと言う認識は、あながち外してはいまい。

コーディネーターと言う存在がこの世に現れてからの歴史など、たかだか百年足らず。
その歴史とほぼ平行する様に生きてきた長老の目から見れば、
コーディネーターの出現の遙か以前から、この地域は常に入れ替わりの強者によって支配され、常にその都合に振り回されて来たと言う連綿たる歴史の現実は、
文字通りに目の当たりに見て、身を持って感じて来た事で。

その様な立場に立って物を見ている彼の様な人間にとっては、
「全ての元凶は悪逆無道なコーディネーター共のせいであり、奴らを根絶やしにさえすれば全てが良くなる」などと言う、
今現在の支配者(=圧政者)である地球連合の言い分などは、鼻で笑い飛ばせる様な薄っぺらい、そして胡散臭い代物でしかないと見切れてしまうのだった。


「………………」
そして直に聞かされた、初めて接する類の視点を持った一人のナチュラルの老人の声に、再び考え込まさせられるアスランだった。

前大戦においても、ザフトから三隻同盟へと立場を変えながらも彼が変わらずに敵手として戦っていた、地球連合。
その勢力の強大さ≠ノついてはやはり、常に脅威感を覚えさせられていたものだったが、こうして改めて別の視点に基づいての現実の一側面をも新たに知らされてみると、
その大巨人もその実、中身は大分に虚ろ≠ナもあるらしいと言う事に気付かされる。

デュランダル議長が、自分を地球の前線に立つミネルバへと行かせると言う判断を選んだ理由の中には、この様な現実≠ノと自分が実際に触れる事が出来ると言う可能性をも期待しての事だったのであろうと、アスランはそう思った。

一口に「ナチュラルは〜」などとひとくくりにしてしまう事がどれ程現実離れしたことであるのかは、インド洋、そしてこのガルナハンと、実際≠目の当たりにさせられて見て改めて痛感させられた事だった。

「どうやら、俺達が戦うべき真の敵≠ニ言うものが何か? おぼろげながらも見えて来たんじゃないか、アスラン?」
イラムの言葉に、アスランは大きく頷いた。

目下の課題である、ローエングリンゲート攻略作戦への協力の了承も得る事が出来、作戦実施の障害が無くなったと言うのも無論大事な事ではあったが、
この地でもって得た証言と、目の当たりにされる動かぬ現実≠フ姿と言うものは、後々になって更に大きな意味を持ってくる事になるのであった。
816166:2008/11/02(日) 12:40:49 ID:???
こんにちは。機動戦士ΞガンダムSEED Detiny筆者の166です。
引き続きのガルナハン編になります、(9)を投下させて頂きました。

今回書いていて改めて思いましたのは、作り手の頭にそう言う部分への意識がちゃんとあったのならば、
ナチュラルとコーディネーターとが共存する社会≠ナあるオーブの人間であった筈の「主人公」の目を通しての
ナチュラル、コーディネーターのみの社会で育った者達とのギャップみたいなものを描くことで、世界観なんかもより見せる事は出来た筈だよな?と。

その意味では、シンはキラと基本点では同じスタート位置にいたりする筈なのでしょうが、
その後は対極の道を歩んだ者同士としてぶつかり合う、そして絡み合う〜なんて言う、そんな風にはならなかったのは……
まあ、誰のせいなのか?は、言うまでもないですね;

ニュートロンジャマーなんて代物を設定しておきながら、和田の動力「レーザー核融合」ですとか真顔で言い出して、後でいつの間にかやっぱり無かった事にしてる〜辺りの話なんかに至っては、もう阿呆かと
※レーザー核融合が可能なら、起爆装置に原爆使わないからNJ関係ないレーザー水爆作れちゃうんですけどねぇ(苦笑)
まさに絵に描いた様な、自縄自縛(自爆?)ってやつですか(呆)


とりあえず、そういう生みの親達のせいで
あんな史上に残ると言ってもいいくらいに不当に扱われ、貶められたシンの事を
かませ犬とか言ってしまうのは非道いと思いますので、せめてこっちではちゃんと描きたいものだなと思っています。

友人の手伝いに行っていた先日のサンクリにて偶然、近くにクロスデスティニーのサウンドノベルを出されてるサークルさんがいらっしゃいまして、
刺激を受けましたし、自分も頑張ろうと言う風に思わされました(^^;

引き続きのガルナハン編にお付き合い願えれば幸いです。
817議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 13:15:00 ID:???
乙!
818議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 17:47:51 ID:???
乙です。

なんというかいろいろと考えさせられる内容でした。
人災、それを忘れるほど視野が狭くなっていたのかもしれません。
819議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 17:57:13 ID:???
投下乙
確かに、発電と通信が全世界的に止まってる状態で冷静になれるのはむしろ田舎の方なんだろうなあ
820議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 18:24:26 ID:???
>>798
まぁライの周辺にいる優秀な人材が多いんだよなぁ、しかも死ぬの一人だけだし
羅候の周りには本当に少なかったのもまた

しかも狼刃ポジションキャラいなかったし
821議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 19:06:22 ID:???
ライって晩年は愚帝になるって設定じゃなかったっけ?
外伝で反乱討伐に出た時は戦の手腕だけは鈍っていなかったけど
822議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 20:25:39 ID:???
投下乙です。

食料って大規模農場な大西洋連邦や輸入に頼っているオーブ以外は
たいして困らないんだよね。
西欧はそれほど機械化してないからロシアが無事なら何とかなる。
赤道系は南国で食料に困らないし寒くないし。

つまり、主人公陣営以外は困ってなかったと。
823議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 21:45:12 ID:???
んー、エイプリルフールの凍死者ってのは季節考えると極に近い地方にならざるを得ないし、ロシアはやばいんじゃないかな
CEでは電気への依存が非常に強かった、とかで
つか、CEの石油燃料ってどんな設定だっけ
火力発電はともかく、輸送まで電気に頼ってる世界だと食料作れても運べない恐れが
824議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 22:49:47 ID:???
石油はもう枯渇したんじゃない?
825議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 23:12:49 ID:???
投下乙です。

