【IF系統合】もし種・種死の○○が××だったら 2
>>1乙&前スレまでの連載物まとめてみた
作者 作品タイトル (保管場所)
592 ◆M2a2eh6/s6氏 愛の惑星の詩 (LOWE IF)
ザクレロSEED氏 機動戦士ザクレロSEED (Seed統合)
94 ◆4x1/ER9Heo氏 GUNDAM SEED -褐色の破壊者- Brownish Buster (Seed統合)
◆ld4xh1oLN2氏 ディアッカの炒飯日記 (Seed-OO)
101氏 ※タイトル未定 (Sin-Jule-IF)
CSA(旧735)氏 もし、シンがザラ派残党に所属していたら (Seed統合)
とりあえず単発のもの、他スレに移動したものは省いたんだがコレで全部かね?
スレ立て乙
>>1乙
>>3 まとめ乙。
統合だけあって収納場所が散ってるのは仕方ないことなんだよね。
いちおつ
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/shar/1196438301/994の続き ユニウスセブン落としを口実に連合はプラントに宣戦布告し、世界は再び戦火に包まれる
地球連合艦隊はプラントに総攻撃を開始、ザフトは宇宙空母ゴンドワナを旗艦とする主力艦隊がプラントを防戦する形で迎え撃つ
一方、いち早く察知したソレスタルビーイングは連合軍とザフトによるプラント攻防戦に武力介入を開始
キュリオスとデュナメスは核ミサイル搭載のウィンダル隊を攻撃、ヴァーチェはザフトの切り札であるニュートロンスタビライザーを破壊する
ソレスタルビーイングは次なるミッションとして地球連合軍の最高司令部があるヘブンズベース基地を強襲
一時はエクシアの独断行動というアクシデントは起こったが、ヘブンズベースの壊滅に成功する
そもそもどのぐらいの性能差なのかわからないからなあ
11 :
CSA:2008/02/06(水) 21:56:22 ID:???
第四話「それぞれの」
「はっきり言って、状況は最悪よ……」
ブリーフィングルームに集めたクルー達を見渡しながら、タリアは淡々と事実を述べた。
謎の勢力による突然の襲撃から既に二時間近く。
敵の目的は完全にMSの奪取だったようで、戦闘は長くは続かなかった。
こちらが兵を引くやいなや、敵も直ぐさま後退したのだ。
まったく見事な引き際だろう。
無駄に戦火を広げなかったところも、敵でなければ評価したい司令官だ。
だが、状況はひっ迫していた。
「これが約1時間前の映像……」
言って、アーサーの方を見やる。
それにアーサーは慌ててモニターのスイッチを入れて。
『こちら第八MS小隊マーカー2! 現在ジンと思われる機体と交戦……』
『ユ、ユニウスセブンが安定軌道を離れている、繰り返す……』
『ぐぁあああああああ!! 援軍を、至急援軍を……』
映し出されたのは、哨戒任務にあたっていたMSゲイツが捉えた映像。
いくつもの筋を描くスラスターから吐き出された粒子。
飛び交うビームの光。
ユニウスセブンに取り付き、おそらく推進ユニットと思われる装置を取り付ける“敵”MS。
一方で迫り来るその漆黒の機体は、明らかにZ.A.F.T製であるZGMF−1017“ジン”で。
「……つまり、そういうことよ」
ため息をもらしながら、再びクルーを見渡す。
この映像が意味すること……
それはあまりに最悪なケースなのだ。
しかし、大半のクルー達は合点がいかないのか首をかしげるばかりで。
その反応にタリアはイライラさせられる。
ほとんどが新米兵だから仕方がないとはいえ、事態はそれを許しはしない。
「高機動型ジンのバリエーションタイプか……」
と、集まったクルーの中で鋭く言葉を発したのはイザーク・ジュールだった。
今回の式典に出席する予定だったプラント最高評議会議長、ギルバート・デュランダルの護衛を務める男だ。
「ちっ……かなりマズイ状況だな、確かに」
さすがは前大戦を生き抜いた歴戦の猛者である。
若くして評議会の議員に選出されたのは、家柄や血筋によるものではないらしい。
12 :
CSA:2008/02/06(水) 21:58:36 ID:???
「……おいおい、じゃあユニウスセブンを動かしたのはこっち側の人間ってこと?」
それでもまだ事態を呑み込めないクルーのためか、イザークの隣のディアッカ・エルスマンが飄々と言う。
「大戦末期に少数しか生産・配備されてないM2型となれば、そういう結論になるな」
「マジかよ……」
二人の会話に、一気に室内がざわめく。
ようやくこの場の全員が話についてきたようだ。
「……とにかく、わたし達としてはこの事態をどうにかしないといけないわ」
話を進めるべく、タリアは静かに口を開いた。
「幸いこの位置からであればユニウスセブンが地球に落下するより早くデッドラインに到着できるでしょう」
モニターには既に作戦概要の図が表示されており、それを指示棒で指しながらタリアは説明を続けていく。
先ず、プラント都市国家の主要コロニー群が存在するL5宙域。
一方地球と月の間にあるL1宙域は、その位置から中継ステーション的意味合いが強く非武装地帯とされている。
問題となっているユニウスセブンも元々はこのL1に配置されていた。
それが、大戦後にL4宙域の外れに移動されたのである。
地球やコロニーに完全に影響を及ぼさないように。
しかし追悼の意を込めプラントから離れすぎないように。
L3やL2が候補に上がらなかったのはそのためだ。
そしてアーモリー市のひとつであるアーモリーワンはそのL4宙域に存在する。
「だけど、計算した結果阻止限界点までの予想タイムは30分しかないわ」
「げっ、たったの30分かよ!?」
「おまけに“偶然”にも近くを巡回中の味方艦はなし。連合の月基地への連絡も繋がらないわ……まさしく孤立無援ね」
ディアッカの合いの手に答えながら、改めて事態の深刻さを認識させられる。
プラント本国及び各基地からの援軍では間に合わないのだ。
前大戦において皮肉にも活躍したエターナル級であれば話は別だが、現行の艦艇では速度的に考えて期待できない。
よって今アーモリーワンに現存する戦力、MSが十二機と戦艦二隻。
それが、今持ち得る全ての戦力なのだ。
まったく、テロリスト達にしてやられた状況だった。
(まぁ、完全にこちらのミスよね……)
しかしやらねばならない。
やらなければ、間違いなく再び戦争が起こるのだ。
コーディネーターによるコロニー落とし。
その事実はどんな理由でも覆い尽くせるものではない。
13 :
CSA:2008/02/06(水) 22:00:33 ID:???
「よって、各機体には必ず自らに課せられた任務を確実に遂行してもらう必要があるわ……アーサー」
「はい」
説明を副官に任せ、タリアは一息つくことにする。
なにせ色々な思惑が交錯し過ぎている。
限られた時間の中ではあるものの、頭をリラックスさせる時間は少しでも欲しい。
「ナスカ級とその搭載機は全機メテオブレイカーによる破砕作業」
メテオブレイカーとは、プラントに激突するおそれのある隕石を破壊するための兵器だ。
各宙域の哨戒任務にあたる艦には常備しておくのが原則とされている。
「イザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン、シホ・ハーネンフースの三名はメテオブレイカー隊の護衛」
「た、たった三機でですか!? 敵の規模は分からないんですよ!?」
悲鳴を上げたのはシホ・ハーネンフースだった。
当然敵は、こちらの破砕作業の妨害に出てくる。
その時守るべきMSの数は六機……
人数が足りていないのは、子どもでも分かる。
常識的な思考の持ち主なら、当然の反応だった。
「ふん、やってやろうじゃないか」
「グゥレイト! 頼りにされてるってわけだ」
だが残りの二人は違った。
この状況において全く絶望をしていない。
潜ってきた修羅場の数が違うのだ。
「しかし隊長……!」
「口を慎めシホ。これ以上の異論は上官侮辱罪に問われるぞ」
「で、ですが……」
「大丈夫だって。俺とイザークが組めば鬼に金棒なんだからさ」
「軽口もたいがいにしておけディアッカ。死にたくなければ、な」
14 :
CSA:2008/02/06(水) 22:02:35 ID:???
タリアとてもちろん無策で考えたわけではない。
この三人と、量産機とはいえ新型のMSの力があれば倍以上の戦力差も何とか出来るかもしれない。
そう考えた上での決定なのだ。
「困難で危険が伴う任務だというのは分かっているわ。でも、やってちょうだい……」
「……了解しました」
よくよく考えれば、そうせざるを得ないことにシホも気づいたのだろう。
そうなればさすがに対応が早い。
その瞳には強い決意の色が見て取れて。
「……おほん、話を続けてもいいかな?」
「申し訳ありませんでした、副長」
「いや、別にそんなに改まっては……」
逆にアーサーの方が気圧されてしまう。
それを見てタリアは思わず苦笑する。
「うおほん……そしてルナマリア・ホークとレイ・ザ・バレルについてだが……」
この男もこの男でいつもと変わらないのが可笑しかった。
「以上の二名は本艦の護衛及び“ボギーワン”への対応となる」
ボギーワンとは、謎の戦艦にタリアが付けた仮の名称である。
作戦を立案・遂行する上で「名無し」では話にならない。
「お言葉ですが……」
と、レイが静かに疑問を口にする。
口数の少ない彼しか知らないタリアにとって、それは意外だった。
「果たしてこの艦に二機もの護衛をつけるのは妥当なのでしょうか?」
「こ、この艦という言い方はなんだ、この艦という言い方は……」
「アーサー黙って」
「か、艦長……」
「レイ、続けていいわよ」
「はい」
15 :
CSA:2008/02/06(水) 22:04:37 ID:???
疑問は時として判断を鈍らせる。
ここで解消できることなら、それは解消すべきだろうとタリアは思う。
「彼ら……“ボギーワン”の所属は先の戦闘からも分かるように地球連合で間違いないと思います」
「……それで?」
「それなら……奴らが連合なら、ユニウスセブンの落下を黙って見過ごすものでしょうか?」
「えぇ。自分たちの真上にあんな巨大なモノが降ってくるとしたら、ただではいられないでしょうね」
「だったら……」
「でも、わたし達と協力できる?」
「それは……」
そう。
今回の「コロニー落とし」は、彼らとは無関係な出来事。
かといって、ついさっき喧嘩をした相手に「ごめんさない。協力して下さい」とは頼めるものでもない。
それに、彼らの母体であるブルーコスモスがどんな団体であるかを考えれば自ずと答えは導き出される。
「むしろコーディネーターの排斥を考える連中なら、これを絶好の機会と考えるでしょうね」
「では、場合によってはこちらの妨害工作に出るということですか」
「少なくとも、こちらが思うような加勢をしてくれることはないでしょう」
月基地への連絡が取れないのが一番の懸念事項だった。
考えたくない事態が頭の隅を過ぎって離れないのだ。
だから敢えて二機をミネルバの護衛に残した。
出来ることなら可能な全機で以てユニウスセブンの破砕とその行動の防衛にあたりたい。
しかしそれは逆に作戦の成功率を下げる結果になるかもしれないのだ。
タリアにはそんな博打のようなマネは出来なかった。
「これで納得が出来ました。出過ぎた真似をして申し訳ありません、艦長」
「いえ……あなたの疑問は最もよ」
16 :
CSA:2008/02/06(水) 22:06:25 ID:???
言いながらも、二人をこうした配置にしたのにはもうひとつだけ理由があった。
(ルナマリア・ホーク…………先の戦闘で何かがあったのは確かなようね……)
タリアはすぅっとその目を細めた。
ここに来て終始うつむきかげんの赤服パイロット。
本来なら厳しく追及しておきたいところだが今はその暇もない。
なら、目の届く範囲に置いておくのが対処がしやすいだろう。
「厳しい戦いになるとは思うけど、各員の奮闘を期待する!」
* * *
「にゃぁ〜〜」
ほんとうに忌々しいことだ。
膝の上に乗せた愛猫を優しく撫でながらも、ロード・ジブリールの内心は穏やかではなかった。
やっと、待ちに待った瞬間が訪れたというのに。
『ほ、ほんとうに大丈夫なのかジブリール?』
『我々がいる場所は安全なんだろうな?』
『ファントムペインに迎撃に向かうように命じずとも良いのか?』
苛立ちの原因。
それはこの老人達だ。
人を恐れ素顔を隠し、あまつさえまともに議論さえ出来ない。
心配せずとも他の誰よりも安全な場所にいるというのは明らかなのに。
(まったく、困った連中だ……)
何の理想も持たず。
ただただ日々を享受し、自らの保身と更なる富の蓄積だけを願っている下らない輩。
それがこの者達の正体だ。
「……大丈夫ですよ。既に手は打ってあります」
『おお、そうか……さすがはジブリールだな』
『ジブリール、それを聞いて安心したよ』
「いえいえ、皆様方にご心配をおかけしたのは私の落ち度ですよ」
17 :
CSA:2008/02/06(水) 22:07:49 ID:???
だが、それでも組織の重要な出資者であることに違いはない。
彼ら無くして組織の運営が成り立たないのも事実なのだ。
それがまたジブリールを苛立たせる。
「ですがこうなるのであれば、やはりもっと早くに動いておくべきだったでしょうな」
そう、皮肉を込めて言ってやる。
歪んだ種であるコーディネータの根絶。
そのための準備などいくらでもしてあった。
後は意志の統一を待つだけだった。
なのに……
『……じゃが、ことはそう簡単ではないのだぞジブリール』
『左様。世論というものもある。少なくともこの二年間はその時ではなかった』
『同感だな。力だけでは何事も解決できんさ』
この態度である。
知った風な口をきくことだけは立派なことだ。
だが、今度ばかりはそうもいかないだろう。
「ならば今回の一件、動き出す理由には最もな材料だと判断しますが如何でしょう?」
改めて問い質す。
もちろん、反対などあろうハズがない。
そのためにわざわざお膳立てがされるのを待っていたのだ。
「オペレーション・ノヴァ……承認していただけますな?」
* * *
ここまで……
ここまではほぼ順調と言って良かった。
後は、“これ”を無事に地球に落とすだけ……
「……」
だがシンは、自分がいまいち乗り切れていないのを自覚していた。
出撃を控えたセイバーのコックピットの中で。
栄養補給のための宇宙食を機械的に胃の中に流し込む。
虚空を見つめながら、このどろりとした感触はいつまでたっても慣れないなと思った。
18 :
CSA:2008/02/06(水) 22:09:16 ID:???
「…………こいつで、本当に争いのない世界が……」
覚悟は出来ていた。
揺るぎなく、決して消え去ることのない思いが。
それにもう後戻りなんか出来やしない。
そう自分に言い聞かせる。
それが現実なのだと。
「そうだ……だから俺は……」
言いながら、パイロットスーツの胸元から携帯を取り出す。
常に肌身離さず持っているお守りだった。
「マユ……俺は間違ってなんかいないよな?」
圧倒的な武力による平和の構築。
抗うことが無意味と思えるくらいの圧倒的な……
そんな、力という恐怖による支配。
それは最も確実な手段だろう。
『ナチュラル全てを滅ぼせば、戦争は終わる』
パトリック・ザラが残した言葉。
だが種を、特に人間という種を意図的に全て滅ぼすことは現実的に言えば不可能に近い。
ならばどうするか。
パトリックの意志を受け継いだ者達が行き着いた答えが、この作戦だった。
「そうさ……話し合いなんてあり得ない……あいつらに言葉なんて……!」
シンは思い出す。
あの日。
あの火。
あの時。
言葉による平和なんて偽りでしかない。
それはあの日のオーブを以て証明された。
力のない正義なんて無力すぎるのだ。
正しいのは、力を持つ正義。
弱い者も救うことが出来る、力。
だから、迷うことなんてないはずだった。
たとえかつての仲間と刃を交え、その果てに殺すことになったとしても。
数多の屍の上に築かれるであろう血塗られた世界であっても。
「だから俺は…………!!」
支援
20 :
CSA:2008/02/06(水) 22:12:10 ID:???
