【相互】種死リリカルなのはSS【乗り入れ】その11

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1通常の名無しさんの3倍
種死&リリカルなのはクロスオーバー

シンが八神家やフェイトに餌付けされたり
レイがリリカルな魔法少年になったり
なのはさんが種死世界に行き、世直しをしたり
デバイス達がMS化したり
ほかetc……

・職人様はコテとトリ必須
・次スレ立ては950を踏んだ人が立ててください
・1000に達する前に容量オーバーになりそうな時は気づいた人が立ててください
・各作品の考察は該当スレでどうぞ
・スレは、sage進行です。


前スレ
【相互】種死リリカルなのはSS【乗り入れ】その10
http://same.u.la/test/r.so/anime2.2ch.net/shar/1182867314/

雑談スレ
【数の子】種vsリリカルなのは【一人三役】
http://same.u.la/test/r.so/anime2.2ch.net/shar/1182658934/

あの日胸に灯った永遠の姉妹スレ
【UC】リリカルなのはSS【種死】その2
http://same.u.la/test/r.so/anime2.2ch.net/shar/1180344068/

まとめサイト
ガンダムクロスオーバーSS倉庫
http://wiki.livedoor.jp/arte5/d/FrontPage
2通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 18:15:06 ID:Ji/59Djs
とりあえず、新しいのはたったか・・・
3通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 18:51:58 ID:???
テイアナはスバルに依存しているそうだ、これはいいネタになるな。
4通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 19:49:47 ID:???
>>1


>>3
あれ制作者絶対何も考えてないだろと思った
8話の描写見る限り逆だろ
5通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 20:14:04 ID:???
>>4
何をいまさら。とらハ時代から都築さんはああですよ?
時空管理局の設定も突っ込みどころ満載だし。
光るところも大いにあるんだが、どうにも粗が目立つというか……。
6通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 20:19:25 ID:???
やっぱ19で魔法少女というのは無理が(ry
7通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 20:27:09 ID:???
>>5
まぁ、都築氏は主人公つえーかっこえーならおkな人ですから
8通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 20:30:08 ID:???
なのはは、処女なんですか?
9通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 20:32:37 ID:???
>>7
そういうのが嫌いな人だったはずなんだが…
10通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 20:36:50 ID:???
>>7
少なくとも無印&A'sからはそういう印象は全く受けなかったんだが?
StSについては保留な。まだ起承転結の「承」の部分だし。
11通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 20:40:27 ID:???
そろそろ転にさしかかる部分じゃね?
12通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 20:40:39 ID:???
>>7
あれは思いついた設定をボンボン突っ込みまくっているだけではないか?
13通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 20:42:25 ID:???
おくれたけど・・・
>>1
 lヽ  ,、,、./    ,-、_,-、    , '´ ⌒、ヽ
<)' ~´ハバ    Y ;' A`)    l(((!((("メi       /゙Y /^ヘヘYヘ
| イノリノハ)): : : :`ヽ/´ ̄ ̄   从^ヮ^ メij   刀. /,ィjミノレハ从リヾ      )
ノ.人l|゚ -゚ノl| , '" ̄: : : : : : : : {十}゙ii゙゙゙ii゙`):\/: : : く+ハ(!`Д´ノハ+>,'`》'´⌒`彡.
ノノ /:/.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ:ヘ\: : : : : : : : : : : : :::∪: :∪: :ノ,ィ∝ノノ)))))
ノノ l://.:.:/.:./ .:./ .:l.:.:,'.:.:{:.:.:.:.l.:.:ヽ.:.:.Vl:/(((从从〉*⌒: : : : ,(_: :_:  :( ( ゝ(l!゚ -゚ノ|l
   /.:.:/.:. l:.:.:.!>ト/{.:.ハ.:.:斗<:l:.:.:.l.:l  |l゚ヮ ゚ノ|l ! ̄`7>f^⌒ヾYノ):: <(^!!つつ
  .:.:/.:.:.:.|:l.:  レ仟圷ヽl ヽfチ圷 |.:.:l:|  ⊂!卯(⊃ t  xくけ从ハル=ト<
  /!.:.:.: 从.:.{.  V;;リ    V;;リ 'j.:.,' |  t〈_|_ヽ.>  )/: : : :.リ、∀`*リハヽ
  ハ.:.:..)Wト:.ゝ     '    /.:/レ|   _ し'ノ  /: : : : セ二/,-' ̄ ̄ ヽ
 ハ.:.:..:.. ::.ノ 彡     V 7  彡'.:.|  ∠ =。= ヘ  /: : : : :/    ( ((ハルヽ ,- ̄⌒ヽ
    从从从)   、 ´   ,イ! .:./ i !!ノリノ))》 ,': : : : /     `ゝ^o ^ノ: :i(《レノリノハ) )
   . ::)l|゚ ヮ゚ノl|ヾ ト≧≦ュ| リ/   ノi゚リ.゚ ヮ゚从 i: : : : {    、 _☆ミつ介》|  #`−´ノ: :
    ∪ ̄∪, / | >tく |ヽ、__ (つ)Ψ(^つ  {:, -===、アヘヘ `ヘ___ノ::: <( つ[!;つ: :
     /ヽ::::::::::::::::/ |/ l只lヘ|  l:::::::::::::::: ̄ヽ    {7/^ー^ヘ.ノ八从ハ : : : : : : : /
    |:::: ヘ ̄ ̄ {____|{{<ハ>}}_j ̄ ̄`メ:::::::::|    ∨ifノハヽhリ・ヮ・ノn :〈y <(^!!つつ
    |::::{ \   / ∨⌒∨ \   / l::::::::|     ルl| ゚ヮ゚ノル!弁{ ン ∠† _(†ヽ彡
  /ll::::}\ ∨ \  ,VCV  ∠ _∨ |::::/ハ      / ,_厂})){ヒつつ  又 !从从))))
  { }}:::::ン  ̄}__/ ̄`^<_/ /,弖  l ::{{ }    / /_j_j>j      〈y.リ(l|`(フノ|l!
  __/   /  /   ●~`\r'〃ニフ   }::V/.    ん'(_ノノ、ノ    〈y <(^!!つつ

なの
14通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 20:43:41 ID:???
>>8
なのはの処女はフェイトのもの。
15通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 20:53:28 ID:???
さてどの職人さんが最初にMMRネタを使うのか楽しみだ。
16通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 21:54:14 ID:???
>>8
であると信じたい・・・
17通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 22:01:46 ID:???
某スレではキラによってとっくに破られてますが何か?
18通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 22:03:39 ID:???
それは別だろww
19通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 22:03:50 ID:???
某スレは某スレだろ
20通常の名無しさんの3倍:2007/07/08(日) 22:20:36 ID:???
エロバロ板にもスレたってんだからなww
21通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 12:24:36 ID:???
なのはママ・フェイトママは公認っすか。
22通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 21:13:01 ID:???
テスト前だから、投下はないのかなぁ〜…。
23通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 21:15:46 ID:???
人大杉だからじゃない?
専ブラ使わないと見れないし
24通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:00:01 ID:5ZpCxm/O
なんでこうなったんでしょう。
解決方法って知りません?
25通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:03:54 ID:???
みんなが見るのやめればいいんだよ。
26通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:09:40 ID:???
雑談でもしながら待ちますか?
27通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:13:40 ID:???
なのはさんが陽電子砲を防げるかどうかについて
28通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:16:39 ID:???
無理じゃね?
というか、陽電子は目に見えないわけで
29通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:17:44 ID:???
あれは陽・電子さんが開発した強力なビーム砲だって設定じゃなかった?
30通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:17:46 ID:???
>>28
劇中では見えてるけどもね
31通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:19:14 ID:???
陽電子は物質に進入すると対消滅を起こして、γ線になるからなぁ
32通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:20:25 ID:???
>>30
あれは陽電子を包むビーム部分。
33通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:21:07 ID:???
なのはさんが防げるのってイーゲルシュテルンとバクゥのレールガン位じゃね?
34通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:23:44 ID:???
>>29
ストライクの楯でMS一機だけしか破壊できずパイロットも殺せないほど減衰し、
アカツキには完全に防がれてノーダメージだもんな。
35通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:24:10 ID:???
まぁ、アグニは無理だと思う
36通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:24:26 ID:???
レールガンってバクゥが積んでるレベルになると防ぐことも出来んはずなんだがな〜
しかもAAのイーゲルシュテルンもシャレになってない口径だしな
37通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:26:41 ID:???
ヴィヴィオと種キャラのほのぼの話、職人さん書いてくれないかな…。

それはそうと、前に何度か出たが、キラって子供の扱いうまいのかい?
38通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:27:31 ID:???
バクゥのレールガンとAAのレールキャノンはヤバイ
39R.E.D. ◆XEcVaXmu2o :2007/07/09(月) 22:28:42 ID:???
面白そうな流れになっているので便乗ww

>>34
それについては自分も甚だ不思議でならないです
本来は防御不可能の最強兵器のはずが…

>>36
直撃や衝撃についている機関砲も本来であれば大砲と同じ。
近くを通るだけでも肉が裂け、鼓膜が破れる。
普通では、だけどもw
40通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:29:04 ID:???
なんせAAはホワイトベース以上に火力がある戦艦だからな〜
41通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:30:00 ID:???
110センチレールガンとか町の一区画丸ごと吹き飛びかねないww
42通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:32:04 ID:???
>>37
下手だったら子供に避けられるよ。これマジ。
43通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:35:21 ID:???
>42
劇中では子供たちと一緒に手を繋いで歩いてたよな?

あれは、つまり、好かれてるってことでいいんだよ…な?
44通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:35:53 ID:???
>>39
あと、デス種時代にはガンマ線の出ないきれいな陽電子砲になっているという設定とかwww
なんという超技術w
45通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:39:25 ID:???
>>43
凸なんかは普通に子供が寄ってきて好かれてるっぽい描画だったな
46通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:39:25 ID:???
>>44
それだけ出来て、何で核融合炉…
47通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:43:08 ID:???
レーザー核融合は出来てるんだよな・・・
48通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:43:17 ID:???
超技術というより物理法則を捻じ曲げてる次元だw
49通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:47:32 ID:???
>>47
でも発電はできず推進装置にしか使えない。
戦艦の動力は実質エネルギー無尽蔵の謎の何か…
まさか乗組員の魔力で動いている?
50通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:48:16 ID:???
まさに魔法だな
51通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:49:09 ID:???
>>49
生体エネルギーじゃね?
52通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:52:59 ID:???
実はにエンジンルームには発電機に繋がった自転車が置いてあってそれをマードック達が(ry
53通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:54:56 ID:???
種のビームも結構謎が多い、風景画スレだとCEのビームは心霊現象という説も出た。
54通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:56:40 ID:???
ぶっちゃけ陽電子砲は核なんて比べものにならない威力があるんだよな
対消滅なんてガンバスターやイデオンやゲッターでもなければ防げないって
銃弾レベルの反物質が反応しただけで東京から名古屋まで消滅するんだから
55通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 22:58:44 ID:???
何か、話がそれてる気がするのは俺だけか?
56通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:01:16 ID:???
>>55
気にするな、俺は気にしない
57通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:01:25 ID:???
それをいっちゃ〜お終いだよw
58R.E.D. ◆XEcVaXmu2o :2007/07/09(月) 23:05:27 ID:???
ここで参考として自分が他スレに書き込んだ奴を転載

まず陽電子ってのはググりゃ分かるけど反物質の一つ
簡単に言ってしまえばその反物質を叩きつけるのが陽電子砲な訳だが、
どうせだから威力について詳しく考えてみましょう。

まず物質と反物質をぶつけるとエネルギーの完全解放(対消滅)が起き、
その物質がエネルギー(光)に変換される。
ここで宇宙戦艦の装甲をこの方法で開けるとどうなるか考えてみよう。
戦艦大和の装甲が一番厚いところが0.65mなので宇宙戦艦もそれくらいはあるだろうと想定し
(今の商船でも300m級ともなると外板0.3mはある。)
縦1M*横1M四方で物質をエネルギーに変換する方法で開けると
C.E.の世界は軽い物質があるようなので1立方メートルあたり100トンの物質を使うとする。
エネルギー=(物質kg)*(光速m/s)^2なので
このとき発生するエネルギーは
0.65*100*1000(kg)*299,792,458( m/s)^2=5.84*10^21(j)
となる。
2000年の日本エネルギー総使用量が15568ペタジュール=1.6*10^19(j)(読売新聞より)
消滅させた物質分のエネルギーは日本の総年間エネルギー使用量の375年分程にもなる。

要約すると、たとえ幾ら戦艦の装甲が厚いとしても、表面の少しでも、
この方法で消滅させれば膨大なエネルギーが戦艦をふっ飛ばしてくれるわけですね。
その上ついでとばかりに大量のγ線を発生させるw
なので事実上『防御手段が無い』

なんでムウさんのようにMS一機で防ぐなんてのは言葉どおりの『不可能』
59通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:10:26 ID:???
やはり、陽・電子さん説が最有力だな
60R.E.D. ◆XEcVaXmu2o :2007/07/09(月) 23:12:40 ID:???
>>59
個人的にはそれでFAですww防げるわけねぇw
61通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:13:41 ID:???
まぁSSで出すとしたら弱体化するのはしょうがないわな
62通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:13:49 ID:???
スパロボでは、ブルー2ndLのローエングリンバズーカは
ツインバスターライフルより少し威力高かったなー。
でもその計算通りに行くと威力の設定を著しく間違えている事になるな。
ブルーのバズーカが戦艦のよりかなり小さい事を考えても。

63通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:15:02 ID:???
ジャバウォックが反物質生成しだしたときはエライ騒ぎだったからな。
64通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:15:40 ID:???
>>63
すまんがそれってどなた?
65通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:15:48 ID:???
不可能を可能に(ry

まさに魔法w
66通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:16:34 ID:???
>>64
ARMS嫁
67通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:17:27 ID:???
>>66
把握、てか思い出した

>>65
同意せざるを得ないw
68通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:17:39 ID:???
>>64
ARMSって漫画
69通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:17:42 ID:???
>>64
ARMSって漫画に出てくるバケモノ
70通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:19:46 ID:???
AAをデバイスにしてさあ、ノイマンが装着したら凄くね?
71通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:20:17 ID:???
ラウ・ル・クルーゼのヴィヴィオ育成日記に話を戻そうぜ?
72通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:21:35 ID:???
無敵だな
操縦技術も天下一品だしなw
なんたって敵の攻撃が絶対当たらない
73暇人A:2007/07/09(月) 23:21:37 ID:???
で、投下していい?
74通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:22:15 ID:???
ジーク「余が許す」
75通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:22:25 ID:???
カオスってるがレス

>>47
大体のSSだと戦艦の機関部としては使えるが、小型化が出来ないと理由付けしている。
76通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:22:47 ID:???
カマン!待ってたぜ
77通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:24:05 ID:???
投下には祝福が必要だ…
78通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:24:44 ID:???
>>73
このときを待ち望んだ
79暇人A:2007/07/09(月) 23:27:05 ID:???
陸士108部隊に転属してきて、ゲンヤと名乗る男に部隊の説明をされたあと、シンは面倒なことを聞かされた。
「転属してきてばっかで悪いが、おまえにランクアップの試験を受けさせるよう言われてるんだが…」
ランクアップ試験は大抵、二人一組で行う。
「おまえさんの今のランクがB+だから、次はAだな。
まぁ適当にランクの近いやつを連れてきてくれないか?」
因みにプラスは特殊技能の存在や、ある一点の能力がずば抜けてたりする事を示すものだ。
「面倒だな…」
ランクアップは喜ぶべきものだろうが、試験を受けるのは面倒以外の何物でもない。


そして、当日。
とは言っても、話を聞いた翌日なのだから、シンの冷遇さがにじみ出ている。
そんなシンを、昨日は結局会えなかったギンガが見ていた。
「やっぱりあの時の男の子…だけど…」いつか会えるとは思っていた。
あの事件の被害者はたった一人だったのだから…
「誰が、あそこから…」
そんな疑問を持てるのはシンと、ギンガを助けた魔導師。
他の誰もが、シンは誰かが助けたものだろうと思っていたが、
「あの時、彼は…」
「お〜い、ギンガ!?」
そんなふうに過去を思い出そうとした瞬間、父に声をかけられた。
「受験者のそばにいなくていいんですか?」
そう言うギンガに、ゲンヤは困った顔をして、
「1日じゃ一緒に受けるちょうどいい奴なんか見つからなくてなぁ。
お前、一緒に受けてやってくれないか?」
「別にいいですけど…」
こういう受験は必ず何名かの予備受験者、つまりはプラスやマイナス判定を受けている人間がいるはずなのだが…
80暇人A:2007/07/09(月) 23:30:41 ID:???
(断られたってこと?
じゃああの噂は…
でも…)
断られるということは、それ相応の理由があるはずだ。
嫌な奴、なんてのがシンの本当の下馬評だとしたら、あの時あった少年は…
そこまで考え、ギンガは思考が停滞しだした事に気づいた。
今から共に試験を受けるのだ。
自分で、判断すればいい…



「別に、俺は一人でも…」
「そうはいかねぇんだよ、Aランク以上は特に、な」
しばらくして戻ってきたゲンヤに、シンは先ほどから言われていた事をまた言われた。
「そうは言っても…」
相手がいないのだ。
探す気など毛頭なかったが…
「そこで、だ。
ちょうどAランク試験が迫ってた俺の娘と受けてもらう」
「はい?」
「ギンガ」
シンの困惑を無視し、ゲンヤはさらなる困惑の種を呼んだ。
(あの子はたしか…)
呼ばれ、来たのはかつて一度だけ話をした少女、その成長した姿だった。

〜Aランク試験・前編〜
81暇人A:2007/07/09(月) 23:32:55 ID:???
それでもやはりシンは話しかけたり、接する心を持ちはしなかった。
そして、Aランク昇格試験が始まる。

「ギンガ…さん、空は?」
「飛べません。
攻撃も接近がちなので」
「わかりました。
空中はできるだけ俺が抑えます」
試験の内容はBランク昇格試験とあまりかわらないが、たとえ陸戦ランク試験だとしても、二人のうち一人には空戦の初歩的な能力も要求される。
これは陸戦だからと言って空が疎かにならない為なのは当然、遠距離魔法か飛行系魔法の能力が問われるのである。
建造物へ入ったギンガと、その出口を確認した後、シンは空を仰いだ。
「破壊の閃光…!」
杖型のデバイスの先端から光が発せられる。
この魔法自体は初歩的なものだが、遠距離魔法をあまり習得していない以上、可も不可もない。
本当なら別に受かる必要もなかったが…
(あいつに…ギンガに迷惑かけれないよな…)
あの日以来会ってはいなかったが、『共に』助けだされる前に少し話しただけだが、ギンガに害をなしたいとは思わない。
82暇人A:2007/07/09(月) 23:35:23 ID:???
そんな事を思っていると、魔力弾幕を突き抜けてシンに5機ほど迫って来た。
Aランクだけあって的はただ存在するだけではなくなり、そのスピードはなかなかのものだ。
「だけど、俺だって!」
一番早くシンに接触した物を杖の下方、尖った部分で指す。
このあたりは質量兵器とかの制約はかからないのだ。
残る四機も同じようにして破壊する。
爆風が汗ばむ顔に心地いい。
実のところ、シンは体力には並々ならぬ自信もあった。
「空はこんなもんか…」
飽くまでも陸戦ランク試験であるため、あまりキツい事はなかった。
「はっ」
気合いを入れて一発、的に叩き込む。
妹のスバルのようなローラーを靴に付けていない為、次の行動を素早くするには威力は最低限にしなくてはならないが、そう言った加減には自信があった。
やはり爆風や硝煙の臭いはまだ慣れない。
彼も、その辺りは変わらないだろう。
やはり嫌なものなはずだ。
そんなことを考えながら、最後のターゲットを拳が貫いた。
83暇人A:2007/07/09(月) 23:40:36 ID:???
「ターゲットオールクリアー、か…
俺より数多いはずなのに、早かったな…」
関心しながら、ゴール地点は明らかにギンガに近い事を思い出し、シンは軽く焦った。


そして到達。
取りあえずシンのちょっとしたプライドは首の皮一枚でつながった。
「よぉ、お疲れ」
臨時で試験官となったのはゲンヤなので、ゴールには彼が待っていた。
「これで終わりですか?」
心底面倒くさそうにシンが聞くと、
「いや、あと少しだ」
思ったのとは違う、だが納得の行く答えが返ってきた。
これが試験なら、合否は兎も角、楽すぎたのだ。
尤もギンガが如何な試練を受けたかは知らないが、彼女もまだまだ行けそうだ。
しかし、
「何をするんだ?」
「それはだなぁ…」
これまで、とは言っても2日だが、見たこともないような楽しそうな表情でゲンヤが言う。
「受験者同士のガチバトルだ。
高ランク者が増えすぎないように、Aランク以上は必須なんだとよ」
どこの言葉だ、とか言いたくなったが、それは口から出なかった。
特殊で接近形のデバイスを持つギンガに、とてもかなうとは思えなかったからだ。
84暇人A:2007/07/09(月) 23:44:59 ID:???
後編に続きます。

ちなみにこのSSではシンはそれなりに強いがギンガはかなり強い設定です。
後編の結果は…関係ない設定かもしれません
まぁ楽しみにしていてくださいねw
85通常の名無しさんの3倍:2007/07/09(月) 23:59:11 ID:???
GJ
確かになのはたちに比べれば弱いだろうが
ギンガはAAランクの魔導師なんだよな
86通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 00:01:20 ID:???
GJ!
>>85
ギンガは陸戦Aランク
87通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 00:02:36 ID:???
GJっす。欲を言えば、次ははやてとシンの方が良いかな

>>85
AAじゃなくてAランクだぞ
88通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 00:03:32 ID:???
ありゃ?そうだっけ・・・スマンかった
89通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 00:06:52 ID:???
Aランクで、ストライカーズ本編のちょっと前って感じか
90暇人A:2007/07/10(火) 00:12:25 ID:???
パソコンは治ったんですが、人大杉を回避できないからはやての話の続きの投下は…

しばらくは無理そうです
91通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 00:13:43 ID:???
素直にjaneあたりを導入しては如何か
92通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 00:14:44 ID:???
専ブラ導入フラグだな
93通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 00:15:20 ID:???
>>90
専ブラ導入汁
94ご冗談でしょう名無しさん:2007/07/10(火) 00:18:05 ID:???
>>58
マジレスしてすまんが、その試算に何の意味があるのかわからんな。
5.84*10^21[J] というのは65/2トンぐらいの量の陽電子をぶつけた場合に発生するエネルギーでしょ。
だが実際には装甲をすべて対消滅で壊す必要はないかもしれないわけで。

それよりも、発射時の反動の描写(動く部分の質量と速度)、ビームの速度から、
運動量保存を考えて、放出されたビームの質量を推定する方がおもしろいかと。
95通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 01:00:39 ID:???
>>92
そのフラグ、ついでに俺も拾った
割と簡単だった
96通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 06:54:58 ID:???
>>94
 ス レ 違 い
97R.E.D. ◆XEcVaXmu2o :2007/07/10(火) 07:49:32 ID:???
>>94
これは威力を数値化『してみただけ』の試算に過ぎません。
それに、
>だが実際には装甲をすべて対消滅で壊す必要はないかもしれないわけで。
この点についても記述してます。

質量についても興味深いですが、そちらはSFの方で話し合われては?

以上、引っ込みます
98通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 08:27:25 ID:???
バリアントレベルのレールガンならなら月基地に砲台作ってプラントに撃ってりゃりゃよかったたんだよよ
99通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 09:35:59 ID:NRDdanFK
専ブラ導入はどうすればできるんですか。
後それにはお金はかかるんですか。
100通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 09:52:40 ID:???
かからない。
あとはjaneとかギコナビとかでググれ
101通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 15:39:45 ID:???
俺も投下してみる
初めてだからなんだか無茶苦茶だが
102通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 17:00:31 ID:???
>>101
???
103通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 17:11:20 ID:???
>>101
ガンバだぜ
104通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 17:38:03 ID:???
ぶっちゃけウイングロードって戦闘では軌道バレバレでいい的だと思うのは俺だけだろうか?
105通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 17:41:14 ID:???
>>104
そうだよ
ちなみに、道をたくさん作って攪乱をしようとしても全てに攻撃すれば、良いからあまり意味ない
結局普通に空飛べる奴の方が強い
106通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 18:01:42 ID:???
やはりデンライナーの出番だな。
107通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 18:11:09 ID:???
ウイングロード、高高度で前後挟まれた絶望だな
108通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 18:17:08 ID:???
スバルもギンガもウイングロードの使い手が近接重視の近代ベルカで、おまけにナックル攻撃というのが…
109通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 18:32:33 ID:???
前受信した電波を元にシンとオルガメインで暴走したロストロギアDG細胞によって無限増殖するガジェット等に対して6課&ギンガ・フレイと共闘する話を書こうとしてたんだが断念した……

想像付く人多いだろうけど
ウィンクロードをギン姉を抱えた状態でマシンデンバードかっ飛ばしながらトリガーハッピーに打ちっ放しだったり
戦い方を指南しながら終焉の世界やったり……


まあ最後にゃ頭部に~アノ~三人娘一緒に乗せた状態で怪獣大決戦なの考えてたけど俺にゃあ無理だった………笑え、笑えよ名無し....orz
110通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 18:42:42 ID:???
なぜにオルガ?
111通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 18:43:20 ID:???
スーパー弁護士だからだろ。
112通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 19:46:45 ID:???
それなんてゾルダ?
113通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:03:31 ID:???
>>105全部破壊するって言っても一部ならともかく道すべてを破壊するのは流石に無理だろ
それにあんまり魔力消費してなさそうだから例え壊れても修復ぐらいは出来るだろうし
スピードはそれなり速いんだろうし、他のメンバーの足場としても使える
ウィングロードもまだまだ捨てたもんじゃないと思うが
問題は止まってないと作れないとこだな…
>>108ナックル使ってるのはきっと母親の形見かなんかだからだろう、15話からそんな感じがした
114通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:09:24 ID:???
>>113
>止まってないと作れない
話にならんだろwこれで殴りにいって待ってるバカがいるかw
ナックルが母親の形見というのは正解、漫画で説明がある。
115通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:10:41 ID:???
でも空飛んだほうが便利だし有効だよな。
116通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:17:59 ID:???
ウィングロードの利点は人を大量に運べること
そもそもスバルって災害救助部隊にいたらしいからそっちのほうが都合がよかったんじゃね?
117通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:18:17 ID:???
まぁ、一度作ってしまえば後は走りながら道作れるから維持は問題無いがな
最初の発動時の数秒前後の隙が問題
隊長達空戦型は大概タメ無しで飛べるし
118通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:18:49 ID:???
転送すりゃいいんじゃね?
119通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:22:06 ID:???
問題は災害現場で転送魔法がどこまで役に立つか・・・うーん微妙
120通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:26:54 ID:???
1期や2期で見せていた超精密転送能力なら楽勝だろ?
画面越しで行ったことがない場所に転送したり、敵本拠に数十人転送したり、
倒れている人間でも転送してたし、別の次元や宇宙空間から地上に転送してたんだから。
121通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:32:27 ID:???
>止まってないと作れない

まだ15話見てないのか
スバルもギンガも一瞬も動き止めずに瞬時に作り上げたぞ
122通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:42:07 ID:???
ギンガとスバルしか使えない先天能力のウイングロードじゃ大量輸送は無理。
123通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:42:53 ID:???
あれ先天的能力だったのか・・・
124通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:50:20 ID:???
結局素質が全てか
125通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 20:58:40 ID:???
>>123
そ、完全に先天系の魔法で術式もかなり違う、言わばスバルとギンガだけのオリジナル魔法。
126通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 21:01:09 ID:???
>>123
先天じゃないだろ、流石に
127通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 21:01:52 ID:???
なるほどだからティアはスバルのような素質がないと嘆いていたのか。
ウィングロードのこと知らんかったから
何言ってるんだ?あんまり変わらんだろとしか思ってなかった
128通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 21:11:44 ID:???
模擬戦中、幻術のウイングロードを作ってスバルを落とす黒ティア
129通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 21:33:38 ID:???
>>127
漫画の訓練校時代で、ティアナはスバルについて冗談みたいに恵まれた魔力と体力を持ってると評してるから、
素質に関してはスバル>>>ティアナぐらいなもんみたいだ。
ちなみに、スバルは魔法学校じゃなくて普通校出身だけど、
魔法とシューティングアーツを半年の練習しただけで第四陸士訓練校に合格してる。
130通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 22:28:59 ID:???
>>121
まだ、見てないのかとか言ってるけどまだやってるの和歌山と三重だけだけど?w
131通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 22:39:42 ID:???
今更、何が面白いのかしら?
本スレ、アンチスレ問わず、日曜の深夜には自称三重・和歌山県人で溢れかえるこのご時世に
132通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 22:45:44 ID:???
>>131
ニコニコとかステ6で見ることが良いことだとでも?
自分の正当化なんてしてんじゃねぇよwいつ犯罪になってもおかしくないようなことなのによ
133通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 22:54:30 ID:???
>>132
だな
最近はそれが普通になってしまってて困る
まぁ放送されない県があるのが助長してるのはやっぱり番組側のミスだと思うけど・・・
134通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:01:15 ID:???
昔っからテレ東でしか放送されてないとかはしょっちゅうだったんだから
やっぱそういうツールを悪用する人間のせいじゃね?


とスレ違いの議論を続けてみる。
135通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:01:17 ID:???
>>133
それに本当に楽しみにしてるならリアルタイムまで待つよ
俺がそうだもん。テレ玉だから結構遅いけど、楽しみにしてるからこそ待てる
まあ、先に放送してる奴らが羨ましくないって言われたら嘘だが
136通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:29:32 ID:???
どうでもいい話だな……
雑談スレでも行ってろよ
137通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:36:48 ID:???
とりあえずデバイス・アークエンジェルを装着した魔導師ノイマンの戦闘力について話し合おうか。
138通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:39:14 ID:???
相手魔導師「あれを回避だと!?」
139通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:40:55 ID:???
アースラをバレルロールさせるんですね?
140通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:41:30 ID:???
間違いなく、デバイスの使い方は管理局一だな
141通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:45:44 ID:???
>>137
回避スキルは管理局最強
攻撃魔法は収束型砲撃魔法にローエングリン、ゴットフリート、
高速直射魔法にバリアント、イーゲルシュテルン
誘導魔法にスレッジハマー、ヘルダートと豊富

かなりの強キャラだなノイマンのくせにw
142通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:47:02 ID:???
ふ、とデバイス・エターナルを装備したラクスがダブルミーティア・フルバーストしてる姿が浮かんだ
単純火力だけならキラやアスランより強いんじゃないのか
143通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:47:24 ID:???
防御はラミノートとアンチビーム爆雷ですか?
144通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:49:11 ID:???
移動担当ノイマン、攻撃担当ナタル、乳揺れ兼驚き担当マリュー、管制担当ミリアリア
デバイスアークエンジェルを使うには4人がユニゾンしないとだめなのだ。
145通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:49:52 ID:???
ウルトラマンAみたいだな
146通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:51:48 ID:???
何言ってんの?
ラクスのデバイスは、エターナルロボ(※)ですよ
必殺技は絶対無敵ソードによる、完全平和斬り

※「たねきゃら四コマ」に登場するラクスの最終兵器
エターナル・AA・ミネルバ・ガーティルーが合体することによって完成する最強の魔神
147通常の名無しさんの3倍:2007/07/10(火) 23:53:03 ID:???
っていうかくさちほ?
148通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:00:08 ID:???
>>143
ノイマンにビーム魔法は効かないということだな!
149通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:02:35 ID:???
>>141
しかも水中もOKときたw
150通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:08:00 ID:???
エターナルロボの絶対無敵ソードでの「完全平和斬り」を知らないのか?
151通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:12:57 ID:???
しかしノイマンの操舵が無駄に神すぎるせいでなのは世界に飛べるタイミングなんて
種死でミネルバにタンホイザー撃たれた時しかないぞ
152通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:18:40 ID:???
シン「ヴィヴィオは俺の娘ですって言ったら、妙にフェイトが納得してたぜ」
153通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:22:16 ID:???
ラクスは嫁脚本というレアスキル持ちだろうw
154通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:22:37 ID:???
>>151
そうだな。
そこが難点の一つだ。
しかもアークエンジェルごとなのは世界に行かないといけないから、艦長その他をどうするかが問題だな
155通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:23:04 ID:???
ラクスは教祖様だから、「他人を洗脳する」レアスキルがあるんだ
156通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:29:44 ID:???
タンホイザの当たり所が悪くブリッジに被弾、他のクルーは重軽傷でノイマンだけ消失とか
157通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:30:18 ID:???
他人を洗脳…、まさに真の黒幕キャラ……
158通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:32:54 ID:???
カリトロダムスの「予言能力」と女帝ラクスの「洗脳能力」が
あれば世界を乗っ取れるよ
159通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:38:38 ID:???
「何、回避したー!?」「あの攻撃を回避した!?」「次も回避しただと!?」
「これも回避!?」「ぜ、全弾、回避だと!?」「また回避しやがった!」「あ、回避した」「…回避」

「…あいつ放っといてよくね?」
160通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:47:12 ID:???
艦長はやて、オペレーターリィンU、操舵ノイマン
ヴァイスは驚き要員で
そんでハッチからなのは達が出撃…と、CICは誰にしよう

いかん脳汁が……
161通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:47:24 ID:???
しかしキラ達と違ってAAは戦艦だからバリアジャケット姿が想像つかんな
白一色なのは確定だが、さて。
162通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 00:52:51 ID:???
ヴァイスのへりのライバルにAA

ノイマンが操舵主でサイズはストームと同じクラス


こんな電波ならきた
163通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 01:21:14 ID:???
>>161
おれはデンドロ状態のノイマンを想像した
164通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 03:23:53 ID:???
がんばれ!シンちゃん

シンがもしガンダムと一緒にミッドチルダにいたら

レジアス「小僧!その機体と共に儂に下れ! その力は儂の元でこそ最大限に活かされる!」
シン「ふざけるな!誰があんたなんかに!」
レジアス「三食昼寝つきでおやつも出るぞ」
シン「………………」
なのは「あれ?なんで黙っちゃうの? おかしいなぁ…どうしちゃったのかなぁ…」
165通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 06:51:33 ID:???
>>160
ノイマンのレアスキル【回避ー!】
時空間と因果律を歪めてあらゆる攻撃を回避する。
166通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 08:28:12 ID:???
ノイマン人気だなw
167通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 08:39:03 ID:???
ノイマンは地味に強いスキルを取り揃えてるからな
168通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 10:04:27 ID:???
>>147
瓶詰妖精の最終話の娘か・・・
169通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 12:25:58 ID:???
ノイマン索敵とか火気管制できるのか?やっぱりここはチャンドラ、トノムラ、パルの
ブリッジ四羽烏がアークエンジェル小隊と名乗ってだな・・・・


ダメだ、花がない。オスカとマーカーと同じだ。何という無念
170通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 15:23:46 ID:???
インテリジェントデバイスAAの中身はナタルで
「ゴットフリート、てーっ!」とデバイスに命令されるノイマン
171通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 16:22:37 ID:???
小隊組んでも
敵の攻撃→ノイマン回避→他の奴ら直撃→敵の攻撃→ノイマン回避→敵の攻撃→のいry
172通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 19:05:17 ID:???
種は脚本家複数いたせいか脇キャラも
それなりにキャラ立ってたよな

種死は……
173暇人A:2007/07/11(水) 22:06:58 ID:???
Aランク試験・後編

「破壊の閃光…!」
牽制よろしく、シンはお得意の基礎魔法を放った。が、ギンガは避けもせず、ただ左手の特殊型のデバイスを目前にだすだけで防いだ。
「はあぁ」
気合いをこめ、ギンガはその左手をシンに叩き込もうとした。
「ぐぁっ!」
シンもデバイスで防いだが、衝撃が半端なものではすまなかった。
そのまま五〇センチ程ずりさがらせられ、そこで仕事が終わった。
「なんてパワーだよ、こいつは…!」
一旦ジャンプし、距離を取りながら愚痴った。
さすがに一筋縄ではいかない。
と言うか負けかねない。
防戦になれば押し負ける。
「なら…!」
シンはデバイスを左手に持ち替え、魔法を用意しながらギンガへ向かった。
波状だとか同時だとか言われるテクニカルアタックだ。
光は彼女の頬を掠め、振り下ろされた杖型デバイスは左拳を殴った。
結果から言えば、上手く捌かれたと言う感じか…
「やるますね、あなた」
「よく言うな。
あれだけやってやっと掠っただけじゃないか…」
些か悔しく、軽く勝利に絶望していたが、
「こんな所で、俺は…」
負けるわけにはいかない。
と、言うほど切羽詰まった状況ではないが、やはり負けたくはない。
174暇人A:2007/07/11(水) 22:09:22 ID:???
「行くぞ」
言い、シンは体を少々浮かせた。
幼き頃に見た空への夢は、こんな所に引っ張られていた。
そして杖型デバイスの先端を頭より高い位置に挙げ、体全体に炎を纏った。
「鳳凰天駒!」
杖を真っ直ぐ持ち直し、勢いをつけて降下ぎみに突進する。
それにギンガは左手の拳、そのデバイスで対応した。
「ストレイトッ!ナックル!!」
正拳突きのように、ギンガは真っ直ぐにシンのデバイスを打った。
そのデバイスで拡張された力に、シンは押し負ける気もした。が、
「うおぉぉぉ」
それに負けない程の気合いを入れてシンも押し返した。
しかし、その力を押し止める事は兎も角、シンは自分の位置を保つ事さえできなかった。
押し負け、数刹那の後には天を見ていた。
「大丈夫ですか?」
ギンガが疲れも見せずにシンに駆け寄ってきた。
言葉に、シンは視線を天から自分の体に戻した。
怪我はないようだったが、
「デバイスがオーバーヒートしたみたいだ…」
大技を大技で返され、さらには今まで出した事のないような出力だったのだ。
仕方がない結果だったし、悔しくもなかった。
「ご、ごめんなさい」
「なに誤ってんだよ。
それに、丁寧な話し方なんかするなって言ったろ?」
「あ、あの時のこと…」
「あぁ、そうだ」
すぐに部隊からまた厄介払いされるだろうと思っていたため、昔話をする気はなかったが、シンも気が変わった。
その心変わりには少なからず今のランク試験が関係していただろうが、やはりシンの望む所が強かっただろう。
そう、望んでいたのだ。
ギンガと、あの時の女の子と話し、共にいることを…
175暇人A:2007/07/11(水) 22:11:10 ID:???
「デバイスの修理なんだが、何か技術班に要求はあるか?」
壊れたデバイスをゲンヤに渡すと、そう聞かれた。
「デバイス依存魔法とかで、必要なものがあったら言っておくさ」
デバイス依存魔法とは、読んで字の如くデバイスによっては使えない魔法の事だ。
で、シンは今日の試合の事を思い出し、
「接近戦が出来るタイプにしてください」
と、頼んだ。
「あぁ、それはもちろんだ。
このタイプは陸士部隊じゃきついからな」
つまり、上空に制限のある場所での戦闘が多いと言う事だ。
飛んでも逃げ場のない場所で射撃中心は普通につらい。
さらにはシン自体が空戦を行えるレベルに至ってはいない。
「他にはあるか?」
「そう、ですね…
出来たらバリアジャケットも欲しいです」
因みに今までの部隊では経費削減の為に断られていたが、
「あぁ、それもそうだな…」
あっさり承諾された。
176暇人A:2007/07/11(水) 22:13:24 ID:???
「ふふ、そんなこと言われてたの?」
「笑わないでくれ、全く…」
先ほどの事をギンガに話すと、見事笑われた。
「ごめんなさい。
でも、バリアジャケット効果を付ける要求を断るなんて…」
普通は有り得ない事だ。
実際そうコストはかからないうえ、もしジャケットを付けずに要求を断ったと上に知られたら降格ものだ。
「まぁ、少なくとも楽にはなる筈だしな」
「それもそうね…」
随分と前向きなシンを見ると、ギンガもそんなことはどうでもよく思えてくる。
「そう言えば口調、戻ってきたな」
出会った頃もこんな感じだったのだ。
「そうかな?」
「あぁ
周りの目が無いところなら、これでいいんだけどな…」
因みに階級はギンガの方が少し上だったりする。
「なにはともあれ、これから一緒に頑張りましょうね?」
「あぁ。
あらためてよろしく、ギンガ」
あまり長い間同じ部隊には居られないかもしれないが、シンはそうこたえた。
もし3時間で追い出されたとしても、これから私的に会うことは出来るのだから…
177暇人A:2007/07/11(水) 22:18:13 ID:???
とりあえずこれで試験は終わりです。
シンが随分柔らかく見えますが、今回に関しては非ハッピーエンドも覚悟してますから、このまま6課側に付くことはあり得ません。

まぁ何時も通りハッピーでラッキーで暖かい話になるかもしれませんが、右往左往は確実に入れます。


しばらくしたらPCから別の話の続きが行くかもしれません。


今日はこれっきりかもしれませんが…
178通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 22:24:59 ID:5OgOL9sV
177
人大杉を回避できたんですか?
179通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 22:25:26 ID:???
>>暇人A氏
GJ!(´∀`)b

シンとギンガのからみいいなw
180通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 22:40:18 ID:???
GJ!
ほのぼのとした会話だw
経費削減でBJなしとはカワイソスなシン、しかしこれからがシンの運命の始まりだ!
B+と現役Aでこの差、旧キャラとの差はまさしく絶望的!なのに六課側に付かないとな!?
延々とガジェットを撃墜するだけの日々となるのか、それとも…?
181暇人A:2007/07/11(水) 23:29:57 ID:???
〜小さな願い、だから、こそ〜

月日は流れる。
学校に行っているような人間が八神家には居ないため、季節感というのも『寒い』『暑い』『涼しい』『ねっとりしている』くらいなものだ。
「なんて事をしみじみと庭を見つめながら考えてるのって、親父くさいかな・・・」
「ってかその独り言がおっさんくさい」
「ん、ヴィータか・・・」
独り言は知らぬうちから出てきたものであった。
「お前も独り言みたいなもんだな」
「何わけのわからねぇ事を言ってんだよ」
「知らないうちにニョロっと出てきた存在って事だ」
「わっけわかんねぇ。
 それよりも、はやてが呼んでんぞ」
ヴィータとシャマル辺りはすぐに『主』をつけることをやめた。
二人は主となった者との交友を積極的にするようにされているのかも知れないが、やはり性格云々が広く占めていると信じたかった。
「わかった」
返事をして立ち上がったシンの手を、ヴィータがその両手で握った。
「どうした?」
「シグナムの言ったとおりだ。
 武器を持った事のある手だな」
「ッ!?・・・それで?」
「少しは頼りに出来そうな奴だな、お前も」
あのオッサンも、と話すヴィータは、顔に笑顔を浮かべている。
立場が立場ゆえか、戦いを知る人間で気の置けない存在、というのはヴィータにはそう多く居ないのだろう。
シンは握られた手を振り解いて、
「いくぞ。はやて、呼んでるんだろ?」
といって、会話を切り上げさせた。
182暇人A:2007/07/11(水) 23:31:15 ID:???
あの日、闇の書の起動から今日に至るまで。
シグナムを筆頭とするヴォルケンリッターとの穏やかな日は続いて、そのある日に、終わった。
それは本当にある日突然、はやての容態が好くない方向に進んでいることを、医師から聞いた。
原因は・・・
「闇の書が負担になってる?」
「多少語弊はあるかも知れんが、大体その通りだ」
シグナムの言葉には、日ごろから闇の書に疑念を持って感性を張り巡らせていたムウも賛同した。
「俺も確かに感じたわけじゃねぇが、あの書の中に嬢ちゃんの魔力をかすかに感じた。
 それが負担になってるんだろう、巡り巡って、な」
「巡り巡って?」
「風が吹けば桶屋が儲かる、程度に長ったらしい相互関係の果てに、ってことだ。
 このまま行けば・・・良くて足を切断、ってことになるな・・・」
説明するムウもあまり良い顔をしていない。
恐らくシンに言う前に相談されたのだろうが、それからあまり時間がたっていないのであろう。
「そんなっ・・・」
しかして、ムウの言葉にシンは戦慄する。
「あたしらのせいなのか?」
ヴィータがシャマルに聞いたその言葉は、静かな場所に良く響いた。
何も知らなかったヴィータ。
ヴォルケンリッターの中では比較的シンと感情的に接していたために、黙っておいたのだろう。
ザフィーラは感情を隠せるし、シャマルも大人だったから話を聞いたのだろうが、どうも不公平にも感じる。
「闇の書のプログラムとして責任は取る。
 主はやてを、闇の書から解放する」
その空気を切り裂いて、シグナムが言った。
その声と瞳には、確かな決意が見て取れた。
つまり、はやての言葉を無視してでも闇の書を完成、コントロールを得るという作戦になった。
もちろん心は痛んだりしたが、このやり方が一番的確だと、シンは判断せざるを得なかった。
183暇人A:2007/07/11(水) 23:33:21 ID:???
「あのやり方でいいのか?」
その後日、シンはムウに言われた。
「コントロールも利かないんでしょう?
 今更俺が帰れと言ったところで、なんともなりませんよ」
「お前も丸くなったもんだ」
「なったかも知れませんけど、今はただはやてを護りたいんです」
そのためなら、少々むかつく奴との共闘だって出来る。それに・・・
「あいつらは・・・あんたと、ネオ・ロアノークだった時のあんたに似てるんです」
ステラを生かすためには、ステラが戦争で役に立たなければいけなかった。
そのことを知っていたムウは、破らなければならない約束をした。
しなければ、彼女は死んでいたのだから。
「似てる、か・・・
 お前から見たらそうなのかねぇ」
「なんとなく、ですよ。
 別に今更穿り返すつもりはありません」
「そうか・・・
 だが、気をつけろよ」
ムウは一旦表情を和らげたが、続けてもう一度険しい顔をした。
「はい?」
「あの書、あの嬢ちゃんに負担を与えてるってだけでもなさそうだ」
「まだ、何か有ると?」
「あいつが、クルーゼが出てくるくらいだからな。
 兎に角完成してからも気を抜かない事だ」
「分かっています」
当たり前だ。
はやてを護る事に、気も手も抜くつもりは無かった。
184暇人A:2007/07/11(水) 23:35:56 ID:???
「ってなわけで、ちょっと出かけてくるな?」
時は戻り、今。
シンが空想にふけっていた時間はそう長くは無かったようだ。
はやてがシンを呼び寄せたのは、どうやら留守を任せる、とだけ伝えたかったかららしい。
「検査、長くなるかも知れへんから、お昼はシンがよろしくな」
「ああ、わかった。安心して行ってこい」
「ありがとう。ほな行こか?」
「はい」
どうやら隣に居るシグナムは付いていくらしい。
「それと、ムウさんとシャマル、ザフィーラもお昼は要らない、って。
 またどっかうろついてるんやと思う・・・」
「ああ、分かった」
「ん。じゃあ、また後でな」
「ああ、行ってらっしゃい」
「行ってきます」
さて、ムウはというと、他の世界へ行っている。
はやてにはうろついてると言ってあるが、その実は他の世界で魔力の蒐集を行っているのだ。
「デバイスもないのに、良くやるよなぁ」
「シャマルがいればお前達と違って気絶だのさせる必要が無いんだろ?」
そう、シャマルはムウに付いていっている。
そのためムウが引きつけておけば相手に相当な知性がない限りは楽に蒐集できるのだ。
「ま、その話は置いといて、昼は何が食べたい?」
結局残ったのはヴィータだけになってしまった。
「なんでもいい」
「わかった、適当にあるもので作る」
半年間八神家の食事の半分を担ってきたため、料理の腕は相当上がっていた。
185暇人A:2007/07/11(水) 23:37:22 ID:???
「戻ったぞ、坊主」
「ただ今帰りました」
はやてよりは早く、ムウとシャマルが帰ってきた。
「お疲れ。風呂に入るか?」
シャマルから闇の書を受け取り、ついでに聞いた。
「入れますか?」
「ちょっと待ってくれれば、すぐに」
「それじゃ、お願いしますね」

という感じに、闇の書の蒐集は順調だったのだが、
「そろそろ管理局辺りも感づいてきているな。
 この近くで蒐集しすぎたか・・・」
「うわ、ザフィーラ。お前居たのか?」
「今戻ってきたところだ。
 それで、管理局の事だが・・・」
「あっちから来るってんなら好都合だ!」
ザフィーラの懸念に一瞬で答えを出すヴィータだが、
「馬鹿を言うな。
 俺達はこの場所を隠すべきだろうが」
「そうですね、はやてちゃんに迷惑がかかってはいけませんし・・・」
ムウとシャマルに宥められていた。
「でも、あっちがうろついてるんなら無視できないよな・・・
 この町まで来たんなら、もう時、場所はある程度構わずにとっとと完成させないと・・・」
「そうだな、そうしなければ高い魔力反応を察知される結果に陥る」
「ああ。それも回避しなければならない要項だ」
シンとザフィーラはもう一つの危険性についてを述べた。
「なんにしろ急がなけりゃならねぇ。
 そんな事が無くてもあたしらには時間が無いんだ」
「そう・・・だな・・・」
ヴィータが言ったのは闇の書からはやてにかかっている重圧についてだろう。
確かに、急がなくてはならない。
186暇人A:2007/07/11(水) 23:39:02 ID:???
その夜、はやてが寝たのを確認した後、一階に降りた。
そして、ヴィータが居ない事に気づき、シャマルに聞いてみた。
「あいつなかなかこねぇなぁ、って言って、先に行っちゃったんです」
はやての寝つきが悪いって言いたいのか、あいつは・・・
「まぁいいや。
 何処にいったんだ?」
ヴィータ一人では時空転送等は出来ないため、少なくとも居場所はわかるはずだ。
「それが・・・この近くに高い魔力があるから、って・・・」
「またかよ・・・」
これでヴィータが場所を変えずに蒐集に言ったのは二度目だ。
「昼にあんな話をしたばかりだと言うのに・・・」
「だよな・・・シグナムは知らないはずだけど・・・」
一応発言者に突っ込んでおいた。
「それにヴィータちゃん、闇の書も忘れて行っちゃってるんです」
「何やってるんだか・・・
 さっさと追うぞ?」
「はい、そうですね」

その先にあるのは、懐かしいもの達との邂逅、そして・・・
187暇人A:2007/07/11(水) 23:42:29 ID:???
どうにも久しぶりですね、こっちはw
なんか感覚が戻らないんで今回はクールダウン用の寒い次回予告は止めておきます


ってか新スレになってから自分しか投下してない・・・
ちょっと活動自粛しますね、なんかあまり良くない兆候のような・・・
188通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 23:43:56 ID:???
GJです!!
あと、自重しちゃうんですか……私としてはそのまま突っ走って欲しかったのですが
189通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 23:46:39 ID:???
他の職人さんの充電期間を稼いでいると考えるんだ!
190りりかるシード STS:2007/07/11(水) 23:55:00 ID:???
まずは、GJ
次回から本編と繋がりますね
wktkです

>>187
気にしないでください。私は投下遅いですから好きにやって貰ってかまいませんよ
191通常の名無しさんの3倍:2007/07/11(水) 23:55:24 ID:???
>>187
GJ!
あなた達がいるからスレが過疎る心配もなく、安心して充電中な俺ガイル。

……話が上手くまとまんねぇYO!!
192通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 00:01:48 ID:???
暇人氏GJです!
気にしないで投下しちゃってください!


私もできれば今晩辺りに投下予定。
キラパートは書いたんで、あとはシンパートのみ。
このまま行くと次回でシンもキラも怪我しそうです…。
193通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 00:20:34 ID:???
人大杉の回避や、専ブラ導入等でどうしても書き込み辛くなってるっぽいな
暫くすれば落ち着くだろうけど

暇人氏も他の作者たちも自分のペースで筆を振るってくださいな
194通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 00:25:30 ID:???
StSの放送が終われば落ち着くだろう
195暇人A:2007/07/12(木) 00:44:03 ID:???
では適当なペースで続けていきますね

あと、先ほどの投下内容についてですが、サブタイトルは相当悩みました。
一応『宿命』を入れたものを考えていましたが、『自分にとってなのは第二期がどういうテーマだったか』を考えて、『小さな願い』に至り、シンサイドよりの『小さな願い、だからこそ』にしました。
宿命を入れたタイトルが好きだった人(いるかな?)には素直にごめんなさい。
やはり『小さな願い』こそが戦う理由であって、結果で過程だったと思ったのです。

タイトルなんかどうでも言い方にも別の意味でごめんなさい。

まぁそんな感じでした。
宿命付加のサブタイトルを諦めたわけじゃありませんよ?

では、次はまたギンガ編かな?
196通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 00:50:28 ID:???
>>195
『覚悟』を決めたようだな…!
197通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 00:51:09 ID:???
>>195
おー、頑張ってください
198通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 02:41:07 ID:???
>>194
いや、新シャアには関係ないだろw
つか、人大杉懐かしいな
2ちゃん始めた頃はヤキモキしてたよ
199シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/12(木) 02:45:00 ID:???
弾け飛ぶ薬筒。
背中の翼が十枚となる。スピードがあがり、高速戦での体の安定性が格段に上がった。
「あかん、もしここで撃てばキラ君を発射に巻き込んでまう。
何とか、場所を…移せんか?キラ君!」
アレックスとラウ、それから十のドラグーンがキラを追い詰める。
『ドラグーン』
そのキラから放たれる十の翼がアレックスを牽制するが、避けながら
『ハイパーフォルティス』
二つの奔流が放たれる。
二対一、空中で何度も、何発も交差する三色の閃光。
レジェンドによるドラグーンの対象集中砲火を上昇後退しながらかわす。
反転するキラの視界。
落下に合わせ、フルバーストで自分を狙うドラグーンに向け放つ。
三つを破壊した。しかし、ラウは動じない。新たにドラグーンを生成、飛ばす。
アレックスからは距離をとりつつ、キラは決して自ら接近戦を挑まないように戦っていた。
「何とか撃てませんか!?
こっちは…。
くそっ!!アスランッ!!」
『ブレフィスラケルタ&シュペールラケルタ』
「キラァァアア!!!!」
放たれる3つのランサー。
中型ランサーを撃ち落とし、大型ランサーを二重の右袈裟で叩き落とす。
『ドラグーンフルバースト』
「くっ!!」
『シールド』
腕を交差させ、自分をすっぽり覆うほどの波状シールドを展開。
十の太い奔流が張られたシールドに突き刺さる。
「うっ…ぐ…。」
何とか防いだものの吹き飛ばされ、バランスを崩し、失速する。
「今だ!アレックス。」
「分かってる!!」
『スキュラ』
「くっそぉぉおお!!!」
はやてがキラを助けに入ろうとするが、ドラグーンで牽制される。
これでは、詠唱に時間がかかる広域魔法は撃てない。
放たれるスキュラをシールドで受け、アレックスとラウへと通常射撃を連射する。
このままでは、駄目だ。
キラは焦る。現場の幻影と実機の混じったガジェットの件は知っている。
無数に放たれる奔流を間を縫って避ける。
少しでもずれれば当たってしまうようなそんな隙間をだ。
誰かがやらなければ、現場も、ロングアーチも危ない。
キラは覚悟を決め、通信回線を開いた。
「ライトニング5より、ロングアーチへ!
シューティングサポートをお願いします!!フリーダムとのシンクロを…。」
全包囲360度の砲撃を避け、はやてに向かうアスランを牽制しながらキラは管制へ通信する。
『でも、一体何を?』
シャーリーからの通信。
「僕がガジェットを殲滅します。」
200シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/12(木) 02:47:04 ID:???
キラが超遠距離砲撃をやると言うのだ。ロングアーチスタッフが沢つく。
「これじゃあ、はやて隊長は広域魔法を撃てない!
くっ!!」
いきおいよく後退し、直後のアレックスの斬撃を宙返りしてかわす。
そこへすかさず降り注ぐ灰色の奔流の雨がシールドごとキラを吹き飛ばす。
「キラ君!!」
ドラグーンを防ぐのに必死なはやて。
「キラァア!!」
『グラップルスティンガー』
放たれる魔力の鎖がキラを捕えようとしたその時
『シュランゲフォルム』
連なる連結刃がグラップルスティンガーを弾いた。
「すまない、遅れた。」
声と共に現れたのは、騎士甲冑を纏った剣の騎士、シグナムだった。
「ボサッとしてる暇はない。やるならやれ、主をお守りするのは私の仕事だ。」
シグナムの言葉に頷くキラ。
「シャーリーさん!!」
『了解、これよりライトニング5、デバイスフリーダムとのシンクロ、及びシューティングサポートに移ります。』
シグナムはアレックスを押さえている間にフリーダムのカートリッジをリロードする。
はやてはラウだ。
しかし、はやての放つ魔力弾はことごとくドラグーンに撃ち落とされていく。
驚異的なスピードで動き回る発射体と短い間隔で連射されるため、かわすのも、撃ち落とすのも難しい魔法。

「前回はいいようにやられたが、今回はそうは行かんぞ?」
「俺はキラに用があるんだ…。お前が邪魔をすると言うのなら、討つ!」
『シュペールラケルタ・アンビデクストラス・ハルバード』
二つの魔力刃がラケルタから発生する。
「討てるものならな…。」
ジャキッと音を立てシグナムはレヴァンティンを構えた。

「銀月の槍となりて…」
『ディファイアント』
灰色の鋭いランサーがはやてへと向かう。
「(あかん…かぁ。)」
はやてはシュベルトクロイツでランサーを弾く。
ラウから四方八方に飛び散る灰色の発射体つきの閃光。
「…くっ…。」
はやての頬を汗が伝う。すると、キラがドラグーンとはやての間に割って入り、ドラグーンを迎撃しながら二人でかわす。
ドラグーンによる砲火を止めないまま、ラウは次の魔法を繰り出した。
『ファイヤービー』
誘導弾がキラへと向かう。
『ロングアーチ1からライトニング5へ!
フリーダムとのシンクロ誤差修正、シューティングサポートシステム準備完了しました。』
「助かります!」
201シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/12(木) 02:50:37 ID:???
各角度から弧を描くように向かってくるファイヤービー。

『Type Rush SEED Burst』
向けられるフリーダムの銃口とクスィフィアスの砲口。失われる目の光、急上昇する魔力、鋭くなる目付き。
『フルバースト』
五本の奔流がファイヤービーを飲み込み砕く。
「行くよ、フリーダム…。」
『Yes, Cartridge Full Load』
両フリーダム、両クスィフィアスから弾き飛ばされていく薬筒。
「はやて隊長はなるだけ離れててください!あとは僕が…やってみます。」
その数、38発。
フリーダム、クスィフィアスから発生するエネルギーが音をたて、キラの体を駆け抜ける。
『Cartridge Full Load Complete.』
「さ、38発って!?ちょっ、キラ君、あかんよ!」
「ミーティア起動!!」
『Yes, METEOR Set up.
マルチロックウィンドウを展開します。』
ラウの攻撃を避けながら準備を進めていく行くキラ。
目の前に展開される空間モニターに点で表される無数のガジェットを電子音をたて囲んでいく赤い枠。
フリーダム、クスィフィアスの砲口の前に展開される環状魔法陣。
モニターでは77機のガジェットがロックオンされた。
『エリケナウス』
次々空間に発生して行く発射体リングと環状魔法陣。ドラグーンによって放たれる奔流避けながら
『ファイア』
発射音とともに放たれる77発の大型魔力弾が目標へと天を駆けていった。

『第一波、目標到達まであと三、二、一…。
着弾、敵影反応、92機消滅。』

中威力空間攻撃魔法エリケナウス。
目標到達地点オーバー及び目標に着弾することにより、半径25メートルで中規模空間爆破を行う対大多数戦において威力を発揮するキラがもつ、唯一の空間攻撃魔法である。
数多の奔流が降り注ぐ中をくぐりぬけ、ラウ、それからアレックスからも距離をとり、大きく旋回。
向かってくるラウ、アレックスを視野に入れつつ、再び展開されるマルチロックウィンドウ。
電子音を立て、赤い枠に囲まれていくモニターに映る敵影。その数101機。
今度はラウもアレックスも含まれている。
『High MAT Full Burst Meteor Shift Rush』
キラの使用できる全ての射撃、砲撃魔法が一斉に起動する。
そして、起動した魔法全てがミーティアモードにより射程延長、威力強化され…
「当たれぇぇええ!!」
『Fire!』
不快なまでの蒼い光の発光。空間一帯を振動させる程の轟音が響き、放たれる奔流は目標に向かって、幾重にも分かれ蒼天を駆けていった。
202シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/12(木) 02:52:42 ID:???
「もう一発!!」
赤い枠に囲まれていく敵シルエット。
『Fire!』
次々と放たれる奔流、魔力弾のラッシュ。一度の一斉射撃で遥か遠方の百を越えるターゲットをを撃ち落として行く。
放つ光が空を駆ける。

一方、アレックスに大苦戦を強いられているシグナム。
『シュランゲフォルム』
鋼の蛇がうねりを上げ、アレックスにその牙を剥く。しかし、ジャスティスで弾き、間合いをつめハルバード形態のラケルタによる、逆右袈裟一閃。
『シュベートフォルム』
間合いに入られるまえに、レヴァンティンを剣形態に戻し、斬撃を受ける。
「ぬぅっ!!」
「邪魔をするな!退けぇっ!!」
『シャイニングエッジ・ブレイド』
シュペールラケルタに比べ大型の魔力刃がジャスティスから発生し、それをそのままシグナムに向け、縦一閃。
迷わず、シグナムはその斬撃を鞘でうけた。
「ぐっ!」
尋常じゃない負荷が両腕にかかる。最初に出会ったときとは雰囲気も、パワーも違っていた。
『グリフォン』
振り上げられる右足。
シグナムは何とか押し合いを回避するため、自ら力を抜き、弾き飛ばされる格好となった。
あのままの状況では前回の二の前になりかねない。そう判断しての行動だったが、しかし、
『グラップルスティンガー』
シグナムの上半身を鎖が締め付ける。
「バインドか?」
驚きはしたが、相手が向かってくる前にバインドを解除し、回避行動をとればいいとシグナムは思っていた。
が、グンッと引っ張られる体。離れていた間合いが一瞬にしてゼロになり、アレックスによる斬撃がシグナムを海に叩き落とした。

「シグナムッ!!」
飛び出そうとするはやてを全方位360度で囲む発射体つきドラグーン。
「終りだ!」
「させるかぁっ!!」
ラウの指示で一斉に放たれようとしたドラグーンへと向かう数多の魔力弾。
何とか、奔流が放たれる前七つの閃光が七つの発射体を撃墜する。
「アスラァアアン!!!」
『サーベルモード・ミーティアシフト』
「何故、君がこんなこと!!」
超大型の魔力刃による牽制の一閃。
「お前は俺の敵…俺はお前の敵…そして、お前の仲間である管理局は、俺の敵…っだ!!」
大振りの一閃を容易にかわすアレックス。
『Warning!』
背後に迫りくる五の奔流。飛翔魔法を進行方向とは逆にフル稼働、後退しかわした。
203シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/12(木) 02:54:27 ID:???
地下水路。

六機のガジェットを殲滅したスバル、ティアナ、エリオ、キャロ&フリード、シンの五人と一匹。
ズドォンッ!!
と言う破壊音とともに、近くの壁が崩れた。
「敵か!?」
粉塵が舞い上がり、フォワードメンバーを緊張させる。
連結形態のエクスカリバーを構えるシンと同様に、他四名も警戒体勢にはいる。
徐々に浮かんでくるシルエットは人型。長い髪が揺れ、モーター音が木霊している。
粉塵が晴れると真っ先にスバルとティアナが声をあげた。
「ギン姉!!」
「ギンガさん!」
再会を喜ぶスバルとティアナ。
「一緒にケースを探しましょう。ここまでのガジェットは叩いてきたと思うから…。」
ギンガの登場にあっけにとられているのはシン、エリオ、キャロの三人だ。
そんな三人に気付いたギンガが微笑みかけると敬礼で返すエリオとキャロ。
その様子を見て、シンも二人に習った。
ギンガを加え、再び走り出すフォワードメンバー。
キャロによるとケースがある場所までもう少しらしい。
途中に現れるガジェットを蹴散らし、ひた走る。
途中の大型ガジェットはナカジマ姉妹のコンビネーションで撃破。
さらに奥へと進むと、下水によってゆっくりと流れていくケースをキャロが見つけた。
「ありましたぁ!」
と報告するキャロに、探していた皆が喜ぶ。
ザッザッザッ…
最中になる奇怪な音。
「何この音?」
ティアナが不思議そうな顔で言う。
「馬鹿!敵だぁっ!!キャロッ!!」
逃げろ!!まで言い切れず、シンは羽を展開。加速して音源を追う。
漆黒の魔力弾四発がキャロを襲った。直撃はしなかったが衝撃で吹き飛ばされるキャロ。
近くにいたエリオが応戦するも、避けられ、逆に鋭い何かが肩をかすめた。
わずかながら飛ぶ鮮血。
駆け寄ろうとするキャロを蒲うようにたつエリオ。
そして、シンが追っていた音源がようやく姿を露にした。
なんとも形容しがたい不気味ないでたち。
その姿に見とれていると、先の爆風により吹き飛ばされた際に取り落としたケースを六人が見知らぬ少女が手にしていた。
紫の髪、額の紋様、全体的に黒でまとめた服装。
ルーテシアだ。
「あっ!?それは…。」
キャロがレリックのケースを取り返そうと駆け寄るが…。
「…邪魔…。」
抑揚の無い声、かざされる手。溢れ出す淡い紫の光。キャロはプロテクションを使うが、プロテクションは砕け散り、閃光に飲み込まれた。
204シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/12(木) 02:57:08 ID:???
吹き飛ばされるキャロ。エリオを巻き添えにして地を支える支柱にめり込んだ。
そんな二人にルーテシアは目もくれず、歩き出そうとする。
「あっ!コラ、待てっ!!」
スバルが追おうとするが、ガリュウが行く手を阻む。スバルは拳を繰り出すが。かわされる。
しかし、それをフォローするかの様にギンガのリボルバーナックルでの一撃がガリュウを狙う。
ガードするガリュウ。
しかし、ガードの上からでもギンガの一撃はガリュウを後退させた。
その間にルーテシアは歩いて離れていってしまうが、そんな彼女の首につきつけられるオレンジ色の魔力刃。
姿を現すティアナ。
クロスミラージュの第二形態、ダガーモード。
「手荒な真似してごめんね…。だけどそれ、ホントに危ないものなの。
渡してくれる?」
微動だにしないルーテシア。しかし、動きをとめ、何事かに頷き、目を閉じる。
「スターレンゲホイル!!」
声。
刹那、爆光にも似た凄まじい音と閃光。目を閉じ、耳を塞ぐフォワードメンバーたち。
音と光が去ったとき、ティアナの目の前に現れるガリュウ。
腕に付属している鋭い刃がティアナを狙う。
見開かれるティアナの目。割り込む鮮やかな光。
弾け飛ぶ薬筒。
飛び散る鮮血。
『パルマ・フィオキーナ』
膨れ上がる緋色の閃光が左手に突き刺さる刃ごとガリュウを吹き飛ばした。
205神隠し:2007/07/12(木) 03:01:13 ID:???
第十話 終了となります。

えっ?キラが強すぎる?活躍しすぎ?
まぁ、ミーティアですから、スパコディですから仕方ないです。

でも、まぁシンが活躍してる作品が多いんで、たまにはいいよね?