シンの境遇の描写が丁重なのがいいな〜(アカデミー参加時のシンと周りの温度差とか)
先の話だけど、キラとかと再会した後のアスランはどういう行動にでるだろう?
この話のアスランは、良い感じに成長しているから裏切らないでほしいなぁ……
826議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/02(日) 23:22:40 ID:???
よく考えたら、UC105年代〜はマフティー=ハサウェイが倒された為に反連邦活動が頓挫したんだよな
その意味でハサウェイはシャアに匹敵する男だったかもしれんな
連邦VIPの多くを倒したし、実は地球連邦に一番ダメージを与えた男か
827議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 00:18:29 ID:???
仕組みを変えないかぎり別の人物がその立場に座るだけなんだけどねー
ぶっちゃけ時間を稼ぐ以上の意味は無いと思われ。
危機感とか圧力をかけられなかったから連邦も変わりようがないし、ハサはシャアにもアムロにもなれなかった男が妥当。
828議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 02:47:53 ID:???
結局明確な目的とそれを行う手段が両立できてないと・・・
あ、それが死か
829議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 08:17:25 ID:???
種みたいにある程度の明確な統一手段を示されても、嫌だというだけで
何ら明確な目的も正当な手段も取らない連中が勝ち組になるのはどうなんだろうな?
830議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 09:27:07 ID:???
ラクスとキラ達がやっているのは結論の先延ばし、戦争をやる理由がそこかしこに残っている状態。
議長がやろうとしたのは、コーディネーターの繁栄と衰退の理由である遺伝子を元にした社会構造を、地球圏全域に広げようとしたこと。
どちらも間違っていないけど、平和を求める活動をするだけの猶予が作れる分、議長の方がましだったかもしれない。
831議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 13:44:07 ID:???
結局、これから考えるだからなぁ。クライン派の考えは
ギアス出すと荒れるかもしれんが、ルルーシュの言ってた明日が欲しいと同じだ
832議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 15:52:31 ID:???
ルルーシュの場合、対案となるのが基地外両親の人類保管計画と
基地外兄貴の本末転倒平和だからちょっと違うだろw
検討するまでもなく一番マシ
833議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/03(月) 21:27:40 ID:???
ルル山居士のあれはとりあえず戦争の怨念とか自分が引き受けるから
話し合いやれやって事だからな
念を入れて監視役にスザクゼロ+しもべシュナも残していったわけだから
まぁ一応後のことも考えてはいる
834議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/04(火) 16:44:20 ID:???
166氏GJ!
なんかこう、シンの挫折とそこから来る成長が期待できたり、
ガルナハンの状況の切実さが改めて語られ、攻略戦を決して失敗できないとの感が
強くなればなるほど、今まで全く姿を見せずその分全く感化も変化もないラクシズが
よりによってここで空気読まずに前倒しで割り込んできやしまいかとwktkでもあり
gkbrでもあったり。
835議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 10:42:12 ID:???
思いついたんだが、もしも種の連合がWに出てくる連合だったらずいぶんまともな戦争になったと思うんだけど。
836議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 12:05:58 ID:???
>>835
あの世界の軍人って変態の集まりやで
837議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 12:31:18 ID:???
>>836

 違うな、変態超人と変態紳士の集まりなんだ。
 後は、変態貴公子のカリスマに統合された熱い漢達……。

 とりあえず、兵の錬度と士気の高さでは全ガンダム世界一だろうことは間違いないので、
ZAFTは侵攻の初期段階で全て躓いて解体されてしまうのは間違いない。

 だってさ、あの超人パイロットに操られたキチガイガンダムたちですら、
一撃離脱の奇襲戦法に徹しなければ、一般兵に落とされるんだぜ?

 ただ、被災地域復興その他の面で種の連合の右に出る組織はないので、
連合のシステムはそのまま、兵士達はW、民衆がXになれば完璧だと思う。
 あのZAFTのキチガイどもに、ナチュラルの恐ろしさを骨の髄まで叩き込んでくれることだろう。
838議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 12:58:45 ID:???
>>837
ろくな戦術無しにMSで突貫ばっかしてる奴らのどこが凄いんだよと……
839議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 13:00:29 ID:???
まあもしブーステッドマンのような非人道的な研究が提案されてもエレガントではないという理由でバッサリ却下されそうだからそうゆう意味では健全かな。
840議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 13:37:31 ID:???
Wの連合って戦艦の概念がなかったから、実はCEの連合よりやばいんじゃないの?
841議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 13:56:22 ID:???
Wの世界の「ナチュラル」をベースにしてコーデイネイター作ったらWの連合でも勝てないんじゃないのかw
842議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 13:58:12 ID:???
>>840
戦艦なんて現在でももはや前時代の遺物で現役から姿を消してるぞ
Wの連合も空母はちゃんと持ってたし
843議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 14:04:03 ID:???
>>842
その空母も出てくるのは一個二個でMSの運用能力が糞っぽいんだけど
844議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 14:26:31 ID:???
>>843
水中用MSをブルドーザーで海中に投棄してたなw
845議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 14:28:42 ID:???
一年戦争の頃の連邦もちゃんとMSカタパルトあるのはペガサス級だけだったからな
マゼランやサラミスの改造は単にMS倉庫つけただけ
まあ運用してたのが宇宙空間だからハッチから出るだけでなんとかなるけど
846議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 14:39:25 ID:???
宇宙での補給とかどうやってたんだろうと放送中にずっと疑問に思ってた>W
847議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 15:05:39 ID:???
Wって今見ると結構アレだよな
作画とか
今から10年くらい前のだから当たり前と言えば当たり前だが
848議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 18:41:38 ID:???
ウイングゼロが初めて登場した時は、破壊の権化みたいな描かれ方してたな
その後もしばらくは悪魔のマシンとして描写されてた
あんな主役ガンダムは初めてだったぜ