うぅん……なかなか話が進みませんが……
たぶん次ぐらいでユニウスセブン事件は終わりになりそうです。
ディアッカの炒飯日記は明確にガイドラインが打ち出されたことですし、
今後は”もしもスレ”に移動いたします。
スレ立て乙です。
SSに触発されて、初代ブームの頃からも全く手をつける事のなかった
ザクレロを生まれて初めて、それもMIAで買ってしまった。
…たしかにMSと比べるとでけぇ。
初代の時は相手が悪すぎたというか、設定上いくら欠陥機であると説明されようと
あの姿が高速で迫ってくるのはやっぱ恐怖だわなあ。
というわけで、早速ガンダムデカールでCEの連合軍のエンブレムを貼って
続きをwktkしているところ。
23 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/08(金) 12:23:31 ID:5tMYgoSd
ザクレロ町
GJです。
覚悟はしている云々言ってはいますが事がすんでからTVのニュース見て自分が何やったのかを認識して後悔するシンが想像できる。
アークエンジェル艦橋。
通信相手を映す大型モニターには、黒地を赤い線で彩った仮面で口元以外を隠した男が映っている。黒っぽく色が変えられているが連合の制服を着てるからには連合兵なのだろう。
彼は、連合軍第81独立機動群を名乗っていた。
「第81独立機動群?」
通信を聞いたナタルは、眉を寄せて首をかしげる。あまり聞かない名前だ。
連合軍の派閥について通じていれば、それがブルーコスモス派閥の私設部隊に等しい存在だと知っていたのだろうが、そうでないならばその部隊は目立たない一部署に過ぎなかった。
しかし、マリューはその名を知っていた。
「新型MAの開発と実用試験をしてる部隊よ。ヘリオポリスに、あのザクレロを持ってきたのもこの部隊」
ザクレロの受領の時に聞いた部隊の名。それ以上の知識はない。
「それがどうして、この艦に……」
「多分だけど・・・・アークエンジェルそのものよりも、ザクレロの方が重要性が大きいって見なされたんじゃないかしら? だから、ザクレロを十分に支援できる部隊が出てきた」
疑問を口にするナタルに、推測に過ぎないがマリューが答える。
ただ、その推測は外れてはいなかった。
強襲機動特装艦アークエンジェルは新造艦ではあるが、その真価はMSを搭載して運用する事にあったと言っても過言ではない。だが、その価値はMSが強奪された事で失われている。
今では、極めて強力な砲を積んでいるものの、ただの戦艦でしかない。
一方、ザクレロの方の価値は失われていないばかりか重要度を増している。何せ、実戦運用されているわけで、得られるデータは後続の新型MAの運用や開発に役立つだろう。
しかし、そのデータは、新型MAを開発している者の手に渡らない事には意味がない。
「なるほど有り得ますね・・・・ともかく直接聞いてみます。通信をこちらに回して」
ナタルは通信士に命ずると、艦長席のコンソールを操作して通信を行う手筈を整えた。そして、姿勢を正して毅然とした態度で通信に臨む。
「初めまして。艦長を代行しておりますナタル・バジルール少尉です」
『ああ、申し遅れたな。第81独立機動群ネオ・ロアノーク大佐だ。もっとも、あまり階級は気にしなくて良いがね。階級に似合わず、前線巡りばかりさせられている哀れな男だ』
ネオ・ロアノークは、通信の向こうで苦笑して見せた。
なお、このネオ・ロアノークという名は、第81独立機動群が彼に与えた偽名である。
名前も顔もない人間。それが、ネオ・ロアノーク。
もっとも、そんな事はアークエンジェルのクルーの知る由もない事であり、ネオ・ロアノークだと自己紹介されればそれを素直に受け取る以外にない。
ナタルは、ネオに聞いた。
「ロアノーク大佐。許されますなら、詳しく事情を聞かせてもらいたいのですが? 何故、第81独立機動群が私達の担当に?」
『どうという事でも無い。我々はザクレロの開発部隊であり、君達に最も適切な支援を行える。そう判断したので、君達を第81独立機動群に引き込んだ。つまり、我々は君達を最大限支援する意思と能力を保有していると思ってくれて良い。安心したかね?』
ネオの答えは、マリューの想像とほぼ一致する。そのことに、ナタルは安心した。
ザクレロの運用データ取りが目的だとしても、それで手厚い支援を受けられるなら願ってもない事だ。放置されるよりは、ずっと良い。
「ありがとうございました。百万の援軍を得た思いです」
礼を言うナタルに、ネオは満足そうに返した。
『その期待に応えよう。まず、暗礁宙域に移動してくれ。哨戒任務中のドレイク級宇宙護衛艦“ブラックビアード”がいる。まずはこれと合流しろ。補給と修理の用意をさせておく。次の指示は、合流する“ブラックビアード”から受け取ってくれ。以上だ』
アークエンジェルとの通信を終えたネオだったが、通信室を出る事はかなわなかった。
「大佐、アズラエル氏から通信です。お待ちになってますよ」
通信士がネオに告げたのは、今回の任務の大本となった男の名である。
昨日、ムルタ・アズラエルは、ヘリオポリスで起こった驚くべき事件、連合MS強奪のニュースを聞いた後、第81独立機動群へ指示を出した。つまり、アークエンジェルを第81独立機動群傘下に入れる事と、可能な限りの支援を与える事を。
本来、アークエンジェルに価値を見いだしているのは第8艦隊だけであり、第8艦隊が支援できない状況になればアークエンジェルは連合軍から見捨てられていた事だろう。
しかし、アークエンジェルがザクレロを実戦運用していた事が状況を変えた。利用価値が出てきたのである。他ならぬ、軍産複合体ロゴスにとって。自社製品で戦果を上げているのだから、それを支援してもっと戦果を上げてもらおうとするのは当然の事だった。
今日のこの通信は、任務の進展具合を確認する為の物だろう。
「ちょうど良いと言うべきか、せっかちだと言うべきかだな。まわしてくれ」
ネオは通信士に答え、通信を回してもらう。
直後に、ネオの前の通信モニターに、ムルタ・アズラエルの姿が映し出された。
幸い、待たされた割には機嫌は悪くない様子で、とりあえずネオは安堵する。
「お待たせいたしました」
『いえ、良いんですよ。アークエンジェルと通信中だったそうですね・・・・で、どうですか? アークエンジェルは手に入りそうですか?』
「順調です。そもそも障害となる要素もありませんからね。第8艦隊の奴ら、アークエンジェルの事などまるで忘れた様でしたよ」
アズラエルは、現在の進展具合をネオに聞く。ネオは、どうと言う事もなく素直に答え・・・・それから、気になっていた事を逆に聞き返してみた。
「しかし、よろしいのですか? アークエンジェルを新型MAの実戦試験部隊にするだなどと。彼らは、素人の寄せ集めですが」
アズラエルからの指示を信じるなら、アークエンジェルを第81独立機動群に入れるのは、新型MAの実戦試験をさせる為だ。
アークエンジェルという艦は良い。最新鋭の艦であるので、実戦試験のベースにするには十分だ。
問題は乗っている人員。MAパイロットは、一人を除いて素人。艦長も素人。整備の人員が比較的揃ってるのが救いと思える程度だ。
普通に考えれば、搭乗人員はそっくり入れ替えると思うのだが、アズラエルの指示を見るに、人員補充はあっても、今の人員を下ろすという事はない様だ。
何故、素人を使うのか? それは当然の疑問である。
『素人だから良かったと言うべきですかね』
アズラエルは、ネオの質問に苦笑しつつ答えた。
『その・・・・マリュー・ラミアスですか? ザクレロのパイロット。昨日まで実戦を経験した事もないナチュラルが、ZAFTの英雄ラウ・ル・クルーゼ含むMS2機を撃破し、戦艦を中破させた。おかげさまで、この上なく新型MAの価値を高めてくれましたよ』
「ビギナーズラックだというのがこっちの評価ですけどね」
戦闘記録を見たMAパイロット全員が、自分ならもっと上手く動かせると言っていた事を思い出しながらネオは言う。
とは言え、あの無様な動きでも敵を倒せるのだから、逆にザクレロは凄いという評価にもなるのだが。
アズラエルも、その辺りはふまえている様だった。
『運も実力の内です。それに戦果だけあれば、実力が無くとも、コマーシャルには十分ですしね。ついでに言ってしまえば、見栄えのする女性だというのも好都合でした』
「戦闘機にプレイメイトを添えるのは、今も昔も変わらないという事ですか」
おっぱいのでかい美女が水着か何か気の利いた格好でメカに張り付いていれば、一部趣味の異なる連中を除いた大方の男達は喜ぶ。ネオだって、雑誌か何かのピンナップで見たなら、ちょっとトイレの個室にこもろうかと考えるくらいの元気はあるつもりだ。
アズラエルの意図は、さすがにそこまで下卑たものではないだろうが、男の感性を突こうという点では根本は同じだろう。
アズラエルは、平然とした風で言った。
『まあそんな所です。実戦試験と言うよりも、コマーシャル用のお祭り部隊のつもりで。商品を売る為にも、私は彼らをバックアップしますよ』
機動戦士ザクレロSEED‥‥以上。
新スレおめでとうございます
今回は、自分のパソコンぶち壊れ記念投下
短いので、保管庫の10話に追加と言う形にさせてください。
GJ!
これはマリューはエロいパイロットスーツを着る羽目になるという伏線か?w
何で味のあるSSの書き手のPCてのは必ず一度は物故割れる事になってるんだ…
>>31 それだけPCを酷使しつつも頑張って書いているって事でしょ
ワープロ使えばいくら書いても物故割れないよ!
文豪ミニとかさぁ!!
マリューがなかの人の影響を受けて某作戦部長と区別がつかなくなっているのは残念
マリューと某作戦部長に違いなんてあったか?
マリューは一応技術仕官なので、技術的な会話もできたりする…はず。
あとは出番の差が(ry
ノイマンという超絶操舵士が部下にいる。
>>「〜コマーシャル用のお祭り部隊のつもりで。〜」
目茶苦茶お金をかけそうだ。この時点でのネオの登場に
わくわくします。
ここってちょっとでも設定が変わってればIF物として挙げられるんでしょうか?
ならばちょっと書いてみようかなと思ったんですが…
OKOK! 行って見よう!
クルーゼの仮面が南国風だったらとかどうでもいいIFでも多分OK…
だよね?
>>44 おっしゃる内容のイメージが湧かないけど、たぶんOKじゃね?
だそうですので勇気を出して投下してみて下さい
もしシンが女で萌えっ娘だったら
49 :
41:2008/02/11(月) 21:25:33 ID:???
ありがとうございます。
あと、連投規制ってどんな感じでしたっけ?それによって一回の投下量を考えようと思うんですが
>>50 素顔を見ると死ぬと言うより、目を合わせると不幸になると言うジンクスが流行りそうだなw
52 :
クルーゼ:2008/02/12(火) 11:39:18 ID:???
>>51 「それこそが私の狙いだよ、これなら私の素顔にまで気が回るまい」
お守りコレクターなイザークと妙に気が合いそう
もちろん他の人間は原作以上にドン引きだろうがw
もしクルーゼがシンの上官だったら
>>44と
>>54を併せると
もし南国風な仮面を愛用するクルーゼがシンの上官だったら
さらに
>>48を加えると
もし南国風な仮面を愛用するクルーゼが萌えっ娘なシンの上官だったら
もしもフラガ一族が集結したら
アルダ・ムウ・クルーゼ・レイ・ネオ(ムウ二号)
>>54 1.世界を守るため、かつての上司に立ち向かう王道主人公パターン
2.クルーゼの出自を知り、彼の意志を受け継いでキラと世界を滅ぼそうとする、
ラスボス継承パターン
3.1と2の折衷。クルーゼの出自を知り同情するものの、別の道を選ぶ
(キラを殺そうとするのは変わらず)
>>57 おぉ
かなり前に出ていたシンラスボスも
同時に叶えられるかも知れないんだな
「キラを殺す。上官も倒す。両方やらなくっちゃぁいけないのが主人公の辛い所だな」
前スレの916です、流れがクルーゼさんなうちに続きを投下したいです
間に合いそうもないけど…
>>60 全裸で正座して待つ! 早くしないと別人に書かれるぜ!
もし本編とスタゲのファントムペインが入れ替わったら
64 :
916:2008/02/13(水) 17:45:45 ID:???
今思い返せば彼女とのあの出会いが私の大きく変えてしまったのだと思う…。
C.E.71年5月8日 アラスカ JOSH-A
「パパ?」
「いや…、私は独身で子供などいないのだが…」
「じゃあ叔父さん?」
「どうなのかな…?、それはあり得るかもしれない話なのだが」
見知らぬ少女から急にパパと言われて戸惑うクルーゼ、ここに彼を知る人がいれば余りに彼のらしくない混乱振りに驚くであろう。
「と…ともかくだお嬢さん、こんな所にいては危ないな」
「そ、そうね」
「まったく、君と私の間にはどんな縁があるというのだ?」
「もう、こっちが聞きたいわよ!」
文句を言う割りに少女も意外なまでに素直についてくる、逃げる途中で聞いたのだが彼女の名はフレイ・アルスターと言うらしい。
65 :
916:2008/02/13(水) 17:51:20 ID:???
「サイクロプスだと…、これはどう言う事だ?」
人並み外れた空間認識能力を持つクルーゼ、本来ならば迷うはずもない彼が迷い込んだのはよりにもよって大量のサイクロプスの目の前。
「サ…サイクロプスって、あのサイクロプス?」
「ああ、あのサイクロプスだよ」
「は…早く逃げないと、逃げるつもりが近づいてどうするのよ!?」
「ここは基地の最深部だ、逃げる前にこいつが作動するだろうね」
サイクロプスの名を聞いてフレイの顔色が一気に青くなる、月でのレアメタル採掘の効率を飛躍的に高めたこの装置の名とその威力を知ら
ぬ者はいないだけに当然の反応だろう。
「じゃ、じゃああれを止めなさいよ」
「困ったね、私はあれに作動してもらわないと困るのだが…」
「しょ…正気?!、爆発したら私達は死んじゃうのよ!」
「まあ、そうだろうね」
「もう、なんでそんなに落ち着いているのよ!!」
サイクロプスの作動を確実な物とするために作戦に参加したのだからクルーゼの中にこれを止めると言う発想は全くなかった、しかしフレ
イの方にはそんなつもりは微塵もなく当然の事だが死ぬのはまっぴら御免である。
「なんであんたと心中なんてしなきゃいけないのよ!」
(いや、まだ私も死に時ではないか、私には世界を終焉まで導き続ける義務があるのだし)
「君には負けたよ、本意ではないがこいつを止めてみよう」
「そうよそれでいいの、任務なんかより取り合えず自分の命を大事にしなさいよ」
最初はここで吹き飛んでも構わないとも思ったが計画はまだ序盤、ここで自分が死んだ事で下らない世界に幕を引き損なってはなんとも惜
しい。ただもしも止めるように言ったのが彼女でなければここでそのままお茶でも飲みながら爆発を待っていただろうと思う。
「サイクロプスは本来採鉱用に作られた物だからね、再起動はともかく緊急停止自体は別に難しい事ではない」
「へぇ、そうなんだ」
「まったく…、この私がこいつを止める羽目になるとは想定外だよ」
この大量のサイクロプスなのだが急ごしらえの仕掛けだけに付け入る隙は多い、しかもサイクロプスは元々軍用ではないので作動に関しては厳重に管理されていたが停止に関しては容易であったのも救いだった。
C.E.71年5月8日、別に起きたもう一つの騒ぎのせいもありJOSH-Aは嘘のように静かであった。
「おじさん、無人とは言え敵地で堂々と食事ってどういう神経しているの…」
「いや、君が食堂の方をじっと見ていたので寄ってみたのだが不満かな?」
「別に不満と言う訳じゃないけど…」
「ふふふ、蕎麦に全ての具を盛り付けるこれは究極の贅沢だな♪」
66 :
916:2008/02/13(水) 17:57:48 ID:???
>>49 これを一気に投下しようとしたら無理だったので参考にして下さい
それと改行が崩れて申し訳ないです、いつもは超短編のギャグオンリーなもので…
GJ!
何食ってんだwwクルーゼwww
68 :
916:2008/02/13(水) 19:06:32 ID:???
>>67 クルーゼ「もぐもぐ、見ての通り蕎麦だよ、海老天が二つにかき揚げ一つ、それに油揚げ二枚にかまぼこ三枚にetc…」
どこぞの少年王張りの無邪気さに全俺が泣いた
そんなの蕎麦じゃないって、押井監督に怒られそうだ
71 :
916:2008/02/13(水) 19:40:42 ID:???
>>61-62 遅れたが待っててくれてありがとう、でも全裸はまずいからネクタイだけは締めね
>>69 本人はこれでも邪気満々なつもりなんです、暖かく見守ってください
>>70 えーと、クルーゼ氏は食事位は好きにさせてくれと仰ってます
次回はクルーゼの悪事(?)が及ぼした影響をお送りする予定です
おととい立ち読みした某マルチドライバー連想した
キラとアスランの立場が逆の場合の話を考えたんだが・・・
アスランがザフトに寝返って終わってしまう・・・
>>73 ならば凸がキラのために序盤のうちから連合に裏切るのはどうか
これはこれで相当大変そうだけどw
クルーゼがかわいい件
クルーゼがジジむさい件
キラとアスランの立場が逆だったら・・・
・アスランがOSを書き換えられるかどうか→できなきゃ撃破されて終わり
・AAにはイージスが残される→敵前でEN切れたら終わり。キラに鹵獲されて終わり
・婚約者であるラクスを救助→アスラン×ラクスというなんか新鮮なカップル成立w
・ラクスを返すイベント→キラに説得されて寝返って終わり。突っぱねても、ラクスはキラに寝取られてしまうw
・イージスではスカイグラスパーとの連携がうまくいかないw
・自爆イベント→キラは自由に乗り換えるが、アスランは木っ端微塵になったイージスの代わりに鹵獲したストライクに→AAアラスカ沖で沈没
なんか疲れてきた・・・
>>78 どこまでキラキラでヘタレなんだアスランw
そういやアスランって、ソフト面に強いキラとは違ってハードに強いんだよな。
アスラン主人公で種やるのは無理だ・・・
しかし、種死ならどうだろう?
・戦後、ザフトに華麗に復隊(議長権限で赤)
・華麗にセイバーのパイロットに
・華麗にシンの上官。最初から上官なのでシンもそれ程反発しない
・でもシンの身の上話を聞かされてちょっぴり複雑→シンの行動原理を理解
・戦力増により、青森湾でのG強奪を阻止できるかも知れない
・でもひさしぶりにカガリに会って、立場上ちょっぴり複雑
・オーブとの友好の架け橋となれるか?
ここら辺まではイケてね?
なんか、裏切り者を亡き者にしようとする陰謀が多発しそうだな
これはこれで楽しいイベントを挿入できると考える?
・ミーアの事も最初から知ってるだろうし、どこまでヘタれずにいられるのか?
・青森湾でG強奪を阻止したら、何を敵として出せばよいのか(他のファントムペイン?外伝キャラ?)
・ユニウス7落としをどこまで阻止できるか?(上記を満たせば、参加できない?しかし邪魔も入らない)
・キラと相対した時どうなるか(いくらなんでも達磨よりはマシだろ)
・議長をどこまで信頼しているのか
>>83 >・青森湾でG強奪を阻止したら、何を敵として出せばよいのか(他のファントムペイン?外伝キャラ?)
新機体or旧三馬鹿改良型を与える
・取り戻したGには誰が乗る?
カオス→レイ(コートニーは正規軍人にあらず)
アビス→ルナマリア(マーレ重体は確定w)
ガイア→リーカ?
・インパルスバリエーションの開発も進む?
・話が進んで、アスランは素直に伝説に乗る?
もし種死でアスハの屋敷に生きてたクルーゼが潜入してたら?
カガリに頼まれたキラの世話係として
オーブは人手不足だからバイト一人雇うにも身元調査をろくにしなかったお陰で。
虎「○○(クルーゼの偽名)、どっかで会った事なかったか?
何だか昔嫌いだったヤツに雰囲気が似てるんだが」
○○「気のせいさ、多分な。」
変態仮面は元はフラガ父だから
ムウに似てると思うな
>>85 むしろルナマリアはガイアみたいな接近戦主体の方がいいのでは?
>>86 そこで南国風なあの仮面の登場な訳ですよw
90 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/14(木) 05:50:03 ID:d/nrypqx
>>89 土地柄だけに、違和感がないなw
オンゴロの仮面とか
PHASE-01「ヘリオポリスを壊したものの……」
「ミゲルがこれを持って帰ってくれて助かったよ。
(中略)
捕獲できぬとなれば今ここで破壊する、戦艦もな。 侮らずにかかれ!」
ヴェサリウスの作戦会議室、彼の部下であるパイロットとヴェサリウス艦長らが揃って先程の戦闘の録画を見ていた。
彼はラウ=ル=クルーゼ、ザフトでネビュラ勲章を授与されるエースパイロットとして名を知られるクルーゼ隊の指揮官である。
彼らは今連合のMSが密かに作られているというオーブのコロニー、ヘリオポリスに侵攻して5機中4機をパクって来た。
だが自分の機体が損傷した為、ちょっと機嫌が悪かった。
「ミゲル、オロールは直ちに出撃準備! D装備の許可が出ている、今度こそ完全に息の根を止めてやれ!」
「あ、ちょいまち、ミゲルはやっぱ出撃禁止」
「えぇぇっ!? 何故ですかクルーゼ隊長!」
「ナチュラルに機体を殺られる奴は自室で反省していろ」
アデス艦長の台詞を遮ってクルーゼはミゲルの出撃を――自分の機体の損傷は棚に上げて――制する……八つ当たりだ。
「クルーゼ隊長、D装備なんて要塞攻略戦でもやるつもりなのですか?」
「そんなことしてヘリオポリスが崩壊しては……」
「私に考えがある、今は何も聞かずに指示に従ってくれ」
もちろん考えなど無い、いや、ヘリオポリスを破壊する気は満々だ。
どうせ人類など近いうちに絶滅させるのだ、遅かれ早かれ死ぬに代わりは無い。
彼は壮年だったアル=ダ=フラガのクローンである。
一般的に一つの細胞の分裂回数には限界があり、それを司るのがテロメアという構造で、細胞分裂の度に短くなり分裂できなくなると細胞は死ぬ。
クローンである彼のテロメアはオリジナルであるアルより短い、と遺伝子工学の権威である友人、ギルバート=デュランダルから聞いていた。
そう、彼は生み出された時点で短い寿命を定められていたのである。
実際顔には老化のような皺が深く刻まれ、仮面をかぶることでそれを隠し、細胞分裂を抑える薬物を常用しているのだ。
アルから失敗作として扱われ、常人より短い寿命、こうして虚無主義で唯我独尊になった彼は、自分が死ぬ前に人類絶滅を誓ったのだ。
……それってただの逆恨み?