さて、どうでしたでしょう?
少しでも楽しんでいただければと思います。

余談ですが、ミーティアを聴きながらミーティアフルバーストのシーン書いてました。

次回 シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜

第11話 ナンバーズ

シン「アスランのバインド式空間攻撃、エクスプロージョンにご期待ください。」

キラ「また…爆発するのか…僕は…。」

ヴィヴィオ「…ママ…。」
キラ「…えっ?」
ヴィヴィオ「…ママ…どこ…?グスンッ…」
キラ「君のママはここにはいないよ?」
ヴィヴィオ「うわ〜〜ん!」
キラ「えっ?ちょっ…ねぇ、君…。」
シン「な〜かした、な〜かした!ホワイトデビルに言ってやろ!」
なのは「シン君ちょっと…。」
シン「………。」
キラ「皆は気を付けようね?」
206通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 03:08:20 ID:???
GJ
207通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 07:59:33 ID:???
乙なの!
無理してるとはいえ、今回のキラはSランクオーバー級!?
神隠しさんのキラは活躍しても不快じゃないので、問題無しです。
208通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 09:05:37 ID:???
GJ!!
乙です!神隠しさんの作品はいつも楽しみにしています
最近はずっと人大杉だったのでJane入れました・・・
209通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 10:44:14 ID:???
暇人and神隠し氏GJ

ギンガ編はシンが能力に見合ったデバイスを得た後一悶着有りそうですよね
デバイスがモノを言う世界だから…
いっそマッドなキャラでも出してピーキー過ぎるデバイスにしちゃうってのも面白そう

ハヤテ編は次回遭遇ですか……有る意味修羅場が拝めそうだ

神隠しはシンが居る事であの場面がどう変化するかに期待
どさくさでケース奪おうとするも転けてルーテシアを押し倒すシンしか思い浮かばなかった俺……orz


PS.PCで見れなくなったけど携帯で見れるから……感想書く位だしあんまり変わって無いや
210通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 11:43:09 ID:???
そういやエリオってソニックムーブ以外の魔法使ったことあったっけ?
211通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 13:16:08 ID:???
あるよ
スタールメッサーとかスピーアアングリフとか
212通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 15:40:30 ID:???
ttp://www.youtube.com/watch?v=AJ15p7evY6M
ttp://www.youtube.com/watch?v=pSr87fQcH6Q
ガウンこそがティアナが目指すべき道、クロスミラージュの発射の反動で空を飛ぶのだ!
213通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 15:42:13 ID:???
>>212
あんな埒外とティアナを一緒にすんなww
214通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 15:56:38 ID:???
>>212
>クロスミラージュの発射の反動で空を飛ぶ

古くはゴジラがやったあの方法をするんですね?
215通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 16:19:10 ID:???
>>214
ヘドラを抱えたあれかよw
216通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 17:11:20 ID:???
ティアナ用二丁拳銃型新デバイス『アンサラー&フラガラッハ』(CV:若本規夫)の登場だな。
217通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 17:44:00 ID:???
>>216
エリオの装備も対抗のために魔槍グラムザンバー(CV若本規夫)に変更だな
218通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 19:09:20 ID:???
ならキャロも対抗してガーゴイル(CV若本)の召喚だな
219通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 19:13:28 ID:???
鎮魂歌さんこないかなぁ〜
220通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 19:55:23 ID:???
>>219
俺は運命と最強氏の再来を待ちわびてる
221通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 19:59:18 ID:???
同じく運命と最強氏カムバック
222通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 20:05:49 ID:???
脅威のソフバン規制に巻き込まれた説
223通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 20:06:42 ID:???
なるほど、ありそうで怖いな
224通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 20:08:18 ID:???
>>205
やっぱ敵が強いと戦闘に緊張感があっていいわ〜
225通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 20:15:54 ID:???
>222何だい?恐怖のソフバン規制って…。


>224
確に敵が強いと戦闘は面白いよな。凸カッコイイ
226通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 20:21:34 ID:???
>>225
ソフトバンクをプロバイダにしてる奴は書き込めなくなってるらしい
227通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 20:25:42 ID:???
なるほど…、サンキュ!
228運命の子と最強を目指した少年:2007/07/12(木) 20:52:01 ID:???
こんばんわです。
いつの間にやら人大杉になってますね。
今週の土曜日には・・どうにか・・・・・・。
229通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 20:54:01 ID:???
アレじゃないの?
ハルヒ第二期が決定したから房が流れ込んできてパンクしてるんじゃないの?
230通常の名無しさんの3倍:2007/07/12(木) 21:02:54 ID:???
>>228
wktkしながら全裸待機してます!
231ある晴れた日のこと、魔法以上の愉快が:2007/07/13(金) 00:56:09 ID:???
初投下してみる
設定とか全く考えてないから気にしないでおくれ
タイトルに他意は無い


「小守?…でありますか?」
いつものようにコーヒーの缶を握り潰したシンは、言葉をなのはに返した。
「うん。私とフェイトちゃん、ちょっと用事があってね。ヴィヴィオのこと見てて欲しいんだ」
「僕はいいよ…その、上手く出来るからは分からないけど…」
シンに「その歳でコーヒーも飲めないんですか?」と挑発され、少し意地になって買ったコーヒーを飲んで、
しかめっつらをしていたキラは、自信無さそうに答え、シンに無言でコーヒーを差し出した。
「自信無いって…あんた、孤児院で生活してたんじゃないですか?」
結局、コーヒーを飲めなかったキラを見てニヤつきながら
いつものように敬う言葉であるはずの敬語の意味が無くなるような口調でシンは尋ねる。
「うん…そうなんだけどね…なんていうか、子ども達が引っ付いてくるだけで僕が何かしたりとかしてたわけじゃないんだ」
元ニートは伊達じゃない!…と納得したシン。
「なのは、早くしないと遅れちゃうよ」
用意をしたフェイトがなのは達のもとへやって来て、出発を促す。
「うん、今行くよ。それじゃあ2人ともお願い。ザフィーラさんがいるから大丈夫だよ」
俺、返事してないんだけど、と思いながらシンはフェイトのもとへ行くなのはの
後姿を見ながらキラの残したコーヒーを飲み始めた。
232ある晴れた日のこと、魔法以上の愉快が:2007/07/13(金) 01:00:13 ID:???
「えっと、この部屋だね」
そのまま、なのは達の部屋にやってきたシンはキラは中に入る。
「おはよう、ヴィヴィオちゃん」
キラの挨拶に折り紙を折っていた金髪に翡翠、紅玉と左右違う輝きの瞳を持った少女は顔を上げる。
ヴィヴィオは一瞬、キョトンした顔をしたが、なのはママに「挨拶は大事だよ」
と教えられたのを思いだし、笑顔を向けた。
「おはよう」
ドキッ――なんて笑顔と可愛さだよ、こいつは…
と、シスコンの疑いのあるシンの胸は高鳴った。
「…別に…君の妹じゃないからね」
シンの機微を見抜いたキラは冷たい眼を向けて、言い放つ。
「わ、分かってますよ!何を言ってるですか、あんたは!」
動揺を見せるシン。そんなシンを放ってキラはヴィヴィオの方を見る。
「…えぇっと、僕はキラ・ヤマト、こっちのお兄ちゃんはシン・アスカ」
ヴィヴィオの位置まで腰を落として、笑顔で優しい声をかけるキラ。
「キラ…くん、…シンくん」
「うん、そうだよ」
キョトンとした顔に戻ったヴィヴィオ。
シンお兄ちゃんと呼んでくれ、言いたいシンだったが部屋から追い出されそうだったのでやめておいた。
「あー、なのはさん…なのはママとフェイトママが用事があるから俺達が小守をしにきたんだけど」
シンの言葉の後半が良く分からないヴィヴィオは「小守?」と首を傾げる。
「あー、んと、要するに一緒に遊ぶってこと」
シンはなるだけ分かりやすい言葉を使った…つもりである。
「…何をして?」
これは困った、とシンとキラは顔を合わせる。具体的に何をやるなんて考えていなかった。
ザフィーラもいるし、見守っていれば大丈夫だろうなんて考えでいたのである。
その時、ドアの開く音が聞こえ、3人と1匹はそちらを見遣る。
233ある晴れた日のこと、魔法以上の愉快が:2007/07/13(金) 01:04:42 ID:???
「八神部隊長、どうしたんですか」
入ってきたのは機動六課の長・八神はやて。
「ちょっとザフィーラに用事あってなー」
相変わらず関西弁のその言葉に今度はザフィーラを見遣る3人。
「狂犬病の注射、打たなあかんのや」
ビクッと震えるザフィーラ。
「シンとキラがヴィヴィオ見てる言うから、ザフィーラ連れて行こうか思うてな」
そう言いながらザフィーラにリードを取り付けるはやて。
そのまま、引っ張って行こうとするが何やら重みがある。
振り向いたはやての目に入ったのは、悶絶したザフィーラの顔と行かせまいと尻尾を引っ張るヴィヴィオ。
「ザフィーラと一緒にいたいんか?」
キラと同じように、腰を落としてはやては聞いた。ヴィヴィオはコクッと頷く。
「でもなぁ、ザフィーラも注射打たなあかんのよ」
しかし、よっぽど一緒にいたいのかヴィヴィオは尻尾を離そうとはしない。
それどころか尻尾を引っ張る力を強め、ザフィーラの眼が遠くへ逝ってしまう。
「ヴィヴィオちゃん、ザフィーラさん注射打たないといけないんだ。
打たなかったら病気になって死ん…もう会えなくなっちゃうかもしれないんだよ」
キラの言葉に顔を強張らせたヴィヴィオだったがゆっくり、尻尾を離した。
「また、すぐに会えるさ」
シンも腰を落としてヴィヴィオの頭を撫でる。

「じゃあ、よろしく頼むわー」
笑顔でザフィーラを連れていくはやて。ザフィーラの顔が引き攣っていたのは思い込みなのか。
そもそも守護獣に注射なんて必要なのだろうか。
「それで、何をするんですか」
そうだったと顔を上げるキラ。
「ヴィヴィオは何かしたいことあるか?」
234ある晴れた日のこと、魔法以上の愉快が:2007/07/13(金) 01:10:27 ID:???
「お花…」
花?と呟くシン。
ヴィヴィオはパタパタとベッドの方へ向かい、何かを手に取る。
「お花畑」
手にした絵本。その見開きを使って描かれた花畑の絵を2人に笑顔で見せた。
「お花畑、行きたいのか?」
「うん」
ヴィヴィオは、力強く首を縦に降る。
「よし!」
シンは、キラの方を1度見て答えた。
幸い、今日の天気は素晴らしいほど晴れ渡っている。しかし、何分この辺りの事は良く分からない。
「近くに花畑があるといいだけど…僕、シャーリーさんか誰かに聞いてくるから待ってて」
キラはそう言うと、部屋を出ていった。
235通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 01:11:43 ID:???
うぎゃーなんでじゃー消えたー
236通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 01:44:25 ID:???
個人PCも串認定でIPアドレスで弾かれている模様
自分もCATVで一度やられた
237通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 06:57:02 ID:???
>>235
ドンマイ…
続きが気になるんでめげずに投下してほしい
238通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 08:25:07 ID:???
GJ!
つづきにwktkしながらほのぼのしてる


つかザフィーラ(T_T)ww
239神隠し:2007/07/13(金) 14:06:19 ID:???
「まずい…。」
ティアナが言った。
「えぇ、まずいわね…。」
シンが言った。
「あはは〜…、やっちゃたぁ…。」
エリオが言った。
「どうするんですか、これ…。」
スバルが言った。
「…どうしましょう?」
キラが言った。
「…どうしようか?」
キャロが言った。
そして沈黙。六人は呆然と己の体をただただ見つめるばかりだった。

機動六課神隠SEED DESTINY
第?話 入れ替わった果てに…

時間は今から三十分ほど前に遡る。
「ロストロギア確保!おっわりぃ!」
とスバルが円筒状の物体を五人の元へと手でもってやって来る途中、つまずき、円筒状のロストロギアが宙を舞った。
「スターズ4からロングアーチへ、ロストロギアの回収成こ……ちょっ!スバル…あんた!!。」
ティアナは管制へと任務の成功を報告を中断し、ヘッドスライディングで確保しようとする。
おもいっきり手を伸ばしたなんとしても掴もうと思った。
まだ封印処理をしていないロストロギア。ティアナは精一杯腕を伸ばす。
落下地点と推測される場所に間に合う、そう思って緊張で固まった表情を綻ばせた刹那、自分以外から伸ばされる五本の手。
それぞれギョッと目を向き、慌てて手をそらす六人。

ゴッ

鈍い音が響いた。それぞれ仲間に頭突きをかまし合い、悶絶。
そして、宙を舞う円筒が地に落下して砕け散り、場は光に包まれた。
240神隠し:2007/07/13(金) 14:10:15 ID:???
十五分程たったころ。
ティアナがむくりと起き上がった。
「いてて…、ロストロギアは?…て、割れてる!?」
ティアナの声にのそのそ起き上がるエリオ。
「ティア〜、あんまり大声出さないでよぉ…頭に響くじゃ〜ん…あたたた…。」
「あぁ〜…ワリィ、エリオ…。って、ティア?」
「…エリオじゃなくて、私はスバ……?」
己の体を確認するティアナとスバル。
二人して悲鳴をあげた。
「「なんじゃこりゃぁぁああ!!」」
残りの四人がうめき声をあげながら、むくりと体を起こす。
「俺の中には誰が…、おい!し、しん?いや、自分で言うのも変か?
おい、お前は誰だ?」
自分の姿をした誰かに呼び掛けるシン。
「うっさいわね!って何で、私がいるのよ?」
「そのしゃべり方…ティアか?」
はっ?と間抜けな顔をするシン、いや、正確にはティアナ。
自分の各部を改めてティアナは確認する。
「ちょっ…何これ?私…どうしちゃったの?」
「詳しくは俺も分かんないけど…。入れ替わってるみたいだ。」
「どうしたんですか?ティアさん、シンさん。」
きょとん顔のスバルがシンとティアナのすぐそばにいた。
「えっと…」
二人して一旦顔を見合わせてからティアナの姿をしたシンが言った。
「ひょっとして…エリオか?」
眉をしかめながらスバルが口を開いた。
「ひょっとしなくてもエリオですよ…。」
「あんた、違和感とかないわけ?目線の高さ…とか。」
シンの姿をしたティアナに言われてから、スバル、自分のあちこちをチェックし…。
「なんですか!これぇぇえ!!」
「悲鳴が聞こえたんですが、どうかしたんですか?スバルさん、ティアさんにシンさん。」
声がした方を振り向くと疑問の表情で佇むキラがいた。
「悲鳴が聞こえたけど…、何かあっ……ッ!?」
駆け付けたキャロが言葉を切って立ち止まり、シンたちを下から見上げる。
「えっ…何、君達…。何か大きくない?」

「つーことはキャロがキラで、キラがキャロってこと?」
いまいち状況を飲み込めていない見た目はキラとキャロ、でも中身はキャロとキラの視線がバチッと合った。
皆が何故騒いでいるのか、理由は聞かずともキラもキャロも察した。
「ティア、ヤバいって、午後から模擬戦!」
エリオが顔を引きつらせて言う。
そう、今はまだ午前中。
任務から帰還したあとは午後の訓練、なのはによる模擬戦が待っていた。

To be continue...
241神隠し:2007/07/13(金) 14:14:45 ID:???
何かスレが寂しいので投下!
途中までだけど…、暇潰しにどぞ。

テスト勉強をしながらみたポケ○ンスペシャルみて思いついた話です。

さよなら、ドイツ語の単位
242通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 14:15:58 ID:???
乙GJ
243通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 14:37:11 ID:???
神隠し氏GJ!俺も今はチャイ語勉強中。まだ諦めるには早い!今は一点でも多く稼ぐことだけを考えようぜ!
244通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 22:58:34 ID:???
なんか人いないな。シン女難スレはのびているのに。
245通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:00:49 ID:???
いるぜ?職人さまが来るまで静かに待とうぜ
246通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:03:06 ID:???
みんな魔女の宅急便を見てるのさ、俺もな。
247通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:11:38 ID:???
>246
あれだろ?
民間からの復讐の依頼をうけたなのはが、宅急便と称してスターライトブレイカーをお届けするやつ。

あれは迫力あるよな。懐かしくて俺も見てるぜ!
248通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:13:42 ID:???
ああ、最後に飛行船を撃墜して悪の要塞が燃え上がるのは最高だった
249通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:14:20 ID:???
>>247
見てるのにその把握なのかよww
250通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:18:32 ID:???
なのはさんの土に還すの千円!とか
じゅえるしーど1個千円!とか名言だったよなw
251通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:21:16 ID:???
そこもいいけど、やっぱ最後の燃え上がる飛空要塞に残る愛するユーノを助けるか、街の人達を助けるかで悩み抜いたすえ、涙を流しながらスターライトブレイカーで吹き飛ばしたシーンには感動した(´;ω;`)ブワッ
252通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:22:39 ID:???
それで最後に強がりながら
「お話を聞いて」の台詞は最高に泣けた
253通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:24:57 ID:???
しかしラスボスの泣きながらの「だが、断る!」は熱かったな…
あいつにあんな過去があったとは。
254通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:28:10 ID:???
おまいら一体何の話しとるんじゃwwwww
255通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:30:26 ID:???
まぁ時の庭園ラピュタには叶わないけどな…。

プレシアの虐待に苦しむフェイトをその苦しみから解放するために、宇宙へと向かう時の庭園ごとスターライトブレイカーで粉砕あのダイナミズムは最高だった。

まぁ、虐待中だったプレシアもフェイトもそれによって死んだわけだが…。
256通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:36:04 ID:???
>>255
それ書いてみようかな

いや、無理かw
257通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:36:06 ID:???
お前ら悪ノリしすぎ自重しろwwwwwwwww
258通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:38:19 ID:???
>>255
そこでキラさんの名言
「何度吹き飛ばされても僕たちはまた時を植えるよ」が出たんだよな
あの締め方は神がかってたぜ
259通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:38:44 ID:???
京アニ作画のシャマルのカートリッジ作成ダンスとそれ見て笑うシグナムとヴィータに吹いた
気合入りすぎw
260通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:45:49 ID:???
調子のんなカスども
261通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:47:29 ID:???
>257
サーセンwww
でも、寂しくて…、少しでもスレを盛り上げようとして…彼等は今、泣いてるんだぞ!何故、君はそれがわからない!!

>258
アスランが「それが、俺たちの戦いだな…」
でしめだったな。
それから、キラはヴィヴィオと、アスランはティアナと、シンははやてとともに三方向に歩いていって終わったやつだよな?
262通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:48:37 ID:???
いい加減にしろ
一人か二人くらいでやってるのは分かってんだよ。こういう話は雑談の方でやれ
263通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:53:00 ID:???
俺が書いたの>>250だけだがすまんかった

でもってカスとか言って切れてる人、一緒に頭冷やそうか…
264通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:58:19 ID:???
俺は>>245>>248>>252だな
265通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:58:27 ID:???
>>263
両成敗の精神を当事者が持ち出すなww
266通常の名無しさんの3倍:2007/07/13(金) 23:59:40 ID:???
>>262
なに切れてんの?
267通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 00:04:59 ID:???
>266
よせ、俺も含め書いたやつも悪ノリしすぎた。
これ以上、ややこしくするのは荒れるからやめようぜ?
268通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 00:10:19 ID:???
>>267
だが断る!
269通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 00:12:15 ID:???
>>260
この程度で調子に乗る奴なんて居るわけないだろ?
270通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 00:17:39 ID:???
>268
………頭…冷やそっか?
271通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 00:21:55 ID:???
>>270
今さらなにを!

もう俺は選んだんだ!!この道を!!
なら行くしかないじゃないかっ!!

あんたが正しいっていうのなら!俺に勝ってみせろっ!!
272通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 00:22:40 ID:???
さて、ここで流れをアッガイでQD外しするがノイマンをなのは世界に飛ばすとしたら
機動6課よりA’sの八神家の方が色々やれると思うんだがどうよ?
273通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 00:23:45 ID:???
    デコピン _ _ デコピン              ・  ¨
      /゙Y´/^ヘヘYヘ            ∵¨  
       l jミノレハ从リ l      ・.・・∴   ・:
      リハ(# ゚ロ゚ノハイ ,   ・∴・  ・   ・
      '´ i7}二で    ★.・・     ・
           〈__j    ⊂}抑{ン←271
        (ノし'     とフ_〉
274通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 00:25:30 ID:???
>>271
空気嫁

>>272
ノイマンは厨スペックだよな〜絶対魔乳の言うことなんて聞いてない
275通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 00:29:20 ID:???
むしろどこまでギリギリまで回避しなくても大丈夫か試してるんじゃね?
276通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 01:09:45 ID:???
つまりAAはクルーの自主性が艦長よりも尊重される戦艦だってことだな

しかし一つ問題がある
生身じゃバレルロールどうするよ
277通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 01:13:33 ID:???
種死の第一話でフリーダムがバレルロールみたいな避け方してたような?
278通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 01:17:32 ID:???
フリーダム? 出てねぇよ
回想だろあれ
279通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 01:28:56 ID:???
問題のシーン
http://pict.or.tp/img/10949.jpg
280暇人B:2007/07/14(土) 01:29:45 ID:???
携帯よりの投下、いいですか?


因みに3期の話は名前を変える事にしました。
281通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 01:32:12 ID:???
おk!
282暇人B:2007/07/14(土) 01:35:08 ID:???
「それでは、今日は新たに陸戦部隊に配備されたガジェットタイプの模擬戦をしましょう」
なんて言うギンガだが、陸士108部隊は基本的に他部隊への出向をする人が多い上、自由参加のため、今いるのはシンを入れて2人だけだった。
「それで、最も特徴とされるのが、浮遊魔術を自身にかけ続けたままAMFを発生させることです」
AMFとは、魔術発生を抑え込む効果を持つもので、魔術使用者にとっては最悪の能力である。
「とりあえず物は試しですね。
わたしも初めてですが、記録は残しておきます」
記録媒体に向かってギンガが話し終わると、シンに向き直った。
「今日はデバイスがありませんが、とりあえずAMFの感覚だけは捉えてください」
「了解」
シンは多少ダルそうに答えた。
実際デバイスなしで出来ることは限られているのだ。
「来たれ、そして行け」
シンは先ほどまでここでランク試験を受けていた少女達がラストスパートをかけすぎた為に生じた破片を浮かせ、ある程度上昇させ、魔法を解いた。
それは落下に際し力を伴って、ガジェットタイプ1機を破壊した。
「わ、すごいですね…」
ギンガは予想外の事にそうとしか言えない。
そして、「ガジェットタイプの事、知ってましたね?」バレた。
283暇人B:2007/07/14(土) 01:36:56 ID:???
「今更言っても寒いが、あれはあんな感じにAMF外で小細工すればいいんだ」
残りのガジェットタイプを黄金の左手で破壊しているギンガを尻目に、シンはギンガの真似をして、記録媒体に話しかけていた。
「終わったみたいだな…」
尻の目、もとい耳がそう感知した。
「お疲れ様」
振り返ってギンガにタオルを渡した。
「ありがとう。
やっぱりデバイスなしはつらい?」
受け取り、結局初めの1機しか破壊しなかったシンに聞いた。
「最初のあれ位なら楽なもんだけど、敵は的じゃないからな…」
初めの1機の空気読みのスキルはなかなかのものだ。
284暇人B:2007/07/14(土) 01:38:04 ID:???
〜新設・機動六課〜


そんなふうにシンが新たな環境を体感していたころ、母艦を失って出向していたキラたちはと言うと、
「あなたが八神二等陸佐ですね?」
新たに配属される事になった部隊の隊長にあっていた。
「第08独立特殊起動隊所属、アスラン・ザラ二等空佐です」
「同じくキラ・ヤマト一等空尉です」
軍隊風の敬礼と共に告げた。
「そんなかしこまらんでもええよ?
アスラン君は階級も変わらんのやから…」
むしろ空佐となるため、はやてより多少上かもしれない。
「しかし…」
「まぁ、元の部隊におったようにしてくれたらええ。
世話になっとるんはいつもわたしの方やから」
どうやらカガリの知り合いと言うのがこの年若き隊長らしい。
「失礼しま〜す」
「入るね、はやて?」
不意に小学校の職員室に入るようなノリで、少女が二人入ってきた。
285暇人B:2007/07/14(土) 01:39:56 ID:???
「なのは?」
アスランが黒髪の少女に向かって言った。
「うん。
久しぶりだね、アスラン君」
「二人は戦技教導官の演習の同期やったね」
はやてがそんな二人を見て言った。
「はい。
まぁ、自分は数度目の受講でしたが…」
「アスランは完璧を求め過ぎなんだよね」
気に入らない部分が少しでもあればアスランは何度となく受講するのだ。
「お前は手を抜きすぎなんだ。
本当なら、俺と同じ位の肩書きがあっても可笑しく無いのに…」
手を抜く、というよりは『そつなくこなすだけこなす』と言った感じだった。
「まぁ二人の事は追々知っていきたいとして、マリューさんは元気?」
終わらぬ言い合いにならぬようキラ達を止めて、フェイトが聞いた。
確かマリューは以前執務の教導をやっていた。
その時の知り合いなのだろう。
「元気ですよ。
今も戦艦の艦長をやってます」
その艦は再起に時間を要するが、搭乗員はみな無事だ。
「そっか。
マリューさん、自分には執務より前線指揮が似合ってる、って言って教導止めちゃったからね。
気になってたんだ」
「あ、あはは…」
あの人ならやるかも知れない。
286暇人B:2007/07/14(土) 01:42:57 ID:???
「さて、少隊長との挨拶も済んだようやし、二人を部隊分けしなあかんなぁ」
「なら、俺はなのはとは分かれた方がいいか?」
アスラン達側でも新人の育成環境にも重点を置いた部隊だとは知っている。
「そうしてくれると助かるかな。
わたしの少隊、ライトニングには教導が上手い人がいなくって…」
フェイトは副隊長を思い描きながら言った。
「なら、僕はなのはさんと同じ部隊だね」
「そうだね。
スターズ少隊って言うの。
よろしくね」
なのはは右手を差し出したので、キラはその手を握った。
「いやぁ、簡単に決まって一安心やわぁ」
はやてがその光景を見て言った。
「それでね、今からスターズ少隊の新人候補の2人を見に行くんだけど、一緒に来ない?」
「それじゃあ、いこうかな…」
「教導はよろしくお願いしますね?」
「あぁ、任せてくれ」
なんとなくいい雰囲気も感じられる。
さすがになのは達とえど、少隊を任されるのは重荷だったのだ。
それを分けあえる相手を見つけられたのは、素直にいいことだと思った。
287暇人B:2007/07/14(土) 01:47:41 ID:???
ラストの さすがになのは達とえど は さすがになのは達と言えど の間違いでした。

今回は長々書いて描きたかったのは温度差です。
それがどんなものかは追々書いていきますね。

因みにアスランははやてと同位ですがキラとはずいぶん離れています。
ただし、魔術ランク的にはアスランははやてよりは低いです。
288通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 09:34:01 ID:???
GJ
289通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 10:20:47 ID:???
GJ!

続きを楽しみにしてる!
290通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 10:38:02 ID:???
GJ!
なのはと普通の会話をする凸が新鮮。
カガリがいるということはあらゆる光線系魔法を反射する黄金のデバイス・アカツキも出てくるのでしょうか!?
>>274
脇役なのに厨スペック、それノイマンクオリティ!
291通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 15:49:45 ID:???
だいぶ遅れてのレスなんだが暇人A氏の作品で出てきた
鳳凰天駒っていうのがあるがテイルズの鳳凰天駆と発動もそっくりなんだが
技設定のみクロスしてるのだろうか?
292通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 16:07:45 ID:???
該当するテイルズ作品はやったこと無いんだが、多分声優ネタ
鈴村確か出てたよな
293通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 18:45:25 ID:???
レジェンディアの主人公・セネルと中の人が一緒
つかそれより、シンが鳳凰天駆を使ったのは、A’s氏のまじかるしんだったはずだが
294通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 21:50:53 ID:???
ヴィヴィオって現存するSS内の種シリーズキャラで誰に一番なつきそう?
295通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 21:57:25 ID:???
>>294
神隠し氏のキラかな。
伊達に孤児院でニートしてないって所を見せて欲しいw
最近何かと不遇続きだしw
296高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/14(土) 22:07:21 ID:???
高い天を行く者から勇敢な者へ

これは「運命の子と最強を目指した少年」の続編作品です。

闇の書事件解決から10年後

・ミットチルダ

:アルトセイム地方

豊かな自然の残る大地。そこに突如として転移魔法の魔法陣が展開され
「・・・・ついたか・・・」
1人の少年が現れた。そして
「ここは・・・・・どこだ?」
早速、道に迷うのであった。

・数時間後

「この駅から出るレールウェイに乗れば、数時間後には首都クラナガンだ」
「すまない」
ここまで乗せてもらった運転手にお礼を言い、少年は駅に向かった。
転送したのはいいが、ここが何処か分からないため、道に迷った少年は偶然通りがかった車をヒッチハイク、
運転手から、ここがミットチルダの田舎であると聞き、とりあえず顔見知りがいる時空管理局本局に連絡を入れるため、
以前知り合いの提督から聞いた地上本部がある首都クラナガンに向かうことにした。
本来ならミットチルダに家があるであろう知り合いの提督に連絡をいれればいいのだが、
「・・・ミットチルダでの連絡先も聞いとけばよかった・・・」
この始末である。(長距離念話は使えないため、どの道自分から赴くしかなかった)
「しかし・・・・目標座標は海鳴市にした筈だが・・・・・・・」
レールウェイの切符を買いながら疑問に思う少年であった。
297高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/14(土) 22:08:34 ID:???
「しかし・・・地球と変わらんな・・・・いや、地球より良いかもしれんな・・・ここは」
列車の窓からの風景を楽しむ少年。
この列車は六両編成だが、貨物運搬が主な目的であり客車は一車両しかなく、
始発ということもあってか、乗客も10人と少ない人数しか乗っていなかった。
そのため、少年は静かに景色を楽しむことが出来た。
「『4ヶ月』ぶりか・・・・・あいつらは何をやってるだろうな・・・・」
風景を楽しみながら少年は思い出していた。
真面目過ぎるが、常に皆を引っぱっている女性。
猪突猛進だが、純粋に仲間を思う少女。
うっかり者だが、日常で皆をささえている女性。
常に仲間たちから一歩引き、影から皆を支える狼。
繰り返される運命から解き放たれ、1人の少女として生きているであろう祝福の風。
そして
「4ヶ月・・・・・歩けるようになっただろうか・・・」
自分や彼女達を優しさで包み込んだ少女。
そんなことを考えながら変わらない風景を楽しんでいるその時

            ドゴン!!

列車が揺れ、急停車した。

突然の衝撃に騒ぎ出す乗客達。その時、客室にカプセル状のメカが一体入り込んできた。
突然の侵入者にさらに騒ぎ出す乗客達、そんな中
「皆さん!後ろに下がってください!!」
1人の青年がデバイスを起動させ、カプセル状のメカに向けて構えた。
青年は晴れてからの願いであった首都の地上本部行きが決まり、そこに向かう所であった。
本来なら数時間後には問題なく首都に着く筈だったが、訪れた突然の襲撃。だか、彼は慌てず攻撃を行った。
「停止する意思なし・・・攻撃する!」
青年は攻撃魔法で攻撃をするが
「なっ・・・効いてない」
ガジェットドローンの能力『AMF』によりかき消されてしまう。
「AMF?・・・・なんでこんな者を・・・」
呆然とする青年に対して、ガジェットドローンはレーザーで攻撃、
青年はそれを咄嗟に展開した防御魔法でどうにか防ぐ。
「くっ・・・・どうすれば・・・」
ミッド式魔術師である彼は、純粋に魔力攻撃しか出来ないでいた。そのため
AMFを持つガジェットドローンに対し、有効な攻撃手段を持ち合わせていなかった。
298高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/14(土) 22:10:04 ID:???
「(思い出した・・・あれは確か、ガジェットドローン・・・ロストロギア『レリック』を狙って活動する機械の筈。
レリックどころか重要な物資を運んでいないレールウェイをなぜ・・・?)」
青年は考えながらもガジェットドローンを見据え、この状況を打開する方法を考えていた。その時

ガガガガガ

青年の後方から放たれたであろう魔力弾がガジェットドローンを瞬時に破壊した。
「あれは・・・多重弾核射撃弾・・・AAランクの技を誰が・・・」
青年は唖然としながらも、魔力弾が飛んできた方を向くと
「邪魔したか?」
銃器を持った少年がつまらなそうに答えた。

その後、落ち着いた乗客は一箇所に集められ、青年の話を聞いていた。
青年の話を聞き終わった乗客の1人が、青年に話しかけた。
「だったら、後ろの貨物車両を切り離せば良いんじゃないのか?あのロボットの目的が物資なら、そこにある筈だろ?」
あのロボットがまた来るかもしれないと知り、意見を言う乗客に青年は答えようとしたが
「駄目だな」
ガジェットドローンを倒した少年がその提案を却下した。
青年や乗客が見据える中、少年は言葉を続ける。
「あのメカは後ろからやってきた。物資が目的ならわざわざ客室まで入ることはあるまい。貨物車両を無視して
ここまで来たということは」
そして少年は挙動不審な1人の男を見据え、
「誰かが、奴らを惹きつけるような物を持ってるのではないのか・・・たとえば・・・お前」
少年の言葉に持っていたカバンを抱きしめ、後ろに下がる男
「すみません・・・そのカバン、見せてもらえませんか・・・」
何かあると思い、青年が男に尋ねるが、男は青年を睨み
「ふざけるな!!これはわしの物だ!!誰が貴様のような若造な(ドゴ!」
男の罵倒が言い終わる前に、少年は男の顔面にパンチを一発。無理矢理黙らせた。
皆が唖然とする中、少年は昏倒した男が持っていたカバンを調べ
「これか・・・・」
その中から厳重に封印されたケースを発見した。
「これのようですね・・・ガジェットドローンが狙っていたのは」
青年の言葉に頷く少年。
「おそらく密輸品か何かだろう。正当な手段で手に入れたわけではなさそうだ」
「なぜわかるんです?」
青年が質問を投げ掛ける。
299高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/14(土) 22:11:25 ID:???
「お前が局員と名乗ったときの奴の慌てようを見ればわかる。正統な手段で手に入れたのなら、慌てる必要も無いだろう」
少年が自分の意見を述べた。
「だったら、それを捨てちまえば・・・(ダメだ」
乗客が意見を言うが、少年に即座に却下されてしまう。
「あんなメカを作る連中だ、これが何だかは知らんが、奴らに渡ったらロクなことにはならんだろうな」
「じゃあ・・・どうするんだよ・・・」
乗客たちが不安げに少年を見据える。
「方法なら、あるぞ」
少年は答えた。

「車両の切り離し、終ったぞ」
運転手が少年に報告する。
少年の考え、それは自分がこのロストロギアを持ち、先行することであった。
ロストロギアをむやみやたらに捨てることは出来ない、尚且つこれが原因でガジェットドローンがやってる。
それらを踏まえた結果、少年がこのロストロギアを持って先行、ガジェットを惹きつける役目を負った。
「救難信号は出した。列車もオートモードにしてあるから勝手に走るだろう・・・すまんな・・・これ位しか出来なくて」
急に申し訳なさそうな顔をし、少年に謝る運転手。
「何を謝る?乗客の命を守るのは貴様の仕事だ。貴様は十分に職務を全うしている・・・・そこのお前もな」
同じく申し訳なさそうな顔をする青年に言葉を投げ掛ける少年。
「魔道師、お前は運転手と一緒に乗客の安全確保、来るであろう救援隊への説明、それと」
少年は縛られながら昏倒している男を見下し、
「この馬鹿の引渡しを頼むぞ」
そう言い、列車に向かう少年を青年が引きとめた。
「あ・・・あの・・・君、名前は・・・・」
青年が名前を尋ねる。少年は青年の方を向き
「カナード・パルス。ただの民間協力者だ」
カナード・パルスはそう答えた。
300高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/14(土) 22:13:02 ID:???
・数十分後

「わかりました、ご苦労様です」
カナードが出発して数十分後、一機のヘリが降り立った。
そこから降り立ったのは高町なのは一等空尉。
青年は武装隊のトップであり、管理局でも有名ななのはに緊張しながらも状況を話す。
「どうだった?」
スターズ副隊長、ヴィータがなのはに尋ねる。
「民間の魔道師がレリックが入ったと思われるケースを持って、先行してるみたい」
「そうか・・・・ここは他の部隊に任せて、あたしらは先行している車両に向うか」
ヴィータの言葉に頷くなのは
こうして、なのは達を乗せたヘリ『ストームレイダー』は車両を追い、飛び立った。
ストームレイダーの中で、今回の任務の説明をするなのは
「今回はガジェットはいないんですか?」
ティアナがなのはに尋ねる
「今の所はね。最初に一体出現したみたいだけど、先行している民間協力者さんが倒したみたい」
「すごいですね、その人」
スバルが素直に感想を述べる。
「まあ、ガジェットを倒したことや、その後の行動判断からするに、ただの民間協力者じゃなそうだけどな」
ヴィータがスバル達を見据え答えた。
キャロはロングアーチから送られてくる映像を見ながら
「ですけど、乗客の皆さんのことを考えて囮をやる人ですから、良い人だと思います」
キャロの素直な意見意に
「うん、そうだね」
なのはは笑顔で答えた。

「あっ・・・彼の名前・・・言い忘れた・・・・」
なのは達が行った後、別働隊の指示に従いながら行動する青年はふと思った。

・機動六課作戦司令室

「問題の車両、以前スピードを維持したまま進んでいます」
「ガジェット反応、今のところありませんが・・・・」
オペレーターであるアルトとルキノが現状を報告する。
「ガジェットの出現も、時間の問題やな」
機動六課部隊長・八神はやてがモニターを見ながら呟いた。その時、司令室に鳴り響くアラーム
「アルト、ルキノ、広域スキャン!サーチャーを!!」
シャーリーが二人に指示を出し、広域スキャンを開始する。そして
「ガジェット反応!航空型です!」
画面に航空型のガジェットドローンIIが映し出された。
301高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/14(土) 22:14:58 ID:???
航空型のガジェット反応の報告を聞いたなのはは、ヴィータと共に迎撃に向うことにした。
「ヴァイス君、私とヴィータ副隊長で空のガジェットを抑える」
「新人共を頼むぞ」
「了解!なのはさん、ヴィータさん、お願いします!」
ヴァイスはなのは達を見据え返事をし、メインハッチを空ける。
「じゃあ、ちょっと出てくるね、前回と似たような任務だけど、油断せずにケースの確保と民間魔道師を保護、お願いね」
「「「「はい!!!!」」」」
元気よく返事をする新人四人組、そんな彼らを微笑ましく見ながらなのはは空へ飛び立つ。
「リイン、ヒヨッコ達をたのむぜ!おめーらも気を付けてな!」
続いてヴィータも空へ飛び立った。
二人が飛び立ったのを確認し、リインフォースUは今回の任務内用を話そうとしたその時、
「リイン曹長!大変です!!」
ロングアーチから緊急指令が入ってきた。

ストームレイダーの中で、リインフォースUは現状を新人達に話していた。
「緊急事態が発生しました。先行している車両の前方に、ガジェットが待ち伏せていました」
リインフォースUの発言に緊張感が増す4人。
「それじゃあ・・・・・車両は・・・・」
スバルが最悪の事態を想定しながらリインフォースUに尋ねる。
「いえ、まだ車両には接触してませんが・・・・時間の問題です」
スバルを見据え、はっきりと答えるリインフォース。
「ストームレイダーが車両に接触するまで約8分。それまで・・・一緒に乗っている民間協力者の魔道師に頼るしかないですね・・・」
ティアナは1人呟いた。
そんな中、リインフォースUは不安な気持ちを吹っ切るかのように作戦内用を説明し始めた。
「今回の任務は3つ。1つはガジェットを逃走させずに全機破壊すること。2つ、レリックと思われるロストロギアを安全に確保すること、
そして、一緒にいる民間の魔道師の保護です」
「「「「はい!!!!」」」」
「今回はスターズ分隊とライトニング分隊が共同して、ロストロギアと民間魔道師を保護しながらガジェットを撃退。で、」
リインフォースはバリアジャケットを装備
「前回同様、私も現場に下りて管制を担当するです。ヴァイス陸曹」
ヴァイスはリインフォースの考えを感じ取ったのか、親指を立て
「了解!飛ばしますよ!!」
微笑みながら答えた。

だが

「ガジェット・・・車両と接触!!」

ロングアーチからの通信が、ストームレイダーの中にこだました。
302高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/14(土) 22:16:48 ID:???
・機動六課作戦司令室

「ガジェットT型、車両と接触!」
「中にいる民間人との連絡、取れません!!」
アルトとルキノが現状を報告する。
モニターには飴に群がる蟻のように数機のガジェットが車両に取り付いていた
「ストームレイダーが到着するまでの時間は?」
「約6分です!」
「なのは隊長とヴィータ副隊長は」
「ガジェットII型と交戦中!数が多いため苦戦しています!!」
グリフィスの問いを、シャーリーが即座に答える。
皆が慌てる中、はやてが打開策を考えていた
「(今、フェイトちゃんが向ってくれてるけど、、ストームレイダーより着くのは遅い。ロストロギアもやけど
中にいる民間協力者の安全も考えると・・・)」
はやてがなのは達のリミッターを解除しようとしたその時
「八神部隊長!!・・・・車両に取り付いていたガジェットが・・・・・」
はやてはモニターを見る。そこには、
「破壊・・・・・されました・・・・・」
車両の屋根を破り、中に潜入しようとしガジェットが、車内から撃たれたであろう魔力弾に破壊された姿だった。

そして

「まったく・・・やはり景色を楽しみながら、というわけにはいかんか・・・・・」

車両の中からカナード・パルスが現れた。

「・・・・・・う・・・・・・・そ・・・・・」
モニターに写る少年をただ、驚きながら見据えるはやて
「あの人が・・・・民間協力者?」
驚きながらマリーが呟いた。
「一瞬でAMFが発動してるであろうガジェットを破壊・・・・八神隊ちょ・・・・」
グリフィスがはやてに指示を仰ごうとしたが、
はやてはただ、驚きを隠せない顔でモニターを見ているだけであった。
常に冷静に指示を出すはやてのそんは表情に慌てるグリフィス。その時
「ガジェット反応・・・きます!!」
モニターには、車両に接近するがジェットの姿が映し出されていた
303高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/14(土) 22:18:53 ID:???
車両の屋根に上り、前方から接近するガジェットを見据えるカナード
「まったく・・・ゾロゾロと・・・・・・消えろ!」
接近するガジェットに向かって、ザスタバ・スティグマトを放つ。
ガジェットはAMFを展開するが、多重弾核射撃弾を放つザスタバ・スティグマトには効果が無く、次々と破壊されていく。
そんな中、ガジェットT型を盾にするかのようにガジェットドローンIII型が接近し、カナード目掛けて突撃してきた。
ガジェットIII型の突撃をバックステップで回避し、距離を開ける。
車両の屋根に着地したガジェットIII型は、カナード目掛けてレーザーで攻撃するが、
カナードはその攻撃を避け、右手にロムテクニカを持ち接近する、ガジェットIII型もAMFを発動するが
「これは凝縮された魔力刃だ、簡単には無効化できまい!」
接近するカナードに、ガジェットIII型はアームで攻撃するが、カナードはそれらを切り裂き
「終わりだ」
ロムテクニカをガジェットIII型に突刺した、そして
「カートリッジロード」
その言葉を放った後、カナードはガジェットIII型を前方に蹴り飛ばした。
ロムテクニカが刺さったまま、残りのガジェットT型目指して吹き飛ぶガジェットIII型、そして
『Burst』
電子音と共に、ガジェットIII型はガジェットT型を巻き込み、爆散した。
敵の全滅を確認し、退屈そうな顔をするカナード。
「立派なのは防御だけか・・・・ツマランな。収集の時に相手をした砂竜の方が、まだマシだな」
愚痴りながらマガジンを交換しているその時、最初に取り付き、
後ろに回りこんでいた一機のガジェットT型がカナードの背後から襲い掛かった。だが
「うっとうしい!!」
カナードは振り向きざまに回し蹴りを放った。
並みのコーディネーターより高い身体能力に、魔力による身体強化、その二つが重なった蹴りにより
ガジェットT型は装甲を凹ませ落下、爆散した。
「・・・・・・本当にツマラン・・・・」
カナードは退屈そうに呟いた。

「ガジェット・・・全滅・・・しました・・・」
ルキノは唖然としながら現状を報告した。
「あっという間・・・・ですね・・・・」
シャーリーも、唖然としながらモニターを見詰める。
「ストームレイダー到着まで後2分、これで任務完了ですね」
アルトが安心した顔で報告をした直後、警報が鳴り
「さらにガジェット反応!航空型です!!」
そこには、車両を待ち構えていたかのように、航空方ガジェットが飛行していた。
304高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/14(土) 22:21:19 ID:???
「・・・まずいな・・・」
グリフィスはモニターを見ながら呟いた。
現在、ヴィータ副隊長が残りのガジェットをなのはに任せ、列車に向かっているが時間がかかる。
新人フォワード組は空中戦は今だ未経験、それ以前に単独では空を飛べないので逆に的になる可能性がある。
リイン曹長1人ではこの数はキツイ。
グリフィスが必死に考えてるとき
「グリフィス君、大丈夫や」
はやてが、グリフィスを安心させるかのように微笑みかけ、答えた。
そんなはやての笑みに先ほどまでの不安が嘘のように消える、そして
「彼が・・・・・カナードが、どうにかしてくれる」
はやては自信に満ちた声で答えた。

「今度は空か・・・・懲りずに・・・」
カナードは空を見ながら呟く、そして
「面倒だ・・・一気に吹き飛ばすか、フォルファントリーライト展開!」
右のフォルファントリーを展開しカートリッジをロード、爆音と共に排出されるカートリッジ、そして展開される魔法陣
ガジェットドローンIIはカナード目掛けて上空から攻撃を開始するが
「消えろ、フォルファントリー発射!』『Fire!』
フォルファントリーから発射された強力な魔力砲は、上空のガジェットを発射されたレーザーもろとも包み込み、消滅させた。

画面に写しだされる光景に唖然とするロングアーチの面々
「な、いったとおりやろ?」
はやては笑顔で答えた。

「全滅・・ですね・・・」
唖然としながら呟くエリオ。
「でも、これで安心かな?」
ガジェットの反応が無いことに安心するスバル
そんな中、リインフォースUは画面に映る少年を見据えていた
「(あの人の顔・・・・確か・・・・・でも・・・10年前ですし・・・・)」
画面に映るカナードのことで考え込んでいると
「リイン曹長?どうしました?」
キャロが心配そうに覗きこんでいた。
キャロを不安にさせたことに、自己嫌悪しながらも、
「なんでもないですよ。それじゃあ、降りましょう!」
普段通り、笑顔で指示を出した。


こうして、最強を目指した少年は帰ってきた。
そして、新たな出会いが、懐かしい仲間との出会いが待っていた。
305高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/14(土) 22:23:40 ID:???
こんばんわです。投下終了です。
職人の皆様GJです。
冒頭でもお伝えしましたがこの作品は私か書いたヘッポコ小説
「運命の子と最強を目指した少年」の続編作品です。
今のところ新規登場キャラ(アストレイキャラですけど)は
以前お話したあの二人だけです。
プレアの出番も勿論出す予定です。
あとカナードに使い魔でも付けようかと思っています。(某妖怪雷狐)
次はいつになるのやら・・・・orz
306通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 22:44:10 ID:???
GJ!
ついにキター!
カナードTueeee!
307通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 22:54:24 ID:???
GJGJ!
ずっとカナードを待ってた甲斐がありました…(´;ω;)
308通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 22:55:16 ID:???
GJ!
カナードテラツヨスww
309通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 23:01:01 ID:???
>>305
GJ!!!
カナードかっくいーーーーー!!待ってた甲斐がありますた〜!!!
310通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 23:11:11 ID:???
キタ―――――!!!
予告どおり来るあなたの律儀さに惚れたぜ!
GJ!!
311通常の名無しさんの3倍:2007/07/14(土) 23:20:46 ID:???
GJ!ついにきたーーーー!
スーパーハイぺリオンへのパワーアップはまだですか?
312名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/14(土) 23:43:19 ID:???
GJ!!
リミッターがついてないからカナード強いなぁ。GDなんて敵じゃない。
三人娘に会ったらスゲー驚きそう。
313通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 00:04:19 ID:???
GJ!
これまたカナードはティアナの劣等感を刺激しそうだw
314291:2007/07/15(日) 00:24:08 ID:???
>>293
あ・・・そうだった;;
暇人A氏まちがえてすいませんでした><
315lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 01:33:42 ID:???
lyrical Seed Destiny3話、投下します。
316通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 01:35:15 ID:???
3話





「――以上が昨日の事件の主な報告です。細部については添付したファイルにまとめてあ
りますので参照してください」
 そう言ってライトニング隊隊長のフェイトが腰を下ろす。はやては頷き周りを見回す。
 正方形の部屋、その中央部に大きな円卓があり、そこには機動六課に配属される予定の
隊長、副隊長の姿がある。
 はやてから右回りにライトニングの隊長、副隊長――フェイトとシグナムが。
 左回りにスターズの隊長、副隊長――なのはとヴィータが。
 そして自分のすぐ側にはリィンが。――さらに自分の正面、スターズ、ライトニングの
隊長面々から均等に距離を離したところには、
「他に何か報告することはないか? シンは何かある?」
 仏頂面を崩さないシンは腕を組んだ姿勢のまま、
「別になにも。ライトニング隊長殿の報告通りですよ」
 敵意に近い感情を込めて言う。それにシグナムとヴィータが咎めるような視線を彼に向
け、なのはとフェイトが困惑の表情になる。
 相変わらずの態度にはやては嘆息し、
「わかった。ほんなら今日はこれで解散や。みんなご苦労様」
 会議の終了を告げると、真っ先に立ち上がり出口へ向かうシン。
「あ、シン。ちょう待って」
「なんです?」
「私はこの後、六課の近況報告に聖王教会に行くんよ。もしよかったら一緒にいかへん?」
「遠慮しておきます。俺には行く理由がありません。――命令なら、従いますが」
 最後の言葉が冷ややかな口調で告げられる。
「いや、別に命令と言うわけや……」
「なら遠慮しておきます。この後俺も予定がありますし」
 言い、背を向けてシンは出ていく。それを見届けて皆は顔を見合わせて、同時にため息
をつく。
「相変わらずだね…」
「そうだね。もう一週間になるけど、あのまま……」
 再びため息をつくはやて達。
 廃棄場の一件からすでに一週間が経過。様々な成り行きなどでシン・アスカは機動六課
所属の魔導士となっていた。
 しかし自分達に対する態度は冷たく、素っ気ない。大抵は仏頂面で笑顔などは見たこと
がない。
「それにしても私達にまであんな態度を取るのはどうしてかな。何か気に障るようなこと
をしたのかな」
「そんなことはないと思うけど…」
「警戒してるんだろ」
 首を傾げるなのはとフェイトにヴィータが言う。「どういうこと?」とフェイトが問う
と、
317lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 01:37:01 ID:???
「あんな状況と成り行きで、六課に加わったんだ。――いや、アスランの奴に加えさせら
れたんだ。あたしがシンの立場でもあんな態度を取るさ」
 確かに、とはやては納得する。同じ世界出身で同僚だった二人だが、その仲が思った以
上に険悪で複雑なのは二人の対面時にはっきりと分かった。そしてそこから自ずと自分達
を警戒する理由もわかる。
 だが―――
「なんとか仲良くなりたいんやけど……結構厳しいわ」
 シンは自分達を警戒している――もしかしたら嫌ってさえいるかもしれない。だがはや
ては彼のことは嫌いではない。
 シンは怒りっぽいし、口調も荒い。頭に血が上るとすぐ周りが見えなくなる。しかしそ
んな欠点など問題にならない美点が彼にはある。
 自分の側にいる、二人の親友と同じ美点が。
 だから、シンとはきっと仲良くなれる――と、はやては思う。シンだけではない、きっ
と彼の友人であるレイも――
「まぁ、まだ一緒に仕事をして一週間や。もう少し時間をかければ、きっと仲良くなれる
よ」
 はやての言葉になのはとフェイトが頷き、遅れてヴィータとシグナムが頷いた。





 エレベーターの停止音が聞こえ、ドアが開く。出て見えるのは白一色の内壁だ。
 ここはエルセアの病院――それも管理局と強い結びつきのある――だ。
 すぐ右手の休憩場には体の各部に包帯を巻いた男や、松葉杖を持つ子供。車椅子の老人
に、それを引く看護婦の姿が見える。
 すれ違う医師や看護婦に挨拶をし、シンは病室へ向かう。向かう病室はエレベータを出
て左に進んだ一番奥の部屋だ。
「レイ、入るぞ」
 個室なのでノックもせず、シンは入る。中は室外同様白一色の部屋で、病院らしく清潔
さが保たれている。
 そしてその右奥のベットには静かに読書をする親友の姿がある。
「シンか」
 こちらを見ずに、彼は言う。シンも何も言わず椅子に腰を下ろす。
「何読んでるんだ?」
「魔導書だ。ミッドやベルカの魔法について学習しているところだ」
 はて、そんなものは昨日まであっただろうか。不思議に思いシンは訊ねようとするが、
ふとレイのベットの奥、小さな戸棚の上には昨日まではなかったはずの幾つかの書籍が積
まれている。
「どうしたんだ、これ。売店で買ったのか?」
「昨日見舞いに来たハラオウン隊長達が持ってきてくれたんだ。以前の見舞いで何か欲し
いものはないかと言われて、俺はこれを要求した」
「魔導書ね……。何もそんな難しいものでなくてもいいと思うけど
「店で売られているものとは違う。管理局に保管されている書だ。掲載されている術式や
魔法の密度は段違いに濃い。ためになるぞ」
318lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 01:38:11 ID:???
「いや、別に俺は……」
「しかし読めば読むほど驚き、感心させられる。さすがは次元世界随一の魔法技術を持つ
世界の魔導書と言ったところか」
 読みふけるレイにシンは苦笑する。一度集中しだしたらなかなか途切れないのだ、彼は。
 とりあえず見舞いに持ってきた果物セットから一つ取ると、皮を抜いていただく。もち
ろんレイの横に置くのも忘れず、そんなこっちの動きを分かっているかのようにレイも果
物が置かれると手を伸ばし、口に運ぶ。
 いつもと代わらぬ親友の姿に、シンは内心で安堵する。幾つか果物をむき終え、二人が
それを処理した後、
「シン、六課の方はどうだ」
「……まぁ、別に。何も問題なくやれてるよ」
「そうか。ならいい」
「それよりもレイの方は大丈夫なのか? その、体の具合は……」
「シン、お前だって知っているだろう。俺のは病気じゃない。――テロメアが短くなるの
は人体の自然現象なんだ」
「でも…!」
 テロメアが短いのは…と、言おうとして、それが禁句であることにシンは気が付き、
「……悪い」
「気にするな。むしろ謝らなければならないのは俺だ。こんな体ではまともに戦えず、魔
法も使えない。お前一人に負担をかけている。情けないこと、この上ない」
「そんな……。そんなこと気にするなよ! 俺がレイの分まで頑張ればいいだけなんだか
らさ。
 大丈夫、俺の方もすぐにカタがつくし、レイの体のことも何かしらの進展が見られるさ」
「……そうだな」
 微笑するレイにシンも微笑み返す。しかし内心ではレイを見ている医師への苛立ちが渦
巻いている。
――あいつらは一体何をやっているんだ…! 何とかなるかもしれないと言ったのは嘘だ
ったのかよ!?
 激憤を覚えるも、しかしすぐに収まる。そもそもCEでも、そして今までレイを見た医
者達からも解決策が見いだせなかったのだ。ここで検査を受けて、長く生きられる可能性
が見えただけでも僥倖と言える。
 再び病室に沈黙が訪れる。アカデミーやミネルバでルームメイトだった頃に感じていた、
慣れ親しい沈黙だ。
 その沈黙の中、シンは思い返していた。一週間前の出来事を。


 バインドに絡められ、アスランと再開した後シンは陸士108部隊の隊舎へ。発作で倒
れたレイは管理局専属の病院へ搬送された。
 ルナとアスランは元気だったのか、今までどうしていたのかなど尋ねてくるがシンは何
も返さない。当然だ。自分を裏切り、議長を殺した男と、その男の下に平然といるかつて
の同僚。いったい何を話せというのか。
 黙秘を貫くシンへアスランはCEに帰ってこいと言う。身勝手なセリフにあっさりとシ
ンの怒りは爆発。殴りかかろうとするが四肢にはめられたバインドはそれを許さない。
 自分が落ち着いたところであきれの口調でルナが言う。このままCEに帰らなければ出
奔者として強制的につれて帰る必要があると。さらには裁判にかけられ最悪牢獄入りも有
りうると。
319lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 01:39:56 ID:???
『CEに帰るなら出奔していた記録はこっちで何とかできるのよ。あいにくあんたが今こ
こにいることを知っているのはここにいる人たちだけだから。
 お願いだから、帰ってきてくれない? みんなシンのことを待ってるのよ』
 懇願するルナの言葉にさすがのシンも多少は心が揺れる。しかしレイのことを考えると、
どうしても首を縦には触れない。
 レイには自分以外、帰る場所も、待つ人もいないのだ。そんな彼のことを考えると、帰
ることはできない。レイにとっては忌まわしい過去しかない、あの世界へ。
 シンが躊躇していると、アスランがこんなことを言い始めた。
『ならはシン、CE統合軍フェイスであるお前にフェイス統括者として俺が命令する』
 ──フェイス? 何を言っている? 自分がフェイスだったのはザフト時代の時で──
『シン・アスカ、レイ・ザ・バレル両名は時空管理局古代遺失物機動六課設立への協力を
命ずる。見事果たしたときにはいままでの件はすべて不問とする』
 アスランの宣言に彼を除く全員が驚いていた。ルナはもちろん、八神捜査官やその仲間
たちも。
『あんたっ……!』
 あまりにもふざけた、身勝手な命令にシンはいきり立つが、それをルナが押さえ、耳元
でささやく。
『馬鹿ね、わからないの? 今言ったとおりの命令を果たせば出奔や今日のこと何もかも
不問にするって言ってるのよ』
 さらにルナは説明する。ザフトの特務隊”フェイス”の階級はCE統合軍にも残されて
おり、ザフト時代所属していた者達はほぼ全員がそのまま”フェイス”となっていると。
 つまりザフト時代”フェイス”だった自分とレイも、CE統合軍の”フェイス”と言うことになる。
 だがそれはあくまで当の本人が望めばの、話だ。そしてシンはそんな立場など、望むは
ずもない。レイも同じだろう。
 この配慮がアスランによる自分達が罪を被らないための温情だということはわかる。だ
がシンは気に入らない。いや、いるはずもない。
 このように一方的に、立て続けで言われてどうして納得ができるのか。まして裏切り者
の言葉など、信用できるものではない。
 シンの怒りは収まらずアスランを睨む。──そこへ、
『失礼します。シン・アスカさん、いらっしゃいますか?』
 突然開いたウィンドウには白衣を着た女性が移っている。先ほどレイが病院へ搬送され
る際、付き添っていった女性だ。確かシャマルとかいったか。
 彼女は困惑した表情で自分を見て、
『レイ・ザ・バレルさんの容態は安定しましたけど……いくつか不可解な部分があります。
そのことについてお尋ねしたいのですが…』
 告げる彼女の言葉にシンは凍りつく。不可解な点、それこそまさにレイの秘密──彼が
クローンであるということ──を指し示していたからだ。
『──というわけなのですが、どういうことなのでしょうか。なにかご存知じゃありませ
んか?』
 シンは激しく懊悩したが結局事実を話した。レイには申し訳ないが、シンとしては何が
あってもレイには生きていてほしいのだ。
 CEでは老化を遅らせるだけだったが、もしかしたら管理局ならそれ以外の、いい方法
があるかもしれない──
320lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 01:41:14 ID:???
 通信がきれた後、シンはアスランや皆を見回し、
『このことは他言無用だ。──もし他の奴に喋ったりしたら……誰であろうと許さないか
らな』
 そう告げて、シンはアスランへ向き直り、
『非常に不愉快だが、その命令受けることにする。──ただし俺一人だけだ』
『シン?』
『今言ったとおり、レイはこんな状態だ。戦わせるなんてできっこない。俺がレイの分ま
でその機動六課設立に協力すればいいんだろう。――それでいいな!?』


 ──それから今日に至るまでシンは六課設立のために起動六課の面々と共に任務をこな
していた。どうしようもないとはいえアスランの言うとおりに動いていることがシンは酷
く気に入らず、苛立っている。
 しかし、シンには一つわからないことがある。それがさらに苛立ちを強めている。
 六課の面々──八神はやて部隊長と隊長二人、高町なのはとフェイト・T・ハラオウン。
あの三人は何故か自分によく接してくる。
 朝や昼すれ違ったときに挨拶はもちろん、食事時には一緒のテーブルに着たり、訓練に
も誘ってくる。さらには何気ない世間話なども振ってくるのだ。特に部隊長である八神は
やては、その頻度が高い。
 シンとしては彼女たちは悪い人間ではないものの、アスランの代わりに自分を監視して
いるとしてしか見ることができない。それゆえに心を許さず、冷たい態度をとり続けてい
るのだが──
「シン君、模擬戦の相手してくれない?」
「あ、シン。病院に行くの? じゃあ私も一緒に行っていいかな」
「シン、ここ座るよ。――あ、それ美味しそうやなぁ。これと交換せえへん?」
 と言った具合である。しかも気が付けばファーストネームで呼んでいる。
──なぜあいつはこんなに俺にかまうんだ!?
 シグナムやヴィータ、他の六課主力の面々は距離を置いているのに。まったく訳がわか
らない。
「シン」
「え、な、何だ?」
 突如呼ばれ、シンは慌てて回想の海から帰ってくる。見ればレイは本を閉じ、こちらを
じっと見つめている。
「大丈夫か」
 無感情な声。しかしそこには確かな自分への気遣いが感じられ、
「大丈夫だよ」
 内心を悟られ、よけない心配をさせまいとシンは笑みを返す。レイはしばし無言で自分
を見つめていたが、
「そうか」
 と言うと、再び閉じた本を開き、読書に戻っていった。
321lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 01:42:51 ID:???



「いまのところ、特に問題はないみたいね」
 微笑を浮かべて、カリム・グラシアが言う。
 聖王協会、カリム・グラシアの執務室。円形のテーブルに座るのは三人の男女。窓側に
背を向けるカリム、その右にはやて、そして左にはアスラン・ザラがいる。
 隊舎でのミーティング後、はやては六課の後継人であるカリムの元を訪れていた。暫定
部隊の六課の現状、六課が主に関わっているロストロギア強奪事件の報告のためだ。
「強奪や襲撃に関しても奪還、捕縛率100%。この調子で実績を積んでいけば六課設立
が認められるのも、そう時間もかからないでしょう」
「騎士カリムの言うとおりです。六課の魔導士達は実に優秀だ」
 報告書をテーブルに置き、アスランが言う。今日彼がここにいるのは聖王教会の見学と、
CEより聖王協会へ派遣している魔導士達の様子見ということらしい。
 シンを連れていこうとしたのは、彼がいるからだ。二人の間に何があったから知らない
がかつては共に戦った戦友同士。一度腹を割って話し合えば二人の仲も少しは変わるので
はないか。そう思ったのだが――
「ありがとうございます。でもシンも負けず劣らず優秀ですよ」
「あいつは頑張っていますか」
 頷くはやてにアスランはほっと息を吐き、
「それはよかった。ルナマリアがだいぶ腕が落ちたと心配していましたし、俺もシンが皆
さんの足を引っ張っていなっていないか心配だったのです」
「それはシンを過小評価しすぎやと思いますよ。今見た映像でも分かるとおり、シンは十
分に強いんですから」
「それはわかっています。でもあいつの戦いぶりを見ていると、不安になります」
 眉を下に下げた表情で彼は言う。
「アスランさん、どうしてそう思うのですか?」
「騎士カリムは気が付きませんでしたか。他の皆と違いシンが映っていた場面全て、シン
の単独戦闘のものばかりです。高町隊長達のような連携によるものは一度としてありませ
んでした。
 シンは単独戦闘を好むタイプですが仲間を無視する程までに徹底していません。それに
単身で敵の真ん中に飛び込むような無茶も状況が状況でない限りやりません。
 しかし今の映像ではその二点が色濃く映っていました。それに戦いぶりもとても荒々し
い。他の皆さんのように効率よく敵を倒すのではなくとにかく敵を倒す、と言うような戦
いぶりでした」
 はやては内心で唸る。確かに今のシンの戦いぶりは自分を助けたの時とはまるで別人の
ような戦いぶりだからだ。
 鬱積した苛立ち、怒りをただ晴らすために力を振るっている。まるで暴君のような――
 嘆息し、アスランは顎を下げる。
「はやてさん。もし少しでもご迷惑をかけているのでしたらすぐに連絡をください。後日
きちんとした者を送りますから」
 はやてはアスランの言葉に思わず反発しかけ、しかし堪えた。
 シンを信じていないわけではないのだろう。アスランがシンを語るときの言葉には深い
親愛や信頼の場が籠もっている。しかしアスランとシンの今の立場、そして自分達機動六
課のことを考えての発言なのだろう。
 はやてはアスラン心遣いが嬉しくもあり、悲しくもあった。
322lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 01:44:00 ID:???