ゼロカスじゃああいう演出は無理だ
似合わな過ぎる
849議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 18:44:38 ID:???
どうせ話すなら過疎ってるWスレで話してやれよw
850議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 19:18:04 ID:???
ゼロカスはもう天使だからなぁ
851議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 19:21:07 ID:???
ゼロカスタムの翼の表現もそうですけど、アルトロンの龍の首の長さも……
852議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 20:26:14 ID:???
逆にエピオンはデザインは禍々しいのに、劇中ではやたらカッコいい
ゼロシステムに翻弄されたヒイロがビルゴをバッサバッサ斬ってるところでRHYTHM EMOTIONが流れたりして、もう最高
853議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 21:07:37 ID:???
デスサイズヘルはテレビ版の方がかっこいい
あのアクティヴクロークの開き方が
854議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 21:11:54 ID:???
SEEDのMSにも、Wのような「けれん味」のあるデザインかギミックが欲しい所でしたね。
例えば、フリーダムの翼が天使のように開く……闇のような黒か、血の様な赤の二択でしょうけど。
855議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 21:20:59 ID:7e4TRiwr
ドラグーンなどただの錘よ……
ストライクフリーダムの真の力を、その目に焼き付けるがいい!
と、VPSの設定を装甲は黒に、骨だけになった羽根を赤に設定しなおして
ドラグーン待機場所(羽)が大型スタスターと化す
通常のストフリが天使なら真ストフリは正に堕天使

とかだったら同じ厨二病センスでも評価した
856議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 21:21:46 ID:???
WはMSのデザインと池田のケレン味たっぷりの演出が良くあってた
857議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/05(水) 23:49:49 ID:???
ところでさMDシステムってWではあまり有効活用されてないと思うんだ。
858議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/06(木) 00:04:47 ID:???
>>857
Wではされてないのではなくできないようにガンダム開発者プログラムされてるとかなんとか



859議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/06(木) 13:34:07 ID:???
シン「俺は力がほしかった・・・力を手に入れた・・・だけど手に入れた力は・・・」



マイコォ「女神の丸焼き完成だいやっはぁぁ」
タリア「このミネルバが・・・ば、ばけものめ」


シン「ミネルバが、レイが、ルナマリアが・・・皆」

マイコィ「HEY!ボーイ、さっさとおうち帰ってママのオッパイすってきな」
シン「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


ザフト、ただ一人の大西洋連邦大統領の前に壊滅
860議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/06(木) 13:41:23 ID:???
もしも種・種死の世界に00が来たら

ラクシズとCBで戦争根絶について語り合ってくれ
861議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/06(木) 13:54:26 ID:???
ついCBをクロスボーンバンガードと読んでしまった。
……ラクスを盲信(妄信)するザビーネが八面六臂の大活躍をする話が浮かんだのは何故だ。
862議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/06(木) 20:49:36 ID:???
>>861
黒本スレかw
863議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 00:41:16 ID:???
>>859
超チートパワードスーツ&『自由』を守る大統領ですね。
それ以前に、そんな大統領だとプラントで反乱起こしたら自分一人で解決しそうだ。
自国のクーデターを一人で壊滅させた人だぞ。
864議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 05:10:46 ID:???
ターンエーはないのか
865議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 09:48:41 ID:???
>864
おヒゲのフリーダム、銀色のジン、金色のシグー、全身がドラグーン状態のプロヴィデンスですね?
866議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 11:31:32 ID:???
>>860
ラクシズは戦争根絶どころか世界を戦火に導いてるだろw
867議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 11:44:30 ID:???
ラクスはむしろ王留美と同じ穴の狢
868議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 12:04:45 ID:???
何も見えてない餓鬼がわがまま言って暴れているだけだから、全く説得力がないんだよな。
ヴィジョンがない。
思いだけじゃ、力だけじゃって言ってるけどさ、
それに確固たる方向性を与える『知性』ってモンが決定的にかけている。
何つーか……


『節度』!
私の非常に好きな言葉だ。
知的な者とそうでない者を分ける境界線と言っていい……


ラクシズにはそれがない、全くない!
869議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 12:20:09 ID:???
そもそも、種世界の『ナチュラルとコーディネーターの対立の図式』が何処に起因しているかが問題なんですよ。単純に、将来得られる肉体的なスペックによるのか、子供にコーディネートする資金を持っていることによるのか、それとも宗教的道義で認められないのか。
ブルーコスモスの反コーディネーター派を見る限り、『生理的に受け付けない』が近い気がする。
コーディネーター側としては、やはり地球の資源を独占している人間に対する物が、エイプリルフールクライシスで噴出しただけのようにも見える。無差別にNJを世界全土に落とすくらいですし。

……落とし所が見つからない。平和を望むならアストレイにいた、コロニーを改造して旅立っていった人たちみたいに割る切るしかないんだろうか。
870議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 12:52:59 ID:???
ヘリオポリスに極秘入港するAA、そしてそれが搭載されたMSを狙って攻撃をしかけるザフト
4機のガンダムが奪われ、絶体絶命、そして抵抗したマリューの目の前に襲い掛かるザフト兵
しかし彼らは気付かなかった、AAのコックが彼だと言う事を

瞬時にひねり殺されるラスティ
マリュー「貴方は?」
「ケーシー・ライバック、ただのコックさ」

そしてストライクに乗ったコックは宇宙に飛び立つ
871議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 13:18:59 ID:???
>>869
まず『ナチュラルとコーディネーターの対立の図式』という見方が間違っている
「プラントザフト」と「地球」の対立だ
872議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 13:28:20 ID:???
まあ地球のコーディネイターが極少数だからマクロな対立軸としてみた場合は
存在していないも一緒でしょ

