デモンベイン>>>>>>>種シリーズループ4週目

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1通常の名無しさんの3倍
このスレはデモンベインのエキスを種シリーズにブチ込んだ混沌の箱庭です。
このスレに参加する諸兄には、旧神に連なる者として恥ずかしくない言動を望む。

以下は注意事項

・荒し、煽り、騙り、は原則で禁止。
・上記を破った者はインスマスの海にて『深きものども』と一生戯れて貰う。
・爆破作業はシュリュズベリィ教授に許可を得てから。
・ドリルは西博士と無数の漢達の夢であり浪漫だからして、これを止める事は無理である不可能であるインポッシブルなのである。
・九郎ちゃんの パイルバンカーの露骨な使用は禁止。エロスは程々に。ネタとしては全然OK。
・ニャルさまが見てる。
・議長は根暗なオタ・・・・・・オカルト趣味
・SAN値に注意しながらまったりやりましょう

前スレ
デモンベイン>>>>>>>種シリーズループ3週目
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1160223218/
デモンベイン>>>>>>>種シリーズループ2週目
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1155649090/

大十字九朗とシン・アスカの事件簿
デモンベイン>>>>>>>>>>種シリーズ
ttp://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1146806109/

まとめサイト
ttp://demoba.nobody.jp/
2通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 17:51:53 ID:???

                  //     V }
                     { {rヘ,. -ー‐}/‐- ._
                 /ヽ  `ヽノ    ヽ`ヽ、
                  / / ヽ \ \    i |、ヽ ローゼンメイデン第2ドール金糸雀が、 
                 / ///\、 \ \  l | ヽ ヽ 楽して、ズルして>>2ゲットかしら♪_
                 ,' ///   \、 \ n」^Y7ァ、ハ                   / }
              l.///      \\ 」 f⌒<_心rトヘT7┐       _     ,. '´ /
              !_彡 u  ヽ、    \辷{  _,>ェ<´_ ̄}_〈      / }‐-、,. '´  /
              ,亟 >;==、、      く.〈_ {仁ト廻ノ}コ} {_」   _ノY ノ<⌒ヽ  <
               {./!. {〈 ;::::::}.!     ,.二幺L ̄l7< ̄r<ノ  ,.イノ レ \ 、  V  ノ、
           _,./イ |  ゝ-'′      /::::ヽVL>《、__,》┘´  /, 〉  |   } }.ゝ┘ノ ,ノ
          rく |/、 ゝ! ///     '    廴':ノ } /!| 》 《r<}//-‐L_ 「  く   {二 ‐ ノ
         <ヽ\>''´ 、    「 ̄ 7  /// .イ._||_rへハ〈     =辷.    ト、_,.しイ 〉
         匸`ヽ∨_,.へ、\  ヽ ノ    /ヲ|! リ // 〉〉       〉   K 人   〈 | )
       (( >'´ ̄   r===、ー-  _,. ィ.三ニ{_   ∨ //      V/  ヽ  ) __ ノノ {
        / /      ||__/__,>ェェ====、-∠(   /| |二     ー∨  ヘ ∨ Y V
     rへ、{_  /     ̄{ / 8 ||\  | ||二Z    /| |_>、__  ヽ、└く_/_    ノ_ノ
二ヽ、__>-; 、二}  /!   /‐- 、__||_\!_」|ニて_ノ-‐⌒ヽ!     ̄ ̄ \__ァ‐'⌒ ̄
  >>1スレ立てご苦労様かしら〜♪
  >3っちゃん、ほっぺがまさちゅーせっちゅぅ!!!
  >4様ステキ♥かしら〜♪
  雛いち>5は、ガキンチョかしら〜♪
  ジュンは昼間からゴロゴ>6してるかしら〜♪
  >7−ジャは在庫ちゃんかしら〜♪
  翠星石は>8ったりかましてるかしら〜♪
  真>9はオバカさんかしら〜♪
  水銀>10はジャンクかしら〜♪

>11-1000は、卵焼きちょうだいかしら〜♪
3通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 18:38:14 ID:???
>>1よ乙だよ、乙だともさ。
4通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 19:39:24 ID:???
>>1とは───最弱無敵のデウスマキナだ、
 スレの終焉を享け入れられぬ者の、貪欲な
 心が生み出した夢だ」
「ゆえに───無敵のデウスマキナだ。
 CEの神々に挑み続けるものたちの、
 凄絶な覚悟が生み出したスレッド───」
5通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 22:13:15 ID:???

                   ソミ~           ~゙'ミ、
                 xミ~゙               ヽx
                彡                   ゙ミ
               ノミ r=-:、    ,.;っxフミヾ、      ミ
               彡 / ,,  "''''リ''""     リ、      ミ
               ミ 丿;;;__―--‐''''' ̄'''‐''' ̄  "''‐t、   ミ
               ミノ-、,.,, ̄"T'て ̄E-、_,,r--、,   ミ  ゙xr;、
              r=l ,.,,_,r,=ヽ (  ( /''゙゙'―‐''゙゙ ̄~~゙''  ゙;、 / /l 
              l 'i' 、 丶ヽ'i ':  'i / /L,.,.;.,.;,.,.,_;/ ノ  Lノ レ 'i
                l l‐-、' ,.,.;.,.;_ヽ  ノ   ,;;;;;;;;;;;;;;;;;-二、   E二/
                'i lヽ二;;;;;;;;;;; ヽ  l r=' '''''''''''゙゙--、''-、=   ) /ヽ >>1乙!!!!!
               ヽ lr-,r""y ヽ,i ノ リ  _ェ―-、 二 ヽ   (_ノ
                 V / ,イ ,r- l  !  _ '―‐-、ヾ、ヽ   l丶
            r-'''"゙゙入 ノ,i"/゙i'゙'l i..:'~゙) ゙'‐r=ハ‐、,ヽヽ    l
 r-'゙゙ ̄ ゙゙̄''―、_/゙   _ノ リi゙ (<ト_''(_,>''゙,、rヘ7_,l‐'゙  ヾi    ノ\
''゙      ___t|_r==―'゙~入l ! ゙'-l┬┬┬l_!-'゙~    ノ l、  ,r'―、
            |     / \ ゙i゙、  ̄ ̄ ̄        / / ゙ /
       ∠_」゙   . : / ゙̄\゙i゙i  _r-、 __ ,―‐、,、_/ / /、
           ゙\-'"      ヽ i ├l'゙ ̄ .:゙   rf/ /  /\_   _
          ,,.―'゙ヽ、      ノヾi'fユ___ _、rF/ /_ノ゙   ゙゙"ブ
        /      ヽ    ノ  ゙iゞ-゙-'-'-'゙'-'-'゙ /'゙    /
       . :゙       ゙丶、/     l゙'-'゙ ゙̄'―-'゙ 人   /
      /           \    l゙J( 'ー,`)し__/  ゝ'"
   __」゙              `ヽ、<`'‐-----'゙  イ"
     |                  `ヽ、   r-'゙


ハヅキ「ダディそんなに力まないで」
6通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 23:40:45 ID:???
>>1乙。今後も旧神達の御活躍を期待するぜ


>>5それ泣き虫サクラじゃねーかwwwwwwwwwwww
7通常の名無しさんの3倍:2006/12/06(水) 23:18:54 ID:w0O+tLWn
旧神期待あげ
8通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 01:43:33 ID:???
>>1さーん!アイスクリームはいかが!?
9通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 02:17:25 ID:???
ちょWWWWW
前スレ1000行く前に落ちてるじゃねーかWWWW

最後までちゃんとスレ埋めておこうぜ
10通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 03:54:48 ID:???
ジュブ・ニグラスを賛美しようとしたが
“ニグラス亭のジンギスカン定食”のインパクトが大き過ぎて、
うっかり「いあ!ジンギスカン!」と言ってしまう私。
ふと前から視線を感じたので顔を上げるとにゃる様と知らない人が一人。


にゃる様が笑ってる。必死に笑うまいとしてるけど忍び笑いが此方まで聞こえてくる。
知らない人が睨んでる。顔はよく見えないけど間違いなく怒ってる。

私は理屈ではなく本能でこの人の正体が分かった。そしてこの人が怒っている理由も。
私は弁明を試みたが“ジンギスカン定食”が頭から離れず、
何度もジュブ・ニグラスをジンギスカンと言ってしまう。


ジュブ・ニグラスからの視線と怒気がより強く感じられる。
私は恐怖した。このままでは私は殺される。否、死ぬよりも辛い目にあう。


私は一縷の望みをかけてにゃる様に助けを求め……目が覚めた。おはようおまいら。
11通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 03:59:49 ID:???
おはよう。
早起きさんだね、お兄ちゃん。
12通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 04:26:59 ID:???
おはよう+お兄ちゃん=マスターテリオン
13通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 07:49:32 ID:???
それはおよそ一切の親族に、聞いたことも見たこともない奇怪な妹であった
14通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 08:30:12 ID:???
マスタープリンセスRe ia
15通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 08:49:15 ID:???
盟主王「煮えたぎる混沌の核よ!」
16通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 23:37:26 ID:???
              l^丶
               |  '゙''"'''゙ y-―  >>1
               ミ ´ ∀ `  ,:'  
             (丶    (丶 ミ   いあ    いあ
          ((    ミ        ;':  ハ,_,ハ   ハ,_,ハ
              ;:        ミ  ';´∀`';  ';´∀`';, ,
              `:;       ,:'  c  c.ミ' c  c.ミ
               U"゙'''~"^'丶)   u''゙"J   u''゙"J
17通常の名無しさんの3倍:2006/12/08(金) 08:14:57 ID:???
照「ふふふ……また来世」
18通常の名無しさんの3倍:2006/12/08(金) 21:22:36 ID:???
一人で窓を見ていると、とても凄いものを見たんだ♪
じゃなくて、ヘンな電波を受信したので書き込んでみる。
目指せスレ活性化、デモベクロス種、最終回風味

「キラァーーーーー」
 フレイの呼びかけが響く。
 彼女はナコト写本の手助けでデウスマキナ・リベルレギスを召喚し、悪鬼と化した
 フリーダムへ吶喊する。

「フレイ!? どうしてそんなに、そんなに僕が……」
 錯乱しながらキラは全五門になる砲身を、迫り来るリベルレギスに向け撃ちまくった。
「うぁ、ぐぅ、あう」
「フレイ、しっかりしなさい! 伝える言葉があるのでしょう?
 彼を取り戻すのでしょう! なんのために魔術の秘奥たる私を借りているのですか?」
「そんなコト、分かってるわよ、わかってるけど……きゃあ」
 デウスマキナは召喚する者によってその位階と形態、機能を変化させる。
 適正はあったがズブの素人であるフレイのリベルレギスでは、フリーダムの猛攻を
 耐え切ることができず、リベルレギスは全身を灼かれ、溶かされ、解かされてゆく。
 そのダメージはデウスマキナを維持するフレイに還る。
 フレイの頭は、闇の質量を持った狂気に絶え間なく苛まれ。
 肉体はリベルレギスのダメージを反映するように、やきごてに当てられたかのように傷つ
 いていく。

「通信は繋がっているのですから。一言叫べば相手は止まります。」
「分かってるって言ってるのよ! そんなコト大声で言えるわけないでしょうが!」
 コクピット内で口論をしながらも、フレイは防御など忘れたかのように、
 左腕を飛ばされ、足を融かされ、頭を撃ち抜かれながらも、キラの元へ愚直に追いすがる。

 逃げるフリーダム、追うリベルレギス。
 フリーダムは時間を追うごとに形が歪になり、砲の威力が跳ね上がっていく。
 リベルレギスは時間を経るごとにカタチが砕け、存在が希薄になっていく。

 しかし、フレイの執念がキラの恐怖を上回ったのか、文字通り身を削りながらリベルレギス
 はフリーダムを抱きとめた。
19通常の名無しさんの3倍:2006/12/08(金) 21:24:01 ID:???
「こないで、こないでよフレイ!」
「そうは行かないわよ! あなたは私と一緒にアークエンジェルに帰るんだから」
「嘘だ! フレイも僕を殺すんだろう!? 僕が人間じゃないから、
 化け物だから、生まれちゃいけなかったから」
「ああもう、誰に吹き込まれたのよ、そんな下らないゴタク。
 あなたは私の言うことを聞いていればそれで良いのよ!」
「私が、連れて行くって言うんだから、さっさと従いなさいこのバカキラ」
「フレイだって気持ち悪いって言ったじゃないか!
 コーディネイターなんて皆死んでしまえって!
 僕みたいなスーパーコーディネイターなんか死んだほうが良いって思ってるんだろう」
「そうよ、私はパパを殺したZAFTが、コーディネイターがだいっきらいよ!
 でもあなたは特別なのよ! 嫌ってないから早く戻りなさいよ」
「なんだよそんなムチャクチャ! 信じられるわけ無いだろう!?
 君だって僕を利用したいんだSEEDを持ってるから、強いコーディネイターだから
 また前みたいに僕を利用したいんだろォー」
「違うわよ!!!」
「嘘だ!」
「ですからフレイ、正直に告白するのが一番だと」
「あんたは黙ってなさい!」

「僕は、僕は戦争を終わらせなくちゃ……
 こんなナチュラルとコーディネイターが争う悲しい時代を終わらせなくちゃいけないんだ!」

「向いてないんだから、偉そうなこと言ってんじゃないわよ、キラの癖に!
 あなたは私にに甘えてるぐらいがちょうど良いのよ!」
「あっちに行ってくれよフレイ! 僕はもう君とは別れたんだ! 関係ないんだよ!」
「イヤよ!!!」
「やめてよね、そうやって僕を好き勝手に」
「あなたが好きだからよ!!!!!!!」


20通常の名無しさんの3倍:2006/12/08(金) 21:25:49 ID:???
 暴れていたフリーダムが静止する。
「嘘、だ」
「嘘じゃないわ、サイやトールに宿題やらされて、モビルスーツに乗るのが怖くて泣きべそかいて、
 戦争して苦しんでたキラ・ヤマトを、フレイ・アルスターは愛しているのよ」
「うそだ」
「本当よ。わたしに利用されてるって分かってても、私を愛してくれたキラ・ヤマトを
 好きになっちゃったのよ」

(どうせこうなるのですから、早く告白すれば被害が少なかったのに)
 エセルドレーダは内心愚痴りまくっている。

「ハッチを開けなさいキラ、そんな電波、私の美貌を見ればすぐに消し飛ぶんだから」
「フレイ?」

 しばしの沈黙の後、ゆっくりとフリーダムのコクピットが開いていく。
 赤い機体がほどけて、地球連合の制服のフレイと、一冊の本に収納されていく。
 魔術のせいか、宇宙空間でもノーマルスーツはいらないらしい。

「フレイ、僕は」

 彼女がゆっくりと流れてくる。
 キラもまたベルトを外すとフリーダムの外へ流れていった。
 
 二つの影はゆっくりと近づいてゆき、やがてひとつになった。いや、なりかけた時。
 おもむろにフレイはキラのヘルメットのバイザーを上げる。
 キラはパニックになりかけたが、なぜか息をできることに気づいて安堵し。
 ずっと好きだった彼女の顔をまじまじと見つめた。
 フレイは今まで見たことが無いほど、こぼれるような満面の笑みを浮かべ。
「キラ、ずっとこうしたかったの」
 そう言って、腕を振り上げ…………振り上げ?
 ナイフで傷つけたのか、欠けた五芒星のような印をつけた手の平を
 時速45キロの速度で振り下ろし、
「心配かけさせるんじゃないわよ、バカーーーー!」
 キラの顔面に直撃させた。

「これで電波は消し飛んだはずね、大丈夫キラ?
 体おかしくされてない?」
 しかしキラは失神しているため返事をすることが出来なかった。

 再び魔術を発動させ、アークエンジェルに飛んでいくフレイとキラ。
 しかし、その背後でフリーダムのデュアルアイが不気味な光を発していた……。



 つづく?
21通常の名無しさんの3倍:2006/12/08(金) 22:34:22 ID:???
新作キター!
やっぱ自由はニャルさまですか?
22通常の名無しさんの3倍:2006/12/08(金) 22:53:55 ID:???
ニャリーダム怖ス
23通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 08:26:25 ID:???
 アークエンジェルに帰還したフレイたちは、彼等を待っていた人々にもみくちゃにされた。
 いや、キラはさりげなく小突かれていたように見える。
 ベルデュラボーが格納庫に現れるとクルーは道を開けた。
「見事だったよフレイ・アルスター。
 素晴らしいものを魅せてもらった」
 彼の両頬には涙の後が残っていた、意外と涙もろいらしい。
「ありがとうございましたベルデュラボーさん。
 おかげでこうしてキラをもう一度捕まえられました」
 僕は捕獲動物の扱いだったのかな……
 キラは心の中で涙をぼろぼろ流していた、きっと感動の涙だ、そうに違いない。

「なに、エセルは君の手助けをしただけ、君の心がキラ君を捉えたんだ。」
「そうですね、文句言うばかりで苛々させられましたし、」
「ふざけないで下さい! この■■」
 フレイの発言に一瞬にして怒りが沸騰したのか、放送禁止用語を助けた人間に
 浴びせるエセルドレーダ、女同士の戦いになると品格が薄れるようだ。

「あははは、エセルドレーダとそんなに仲良くなってしまうとは驚きだ。
 彼女は普段は気難しいのだけど」
「マスター!? フレイ・アルスターと仲が良いなどとあんまりです」
「そうよ、こんな虫食いの古本とハイティーンの少女が仲が良い訳ないでしょ」
「20年も生きていない小娘が!」
「なによ2000歳以上の老婆が!」

 どこかの鼠と猫のようににらみ合う二人。
 格納庫は暖かい雰囲気に包まれた。

 現在戦況は、全勢力がフリーダムの無差別大暴れによって大混乱に陥った後、
 フリーダムが沈静化したので、皆次をどうしようか考えあぐねているようだ。

 ドミニオンに居るナタルから連絡が入り、次の行動を一緒に考えようとした瞬間。

 ズズーンとアークエンジェルが大きく揺れた。

 おかしい、アークエンジェルを狙える位置にある機体は……フリーダムしかいない。
 だがパイロットも無しに動くとは思えない。
 通信を試みるも相手はいない。無人のモビルスーツが動くという現象に誰も答えを
 出すことができなかった。

 CICのチャンドラが驚きの声を上げる。
「あれを、フリーダムの頭の上を見てくれ!」

 そこにはローブのような衣をまとい、決して開くことの無い目を持った盲目の導師が、
 フリーダムの頭頂部に生身で平然と立っていた。

「マルキオ導師!!!」

 キラの驚愕の声が格納庫に響いた───
24通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 08:56:56 ID:???
「息災ですか、キラ君?
 あなたはSEEDを持つもの、体は労わって下さい」
「マルキオ導師、あなたがあのフリーダムをおかしくしたんですか?
 ラクスを唆したのも、たった一日で僕をプラントまで運んだのも?」
「それは勘ぐりすぎです。私はラクス・クラインにはSEEDを持つ者が存在すると
 言い続けただけ、そう、人類を導けとか、次なる人類の扉を開くなどということは、
 ただの一度も言ったことはありません。全て彼女が勝手に解釈して行動したに過ぎ
 ません。
 プラントにすぐに来れたのは単純にコネクションです。優秀なジャンク屋や、独自の
 情報網を私は持っているのです。ただ───」
 マルキオの姿が崩れていく、人の姿から黒い闇が蠢く何かに変貌する。
 眉間に人のモノではない瞳が開き、全身からは人間の心を鷲掴みするような
 暗い瘴気が放たれる。
「フリーダムを造ったユーリ・アマルフィにちょっとだけ技術を与えたり、
 僕がそれを量子コンピュータに組み込むように囁いたことは認めよう」
 優しげなのに毒の花のような女の声音でソレは白状した。

「ナイアルラトホルテトラップ、這い寄る混沌!
 人を深淵の闇に引きずり込む悪魔、
 盲目にして痴愚なる、アザトースを開放せんとする邪神!
 やはり最初から貴様が暗躍していたのか!?」
 ベルデュラボーが見たことはクルーが見たことが無い程激昂し、
 ソレに吐き捨てる。
「最初から? それはいつかな?
 フリーダムのことかな? それともユニウスセブンに核攻撃をするよう進言したこと?
 それとも───
 ジョージ・グレンに新たなる人類が現れると予言したことかな?」
 その悪魔の声は宙域全ての人間の耳に直接響き、全ての人々が驚愕に息を飲んだ。

「じゃあ、じゃあ貴方が全てを仕組んだんですか?
 この世界も、コーディネイターブームも、ユニウスの悲劇も、
 フリーダムの暴走も!?」
「仕組んだとは酷い誤解だよキラ君。
 私はちょっとだけ囁いたり、ボヤを起こしてみたり、小さい種火に風を送ったりした
 だけのこと。全ては自分達で実らせた人災だ、因果応報だよ。
 世界をこんな泥沼にしたのは君達自身だ。
 僕はね、そんな自分で自分達の首を絞めるような人間の在り方が好きで
 好きでたまらないんだ、ああなんて美しいんだろう人間とは」

 ここにいたり、いい加減長口上に切れたフレイが行動を起こす。
「いくわよ、エセルドレーダ、とりあえずあの化け物を叩きのめせば、
 当面の元凶は消える。
 ZAFTも許せないけど、アレはもっと腹立たしいわ」
「待て、フレイ・アルスターあれは僕の獲物、いや仇だ」
 出撃しようとするフレイを押しとどめたベルデュラボーの表情は、
 もはやいつもの柔和な顔は微塵も感じられず、決死の覚悟を窺わせた。

続いていいのか?
25通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 09:08:16 ID:???
いいとも!
26通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 11:15:50 ID:???
「今回のそのフリーダムは如何なる趣向の催しなのだ、ナイアルラトホルテトラップ
 いやマルキオ」
「コレのことかい?
 彼の魔を断つ剣を覚えているだろう、忘れられるわけがない。
 あれは彼等を正の象徴、究極の善に引き上げるために用意された人形だ。
 あそこの僕は君や彼を育てたように、人物に着目して、アザトースの庭に至る鍵に
 しようと考えたみたいだ。
 ここの私は人物ではなく、あのジャンクの成果に着目して、機械で造られた人の写し身、
 モビルスーツを育て上げ、なにかの役に立たせられないかと考えたのです。」

「フリーダムが勝手に動き回る理由は、量子コンピュータに搭載された擬似人格。
”キラ・ヒビキ”がフリーダムに乗っている時のキラ・ヤマトの行動を模倣し、学習した
 結果です。詳しい中身は”王道ではない物語”の小説のエリカ奥様のアストレイ製作
 秘話を参照してください、意味が分からない? いえいえ向こう側へのお話です」
「けどコレは試作品でしかないからねぇ、まあ暴れまわるだけの出来損無いだよ。
 だが最初の実験としては上々だ。幾度か繰り返せば、いずれアレや君のリベルレギスを
 上回るような存在を作り出せるだろう。
 それから舞台の脚本作りに入るわけだ。気の長い話だけど僕にとっては瞬く間の話。
 実験場にされたここの世界は気の毒だけど、まあ精々足掻いてくれると愉快だね」

「キラ・ヒビキ、本来の僕の名前───
 じゃあ僕はそのフリーダムを、擬似人格を育てるためだけの存在だったの?」
 キラがマルキオに問う。しかし答えを貰う前にフレイの平手打ちがキラに炸裂した。
「いい加減にしなさいよキラ!
 自分を操っていた敵に自分の意味を決めてもらってどうするのよ!?
 あなたがそんなフラフラしてるから、あのフリーダムだって暴れるだけの能無しに
 なっちゃったんでしょうが!」
 修羅の剣幕で説教するフレイ。

 あうあうと頷くキラ、もうフレイに操られる人形になっている。
 ようやくキラは自分は徹底的に受動な人間で、自分をよりよく生かしてくれる人に
 ついていくのが自分の人生だと受け入れた。
27通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 11:20:48 ID:???
 この緊迫した状況の中、夫婦漫才をしている二人を眺める少年兵、サイとカズイ。
「なあサイ、お前フレイの婚約者だったよな」
「ああ」
「この戦争がなければ、結婚してたかもしれないんだよな?」
「ああ」
「彼女綺麗だな」
「ああ」
「女はおっかないな」
「ああ」
「その、婚約破談になったけど落ち込むなよ」
「ああ!」
「とりあえずアークエンジェルの応急修理を手伝おう」
「ああ頑張ろうなカズイ」

「要点は分かった。貴様を滅し去り、この世界から邪神共の干渉を断つ。
 僕たちがこの世界に流れ着いたのはこのためだったらしい」
 かつて無限螺旋が始まったとき、未だマスターテリオンが磨耗する前の心と、
 人の希望を備えていた時の瞳で邪神を睨み返した。

「へえ、君が───
 大導師マスターテリオンだった君が───
 正義の味方になるつもりかい?」
「勘違いするな、あのような貧乏探偵など御免だ。
 単に貴様に借りを返す、ただそれだけだ。」

 邪神はおかしそうに、憐れみをたたえて、ドンキホーテを哂うように言った
「無理さ、君では無理だ。外道の魔術では外道の窮極たる邪神を倒せはしない。
 眷属くらいなら、はたまたダンウィッチの怪くらいならどうとでもなる。
 けれど───まあ口で言っても止まる筈はないか。
 ならば殺し合おう、憎み合おう、犯し合おう、侵し合おう、愛し合おう。
 この狂気の果てを存分に楽しもうじゃないか人間!」



続くのか?
28通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 12:39:35 ID:???
フレイとキラがくっ付いてる・・・此れが俺の望んだSEEDだ!!!!
GJ!!続けてくれ、新たな旧神さん
29通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 16:23:46 ID:???
「無理かどうかはいつも終わってから判るものだ。
 この世界の貴様にもそれを刻み付けてくれよう」
 ナコト写本を纏い、真空の海へ飛び出していくベルデュラボー。

「マリュー艦長、おこがましいお願いですけど、僕も、僕も戦わせてください!」
「キラ君……でもあなたの機体は」
「私のを使え」
 横槍を入れてきたのはキラの姉、カガリ・ユラ・アスハだった。
「ストライクルージュが現地改修されてアークエンジェルにある。
 私が使いたくなか、使えなかった代物だ。
 マードック軍曹やサイの自信作だ。
 きっとお前なら使いこなせる」
「カガリ、皆、ありがとう。
 フレイ、僕は……んむ」
 何か言い終える前にキラの唇はフレイの唇に塞がれてしまった。

「いってらっしゃいキラ、必ずアイツを倒して。
 そして、ここにアークエンジェルに還って来て、絶対によ」
「フレイ───
 行って来るよ、必ず君のところに帰ってくる」
 しばし見詰め合うと、キラはストライクルージュの元へ駆けて行った。
 二人の愛はうなぎ登りだった。それを見ていた作業員やクルーの士気は
 一気に下降していった。見せ付けやがって、やってらんねえ。

「ちょっと、坊主が戦うってのにオレの機体は?
 最後の戦いでオレ除け者って、そりゃないでしょ」
「むちゃ言わないで下さいよ大尉、ラウ・ル・クルーゼと刺し違えたのは大尉のせいでしょうが、
 あそこまでイカれちまったら、応急処置どころじゃないですよ」
「なんでもいいんだ、オレはまだ戦える」
「冗談言わんで下さい、ストライクと一緒に結構な傷負って、痛み止めで誤魔化してるから
 絶対乗せるなって、医務室から報告上がってるんですから」
「メビウスゼロがあるだろうが!」
「あのガンバレルじゃフェイズシフト装甲を貫けませんよ、弾除けにしかなりません。
 むしろ他の面子が気にして足手まといです!」
「なんでもいいんだよ、敵を傷つけられないってんなら、ガンバレルにシールドでも付けて
 移動防壁にでもしちまえ」
「それこそ無茶苦茶です。自重してください大尉、内輪話ですが、もしも大尉が死んだりし
 たらマリュー艦長は骨抜きになっちまいます。そしたらアークエンジェルが沈む。
 大尉はCICでモビルスーツに指示を出してください」
「くそ、こんな大事な時に───」
 ムウはマードックの説得にしぶしぶ折れ、力なくブリッジへ上がっていった。
「とは言え、頼みは頼みだ。ルージュの換装は必要ないだろうし、シールド、付けてみるか」
 マードックの視線の先には埃を被ったメビウスゼロが静かに眠っている。
30通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 16:25:19 ID:???
ヴェザリウス艦内において、喧々諤々のブリーフィングが行われていた。
「あのフリーダムのせいで我が軍の被害は甚大、だが、どうやら暴走したらしく
 敵オーブ連合同盟軍の被害もまた大きい。敵軍はまずフリーダムを仕留めてから、
 いや仕留めることしか考えていないか───」
 アスラン・ザラは最新機ジャスティスを受領し、現在同盟軍との前線の最高責任者として
 活動していた。
「俺たちの敵は連合だろ、構わず連合を叩けばいいのさ」
 バスターを擁するディアッカが楽観的な意見を述べる。
「オレも同意見だ。連中の仲間割れなど放っておいて、連合を討つべきだろう。
 なにを迷っているアスラン!」
 焚きつけるのは同じくGATシリーズのデュエルを駆るイザーク。
「では、あのフリーダムは眼中に無いというのだな、ソレでいいと本当に思っているのか」
 アスランは作戦室全員の顔を見渡す。
 そこには、納得しきれていない顔ばかりだ。当然だろうフリーダムの戦闘力は兄弟機であ
 るジャスティスと比べても、比べようがないほど異常だ。
 比喩抜きで瞬きする間に、射程外から四肢をもぎられ、戦艦を沈めてしまう。
 近づくことすらできず、数十機単位でモビルスーツを無力化するフリーダムは、次元違い
 だった。とても同じ工廠で製作されたザフト製モビルスーツとは思えない。
 そう悪魔の加護を持っているとしか思えなかった。

「さっきからの、あの会話が聞こえなかった者は手を挙げてみろ」
 全員陰鬱そうに手を下げたままだった。
「全員同意見のようだな。オレも自分が夢でも見ているのかと信じられないくらいだ。
 あのフリーダムには人間外の存在が関与していて、それはこの宇宙全ての人類に対して敵
 対的な存在であるというコトだ。先ほど報告が来たが、フリーダム、ジャスティスの開発
 責任者のユーリ・アマルフィ氏は手記を残し、エアロックから生身で飛び出し、自殺した」
「転送された手記の中身を要約すると、『悪魔に囁かれた。
 フリーダムに人知を超える、科学でないものをインストールしてしまった。
 世界が侵されて行く、もう私の理性は持ちそうに無い。
 世界の全てに許しを乞う。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんな』」
「こんな内容の文章がびっしりと書き込まれ、最後の方は自分の血液で綴ってあったそうだ」
 アスランは再び全員の顔を見渡した。
「我々ZAFTの今回の戦争目的は独立である。
 軍事面において優位にたちあわよくば連合本部を降伏させ、独立を勝ち取るのが目的だ。
 しかし、敵のダガータイプの生産により、当初の目的は困難になった。
 しかもNJキャンセラーの流出より、敵は核ミサイルや、核動力機の使用さえ可能になった。
 ナチュラルは強い。物量は圧倒的だ。地球降下した部隊は蹴散らされ、地球のZAFT
 勢力は一掃されている。
 端的に言おう。ZAFTは現在負け続きで押し込まれている。
 この言葉が理解できない者はいるか?」
 全員がうつむき、悔しさと恥辱に震えている、イザークなどは歯が砕けたのではないだろうか。
 コーディネイターの高い知性が、精神論に傾くことを許さない。
 彼等は自分達が敗北しつつあることを認めるほかないのだ。
31通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 16:28:35 ID:???
「今も、プラント議会と連合首脳部との水面下の交渉は進んでいる。
 だが今回の一件で戦争そのものが停戦になるかもしれない。
 みんなの意見を知りたい。我々はフリーダムを同盟軍と共に撃破し、一時的にこの戦場で停戦
 するべきか、フリーダムと同盟軍との漁夫の利を狙うのか」
 アスランの言葉に皆口を噤んだ。一介の兵士にはその選択は重すぎた。
 だがZAFTは民兵組織であり、前線にいるアスラン達には幸か不幸か政治に携われる生まれ
 なのだ。

「オレの意見を言わせて貰おう。オレは母親を殺したブルーコスモスの連中が憎い。
 だが、それ以上にプラントを守りたい。あのフリーダムが同盟軍を撃破したとして、
 我々だけの戦力でフリーダムを打倒できるだろうか?
 オレは出来ないと思う。むしろ同盟軍にZAFTの戦力を併せたとしても、確実に破壊できる
 か怪しいという認識を持っている。
 一度戦争を停戦に持っていき、外交戦略をもって独立を果す。
 あるいはこんな泥沼の戦局ではなく、仕切り直しを行い、勝てる戦略を立て直した上で
 再度宣戦布告すべきだというのがオレの個人的な意見だ」
 ぐるりと見渡しても他の意見は出そうになかった。
 平時なら確実に反対意見が出る。だがあの神懸り的な暗黒はZAFTの面々に深い恐怖を
 与えていた。

 ドミニオンブリッジにて、ZAFTの共闘願いが出たときアズラエルの顔は百面相だった。
「これはこれは、とんでもないものが舞い込んで着ましたね。
 さてこれは判断に困ってしまう。艦長率直に言ってあのフリーダムはZAFTの援軍無しで
 倒せますかね?」
「アズラエル理事は、歩兵が戦車にかなうとお思いですか?」
「やりようによるでしょう」
「歩兵の武装が小銃のみで、数だけを頼みに戦うとすれば?」
「弾切れするまで攻撃します、あるいは燃料切れを待ちますね」
「弾切れと燃料切れが無い戦車でしたら?」
 アズラエルは沈黙した。
「大きい爆弾で吹き飛ばすというのはどうです?
 ありますよねえ、いいものが」
「良い案だと思いますが、それではプラント攻略戦に支障を来たします。
 またその爆弾で破壊できなかった場合、やはり勝率を引き上げるには数を増やす他ありません」
 アズラエルは30秒ほど瞑目すると。
「今回の戦争でコーディネイターを絶滅させるのは無理ですね、ここは被害が少ないうちに手を
 打つことにします。奴等を滅ぼすのは別な方法か、新しい戦争に望みを賭けましょう」
 ビジネスマンの顔でそう答えた。
「艦長、受理すると返答してください、まずピースメーカー隊を出撃させてフリーダムに核攻撃を。
 あと生体CPUを出撃させてアークエンジェルの援護に回してください」
「了解いたしました、理事」
 ナタルは快活に答えると、アズラエルの望み通り指示を下し始めた。


つづく
32通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 17:02:05 ID:???
>コーディネイターの高い知性が、精神論に傾くことを許さない。
原作のコーディ連中に見せてやりたい。
これが額面通りの性能もったコーディの姿だよな(⊃Д`)・゚・.

てか、アズ公がまともに考えて判断してる!?( ゚Д゚)
この世界は邪神の介入でDQN因子を埋め込まれてないまともな人類が育ってるのか!
33通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 18:00:39 ID:???
壊れた歯車に、歪んだ歯車追加したらまともに
動いちゃいましたよって感じだなwGJ!!
34通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 18:05:01 ID:???
すげー面白い!
どきどきわくわくな展開でGJ!
嫁補正猛毒電波がにゃる様の毒で打ち消されたのがこの世界なんだろうなぁw
35通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 18:12:28 ID:???
>>32
盟主王は、種のトップ連中の中じゃマトモな方
事実、無印のザフトはまさに邪神の所業としか思えないような残虐無惨な集団だったからな
あれだけの事されりゃ、誰だって必死になってコーディ根滅しようと思うよ
36通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 19:00:54 ID:???
 キラは自分のほっぺたをつねってみた。
 痛かった、悪夢の続きではないらしい。
 キラの目の前にはカガリから借りる予定のストライクルージュがある。筈だった。
 彼の目の前にあるのは頭、胴、足は変わらないストライク本体、そして右手にドリル。
 左手にグローブらしき馬鹿でかい拳をはめた、冗談みたいなストライクが居た。

挿入歌「あんなに一緒だったのに」

「そんなのってないよ……
 そ、そうだ」
 キラは内線を引っつかむと、
「マードックさん冗談でしょ?
 ムウさんのストライクの腕をつけてくださいよ、こんなのあんまりだ」
「なにか問題あるのか坊主? カッコイイし凄く強いんだぞ、
 それとストライクは予備も使い切ったし、代わりはない、そのまま出撃してくれ。
 何が不満なんだ」
「腕です!」
「ああ新兵器だな、あれは連合の鬼才ドクターウエストという人物が設計図を送ってくれ
 たのを基に改修したんだ。右手はあらゆる装甲を打ち貫くヴァリアブルフェイズシフト
 ドリルだ、穿孔のドリルジェノサイダーと叫ばないと回転しない。
 左手にはええと埋葬の価値無いとかいう強力なビームキャノンになってる。
 で、その左手の上にドクターウエスト博士が絶賛した、トール発案のロケットパンチが
 被さっている。一種の高振動粉砕装置になっていて、フェイズシフトが相手でも中身を
 ミートソースやガラクタに変えてしまう恐ろしい武器だ。左手の二つの機構を合わせて
 サイボーグタオパイパイシステムというらしい」
「いやだぁーーー」
「キラ! また我が儘言ってるの、強いんだからさっさと乗って片付けてきなさい!
 それともまた引っ叩かれたいの?」
「キラ・ヤマト搭乗します!」
 鶴の一声こと、フレイの掛け声で一目散に乗り込むキラ。
 さっきまでフリーダムに搭乗して、脅威をばらまいていた人物には見えない。

 泣きながらシステムを起動するキラ。またヘンなものに気づいた自分を許してあげたい。
 本来GUNDAMとイニシャルの出る場面で。
 WESTROBOと出た瞬間、キラは何もかも忘れて眠りたくなった。

「キラ・ヤマト、ストライク発進します。武装はランチャーストライカーを」
 ミリアリアが見送ってくれる発進は久しぶりだ、少しだけキラは慰められた。
『了解、ストライク発進します、武装はドラムストライカー』
「なんだよそれ、そんなヘンなもの付けないでよ」
 無情にも怪しげなランドセルっぽいバックパックと、両肩にミサイルポッドが装着される。
 キラは自分がこの戦いで死ぬことを覚悟した。
 駄目だ、僕は帰ってこれない。
『ドラムストライク発進どうぞ』
 カタパルトのGを感じながら、キラはどうしてこんなことになったのかと、
 ヘリオポリスからの思い出を噛み締めながら出撃した。

続く───電波が切れてきた。ヤバイ
37通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 19:04:58 ID:???
やっぱ邪神が手を加えた宇宙だな、テラカオスw
38通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 20:22:39 ID:???
白桃吹いたw>タオパイパイ
39通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 21:37:10 ID:???
キラ安心しろ…ウエストが関わったなら帰ってこれる
たとえ帰還時に髪がアフロになっていようとも
40通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 21:51:41 ID:???
キラ「僕には帰れる場所があるんだ……。こんなに幸せなことはない……」(アフロで)

こうですか?分かりません。
41通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 22:03:16 ID:???
アフロだと全員死亡しそうな気が・・・
42通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 22:18:27 ID:???
そのとき、時計が発動した!

きりりっ
43通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 02:34:29 ID:???
嗚呼、変な電波を受信してしまった・・・

ジェノサイドクロスファイヤー→フルバースト

種に不足してたのはドリルと乗り手のハイテンションだったんだ!
あとロボっ娘
44通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 03:37:48 ID:???
>>43
つまりはウェストにフレイをロボっ娘にして復活させれば良いと。君は!
45通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 05:26:24 ID:???
>>45
 西博士の協力でキラが娘として作ってみるトカ(エルザの位置)
いえ、そーすると確実にキラがマットサイエンティストですがw
46通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 05:53:35 ID:???
トリィやハロをおにゃのこ型にすれば解決なのであーる
47通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 07:06:31 ID:???
 出撃した直後、ムウより通信が入る
「キラ、そのドラムパックには2種類の特殊効果がある。
 ひとつはドクターウエストがオーブの装甲開発部門と協力して生み出した、ヤタノカガミ
 式新型展開装甲をまとうことができる。これは機動性を捨て去る代わりにあらゆる戦場に
 モビルスーツを送り込むことを目的としたものだ。重い鎧を着て敵の前まで突進すると言
 えば解るか。
 もうひとつはビーム撹乱幕を封入してあることだ。ストライクを高速回転させながら使用
 することで前進しながらの絶対無敵を保持している、ただし一回こっきりだ。
 あんまりアクが強かったんでオレは使えなかったんだが、お前なら大丈夫だ」
 親指を上げてサムズアップするムウ。使えなかったんじゃなくて、使いたくなかったんで
 しょうとは、言うだけ無駄なのでキラは涙と共に押し黙った。

「キラ・ヤマト、フリーダムに突貫します」
 すると今度は艦長からも通信が入る。
「キラ君、朗報よ、ZAFTが協力してくれるわ、ドミニオンからも核攻撃隊と3機のモビ
 ルスーツが援軍に来てくれる。勝てるわよ私たち」
 その報を聞いてさっきまでの悲しみは消えうせ、キラには心には希望が生まれてくる。
 図らずも生まれたZAFTと連合の協調。外敵という方法で結束したのは悲しいけれど、
 きっとそれは無為じゃない。

「はい、勝って来ます艦長」
 ドラムパックのヤタノカガミを展開させ戦闘宙域に移動するドラム缶。
 ………ドラム缶?
「って、ドラム缶になってるー!!?」

 なんということでしょう、スイッチを押した瞬間、あれだけ勇壮なストライクの姿は消え
 うせ、ドリルとロケットパンチ、申し訳程度にストライクの頭が付いている、黄金のドラ
 ム缶に変貌したではありませんか。まさに劇的ビフォーアフター、ストライクガンダム
 からサイコロガンダム、もといドラム缶ガンダムへの華麗なる転身です。

「質量保存は? 僕の数学は? 常識は何処に消えたの?」
 その言葉に反応したのか何故かコクピットに、
『漢ならユークリッド幾何学などに囚われるなであーる。』
 などと表示されている、すごいぞWESTROBO。
「もうどうとでもなれー」
 キラは啼いた。啼くしかできなかった。
 狭いドラムストライクのコクピットはキラの悲鳴で埋め尽くされた。

 フリーダムに近づくと、リベルレギスが交戦しているのが見えてきた。
 激しい砲火に攻めあぐねているようだが、防御陣を展開しながら僕を救ったフレイのよう
 にフリーダムに突進している。
 と近づいて来たストライクを見て、演算をこちらにも裂いたのか、フリーダムの火線が一
 瞬鈍る。その勝機を逃がすまいと、リベルレギスが亜光速で敵の背後に出現し、絶対零度
 の手刀を繰り出す。
48通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 07:08:46 ID:???
「ハイパーボリアゼロドライブ!」
 所詮人の乗っていない人形。三位一体たる我等に敵う筈なしと。
 絶対の自信を持って繰り出された必殺の一撃は、手刀の繰り出した右腕ごと消失した。
「なに!」
 それだけではない、右腕から術式がほどけてゆく、
「これは、魔術式を分解しているのか?」
「だから言っただろう、ベルデュラボー君?
 マスターテリオンなら、彼の魔人なら拮抗できたかもしれない。
 けれど君は人間なんだ」
「こう見えても私は神様ですので。神の模造品では勝てませんよ。
 最初に言ったと思いましたが、結局外道では真の外道を滅することは出来ないのです。
 己の無力を味わいながら漂っていると良いでしょう」
 
「おのれ───」
 ついにリベルレギスは消え去り、ベルデュラボーとナコト写本のみが残される。
 そこにフリーダムは文字通りの鉄拳を打ち込んだ。
「がは!」
 全身を強打され、吹き飛んでいくベルデュラボー。
 ここに神の裁きは下された。

「ベルデュラボーさん!」
 信じられない。あの絶対無敵を誇ったリベルレギスが戦うことすら許されないなんて。 
 救出しようとするストライクに、遥か遠い距離から雨あられとフルバーストが降りかかる。
 しかしヤタガラス式新型展開装甲、通称金のドラム缶に全ては弾かれる。
 いや無敵ではなく、レールガンよる攻撃はドラム缶に凹みを造っていく。
 暴徒に蹴られたかの如くへこみまくっていくドラム缶。一応フルバーストに耐えている
 のはすごい技術力だ。
「そこのドラム缶! 我々の盾になれ。スリップストリームで接近する」
 通信を入れたのはZAFTのイザーク・ジュールだ、アスランに代わり一時的に
 フリーダムと交戦する隊長になったらしい。
「わ、わかりました」
「俺らも混ぜろよ」
 とそこにカラミティ、レイダー、フォビドゥンが現れる。
「連合のヤク中部隊か」
 火に油をそそぐディアッカ。
「お前ウザい」
「挑・発」
「貴様等ふざけてないで、さっさと続かんかー!」
 激発する白オカッパ、しぶしぶドラム缶の後ろにつく。
「行きますよ、フリーダムの射線に入らないよう重なって付いてきてください!」
 キラの声で見事にフリーダムに対して一直線にならぶ5機、性格に難があるが腕は一流だ。

「突撃!」
 矢のように突進するドラム缶とそれに続くガンダムたち。
 傍目にはとてもシュールだ。


続く
49通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 08:11:20 ID:???
 迫り来るドラム缶に脅威を感じたのか、嵐の如くフルバーストを行うフリーダム。
 しかしドラム缶の底力は彼等ガンダムチームをフリーダムの目前まで運びきった。

「グレイトゥ!」
「消えてろよぉ」
 支援放火を行うバスターとカラミティ、フリーダムが回避運動に入った瞬間、
 接近戦を掛けるデュエル、レイダー、フォビドゥン。

「フリイィィィィダァムゥゥゥゥゥゥ」
「粉・砕」

 唐竹割りにせんとするデュエルのサーベルを、瞬時に抜き放ったサーベルで受け流し、
 反発を利用し機体半分移動してやり過ごすフリーダム。
 そのまま返す刀でデュエルの頭部を切断する。
 デュエルの斬撃に呼吸を合わせ放たれた鉄球は、ライフルを放棄した右手で、あろうこ
 とか手で受け止め完全に衝撃を吸収してしまった。
 だが今だレイダー優勢、フリーダム前方の射線に入らぬように側面に移動するレイダー
 にフリーダムはデュエルを薙いだビームサーベルを投げつけてきた。
 初めての攻撃に戸惑い、頭を串刺しにされてしまうレイダー。

 バスターとカラミティは、仲間を盾にする形で位置するフリーダムを狙えず、逆に盾を
 活用しながらフリーダムの肩の砲が光を放ち、バスターのミサイルポッド、カラミティ
 のバズーカを持った右腕ごと粉砕する。

 その間隙を縫って、フォビドゥンがサーベルを持っていないフリーダムに鎌を振り下ろ
 す、だが──
 フリーダムは無手のまま鎌を真剣白羽取りして、逆にフォビドゥンを蹴り飛ばす。
 衝撃に怯んだ隙に接近してゼロ距離からフルバーストを行い、四肢を吹き飛ばす。
 シャニはゲシュマイツィッヒパンツァーを生かす間もなく脱落した。
50通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 08:12:24 ID:???

 もう手が無いと思われた瞬間ヤタノカガミをパージしたストライクが迫る。
 キラは禁断のバックパック発動ボタンに手を伸ばし、高速回転を始める。
 噴射されるビーム撹乱幕とフェイズシフトがフルバーストを寄せ付けず、左腕で右腕を
 抑えるような格好で竜巻のようにフリーダムに接近するストライク。
 やけっぱちで吼えるキラの前髪が跳ね上がる。
「これがぁーーー
 穿孔のォォォ
 ドリルゥジェノサイダーだあぁぁぁぁぁ」
 地味にロケットだったドリルは、フリーダムの頭部を完全に破壊し、
 裏拳気味に放たれたロケットパンチはフリーダムの胸に食い込み、高振動を始める。
 頭を吹っ飛ばされ、内部を砕かれ、装甲が剥離していく。そこを見逃す連中ではない。
 死んだフリをしていたイザークがフリーダムの右腕を間接から切り落とし。
 レイダーの鉄球が右足をもぎる。
 バスターの連結ライフルが左足を奪い。
 カラミティのスキュラが左足を溶解させた。

「勝った」
 全員がそう思った瞬間ありえないことが起きた。
 フリーダムの壊れた間接部からコードが延び、再生を開始したのだ。
「嘘だろ」
「いいから撃てよ!」
「抹・消」
「我、埋葬にあたわず」

 なんということか、全員のビーム放火で壊れながらも、フリーダムは再生していく、
 更に砲身を増やし、羽を増やし、装甲が複雑になっていく。
「もっと、もっと火力が」
 そこに救いの通信が入る。
「こちらピースメーカー隊だ!
 核攻撃を行う、全機退避しろ!」

 その声を聴いた瞬間、全機砲撃を行いフリーダムを釘付けにしつつ、全速でその場を離れる。
 核のマークの付いたミサイルが宙域に到達し、そこに人口の太陽が生まれた。

「グレイトゥ、これで化け物も終わりだぜ」
「そうだな、そうなる筈だ」
「綺麗だな、あれ」
「昇・華」
「めんどくせぇ仕事だったな」
「本当にこれで───」



つづくんだなこれが、次回エターナルでアスランは見た。
51通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 08:32:12 ID:???
スクライドwwww
この荒唐無稽具合が好きになりそうwwww
52通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 09:12:51 ID:Je86AEJM
な、なんて恐ろしい破壊力の電波だ!?
てかレイダーの人面白すぎるだろ、こんちくしょーww
53通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 10:33:09 ID:???
宇宙でスリップストリームはないだろ…常識的に考えて…

まあ常識が通じない人が関わってるしどうでもいいなw
54通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 10:48:33 ID:???
>>53
エーテルで満たされていたりして
55通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 11:15:30 ID:???
弾除けになれって言いづらかったんだよ、きっと
56通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 11:27:17 ID:???
>>53
>「行きますよ、フリーダムの射線に入らないよう重なって付いてきてください!」
 通称・肉の盾 って事ですよ。
57通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 11:37:07 ID:???
デスティニーフィンガー
紫    電    掌
58通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 12:10:40 ID:???
 アスランはジャスティスを駆り、フリーダムが現れた後方、エターナルが居ると予測さ
 れる宙域に単機移動していた、フリーダム同様の核動力機ならではの長距離移動だった。
「見つけた……
 対空砲火も通信もなしか……
 いやな予感がする、ラクス、君はマルキオと関わって正気なのか」
 そこがアスランの知りたいことだった。
 彼の知っているラクスは少々世間知らずの歌手で婚約者だった。
 彼の送ったハロを大事にしてくれる人だった。
 なによりも平穏が似合う人で、平和を望む女性だったが決して向こう見ずな理想を唱え
 たり、プラント防衛用の最高軍事機密を盗み出したり、テロリズムに奔るような人では
 なかったはずなのに。

 エターナルと接触してもなんら返答がない、警告もだ。アスランはこの不気味な状況が
 あの怪物と関わりがあると看破し、慎重に格納庫へ入るべく移動した。

 後方の格納庫を低出力のビームサーベルで切り裂き侵入する。
 その中は何の異常もなかった。モビルスーツも、化け物も、銃撃もない、変哲も無い
 格納庫だった、そう人の気配の全くしないただの格納庫だった。
「おかしい静か過ぎる、エターナルを動かすには相応の人手が必要な筈だ。
 こんなに静かな筈が無い」

 躊躇ったもののジャスティスを鎮座させ、アスランはノーマルスーツでブリッジを目指す
 ことにした。

 格納庫の一般通路に手を掛けた瞬間、ドアがシュンと開く、反射的に銃を相手に向ける。
 肩に眠った人間を抱えた人物も同じく銃を向けてくる。
「君は正常か? 名前は?」
「私はアスラン・ザラ。ZAFT所属だ。
 この艦の調査と拿捕、敵対するなら破壊する命令を受けて来た。
 貴様は何者だ」
「ザラ? パトリック・ザラの息子の、ラクスの婚約者だった?
 僕はアンドリュー・バルドフェルド。一時は砂漠の虎なんて呼ばれたこともある」
「バルドフェルド隊長か?
 この艦で何が起きた、どうして通信も警告も砲撃もしなかった?」
「それよりラクスを頼む、モビルスーツで来てるんだろう、早く彼女を脱出させてくれ。
 もう常識で計れる世界じゃないんだ。この艦の中は。急がないと手遅れになる。」
「何を言ってる、何が起きたんだ、反乱か」
「だから常識じゃないと言っているだろう、人間が化け物に代わっていくんだよ。
 ブリッジの人間からおかしくなって、脱出の命令を出そうにもブリッジを占拠されては、
 どうしようもない、一時的に普通の人間と、化け物に代わった人間で内乱のようになっ
 がすぐに普通だった人間までおかしくなっていった。僕も背中の感触がおかしい。
 長くは持たないだろう。ラクスは僕は異常を知ってからすぐに気絶させた。
 直接計器をいじる役目じゃなかったから影響は無い……と思う。」
「わかった、普段なら頭を疑うが、今の状況なら信じられる」
59通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 12:12:09 ID:???
「良かった、脱出できるかひやひやしてたんだ、今は副官のダコスタ君が食い止めている。
 だが時間の問題だろう、異形はすぐに格納庫まで押し寄せる。
 僕は助からない、早く彼女を安全な場所に」
「分かりました、……御武運を」
 バルドフェルドはラクスを引き渡すと
「気のきいたことを言ってくれるねえ。
 ……テロリズムに奔った僕たちには罰はあるかも知れない。
 だけど、僕たちにも正義はあったし理想もあった。
 誰かに裁かれることは覚悟してたけど、こんな終わり方は予想外だったな」

 そう答えると、手榴弾を左手に持ち格納庫にある対人装備を探し始めた。
 
 アスランはラクスをそっと抱きかかえると、全力でジャスティスまで走っていく。
 背後で扉が開く音がした。
 其処からナニかが這い出てくる。
 言葉で形容できない肉塊のような人間だったもの、化け物としか言いようのない、世界の
 外側の常識だった。振り返って一瞬目に入れただけで自分が悪夢の世界に囚われたとしか
 思えない光景だった。
 もしかしたら、自分は一生あの化け物を夢に見続けるのではないかとゾッとした。

 バルドフェルドを見ると、手榴弾を投げ込み、機関銃を撃ちまくっていた。
 だが背中が先ほどより盛り上がっていないだろうか?
 彼は、バイザー越しに見える彼の顔は笑っていた。
 自嘲を含んだ笑みのままこちらを向くと、
「ラクスを頼むよ、アスラン・ザラ」
 全ての弾を撃ちつくすと、最後の手榴弾を抱え化け物に突撃していく。
 その光景を見ながらアスランはジャスティスを格納庫から離脱させた。

『今還るよアイシャ』

 そんな空耳が聞こえたような気がした。

 宇宙に飛び出たアスランはこの小さな閉じた地獄を終わらせるべく、艦の後方から前方ま
 で、等間隔にビームを打ち込んでいく、艦内で爆発起きていくのを確認すると、艦に正対し、
「さようならバルドフェルド隊長」
 そう呟き、リフターをエターナルに打ち込んだ。
 トドメの一撃を受け、エターナルが爆散していく。
 アスランがほっと胸をなでおろした時、爆発の中から何かが飛び出した。
「ミーティア!? 核動力機の支援機。フリーダムと合流する気なのか?」
 通常エターナルが無くなり、ろくな通信が出来ない以上、フリーダムまで飛んでいける訳
 がない、だがもはやこの世界に常識などという言葉がいかほどの価値を持つというのか。
 ようやく戻ってきたリフターと合体すると、ジャスティスは全力でミーティアを追いかけ
 始めた。
 できることならイザーク達が既にフリーダムを破壊していることを願いつつ。


つづく
60通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 12:29:16 ID:???
沙耶にでも乗っとられたのか…南無
61通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 14:05:38 ID:???
>『今還るよアイシャ』

ア・・・アズラッドォォォ!!
62通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 18:01:43 ID:???