 結局夕暮れ時まで病院におり、隊舎に帰った頃にはすでに周りは夕闇に染まっていた。
 隊舎に帰ってきて早々八神部隊長と出会い、夕食に誘われるも断って、シンは一人で夕
食をいただき、風呂に入り、部屋に戻る。
 部屋に戻り、シンはあの後病院にてレイと相談した――六課設立に協力した後の――こ
とや、デバイス”デスティニー”のこと、過去の任務に出てきた相手、ガジェットやソキ
ウスら、またあの強力な三魔導士について自分で独自の攻略法や戦闘術などを考察してい
るうちに時間はあっという間に過ぎ、きりのいいところで終わりにして時計を見れば、す
でに時刻は深夜の一時を回っていた。
「そろそろ寝るかぁ…」
 あくびをし、ベットに入ろうとするが喉に渇きを覚えて隊舎の食堂に足を運ぶ。
 すでに深夜という時刻なだけあって昼間は大勢の人で賑わっている隊舎も静まりかえっ
ている。薄暗い廊下を歩いて食堂に着くと、自販機でミネラルウォーターを購入。食堂の
箸に設置されたソファーに腰を下ろし、一気に飲み干す。
「ふぅ…」
 息を吐き、シンはガラス窓から外を見る。窓から見えるのは隊舎の端で、そこには機動
六課の面々の仕事場だ 
 ふと、シンは機動六課について思う。管理局に存在する古代遺物管理部は現在五課まで。
そこへ八神部隊長が新しく立ち上げたのが六課である。六課設立の理由はとある特殊なロ
ストロギア「レリック」と呼ばれるそれの回収と、その「レリック」を狙う何者かを暴く
ことのようだ。
 だが、いくら優秀でも弱冠十八の小娘に部隊の立ち上げを許すほど、管理局は甘くない。
各部署から反対の声――聞いた話では、特に陸の方からが多いらしい――が上がっている
そうだが、はやて達隊長クラスの有能さと、彼女らの後継人――どうやら管理局でもかな
りの地位の人間らしい――らの支援により、今の状態まで持ってきたのだという。
 そして設立のための最終試験として、機動六課に配置予定の主力の面々を集め、実際ど
のぐらい有能なのか結果で示せ、ということになったそうだ。部隊長である八神はやては
親交の深いここ陸士108隊舎が本拠になり、彼女らは結果を出すべく数ヶ月前よりミッ
ドチルダ各地で起きているロストロギア強奪事件に関わっているとのことだ。
 そんな部隊にどうしてシンが加わったのかというのも、理由がある。その事件で強奪さ
れかけたロストロギアの大半はシンの出身世界であるCEからの物が大半なのだ。「ボア
ズ」、「ヤキン・ドゥーエ」と言った前々大戦にてザフトの前線基地に動力部に使用され
ていたロストロギアは管理局へ送られる最中に狙われており、つい先日、はやてと知り合
った時の襲撃に狙われた物品はあそこまで搬送されてくるまでも幾度となく狙われていた
のだという。
 管理局はもちろん送ったCEもこの事件は重く見ているらしく、事件を担当している管
理局――六課へ援軍を送る予定だったそうだ。最もちょうどその時自分が運悪く発見され、
アスランの強引なやり方で自分が勝手に援軍とされてしまったが。
 ミネラルウォーターの入っていたペットボトルをゴミ箱めがけて投げる。いつもなら何
事もなく入るはずだが、どういう訳かペットボトルはコミ箱の縁に当たると外に跳ねて、
転がっていってしまう。
 転がっていったペットボトルを拾おうとシンは立ち上がるが、 転がるペットボトルは
誰かの足に当たってしまう。
323lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 01:45:13 ID:???
「あ、すいません……って、八神部隊長!?」
「こんばんわ。シン、ポイ捨てはあかんよ」
 ペットボトルを拾い上げる八神部隊長の姿を見て、シンは仰天する。
――こいつ、こんな時間まで何してるんだ!?
 内心の叫びを口に出しそうになるも、ぐっと堪え、シンはペットボトルをゴミ箱に捨て
さっさと立ち去ろうとするが、
「あ、シン。ちょう待って。話すことがあるから」
 相変わらず人のいい顔で話しかけてくるはやてにシンは戸惑いつつも、とりあえず話を
聞くためにソファーに座る。
 八神部隊長も自分と同じように喉が渇いていたのか、自販機で飲み物を購入して飲む。
シンは彼女が一息つくのを待ってから、
「で、話って何ですか?」
「うん。シンのデバイス”デスティニー”のこと何やけど…」
「どうなったんです? やっぱり直せませんか」
 CEを出奔してここに流れ着く間、シンとレイは大破した互いのデバイスを直そうと幾
人かの技術者に見せていたがどの技術者も、
「手に負えない」と言う返事が返ってくるばかりだった。
 最終的に出奔中に知り合ったジャンク屋に見せてみたが彼でも完全修復はできず、一部
の機能が使えるまでに留まっていたのだ。
「何とかなるとは思うけど、時間がかかるそうや」
「そうですか」
「ん。――ところで今日も病院行ったんやろ。レイの様子はどないやった?」
 シンは口を噤みかけるが、隠してもしょうがないので言う。
「……特に状況に変化はありません。以前と同じように薬で発作を抑えているとのことで
す」
 クローンであるレイは、オリジナルの人物が保有していた分のテロメアしか持っていな
い。元の人物がかなり高齢だったらしく老化のスピードも速いのだ。今までは亡きデュラ
ンダル議長が作った薬を薬剤師に作らせ、老化のスピードを抑えていたのだが――
「やはり管理局――次元世界でも最新鋭の医療技術を持つミッドチルダでもどうにもなら
ないみたいですね」
 進展しない状況への不満から、シンがそう言い捨てると、
「そんな風に言ったらあかんよ」
 鋭い声音が聞こえ、思わずシンは驚き、見る。
 明らかな怒りの表情で八神部隊長はこちらを見ている。
「友達なんやろ。助けたいんやろ。だったら、そんなこと言ったらあかん」
 彼女は真剣に怒っている。自分にたいして、真剣に。
「……そんなことは、わかってる」
 他人である彼女に言われ、思わずシンは顔を逸らす。
 それからどちらも喋ることなく時間が過ぎる。そんな中、胸の中で収まっていた苛立ち
が起き上がる。
 何故、彼女はこんなに自分達のことを気にするのか――と。
「――さて、それじゃあ私はそろそろ戻るよ。シンも早く寝た方がええよ」
 八神部隊長は立ち上がり空になった缶を捨ててこちらを見る。先程の怒りの表情は幻の
ように消え、見守るような微笑が浮かんでいる。
 そんな表情を向けられる理由が分からず、苛立ち、
324lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 01:46:40 ID:???
「――八神部隊長!」
「はい?」
 思わずシンは去っていく彼女に声をかけてしまう。
「なんで……なんであんたは、いつも……」
「……」
「なんであんたは、俺やレイに構うんだ!? いやあんただけじゃない。高町、テスタロ
ッサ両隊長も!」
 自分と時間は違うそうだが六課の隊長達もよくレイの見舞いに来ていることをシンは知
っている。
「アスランに言われたからか! それとも他に何か目的でもあるのか!?」
 薄暗い食堂に叫びが反響する。言い終え、シンが肩で息をしていると、
「――シン」
 呼ばれ、顔を上げるシン。すると何故か間近に八神部隊長の顔があり、さらには頬を彼
女の両手が抑えている。
「な…!?」
 思わず顔が熱くなり離れようとするが、できなかった。なぜなら、
「はっ…! はにほ!??」
 頬に触れていた両手で、シンの頬を引っ張り出したからだ。
「ほっ、ほい! やへほ!!」
 声をかけるも八神部隊長は引っ張るのを止めない。頬を膨らませた妙に子供っぽい顔で
ぐいぐいとシンの頬を引っ張り続ける。
「いきなり何するんだ!」
 数分後、ようやく開放された頬を撫でながらシンは叫ぶ。しかし彼女は先程よりもさら
に濃い怒り顔で、
「シンがおかしな事いうからやろ!」
 眼前に指を突き出してくる。
「???」
 シンにはさっぱり分からない。何故頬を引っ張られたのか、何故八神部隊長がこんなに
怒っているのか。
――俺の言ったことがおかしい?
 どこがおかしいのだろうか。あれだけ冷たい態度をとり続け得る相手にこうまで好意的
に接してくる八神部隊長達の方がよっぽどおかしい。お人好し、という一言ですませられ
るべき事ではない。
「シンもレイも、私の仲間や。そして私個人としては友達になりたいと思ってる。親しく
なりたいと思う人のことを気にかけるのは当然やろ」
「…………は!?」
 ますますわけがわからない。何がどうなったらそうなるのか。いや、前者は分かるとし
ても後者がさっぱりだ。
「お前、何を言って……」
 シンが言いかけたその時、目の前にALERTと表示された小さなウィンドウが出現し、
警報音が鳴り響いた。
325通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 01:56:54 ID:???
連投規制?
326通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 02:02:46 ID:???
規制ならば支援するッ
327通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 02:03:18 ID:???
なら支援するしかないじゃないか!
328lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 02:11:48 ID:???



 現場へ向かうヘリの中、なのはは対面の席の端に座るシンを見ている。
 彼は目を閉じ、いつにも増して仏頂面で腕を組み、腰を下ろしている。
『管理局の遺失物保管庫が襲われとるそうや』
 突然の警報音に起こされ司令部に向かうと、はやてが言った。
 ここエルセア地方より東、ミッド首都クラナガンに近い管理局遺失物管理庫の一つに、
ガジェット・ドローン、そしてソキウスという例の人造魔導士が現れたのだという。
 現在は近隣の部隊や保管庫の守備隊で応戦しているということなのだが戦況はよくない
という報告が入ったと聞く。
『ガジェットとソキウス達の撃退、それと保管庫の防衛。二つを一気にやる』
 言ってはやては指示を出した。なのは達五人を二つの部隊――ガジェットらの撃退と、
保管庫の防衛――に分けた。
 ガジェットの撃退にシグナムとヴィータ。保管庫の防衛に残ったなのは達を割り当てた。
 これに意を唱えたのがシンだ。彼は自分を撃退チームに加えてくれと言ったがはやては
何故か頑として聞かなかった。そして今の状態である。
「そろそろガジェット達のところを到達するようだな」
 シグナムとヴィータが立ち上がると同時、ヘリのコクピットからも二人を呼ぶ声が響く。
「気をつけて、二人とも」
「わかっている。そちらこそ、油断するな」
 頼もしい不敵な笑みを浮かべ、シグナムが言う。ハッチが開き、湿度の濃い夜風が体を
殴りつける。
 眼下の深く暗い森へ飛び降りる二人。それを見送ってヘリは進む。
 数分後保管庫に到着し降りると、保管庫の前には多くのガジェットの残骸とバインドで
捕えられたソキウスの姿、そしてその周辺には無数の激戦の爪痕が刻まれており、埃や血
に塗れている管理局員達の姿がある。
「ご苦労様です。あとは私達に任せて後方へ下がってください」
 保管庫の部隊を率いていた長に指示を出し、三人はバリアジャケットを纏う。
 別方向や、空からの襲来を想定し、なのは達は周辺へ警戒を配る。
「ガジェットが来たって事はここの保管庫にレリックがあるのかな」
「それはないってはやては言ってたよね。現在管理局で発見されたレリックは四つだけの
はずだし。シンはどう思う?」
 呼びかけるが彼は答えず、目の前の森を眺めるだけだ。夜の帳に包まれた暗い森の奥か
らは衝撃音や激突音が響いている。
 どうやらここに向かってきているガジェットらはシグナム達が順調に片付けているよう
だ。
「シン?」
「なんだよ」
 発した声には硬質さが感じられる。いつにない当たりの強い態度にフェイトが戸惑いの
表情となる。
「シン君、何かあったの?」
 心配になり聞くが、彼はさらに表情を硬くして、
「別に……なにもない」
 こちらに背を向けるシン。突き放すような口調だが、何か迷いのようなものを感じる。
 直感的に、放っておくと不味い気がしてなのは再び話しかける。
「ねぇ、本当になにもないの?」
「何でもないって言ってるだろ」
329lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 02:13:17 ID:???
 シンは顔を向けず、こちらに声を投げつける。回り込もうとするがその度に彼を向きを
変えて顔を見せない。
「でもいつもに比べて元気もないようだし、ヘリにいたときも…」
「――何でもないって言ってるだろ! 構うなっ!!」
 肩に置いた手を振り払うシン。振り向き、こちらを見る彼は苛立ちと困惑、二つの感情
が混じり合った表情だ。
<高町、テスタロッサ、アスカ!>
 思わず動きを止めたなのはの頭に驚きと焦りを帯びたシグナムからの念話が届く。
<保管庫に敵が向かった。例の魔導士達だ!>
 念話の直後、頭上に目を向けると青緑、黒、カーキ色、三つの光が見える。
「フェイトちゃん、シン君っ!!」
 二人の名を呼んだ瞬間に三つのことが起こった。
 一つは上空の三つの光から自分達に向けて一斉に砲撃魔法が放たれたこと。放たれた砲
撃魔法を見て、なのはとフェイトの二人が保管庫を守るべく防御魔法を発動させたこと。
「…うおおおおっ!」
 最後の一つは、シンが敵に向かっていったことだった。





 放たれた砲撃をかいくぐり、シンは敵に向かって飛翔する。フォースモードだったので
瞬く間に砲撃特化の魔導士の眼前に躍り出る。
 振り下ろす”ヴァジュラサーベル”を砲撃魔導士は咄嗟に砲身で受ける。しかしシンが
さらに力を魔力を込めて振りきると、バランスを崩す。
 相手の顔面へ拳を繰り出すとしたその時、殺気を感じてシンは離れる。直後、シンのい
た場所をカーキ色の奇妙な軌道を描く砲撃が薙ぐ。
 一旦身を引いたシンに三人の魔導士達は向かってこようとするのだが、金色の魔力光―
―ハラオウン執務官が間に入り、青緑と黒の魔導士を押さえる。
「こっちは私となのはに任せて!」
 叫び、彼女は”バルディッシュ”を構える。新たなオモチャを見つけたような子供のよ
うに黒の魔導士はフェイトに向かっていき、一方の青緑の魔導士には倉庫付近から放たれ
る無数の桜色の光弾がレイの”ドラグーン”のように襲いかかっている。
 そしてシンにはカーキ色の魔導士が正気を欠いた眼差しを向けて向かってくる。
「お前ー、今日こそはー!!」
 鎌を振りかぶり、カーキ色の魔導士が迫る。尋常ならぬ速度の攻撃。しかし稚拙なそれ
をシンはすぐに見切ると大上段からの振りかぶり野一撃をかわすと同時に相手の顔面を蹴
りつけ、距離を置き、
『インバルスシューター』
 ”デスティニー”が名を呼び、シンの周囲に六つほどの光弾が生まれ、俺らは一直線に
カーキ色の魔導士へ向かっていく。
 間近から放たれた高速の光弾をカーキ色の魔導士はよけもしない。以前放った”ケルベ
ロス”同様光弾は魔導士を逸れてしまう。
――やはり間違いない。あの魔導士はゲシュマイディッヒ・パンツァーの使い手だ!
 CEの前々大戦で一部の魔導士が使用したとされる魔力などの非物理攻撃をねじ曲げる
魔法のことだ。
330lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 02:14:36 ID:???
「ならっ! ”デスティニー”! ソードモード!」
 トリコロールのバリアジャケットが赤に変わり、両手に”エクスカリバー”が現れる。
「近接でたたっ斬る!」
 魔導士の放ってくる砲撃を細かなステップでかわして間合いに捕え、”エクスカリバー
”を振るう。
「あ、あああ、あー!」
 魔導士の闇雲な斬撃に対し、シンの”エクスカリバー”は的確に、確実に相手の隙や急
所を貫く。
「お前、お前、お前――!」
 音程の外れた叫びを発し魔導士が鎌を横に薙ぐ。シンは跳躍してかわし、”エクスカリ
バー”をアンビテクストラス・フォースへ変えると全体重を載せた一撃を魔導士に叩き込
む。
 ”エクスカリバー”の一撃は鎌の柄と相手のバリアジャケットを易々と薙ぐ。苦痛の表
情になった魔導士へシンはさらにもう一度剣戟を叩き込み、吹き飛ばした。
 落下した魔導士から背を向けてシンはハラオウン隊長達の方を見る。さすが部隊長と言
ったところか、あの魔導士二人と対等以上に戦っている。
 スピードにものを言わせる黒の魔導士にハラオウン隊長は、スピードだけではなく間合
いを取った砲撃、相手のスピードを逆手に取ったカウンターでダメージを与えており、高
町隊長は火力にものを言わせる青緑の魔導士とは対照的に放たれる砲撃を熟練した動きで
かわしては無数の桜色の光弾と砲撃を確実に相手に叩きこんでいる。
 これなら援護は必要ないなと思い、シンはソードモードからフォースモードへ戻る。そ
して落下した魔導士を捕えようと再び彼に視線を向けたとき、
「!?」
 眼前に屈曲した砲撃が迫っていた。
 シンは反射的に防御魔法を発動するが、威力やダメージを殆ど殺しきれず吹き飛ばされ
てしまう。
「くっ!」
 姿勢を戻すと再び屈曲した砲撃が迫ってきていた。それをかわし魔導士を見ると、
「傷が……!?」
 こちらに向かってくる魔導士の体には自分が与えたはずの傷跡が全くなかった。そして
自分に繰り出す攻撃や動きにもダメージによる陰りは一切見られない。
「どういう事だ!?」
 シンは相手の攻撃をかわすことに集中する。相手の突然の復活という不可解な謎もあっ
たが、魔導士の砲撃が何故か突然鋭く的確になっているのだ。
 余裕を持ってかわせるはずの砲撃が弾いたり、逸らさなければならなくなっている。あ
まりの唐突な変化にシンは驚きよりも怒りが沸き起こる。
「この、この、このぉ――!!」
「調子にのりやがって…!」
 フォースモードから再びソードモードに切り替えうと、シンはアンビテクストラス・フ
ォースへ変えた”エクスカリバー”を正面に構えるとカーキ色の魔導士へ正面から向かっ
ていく。
 放たれる砲撃。シンはダメージ覚悟の最小限の動きでかわし近づくと、剣戟を叩き込ん
で吹き飛ばす。
「おおおおっ!」
331lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 02:15:54 ID:???
 吹き飛ぶ魔導士へさらにシンは迫り”エクスカリバー”を振るう。砲撃を浴びた体が傷
むが、それを無視してシンは何度も何度も叩きつける。
「吹っ飛べっ!」
 降り上げの一撃を浴び、魔導士が吹き飛ぶ。しかしシンは手を緩めない。
「”デスティニー!” カートリッジロードッ!!」
 ”エクスカリバー”の鍔に装着されている弾倉が音を響かせ、薬莢を二つ吐き出す。”
エクスカリバー”の魔力刃が巨大化し、刀身から飛び出す。
――これで終わりだ!
「エクスカリバー!」
 高らかに叫び、剣を振り下ろすと巨大な真紅の魔力刃が魔導士めがけて放たれる。
 だが魔導士に当たる直前で桜色と金色、二つの砲撃が刃に当たり、大爆発を起こす。
 誰の仕業かはすぐにわかった。シンは念話で彼女らに怒りを叩きつける。
<何の真似だ!>
 しかし帰ってきたのは叩きつけた自分の言葉よりも強い二人の口調だ。
<それはこちらの台詞! 何を考えているの!?>
<そっちの方角には退却中の部隊のみんながいるんだよ。魔導士ごとみんなを吹き飛ばす
つもりなの!?>
「――え」
 二人の言葉を聞き、シンは初めてそのことに気が付く。そしてもう一つ。
「痛ぅ…」
 突然感じた体の痛みに自分の体を見てシンは驚く。どこもかしこも裂傷や火傷の後が見
られ、騎士甲冑はいたる場所にヒビが入っている。
 特に右脇腹の場所は真っ赤に染まっており、かなり深い。
 そこでシンは気付く。敵の突然の砲撃精度の上昇。何か特殊な魔法をかけたのかと思っ
ていたが――
「俺自身の傷が……足を引っ張っていたのか」
 唖然と呟くと同時、背部に強烈な衝撃を浴びる。 振り向けば青緑の魔導士の砲塔がこ
ちらに向いている。さらには黒の魔導士が急速な勢いで自分に接近。
 ふたりはどうしたのだろう――そう思い周りを見渡すと眼下の森の一部に一つ、大きな
落下跡が見える。その場所にはハラオウン隊長の姿が。保管庫の方に目を向けると保管庫
の入り口が酷く焼けただれており、その中心部にはフィールド系バリアを張っている高町
隊長の姿が。
 何故か双方とも手痛いダメージを受けているようだ。何故なのだろう。そう思ったとき、
「そおぉら! 抹殺!!」
 接近してきた黒の魔導士から鉄球が放たれる。反射的にシンは”エクスカリバー”を盾
にするが、鉄球に込められた魔力は凄まじく、森に向けて落下してしまう。
――何故あいつらは攻撃を受けてしまったんだ? よっぽどの隙でも見せない限りあの二
人が攻撃を受けることなど――
 落下しつつシンは考え、すぐその理由を思い至る。
――撤退中の局員達を守るために、俺の”エクスカリバー”を迎撃したからか…? 俺の、
せいで……?
「そおらぁぁぁぁ!」
 思考に捕らわれたシンには眼前に出現した青緑の魔導士の姿は映らない。砲撃が放たれ
ても防御の姿勢も取らない。
 ”デスティニー”が自動防御を発生させるも威力を殺しきれるわけもなく砲撃の勢いの
まま、シンは地表に叩きつけられる。
332lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 02:17:31 ID:???
 突然の衝撃にシンは何も感じず大の字となって二人の魔導士のいる空を見上げる。
<シンッ!>
「……っ。か、はっ」
 念話で名を呼ばれ、朦朧としていた意識がはっきりする。と、同時にはやく立ち上がら
なければと思い、体を動かそうとする。
「…ぐぅっ」
 だが今まで感じていなかった激痛が電流の如く体を流れ、動きを縛る。上空に見えてい
た魔導士二人は復帰した二人が戦っているようだ。
 三人目に見つかる前に起き上がらなければ――そう思い必死に体を動かすが、遅かった。
「お、前ぇ……」
 真上に先程シンが散々叩きのめしたカーキ色の魔導士が姿を見せた。そしてその中心に
光が収束する。
「ウザイんだよ―――!!」
 放たれる砲撃。立ち上がりかけたシンの膝は言うことを聞かず地面に着いてしまう。
――ゴメン、レイ……
 目を閉じ、共に別れをシンは告げた。――だが衝撃は体を襲わず妙なぬくもりを感じる。
誰かに抱きしめられているような暖かさだ。
「シン、大丈夫!?」
 名を呼ばれ、見上げればハラオウン隊長の顔がある。頬を叩く風の音や浮遊感を感じる
ことから、どうやら飛んでいるらしい。
「ハラオウン……隊長……?」
――どうしてここに? それに敵は――
「シグナムとヴィータが引き受けてくれてる。じっとしていて」
 自分を抱いた彼女はどこかへ降り立つと、すぐ自分を横にする。見ればハラオウン隊長
だけではなく、高町隊長の姿もある。彼女は何やら印を結び、素早く詠唱する。
『ラウンドガーダー・エクステンド』
 向けられた”レイジングハート”の紅玉が輝き、シンの周りに桜色のフィールド系バリ
アが形成される。
 いや、それだけではなく発せられる桜色の光は傷ついたシンの体を少しずつ癒していく。
「これで大丈夫。あとは私達に任せてじっとしていて」
 にこりと微笑む二人。それを見て、戦うことで忘れていた疑問が再び芽生える。
「待て…っ」
 飛び去ろうとする二人をシンは呼び止め、隊舎で八神部隊長に叩きつけた疑問をぶつけ
る。
「何であんた達は俺を助け、いや――違う。………何故いつも俺やレイに構うんだ……?」
 今この状況で聞くべき事ではない。だがシンはそう思うよりも早く訊いてしまっていた。
「俺はあんなつんけんしてるのに、どうしてあんたたちは……」
 二人は何故か不思議そうな表情で沈黙。しかしすぐに笑み、
「私達は仲間でしょう。気にするのは当たり前のことだよ」
「それにシン君も、レイ君も優しいし、友達思いだもの。そんな二人を放っておけないよ」
「……優しい?」
 八神部隊長同様二人の言っている意味がシンには分からない。どこをどう見たら俺が優
しいなどと思えるのだろうか。
 二人は空を見上げると、止める間もなく飛び去ってしまう。慌ててシンも追おうとする
が、
333lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 02:18:39 ID:???
<あなたとアスランが嫌いなことは分かってる。それが原因でアスランの命令で私達に協
力していることに苛立っていることも、私達を信用できないことも>
 静かな声音で言うハラオウン隊長。内心に抱いていた想いを的確に突かれ、シンは驚く。
<でもシン君、あなたは私達と一緒にいる。それはレイ君のためでしょう?>
 またも突かれて起き上がりかけた姿勢のまま、シンは固まる。
<自分以外の、誰かのために頑張れる人を私達は嫌いにはなれないよ。例えそっちがどん
なに私達を嫌っても>
<六課にいる人は、みんなそうだもの。誰かのために、頑張れる人ばかり。はやてちゃん
もフェイトちゃんも>
<シンから距離を置いているヴィータやシグナムも、他のみんなも。きっと心底ではシン
のことを嫌いじゃない。私はそう思うよ>
「何を……馬鹿な、こと」
<私達を嫌ってるシン君にこんなことを言うのも何だけど、私はシン君のことをもっと知
りたいよ。――友達に、なりたい>
<私も、かな。シンだけじゃなく、レイとも。二人とも、とても強くて、優しいから>
「…!」
 二人の言葉にシンは絶句し、脳裏には先程の八神部隊長の言葉がリフレインする。
『シンもレイも、私の仲間や。そして私個人としては友達になりたいと思ってる。親しく
なりたいと思う人のことを気にかけるのは当然やろ』
――あいつも、あの二人と同じ思いを抱いていたのか……?
 自問し、しかしそれが間違いないことをシンは確信する。
 体の痛みが和らぎ、傷口も徐々に小さくなりつつある。体の各箇所を触っては動かし、
回復具合を確かめていると、視線が上に向く。
 上空では七つの魔力光がぶつかっては、離れている。
――俺はどうなのだろう? あいつらのことをどう思っているのだろう? あいつらと…
…友達になりたいのだろうか?
 再び自問して――しかしすぐに考えるのを止めた。
 思った瞬間に、答えが出たからだ。





「そらそらそらぁぁ!!」
 放たれる砲撃をなのはは身を捻ってかわし、相手の攻撃が終わったと同時、アクセルシ
ューターを叩き込む。
 全方位で放たれ向かっていくシューター。だがカーキ色の魔導士が触れるとシューター
があらぬ方向へ飛んでいってしまう。
「はーっ!」
 カーキ色の魔導士が砲撃を放つ。なのはは後方に下がってかわし、かわりにシグナムが
前に出て砲撃をかわし、魔導士を間合いに捕える。
「おおおっ!」
 繰り出す烈火の斬撃を鎌で受け止める魔導士。しかし威力に押され後退。さらにそこへ
ヴィータが上から襲いかかる。
334lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 02:19:43 ID:???
「ラケーテン!」
 全体重を載せた振り下ろしの一撃。しかしそれを横から飛来した鉄球がヴィータごとは
じき飛ばす。体勢を立て直したヴィータへ黒の魔導士が迫るが、
「プラズマスマッシャー!」
 後方より放たれる雷の砲撃が間に入り、黒の魔導士はギリギリで回避する。さらになの
はが再びシューターを頭上から放つ。
 彼らが防いでいる間シグナムも相手の間合いから大きく後退する。
<くそっ。あいつらなんか、前とは違うぞ>
<ああ。以前は今のように連携じみた攻撃など、皆無だったのだが>
 二人の言うとおり、自分達二人が加わった後、彼らは互いの特色を生かした連携攻撃を
しかけてきていた。
 以前見たときのように個々がバラバラならとっくに決着が付いているのだが、連携を取
られるとなるとそうもいかない。
 ただでさえこちらはリミッターがあり、個々の力量では負けているのだ。このままでは
自分達がやられてしまう。
<なのは、こうなったら限定解除を…>
 なのはは迷う。限定解除することは確かに妙案と言えるが現在の自分達はだいぶ消耗し
きっている。限定解除したとしても彼らを仕留められるかどうか分からないし、いつまで
持続するかもはっきりしない。
<隊長達、聞こえるか。シン・アスカだ。保管庫前にガジェットが現れた。確認できるだ
けで十はいる>
「…!」
 思わず息を呑むなのは。他の皆も――特にシグナムとヴィータの二人は驚きの色が強い。
 しかし次に彼の言った内容になのは達は仰天する。
<ガジェット達は俺が何とかする。あんた達はそっちに集中してくれ>
「…そんな! 無茶だよ!」
 フェイトが叫び、保管庫へ向かおうとするが、
<俺一人でいい。必ず守る>
 ぴしり、とシンが言い、フェイトは動きを止めてしまう。
<だけどシン君、君は怪我を…>
<――高町隊長。先程俺に言ったこと、覚えてるか>
<言ったこと…?>
<俺たちは仲間だと。友達になりたいと。なら俺のことを信じて欲しい。本当にあんたが
そう思ってくれているのなら。
 保管庫は必ず守る。約束する。――だから、あんた達も約束してくれ。そいつらに勝つ
と>
 そう言って念話は切れた。
 いつもと変わらぬぶっきらぼうな口調。しかし、そこには今まで感じられなかったもの
が込められていた。
「…なのは」
「うん。――フェイトちゃん」
 込められた思い――シンの信頼と自分達への確かな情――に答えるべく、なのはは言う。
「――限定解除!」
 叫びと同時、封じられていた魔法と魔力が開放され、なのはの体を満たす。そして”レ
イジングハート”も主人の宣誓に呼応するかのように姿を変える。
335lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 02:21:18 ID:???
 かつてのエクセリオンモードと同型の槍型の魔導杖。レイジングハートの上位形態、エ
クシードモードである。
 なのはの限定解除と時同じくして、フェイト、シグナム、そしてヴィータの三者も限定
解除。本来の力を取り戻す。
<こっちの魔力や体力の問題もあるし、シン君のことも気にかかるから一気に終わらせよ
う!>
 三者が同時に返事を返し、なのはは”レイジングハート”を構える。
『アクセルシューター』
 生み出された桜色の光弾は先程の倍近い数と、速度を持って魔導士達に襲いかかる。
 幾つかに当たるもそれらをかわし、散開する魔導士達。
「バルディッシュ、行くよ!」
「レヴァンティン!」
「ぶっ潰せ、グラーフアイゼン!!」
 魔導士達へ向かっていくフェイト達。魔導士達も真っ向から立ち向かうが、さすがに全
力の――否、今の彼女たちには及ばない。
 今まで頑なな態度だった彼が、初めて自分達を信じて、共に戦ってくれているのだ。決
して負けるわけにはいかない。
 とはいえ自分達にも時間はない。一気に決めるべくなのはは三人に指示を出し、”レイ
ジングハート”のカートリッジを一発鳴かせる。
 フェイト達は個々に戦うおうに見せつつも、徐々になのはの指定した空域へ彼らを誘導
している。
「久しぶりの全力全開…!」
 魔導士達は指定された空域に入るとそれぞれがフェイト達のバインドで縛られ、身動き
を封じられる。
「エクセリオン、バスター!」
 切っ先から放たれる巨人の腕の如き巨大な砲撃。捕えられた三者へ真っ直ぐ進み、命中。
――さらに、
「トライデント…スマッシャー!」
 続けて三発のカートリッジを鳴らしたフェイトが金色の三つ叉の矛を放つ。
 矛は闇を切り裂き、魔導士達に激突。新たな爆発と音が夜空に響く。
 警戒するなのは達だが、収まらぬ爆煙から魔導士達が落ちてくる。さすがの彼らもなの
はとフェイトの限定解除、しかも大砲撃二連続には耐えられなかったようだ。
 落ちる彼らを捕えるべくフェイト達が接近する。だが、目前で彼らの真下に転送の魔法
陣が出現し、姿が消えてしまう。
「まだ他にいたの…!?」
 慌てて周囲を警戒するなのは達だが敵の姿は見当たらない。本部に追跡をかけてもらお
うとするがすでに反応が消えており、不可能だという。
 さらに保管庫に向かっていたガジェット達の反応もなくなっているとの報告が入り、な
のははほっとする。どうやらシンも約束を守ってくれたようだ。
『お疲れ様や。隊長、副隊長帰還してや。――もちろんシンも一緒にな』
 弾んだ声ではやてが言い、なのはも同様に返事を返した。
336lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 02:22:34 ID:???



「あのさ、レイ」
「何だ?」
 体の幾つかの箇所に包帯を巻いたシン。昨夜の任務で怪我を負ったらしい。
 病室を訪れ、しばらく談笑した後、何やら躊躇しつつも、口を開く。
「六課の、奴らのことなんだけど……」
 頭をかき、何やら照れくさそうに、彼は続ける。
「あいつらは、その、なんだ。……とりあえずは信用できると思う」
 レイは表情は変えず、しかし内心で喜ぶ。
 シンと六課の面々との仲が上手くいっていないのはシンや隊長達の態度から、すぐに分
かった。そしてシンが彼女たちを警戒する理由も。
 昨夜の戦闘、何がはあったのかは知らないがその時に何やら心境の変化があったようだ。
「だから、なんだ」
 申し訳なさそうに言う彼に、レイは微笑み、
「それならそれでいいだろう。誰もが誰も、アスランのように信用できないわけではない
からな」
「あ、ああ。そうだよな」
 頷くシン。レイとしては彼女ら六課の面々と親しくなることに特に異論はない。
 彼女らはシン同様、極上のお人好しだ。こちらが友情や信頼を見せれば、それに答えて
くれるだろう。
「ところでシン、昨夜の戦闘での怪我が治りきっていないようだが、隊舎を抜け出てきて
よかったのか。皆が心配するぞ」
「え、ああ、平気だって。確かに痛むところはあるけど動けるし」
「そうか。ならいいが――後ろの二人は納得していないようだぞ」
 病室の入り口には引きつった笑顔のはやてと薄笑いを浮かべるフェイトの姿がある。
 笑顔のはずのなのだが、本能的に恐怖を感じさせる笑みだ。シンもいつの間にか、頬に
幾筋の汗を流している。
「シン……どうしてここにおるん? 確かシャマルは一日安静に安静にしておいてって言
うたはずやけど?」
「あ、いや……。その、レイの見舞いに……」
「そう。じゃあ私が代わるからシンは隊舎に戻って休もうか」
「い、いや。ホラ、ここは病院だし、何かあってもすぐに何とかなるというか……」
「うんうん。――つまり、シンはシャマルの――仲間の言うことを聞くつもりはないと」
「そうなんだ……。昨日私達を信じてくれたのは嘘だったんだ」
 蒼白になるシン。レイは親友の身を案じ、忠告する。
「シン、戻った方がいいぞ。これからのためにもな」
「…………ああ。そうする」
 項垂れてシンは言った。

to be continued
337lyrical Seed Destiny:2007/07/15(日) 02:23:58 ID:???
3話投下終了です。325、326、327の方々、支援有り難うございます。
なんだか先週2話投下後に強さ議論が起こったようですが……とりあえず
強さに関してはSS内で表わしていきます。
アスランとの絡みは後半の方に回しました。期待していた方すみません。
とりあえずなのはキャラとの関係を進めようと思いましたので。
しかし最近シン女難スレにも言っているのですが、キャラ改変でなんだか騒いでますね。
自分のシンやレイ、なのは達の方は大丈夫でしょうか…大丈夫だといいなぁ。
あと、次回から前後半に分けることにします。また投稿規制になってしまいますから…。
4話は再来週の土曜日辺りに投下予定です。

下、感想です。


>暇人A B氏
しかし六課につかないと言うことは…二人は敵になるのでしょうか?
六課にキラとアスランが…夢の、最凶の部隊になりそうですな。ともあれ先が楽しみです。
ムゥが出てくるSSは珍しい…というより初めてですっけ? 今までの分は今から読ませていただきます。

>神隠し氏
キラさん大活躍。しかしアスランが負けず劣らず強い。
次回は二人の直接対決のようですが…自爆ですか? ともあれ空、地上ともどういう結末を迎えるか楽しみにしてます。
入れ替わりですか。どんなカオスな展開になるか、期待してます。

> ある晴れた日のこと、魔法以上の愉快が
やっぱりヴィヴィオはシンに絡ませたくなりますよねー。キラが釘を刺して、慌てる姿にワロタ。
どんな時でも忠実ない…、もとい守護獣ザフィーラに敬礼!

>運命の子と最強を目指した少年氏
続編来ましたねー! カナードの使い魔といいプレアの登場といい、wktkが止まりませんな。
とりあえず次回は10年間も帰ってこなかったカナードへの八神家一同のお仕置きタイムですかな?
楽しみにしてます。
338通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 02:28:12 ID:???
GJ!!
しかし、アスランはホント良いとこないなw
339通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 02:29:44 ID:???
>>337
グッジョブ!GJ!GJ!
キャラがみんな生き生きしてて、それぞれの特徴が上手く引き出されてる感じがする。
感動した!
340通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 04:14:11 ID:???
GJ!!
シンはツンデレの王子ですな。キャロに駄々甘な予感。
キラは一貫して議長と決別の道を歩いてきたけど、アスランはシンたちの上司になって
ある程度親しくなってから裏切りだからなぁ。
どちらの主張があってる間違ってるじゃなくて裏切ったことへの怒りをなのは達のいる前で
言ってほしいな。フェイス統括者権限使われたの見て、殺意が沸いたのは俺だけじゃないはず。
大好きな薬中トリオが・・・でもしょうがないだって敵なんだもん。
341通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 07:11:13 ID:???
おそまきながらGJ!

一話ずつ投下できるのは羨ましい。
自分、携帯なんで二回、三回に分けないと保存件数オーバーしちゃうんです。

アスランとシン、このままの関係で行くのか非常に気になります。
まぁアスランのやったことは許されないことだとは思うけれど、少しは関係の修復された二人の話を見てみたいかも!
あっ、でも作者さんの方針で自由に書いてください。応援してます!
342通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 07:16:51 ID:???
まとめサイトの神隠し十話だっけ?
更新されてないけどいいのか?
343通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 07:34:02 ID:???
>>337
GJ。そして乙です。レイはやっぱり大人というか出来た人間だな・・・。
シンとのコンビが復活するときは来るのだろうか・・・
344通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 15:07:31 ID:???
まとめサイト、携帯で見ると、メンテナンスし過ぎ
345通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 16:18:42 ID:???
投下してみたいんだが、話がどんどん伸びてしまう…
職人さんたちは、きっちり1話1話をしめれて凄いな
346暇人A:2007/07/15(日) 20:03:54 ID:???
自分も最初は一期の話をまとめて書き切っちゃって、それを適当に区切って投下してました。
最近は完全にオチを適当につけるだけのおざなりな出来になってきていますから、大して成長してませんが…

まぁとりあえず投下してみて、自分的に丁度いいところで区切ってみては?
あまり伸ばしても強制終了させられますから。




話は変わって、
前々回くらいに投下した内容にテイルズのネタを入れていました。
ネタが過去と被っていたうえ、大して説明せずに投下して、混乱を招いた事をこの場を借りて謝罪させていただきます。
すみませんでした。
今後は元の作品を離れた場合、少しは説明などをしていきたいと思います。
347通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 22:31:34 ID:???
>>346
なるほど
とりあえず投下してみて、色々変えていきたいと思います
機動魔法少女戦士リリカルなのはSEED DESTINY StrikerS C.E VS 機動六課
略してMMGRLNSDSCVG
348通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 22:32:57 ID:???
長いw
略す意味がない・・・w
349MMGSLNSDSCVG:2007/07/15(日) 22:35:58 ID:???
第一話 悪夢の鎮魂歌は突然なの 1st PHASE 『強襲』

暗い部屋に4人の男が集う。
「時期は充分だ」
1人の男が呟く。
「時期って…俺はいつでもいけましたけどね」
1人の男が不満を漏らす。
「成功させる為に、徹底するのは当然のことだ」
1人の男が冷静に呟く。
「うん、じゃあ、行こうか」
1人の男が囁く。
4人は散った。
『時空管理局を…潰す』

「スバル!私が右から追い込むから頼むわよ!」
オレンジ色の髪の少女、ティアナが叫ぶ。
「分かった!」
青色の髪の少女、スバルが叫ぶ。
ティアナの回りに展開される魔法陣。
「クロスファイアー、シュート!」
10以上の魔力がそれぞれ違った速度で、それぞれ違った放物線を描き宙を舞う。
あの頃よりもより完成された魔法。
その魔力が、数十体のターゲットを囲み、数体を撃破し、誘導していく。
「さっすが、ティアナ!」
スバルは、ティアナの動きに関心しながら右腕を振りかぶる。
「ディバイーンバスターーー!」
突き出した拳から魔力がほとばしり誘導されたターゲットを一気に破壊する。
「2機残った!」
しかし、スバルに焦りは無い。
放れたディバインバスターが突如軌道を変え、ターゲットに向かう。
軌道を読んだターゲットは、寸前でかわしたが、両方とも背後から貫かれる。
クロスミラージュから伸びた刃が抜かれると、ターゲットは爆散した。
「あと、3分!」
ティアナが叫ぶが、はっきり言って余裕である。
一応、2人並んで走りゴールを目指す。
「ふふ、思い出すね、ティアナ」
「Bランク試験の時のこと?…あんまりいい思い出じゃないんだけど」
スバルの言葉に間髪入れず返すティアナ。
「そうかなー、あ!ティアナ、おぶってあげよっか?」
350MMGSLNSDSCVG:2007/07/15(日) 22:40:00 ID:???
ティアナは、溜息をつく。
「何言ってんのよ。こういうのも採点対象になってるんだからね。気抜いてると落ちるわよ」
「え、えー!?うそー!?」
ティアナの警告にスバルは、焦り顔を引き締める。
「嘘よ。はい、ゴール」
さらりと、嘘だと宣言し、止まるティアナ。
「え、えー!?うわっ!」
驚いたスバルは、バランスを崩して前のめりにこけた。
と思ったが、持ち前の運動神経でなんとか態勢を立て直した。
「あんたは変わらないわね」
「へへへー」
呑気なスバルに溜息を零すティアナ。

「やっぱり、余裕やったな」
「うん、2人とも凄く強くなったからね」
「じゃあ、2人のところ行こう。フェイトちゃん、はやてちゃん」
モニターで見ていた3人は、腰を上げる。魔法ランク試験、AAランク。
元々は、レリック事件が解決した後にAランク試験を受けさせる予定だった。
しかし、レリック事件が解決した後もロストロギア関連の事件は続いた。
結局、2人が試験を受けたこの日は、レリック事件が解決してから半年経っていた。

「うーん、でも魔力制限を再考せなあかんなー」
一部隊が所有出来る戦力について、それをクリアする裏技ともいえるリミット。
当然、仲間のランクが上がればリミットを増やさなければならない。
「大変だねー、はやてちゃん」
「もー、人事や思っ…」
突如、鳴り響いた警報にはやての言葉が止まる。
「何!?」
フェイトが叫んだ瞬間、大きな音が響いた。
「何よ、一体!」
崩れていくビルを目の前にして、ティアナが叫ぶ。
数十階の建物が音を建てて崩れていく。
『2人とも大丈夫?』
『な、なのはさん!な、な、なんなんなんで、なななん…』
なのはからの念話に反応するスバル。反応はしたが、混乱して呂律が回らない。
『一体、どうしたんですか?』
351MMGSLNSDSCVG:2007/07/15(日) 22:42:57 ID:???
見兼ねた―この場合聞き兼ねたであるが―ティアナがなのはに聞く。
『分からないの!でも、攻撃を受けてるのは確か!』
管理局を攻撃?そんな無謀なことをする人間が存在するのか。
『とにかく2人とも、合流きゃあ!』
『『なのはさん!?』』

「A‐5、D‐9ビル崩壊!C‐2にも攻撃が!」
被害報告にはやては声を荒げる。
「どないなってんねや!とにかく戦闘態勢や!」」
はやての言葉より早くバリアジャケットを纏っていたなのはとフェイト。
なのははスバルとティアナに、フェイトはエリオとキャロに念話をしつつ、外を見た。
2人の瞳に映ったのは、紅蓮の翼を羽ばたかせ、巨大な剣を横凪に奮う少年。
咄嗟の判断ではやてを引っ張り、身を低くするなのはとフェイト。
剣から魔力が空気を裂くように走り、モニタリングをしていた部屋の壁を切り裂く。
続けて、視線を少年に向けたなのはが見たのは、その少年、シン・アスカがこちらに掌を向けている姿。
次の瞬間、掌から光が溢れ出した。
「なんなんだよ、一体」
「グダグダ言っている暇は無い!今は一刻も早く主はやての元へ!」
「分かってる!」
鉄槌の騎士・ヴィータと剣の騎士・シグナム。
2人の騎士が空を高速で駆けていく。
「「!!」」
2人の下から高速の物体が迫る。
なんとかかわしたが、その紅い物体は軌道を急激に曲げ、ヴィータに迫る。
想像を越えた動きに、ヴィータはシールドを形成するのがやっとだった。
シールドに直撃したそれは、ヴィータをそのまま突き飛ばし、ビルへと突っ込ませた。
「くっ、ヴィ…」
352MMGSLNSDSCVG:2007/07/15(日) 22:46:08 ID:???
吹っ飛ばされたヴィータに気を取れたシグナムに刃が迫った。
さすがというべきの反応でレヴァンティンで防御するが、弾き飛ばされる。
態勢を調え、攻撃をしてきた男を睨みつける。
「貴様、何者だ!」
しかし、男は何も答えない。シグナムは舌打ちをする。
先程、ヴィータを攻撃した紅の塊、幅の広い小型の飛行機なような物体がその男の背中に付く。
「てんめぇ、覚悟しろよぉ」
ビルから出て来たヴィータがシグナムの横につく。
更に、本局の魔法使いも集まる。
しかし、その男、アスラン・ザラに動揺や焦りは全く見えなかった。
353MMGSLNSDSCVG:2007/07/15(日) 22:52:11 ID:???
時系列的に本文にもある通り、レリック事件解決から半年後なんだが
なんだか死にそうなギンガやヴァイスはどうすればいいか分からないし
ヴォルテールなんてもっと分からないしテレビが進んでくれないと困ることになっちゃった
354通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 22:56:53 ID:???
俺は新しい感じでとてもGJだが・・・・・。
まあ、アニメ自体終わってないからしかたないっちゃしかたないさ。
355通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:00:44 ID:???
GJ!
いきなりStS後なのは別にいい。
だがよ〜略してMMGSLNSDSCVGってのはなんだ…?よけい覚えにくいじゃねーか!
舐めてんのか!クソッ!クソッ!
356通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:01:22 ID:???
GJ!!
まぁアニメストーリー完全無視を豪語した人も居るからな、適当でいいとおもったら別にいいんじゃないか?
357通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:04:29 ID:???
>>353
なんだこいつは?言葉にできない凄味を感じる!
358通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:10:37 ID:???
>>355
ギアッチョ、落ち着くんだw
359まじかるしん:2007/07/15(日) 23:13:33 ID:???
ずっと人多すぎでこれなかった……
まじまるしんは明日にでも投下(今日は別スレで既に投下したから
360通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:15:57 ID:???
そんなときこそ専ブラ導入
ちなみにおすすめはJaneかギコナビ
361通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:19:17 ID:???
>>353
アニサロのネタばれスレで予習だ!
362MMGSLNSDSCVG:2007/07/15(日) 23:21:48 ID:???
じゃあ「連ザ」風に略して「シー六(SEE六)」で
363まじかるしん:2007/07/15(日) 23:29:40 ID:???
その専ブラって金かかるの?月いくらとか
364通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:31:24 ID:???
いや、タダです
365通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:33:15 ID:???
かかりません
ギコナビ
ttp://gikonavi.sourceforge.jp/top.html
366通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:35:33 ID:???
Janeは使いやすいね
ギコナビはしらないけどww
367まじかるしん:2007/07/15(日) 23:36:24 ID:???
見てきたけど今IE7なんだけど大丈夫だろうか……ウインドウズはXPだけど
368通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:38:17 ID:???
>>367
一度専ブラに慣れると
二度とIEには戻れない
369通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:39:57 ID:???
一般のブラウザならIE→firefox→IEって感じもあるけど
2ちゃんなら専ブラが使いやすいな。なんたってそういう風に特化してるんだから
370通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:41:20 ID:???
最近導入して使い勝手に吹いたww
371まじかるしん:2007/07/15(日) 23:43:56 ID:???
学校のほうでIE7二シロっていうんだよ(今学校のパソを借りてるって言う名目で使ってる)
何しても自由だけど、IE7用のプロテクトか何かかけられてて、それ以外使うとだめらしい。
372通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:46:38 ID:???
なるほど、だったらあんまり変に弄らんほうがいいかも
バレたら投下に支障が出そうだし
それに本放送が終わったらここも落ち着くだろうし
373通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:52:15 ID:???
なのはの放送と新シャア板に何の関係が・・・
むしろ00の所為でまた・・・
374通常の名無しさんの3倍:2007/07/15(日) 23:55:07 ID:???
むう、関係ないか。やっぱり
375通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 00:03:13 ID:???
しかもこれから夏・・・・厨の季節だ
376通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 01:40:05 ID:???
あ、PCで一周間ぶりに繋がった…携帯で読んでたけどPCで見れると何だか嬉しいな
37738 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/16(月) 04:38:55 ID:???
……某スレでの宣言通りこのコテで来ましたよw
俺も書かせてもらうけど、いいよね? 答えh(ry
フェイト救済連載のつもりが、大長編の予感がorz

注意
・STS見れる環境に無いので、多分本編には沿いません。恐らく本編ネタ拾って行く形になるのでは……。
・妙にユーノの評価が高いです。
・種死側のレギュラーはシンとレイのみ。序盤にアスカガキラの三人がスポットで。
・ユーノ×なのは、エリオ×キャロ、ヴァイス×ティアナ、レイ×フェイトでほぼ確定しています。
・シンの電王ネタは使い古されているんで、別ネタで攻める予定ですが、ついて来れなくても正直知りませんw

こんなんでよかったら、↓からドゾー。
37838 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/16(月) 04:40:06 ID:???
act1 二つの黄金の、出逢いなの

「……コズミック・イラ?」
「そうや。……まだ発見されてからそんなに経ってないさかい、知名度は低いけど、かなりの魔道師を抱えとる世界や」
「……魔道師を?」

首を傾げるなのはに、はやては大きく頷くと、告げる。

「……何処から伝わったのかは知らんけど、近代ベルカ式魔道師がかなりの数おる。
 ……しかも、その世界ではついこの前まで戦争しとったらしいんや。
 質も大したもんやで」

ミッドチルダ換算ならオーバーSランクが最低でも四人、ニアSランクまで含めたら十人は下らないらしいしな。
そう言うはやてに、なのはは驚いたように目を見開く。

「それって……!」
「……そや。一つの世界で同時期にこれだけの数の高ランク魔道師を輩出する……、ミッドチルダ以外に聞いた事無いわ」
「地球だって厳密には私達二人しかいないけど、それでもこんなに高ランクが同時に出るのは珍しいらしいしね……」

そうなのはが言うと、はやては頷いて、本題に入る。

「……そのコズミック・イラから連絡があったんや。
 その4人のオーバーSランクの魔道師の内2人が、ミッドチルダに逃走したってな」
「……はにゃ?」

ぽかん、と口を開けるなのはに、はやては続ける。
その表情は酷く真剣なもので、なのはは思わず表情を引き締めた。

「今のコズミック・イラの政権はクーデター政権なんやけど……、その2人の魔道師の人、前政権で、最後まで抵抗した二人やねん。
 しかも、二人とも、残りのオーバーSランクの魔道師の一人を、もの凄く憎んどるらしいねん。
 ……しかも、コズミック・イラの世界には、「非殺傷設定」って概念自体が無いみたいなんや。
 ……まだ、二人ともむやみに周りを巻き込む人間じゃないって証言があるのが救いやけど……」

そんなん、そこまで当てにならんしな。
そう締めたはやてに、なのはは全力全開で叫んだ。

「な、何でそこまで冷静に言えるの!? 話聞いてる限りじゃ、物凄く危ないじゃない!」
「……判ってる。この件、うちらでやるで」

そう言ったはやてに、なのはは頷いた。
37938 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/16(月) 04:41:15 ID:???
「きゃ……!」
「ぐっ!?」

町をウインドウショッピングしている途中、フェイトは誰かにぶつかって、その勢いのままその誰かを押し倒す形になる。
思いっきり後頭部をコンクリートの道路にぶつけ、そのぶつかった金髪の青年は、表情を歪めた。

「ご、ごめんなさい……!」
「……気に……するな……、俺は気にしない……」

大慌てでその青年の上から飛び退き、平謝りするフェイト。
青年は気にしないと言いながら起きあがったが、頭を抱えながら言っていたのでは説得力は欠片も無くて。

「ど、どうしよう……」

フェイトが困惑していると、

「大丈夫か? レイ」
「あ、ああ……」

ずっとその金髪の青年の隣にいた黒髪の青年が声をかけ、そのレイと言うらしい金髪の青年は、うめきながら立ち上がった。

「あ、あの、何か弁償した方が……」
「だ、だってさ。どうする? レイ」
「そうだな……」

フェイトがやや涙ぐみながらそう聞くと、黒髪の青年は少し引きながらレイに聞き、レイは少し考える。
……そして、いい案が浮かんだのか、口を開いた。

「……こうしよう。実は俺達はこの近辺には来た事が無くてな……どこに何があるか、全く判らないんだ。
 そろそろ昼時だし、食事にしようと思っていたんだが……」
「あ、わ、私、この近くにおいしいお店知ってます! そこ、一緒に行きましょう!」
「そうか……? 教えてくれるだけで良かったんだが……済まないな」

そう言ってレイが軽く微笑むと、フェイトは一瞬で真っ赤になった。
怪訝そうな顔をするレイに、黒髪の青年は肩を落とすと、呟いた。

「……レイ……、ナンパしてどうするんだよ……」
38038 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/16(月) 04:43:53 ID:???
「あなたがたに協力させていただく、八神はやてといいます」
「同じく、時空管理局教導隊所属、高町なのはです」
「私は、この件について全権を任された、オーブ連合首長国首長、カガリ・ユラ・アスハと言う」
「オーブ連合首長国中将、キラ・ヤマトです」
「プラント最高評議会より派遣された、『FACE』アスラン・ザラだ」
「……おーぶ? ぷらんと? ふぇいす?」

自己紹介するカガリ、キラ、アスランの三人。
その言葉の中に耳慣れない物を聞き取り、なのはがきょとん、として聞き返すと、カガリ達は苦笑した。

「貴方達がコズミック・イラと呼んでいる私達の世界は多数の国家によって成り立っているんだ」
「オーブも、プラントも、その国家の名前」
「『FACE』と言うのは……そうだな……プラントの首長親衛隊と思ってくれればいい」
「あ、そ、そうなんですか……」

カガリ達の説明を受け、なのはは照れくさそうににゃはは、と笑う。
派遣されて来たカガリ達の年齢がそう変わらない事に、なのはが良い意味でリラックスしたように喋っていると。

「……それで……、その、逃亡した二人の魔道師の事なんですが……」
「……ああ。その二人の記録映像を持って来ている」

そう言って、カガリが空中に画面を呼び出して指を振ると、何処かの空間を物凄い速度で飛びながら斬り合う二人の人間の姿が映った。

「……これ……! なんちゅう高速機動戦や……!」
「凄い……、ひょっとしたらフェイトちゃんより速いかも……」
「……赤のバリアジャケットが俺で、もう一人の方が、逃亡した魔術師の片割れだ」

もう一度カガリが指を振ると、別の画面に、互いに数個の小さな何かで攻撃をかけながら戦う二人の人間の姿が映る。

「魔力弾を撃ち出す砲台を操作してるの!? 砲台一つ一つにどれだけの魔力込めてるのかな……」
「……魔力弾そのものの操作ならこっちでもやるけど、まさか砲台の操作やなんて……」
「青と白のバリアジャケットが僕で、灰色の方が、もう一人の魔導師だよ」

この映像を見ただけで、キラとアスラン、そしてその二人の力がありありと判って。
本気でかからなければいけない相手だと判り、なのはとはやては表情を引き締めた。
38138 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/16(月) 04:45:32 ID:???
「……済みません、ご馳走になっちゃって……」
「……いえ、私がいけないんですから……」

会話を続ける黒髪の青年とフェイトを尻目に、レイは黙々と食事を続ける。

「……レイ、ここは本当はお前が喋るべきなんだぞ……?」
「気にするな、俺は気にしない」
「少しは気にしろ!」

まるで漫才のような二人のやりとりに、フェイトはくすくすと笑った。

「お二人とも、仲がいいんですね」
「まあな。アカ……いや、学校の時からの友達だし」
「そうなんですか……。……あの……」

黒髪の青年に声をかけようとするが、その青年の名前が判らずに戸惑うフェイト。
と、戸惑っているフェイトに気付いたのか、黒髪の青年は苦笑すると、言った。

「……俺の名前かい? シン・アスカだ」
「……俺は、レイ・ザ・バレル。……ところで、あなたは?」

そうレイが言うと、まだ自己紹介をしていなかった事に気付いたフェイトは、顔を赤らめた。

「ご、ごめんなさい……。私は、フェイト・T・ハラオウンです」
「フェイト、か……」

罪と言う意味の名前に、まさか「良い名前だね」と言う訳にも行かず、シンは苦笑に似た表情を浮かべる。
元々こう言う風な自己主張が薄いタイプと話した事が無いシンが困惑していると。

「……ん?」

何かに気付いたような気がして、それとなくフェイトを観察する。
……そして、気付いた事に確信が持てた瞬間、シンはにやついた。

「……こりゃあ、面白い事になりそうだぞ……」
38238 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/16(月) 04:48:00 ID:???
以上です。

……あ、普通に題名忘れてた……orz

題名は、「魔法戦士リリカルSEED DS」です。
DSは「デスティニーズ」と読んでください。
題名だけだとA'sと種のクロスに見えるのは仕様です。そう言う事にさせてくださいorz
383通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 04:49:53 ID:???
GJ!!
確かに、戦争してたんなら非殺傷設定とかないだろうし、殺し合いしてたから強いのも頷ける。
384通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 06:57:28 ID:???
>>378-382乙。色々設定の変更点が多いな。楽しみにしてるぞ。
因みにFACEってのはスペルミス?もし意図したものなら気になる内容だが…
あとフェイトには罪って意味は多分ない
385通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 07:35:16 ID:ufI6RNhl
GJです

フェイトの意味は「運命」です(そのはず)
デスティニーと被るんですけどね…
386通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 07:50:49 ID:???
>>383 んなわけあるかw
軍事力を含め、力ってのは平時に蓄えられて戦時に消耗する
60年程前に国を守れなかった軍隊の軍人みたいなこと言うなよw
387通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 08:07:54 ID:???
>>386
国力と個人の技術は違うだろ
388通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 08:22:02 ID:???
>>387
同じだよ
戦闘で上がるのは、その時保有しているスキルを使う経験値でしかも限定された状況に通用する分だけ(それでもたいしたものなんだけど)
技術そのものじゃないよ
平時の訓練ってのを馬鹿にしちゃいけない
389通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 08:59:19 ID:???
>>388
つまり経験値はクソと?お前なんか仕事で嫌なことあったのか。
分かったよーなこといってんじゃねーよ、ムカつく。
390通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 09:15:38 ID:???
流れぶったぎっちゃうんだけど…。
主人公としてのあり方はともかく、キラって結構かわいそうな奴じゃないんだっけ?
391通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 09:26:37 ID:???
>>390
え?どこが??
392通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 09:42:54 ID:???
俺の見方がおかしいのかもしらんが、実の親に勝手にスパコディにされたんだろ?
そりゃ、ナチュってるよりはスパコディのがいいだろうけどさ。戦争に巻き込まれて、それで出生の秘密を知ってしまって…。
クルーゼに存在否定されてるんだぜ?
393通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 09:43:29 ID:???
>>389
経験値が糞なんて誰も言ってないしwww
394通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 09:49:34 ID:???
平時の訓練で得られる経験は基礎的で汎用的なもの。
実戦というか現場で得られるのは特定の状況に特化した経験。
一回の実戦はその何倍の訓練に勝るというが、
あまりに実戦を偏重しすぎると重要な部分に大穴があいた”歪な経験”しか得られない。
結果、融通の利かない専門馬鹿になるか、思わぬ穴にはまって自滅するしかない。
それに実戦はどうしても消耗から逃れられないという面もあるし。

理想は訓練と実戦の繰り返し。
つまり訓練が欠落してるキラはかわいそうなやつなんだよ。
(ほら、本来の専門のプログラミングでも自分しか読めないスパゲッティー平気で書いてるみたいだし)
395通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 09:54:31 ID:???
まあ、種に限らずガンダムもなのはも素質が全てだからな
寧ろ強い理由なんて「主役だから」で十分かも
396通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 10:11:49 ID:???
>>385
同義語だがデスティニーは良い運命
フェイトは悪い運命を指す
397通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 10:14:36 ID:???
基本的に才能がない人間は、才能に恵まれた人間には勝てない。
同じことをしても、大きな差ができてしまう。
それはリアルでも当たり前のこと。
スポーツにしても学力にしても、下は思い知らされる。
よく1%の才能と99%の努力って言うけど、それって1にも満たないし。
得られる経験値も才能で変わってくるしね。
398通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 10:27:06 ID:???
むしろ真に天才なヤツは、
見えてる部分が総力の1%だったりするからタチが悪い。
「才能スゴス」な感じなのに、その才能すらショボーンな量の努力をしてて
しかもその努力を楽しんでやがる。


これがなのはさんじゃなくて、我がクラスメートの話というのが……ますますショボーン。
399通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 10:41:12 ID:???
フェイトとかいきなりAAAクラスの資格取ったし、なのはも正式に管理局に入ったらAAAクラスの資格がついてきたし、やっぱり資格にも飛び級があるのかな。
それとも9年の間に規定が変わったとか?
無印やA'sでは当たり前にAAクラス出てたし、みんな飛べてたから、比べると実力に違和感あるんだよね。
StrikerSではデバイスも何度かのバージョンアップ行われてるみたいだし(コミック参照)
400通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 10:54:38 ID:???
>>396
フェイトは運命っていうより宿命って感じだっけ?
401通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 10:57:23 ID:???
Fateは皮肉な運命だな
つか辞書に書いてんだろ
402通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 11:07:39 ID:???
Yahoo辞書で調べればすぐにでてくるぜ

それによれば

destiny:使命感などに重点がある
fate:運命の気まぐれや死, 破滅を暗示する

Fateってのも決して悪い意味ばかりじゃないらしいが、死や破滅を暗示する場合に使われるから、良いイメージはない
403通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 12:59:34 ID:???
じゃあ折れも投下w

終章(仮)キラ・なのは、トゥルーエンド
「ここは…」
キラは辺りを見回す。ここはストライクフリーダムのコクピットだった。
「夢…だったのか…」
随分と長い夢を見ていた、まるでそれは現実であった事のような…そんな不思議な夢…
「キラ隊長…聞こえてますか?キラさんてば」
通信マイクから聞きなれた声。その声はシンだった。
「あ…ごめんねシン、だいぶ長い時間居眠りしてたみたい…」
キラは苦笑しながら、申し訳なさそうにシンに謝る。
「最近、仕事に力入りすぎですって、デスティニーの整備終わったし、手伝いますよ?」
「いや、大丈夫、ありがとうシン」
そう言うとシンは先に休憩室に戻ると言い残しそのまま整備を終えそのまま行ってしまった。
寝ていたはずなのに体が凄くだるい…どうしたんだろう…
夢の内容はよく思い出せないけど、なんとなく…思い出さないほうが良い、そう思った。
「思い出せばきっと…かなしくなるから」
キラはストライクフリーダム整備を終え、コクピットを降りた。

夕暮れの浜辺を歩くキラは一人空を見上げていた。
「どうしたんだろう…どうして夢なのに・・・」
とても悲しい気持ち…僕は、どんな夢を見てたんだろう…
「…のは…なの…は…?」
そう…少し思い出した…夢の中で何時も一緒だった女の子いつも僕のそばに居てくれて
元気をくれて…そんな子だった…
404通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 13:07:30 ID:???
終章(仮)キラ・なのは、トゥルーエンド  続き

夢の中の世界でも戦いが耐えなかった…だけどあっちの世界は
とても居心地が良くて…スバル…ティアナ…フェイト…そしてエリオやキャロ…
「そっか…そんな夢みてたんだっけ」
僕は砂浜に座り、寝そべる。
「アレから…どうなったんだろう…」
たしか…
・・・
・・

「キラ君は、この戦いが終わっても、六課にずっといてくれるよね?」
「そうだね…僕の居場所でもあるからここは、ずっと居たいな」
「私と同じ部隊で、また私のこと助けてね♪
「あはは、勿論だよ…なのは」
「うん…」
………
……

あっけない目覚めだった…でも…それでも、夢の中で、僕達は勝ったんだ。
みんなの未来を…そして隊員たちの幸せを。
これで良かったんだ…なにもかも…
405通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 13:20:21 ID:???
終章(仮)キラ・なのは、トゥルーエンド  続き

「凄く悲しいけど…夢なんだよね」
キラは自分で納得し、砂を払いのけ立ち上がる。
「ありがとう…なのは」
と心の中でつぶやき立ち去ろうとしたその時
と…そのとき
「だーれだ」
急に誰かに目隠しされ、あわてるキラ。
けどどこかで、聞きなれた声…
「え…っと…え…」
戸惑いを隠せず手を振り解き後ろを振り返る。
するとそこには…
「キラ君っ♪」
そこに立っていたのは、紛れも無い。夢の中で出てきた、キラの大切な人
高町なのはだった。
「な…なのは…夢の中の君が…どうして!?」
ザフトの赤服を身にまとい笑顔でたちすくんでいるなのはに、思わずキラは抱きしめてしまった。
「今日付けで、キラ・ヤマト准将の下に配属になった・ナノハ・タカマチ…ですっ」
テレながら自己紹介をするなのは。キラは嬉しさの余りなのはを抱きしめて離さなかった。
「また…会えたね…なのは」
「うん…私もずっとキラ君と一緒だった夢みてたよ…」
二人は流れる涙をぬぐう。
406りりかるシード STS:2007/07/16(月) 13:34:48 ID:???
続けてで悪いけど、投下しますね
おそらく連投規制に引っかかるのでそこのところよろしくっす

