1 :
ジーク・ジオン:
ギレン総帥閣下は、種・種死世界の電波共を粛清し地球圏を優良人種たるジオン公国国民で管理・運営を行うであろう。
ねーよ
ノイエン・ビッター>>>>>>【超えられない思慮深さと粘り腰の壁】>>>>>>>>アンドリュー・バルトフェルド
ギレンにはCEの人口を減らして欲しい
ピンク電波に従う愚者を抱えていられるほど地球に余裕はないのだから……
とりあえず目障りなプラントを潰します
6 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 11:56:57 ID:4VCE6U32
プラントのコロニーを使って、地球にコロニー墜としをすべきだな。
コロニーの住人は、ジオン海兵隊が何とかしてくれるだろう。
G2ガスですね
>>6 あんなもろいコロニーじゃ大気圏でばらばらになってコロニー落としの体をなさない
またラクシズ虐待スレか。
またラクシズマンセー厨か
>8
ユニウス7はコロニーの破片ですが何か
13 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/22(金) 22:48:12 ID:fjZjai5H
期待age
>>12 エルメスをラクスが手に入れたら「鬼に金棒」。
宇宙電波放送開局。
映像技術の差でジオン惨敗
16 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 01:06:24 ID:+L1N+G9m
対ザフトじゃバクゥとディンに対抗できず
対連合じゃフェイズシフトをどうにもできず
負けるんじゃねぇの?
でもジオンがミノ粉散布したらジオン圧勝
サイド3ごとワープでもすんの?
プラントとカチ合ったり、均衡が取れずに地球に多数のコロニーが落下とかするんじゃね
19 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 22:54:46 ID:++1AIa5C
記念カキコ
突然コロニーが一つ丸ごとやってきたら、驚いたパトリックさんがジェネシスを発射するぞ。
あっはっは!
そりゃあいいや!!
ジオン公国の総人口(最低の人数) > 種世界の宇宙に住むの総人口(最大の人数)
ミノ粉程度なら、ガトルやザクやチベにでも撒かせればいいよ。
簡単に調べてみました。
ジオン公国 総人口 約1億5千万人(1年戦争後期)
密閉型コロニー 40数基
プラント 総人口 推定約2千万人
砂時計型コロニー 120基前後?
地球の領土、月面都市、宇宙要塞などを計算に入れると
別な数字になるだろうけど
いきなりトリップじゃなくて、元からあった「サイド3」というナチュの住むコロニー群が
「腐った連合は許せんが、歪んだコディも許せん!」と喧嘩を売ってくる展開ならどうよ?
ビグザム量産化して連合もプラントも一ひねりに・・・・
ジオン公国の敵は種世界の勢力よりも、国内の不穏分子だったりする。
シャアを始めとして獅子身中の虫は片手では数え足りない。
>>27 ジオン公国はキシリア司令の兄ギレン総帥へ銃弾と
シャアのキシリア頃氏で戦線の指揮が崩壊して負けた。
手際よくプラント&ザフトの指揮を手中にしてた、
クライン派(種)やラクシズ(種死)
みたいにはシャアは成れなかった。
種世界のコロニーって、核ミサイル一発で瞬間的に崩壊するくらい脆いんだよな。
UC系のコロニーは核を喰らったら崩壊するのは変わらんだろうが、崩壊するまでの時間が結構あるからな。
UCの密閉型コロニーて宇宙航海できそう。
マクロス7 みたく。
アストレイじゃコロニーにブースターつけて木星圏に移住しようとしてたな。
辿り着けたのかアレは?
みんな妙にハイな顔の奴ばっかりだったから、カルト宗教の集団自殺かなと疑ってしまったよ。
>30
一応長谷川版Vガンダムには密閉型コロニーを恒星間宇宙船に改造して
ほかの恒星系に旅立つ物語があったりする。
アストレイのあれはV外伝のパクりにしか見えなかった件
34 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 22:09:58 ID:69WRi8y9
>>16 対ザフトだと宇宙ではザクに核バズーカ持たせてプラントに突貫、
地上ではドムとドダイザク、ドップの混成部隊で十分いけるだろ。南極条約ないし。
対連合だと、MAは別として、ゲルググ以外にPS装甲に対応できるMSがいないのがネックか。
コクピットにシャアキック連発するわけにもいかんだろうしなぁ。
36 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/03(火) 22:20:24 ID:69WRi8y9
ageてた。sageる。
対プラントなら、1週間の突貫作業で完成するソーラ・レイの方が手っ取り早いかもしれないが。
ジェネシス、レクイエム、ソーラ・レイの撃ち合い、さあどれが勝つ。
>>34 >>対連合だと、MAは別として、ゲルググ以外にPS装甲に対応できるMSがいないのがネックか。
つゴッグ、ズゴック、ゾック、ブラウブロ、ビグロ、ビグザム…
>>34 ジオンのMSパイロットはマニュアルで照準付けられるぐらいだから
PS装甲であっても、関節部を狙い撃ちして潰すだろ。
>>39 ブラウ・ブロ、ビグロ、ビグ・ザムはMAだってば。
ゴッグ、ズゴック、ゾックは水冷式だからメガ粒子砲を使えるんで、内陸部では厳しい。
そうだ、アプサラスで焼き尽くすという手があった。
ビグザムが量産の暁には
ジオンは破産する
そういえばMSVで量産型ビグザムっていうのがあったけど
コスト削減の為に装甲薄くしてIフィールドを耐ビームコーティングに
して対空メガ粒子砲の代わりにミサイルランチャーにしたけど
戦況が悪化している上にやっぱり値段が高くて結局お蔵入りになったとか・・・
>>34 MSVとかありなら、ビーム兵器搭載のヤツが少し居る。
ドワッジ改(鹵獲ビームカノン装備)、リックドム(ビームバズーカ試験型)、
エリオット・レム専用ザクUR‐2(ビームライフル試験型)
>>36 ザクの動力ではなく核バズーカのほうに突っ込みたかったんじゃね?
>46
それでもUC世界では純粋水爆も作れたはず。
さすがにザクの核バズーカ辺りは普通のプルトニウム原爆だとおもうけど。
ア・バオア・クーでの最終決戦の段階でも3600機のMSを保有していた
ジオン公国の莫大なMSの生産台数に
C.E.世界のMSの生産台数が対抗出来るのだろうか?
ジオン・ダイクンがブルコス穏健派で、人類の革新を証明する為に宇宙に・・・
と妄想してみた。
>>49 あんな排他的で集団ヒステリーみたいな性質の組織にダイクンが居たら、
一日で神経を患うと思うけどね。
画一的な価値観しか認めない団体だし。
穴だらけの妄想・・・
ジョージ・グレンによってコーディネイターの存在が明らかにされて間もない頃。
当時ブルーコスモス穏健派にいたジオン・ズム・ダイクンは、その存在に懸念を示した。
なぜなら、新しい種、それも人工的に造られた種の誕生は新たな差別を生むと考えていたからである。
事実、コーディネイター達はナチュラルに対して優越感を持ち、ナチュラルを見下す考えを持つ者が増えていった。
その一方でダイクンは、ジョージの言葉にある『新人類』の存在には肯定的であった。
しかしジョージの語ったその理念は、コーディネイター達の中で、コーディネイター自身が選ばれた新人類・新種族であるとする選民思想に取って代わられてしまう。
そんな中ダイクンは、新人類である『ニュータイプ』の存在を証明するため、L3宙域のコロニーへ移り住む。
この際、側近のデギン・ソド・ザビほか、大多数の穏健派がダイクンと供に宇宙に上がった。
コロニーでダイクンは、連合の支配から独立しコロニー国家の可能性を示したコントリズムを提唱、人々の支持を集めていく。
そしてC.E.0051年9月14日、L3宙域のコロニー群は独立を宣言し『ジオン共和国』を樹立する。
そっから始めんのか、スッゲーェ
>>51 地球連合とプラントの反応が気になる。
特に連合は連邦と違って、複数の共同体で構成された国際機関だからね。
親ジオン国家と反ジオン国家に勢力が分かれそう。
>>53 プラントも分裂してるし、
ラクシズはジオニズムを都合よく取り込みそうたが。
でジオンもザビ派と
ダイクン直系派に分裂するんでしょ?
日替わりで合従連衡しそうだな。
C.E.の年表に無理やりU.C.の歴史をねじ込むと、
2月11日の連合のプラントに対する宣戦布告より1ヶ月以上早い
1月3日に一週間戦争が勃発して、コロニーが地球に落ちてしまう。
更にザフトの4月2日より2ヶ月早く
2月7日にジオンの地球侵攻が開始される。
他にも、ジオン共和国国防軍設立はザフト設立より5年早かったりする。
(MS-05が国防軍設立から4年後に完成している。)
あ、公国軍だった。しかも設立は6年の差、ザクTの完成は6年後。
57 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 14:11:03 ID:v+Q4jGOm
キャスバルとアルテイシアは、どんな扱い?
「シーゲル、私からの手向けだ、あの世で娘と仲良く暮らすがいい」
舞 い 降 り る 剣
「ヘルメットがあっても即死だった・・」
デストロイが量産された暁には‥
61 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 16:46:03 ID:v+Q4jGOm
ビグサム対デストロイ
62 :
51:2006/10/11(水) 19:41:48 ID:???
妄想の続き・・・
これに対し連合政府は経済制裁を行い治安維持の為の宇宙軍を設立した。
ジオン共和国も国防軍を発足させ、武力衝突も辞さない構えであった。
しかしやがて共和国内部ではダイクンとデギンとの確執が表面化する。
議会内部もダイクン派とザビ派に別れて対立し、双方は互いに流血のテロを日常的に繰りかえすようになった。
その最中のC.E.0061年、ダイクンが急死する。
一説にはザビ家の謀殺説も浮上しているが真相は不明である。
後継人としてデギンが首相に選ばれた。
デギンは実権を握ると反対派を一掃し、C.E.0061年8月15日共和制を廃止。公王制への移行を宣言した。
権力を手中に収めたザビ家はあくまで武力による連合政府からの独立を目指し、軍備を大拡張する。
そしてC.E.0070年1月3日、ジオン公国は地球連合に対して宣戦布告する。
同日、布告と同時にL3宙域にいた連合宇宙軍第2および第3艦隊をドズル艦隊が奇襲、これを壊滅させる。
この奇襲攻撃によって出鼻をくじかれた連合政府は月にいた第1艦隊をL1宙域にあるスペースコロニー『世界樹』に入港させる。
そして知将と噂されるデュエイン・ハルバートン提督指揮する第8艦隊もまた『世界樹』へ新発した。
ジオン総軍をはるかに圧するその戦力で連合は一気に戦局の帰趨を決するつもりだった。
63 :
51:2006/10/11(水) 19:45:01 ID:???
連合が戦力を結集しつつあるなか、ジオンはプラントと水面下での交渉を行なっていた。同盟を持ちかけたのである。
この交渉は会戦以前から行われていたものであり、会戦から一週間経った1月10日が最終期限日だったのだ。
ザフトの最高意思決定機関であるプラント評議会、その議長シーゲル・クラインはジオンとの同盟に対し肯定的な立場だった、しかし――
「ジオンの主導者はブルーコスモスだ。信用することはできん!」
国防委員長であるパトリック・ザラがこれに異を唱えたのである。
公王デギンがブルーコスモス出身であることを理由に反対の立場を取ったのだ。
結局、議論は平行線をたどりジオンに対してプラント評議会は返答を行なうことはなかった。
ギレンはこの報告を受けると顔をしかめた。
プラントもジオンと同様に連合からの独立を求めていた。その為ギレンは、今回の提案に乗るものと考えていたからである。
「敵の敵は味方……という訳にはいかんか」
プラントとの同盟が無くなった為に、ジオンは単独で連合と戦わなくてはならなくなった。
とりあえずここまで
64 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 20:14:40 ID:IhHrE7Xb
GJ!!
65 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 20:22:25 ID:/ZeseKlP
種は、UC世界で暗に連邦批判をうたった人気番組なんだよ。
>>63 乙です。
プラントでも流血の政変が間近ですね。
ところで、首長家同士の抗争がつづく
「南洋のスイス」オーブも何かアリそうですね。
とりあえずミノ粉を出せば連合もザフトも一網打尽
コーディネーターに関する同盟を見据えたジオン高官の発言
「コーディネイターは親のエゴが生み出した被害者である。」(意訳)
>>68 最後のほうのクルーゼの言動もそれを臭わせていた気がする
・・・というかクルーゼもそれで一番割りを食った人物の一人だし
種シリーズは
「フランケンシュタインの怪物」達の物語だもの。
72 :
51:2006/10/13(金) 17:01:58 ID:???
続き・・・
1月13日、宇宙要塞ソロモンより宇宙攻撃軍司令ドズル・ザビ中将が指揮するジオン軍艦隊がL1宙域に向けて出撃した。その戦力は戦艦4隻、巡洋艦78隻、各種武装艦艇34隻で更に後方には22隻の輸送艦が付き従い、3000機近いMSと400機の航宙戦闘機を輸送した。
対する連合軍の戦力は、旗艦である宇宙母艦『アガメムノン』以下、戦艦25隻、巡洋艦92隻、掃海艇等の小型武装艦艇64隻、輸送艦及び補助艦45隻という第1艦隊。これに同規模の艦隊である第8艦隊が合流し、ジオン艦隊の約3倍の戦力を有していた。
特に第8艦隊は「知将」ハルバートン提督が司令官を務める艦隊で、練度、士気ともに高く、連合宇宙軍において最強と言われている艦隊である。
戦力差は1:3――この数字に、誰もが連合の勝利を信じて疑わなかった。
そしてC.E.0070年1月15日22:40時、後に世界樹戦役と呼ばれる戦いの幕が上がる。
73 :
51:2006/10/13(金) 17:03:44 ID:???
世界樹での戦いは日付が変わった翌16日になっても続いていた。
序盤において、連合艦隊はその圧倒的な火力をもってジオン艦隊に艦砲射撃を行い優位な立場に立った。
しかしジオン艦隊がミノフスキー粒子を散布すると連合艦隊のレーダー、センサーそして通信システムの多くが使用不能となってしまう。
ミノフスキー粒子とは、ジオン在住の物理学者ミノフスキー博士が発見したもので電波障害やセンサー類を無効化してしまう粒子のことだ。この粒子によってジオン軍は、先のL3宙域における戦闘で奇襲を成功させていたのである。
連合の混乱に生じてジオン艦隊からMS『ザク』が発進する。連合もMA『メビウス』を迎撃に向かわせるが、ジオンのMSにより容易に突破を許してしまうのだった。
74 :
51:2006/10/13(金) 17:04:54 ID:???
――第8艦隊旗艦メネラオス 艦橋――
「ロー轟沈!!」
「バーナード沈没!!」
前線を突破されてしまった連合は、既に戦力の50%以上を喪失していた。そして決定的な破局が連合艦隊に訪れる。
「提督! 『アガメムノン』が……撃沈しました」
「何……だとっ!!」
その時ハルバートンは戦慄した。連合艦隊総旗艦である『アガメムノン』が突撃機動軍所属ランバ・ラル小隊、つまり、あの「青い巨星」によって撃沈されてしまったのである。この事態に周囲へ動揺がはしる。
「……ここまでだな」
連合艦隊は戦力の50%以上を失い艦隊旗艦も撃沈、ハルバートンはこれ以上の戦闘継続は無意味と判断し、統制を失い壊乱しつつあった残存艦艇の撤退を決断した。
この際ハルバートンは艦艇を地球、月、アルテミスの3方向に分けて撤退させた。これはジオン軍の艦艇数が少ないことを利して、仮に分散させた艦隊の一つが追撃されても他の二つの艦隊は逃げおおせられると判断した上での撤退作戦であった。
75 :
51:2006/10/13(金) 17:06:21 ID:???
この目論みは成功したものの、その意図を察知したドズル中将は全艦隊の撃滅を諦め、撃滅する一艦隊を素早く絞り込んだ。その目標とされたのは地球方面に逃走した第8艦隊であり、その中にはハルバートンの乗艦であるメネラオスの姿もあった。
04:55時、ハルバートン提督は殺到するジオン艦隊へ向けてメネラオスを反転させた。彼は自らを撤退する味方艦隊の盾としたのである。
メネラオスは主砲が熱で融解するまでビームを乱射させ、その鬼気迫る抵抗によりムサイ級巡洋艦を3隻撃破する。しかし05:14時、メネラオスの主砲および対空火器は破壊され、戦闘能力を失ったメネラオスはジオン軍に拿捕されてしまう。
結局ハルバートン提督は捕虜となってしまうのだった。ちなみに、この攻撃をおこなったのは黒く塗装された3機のザク――黒い三連星――である。
こうして世界樹戦役は連合の敗北をもって終結したのだった。
76 :
51:2006/10/13(金) 17:08:36 ID:???
ここまでです。
勝手に投下してるけどいいのかな? 人も少ないみたいだし・・・
GJです、いつもながら。勝手にジオン高官の発言付けてすまない。だが後悔はしていないw
GJ!
CE版ルウム戦役は終ったみたいですね。
問題は、この世界にはレビルなどが居ない、ジオンにとって地球の資源などが余り意味が無いことですね(他にもあるかな?)
プラントと戦争するよりも、ある程度まともにはなりそうですがジオンは時間がたつと弱くなるからなぁ。
勝てるかな?
この世界、シャアはいそうですが、アムロはいないっぽいなぁ。
GJ!
今頃プラントは驚愕してるんだろうなぁ
なにせナチュラル(と思われるジオン)がMS使ってきてるんだし
不安材料はザビ家の派閥抗争ぐらいか・・・強敵だな
核融合炉の技術を独占してるのが後々効いて来そうな気ガス
そういや、ジオンにはNJが通用しないな。
・・・コーディは存在価値が無いな。
「地球連邦」と各地域連合は別なのかね?
その場合V作戦とG開発は別ということになり、核融合炉持って戦艦の主砲並みのビームライフル持った、
『RX-77ガンキャノン』の扱いが気になるところではある。
>>82 あくまでスレの主体はジオン公国だから、「地球連邦」は存在しえず、よってビーム兵器は種のものなのでしょう。
>>83 ということは・・・
ジオン、圧倒的じゃん
たしかこの時期には既にザクレロ(メガ粒子砲搭載)が開発済みだし・・・まぁ、出力不足で不採用、映画じゃ存在抹消されたけどな
唯一のネックは単体での飛行可能機体がグフフライトだけって事か
ドダイがいれば無問題
ドダイ等のSFSじゃ水平移動は出来ても急な角度を付けた上昇や降下が出来ないから不利では?ココは一つ、ドップ隊に頑張って貰うしかないかな?
>>86 構造的に急旋回や横転は出来なさそうだけど、
MSが姿勢を制御できる範囲なら、
縦方向に急上昇とか、自由落下による急降下くらいは出来るよ。
一応、爆撃機だし。
あ、自由落下の部分を消し忘れた。
ジオンの航空兵器つーと
・ガウ攻撃空母
・ルッグン
・ドップ
・ドダイYS
・マゼラトップ(w
・アプサラス
ドップは70年後のVガンダム時代でもベスパがほぼ同じものを使用していたんで、
航空機としての性能は問題ないだろう。
ルッグンもザクをぶら下げて飛ぶことができる変態偵察機だしな。
唯一ザクとも互角に戦えたセイバーフィッシュが連合側に無いのが泣ける。
ぶっちゃけて言っちゃうと、アプサラスが一列横隊でメガ粒子砲を叩き込めば終わるんだけどさw
ドダイグフかドダイザクの護衛は必要だけど。
>>89 アッザムを御忘れでないかい?
航空戦力というよりは移動砲台だけど…
> アプサラスが一列横隊でメガ粒子砲を叩き込めば
そんな一年戦争終盤に試作機が一機しか上がってないようなものが一列縦隊とか言っちゃうと、
『なにその火葬戦記?』とか言われちゃうぞ!
>>91 すまん、ジオンの系譜でしこたま量産配備したんでついw>アプサラス
それ以前にアプサラスは完全体バージョンだと
ストフリ以上の同時目標対処能力と山に大穴あけるぐらいのアフォ火力
を持つ正真正銘の怪物だからなあ。
そのほかにも一度ばら撒かれれば地球環境に破滅的な被害をもたらす
環境生物兵器アスタロスとか
結構洒落に成らない代物がジオンにはあったりする。
ここでの地上戦の問題としてはMAを造り上げるだけの資源確保が出来るかというのもある。
とりあえずオデッサを始めとするユーラシア制圧はそれほど問題ないと思うが、北米大陸は連合のお膝元で防備もそこそこ固めてあるだろうし、
隙をついてオセアニアをコーディに押さえられたら目もあてられない。
残ったアフリカをプラント、連合と三すくみで争ったりすると地上で消耗戦が起こりかねないキガス。
95 :
51:2006/10/16(月) 23:17:53 ID:???
気になった所を修正してもう一度初めから投下します
96 :
51:2006/10/16(月) 23:20:47 ID:???
ジョージ・グレンによってコーディネイターの存在が明らかにされて間もない頃。
当時、ブルーコスモス穏健派にいたジオン・ズム・ダイクンは、その存在に懸念を示した。
なぜなら、新しい種、それも人工的に造られた種の誕生は、新たな差別を生むと考えていたか
らである。事実、コーディネイター達はナチュラルに対して優越感を持ち、ナチュラルを見下
す考えを持つ者が増えていった。その一方でダイクンはジョージの言葉にある『新人類』の存
在には肯定的であった。
しかしジョージの語ったその理念は、コーディネイター達の中で、コーディネイター自身が
選ばれた新人類・新種族であるとする選民思想に取って代わられてしまう。そんな中ダイクン
は、新人類である『ニュータイプ』の存在を証明するため、月の裏側、L2宙域のコロニーへ
移り住む。この際、側近のデギン・ソド・ザビほか、大多数の穏健派がダイクンと供に宇宙に
上がった。
コロニーでダイクンは、連合の支配から独立しコロニー国家の可能性を示したコントリズム
を提唱、人々の支持を集めていく。そしてC.E.0051年9月14日、L2コロニー群は独立を宣言し
『ジオン共和国』を樹立したである。
この事態に国連理事国はジオンに対し経済制裁を行う。また、治安維持の為の国連宇宙軍を
設立したのである。これに対してジオンも国防軍を発足、武力衝突も辞さない構えであった。
やがて、共和国内部ではダイクンとデギンとの確執が表面化する。議会内部もダイクン派と
ザビ派に別れ対立し、双方は互いに流血のテロを日常的に繰りかえすようになった。その最中
のC.E.0061年、ダイクンが急死する。一説には、ザビ家の謀殺説も浮上しているが真相は不明
である。後継人としてデギンが首相に選ばれた。
デギンは実権を握ると反対派を一掃し、C.E.0061年8月15日共和制を廃止。公王制への移行を
宣言する。権力を手中に収めたザビ家は武力による地球からの独立を目指し軍備を拡張する。
そして――
97 :
51:2006/10/16(月) 23:22:10 ID:???
C.E.0070年1月3日
月 エンデュミオン・クレーター
「そこだっ!!」
ガンバレルからの一撃がガトル型航宙戦闘機の機関部に直撃する。
「これで3機!」
撃墜した敵機を見ながらムウ・ラ・フラガ少尉はつぶやいた。
「ったく! 一体何機いるんだ。ジオンの奴ら……」
異変は、この日ジオン公国が国連理事国に対して宣戦を布告した時から始まった。この時
国連はL2に宇宙軍第5艦隊を駐留していた事によって事態を楽観視していた。ところが、
その第5艦隊が一切の連絡を絶ったのだ。ジオンによって攻撃を受けたにしても、援軍の要
請はおろか連絡ひとつよこさないのは異常である。
この事態に、月面にあるエンデュミオン基地は警戒態勢を布いた。この基地は地球にとっ
て重要な資源供給基地で、それと同時に宇宙における最大規模の軍事施設でもあるからだ。
その最中ジオンはエンデュミオン基地に奇襲をかけたのである。
『星勘定する暇があったら、手を動かせボウヤ』
「いい加減名前で呼んでくださいよ隊長!!」
『俺の後ろを飛んでる限り、お前はいつまでもボウヤだよ』
ジオンの戦闘機部隊を撃破したこの部隊は、国連宇宙軍の戦闘機型MA(モビルアーマー)
『メビウス・ゼロ』の実働部隊である。このメビウス・ゼロは宇宙軍のMAであるメビウス
の機体周囲に樽状攻撃モジュール「有線式ガンバレル」を搭載した機体で、オールレンジ攻
撃を可能としているだ。しかしこのシステムを扱うには高い空間認識能力を持つ者に限られ
ていた。この部隊は、その適性を持つパイロットを集めた特殊部隊なのである。
彼らは、その能力もあってか軍の内部でも腕利きであり、次々とガトルを撃墜していく。
ムウ・ラ・フラガはそんな部隊の2番機を勤めているのであった。
98 :
51:2006/10/16(月) 23:23:42 ID:???