 ここはあるジャンク屋の宇宙船リ・ホーム。
 世界の害悪、お茶の間をにひと時の安らぎを与える、危険物質ドクターウエスト
 が間借りしている船でもある。
 そこでギターをかき鳴らす、精神障害者。バカとキ○ガイは紙一重を地で行く
 変態科学者が、なにやら機械の部品を造っていた。
 いや実際動いているのは、無人の組み立てロボットなのだが。

「なあドクター今度のロボットはどんなモンになるんだ」
「ふ、この設計図を見るが良い。それは我輩の最高傑作となるであろう、究極絶対にして
 まさに神域にまで達した 無敵のロボットになる。
 その名もスーパーウエスト無敵ロボ28号DX、通称「DEMONPAIN」
 と呼ばれるものになる予定である」
「すげえ、でも勝手にアメノミハシラから借りた資金流用していいのか?」
「問題ナッシングなのであーる、この大天才に資金を出せるのであるから、
 まさに天上の幸福と呼ぶべきなのであーる」

 騒がしい機械オタク共の濁った声が、今日も響くリ・ホームであった。



 核の閃光が消え去った時、宙域の誰もが戦闘の終結を願っていた。
 人類の持つ忌まわしくも強力な兵器、核の力を持って打ち倒せぬならば、他にどんな手
 があるというのか───
 だがその閃光からソレは生き延びていた。
「──────」
 その在り得ざる光景に誰もが声を失った。
 フリーダムはもはや以前とは別物の形態に変化していた。
 八つの砲台らしきものが中空にふわふわと浮いており、
 武装も更に強化され、とげとげしく無骨な外装をしている。両手にビームライフルを装備し、
 光輝く盾を腕に装着し、腹には極大のビーム口が取り付けられている。
 その威容はフリーダムを上回る禍々しさを醸し出し、まさに小さな要塞といえる。

「グレイトゥ、どうすりゃいいだよ」
 ディアッカが全員の意見を代弁した。

 静寂の中、あの邪神の高笑いが響いてくる。
「あははははは、いやあ、愉しいねえ。
 こう頑張って、頑張って、報われずに絶望する人間の顔っていうのは格別だね。
 これだから人間は最高なんだ。
 しかしこのフリーダムがこれほど強力に化けるとは予想外だったよ。
 さすがはキラ君の模倣だ、まさにスーパーコーディネイターにふさわしい育成者だったよ。
 さっきまでのフリーダムとは格が違うしネーミングも変えた方がいいかな?
 スーパーコーディネイターにちなんでスーパーフリーダム、うーん安直過ぎるかな。
 そうだなあ、キラ君の乗ったモビルスーツということで、ストライクとフリーダムで、
 ストライクフリーダムでいいや。
 ちょっとダサい名前を付けるのスーパーロボットのお約束らしいからね、あははは」
63通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 18:02:46 ID:???
「イザーク、ディアッカ、無事か!?」
「「アスラン」」
「状況はどうなっている?」
「見ての通りだ、くそ、核兵器を使ってもあれは消滅しなかった。
 挙句強力に再生して、今飛んで来た何かと合体した。あれは何だ」
 頭を飛ばされたデュエルから返答がある、イザークらしくも無く意気消沈している。
「再生するモビルスーツなど分からん、分かりたくも無い。
 だがドッキングしたのは分かる、あれはミーティア。
 フリーダムとジャスティスに用意されていた戦略用支援機だ」
「戦略用?」
「小さな戦艦だよ、核動力機に連動して大量のミサイルと戦艦並みのビーム砲を乱射する支援機だ」
「つまりフルバーストの威力が跳ね上がるって訳ね、どう落とすアスラン」
 楽観的そうな台詞とは裏腹にディアッカの声は掠れている、本当にどうしていいのか分からないのだ

「……ZAFTには核を超える兵器などない。精々このジャスティスを自爆させるくらいだ」
「無駄だな、核ミサイルに楽に耐えるんだ、焼け石に水だ」

「ローエングリンを使う、ZAFT兵にはドミニオンが射程内に近づくまでの時間稼ぎをしてもらいたい」
「ナタル!?」
 発言したのはドミニオン艦長ナタル・バジルールだった。
「正気なの、戦艦でアレに近づいたところで一息で落とされてしまうわ、アレはモビルスーツは四肢を奪う
 けれど、戦艦には容赦なく砲撃を加えてくるわよ」
「他に手はありません、連合にも今の核ミサイルを超える兵器は無い。
 ならば、この陽電子砲に全てを賭ける他ありません」

 戦域に沈黙が流れる、フリーダムは様子を窺っているのか停止している。

「分かったわナタル、アークエンジェルの全乗組員に告ぐ。
 最小限の人員を残し、全員ランチにて退避せよ、
 繰り返す、最小限の人員を残し、全員ランチにて退避せよ。」
「マリュー艦長」
「二門のローエングリンより、四門のローエングリンよ、確率は倍になるわ」

 ナタルも同じマリューと同じ指示を出し、アズラエルに向き合った。
「アズラエル理事、至急退避して頂きたい。この艦はこれより決死の攻撃に移ります」
「降りる? 冗談はよして下さいよ艦長。
 僕はね、引く必要の無い賭けから降りる気なんてさらさら無いんです。
「必ず勝てるとでも?」
「違います、この世には分が悪くとも賭けねばならない時があるんです。
 それを理解できない愚民は一生地を這う。
 僕はそうやって若輩の身でここまで成り上がった。
 この作戦が失敗したら人類がどうなるか分かったものじゃありません。
 だったら、一番前で勝利の結末を見届けたいじゃないですか。
 ああそれと、コーディネイターに背を向けるのはもっと嫌いですし」
「最後が一番大きい理由ですね、理事。
 あなたは我が儘で手のかかる上司でしたが、私の知る中で一番勇敢な上司です」
「酷い評価ですねえ艦長。僕はいつだって素直で謙虚なのに」
64通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 18:03:49 ID:???
「ノイマン、チャンドラ、悪いけど命を頂戴」
「了解です艦長」
「右に同じです」
「悪いわね、駄目な艦長で」
「いいえ、甘いところも多かったですが、おおむね良い艦長でしたよあなたは」
「そうですよ、今まで生き残ってきたじゃないですか、今度も大丈夫ですよ」
「ミリアリア、もういいわあなたは」
「イヤです、私も最後まで見届けさせて下さい。
 アークエンジェルは不沈艦なんです、沈むことなんて無いんです。
 だから、だから」
「ミリアリア」
「まさかオレまで降りろなんて言わないよね、マリューさん」
「ムウ、貴方怪我してるのに」
「モビルスーツに乗れなくたって、惚れた女を支えることぐらいはできる。
 勝つときも負けるときも一緒だぜ」
「ムウ……」

 全ての通信装置にナタルの声が伝わっていく。
「この戦域に居る全てのモビルスーツパイロットに告ぐ、これよりアークエンジェルと
 ドミニオンは敵機に接近し、ローエングリンを以って殲滅する。
 全てのパイロットはこの二艦を死守せよ!」

 最初に答えたのはアスランだった。
「こちらZAFT、ジャスティスのアスラン・ザラだ。
 貴艦の意図を了承する。
 これよりジャスティスはドミニオンとアークエンジェルを死守する。
 勇猛にして誇り高きZAFT兵士よ、我に続け!」
「了解」
 全てのZAFTパイロットが唱和する。

 それを受けてカガリの扇動が入る。
「連合、オーブ兵士諸君。敵対するはずのZAFT兵士がこれほどの勇気を示した。
 我々は、これを看過すべきか、否。
 我々は、質で劣っているかも知れない。
 だが、その勇気は一片も劣ることはない。
 諸君、ZAFTに遅れを取るな!
 我等の勇気をこの一戦に示すのだ!」
「了解」
 全ての連合、オーブ兵士が唱和する。

「アークエンジェル機関最大、目標ストライクフリーダム!」
「ドミニオン機関最大、目標ストライクフリーダム!」
 二艦の主機関が全力で運行され、最大戦速で目標へ向かう。
 人類の最後の攻撃が始まった。

続く
65ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/10(日) 18:39:35 ID:???
どうも、お久しぶりです。
前スレの3話分のログがあるかどうか、
倉庫にも入れてなかったので気になりますが投下をば。

>>62-64さん
 このスレにもまた、新たな旧神が降臨してくれたようですね。
程よくカオスで、かつとてもシリアスしていてとても面白いです。
人類対邪神の駒……結末が楽しみです。GJ。
66デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/10(日) 18:40:45 ID:???
「……こんなところに隠してやがったのか」
「確かに、此処ならば人目にはつきにくいだろうが」
「もし人目についたとしても、これを操作できる人はこの街に僕くらいのものです」
いや、俺がいるから。

そんなこんなで、断片騒ぎで封鎖された区画。
フェイズシフトを落として佇むフリーダムが、其処にあった。
灰色の巨体、幾多の砲門、その背面の翼。
見間違いなどするものか。
それは確かに、俺が一度落とした筈の、あの機体だった。
「ここなら、避難も必要はないと思いますし、十分な広さも確保できると思うんです。
 最も、デモンベインを出した時点で十分騒ぎになるということは、わかっていますけど」
「……少なくとも、あなた達は立ち入り禁止の看板も軽く無視できることが理解できました」
「ですけど総帥、MSなんてものが公衆の面前に晒されたりしたら、
 それこそ皆が混乱すると思います」
そう、あれはまがりなりにも軍の主力兵器……出すとしても、写真くらいには留めたい。
総帥の言うこともわかるけど、記者さんの判断も間違ってはいないと思う。
「そんなもの、もう慣れていますわ」
しかし俺の口出しも、あっさりと流されてしまった。
……あれ? 慣れてるって、一体何故?
デモンベインはそんなに戦っていたのだろうか。
それでもたった一機。別の規格のが多数出現したりして、不審に思ったりしないのだろうか。
「シン様、この街の脅威であるブラックロッジには、恐るべき科学者が存在します。
 その者もまた、独自のロボットを作って破壊活動を繰り広げております。
 さらに、デモンベインも力をつけてきた最近では―――
 ブラックロッジの大幹部たる『アンチクロス』も、時に自らの機体を招喚して
 我々の討伐のために動き出してきたりもしました。
 ……民衆の方々も、慣れたことでしょう」
ああ、そういうことか。執事さんの説明で納得した。
所詮「正義の味方」の覇道財閥と、所詮「悪の組織」たるブラックロッジが対立しているわけで。
それはロボットVSロボット、まるでアニメのような話だな。
最初に九郎が探偵で魔術師だと知った時、もっと別の戦いになっていると思っていたけど。
67デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/10(日) 18:43:19 ID:???
かといって、『俺達』がこの時代を荒らしてはいけない。
少なくとも、時代を壊す悪鬼になってはならない。
そして今、フリーダムに対して力を見せるのはデモンベイン。
少なくとも相性は最悪だが……
確か、奴を説得するために総帥は「模擬戦だと思ってくれればそれでいいですわ」とか言っていた。
多分今のデモンベインには、次にあの黒い機体のような敵に当たってしまったときのための対処法が欲しいんだ。
そうすれば、今後似たような傾向の敵と遭った時も幾分か楽に戦える。
対策を講じるに越したことはない、という話だ。
しかし、フリーダムに実際の武装を全て使わせてもいいのだろうか。
いくらCEのMSの武器の威力を知りたいからといって。

そうこうしている間に、フリーダムを遙かに上回る巨体が顕現する。
聖句を唱え、此処に参上するはデモンベイン。
「すげぇ……」
―――虚数展開カタパルト。
どこにいても、機体を自由に呼び出せるというものらしい。
現場で初めて見るそれに、思わず感嘆の声を漏らしてしまう。
「シンさん、もののついでですから、デモンベイン……
 大十字さんとアル・アジフの戦いを見てもらいましょう。
 これは他言無用ですわよ。性能や戦いの癖については、決して記事になど書かないように」
最後は明らかに記者さんに向けてだな。
びくっ、てお約束の反応が来たし。
『姫さん、準備はできたぜ』
『こっちもです……約束は絶対ですね?』
「ええ、勿論です。我が覇道財閥に二言はありません」
ちなみに、約束というのはこうだ。
「あなたがこの模擬戦闘に勝ちましたら、自由にしてくださって構いません。
 ですが、こちら側が勝ちましたら、そちらは私達の指揮下に入ってもらいます。
 その場合、賃金等もしっかりと払いますし、生活スペースも提供はいたします」
つまり、負けたら覇道の下で働け、ということ。
個人的には、絶対に九郎には勝って欲しい。
奴は野放しにすると危険だから。
……その危険性は、俺が身をもって知っている。
かたや魔導の技術の結晶たるデモンベイン、かたや未来で英雄とされた規格違反機のフリーダム。
両雄が今、同時に動き出そうとしていた。
この組み合わせでは、始まるまでに結果など予想できはしない―――
68デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/10(日) 18:45:27 ID:???
「よいか九郎。シンの話によれば、あの機体は前回のアイオーンと同じく
 上空からの射撃を中心に攻めてくる。対してこちらは格闘特化型な上、
 空中に逃げ回られると対処がしづらい。其処をカバーしなければならん」
「自分の得意な間合いに引きずり出せ、ってことか」
前回はシンがMSって奴で援護してくれたから近づけた。
だが、今回はそれがない。あのフリーダムって奴とのタイマンだ。
射撃武器がバルカンしかないデモンベインにとって、
実弾にまでその特殊な装甲でほぼ無敵ともいえる耐性を誇るフリーダムには死ぬほど相性が悪い。
そして、決定的な隙を生み出しても、今回レムリア・インパクトを使うことはできない。そりゃ当然だが。
一撃で勝負を決めることすらできない。
さて、どう戦うか……今のデモンベインで。

フリーダムが動き出す。
白と青のカラーリングが展開され、立ち上がる。
対峙すると、大きさの関係上どうもあっちの方が主役ってかヒーローっぽい感じがするが些細。
「魔導の魔の字も知らぬ輩に、主役を取られるなよ」
「わーってらぁ……さて。姫さん、準備はできたぜ」
『こっちもです……約束は絶対ですね?』
『ええ、勿論です。我が覇道財閥に二言はありません』
その言葉を聞き、俺は身構え、奴は背中の羽を広げる。
「でぇぇいっ!!」
―――動いたのは、俺が先だった。

―――動いたのは、僕が後だった。
『でぇぇいっ!!』
その動きを見て、僕は飛び立たせ、彼は攻撃を外す。
見たところ、あの機体は飛べる装備がない。対してフリーダムは飛べる。
追撃をかわして上空に上がれば、得意のレンジに持っていける。
高度を上げる途中でクスィフィアスを展開。十分距離を取ったと感じたらバラエーナを展開。
さらに、構造的に多少無茶をしながら、ウイングをフルに展開して安定性を確保する。
……照準。
「僕は、勝つんだ」
ビームライフルとともに、全砲門を一斉に放つ―――フルバーストモード!

「汝が、負けるのだ!」
奴の言葉に対し、アルが自信満々に言い放つ。
実際、今の攻撃でデモンベインはさほど傷つきはしなかった。
ただし、防御結界が間に合ったという前提で、だ。
背中のキャノンで多少装甲が溶け、腰の実体弾は装甲で弾けるまでに威力を減らすことができた。
……量産タイプで鬼械神(まがい)の翼を貫通できる武装があったんだ、
規格違反とかいう機体の攻撃が直撃すれば、確かに痛い。通用はする。
つまるところ、そうそう受けてはいられない。
それに気づいたのか、奴が連射体勢に入る。
「断鎖術式壱号ティマイオス、弐号クリティアス……」
ならばこちらが取る手段はひとつ。
「開放ッ!!」
そっちが徹底的に打ち込んでくるなら、接近できるまでには回避しまくって近づくしかない!
69デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/10(日) 18:46:49 ID:???
「速い……っ」
その巨体からは想像も出来ないスピード。
マルチロックも追いつかず、クスィフィアスとバラエーナを交互に撃つ形になる。
敵に軸を合わせながらの連続射撃。あの急加速に当てられるかどうか。
1セット目。獲物の大きさにかかわらず、かすりさえしない。
2セット目。敵の急な方向転換、もといジャンプの体勢のおかげで1ヒット。肩の装甲にダメージ。
3セット目。……は、間に合わない。敵の間合いに入ったようだ。空いている左手にサーベルを握らせる。
『アトランティス・ストライク!』
「くぅううっ!!」
やはり先程の急加速を用いて、かなり遠い距離から無理矢理に跳び蹴りを放ってきた。
無理矢理に機体を捻り、蹴りの衝撃を逃がしながらサーベルでの迎撃……甘かった。
威力はとても殺しきれるものではなかったらしい。
フレームはまだ大丈夫。サーベルが一本正常な動作を失った。
しかし、相手はこちらの弾幕をかいくぐり、無理矢理に格闘レンジに持ち込める程の推進力、装甲を持つ。
ただフルバーストを繰り返すだけではとても勝てやしない。
それに……こんなものを喰らい続けていれば、フレームの方が砕けるか、PS装甲が壊されるかのどちらかだ。
何とか姿勢制御で、地表への激突を避ける。
見回してみれば、一面は……。
「やってみるしか、ない」
70デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/10(日) 18:48:18 ID:???
着地。不格好ながら。
「くそっ、厄介だなあの武器は!」
あのライ○セ○バー紛いの一撃は右足裏を抉り、着地に支障を与えていた。
「断鎖術式は……まだ使える。だが、こんな無茶は数回も保たんぞ」
「やっぱ強引に距離を詰めるってのは無茶か……」
「今のがアンチクロスだったら、汝は死んでいたぞ」
ごもっともで。となると、搦め手をかけるしかない。
それにしても、ヒヒイロカネに魔術的防御を重ねたデモンベインの装甲にも傷をつける。
全く、規格違反はフリーダムのお家芸だな! ……あれ?
一方、再び動き出した肝心の奴の動きは変わっていた。
奴は接近戦を警戒してきたのか、廃ビルやらの建造物を盾にして、
ご自慢の羽をちょくちょく動かして攻撃。
ただ、攻撃方法は馬鹿の一つ覚えみたく一斉射撃。
「結界よ!」
防御陣さえあれば、デモンベインは負けない。
ただ、それにも限界はある。
今の俺の手札の中で、何か有効な手段はないものか。
近接戦闘を決めるとなれば、敵の動きを封じるしかない。
それ目的の武装ならアトラック=ナチャがあるが、確実に決めたいし、
奴自身も、意外とここにきてちょこまかした動きを見せている。単調な攻撃では当たりはしない。
どうすれば、どうすれば奴に攻撃を当てられるか……
「何はともあれ、やってみなきゃ始まらないか。このままじゃジリ貧だ……!」
71ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/10(日) 18:51:33 ID:???
今回はこれまで。戦闘が一回で終わらなかったのは残念です。
しかし文章量は、どうしても他の方と比べると多くなってしまいますね。
読みづらいかと不安になってしまうこともありますが。

それでは、だんだんペースが遅くなってはきましたが、
目標:完結に向けて頑張りますので、よろしければこれからもおつきあいください。
72通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 20:59:03 ID:???
 人間共の戦意を確認したのか、ストライクフリーダムは、
 ”キラ・ヒビキ”は再び戦闘を開始する。
 先ほどとは違い、数百機のモビルスーツ、そして危険指数の高い戦艦が接近しているこ
 とを理解するとその悪魔の機械は行動を定めた。

「イザーク、俺の機体にはラクス・クラインが乗っている。
 お前に預ける、必ずヴェザリウスまで届けてくれ、
 もしも此処で戦う兵士達が敗れたとき、プラントの再起を担える人材だ」
「ふざけるなアスラン、俺に敵前逃亡しろというのか!」
「そんな損傷でいきがるな!」
「くっ」
 イザークとて分かっている、センサーの集中する頭部を粉砕されたデュエルは、
 ナチュラルのストライクダガーにも劣る、お荷物だというコトを。
 イザークは屈辱で沸騰する頭をなんとか冷やして、指示に従った。
「アスラン、俺はお前が嫌いだ」
「イザーク……俺はそんなお前を信頼している」
 ハッチを開け、気絶しているラクスを託す。
「とんでもないものを見た筈だ、念のため彼女の部屋は、
 監視できる、密閉状態の部屋にしろ」
「なんだその指示は……いやいい、
 聞かないでおく、いいかアスラン。
 お前は俺は部下にするんだからな!
 勝手に死んだら許さんからな」
「わかったよイザーク。
 約束だ、勝って帰る」
 イザークは未練がましくこちらを向いていたが、やがてヴェザリウスへ帰還していった。

「さて、約束どおり守りきってみせるか、
 散々追い掛け回した艦を守るのは変な気分だな。
 ニコル、お前ならなんて言うかな」
 馬鹿な空想を頭を振って追い出し、アスランはスロットルを開け、
 滑るようにジャスティスを最前線に飛ばした。
73通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 21:00:07 ID:???


 飛んで火に入る夏の虫。
 そんな形容がふさわしいほど、たった一機のモビルスーツに群がり、
 悉く打ち落とされていく人の乗ったモビルスーツたち。
 四肢や頭部を打ちぬかれるだけなので、死ぬ危険性は無いように思われる。
 だが戦艦が近づけないので、結局行方不明か酸欠で死ぬ可能性が高い。

 その光景を前方に眺めながら、天使級の艦長たちは無言で艦を進ませる。

「陽電子砲有効射程距離まで、あと一分」
 長い、長い時間だ。この瞬間にもマルチロックオンでまとめて仲間が落とされている。
 ストライクフリーダムの遠隔砲台は縦横無尽に暴れまわり、しかも次々再生しながら
 射出しているため、今では20個を超えている。
 正確無比なフルバーストと、味わったことの無い無線式ガンバレルの攻撃に手も足も
 出ず、落とされていく。

「あと30秒」
 最初数百機いたモビルスーツも、もう百機くらいになった。
 腕のいいものがなんとか残っているが、皆傷つき、落ちるのは時間の問題といえた。
 残っているモビルスーツの大半がZAFTなのは流石というべきだろうか。

「あと15秒」
 ついにストライクフリーダムのデュアルアイがこちらを危険と判断し、視線を向ける。
 来る。
 マリューは、ナタルは歯を食いしばり、損害に備えた。

「あと10秒」
 ミリアリアの悲鳴が響く。 
「ドミニオンに火線が集中しています。
 無線式ガンバレルです!」
 
 アークエンジェルの横でドミニオンが傷ついていく。
 ダメージコントロールを行おうにも、すでにクルーは脱出させている。
 ナタルは祈ることしか出来ない。だが、
「マリュー艦長、主機関大破、囮になる!」
 ドミニオンが脱落してしまう、機関が動かなければ陽電子砲は撃てない。
 だが撃てるように見せかけることはできる。
 ナタルは敵の注目を引くために指示を下す。
「ローエングリン発射準備」
 木馬のような艦の前足が開き、ローエングリンが姿を現す。
 だが、そこに移動砲台が直接飛び込み、大爆発を引き起こした。
「きゃあああ!」
 ナタルはあまりの衝撃に叫び声をあげ、ドミニオンは船体から火を噴いて、
 あらぬ方向へ流れていった。
74通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 21:01:38 ID:???
 その間、モビルスーツ隊は怠けていた訳ではない。
 全身全霊、腕や足がなくとも止めてみせると言わんばかりに、接近し攻撃を繰り返して
 いたが、もはや残像すら伴って回避するストライクフリーダムを視界に入れることすら
 出来ぬほどに苦戦していた。
 刺し違えることすら許されず、次々に脱落していくモビルスーツたち。

 だが、報いはあった、ついにアークエンジェルが。
「射程距離です」
「ローエングリン用意!」
 辿り着いた!
 そう希望を持った瞬間、チャンドラの悲鳴が上がる。
「敵、目前!」
 主砲を開く前にフルバーストが放たれる。
 終わった───そうブリッジの人間が思った時。

「第四の結印は『エルダーサイン』!
 脅威と敵意を祓い、
 我が怨敵を打ち破るもの也」
 輝く五芒星が押し寄せる閃光を弾く!

 ベルデュラボー!
 声にならぬ声で全員の声が唱和する。
「照準!」
「良し」
「てぇー」
 願いを伴った陽電子の閃光は、しかし、
 あっさりとフリーダムに回避されてしまう。

 気持ちが萎えかけた瞬間。
「僕が動きを止める。もう一度だ!」
 ベルデュラボーが叫び、重力制御の魔術を組上げていく、
 だが、その間五芒星が消えうせ、アークエンジェルは無防備となる。
 その機を逃さず、敵は無線式ガンバレルを飛ばし、アークエンジェルの右主砲を粉砕してしまう。
75通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 21:02:41 ID:???
 ゆれるブリッジの中、誰一人悲鳴を漏らさず職務をまっとうする。
「照準良し」
 再照準完了、だが撃てない、またかわされてしまえば全ては終わりだ。

「捕らえた───」
 ベルデュラボーの言葉どおり、敵機は何かに押し付けられたかの如く、苦しそうに静止している。

「うっつ、!???」
 マリューの指示が下る寸前。なんたることか、
 動けないその状態でも、敵機は腹のビームをアークエンジェルの残る左主砲へ撃ち込んできた。
 まずい───、絶望が瞬時に脳裏を駆け巡る。

 だが、その終わりをもたらす閃光は───
 何者かに再び弾かれていた。
 魔術ではない。
 それは防壁。
 メビウスゼロのガンバレルに溶接された、四枚のストライクの盾だった。
「トール!?」
 ミリアリアの絶叫。
「俺だって、奇蹟の一つや二つ!」
 だが、届かない。
 ゆっくりと溶けていく。
 フリーダムの閃光は終わること知らず、
 アンチビームシールドを融かしていく。
「トールゥーーーー!」
 とまった時間から数秒後───
 メビウスゼロは爆散した。

「イヤァーーーー」
「てぇー!」
 ミリアリアの悲鳴と被さるように、陽電子の奔流が打ち出された。




続く、書きたかったところまでもうちょっと
76通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 22:08:06 ID:???
 その希望が、その光が収まっていった時、全ての人は勝利を願った。

 其処には、光の盾で上半身を防いだ健在なる悪機が居た。

 ドンという衝撃のあと、アークエンジェルに残っていた左の主砲さえ、吹き飛んだ。

「ミリアリア、大丈夫か?
 ミリィ!?」
「トール、生きてた」
「ムラクモスペシャルで脱出した、アークエンジェルは?
 ローエングリンは───」

 だがその言葉に応えたのはミリアリアではなく、
「終わったね。
 もう打つ手なし。
 いやあ愉しい出し物だったねえ、心に迫ったよ。
 これだから人間を苛めるのはたまらない」
 悪意の具現そのものだった。

 全ての兵士があきらめた。
 全ての戦う意思が折れた。
 全ての手段を失った。

 もう───何も、何も残ってはいなかった。

 残ったモビルスーツをストライクフリーダムは平らげていく。
 兵士達は絶望に犯され、回避行動すらしない。

 一分も立たないうちに全てのモビルスーツは四肢を破壊され、ガラクタに替わった。

 いや、一機だけ、かつて悪夢に犯されていた少年が、絶望に反抗していた。
「我、埋葬にあたわず!」

 いくつにも枝分かれした閃光がフリーダムに迫るが、全て盾に防がれる。
 それでも、それでもキラは繰り返し続けた。

「いやあ頑張るねえ、キラ君。
 フラフラと流されてた君が、とても信じられないくらいだ。
 やっぱり愛かなあ、ふふ」

 戯言を無視して、あらゆる手段を持って攻め立てたが、
 ストライクフリーダムは、もはや銃を使うまでも無いと判断したか、
 素手でストライクをサンドバックにした。
「ぐっ、あぐ、づ、がは」
 キラは衝撃にあちこちぶつかり、意識が朦朧となっていた。
 それでも、攻撃することをやめず、そして───

 ストライクは灰色の死に体となって、引き裂かれた。
77通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 22:09:47 ID:???
「お疲れ様、キラ君。
 無駄な努力だったね」
 そう言って、邪神は嘲笑った。
 
 その断定を受けて、キラは怒りと共に言葉を吐き出した。
 まるで自分の口とは思えないほど、滑らかに、
 強い意志を持って言霊を吐き出した。
「嘲笑うのか……僕達の戦いを無意味なものと嘲笑うのか?
 だけど、今、僕達は勝てなくてもいい、僕が勝てなくてもいい。
 必ず次に繋がる。次の次に繋がる。貴方が邪悪を積み重ねても……
 邪悪を許さない正義もまた、積み重なっていくんだ」

「あははははは。
 面白い、面白いよキラ君、
 ああお腹が痛いとはこういうことかな、どうだいベルデュラボー君?
 何処かで聞いたような台詞だねえ、確か君が言ってたんだよねえ。
 これはあれかな、
 ……その台詞は1700回程聞いた、って返すべきかなあ。
 あははははは」

 そのキラの言葉を聞いて、ベルデュラボーは微笑った。
 なにをこの程度で弱気になっていたのか。
 たかが手の打ちようが無いくらいで、それがどうしたというのだ。
 こんな絶望、生温くて欠伸が出る。
 こんなものはあの無限に比べれば如何程のものだ。

 彼はマスターテリオンを生み出した邪神を見下ろす。
「僕は識っている。暗黒神話を討ち破った御伽噺を。
 神様ですら消せない、いのちの歌を。
 それは希望だ。世界を信じられるということだ。
 だから僕は威風堂々と、この名前を名乗る」

「我、堪え忍ばん(ペルデュラボー)と」

「へえ、この状況でまあ、吼えるものだね人間。
 けどチェックメイトだ。
 新しい繰り返しの初回にしては、とても面白かったよ。
 だけど、この繰り返しの中に君はいらないんだ、
 消えてもらうよ、ベルデュラボー」
78通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 22:11:36 ID:???
「エセルドレーダ、最期の言葉にしては趣味が悪いが、
 付き合ってくれるか?」
「イエス、マスター、どこまでも」
 宇宙空間にあっても、大きく息を吸うと、誓句を思い浮かべる。
 これは召喚に非ず、一片の魔力も篭らぬただの言葉。
 真空では震うことなき空気の振動。
 いつかこの邪悪を倒すことができるという虚言。
 自らを騙す、偽りの誓いだった。
 無限の絶望を重ねた少年は、その優しい嘘を呟く。

「祈りの空より来たりて───」
 エセルドレーダは、自らの主を仰ぎ見る。
 なにかを悟ったのか、あきらめたのか。
 微笑をたたえると、彼女は誓句を紡ぐ。
「切なる叫びを胸に───」
 今、我等が死するとも、いつか必ず正義が果たされますように。

「君達の辞世の句にしては皮肉だけど、
 とても似合ってて洒落が聞いているねえ」

「「我らは明日への路を拓く」」

「大導師殿、ナコト写本。
 それじゃ名残惜しいけど、さよならだ」

 13の砲門が光を湛え、二人を消し飛ばさんと唸り。

「「汝、無垢なる翼───」」



「ドクター、このロボの設計図、前に言っていた名前と違ってるぜ、
 ここ”P”じゃなくて”B”になってる。
 これじゃデモん───どうしたハチ?
「何々、
 我は 無垢なる怒り───」



 沈黙するドミニオンのブリッジ、酷い損傷を受けたせいか、そこらで火花まで散っている。
 機関も停止し、予備電力の薄暗い電灯が明かりの全てだった。
「艦長、画面にヘンな文字が浮かんでいるんですが、これ何かの暗号ですか?」
「いえ、こんな暗号など聞いたこともありません」
「では謎の文ですか、勇ましくいいですね。
 もう一度奮い立ちたくなってきましたよ。
 我は 無垢なる怒り───
 我は 無垢なる憎悪───」
79通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 22:12:35 ID:???


 床に投げ出され、頭に怪我を負ったミリアリアは見た。
 何者か分からない機動兵器と通信が繋がっているのを。
「艦長、この機体は、この名前の機体は連合にあるんですか」
「聞いたことがないわ、もしかしてベルデュラボーさんと関係があるのかしら」
「音声通信途絶、文章だけ送付してきました。
 我は 無垢なる怒り───
 我は 無垢なる憎悪───
 我は 無垢なる剣───」



 バッテリーが完全に尽き、もはや救難信号しか出せず、
 暗黒に閉ざされたストライクのディスプレイが目映く光る。
 動かす電力など一欠けらも無いのに、その文章は煌々と映し出された。
 キラは思わず読み上げた。
「我は 無垢なる怒り───
 我は 無垢なる憎悪───
 我は 無垢なる剣───
 我は ・・・・・・


 迫る閃光の中、ベルデュラボー達は聖句の最後を高らかに謳い上げた。

       デモンベイン
「「「───魔を断つ剣」」」



 フルバーストの閃光が収まったとき、そこには何者も────
 いないはずだった。
 そう居る筈が無いのに。

 ベルデュラボーは放心していた。
 ソレはいる筈の無いもの、自分達の元になんてくるはずない者。
 正義の具現。アーカムシティの守護神。
 人の子を守る絶対の盾、魔を滅ぼすもの。

 デモンベインが、眼前にいる───



つづく
80通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 22:19:25 ID:???
 ベルデュラボーの決意と聖句に呼応して顕れるデモンベインに感動した!
81通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 22:26:21 ID:???
とうとう来たか!!
82通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 23:12:39 ID:???
さぁ〜すがわさすがは天下の狂人ドクター・ウェェェェスト!
アブドゥル・アルハザードに優るとも劣らない対邪神電波を受信してくれたぜ!
83通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 23:40:33 ID:???
あっちでもこったでもデモンベインVSフリーダムだぜぇぇぇ!!
やべ燃える
84通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 23:59:15 ID:???
「馬鹿な、吾輩が設計図を間違うなど、ぶっちゃけアリエナーイのであーる」
「だって、ほらこれじゃDEMONBAINだぜ」
「ぬぬぬ、はて、これはおかしい。
 ヒプラニカシステム、第一近接昇華呪法レムリアインパクト?
 このような見知らぬ設計図、描いた覚えがないのである。
 右手には『我、埋葬にあたわず』を強化したものを搭載する予定のはず」
「じゃあ、この心臓部はデモンペインのものじゃないのか?」
「むむむ、思い返してみるとここ十日ほどの記憶が曖昧なのである。
 もしや吾輩も大いなる運命の輪に囚われていたのであるか!?」
「ドクター、柄じゃないってそういう真面目なの」

 工作キ○ガイ共の会話は果てしない。そこへ、
「博士、空間の揺らぎを確認したロボ」
「は、ナニをいってるのであるか、エルザ?」
「あれハチ、また、知らない言葉だしてるな、
 何々、虚数展開カタパルト起動、座標は───」

「のおおお、吾輩が苦心して組み上げた。
 最新の理論を具現した、デモンペインの心臓部があああ」
 そこにはゆらゆらと存在が消えかかっている、馬鹿でかい機械の部品。



「大十字九郎、アル・アジフ!」
 その呼びかけになんの返答を見せないデモンベイン。
 いや返答以前に術者の気配も魔道書の気配もない。
 否、もっと根源的なことを見落としている。
 そのデモンベインは心臓が無かった。
 自らの獅子の心臓を我が手で掴み取り、事切れていた。

 死せるものが、かつての怨敵を救いに来たとでも言うのか。
 くたびれた体を気にも留めず、ハッチをこじ開ける。
 その中にはヒトは影もカタチもなく。
 ただ、アラベスク模様に黒檀装丁の大冊が、眠りについていた。
 その魔道書を知らないわけが無い、忘れるわけが無い。
「ネクロノミコン───」
 その旧敵をナコト写本は宝物のように抱き留めた。
 エセルドレーダは魔道書の知識と記憶をかいま見る。
85通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 00:01:01 ID:???
「さあ……デモンベイン。共に往こうか。
 それにしても……」
 囁いて……堪えた涙が、遂に零れ出す。
 ぽろぽろと。止め処なく。
「それにしても、独りで居るには此処は少々寒いなぁ……」
 泣きながら、微笑み続ける。
「……この旅の果てに、何処か暖かい場所に辿り着けると良いのだが」
 ───そして其処に、九郎が待っていてくれたら、
 どんなに素晴らしいことだろうな。
 九郎を想って、微笑み続ける。
 いつまでも、微笑み続ける───


「マスター。あの戦いの後、大十字九郎の意思に反し、アル・アジフは
 彼を元の世界へ、ヒトの住まう世界へ還したようです。
 本当に馬鹿な小娘、魔道書と主は一心同体だと言うのに───
 本当に愚かな───」
 けなすエセルドレーダの声音は、言ってることとは裏腹に、とても優しいものだった。

 ならば、何故、全ての戦いが終わったのなら、主がその体を休めたというなら、
 魔を断つ剣は応えたのか、ありえないことだ。

「デモンベインよ、何故、何故現れたのだ。
 何ゆえ、我等を、罪深き我等を貴公が救ったのだ!」 
 しかし、死せるものが応えるはずも無く、
 否───
 ただ数行、遺言だろうか、焼き付いたように映像に残っている文面がある
86通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 00:01:14 ID:???
>ですぺのひとさん

少々気になったのですが。

>>66
文の流れから言って、

×所詮(しょせん)

○所謂(いわゆる)

ではないでしょうか?
87通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 00:01:49 ID:???
 我は 無垢なる怒り───
 我は 無垢なる憎悪───
 我は 無垢なる剣───
 我は ・・・・・・
 魔を滅ぼすものなり

 それがデモンベインの記した遺言だったのか、
 死して尚、主たちが休んで尚、デモンベインは戦っていた。
 否、戦おうとしていた。
 遍く三千世界に魔が居る限り、ヒトを悪路にさそう邪悪が消えぬ限り。
 デモンベインに安息は無いのだと、そう訴えていた。

 魔力を流す。デモンベイン自身の銀鍵守護神機関はもう使い物になるまい。
 ただ、術者の魔力のみでデモンベインを眠りから揺り起こす。
「応えよ、デモンベイン、汝は何を求める。
 もうよかろう、貴公も休んでよいのだ。
 貴公は誇り高き使命を果たし終えたのだ」

 だがデモンベインは、再び眠りにつこうとはしなかった。
 主たちが休んでたとしても、いや、ようやく安息を得た彼らをなお守ろうと。
 デモンベインは戦いの続行を望んでいた。

「そうか、貴公の意思を見届けさせてもらった、だが、良いのか
 我等でよいのか、貴公の敵であった者ぞ、幾度と無く貴公と戦い、
 互いを撃ち滅ぼさんとしてきた我等に操られて良いのか?」

 返答はただ一行。

 汝ら、無垢なる刃、魔を断つ剣なり

 と───



続く、ゴメン九郎君出番なし、実はアルグッドアフターなんだわコレ
88ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/11(月) 00:08:29 ID:???
>>86
そういった出し方があったんですか。
古い漢字やらの系統かと思ってたら、意味が違ってたんですね。
携帯で出なかったのでそのままにしていました。
今後は辞書登録してそちらをちゃんと使っていこうと思います。
指摘サンクスです。と同時に、申し訳ありませんでした。
89通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 00:23:30 ID:???
神様にも消せない命の歌ってドクターのハイテンション電波だったんですね

ドクターがデモンペインを造りデモンベインとして召喚されたという事は
ドラムストライクがデモンベインのお兄さん?

流石はドラムストライク。デモンベインのお兄さーん
90通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 01:33:58 ID:???
>>87
GJ!!!
まさかの展開に驚いたw
あ、あとコテハン付けてくれると嬉しいかも
91ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/11(月) 01:59:28 ID:???
>>87さん
先の書き込みでは忘れていましたが、GJです。
そう世界を繋げましたか、意外なところで。
他作品と比べて、デモベはニャル様のおかげで世界またぐのもさほど難しくないですよね。

せっかくなので、此方も戦闘を一区切りさせましょうか。
不定期連載デスティニーベイン、再び投下参ります。
92デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/11(月) 02:02:01 ID:???
戦況は、僕の優勢だった。
最高速度こそ空気抵抗で落ちるが、背部のウイングを動かしてそれを利用。
結果、フリーダムの制動に十分必要な空力を得られ、機動力は絶大なものになっている。
ハイマットモード―――それが、この形態。
僕の信頼できる、フリーダムの能力の一。
あの機体は巨大すぎて、此処からでも目立ちすぎる。それが弱点。
此方は廃ビル群に隠れながらも、十分に相手を狙える。
恨みはないけれども、やらなければやられるのが先。
なら、やるしかないじゃないか!

『こいつならどうだ―――アトラック=ナチャ!!』
そうこうしていると、光る髪状のパーツを此方に向かって振り降ろしてきた。
近いもので、二年前のあの灰色の無線ガンバレル付きの機体。
バッと広がり、赤色となり僕を襲う。
異常なくらいの伸びだ。
先程のように、サーベルが通用するなら―――
僕はもう片方のサーベルを抜き、左手に持たせた。
後方に加速。やはり振り切れない。
サーベルで斬り払う……思った通り、これは十分に通用する。
次は少し遠い。今のうちならマルチロックは可能。
緑から赤に変わる程なら、光学兵器とはまた違うだろう。落とせるか。
未知の機体と戦うため、できる限りの手段で敵の能力を早くに把握する必要があった。
それが、仇となる。
93デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/11(月) 02:04:23 ID:???
「―――な、なんだ!?」
機体を捻転。
フリーダムのいたところを、『ビームがかすめた』。
何故か。それを理解するのは、
僕が攻撃した残り四本の糸状の攻撃を確認しようとした時だった。
「ガ、ガラスっ!?」
視界が、割れたガラス状の何かに覆われる。
「ぐ……うわぁ!」
襲いかかるそれに、フリーダムも、僕も怯む。
瞬間。
また先程の急加速で、接近戦を仕掛けてくる、あの機体の姿が見えた―――

「ジャックポッド!」
ビンゴを超えた大当たりだ。
実はこの戦法、いい意味で予想外な点があった。
俺はあの時、アトラック=ナチャと共に、ニトクリスの鏡を用いた『フェイク』を多量に混ぜておいた。
実戦では、双方とも魔力を使うから、そう直ぐにはバレないだろう。
そして、敵が避けきれずに防御すれば本物をひっかけ、
斬り払い等をかけてくるならば、鏡が割れて敵を襲う。
どちらにせよ多大な隙を生ませることができる。
予想外なのは此処からだ。
敵のライフル――シンの時代では一般的な光学兵器らしい――を反射、
角度がよかったのか、跳ね返ったビームはそのままフリーダムを襲っていた。
ニトクリスの鏡による反射は、MS相手には十分に使える技のようだ。
今後使うことになるかもしれない、覚えておこう。
94デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/11(月) 02:07:48 ID:???
―――結果として、フリーダムは怯んだ。
このチャンス、活かす以外に手はない。
次の手段を仕掛ける!
断鎖術式で一気に間合いを詰め、その間に武器を招喚。
「バルザイの偃月刀ッ!!」
鏡の破片をかち割るかのような一撃。
だが正確には、鏡は融解もしかかっていた。
『うわぁっ! な、くぅ……っ』
PS装甲の仕組みは大体教わった。
電力を用いて衝撃、そして太陽近辺級の熱を逃がすことができる装甲。
「実質戦闘においては無限」のエネルギーだろうが、
多大な熱量を逃がし続けていれば、内部がやられる筈。
この調子で次も―――

ねちょ。

「お、おおうっ!?」
「な、なんだ!? 九郎、ここに来て操縦ミスとは、汝は……!」
「お、俺はちゃんと操縦してる! ……多分」
何か嫌な音がしたと思ったら、次の瞬間には思いきり地面に激突していた。
廃ビルがいくつか犠牲になる。
一体何が起こったのか。
確認しようとした時……その時だ、悪夢が始まったのは。
95通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 02:12:15 ID:???
悪夢とは!?
96デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/11(月) 02:12:47 ID:???
―――何故人は戦うの?
『貴様、あれほど言ったろうに。
 結局はアル・アジフの断片すら満足に捕獲できないと言うのは何事だ!』
『なに、MSのテストをしていただと? 言い訳は見苦しいと言った筈だ!
 使うならもっと完璧にしたらどうだね? 今の貴様にはぁ……我慢ならん!』(某大幹部の言葉、回想)
―――我輩は何と戦えばいいの?
『優しいそのーゆーびがー
 終わりに触れーるー時ー♪』
『博士、せめてギターは止めるロボ。すっげえ響くロボ』(某大天才とその助手・回想)
研究所の孤独がさまよう青春は、才能と怒りが姿なき敵ですか。
貴様のせいで無敵ロボ達は残骸、エルザは心が離れ、我輩はオレンジ畑を耕しかねん立場だという始末。
あまりに悲しすぎて、前代未聞の回想と総集編が大半のアニメと化してしまってもよいのであるか?
では貴様には何を望む。
『破壊! 破壊! 破壊!』
「よろしい、では破壊だ。
 我が名はドクタァァァ・ウェェェスト! 神を断つ大天才なり!
 我輩に切れぬものはあんまりない」
「博士、せめて多少の新規画像で緑茶を濁すロボ」

……なんか来たよ。
この場にいたほぼ全員が、思考をそれで固定され、呆然としていた。
「……なにあれ」
「我々が討滅すべきブラックロッジの科学者ですわ。一応」
97デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/11(月) 02:16:03 ID:???
デモンベイン級の巨体。
ドラム缶のような形のボディ。
あまりに巨大過ぎるドリルが後ろの腕に二つ、前の腕は長距離砲にミサイルポッド。
遠巻きに見ても異彩を放っているというかデザイン浮きすぎ。
CEではまず考えられない滅茶苦茶な形の敵(一応)。
「……もうギャグにしか感じられない」
「事実です、シン様」
無言で手を肩に置かんでください執事さん。
十分異質さはわかりましたから。
しかし、こんなんと戦ってたのか、アンタ達は。
不定期に襲ってくるあいつを少しだけ想像。

なんだ……俺の、涙か……

ごめん無理だった。
98ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/11(月) 02:17:00 ID:???
簡単にですが投下終了。
明日からもまた頑張ってきます。
99通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 02:17:33 ID:???
乙!身体に気を付けてガンガレ
100通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 02:19:47 ID:???
GJ!
確かに悪夢だwwww
101通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 20:00:32 ID:TyRhF3Lp
旧神よ、GJである

>なんだ……俺の、涙か……
トロワワロスwww
102通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 20:12:20 ID:???
>>96
カオスすぎwwwまさかの西川とALIのコラボwww

まさに悪夢! GJでした!
103通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 22:22:29 ID:???
>>87
アルグッドアフターなら機神飛翔経由でまだチャンスが!






もしやこのテリオンとエセルが乗ったデモンベインって・・・・・・
あの飛翔に出てきた無数のデモンベインの中の一体かも。
104通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 23:09:55 ID:???
シンの最後の言葉に笑った 
 GJでした
105通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 23:14:43 ID:???
>>103
>無数のデモンベイン
並行世界の西とか旧神になった西とかが量産しまくった結果だったりして
106通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 23:38:31 ID:???
それだと、デモンペインじゃないのか?

と言ってみたり
107通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 23:54:31 ID:???
少佐が、総統代行が入った西が素敵に違和感無いな……。
108通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 23:57:13 ID:???
>>106
元々デモンベインは西博士作のアイヲーンの可能性も・・・
109通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 01:08:00 ID:???
デウスマキナの模造なんてできるの西博士以外いないって。エルザシナリオがあれば絶対9話はデモンベイン造る話だったろうし
110通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 07:36:15 ID:???
「然らば立て、デモンベイン。
 今一度邪悪を断つ剣となるために」

 デウスマキナを動かす術式を応用し、マリオネットのようにデモンベインを立ち上がら
 せるベルデュラボー。
 かつてマスターテリオンは、心臓の無いリベルレギスを操った事がある。
 その経験が役に立ったが、あの時とは違い、自分に還るような優位は無い。
 ただ死骸に糸をつけて、莫大な魔力を注ぎ込み動かしているだけだ。
 そんな状態では、他の魔術を組み上げるどころか、デモンベインの兵装すら動かしよう
 がない。

 だが、ベルデュラボーは一片の不安も抱くことなく、魔を断つ剣に己が命運を賭ける。
 そうだ、これこそが最弱無敵のデウスマキナ、模造品を更に真似たガラクタ。
 あらゆる世界で唯一、神殺し足り得るヒトの希望だった。

 ギュオンと鈍い音をたて、かの忌まわしき邪神へデモンベインは振り返った。

「は、あは、あははははは、これは驚きだ!
 あのデモンベインが、あのデモンベインに背徳の獣が乗っているなんて、
 なんて悪い冗談だろう。予想外もここに極まれりだ。
 まさにデウス・エキス・マキナだ。
 物語を終わらせるべく現れた機械仕掛けの神。
 かつての仇敵に力を貸すなんて何処のコミックだい?」

「そうだ。これは物語だ。
 悪しき邪竜に苦しめられた人々が全てを賭け戦い、
 己の無力に祈りを捧げた時、燦然と現れる勇者の物語だ。
 無力だった戦士の祈り。戦士を想う残された者の祈り。
 我が子の活躍を願う父の祈り、我が子の無事を祈る母の祈り。
 子を奪われた母の嘆き、子を奪われた父の怒り。
 ちいさなヒトが願った、悪を打ち倒す英雄譚だ」
111通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 07:37:43 ID:???
「カッコいいなあ大導師殿、本当に久しぶりだそんな君を見るのは。
 絶望に押しつぶされる前の君は、自らの運命を享受しなかった君はそんな瞳で
 僕の物語に挑んできたものだった。
 でも───
 君は大十字九郎ではない。大十時九郎にはなれない。
 そのデモンベインは大十字九郎とアル・アジフだけがその真価を発揮できるもの。
 まがい物のヒーローじゃあ無様に敗北するのがオチだよ」

「無様でよい。無粋でよい。貴様を打ち倒す意思が不屈であればよい。
 まがい物など望むところだ。
 今の僕は代理だ。眠りこけた探偵が戦い始めるまでのただの代理だ。
 それでいい、それで十分だ。
 それまで僕は自らを、まがい物の贖いの剣としよう」

 その返答に珍しく、ヒトのあらゆる営みを肯定し、嘲笑う邪神が怒りの表情を魅せた。
「不愉快だねえ、本当に苛立たしい。
 僕らの眷族として、ヨグ・ソトースの子として生れ落ちた呪われた獣。
 それが正義の味方を気取るなんて、詰まらな過ぎて笑えないよ」

 ベルデュラボーは笑った。それはかつて大十字九郎を憎んだ自分と同じ感情だからだ。
「うらやましいのだろう、邪神。妬ましいのであろう、混沌。
 貴様も正義の味方になってみたらどうだ、愉しいものだぞ」

 その挑発が邪神とガラクタの最後の戦いの始まりを告げた。



 続く、コテハンはどうやって取得するのかわからない。でももうすぐ終わるから気にせずに。
 ああ、感想の中に大当たりがひとつ、その通りです。そうなる予定です。
112通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 08:19:20 ID:???
朝もはようから乙です
にしてもすげぇ威力の電波だわ、これ。前スレでさんざん揉めたテリオンorベルデュラボーを
こうもあっさり活躍させるとわ……
113通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 08:28:20 ID:???
会話も実にらしくて良い!
GJ!

>>109
俺は西博士やミスカトニック大学教授陣の合作だと思ってる。
ループの中で大十字九朗が戦いを始めさせられたときにはアイオーンが使えたが、途中で敗北。
そこでブラックロッジをおわれた西博士がこのままでは気に喰わんのであーる、と
教授陣は邪悪に対抗するためにナイアさんに造らされたのがデモンベインだと思っている。
114通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 08:29:50 ID:???
鋼屋節をここまで再現できるのがスゲエ
115通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 13:15:30 ID:???
 戦いが始まった。
 否、それはただの処刑だった。
 デモンベインの宇宙における推進機能はシャンタクと、両足にある時空歪曲を利用した
 反発のみだった。
 動かすだけで精一杯の状況では、機敏に動くことなどできず、竜の翼も召喚できない。
 効きもしないバルカンを放つのが精々だ。
 微かにクリティオス、ティマイオスを起動しながら前進し、魔力を込めた両腕で殴りつ
 けるのが限界。
 いや、敵の前で静止する愚を犯し、全ての魔力を右腕に注いだなら、
 必滅の呪を打ち込めるかもしれない。
 だが、その一撃とて心臓がない以上、決定打となるか疑わしい。
 今のデモンベインにできるのは鈍い体を全霊で動かし、拳を振るうことだけだった。

 対してストライクフリーダムは、その機動性と敵に対して半分以下の体躯を生かしながら、
 デモンベインを嬲り始めた。
 フェイズシフトを纏った拳で、ラケルタビームサーベルで、連結ライフルで、
 ヒトガタの巨人をただの鉄塊に、人の希望を磨り潰すように、ひょいひょいとかわしながら、
 魔を断つ剣を弄っていた。

 傍目には子供に好きなように殴られる大人だ。
 その姿は無様なこと、この上ない。
116通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 13:16:55 ID:???
 アスランは四肢を粉砕されたジャスティスの中で泣いていた。
 あまりの不甲斐無さに、バイザーを上げ、声を出して泣いていた。
「なんて、なんてバカヤロウだ俺は」
 そうだ、あの陽電子砲が聞かなかった時に絶望していなければ。
 あの巨人と、魔を断つ剣と戦えたのに。
 今は何も出来ない亀だ。役立たずのバカだ。

「貴様等! 何を呆けている!
 落ち込んでる暇があったら弾除けにでもならんか。
 このキョシヌケどもー!」
 デュエルだ。ラクスを送り届け、再び絶望の戦場へ帰ってきたイザークだ。
 その背後には、同じく戦闘初期に損傷し、母艦で修復してイザークに従う、
 ゲイツが2機、ストライクダガーが2機、両手に盾を携えて飛んでいた。

「イザーク、お前戻ってきたのか」
「寝言は後にしろ、これよりあのデモンベインとかいう機体を援護する。
 全ての命のいらん奴は、俺たちの弾除けになれ!」
 その通信はバッテリーの切れていないモビルスーツに伝わり、
 かすかな希望の灯をともした。

「イザーク……
 俺のリフターを使え、元々フリーダムのグゥル代わりのものだ、盾にでも移動ユニットでも
 好きにしろ」
「それは、ストライクのパイロットにくれてやれ。
 奴の持つ砲が、今この中で一番強力な攻撃だ、奴と俺で特攻する」
「ストライク……キラ?」
 そこには、右腕を肩からもぎ取られ、右足を吹き飛ばされたストライクがよたよたと
 近づいていた。イザークの手配でフォビドゥンのバッテリーを移し変えたのだ。
「往ってくるよ、アスラン。僕に力を貸して」
「キラ……。
 分かった、俺たちの分まで頼む」

「ZAFTへ、いや全てのパイロットへ、今からデモンベインを支援する。
 デュエルとストライクの突入を命をかけて援護しろ!
 我に続け!」
 再びアスランの号令が入り、大破したモビルスーツたちが集まってくる。
 最後の、人類の最後の抵抗は未だ終わらず、無謀と蛮勇を胸に、
 今一度の奇蹟を起こさんと、仲間を盾にしながらの再攻撃が始まった。



つづく  
117通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 15:12:18 ID:???
>貴様も正義の味方になってみたらどうだ、愉しいものだぞ
 後のトゥーソードである。
118通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 15:30:53 ID:???
ところでこれ、タイトルはどーすんの?
119通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 20:00:22 ID:???
>ZAFTには核を超える兵器などない
この世界じゃあジェネシスは存在しないのか、まあ、アスランが知らないだけかもしれないけど。

あと、ドラグーン・システムでなく無線式ガンバレルという単語を使ったのはもしかして、プロヴィデンスまだ出て来てない?
ということは、ムウinプロヴィデンスという可能性も出てくるかも。

いろいろ期待しながら待ってます。
120通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 20:52:46 ID:???
もう熱すぎて脳みそとろけて体中の穴から流れ出しそうだぞ
デスべのひとも、えーとタイトル未定のひともGJだコンチクショー!!
121通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 21:45:23 ID:???
タイトル未定の混沌ストフリ対ベルデュラボー達がまとめに無いんだがどうすればいいんだろうか……
122通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 22:09:50 ID:???
 ストライクフリーダム本体は、デモンベインをいたぶることに集中している。
 もはや雑魚は移動砲台で十分だと、完全に無視していた。
 その油断に全てをかけ、パイロット達は槍の穂先のように突撃していった。
 全てはストライクとデュエルを届かせるため、核を防ぐ相手に、
 如何ほどの戦力になりえるかなどと考える者は誰も居ない。
 ただ何かせずにはいられない、ただ屈するだけなど人間ではない。
 勝てるはずの無い相手に向かって、ただ無心に盾となって突き進む残骸たちは、
 愚かしくも美しいものだった。

 危険認識を改めたのか、その突撃を嘲笑うように、もはやなるべく殺さないなどという
 行動を取らず、移動砲台は容赦なくコクピットを狙い始めた。

 槍の中心でイザークは怒りを抑え、平静を保っていた。
 倒せない。そのことはよく分かっていた。
 だが倒す。必ず倒す。
 コーディネイターらしくもない精神論だが、兵士として、人間として引くわけにはいか
 ない。自分達が敗北すれば世界がアレに飲み込まれると分かっていた。
 プラントには同胞が居る、母が居る。それで命を賭けるには十分だ。
 次々と脱落していく仲間達の残骸を掻き分け、イザークは一撃を与えるべく、
 意識を氷のように研ぎ澄ませた。そこへ、
「デュエルのパイロット、初撃は僕が撃つ。
 この砲は拡散することもできる。
 目くらましにするから、その隙に装甲の隙間からコクピットを狙ってくれ。
 それと、僕は君を憎む理由がある、後で殴ってやるから生き延びてくれ」
「分かった。
 それとな、俺も貴様が憎い。
 戦争なのは分かっている、だが、貴様は大勢のZAFT軍人を、
 俺の友を討った、見当違いかもしれんが、俺も貴様を殴りたい。
 だから、貴様も生きろ」
 互いに激励をかけると、近づく標的を前に二人は集中した。

 近づく、近づく、近づく。
 砲の射程内に入っても、デュエルが一息で接近できるまで。
 命を代償にして近づいていく。
 来た───
 ストライクはリフターをストライクフリーダムへで突撃させると、離脱。
「Dig Me No Grave!」

 緑色の光線が幾重にも別れ、リフターを回避した敵機を追尾する。
 胴体部分を光の盾で守るストライクフリーダム、
 されど狙いは最初から装甲の薄い頭部。
 枝分かれした光は頭部のデュアルアイに収束し、一瞬敵の視界を融かす。
 そこへ、
「フリィィィダムゥーーーー」 
 デュエルが吶喊する。
 たまらず、熱源反応へ予測射撃を行う敵機。
 デュエルはシールドを構えた左腕ごと吹っ飛ばされながらも、
 ビームサーベルを逆手に振り下ろし。
123通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 22:10:15 ID:???
 首の装甲の隙間からコクピットへ、サーベルを突き通した。

 だが、止まらない。やはり止まらない。
 敵を殺しきれない、反撃の腰部キャノンで股間部から下を消し飛ばされる。
 やはり駄目だった、そうイザークの予測どおりに。

 そのままサーベルを捨てると、あろう事かストライクフリーダムを羽交い絞めにする。
 敵の移動砲台は全て射出後だったため、背をとることが出来た。
 ストライクフリーダムは、密着した敵を倒す行動プログラムは学習していない。
”キラ・ヒビキ”は自機を傷つける反撃行動を行えず、一時的なパニックを起こす。

「今だ、やれデモンベイン!」
 イザークはデモンベインの兵装など知らない。
 それでも、この理不尽を仕留められるのは、同じく理不尽しかいないと確信していた。
 自己犠牲なんて言葉はニコルが一番似合うのに、俺に回ってくるとは分からんものだ。
 イザークは微笑った。

 ベルデュラボーの躊躇った時間は刹那。
 全身へ送っていた魔力を両足に集中し、
「断鎖術式壱号、弐号開放」
「イエス、マスター、ティマイオス、クリティアス完全開放」

 両足の空間が歪み、元に戻る瞬間、宇宙を蹴り、瀑布の如く突撃するデモンベイン。
 みるみる接近するストライクフリーダム。

 渾身の一撃を打ち込む寸前、魔力をカット、近接粉砕呪法を停止。
 ただの回し蹴りを打ち込み、デュエルを弾き、
 ひるんだストライクフリーダムの頭部を左手で鷲掴みにする。

 全ての魔力を、体力を、命を右手に送り込む。
 ヒラニプラ・システム起動、ナアカルコード承認、第一近接昇華呪法起動。
 嵐の如く放たれる反撃に微塵も注意を払わず、右手を敵の胸部に押し付け───
「レムリアインパクト───」
 閃光が宇宙を満たす。
 核とは違う、魔力の篭った一撃はあらゆる呪式を昇華する。
 神をも滅ぼす、デモンベインの必滅の呪。

 その一撃を放ち、全精力を使い果たしたのか、ベルデュラボーは意識を失った。
 付き従う精霊も主の魔力なくして現界できず、本に戻った。
 邪神が消えうせていることを願いながら……


続く、電波がこんなに長引くとはというか、こんなに長い最終回を書くつもりは
さらさらなかったんだけど。
ムウinプロヴィデンス。ああなんて美味しいネタだったのか、もっと早く聞いてたら、
絶対乗せたのに、ムウさんが敵のドラグーンを撃ち落して道を開いたりとか、ああ
もったいねえ。あとドラグーンは名前知っている人がいないだろうということで、
移動砲台って名前です。
124通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 22:51:14 ID:???
>それと、僕は君を憎む理由がある、後で殴ってやるから生き延びてくれ」
>俺も貴様が憎い。 〜だから、貴様も生きろ

こういう掛け合いが出てくるセンス凄げぇ…
連載初期はノリだけかと思ってたら、どんどんレベルが跳ね上がってく。GJ!
125通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 23:32:02 ID:???
 果たして───



 ソレは健在だった。
 無傷ではいられず、コクピット周辺だけが残る鉄くずに変わったが、
 生きていた。
 鉄くずに変わっても誰もソレが死んだとは思えなかった。
 瘴気が、妖気が、狂気が消えていなかった。

 コードが触手のように伸びる!
 それは悪夢だ、延びたコードは身動きのとれないモビルスーツの残骸を引き寄せ、
 メキメキと喰らい始めた。
 中のパイロットが生きているいないに構わず、手当たり次第にむさぼる。
 運悪く機体から逃げ切れなかったパイロットは、囚われ機械に喰われ、
 絶叫を上げながら異形と成り果て、死すらも与えられない。
 瞬く間に100メートル近い、巨大な蠢く鉄塊が誕生した。

「愉しかったなあ、本当に愉しかった。
 こんなに愉しいことはそうそうめぐり合えない。
 なんて幸運だろうねえ、命を賭けて竜の動きを止め、
 勇者は竜と刺し違える。ああ、これぞロマンだ!」
 巨大な鉄塊の上から、瞳から光を失ったデモンベインを愉快そうに眺める。

「おや、ベルデュラボー君、どうしたのかな?
 もしかして、力尽きて死んじゃったのかな。
 残念だなあ、あんなにカッコよかったのにねえ。
 あの螺旋の中にいた頃の君に見せてあげたかったよ。
 まったく、よくぞこの僕の前に現れてくれたと感謝したいくらいだ。
 君は最高の道化だったよ、ベルデュラボー君」

「さてと、この劇もそろそろ終幕だ。
 ようやく次の劇が始められる。
 次の世界はもっと面白いものが見られるといいねえ」
 そういって邪神はきりりと時計を───



 ───戻せなかった。

「あれ、おかしいなあ。
 もしかして、まだあきらめていない輩がいるのかな」

 その言葉に呼応するように、ストライクが砲を鉄塊に向けている。
「そうだ、僕達はあきらめない。
 武器がなくても、敵わなくても、たとえ死するとも。
 僕達はあきらめやしない!」
126通常の名無しさんの3倍:2006/12/12(火) 23:39:01 ID:???
「なんだ君かキラ君、もういいよ。今回の最優秀助演男優は君だった。
 きっと次は主役になれるよう僕も頑張るよ……
 だから……もういいんだ」
 そう混沌が告げた瞬間。
 鉄塊から閃光が奔り、ストライクの頭を吹き飛ばした。
 一瞬にして頭部を失ったストライクだったが、
 キラは無謀にもコクピットハッチを開け、肉眼で敵を捕捉した。

 キラは吼えた。
「まだだ、まだ終わらない、終われない。
 約束したんだ、フレイと、マリュー艦長と。
 勝って還るって。デュエルのパイロットを殴らなきゃいけないんだ。
 道を誤った罪を償わなきゃいけないんだ。
 僕にはまだやるべきことが残ってるんだ!」

「勇ましいねえ、キラ君。でもしつこいのも考え物だよ。
 いい加減邪魔になっちゃたからもう消えていいよ」
 鉄塊が割れ、中から巨大なガンダムが姿を現す。
 まさに破壊の権化のようなその巨体。
 背中には、甲羅のようなバックパックに馬鹿げた大きさの砲身が装備され、
 巨大な砲門を口に一つ、胸部に三つ備え付けられ、腕は浮遊している。
 その周りにはストライクフリーダムの時に飛ばした、移動砲台が飛び交っている。
「予想外なことばかり起きたけど、いい勉強になったよ。
 この宙域にいる全ての人間を滅ぼして、また始めるとしよう。
 さあ生まれ変わった玩具よ、存分に”破壊”しちゃってよ」
 フルバーストすら生ぬるく感じられるソレの全方位攻撃。
 生き残り達が殲滅されていく。絶望が宇宙を多い尽くす。
 キラは激しくも不正確なビームを必死に回避しながら、
『我、埋葬にあたわず』を連射する。
 だが、いかなる技術か、半透明の結界のようなものが現れると、全てを弾き返す。
 そうして、ストライクは再び灰色の無為な人形へ成り下がった。

 漆黒に包まれたコクピット、キラは己が無力に涙を流していた。 
 キラはもう祈ることしかできない中、ふとベルデュラボーと初めて知り合った時に
 教えてもらった、おまじないを思い出した。
 彼は言った、それは光射す世界に涙を救う、正義のおまじないだと言った。
 それは何万分の一、何億分の一回だけ奇蹟を起こせる、魔法のおまじないだと。
 キラはその勇ましいおまじないを呟いた。

「憎悪の空より来たりて───
 
 正しき怒りを胸に───

 我等は魔を断つ剣を執る───

 汝、無垢なる刃───デモンベイン」

つづく
127通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 00:05:06 ID:???
この職人は妄想主なんじゃないかと妄想した
さてさてどうなり事やら?!
128通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 00:09:48 ID:???
>>127
えぇー…('A`)
129通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 00:52:49 ID:???
>>111
とりあえずコテハンかなんらかの名前は入れておいた方がいいぞ、
保管庫やwikiに保管するときにただの名無しが書いたってことになっても寂しいしな。
コテハンの付け方は#と好きな記号や数字や文字を名前欄に10個入力するだけ、

例 #1234567890
130通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 00:56:24 ID:???
ちなみに半角ですよ
131通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 01:11:53 ID:???
 ──■■■■■■■■■■■■■■■による世界封印を確認。
   銀鍵守護神機関『コル・レオニス』活動停止。


 ──近接世界のアザトース無限加速──
 ──因果歪曲──
 ──特異点接合──


 ──螺旋収束式逆転──


 ■を断■■遠の■への同化要請。


 不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可
 不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可
 不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可
 不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可
 不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可
 不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可
 不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可不許可


 ──旧神聖約第■■条における
   英雄神話のための免責条件確認。



 ──コズミック・シードの発芽を検知
   特例事項第■項に適用。



 ──銀鍵守護神機関再稼動許可──


132通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 01:15:44 ID:???
 ベルデュラボーは胡乱な意識の中、表示される其れを見た。

 ──ハードウェアの更新を検知。

 更新モジュール──
『スーパーウエストロボ28号DXエンジン
 クロ■ゲ■ト■ラ■ムシステ…………

 Error

『獅子の心臓』互換性確認──


 ──銀鍵守護神機関再稼動 


 平行世界への接合開始、エネルギー抽出成功。
 運転状態良好。

『DEMONBANE』再起動。
 システムイニシャライズ。

 バイオコアユニット………………認証
 アザトースプロセッシングユニット………………認証

 頭部バルカン……許可
 第一近接昇華呪法『レムリア・インパクト』……許可
 近接粉砕呪法『アトランティス・ストライク』……許可
 第零封神昇華呪法『■■■■■■・■■■■■■■■』……不許可



 屍であったはずのデモンベインが独りでに動き出す。
 何処からか転送されてきた心臓を受け取り、
 あらゆる並行世界から無尽蔵のエネルギーをくみ出し始める。
 瞳に輝きが戻り、その新しい命の鼓動は操者の魂を揺り動かす。
 心臓から供給される魔力は全身にくまなく行き渡り、刃金に命が灯る。

 今ここに、魔を断つ剣は真の再起を遂げた───



 To Be Continued……


 ううんコテハンと聞くと堅苦しく感じるなあ、物語が最後まで書きあがるときには
 なにか名前を考えるよ。作中で語らせられたらいいなあ。
 しっかしこんなに長くなるとは……
133通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 01:17:53 ID:???
>>132
毎度GJ。
コテハンなんて堅苦しく考えずに
お前さんと偽者を識別する名札とでも思ってくれ。
トリップさえあれば固有名詞の代わりにはなるし。
134通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 01:21:03 ID:???
>>132
いいノリだ。このゾクゾクくる盛り上がりはRtGを連想させる。
コテハンって、簡単に言えば呼びにくいから欲しいなぐらいのコードネームと思いねぇ。
135通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 01:23:27 ID:???
GJ!!、あえてツッコミを入れると

>スーパーウエストロボ28号DX

スーパーウエスト無敵ロボ28号DX

では?
136通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 01:25:09 ID:???
がはっ、実はこれまでにも見直すと重大な誤字脱字がいっぱいあるのだ。
重要な固有名詞がいっぱい間違ってるぞ……やべえ
137通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 01:28:04 ID:???
自動で脳内補完されるからよし
138通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 02:42:30 ID:???
>更新モジュール──
『スーパーウエストロボ28号DXエンジン
 クロ■ゲ■ト■ラ■ムシステ…………

もしかしてドクター、クロスゲートパラダイムシステムをエンジンにしようとしてた?
そのうちディス・レヴを無敵ロボの動力にしそうだな・・・
そのときの名前は真・スーパーウェスト無敵ロボ28号Vマニアックスと予測

>>136 面白ければ問題なし!です
139赤い翼のデモンベイン:2006/12/13(水) 07:31:18 ID:???
 キラは視た。
 先ほどまで死に体だった魔を断つ剣が立ち上がったのを。

 イザークは視た。
 気絶したように力を失った、魔を断つ剣の眼に、再び力が戻ったのを。

 アスランは視た。
 赤い翼を持ち、黄金の剣を掲げる魔を断つ剣を見た。

 フレイはランチの上から遥か遠い戦場を眺めた。
 小さすぎて見えないはずなのに、その無骨な勇姿を仰ぎ見た。

 アズラエルは脱出艇の窓から視た。
 少年の夢が具現したように、威風堂々と邪悪に立ち向かう勇者を見た。

 ムウは無力な自分を恥じながら、
 せめて眼を逸らすまいと視続けた戦場で、其のまがい物を視た。

 ラクス・クラインがようやく眼を覚ましたとき、
 壁で覆われ、見えるはずの無い正義の具現を視た。

 プラントで、遥か彼方の息子を思いやる親達は視えた。
 戦い続ける兵士達を顕す様な、力強い輝きを視た。

 マユは兄と共に星を見上げた。
 初めて見つけた星は小さい輝きなのに、どんな星より綺麗だった。

 パイロット達はその絶望の中で見た。
 悪しき混沌を打ち破る、荒唐無稽な御伽噺を魅た。

「在りえない……」
 這い寄る混沌は視た。
 三千世界の遍く魔を滅す、最弱無敵のデウスエキスマキナが宿敵を睨みつけるのを。

「出来るのだ。
 人間だから出来るのだ。
 奇蹟は与えられるものではない。
 小さな勇気を積み重ねて、積み上げるのだ。
 その意思は、奇蹟をも起こす力になる。
 そう、悠久の螺旋の果てに、その救いが僕にあったように」

 デモンベインはその物語を締めくくるべく。
 死すらも超越し、再び、
 否、何度でも蘇り、世界の邪悪を討たんと立ち向かうのだ。



 続く、名前つけてみた。
140通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 09:51:32 ID:???
ぬがあああっ! 朝っぱらから遭遇するとは!
GJ!
もはやただのGJでは足りないが!