あれから少しの間互いの近況について語った。
シンは部隊でのこと、はやては部隊設立にかけてのこと、そのことについて触る程度に語り合った。
機動六課ははやて曰く、「裏技」を使い集めた部隊であるらしい。
長時間話していられるほどお互い暇でもなかった。
適当なところで切り上げるとシンは会釈をし、部屋から出た。
外には壁にもたれながら立っているスバルとティアナがいた。
シンのことを待っていたのである。
何か話し合っているようだが、シンの位置からでは聞くことは出来なかった。
「あっ、シン」
シンに向け手を振るスバル。
ティアナは、シンのことを見るだけで特に何も行動を起こさない。
二人はシンに近づいていく。
「何話してたんですか?」
「いや、部隊分けについて。どうやら、俺はライトニング小隊とやらに入るらしい」
「ライトニングかぁ…私達と違うね」
そう言ってスバルはため息をつく。
彼女達はスターズ小隊…つまり、なのはが率いる部隊の隊員だった。
「そういえば、俺の部隊には誰がいるんだ?」
「あっ、えっと…」
「フェイト隊長にシグナム副隊長、それにエリオとキャロよ」
言葉に詰まったスバルの代わりにティアナが答える。
「エリオがいるのか…」
エリオは当然よく知っていた。
シンとしてはそれを聞いて嬉しくなる。
もともとシンはフェイトを手助けするために機動六課に入った。
だが、それだけではない。
まだ幼いエリオを守るのも彼の目的だった。
2つの目的が一辺に果たせるのは彼としては喜ばしい限りであった。
偶然か故意か…シンには分かりかねることであったが、心の中ではやてに感謝をする。
「へぇ、エリオと知り合いなんだ」
「まあな…以前フェイト隊長に世話になってる時があって…その時一緒に暮らしてたことがあったんだよ」
407りりかるシード STS:2007/07/16(月) 13:36:20 ID:???
「へぇ、それじゃシンにとってエリオは弟みたいなもんなんだね」
「そうだな。あいつは俺にとって弟も同然だ」
そう、弟なのだ。
マユと同じくらい…いや、マユよりも幼い彼のことは守らなければならなかった。
それは兄として、家族として…。
彼にとってエリオを救うことはマユに対する贖罪でもあったのだ。
幼い妹を守れなかった自分に対する贖罪。
「ねえ、あんたは何でフェイト隊長に保護されていたの?」
今まで黙っていたティアナがふと口を開く。
シンは黙り込んでしまった。
今まで温和な笑みを浮かべていたシンだったが、今は他人を威圧するような厳しい表情を浮かべていた。
シンも会ったばかりの人間にそんな大事なことを話すつもりはなかった。
二人のことを信用してないわけではないが、それとこれとは別問題だ。
「ごめんシン…」
シンの心境の変化を感じ取ったティアナは頭を下げる。
「いや、良いんだ。そんなに気にするな」
空気を悪くしてしまったことを恥じたためかばつの悪そうな表情になる。
「そっ、そうだ!今から施設の案内をするよ」
ポンと拳を叩く。
空気をこれ以上悪くしないようにニコニコと笑っていた。
「…そうだな。案内頼めるか?」
シンの表情が少し明るくなる。
「任された。行こうティア、シン!」
そう言って先導していく。
ティアナは渋々と、シンは二人を見ながらついていった。
「それでここが…」
一方的に話していくスバルの話をシンは聞いていた。
正直なところ、シンはあまり施設については興味はなかった。
とはいえ、流すのも失礼だろうと思い、熱心にとまではいかないが話は聞きはしていた。
ティアナはやれやれといった仕草をする。
「スバルそこ違う」
「えっ、そうだっけ?」
「そうよ。あんたはそんなこともまだ覚えてないの?」
説教を始めるティアナ。
スバルは少しオーバーとも言えるリアクションを取っていた。
そんな二人を見てシンは思わず微笑む。
シンから見たら、二人はベストパートナーのように見えた。
それは羨ましくもある。
408りりかるシード STS:2007/07/16(月) 13:39:47 ID:???
フェイトやエリオはパートナーではなく、家族だ。この世界にそこまで仲の良いものはいないからだ。
「助けてシン〜〜」
そう言って、スバルはシンの腕にしがみつく。
弾力のある何かが、シンの腕に当たる。
「どうしたのシン?」
シンの表情が真っ赤になっているのを不思議そうに眺める。
「いっ、いや、何でもない」
「ったく、とんだラッキースケベね」
デレデレと頬を赤くするシンを一瞥しながらティアナは言う。
「なっ!どういうことだよ!」
シンはラッキースケベという言葉に強い反応を見せる。
ティアナは肩を竦めてみせて…
「あら、自覚あるの」
そう言い放った。
「ねぇねぇ、どうしたの?」
スバルは不思議そうに尋ねた。
いまだに、シンの腕に引っ付いている。
「きっ気にするな。俺は気にしていない。それよりも案内の続き頼む」
そう言うと、スバルはシンから離れた。
ティアナはニヤニヤとしながらシンを見ていた。
「それじゃ先に進もう」
そう言って、手を振り上げた。
シンもティアナも無反応だった。
スバルの案内は続く。間違えるたびにティアナからすぐに訂正が入った。
そんなこんなで施設を回った。
「ここが私達の寮。シンもここに泊まることになるよ」
シンは自分が持っているトランクを一瞥した。
意識していなかったが、意外に重い。
「で、俺の部屋は?」
「あっ、聞き忘れた…。ごめん、ちょっと聞いてくる」
そう言い残すとスバルはどこかにかけていった。
残されるシンとティアナ。
「シン?」
「何だ」
じと目でティアナを見る。
「何でもない」
「そうか」
会話はそれっきりだった。シンは寮の方をずっと見ていた。
「あっ、ティアナさん」
ピンク髪の少女が寮から出てきた。
子供だった。
シンが見たところエリオと同じくらいの。
「えっと、この人は誰ですか?」シンの方を見て少女は言う。
「ああ、こいつは…」
「シンさん!?」
そう声を上げたのは別の誰かだった。
シンが声の聞こえた方向を向くと赤髪の少年の姿が写る。
シンのよく知っている少年だった。
409りりかるシード STS:2007/07/16(月) 13:41:30 ID:???
「エリオか!」
「シンさん…どうしてここに?」
「フェイトさんから聞いてなかったのか?俺はこの部隊に入ったんだよ」
「全然聞いてませんよそんなこと」
フェイトはエリオをびっくりさせるために意図的に隠していた。
その目論見通り、エリオはシンがいることに驚いていた。
「あの…こちらの方は?」
「あっ、この人はシン・アスカさんです。以前僕と一緒にフェイトさんに保護されていた方です」
シンの代わりにエリオが説明する。
「シン・アスカさんですか。私はキャロ・ル・ルシエです。よろしくお願いします」
そう言って可愛らしく頭を下げた。
シンはそれを見て複雑な気持ちになる。
キャロ…先ほどティアナが言っていたもう一人のメンバーだった。
エリオだけでなく、小さな女の子がこの部隊にいる。
マユとは似ても似つかないが、それでもマユの姿を重ねずにはいられなかった。
「…ああ、よろしくキャロ」
「シン・アスカさんもフェイトさんの保護下にあったんですか、私と同じですね」
そう言って微笑んだ。
シンの頭にフェイトの姿がよぎった。
もう一人保護する人が増えた…以前フェイトはそう言っていたのである。
また、一人保護の対象が増えた。
彼女のことは全くといって良いほど知らないが、フェイトに保護されているということはすなわち何らかの訳があるということだ。
シンにもエリオにも理由があった。
そして、彼女にも…。
──いや、違う。
シンは心の中で否定した。
訳有りだから助けるんじゃない。困っているから助けるんじゃない。
子供を守る…それだけなのだ。
それ以上の理由は要らない。それだけでシンには十分過ぎた。
「ああ、よろしくキャロ」
シンは微笑むように笑った。
「おーい、みんな〜〜」
駆け寄ってくる声がする。スバルだった。
手を振り返す年少組。腕を組みながらそれを見るシンとティアナ。
スバルから部屋の番号を聞いたシンは荷物を置いた。
部屋はエリオと同じだった。恐らく誰かの配慮があったのだろう。
410りりかるシード STS:2007/07/16(月) 13:42:53 ID:???
部屋を出ると再び4人の方に向かっていった。
交流を深めるために5人で行動することになったのである。
そんな様子を上から見ているもの達がいた。
「あれがシン・アスカか…もうとけ込めているようだな」
そう言って見下ろすのは烈火の騎士シグナム。
その横にはフェイトが立っていた。
「そうだね。シンが溶け込めてるようで安心したよ」
「しかし、良いのか?お前の家族は全員この部隊に集めてしまって…特にあの二人なんてまだ子供じゃないか」
「そうだね…本当なら私はあの3人にはもっと平和な世界にいて欲しいけど…その3人が自ら目指した道を否定する権利は私にはないから」
そう言って眩しそうに空を仰ぐ。
「まあ、お前がそう言うのなら何も言うまい。私はシンとやらの実力が気になる。あの若さで副隊長を勤めていたというのはな」
「そう言えば、シグナムも元々は航空部隊の副隊長なんだっけ」
「ああ、そうだ。首都防衛隊の副隊長を新人ながら勤めていた。その実力がどれほどか…明日が楽しみだよ」
くつくつと笑いながらシグナムはシン達を見る。
フェイトはそんなシグナムをどこか不安そうに見ていた。


シン達は外に集まっていた。
今日から訓練が始まる。
メガネの女性がシン達から集めていたデバイスを手渡しで返す。
「今渡したデバイスには記録チップが入ってるから大切にするんだよ。それからメカニックのシャーリーから一言」
なのはがそう言うとメガネの女性が前に出る。
「私はメカニックデザイナーのシャリオ・フェニーノ一等陸師、シャーリーって呼んでね」
「それじゃ始めよっか」
「始めるって…どこでですか?」
ティアナが手を上げて尋ねる。
当然の疑問だった。
周りにあるのは海と施設だけで、訓練するスペースなどない。
誰が見ても訓練所には見えなかった。
辺りの海を使うとしてもシンのように空を飛べるなら問題はないが、陸師であるティアナ達には無理な話だった。
「心配ないよ。シャーリー」
なのはがそう言うとはーい、と元気よく声をあげる。
411りりかるシード STS:2007/07/16(月) 13:44:24 ID:???
手慣れた作業でコンソールを弄っていくといきなり、景色が廃墟と化したビル群に変わった。
その変容に驚く一同。
似たようなシュミレーターを体験したことのあるシンでさえ驚いていた。
それ程までにビル群がリアルだったのである。
「機動六課自慢の訓練ベース。なのはさん完全監修の空間シュミレーター」
自慢気にシャーリーは言う。
「それじゃ早速始めようか。シンもいるし、軽く15体で」
「動作レベルC、攻撃精度Dってところかな」
15個の魔法陣が発生する。
『最近よく出現してる自立行動型魔導機械ガジェット・ドローン。どんな能力を持ってるかは自分の肌で確かめてね。それじゃスタート』
なのはの通信が終わると同時にガジェット・ドローンが動き出した。
「始まったな」
上から見つめるのはシグナムとヴィータだ。
「お前は教える方に加わらないのか?」
「あの5人はまだまだひよっこだ。あたしがが教導を手伝うのはもうちょい先だ」
「そうか…」
それにだ、とヴィータが付け加える。
「あたしが空でなのはを守ってやらなければならないからな」
「頼んだぞ」
それっきりで会話は途切れる。
シン達に意識を集中させていた。こいつらは…とシンは思った。
以前戦ったことのある相手だった。
「そういえば、こいつらのことフェイトさんの資料で見たな」
空にプカプカ浮きながら辺りを見渡す。
見ると、スバルが全速力で追っていた。
ローラーの回転音とともに拳を突き出す。空気を切り裂く音とともに衝撃波のようなものが駆けた。
スバルお得意のシューティングアーツだ。
ショートレンジでは爆発的に力を発揮する戦闘技法である。
が、全力で放ったそれは空を切った。
「うわっ!何こいつらはやっ!」
不気味に光を放つガジェットのアイ。
すぐに近づいていくエリオ。
エリオに対し、砲撃を放つが、エリオは左右に振りながらそれらをかわす。
接近し、ストラーダ…槍型のデバイスを振り回すが、ひらりとかわされた。
当たらない。
埒が明かないとばかりにティアナがアンカーガンを構える。
412りりかるシード STS:2007/07/16(月) 13:46:33 ID:???
「ちびっこ!補助をお願い!」
「はい!」
『ブーストアップ・バーストパワー』
キャロのデバイス、ケリュケイオンから放たれた光がティアナのアンカーガンを包み込む。
魔力が増大する。ティアナは狙いを絞り底上げされた魔力弾を放つ。
が、ガジェットに当たるか当たらないかというところで魔力弾は雲散する。
呆然とするティアナ。
「バリア?」
「違う。AMF…フィールドだ」
『そう…AMF、このアンチマギリングフィールドにはちょっと厄介な特性があるの。普通の魔法では通用しないし』
ティアナの発言をすぐに否定するシン。
そして、その後間髪入れずになのはからの通信が入る。
何か暗喩を込めた言い方だった。
「この!」
スバルはウィングロードを展開する。
スバルの移動技法であるこの技。空中に足場を作りそれを伝うことが出来る。
空戦魔導師ではないスバルが、空にいる敵と戦うための手段だった。
勿論目指すのはガジェット。
「スバル!」
「えっ?うわっ!」
AMFが広域展開され、ウィングロードが途切れる。
そのまま、ビルに激突…するかと思われたが、シンがネットを張ったことで衝撃は吸収された。
「何やってんだよ」
呆れたように言うシン。
「ごめん…ありがとう…」
「次からは気をつけろよ。良いか、ちゃんと見てろよ。こいつらはこうやって倒すんだ」
そう言って飛翔するシン。
右手にはヴァジュラが握られており、一閃した。
高密度の魔力で守られているヴァジュラはAMFを難なく突破する。
そのまま、斬撃がガジェットの胴体を両断した。
遅れて起こる爆発。
唖然としている一同を後目にシンは別のガジェットに接近する。
ガジェットから砲撃が来るが、特に苦もなくかわしていく。
コーディネーター特有の類い希なる身体能力を魔力で底上げした状態で後ろ蹴りを穿つ。槍の一閃を思わせるようなそれはボディーを破損させ、部品をばらまかせながら爆発させた。
シンの周りに精製されるフォトンスフィア…その数は8。
それら全てが一体のガジェットに向かう。当然、AMFで無力化される。
だが、AMFを張ったことで動きが一瞬止まった。
413りりかるシード STS:2007/07/16(月) 13:49:29 ID:???
その隙を見逃すほどシンは甘くない。
いつの間にかに握られていた2本の大剣のうち片方を投げた。バリアジャケットも白と青を基調としていたものから真紅のものに変わっていた。
巨大質量によりその身を貫かれる。
「つよ……」
自分達があれだけ苦戦していたガジェットをゴミのように片付けていくシンに唖然とするスバル。
「地力が違いすぎるわね…あれが空師…」
空師は陸師よりも優秀な場合が多い。
ティアナはそのことにコンプレックスを抱いていた。
キャロとエリオはぼーっとシンを眺めていた。
『ストップシン!!』
なのはからの通信に動きを止めるシン。
些か不服そうな顔つきだった。
『それ以上やると4人の分が無くなっちゃう。シンは大人しくそこで見ていて』
「…了解」
地面に降りるシン。
『それじゃ再開して』
残ったガジェット達はシンを無視したように動く。
「…とにかく、コメント出来るのはあいつらの動きをちゃんと見ろ。所詮機械だ。ランダムのように見えて決まった動きしかしない」
シンのアドバイスを聞いていたか聞いてないかは分かりようがないが、スバル達は動き始めた。
ただ、シンの動きに火をつけられたのは間違いない。
特にティアナはその傾向が強かった。
なのは達が見守る中…反撃が始まる。


はい、終わりです
ちょっと…というかシンはかなり強いです
ザフィーラとほぼ同じくらいの力がありますかね
でも、キラはもっと強いためそうでもしなくちゃ話にならないんですよね…
とりあえず、次回も楽しみにしていてください
ハイネの扱いに困りそうだ…
414通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 14:23:01 ID:???
お二方、GJ!

トゥルーラブな展開でしたね。
最後がハッピーエンドでよかった。でもなのはさん、赤服似合わなさそうだww

>りりかるStS氏
シン強い!中盤までは結構楽に行けそうですね。
ハイネはギンガみたいな感じでどうかな?
415通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 14:54:34 ID:???
>>405
久々のキラ×なのはのSSでしたので個人的にはかなりGJ!!
というよりなのはさんは赤服より実力的には白服のような…。
そういえばMSどうするんだ?
416通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 15:06:15 ID:???
そりゃレイジングハートだろうさ。
フリーダムの色違い。
又の名を、Enduring Freedom。
417通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 15:10:07 ID:???
>>415
RHをそのままおっきくした様な真っ赤なボールってのはどうだw
418通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 15:18:18 ID:???
だから、感想も言わずに雑談するからいつも文句言われるとどうして、気づかない
419通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 15:18:43 ID:???
>>417
何言ってんの?
インパルスでしょ?

ttp://moepic3.dip.jp/gazo/netaren/files/netaren1053.jpg
420通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 15:20:01 ID:???
なんじゃこりゃw
421通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 15:27:13 ID:???
>>419
吹いたwwwwwwwwwww
422通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 15:31:37 ID:???
こう言ってもまだ話するとは…終わってるよお前ら
他のSSスレなら普通は投下の後話をしたりしない。マナー悪すぎだ
423通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 15:47:02 ID:???
りりかるシード氏、GJ!
エリオとの再会含むフォアード陣との対面や訓練でのシンの活躍もよかったけど、個人的にシグナムに目をつけられたシンがどうなるかひそかに楽しみ。
424通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 15:48:05 ID:???
>1に考察は他でやれと書いてあるが雑談をするなとは書いてない
人が寄れば姦しくなるんだ、少しくらいは目を瞑ってやれよ

メイン四人が活躍するのが多いけど、サブキャラにスポットが当てられた作品って少ないよな
アストレイは別、漫画で主役張ってたからサブキャラではないし。
425通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 15:49:17 ID:???
>>423
別に雑談が悪いと言うんじゃなくて感想も言わずに雑談するのが最悪だって言ってるんだよ
職人さんに対する最低限のマナーだろ
426通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 15:55:03 ID:???
落ち着け、感想必須とも書いてない
ある程度のスレの進みには目を瞑れ…。

確かに観想をするのは最低限のマナーだろうが感想しない事も感想の一つだし
感想だけでスレは進まない、雑談から生まれるネタもあるんだし

んじゃ俺後黙ってなのは×ジョジョスレとなのは×ルイズスレにいってくらぁ
427通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:04:10 ID:???
>>426
投下直後に感想も書かないで雑談するならSSスレにいる必要もないんじゃないか?
種なのはスレあんだからそっちに行けば良い。
いや、確かに感想書くのは必須ではないが、投下後に話すことでもない。
ここまでで感想書いたのが二人っていう事実に失望してる。
428通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:10:36 ID:???
質の高い感想が欲しけりゃ理想郷か夜歩きにいけばいいんじゃね?

ここは 2 C h だ ぜ ?
楽しみ方に口出されるのはヤだね〜
とりあえず投下は夜にする。
429通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:12:19 ID:???
>>427
すまんなROM専で
430通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:14:38 ID:???
>>427
ごめんなさいROM専で
431通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:18:05 ID:???
せっかく出てきたROM専に質問

どの作品がお気に入り?
432通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:19:22 ID:???
>>429-430
ROM専なら良い
話するのが問題って言ってるだけだよ
だからいちいちそういうこと書き込む必要もない
433まじかるしん:2007/07/16(月) 16:20:55 ID:???
とうかするけどおk?
434通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:21:37 ID:???
>>431
運命最強氏のSSだな〜
元からカナード好きだったからもあるだろうけど
だから続編のやつも期待してるんだぜ

>>432
それは失礼
435通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:21:49 ID:???
とらいあんぐるヴィータ
魔法少女リリカルはやて
リリカルあぷろだの作品
魔法少年ロジカルなのは

他多数
436通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:23:11 ID:???
>>433
おk!
437通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:24:00 ID:???
>>430
お前馬鹿だな〜深夜投下した奴=お前だって言ってるようなもんだぞ?

>>433
勿論おk
このクソみたいな流れを断ち切れ
438まじかるしん:2007/07/16(月) 16:26:53 ID:???
魔道戦士まじまるしん 18話 「模擬戦」

今日も午前の訓練は滞りなく進んでいる。
「じゃあ、最後に模擬戦やるよ。まずはスターズからはじめるけど……」
そして、こうの朝の訓練の最後、模擬戦が始まる。
なのっはスバルたちを見て……
「今日はスバルとティアナ、二人で行って、その後レイは一人で挑んでみようか」
正直、なのはは最近3人を相手にするのがつらくなってきてる。
模擬戦なのでなのはは本気を出していない上に、新人達の成長スピードはなかなかのもので、特にAAランクのレイを含めて3人で相手をするのは最近難しくなってきている。
なので、ステップアップとしてスバルとティアナ、そしてレイが一人でなのはに向かうという形式をとることにした。
「それじゃあ二人とも、バリアジャケットに着替えようか」
なのはの声に頷き、2人はバリアジャケットを身に纏い戦闘準備に入る。
残りのメンバーは少し離れた場所で見学。
「あ、もう始まっちゃってる?」
そこに、フェイトは急いでやってきた。
「今日は私が模擬戦の相手をやろうと思ってたんだけど……」
だが、見てのとおり模擬戦はなのはがしている。
「ああ、なのはのここのところ訓練密度濃いからなあ。少しは休ませねえと」
なんでも、練習が終った後もずっと自分の部屋でモニターに向かっているらしい。
その後練習内容のチェックやら他にもいろいろ、いつ休んでるんだといいたくなるような内容である。
それを聞いて、エリオたちは本当になのは達はいつでも自分達を見てくれている事を実感する。
そのなか、レイがなにやら考え込んでいた。
「レイ、どうしたんだ?」
シンが尋ねると、レイはシンにしか聞こえないようにはなす。
(ティアナたちの自主訓練ことは知っているな?)
(ああ、ここ最近ずっと深夜と早朝に訓練してたんだよな?)
その話はエリオが寝付いてからちょくちょく話しをしていた。
二人が最近早朝と深夜に秘密の特訓をしている話だった。
だが、まだそんな事をするには二人はまだ早い。
それはシンがいたいほどわかっていた。
自分の事だからついやりすぎて加減と言うものを忘れてしまう。
そして、それが思わぬミスにつながる事も……
そこで、レイはある事を思いついたのだ。
(シン、お前はどう思う?)
レイは説明した後、シンに尋ねる。
(まあ、いいんじゃないか。俺のその案には賛成だ)
二人が話していたときだった。
「二人とも、何こそこそ話をしてるの?」
フェイトは二人が何か隠しているのに気付いて、なにか様子がおかしかったのでyとット尋ねてきたのだ。
このとき、二人は念話で話したほうがよかったと思った。
439まじかるしん:2007/07/16(月) 16:29:29 ID:???
「なにか、ここ最近とか、深夜とか早朝とか特訓とか……そういうのが聞こえたけど……
もしかして、二人でへんなことしてないよね?
例えば……○ら○い○、みたいな」
フェイトの言葉に盛大に二人はずっこける。
「まだエリオもいるから、そういうことはしないほうがいいんだけど……あ、もしかしてエリオも混ざって3Pでやってるとか……」
フェイトの変な妄想はだんだんと肥大化していく。
「んなわけないでしょ!何考えてるんですかあんたは!?」
「その考え、正直、困ります……」
二人の言葉に、勘違いだとわかったフェイトは、恥ずかしいがよかったと少しほっとする。
「じゃあ、さっきの話は何?」
フェイトに言われ、どうしようか迷う二人。
「あ、クロスシフトだ」
エリオの声で一同はティアナの方を見る。
「クロスファイアー……シュート!!」
ティアナの周りに生成された魔力がいっせいになのはに向かう。
だが、いつもとは様子がおかしい。
速度の遅く、威力もおそらくそこまで高めてはいないだろう。
その分コントロールをきかせ、あのはに命中させるという前提に発射させたように見える。
しかし、なのははきようにクロスファイアーを回避する。
最後の攻撃を回避したと同時に、なのはの周囲にウイングロードが展開される。
スバルがウイングロードで移動し、なのはに迫る。
なのははシューターを出して攻撃するが、スバルは次々と回避していく。
「はああぁぁぁぁーーーーー!!」
スバルはなのはに向かって拳を振るうが、なのはは見切ってレイジングハートでスバルの足を払う。
「スバル、もっと冷静に」
なのはの言葉にすみませんと言うスバル」
「はい!でも、次はちゃんとふせぎますから!」
そのスバルの言葉に、なのはは違和感を覚える。
それはフェイトたちも同様だった。
そして、先ほどのシンとレイの会話。
もしかしたら……
「シン、レイ。もしかして二人の事で、何か知ってる?」
フェイトの問いに言葉がつまるシン。
やはり何か知っているようであった。
そしてレイが口を開く。
「黙っていてすみません。実は……」
レイの口から発せられる言葉に、フェイト、そしてヴィータは驚いた。
いや、彼女の性格などを考えると予測できた事かもしれない。
「二人とも、何でその事を言わなかったんだ!?」
ヴィータが顔をこわばらせながら迫る。
何でこんな大切な事を言わなかったのか。
もしかしたら、彼女は大変な目にあっていたかもしれなかったのだ。
「注意はいくらかしました。しかし彼女はおそらく口だけでは言う事をきかないでしょう。それほど彼女は今負い込められています」
ですから、とレイは自分が考えていた事を話す。
「実戦で使おうとすれば無理でもやめさせましたが、運よく模擬戦だったので、少々痛い目を見たほうがいいと思いましたので。
逆に、高町教官やテスタロッサ執務官に言えば、彼女達なら無理にでも口でやめろというはずですから」
だから、一度痛い目にあってから話を聞かせる、という方法をレイは思いついた。
確かに、とシンは思った。
440まじかるしん:2007/07/16(月) 16:31:29 ID:???
ホテルアグスタでのなのはの行動、そしてフェイトの性格。
二人の行動からして、二人は話でけりをつけようとしている。
レイの言葉に、二人は唖然とする。
確かにそのとおりだと思ったからだ。
それと、とレイは付け加える。
「ヴィータ副隊長は少々怒鳴りすぎるところがあります。それもかえって逆効果です」
レイは良く人の事を観察している、二人はそう思った。
今思えば、今回の出来事は新人達と隊長陣、互いのコミュニケーション不足からうまれたものかもしれない。
ライトニングの場合は…まあ構成がほとんど家族のようなものなので除外。
(シグナムとシンを除いてだが…いや、フェイト曰く、シンは家族のようなものだが)
お互いがお互いの事を本当に理解してないから、今回の事が起きてなかったかもしれないと、フェイト、そしてヴィータは思った。
さっき、なのはは自分達の事を心配してくれているといったが、ちゃんとしたコミュニケーションを取れていたかと思うと、少し怪しい気がする。
しかし、レイは本当によく人を見ているなと思った。
「まあ、良く似たような事が以前もありましたから」
まるで人が思っている事がわかっているかのようにレイは言う。
チラッとシンを見ながら。
シンはばつが悪そうにそっぽを向く。
その時、ひときわ大きな爆発音がとどろく。

(スバル、いくわよ)
(OK!)
スバルとティアナは合図をして、訓練の結果を出そうとする。
スバルは再度なのはに向かって突っ込んでいく。
それと同時に、ティアナはなのはを狙っている。
なのはは両方を注意して二人の様子を見る。
本来ならスバルはおとりであれはティアナの作った幻影。
本命はティアナの砲撃である可能性が高い。
しかし、今回はいきなりティアナの姿が消えた。
(あのティアナは偽者?じゃあこっちのスバルは……)
なのははシューターをスバルにぶつける。
スバルはそれを回避してもう一度なのはに攻撃を加える。
こっちのスバルは本物だった。
じゃあティアナは今どこに……
その頃ティアナはスバルが展開しているウイングロードの上を走っていた。
(よし、うまく言っているわね…)
今のところクロスシフトCは順調であった。
自分の残像とスバルによって相手の注意を引き、十分に出来たら分身を解除。
そしてスバルの攻撃で相手の動きを止めている最中に自分がトドメをさす。
ティアナはウイングロードをかけ上り、ちょうどスバルとなのはの上まで上ったあと、飛び降りる。
それと同時に、クロスミラージュから魔力刃が展開。
ティアナは重力に身を任せ、そのまま真直ぐなのはのところまで落下する。
(一撃必殺!)
441まじかるしん:2007/07/16(月) 16:32:57 ID:???
ふと、なのはが何かしゃべったような気がしたが、お構い無しにそのまま攻撃を加えるティアナ。
ぶつかる衝撃で膨大な爆発が起こる。
だが、障壁を破った感覚がない。
「おかしいな……二人とも、どうしちゃったのかな?」
「え……」
煙が消えると、なのははレイジングハートを待機状態にさせ、スバルとティアナの攻撃を素手で受け止めていた。
「強くなりたいのはわかるけど……模擬戦は喧嘩じゃないんだよ」
「なのはさん……」
素手で魔力刃を受け止めているため、なのはの手からは血が流れている。
「訓練の時だけ言う事聞いて、本番になって危険なことしたら、訓練の意味、ないじゃない」
なのはは悔しかった。
今まで、自分は完璧な教導官だとは一度も思った事はない。まだまだ至らないことはたくさんあると思う。
だが、訓練のときだけいいこぶって言う事を聞いて、自分の知らない間にこんな事をしていたのだ。
「ねえ……私の言ってる事、そんなに間違ってる?」
なのはの声を聞いて、二人は押し黙ったままだった。
「くっ!」
ティアナはクロスミラージュを通常携帯に戻し、とび下がって近場のウイングロードに立つ。
「私は!」
ティアナはも室にカートリッジを消費する。
「もう…もうだれも傷つけたくないんです!!」
魔法陣が展開され、魔力の塊が精子絵されていく。
「ティア……」
スバルはそんなティアナを見る事しか出来ない。
「私は…強くなりたいんです!!」
思い起こされるあのときの出来事。
兄が死んだとき、向けられた言葉は残酷なものだった。
航空隊にあるまじき失態。無能。役立たず。
ひどい言われようだった。
ちがう、そんな事はない。
ティアナは首を横に振る。
兄の魔法は役立たずなんかじゃない。
自分がそれを証明してみせる。
そして兄が取れなかった執務官になってみせる。
今、ティアナは錯乱していて、なのはを狙っているのだが、既にそれがなのはなのかあいまいな感じになったが、そんな事はどうでもよかった。
「少し、頭冷やそうか……」
そんなティアナを見て、なのはは魔法陣を展開し、人差し指をティアナに向ける。
「うわあぁぁーーー!!ファントムブレエェ」
「シュート」
なのはから放たれた魔力弾は、真っ直ぐティアナに直撃。
「ティアナ!」
442まじかるしん:2007/07/16(月) 16:35:35 ID:???
スバルはティアナの元へいこうとするが……
「ば、バインド!?」
「良く見てなさい」
なのはは冷たい目でスバルを見た後、もう一度ティアナを見てもう一度魔法陣を展開。
「なのはさん!!」
しかし、スバルの精子も聞かずになのはは砲撃をティアナに発射する。
それはティアナに直撃するはずだったが、誰かがそれを防いだ。
「なんのつもり?」
そこには、シンがモビルジャケットを装着して、ティアナを守っていたのだ。

シ「シンは魔王と対峙する。大切なものを守るために……今、シンと魔王なのはとの激戦が始まろうとしている!次回、魔道戦士まじかるしん第19話「伝えたいこと」この激戦、勝ち抜け、シン……(こそーー)」
な「………」
フェ「な、なのは……」
な「わかってるよ、そういう風に言えって台本に書いてあるぐらい私にもワカッテルヨ……」
ヴィ(なんか途中からおかしくなってないか?)
レ(いや、そもそも次回はシンと隊長は闘わないはずだが…)
ヴィ(ばらすなよ)
レ(だますよりいいでしょ。流石に黙ってたら期待はずれって思われますよ)
ヴィ(まあ、そうだな……)
な「シン、ちょっとお話するためにお散歩しよっか」
シ「って!全然わかってないじゃないですか!!」
な「君の言いたいこともわかるけど……けど、私は今悲しんでいるんだよ」
シ「それ俺に言わないでください!それにちょっと変えてますけどそれ違う人のセリフですよ!?」
な「いいから、ちょっといこうか……」
フェ「ちょ、なのは!」
ヴィ(あ〜あ、かわいそうに……)
レ(がんばれシン、多分フェイト隊長がフォローしてくれる)

投下完了。
相変わらず予告編で雰囲気ぶっ壊してます。
443通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:42:06 ID:???
GJ
遂にまじかるしんも例のあの話に入ったか。
一体どう落ちをつけるのか楽しみ。
444通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:48:44 ID:???
GJ




スバルの精子のせいでまともに感想書けないほど笑い震えております。
445通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 16:57:12 ID:???
GJです
しかし

>しかし、スバルの精子も聞かずになのはは砲撃をティアナに発射する。
どう見ても精子です。本当にありがとうございました。
446通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 17:00:29 ID:???
GJ!
今後の展開が激しく+(0゚・∀・) + ワクテカ +
447通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 17:00:44 ID:???
まずはGJ
だが「空師」「陸師」とはどういうことだ
448通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 17:02:12 ID:???
>>447
空戦魔導師のことを空士、陸戦魔導師のことを陸士ってStrikerS本編でも
明記があることからタイプミスかと。
449通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 17:04:02 ID:???
しまった色々ドジこいたーーーーーーーーー

>>447二行目は「りりかるシード STS」さん宛でorz
450通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 17:25:29 ID:???
goodjob!
レイの地味な黒さにレイスキーの自分も感動

ところで、○ら○い○ってなにかなw
451通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 17:32:37 ID:???
>しかし、スバルの精子も聞かずに

なるほどつまりスバルはふたなry
452まじかるしん:2007/07/16(月) 17:40:27 ID:???
うわ、よく見たらすごい誤字だ…
精子じゃなくて静止でお願いします。
453通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 18:05:54 ID:???
マジシン氏GJ!
歩きながら読んでたんだが魔力の精子絵って誤字に思わず吹いて周りから注目されちまった

誤字探しの為に投稿前に読み返すと結構誤字防げますよー
これからも頑張って下さい
454通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 18:51:41 ID:???
>>450

ヒント:いい男
455通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 19:55:57 ID:???
A’s氏の誤字脱字は最早芸術の域に達しているので、最近は話そのものと同じぐらい楽しみにしているw
456通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 21:06:46 ID:???
GJ!
皆が吹いた通り、俺も同じ場面で吹きました。

さて、俺も頑張って書くぞ〜!!
てか、キャラが多いと状況、戦闘描写が大変だ
45738 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/16(月) 21:21:07 ID:???
>>384
設定変更がいまいち良く判らない件。
言ってませんでしたが、今はSTS始まる前の時間軸ですよ?(Bクラス試験の前ですし)
レイの生存って意味なら、奇跡の(本人にとっては最悪の)生還って事にしてます。

>>384>>385
やべえ、ナチュラルにミスったorz
ここから判断出来ると思いますが、俺英語駄目orz
デバイスが喋る時(プロテクションとか)も普通に日本語で書きます。

……そして、レギュラー一人忘れてた件orz
458:2007/07/16(月) 21:36:03 ID:???
投下いいですか?
459通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 21:39:39 ID:???
どうぞ。
460:2007/07/16(月) 21:44:39 ID:???
           j::::::::::::::::::::::::::iヽl‐ヽト、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙:、
           {::::,r'|::::::::::::::::',,ィフテミヽi、:::::::ハ从:::::::::::::::ヽ::::',
           |ハ{ |:::::::::::::::::',┴-<    ',::::l'rテlィ::::::::::::::::i ヾ:、  
            ';ハ`::::::::::::::::::ゝ      ',l ヒ_j_|::::::::::::::::::i         
           ′ハ::::jヽ:::::ハ::i (⌒ヽ   >  j:::::::::::::ト::::i         
            __|_\i ヾi しノ、--‐  ノ::lヽ:::iヽiヽi
             /     ̄ ̄ ̄7  ヽ‐' /リヽi ヽi ここが新しく建設された連合軍の月基地ですか
          ∠        /` 、_,.、∠__  ゙  ゙   
    __,,..-‐''"´ ̄ ヽ.      ∧ニ{    _,.7|      馬鹿なナチュラル共が造ったにしてが設備が整ってますね♪
  ,-:'       :::::::::' ,     / y´ _,.-''"  |       
/        :::::::::::::::',    /フ_,.-''"\    |__
`゙''ー-、  :::::::::::::::__ ヘヾ',   /::::::::::::::::::::::::`、  |:::ヽ
   { \::::::::::::::://::::ヽヽ',  ,ヘ::::::::::::::::::::::::::: ', ',::::::\
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           'i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;::::;::::::::::::::::;:::;::::::::::::::::ノ
         ヽ'!::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ:iヽiヽ:::::::::ノノノヽ:::::<´
            !ヾ:::::::::::::::::::::::::::,イ二ニニコヽイ-,'ニコ'!::;l'|:)
           ヽ:::::::::::::::/ヽ::::/  '"て)ヾ, r''≡= l:ノリ'
           ヾ,、:::::::l ヘ,l:::l   ‐'"   |`丶  l/
            `ー--;:ヾリ:::::`;;イ    、_ ,)    !ーノ
               ヽ:`'::::::_;イ  ,___    /シ´
               /::::rニ-‐'  丶---'  /-'´  そうだなキラきゅーん♪
             、_i'ソ:::::| 、ヽ、    ̄  ,.イ;`i   
             ー-'イ:|  ヽ  `丶 --'  |ノ '    それじゃ早速まぐわい・・・
             ,. - ' ´ '   \  ヽ.   /  ト、     
         _,. ‐'´                 `ヽ、  
     ,. - '' ´    ー-----  、. _       _,,. `ヽ、
   /         ''"        ``丶  . '"       `ヽ 、
  /         ;              、         、  ヽ
. /                          ,            i   ',
|          ,                  l          |   l,
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     〃 l  /   |    | /| /||`、 |L-ッ∠-- 、 ! /           |
        | / |  |  /|/ !| |Vハ| |// ○   r' /      /         |
        l/ | /| ト、厂|「ニヾi 《ーハ! └─ '"  /〃    /          |
          j/ |/  ヽ〈 ○ l/         ///  /|/        | |
             /    ! ー‐ァ'′          ///  / |           |   
             /    |  /ヽ    __    // / /!    ‖     ,ィl| |
         / 〃   ∨   r ニ--┴ 、 〃 | / l l    ||   /川リ
         | /l     ハ   ∨  ___ }   |/ |/|   ||__ / 〃 !
         |/ |    /  \  ヽ /___.ノ     ! /l |  /┴┐二人とも!オレ達はレクイエムを破壊する為に連合軍の基地に駐留しているんですよ!
         |l |  /|    \└ニ二    ∠-┼レ'´ ̄ ̄| あまり軽率な行動は・・・
         l! | | ハ    __」ヽ     ∠ '´       |
461:2007/07/16(月) 21:45:59 ID:???
「いっただきまーす。」
なのははジュエルシード探しを途中でユーノに任せて、今は自宅にて夕食中。
「そういえば、なのは。この間の人、意識が戻ったんだって?」
なのはの父、高町士郎が聞いてくる。
「うん、今日学校の帰りに病院に行ったら目が覚めてたの。」
「それで、どんな人だったの?」
なのはの姉、高町美由希はなのはが助けた男の子に興味深々な様子で聞いてくる。
「えーと・・・それがどうやら記憶喪失らしくて・・・。」
「記憶喪失?」
「うん・・・。」
なのははキラが他の世界から来た異次元の住人であることをユーノが推察していたが、
流石に家族には魔法や異次元の事は話していないので、記憶喪失ということにしておいた。
医者の方も「一時的なものかもしれませんが、記憶が混乱しているようです。」と診断していた。
「まぁ・・・それは大変ね・・・。」
なのはの母、高町桃子が困ったような表情をする。
「何か、身元がわかるようなものはなかったのか?」
なのはの兄、高町恭也が尋ねてくる。
「それが、何もないみたい。」
確かに医者から聞く限りではキラは身に付けていた服以外には何も持っていなかった。
「そっか・・・それじゃ一度父さん達も会いに行ってみようか。」
「え?本当?」
「ああ。明日店が終わったら一緒に病院に行こうか、なのは。」
「うんっ。」

「ごちそうさま〜。」
食事を終えたなのはは食器を流し台に持って行って二階の自分の部屋へと行く。
(ただいま、なのは。)
すると、ユーノが先になのはの部屋に戻っていた。
(おかえり、ユーノ君。どうだった?)
(うん、今日も何も収穫無しだったよ。)
(そっかぁ・・・。)
(でも、こんなものを拾ったんだ。)
するとユーノは自分の寝所から白いクリスタルのようなものをなのはに見せた。
(何これ?宝石?)
なのははそのクリスタルを手に取ると透き通るようなその輝きを目にした。
(いや、どうやらそれはデバイスみたいなんだ。)
(え?デバイスって、レイジングハートと一緒って事?)
(うん、でもこのデバイス変なんだ。)
(変?)
(うん、僕がいくら呼びかけても返事もしてくれないんだ。だから名前も何もわからない。)
(それって、どういうこと??)
(こういうデバイスは最初から持ち主が確定しているんだけど、その持ち主がわからない以上使い道はないね。でも・・・。)
ユーノが途中で言葉が濁った。
(どうしたの?ユーノ君?)
(これを拾ったのって、あの公園なんだ。)
あの公園。数日前にキラがいたあの公園のことである。
(それじゃこのデバイスって、もしかして・・・。)
(うん、あの人のものである可能性が高いんだ。)
462:2007/07/16(月) 21:46:13 ID:???
   !:::::::::::!::::::::!:::::::::::::::::::::::;!::;i::::::::::::;ィ::;:::::::::::::::::/|:l=''ヘ::::::::::|:::::::::::::l;::::::::::l, ':|
   '!::::::::::|::::::::|::::::::::::::::::::::ハ::!|::::::///|::::::::::::::/ク;;!;=ニ、!:::::::!:;::::::::::::i、:::::::::|
   ヽ:::::::::l:::::::::l:i::::::::::::::::::!ニl!'l::::/''''ナー!::::::::::ノ〃' l;;;;:ソヘ::::::l::ト、::::::::| ヽ;:;::::!
.   ヽ:::l:::!i::i;::::l:ト;:::::::::::::|;:=イハ/'`i.ヽ. i:::::::; '   ー'"´  }:::;::::l l:::::::::!  'l',l::!
    ヽ'、::l' !ヽ::'!ヽ:::::::::::|, ゝ;;;;::ィ'' /:::/ ;      i:::l l::! `!:::::|    ゙'!
     ヾヽ:ヽ、ヽ::::'i、:::::::i´ ̄´   //   ヽ     ハ:! !l  !::::!
       ヽ:::i、ヾ、::ヽヽ::!     '"    ::::/    / !  '  l::::l
         ヾ、'、:`ヾ、、゙            _,:. ィ  /!       |:/
             ヽi、r'ヽ、      `"´-‐'  /  l      'うっせーよ菊人形
              ,i '、 ` ‐ 、_      /   |
           ,. -‐''|  /〉,.r┐"´`゙.  ‐‐'"     ト 、_
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       ノ::::,,./::::,イ./'     _,,-==‐''''"´ ', r'´○ヽヾ/:!:::::/:/|/ 
       /'"_ニ/:,:/ |!_l_,. -‐''  ,_   ,,.  ` `ヽ-‐'./::〃/l/ '´  
 _,,. -‐''"´ ̄ /,'/:.:.:.:゙、  ゙,     (r-、 \__      /::  | '    
'´::::::::::::::::::::::::::/'゙:l:.:.:.:.:.:.:\ ゙、    `'ー-、 、,>    /:::..::  | 貴様ぁぁぁああ!誰に向かって・・・
::::::::::::::::::::::::::::::::::::',:.:.:.:.:.:.l、:ヽ,.゙、    `ヽ、`'゙    _ノ:::::::::   |
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         ヾ、'、:`ヾ、、゙            _,:. ィ  /!       |:/誰に?
             ヽi、r'ヽ、      `"´-‐'  /  l      '
              ,i '、 ` ‐ 、_      /   |     僕が不殺ずして上げたお陰で生きてるイザーク隊長に言ってるんですよ
           ,. -‐''|  /〉,.r┐"´`゙.  ‐‐'"     ト 、_   ていうか民間人のシャトル撃墜した奴が隊長って笑えよねプ


463通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 21:46:18 ID:???
スレ違いでは?
464通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 21:48:07 ID:???
SSはGJだがさすがにこのAAはどうよ…w
465:2007/07/16(月) 21:49:30 ID:???
魔法少女リリカルなのはクロスSEED
第02話「新たなる生活の始まり、なの」



翌日。
なのはは学校が終わると、そのまま自宅へと帰宅し店の手伝いをしていた。
そして店が閉店し、父と母となのはでキラのいる病院へと向かう。
「それで、そのキラって子はどんな子なんだ?」
バスの中で士郎がなのはに聞いてくる。
「えと・・・優しそうな人だったよ。」
なのはのキラの第一印象は優しそうであった。
だが、昨日の会話での垣間見たあの悲しげな瞳が気になった。
「まあ昨日目が覚めたばかりじゃ何もわからないか。」
そうこう話てる間にバスは病院の前に着く。

「えと、こっちが病室だよ。」
そういってなのはが二人をキラの病室まで誘導する。
コンコンと病室のドアをノックするなのは。
「・・・どうぞ。」
ドアの向こう側から小さい声で返答するキラ。
「失礼しまーす。」
「あ・・・君は・・・えっと、なのはちゃん?」
「あ、私の名前覚えててくれたんだ?」
「まあ、昨日会ったばかりだし・・・そちらの人達は・・・?」
キラは不思議そうな顔で二人を見る。
「あ、えっと私のお父さんとお母さん。」
「初めまして、なのはの父親で高町士郎です。」
「初めまして、なのはの母親で高町桃子です。」
二人は自分の名前を言うと軽く会釈した。
「あ、どうも・・・初めまして、キラ・ヤマトです・・・。」
それに次いでキラも会釈する。
「キラくん、もう起きてて大丈夫なの?」
昨日までは横たわっていたはずの患者が体を起こしていたのに気付いたなのはがキラに問う。
「うん、体を起こすことぐらいは・・・。」
「すごーい・・・。」
なのはは昨日、医者から聞いた症状では何日かは絶対安静だと聞いていたのだが、まさか次の日には起き上がれるようになっているのは思いも寄らなかった。
「確かに、すごい回復力だな。」
士郎が感心したように言う。
「あら、あなたも負けてないんじゃない?」
桃子が意地悪そうに士郎に言う。
「おいおい、それは言わない約束だろ?」
「だって、あの時はものすごく心配したのよ。」
「大丈夫だ、これからはずっとそばにいるから。」
「あなた・・・。」
二人の間に誰も入る事の出来ない空間が出来ていた。それに気付いたキラはなのはに目線を配る。
「えと・・・これは。」
「ごめんなさい・・・うちのお父さんとお母さんスイッチが入るといつも"ああ"なんです・・・。」
466:2007/07/16(月) 21:50:46 ID:???
「あ、はは・・・・・・。」
キラは目の前の光景に対して、ただ乾いた笑いが出ていた。
「そういえば、今日はどうしてお父さんとお母さんが?」
さっきから疑問に思っていたことをようやく口にしたキラ。
まぁ、目の前の光景を見てその疑問が一瞬吹っ飛んでいたのだが。
「うん、それが昨日キラくんのことを話したら一度お見舞いに行こうかって・・・。」
「そうなんだ・・・。」
「あ、そうそうそれで君に聞きたいことがあったんだ。」
ようやく空間から離脱してきた士郎がキラに問いかける。
「僕に、ですか?」
「ああ、君、記憶喪失だって聞いたけど、記憶はまだ戻っていないのかい?」
「・・・・・・。」
厳密に言うとキラは記憶喪失などではない。
ちゃんとこの世界に来るまでの記憶もちゃんとあるが、この世界ではその記憶もまったく意味が無い。
なので、医者が自分の事を記憶喪失だと診断したのだろうとキラは推察した。
「・・・・・・はい。」
「覚えている事は名前以外には何かないのかい?」
「・・・いえ、何も。」
「それじゃこれからどうするんだい?」
「・・・それは・・・。」
キラは答える事が出来なかった。
別世界から来た自分に、この世界には帰る場所も頼れる友人も知人もないのだから。
「・・・ふむ。母さん。」
「何ですか?」
「昨日のあれ、賛成か?」
「何言ってるんですか、私は賛成ですよ。」
「????」
なのはは二人の言っていることがわからず混乱していた。
「キラ君。」
士郎はキラをまっすぐ見る。
「あ、はい。」
そして一息置いて、口を開く。

「もし、よかったらウチで働かないか?」
467:2007/07/16(月) 21:52:17 ID:???
「「・・・・・・え?」」
キラは何秒か後にようやく言葉を発した。偶然だが、父の言葉の反応に遅れたなのはも言葉を発したのが重なった。
「いや、実はウチ喫茶店やってるんだけど、この間ウエイターの男の子が辞めてしまって男手が足りないんだ。」
「・・・・・・はぁ。」
展開に頭がついていってないキラはただ返事を返すのみであった。
なのはに関しては開口した状態のままである。
「それで、もしキラ君さえよければウチで働かない?」
呆けているキラに桃子が問いかける。
まさかなのはの知らないところでこんな話が展開していたとは思いも寄らなかった。
「で、でも・・・僕・・・。」
「ああ、大丈夫。住む所なら安心してくれ。うちの道場を使ってくれればいい。」
「・・・なんで。」
「?」
「どうして、僕なんかの為に・・・そこまで、してくれるんですか・・・?」
初めて会ったばかりの、しかも記憶の無い素性も分からない男を住み込むで雇うなんて。
「困った時はお互い様ってね・・・まぁ正直人手が欲しいのもあるけれど。」
「それに。」ポンと桃子がなのはの頭に手を置く。
「この子があなたの事を助けた事もあって、あなたの事が気になるみたいだし。」
「お、お母さん。」
「どうかな?君さえよければと思うんだが・・・。」
「・・・・・・うっ。」
キラにはこの人達の優しさがとても心に響いた。
自分の世界ではコーディネイターとナチュラルがお互いにいがみ合い、殺し合う戦争の中、キラの心は崩壊寸前だった。
違う世界ではこうも違う、人の優しさがキラにはとても響いたようで。
「う、うわあああああああああああ!!!!!!」
その感情が爆発し、嗚咽し、涙を流した。
「キ、キラくん!?」
「どうかしたのか!!?」
「だ、大丈夫?」
なのはと士郎と桃子が心配そうにキラに駆け寄る。
それでもキラの涙は止まらなかった。
でもそれは悲しみの涙ではない、優しさに対しての喜びの涙なのだから。
468:2007/07/16(月) 21:53:34 ID:???
数分後。
「落ち着いたかい?」
士郎がキラの涙が止まり、呼吸が一定になったのを見て問う。
「あ、はい・・・すみませんでした。」
顔を俯けるキラ。みっともない姿を見せてしまったのが恥ずかしいのだろう。
「あ、いや気にしないでくれ。それでさっきの答えだけど・・・。」
「・・・僕で、いいんですか?」
「君さえよければ。」
キラの問いに笑顔で答える士郎。
「・・・・・・ありがとうございます。」
キラの返答に顔が綻ぶなのは。
「それじゃ・・・!!」
キラが顔を上げて口を開く。
「・・・僕でよければ、働かせて頂けますでしょうか?」
「もちろん、歓迎するよ。」
「これから、よろしくね。」
士郎と桃子が微笑みながらキラに言う。
「・・・・・・はい。」
キラは深々と頭を下げた。するとコンコンと病室のドアがノックされる。
入ってきたのは看護婦と医者。
「キラ・ヤマトさん、回診の時間です。」
「あ、はい。」
「それじゃ、私達はこれで。」
「あ、キラさんのお知り合いの方ですか。ってなのはちゃん?」
看護婦がなのはに気付いて目線を向ける。
「はい。」
なのはは最初にキラを見つけた時に名を名乗っていた上に、ここ最近毎日病院に通っていたおかげで顔と名前を覚えられていた。
「それじゃ、そっちのお二方は・・・。」
看護婦が目線を士郎と桃子へと向ける。
「あ、どうも、なのはの両親です。」
「それでは今から診察ですので、少し退室して頂けますでしょうか?」
「はい、今日はもうこれで失礼します。キラ君。」
士郎に呼ばれたキラはそっちへ顔を向ける。
「あ、はい。」
「お大事に。」
「・・・すいません、ちょっとよろしいでしょうか。」
帰ろうとしたら、先程の医者に呼び止められた。
「はい、なんでしょうか?」
「ちょっと彼の、キラ・ヤマト君の件でお話が・・・。」

そういってキラの診察が終わると個室に入る高町家の面々。
そこで聞かされるキラの身体能力の高さと超人的な回復力。
運び込まれた時は医者は助からないだろうと思っていたのが、
ありえない速度で回復していく体。たった数日での意識の回復。
本来なら全治何ヶ月かの怪我なのに、もう起き上がるまでに回復している。
精密検査を行わないとはっきりとした事は言えないが、いずれも並みの人間を超えていることが明らかになった。
驚愕の表情を隠せない面々はその日は自宅へ帰宅した。
469通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 21:54:02 ID:???
失礼、SSも投下とは。支援
470:2007/07/16(月) 21:55:04 ID:???
「もう動けるんですか?」
フェイトはアスランが立ち上がっていることに対して驚きを隠せなかった。
「ああ、まだ激しい運動は出来ないけどな。」
そういってアスランは自分の腕を上下させる。
あれからまだ何日も経っていないのに、問題なく立つことができるアスランの回復力はまさにコーディネイターといったところだろう。
「この分だと、明日か明後日には始められそうだな。」
「?何をですか?」
「魔法の訓練だよ。君が教えてくれるんだろう?」
「あ、はい、そうです。」
「しかし、魔法なんて存在しないものだと思っていたが、目の前で見せられると信じるしかないな。
 しかもそれを俺が使えるだなんて・・・まるで夢でも見ているみたいだ。」
そういってアスランはクスッと微笑む。
「アスランさんが元々いた世界には魔法が無かったんですね。」
「ああ、空を飛ぶとか手から光線を出すなんてこと、MSでもないと出来ないことだし。」
「MS?」
アスランが発した聞きなれない単語に反応したフェイト。
「・・・そっか。ここにはMSなんて必要ないものだからな。」
「あの、MSってなんですか?もしかしてデバイスのことですか?」
「・・・兵器。」
「えっ?」
アスランが言った言葉に驚くフェイト。
「MSは、人が人を殺すために、人が作り出したものだから・・・。」
そう言ったアスランの瞳はひどく悲しげに揺れていた。
「人が人を・・・。」
「・・・すまない。だが、ここにはそんなものは必要ないし、君が知る必要もないさ。」
ポンとフェイトの頭に手を乗せるアスラン。
「今の事は忘れてくれ。」
その言葉の奥にある意味をフェイトはまだ、知らない。
471:2007/07/16(月) 21:57:25 ID:???
そして、キラの退院の日。
夕方に学校帰りのなのはがお迎えに来ていた。
「色々とお世話になりました。」
キラは医者と看護婦に頭を深々と下げる。
「いや、何。まさかこんなに早く退院できるとは、我々としては本当に驚きだよ。
 まぁ、以後はあまり無理をしないように気をつけるんだよ。」
「はい。」
「なのはちゃんもまた遊びに来てね。」
看護婦がなのはの頭を撫でる。
「にゃはは・・・は〜い。」
「それで、記憶が戻るまで高町さんの所でお世話になるんだって?」
「はい。」
「ちゃんと、恩返しをするんだよ。」
ポンと肩を叩く医者の目はキラを真っ直ぐ見ていた。
「・・・はい、必ず。」

「それじゃ、ありがとうございました。」
「ありがとうございました〜。」
見送る医者と看護婦。それに合わせて手を振る。
「さて、それじゃ行こっか、キラ君。」
「うん。」
そして、バス停へと歩く二人。
待つこと数分後にバスが来て乗り込む二人。
「あ、そういえば。」
「?」
ゴソゴソとなのはがポケットを探る。
そして取り出したのは、あの日ユーノが拾ってきた一つのクリスタル。
「キラ君、これに見覚え、ある?」
キラはなのはが差し出してきた手の平に乗っているクリスタルを取り、見てみる。が、
「・・・いや、見た事ないけど・・・。」
「そっか・・・。」
「どうしたの?」
「実は・・・。」
なのははこのクリスタルをキラの倒れていた場所で拾ったのを説明した。
「だから、てっきりキラ君のものかと思って。」
「そうなんだ・・・でもごめん。やっぱり見た事無いや。」
キラはなのはへクリスタルを返す。
「あ、次の駅で降りるよ。」
そういってなのははブザーを押す。
472:2007/07/16(月) 22:00:04 ID:???
バスから降りて歩く事数分。
「ついたよ、ここが私の家、喫茶『翠屋』だよ。」
「へぇ〜・・・。」
キラは目の前の喫茶店を見て感嘆としていた。
以前なのはから実家がお店をしていると聞いてはいたが、まさか喫茶店とは思わなかった。
「さ、中に入ろう。」
「うん。」
なのはに連れられる形で中に入っていくキラ。
「ただいま〜。」
「おかえりなのは。」
「おかえり〜。」
なのはが帰ってきたことに気付いた士郎と桃子が返事をする。
「・・・えと、どうも。」
「ああ、キラ君。無事退院できたみたいだね。」
「もう、大丈夫なの?」
「あ、はい。急激な運動とかはまだ出来ませんけど、ある程度のことなら・・・。」
医者に言われたことを踏まえつつ、返答する。
「そうか、それじゃ。」
士郎が右手を差し出してくる。
「これから、よろしく。」
「・・・はい。」
キラは差し出された右手を同じ右手で握り返した。


第02話・完


予告
始めるアスランの魔法の特訓、翠屋での生活を始めるキラ。
そして、少女と少女は運命の出逢いを果たす・・・・・・。
次回、魔法少女リリカルなのはクロスSEED第03話「もう一人の魔法少女、なの」
473:2007/07/16(月) 22:04:36 ID:???
第03話「もう一人の魔法少女、なの」

謎の魔法少女と退治するなのはであったが無事に終わった。

474通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 22:06:37 ID:???
>>473
ちょwwwなんだそれはw
475通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 22:07:57 ID:???
GJ!
描写の量に反比例して、アスランの方が魔法への関わりが進んでるのね。
キラが堕落フラグを回避することを願うばかりだ。

てか、AAは偽物の仕業じゃないの?
476:2007/07/16(月) 22:10:52 ID:???
いえ、AAも私の投下ですw
少し調子に乗りましたw
477通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 22:22:04 ID:???
冗談を混ぜ込むとは中々やるな!w
だがあまりやりすぎると駄目な諸刃の剣

気を付けろよ!!
478:2007/07/16(月) 22:22:04 ID:???
えと、以上で投下完了です。
ちなみに僕以外の誰かが何やら色々投下しているみたいですが、
まぁ、458、461、465〜468、470〜472で見てくればよろしいかと思います。
感想とか色々あるんですが、書くと荒れそうなのでやめておきます。
479通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 22:22:53 ID:???
とりあえずSS書きはトリ必須だと改めて思った。

>>472の方の人
次回もwktkして待ってるよ。
480通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 22:52:33 ID:???
GJです。続き楽しみに待ってました。次もがんばってください。

偽者がでるとは・・・・、少し調子乗りすぎじゃないか?荒らしか?
481通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 22:54:56 ID:???
トリ付けようぜ
482通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 22:57:53 ID:???
ちなみになのは世界にオリ設定の種キャラを出して、
その上でなのはキャラと種キャラをC.E.に迷い込ませるSS考えたんだけどどう?
483通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 22:58:39 ID:???
なのは世界に行く必要ないじゃん。
484通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 22:59:03 ID:???
ぶっちゃけSS書いてたものの立場から言わせて貰うと書いた後に感想とかGJさえも貰えないのってかなり堪えるんだぜ?
だから、投下直後に話してる暇あったら少しでも多く感想送って欲しいんだぜ?と元職人がマジレスしてみる
そこで感想

>>404
おぉ!久しぶりになのは×キラを見た気がする
なんかちょっと心に来た。次も書くなら楽しみにしてるぜ

>>413
シンつぇぇぇ!!!ティアナは確かにコンプレックス抱きそうだな。定番のラッキースケベネタもあったな

>>442
精子吹いたww
ティアナを守るシン、次回どうなるか見物だ。
シンは何でティアナを守ったのかとか。とにかく、楽しみにしてるぜ

>>472
無印懐かしいなぁ…
次回にはアスランとキラが出会うのかな?どういう反応するか楽しみ
485482:2007/07/16(月) 23:06:25 ID:???
えと、具体的に言うと
※機動六課にはすでに最初からオリジナル設定のキラやアスランがいる
※そこで、六課のメンバー+オリキラアスを運命終了直後のC.E.に迷い込ませる
ということ。それで、種死のキラアスとオリキラアスがばったり・・・とか
486通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 23:21:58 ID:???
次元世界というより並行世界に近いと感じたなぁ。
487通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 23:22:48 ID:???
>>485
キャラを書き分けるの大変じゃないですか?
同キャラ同士の会話なんて、どっちがどっちだかわからなくなる恐れが。
488通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 23:43:58 ID:???
>>487
凸は髪の毛の量じゃない?
CEの方が薄そうだw
489通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 23:52:47 ID:???
ここでなんとなく、なのは&種キャラに合いそうなBGM(主にスパロボ)、とりあえず
ヴィータ=TA・KO・NA・GU・RI
リインフォースU=Fairy Dang-Sing
シン=ACE ATTACKER Ver.W
レイ=ASH TO ASH
かな?
490通常の名無しさんの3倍:2007/07/16(月) 23:56:07 ID:???
シンは個人的に似合いそうなのが敵側にあった。名前は知らないけど
491通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 00:51:05 ID:???
>>490
アクセルならダークナイトだが…

シンならエースアタッカーVer.Wとかエブリウェア・ユー・ゴーのドラマレスバージョン、ブラックホール辺りが合うと思うが
激しくスレ違いだよな、これ・・・なのは系のBGMも妄想してるから良いのか?
492暇人A:2007/07/17(火) 00:55:09 ID:???
アクセルかはわからないが、2だけで聞けるのの中に自分の書いてるシンにぴったりのがありました


真鍮の真心が一番好きだけどね
493通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 00:58:06 ID:???
>>492 暇人氏
機体かパイロットがどんな感じか書いて貰えたら曲名応えられるかもしれない
494通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 01:00:04 ID:???
>>489

私は
なのは・・・・・ACE ATTACKER(αリアル系後期)
フェイト・・・・・DARK KNIGHT(OGアクセル)
はやて・・・・・Guardian angel(Jカルヴィナ後期)

スバル・・・・・流星、夜を切り裂いて(OGアイビス)
ティアナ・・・・OVER THE WORLD WALL(OGフィオナ)

エリオときゃろがおもいつかねぇ・・・・・orz
495暇人A:2007/07/17(火) 01:05:47 ID:???
いや、マップ曲化してたんで印象薄いんですよw
まぁ明日にでも探してみます、面白いですし
496暇人A:2007/07/17(火) 01:08:31 ID:???
キャロは本人でいいと思う、2のグルンガストね
エリオは…思いつかない
キャラ的にアラドとかならミスマッチが面白いかも
497通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 01:19:19 ID:???
スパ厨うぜぇ〜〜〜
498通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 01:22:41 ID:???
空飛ぶ陸曹はリーゼ姉妹と嵐の中で輝いてればいいよ
ギンガもなのはもリーゼ姉妹とガガガしてればいいよ
エリオはシャマルと真っ赤な誓いでもしてればいいよ



最後だけスパロボですらないな…
499通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 01:27:28 ID:???
あくまで個人的意見

エリオ…REASON(テッカマンブレード)
種割れシン…DEEP RED(新ゲッターロボ)

新ゲッターはスパロボ出てないけどね…

500シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/17(火) 01:43:08 ID:???
第十一話 ナンバーズ

リィンフォースUと同じぐらい背丈、赤い髪に、露出度の高い服装。
その少女は、自分の名をアギトと名乗った。
恐らく、先程の視覚、聴覚を奪った魔法はこのアギトのものだろう。
シンはティアナを守るようにして立ち、モードをフォースへと移行。
右手でエクスカリバー一本を握る。左手は握り拳をつくろうとすると激痛が走るが、あえて表情には出さない。
アギトによる魔法攻撃、紫色の焔玉をかわすフォワードメンバー。
放たれた焔玉は地に着弾し、粉塵と水しぶきを巻き上げる。
その二つを裂き、ガリュウが自身の刃による突きを放った。
対するのはギンガ、リボルバーナックルを用いて対抗し、二つの攻撃がぶつかりあい、衝撃が周辺を駆け抜け、両者は互いに吹き飛んだ。
威力は互角。
すると、今度はアギトによる攻撃だ。彼女の周囲に発生する今度はオレンジ色をした炎。それを操り、広範囲に渡って攻撃を放つ。
それをかわすべく、その場にいる六人は柱の陰に姿を隠した。
「ティア、どうする?」
「任務はあくまでケースの確保よ。撤退しながら引き付ける!」
「通信によれば、ヴィータ副隊長とリィン曹長が向かってるらしい。」
シンが柱の陰から敵の様子を窺うようにしながら言った。
「なんとか…合流できれば…。」
ティアナは思考を巡らす。
『よし、なかなかいいぞ、三人とも…もうすぐそっちに着く。』
『リィンもいるです!皆さん、状況に合わせたいい判断ですよ!』
ヴィータとリィンフォースから入る念話が入った。

「ルル、なんか近付いてきてる!…魔力反応は……でけぇ!!」
ルーテシアの付近を浮遊するアギトが身振り手振りで伝えていると天井が崩れ、粉塵が辺りに立ち込める。
そして、直後
「捕えよ!凍てつく足枷!!フリーレンフェッセルン!!」
粉塵の中から姿を現したリィンフォースによる捕獲魔法が発動される。
ルーテシア、アギトを中心に渦巻く水流が一瞬光を放ち、光が晴れたときには、渦巻く水流のまま凍結していた。
そして、
「吹き飛べぇぇええ!!」
残るガリュウにはヴィータによるグラーフアイゼン、ギガントフォルムによる打撃を見舞い、吹き飛ばした。
501シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/17(火) 01:46:15 ID:???
「待たせたな…。」
「みんな無事でよかったです!」
ヴィータとリィンフォースが自分達が捕獲、及び攻撃した相手の状況を確認するが、ガリュウの姿はなかった。
さらに、ルーテシアとアギトの姿もだ。
ズンッ!!
振動が地下を走る。
「何だよ、これは!?」
シンが声をあげる。他のメンバーも突然の事態に驚いているようだ。
「大型召喚の気配があります。たぶん…それが原因で…。」
気を失っていたキャロが意識を取り戻した。
「とにかく、脱出だ!スバル!!」
ヴィータは指示をだす。基本的にフォワード陣は隊長、副隊長を除いて空を飛べない。
そこでスバルのウィングロードを使い、脱出経路を確保するのだ。
もちろん、シンは飛べるのだが、彼一人で全員を運ぶのは無理だろう。
スバルはウィングロードを発動させた。


『フルバースト・ミーティアシフト』
一斉に起動する砲撃、射撃魔法がミーティアモードにより瞬時に威力強化、射程延長が行われる。
キラが両方のフリーダムの引金を引くと一斉に全てが発射され、遥か遠方の敵を撃ち落としていった。
それも束の間、視界の隅に空を駆ける灰色の光弾を捉える。
頬を伝う汗。
放たれる奔流の嵐をかわし、弾き、防ぎ、ラウへとフリーダムが向けられ、引金がひかれる。
銃口から溢れだす光が環状魔法陣によって増幅され、極大の奔流がはなたれる。
ラウ、正確にはレイとは、キラの言葉とシンの助けもあって和解、というには過言だが、少なくとも撃たれるという関係ではなくなったはずだった。

ラウとアレックス、正確にはレイとアスランだが、彼等が言っていることがおかしい。

『キラさん、フリーダム、ミーティアモード排熱追い付きません。限界です。これ以上撃てば…』
ロングアーチからの通信に焦りを覚えるキラ。
『あとは私がやるよ。二人はキラとシグナムが引き付けてくれとるから…あとはまかせて…と言ってもあと残りは七編隊やけどな。』
はやてからの通信が割って入ると、幾分かキラの表情が和らいだ。
「お願いします。」
ミーティア、ハイマットモードプラスが解除され、中断した分の残りエネルギーでキラはラウを迎え撃った。
502シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/17(火) 01:49:34 ID:???
時空管理局 陸士部隊地上本部。
「なんだ?一体何事だ、これは…。」
「本局遺失物捜査部、機動六課の戦闘…、そのリアルタイム映像です。
撃たれているのはかねてより報告がある、AMF保有のアンノウン。
撃っているのは恐らく機動六課の部隊長、魔導士ランクは総合SS。」
ソファに座っているかっぷくのいい男は聴きとがめた。
「ん、地上部隊にSS?聞いておらんぞ!」
口調から、なんとなく不機嫌さが窺える。
しかし、そんな彼の傍らに立っている女性は、さして表情を変えることもなく、淡々と続けた。
「所属は本局ですから…。」
「後見人と部隊長は?」
相変わらず声には不機嫌さが込められているように聴こえるが
そばに立つ女性がモニターを操作すると三名の顔写真がモニターに映った。
「左から、後見人の筆頭は本局次元航行部隊提督、クロノ・ハラオウン提督と、リンディ・ハラオウン統括官。
そして聖王教会の騎士、カリム・グラシア殿のお三方です。」
「ちっ、英雄気取りの青二才どもが…。」
明らかな嫌悪を表す男。女は続ける。
「部隊長は八神はやて二等陸佐。」
男は顔を歪めた。
「八神はやて?あの八神はやてか?」
「はい、闇の書事件の八神はやてです。」
それを聴き、テーブルをバンッと叩いて腰をあげる。
「中規模次元侵食未遂の根源…あのギル・グレアムの被保護者、どちらも犯罪者ではないか!」
腕を組、ドカッとソファに男は再び腰をかける。
「八神二佐の執行猶予期間は過ぎてますし、グレアム提督の件は不問…と言うことになっております。
ですから…」
「同じことだ!!」
女の言葉を遮り、男は声を荒げた。
「犯した罪が消えるものか!」
呆れたような顔をする女はメガネの位置を直してから言った。
「問題発言です。公式の場ではお控えなさいますよう…。」
「分かっている。忌々しい、海の連中はいつもそうだ。危険要素を軽視しすぎる。」
「中将は二年前から地上部隊への対AMF兵器戦の対応予算を棄却しておられますので、本局と聖王教会が独自に立ち上げたのでしょう。」
相変わらず、表情を変えないまま女が理由を言った。
「ちっ!
近く、お前が直接査察に入れ。何か一つでも問題点や失態を見付けたら即、部隊長の査問だ。」
了解と敬礼する女。
「平和惚けした教会連中を叩くいい機械になるかもしれんからな。」
そう言って男は席をたった。
503シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/17(火) 01:52:25 ID:???