「接近する熱源2、熱紋パターン、ジンです!」
「なんてこった! 拠点攻撃用の重爆撃装備だ! あんなもんをここで使う気かっ!?」
『うん』
どっか〜〜〜ん
「ヘリオポリスが…壊れた……どゔぢで………」
「こうまで簡単に……脆いとは……」
キラやムゥが唖然とするのも無理が無いって感じにヘリオポリスはあっという間に崩壊した。
コロニーのメインシャフトが壊れたらコリオリの力とかスクイーズ現象とかでそりゃァもうあっけなく。
「このような事態になろうとは……いかがされます? 中立国のコロニーを破壊したとなれば、評議会も……」「地球軍の新型兵器を製造していたコロニーの、どこが中立だ?」
「しかし……」
「私に考えがあるといった筈だ……それに血のバレンタインの悲劇に比べれば大した事は無い、議長もそう仰るだろう」
「妻と娘の墓標、落として焼かねば世界は変わらぬ!」
「ちょっ、それ2〜3年早くね!?」
「やかましい、俺のケツを舐めろ!」
日本刀を装備したジン・ハイマニューバがメビウスを切り裂く、MAではMSには勝てないのだ。
デブリベルトを哨戒中の連合軍が見たのは、どっかの歌姫が乗ったミネルバを短くしたような民間船ではなく、落下するユニウス7だった。
その後サトー率いるザフトから独立した部隊から全地球圏に向けて声明が発表された……ユニウス7を地球へ落し、ナチュラルの粛清を図ると。
破片とはいえあまりにも巨大なユニウス7、その質量を止めることは動き出してしまった以上そりゃァもう不可能。
ありったけの連合の宇宙軍が招集され、落下阻止に向けて行動を開始するが、MSに阻まれて取り付くこともできやしない。
ついでに貫けそうな陽電子破城砲を持つ艦はサイレントランにかこつけて通信を無視しし、味方との合流を優先した。
っていうかぶっちゃけあんな所に行くの怖いし、とは巨乳艦長の談。 ガンダムの東西を問わず巨乳艦長は無能なのです。
「これは、愚かなるナチュラルに対して落されるメギドの炎である!!」
「阻止限界点まであと10分!!」
テロ成功を確信するサトー隊の狂気の歓声と、阻止限界点が近いと絶叫する連合のオペ娘の絶叫がハーモニーを奏でる。
今頃キラは巨大なデンドロパックを装着して「間に合え〜間に合え〜」と呟いてるに違いない。 嘘だけど。
長距離からの艦砲射撃程度ではビクともせず、核兵器はNJにより使えない、接近してドリルを打ち込もうにもMSに阻まれる。
進退窮まりもはやこれまで、地球は核(兵器で破壊されたコロニーの残骸)の炎に包まれようとしていた。
……が、その時。
デブリベルトを蹴散らすように移動してきた巨大な影、それは崩壊したヘリオポリスについていた資源採掘小惑星とヘリオポリスの残骸。
崩壊の影響で安定軌道を離れて暴走した残骸は、神の悪戯か悪魔の偽善か阻止限界点ギリギリを通過中のユニウス7との衝突コースにあった。
「なんとーーーーーっ!?」
「今だ、全機出撃! テロリスト共を制圧しろ!!」
音の無い空間で、各自が思わず頭の中で擬音を奏でてしまう程見事に2つの塊は衝突し、お互いに方向を変えた。
動揺するサトー隊にプラントからの勅命を受けたクルーゼ隊が突入する、ジンやシグーに混じってGAT達も戦い、程なくサトー隊は全機逮捕された。
エースパイロットの大群とPS装甲付きのMSに乗った赤服じゃ勝てっこ無いよね。
実はクルーゼ隊はサイレントランで逃げる足付きを追尾しようとし、向かう方向にヘリオポリスの残骸が進むのでこれに隠れていた。
ところが移動中にユニウス7落下の報を聞き、なんとなく計算してみたらこれが衝突コースにあると知ってびっくり!
サトー隊の暴挙を察知していたクルーゼ隊長はヘリオポリスを破壊することで未曾有の天災を阻止する為に、一人で事前に策を講じていたのだ!
追悼の下見でその辺にいたラクスはこの戦いを見ており、その知略と勇敢さを全世界に伝えたのだ。
ちなみにミゲルも生き残り、修理の終わった専用機で終戦まで『魔弾の射手』という名前を恐怖と共に連合兵士の心に刻むことになる。
ヘリオポリスからの戦いを後に赤服を着た彼はこう語っている。
『あの時は自分も相当焦っていました、出撃したら戦死していたかもしれない、隊長はそれを知って出撃を止めてくれたのです。
あのおかげで冷静に、そして用心深くなれました、クルーゼ隊長には本当に感謝しています』
こうしてクルーゼはテロリストのユニウス7落しを阻止し、地上の数多くの人間を救った。
ある研究によれば、ユニウス7落下の被害はNJ投下で弱っていた地上は残された人口の5割が死亡したであろうと予測された。
これが発表された時、地上の市民はクルーゼのその卓越した先を見越した作戦に感心し、そして命を救われたことに感謝した。
連合の軍人も『敵ながら一般人の無用な死者を出さぬ為に戦った事は賞賛に値する』と褒め称え、連合の各国首脳陣からも感謝された。
プラントからも自国民の無謀なテロ活動を最小限の戦力で防ぎ、プラントの名誉を護ったとして新たな勲章が与えられるらしい。
唯一自国のコロニーを破壊されたオーブは遺憾の意を表したが、市民に被害は無く、ユニウス7落下阻止には他に方法が無かったこと。
そして中立を表明しながら連合MS製造していたことを指摘されると、ウズミ代表を表面上更迭して沈黙せざるを得なかった。
こうしてクルーゼの栄光の履歴に、地球と地上の民を救った英雄であることが記されたのである……VIVELA、Creuset!
「……あれ〜〜〜〜〜〜ぇ!?」
ドラえもんの秘密道具『よい子バンド』並に、何をしてもいいことになってしまうクルーゼを突発的に書いてみた
後悔はしていない
好評だったら続きを書くかも
>>94 余りの強引さに漢を感じたw、続きもこの調子で頑張って欲しい!
でも割を食ったウズミがちょっとかわいそうw
という事でこんなフォローはいかが?
一見ただ一人損したかに見えたウズミ、しかしそこは我らがクルーゼ抜かりはない
この一件により多忙であったウズミに娘カガリを徹底的に鍛えなおす余裕が生まれたのだ
それが後のオーブ国民にとってどれだけ役に立ったかは言うまでもない…
こんな感じで
「お父様の鬼ぃぃぃぃ」
あれ?、今度はカガリが救われてない気が…
ちょっとジェットコースター的な展開だけど、クルーゼはやってることが裏目に出てる感じがでて良いですね。
強引に有能なイイヒトにするなら、カガリでもいけそうだな
お馬鹿な行動がラッキーで、いい方へと回りまくるというパターンで
ちょっとやってみる
宇宙と地球、遺伝子操作を受けたコーディネーターと、そうではないナチュラル。
その2つの勢力による地球圏を覆う戦乱の中、中立主義を掲げる国、オーブ。
連合首長国でもあるそのオーブの姫君、カガリちゃんは、たまたま廊下で
「うちってMS開発に一枚かんだらしいぜ?」「え?マジで?」「マジマジ。ヘリポリでやってるらしーぜ?」
という噂話を耳にしました。カガリちゃんは直情径行です。すぐさま荷造りをしてお家を抜け出すと、はるばる宇宙のコロニーまで自分で確かめに来てしまいました。
そしていらん事しいのマッチョな部下が教えてくれていた、MS開発に手を貸しているというカトー教授に会いに大学のラボへ。
するとどうでしょう。宇宙コロニーだというのに、何やら地震のように揺れるやら、警報が鳴るやら。
「ちゃ〜んす」
何かわからんけど、混乱している。今ならMSを開発してるらしい、機密区画にも行けそうだ!
そう考えたカガリちゃんは、シェルターに避難してくださいというアナウンスをガン無視して、飛び出しました。そして…
「おとーたまの裏切り者!」
何ということでしょう。工場区画には、いくつかのMSがあるではありませんか!
オーブ所有のこのコロニーで、地球連合の新兵器が開発されているというのは本当だったのです。
しかしここで叫ぶだけでは何にもなりません。カガリちゃんは、証拠にと、持ってきていたカメラで周りを撮影します。
ズギューン! パンッ!
「おおっ、なんかすごいぞ!」
いつの間にやら銃撃戦も始まり、撮影に熱の入るカガリちゃん。
後に、彼女がヘリオポリス脱出まで撮影しっぱなしだったこの映像が貴重な証拠となり
戦後にコロニー2基分の賠償金を地球連合とプラントから分捕る事に成功したりするのですが…
「ああっ!そこのお前、ちょっと待て!そのMSはまだ撮影してないんだ!」
「それは否グレィトゥ。この角度とポーズでいいかい?」
どこぞの残念な人と初コミュニケーション中のカガリちゃんは、そんな事は考えてもいなかったりした。
むう、うまくいかんな。
>>97 カガリとクルーゼって完全に正反対のキャラだよね
カガリ 馬鹿な善人
クルーゼ 聡明な悪人
思い切ってこの二人を絡ませると更に混沌としたストーリーに…
なるほど。
カガリ×クルーゼということか。
……むぅ、意外といい組み合わせに見えてならない。
もしヘリオポリスに歴代ガンダムがあったら
今回の任務は連合が新たに開発した五機のMSの強奪だ。
赤服五人はこれの奪取にあたれ
そして
「確認した。連合のMSだ、各員作戦に移れ、二機は工場内部にあるらしい、アスランとラスティはそっちを頼む」
でもって
「・・・ちょっと待て!?情報じゃ五機の筈だろ!?工場にあった分を含めたとしても数がおかしい!?」
みんなGタイプの頭部なのにどこか違うのばっか
情報にあった三機の他に
シンプルなMS、スマートな頭部のMS、頭に大砲付けたMS、大きな放熱板を付けたMS
人で言う口の部分のマスクがカパカパしてるMS、凄く大きいスラスターを付けたMS
金色に光るMS、天使の羽を付けたMS、黒くてちょび髭の生えたMS、対照的に白くて大きな髭の生えたMS
オマケに武者や騎士の鎧を付けたMSまでいる。
「何が中立で平和だ!こんな危険で平和な場所なんて聞いたこと無いぞ!」
・・・秘密工場でカガリは泣き崩れていた
>>102 そんな無謀な話の続きが読みたい、余りの思い切りの良さに感動したww
まるでテーマパークだな
パイロット足りなさすぎwwww
奪取される四機以外はパイロット込みでAAに乗せちまえw
炒飯「グゥレイト!数だけは多いぜ!」
イザ「多すぎだ!ええい、どうする。とても全部は持っていけんぞ!」
ニコル「とにかく、どれかに乗って…あとは抱えられるだけ抱えて持っていけばいいんじゃ?」
凸「それだ! …で、みんなどれに乗る?」
ラスティ「せっかくだから、俺はこの赤いのを選ぶぜ!敵側に裏取引で横流しされて、花の名前付けられちゃいそうなやつ!」
ラスティ、いい趣味してるな。
ぜひ、そいつをGP04のままで使って活躍してくれ。
待て、その流れで行くとクル−ゼ隊長にぴったりなGP02は……アトミックバズーカが使えないただのMSに成り下がっているじゃないか!
風車が付いたガンダムとか下半身が馬車みたいなガンダムはスルーでつか
>>109 おいおい、MLRS仕様を忘れてもらっては困るよ。
アデス「こうなったら使える人員はフルに活用して持ち帰りましょう!」
クルーゼ「それは良いアイデアだアデス」
アデス「このオランダぽい機体は私が」
シーゲル「いや、私まで乗るのかね?、この黒い機体に」
イザーク「師匠!」
シーゲル「おいおい、私は議長…、いや師匠でもいいかな」
イザーク「ありがとうございます師匠!」
アズラエル「あー、僕はこれですね、これに乗って誰かと添い遂げないといけない気が…」
クルーゼ「ええ、貴方は敵なのですが、その機体に乗っていただかないといけない気がしますよ」
アズラエル「まったく、なんなんでしょうかね?、そこの核積めそうなMSも捨てがたいですけど…」
クルーゼ「盟主にはやはりそれですよ」
シーゲル「ああ、敵なのだが確かにあの機体は彼に相応しいね」
もしラストバトルに時空を越えて歴代ガンダムたちが駆けつけてきたら
アスラン「馬鹿やろぉぉぉぉぉぉ!」
シン「しまった!」
シンが目を瞑ったその時、隠者の足ブレードが何者かの足に払われた
アスラン「何!?」
シン「な、何だよ、この機体!」
シンの目の前には腕を組みながら宇宙に浮かぶゴッドガンダム
ドモン「オレはキング・オブ・ハート、ゴッドガンダム!」
??「俺たちもいるぞ!」
ゴッドに続いて半壊した運命を庇うように並んだν、Z,ZZ,F91,V2
驚くアスラン。その時レーダーに高熱源反応が。
辛うじてそれを避ける隠者の目の先には天使の羽を羽ばたかせるガンダム。
「おっと、俺たちも忘れてもらっちゃ困るんだよね!」と隠者にサーベルで切り込むDXと∀
>>113 ごめん、シン厨の俺でも流石にそれは引くわ
>>112 デュランダルはどれに乗るんだ?赤ザク、金ぴか、足なし……
さすが主人公数だけは多いぜ
116 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/15(金) 16:15:28 ID:+xi3cS1y
ゴッド一機とドモン一人でミリタリーバランスが根底から覆り
CEの連中の性根も芯から叩き直されるだろ。
往年のドモンスレはまさにそれだったし。
しかし、それを凌駕してこそSD武者&騎士ガンダム
知ってるか? SDガンダムって正暦のはるか未来の物語なんだぜ?
詳しくはムシャジェネレーション参照
適当に書いて落としたらカオスになっていた件について
出番がザフトばっかりとかイヤン
>>112 クルーゼは黒くて鎌を持った機体でニコルはヒゲだなw
【if】もしヘリオポリスに歴代ガンダムがあったらスレ
こんなネタスレがあってもいい…、ある意味究極のクロス?
>>119 死ぬぞぉ、私の素顔を見たヤツはみんな死ぬぞぉぉ!
>>119 おいおい、それならムネオを忘れちゃいけないぜ。
なんか、シンが冷静だったらスレ思い出したw
クルーゼの中がモモタロス
「俺、参上!」
もしデュランダルがミーアではなく、本物のラクスを連れていたら・・・
数年間の雌伏の後に(原作のように)乗っ取られそうだなww
>>115 ガンダム限定だとシャア専用ガンダムぐらいしかないんじゃないの?
種が黒歴史の最終地点だったら
勢いで立てても長くは続かないんだぜ
この板は00と同居だから、落とさないで維持するのは大変かもしれないな
>>129 ∀では、黒歴史の人類は自分たちの愚かさゆえに地上滅茶苦茶にしたんだろ?
種っつかCEが黒歴史の終着点ってのは、なんとなく納得がいくような気がするぜ
勝利サイドの人格面的に
もしミューディが死なず、スタゲのファントムペインも
ベルリン虐殺に参加してたら
ユウナ・ロマを主人公にして再構成…
>>124 やめてケンコウな生活やめて
腹筋壊れる
>136
俺はこういうのがやりたくて来たんだよ!
>>113 なぜかコクピットから絶対降りてこないうえに
あきらかに声が古谷徹と違うアムロ「ここはじっくり作戦を練ろうじゃないか!」
もし過去のシンが現在のシンを助けに駆けつけてきたら
Fインパ、Sインパ、Bインパ、運命が勢ぞろい
何でステラを助けられなかったで暴れだす一組と、
戦争やってる周り全部に攻撃を開始する一名と、
アークエンジェルに突貫する一名。
そりゃ元ネタ準拠なら最後に連れてきたシンが完全にブッ壊れてるじゃねえかw
>>139 「やろう、ぶっころしてやる!」
「きゃあじぶんごろし」
「種われすると気があらくなるんだなあ」
「はやくラクシズかたづけてねようね」
>>139 自分同士で喧嘩したりして
面倒くさい事になりそうだなwww
もしシンがカミーユ並のニュータイプだったら・・・
もし運命と伝説に新操縦法としてモビルトレースシステムが搭載されてたら
一つや二つのドラグーンを破壊したところで、このエネルギーの渦から逃れる事は不可能!
お前が10の銃身で同時に撃ってくると言うなら、俺は10に分身して受け止めてやる!
>>148 ファイティングスーツ着るのに四苦八苦。
CEのヘッポコOSだと動きのフィードバックにタイムラグが
生じるのでますます和田隠者にフルボッコにされる。
もしシンの新型機が先行者だったら
もしミネルバ隊のMSがストライク→インパルス→専用機だったら
シン=Sストライク→Sインパルス→デスティニー
ルナ=Lストライク→Bインパルス→フリーダム?
レイ=Aストライク→Fインパルス→レジェント
そういえばルナだけお下がり・・・アレ?
もし種・種死が同時に進行したら
>>153 セイバーで良いだろw赤いし、砲撃できるし、接近戦もイケル
ただし、自由系統とは戦っちゃダメだるま
もしシンがコテコテのヒーローな男だったら
「罪のない民間人を強制労働させる地球軍は、この俺が許さん!」
「俺はザフトのエース、インパルス、ガンダムッ!」
「例え全てのエネルギーを使い果たしても、予備のシルエットとフライヤーがある限り、俺は何度でも蘇る!」
「プラントの光ある限り、俺は何度でも蘇る!貴様のような悪の使者を倒すために!」
「貴様ーッ!手足をもぎ取るのがどんなに残酷なことなのか、わかっているのかーッ!!」
「恥を知らぬアークエンジェル、貴様らの企みは、このインパルスガンダムが粉砕してやる!」
「貴様の様な卑劣な逃亡犯は、フェイスでもザフトでもない!」
「ネオ・ロアノーク!いたいけな少女を殺人の道具に使うなど、この俺が許さん!」
「俺は既に不殺を何度も経験している!そんなモノでこの俺を倒せるものか!」
「キラ・ヤマト!邪悪なラクス・クラインの下に就いたのが、お前の不幸だ!」
そーいや、もしキラが熱血主人公だったらって感じのスレがあったような…
シンも熱血ではあるけど、主人公じゃないしなあw
もし種、種死のMSでアイアンリーガーをやったら
もしもシンが超人だったら
オノゴロでの避難中に飛んでくるビーム
しかしそれを弾く人影!
「何処狙ってんだ!アブねーじゃねーか!」
アーモリーワンで買い出し中に角で人とぶつかり
「ごふっ」
血を吐き倒れる少女
「いけねっ!また殺っちまったぜ」
なんか「こんなシンは嫌だ」スレみたいになってきたなw
162 :
CSA:2008/02/17(日) 21:41:30 ID:???