うあー、なんだこの燃えは。このまま終局まで突っ走ってください
応援してます
141通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 14:32:31 ID:???
GJ!
原作にこの熱さが1%だけでもあれば・・・と悔やまれてなりません

盟主王はまともになってドミニオンにいましたけど
パトリックは出てましたっけ?
このまま終局まで出番がなければ
ニャル様の顔の一柱と妄想して種死が幻視できますね
あ、そうするとデュランダルの出番がない・・・
142通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 19:36:12 ID:???
まとめを! 赤い翼のデモンベインの一心不乱のまとめを! 希望する!!
143通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 19:47:17 ID:???
>マユは兄と共に星を見上げた。
>初めて見つけた星は小さい輝きなのに、どんな星より綺麗だった。

この世界では助かっていたのか……
多分、「兄」もこの世界では戦争とは無縁の人生を生きるんだろうな
144通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 19:50:50 ID:???
>>143
いや……軍人ってのは衣食住が保障されてるからマユの為にも、ザフトに入るかもしれない。
145通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 19:55:40 ID:???
よく見たら、マユが生きてるのか


職人さん、GJです!
146通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 22:29:22 ID:???
「戦士には休息を、悪には報いを、英雄には安らぎを。
 エセルドレーダ、在るべき者を在るべきトコロへ」
「イエスマスター、平行世界検索……
 因果演算開始………………………
 座標確認、『魔道探偵』発見。
 時空逆流、時間整合性の取得。
 マスター、世界接合終了いたしました。
 後は、送るだけです」
「大儀であった、エセルドレーダ。
 さらばだアル・アジフ、我等を救ってくれた礼だ。
 貴公の望む世界へ、貴公の望む場所へ送り届けよう」
「さようなら小娘、貴女が想うヒトの所へ、
 貴女を想うヒトのトコロへ還りなさい」

 獅子の心臓が唸りを上げながら、彼の貧乏探偵への路を拓く。
 時間を巻き戻し、彼女が綴られた時代へ、彼女が生まれた時間へ。
 彼と彼女が出会う因果を収束させる。
 ぱらぱらとネクロノミコンが空間の捻れに巻き取られ、世界を越える。
 そうして、最強の魔道書は最愛の探偵の元へ帰って行った。



 新たなる操者を迎え、自己紹介のつもりだろうか。
 網膜に焼き付けるように、その言葉が煌々と表示される。

 I'm innocent rage.
I'm innocent hatred.
I'm innocent sword.
I'm DEMONBANE.

 エセルドレーダは朗々と謳い上げた。
「汝は、憎悪に燃える空より生れ落ちた涙。
 汝は、流された血を舐める炎に宿りし、正しき怒り。
 汝は、無垢なる刃。
     デモンベイン
 汝は『魔を断つ者』

 ───因果なものね。
 なるべく短い付き合いにならんことを」
 内心不満げなエセルドレーダであった。



続く、戦闘シーンが……困った。
最初の電波が降ってきたのここまでなんだ。まずいなあ、
スパッと片付けるか、もう一回粘らせるか。
147通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 00:29:50 ID:???
そう繋がるのか……巧いな………
148通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 00:32:44 ID:???
胎動のようにスパッとやったほうがいいとおもう
149通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 04:54:49 ID:???
乙!
何気なくドラ†恋まで入れてくれるあんたが大好きです
150通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 08:04:19 ID:???
 マギウスとグリモワールとデウス・マキナ。
 そのトリニタスを以って、彼等は『魔を撃ち滅ぼすもの』となった。

「待たせたな」
 ギュインと重々しくも滑らかな音を立て、
 優雅な動作で再びデストロイと向き合うデモンベイン。

「さあフィナーレだ、混沌」
「そうかい、まったくままならないものだ。
 まさかあの螺旋の続きだったとは、
 泡沫にして夢幻たる僕も気づかなかった。
 忌々しいね、君は、『君達』は揃いも揃って」

 邪神の言を聞き終える間もなく、デストロイは攻撃を開始する。
 眼前で聳え立つ、魔を断つ剣を恐れるように。
 美しいココロを持った人形を妬むように、猛攻を、全ての火器を動員して
 不愉快なヒトガタを滅さんと、暴風を叩き付ける。
 口から、胸から、砲身から発せられる光学兵器の灼熱が、
 全方位から襲い掛かる移動砲台の群れが、
 デモンベインを殲滅せんと火を吐く。

 されど───
「第四の結印は『エルダーサイン』
 脅威と敵意を祓い、我を護るもの也」

 デモンベインの前に顕れた守護結界が、尽くを防ぎきる。
 デモンベインは金の剣を太い矢に変え、天空へと遥かな宇宙へと解き放つ。
 その矢は十に別れ、別たれた矢がまた十に別れ、百の矢となり移動砲台を追尾、
 全てのハエを落とし返した。
151通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 08:06:20 ID:???
「喧しいほどの希望を持って、僕達と戦い続ける。
 これでここの計画は水疱に消えた。
 全くこれだからデウスエキスマキナは原作者に嫌われるんだよ」

「断鎖術式、壱号弐号開放。術式重複」
「イエスマスター、クリティアス、ティマイオス開放」
 竜の翼と両足の魔術機関を以ってデモンベインは音速を超え、
 神速の閃光となってデストロイの背後へ回り込む。
 デモンベインの両足は雷光を放っている。
 ベルデュラボーが、エセルドレーダが同時に魔術名を唱える。
「ABRAHADABRA!」
「アトランティス・ストライク!」

 雷をまとった近接粉砕呪法はデストロイの巨体を遥か彼方へ吹き飛ばし、
 バックパックを粉微塵に粉砕する。
 デストロイの再生術式は雷に侵食され働かない。

「天狼星の矢よ!」
 間をおかず放たれる極大の閃光。
 障壁は神細工のように砕かれ、抗うこともできず損壊するデストロイ。

 デモンベインの手より暗黒が形を伴って放たれ、デストロイを束縛する。

 第一近接昇華呪法起動、ナアカルコード承認、魔力充填良し。
 右手に輝りを溜め、最後の一撃を、必滅の呪法を邪神に打ち込まんと
 一陣の疾風となるデモンベイン───

「光射す世界に
 我ら闇黒
 棲まう場所なし
 渇かず 飢えず
 無に還れ───

 レムリア・インパクトォォォー─────」

 宇宙全てを満たす苛烈なる閃光は、
 デストロイをデモンベインを飲み込んでいった。


次回エピローグ、
さくっと終わらせました最終決戦。
ドラ†恋入れた覚えない、何処の部分だろうソレ
まさか自分も運命の輪に囚われて!?
152通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 10:00:45 ID:???
投下乙。GJ。
もうGJと言うしかないじゃないか!

> 「光射す世界に
> 我ら闇黒
> 棲まう場所なし

燃えて泣ける……
153通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 10:16:58 ID:???
>雷をまとった近接粉砕呪法

まさにスーパーイナズマキック!
154通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 12:06:23 ID:???
なんかもうこのタイミングの為に今まで無題だったんじゃないかって位にベストなタイトルですな>赤い
155通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 18:31:16 ID:???
なあ、ちょっと聞くがSS書くのに許可はいらんよな?
書いてみようと思うんだが、いかんせん自信がなくて。
156通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 19:34:17 ID:???
要らないよ。投下しる
157通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 20:42:41 ID:???
ただし叩かれても泣くな。
難癖だったら口には出さずに鼻で笑い、物の見えてる指摘だったら己が糧としろ。
158通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 22:13:03 ID:???
>>150-151
面白くて燃えますな。

竜†恋を入れたと勘違いされたのは
『──旧神聖約第■■条における
   英雄神話のための免責条件確認。』
向こうにもこんな感じの文があったためだと思われる。
159通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 22:54:01 ID:???
つーか、飛翔の方で唐突に竜†恋ネタを引っ張ってきたような感じだったな
160赤い翼のデモンベイン:2006/12/14(木) 23:12:23 ID:???
 何もかもが光に包まれる中、無限大に伸ばされた一瞬の間。
 かつてマスターテリオンと呼ばれた少年は邪神と邂逅していた。

「見事だったよ、大導師殿。
 いやベルデュラボーと呼ぶべきだね。
 まさかこんな陳腐な物語にしてしまうとは、恐れ入った」
「貴様が言っていたのではないか、物語とは陳腐なくらいが一番受けると。
 教師から勉強した甲斐があったというものだ」
「やれやれ生徒を育てすぎたかな、まさか手を噛まれるなんて。
 君達の頑張りに免じて、ここの僕は消滅しよう。
 けど、全ては泡沫の夢、我等の父が目覚める間の、仮初めの夢。
 全ては夢幻にして無限だ。
 ∞から一を引いても∞、万を引こうが億を引こうが∞は∞のまま。
 全て無意味な事なんだよベルデュラボー君」

「たとえ消え去る運命と解っていても、抗わねばならぬ事がある。
 己たちで争い、殺し合い、滅ぼしあい、愛し合う。
 そんな人間達でも守るべき価値がある。
 守らねばならぬという気持ちが湧いてくる。
 それは世界が───
 ───美しいからだ」

 邪神はかつての魔人を視た。
 それは世界を憎み、ヒトを憎み、運命を呪った半神とは思えなかった。
 それは正義だった、それは善だった。まるで大十字九郎のようだった。
161赤い翼のデモンベイン:2006/12/14(木) 23:13:10 ID:???
「基より僕は無限より生れ落ち、無限から抜け出したものだ。
 ならばまた無限を繰り返せばいい。
 一度体験したことだ、二度繰り返すことなど造作もない。
 ∞から∞を引けば何も残らない。
 宇宙が清々しくなって、実に素晴らしいことだ」

「本気なんだね、人間。
 ヒトに落ちて、ヒトを愛して、ヒトとして戦って、
 戦い抜いて、ヒトを棄て、神を打ち砕こうと云うんだね。
 ならば君を、君達を僕なりに愛し抜こう。
 何処までも追って来るがいい、何処までも抗い続けるといい。
 その剣が折れるまで、その心が絶望に塗れるまで。
 さようならベルデュラボー、また違う僕を楽しませてくれ」

 邪神はまるで憎むように、愛するように、厭うように、そして、
 羨むように宣告した。

「昇華!」

 ナコト写本の呪を以って、その邂逅は終わった。



 光が収まった後には、破壊を振りまいた悪機も、ヒトを弄んだ邪神も。
 ベルデュラボーもエセルドレーダも、そしてデモンベインも姿を消していた。
 永久にこの世界から、宇宙的悪意を消しさり、何処かへ去っていった。
 
 
162赤い翼のデモンベイン:2006/12/14(木) 23:15:06 ID:???
 全てが消え去り、戦場は呆けた雰囲気が漂った。
 圧倒的な神気が消え去り、気が抜けてしまった。

「全艦艇は、破損機の回収を行え!
 急げ、死人が増えるぞ、所属など気にするな。
 今は回収が最優先だ」
 背筋を伸ばすようなナタルの怒声が響き渡った。

 ZAFT、連合、オーブの艦が入り乱れ、その間を捕獲用のワイヤーを持った
 作業員が駆け巡り、手足や頭部の無いモビルスーツを次々に回収していく。

 敵艦に回収されるという、捕虜としか思えないような状況の中、
 パイロットは安堵していた。
 空気のある場所に生きて戻れたパイロットは、ある者は泣き出し、
 ある者は嘔吐し、ある者は呆け、ある者は笑い出した。

 生あることは素晴らしい。
 みな自分の命を実感していた。

 そしてぼろぼろのアークエンジェルに回収された者たちは、

「アスラン、君とはいろいろあったけど、
 例えまた殺しあうことになったとしても
 僕は君を友達だと思ってる」
「キラ、俺はまだわだかまりが残ってる。
 だけど、やっぱりお前を敵として憎みきることはできないようだ。
 あと、お前の留学先を壊してすまなかったな」
「アスラン、僕はたくさん、たくさん、殺してしまった。
 僕の手は血まみれだ。
 君は僕を憎んでくれていい」
「言うなキラ、それは俺も同罪だ。
 連合のメビウスを、ダガーを、艦を山ほど落としてきたんだ。
 戦争の罪は個人が負うものじゃない、国家が負うものだ。 
 兵士は罪人であるべきじゃない。故郷を守る英雄であるべきだ。
 戦場の罪と罰を個人が背負うって言うのなら、
 お前は壊したモビルスーツをを自費で直すのか」
「う、それは」
「冗談だ、俺たちパイロットは敵愾心と仲間を思う心、
 そして敵への畏敬があればいい。
 せめて偉大な敵に破れたのなら、慰めになる」
「アスラン……」
「ほら、お前のお客さんだ、しっかり相手してやってくれ」

 そこには銀髪の男が、肩をいからせて歩いてきたところだった。
163赤い翼のデモンベイン:2006/12/14(木) 23:15:54 ID:???
「約束を果たしに来たぞ、ストライクのパイロット」
「君は、デュエルのパイロットだね」

「ニコルはなぁ、同期だった。ピアノが巧かった。戦争なんて似合わない奴だった。
 それでもプラントのために頑張った、アスランを助けようと命を賭けた。
 お前が、お前があ」

「まだ十歳にもなっていなかったんだ。君達の攻撃で住処を破壊されて、
 アークエンジェルで心細い思いをして、僕を応援してくれたんだ。
 ありがとうって言ってくれたんだ、何の関係も無い民間人の被害者だったのに、
 それを君が、君が」

 うなる拳。
 鏡合わせのようにキラとイザークのパンチはクロスカウンターとなり、
 互いの顔にめり込んでいた。
「「がっ」」
 二撃目はイザークが速かった、腰の入ったリバーブローが炸裂する。
「ぐふっ」
 痛い、これはきつい。耐G能力は高くても、パソコンばっかりいじってた
 少年の、柔らかい腹筋には痛すぎた。
「ふん、モビルスーツの操縦は出来ても、体はからっきしだな」
 意識を刈り取られかけ、前方によろめいた時、キラの目がキラリと光る。
 前転するように体がくるりと回って、キラの前方宙返り踵落としがイザークの鼻を
 強打する。
「ごっ」
 鼻血が吹き出るイザーク、血圧が高すぎたらしい。
「そうだね、君は猪突猛進するばかりで、
 モビルスーツの操縦がからっきしだったけど」
「貴様ぁー!!!」

 二人は不毛な泥仕合に突入した。
「グレイトォ、今日の英雄は馬鹿だったぜ」
 にやにやしながら観戦するディアッカ。

 それは相手への怒りではなく、無力な自分への怒りだったのだろう。
 時代という名の運命への怒りだったのだろう。
 イザークとキラは泣きそうな顔になって、憎たらしい自分を殴り倒そうとする
 ように拳を交わし続けた。
「俺のこの手が真っ赤に燃えるー、貴様を倒せと───」
「これが僕のぉ、シェル───」

 最終的にキラのノックダウンだった。
 やはり素質はあっても鍛えていない肉体では、にわかとはいえ軍人には
 敵わなかったらしい。
 まあイザークも勝利の後、立ってはいたが一歩も動けず、ディアッカに肩を貸して
 もらっていたのだが。

164赤い翼のデモンベイン:2006/12/14(木) 23:17:07 ID:???
 観戦していたアスランに近づく影がある。
「おや、君は確か現プラント最高議長のご子息、アスラン・ザラ君だったかな」
 そこにはスーツを着た、戦場に似つかわしくない、金髪のビジネスマンがいた。
「あなたは?」
「ブルーコスモスの盟主をやっているアズラエルと申します。
 もしかしたら長い付き合いになってしまうかもしれませんし、
 以後、お見知りおき下さい」

「ブルーコスモス。あのユニウスの悲劇を巻き起こした過激派。俺の仇───」
「ふむ、なるほど核攻撃は過激だと思いましたが、
 君達が過激派呼ばわりするとは片腹痛い。
 二・三十万の人間の報復に、数億の人間を踏み潰した君達、宇宙の化け物にはね」
「それは、……」
 アスランはぐうの音も出ない、事実だからだ。
 国家として独立を目指す植民地として、報復行動は自衛権の行使といえたかもしれない。
 だが、まがりなりにも対等に戦争をするためとは言え、ニュートロンジャマーを落とし、
 無差別攻撃をしたのは人類史上最悪の悪だろう。
 多くて全人類の10%が死滅するのだ、はっきり言ってあの邪神などより我々
 コーディネイターの方が恐ろしい存在なのではないのか。
 そのときの最高議長はシーゲル・クライン、ラクスの父だ。
 穏健派で通っていた人物だが、彼の知性はその結果を導き出せなかったのか。
 核を封じることになれば、その封印が破れた時、
 反動で核攻撃を招くだけだったのではないだろうか。
 今でこそ、アスランはそう思える。

 だが、あの時はプラント全体が怒りに包まれていた。
 プラント人口の1%が核攻撃によって殺され、核を潰すことが一種の正義だったのだ。
 結局、誰もが時代という名の魔物に狂わされていたのかもしれない。
 アスランは仇足りえる男に向き合った。

「報復行動でした、だがやり過ぎた。
 これは個人的な意見です。
 ZAFTの兵士として、謝るようなことはありません」
「ふうん、これは多少は話が通じる輩かもしれませんね。
 コーディネイターなどは徹底的にナチュラルを見下し、優越感無くして自己を
 保てないような、不出来な種だと思ってましたが、居る所には居る物ですね。
 君は商談相手として及第点です。
 私の目的は現コーディネイターの殲滅ですが、君なら今のふざけたプラントを
 変えられるかもしれませんね」

 アスランとアズラエルの会話は続く、それは数年後、あるいは数十年後の
 地球とプラント間における外交の縮図なのかもしれない。

165赤い翼のデモンベイン:2006/12/14(木) 23:18:28 ID:???
 キラが目を覚ますとフレイの顔があった。
 どうやらフレイに膝枕をされているようだ。

「まったく、生きて還ってこれたのに、私に報告する前に、
 ZAFTの連中と愉しそうに殴りあうとは思わなかったわ」
「フレイ……」
「でも、約束守ったわね。キラ」
「フレイ、聞いてくれる」
「なあに、キラ」
「僕は夢を見つけたよ。無意味で、お金ばかりかかって、できるかも分からなくて、
 皆に笑われるかもしれないけど、僕は夢を見つけたんだ」
「どんな夢?」
「もしも、フリーダムで暴れた罪を償って、それでも僕に自由が与えられたのなら、
 ……あのデモンベインを創りたいんだ」
 フレイはぽかんと口を開けたあと、楽しそうに問い返した。

「キラ、兵士はどうするの?」
「退役する」
「カレッジは?」
「もう学校無くなっちゃったし」
「設計図は?」
「無い」
「誰と戦うの?」
「ええと、あのマルキオ導師みたいな悪い神様と」
「技術はあるの?」
「勉強する」
「資金は、場所は、コネは?」
「見当もつかない」
「魔術が使えないでしょ」
「魔道書を見つけて勉強するよ」

「魔道書を見つけるって……
 サイテーよ!キラ」
 うなる豪腕、平手打ちを喰らってキラは吹っ飛んだ。
「な、なんで、ぶつのさ」
「ベルデュラボーさんが言ってたわ、魔術師は魔道書の精霊と
 一体となることで真の力を発揮できるって。
 キラは幼女の姿をした古本といやらしいことしたいんでしょ!
 変態、ロリコン、人でなし、真正のペドフィリア!」
「ちょっと待ってよ、誤解だよ。
 だいたいベルデュラボーさんはどうなるのさ」
「もうカミングアウトしてたもの、言っても意味無いわよ。
 胸張って言われたら何を言い返せばいいのよ。
 挙句の果てに、『この世にはペド野郎に堕ちることで、
 神を殺すことが出来た変態探偵もいるからね、寂しくないんだよ』
 なんて言われたのよ。
 化け物殺しはみんな変態なのよ!」
166赤い翼のデモンベイン:2006/12/14(木) 23:19:58 ID:???
 結局、魔術書だからといって精霊が必ず憑く訳ではないだろう、
 という事で許してもらえたのは随分時間が経った後だった。

 その時間の最中、
「白・髪、
 馬・鹿!」
「なんだとキサマー!」
「見・事、
 握・手」
「あ、ああ、貴様の鉄球も中々のものだったぞ」
 毒気を抜かれたイザーク、突撃大好き者同士、気が合うのかもしれない。
 変な顔で握手するイザーク、最近変な奴ばかり知り合う気がする。

「おい、色黒金髪!」
「あ、喧嘩売ってんのかよ」
「ちげーよ、ああ、なんだ、良い狙撃だったじゃねえか」
 ディアッカは妙な顔をした。
 まさか撃ち合いをした敵にほめられるとは思っていなかった。
「アンタの射撃も機体の割りに正確だったぜ」
 オルガは照れた、生体CPUになり、少ない記憶の中で褒められたのは
 初めてかもしれない。

「あんたやるじゃん」
「君はあの鎌を持ったモビルスーツのパイロットか」
 アスランは応える、フォビドゥンは相手にしたくない敵だった。
 あの機体が量産されてきたら恐ろしいと思うのだが……。
「君は厄介な敵だったよ、できれば戦場でもう会いたくないな。
「ソレ、無理。
 戦争ないと、俺ら、いらない」
 なんて悲しい存在だろう、戦うために改造されて、戦いが無ければ、処分
 されてしまう人間。
 だけど、憐れみは失礼だろう。たとえ端から見て哀れでも、
 それは彼等の誇りを傷つけるだけの傲慢だ。
「じゃあ、冷戦になるぐらいが丁度良いか、
 できることならもう会わないことを祈ってる」
 アスランは握手を求めた。

「トール、良かった。無事で」
「ミリィ───」

「ムウ、私たち生き延びたわね」
「オレは達成感全然無いけどね」

「独り身は辛いな、ノイマン」
「そうだな、チャンドラ」

「こら、そこ、しっかり固定しとけって言っただろう!」
 マードックは戦い終わって、破損機の世話で忙しい。
167赤い翼のデモンベイン:2006/12/14(木) 23:24:37 ID:???

 全ての兵士達が自軍の母艦へ帰っていく。
 互いの兵士達は敬礼で敵を見送った。
 生体CPUの敬礼はカッコ悪かった。
 カガリは本国やら、連合の大統領やらと、停戦の準備に忙殺されている。

 アズラエルは停戦条約の名前をデモンベイン条約にしようとか、訳の分からない事を
 言い出すは、キラの再入学先にミスカトニック大学という処への推薦状を渡したり。
 デモンベインを造ったら、ライオン型のスーパーロボットを造れとか、ドラムストラ
 イクを改造したハンマーを用意しろとか、黒いパワードスーツを造れとか馬鹿げたこ
 とをキラに要求していた。
 だが、そのおかげで資金と場所とコネを得られたのは僥倖だったかもしれない。
 
 両軍の撤収のさなか、イザークが本を片手に、ヴェザリウスから再び
 アークエンジェルを訪れていた。

「キラ・ヤマト、俺が収集した中に嫌な感じのする書物があったのを思い出した。
 さっぱり読めんし、もしかしたら魔術書なのかもしれん、貴様にくれてやる。
 俺は聞いたことがないが、らら、とか、かみさま、とか変な言葉が聞こえる
 などという話もでた。
 持ってると評判が悪いからな、好きに扱え」
「君、ナチュラルが嫌いだとか言ってなかった」
「ナチュラルは嫌いだ、その味方をする貴様はもっと嫌いだ。
 だがナチュラルの文化は好きだ、もともと俺は民俗学が専攻だしな」

 プラント生まれで地球の古い民俗学が好きなんて、なんて変人だろう。
 などとキラは思ったが、せっかく貴重そうなものをくれるのだ、何も言うまい。
「あ、ありがとう。大事に読むよ」
 そういって、その本をイザークから受け取った瞬間。
168赤い翼のデモンベイン:2006/12/14(木) 23:25:53 ID:???

 ぱらぱらと本は空中を舞い、ヒトガタになってしまった。
「らら、かみさま、いあいあくとぅるー、ますたぁ、キラ、なかよし」
 白い髪でオッドアイの美少女が出てきてしまった。
 スリットが際どい、下着はいているのだろうか。

 切れた、フレイは切れた。
 怒った、髪が天を衝くように逆立った。
 まさに『キラを断つ剣』だ、凄え怖え。
「キラァァァアアー───」
 フレイはその怒りを物理的な破壊力に転換し、キラにその無尽蔵の破壊力をぶつけ始めた。
 それは見る者を震撼させる、邪神にも劣らない、無垢なる怒りだった。多分。

 後にイザークは述懐する。
 あれは無垢なる憎悪、無垢なる怒り、無垢なる刃、浮気者を裁く拳だったと。
 俺はそのとき、必ずおしとやかなコーディネイターの女性と結婚しようと誓った、と。
 それ以来イザークは、ナチュラルに対する優位性に対して疑問を抱くようになった。



 騒乱の芽は数あれど、せめてこの世界の未来に幸多からんことを───
169赤い翼のデモンベイン:2006/12/14(木) 23:28:09 ID:???



 ソレは遥か遠い世界、無限に存在する世界で永遠に戦う『魔を断つ剣』の軍勢のお話。

 傷一つ無い、新しいデモンベインが在った。
 激戦の数々を潜り抜けた。古強者のデモンベインが在った。
 未だ完成していない、骨格が剥き出しのデモンベインが在った。
 破壊され、最期の魔力を燃焼させるデモンベインが在った。
 別の時間軸の九郎とアルが駆るデモンベインが在った。
 別の時間軸の九朔が駆るデモンベインが在った。
 九朔とまだ見ぬ誰かが駆るデモンベインが在った。
 全く別の、見知らぬ誰かが駆るデモンベインが在った。
 アイオーンを心臓とする,、巨大なデモンベインが在った。

 そして───
 赤い竜の翼を持った、かつての宿敵が駆るデモンベインが在った。

 それは魔を断つ剣を生み出す、神話の一片。
 無力なヒトが願った、もっとも新しき旧き神の物語。

 神話の歌い手は物語を謳う。
 其のいのちを歌を歌い続ける。
 彼女のお気に入りの歌の中に其れは在った。

 悪い魔人は良い神様にこらしめられて、良い神様に生まれ変わりました。

 そんな陳腐で優しい歌が在ったそうな───



 FIN───






 機神飛翔デモンベイン異聞
『デモンベインスリーソード』に続かない。
170通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 23:32:21 ID:???
完結おめでとう。
まるで嵐のように過ぎ去った良作だった。
171通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 23:32:44 ID:???
グッッジョォォォブゥゥウウウ!!!!!
ナァァアアイィイイス超電波ァアアァァアァアア!!!!!!!
172通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 23:33:29 ID:???
おぉ、簡潔おめでとうございます

GJです
173通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 23:37:13 ID:???
いやーよかったーGJ!!
174通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 23:39:29 ID:???
GJだ!もうGJしか言葉が出てこない!

あんた最高だ!
175通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 23:45:09 ID:???
 マジ最高! すばらしい時間をありがとう!
176通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 23:49:34 ID:???
GJ! GJ!

エピローグまで燃え!
まさしく駆け抜けた良作だった!
職人さん乙!
177通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 23:50:41 ID:???
ルルイエそこで来るかww
終わってしまったのが寂しく思うほどのすばらしい作品をありがとう!
178通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 00:01:07 ID:???
ありがとう…………兎に角ありがとう!! 小ネタと疾走感、そして根底にある旧神魂が心を揺さぶって来たぜ!!
よーし、この勢いに任せてアルハザードのランプに俺の魂焼べてくる(゚Д゚)アイオーン!
179通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 00:09:39 ID:???
GJ!!
お疲れ様でした〜〜〜

訂正するなら
魔道書→魔導書
かな^^;

突っ込むなら、キラよりウェストに投資した方が良いとも思うけど・・・
そんな事よりも、GJ!でした。

>>178
死なない程度に焼べてきなよw
180通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 00:14:24 ID:???
PVがつくれそうだ、声が脳内で再生されてるし!
つうか勇者王覚醒で感動した
カラテマンに覚醒しなくてよかったでありますよ

やっぱデモンベインはやめられねーなやめられねーよ
181通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 00:16:49 ID:???
グッジョッ!グッジョッ!!グッジョーーーッブ!!!
正に痛快!正に荒唐無稽!
このスレを駆け抜けた「悪い魔人」とその従者の事は決して忘れない!

熱き良作をありがとう!!!
182通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 02:40:21 ID:???
完結おめでとうございます

ここの盟主王はなかなかにお茶目ですね
ミスカトニック大学の推薦状まで書ける盟主王の人脈恐るべし
アーミティッジ博士やシュリュズベリィ博士みたいな人たちにキラは教育されるのですね
生き残れるといいなぁ

あ、ピンクのお姫様はデモンベイン復活以降出番無いね
ニャル様と関わってしまった以上、未来は碌な事が無さそうな気がしますが

さり気なく魔導書に喰われなかったイザーク。適正有?
183チラシの裏:2006/12/15(金) 04:26:00 ID:???
デモンベイン・ダガー
全高19.73m
総重量98.8t
動力 核エンジン
武装・頭部イーゲルシュテルン
   ハイパークロスビームサーベル
   多連装ビーム砲 シリウス
   拡散ビーム砲 アブラハタブラ
   脚部光波防御体シールド アトランティスストライク
   近接昇華砲 レムリアインパクト
機体解説
 デモンベイン・ダガーは払い下げられたストライクダガーをベースに
贖罪のためにデモンベインを創ると誓ったキラ・ヤマトが
アズラエル理事の資金と技術提供の下製作したMSである
 武装がリベルレギス準拠なのは、ナコト写本ベースの
デモンベインしか見たことがないためである
184チラシの裏:2006/12/15(金) 04:27:56 ID:???
ごめん赤い翼のデモンベインを読んでたら電波受信しちゃった
185赤い翼のデモンベイン:2006/12/15(金) 07:08:11 ID:???
 これは赤い翼のデモンベイン製作中に浮かんできた妄想です。
 本編とは如何なる関連もありません。ありませんって言ったらありません。

 ピンポンパンポン♪

「想定外の電波の発生であるため、
 これ以降の展開は用意されておりません」
「『納得いかない!』とお怒りのお客様につきましては、
 次の中からお好みのエンディングをご自由にお選びください」

 エントリーNo.001『戦いはこれからだ』

 ジェネシスを占拠したラクス・クラインは嘲笑う。
「うふふふ! CEのモビルスーツもなかなかにやりますね」
「しかし貴方達が倒したマルキオは、
 私たち無限に存在する這い寄る混沌の中で最も格下!」
 新生デモンベインの中でフレイは吼える。
「ふん、面白いじゃない! ルルイエ異本っ!
「かみさま、
 いあいあフレイこわい……たすけて」

 次回作にご期待下さい。

 エントリーNo.002『青空に死んだ父の笑顔』

「フレイー、遅れてごめん、待った?」
「やれやれ、甲斐性ないんだから、キラは」

 フレイ……

「……?」

「今、幸せかい?」
「……パパ、ありがとう」

 エントリーNo.『死の帳面の犯人はこの中』

「あなたが───キラだったのね」

 エントリーNo.004『私より強いの』

 さあ けっこんしきよ
 なにぃっ キラがにげた!
186赤い翼のデモンベイン:2006/12/15(金) 07:17:57 ID:???
 エントリーNo.666『我が助けた人たちは幻などではない』

 這い寄る混沌だったラクス・クラインに立ち向かうコズミックイラの兵士達
 しかし、彼等は魔術もデウスマキナも持たない脆弱な存在でしかなかった。
 兵士は、キラは、フレイは、アスランは、イザークは、アズラエルは、ナタルは、
 誰もがその聖なる聖句を、来るはずも無い幻想を願った。
「祈りの空より来たりて───」
「切なる叫びを胸に───」
「我らは明日への路を拓く───」
「汝、無垢なる翼───デモンベイン」

 そしてジェネシスの閃光が全ての兵士を飲み込んだ。

 光の奔流の中から聞こえる、守護の誓い。
「第四の結印は『旧き印』!
 脅威と敵意を祓い、
 我が守護せし命を救うもの也!」

 顕れた───

 それは、十字の剣を持ったデモンベイン。
 二つの飾りのついた頭部を有するデモンベイン。
 彼等の知らない操者が乗るデモンベイン。

 その少年は、巨大な結界を張り、威風堂々と立っていた。
「魔道に生きる身なれど、
 魂は騎士道に捧げたり。
 ──外道断つべし」

 光の粒子となってデモンベインに吸い込まれる少年。

 そして、変ることなき、否、
 小さな、されど大きな違いを持ったあの誓句が唱えられた。

「憎悪の空より来たりて───
 正しき怒りを胸に───
 我が手は魔を断つ剣を執る───
 汝、無垢なる刃───デモンベイン」



 機神飛翔デモンベインプレストーリー
 小さなナイト───続かない。
187通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 15:44:14 ID:???
ぅぉお!?
更に来た!
取り敢えずフレイ親父が地球皇帝に変ったのと直後キラが逃げたので吹いた
それとルイエ可愛いよルイエ
188通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 16:29:54 ID:???
毒電波基地外先生の次回作に期待。
189通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 20:31:51 ID:???
完結おめでとうございます。

エンネアさん、息子さんの更生おめでとうございます(w

名前が直接出るまでフリーダム最終形態がデストロイだったことに気付かなかった俺orz

ところで、デザイン的にはデモンベインにリベル・レギスの翼が付いているような感じでしょうか?<赤い翼
190通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 01:22:59 ID:???
完結おめでとう!そしてGJ!!

ところで、タイトルの赤い翼のデモンベインからデスティニーガンダムを連想してしまったんだが
どうすればいい?
191通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 10:44:55 ID:???
>>190
な  ら  作  る  し  か  な  い  じ  ゃ  な  い  か  !  !  !
192通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 11:07:23 ID:???
そういや前になんか作ってた人がいたな。あれ、どーなったんだ?
193通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 16:05:38 ID:???
はいはい、やたらうpしてた一人でしゅじゃ
塗装に悩んでて作業まったく続いてませんがね、ハッハッハ
このスレのせいで色々買ってしまって棚の上がスゴイことになってるけど気にしない気にしない
http://pc.gban.jp/?p=7548.jpg

デモベらしい色って難しいなー、筆塗りしかできんし
194赤い翼のデモンベイン:2006/12/16(土) 16:32:14 ID:???
 プラモ改造できる人って凄いよね。
 プラスチックで出来たデモンベインが在った。
 ガンダムと融合したデモンベインが在った。
 なんちって



 これは赤い翼のデモンベイン製作後に浮かんできた妄想です。
 新たなる電波が降って来たのですが、まだまだカタチすらなく、
 どうも展開が鬱かも。たぶん全体像を編むまで時間かかるだろうなあ。
 嘘じゃないかもしれない予告置いてみるので、みんなの意見を下さい。
 もっと電波を……、お話の流れは中盤くらいまでは種死で、
 後半クトゥルー出てきちゃうかも。まあ電波次第で滅茶苦茶になるかもね。
 もしもハッピーエンドにできそうなネタ出たら、もらっときます。

 ファントムペインと呼ばれる少年達は、アーモリーワンと呼ばれる
 コロニーに来ていた。
 ザフトの最新モビルスーツを奪取するべく潜入していたのだが……

「どうすんだよスティング、格納庫いっぱい兵士いるぜ」
 彼等は孤児として集められ、薬物、臓器移植、洗脳、命を賭けた訓練、仲間同士の
 間引き等を経て、白兵戦を行う軍人としては最高級と言ってよい人材だった。
 だが、それらナチュラルの訓練をコーディネイターは才能で補ってしまう。
 大抵のコーディネイターは反射神経や免疫、骨格などの身体能力が優れており、
 義勇兵だった前大戦はともかく、今この基地にいる兵士は軍人としての適正あり
 と認められて存在する強者だった。
 はっきり言って、不意をついたとしても、数人を殺した後に十字砲火で蜂の巣だ。

 だが、それを覆す反則を彼等は所有していた。
 即ち───
「心配すんなアウル、『書』の開放は認められてる」
「ラッキー、楽勝じゃん、そりゃ悪いことしちまうな」
「本、使う?」
「お前たちの出る幕ないって、俺が全部片付けちまうからな、
 それじゃやるか、
 イア イア ハスター──」

 リーダーらしき少年が呪を唱えると、格納庫にカマイタチが吹きすさび、
 人体を切断してゆく、血飛沫が舞い、足が飛び、腕がずるりと落ち、首はスプリンクラーへ。
「お疲れさん、運が悪かったな、
 さあて、作戦通りかっぱうぞ───」
195赤い翼のデモンベイン:2006/12/16(土) 16:33:08 ID:???
「お前がオレの路を遮ると言うのならば───
 暴食しろ! ベルゼビュート」
「な、デウスマキナ!
 お前の『書』は一級の書だったのか!?」

 形容しがたい、太った瘴気の塊のようなものがザクファントムを覆い、
 見る間に鬼械神ベルゼビュートが降臨した。
「そ、そのデウスマキナは、
 開戦前に連合の基地を襲った謎のデウスマキナ、
 正体はレイ、お前だったのか」

「そうだ、コレが俺の魔導書、『妖蛆の秘密』だ。
 俺は生きる、生きて生きて、生き延びる。
 俺は死なない、死んでたまるか、絶対に死んでやるものか!
 お前も呼ぶがいい、デウスマキナを、俺はお前と戦ってみたかったシン!」

「俺の友だったレイはもう居ないってのかよ!
 もう取り返しがつかないほど書に侵されちまってるのかよ!
 畜生、畜生」

「アイオーン!
 時の歯車 断罪の刃
 久遠の果てより来たる虚無──
 アイオーン!
 汝より逃れ得るものはなく
 汝が触れるものは死すらも死せん!」

 シンの機神召喚によって深紅のアイオーンが姿を現す───



『まさかアイオーンを壊されるなんて大損失だわ、見込み違いだとは思わないけど。
 契約は契約だし、あの『妖蛆の秘密』を喰らえば私の回復も早まるし、仕方ないわね。
 許すわ、呼びなさい。私が擁するもう一体のデウスマキナを』
 
 その召喚の句は───


 メサイヤの中でプラント最高議長はその『金枝篇』を大事そうに撫でていた。
「さあ、レガシーオブゴールドよ、ネオジェネシスを苗床とし、我が召喚に応じたまえ」

 月面に展開する超巨大モビルスーツの中で、ジブリールはその『書』を抱え、吼えた。
「流血祈祷書よ!
 我が望みに応えよ、我がデストロイレクイエムに更なる力を与え給え!」


 などの電波が降ってきました。
 書き始めるのがいつになるかわからないけど、できたら頑張る。
196赤い翼のデモンベイン:2006/12/16(土) 16:34:35 ID:???
 以下予定していた書と対応する人。あと姫さんルートで名前だけ出てきた魔導書もでるかも、
 流石にデウスマキナを呼べるのはアンチクロス級だけの予定。

 シン───紅いネクロノミコン、他の魔導書を食わせる代償に契約。
 レイ───妖蛆の秘密、発作中にその本を彼は見てしまった。
 アウル───水神クタウト、水だから。
 ステラ───ルルイエ異本、ぼけっとしてるから、精霊化は未定。
 スティング───セラエノ断章、空飛ぶから。
 ラクス───無銘祭祀書、チャームスペルを使う、父にプレゼントされた。哀れ。
 キラ───ネクロノミコン機械語翻訳書かネクロノミコン写本、チャームを喰らったふり。
        単純にラクスを愛しているから従ってる、よって偉そうな会話は見せかけ。
 アスラン───屍食教典儀、サーベル多段切りだから。
 議長───金枝編、百式が金ぴかだったから。
 ジブリール───流血祈祷書、なんとなく。

 他連合、ZAFT兵士はミスカトニック大学から流出した魔導書やその劣化写本、
 モビルスーツを流用することにより、簡易のデウスマキナとして戦える。

 他の名のある方々の書は未定、どうしよう。ってかレイは問題あるか───鬱だ。
 ええっと、種死世界に禁断の書が蔓延することによって、世界が混沌としていく、
 そして書に本来の人格や未来を破壊された人々続出。
 深遠を覗くものはまた深遠に取り込まれるのだよというお話。
 その原因はニュートロンジャマー等価の混乱で、書が流出しちゃったせいだったりする。
 でも遡っての最初の原因は、例によって誰でしょう。

 ああ今思いついたけど、赤い翼の〜 でベルデュラボーがいなくて、あの話が無かった
 らの未来と考えてもいいかも。
 普段の戦闘で魔術っぽいの出すのはユニウス裏条約で禁止、それぞれの国家や軍内部の公然の秘密。
 魔術師は気合入れると凄い反応したり、レールガンの弾がが止まって見えたりするのでとても強い。
 そのせいで写本やらが真面目に兵器として配給されたりする、って設定。
 なにより問題なのはガンダムである必要ないってことだ。スレちがいじゃね?
 そして一番の問題は、ドクターウエストが難しすぎて描けないって事です。
 アレの電波は凄すぎる。
 デスベの人って凄いよね。
197赤い翼のデモンベイン:2006/12/16(土) 17:52:07 ID:???
方針転換、鬱なのは普通のクトゥルー神話で十分だ。
デモンベインがハッピーエンドにならないわけが無い。
レイのベルゼビュートは無しで。
198通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 18:10:43 ID:???
キラは妖蛆の秘密―機械語写本―のがらしいかも? 遠隔操作系有るからね
シンの赤い死霊秘法、○○言語版なら魔導書を食わせるより魔力(血と□)の供給とかのが良いかも
それと"許すわ、呼びなさい。私が擁するもう一体のデウスマキナを"の部分見て思ったんだけど永劫破壊→不完全に成った永劫の術式をMS(運命?)に使用
→MSと永劫の術式最適化+"■■"の干渉→魔を断つ剣誕生って流れを思いついた
199ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 21:50:39 ID:???
どうも、またしてもですべのひとです。

>>赤い翼の作者さん
完結おめでとうです。
西博士は楽しく書けて面白いのですが、電波が来ないと扱うのは難しいですね。
今回の投下分では少し微妙かもなのです。
というか、私などまだまだ。
真に凄い鋼屋氏とは比べるまでもありませんしw

では、今回もデスティニーベイン投下参ります。
今回は、あまり視点がなかったシンとリリィに主な視点が移動します。
200デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 21:57:27 ID:???
『ともかく。見事に引っ掛かってくれたであるな、大十字九郎。
 我輩の最新作であるこの
 「ニンテンドーDS専用スーパーウェスト無敵ロボ28號DP〜ベトベトン、君に決めた!〜」
 の偉力はいかが!』
『博士、もう訳がわからないロボ』
……ほっとくべきか。
丁度位置関係で一部見えるところにあったデモンベインをに視点を移す。
「トリモチ?」
コーディネイターの知覚が、視力が確かにそれを捉えた。
トリモチに絡まれたデモンベインがもがいている。
それで動かなかったのか。
なんか同情通り越してシュールだ。
『我輩の計算通り、昨日こっそり仕掛けておいた暴走プログラムを起動させたMSは
 デモンベインと激闘を繰り広げ、その中でチャンスの瞬間にこのトリモチランチャーで……』
『貴方、誰なんですか?』
な、なななな何不用意に話しようとしてるんだあの馬鹿フリーダム!
いくらなんでも今は間が悪すぎる!
『……………………』
沈黙。
『博士、起動ボタン間違ってたんじゃないロボか?』
『……な、なんなんですか?
 なんで我輩、失敗してるんですか?』
『何がだ』
『汝の顔もいいかげん見飽きたわ』
辛辣な感想の九郎とアル。
そりゃ幾度とな
201デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 22:02:48 ID:???
『……で、暴走プログラムって?』
『そうそう、見るが早いか。ポチッとな』
『博士もおだてりゃ木に登るロボ。グギュグバァッ』
なんか押したらしい。

……何も起きないんですが。



フリーダムがおかしい。
何をしたんだ、あのキ○○○。

………………妙な静寂が過ぎる。
何も起きない。
否、何も起こせない。
コクピットのどれを、何をいじっても、動く素ぶりさえ見せない。
油断していた。
この時代に、こんな事ができる者がいるとは。

暫くして、モニターが再起動する。
その画面にはでかでかと、
『WESTROBOT』
「な、泣いていいですかァァァ!?」
堪らず叫ぶ。
そして、かの○○ガ○の言った通りに。
フリーダムの暴走が、始まった。


デモンベインの顔を横に向けた。
これで精一杯、他はまるで動かない。
「っくそ……やけに静かだが、どうなってるんだ?」
デモンベインはともかく。
○○○イ。
フリーダム。
動こうとしない。
奇妙な間が俺たちの間に流れる。
瞬間。

動けないデモンベインに対し、容赦ない攻撃が始まった。
202デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 22:04:36 ID:???
「うおぉぉぉ!? 動けないところに容赦なく! 鬼かてめぇは!?」
「否、流石にそこまではするまい。
 大方暴走でも始まったと考えれば……あやつめ」
『機体から降りるときは、戸締まりを確認して離れてください、であるよ?』
『本当は無理矢理開けていじったロボ』
「だぁぁ!! これでわかったろキラ、奴らに常識は通じなばっ!?」
「こ、これでは結界も張れん! 早急に迅速にとにかく早く何とかせよこのうつけがぁ!」
『うわぁぁぁ!! ごめんラクス本当にごめんなさぁ―――いっ!!』


……ぱしゃ。
地獄絵図と化した戦場は、格好のネタだった。
キラ君にはかわいそうだけど。
明日の記事はこれで十分そうだな、と軽く現実逃避。
「……お嬢様、大丈夫ですか?」
「大丈夫と言えますか、これが……お爺様のデモンベインが、こんな……」
心中お察しします。
「仕方ありません、早急に司令室に向かいましょう。
 ここから一番近い入り口は……」
「俺も行きます。流石にこれを止めないのは気がひけます」
「助かりますわ、シンさん。
 時間がありません、急ぎますわよ」
此方も此方で話がまとまり、どうやらここから離れるみたい。
203デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 22:08:59 ID:???
「お嬢様、シン様、一旦この区域から出なければ地下への道はありません。
 流れ弾が飛んでくるとは思います。ですが、私めにお任せを」
言って、執事の方が総帥と少年を抱える。
「い、いいですよ俺は。こう見えても軍人学校では身体能力系トップの成績でしたし」
少年は降りた。
……ふと、頭にルートが浮かぶ。
ここは少し取材に来たことがあるし、そもそもフリーダムを隠してきたのはキラ君と私だ。
「待ってください!」
思った瞬間、すぐ言葉が出た。
「私……此処なら、ある程度安全なルート分かります」
逃げ道を残して、瓦礫が降ってきても大丈夫なルートなら、既にいくつか候補があった。
「どうします、お嬢様」
「……緊急事態です。適職の方の力が借りられるにこしたことはありません。
 実際に見ていない私達よりは、ずっといいでしょう」
「では行きます。先ずはどこに? お望みとあれば、あなたもお運びしますが」
「此処からは、左に! ……あ、私も一人でいいです」
そして、駆け抜ける。

しかし、私は二人の速さを知らなかった。
204デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 22:13:44 ID:???
流石に脚力は段違いだった。
執事さんは割と前にいる。
総帥持ったままでこれか。
俺は一応まだ喰らい付いているが。
その後ろ、記者さんが肩で息をしながら走っている。それも、
「かなり遠くじゃないか……!」
執事さんは速い。コーディネイターでもあれはそうはない。
俺はさっき言った通り、コーディネイターの平均の中でも遅くはない。頑張れば追い付ける。
問題は彼女だ。流石に案内役がこれでは話にならない。
執事さんの申し出も断ってるし、これじゃ執事さんの速さが無駄になってしまう。
「乗って!」
無理矢理おんぶの形にする。この際仕方ない、なりふり構うか。
そしてまた走り出す。
205デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 22:16:33 ID:???
ところで、俺は破廉恥な男かもしれない。
ヨウランの言葉を借りてしまえば、ラッキースケベ?
つい口をついて出た、乗れ、の一言。
どこまで逃げたか……流石に疲れる。
だが悲しいことに、コーディネイターの脚力は人より優れていた。
これでもまだ、かなり早いのだ。
「執事さん、シン君、次を左に!」
そのせいで、記者さんは俺にしがみついてきて。

いやいやいやいや荒くなった息が聞こえて耳にあたって胸が背中にあたって脚持ってていやいやいやいや

「……どうしたの、シン君?」
「何でもないです。そういうことにしといてください」
―――何でもない?

     否
206デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 22:19:05 ID:???
違和感に気づいた時、直感的に脚を止めた。
眼前に走る、青い光。
「な、何だ!?」
「お嬢様、これはまさか……」
「ええ。……お二方、此処がなぜ封鎖されているかわかりますか?」
そんなものは。多分、言うまでもない!
「この場での戦闘に許可を出した理由にはもうひとつ。
 ネクロノミコンの気配が在れば、断章をおびきよせる餌になるかもしれない。
 彼らと相談して決めた、一種の賭けでした」
飛び回る蒼き光に、紅き光が交差する。
「本来なら、断章が現れたときはデモンベインと大十字さんに
 対処してもらおうかと思いましたが……」
蒼と紅の交差が、地に降りる。
「真逆、このタイミングで―――!!」
現れたのは、双子と見間違う程の、人の形をした何か。
紅と、蒼。

震えていた。
何かの恐怖があったのかもしれない。
人外との遭遇。
何かが告げている。
奴は人ではない! 人間をも一瞬で消し飛ばす力の顕現だ!
震えていた。
俺が。
―――俺がポケットに入れていた携帯も、だ。

双子が動き出す。
蒼の、紅の光となり、周囲を飛び回り、幾度となく交差し、
飛び上がる。
俺には分かっていた。
次は此方に来る。
震える携帯。
……この時代に、携帯は動作したか?
そんな関係ないような思考が頭をまわる。
関係ないような―――
207デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 22:21:20 ID:???
奴が俺の頭上高くに来た。
携帯が震える。
記者さんを下ろす。
携帯が震える。
奴が、降りてくる。
携帯が震える。
俺の頭上に降りてくる。
携帯が震える。
俺に一直線。
携帯が震える。

わかったよ、しつこいな!
ポケットから、マユの携帯を取り出す。
待ち受け画面の代わりに、着信の代わりに、メール通知の代わりに、
たった一言。
『掲げろ』、と。
「やってやるさ、畜生―――ッ!!」
この際理屈はどうでもよかった。
画面を奴らに向け、携帯を掲げる。
「シンさん!」
「シン様!」
「シン君っ!」
皆の声が聞こえる。
やけに時間が遅く感じられる。
ごめんな、マユ。
もう、お前の携帯ですらおかしくなっちまったみたいだよ。

そして、目を閉じた。
何故か、死ぬという思考はなかったが、
もう多分、紅と蒼の光が俺を裂いて―――

携帯の震えが、止まった。
208デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 22:23:16 ID:???
生きている。
何故か、その実感はあった。
目を開ける。
紅と蒼の光は、確かにあった。
桃色の携帯から発せられたものであれば、いくらでも。

皆が、呆然とこちらを見ている。
こっちみんな、と言いたいところだったが、確かに俺も訳がわからない。
携帯の画面を見る。
そこには、まずこう書かれていた。

『その衝動のままに』

スクロールする画面。
俺の意思ではない。
続く。

『汝は、絶望より這上がる不屈の意志
 汝は、光明にも闇黒にも染まらぬ無垢
 汝は、悲劇にして喜劇なる運命を打ち砕く憎悪』
文は、続く。
『永劫の螺旋を砕き
 両なる面の世界を砕き』
そして、開くセカイ。
背後に衝撃。
振り返る。
其所には。
「……インパルス」

『その衝動のままに―――運命を断つ剣』
209ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 22:29:34 ID:???
投下終了。

電波はどこに消えたのでしょう。
マユの携帯か。
別の意味で混沌と化した戦場か。
それとも、ラッキースケベか。

そして長らくお待たせしました、死種主役機インパルスの本格的登場です。
個人的にインパルス大好きです。
インパルスがよく動いてよく頑張った「悪夢」の回は、自分にとって「悪夢の終焉」というイメージでした。
あと、前書き文中に抜けがあったことをお詫び致します。
では、また憎悪の空より。
210通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 22:34:24 ID:???
>>209
乙!

>『うわぁぁぁ!! ごめんラクス本当にごめんなさぁ―――いっ!!』
このキラは九郎達と仲良くなれると思った。何故か。
211通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 22:55:30 ID:???
>その衝動のままに―――運命を断つ剣

遂に主役機キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
212ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/16(土) 23:00:36 ID:???
むう、抜けがありました。
>>200の最後の文は

そりゃ幾度となく遭遇してるならそうなるわな。

でお願いします。
携帯は途中で切れるから困る。
213通常の名無しさんの3倍:2006/12/17(日) 00:04:11 ID:???
はぁ
元祖デモベ死はまだかなぁ…
214通常の名無しさんの3倍:2006/12/17(日) 00:26:16 ID:???
>>193

えーと、デスティニーベインと対峙してるのがゼーガペインなのは、なにかの皮肉ですか?(w
215通常の名無しさんの3倍:2006/12/17(日) 00:37:22 ID:???
デスティニーベインにホロボルトが装備される事を暗示してるんだよ
装備した犯人は言うまでもなく…
216通常の名無しさんの3倍:2006/12/17(日) 01:18:50 ID:???
>>193のやつ、クロスオーバーまとめwikiの方に載せてもいいんじゃないか?
あと、赤い翼のデモンベインが同wikiに掲載された。やった人GJ!
217通常の名無しさんの3倍:2006/12/17(日) 02:08:25 ID:???
機動戦士スーパーウェスト無敵ロボ28號SEED DESTINY〜所詮この世は弱肉強食〜
218ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/17(日) 19:35:24 ID:???
どうも、毎度毎度のですべのひとです。
>>193氏のデスティニーベイン、此処までできるとは。感動しましたw
どこかで使ってみたいですね、この形のデスティニーベイン。
使うとしたら、だいぶ先になると思いますが。

では、投下参ります。

PS
 >>217さん その名前使いTEEEEEEEEEE!!w
219デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/17(日) 19:36:32 ID:???
此処に座るのも久しぶりだ。
着替える時間も惜しいし、何より此処に服はない。
私服のままだけど勘弁な、インパルス。

Generation
Unsubdued
Network
Drive
Assault
Module

G.U.N.D.A.M.

慣れた手つきでコンソールを叩く。
OSを起動、戦闘システム確認、オールグリーン。ソードインパルス。
だが、これで終わりではない。ある種の確信があった。
パイロットの意に反して、ソードインパルスは突然自動的に行動を取る。
左手でフォールディングレイザー、右手でエクスカリバーを一本執る。
わかっていた。今この衝動は、確かに変わり始めていた。
運命を断つ剣へと。

『とびっきりの力をあげよう。
 高みに上がるための力をあげよう。
 魔を断つに値する力をあげよう。
 剣をあげよう。刄をあげよう。
 とびっきりの力をあげよう』
220デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/17(日) 19:37:54 ID:???
「っく!?」
変質する。目の前の物体が変質する。
インパルスの手を離れる。光が視界を包む。
割れるような痛み。覚悟していたが、想像以上に痛い。
意識が飛ばされそうな痛み。いや、実際もう飛んでいてもおかしくはない。
視界が暗転する。辛かった。だけど、諦めない。
『これ』は俺が手にする力だ。
二度と悲しませないための力。二度と悲しまないための力。二度と失わないための力。
手放すものか。この力で俺は、今度こそ皆を守る。
『憎しみで戦うなと言ったのは、どこのどいつだ?』
「それの答えは出した。理不尽への怒りは、間違っているわけじゃない」
『今という時代への干渉は、控えるべきじゃなかったのか?』
「俺が戦うのは理不尽だ。ブラックロッジだかなんだか知らないが、
 奴らが人の命を理不尽に奪うような連中だということは知っている。
 覇道への協力も惜しまない、非道を止めることができるならな。
 此処にあるものはドロドロした理不尽じゃない。純粋な理不尽だ。
 なら俺は、ただ自分の正義を貫ける。単純な信念が貫ける。
 いくら時代が変わっても、理不尽への憎悪は変わらない!」
『……そうか、ならば使うがよい。存分に振るうがよい。
 この力は、妾が奴等との戦いで使ったものだ』
ここで俺は気づく。この問答は、自問自答なんてものではなかった。
「ありがとう、『影』」
痛みなど、気にならなくなった。
理屈など、もはやどうでもよかった。
この世にいるいないもどうでもよく、ただ会えているという事実だけを認識して。
レバーがあるはずのところに伸ばそうとする手に。
重なる。
221デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/17(日) 19:38:51 ID:???
それは、『影』だけじゃなかった。
声が聞こえた、そんな気がした。
『シン、やっちゃいなさい!』
『お前の力を見せてやれ!』
『シンならできる。俺が保証してやる』
『戦うんだ、シン。お前の信じた路を征け!』
俺は一人じゃない、離れても、別れても、いつだって俺達は一緒だ。
共にミネルバで戦った仲間が、手を貸してくれた。
確固たる意志ができたよ、俺には。
ルナ、レイ、ハイネ、アスラン―――行ってくる。

顕現する刃。ロイガー。

『負けないで』
「大丈夫だよ、俺は」
ステラ、もう二度と君のような悲劇を起こさせはしない。
だから、見守っていてくれ。
俺は絶対に、理不尽に屈したりはしないから。

顕現する刀。ツァール。

ロイガーは逆手、ツァールは順手。
振り払い、突き出し、確かめる。
目の前でロイガーとツァールを合わせ、両刃として振り回し、構える。
今までとは比にならない力がみなぎっているのが感じられた。
これが、俺の新しい力。
「やれる、やれるぞ! 理不尽を砕くことが!」
思い通りにさせてたまるか。邪悪をのさばらせてたまるか。
今は、あの混沌とした状況を沈めることから始めよう。小さな事から始めよう。
やがてそれを大きな力として、ブラックロッジを砕くための力としよう。
俺は、戦う。
「シン・アスカ、インパルス! 行きます!!」
そして、走り出した。
222デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/17(日) 19:40:48 ID:???
ダメだ。これは、見逃してはならない。
この時だけは、撮らなければならないだろう。
カメラを手に取る。
「執事さん、あとは左に真っ直ぐ行けばもとの場所です。
 そこからなら、道はわかりますよね?」
「はい。それならば」
「私、用事ができました。総帥達は先に戻っていてください。
 今日は私達につきあわせていただいて、すみませんでした」
「いえ、大丈夫ですわ……あなたは?」
「大丈夫です。私も、記者のはしくれですよ」

感じたのは、男の船出。
決して簡単な道ではないだろう。
だが、ブラックロッジを相手に、剣を執った者が、ここにも一人いた。
『皆、行ってきます』
コクピットに乗り移る直前の、彼の声が蘇る。
それは覚悟を決めた男の声だ。直感的に感じていた。
この真実を記事として書きたい。書かなければ、一生後悔するだろう。
「私にだって、自分が『戦うべき時』ぐらいわかりますよ」

シン・アスカは、自分を縛っていた何かから漸く抜け出した。
そして、その魂の燃焼に触発されたかのように。
リリィ・M・ブリッジ、彼女もまた自らの剣を執った。
カメラという。ペンという。
それらは決して何かを物理的に倒すことはできないが、
何かを人に伝えるということができた。
人の思いを、真実を伝える、それが彼女の戦いだった。


残された二人。
ウィンフィールドは駆け出そうとするが、それを制止する。
「私だって、覇道財閥総帥ですのよ。これぐらいの距離が何です、自分の足で行けますわ。
 いえ、今は自分の足で行かなければならないのです」
そう言って、着用していた衣類を脱ぎ、抱える。
着飾った衣類の下には、戦いの為の服があった。
着飾った容姿の下には、戦いの為の意志があった。
そして、二人は駆け出した。
今頃はメイド達が頑張っている。今頑張らなければならないのは、私だ。

覇道瑠璃、彼女もまた司令室にて自らの力を振るうだろう。
それらもまた、決して何かを物理的に倒すことはできないが、
人を指揮し、助けることができた。
自らが直接戦わずとも、彼らの『後ろ』を徹底的に守る。それが彼女の戦いだった。

人の魂の燃焼というものは、何故こうも伝播するものなのだろうか―――
223デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/17(日) 19:43:21 ID:???
「なんてこったい。まさかあの○チ○○相手に、
 ここまで追いつめられるたぁ思ってなかったぜ」
「汝は油断が過ぎるのだ。妾は常に気を抜くなとは言っている筈だが。
 まずはこのトリモチとかいうのをどうにかせねば……!」
ダメージは割と厳しいところまでいっている。
あれからさらに、破壊ロボまで攻撃に加わった。
特殊弾頭のミサイルなのだろう、デモンベインに相当な損傷を与えるには十分だった。
『ぐわっははははははぁ!! どうだ、諦めたか大十字九郎。
 今回こそはおとなしく負けを認めるのだな。三回まわってボギーワンすれば命は見逃してやるのである』
『博士、そのネタは使用予定があるみたいロボ』
『む、そうであるか。楽屋ネタは嫌われる傾向にあるのでな、ならばこうしようではないか。
 三回まわってゴッド土下座すれば命は見逃してやるのであーる』
『なんて勝手なっ!』
『ああ、動くでないぞ、そこな少年。少しでもデータを弄ればドカン! であるからな』
『くっ……止めてください! 僕には彼を一方的に嬲る理由がない!
 こんなことをしたら、デモンベインが! あの二人が!』
『我輩には、ある。大十字九郎にはほんのちょっとだけ積年の恨みが積み重なっているのである!』
『博士、エルザはいつまでツッコミすればいいロボ?』
「キラ……こんな時くらい、自分の心配しとけよ」
キラは、実はそこまで悪い奴じゃないらしい。
ここまで来ても、まだ俺達のことを心配してやがる。
224デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/17(日) 19:46:31 ID:???
「愚直な奴め」
「いいんだよ、アル。あいつも苦しいんだ」
そうして、断鎖術式を起動する。
「俺達も、めいっぱい苦しんで、それで勝たなきゃな、あの○○○イ野郎に!!」
開放。だが、エネルギーが足りない。
デモンベインは宙に浮いていた。まだトリモチは引きちぎれなかった。
だが、二連続。脚は取れた、だが胴体は、腕はまだ。
力の方向が変わり、地面にそのまま激突するところだった。
『もう一度だ!』
声がした瞬間、胴体の、腕のトリモチが裂かれた。
三回目。頭から廃ビルに突っ込み、デモンベインは逆さになった。
腕を使い、頭から跳ね上がるように起きあがる。
声のした方を振り向くと。
「……ったく、来るなら来るでもう少し早く来いよ」
真紅の機体が、投擲したであろう兵器を掴んだところだった。
「あ、あれは我が断章の力、ロイガーとツァール!」
「知っているのか雷電!?」
「誰が雷電だこのうつけが! しかし、何故妾の断章を、あやつが……」
「そんなことはどうでもいいさ。それより今は、奴を倒す」
見た目はちっぽけだが、闘志は俺達と変わりない。
魔術武装を得たMS、か。
『やるぞ、九郎』
「おう、シン」
心強いこと、この上ないぜ!