基地に襲来したガトルを殲滅し、皆が安堵したその時――
『戦闘機はあらかた落したが……何だ!?』
レーダーに新たな機影が映る。肉眼で確認するとそれは人型の機動兵器であった。
「これは人型? まさかMS(モビルスーツ)!?」
モビルスーツとは脚付きの作業用機械として広く一般にも知られているものである。ムウ
はプラントがこのMSを戦闘用に改良したとの話を聞いた事があったがジオンがMSを運用
している話は初耳だった。なぜならこの情報は一部の高官しか知りえない物だったのである。
ムウはMSの姿を確認すると、目を見開き戸惑いの表情を浮かべる。
『落ち着け! 相手が誰であろうと俺たちがやる事は変わらんっ!! 全機散開してMSを
掃討するんだ!!』
隊長の言葉により幾分か落ち着きを取り戻したムウは辺りを見渡した。見ると友軍のメビ
ウスがジオンのMSによって次々と落されている。
「ちっ! 好き勝手させるかっ!!」
ムウはガンバレルを展開させると近くにいた敵機をオールレンジ攻撃で撃破する。
「1機撃墜!」
MSはMAには無い四肢を備えたことで汎用性が高く、能動的質量移動による自動姿勢制
御が可能となった物で、機動性にも優れており、格闘戦においては無類の強さを発揮するの
である。ただし高機動を要した一撃離脱戦法になるとMAに一日の長があった。
『良し!! ……そ……調子だ!!』
「……?」
ムウは無線に違和感を感じながらも次の敵に狙いを定めた。
99 :
51:2006/10/16(月) 23:25:51 ID:???
MSを相手にメビウス・ゼロ部隊は奮闘を続ける。ムウも合計4機のMSを撃墜した。
そんな獅子奮迅の活躍をする彼らの前に、明らかに動きの違うMS部隊が現れる。青、黒、
そして赤の塗装がされたMSである。
『どう……他のMSとは違うらしい……ビックス! ウェッジ! 黒い3機をやれるか!?』
『任せてください!』
『俺……コンビネーションは無敵です……ッ!』
『……俺は青いMSをやる。ボウヤは……赤い奴をしとめろ』
返事をするものの、ムウは先程と同じ違和感を感じていた。
(嫌な予感がする)
そしてその予感は当たってしまう。
『隊…………おかし……ッ!』
『何だ…………ロックが…………ッ!!』
友軍の放つミサイルがあさっての方向に飛んでいく。自分の機体も突然敵機をロックオン
できなくなっていた。
「やっぱり無線が変だ……センサーにレーダーもおかしい!!」
センサーやレーダー、通信システムに異常が起きた要素。これこそがジオン公国が地球に
対する切り札のひとつ『ミノフスキー粒子』であった。ミノフスキー粒子とは、ジオン在住
の物理学者ミノフスキー博士が発見したもので、電波障害やセンサー類を無効化してしまう
粒子である。ジオン軍総帥であるギレン・ザビはこの粒子を利用し、現代の戦闘を第2次世
界大戦におけるドッグファイトにまで退化させてしまったのである。またこの粒子によって
ジオン軍は、先のL2に駐留していた第5艦隊を壊滅させて通信を遮断し、月基地への奇襲
を成功させていたのである。
今までセンサーやレーダーに頼っていた国連軍は、正に目と耳を失ったも同然であった。
次々と友軍が撃墜されていく。その中にはメビウス・ゼロの姿もあった。
100 :
51:2006/10/16(月) 23:27:25 ID:???
ここまでです。
何所までいけるか分からないけどヘリオポリス崩壊までは書きたいな・・・
ビックスとウェッジって、色々あってSEEdの世界まで飛ばされてきたのかよw
おお、ルウムの前にエンデミオン会戦を持ってきましたな、GJ!
プラントの出方が気になりますな。
果たしてコペルニクスの悲劇や血のバレンタインはどうなるのか?
前の設定のままだと、エイプリルフールクライシス後はジオンの独走状態になってしまいますが、
果たしてプラントはミノフスキー物理学のデータを持っているのか?
>>101 そっちじゃなくて更に元ネタのほうだったりして。
GJ!
真っ当なMSって奴を、CEの世界に降臨させてやってくれ。
魔導アーマー乗りとは懐かしい。
>>102 確か初期段階のミノフスキー物理学理論は学会で発表されている(思いっきり『宇宙時代のエーテル理論』と馬鹿にされ無視されたけど)のだから、その時の資料を必死で集めて研究してるんでない?プラントや連合は。
連合やプラントは核融合炉搭載MSの捕獲からスタートって事になると思う。
敵の新兵器を解析する場合、実物を捕獲する前に、技師や図面を確保する必要がある。
あまりに未知の部分が多いと分解すらままならない。
GJ!
UCだとジオンの、CEだと地球の勢力下な今後の月の扱い楽しみにしております。
一年戦争でジオンが開戦直後に使用した核兵器の扱いが難しそうですな
ガトーさんのアレのようにMSが携行できるものですら核融合弾頭だったり・・・
MSに搭載出来る小型核融合炉を開発できるのなら、
使い捨ての爆弾なんて簡単に作れると思う。
ザクが使用してた核弾頭って、核分裂の方じゃなかったけ?
核融合弾頭の方は作れるだろうけど、コストが掛かるんじゃなかろか?
110 :
51:2006/10/17(火) 20:49:17 ID:???
ネタは元の方・・・投下します
111 :
51:2006/10/17(火) 20:50:07 ID:???
3個小隊15機いたメビウス・ゼロの部隊は、ムウ達のいる01小隊のみとなっていた。
『ダメだぁぁ!!』
『ビックス! ベイルアウトし……ッ!!』
ビックス機が被弾し月面に墜落、それに気をとられたウェッジ機も黒のMSに撃ち落され
てしまう。隊長のケノービは青いMSと接戦を繰り広げているがそれも時間の問題であった。
「ビックス……ウェッジ……」
ムウは仲間の死に怒りで身を震わせた。それは彼らを助けるどころか援護ひとつすること
ができない自分自身にである。
「クソッ! また後ろをっ!!」
ムウが相手をしている赤いMSの性能は他のMSと比べ明らかに違っていた。特に機動力
はムウの乗るメビウスと互角に近かった。おかげでMA特有の高機動戦闘ができないのだ。
旋回性能はMSに比べMAは劣る。ムウは終始後ろを取られていたのである。
「うぉりゃあああぁぁぁぁぁっ!!!!」
ムウはガンバレルを展開すると、そのスラスターを使い機体を旋回させ、強引にインメル
マイターンを行なう。そのGに耐えながらムウはついに赤いMSのバックを取る。
「もらったああぁぁぁっ!!」
絶好のポジションを得たムウは逸る気持ちを抑えながらオールレンジ攻撃を行なう。
しかし――
「ウソだろっ!?」
ムウの攻撃はギリギリの所で避けられてしまった。
「何だよあの反射神経はっ!? 後ろに目でもついてるのか!? ……まさか!!」
――パイロットはコーディネイターか?
余計な考えをしたその一瞬を相手は見逃さなかった。赤いMSは機体を反転させると、
ムウ目掛けてマシンガンを放った。
112 :
51:2006/10/17(火) 20:51:48 ID:???
『…………ッ!!』
無線からの雑音が聞こえる――
「え……?」
そして次の瞬間ムウが目にしたものは――
「ケノービ隊長……」
恩師であるケノービのメビウスが爆散する光景。ケノービはムウの盾となり散ったのである。
呆然とするムウ。しかし敵は待ってはくれない。
(ここまでか……)
ビックスとウェッジが死にケノービも死んだ。他の小隊も全滅。迫りくるMSを前にムウは、
もはや抵抗する気力を失いつつあった。
しかし彼はケノービからの無線を思い出す。
『ムウッ! 余所見をするんじゃないっ!!』
ミノフスキー粒子によって無線は使えない。あの瞬間に流れたのは紛れも無く雑音である。
しかしムウは聞こえるはずのないケノービの声を確かに聞いた。
「隊長は……俺の名前を……」
ムウは正気を取り戻すと展開していたガンバレルを元に戻す。そしてスロットルを全開にした。
ガンバレルのスラスターと本体のブースターを限界まで引き出し戦闘宙域の離脱を試みる。
(あの赤いMS……隊長達の仇は討たせてもらう)
その加速力にジオンのMSは付いて行くことができず赤いMSもその後を追うことは無かった。
これがムウ・ラ・フラガと『赤い彗星』と呼ばれる男の出会いであった。
113 :
51:2006/10/17(火) 20:52:54 ID:???
こうしてジオンの月攻略作戦は終了した。
ジオンは、月面におけるプトレマイオス基地とエンデュミオン基地を目標とした奇襲攻撃
によって駐留していた第3、第4艦隊を殲滅、月面はジオンの勢力下におかれる事になる。
これはジオンの宣戦布告から、わずか8時間後の出来事であった。
一方の国連軍は、施設破壊のためレアメタルの混じった氷を融解するために設置していた
サイクロプスを暴走させる暇もなく撤退することになるのである。この際、月面での会議に
参加するはずだった代表者と国連総長以下、国連首脳陣を乗せたシャトルが撃墜され全員が
死亡してしまう。翌日、理事国代表の大西洋連邦は徹底抗戦を表明。崩壊した国連に代わる
国際組織として『地球連合』設立を宣言した。
また、エンデュミオン・クレーターでの戦いから無事に生き残る事のできたフラガ少尉は
MS4機、航宙戦闘機7機撃墜という功績を認められ大尉に昇進。そしてそれはプロバガン
ダのために使われ、彼は『エンデュミオンの鷹』の名で呼ばれることになる。
114 :
51:2006/10/17(火) 20:55:04 ID:???
終了
いい名前を思いつかずやった・・・・今は反省してる。
GJ!
サイクロプス起動せずか・・・
だがムウよ、流石にコーディでも後ろには目はついていないんだよ。
赤い彗星の相手は誰になるのかな。
好敵手がいないと、張り合いが無かろうに。
ムウじゃちょっとな。
SW だよ・・・ 嫌いじゃないけどさ・・・。
GJ
GJ!
こういうパロディだったらニヤリとできるw
プラント意味ねーな。
同盟してくださいって、頭下げてくるんじゃね?
119 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 20:51:25 ID:K0fgSn9t
GJ!!
続きが楽しみです。
120 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 21:17:57 ID:oCYSNp2U
a
少し、気になるのだが、AAにホワイトベースのクルーが呉越同舟で乗り込む事になるのだろうか?。だとしたらガンダムシリーズ史上最強の部隊が出来上がるのだが。
そしたらAAの艦長はブライトになるぞ。技術士官は階級が大尉でも軍曹程度の扱いだからな
ブライトがAAの艦長ならスッキリするさ。それにMS・MAのパイロットは7名〔キラ、アムロ、フラガ、カイ、ハヤト、セイラ、リュウ〕だし、〔スレッガー、ディアッカ、アスラン〕の三名がAAに乗り込めば10名にもなる。
そうなれば、整備班は猫の手を借りたい程に忙しくなるから、マリューが技術士官として整備班を仕切れば良かろう。
ヘリオポリスの学生組からは、トールとカズイの二人をキラの機体専属として、整備班に回せば二人はあぶれずに済む。
しかしナタルがいるとブライトの指揮能力は半減だ!
ナタルとブライトのAAの指揮権を巡る主導権争いも見物と思えばいいさ。それに、ナタルも指揮官としては無能ではなく優秀なほうだぞ。
後は、フラウボウだが。彼女は医療班配属なら問題はないだろう。AAの医務室は花が無さ過ぎる。
エンデュミオン・クレーターの戦いに、スレッガー中尉とか出してほしかった。
アルファ・A・ベイト
サウス・バニング
ヤザン=ゲーブルなどのキャラが参戦するのか見ものです!
128 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/20(金) 00:51:30 ID:O/TUmpsj
NTのミライさんとビームを避ける男ノイマン。
どちらがAAの操舵手としてふさわしいだろうか?
…舞台はCEじゃなくてまんまUCの方がいんでね?
130 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/20(金) 01:31:23 ID:hBbKuURF
スレ違いだろ。連邦軍は来てませんよ
キラがどこまでいけるのか楽しみだ
シャアと会うまで生き延びられるのか?
それともジオンの地球降下はプラントを制圧してからになるのかな?
だとするとキラがアムロと同じように動くとも限らないか
ジオンが連合と戦う時にはキラがフリーダムに乗ってる事もありえるし・・
何にしろ今後の展開が楽しみだ、職人さんGJ!!!
最初から纏めて、読んでしまいました。
ここではハルバートンの役割が、レビルとロドニー・カニンガンな訳か。
とにかく続きを楽しみにしています。
AAの艦長はブライト、副長はナタル、操舵主はノイマン、副操舵主はミライ、艦長席の後ろはパルとオスカー、CICにはトノムラ、チャンドラ、ミリアリア、サイ、ブリッジ・CIC要員はこんなもんで宜しいかと。
MSは小型熱核融合炉を搭載したストライク4機で、パイロットはキラ、アムロ、カイ、ハヤトの4人。スカイグラスパーも4機でフラガ、セイラ、リュウの3人が正規のパイロット。
プラントはN邪魔を地球に落すのか?
ジオンはコロニーや小惑星や月の石を落すのか?
また、プラントにラクス政権はできるのか?
いろいろなifがある。
それは今後の、ジオンの出方次第だろ。個人的にはプラントはサイド6になるのではと見ている。
あれ? クルーゼは? モラシムは? プラント何もしてない?
>>136 プラントの舵とり、ムズカシス。
種・種死みたいに「プラント支持勢力」が地球で陣取りしてもいない。
でも、ジオンにも連合にも呑まれたく無いなら。
オーブやスカンジナビアに近い立場だ。
ラクスの登場が早まるか。
ジオン地球降下作戦によって、アフリカ、北米、イギリス除く欧州はジオンに占領されたからなー。
アフリカはともかく、北米はガルマがいるんで、大西洋連合滅んじゃわない?
>137
それ以前にとっとと旗印を決めないと
専制的自衛権を行使されてプラントにG3ガスを注入されるんだが。
ジオンはプラントより人口も兵士も輸送力も多いから、
直接地球上に大軍を遠征できるんだよな。
プラントみたいな現地人の「調略」頼みでは無い。
>>138 そもそも本拠地のアラスカがジャブローみたく場所が秘匿されてないからあっという間に落とされる。ビクトリアやパナマ、台湾のマスドライバーも第一次降下作戦て壊滅。
この世界じゃジオンは10年以上は確実に戦えるな、なにせジオン最大のネックである資源不足がない。
コーディネイターだけで構成されてる国家じゃないものな。ジオンは。
ジオンの降下作戦が上手く行ったのは、ブリディシュ作戦のおかげだろう。今の所、地球連合地上軍は何の被害も受けていないから、ジオンの降下作戦は容易には行かないだろう。
強硬派&ブルコスの総本山とも言える大西洋連邦は、ジオンに対し徹底抗戦をするだろうが、
大西洋連邦に主導権を取られたくないユーラシア連邦や、大西洋連邦からの独立を狙っている南米・アフリカ等は、ギレンが外交政策を間違えなければ親ジオンに転向すると思うのだが。
これらが上手くいったとしても国力の差はどうにもならない(大西洋連邦>>>ジオン)ので、短期決戦で勝たなきゃならないのは原作と変わらんか。
パトリック・ザラも『血のバレンタイン』がなければ、冷静に情況判断が出来る政治家でいるだろうし。或いは、オーブ・プラント・スカンジナビア王国・赤道連合の、『4者中立同盟』結成の動きが出て可能性も出て来る。
そうか。連邦軍みたいに元々一つに纏まってる訳じゃないのか。
ジオンの系譜in種という感じになってるな
ジオンも後ろをプラントに襲われるかもしれないから、本土防衛にもかなり兵を割かないとなあ。
>>144の続き。
ニュートロン・ジャマーの存在はジオンにとっても脅威。
核兵器もさることながら、宇宙での大量物資輸送の要・核パルスエンジンが使えなくなるから。
したがって、ジオンがNJの情報を掴んでいる場合は、プラントを敵には回せなくなる。
>>149 マスドライバーの技術があるじゃんか>大量物資輸送
UCの宇宙船で核パルスエンジン積んでんのってアルビオンとアクシズぐらいだぞ。
アルビオンはレーザー推進。核パルスはジュピトリス。
>>151 そうすると、宇宙にNJバラまくと木星船団を敵に回すことになるわけか。
この世界に存在するのかどうか知らんが。
若いときのドゥガチさんブチギレですね。
全身核ミサイルMSが乱入と
けどNJが効いてない宙域からなら、核パルスを使えるはず
親ジオン勢力が、地球上になければジオンの方が手詰まりになる。ギレンがジオンの余力がある内に、地球連合との和睦の道を選択しないとかなり、キツクなるなジオンは。
1回は、中央アフリカ資源地帯と、資源打ち上げのビクトリア宇宙港の占領作戦の計画を、立てて実行に移す可能性は高いが、ジオン本国からの距離に加えて大西洋連邦の工業力・軍事力が、健在では長期の占領は難しいな。
プラントはザビ家とブルーコスモスの関係を考えて、ジオンにNJを提供する事はないだろう。ザフト宇宙軍の増強と裏からオーブの軍事技術を手に入れて、ジオン本国の背後を伺うのは必至でしょう。
>>156 コロニーレーザーで焼けばいいだけですよ。あれ一週間で組みあがるし>プラント
なるほど、L2のジオンはL5にあるプラントを直接照準できるんだな。
つか、ジオンはまずオデッサ、次北米、三番目にアフリカの順に攻略して行ったので、
真っ先にぶっ潰されるのは大西洋連邦ということになるですよ?
だからジオンが北米をあっさりと占領出来たのは、コロニー落とし『ブリディシュ作戦』で、北米大陸が壊滅に等しい損害を被ったから出来たの。
それに、CEのザビ家はブルーコスモスとは深い関係だから、ブルーコスモスの報復を恐れて大量破壊兵器は使えない。
必ず、何年か先にジオンは報復されるよ。ミラージュ・コロイドを搭載したデストロイの集団に。
議長「ブルーコスモスは組織と言う頼も、主義者の集まりだよ。だから難しいよテロを防ぐのは」
大丈夫だ。
つアプサラスVの大群+量産型ビグザム
えっ、ミラコロ?
あんな光学迷彩モドキはすぐに看破されるんじゃね?
話は飛ぶが、ミラコロに対する対抗措置をプラント・連合は開発しなかったのかな?
1年以上たってんのなら、アッサリ開発されてそうなんだけど・・・
禁止されたと言っても、研究してないはずは無いしな。
>159
ジオンは連邦に味方をしているというだけで
大半のコロニーに毒ガスを注入して大半のサイドを壊滅に追いやり
挙句の果てに地球にコロニーを落として人口を半減させた奴らだぞ。
そんな奴らには相互破壊保証なんて戦術は幻想でしかないよ。
それにジオンがいるのは宇宙のスペースコロニーでそこに大量破壊兵器
を撃つにはスペースコロニー近くの制宙権を握るしかなくて
制宙権を握ってしまえばコロニーなんて戦艦の砲撃で十分やれるわけで。
その点からいっても無理なわけで。
まあレクイエムができれば何とかなるかもしれんが。
>>158 オデッサ(ウクライナ)に侵攻するという事は
ユーラシア連邦に戦争を仕掛けるという事と同義。
首都ブリュッセル(ベルギー)からそれほど遠く離れている訳ではない場所に
容易に侵攻できるのだろうか?
一応、アストレイでミラージュコロイド・デテクターが出てる。大まかの位置しか特定出来ないようだけどね。
まあ後は、自爆テロ目的で小型核爆弾をジオンに持ち込む手もある。或いは、民間・遊覧船を丸事、核爆弾化する手もあるか。
>>159 地球攻略とコロニー落とし「ブリティッシュ作戦」はどう考えてもセットだぞ。
地球攻略はコロニー落としの後の和平交渉決裂の後のオプションだからな。
第一、出発点がブルコス思想でも、実質はギレン独裁だ。
ジオニズムの原点、エレズムやコントリズム無視してコロニー落としを実行した男がためらうと思うか?
そもそも報復を恐れるなら、南極条約など連邦と結ばないし、
そんなデカイもの衛星軌道上に「打ち上げて」察知されないわけがないし、
秘密裏に中立コロニーで建造しようとしても発見されることは0080でわかるし>デストロイの集団
>>162 連邦軍の要衝のオデッサがあっさり陥落してるので悩む必要無し。
>>164 ギレンの勝利に賭ける
思い切りの良さや大胆さは、
ラクスなんぞ裸足で逃げ出すが。
唯一つ難は、
キシリアを買い被りすぎなんだよ。
<前世世界>でのジオン敗戦の原因は
物量やガンダムよりジオン首脳部の自滅。
キシリアを頃したシャアも見捨てて逃げるし。
いや、ブルーコスモスの事を考えると大量破壊兵器は使えない。例え、ジオンが一方的な大量破壊兵器使用で当面の戦争に勝利しても、ブルーコスモスが黙っていない。
コロニーに中に、自爆特攻テロで新型S2ウイルスや細菌兵器を持ち込まれたらジオンはアウトだぞ。それからジオンが逃れるには徹底した公国の鎖国か、徹底した地球の破壊しかない。
ジオンがコロニー落としをやった時点で、この戦争は『ギレン・ザビジオン公国総帥』VS『ブルーコスモス盟主ムルタ・アズラエル』の、『大量破壊兵器無制限使用相互確証破壊戦争』になる。
>>166 はい、ジオン公国は鎖国されてます。
シロー・アマダは「鎖国状態となり洗脳されたサイド3の国民を救うため」士官学校に志願しました。
ちなみに戦時ではないUC0075の時です。
ついでに言えばジオンのコロニーは蜘蛛や昆虫ですら生息を認めない大変厳格なコロニーですんで、
検疫も大変厳しいものであると予想されます。
(博物館や動物園でしか見られない)
と言うかですね、ブルーコスモス過大評価しすぎてませんか。
航宙優勢握られた状態で重力の井戸から脱出するのは困難なのですが。
>166
ジオンの目的は劣等種である地球人類を
全てコロニーに押し込め、その後優等種であるジオン国民の手によって
地球を管理する事ですが何か。
そのためなら地球の人口を減らす事に何ら躊躇せんぞ奴は。
50億殺しといて「折角減った人口です。これ以上増やさず、優良な人種だけを残します。
人類の永遠の存続のために、地球圏を汚さぬためにです。そのコントロールには先導は少ない方がよろしいかと」
と言い放った男が指導者だからなー。
ああ、別のスレに誤爆をしてしまった。
ギレンがL4のコロニー群サイド2と同様に全滅させてから、北米大陸にコロニー落としをしたらプラントで、パトリックとラクスの反ジオン同盟が誕生するかも知れない。
オーブを始めとする他の国々も連合側に着いて、全地球圏対ジオンの構図になるのは避けられない。そしたらキラもオーブ軍に志願して、ザフトと一緒にジオン軍と戦う事になるのだろうか?。
考えてみれば一気にアラスカに降下すれば良い訳で。
コロニー落しを敢行しなきゃいけない理由は、ジャブローが核の直撃にも絶えられる、
固い岩盤の下に居るからだから、地下に守られていないアラスカなら、軌道上からの空爆で陥落しそうだが。
ガンダムファクトファイルで見たが、ジャブロー侵攻作戦地上編の最大の失敗は、準備爆撃がミサイルだったかららしい。
アラスカへの降下作戦は無謀ではないか?。『ジョシュア』も構造上、核の直撃を想定されて造られた堅牢な地下要塞だ。その事は、クルーゼも認めている。
ジオンとしては連合軍総司令部をコロニー落としで潰したいのだろうが、北米の連合軍各基地からの迎撃核ミサイルがコロニーに殺到すれば、目的はそう簡単にはたせないだろう。
こんどは戦術戦略大百科よりだのだが、 連邦軍も当初は地上より核ミサイルを撃っていたらしいが
破片が散らばって 被害が甚大になるらしい。
で、これを曲解してみると、核を撃っても形は中々壊れないということだな。
まぁブリテッシュ見たくコロニーが分裂しそうだが・・・。
そういえば、コロニーがシドニーに落着するとアラスカって沈んだ気がする。 オーブなんてひとたまりも無いから歴史が変るだろうな。
どうやって連合MS開発する気なんだろうか> オーブ沈没後
>173
軌道上に上がるのにほとんどの運動エネルギーを使い果たして
回避運動も取れないミサイルなんてただの的ですが何か。
それに1、2発の核ミサイルがあたっても装簡単に軌道は変わらんぞ。
みんなあまり展開予想すると、職人さんのプレッシャーになるぞ。
種世界のシャトルは、一日かそこらで月の裏側に全速力で到達する技術を持つのだぞ。迎撃核ミサイルもかなりの余力を持って、大気圏を突破を出来るはず。
後、プラントは核兵器保有国だ。血のバレンタインの直後に、パトリックら急進派は地球への全面報復核攻撃を出張している。
それをシーゲルが、NJ使用許可を引き替えに阻止している。下手をしたらプラントから地球に届く、長距離惑星間弾道ミサイルをザフトは所持しているかも知れない。
>>177 え・・・
それって大人しく核使ってりゃ
飢餓やエネルギー不足で死んだ多くの 無 関 係 な ナチュラルの命は救われたってこと・・・?
パトリックら急進派は地球への全面報復核攻撃だからNJの方がまだましだろうさ。無印でのチャンドラの台詞を思い出してよ、
「ま、いろいろ影響被害はあるけど、そんでも核ミサイルがガンガン飛び交うよりはいいんじゃないの?
゛ヨニウス・セブン″攻撃直後、核で報復されてたら、今ご地球はないぜ?」
詰まりプラント・ザフトはNJは盾、核ミサイルは槍のつもりでいた。パトリックら急進派は必要とあらば、ギレン顔負けの全面核戦争を始める気でいた?。
180 :
51:2006/10/22(日) 12:49:02 ID:???