そーいえば対立の図式が「ロゴス」と「反ロゴス」へと移行しようとする時期に
「連合かプラントか。今また二色になろうとしている世界」
などと見当はずれな事言ってた低脳乳牛がいましたなw
873議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 13:31:55 ID:???
プリベンター(Gチーム含む)、ソレスタルビーイングが同時に来たら
874議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 17:30:06 ID:???
一部のコーディネータが連合側に与したけど、結局切り捨てられている現実があるわけですし、何処に属していてもブルーコスモスがコーディネータを味方に見ることが無い、と言うことでしょう。
875議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 17:34:46 ID:???
>>866
そりゃ「戦っていいのです」だもんww
876議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 17:50:20 ID:???
>>874
コーディ自体が嫌いだからな、ブルコスは
不自然だとか気持ち悪いって

盟主王とかジブリみたいなのは一部で、大多数はフレイみたいな感じなのかね
877議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 20:00:28 ID:???
想像してみろリアルでEVAの綾波と瓜二つな奴(髪が青い)で、なんかいろいろ無視したアニメ声やアニメ瞳したのがそこら辺歩いてんだぜ。

設定した外見になるのはいいが六十歳の綾波とか三十路のハイジは見たくなかろう。
878議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 20:50:12 ID:oKc5LQbH
>>875
ラクス「はやく戦争になぁ〜〜〜〜れっ!」
ですね、わかります
879議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 20:55:24 ID:oKc5LQbH
アニメみたいな外見の奴が……

目が異様にデカイいたる風の奴とか
ありえない髪や瞳の色をした奴とか
楳図かずおの漫画に出そうなホラーな緑肌の奴とかが出るのか……
880議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 20:56:41 ID:???
ラクスの髪は小説だと染めてる事になってるらしいけどな
アスランも黒髪扱いだし
881議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 21:16:17 ID:???
地球連邦の興亡って小説であったな。

侵略してきた異星人が投入してきた尖兵は、地球の電波に乗って発信されていたアニメを立体化したクローンだったと……
882議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 21:17:53 ID:???
三木鼠かw
883議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 21:23:27 ID:???
そして異星人たちは知るのだ……地球には決して手を出してはいけない領域があることを
884議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 21:25:35 ID:???
侵略してきた宇宙人がヒーローを扱ったTVや漫画を現実と間違えて撤退するってネタはよくあるが
大本のネタはどれなんだ
ブラウンあたりのショートショートはよくネタをパクられるからあれもそのあたりか
885議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/07(金) 22:40:25 ID:???
ドラえもんが来たら・・・
886議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 00:02:27 ID:???
887議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 03:12:23 ID:???
佐藤ネタ・・・

藤堂兄がザフト(ラクシズ)で藤堂弟が連合(反ラクシズ)に属していたら・・・

兄の本音→自分勝手なクソッタレ打ち殺してやる、そして小娘の国もな
888マド科学者:2008/11/08(土) 09:20:26 ID:dRgdc5pq
マド科学者をモルゲンレーテ所属させたらオーブ軍が世界最強の軍隊になると思う。
所属させるキャラは
ファーストガンダムから
アムロの父のテム・レイ
ガンダム外伝から
ブルーディスティニーを作ったクルスト・モーゼス
ガンダム0083から
ガンダム開発計画者のニナ・パープルトン
Zガンダムから
カミーユの両親のフランクリン・ビダン、ヒルダ・ビダン
ガンダムF91から
シーブックの母のモニカ・アノー
Gガンダムから
レイの父のミカムラ博士とドモンの父のライゾウ・カッシュ
Wガンダムから
五機のガンダムを作ったドクターJ、プロフェッサーG、ドクトルS、H教授、老師O
ガンダム00から
イオソレスタルビーイングの創設者のリア・シュヘンベルグ
機動戦艦ナデシコから
整備士で改造屋のウリバタケ・セイヤ、ナデシコを作ったイネス・フレサンジュ
木連の科学者で人体実験を行ったヤマサキ・ヨシオ
新世紀エヴァンゲリオンから
エヴァを作った碇ユイ、惣流・キョウコ・ツェッペリン、
マギーを開発した赤城ナオコ、赤木リツコ
JAを作った時田シロウ、葛城ミサトの父の葛城ヒデアキ
以上である。エヴァの伊吹マヤはマドでないと思うのでいれなかった。
889マド科学者:2008/11/08(土) 09:25:30 ID:dRgdc5pq
彼らの科学力にエリカ・シモンズを加えればオーブは国を焼かずにすみシンは救われると思う。
どうだろか?
890議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 09:52:52 ID:???
NTがいないからクルストが役にたちません!
891議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 10:38:20 ID:???
むしろ>>888のメンツならエリカ・シモンズはいらないな
892議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 10:57:09 ID:???
>>891が正論すぎる
しかしマッドすぎて国営企業で雇うには問題あるやつが多いな
まあ、オーブなら国民から文句が出るなんてことありえないからいいのか
893マド科学者:2008/11/08(土) 11:03:00 ID:dRgdc5pq
彼ら科学者がいればMSの動力元に半永久機関のS2機関のせる。
防御はATフィールドは無理かもしれないがディストーションフィールドはつけれると思うのでつける。
母艦はナデシコBかナデシコCをあてがう。オモイカネはすててマギーをナデシコに乗せる。
MSにガンダムF91のバイオコンピューターとニュータイプでなくても扱える
準サイコミューのEXAMシステムを搭載あとWガンダムのバーニアを改造して飛行可能にする。
武器には接近戦にビームソードと量産型ロンギヌスの槍を装備させて
S2機関の効果による補給を行う必要がないのでWガンダムのバスターライフルを装備
ガンダムヘビーアームズのビームガトリングに
フリーダムみたいに腰にヴェスバーを装着、ガンダムMK−Uのハイパーバズーカ
両肩にマシンキャノンを搭載する。
オプションパーツにヤシマ作戦でしようした狙撃用荷電粒子砲をつける。
ただしOPを装備するときはビームガトリングをはずす。
まとめると
動力源S2機関、防御ディストーションフィールド、飛行装備Wガンダムのバーニア
その他の装備バイオコンピューター、EXAMシステム
武装ビームソード×2、量産型ロンギヌスの槍、マシンキャノン×2
  バスターライフル、ビームガトリング、ハイパーバズーカ
OP狙撃用荷電粒子砲
という化け物MSが誕生する。盾とフェイズシフトやラミネート装甲は
ディストーションフィールドがあるからつけない。これを量産すれば
オーブに連合でもザフトでも攻めて来ても返り討ちにあいそう。
894議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 11:10:44 ID:???
エヴァ系のオーバーテクノロジーは使徒やゼーレがないとMAGI以外はネルフの科学者単独で作り出せない
ナデシコ系も火星の極冠遺跡が必要
EXAMは>>890だしミノ粉技術なしではUCのビームは多分再現できない