「さあ覚悟しな(自主規制)野郎!」「あんたを討ってやる。俺達がな!」
225ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/17(日) 19:53:15 ID:???
投下終了。

今回の投下分は、「燃え病の発病、そして感染」でした。
機神咆吼では取って付けたような出番しかなかったロイガー&ツァール。
飛翔では九朔の武器として活躍しましたね。
今回、ほぼノリでつけてしまいました。
これに限らず文章の全てがノリなので、
もしかしたら上手くできてないかもしれませんがご了承を。

ちなみに、この作品でのロイガー&ツァールはこんな感じです。
「若干大きめのナイフに剣。連結もでき、手裏剣状の形態の他に
 両刃剣として振り回すこともできる」

そんなこんなで、規制にひっかかっていたですべのひとでした。
また憎悪の空より。
226通常の名無しさんの3倍:2006/12/17(日) 20:02:27 ID:???
マジGJ!
最初シンに語りかけてるのが■■■■■■■■■■に思えて、ビビったのは内緒だ。
227通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 00:27:32 ID:???
乙!
最初の方のインパルスに乗ってからトゥーソードを手なずけたシーンがよくわからなかったが恐らく俺の読解力がないせいでしょ
このシーンがPC版ならあーんなになるんだろなー
Godjobですた
228通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 01:20:12 ID:???
GJ
以下ふと思いついた妄想

かつては家族の敵と憎んだカガリ・ユラ・アスハを
様々な出会いと別れ誤解と和解を繰り返し愛するようになるシン・アスカ。

だが、人の夢の極限との決戦に破れ、邪神・這い寄る負債によって過去の世界へ幽閉されてしまう。
其処でであった死に逝く少年「私の名はウズミ・ナラ・アスハ」

己の先に待ち受ける運命を知りながらオーブの発展に力を注ぐ『ウズミ』
「お嬢さん、紹介しよう
オーブの魂の具現、アカツキだ」

迫り来る連合軍、『ウズミ』はそれがどんな結果をもたらすのか、身をもって知りながらオーブの理念を選択する。
だがそれは、邪神・這い寄る負債の干渉から「彼女」を守る為のものだった。



シン・アスカが帰ってこなかったメサイア攻防戦から1年、『ウズミ』の書斎から見つけた日記を胸に
万感の思いを込めてその言葉を口にする
「おかえり、シン」

『彼女』を引き取り初めての夕方、『ウズミ』の帰宅を迎える彼女にこの一瞬だけはかつての「自分」に帰り答える
「ただいま、カガリ」



シン=ウズミ=鋼造(九郎)
カガリ=姫さん
真ウズミ=真鋼造
229通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 14:15:41 ID:???
>>227
俺はインパルス出現→■■■■■■・■■■■の干渉
卑猥な双子は影の…

と思ったが
230通常の名無しさんの3倍:2006/12/19(火) 00:37:37 ID:???
最近楽しすぎるから困る
231通常の名無しさんの3倍:2006/12/19(火) 00:56:48 ID:???
なんかココのお絵かき板とかあったら楽しそうだなとかオモタ
232通常の名無しさんの3倍:2006/12/19(火) 17:27:11 ID:???
レンタル画像掲示板でも借りてきてURLをUPすればリンクとかまとめサイトから貼ってくれるんでね?
233通常の名無しさんの3倍:2006/12/20(水) 19:36:40 ID:???
作ってみた、管理ガンバルからよろしく

板の名前募集〜
234通常の名無しさんの3倍:2006/12/20(水) 19:37:34 ID:???
アドわすれてた・・・orz

http://oekaki1.basso.to/user72/SEEDBANE/
235通常の名無しさんの3倍:2006/12/20(水) 22:42:37 ID:???
乙です

んー、しかし名前案が思い付かない
236通常の名無しさんの3倍:2006/12/21(木) 00:55:43 ID:???
なんだかずいぶんと壮大なスレになってきたなww
>>234
レンタル料とかあんの?
237通常の名無しさんの3倍:2006/12/21(木) 12:52:24 ID:???
二次元合体スーパーウェスト無敵ロボ28號SEED〜君の画力は僕に似ている〜


いまいち良い電波じゃないな。
238通常の名無しさんの3倍:2006/12/21(木) 15:53:25 ID:???
アウグストゥスの落書き帳〜これでも赤服なのよ〜
239通常の名無しさんの3倍:2006/12/21(木) 23:52:33 ID:???
Wikiに登録してきた
240通常の名無しさんの3倍:2006/12/22(金) 01:37:17 ID:???
んで、この絵板って何書きゃいいの?
もちろんエロは禁止?
241通常の名無しさんの3倍:2006/12/22(金) 09:49:15 ID:???
>>236
無料でごわす、だから機能は期待するなでごわす

>>238
おお、ありがとうでごわす

>>240
エロスはホドホドに、せいぜいアニメレベルで

まぁドラム缶なストライクとか、マギウスシンアスカとか、3バカとキチガイとか、コラボな絵でも描いてくれ
もちろんデモベや種の単体でもOKでごわす
242通常の名無しさんの3倍:2006/12/22(金) 12:26:54 ID:???
ア○ス乙
243通常の名無しさんの3倍:2006/12/22(金) 12:47:56 ID:???
28號DX、通称デモンペインを倒すために彼等は立ち上がる。
次回、汝、虚ろなる痛み『外神合体ファントムペイン』
244通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 01:05:30 ID:???
>>241
エロスはアニメレベル!?
な、なら百合まがいの事をしている
アルたんとマユたんを書いてもまったく問題はないよな?!(*´д`*)ハァハァ
245通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 02:50:03 ID:???
よし、そこまで言うなら描け 逃げるなよ?
246通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 12:49:24 ID:???
ギル「唐突だがミネルバにパイロットの補充人員を送ろうと思う。受け取ってくれたまえ」
ウェイトリィ「…ヨグソトース…」
タリア「議長。お気持ちは嬉しいのですが、せめて人間をよこしてください」
ギル「因みに彼にはグフ・イグナイテッドに乗って貰うことになっている」
タリア「人の話を聞けよ」
ウェイトリィ「イグナイイ、イグナイイ!」
ギル「ほら、彼もこんなにやる気じゃないか」
247通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 13:14:52 ID:???
ちょw
248通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 15:23:18 ID:???
やっぱグフはなにか邪神の力があるのか・・・
249通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 15:49:45 ID:???
イグは蛇の邪神だからな、ヒートロッドなんか蛇っぽいし。
でもヨグパパンとは関係ないしな……
250通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 18:39:53 ID:???
マユケーに機械語訳版ネクロノミコンをインストールしたらマユそっくりの幼女になっちゃいました、
って言うネタは蝶既出?
251通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 19:34:25 ID:???
ネタとしては似たのが既出だが誰かの作品に出たことはないな
252ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 00:09:22 ID:???
どうも、ですべのひとです。
とうとう絵板が立ちましたね。これは予想外。
これからどんな絵で絵板が埋められるか、今から楽しみです。

では、投下に。
253デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 00:13:06 ID:???
そびえ立つ白亜の城塞。
汚されようとも、傷つけられようとも、不屈にして不沈。
無垢なる刃。

並び立つ真紅の勇士。
その純粋なる理不尽への憎悪は、総てを砕く。
気高き刃。

果たして、此処に誕生したのは、時を超え実現した荒唐無稽な二刀流(トゥーソード)。

「年貢の納め時だな、ドクターウェスト!」
『ぬぐぐ……なぁらば、此方も陸自を遥かに超越する命中率を誇る
 この新兵器「ハイパーメガトリモチランチャー」と我輩の魂のドリルで
 正々堂々と受けて立ってやるのである!』
なにもこいつにまで魂の燃焼が伝播せんでも。

そして、奴の砲撃が始まる。
腕部、そして上の面から発射されるミサイルの雨で動きを止め、
トリモチで捕縛していたぶるつもりだろう、おそらく。
「シン!」
前方に偃月刀を投げる。
ミサイルが爆散。
偃月刀は弧を描きながら飛び、そこにインパルスの陰。
シンは飛び上がることでミサイルを回避、さらに偃月刀を足場にすることで、
トマホークミサイルと腕部ミサイル、両方の死角たる角度に飛び込んだ。
其処に、絶妙なタイミングでフリーダムの乱入―――読めていた。
『ぶっ!?』
254デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 00:18:40 ID:???
実は、シンが乗ったのは、『偃月刀を写したニトクリスの鏡』。
実際投げた方は、ミサイルを突き破った時には隠してあった。
横に投げたそれは縦向きとなり、フリーダムが割って入ろうとした時に
思いっきり衝突するという心算だった。すまん、キラ。
「あやつも不憫だな。よりによって○チ○○に捕まるとは」
まったくだ。
お前はいい友達……じゃないな、少なくとも。
とにかく絡んできた人外がいけないのだよ。

「覚悟、ドクターウェスト!!」
ツァールを振り下ろす。
トリモチの砲身をばっさり切断。
『な、なんとぉぉ!!』
これで終わりではない。終わらない。
ロイガーをドラム缶にぶっ刺し、一気にはね上がる。
狙いは上からミサイル発射口を破壊する攻撃、
此処からならドリルも間に合いはしな―――
「おわぁぁぁぁ!?」
信じられない、間に合ってた。
吹き飛ばされ、廃ビルに衝突。
いや、まだ刺さってる……!? エネルギーが!

『のわっはっはっはっは!!
 ひっかかってやーんの、m9(^д^)プギャー』
『博士、うるさいロボ』
『………………』
あ、傷ついてる。
255デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 00:22:05 ID:???
『ま、まあよい。我輩の開発したこの切札
 「ドリルトルネードクラッシャーグラインド」の調整は完璧であることがわかったのであるからな』
「あー、元ネタそれってもしかして戻ってこないアレか?
 4〜5年前にリメイクされた作品だったけど、熱かったなあ、あれ……」
『……おーい、シン』
「どうしたんだ、九郎?」
『いや、そこ……』
「あ」
灰になっちゃってるよ。

『こんな……たかが乱入者の小僧に我輩のネタを読まれるなど有り得んのである! 断じてッ!
 それにあれは我輩がパクったに非ず!』
いやまあ、俺の世界とは時系列が違うわけですが。
「調子狂う……」
しかし実際問題苦しいは苦しい。
トリモチはなくなったが、ミサイルが残っていた。
おまけに機関砲まで乱射弾幕が激しすぎて、エネルギーがもたない。
PS系の装甲はエネルギーが切れると脆い。そして充電手段は…

そんな時。
『シンさん、聞こえますか?』
「総帥!?」
覇道総帥からの通信だ。どうやら間に合ったらしい。
『フォースシルエットは高機動戦闘用でしたわね?
 こちらからシルエットを転送します、指定座標にて換装を!』
「りょ、了解!」
って、待て。
換装システムに関しては少ししか話をしていない筈だ。
……まあ、インパルスのシルエットを換えてあったんだ、有り得ない話じゃない。
256デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 00:24:01 ID:???
「九郎、インパルスは装備を換装するから少し離脱する。
 終わるまで足止めを!」
『わかった、あまり時間かけるなよ!』
『全く、こんな時に離脱か。手間のかかる機体のようだな、それは!
 換装が終わるまでもなく片づけてやるわ!』
……仕方ない。かなり斜め上のコンセプトなんだから、この機体は。

指定座標に到達、急いでソードシルエットを切り放す。
「これでよし……総帥!」
『虚数展開カタパルト、展開!』
そして、空に陣が浮かび、其処からフォースシルエットが具現化する。
いや、冗談抜きですげぇ、これ。
そしてさほど時間もかからずフォースシルエット装着完了。
「よし、行けぇぇぇッ!!」
十分にエネルギーが回復したインパルスは、紅き翼を用いて空を舞う。
『シン! 思ったより早かったな!』
「すまない、戦線に復帰する!」
見ればデモンベインは、フリーダムの暴走に加えてのドラム缶の援護で、
近付くことができないでいるようだ。
『ぬぬ、また新顔であるか』
―――残念だったな、その答えは30点だ!
257デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 00:26:29 ID:???
換装したインパルスはカラーリングも、性能も大幅に変化する。
「引き付けて……こうだ!」
先程より機動力に重点を置いたこれならば、ミサイルを回避することも難しいことではない。
捌けない分はロイガー、ツァールで斬り払う。
「踏み込みが足りん! 非力なんだよ! 狙いが甘い!」
……そういや、赤服もエリート兵のひとつだよな。
そして、エンゲージ。
「17に分割してやる!」
『お、おのれぇぇぇ!!』
振り抜いて、刺し貫き、改めてこの切味を確認する。
異常だ。
これなら、例えばあのドリルでさえも……
『えぇい、今である! エルザ!』
『ドリルでルンルンくるるんるん、今日のドリルは空を飛ぶロボ』
無言でロイガーとツァールを連結させる。
そう、これなら―――

ザンッ!

   ―――斬り崩せる!
『ば、馬鹿なぁぁぁ!? わ、我輩が丹誠込めて造り上げた夢のドリルが……
 ぜん……めつめつめつめつ……』
「これで終わり……っ!?」
邪魔が入った。フリーダムか!
『撃ちたくない! 撃たせないでぇ!!』
「今回ばかりはまともな発言に聞こえるよ、それ」
……私情は抜きにしよう。今回はあいつだって被害者だ。
258デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 00:28:51 ID:???
「こなくそっ!!」
放たれたフルバーストを回避。
流れ弾がドラム缶に全部ヒットしたのは気にしないでおこう。
「くそっ、フリーダム!!」
『僕だってこんな事好きでやってるわけじゃ!』
だぁぁ、わかったからいちいち返すな!
相手はサーベル二刀流、対する此方も同じ。
―――受け止める!
鍔競り合いも程々に、強引に距離をとろうとして……
『アトラック=ナチャ!』
デモンベインの髪が伸びて、フリーダムの自由を奪う。
『シン、頭を潰すぞ!』
「了解!」
デモンベインが偃月刀を構える。
インパルスにも両刃にした剣を構えさせる。
「「覚悟ォォォ!!」」
『え、えぇぇぇぇぇぇ!?』
『……なんかデジャヴュを感じるんだけど、それ』
『破壊ロボの半分はネタでできていますロボ』

キ○○○は バラバラに なった

『えぇい、パワーダウンだと!?
 ……仕方あるまい。では皆さん、やわらか戦車の心はひとつ!』
『退却〜ロボ』
脱出ポッドらしきものを切り放す破壊ロボ。
……というかそれ、頭だったんかい。
『ちょ、何で僕までぇぇ!?』
アトラック=ナチャから抜け出したフリーダムも後についていく。
最早奴らの操り人形だ。
259デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 00:30:55 ID:???
「迂濶に追撃できないな、これは」
『ああ、全くだ』
『……汝ら、あの電波が増えても構わんのか?』
「いや、もうこれはどうしようもない」
『デモンベインの損傷も酷いしな』
『予想以上に薄情だな』
いや、あいつには相当の煮え湯飲まされてきたし。
あとは……
『……そういうことか。そこの汝』
「俺か」
『痛みはまだ残っているな』
……驚きだ、見透かされてた。
『汝はこれまで魔術と関わりがなかった。
 それが急にロイガーやツァールなど、何の過負荷もなしに使えるものか。
 呼び出せただけで奇跡ぞ』
ぶっちゃけると奇跡に近いんだが。
『この状態では、追跡もままならんな。仕方なかろう。
 無理をして汝まで潰れられたら困る』
「……悪い」

こうして、俺達はかろうじて○○ガ○に勝利した。

『たぁすけてぇぇぇぇぇぇ…………』

約一名の尊い犠牲と共に。
260ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 00:33:44 ID:???
投下終了。おそらく次で三話は片づきます。
しかし、クリスマスではまだ学校……
がっかりだよ!

では、今日はこれで。
今年最後の投下は早い段階で済ませたいものです。
261通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 01:53:41 ID:???
キチ○■に連れ去られた電波…南無!

………次回嬉々として襲い掛かってくる姿しか思い浮かばないのは何故だろう…?
それと魔導書を持たないシンに携帯(影の細工済み?)を媒介に召喚された双子はどうなるんだろうか…
もしかしてアルの様に擬人化形態で憑いて来るのか?
262通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 02:20:02 ID:???
む、一つだけ突っ込みを。
インパルスのシルエットはストライクのように外部バッテリーの役割は持ってなかったはず。
263ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 02:48:22 ID:???
うあんっ、ストライクと混同していたようですね。
……どうしよう、いい案が思いつかないorz
264通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 02:49:14 ID:???
虚数展開カタパルトからデュートリオンビーム照射とか?
265ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 03:14:42 ID:???
む、その業がありましたか。
では、その部分を編集。

=====

指定座標に到達、急いでソードシルエットを切り放す。
「これでよし……総帥!」
『虚数展開カタパルト、展開!』
そして、空に陣が浮かび、其処からフォースシルエットが具現化する。
いや、冗談抜きですげぇ、これ。
そしてさほど時間もかからずフォースシルエット装着完了。
『それと、こんなこともあろうかと
 送電システムを作らせていただきました。
 急ごしらえですが、動作は保証します』
そして、空からビームが降ってくる。
これはすげぇどころじゃない。覇道財閥の力は化物か。
というか、あんたら俺が戦力になること前提で仕込んでないか。
……しかし、準備は万端であるに越したことはないな、と思った。
今回は素直に感謝すべきだな。
「よし、行けぇぇぇッ!!」
送電ビームを受けて十分にエネルギーが回復したインパルスは、
紅き翼を用いて空を舞う。
266通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 03:51:41 ID:???
桃色電波の汚染vs真性電波
どっちが勝っても碌なことにならないですね

次出てくるときは
フリーダムが原形を止めているとは思えないですね
・・・はっ、もしや
>217の名前をここで使うという深慮遠謀?
267通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 04:19:27 ID:???
おっ、早速絵板に新しい書き込みが
268ですべのひと@番外 ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 04:51:29 ID:???
なら書くしかないじゃないか!

注1:これは1話終了時〜3話開始時の幕間です。
注2:ちょっとシチュエーションが違うかもしれませんがご了承ください。
注3:ほのぼのしてます。ロボ分はありません。

では、即興で思いついた番外編を投下します。
269ですべのひと@番外 ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 04:53:47 ID:???
番外編「an encounter with UNKNOWN」

「『逃げるな、生きる方が戦いだ』。なんと響きのいい言葉か―――!」
それで俺のとこにたかりに来られても困るんだが。

大十字九郎。
最強の魔導書「ネクロノミコン」と、鬼械神「デモンベイン」を駆る男。
幾度となくアーカムシティを守り抜いた男。

そして、俺の知る中で情けない奴ランキング第三位に堂々ランクインしそうな男。
その大十字九郎が今、俺の目の前にいる。

「いや、それがさ。今日ここに来たのは……」
「ライカさんにたかろうとして失敗した」
「グギュグバァッ!?」
「わかりやすいな、お前」
いつもなら九郎は、昼飯の前にはライカさんの教会に飯をたかりに行くはずだ。
理由は勿論、金がないから。
デモンベインを使うたびに、壊れたビル等の損害で給料がさっ引かれるらしい。
つまり、己を削って街を守る。
言葉にしてみるとやけに綺麗事に聞こえるが、実際本人は生きるために必死なのである。
なんというか、同情するよ。
「だからといって、飯をやるとは言ってないんだけどなっ!?」
「……妾からも頼む。いくらなんでもこの状態で我等は戦えぬ」
そう言って俺を見上げてくるのは、ネクロノミコン原本「アル・アジフ」―――の、精霊。
既に千年くらいは生きてるらしいが、見た目は少女そのものだ。
だからさ、なんというか……

『おにぃちゃん』

思い出すわけだ。
270ですべのひと@番外 ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 04:55:28 ID:???
冷蔵庫と財布の中身を確認する。金には少しばかりの余裕があった。
ここで死なれても困る。……大きく溜息ひとつ。本気で死にそうで困るし。
あと、この二人だったら本気で猫も食いそうで怖い。それは某ラ○クラフト御大に失礼だ。
「……今回だけだからな」
「おおっ!」「やれやれ、これでやっとまともな食事にありつける」
「もう絶対必ず未来永劫100%確実に今回だけだからなっ!?」
「「めっしーめしめしめっしめし〜♪」」
絶対わかってない。
ああ、こいつらまた来るな。失敗したかな。
……しかし、ここで退けないのが俺だったりする。
「全く、しっかり節約はしとけよ」
「俺が並大抵の節約をしないとでもお思いか?」
「飯作ってくる」
聞かなかったことにしておこう。というかなかったことに。
271ですべのひと@番外 ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 04:56:34 ID:???
暇になった。
我等にはやるべきことがない。待つ以外には。
「わーすげぇ、ベッドまであんのか。シンは待遇いいよなぁ」
だからといって、他人の部屋を物色するのは流石にどうかと思うぞ。
しかし言われてみれば、我等の部屋と比べるとかなり良質の部屋のようだ。
シン、少し汝が羨ましくなってきたぞ。
(……もっとも、九郎の生活が酷いだけか)
全く。少しは我が主にも見習ってほしいものだ。
たまにはバイトのひとつやふたつもしてみんか。
そう思って、視線を九郎に向けようとした時。

『はい、マユでーす』

「にゃにゃぁっ!?」
「ブルァァァァ!?」
心底びっくらこいた。二人同時に。

『でもごめんなさい、今マユはお話できません』
しゃ、しゃしゃしゃしゃ喋っておるではないか。
ななななんだこの声は。その妙な小箱から聞こえてきおったが。
謎だ。魔法でもこのようなことは起こせぬ。
これは真逆、未来の超技術、いや蝶技術とでもいうものなのか!?
272ですべのひと@番外 ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 04:57:34 ID:???
「あ……ありのままさっき起こった事を話すぜ!
 『おれがプラスチックの小箱を落としたと
  思ったら見知らぬ女の声が聞こえてきた』
 魔術だとか通信機だとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……」
「踏んでないだろうな」
「ま、真逆。あのようなオーバーテクノロジーの塊など迂闊に触れるか、うつけが!!」
「妙に俗っぽいな、あんた。つーかこの時代に通信機はなかったのか?」
しかしきょどりすぎだ、こいつら。
枕元に携帯を充電して置きっぱなしだったのがいけなかったのか。
データは何一つ消えてなかった。とりあえず安心だ。
「さて、飯もできたし、食うぞ」
「いっただっきまーす!」
あんたはとりあえず遠慮というものを知れ、大十字九郎。
「…………」
アル、それもそれで黙りすぎだ。
というか、どうしたんだ? せっかくの飯に手をつけずに俯いて。

あ、そうか。

「携帯、触ってみたいのか?」
「ッ!? んななななな、何を言うか!」
「いや、多分興味あるだろうと思ってさ、その調子なら。
 ……俺の目の届くとこだったらいいけど、あまり弄るなよ」
「ほ、本当に……いいのか?」
おずおずと切り出してくるところなんてさ、あー、ダメだ、こういうのは弱い。
いいか、俺はロリコンじゃない。決してロリコンじゃない。
「いいよ。あんた達には助けてもらったし」
ただ、アルの仕草は、いちいちマユを思い出させるところがたまにあるんだ。
救い、か。此処に来てからそればっか見つかるのって、少し哀しいかな……
「ん、うまい! なかなか料理上手いなぁ、お前」
あんたは空気を読め。
273ですべのひと@番外 ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 05:03:55 ID:???
それから、アルは携帯の中に入っていたゲームというものに熱中している。
シンに教えてもらって、まだまだ不慣れなところはあるものの、
けっこう楽しんでるみたいだ。
……平和、だな。
こういう小さなことで、そうやって思えるのは、アルと一緒に戦ってきてから。
「ほんっと、不思議な奴」
小さな幸せ。
今はまだ、戦士に休日を。
アルの断片のことも、シンを元の世界に戻すことも、俺の懐事情も忘れて。
今はまだ、戦士に休日を。
「余裕できたら、日雇いでも探してみるかな……?」

夜になった。
一日が終わりを告げる。
「マユ……お兄ちゃんな、こっちでも何とかやっていけそうだよ。
 みんないい奴ばかりでさ。CEのように、ドロドロした、なんというか、
 狂気とか、そういうのみたいな……それがないんだ。
 みんな自分なりに、前向きに頑張ってるというか」
携帯に話してる時点で、端から見れば俺は変態認定だろうな。
だけど、俺がこの世界の中で、CEでの思い出を繋ぐのは、これとインパルスだけなんだ。
「確かにもとの世界には帰りたいよ。けど、帰る方法が見つかるまでは、
 暫くこの世界にいるのも悪くないかな、って。マユはどう思うかな?」
話しかける。まるで、妹がこの世にいるかのように。
『はい、マユでーす。でもごめんなさい、今マユはお話できません』
心なしか、今日はその声がいつもより明るく聞こえた気がする。
274ですべのひと@番外 ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 05:06:47 ID:???
というわけで、単発のお話でした。
絵とは違いますね、話の流れからしてちびアルになってないw

そして、彼がこの世界の狂気に触れるのは、
この話から暫くした後だったりしないでもない……(合掌
275通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 05:12:56 ID:???
乙!
仕事が早いね
276通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 06:57:29 ID:???
携帯から流れる声がドクターウエストになるっている悪夢をみた。
277通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 08:05:29 ID:???
でもエルザにしこたま殴られてる最中だからお話できないんだろ?
「ガツッ! ガツッ!」って一定間隔で何かを打ちつける音が流れるだけで。
278通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 09:14:43 ID:???
シンのイサム化に吹いた
声優ネタでウエストにもやって欲しい感もあるような
そう言えばローゼンの出来が悪くて種死状態やった、妄想主はなんと思うだろう?
俺は蒼い子が不憫だとおもた



痔「奪われてたんだ、殺されたんだ、理不尽に出番が奪われたんだ、凌辱もされずただただ忘却の彼方へと忘れ去られようとされてたんだ」
遺「お、おいどうしたディアッカ」
痔「世界には嘆きと憎しみが溢れていた。それは活躍の場を奪われた子の母の叫び、それは理不尽に殺された三人娘の嘆き。だけどこれは怨鎖じゃない。」
そして読みあげられる聖句
忘却の空より来たりて―――
活躍の想いを胸に―――
我等は出番の権利を捕る―――
痔&遺「何時無垢なる刄デバンベイン!」

シホ「それじゃ出番を断ち切られるがな……」
遺「!?待てディアッカ!総ては監督の策略だ!」
279264:2006/12/24(日) 09:22:09 ID:???
>>265
書き捨てて寝落ちしたら採用されてたwwwwwwwww
乙であります。
280通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 15:25:52 ID:???
>>276で電波受信
『はいはい、こちらアウグトゥス 地球皇帝!アウグストゥスでぇす
んでもごめんなーさい、今手が放せないので喋れな〜いぃ!
Pぃいーと鳴ったら大いなる"C"に(ry』

駄目だ何書いてんだ俺…
281通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 15:29:52 ID:???
>>280
ただでさえギアスと某ツンデレゲーで俺の頭がいい感じで汚染されてるのに
さらなる電波を浴びせるなw
282ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 21:14:27 ID:???
毎週土日はデスティニーベイン。
どうも、再びですべのひとです。

なんとか書き上がりました。
世はクリスマスですね。
……学校では課題でクルシミマス、って笑えない状況なのですが。

とりあえず今日の投下分をば。
283デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 21:16:51 ID:???
格納されたデモンベインの周りを慌ただしく駆け回る機械。
それは自動的に機体を修理してくれる「トイ・リアニメーター」だそうだ。
こんなのがミネルバに配備されたらヨウランやヴィーノ達は泣くぞ。

そのデモンベインの横にウィンダム、そしてインパルス。
基本シルエットはソードとフォースがあり、
ソードには余った予備の一本が新たにマウントされている。
エクスカリバーは一本消費したし。
あとはフライヤーもまた一式。
よくここまで集まったな。

「改めて見ると、出来すぎてる気もしないでもないな」
そう、今日は特にご都合主義が酷い。
虚数展開カタパルトから、インパルスの唐突な出現。
恐るべき性能の武器。
そして、マユの携帯に起こった異常。

本当に何が起こったのか。
ただ今は、マユの画像だけが携帯の画面を埋め尽す。
284デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 21:23:49 ID:???
携帯をぼうっと眺めている内に、覇道総帥達が来た。
「今回はご協力ありがとうございます、シンさん」
「いえ、俺も無我夢中でしたし。
 それに、フリーダムも……」
「過ぎたことを悔いても仕方がありませんわ」
しかし、今回の件でフリーダムが敵の手に渡った。
ということは、この時代にない核動力MSの技術が渡ってしまった。
責任は取らなければならない。
「総帥、俺もブラックロッジと戦います」
「……本当によろしいのですか?」
「はい。俺も、この時代に深く関わりすぎたみたいです」
犯罪組織単体ならまだいい。
しかし、此処から他国に技術が渡るだけで未来は崩壊する。
……まずは、ブラックロッジという大元を立たなければ、
不安で元の時代に帰れない。

自分への言い訳だな。
本当は、理不尽な悪を許せないって、ちっぽけでガキ臭い正義感のせいだ。
「……ありがとうございます。助かりますわ。
 では、近いうちにこの基地を案内しますので」
「すみません、総帥」

戦争はヒーローごっこじゃない。
けど、此処で一回ヒーローやってしまえば、退くわけにはいかない。
これならあんただって納得はさせる自信があるぞ、アスラン。
俺は自分から絶対に逃げない。
285デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 21:25:56 ID:???
それに、だ。
「……汝、妾からもよいか」
大方の予想通り、今度はアルが口を挟んできた。
「汝、いつから魔術が使えるようになった?」
「実感も、使えたかどうかも全くない」
「では、何か不可思議な出来事でもよい」
……一瞬、「影」の話をしようかと思ったけど、やめた。
この話はアルにしちゃいけない、という一種の確信があった。
ということで、今日の事をなるべく正確に話した。

 ―かくかくしかじか―

「ってことは、この携帯……電話、だよな? の中にその化け物が?」
九郎が核心を突く。
そうだ、あの後はどうなったんだ。
気づいたら携帯がおかしくなっていたし。
本当に、いるかもしれない。
「俺は、そのときもうやけくそだったからわからない」
「わたくしも、わかりかねますわ。
 怪物らしきものがシンさんとぶつかる寸前に光が溢れて、目を閉じてしまいました」
……謎だ。
「だが、この携帯に魔術的な何かを感じるのは確実だ。
 でなければ、あんなものは扱えん」
確かに、あの武器が魔術に関わるものだとすれば納得はできる。
「むう……どこにあるのか正確に掴めねば、いくら妾とて断章を回収することは叶わぬ」
286デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 21:28:58 ID:???
「そうか……悪い」
「気にするこたぁねーよ、まだページはたくさん残ってるんだ。
 ロイガーにツァールなら、俺が使う機会は殆んどないし」
「そうだな。シン、それはまだ汝に預けておく。
 しかるべき時が来たら返してもらうぞ」
術式兵装、ロイガー・ツァール。
正直気味が悪いが、その力は絶大だ。
使用中は負担かかりすぎるけど。
「なに、魔術関連で足りないものは努力で補えばよい。
 我等ができるところまで強力サポート致します、だ。
 それに汝には資質がある。妾が保証しよう」
……魔術の力、か。
そういうオカルト染みたものとは無縁だと思ってたけど、
つくづく人生というものはわからないものだ。
「そして、その力でフリーダムを連れだして来るのだ。
 汝らの世界のものは、在るべきところに還さねばならぬ」
全くだ。
その原因があんたの断章じゃなかったらまともなセリフだったんだけどな。
287デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 21:30:57 ID:???
「ところで、汝。その肩のものは何だ?」
「へ?」
言われて気づく。
肩のところに、紅と蒼の帽子がある。
嫌な予感。

「「挨拶」」

帽子から体が生えてきた。
いや そのりくつは おかしい。
「母様、お初にお目にかかります」
「マスター、お初にお目にかかります」
……なんだ、これ。
まるで今日遭った化け物の頭身を縮めたような。
「汝ら、まさかロイガーにツァール!」
「「はい、母様」」

この瞬間、様々な理不尽に侵蝕され続けていた俺の理解力は、とうとう限界を越えた。
「あ、あんたら一体なんなんだぁ――――――っ!?」

もつかな、SAN値。


PHASE-3「Life Goes On」
phase shift down...
288デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 21:31:53 ID:???
     ―次回予告―
戦いへの意思を新たにしたシンだったが、
一気に襲いかかってきた騒動に悪戦苦闘を強いられる。
一方、フリーダムと共にブラックロッジに連れていかれたキラ。
彼もまた、混沌の渦中に身を置く事となってしまう。
次回、機神咆吼デスティニーベイン
PHASE-4「PRIDE」
混迷の世を、生き残れ! フリーダム!

注:予定は特番等で変更される可能性がありますのでご注意ください
289ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/24(日) 21:34:25 ID:???
投下終了。
次回は、本編を進めるか、外伝的ストーリーを展開するかになりそうです。
もしかすると、今年中にもう一度投下できるかも?

ではでは、また祈りの空より来たりて。
290通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 21:37:02 ID:???
乙でした。
なぜか、予告が千の貌を持つ神様の声に脳内再生されてし
291通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 21:41:16 ID:???
乙です!

何はともあれ最後のシンの叫びが彼らしさ大爆発でしたw

そしてガンバレ、キラきゅん。初めて君を応援するよ、私はww
292通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 22:31:40 ID:???
>>290
あんたがそんなこと言うから予告が若本の声にしか聞こえなくなった。

…あれ?
293通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 23:17:29 ID:???
>>291
いつも通りのクラウディウスとカリグラの喧嘩を仲裁しようとして
吹き飛ばされるキラが見える!!
294通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 23:20:28 ID:???
年末年始は特番が多いからな。
他所の特番に潰されるかこっちがスペシャル番組流すか。
喰うか喰われるかだぜ。

ともあれアスランしく乙。
295通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 02:04:57 ID:???
なんか怪電波が飛んできたのでSS書いてしまいました。

お目汚しすみません。

しかも中途半端で終わるので、すみません。

296通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 02:06:15 ID:???
「ふぅ、今日もいい朝ですね。」
あの地球の命運を、否、宇宙の命運を賭けた決戦からもう3ヶ月。
このアーカムシティにようやく平和が訪れた。
人々の暮らしも元道理に――いや、そうでもないか。

あの邪神との決戦の末、勝利をもたらした魔を断つ剣、
アル・アジフと大十字九郎はあの禍々しい門を潜り行方不明。

「あの方達も元気でやっていれば良いのですが・・・」
と、呟いて身支度を整える。
お嬢様も日々、アーカムシティの復興の為頑張っておられるのだ、
執事の私がこのような感傷に浸っていてはどうするのだ。と、自分自身を叱咤する。

(ふむ、アンチクロス戦での被害の復興予定はまだ当分先でしょうね・・・。
奴等の残した魔道書も封印せねばならないでしょうし。
Dr.が居れば多少目処は付くのでしょうが・・・。)

――Dr.ウエスト、あのキチ*イ染みた博士はあの後破壊ロボによって復興作業の支援をしていたが
ふと気が付くと消えてしまっていた。
何かあるはずは無い、とは思っているのだが、一応彼もあの決戦での戦友だ。多少心配はする。

そして日課のロードワークに出ると、数分後―――

「あぁぁああぁあああぁあああぁあぁぁっぁっぁあああ!!!」
張り裂けるような叫び声を耳にする。

「こんな清々しい朝に強姦事件ですか・・・っ」

ひたすらに全速力で声のした方向へ走る。すると、地面に何かが座っていた。

―――――そこには少女が一人。

「大丈夫ですか、お嬢さん。」

―――――オッドアイの少女が一人。

(・・・この少女、どこかで・・・?)

―――――ルルイエ異本と呼ばれた少女が一人。

「・・・ッ!!」

目が合う、意識が削られる、意識が暗転する、景色が変わっていく。

その中で少女が何か言っているようにも、詠っているようにも見えた。

それがウィンフィールドが見たこの世界最後の映像。
297通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 02:07:37 ID:???
気が付けば座りながら寝ていた。
とりあえず体を動かしてみる。
「痛っ・・・、痛たたたた・・・・」
自分の体中に痛みが走るのを感じる。
だが、その痛みにより生きているという実感が生まれるのもまた事実だ。

「・・・そういや、腹、減ったな。」
何故か思ったことが口に出てしまった。
「俺、生きてたんだ・・・。」

(そうだ、あの時俺はキラを庇ってイージスのシールドが直撃したんだっけ。)

「よく生きてるな、俺の体。凄いぞ俺。」
と、柄にも無く言ってみる。
「ってかここは・・・?見た感じ軍事施設っぽいけど・・・」
自分がいたのはコックピットの中だったはず―――、と辺りを見渡す。

横で同じ状況らしい奴と同じタイミングで目が合う。

「・・・・・・誰?」





「痛っ・・・、痛たたた・・・・」

ん、隣で誰か喋ってる・・・。誰だろ・・・。

「・・・そういや、腹、減ったな。」

あ、そういえば僕も出撃してから結構経つから空腹だ。
(なんで、ボクはここに・・・?)
何か隣でぶつぶついってる人は無視して今までの状況を振り返る。
(ボクは・・・確か、アスランを助けようとして、それで・・・)
ストライクに殺されかけた事を思い出し、強運だな。と思う。
(・・・横にいるの誰だろ?)

横を向くと茶髪の人がこっち見てた。

「・・・・・・誰?」
298通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 02:10:36 ID:???
多分同い年だろうか、緑の髪の少年が話しかける。
「えっと、ボクはニコル。ニコル・アマルフィ。」
「あー、俺はサイ。サイ・アーガイルだ。」
お互いぎこちない挨拶を交わす。
「えっと、もしかして、ブリッツの・・・?」
「! じゃあ君はストライクのパイロッ・・・」
「いや、俺はあの戦闘機の方だ。」
と、サイが苦笑して言う。
ニコルはここまで聞いて気が付く。
「じゃあ、ここは連合の!?・・・って訳でも無さそうですね。
それなら二人にして置いておく意味が無い。」
「そうそう、とりあえず現状の把握とここから抜け出す方法でも考えよう。」
と、不意に声が掛かる。
「おや、目が覚めましたか?」

二人の前に執事の格好をした男が現れる。
「えと・・・貴方は?」
見たところ20代前半の男は答える。
「私のことはウィンフィールドと呼んでください。ニコル様。アーガイル様。」

先ほどの自己紹介から聞いていたのだろうか、しっかりと名前は覚えているようだ。

「い、いや。俺の事はサイでいいですよ、どうみても貴方の方が年上ですし・・・!」
「あ、はい!ボクもニコルでいいです!」
「そうですか、ではサイ、ニコル。一つ質問なのですが・・・ここは何処か検討は?」

とりあえず二人は近くの窓へいって外を見る。

「・・・宇宙・・・ですね。」
「・・・俺達、地球にいたよなぁ・・・。」
ふと、サイが何かに気づく。

「まさか・・・嘘だろ?」
「サイ、何か気づいたことでもあったんですか?」
ニコルが顔に疑問を浮かべてきく。
「・・・まさか。いや、けど。ここの景色は・・・」

「・・・ヘリオポリスだ。」
299通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 02:13:21 ID:???
以上でとりあえず投下終了です。

続くかどうかはとりあえず反応見て決めます。

ってか初めて書いたんで変な文章あったらすみませんorz

300通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 02:28:50 ID:???
この時点ではなんとも評価しがたいな。まだ出だしだから
301通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 03:09:20 ID:???
君の運命は動き出している。

もう止められない。

君は書き続けるしかない。
    サイシュウカイ
いつか宇宙の中心に立つ、その時まで。
302通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 03:15:37 ID:???
サイがスカグラに乗ってるってのが何か気になる・・・
まさかとは思うが無印種の視聴途中で打ち切って話の内容自分で調べて無いとか言うオチじゃないだろーな?
303通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 03:19:17 ID:???
すまん、もう眠いんで良くわからんのだが、サイがグラスパーに乗ってた並行世界って事でいいのか?
それとも種でグラスパーに乗ってたのはサイで正しいんだっけか?
そしてさっきから窓の外でk
304通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 03:44:54 ID:???
サイ。
最近クロス系のSS職人に原作知らずに書いてる輩が多いらしい。酷いのになると、クロス先も元も全く見ずに書く香具師もいるとか。
305304:2006/12/25(月) 03:51:26 ID:???
しまった!!!トールだ。
俺も眠くていかれてたらしいorz
306通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 11:34:51 ID:???
サイ・アーガイル:土下座ストライク
トール・ケーニヒ:スカイグラスパー
307通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 15:23:05 ID:???
>>302-306
どうみても俺の記憶違いでした。
本当にありがとうございました。orz


トールの代わりにサイがスカグラで特攻した世界だったって事で・・・
308通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 16:17:00 ID:???
それはそれで面白いな
そしてこの物語の行き着く果てを見てみたい気持ちがいっぱいいっぱいです
309通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 19:20:48 ID:???
なるほどねえ、トールではなくサイが逝ってしまった種世界は考えてもみなかったよ
310通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 20:44:55 ID:???
やっぱ、その場合フレイは死んでみて改めてサイへの想いとかに気づいて、キラの精神ダメージは倍加とkさしそうだにゃ。
もしかしたらトールの生存によって多少、ラクスとの関わり方とかに違いも出てくるか?
311通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 00:47:12 ID:???
とりあえず続き書きました。

他の職人さんが来るまでの繋ぎにでもどうぞ。

312通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 00:48:26 ID:???
( ふむ・・・しかし、厄介なことになりましたね・・・)

とウィンフィールドは現状について考える。

(とりあえずここは彼等が言う様に宇宙であることは間違いない。
やはりルルイエ異本の力で飛ばされたのか?
そもそもこの施設を見るに、私たちの居た所とはまったく違うようですね。
未来か、或いは別世界か・・・)

ウィンフィールド「ニコル、サイ。とりあえず、ここから脱出することを考えましょうか。」

今まで外を見ていた二人がこちらを見る。

ニコル「そうですね、今までどれくらい気を失っていたのかも知りたいですし。」
サイ「とりあえずこの建物の使える設備の把握ぐらいはしておくか。」

そういって互いに辺りを見回す。

ニコル「見た感じ、ヘリオポリスの管理施設みたいですね。
もしかしたら通信施設があるかもしれません。とりあえずここから移動しましょう。
あ、気をつけてくださいね、空気が無いブロックもあるかもしれません。」

ニコルの提案により、通信施設を探すことにした3人は通路に出る。

―――その瞬間。ウィンフィールドの体に嫌な感覚が奔る。

ウィンフィールド「ニコル、サイ。貴方達は先に行って調べてみてください。少し気になることがあるので。」
ニコル「いいですが、何か不審なものでもありました?」
サイ「とりあえず先にいってる。」
と、サイ達を先に行かせる。

サイ達の行った反対側から質量を持った影のようなモノが現れる。

ウィンフィールド「こんな所にまであの街の怪異のようなモノがいるのですか・・・世も末ですね。」

咄嗟に拳を構える。その構えた姿から出る殺気に気づいてか、影が後ずさる。殺気にひるんだように見せかけ、跳躍。
一気に距離を詰め、ウィンフィールドに牙を立てようと口を開き――――その姿が消えたことに驚愕する。

ウィンフィールド「Mr.ブシドーに比べればこのような速度、ハエが止まりますね。」
と言い放ちボディーに思い切り拳を放つ。
当たると同時に影が腹部から臓腑を撒き散らしながら四散する。
313通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 00:49:43 ID:???
(・・・おかしい、私の拳はここまで強かっ――――
成程、貴方が私を強化していたのですか)

と、傍らに無造作に置いてあった本、ルルイエ異本を手に取る。

(貴方が私をここに呼んだ意図は分かりませんが、いいでしょう。
この世界に付き合いますよ。)
等と考えていると後方から声が聞こえる。

ニコル「ウィンフィールドさーん、通信設備が生きてましたー。」

どうやらあちらも無事発見できたらしい、と声のした方向に向かう。
左手に本を携えて。

ウィンフィールド「それで、状況はどのようです?」
ニコル「はい、一応救難信号を出しましたがここは廃墟ですから
下手すればこのままここで一生を終えることになるかもしれません。」
サイ「出来ることなら俺は勘弁したいけどな、そういうの。
一応残してきた人たちが気になるし。」
ニコル「そうですね、ボクも両親の安否は確認したいですし。」

そしてサイが愉快そうに笑う。
ニコル「・・・どうしたんですか?」
サイ「いや、コーディネーターも俺達ナチュラルも考えることは同じなんだなー、って。」
ニコル「そうですね。僕等の中にもナチュラルを嫌う人は居ますが、
こうやって同じ事を考えてるのならいつか分かり合える日が来るかもしれませんね。」

と、二人が親睦を深めてる間にウィンフィールドは考えを深めていった。

(ナチュラル・・・?それにコーディネーター・・・
やはりここは私の見知っている所ではないようですね・・・
しかし、第三者から見てこの世界の住人でない証拠も無い・・・
これは身の振り方を考えなければいけませんね。)

――――――その一方、ヘリオポリス近くの宙域で。

314通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 00:51:06 ID:???


****「議長殿!この我輩が発明したOS゛S-WindawsC.E.XX MS Edition"を使えば機体の性能が
現OSの60%以上も引き出せるのである!
これで地球を占拠したバケモノ共もイチコロであ〜る!」
***「ちなみにSはスーパーのSロボよ」
デュランダル「それは凄いが・・・その名前はどうにかならないかね?Dr.****」

ハイネ「議長!ヘリオポリスから救援信号がでてますが、どうしましょうか?」
デュランダル「・・・ふむ。ヘリオポリスか・・・。奴等の罠かもしれんが・・・
無茶を言ってすまないが行ってくれるかね、ハイネ。」
ハイネ「いえ、議長の頼みならお安い御用です。」
****「おい、そこの幸薄そうな声をしてる茶髪!護衛にエルザも連れて行くのである!」
ハイネ「幸薄そうっていうな!この****!・・・っと議長、失礼な場面お見せしました。」
デュランダル「いや、いいんだ。それよりあそこに人間が居た方が心配だ。」
ハイネ「はっ。では」
***「それじゃあ行ってくるロボ。議長も博士のお守り、よろしく頼むロボ〜」

315通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 00:53:36 ID:???
あー。そんなこんなで2話目完です。

前回みたいに正史と違うところが多々ありますが多分仕様です。
けどもしかしたらミスかもしれませんので変な所があればガシガシ言ってください。

後、この辺はこう直したら読みやすいんじゃね?等の指摘も有ればお願いします。
316通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 09:37:19 ID:???
……まぁ、なんだ。

名前「台詞」

の台本形式は基本的に毛嫌いされるから止めて置いた方が良い。
317通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 10:09:02 ID:???
毛嫌い以前の基本だね。
wikiやまとめページもそういうのはネタ以外だとまず無視されるし。
318通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 12:26:53 ID:???
あー、やっぱりですか。

ついこちらの方が書きやすいのでこうしたのですが、
マズそうなので最初の方の書き方にしておきます。

てかもっとお手本になるような作品を熟読してスキル磨いてきます・・・。
319通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 13:42:39 ID:???
お手本にするなら、丁度良いのより無駄にレベル高いのがいいよ。
自分でやると劣化するからその方が丁度良くなるw
320通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 13:58:16 ID:???
アーミティッジ「……ウェイトリイに『ネクロノミコン』を奪われた」


      ,r"`⌒)ヽ    ノノノ
   〃∩(  人ノ') )  ( ゚∋゚)  トリィ!トリィ!!
   ⊂⌒从(゚ー゚ノ〈  ヾ(ノ )
     `ヽ_っ⌒/⌒c
        ⌒ ⌒
321通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 14:15:05 ID:???
台本形式は、地の文を見せなくても大量のキャラを同時に捌けるので
ドタバタ系ギャグには持ってこい。逆を言うとシリアスとかには全然向いてない。

何事も適材適所。
322通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 19:53:55 ID:???
>>318

折角だからHPL御大の・・・・・・ いややっぱ止め。
好きだけどなラブクラフト御大。

ここはやっぱ何を薦めるべきじゃろうかねえ?
323通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 20:09:06 ID:???
つ『妖神グルメ』
324通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 20:14:06 ID:???
>>323
 何故そこで邪神ハンターを薦めないのかね、君は。
325通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 21:04:23 ID:???
デモベをネタにするならタイタス・クロウ・サーガは読んでおこうや
326通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 21:57:20 ID:???
タイタス・クロウの事件簿あたりがいいんじゃない?
ちと分厚いが文庫だし短編集だし
327通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 21:59:10 ID:???
古橋のも読もうぜ。
328通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 22:16:15 ID:???
いや、ここは意表をついて「黒い仏」を……
329通常の名無しさんの3倍:2006/12/27(水) 01:35:04 ID:???
トール主人公で電波が飛んできた、だが塵骸も混じった電波だった。
試しに投下。




さぁ、混沌に混沌をまぜよう。
いろいろな世界からいろいろな部品を取り出して。
組み合わせてからスープにぼとん。
さぁ、何ができるかな?




目の前に飛来する赤い物体、そのままそれは自分の所へ飛んでくる。
そして、見事に命中。
あぁ、こりゃ自分死んだなと考える。
いや、死ぬまではものすごい大慌てしたが終わってみるとそりゃああっけない。
ミリィは無事だろうか、謝りたいけど死んだらあやまれないよなぁ・・。
サイ、大丈夫かなぁ。俺が死んだせいでますますフレイと険悪にならなきゃいいけど。
カズィには悪いことになったな。どうにか俺の死を乗り越えて欲しいけど・・・・。
あぁ、そうだキラ。お前俺が身代わりになったんだからミリィ守れよ。
あ、でもフレイみたいに横取りは勘弁。

それにしてもどうなるんだ、何も見えないし何も聞こえないし。このまま精神崩壊を待つってか?

 『誰かいるの?』
女の子の声が聞こえる。あぁ、ここにいるけど。
 『もしいるならこっちに来てくれますか?私うごけないんです。』
とりあえず声のするほうに向かう、と言っても動いてるって感覚もないんだが。
 『こっち!!こっちです!!』
すると赤い光の塊のようなものが見えてきた。声はそれからしているようだ。
光の向こうに手を伸ばす人影が見える。自分もそれに向かって手を伸ばす。
お互いの手が触れる。すると、赤い光が俺を飲み込んだ。
330通常の名無しさんの3倍:2006/12/27(水) 01:36:42 ID:???
 「のうわぁぁぁぁっ!!」
 「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!何だ何だ何だーーっ!!」
重なる二つの声、もちろん前者は俺、後者は・・・・・。
 「びっくりした・・・・。気がついたのか。」
俺はベッドに寝かされていた。どうやらどこかの民家の一室のようで、病院ではないようだ。
話しかけてきたのは男、アジア系で年は20代後半から三十代前半くらいだ。
 「あ、はい。どうも。すみません。」
あんまり状況を把握できない俺は変な答え方をする。
 「いや別に構わないさ。それより大変だったんだぜ、あんた。
変な服で倒れてるし、首になんかすっごいタトゥーしてあるし、なんかアルの奴が医者を呼ぶなとか言うし・・・・・。」
まったく・・とぼやく目の前の人物。・・・・・首にタトゥーなんて洒落たものしてたっけ?俺?
窓に映った自分のとなにやら幾何学的模様の赤いタトゥーが俺の首に施してある。
 「あ・・・・あの・・・・俺、トール・ケーニヒって言います。」
とりあえず名前を名乗る。
 「あぁ、ワリィ。俺は九郎、大十字九郎だ。」
そう言って名前を名乗る、日本人、もしくは日系のオーブ人か。
すると扉が開き、一人の少女が入ってきた。
綺麗が銀髪だが年にあわぬ神秘的な雰囲気をもった少女だ。
だが、格好は普通のTシャツにジーンズ、さらに黒いエプロン、髪は邪魔にならないようまとめてある。
 「まったく、汝はいつまでたっても変わらぬな。幼女の次は男色に目覚めたか。」
 「違うわぁ!!第一病院に連れて行くなっていったのはお前だろう!!」
クロウさんが叫ぶ。
 「えっと・・、そっちの子は・・・・。」
俺がそう言うとその子は爆弾発言をした。
 「あぁ、妾か?妾はアル・アジフ・大十字、九郎の妻だ。」

331通常の名無しさんの3倍:2006/12/27(水) 01:37:59 ID:???
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
この人、人間じゃない。と言う目で俺は見つめる。
するとモンのすごい勢いでクロウさんは大否定する。
 「違うぞ違うぞ!!あいつは俺より年下に見えるけどな!!実際は根性ひん曲がったババアで・・・・!!」
 「だれがババアか!!」
幼い姿に似合わないすばやいストレートがクロウさんに決まる。すごいものを見た気がする。
 「それより汝、何処から来た。間違いなく『人』ではあるが、どこか『闇』の匂いがするぞ。」
・・・・・・・・電波?電波ですか?俺は変な宗教に巻き込まれたのか?
父さん母さん。生き残ったけど生きて帰れるかどうかは解らないよ。
とりあえずカトリックにいますぐ改宗して13課が助けに来てくれるのを待とう。
そんなことを考えていた瞬間、あの女の子の声がした。
 『あ・・あの!!それは私です!!』
突然、日本語で叫ぶ声が聞こえてくる。
見ると赤い光が俺の首から出ている。いや・・、首のタトゥーから赤い光が出ている。
次の瞬間、俺の意識は暗転した。
332通常の名無しさんの3倍:2006/12/27(水) 01:39:08 ID:???
私は目を開ける。窓に映っているのはこの体の持ち主の姿ではなく、間違いなく私の姿。
前と違うのは首筋にある鳥のような形をした白と蒼、それにオレンジのタトゥーだ。
そして次の瞬間、この人たちが喋っていたのが英語だと言うことに気づく。
どうしよう・・、リスニングは得意だったけど私喋ったことなんてあんまりない・・。
 「えーっと、I am Misae Makimo・・・・・。」
 「あ・・、あのー、俺日本語解るから。」
慌てて英語で話した私に九郎さんが話しかけてくる。
 「えっと・・・・、私、牧本 美佐江っていいます。」
そうして自己紹介をする。改造人間だとか、そんなことも含めて。
 「と、言うわけで。多分、私はその・・トールの体に寄生して生きてるってことだと思います。」
うぅ・・・・・多分この人達は『こっち』側の人間だと思うけどうまく説明できただろうか?
 『・・・・ごめん、俺いまいち状況がつかめない。何?いま21世紀なわけ?ていうか人外って?俺どうなってるの!!』
困惑する声。後者については何とも言えないけど21世紀なのは確かだろう。
 「・・・・悪いが今は20世紀だ、お二人さん。」
え?え?え?え?え?え?
 『何?!タイムスリップした上に改造人間に!?どんな特撮だよそれ!』
 「今21世紀じゃないんですか?!え?!どのくらい?!まさか第二次世界大戦・・・・・・!!」
 「おぉぉぉぉぉぉぉおちつけぇぇぇぇ!!」
慌てる私たち。それから30秒くらい慌てていると・・・・・・。
 「・・・・・っ!!えぇぇぇぇい!!!うろたえるな小童どもーーーーーー!!」
急にアルさんがぶち切れた。そして、私の意識もフェードアウト。

333通常の名無しさんの3倍:2006/12/27(水) 01:41:40 ID:???
「それで、今トールの体には美佐江ちゃんが寄生していて美佐江ちゃんがその能力でトールの
 傷を繋げてトールを生かし、そしてトールは生命力を美佐江ちゃんに与えている。
 それで、美佐江ちゃんはこことは違う世界の未来からきて、そこで悪い組織につかまって改造人間にされた。
 で、その組織を抜け出し組織と戦ったけど体を保てなかった。
 トールは未来の戦争している時代から来て、なんやこんやで戦闘機にのった所を巨大ロボット・・MSだっけ?にやられたと。」
クロウさんが大体俺たち二人のことをまとめる。はたから聞くとずいぶん壮絶である。
今、体の主導権は俺にある。あんまり混乱するといけないから、とマッキーが譲ってくれたのだ。
ちなみにマッキーとは牧本のことだ。ミサエと呼んだらなんか「くもんくんにもいわれたことないのに・・・。」
とか心底微妙な反応をされた為、苗字から愛称をとってマッキーと呼ぶことにした。
『それも嫌だな・・・なんか。』
「え?嫌だ?ファーストネームで呼ばれるの嫌なんだろ?牧本じゃなんか味気ないし。
だからじゃあミサとかミーシャとかマックとか・・・・・・・。」
俺たちはそんな会話をしていたが、大十字夫婦は深刻な顔をしていた。
「・・・・九郎、覇道に連絡をいれておけ。それにエンネアにもだ。」
「あぁ・・。」
アルさんは静かにいい、クロウさんもそれにうなずいた。

334通常の名無しさんの3倍:2006/12/27(水) 01:43:07 ID:???
ここまで。塵骸小説を読んでたら思いついたネタ。
正直微妙だけど三つの話のクロスってどうなのだろうか・・・。
335通常の名無しさんの3倍:2006/12/27(水) 01:54:54 ID:???
まとめ切れるならいいんじゃね。
336通常の名無しさんの3倍:2006/12/28(木) 13:58:06 ID:nxlM+UoY
本屋行ったら古橋版の新刊が出てた。
知らなくてくてかなり驚いた。
337通常の名無しさんの3倍:2006/12/28(木) 14:01:03 ID:???
デモベと種と塵骸のクロスの人頑張って下さい。
338通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 00:11:17 ID:???
エキサイト翻訳版ネクロノミコン
339通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 00:47:41 ID:???
スーパーウェスト無敵ロボ28號ギアス〜反逆の我輩!
実際に裏切ったのは言うまでもなく青瓢箪(アウグストゥス)等の方ではあるが、我輩が今現在覇道側に与しているのも純然たる事実であり、昨日の敵は今日の友…
340通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 00:57:58 ID:???
浪漫である
341通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 11:03:54 ID:???
ベルデュラボー「そこに浪漫はあるのだろうか?」
342通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 13:53:11 ID:???
ブラックロッジ慰安旅行inインスマウス第二陣アンチクロス御一行様
という電波が飛来。
343通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 15:12:53 ID:???
グランドマスターもご一緒させてあげて
344通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 17:50:29 ID:???
むしろ、「ミスカトニック大学隠避学科臨海学校」でインスマウスを教授以下生徒たちで爆破する光景と、
ドッカン漁法に血道を上げる九郎の姿が思い浮かんだ。
345通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 17:51:57 ID:???
あ、誤字った。(汗

隠避>陰秘
346通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 19:27:14 ID:???
隠避>陰秘>淫靡

古本娘の有害図書が一杯です
347通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 23:29:41 ID:???
CEXX年6月66日晴れ
連ザU+の対戦モードで
ぼくは運命inシンで
あいてに
破壊inキラ
スーフリinキラ
自由inキラ
を用意して殺り合いました
結果は「あーやっぱデモンベインはスゲーな」と思いジュブニグラスました
348通常の名無しさんの3倍:2006/12/30(土) 07:56:51 ID:???
紅朔>紅ザク>赤ザク
で、アホ毛という封印を解くと紅朔になるルナマリアが一瞬思い浮かんだ。
349通常の名無しさんの3倍:2006/12/30(土) 23:12:45 ID:???
ネクロノミコン2ちゃんねる言語版まだ〜?
350通常の名無しさんの3倍:2006/12/30(土) 23:34:13 ID:???
むしろ 「ナコト写本2ちゃんねる言語AA挿絵付き版」とかで、
犬モードがぞぬなエセルドレーダがふと脳裏に・・・・・・
351通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 07:58:19 ID:???
ちょwテリオンと並んでるの想像したら笑いが止まらなくなったww
つかアレがウィルバー噛み殺すと思うと恐いwww
352通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 14:02:40 ID:???
たった今古橋デモベの最新巻買ってきた。
見所はついに挿絵で登場のフェラン&キーンかな。
いや、ライカさん唄の演歌『クトゥルーの呼び声』かも・・・・・・
353通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 14:39:30 ID:???
>古橋版最新刊
 というか、ラストの「東洋人の成年」が一瞬誰だか分からなかった俺はファン
失格ではなかろうかと。
354通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 17:05:57 ID:???
>>353
仕方あるまい・・・…。
まだ朱に染まって赤くなる前の純朴な青年なんだから。
しかし、だれだ?染め上げたの?