C.E.0070年1月8日 地球 大西洋連合本部アラスカ基地
「申し訳ありません。相手がプラントならこのような事態にはならなかったのですが」
モニター越しにウィリアム・サザーランド大佐は頭を下げた。
「しかしジオンはプラントに同盟を持ちかけているようです。盟主が立つのはその時が……
『君は化け物がジオンと手を組むと思ってるのかい? だとしたら甘いよ、大甘だっ!!』
モニターに映っている機嫌の悪い男の名はムルタ・アズラエル、ブルーコスモスの盟主
である。ブルーコスモスとは「青き清浄なる世界のために」がスローガンでコーディネイター
に対して排斥運動を行っている団体だ。かつてダイクンやデギンがいた頃は自然環境保護を
訴える圧力団体であったが、コーディネイターに対する憎しみ、嫉妬、疑問、恐れから現在
は反コーディネイター団体となっている。国籍、年齢、職業はさまざまで、サザーランドも
その中の一人だ。
『ジオンの建国者と現在の主導者を知ってる? ジオン・ズム・ダイクンにデギン・ソド・ザビだっ!
かつてブルーコスモスに居た重鎮のねっ!! 君はそんなジオンにプライドの高い化け物どもが
頭を下げると思っているのか!?』
「軽率でした……」
サザーランドは再び頭を下げた。
『分かればいいんだよっ!!』
何故アズラエルはこんなにも不機嫌なのか、その理由は先程まで行なわれていた地球連合軍
幕僚会議で散々な目に逢った所為である。
ブルーコスモスのメンバーないしシンパはサザーランドのような地球連合軍にも多数いる。
おかげでアズラエルは軍上層部でかなりの影響力を持っているのだが、それに反感を持つ軍人
も多い。その彼らにアズラエルは――
『相手はプラントではなくジオンですぞ、盟主が口をはさむ問題ではありません』
というように、反ブルーコスモス派軍人の嫌味を言われたのである。しかもそれは正論であり、
アズラエルは黙って聞いてるしかなかったのだ。
『ジオンも余計な事を……どうせならザフトが宣戦布告してくれれば……』
シンパが多いとはいえ、戦争の相手がコーディネイターでなければ影響力は下がってしまう。
181 :
51:2006/10/22(日) 12:51:07 ID:???
「……それではアズラエル様、私はこれで失礼します」
『君もL1に出撃かい?』
「はい、第2艦隊に所属です」
月への奇襲攻撃によって出鼻をくじかれた連合軍は第1、第2艦隊をL1宙域にあるスペース
コロニー『世界樹』に入港させる事を決定した。既に『世界樹』には、「知将」と噂されている
デュエイン・ハルバートン提督指揮する第8艦隊がいる。
『死なないでよ。君には軍内部でやってもらう事が山ほどあるんだから』
「必ず生きて戻ります」
ジオン総軍をはるかに圧するその戦力で連合は一気に戦局の帰趨を決するつもりだった。
=============================================
同日 L3宙域 ジオン公国
この日公王府には今後の戦略について議論するべくザビ家一員が集まっていた。
「当面する最大の課題は、L1―― 世界樹 ――の処置であります」
当初世界樹はジオンにつくか連合につくか割れていた。しかし先日、連合軍第8艦隊が世界樹に
入港したことにより敵対的勢力が優勢になってしまう。その為世論は連合に傾きつつあった。
「世界樹は掃討されなければなりません!」
声を高々に発したのは長男のギレン・ザビである。
「この戦争に勝利せんとするならばっ! 世界樹こそ最も重要なキーストーンになります。
ここで
立ち停まることは許されませんっ!」
「ギレンよ、お前は一体何人の世界樹市民を犠牲にするつもりだ?」
デギンの言葉に重苦しい空気があたりを漂うがギレンは動じない。
「何人殺すか……否! 何人が死ぬかという問題ではございませんっ! 連合側が抗戦の意思を
明確に示している以上っ!! 敵に勝つことが重要なのですっ!!」
不敵な笑みを浮かべながらギレンは続ける。
「それに、我々がその後行なう作戦に比べれば取るに足らぬ犠牲です」
182 :
51:2006/10/22(日) 12:53:17 ID:???
結局議論はそこで終わり、デギンは末弟のガルマと共に部屋へ戻ってしまった。
「やれやれ……老いたな父上も……」
ギレンは肩を竦めると愚痴るようにつぶやいた。
「一国を束ね、軍を統括し、非常時を乗りきっていけるとは思えぬ」
「御歳の所為だけでありましょうか」
口をはさんだのはザビ家長女のキシリアである。
「どういうことだそれは」
「どういう、というほどのことではありませんが、父上はああしてこれまでも修羅場をくぐり
抜けてこられたお利口な方なのでございましょう」
「…………」
「それより兄上、プラントはいかがするのですか?」
プラントとはコーディネイターが中心となって作り上げたコロニー群の総称である。資金を
提供した宗主国による『プラント運営会議』の支配下にあるはずのものだが、最近はコーディ
ネイター達の反ナチュラル感情により独立の気運が高まっている。
プラントにはザフトと呼ばれる武装組織があり、この組織もジオンと同じMSを主戦力として
運用していた。そんなプラントとジオンは水面下で同盟の交渉を行なっているのである。この
交渉は会戦以前から行われていたものであり、会戦から一週間経った1月10日が最終回答期限日
なのだが、今日までプラントは不気味な沈黙を続けていた。
「期限日まで後2日……プラントからは何の返答もありませんが……」
「心配することはあるまい」
「だが兄貴! もし返答がない場合、ジオンは単独で連合艦隊を叩かなくてはならなくなるぞ」
話を聞いていた三男のドズルは不安を口にする。
「奴らも独立がしたいのだドズル。折れるさ……」
しかし、期限日になってもプラントからは何の返答もなく、ジオンは単独で世界樹の連合艦隊
を戦わなくてはならなくなってしまう。
183 :
51:2006/10/22(日) 12:54:47 ID:???
ここまで
幕間みたいなもんです
プラント動かず・・・か。
でもね、ジオン単独で連合を撃破出来そうと考えたのは俺だけ?
プラントはどっちにしろ、ジオンに協力するしかなくなるだろうが、参入時期を間違えると
殆ど利益を得られなくなるんじゃないか?
日和見するのも大概にしといたほうがいいと思うのだが・・・
すごく 気になることがあるんだけどさぁ、大気圏突入できる核ミサイルってどんなだ?
きまってるだろ!
プラント脅威の技術力w
ずりぃ
603試験部隊もでないかなー
と考える俺はイグルー厨w
でもヨルムンガンドがあればミノ粉技術が流出してない今なら釣瓶打ちに出来るとおもうんだけどなぁ・・・
1年戦争物は外伝も大量に出てるから、それを書ききるのは相当の負担になると思う。
誰を出して、誰を削るかは職人さんの裁量にまかせるべき。
>>188そんな事言うなら、ブラスター・マリやホシオカだって出せ!と叫んじゃうぞw
>>199の言う通りと解っちゃいるが・・・。
〈代表執務室〉
「それではウズミ様、プラントとの同盟は受け入れられないと」
「申し訳ないが、その通りだアイリン・カナーバー議院」
「そうですか……」
アイリンとしては落胆の色を隠せないでいた。
「だが、将来は解らぬ。誰にも未来が解らぬと同じでな」
「ウズミ様、それでは」
アイリンが気色ばんだ所で、ウズミのTV電話の回線がコールした。
「すまない、少し待っていただきたい」
(ポチ)
「私だ」
「ウズミ様、モルゲンレーテ社のエリカ・シモンズ主任が到着しました」
代表官邸の受付担当の女性職員からアイリンに会わせたい人物が来た。
「そうか。通してくれ」
「ウズミ様?」
「アイリン・カナーバー議院。これから、私が言う言葉をプラント最高評議会の皆様に伝えてほしい」
ウズミはアイリンの方に振り向いて、ある計画を伝えた。その内容にアイリンは仰天した。
〈プラント最高評議会〉
「では、プラントはオーブ連合首長国代表ウズミ・ナラ・アスハ代表の提案に乗り、ジオン公国との同盟は拒否するで宜しいですな」「うむ、良いだろう」「それが現実的ですな」「火中の栗を我々から拾う事もなかろう」「だが、些か消極的ではないか」
プラント最高評議会はオーブからのアイリン・カナーバーからの報告の検討と、ウズミからのある提案に付いて討議を重ねていた。
「ザラ国防委員長殿」
シーゲルは会議中の間に、ずっと沈黙を保っていた長年の盟友パトリック・ザラの反応を確かめた。
「宜しい。いいでしょうクライン最高議長殿、乗りましょう」
「「「オーーーオ」」」
会議室がどよめいた、急進派の筆頭とも言うべきパトリックが、ウズミの提案に乗るとは思わなかったのである。
「ありがとう」
「ああ」
これで会議の大勢が決まった。
〈Evidenae01〉
「正直、君がアスハ氏の提案に乗るとは思わなかったよ、パトリック」
コーディネイターのシンボルとも言える《クジラ石》を、眺めているパトリックにシーゲルは声を懸けた。「勘違いをしてほしくないなシーゲル。私は、プラントの利益の為に、賛同しただけだ」
「わかっているよ」
例え、そうであってもこの男が強攻論に走らず、穏健的な道を選んでくれたのをシーゲルは喜んだ。
「だが」
「だが?」
「オーブは危険過ぎる国だ!」
パトリックはシーゲルに振り向き断言した。
「あそこまで、オーブがジオン公国軍に入り込んでいたとはな……」
「元々、サイド3の建設にもオーブは絡んでいるし、ウズミ氏はジオン・ダイクンとは旧知の間がらだ」
「例え、そうであってもだ」
シーゲルはパトリックが言いたい事は理解できた。そしてウズミは他にも、強力なカードを隠しているのではないかの疑問を持っていた。
「この戦争、一つ間違えると誰も彼もが、オーブの手の平で踊る事になるのかもしれない」
「……………」
〈軌道ステーション・アメノミハシラ官制室〉
「駄目です、コロニー・アイランド・イフッシュは地球軍の防衛線を突破して、地球に向けて降下中」
「最終落下地点の推測データーが出ました」
アメノミハシラの官制室に詰め掛けていたオーブ軍人達は緊張の極みにあった。この作戦が失敗すれば、地球の被害は甚大でオーブにも悪影響を及ぼすからであった。
「北米大陸のアラスカ南部と判明」
モニターに出された最終落下地点予測に誰もが真っ青になった。
「行政府、国防省、軍本部に緊急連絡」
「大気圏突入まで何時間しかない」
「戦艦イズモのトダカ一佐にソーラ・システム《鳳凰》の照射準備を急がせろさせろ」
「後、6時間しかありません」
《鳳凰》での破壊に阻止に失敗にすれば、コロニーはアラスカ南部に墜落し、オーブを含めた環太平洋地域が全滅する事になる。それを阻止するにはトダカ一佐のイズモ級戦隊にかかっていた。
〈戦艦イズモ〉
「どうやらジオン軍は連合軍第4・第8艦隊に拘束されたようだな」
「どうやらそのようです。ジオン軍は我々の動きに気付いていない様です」
トダカとしては大助かりであった。なまじ、ジオン軍にこちらにこられたら《鳳凰》が使用出来なく恐れがあった。
「トダカ司令、アメノミハシラから緊急通信です」
通信担当のオペレーターからの報せに内心はうんざりをしていた。
「やれやれだな。これで何度目だ?、内容は」
「《鳳凰》の照射準備の進捗情況の確認です」
「予定通りだと伝えて置いてくれ」
「わかりました」
大丈夫だ。《鳳凰》で阻止をして見せる。何故なら、《鳳凰》はその為に造られた兵器なのだ。
《鳳凰》は表向きは、太陽エネルギー発電衛星として軌道ステーション・アメノミハシラの側で建設されたが本当の正体は、宙域殲滅戦用戦略兵器『熱線砲』であった。ただ、この兵器の弱点は1回使用すると、エネルギーの再充填にまる一日を要するのであった。
今日はこれまでにします。
立場上中立表明のオーブが戦略兵器持ってたり、裏でフィクサーやってたりっていうのは……。
ソロモン諸島の小島の連合国家にしては、原作でもあまりに武力を持ちすぎてたようですし。
さらに、コロニー落とし阻止は1年戦争でも、マクファティ・ティアンム中将の第2艦隊全軍と地上からの援護でやっと軌道を逸らせた訳で。
それをこのままだと、オーブ一国で阻止してしまうような書き方だったんで気になったり。
原作でも、あまりのオーブ万歳に閉口した口な訳で。続きを楽しみにしています。
コメントは控えさせていただきます。(先の展開に期待しますの意です)
ジオン公国
地球連合各国に対して
宣戦を布告
同日
ドズル艦隊は地球連合宇宙軍第5艦隊を攻撃
同日
キシリア少将指揮の強襲部隊は連合軍ダイダロス月基地を核攻撃
続いて、大西洋連邦所属の月面都市グラダナを制圧
同日
ドズル艦隊遊撃戦隊はL4コロニー群を核攻撃
連合軍L4防衛軍と激突
同日
〈L3・ヘリオポリス〉
ヤマト家
「キラ、アムロ君、下に下りてらっしゃい」
キラとアムロの二人はキラの部屋である物を作製中にカリダに呼ばれた。
「母さん、どうしたの」
テレビを顔面蒼白に見ているカリダに声をかけた。
「テレビを見なさい戦争が始まったのよ」
「「え」」
二人は驚きながらテレビ画面を見詰めた。
「続けて臨時ニュースをお知らせします。ジオン公国は、大西洋連邦を始めとする地球連合に宣戦を布告し交戦状態に入りました」
「確認されたところでは既に、連合軍ダイダロス基地が核攻撃で全滅し、月面都市グラダナがジオン軍に占領された模様です」
「ジオン軍に攻撃されたL4コロニー群も全ての通信が途絶えており、ジオン軍の核攻撃を受けたのはほぼ確実と思われます」
次々と入る続報に3人は凍り付いていた。
月光樹さん乙です!
☆オーブ&プラントの部分は
前世世界のラクシズとの関係で有る意味「ナゾとき」になるかな?
と期待してます。
☆貿易立国でありながら「先軍政治体質」なオーブ。
この時代、軍事力の裏付が無ければ
「フェアトレード」が維持できないのだと思えば自然ですね。
もちろん貿易相手は大西洋連邦やユーラシア連邦でしょうから。
刻一刻と地球に向け落下しつつあるコロニー、それを阻止すべくオーブ宇宙軍がコロニーへと向かう。だが、ギレンの伏兵がトダカの部隊に襲い掛かる。
そして、プラント・ザフトでは時の流れを急加速させたい、ある男の暗躍が始まる。
ジーク・ジオン!
>179
>全面核攻撃
少なくともパトリックはそれを躊躇するロマンチストではない罠。
中長期的にそれに匹敵する効果のあるNJ散布を全地球規模で行い、止めには
ジェネシス第3射を地球本土に向ける事に躊躇いの無かった男だ。
>184
コロニーに住むのが同じというだけで生理的には「ナチュラル供」なのだから
連合ともどもナチュラル同士が疲弊してくれるなら重畳極まるという考え方で
さえ有り得る。
そしてギレンは占領政策ならともかく凡そ対等な「外交」が出来る性質で無い。
>185
現在でさえ核ミサイルの弾頭は成層圏から落ちてくる。ノープロブレムと考え
てよいだろう。NJを打ち込んだ技術力からすれば難なく可能と思われる。
201 :
51:2006/10/25(水) 19:07:12 ID:???
投下します
202 :
51:2006/10/25(水) 19:08:48 ID:???
C.E.0070年1月13日 L1宙域 世界樹
この日、月のプトレマイオス基地より宇宙攻撃軍司令ドズル・ザビ中将が指揮するジオン軍艦隊が
L1宙域に向けて出撃した。その戦力は戦艦4隻、巡洋艦78隻、各種武装艦艇34隻で更に後方には
22隻の輸送艦が付き従い、3000機近いMSと400機の航宙戦闘機を輸送した。
対する連合軍の戦力は、旗艦である宇宙母艦『メネラオス』以下、戦艦25隻、巡洋艦47隻、
掃海艇等の小型武装艦艇64隻、輸送艦及び補助艦45隻、という第8艦隊。これに同規模の艦隊
である第1、第2艦隊が合流し、ジオン艦隊の約3倍の戦力を有していた。特に第8艦隊は「知将」
ハルバートン提督が司令官を務める艦隊で、練度、士気ともに高く、連合宇宙軍において最強と
言われている艦隊である。
戦力差は1:3――この数字に、誰もが連合の勝利を信じて疑わなかった。
――そしてC.E.0070年1月15日2240時、後に世界樹戦役と呼ばれる戦いの幕が上がる。
序盤は連合艦隊がその圧倒的な火力をもってジオン艦隊に艦砲射撃を行い優位な立場に立った。
これは多数の戦艦を有している連合に、対抗できる艦はムサイ級巡洋艦が有効射程距離に達する
までグワジン級戦艦4隻しかないためである。そうでなくても戦力差は大きい。この時にジオン
艦隊が受けた被害は甚大であった。
203 :
51:2006/10/25(水) 19:10:37 ID:???
――第2艦隊 宇宙母艦ルーズベルト 艦橋――
サザーランドは戦況を確認すると安堵の表情を浮かべた。
「ジオンも所詮はこの程度か……」
連合軍上層部のジオンに対する認識は低い。それはサザーランドも同様であったが彼にはひとつ
だけ気がかりなことがあった。それはジオンにいるコーディネイターである。
ジオン公国はダイクンの思想によりコーディネイター至上主義ではない。だからといってコーディ
ネイターを締め出していることもなかった。その為にダイクンが共和国を建国した頃、彼の思想に
共感した一部のコーディネイター達がジオンに亡命していたのである。ダイクンは元ブルーコスモス
であったが、あくまで自然にナチュラルへ回帰してくれればよいという考えであり、コーディネイターの
殲滅は考えていなかった。
亡命してきた人々の多くは地球、プラント双方から差別されていたコーディネイターとナチュラルの
カップルやハーフコーディネイター達であった。その為にジオンは他の国家に比べるとハーフもしくは
クオーターが多く住んでいる。ハーフとは言ってもその能力はナチュラルと比べれば十分に優秀である。
サザーランドは彼らがジオン軍に所属するとなると苦戦は免れないと考えていたのだ。
「杞憂だったか……?」
「艦長! 艦隊後方より接近する機影があります。これは……ジオンのMSです」
「何だと!!」
数に勝る連合に真正面から戦うのはジオンにとって不利である。この事態にドズル中将は腕の立つ
パイロットを集め特別機動大隊を編成したのだ。この部隊は月を迂回し奇襲を成功させた。
サザーランドは即座にメビウスを迎撃に向かわせるが、MS『ザクU』によって突破を許してしまう。
しかもジオン艦隊がミノフスキー粒子を散布すると戦況はさらに動く。突如連合のレーダー、センサー類
の多くが使用不能となり、誘導兵器の類が使えなくなる。また通信システムにも障害が発生し連合艦隊は
大混乱に陥ったのだ。
この混乱に生じてジオン艦隊からも多数のMSが発進するのだった。
204 :
51:2006/10/25(水) 19:12:32 ID:???
――第8艦隊旗艦メネラオス 艦橋――
前線を突破されてしまった連合は、既に戦力の50%以上を喪失していた。
「ロー轟沈!!」
「バーナード沈没!!」
そして決定的な破局が訪れる。
「提督! 『アガメムノン』が……撃沈しました」
「なっ!!」
その時ハルバートンは戦慄した。連合艦隊総旗艦である『アガメムノン』が突撃機動軍に所属した
ランバ・ラル小隊こと「青い巨星」によって撃沈されてしまったのである。クルー達に動揺がはしる。
「……ここまでだな」
連合艦隊は戦力の50%以上を失い艦隊旗艦も撃沈され、ハルバートンはこれ以上の戦闘継続は
無意味と判断、統制を失い壊乱しつつあった残存艦艇の撤退を決断した。この際ハルバートンは
艦艇を地球、L4、アルテミスの3方向に分けて撤退させた。これはジオン軍の艦艇数が少ないことを
利用して、仮に分散させた艦隊の一つが追撃されても他の二つの艦隊は逃げおおせられると判断した
上での撤退作戦であった。
この目論みは成功したものの、その意図を察知したドズル中将は全艦隊の撃滅を諦め、撃滅する
一艦隊を素早く絞り込んだ。その目標とされたのは地球方面に逃走した第8艦隊であり、その中には
ハルバートンの乗艦であるメネラオスの姿もあった。
0455時、ハルバートン提督は殺到するジオン艦隊へ向けてメネラオスを反転させた。彼は自らを
撤退する味方艦隊の盾としたのである。メネラオスは主砲が熱で融解するまでビームを乱射させ、
その鬼気迫る抵抗によりムサイ級巡洋艦を3隻撃破する。しかし0514時、メネラオスの主砲および
対空火器は破壊され、戦闘能力を失いジオン軍に拿捕されてしまう。結局ハルバートン提督は捕虜
となってしまうのだった。ちなみにハルバートンを捕まえたのはエンデュミオン・クレーターでの
戦いで名声を上げていた黒い三連星である。
こうして世界樹戦役は連合の敗北をもって終結したのだった。
205 :
51:2006/10/25(水) 19:14:10 ID:???
1月20日、世界樹での戦いにおいて連合宇宙軍はその戦力を30%以下にまで低下してしまった。
この事態に焦った軍上層部は、禁じられた最終兵器ともいえる『核ミサイル』の使用を決定する。
温存していた第6、第7艦隊によってジオン本国を破壊しようと試みたのだ。しかし、この艦隊は
キシリア少将指揮する突撃機動軍艦隊によって阻止されてしまう。
さらに一週間後の1月27日、ジオン軍はL4宙域にある東アジア共和国管理下の資源衛星「新星」を
占領。この衛星を宇宙での最前線基地、宇宙要塞ソロモンに改装することとなる。
もはや、連合の宇宙における戦力は微々たるものであった。
=============================================
C.E.0070年2月7日 ジオン公国 公王府
世界樹におけるジオンの勝利は、未だに民衆を酔いしれさせていた。そんな中、公王府ではデギン
公王にギレンが驚くべき提案をしていた。
「お前は本気で言っているのかっ!」
「もちろんです父上」
「プラントに毒ガスを使用するなど……」
世界樹での勝利によって、連合を含む多くの勢力がジオン公国への認識を変えることとなる。
その中でも開戦前から同盟の打診を受けていたプラントは即座に親ジオンを名乗り同盟を宣言した。
しかし勝ち馬に乗ろうとするプラントの行為はギレンを不愉快にさせていた。
「本来使用するコロニーをメンデルからユニオスセブンに変更しただけです。問題ありません」
「ギレンよ、そんなことをすればどうなるか分かっているだろう」
「プラントは一滴の血も流しておりません――」
ギレンの頭の中では、世界樹戦役はジオンとザフトの同盟軍が行なうはずであった。しかし、
プラント側が回答を保留にしたのだ。おかげでジオン艦隊は予想よりも大きな被害を被ることに
なったのである。
「奴らはジオン国民を犠牲にし、独立を果たそうとしています」
「しかし……これではコーディネイター達の反感を買うぞ」
「これはこれはっ! ブルーコスモスで手腕を発揮していた父上の言葉とは思えませんな」
「……言葉が過ぎるぞ」
206 :
51:2006/10/25(水) 19:16:13 ID:???
「待ってくれ! プラントを攻めるのは構わないが、兵達は度重なる連戦で疲れている」
「私としては従来のブリテッシュ作戦を決行するべきと思いますが……」
ドズルにキシリアも意見を述べるが、議論はまとまらない。収集が付かないとみたデギンは、
今まで一言も話さなかったガルマに声をかけた。
「わ、私がですか……」
「構わん。お前の考えを聞かせてくれ」
突然の指名にガルマ・ザビは驚いたが、深呼吸するとゆっくりと口を開いた。
「……私はプラントへの攻撃に反対します」
「何故だ?」
「それは……大儀がないからです」
「大儀だと?」
「ジオンはスペースノイドの独立を掲げて今日まで戦ってきました。その我々が親ジオンを名乗り
同盟を受け入れたプラントを攻撃すれば大儀を失います」
ガルマはこれに加えナチュラル、コーディネイター、ハーフおよびクオーターといった民衆も
その共通の目的のために団結してきたことを主張した。
「つまり大儀があればプラント攻撃に賛成なのだな」
「は、はい!」
「兄上、何かお考えが?」
「大西洋からおもしろい情報を得ていてな……」
ギレンは不敵な笑みを浮かべ席を立った。
――そしてこの日の会合から一週間後の2月14日、その悲劇は起こる。
207 :
51:2006/10/25(水) 19:18:42 ID:???
終了
乙・ジオン!
GJ!
次回は血のバレンタインか…どういう形で大儀を得るのだろう?
乙グゥレイト!
ギレンは一体何をするつもりだ!?
2/14って「血のバレンタイン」か?
どうやってプラントへの攻撃を正当化するんだろう?
むぅ、わからん!
次回をお待ちします。
GJ!