ちょっと息抜きに……
「もしシンが天元を突破していたら……」
「二番イゾルデ、七番、八番ミサイル発射管損傷!!」
「右舷第五ブロックで火災発生!!」
「エンジン出力75%に低下!」
次々と状況が報告されるブリッジ内は、まさしく戦場だった。
「くっ……アンチビーム爆雷展開! 本艦は引き続き後退しつつ火力を前方の敵に集中させよ!!」
そして事態は時を追う毎に悪化していく。
味方軍は、既にその戦力の6割を失っていた。
たった一機のMS相手に、である。
(悪夢だわ……)
断続的に激しく揺さぶられるキャプテンシートの上で、タリアは呻く。
眼前のモニターに映し出された漆黒の巨人。
それは突如現れ、理不尽とも言える強さで周囲を蹂躙した。
敵味方の区別なく。
圧倒的な火力と鉄壁の防御力で以て。
いったい何百機のMSが灰燼と化したことだろう。
いったい何十隻の艦が鉄くずとなっただろう。
これを悪夢と言わずになんと呼ぶべきか。
それは地球連合の地上における最後の砦、ヘブンズベース攻略まであと一歩と詰めた時の出来事だった。
『ふははははははは!! 見るがいい、このデストロイガンダムこそ創造の神に相応しい究極のMSだよ!!』
謎の巨大MSによる最初の一撃。
それで早々戦艦三隻とMS二十機がその反応を絶った。
破壊を撒き散らし。
オープンチャンネルで狂ったように叫ぶその男の名は誰もが知っていた。
『わたしの逆らうことが、どんなに愚かしいことか見せてやるぞ愚民ども!!』
ロード・ジブリール。
ブルーコスモスのバックグラウンドであるロゴス。
その盟主である。
そして彼こそが今回の戦争の親玉であり標的であった。
(あと少し、あと少しだというのに……)
163 :
CSA:2008/02/17(日) 21:43:08 ID:???
彼を倒すことが出来れば戦争は終わる。
それはすぐ目の前で、手を伸ばせば届く所にあって。
なのに届かない。
放たれるビームの奔流が、全ての希望を根こそぎ奪い去っていく。
「ルナマリア機中破! ソードシルエットとレッグフライヤーの射出要請が来ています!」
「……許可する! 射出及び合体シーケンスの援護をレイにやらせて!」
最後の希望である“FAITH”の二人も、撃墜こそ間逃れてはいるがいつまで持つか分からなくて。
(こんな時、シンがいてくれたら……)
あり得ないことに縋り付く自分が嫌になる。
彼はあの一件以来、全く使い物にならなくなっていた。
それを理由に本国へ送還したのは他でもない、タリア自身なのだ。
(でも他にどうしようのないのよ……)
と、深く項垂れたその時だった。
「……本作戦エリアに急速で接近する機体あり!」
「これは…………コアスプレンダーです!!」
* * *
『ふん、しぶとい奴だ。まぁ、何度向かってこようが結果は同じだがな』
「……それはどうかしら?」
言いつつ、ルナマリアには何の策もなかった。
ビームによる攻撃は全て弾かれる。
かと言って接近を許してくれるほど敵の火力は甘くなくて。
その結果が、五度に及ぶ機体の換装だった。
おそらくミネルバにはもう予備のパーツは残っていない。
なのに、今の自分には虚勢を張ることしか出来なくて。
164 :
CSA:2008/02/17(日) 21:44:44 ID:???
(ほんっと、絶対絶命ってやつ?)
デストロイから放たれたスーパースキュラを辛うじてかわしながら、ルナマリアは苦笑する。
計器類に目を落とせば、エネルギーが残り少ないことが分かる。
VPS装甲が落ちてしまえば、敵の攻撃をしのぐ自信はなかった。
レイの方も、そんなに余裕はないだろう。
今回の合体の援護で、レイが乗るレジェンドは全てのドラグーンと両腕を失っているのだから。
(だけど諦めるわけにはいかない……)
そう。
死んだメイリンのためにも。
絶対に側にいてあげると約束したシンのためにも。
「そうよ……あたしは死ぬわけにはいかないのよぉおおお!!」
咆吼と共に、機体を急降下させる。
狙いは敵MSの頭部。
コックピットであるその部分を潰してしまえば、こちらの勝ちだ。
ビームサーベルを抜き放ち、そのままの勢いでインパルスが突っ込む。
だが、
「きゃっ!!」
機体が激しく揺さぶられ、ルナマリア自身もシートに身体を叩き付けられる。
『なかなかの責めだったが、それもこのデストロイには通じんよ』
見れば、インパルスの赤い機体はデストロイの巨大な手に捕まえられていて。
『さぁ、これでチェックメイトといこうじゃないか』
ミシミシと機体が悲鳴を上げる。
デストロイが、徐々にその手を握りしめているのだ。
「こんのぉ……離しなさい……よ……」
『はははははは、もっと良い声で泣いてくれ』
「あんたなんかに……」
デストロイの巨大な体躯からすれば、通常のMSなど大人と赤子の関係だ。
ひねり潰そうと思えば、おそらく一瞬で済む。
敢えてそれをせずにじわりじわりとするのはジブリールの性格故だろう。
だがそれも永遠に続くわけもない。
(くっ…………ごめん、シン……!)
165 :
CSA:2008/02/17(日) 21:46:13 ID:???
いよいよ機体が軋む音がひどくなってきて。
たぶん、あと少し力が加わればインパルスは粉々に分解してしまう。
そう予感し、ルナマリアは覚悟を決めた。
と―
『ルナ!!』
それは、あまりに聞き慣れた声だった。
でも、聞こえるはずがない声でもあって。
『合体だ!』
なのにはっきりと聞こえた。
それも二度。
だから……
「シン!!」
幻聴でもいい。
考えるよりも早く、ルナマリアの指はインパルスの合体解除のボタンを押していた。
* * *
―あんな小型戦闘機で何が出来る―
突如現れた敵にも、ジブリールは動じることはなかった。
いや、この場にいた誰もがそう思っていた。
捕まえていたインパルスが分離をして。
そのパーツが、新たに現れた小型戦闘機と合体しても。
ジブリールの絶対的な自信に変わりはなかった。
たとえどんな相手であろうと、このデストロイを倒せるはずがないのだ。
全ての財力、莫大な時間と労力を割いて創り上げた究極のMS。
あんなちっぽけな存在に負けるはずがない。
だからジブリールは待った。
相手が合体を終えるまで。
合体を終え、そのコックピットを解放してシンが仁王立ちになった時でさえも。
「……ステラは死んだ! もういない!!」
眼下にそびえ立つ巨大なMSを見下ろしながら、シンは叫ぶ。
166 :
CSA:2008/02/17(日) 21:48:50 ID:???
「だけどこのペンダントに、俺のこの胸に、ひとつになって生き続ける!!」
言って胸を叩いた右腕の拳は、ボロボロで。
軟禁されていた部屋を抜け出し、厳重な警戒下にあった格納庫からコアスプレンダーを奪取した代償だった。
だけど、少しも痛くはない。
「ロゴス倒すならジブリールを討つ! 命令違反喰らっても、倒してしまえば俺の勝ち!!」
一言一言を発する度に、自分の中の何かが確かに変わっていくような気がする。
「俺を誰だと思っていやがる! 俺はアスランやキラじゃない……」
ちっぽけなライバル心。
行き場のなかった怒りの矛先。
全てが消えていくようで。
「俺は俺だ! Z.A.F.Tの赤服、シン・アスカだ!!」
途端。
心の奥底から自信がわき起こる。
復讐とか憎しみとか、そういうものじゃない。
自分が何者で。
自分に何が出来て。
自分は何をやらなければならなかったのか。
それが分かった。
『ふん、御託は結構なんだよ! シン・アスカとやら!!』
と、ようやくジブリールも動き出す。
『貴様も、先に逝った連中と一緒に灰になるがいい!』
デストロイが、その全ての火器を解き放つ。
たった一機のMS相手にそこまでするのは、もはや狂気だった。
命中すれば、それこそ原子のひとつぶまで消え去ってしまう……
だが。
「うをぉおおおおおおおお!!」
今のシンには、全てが“視えて”いて。
まるで機体と同化してしまったかのような感覚。
自分とこのインパルスに不可能なんてない、そんな気持ちになって来る。
167 :
CSA:2008/02/17(日) 21:51:21 ID:???
『なっ……!?』
そしてジブリールは見た。
ただのインパルスが、デストロイの攻撃をことごとく避ける様を。
『そんな馬鹿なこと……あろうはずがない!!』
あらん限りの声で叫び、攻撃を続ける。
しかしそれらは全て、虚空を薙ぎ払い、或いは大地を焦がすだけで。
「ひぃさぁあああつ!!」
それまで防御に徹していたインパルスがついに攻撃に転じる。
フラッシュエッジビームブーメランを投げ、それは吸い込まれるようにデストロイの四肢を封じて。
『こ、こんなもの……!!』
ジブリールは必死に操縦桿を引いたり押したりするが、全くデストロイは動かない。
そんなこと、絶対にあり得ないというのに。
そして。
「超絶ぅ……エクスカリバーレーザー対艦刀ぉ…………ブゥレイクァアアアアアアア!!!!」
雄叫びと共に、インパルスが突っ込んで来る。
機体を激しく回転させ、その回転エネルギーを乗せた一撃。
『わたしは……わたしは世界を統べる神なんだぞぉおおおおおお!』
迫り来る死に。
ジブリールは初めて恐怖した。
ゆっくりと。
しかし確実に近付くプレッシャー。
それが……
168 :
CSA:2008/02/17(日) 21:53:00 ID:???
『だからこんなところで……こんなところで……』
ジブリールの絶叫は遮られて。
どんな攻撃だろうとはじき返したデストロイの装甲に、いとも簡単に突き刺さる対艦刀。
そうしてそのまま、インパルスは突き抜ける。
「……さよならだ、ジブリール」
その巨体に風穴を開けられたデストロイが大地に沈む。
全身のあちこちから火花を撒き散らし、崩れ落ちて。
『シン…………アスカァアアアアアア!!』
ついには爆発した。
ジブリールの断末魔の叫びを残して……
ふぅむ、オチがなかったですね……
何やってくれてんだアンタw
この場合のシンは庇護対象を守りきれなくて自信喪失から捨て鉢になってたとかそんな感じか。
ステラに全幅の信頼置いてたとかだと格好悪すぎるw
もしストライクが大きさを等身大にして特捜ロボになったら
対人刀で悪人をバッサバッサ斬ったり、大口径火器でふっとばしたりするのですね?
しかしそこはあくまで種っぽくグロ描写
もしも種死の演出が岡田芽武だったら。
をいをい、キャンサーのデスマスクに
「俺は相当邪悪だぜ」
とか見得を切らせてしまった岡田センセに種死の演出をやらせたら……。
いかん、想像するだけで頭が痛くなってきた。
この流れは、ちと拙いな。
SS投下から僅か2レス目にして「もしも」のネタが振られ、その話題に移行している。
これじゃ、作品にじっくり感想を言う暇もない。
SSスレなのに、ネタ雑談メインになりつつある。SS投下の後位、ネタ振りは自重すべきじゃないか?
Gのデスマスクはカッコイイじゃないか!
どんなヘタレキャラも岡田にかかればカッコよくなるぞ!
そして
必 殺 奥 義
の4文字が画面にデカデカと・・・
あれ?電童でも5文字で
必 殺 奥 義 名
がデカデカと・・・
>>176 だね。なんか本末転倒と化してる節は感じる
>>178 たまにあるよね。SS投下待ちの間の遊びが楽しくなって、ついにはそっちメインになるってのが。
でも、このままだとSS投下は確実に減っていくよ。
考えてみよう。住人がSSを無視して別の事して遊んでるスレに、わざわざSS書いて投下するだろうかと。
>>168 そんなシン・アスカもいいなw
ていうかそれなんて最終回?
>>『なかなかの責めだったが、それもこのデストロイには通じんよ』
ルナマリアが一体どんな責めを!? とアレな想像をしてしまったw
種・種死のキャラの名前が逆だったら
アスカ「俺の名前はアスカ・シン!妹の名前はマユ・シンだ!」
ヤマト「僕の名前はヤマト・キラ・・・というのは偽名でヒビキって言うのさ」
ザラ「俺の名前はザラ・アスランザラ!父親はパトリック・アスランザラ!」
それがどう話に関わるんだ?帰れよ。
もし種死を魔夜峰央先生が書き直したら
どなた?
パタリロの作者
クックロビン音頭を踊るキラに振り回される……と思ったが
パタリロ→ラクスorカガリ、ホモカップル→キラ&アスランで良いか
男同士で子供作れるんだっけか
189 :
41:2008/02/19(火) 02:17:17 ID:???
なんだか雑談が多めなようですが、拙作を投下してみます。
基本再構成IFなので特別な要素はほとんど入っていないのでご容赦をば。
190 :
41:2008/02/19(火) 02:18:32 ID:???
「あれ?シンはどうしたの?」
ルナマリアが格納庫にいたヨウランとヴィーノに尋ねた。
「上陸したんじゃないかな。ここは故郷だしな、あいつの」
「そういえば上陸許可は出たけど、一緒じゃなかったの?」
「俺らはMSの修理に追われてるから今日いっぱいは出られないのさ」
そう言ってヨウランはやれやれと肩をすくめた。
「レイは知らないのか?」
ヨウランの言葉を受けて、レイは首を横に振る。
「バイクで外に出てくるとは言っていたが、場所までは知らん。おそらく本人も解っていないだろうな」
「そう。あいつ気が短いくせに結構抱え込むからね…どうかしたのかしら。携帯まで切ってるのよ?」
ユニウスセブン落下事件後ミネルバに帰投した後の、どこか釈然としないといった表情のシンをルナマリアは見逃していなかった。
「どのみちバイクで行ったのなら追いつけないだろ。メイリンと私物の買出しでも行ってきたらどうだ?」
ヨウランの提案ももっともな話だったので、素直にルナマリアは従うことにした。
「そうね、そうすることにするわ。そういうことねメイリン」
「うん。レイさんも一緒に来ませんか?」
「……いや、俺は報告書を書かなくてはいけなくてな。折角だが」
「そうですか…それじゃ仕方ないですね」
メイリンはちょっと残念そうな表情を見せたがそれはすぐに消えた。
「じゃあ、1400までに準備して艦の出入口に来て」
「はい、お姉ちゃん」
そうして各人はそれぞれの行動に移った。
191 :
41:2008/02/19(火) 02:19:38 ID:???
シンはバイクをオーブの市街地からやや離れた海岸沿いの道で飛ばしていた。レイの言った通りシンには別段目的はなく、ただ独りになりたかっただけだった。
ユニウス落下事件の首謀者の一人であったザフトがザラ派の歴戦の猛者、サトーの叫びにシンは激しく動揺していた。
アレックスの援護が入らなかったら間違いなく自分はやられていたはずだ。
(俺は……奴の言い分を否定できなかった)
サトーもシンも、要因は違えども『民間人だった家族を無意味に虐殺された』という、刻まれた傷は大して変わりはしない。
その結果サトーは復讐の一念でナチュラルに憎悪を燃やし続け、シンは力を求めてザフトに入隊した。
(あいつと自分で何が違った?ひとつ間違っていたら俺もあの一人に加わっていたかもしれない)
シンはあの事件の前にアレックスに言われた言葉を思い出していた。
『お前だけが悲劇を背負ってるわけじゃない。それを忘れるな』
「俺は……俺は……!」
シンは、がむしゃらに戦う力を求めてきた自分の姿に疑問を持ち始めていた。
「シンはまだ帰ってきてないの?」
「ああ。一体何やってるんだかあいつ。1600には完全帰還だってのに…」
メイリンの問いに答えたのはヨウランだ。ルナマリアとメイリンが休憩室に帰ってきたときにはそろそろ1500を回ろうとしていた。
「あっのバカ、どこほっつき歩いてんのよまったく」
「そんなに心配なら探してくればいいじゃない。お姉ちゃんもバイク乗れるんだし」
ルナマリアの言葉尻を掴むようにメイリンがしたり顔で言う。
「な、なんで私がそんなことまで……」
「艦長には私から話をしておくから、お姉ちゃんが叱られることはないようにしとくわよ。シンは別だけど」
メイリンの言葉にはどこかしら含みが感じられたが、ルナマリアにはそれが何によるものなのかはわかっていなかった。
「やれやれ、しょうがないわねえ、行ってくればいいんでしょ?」
深い溜息を一つついて格納庫へと戻っていく姉を見て、わかりやすい人だとメイリンは思った。
192 :
41:2008/02/19(火) 02:20:45 ID:???
ただ意味もなく海岸線を走っている途中に、シンは昼下がりの海岸に大きな石碑らしきものと、誰かが佇んでいるのを見つけた。バイクを止め、それを注視した。
シン自身に何か特別な理由があったわけでもないのだが、足は自然とその興味の赴くままに進んでいった。
石碑の文字がはっきりと見えるぐらいまで近づいたところで、肩に鳥を乗せた男は振り向いた。
「……君は?」
「いえ、何をしているのかな、と思いまして……」
本当にそれだけであったので、会話はそこで止まった。辺りを波の音だけが覆う。
シンはその男――自分よりやや年上と思える青年――の目に釘付けになっていた。
その憂いを多分に含んだ瞳は、全てを見透かしているかのように澄んでいたが、一方で何を考えているのかまるで読み取れなかった。
不意に、男のほうが喋り始めた。
「――花を、あげていたんだ」
「花……」
石碑の下に目を落とすと、確かに花が袋に包まれて添えてある。碑に刻まれた文を考えれば、当然ではあるが。
「慰霊碑……ですよね?」
肯定するように男は頷いた。さらに男は言葉を紡いだ。
「そう、僕が守れなかった……ね」
その言葉は大いにシンを動揺させた。話の筋を考えるならば、この人は。
「オーブの、兵士だったんですか?」
「……昔ね。僕はこの国の為に、世界の為に戦った、それが世界のためになると信じて。その結果として無数の殺人を犯し、大切な人を失った。僕は……疲れたんだよ、戦いに」
この人にどんな事情があったのかは知る由もないが、シンは一つだけ確信した。
(やっぱり兵士に罪は無い、悪いのは戦争なんだ)
誰だって殺したくて戦争をしているわけじゃないという当たり前のことを、敵視していた国の兵士から言われることで改めて感じ取ることができたのだ。
そこでシンにはひとつ質問ができた。
193 :
41:2008/02/19(火) 02:21:51 ID:???