1:ウエストをも上回る奇人なのかもしんない『ラバン・シュリュズベリイ教授』
2:ウエストにツッコミ入れる事が出来るかもね?『アンドリュー・フェラン先輩』
3:アフター5フォークシンガー『ストーン巡査』
4:あんたやっぱ変だよ。というか、その歌どこで覚えたですか?『ライカ・クルセイド』
355通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 18:11:52 ID:???
>>354
 アーミティッジ教授が抜けてるぜよ。
 飛翔曰く、陰秘学科と濃い連中の集まりだそうだからな、
多分であった全員に染められたんだろう。
356通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 18:49:04 ID:???
>>352
可愛そうなボイド&コラム&プレイン
357通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 19:42:09 ID:???
『ド・マリニーの時計』読んでいたら。
ブルーハーツが無性に聞きたくなった。

……歌うなよウエスト
358通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 20:58:40 ID:???
>>354
 つ【5、交わる前から既に真っ赤っかだった】
359通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 21:00:44 ID:???
類友
360通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 21:46:53 ID:???
>>358
そういや記憶は無くてもループによって性質の類は受け継がれているから、
赤く染まる資質は元から持っていたんだろうな。
故に一度染まればもう真っ赤っか
野良猫を狩人の眼差しで見て「腹減ったな」
とかいうとこまでいっちまうのだろう。

しかし、今回最大の成果は

九郎は自分の意志で超貧乏な生き方を選んでいる

と明かされた事だな。
覇道鋼造たりうる資質はあっても、それやると自分らしくないから貧乏人というのはおどろいた。
361通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 21:57:53 ID:???
それはそれで規定のレールを無意識のうちに歩かされてる感バリバリだな。
362ですべのひと@大晦日 ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/31(日) 23:20:55 ID:???
どうも、ですべのひとです。
今年も終わりですね。
4話には詰まっておりますが、少しばかり即興で文を作ったので投下しておきます。
363ですべのひと@大晦日 ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/31(日) 23:28:35 ID:???
大晦日。
皆さんはいかがお過ごしか。
此方アーカムシティには、いつも通りの面子がいつも通り集まり、
「本日は年越し蕎麦を用意しました」
「来年も無事に過ごせるように、か」
「ふん。願かけでもせんと不安で仕方ないのか」
「あらあら、だったらアルちゃん、その手に持ってるものは何かな?」
「う、これは箸などではなくな……」
「フライングー」
「いけないんだー」
「あ、あの……いただきます、くらいは……」
「全く、中身は古いくせにやることは今時の若者であるな」
「ゆとり教育の弊害ロボ」
ちょっと待て後ろふたり、総帥はお前らを読んではいないと思うぞ。
「だよね」
お前も馴染むな、キラ。

というわけで、なんだかんだ言ってほぼ全員集合してる。
リアルに合わせてるんだ、本編と季節が違うかもだけど気にしないでくれ。
目の前には蕎麦。この時代にも年越し蕎麦の概念は残っていたが、
ちょっと待てここはアメリカだろ。
「稲田、わたくしはあの者達に蕎麦を出せといった覚えはありません」
「水臭いロボ」
「全く、心の狭い総帥であるな」
「何でお腹は空くの? 僕は何を食べればいいの?」
「あ、猫は止めておけよ。あれは「やめやめやめやめ!」」
だからあんたが言うとシャレにならないって。

まあ、この一年、このスレもいろいろあったけど。
『来年もデスティニーベインをよろしくお願いします!』

ところで、除夜の鐘は誰が鳴らしてるんだろう。


「……出番」
「これだけですかぁ?」
「次の話まで待てんわぁ、早よ出してー!」
ごーん。
364通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 23:31:13 ID:???
GJ!

でも年越しそば 用意すんの忘れたことに気付き鬱。
365ですべのひと@大晦日 ◆aPPN.qr8X2 :2006/12/31(日) 23:34:26 ID:???
投下……できたー!
やはり今の時間は重いですね。
ところで、ひとつお願いをしてよろしいでしょうか。
クロスオーバーSS保管庫に、此方のSS3話をどなたか保存してくれると助かるのですが。
携帯なもので、これまでを見直して振り返るのが難しいんですよ。
では、よいお年を。
366通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 23:40:57 ID:???
紅白歌合戦といえば小林幸子

あの世界の紅白ではライカさんが小林幸子ばりの電飾衣装で歌い出すわけだ。

詞:古橋秀行 
唄:ライカ・クルセイド

ン 夢見てもぉ〜ッ、いいィ〜ですかァ〜

死んだふりでもないけれど
まぶたに浮かぶ面影に
いつか いつか
はかり知れない遠い日に いつか……

瑠璃の館に横たわり わたし
くるる くるる
くるりくるりと待ってます
ああ 夢見るままに待ってます〜
367通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 01:49:28 ID:???
あけおめ、今年も旧神の職人さんのSSを楽しみにしている
368通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 08:12:07 ID:???
http://www3.uploader.jp/dl/seed/seed_uljp00001.zip.html

ここに前スレのLOGをUPしておいたんで整理と登録をば頼む
369通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 19:04:22 ID:???
>>363
一応登録しといたよ。
しかし、一つの話数の合間でスレッドまたいじゃうと思ってたら携帯でしたか。
370ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2007/01/02(火) 08:24:39 ID:yECdu8bJ
皆さん、一日遅れましたが、明けましておめでとうございます。

>>369
ありがとうございます。
普段の投下は携帯が殆んどで、余裕があるときはパソコンを使っていますね。
1レス分にあまり文章を入れられないのが携帯のきついところですかね。
371ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2007/01/02(火) 08:32:44 ID:???
……ごめんなさいsage忘れましたorz
372通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 11:05:20 ID:???
>>370
携帯端末という手もあるけど、そこまでいくと中古の型落ちのノートPCのが安いですもんねえ。
373通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 10:42:33 ID:???
全体的に過疎っているな、絵板の方も書き込み少ないし
それより最近デモベ死殿の安否が冗談抜きで気になる件について
374通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 12:18:56 ID:???
wikiにせよ通常のにせよまとめページが機能してなかったのはイタイな。
どうもこのスレって自発的になんかしようという人間は少ないようだし。
職人のモチベーションも下がりやすいというのはあるかも。
375通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 12:45:03 ID:???
まぁ単純にリアルで遊んだりしてて忙しいだけじゃないか?書き込み減ったのは

なんか最近頭にアルが九朗を帰そうとして種世界に送り込んじゃう話が頭でうずまいている、小説へただが完成したら出そうと思う
376通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 12:50:58 ID:???
親シャア自体過疎板だし。かりかりせずにいこうや
377通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 14:24:07 ID:???
なぁに、劇場版SEEDが公開されりゃあまた腐が集まってくるさ
378通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 20:15:29 ID:???
つか古橋デモベ最新刊が出て間もないというのに、このスレは……
379通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 20:25:06 ID:???
暗いと文句を言う前に進んでSSなりネタを投下しましょうと
化学の騎士様も言ってるよ
380通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 21:11:01 ID:???
言ってるそばから絵板に新しい書き込みが
381通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 22:38:22 ID:???
あ、……あのシーンかぁ。
382通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 22:45:04 ID:???
なんか紅朔を殴り倒してデモンベインブラッドを奪い取るルナの姿が・・・・・・

あと、LAんいまとわりついて二人まとめてその角で串刺しにされる鷹姉妹とか・・・…

きっと俺疲れているんだ、そうに違いない。
383通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 00:38:19 ID:XD0ZN7E2
なんだか新刊のハズキのしりがやたらマッシブに見えるな

ん〜、ドマリニーと走るちゃぶ台はもう読んだからなぁ〜、書き下ろしもおもしろかった
主人公の出番がほとんどないのは外伝だからしやーないか

飛翔のノベライズマダー?
384通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 00:51:40 ID:???
しかしド・マリニーはウェストの出番多すぎだろ
385通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 00:54:10 ID:???
なんせ西博士祭りですから
386通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 01:28:46 ID:???
ド・マリニーはウェストが「ドラえもんだらけ」状態になるところが爆笑したw
しかし遺跡破壊者読んだ後だと、飛翔で西博士と教授が再会した時に、どんな会話したのか気になるなあ
387通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 17:04:18 ID:???
>>383
いやいや
『斬魔大聖』から改めて古橋でノベライズしてほしいな。
今のだと覇道鋼造の正体とか一切ふれられてないし。
388通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 21:27:07 ID:???
>383
機神飛翔がコンプエースで連載が始まるんだが、誰が描くのかまだわからない。

>387
その場合「機神咆哮」にタイトル変るんじゃないか。
389通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 21:28:35 ID:???
にしても何で斬魔大聖明記なんだろうな?
もう飛翔も発売されたんだし機神咆哮にした方がいいような気がするんだが・・
390通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 21:46:26 ID:???
>>389
これまでの古橋デモベが「斬魔大聖」表記だから。
391通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 00:58:18 ID:???
西博士すごいよ旧神クラスになっちゃうのもうなづけるよ
392通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 02:26:33 ID:???
個人的には西博士の死に様があまりにらしくて笑ったなぁw
393通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 10:08:18 ID:???
いつも気になるんだが機神咆『吼』だぞ
394通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 02:23:26 ID:???
こんなネタを思い付いたがSS書けね。

主人公はクルーゼ。
這いよる混沌はお約束でラクス。
クルーゼの魔導書は二冊。「アル・アジフ」と「黄衣の王」。
ヤキン戦までにアル・アジフが完全にならなかった場合、黄衣の王と契約して惨たらしく死ぬ。
完全になった場合、アイオーンを召喚してアルハザードのランプの影響でやっぱり死ぬ。
395通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 12:47:37 ID:???
>>394
ちょwwどちらにせよ結局死ぬのかよwwwww
396通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 12:51:38 ID:???
正しいクトゥルー物だ、結局最後には救い無く死ぬのは
397通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 13:48:30 ID:???
そこにデモベ分が大きく混ざると、荒唐無稽な御伽噺へと化学反応を起こす事があるのだが、
最初から最後までダークサイドなキャラの場合は御伽噺に葬られる側になっちゃうか。
398種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/01/07(日) 22:27:21 ID:???
 虚空の宇宙、その広大な海を行く、一隻の船──ザフトの新造戦艦『ミネルバ』。この艦は現在、進宙式が
行われる筈だったアーモリーワンを襲ったガーティー・ルー──ザフト側からはコード『ボギー・ワン』と
呼ばれている──の追撃という、なんとも多難な処女航海の中にあった。
 数日前、既に一戦を交えたが、お互いに被害を受けつつも最終的にボギー・ワンを取り逃がし、現在は
各方面と連絡を取りつつその足取りを探っていた。
「怪我をしているところ、無理を言って来てもらってすまないね、ミスターティトゥス」
「お気になされるな議長殿。こちらに来れたのは拙者にとっても僥倖。むしろ感謝しております。
 怪我については拙者も傭兵の端くれ、この程度で音を上げるような身体はしておらぬゆえ、心配は無用」
 そのミネルバの艦長室で、デュランダルと立ったままのティトゥスがデスクを挟んで対峙していた。
デュランダルの傍らには本来の部屋主であるタリアが立ち、ティトゥスの側にはカガリとその傍らに立つ
アレックスの姿もある。
 アーモリーワンに居たティトゥスが今現在何故ミネルバに居るのか、それはミネルバやインパルスの
予備パーツを運んできたアーモリーワンからの輸送艦に同乗していた為である。更に回収されたツヴァイ
ダガーも一緒だ。
 しかし本来なら護衛対象のカガリが同乗しているとはいえ、最新鋭艦に部外者であるティトゥスが後から
乗り込むなど簡単に出来るはずがない。何故このようなことがまかり通ったのか、それはティトゥスについての
報告を聞いたデュランダルが、何故かティトゥスの輸送機への同乗を許可したのが理由であった。
「……無礼を承知で率直にお聞きする。何故拙者のような何者とも知れぬ人間をこのような場所へ
 呼ばれたのか?機密だらけの船に部外者を招くなど、とても国一つを背負う人物の判断とは思えぬ」
「お、おいティトゥス!それは流石に失礼だろっ!」
「いえ代表、彼の言うことは尤もです。お気になされずに」
 ティトゥスの遠慮ない言葉にカガリが慌てて止めに入るが、デュランダルは片手を上げてそれを制する。
「ではティトゥス君、君の疑問に答えよう。君をここに呼んだ理由の一つは、まあ簡単に言えば謝罪として、
 といったところかな」
「謝罪、と申されると?」
「うむ。新型強奪の件に加え、アスハ代表や君等を襲ったという正体不明の襲撃者達……これらの事件は
 一重に我々プラント側の防衛能力不足による落ち度だ。そのためにそちらに多大な迷惑をかけてしまった。
 これで済む様な話ではないが、改めてアスハ代表、そして君等護衛の方々に頭を下げさせてもらいたい」
「議、議長やめてくれ!そんな……」
399種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/01/07(日) 22:29:51 ID:???
 席を立ち、深々と頭を下げるデュランダルにタリアとティトゥスは僅かに眉をひそめ、カガリは対照的に
激しくうろたえる。アレックスもカガリほどではないが困惑の表情を浮かべていた。
「頭を上げてくれ議長!悪いのは事件を起こした連中だ、議長が我々に頭を下げる必要など無い!」
「有難う御座います代表。しかし我等にも責任があるのも事実、とはいえこの状況では謝罪を形にするのも
 難しい。出来ることといえばそちらの行動に極力便宜を図ること程度……ティトゥス君、君を此方に呼んだ
 のはその一環と思ってもらいたい。君がアスハ代表との合流を希望しているのはアーモリーワンからの報告で
 聞いていたのでね。勿論全てが済めば改めて、プラント評議会議長として正式にオーブへは謝罪の意を
 示させてもらうつもりだ」
「あ、いや……分かった。事件についてはそちらの責任ではないと思うが、ティトゥスの件について便宜を
 図ってくれたことには感謝する、議長」
 会話に割って入ってきたカガリの言葉に、ティトゥスは改めてデュランダルを食えない男と感じていた。
議長がああも簡単に頭を下げた時は怪訝に思ったが、用はカガリには威厳を示すより素直に謝意を示し、
細かい気配りをするほうが益を取れると判断したのだろう。とりあえず国家元首のカガリが今回の問題に
対し「プラントに責任はない」という旨の発言をしただけでもかなり大きい。実にシンプルな方法で小さな
利益だが、まだまだ未熟なカガリに対しては有効な手段だ。彼女の好印象も勝ち取れる。
「さて、君にも納得してもらえたかなティトゥス?」
「……最初の無礼の数々、謝罪致す。しかしまだ疑問が。先程理由の一つと申されたが、それは一体?」
「ああ、あれはそう深い意味があるわけではないよ……単純に、私が君と直接会ってみたくてね」
 ティトゥスの言葉にデュランダルはニヤリと笑みを浮かべて返した。
「その身を挺してアスハ代表を逃し、なおかつそのまま襲撃者を撃退してのけたという君に、私もどんな
 人物なのか興味を持ってね。直接目にしてみて流石だと思ったよ。今も油断なく、常に周囲に意識を
 向けている──まるで研ぎ澄まされた刃のようだ。アスハ代表の護衛というのも頷ける」
「……しがない傭兵の身にそのような言葉、光栄の極み」
 背後でアレックスが僅かに身体を振るわせたのを感じながら、ティトゥスはただそれだけ返した。
確かに食えない男だが、今の段階ではデュランダルが何か裏で考えていたとしてもどうしようもない。
今はただ、カガリの護衛という仕事を完遂する事だけを考えることにした。
「さて、長話に付き合わせてしまってすまなかった。十分なもてなし、とはいかないがゆっくり休んでくれ。
 アスハ代表もお手間をとらせて申し訳ない」
「いや、こちらの都合を通していただいたのだ。こちらこそお手数をかけていただきすまなかった」
400種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/01/07(日) 22:31:12 ID:???
 カガリと護衛二人が退室し、部屋に残っているのはデュランダルとタリアだけになる。少々の間を置いて
タリアが、恋人だったころの砕けた口調でデュランダルに話し掛けた。
「本当にあんな理由だけで彼をここに呼んだの、ギル?」
「タリア、アーモリーワンで強奪と同時に起きていた港への襲撃、君も詳細は聞いているだろう?」
「え?ええ……正直信じられない話だったけど」
 質問に答えず逆に質問してきたデュランダルに困惑するものの、タリアはその件の報告を思い出す。
 強奪事件と時を同じくして、襲撃を受けていたアーモリーワンの宇宙港。それを行ったのは数機の
ダガータイプMSと、何か奇妙な宇宙服を来た二人の人間だったらしい。その二人は信じられない事に、通常の
人間と変わらぬサイズにMS並みの火力と機動力を持ち、港を瞬く間に壊滅状態に追い込んだという。現場で
生き残った人間からは「あれはヒトではなくバケモノだ」などという声すら上がっているそうだ。
「代表達を襲ったのもどうやらその怪物達と同じ装備をしていたらしい。そして彼……ティトゥスはその怪物
 を刀二振りで二人、撃退したと言っているそうだ。あくまでナチュラルのみでありながら、ね」
「何の冗談、それは……つまり、彼は嘘の証言をしていると?」
「嘘ならもう少しマシな嘘をつくと思うがね。彼の証言に食い違いは無いそうだし、直接会って感じた限り、
 私には彼が嘘をつく人間だとは思えなかった」
「どうかしらね、まあ変わった人物ではあるみたいだけれど……けど全てに嘘が無いとしたら、彼は一体
 何者なの?」
 答えようの無いタリアの問い、それにデュランダルは一呼吸おいた後、突然これまでの流れとはまるで
関係ないかのような話をタリアに語りだした。
「『ティトゥス』という名は、太古の地球に存在した古代ローマ帝国の歴代皇帝の中にあるそうだ。帝位に
 就いていた期間こそ短かったものの、病死するまでの功績は名君と呼ばれるに値するものだったらしい」
「……貴方が地球の古代史にも興味があったとは知らなかったわ。てっきり奇特な趣味はオカルトだけで
 済んでいたと思っていたのに」
「はは、手厳しいな。まあこれは友人から又聞きしただけの断片的な知識さ」
 冷めた目を向けるタリアに苦笑しながら答えるデュランダル。その態度にこれ以上の詮索は無駄だと直感し、
タリアは溜息をついた。
 そして数十分後、通信士であるメイリン・ホークが慌てて伝えてきた情報に、タリアの気分はどん底まで
叩き落されることになる。
401種死逆十字書き ◆oN23gQHrEc :2007/01/07(日) 22:35:21 ID:???
すっかり忘れられた頃にこんばんわ、そして明けましておめでとうございます
12月忙しくてまったく投稿できなかった上に一月入っていきなり風邪でダウンorz
今もまだ鼻水と下痢が止まりません……こんだけしか書けてなくてゴメン

とりあえずいきなり飛んでミネルバ。結構無理矢理だけどこうしないと話が進まない( ̄  ̄;)
議長が根暗なオタなのはテンプレ通りに……けどこのネタ使っていいのかな(汗)

オイラが消息不明だった間にも赤い翼の旧神様が降臨してたり、コンスタントに続きを書いてるですべのひと氏は
マジですごいなと思ったりしておりますが、細々と自分も生きてますので今年も宜しくお願いしますm(_ _m)

とりあえず今日は布団の上でくたばってきます。は、腹が……
402通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 23:32:03 ID:???
 うおお、待っておりました! 種死逆十字の旧神様!

 今年の風邪は妙に長引くようなので、養生してください。
403通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 23:54:25 ID:???
>最初から最後までダークサイドなキャラの場合は御伽噺に葬られる側になっちゃうか。
ラクスのこと?
404通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 00:12:50 ID:???
405通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 10:32:28 ID:???
>>404
もう見飽きたよそれ・・・
つかマルチ乙
406通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 11:22:38 ID:???
種死逆十字の旧神様が来てる。今回のはつなぎの話でしたね。
あせらずにゆっくり直してください
407通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 16:12:14 ID:???
さて、初代旧神様はどこへ行かれたのか・・・・
408通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 18:24:59 ID:???
>>404
グッジョb
 ま た お ま え か !
409通常の名無しさんの3倍:2007/01/08(月) 23:44:40 ID:???
「我輩の辞書に不可能の文字はないのである!」
「落丁・乱丁本はお取り替えするロボ〜」
410ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2007/01/09(火) 01:19:50 ID:???
どうも、ですべのひとです。
冬季休業も終わりですね。
そろそろ週刊ペースも危うくなるかも……
しかし、逆十字さんも再臨されましたし、此方も負けていられません。
またよろしくです。

では、今年のデスティニーベイン投下初めをば。
411デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/01/09(火) 01:23:49 ID:???
「『衝動(インパルス)とデモンベイン アーカムシティに新たなる嵐の種』……か」
「これ、リリィが書いたんだよな」
「そうよ、今回は特に気合い入れたんだから!」
あるカフェの一角、そこに俺達はいた。
リリィが書いた記事が載ったということで、俺達にも報告に来たそうだ。
「うちの社長からも凄く感謝されてね。
 今回あれ程の写真を取れたのはデイリーアーカムだけだ、って」
「うむ、それはよかったな。おかわり」
「そこで生返事はないだろ、アル。あ、俺もおかわり」
「あなた達ねぇ……」
「……」
二人とアルがわいわいしてる中で、俺は一人複雑だった。
原因は……
「「…………」」
あの時突然出てきたこいつらだ。
アルの話だと、ロイガーとツァールの断章のひとつの形だとか。
本体が特定できず回収できないというのは、ある意味では心強く、ある意味では疲れる。
今は人形のように窓際に置いてあるけど。
誤解されないようにリリィの席寄りに置いてる。
412デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/01/09(火) 01:26:41 ID:???
まあ、ちゃんと人形らしくしてるから今のところは大丈夫だろう。
「……ちょっと、聞いてる? 今回の主役さん」
「ああ、悪い」
いけね、ボーッとしているようにとられたか。
「それで、九郎は探偵で、シンは九郎の仲間でしょ?
 だから、いざって時には手を組んだりしないかって話。
 三人寄ればなんとやらって言うじゃない?」
「妾は数に入っておるのか?」
お前を入れるとロイガーとツァールがややこしくなる。
「そうだな。こっちとしても新聞記者の友達がいると助かるし」
「まともな依頼はなかなか来ないけどな」
「痛いとこ衝くな、そこ」
たわいもない会話が重なる。

こうやって、この世界にも居場所ができて。
世界との繋がりができて。
それはいいことだと思う、絶対に。
そうして、時は過ぎていく。
いつしか、俺もこの街が、アーカムシティが好きになっていたのかもしれない。
好きになっていくのかもしれない。

機神咆吼デスティニーベイン
  PHASE-4「PRIDE」
413デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/01/09(火) 01:30:28 ID:???
「ドクター。貴方は一体何をしていたのかね」
「そ、それが。あの大十字九郎をあと一歩まで追い詰めたのであるが、
 想定外の増援により……」

「…………」
どうしよう。
僕、キラ・ヤマトは、こんなところまで来てしまいました。
というか、ここはどこですか。
あのスーツ着た黒い人は誰。
あの妙に露出した服を着ているのは誰。
僕はどうすればいいの?
身の危険ばかりがひしひしと伝わってくるんですが。
助けてください。
その思いが伝わったのか、けだるそうにしていた露出の人が顔を上げる。
「そろそろやめにしないか、アウグストゥス、ドクター。
 余はこの者と少々話がしたい、貴公らは下がれ」
「よろしいのですか、大導師」
……グランドマスター?
どうやらこの中では露出の人が一番偉いみたいだ。
「余は下がれと言っている」
「……はっ」
少し不満そうながら、黒人は下がる。
「で、では我輩も。
 少年よ、事が終わったら我輩の研究所に顔を出すのであるぞ?」
といって、キ○○○博士も退室する。
正直勘弁してほしい。やめてよね。
あのテンションの渦中に僕が飛込むなんて、SAN値がもたないじゃない?
414デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/01/09(火) 01:32:32 ID:???
後に残されたのは、僕と大導師さんの二人。
あ、膝元に女の子がいるから三人か。
「さて……先ずは一つ貴公に忠告をしてやろう。
 この『夢幻心母』からは一人で出ようとはしないことだ。
 でなければ、貴公の命の保証はない」
さあピンチですよキラ。
どうする? どうすんのよ!
「ときに貴公」
「は、はいぃ!!」
「異なる時空から来たそうだな。
 あの機体も、現在の技術とは思えん」
「そ、そうみたいです」
しかし、声が裏返る程ガチガチの僕は。
「丁度退屈していたところだ。貴公の世界の話を聞きたい」
そのあまりに唐突で拍子抜けな発言に、思考を暫く停止させてしまった。
「……どうしたの?」
静かな声は、少女の方から聞こえてきた。
「ごっ、ごめんなさい。ちょっとどこから話そうか迷っていただけで」
「マスター、このパターンは27人目です」
聞かなかったことにしよう、僕の理解力はとっくに限界だ。
「またかなり珍しいものを連れてきたようだな。
 時間は問わない、適当なところからでよい。始めてくれ」
「わ、わかりました」
415デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/01/09(火) 01:37:39 ID:???
結局、ヘリオポリスにいた頃の話をした。
サイやトール、ミリィにカズイ。あと、フレイ。
戦争が、どこか遠いところの話だった頃に皆と過ごした、
ちっぽけな、でも幸せな日々。
そして、僕たちを襲った戦渦。
旧友、アスランのこと。
あの時は、皆を助けようと無我夢中だった。
友達を守る。その一心が、
今思えば僕に信じられない程の力を与えてきたのかもしれない。
今は、多分―――。

「よい、感謝する。だが、今日はここまでにしてはくれないか。
 数少ない機会だ、一気に全て聞いてしまうのはもったいない」
「は、はい」
最初に感じた威圧感は、不思議と感じられない。
退屈なのは、余程だったんだろうか。
「そうだな……ときにキラ・ヤマト」
「何ですか、大導師」
「貴公、女を抱いた経験は?」
這い寄る混沌水吹いた。
最近よく思考停止するんですが気のせいですか?
「ああ、は、はい、先に話したフレイと少しだけです。それからは、めっきり」
416デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/01/09(火) 01:44:47 ID:???
しかしいきなり何を言い出すんですか、あなたは。
「そうか」
言った本人は涼しげだしさ。
なんて非常識かつ破廉恥な。
一応、ここからは人によって不快な描写に突入するかもです。ご注意を。
って、何を言っているんだ僕は。
「……エセルドレーダ、客人をもてなす。相手をしてやれ」
「イエス、マスター。マスターは如何なさりますか?」
「余も加わる。前回の客人の時は暇で仕方がなかったのでな」
え、何の話?
とかやりとりしてる間にエセルなんとかって子が抱きついてきてそれでqあwせdrftgyふじこlp

アッー


「ああよかった、大導師殿とナコト写本のお気に召したようだ」
闇が、危険な笑みを浮かべた。
別の意味で。
「おっと。読者の方、検閲気味な話はここまでだ。
 僕もこれ以降引きずっていくのもどうかと思うし」
カメラ目線で誰に喋っているのだろうか。
417ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2007/01/09(火) 01:49:05 ID:???
投下終了。
えーと、なんかもうリベレギの腕が見えてきたんで手短に。
なんかもうすみませんでしたいろいろ。

しかし敢えて自分は謝らn「ABRAHADABRA」
qあwせdrftgyふじこlp
418通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 02:07:41 ID:???
「大導師とキラってやったの? Part730」という謎の言葉を星辰の彼方から受信しました。
419通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 02:55:16 ID:???
この展開は不意打ちだったww
これ以降、キラはどう変わってしまうのか、ちょい気になる。
420通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 04:08:03 ID:???
懐かしの這いよる混沌水で吹いた
最近作ってないなぁ……
キラがヤラれた訳だけどシンも双子に襲われそうな(ry
421通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 08:34:04 ID:???
そう言えば「双子の卑猥なる者」だったなw
422紅い死霊秘法01:2007/01/09(火) 09:26:28 ID:???
■ゲームキーパーへの情報


 シナリオ『血の怪異』に異常発生。
 紅の少女、ヒーローに敗北。
 紅の少女に4割の損傷を確認。
 紅の少女、管轄外ステージへの逃走…………成功。
 紅の少女は担当外の遊戯盤へ漂着。
 ヒーローに接触しますか?

 Yes or No

 ──────Yes

 世界の間、鏡と鏡の隙間、虚無の裏側、大いなる流れの中でゲームキーパーはヒーロー
 に語りかけた。

「壮健そうで何よりだ、大十字九朔」

 実体化もままならぬ中、これまでと違う場所で突如語りかける聲に驚く九朔。
「神父!?
 何故こんなところで、それともここが此度のステージか」
 この実世界の間で、ゲームキーパーと接触したのは初めてだ。
 声ならぬ聲で九朔は詰問する。
「それは違う、どうやら彼女は私のゲームの外へ逃げてしまったようだ。
 本来ならばこんなことは在り得ないんだが、君から受けた損傷が彼女に多大な影響を及
 ぼしたようだ。自我の欠損もあり得る。
 彼女を追いかけても、君の世界の欠片は無い。
 それでも、往くかね?」
「無論だ、アナザーブラッドが瀕死だというのなら、今こそ好機。
 決着をつけ、然る後、この下らぬ遊戯を憂いなく終わらせてくれる。」

 予想通りの答えにゲームキーパーは痛ましい聲で応える。
「ううむ、困ったことだな。
 あの宇宙は私以外のゲームキーパーが管轄している。私が手を出すことは出来ない。
 つまり君たちのゲームが、私の預かり知らぬ場所で終わってしまう可能性がある。
 考えを改める気はないかね?」
「くどい」
 きっぱりとした返答に、ますます唸るゲームキーパー。
「やはりか、まあゲームを持ちかけたのは私だ。プレイヤーの意思に従おう。
 だが君の、君たちの行き着く先は私の予測外だ。そこのゲームキーパーが私のように
 優しいとは限らない。気をつけて征ってくれたまえ。
 もしも君が志半ばで倒れるようならば───」
「くどいと言ったぞ、神父!」
「これは失礼、では武運を祈っているよ騎士殿。
 誰に祈るかは難しい問題だがね、ふふはははははははは」
423紅い死霊秘法01:2007/01/09(火) 09:27:59 ID:???
 耳障りな聲は去り、九朔はアナザーブラッドの追撃に集中した。
 
 誘導されない世界移動の為、通常よりも手間がかかった様に感じる。
 大抵アナザーブラッドが出現し、数日以内に九朔も実体化するのが常であったが、
 今回は勝手が違うようだ。最悪の場合数ヶ月、数年のずれも覚悟しなければならない。
 前世界で九朔はついにアナザーブラッドに痛撃を与えた。大玉の直撃を受けた奴は、
 いつもとは異なり血飛沫にはならず、幾つかの断章に別たれながらも最後の力で世界
 を超えた。
 自ら動き回れるだけの体力は残っていまい。本体を見つけその存在を滅するか取り込
 めば、悪を為す自分の可能性などという悪夢を、総ての宇宙から消し去れる筈だ。
 九朔は自身が勝利へ近づいていることを確信しながら、次なる世界へ堕ちて行った………


 続く、
 電波再び、ただ前回と違って種死長編なので終わるかどうか心配。プロット未定、ラスト未定。
 トリップって♯ 付けて kaseijinDX とかでOK?
 つけたあとどんな風に使用し続けるとかわからない。勉強したらがんばって付けてみる。
 えー、他のさまざまなスレの作者様に比べて会話文の多さ、地の文の少なさ、語彙、知識の
 乏しさなど問題点ありますが、蛸っぽい生温い視線で鑑賞かスルーお願いします。
 さあ機神飛翔をプレイしながら頑張るぞ。
424紅い死霊秘法02:2007/01/09(火) 09:40:52 ID:???

「そっと。
 耳元で。
 呼んで。
 私の───
 ─────
 私は───
 ───ダレ?」


 出会いは雨の日。
 ソラの箱庭に降る、人口の雨の日。
 シンはその頁の抜けた書と出会った。


「はあ、はあ、なあレイ?
「はあ、はあ、なんだ、シン」
「前から、思ってたん、だけど、さ、プラン、トで雨降らす、意味、あるのか?」
「それは、少しでも、地球に、近づけ、なければ、ストレスが、溜まるから、だろう」
「はあ、はあ、そんな、もの、か」
「はあ、はあ、せめて、人間、らしくだ」
 黒髪の少年と金髪の少年が言葉を交わしているのは、ランニングマシーンの上だった。
 ここは宇宙の創られた人口の居住空間、砂時計とも言われるプラントのコロニー。
 首都アブリリウスの、ザフトアカデミーの訓練施設。
 その器械室で、彼らは自主訓練に汗を流していた。
「20キロ走破、終了だ」
「早いぞ、レイ、ちょっと、待て」

 この二人は今期のアカデミー訓練生の中でも、赤服を戴くと予想されている優秀な
 人材だった。
 その成績を支えているのは、訓練バカと言われる程の弛まざる努力に他ならなかった。
 普段はトリオなのだが、今日はもう一人の体力、もとい生命力溢れるルナマリアが
 妹と共に買い物に出かけているので居ない。
 そんな訳でシン、レイ、ルナマリアの三人は卒業時にトップテンに入ることは決定と
 もくされていた。

 シンは難民としてプラントに移住してきたオーブ人で、地球とは違うプラント特有の
 職業適正検査を受け、年齢のせいで少ない候補の中から、迷うことなくザフト入隊を
 選んだ。
 プラントの職業適性検査とは、まず遺伝子検査と各種の心理検査を受ける。
 その後、自分の素質に目を向けた求職者に、筆記検査で希望を採り入れ、最後にプラ
 ント人口の職業比率を勘案して候補を算出する。
 プラントにとっても、本人にとってもこれ以上はないという理想的な職探しだ。
 これは何十年もプラントで行われてきた実績ある職業安定システムで、通称ハローワ
 ークプランと呼ばれている。
425紅い死霊秘法02:2007/01/09(火) 09:44:20 ID:???
 一部、別の名前にして地球にも採用すべきだと言う声もあるらしいが、慣れ親しんだ
 名前を変えたがる人は皆無だったし、地球のナチュラルは遺伝子から職業を決めるこ
 とに嫌悪感を覚えるだろう、なによりプラントの施政を真似る国は地球になかった。
 このハローワークプランこそが、他の国家に比べてストレスの少ない社会を築き、
 個人の能力を100%発揮させるプラントの原動力だった。

 シンは難民としてプラントに移住してきたオーブ人で、地球とは違うプラント特有の
 職業適正検査を受け、年齢のせいで少ない候補の中から、迷うことなくザフト入隊を
 選んだ。
 プラントの職業適性検査とは、まず遺伝子検査と各種の心理検査を受ける。
 その後、自分の素質に目を向けた求職者に、筆記検査で希望を採り入れ、最後にプラ
 ント人口の職業比率を勘案して候補を算出する。
 プラントにとっても、本人にとってもこれ以上はないという理想的な職探しだ。
 これは何十年もプラントで行われてきた実績ある職業安定システムで、通称ハローワ
 ークプランと呼ばれている。
 一部、別の名前にして地球にも採用すべきだと言う声もあるらしいが、慣れ親しんだ
 名前を変えたがる人は皆無だったし、地球のナチュラルは遺伝子から職業を決めるこ
 とに嫌悪感を覚えるだろう、なによりプラントの施政を真似る国は地球になかった。
 このハローワークプランこそが、他の国家に比べてストレスの少ない社会を築き、
 個人の能力を100%発揮させるプラントの原動力だった。

 余談だが、プラントに軍人という職業はCE71年まで存在しなかった。
 何故ならユニウスセブンに端を発した戦争で、ザフトの軍事行動における兵士は総て
 義勇兵だったからだ。
 今の兵士に求められているのは、適正あるプロフェッショナルだけ。
 かつての勇あれば良し、怒りあらば良しという兵士は元の日常へ帰っていった。
 現ザフトは、ハローワークプランに認められた新しい軍人達と、前大戦を戦い抜き、
 職業軍人に転職することを決めた、兵士そのものを生業とする者たちで構成される。
426紅い死霊秘法02:2007/01/09(火) 09:47:16 ID:???
 プラントは15歳で成人である。
 シン・アスカは後2年で成人である。だが何の後ろ盾もない13歳の少年が、まと
 もな職業に就けるとは、シン自身考えていなかった。
 その彼にザフトという候補は天啓だった。
 三食つき、住居あり、僅かながらも収入すらある。
 卒業すれば国防を預かる、誇りある軍人になれる。
 そして───モビルスーツに乗れるかもしれない。
 シンは飛びついた。

 訓練は過酷を極めたが、シンはへこたれなかった。
 もう帰る場所などない。その悲しい想いがシンの逃げ道を塞いでいた。
 ひたすら訓練していれば、わき目も振らず頑張れば、悲しみを忘れられた。
 その怒りを、その憎しみを、あの光景を、オーブの裏切りを、フリーダムと呼ばれた
 ガンダムを、そして忌むべき望郷の念を忘れられた。
 正しくシンを評価したハローワークプランによって、シンはアカデミーですぐに頭角
 を顕し始めた。
 難点は気に食わない相手に食って掛る、子供っぽい部分だけだろう。

 順風満帆に見えたアカデミー生活だったが、大きな壁が立ちはだかる。
 シンは必死で頑張ったが、上位成績を残す人間の内、レイ・ザ・バレルという、優雅
 と呼ぶに相応しいような美男子に勝てなかったのだ。
 どう頑張っても追い越せず、休養を取るべき時間にも自主訓練を続けていたところに、
 当のレイ・ザ・バレルと鉢合わせした。
 どうやらシンに負けるわけにはいかないと鍛錬を重ねていたらしく、必死で意地の張
 り合いをしていたお互いを、二人は笑いあった。
 その件以来、友人としてライバルとして二人は競い合っている。
 依然シンはレイに勝っていない。悔しいが自分を痛めつけることに関しては、シンに
 劣るどころか勝るかもしれない。シンの対抗心は轟々と燃え盛っていた。

 さてそれに追随したのはルナマリア・ホークというこれまたパイロット志望の、アホ
 毛、もといクセ毛が直らない赤毛の女性で、シンよりひとつ年上となる。
 妹はメイリン・ホーク。プラントでは多いとは言えない姉妹という間柄だった。
 ルナマリアもまた勝気な性格で、負けず嫌いらしく頑張ったのだが、シンとレイとい
 う自虐バカには敵わなかった。
 二人に追いすがる過程で仲良くなり、トリオがいつの間にか結成されていた。
 そのつるむ三人に整備科のヴィーノ、ヨウラン、情報通信専攻のメイリンが加わり、
 グループになることが多くなっていた。
427紅い死霊秘法02:2007/01/09(火) 09:50:12 ID:???
 これまた余談だが、レイは大勢の異性から告白されていたが、全て断っていた。
 その対応から、ホモセクシャルではないかとの怖ろしい噂が水面下で流布していた。
 ルナマリアは持ち前の姉御肌で男女問わず人気があったのだが、格闘訓練ではもっとも
 恐れられた。
 武器を持たない格闘戦闘能力は随一だったのだが、熱くなりすぎると周りが見えなくな
 り、相手を完膚なきまでに粉砕してしまうのだ。
 レイの鼻っ柱を文字通りへし折って、担架で運ばせる事態を引き起こしたこともある。
 その事件がきっかけで、レイやシンと仲良くなったのは不幸中の幸いだったのか。
 モビルスーツに乗れば周りが見えずに狙撃の直撃を受けるだろうと、常日頃教官に叱責
 されていた。彼女もそれを理解して、冷静でいられる射撃訓練を頑張っていたのだが。
 結果は…………若者の可能性は未知数だということだ。


 そんな日常が、14歳になったシン・アスカの毎日だった。
 そんな充実しながらも平凡な一日、その雨の日。
 彼はその本に出会ったのだ。



 続く、保守
 ごめんなさい、重複しました、本当にすんません。
 そんな訳で第2話でした。これからも赤翼斬魔のように不定期、長さばらばらのレスを
 投下していこうと思ってます。オリ設定いれてごめん、とりあえずこの作品はこの設定
 でいこうと思ってます。大目にみて。 
428通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 09:54:42 ID:???
DPならぬHWPは解釈のうちだと思います。なにせ本篇でDPがなんなのか
描写されてませんしね。とりあえず乙。
429紅い死霊秘法03:2007/01/09(火) 09:57:35 ID:???
 レイは持病があるとのことで、途中で切り上げて帰ってしまった。
 コーディネイターは病気にならないなどというデマもあるが、そんなことはない。
 ナチュラルでも病気に罹りやすい人、罹りにくい人、治りやすい人、長引く人などがい
 るように、コーディネイターも個体差は存在する。
 むしろ、プラント内で流行るインフルエンザなどは地球上よりも強力な可能性も示唆さ
 れている。害虫が農薬に耐性を持つように、病原菌もコーディネイターを侵せるほどに
 進化してしまうのだ。
 結局、病気と医学のいたちごっこはプラントでも変わらない。、むしろ地球よりも特殊
 な事例も数多く報告されるぐらいだ。
 精神病は地球の比較にならない。見上げれば人工の空や宇宙、見下ろせば時に見える小
 さい地球。そんな環境下で精神を病む人が減るわけがない。
 精神科は毎日、満員御礼となっている。
 そんな訳で病名は知らずとも、レイの持病はおかしなものではないとシンは納得した。

 シンは今日の自主訓練はさっさと切り上げることに決めた。
 追いつこうという気概はあるが、ライバルが休むと気が抜けてしまった。
「休むのも訓練の内だよな」
 本当は雨を見て感傷的になっただけだ。平たく言えば地球へのホームシック。
 それを本人が気づくことは、いや気づきたくないように他の言い訳をしたのだ。

 気づけば器械室には誰もいない。
 更衣室も、廊下もトイレも、珍しく誰にも会わなかった。
「変な日だな、今日、祝日じゃなかったよな」
 プラントの祝日はまだ頭に入りきっていないが、今日は休みだが平日だったはずだ。
 急にシンは、この巨大なプラントに自分だけが取り残されたような幻覚に襲われた。
「バカらしい、帰ろ」
 自分を励ましてアカデミーから、付属の寮へ移動するべく玄関へ。
 正門まで来てもやはり誰もいない、玄関の受付さえ何処かへ行ってしまったようだ。
 正体不明の悪寒が走り、形にならない恐怖がむくむくと頭をもたげてくる。
(子供かよ俺は)
 いつの間にか寮まで走っている自分に気づく。誰でもいい、人間に会いたい。
 生放送の番組でもいい、ニュースでも見れば落ち着くだろう。
 我に返ると、いつの間にか全力で寮まで来たらしい。ほっとして玄関が開くのを待つ。
 自動ドアが開いた瞬間、シンは観てしまった。踏み込んでしまった。
430紅い死霊秘法03:2007/01/09(火) 09:59:14 ID:???
 星だ、眩しいほどの星々の海だ。
 そして数え切れない時計、時計、時計
 大きいものから小さいものまで、コロニーぐらい大きいものから、腕時計みたいなも
 のまで、種類は様々。
 それらの時計はどれひとつとして同じ時は刻んでおらず、総ての時計が人間に理解で
 きないような角度で歪んでいた。その諸々の時計が奏でる狂った音が、空間を埋め尽
 くしている。
 そして道がある、大理石で出来た階段が路を築いている。先は時計に埋め尽くされて
 見えない、見る必要はない。
 瞬時にオーバーロードを起こした頭蓋にシンは感謝した。
 世界はこんなに脆くて、世界の裏側は玄関開けたら1秒でいけて、世界は本当は狂っ
 てることを理解しなくて良かったのだから。

 シンは振り返った。そこはプラントだった。
 人間の住む世界だった。正常だった。常識があった。
 彼は迷わず踏み戻った。逃げ出した。生物の本能が生存を優先した。
 その時、シンには聞こえてしまった。その聲を、泣き声を受け取ってしまった。

 ───助けて───
 ───消えたくない───
 ───誰か───

 少女の声だ、妹が泣いている思い出が脳裏をよぎる。
 嘘だ。こんな悪夢から聞こえてくる聲がまっとうな筈がない。逃げろシン。
 理性は逃亡を優先したが。彼の過去が振り返ることを選択させていた。
 強い血の臭いと共に、赤い霧が彼の周りを満たしていた。
 霧は収束し一つになっていく、霧は血で出来ていた。
 血液は人体の一部を模ると、肉を纏った右腕になり、階段にボトリと落ちた。
 そう妹が残した残骸と同じ、右腕が階段に落ちていた。

 ───助けて───

 何も考えられず、いつかの日と同じように、もげた右手を握り締める。
 暖かかった。まだ生きている、この右手の主は生きている。
 マユとは違って、まだ助けを求める口が残ってる。助けないと───
 理性は狂ったように叫ぶ、罠だ。喰われる。化け物だ。
 シンの心の奥底で吼える声がある。助けろ、と。
 シンは胡乱な頭のまま、ふらふらと右手を大事そうに握り締めたまま、その果て無き
 階段を、ゆっくりと昇り始めた。
431紅い死霊秘法03:2007/01/09(火) 10:02:57 ID:???
 シンは何も考えないようにしていた。何もかもを理解しないように努めた。そうでな
 ければ歩くことなど出来なかった。残念なことに目を開けなくては階段で蹴躓いてし
 まうので、そのイカれた光景を見続けなければいけないのだ。
 シンは右腕の暖かさと泣き声に全神経を傾けながら歩き続けた。
 痴呆症になった老人のように、焦点の定まらぬ瞳で、涎を垂らしながらも、シンは歩
 き続けた。

 朦朧とした意識のまま、シンは歩いた、上って、登って、昇り続けて―――
 行き止まりに来た。扉がある。泣き声が聞こえる。時計は五月蝿い。扉を開く。開く
 前に扉は砂になって消えた。進む。狭い空間だ。手術台がある。良く見ると妊娠して
 しまった女が堕胎する手術台に似ている。手を触れるとその手術台もさらさらと砂と
 なって消えた。何もなくなった空間の中で、ふと床から泣き声が聞こえることに気づ
 いた。
 見つけた。少女だ。右腕と下半身のない少女が、赤くて紅くて朱い少女が泣いている。
 哭いている。泣いている。助けてと懇願している。

 シンは助けようと思った。どうしよう。声をかけた。
「助けるよ」
 泣きやんだ。泣きはらした顔をシンに向ける少女。
「行こう、ここじゃだめだ、必ず助けるから、約束だ」
「約束? 助ける、私を、どうして?」
 おかしなこと言う。助けてほしいのに、助けの手がくることを信じられなかったのか。
「どうしてもだ、理由を知りたかったら、一緒に行こう」
 信じられないものを見たように、シンの顔をじっと見詰めて、
「……………うん」
 少女は承諾した。
 シンは少女を抱き上げると、歩いて来た路を戻り始めた。
432紅い死霊秘法03:2007/01/09(火) 10:05:15 ID:???

 戻る必要はなかった。先ほど崩れた扉をくぐった瞬間、そこは寮の自室だった。
 時計も、星も、階段も、狂気も、宇宙もない昨日までシンが暮らしていた現実だった。
 シンは正気に返って少女を見た。
 居ない。消えた。
 幻覚だったのだろうか。あれはただの白昼夢で、シンのトラウマが湧き出てきただけの、
 空想の産物に過ぎなかったのか───

 呆然とするシンの視界に、机が目に入った。
 その上に在る。一冊の本がある。
 血に濡れた、アラベスク模様の黒檀装丁の大冊だ。
 見知らぬものがあることを不審に思いながら、その本を手に取り、開いてみる。
 突如、中の頁が部屋中に散らばり、舞い散る。頁は吹きすさびながら部屋の中心へ集ま
 り、折り重なって紅い人影を創りだす。
 人影は幽霊のように透き通った、儚げな少女に代わる。先ほど抱きとめた少女に代わる。
 紅い少女が口を開いた。先ほどの泣き顔とは違って、ちょっぴり偉そうな口調で。

「はじめまして、見知らぬ方、私と契約する者よ」

 それが、シン・アスカが世界の外側を知った最初の日だった。



 つづく。
433紅い死霊秘法04:2007/01/09(火) 10:11:33 ID:???
 何も考えられない。
 シンは呆けたまま少女に見とれていた。

「名前を聞いていなかったわね、親切な人」
「シン、シン・アスカ」
 反射的に答えてしまうシン、不思議と恐怖は湧かなかった。
「そう、ねえシン。私のこと助けてくれるのでしょう」
「ああ、うん、約束した」
「じゃあ、私と契約してくれる」
「契約って……どんな?」
「私の断片を探す。私に魔力を与える、これは他の力ある魔術師から奪えばいい。
 その代わりに、あなたに魔術師として力を与えるわ」
「断片? 魔導書? 魔術師?」
 鸚鵡返しに問うシンに眉を顰める少女。いぶかしんだようだ。
「素人なの? でもあの狭間で貴方は正常だったのに。
 普通、垣間見ることも、入ることも出来ないわ。
 余程の素質が──────ある、みたいね」
「よく、覚えていない。
 君の、君の腕が落ちてて、声が聞こえたから助けなきゃって」
「……妄執のたぐいかしら、当たり前のヒトが、あの世界でそんな結論に至る訳もないし。
 ───きっと私が貴方を見つけたのではなく、貴方が私を選ぶ運命だったのね」
「あの病院行かないと、腕」
「ついてるわよ、見えない?」
 確かについている。訳が分からないことだらけだ。
「あ、うんついてる」
 駄目だ。もうシンの脳みそでは付いていけない世界だ。

「この状況で契約してもフェアじゃないか……
 ねえシン、試用期間ということで仮契約でいいわ。
 このままだと私、消えてしまうから。
 礼儀としてこの姿を維持してるけど、とても辛いの」
「約束したから、契約……するよ」
「愚かね。外法の存在との口約束は破滅と相場が決まっているのに。
 でもそんな貴方だから、私の聲を拾ったのでしょうね」

 不意に少女がシンの頭を自らに引き寄せる。
 可憐な雰囲気を醸し出す少女にシンはドギマギしたが、
 止める間もなく互いの顔は近づき………
 柔らかな感触。シンと少女は唇を触れ合わせた。
 余談だがシンのファーストキスでした。それを怪異そのものに捧げた事を喜ぶべきか、
 悲しむべきか。答えはずっと先に分かることです。


 つづく、
 今日の連投は終了です。書きためたらまた投下します。
434通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 11:04:13 ID:???
トリップの付け方
名前欄に『半角で』 # を書き、その後ろに文字列を入力する
(意味があるのは半角8文字までで、それ以上は入力しても意味はない)


#マスターテリオン
#地球皇帝
#セラエノ断章

# のあとの文字列さえ間違えなければ、トリップは変わることはない。
435通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 11:45:24 ID:???
あの言葉を言うしかないな。

ストーリー
君の運命は動き出している。

もう止められない。

君は書き続けるしかない。
    サイシュウカイ
いつか宇宙の中心に立つ、その時まで。
436通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 12:34:44 ID:???
旧神達が次々に帰って来てるー。
437通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 12:58:57 ID:???
ここもにぎわうようになるといいな。
438通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 18:01:34 ID:???
SSスレなんてこんなもんだろ、まだこのスレなんていい方だ
439通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 18:11:59 ID:???
なあ、プロットだけでも1度投下して良いだろうか?
いいなら、4、5日の間に投下するけど。
440通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 18:18:43 ID:???
フルートの音色に乗せて、是非投下してくれ。盲目の兄弟よ!
441通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 20:25:58 ID:???
今度の新作は期待度高いなオイ
442通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 22:58:25 ID:???
紅の旧神様は
ホント
期待できる
443通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 00:55:55 ID:???
紅氏による怒涛の熱血は目を見張るものがあるからな。
イナズマアトランティスストライクとかアイデアもいい。
444通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 02:15:59 ID:???
なんだこのベタ褒めの嵐は・:・(;´Д`)
445通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 02:31:34 ID:???
なんかこのアナブラ、すごくいい子に見える・・・
446通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 02:47:50 ID:???
この紅朔、某キャスター成分が含まれてるように見えるのは考えすぎか
447通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 03:00:25 ID:???
448通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 04:32:18 ID:???
>>444
それだけ皆餓えているんだよ
449通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 05:03:58 ID:???
>>444
穴ブラはエロい子だから
450通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 09:44:35 ID:???
おおお、なにやら多数の旧神がご降臨しておいでではござりませぬかー!?
GJでごわす!
451通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 10:57:35 ID:???
>>444
皆が納得する形で長編を書ききったからだと思うんだ
初の長編完結作品?
452通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 13:14:19 ID:???
>>451
いや、続くって書いてあるだろうに…
紅朔分に飢えていた、それで良いじゃないか!
453通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 14:17:35 ID:???
>>452
いや、『赤い翼のデモンベイン』を指してるんでね?完結作って。

とはいえ、紅朔にせよ九朔にせよまだ登場SS自体あんま無いからというのもあるかも。
うん、この場合『紅朔をチョイスした判断にGJ!』これでかまわないのかもな。
454通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 14:19:09 ID:???

アク禁のせいで遅レスでスマンが
>>394
そりゃ書けねえだろ。
まったく内容が見えてこないただ、ヤキンで死ぬってだけのアイデアに聞こえるし。

そこで少し改良して、
--------------------------------------------------------------------------
瑠璃ノーマルエンドの最後に消滅するアル・アジフは混沌の計略というかお遊び的感覚で、
自我を保ちうる最小単位のところまで、断章が抜き取られた状態でCE世界に放置される。
そんなアルを拾ったのが
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1155986338/561
設定準拠のクルーゼ
クルーゼの想いに答える形で二人は契約、共に戦うも破れ、
アル・アジフはアレックスそしてシンへと受け継がれていく・・・・・・
そして新たなる魔を断つ刃金「ディスティニー」でラクシズに立ち向かう。
--------------------------------------------------------------------------
と、こうなら書きやすいんでないすか?
各主人公の手記や末期の回想の体裁にして重要EPのみ抜き出して書けば長くなりにくいし。
455『もう一人のエンネア』1/3:2007/01/10(水) 19:36:46 ID:???

 遙かな虚空、時を超えた地平で歌を歌い続ける少女がいた。
少女の瞳に浮かぶのは聖母にも似た慈愛の想い。
少女は自身の傍らにたたずむもう一人の少女に語りかける。

「有難う、無名祭祀書。ネロはようやく解放されたんだ。
これまでよくがんばってくれたね。
 ネロは君が居てくれたおかげで時を超えた孤独に耐えられたんだ。
 だから、今度は君の番だ。今度は君が幸せになるんだ。」

 無名祭祀書よ呼ばれた少女がネロと名乗る少女を心配そうに見上げる。
 そんな無名祭祀書の表情を見てネロは困ったとばかりに苦笑いを浮かべ、優しく、あくまで優しく愛し子を慈しむように語りかけた。

「ネロはもう大丈夫だよ。さあ、おゆき。・・・・
 旅立つんだ幸せになるために。君も幸せを掴んでほしいんだ。
そんな君にネロから一つ贈り物をしよう。エンネアという名前をね。
 じゃあ、いってらっしゃい。」

 ネロの傍らから、エンネアと名付けられた少女が紙片へと姿を変えて旅立ってゆく。
彼女の行く手に何が在るのか、ネロは母親のような気持ちで遠く時空の果てにあるこの場所から見守っていこうと思うのだった。
456『もう一人のエンネア』2/3:2007/01/10(水) 19:38:31 ID:???
 地球連合所属宇宙戦艦アークエンジェル。
 それは、ヘリオポリス崩壊をからくも免れた少年少女達が身を寄せる、いわば方舟といったところか。MS運用艦でありながら搭載MSは現在ストライクただ一機と、いかにも心許ない方舟ではあるが。
 その僅か一機のMSを預かるのが、その少年キラ・ヤマトであった。
 彼は、元々細い神経しか持ち合わせていないというのに、数多の苦悩を抱え今にも押しつぶされそうになっていた。
コーディネイターである事による疎外感。敵軍の兵士となっていた幼なじみとの再会。もひとつついでに自業自得とはいえ友人の許嫁フレイと肉体関係を持つに至った事による罪悪感。
 最後の一つはともかくとして、余りに多くのストレスからか、自然に彼の眠りは深いモノ(悪夢付き)となっていたのだった。

 その夜、キラは夢を見ていた。
 それはいつもの疎外感を強調した悪夢。
 キラが兄とも姉とも慕うAAの大人達が、友人が、幼なじみが、恋人であるハズのフレイまでもが、 彼に『怪物よ』『裏切り者よ』『人非人よ』石もて投げつける悪夢。
 しかし、その夜の夢は違っていた。
 彼の側に一人の赤毛がいる。
 それは美しい少女だった。猫の耳の様な癖毛の赤い髪に、湖面の様に青く澄んだアーモンド型のまなこ。その瞳を見ているとなんだか心を吸い込まれそうになる美しさを持つ、そんな不思議な少女。
457『もう一人のエンネア』2.5/3:2007/01/10(水) 19:40:07 ID:???

----
「危ないよ、そんな所にいたら君にも石が当たって怪我をしてしまう。
 ボクから離れるんだ。」

 キラの言葉に、少女はイヤイヤと頭を振ってしがみついてくる。

 「キラはエンネアが守るよ」

 少女はそう言って頬を寄せた。
 キラはそんな少女の温もりに心から涙するのだった。

----
 AAの廊下を一人赤毛の少女が歩く。少女の名をフレイ・アルスター。
 父を殺したコーディネイターを憎み、その激情故に、キラを体で籠絡し同じコーディネイターである彼にコーディネイターを殺し尽くさせようとする、悪女(茶帯)である。
 今日もまた彼女は、キラを操るためにその身を捧げようと、彼の部屋の扉の前に来ていた。もっとも最近はキラも悪くないかもと心の片隅では思っているのだが、それは本人も気付いていない事だ。

「キラ、入るわよ」

 こっそりと人目を忍ぶようにキラの部屋へと入るフレイ。
 明かりの消えた部屋の中をしずしずと音を立てずにベッドの中のキラを目指す。

「キラ、起きて・・・・」
458『もう一人のエンネア』3/4:2007/01/10(水) 19:41:24 ID:???
 ベッドの中で全裸で眠るキラを布団の上から揺すって起こして居て、フレイはその異変に気付く。ベッドの中にキラ以外の感触が在ったのだ。
 驚愕のフレイ。彼女は慌てるあまり、掛け布団を握り締めたまま、部屋の反対側の照明スイッチを目指し、ドタバタと物音を立てながら走り出す。
 途中踏みつぶされたトリイが

「トリッ・・・」

と、断末魔を上げるのも気づかずに、慌てて点灯させた照明が照らし出したのは、全裸のキラと、同じく全裸の12〜13歳程度の赤毛の少女の姿。
 照明で目を覚ましたのか、キラが声を掛けて来る。
459『もう一人のエンネア』4/4:2007/01/10(水) 19:42:39 ID:???