ザビ家四兄弟の中が良ければ、ジオンは勝っていたかもしれないと言われているけど、
この話だとどうなんだろう。続きが気になるぜ。
>205
>勝ち馬に乗ろうとするプラントの行為はギレンを不愉快にさせていた
不愉快までは宜しい。だが、人間世界において当然のあり方であり、いちいちそれ
に反応し、実際にそれに基づく作戦行動を企図する時点でギレンのそういう政略面
以上における無能ぶりは変わっていないな。ある意味で一安心というべきだろう。
ん、この場合はあらかじめ大西洋からの情報を得ていて、
それでプラント攻撃が戦略的に有効だと考えていたから立案されたんだと思ったんだけど。
そんな事を考えてしまう自分は、ギレンを買いかぶりすぎなのかな。
>213
もともとギレンは軍事戦略以下しか見えておらず、一般的に買いかぶりの傾向
が甚だしいキャラではあるゾ。
政略以上の面では地球連邦軍首脳部(それこそゴップやコリニーやワイアット
といった面々だろうが)に比べ大幅に劣る。ヂヲン以外全てのコロニーを作戦
上の理由のみで敵に回している(サイド6のみ具体的な敵対行動にはいたらな
かったが、たまたま連邦軍が奮闘しただけで、ヂヲンのアクション自体は生起
している。ドイツ第二帝国の如く史上こういう馬鹿は必敗である。)。
更に言えば、資源地帯確保という命題があるにせよ、地球全土に灰神楽の舞い
立つ如く寡少の兵力をばら撒きそれに対し安定した補給線を構築できずに各個
撃破で掃討されていったヂヲン地上軍の惨めさは大日本帝国陸軍に匹敵する。
よって軍事戦略レベルでも全面的に有能とは思えないけどね。
>>214 ゴップは外交や政務など軍政においては、有能だぞ。
ワイアットにしても、MSの効率的な運用を分かっていたみたいだし、
普通に艦隊指揮艦としては有能だった方だと思う。
それに裏取引で穏便に事を済ます狡猾さは、ある程度上層部には必要な要素だ。
ゲームの影響かもしれないが、一方的にモノをみるのはどうかと思う。
又、人的要因から軍事と政治両方を取り仕切らねばならなかったギレンと比べるのは間違ってる。
地球降下作戦にしても、第一次はオデッサの資源地確保を第一にして、それから漸次的にやってる。
北米は経済の中心地として抑える必要があったし、南アフリカの希少鉱石地帯も欲しかった。
そういった意味で、降下作戦は長期に戦おうとした場合、やらなければならなかったと思う。
また、ジオンにしてみれば一週間戦争での講和を目標としてたわけで、長期化自体誤算だったんだぞ?
>214
むしろギレンは第1次世界大戦当時のドイツ軍参謀本部によく似ているとおもう
あいつらは占領地を保持する事にこだわって外交を束縛し。
勝てる戦争を勝てなくして国を滅茶苦茶にしたからなあ。
217 :
214:2006/10/25(水) 22:36:56 ID:???
>215
うむ。
だから漏れは彼らはかなり有能だと思うよ。一年戦争は連邦が絶対的国力で勝り
ソレを生かしての体力勝負で貧乏なヂヲンを磨り潰しただけとは言えるが、それ
をやりおおせるだけで充分水準以上だし、しかも期間はたったの一年でしかない。
損害はでかかったがそれはギレンが基地害だったからで、全般的な軍事戦略面の
手腕はヂヲンの愚劣さから比べれば比べるのも失礼なレベルと考えている。
>人的要因
というよりは、「ザビ家」の「ギレン総帥」に全ての権限が一元化されてしまう
ヂヲンという成り上がり国家自体の限界なのだろう。
確かに統治機構が成熟してない中学生国家で強権による専制は有益だが、せめて
そこから抜け出してから、バランス感覚を要する戦争などという行為は行うべき
なのだ。明治の我が帝国の如く。そうでなければ権限者の主観のみが国家の意志
に成り上がって遊離する事態がこのギレンの如く生じてしまう。
>長期化自体誤算
これがそもそも甘い。ジャブローにあるのは連邦軍本部であって、連邦政府では
ない。ブリティッシュ作戦自体がジャブローをつぶせば上司たる連邦政府が手を
上げてくれるという希望的観測に則っており、その通りになる保証なぞどこにも
無かったのだからそもそも論的にギレンの考えが甘い。正規軍や首都を失っても
政府なり国民なりが手を上げない例はいくらでもあったのだから。総力戦思想の
時代を経た後に短期決戦思想の誘惑に負けた愚者という以上の者ではなかろう。
>216
然り。だから政略面ではドイツ第二帝国を例にひいた。
作戦上の要求のみでシュリーフェンプランを実施して英仏を敵とし、無制限
潜水艦作戦とメキシコへの要らぬ策謀で米国をも敵とし、機動戦思想の卸元
のくせに不動産を手放すのを惜しみ講和を蹴った挙句にカイザーシュラハト
に失敗するやその不動産も何も手放し自ら性急に敗戦国の体を取った愚劣さ
加減は、作戦上の要求のみで1週間戦争での大虐殺を実行したギレンにクリ
ソツである。
>217
こっちはむしろジオンは連邦政府をサイドの大量虐殺と
コロニー落としの混乱で崩壊させて、その隙に地球圏を制圧
する作戦だとおもうんだが。
ジャブローを攻撃したのは自己完結能力を持ち、連邦政府亡き後に
台頭してくるであろう連邦軍を初っ端から叩いておこうというわけで。
たとえるならソ連が先制核攻撃を仕掛けてアメリカとヨーロッパを崩壊させた上で
全世界を赤化しようとするものだとおもう。
どっちみっち種の連中とは比べ物にならないほどいかれているなあ。
とりあえずクソミリオタは放置しようぜ。ミリオタは軍事板のガンダムすれで好きなだけ語れ
214はコテつけてくれんかな。そしたらあぼーんできるんで。
222 :
51:2006/10/27(金) 21:06:34 ID:???
51です
U.C、C.Eの元の設定を変えるか否かで悩んでおります。
変更するといってもほんのちょっとです。
例を挙げるとU.Cの連邦軍人が連合に居たりとか・・・
某キャラがコーディだったりとか・・・
メカ関係とか・・・
どなたか意見をお願いします。
それとなにかいいタイトルありませんかね?
「地球連邦軍」スキーとしては頼りない「連合」の梃入れに出て欲しい
人は何人かいるな。
ニュータイプやエースでなく、まともな判断の出来る高級職業軍人が。
具体的にはテアンム、ワッケイン、ライヤー、コーウェンといった辺り。
「連合」には人材らしいのが問題含みでサザーランドしかいない。盟主王
は見た目が改善されたギンドロ・ジンムでしかないし、、。
>>223 むしろ盟主王を教育しては・・・
俺は
>>223の意見に賛成。
ライヤーが入ってるのがツボに入った。
「・・・まにあうものか」
アムロはさすがにスレ違いだろ。
MSパイロットは種本編以外の媒体にそこそこ出てるしUCから引っ張ってこなくても大丈夫じゃないかな?
基地司令や艦長職の出来そうな佐官クラスを引っ張ってくるのはありだと思う。
そこでジャマイカン召喚ですよ
ちょwジャマイカンってww。
1年戦争時代の佐官っていうと、ヴォルフガング・ワッケイン、デン・バザーク、アントニオ・カラス、
イーサン・ライヤー、バスク・オム、エイパー・シナプス、ジャミトフ・ハイマン、ブレックス・フォーラ、
ガディ・キンゼー、オットー・ペデルセン、ヘンケン・ベッケナー……etc.
かなりいるな。
ナカッハ・ナカトは?
>>229 ありゃ小心者すぎて盟主王と同程度だから・・・
ガイシュツすぎるけど智将と呼ばれるハルバートンですら射程内の空母艦隊相手に砲撃戦しないで
絶対不利と判ってる航空戦を選択する程度だからなぁ。
マトモな艦隊指揮官が一人いればルウムレベルの敗北がない連合なら十分制宙権取れるでしょ。
となると、イーサン・ライヤーかな? 兵士を使い捨てにするからラクシズの反発確実だけど。
>>230 ライヤーは陸上で戦わせる方が輝くキャラだと思う。
無印の時代だと連合側に陸上戦艦無いっぽいなぁ・・・
種死のを前倒しにするかビッグ・トレーの種verと指揮官をセットで出すのありかも
>1年戦争時代の佐官
一応設定上佐官だけどライヤーのやっていた事は将官の仕事だわな。
明らかに一軍の司令官だし、設定上雲の上の階級になる筈のレビル
をタメ口の呼び捨てだし、自分用ビッグトレーに乗ってたし。
>230
別に使い捨てにしていた訳ではないべ。
核で穴掘ろうって案も搭乗員ごと自爆させる必要がある訳ではなし、
ギニアスに先に撃たれて「先手をとられた」って辺りも駆け引きに
すぎないし、将官の仕事ならそういう腹芸は当たり前の事だろう。
「使い捨て」はジオンの方が甚だしい。ラル、シーマ、サイクロプス
の各隊は文字通り使い捨てにされたし、ギニアスも明らかに兵科将校
でない所謂技術馬鹿といえああいうヤツだし、親分のギレンからして
味方撃ちを厭わぬ香具師で、もうジオンの体質だろうこりゃ。
ジーク・ジオン
>>231 コジマ隊長は大尉じゃなかったか?
あと、1年戦争時の佐官として、サラブレット隊のキルスティン・ロンバート中佐
にホワイトディンゴのスタンリー・ホーキンス大佐、
パイロット限定だが、「黒い死神」リド・ウォルフもいるな。
>>237 パイロットならテネス・A・ユングとフランクリン・ノボトニーを忘れちゃいかんだろう。
マイーア・パゾク中佐って、0080本編に出てたっけ?
パオロ艦長〜
240 :
51:2006/10/31(火) 16:04:00 ID:???
1.
C.E.0070年2月14日、農業プラントのユニウスセブンが何者かによって核攻撃をうけた。
血のバレンタインと名付けられたこの殺戮劇は24万3721人もの人々が犠牲となった。
この事件に対し大西洋連合はジオン公国の仕業と主張。
これにジオン側は、連合のMAが核ミサイルを発射する瞬間の写真を提出し否定した。
そしてギレンはプラント及び地球圏全域に向けて以下の演説を行なったのである。
『罪なきプラント市民の死に涙するものはいるか!? 当然だ!!
哀れみ深い我がジオン国民は彼らの為に泣き、彼らの為に祈るだろう!
同時に我が国民は満腔の怒りを邪悪な地球連合に向けなければならないっ!!
プラント最高評議会をそそのかし、我々を敵対させようとした連合こそが真の敵なのであるっ!!』
この演説は市民の間で話題となり、プラントはいっそう親ジオンとなる。
それは評議会議員達も同様で、彼らはギレンの行う行為に何の疑問も持たなかった。
2月22日、ジオンとプラントのトップ会談において、ギレンはプラント側に対し核攻撃をうけた
ユニウスセブンを譲渡するよう要求した。使い道のないコロニーをどうするか聞いてもジオン側は
ユニウスセブンを渡せと言うだけであった。
この時、プラント評議会議長であるシーゲル・クラインもギレンに全幅の信頼をよせていた。
その為あっさりとユニウスセブンを引き渡してしまう。
しかしシーゲルの信頼は最悪の形で裏切られてしまうのだった。
241 :
51:2006/10/31(火) 16:05:22 ID:???
2.
『これは愚劣なる地球市民に対する裁きの鉄槌である。
神の放ったメギドの火に、必ずや彼らは屈するであろう!!』
C.E.0070年3月1日、ジオン公国は空前絶後の作戦を実行にうつした。
ユニウスセブンを巨大な弾頭に見立て、地上に落下させようというのだ。
目標は、北アメリカ大陸北西部にある地球連合軍本部アラスカ基地。
落下軌道をとるユニウスセブンに対して、連合軍は残っていた全ての艦艇と
地上からの核ミサイルによってアラスカへの直撃だけは阻止することに成功した。
翌3月2日、ユニウスセブンは軌道を外れ南アメリカ大陸に墜落した。
これによって南アメリカ大陸の26%が消滅し、無数の破片は地球全土に降り注いだ。
そして二次被害として衝撃波や津波、気象変動などが発生し、長年にわたって悪影響を及ぼし続けた。
その瞬間を地上から見上げた者は「空が落ちてくる」と表現し、地上の住人にとって畏怖対象となった。
=============================================
C.E.0070年3月4日 プラント
この事件によりプラントでは数多くの意見が飛び交うこととなる。
ナチュラルを殲滅したジオンを支持する者、大量虐殺だと主張し非難する者、またナチュラルは
どうなっても良いが地球を破壊することに懸念を表する者、そして――
「どういうつもりだシーゲルッ!!」
「パトリック落ち着け!」
ギレンの行為に怒りを表にした男がいた。プラント国防委員長のパトリック・ザラである。
「待ってくれ! 今回の出来事は私にも想定外……」
「ふざけるなっ!! ジオン側はお前の同意を得たと言っているぞ!!」
「そんなバカな……私は同意などしていない! 誤解だ!」
242 :
51:2006/10/31(火) 16:06:35 ID:???
パトリックはナチュラルに関していい考えを持っていない強硬派でシーゲルの政敵である。今回の出来事は
彼にとって都合のいい事件であったが、ユニウスセブンの落下は彼にとって到底許せる出来事ではなかった。
「レノアが眠る地をっ! レノアの墓標をっ!!」
「冷静になれパトリック!!
レノアさんの眠るユニウスセブンを落下させる作戦などに、私が同意をすると本気で思っているのか!?」
彼は血のバレンタインにおいて愛妻のレノア・ザラを失っていたのである。ザラ夫妻は、ナチュラルに
関する意見ですれ違いが生じるようになっていた。しかし血のバレンタインによってレノアを失ったことと、
彼女の眠るユニウスセブン落下が合わさって、パトリックは妻への愛情を再確認する結果となる。そして
それはジオンに対する怒りとなった。
「破棄だ! ジオンとの同盟を即刻破棄しろ!!」
「ま、待て、そんな個人的な感情に……」
「個人的だとっ!?」
胸倉を掴み言葉を続ける。
「市民の多くはこの事件に否定的だぞ!! それでもお前は個人的と言うつもりか!!!」
「そ、それは……」
「これを見ろ!」
パトリックは徐にテレビをつけると、画面には桃色の髪をなびかせた娘がジオンを批判していた。
「お前の娘も許せないそうだ!」
画面に映っている娘はラクス・クライン、シーゲルの娘でありプラントで絶大な人気の歌姫である。
「ラ、ラクス……」
親友と愛娘の追求にシーゲルは頷くしかなかった。
結局プラントは、同盟をたった1ヶ月で破棄すると同時にジオンへ宣戦を布告するのであった。
243 :
51:2006/10/31(火) 16:08:14 ID:???
3.
「予想通りの反応だな」
ギレンは自分の執務室で報告書を読み終えると呟いた。
「これが閣下のお考えになっていた事ですか」
ギレンの言葉に秘書のセシリアが声をかける。
「そうだ。コーディネイターは感情的になりやすいからな」
実はユニウスセブンに向けて核ミサイルを発射することをギレンは知っていた。
大西洋連合は相次ぐ敗退をうけて何か打開策はないかとブルーコスモス盟主ムルタ・アズラエル
に助言を求めたのだ。そして彼はプラントを核攻撃しジオンと潰し合う案を提示したのだった。
ギレンはこの詳細をブルーコスモスにいる穏健派から得ていたのである。
この核攻撃を黙認し、証拠の写真を撮ることでプラントを信用させた。そして友好と言いながら
ユニウスセブンを譲り受け、それを地上に落下させる。ギレンはコロニー落としによりプラントが
必ず宣戦布告をしてくると確信していた。
「それにユニウスセブンにはパトリック・ザラの妻がいたからな」
これによりギレンのパズルは完成した。
「プラント側から攻撃を受ければ大義はできる……ガルマも良い所に気が付いたものだ」
ジオンが大儀を失わずにすんだことに、ギレンは弟ガルマに対する認識を改めるのだった。
「さて、次は連合との休戦協定か……」
244 :
51:2006/10/31(火) 16:09:56 ID:???
つづく・・・
なんか強引な展開です。
スゲー展開だ!
なるへそ!
どうもギレンは最初からプラントの排斥を考えてた節があるみたいですね。
連合にしても、関係が完全に切れているわけではなくブルコスにつなぎを持ってるわけですな。
この策によりプラント側の政治的な信用は失墜し、ジオンは大義を得るわけだ。
と考えるとコレのメリットって結構でかいかも。
プラントは、一手間違えると滅びの道を歩みかねませんね。
核を無効化できる技術を持っていたとしても、ガスは防げんからなぁ。
今回一押しのセリフ
>「そうだ。コーディネイターは感情的になりやすいからな」
ギレン・・・GJ!
247 :
51:2006/10/31(火) 23:17:50 ID:???
つづき
ポイントは『真紅』です。
248 :
51:2006/10/31(火) 23:19:19 ID:???
1.
ジオン公国は地球連合に休戦を持ちかけた。
その内容は事実上の降伏勧告であったが、世界樹戦役の大敗とユニウスセブンの落下により
連合にはこれ以上の抗戦を行う戦力が残っておらず、条約をのむしかないと思われた。
その最中、L4宙域で改装中の資源衛星「新星」こと宇宙要塞ソロモンにひとつの艦隊が
接近しつつあった。
――ザフトである。
249 :
51:2006/10/31(火) 23:20:44 ID:???
2.
一体の白いMSがザクのコックピットを重斬刀で貫く。
「こんなものかね!? ジオンのMSとやらはっ!!」
別のザクが隙をみてそのMS『ジン』に斬りかかる。
普通の相手ならばこの一撃で終わっているがこのザクの相手は普通の相手ではなかった。
「甘いのだよ!!!」
その一撃を往なすと、先程と同様にコックピットを貫く。
刀を持ち直すとパイロットのラウ・ル・クルーゼは次の獲物を探す。
「次はお前かっ!」
自分に向かってマシンガンを乱射しているザクに目をつけると何なく回避する。
御返しとばかりにクルーゼも突撃機銃を放つがザクの装甲が銃弾を跳ね返す。
「やはり76mmではダメか……」
通常、兵器は自機の装備を防げるように造られている。ザクのマシンガンは120mmであり、
ジンが持つ76mm重突撃機銃では然したるダメージを与えることはできない。
おかげでクルーゼは重斬刀中心の戦いをするしかない。それでも彼は、MS5機、巡洋艦2隻を
落としている。
「これならばどうだ!」
先程貫いたザクを投げつけると、相手が怯んだ隙に間合いをつめ斬りかかる。しかし――
「終わりに……むっ!!」
横槍が入る。クルーゼの邪魔をしたその機体は真紅に塗装されていた。
「なるほど、噂の……」
真紅のザクは友軍を引かせるとクルーゼに向き合った。
「いいだろう、噂を確かめてやる!!」
クルーゼは牽制だというように突撃機銃を放つ、勿論真紅のザクはそれを避けてマシンガンを撃つ。
その正確な射撃にクルーゼは一つの確信を得た。
「やはり奴はコーディネイターか!」
世界樹で5隻の戦艦を沈めた男の強さに納得したクルーゼは重斬刀を抜きザクに斬りかかった。
250 :
51:2006/10/31(火) 23:21:50 ID:???
3.
L4では、ソロモンの防衛を指揮しているキシリアの突撃機動軍艦隊とザフト艦隊が戦いを繰り
広げていた。元々ソロモンはドズルの支配下に置かれるはずなのだが、緒戦から戦い続けていた為に
疲労も大きく、今は本国へ引いていた。
「このタイミングで攻めてくるとはな」
「以外でした。しかし敵艦隊の規模それほど大きくはありません」
「だが先遣隊はどうなった?」
報告されたザフト艦隊の数の少なかったが、迎撃に当たらせた先遣隊は敗退していた。
生き残った者の話を聞くと、突如としてMSが動作不能になったらしい。
艦艇数からザフトが本気で攻めていないことは分かっていたが、この報告はキシリアにとって
気になるものであった。
「奴らは先遣隊に何かしたのか」
キシリアは言い様のない不安を感じていた。
=============================================
同じ頃、南極ではジオンと連合の条約締結のための会合が開かれていた。
ジオン側の代表はジオン一と言われる地球通のマ・クベ中将で、彼は会合を終始コントロールした。
連合側は何とか譲歩できないかと様々な案を提示していたがマ・クベは全て拒絶する。
いよいよ全面降伏しか道は無いと高官達があきらめたまさにその時、奇跡は起こったのである。
『私はこの目で、ジオンの内情をつぶさに見てきた。
我が軍以上にジオンも疲れている。
月での戦い、世界樹での戦い、そしてコロニー落とし……
すべてジオンにとってはギリギリの勝利でしかなかったのだ。
我々も苦しいが、ジオンも苦しい。
彼らに残された兵はあまりにも少ない』
ハルバートン提督がジオン本国からの脱出に成功し、全地球規模の演説を行なったのだ。
演説の内容は連合以上にジオン軍も疲弊していることであった。
結局、この「ジオンに兵無し」演説により連合軍首脳部は抗戦継続を決意する。
251 :
51:2006/10/31(火) 23:26:18 ID:???
4.
南極での会合が終わりを迎える中、ソロモンでの戦いも終局に向かいつつあった。
「くっ! パワー負けだとっ!!」
クルーゼは重斬刀とザクとの鍔迫り合いによって、ザクの出力がジンを上回っているのを感じた。
先程から押し切ろうとしても押し返せないのだ。
元々ジンとザクは同スペックと思われていたのだが、実際には火力も装甲も出力さえもジンを
上回っている。クルーゼは持ち前の技量の高さで難なくザクを撃墜していたが他のパイロット達
は苦戦を強いられていた。そして自身も目の前の真紅のザクに押されている。
「しまった!!」
一瞬の隙を見逃さなかった真紅の機体がジンをはじき返すと、そのまま体当たりを行なう。
ザクの肩にはタックルの為のショルダーアーマーが付いているためジンへのダメージは計り知れない。
クルーゼは必死で体勢を立て直すが時すでに遅く、目の前にはザクが銃口を突きつけていた。
(バカな……私がこんな所で……望みもかなえられぬまま死ぬというのか……)
信じられないという疑念と絶望の中クルーゼは死を覚悟した。その刹那、ザフト艦隊から
信号弾が上がる。それは撤退の合図であった。だが、クルーゼには関係なかった。自分はこれから
撃たれるのだ。思っていたその時――
『聞こえるかザフトのパイロット』
真紅のザクが通信を入れてきたのだ。
『さっさと行きな』
252 :
51:2006/10/31(火) 23:27:36 ID:???
信じられない言葉にクルーゼは思わず答える。
「見逃すというのか!?」
『そっちが撤退信号が出したってことは俺達の勝ちだ』
たしかにソロモンを攻めきれていない以上ジオンの勝利である。
『大尉ッ!』
『おう、今行く……じゃ、そういうことだから』
言うと、真紅のザクは銃を下げ身を翻してソロモンのある方向へ去ってしまう。
クルーゼはその光景を唖然と見ていたが、次第に怒りがこみ上げてきた。
(殺す価値すらないというのか……)
屈辱に身を震わせ真紅のMSが去っていった方向を見る。
(赤い彗星……私を生かしたことを後悔させてやる)
こうして「ソロモン攻防戦」はザフトの敗退で幕を閉じた。
だがこの戦闘でジオンは、ザフトの脅威の科学力を知ることになる。
253 :
51:2006/10/31(火) 23:28:40 ID:???
5.
ギレンは報告書に目を通し終えると独り考え込んだ。何故なら、この日はジオンにとっては
厄日とも言えたのだから。
「ハルバートンのことはいい、奴が戻ったところで大勢は変わらん」
ハルバートンの脱走は想定外だったが、MSがあるジオンの有利は変わらない。むしろ、
以前計画していた地球侵攻作戦を実行にうつし、徹底的に連合を叩いてやろうと考えたのだ。
しかしソロモン攻防戦での報告書を読むと、作戦を根本から練り直さなければならなくなる。
――ニュートロンジャマー
この装置は、全ての核分裂を抑制させてしまう。つまり核ミサイルをはじめとする核兵器、
核分裂炉などは使用不可能となってしまうのだ。ザフトはこの装置を、先の攻防戦で使用した。
先遣隊のザクの動力源である核分裂炉が使用不能となってしまったのである。
ジオン公国のMSは全て核分裂炉を動力源としている。今回は試験的に投入したのだろうが、
もしザフトが本格的に使用するとジオンのMSは只の鉄くずになってしまう。
「致し方あるまい……」
ギレンは現状のMSを分裂炉からバッテリー駆動への変更を決断をした。之により侵攻作戦は
1ヶ月近くも遅れてしまうことになる。
ジオンがMSの改良に躍起になってる間に、ザフトは「オペレーション・ウロボロス」を決行。
地球上にニュートロンジャマーの散布を行なった。これは後に「エイプリル・フール・クライシス」
と呼ばれ、多数の餓死者、凍死者を出す事態となる。
そしてC.E.0070年4月2日、前日のエイプリル・フール・クライシスの混乱に乗じ、オーストラリア
地区のカーペンタリア湾を占領、48時間でカーペンタリア基地を建設し地球侵攻の足がかりとする。
ジオンも4月27日に月面からのマスドライバーでオデッサ基地の対空防衛を弱体化し、5月4日に
資源発掘隊を天然資源の多いカスピ海及び黒海沿岸部、コーカサス地方のオデッサに降下し占領する。
その後はロシア全域と中東へ侵攻し占領する。更にアフリカ大陸へと進むがそこは既にザフトの
領域であった。結局アフリカ北部において、地球方面軍司令ガルマ・ザビ大佐率いる機動部隊と
「砂漠の虎」の異名を持つザフト軍北アフリカ駐留軍司令官アンドリュー・バルトフェルドのバクゥ部隊
が睨み合う形となる。
この三つ巴の戦いは開戦から1年が経っても決着は付くことはなかった。
254 :
51:2006/10/31(火) 23:34:16 ID:???
つづく・・・
設定変更、ザクの動力を変えました。
ちなみにジオンで融合炉自体は出来てます。
ただ小型化が出来てません。
それと地球侵攻作戦が遅れた為に、オデッサ制圧段階でザクJ型が出来上がってます。
一部のエースにはグフ(先行量産型)も与えられています。
そうなるとヘリオポリス崩壊の段階では・・・
ではまた。
プラント落しの被害から日が浅いのに、ザフトはNJ投下やっちまいやがったか…
原作以上に死者が出るな、南米はもう人口は10分の一以下になっちまっただろう。
NJによる無線通信の麻痺で、経済も運輸も大混乱。
乙・ジオン!