崩れ行く地下道。
その上では召喚した獣を操るルーテシアの姿。
「だ、駄目だよ!ルル!!これはまずいって!埋まったなかからどうやってケースを探す?
あいつらだって局員とは言え、潰れて死んじゃうかもなんだぞ?」
アギトが全身を使ってルーテシアに注意する。
「大丈夫…あのぐらいのレベルなら…たぶん、死なない。
ケースはクアットロとセインに頼んで探してもらう…。」
そう、抑揚なく言うルーテシアにまたもや全身を使っての猛抗議。
「よくねーよ!ルル!あの変態医師とか、ナンバーズ連中、アレックスとかラウなんたらなんかと関わっちゃ駄目だって!
ゼストの旦那も言ってたろ?あいつら口ばっかうまいけど、実際のところ私達のことなんて、精々実験動物ぐらいにしか…」
ズドンッ
何かを押し潰すような音。音の源を見れば、召喚した獣がいる地面が陥没していた。
どうやら、地下を押し潰したようだ。
「やっちまった…。」
がっくりと肩を落とすアギト。
そんなアギトを放置し、ルーテシアはガリュウへと向き直る。先の戦闘での怪我の状態を気遣うが、ガリュウは動作で心配はないと示した。
「戻っていいよ?アギトがいてくれるから…。」
ガリュウは主の気遣いにしたがって、姿を消した。
「ジライオンも…。」
戻っていいと言おうとした瞬間、桃色の召喚魔法陣が発生。
そこから発生するアルケミックチェーンがジライオン絡めとり、拘束した。
ジライオンは拘束を逃れようともがくが抜け出せない。
「な、なんだ?」
アギトが警戒し、辺りを見回すと、あるビルの屋上にキャロが立っていた。
そして頭上を二本の光の道が駆ける。そして、左右にそれぞれスバルとギンガ。
そして、中心にヴィータが、その上をシンが飛ぶ。
その光景に表情を険しくするルーテシアとアギト。
響く銃声。
とっさに回避する二人。
アギトが炎を、ルーテシアがダガーをティアナに向け放つ。
『ケルベロス』
遠距離から放たれる膨大な魔力エネルギーがその二つの魔法を飲み込んだ。
504シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/17(火) 01:55:52 ID:???
アギトを取り囲む無数の氷のダガー。そして、ルーテシアをおう金色の光。
彼女の胸につきつけられるストラーダの尖端。
六課フォワードメンバー五人の連携で、アギトとルーテシアの拘束に成功した。
「ここまでです!」
リィンフォースにより二人にバインドがかけられる。もがくアギトとは別に、ルーテシアは落ち着いたものだった。
アギトの前に降りるヴィータと、シン。
「子供いじめてるみてぇでいい気分はしねぇんだが…市街地での危険魔法使用に公務執行妨害、その他諸々で逮捕する。」

そこより離れた廃ビルの屋上に、二つの人影があった。
一人は二又に髪を結んだ女、クアットロだ。
「ディエチちゃぁん、ちゃんと見えてるぅ?」
勘に触るしゃべり方で言うクアットロ。
「あぁ…」
と答えるディエチと呼ばれる女は大きな布に包まれた何かを持っている。
「遮蔽物もないし、空気も澄んでる。よく見える」
はおっているマントが風になびく。そんな彼女の瞳に写る何かの光。
「でもいいのかクアットロ…、撃っちゃって…。
ケースは残せるだろうけどマテリアルの方は破壊しちゃうことになる。」
ディエチの言葉にクアットロはおもしろおかしそうな調子で答えた。
「ドクターとウーノ姉様曰く、あのマテリアルがあたりなら本当に聖王の器なら、砲撃くらいで死んだりしないから大丈夫…だそうよ?」
「ふ〜ん…。」
と興味無さそうに呟くディエチ。それから、持っている自分の背丈以上もある何かの布をはぎとった。
巨大なバズーカ砲を思わせるような形状をしている。
クアットロに入る女性からの通信。
『クアットロ、ルーテシアお嬢様とアギトが捕まったわ。』
「あぁん、そう言えば、例のチビ騎士に捕まってましたねぇ〜。」
白々しく言うクアットロ。
『今はセインが様子をうかがっているけど…』
「フォローします?」
『お願い。』
それを聞くとクアットロはメガネの位置を直し、セインと呼ばれる何者かに念話を使って通信を開始した。

『セインちゃん』
「は〜い、クア姉…。」
『こっちから指示を出すわ。お姉さまの言う通りに動いてね?』
「うん、了解!」
と、ヴィータたちがいる道路の下に生えている手がそう言った。
505シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/17(火) 01:58:58 ID:???
『は〜い!ルーお嬢様。』
フォワードメンバー、リィンフォース、ギンガに囲まれているルーテシアに念話が入った。
「(クアットロ…)」
声から相手を推察する。
『何やらピンチのようで、お邪魔でなければクアットロがお手伝い致します。』
何やらつっかかる言い方だが、ルーテシアは気にしないようだ。
「(お願い…)」
と念話で返す。
念話の向こうで醜悪に顔を歪めるクアットロ。
『は〜い、ではお嬢様…、クアットロの言う通りの言葉を、その赤い騎士に…。』

一方、なのはとフェイトはヘリの護衛へと向かう途中だった。
「よかった、ヘリは無事」
フェイトが安堵する。しかし、なのはは異常に気づき、顔をしかめた。
『市街地にエネルギー反応!大きいです!』
『そんな…まさか!?』
管制の異常を察知したはやてはフレスベルグを中断。
キラも、気をとられていた。
「キラ!」
シグナムに大声で呼ばれ、気付くと、
『スレイヤーウィップ』
アレックスの放つ魔力の鎖が左のフリーダムに巻き付いた。
「うっ!?」
その鎖を這ってくる電撃がフリーダムに触れる前に手放すと、左のフリーダムが爆発。
シールドを張り、直ぐ様ドラグーンの回避、ラウ、アレックスの迎撃にうつる。
市街地。
ディエチを中心に渦巻く、オレンジの光。魔法陣とは異なる。
そして、巨大な砲口をストームレイダーへと向ける。鮮やかな光を収束させていく。
『砲撃のチャージを確認!物理破壊型。推定、Sランク!』

「インキューレントスキル・ヘビーバレン発動」
ディエチは淡々と作業を進めていく。

一方、ルーテシアはクアットロの指示通りの言葉をヴィータへと告げていた。
「逮捕は…いいけど…。大事なヘリは…放ってていいの?」
驚愕する一同。直ぐ様ヴィータがシンに指示をだす。
「シン、早くヘリに向かえ!」
「えっ?向かえったって今から…」

「あなたは…また、守れないかもね…。」
ルーテシアは続ける。
「早く!!お前なら、間に合うかもしれないだろぉ!!!」
怒鳴るヴィータに気押され、シンはカートリッジを消費。ストームレイダーへと向かった。
『Destiny Form, フォースムーヴィング』
飛翔を開始したシンの姿は見る間に小さくなっていった。
506シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/17(火) 02:01:47 ID:???
「発射。」
覇気、怒気、なんの感情も篭っていないただの言葉で、ヘビーバレンは放たれた。
放たれた閃光はストームレイダーへと一直線に向かう。
機動六課一同に走る緊張。
キラもシグナムも気にかかりはするが、今は気を散らせない。
フリーダムのカートリッジをリロードし、通常射撃でドラグーンを撃ち落として行く。
「集中しろ!キラ・ヤマト!気にかかるのは分かるが…くっ!!」
シャイニングエッジを弾くシグナム。しかし、直後に突進してきたアレックスにタックルで吹き飛ばされる。
「シグナムさん!くっ!レイ!!」
ディファイアント一閃を体を沈め、かわし、カウンターで逆手横一閃を見舞う。
しかし、それはシールドで弾かれた。

はなたれる砲火がストームレイダーを飲み込まんと襲う。
そして、爆炎をあげた。

『砲撃…ヘリに直…撃…?』
ロングアーチスタッフの愕然とした声。
『そんなはずない!』
『ジャミングが酷い、データ来ません!』

「ストーム…レイダーが……。」
一瞬の反応の遅れをラウは見逃さない。
『ユーディキウム』
キラの背後に奔流が直撃した。
「ぐぁぁっ!!」
『ハイマットモード、ダウン・ドラグーン損傷。』
フリーダムから状況が伝えられ、スピード、高速戦闘での安定性がダウンする。
「おぉぉ!!」
アレックスがジャスティスの障壁を展開しながら、盾を突きだし、シグナムに攻撃をしかけてる。
障壁を展開。
一瞬だけ抵抗を見せるが、簡単にジャスティスに突破され、バインドで引っ張られる。
そして、ファトゥム01にブレフィス、シュペールラケルタを追加し、連携させシグナムを吹き飛ばした。

市街地。
「うっふふのふ〜…。どう?この完璧な計画!」
クアットロは楽しげに言う。
「黙って、今、命中確認中。」
ディエチはクアットロを制すると、撃墜確認に集中した。
「あれ…まだ飛んでる。」
晴れていく爆煙の中に揺らめく人影。
管理局、機動六課が誇るエースオブエース、高町なのはだ。
「スターズ2とロングアーチへ、こちらスターズ1。
ギリギリセーフでヘリの防御成功!」
507シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/17(火) 02:08:03 ID:???
ほっとする六課一同。
そしてクアットロとディエチも目を丸くしていた。その二人めがけ、フォトンランサーの雨と、デリュージが降り注ぐ。
かわす二人、その背後に降り立つフェイトと前に降り立つシン。
「囲まれた…。」
「早い!?」
左右に散るクアットロ、ディエチ。そして、同様にシンとフェイトも左右に散る。
「止まりなさい!市街地での危険魔法使用、及び、殺人未遂の現行犯で逮捕します!」
八発のプラズマランサーが用意される。
「今日は遠慮しときますぅ〜!」
相変わらずふざけた調子のクアットロが言う、そして合流したディエチを追うのはシンだ。
「IS発動、シルバーカーテン!」
姿を消す二人。
「シン、一旦引くよ!はやて!」

「位置確認、詠唱完了!発動まで、あと四秒!」

はやての言葉に、フェイトとシンが身を翻し、二人を追うのをやめる。
「離れた!?何で?」
シルバーカーテンを解除、適当な場所で動きをとめると空中にある漆黒のかたまりに気付いた。
「広域…空間攻撃!?」
「うっそぉ〜ん!!」
デアボリックエミッションが発動。
迫りくる空間攻撃から逃れるため、ひた走るクアットロとディエチ。クアットロにディエチは抱えられ、なんとか攻撃範囲から逃れるが、三方向から砲撃魔法で狙われる二人。
絶対絶命そう思った時だった。
『ディエチ!クアットロ!!じっとしてろ!!』
声がした。
『IS発動!ライドインパルス!』
フェイトが発射体制に入る。
「トライデント・スマッシャー!!」
二発のカートリッジと控えに放たれる三本に分かれる奔流。
「エクセリオン・バスター!!」
一発のカートリッジと引き替えに放たれる桜色の奔流。
『ブラスト・フォーム、ケルベロス・バースト!』
三発のカートリッジを破棄、ニ本の奔流が放たれる。
三方向から放たれる砲撃が、クアットロ、ディエチを狙い、そして、奔流同士が激突、爆発を起こした。
しかし、直撃したかと思われた砲撃は何者かの乱入により避けられていた。
「ふぅ〜、ドーレねぇさま、助かりましたぁ〜。」
とクアットロ。
「…感謝…。」
とディエチ、それぞれ憔悴しきった顔で言う。
「ぼぉっとするな、さっさとたて。
馬鹿ものどもめ、監視目的だったが来といてよかった…。
セインはお嬢とケースの確保を完遂したそうだ。
合流して戻るぞ。」
そして、ロングアーチは三人の行方を見失った。
508シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/17(火) 02:17:26 ID:???
レリックの確保は出来たものの、五人を逃した事を悔いているフォワードメンバー。
そして、ティアナとスバルにまんまと欺かれたナンバーズとルーテシア、アギト。
ナンバーズは悔しがったがどうやら、ルーテシアの探しているナンバーとは違ったらしかった。

ロングアーチより戦闘状況が報告される。
『ライトニング5、敵と今だ交戦中。ライトニング2、戦線より離脱させられてます。』

『フルバースト』
放たれる五本の奔流でラウを吹き飛ばし、直後のアレックスのファトゥム01をかわす。
その直後、アレックスのジャスティスにより放たれる魔力の鎖がキラを捕えようと向かってきた。
サーベルで弾くため、フリーダムをサーベルに変え、振るうが、直前で鎖が4つに分かれた。
『Explosion Bind』
空を切るサーベル。
「こ…これは…!?」
「終りだ、ラウ、カウント十秒だ、離脱するぞ。」
アレックスはファトゥムを再び展開、離脱を始めた。
「了解した…。」
ラウも離脱を開始。
一人、上空に取り残されるキラ。もがく、しかし、抜けない。
『解除まで残り五秒、爆発まで残り七秒』
フリーダムが警告と報告する。
『回避距離まで約二キロ、回避は不可能です。』
「くそぉ…。」
『キラ・ヤマト、今行く。』
シグナムからの通信が入るが
「駄目だ、シグナム副隊長、来るなぁぁあ。」
『解除、フェイズシフト展開』
カートリッジを消費、自分を覆うシールドを発生させ、さらに
『シールド』
両腕でシールドを展開したのも束の間、朱色の閃光に飲み込まれた。
膨大なエネルギーと光が溢れ、空気を振動させる。円を描くように広がって行く爆発。
舞い上がる煙を突き破りキラが落下して来たのは五分程たってからだった。
煙が尾を引く。
二重のシールドが効いたせいか、バリアジャケットのリアクターパージまでで、ダメージは押さえられていた。
フリーダムのフレームの破片で傷付いたのか、頭から血を流している。
シグナムが抱きとめた。
騒然とするロングアーチにシグナムは言った。
「ライトニング5、ライトニング2、戻るぞ!ストームレイダーに早く戻れと伝えろ!重症だ。」
紺色のインナースーツが血で染まり、黒く変色しつつあった。
シグナムはキラを抱える手を見た。生暖かい液体で、手は真っ赤に染まっていた。
509神隠し:2007/07/17(火) 02:19:37 ID:???

はい、第十一話ナンバーズ終了です。

どうでしたか?
楽しんでいただければと思います。

書いてて思った。
アスラン強すぎ…(笑)
レイはドラグーン使いすぎだと…(笑)

さて、次回は命の理由になります。
内容は今のところ、本編にプラス、レイとアスランについてはやてたちがキラとシンに聞くという内容になるかと思います!

ではまた!近いうちに…
510通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 02:24:27 ID:???
リアルタイム乙!!
凸はやっと、角切りセイバーの恨みを晴らせたな
511通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 02:30:47 ID:???
GJです!

ところで神隠し氏、こんな時になんだが…

今作でのキラは少し不遇すぎだと思うのだが…
512通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 02:36:01 ID:???
gj!
遅くまで起きてたかいがあったぜ
しかし、おおキラ……、ナンテッコタイ
513神隠し:2007/07/17(火) 02:37:54 ID:???
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ ヽ:.:\           ',    ', ',
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ ',´二二ニ_ー、_        ',    i i
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:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:/:.:∠!:./、!:.:.:.:.:.:/{ヒリ!:.:.:.:.:.:.:! ヽ::::::: ::::::::;ノ//     /     ヽ ヽ-、
:.:.:.:.:.:.::.:.l:.:.:.:.:.:/!/=/テトl:./:.:.:/ ゞイ:.l:.:.:.:.:.l  `` - - ' // _   /       `ー ァ
:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:/ 〈_ ゞシ/イ:.:.:./  ヽ l:.l:.,イ:.:.!  ///// /// `ヽ i            /
\:.:.:.::.:.:.:.ヽ:.:!   ̄  l:./ :::::::: >:.:l l:.:/       /// /ヽ l i            /
:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:∧| ///// |′    r |/ .|/        y j i l _ノ ! l        /
:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.l         ,. -イ── -、       /八 ',  / ',         /
:.:.:.ト、',:.:.:.:.:ト、          ,.イ ー       //   ゝ- '  ヽ     /
l:.:.:!;;;;`ヾ:.:.l  `>-..,,,_    ノ ト、 ──── ' /   /      ヽ- ‐'
ヽ:.|;;;;;;;;;;;ヽト<::::::::::::::::: ̄::´::/;;;丶 ̄ ̄ ̄ ̄`i    /ー、_     |
;;;;`';;;;;;;;;;;;;;`;;;;;;;;>:::::::::::::::::,;;;'´;;;;;;;;;;;;;' ',,     l   / `ー、_ ー、   l 
ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:::::::::::::::r''´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l,____|./     `ー、ヽ |  
;;;;`;;;;;;;;;;;;;;,.イ:::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::l                ヽヽi   
キラはプロと戯れてればそれでいいんですよw
これから更にどんどんキラを弱体化していきますwww
514通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 02:40:18 ID:???
キラは十分見せ場も貰ってるし十分恵まれてるような
俺は引き立て役にしか使われてないシグナムの扱いが切ないな
515通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 02:41:42 ID:???
不遇どころか11話はキラ大活躍じゃないか
516通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 03:08:43 ID:???
>>513は偽者だッ!
トリ必須だなこりゃ
517通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 03:25:37 ID:???
シンはPrimal Innocence だろ
518通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 04:23:57 ID:???
>>513
プロキラスレのキラじゃないか
こんな辺境の地までようこそ
519通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 07:21:40 ID:???
ここまで解りやすい偽者だと如何でもいい気もするが、まぁNGするのが面倒かな
本物の神隠し氏はGJです
キラ頑張ってましたね
520通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 07:55:08 ID:???
神隠しさん、乙なの!
種氏本編と違って、このキラなら素直に応援できる。
エクスプロージョンバインド……白い悪魔のバインド→SRBぐらいひどいな。
521通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 09:39:12 ID:???
アスラン「職人のみんなにこれを受け取ってほしい」

つトリィ


アスラン「俺が作った物なんだが、きっとこいつが守ってくれると思う」


六課全員(((((違う!?何かが違うよアスラン!?)))))
522通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 09:54:57 ID:???
ちと聞きたいのだが、
なのは×ジョジョスレってどこ?
検索かけても見つからない……
523通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 10:17:35 ID:???
>>522
ttp://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1184393091/l50

思い当たるのはこのスレしかない
多分、話題が消えたかもしれんが
524リリカルスクライド//G.U. :2007/07/17(火) 10:25:02 ID:???
>>522
調べてみましたが、ジョジョリリカルってスレあったのですが
落ちてました。(72)
SSを見たいなら、リリカルなのはのクロスSSスレに
ジョジョのクロスSS投下されてます。
雑談目的なら……作るしかないのかな?

525通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 11:43:26 ID:???
中将はさっさと首都防衛隊出動させろよwww
こりゃ何人か首が飛ぶな。
526通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 11:51:58 ID:???
アスラン…強すぎwww
でもシグナムとアスランじゃ相性悪いかもな
527通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 12:20:53 ID:???
>>523>>524
おお、誘導サンクス
スレのスピードが速い
なwここは
528通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 16:36:35 ID:???
>>509
神隠しさんGJ!
この怪我でキラがもう二度と立つことも歩くことも出来なくなる
とか宣告されればなのはとのフラグが立つわけだな?
と勝手に妄想した
529通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 17:02:15 ID:???
職人様方の書くヴィヴィオが種キャラに懐くかどうか気になる今日この頃。

>>509
GJです。
ミーティアでキラスゴスって思わせといてこの落とし方はすげーわ。
530通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 17:31:06 ID:???
ふと思ったんだが、シャマルの能力ってどれぐらいの負傷までなら治せるんだろうか
A`sでなのフェが負った程度の傷なら瞬時に治せるみたいだが、なのはが例の大怪我した時は長期間のリハビリが必要だったみたいだし
今回の傷の深さ次第では、キラはしばらく戦線離脱か?
531通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 18:25:29 ID:???
>>530
いっそドラゴンボールの世界ともクロスさせて千豆とかキラに与えれば良いと思う
ピッコロVSアスランとかみたいし
532MMGSLNSDSCVG:2007/07/17(火) 19:58:20 ID:???
第1話 悪夢の鎮魂歌は突然なの
2nd PHASE 「発現」

一旦、外に出たシンは、一気に蹴りをつけるべく、大剣型のデバイス、デスティニーに魔力を集中させる。
これならビルごと一刀両断出来る。カートリッジを消費しようとした時、一筋の光がシンに向かう。
一瞬、驚いたがシンはなんなくかわす。
「へぇ、今のをかわすんだ」
粉塵の中から現れたのは白いバリアジャケット、高町なのは。
これが、“エース・オブ・エース”か。なるほど、並の魔力じゃないな。
「リミッター解除したから、手加減出来ないよ」
後から黒いバリアジャケットに身を包んだフェイトも現れる。
1VS1なら勝てる筈だ。だが、1VS2はさすがに分が悪い。
だが
「やるしかないな」
シンが力を込めると、紅蓮の翼が大きく展開される。
「え?」
なのはの驚きの声がフェイトの耳に届く。
「どうしたの?」
「ロックが…」
シンが翼を広げたのと同時に、レイジングハートのロックからシンが外れる。
〔マイマスター、あの翼です〕
「翼?」
もう10年来の付き合いとなる愛杖の言葉に耳を傾ける。
〔はい。あの翼から噴出されむ魔力がマスター!〕
「なのは!」
レイジングハートとフェイトの叫びにはっと顔を上げる。
眼前には振り下ろされる刃。瞬間的にレイジングハートで防御する。
フェイトはバルディシュをハーケンフォームとしてシンに一閃。
シンは、なんなくかわすと、上昇し、掌を向け、魔法を放つ。
パルマフィオキーナ。掌の槍を意味するその魔法は、魔法陣を必要とすることなく発射出来る。
この魔法の特性が最大に発揮される場面は違うのであるが。
フェイトは、シンに向かいながらギリギリでかわすと、バルディッシュを奮う。
533MMGSLNSDSCVG:2007/07/17(火) 20:03:58 ID:???
シンもデスティニーで返し、ぶつかり合う刃から光が散る。
ロック出来なくても当てる!
なのはの意気込みが魔法陣へと、変換される。
「ディバイーン・バスター!」
何っ!?撃つのか!?味方がロック出来ない相手と近接戦闘をしてのに!?
虚を付かれたシンは、フェイトに押され態勢を崩す。
フェイトは、なのはの射撃を目視することなくかわし、そのまま射撃はシンに向かう。
「ちぃっ!」
シンは、デスティニーを放ると、両手の甲を前に突き出す。
直撃を知らせる爆炎が舞う。
「どうかな?」
〔まだです〕
レイジングハートの声になのはとフェイトは、構える。
倒せてなくても、ダメージは与えているはず。
しかし、爆炎の中から出て来たシンの姿は、なのはの想像とは違った。
手の甲から広がる翠の光。ソリドゥス・フルゴールを用いたシンは、無傷でそこにいた。
手の内を見せ過ぎだってアスランが五月蝿いんだろうな。
シンは、心の中でウンザリすると、デスティニーを呼び寄せ、カートリッジを消費する。
1本だった剣が2本へ、アロンダイトモードからエクスカリバーモードへと変化させる。
魔力刃の出力は落ちるが、2本ある分、多彩な攻撃が可能となる。。

「もう、逃げられねーぞ、お前」
取り囲む魔導師の中でアスランは、それでも表情を変えなかった。
しかし、実際には表情を出さなかっただけである。
くっ…まだか…キラ、それにしても…
だが、アスランは心の中で管理局の間抜け振りに溜息が出る。
こうしている間にお前たちは…
アスランは突然、盾型のデバイス、ジャスティスを経由して、魔法陣を展開。
534MMGSLNSDSCVG:2007/07/17(火) 20:06:41 ID:???
ヴィータとシグナムは、それに対して構えるが、魔法陣より早く背中に水平に装着されていた戦闘機型攻撃体、
ファトゥムが垂直になり2本の魔力が放出される。
魔法陣による攻撃を予想していた2人は意表を付かれてしまう。
次の瞬間、アスランはファトゥムをパージ。足元へと寄せ、より上空へと加速する。
そして、アスランに念話が通る。
『終わったよ』
そして、その終了の合図と同時にカウントダウンが始まる。

終わったって言われても…
相変わらずなのはとフェイトと対峙するシン。
どうやらこの2人は1人でも充分強いのに、1+1なら3にも5にもなれようだ。
『発射まであと600秒』
届いた念話に少し焦るシン。
10分で逃げろってか…
「さぁ、どうする?お話、聞かせてもらいたいんだけど」
シンが無傷だったのには驚いたが、こちらの優位は揺るがないといった風になのはは、シンに問い掛ける。

「君、ちょっと待ってもらおか?」
はやては、茶髪の少年の背後から語りかけた。
「そのデータをどうするつもりですか」
はやての横で浮いている人形サイズの少女リインフォースUが問う。
その少年、キラ・ヤマトは振り向くと、答えた。
「何って、有効利用するよ。…管理局を破壊する為に」
そう言うとキラは、2本のライフルを展開し、はやてとリインに発射する。
2人がかわす間にバリアジャケットまで装着し、青い翼を広げ宙に舞う。
八神はやて、本局機動六課・部隊長、魔導師ランクSS。
今はリミッターにより、たいした魔力は持ち合わせていないだろう。
「ごめんね」
キラは、カートリッジを2つ消費すると、腹部と2丁のライフルから魔力を打ち出した。
535MMGSLNSDSCVG:2007/07/17(火) 20:10:13 ID:???
単に逃走しても、逃げ切れる可能性は、かなり低い。
しかし、逃げ切れなければ巻き込まれる。
エクスカリバーを構えたシンは、一呼吸置くとなのはとフェイトを見据える。
翼の角度を背中に対して鈍角にすると、前進、加速。
なのはは、周りに魔法陣を作り、アクセルシューターを放つ。
それと、同時にフェイトは飛び立つ。
シンは、アクセルシューターをなんなくかわすと、右の刃をフェイトに打ち込み、フェイトも応戦。
片手である分、力負けするが、直ぐさま左の刃で脇腹を狙う。
フェイトは、無駄な抵抗はやめておき、シールドのみで脇腹をガードする。
「ぅっ」
衝撃をなんとか堪え、バルディシュを軽く動かし、エクスカリバーをいなすフェイト。
「っ!」
シンは、一度、離れようとしたが、目前に迫っていたなのはに驚愕した。

「いたた…、いきなりやな…。リイン、リイン!」
左腕を抑え、周りを見て、リィンフォースUのを名を呼ぶはやて。
「ここです。リインは大丈夫です」
ふわふわと浮き上がり、はやての隣へリインフォースが戻る。
「優顔しといて、問答無用やな。って、こんなこと言っとる場合やないな」
上空を見ると小さくなりつつある、青い翼が見えた!
「追うで、リイン!」
「はいです!」
そのはやてに、通信が入る。
「八神部隊長!大変です!」
「シャーリー、どない…」
「南々西から高魔力反応が」
はやての言葉を遮ってしまうほどの焦りを見せるシャーリー。

「くそっ、くそぉ」
なのはとフェイトの連撃を受け、自然落下する体、そして、足をバインドで拘束される。
〔300秒前〕
デスティニーから聞こえる無機質な声。
時間が…くっそぉぉぉ!
俺から家族を奪った管理局。
俺達から世界を奪った管理局。
俺は、もう絶対に!
536MMGSLNSDSCVG:2007/07/17(火) 20:14:42 ID:???
シンの瞳が見開き、2人を見据えると、光が消える。
なのはとフェイトが、その瞳に何かを感じとった瞬間、シンはバインドを無理矢理破る。
両脚から血が吹きでるが気にせずに、エクスカリバーを1本、なのはに投げる。なのはなんなくかわす。
しかし、エクスカリバーはカートリッジを消費すると、ブーメラン・フラッシュエッジへと変化。
宙を舞い、再びなのはに迫る。
飛び散る血沫。
なのはは、なんとかかわそうとしたがフラッシュエッジは腕を掠めていった。
シンは、両手でエクスカリバーを構え、フェイトを襲う。
先程より明らかに上昇した速度。
フェイトは、バルディシュで防御するが、次の瞬間、脳が揺れ、ブラックアウトしかける。
シンの左足が顎を捉らえたからであった。
態勢を崩したフェイトを助ける為、なのはは魔法を打とうしたが、レイジングハートの警告によって
後から迫っていた、砲撃をかわした。
「SEEDを発現させてる…」
巻き込まれないように、逃げようとしていたキラが見たのは、フェイトをに切り掛かるシンだった。

別に仲が良いというわけではないが、仲間である以上、援護はする。
ライフルと腰の横から砲撃をなのはに向けて放った。
問題は、この先だ。
SEEDは、単純な戦闘力だけなら格段に上昇する。だが、単純に言えば、「火事場の馬鹿力+ブチ切れ」状態。
周りとの連携などは皆無。しかも、念話も出来なくなる。
シンの頭にこれから先の予定が残っているかも分からない。
「運命!」
あまり得意ではない大声を出すキラ。
単純にデバイスの名前を読み替えただけだが、本名よりマシである。
そう攻撃開始前に言い合わせておいた。
しかし、シンはなのはに切り掛かっていった。
「くそっ」
普段、あまりこんな言葉を使わないキラの口から思わず漏れる。
〔250秒前〕
2丁ライフルのデバイス、フリーダムが残り時間を知らせた。
537MMGSLNSDSCVG:2007/07/17(火) 20:16:38 ID:???
場面がコロコロ変わってるんだが、やっぱ読みにくいよな
時間を平行して書こうとしたらこんなことに…

というか、まだ1話が終わらないほど伸びってしまったorz
538通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 20:22:17 ID:???
GJです!戦闘描写が凄いです!
種勢が強くてしかもシリアスで非常におもしろいです。
これからにも期待してます!
539通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 20:56:41 ID:???
投下乙!
にしてもほんとに戦闘描写が熱いね。
なのは勢と全面対決するCE勢というのも珍しくて面白い。
540通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 21:16:28 ID:???
GJ
C.E.組の残りの一人はレイだよね?
もし、レイ以外の3人が種割れしちゃったらどうすればいいんだって状態になるなw
541通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 21:31:23 ID:???
GJ!
4人の後ろには三隻同盟がいるんだろ
女帝VS魔王の対決実現か?
いや、CEが滅びてるってことは生き残ったのは4人だけってことか?
542通常の名無しさんの3倍:2007/07/17(火) 22:48:26 ID:???
クロノの息子と娘の名前ってなんだっけ
543通常の名無しさんの3倍:2007/07/18(水) 00:09:29 ID:???
確かカレラとビエラだった筈
サウンドステージ01で初めて名前だけ出てきた。
544通常の名無しさんの3倍:2007/07/18(水) 00:42:42 ID:???
変な名前をつける原作者ですこと
545通常の名無しさんの3倍:2007/07/18(水) 00:58:58 ID:???
>>544
原作者の都築氏は車好きだから
546通常の名無しさんの3倍:2007/07/18(水) 01:01:51 ID:???
>>545
うちにヴィヴィオいるぜww車のだがな……(´・ω・`)
547通常の名無しさんの3倍:2007/07/18(水) 01:05:47 ID:???
家にテスタロッサいるぜ …兄のだがな
548通常の名無しさんの3倍:2007/07/18(水) 09:16:23 ID:???
うちにデミオがいるぜ・・・親のだがな
549通常の名無しさんの3倍:2007/07/18(水) 09:57:30 ID:???
職人さんたちGJすぎ!

最近、このスレに毒されたせいか、なのは関連について考えると普通に種キャラ混じってら…。
550シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/18(水) 16:37:05 ID:???
第十二話 命の理由

夕刻、聖王教会の医寮施設の一室でキラは目を醒ました。
「………。」
ぼんやりと眺める天井は始めて見みるものだったので六課ではないとキラには判った。
あの爆発のあと、シグナムに抱えられ、六課の医務室に連れていかれたキラ。
そこで応急処置を受け、シャマルが保護した少女の治療設備設置の為に寄った医療施設に転送された。
出血も多く、傷自体もかなり深かったので、医療分野に詳しいシャマルに見せる必要があっからだ。
そこで、止血などが行われ、キラはそのまま聖王教会で休養となった。
キラの上半身と頭に包帯が巻かれている。
体を起こすとあちこちが悲鳴を上げ、ただ座る体勢をとるだけの動作に呼吸が乱れ、額に汗が滲んだ。
隣にはリンゴを食べながら雑誌を読んでいるシンがいた。
「あれ、あんた、起きて大丈夫なんですか?」
いるなら起きるの手伝ってくれればいいのに…と思いながら、キラは現状を訪ねる。
「…ここは…どこ?」
恐らく誰か六課に所属する人物からもってこられた見舞い品、フルーツの盛りあわせのリンゴをかじっているシンに聞いた。
「聖王教会って…なのはさんが言ってたな。
今日はここで休養しろって…フリーダムもクスィフィアスも破損がかなり酷い。
直すのに数日は必要だから、しばらくはゆっくりしてろってさ…。」
シャクっと水気を帯た音をたて、リンゴを丸かじりするシン。
「…そう……。」
「あんた…レイとアスランと戦ったんだろ?」
無言のまま頷くキラ。
沈黙が続く、そもそもシンはキラの見舞い、ではなく、そのことについて聞こうと思っていたのだ。
しかし
「…じゃあ、俺、戻るから…。」
シンはそう言って部屋を出ていった。その後ろ姿を黙ったまま見送るキラ。一人きりなった部屋でキラは肩を落とし呟いた。
思い出される先の戦闘。
「…何で…また、こんな…。」

廊下を歩くシン。
「アスランも、レイも何をやってるんだ…。」
自然と拳に力が入る。何がどうなっているのか、あえてシンはキラに聞かなかった。
自分で確かめよう、そう思ったからだ。
「…今度は俺が…。」
「シン?」
一人ぶつぶつ呟いているシンにかけられる声。
振り替えるとなのはだった。
「あ、なのはさん…。」
「キラはどうだった?」
「体のほうは大丈夫そうでしたよ?」
安堵の表情を浮かべるなのは。
「じゃあ、ご飯食べて帰ろっか?」
シンとなのは、二人は聖王教会から出た。
551シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/18(水) 16:41:01 ID:???
数日後。
まだ午前中だが遅い時間帯に、キラは目を醒ました。
取り合えず、体を起こしてみると昨日よりは大分マシになっていた。
まだ腹筋に力を入れると痛みが走るので力を入れすぎないよう注意する。
とにかく、顔を洗いに行くためにキラはベッドを出て、部屋を出た。
窓の外を見ながら歩く。中庭には花が咲いており、緑が真っ先に目についた。
天気は晴れ、少し散歩でもしようか等と思いながらトイレへと入った。
洗面台で顔を洗い、タオルで顔を拭く。
それから、また自室に戻るため廊下にでると、挙動不審な少女を見つけた。
キョロキョロと何かを探すようにふらふらとおぼつかない足取りで通路を歩いていた。
金髪に、左右で色が違うくりっとした双眸。胸元にはしっかりと抱き締められた兎の人形があった。
キラと少女の目が合うと、とたんに少女の表情が不安気になって行く。
キラはそんな少女に優しく微笑みかけた。すると、警戒して不安げだった表情を元に戻す少女。
しかし、何だか悲しそうな表情をしているのでキラはゆっくりと歩み寄って行く。
怖がらせないように。
近くまで行くと、同じ目線になるようにしゃがんだ。
「君も…、何処か怪我してるの?」
外傷はないようだが、服が患者が着る服なのでキラは聞いてみた。
頭をふるふるとふり、少女は否定した。
「じゃあ…病気?」
また、頭をふるふるとさせる。キラは少し考えるようにしてから言った。
「何か探してたみたいだけど…落し物?」
ジワッと少女の目に溜って行く涙。
「ママがね…、いないの…。」
ぐしゅっと鼻水をすする音。今にも泣き出しそうだった。
「そっか、それは…困ったね、じゃあ一緒に探そうか?」
こくっと頷く少女。
「君の名前は?」
「……ヴィヴィオ…ぐしゅっ…。」
「そっか…、僕はキラ・ヤマト…よろしくね?」
微笑み手を差し出すキラ。ヴィヴィオはしばらく戸惑い、なかなか手をとろうとしなかったが、やがてキラの手を取り、二人で母親を探すため歩き出した。

一方、大騒ぎのシスターシャッハ。
丁度、病院を訪れたなのはとシグナムにシャッハが駆け寄ってきた。
「すみません、こちらの不手際で、あの子がいなくなってしまいました。」
「状況はどうなんですか?」
シャッハに状況を聞いたのはなのはだ。
「はい、特別病棟と、その周辺の封鎖と避難は済んでいます。
今のところ、飛行や転移、侵入者の反応は見付かっていません。」
552シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/18(水) 16:45:06 ID:???
「外には出られないはずですよね?」
なのはがシャッハに確認をとる。
「では、手分けして探しましょう。」
シャッハとシグナムのペアと、なのはのふたてに別れ、『あの子』、つまりヴィヴィオを探し始めた。

人造生命体。
ヴィヴィオはそう呼ばれる存在だった。
検査上、危険は無いとのことだが、並の子よりも遥かに高い魔力を持っている。
そして、人造生命体であるが故に、ヴィヴィオにはどんな潜在的危険が眠っているか知れなかったため、注意が必要だった。

なのはが中庭を探していると、見慣れた姿が歩いているのを見つけた。
「あれ?キラくん?」
「…あ、なのはさん?」
ゆっくり、振り向くキラ。駆け寄ってくるなのは。
「すみません、心配かけちゃって…。あと、こんな格好で…。」
寝巻き姿のキラ。
「もう動いて大丈夫なの?」
「…いや、それはちょっと分からないんだけど…。
ただ、この子が……。」
キラが少しだけ体を動かすと、その背中に隠れるようにしてなのはの様子を窺うヴィヴィオの姿があった。
「あっ、その子…。」
「…迷子…みたいなんだ。それで、今、母親を探してるんだけど…見付からなくて…てか、人がいなくて…。」
それを聞いてなのはが笑い始めた。
「…はぁ…。」
そんななのはを不思議そうに見つめるキラとヴィヴィオだった。

フェイト車、内部。
「お前…、体は本当にいいのか?」
ミラーを使い、キラをみながら運転するシグナム。
「はい、歩くぐらいなら…もう何とも…。」
「あんまり無理しちゃ駄目だよ?」
なのはが心配そうに言う。
「無理はしてないです…。」
「しかし、あれだけの攻撃を受けて…。脅威的な回復力だな…。」
シグナムの言葉にキラは少しだけ考えてから肩に頭を預け寝ているヴィヴィオの頭を撫でる。
「…シャマルさんのお陰ですよ…。」
「そう思うなら礼を言っておけ…。」
カーブを終え、直線にさしかかる道路。
「そうだ…、シン君から聞いたんだけど……、シグナムさんと戦ってたアレックスって人…。
キラくんの…知人なんだって?」
553シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/18(水) 16:48:53 ID:???
ミラーごしになのはが視線をキラに向けていた。
「知人って言うか…小さい頃からの…友達で…親友…ですよ。
本名はアスラン・ザラ。」
「…キラくんはアスランって子と戦って…その…大丈夫なの?」
なのはの言葉に黙ってしまうキラ。
「まぁ…、お前はしばらく訓練に参加出来ないからな。
今のうちにゆっくりして覚悟を決めておく方がいいんじゃないか?」
「…シグナムさん…。」
なのはが厳しいことを言うシグナムを見た。
「だが、任務で出動してしまえば、障害になるのは事実だ。気を抜けば、命を落としかねん。
現に大怪我を負っているだろう?」
「…そう…だね…。」
なのはが心配そうに後部座席を覗いてくる。
「…大丈夫です……。」
キラは答えた。
「…本当か?
アスランっ…と言ったか、あいつは強いぞ?接近戦では、特に…な。」
シグナムは先の戦闘を思い出しながら言った。
「はぃ…。」
キラが返事をしたところで、ウィンカーを出し、シグナムはハンドルをきった。

機動六課、部隊長室。
「査察?でも、何でまた急に?」
フェイトは顔をしかめた。
はやては頷き、テーブルの上の紅茶を手に取る。
「うん、何か、近いうちに査察があるみたいなんよ…。
ただでさえうちは突っ込みどころ満載の部隊やからな…。
キラくん、シンくん、二人の個人データとかでっちあげなあかんなぁ…。」
「それは……。そうだね…、今、人事移動なんかされたら致命的だよ?」
そうなんよ、とティーカップを置くはやて。
「ところで、これは査察対策とも関係があるんだけど…、そろそろ教えてくれないかな?機動六課設立の…本当の理由…。」
今度はフェイトがカップを手に取る。
「そうやね…、ここらがえぇタイミングかなぁ?
それやったら、今日、聖王教会でカリムとクロノくんと会う予定やから、フェイトちゃん、なのはちゃんにも話そうか…。
機動六課設立の本当の理由を…」
はやての表情が真剣なものになる。
「うん、わかった。そろそろ、なのはも戻ってる頃だよね?」
いそいそと空間モニターを展開し、なのはへと連絡を取るために回線を繋ぐ。
『いっちゃやぁだぁぁああ!!!ふぇぇぇぇぇぇ…!!』聞こえてきたのは、けたたましい泣き声と叫び声だった。
554神隠し:2007/07/18(水) 16:56:25 ID:???
To be continue...です。
さて、どうでしたでしょう?

どなたか予想した通り、キラはしばらく、戦線離脱します。

ちなみに先の話になりますが、実は第二話らへんに出たシンのグリフォンは、あることをするために必要なものなんです!
決して忘れてるわけではありません。

ちなみに、NGシーン

>そうなんよ、とティーカップを置くはやて。



>そうなんよ、とティーバックを置くはやて。
になってました。気付いてよかった…。

555通常の名無しさんの3倍:2007/07/18(水) 17:12:11 ID:???
GJ!!
毎回楽しみに読ませてもらってます!!
それにしても、シン。
せめて果物食うなよwww
556通常の名無しさんの3倍:2007/07/18(水) 17:56:44 ID:???
GJ!!
てか、神隠しを読んでたら種死の三期ぐらいのEDのサビでスターズ、ライトニング、ルーテシアらが並んでる姿が浮かんだ。
557通常の名無しさんの3倍:2007/07/18(水) 18:19:43 ID:???
558通常の名無しさんの3倍:2007/07/18(水) 19:28:38 ID:???
GJ!
キラとヴィヴィオが絡むとは。
キラが戦線離脱か、そしてついにMMRネタの出番に一番乗りですな。
それにしてもヴィヴィオが危険というならちゃんと監視は置いておこうぜ!
そして結局何の意味もなかった査察クルー!
559種なのは(仮) ◆ZUiqHOGvTU :2007/07/18(水) 22:39:39 ID:???
アークエンジェルと合流し、ストライクとメビウス・ゼロは格納庫へ入った。
トール、ミリアリア、カズィ、サイ、キラ、そしてなのは。
一般人(1人魔術士)の6人は今後の事と現状の説明を聞く事になった。
連合側はムウ大尉とマリュー大尉とナタル少尉、軍曹数名。
ナタルが説明を始めた。
「まず、艦長以下乗組員の4/5が戦死しました。現状大尉である方が艦長とするのが適任です」
「ムウ大尉は艦長には?」
「俺はMA乗りだから、艦の事は分からんよ」
「ではこの私、マリュー・ラミアス大尉が艦長を勤めさせて頂きます」
「んで、君達の名前は?」
「キラ・ヤマトです」
「トール・ケーニッヒです」
「カズィ・バスカーグです」
「ミリアリア・ハウです」
「サイ・アーガイルです」
「高町なのはです」
自己紹介は終了。
本題へと移る。
「協力ありがとう。特にキラ君」
「いえ…」
ムウが少し悩んでから口を開いた。
「君、コーディネーターだろ」
それを聞いたナタルはキラに銃を向けさせた。
「やめてください!キラは俺達の友達なんです!」
サイが叫んだ。
「そうだな。コーディネーターだからってザフトとは限らないし」
「しかし・・・」
「大尉の言う通りです。戦争を避けて中立にいるコーディネーターだって居ますから。銃を降ろしなさい」
ナタルは本心「上が甘いと下で働く人がどれだけ苦労するのか」と思っていた。
560種なのは(仮) ◆ZUiqHOGvTU :2007/07/18(水) 22:41:53 ID:???
「あれ?高町さんさっきと服と装備が変わってない?」
「なのはでいいです。さっきの服はバリアジャケットです。それにレイジングハートというデバイスです」
「「「「「「「「バリアジャケット!?レイジングハート??デバイス???」」」」」」」」
皆の声がハモる。
「バリアジャケットは物理・魔力攻撃に対する防弾チョッキみたいな物です。
レイジングハートは魔法を使うための物。戦闘補助もしてくれます。ほら、レイジングハート、喋ってごらん」
『イエス、マイマスター』
「「「「「「「「く、首飾りが喋ったぁぁぁ!?」」」」」」」」
余りにも非科学的な事にカズィが泡吹いて倒れてしまった。
マリューが訪ねる。
「さっきの砲撃から見ると威力ありそうね。戦力として期待していいの?」
なのはは渋い顔をして答えた。
「あの時はロボットから闇の書防衛プログラムを感知したので撃ちました。でも、防衛プログラム以外の物は攻撃しちゃダメなんです。
私がいた時空監理局での決まり事で、魔力を持たない一般の物を破壊する事は厳禁なんです。監理局のアースラの皆さんが今も私を探しているはずです」
「そう…。分かったわ」「でも、このストライクとか言ってるロボットから闇の書防衛プログラム反応が出ているんです。近い内に破壊しないとプログラムが暴走しちゃいます」
「暴走するとどうなるの…?」
「この艦は簡単に侵蝕されます。私の最大出力魔法でも歯が立ちません。早急に破壊すべき物なんですが…」
「それは、ここを脱出して月基地まで行ってからの話になりそうね」
「あと、こーでぃねーたーとかざふととか聞いたことが無いんで分かりやすく説明お願いします」
このやりとりは30分以上続いた。
「要するに産まれた時の違いって事で戦争になったんですね?」
「そ、そんなものよ」
マリューは説明に疲れていた。9歳の子に戦争を理解させる事自体が無理だった。
「流石にロリか・・・」
どこかから小さな呟きが・・・。
561種なのは(仮) ◆ZUiqHOGvTU :2007/07/18(水) 22:43:50 ID:???
「坊頭、今度攻めてきた時も出撃してくれないか?」
ムウが言うが、答えは
「嫌です。人を殺したくないですし」
キラは正直戦いたくなかった。戦場での親友との再会。それも敵として現れた。
「だが、生き延びる為には戦う事も必要だ。誰も守れずに死にたいのか?それにストライクは坊頭以外動かせない」
「強制じゃないですか!」
「そう捉えられてもしょうがないな…」
そこになのはが来た。
「何かを守るために戦う。それは私が元いた世界でも私はやりました。キラさん、今は戦う事しかできないかもしれませんが必ず和解できます!」
「なのはちゃん、大人だね…。僕はだだこねていただけだったみたいだ。次、出撃するよ。その前に少しだけ眠るよ」
キラはそう言うと、居住区のベッドで横になった。
そこにはサイやトール、ミリアリア、カズィが小声で話していた。
「キラ、疲れたのか寝てるな」
「だって、私たちを守りながらMSで戦ったんだから」
「今はそっとしておこう」

ヴェザリウスにて
「最後の1機と足つきと共に、ヘリオポリスに攻撃を仕掛ける。拠点攻撃用D装備でジンを30分後に発進させろ」
クルーゼが指示を出している所にアスランが入ってきた。
「クルーゼ隊長、今度の出撃に私も出してください。確認したい事があるのです」
「一応、イージスを最優先でデータの洗い出しをしておいた。確認後すぐに戻れ」
「了解です!」

アークエンジェル格納庫
マードック軍曹達がストライクの整備と、メビウス・ゼロの修理に追われていた。整備士も少なく慌ただしい。
「ストライク最優先だ!メビウス・ゼロは手の空いてる者がやれ!」
そこに仮眠を終えたキラがやってきた。
生き残り、必ず和解できると信じてストライクのOS調整に来たのだ。
「おっ、坊頭。何しに来たんだ?」
「ストライクのOS調整です。整備が万全の状態での調整にあまり時間を掛けたくないので」
「いい心意気だ!コックピットに座れ。現状90%だがな」
「ありがとうございます!」
キラがOS調整し終りそうになったその時!
ドゴォォォォォン…
ザフトのジンD装備部隊がヘリオポリスに侵攻してきた。
「ゼロは使えねえ…。CICにまわる」
ムウはブリッジへと走り、そのまま艦の攻撃担当へ行った。
マリューはストライカーパックをソードと決めた。
理由は、ランチャーだとヘリオポリスが崩壊するだけの威力がある。
エールだとまだ初心者ねキラへの体の負担が掛りすぎると判断。
「ストライカーパックはソードです」
「今度はさっきみたいな惨事は起こらないよな…。キラ・ヤマト行きます!」
カタパルトから勢い良く飛び出した。その時のGが結構きつかった。
562種なのは(仮) ◆ZUiqHOGvTU :2007/07/18(水) 22:45:53 ID:???
「!プログラム反応」
なのははレイジングハートを起動し、ストライクが発進したカタパルトから飛び出した。
ザフト軍は対拠点用装備(通称D装備)で、ジンはミサイル装備が多かった。
「できるだけコロニーに被害を出さないで戦って!」
マリューが言うがナタルが反論する。
「そんな事をしたら本艦が沈められます!」
「出来るだけ努力して」
「不可能を可能にする俺が居るから大丈夫だ」
ムウがCIC席で言う。

なのははフェイトの様な高速戦闘型ではない。言うなれば戦艦タイプになる。
アークエンジェルから出撃したなのはは、カートリッジ2発消費のアクセルシューター強化型でミサイルを落としていく。
その目の前にミゲル専用ジンが斬重刀で斬り掛って来た。
「っつ、ラウンジシールド!」
カートリッジ1発消費し、その斬撃を防ぐが質量の差で吹き飛ばされてしまった。
それを見たミゲルは執拗になのはを狙って斬り掛る。
「へっ?人?空飛ぶ人だと?んな訳あるかーーーー!!!」
そう言いながら斬り掛るが同じ手が何回も通用する訳ではない。
なのはは斬撃を紙一重で避け、集中して斬重刀にバインドを架けた。
「なんだとぉ!?」
ミゲルは叫ぶ。
空中に静止する斬重刀。それを見たナタルはバリアントの指示を出した。
「バリアント、撃てーっ!」
ミゲル専用ジンは斬重刀を破壊されてしまった。
残りの武器は76ミリ重突撃機銃のみ。それを人に当てるのは困難を極める。

その頃ストライクとイージスとで会話をしていた。
「キラ、何で君が地球軍なんかに」
「アスランこそ、何でそんな物に乗っているんだ?」
「情勢も分からぬナチュラル共がこんな物を作るからだ。キラ!コーディネーターなんだからこっちへ来い!」
「アスラン。あの船には守りたい友達がいるんだ。だから攻撃を止めて!」
その間にミゲル専用ジンが飛びこんできた。なのはを追うのはもう無理と判断してストライクだけでもと思いマシンガンを連射してきた。
「こいつさえ落とせば・・・!」
「話し合いに邪魔しないでくれっ!」
キラはマイダスメッサーをミゲル専用ジンに投げつけた。
マイダスメッサーはビームブーメラン。普通に見ただけでは小型ビームサーベル。ミゲルは小型ビームサーベルと思って避け、再度ストライクへ迫った。
「そんなものが通用すr・・・って何ぃぃぃぃ!!」
マイダスメッサーはミゲル専用ジンの脚部を切り裂いた。
そこへキラはシュベルトゲーベルで斬りかかった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ミゲル専用ジンは真っ二つになり爆散した。
「ミゲルゥゥゥゥ!」
アスランは叫んだ。キラは必死だったのであまり分からなかったが、人を殺してしまった事だけが頭に残った。
563種なのは(仮) ◆ZUiqHOGvTU :2007/07/18(水) 22:47:35 ID:???
なのはは必死でアクセルシューターを操作しながらアークエンジェルを守っていた。
ミサイルは打ち落とし、マシンガンは防御か避ける。
アークエンジェルも迫り来るジンを撃破していた。
しかし、ジンを撃破した瞬間に放たれたミサイルがコロニーのメインシャフトに命中してしまったり、スレッジハマーを避けられてシャフトに当りヘリオポリスはほぼ崩壊・・・。
なのはは集中した。外に3つの魔力反応を感知。3つは集中しているので戦艦と判断した。
「レイジングハート、エクセリオンモード」
レイジングハートは変形し、鋭い槍の様な形状へなった。
『OK、SRB』
「スタァァァァァライトォォォォ・・・ブレイカァァァァァァッ!!!」
カートリッジ3発消費しての、なのはの最大攻撃。
MSとほぼ同等の大きさの光がヴェザリウスの推進部へ直撃。そのまま撃沈とまでは行かなかったが、航行不能となった。
564種なのは(仮) ◆ZUiqHOGvTU :2007/07/18(水) 22:49:55 ID:???
3話投下終了です。最後「本気狩!?なのはさん」な事が入ってしまった・・・。
体調悪いので今度いつ投下できるか分かりませんが頑張ります。
ご感想、ご意見お願いします。
56538 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/19(木) 02:22:20 ID:???
GJです。
一つ突っ込みますが、スターライトブレイカーは「SLB」だったはずですよ。
後、いくらなのはでもこのまま宇宙に吸い出されたらあぼーんだとw

……俺の連載は多分毎週末に一話ずつになると思います。
566種なのは(仮) ◆ZUiqHOGvTU :2007/07/19(木) 02:41:00 ID:???
ツッコミありがとうございます。
誤字が多くなってきちゃいました。

宇宙に出てもBJでなんとかなるだろうw
567通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 03:41:13 ID:???
BJで何とかなるってのはさすがに厨性能といわれると思うが。
全周バリア張って空気が持つ間にどうにかするとかそのくらいにしといたほうが
よくね?
568通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 11:19:23 ID:???
>>567
オーラバリアもいけたんだから大丈夫でしょw
569通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 11:34:25 ID:dzkiQmoG
あのゲーム基準で小説書いたらえらいことになるとおもうぞw
570通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 11:48:30 ID:???
そういや職人の皆様はSS02の話は書くんだろうか?
あれはその後の展開で重要なところが結構出てるんだけど。
571通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 12:00:09 ID:???
俺は01すら買ってないからなぁ〜。
買おうかは悩んでるんだけど…。
572通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 12:39:21 ID:???
>>566
GJ!だぜ!
573通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 13:10:25 ID:???
>>570
アニメに金かけるつもりは一切ないから書かんかな
というかこういうマルチ展開が大嫌いだから絶対書かん
574通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 13:31:33 ID:???
だがしかし漫画やCDドラマでしか知れない設定で大切なのが出まくりなわけで…
575通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 13:47:40 ID:???
>>574
何それ?そんなの無視だよ無視
アニメ本編だけで補完出来ない設定とか要らん。何で二次創作にまでそんなに気を配らなきゃいけないんだよ。なのはシリーズは好きだが、そういう金儲け主義みたいなのは大嫌いなんだよ
576通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 14:13:17 ID:???
まあ、各々の自由って事でいいじゃん。
漫画やSS分も書きたい人だっているだろうし。
577通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 14:36:35 ID:???
まさかヴィヴィオがここまで種キャラと絡ませにくいとはおもわなんだ
578通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 15:56:13 ID:???
>>568
スパロボの設定とかもってくるのはまずいぞ。
あれはご都合主義が多いんだから。
BJはwikiだと
魔力によって作成された強化服で、魔法攻撃や衝撃や温度変化
などから守ってくれる
また目に見える服だけではなく、実際には魔導師の
身体全体を覆うように不可視の防御フィールドを形成している。
とあるな。
服としての機能は温度変化までらしい。
酸素供給機能あっても服から発生してるんだろうからな
防御フィールドが酸素を閉じ込めてくれるとしてどれだけ広いかわからんが
防御魔法が存在している以上覆っているフィールドもほぼ密着している
と思うがな。酸素が存在している隙間なんてほぼないと思う。

ヴィータのようなパンツァーヒンダネスならまだ
なんとなくいける気がするんだが。
579通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 17:52:21 ID:???
転送・結界・回復魔法のエキスパートであるシャマルさんの活躍はここでもまだですか?
580通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 19:37:11 ID:???
自分で書けば?
581通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 19:40:32 ID:???
>>575
A’sのSSを聴いてないとはやてとリィンフォースの別れがさっぱりになっちまうぜ!
582通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 19:41:38 ID:???
そうか?どこら辺がさっぱりになるの?
583通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 19:46:36 ID:???
はやてと初代リィンフォースの交流を知ることができないから、
あの別れの時のはやての行動が唐突に見えて冷める。
584通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 20:00:22 ID:???
そうなのか。全く違和感を感じなかったな俺は
58538 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/19(木) 20:01:46 ID:???
>>570
01のお風呂イベントはネタがあるので叩き込むつもりですが、他はちょっと……。
586通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 20:18:07 ID:???
>>580
お前は何を言っているんだ?
587通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 20:20:09 ID:???
どの職人様か忘れたけどシャマルの能力は活かすと
言ってるんだから静かに待とうぜ
588通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 20:51:09 ID:???
SSは後から回収した口だが
はやてとリィン1の別れも、リニスさんも違和感感じなかった俺。


第一世代.hackファンは伊達じゃないな
589通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 20:55:17 ID:???
お風呂イベントだと!?シンとキャロが一緒に入るのか!?
590通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 21:14:25 ID:???
>>588
GUならゲームだけで補完出来るが無印はSIGN見てることが前提だからな
591通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 21:21:38 ID:???
>>590
リコリスとアルビレオとかまで引っ張りだすとあまりの深さに溺死しそうになる。
signと無印の間の空白は、いつ埋まりますか…
592通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 21:27:45 ID:???
>>592
ぴろしに聞け
しかし、よく知ってるな……ということはあの小説を持っているということか
ヴォーダンの槍の奴だろ?
593通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 21:32:33 ID:???
バーストの続きは(ry
594まじかるしん:2007/07/19(木) 21:33:21 ID:???
投下おkですか?
595通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 21:33:46 ID:???
おk!
596通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 21:34:24 ID:???
「投下」したなら(ry
597まじかるしん:2007/07/19(木) 21:36:28 ID:???
魔道戦士 まじかるしん 19話 「伝えたかったこと」

「ん……」
ティアナは目を覚まして、周囲を見る。
ここは医務室だった。
まだ頭が完全に回転しきっていないティアナは何故自分がここにいるのかがわからない。
「あ、ティアナ。目が覚めたのね」
横を見ると、何やらいろいろ医療器具を持っているシャマルがいた。
「たいした外傷はなかったわ。なのはちゃんの魔力コントロールは優秀だから」
確かに、痛みは全然ない。
ふと時計を見ると、既に夜を回っていた。
どうやらかなりの時間を眠っていたらしい。
「目が覚めた事を、なのはさんたちに伝えますね」
そういって、シャマルはなのは達に連絡を取る。
それを見ながら、ティアナはあのときの事を思い出す。
なのはとの模擬戦のときに、彼女は気を失って今に至る。
その中で、あのときのやり取りを思い出す。
一体、自分の何がいけなかったのだろうか……
自主的な訓練は悪い事ではないと思う。
確かに、少し詰め込みすぎたという感じがするが、悪い事ではないと自分は思う。
それなのになぜ……

別の場所で、なのはとフェイトはシャマルからティアナが目を覚ました事を聞かされる。
「わかりました。シャマルさん、ありがとうございます」
そういって通信を切ろうとしたが、ふとなのはは通信を切るのをやめる。
「シャマルさん。後でティアナと話がしたいから、ティアナをロビーに待たせててくれませんか」
なのはの言葉に、わかりました、といってシャマルは通信を切った。
なのはは通信が終った後一呼吸する。
「ごめんね、ライトニングまで巻き込んじゃって」
なのはの言葉に、いいよ、とフェイトが答える。
そしてなのはは、あの訓練の事を思い出した。
ティアナに放った魔力弾を、シンがモビルジャケットになって防ぎ、少しの間、お互いがにらんでいた。
「シン、何してるの?シンの出番はまだ早いよ?」
なのははシンに問いかけると、シンは黙ってティアナを見ながら言う。
「確かにティアナがしていた事はいけないことです。それははっきりしてます。
けど、あれはやりすぎだと思いますよ」
シンの言葉に、なのははシンはティアナがしていた事を以前から知っているという事がわかる。
「何で黙ってたの?」
なのははシンに聞くが、シンは黙ったまましゃべろうとはしない。
そんなシンを見かねて、なのはは言う。
「模擬戦はこれまで、今日は二人とも撃墜されて終了」
なのはの言葉と同時に、ティアナは意識を失い、それをシンが受け止めてみんなが待機している場所へと向かう。
「なのは、後は私がやるから、なのはは休んでて」
598まじかるしん:2007/07/19(木) 21:41:22 ID:???
フェイトの言葉に、なのはは静かに頷いてその場を後にした。
あのときの出来事をなのはは思い出す。
結局、自分達隊長陣だけが、この事を知らずにいた。
「私達も、みんなの事をもっと知ってなくちゃだめだね」
俯いたままなのはは言う。
その言葉に、うんとフェイトも頷く。
その時、今の気持ちを吹き飛ばすかのようにアラートが鳴り響き、なのはたちはヘリポートへと向かう。