「アスハを、恨んでいないんですか?」
「……わからない。この国の在り方はあまりに特殊だから」
他に最善があったかも知れないし、なかったかも知れないという事だ。今のシンにはそれを受け入れることができていた。不思議な親近感だった。
「君も兵士なのかい?」
「え?なんで!」
「いや、君の動きにはなんとなく覚えがあったからね。そっか……」
突然の切り返しにシンは声色を隠せず、それを男は肯定と受け取った。無意識の動作を読み取った観察眼に驚きながらも、その同情をいくらか含んだ声にシンは反発したくなった。
「僕は確かに兵士ですが、僕はそれを悔やんだりはしていません。しない後悔なんかよりはする後悔の方が数倍マシです」
「だけど、たとえ戦争でも人を殺すということは人の可能性を奪うということだ。君はそれを受け入れられる?」
「けど、それで救われる命もあるはずです。あなたにだって、きっとわかっているはずです!」
あの時に連合軍を一掃するような力を持っていたとしても両親やマユは死んでいたかもしれない。
だけどそれでも、それが苦難の道だと判りきっていたとしても、少しでも運命に足掻くことが自分の戦いだと、シンは見いだした。
「……君と同じことを2年ぐらい前に言ってくれた親友がいたよ」
相変わらず了承したのかしていないのか分からない目で、その男は言った。だが、その表情には少し自嘲気味な笑いがこぼれていた。
丁度その時、後ろからシンには聞き慣れた声が聞こえてきた。
「シーン!何やってんの、そろそろ帰らないと帰還時間に間に合わないわよー!」
「ルナ!」
走ってくるルナマリアを見やって、慌てて時間に目をやる。1530前、確かにバイクでギリギリといったところだ。
「君の知り合いかい?」
「ええ、そうですが」
「守りきってみせなよ、彼女も」
真面目な、それでいて冗談めいた発言に、シンは何故か魅入られながらも真剣に答えた。
「ええ。俺は守ります。ルナも、みんなも」
そう言ってシンは駆け出していった。
「彼はシンっていうのか……君に似ているね、アスラン」
その青年―キラ・ヤマトは、プラントで動いているはずの親友を仰ぎ、その瞳に少しずつ生気が戻ってくるのを感じていた。
シンとこのまだ若き眠れる獅子との運命はこれを機に交錯していくことになるのだが、それはまだ本人達の知る由も無かった。
194 :
41:2008/02/19(火) 02:28:55 ID:???
投下はおしまいです。
時期的にはブレイクザワールドが起こった後で、基本的には原作準拠です。(ユニウス前ぐらいまでは書いたのですが細かい変化しかないので飛ばしました)
結構様々なIFを含んでいるので「何がどうだったら」という明言はできないです(´・ω・`)
基本的には
・シンが主人公
・もっとシンとキラと絡ませる
・アスランはシンを導く
・ルナマリアは最初からシン寄り
といった感じです。
乙
プチ改変だと、序盤に違い出すの難しいから省略もありだよね。
「もし種死の主人公がシンだったら」ってことかー!
クロスや明白な変化を媒介として使わずに
シン主人公を成し遂げるのは結構な難業かもしれんが
頑張って
もし種、種死をこしたてつひろ先生が書き直したら
GJ!
ここまでの話も見てみたい気もしますが、確かにあんまり変化がないので単調な話になるかもしれませんね。
ただキツいことを言えば変更点を強調して1〜2レス程度の短い「あらすじ」を書いてみるのはどうなのかな、とも思ったり。
まあ「シンが首尾一貫主人公」な作品、というお題自体ハードルが高そうなので無理は言いません。
最後に改めて、GJ!でした〜
199 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/20(水) 10:49:39 ID:CcGQ24Mv
>>CSA
息抜きで書いたにしてはシンが熱過ぎですw ただ熱さの描写がくどいというか、
わざとらしい気もしました。ま、息抜きだからいいか。
必殺技名を絶叫するシンが似合ってて面白かったです。
>>41氏
GJ。シンとキラを同時にいじれるポイントからの再構成が、
本編こんなのだったらな、と思いました。ルナマリアがシン寄りな辺りが
本文からも読み取れましたので、期待してます。
ザクレロSEEDの方、AAがPP預かりになった事でTVとは全く違う道行となるのか
予想がつかなくなってるが、仮に地球に降りるとして(少なくともここでの)ザクレロって
1G重力下での運用は想定されてるんだろうか?
ヘリオでは操縦ミスでいきなり宇宙空間にブッ飛んでそのままコロニー内には
戻らなかったわけだが……
>>200 スカイグラスパーみたいな空力無視の物が飛ぶのだから、
ザクレロが青空を自由に舞っても良いじゃないか
>>41の人
個人的にシンの持ち味の一つに激情があると思うから、序盤からこんなに落ち着いてると何か寂しいとか思ったり。
コンセプトはこれ以上ないほど望むものではあるんだけど。
なんにせよ一話で即断するには勿体ない代物だと思うんで、応援させて下さい。
203 :
通常の名無しさんの3倍:2008/02/21(木) 00:40:11 ID:qcQ5Mkus
>>200 ザムザザーだって飛べたじゃないか! 心に描いて見るんだ、
大空を翔るザクレロの雄姿を! 怖いな!
逆光を受け蒼穹舞う大顔面
怖いよ!
>>202 その分、カガリ(アスハ家、またはオーブ政府)への怒りと憎しみが増すんじゃないか?
「オーブのためにもお前は死ね!」とか
その場合、本当に殺すことにならないよう、アスランが導くと思うんだが、
「カガリの死」によってシンが本懐を果たすって展開も(あくまで物語的には)アリか?
般若です!般若が飛んでます!
前線の基地でさあ、部下たちがミストレルとかグラスパーとかの、正直ザフトに性能では劣る機体でさあ。
それでも必死に侵攻を食い止めてるわけよ。出撃のたびに大幅に人数が減ったり、そのせいで新人が次々配属されて、初陣で死んじゃったりさあ。
その数を減らそうと整備班なんかも頑張っちゃったりしてさあ…
そんな中ね。噂としては聞いてたわけよ。画期的な新兵器が開発された!ってさあ。
戦場に良くある、単なる願望から生まれた与太話だと思ってたね。
でも、それが実は本当で、なんとうちの部隊にも回してくれるって言うじゃない。
……そっりゃ、期待したよ。うん、期待しちゃってたよ。
…でもさあ。いざ届いてみたらさあ。アレだもん。
これはもう、いかんかもわからんね。
そう思ったって、当たり前だと思わないか?
それがまさか。あそこまで活躍して、本当に俺たちを救ってくれる画期的な新兵器になるとはねえ…
――とある基地司令の、戦後に語った談話より――
>>207 スカイグラスパーはG計画の副産物だからそこは正しくはメビウスだろ。
ミストラルじゃなかったっけ?
空飛ぶザクレロ、ふ、腹筋が!!
きっと、大気圏内飛行用オプションパーツがあるんだよ>ザクレロ
ホバーするって事もありえるだろう?
陸戦型ザクレロでググれ
そういや、妄想で陸戦型ボール、ビグザム並みの大きさの、通称ビグボールとかあればいいなぁとか考えてた。
>>210 まだグラブロのほうが空飛びそうですな。
>>212 世の中にはおバカ(褒め言葉)がいるもんだw
この手の冗談のような物体が出まくる……だったら怖いな((((;゜д゜)))ガクガクブルブル
種世界って煽りの印象に比べて実はMAが強い気がする
ザムザザーやゲルズゲーみたいなビックリドッキリ系だけじゃなくて
エグザスやらユークリッドやら
メビウスがジンにボロ負けっていうのも対艦攻撃機と戦闘機が戦えばああなるもんだろうし
というか普通に強い。
Xアストレイを見れば判るように、小破ないし中破したジン・ハイマニューバなら数を揃えた上で先手を打てば倒せる。
>218
めちゃめちゃ条件限定されてるじゃねえかw
数そろえて、先手とって、なおかつ相手が損傷してないとダメとかどんだけだよw
宇宙限定の話になるけど、種初期にMAで勝つんだったら、MSとはまともに戦わない、敵母艦を優先して攻撃、別働隊も組織
とか、戦術で工夫する方向でいくしかないんじゃね?
ていうか
>>217が挙げたMAは全部種死のだから
MAが強いんじゃなくて、対MS戦を想定した性能を持つようになったってだけじゃない?
もしシンが女でヒンヌーだったら
もし運命計画が実行されてたら
多分ラクシズ全滅、多分ネオジェネシス発射されてオーブ滅亡だから…
遺伝子データバンクを使って、生き残ったオーブの民を根絶やし
「オーブが生まれたこと自体、間違っていたんだ」
「君(お前orあなた)の憎しみは、そこまで……」
てな会話をして、最後のオーブの民(オリキャラ)を処刑したシンが自死するか
粛正されるってネタだけならあるんだが
オーブを攻撃するのはテロ支援国家だからであって、遺伝子的に劣等だからでは
無いような?
>>224 直接の仇を討ち尽くしたことによって、力の使い道をこれからの世界のためにオーブにまつわる
「全て」を消し去ることシフトしたとか。自分自身も含めて。
テロ支援はしてないだろ。きちんとした宣戦布告した
というか、運命計画発動したらシンの思惑でオーブの生き残り滅ぼしたりも出来なくね?
それ以前に遺伝子データバンク見てもオーブ出身とか分からないだろうし。
レクイエムの一発でシンが手を下さなくてもオーブは滅ぶんじゃね?
>>228 その前に国外にいて助かったオーブ国民も、全員見つけ出して殺す
「オーブの痕跡は微塵も残してはならない」と難民狩りに躍起するシン…
>>229 オーブが邪魔だったから攻撃したんであって、何で難民を執拗に狩るのかが
解らん。遺伝子で全てを決定するデスティニープランに合わないし、プランに
合わない争いや殺しを排除するのが議長の目論見なんだろ?
遺伝子で全てを決定する
↓
オーブ人の遺伝子自体が争いを起こす(でっちあげでも可)
プランに合わない争いや殺しを排除するのが目論見
↓
プランに合っていれば殺せる
そりゃ、何が何でもオーブ人を絶滅させたいって考えてるなら(議長が)、そういう
事も出来るだろうが…何の意味が?
>232補足
「オーブ人の遺伝子自体が争いを起こす」というのは、
オーブ人の遺伝子構成そのものに「争いを好む・誘発する・増大させる」因子が
含まれているという意味
けれどオーブから流出したプラントの技術者どもを殺しても
何のメリットないんでない?
なにがなんでもオーブ人を滅ぼしたい
>>232がいるようだ。
……遺伝的に純血のオーブ人なんて呼べるのがいるのか?
オーブの大半は日系人だ。
つまりシンはファビョッた特アじゃねーの?
>>237 キラとカガリもオーブ人だしな。
火病ってのはそうかも知れんよ。
もし種死でオーブ政府高官にプラントのスパイがいたら
確かにオーブ人にはロクなのが・・・そう考えると、
>>232も説得力を帯びるか?w
もしも運命の主役がユウナだったら
>>240 その前に種世界にろくな人間がいないという事実が
もし種の各勢力のトップをシャッフルしたら
連合の盟主をウズミに、プラント議長を盟主王に、オーブ元首をパトに、って感じで。
>>244 ………………あれ?あんまり展開が変わらない気がするぞ?
>>244 盟主王意外にハマリ役かもしれん。プラントは元々ハイテク工場群だから、
そこの雇われ経営者って事で。
機動戦士ガンダムSEED ウズミの野望 オーブの侵攻
もしもオーブが突然宣戦布告したら
いつどこに、どんな大義名分で宣戦布告するかが問題だな。
オーブ=特アって東京カ○ボーイじゃねえかw
PHASE-02「連合は腐ってやがる……早すぎたのか!?」
気が付くとザフトどころか地球権の英雄に祭り上げられていたクルーゼ。
人類絶滅を企む悪の漢一代をかこっていた彼にこのことは屈辱といえた……だから早速ヤバイ事をする。
目標は要塞アルテミス、足付きはユニウス7落下のドサクサでもう居ない気もするけど部下に居るといってしまった以上、攻撃するしか無い。
「と言う訳でニコル、一つ透明になってアレ落して来て」
「無理ですよクルーゼ隊長! 一機じゃとても……」
「君が光波防御帯を一つでも壊せばMS隊はそこから入れる、どうせ連合にMSは無いんだ暴れて来い! 大丈夫、自分を信じるんだニコル」
「判りましたクルーゼ隊長!」
なんかヤル気で出撃したけど、失敗して死んでもニコル空気だし別にいいよね、むしろ氏ね。
死んでお国の偉い両親がタカ派ってくれればなおよし。 ザラみたいに。
そんな感じで送り出してしばし、傘が開いていない懐入ってブリッツ大暴れ、MSが進入すればもはやアルテミスはゴミ以下の存在だった。
「クルーゼ隊長、ドックに足付きは居ません! 民間と思われる船が多数、後は輸送艦です!」
「よし、全て破壊しろ!」
「たっ隊長、民間船ですよ!?」
「敵の要塞に居る民間船など無い! 全て敵だ、撃破しろ!!」
「りょっ、了解!」
こうしてアルテミスはその民間船ごと破壊された、人員の多くはシェルターにでも入って無事だろうが、もはや基地として機能しまい。
味方が誰も死ななかったので腹いせに要塞中に入って皆殺しにしたかったが、連合の艦隊が迫ってきたので面倒だから撤退した。
『アルテミス、ザフトの鬼畜クルーゼに蹂躙される』
なんてニュースを期待していたクルーゼは、さっそくアルテミス関連のニュースが放送された連合のTVを見て愕然とすることになる。
『ニュースです。
アルテミス司令官ガルシア少将が影で海賊行為を働き、輸送船を拿捕し物資を横流しして私服を肥やしていたと判明しました。
この情報を掴んだ連合は艦隊を派遣しましたが、開き直って光波防御帯で守られれば手出しできません。
しかし地球を救った英雄クルーゼ氏も同じ情報を得ていたらしく海賊船共々これを破壊、連合軍は犠牲を出さずにガルシアを逮捕しました』
このニュースはまたしてもクルーゼが巨悪を征したと地球圏を駆け巡った。
官僚汚職の塊みたいなガルシアを征伐したと地上の民間人も拍手喝采! 昔から勧善懲悪は子供や年寄りに判り易く人気が高いのだ。
プラントでも食糧の輸送船が次々と行方不明になっていたこともあり、クルーゼの名声は更に上昇した。
そしてここで大活躍を果したニコルはこれで自信を得、消えるMSを操る姿無き襲撃者として戦争を戦い抜いたのである。
『あの頃僕は自身が無く臆病者でした。 しかしクルーゼ隊長に自分を信じろと言われ……その結果、悪を暴く大戦果となったのです。
自分で正義を成すことがどんなに素晴らしい事かあの戦いで教えられました、それを教えてくれたクルーゼ隊長には感謝しきれません』
「……あれ……? なんか余計誤解されてない?」
クルーゼは自室でそんな自問を繰り返す、ナニが究極の防御を誇る要塞だ、誰も死ななかったじゃないか!
なんだか地球圏全体で自分の名声が高まりつつある気がして居心地が悪い。
部下達も地球を救った英雄みたいな目で見るし、一足一挙動に何らかの考えがあるのではと注目されて悪巧みもやり辛い。
ここで一つ、自分が痛いのは嫌だから敵にいっぱい死んでもらおう。
「クルーゼ隊長! 足付きが第八艦隊と共に地球に向かっています!」
「ちゃ〜んす! 全力で追え! 宇宙で叩きのめすぞ!!
目標はあくまでも足つきだけど、とりあえず全部殺っとけ!」
第八艦隊は密集してアークエンジェルの盾になり、地上に降ろそうとしている。
連合艦は数倍、MAも雲霞のごとく乱舞するが、MSに艦船やMAが勝てないのは当然、常識、あたりまえあたりまえあたりまえぇっ!
なんだかんだで艦数を増やしたクルーゼ隊のMSは、鎧袖一触とはこのことか、とオールバックの軍人が呟きそうな戦いっぷり。
そんな中で奪った4機のGATは獅子奮迅の働きをする。 ミゲルの援護の下、アスランやニコルが旗艦メネラオスに攻撃、無力化した。
っつーか不殺かよ、オマイら年齢不詳の剣士とかフリーダムなスパコディか!? いいから殺せ!!
「アスランとニコルは甘いな。 敵を残せばそいつはまた新たな武器を手に来る!
情け無用、ファイヤー!」
「離脱中の(私の乗っている)艦を! おのれクルーゼ!」
ヴェサリウスのビームがメネラオスを貫き、メネラオスは操舵不能になって大気圏へ落ちて行く、そりゃぁもぉシャトルも脱出できない程に。
破片の煽りを食らって突出していたイザークとディアッカも大気圏に落ちてるけどまぁいっか、親が復讐でタカ派に成る為にも氏ね。
まるでスーパー・デス・スターに突き刺さるエグゼキューターのように落下するメネラオス。
その真下に合ったのはアークエンジェルだ。 艦隊を密集させて盾になったんだから当たり前だよね。
「ラミアス艦長、メネラオスが直上に! 衝突コースです!!」
「ちょっ、メネラオス邪魔!」
まるで傷付いた旗艦を両手に抱くように、両足みたいな部分の間にメネラオスの先端が丁度ハマリ込んで両方一気に落ちて行く。
もちろん大気圏突入限界点までメビウス0とかストライクを出す暇なんて無い、高度を保とうと必死だが、2隻分の質量じゃ無理。
「融除剤ジェル展開! 制動いっぱい! 逆噴射!!」
おろおろするだけで役に立たないゴミ艦長はほっといてノイマンの神操舵が呻る。
融除剤ジェルを次々と足して行けば、どんなに熱が上がっても、溶岩に落ちても無事なカーズ様論理で大丈夫。
こうして2隻はもつれ合ったまま地球に無事落下、ついでにノイマンの神操舵で目的地もばっちりアラスカのJOSH−A。
こうしてアラスカ本部にアークエンジェルは激突、逆噴射で速度はなるべく殺したが基地内部の人工地盤まで落っこちたという。
メネラオスは突き刺さって巨大なモニュメントと化した。 その内自重で倒れ、被害は更に拡大するだろう。
残念ながら落下がゆっくりだったので、基地の人員はほとんど退避していたので人的被害はほとんど無し。
我先にと逃げ出した連合軍首脳部の乗ったバスが事故って軒並み大怪我を追い、しばらく病院生活を送るハメとなったぐらいだ。
「ふはははは、第八艦隊は壊滅、足付きもメネラオスもアラスカに墜落してもう使えまい!
間違っても敵から名声が上がるということは無かろう!!」
確かに一個艦隊が消滅し、連合の軍事本部に船が落下したのだ。 被害甚大、ザフトで評価は上がっても地球の評価は下がる筈。
なにか、軍事作戦や悪事を企むより、自分の評価を落す事に必死になってるクルーゼは、自分をちょっとだけ見失っていた。
アークエンジェルのおかげで原形を保ったまま地球に落ちたメネラオス、救助隊が艦内に入って見た物とは!?
なぜか完全装備の兵隊がいっぱいいたのだ。 全員落下の衝撃で動けなくなっていたが。
その後の調査で、ハルバートンはアークエンジェルと同時に自分達も降下してアラスカを占領し、連合軍を掌握する計画だったのだ。
逮捕されたハルバートンは取調べに対して
『偉くなってMSいっぱい作るお!』
『以前の連合は貧弱でした。 でもMSがあればこんなにモテモテ! ザフトなんてこ〜んな感じ!(プチ)』
などと意味不明の言動を繰り返していた。
どうやらMSにこっぴどく殺られたショックでMS病をわずらい、その後病気は悪化してMS教にジョグレス進化。
あとはもう「酸素欠乏症にかかって…」みたいになってこの計画を実行しようとしたらしい。 父さん、こんな古い物を!