「やあ、フレイ」

 なんかここ最近のキラと違って爽やかな笑顔だ。
 そんなキラの声で目を覚ましたのか、赤毛の少女もまた、目を腕でゴシゴシとして起き出す。
そしてその次に取った行動がキラとフレイを驚愕させた。

「おはようございます。ご主人様(はぁと)」

 そう言い少女は一糸纏わぬ姿でキラ(全裸青春の朝立ち)に抱きつき、その口へと自分の唇を重ねた。

『年頃男子>いつもと違う爽快モード>青春の朝立ち>全裸の少女>ご主人様>キス』

 フレイの年頃乙女の超絶カンピューターは、問答無用で一つの結論に達する。
 彼女は手近にあったトリィの死骸?を掴むと叫び声と共にキラの顔面めがけて投げつけた。

「キショイ笑顔で微笑みかけんな、こんの、ペドフィリアコーディー!!」

 かくしてペドフィリアコーディーの汚名を被せられたキラは轟沈して再び深い眠りに付き、
赤毛の少女はフレイの手で保護されるのだった。



つづかない。
460通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 19:46:41 ID:???
GJ!
危うく、爽健美茶吹きそうになったww
461455-459:2007/01/10(水) 19:56:52 ID:???
改行とか配分とか山ほどミスだらけ  ・・・・ orz  
462通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 20:01:59 ID:???
自分の復讐よりょぅι゛ょ保護を優先するフレイにワロタw
463通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 21:43:07 ID:???
エルの手を握り潰そうとした女と同一人物とは思えんw
464通常の名無しさんの3倍:2007/01/10(水) 22:04:42 ID:???
最初シリアスかと思いきや……オチにワロタwww
465通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 12:49:34 ID:???
「ゲームマスターは私だ! 私が、私の手で世界が終わらなくては意味が無い!
 貴様の存在など認めん!」
 クルーゼは吼える。例え人類の滅亡という結末が同じでも、人類が踊らされ破滅の道を
 歩ませるのが自身に寄るもので無ければ意味などない。
 対するラクス・クラインは、否、ラクスだったものはくすくすと嘲笑った。
「あらあら、欲張りですのねクルーゼ様は、でも所詮あなたも道化。
 貴方自身もまた道化となるように導かれ、踊らされた存在だというのに」
「なんだと!」
 刹那、女性の容が崩れ、スーツを着た金髪の男性に―――
 そうマスクを取ったクルーゼと同じ顔をした男に変容する。
「き、貴様は貴様は」
「そうだ、私だアル・ダ・フラガだ。
 私もまた、千の無貌をもつ我のその一局面に過ぎない。
 貴様は、スーパーコーディネイターを生み出すための金づるに過ぎない、居ても居なく
 ても変わらぬゴミだ。まあ予測を超えた道化ぶりで愉しめたがな。褒めてやろう息子よ。
 いや―――『私』よ」
 あまりの事実にクルーゼの意識は白く塗りつぶされる。自分という存在が、自分を証明
 させるために起こした混乱でさえ、ただの邪神の気まぐれだった―――
「あああ、ぐ、が、がああああああああああああ」
 言葉にならない怨嗟の声を発し、クルーゼの駆るアイオーンは先ほど手に入れた最後の
 断章、シャンタクの力を持って灼熱の弾丸となる。
 アイオーンは黒い火炎球となって這い寄る混沌に肉薄し―――
 燃える折り紙細工のようにさらさらと崩れて消えた。
「不出来なクローン如きがオリジナルに敵うとでもおもったのかね。
 ゴミは所詮ゴミ。貴様にはもはや如何ほどの価値もない。いや最初から貴様の意味など
 この世界に存在しないのだ。失せろゴミめ」
466通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 12:50:47 ID:???
「ははは、あははははははははははははは」
 クルーゼは壊れたように笑って笑って笑い転げた。
 こんな滑稽な芝居があるか、こんな喜劇があるものか。
 自分はゴミだ、クズだ、スーパーコーディネイターの余り物だ。
 何者にも成れない、破壊者にすらなれなかった、無価値なヒトもどきだった。
「クルーゼ、しっかりせよ!」
 アル・アジフの叱咤も聞こえず、クルーゼは嘲笑い続け。
「認めん、キラ・ヒビキもアル・ダ・フラガもこの世界も私自身も認めはしない。
 否定してくれる。呪ってくれる」
 頁が円形に彼を囲み、再び機神召喚の形態をとるクルーゼ。
 だが無駄だ、何度やってもラウ・ル・クルーゼでは何も為せない。そう彼には出来ない。
「機ジン創造」
 クルーゼは自身の限界を知り、その呪いを誰かに託すと決めた。
 託す相手は……無論あの憎き少年に他ならない。
 キラ・ヤマトが乗る、残骸となっていたフリーダムにありえざる可能性が収束してゆく。
 0から1へ、否、違う。機神召喚によって完全なデウスマキナを造り出す術式が組み替え
 られている。アイオーンとフリーダムの残骸が組み合わさっていく、魔術の究極たる
 デウスマキナではなく、魔術と科学の融合。デウスマキナとモビルスーツが神の模造品と
 人の模造品が互いを補完し、一つとなってゆく。
 自らの命を燃焼し尽くさんとするクルーゼはミイラのような痩せこけた容貌へ変わり果て。
 その命を吸ったソレは急速に形を創り上げていく。そして顕れた姿は―――
 その姿をアル・アジフは知っていた。忘れようもない姿だった。
「デモンベイン!!
 何故だクルーゼ何故、汝があのデウスマキナを知っておる。
 なぜ―――」
 そこでアル・アジフは絶句した。もうクルーゼの瞳はなにも写してはいなかった。
 もはや死者になりはてていた。

 死者が最後の言葉を紡ぐ。
「彼にキラ・ヤマトに伝えてくれ、
 この狂った世界で足掻き続けろと」
「クルーゼ……ああ伝えるとも必ず伝えるとも」
「アル・アジフ……すまな………い―――」
 そう言い残し死者は塵となった。

 キラ・ヤマトが勝利すれば、彼自身が否定した最高の戦闘マシーンであることを証明して
 しまう。
 キラ・ヤマトが敗北すれば、彼が守りたいといった世界は邪悪に侵されるだけ。
 全ての怨嗟と憎悪と憤怒をキラ・ヤマトに託し、ラウ・ル・クルーゼと呼ばれたクローン
 は狂った世界から去った。

 続きはない >>394のネタをみてたら単発で思いついた。反省している。
 さて紅いネクロノミコンの作成にもどろう。
467通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 16:13:33 ID:???
>>460
爽健美茶って具体的な所がワロスwwwwww
468通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 18:25:18 ID:???
>>465-466
GJ
クルーゼも、キラにも救いがまるでない……
これもまた正しきクトゥルー系の一面か
469439:2007/01/11(木) 18:34:23 ID:???
内容:
んじゃ、プロットだけ投下。まだ、途中だけど。

世界観 基本的にCE準拠。
ただし、本来のDESTINY開始時に斬魔大聖(機神咆哮)本編が
重なっている。またブラックロッジとデモベの戦闘のせいで
大幅にMSの見直しがかかっている。
セカンドステージMSの導入はこれら一連のデモベ・パニックにより
ザフト・連合共に大幅に遅れている。
およそ種死本編の時間軸から5年後がスタート地点。

なお、性格が変わるかどうかは未定。キラだけは↓のように変えさせてもらうが。
やつが動き回ると面倒くさくなる・・・。


キラ 7年間の間、表の世界に現れず、ただただ孤児院で子供たちの世話をしていた男。俗称・完璧保父。
   子供たちにイジラレキャラとして定評を持たれ、その弄られっぷりは在りし日の九朗を想像させる。
   フリーダムは終盤からしか出ない。
   
駄目ですかね?
470通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 20:38:31 ID:???
>>465-466
う〜ん古橋デモベの香りがする。
正調クトゥルーを基本として、その中に僅かばかりの人の意地を刻み込んだその香りが。
実にGOODざます。

>>469
この段階では良いとも悪いとも言えない。
せめて保父なキラがどうして戦場に戻るかとか位は無いとねえ。
んでこれ見て思い浮かんだのが、

基本:デモンベイン2
世界設定
:CE世界の種&種死がゲームフィールド
プレイヤー
:九朔&紅朔
ゲームマスター
:不明。でもそれっぽいのはラクス以下数多存在するが、実はそれらはコマだったり被害者だったり。
ルール
:北米ルールみたいなカンジ・・・。
例:シンは自分が主役の間は勝利しつづけられるが、キラがでてきて雑魚や敵の役割を振られると途端に負け犬。
ストーリー開始時点
 九朔&紅朔は、デュランダルに召還され、ザフトの士官学校に入学するところからスタート。

どう?
471通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 21:50:27 ID:???
wikiに画像ファイルUP掲示板借りてきてりんく貼っておいたで利用しておくれ
472通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 22:51:06 ID:???
>>459
ペドゴニアのモーラルートが浮かんだw
473通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 00:39:08 ID:???
>>472
ペドゴニアじゃ俺がネタで考えたペドによるペドのためのペドの作品だ
ヴェドゴニアだ
474通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 17:42:04 ID:???
ペドゴニアって漫画版のオマケのやつか・・・よい勝負だ
475通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 18:16:41 ID:???
ヴェドゴニアに漫画版なんて無い!無いって言ってくれorz
476通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 18:54:20 ID:???
>>473
何その俺の見た初ニトロ作品


結構好きだったな……ペドゴニア
477通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 00:02:12 ID:???
ああ、漫画版ウェドゴニアは知らんが、ペドゴニアは好きだったよ
478通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 01:13:35 ID:???
亡霊のほうはどうですか
479通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 03:31:55 ID:???
あれもある意味でペドだな。
三人目萌え。
480通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 05:43:37 ID:???
ところでどうでもいいことに気がついたんだけどさ、
>>458で潰されたトリィって、断末魔上げたってことはそれまで起動してたんだよな?
481通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 08:04:48 ID:???
あれだよ。待機モードで寝てるときに踏まれて、そのショックで
起動して「トリィ」と鳴いて、フレイが重かったから一声上げたら
息絶え…あら、フレイさんなんですか。その手に持ってるナイf(ry
482通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 15:43:31 ID:???
そもそもトリィよ、鳥なのに床で待機モードに移行したのか(笑)
いや、もしやドタドタと棚の上とか走ったのか?そうに違いない、そにきまっ・・・




ごめん、もうここには戻れそうに無い、さようなら
483通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 16:36:38 ID:???
ヴェドゴニアかぁ
18禁ゲームを知らず、ヴェドゴニアが18禁ということを知らず
ライダーみたいなゲームが出ると思ってた若かりし頃
家族の目の届くところにパンフ放置してたな…orz
484もう一人のエンネアのひと:2007/01/13(土) 21:23:22 ID:???
つ 棚とかの上で待機モードになっていたら、フレイのドタバタで転落そして圧死と了解しとくれ

しかし、つづかないとしたものの、ちこっと続きみたいなのが電波で降ってきたんだけど、どうすっかねえ?
大体3回分程度ではっきりいって尻切れトンボ。
あんま書く意義が見あたらないんだわ。

『AAinスペイン宗教裁判被告キラ・ヤマト編』
『魔砲少女ピクシーフレイ?編』
『ニコルさんの愉快なケダモノ王国V(ヴィクトリー)編』
485通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 21:36:55 ID:???
>>484
デモベクロスじゃなくてモンティパイソンみたいなタイトルだなwww

でも読みたいと思う自分がいとおしい?俺。
486通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 22:01:52 ID:???
>>484
それでもいいから読んでみたい!
487保守:2007/01/14(日) 15:56:52 ID:???
「フングルイ ムグルウナフ フクダ モロサワ ウガフナグル フタグン!」
「負債の神気を享けておる!」
488予告:2007/01/14(日) 16:40:04 ID:???
集え!集え!数多の世界からこの世界に集え!

それは、亡霊と呼ばれた暗殺者だった。
それは、永遠を選んだ吸血鬼の狩人だった。
それは、紫電を纏う復讐者だった。
それは、人の心を持った機械だった。 
それは、神殺しの貧乏探偵だった。
それは、純愛を貫き通して人の世界を捨てたものだった。
それは、二挺の銃を持った天使だった。
それは、心臓の無い青少年だった。
それは、修羅の道を往く剣鬼だった。
それは、恋する竜だった。
それは、人と狼の狭間に立つタクシー運転手だった。

彼ら、この世界に降り立つとき、新しい物語は紡がれ、
そして、爆発する!

ガンダムseed nitro 本格執筆は月光のカルネヴァーレクリア後。
489予告:2007/01/14(日) 16:55:45 ID:???
とまあ、驚異の12作品クロスオーバーですが、頑張ってみます。
取りあえず、月カルクリア後までは話のプロットや設定を考えていきたいと思っています
なんとか、最後まで書けるよう駄文になりそうですがお付き合い頂ければ
幸いです。(本当に沙耶とかどうしようorz)
490通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 17:17:53 ID:???
……頑張れ! 道はものすっごい険しいけど、頑張れ!
491通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 17:18:27 ID:???
>>489
スパロボばりのクロスオーバー数をこなそうとは、
見上げた根性だが、キャラが多いとマジでキツイから、
出演作品を減らした方がいいよ。

俺もニ作品競演のSSを書いた事あるが、
一つの場所に六人もいれば、混乱した状態になった…。
特に初心者には、まじで死ねる。

会話数も相当に増えるし、無駄に長くなる難物だ。
最後まで書きたいなら、一考する事をオススメする。



それでも…それはエンネアが言ったような問いかけをされても、
『後味が悪いから…』と笑って神殺しを目指せるならば…。
何十、何百、何千、何憶、何兆、何京…無限とも思える死(やり直し)を繰り返そうとも、
消して諦めない意志が、君にあるのならば…。
俺は何も言わない。ただ、君に無限のGJを叫ぼう…。

君に覚悟があるならば、その扉を開けて、無限に続く道を突き進め!旧神よっ!!
492通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 18:13:36 ID:???
>484
モンテイ風にやればいいんじゃね。最後にどうにもならなくなったらthe endということで
493通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 19:22:01 ID:???
>>491
 俺も三作品クロス書いたことある身だが、一場面に六人だせるアンタはむしろ
凄い方だと思ってしまう。俺の場合、一つの場面じゃせいぜい三人くらいが限界
だったよ。クライマックスシーンで全員集合させて、それぞれ一言ずつ喋らせる、
みたいなノリのときなら話は別だけど。
494484:2007/01/14(日) 20:34:47 ID:???
今日仕事しながらある程度話は纏まったので、原作該当部分を確認して明日から書き始めようと思う。
一部デモンベインとのクロスの意義が見えない部分があるので、
3つのネタを連結する事で打開しようとか姑息な手段を取ろうとか思ってます。

>>489
主要登場人物は3人までみたいな黄金の法則がありましてな、
あまり多数のクロスはやめた方がいいかと。
ぶっちゃけ3人以上の主要人物を設定するとどうしても役割が被って来てしまって
何人かが死にキャラ(居ても居なくてもかまわないキャラ)になってしまうという。
495通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 21:04:25 ID:???
旧神職人支援

機神飛翔ファイナルアタック集
http://www.youtube.com/watch?v=ql1ZX0ETsXc
496通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 02:19:06 ID:???
>>488
なんか、アレだ。吸血大殲を思い出した。
497通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 02:50:35 ID:???
>>495
いろいろと脳汁がでてきた!
他にデモベ系の映像も見れた。
旧神・ジョブッ!
498通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 15:11:28 ID:???
『Phantom 〜Phantom of Inferno〜』『吸血殲鬼ヴェドゴニア』『月姫』『ブレイド』
『ヘルシング』『ヴァンパイア 最後の聖戦』『ミッドナイト・ブルー』『ダークマン』その他

これだけ混ぜて傑作を作った御方は今じゃエロゲーのシナリオライターだったな
499通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 17:35:04 ID:???
>>498
詳しく
500通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 17:39:24 ID:???
501通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 23:11:37 ID:???
創造神の赤い人の相方のオレンジの人だな
502通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 00:54:41 ID:???
>>495
最後のはやっぱ笑えるなw
ところでこんなの見つけたがもしや作者はここの住人か?

ttp://www.youtube.com/watch?v=0JkyQg3clxA

>>500
おお〜、あやかしびとの人なのか、すげーなぁ
もはやクロスSS書く人からクロスSS作品書かれる人になったってわけだ
503通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 00:56:47 ID:???
>>502
ああ、それ偶然どっかで拾ったのを保管しといた奴。うpったの最近だけど。
504通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 01:12:11 ID:???
>>502
こうして見ると無印が結構イケてるように見えるから不思議だ
しかしやっぱ盟主が一番カッコよくね?
「地球を撃たせるわけにはいかないんだよ!」とかどこぞのスパコディより余程主役らしい熱い叫びだから困る
505通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 12:49:33 ID:???
>>502
曲が良いのか元ネタでの使われ方が良かったせいなのか…
両方か

何にせよ種をもう一度見てみようかという邪神の陰謀にハマりそうになるな
506通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 15:11:25 ID:???
>>502
イザークが主人公に見えるw
507通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 21:01:21 ID:???
>>502神の摂理に挑む者たちをBGMに神意の名を冠する
敵と戦っているのが、中々に洒落が利いてていいな。
508通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 21:42:35 ID:???
遅レスだが……>>784
>>『AAinスペイン宗教裁判被告キラ・ヤマト編』
すまん、コレなんだが枢機卿の魔乳、フレイに混ざってちゃっかりピンクの歌姫がいて
本来の枢機卿のフラガがコンクリ履かされてプールに沈められてるのを幻視したんだが……
あと
>>『ニコルさんの愉快なケダモノ王国V(ヴィクトリー)編』
キラ全く関係Neeeeee!www
509784:2007/01/17(水) 00:15:59 ID:???
ゴメン実は全く進んでない(汗
ちと姉貴に譲るPCの整備と梱包に時間取られちゃって。

そうそう、今レンタルで借りてきて「ペリーヌ物語」見てるのだけど、
以前「飛翔」プレイしていて「アン・ファミーユ」ってどっかで見たなと思ったら、
「ペリーヌ物語」の原作の題名じゃないかとようやく気づいたという。

というわけでSSは書かないケド電波を投下

紅朔           >ペリーヌ
デモンベインブラッド >バロン
トゥーソード      >パリカール
覇道鋼造       >ビルフラン
九朔          >テオドール

・・・・・・・・・・・・
510通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 01:45:30 ID:???
>>508
すまん、コレなんだが枢機卿の魔乳、フレイに混ざってちゃっかりピンクの歌姫がいて
本来の枢機卿のフラガがコンクリ履かされてプールに沈められてるのを幻視したんだが……


某所のアレか。
最後まで沈んだままだったな、フラガ。
511通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 19:43:21 ID:???
>>502
やっぱし種のラストで一番格好いいの盟主だよな……

でもよ、あれだけジェネシス破壊しろ言いながら何故AA撃墜に固執したんだよ盟主。
そうでなきゃナチュラルのヒーローになったかもしれないのに
512通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 21:27:17 ID:???
>>511
ヒント:邪神の戯れ
513通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 15:15:34 ID:7KPn4kZ4
>>495
ウェストに全部持って逝かれた。
514通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 20:51:24 ID:???
ところでバーバラってほんとに誰なんだ?
515通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 22:38:54 ID:???
ttp://www016.upp.so-net.ne.jp/usitora/demonbanebare3.htm#VOICE

 元:バーバラ/「ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり」(映画)
 この映画にて、ゾンビになってしまったヒル教授におっぱいを揉まれる、学長の娘メグを演じているのがバーバラ・クランプトン(ちなみにこの映画、「バーバラ・ピータース」もいるので単にバーバラとだけ書くとどっちかわからなくなる)。
 「愛しているよ」は恐らくこの映画のラストから。ラストで「死んでしまった」メグに「愛してるよ」と言いながら蘇生薬(=ゾンビ化薬)を注射しようとする場面があるとのこと。
 ついでにこの映画は「一応」ラヴクラフト原作。内容はもうほとんど別物だけど。
 蛇足ながら、文庫版デモンベインでのDr.ウェストの○○はそのまんま「エルザ」なので念の為。
516通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 17:11:12 ID:???
エルザって、エルザ・ランチェスターでしょ?
伝説的B級映画女優の
517ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2007/01/21(日) 19:31:48 ID:???
リアル事情で今日は投下無理そうです。
続きは来週投下の予定です。申し訳なく。
518紅い死霊秘法05  ◆XGuB22wfJM :2007/01/21(日) 21:16:43 ID:???
「じゃあね、おやすみシン」
少女はパラパラと解けていく、出来の悪いホラー映画のような光景を前に、シンは問いか
けた。
「君の、君の名前を教えてくれ!」
「…………喪失してるのよ。私は何なのかしら? 人でなく書でもない。
誰に生み出されたのか、誰に記されたのか、目的はある……筈なのに内容を思い出せない。
霞のように虚ろなのよ今の私は。
悪いけどしばらく眠るわ。貴方の魔力で回復を図るから、余程のことが無い限り起こさな
いでね。もしも貴方が私を必要とするなら、強く念じなさい。
いついかなる時も私は貴方の手に収まるから、それが契約よ」
捲し立てるように少女は告げると、肉から書、血、霧となって消えた。残ったのは濃い血
の匂いだけだった。

「オレ、おかしくなったのかな」
頬をつねってみる、痛かった。夢じゃない。残念なことに夢じゃない。

「貴方が強く念じるならば、か」
物は試しと、先ほどの少女をイメージしてみる。
10秒、20秒、30秒
「ダメじゃないか!」
嘘をついたのだろうか、いや大怪我を負っていたから出てこれないのかもしれない。
「オレ、どうしたらいいんだろう」
カウンセラーに話してみようか、いや、せっかくトップテンに入れる成績を残しているの
にそんなことをしたら道を絶たれるかもしれない。

真剣じゃなくてもいいから、こんなほら話を最後まで聞いてくれそうな友人は、ルナマリ
アは没、ヴィーノ没、ヨウラン論外、メイリン怖がる、その他没、レイ……未知数。
「明日、レイに相談してみるか……精神科行けって言われるだけかな」

寮の食事をシンは摂らなかった、多分食べた瞬間口に血の匂いがいっぱいに広がるだろう
と感じたからだ。結局就寝時間まで運動場でスクワットや腕立て伏せ、自室でテキストの
予習などで時間を潰した。他人の声が聞こえるのがこんなに嬉しかった事はない。
519紅い死霊秘法05  ◆XGuB22wfJM :2007/01/21(日) 21:18:36 ID:???
夜になると同室のルームメイトが帰ってきた。軍隊の寮生活が個室になる筈もないので、
プライバシーなどというものはない。もしもあの少女が他人に見つかっていたら大事だっ
たなと変なことで安堵するシンだった。

そして、消灯、就寝。
闇が部屋を充たした途端、シンは震えだした。
今日の悪夢が闇と共にフラッシュバックしてきたのだ。闇が怖い。怖くてたまらない。
ルームメイトの衣擦れにさえ恐怖を感じる。どうしようトイレなら明るいかもしれない。
馬鹿野郎、プラント軍人が夜が怖いなんてばれたらどうするんだ。
自身を叱咤し、布団をかぶって恐怖に耐えた。

時間の進みは遅く、震えは収まりそうもなかった。
他人の持っている置時計の音が気になって仕方ない。

カチカチカチカチカチカチカチカチ

否応もなしにあの時計と宇宙と階段の世界を思い出させる。
くそ、止めてくれ、叫びだしたい。

カチカチカチカチカチカチカチカチ

気づけば、うるさいのは時計ではなく自分の歯が打ち合う音だった。
震えを抑えようと自身を鼓舞すれど、湧き上がる恐怖はとまらない。

誰か助けてくれ、怖いんだ、怖くて仕方ないんだ。
シンは願った、この恐怖をとめてくれるものを。
暗黒の中震える、情けない自分を叱咤してくれるものを。
携帯電話の妹に頼るのは兄の矜持が許さなかった。第一効かないだろう。
シンは歯を食いしばり、布団の中で丸まって夜に耐えた。

───気がつけば、シンは大きな本を抱きしめていた。
「いつの間に」
暗闇で本が読めるわけもないが、本を持っているだけで不思議と恐怖を感じなくなった自
分に気が付いた。
「守ってくれてるのか?」
シンは不気味な紅い本を抱きしめたまま、ようやく眠りに就くことができた。



続く。
どうにもスランプ気味、あとコテハン付けた。
最終話の方の燃える所は浮かぶんだけどね。日常を描くのは難しいね。
……宇宙の闇黒に震えるのは日常なのか激しく疑問だけど。
520通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 22:41:03 ID:???
とりあえず乙!
今回の部分は進展は次回以降と言うことで良くも悪くも評価のしようがないので、GJはお預け
次回以降に期待だ
521通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 23:52:46 ID:???
乙!

続きが気になるところで切れますな〜恨めしいw
次回はレイに相談とかするのか? 起きたら実体化していて、ルームメイトに目撃されてドタバタ。
そんな夢を見て良いですかw
522紅い死霊秘法06  ◆XGuB22wfJM :2007/01/22(月) 22:45:41 ID:???
朝の糞兵隊マラソンを上位で終え、短い休憩時にシンはレイに相談してみた。
「レイ、オカルトって信じるか?」
「幽霊などか?」
「そうそう、幽霊とか怪物とか」
数秒考え込むと、
「幽霊はいないだろう、いるとしたら今頃億単位で発生している。
ユニウスセブンだけでも二十万人を下らない。
怪物となると……詳しくはないがメンデルというコロニーでは、出生問題の解決と同時に
生物兵器の研究も進められていたという噂がある。伝承にあるようなオーガやオークなど
ができるかもしれん、突飛な話だがな。
シン。突然オカルトなどと何があったんだ、ヴィーノとは違ってそういう話は興味がない
と思っていた」
「昨日変なもの見てさ、信じたくなってきた」
「変なもの?」
「空とぶ本とそのページ」
スッとレイの目が細くなる。

「古いか?」
「えっ、うーん分からない、古いような新しいような。とりあえず外見はイカれてる」
傍から見れば与太話に過ぎないものにレイが食いつくとは思わず、問われるままにシンは
答えた。
「おかしいとは?」
「血みどろなんだ」
「血濡れの書か……」
「ああ、何か心当たりでもあるのか?」
「ソレそのものにはないが、そういった呪物に関しては多少な……その養父の趣味でな」
「レイの親父さん詳しいのか?」
「…………おそらく、プラントでも随一のオカルト好きだろうな、認めたくないが」
「じゃあ、見て貰おうかな、どんな謂れがあるかオレも知りたいし」
「あまり常識はずれのものは他人に見せるものではないと思うが、仕方ないか。
今は部屋に保管してあるのか?」
「いや、その、何て言うか、何処にもなくて、此処にあるというか、
いつでもどこでもって言うか。四次元ポケットというか」
少々動揺したシンは、オーブでしか通じない古い例えをしてしまう。
「青いネコ型ロボットなのか?」
レイも知ってた。ANIMEの力は、百年の歴史はプラントにも伝わっていたようだ。
「ここじゃ見られるから不味いんだけどさ、いつでも取り出せるんだ、その本」
「それではまるで、───いやなんでもない」
「まるでって何か知ってるのか」
「憶測で話したくは無い、俺の養父に聞くのが一番正確だろう。
ギルは、養父は最近出世してな、ろくに家にも帰れなくなった、アポイントを取ってみる
が、多分数日は接触できないだろう」
「ありがとなレイ、後で見せるよその本」
「……気をつけろよシン、外れたものは、外れたものを呼び寄せる。
不幸になると思ったらすぐに手放すんだぞ」

休憩が終わり、違う訓練が始まったので、そこで会話は打ち切られた。
523紅い死霊秘法06  ◆XGuB22wfJM :2007/01/22(月) 22:48:03 ID:???
規定の訓練が終わり、再びシンはレイに会いに行くと、ルナマリアとヨウランがレイの周
りにたむろしていた。
「お疲れ、ルナ、ヨウラン」
「お疲れ、シン」
「実は課題終わってないんだよ俺、シンも手伝ってくれよ」
「自分でやれ、ってか整備の専門技術まで解るか!」
「そこはそれ、流線型の装甲の利点と欠点についてレポート書けって言われててさ、こう
友情に期待しようかなあって」
「ヨウラン、お前って奴は……」
愉快な会話に花が咲く前に、レイが割り込む。
「シン、マラソンの後の話なんだが、問題ないそうだ。
通常の3倍の速度で終わらせると言っていた。電話越しにも熱気が伝わるほど興奮してい
てな、ただでは帰れんかもしれん」
「興味全開なんだな、レイの親父さん」
「何の話よ、混ぜなさいよ」
話題に乗れないルナマリアが怒りの声を上げる。
「レイの親父さんに見てもらいたい古書があるんだよ、なんでもコレクターらしくてさ、
もしかしたら高く買い取ってもらえるかもと思ってさ」
空飛ぶ本をみて貰うなどと言えば、性格上必ず首を突っ込んでくる。
古臭い本なら興味を示さないだろうと、適当に話を逸らしてみるシン。
「ふーん、レイの父親なら、そんな趣味しててもおかしくないかな、知的な雰囲気がしす
るものねレイは」
苦笑いを浮かべるレイ、古書は古書でもオカルトだとは言えないレイの苦悩が伝わってく
るような笑みだった。
「見て貰うって言っても、外出禁止だろ」
ヨウランから突込みが入るが、
「問題ない、俺たちは成績上位だからな、多少の融通は利く。
それに……相手が相手だからな許可は下りるだろう」
「くぅ、優等生め許せねえ。
「偉いのレイのお父さんって」
「ああ、会えば解る。解らないようだと軍人として問題がある」
断言するレイにクエスチョンマークを頭に浮かべる一同。
「シン、夜9時ごろになったら家に戻れるといっていたからな、8時半ごろ着くようにし
よう」
「先に上がりこんでていいのか?」
「間違いなく8時には仕事を終わらせて、俺たちより早く帰宅する。間違いない」
適当に仕事やってるんじゃないのかと全員が疑ったとな。



つづく、ヨウランとヴィーノって喋りが少ないから言葉遣いで分けられない。
なにか特徴あったかな、二人の語り。
紅いネクロノミコンの言語は何にしよう、誰かアイディア頂戴。
1.アル・アジフと同じ言語、ただしねじくれてる。2.遺伝コードを現すACGUがび
っしり。3.バーコードで2進数を現している。3.遺伝子スケールみたいな二重螺旋の
絵がたくさん。4.機械語写本。5.その他 1〜5は全て赤黒い血で綴られてます。
などなど、今頃クザクの中身はどんな風に書かれているか考えてなかったことに気づいた。
困ってます。ヘルプミー
524通常の名無しさんの3倍:2007/01/22(月) 23:08:10 ID:???
>>遺伝コードを現すACGUがびっしり。
これなんかいいかも、議長が喜び勇んで解読に取り掛かる光景が眼に浮かぶ。

まあ、漏れもクザクの中身はどうなったか考えたことがあるが、その時でた結論は無難に「血文字のアルアジフ」だった。
525通常の名無しさんの3倍:2007/01/22(月) 23:23:59 ID:???
>>523
ACGUはRNAに転写されたときのコードで、DNAのときはACGTですよ。
まあACGTよりACGUの方が蛋白質の合成過程においてより蛋白質に近い過程で、つまりは
よりアナブラの血肉に近いといえるのですが。

まあそもそもACGUもACGTもRNAとDNAの塩基配列と言うただの情報にすぎず、この情報
を元にtRNAがアミノ酸を持ってきて蛋白質に合成して初めて意味をなすものだからなあ。
あれ、でもいちおう本の体裁をしているということになっているんだから、それでいいのかな?

デュランダルの専門分野は遺伝子と言うことになっているので、2の変形のACGTでいいのでは。
526通常の名無しさんの3倍:2007/01/22(月) 23:25:15 ID:???
俺も2に一票
飛翔でも、血とはつまるところ情報の象徴、って感じの定義が語られてたと思うから相応しいかと
527通常の名無しさんの3倍:2007/01/22(月) 23:37:26 ID:???
追伸。
たぶん御存じだと思いますがセントラルドグマについて。

DNA→(転写)→mRNA→(翻訳)→蛋白質

この翻訳っつう過程でtRNAがアミノ酸を持ってきて、mRNA上の塩基配列情報を元に蛋白質を合成する、
ゆえに「翻訳」。

なのでRNAのほうがDNAよりも蛋白質に近い段階の存在であり、
またDNAのほうがRNAよりも情報としてはより純粋なわけです。
528525:2007/01/22(月) 23:49:50 ID:???
さらに補足。
エイズウイルスとかのレトロウイルスはRNAしか持っとりませんので、一度DNAに逆転写して、
それからあらためて通常の蛋白質合成過程をたどります。
ただまあクザクもアナブラも哺乳類(だよな?)なんで、DNA形式の方がいいかなと思いまして。
そうそう、mRNAを合成する前に、スプライシングと言う過程が入ることが現在分かっとります。
529通常の名無しさんの3倍:2007/01/22(月) 23:56:42 ID:???
1&2+5ってとこでねえかなぁ?
紅朔ってアルの内容だけでなく九郎の遺伝情報+混沌でできているからにして、
多分大きく3つに内容は別れていて、

第一部 アルアジフ(古典北アラビア語)
第二部 大十字九郎の遺伝情報(デモンベイン神話付き)
第三部 混沌(暗号)

とかなってそうだ。
530通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 00:00:34 ID:???
2のACGUと3の二重螺旋の合体なんてどうよ? 
学術的なことは解らんけど、印象的には抜群だと思う。ギルパパの本業からしても

そしてなにより……GJ!
531通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 01:34:55 ID:???
レイが凄く苦い顔してそうで笑えた。GJ
532通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 03:04:32 ID:???
>>529
さらに本家の遺伝子らしくそれらをランダムソートしておくとか。

…ただの乱丁だな。
533通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 12:28:23 ID:???
ふと紅朔の記述内容の遺伝情報から紅朔の肉体を組成する議長と、
その肉体に宿ってCE世界で活動というかZAFT士官学校に編入する紅朔の姿が。

いや、飛翔の時に現実性が足りないと言って世界にはじかれかけてた初期紅朔の姿が。
534通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 12:40:04 ID:???
>>527見ていて思い浮かんだ。

5のパターンで1つ

基本的記述はアル・アジフ+紅朔の肉体の遺伝情報だが、その記述内容の全ては
遺伝情報のように暗号化されており、遺伝学者なら法則性を見いだし解読可能。

とか
535通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 13:31:05 ID:???
お前ら一つ忘れてないか?
遺伝情報のように暗号化されている前に先ず、ブラッドもアル・アジフと同じくして【死霊の秘法】なんだ

解読しようとすれば耐性の無い人間は瞬間、発狂するぞ?
形が変わっても力在る魔道書だという事をお忘れなく。
536通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 15:19:17 ID:???
シャアが並の人間であるわけが無い!(笑……という方向で丸く治めないか?
537通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 16:33:00 ID:???
飛天御剣流もだ!
538通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 16:58:44 ID:???
某TRPGファンブックの付属ドラマCDで出てきたネーミングセンス最悪な魔術師も忘れてもらっては困る。

(知名度低くて忘れる以前に知らない可能性の方が高いと思われる)
539通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 17:58:01 ID:???
そもそも議長は次元断層を爪で斬り裂いたり、反物質作り出したり出来るんだぜ
540通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 18:00:44 ID:OKKGcnC7
>>538、アルティメット某の生みの親のサイ○ン・○ーガスは忘れとけ。
541通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 18:10:21 ID:???
>>538
「○○○……お前を、狩る!」

三下やめて三下立場が下がっちゃうから止めて
542通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 19:07:32 ID:???
>>535
そのへんは鋼造ヨロシク機械に翻訳させればいい
エィスティニープラン用のスパコン数10台に解読させればいいじゃん
血液言語が遺伝情報で綴られてんならシステムを流用できるし
543通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 19:31:35 ID:???
>540
>541
やっぱ駄目か、魔導書の解読と紅朔の肉体作製に向いてるんだが。(もともと魔術師&人造人間実際作成してる)
いかんせん通行人(一般兵)Aみたいにあっさりしんじゃうのがやっぱりネックだな。
544通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 21:16:06 ID:???
ところで3.がふたつある件について
545通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 22:03:33 ID:???
>>543
○力に侵されさえしなければ凄い大物なんだが
546通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 01:39:46 ID:???
というかだ、昔某スレでも思ったんだが……卓ゲ者多すぎじゃね?
リプレイとかを買うのはともかく、あのサプリを買うレベルとなると間違いなく……。
547通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 23:05:20 ID:???
>>542
角生えたりして
548通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 23:35:00 ID:???
>>542
電子翻訳版?

下手するとハッキング&クラッキングしまくりの悪寒
549通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 23:46:41 ID:???
>>547
LAかよ!?
>>548
色んな技術パクッテ来てディスティニーがCEの科学技術の結晶にして最狂機体に成りそうだな…

あれ、コレってラクシズの行ったストフ(ry
550通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 00:54:28 ID:???
>>536
議長と根源的には同一の筈のシャアはロリコンだからな
ロリ魔道書なら直球ド真中だろから克服できるだろう





そーか、タリアが別れたのは、真の性癖・・・

551通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 05:00:46 ID:???
とりあえず基本に立ち返ってバルトフェルドには「アイオーン!」してもらおう。
552通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 16:48:30 ID:???
変形してクトゥグア形態になれるアイオーンだな
553通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 20:41:54 ID:???
そういやクリア後に見れるCG(URL忘れた)によれば、
トゥーソードは犬の形態に変形する機能があったな。
554通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 21:56:02 ID:???
飛行形態に変形するデモンベインのムービーって何で見れたっけ?
555通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 22:58:00 ID:???
だー!デモベのガレキ、なくなる前にゲットしようと買ったのに・・・

こんなの発売ってあーた・・・つД`)・゜・。・゜゜・*:.。 
ttp://www.a-label.com/
556通常の名無しさんの3倍:2007/01/27(土) 00:37:17 ID:???
>554
ニトロのムービーコレクション。いまでも手に入るんかな。
557通常の名無しさんの3倍:2007/01/27(土) 08:15:50 ID:???
ニトロプラスダイレクトにはあるみたい
558種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/01/28(日) 19:43:09 ID:???
「それじゃ最後に右手のチェックだ。始めてくれ」
「承知した」
 ハンガーに繋がれたツヴァイダガー、その開いたままのコクピットに乗り込んでいるティトゥスは両手を
忙しなく動かして操縦桿やコンソールを操作する。その操作に合わせ、ツヴァイの右手は素早く屈伸をしたり、
手首や指の関節をウィンウィンと鳴らしながら動かす。動作が正常なのを端末で確認しながら、ミネルバの
整備班班長であるマッド・エイブスは満足げに頷いた。
「異常なし。駆動系のチェックはこれで終了だな」
「うむ……しかしよろしかったのか?部外者が持ってきたMSの整備などに手間を割いていて」
「構わんさ。こっちのMSはどれもチェックは終わってたし、連合製のMSに直接触れる機会ってのは滅多に
 ない貴重なもんだからな。やはりデータで見るのと実物を見るのは違う。それに外来だろうとなんだろうと、
 モノがあるなら整備は完璧に、それがメカマンってもんよ、お客人。気にすることはない」
 ティトゥスが今ここに居るのは、ツヴァイを調整しておこうとハンガーに来た際エイブスに捕まった
からだ。どうやら彼以下メカニック達は一応連合製と言えるツヴァイに興味を持ったらしく、データを見せる
代わりにツヴァイの整備を引き受けてくれたのだ。
「しかし本当に、よくこんなOSでこいつを操縦できるな。ここまで動作がマニュアル化されてちゃ、
 コーディネーターだって動かすのに苦労するぞ」
「自動化が過ぎると行動の幅が狭まるのでな、せめてこの程度柔軟に動けなければまともな格闘戦は出来ぬ。
 扱えるかどうかは単純に鍛錬の問題よ。ナチュラルだろうとコーディネーターだろうと、精進無しに何かを
 為す事など出来ぬ」
「はは、もっともだ。ウチの若い連中にもそれくらいの気骨があればいいんだが。どうにも最近の若い
 コーディネーターは才能に頼りすぎて努力を怠る傾向があるからな、困ったもんだ」
 周囲でツヴァイや他のMSの整備に掛かっている若いメカニック達に目をやりながら、エイブスは苦笑する。
 元々ナチュラルへの偏見が小さかった彼は、構造や改修の痕跡から技術屋の思いが感じられるツヴァイと、
それを最大限に操っているティトゥスが気に入っていた。ティトゥスもエイブスの腕と職人気質な性格に、
知り合って間もないながらも好感が持てていた。
 しかし和やかな雰囲気は、突然響いた館内放送によって掻き消されることになる。
『緊急事態、艦内全区画に緊急連絡!現在、ユニウスセブンが地球へ落下中との連絡が入りました!』
「んなっ!?」
 若い女性の叫びから間を置かず、ハンガー内で一気に驚愕と困惑の声が広がる。その喧騒に関係なく、
艦内通信は続く。
『これより本館は任務を一時中止、先発隊と合流し、ユニウスセブンの落下阻止作戦に協力を行います!
 繰り返します──』
 ユニウスセブン──それは、かつて連合軍過激派将校の独断による核攻撃を受け壊滅した農業コロニー
である。それが当時の連合、ザフト間戦争の激化を呼んだ『血のバレンタイン』と呼ばれる事件だ。
 今ではその残骸はその犠牲となった人々の墓標として、デブリ帯で安定軌道に乗っていた……筈であった。
 残骸とはいえコロニー一つ、その大きさは並の隕石などとは比べ物にもならない。もしそんなものが、
そのまま地球に落下した日には──
「……とんだ大事になってきたな」
 ざわめきの広がる中、それまで無言でコクピットに座っていたティトゥスはそれだけ呟いた。
 その胸にほんの少し、とても小さなある感情の炎が灯った事には気付かずに。
559種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/01/28(日) 19:46:02 ID:???
 シンの怒りは頂点に達していた。
 事の発端であるヨウランの軽口──掻い摘んで言えば「地球が無くなっても俺達には関係ない」という内容の
発言には、正直不快感を覚えた。突っかからなかったのはヨウランがアカデミー時代からの友人なのと、友人で
あるから彼の言葉が本気ではない、単なる軽口以上のものではないと理解していたからだ。
 だが、そこにあのアスハがしゃしゃり出てきた。喚き散らすその姿に、収まったはずのイラつきがまた
胸中に湧き上がってくる。
「別に本気で言ったわけじゃないさ、ヨウランも。そんなことも分かんないのかよ、バカじゃないのか?」
 漏らした嫌味を口火に始まった、怒声と罵りの応酬。周りの皆が止めようとしたが、その声は殆ど届いて
いなかった。そして護衛だというアレックス・ディノ──アスラン・ザラの介入と同時にイラつきはとうとう
怒りに変わり、即座に限界点を超えた。
「俺の家族はあんた等のせいで死んだんだ!アスハの人間のせいで戦争に巻き込まれて、挙句オノゴロで暴れ
 まわってたフリーダムに殺された!」
 今度はこちらが怒りに任せて叫ぶ。アスハの奴は驚いた顔でこちらを見ていた。
「あんた等の都合で、誰が死ぬことになるかってちゃんと考えたのかよ!何も分かってないくせに分かった
 ようなことばかり言って、そんなこと言う資格があるとでも思ってるのか、あんたに!」
 その表情を見て余計に腹が立った。自分達のしたことで生まれた犠牲の事など、今まで考えたことも
なかったということか。知らなかったで済むと思ってでもいたのか!
「俺はもう信じない、そして絶対に許さない……俺達を裏切ったオーブを!家族を殺したフリーダムを!
 絶対に!」
 吐き捨てて休憩室の出入り口へ向かう。アスハと同じ場所にもう居たくなかった。早足ですぐに部屋から
出ようとする。
「うわっ!」
「むっ……」
 ドン、と誰かにぶつかった。ロクに前方確認すらしていなかった自分が悪いと頭はちゃんと理解できていたが、
高ぶった感情に押され、目の前の人物にすぐさま怒声を発してしまい、
「くそっ!んなトコでつっ立ってんじゃな……」
 誰かを確認して、声が出なくなった。
 所々がボロボロになった黒装束に、腰に二振りの長刀を差した男性。こちらを見つめる、刃のように鋭い瞳。
 忘れるはずもない。二年前に見た『あの人』だ。
「お主は……」
 その目がわずかに驚きの色を見せたことにも、シンは気付けなかった。あなたがなんで、どうしてこんな
ところに……混乱しすぎて、言いたい事は山ほどあるのに口が動かない。
「……ぶつかってすいませんでした」
 だから、なんとかそれだけ言って、逃げるようにその場を駆け出した。
560種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/01/28(日) 19:49:20 ID:???
(二年前にオーブに居た、あの童か?)
 駆けて行くシンの後姿を見ながら、ティトゥスは驚きと懐かしさを感じていた。まさかこんな所で、この
世界に来て最初に出会った少年と再会するとは思ってみなかった。しかもあの赤い軍服はザフトのエリート
パイロットに与えられるというものではなかったか。
(あの時の小童が兵士とはな。男子たるもの二年も経てば見違えるのは当然か)
 一見して分かった。コーディネーターという点を差し引いても、彼の身体は二年前とは見違えるほどに
鍛え上げられている。ザフトに入って並々ならぬ鍛錬を重ねたのだろう。
(……しかし、少々危ういな、あれでは)
 あの時の出来事は今も彼の心に傷を残しているらしい。アスハやフリーダムを憎むのも分かる。
だがあの怒りにティトゥスは一つの疑問を感じずにはいられなかった。
「同僚が失礼をして、申し訳ありませんでした」
 シンが去った方向を向き続けていたティトゥスは、その呼び掛けに我に返った。見ると長い金髪の赤服を着た
少年がこちらに頭を下げていた。
「ミネルバMS隊所属、レイ・ザ・バレルです。シンが無礼を」
「いや、構わぬゆえ頭を上げられよ……シン、というのかあやつは」
「ええ、シン・アスカです。ところで、あなたは……」
「む、これは失礼した。拙者はティトゥス、そこにいるアスハ代表の護衛を引き受けている傭兵だ」
「ああ、ちょっと前に補給物資と一緒に来た方ですか。どおりで見覚えない人だな〜と思った」
 名乗っていないのに気付いて自分もレイに名乗りを返すと、今度はピンクの髪の少女が声をかけてきた。
着ている赤服は何故かミニスカートに改造されている。
「けどビックリですよ、『あの』シンが素直に謝るなんて……あ、すいません。同じくMS隊所属の
 ルナマリア・ホークです」
「確かに。しかも感情が高ぶっていた状態のシンが謝るとは俺も意外だった。ある意味ユニウスセブンが
 落ちると聞いた時以上の驚きだ」
 うんうん、とルナマリアとレイは神妙な顔で頷く。ふと周りを見ると、部屋に居たメカニックらしき
少年二人も似たような反応だ。シンがどういう性格なのか、先程の騒動もあってティトゥスはなんとなく
想像が付いた。
「まあともかく、あやつの態度については別段気にしておらぬゆえ謝罪は無用だ。それよりもアスハ代表」
 とりあえず探していた相手に声を書ける。突然話を振られ、シンの言葉を聞いて半ば茫然自失していた
カガリはハッとしながらティトゥスの言葉に答えた。
「あ……ああ!な、なんだティトゥス?」
「折り入って頼みたいことがある。護衛の仕事を受けている身で非常に身勝手な願いではあるのだが──」
 まだ困惑が顔に残るカガリに、ティトゥスは淡々と用件を告げ──その内容にカガリは更なる困惑に
すっとんきょうな叫びを上げ、アレックス他その場に居た人間は例外なく絶句した。
561種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/01/28(日) 19:53:39 ID:???
 インパルスのコクピットの中で、シンは戸惑っていた。
 ユニウスセブンの破砕作業を行う、これには何の疑問もない。パイロットには既に機体のコクピット内での
待機が命じられている。これもいい。
 しかし、何故あの二人まで自分達と同じことをしているのか!?
『アスランさん、本当に大丈夫なんですか?』
『ああ、二年間のブランクはキツイが、足手まといにはならないつもりだ』
『宜しくお願いします、ティトゥス』
『うむ、此方こそ宜しく頼む』
 アレックス──アスランと、ティトゥス。彼等が破砕作業に協力するというのだ。アスランはザクを借り受け、
ティトゥスは自分の物であるツヴァイダガーに乗り込み、レイやルナマリアと会話している。
 アスランは別にどうでもいい。アスハの護衛をしているというのは気に入らないが、それだけだ。気にする
こともない。
 だが、ティトゥスは。彼は、シンにとって──
『ちょっとシン!あんたも黙ってないで挨拶ぐらいしと着なさいよ!』
「……宜しくお願いします。これでいいだろ、ちょっと考え事があるから切るぞ」
『え、ちょ、ちょっと待ちなさ』
 ルナの言葉を最後まで聞かないまま、彼女のザクとの通信を切る。更に別の機体との回線も閉じ、
コクピットを静寂が包む。しばしその中で自分の考えをまとめ、意を決してシンはツヴァイとの通信を繋げた。
「あの……ティトゥス、さん」
『む、シン・アスカか?』
「は、はい!えと、その、ちょっと話、いいですか?」
 緊張でガチガチになっているシン。上手く動いてくれない口で何とか用件を伝える。
『ああ、構わぬ。丁度他の者達との話も終えた所だ……しかし時の流れとは早いものだ。あの時の童が今や
 見た目だけなら一端の軍人か』
「あ……って、な、見た目だけはってどういうことですか!?」
 覚えていてくれたことに少し感動するも、その言葉の内容を顧みてシンはつい声を荒げてしまう。
ティトゥスはシンの態度に何か言うこともなく、ただ淡々と答えた。
『そうすぐに感情をむき出しにするところが甘いな。熱くなるなとは言わぬ。が、戦士ならば感情に
 流されるな。感情を理性で制御し、支配せよ。これは何も戦士に限ったことではない』
「は、はい……」
 ティトゥスの言葉は正直上手く理解できなかったが、シンはその言葉を素直に聞き入れた。普段の彼なら
まず反発しているところだが、今回は相手が相手である。
562種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/01/28(日) 19:59:30 ID:???
 シンにとって、ティトゥスは特別な存在だった。
 家族を失い、自分もまた命を失いかねなかった瞬間に見た奇跡。生身の人間がMSを圧倒するという、
常軌を逸した光景。その手の二刀で強固な装甲を斬り裂いた、漆黒のサムライ。
 誰かに話しても夢幻としか思われない、だがこの目で確かに見たティトゥスの姿は、シンの心に刻まれた、
今も求めて止まない『全てを守れる絶対的な力』の体現そのものだった。
 ──しかし、だからこそ納得のいかないことがある。
「どうして、あなたがあんな奴の為に……」
『何?』
「どうしてアスハのお守りなんてやってるんです!?あなたみたいな人がなんでオーブの為なんかに!」
 沸き上がる感情をそのまま叫ぶ。彼が自分の否定するアスハを守る、オーブの為に力を尽くすということを、
認めたくない。ガキみたいなワガママだと頭の片隅では理解できていたが、それでもシンは納得できなかった。
 そのシンの声を聞いて、ティトゥスは小さく溜息をついてから言った。
『随分とオーブが嫌いになったようだな、お主は』
「ええ大嫌いですよあんな国!奇麗事ばかり言って、それを実現出来もしないくせに他人に押し付けて!それで
 苦しむ人なんて知らないって顔して!あんな女!」
『拙者は別に嫌いではない』
「っ!?」
 ティトゥスにそう言われ、シンは驚きに口を止めた。
『少々暑いが気候は過ごしやすく、入国手続きも比較的容易に済む。全員などとは言わんが国民の気風も
 穏やか、国柄ゆえにナチュラル、コーディネーター間の差別意識も少なく、制限もほぼ皆無。骨休めを
 するには悪くない国だ……アスハ代表を始めとする政治屋達の才覚があるか否かはともかくとして、な』
 間違っているか?と問う声が聞こえる。間違いではない、とシンは思った。確かに自分が、自分達家族が
暮らしていた頃のオーブはそうだった筈だ。畳み掛けるようにティトゥスは続けた。
『質問に答えてなかったな。拙者が代表の護衛をしているのは至極単純、仕事だからだ。知り合いのオーブ
 軍人に頼まれ、報酬も頂く。国としてのオーブの良し悪しは関係ない』
「それは、でも、だからって!」
 食い下がろうとしたシンの言葉は、非常警報とブリッジからの通信で遮られた。
『コンディション・レッド発令!先行していたジュール隊からの入電により、ユニウスセブン周辺に
 アンノウンを確認、敵対行動をとっている模様とのことです!MS隊は戦闘装備でただちに発進願います!』
「なっ、アンノウンだって!?」
『……どうやら、ユニウスセブンを落としたい連中がいるということか』
「そんな……くそっ!」
 シンの心に怒りが再び湧き上がる。人為的に大量殺戮を行おうとする者に対する怒り。罪無き人々を無差別
に殺そうとする者達への憤り。
『話の続きは後回しだ。全て終われば時間も取れよう』
「ええ、分かってます!今は……」
『コアスプレンダー、発進どうぞ!』
 発進許可を受けて、シンは操縦桿を強く握り、スラスターの火を入れた。
「ユニウスセブンを砕きゃいいんでしょう!シン・アスカ!コアスプレンダー、行きます!」
563種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/01/28(日) 20:02:07 ID:???
(ふん、拙者らしくもない)
 シンが飛び立つのを見ながら、ティトゥスは自嘲気に唇を歪めた。彼が家族を失った瞬間に居合わせた
だけの関係だというのに、ついつい小言まで言ってしまった。
「もっとも、こんなことをしている時点で今日の拙者は既におかしいか」
 ツヴァイを歩かせながら思案にふける。ユニウスセブンが落ちると聞いてから、ティトゥスは自分自身
ですら己の考えを図りかねていた。
 ユニウスセブンの破砕作業に、自分が手を貸す義理はない。護衛としても任務放棄に近い逸脱した行為だ、
話した時にカガリやタリア艦長が渋い顔をしたのも分かる。そもそも力のない自分に何が出来る。
 しかし何かが、ティトゥスの胸中で行動しろと訴えていた。とても小さな、だが徐々に大きくなる
感情が、ティトゥスを駆り立てる。なのにそれが何かを理解できない。不安、憤り、不快、憎悪──
それらと似ているようで、でも何か違う、奇妙な感覚。まるで使命感にも似た、抗い難い衝動。
(……今更迷っても仕方があるまい、既にやることは決まっているのだ)
 そう、もう取り消しはきかない。三機のザクも飛び立ち、次はもう自分の番だ。
『ツヴァイダガー、発進準備をお願いします!』
「うむ、発進の合図は任せる」
『はい!あ、ミネルバ通信士のメイリン・ホークです。ティトゥスさん、破砕作業頑張ってくださいね!』
「……承知」
 モニターに映った少女がハキハキと、しかしどこか緊張気味に言った言葉に、ティトゥスは苦笑しながら呟く。
 ツヴァイをカタパルトに乗せる。自分から首を突っ込んだ戦場、しかし今の自分とこのMSの力で、
どこまでの事がやれるのか。
(余計な事は考えるなティトゥスよ、今はただ自分の為せることのみを……)

 ──簡単なことだ、『力』を解放し、全てを斬り伏せれば良い──

「っ!」
 忽然聞こえた『あの声』に、胸元に収めていた屍食教典儀を引っ張り出す。変化はない。声ももう聞こえない。
「……気のせいか?」
『ツヴァイダガー、発進どうぞ!』
 メイリンの声に、頭を振って意識をハッキリさせる。深呼吸し、開いたハッチの先に広がる宇宙を見る。
「ティトゥス、ツヴァイダガー……参る!」
564種死逆十字書き ◆oN23gQHrEc :2007/01/28(日) 20:04:18 ID:???
気付いたら3週間以上間が空いてるorz 書き進めるたび小説書くのは難しいな〜と実感しつつ、
風邪治ったはずがまた予兆が出てきたので今度は酷くなる前に何とかしたい今日この頃( ̄  ̄;)

とりあえずティトゥスとシンの再開と、ツヴァイダガー参戦の巻
シンは(現時点では)ティトゥスに憧れてますがあくまでその力という部分にだけ、
別に鍛えぬかえた身体でもって二代目ミスターブシドーになったりはしません、ホントにw
つうかシン扱いが難しいよ(汗

次はやっとこさまともなMS戦が書ける。大変になりそうだけど少し自分も楽しみだったり( ̄ー ̄)
しかし遅筆のくせに先の展開の妄想だけはアフォみたいに止まらねえぜ!
565通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 20:25:06 ID:???
 本来有り得ないキャラとキャラの出会いと再会。これこそが、クロスオーバーの醍醐味!!
 種死逆十字氏GOOD JOB!! であります。
566通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 22:17:52 ID:???
亀だが>>555ブキヤさんがプラモ企画中って噂もあるぜ?

そして逆種氏GJ!果たしてティトゥスは堕ちてしまうのか、それとも
踏み止まるか。どちらにも転がりそうで展開が非常に楽しみですよ。
567通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 23:44:30 ID:???
逆種氏GJv
ティトゥス個人的に好きなので今後がめちゃ楽しみ。
568通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 23:52:27 ID:???
ティトゥスとシンのやりとりがすごく(・∀・)イイ!!
GODJOB!!続き楽しみにしてます。
ジンHM2とツヴァイの侍対決か…
569通常の名無しさんの3倍:2007/01/29(月) 00:52:34 ID:???
まとめページで一通り読み返して来た。
…ここで皇餓が出てきてユニウスセブンぶった切っちゃうのもイイし、ダガーで最後まで戦い抜くのもイイ!
しかしサムライは応用力の高い美味しいキャラだと改めて実感。


ところでこのおはなしに登場するかしないかは別として、屍食経典儀っ娘ってどんな名前になるんだろうね?
あの本の内容、いまいちよく知らないんだが。
貴族っぽい性格だとかなんとか書いてあったけど。
570通常の名無しさんの3倍:2007/01/29(月) 02:22:43 ID:???
フランソワとか?
571通常の名無しさんの3倍:2007/01/29(月) 03:36:01 ID:???
>>種死逆十字氏
正しき怒りに目覚めつつあるティトゥスカッコヨス
この世界で戦う「理由」を見つけられれば、再び力に溺れる事はないはず。ガンガレ!


どうせ立体化するのなら、いっそデウスマキナシリーズ全部出して欲しいのは俺だけだろうか。
リベルレギスは普通に出るかもしれんが。
572通常の名無しさんの3倍:2007/01/29(月) 08:03:09 ID:???
>>570
メリフィリア以外にないだろう!
(同名の神話作品に登場する食屍姫)
573通常の名無しさんの3倍:2007/01/29(月) 22:10:27 ID:???
>>569
蔵女
574紅い死霊秘法07  ◆XGuB22wfJM :2007/01/29(月) 23:48:32 ID:???
レイの家は住宅地にある大きい家だった、プラントに移民してきた人々は子供を改良
できる資金をもった金持ちか、地球に居づらくなったコーディネイターが大半だ。
祖父母が資産家のナチュラルの場合、豪邸に住んでいるものも珍しくない。
レイに対するイメージからすると少々小さいくらいの邸宅だった。

「良く来てくれたね。
レイが友達を家に招くのは珍しい、是非ゆっくりとくつろいでもらいたい。
と言っても、私が目の前では逆に緊張させてしまうかな?」

レイの言ったとおり、彼の養父は帰宅していた……

彼の養父は暖かく出迎えてくれたが、顔を見てシンは固まった。
表札のギルバート・デュランダルを見逃したのは痛恨事としか例えようが無い。
レイ・ザ・バレルの父親なんだから、苗字はバレルであるべきだとシンは内心怒った。

「きょ、今日は突然のほ、ほうもぬ」
「シン落ち着け。取って食べたりはしない」
驚くのは当然だ、友人宅に国家で一番偉い人がいたら引く。
心象を損ねるとザフトでの未来すら断たれるかもかもしれない。
シンは生まれて最高の緊張感に石化していた。

……プラント随一のオカルトコレクターが議長でいいのだろうか、プラントの議員選出方
法は問題があるのではないだろうか、待てよオーブだって養子ありの世襲制だ、オーブよ
りはましか。
くるくると回る思考。思い返せば妙に愉しげだったレイの笑顔、俺をハメたなレイ。
高まる憎悪、この恨み必ず晴らしてやる。
シンは目の前にある理不尽を受け入れようと努力した。

議長が手ずから淹れてくれた、素人でも分かる薫り高い紅茶をご馳走になり、雑談を交わ
したシンはようやくガチガチの緊張状態からそこそこの緊張へ移行できた。

「おかしな本を手に入れてしまったんです。見たこともない字で気味が悪くて。
しかも血で書き綴ってある、およそまっとうな人間が書いたとは思えません」
議長の視線がキラリと光る。
「読んだのかね、内容を理解できたかな」
「いえ、不気味すぎて流し読みでやめました」
ますます興味深そうに見つめてくる議長、ますます萎縮するシン。

「──君はとても賢明だ。
君のように思慮深く、理性的な人間が、危険を察知できる人間が、力ある魔導書を得たの
は、正直、信じられない思いだ」
「魔導書?」
「そう魔導書だ」
弁舌が1.3倍に早くなっていく、怪しげなオーラを漂わせ始める議長。
目を合わせてくれない友人。
575紅い死霊秘法07  ◆XGuB22wfJM :2007/01/29(月) 23:49:03 ID:???
「それは世界の裏側、人が触れえざる、触れるべきではない、禁断の知識を記した書物。
様々な伝承、様々な伝説、実在する神話、闇よりなお昏き場所に棲む狂喜。
人を、世界を狂わせる知識という名の、恐怖を写した書物。
持つものに超常の力を与え、正気と命を削る、異界の論理の顕現。
それこそが魔導書。
人類を観測する、絶対なる存在を知らしめる書だ」

「は、はあ、力とはいったい」
「それこそ千差万別だ、所有者の属性や位階、書に綴られる神性によって大きく変わるだ
ろう。ダイバーに水に関する書を持たせれば、水を自在に操る。といった具合にね」
「そんなに凄い力なんでしょうか」
「……今でこそヒトはそれなりの武器や兵器を得た。しかし魔導書に拠ってもたらされる
力は一線を画すものだ。もしかすると、生身でモビルスーツを粉砕できるような力とて発
揮できるかもしれない。そして書がもたらす力は物理的なものに留まらない。
人はモノを破壊する力や、兵器から肉体を守る盾は創れても、
・・・・
心を守る鎧は未だに創り出せないからね」

「そんなとてつもない力が……」
「待ちたまえ。
そういった力は決して万能でもなければ、ヒトを幸せに出来る力でもない。
ヒトの生きる場所にこそ、ヒトの幸せはある。
闇の届かない、陽のあたる場所にこそ、人を生かす力がある。
書の力を利用する前に、少し考えたほうがいい。
安易な考えで魔導書に手を出せば、自分も、周りも、世界すらも。
すべてを捻じ曲げ、死すらも生ぬるい、狂気の底に落としてしまうかもしれない。
私は、君が魔導書の力に溺れることを危惧しているのだよ」

「ギル。そんな話をして、魔導書を何度せしめたか数え切れないんだが」
呆れた目でレイが茶々を入れた。
「彼は純粋」
デュランダル家のペットである、インコのスンも茶々を入れた。

「せしめたなどと、酷い誤解だ。私は魔導書に拠って起きる惨劇を、未然に防ごうとして
いるに過ぎない。決して邪な収集欲などではないよ」
微笑みかける議長、胡散臭い、放つカリスマに匹敵する嘘臭さだった。

「あのレイ、えっと」
「シン、躊躇うのも無理はない。だがオカルトに関してはギルの右に出るものはいない。
幸いなことにな……
ともかく危険なものにしろ、そうでないにしろ、判別する必要はある。
件の書を出してもらえないか」
576紅い死霊秘法07  ◆XGuB22wfJM :2007/01/29(月) 23:50:37 ID:???

迷ったのは数秒、どうせそれが目的で来たのだと腹を決め、シンは書を手に持っている感
触を想起する。
前には少女の姿をイメージして失敗したが、本の形式だとすんなり出てくることを、体験
を通してシンは知っていた。

目を瞑り、架空の本の触感を連想すると、空気に血臭が満ち、血濡れの空気はシンの手に
集まり、凝固、平べったい立方体に変化、血濡れの紙束となり、紙面を濡らしていた血が
脈動し、文字らしく終結する。数秒で深紅だった紙面は、血文字と白い部位に変容した。
目を開けると、架空の触感は実在する本の触感へと変貌し、あの本がシンの手に納まって
いた。

感嘆の声をあげる議長。
「素晴らしい、紛れもなく魔導書だ。
レイ、インスタントカメラを持ってきてくれ、私たちは多少の耐性があるとはいえ、危険
が少ないに越したことはない。カメラで写したものを私たちは読もう。
ああシン君はそのまま読んでも大丈夫だろう、仮にも契約者だ。読んだだけで正気を無く
すようなことはありえないよ。先ほど言ったように、力に溺れなければ、だが──」

議長が言い終えた瞬間、インコがまるで鷹のような声で、一声啼いた。



続く、
池田秀一ボイスを脳内再生しながら書くと面白かった。
>>524-535の皆様ありがとうございました。
>>529さんの意見で行こうと思います。
インコちゃんはギャグです。レイとスンとギルの掛け合いが愉しいデュランダル家でした。
次回、惨劇。
……シンのクザクの呼び方どうしよう。”アンタ”は女には使わなそう、おい、お前、君、
も長い付き合いになるからどうかと思うし、今のところ”ネクロノミコン”とずっと呼ば
せようかと考えてます。クザクという名前は終盤じゃないと分からない予定です。
誰かクトゥルー関連に詳しくて、捻くれたクザクにぴったりな短い名前を知ってる方は教
えてください。議長が名づけるかもしれません。
577通常の名無しさんの3倍:2007/01/29(月) 23:51:18 ID:???
>>769
眞姫那
578通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 01:14:58 ID:???
>576
「El Hazzared……エルハザード?」
「それはオーブの訛りだな。アル・ハザードの方がより元に近い発音だ。
 ……だが、持ち主のキミがそう読むのなら、キミのその本はそれで正しいのだろう」

とかいう経緯で「エル(ハザード)」というのはどうか。
579通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 02:16:18 ID:???
>>578
ΖΖがダブるからやめれ。
580通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 02:17:45 ID:???
GJ!
>>次回、惨劇。
これはもうwktkするしかないじゃないか、って凸が言ってた。

>>578
実に良いのだが、遺作に撃たれたシャトルに乗ってた幼女とかぶって…いや、それこそどうでもいいか。
581通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 02:32:50 ID:???
アンカーミス。>>569ね。
そしてタイミング悪かった…インコちゃんGJです。

しかしグリモアっ娘の名付けは難易度高いなー。まぁ一度呼んでしまえばそのうち定着しそう。
エセルドレーダって聞いたら、わんこじゃなくてょぅι゙ょしか咄嗟に思い浮かばない。



いっそアルと呼んじゃうのもありかも。無意識のうちに拒否されそうだけど。
582通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 02:39:13 ID:???
鷹……夜鷹……ウィップアーウィル……ウィル?
男の名前かな、ウィルだと。

とりあえず頑張って生き残れ議長、レイも。
583通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 02:48:00 ID:???
最終的にクザクって名前が判明するのか…
相当ひねらないとしっくりこないだろうし、この際アルやエルも良いんじゃなかろうか。
ウィルも悪くはないね。最悪マユでも良いかもしれんwww





















議長が書を持ってて精霊が擬人化した場合は書の種類内容に関係なく「ララァ」になるんだろうな…
いや理由は良くわからないがそんな名前が頭の中に浮かんだんだ、ところでさっきから窓の外でなn
584581:2007/01/30(火) 02:51:54 ID:???
説明する必要はないかもしれんが、569と577が俺だったわけだ。
こういう俺のトンチキぶりがレスを消費して本当にごめんなさい。
585通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 09:03:01 ID:???
夜鷹みたいに鳴くインコwww
GJ!