ハルバートンをレビルにしたのか・・・
停戦条約はつぶれたみたいだけど、ジオンと連合の間に交戦規定くらいは結ばれたと考えていいのかな?
プラントがこの段階でNJ投下か。
コレは拙い手だろう。
ジオンの攻撃を受けて、弱ってる所にさらに攻撃を仕掛けて連合の恨みを買い
ジオンとの同盟を周りから見れば理不尽極まりない理由で破棄し、攻撃を仕掛けてジオンの恨みを買う。
下手すると恨みは全部プラントに向きかねん。
ジオンが連合と和解する、もしくは停戦・一時共闘する確率って実はありそうなんだよね。
破滅への道の一歩かな・・・
もしかして、赤い人がコーディ?
ちょっと口調が違ったみたいだが、赤い人じゃなくてジョニー・ライデン?
クルーゼがまともに生きそうなフラグが立ったように思えるのは俺だけか。
今回一押し
>ザフトの脅威の科学力
ギャグですなwww
キシリア…真紅の稲妻
ドズル…赤い彗星
クルーゼ見間違えてる
>>256 感情によって、たった一ヶ月で一方的にジオンとの同盟破棄してジオンに宣戦布告、
ユニウス7落しの被害が覚めやらぬこの時期のNJ無差別投下、
これではプラントがユニウス7落しの黒幕だと思われても仕方がないぞ。
下手なコロニーへの攻撃はその残骸によるコロニー落しを誘発する
この考えが根付けばコロニーそのものへ攻撃することに対する抑止になりそうだね
前例があるわけだしNJの投下なんぞよりも有効なプランだと思う
防御の時にのみ使い攻撃する時には停止して核使い放題、ミノ粉との差別のためにもこんなNJの使い方はどうだろう?
>>254今回も乙
ザクの動力は核分裂炉に変えましたか(私もその方が良いと思います)。
後にザフトは自ら核分裂の封印を解くことになるのだろうけど、そのときギレンはどういう感想をもつだろうかな。
ところでクルーゼ君、そいつは人違い。
まあ、彼は間違われるのになれてるはずだが。
「地球の肺」たる、南米の大森林を消失させるって、地球生命の寿命を縮めてると思うんですがんですが(汗
ガンダム本編より、地球環境に対して大打撃じゃないですか!?(滝汗
普通にブルコス穏健派も敵に回したんじゃないでしょうか?
ガルマVSバルドフェルドの戦いか。無能同士が指揮官というのがなんともいえんな。
だからこそ、睨み合いが成立するんだな。
だが無能の度合いで言うと、虎の方に軍配が上がりそうだ。
なにせ戦争は、殲滅戦争以外存在しないと考えてる奴だから。
無能無能言うけど一応ガルマは士官学校主席なんだぞ…多分
ガルマは無能ではないぞ。相手がアムロが乗ったガンダム、それも敵の情報はほとんど無い状態だったから
あれだけ酷く負けたわけで、特段に無能扱いされるようなことはない。
自分の失敗を正面から受け止め、忠告を素直に聞くことが出来る、種世界にはいない男だ。
>265
あとホワイトベースに不意打ちを食らったのは
シャアのせいだしなあ。
オリジンだとガウがキルゾーンに飛び込んできてブライトが慌てて
攻撃目標を変更するシーンもあるし。
つまり、戦況が膠着してるということは、ガルマが学習し成長していることの証拠か。
考えてみりゃ砂漠でバクゥにザクやグフで戦うのは辛すぎる。ドムがいれば楽勝だろうが……
種世界のキャラは一律補正かけないと話にならんぞ。
種世界では名将といわれてる春や虎があのていたらくだし。
トラが勝ってたのはバクゥの性能のお陰じゃね?
>ザフトの脅威の科学力
言い回しはまあギャグだが、まともに考えたら技術水準は
ザフト>「地球連合」>ジオン>「地球連邦」
だろうCE世界のMSは、電池駆動で大電力を要するビーム兵器を景気良く
使いまくる事から、機器の小型化省力化省電力化という方向に対しての格段
のアドバンテージがあると考えられ、最後の最後まで有効な戦力としてMS
にビーム砲を装備できなかったジオンとの差はかなり大きい(MS14系は
機体のハード面はともかく、搭乗員の練成がおいつかずソフト面が駄目だ)
俄かに電池駆動にしても、MSの使用機器が核動力前提の「大食い」なのが
変わらないのだから(電気技術なんてのは、基礎的な技術力工業力が端的に
出るからギレンの決定一つで一朝一夕にどうこうなるレベルの問題ではない)
すぐに腹をすかせるジオンのMSはUC世界でのそれ程のアドバンテージは
なくなる。何より貧乏国家のジオンにはすぐに腹が減るMSへの補給維持
がすぐにも戦略レベルで耐え難いレベルの兵站への負担になってくる筈だ。
一方連合は技術の基礎的な水準は高く戦力化のテンポが少し遅いだけでミラ
コロや光波防御システムなど有益かつUC世界にない独自技術も多い。
これらはザフトもコピったりしたが、戦時に早急にコピーを作りあまつさえ
独自改良まで加えるのは、それだけの技術力だけでなく「製品」にできる
大工業力が必要でこの点ではザフトも決して弱い訳ではない事を実証して
いる(例えばWW2において米のB29をソ連ががコピって戦後すぐ実戦
配備した例があるが、技術力はともかく工業力の弱い日本では到底同じ事
はできなかった)。
だからこそNJ、NJC、ジェネシス、Nスタンピーダーとともかく使える
「超兵器」を次々と連合の先手をうって投入できたのだろうが。
ガルマの敗因は信頼する最も信頼する軍師の裏切り。
学生時代から素性隠して接近されたらいつでも落とされますよ…
ジンレベルのバッテリーは一般レベルで流通だろ。
独自改良なんてあったか?
アクタイオン社はどこへでも売ってくれるぞ。
スルー汁!
ガルマは才能はあったと思うぞ。
士官学校でも次席だったわけだし(主席はシャアだが、ワザとガルマに主席を譲った)。
ドズルみたいな実力主義者が可愛がっていたことから見ても、
親類の情を差し引いても将来性があったんだろう。
大体シャアが凄すぎるから忘れられてるが、シャアもガルマも若干20歳だぞ?
これから経験を積む事が必要な段階で、いきなり指揮官として活躍できるわけないだろう。
お坊ちゃん育ち故の甘ささえ取れれば、かなりいい将軍になりそうだ。
ガルマの本質は才能うんぬんより、あの人の良さだと思われ。
才能、実力があっても兵がついてこなければ将軍として失格だが、
ガルマなら性格的に悪くはないし、兵を無駄にいじめないので兵に好かれるだろう。
実力不足のところは、優秀な参謀、現場指揮官を部下に与えてやって、
彼らに実務をとらせ、最終的な裁量と責任のみをとらせる形の将軍を目指せばガルマはかなりやれるんじゃない?
「あいつこそは俺をも使いこなす将軍となれたであろうものを…」
ってドズル中将も言ってたしね
デギン→隠居
ギレン→国家元首(軍事には関わらず)
ドズル→現場司令官
キシリア→軍政家
ガルマ→軍総司令官
になったらジオン軍はかなりいけるんじゃね?
30倍の国力の差なんてなんのその!・・・・は無理としても。
>>279 全員が団結できたら、という仮定の条件が付くが。
ドズルとガルマは問題ないんだが、ギレンとキシリアに問題有りだな。
デギンをやらなきゃキシリアも、最終手段に訴えんだろうが・・・
≫279
いやいや、ジオンの場合は上の対立が収まってもその下の取り巻き連中(マ・クベやガルシアあたり)のいがみ合いは継続するんじゃないか?
マクベが折角の兵糧を確保しても、
サビ家の内ゲバで敗戦じゃトホホだな。
ネオジオンもグレミーが反乱起こしたり散々だ。
連合が立ち上がれなくなってから、政権潰しに動いラクスのが賢い。
284 :
51:2006/11/03(金) 20:56:54 ID:???
とりあえず第1話・・・
285 :
51:2006/11/03(金) 20:58:01 ID:???
1.
「大尉ー!」
MSのコックピットから呼びかけられ、マリュー・ラミアスは振り返る。テストパイロットである
友人が長い髪をなびかせ怒鳴っている。
「X303のOSチェック行ないますー!」
「お願いね!」
周囲が騒がしいのでマリューも怒鳴った。
ここは“ヘリオポリス”。地球の衛星軌道上、L3宙域にあるスペースコロニーである。
ヘリオポリスはオーブ首長国に属している。この国は連合、プラント、ジオンの三つ巴の戦争に
一切関わらないと中立宣言をした国家だ。
「X105の方はどうしますー!」
「時間がないから搬出後にやるわー!」
このヘリオポリスでは連合が極秘裏に行なっている“G”計画が実行されていた。この計画は
相次ぐ敗戦に危機感を持ったハルバートン提督が責任者となったものである。
その内容はジオンおよびプラントのMSに対抗できるMSとそれを運用する新造艦の開発、製造
であった。この新型兵器は“G”と呼ばれ、これからの戦局において重要な価値を持つものである。
その“G”が完成し、搬出も目の前という段階でマリューは安堵していた。しかし彼女はそれが
まだ早すぎることを知らなかった。
286 :
51:2006/11/03(金) 20:58:56 ID:???
2.
「状況は?」
「強力な電波干渉がザフト艦から発信されています」
パオロ・カシアス中佐はその報告に眉をひそめた。その言葉を意味するのは戦闘行為であることが
明らかな為である。
「中立コロニーに攻め込むとはな……」
「外には護衛の巡洋艦がいます。そう簡単には入れないでしょう」
重苦しい空気の中ナタル・バジルール少尉が言葉を発するがそれは単なる気休めにすぎない。
「アークエンジェルの発進準備に取り掛かれ! “G”の搬入を急がせろ!!」
「了解しました!」
「それから、逃げ遅れた住民がいれば収容するように」
「それはオーブ側がすべきでは?」
パオロの命令にナタルが疑問を投げかける。通常、コロニーには退避シェルターがある。
何かあった場合は住民はそこに避難するはずだからだ。
「それにこの艦は軍の機密……」
「民間人を見殺しにするわけにはいかん」
「……」
「あくまで事情が許すかぎりだよ」
その直後、爆発が起きその爆風によりナタルは吹き飛ばされてしまう。
「少尉ーっ!!」
パオロの叫び声を最後にナタルは意識を失った。
287 :
51:2006/11/03(金) 20:59:50 ID:???
3.
工場区では激しい戦闘が繰り広げられていた。連合軍は応戦しているがザフトのジンによって
潰されていく。この間にザフトはある部隊を潜入させていた。搬出口に近づくと三台のトレーラーが
止まっている。荷台にはそれぞれ1体ずつ、MSとわかる機体が積まれている。
「運べない部品と工場施設は全て破壊だ! 報告では5機あるはずだが、あとの2機はまだ中か?」
「俺とラスティの班で行く。イザーク達はそっちの3機を先に!」
潜入部隊のひとりアスラン・ザラが叫び、ラスティ達に合図する。
「任せよう。各自搭乗したら、すぐに自爆装置を解除!」
イザーク達は、それぞれコックピットに入る。アスランはそれを確認すると工場の搬出口を目指した。
=============================================
4.
同じ時間、ヘリオポリスの住人キラ・ヤマトは金髪の少女と共に格納庫のような空間にたどり着いた。
階下では銃撃戦を繰り広げているようだが、二人はそれよりも目の前にあるものに気をとられていた。
「これ……って……」
巨大な人型のロボット。一目でそれがMSであると分かった。しかしそのMSはジオンやザフトの
MSとは明らかに違う形状である。
「やっぱり地球軍の新型機動兵器……お父様の裏切り者ー!」
隣で少女がなにやら叫んでいたが、キラは退避シェルターを探すことに意識を向けていた。
なんとかシェルターの入り口にたどり着く。
<まだ誰かいるのか?>
「はい。僕と友達もお願いします。開けて下さい」
<二人!?>
「はい」
<もうここはいっぱいなんだ! 左ブロックに37シェルターがあるからそこまでは行けんか?>
キラは左ブロックを見る。そこは銃撃戦の真っ只中であった。しかし考えているヒマはない。
「なら一人だけでもお願いします、女の子なんです」
<分かった。すまん>
「なにを!? 私は!」
「いいから入れ! 僕は向こうへ行く。大丈夫だから。早く!」
キラは少女を無理やりシェルターに入れると扉を閉めた。
288 :
51:2006/11/03(金) 21:00:59 ID:???
5.
「クリス! X303を起動させて!」
キラはその声を聞き階下に目をやると、MSの陰に身を隠しながらライフルを撃つ女性に気づく。
そしてザフト兵が彼女を背後から狙っていることも――
「あ!? 危ない後ろ!」
その声に反応して彼女――マリューは敵兵を撃ち殺す。彼女はキラを見ると目を見開き怒鳴った。
「来い!」
「左ブロックのシェルターに行きます! おかまいなく!」
「あそこはもうドアしかない!」
その言葉に足を止めると、キラはキャットウォークから飛び降りてマリューに駆け寄った。
キラの行動に驚く彼女の背後で連合の兵士がザフト兵を打ち倒す。
「ラスティー! うおおおお!!」
もう一人のザフト兵は叫ぶと、仲間を撃った兵士を撃つ。
「ハマナ!」
マリューがその名を叫んだ瞬間、ザフト兵は振り向きざまに彼女を撃つ。銃弾が彼女の肩に当たった。
ザフト兵はさらに撃とうとするが弾詰まりを起こす。仕方なくナイフを抜き彼女に駆け寄ったその時――
「キラ?」
ザフト兵は思わず声を上げた。キラは驚いてその顔を見る。
「……アスラン?」
それはかつて月で別れた親友のアスラン・ザラであった。
289 :
51:2006/11/03(金) 21:02:58 ID:???
ここまでです
風邪のおかげでシャア登場まで書けなかった・・・
乙!
大体本編どおりの展開ですな。
ここにシャアが絡んだら・・・
GTXシリーズをザフトごと破壊しかねんぞ。
おお、パオロ艦長きましたか
あの名台詞の出番があるのなら種世界の即死じゃなければ死なないの法則で生き残るのか?w
何気にクリスって名前も気になるなぁ
マッケンジー繋がり
これで漫画版ガンダムの展開になったら神
オリジン降臨か!
職人、乙。お体をお大事に。
シャアが来る!なら勘違いしてるクルーゼが目の敵にすると思われ…どうなってしまうのか!(ガチンコ風)w
>>294 ヘリオポリスにミサイル発射
シャア「ヘリオポリスの最後だ!」
「我々にはZAFTと正面から戦って勝つだけの戦力は無い。ならば正面から戦わずにいれば良い」
地球方面軍指令である、ガルマ・ザビの考えは明快である。
本来、ジオン公国が戦うべき相手は連合であり、プラントは横槍を入れてきただけの相手である。
互いに独立を望むスペースノイド同士が殺しあうことほど馬鹿げたことは無い、と
ガルマは考えていたのであった。
しかしながら、実際に武器を構えて対峙している以上、そんな理想論が通ると思うほど
ガルマは楽天的ではなかった。何より、彼は地球に降下したジオン軍人の命を預かる立場である。
己の理想にこだわり、いたずらに兵を殺すこともまたガルマの望むところではなかった。
それにしても、とガルマは思う。
かつてジオン・ダイクンが唱えたジオニズムは、同じく宇宙に出た人類であるコーディネイターにも
当てはまるのだろう。彼らもまた、宇宙に上がったことで得たものがあるはずだ。
だが、今やジオン公国とプラントは不幸なことに戦いを始めてしまっている。
彼もまたブリティッシュ作戦に関わった者として、戦争の勃発と無関係ではない。
ガルマにとって―と言うよりもジオン国民にとって―、ユニウス7を地球に落としたことにより、
プラントの市民があれほど激昂するとは思っていなかった。
ジオンでは、死者は宇宙葬されるのが普通であり、血のバレンタインの犠牲者もまた、
宇宙葬にふされたと考えられていた。
破壊されたコロニーを墓標に見立てるような行為など、思いもよらなかったことなのである。
「……やはり、互いを理解しあうというのは難しいことなのだろうな」
そう考えたところでガルマは思索を打ち切り、今後の戦略を考えることにした。
今の時点では戦い、殺しあうしか互いを理解する手段がないことが、皮肉に思えてならなかった。
勝手に書いてみた。黙殺してくれてかまわない。
これはこれで!
乙だ。
>298‥GJです
そこで虎とは阿吽の呼吸で睨み合い。
とかだとガルマ大物‥。
現在、ユーラシア方面軍は順調に侵攻を続けている。
皮肉なことに、ZAFTの投下したニュートロンジャマーがジオンの侵攻を容易なものとしたのである。
予定よりも少ない被害と短い時間で、ジオン軍はユーラシア大陸北部を占拠しつつあった。
長大な補給線を維持しなければならないが、これについては当面宇宙からの投下で補うしかない。
幸い、穀倉地帯であるウクライナを押さえたことで食料については不安は無くなり、
レアメタル等の金属資源についても、オデッサの鉱山からの採掘は安定している。
「問題はエネルギーか」
大都市ならば核融合発電所を建設すれば事足りる。だが、今必要なのはそれとは比較にならない
小型の(小型とはいえAD世紀の原子力発電所並みの発電量が必要だが)もの、それも多数である。
「それなら、火力発電所を建設すればよろしいでしょう」
ガルマに相談を受けたマ・クベはそう答えた。キシリアがガルマの補佐として送り込んだ男である。
もともとシベリアやウクライナは石炭や石油、天然ガスが豊富である。
石油資源こそ枯渇したが、石炭資源はまだ十分な量が埋蔵されているはずであった。
だが、コロニー国家であるジオンは火力発電所の建造技術のノウハウを持たない。
占領した地域から技術者を徴用して建設するにしろ、公害が発生することは明らかだった。
そんな発電所を大量に建設しなければならないのだ。
「背に腹は変えられないとはいえ、地球をまた痛めつけることになるな」
「ジオンの勝利のためです。致し方ありますまい。
MSのバッテリーの補給だけを目的になさるのでしたら、宇宙から投下すれば十分ですが…」
「その案は却下すると前に言った。それでは占領地の住民にエネルギーを供給できない」
シベリアの冬は過酷だと聞いている。放っておけば多くの住民が凍死してしまうことは明白であり、
それを見過ごすことなど、ガルマには出来なかった。
マ・クベに言わせれば甘い考えではあったが、結局は彼もガルマの考えに賛成した。
もっとも、それはガルマのように人道からではなく、冷徹な思考の道筋の帰結である。
ジオン公国の兵士の数はプラントよりは多いが、連合に比較すれば遥かに少ない。
発電所の建設とエネルギーの供給によって親ジオン住民を増やすことで、
マンパワーをある程度増強できると、彼は踏んだのだ。
いずれにせよ、こうして建設された発電所は、多くの住民の命を救うことになったのである。
あー、全然虎相手の話にならないよー。
次はアフリカが舞台になるとは思うけど、やっぱり虎は出ないかと…
303 :
51:2006/11/05(日) 00:40:36 ID:???
この前は第1話前編
今回は中編・・・
304 :
51:2006/11/05(日) 00:42:33 ID:???
1.
『――父はたぶん、深刻に考えすぎなんだと思う』
『プラントと地球で、戦争になんてならないよ』
『でも、避難しろと言われたら、行かないわけにはいかないし』
『キラもそのうちプラントに来るんだろ?』
――きっとまた会える。そう信じて分かれた二人は思ってもみなかった形で再会した。
言葉もなく立ちつくす二人の隙を突いて、マリューが銃を構える。それに気づいたアスランは
飛びのき、間一髪のところで弾丸を避けた。驚いて振り向いたキラはマリューに体当たりされ、
MSのコックピットに転げ落ちる。
「シートの後ろに!」
言うとシステムを立ち上げる。
「私にだって、動かすぐらい」
キラの意識は外にいるアスランに向けられていた。
(アスラン……いや、そんなまさか)
呆然とするキラを尻目に、マリューはシステムを起動させた。目の前のモニターには文字列が浮かび上がる。
――General
――Unilateral
――Neuro−Link
――Dispersive
――Autonomic
――Maneuver
とっさにキラはその頭文字を拾い上げていた。
「ガ……ン・ダ・ム……?」
305 :
51:2006/11/05(日) 00:44:16 ID:???
2.
シャフトの中でナタルは意識を取り戻した。あたりには血まみれの死体が浮んでいる。ナタルは
何とか冷静さを取り戻すと周囲に注意を払うと自分の後ろに誰かいることに気がつく。振り向くと
彼女の目に写ったのはパオロ艦長であった。
「艦長!」
腕を取り脈を計る。何とか生きているようだが全身を強打しているようだ。
「私を庇ったのか……くっ!!」
パオロを抱きかかえるとナタルは辺りを見回す。
「艦はどうなったんだ……アークエンジェルは!?」
散らばる瓦礫の中に兵士や士官の死体が見える。
「バジルール少尉!?」
ふいに声が上がりナタルは振り向くと数人の兵士がブースを覗き込んでいた。
「ノイマン曹長! 無事だったか!!」
「はい……艦長!!」
「まだ生きている。誰か衛生兵を呼べ。それから艦内に生き残っている者を探し出すんだ」
とにかく今は人手が必要だ。テキパキと兵に指示を出し始めるとパオロが目を開ける。
「艦長!」
「少尉……無事だったか」
「何故……」
私を庇ったのか、ナタルは不思議に思っていた。この艦に配属されて始めて会ったというのに。
「君に何かあったらお父上に申し訳が立たんからな……」
「父が!?」
亡き父のことをパオロが口にしナタルは驚いた。
「それより、艦はどうなった?」
ノイマンの方を振り向くと、彼はスクリーンが起動するのを確認する。
「さすがアークエンジェルだ。これしきのことでは沈まんか」
「しかし港口側の隔壁周辺には瓦礫が密集しています」
完全に閉じ込められた状況にナタルは暗然たる気分になった。
306 :
51:2006/11/05(日) 00:45:14 ID:???
3.
アスランは混乱していた。月で別れた幼なじみが目の前にいたのだ。
(キラ・ヤマト……)
そんなはずはない――首を振りその可能性を振り払おうとした。まさか彼が連合の新型兵器
に関わっているはずがない。
アスランはX303と呼ばれた機体に走り出そうとするが味方のジンから通信が入る。
<アスラン無事か!?>
「ああ、これから機体を奪取する」
<いや、作戦は中止だ!!>
「なんだって!?」
そしてアスランは次の言葉に耳を疑った。
<ザクだ! ジオンのザクが現れたんだ!!>
307 :
51:2006/11/05(日) 00:46:16 ID:???
4.
工場区ではジンとは別のMSがマシンガンを至るところに乱射していた。それはジオン公国の
次期主力機であるMS-06FZ、通称“ザク改”である。
「ジーン退がれ! 強行偵察の限度だ!! これ以上損耗するわけにはいかん!」
そのザク改のパイロットであるデニム曹長は焦っていた。部下のジーン兵長が功を焦り暴走したのだ。
「シャア少佐だって戦場で手柄をたてて出世したんだ!」
「貴様、命令を無視するのか!!」
「敵を叩くには早いほどいいってね!」
言ってジンに銃口を向け発砲する。
「ザフトが何だってんだ!! 手柄立ててやる! あの女を見下してやる!!」
「おい! 少尉に対してその言いようは何だ!」
「なにが少尉だ! 大方少佐に取り入ったんだろうよ!」
「貴様なんてことを……」
やり取りの間もジーンのザク改はジン目掛けて撃ちつづける。しかしどんなに撃っても90mmの
弾丸はそのジンを捕らえることができない。
「畜生! 何で当たらねえ!!」
このジンのパイロットこそ“黄昏の魔弾”の名で知られるミゲル・アイマンであるのを
ジーンは知らなかった。
308 :
51:2006/11/05(日) 00:47:19 ID:???
5.
「ちっ! 新兵か!?」
ミゲルはそのザク改のパイロットは戦いなれていないことに気づいていた。ミゲルにとってその
戦い方は不愉快であり早々に片をつけたかったが、アスランが脱出する時間を稼がなくてはならない。
「こいつは問題ないが向こうにいるもう一機は厄介だな」
デニムの乗る機体は無駄弾を撃たずに狙いを定めて撃ってきている。ナチュラルではあるが熟練兵で
あるのは一目瞭然だ。
そもそもザクとジンでは機体性能に大きな差がある。Nジャマーのおかげでザクの出力はジンと
同レベルにまで落ちたが火力と装甲においてはザクのほうが幾分か上だ。ジンにはコーディネイター
が乗ることで性能差は埋められているのが現状である。その為、ザクのパイロットがコーディネイター
だったり、熟練兵になると厄介な相手になってしまう。
ミゲルはザクとの距離を取ってアスランへ呼びかける。
「まだかアスラン!」
<もう少し……よし! 工場を出た>
「待たせやがって……それじゃあ遠慮はいらんな!!」
ミゲルは重斬刀を抜くと、スロットルを全開にして不愉快なザク改に接近する。ジーンは敵機がいきなり
攻勢に回ったことに動揺した。
「うわあ!」
闇雲にマシンガンを発砲するがそれが当たるはずもなく、ザク改は頭部を重斬刀で斬られてしまう。
メインカメラをやられパニックを起こしたジーンは恥も外聞もなくデニムに助けを求めていた。
「曹長殿! 曹長殿ぉ!!」
「目障りだ!」
重斬刀を引き抜き、ミゲルはそのままザクの胴体を横に斬った。パイロットを失ったザクは動きを止め
そのまま地面に倒れこみ二度と動くことは無かった。
「よくもジーンを!!」
部下の死に激昂したデニムは今にもジンに飛び掛ろうとするその時、そのMSは現れた。
309 :
51:2006/11/05(日) 00:50:25 ID:???