と、こういうツッコミがほしいのかね
895議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 11:20:56 ID:???
ミノ博士は欲しい
あと、ウリピーは現場(戦艦)にいた方が似合う
896マド科学者:2008/11/08(土) 11:21:40 ID:dRgdc5pq
ガオガイガーの獅子王麗雄、獅子王雷牙、猿頭寺耕助をいれて
ゴルディオンハンマーをMSの武器にしようとしたが量産性が
優れないのであきらめた。特機は量産性に優れないので
マジンガーの兜十蔵、兜剣造、弓弦之、ゲッターの早乙女博士等は入れなかった。
897マド科学者:2008/11/08(土) 11:45:47 ID:dRgdc5pq
すいません。ミノフスキー博士が抜けていました。
サクラ大戦の李紅蘭も入れても入れてもいいかも、十分マドだと思う。
でも光武とMSでは差がありすぎるかも・・・
あと生物兵器開発に葛城ミサトをいれてもいいかも。
葛城ミサトのミサトカレーはコーディネイター、ナチュラル関係なく効きそう。
あと彼らの集め方はべたですがウズミが自爆死したあと赤い海にたたずむ碇シンジの
元に行き神の力を得たシンジに彼らを集めてもらう。
898議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 11:57:32 ID:???
これは酷い
899議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 12:29:12 ID:???
急にコテ付けて、ageっぱなしの人にロクなのはいない
900マド科学者:2008/11/08(土) 12:32:25 ID:dRgdc5pq
オーブ近海に魔法少女リリカルなのはにでてくる失われし都
アルハザードを持ってくるのはどうだろうか?
901議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 12:37:13 ID:???
アルハザードと言うとクカカカカカカカって笑いのあの人か
902策士:2008/11/08(土) 12:53:21 ID:dRgdc5pq
種でウズミが引退した後ウズミの弟のホムラ氏や種死にカガリを補佐する人がいない。
オーブの政治力を強くするためにカガリやホムラ氏の補佐にジャイアントロボの
策士・諸葛亮孔明をつけるのが面白そう。セイラン家などの他の氏族より百倍役立つと思う。
ジブリールや議長との交渉しているところを見てみたい。
903議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 12:57:56 ID:???
バカにどんな補佐をつけても意味ないだろw
904議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 12:58:41 ID:???
つかハマーンを付ければいいんじゃ
905議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 13:01:23 ID:???
一つ聞いていいか
それら全部登場させて完結させられるプロットと自信あるのか?
906議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 13:02:44 ID:???
補佐はあくまで補佐だからな
補佐される人間が聞く耳持たなきゃ意味なし
907議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 13:04:23 ID:???
こんな、スコッパーが掘り戻しに来る様な電波が生まれる瞬間に立ち会えるなんて
908議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 13:05:32 ID:???
>>906
種死見る限り、圧倒的多数を相手にその発言を覆させる事はできない感じだけどな、カガリは
話術が足りないから
909議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 14:00:03 ID:???
話術どころか、会話すらできてないよな。
ごり押しにしろ、言いくるめるにしろ、最終的に受け入れないにしても一度は相手の言うことを聞く必要が出てくるわけだが、あのゴリラは……


「カガリ様、税収が不足しています。このままでは社会資本の維持に支障が出ます」
「そんなことはない!私はアフリカでコーディネーターの砂漠の虎と戦っていたんだぞ!」

「カガリ様、現状ではわが国は単独で大西洋連邦の侵攻を跳ね返すことはできません。大西洋と同盟するなりなんなり、何か策を……」
「そんなことはない!私はアフリカでコーディネーターの砂漠の虎と戦っていたんだぞ!」

「カガリ様、 フッフッ…ここまでだな、俗物」
「そんなことはない!私はアフリカでコーディネーターの砂漠の虎と戦っていたんだぞ!」
910議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 14:03:53 ID:???
つーか異世界から来た連中がわざわざオーブに加担する必要が微塵もない
911議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 17:10:19 ID:???
種オーブネタだと、アニメ本編がフリーダムとジャスティスとアークエンジェルがあって自爆の体たらくだから、
どんな戦力があっても強制イベントでウズミの火遊びしか思いつかない。
912議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 17:45:47 ID:???
信長の野望〜コズミック・イラ編〜
そんなフレーズが浮かんでしまった私は負け組み。
913議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 18:24:17 ID:???
>>893
スパ厨乙でした
914議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 19:40:19 ID:52d+QSo1
>>888
ミノフスキー博士が居ないので核融合炉が造れず
カタログスペックだけの高価なスクラップになります
915議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 19:59:28 ID:???
>>912
ラクスの野望ですね。

補正抜きモードを作らないと他陣営ではクリア不能って結論が出ていたような気がする。
(ラクス陣営では補正抜き=スーパーハードモード)
916議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 20:12:52 ID:???
補正あり マップ1 特殊学級部隊の襲撃
補正なし マツプ1 特赦部隊の襲撃
917議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 21:33:39 ID:???
>特赦部隊