クザク以外の名前…
まぁみんながんばってくれ。俺には思い付かん。
586通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 12:46:04 ID:???
GJ! そして私的には
「マユ……」
「それが私の名前?」
「ちっ違う! 俺のバカバカ〜」
と言う方向を推すw(解りにくいな
587通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 13:41:16 ID:???
シンだと名前を知らない女の子なら「キミ」とか呼びそう。

んで本作における使用名だけども、
まあ、側にデュランダルが居れば

ネクロノミコン=アル・アジフ=アラビア語で獣の咆吼=虫の鳴き声の意=鈴虫の音

とかで『鈴音』とか名付けられそうだけど。
588587:2007/01/30(火) 13:47:09 ID:???
間違い

獣の咆吼でなくて『魔物の咆吼』だったわ。(汗

なんでも虫の鳴き声を『美しい』と認識するのは日本人だけで、
それ以外の人種には『雑音』と認識されるそうな。
んで、アラビア人に至っては『魔物の咆吼』と見なすのだとか。
589通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 17:58:22 ID:???
GJ!
それと本編読んでいて気付いたのだけど、
インスタントカメラだと現像の手間とかあるし
(まあ、即日現像のとこに持ち込めばいいだろうけど、すでに閉まっている時間っぽい)
って、この場合はポラロイドカメラ指すのか(今気付いた)

いや、デジカメで写したせいで、LAに準ずる能力がなんてネタ思い浮かんだモンで。(苦笑い

そうそう>>587-588
590通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 18:04:31 ID:???
ミスッたひきつづきまいります

そうそう>>587-588
純粋に羽音からそのまま「リーン」とか
異名関係では精霊の名前に使えそうな『イスラムの琴』なんてのも

んで促成栽培的に紅朔の体つくったら幼女で「リーン・デュランダル」という戸籍作って
ロリイな幼女(推定5歳)な状況でザフト士官学校オペレーター課に入れたらばそのままアイドル状態で赤服オペに。
その後九朔がでてきて攻撃加えてきたらば同期卒業生総掛かりで袋だたきの上
「騎士失格!」
と言われて大いに落ち込む九朔とか変な妄想も・・・
591通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 18:15:37 ID:???
シンとクザク……
フュージョンすればサムライレンズマンだな
592通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 18:17:49 ID:???
クロウ並みのセンスでネクロノミコンは長いから縮めて蜜柑にしようとか言い出すシン
593通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 20:26:04 ID:???
ミカンちゃん萌え
594通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 21:45:22 ID:???
以前でたフリーダムのウェスト版OSの内容を考えてみた。
Wonderful
Exellent
Sistem
Tactics
Radiant
Obstacle
Barrage
Odyssey
Terrible
意訳「すぐれた戦術性でもって障害を撃ち砕き恐怖をもたらす、
後の叙事詩に燦然と輝くほどスンバラシィシステム」
……改善の余地はアリかも。英和辞典から適当に拾っただけだし。
595通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 22:04:14 ID:???
>>591
フュージョンも何も、クザクの名前の出典がそこだからなぁ。
596紅い死霊秘法08  ◆XGuB22wfJM :2007/01/30(火) 23:11:13 ID:???
パシャッという音をたてて、紅い魔導書の頁を写し取っていく。
シンの見る限り特徴のある頁に狙いを絞って、約50枚程度を写し終えた。
CEのデジタルカメラならば全頁を写す事も可能であり、複写や加工も楽にできる。
わざわざ旧世紀にあったような年代物を使う理由は、議長曰く、
「電子上に残しておきたくないのだよ。もしもデジタルカメラから電子情報として世界の
情報網に流出しようものなら、想像の及ばぬ事態を引き起こすかもしれない。
普段手に入るような魔導書なら、通常のカメラで撮影しながら閲覧することもあるのだが、
ここまで力を感じる魔導書は初めてだからね。慎重に事を進めたいのだよ」
議長がここまで恐れているのだから、仕方ないかとも思うシンだった。

書の内容を吟味するのは骨の折れる作業のはずだった。なにせ頁全体を写せば図柄は小さ
く写ってしまう。しかし相手もさる者、準備万端らしく、特注の虫眼鏡を自分とレイの為
に用意してあった。

「ふうむ、これはまたおかしな書だ。大抵魔導書は古い年代に書かれる。
実際に書の前半はアラビア語だと推測できる。
しかし───」
「遺伝子の、二重螺旋の挿絵がある魔導書など聞いたこともない」
レイが議長の言葉を繋いだ。
遺伝子に詳しいオカルト作家は……
ここにいる議長などが当てはまるかもしれないが、普通はいない。

「もしかしたら、別の人間が継ぎ足して書いたんじゃないでしょうか?」
シンも推測を述べる。
「いや、そんなちぐはぐな物が、魔導書として完成するとは考えづらい。
魔導書を綴る行為とは、自分の全てを込めるに等しい、神懸り的な所業だ。
二人以上の想念を以って綴られる書が、ここまでの力を持つ程に昇華する可能性は極めて
薄い」
「ギル、ここに英語らしき一文がある」
「それ最後の頁だ。数行しか書いてなかったし、読めそうだったから写しといたんだ」
シンは本の最後の頁を開き、議長とレイはその頁を写した写真を注視する。

「「「お前の生きる世界の総てが、」」」

「「清らかなエーテルで満たされているように」」
 「這■■る■沌で満たされているように」

全員が思わず読み上げた後、顔を見合わせる。
シンはバツが悪くなって、目を擦ってからもう一度読んでみた。
「お前の生きる世界の総てが、
清らかなエーテルで満たされているように。
だな、ごめん、読み違えたみたいだ」

「無理もない、最後の言葉は魔導書らしからぬモノだった。
直接魔導書を読んでいる君が、なんらかの悪い影響を受けたのかもしれない。
一度休憩しよう、紅茶でいいかな」
597紅い死霊秘法08  ◆XGuB22wfJM :2007/01/30(火) 23:14:21 ID:???
濃密な一時が去り、一種討論会のような雰囲気のお茶会になった。
「しかし、学者である私にACGTを用いた遺伝コードを見せるとは、これは私に対する
挑戦だな」
「ギル、お願いだからシンの魔導書を奪うのだけはやめてください」
「いや、別に貸すくらいは……」
「甘すぎるぞシン、ギルが一度手にした書を手放すものか!」
「貴方が来るのが遅すぎたのよ」
「レイ、私はそんなに信用がおけないかな」
「はい!」
レイは断言した。議長は沈黙した。インコも沈黙した。シンは納得した。

ごほんと咳払いをして、議長が話を再開する。
「解読するといっても、解析用の量子コンピュータに数値を入力するなど、危険すぎる。
残念ながら遺伝子図やコードから情報を得るのは難しいだろう。
アラビア語は年代特定の手がかりになるだろうが、いかんせんイスラームと共に広まった
言語だからね。プラントと仲が悪く、情報が入りづらいのだよ。
もしもプラントのデータベースやネットワークが無駄であれば、汎ムスリム会議から資料
を送ってもらわねばなるまい。
ナチュラルで構成された国家を介在させる必要があるな」
「議長……そこまでして頂けるなんて」
「少し大事になりすぎると思いますが、賛成です。
ざっと目を通しただけでも落丁がひどい。
こんな不完全な状態で、魔導書の機能を維持している方が不思議です。
余程名のある書だとは推測できるのですが」
「ふむ、実はいくつか心当たりがある。
代表的な物では、ギリシャ語に翻訳されたネクロノミコン。
本来の言葉で言うならば、アル・アジフと───」

その”名”が聞こえた瞬間、ドクン、と心音が家中に鳴り響いた。。
間違いなくシンの紅い書が反応したのだと、疑う者は居なかった。

「レイ、シン・アスカ君を私の”書庫”に招く。異論はないね」



続く、
ごめん、惨劇は次で。
またまたご意見ありがとうございました。
ミカンにちょっとワロた。普段がネクロノミコンで、ルナあたりがからかう時にミカンと
呼ばせてみよう。
598通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 01:00:40 ID:???
旧神・ジョブッ!

途中でララァの声が聞こえたのがワラタww
つか、シンが間違えて言った言葉は…しんzうわまどにsにあなうsでゃそあぱかおsんqschskl;















サボテンの花が咲いている…。
599通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 03:04:18 ID:???
>>597
旧神GJ!
俺の記憶が確かなら死霊秘法の写本の一つにネクロノミカンと言うのがあった筈だ
600通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 03:18:59 ID:???
みかんタンハァハァ
ところでここではないどこかの並行世界に、やはり皆からとても愛されている「みかん」がいるんだ。


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コードギアスのカレンたんはエロリストかわいい 乳揺れ14回目 [アニキャラ個別]

みんなオレンジ大好きだねっ!
601通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 07:06:29 ID:???
イタリアのほうで紅い果肉のブラッドオレンジってのが栽培されてるし
みかんってのも悪くないですなw
602通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 08:37:34 ID:???
ミカンって、フルーツバスケットのキョンか!?

とりあえずGJ!
しかしデュランダルの書庫かぁ・・・・

なにやらろくでもないモノがそろってそうだな
学研発行コリンズ版ネクロノミコン(通称乙女チックラヴラヴ占いネクロノミコン)も当然のように有りそうだし。

とりあえずラテン語版ネクロノミコンはさすがに無いだろうから、やはりデュランダルには紅朔の肉体を作ってもらいたいモノだ。

次回楽しみにしてます。
603通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 13:34:03 ID:???
>>599
そ、それは>>602で振れられているコリンズ(コリンの元ネタな)によるねつ造本
『魔導書ネクロノミカン』の事では!?

あとちょい豆知識
古典北アラビア語というのはアラビア語の文語体の様なモノでアラビア語の共通語のことらすい。
正則アラビア語 フスハーとも呼ばれているんだと。
表記は????
604通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 19:14:55 ID:???
ネクロノ蜜柑
605通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 20:50:00 ID:???
つまりこう言う事ですか

シン「俺はまだ登り始めたばかりだからな。この果てしなく長(ry



…あれ?窓に何か
606通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 20:54:41 ID:???
電波が舞い降りたのだが、ミカンが完全に定着しきった後か…

赤=紅=クリムゾン→クリム いや、かなり適当やけどね
607通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 21:14:15 ID:???
とりあえずネクロノ蜜柑と覚えたはいいが、蜜柑のところだけしか思い出せなくて、
毎回呼ぶ度に柑橘系の名前を適当に言うとか。
608通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 22:48:59 ID:???
>>606
クリちゃんか
609通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 23:01:44 ID:???
みんな新たな萌えに貪欲だなwww
マンキンのラスト思い出した。プリンセス・ハオと蜜柑。


ところで>>608の家の周りにいるアレはなんだ?
窓に、窓に(以下略
610通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 00:21:46 ID:???
>>607
ネクロノキンカン
ネクロノイヨカン
ネクロノボンタン
ネクロノデコポン
611人誅:2007/02/01(木) 00:41:35 ID:???
失せろ
目障りだ
612通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 08:27:47 ID:???
音黒野 蜜柑嬢の活躍に期待・・・ という事でいいのだね?
613通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 09:04:13 ID:??? BE:585295777-2BP(0)
唐突に電波を受信したので

シン・アスカが種死世界でループを繰り返す

結末はいつも同じでラクスが議長に

ここで、ニャル様登場ウヒョー

シンに魔道書を授ける、でも原点とか血液とか機械版とかは、
駄目そうだから焚書処分くらったギリシャ語訳ならいいんでは

外道の力を得たシン・アスカが魔道書を使い、ループ世界からの脱出を試みる


こんな、物語が書けたらいいと思うんだよね。
ラスボスが議長の腹から大導師様、こんにちはとか思いついた。
614通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 19:12:12 ID:???
>>613
 その文章みてたらフリーダム撃墜とデストロイの時間軸を入れ替て、
シンがデストロイに乗ったステラを見事説得して、コックピットから彼女が姿を見せたと瞬間に
腹からキラが産まれるのを幻視した、ちょっと真っ白い部屋に監禁されてくる。

615通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 22:02:18 ID:IzVPdMSa
某月某日
旧支配者のキャロルと死ね死ね団のテーマ等電波な曲聞きまくったら
何喋ってどうしていたか記憶がない。
夜、夢の中で支柱に吊り下げられた偏方多面体と燃える三つ目を見たような……

……実話なのが救いようがねえな、俺
616通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 22:38:01 ID:???
>>615
(保健所に)通報しました
ああ、黄色い救急車が窓に窓に!(ry

【阿呆はSUN値が-100になった】
617通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 23:04:32 ID:??? BE:95558742-2BP(0)
>>614
やばい、その時間軸入れ替えでステラからキラ様こんにちわが

ギル「おはよう、兄さん」
ラウ「おはよう、兄君」
モラシム「おはよう、兄さま」
キラ「おはよう、お兄ちゃん」
シン「ステラは?」
キラ「ステラなら、首を吊ってしまったから朝ごはんにしようか」

俺は「」を探している


いかん、窓に、窓に窓にアqwせdrftgyふじこlp;@

618通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 23:19:30 ID:???
調子に乗って書いてみた、後悔はしない。

赤い瞳の少年、シン・アスカは嫌々ながらも悪夢を見ていた。

 やめろ、やめてくれ俺に何の恨みがあるっていうんだ!!

既に幾度見たか忘れるほど、
青い羽を持ったMSの攻撃によって吹き飛ばされる家族、
連合のエクステンデッド達により強奪されていくザフトの新型MS、
何度も裏切る過去の英雄"アスラン・ザラ”
守ると約束して守れなかった少女、
自分がどんなに足掻いても代わる事の無い結末。
そして、始まりはいつも妹の千切れた右腕。
ああ、俺は一体、後何回この悲劇を見れば済むのだろうか。
絶望、歓喜、絶望のループを少年は幾星霜繰り返していく。
まるで、終わりの無い螺旋回廊のように進んでゆく。
少年は途中まで数えていたが、その回数が4桁を越すころには数える事自体が馬鹿らしくなって数えるのをやめた。

「おやおや、絶望の果てに擦り切れてしまったのかい?」
唐突に声を掛けられた。

 あんたは何者なんだ?
 俺の事なんかほっといてくれよ。

「まあ、そんなに絶望ばかりしていては駄目じゃないか。
僕はね、そうだなナイアと呼んでくれたまえ。
僕はこことは別の場所だけれど、そこの世界のゲームマスターみたいなものかな」

 ゲームマスター?
619通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 23:21:10 ID:???
「そう、そうゲームマスターだよ。この世界のように永遠にループする世界の傍観者みたいなものさ。
 それにしてもこの世界のゲームマスターはひどい者だね。
 一人の英雄とお姫様が我が物顔で駆け抜けていく世界、なんて陳腐で半端な御伽噺なんだろうね」
そう言うと悪夢が流れていく世界を背に何処からとも無く紅い三つの目を持つ黒い影が現れた。
その影は、女性の姿へと移り変わった。
最早、絶望の果てに擦り切れた少年シン・アスカにとって気にするほどでもない事であった。
どうせ、自分がここから目覚めた時には絶望しか無い御伽噺が持っているのだから。

「ああ、そんなに絶望しなくてもいいよ。
 僕がこの陳腐で半端な御伽噺にちょっと手を加えるだけなんだからね」

 手を加える?

「そうだともこんな陳腐で半端な御伽噺なんて存在している事自体が傍観者として許せないからね」

 あんたは神様だとでもほざくのかい?

「うーん、神様と言い切れないけどね僕は。
 まあ、ただのお節介好きのお姉さんとでも思ってくれればいいよ」

 まあ、どうでもいいよ。
 どうせ、いつもの結末しか待っていない世界なんだから。

「そんな、君に世界すら塗り替えるほどの力を上げよう。
 そう、神をも召喚できるほどの最高の魔道書を。
 こんな御伽噺を塗り潰すほどの冒涜の力を」

目の前の、ナイアと名乗った女性は何処からとも無くアラベスク模様の黒檀装丁の大冊を取り出した。

「選ぶのは君だ、このまま絶望の螺旋を漂うか。
 この力を手に取り、英雄とお姫様の御伽噺を破壊するか」

そんなのは決まっている。
このまま絶望の悪夢を見続けるより、俺の愛機をも越える力が有ると言うのならそれを手にしてやる。

 俺に力をくれ!!冒涜でもなんでもいいこの悪夢を断ち切れるなら力を!!

少年は選択する冒涜の力を持って世界を塗り潰す為に。
そして、少年は魔道書を手に再び無限にループする世界へと戻っていった。



「さあ、さあ、さあ、見せてくれ。
 冒涜の力を持った君がどんな結末を見せてくれるのかを」

そして、夜鷹がどこかで鳴いた。
620通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 00:36:31 ID:???
新たな旧神が・・・
続き楽しみにしてます
621通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 00:45:00 ID:???
>>617
>モラシム「おはよう、兄さま」
笑い殺す気かwwwww
622617-619:2007/02/02(金) 00:56:56 ID:???
えっと、皆様方に質問があるのですが。
魔導書の術式を使用する場合は書が手元に無い場合は術式を行使できないのでしょうか?
ちと、気になったもので。
正直、ニャル様ルートなる物も面白そうでたまらない今日このごろです。
623通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 01:21:48 ID:???
エルダーサインはネクロノミコンに書かれた術だけど他の連中もけっこう使ってるしモノによるんじゃねえかな。
624617-619:2007/02/02(金) 01:29:30 ID:???
と言う事は、書に依存するばかりの術式出なければ。
何かしらの媒介を通せば使えそうという解釈でいいかな。

まあ、プロット練ってる最中に気になったものでして。
書きあがり次第ぼちぼち投降していきます。
625通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 01:29:34 ID:???
>>622
照夫クラスの位階なら問題無いと思う。
デモベ世界では、魔導書が演算機能をサポートしてるので、それを自分でまかなえれば大丈夫なんじゃないかな〜
626617-619:2007/02/02(金) 01:49:45 ID:???
とりあえず、続きを投下してみる。

「シン、何を読んでいるんだ?」
いつの間にかアカデミーの友人でルームメイトが後ろに立っていた。
「ああ、レイかプラントに来る前に有る人に貰ったんだ。
 旧暦時代の本だよ、今言えるのはそれくらいかな」
同じアカデミーの部屋に居るのだから、隠したって無駄だろう。
有る程度の情報を与えておけば、賢い友人のことだ理解してくれるだろう。

それにしても、何時もはオーブのオノゴロ島から始まるのに何で今回はザフトの士官学校時代から始まるんだろうか。
士官学校時代なんて、幾星霜と繰り返してきた俺にとっては詰まらないんだよな。
流石に体だけはしっかりと訓練しなければループの最後辺りの力を再現できないだろう。
何時も物語が終わってから記憶が蘇るのに、今回は記憶を持ったままなんだろうか。

その後は昼はアカデミーでの生活、夜はレポートと魔道書の理解、実践の二重生活だった。
何千、何万とループを繰り返してきた俺にとって差ほど苦はなかった。

Νεkρος - νομος - ιkωνとギリシャ語で書かれた魔道書を、
アカデミーを主席で合格するまでに内容を暗記していた。
普段、使っている言語と違う為に始めはパソコンの翻訳等を使っていたが。
次第になれていき、その際に勉強したおかげかアカデミーでの学力面にも反映してきた。
総合成績でダントツの1位で卒業した。
過去のアカデミーの中でも優秀らしい、当たり前だ俺はこのアカデミーを4桁以上の回数卒業しているのだから。
人間、馬鹿みたいな回数同じ事を繰り返していれば結果は変るだろう。
まあ、それでも同じ結末にしかたどり着かなかった前回まではやはり駄目だったんだろう。
あのナイアって人の介入は大きかったらしい。
627617-619:2007/02/02(金) 01:58:36 ID:???
魔道書に出会ってから早1年が過ぎていった。
これはその時起こった出来事である。


「シン、お前に会わせたい人がいる」
俺に次いで総合成績第二位のレイが、アカデミーの卒業式の後に声を掛けてきた。
「会わせたい人ってだれだよ?」
「俺の家に来れば分かる、話は会ってからだ」

様々な事を考えつつ、俺はレイの後を付いていった。
レイの家プラントの郊外にあたる閑静な住宅街にあった。
見るからに立派な屋敷。
なぜか胸がざわつくのが感じられた。

「やあ、よく来てくれたねシン・アスカ君。
 君の話はレイから良く聞いているよ、なんでもC.E.以前の書物を持っているらしいね」
玄関の扉を開けると出迎えてくれたのは、まるで少年のような満面の笑みを浮かべたプラントの現最高評議会議長。
ギルバート・デュランダルその人だった。
628通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 02:52:31 ID:???
ネクラロリコン
629617-619:2007/02/02(金) 03:04:04 ID:???
彼に案内されるまま家の奥にあるギルバート・デュランダルの書庫に連れて行かれた。
入り口付近は比較的新しく、プラントや地球で発刊された書籍が目立つが。
ある点を境に陳列する書籍ががらりと変っていくのが分かった。

Red Dragon
Daemonolatreia
Daemonialilitas
Voynich manuscript
Eltdown Shards
Black Pullet
De Lapide Philosophico
Witch-Cult in Western Europe
Zohar
Shi Tao Shu
De Masticatione Motuorum in Tamulis
Ponape Scripture
Magus
Malleus Maleficarum ]Y
Second Book of Moses
Fiveth Book of Moses
Sixth Book of Moses
Seventh Book of Moses
Remarks on Alchemy
Clavis Alchimiae
その蔵書は恐ろしいまでに魔々魔々しいものから、比較的新しい(それでもC.E.以前の物だが)書籍が陳列していた。
前を歩く議長がニコニコとした満面の笑みを浮かべつつ、それらの書を一冊、一冊丁寧に説明していく。
「いいかシン・アスカ君これはだね赤き龍といって1822年に出版された魔道書であり、原典は1522年に出版されたものとされている。
 私はこの書を手に入れるために、議長就任前の給料を叩いて地球に住む好事家から譲ってもらったものでね・・・・」
説明の度に事細かく話すものだから、聞き飽きてくるのだが流石に満面の笑みを浮かべる最高評議会議長の話を無視でもすれば、
俺のZAFTでの未来に係わってくるだろう。
630617-619:2007/02/02(金) 03:06:44 ID:???
>>議長は根暗なオタ・・・・・・オカルト趣味
これの描写が結構難しいと思いましたね。アハハハハハ
議長は根暗オタだけど、オカルト関係の話を語る時だけ少年のように目を輝かせて
話しかけてくるという書き方にしてみたのだが、同でしょうか?
631通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 11:25:17 ID:???
GJ

ところで議長のオカルト好きって公式設定じゃないよな?何処から来たんだ?
632通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 12:23:08 ID:???
最初の旧神ことデモベ死の作者様の設定。以後テンプレ化しとる
633通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 17:20:36 ID:???
意味もなく デュランダルと契約している魔導書の精霊「ミンキーモモー(仮名)」なんて電波が・・・。
一体何の書の精霊なんだか・・・。
634通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 17:36:05 ID:???
>>「「「お前の生きる世界の総てが、」」」

>>「「清らかなエーテルで満たされているように」」
>> 「這■■る■沌で満たされているように」


「一人称がボクのスーツ姿で巨乳の美女なナイアル・ラトホテップがあった。」
「眼鏡の黒人美女メイドでアイスクリーム作りの天才と呼ばれるナイアル・ラトホテップがあった。」
「シュブニグラスの少女とラブストーリーを演じる自己矛盾なナイアル・ラトホテップがあった。」
「ヨグソトースの娘にしてヨグソトースそのものである少女8歳といたしてしまった、
ペドなどと大十字九郎の事を言ってる場合ではないナイアル・ラトホテップがあった。」
「関西弁でマシンガントークな、ラブコメ世界で女教師に惚れられるナイアル・ラトホテップがあった。」

・・・(中略)・・・・

例えばそんな這■■る■沌で満たされていた。

・・・・・・・・ってイヤだなコレ
名付けて「ナイアル・ラトホテップアインソフオウル(這い寄る混沌会議キャンディーつかみ取り大会付き)」
当然キャンディーに紛れてオンディーが・・・
635通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 18:33:23 ID:???
>>634
取り敢えず最後のしゃべくる混沌に吹いた
636通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 18:38:40 ID:???
>>634
出血多量になると大人になっちゃう娘がいる箱舟計画なナイアル・ラトホテップもだ!
637通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 20:08:45 ID:???
>>634
沖縄弁をしゃべるナイアルラトホテップ
巨乳の猫娘といちゃいちゃしながら嫌がらせをするナイアルラトホテップ
小説家をいじめ殺すナイアルラトホテップ
もだ!
638通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 20:26:24 ID:???
イカモノ料理に全てを捧げる自覚なきナイアルラトホテプもね
639通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 21:17:52 ID:???
・・・・デモンベイン2とは、数多の世界を巡りながら
そんなナイアル・ラトホテップ達に双子の兄ともいうべき九朔と共にツッコミを入れて回る物語である。

と書くと、上記の例のせいでギャグ以外には見えないな。
640通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 02:38:41 ID:???
マステリ的立場の幼女(8歳)といたしてしまうニャルは、好きだったな。

悪の秘密結社で副総裁やってるニャルとか、
筋骨隆々の機動隊隊員(みたいなもの)に憑依したせいで、ひどく威厳の無いニャルとかもいたな。
641通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 03:27:17 ID:???
講談社に乗り込むニャル…は、沖縄弁のやつと同じか。
642通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 05:39:52 ID:???
ミカン嬢(仮名)の暗号混沌パートを翻訳すると
もれなくそういった這い寄る混沌の名前がズラ〜っと・・
643通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 08:09:17 ID:???
今TV版CDドラマ聞いてたら、サンダルフォンがヨグソトースをヨーグルトソースと言ってた。
アロハ座長と言えば虎もいる事だし、結構デモベと種は相性がいいのかもしれんな。
644通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 10:38:57 ID:???
>這い寄る混沌会議キャンディーつかみ取り大会付き
 上二つはともかくとして、あとはアリシアYのナイアールくらいしか元ネタが
分からん。関西弁はエンジェルフォイゾンか? 誰か元ネタプリーズ!
645通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 12:13:30 ID:???
>>644
関西弁はエンフォで有ってる。
確か二巻か三巻辺りで先生と遭遇して惚れられてるから。
関西弁でパンクファッションでしゃべくる混沌なんて呼ばれるのはアレだけだよな?
646通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 12:53:03 ID:???
シュブニグラスの少女とラブストーリーを演じる自己矛盾なナイアル・ラトホテップ:邪神伝説
沖縄弁をしゃべるナイアルラトホテップ:ニライカナイ
巨乳の猫娘といちゃいちゃしながら嫌がらせをするナイアルラトホテップ: マリオノール・ゴーレム
小説家をいじめ殺すナイアルラトホテップ:闇をさまようもの
イカモノ料理に全てを捧げる自覚なきナイアルラトホテプ:妖神グルメ
悪の秘密結社で副総裁やってるニャル:秘神黙示ネクロノーム

か?他は知らん

647通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 14:38:53 ID:L5bNhklz
戯れで神降ろす器に力貸したらそのまま融合しちゃったナイアルラトホテップ
なんてのもいるぞ
648617-619:2007/02/03(土) 15:06:35 ID:???
途切れの悪い所で昨日は落ちてしまいましたが。
続き投下いきまーす。
649617-619:2007/02/03(土) 15:16:39 ID:???
議長の蔵書自慢は1日近く掛かった、なにしろ奥に進めば進むほど段々と天井が見えなくなるくらいに本棚が高く。
そしてでかくなっていくのだから。
正直、プラントの片隅にあるこの家に何処にそんなスペースがあるのかと突っ込みたくなったが。
あくまで、相手は最高評議会の現議長である。
そして、最奥と思われる場所に着いた。
その中央に聳え立つのは見た事も無いようなオベリスクだった。
「さて、シン君にレイ長々と私の蔵書自慢をしてすまなかったね」
「いえ、ギルの長話はいつものことですから私は気にしません」
レイは何気ない顔でそう答えた、恐らく一緒に住んでいるのだから長話には慣れているのだろう。
「いえ、議長そんなことはありません。
 議長の話はすごく為に生りましたし、俺は自分の本以外にそういったものを読んだ事ありませんでしたから」
「そういってもらえるとうれしいよ。
 そろそろ、本題に入らせてもらおうか。
 シン君、君の魔道書を見せて欲しい、私が所持しているものとは違うとレイから教えてもらっていてね。
 もちろん、無料で見せてもらおうなどとは思っていないからそれ相応のお礼はしようと思っているのだ」
そういってどこかで視たような表情で議長が哂った、あるはずが無いのに議長の額に目が合ったように見えた。
「なにしろ、魔道書の閲覧など凡人がそうやすやすと出来ないからね。
 それに這■■る■沌が関与したものなど」

議長が言った最後の言葉だけは正確に聞き取れなかった。
そこで俺の意識はブラックアウトした。
650通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 16:24:53 ID:???
投下終わった・・・のか?

毎度思うのだけど、書きため自体はフロッピーかなんかにtxtファイルつくってやっておいて、
ネカフェかなんかから一気にコピペで投下ってワケにはいかんのだろうか?

それが出来なくても、タイトルに何レスぐらいかを1/3  2/3  3/3せめてとかとやってくれれば
携帯故の投下間隔が長い場合でも、終わりかどうか分かりやすいし。
651617-619:2007/02/03(土) 22:00:51 ID:???
書き込みに対して不十分な所がありスミマセンでした。
今回の書き込みは以上で終わりです。
再度、不備の有った点や誤字などを修正して投下する事にします。
次の投下は明日辺りにしようかと思います。
652ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/05(月) 00:05:52 ID:???
俺、参上。

いやもう本当に申し訳ありません。
課題の〆切が相当だったもので自分が定めた予告すらも守れない始末。
現状ほぼ要リハビリ的な状態の文章になってるかもですが、投下参ります。
653デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/05(月) 00:09:33 ID:???
大黄金時代にして大混乱時代にして大暗黒時代、
そんな此処、アーカムシティに立つ鋼の戦士がふたり。
人を排した廃墟に、両者が向き合う。
ひとりは盾を構え。
ひとり銃を構え、

咆吼(ファイア)。
咆吼咆吼咆吼咆吼咆吼。
光の弾が飛ぶ疾る舞う駆ける。

一瞬の後。

「ところでシンちゃん、これを見てどう思う?」
「すごく……硬いです……」
一応注釈を入れると、男同士じゃあない。

「でも凄いですね、ヒヒイロカネ。
 シールドも材質を変えるだけで此処まで違うのか……」
この場に立ってるのはインパルスとウィンダム。
今回はインパルスのシールドを、デモンベインの材質である
ヒヒイロカネで試作してみたようで、その強度テストをしようというわけだ。
「よっしゃ。これで後は魔術防御を加えればインパルスにも魔術に耐性ができる」
コクピットの中でガッツポーズをするこの人、チアキさん。
最低限の動作はOSのプログラムが何とかしてくれるようで、
今コンソールを使ってたどたどしく操作している。
彼女は覇道財閥のメカニック兼メイドなんだとか。
……なんだこの肩書き。
654デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/05(月) 00:11:16 ID:???
「確か、ブラックロッジ幹部の機体は全部鬼械神、でしたっけ。
 魔術的な防御力がないと幹部の攻撃に成す術もなくなる、とか」
そう、インパルスはこの時代の常人から見ればデモンベインとほぼ同列の
―――いわゆるスーパーロボット的な強さがある。
だが、実際は魔術的防御能力がなく、攻撃力もデモンベインに「すら」到底及ばない。
しかしブラックロッジの幹部は皆鬼械神を所持している。
デモンベインは科学的要素も多分にあるが、ブラックロッジの鬼械神は完全に魔術一本。
そしてパイロットの魔術師としての腕は超一流。

全員がデモンベイン以上。
正直このパワーバランスには愕然とした。
CEでは完全に失われた技術が、これほどのものとは。
(……それでも)
やれないことはない。
実際、九郎はボロボロな状態の中、デモンベインで幹部の鬼械神に一矢報いている。
やれないことはない。
だが、魔術的な面では自分は話にならない。
(アルにでも頼むかな)
一瞬、自分より幼い少女(外見は、の話)に土下座して教えを乞いている自分が夢想された。
軽く自己嫌悪。まだそこらへんプライド捨てたわけじゃないし。
655デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/05(月) 00:13:18 ID:???
「……ちゃん、シンちゃん!」
「あ、やばっ」
最近軽く忙しい。考え事をする暇くらいは欲しい。
「次はコレを受けてもらうで」
でかっ。
ウィンダムには不釣りあいな「拳銃」が、其処にあった。
「これはプラズマガン。
 デモンベインがクトゥグアっちゅー神様の力を借りるための武器や」
神様の力を借りる……デモンベインというより、アルの能力。
アルの力は、デモンベインの力になる。
……ただクトゥグアの断章は、制御が難しくて未だ使用していないとの話だ。
「今回はどの程度まで銃が耐えられるかのテストや。
 しょっぱなからアルちゃんが力使うわけにもいかんしな。
 ついでにシールドの耐熱機能のテストにもなる。
 頑張って受けてな」
「……死にませんか?」
「VPS装甲なら耐えられるやろ」
確かに、物理的衝撃や熱処理にかけてはVPS装甲はヒヒイロカネを超える。
ただ、プラズマは流石に怖いんですが。
受け損なったら溶けるよそりゃ。
フリーダムの羽キャノンもプラズマだし。
「ほな、いくでー?」
「ちょ、待っ―――」
次の瞬間、シールドをプラズマがヴッ叩いた。
死ぬかと思った。でかいせいで余波が機体にも来る。
「んー、もう少し出力上げてもよさそうやね」
まだやる気ですか。
656デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/05(月) 00:18:23 ID:???
しかし、この時代から見て相当未来の機械を平然と動かしているのは
作業しているだけとはいっても、少し羨ましくなるというか
揃いも揃ってアーカムシティの人間は適応力高いなおい。
それか連合のナチュラル用OSはそこまで使いやすいのか。
多分チアキさんはインパルスだと無理だな。
コーディネイターというか俺の存在意義は守りたい。
「ほな、行くでー」

次の衝撃がシールドに響いた。
VPS装甲が緑だったら危なかったかも。

20回程やった時点で、PSダウン。
多分受けてる時電力消費多めに設定してた。

「いやぁ、ホンマ助かったわ。
 今まではテスト相手がおらへんかったから、ウィンダムが余ってたのは幸いやったな」
「は、はあ……」
「何や、ノリ悪いなぁ」
初めての職場であれならこうもなろう。
「お疲れ様ですぅ」
そういって飲み物を差し出してくれるのは―――またメイドかい。
「あの、君は……」
「ソーニャです」
ソーニャ。褐色の少女。
よかった、この子は流石にマトモそうだ。メイドだけど。
「……どうかなさりました?」
「あ、いや何でも」
「やっぱりあなたみたいなどこの馬の骨ともしれない凡骨さんが
 私達覇道財閥に就職できた事が未だに信じられないです?
 それとも、ロリコンさん?」
待て後半。前半も突っ込みたいが待て後半。何故にロリコン。
657デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/05(月) 00:24:42 ID:???
「ソーニャ、ロリコンは既にぎょうさんおるねん」
それも異常だなおい。
「せやから、アタシはポジション的にシスコンが増えたと見た」
いや そのりくつは おかしい
「なるほど、シスコンさんですね」
そうでもあるがぁぁぁ!!
一瞬でもマトモだと思った自分がバカだった。

「……」
今度はやけに長身な―――メイドさん。もういいよどうせ変人だろ。
「……うわ男だ」
阿○さんの逆ですか。
「……こ、この人はマコトさんって言うんですよぉ」
あー、うん。フォローありがとう。

「おーす」
「シンはおるか?」
そうこうしているうちに、九郎とアルが来た。
「俺は名指し?」
「汝しかおらんだろう」
今度は何ですか。
「汝がロイガーとツァールを使いこなすための訓練に我等がつきあう事となった」
「ああ……あいつらね」
658デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/05(月) 00:25:57 ID:???
「なに、何ら心配はいらん。九郎に魔術を教えたのも妾だ。
 むしろ最強の魔導書たる妾に教えを請うことができるのだぞ、光栄に思え。崇めよ。
 GM、妾はダーザイン『シンからの崇拝』を取得する」
―――どいつもこいつも。
覇道の面子のアクの強さに、本当にやっていけるのか不安になった。
そんな時。
「アルた〜ん!!」
後ろから思いっきり突撃を食らった。
「だぁぁ、また汝は!!」
「ハァハァ」

おおシンよ、ふっとばされるとはなさけない。
俺の体は宙を舞っていた。
「うわーだめだー」
659ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/05(月) 00:27:20 ID:???
今日はここまで。
中弛みしやすい話なので、少し書きにくいのかもしれませんね。
では、また見てくれるのならば今後ともおつきあいください。
660通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 00:28:53 ID:???
エンギアかよ!
いくら妄想主がやってたからって!
○部さん居なくて良かったね、GJ!
GM!シンへの期待に感情でパスを結びます!
661通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 01:18:04 ID:???
本当に、このスレはTRPG分が多いなぁw
なんにせよGJ!!
シンに同情でロイスを結んで即タイタスにして「もうどこにもいないキミのために!」といって斬りかかります!
662通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 01:49:30 ID:???
>661
DX2とALGの複合ネタかよ!確かに片方デザイナー同じだけどさあ!
663通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 02:04:01 ID:???
……カオスフレアも有りだな。
強大な悪い神様への反逆の話だし。
九郎なら煮えた台詞吐きまくってフレア稼いでくれるさ。
664通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 02:11:55 ID:???
カオスフレアは節操が無さ過ぎるから困る
フォーリナーとMT乗りを絡めてアニマサティと魔導書でも乗っければあっという間にデモンベイン再現可能・・・・・いや、大きさが違いすぎるがそこは相当品で
665通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 02:23:48 ID:???
フォーリナーの代わりにコラプサーにすると旧神バージョンだな。
……本当、節操ないわ。
そこが良い点でもあり悪い点でもあるんだが。
666617-619:2007/02/05(月) 08:11:26 ID:???
前回までの失敗を改め修正したものを投下いたします。

題名:冒涜の剣(1/2)
第壱話

赤い瞳の少年、シン・アスカは嫌々ながらも悪夢を見ていた。

 やめろ、やめてくれ俺に何の恨みがあるっていうんだ!!

既に幾度見たか忘れるほど、
青い羽を持ったMSの攻撃によって吹き飛ばされる家族、
連合のエクステンデッド達により強奪されていくザフトの新型MS、
何度も裏切る過去の英雄"アスラン・ザラ”
守ると約束して守れなかった少女、
自分がどんなに足掻いても代わる事の無い結末。
そして、始まりはいつも妹の千切れた右腕。
ああ、俺は一体、後何回この悲劇を見れば済むのだろうか。
絶望、歓喜、絶望のループを少年は幾星霜繰り返していく。
まるで、終わりの無い螺旋回廊のように進んでゆく。
少年は途中まで数えていたが、その回数が4桁を越すころには数える事自体が馬鹿らしくなって数えるのをやめた。

「おやおや、絶望の果てに擦り切れてしまったのかい?」
唐突に声を掛けられた。
だが、その声は可笑しく一人の者ではなく、まるで大勢の人間の姿をした、何か凄く冒涜的な何かが一度に喋っているように思えた。
もはや、自分にその様な事は気にするものではなかった。
今や、最後には昔の英雄アスラン・ザラの駆るインフィニット・ジャスティスに破れ。
ルナと共に陥落していくZAFT軍を尻目にこの不思議空間に飛ばされ、再びあのオノゴロ島に意識が飛ばされるという理不尽なループに
囚われているのだから、今更何が起きても不思議でおはない。
なにせ、前回までの記憶があるのはこの不思議空間だけなのだから、ここでどんな事が起きても気にしないことにした。
だから、こう呟いた。

 あんたは何者なんだか知らないが、俺の事なんかほっといてくれよ。

そう、別に話しかけた人物が誰であろうと関係ない。

「まあ、そんなに絶望ばかりしていては駄目じゃないか。
僕はね、そうだなナイアと呼んでくれたまえ。
僕はこことは別の場所だけれど、そこの世界のゲームマスターみたいなものかな」

 ゲームマスター?
667617-619:2007/02/05(月) 08:14:12 ID:???
(2/2)
「そう、そうゲームマスターだよ。この世界のように永遠にループする世界の傍観者みたいなものさ。
 それにしてもこの世界のゲームマスターはひどい者だね。一人の英雄とお姫様が我が物顔で駆け抜けていく世界、なんて陳腐で半端な御伽噺なんだろうね」
そう言うと悪夢が流れていく世界を背に何処からとも無く紅い三つの目を持つ黒い影が現れた。
その影は、女性の姿へと移り変わった。
最早、絶望の果てに擦り切れた少年シン・アスカにとって気にするほどでもない事であった。
どうせ、自分がここから目覚めた時には絶望しか無い御伽噺が持っているのだから。

「ああ、そんなに絶望しなくてもいいよ。
 僕がこの陳腐で半端な御伽噺にちょっと手を加えるだけなんだからね」

 手を加える?

「そうだともこんな陳腐で半端な御伽噺なんて存在している事自体が傍観者として許せないからね」

 あんたは神様だとでもほざくのかい?

「うーん、神様と言い切れないけどね僕は。
 まあ、ただのお節介好きのお姉さんとでも思ってくれればいいよ」

 まあ、どうでもいいよ。
 どうせ、いつもの結末しか待っていない世界なんだから。

「そんな、君に世界すら塗り替えるほどの力を上げよう。
 そう、神をも召喚できるほどの最高の魔導書を。こんな御伽噺を塗り潰すほどの冒涜の力を」

目の前の、ナイアと名乗った女性は何処からとも無くアラベスク模様の黒檀装丁の大冊を取り出した。

「選ぶのは君だ、このまま絶望の螺旋を漂うか。この力を手に取り、英雄とお姫様の御伽噺を破壊するか」

そんなのは決まっている。
このまま絶望の悪夢を見続けるより、俺の愛機をも越える力が有ると言うのならそれを手にしてやる。

 俺に力をくれ!!冒涜でもなんでもいいこの悪夢を断ち切れるなら力を!!

少年は選択する冒涜の力を持って世界を塗り潰す為に。
そして、少年は魔導書を手に再び無限にループする世界へと戻っていった。

「さあ、さあ、さあ、見せておくれ。
 冒涜の力を持った君がどんな結末を見せてくれるのかを」
彼女は超えたからかに、何処でもない空間で嘲笑った。彼女の姿形は次第に崩れ闇となった。
だが、顔と思しき場所で三つの赤い目がリンリンと輝いていた。

そして、夜鷹がどこかで鳴いた。


668通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 09:07:45 ID:???
>>663-665
某カオフレセッションでジェネガとブレードと共演してたという伝説
確かデモベ側はグレズとの合わせ技だった筈
669通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 10:16:02 ID:???
>>666
獣の数字踏んでリスタート、頑張れー。

>>668
有ったな。確か基本しかない頃のレポだったか。
アレからサプリ二冊と某誌の追加データ数冊、リプレイ一冊とデータが増えたんで……
好きにやれるバリエーションが増えたって事で。
670通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 16:46:12 ID:???
ふと、疑問に思ったけど…

シンがもし鬼械神を召喚して使っていたら、アズラッドのように最悪死ぬんじゃないだろうか?
671通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 18:59:38 ID:???
それがいいんじゃないか、それがロマンなんだ。
672通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 22:14:04 ID:???
つか召還まで行けるのか?
とりあえず、インパルスを改装してデウスマキナとして使えるようにすれば、
デウスマキナ実体化分の消耗だけは押さえられるけど。
673通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 00:04:10 ID:???
>>672
冒涜の剣に限って言えば、ニャルちゃんに目を付けられるだけの素養はあるわけだから、
記憶持ち越したまま1000回もループすれば、被免達人位までは行けるんじゃね。
674通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 00:14:04 ID:???
つかクトゥルフ的にはアズラドみたいな死に方は最悪じゃないだろ
普通じゃない死に方したり、なんだかわからない生き物に代わって彷徨ったり、窓に窓にとか
時間巻き戻されて最初からいなかったことにされてしまった彼よりは、むしろ戦士として死んでラッキーな方じゃないか
675通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 01:31:22 ID:???
この場合の最悪な死に方って
魔導書を手にしたことを無かった事にされてまたループの中に戻されることかな?



死にネタが続くのはどうだろ?
クトゥルフ的に普通なのか?
676通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 01:35:58 ID:???
むしろ救いのある方が異質なんだぜ
デモベは異端の極み

だがそれがいい
677通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 01:39:13 ID:???
デモベ死 ◆iKdtJFeM4o

この人どうなったんだ、音沙汰無しか
678通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 02:26:23 ID:???
>>677
旧神は宇宙の彼方で戦ってます。
何時の日か、彼らが戦いを終えて帰ってきてくれた瞬間に運良く立ち会えたなら素敵ですね。
679通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 04:27:42 ID:???
被免達人だと、テリオンと同じ位階だから無理じゃね?

せいぜい小達人(逆十字)、良くて大達人(暴君や、教授)でも下位の実力程度だと思うぞ。
680通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 05:22:32 ID:???
>>せいぜい小達人(逆十字)、良くて大達人(暴君や、教授)でも下位の実力程度だと思うぞ

どのみち魔導師以外相手じゃない
681通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 10:20:52 ID:???
実力以上の力を無理やり引き出されてボロボロになって死ぬというのもありだと思う
682通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 12:29:22 ID:???
どれほどの術者がアル・アジフに使い捨てられてきたか。
ま、本人が望んだんだけどね。魔術所に手を出す奴に命を
惜しむ奴はいない。
683通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 13:08:35 ID:???
魔術師は三種類のタイプがある。
正気と命を削って力を出す者。
自らを人外と化して書に適応する者。
別の方法で消耗を抑える者。

磨耗したシンだと1番目のタイプになりそうだな。
684通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 20:21:14 ID:???
>>674
つかアズラッドってあれでかなり長く保った方だと思うんだよね。アルのマスターの中では。
後から出てきたエドガーが常識はずれに強力なマギウスだったから多少弱くみえるのかもしれんけど。
ぶっちゃけ、何らかの方法で消耗を押さえないと、シンの場合速攻で燃え尽きてしまいそうで怖いワケ
685通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 20:51:26 ID:???
マスターオブネクロノミコンの中には、初めてのアイオーンで力尽きた奴もいるんだろうな
686通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 22:16:28 ID:???
はじめてのでうすまきな

略して「はじうす」


……せっかくだから俺はこのベルゼビュートルートを選ぶぜ!
687通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 22:23:06 ID:???
>>679-680

ちとおさらい

被免達人 =魔術団体の創始者のみが名乗りうる実質上最高位の位階
大達人  =魔術団体の二代目以降のTOPや、組織のテコ入れの為に呼んだ客員魔導師などが名乗る位階
小達人  =魔術団体の通常メンバーが名乗りうる最高位の位階

ここから考えるに このループしまくってるシンが到達しうるのは小達人がやっとではないかと。
ぶっちゃけデモベ世界で大達人に到達なんて、
「人類史上最強の魔女」やら「自らの力で力不足の魔導書の精霊化をバックアップ」級でなけりゃならんもんなぁ。
688通常の名無しさんの3倍:2007/02/07(水) 00:54:31 ID:???
>>683
出番を削ってデウスエクスマキナになる
689通常の名無しさんの3倍:2007/02/07(水) 03:16:51 ID:???
インパルスやデスティニーを触媒にしての機神召還で
インパルスやデスティニーが一時的な鬼械神化とか出来そうじゃないか?
690通常の名無しさんの3倍:2007/02/07(水) 07:29:49 ID:???
シンが持つ魔導書を媒介に魔術を展開する魔術兵装シルエット。通称、デモンペインインパルスをウェストに作って貰うんだ!
691通常の名無しさんの3倍:2007/02/07(水) 09:20:48 ID:???
>>690
やめとけ、ドラム缶とドリルがウェストクオリティだ
692通常の名無しさんの3倍:2007/02/07(水) 11:28:05 ID:???
いや、ペインとか忌まわしき狩人を見るに、やるときはまともなデザインの奴
造ってくれるんじゃない?
>デモンベインシルエット
シャンタクっぽい翼が生えてて断鎖術式のシールド付き、
バルザイの堰月刀がぶら下がってるとか?
で、やけに線の多いにし〜さん風デザイン。
693通常の名無しさんの3倍:2007/02/07(水) 14:53:37 ID:???
チェストフライヤーとレッグフライヤーも専用のものが用意されそう
694通常の名無しさんの3倍:2007/02/07(水) 23:16:38 ID:???
>>683
ロリに走れば長生きできるんじゃない?
少なくとも前例があるし
695通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 03:12:17 ID:???
ペインは偽物作って評判落とそう作戦だからで狩人はドリルとドラムカンをつくる暇がなかっただけのような
696通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 04:18:09 ID:???
種死のMSだと、出力からして鬼械神としては役不足ではないか?と考えてしまった。

ソレ以前にシンは誰レベルの実力なんだろうなw
697通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 05:34:45 ID:???
普通に九郎レベルじゃね?
素質は有るけど魔術行使自体は魔術書に多くを頼るレベル。
これってレベル高いの?それとも低いの?
698通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 06:01:29 ID:???
九郎の場合、なぜ大丈夫だったかというと、「魔術に関しての拒絶」ってのがでかいからなぁ。
才能とかアルとの相性というのは、かなり突き抜けて優れていたけど、
その反面で過去のトラウマのせいで、相当に魔術に対して拒否反応があって、
アルのマスターになってからも、他のマスター達みたくより力を得ようと日頃から魔術研究とかしそうにないから。
699通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 06:06:18 ID:???
>>696
ソレ言ったら何を使っても、一般的な動力は力不足だしょ?
まあ、鬼械神として稼働させる場合は、その心臓部ユニットだけ魔術的に構成してそこから・・・・
とかになるんでね?

ネクロノミコンでも「機械語」や「血液言語」とかの場合はデモンベインから移植とかなりそう。
700通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 07:13:37 ID:???
.....
ふと気付いてしまったんだが、デモンペインの動力源って何だ?
本家デモンベインとほぼ互角だったぞアレ。
ウエストは一体何を動力源にしたんだか・・・・・。
701通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 07:40:38 ID:???
>>700
デモンペインの場合、メカニック部分はデモンベインと同じだったと思う。
つまり、動力源は同じく銀剣守護神機関じゃないか?
銀剣守護神機関は機械的なシステムらしいし。
702通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 08:17:06 ID:???
バルザイのページから魔力引き出してたな
703通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 08:56:32 ID:???
>>701
いや、鋼屋さんは妄想ノートで銀鍵守護神機関は中枢のブラックボックスが
複製困難だと言っていたので、
(だってヨグさまの影『無限の心臓』が組み込まれてるんだぜ?
ちなみに銀鍵守護神機関は心臓から力を引き出すもの。無限の心臓無しじゃただの全自動儀式マシン)
ウェスト特製の魔術エンジンじゃね? トータルの出力は劣るけど瞬間最大パワーでは互角、みたいな。
704通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 10:59:15 ID:???
>>703
結構納得かも
破壊ロボも魔術防御やらつかえるし、エルザも魔術攻撃たるティグミーノーグレイブ使えるからなぁ。
独自の魔術エンジンとか付いていてもおかしくないかも。
705通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 11:17:11 ID:???
破壊の序曲設定ではオルゴンエネルギーを変換して動力にしたものが無敵ロボの元だな。
サイズがデカくなっても同じ原理で動かしてるかは謎だが。
706通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 11:40:06 ID:???
冒涜の剣をwikiに登録してる人に言いたいのだが・・・・
古いファイルはきちんと掲示板で削除依頼出しておこうな。

でないとリンクされてないファイルで容量が圧迫されるから。

記憶が正しければ4つかそこらはそういうファイル作っているように見える。
(ページタイトルの変更ってできないからねえ)
707通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 13:20:19 ID:???
ルナマリアがレガシーオブゴールドを操ってる夢見た。
これは何かの暗示か…
708通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 14:12:56 ID:???
誤射マリアには一番使わせちゃいけない鬼械神だなw
709通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 14:33:08 ID:???
>>703
外伝の胎動では、完全な機械化を目指して開発中だったから
西博士のペインも同等の物が搭載されていた可能性もあり

つーか、デモンベインのブラックボックスの大半は
前回までの西博士が手を加えた物だったり
710通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 14:56:39 ID:???
飛翔のデモン無限軍団(吸い出したファイル名)の多くは
西博士が制作したものだったりして

たとえば

旧神化した西博士が対邪神用に制作して、色々な世界にバラ蒔いたり
ループ世界から弾かれた、ペインが他の世界に流れ着き進化したり
無敵ロボ(ドラム缶のヤツ)が究極の進化を遂げ、旧神の乗機になったり
別の世界の西博士が、異世界からの電波を受信して、いきなり制作したり
どこかの世界で、西博士の発信した電波を受信して、別な者が長い時間をかけて具現化したり
711通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 15:07:28 ID:???
なんだwその理不尽ww
712通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 15:17:44 ID:???
>>711

デモンベインの元ってアリゾナで拾ったんだっけ?
あんなもん作れるのは西博士くらいしか居なさそうな気がするんだが
一体何なんだろうなデモンベインって
713通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 15:25:42 ID:???
>>712
西博士作、スーパーウェスト28号以下略・・・

その名も




アイヲーンだったり(ロボット物の定石、2号ロボだ!!)
714通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 15:59:31 ID:???
>>712
たしかアリゾナだったはず。
つーか、何憶、何兆とループしてる内の一つの描写だしな。
一番最初にそこに落ちたという保証はどこにもない。
あまりにも割りこみが多過ぎて、本来の流れっていうのがまるでわからんからな。
ただ、デモベも九郎と共にループを繰り返していく内に、徐々に力を付けてきたのはたしかだろうが。
……案外、元はアイオーンを改造したもので、
ループをする内に元と重複する事になって、そのままデモベまで辿りついたのではないかと。

まあ、俺に受信された電波ではあるので、真実かは不明だが。
715通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 16:05:44 ID:???
アイヲーンやアンプロシウスとかが進化してデモンベインになったのかもな
716通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 16:19:26 ID:???
>>709
『軍神来襲』も読んでみよう。きっちりと無限の心臓から組み出すシステムだから。
完全自動化ってのは『機神胎動の無限の心臓封印シーン』ででは、
「アーミティッジの指揮と研究員による手動」で「銀鍵守護神機関」を動かしていたという部分にかかる台詞であろうさ。
717通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 16:21:05 ID:???
>>715
それじゃ退化だよ。
だってデモンベインは『最弱無敵の鬼械神』なんだぞ
718通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 17:19:15 ID:???
進化ってのは単純に性能うpする事を指すんじゃないぜ
相対する脅威に打ち勝つ為に変化し、実際に成果を上げたのであれば、それは立派に「進化」と言えるのでは?
719通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 18:03:57 ID:???
>>718
魔道書で召喚する、純粋な鬼械神では、高位の神に対抗出来ない品
720通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 18:22:18 ID:???
超高度な魔道構造物である鬼械神は、構成其の物が術者の力量に左右される為
高位の神による術式の干渉による改変を避けることは困難であり
術式の干渉を避けるためには、神の干渉を受けにくい構造の物に代替することが考えられ
鬼械神を低俗であるが安定した物質で再構成することにより
神による術式の干渉を防ぐことが出来るとして考案されたのが・・・


のちのデモンベインであったり
721通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 18:56:55 ID:???
雑草は強いって事か
722通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 19:28:10 ID:???
>>708
お前阿部スレ住人だな?
や ら な い か?
723通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 19:30:30 ID:???
>>721
いくら吹き飛ばされても、僕らはまた花を植えるよ

雑草だから植える必要はないか
724通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 19:34:59 ID:???
九郎もデモンベインも、まさに雑草。
幾度ものループの中で、手折られ踏み躙られ続けて強くなった。
西博士は……なんだろう?
725通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 19:42:20 ID:???
>>724
雑草が除草剤で殲滅されていく中で除草剤自体が影響して誕生した突然変異種

ってとこでねえ?
726通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 19:46:17 ID:???
G以外考えられん
727通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 22:39:30 ID:???
ループ初期の西博士がマトモだったりしたら嫌だよな
728通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 23:03:37 ID:???
アイオーン:強いが構造が魔術理論で編まれてるので邪神の干渉でバラされる。
 術者の消耗が激しく長時間の戦闘は不可能、10年100年の長さを戦えない

デモンベイン:弱いし故障もするし場所もとる。全機械式なので邪神の干渉に抵抗できる
 永久機関のおかげで長時間戦えて術者が使い捨てにならない
 デモンベイン自身に意思があるので三位一体を作れる。

デモンペイン:旧神

729通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 23:26:04 ID:???
>>728
破壊ロボ:うひゃー
まで読んだ
730通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 23:26:38 ID:???
いや、せいぜいが

ループ一回目:死体蘇生者・ハーバート・ウエスト

ループ初期  :ゾンバイオ死霊のしたたり版(ごくまれに『魔法少女ドクターウエスト』)

ループ中期以降:今の西博士

でなかか?
元キャラからしてマトモじゃないもの西博士って
731通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 02:24:52 ID:???
>716
 軍神強襲読んだんだがちょっとだけわからない所があるんだが。
 無限の心臓は最終的にリベルレギスに奪還されてたろ?
 それ自体は時計をキリリと(ryで巻き戻されたのかもしれんが、無限の心臓が無いと
 リベルの出力が出ないわけだから最終的にはやっぱり奪還されている筈で。
 と言う事はやっぱり銀鍵守護機関には無限の心臓入ってないんじゃないんじゃ?
732通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 07:15:33 ID:???
軍神のデモンベインは獅子の心臓+胎動で手に入れたマナウス神像を使った第二心臓を積んでた
第二心臓は持ち主に取り返されたけど元から積んであった獅子の心臓は無事だったはず
733通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 08:54:06 ID:???
>>732
あれはかなり意表を突くひっかけだよな。
胎動のときはマナウス神像でデモンベインを造るのかな?
とか思わせておいて、軍神で実は心臓二つ組み込んでましたー! だもんな。
734通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 12:07:46 ID:???
>>733
うんかなりのひっかけだった。
無限の心臓がデモンベインから失われるのはアルトゥルーEDだけというのを覚えていないと高確率でひっかかる。
でもそうなると、最初のデモンベイン本来の無限の心臓がどこから来るのかが知りたくなってくる。
いや、多分ナイアさんがなんかやらかしたんだろうけど。
だって、デモンベインやリベルギウスしか無限の心臓なんてとんでも無い物は乗せてないだろうし。
735通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 13:41:39 ID:???
そもそも最初のデモンベインはどこからきたのかと。最初は西博士作成ドラム缶だったのかねえ
736通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 15:53:36 ID:???
二刀みたくナイアルラトホテップが用意したんでは?
737通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 16:28:56 ID:???
誤字、脱字を直しましたので冒涜の剣の投下をしようと思います。
738通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 16:29:56 ID:???
第弐話(1/2)


「シン、何を読んでいるんだ?」
いつの間にかアカデミーの友人でルームメイトが後ろに立っていた。
「ああ、レイかプラントに来る前に有る人に貰ったんだ。
 旧暦時代の本だよ、今言えるのはそれくらいかな」
同じアカデミーの部屋に居るのだから、隠したって無駄だろう。
有る程度の情報を与えておけば、賢い友人のことだ理解してくれるだろう。

それにしても、何時もはオーブのオノゴロ島から始まるのに何で今回はザフトの士官学校時代から始まるんだろうか。
士官学校時代なんて、幾星霜と繰り返してきた俺にとっては詰まらないんだよな。
流石に体だけはしっかりと訓練しなければループの最後辺りの力を再現できないだろう。
何時も物語が終わってから記憶が蘇るのに、今回は記憶を持ったままなんだろうか。

その後は昼はアカデミーでの生活、夜はレポートと魔導書の理解、実践の二重生活だった。
何千、何万とループを繰り返してきた俺にとって差ほど苦はなかった。

Νεkρος - νομος - ιkωνとギリシャ語で書かれた魔導書を、
アカデミーを主席で合格するまでに内容を暗記していた。
普段、使っている言語と違う為に始めはパソコンの翻訳等を使っていたが。
次第になれていき、その際に勉強したおかげかアカデミーでの学力面にも反映してきた。
総合成績でダントツの1位で卒業した。
過去のアカデミーの中でも優秀らしい、当たり前だ俺はこのアカデミーを4桁以上の回数卒業しているのだから。
人間、馬鹿みたいな回数同じ事を繰り返していれば結果は変るだろう。
まあ、それでも同じ結末にしかたどり着かなかった前回まではやはり駄目だったんだろう。
あのナイアって人の介入は大きかったらしい。

魔導書に出会ってから早1年が過ぎていった。
これはその時起こった出来事である。


「シン、お前に会わせたい人がいる」
俺に次いで総合成績第二位のレイが、アカデミーの卒業式の後に声を掛けてきた。
「会わせたい人ってだれだよ?」
「俺の家に来れば分かる、話は会ってからだシン」

様々な事を考えつつ、俺はレイの後を付いていった。
レイの家プラントの郊外にあたる閑静な住宅街にあった。
見るからに立派な屋敷。
なぜか胸がざわつくのが感じられた。

「やあ、よく来てくれたねシン・アスカ君。
 君の話はレイから良く聞いているよ、なんでもC.E.以前の書物を持っているらしいね」
玄関の扉を開けると出迎えてくれたのは、まるで少年のような満面の笑みを浮かべたプラントの現最高評議会議長。
ギルバート・デュランダルその人だった。
739通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 16:31:05 ID:???
(2/2)
彼に案内されるまま家の奥にあるギルバート・デュランダルの書庫に連れて行かれた。
入り口付近は比較的新しく、プラントや地球で発刊された書籍が目立つが。
ある点を境に陳列する書籍ががらりと変っていくのが分かった。

Red Dragon
Daemonolatreia
Daemonialilitas
Voynich manuscript
Eltdown Shards
Black Pullet
De Lapide Philosophico
Witch-Cult in Western Europe
Zohar
Shi Tao Shu
De Masticatione Motuorum in Tamulis
Ponape Scripture
Magus
Malleus Maleficarum ]Y
Second Book of Moses
Fiveth Book of Moses
Sixth Book of Moses
Seventh Book of Moses
Remarks on Alchemy
Clavis Alchimiae
その蔵書は恐ろしいまでに魔々魔々しいものから、比較的新しい(それでもC.E.以前の物だが)書籍が陳列していた。
前を歩く議長がニコニコとした満面の笑みを浮かべつつ、それらの書を一冊、一冊丁寧に説明していく。
「いいかシン・アスカ君これはだね赤き龍といって1822年に出版された魔導書であり、原典は1522年に出版されたものとされている。
 私はこの書を手に入れるために、議長就任前の給料を叩いて地球に住む好事家から譲ってもらったものでね・・・・」
説明の度に事細かく話すものだから、聞き飽きてくるのだが流石に満面の笑みを浮かべる最高評議会議長の話を無視でもすれば、
俺のZAFTでの未来に係わってくるだろう。
740通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 16:32:23 ID:???
改行制限を忘れていた・・・
上記の(1/2)=(1/3)
(2/3)に変更です。
741通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 16:34:15 ID:???
(3/3)
議長の蔵書自慢は1日近く掛かった、なにしろ奥に進めば進むほど段々と天井が見えなくなるくらいに本棚が高く。
そしてでかくなっていくのだから。
正直、プラントの片隅にあるこの家に何処にそんなスペースがあるのかと突っ込みたくなったが。
あくまで、相手は最高評議会の現議長である。
そして、最奥と思われる場所に着いた。
その中央に聳え立つのは見た事も無いようなオベリスクだった。
「さて、シン君にレイ長々と私の蔵書自慢をしてすまなかったね」
「いえ、ギルの長話はいつものことですから私は気にしません」
レイは何気ない顔でそう答えた、恐らく一緒に住んでいるのだから長話には慣れているのだろう。
「いえ、議長そんなことはありません。
 議長の話はすごく為に生りましたし、俺は自分の本以外にそういったものを読んだ事ありませんでしたから」
「そういってもらえるとうれしいよ。
 そろそろ、本題に入らせてもらおうか。
 シン君、君の魔導書を見せて欲しい、私が所持しているものとは違うとレイから教えてもらっていてね。
 もちろん、無料で見せてもらおうなどとは思っていないからそれ相応のお礼はしようと思っているのだ」
そういってどこかで視たような表情で議長が哂った、あるはずが無いのに議長の額に目が合ったように見えた。
「なにしろ、魔導書の閲覧など凡人がそうやすやすと出来ないからね。
 それに這■■る■沌が関与したものなど」

議長が言った最後の言葉だけは正確に聞き取れなかった。
そこで俺の意識はブラックアウトした。
742通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 23:47:18 ID:???
>>734
>デモンベインやリベルギウスしか無限の心臓なんてとんでも無い物は乗せてないだろうし

問題はデモンベインが無数に存在するのが・・・


やはり、獅子の心臓を含め、銀鍵守護神機関の完全な機械化を成し遂げたのだろうか?
743通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 23:54:57 ID:???
>>736
>二刀みたくナイアルラトホテップが用意したんでは?
其れは有り得ない

ナイアがデモベを用意すると、飛翔の話が成り立たなくなる
744通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 00:00:53 ID:???
>>738
乙カレー
745通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 01:08:15 ID:???
やっぱループの途中で鋼造のだれかが気づいたんだろうな
アイオーンじゃ100%勝てない、と
そこから少しずつ作っていったんじゃないかね
ループごとに獅子の心臓とか断鎖術式とかを強くてニューゲーム方式で集めて組み込んでいったとか
746通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 01:52:21 ID:???
初期のループでアイオーンを失った鋼造が、
アイオーンに代わる鬼械神を一から造ろうとしてデモベを造り出したんじゃなかろうか

それこそ最初はドラム缶みたいな機体だったり…
747通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 02:10:29 ID:???
案外最初はパワードスーツだったりしてな
ループ後の鋼造の時代なら西博士よりダーレスのほうが可能性あるだろうし
748通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 08:11:29 ID:???
>>746
ウェストのデモンペイン(当時はアイヲーンか?)を流用したり

いくら覇道鋼造っても、あくまで魔術側の人なんで、人造鬼械神を造るのは難しいかと
ループの初期にアイオーンで闘っていたとしたら、覇道財閥が存在しないかもしれんし

覇道鋼造はループの初期には存在しなかった可能性も
749通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 08:23:15 ID:???
姫ノーマルエンドの後、すぐにマスターテリオンを探し出して
返り討ちにあった覇道鋼造とかもいるのかね
750通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 08:30:15 ID:???
っで、覇道鋼造を殺してしまった罰っとして
ナイアさんに覇道鋼造役を押し付けられた
テリオンも居たりして

このループは対極する一人二役で大変だったとペルデュラボーが述懐したり
751通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 09:10:08 ID:???
それは、一文無しでやってきて、レールを敷いて故郷へ帰る──――

覇道鋼造の大軍団だ!