つづく・・・
一応開戦から1年以上経ってるので統合整備計画は実行済みです。
となるともうザクはザク改がほとんどでもうゲルググもでてくる直前くらい?
……連合やばいよ連合、ゲルググ=ガンダムくらいの性能だし
というか、原作と一番の違いはジオン、ザフト共に対MS戦に慣れているってことだと思う。
連邦にしても、連合にしても、対MS戦に不慣れな敵をMSの性能で駆逐していたから、
MS導入と運用ノウハウの遅れは非常に不利な状況だろうな。
つか、統合整備計画はゲルググの初期型が完成した後に始まってるから
どう考えてもすでにゲルググは量産されてるぞ、下手すりゃマリーネや高機動型もな
適応されてるMSは俺の知ってる限りだと
ザク改
リック・ドムU
ゲルググイェーガー
ハイゴッグ
ズゴックエクスペリメント
くらいだったと思う
で、一般兵がもうザク改に乗ってるってことは、連合とザフト束になっても勝てない気が……
資料によっても違うけどだいたいゲルググ≧ガンダムなわけだし
>ゲルググ≧ガンダム
マジで!?
うん、マジで
若干上回る程度だったらしいけどね
ちっと調べてみたら統合整備計画はゲルググ量産後っぽいな
ゲルググイェーガーってベースがゲルググAタイプだし
高機動ザクUに連なる内部機構と、ドムを参考にした分厚い装甲を持つゲルググは存外高い性能を持っている。
運動性は機体構造が流体パルス構造なんで、連邦のフィールドモーター構造に多少遅れを取っていたかもしれないが、
総合整備計画の実施により、フィールドモーターが取り入れられているかもしれない。実際ギャンの時点で導入されていたし。
装甲材の影響で頑強さこそガンダムに劣るものの、あの性能を維持しつつ量産が出来たのは、ジオンのMS技術が優れていた為。
連合とザフト御愁傷様
ゲルググ量産後ならPS装甲のアドバンテージなんてないし
むしろタダのデッドウェイトでしかないし
>>312 ザク改って、稼働時間は短いけど確かゲルググ並の性能を持ってるんだよね?
ザク改に稼動時間延長用のプロペラントタンクを増設し、ビーム兵器使用可能にした
ザク・ハイマニューバとか、リック・ドムUに対艦用ビームバズーカくっつけて、
ビームサーベル装備させたリック・ドムVとかがあったりしたらと妄想が膨らむ。
GJ!!
なんて続きが気になる終わり方ですかもう
統合整備計画後ってことはしばらくしたらガルバルディαが控えてるじゃないですか
あのゲルググ+ギャンのいいとこ取りのMSがでてくるかもしれないなんて連合ザフトにとっては悪夢ですね
>>317 そんなことしなくてもゲルググだけで事足りるぞ
>>318が書いてるようにまだガルバルディαがいるしな
あれまだ一年戦争中なのにNT−1がベースになったジムカスタム並みの性能あるし
まちがえたジムクウェルだっけ
軽量化してリニアシート加えただけの改修機ガルバルディβが
Zの時代でもかなりの高性能機だったことを考えると、GPシリーズなみのオーパーツな性能を持ってるともいえるな
ガルバルディはそこまでオーパーツって訳じゃないと思うぞ。
ぶっちゃけギャンにゲルググの装備持たせて調節したのがガルバルディなわけだし。
ガルバルディの最大の功績だったものは、
フィールド・モーター駆動、セミ・モノコック構造、チタン系装甲、学習型コンピュータ搭載だったこと。
連邦の規格に変えるのに対した改修を必要とせず、それ故ガルバルディβとして採用されてた。
そういった意味で、ガルバルディはジオン版ジムと言える。
>>315 ゲルググはまだ流体パルス構造だよ
ザクの動力パイプが格闘戦時に破壊されることが多かったんで内装式にしたってだけ
フィールドモーター構造なのはギャンでこの2機の技術のいいとこ取りをしたのが、上で書いてあるガルバルディα
>>321 >フィールド・モーター駆動、セミ・モノコック構造、チタン系装甲、学習型コンピュータ搭載
……とんでもない気がするんだが
ジムどころかそれらを採用してないゲルググと同格なガンダムじゃ足元にも及ばないような
まぁ、一言で言うならジオン脅威の科学力ってこった
>>323 まあ、それら全てをジムは持ってるんだがな。
>>307 「女で少尉」て娼婦から転職したと言われる
アノ女(ひと)ですね?
ここは敢えてカジノ詐欺の片棒からの転職といってみる。
ドムやリックドム、推進器に熱核ジェットエンジンに熱核ロケットエンジン積んでるんだよな
動作原理からすると両足に1機ずつ動力炉よりさらに小型の核エンジンを積んでることになるんだろうか?
329 :
51:2006/11/05(日) 10:18:23 ID:???
現段階での設定みたいなの書いたほうがいいかな?
MS設定だけだが・・・
330 :
51:2006/11/05(日) 10:45:19 ID:???
今日投下できんかもしれない
スルーしてもいいですので・・・
ザフト
地上では優勢、宇宙では劣勢
ジン
ザク以下の性能
コーディが乗って性能差を何とかしてる。
シグー
ザクの一歩先をいく機体
装備はジンと変わりないが機動力はザクを大きく上回る
バグゥ
陸戦の鬼。グフでもコイツに勝つは難しい
ディン
どうやって飛んでるんだ?
ともあれ空戦の主力。最近、ガルマのドップに撃ち落されて・・・
331 :
51:2006/11/05(日) 10:47:51 ID:???
ジオン
宇宙では優勢、地上ではザフト相手に攻めあぐねてる
旧ザク
ジオンで始めて造られたMS。核分裂炉が動力。出力だけなら自由なみ
ザクC
旧ザクの改良型で核分裂炉が動力。エースなら正義とそこそこ格闘戦ができる(あくまでそこそこ)
ザクF
ジオンの主力!
バッテリー駆動方式で後はC型と変わらず
ザクJ
陸戦型でオデッサ制圧時に投入された
ザク改
統合整備計画によって製造された
配備はまだ一部の部隊のみ
グフ
地上の主力
グフ・カスタム
指揮官機
イフリート
グフとのコンペに敗れる・・・
それでも史実より配備されてます
ドム
開発不可能!!
Nジャマーの所為で熱核ジェットエンジン使用不能!
融合炉ができれば造れるかもしれんが・・・
ゲルググ
現在開発中
ゴック
初の水陸両用MS
こいつのおかげで黒海、地中海の制海権をとれた
アッガイ
偵察・隠密などなど
ズゴック&ハイゴック
開発中
ジオニック社は儲かってます
ツィマッド社はちょっとヤバイです。
332 :
51:2006/11/05(日) 10:53:01 ID:???
水中MSに関しては太平洋に進出してないので開発が遅れてます。
とりあえずこれだけです。皆さんご意見ご感想を!!
種世界には電磁推進があるじゃないか。
統合整備計画が実施されている、ということはだ。
――もういるわけですな、「あの」ザク頭が。
戦場が限定されているから、アフリカ〜ユーラシア戦線にはジオンの名だたるエースが揃っているわけですな。
宇宙ではジオン海兵隊が……
ドムが開発不可能だってぇー!?
ジオンは早急に融合炉の小型化を進めるべきだな。
ドムさえいればバクゥなんぞにでかい顔させずに済むのに・・・
ディンは「羽があるから飛べる推進」というシステムで飛行しています。
ディンに限らず大抵の種MSは羽があれば飛べます。
おそらく邪神の加護でしょう。
アプサラスを開発し、焼き払えばいいんです!
Wikiの情報どこまで信用して良いのか分からないけど
ジンの本体重量、78.5tもあるってことはC型のザクUよりも重いんだね・・・
空飛ぶディンは37.33t、飛ぶために何を削ってるのか想像したくも無い
GにはまともなOSが積まれているのかな?
連合に鹵獲されたジオンMSもあるだろうし、まともなOSが出来てても不思議じゃないな。
>>337 装甲削って、フレームも肉抜きして…あー、ミニ四駆のホネシャーシ思い出しちまった。
格闘戦をまったく考慮していないのは確実だな。合理的な発想だけど。
あー、でも劇中MSをぶら下げて飛行してたような気がするんだが……
あ〜、達磨になったデュエルを持って飛んでたりもしてたね
アレだけでも何tあるかスタッフは考えて無かったな
ツィマッド社の主力商品って
ドムとゴック以外無いよね?
ギャンとヅタと言う
強力なネタはあるけど。
ゴックの推進器に使われている熱核水流ジェットって同じツィマッド社製なだけに
ドムの熱核ジェットエンジンの転用らしいので元の設定だと拙いかも
もともと推進装置の開発が得意な会社みたいだしジオン脅威の科学力で頑張って欲しいところです
ちなみに他の水陸両用型MSも熱核ロケットや熱核ジェット、熱核水流ジェットを使ってるみたい
ミノフスキー物理学を使った推進機関って一部の例外にしか使われていないし
戦前の民生技術は大差ないだろうから一般的な推進器はCEのものと一緒と考えても良いんじゃないかな?
しかし、改めて解かることだがCE 以外のMSがものすごく核融合に頼ってたわけか
やっぱり小型融合炉を早めに開発したほうが
ここでザクスピードを。
>>344 と言うよりは、あって当然のレベルまで普及してたっつーわけでそ。
下がり杉
上げるな!
「さて、次は北アフリカのZAFTか。目だった動きは無いが、最近小規模な攻撃が頻発しているな。
あちらも、こちらとの大規模な会戦は避けるつもりではあるようだが……解せんな」
「それについては、挑発の意図は無いと見てよろしいかと」
プラントにとっても、まず叩くべきは連合である。
感情的な反発から開戦に至ったものの、プラントの立場はジオン公国に近い。
また、経済的に自立しているジオン公国が、ある程度妥協して連合と手打ちを行えるのとは対照的に、
連合の経済植民地から脱却するためには、連合を完膚無きまでに討っておかなければならないのだ。
中途半端な勝利では、条件無しでの完全な独立を果たすことが不可能だからである。
「ガルマ様同様、アンドリュー・バルトフェルドはそれが見えている男です。
しかし、ガルマ様ほど彼の権限は大きくは無い。それが彼の不幸でしょう。
彼はラウ・ル・クルーゼとは違い、プラントの中枢からは疎まれておりますからな」
「よせ、そう人を持ち上げるものではない。だが、それならばここ最近のZAFTの動きに説明はつくな」
ガルマやマ・クベには信じられないことだが、プラント上層部は連合とジオン相手の二正面作戦を
勝利するつもりでいるとしか思えないのである。
おそらく、バルトフェルドも後ろから突付かれ、形ばかりの攻撃を仕掛けている、といった
ところなのだろう。とは言え、砂漠の虎の二つ名を持つバルトフェルドの攻撃による被害は、
決して無視できるものではなかった。
「バクゥ相手に奇襲されては、グフでも厳しいからな。とはいえ、ルッグンやフリッパーで
戦線全体をカバーするというわけにも行くまい」
正面から戦えば、ジオンの混成部隊とてザフトに劣るものではない。
バクゥは確かに陸の王者だが、濃密な空爆に耐えられるわけではない。
ドップとルッグン、そしてザクの乗ったドダイによってディンを駆逐し、
その後遠距離からの砲撃で足止めされたバクゥをドダイやガウ攻撃空母で破壊する、という
戦闘教義は、実際に勝利を収めていた。虎が正面からの戦闘を回避する理由は、ここにもあった。
「ここは干戈を交えずして、相手に勝つことが上策でしょうな」
「ふむ。何か策があるようだな」
ガルマは、マ・クベを信頼している。彼の忠誠が自分ではなく、その先のキシリアに向けられた
ものであることは十分承知しているが、彼の忠告や提案はどれも傾聴に値した。
己と全く異なる思考法をする、有能な人物は貴重な存在でなのである。
「彼らの補給を切り崩すのです。カーペンタリアは北アフリカからあまりにも遠い。
彼らはアフリカ連合を通して補給を受けていると見て間違いありますまい」
ならば、アフリカ連合を味方につけ、逆にサボタージュさせれば良い。
そうすれば、さしもの砂漠の虎も音を上げることになるだろう。それがマ・クベの案だった。
「なるほど、面白いな。早速実行してくれ。すでにアフリカ連合とパイプを作っているのだろう?」
「ご存知だったのですか」
ガルマの答えにマ・クベは驚いた。
自分の行動は腹心のウラガン以外には知られていないと思っていたからである。
「私も兄上だけでなく、姉上から学ぶこともある。問題が無いから放置した、それでは不十分かな?」
「いえ…敬服いたしました」
本心からの台詞である。虎という名将との戦いが、ガルマを成長させたのであろうか。
キシリア、ドズルという相反する2人の将が、彼の将来を嘱望する理由を垣間見たマ・クベであった。
「それでは、すぐに工作を始めることに致します。吉報をお待ちください」
「少し待ってくれ。さっきの提案に加えて、もう一つ策がある。骨を折ってもらえないだろうか」
執務室から退出しようとするところを呼び止め、指示を与える。
この指示が後に与える小さな、だが重要な影響について、まだ誰も知ることは無かった。
ここのガルマ、士官学校主席卒業は伊達じゃないですな
乙!
ガルマ編も面白いな。
マ・クベも有能だ。(塩沢ボイスが蘇ってくるぜ)
テキストかなんかに溜めて、纏めて投下してもらえるとボリュームがあって良いです。
オーベルシュタインを思い出した。
テキストでまとめて書こうとすると、51さんの設定と齟齬が出るのです。
ドップはディンに勝てるとわかったから上の話ができたわけでして……
あと、上で書いた作戦は、数がジオン>ZAFTでないと実行できないので、
虎さんが本気で全戦力かき集めてやってきたらとても実行できない…という脳内妄想で書いてます。
(だからジオン側も攻めあぐねてる、と)
354 :
353:2006/11/05(日) 23:48:27 ID:???
誰だ こんなところでラインハルトとオーベルシュタインの会話を書いているやつは
いや本当にそのうち ガルマがマ・クベに対して「卿」と呼びそうなところが怖い・・・
結局、赤いのは彗星の人なのか?
それともわざと目立って撃墜されようとする人なのか?
前者なら父親がブルコスなんだからコーディーなのはおかしいような気がするけど
358 :
51:2006/11/06(月) 20:49:27 ID:???
1.
「ご無事ですか大尉!」
X303“イージス”に乗ったクリスチーナ・マッケンジー中尉から通信が入る。
「ええ……クリス、ストライクは戦闘ができないわ。そっちは?」
「OSはインストール済みです。いけます」
ヨタヨタとぎこちない動きをするX105“ストライク”に比べ、紅いMSはスムーズに動いていた。
そんな2機を遠くからみていたデニムは冷静さを取り戻し考える。
(単機ではジンと連合の新型2機を相手にするのは無理だ。それに本来の目的は偵察であり戦果ではない)
デニムはザクの残骸をチラリと見ると――
「すまん、ジーン」
ヘリオポリスから脱出すべく自機を動かした。
一方のミゲルは自分の腕に自信があるのか、単機での捕獲を試みる。
「アレが残りの機体か……おもしろい!」
「く、来る!」
ジンは突撃機銃を発砲し、放たれた76mm弾がイージスを襲う。
「……アウッ!!」
「所詮テストパイロットか!」
重斬刀がイージスに振り下ろされた。
そんな光景を見ていたキラは、たまらずマリューに噛み付く。
「何してるんですか、やられちゃいますよ!」
「大丈夫、ジンのサーベルなどXナンバーには通用しない!」
XナンバーであるイージスとストライクにはPS(フェイズシフト)装甲が導入されている。
この装甲は一定の電流を流して位相転移を起こすことによってあらゆる物理攻撃を無効化するものである。
実際にイージスのPS装甲は重斬刀を弾き返しているが、事情を知らないキラは気が気ではない。
「こんなものに乗ってるんだったら何とかして下さいよ!」
「この機体はまだOSが出来てないの! 仕方ないでしょう!」
キラはマリューの言葉に頭に来たが、モニターに目をやると深呼吸をし決断した。
「……どいてください! はやく!!」
359 :
51:2006/11/06(月) 20:50:13 ID:???
2.
二人が口論している間も戦闘は続く。
クリスは初の実戦で最初は焦ったが、今は冷静にジンの動きを追っていた。
(焦っちゃダメ。落ち着くのよクリス)
イージスの武装は75mm対空自動バルカン砲「イーゲルシュテルン」とビームサーベルしかない。
本来は60mm高エネルギービームライフルを装備しているはずなのだが搬入作業のため取り外されていたのだ。
そうなるとビームサーベルで勝負を決めなければならない。
「一撃で決めなきゃ……」
相手は経験豊富なコーディネイターである。
初めて実戦を経験するナチュラルのクリスでは困難な戦いだ。
クリスは防御に徹し、相手が隙を見せるのを待った。そして――
「いい加減に落ちろっ」
「いま!!」
苛立ちはじめたミゲルの一瞬の隙を狙って、ビームサーベルを抜き放つ。
その一撃はジンを捕らえたはずだった。
「はずした!?」
その瞬間、ミゲルは反射的に重斬刀を構えビームサーベルを受け止めようとしたのだ。
もちろん重斬刀は切断されてしまうが、その所為でビームサーベルがジンに届くのにコンマ数秒遅れた。
それは超人的な反射神経を持つコーディネイターが機体を動かすには十分な時間だった。
「貴様ー! ナチュラルの分際でっ!!」
激昂したミゲルはイージスを踏みつけ、至近距離で突撃機銃を乱射する。
「キャァッ!! こ、このままじゃ!!」
PS装甲があるとはいえ、エネルギーは永久ではない。
数十発の弾丸をうけたイージスは装甲から色が抜け落ち、みるみる暗い鋼の色になってしまう。
「死ねぇ!!」
止めを刺されるまさにその時、もう一つの新型MSストライクがジンに迫った。
「やめろおぉぉっ!」
「なに!? さっきと動きが!!」
勝負は一瞬で決まった。
キラが操るストライクはアーマーシュナイダーをジンに突き刺した。
機能を停止させたジンは糸を切られた人形の様に地面に倒れこんだ。
360 :
51:2006/11/06(月) 20:53:20 ID:???
3.
「デニム曹長が突出した?」
『はい! コロニー内部にジンが侵入し、破壊活動を始めたのです』
ヘリオポリスからほど近い宙域にある小惑星の陰に1隻の軍艦がその身を隠していた。
ジオン公国のムサイ級巡洋艦“ファルメル”である。
『その後ジンと抗戦になり、非常事態とみて自分は脱出したのであります』
「よくやった、スレンダー伍長」
仮面で顔を隠した長身の男。
彼こそが、全世界にその名をとどろかせている赤い彗星ことシャア・アズナブルである。
「連合軍の新型MSは存在するのだな?」
『ハッ!』
「もういい、帰還しろ! 詳しい報告は後で聞く!」
通信を切ると副官のドレン中尉が言う。
「意外でしたな、デニムに兵が押さえられんとは……」
重苦しい空気が漂う。
そんな中、一人の女性士官がブリッジに入ってきた。
「少佐、私の言った通りになりましたね」
シャアに話しかけた女性は、まだ少女のようなあどけなさを残していた。
「あの二人には新型を与えたのだがな」
「あの人は腕が悪かったから」
「手厳しいな、ララァは……」
「でも曹長は生き残りました。少佐のおかげです」
シャアは笑うと、スクリーンに映ったヘリオポリスを眺めた。
「若さゆえのあやまち……か……」
361 :
51:2006/11/06(月) 20:55:01 ID:???
つづく・・・
すみません、3連休中に投下しようと思っていたのに時間がかかりました。
ちょいと補足説明
クリスについて
初めはリュウでした。
でも連邦軍人がパオロにリュウじゃ、死亡キャラを選んでるみたいだったので変更しました。
テストパイロットだし、コンピュータの調整もできるし、バーニィ出したいし・・・
ララァについて
何度も書きますが戦争は1年以上経過しているので・・・
>>361 お疲れ様です。
勝手にガルマネタを書いている者ですが、1年以上戦闘が継続しているということは、
ペズンのMSやEXAM、アプサラスやアシュタロスについてもある程度完成しているということでしょうか?
その他、書いた内容におかしな内容はあるでしょうか。
勝手に三次創作している立場で申し訳ないんですが、教えていただけると幸いです。
GJ!
ララァがこの段階で出てくるとは・・・
しかも、結構毒舌ですな。
AAはイージス・ストライクを守りきりましたか。
戦力に少し余裕が出来た、と思いたいところですが、ザフトはともかくシャア・ララァがいるからなぁ。
やばい気がする。
アーマーシュナイダーがジンの何処に突き刺さったのかが、ちょっとわかりません。
ミゲルが脱出した描写もありませんし、コクピットと解釈してもいいんですかね?
それにしてもミゲル・・・
>「貴様ー! ナチュラルの分際でっ!!」
そんなに簡単に頭に血が上っちゃ底が知れたもんだな。
ジーン二号だな。
投下乙っ!
イージスが残った。
このイージスはまともなOSなのか、クリスだからスムーズに動くのか。
単にストライクが調整未了の様にも読めるけど。
365 :
51:2006/11/06(月) 22:50:11 ID:???
>>362 ありがとうございます。ぜひ続けてください。
ただガルマとアンディは殺さんでください。
設定について考えついたものですが、
イージスについて
ストライクだけではシャアに対抗できないと思いました。
イージスいてもできるとは思えないけど・・・
ペズン計画
劣勢じゃないので提案すらされていない。
マグネット・コーティング技術は無いし、ギャンは出来てないし、ドムは開発不可だし・・・
アプサラス
同上
EXAM、アシュタロスなど
両方ともゲームですよね。
ブルーはやりましたが、コロニーはやってないんですよ。
だからゲーム関係はあまり考えてません・・・
ガルマ関係
まず最初に、ディン>ドタイ+MS>ドップ、です。
だからドップでディンを落したのは凄いことなんですよ!
ちなみにこのディンは捕獲してます。
そのため、とあるグフの発展型に影響を与えてまして・・・(ここまで書けば分かるでしょう?)
ガルマとアンディの戦い
1)ガルマ率いるマゼラアタック大隊とダコスタ率いるザウート部隊がリビア砂漠で戦闘。
2)ザウートは火力はあるが機動性が低いためマゼラアタック大隊の的にされてしまう。
3)アンディのバクゥ部隊到着。機動力を生かした戦術にマゼラアタックはおろかザクでも対抗できず。
4)ジオン軍後退。ザフト軍は追撃するがノイエン・ビッター、ランバ・ラル、デザート・ロンメルらがゲリラ戦を展開し足止めをする。
5)ガルマ本隊はカイロまで後退。リビア砂漠をはさんで膠着状態。
こんな流れですが、バナディーヤが何処なのか分からないので変わるかも・・・
ちなみにラルは毒ガス(オリジン設定)使ってないので普通にいます。
こんなところですね。
あー、するとアッザムやザメルは無いのですな。
デザートザクやザクキャノンはあっていいようですね。
>>366 アッザムは存在するんじゃないか?
あれは元々空中要塞で、
ミノクラで浮いているわけだから。
ミノクラは普通に使っているっしょ?
ディン捕獲できてるなら、それを元にドム作れないかな?
MSを浮かせる浮力が得られるんだから、それを簡略化してホバーにすればいいんだし。
グフフライトタイプかー。
イフリート改も存在してたりして……
ジオンにだってコーディいるしな。
ミノクラはエネルギー(たぶん電力)とかの消費はどんな感じだろう。
消費が大きいとしても、大きい融合炉がアッザムに積めるなら問題ないけどね。
(まあ、逆にアッザムが融合炉を積むサイズで作れれば良いって発想もあり)
これをさらに妄想すると空中給油的発想でアッザムからコード引っ張って電源供給で例のグフが……
> 「所詮テストパイロットか!」
テストパイロットとはペズン教導団と並ぶパイロットのトップエリート集団なんだけど・・・
何故かでは二次創作では訓練兵として扱われる事が多い。 他にはナデシコとか。
まぁガンダムでクリスやコウ、キースなんかの新兵が所属してるからそう思われるんだろうけどね。
テストパイロットってのは試作機の不良部分を事細かに洗い出すのが仕事だから、ベテランの腕利きが選ばれる。
又、試作機は総じて扱い難いんで、そういった意味でも操縦に慣れていないと無理。
>まぁガンダムでクリスやコウ、キースなんかの新兵が所属してるからそう思われるんだろうけどね。
クリスは正確には、テストパイロットではなくMS操縦ができる技術者に過ぎない。開発後間もないMSに基本動作を仕込むのが仕事。
ガンダムNT-1のテストパイロットをやっていたのは、人手不足等による飽くまでも緊急の措置。
コウやキースにしても、実際にテスト機に乗っていたのはバニングやアレンであって、彼ら2人はザクに乗って模擬敵の役目をするのが仕事。
もし、ガトーの襲撃が無くそのままテストが続けられていたらアレン辺りがGP-01に乗っていたと思われる。
実戦でのテストパイロット部隊は外伝のブルーディスティニーを参考にして頂きたい
ユウの部隊はモルモット部隊と言われ損耗率がエラい事になっていた
>ノイエン・ビッター、ランバ・ラル、デザート・ロンメルらがゲリラ戦を展開し足止めをする。
うあああああ想像するだけで無茶苦茶燃えるぅぅぅぅぅぅぅ!