どうやって大気圏を突入するつもりだったのかは考えて無い、だって基地外ですから。
これを知った連合上層部はこれをひた隠しにしつつも、万が一この計画が成功した時の被害や混乱を考え恐怖し
『敵に救われるとはこのことか』
とクルーゼに感謝したという。 サザーランドなどは政敵が一掃されたと喜んでいたぐらいだ。
そして、臭い物にはいくら蓋をしようとも、いつか臭いは洩れ、広がって行く。
名将・知将と呼ばれたハルバートンが文字通り迷将・恥将と化していたことは一般人に洩れ伝わり、やがて――
『敵とはいえクーデター良しとしないクルーゼが反乱軍を一掃!』
『敵軍の政変による混乱を良しとせず、正々堂々の決着を望んだ勇将!』
『まさしく武人の冠に値する漢!』
――と、クルーゼの評価は再びうなぎが滝に登る様に盛り上がってしまったのである。
プラントに召喚されて帰還するヴェサリウスの中、クルーゼは何故こんなことになってしまったのか頭を捻り続けていたのだった。
「……あれ〜〜〜〜〜〜ぇ!?」
他の職人さんの投下が無いようなので投下して見る
前より面白く無い気がするけど、最終話のオチまで書いてみたかったので書いた
投下が無いならまた投下するつもり
ウザイというならもう投下しないで半年ROMる
穿ちすぎとは思うが、種の軍人が宇宙世紀の軍人に比べてレベルが低すぎるからか、こんな扱いを受けても『ありうるかもしれん』としか思えないのはなぜ?
何もかもが裏目に出るクルーゼ、グッド!
GJ!面白かったぜ
イイ!イイ!
この調子で宇宙を平和にするまで迷走するクルーゼの生き様が見たいのでゼヒ継続をw
乙
グルーゼ、君は英雄だwww
半年ROMるなんて言わずに、半万年書き続けるつもりで続きもやってくれ。
>>254 確かに普通にありえそうって思えるよね
滅茶苦茶なのに説得力あるってのかww
>>251 >あたりまえあたりまえあたりまえぇっ!
必食料理人小西自重しるwww
クルーゼの可能性を見たwww
これってまだまとめに掲載されてないのか?
>>253 ギャグとして割り切れるんで、これはこれでアリ
>>261 基本的にボランティアなんで、気がついたら自分でやっちゃうと言うのが一番楽かと。
種本編より、こちらの方が筋が通っていると思った自分はおかしいのかな?
クルーゼ頑張れ、超頑張れw
いいなぁクルーゼw 自分の見失いっぷりが実にいいw
激しくワロタwwGJ!
もし種世界のMSに心があったら
ヘリオポリスの悲劇を拡大した原因は、戦った市民が理想主義者だった事にある。
あの日、多くの者が栄光ある戦いを夢見た。その中で、自分は英雄であり殉教者だった。死しても、そこには未来へと繋ぐ大切な物がある筈だった。
現実では、誰もが糞の中をのたうつ蛆虫でしかなく、死ねばそこにゴミが残るだけだった。
理想主義者は、戦場にも理想を持ち込む。戦場はこうあるべきと。しかし、現実の戦場は、ただ陰鬱で血生臭く死に満ちただけの場所だ。
理想を砕かれた理想主義者は、現実に対応できず、たやすく狂気に陥る。
自分以外全てを敵と見なし、構わずに撃ちまくるような素直な連中もいた。
もっと厄介だったのは狂気に陥ってなお勤勉だった者だ。彼らは、何を成すべきなのかもわからないまま、正しいと思える事に縋ってそれをやり遂げた。
それは、勝てない敵への特攻であり、敗北主義者に見えた同胞の処刑であり、オーブの理念を守るという理由付けの下に行われた数多の愚行である。
結局、戦い生き延びて残った物は……狂気と絶望だけ。
戦渦に巻き込まれたヘリオポリスにも新しい一日が来ていた。
シェルターの中、戦火を免れた人々が居た。地下から上がってくる広い階段に、彼らは家族ごとに固まり、外がどうなっているのか不安を囁きあっている。
とりあえず、ZAFTの攻撃が終わっており、大規模な空気漏れなど生活に支障を来す事態にもなっていない事は、カメラやセンサーを使って知る事が出来ていた。
シェルターを閉ざしていたシャッターが開いていく。
差し込む昼の光に、目を細める人々。彼らは、その光の中に立つ人影を認めた。
逆行の中に浮かぶ、ボロボロのスーツを着ていなければ何処にでも良そうな普通の中年男。銃を手にしていなければ……狂気に表情を歪めていなければ、何処にでも居そうな市民。
「オーブの理念を汚す者!」
叫びと同時にアサルトライフルが撃ち放たれる。
人々の前列に居た十人あまりがバタバタと倒れ、階段の下へと倒れ込む。死体に押し倒された人々が、あるいは銃撃に驚いて逃げようとした人々が、後列の人々を押し倒し、転げ落とし、押し潰し、連鎖は悲鳴を響かせながら続いていく。
銃を撃った男は狂気に瞳を輝かせながら、アサルトライフルの弾倉を交換した。
そして、階段でうめき声を上げる怪我人、倒れた人々の上を逃げようとする者、そしてそんな人々の下に埋もれて動かぬ人々にアサルトライフルを向け、再び銃弾を浴びせる。
狂気の残り香。
オーブの理念などは関係ない。歪んだ復讐心……戦わず生き残った者への嫉妬が、各所でアスハ派残存過激分子による殺戮を起こさせていた。
戦ったアスハ派の無為な死。その責任を、戦わなかった者にかぶせたのだ。
「オーブの理念を……」
男は、悲鳴と絶叫と血の臭いの満ちるシェルターに足を踏み入れる。
しかし……その時、男の背後から無数の銃弾が飛来し、男の身体を貫いていった。
直後、シェルターの外から、銃で武装した市民達が駆け寄ってくる。彼らは、戦火の中をさまよっていた避難民であり……最初に、アスハ派市民の襲撃を受けた者達。
避難民達も戦場に放棄されていた銃を回収し、武装して自衛に乗り出していた。
彼らは、死者と負傷者の坩堝となったシェルターの中に向かって叫ぶ。
「このシェルターの中のアスハ派は前に出ろ!」
……自衛と言うべきではなかった。彼らは、アスハ派を狩り出していた。それは復讐であり、狂気であった。
「アスハ派が市民を虐殺している! 殺さなければ、殺されるぞ!」
「こいつ、アスハ派だ!」
男達の一人が、顔を知る者でも居たのか、階段で倒れ伏す負傷者の中の一人を捕まえた。
「止めろ! 助けてくれ!」
傷の痛みに呻くそのアスハ派の男を、男達は3人がかりで引きずり、シェルターの外へと連れ出していく。アスハ派の男の悲鳴と哀願の声は、彼らがシェルターの外に姿を消してすぐに響いた銃声一つの後、聞こえなくなった。
この状況に、元々シェルターに隠れていた人々は恐怖に震える。かろうじて、男達の側にいた一人の中年女性が、震えながら男達に言った。
「こ……ここに、そんな人はいないわ」
市民にとっては、氏族ごとの派閥など有って無きものである。氏族との血縁でもなければ、あるいは特定の氏族に対する支援団体などに所属しなければ、もしくは氏族の下で働くなどしていなければ、明確に何処に所属するという分類があるわけではないのだ。
となれば、一般の市民を分別するには、アスハの政治姿勢に賛同していたか否かくらいしかないわけで、それを問われれば圧倒的多くの市民がアスハ派という事になる。
男達の言う、アスハ派を出せという言葉は理不尽だった。
「アスハ派とか、そうじゃないとか、そんな事は……」
言いかける女に、銃が向けられる。女が何か言う前に銃弾は放たれ、女は血と脳を背後の壁一面にぶちまけて永遠に黙った。それをした、男達の一人がシェルター内に向けて怒鳴る。
「アスハ派を庇う者は、アスハ派と見なす! アスハ派を出せ!」
アスハ派という魔女を狩る、魔女狩りが始まっていた。
――他の結末もある。
男は、それを見て狂気から醒めた。
シェルターの前、倒れ伏す無数の死体。その中に転がる、女と子供。かつて妻であり、そして息子であった物。
「うそだ……」
抱き上げた息子の小さな死体。記憶の中では輝く笑顔を浮かべている顔は、額の右側に開いた大穴から溢れる血で塗り固められた右半分と、恐怖に歪んだ左半分とに分けられている。
「うそだ! うそだ! うそだぁ!」
戦いから逃がしたはずだった。自分が死んでも、二人は無事なはずだった。
戦場の恐怖と狂気から逃れ、最後に辿り着く安息の場であるはずだった。帰れば、自分は元の自分に戻れるはずだった。
「うそだ……」
呟く。腕から息子の死体がこぼれ落ちる。
何が、こんな結末をもたらしたのか。考えた男は、周囲の死体を眺めた。
死体は、シェルターに向かって死んでいる。シェルターに逃げ込もうとして、シェルターの中から撃たれて死んだらしい。
ならば……そこに家族の仇がいる。
男は、ゆっくりと立ち上がると、シェルターに向かった。前に誰が立ち塞がろうと、殺す覚悟で。しかし、男を邪魔する者は居ない。
男は易々と、妻子が辿り着けなかったシェルターの入り口をくぐり、中へと足を踏み入れる。
シェルターの中は空虚だった。音一つ無い中を、男が階段を下りる足音だけが響く。
もう、妻子を殺した者は居ないのか? その疑いは、男にとっては絶望ではなかった。居ないなら、追えばいい。その罪をわからせるまで、追えばいい。
男は階段を下りきって、行き止まりにある扉を開けた。ここから先に避難スペースが有る。
そこに踏み込んだ男は足を止めた。
人。腕をだらりと垂らし、立ちつくす人々。その首に絡み付く縄は天井へと伸び、むき出しの天井配管に縛り付けられている。
彼を出迎えたのは、首を吊った死体の群れだった。
入り口を入ってすぐの所に、一枚、紙切れが落ちている。
男は拾って目を通した。
遺書……中には悔恨が刻みつけられている。初めての戦場に怯え、冷静さを失い、狂気の中でたくさんの人を殺してしまった……と。
「あ……う……うわあああああああああっ!」
男は叫んだ。その遺書で糾弾されている罪……それを男も犯していた。
戦場の恐怖から人を殺したこのシェルターの人々。戦場の狂気の中で、歪んだ大義名分と生存者への憎悪から人を殺してきた男。
「あっ……あ……」
男の記憶の中に、自分が殺した避難民が思い出される。女が居た。その子が居た。二人は、自分の妻と息子ではなかったか?
「ああ……」
同じだ。その認識は男から最後の狂気を取り払う。残されたのは、心砕けた、弱き罪人でしかなかった。
男は、妻と息子を殺した者へ向ける為に持ってきた銃を自分に向ける。
銃声が響く。それは男が、ここで全てに終わりをもたらした音であった。
無法状態にあるヘリオポリスの状況を、占領したZAFTは掴んでいた。
ドックに入って修理中のローラシア級モビルスーツ搭載艦ガモフの中で、艦長のゼルマンは通信士からの報告を聞く。
「行政府からの返答はありません」
戦闘終了後から、定期的に連絡を取ろうとしてきたが、行政府からの返答はない。警察や消防も通信途絶。公的機関は、軒並み休業してるようだった。
「行政府に治安維持を代行させるのは無理か。まあ……本来、治安維持は占領した我々の仕事なのだがな」
ゼルマンが呟く。
何せ、艦2隻分の人員しか居ないのだ。コロニー一つの管理など、出来るはずもない。
コロニー内に政府が残っていれば、本格的な占領のその時まで施政と治安維持を任せる事も出来るのだが、今回の件ではそうする事も出来なかった。
無論、港湾部の防衛さえ厳重ならば、ZAFTにとってそれで問題はない。コロニー内で、オーブ人が殺し合いをしていようと、何の損もないのだから。
それに、ここのレジスタンスには補給がないので、最初に渡された弾薬を使い切れば活動は出来なくなる。また、指導者も居ない為、組織的な行動は起こらない。
状況的には、長引く事はないと考えられ、それなりに被害は大きくなりはするだろうが、放置してもその内に終息すると予想が立てられていた。
プラントから本格的な占領部隊が来る頃には終わっている筈だ。
しかし、打てる手も打たずに放置するという訳にもいかないだろう。
「仕方ない。MSを出そう。片腕のジンでも、かかしの代わりにはなる」
ゼルマンは、昨日の戦闘で損傷し、一応の応急処置だけされたジンを再び出す事に決めた。
MSは攻撃力が大きすぎ、治安維持には全く向いていない。事件があった場所を、被害者や無関係の一般人ごと吹っ飛ばす事しかできないからだ。
それでも、MSが見張っているという威圧だけで、多少は抑止の効果があるかもしれない。
どうせ、他に打てる手はないのだ。
「了解しました。パイロットはミゲル・アイマンに?」
パイロットに連絡を取ろうとした通信士に、ゼルマンは言う。
「いや、オロール・クーデンブルグに。二人には当面、交代で治安維持活動に出て貰う。ミゲル・アイマンには休憩するよう伝えてくれ」
港湾部からヘリオポリス市内に入った片腕のジンは、まず市内全域に向けてスピーカーで話しかける事からその仕事を始めた。
『直ちに武器を捨て、暴動を止めよ! 抵抗する者は、実力を持って排除する!』
言ってからオロールは早くも嫌そうな顔をし、マイクを切って呟いた。
「ミゲルの話だと、レジスタンスがいるんだよな。まったく、面倒は止して欲しいぜ」
武装として持ってきた重機銃には榴弾が入っている。
とは言え、まずはランチャーの催涙ガス弾を使用するように言われていた。手の甲の部分に無理矢理外付けしたのだが、装甲車の汎用ランチャーを引っぺがした物なのでMSのサイズに比して小さく、あまり目立たない。
格闘武器は持ってきていない。何故か、大きめのコンテナを一つ持ってきている。
「俺のジンなのに、ミゲルに壊されるし、変な追加装備は付くし」
暴動鎮圧用MSなどという名前を想像して溜息をつきながら、オロールは再びマイクのスイッチを入れた。
『市内の安全は確保されていない。安全確保されるまで、一般市民の外出は禁止する』
こう言っておけば、外をうろついている怪しい奴を問答無用で吹っ飛ばしても言い訳位は出来る。ついでに言うと、無駄に暴動に巻き込まれる市民を減らせるだろう。
『行政府職員、警察官、消防士、公共放送局職員は各自の職場へと集合せよ』
外出禁止には反するが、これはどうしてもやらなければならない事だった。
事態の収拾をしないと、ヘリオポリスに生き残っている市民が危うい。それには、ZAFTだけでは無理な話であり、占領地域の市民の協力が不可欠となる。とは言え、占領した側のZAFTの言う事を聞いてくれるかどうかは怪しい限りだった。
それを改めて実感させる為と言わんばかりにコックピット内に警告音が鳴る。
「!? ……銃撃?」
装甲に微弱な衝撃があるとモニターにメッセージ。脅威ではないので警告音はすぐ止んだ。見ると、街路に立つ男が何やらわめきながら拳銃を撃っている。
うざったいので、オロールは早速催涙ガス弾を撃ち込む。男の側に落ちた弾は猛烈な勢いで白煙を噴射し、辺りを白く包み込む。その白煙の中から転がるようにして出てきた男は、顔を押さえて泣き叫んでいる。
『あー……と、便衣兵行為の現行犯だ』
言いながらオロールは、ジンを操作して男をつまみ上げた。そして、虫籠に入れるみたいに、男を持ってきたコンテナに入れる。
『市民の姿を装って戦闘行動を取る事は、オーブも批准する陸戦条約において禁止されている! オーブでも犯罪者として扱われる行為だ! 犯罪者になりたくなければ、今持っている武器を捨てろ!』
一応、マイクを通して警告しておくのも忘れない。まあ、これでレジスタンスが皆、武器を捨ててくれるというのなら、全くもって苦労は無いのだが。
そう思った直後に、また警報が鳴った。何処かからか撃たれている。
「くそ」
オロールはうんざりしてきた。そして、さらにうんざりな事が通信で送られてくる。
『オロール機。市内の安全は確保できそうですか?』
「正気で言ってるのか?」
通信士に言われ、オロールは思わずそう返した。この出撃、誰だって効果など期待していなかったはずだ。
『赤服のお坊ちゃんが、ここに住んでた友達を捜しに行くって五月蠅いんですよ』
「あ? 状況考えろよ。軍はミゲルが殲滅したけど、レジスタンスがまだ残ってるんだぞ」
『本人に言ってくださいよ』
通信士も、心底嫌そうだった。おそらく、無茶苦茶にごねられたのだろう。
放置しても良いのだが、勝手に出られて、レジスタンスの捕虜になったり殺されたのでは目も当てられない。オロールは舌打ちしつつ言った。
「しょうがねぇな。呼び出してやるよ。生きていれば、出てくるだろ」
『そうだと良いですけどね。キラ・ヤマトだそうですよ。友達は』
助かったと言わんばかりの通信士。オロールはマイクを取り、スピーカーでまた怒鳴り立てた。
『これから名を呼ぶ者に命令する! キラ・ヤマト! キラ・ヤマトは、港湾部ZAFT陣地に出頭せよ。出頭無き場合、こちらから出向くからそう思え!』
気を利かせ、友達というネタは伏せて、何か良くない呼び出しであるかのようにしておいた。もし、ZAFTの友達のキラくんなんて呼んでいたら、生きていても出頭する事はないだろう。その前に、レジスタンスに血祭りに上げられる。
なんて気が利くんだろうとオロールは自分を褒めつつ、さっきから増え続けているレジスタンスからの銃撃に対応する事にした。
「お前らには、催涙ガスの大サービスだ!」
ランチャーの連続発射。周囲は白い煙でいっぱいになった。
数時間後、同姓同名のキラ・ヤマトさん数名に混じり、キラ・ヤマトは親を同伴して港湾部へと出頭した。
「キラ……」
「アスラン……」
ガモフの中、用意された一室で、アスラン・ザラとキラ・ヤマトは再会する。
「どうして君がZAFTに……!」
「待ってくれ」
部屋のドアを開け、中にいたアスランを見るや声を上げて問いつめようとするキラに、アスランは手を突き出してそれを制した。
「キラ……まずは、再会を喜ばせてくれないか?」
アスランは、部屋の中に用意したテーブルと椅子を指し示す。そして、アスラン自らが椅子の背を引き、キラをそこに座るよう誘った。
「アスラン……」
キラは、アスランの心遣いに感動した様子を見せながら、素直に椅子へと座る。
テーブルの上には、軍艦にしてはそこそこに豪華な軽食や菓子類、そしてティーポットにお茶も用意してある。
アスランは、キラを説得するつもりで居た。こんな危険なヘリオポリスではなく、安全なプラントへ来るようにと。
そもそもキラはコーディネーターなのだから、プラントに居るべきなのだ。
この部屋にはベッドも用意してある。何日かかろうとキラを必ず説得する……アスランはそう決意を固めていた。
ヘリオポリス地下の秘密のシェルターにそれはあった。
ザクレロ試験型“ミステール1”。
センサーは単眼式。正式採用型ザクレロの複眼センサーは使用されていない。
武器は、拡散ビーム砲ではなく、ビームライフルなどと同じ集束ビーム砲を2門。ミサイル発射口8門。ザクレロのヒートナタの代わりに、手鎌に似たヒートサイズ。