なんか死に物狂いで戦いそうだ
918議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 21:34:50 ID:???
恩赦を餌に狩り出した囚人部隊のことか
919議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 22:28:25 ID:???
>>918
実際に中世〜近世ヨーロッパではよくあった話らしいし
第二次世界大戦ではロシアと中国がやっている。
920議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 22:50:21 ID:???
懲罰大隊
921マド科学者:2008/11/08(土) 23:08:47 ID:dRgdc5pq
>>893のMSは唐突すぎて化け物MSになったが
>>888の科学者集団にミノフスキー博士とV2ガンダムを開発したとされる
ウッソの母のミューラ・ミゲルを加えてM1アストレイを
全面的に改修させればオーブは強くなると思う。
922議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 23:17:41 ID:???
セーラー戦士がやってきたら・・・
923議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 23:20:30 ID:???
MSに潰されて終了じゃね?
プリキュアならまだしも、身体能力はそんな強化されないし。セーラームーンって
必殺技が使える程度の能力ってところか
924議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 23:21:16 ID:???
とりあえず戦争してる奴ら全員、月に代わってお仕置きされる
925議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 23:21:17 ID:???
>922
キラ「この声、マリューさんが二人?!」
戦闘中に気をとられ、一瞬の油断から撃墜される。
926議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 23:22:26 ID:???
>>922
東京に王国を作って第3勢力として台頭する
927議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 23:31:02 ID:???
ここだとかなりdでもねえんだけどなw
ttp://goronka.tirirenge.com/works_rank.html
928議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/08(土) 23:45:13 ID:???
ちょ、セーラームーンどれだけチート能力なんだよwwwwwwww
929議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 11:01:45 ID:???
うへ
正にやめてよねの世界
930議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 11:53:48 ID:???
他のセーラー戦士いらねえwww
931議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 12:41:22 ID:???
まあ、実際にその能力発揮するのはボス戦くらいなんだけどな
普通の雑魚戦だと普通に落ちたり臭いセリフの男に助けられまくったりしてる
932議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 13:32:25 ID:???
まあその臭い台詞のタキシード仮面は作中じゃ最弱だがな
本人も自覚あるらしく
ムーンには他のセーラー戦士がいる
守ってくれるから自分は必要ないのでは?とか一時期悩んでたし
その後未来の自分からタキシード(中略)ボンバー教わって多少自信付いたみたいだが
セーラームーンは原作じゃ凄いよ
最終的に宇宙を創造するんじゃなかった?w
933議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 13:38:18 ID:???
漫画の最後は混沌だかそんなのがラスボスだったな
最後は朝チュン妊娠オチだったの覚えてる
934議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 14:03:43 ID:???
ちなみにアニメ版のラストは全然違う
ラスボスを正気に戻して和解するんだが・・・

 戦 闘 中 ず っ と 全 裸

あんま再放送されないのって、コレが原因じゃ・・・?
935議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 14:37:53 ID:???
なん…だと…
936議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 15:27:30 ID:???
ブルーディスティニーで思いついた。
種世界ではEXAMシステムはSEEDに反応する、とか。
937議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 15:36:58 ID:???
セラムン全裸→青運命の流れで、EXAMの中の人がブルセラ戦士に脳内変換されたじゃまいかどうしてくれる
938議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 15:57:24 ID:???
>>936
SEEDはニュータイプよりも優先して始末しなきゃ行けないのですか、クルスト博士

※サンプル(キラ・アスラン・ラクス・カガリ?・シン?)が少なすぎて、結論が狂ってる予感
939議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 16:41:38 ID:???
SEEDを持つ者――誰が研究材料にされるんだろう。
940マド科学者:2008/11/09(日) 18:11:00 ID:BtIgDzvL
ミノフスキー博士、テム・レイ 、クルスト・モーゼス
ニナ・パープルトン 、フランクリン・ビダン、ヒルダ・ビダン
モニカ・アノー 、ミカムラ博士、ライゾウ・カッシュ
ドクターJ、プロフェッサーG、ドクトルS、H教授、老師O
イオリア・シュヘンベルグ 、ウリバタケ・セイヤ、イネス・フレサンジュ
ヤマサキ・ヨシオ 、碇シンジ、碇ユイ、惣流・キョウコ・ツェッペリン、
赤城ナオコ、赤木リツコ 、時田シロウ、葛城ヒデアキ
彼らをモルゲンレーテヘリオポリス支社に入れてヘリオポリス工業カレッジの教授にする。
ミノフスキー博士、テム・レイの二人でミノフスキー粒子の研究を行う。
クルスト・モーゼス 、ヤマサキ・ヨシオの二人でSEEDの研究を行う。
ニナ・パープルトン 、フランクリン・ビダン、ヒルダ・ビダン
ミカムラ博士、ライゾウ・カッシュ、ドクターJ、プロフェッサーG
ドクトルS、H教授、老師O、時田シロウでMSの研究を行う。
イオリア・シュヘベルグを軌道エレベータ開発計画の責任者にする。
碇シンジ、碇ユイ、惣流・キョウコ・ツェッペリン、葛城ヒデアキを
量産型ロンギヌスの槍の研究者にする。
イネス・フレサンジュで戦艦の研究をさせる。
赤城ナオコ、赤木リツコでスーパーコンピューターの研究をさせる。
原作キャラ
キラ・ヤマトのSEED因子をクルスト・モーゼス 、ヤマサキ・ヨシオに調べられる。
またプログラミング能力に赤城ナオコ、赤木リツコの二人に目をつけられて
スーパーコンピューターの開発に協力させられる。
MSの操縦能力も評価されてMSのテストパイロットを務める。
カズイ・バスカークはWガンダム系の科学者に工作能力に目をつけられて
MS開発に関わる。
トール・ケーニヒはカズイと付き合ってMSの開発とテストパイロットを務める。
サイ・アーガイルは実家が運送会社を経営しているつながりから
イネス・フレサンジュと共に戦艦や輸送船の研究をしている。
ミリアリア・ハウはキラと共に赤城ナオコ、赤木リツコ の元で
スーパーコンピューターの研究とオペレーターの訓練を行う。
フレイ・アルスターは自らコーディネイターより優秀なナチュラルだと
見せ付けるためにテストパイロットになる。
また碇ユイから碇シンジと結婚しないかと迫られて困惑している。
カガリはウズミやホムラから性格を矯正させるために
ヘリオポリス工業カレッジに入学させられSEED因子研究のため
クルスト・モーゼス 、ヤマサキ・ヨシオに調べられる。
自分も戦場に出たい考えからMSのテストパイロットをつとめる。
MS操縦の腕はWガンダム系の科学者が作ったプログラムで訓練しているので
原作より腕は格段に上である。
941マド科学者:2008/11/09(日) 18:12:01 ID:BtIgDzvL
他のキャラは原作どうりの予定である。
942議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 18:29:05 ID:PGlpCnZs
>>941
3年ROMれ
943議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 18:32:52 ID:???
物にしてくるか、コテを外してsageを覚えてきたら相手してやる
944議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 21:56:19 ID:???
カッシュ博士はナノマシンの研究だろ
945議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/09(日) 22:01:19 ID:???
セーラームーンの場合、サターンが来た時点で負け決定の気もしてきた
946議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 00:47:49 ID:???
サターンの登場でセーラー戦士の人気順位が大変動してしまったからな・・・
ボロが出る前に即退場ってのも人気の秘訣かも
947議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 00:58:43 ID:???
サターン種世界に鎌を振り下ろす→ムーン登場世界をヒーリングする
もしくは宇宙を再構築する
ハッピーエンド
素晴らしいな。これで種世界も救われるだろう
他のセーラー戦士?シラネw