「アズラエル……」
アズラエルはいきなりの通信に証書驚く。
通信相手はルーテシアからだ
「これはこれは、あなたから連絡をよこしてくるとは、どうしたのですか?」
「アズラエルのおもちゃがいっぱい来てるけど、レリックがあったの?」
ルーテシアはガジェットの反応を読み取り、どういうこと何かをアズラエルに尋ねたのだ。
「心配しなくてもいいですよ。今回はレリックは関係ありません。ちょっと実験に出しただけですよ」
実験?とルーテシアは首をかしげる。
「ちょっと、相手の出方を伺うんですよ、それで何かいいものが得られるかと思ってね」
だから、数もそこまで出していない。
おそらく向こうも気付くだろう。
だから、それを承知の上でどう戦っていくのかアズラエルは気になった。
「あの部隊、私達の計画の邪魔になる事は必須です。ですから、彼ら…いや、彼女らの戦い方というのを知っておく必要があります」
アズラエルの言葉に、わかったといって通信を切るルーテシア。
通信が終ると、やれやれと肩をすくめるアズラエル。
パーツのクセに妙なところで気が聞くやつらだ、と。
そう、アズラエルにとって彼女達はただのパーツに過ぎない。
(ま、せいぜい役に立ってはもらいますよ。一応は、高い金をかけてるんですからね。)
そういえば、と思い出す。
(彼ら、うまくやってるのでしょうか……)
まあ、あの人もいますし大丈夫だとおもいますがね、と一人でつぶやく。

なのはたちはヘリポートで敵の様子を見て不思議に思った。
今まで、ガジェットはレリックはロストロギアの反応を察知してからやってくる。
しかし、今回はただ海域をぐるぐると回っているだけ。
以上の点からわかる事は……
「やっぱり誘ってるね。私達の力を見定めようと…」
なぜこんな事をしているのかはわからないが、おそらくレリックを操っている者たちが自分達の力を見定めようとしてるのだろう。
ならば、全力をださず、今までどおりで戦ったほうがいいだろう。
遠慮区を出さす、いつもどおりの戦い方で。
「今回は空戦だから、私とフェイト隊長とヴィータ副隊長、そしてシンの4人で行って、残りのメンバーは待機」
なのはの言葉に了解、というメンバー。
あんな事があったから、シンはどうだろうと思ったが、いつもどおりでちょっとほっとしたあのは。
しかし、ティアナはなのはの方を見ようとはせず、何か後ろめたさを感じていた。
「今回、ティアナは出撃待機から外れておこうか」
「え!?」
昼間のことがあったから、なのははティアナはまだ本調子じゃないと思っての判断だった。
「そうほうがいいな…今日はそうしとけ」
599まじかるしん:2007/07/19(木) 21:43:04 ID:???
ヴィータもその意見には賛成だった。
こうしてなのは太刀はストームレイダーに向かおうとしたときだった。
「言う事を聞かないやつは、使えないって事ですか?」
ティアナの言葉に、え?となのははティアナのほうを見る。
そして少しため息をつくなのは。
「自分で言っててわからない?当たり前の事だよ、それ」
けど、となおもティアナは食い下がる。
「現場での指示や命令は聞いてます!教導だって、ちゃんとサボらずやってます!」
ティアナの言い分にヴィータはむっとして、ティアナのほうに向かうとするが、それはなのはにさえぎられる。
「それ以外の場所での努力まで、教えられたとおりでないといけないんですか!?」
自分は、名のhさんたちみたいにエリートでもないし、スバルやエリオ、はたまたシンとレイのような才能もなく、キャロみたいなレアスキルももっていない。
「少しくらい無茶をしたって、死ぬ気でやらなきゃ、地欲なんてなれないじゃないですか!!」
しかし、それと同時に、ティアナはレイに胸倉をつかまれる。
「国電パンチ改め、デンライパーンチ!!(精神コマンド「熱血」「てかげん」使用済み)
そしてどこからか奇妙な形をした列車が、レイが拳を振ると同時にティアナに命中し、ティアナはきりもみをしながらどしゃあ!という轟音とともには倒れる。
どこからか(今回ばかりは流石に少し手加減させてもらったぜ(キラーン))という幻聴が聞こえたような気がした。
「ティア!」
スバルはティアナの元へと駆けつける。
「レイ?」
レイの行動に全員が流石にぽかんとする。
「すみません隊長。ティアナは少々錯乱していました。ですので荒療治ですが黙らせました」
そのレイの表情は、どこか怒っているようだった(あまりにも微妙でシンくらいしかわからないが)
「ヴァイス、出られるか?」
「乗り込んでくださったらいつでもOKっすよ」
「ティアナ……」
なのはは倒れているティアナを見つめる。
「今はほっとけ、早く行くぞ」
ヴィータはなのはの腕を引っ張って無理やり中に入れる。
続いてシン、フェイトと中に入る。
(エリオ、キャロ。フォローはお願いね)
(わかりました)
(やってみます)
フェイトは二人に任せ、ストームレイダーに登場する。
そして4人を乗せたストームレイダーは現場へと向かっていく。
それを見送った後、レイは静かに言う。
「スバル。そこで横たわっているやつをさっさと運んでおけ」
レイの言葉に流石に驚くスバル。
さっきは微妙な変化だが、今回は他の人から見ても怒っているのは明らかだった。
600まじかるしん:2007/07/19(木) 21:44:43 ID:???
「バレルさん、さすがにそのへんで」
そんなレイをエリオはいさめる。
「スバルさん、とりあえずティアナさんを医務室に」
キャロの言葉通り、スバルはティアナを医務室へ運ぶ。
そしてすぐにティアナは目覚めたが、しばらく休んで置けとシグナムに言われ、ティアナは医務室に残る事にした。
(シャマル、スマンがティアナを頼む)
(わかったわ)
そんなやり取りをして、シグナム達はロビーへ向かった。
そのホンの少し後から、シャーリーがやってきたのに気付かず。

その間、ぎすぎすした空気が流れ、エリオとキャロはとてもいづらい気分がした。
「シグナム副隊長」
スバルの静かな言葉に、シグナムは何だ?と聞く。
「命令違反は絶対だめですし、さっきのティアの物言いや、それをとめられなかった私は、確かにだめだったと思います」
スバルの言葉を黙って聞くシグナム。
「だけど、自分なりに強くなろうとするのとか、きつい状況でも何とかしようとがんばるのって、そんなにいけないことなんでしょうか?」
自分なりの努力とか、そうのとかはすべてやってはいけないのだろうか。
スバルはさっきからそう思って仕方がなかった。
その言葉にも黙り込むシグナム。
その時だった。
自主練習は悪くないし、強くなろうって思うのはすごくいいことだよ」
声のほうを向くと、そこにはシャーリーがいた。
そしてその横にはティアナも。
「オペレートはリィン早朝に変わってもらってます」
シャーリーは物静かに言う。
「みんな不器用で、見てられらくなったの」
そして真剣なまなざしで言う。
「みんな、ロビーへ集まって。説明してあげる。なのはさんの事と、なのはさんの教導の意味を……」

その頃、なのはたちは現場に到着していた。
既にフェイトとヴィータ、そしてシンが現場に向かっていて、既に戦いが始まっていた。
戦いの場所では既に爆発している後などもあった。
つづいてなのはの出撃準備が済み、出撃しようとしていた。
『ほんじゃあなのはさん。気ぃつけて』
「うん。ありがとう、ヴァイス君」
なのははレイジングハートを見つける。
「いくよ、レイジングハート」
なのはの言葉に反応するかのようにレイジングハートが光る。
そして瞬時にバリアジャケットを装着する。
「こちらスターズ1、高町なのは。中距離火砲支援、いきまーす!」
なのはの声音ともに、放たれた光は複数のガジェットを捉え、飲み込む。
この流れで敵は一気に消え、この仕事ももうすぐ終了しようとしていた。
「シン、後ろだ!」
ヴィータの声に、シンは後ろを向く。
残ったガジェットがシンに向かって突撃してきた。
601まじかるしん:2007/07/19(木) 21:47:41 ID:???
『フォールティングレイザー』
シンは足に装着していたナイフを取り、それをガジェットに向けて投げ飛ばす。
魔力刃と実刃。二つの刃がガジェットを貫く。
失速したがジェットは逆にシンに抱えられ、投げ飛ばされる。
その後ライフルを数発浴びせ撃墜させる。
「むちゃくちゃだなおい」
ヴィータはシンの戦い方に呆れる。
何回か見てきたが、シンの戦い方はどこか危なっかしい。
これはフェイトとなのはも思っていた。
訓練ではちゃんとやっているのだが……
おそらくクセなのだろう、となのはは思っている。
「本当は、ああいうの危ないんだけどなあ」
以前の話を聞いて、シンはコーディネーターで体が、頑丈だと聞くから、これがコーディネーターの戦い方なのかなとも思えてくる。
まあ、一番の要因は彼の性格なのだろう。
モビルジャケットの様なものもあるのでなおさら多少のダメージが無視できるという強みもあるから、意外とこの戦法はいいのかもしれない。
見た目はがむしゃらなものの、ちゃんと考えているみたいではある……見ているこっちははらはらするが。
敵を倒し、なのはたちもみんなのところへと戻る。

ティアナ達は、シャーリーの説明、そして見せてくれた映像を見て唖然としていた。
シャーリーが見せたのは過去の、なのはが魔法とであったときの話だった。
新人達は、当時たった9歳のなのはが体に負担の大きい大出力の魔法を使っているのに驚いた。
だが、ずっとそんな調子ではいつかぼろが出るのは明らかだった。
そのせいでミスをして、なのははもしかしたら二度と空を飛べない、下手をすれば、二度とたって歩く事は出来ないとまで言われるほどの怪我をしたのだ。
今から8年前の事であった。
「なのはさん…みんなにさ、自分と同じ思いをさせたくないんだよ」
シャーリーは声を震わせて言う。
「だから、無茶なんてしなくてもいいように、絶対にみんなが元気で帰ってこれるように、本当に丁寧に、一生懸命考えて、教えてくれてるんだよ」
シャーリーの話と映像を見て俯く一堂。
そのなか……
「ティアナ、お前とスバルが練習をしていたとき、俺がこそっとつけていたのを知っているか?」
レイの言葉に驚く二人。
全然気付かなかったのだ。
「その気になれば、すぐに隊長たちにも報告できた」
だが、レイはそんな事はしなかった。
「一度、痛い目を見て学ぶ事もたくさんある。あいつのようにな」
あいつ?とレイの言葉に一同は首をかしげる。
「ああ、お前と一緒で無茶をして怪我をした。そいつ名前はシ(ゴス)……」
名前を言おうとしたところで、レイは誰かに何かをぶつけられた。
良く見るとそれはまだ開けていない缶コーヒーだった。
「レイ!!人の過去話を勝手にしゃべるな!!!」
602まじかるしん:2007/07/19(木) 21:48:57 ID:???
『フォールティングレイザー』
シンは足に装着していたナイフを取り、それをガジェットに向けて投げ飛ばす。
魔力刃と実刃。二つの刃がガジェットを貫く。
失速したがジェットは逆にシンに抱えられ、投げ飛ばされる。
その後ライフルを数発浴びせ撃墜させる。
「むちゃくちゃだなおい」
ヴィータはシンの戦い方に呆れる。
何回か見てきたが、シンの戦い方はどこか危なっかしい。
これはフェイトとなのはも思っていた。
訓練ではちゃんとやっているのだが……
おそらくクセなのだろう、となのはは思っている。
「本当は、ああいうの危ないんだけどなあ」
以前の話を聞いて、シンはコーディネーターで体が、頑丈だと聞くから、これがコーディネーターの戦い方なのかなとも思えてくる。
まあ、一番の要因は彼の性格なのだろう。
モビルジャケットの様なものもあるのでなおさら多少のダメージが無視できるという強みもあるから、意外とこの戦法はいいのかもしれない。
見た目はがむしゃらなものの、ちゃんと考えているみたいではある……見ているこっちははらはらするが。
敵を倒し、なのはたちもみんなのところへと戻る。

ティアナ達は、シャーリーの説明、そして見せてくれた映像を見て唖然としていた。
シャーリーが見せたのは過去の、なのはが魔法とであったときの話だった。
新人達は、当時たった9歳のなのはが体に負担の大きい大出力の魔法を使っているのに驚いた。
だが、ずっとそんな調子ではいつかぼろが出るのは明らかだった。
そのせいでミスをして、なのははもしかしたら二度と空を飛べない、下手をすれば、二度とたって歩く事は出来ないとまで言われるほどの怪我をしたのだ。
今から8年前の事であった。
「なのはさん…みんなにさ、自分と同じ思いをさせたくないんだよ」
シャーリーは声を震わせて言う。
「だから、無茶なんてしなくてもいいように、絶対にみんなが元気で帰ってこれるように、本当に丁寧に、一生懸命考えて、教えてくれてるんだよ」
シャーリーの話と映像を見て俯く一堂。
そのなか……
「ティアナ、お前とスバルが練習をしていたとき、俺がこそっとつけていたのを知っているか?」
レイの言葉に驚く二人。
全然気付かなかったのだ。
「その気になれば、すぐに隊長たちにも報告できた」
だが、レイはそんな事はしなかった。
「一度、痛い目を見て学ぶ事もたくさんある。あいつのようにな」
あいつ?とレイの言葉に一同は首をかしげる。
「ああ、お前と一緒で無茶をして怪我をした。そいつ名前はシ(ゴス)……」
名前を言おうとしたところで、レイは誰かに何かをぶつけられた。
良く見るとそれはまだ開けていない缶コーヒーだった。
「レイ!!人の過去話を勝手にしゃべるな!!!」
603まじかるしん:2007/07/19(木) 21:50:14 ID:???
そこには、あせっているのかは恥ずかしがっているのか、顔を赤くしたシンがいた。
まさにぎりぎりセーフ。
「シャーリーもひどいよ。人の昔の事を勝手にしゃべって……」
シャーリーが勝手になのはの過去を話している事がわかり、恥ずかしくなって顔を赤らめる。
シャーリーがごめんなさいと、本当に申し訳なさそうに謝る。
その後、なのははティアナの隣に座る。
「シャーリーやシグナム副隊長の話でもわかったみたいだけど、無茶すると本当に危ないんだよ」
なのはの言葉に、すみませんでした、と謝るティアナ。
そんなティアナを見て、なのはは上を向きながら言う。
「ティアナは、自分は凡庸で射撃と幻術しか出来ないっていうけど、それ、間違ってるからね」
その言葉にティアナはなのはの方を向く。
「ティアナもみんなも、今はまだ原石の状態。でこぼこだらけだし、本当の価値もわかりづらいけど……」
だけど、となのははティアナのほうを向く。
「磨いていくうちに、輝く部分が見えてくる。ティアナは、射撃と幻術で仲間を守って、手と勇気でどんな状況でも切り抜ける」
勿論、ティアナを含め、全員が輝いているところはある。
「模擬戦で受けてみて気付かなかった?ティアナの魔法って、ちゃんと使えば、とても避けにくくて、当たると痛いんだよ」
ティアナは自分の長所をないがしろにし、あわてて他の事をしようとするから危なっかしくなる。
そうなのはは教えたかった。
「けど、ティアナの言っている事はあながち間違ってないんだけどね」
そういって、机に置かれているクロスミラージュを手に取るなのは。
「システムリミッター、テストモードリリース」
『イエス』
何かのシステムを解除したようで、なのははくろすみらーじゅをそのままティアナに返す。
「命令してみて、『モード2』って」
なのはに言われ、ティアナは言われるがままにする。
「モード……2…」
ティアナの言葉と同時に、クロスミラージュに変化が起こった。
クロスミラージュから魔力人が展開される。
しかし、あの時自分が出した時とは桁違いの大きさであった。
「ティアナは執務官を目指してるんだよね、ここをでて、執務官を目指すようになったら、どうしても個人戦が多くなるし、将来を考えて、容易はしてたんだ」
そういって、もう一度ティアナからクロスミラージュを預かり、モードを解除する。
ティアナは、そこまで自分達の事を考えてくれていたことに気付いて、涙を浮かべる。
なのははそんなティアナを優しく抱き寄せる。
「クロスミラージュの事も、もう少ししたら教えようと思ってた。けど、出動は今からでもあるかもしれないでしょ?」
だから、今使っている武器をもっと使いこなしてから教えようとしていた。
「けど、私の教導地味だから、あんまり成果が出ないように感じて、苦しかったんだよね」
そういって、ティアナの方を見て、ごめんねという。
その言葉と同時に、ティアナは泣き崩れる。
本来、謝るのは自分のほうなのに…
そう思って、ティアナはごめんなさい、と何度も謝ったのだった……
604まじかるしん:2007/07/19(木) 21:54:00 ID:???
シ「ちょっとしたトラブルも終って、訓練も順調にこなして行く俺達。
レ「しかし、その時ある事件が起こる」
な「それは私達隊長陣にとっては衝撃的な出来事だった」
シ「次回「コズミック・イラ」男らしく、華々しくいけ、シン!(ぽろりもあるよ)って…何だこりゃ?」
レ「さあな。だがまずはあれをなんとかしないとな……」
ティ「ごめんなさい、ごめんなさい…ごめんなさいごめんなさい……(以下同文)」
シ「ここでやられたら本当に謝ってるのか、それともねたなのかわかんないな……」
レ「ああ」

投下完了。
……やっぱ魔王ねたってムズカシイネ。
それにしても…レイがどんどん変なキャラに……
605通常の名無しさんの3倍 :2007/07/19(木) 21:59:53 ID:???
GJ!!
レイはだんだんクールに限りなく近い変人になっているし、ここのシンは優しい男になってていいです。
ジブリールのデバイスが気になるぜ。ゲルマン流なのかなと想像してみたり。
関係ないですが今日の銀魂は電王のオマージュが忘れられない。
606通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 22:08:17 ID:???
GJなんだが誤字が多い……投稿する前に一度読み返して添削したほうが
いいんじゃなかろうが。
607魔法学園リリカルプラント:2007/07/19(木) 22:19:33 ID:???
魔法学園リリカルプラント
0時間目 それぞれの朝。

アスカ家、午前七時
ピピピ……ピピピ……。
時間は午前七時。
布団の中で眠る黒髪の少年は目を覚ました。
名前はシン・アスカ。
今日は妹と従姉妹の入学式。だから、この少年、朝御飯を作るため、本来は八時に起きれば良いものを、一時間早い七時に起きたのだ。
布団を蹴り飛ばして体を起こす。それから伸びをし、顔を洗いに行ってから、台所へと向かう。
トースターにパンをセットし、その間に目玉焼きを作り、妹たちが黄身までしっかり焼く派なため、フライパンに少量水を入れて蒸す。
蒸している間にレタスを千切り、玉葱をスライス、氷水に浸し、水をきってからそれぞれの器にレタスを敷き詰め、玉葱を盛る。
シーチキンの缶詰をあけ、脂をきってから玉葱の上にのせ、別の皿に目玉焼きを盛る。
それからウィンナーを焼きあげ、完成。
「よし、そろそろ起こすか…。」
シンは焼き上がったパンを皿にのせ、出来上がった朝食を食卓へと運び、妹と従姉妹が眠っている部屋へと向かう。
ドアをノックし、開ける。
「お〜い、マユ!キャロ!起きろ〜、朝だぞ?」
「ふぁ〜い…。」
と眠たげな声をあげ起きるのは妹のマユ・アスカ。
「おはようございます、シンさん。」
寝起きも元気なのはキャロ・ル・ルシエだ。
「おはよう、キャロ。」
シンは笑顔で答えた。
アスカ家の一日が始まった。

同刻、ザラ家。
「ほら、アスラン、卵割って溶いて!
エリオは鍋が沸騰したら火を弱めてね。」
はい、と言われた通りに行動するのはアスランの従兄弟、エリオ・モンディアル。
テキパキ二人に指示を出すのが、ティアナ・ランスターだ。
一応、年上なのはアスラン・ザラの筈なのだが、何故かティアナが指揮っている。
「いや、ティアナ。確に朝食を家で食べるのはいいが、近所にはコンビニがあるんだぞ?
ギリギリまで寝て、それから…」
「うっさい!ほら、早く卵割んなさいよ!」
「ティアさんには従った方がいいですよ?」
エリオがボソッと小声で言う。
「お、おぉ…。」
アスランは卵を割る。
ザラ家の騒がしい朝が始まった。
608魔法学園リリカルプラント:2007/07/19(木) 22:21:53 ID:???
時間を遡り、六時半。ヤマト家。
「…はぁっ…はぁっ…ぜぇっ…ぜぇっ…。」
「ほら!キラ、もうちょっとだからがんばって!!」
「キラくん、もう少しだから頑張りましょう!」
「てか…ぜぇっ、何で早朝から五キロも…はぁっ…。」
従姉妹、ギンガとスバル。七時には何とか家にたどり着き、ギンガとスバルが先にシャワーを浴びる。
キラはというと、玄関口でぐったりしているのだ。
「どうして…こんなことに……。」
昨日から一緒に住むことになったギンガとスバル。
今日はミネルバ学園の入学式だ。
「キラー?上がったよ?」
「ちょっ、スバル…服来てから知らせに来てよ。タオル一枚で…こんな…。」
ヤマト家のアクティブな朝が始まった。

と、ここまで書いてみたはいいんだが、続いちゃダメ?
学園ものの主にほのぼの、コメディでいこうと思ってる…できればだが…。
登場キャラまだいるから…デュランダルとか…
深く考えずに読んでくれるといいな。
609通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 22:23:29 ID:???
どうぞ続けてくださいってか続けろ
610通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 22:29:17 ID:???
>>604
GJ!!レイのパンチに思わず茶吹いた。

>>608
学園モノキターーーー!!是非とも続き願います!!!
611通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 22:33:44 ID:???
ここまで書いて『書かない』という選択肢があるとでも思ってるのか?早く執筆活動にもどるんだ
612通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 22:54:18 ID:???
>>601-602
重複してるぞ。
つか、誤字多す(ry
613暇人A:2007/07/19(木) 22:56:43 ID:???
投下します、今すぐに
614暇人A:2007/07/19(木) 22:56:46 ID:???
「デバイスが出来上がりました、最終調整の為技術班に出向してください、か…」
約3時間前に来た電文のようで、3度同じ内容で入っている。
実は昨日、シンは部隊訓練が終わった後に別途、模擬戦をしていた。
内容はデバイス調整の為と言ったもので、試作の新型量産デバイスのテストも兼ねていた。
「そういう事やらせておいてこれだもんな…
無茶は無茶でも、こういう無茶はよして欲しいよ…」
身体的な無茶は嫌いではない。
むしろ好んで茨の道を進んできた。
だが、時間的な、慢性的な体の披露に繋がる身体の酷使は避けたかった。
「まぁ、文句ばかりは言ってられないか…」
シンは朝兼昼飯と言う実に健康によろしくない十秒チャージをして、技術班特別研究区へと出向した。
615通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 22:56:57 ID:???
むしろ誤字も楽しんでます
616暇人A:2007/07/19(木) 22:58:09 ID:???
特別研究区はその名の通り特別で、めったに人は近づかない。
シンだって普通の研究部でデバイスを作ってくれるなら近づきたくはなかった。
が、最近は大人しくなったが本質的に日ごろの行いが悪いため、普通には気に入っては貰えない。
「いらっしゃーい」
着き、扉を開くと中から女性の声が聞こえてきた。
この特別研究班の班長の声だろう。
「これがあなた用のデバイスです。
少し調整のためにも起動してくれますか?」
「わかりました。
えっと、名前は?」
シンが女性に聞くと、後ろから足音が聞こえ、
「デスティニーだよ、シン君」
男性の声がした。
「あなたは?」
「ここの研究員のデュランダルだ。
その特機は自由に使ってくれたまえ」
「デュランダルさん、いつから研究員に?」
焦ったように女性が言った。
「今さっきだ。
だいたいデスティニーは私が作ったのだから、既に私も研究員みたいなものだろう」
特別研究区ともなると、ずいぶん可笑しな人間もいるようだ。
「ですがあなたは…」
が、女性はなにやら未だに焦っている。
「それ以上はいい。
客人が来ているのだろう?」
シンも彼が何者かを知りたかったが、デュランダルが故意か偶然か、彼女の言葉を遮った。
「いや、すまないね。
私もデバイスを1から作ったのは初めてだが、それ相応に力を込めてある」
初めての作品は力もこもるらしい。
それこそ、中堅がそこそこに作ったものよりは能力は高い事も、遺憾ながらあり得る。
そういう波がなくなってこそのベテランなのだ。
「どうだろう?
私としても君みたいな力と意志の強い少年にデスティニーを扱ってもらいたいのだが…」
617通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 22:58:16 ID:???
氏の作品の誤字はもはや芸術の領域だからな
618暇人A:2007/07/19(木) 23:01:42 ID:???
その後、シンはデュランダルの言葉通りデスティニーを受領した。
多少の誤差修正は必要だったが、デスティニーは確かにシンにもしっくりくる、まさしく特機だった。
「ギンガ、デバイスの受領は終わった。
今から陸士108部隊に戻るよ」
「わかりました。
待ってますね」
一度ギンガに連絡を入れ、彼女達の元に戻る。
一応ゲンヤに承認を貰わなければデバイスを起動できないのだ。


シンは行きと同じく空港を通って帰る。
しかし、行きと違って意識が完全に覚醒しているため、嫌な記憶が蘇った。
その炎の記憶は、シンを蝕み、決して放さない。
かつてから続く、言わば呪縛のようなものだった。
「我ながら、弱い神経だな…」
思わずにはいられないトラウマ。
空港でも起こり、火災でも見たらそれはひとしおだ。
それでも、彼は軍に所属している。
それは別に市民を護りたいとかのためではない。
単に、復讐のためなのだ。
(そう、忘れてはいない。
俺が、復讐者であることだけは…)
あの日火災を引き起こした、ロストロギアを狙った人間たちを、彼は決して許してはいない。
619暇人A:2007/07/19(木) 23:03:53 ID:???
今彼にあるものは、戦う場所のための軍隊と、戦う相手の情報を得るための地位だけなのだから…
(でも、俺は…)
ギンガと、あの日共に被災した少女と共にいる事に意味を見いだし始めている。
(ベテランには、なれないな…)
それは先ほどのデバイス作りの話なのだが、その精神は全てに、おそらくシンの胸の内にも通ずるものがあったのだろう。


陸士108部隊に到着後、デバイスの認証をしてもらい、ギンガと共に昼食に出掛けた。
ちなみに時刻は午後2時。
イレギュラーの無い日にしては遅すぎる。
シン自身、起きたのが8時で、その時に昼食と兼用の十秒チャージをしただけなので、昼食に誘われたのは嬉しかったが、
「ギンガは何でこんな時間に?仕事?」「それもあるけど、父が一人で食べてしまったから、待ってたんです」
「俺を?」
「はい。
迷惑…だった?」
目を潤ませ、ギンガはシンに聞いた。
「め、迷惑なんかじゃない…」
それだけでしどろもどろになるシンに、ギンガは微笑みを浮かべた。
「シン、本当に女性が苦手なのね」
「…誰に聞いた?」
「今日会った人がね、訓練時代のシンのパートナーだったんだって」
訓練校時代…シンは確かレイと組んでいた事を思い出した。
彼は全く協調性の無いシンをサポートしてくれた。
色々な部署を渡り歩いたシンだからこそ、レイの実力はよくわかる。
「あいつ、今は何を?」
「本局陸士特設隊の副隊長さんだって。
機動隊だから会うこともあると思うよ?」
特設隊…随分実力派の部隊にいるようだ。
「そっか…」
訓練校時代には迷惑をかけていたが、それならばシンとしても嬉しい限りだ。
「んじゃ、食べにいくか」
これ以上昔話されても恥ずかしいので、切り上げさせた。
620暇人A:2007/07/19(木) 23:05:00 ID:???
「新規配属って、合計何人くらいいるんですか?」
その新規隊員の様子見に行く途中、キラがなのはに尋ねた。
「新設の部隊だからね。
フォワード陣に限っても4…キラくん達も含めて6人かな」
つまり、まだ顔を合わせていない人が4人か…
「そういえば、なのはさんはリミッターかけてるんですよね?」
「うん、八神部隊長ほどじゃないんだけどね…」
「そこまでして、何故新部隊を?」
キラとアスランは少々特別な人事異動であったため、保有制限や査察などの影響を受けない。
ただし、一部特権保有者はその特権を停止される事もあるのだが、現在、キラの唯一の特権は有ってもあまり意味のないものだったりする。
何にしても、新部隊は色々な規制が引かれるのだ。
「一番の理由は、対応力の大切さを考えてもらうためかな」
現在、管理局は多忙になりすぎた仕事に追われている。
そのせいで全くの迅速な対応は出来ずにいるのだ。
「犠牲者を一人でも減らしたかったからね…
その中で、新人の教導もできたらいいな、って」
どうやらなのはには機動六課に賭ける、思いと理由があるようだった。
「なら、僕も手伝います。
僕の力で…」
それは例え微力でも、彼なりの決意だった。
621暇人A:2007/07/19(木) 23:06:18 ID:???
「で、俺たちはなにもやらなくていいのか?」
アスランはキラたちを見送ったあと、フェイトに尋ねた。
「新人の事?
それだったら、わたしはもう目星はついているから…」
それからフェイトは少しだけ悲しそうな顔をして、
「本当は、こんな事やらせたくないんだけど…」
アスランにデータを見せた。
そこに映るは2人の子供。
2人共後見人はハラオウン家になっている。
「自分たちから言いだしたのか?」
「うん。
だけど、まだわたしは良いのかな、って…」
「自分たちから言いだしたのならやらせてやるべきだろう」
「そうだよね…
でも…」
本当に心配なのだろう、妙に歯切れが悪い。
「大丈夫だ。
その二人は、俺が守ってみせるさ」
そんなフェイトが見てられなくて、アスランは決めた。
「いいの?」
「仮にもチームを組むんだ。
構わないさ」
そう、心配される程大切にされている人間が近くにいるのなら守ってやればいい。
それが、アスランが六課ですべきことならば…
622暇人A:2007/07/19(木) 23:09:47 ID:???
今回はここまでです。
で、多分こっちはしばらく休む事になると思います。
それというのも、出来るだけシンに精神的なダメージを与えたいので、6課に今ある裏切り、死亡フラグが実行されたキャラと仲良くさせます。

なので次は最近サボりがちなあっち、もしくは携帯で暇なときに書いたものでも・・・



始めの方、3秒差しかない状況をやってみたかったんです。
まだ感想書いていた方には申し訳中田です。
623通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 23:18:41 ID:???
トリプル乙なの!
投下が盛んなのは良い事だ。どのSSも面白いしね。

>>604
レイのキャラがどんどん斜め上へw

>>608
続きキボン

>>622
貴方のシン×ギンガにはすご〜く期待してる。
624通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 23:21:56 ID:???
GJ!
割り込んでしまって失礼しました
625通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 23:23:04 ID:???
痴呆少女リリカルな脳波
626CE73の人 ◆GmV9qCP9/g :2007/07/19(木) 23:37:58 ID:???
流れに便乗して、投下してもいいですか?
627通常の名無しさんの3倍:2007/07/19(木) 23:40:02 ID:???
さあ来い!スネーク
628 ◆GmV9qCP9/g :2007/07/19(木) 23:46:57 ID:???
 艦船アースラの司令室では、先日のフェイトと同様、焦りから声を荒げる者がいた。
「だから、そんなフィールド、あたしがブチ抜いて――」
「落ち着け、ヴィータ!!」
 焦燥感から半ば錯乱状態になっているヴィータ。彼女を見かねたシグナムが一喝する。
「だけどよ!」
「なのはの事が心配なのは、お前だけではない。テスタロッサやクロノ提督、他の多くの者も、みな同じだ。無論、私もな」
 言われて押し黙るヴィータ。彼女がいくらか落ち着きを取り戻したのを見計らって、クロノが説明する。
「個人の力で破れるような物なら、僕やフェイトがとっくにやっている。だが、あのフィールドは特殊でね……。高火力による突破や、術式解析による解除は不可能なんだ」
 クロノの言葉を継ぐように、エイミィがモニターを展開しながら説明する。
「解析の結果から、過去に同種の波長のフィールドを伴ったロストロギアがヒットしたの」
 モニターに映し出されたのは黒い水晶体。
「ロストロギア?」
「ああ」
 シグナムの問いにクロノが答える。
「ロストロギア『アーリィー』。過去に三つ確認されていて、そのどれもが破壊処理されている。……正直、極めて性質(タチ)の悪い代物だ」
「古代魔法の技術を用いて造られたと思われる、非魔法文明社会用の殲滅型ロストロギア。投入された世界の兵器に介入し、魔法兵器化して、その世界の文明を破壊して滅ぼしてしまうの」
 エイミィが補足しながら、モニター上にデータ類を表示させていく。
「過去の件でも、アーリィーの初期発見から破壊までの間に、滅ぼされてしまった世界も少なくないんだ」
「一番の特徴は、一人の人間を媒体として起動する点だ」
「人を?」
 クロノの言葉に、さらなる疑問符を浮かべるシグナム。
「ああ。糧となるのは、媒体にされた人間の『時間』。それを代償に、展開したフィールド内の時間進行速度を早める。……破壊対象世界を逸早く殲滅する為の機構らしい」
「じ、時間を!?」
 クロノの説明に、ヴィータは驚愕する。シグナムもヴィータ程表情には出さなかったが、驚き具合は同じだった。
 古代魔法の中には、時間を操る魔法の存在が確認されている。時計の針を戻す事はできずとも、時計の針の速度を変えたり止めたりする秘術があったのだ。
 だが、それはあくまで古代魔法においてすら秘術の類であり、現在の魔法技術からすれば、オーバーテクロノジーもいいところである。
 しかし、ヴィータが気を揺さぶられているのは、そんな事よりも――
「ちょ……ちょっと待てよ……。じゃあ、なのはは!? あの世界は……!?」
「……過去の事例を参考にするなら、おそらく一〜二ヵ月は経過しているはずだ」
「!? そ、そんな……」
 クロノの推測に、ヴィータは言葉を失い俯いてしまった。やがて、余りに理不尽だとしか思えない現状に肩を震わせる。
「……なんでだ。……なんでアイツがこんな目に遭わなきゃならねえんだッ!?」
 そう叫ぶヴィータの目には涙が浮かんでいた。
「死に物狂いのリハビリに耐えて……やっと復帰できて……せっかく、また自分の夢に向かって進み始めれたっていうのにッ!!」
 ヴィータの想いは、なのはと親しい者達にとっても同じだった。
629 ◆GmV9qCP9/g :2007/07/19(木) 23:48:01 ID:???
 重苦しい空気が漂い、みなが俯く中で、クロノが顔を上げて口を開く。
「唯一、救いな事がある。アーリィーが一つの世界を殲滅するのに掛かる時間は、こちらの時間軸で言えば約四十時間。だが未だに第一〇七管理外世界からアーリィーは動いていない。……これには、おそらくなのはが絡んでいる」
 第一〇七管理外世界は非魔法文明社会。アーリィーの生み出す魔法兵器に対抗できるとすれば、あの世界で唯一、魔法が使えるなのはだけだからだ。
「それで……何か打開の手段は? 過去に三度も破壊に成功しているのだ。全く手も足もでないというわけではないはずだ」
「ああ。シグナムの言う通り、突破口はある。……アーリィーには停止機構も組み込まれているんだ」
 クロノがエイミィへ指示すると、彼女はモニター上に別のウィンドウを開いていく。彼は説明を続ける。
「媒体にされている人間に魔法を使える者が直接介入する事で起動する、対アーリィー専用ロストロギア――『アカツキ』。それを用いれば、アーリィーのコアを破壊する事ができる」
 クロノの言葉にヴィータは訝った。
「でも、どうやって媒体にされてるヤツに接触するんだよ? あのフィールドを抜けれないから困ってるんじゃんかよ?」
 彼女の言う事はもっともで、アーリィーを破壊する手段があっても、アーリィーが起動している世界の内部に入れないのでは、結局どうしようもない。
 しかし、シグナムはさらなる矛盾点に気づく。 
「……いや」
 他の者達が、彼女の方を見やった。
「停止機構が組み込まれているのは、不測の事態が起こった際、使用者がアーリィーを停止したいからだ。その停止手段が『媒体となっている人物への直接介入』だというのなら、使用者は当然――」
 シグナムはそう言いながら、クロノに視線で問い掛けた。
 それを受け、クロノは頷く。
「アーリィーが展開しているジャマーフィールドを抜ける為に、何らかの方法を用意しているという事になる」
 クロノの言葉を聞いたヴィータは、彼に詰め寄る。
「何だよ、その方法って!?」
「アカツキの機能の一部だけを複製したレプリカが存在するんだ。それによって、ジャマーフィールドを中和する事ができる」
 現状を打破する為の希望の光が存在する事に、顔を綻ばせるヴィータ。
「それで、そのレプリカとやらはどこに?」
 そう尋ねるシグナムには、モニターに向かって座っていたエイミィが、椅子ごと振り返って答えた。
「古代遺物管理部に保管されてて、今、フェイトちゃんが取りに行ってるよ」

=========================

 キラのムラサメが撃つビームは、ザムザザーが展開したリフレクターに防がれた。
 だが、その隙を逃す事無く、アスランのセイバーが、ザムザザーの下方からアムフォルタスプラズマ収束ビーム砲で撃ち抜く。
 アスランがシンの方をモニターで確認すると、インパルスがビームサーベルによる刺突で、ザムザザーを落としたところだった。
 他方にもメインカメラを向けると、ムラサメ隊やミネルバ・デュナメイスの艦砲射撃によって、敵MS隊は四機にまで減っている。
「やはり、おかしい……」
 戦況は自軍に有利であるにも関わらず、何かが胸に引っ掛かるような違和感を、アスランは感じていた。


 ネオは乗機であるウィンダムカスタムに灯を入れる。彼の機体だけではない。周辺に配置されていたカオス、アビス、ガイア――ウィンダムやジェットダガーなども、次々と戦闘ステータスで起動していく。
「あっちのエース共の相手は、スティング達に任せる! 他の奴らは、俺と一緒に来い!」
『おう!』
『任せとけって!』
『……うん!』
『了解!!』
 エクステンデッドの少年少女や連合兵が、威勢良く応えた。伏せていた岩場から、一斉に飛び立つMS群。アビスは海中に飛び込み、MA形態のガイアが岩場を駆ける。

630 ◆GmV9qCP9/g :2007/07/19(木) 23:49:55 ID:???
 ミネルバ、デュナメイスの熱紋レーダーに次々と浮かび上がっていく光点。
「じゅ、十時の方向にMS多数! 数、二十九!――」
 バートの叫び声に、ミネルバのブリッジが緊迫する。突然現れたMS部隊は、視界さえ開けていれば、肉眼でも確認できうる距離だった。
「な!? どうして、こんなに近づかれるまで気づかなかったんだ!?」
 アーサーが問い詰めるように叫ぶ。
「そ、それが……レーダーには何も!」
 悲鳴に近い声で答えるバート。


 デュナメイス側のブリッジも、ミネルバと似たような状況だった。急ぎ、行われる機種特定。
 チャンドラが解析の結果を読み上げる。
「――第一波と同様、ウィンダムとジェットダガーの混成部隊! MAはいませんが……カオス、アビス、ガイアを確認!」
 報告を受けて、顔を険しくするバルトフェルド。
「むぅ……。あらかじめ伏せさせておいたのか!?」
 事前に配置した上で、熱源がレーダーで感知できない程の時間を置いたのだろう。


 紅のMSを目の前にし、スティングは闘争心を滾らせていた。前回の雪辱は晴らさなければならない。自分の価値の為に――それ以上に、自身のプライドの為に。
「アウル! 紅いのは俺が相手する! いいな!?」
『はいはい。あんまし熱くなんなよ』
 アウルは、そう言って通信を切ったようだ。言われるまでもない。冷静さを欠いた状態で戦えば、容易く一蹴されてしまう強敵だという事は、骨身に染みて理解しているつもりだ。
「そうらッ! 今度は前みたいにはいかねえぞ!」
 スティングは叫びながら、カオスの全武装の中でも最大の火力を誇るカリドゥス改複相ビーム砲を放った。
 それは必殺の一撃ではなく、遠い間合いから相手を牽制し、勢いを削ぐ為の一射。 


 周囲の敵機を落としきったアスランは、直後に自機をロックされてしまう。コクピットに鳴り響く警告音。
「くッ! だが!!」
 回避距離には余裕があった。すかさず回避行動をとったセイバーの脇を、高火力のビームが奔っていく。
 機体の体勢を立て直しながら、アスランは自分を襲った火線の出どころを探る。そこにあったのは、MA形態から変形し終えた緑色のMS。
「カオスか!」
 ビームライフルを手にするカオスに応じ、アスランもセイバーにライフルを構えさせる。
 一定距離を着かず離れず対峙したまま、大きく旋回しつつ、二機は互いに撃ち合う。

631 ◆GmV9qCP9/g :2007/07/19(木) 23:51:33 ID:???
 突然ながらも、やはり現れた連合の増援。本命の主力部隊。
 先頭を駆ってきたカオスが、セイバーに襲い掛かる。
「アスラン!」
 キラはアスランの援護に向かおうとするが、海面方向から撃たれた幾重ものビームに阻まれてしまう。
「――ッ!?」
 回避した流れのまま、機体を海面へと向かせた。メインモニターが、ネイビーブルーの機体を捉える。
「このッ!」
 キラはビームライフルを撃つが、アビスは海中へと逃れる。海の中を旋回したアビスは、先程とは違う海面から浮上すると、両肩のシールドを広げた。三連装ビーム砲と胸部のカリドゥス複相ビーム砲の一斉射が、キラのムラサメに向かって放たれる。
 機体を急上昇させて、それらの火線から逃れるキラ。だが、ライフルの銃口をアビスに向ける頃には、海中へと潜られてしまっていた。
「くッ!! これじゃあ……」
 実弾兵器の類も、VPSを有するアビスにはダメージを与えられない。ムラサメには、海中のアビスに対する有効な攻撃手段がなかった。
 有効打を与えるには、海上へ姿を現したところを狙い撃つしかない。それも、急浮上と同時に一斉射を放つアビスの攻撃を回避しながらである。
 キラは焦れながらも、アビスと海上でのモグラ叩きを続けていく。


「……アビスはキラ君と交戦しているのね!?」
「――はい! 当艦やミネルバへは向かって来ていません!」
 チャンドラは戦闘経過データを確認し、マリューへと返す。
「そう。……どういう事かしら?」
 本来であれば、アビスが海中から進軍してくるだけで、こちらにとっては脅威となる。相手がその気なら、一気にデュナメイスやミネルバを強襲できるだろう。
 だが、敵はそんな気配を見せない。マリューが訝っていると、バルトフェルドが横から憶測を述べた。
「……もしかすると、連合はこちらがアビスへの対策は万全だと深読みしているのかもしれんな」
「そんな――いえ、そうなのかしら……?」
 バルトフェルドの考えは、こちらに都合が良いだけの憶測だとも思ったが――たしかに、そう考えると辻褄が合った。
 実際には、敵の戦力をある程度把握しておきながら、こちらはその対策を用意できなかったのだが、敵の指揮官は誤認してくれたらしい。
 しかし、それでもこちらにとって厳しい状況に変わりはなかった。
「アビスの動きは最優先で警戒して! ゴットフリート、バリアント起動!――」


 先程のアーサーの言い分はもっともだが――タリアは気持ちを切り替えると、場を一喝した。
「今さら、そんな事を言っててもしょうがないわ! 総員、迎撃準備! レイとルナマリアも出して!」
「了解です!」
 メイリンが通信で、ザク二機のパイロットへ発進指示を伝える。
632 ◆GmV9qCP9/g :2007/07/19(木) 23:52:35 ID:???
 しばらくして、ミネルバの甲板へと躍り出るザクが二機。
「このまま私達の出番は無いかと思ってたんだけどね!」
 ルナマリアの強気な台詞と共に、オルトロスを構えるガナーザクウォーリアー。
『そうそう、敵も甘くは無いという事だ』
 レイのブレイズザクファントムはビーム突撃銃を手にしていた。
『敵の増援にはアビスもいます。あれが当艦やデュナメイスへ向かう動きを見せた場合、二人に対処してもらう事になるわ』
 二機のコクピットに、タリアから直接の通信が入る。
 ディオキア基地で水中MS部隊の申請はしたのだが、司令部からは却下されてしまっっていた。他の部隊からミネルバに割ける余剰戦力がなかった為である。
 水中のアビスに対する有効的な攻撃手段がない以上、アビスへの対処は二機のザクが頼りだった。
「了解ッ!!」
『了解!』
 ザクとてアビスとの水中戦は極めて困難だが、二人のパイロットはそのような事を微塵も出さずに、威勢良く応じる。


 新たに襲い掛かってきた敵部隊に、ムラサメ隊は圧されていた。遂には、一機が落とされてしまう。敵の隊長機が要所を押さえている所為で、敵部隊の好きなようにやられいるのだ。
「ぬうぅぅッ!! これ以上はやらせんぞ!」
 馬場が怒気を吐きながら、赤紫にカラーリングされたウィンダムへと向かってビームライフルを射るが、ことごとく回避されてしまう。
 この状況を打破する為に、自ら隊長機に挑んだものの、予想以上に動きが良い。
(くッ! このままでは……)
 突破されて母艦に向かわれるか、先に自分達の方が全滅してしまう。悪化していく形勢に、馬場は焦り始めていた。


 敵の増援として飛来したウィンダムをビームライフルで撃ち抜く。機体を別方向に向け、さらに一機を落とす。
 だが、ほとんどのウィンダムが、インパルスを無視して、沖側のミネルバやデュナメイスの方へと飛んでいってしまう。
 インパルスを阻むように残ったウィンダムやダガーを、シンはビームサーベルで切り落とす。
「邪魔だ!」
 シンは、敵増援部隊の先頭が、赤紫色のウィンダムである事に気づいていた。あれのパイロットは、ザフトのエース級にも匹敵する力量である事を、彼はその身を持って知っている。また、MS部隊の指揮能力や支援能力が優れている事も。
 デュナメイスのムラサメ隊が応戦してはいるが、早くも一機がやられてしまったらしい。
 ミネルバからルナマリアとレイのザクが出たとしても、海上では動きが制限されてしまい、空中の敵には固定砲台程度の事しかできないだろう。
 アスランとキラが、カオスとアビスの相手をしている今、自分が母艦の救援に向かうしかない。
「そこを……どけぇッ!!」
 なおも立ち塞がる敵機を、シンは切り捨てていく。一刻も早く、母艦の元へ向かおうとするシン。
 だが、インパルスのコクピット内に、警告音が鳴り響く。
「――!?」
 後方からのビームを、シンはほとんど反射的にかわす。
633 ◆GmV9qCP9/g :2007/07/19(木) 23:53:36 ID:???
 インパルスを振り返らせると、MA形態のガイアが跳躍してきていた。背面の姿勢制御ウィングに備えられたグリフォン2ビームブレイドを起動させている。
「――ッ!? ……こんのぉぉッ!!」
 瞬間――回避が間に合わないタイミングだと悟ったシンは、既にインパルスが手にしていたビームサーベルで受け止めた。互いに弾かれる両機。インパルスは空中で姿勢を立て直し、ガイアも衝撃と重力の流れに乗って地面に着地する。
 シンは思わず舌打ちしてしまう。例の二機が戦場に現れた以上、ガイアの存在を忘れていたのは迂闊だった。
 隙を探りあうかのように対峙したまま膠着するインパルスとガイア。
「くそッ! このままじゃ……」
 母艦が沈められてしまうかもしれない。だが、目の前の相手は、背を向けるには危険過ぎた。
(ルナ……レイ……なんとか耐えててくれよ!)
 シンはミネルバの戦友達を信頼し、目の前のガイアに集中する。


 激化していく戦闘。しかし――変化は水面下にて唐突に訪れる。
 力を発するは黒の水晶。
 瞬く間に、海中で修復と進化が行われた機体。それらが海上へと姿を現そうとしていた。

=========================

 ――北エーゲ海上空。
 なのはの足元に広がる直径三メートル程の魔法陣。行使しているのは広域探査の魔法。この海域周辺に満たされた魔力の淀み。その中から、淀みの根源を探す作業。
 しかし、それは思うように捗ってはいなかった。
「ふぅ……」
 なのはは一息つきながら、探査の魔法陣を閉じる。
「だいぶ慣れてきたとは思うんだけど……やっぱり、ユーノ君やシャマルさんのようにはいかないか……」
 なかなか思うように事が運べず、うなだれながら溜息を吐いてしまう。
 広域探査用のオプションプログラムをセットしているレイジングハートの補助もあって、探査魔法の行使そのものはスムーズに行えるようになったものの、探査の感度や範囲は専門分野の者達には遠く及ばない。
(――と)
 頭をブンブンと左右に振ると、なのはは気を取り直す。今、彼らは側にいない。かといって、自分自身の技能が、今すぐ彼ら並になるはずもない。
 結局は、やれるだけの事を全力でやるしかないのだ。少なくとも、探査範囲は探査魔法を発動するポイントを移動する事で補う事ができる。
「場所を変えてみよ──ッ!?」
 パートナーである愛杖──レイジングハートに語りかけている時に、異変は起こった。
 淀みの中に魔力の固まりが出現したのだ。
《Master!》
「うん……」
 魔力反応がある方角を向いて、意識を集中するなのは。
「──わりと近くだね。急ごう、レイジングハート!」
《All right. Accel Fin》
 主に応え、なのはの魔力リソースの大部分を割いて、飛行速度を上げる事に当てるレイジングハート。
 北東の方角、魔力反応がある場所へと、なのはは急行する。
634 ◆GmV9qCP9/g :2007/07/20(金) 00:00:42 ID:???
第30話、投下終了です。
なのはキャラを使った、いきなりの設定説明。
かなり解りにくいですが、これが限界……orz
あと……マユを出し忘れたw

月刊化気味の筆の遅さですが、生暖かく見守って頂ければ、と。
ではではノシ
635通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 00:17:10 ID:???
GJ! いつも楽しませてもらってます!
636通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 00:18:17 ID:???
月刊気味でもいい!
完結するなら待ち続けるさ!
最後にGJ
637通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 00:32:44 ID:???
GJ!
ついに大衆の眼前に姿を現す白い悪魔w
638通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 00:54:41 ID:???
職人さん方皆さんGJです

投下が行われてるエロパロ用のSS書いてる俺はなんなんだorz
639通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 08:42:10 ID:???
職人の皆様GJです!

>>638
とりあえず、SS職人ってだけで十分!
さぁ、どこの板か聞こうか?(*゚∀゚)=3
640通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 18:52:50 ID:???

投下が行われてる中で、エロパロ用のSS書いてる俺はなんなんだorz
だった・・・
641通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 18:58:56 ID:???
ジ・アストレイ―序章


『ふん、こいつも廃棄処分か?』

『精神感応値が安定しませんからねぇ、服従因子も定着していないみたいですし』

『だが、性能面では問題はなかったのであろう?』

『次に期待しましょう、カリダ先生』

『ちっ、期待はずれだったな――カナード・パルス』

それは閉じられた記憶。
開けることの許されない秘密。

「夢か……」

艶やかな黒髪を肩まで伸ばした少年は目を覚ます。
不快だな――
汗ばむ額に手を当て――ふっと息を吐き、起き上がる。

「いたのか……ルーテシア」

「カナードが起きるのを待ってた」

律儀に待つところがこの少女らしいというか。
部屋に備え付けてあるペットボトルを手に取り、喉の渇きを潤す。
ふと少女を見ると、やや顔が紅潮している。
そういえば上着を羽織っていなかった――
642通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 19:00:38 ID:???
「――いよいよか?」

「うん……どうしても、必要だから」

紫紺の髪を伸ばした少女――ルーテシアは僅かに表情を硬くする。

ポン

「難しく考えるな、お前は――お前を貫き通せば良い」

「うん……ありがとう……」

少女の頭にそっと手を置き、慰める。
俺には家族なんてものはいなかったが、たぶん兄弟を持つ感覚というのは
こんな感じなのだろう
止めるべきなのだろうか、この少女を

この時、俺にはまだ――結末なんて視えなかったんだ
643通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 19:05:40 ID:???
ゲリラ投下してみました。
644通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 19:08:51 ID:???
よしよし
続きが気になるからもっと書くんだ
645MMGSLNSDSCVG:2007/07/20(金) 19:22:44 ID:???
じゃあ、俺も違うのを投下
下ネタがあるんで、ダメな人は、飛ばしてください

てゆうか1話の1st、スバル、ティアナをティアじゃなくてティアって呼んでるよな、死にたい…
646SEED NANOHANY:2007/07/20(金) 19:30:41 ID:???
暗い部屋に4人の男が集う。
「シン、お前はどうだ?」
アスランの言葉にシンは、まずは俺か、という顔で立ち上がった。
「俺はやっぱり、スバル・ナカジマですね。」
キュピーン
「なるほど、胸か」
レイが素早くシンの言いたいことを感じとる。
「あぁ、同年代なのに、あの胸はヤバい。訓練中も気になって仕方がない。
それに、スバルは純だ。きっと○○○ーもやっとことないはず」
「うん、それは大きなポイントだね」
納得、とばかりにキラが呟いた。
「そういうあんたは?」
「僕は、八神はやてだね」
相変わらず難しいところを狙うな、とアスランの顔にかかれる。
キュピーン
「関西弁…」
レイがまた一足早く言う。
「うん、関西弁の娘って虐めてみたくなるじゃない?きっと「あかん、だめやぁ」
とか言うんだよ。服従させてみたいよね」
「キラ、お前は変わらないな」
「ふふ、アスランの方は?」
アスランは、少し考えるような顔をする。
「ティアナ・ランスターかフェイト・T・ハロウラン…どちらにいくべきか」
キュピーン
「ツンデレにするか、黒ストッキングの美脚にするか」
レイが(ry
「アスランは、昔からふらふらするからね」
「全く、あんたはいつもそうですね」
絞れていないアスランにキラとシンが不満を漏らす。
「どっちもいいんだ!くそっ、なら俺はフェイト・T・ハロウランだ」
逆切れかよ…
と心の中で思うシン。
「うん、分かった。でレイは?」
待ってましたとばかりにレイの瞳がキラリと光る。
「キャロ・ル・ルシエ」
「「「へ?」」」
空気が凍る。
レイ以外の3人の間抜け顔。
「気にするな。俺は気にしてない」
「いや、気にしろよ!」
凍てつく寒さの中、シンがなんとか突っ込む。
647NANOHANY:2007/07/20(金) 19:33:38 ID:???
「俺は、既に錯乱している」
そうだろうな…
3人の心が思いがけず1つなった。
「と、とにかく行くぞ」
アスランの掛け声に「あぁ!」「うん!」「はい!」とバラバラな返事が帰ってきた。
『機動六課を…落とす』



暗い部屋に4人の男が集う。

「じゃあ、報告しようか…」
「キ、キラ…お前、その顔に巻かれた包帯は…」
「報告しようか…」
キラから発せられるマイナスのオーラにアスランは口ごもる。
といっても誰からもプラスのオーラなど出ていないのだが。
「じゃあ、シン…」
また俺からか、とシンが立ち上がった。
「ガードマンが立ち塞がった」
シンは、弱々しい声で呟いた。
「ティアナ」
アスランの言葉にシンは、頷く。
「四六時中一緒にいるんだ。本当は、ティアの方がスバルが好きなんだ、あれは」
やはりツンデレだな、とアスランは思った。
「それで諦めたのか?」
「いや…」
シンが弱々しく話を再開する。
「離れそうになかったから、もう一緒にいる時に突っ込んだんだ。
そしたら、ティアが…後からティアが…スバルの胸を揉んで…」
シンは、思い出す。
あれほど人を羨ましいと思ったことはない。
「それで、それで俺…」
「○ったのか?」
「あぁ…」
レイの質問にシンは、情けない声で答えだ。
「それでティアに指摘されて、馬鹿にされて、逃げて。
…部屋でティアのあのSっ気抜群の声と顔でおn…」
648NANOHANY:2007/07/20(金) 19:37:59 ID:???
「それ以上、言うな、シン。お前の頑張りは良く分かった」
今にも泣きそうな顔で、余計なことまで自白しようとするシンをアスランは遮った。
「レイ、お前は?」
アスランとシンは、レイに視線を向けた。
「俺はいいところまで行った。キャロは天然朴念仁だからな…正直、裸まで見た」
「「何っ!?」」
アスランとシンの目に嫉妬が篭る。
「だが、…あまりにも天然で…それ以上俺には何も出来なかった」
レイは伏せて言った。
「アスランは?」
レイがアスランに聞く。
「俺は、シンと似てるよ。高町なのはが…」
「ガードしてたんですか?」
「いや」
アスランは、一度言葉を切り、深呼吸をした。
「してた」
「は?」
シンの素っ頓狂な声。
「高町なのはとフェイト・T・ハロウランが…していたんだ」
「し、してたって…み、みみみ、見たのかよ!あんたって人はーーー!!」
シンはアスランに詰め寄る。
「聞いただけだ。だが、記録もある」
「アスラン、あんたやっぱりすげぇよ」
シンは、出会ってから初めてアスランを尊敬した。
『ち、違うよ、そこはだめだよ…なのは!』
『フェイトちゃん、まだまだじっくり楽しまないと』
『でも、でも、なのはぁ!』
「本当にすげぇよ…」
シンは今晩のオカズに決定していた。

「さて…」
3人の視線が透明人間よろしく、顔に包帯を巻いた男に向いた。
「言わなくても分かるよね…?」
ヴォルケンリッターである。
「いきなりシグナムさんが…」
言うのかよ!とシンは、突っ込みそうになったが、なんとか抑えた。
「眼が怪しい!とか言って木刀で…」
キラの声が怯えるように小さくなっていく。
「ヴィータちゃんがゲートボールのグラブで…シャマルさんが変な薬品で…」
キラの体が震え出す。
649NANOHANY:2007/07/20(金) 19:40:09 ID:???
「リインちゃんのバインドで押さえ込まれた僕の…僕のを…ザフィーラさんが」思わず3人は自分のを抑える。
キラは真っ青な顔でガタガタと震えていた。
「キラ、もういい、もう終わったんだ」
「そ、そうだ。もう大丈夫だ」
アスランとシンの言葉にゆっくりと落ち着いていった。

「どうする?」
「どうするって完敗のまま、諦められるわけないでしょう!」
シンは、拳を握りしめ、力強く言った。
3人は共感するように力強く頷いた。
「前回の失敗は、個に走り過ぎたということだな」
「そうだね、ティア、高町なのは、ヴ、ヴォ…」
「ヴォルケンリッターから攻略しなければ」
思わず詰まったキラを助けるレイ。
「じゃあ、俺はシグナムさんで」
「やっぱりおっぱい星人だな、なら俺はヴィータを」
レイにやっぱりロリコンだな、とシンは言い返そうとしたがやめておいた。
「だったら俺はティアしかないじゃないか!」
「僕は…僕は…」
俺ならシャマル先生だけどな、とシンは思ったが、キラのトラウマを考えれば、決められないのは当然であった。
「高町なのはしかないんじゃないのか?」
キラはすぐに首を横に振った。
「白い悪魔はないよ…」
「アスランが悪魔で、キラがティアでいいじゃないか」
アスランもキラと同様に首を横に振った。
「俺だって悪魔は無理だ。そんなに言うならシン、お前が悪魔にいけ」
「そ、そんな!無理に決まってるじゃないか!あの悪魔をどうしろって言うんだ。
年上なんだからあんたがやてくださいよ!」
「な、こんな時だけそんなことを言って!レイ、お前は悪魔にいってみるのはどうだ?」
「悪魔にいくほど、錯乱はしていません。やはり、さっき言った通りに」
「そんな!悪魔かシャマルさんしか選択肢がないなんて!」
650NANOHANY:2007/07/20(金) 19:41:49 ID:???
醜い争いがひたすらに続く。
「悪魔にいくくらいなら俺は、あの眼鏡、えっと名前忘れたけど、あれで充分だ!」
「皆、そんなに無理?」
「「「「悪魔は無理!………え?」」」」
沈黙が流れる。
アスラン、キラ、シン、レイ。
4人分の声が重なったはず。
じゃあ、誰の質問だったのか。
4人に冷や汗が流れる。
間違いなくさっきのはゆかりんボイスだった。
「少し頭冷やそうか」
部屋の中心に光が集まっていく。
「せ、せめて散歩に…」
「スターライト!」
シンの願いは、掻き消された。
「ブレイカー!!!」

「あれはフェイトちゃんと一緒にヴィヴィオと遊んでいただけだから」
なのはの声が微かに耳に届いた。

薄れていく意識の中、4人は思った。

『悪魔め…』

651通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 19:52:11 ID:???
GJ
コーラを鼻からふいちまったじゃねーかwwww
痛ぇぇ
652通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 19:54:41 ID:???
GJです!
653通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 20:08:17 ID:???
ちょwwwレイ! ロリコンは前世の議長だろw
654通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 20:13:59 ID:???
GJ!!
しかし、フェイトの名前は
フェイト・T・ハラオウンだww
65538 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/20(金) 20:24:53 ID:???
>>650
GJw
激しく噴いたぜw

予定通り、第2話投下します。
65638 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/20(金) 20:26:50 ID:???
act,2 君を愛して、君だけを信じて

「……でしたら、こちらのシン・アスカさんは、こちらのなのはちゃんと、ヴィータ。それにそちらのアスランさんで当たるって事で」
「了解した。では、レイ・ザ・バレルの方は、キラと……」
「フェイトちゃんと、シグナムやな。そして私がフルバックに付いて全体の援護。
 ……メンバーの適正考えると、これがベストやと思います」

そうカガリと二人の捕獲作戦を詰めて、はやてはそう言った。

「データ見る限りやと、キラさんは中〜遠距離戦がベストで、アスランさんは逆に近〜中距離戦がベスト。
 で、シンさんは近距離戦がベストやけど、やろうと思えば遠距離戦も可能。
 レイさんはキラさんと同じぐらいの距離がベストやないかなーと思うとるんですけど……合ってます?」
「ああ、大体の所はな」

そう言ったアスランの言葉を受けて、はやては一つ大きく頷く。
そして、ゆっくりと話しはじめた。

「こちらが今出せる戦力は、完全に砲撃戦に特化してるなのはちゃんに、接近戦に特化してるシグナム。
 後、アスランさんと似たタイプのフェイトちゃんとヴィータ。それに、広域攻撃型の私や。
 私の魔法形式じゃ、前線に出ても足手纏いになるだけですし……。フルバックで援護に専念した方がええんやないかな、と」

そう言ったはやてに、キラはそう言えば、と呟く。

「八神さんって、魔法行使するためには詠唱が必要だったんだっけ……」
「その通りなんやけど……、どうして知っとるんですか?」

首を傾げるはやてに、キラは苦笑した。

「そちらのクロノ・ハラオウン提督から、事前に作戦に参加する可能性のある魔導師の資料が送られて来たんだよ」
「味方の戦力も調べずに、敵に戦いを挑むのは馬鹿のやることだ」
「……俺達はそこまで愚かじゃないさ」

キラが言った言葉に付け加えるようにカガリ、アスランの順で言われ、はやてとなのははごもっとも、と苦笑する。
と、残念そうにカガリが言った。

「……しかし……、あの結界術師が参加できないのは惜しいな……」
「そうだね。あの人の力、目の前で見てみたかったんだけど」
「かなり長いブランクがあるのは確かに気になるが……、あの結界出力ならば、防御は万全になると思っていたんだがな……」

ぶつぶつ三人で呟き続けるカガリ達を見ながら、なのはとはやては首を傾げた。
65738 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/20(金) 20:30:17 ID:???
「……あのー……、それって、一体誰の事を言うとるんですか?」

そうはやてが聞くと、カガリは驚いたように言った。

「……ん? そちらでは有名ではないのか? 確か……ユーノ・スクライアと言ったか。
 彼の腕が鈍っているので無ければ、あの結界術はかなり心強いんだが……」
「ユ、ユーノ君が!?」

カガリの言葉を聞くなり、いきなり微かに赤くなって飛び上がったなのはに、キラは怪訝そうな目を向けて、呟いた。

「ひょっとして……なのはさんってスクライアさんの恋人なんですか?」
「!!?」

キラがそう言った瞬間、なのはの顔が爆発した。
何も言えないまま、トマトも真っ青になるほど赤くなるなのはに、キラ、アスラン、カガリの三人は揃って言った。

「「「成る程、片想いなのか(なんだね)」」」

幼馴染同士と、血の繋がった「きょうだい」同士にしか出来ないであろうシンクロっぷりに、なのはは赤い顔をさらに赤くして。
はやてがそのシンクロっぷりに目を見張っていると、ドアが開き、長い金髪を後ろで一纏めにリボンで括った青年が顔を出した。

「はやて、追加の資料見つけたから……、……なのは? どうかしたの?」
「ゆ、ゆゆゆ、ゆーのくん!?」
「う、うん。そうだけど?」

何故か慌てふためくなのはに首を傾げるユーノ。
とんでもないタイミングで来たユーノに、なのはは真っ赤になって硬直し、

「きゅ〜……」
「わっ!?」

オーバーヒートしてぶっ倒れ、ユーノは慌ててなのはを支えた。

「あらら……、ユーノくん、悪いんやけど、なのはちゃん医務室に連れて行ってくれんか?」
「あ、うん」

そう答えたユーノがなのはを横抱きにして部屋から出て行くと、
はやてはカガリ達に苦笑めいた笑みを送って、ユーノが持って来た追加資料に目を通す。
……そして、ある少女の写真に目を見張ると、その紙をカガリ達に見せた。

「この子に、心当たりありませんやろか?」
65838 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/20(金) 20:32:15 ID:???
「ティアー!」

ある少女と話し込んでいたティアナにスバルが駆け寄ると、ティアナは振り向いて言った。

「ああ、ちょうど良かったわ。今度のBランク試験の話してたのよ。スバルも来なさい」
「あ、うん!」

スバルは二人の間に腰を下ろすと、少女の方に顔を向けて、言った。

「おはよっ、ステラ!」

目が覚めるような金色の髪は、肩の近くにまで広がって。
あどけない表情でいつもほやほやとしていて、同期の陸士仲間からも人気が高くて。
しかし、戦闘時には人が変わったような活躍を見せる。
その少女の名を、ステラ・ルーシェと言った。

「スバル……おはよう」

顔を綻ばせてそう言うステラに、スバルはほわーん、と表情を緩める。
と、ティアナが何の前触れも無くスバルの頬を抓り上げ、言った。

「さ! 浮かれてないで、作戦練り直すわよ。絶対一発で合格してやるんだから!」
「ひ、ひひゃいひひゃい! ふぃあ、ふぁふぁっふぁふぁふぁ!(い、いたいいたい! ティア、分かったから!)」

漫才を繰り広げるスバルとティアナを、ステラはきょとん、と見やる。
その視線に気付いたティアナは、慌てて身繕いをすると、言った。

「あ、あー……、その、ごめんね? ステラ。ほったらかしにしちゃって」
「ううん……、ステラ、スバルとティアナが仲いいの、好きだよ」

そう言ってほやほやと笑うステラに、スバルとティアナは二人とも罰の悪そうな顔になって、ひそひそと話し始める。

「ねえ……やっぱりステラって『そういう趣味』、あるのかな?」
「あるわけないでしょ。昔好きな人の言い合いみたいな事した時、あの子『シン、シン』って連呼してたじゃない」