ザクレロの魔獣の如き姿とは変わって、かなり無機的な姿であり、種として別の恐怖を感じさせる。
それを発見して以来、トール・ケーニヒはミステール1にかかり切りになった。
まずはマニュアルを見つけ出し、別室に高G環境型シミュレーターも見つける。
高G環境型シミュレーターは、回転するアームの先にコックピットが取り付けられた物だ。回転で遠心力を発生させ、それで高G環境を再現する。もちろん、その環境でMAの操縦を行う事が訓練の主目的となる。
訓練された兵士が乗っても気絶することなど当たり前という危険きわまりない物だが、トールは全く躊躇する事はなかった。
トールと共にこのシェルターに逃げ込んだ少女エルは、トールがシミュレーターの中に消えるのを見送った後、寝室で一人寂しさを抱えて眠りについた……
翌朝、目覚めたエルは、まず一番にシミュレーターを見に行った。
シミュレーターは稼働中で、トールが出てくる様子はない。エルは食料庫から保存食を適当に持ってきて、トールが出てきたら必ず側を通るだろうシミュレーターのコンソールの上に置いた。
そして、自分も朝食を済ませ、子供部屋らしき場所に置かれていた人形やぬいぐるみで一人遊んだ。やがて、再びお腹がすいたので、エルはまた食料庫に行き、保存食をとってシミュレーターに向かう。
コンソールの上には、朝に置いた保存食がそのまま置いてあった。シミュレーターは、何も変わらず稼働を続けている。エルは、朝置いた保存食の横に、新しく持ってきた保存食も置いた。きっと、お腹が減ってるだろうから、二つくらい食べるかもしれないと……
それからエルは、動き続けるシミュレーターを眺めながら食事を済ませ、トールが出てこないので子供部屋に戻った。孤独な時間が過ぎ、また空腹がやってくる。
エルは、もう一度、保存食を手にシミュレーターへ向かい……やっと異常に気付いた。
朝、昼と置いた保存食が、そのままに放置されている。シミュレーターは、稼働を続けていた。何も変わらず。
「……お兄ちゃん?」
エルは、慌ててコンソールに駆け寄り、その盤上を見回した。
キーボード、よくわからないスイッチやボタン、その中に赤色の大きなボタンを見つける。そこに書かれた名を、幸いにもエルは読む事が出来た。
“緊急停止”
エルは背伸びしてコンソールに身体を乗せ、拳を叩きつけるようにしてそれを押す。
直後、警報が鳴り響き、シミュレーターはその動きを次第に鈍くしていって、やがて止まる。その後、シミュレーターはコックピットのハッチを開放した。
エルはそこに急いで駆け寄り……中の凄惨な様子に足を止める。
トールは生きては居た。
ぶつぶつと何かを呟きながら、操縦桿を握りしめて放さず、目は暗転したスクリーンを睨み据えて動かない。瞳は虚ろに開き、光を宿しては居なかった。
口から胸にかけてを吐瀉物で汚し、下半身は漏らした糞尿に汚れている。何度も気絶し、覚醒してはシミュレーターを続けたのだろう。
肉体は既に極限の状況にあったが、それでもトールはシミュレーターを続けようとしていた。
「お……お兄ちゃん!?」
エルは、そのトールの有様と酷い臭気に怯んだが、それでも逃げることなくコックピットに入り込み、トールの身体を揺さぶった。しかし、トールは反応しない。
エルは迷い……そして、一つ思い出した。トールを“呼び戻す”手段を。
エルは少し躊躇してから、ポケットからハンカチを出してトールの顔を拭う。乾いた吐瀉物は、擦れてポロポロと剥がれ落ちる。
そうしてからエルは、自分の口をトールの口に押しつけた。エルのキス。と……トールの瞳に、意思の光が戻ってくる。
「ああ、ミリィどうしたの?」
キスを解き、トールはエルに微笑んだ。エルは安堵して言う。
「あの、ご飯」
「あまり食べたくないんだ」
「食べなきゃダメだよ、お兄ちゃん。一緒に食べよう?」
エルの言葉に、トールはゆっくりと人間らしさを取り戻していく。
「そうだね……って、うわ! 何だ!? これ酷いな……」
トールはここで、自分の格好のあまりの酷さに気付いた。吐瀉物と、排泄物でどろどろに汚れた身体。それはトールだけでなく、エルも汚してしまっている。
「ゴメン、先に身体を洗ってからだね」
言いながらトールは、この汚れた身体をどうやってシャワールームまで持って行くかを考えていた。
一方、エルは、トールが反応を取り戻した事を喜びながら、一つの不安を胸に抱え込む。
トールは……エルが守らないと、きっと生きていけない。きっと、全てをあの鋼鉄の魔獣ザクレロに捧げ尽くして、死んでしまうのだと……
エルは、今はただ一人の知人であるトールを死なせたくはなかった。
ヘリオポリスの混乱は、戦闘から二日を過ぎた辺りから治まっていった。
行政府と公共放送が機能を取り戻し、市民に情報が与えられ、デマや煽動が効果を失った事。
特に、市民に大被害を与えた混乱の直接原因がカガリ・ユラ・アスハの煽動と武器の配布により訓練を受けていない市民が戦場に出てしまった事だと冷静に指摘し、その違法性について繰り返し放送されて、レジスタンスへの市民の支持が無くなっていった事が大きい。
また、ZAFT支援下での警察の復活により、治安が回復していった事。
ZAFTのMSに無駄な攻撃をかけたレジスタンスが相当数逮捕され、隔離された事。
当初の見込み通り、ヘリオポリスにばらまかれた銃器の類が弾切れなどで使用できなくなり、暴徒やレジスタンスの武装度が急激に落ち込んだ事。
そして、戦場への慣れから、レジスタンスや暴徒が冷静になっていった事が上げられる。戦場の狂気に煽られていただけの者が、これで多数脱落した。
この脱落は、自殺者の増加という形で現れる。自らの行為に恐怖しない者は少なかったのだ。
最後まで残ったのが、復讐者達によるアスハ派狩りである。銃器弾薬が尽きた後も、無為なリンチ殺人が繰り返し起こされていた。
オーブの理念に代表されるウズミ・ナラ・アスハの思想に賛同する者達が戦闘に参加して多数戦死した事、放送でレジスタンス行為の違法性が暴露された事に加え、このアスハ派狩りにより戦闘に参加していないアスハの信望者までも殺された事。
これにより、ヘリオポリスはオーブでは主流のアスハ信望者が激減する結果となった。
冗談でも“オーブの理念は守るべき”などと言えない空気になったとも言う。
無論、声に出さず密かにアスハを信望し続ける者もいただろう。だが、声に出して行動に移す者が居ない状況では、それが何かの意味を持つ事はなかった。
この時期をもって、ヘリオポリスでのオーブの理念は死んだ。そこに至るまでに、ヘリオポリスでは数多の命が失われていたわけだが……
ヘリオポリスに溢れた死体の山は、遺族が自ら探し出して回収した一部を除き、一応の身元確認の後、全てが「ZAFT攻撃時の犠牲者」として処理され、埋葬された。
これら死体が一斉に腐敗し始めれば、生き残った人々の健康に悪影響がある為、処理は急がなければならなかったという事情もある。
だが、明らかにZAFTの攻撃と関係ない、小銃などで殺された遺体も多数見受けられた事について触れられる事はなかった。市民から、アスハ派が起こした暴行や殺人、そして逆にアスハ派に対して行われた私刑について通報もあったが、それも調査は行われなかった。
行政府も警察も多大なダメージを受け、調査などしきれないという事情があったのだ。
ヘリオポリスは当たり前の事が出来ないほどに疲弊していたと言って良い。
それでも、ヘリオポリスの市民のほとんどは、この苦境も乗り越えられると信じていた。
ZAFT占領下にあっても、オーブ本国は自分達を見捨てはしないだろうと信じていたのだ。まだ、この時までは……
ヘリオポリスでの戦いから5日後、オーブ連合首長国。カガリ・ユラ・アスハは帰国した。
「ヘリオポリス国民は、オーブの理念を守って玉砕した! この悲しみと、彼らの意思を伝える為、私はここに帰還した!」
テレビの中で、礼装姿のカガリが、国民に向かって涙ながらに訴える。
ヘリオポリスの国民が、如何にオーブの理念の為に勇壮に戦ったか、オーブの理念を守る事を本国の国民に如何なる思いで託したのか。
それは、現実の姿ではない。ただこうであるべきと言う理想が生んだ物語であった。
あの日、現実を見る事がなかったカガリが願った理想そのままの、美しくも悲しい物語。
そしてその物語の中では、心ある忠勇なオーブ国民は全て華々しく散った事にされてしまっていた。
「私は約束した! オーブ軍、そしてへリオポリスの勇敢な市民が命を賭して守ろうとしたオーブの理念。彼らが教えてくれた、オーブの理念の尊さを忘れないと。これから未来永劫、オーブの理念を輝かせていくと!」
カガリの演説は、ウズミ・ナラ・アスハすらに感涙の涙を落とさせ、その姿が放送される。
偉大なる国父ウズミとカガリが共に涙を流しながら手を取り合い、オーブの理念の崇高さを讃え、それを守り継ぐ事を改めて決意して放送は終わる。
オーブ国民は、ヘリオポリスの貴い犠牲に熱狂した。
そして、その意思をカガリと一つにした。
すなわち、オーブの理念を命に代えて守り抜こうと……
「気違い共め」
ウナト・エマ・セイランは一人、演説会場の片隅で呟いた。
しえん
機動戦士ザクレロSEED‥‥以上。
ヘリオポリス後始末編
支援ありがとう、ちょうど終わりだったんだ。
ところで、ラスティはオリキャラでも良いかな?
GJ!
なんつーホラーだwww
>カガリの演説は、ウズミ・ナラ・アスハすらに感涙の涙を落とさせ、その姿が放送される。
(ノ∀`) アチャー
GJ
なんつーか、そのー、怖いよママン(ノД`)
オーブが、オーブが狂気に染まる……ってあれ、本編と同じじゃないか、これ?
これ、トールどうなるんだ?
カガリかウズミが演説してるところに上から降ってきて、こうプチッとやるんじゃない?
そのままザクレロで突っ走りそうだったが、今回を読む限りは訓練装置で万全を期すまで訓練を積んで、復讐開始なんじゃね?
ヘリオポリス住民は勝手に自分達で自滅したのにザフトもいいとばっちりだな。
>同姓同名のキラ・ヤマトさん数人
なぜか笑ってしまった
いや、これマジにヘリオポリス=南京で、
後でザフトに謝罪と賠償を要求するノリじゃあないのか?
死者○○万人とか膨れ上がって。
これなんてホラー?
キャラを不当に貶めている。ヘイトだろう。
…と、ふつーなら叩かれるんだろうなー…
ふ つ ー ならな。
>>280 ラスティみたいな原作描写の少ないキャラは、半オリキャラとして、性格を肉付けしないといけないのは必然だとおもいますよ。
セイラン家は早く亡命したほうがいい。
サハクがなんとかしてくれる!・・・はず
>>292 本編では数少ないまともな政治家だったのに、馬鹿キャラに変えられたもんなぁ…
>それでも、ヘリオポリスの市民のほとんどは、この苦境も乗り越えられると信じていた。
>ZAFT占領下にあっても、オーブ本国は自分達を見捨てはしないだろうと信じていたのだ。
>まだ、この時までは……
……この会見現状のヘリオポリスでも受信できたのかな?
状況が沈静化してきて再出発しようとしてた生き残り市民が程度の差こそあれ
集団トール化しそうなんですけど……?
あとキラの所在も明らかになったか、この場合はすんなりプラントに行くのもアリかな?
………で、 カ ズ イ は ?
こえー、こえーよほんと。
しかし、タイトルからは想像出来ないほど真面目に書かれているな、しかもシリアスに
GJ!
だがほんと怖すぎる…!
トール大丈夫なのか、これ…。
>>284 血のつながってない少女に「おにいちゃん」と呼ばれ、
二人っきりで暮らしながら少女に世話を焼かれる生活
こう書くと、何となく幸せそう
仮面→ザクレロのギャップに俺の精神が耐えられそうにありません><
ギャグっぽいのにほのぼのな仮面とギャグっぽいシリアスなザクレロ・・・同じスレなのになんでこんなに差がw
ヘイト作品は、ギャグやパロディに徹している分には最高に面白いんだけどね。
おまえヘイト言いたいだけちゃうんかと
>ベッドも用意してある。
いや額面通り何日でも泊りがけで
説得するってことなんだろうけど
なんか噴いた。
キラ(とキラヤマトさんたち)はさっさと
亡命しないと命がないかもね
乙
やっぱりアスランみたいな赤服は特権階級だな。
それに振り回される緑服のオロールや名も無き通信士も大変だ。
さて、キラはどうなるか
GJ!
内容は凄くシリアスなのに、名前欄や作中に出てくるザクレロの名称を見るたびに現実に引き戻されてしまう……
何なんだ、この感覚はw
ザクレロSEED氏GJ!
アスランのキラ説得、この惨劇の後だとすごくまともに見えるよなぁ。
そして、オーブ本国の狂いっぷりが凄え。 なんかもう、オーブ終わったな。
終わるだけならまだいいがもっとトンデモない方向に行きそうなのが怖えw
>>301 原作自体がヘイト風味だからいいんじゃね別に?
あ、原作もある意味でギャグか
自分の事をミリアリアだと認識したまんまのトールを死なせない為に
暴走のたびにキスとか、あるいはこれから一緒にお風呂?とかエルたん絡みで
そのスジ向けのフラグもあるにはあるものの、そもそも状況が状況だけに
萌えとかハァハァとかどころじゃないようだな…
>309
それを期待して、夢と妄想とナニかを膨らます大きなお友達の姿がモニターの目の前に何人いることやら。
ラスティはおにゃのこでお願いします
原作どうりやるとヘイト、つー名言があったな
原作を一切変更せず完全ミネルバ視点でSS書いたら相当なヘイト作品になるよなw
>>303 アッー
とりあえず、マジどうなるか予測がつかねぇー
>>313 こちらの呼びかけに一切応じず、ひたすら無差別攻撃を繰り返すラクシズ……
この恐怖の存在にミネルバと若きエース達が立ち向かう
でも結局敗北してバッドエンド
この救われなさは一体……
クトゥルー系のホラー小説みたいだw
>>316 ラブクラフト全集とか出てたんで買ったんだが、まさにそれだな。正体不明の
有害な存在を偶然主人公が知って、知恵を絞ってそいつを撃退あるいは抹殺
しようとするが、やつらは有史以前に地球を跋扈していた超存在。結果、何が
出来たのか、何をすれば良かったのかも解らないまま敗北(死ぬより、大体
そいつらの眷属になったり発狂したり、精神に後遺症が残る事が多い)。
そうか。羽鯨の化石といい、SEEDはクトゥルー分を混ぜたガンダム作品か。
主人公達が身体的にでなく精神的に蝕まれる所とか
怖い!もうメンデル行けない!
おれ、SEEDキャラって鰓のはり方と目玉のでかさから考えて、
インスマウス系じゃないかと思うんだ。
カエルじゃなくて魚だったか
ホラ、アレだ……シーマンが陸に上がった状態なんだ
タイトルのザクレロで笑ってしまうが、技量を要する巴戦や遠距離射撃を捨てて
一撃離脱と射角の広い拡散ビームって確かに有効な気がする。
MSパイロットの育成で後れを取ってる連合にはなおさら。
ザクレロの見た目が怖い、というのが何気にかなり有効な気がする。
相手にしたくなくなるという意味で。
我が友デミトリよ
お前のザクレロは……正しかったぞ
>>323 いや、俺だったらあんな外見のMAに殺されるのはイヤだと、より必死にがんばるなw
ガンダム00とフルメタルパニックwのクロスはどうだろうかと考えているんですが
あのエクシアとロックオンのガンダムが置いてある島が実はメリダ島で
島の地下に作られていて
ある日野生化した豚を締めているところに遭遇
「貴様何者だ階級と所属を名乗れ」
「刹那=F=セイエイ ガンダムマイスターだ」
「ガンダムだと?なんだそれは?」
「お前の神はどこにいる?」
「一応ムスリムだがお前には関係の無い話だ。さあ階級と所属を」
トゥン
「ハッ」
いきなり転がり木陰に隠れる宗助
「スナイパーかやっかいだな・・こちらウルズ7、所属不明の工作員を二名発見 うち一名はスナイパー」
「うっひょぉ、マジでやばいんじゃないか」
「クルツか、敵はMSが二機 みたことの無いタイプだ おそらく、特殊な試作機だと思われる注意しろ」
「りょーかい」
共闘する事になり
「スメラギ・・・あなたの格好はなんというか、破廉恥だ。もうちょっと隠した方がいい・・・艦内の風紀を仕官自ら乱すのは士気が下がる」
「うっひょお、ノリエガ姉さん今日も一段とキュートだねー」
「相良軍曹、服装は個人の裁量に委ねられているのCBは私設武装組織だか・・・ね」
「む・・・了解した」
「ソウスケ、ムッツリ!ソウスケ、ムッツリ!」
「おいハロそれはどういう意味だ?!」
チャキ
「テヤンデー、テヤンデー」
>>328 考えるのは自由だが、ここは種・種死専用スレなんだ
悪いが、00のスレに行ってくれ
そう言う問題じゃなく、クロススレ行けって話だろ
00と他作品のクロススレなんかあるのか?
種・種死のクロス統合に行けって話なら結局スレ違いなんだが。
スレ作らせてこのスレが落ちる可能性が高まるよりは保守代わりに書かせとけって話。
バカピンクまだかなぁ…|ω・`)
>>331 ない事はないと思うがどうなんだろう?
まったく関係ない物を投下されても反応に困るが…
コーラサワーがW世界に行くスレならあったけど。
見つからんなら、例の何でもありなスレにいくしかないんじゃない?
ここに投下しなければならない程には00の需要が低いとは思えないけどどうなの?
まだIF云々がやりにくいのは分かるがネタならやれない事もないし
00も需要のない新スレを乱発するより、自分のSSの投下先を作るのが先と思う
いくら放送中とは言えマイナーネタ単体ではスレの維持は無理だろうしさ…
板全体としても多少は新スレ乱発の抑制になるから種・種死にもプラスなはず
保守
もしミューディとステラを入れ替えたら
アビーを超えるツンデレさんと化すミューディーとか、
何度教え込んでもシャムスの事を必ずボブと呼んでしまうステラとか?
PHASE-03「カッとして殺った。 相手は誰でも良かった。 反省する気は無いが後悔している」
クルーゼはご立腹であった、プラントに帰還後、やれ講演会だ、やれTV出演だ、やれ握手会だと、ゆっくり悪巧みする暇も無い。
その上、表を歩くと人が寄ってきて、サインだ握手だ花束だ抱いてだと黒山の人だかり。
イライラしたので、その辺にいた車椅子のバーさんを蹴倒してやった、これで世間の評価も地に落ちるだろうと思わず口元が緩む。
蹴倒して吹っ飛び倒れた車椅子からバーさんが転げ出す、だがそれと同じく爆弾や武器も散乱した。
「よくも見破ったね、英雄クルーゼ! お前を殺す! 蒼っぽい清浄風な世界の為に!!」
ナイフを振りかざし、立ち上がって襲い来るバーさん。 だが奇襲じゃなければバーさんなどまさに一蹴!