初期の5人好きだったが後半に行けばいくほど外惑星組のかませ的扱いになっていって泣いた
あとプルートの降格にも泣いた
948議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 01:47:07 ID:???
漫画版ラストだとパワーアップして敵役になるけど瞬殺だしな…

一番哀れなのはセーラーアニマメイツ最後の戦士とか言って派手に出た割りに瞬殺の
セーラーヘヴィメタルパピヨンだが
949議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 07:39:01 ID:???
ルシオラー!
で、次スレは980?
950議論スレにて1001変更案を相談中:2008/11/10(月) 19:53:38 ID:???
>>947
実写版じゃセーラムーンが1人でそれやってのけたんだぜ・・・
951通常の名無しさんの3倍:2008/11/10(月) 22:18:09 ID:???
>>860
救世主……もとい、世界を救った英雄になりたくて
あちこちの戦場に現れては、引っ掻き回し戦局を悪化させるラクシズ
さらに、入らぬ物言いでガンダムを使ってちょっかいを出す始末
それを見た刹那たちCBは彼らを戦争補助対象とみなし武力介入を開始する

ラクシズとCBが手を取り合う?
いえ、考え方の違いで対立関係になるのは目に見えてます
952通常の名無しさんの3倍:2008/11/10(月) 23:33:51 ID:???
>>951
ラクシズがしでかした事がCBのせいになって、目の仇にされるんですね
そしてアリーに和田が奪われると・・・
953通常の名無しさんの3倍:2008/11/10(月) 23:47:11 ID:???
ラクシズの出現もイオリアの計画のうちかw
954通常の名無しさんの3倍:2008/11/10(月) 23:50:31 ID:???
出番が無くなってトリニティ涙目www
アレハンドロは笑いが止まらないwww
955通常の名無しさんの3倍:2008/11/10(月) 23:51:48 ID:???
ジャスティスブースターでトレミー沈められちゃうんだろうなぁ・・・
956通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 00:36:52 ID:???
>>955
寸前にクリスとリヒテを除くスメラギ達を乗せた強襲用コンテナで脱出

>>952
アリーが乗る和田とデュナメスが戦うんですね
2期で和田が原型をとどめないとんでも形で改造されるんですね
957通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 00:46:00 ID:???
>>956
寸胴で腰が回らない上に、腕を真横に下ろせなくなる
顔もブサイクに
958通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 03:52:22 ID:???
スーパーキチガイ介入大戦

迷惑する世界
959通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 04:45:56 ID:???
>>958
Gジェネレーションのオリキャラ部隊がウォーミングアップを始めました
960通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 06:47:30 ID:???
>>958
シモ・ヘイヘとハンス・ウルリッヒ・ルーデルが出撃準備に入りました
961通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 10:26:24 ID:???
>>958
ドリルの音が近くなってきたようです
962通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 11:42:42 ID:???
マシンロボチームが来たら
何もかも救ってくれそうだ。
ザフト、連合がどこかに侵攻
貴様らに名乗る名前はない!!で全て解決
963通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 13:27:12 ID:???
容量が厳しそうなので次スレで投下しますね
964通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 16:54:25 ID:???
ルーデル閣下の遺伝子つかったコーディ量産してたらどうなったかね。
965通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 17:04:02 ID:???
ルーデル閣下のは遺伝じゃなく後天的なもんだからなぁ
多分、普通のコーディになる
966通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 17:37:35 ID:???
仮にアスランの遺伝子使ったクローン作っても、裏切らない奴が大半だろうな

皆一様に禿げそうだけど
967通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 19:09:20 ID:???
そもそも遺伝子操作でピアノうまくなるとか歌上手とか後天的な事が決まるとかありえねーし…
968通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 19:16:28 ID:???
ルデル様は先天よりも後天よりももっと神懸り的な何かにしか思えない

毛髪と音楽はある程度遺伝とか先天的なもんじゃね?
969通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 19:21:58 ID:???
音楽性はどうなんだろうなぁ
絶対音感ってあれは先天的なのか?
あれも遺伝子なのか?それとも胎児の時に受けた影響が関係なのか?幼児教育か?