そう言うと、ティアナは底意地の悪い笑みを浮かべる。

「確かその時よね……、スバルが初恋もまだなお子様だって判ったの」
「なっ、な、な……」

真っ赤になったスバルを、ティアナはからかい続ける。
結局、話し合いが始まる事は無かった。
65938 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/20(金) 20:33:51 ID:???
「済まない……、結局ご馳走になった」
「あ、い、いえ! わ、私が、悪いんですから……」
「しかし……」
「……くっくっく……」
「シン……?」

レイの挙動一つ一つにいちいち真っ赤になるフェイトを見ながら、シンはくすくすと笑い続ける。
睨み付けてくるレイの視線を無視しつつ、シンは二人の会話を見物するだけの位置に自分を置く。
こんなに笑うのは久し振りだな、とシンが思っていると、フェイトがおもむろに口を開いた。

「あ、あの、レイさんはこれからどうするんですか?」
「どうする……か。とりあえず住む所を確保して、働き場所も見つけなくてはな……」
「働く場所……って、こちらで暮らされるんですか?」
「ああ、そのつもりだ。また何処かで会う事も……!」

その瞬間、急に言葉を切り、膝を突いたレイに、フェイトはきょとん、とする。
が、慌ててシンが駆け寄って、レイを抱き起こすと、ようやく事態の深刻さに気付いたフェイトは慌てた。

「だ、大丈夫ですか!?」
「おい、レイ!」
「あ……! うあ……!」

がくがくと苦痛に身を震わせるレイに、フェイトはおろおろと慌て、
ふと何かに気付いたように携帯電話を取り出すと、何処かに電話をかけた。

「シャマルさん! 今から急患を連れて行きます! 手当ての用意お願いします!」
『ち、ちょっと、急患って』

シャマルの返事も聞かずに電話を切ると、フェイトはシンに向かって叫んだ。

「知り合いの病院まで連れて行きます! 私の車に乗ってください!」
「あ、ああ、悪い!」

近くの駐車場に停めてあった車に乗り込むと、フェイトは最大速で車をぶっ飛ばした。
66038 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/20(金) 20:35:09 ID:???
「……少し、なのはちゃんを見ていてくれる? フェイトちゃんが、急患連れてくるって言ってたから」
「あ、はい。判りました」

少し慌てたように部屋から出て行くシャマルを見送って、ユーノはなのはが眠るベッドの横に腰掛ける。
さらさらと髪を撫でて、素直に手にかかる感触を楽しんでいると、突然なのはが寝返りを打った。

「……ふにゃ……」
「……」

幸せそうな寝顔を浮かべるなのはに、ユーノはまるで蜜を目の前にした蜜蜂のように、なのはに顔を近付け……、
瞳を閉じ、なのはの唇に、自身の唇を重ねた。

「っ!」

その瞬間、我に返ったユーノは目を開け……、
呆然と目を開けているなのはと目が合った。

「う、うわあああ!!」
「に、にゃにゃにゃにゃにゃーっ!!」

慌てて二人は飛び離れ、何故か背中を向け合って互いに正座する。

「そ、その……ご、ごめん!」

真っ赤になってユーノがそう言うと、なのはも負けず劣らず真っ赤になりながら、言った。

「責任……とってね。私……はじめて……だったんだから……」
「え、あ……」

真っ赤から一転して真っ青になるユーノ。
そんなユーノに、なのはは少し膨れっ面をして、言った。

「今度のお休みの時、一緒にお買い物行く事!」
「……は?」

ユーノは、呆然とした。
66138 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/20(金) 20:38:08 ID:???
はやて達が話し合いを続けていると、突然シャマルからはやてに通信が入る。

「ちょっと、すいません……」

そう言ってはやてが部屋の隅の方へ行くと、カガリ達三人は、顔を寄せ合う。

「……さっきの写真、どう思う?」
「……どう思うって言われても……、あの子って、本当にデストロイの子なの?」
「それは間違い無い」

そう自信を持ってアスランが断言すると、キラとカガリは怪訝そうな表情を浮かべる。
そんな二人に、アスランは少し笑って、答えた。

「あの子は、一時ミネルバの捕虜になっていた事があるんだ。
 ……その子がデストロイに乗っていたと、シンから聞いた。
 ……まあ、その前にディオキアでも会っていたんだがな」
「そう……、……そう言えば、シン君って、いつステラさんの事を好きになったのかな?」
「……一目惚れでもしたんじゃないか?」

ミネルバの中にいた事があるんなら、会う機会もあるだろうし、と言うカガリに、アスランは首を振った。

「ディオキアでも会っていると言っただろう? その時、シンも一緒にいたんだ。
 その時に、『会いに行く』と叫んだからな。惚れたのならあの時だろう」

冷静に分析するアスランに、キラとカガリは思わず苦笑し……、
その時響いたはやての叫び声が、全てを圧した。

「何やて!?
 ……分かったわ。そこになのはちゃんとユーノくんがまだおるやろ? あの二人にバインド掛けさせて。
 私もすぐに向かうわ」

そう言ってはやては通信を切り、慌ててカガリ達三人の方へ向き直った。

「……どうか……、なさいましたか?」

そうキラが聞くと、はやては慌てふためいたまま答える。

「今、フェイトちゃんが急患連れてきたってシャマル……、医務室の人から連絡があったんです」
「……それが?」

心底不思議そうなカガリの言葉に、はやては呼吸を落ち付かせ、答えた。

「……運ばれてきた急患の名前がレイで、フェイトちゃんと一緒に付き添ってきた人の名前がシンって言うらしいんです」

その言葉に、三人は椅子から立ち上がった。
66238 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/20(金) 20:39:50 ID:???
これで終わりです。

……CEからのレギュラーはシンとレイだけだって言ってなかったけな、俺orz
後、少しユノなの入れようと思ってたらどうしてこんなに濃くorz
663通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 21:17:37 ID:???
>>650
ちょwww
口から出て行ったあらゆるものを返せwww
664名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 22:10:40 ID:???
>>661
GJ!!何かこの展開だと警戒してるのはなのは達だけでシンとレイは再会しても
飄々としてそう。
665通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 22:51:19 ID:???
何気に質問なんだけど、リインフォースUってはやてのことなんて呼んでるんだって?
プライベートでも仕事でも「はやてちゃん」だっけ?
なのは達みたいに仕事では「八神隊長」でプライベートでは「はやてちゃん」
だっけ?
666通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 22:52:53 ID:???
仕事、ってか本人以外にはやての事を言う場合は「八神部隊長」ってのがあったな
667通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 22:53:05 ID:???
マスターじゃねえの?
66838 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/20(金) 22:54:45 ID:???
>>665
プライベートは「はやてちゃん」
仕事時は「マイスターはやて」だったはずです。
669通常の名無しさんの3倍:2007/07/20(金) 23:03:36 ID:???
ヴィータはアニメじゃはやてとリインUは呼び捨てだったな。
リインUはヴィータのことを「ヴィータちゃん」と呼んでた。
つーか意外とデタラメ。
670通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 01:06:21 ID:???
>>654
テラハズカシスwwwww
orz
671通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 04:02:24 ID:???
>>646
>「うん、関西弁の娘って虐めてみたくなるじゃない?きっと「あかん、だめやぁ」 とか言うんだよ。服従させてみたいよね」
>「キラ、お前は変わらないな」


ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm180217

これの2分辺りを思い出したwwwwwww
672通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 05:59:25 ID:???
>>671
ちょwwww作品違うけどぶっ壊れすぎ&懐かし過ぎwwww
673通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 10:38:30 ID:???
674通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 16:23:22 ID:???
シン「おい!フェイト・T・フェラオウン!」
675通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 17:39:21 ID:???
フェイト「・・・シン、人の名前を間違えるって失礼だと思わない?」
シン「ぁ・・・その、すみま」
フェイト「ちょっと訓練室まで行こうか・・・」
シン「いや、本当にすみません、許し(ry」
676通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 17:45:47 ID:???
シン「エロノ・フェラオウン、カリム・ギャラクシアン
エリオ・モンデヤル。よし。もう間違えないぞ」
677通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 18:47:54 ID:???
ヴィータのグラーフアイゼン・リーゼ
ヴィータ「多少古臭いデバイスだが問題ない…どんな障壁もただ打ち貫くのみ!!」

678通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 19:10:14 ID:???
ジ・アストレイ―序章2


「やるようになった、カナード!」

「あんたもな――ゼスト!」

大柄の男は右の拳を振り上げ、殴りかかるが――カナードは左腕を被せ、受け流す。
身体の軸がぶれないよう、即座に右脚を蹴り上げ――空いた右脇に叩き込む。

(上手い……)

脇を占め、蹴りのダメージを拡散させたのだろう。
感心しながら、左脚で蹴りつけ、バックステップで一端距離を取る。
ゼストも距離を詰めることなく再び構えなおす。

「ルールー、なんで二人とも素手なの?」

「そういう二人だから」

座って眺めるルーテシアの顔は――ほんの少しだけ緩んでいた
全長30cmの小さき精霊、アギトは思う
彼がここへ来てから、ルールーの表情は柔らかくなった
意識しなければ気づかないレベルだけど――そんな気がする
視界を戻すと、カナードがゼストの左ストレートを喰らい吹き飛んでいた

「旦那の勝ちかなぁ? やっぱりあのひょろい兄ちゃんじゃ――」

「む……」

「あ、もしかして怒った?」

「そ、そんなことない……」

表情を硬くしたと思えば、次の瞬間アギトの言葉に僅かにうろたえる。
ほんと、柔らかくなった――そう思うよ、ルールー


***
679通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 19:12:04 ID:???

「あとは自分でやっておくから良いよ、ルーテシア」

「でも……」

渋る少女に苦笑しながら黒髪の少年はやんわりと断る
なんというか気持ちは嬉しいのだが――
包帯はもう少し上手く巻いて欲しかった、というのだが彼の本音
カナードは右腕に巻かれたよれよれの包帯をこっそり巻き直す

「――行くのか?」

「あぁ、管理局に発見される前に回収したいからな――お前はどうする?」

「は――それを今更訊くのか?」

カナードは立ち上がり、壁に立てかけて置いた己の装備を背中に吊り下げる
こいつらに拾われた日に決めただろう?
善悪なんて関係ない――元より俺自身が業の塊みたいなものだ
今更聖者になんてなれるわけがない

「それより、"これ"――ゼストが使うべきなんじゃないのか?」

「ふ……生憎と俺には愛用の武器があるからな、お前が使え」

「じゃ、行こっか?みんな」

アギトの声に、みな小さく頷く。
時間をかければ、管理局や他の組織に回収される確率が高い。
消耗戦になればこちらが不利――だからこそ、できるだけ交戦は避けたい

狙うは――赤き宝石の魔道遺産<レリック>
680通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 19:15:43 ID:???
ゲリラ投下しました。
短くてすまんね(´・ω・`)
681通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 19:41:01 ID:???
いやいや

こう思うんだ短くて読みやすいと

GJ
682シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/21(土) 20:39:01 ID:???
目が点になるはやてとフェイト。
モニターの向こうではなのはの足にまとわりつき、泣き叫ぶヴィヴィオの姿と、そんな状況におろおろしているフォワードメンバーの姿があった。

「ヴィヴィオ〜…落ち着け〜…なっ?」
シンが笑いかけながら手を伸ばすが、なのはにしがみついたまま離れない。
「やだぁ〜…行っちゃやだ〜ぁ…、うわぁ〜〜ん…。」
泣き止まないヴィヴィオ。
妹を持っていたシン的には子供の扱いに自信があったのだが、まぁ面倒を見たのはマユだけだ。
いろんなタイプの子供がいる。
だから仕方ないのは分かっているが、少しショック受け、シンが沈んでいると、シャマルに包帯を替えてもらったキラが入ってきた。
「ヴィヴィオ…どうしたんですか?」
騒ぞうしい泣き声の中、表情ひとつ替えずキラはなのはの元へやって来ると、途中に落ちている人形を拾う。
「これから…フェイト隊長たちと予定があるから…。フォワードメンバーと遊んでて貰おうと思ったんだけど…。」
すみません…と沈んだ表情で隅の方で小さくなっているスバル、ティアナ、シン、エリオ、キャロ。
下を見ると、ヴィヴィオと目が合い、キラが微笑むと、キラのズボンの裾を掴むヴィヴィオ。
「はい、ヴィヴィオ…。
これは、ヴィヴィオのだよね?」
両頬に涙の筋を残したままその人形を受けとるヴィヴィオ。
キラはポケットからハンカチを出すとヴィヴィオの目元を拭ってやる。
「なのはさん、これから大事な用事があるんだって…わかるよね?」
「…ぅん……」
「寂しいかもしれないけど…僕と一緒にお留守番しようか?
なのはさんが帰ってきて、ヴィヴィオがいい子にお留守番できたら、なのはさん、きっと嬉しいと思うんだ。
なのはさんが笑ってくれたら、ヴィヴィオも嬉しいでしょ?だから…ね?」
なのはのスカートの裾から手を離すヴィヴィオ。
「うん…、いい子だ。」
キラはヴィヴィオをだっこする。
「それじゃあ、ヴィヴィオは僕たちがみてますんで…。」
そんなキラを不思議そうに見つめるなのは。
「あの、なのは…さん?」
「あぁ…、うん。よろしくね。」
「ほら…、ヴィヴィオ…。行ってらっしゃいって…。」
「…行ってらっしゃい。」
キラに促され、なのはと離れるのを惜しみながらもヴィヴィオは手を振りながら言った。
683シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/21(土) 20:41:43 ID:???
「キラさん…年、いくつでしたっけ?」
ティアナがヴィヴィオをあやすキラに聞く。
「年のこと?18だけど…?」
何やら隅の方に集まり、五人でひそひそ会話するキラを除いたフォワードメンバー。
「キラさんて…子持ち?」
ティアナがシンに聞く。
「知るか!でも、可能性がないとは言い切れないけど…。」
「でも、何だか手慣れた感じですよね。」
キャロの言葉に、頷くエリオ。フォワードメンバーがキラの新たな一面を知った瞬間だった。

ストームレイダー。
これから、聖王教会へ向かう途中のなのは、フェイト、はやての三人。
「ごめんね、お騒がせして…。」
ばつの悪そうな顔のなのはが、フェイトとはやてに言う。
「いえいえ、いいもん見せてもらいました。
…にしても、あの子はどうしよか?」
はやては少し考えるように腕を組む。
「なんなら教会で保護でもいいけど…。」
しかし、なのはは首を振る。
「ううん…大丈夫…。帰ったら私がもう少し話してみて、何とかするよ。」
一旦言葉を切るなのは。
「今は…頼れる人がいなくて不安なだけだと思うから…。」
ストームレイダーはプロペラの音を起て、聖王教会へと向かった。

待合い部屋。
そこに、ヴィヴィオとライトニング分隊の三人がいた。
「キラさん、子どもの扱いうまいですね…。」
ヴィヴィオと一緒にブロックで遊んでいるキラにエリオが言った。
「まぁ…一応、子どもたちと二年間暮らしてたからね…。」
「そうなんですか。」
キャロがブロックをヴィヴィオに渡してやる。
「でも、ヴィヴィオがおとなしくて助かったよ。
もし今、飛びつかれたら堪らないからね…。」
包帯を指差すキラに、エリオとキャロは笑う。
ヴィヴィオがキラの袖を引っ張り、自分がブロックで作った家を指差す。
「うん、上手にできたね。次はもっと大きい家を作ってみようか?」
キラが微笑むとヴィヴィオがうなずいた。
684シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/21(土) 20:45:12 ID:???

カタカタカタとキーを叩く音が無数に響く中に、スバル、ティアナ、シンはいた。
最初は戸惑ったシンだったが、ティアナやスバルに教えてもらったかいもあり、今は指が猛スピードで動いている。
展開されるサブモニターを開いては閉じ、数度それを繰り返したころ。
「終わったぞ、ティア。確認頼んでいいか?」
「もう、終わったの?あんた、いい加減にやったんじゃないでしょうね?」
疑いの眼差しがシンへむけられる。
「ちゃんとやったさ、見れば分かることだろ?」
そんな二人をよそに一生懸命モニターと睨めっこしているスバル。
「へぇ〜、ちゃんと出来てるじゃない。」
「だから言っただろ?ちゃんとやったって…。
スバルはまだ終わらないのか?」
「…うん。」
スバルが頷き、それを見て呆れたティアナが溜め息をついた。
「ほら、手伝ってあげるから少し分けなさいよ。」
「俺も手伝うよ…。」
スバルはシンとティアナにお礼を言って、データを振り分けた。
「書類仕事にがてなんだよねぇ〜。」
助かったと言わんばかり、スバルは再び作業に取り掛かる。
「今日はライトニングの分もあるからね。まぁ引き受けちゃったし…」
ティアナも作業に取り掛かった。
「………。」
シンは手を動かしていなかった。モニターに写るナンバーズ数名の姿とアレックスとラウの姿を見つめていた。
「それ…この前の…」
「アルトが記録した各種の詳細データつき…。
あれだけの事をしでかして、使っていたのは魔力じゃなくて…別系統のエネルギー。」
スバルが言葉を切り、一時の沈黙。
「そんなのを体に内包してるってことは…やっぱりこいつら…。」
真剣な顔付きでモニターを見つめるスバル。
突然のティアナによるデコピンが、スバルに炸裂した。
「あいつらがなんなのかを考えるのなんて、あたしらの仕事じゃないでしょ?
判断するのはロングアーチスタッフと隊長たち…、あたしらが作ってるのは、その判断材料になる報告書。
わかったらさっさと作業!」
そう促すティアナ。
「けど、あいつらも、実際のところは分かんないけど…。
あんな体になりたくて産まれたわけじゃないんじゃないか…。」
そうシンが呟いた。
685シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/21(土) 20:47:26 ID:???
「えっ?」
と聞き返すティアナとスバル。
「前にも話したろ?
俺も、キラって人もコーディネイターだって…。」
手を動かしながら、シンは二人に話した。
コーディネイターとナチュラルの確執。それによって起こった二度に渡る戦争。
コーディネイターに対抗するためにエクステンデットが産み出されたこと。
ステラという少女のこと。
そして、友達であり戦友のレイのこと。
「言われたんだ、レイに…。
『俺はクローンだ。
キラ・ヤマトと言う夢のたった一人のために作られた。
その資金の為に…。
恐らくはただ出来ると言う理由だけで…。
だがその結果の俺は…どうすればいいんだ?
父も母もない、俺は俺を造ったやつの夢など知らない…。人より早く老化し、もう、そう遠くない未来に死に至るこの身が、科学の進歩による素晴らしき結果だとは思えない。』って…。
あの戦闘で出てきた奴らもそんなこと思ってんのかな。
あんな力を体の中に抱えて、誰かの命令の元で戦ってるのかなって…。」
流れる沈黙。
室内にはパネルを叩く音だけが響く。
「…あいつらがなんであっても、あんたたちが悩むことじゃないでしょう?」
ティアナが沈黙を破る。
仕事に戻る三人。
「なぁ、ティア、スバル…。」
なぁに?
と生返事を返すティアナとスバル。忙しく手が動いている。
「…いや、なんでもない。」
仲間同士で戦うことになったら、お前らならどうする?
そう聞こうと思ったがやめ、アレックスとラウが写るモニターを閉じ、シンは作業に戻った。
686シンとヤマトの神隠し〜Striker'S〜:2007/07/21(土) 20:52:24 ID:???
投下終了です。

とりあえずは書けたところまでと言うことで…。

さて、どうでしたでしょうか?
ナンバーズはあんまり深いこと自分達のことを考えてないような気がしますが、シンはステラの件やレイの件があるので、こう言う描写をしました。

というより、シンなら考えるのではないかと思いました。

キラがオリキャラに見えるかも…。
ヴィヴィオの面倒をキラにみさせたのは失敗だったか?

687通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 21:07:15 ID:???
神隠し氏GJ!!
いや〜キラの子供の扱いがうまいですね〜まあでも孤児院にいたんですから子供のあやし方とかは出来そうな気もしますが
688通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 21:09:41 ID:???
いえいえ全然GJですよ。
むしろ俺が気になるのはシンがスバル達に
キラがスパコディだといってしまったことですよ。
あれ?シンは種死の時点でキラがスパコディって理解できてたっけ?
68938 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/21(土) 21:15:50 ID:???
出来たので投下します。

ちょっと設定。

スペエディは無かった事になってます。
それと、ミネルバ&ルナは凸に落とされて(殺されて)、シンはアスランの事を激しく憎悪しています。
今の所、シンとレイのランクはヴィータと同じ空戦AAA+相当。

では、第3話、はじまります。
69038 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/21(土) 21:17:16 ID:???
act.3 それは全ての前奏曲なの

「……もう、大丈夫よ、落ち着いたわ」

そうシャマルが言うと、シンとフェイトはほっと胸を撫で下ろした。

「……良かった……、ありがとう、な、フェイトさん」
「……いえ……」

そう答えるフェイトに、シンは苦笑した。
一応受け答えはしているものの、フェイトの視線は、ベッドの上で眠るレイに釘付けだったから。
何故か治療が終わるなり部屋に引っ込んだシャマルが気にはなっていたが、
どうやらフェイトの職場のようだし、別に心配はいらないだろうと思っていると、

「……ストラグル……バインド!」
「―――っ!?」

その声とともに飛んで来た鎖が、あっという間にシンとレイをぐるぐる巻きに縛り付けた。
さすがにレイも飛び起きるが、身動きが取れずにもがくだけ。

「ユ、ユーノ!? 何やってるの!?」

思わずフェイトが上げた悲鳴に、シンは目を剥いた。

「お、おい! 知り合いならそいつ止めてくれ! 俺達はこの世界で犯罪とかは何も……!」
「……いや、そうじゃない。『この世界』の罪じゃないんだ」

……シンの叫びに答えた声に、シンは硬直した。
それは、この世で一番聞きたくない、裏切り者の声だったから。

「アス……ラアアアアアン!!!」
「なっ!?」

力づくでストラグルバインドを引き千切ったシンに、ユーノは驚愕の声を上げる。
そのままシンはアスランに飛び掛って行って、

「「レ、レストリクトロック!」」

なのはとはやてが同時に放ったレストリクトロックで、シンは空中に留められた。

「何で……何でルナを……みんなを殺したアンタがぁっ!」

叫び続けるシンに、呆れたような声と共に、二つの影が姿を現した。
69138 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/21(土) 21:18:49 ID:???
「お前達が逃げ出すから、追い掛けて来たんだ!」
「そうだよ。……君達は、自分がどれだけの存在なのか、理解していない。
「アスハ……、キラ・ヤマト……っ!」

もう一度怒りを再燃させようとするシンだったが、そんなシンにレイが叫んだ。

「シン! 熱くなるな! ……今熱くなっては、何も変わらん」
「レイ……、……分かった」

深呼吸を一つして、昂ぶった気持ちを鎮めると、シンは話しはじめた。

「俺は……アンタらの下で働くつもりは無い。
 ラクス・クラインをトップにするのが世界の意思なら、好きにすればいい。
 ……でもな、俺は、そんな世界にはいたくは無いんだ!」
「……俺もシンと同じです。
 元々俺はメサイアでギルと共に死ぬつもりだった。……だが、俺は生き残った。生き残って、しまった。
 奇跡だ奇跡だとあなた達は言うが、俺にとってそれは最悪の運命だったんだ。
 ……俺は、もうCEには何の未練も無い」

シンは炎のように、レイは氷のように、自分の紛れも無い本心を吐露し、カガリ達CE組は顔を見合わせる。
と、はやてがにっこりと笑って、口を開いた。

「……よう判ったわ。……そちらさえ良ければ、私達はあなた達を亡命者として受け入れます」
「……は?」
「お、おい!?」

唖然とするシンに、慌てたように聞き返すカガリ。
そんな二人に、はやては答えた。

「カガリ首長がおっしゃっとったんや。
 『シンとレイを罰するつもりは無い。……殺す気も無いし、一部では英雄扱いされている者を殺す訳にも行かない』
 てな。せやけどシンくんはもうCEには戻りたくないんやろ?」

そう聞かれ、シンはぶっきらぼうに答える。

「さっき戻りたくないって言いましたよね……?」
「あはは、確かにそうやな。……それでも脱走はいかんよ。
 けど、それだけなら十分亡命者として処理可能やしな。
 ……まあ、その場合はデバイスに非殺傷設定掛けさせてもらうけどな」

そう言ったはやて。
シンとレイは顔を見合わせたが、その答えは決まっていた。
69238 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/21(土) 21:20:59 ID:???
……そして、一週間後。

「……そしたら、承諾してもらえるんやな?」
「ええ。どうせ、俺は戦う事しか出来ませんし」
「俺もです。……もう少し長く生きられるのだから、俺はその人生を活かしたい」

そう言ったシンとレイ、……特にレイの言葉に、はやては微笑んだ。

「……そうやな。活かさな、あかんな」

担ぎ込まれてきた時のシャマルの検査で、レイのテロメアが極端に短い事が、カガリ達に聞かされる前から判っていて。
レイがもはや余命幾許も無い事を知らされ、錯乱したフェイトとは逆に、冷静だったのはユーノ。
僅か30分で約2年半程前にちらっと見ただけという魔導書を無限書庫から掘り出して。
レイに提示されたのは、人道的な意味で禁呪処分となった延命魔法。
起動するのもとても簡単で、消費魔力も普通の武装局員レベルで見て『ほんの僅か』で。
しかし、効果がただテロメアの消費を遅らせる『だけ』の魔法では、医療用への転用も出来ず、禁呪とされた魔法。
だが、そんな魔法でも一応は禁呪なので、レイ・ザ・バレルへの使用申請には反対の声も出たが、
レイ・ザ・バレルの現在の状況が功を奏したか、上層部も渋々許可した。
ただし、

・魔法の執行は、すでに不老であるヴォルケンリッターが執行する事
・その場合、決して魔法の起動方法がヴォルケンリッター以外に漏洩しないようにする事

この2点が条件として出され、ヴォルケンリッターの中では一番こういう魔法に慣れているシャマルが魔法を起動させる。
……そして、魔法は成功した。

「……どうにか、人並みの時間を貰えたんだ。その分の恩は、返すさ」

そうレイが言うと、はやては苦笑して、シンに囁きかけた。

「レイくんって、意外に仁義とか好きなタイプなんか?」
「……さあ。……でも、普通命の恩人に恩返ししたくないって考える奴なんか、いないと思いますけど」
「まあ、そうやな」

そう苦笑しながら言うと、はやては真剣な表情になって、シンとレイに言った。

「参加してくれるって言うんなら、シンくんはスターズ小隊、レイくんはライトニング小隊に配属しておくわ」
「……どうしてですか?」

そうレイが聞くと、はやては微笑みながら答えた。
69338 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/21(土) 21:24:16 ID:???
「戦力バランスを見て、やな。
 スターズはなのはちゃんが砲撃特化型やし、新人のうち一人も射撃型や。
 ……やけど、ライトニングは近接3人に、補助型一人やさかい……」
「……バランスを取って、と言う事ですか」

そうレイが言うと、はやては頷いた。

「そうやな。カガリ代表から貰った資料見る限りやと、シンくんは砲撃戦も出来るけど本質は接近戦したがりやさかいな。
 射撃を中心に組み立ててたレイくんの方がええかな、と思ってな」
「そう言う事ですか……」

そう言ったレイに、はやては続ける。

「それでな。同じ小隊の人達に顔見せしないといかんやん?
 そやさかい、レイくんは、ライトニングの新メンバーが駅に来るさかい、シグナムと一緒に迎えに行って欲しいんよ。
 シグナムに玄関で待ってるように言うとったさかい、すぐに行ってくれんか?」
「了解しました」

敬礼をして、部屋から出て行ったレイ。
それを見送って、はやては首を傾げた。

「……何やのん? あの敬礼……」
「……レイの奴……ザフト式の敬礼のクセ、まだ抜けてないし……」

多分俺もしばらくはあの敬礼すると思います、とシンが言うと、はやては苦笑した。

「そっか……、ま、クセやし、ゆっくり直して行けばええよ」

そう言ったはやてに、待機するのも暇になったシンは聞いた。

「……俺は、どうするんですか?」
「スターズの子達と初顔合わせしとかんといかんからな。
 今からその子達のBランク試験があるんよ。シンくんも来てくれんか?」
「判りましたよ」
「ほな、行こか!」

そう行って立ち上がり、歩き出したはやてを、シンは追いかけた。
……しかし、シンは歩きながら呟かれた、はやての言葉には気付かなかった。

「……さて、感動の再会や!」
69438 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/21(土) 21:26:08 ID:???
これで終わりです。

うん、さっさと本編に進みたくて話途中でぶったぎって繋げたんだorz
……38℃出して朦朧としてる時に下書き書く物じゃないねorz
695通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 21:53:28 ID:???
二人とも乙
神隠し氏のキラは本編より良いな
38氏はシンとレイをどうバランス取るか楽しみ


で、個人的な愚痴なんだが、三期の話書こうとしてたんだが、もう書く気が出ない…16話見ててイライラしかしなかった…
昔あんなになのはが好きだったのに…一般局員の扱い酷すぎだよ…
696通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 21:56:55 ID:???
>>695
2期後数か月の話を書けばいいと考えるんだ!
697通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 21:58:30 ID:???
気に入らなければ自分流に未来変えちゃえば?
698通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 22:00:06 ID:???
>>695
アズにトラウマなしスレのようにレジアス中将を有能にすればいいんだよ。
699通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 22:01:22 ID:???
>>695
気に入ったキャラとの絡みを考えればいいんじゃね?
今ならどれだけ本編と矛盾してても誰も文句は言わないだろうし
700通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 22:08:12 ID:???
>>695
お前が信じる俺でもねぇ
俺が信じるお前でもねぇ
お前が信じるお前を信じろ!

例え独自展開独自設定で墓穴掘っても掘りぬけて、突き抜けたならお前の勝ち!
701通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 22:12:25 ID:???
>>695
新シャアじゃクロスして再構成はデフォだ!
702通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 22:13:43 ID:???
>>700
墓穴を掘って掘り抜けるって途中でたたりで逝きそうだなww
703通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 22:23:26 ID:???
>695
通信が途絶して周りの状況がわからなくなり
外周に麻痺ガス撒かれてぼろぼろの状態になっている所に
大量の敵が突っ込んできて、なおかつ後ろに強固な陣地があるのなら
そこに全力で逃げ込むしかないだろ。
まあ一般局員の扱いが酷すぎなのは1期からの伝統だ。
それが気に食わなければ自分の好きなように書け。
704通常の名無しさんの3倍 :2007/07/21(土) 22:46:05 ID:???
>686
GJ!!ここのシン君はナンバーズを落とす猛者なのかッ!?(性的な意味で)
キラは六課内で父親説浮上とは。
>694
GJ!!シン確実に泣くだろう。レイはフェイトをどのように落とすか楽しみです。
>695
命令系統が遮断されて、アレほど見事な奇襲をかけられたらあの程度にはなりそう。
それにしてもナンバーズは自分の得意なフィールドではかなり強いな。改造人間は伊達じゃない。


705通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 22:57:48 ID:???
>>703
その描写が面白さにつながればなあ。
あれじゃ弱い敵が凄く無能で弱い敵をボコっただけにしか見えん。
706通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 23:13:59 ID:???
というか明らかに作画スケジュールがきつきつです。
707通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 23:24:22 ID:???
むしろ名無し局員が無能とか言ってる奴は、奴らが優秀だった時が一期の頃から一度でもあったか言ってみろ
708通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 23:26:17 ID:???
>705
ガジェットは大量にでたらヤバイという話もあったし。
ナンバーズの顔見せ回でもあるから過剰演出なんかじゃないかなあとは
思うがそれほど気にはならんかあったな。
709通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 23:26:37 ID:???
>>707
敵よりも一歩弱いんだよな、必ずww
しかし優秀かどうかは兎も角役にはたってるよな


まぁ名無し局員好きな人は活躍してるSS書けばいいじゃないか
前あったよな、そういうの?
710通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 23:29:58 ID:???
>707
一応A'sでクロノが大技かましている隙に結界を張っていたのが最大の活躍
だな。
それ以外の扱いはいっちゃなんだが無印、A'sともに断末魔とともにやられる
やられ役。
711通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 23:34:04 ID:???
無印:10人以上雁首揃えながらプレシアに瞬殺される
A's:シグナムに「名乗る価値も無い」と蒐集の餌にされる
  何十人という数でヴィータ達を取り囲むが、ヴィータには「こいつらチョロい」と言われる
STS:ガジェットの襲撃になす術なく逃げ惑う。トーレ達に瞬殺される


結論:大して変わんねえ
712通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 23:40:09 ID:???
予告だと、なのはが複数のコンソール叩いて指揮っぽい事してるから、多分なのはの指揮で名無し兵も多少盛り返す、って展開になるんだろうな
713通常の名無しさんの3倍 :2007/07/21(土) 23:40:48 ID:???
全く管理局の名無し局員にはEDFを見習って欲しいよ。
714通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 23:46:54 ID:???
>713
EDFのストーム1も大量の敵がでたらエアバイクで町の端まで逃げていくぞ。
715通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 23:47:18 ID:???
>>713
ストーム1が来たらなのは達の見せ場奪われるなw

一人で戦局をひっくり返すからな、ストーム1はw
716通常の名無しさんの3倍:2007/07/21(土) 23:51:30 ID:???
ストーム1じゃしょうがねぇな
717SR団対時空”管理”局:2007/07/21(土) 23:53:38 ID:???
「我らのラクス様の為に」
それがすべての始まりだった。
狂信的なラクス信者の基に結成された
SR団は各時空より優れた能力者を集めて
十傑衆を組織し、全時空征服をめざして、
破壊活動を開始した。
これに対して、全時空の守護者たる時空管理局は
精鋭たる九大天王ををもってこれに対峙する。
画して全時空を巻き込んだ壮絶な戦いがはじまった。
718通常の名無しさんの3倍 :2007/07/21(土) 23:54:50 ID:???
中将が守りは鉄壁だといった理由はすべてストーム1がこの場にいたからだな。
おそらく陸士SSランクはあるだろう。
719通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 00:00:24 ID:???
>>712
なのはの指揮程度で盛り返せるとは思えんな。
720709:2007/07/22(日) 00:00:26 ID:???
見つけた
暇人A氏のプロローグだな
3馬鹿の一人に勝ってる様に書かれてる



まぁ、魔法使ってる3馬鹿が強いかは知らんが
721高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/22(日) 00:01:29 ID:???
投下、よろしいでしょうか?
722通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 00:02:22 ID:???
キター!どうぞ!
723高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/22(日) 00:16:03 ID:???
高い天を行く者から勇敢な者へ

    第二話

・目的の列車、数キロ先上空

スターズ副隊長、鉄槌の騎士ヴィータは問題の列車に猛スピードで向かっていた。
航空型のガジェットII型をなのはに任せ、ストームレイダーが追っているであろう車両に向かったヴィータ、
だが途中、ロングアーチから送られてきた戦闘映像を見た時は、ただ驚くしかなかった。
「あいつ・・・・・帰ってきたんだ!!!」
ヴィータは自分でも知らずに大声を出して叫んでいた。

カナードは早くで三ヶ月、遅くても半年で戻ってくると約束し、元いた世界へ帰っていった。
だが彼は、半年経っても、一年経っても、五年経っても、帰ってこなかった。
一年が経ったある日、帰ってこないのなら此方から迎えに行くという提案が出されたが
その試みは、その年に起こった特殊な次元震により不可能となった。
この時に起こった次元震は、次元震にしては珍しく各次元世界には全くの被害が無かった。だが、
一部の次元世界の場所がバラバラになるという事態を引き起こし、その一部の次元世界にはカナードの世界も含まれていた。
当初は前回同様、カナードがいる世界を探してくれるように頼んだが、エイミィなどの個人レベルではどうすることも出来なかった。
ならばと、本局の専門分野に捜査を依頼したが、全く取り合ってもらえなかった。
時空管理局も、この事態の対処に必死であった。先ず何よりミットチルダと交流がある次元世界や
管理局の管轄世界などを探し出すのに手一杯だったため、
ミットチルダと交流もなく、管理局の管轄外世界であるカナードがいる世界を探し出す余裕など無かったのである。
そのことを聞いたヴィータは、頭では事態の深刻さに理解はしていたが、納得できずに担当者に詰め寄ってしまう。
カナードが帰って来ない事に、ヴィータは苛立ちよりも不安の方が大きかった。
カナードの世界は戦争中であり、彼もまた軍関係者であることを聞いていたからだ。
そのため、もし戦争に巻き込まれていたら・・・・・・そんな不安がヴィータを支配していた。
局員に詰め寄るのをやめないヴィータに
「いい加減にしろ!ヴィータ!!申し訳ありません、失礼します」
シグナムが止めに入り、掴みかかっていた職員に謝罪した後、その部署を後にした。
帰り道の途中、シグナムの態度に納得がいかなかったヴィータは
「おめーは・・・・・カナードのことが心配じゃねぇのか!!」
シグナムに対して言い放った。その時、
                     パシッ!!

リインフォースがヴィータのほおを平手で打った。
724高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/22(日) 00:17:27 ID:???
唖然としながらもリインフォースを睨むヴィータ、だが
「リイン・・・・・フォース・・・・おまえ・・・」
リインフォースの悲しそうな顔に、ヴィータの怒りは一瞬のうちに沈静化していった。
そんなヴィータを見据え、リインフォースは話し出した。
「ヴィータ、お前の気持ちはわかる。私も、シグナムも、主たちも、カナードのことが心配だ。
だが・・・・今の現状では・・・仕方が無い」
リインフォースの言葉に冷静なったヴィータは、先ほど怒鳴ったシグナムを見ると、
シグナムはただ俯き、拳を強く握り締めているだけであった。
「あ・・・・あたし・・・・」
シグナムの気持ちも考えずに、怒鳴った自分に自己嫌悪するヴィータ、その時
「ヴィータ」
後ろからはやてがヴィータを抱きしめた。
「ヴィータの気持ちもよう分かる。私達みんな、心配で仕方ないんや。せやけど」
はやてはヴィータを正面に向かせ
「それでも信じて、カナードの帰りを待とうな、みんなで」
ヴィータを見据え、笑顔で答えた。
はやての言葉に涙があふれるヴィータ。
「(そうだよ・・・一番辛いのは、はやてじゃんかよ・・・・アタシは何をやってるんだよ・・・あたしは・・なに・・・を・・・)」
耐え切れず、ヴィータははやてに抱きつき、ひたすら泣いた。

その後、ヴィータはシグナムに謝ったが
「気にするな」
と言い、笑って許してくれた。
それからは色んな事があった、リインフォースUの誕生、なのはの負傷、クロノの結婚。
はやても闇の書事件からしばらく経ったら歩けるようになり、今では皆をまとめる隊長になっている。
カナードの世界に関しても、あの次元震が起きてから四年がたったある日、ようやく捜索してもらえるようになった。
だが、不思議と見つけることが出来ず、今に至る。
幸いミットチルダとなのはの世界の座標は変わっていないので、こちらに来ることは出来るだろうと信じ待ち続けた。
そして、十年経ったこの日、カナードは帰ってきた。

「待たせやがって・・・・心配させやがって・・・・・・」
今のヴィータの心は、帰ってきたという嬉しさと、待たせた、心配させたという怒りの感情が渦巻いていた。
「とにかく・・・・・文句言った後、ぶん殴る!!」
そう決意し、車両に向った。
725高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/22(日) 00:18:48 ID:???
・車両

ガジェットドローンIIを吹き飛ばし、周囲を警戒していたカナードは、ローター音に気がつき空を見上げた。
「・・・ヘリか?」
ヘリ『ストームレイダー』が車両に近づき、そこからバリアジャケットを装着したスバル達が降り立った。
ヘリから降り立ったスバル達を見るカナード
「(四・・五人か、あのメカの仲間にしては無防備すぎる。それに・・・)」
その中の、自分を見据えるリンフォースUを見ながら
「(なんだ・・・あのリインフォースのミニチュアは・・・・・それより)」
何気に失礼なことを思いながらも、
「何者だ、貴様らは?あのメカの仲間か?」
ザスタバ・スティグマトを向け、スバル達に問いただした。
カナードの行動にたじろぐスバル達、その時
「待ってください!こちらは、時空管理局・古代遺物管理部機動六課の者です」
リンフォースUが慌てながら答えた。
「時空管理局?やっときたか」
カナードはザスタバ・スティグマトを下ろし、バリアジャケットを解除
「物なら車両の中だ、いま車両を止めるから待ってろ」
そう言い、車両の中に入っていった。
「リイン曹長・・・」
ティアナがリインフォースUに指示を仰ぐ
「とにかく目的は達成です。ロングアーチとヴァイス陸曹に連絡を、周辺の警戒もお願いします」
ティアナ達に指示を出しながらも、リインフォースUはカナードが入っていった車両を見据えていた。

その後、止まった車両の近くにストームレイダーは着地し、レリックと思われるロストロギアの収容は
ガジェットの襲撃もなく、滞りなく終った。
その一部始終を見ているカナードにリインフォースUが近づいてきた。
「ご協力、ありがとうございます。貴方のおかげで無事に回収することが出来ました」
カナードにお礼を言う。
「気にするな、それより、乗客の方は?」
「安心してください。皆さん無事に保護いたしました」
その報告に安心するカナード
「そうか、ところで頼みがあるのだが・・・・ん?」
カナードがストームレイダーで地上本部まで送ってもらおうと言おうとしたその時
ストームレイダーの隣にヴィータが降り立った。
「ヴィータ副隊ちょ・・・・う・・・」
スバルが声を掛けようとしたが、いつもと違う雰囲気にたじろいでしまう。
「ヴィータ・・・ちゃ・・ん・・・?」
リインフォースUもスバルと同じくたじろぎ、自然と道を開ける。
726高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/22(日) 00:21:37 ID:???
ヴィータは俯きながらカナードの前まで行き、
「久しぶりだな、ヴィータ。丁度良かった」
カナードの言葉を無視し、そして
「こ・・・・・の・・・・・・馬鹿・・・野朗!!!!!!!!」
カナードのお腹目掛け、思いっきり拳を放った。だが、思ったように力が入らず
その拳はカナードのお腹を軽く叩く程度であった。
突然のヴィータの行動と大声に驚くカナード達。
だがヴィータはそんな皆を無視し、
「馬鹿野朗!!帰ってくるのが・・遅いんだよ!!!どんだけあたしらが心配したと思ってるんだよ!!
どんだけ・・・あたしらが・・・しんぱ・・・うぁああああああ!!!」
耐え切れず、ヴィータはカナードに抱きつき、大声で泣いた。
カナードは、突然大泣きしたヴィータに戸惑うも、微笑み、頭を撫でながら
「すまなかった、心配をかけたな」
優しく語りかけた。
「だが、期限は守ったぞ。四ヶ月ぶりだが」
そのカナードの言葉に反応するヴィータ
「馬鹿野朗!!!何が四ヶ月だ!!十年経ってんだぞ!!」
ヴィータの言葉に
「なん・・・・・だと・・・・?」
カナードは目を見開き、呟いた。

「信じられんな・・・・・」
六課に向うストームレイダーの中で、カナードは呟いた。
カナード自身は四ヶ月しか時を過ごしていないのに、こちらの世界では十年が経過しているのだ、無理は無い。
「アタシだって信じられねーよ」
ヴィータも混乱していた。
「俺が十年も年取ったように見えるか?コーディネーターでも普通に歳はとるぞ」
カナードの問いに
「いや・・全く・・・・あっ、もしかし(変身魔法なんて器用なものは使えんぞ)うっ・・・」
ヴィータの考えを即座に否定する。
「じゃあ、どこぞの戦闘民族みたいに若い期間が長続きするとか」
「何だそれは?」
よく分からないが、とにかく否定するカナード。
「ヴィータ、次元世界によって、時間の流れというのは違うのか?」
カナードがふと思ったことをヴィータに尋ねる
「いや・・・・聞いたことねぇな」
ヴィータは思いあたる節がないので否定する。
「そうか・・・・しかし信じられん・・・・」
カナードはとりあえず悪い夢ではないかと思い、頬をつねってみた
「いひゃい」
ちなみにヴィータの頬を
「何すんだテメェー!!」
ヴィータはつねられた頬をさすりながら食って掛かるが
「やはり現実か・・・・・」
ヴィータを無視し、カナードは一人納得していた。
727高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/22(日) 00:23:23 ID:???
そんな様子を新人フォワード組はさりげなく見ていた。
「彼、ヴィータ副隊長の知り合いかな?」
スバルが興味丸出しでティアナに尋ねる。
「分からないわ、だけどヴィータ副隊長はあんな行動するんだから、親しい関係なのは間違いないんじゃないの?」
ティアナは素直な感想をスバルに言った。
ティアナは勿論、フォワード組やリインフォースUでさえ、先ほどのヴィータの行動には驚いていた。
フォワード組から見たヴィータのイメージは、『見た目ではキャロと同じ、もしくはそれ以下の年齢の女の子にしか見えないが、
空戦AAA+ランクの魔道師で戦闘教官でもあり、スターズ分隊の副隊長を務めるすごい人』である。
そんなヴィータがいきなり抱きついて大泣きである。事情を知らないフォワード組は驚いて当然である。
「もしかして・・・・ヴィータ副隊長の恋人?」
スバルが真顔で呟いた。
「それは・・・・どうかと・・・」
スバルの呟きをエリオが苦笑いをしながら否定をした。
「リイン曹長はご存知ですか?」
キャロがリインフォースUに尋ねる。
「彼は十年前にはやてちゃんと一緒に暮らしていた人です。名前は『カナード・パルス』さん、確か一時的に自分の世界に戻ったと聞きましたが」
リインフォースUは、はやてや姉から聞いた話を思い出しながら答えた。その時
「おっ、なのはさんが戻ってきたぞ」
ヴァイスは皆に聞こえるように言い、ストームレイダーのメインハッチを開ける。
「おっ、丁度『証拠』が来たぞ。びびるなよ〜」
ニヤニヤしながらカナードに言い放つヴィータ
すると、メインハッチからバリアジャケットを着たなのはが入ってきた。
「「「「お疲れ様です!!!!」」」」
フォワード組の言葉に微笑で答え、バリアジャケットを解除する。
そんななのはの姿を見たカナードは
「高町の・・・・・姉か?」
真顔でなのはに問いただした。
そんなカナードの質問に小さく笑うなのは
「違うよ、カナードさん。私は高町なのはだよ、十年ぶりだね。」
なのはは、カナードを見据えながら答えた、そして
「本当に無事でよかった・・・・・・おかえりなさい」
微笑みながら迎えた。
今のなのはの姿を見て、カナードは本当に十年が経過していることを、痛感した。
728高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/22(日) 00:25:38 ID:???
・機動六課隊舎

「そうなんだ・・・・じゃあカナードさんにとっては四ヶ月しか経ってなかったってこと?」
「そうだ。正直驚きの連続だ。それと『さん』はいらん、呼び捨てで構わん」
機動六課本部に着いてから、フォワード組とヴィータと別れ、カナードはなのはと二人で部隊長オフィスに向っていた。
「わかったよ、カナード。ふふっ、変だね、本当ならカナードの方が年上なのに」
微笑みながらカナードに言うなのは
「全くだ、まさか身長まで抜かされるとは・・・・・」
妙なことを気にするカナードであった。
色々と話し手いるうちに、二人は部隊長オフィスの前まで来ていた。
なのははブザーを鳴らす、すると
「はい、どうぞ」
室内から女性の声が聞こえた。
「失礼します」
挨拶をしながら室内へ入っていくなのはとカナード。そして
「はやて・・・なのか?」
カナードは目に映った女性の姿を見て驚く。そこには一人の女性として成長した八神はやてがデスクに座っていた。
なのははそんなカナードの反応を見て微笑み、
「八神部隊長、今回の事件に協力してくださった民間人を連れてきました」
なのはは、はやてを微笑みながら見据え、
「詳しい経緯は彼から聞いてください。私は持ち場に戻ります。失礼します!」
そして敬礼をし、部隊長オフィスから出て行った。
なのはは出ていく時に
「(はやてちゃんと、いっぱいお話してね)」
小声でカナードにそう言い、出てい言った。
なのはが出て行った二人きりになったその時

         ガバッ

はやてはカナードに近づき、抱きついた。
「なっ、はやて、何を!?」
突然のはやての行動に慌てるカナード、だがはやてはただ黙っているだけであった。
はやてがカナードに抱きついて一分が経とうとした時
「・・・・・よかった・・・・・・」
はやては声を震わせて話し始めた。
「ほんまに・・よかった・・・無事で・・・・・せやけど・・・時間・・・かかりすぎや・・・・・・」
「・・・・・・・・」
はやての話を黙って聞くカナード
「本当に・・・どれだけ・・・・心配したか・・・・わかっとるか・・・・せやけど、今は」
はやてはカナードを見据え
「おかえり、カナード」
目に涙を浮かべながらも、笑顔で迎えた。
「ああ・・・・遅くなったな、ただいま」
カナードも笑顔で答えた。
729高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/22(日) 00:27:13 ID:???
ふと、カナードははやての耳に注目する
「はやて・・・おまえ、それは・・・」
はやての耳には、カナードが誕生日に送ったあのイヤリングがしてあった。
「気に入ってるんやよ、カナードがくれたプレゼントやから」

その後、落ち着いたはやてと一緒に部隊長オフィスのテーブルに座り、色々なことを話した。
カナードはこの十年間に起こったことなど、色々なことを聞いた。
「せやけど、カナードにとっては四ヶ月しか経っていないんか〜」
「ああ・・・最初は信じられなかったが、お前となのはの姿を見たら認めざるを得ないな・・・」
出されたコーヒーを飲みながら答えるカナード、だが急に申し訳ない顔になり
「だが・・・・すまなかったな・・・結果的にはお前達との約束を破ってしまった」
はやてに謝った。
そんなカナードの態度に慌てるはやて
「ええんよ!カナードが無事なら。それにカナード自身は約束守ってくれたやろ?」
「そうか・・・ありがとう。しかし・・・年齢どころか身長まで抜かされるとはな・・」
はやての姿を見ながらかカナードは言う。
「へへ〜、私も19歳や、プロポーションやってシグナムに負けとらんで〜」
はやてが立ち上がりポーズをとるが、カナードは見ずに
「そうか・・・コーヒーもう一杯頼む」
コーヒーを要求するカナード。カナードの態度にムスッとしながらも律義にコーヒーを入れるはやて。
「しかし、19歳か・・・・俺より2歳年上になるとはな・・・・」
カナードの言葉に反応するはやて
「2歳年上って・・・カナードって17歳なんか?」
「一応そうらしい・・・・」
「一応って・・・・そうなると二歳差かぁ〜、まるでクロノ君とエイミィさんみたいやな」
クロノとエイミィの名前を出した後、急に顔を赤くするはやて、
そんなはやての態度を不審に思いながらも、車両で会ったあのリインフォースのことを尋ねた
「そういてば・・・あのリインフォースのミニチュアは・・・・何だ?」
「ああ、『リイン』な。リインフォースU(ツヴァイ)、リインフォースの妹や。皆『リイン』って呼んどるけどな。可愛いやろ」
はやてが自慢げに答えた。
「そうか・・・・それでは本題に入るが、あのメカは何だ?列車にいた魔道師に聞いたが、あれは『レリック』という物を狙って
活動していると聞いたが」
カナードの問いに、はやては普段の八神はやてから、機動六課部隊長・八神はやての顔になり、答えだした。
「あれはガジェットドローンっていうメカや、四年前からロストロギア『レリック』を狙って活動しとる」
はやては近くのモニターを捜査し、レリックとガジェットドローンの映像を映し出す。
「カナードも戦ったから分かると思うけど、AMFを装備している厄介な相手や。今のところ確認されてるのはこの3体だけ」
モニターに映し出される三機のガジェットそして一人の男性が映し出される。
「そんで、この男性が首謀者と思われるジェイル・スカリエッティ、まぁ、ストレートに言うと「ド悪党」や。そんで、これがレリック」
はやてはモニターからスカリエッティの映像を消し、レリックを大きく映し出した。
730高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/22(日) 00:30:46 ID:???
「これがレリック、正直今のところ使用目的なんかは不明。ただ、下手にいじくると大爆発する物騒な代物や」
はやてはモニターを消し
「私達機動六課は、このレリック問題専門の部隊や、まぁ、出張任務なんかもあるけどな」
笑顔でカナードに答えるはやて。だがカナードは
「それだけではあるまい」
はやてを見据え尋ねた。驚くはやてを無視し、カナードは自分の意見を言う。
「ヴィータから聞いたが、ここにはテスタロッサやシグナム達もいるそうじゃないか、戦力があまりにも充実しすぎている。
レリック問題がそれほど重要ならば、いくらなんでもお前達だけに任せる筈は無いだろ、本局が大掛かりに動いている筈。
本局が大掛かりに動いていないのは、回収に来たのがヘリ一機と数名の魔道師だけだったことでわかる。
能力限定までしてあいつらを集めた理由は何だ?『皆と一緒がいい』とかそんな理由ではあるまい」
カナードの問いに驚きつつも、
「さすがやな・・・・でも、今は待ってくれんか、近いうちに、絶対に話すから」
カナードを見据え、答えた。
「わかった、お前にも考えがあるんだろ。すまんな」
カナードも納得し頷いた。その時、ブザーが鳴った。
「はい、どうぞ」
はやてが言うと、シグナムとシャマルが入ってきた。
カナードの姿を見て、涙を浮かべるシャマル、そして
「カナード!お帰りなさい!!」
いきなりシャマルがカナードに抱きついてきた。
「ああ・・・ただいま・・・・」
いきなりの行動にあっけに取られるカナード
「シャマル・・・・・離れてくれ・・・・」
そんな二人の光景を見てシグナムが呟いた。
シグナムの態度に妙な危険間を感じたシャマルはカナードから離れる。
「シグナムも、久しぶりだな」
カナードがシグナムに挨拶をしたその時
「こ・・・の・・・・・馬鹿者がぁ!!!!!」
カナードに右ストレートを放った。

シグナムはカナードが帰ってこないことに不安と同時に、主と自分達を
心配させたことへの怒りを感じていた。
はやて達も同じだが、はやて達は嬉しさのほうが勝っていた。
だが、シグナムは少しばかり怒りの方が勝っていた。ただそれだけ・・・・だと思う。

ちなみにこの場合の男の反応は
1・吹っ飛ばされて気絶
2・とにかく謝る
3・睨み返す
であるが、カナードの場合
殴られた瞬間、足でたたらを踏み、体を捻り、そして

4・殴り返す

「何をするか!貴様ぁ!!!」
カウンターで殴り返した。
731高い天を行く者から勇敢な者へ:2007/07/22(日) 00:32:08 ID:???
こんばんわです。投下終了です。
感想をくださった皆様、ありがとうございました。
職人の皆様GJです。
一応リインフォースの皆の呼び方を変えました(いつまでも『烈火の将』や『鉄槌の騎士』というのもどうかと思いまして)
次回はヴィータとシグナムとの約束を果たすところまで書けたら良いなと思いつつ、
次はいつになるのやら・・・・・orz
732通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 00:37:20 ID:???
>>731
GJ!!!
楽しみに待ってました!!最後にカウンターで殴り返したカナードの反応がよかった!
カナードはこれから正式に六課に配属(?)になるのかな?
733通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 00:39:07 ID:???
GJだ
カウンターをかますとはやはりカナードw
734通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 00:39:12 ID:???
GJ!
つか殴り返すなよカナード
そういやキラにしろカナードにしろ身長って低いほうだよな。
種死の18才のときでもキラは170cmらしいし
735通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 00:42:04 ID:???
Wの連中と比べればまだマシ
736通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 00:43:25 ID:???
GJ!
スペック上は最強のスパコディでも身長だけはどうにもならんかw
737通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 00:46:30 ID:???
GJ!
カナードなら6課にも容赦なく自分が思ったことをそのまま言っちゃいそうだぜ!
特に新人連中にw
738SR団対時空”管理”局:2007/07/22(日) 00:58:36 ID:???
時空管理局九大天王
 筆頭 時空管理局最高評議会議長代理
    松平-音速丸-ガイスト
      得意技 各種変態技及び装鬼兵変化

    時空管理局提督   クロノ-銀時-S-ハラウオン
              愛刀(洞爺湖)
    黒き死神      フェイト・T・ハラウオン
    夜天の主      八神はやて
    オヤシロサマノミコ 古手梨花
    電子の妖精     星野ルリ
    うたわれしもの   ハクオロ
    悪即斬       斉藤 一
    木偶使い      アミバ

SR団十傑衆

 筆頭 剣  聖      ダグラス カイエン
    麗しきはお姉さま  シズル・ヴィオーラ
    北斗の使者     ケンシロウ
    赤い彗星      シャア・アズナブル(又は変態仮面)
    もっこりマン    冴場 涼
    凶眼の       高杉晋助
    神話になりし者   碇シンジ
    純血なるダイバー  ボスヤス・フォート  
    血にまみれしは名誉 バラライカ
    狂気と共に我あり  クルル

 他にSR団軍師      ロリ諸葛亮孔明(一騎当千)
      査察官     関羽雲長   (一騎当千)

一応ここまで後はボチボチと  
    
739通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 01:00:45 ID:???
>>738
場所が違う。
740通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 01:13:29 ID:???
>>738
なにwこのカオスw

まぁ、板違いだから
なのはクロススレにでも投下汁
741通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 01:16:34 ID:???
どのスレもだけど誤爆が多いな、今日はww
742通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 01:25:09 ID:???
>>731
GJ。

でも、カナードってアストレイキャラの身長対比で、181センチある劾より少し低いくらいけど。
170後半はあるはずですよー。
743通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 01:46:09 ID:???
仮にキラと同じくらいと仮定してもはやてよりは高いだろ
多分はやては160ないぜ
744種なのは(仮) ◆ZUiqHOGvTU :2007/07/22(日) 01:58:19 ID:???
'If' あの時こんな行動を その1

キラはアーマーシュナイダーをジンに向かって刺した。
その時、なのはが
「スターライト!ブレイカー!!」
キラは後ろから桃色の光に包まれた。
その光はジンも包まれた。
ジンは爆散。
ストライクはPS装甲の部分のみ残し爆発。
コックピットでは凄まじい衝撃にマリューが頭を打ち、気絶。
キラは必死でしがみ付いたが頭を4,5回打った。
そしてストライクは達磨となった。

そこへ、ムウとクルーゼが戦闘しながらやって来た。
「げっ、ストライクまで撃墜かよ…」
「む、最後の1機…。そうか、ここは引いておく」

ヴェザリウスにて
「最後の1機は無事撃破されていた。新造艦があるはずだ。全員で叩く」
クルーゼは指示を出し、自分も出撃した。
745高い天を行く者から勇敢な者へ :2007/07/22(日) 02:10:48 ID:???
>>742
その資料(アストレイキャラの身長対比)の詳細を教えていただけませんか。
746種なのは(仮) ◆ZUiqHOGvTU :2007/07/22(日) 02:11:23 ID:???
'If' あの時こんな行動を その1

キラはアーマーシュナイダーをジンに向かって刺した。
その時、なのはが
「スターライト!ブレイカー!!」
キラは後ろから桃色の光に包まれた。
その光はジンも包まれた。
ジンは爆散。
ストライクはPS装甲の部分のみ残し爆発。
コックピットでは凄まじい衝撃にマリューが頭を打ち、気絶。
キラは必死でしがみ付いたが頭を4,5回打った。
そしてストライクは達磨となった。

そこへ、ムウとクルーゼが戦闘しながらやって来た。
「げっ、ストライクまで撃墜かよ…」
「む、最後の1機…。そうか、ここは引いておく」

ヴェザリウスにて
「最後の1機は無事撃破されていた。新造艦があるはずだ。全員で叩く」
クルーゼは指示を出し、自分も出撃した。
「グレイトォ!戦艦だけなら楽勝だな」
「楽勝とは限りませんよ。ジン1機落とされたんですから」
「この腰抜兵が!」
「キラ…、死んだのか」

その頃ムウは…、
「くそっ、あいつ全機出撃させたのかよ!」
焦っていた。

バスター、ブリッツ、デュエル、イージス、ジン10機程、クルーゼのシグー
全てが一線に並んだ瞬間!
「スタァァァライト!ブレイカー!!」
なのはが再び放つ。
PS装甲を持つ機体以外爆散。それ以外もストライク同様撃墜。
「なんだったんだ?今のは…、って逃げるチャンスだ!」
ムウは月基地へ逃げ、ヘリオポリスに平和が…。
747通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 02:13:29 ID:???
ネタだろうがMSもそこまで弱くは無いぞ
748種なのは(仮) ◆ZUiqHOGvTU :2007/07/22(日) 02:14:15 ID:???
744は誤爆です。
ゴメンナサイ。
749:2007/07/22(日) 02:16:36 ID:???
投下します。

時の庭園。
ここの一室で、アスランの魔法の訓練は今日も続いていた。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・。」
アスランは息が上がっていた。
「・・・では、今日はここまでにしましょう。」
フェイトはバリアジャケットを解除し、自身のデバイス、バルディッシュをモードリリースする。
「はぁっ、はぁっ、これなら、アカデミー時代の、授業の方が、よっぱど、楽だった・・・。」
アスランはその場で大の字に寝転がった。
「はぁっ・・・君は凄いな。」
アスランは視線をフェイトへと向ける。
「・・・何がですか?」
「これだけ長時間戦っても、まだ余裕が見える所が、だよ。」
「・・・慣れれば、あなたでも出来ますよ。」
「・・・だと、いいんだが。」
だが、フェイト自体はアスランの成長ぶりには驚いていた。
基礎的な飛行や念話などは最初の一日で完全にマスターしていた。
そして、その次の日。
750種なのは(仮) ◆ZUiqHOGvTU :2007/07/22(日) 02:17:35 ID:???
完全にネタへ走りました。
PS装甲の設定はこんなものでいいのかな?