逮捕後調べるとブルコスの名うてのテロリストであったそうだ。 バーさんだったので今までバレなかったらしい。
プラント警察も見破れなかったテロを未然に防いだと、更に上がる名声、それ以上に上がるのはクルーゼのストレス。
そこで警察所から出た途端、ヤケになってその辺にいた奴らを、アメリカの大学バリに銃撃してみた。
目撃者も周囲にいっぱい、これで私も犯罪者……と笑ってみたものの
「よくも見破ったな、英雄クルーゼ! お前を殺す! 蒼っぽい清浄(ry……ぐふっ」
と叫びながら気を失った被害者を調べるとまたもや武器や爆弾が。 こいつらもブルコスのテロ要員だった。
違うと言っても、周囲はクルーゼの鋭い洞察力がプラントを救ったと勝手に盛り上がる始末。
こうなったら情けない軽犯罪で捕まって名声を地に落そうと、大通りでロングスカートの女性のスカートをめくってみた。
しゃがんでスカートの端を左右両方掴み、そのまま立ち上がってばんざーい、とすれば、大胆なスカート捲り以外には見られまい!
見損なったとか下品だとかこんな人だったなんてとか幻滅したとか言われながら、警察に突き出されるの姿をいい笑顔で夢見るクルーゼ。
なんか精神的にそこまで追い詰められています。 助けてアンパンマン!!
そして見えたのは、白いパンツと、ふともものベルトに取り付けられた、銃と爆弾。
「よくも見破ったね、英雄クルーゼ! お前を殺(ry」
またしてもブルコスのテロリストを逮捕したクルーゼ。 なんか名探偵か殺人課の警部かと、さらに轟く名声。
こうなったらなんとしてもイメージを崩すことをしなければと、今度は女子大生が貸し切って入浴中の銭湯を覗きに突撃隣の晩御飯。
そこには魅惑の裸体パラダイス、ではなく戦闘服に身を包んだ男女が武器や爆弾を持って相談中。
「よくぞ見破ったな、英雄クルー(ry」
死にたく無いので死ぬ気でダイハードして全員倒し、調べると連合ブルコス派のスパイでのテロ準備中だったらしい。
大規模テロを未然に防いだ英雄と怒号の人気ップリ。 気絶して運ばれたファンは100人にも上ります!
さらにこの一連のクルーゼのスパイ狩りにより連合はスパイ網を壊滅され、情報収集が後手にまわり色々な弊害が出るのであるが、それはまだ先の話。
そして先のヘリオポリスからのMS奪取、ブレイクザワールド阻止、アルテミス陥落、第八艦隊壊滅の勲章授与式。
勲章をつけようとするザラ議長のオデコがムカついたので、勲章を持つ手に蹴りを入れてやった。
「何をするクルーゼ!」
こんな屈辱あじわされたことが無いと顔を真っ赤にする議長と、乱心か!?と飛び出してくるSPや警備兵。
これで厳罰決定、英雄として祭られるのこれで 糸冬 了 。 と思った瞬間、蹴り飛ばして会場の隅に転がった勲章が爆発!
「何てことだ……助けてくれたんだな、クルーゼ君! 君は英雄だ!!」
議長暗殺を未遂に防いだとプラント民の好感度はもうMAX! 下校時に一緒に帰っても恥ずかしくありません!
「首都だって言うのにブルコス派だの連合のスパイだのに進入され杉!」
こうして冒頭のご立腹に繋がるのだ。 悪いことをしようとしたのに全て裏目に出る始末。
「まぁまぁ英雄クルーゼ、いいではないか。 飲みたまえ」
「やかましいギル、お前、俺がそんなつもりもないのに結果的に英雄的行為になったって知ってて周囲を煽ってたろ。 さっさと注げ」
ここはクルーゼのお部屋、クルーゼとギルバート・デュランダルは酒を酌み交わしてた。
2人はクルーゼ・ギルと呼び合う仲、ギルはクルーゼの本章を知る数少ない友人かつ遺伝子学者で、彼のテロメアがオリジナルより短いと指摘した人物でもある。
現在は政治に足を踏み入れ、自らの野望を実現しようと着々と企んでいる最中である野心家でもあるが、軍事的才能が無いのが玉に傷。
以前も
『陸海空宙専用機と、パーツ交換で万能になるMSを、どんな場所にもいける万能艦で運用したら最強じゃね?』
と発言し、すかさず
『でもそれって万能機と専用機以外、適応する地形以外じゃゴミじゃね?w』『毎回対応地形外の専用機3機は空気ですか?ww プゲラwww』
と笑われた、ある意味有名な軍事素人と名が知れ渡ったのだ。
ちなみにギルもクルーゼが人類滅亡を企んでいるのは知っている、だが腹に一物を持つ男、それぐらい野望に利用できるかもしれない、とほって置いている。
クルーゼも彼を野望の為に利用しようと考えているので、お互い様だといえないこともない。
「ほらほら見てごらんよ、ネットじゃ君は『クルーゼタン』扱いだよ、人気者だネェ。
『英雄クルーゼタンをワショーイするスレ』、『クルーゼタン (*´Д`*)ハァハァ』、『クルーゼタンの栄光の軌跡を討論する』等のスレが乱立だ。
お、これは凄いぞ、『クルーゼタンの仮面の下は美少女だと妄想する奴のスレ』なんてあるwww」
「男だろ! 常考!!」
苛立ちげに自室の壁に貼ってあった世界地図にペンを投げる。 壁に世界地図ってどこの厨房よ、と思わない訳ではないが。
刺さった場所はどうやらオーブ。 自称平和の国、しかしコロニーで連合とMSを作っていた国。
「そうだ、オーブを攻めよう……」
と、まるで京都に旅行に行くような気軽さで急速に悪巧みの手段や方法を練り上げるクルーゼ。
「お、その顔は何か悪いことを思い付いた顔だね、マスクでほとんど見えないけど」
ギルは無視して、いいことを思いついたと立ち上がるクルーゼ。 さっそく議長に話をしに行く。
ザフトは『オペレーション・ウロボロス』を補完する作戦として『オペレーション・スピットブレイク』を計画、彼はその相談もあって帰還してたのだ。
「ザラ議長、『オペレーション・スピットブレイク』前にオーブを攻めましょう」
「何を言うクルーゼ、『オペレーション・スピットブレイク』には地上のザフトを総動員する、そんな余分な戦力は……」
「奴らは中立を盾に連合へMS開発を協力していたのです、見過ごす訳には参りません!」
「オーブの背徳は判ったが、それだけでは国民は納得しないぞ」
「私に考えがあります。 『スピットブレイク』に使う一部の戦力を抽出してでも是非この作戦を指揮させていただきたい!」
「きっ、君がそこまで言うのであれば……(///)」
頬を赤らめるなおっさん。
そんな訳でオーブ攻略を指揮することとなった、そーいや遺作と痔悪化も地球に落っこちたままだし。
さっさと作戦開始。 ニコルのブリッツが事前に重要設備を破壊、ザフト地上基地から抽出された部隊は、オーブに電撃的に上陸。
「有無を言わせず敵は破壊、軍事施設のみならず生活施設も破壊だ! 降伏は認めるな! 民間人とて皆殺しにしろ!」
通常兵器はMSに勝てない。 ギクシャクとした動きの紙装甲MSも現れらが、死霊の盆踊り以下の運動性。 動きの悪い紙装甲MSって棺桶以下だよね。
アスランも先頭に立ってイージスで『平和の国と偽り、連合に組したオーブを、クルーゼ隊長率いる正義のプラントは許さない!』と大活躍だ。
無人島で女と一晩過ごす経験なんか無いしね、アレは連合特装艦タクシーを拾えず、まだ砂漠でうろちょろしてます。
そう、アークエンジェルはアラスカなのでオーブのナチュラルOSは実用に至らず、アストレイ三人娘も最終回を前に全滅だ。
命令通り破壊と殺戮に燃え上がるオーブを妄想してにやけるクルーゼ、全MSの左肩を赤く塗ればよかったか? などと考える始末。
しかしそう上手くはいかない物で、兵士の間では『英雄クルーゼ隊長の部下として、隊長を辱める行為はしてはならない』という考えが浸透していたらしい。
“敵も民間人も皆殺し”というクルーゼの命令は“敵戦力を残すな”“そういう気合で戦え”“民間人と思っても武器を持つ敵はいる”と各自脳内変換された。
実際『オーブの理念を守る!』と武装した民間人は山程いて、あらゆる場所から攻撃してきたが、事前に言い含められていたので被害は出なかった。
っていうかお前ら、理念じゃなくて自分の身を守れ。
不殺の精神で戦力を奪っただけに止まり、驚く程 ―クルーゼは本当に驚いた― 死者は少ない、三人娘も生きてます。
「えぇい、私も出る!!」
地上の専用機である銀色のディンで出撃するクルーゼ。 血が足りない、無関係な中立国を血祭りに上げることでこの無駄な名声を地に落す。
今の彼にはこのことしか頭になかった、部下がしないなら自分で民間人を虐殺する! この手で!!
ちょうど山間を逃げる家族(アスカさん一家の4人家族)を発見、SATUGAIせよ!
だが先に出没したよたよた歩きの紙装甲MSが家族を遮り、何かを叫んでいた。
『貴様ら、逃げる気か! オーブの理念を守れ! 守る為に戦え!』
「何を言う、私達民間人に何ができるっていうんだ」
『なんだと……狼は生きろ、豚は死ね! 敗北主義者は皆殺しだ! “私は敗北主義者”の看板をつけて木にぶら下げてやる!』
「あ〜〜〜〜〜うぇぜ」
上空を飛行するクルーゼのディンにも気がつかず、目の前の一家に詰め寄るMSを覚めた目で打ち抜き、倒れて爆散するMSをバックに一家を見下ろす。
だがその銃口は一家に向く事無く、彼は飛び立った。
「興醒めだ……なんかもうどうでもいい、帰って寝る」
自分の人類抹殺計画は心の棚に上げ、雑魚MSの狂いっプリに、彼の追い詰められた殺戮願望はすっかり興醒めして殺る気を失ったのだ。
この時のことを、後にプラントに移住してザフト入りしたアスカ一家の長男シン君は、入隊の時のインタビューでこう述べている。
『あの時、狂ったオーブのMSを、疾風のように現れて倒した銀色のMSを僕は忘れられません、それはまさしく舞い降りる正義の剣のようでした。
後でザフトの人に聞くと“それは我らが英雄、クルーゼ隊長のMSだ”と教えてくれました。 きっと弱者が虐げられてないか、自分で確認していたのでしょう。
おかげで僕ら一家は助かりました。 そんなクルーゼさんに憧れて僕はザフトに入隊します。 一人前になってクルーゼさんの役に立てるようになりたいです』
こうしてオーブは、ザフトの英雄クルーゼがあっと言う間に占領した。 戦闘は実質1日で全て決着が付いた。
その作戦があまりに素早く、準備を与える暇もなかったので、全ての軍事設備やマスドライバー、モルゲンレーテの設備もそのまま占領。
オーブの上層部も、逃げることも、隠れることも、自爆することもできずに全員逮捕されたのだ。
ところが困ったのは各種ジャーナリスト達。 彼らは今大人気のクルーゼが何故このような行動に出たのかを、色々推察して人々を煽る報道をしていたのだ。
実はオーブはこんな悪いことをしていて、それを英雄クルーゼが何とかしました、じゃないと収まりが付かない。
特に理由が無い、では済まされないし記事にもならないし売り上げが上がらないのだ。 彼らは必死で一般受けするネタを探し、オーブ中を飛び回った。
そうしてクルーゼのガンカメラの映像、一家を襲うオーブのMSとその会話の映像を入手した。
また、兵士達の『民間人が武器を持っていた』証言や、国営企業モルゲンレーテが武器を国外に売っていたり、連合MSコンベに割込んでいたこと。
これらから望みの記事を(足りない事実は想像で)作った、いわゆるでっち上げである。 その結果
『英雄クルーゼ、ファシズム思想に染められていたオーブを開放!』『戦争の影にオーブのモルゲンレーテあり!』『世界を混乱に導いた悪の枢軸国を成敗!』
という記事がTVや新聞を踊り、悪評を背負っても、間違った道を進みかけていた国を見捨てて置けなかったクルーゼが、オーブを開放した。
正義の使者クルーゼは、世界平和の為に心を鬼にしてオーブを討ったのだと、なんだか世間ではそういうことで落ち着いてしまったのだ。
これらは捏造と誤解と色眼鏡の結果であるので、オーブ首脳陣は政治の面からは下がらざるを得なかったが、特に罰せられなかった。
確かにオーブの理念で平和が保たれていると頑なに信じる狂信者もいた、占領されて冷静さを取り戻さなければ、悲劇はもっと大きくなっていたかもしれない。
またモルゲンレーテが世界中に武器を輸出してたのは事実、これはマスコミがその後も調査を進め、最終的には“ロゴス”に辿りつくのである。
こうして彼らの軍事で利潤確保する体勢を、民衆の力で流血する事無く崩すに至るのであるが、それはまた別の話である。
数日後オーブの占領統治をする名目でデュランダルが、執政官として新たに選ばれ到着。
彼の先導でオーブはデモクラシーを推し進め、首長国から民主主義国家へと、新たな平和主義国家を築いていくのであるが、それもまた別の話である。
オーブ占領がひと段落ついた数日後、海岸沿いの丘にクルーゼは立っていた。
呆けるように水平線を見つめ、何故こうなってしまったのかと考えるが、いくら考えても結論は出ない。
中立国虐殺計画の筈がまたしても、彼が正義の味方の様な評価を上げる結果となってしまったのだ。
行方をくらました彼を心配になって探しに来た人々は、夕日をバックに哀愁漂う背中を見て声を掛けられなかった。
「クルーゼ隊ty……」
「待ちたまえ君達。 今はそっとしておいて上げたまえ」
「デュランダル執政官!?」
「彼は正義をなし人々を救う為にオーブ攻略を行った。 だがそれが例え正義の行いだったとしても、少ないとはいえ犠牲者は出た。
今彼はそんな人々に懺悔し、自分の力の至らなさを悔やみ、世界平和の誓いを新たにしているのだよ」
「そうだったのか……」
「隊長、そんな大きな罪を一人で背負うだなんて……」
「グゥレイト、なんて器のデカイ漢なんだ……」
その場にいた多くの人々に語るデュランダル執政官、彼の見事な演説で誰しもが大納得、英雄クルーゼのそんな姿に涙する者も現れる始末。
フリーのジャーナリストであるジェス・リブルは、沈み行く夕日とクルーゼの背中を撮影。
その写真はクルーゼの正義を行う行動と、その為にも犠牲者は出るという苦悩を見事に捕らえたとして、ピュリツァー賞っポイ物を受賞。
英雄クルーゼの栄光と苦悩、そして平和への誓いを象徴する情景として、世界中に広まったのである。
後日この場には、オーブを開放した“救国の英雄クルーゼ”像が建ち、“英雄の丘”と呼ばれるようになって年中顕花が絶えないという。
周囲を取り囲む人々に気がつきもせず、クルーゼは考え続けていた。 いつまでも、いつまでも。
「……あれ〜〜〜〜〜〜ぇ!?」
投下が無いので再び投下。
前回反響がよかったので調子に乗って長文を書いた、いい気になってるこの俺に、プロ読者として天誅を与えてくれ。
立派な職人さんの投下の隙間を埋める、隙間職人として生きて行こうと思う、まぁこの調子なら後何回かで終わるけど。
Gj!
マジでプラントの諜報部は何やっってんだwww
乙
なんというクルーゼの狂運。
このクルーゼじゃ、戦争の最後にアズラエルと仲良く握手してそうだ。
GJ!
というかアズラエルも加わってパトリックとの三角関係になったりしてそうw
素敵!抱いて!
GJ!クルーゼまだチャンスはあるさジェネシスもあるし
ハチが入ってたのね思い出したw
激しくワロタwwww
このクルーゼなら間違いなくC.E.に平和をもたらしてくれるwww
ギルちょっとは自重しないと運命計画に誰も賛同してくれなくなるぞwww
てか何気にオーブがザクレロ風
GJ!
笑いすぎて腹いてえぇwwwww
さりげに煽るギルもバロスwwww
次回作も期待していますw
そうだオーブ討とうwww
クルーゼタン、ワショーイ!
ギル自重しろwwwwwwwwww
このクルーゼは肉色のMSにのったいい男並みに世界を平和にしてくれるw
ちょw吸血部隊自重w
あと、正規のレッドショルダーは左じゃなくて、右肩だ。
もしフレイがクルーゼにさらわれた後カテジナ化していたらw
そんなことよりお前ら、きょっと聞いてくれ。
>>342を読み返して見たんだが・・・。
>この時のことを、後にプラントに移住してザフト入りしたアスカ一家の長男シン君は
何が言いたいのかと言うと、
アスカ一家生存
↓
一家でプラントへ
↓
シンがザフトに入隊
↓
マユがブラコンなので、シンの後を追う
↓
マユがちゃっかりザフトに入隊
↓
マユがシンと同じ機体に乗りたがる
↓
ルナが対抗心燃やす
↓
デュランダルがあっさり承諾
↓
インパルスが大量生産
・シン機
・マユ機
・ルナ機
・(ついでに)レイ機
・(複数生産の為)クルーゼ機
・(ルナに乗っかって)メイリン機
つまり、C.E.73はインパルス祭りになることを予言しているのだよ!
っていう電波送った奴は直ちに挙手しろ。
俺はそんな電波を送ってないぞ
仮面の変体クルーゼ:「それは私(のおいなりさん)だ」
でもインパルス量産はいいな、
・シン機=ソード
・マユ機=フォース
・ルナ機=ブラスト
・レイ機=ドラグーン
・メイリン機=EWAC
って感じで色々なシルエットのインパルスが大活躍
最後にはシンがディスティニーシルエットで……
363 :
通常の名無しさんの3倍:2008/03/07(金) 15:52:56 ID:Qqe00gGd
クルーゼ様が素敵すぎるww
俺もザフトに入ってこの人の為に戦いたいぜ!
もしザラ議長とコーラサワーを入れ替えたら
息子はアスラン・コーラサワーになる
むしろ嫁が誰かが気になる
嫁の方が議長になりかねんぞ
こうか?
いつもここ一番ではダメダメなパトリック議長
でもプラント市民にはそのダメっぷりが愛されている
でもやる時はやります。
女性のためにw
GN兵器を幾度と無く浴びて未だに無傷だったり
通信を遮断された砂漠から身一つで帰還したり
部隊を率いて一度ガンダムを捕縛したり
操縦、模擬戦、部隊指揮と意外とできる28歳なんだぞ。
妻のカティ議員に頭が上がらないコーラサワー議長。
しかしそんな事もプラント市民にとってはいつもの事なのです。
それ、なんてマクロス7の元エース夫婦?