幼児教育って凄いストレスらしいな。子供にとって
壁に向かって熟語言い続けたり変な行動取るようになるんだと
970通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 19:35:26 ID:???
音楽性は・・・オーバースキルだ
歌唱力やら楽器の演奏なんかは死ぬほど練習すればどうにかなりそうだが、作詞・作曲のセンスはどうにもならん
さらに絶対音感なんてのは持って生まれた能力としか・・・
971通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 19:36:49 ID:???
ウルトラマンネクサスの西条副隊長にAAに来てもらってヘリオ組の指導をして欲しい
972通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 19:39:46 ID:???
音楽における感性はほぼ全部後天的なもんだよ
ただ歌うのが上手い人とか演奏するのが極端に上手い人は検査すると大抵体の作りが他人と違うから
先天的な要因が殆どだけどね
973通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 19:49:52 ID:NhD6oWMB
絶対音感は後天的だよ
何歳かまでに音楽教育を徹底的にやらされるとそうなるらしい
だが日常生活がとんでもなく不快で嫌になるって言ってた
どんな音でも音階で捉えちゃうらしいから
雑音とかも無視できないそうだ
974通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 19:58:38 ID:???
声帯が良くなるように遺伝子組むとか、腕とか指が長くなるように組むって事かね
その体の作りを生かせるかは本人の努力次第と
975通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 21:04:18 ID:???
音楽といった芸術方面は遺伝子による優劣があまり関係無いから、ピアノ好きだったニコルはあまり差別感情が無いんじゃなかったっけ
976通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 21:42:11 ID:???
鍵盤は右利き有利
977通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 21:50:08 ID:???
右が主旋律、左が副って構成だよな。大抵
978通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 21:54:59 ID:NhD6oWMB
利き手も矯正可能だな
両手利きの奴って器用すぎる
979通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 23:44:16 ID:???
こないだ新聞に片手になった父親のために息子が片手で弾けるピアノ曲探してきてくれたおかげで
ピアニストとして再起したって話が載ってた

ナチュとコーディの差なんかこれに比べればどうと言うことのないレベルだな
980通常の名無しさんの3倍:2008/11/11(火) 23:49:37 ID:???
障害者野球で片手ない人がボールとって送球する瞬間にグローブを外す、っての見て感動したなぁ
努力ってすげぇよ
981通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 00:15:09 ID:???
>>975
コンサートピアニストっていうのは、単なる英才教育だけでなれるものでは
ないんだ。努力しても努力してもだめなヤツがほとんど。

やっぱり遺伝子とかあると思うよ。
982通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 00:16:24 ID:???
まあ、種世界じゃ失明しててもMSパイロットになれる眼鏡とかあるからなぁ…
983通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 00:28:18 ID:???
>>981
アフォがいる。
984通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 00:40:56 ID:???
努力すれば必ず報われるわけではない
成功するものは必ず努力してる。だっけ?
985通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 00:43:29 ID:bS+JSR/D
>>981
真性のバカがいるw
音楽家の系譜を調べろ
986通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 00:51:41 ID:???
いくら英才教育したところで譜面どおり引く能力が高くなるだけで完全に譜面どおりに
弾けるようになったところで打ち止めだからな
人に聞かせて金を取れるレベルになるには感性が物を言う
987通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 01:28:31 ID:???
左利きの人間を無理矢理右利きに矯正しようとすると、不器用な人間になるだけ
同級生にそのせいで箸の使い方が異様に下手な奴がいたんだが、左手は慣れていないのでもう使えないとか・・・
そもそも、脳の働きが左右逆転している児童の脳の発達に、多大な悪影響があるとしか思えない

でも、ゲーム操作の左手レバー・右手ボタンてのはファミコンより前の時代にはハッキリ決まってなかった
ゲームウォッチは逆のものも多かったし、カセットビジョンは1P側と2P側で逆転してた
その頃はそれで別にやりにくいと感じた事は無かったな
988通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 01:37:15 ID:???
それはそれで慣れじゃないか?
左手で連打できるかって言われたら微妙なところだが
989通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 02:10:57 ID:bS+JSR/D
それは左利きが完成してないときに無理矢理矯正したからだろ
きちんと左利きになった状態から
本人の努力で右利きにも対応できるよう努力して
両利きになった奴がいる

格闘技やってるだがな、ソイツ
無断は右利きの振りをしてるから
いきなり左利きに変えると相手がビビるって笑ってたな
990通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 09:14:44 ID:???
〜天界サンライズ〜

天使「もう地獄がいっぱいでこのままでは人間界に死者が溢れてします><」
主神「では、地獄とそう変わらない液漏れ乾電池の神と焦げた手帳の女神の作った世界にその死者達を導いておあげなさい」
天使「流石は主神!そこにしびれる憧れる」

どうやら主神は地獄から溢れたサンライズキャラを種世界送りにしたようです
991通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 09:46:24 ID:???
極悪だな、キーやん
いくら種の世界で宗教が廃れてるからって、死者を送り出して神に祈りを捧げるようにするとは
992通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 10:04:36 ID:???
だが、そのキーやんならサッちゃんと談合して実行しそうだから困るwww

ところで次スレマダー
993通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 15:56:41 ID:???
>>981
マイルス・デイビスが余りにも自分の才能の無さを嘆いて
実家の歯科医を継ぐかどうか本気で迷ってたのは有名な話
994通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 16:28:55 ID:???
ぶっちゃけマイルスはトランペッターとしては一流半くらいだからね
ウィントン・マルサリスに「プレイヤーとしてみるべき所は何もない」とハッキリ言われちゃったようにw
総合的な「ミュージシャン」としては超一流だけど
995通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 16:50:03 ID:???
おいよ、次スレだ。
【もしも】種・種死の世界に○○が来たら 5【統合】
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1226476158/
996通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 17:00:13 ID:???
>>995
スレ立て乙

以下乙しながら1000取り合戦
997通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 17:14:15 ID:???
とりあえず梅
998通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 17:19:12 ID:???
999通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 17:30:09 ID:???
999
1000通常の名無しさんの3倍:2008/11/12(水) 17:35:28 ID:???
1000なら……SS大量投下で嬉しい悲鳴
10011001
゚・ *:.。. * ゚
      +゚
 。 .:゚* +     このスレッドは1000を超えました。
     ゚      新しいスレッドを立ててくださいです。。。
    ゚  /ヾー、
       r!: : `、ヽ
      l:l::..: :.|i: 〉
      ヾ;::::..:lシ′       新シャア専用板@2ちゃんねる
         `ー┘          http://mamono.2ch.net/shar/