>>362氏書いてくれませんか? 自分で書ければいいんだけど、ちょいと荷が重い……
>>368 そ れ だ !
監督繋がりでいうと、サイバーフォーミュラSINの凰呀はテストドライバーが2名死亡している。
試作機を操縦するってのはこういう事が有りえるので熟練者がテストするんだよね。
ブルーのパイロットもEXAMシステムが起動して生きてるのはユウだけだし。
試作機というより実験機というべきではないかと・・・・
EXAMに関しては、あれは逆に熟練者っていうより使い捨てのコマ探しだからなあ……。
俺が思い浮かぶテストパイロットってセンチネルの教導団、AOZのマーフィー小隊、ザクシリーズのレムおじさんくらいかな
380 :
51:2006/11/07(火) 20:25:50 ID:???
テストパイロットに関しては認識不足でした。
一応、
>前線で戦うミゲルは後方の安全な所でMSを動かしている奴らが嫌い
と考えてみた。
381 :
51:2006/11/07(火) 20:27:32 ID:???
1.
新造艦アークエンジェルのブリッジではナタルとノイマンが口論をしていた。
「艦を発進させるなど! この人員では無理です!」
「そんなことを言っている間に、やるにはどうしたらいいかを考えろ!
モルゲンレーテはまだ戦闘中かもしれんのだぞ!」
起動作業を行ないながらノイマンを叱責する。
「それをこのままここに籠もって、見過ごせとでも言うのか!」
そんな中トノムラ伍長が数名の人員を連れて戻ってきた。
「ご命令どおり、動ける者を連れて参りました!」
「シートに着け! コンピュータの指示通りにやればいい」
ナタルは手を止めると、横になっているパオロに駆け寄った。
「艦長。準備が整いました。次の指示を……」
「少尉……君が艦の指揮を執りたまえ……」
「私がですか!?」
「そうだ……君がやるのだ」
パオロの命令に戸惑うナタル。
「私は……満足に動けん……それに……」
苦しそうな表情で語りかける。
「君の操鑑実習の成績は優秀だ」
「で、ですが……」
「ナタル・バジルール少尉……艦長代行を命じる……」
「……了解しました」
敬礼で答えたナタルは、意を決して艦長席に腰を下ろした。
382 :
51:2006/11/07(火) 20:29:12 ID:???
>「君の操鑑実習の成績は優秀だ」
「君の操艦実習の成績は優秀だ」
ミスった・・・
383 :
51:2006/11/07(火) 20:30:05 ID:???
2.
ジンを倒してホッとしたのも束の間、凄まじい轟音が鳴り響く。
岩盤が崩れ落ちると、土煙の中から白く輝く戦艦アークエンジェルが姿を現す。
「戦艦……コロニーの中に……!?」
キラが戦艦に見とれているその頭上で、白いMS“シグー”がシャフトを破壊し降りてくる。
その後には連合のMA“メビウス・ゼロ”も続いた。
「私がお前を感じるように、お前も私を感じるのか? 不幸な宿縁だな。ムウ・ラ・フラガ」
「貴様! ラウ・ル・クルーゼ!」
ゼロはガンバレルを展開し、四方から発砲する。
シグーはかわしつつガンバレルを落とそうとするが、ムウはそれより早くガンバレルを収納させる。
一進一退の攻防とはこのことだろう。決着がつく気配がない。
「こっちはシャアを落とすために腕を高めてんだ! お前なんかに!!」
「シャア……だと?」
「シャア」という言葉に反応するクルーゼ。
「ふざけるな!! 奴は私の獲物だ!」
「なんだと!?」
「第一、そんなもの(メビウス・ゼロ)で奴を落とせると思うのか! 身の程知らずめ!!」
シャアに恨みでもあるのか、いきなり激昂したクルーゼを尻目にムウは切り返す。
「あいにくだな! こちとらMSに機種転換するんだ! だから――」
言いながらガンバレルを、
「――こんなこともできる!!」
そのままシグーにぶつけた。
「な、なに!?」
あまりに意表をついた攻撃をシグーはまともに食らってしまう。
その隙をついてゼロはリニアガンを放った。
それに気づいたシグーはあわてて避けようとするが弾は左腕を吹き飛ばす。
「ちっ……被弾した。帰投する」
クルーゼは自分の失態に腹が煮えくり返る思いだった。
384 :
51:2006/11/07(火) 20:36:46 ID:???
3.
「つまり巻き込まれちゃったわけね」
場所を近くの公園に移し、キラはクリスに経緯を説明していた。
なぜクリスに話しているかというと、マリューが気絶してしまったのだ。
OSを変えたストライクの動きにより、強いGがかかったのである。
「事情は分かったわ。でもこの機体は軍の最重要機密なの。
申し訳ないけど、しばらくは私達と一緒に行動することになるわね」
「そんな……」
「大丈夫よ! 私が上に掛け合ってみるから、そんなに落ち込まない!」
クリスは、バシッ! とキラの背中を叩く。
「でもさっきのメビウスとシグーの戦闘見た? すごかったわねー! さすがエンデュミオンの鷹っ!!
私が乗ってたこの機体も彼が乗ることになるのよ! すごいでしょ!?」
「はぁ……」
元気付けようと、大げさに話すがキラは落ち込んだままだった。
ただキラは拘束されることに落ち込んでいるわけではない。
(アスラン、だったのかな? でも君が軍人になんて……)
アスランのことを気にしていたのだ。
そんなことを知らずにクリスは、
(ま、まずい! 気まずい……)
385 :
51:2006/11/07(火) 20:38:22 ID:???
微妙な雰囲気の中、一台の車がこちらに近づいてくる。
「トラック?」
荷台には数人の人達が乗っている。
「やっぱりキラだよ!」
「おーい!」
「キラー!」
それはゼミの友人達だった。
「サイ!? トール! ミリアリア! カズィ!」
荷台から降りると皆がキラに駆け寄ってきた。
「よく生きてたな、このヤロー!」
「皆、どうして?」
「退避シェルターに入れなくてさ」
「困ってたところをあの人に拾われたんだ」
「あの人?」
振り向くと、トラックの運転席から女性が降りている。
美しい金髪を肩まで伸ばし、どこか気品の感じられる女性だ。
「お友達?」
「ええ、同じゼミに所属してるキラです」
「キ、キラ・ヤマトです」
突然紹介されたキラは照れながら言った。
「セイラ・マスよ」
386 :
51:2006/11/07(火) 20:40:10 ID:???
第2話前編終了
WBクルーはセイラだけを考えてる
>>380 安全に兵器を使えるのはテストパイロットたちのお陰なのに…
おー、GJ
互いにシャア(クルーゼは誤解ぽいが)に因縁持つムウとクルーゼのこれからの戦いにwktk
そしてセイラさんキター!!
そうだよなぁ。シャアがいるんだからセイラさんもいるよなぁ。
GJ!
セイラさんまで!・・・当然いるわな。
この分じゃアムロもいそうだな。
いないと、シャアがかわいそうだ・・・
投下乙。
セイラさんご登場、そしてイージスはフラガの乗機と判明、と。
変形機体だし、たしかにメビウスになれてるフラガ向きかもしれぬ。
マ・クベに指示を出した後も、ガルマの仕事は終わらない。
運ばれる書類に目を通し、指示を与え、説明を求める。軍隊とは巨大な官僚機構である。
無論、最終決裁権者のガルマまで上がってくる案件は限られたものではあるが、
逆に言えばそれは全て今後を左右するものばかりである。
「ヒルドルブ……ほう、これはいい。バクゥよりも速いのか」
試作モビルタンク、ヒルドルブ。最高走行速度110km、最大射程32kmの30サンチ砲を備えた
巨大戦車である。地球降下作戦前にザクとのコンペに敗れたが、プラントの参戦に伴う情勢の変化から
再度性能試験が――地球で――行われることになった兵器であり、
ZAFTのザウート同様可変機構を持ち(こちらは戦車から半MS形体への変形だが)、
ザクやグフの装備も同時に使用できることも強みであった。
「これがあれば、あの大敗も無かったかもしれないな」
砂漠の虎に挑み、返り討ちにあった記憶が脳裏に蘇る。
積極的に戦いを挑む気は無いが、次に戦う時は負けはしない。
ガルマは知らず拳を握り、決意を新たにした。
「さて、これで今日の予定も終わりか。ようやく一息つけるな」
仕事が終われば、司令官の顔から、少し疲れが目立つものの、年相応の顔に戻る。
彼は地球方面軍の司令官ではあるが、同時に弱冠20歳の青年にすぎない。
だが、最上位者であるガルマには私的な話をする相手すらいないのだ。
そこからくる重圧は、並みのものではなかった。
「せめて、シャアがいてくれればな」
ため息とともに、今は宇宙にいるだろう親友を思い浮かべた。
ただ一人、ザビ家の御曹司であるガルマと対等に付き合ってくれたシャアがいれば、
公私共に頼りになることには疑いは無かった。
しかし、「話し相手が欲しい」といった理由で派遣を要請することが出来るはずも無い。
「話し相手か……イセリナはどうしているだろう」
イセリナ・エッシェンバッハは大西洋連合の大都市、ニューヤーク市長の娘であり、
数年前にオーブで開かれたパーティーで出会って以来、ガルマとは恋中であった。
地球とジオン公国は遠いため、お互い家族に隠れて、
ビデオメールのやり取りを交わす程度の間柄ではあったが……
(もっとも、キシリアはそのことを知っていて、逆に便宜を図っていたのであるが)
戦争が終われば、また会える。だが戦争終結のためには連合の中核、大西洋連合を落とす必要がある。
身勝手な考えとは自覚しているが、彼女がいるニューヤークを火の海にすることはしたくなかった。
「そういえば、あの少女は元気だろうか」
カガリ・ユラ・アスハ。彼女のおせっかいな空回りが無ければ、
自分はイセリナと恋仲どころか、話しかけることすら出来なかったのではないか。
戦火と関わりが無くとも、コロニー落としとニュートロンジャマー投下は
オーブにも様々な影響を与えているだろう。せめて息災でいるといいが……
そう思っている相手が、まさか自分のすぐ近くにいるとは、ガルマの考えの及ばないところであった。
乙!
キシリア・・・ガルマに甘すぎだろ!?
不覚にも萌えてしまったじゃないか・・・
ヒルドルブ!ヒルドルブ!
もしかして、ソンネンとゲリラ屋オッサンズ夢の共演が・・・!ワクワクテカテカ
確かに、こいつならバクゥにも勝てる…つーかザメルの最高時速220km/hかよ。速すぎるぞ。
しかし、バクゥの最高時速っていくらだっけ?110km/hなら出せそうな気もするんだが。
ちなみに、ヒルドルブ → ザメルでなく、ヒルドルブ → ライノサラスになります。
問題はバストライナー砲の代わりが見つからんことです。
あー、でも完成する頃はガルマもバルトフェルドも死んじゃうのかー。
>>395 >バストライナー砲の代わり
ローエングリンとか
>>394 あれ、ドムって300km/h位出なかったけ?
あれ〜? 記憶があやふやだから間違ってたらごめん。
>>397 この話の中ではドムは技術的な問題で作られて無いんだよ
熱核ホバーが今のところは駄目だしね
あのグフがモノになるのであれば装甲はともかく機動性ならドム以上の機体に仕上がりそう
宇宙用なら推進器いろいろありそうだしGジェネに出てきた足無しのドム作ってみるとかw
これってアムロは出ないのかな?
コーディネイターとは別にニュータイプがいるというのがここのジオンの思想だが、そうなら元祖ニュータイプのアムロは必要な気もする
でもそうするとアムロvsシャアに他のキャラが呑み込まれて目立たなくなりそうな悪寒
>>401 何をいう。元祖ニュータイプはシャリア=ブルだ。
403 :
51:2006/11/08(水) 21:31:31 ID:???
1.
「ミゲルとの交信が途絶えた!?」
その報告を受けたアデスは、思わず聞き返した。
「間違いないのか!?」
彼はザフトのナスカ級高速戦闘艦“ヴェサリウス”の艦長である。
ヴェサリウスとローラシア級MS搭載艦“ガモフ”の2隻がヘリオポリスを襲撃したのだ。
「“黄昏の魔弾”を失うとはな……」
アデスは俯きながらつぶやいた。
クルーゼ隊には赤服と呼ばれる優秀なパイロットがそろっている。
しかし彼らはいずれもアカデミーを出たばかりで実戦経験に乏しかった。
ミゲルは赤服ではないが、戦場で武勲を立て、パーソナルカラーを許された歴戦の戦士である。
彼を失った意味は大きい。
<アデス聞こえるか>
帰還途中のクルーゼから通信が入る。
<全MSにD装備をさせろ>
「D装備ですか?」
アデスは驚いた。D装備は要塞攻略用の最重装備だからだ。
クルーゼの命令に不満を擁きながらも、彼は部下に命令する。
「分かりました。すぐにジンへD装備を!」
「フレドリック艦長」
その時、ブリッジにアスランが入ってくる。
「自分を出撃させてください」
「なんだと? しかし、機体が無いだろう」
「ミゲルのシグーを使わせてください!
自分が“G”が奪取していれば彼は死ななかったかもしれません。仇をとらせてください」
アデスは一瞬迷ったが、アスランの赤服を見て承諾した。
「分かった。許可しよう」
「ありがとうございます」
言うなりブリッジを飛び出す。
(あれは……キラなのか?)
何気にジョージ・グレンも木星帰りだったりするんだが、
この世界だと奴こそファーストニュータイプってことになったりしないよな?
脳だけで生きてるあたり怖いんだけど
405 :
51:2006/11/08(水) 21:34:18 ID:???
2.
自己紹介をすました少年達の心は連合のMSに移っていた。
「しかしすげーなー。キラが動かしてたのか?」
「『ガンダム』? なにそれ?」
「ちょっとー! 見るだけで、乗っちゃダメよ!!」
ストライクのコックピットに入り込もうとしている彼らをクリスが必死に制止する。
「軍人さんも大変ね」
「ええ、まあ……」
和気藹々といったなかでマリューが目を覚ました。
彼女は身を起こし現状を確認すると、慌てて腰にある拳銃を抜きキラ達につきつける。
「その機体から離れなさい!」
「何をするんです! 止めて下さい!」
「助けてもらったことは感謝します。でもあれは軍の重要機密よ。民間人が無闇に触れていいものではないわ」
「た、大尉落ち着いてください」
クリスの制止も聞かず、彼女は断固とした口調で続ける。
「私はマリュー・ラミアス。地球連合軍の将校です。申し訳ないけど、あなた達をこのまま解散させるわけにはいかなくなりました」
「一緒に行動するんだろ。クリスさんに聞いたよ」
「なら話は早いわ。こっちにきなさい……クリス、貴女がいながらこれはなに?」
「すみません、でも!」
「言い訳はいいわ!」
そんな二人の間にセイラが割ってはいった。
「銃をおろしなさい――」
銃をつきつけたマリューにセイラは静かに言う。
「――相手は子供よ」
「関係ないわ。私は開発責任者としてこの機体を任されてるの」
「エリートでいらっしゃるのね」
「!?」
その一言にマリューは眉間にしわを寄せた。
「それは皮肉かしら?」
「別に……でも、もう少し肩の力を抜いてもいいのではない? 大尉さん」
406 :
51:2006/11/08(水) 21:35:38 ID:???
3.
「ラミアス大尉!!」
マリュー達がアークエンジェルに到着すると、アーノルド・ノイマン曹長が駆け寄ってきた。
「ご無事で何よりです」
「あなた達こそ、よくアークエンジェルを守ってくれました」
「その子達は?」
ノイマンはマリューの後ろにいた少年達について尋ねる。
「ヘリオポリスの民間人よ。Xナンバーを目撃してしまった為に一時的に拘束しました。学生と医療ボランティアの方が……」
「医者がいるのですか!? どなたが!?」
ノイマンは慌てて少年達に問いかける。
中からセイラが手を上げて前に出る。
「私です。まだ医者の卵ですが……」
「構いません! すぐブリッジまで来てください!」
「怪我人ですか?」
「艦長が重態なのです」
「待って、衛生兵はどうしたの?」
「それは……とにかくいらしてください」
407 :
51:2006/11/08(水) 21:40:53 ID:???
セイラ達がブリッジに着くとナタルが賢明に指示を出していた。
「大尉! ご無事でしたか」
「ナタル、貴方も……カシアス艦長!」
艦長席の傍らには簡易ベッドがあり、艦長のパオロが横になっていた。
セイラはノイマンに案内され診察に入る。
「何をしている……私のことはいい……」
パオロは軍医の治療を拒否していたのである。
自分に構うよりも、他の怪我人を治療するように命令したのだ。
ただでさえ人員が不足していることもあり、パオロは簡単な応急処置しか行なわれていなかった。
「彼女は兵ではありませんから、その命令は無効です」
ノイマンは屁理屈を言う。
皆が見守る中でセイラは診察を終えた。
「ここでは無理。早くちゃんとした施設でないと」
その言葉は時間が無いことを意味していた。
(やはり早急にアルテミスまで行かなくては)
408 :
51:2006/11/08(水) 21:43:27 ID:???
思考の海に潜ろうとするナタルだったが、横からパイロットスーツ姿の男が声をかけた。
「地球軍第7機動艦隊所属、ムウ・ラ・フラガ大尉だ、よろしく」
「第2宙域、第5特務師団所属、ナタル・バジルール少尉であります」
互いに敬礼して名乗ると、ムウが切り出す。
「こんな時になんだが乗艦許可をもらいたい」
「あ……乗艦を許可します、大尉」
「俺はパイロットになるヒヨっ子達の護衛で来たんだが、連中は?」
ナタルは沈痛な面持ちで首を振る。
「……そうか。だったら、ストライクとイージスは誰が?」
「それは……」
マリューが口を開こうとした時、クルーの一人が声を上げる。
「少尉! またMSです!」
情報分析をしていたトノムラ伍長はさらに続ける。
「ジンの編隊です。シグーもいます」
「ちぃっ! ゼロで出る!」
言ってムウはブリッジを飛び出す。
マリューとナタルは互いの顔を見合わした。
「――ストライクとイージスはまだ外ですか!?」
「ええ、回収している余裕はないわ。自力で合流させましょう」
頷き、ナタルは艦長席に座る。
「アークエンジェル発進準備! 総員、第一戦闘配備!」
409 :
51:2006/11/08(水) 21:45:56 ID:???
つづく
セイラとマリューの会話がなんか微妙だ
アスランの機体はミゲル専用シグーに決定
もちろん色はオレンジです
ちなみシグーはザクに対抗するため史実より量産されてます。
アムロについて
>>386
高機動型ザクはシグーには対抗できそうな気がするですが、どうなんでしょ。
もっとも、勝てたとしても、ザクレロやビグロに勝つのは難しいだろうなぁ。
水中でもグラブロがあるし、ジオンは大型MAに結構シフトしていきそうな気が。
……あー、ララァがいるということはサイコミュザクがいるのか。
エクステンデットの技術をゲットしてジオンで強化人間の量産ですね!
高機動型ザクの中身は半分くらいザクとは別物だからシグーには勝てると思う。
初期型は足周りが複雑すぎて整備性、生産性が悪かったんで生産数も少なかったけど、
改良型のR-1タイプは足のブースターの燃料をカートリッジ式にして改善している。
原作だとリック・ドムの方が手軽な上に火力も高かったけど、種世界だとドムが実用化
されていない現在、高機動型ザクは宇宙戦のメインになりそうだ。
つ リックアッガイ
>>412 改良型はR-1Aだ
初期型がR-1でシン・マツナガが乗ってたのがこれ
R-1Aで有名なのが三連星の乗ってた機体
ディスティニーから出せそうなキャラも少数ながら居るな
ヒルダ、マーズ、ヘルベルトの新三連星vsマッシュ、オルテガ、ガイアの本家三連星対決とか
ハイネvsラルの新旧ザクとは違うのだよ対決等
個人的には見てみたいな
R-2ってほとんどプロトゲルググなんだっけ?
R-2は性能的にはビーム兵器が使えないゲルググみたいなもんじゃないか?
R-3なんかになると外見からしてまるっきりゲルググだし
>>395 バストライナー入手前ならバストライナーじゃなく
200mmキャノン砲を装備しているライノサラスA型で良くないか?
>ゲルググ
Sugeeeeeeeee!!!!!!!!
高機動型ザクってかなり強いんじゃん
フルバレットザク
元々はゲルググの開発が滞っている為の繋ぎのMSとして造られたからね。
ゲルググ開発の過渡期のMSだから似ているのは当たり前としては当たり前かな。
コンペではリック・ドムに負けたけど性能は高いよ。
R型ザクの問題になったのはコストと整備効率が悪化したことだからね
R-2なんか4機しか作られなかったくらいだし
まあドムとリックドム、生産ラインの大半を共用できたのも強みなんだろうけど
種死のドムもどきはどうやって浮いてるんだろ?
やっぱり、負債の過誤を受けて腐力で浮いているだろうか?
R型のザクって、レムのおっちゃんが体を張って作ったんでしたっけ?
ドムが作れなかったらギャンの開発速まらないか
量産されたギャン見てー
>>421 種のスラスターがなんなのかまだわかってないからなぁ
エールストライクは超伝導推進らしいけど、それじゃ宇宙は動けないはずだし
適当に決めて細かいところ考えてないのが良くわかるぜ
超伝導推進がどうのってのは水中戦やるときに出たんだっけ?
あの時は何もつけないかソードだった気がするんだか
>>427 そう、そんときエールは水中でも使えるっていう設定がでた
たしかプラモの箱んとこに説明があったはず
設定上ではXナンバーのスラスターは全部超伝導推進ってことになるんだが、宇宙で動けねえよそれじゃww
いっそのことドムを超電磁推進にしてしまえ
種はアレだ
ノリと勢いと厨くさいカッコよさで設定がなりたってるからw
>>428 プラズマジェット推進にしとけばなぁ
宇宙でも地上でも使えてバッテリー駆動、しかも地上では推進剤の水素いらず
水素は海水から精製できるから世界観にぴったりだったのに
そんな夢のような推進システム本当に存在するの?
>>432 存在する
種世界は核パルス発電に失敗してるけどこれなら簡単に作れる
燃料(液体水素)にX線レーザーぶち当ててプラズマ化させ推進力にする
地上では燃料の代わりに空気や海水でもいけるというこのすばらしさ
それなら地上はバッテリーだけでいけるな
>>433 そうなんだ、知らなかった
でも核融合炉が完成してるんなら、これ使わなくてもいいはずなんだがな
プラズマジェット推進ってレーザー核融合の出来損ないみたいなもんだし
438 :
51:2006/11/09(木) 21:34:12 ID:???
今回は短いけど・・・・・・投下します。
439 :
51:2006/11/09(木) 21:35:05 ID:???
1.
キラはクリスと共に、MSを使い破壊されたモルゲンレーテから物資を搬入していた。
その二人にジンが突入することを知らされ、迎撃を行なうよう命ぜられる。
「なんでですか!? ここは中立なんですよ!」
「さあな。ザフト兵の考えてることなんざ、俺は知らんよ」
キラの問いかけにムウは肩をすくめる。
「俺のゼロと中尉のイージスがオフェンスだ。キラ、だったな。君はアークエンジェルを守れ」
しかしキラは俯いたまま黙っている。
「……自分と同じコーディネイターを撃つことが気になるのか」
「!!」
「安心しな。俺も中尉も、君の素性を話すつもりはないぜ」
連合は基本的にナチュラルが中心の国家である。
それがコーディネイター中心国家のプラントと戦争をしているのだ。
キラの素性が知られたら、拘束される可能性もある。
「君が戦うのは今回だけでいい。後は俺がイージスに乗って、余ったストライクには中尉が乗ってもらうようにする」
クリスもムウの言葉に頷いているが、キラは首を振って叫んだ。
「ぼ、僕は戦争が嫌で、中立のヘリオポリスに来たんです。戦うなんて……」
「いいかキラ! 怖いのは分かる。コーディネイターとはいえ民間人なんだからな。でもザフトはコロニーを破壊するつもりだ。
そうなったら軍人、民間人なんて立場は関係ない! 今ヘリオポリスを守れるのは俺達だけなんだぞ」
「でも、僕は……」
声を震わせるキラに、ムウは語りかけた。
「君はできるだけの力を持ってるだろ? なら、できることをやれよ」
はっとキラは顔を上げると、モニターには優しい表情のムウが写っていた。
核融合炉の莫大な電力を使えば効率とかすごくよくなるからじゃね
レーザーの出力がスラスター推力に直結してるから
441 :
51:2006/11/09(木) 21:38:01 ID:???
2.
上空では進入してきたジンにゼロとイージスが戦っていた。
基本的にゼロのオールレンジ攻撃でジンを釘付けにし、その隙をイージスが撃ち落す戦法だ。
しかしゼロとイージスだけでは全てのジンを落とすことはできず、2機のジンが抜け出した。
それはアークエンジェルを発見すると、艦に向けて大型ミサイルを発射する。
「くっ! 対空砲火!!」
ナタルの指示で弾幕を張るが、ミサイルは次々と迫っていた。
「やめろおぉぉ!」
キラは迫り来るミサイルを57ミリ高エネルギービームライフルで撃ち落す。
そして銃口をジンに向けると、迷わず引き金を引いた。
その一撃はジンの胴体を貫き爆発する。
「なに!?」
僚機を一撃でやられたことに動揺するザフト兵。
その隙を、キラは見逃さなかった。
「うわあぁぁぁっ!」
442 :
51:2006/11/09(木) 21:40:14 ID:???