その2以降は本話が進まないと出せない…。
751:2007/07/22(日) 02:17:49 ID:???
「バリアジャケット?」
アスランが何それ?みたいな表情でフェイトに問う。
「はい、魔導師が身を護る為の服。と考えてくれればいいです。」
「どうすればいいんだ?」
「デバイスを起動させて下さい。」
「デバイスって・・・これの事か?」
アスランはポケットから目覚めた日に渡されたブローチのようなものを取り出す。
「はい、おそらくそれがアスランさんのデバイスです。」
「・・・起動ってどうすればいいんだ?」
「通常は名前を呼べば契約完了なのですが・・・私にはわかりません。」
「名前・・・。」
「アスランさん、何か心当たりのある名前はありませんか?」
「うーん・・・・・・。」
アスランはマジマジとブローチを見てみる。
真っ赤なその色と形は確かにどこかで見たような感じはするのだが・・・。
「・・・これは・・・。」
アスランは頭に引っ掛かっていた何かが、掴めた感じがした。
「・・・イージス。」
それは、自分がここに来るまで共に戦っていたMSの名前。
赤いそのブローチの形は、イージスのシールドに酷似していたことにようやくひらめいた。
そして、
『Call is my name.The voice is my master athrun=zala.(私の名を呼んだ声の主はマイマスター、アスラン・ザラと認識しました。)』
そしてブローチから赤い光は溢れてくる。
「な、なんだ!?」
「やはり、そのデバイスはあなたのものだったようです。」
フェイトが冷静に返事を返す。
そして光が段々大きくなってアスランは堪え切れずに目を閉じた、すると次に目を開けると、
「な!?ふ、服が・・・変わってる!?」
赤を基調とした服、両手には黒い篭手のような物がはまっており、左手の甲には先程のブローチを大型化したような盾が装備されている。
そして腰には黒いライフルが装着してあった。
「それがアスランさんのバリアジャケットです。」
「これが・・・。」
「そして、そのデバイスの名前は。」
「・・・イージス。」
皮肉にも、この世界でもこの名前と共になるとはな。とアスランは心の中で自嘲した。


752:2007/07/22(日) 02:18:59 ID:???
魔法少女リリカルなのはクロスSEED
第03話「もう一人の魔法少女、なの」




PM4:00
この時刻になると、翠屋の客足は一気に増え始める。
学校帰りの学生が下校途中に来店するからである。
そして、その中で忙しく動き回る人間が一人。
「5番テーブル、サンドイッチとケーキセットです!」
「はいよー!」
「7番さんのオーダーお願い!」
「はいっ!」
たったったっと早く、だが、雰囲気を壊さぬよう小走りでテーブルに行く。
「お待たせしました、ご注文の方はお決まりでしょうか?」
「あ、はい。ホットケーキと、アイスミルクティーで。」
「ホットケーキとアイスミルクティーですね。かしこまりました、少々お待ちくださいませ。」
ウエイターの青年は頭を下げ、奥の厨房へと足早に戻る。
「3番テーブルのお客さんの分出来たから、キラ君お願い!」
「はい!」
彼、キラ・ヤマトは翠屋で立派にウェイターの仕事をしていた。

キラが翠屋で働き始めてまだ三日程しか経っていないが、
予想以上に仕事の飲み込みが早く、わずか三日でほとんどの仕事をマスターしていた。
体の方も問題なく回復し、快調に働いている。
そして、この三日間で妙にお客の数が序々に増えていえる理由は、
「ねーねーさっきのウェイターさん、ちょっとかっこよくなかった?」
「結構美形だったよね〜でも私達と同年代くらいに見えたけど・・・。」
「この前まではあんな店員さんいなかったよね。」
「新人さんかな?」
という会話が、来店する女性の間で評判の的にされていた事でもある。
そして来店した女性がその事を広め、一度見てみようと来る。というわけである。

753:2007/07/22(日) 02:20:11 ID:???
そして閉店時間。
「お疲れ様でした〜。」
スタッフのみんながそれぞれ帰宅する。
「お疲れ様です〜。」
キラはモップを持って店内の掃除をしようとした。
「キラ君、ちょっといいかな。」
カウンター越しから士郎がキラを呼ぶ。
「はい、何ですか?」
返事をしながらカウンターへ小走りで行く。
「もうすぐなのはの塾が終わる頃だから迎えに行ってやってくれないか?」
「僕がですか?」
「ああ、今日は恭也も美由希も迎えに行けないみたいなんだ。」
「でも僕場所を知らないんですけど・・・。」
「ああ、それなら大丈夫。」
ゴソゴソと引き出しから一枚の紙を出してくる。
それには塾までの行き先が書いてあった。しかも分かりやすく、目印になるものとかも記載されてあった。
「これを使ってくれればいいから。」
「わかりました。」
「帰りはそのまま家に帰ってくれればいいから。閉店作業は俺達でやっておくよ。」
「はい。それじゃ、行ってきます。」
754:2007/07/22(日) 02:21:18 ID:???
地図を見ながら夜の街を進むキラ。
「えーと、この次の角を曲がって・・・。」
きっちり地図に従って移動する。
「200メートル先・・・あれか。」
目的地が見えてきた。すると建物のドアからぞろぞろと子供達が出てきた。どうやら丁度終わった所なのだろう。
「あ、なのはちゃん。」
出てくる子供達の中になのはの姿を見つける。見ると他の女の子と三人で楽しそうに会話している。
(・・・友達かな。)
すると、キラに気付いたのか、なのはがこっちに近づいてくる。
「あれ?キラ君、どうしたの?」
「なのはちゃんのお迎えに行ってくれって、士郎さんに頼まれたんだ。」
「そうなんだ。」
「なのは、その人誰?」
黄色の髪の女の子がなのはに問いかける。
「あ、アリサちゃん。この人が学校で言ったウチに住み込みで働いてるキラ君だよ。」
「初めまして、キラ・ヤマトです。」
「あ、どうも初めまして、なのはの友達のアリサ・バニングスです。」
「初めまして、月村すずかです。」
黄色の髪と藍色の髪の女の子が丁寧に挨拶してくる。
「えと、キラさん、記憶喪失だって聞いたんですが・・・。」
アリサがキラに聞いてくる。
「・・・うん、まぁそうかな。」
「何か思い出せることって無いんですか?」
次はすずかが聞いてくる。
「・・・ごめん、今はまだ何も。」
そういってキラは首を横に振る。
「そうなんですか・・・。」
「早く戻るといいですね。」
二人の心遣いは嬉しかった。けれども、元々この世界の人間ではないキラにこの世界での記憶などないのだから。
「・・・うん、ありがとう。」
「それじゃ、あたし達はお迎えの車があるので、キラさん、しっかりなのはをエスコートしてあげて下さいね!」
「あ、うん。それはもちろん。」
「それじゃなのはちゃん、また明日ね。」
「うん、アリサちゃん、すずかちゃん、また明日〜。」
そういって二人は車に乗って、キラが来た方向と反対側に走っていく。
「それじゃ、帰ろうか。」
「うんっ。」
車を見送った二人は高町家へと帰路に着く。

755:2007/07/22(日) 02:24:21 ID:???
「あれ?今日はアルフが訓練の相手なのか?」
アスランは目が覚めてから訓練場に行くとそこにはアルフのみがいた。
「ああ、フェイトは別次元だよ。」
「ひょっとしてジュエルシードの反応があったのか?」
「ああ。」
「俺は行かなくていいのか?」
「あんたはここでイージスの最終調整だよ。最終訓練は模擬戦闘。」
そういってアルフの足元に魔方陣が描かれ、アスランとの間に複数の魔方陣が発動する。
「この傀儡兵、まず5体と戦ってもらうよ。」
「わかった。」
「じゃ・・・始め!!」
アルフの声に反応した傀儡兵がそれぞれ動き始める。
「イージス!」
『サーベルシフト、レフト&ライトアームズ』
イージスの声がすると、アスランの両方の篭手から魔力で形成された黄色い刃が発現する。
「はあああああっ!!!」
正面から来る傀儡兵の剣を左手のシールドで受け流して、右手のサーベルで左から右への横一線に薙ぐ。
(まず一体!)
真っ二つになった正面の傀儡兵から両方から来る傀儡兵へと視線を向ける。
(挟み撃ちか!)
避ける暇も無く、両方の剣を両手のサーベルで受け止める。
「く・・・!」
ギギギギ・・・と両方から押し込まれるアスラン。だが、
ふっと両手の力を抜き、バックステップをする。
急に力を抜かれたせいで傀儡兵は衝突し一瞬動きが止まる。
そして腰に下げたライフルを右手に持ち、正面の二体の頭に打ち込む。
(三体!)
数を頭に確認、認識して次のターゲットを視線で追う。
すると、視線で追った傀儡兵はすでにアスランをロックオンしていた。
『ファイア。』
放たれる魔力弾。直線状だったのでアスランは左手のシールドを掲げて防ぐ。
『ファイア。』
続けて放たれる魔力弾。アスランは標的にならないよう、回避に専念する。
そして反対側に回り込み、向こうが振り返る前にシールドを投げ飛ばし顔面を潰す。
756:2007/07/22(日) 02:26:44 ID:???
振り返り最後の標的に視線を向けるアスラン。
傀儡兵はアスランが向かってくるのを確認すると左手の銃口を向ける。
魔力弾の連射速度は中々速く、こちらがライフルを構えてロック出来るほどの隙もない。
放たれる魔力弾をギリギリの距離で避け、真っ直ぐに突っ込んでいくアスラン。
シールドはさっきの傀儡兵に投げたせいで防御はできない。
(ならば、懐に入り込む!)
除々に距離を詰めるアスラン。弾が効かないのを悟った傀儡兵は左手の銃を捨て、両手に剣を構えアスランへと向かっていく。
先に動いたのは傀儡兵の方だった。両手の剣を大きく振り下ろす。
それを両手のサーベルで受け止めるが、かなりの重心がかかっていた。
「こ・・・の・・・イージス!!」
『サーベルシフト、レフト&ライトレッグス』
アスランの両足の靴の先から手の甲と同じ魔力刃が形成される。
両手の力を込めて、傀儡兵の剣を自分の両端に受け流す。
そして、右足に力を込め、アスランは地面を蹴る。
「こんのおおおおっ!!!」
そのまま右足のサーベルで傀儡兵を真っ二つにし、オーベーヘッドの要領で着地する。
そして両手と両足のサーベルが消え、ふうとアスランが一息つく。
「はい、ご〜か〜く。」
アルフがパチパチと拍手する。
「で、次は?」
「お?」
「まだあるんだろう。さっき「まず」って言ってたからな。」
「休憩はいらないのかい?」
アスランはさっき投げたシールドを拾い上げ、左手に装着する。
「構わない、続けよう。」
「わかったよ・・・それじゃ、最後はこいつだ!」
757:2007/07/22(日) 02:27:54 ID:???
アルフは一際大きな魔方陣を描き、そこから出てくる傀儡兵。
だが、先程まで戦っていた傀儡兵とは大きさが違う、約数倍以上の大きさだ。
「こいつはちょっと手強いよ!」
大きさの割にはそこそこ素早い速度でアスランに接近する傀儡兵。
だが、動きのモーションが大きいので見切った動きで回避するアスラン。
「デカイ割にはそこそこ早いな。」
そして飛翔し、後ろに回りこみ、ライフルを構えて、トリガーを引く。
銃口から放たれる魔力弾が傀儡兵に当たって終わり・・・のはずが。
「弾かれた!?」
確かに命中はしたのだが、貫通どころか傷一つついていなかった。
「そう、こいつは装甲が並の奴とはケタ違いに硬いんだ。」
アルフが淡々と言う。
「・・・だったら、イージス!!」
『サーベルシフト、レフト&ライトアームズ』
両手に魔力刃を展開し、向かってくる攻撃を回避し、右手の刃を胴体へと向けたが、
刃は斬れる事なく、右手は止まってしまった。
「・・・これでもだめか。」
ならば。
近接していた距離を大幅にとり、アスランは空中で魔方陣を展開する。
「イージス!」
『スキュラ、展開。』
アスランが正面に掲げた右手の前に魔方陣が展開、魔力が凝縮する。その先には・・・傀儡兵。
「はぁぁぁぁっ!!!」
『バースト。』
ドオンッ!といった擬音の後、高密度の魔力波が傀儡兵の胴体を貫通する。
そして傀儡兵が沈黙したのを確認すると、着地し、バリアジャケットを解除する。
「これでいいのか?」
「・・・文句無し、合格だよ。」
アルフが満足そうに言う。
これで、フェイトも喜ぶだろう。と思っていた。
そして、あの女も・・・と。

758:2007/07/22(日) 02:29:09 ID:???
そして日曜日の朝。
高町家、リビングにて。
「おはよう、なのはちゃん。」
階段から降りてきたなのはに朝の挨拶をするキラ。
「ふぁ〜キラくん・・・おふぁよぉ〜。」
返事はするものの、まだ寝ぼけ眼ななのは。
「あはは、凄い寝癖だよ。」
見ると、色々な方向へ髪が曲がっていた。
「ふぇ〜、洗面所にいってきます〜。」
たったったっと洗面所に向かうなのは。
「ユーノも、ご飯だよ〜。」
キラが二階に向かって声を出すと、その声に反応してユーノが降りてくる。
そして用意されたユーノ専用の器の中のご飯を食べる。
「・・・そういえば、君が僕を見つけてくれたんだったよね。」
なのはから後で聞いた話で、キラを最初に見つけたのはユーノだという。
「・・・ありがとう。」
キラは微笑みながらユーノの頭を撫でる。

「それじゃ今日はキラ君、お休みなんだ。」
「うん、そうみたいなんだけど・・・。」
お休みと言われても、やる事が皆無に等しい。
この街の事はまだよくわからないし、友達もいない。
「これといってすることもないから、散歩でもしようかな。」
「散歩って・・・キラ君おじいちゃんみたい。」
「おじっ・・・。」
なのはの言葉に少しショックを受けたようだ。
(16歳で・・・おじいちゃん・・・。)
「あ、それじゃキラ君も一緒に行かない?」
「え、何処に?」
「今日、お昼からすずかちゃんの家にお呼ばれしてるんだけど、キラ君も一緒に行こうよ。」
「すずかちゃんって、この間の塾の時に一緒にいた友達?」
「うん、そうだよ。」
キラはこの間迎えに言った時に出会ったなのはの友達を思い出した。
「で、でも僕なんかが行っても邪魔になるだけだよ・・・。」
「大丈夫だよ、元々その時に紹介しようと思っていたんだし。」
「い、いいのかな・・・。」
「私、電話で聞いてみるね〜。」
たったったっと電話機の方へ向かうなのは。
そして5分後。
「OKだって〜。」
「いいんだ・・・。」
「それじゃ準備しててね〜。」

759:2007/07/22(日) 02:30:14 ID:???
そしてお昼過ぎにキラとなのははバスで月村家へと向かった。
本当ならなのはの兄恭也も一緒に行くはずだったのだが、
高町家を出る前に、すずかの姉の忍が迎えに来て、二人でどこかに行ってしまった。
なので、二人で向かうことになってしまった。
そうこうしてる間にバスは目的地に着き、降りて少し歩くと月村家へと到着する。
「・・・大きい、家、だね。」
目の前に広がる豪邸に唖然とするキラ。
「何度見ても凄いよね〜。」
もう何度か見て慣れているなのはでもやはりこの大きさはすごいんだろう。
ピンポーンとインターホンを押す。
すると、中から一人の女性が出てきた。
「なのはお嬢様、いらっしゃいませ。」
ニコッと笑う、メイドの格好をした女性は挨拶を交わす。
(メ、メイドさん・・・。)
キラは心の中で驚きを隠せなかった。何せ生まれてこの方メイドなんて始めて見たのだから。
「こんにちわ〜。」
「なのはお嬢様、こちらの方は・・・?」
「電話で言ってたキラ・ヤマト君です。」
「は、初めまして、キラ・ヤマトです。この度は、お招き頂きありがとうございます。」
緊張しているのか若干声が上ずっているキラ。
「初めまして、キラ様。私はこの月村家でメイド長をしております、ノエルと申します。」
「あ、はい。よろしくお願いします、ノエルさん。」
「それではこちらへどうぞ。」
ノエルに案内された先には一つのテーブルがあり、先客がいた。
「なのはちゃん、キラさん。」
「すずかちゃん。」
「なのはちゃん、いらっしゃい。」
すずかの向こうにいた声の主に視線を送るキラ。
するとそこにはもう一人メイドさんがいた。
そして視線が交差する。
「えと、そちらの方は・・・?」
「あ、えと・・・。」
「ほら、この間言った、なのはちゃん家でお世話になってるキラさんだよ。」
「初めまして、キラ・ヤマトです。」
「あ、どうも。初めまして、私はこの月村家ですずかちゃんの専属メイドをしている、ファリンといいます。」
「それではお茶をご用意致します。なのはお嬢様は何がよろしいですか?」
「えーと・・・おまかせします。」
「キラ様は?」
「え?あ、じゃあ僕もお任せで・・・。」
「かしこまりました。ファリン。」
「はい、了解しました、お姉さま。」
返事と共に敬礼のようなポージングをするファリン。そして部屋を出て行くノエルとファリン。
760通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 02:43:06 ID:???
支援
761:2007/07/22(日) 02:45:04 ID:???
連投規制に引っ掛かりましたので続きは明日の朝と夕方の二回に分けて投下します。
今回はいつもより多くなってしまった…。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
762通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 02:53:06 ID:???
>>745
すみません、何かでときた先生の仕事部屋の写真を見て、そこに飾ってあったものなので手元に無いです。
小さくてすごく分かり辛いですが、XASTRAYの二巻のキラ&アスランと擦れ違うシーンでは、
種時点で170センチのアスランより微妙に高く見えるので170より大きいのは間違いないと思います。
763神隠し:2007/07/22(日) 05:13:03 ID:???
>688
確か、知りませんよね?シンは…。
レイも「夢」としか言及してませんし…。

何かうやむやにするようで悪いんですが、レイの言葉を引用しただけ、ととってください。


夜勤…だる〜。
764:2007/07/22(日) 08:59:03 ID:???
続き投下します。

テーブルの前にある空席に座るなのはとキラ。
「なのは、キラさん、おはようございます。」
「おはよ〜。」
「おはよう、えと、アリサちゃん、でよかったかな?」
「はい。あたしの名前覚えててくれてたんですね。」
「まぁ、この間会ったばかりだし。すずかちゃんも今日はありがとう。」
「あ、いえそんな・・・。」
「あれから、何か思い出せそうですか?」
アリサが聞いてくるが、その質問にはもう答えは一つしか出ない。
「・・・ごめん、まだ何も。」
「そーですか・・・。」
「そういえば、今は翠屋で住み込みで働いているんですよね?」
すずかが暗くなりそうな流れを断ち切るかのごとく、質問を変える。
「うん、今日はお休みだけど、ウェイターをやらせてもらってるよ。」
「お仕事どうですか?」
「最初は大変だったけど、慣れれば何とか。最初はレジの打ち方とかメニューの略し方とかが覚えるのが大変だったかな。」
「へ〜。」
アリサが興味深々な顔で話を聞いている。
「そういえば、今日は誘ってくれてありがとう。」
なのはがアリサとすずかの両方に視線を向けて言う。
「こっちこそ、来てくれてありがとう。」
「・・・今日は、元気そうね。」
「えっ?」
アリサの言葉に驚くなのは。
「・・・なのはちゃん、最近少し元気なかったから・・・もし何か心配事があるのなら、話してくれないかなって、二人で話してたんだよ。」
すずかの言葉にさらに驚くなのは。
「すずかちゃん・・・アリサちゃん・・・。」
なのはが視線をすずかからアリサへ向けると、アリサは微笑みながら視線を返した。
それを見ていたキラは、友達が友達を心配するという当たり前な事に喜びを感じていた。
「・・・友達・・・か。」
友達という言葉はキラにひどく重く圧し掛かる。
765:2007/07/22(日) 09:00:57 ID:???
「きゅい〜〜〜!!」「ふぇ?」
悲鳴の方向を見ると、ユーノが一匹の猫に追いかけられていた。
「きゅ、きゅ、きゅ、きゅ、きゅ〜〜〜!!」「にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃ〜〜〜!!」
「あ、ユーノ君!?」「あ、ダメだよ!」
なのはとすずかの言葉は届くことなく、二匹の追いかけあいは止まらない。
そして、そんな時に。
「は〜いお待たせしました〜。イチゴミルクティーとクリームチーズクッキーで〜す。」
ドアの向こうからファリンが帰ってきた。両手にお盆を持って。
そしてその足元で、二匹の攻防戦が始まる。
「きゅ、きゅ、きゅ、きゅ、きゅ〜〜〜!!」「にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃ〜〜〜!!」
「あわ、うわ、あわわわ、うわわわ。」
最初はバランスを保っていたファリンだったが、次第にくるくる回る内に・・・。
「わわわわ〜〜〜〜〜。」
目を回してしまい、ついには倒れそうになり、
「ファリン、危ない!!」
すずかの声も空しく、ファリンの体が後ろに倒れそうになった。
ガシャンと響く音。目を瞑る三人。だが、
「・・・ギリギリセーフ、かな。」
三人が次に目を開けると、ファリンの体を支えながら、片手でお盆を持っているキラの姿があった。
おそらく瞬時にそこまで駆け出して、左手でファリンの体を支えつつ、右手でお盆の中心を手の平で乗せていたのだろう。
「・・・ふぇ?あ、ああああ、す、すみません!!キラ様〜〜!!」
ようやく正気に戻り、キラから離れるファリン。
「・・・あなたは何をやっているのですか、ファリン。」
後ろから冷たい声で言うノエル。
「それより、大丈夫ですか?ファリンさん。」
「え?あ、はい。大丈夫です。すみません、ありがとうございます、キラ様。」
ペコと頭を下げるファリン。
「あ、いや、とっさに体が動いただけなので。」
「ありがとうございます、キラ様。」
後ろから声をかけるノエル。
「あ、いや、そんな。」
お礼を双方から言われて照れるキラ。
766:2007/07/22(日) 09:02:59 ID:???
「でも、すごかったよね〜キラさん。」
「うん。」
アリサとすずかが驚きと羨望の眼差しでキラを見つめる。
「こちらは、キラ様の分のハーブティーになります。」
「ありがとうございます、ノエルさん。」
「・・・キラ様は何かスポーツでもされていたのでしょうか?」
「え?」
「いえ、先程の動き。かなり無駄の無い動きでしたので、何か運動でもされていたのかと・・・。」
ノエルが冷静に先程のキラの行動を分析していた。
「・・・すいません、それもまだ思い出せないんです。」
キラはこの場は嘘をついてごまかす事にした。
「も、申し訳ございません、私とした事が・・・。」
ノエルが申し訳なさそうに頭を下げる。
「いえ、ノエルさんは悪くないですよ。ですから、頭を上げてください。」
「ですが・・・。」
「それに、記憶が戻る手掛かりになるかもしれません。そうすると僕がノエルさんにお礼を言わなくちゃいけないですよね。」
「キラ様・・・。」
「ありがとうございます、ノエルさん。」
ニコッと微笑むキラ。
「・・・ありがとうございます。キラ様。」
再度、頭を下げて顔を上げるノエル。
とりあえず何とかこの場をしのぐことが出来たキラ。
(このまま、嘘をつき続けるのは、もう無理だな・・・。)
だが、本当の事を言ったところで誰も信じてくれるわけも無い。
自分がこの世界の人間じゃなく、別の世界の人間だなどと・・・。
767:2007/07/22(日) 09:09:36 ID:???
「あれ?そういえばユーノ君は?」
なのはがキョロキョロと部屋の中を見回すが、何処にもいない。
「もしかして、まだ追いかけられてるんじゃないの?」
アリサがティーカップを置く。
「・・・ちょ、ちょっと探してくるね。」
カタと椅子から立ち上がろうとするなのは。
「私達も探そうか?」
同じように椅子から立ち上がろうとするすずか。
「大丈夫。すぐに戻ってくるから待ってて。」
そういってなのはは部屋から小走りで出て行く。

瞬間。

「!!」
(なのは!)
突如ユーノから念話が頭に直接響く。
(ユーノ君、今のって・・・。)
(うん。ジュエルシードの反応だ。屋敷の外まで出てきて!)
(わかった!)
なのはは屋敷の外を目指して走り出す。だが、その感覚に気付いた者は一人ではなかった。
(何だろう、今の不思議な感覚は・・・?)

屋敷の扉を開けて外に飛び出すなのは。
(なのは、こっち!)
外にいたユーノはなのはを先導するように走り出す。
(反応があったのはこっちの林の方だよ!)
たったったっと林の方へ向かうなのはとユーノ。
(この辺のはずなんだけど・・・ここじゃ人目が・・・結界を作らなきゃ。)
「結界?」
「最初に会った時と同じ空間だよ。魔法効果が生じてる空間と、通常空間との時間進行をずらすの。
 僕も少しは・・・得意な魔法。」
ユーノは目を閉じ、目の前に魔方陣を展開する。
「あまり広い空間は引き取れないけど、この屋敷付近くらいなら、なんとか!」
魔方陣が輝きだし、空間結界が発動する。目の前に光が生じ、その光が消えると・・・。

「にゃ〜お。」

「・・・・・・へ?」
「・・・・・・お。」

768通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 09:10:29 ID:???
支援
769:2007/07/22(日) 09:12:45 ID:???
なのはとユーノは凍結したように凍りついた。
その光の中から出てきたのは、先程までユーノを追い回していた猫なのだから。
「にゃ〜お。」
ずん、ずん、と前進する猫。もはやその足音はすでに象クラスである。
「あ、あ・・・あ、あれは・・・?」
あいた口が塞がらない状態のまま言葉を発するなのは。
「た、多分、あの猫の大きくなりたいっていう思いが正しく叶えられたんじゃないのかなぁ・・・。」
「そ、そっかぁ・・・。」
「だけど、このままじゃ危険だから、元に戻さないと。」
「そ、そうだね。流石にあのサイズだと、すずかちゃんも困っちゃうだろうし。」
いや、困るとかそういう問題でもないような気がするんですが。
「・・・とりあえず襲ってくる様子もないみたいだし、ささっと封印を・・・。」
懐に手を入れて、首に下げてあるレイジングハートを取り出す。
「じゃ、レイジングハート。」ビュウン!!
なのはが言葉を発している最中、後方より黄色の魔力弾が眼前の猫に命中する。
「にゃああ・・・。」
はっと後ろを振り返るなのは。
その視線の先には、一人の少女が電柱の上で立っていた。
「バルディッシュ。フォトンランサー、連撃。」
『フォトンランサー、フルオートファイア。』
少女が無表情に言葉を放つと、少女の持っている黒い斧からも電子音のような声が発せられ、
斧の先に雷撃のような塊が発生し、そこから無数の光の矢が猫目掛けて発射される。
「にゃおお・・・うにゃああ・・・。」
全段命中。猫は溜まらず怯んでしまう。
「な!?魔法の光・・・そんな・・・。」
少女の魔法に驚きを隠せないユーノ。
770:2007/07/22(日) 09:18:49 ID:???
「レイジングハート、お願い!!」
『Stand by ready setup.』
なのははバリアジャケットを装着し、レイジングハートもデバイスモードへと変化する。
『フライヤーフォン。』
なのはの両足に桃色の小さな翼が生える。
そして地面を蹴り、猫の元へ飛ぶ。
後方より先程の魔法矢が無数に向かってくる。
振り返るなのは。レイジングハートを正面に構え、
『プロテクション。』
防御魔法を展開し、矢を消滅させていく。
「?・・・魔導師。」
少女は特に驚いた様子もなく、ただ無表情に矢を放つ。
だが、先程と違って若干狙いをずらし、猫の足元を狙った。
足元を狙われた猫はバランスを崩し、横転する。
そして、対峙する二人の魔術師の少女。
「同系の魔導師・・・ロストロギアの探索者か。」
「!!」
「間違いない・・・僕と同じ世界の住人・・・そしてこの子、ジュエルシードの正体を・・・?」
チラと少女が視線をレイジングハートへと向ける。
「バルディッシュと同様、インテリジェントデバイス・・・。」
そしてなのはも視線を上げ、少女の持つデバイスへと視線を向ける。
「バル、ディッシュ・・・?」
「ロストロギア、ジュエルシード。」
『サイズフォーム、セットアップ。』
デバイスの声の後、バルディッシュの先端から魔力刃が形成され、鎌のような状態へと変化し、両手に構える少女。
「申し訳ないけど、頂いて行きます。」
そして、少女は目の前の敵を排除する為に向かっていく。

771:2007/07/22(日) 09:20:43 ID:???
キラは困惑していた。
たまたまお手洗いを借りている時に、感じた奇妙な感覚。
「・・・これは・・・?」
周りの空間との認識の違い。一体何が起きているのだろうか。
とりあえず外に出てみよう。そう思い玄関をくぐるキラ。

「これがこっちの世界での部屋か・・・。」
アスランは訓練の後、アルフと共に探索世界に来ていた。
「まあ最終訓練も問題なくクリアしたから、あんたもこっちで暮らす事になるだろうね。」
「そうか。・・・ところで、フェイトはまだ帰ってこないのか?」
「まあ、問題ないとは思うけどね。何ていったってあたしのご主人様だし♪」
「はは・・・まあ何もないとは思うが・・・一応向かえに行って来るよ。」
「ええ?大丈夫かい?」
「ああ、この世界に俺を知っている奴などいない。・・・それに。」
「?」
「俺がこっちにきた事をいきなり教えてフェイトを驚かせてやりたいしな。」
そういってアスランはバリアジャケットを装着し、ドアをくぐる。

なのはと少女の戦いはすでに終わっていた。
実力の差があまりにもあり過ぎたのだ。
なのはは確かに素質と魔力量は天才的なのだが、何分実践経験が少ない。
それに初めての魔導師同士の戦いは、どうみてもなのはに不利だ。
それに比べて、あの少女は戦い慣れしているのだろう。どうみてもほとんど本気すら出していない。
落下してくるなのはを浮遊魔法で何とかギリギリ助ける事が出来たユーノだったが、
ジュエルシードを回収した少女がこちらを見ている。
(せめてなのはだけでも・・・。)と思っていたが、今の自分に打つ手などない。
どうする・・・?と思考を巡らせていたユーノだったが。
少女は振り返り、歩き始めた。
(見逃してくれたのか・・・?)ホッと一息ついたユーノ。
だが、
林の向こうから人が出てくる。
772通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 09:21:56 ID:???
支援
773:2007/07/22(日) 09:22:09 ID:???
「アスランさん・・・!」
「最終訓練は終了したぞ、フェイト。これからは俺もジュエルシードの探索に協力させてもらうからな。」
林の向こうから出てきた人物はどうやら少女の味方のようであった。
状況一転、ユーノは気を引き締め直した。
「フェイト、あの子は・・・?」
アスランと呼ばれた青年が気絶し横たわっているなのはに視線を向ける。
「私達と同じ魔導師。ジュエルシードの探索者みたい。」
「・・・殺したのか?」
アスランの問いにフェイトは首を横に振る。
「気絶しているだけ。怪我はしているかもしれない。」
その言葉を聞いてアスランは安心した。
「それより、早くここから離れよう。」
「ああ、そうだな。」

キラは外に出て、林の中を入っていく。
まるで何かに吸い寄せられるように・・・。
「・・・・・・あれ?」
何かが、キラの視界に入った。
それを認識するまで数瞬必要としたが、それを頭が認識した瞬間、体が駆け出していた。

「・・・誰か来る!」
「ひとまず隠れよう!」
さっと林の影に隠れるフェイトとアスラン。
774:2007/07/22(日) 09:24:18 ID:???
(・・・え?)
林の奥から来た人物に驚きを隠せないユーノ。
「・・・なのはちゃん!?」
走ってきたその人は、キラ・ヤマトだったのだ。
(どうしてこの人が結界内で・・・。)
ユーノが驚いているその横で、キラはなのはを抱き起こす。
「なのはちゃん!なのはちゃん!!」
呼吸の確認、心臓の動作、外見の外傷等確認して、気絶しているだけだと分かり、安堵する。
「よかった・・・でも、どうしてこんなところで気絶してるんだ・・・それにこの格好・・・。」
キラが思考していたその瞬間。
背後から迫る気配に体が反応し、左へとステップする。
すると自分がいた場所に背後から誰かが現れ、キラは思わずその人物に向かって殴りかかっていた。
だが、キラの攻撃もあっさりバックステップでかわされる。
かわされて体勢を崩しそうになったが、ちゃんと踏み出した足を地につけ、かわした奴を目で追う。


そして、お互いの視線が、お互いの顔を確認、認識する。



「・・・ア、ス、ラン・・・?」


「・・・キ、ラ・・・?」




第03話・完

775通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 09:32:58 ID:???
お疲れ。


出合ったか……。
とりあえず先を期待する。

少し文章に抑揚を持たせてもいいと思われw
776:2007/07/22(日) 09:41:41 ID:???
以上で投下終了です。
途中の支援本当にありがとうございました。
後、感想等頂きまして皆様ありがとうございます。
他の職人様もGJです。拝見させて頂いて色々と勉強になります。

今回で初お披露目なのがアスランのバリアジャケットとイージスですが、
僕の中ではMSのデバイス化はほとんど元のMSに等しいものだと考えています。
バリアジャケットに関しては通常のバリアジャケットと同じものですが、これも元のMSと似たような配色で考えています。
武装に関してはほぼ元のMSのままでいこうと考えています。

予告
運命の邂逅をしたなのはとフェイト。そして、再会してしまったキラとアスラン。
動き出した運命の歯車は大きく動き始める。
次回、魔法少女リリカルなのはクロスSEED第04話「わかりあえない二人と現在、なの」

それではまた〜。
777通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 16:33:32 ID:???
>>776
とりあえず乙
もうちょい短くした方がよくね?
今後に期待する
778通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 17:18:10 ID:???
GJ
ところでキラもアスランもデバイスはベルカじゃなくインテリだよね?
デバイスとの掛け合いも見てみたいぜ
779通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 18:48:54 ID:???
GJ!
やっぱり、アスランの超必は組つき自爆か?www

ところで種キャラがヴィヴィオ面倒を見るほのぼのSSはまだですか?(´・ω・`)
780通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 19:07:17 ID:???
呼び方は
なのは→キラ君
フェイト→アスラン
のほうがいいと思うぜクロノとの掛け合いを見るかぎり
781ジ・アスの人:2007/07/22(日) 19:17:52 ID:???
職人様、GJです。
みなさん、上手で本当に参考になります。

続きを書こうにも本編を観てなかった……(´・ω・`)
782通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 19:28:15 ID:???
なんということだ・・・楽しみにしていたから少し悲しいぜ。
783通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 19:35:26 ID:???
なんてこったい
784通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 20:49:46 ID:???
はやて「やられた」
785通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 20:58:19 ID:???
このところキラやアスランが主役のSSが増えてきましたね。
その分シンが主役ものが減ってきたような、シンが出てても扱いが微妙に悪いのもあったし。
なんか種死本編の後半や主役降板を彷彿とさせる。
あんまり特定キャラの扱いが悪いのは、やめてほしいな。
なるべく平等なのが一番だ。
786通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:04:05 ID:???
いや、少ないだろ?
むしろキラ主人公のSSをもっと読みたいのだが・・・・
787通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:09:46 ID:???
レジアス様が出てこないなんてオラ寂しいぞ
788通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:25:31 ID:???
というより今までシン主役のssが多すぎて連載終了したのがあるからそう
感じるだけさ。
まあ、今でも十分、多い気がするが。
789通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:25:34 ID:???
クロスオーバー倉庫からシンが主人公(or主人公っぽい)のを抜粋

・魔法少女リリカルなのはA's destiny
・機動戦士ガンダムし〜どD´s
・魔道戦士まじかるしん
・魔法戦士リリカルSEED DESTINY
・シンとヤマトの神隠し
・まじかるえんじぇる☆ブラボーアスカ
・閉じて開く宿命
・なのはストライカーズ シン&ギンガ
・リリカルしーど StrikerS
・lyrical Seed Destiny 〜contact of Destiny〜


これでも少ないと申すか?
790通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:26:39 ID:???
>>795
どこを縦読み?

シンは主人公で扱いを良くしなければいけません、なんて規則はないんだぜ
そこまで言うほど扱い悪い作品がここにあるのか?
そりゃ、シン主人公です、とか言っておいてキラアスがめちゃくちゃ出張ってきたらここの住人の大半はブチ切れるだろうが

要するに、こういうことだろう?
僕の大好きなシンが活躍してないので活躍する作品を書いてください><

喧嘩売るような文章で申し訳ないが、そうとしか読み取れない
最後二行は大いに同意するがな
791通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:28:21 ID:???
アンカミス、>>785
792通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:41:56 ID:???
シンといえば、神隠しで現在は既にキラの記憶が戻ってたことがバレてるみたいだけど、シンはどうなんだろ?
キラが戻ったんならまさかシンも・・・とかで追求されるかと思えば放置されてるっぽいし・・・
てか神隠しでシンとフェイトが最後にまともな会話したのっていつだったっけ?
793通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:50:42 ID:???
2話の前半まで書いて3話にする過去話を先に書きたくなるみたいな非効率的な現象に良く陥る
ところで運命の方の登場人物だとシンとキラは少年って現すけどアスランは何故か男って現したくなる
なんでだろ
794通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:51:38 ID:3vMSN7iQ
ヒント:頭髪
795通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:52:51 ID:???
凸助はヅラだからなあ
796通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:54:51 ID:???
>>793
一人だけ性格が老け込んでるからじゃね?根暗だしさ
797通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 21:58:09 ID:???
凸は大人びすぎている
だから主人公のssが無いんだな
798通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:02:23 ID:???
凸は動かしにくいんだろ
こいつがスパっとやることと言ったら脱走しかないし
キラは動くとなったら好き勝手動く、シンも感情に走るから動かして面白いんだろ
凸は特にシンと出してもシンを叱ることしか思い浮かばないし
799通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:11:10 ID:???
と言うか、凸の行動には主体性がない。
常に回りに流されている感があるから、ある意味物語を引っ張っていく主人公って位置には置きにくいんだと思う。
800通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:12:07 ID:???
凸は主体性なく状況に流されまくるからじゃないの?
801通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:14:22 ID:???
つ魔法戦士アスランSEED
802通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:14:31 ID:???
シグナムパンチに出くわしても何も言わなさそうだもんな
803通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:15:35 ID:???
凸は、多分便乗して殴るよ
804通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:16:12 ID:???
逆にアスランは自分の正義(と言う名の思いこみ)と周りの正義が一致していれば強いタイプ。
ここを上手くできれば主役で書けるんだけどな。
805通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:16:57 ID:???
言わない代わりにシグナムやなのはの真意を理解しなかっただろうな。
806通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:16:59 ID:???
凸「戦争はヒーローごっこじゃない!」
807通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:19:38 ID:???
凸の搭乗機がジャスティスって・・・どんな皮肉だよ
808通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:19:59 ID:???
>>806
ヤキンではキラとヒーローごっこしてた奴に言われたかねーな。
809通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:21:15 ID:???
>>807
それは本人も感じていました
810通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:24:00 ID:???
凸は、キラしか眼中になくて仲間を裏切った奴だから
悪いイメージがずっとあんな
811通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:32:35 ID:???
実際悪いやつだろ。プラントの兵士だったのにトチ狂って二回もプラントに牙むいてんだから。
812通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:34:10 ID:???
即興超短編 魔法凸リリカル凸 凸rikerS

「誰も死なせたくないから!強くなりたいんです」
そうだ、俺もそうだった。…力が無くて、誰も死なせたくなくて…今もそうだ。
ティアナの気持ちが凸には痛いほど分かった…
何かを護る為の強さは間違った強さなんかじゃない。「ファントムブレェ…」
「シュート」
なのはのクロスファイアがティアナに直撃し、更にもう1発…
そうだ…ティアナは頭を冷やした方がいい…
いくらなんでも無茶をし過ぎだ。
凸はなのはの行動に納得した。
時は過ぎ、微妙な溝を埋めることが出来ずに敵の襲来。
待機からも外されたティアナがなのはに感情をぶつける。
そうだよな、ティアナ。
自分の夢の為、自分の目指すものの為、無理をしてでは、やり遂げないといけないことがある。
どんな状況であっても退くことは出来ない。
俺だってそうだった。
凸にはティアナの気持ちが痛いほど分かった。
ぐずるティアナに頬にシグナムの拳が減り込み、ティアナは倒される。
いきなり殴る必要があるのか?
凸は愕然とした。
シグナムは、調子に乗るなと、相手にしない方がいい、と呟く。
あぁ、確かにそうだ。
戦士には、戦場は常に死と隣り合わせだ。戦士の心を惑わせるようなことをしたティアナには
殴ってでも無理矢理でも分からせる必要があった。
ちぐはぐなフォワード陣を見兼ねたシャーリーが声をかけ、なのはの戦いの歴史を見せる。
そして、シグナムは、ティアナのミスショットの場面を言及する。
そうだ。
戦場で命を賭ける場面を間違えてはいけないんだ。
シグナムの言う通りだ。
凸は納得した。

凸以外全員「で、あんた誰よ」

813通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:34:32 ID:???
その辺は嫁補正の所為だから、なんとも言えないぞ。
きちんとした理由付けされていれば、何も文句は無かったんだが……。
814通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:34:50 ID:???
名前が酷ぇww
815812:2007/07/22(日) 22:36:43 ID:???
アスランファンがいたら正直に謝る
すまん
そして、間違えても保管しないでくれ
816通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:36:53 ID:???
「キラキュンいるからそっち行く〜」って感じで何度も寝返るからなぁ。
817通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:39:37 ID:???
凸「キラきゅんがナンバーズの所に行っから裏切るわ。じゃ」

シン他「ちょ」
818通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:40:18 ID:???
>>789
だけど何気に途中放棄(言い方悪いが)の奴が多いんだよな・・・・。
全体で今もバリバリ活躍してる職人さんって4〜5名位?
819通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:42:15 ID:???
何も放棄したと決まったわけじゃないだろ
気長に待とうよ
820通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:43:08 ID:???
話をある程度書いたんだけど未だに題名思いつかない俺
821通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:43:20 ID:???
シグナムに残り少ない長い友達を燃やされるって。
822通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:44:22 ID:???
無印とかASとかはいいけど、STSは初めのころと比べたらホント話のベクトルが違うからなぁ。
なんというか、話があちこちひねくれまくって正史が見えない感じだ
職人さんも戸惑ってるんじゃない?
823通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:45:00 ID:???
>>818
謝れ!パソコンがぶっ壊れて記憶と他の方のSSだけでStSを書こうとしてる俺に謝れ!
824通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:45:35 ID:???
凸の言いたいことが分からなくてなのは達も困るさ
825通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:45:58 ID:???
確かに最後まで書いて欲しいよ。
でも中にはせっかく書いたのに嫌な感想かかれてやめる人もいるからなぁ。
つまんね、っと平気で書けるやつもはや荒らしだろ。
826通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:47:46 ID:???
凸「やがて世界の全てを殺す!」
なのは「意味が分からないの!スターライトブレイカー!!」
凸「ぎゃーーーーー」

そして、何故か助かる凸
827通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:47:55 ID:???
凸→ウジウジ→○○はヒーローごっこじゃない!→○○って何だよ
→○○は敵じゃない!→脱走→○○は世界を滅ぼす
828通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:48:25 ID:???
伸びてるから投下あるのかと思ったら凸かよ
829通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:49:54 ID:???
凸のうじうじっぷりへの怒りは全国共通ってことさ
830通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:51:45 ID:???
>>825
後何気に感想書かれないのも辛い
831通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:51:52 ID:???
望氏の凸は普通に裏切って管理局に行きそうだな
でもそれでいい・・・・のか?
832通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:52:03 ID:???
>>829
そこまで嫌いじゃないと言っておくか

だってラクス側に付く時に一応悩んでたのってあいつだけじゃん
悟りすぎだとは思ったけどさ、キラよりはマシだ
833通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:52:58 ID:???
なんとなく追加要素

種死&リリカルなのはクロスオーバー

シンが八神家やフェイトに餌付けされたり
レイがリリカルな魔法少年になったり
なのはさんが種死世界に行き、世直しをしたり
デバイス達がMS化したり
カナードがシグナムにカウンターかましたり
834通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 22:55:04 ID:???
凸のキラきゅん至上主義には参った。
835通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 23:08:45 ID:???
>デバイス達がMS化したり

むしろMSがデバイス化のほうが多いのにな
836通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 23:12:30 ID:???
凸は悩んでたというより行き当たりばったりのしっぺ返しを喰らっただけだな。
作中でたぶん一番何も考えてなかったんじゃないか?
837通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 23:13:44 ID:???
>>833
普通にキラとアスランがはぶられてるなw
838通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 23:15:35 ID:???
>>836
考えてるのはキラきゅんと自分の地位の安全。
839通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 23:15:55 ID:???
>>837
カナードでてるのって一個しかないのになww
優遇されすぎwww
840通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 23:16:50 ID:???
キラがフルバーストでガジェットを一掃したり
アスランは相変わらずハゲてたり

を追加希望
841通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 23:19:18 ID:???
ってかもういっその事全作品の境遇でも乗せれば?
一話で止まってるのは仕方ないにしても・・・
842通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 23:20:55 ID:???
質量兵器って、光学武装も含まれるのかな?

PP隊で書きたいので誰かその辺りprz
843通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 23:22:50 ID:???
テンプレは大切だぞ
観覧者の興味を引けば新たな職人さんが生まれるかも
844通常の名無しさんの3倍:2007/07/22(日) 23:28:20 ID:???
>>842
金属粒子系のビームは質量系っぽいな。種の自称プラズマビームはわからん。
ただの光レーザーは含まれないな。
845通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:02:55 ID:???
トリケロスとかモロ質量だよね
846通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:07:35 ID:???
どのあたりまでが質量兵器なのかによるな。アームドデバイスはOK、
ヴィータの鉄球もOKだと火薬使った物がアウトか?
847通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:08:44 ID:???
流れを断ち切っちゃうようで悪いのだが・・・
シンが無印時代に9歳になって登場するっていうのはありなのか?
848通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:09:48 ID:???
>>847
ありって言うかなんかマンネリしてきたところにそれは受けがいいかもww
849通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:10:15 ID:???
いいんじゃね
そういうアイディアはあってもいい
850通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:16:09 ID:???
9歳でもコーディだから相当頭がいいはず
十分いけるだろ
851通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:36:19 ID:???
>>850
そういう風にコーディネイトしていたら、じゃね?
852通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:42:05 ID:???
してるだろ常識的に考えて
ザフトの赤服でトップエースだぜ?
853通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:47:08 ID:???
というか頭脳と身体能力は
してて当たり前みたいな感じだと思う
854通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:50:36 ID:???
原作じゃその頭脳が活かされている場面がほとんど……
85538 ◆KHEtQ2j5Nc :2007/07/23(月) 00:51:07 ID:???
>>789
誰が主人公かは言ってなかったけど、俺のも一応シンは主役に近い位置にいるよ。
群像劇みたいになってるけどw

>>845
トリケロス(ブリッツのアレだったっけ?)は大丈夫だと思う。
つかあの程度で禁止食らうんならヴィータのギガントはとっくに禁止になってないとw
856通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:52:53 ID:???
じゃあコーディでもなんじゃこりゃ?なツラをしてる奴は
顔までコーディネートする金が無かったんだな
857通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 00:56:47 ID:???
禁止されてるのは質量兵器というより大量破壊兵器ではないか?
858通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 01:05:07 ID:???
>>855
じゃあランサーダートは?
320ミリガンランチャーは?

>>857
拳銃は可だっけ?
859通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 01:07:50 ID:???
禁止されてる質量兵器ってのは、
魔法を介せずにある一定以上の破壊力、ないしは殺傷力を持った武器
と思っているんだが・・・銃とかもなんかダメっぽいし
860通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 01:09:40 ID:???
>>858
使われてる描写はないな>拳銃
ホテルアグスタの警備の腰にはそれらしいものがぶら下がっていたが
多分クロスミラージュのようなデバイスだろうな
861通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 01:11:34 ID:???
流れきって悪いんだがちょっといい?
自分も書いてみたんだがわりと長くなったんだ。
こういう場合って分けたほうがいいんでしょうか
862通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 01:15:47 ID:???
支援してやるから全部流せ
暇でしょうがないんだよ
863通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 01:16:41 ID:???
分けた方がいいと思うよ?
864863:2007/07/23(月) 01:21:33 ID:???
悪い、前言撤回だ。カモン!
865SDデバイス:2007/07/23(月) 01:37:37 ID:???
第01話「運命」

○コズミック・イラ74年・月面レクイエム攻防戦

 ……反応は出来ていた。

 しかし、現実には愛機の右脚が斬り飛ばされる結果となった。
 宙を舞った一瞬後に爆散するそれを見て、シン・アスカは己の敗北を理解した。
 計器がスパークを起こす。モニタのガラスが砕け散る。その他にもコックピット内の様々な部品がシンを目掛けて横殴りに降ってくる。また至近距離での爆発の衝撃は容赦なくコックピットを叩き、そこに座るシンの身体にも激しい衝撃が叩きつけられる。
 剣を折られ、砲を潰され、腕を砕かれ、羽をもがれた。武装のほとんどを無力化され、推進系も異常を訴えている。シンが悪あがき同然に計器を操作する暇も無く、デスティニーガンダムは月面への落下を開始していた。

 ――俺は、負けたのか

 明滅を繰り返しながらも機体前方を映すモニタには一機のモビルスーツが映っている。その名はインフィニットジャスティス。
 パイロットはアスラン・ザラ……シンのかつての上官であり、現在の敵だ。
 モニタに映るインフィニットジャスティスを見てシンは再び己の敗北を実感した。
 半壊状態の通信機から、ルナマリアの声が途切れ途切れに聞こえてくる。

 ――ルナは無事か、よかった

 衝撃に叩きつけられたせいか、意識が揺らぎ、視界が霞んでいる。聴覚もいい加減で、世界からだんだん音が消えていく。
 粘度の高い泥沼にゆっくり沈んでいくような感覚をシンは感じていた。もうとっくに月面に不時着していてもおかしくないはずなのに、機体はまだ落下を続けている。
 視界のインフィニットジャスティスが、通信機から聞こえてくるルナマリアの呼びかけが、操縦桿を握る指先の感覚が、そして自分自身が薄れていく感覚と共に、シンは意識を失った。
866SDデバイス:2007/07/23(月) 01:39:10 ID:???
○新暦75年1月・ベルカ自治領-遺跡

 八神はやては多忙である。
 今日も三ヵ月後に本格始動を控えた部隊、『古代遺物管理部機動六課』の細かい運営方針の打ち合わせの予定だった。
 相手は聖王教会の騎士、また管理局にも籍を置くカリム・グラシア。はやてとも親しい知人であり、機動六課の設立に尽力してくれている女性だ。
 異変が起こったのはほんの三十分前。カリムの部屋にて打ち合わせの最中に飛び込んできた緊急報告が発端だった。
 聖王教会から約五キロ距離を置いた山岳地帯にて突如謎の建築物が地中より出現。急遽調査に向かった騎士団より、内部にてロストロギアと思しき遺物を発見の報――
 故にはやては直接問題の遺跡まで出向いてきたのである。
 はやての設立する機動六課ではレリックと呼ばれる結晶体の捜索を主に請け負っており、今回発見されたロストロギアがレリックであるか否かの確認も兼ねている。
「……はぁ。なんやすごいなぁ」
 遺跡内部に足を踏み入れたはやては嘆息する。建物の構造は非常にシンプルだった。内部は一つの開けた部屋しかなく、入り口を入ればそこが中枢である。
 遺跡の外観は薄茶色の四角い箱のようだが、内部はあらゆる場所が鏡のごとく磨き上げられているのか、眩いばかりの銀色の空間だった。
 ちょっとした体育館ほどの広さがあるその空間の中心には機械を複雑に組み合わせた台座と、その上に乗る銀色の球体がある。その銀色の球体こそが古代の遺産――ロストロギアだった。 銀色の球は直径約五メートルで、継ぎ目は一切見当たらない。
 今は計測のために各部にプラグやコードが取り付けられ、様々な種類の計測器と連結されている。広い遺跡内では聖王教会のスタッフが各部を駆け回っていた。
「マイスターはやて!」
「リイン、どないな感じや?」
 はやての元に三十センチほどの小さな少女が飛んでくる。事情を知らぬ人が見れば妖精を連想するその少女は、はやてのデバイスの管制人格『リインフォースU』。
「それが……計器には一切反応が無いそうです。またこちらからの接触にも一切反応はなし。教会の人達の仮説としては、これは"何かの入れ物なのではないか"との事です」
「なるほどな……」
 先行していたリインの報告を聞きながら、空間中央の球体へと歩みを進める。
「とりあえず、安全確認と移送準備が終了するまでは周辺の警戒を怠らんようにな。反応が出てないから無いとは思うけど、ガジェットドローンが嗅ぎ付けるかもしれへん」
「了解です! マイスターはやて!」
 球体の一歩手前まで辿り着き、足を止める。ぼんやりと自分の顔が映る球体の表面を愛杖のシュベルトクロイツでカツンと叩き、はやては溜息混じりに呟いた。
「それにしても、綺麗なもんやなー」

 瞬間。轟音が世界を支配した。
 鮮やかな銀の天井に亀裂が走る。亀裂は即時壁へと伝染し、断末魔のごとく軋みを上げる。はやてのほぼ真上で天井がボコリと凹む――
「リイン!!」
「はい!!」
――数分後。
 展開された結界によって、瓦礫も"崩壊の原因"となったものも頭上二メートル地点で停止した。
 怪我人は一人も出なかったが、作業は即刻中断。ロストロギアともども無事な計器類が運び出され、作業員は全員撤収した。
 八神はやてが"崩壊の原因"となった――空から降ってきた"それ"の全容を知ったのは更に数分後のこと。逃げ遅れた人が居ないかの最終確認を済ませ、自身が外へと出た後のことであった。
「………………何や、これは」
 展開の必要性が無くなった結界が消され、二メートル地点で不自然に固定されていた瓦礫や"それ"がガラガラと音を立てながら沈み込んだ。
 "それ"は巨大な人型だった。
 崩壊しかかった壁にもたれかかるように仰向けに倒れこんだ灰色の巨体。
 二の腕から下が無く、右脚と思しき部分もない。またそのいたるところが傷だらけで、酷い損傷具合だった。
「………………何やねん、これは」
 半ば放心状態の八神はやては、もう一度呟いた。
「……! マイスターはやて、あれ!!」
 右肩の隣に浮いていたリインの声ではやては我に返り、その人型に新ためて意識を向ける。リインの指差した先はその人型の胸の辺り、周囲に軋む様な音が響かせスライドを始めている部分だった。
 スライドしたパーツは軋みながらも稼動していたが、やがて金属が折れる独特の軽い音と共にパーツごと瓦礫の積もった地面へと落下した。
「……人間、やね」
 胸部分の外れたパーツの奥。巨大な人型の胸の中。
 そこに、一人の少年が居た。
867SDデバイス:2007/07/23(月) 01:41:13 ID:???
○新暦75年1月・ベルカ自治領-聖王医療院

 シンが最初に疑問に思った事は、「何故重力があるのか」という事だった。デスティニーは月面に墜落したのだから、重力はほとんど無い筈である。
 霞が掛かったような意識の中でシンは自分がヘルメットを被っていない事に気が付く。もし此処が月面ならば、ヘルメット無しでは生きていられない筈だ。
(…………ザフトかオーブに、救助されたのか)
 可能性はこれしかない。霞がかった視界には清潔さのある白い天井が見える。シンは自分の体がベッドの上にあることに気が付き、ここが医療施設だという事を理解した。
 意識は戻ったが、思考は一向に働いてくれない。
 ただ天井を見上げていると、ドアの開く音が聞こえる。入ってきたのは女性だった。その顔も、着ている制服も、シンには一切見覚えが無い。
「気が付いたみたいやな……はじめまして、シン・アスカ君。時空管理局、本局古代遺物管理部所属二等陸佐。
八神はやてです」
 病室に入ってきた女性はベッドの横の椅子に腰掛け、そう言った。
「なんで俺の名前…………そうだ! メサイヤは!? ザフトはどうなっ――痛ぅっ!!」
 急速に覚醒した意識と共に飛び起きるが、瞬間身体中を鈍痛が走った。シンは言葉を続けられなくなり、前かがみになって身体を押さえる。
「無茶したらアカンよ。目に見える外傷はほとんど消えとるけど、中はまだ治りなりきってないんやから」
「っ……っつ。いやそんな、事より、ザフトは、どうなったんだっ!? レイは、ルナは、ミネルバの皆は無事なのか!?」
 身体の痛みを無視してまくし立てる。何となくだが相対している女性――八神はやての雰囲気からシンは自然と敬語になっていた。
 シンの問いを聞いたはやては目を閉じ、思案するような顔で腕を組む。
「メサイヤ。ザフト。レイ。ルナ。ミネルバ……うーん、一つたりとも心当たりがあらへん単語ばっかりやなぁ……」
「心当たりが、ない……?」
 シンの呟きに答えるようにはやては目を開け、うんと頷く。
「そや。シン・アスカ君、正直私達は君の乗ってきたあの巨大な人型ロボットに始まって、君についての事情が一切わかっていません」
「そんな……どういう事だよ!?」
「落ち着いてな、シン君。改めて言いますが、現在私達がわかっているのはあのロボットの内部に残されていたIDカードから解読された君の素性や名前だけ。その素性についてもこの世界では認知されていない単語だらけでした」
 その表情と態度から、はやてが嘘を付いているという可能性はシンの頭から即刻消え去った。
「そんな、何で……じゃあ、ここは一体何処なんだ…………?」
 呆然としたシンの呟きに、はやては凛とした声で答えた。
「ここはミッドチルダ北部、ベルカ自治領内の聖王医療院や……ほんなら、ちょうお話しよか。お互い、聞きたい事もぎょうさんありそやし」
 それまでの凛とした表情から一転、はじけるような笑顔になったはやて。
 シンはそれを見て、ますます困惑の色を強くした。

「ほんなら……まず、君が居るこの世界についての事から」
 
868SDデバイス:2007/07/23(月) 01:42:44 ID:???
○新暦75年1月・ベルカ自治領-遺跡跡

 半壊した遺跡周辺は騒然としていた。
 デスティニーの落下による遺跡の崩壊も理由の一つだが、騒ぎの主たる原因は別にあった。それはデスティニーの落下前には確かに存在していたロストロギアが"消失"していた事にある。
 誰にも、何の計器にも一切気づかれる事も無く、用途不明のロストロギアは完全に姿を消していたのである。
 無論聖王教会は急遽捜索隊を編成し、正体不明のロストロギアの捜索を開始。
 崩落した瓦礫の下に埋もれた可能性。
 自立移動による逃走。
 また何者かによる奪取。
 あらゆる可能性を想定して捜索が行われた。が、一切の手がかり及び痕跡も未だ発見されていなかった。

 そのロストロギアは逃走した訳ではない。
 瓦礫の下に埋もれたわけでも、何者かに運ばれていった訳でもない。
 そのロストロギアは主を待って静かに鼓動を継続させる。
 朽ち果てた鋼の体躯の中央に座り、主からの命をただひたすら待っている。

『The analysis of the structure was ended.
 The analysis of arms was ended.
 Information necessary for restoring a broken part is continuously collected.
 The start has not been permitted.
 Please obtain the permission of the start from the master. 』

 崩れた遺跡に沈むデスティニー。その半壊したコックピットの中。
 誰の操作も受けていないにも関わらず、ひび割れたモニタが"ミッドチルダ言語"のテキストを延々と映し続けている――
869SDデバイス:2007/07/23(月) 01:45:18 ID:???
○新暦75年1月・ベルカ自治領-聖王医療院

 シン以外誰も居なくなった病室で、シンは起こしていた上体をベッドへと再び横たえた。
窓の外はもう暗い。シンが目を覚ました頃はまだ明るかったが、はやてとの会話が思いのほか時間を食っていたらしい。
 もしくは、その話の内容のせいでシンの頭の中から時間に対する意識が刈り取られてしまったのかもしれない。
「魔法だって…………?」
 先程の女性――八神はやてとの会話を思い出せば思い出すほど、頭の中がこんがらがってくる。
状況が全く理解できない。地面に足が付いていないような感覚で、これは夢なのかもしれないとくだらない考えまで浮かんでくる。
「……魔法」

――この世界には"魔法"と呼ばれる科学があるらしい。

 通常の兵器と異なり、個人の能力の延長線上に発現される特殊能力。シンが"魔法"と聞いて即座に連想したようなファンタジーなものでなく、理論から成る科学技術。
 またこの世界には複数の次元で"世界"が無数に存在している事。その無数の世界を管理する組織――時空管理局がある事を説明された。
 シンとしてはそんな説明は信じられなかったが、"実例"を見せられて愕然とした。数十センチのサイズの人型(名前はリイン何とかと言っていた)に目の前を浮遊されては認めるしかない。
 はやての説明は簡潔で丁寧だった。世界が無数にあるせいか、シンのように魔法に関して無知な人間は決して珍しい存在では無いらしい。
 ……だが。デスティニーは相当珍しい物だったようだ。

『――ほんならこっちから君への最初で最後の質問二つ。
 "アレ"は何?
 そして、君は何処から来たんかな?』

「……戦争は、どうなったんだろ」
 回想を強引に切り捨てて呟いた。
 コズミック・イラでの記憶はアスランに敗れたところで消えている。
 オーブに照準を付けたレクイエムは発射されたのか、それとも阻止されたのか。
 フリーダムと戦っていた友人はどうなったのだろう――勝敗はもうどうでもいい、ただ生きていて欲しい。
 オーブとザフトは一体どのような決着を迎えたのか。
 考えれば考えるだけ心の中に疑問が沸いてくる。
「……くそっ」
 疑問が増えるたびにシンの心中に焦りが沸く。こんなところでのんびりとしていていいはずがない。
 だが、もし今すぐコズミック・イラに帰れたとしても……今のシンに何が出来るというのだろう?
 デスティニーがインフィニットジャスティスに敗北したあの時、シンもまたアスランに敗北したのだ。平和への道を戦士として目指した選んだシン・アスカ。
 その道を認められた証として手に入れた運命という名前の力。その力が折れたあの時に、シン・アスカの何もかもが折れてしまった。
 無論、シンの根底に根付いた怒りが消えてしまった訳ではない。
 失った物。失った人達。奪ったモノ総てへの怒り。シンを突き動かし続けたその感情は今でも残っている。
 ……だが、激しかった筈の感情が沸いてこない。怒りや焦りを感じる度に、心にもやの様な怠惰感がまとわりつく。
 昂ぶる代わりに重くなり、終わりの無い坂道を転がり落ち続けているような気分になってくる。
 陰鬱とした気分のままベッドの傍ら、サイドテーブルに置かれたピンク色の携帯電話を手に取った。
 デスティニーのコックピットで発見され、シンの私物だろうとはやてがもって来てくれたものだ。
 普段シンはこの携帯をデスティニーに持ち込まない。だが事実上決戦とも言うべき戦いを迎え今回だけはと持ち込んでいたのである。
 手にした携帯を開ける。コックピットの崩壊に巻き込まれた携帯電話はあちこちが機材の破片や放電で損傷して一切の機能をなくしていた。
 煤けたフレーム。ひびのはしったディスプレイ。無くなったボタン。
 何をどう操作しても携帯電話は一切反応しない。
「マユ……ステラ……俺は…………」
 消え入るようなシンの呟きに答えが返って来る事は無かった。
870SDデバイス:2007/07/23(月) 01:47:02 ID:???
やっぱ分けることにします。
とりあえずここまで。
871通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 02:18:53 ID:???
>>870
乙なの!
……>>868の英語部分が理解できなかった俺orz
誰か和訳プリーズ!
872魔法学園リリカルプラント:2007/07/23(月) 02:20:29 ID:???
GJッス!

激しく続きが気になるぜい。

一時間目 登校

Aパート
「マユ!キャロ!走れ!!」
ゆっくりしすぎたアスカ家一同。人混みをかき分け、改札を抜ける。
「あわわ、シンさ〜ん、マユさ〜ん…何処ですかぁ〜」
キャロの姿がない。
「キャロ!こっちだ!」
おしくら饅頭状態のホーム。人混みの隙間からキャロに向かって手を伸ばし、手を掴み引き寄せる。
「すみません…。」
「いや、気にするな。」
「早くしないと電車出ちゃう!」
「おお!分かってる!!」
キャロの手を繋いだまま、列車に向かって駆け出すシン。
マユも走るが、ポケットから携帯電話が落ちてしまう。
プルルル…
発射ベルがなっていた。
「あッ!!マユの携帯!!」
「何!?もう電車でるぞ?」
泣きそうな顔をしているマユ。
「わかった、俺がとってくるから!これ持ってろ!」
荷物をマユに渡すと、シンは携帯を取りに行く。
ピンク色の携帯を掴み、振り向いたと同時に扉がしまり、プシューと音を立て発車する電車。
「あっ…定期と財布…荷物のなか…。」
青ざめるシンの顔。
マユとキャロ、二人はシンを一人のこし、学園へと向かっていってしまった。

ミネルバ学園、保健室。
「ス、スカリエッティ…せ、んせい…。」
ガジェットドローンをいじくるスカリエッティのもとに体を引きずってやって来たのはキラ・ヤマトだ。
「おや?珍しいじゃないか…君からやって来るなんて…どうしたんだい?」
興味をガジェット一型からキラへと移し、スカリエッティが歩み寄ってくる。
「一時間…いや、三十分でいいんです、寝させてくれませんか?」
壁に体を預け、辛うじて立つキラにスカリエッティは行った
「一、教師として本来ならば生徒が授業をさぼるのを黙って見過ごすわけにはいけないんだが…。
ふむ、いいだろう、休みたまえ…。」
「あ、ありがとうございます…。」
早朝ランニング、登校マラソンでクタクタのキラはベッドへダイブした。
「礼には及ばんよ…。むしろスーパーコーディネイター、君から来てくれたことに感謝するのは私の方さ。」
ニヒルな笑みを浮かべ、白衣のしたからスカリエッティは注射器を取り出した
873魔法学園リリカルプラント:2007/07/23(月) 02:24:13 ID:???
ショートで行きます。

打ち切れと言われればいつでも打ち切りますんで!
つか、感想つくかも分からんが…。
874通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 02:49:01 ID:???
>>873
GJ!
ドクター自重w
875通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 04:53:35 ID:???
グンニグール使ったらナンバーズやスバル達はアボーンしちゃうのかな。
876なのはさんをMSに乗せるために:2007/07/23(月) 05:43:26 ID:s5D2FtBt
なのはさんがMSに乗る理由
 なのはさんが種の世界に事故かなにかで流れついてコーディVSナチュラルの戦争に干渉するような場合。
管理局には”@魔法のない世界に魔法の存在をおおっぴらに教えるのは重大な外交問題(=魔法の禁止)”
”Aタダでさえ管理局の人員は足りてないから、次元間に影響する上級ロストロギア関係でもなければ管理外世界のゴタゴタに関わるのは御法度という管理局上層部の判断(=戦事介入の禁止)”
という束縛が当然あると思われ、ややこしいことになるのでは?という疑問が浮かぶ。
・Aは管理局の規定に”戦時下で混乱期にある世界に漂着した場合では、もみ消せるレベルならば生存のための最小限の世界情勢への干渉は許容される”という条項がある、としてクリア。
・@の対策として、管理局に帰れたときに言い訳するためにできるだけ目立たない方法で魔法を行使しなくてはならないから、なのはさんがMSに乗る理由ができる(魔法効果をMSの仕様、性能としてごまかす)。

 MSの操縦
インテリジェントデバイスであるレイジングハートにMSのOSをハッキングさせて、なのはさんの脳からRHを通して直接MSを操縦する(いわゆるサイコミュ式の操縦というやつ。
機械的な操縦を行わないため、ナチュラル&MS戦闘素人のなのはさんにもMSが操縦できる。
有視界の空間戦闘技術を管理局で叩き上げた彼女はそれなりに強いであろう)という案が考えられる。
・なのはさんはA’sのコミック版でRHを使って授業中に仮想戦闘訓練を行っており、RHとの間にかなりしっかりした精神リンクが構築できると思われ、拡大解釈すればサイコミュ的な情報伝達が可能であると考えられる。
・RHにハッキング機能がついているかは不明だが、某「魔砲少女ラミ○ルなのは」の動画でRHがMAG○をハッキングしてネル○本部の自爆を解除しており、ネタとしての下地はあると思われる。
・問題点は種と種死の世界ではなのはさん用の適当な砲撃用MSがないこと。知名度の低いアストレイを持ってくるのも…

 最大の難点はなのはさんの行動原理である。
なぜ縁もゆかりもないなのはさんが見ず知らずの世界で戦争やらなきゃイカンのか。平和な世界の為だなんて言ったらキラ様の二番煎じだ。なのはさんがキラ様の後塵を拝すなんて有ってはならんことだと思うのだが、というか余りにも空虚すぎる。そうすると

・なのはさんだけがやってきた場合→ひっそりとアースラからの救援を待つ→救援くる→クロノ「管理局の仕事は正義の味方じゃない。帰るぞ」→おしまい。

いや、極端かも知れませんがこんなもんでしょう(笑)。救援を待つときに何か事件があってMSに乗ったとしても、その後が続かない。
877通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 06:12:13 ID:s5D2FtBt
>>876
話題が絞れてないから少しわかりにくいな。
そういえば、なのはと種死のクロスでは種死→なのはばかりで逆はほとんどなかったが、なのはがMSにのってもあんまり性能がupしないからなあ。
最低、なのはがMSにのる必然性とその方法が確立されればなのは→種死も可能なのか。
878通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 06:25:40 ID:???
・フェイトと一緒にCEに漂着するも、離ればなれになる。
・そのフェイトが連合に拾われ、記憶操作された上でMS(フォビドゥンあたり)に乗って戦うことになる。
・それを救う為になのはもザフトなりラクシズなりの陣営に身を寄せる。

こんなところで。
879通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 08:27:49 ID:???
>>876
君の言いたい事はわかった。 が、sageろ。話はそれからだ・・・。
880通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 08:29:46 ID:???
そろそろKBが・・・・次スレまで持ちそうになくね?
881通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 08:31:59 ID:???
機導戦士ガンダムSEED DESTINYってSSがそんな話じゃなかったか?
確か、フェイトはデュランダルに利用される形で、記憶操作されたなのはが連合。
なにげに楽しみだったんだが…。
882通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 08:42:11 ID:???
なのはに人殺しをさせるのが嫌な人がいるからじゃないか?
883通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 08:54:12 ID:???
まあ元々なのははキラの二番煎z(ry
884通常の名無しさんの3倍:2007/07/23(月) 09:23:08 ID:???
キラこそなのはの二番煎じだろ。
885通常の名無しさんの3倍
>>871
『構造解析終了。武装解析終了。損壊した各部の回復に必要な情報を部分的に収集しました。
発進は現在認められていません。管理者から発進の許可を得て下さい。』

まあかなり適当な訳だけど…参考にしてくれ
be endedよりcompleteのがいい。
restoreにはデスティニーが自分が今どこにいるか自覚がある、ととっていいのか?
startが発進ならlaunchが適当なんだがこれにも何か意図が?

…まあとにかく含みが大杉て気になるから続きを書いてくれということだ!