若い覇道鋼造がいた。
年老いた覇道鋼造がいた。
二つの心臓を持つデモンベインを操る、無かったことにされた覇道鋼造がいた。
中の人が大十字九郎ではない覇道鋼造がいた。
いつもどうりに生涯を終える覇道鋼造がいた。
速攻で返り討ちにあった覇道鋼造がいた。
息子の嫁に手を出した覇道鋼造がいた。
孫娘に手を出したロリペドの覇道鋼造がいた。
752通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 09:16:08 ID:???
突如として現れた銀の髪の少年と紅い髪の少女に「パパ」と抱きつかれて長男の嫁に白い目で見られる覇道鋼造がいた。
753通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 10:49:41 ID:???
>>751
息子の嫁に夜這いをかけられた覇道鋼造もいた。
孫娘の自慰ネタにされた覇道鋼造もいた。
754通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 13:04:54 ID:???
運良く生き延びてしまって、大十字九郎と共に戦う覇道鋼造がいた。
755通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 13:18:10 ID:???
っと、思ったら、前回のループで九郎をヤってしまい
罰として覇道鋼造役を押し付けられた、テリオンだったり

あの時は、九郎の育成に嵌まって大変だったよと
のちにペルデュラボーが述懐したり
756通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 15:17:49 ID:???
大十字九郎育成計画?
757通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 15:27:30 ID:???
ナイアさんが無限回繰り返しやってたゲームだな。
758通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 15:34:17 ID:???
ナイアさん的にはバッドエンドだったな。
惜しかったよな、もうちょっとでゲームクリアだったのに
まさか誘導してたキャラクターがロリコンに落ちぶれるとは
759通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 16:31:51 ID:???
>>758
しかし、永遠に遊んでくれる人が出来たんだから
良かったんだか悪かったんだか・・・
760通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 16:54:06 ID:???
楽しそうだからそれでOK
761通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 17:30:01 ID:KGGwBO/H
保守しておきますかな?
762通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 21:05:48 ID:???
>>756
もっとも重点的に育成したのはアレなのはナイショな

>>758
出来ないように、アレを大きく育てたのに、真坂、入るとは(エセルの場合は年季が相当あるんで)
763762:2007/02/10(土) 21:09:00 ID:???
スマン、此処は全年齢のスレだった
764通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 21:11:48 ID:???
実は西博士も密かにループしている。
765762:2007/02/10(土) 21:25:36 ID:???
>>764
しかも基地外だから学んで無いことを識ってても気が付かない


つーわけで、天文学的な年数分の知識が詰まっている
766通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 22:09:31 ID:???
おれはむしろ、気付いていながら基知外を装いつつ来るべき決戦の日に向けて密かに
準備をしていたと見るね!!!
767通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 22:51:29 ID:???
やめてくれー!
あえて馬鹿をやってるヤツは苦手なんだよー!


リアルで身近に複数居るのよorz
768通常の名無しさんの3倍:2007/02/11(日) 00:41:20 ID:???
エイダ→ナイアさんが手を加えていない突然変異→西博士→ループ→キチっぷりUP
769通常の名無しさんの3倍:2007/02/11(日) 01:31:37 ID:???
もう、何処にもいないキミのために!!
770通常の名無しさんの3倍:2007/02/11(日) 01:37:04 ID:???
>>767
それは
「頭がいいのにあえて馬鹿のふりをしている奴」か、
「マジで馬鹿な癖に『頭がいいのにあえて馬鹿のふりをしている奴』を気取っている奴」か
どっちだ?
771通常の名無しさんの3倍:2007/02/11(日) 01:39:27 ID:???
ttp://www.youtube.com/watch?v=8AEfjM-YVis&NR

ちょwww
地球皇帝なにやってんだよw
772766:2007/02/11(日) 02:37:15 ID:???
ごめん。確かに天才の知能を持ちつつ、素で馬鹿でありながら決めるところは決めてくれる。
そんなウエストじゃなきゃ萌えられないよな!!
773通常の名無しさんの3倍:2007/02/11(日) 09:17:21 ID:???
>769
候補生乙。
774767:2007/02/11(日) 10:10:08 ID:???
>>770
前者
775通常の名無しさんの3倍:2007/02/11(日) 20:25:01 ID:???
>>765
確かに西博士ならありえるな
776通常の名無しさんの3倍:2007/02/11(日) 22:48:43 ID:???
西博士なら、
学んでないのに識っている→我輩の天才っぷりに世界が仰天!
と認識します
777通常の名無しさんの3倍:2007/02/12(月) 19:52:02 ID:???
絵板の方全然書き込みないな
778通常の名無しさんの3倍:2007/02/12(月) 20:14:43 ID:???
そもそも誰も望んで無いのに管理人が勢いで作っただけの板だしな、
書き込みが少ないのは当たり前のこと
779通常の名無しさんの3倍:2007/02/12(月) 20:53:08 ID:???
まあそのうちお世話になることもあるだろ
780通常の名無しさんの3倍:2007/02/13(火) 17:55:18 ID:???
なぁ、仮にSSを書くとして、オリジナルの魔導書って出していいものかね?
たとえば、アル・アジフのジョン・ディー訳以外の英語訳とか。
適当に題名をビースト・クライングとかにして。

あと、デモベと種死両方の平行世界っていう仮定で作るのってありかな?
無印・斬魔(咆哮)両方の事件があったということにして、それから種死本編って感じに。
時間軸は大幅に変わるだろうけど。
3年後じゃなくて7年後とか8年後とかになりそうだけど。
781通常の名無しさんの3倍:2007/02/13(火) 17:56:31 ID:???
その設定でうまく書く自信があるならどうぞ
782780:2007/02/13(火) 18:17:37 ID:???
>>781
もう少し練り直そうかと。
今、プロット立ててるんだが自由やラクシズ・後、旧神化デモンベインを
好き勝手させないよういかに改変するものかで悩んでて。
やつらが出しゃばるとまとまるものもまとまらない・・・。
書きたいなぁ、と思った元がアイオーン・インパルスを思いついてしまったことからだし。
783通常の名無しさんの3倍:2007/02/13(火) 20:31:12 ID:???
鋼造じいちゃんの機械語訳、
作成した術者の力量もあっただろうけど長期間獅子の心臓と共にあったことで精霊化するまでに至ったしなぁ
写本でも環境次第では化けるとは思う

最終的にどうなったか分らないけど電送可能な魔導書ってネットワーク全盛期には恐ろしすぎるのう
784通常の名無しさんの3倍:2007/02/13(火) 20:44:20 ID:???
これが後の「悪魔召喚プログラム」である
785通常の名無しさんの3倍:2007/02/13(火) 23:32:53 ID:???
L・AはCEでは使い勝手良いと思うんだけどな
コンピュータ制御されてれば機戒神並みの性能を与えるって能力は破格。
786通常の名無しさんの3倍:2007/02/14(水) 02:58:09 ID:???
……もしかしてCEの混沌はストフリとかにL・Aを入れていたんじゃないか?
あれ、窓の外が騒がしk
787通常の名無しさんの3倍:2007/02/14(水) 06:32:23 ID:???
あの不死身っぷりを考えると妖蛆の秘密機械語訳って線も
788通常の名無しさんの3倍:2007/02/14(水) 19:09:17 ID:???
 むしろ、妖蛆の秘密はピンクな人かなと、他者の限定蘇生(死体のまま)も出来ますし。
 そう、キラは28話で死んでてもう人形……あれ、だれか来客が、こんな時間にだれだろう?
789通常の名無しさんの3倍:2007/02/14(水) 22:09:35 ID:???
>>780
機神だとCの復活でアーカム以外の都市では発狂者続出+アメリカ内閣犬のえさ+決戦で太平洋艦隊全滅だから
鋼造が世界に蓄え続けた力が人類同士の戦争で消費されることになるのか・・・実にナイアごのみな
790通常の名無しさんの3倍:2007/02/15(木) 04:56:21 ID:???
>>780
つーと
覇道鋼造=GG アル・ダ・フラガに次ぐ第三の天才?いやGGより世代が上か。
世界の状況=瑠璃の手で復興中・・・・つまり瑠璃ノーマルEDの世界
世界の状況2=飛翔前夜、九朔がまだ子供

・・・・・・・・・・・・・なんか中途半端。
791通常の名無しさんの3倍:2007/02/15(木) 09:31:14 ID:???
蓄えた力といっても所詮神の力のまえには何の意味もないのがクトルフだけどな
792通常の名無しさんの3倍:2007/02/15(木) 11:52:04 ID:???
>>791
 そうときまったわけでもないぞ。
 一応、正史にも旧支配者と引き分けた普通(?)の生物がいるし、
 人間だって、そこまで行き着けないと決まったわけじゃない。
 まあ、人類滅亡後に郡体甲殻類が繁栄する事は既に決定付けられてるんだけど、
 彼らが普通に繁栄できる事を考えると、
 その時点では旧支配者が復活していない可能性が高いと考えられるわけで……。
793通常の名無しさんの3倍:2007/02/15(木) 14:45:15 ID:???
っ【かみさまでもけせない、いのちのうた】

ここはクトゥルフ神話と種のスレじゃなくデモンベインと種のスレだ。
794通常の名無しさんの3倍:2007/02/15(木) 18:18:45 ID:???
大いなる種族は超絶科学力と熱血で旧支配者を圧倒した。
そして熱血を失い堕落したことでショゴスに軽蔑と共に反逆され滅んだのだ!!

とか、言ってみる
795通常の名無しさんの3倍:2007/02/15(木) 18:36:13 ID:???
>>794
だが彼等を信仰するもの達は滅んではいなかった
密かに木星に移り住み、機械の蟲を造り続けているのだ
そして時と星の距離を跳躍する技術を編み出し
何時の日にか地球を侵略し復讐を成し遂げるために
ああ、やつ等の声が聞こえる
レッツ・ゲキガイn


日記はここで終わっていた
796通常の名無しさんの3倍:2007/02/15(木) 21:03:03 ID:???
>>795
OK、Actionに帰ろうな、兄弟
797通常の名無しさんの3倍:2007/02/15(木) 23:24:41 ID:???
実は796はティンダロスの猟犬

とか言ってみる。
798通常の名無しさんの3倍:2007/02/15(木) 23:39:14 ID:???
>>795
シホ「隊長が壊れた・・・」
799通常の名無しさんの3倍:2007/02/16(金) 07:00:39 ID:???
マスター「なに、我が馬鹿弟子によくあることだ」
800通常の名無しさんの3倍:2007/02/17(土) 00:12:20 ID:???
SS読みたいな〜
801種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/02/17(土) 05:53:57 ID:???
 ユニウスセブンを砕こうとしているザフト軍、ジュール隊は押されていた。
 小惑星破砕用爆破装置メテオブレイカーの設置を開始した直後、彼等は多数のジンハイマニューバ2型による
襲撃を受けた。本来同じザフト軍の機体による襲撃からくる動揺、そして旧式とは思えないジンの練度の高い
動きに、ゲイツRはじわじわと追い詰められ一機、また一機と落とされていく。
「腑抜けおって!それでもザフトの兵か!」
 また一機のゲイツRをビームカービンで撃ち抜いたジンのパイロット、サトーは忌々しげに吐き捨てた。
「やはりこの世界、一度焼かねば何も変わらぬ……ナチュラルに死を!コーディネーターに繁栄を!我等に……
 我等に我等の欲する世界を!」


 襲撃を受けたのはジュール隊だけではない。ユニウスの宙域へと入ったミネルバのMS隊もまた、ジン部隊に
その幾手を阻まれていた。
「……やりよるわ」
 ジンの振り回すレアメタルで造られた刀──斬機刀の切っ先をツヴァイにかわさせながら、ティトゥスは少々
鬱陶しげに呟いた。
 周囲を見ればシン達もまた苦戦している。数の差に加え相手パイロットの腕が高く、一機落とすのにもかなり
手間取っているようだ。旧式のジンで最新鋭の機体と渡り合っているその技量に、ティトゥスは敵が一筋縄で
いかぬ存在であることを再認識する。
 機体の性能を最大限に引き出せる、熟練した腕を持つベテランパイロット──ティトゥスにとっては、
この種の手合いが一番厄介な相手だった。性能に振り回されるパイロットが乗る高性能機などより、隙が少なく
性能と特性を100%引き出された量産機の方がよほど怖い。
 ティトゥス自身そういうタイプのパイロットだからこそよく分かる。お互い機体スペックを最大に引き出して
いる状態で、かつ性能差がないのなら勝負を決するのはパイロットの判断能力のみになる。どちらかに隙が出来た
一瞬、その瞬間に全てが決する。
「とはいえ、ここで手間取るわけにはいかぬ、か」
 目の前のジンが横薙ぎに振るった刀を紙一重で避ける。一見単に刀を振り回しているように見えるが、
どれも装甲の薄い部位を狙う正確な太刀筋だ。この機体のパイロットもまた相当の手練れなのだろう。
「だが、今はそれが煩わしい……!」
 普段なら感じるであろう強者との戦いによる高揚感──ティトゥスは何故か、今回それを微塵も感じることが
出来なかった。
 ただ時間が過ぎていく度に大きくなる、正体不明の不快感だけが胸中を荒れ狂っていた。
「死中に活、少々の生傷は覚悟……いざ!」
802種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/02/17(土) 05:57:09 ID:???
 掛け声と共にツヴァイが背のシュベルトゲベール二振りを抜き、構える。眼前のジンはそれを見ると
刀を鞘に収め、今度は後退しながらビームカービンを構えて──
「──御免」
 その銃口を正面に向けた直後、大剣の切っ先がジンの胸を突き潰す。遅れて銃口から飛び出たビームが
頭部の横をかすめると同時に、前のめりでかつ限界まで右腕を前に伸ばしきっていたツヴァイは右手の握りを
緩め、殆ど体勢を変えぬままフルスロットルで無理矢理後退。直後、大剣と一緒にジンが爆発する。
「一人」
 呟くと同時に左側面から飛んできたビームがツヴァイの周囲をかすめていく。視界をそちらに移せば右手に刀、
左手にカービンを持ったジンが全速力で突っ込んでくるのが見える。
 ツヴァイの動きを封じるようにカービンで牽制しながら、刺突の構えを取ったジンは突進の勢いを乗せた
突きでツヴァイのコクピットを狙う。
 だがその切っ先のベクトルが、突然ツヴァイから逸れた向きに傾く。ツヴァイが左手に持った大剣の
実体部分で刀の腹を弾いたのだ。刀の切っ先は、左肩のアーマー先端を貫くだけに終わる。
「飛び込んでくる勇気は天晴。だが運が無かったな……」
 そのまま機体の勢いを止められず相手の懐へ飛び込んでしまったジンの腹に、ツヴァイの膝蹴りが入る。
後方に飛ばされるジンのモノアイとツヴァイのバイザーアイが交差し──何も持っていなかったツヴァイの
右手が、腰のビームサーベルを掴む。
「……拙者は今、機嫌がすこぶる悪い」
 サーベルの一閃で中心から真っ二つに分かたれるジン。サーベルと大剣を両手に持って佇むツヴァイは、
こちらを見てい呆然としているジンに大剣の切っ先を向けた。
「これで二人……さて、次は誰が来る?」
803種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/02/17(土) 06:00:19 ID:???
(強い……これほどとは)
 流れるような動きで二体の敵を駆逐し、更に別の敵に飛び掛るツヴァイの姿を、アスランはビームトマホーク
をジンに突き立てつつ横目で確認していた。自分はこれが二機目、とはいえ撃破まで至る過程で相当
手間取っている、ダメージもそこそこにある。
 正直現時点では、ティトゥスの腕は自分より上手だろう──MSの操縦技術は勿論、護衛としても
劣っていることをアーモリーワンで見せ付けられた。
 情けない、と思う。二年前からまるで成長していないかのような感覚に襲われる。オーブに亡命してまで、
祖国を捨てて選んだ、カガリと共に歩む道。しかしこの二年間、自分は一体何をやってきたのだろう?
 カガリを支えたいと思った、その気持ちがあったのは本当だ、疑う余地はない。けど思い返してみれば、
実際に自分は支えることが出来ていただろうか?プライベートの相談役は出来ても、政治に口を出すことは
殆ど出来ないし、しない。彼女の為にならないと思ったから。壁にぶつかっている彼女を見ることもあれば、
他の氏族達の反対意見に言い返せず苦い顔をしている彼女を見たことも、時に彼女の言が政治家としては
軽はずみであると思った事も幾度かある……しかしどんな時でも、結局自分は見ているだけ。なのに挙句
『護衛』という仕事すら満足に出来やしない。
 もしかしたら、自分も彼女も、お互い慰め合っていただけではないのか?愛してるだのなんだのと、お互い
何一つ否定し合わない、生温い関係に甘えていたかっただけで──
(──違う!そんなことはない!そんな……)
『アスラン、右側面から三機来ます!迎撃を!』
 レイの声に意識を現実に引き戻す。すぐさまライフルを向けて乱射し、二機の足を止める。が、すばしっこく
ビームを避けた一機が刀を抜いてザクに迫る。
「チィッ!」
 ショルダータックルの形で左肩のシールドを突き出し、刀を受け止める。鋭利な刃がシールドに亀裂を
入れ、同時に弾かれるように互いに距離を取り、仕切りなおし。ザクはシールドから再びトマホークを
取り出し、ジンは刀を上段に構えて斬りかかる。
 ジンが刀を振り下ろそうとした瞬間──高出力のビームの奔流が、ジンの腹に大穴を空けた。
「っ?!」
 アスランが反射的にザクを後退させた直後、ジンは爆発を起こす。その後方にいた二機のジンも一機は通常の
ライフルの光に貫かれ、もう一機は雨の如く降り注いだビームに体中を穴だらけにされた直後、爆散した。
『ミネルバのMS隊!貴様等こんな所で何をモタついてるかぁ!』
『た、隊長、幾らなんでも救援に来てもらっていきなりそれはないんじゃないでしょうか?』
『言うだけ無駄だってシホ、分かってるだろ?こいつのこういうところはもう一生直んねーって』
 水色のスラッシュザクファントム、藍色のブレイズザクウォーリア、そして一般カラーの
ガナーザクウォーリア──味方の識別信号を発する三機から放たれた声の内二つは、アスランにとって馴染み深い
かつての戦友の声だった。
「イザーク、ディアッカ!」
『『っ!アスラン!?』』
804種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/02/17(土) 06:03:25 ID:???
 落下するユニウスセブンから少し離れた位置で、本来月基地に帰還する筈だったガーティー・ルーが
ミラージュコロイドで身を隠しながら事の次第を見守っていた。
「……どうしたもんかねえ、これは」
 ゲイツやザク、それにミネルバのMS部隊がジンと戦っている様子をブリッジのモニター越しに見ながら、
ネオは首を傾けた。戦闘の様子は、彼から見ればザフト同士が争っているのようにしか見えない──見たことの
ない黒いダガータイプのMSが一機だけ混じっているが、多分傭兵か何かだろう、と捨て置くことにした。
「片方はユニウスセブンを落とそうと、もう片方はそれを阻止しようとしているようですな。いや面白い、
 いやはや面白いですな。コーディネーターも一枚岩ではないということですかな」
「何が面白いもんですか。地球の一大事ですよウェスパシアヌス卿」
 流石に厳しい表情で注意するネオに、ウェスパシアヌスはこれは失礼、と言いながら笑みを消して髭を
撫でる──実際、さっきの笑みの半分は作り笑いだ。無表情の下に焦りを隠し、彼は思考を巡らせる。
(ふむ、これは少々厄介だ、いやかなり厄介だな。今こんなモノを落とされては困る、いや実に困る。地球や
 連合にどれだけ被害が出ようと知ったことではないが、もし『ターゲット』にまで巻き添えで死なれたら
 たまったものではない。鬼械神が使えれば一人でどうにか出来たかもしれんが、私もあの連中もまだ完全に
 召喚出来るほど力を取り戻してはおらぬし……)
「偵察と映像の記録のみという指令でしたが……どうします?」
「どうするも何も、この状況で下手に手を出すと俺達が破砕の邪魔をしかねん。シャクではあるが、ザフトの
 方々に任せるしかないだろう」
 思考の片隅でネオとリーの会話を捉え、結局有効な解決案を見出せなかったウェスパシアヌスは、妥協案を
行動にうつす事にした。
「おっと、失礼ながら進言させていただけますかな、大佐殿」
 ──とりあえず今、打てる手を打てるだけ打つとしよう。
「それは余りに効率が悪すぎませんかな?地球は我等の住む場所、ザフトにその運命を丸投げとはいかがな
 ものでしょう?それに万一このままユニウスが落ちるのを眺めるだけになってしまっては、ファントムペイン
 の名がすたるというものでは?」
 心にもないことを並べ立てるウェスパシアヌス。ネオは痛いところがあるのか、苦々しげに口元を歪める。
「む……仰ることは分かりますが、こちらには破砕に有効な装備がないのです。それに敵を判別する術が──」
「判別する術はある、あるのですよ……ミネルバです」
 突然飛び出た敵艦の名前にネオをリーは首を傾げる。人当たりのいい笑みを浮かべたウェスパシアヌスは、
続けて信じられないようなことを口にした。
「何、あちらに簡単なメッセージを送ればいいだけです。こちらに今闘う意思がないこと、ユニウスを
 破壊する意思があることをね。もしあちらが落とす側なら邪魔してくるでしょうし、もし逆なら……まさか
 こんな時にケンカを売って来るほど愚かではありますまい」
805種死逆十字 ◆oN23gQHrEc :2007/02/17(土) 06:05:40 ID:???
 ウェスパシアヌスの言葉をネオは理解するのに数秒要し……即座に食ってかかった。つまり場合によっては、
先日闘ったばかりの相手と共闘しろというのだ、この老紳士は。
「んな……馬鹿な!?ザフトと共闘しろと!?」
「今回ばかりは仕方ありますまい。地球の危機ともなれば盟主も納得してくださる」
「で、ですが……そう上手く事が運ぶとは思えません!それに共闘と見せかけて後ろから撃たれる危険もある!」
 もっともらしい理由を並べるネオだが、実際気乗りしないのは全く別の理由があった。彼はエクステンデットを
戦場に出すのを嫌がったのだ。現在艦に残っているMSは強奪した三機のみ、つまり彼等だけで戦闘に参加する
ことになる。どう転んでも負担は相当なものになるだろう。
 強化人間とはいえ10代半ばの彼等はネオにとっては可愛いもので、そしてそんな子供を危険に晒すのは抵抗が
あった──もっとも、あくまで『命令がなければ』という条件のもとで、だが。
「大佐。今回ウェスパシアヌス卿の意見は適切かと。既に記録映像は撮ってあります、盟主にはこれで
 顔が立つでしょう」
「リー、しかしな……」
「大丈夫、大丈夫ですよ大佐殿。あくまでこちらに出来るのは破砕作業の援護だけ。むやみやたらに闘う必要は
 ないのですから。危なくなったら逃げればいいだけ、それだけです」
 煮え切らないネオの肩に、ウェスパシアヌスが馴れ馴れしく手をやりポンポンと叩く。その態度に不快感を
覚えたネオは最低限の力でその手を振り払おうとして──
「これは地球の為、連合の為、ブルーコスモスの為、そして引いては君の為なのだよ……聞き入れて
 くれるだろう?『ネオ』」
「──っ!?」
 耳元で告げられた小さな声と共に、激痛がネオの頭を駆け抜ける。痛みは一瞬、だがその瞬間ネオの身体は
ビクンと震え、体中にジットリと汗をにじませながら荒い呼吸を始める。
「大佐?どうしました、大佐!?」
「……リー、スティング達に出撃命令。すぐに準備させろ!通信士、今から言う言葉をミネルバに電文で送れ!」
 突然テキパキと動き始めたネオに怪訝な顔をするも、すぐにその命令に従い動き出すブリッジクルー達。
素知らぬ顔で素早くネオの後ろに下がったウェスパシアヌスは口元を押さえ……その唇を嘲笑の形に歪める。
 ウェスパシアヌスの言葉と共に心の奥から浮かんできた、義務感や使命感に似た何か──正体不明のその
感情に、ネオは一切の疑問を抱くことはなかった。
806種死逆十字書き ◆oN23gQHrEc :2007/02/17(土) 06:07:36 ID:???
夜中に何やってんだ俺は〜!と、つらつら書き連ねてますこんばんわ
今日も今日とて文量少なくて申し訳

MSバトル&遺作隊登場の巻。パワーバランスどれくらいにするか苦労してます…特にティトゥスとジン
ジンはあんま弱いと後のサトー戦で話が詰まるし、強くしすぎると誰も勝てなくなる(汗)
とりあえず原作より性能高く、当たれば弱くな設定にしてあります。旧式が腕で新型上回るのはロマンなのか

次はサトー戦、そしていよいよアレが登場かな……ニヤリ( ̄ー ̄)
しかしこの分だと4話全体で相当長くなるな……もうちょっとタイトルと内容分けとくんだったか(爆)
807通常の名無しさんの3倍:2007/02/17(土) 06:12:39 ID:???
やっぱいいわ。


ティトゥスはやっぱりコックピット内でもあの変な服装なんだろうか
808通常の名無しさんの3倍:2007/02/17(土) 11:41:38 ID:???
殺陣カッコイイ

アレがくるのか、妄想が止まらんよ
809通常の名無しさんの3倍:2007/02/17(土) 11:45:51 ID:???
ファントムペイン来て嬉しい
 
前ちょっとムネオ変節の理由に使おうかと思ったり思わなかったりしたので
810通常の名無しさんの3倍:2007/02/18(日) 00:39:17 ID:???
超GJ!
ティトゥスをはじめ武人な皆さんがカッコいいです
811ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/18(日) 21:01:22 ID:???
どうも、ですべのひとです。
最近物書きがなかなか進みません。
日記すらも更新が遅くなる始末……
構想を練ってると、どうやらだいぶ長くなりそうですが、ちまちまやっていきます。
では、今回の投下を。
812デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/18(日) 21:03:36 ID:???
「まず、アザトースというものについて説明せねばならんな。これは……」
目の前には黒板。
目の前には魔導書。
目の前には白衣。

Q:この状況を具体的に説明せよ。
A:白衣を着た魔導書が黒板を使って俺に教鞭を振るっている。

俺のプライドどこいった。

それはともかくとしてだ。
正直驚いた。
今まで最小レベルの物質単位は原子あたりだったのに、
さらに小さいレベルで「アザトース」というものが存在する。
これに干渉して魔術を使うという。
俺が知ることのなかった世界の法則。
魔術が失われたCEでは、知ることはできなかっただろう。

「―――と、まあ理屈は一旦此処までとするか。汝、理解はできたか?」
「ああ」
すると、アルが手を俺に向けてくる。
「では実際に、魔術を行使する。しかと見よ」
そう言ったアルは、手の中に魔力の球を作り出す。
「これは汝でも普通に触れられるように調整した。魔力の流れは分かりやすくしてある。
 常人の汝にも見えるだろうから、それを観察せよ」
……一応、常人より優れてるんだけどなあ、コーディネイターっていうのはさ。
そんなことを思っても仕方ないので、渡された球をじっと見ていると、
確かに若干何かの流れが見えるような感じはする。
とても微少ながら、表面の力の薄いところも。
813デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/18(日) 21:06:40 ID:???
試しに、感触の違いを確かめようと触れてみた。
「まそっぷ!?」
破裂。
「汝……魔力の流れが脆いところをついたな」
青天な俺を見下ろすように、アルが言う。
情けない俺。
「見えていたか?」
「……ああ。まさか破裂するとは思いもしなかったけどな」
アルの問いかけに答えると。
「まだ始まったばかりだから正確な判断はできないが、
 少なくとも並の魔術師程度には素質がありそうだな」
悪いわけじゃなかったらしい。
「今度は魔術、魔力というものに慣れてもらう。次第に精度は上げていくぞ」
そして、次の球が渡される。

パン!
パン!
ぱきっ!
ぽみゅ!
ゴシカァン!!
ズギュゥゥゥン!!

―――数時間後。
「あらあらあら? どうしたのシン君、そんなケガして」
「まあ、いろいろとありまして」
ボコボコの顔でライカさんのところを訪ねることとなってしまった。
814デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/18(日) 21:08:44 ID:???
ギィ―――ンギュルギュルバルバルバル―――ン!!
「ふんぎゅらばあああああああ!?」

ブラックロッジの本拠地・夢幻心母に放り込まれた翌日。
いきなり、目覚めはギターだった。
あなたのギターは、いずれ僕の鼓膜を殺す!
とはいっても、人の話を聞く人とは思えないし、素直に起きる。
何故か妙にだるい。ああ、そうか僕はあの時……
「僕達の……貞操は……」
「エルザのはあげないロボよ?」
いや、君の話はしてない。
というか君は誰だ。
「目が覚めたであるか、少年」
「……此処は?」
この人にはうんざりしてるけど、一応顔は知ってる。
「我輩の研究所である。此処で我輩はエルザを始めとした
 科学の結晶の制作をしているのである」
成程、よくある悪の科学者―――あれ?
此処にいるのは三人。
このキ○○○は制作者。
僕は僕だ。ロボじゃない!
ということは。
僕の視線が固まったのを察した少女は、その頭を押さえ……

かぽ。

「ろ、ロボットぉ―――!?」
「これぞ大天才・ドクt(ryの最高傑作!
 ってこら略すなである」
「自己紹介が遅れたロボ。エルザというロボ」
なんか、まんまだ。
「よろしくロボ〜」
首を回したまま言われてもさ。
815デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/18(日) 21:11:28 ID:???
「さて、突然であるが」
「はあ」
「少年よ、我輩の改造を 受 け な い か 」
そう言うと、彼は白衣のポケットからおもむろに何かを取り出し始めたのだ。
ウホッ、いいスイッチ。

次の瞬間、僕は拘束された。
「ちょ、何コレ、手術台!?」
「この大天才の手術を受けられるのであるぞ?
 光栄に思うのである。一生の思い出はプライスレス、買えないものは夢幻心母で。
 今ならタダでご提供! 銅鐸もつけるのである!」
いきなり意味不明なことを言うの許せないじゃない?
だからやめてよねというかやめろーショッカーぶっとばすぞー
「では、レェェッツ……」
そして、無情にもボタンは―――

「そこまでだ」
押されなかった。
「あ、あなたは!」
「……ウェスト。この者は客人だ、丁重にもてなせ」
大導師さん、心なしかなんかツヤツヤしてます。
アレですね。アレなんですね。
「だ、大導師殿がおっしゃるのならば」
ということで、解放された。助かった。
816デスティニーベイン ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/18(日) 21:19:29 ID:???
「あ、あの、大導師さん……?」
「キラ・ヤマト。貴公の得意分野はプログラミングだといったな」
「はあ、一応それがとりえですけど……」
「ウェスト。使ってやれ」
「「はへ?」」
唐突な発言に、ぽかーんとする二人。
だが大導師は続けて言う。
「貴公はあの機械人形を動かしていたと聞く。
 此処での仕事を与えると言っているのだ。
 よかったなウェスト、貴公に生身の助手が増えたぞ。生身のな」
「あ、ありがたき幸せであるっ!!」
さりげに生身を強調する大導師さん。
これって、僕を此処に留めるための条件?
「三食に風呂や寝室、外出も許可する。好きにやればよい」
そんな破格な待遇でいいの?
「悪の秘密結者」とか言われているブラックロッジが、僕を。
それに、あの人達のところに行くかもしれないのに。
「―――よいな、キラ」
その瞬間。
彼の瞳は、虚ろの中にどこか悲しみを抱えていた。
見てすぐは、信じられない、飲み込めない、そんな印象だったけど。

―――知りたい。
彼の奥底の悲しみ、その理由を。
近付けるかもしれない、心が。
悪でさえも憎みきれない、甘すぎるかもしれない考えは、その時僕を動かした。
「やります。やらせて、ください」
僕は、彼を知りたい。
我が儘でもいい、彼の悲しみを知りたい。

「それは、果たして『造られた最高』の、偶然の共感だったのか。
 君達が知るところじゃないけど―――ツーペアの完成だね」
闇の微笑みは狂喜であり、狂気。
817ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2007/02/18(日) 21:24:56 ID:???
投下終了。
このデスティニーベインでは、キラにもいろいろと頑張ってもらうつもりです。
まあ、まずは4話を消化するのが先ですが。
しかしキャラの絡みを消化していくばかりでなかなか戦闘が書けないトラップカード。

今度こそ一週くらいで書けたらなとは思いますが、さてはて。
818通常の名無しさんの3倍:2007/02/18(日) 21:26:31 ID:???
投下乙。キラ改造されないのか。ドリルついたキラみたかったのに
819通常の名無しさんの3倍:2007/02/18(日) 22:14:16 ID:???
>>818
ある意味改造されてるぞ。キラブリッジ大佐に捕獲されたが如く。
820通常の名無しさんの3倍:2007/02/19(月) 11:36:25 ID:???
まあ、大導師様達を満足させるくらいだし、
股○にドリルがついていてもおかしくはないな。
821通常の名無しさんの3倍:2007/02/19(月) 13:14:39 ID:???
>>820
>股○にドリル
そりゃ別のエロゲだwwwwww
822通常の名無しさんの3倍:2007/02/19(月) 13:21:58 ID:???
手術台の上で目を覚ますのかとおもってた
改造では無くて、後の治療でさ…w
823通常の名無しさんの3倍:2007/02/19(月) 17:39:30 ID:???
ピンク毒はテリオン毒で洗い流されたようだな。
824通常の名無しさんの3倍:2007/02/19(月) 21:12:56 ID:???
種時のキラにみえる。
825通常の名無しさんの3倍:2007/02/20(火) 02:31:36 ID:???
大導師によっぽど気に入られたんだなwwwwwアッーー!
しかしキラが良い感じのキャラになれそうで期待大。ニャー様もたまには小粋なことをなさる。
というか邪神の瘴気が、逆に上手い具合に働いて結果オーライだったか。



一人目:大気圏突入で死亡
                ←個人的にはこの辺の彼は嫌いじゃなかった
二人目:イージス自爆で死亡

三人目:クルーゼと戦って死亡

四人目:インパルスに落とされて死亡

五人目まで用意してようやく世界征服に成功
以降は神聖ラクシズ王国の礎とするための量産化計画が検討されつつあります。
826通常の名無しさんの3倍:2007/02/20(火) 05:37:11 ID:???
一人目くたばったのってイージス自爆じゃないの?
砂漠の辺りはてんぱっただけと解釈している。

と、スレ違いだな。
827通常の名無しさんの3倍:2007/02/20(火) 20:29:25 ID:???
いや、むしろこのスレ的には、何回も死んだ後無理矢理復活させられて、
復活の度に少しずつ人格が崩壊して歪んでいくとか。

それこそ大導師様のごとくすり切れて・・・
828通常の名無しさんの3倍:2007/02/21(水) 23:59:18 ID:???
オリジナルが殺しても殺しても出てくるクローンを殺し続けたあげく崩壊する方が悲惨で良いと思う。
829獣と種の人:2007/02/22(木) 05:44:44 ID:???
怪我して腕骨折したり盲腸だったりと、長い時間書けなかったから覚えてる人居ないかもしれないけど、こんばんは。
短いけど、久しぶりに書いたから投稿します。でも、自分よか良い作品が沢山あるから鬱気味


DEMONBANE-SEED_獣と種の人_第03話(1/5)

「ナチュラルの分際でMSなんて、生意気なんだよ!」
「くっ、流石に同じ機体であったとしても、乗りなれている者と比べれば格段に劣るか」
アレイスターは、ミゲルと戦いながらそう小さく呻いていた。
ミゲルを相手に防戦一方とは言え、たった二度しかMSに乗っていない人間が行っているのだ。
「マスター、背後にヘリオポリスの格納庫らしき物があるようです」
「そうか、だがこのままではどうにもならぬ…グッ」
ビーム砲を避けた拍子にバランスを崩し、ミゲルの乗るジンに蹴り飛ばされ格納庫の隔壁を破壊しながら内部に吹き飛ぶ
「機体各部に損傷を確認、航行には問題はありませんが戦闘は難しいようです」
「そのようだな…、だが此処は一体?」
「格納庫と言うよりも、此処で開発をしていたようですね。残っているパーツから、ストライクとは違ったMSの予備パーツと思われます」
「エセルドレーダ、今すぐソレを組み立てられるか?」
「五分…いえ、三分で組み立ててみせます。ですが、コクピット部分のパーツが不足していて動かすとなると…」
「よい。今回はリベルレギスのコクピットから遠隔操作する。出来次第、そちらに移れば良い。何より、アークエンジェルに戻る前にコクピットを組み立てておけば問題なかろう」
「イエスマスター。何時までも何処までも」
エセルドレーダは次の瞬間、アレイスターの膝の上から本のページにバラけ虚空へと消えた
「全く、ままならぬ物だな。だが、それで良いのだ…余はあの無限の苦しみから解き放たれているのだからな」
そう言いながら、アレイスターは満足気な表情でその場から飛び出し、ミゲルの乗るジンに向かって行くのだった


830獣と種の人(2/5):2007/02/22(木) 05:49:02 ID:???

「艦長、あのアレイスターって奴は本当にナチュラルなのか?」
「大尉もあの場でそう聞いたでしょう」
「まぁ、そうなんだけどな。ザフトのパイロット相手に一方的に押されてるとは言え、素人がよく戦ってるよ」
そうブリッジで言いながら、アークエンジェルは二機のジンの相手をしていた。すると、少女の声が響き渡る
「マスター、準備完了いたしました。何時でも乗り換え可能です」
・・・・・・・・・・その言葉を聞いたブリッジの空気が凍り付く
ブリッジに居る1名を除いた全員が、目が点になり何を言ったのか解らないと言う表情をしているのだったが、舵を取るノイマンだけは真面目に攻撃を避け続けていた。
「……大尉、彼等は一体何を言ってるんでしょうね?」
「俺だって、知らないよ! つうか、あの嬢ちゃん何て言った?」
「乗り換えって言ってたんですよ、大尉。もう歳ですか?」
マリューやムウの会話に、舵を取っていたノイマンが攻撃をバレルロールで回避しながら答える。案外余裕のようだ…


831獣と種の人(3/5):2007/02/22(木) 05:52:16 ID:???

「大儀であった、エセルドレーダ。しかし格納庫から少々離れ過ぎた。そちらに向かう余裕が無い」
「畏まりました。マスター、困った事にバーニアの出力が思ったよりも低いようです。これでは、地球で飛行する事は出来ません」
「この機体のバーニアを使って出力を上げれば良かろう。どうせもう必要無いものだ」
アレイスターは、偶々自分達が住んでいた家が近くにあるのをそこから見るディスプレイの映像で思い出し、家の方に移動する。
そして、ミゲルの駆るジンが発射したビーム砲を回避し、自分達の家を破壊させ自身の乗るジンも砂埃で見え難くしつつ、コクピットを開け飛び降りる。
無限螺旋で、共に戦い続けたエセルドレーダが、自分を裏切るなど有り得ない。そう理解しながら飛び降りた先は、空間転移して来たロボットのコクピット。そして、コクピットはアレイスターが入った瞬間閉まり、アレイスター自身は最も見慣れたコクピットに居た。
「マスター、バーニアの出力改良はジンのバーニアのパーツを利用し改造、増設する事で完了いたしました」
「ご苦労であった、エセルドレーダ。では、無粋な客人にはご帰還願おう」
「イエス・マスター」
右手にジンの重斬刀を手にし、左手にビームライフルを持った、黒いアストレイが立ち上がり砂埃が晴れる。
黒き王が、最も得意とする操作方法で遠隔操作するのだ。
故にこの瞬間、この時だけは、黒きアストレイこそがCEにおいて最強のMSとなった。
その威圧感はいかほどの物か、その圧倒的な存在感はどれ程の物か…。
この時その姿を見た者にしか、この恐怖は解らないだろう。
「では、貴公にはご帰還願おう」
発せられた声、ソレは先程まで戦った相手の声だと解りミゲルは興奮した。
「好き勝手やられていた分際でーー!!」
「止めるんだミゲル、逃げろ!」
その黒きアストレイを見たアスランは、必死で叫ぶ。本能が告げるのだ、アレの相手など誰にも不可能だと…
そしてほんの数秒、いや数瞬足らずかもしれない時間で、ミゲルの乗るジンはビーム砲と機体の右腕部と左脚部を斬られたのだった。
「疾く去ね。今の余を貴公等が相手にするなど、不可能だ」
それだけを言って、黒き王の駆るアストレイはその場から離れていった


832獣と種の人(4/5):2007/02/22(木) 05:56:30 ID:???
アークエンジェルの中にも、黒いアストレイの姿を見た者が居た。
「おいおい、つまりあのアレイスターって奴があの黒い機体に乗ってるって事だよな…」
「大尉、早く迎撃をして下さい」
軽口を叩くムウに、マリューは大声で言う
「…してるさ、まだ死にたくないしな。」
「一体彼がどうかしたのですか大尉?」
「少尉は見てなかったのか。言うのは簡単だ、ジンの重斬刀で殺さず相手の戦力を簡単に奪っちまったのさ」
そして、ムウは小さく「一瞬、俺は違う機体が背後に見えた気がした」と呟いたがソレを聞いた者は誰一人として居なかった


「ミゲルーー!」
アスランのミゲルへの叫びが、空しくヘリオポリスに木霊する
「ストライク、ジン!何をやっている。こちらは敵の攻撃を受けている!」
ナタルからの通信が入る。しかし通信を気にもせず、キラはただ目の前のイージスだけを見ていた
「…アスラン! アスラン・ザラ!」
「キラ! キラ・ヤマトなのか?」
ストライクとイージスの二機が互いに見つめ合っていると、ヘリオポリスが崩壊して行く
「うわぁぁぁぁ!」
「キラーー!!」
そして、ストライクとイージスの二機はヘリオポリスの外に放り出された。



833獣と種の人(5/5):2007/02/22(木) 05:59:12 ID:???

ヘリオポリスの外に飛ばされる最中、ようやくコクピットが完成した黒いアストレイにアレイスター達は乗り込んでいた。
「マスター、先程のジンはザフト艦の方に飛ばされた模様です」
「そうか…。ならば存分に生き足掻く事だろう」
「楽しそうですね、マスター」
「そうだな…そうさな。余は楽しいぞ、エセルドレーダ。思い通りに動かぬ玩具に、それと戦う兵士達…無限螺旋では味わえなかった事だ」
そう言い、大声で笑い出すアレイスターを見ながら、エセルはアレイスターの膝の上に座りつつも、嬉しそうに見守っていたのだった。
しかし、それも長くは続かず無粋な通信が入って来たのだった
「…アレイスター、X-105ストライク、応答せよ!X-105ストライク、アレイスター、聞こえているか?応答せよ!」
アレイスターからは顔が見えないように角度に向けながら、忌々しそうな表情で通信機器をエセルは調整する
「どうしたのだ、慌しい」
「…帰投しろ。…戻れるな?」
「無論だ。帰投する」
そして、黒いアストレイはストライクより一足先に帰投した



その頃アフリカでは、一人の少年と一人の大男が傭兵としてザフトに雇われ、レジスタンスの者達を殺していた。
「おらよ、いっちょあがりっと」
返り血で血まみれになった少年が腕を振るうだけで、真空の刃が生まれ人々を切り刻んでいく。
その近くで、轟音と共に破壊される建物があった
「コロォォォォオオオオス!」
ただの拳の一撃から迸る衝撃が爆ぜ、馳せ人々の命を蹂躙していく。
それが、緑色の髪の少年と、巨大な筋肉の鎧を纏った大男が引き起こす惨事。


それと時を同じくして、一つの連合基地に奇襲をかけた者達も居た。
「疾っ!」
そう言いながら放たれた斬撃に、ブルーコスモスのメンバーが身体を両断される
剣を振るうのは、時代劇の銀幕から抜け出したような一人のサムライ。

「―――ガルバ、オトー、ウィテリウス!」
腹に開いた口から、黒い水銀の本流のような何かが吐き出され、ソレが連合の兵士達を飲み込み貪り尽していく。
それを行っているのは、好々爺のような顔をした一人の老人。

この四人は、たった一つの傭兵部隊の者達。
彼等が属する傭兵部隊の名前・・・ソレの名は
 アンチクロス
「逆十字」 。サーペントテールのように有名では無く、最近登録されたばかりの新人の傭兵達。
これが彼等の初仕事でありながら、上げた成果は非常に大きくかった。
たった四人だけで、ザフトと敵対するアフリカのレジスタンスの拠点一つと、連合の基地二つが、地図から消える事となったからだ。

834獣と種の人:2007/02/22(木) 06:03:27 ID:???
久しぶりに投稿したし、クオリティー高い作品多いから…恥ずかしい作品ですみません
アレイスター事、テリオンのMS操縦技術って流石に二回操縦した程度でミゲルと戦えると思わなかったんでこうなりました。
これぐらいで大丈夫か心配です…
では、面汚しすみませんでした

訂正
連合の基地一つでした、すみません。
835通常の名無しさんの3倍:2007/02/22(木) 06:11:41 ID:???
色々大変だったんですねえ〜
お疲れ様です

黒いアストレイとうとう出ましたか
836通常の名無しさんの3倍:2007/02/22(木) 06:21:15 ID:???
待ってましたよ
837835:2007/02/22(木) 06:23:18 ID:???
ひょっとしてミゲル再起不能?(パイロットとして)
838通常の名無しさんの3倍:2007/02/22(木) 17:31:09 ID:???
ミゲルって、一回大負けしたぐらいで再起不能になるようには思えんのだが。

つうか、遠隔操作ってありか?
839通常の名無しさんの3倍:2007/02/22(木) 18:23:03 ID:???
おまいら、デモンベインプラモ化ですよ
840通常の名無しさんの3倍:2007/02/23(金) 00:09:44 ID:???
>>839
レガシーオブゴールドとベルゼビュートのプラモがホシス(´・ω・`)
841通常の名無しさんの3倍:2007/02/23(金) 02:03:25 ID:???
まさかデモンベインのプラモが本当に出るなんて夢を見ているに違いない
842通常の名無しさんの3倍:2007/02/23(金) 02:07:36 ID:???
前から情報は出ていたが
843通常の名無しさんの3倍:2007/02/23(金) 16:42:24 ID:???
ネームレスは欲しいなぁ
844通常の名無しさんの3倍:2007/02/23(金) 17:26:48 ID:???
アンブロシウスの変形をじっくり観察してみたいなぁ
845通常の名無しさんの3倍:2007/02/23(金) 20:51:07 ID:???
インパルスやデスティニーと並べられるのは嬉しいことだ(`・ω・´)
846通常の名無しさんの3倍:2007/02/23(金) 21:02:48 ID:???
連ザUPLUSは無限螺旋を打ち破るシンの物語だったんだよ!!
獣役はラウ・ル・クルーゼで
847通常の名無しさんの3倍:2007/02/24(土) 10:18:30 ID:???
>>839
このスレではMSのデモベ風改造がネタとしてあったが
これからはデモベのMS風改造が主流になったり

つーわけでSS向けネタだし(自分は文才がないので書けないが・・・orz)

飛翔のデモベ無限軍団の一機が、CE世界に半壊状態で流れ着いて、誰か(ロウ?)が拾ってレストア
ペテルギウス方面から正体不明の信号をキャッチして、解析したら巨大MSらしき設計図が?
何故かCE世界にたどり着いた西博士(旧神?)が、CEの技術と設備を使って・・・(さらにエルザも量産すれば三位一体が)
848847:2007/02/24(土) 11:12:09 ID:???
ネタだししてから、気付いたが

西博士ならCEでは不完全な技術である人工子宮を完成に持っていけるかと
エルザの量産は生体ベースでヒビキ博士の人工子宮を使って量産したり(FSSのファティマだよな〜)
849通常の名無しさんの3倍:2007/02/24(土) 11:45:54 ID:???
西博士VSクローム・バランシェと申したか
850通常の名無しさんの3倍:2007/02/24(土) 11:55:20 ID:???
西博士VSアマテラス(ソープ)
851通常の名無しさんの3倍:2007/02/24(土) 11:59:57 ID:???
ナイアさんをファティマ、ナイ神父を騎士の席に乗せたMHナイアルラトホ・テンプル
852通常の名無しさんの3倍:2007/02/24(土) 12:08:41 ID:???
あの世界のジョーカーってナイアさんと似たようなもんだよな
853通常の名無しさんの3倍:2007/02/24(土) 12:09:36 ID:???
>>851
三位一体でないような気がするが(MHがクロックワークファントムなら一位三体?)


W九朔の真双剣も厳密には三位一体かは微妙だが・・・




W九朔が九郎役、アル役を演じ、勘違いして、その気になったナイア(双剣)と三位一体か?
854通常の名無しさんの3倍:2007/02/24(土) 14:32:56 ID:???
戦闘時

九郎役、九朔
アル役、紅朔





夜の・・・

九郎役、紅朔
アル役、九朔
855通常の名無しさんの3倍:2007/02/24(土) 14:37:40 ID:???
夜の・・・

双剣は参加させてもらえません





ただし、欲求不満を戦闘時に昇華させるので(特に他のナイアと闘う時は気合倍増)
旧神の名に恥じぬ戦い振りをします
856通常の名無しさんの3倍:2007/02/24(土) 20:01:14 ID:???
>>855
そして、九朔は夜に、

九朗と紅朔の、夜の…

を見てしまうわけですねw
857通常の名無しさんの3倍:2007/02/25(日) 01:25:34 ID:???
さて、ここにぴったりのMADを発見したわけだが

ttp://www.youtube.com/watch?v=jYqqR7SMy4Y
858通常の名無しさんの3倍:2007/02/25(日) 01:27:30 ID:???
>>857
これかなり前に見たお
859通常の名無しさんの3倍:2007/02/25(日) 10:52:58 ID:???
夜の・・・

双剣のコクピットでスル時は、双肩が密かにアシスト
翌朝、W九朔の記憶がスッカリ抜け落ちていたり・・・




双肩!!なにやったんだー
860orz:2007/02/25(日) 10:55:15 ID:???
×双肩
○双剣
861通常の名無しさんの3倍:2007/02/27(火) 10:11:14 ID:???
下がり気味なので旧神期待age
862通常の名無しさんの3倍:2007/02/27(火) 14:22:56 ID:??? BE:143338234-2BP(0)
The Coming of the White Worm




その日、彼の部隊はいつも道理の偵察任務を受けていた。
彼の機体は連合軍の最新鋭量産期ウィンダムである。
今回は海上の偵察の為にジェットストライカーを装備していた。
目指すは北極、大西洋連邦と東アジア共和国の間の海域より北上した海域に存在する地域である。
旧暦時代では各国がこぞって観測基地を立てていたが今ではあまり重要な地域ではない為に、定期的に偵察部隊を送り出すのみとなっていた。
「でさ〜、フレッドがさ〜俺のワイフがベッドの上でヒスって適わないんだって言ったんだよ」
「へ〜、それでなんて言ったのさ?」
「そこで俺は言ってやったんだよ、それは君の太いコンセントをワイフに挿してないからさって」
「HAHAHHAHAHAHAHAHA!!!!111」
というような、馬鹿げたジョークを吐きつつ軽い気持ちで偵察任務を行っていた。
「ボブ、クルツそろそろ北極に着くぞ着陸準備に入れ」
「「サー、イエッサー」」
「ところで、観測所の研究者達からの提示連絡はどうした?」
北極の各地に点在する観測基地には地球連合軍所属の研究者達が赴任しており、
偵察任務の際には連絡が来るはずだった。
「いや、隊長さんそれが何故だか観測基地に繋いでも、ザーザーって音しか聞こえてこないんだわ」
おかしい、隊長である彼はそう思った瞬間には行動に移していた。
「よしお前達、観測基地までちょっと飛んで様子を見てきてくれ。
 俺も本部に連絡を取り次第向かう」
部下二人を観測基地に向かわせたのは彼の失敗だったのだがこの時はまだ知る由も無い。
地球には自分達、ナチュラルの技術が生み出したコーディーネイター以上の化け物がまだ住んでいる事など。

(省略されました、続きを読みたい方は大いなるヨグパパに頼みましょう。
863通常の名無しさんの3倍:2007/02/27(火) 18:46:02 ID:???
ヨッグルヨッグル
864通常の名無しさんの3倍:2007/02/27(火) 18:51:27 ID:???
ヨグパパお願いw
865通常の名無しさんの3倍:2007/02/27(火) 23:47:32 ID:??? BE:967529399-2BP(0)
勢いだけで書いたから続かないんだ(´・ω・`)すまないね
866通常の名無しさんの3倍:2007/02/28(水) 00:03:03 ID:???
◆Ni8nuh4I.Y ★
beポイント:0
登録日:2006-02-14
紹介文
(;><)
867通常の名無しさんの3倍:2007/02/28(水) 00:33:26 ID:???
風に乗りて進む者が、彼らを吹き溜まりに投げす


彼の手記は、ここで途切れていた
868通常の名無しさんの3倍:2007/02/28(水) 22:21:32 ID:???
エレクトリックブルァァスト!

RISE ON GREEN WINGSが最近シンの曲に聴こえる
869通常の名無しさんの3倍:2007/03/01(木) 01:01:29 ID:???
かなり前にSRCで何か作るとか言ってた奴だけど。
プロローグっぽいのを書いてたのすっかり忘れてた。
どうしよう?
870通常の名無しさんの3倍:2007/03/01(木) 03:26:30 ID:???
大導師は仰った
汝の欲する所を行え、と
871通常の名無しさんの3倍:2007/03/02(金) 02:45:33 ID:???
我が神は仰った
汝の為したいように為すがよい、と
872869:2007/03/02(金) 06:28:30 ID:???
とりあえず某所にうpしてみた。出来はあまり期待しないでほしい。
あとmidiフォルダの中のテキストは必ず読んでくれ。
873通常の名無しさんの3倍:2007/03/02(金) 23:28:47 ID:???
某所がわからない俺見惨!
874通常の名無しさんの3倍:2007/03/03(土) 01:41:59 ID:???
某所らしき所を発見した俺も参上!!
875通常の名無しさんの3倍:2007/03/03(土) 03:38:04 ID:???
某所が解らなくてぼうしよう
876通常の名無しさんの3倍:2007/03/03(土) 03:40:29 ID:???
つかそんなに必死になって探す必要なし、別にSSでもなんでもないぞ
877通常の名無しさんの3倍:2007/03/03(土) 04:26:55 ID:???
ヒント wiki
878人誅:2007/03/03(土) 20:09:13 ID:???
失せろ
目障りだ
879通常の名無しさんの3倍:2007/03/04(日) 23:17:13 ID:???
デモベ死 ◆iKdtJFeM4o完全に消えたな
880通常の名無しさんの3倍:2007/03/05(月) 09:22:40 ID:???
ほかの旧神達もしばらく音沙汰なしだぜ・・・
881ですべのひと ◆aPPN.qr8X2 :2007/03/05(月) 10:50:50 ID:???
携帯に初期不良が発覚しました。書きためていた分が消えました。
これでSS書かずの報告は二回目ですが、買い換えるまでお待ちくだされば続きは書けますorz
申し訳ありません。
882通常の名無しさんの3倍:2007/03/05(月) 17:07:16 ID:???
>>881
一万2000年後まで待ちます
883通常の名無しさんの3倍:2007/03/05(月) 17:15:45 ID:???
>>881
紙媒体マジオヌヌメ
884通常の名無しさんの3倍:2007/03/05(月) 19:00:13 ID:???
>>881
いくら辛抱強い俺にも限界と言うものがある
あと1億と2千年後までしか待てないので夜露死苦
885通常の名無しさんの3倍:2007/03/05(月) 21:16:55 ID:???
>>881
君が投下した日から僕の胸にwktkは絶えない
886通常の名無しさんの3倍:2007/03/06(火) 03:19:24 ID:???
お?スレ復活してたのか(笑
落ちてから見あたらないから完全に消えてしまったのかと思ってたわい(´・ω・`)

さーて、プラモ発売前にデスベインのリペと飛行ユニットとかを完成させるかな
あとゼーガもシール貼らないと
887通常の名無しさんの3倍:2007/03/08(木) 09:20:20 ID:???
ほしゅ
888通常の名無しさんの3倍:2007/03/08(木) 17:28:26 ID:???
某所で発見はした。
勝利条件を満たせないのは何故だろう。
未だにあの人と戦闘を繰り返している主人公。
は、これが俗に言う無限螺旋か(゜Д゜)
889通常の名無しさんの3倍:2007/03/08(木) 17:30:22 ID:???
なんだ、なんだ、職人さんがいないと異常に過疎ってるな
890通常の名無しさんの3倍:2007/03/08(木) 17:51:24 ID:???
>>869氏は見てるかな?
某所に上がってる奴のバグを発見したので報告を。

:\KisinKakusei\■■■■■■■■■■_■■■■■■■\EVE\0-1.eve:484行目
サブルーチンの呼び出し先ラベルである「戦闘アニメ_連続描画準備」がみつかりません
483: SelectTarget ■■
484: 戦闘アニメ_連続描画準備 EFFECT_GSEEDDMMI-714ASS[00-03].bmp 52 4 1 前面 保持 BeamSaber.wav 方向判定
485: wait 3

このようなエラーが出て次のイベントの処理に移行しない為に>>888の書き込みのような状況に陥ってしまいます。
まあ、自分もSRCはかじった程度なので解決できないんだがね。
それと、ネタバレの可能性も否めない為に一部伏字にしましたが大丈夫だよね。

あと、職人さんがいないと本当に過疎るね。
891通常の名無しさんの3倍:2007/03/08(木) 17:51:49 ID:???
ほとんどのSSスレはこんなものだ。むしろ住人が延々雑談してるのは例外
892869:2007/03/09(金) 10:56:06 ID:???
>>888>>890
ごめんテストプレイし直して某所にうpしてきた。
念のためSRCも最新版にしてくれれば早々バグは出なくなったと思う。

PSその一.あの人を倒すとボーナスがあります
PSその二.デモベとかのmidiはCMCで見つかります
893通常の名無しさんの3倍:2007/03/10(土) 15:10:41 ID:???
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894通常の名無しさんの3倍:2007/03/10(土) 15:11:30 ID:???
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895通常の名無しさんの3倍:2007/03/10(土) 15:12:40 ID:???
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896通常の名無しさんの3倍:2007/03/10(土) 15:13:28 ID:???
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897通常の名無しさんの3倍:2007/03/10(土) 15:14:30 ID:???
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898通常の名無しさんの3倍:2007/03/10(土) 15:15:15 ID:???
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899通常の名無しさんの3倍:2007/03/10(土) 15:16:00 ID:???
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900通常の名無しさんの3倍:2007/03/10(土) 15:16:45 ID:???
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901通常の名無しさんの3倍
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