声を上げながら、アサルトナイフを抜くとジンの頭部に突き刺し、離れ際にライフルを一発撃ってもう1機のジンを撃破する。
息衝ぐ暇もなく、別のMSがストライクに迫る。
そのMSは先刻ゼロと戦っていたMSとは違い、オレンジに塗装されたものだった。
<キラ! キラ・ヤマト!>
「アスラン! アスラン・ザラ!」
<やはりキラ? キラなのか?>
しばし呆然となるキラであったが、爆発音が鳴り、辺りを見渡すと他のジンがミサイルをヘリオポリス中に撃っている。
コロニーを攻撃するザフトのMSと目の前にいるかつての親友に怒りがこみ上がる。
「なぜ……なぜ君が!?」
<お前こそ! どうしてそんなものに乗っている!?>
アスランの方も真意を問いただそうとするが、
「キラ君!!」
クリスの叫び声と共に轟音が鳴り響きコロニーのシャフトが折り曲がる。
地面に亀裂が入り、空気の流出にが始まる。
そしてそれはストライクの足元にも――
「うあぁぁっ――!」
キラのストライク、そしてアスランのシグーは宇宙に放り出された。
――C.E.0071年1月25日、クルーゼ隊が潜入して約6時間後、ヘリオポリスは崩壊した。
443 :
51:2006/11/09(木) 21:42:49 ID:???
つづく・・・
とりあえずシャアは高機動型ザクに乗ることでFA?
それとシャアの相手誰にするかな・・・
ザフトだと相手になりそうな相手が居ない気がする
ザフト最高部類に入るクルーゼがジョニーらしき人物に抑えこまれているしな
連合製MSのOSがジオンMSのOSをベースで作成されているとしても、こっちも相手が居ないような…
ルース・カッセル&フォルド・ロムフェラーなんかどうだろ
446 :
51:2006/11/09(木) 22:07:24 ID:???
ちなみにシャアを相手にする=ジオンNT部隊を相手にする。
ですので・・・
51氏GJ!
NT部隊って、シャア、ララァ、シャリア・ブル、小説版を含むならクスコ・アル、ルロイ・ギリアム位か?
∩( ´Α`)< 先生、勝てそうな部隊いないっすよ?
マリオンはー?
小説版て…シャリア・ブルはシャアより強かった気が…
>>445の2人に加えてユウ・カジマ、シロー・アマダ、
ジェームス・A・アーノルド、チャールズ・S・サインツ
で、実験機試作機部隊とか
マリオンは51氏がゲームの事は考えてないらしいから除外してた
連合は連邦から梃入れできるが、ザフトは梃入れできる連中が少ない
サーペントテイルをザフトが雇っても焼け石に水か?
ニュータイプ部隊がいる → シャアの目的は復讐から人の確信を見ることへ → ガルマ死なない?
ザフトには自分の所属する部隊は必ず自分以外全滅し、自分だけは必ず生き残る男ドクターがいる!
しかもコンピュータを外科手術できる凄腕だ。
ザフトと連合が同盟でも組まない限りジオンに太刀打ちできんぞこれは
地球侵攻ちょっと遅らせて制宙圏を掌握してザフトの部隊を地上に降ろさないようにすれば
地上のザフトは干上がったも同然になるから虎もあっさりやれるんじゃなかろうか
ザフトは一般兵が全員コーディで平均的に強いからバランスはとれるだろう。
ジオン兵の方が兵士としてのの錬度は高いんじゃないか?
操縦うまくてもコーディって連携しないしさ
>>308 の作中にて地の文で説明あるから
性能が同じ機体ならコーディネーターが有利
しかし問題は宇宙ではジオンのMSの方が性能が高いって所だな
さて、ガルマがナイーブな青年の悩みを抱える一方、マ・クベの方も悩みを抱えていた。
――こちらの悩みは実に殺風景で、しかも血と鉄の香りが溢れかえるものであったが。
「また捕虜への暴行事件か。とは言え、ナチュラルの兵士にやらせるわけにもいかんからな……」
戦闘が起きれば、敵味方に捕虜は発生する。ZAFTが相手でも、それは同様である。
問題は、捕虜を収容した後の扱いであった。コーディネイターの身体能力はナチュラルを凌駕する。
ナチュラルの兵士を看守にあてたのでは、暴動が起こった際に対処しきれない可能性がある。
従って、コーディネイターを収容している施設に配属されているのは、ハーフ、クォーターも含めた
コーディネイターであったが、それが最大の問題なのだった。
ブルーコスモスが母体であるジオン公国は、コーディネイター化を認めない。
従ってジオン公国のコーディネイターは、当然のことではあるが、移住してきた者がほとんどである。
――そして、大部分はプラントからの亡命者でもあった。
『コーディネイターは強い同胞愛を持つ』
プラントの市民が好んで使う言葉である、それは確かに正しかった。
だが、全てのコーディネイターを同胞と認めるわけではない、という言葉が欠けていた。
ナチュラルの配偶者を持つ者やハーフコーディネイターは、プラントにとっての同胞ではなかったのだ。
そして、婚姻統制によって結ばれることを許されない者たちも同様に白眼視された。
こうしたプラントの『非国民』たちは、新天地としてジオンへと移住して行ったのである。
また、ジオンとプラントの関係が少なくとも険悪ではなかった時期には、ジオン公国に住む
子供が出来ない第二世代コーディネイターのカップルが、コーディネイトの失敗を理由に
親権を放棄された哀れな子供たちを養子に迎えることも多かった。
こうした背景から、ことジオン公国のコーディネイターやハーフ、クォーターたちの
プラントへの悪感情は、深く根深いものがあった。バレンタインの虐殺に喝采を叫んだ者もいた、
その事実だけでどれだけの憎しみがあったか想像できるであろう。
皮肉なことに、ジオン公国で最もプラントを憎むのは、コーディネイターに連なる者たちなのであった。
そのため、ジオンのコーディネイターたちは最も勇猛果敢に戦う集団であり、味方からは敬意を、
敵からは恐怖と「裏切り者」のレッテルを与えられたのである。
しかし、それは捕虜の監視や管理という職務においては、有害でしかなかった。
「お前らに同胞愛は無いのか」という捕虜の言葉から凄惨なリンチが発生した、
自分の「遺伝上の」親を目の前にして逆上して射殺してしまった…という事件がたびたび発生することに
マ・クベは頭を抱えていたのであった。
「……捕虜交換を具申してみるか」
シノワズリーの壺のコレクション―本当は模倣ではなく本物の北宋の壺が欲しいのだが―を眺めながら、
マ・クベは机の上で一人つぶやいた。
落ち着いてコレクションを鑑賞できる日は、当分先のことになりそうであった。
今回はジオン公国のコーディネイターについて妄想してみたり。
ゲリラ戦は書きたいけど、資料が…
こう言う事情は絶対あったと思うが、種じゃ全然描かれてないからな。
特にハーフはスポットが当ってない。
種はコーディ側に偏ってるからなあ。
なぁ なんでオーベルシュタインが居るんだ? 教えてくれまいか
マ・クベがオーベルシュタインでも全然違和感が無いな。
>>464 勘違いしてはいけない。
オーベルシュタインがここにいるのではなく、ここのマさんが銀英伝に出てるんだ。
あ、納得
>>444 長谷川裕一の外伝漫画の内容が公式に認められた物とすれば、
赤い稲妻は忠誠心こそシャアより低めだけど、
こと任務に関してはシャアより遙かに実直だから。
それを言うならガンダムパイロット列伝を忘れてもらっては困る
アレのジョニーのキシリアへの忠誠心は相当なもんだぞ?
キシリアが別嬪さんだからな
471 :
51:2006/11/10(金) 22:12:38 ID:???
ちょっと書き方を変えてみた。
472 :
51:2006/11/10(金) 22:14:28 ID:???
1.
「よくやったな坊主」
ムウは格納庫に行くと、真っ先にキラに声をかけた。
「ム、ムウさん……」
声はまだ震えていたが、幾分か落ち着きを取り戻している。
ヘリオポリスが崩壊した後、宇宙に押し流されたストライクは自力でアークエンジェルへ帰還した。
その途中、推進部が壊れた救命ポッドを見つけたキラはそれを抱えていた。本来はオーブの救援艇が
保護しに来るのだが、“住民を見殺しにするな”とパオロが命じていた為ナタルはそれを受け入れていた。
「もう怖い思いをしなくていいぞ。後は俺と中尉にまかせろ」
「は、はい」
そう返事をしたものの、キラには複雑な思いがあった。
これでキラはMSに乗らなくていいだろう。機密を見たこともクリスとムウが何とかしてくれそうだし、
自分がコーディネイターであることも黙っていてくれるようだ。しかし、
――やはりキラ? キラなのか?
アスランの声を思い出す。
――どうしてそんなものに乗っている!?
確かにMSに乗り戦うのは嫌だ。しかしここでMSを降りたら、二度とアスランと会えないような気がした。
(アスラン……僕は……)
「キラッ!」
「無事だったんだな!」
友人達が駆寄ってくる。トールは抱きつき、サイは頭を掻き毟ってキラは目を白黒させる。
ほほえましい光景の中、救命ポッドから声が上がった。
「サイーッ!」
紅い髪を束ねた少女はキラ達に近寄る。
(知り合いか……ここはもういいな……)
ムウはその光景を見ると、そっと場を離れた。
473 :
51:2006/11/10(金) 22:15:53 ID:???
2.
その頃ブリッジではナタル達が情報の分析を行なっていた。
「ザフト艦の動きは分かるか?」
「無理です。残骸の中には熱を持つものも多く、これでレーダーも熱探知も……」
「それはザフトも同条件では?」
クリスがナタルは考え込む。
「私としては、ヘリオポリスにいたザクが気になるのですが……周囲にジオン艦は?」
クリスの問いに皆がパル伍長を見るが、彼は首を振った。
「とにかく現状では、あると想定して動くべきでしょう」
「そうね。私もナタルの意見に賛成だわ」
「遅れてスマン」
「大尉、何所へ行っておられたのですか」
「ちょっと格納庫にね……今はどんな状況だ」
ナタルはこれまでの経緯を話した。
「なるほどな。こっちの戦力はストライクにイージス、そしてゼロか
……まあ、パイロットは俺とクリスしかいないからな」
「?……ストライクに乗っていたパイロットはどうしたのですか?」
ナタルの疑問にムウとクリスはぎくりと目を見開く。
(しまった! 説明してなかった!)
とりあえずムウは場を誤魔化し始める。
「降りてもらったよ。オーブの民間人だしな」
「民間人が……しかし普通の人間がGに乗れるものなのですか?」
しかし痛いところをつかれる。
「(やべえな)そ、それはだな……」
「ストライクのOSは初心者用に設定していたのです!!」
傍らのクリスが助け舟に入った。
「殆どがOSのオート任せで、サルでも乗れる状態だったんです!
その名も“マリューおねえさんのMSにのってみよう”ッ!!!」
その言葉に固まるムウ。ナタルは唖然とし、マリューにしてみれば何を言っているのか理解できない。
静寂が辺りを包み、その場にいる全員がマリューの方を向く。
(ちょっ! おまっ! なんつー言い訳をっ!)
(ふええぇぇぇっ! しまったあぁぁぁっ!!)
ムウは頭を抱え、クリスは動揺しまくっていた。
「た、大尉……そんなOSがあるのですか?」
突然、訳の分からない話を振られたマリューは思考がついていかない。ムウはナタルの背後で
気づかれないようにアイコンタクトをとる。それに気ついたマリューは何とか話を合わせようとした。
「あ……え、えっと……!」
とは言っても、“マリューおねえさんのMSにのってみよう”等と言われれば返答に困ってしまう。
『YES』と答えたら、まるで自分がバカみたいだ。それでもムウの必死のジェスチャーによっては観念した。
「……あるわ」
「…………そうですか」
皆の白い視線を受け、マリューは後でクリスをシメることを心に誓った。
474 :
51:2006/11/10(金) 22:17:23 ID:???
「と、とにかくだ! これからどうするかを考えようぜ!」
まずい空気にムウは話をそらす。ナタルは腑に落ちないといった表情だ。
「現状で考えられるのは戦闘、逃走、そして投降だ」
投降、という言葉に皆ぎょっとする。
「それも一つの手ではあるだろ?」
「戦闘は避難民がいる以上避けた方がいいわ」
「逃走するにしても、向こうには高速艦のナスカ級がいます。振り切れるかどうか……」
「投降はありえません。我々の目的は、何としてもMSとこの艦をアラスカへ持ち帰ることです。
そこで、私はアルテミスへの入港を具申致します」
「傘のアルテミスか……」
――アルテミス
ヘリオポリスから近い宙域にある軍事衛星である。所属はユーラシア連邦になるのだが、
制宙権を失った連合にとって唯一の宇宙基地であり、大西洋の艦艇も入港している。
「それに――」
ナタルはチラリとパオロの方を見ると、
「――時間がありません」
パオロはセイラに痛み止めを打たれ、静かに眠っていた。
「そうだな。アルテミスまではおよそ2時間ってとこか。戦闘になるかは運だな」
その一言で議論は終わり、各々が配置に着く。
「デコイ用意。発射と同時に、アルテミスへの航路修正の為、メインエンジンの噴射を行う。
後は艦が発見されるのを防ぐため、慣性航行に移行。第二戦闘配備。艦の制御は最短時間内に留めよ!」
――――つづく
475 :
51:2006/11/10(金) 22:19:44 ID:???
クリスの発言は無視していい
それとこのままだと(対ジオンに関しての)主役はムウになりそうだ・・・
乙です!
なんだか不評みたいですねえ…マがオーベルシュタインみたいだとか色々言われてますし。
自分は設定の辻褄あわせをやるのは得意なのですが、文章書くと地の文過多の銀英伝風になってしまうのです。
もうちょっとなんとかならんか頑張ってみるですよ。
ところで、51様、ジオンのコーディネイターについては、私の書いた内容でよろしいでしょうか。
こういったしょうもないことへの妄想に血道をあげてしまうのが悪い癖なもので…不都合なら指摘していただけると幸いです。
>>477 いやいや、マがオーベルシュタインでもまったく構わんです
自分はこういうの大好きですし、銀英伝風でも味があっていいですよ
479 :
51:2006/11/10(金) 22:49:47 ID:???
問題ありませんが個人差はありますので・・・。
ただ、そうなるとイライジャはジオンに居る可能性も・・・?
私の脳内ではマがオデッサ、ガルマがアフリカと考えてましたが、この際細かい事は気にしません!
>>479 どもです。遅ればせながら、いつも楽しみにさせていただいてます。
ニュータイプ部隊については
プラントのコーディネイター:コーディネイターこそが新たな人類である。まがい物が抹殺すべしということで優先的に狙われる
ジオンのコーディネイター:ジョージ・グレンの理想をかなえる時が来た! 我々が彼らニュータイプとオールドタイプの架け橋となるのだ!
という考え方の違いがあるのではないかと考えてみました。
で、シャア(NT部隊があるということは中佐?)についてはジオンのコーディネイターでも意見がわかれていて
「あいつはニュータイプでもコーディネイターでもないのになんで隊長なんだ!」
「シャア中佐も優れたニュータイプだ。我々は彼を助けるべきなんだ!」
の二派が存在すると妄想したり(シャアの覚醒がララァ死後か以前かで変わるわけですが)。
あと、EXAM開発は「ジオンでは」ない、と考えても良いのでしょうか?
その、実はEXAM開発無しだったらマリオン・ウェルチに地上に来てもらおうかなぁ、と……
482 :
51:2006/11/10(金) 23:11:49 ID:???
>>480 EXAMについて調べてみると、
化に取り残されたオールドタイプは、かつて現人類に滅ぼされた旧人類のようにニュータイプに駆逐されるのではないかという強迫観念である。
危機感を持ったクルスト博士は、オールドタイプでもニュータイプを倒せるシステムの開発に着手する。
とあります。
これはナチュラルとコーディの関係に似ているので、この世界で開発されるかは・・・
個人的には、『ジオン公国が種・種死世界にきたら』なので
U.C.の連邦軍人は士官のみ、パイロット(特にユウの様なエースクラス)は出さない方がいいと思っています。
ジオンはキャラは別だけど
いや不評ではないと思う
484 :
51:2006/11/10(金) 23:20:29 ID:???
つまり、EXAMの開発はされない=イフリート改はない、ということなのですね。
ゲーム『ジオンの系譜』では、マリオン・ウェルチはフラナガン機関に所属していたニュータイプ
(ララァ・スン、シャリア・ブル、クスコ・アルらには遠く及ばない。強化人間にされたレイラ・レイモンドに比べれば遥かに高いが)
なので、登場させても問題ないみたいですね。
もちろん、『地上』なので、戦局を変えたりするような派手な活躍はしないですし、虎を圧倒したりはしません。
51様の邪魔にならない程度に、細々と書かせていただきます。遠慮なくダメだししてください。
所詮、私の作品は三次創作ですから……
関係ない話ですが、シャアは高機動型ザクよりも、試作型ゲルググの方が良いのでは、と。
装備についても、ECAPが未熟なためのビームバズーカ(エネルギーを収束できない)とかで。
これからも頑張ってください。では〜。
プロトタイプゲルググってザクのR-3S?
>>486 確かそうだったと思う
つかR−2型の時点でジェネレータと外装以外はほぼゲルググだけど
>>487 それも、補給将校が他のザクと互換がない部品だらけと知ったら烈火のごとく怒りそうなシロモノだねぇ。
R-2は特別だと思う。
合計4機しか生産されてなく、そのうち1機はエリオット・レム中佐がビーム兵器の試験用に使っていたし。
ノーマルの高機動型ザクでも足回りを中心に互換はあまりなかったりしたんで、そんなに目くじらたてないんじゃない?
R型ザクは全般的に技術試験機的であって実戦向きな機体じゃないからねぇ。
コレ作るんだったらザク上半身+ガトルブースターのドラッツェの方が実戦向き。
整備士の慣れた、枯れた技術だから稼働率高そう。
1回の戦闘毎に脚部の分解整備とか金持ちの道楽じゃないんだから・・・
ドラッツェは生産性と整備性はいいと思うんだが武装がなぁ
ビームサーベルと40mmバルカンだけってのが終わってる
せめてザクマシンガンくらい持たせてやれよと
ドラッツェってある意味MAだよね。
機動性だけなら普通のMSも凌駕してるし。
まあ、火力不足だったのはデラーズ・フリートの物資不足だったからで、
もしジオンが造るようになったらMMP80マシンガンくらい持たせるんじゃない?
それ以前にあの薄い装甲を・・・・・・・・
ドムは核熱ジェットエンジンが作成無理だから出来ないとしても
リック・ドムって作成できないか?
核熱ロケットエンジンの部分を背部スラスターを流用して出来そうなきもするが
リック・ドムはドムのラインが使えるから造った繋ぎの機体だからなあ。
純粋な空間戦闘能力は高機動ザクの方が強いと思う。
>>493 開戦初期ならザクの装甲は十分厚いよ、作中にジンの突撃銃が弾かれる描写があるし。
アフリカの資源が入手できないジオンは少ない労力で戦力増加させる方法としてドラッツェ生産ってのは
有りえると思う。
ドム以外で陸戦能力高いMSって何があるかな
ハイゴックあたりはジェットパックのおかげで強襲できるが基本的に水中用だし
イフリート除くともうケンプファーくらいしかないような
ケンプファーは強襲用で大型スラスターのせいで推進剤を食いまくるから短時間しか運用ができない
グフ・フライトタイプかゲルググを出すしか無いと思うが
>>498 ドラッツェは上半身ザクだから間違ってないと思うが・・・
>>496 理事国はプラントから資源を輸入してたし、種世界って資源は宇宙の方があるんじゃないか?
>>497 グフとドムの中間に位置するイフリート位かな
グフとのコンペに負けて少数生産されているという設定だから
生産ラインはグフに比べると格段に少ないんだろうし
エース専用か指揮官専用と考えたほうがよさそう
503 :
51:2006/11/12(日) 00:32:40 ID:???
ドラッツェか……
どんな武装がいいかな?
504 :
51:2006/11/12(日) 00:35:33 ID:???
3.
艦内の一室でキラと友人達は身を寄せ合っていた。
「俺達……どうなるのかな……」
どうしようもない不安をカズィが口にする。当然だろう。自分達の住処が崩壊し、
親兄弟とは引き離され、生きているか死んでいるのかさえ分からない。“平和の国”
中立国オーブに住んでいた彼らにとって戦争はTVの中の出来事だった。しかし、
その戦争が目の前で行なわれたのである。
「はーい! みんな元気?」
扉が開きクリスが入ってくる。キラ達の様子を見に来たのだ。
「いい知らせよ。後2時間ほどでアルテミスに着くわ。そこでみんな降りてもらうからね」
「本当ですかクリスさん!」
「私が上に掛け合ったんだからね。感謝しなさい」
サイ達はホッと胸をなで下ろす。ただ、キラは違った。
「クリスさん、ザフトはどうなったんです?」
キラはアスランが気になっていた。親友が、またこの艦を襲撃するかもしれないのだ。
そんな心配をよそに、クリスは笑いながら答える。
「大丈夫! さっきの戦闘であらかたジンは落したし、こっちにはMSだって2機あるし……」
「でも連合のMSが何機か奪われたんですよね?」
「問題ないわ。そもそも連合のMSを造ってたのは私達よ。性能は把握してるわ」
そうクリスは言うが、それでもキラの不安は尽きない。
「でも……」
「はいストップ」
キラの口元に指を当てて微笑んだ。
「とにかく、お姉さんを信じなさい」
顔を近づけられキラは赤くなった。
基本的にはザクを踏襲でいいかと
ザク並のコストと装甲で機動力アップ、汎用性ダウン、てのがドラッツェだと思う
506 :
51:2006/11/12(日) 00:36:43 ID:???
<マッケンジー中尉! 至急ブリッジへ!>
艦内アナウンスに、クリスははっと頭を上げる。
「ゴメンね。呼び出されちゃった」
掌を合わせポーズを取りながら、クリスは部屋を後にした。その姿を見送るとキラは更に悩む。
(ザフトが攻めてきたのか? アスランなのかな? 僕はどうしたら……)
相手はコーディネイターだ。性能だってOSを最適化させて向上させるだろう。MSが合っても
アークエンジェルに勝ち目があるとは思えなかった。
(でも僕は戦いたくなんかない……)
しかしコーディネイターである自分が戦えばザフトを退けるかもしれない。
「コラーッ! なに赤くなってんだ!!」
悩んでるキラをトールがからかう。キラはトール達の顔を一人一人見た。
(クリスさんはああ言ってたけど……)
「キラ?」
(やっぱり僕は……)
キラは立ち上がり、仲間達を見回した。
「行って来るよ」
「何言ってんだよキラ」
「僕は……コーディネイターだから」
そう言って、キラは部屋を飛び出した。
507 :
51:2006/11/12(日) 00:37:30 ID:???
4.
クリスがブリッジに着くと皆慌しかった。
「大型の熱量感知! 戦艦のエンジンと思われます。距離200、イエロー3317マーク02チャーリー、進路ゼロシフトゼロ!」
「同方向へ!? 気づかれたの?」
「だがだいぶ遠い」
「目標、本艦を追い抜きます!――艦特定! ナスカ級です!」
「チィ! 先回りして、こっちの頭を抑えるつもりだぞ!」
「ローラシア級は?」
「待って下さい……本艦の後方300に進行する熱源! いつの間に……」
「やられたな」
これはアークエンジェルを挟み撃ちにする形になる。こうなるとローラシア級に追いつかれる、
もしくはエンジンを使って逃走したところをナスカ級が転進してくるのどちらかだ。
「おい! 2隻のデータと宙域図、こっちに出してくれ」
「なにか策が?」
「それは、これから考えるんだよ」
ムウが叫んだその時、ブリッチにキラが入ってくる。
「坊主!?」
キラはムウを見ると、覚悟を決めた。
「僕に、僕にガンダムを使わせてください!」
「貴様何を言っている!?」
「ザフトが来るんですよね。僕が戦います」
「ふざけた事を言うな! 民間人においそれとMSを与えるわけが……」
「僕はコーディネイターです!!」
ついにキラは自分の正体を言ってしまった。
508 :
51:2006/11/12(日) 00:38:41 ID:???
その場にいた兵士たちが一斉に銃を構える。
「僕はMSを動かせます! だから!」
「コーディネイターだと、拘束しろ!!」
複数の兵士がキラを床に倒し押さえつける。これがこの戦争の一つの図式なのだ。
「待て! お前らやめろ!」
「ナタル! やめさせなさい!」
ムウとマリューが止めに入るがナタルも引かない。
「何を言っているのですか!? 相手はコーディネイターなのですよ!!」
興奮冷めやらぬなか、パオロを診ていたセイラが発する。
「皆さん静まりなさい!!」
それは威厳のある一言だった。瞬間ピタリと騒動がやみセイラのほうを振り向く。
「艦長からお話があるそうよ」
見るとパオロは目を開けていた。
「少尉、彼を解放したまえ……」
「しかしっ!!」
「これは命令だ……」
軍人にとって命令は絶対である。ナタルはキラの拘束を解かした。
「キラ……君と言ったね。……話してみなさい」
ゆっくりと、静かな声で語りかける。
「先程も言いましたが、僕はコーディネイターです。だからOSを書き換えてMSを動かしました」
皆が黙ってキラの言葉を聞いている。
「戦いたくはありません。でも、この艦には友達が乗ってます。僕も死にたくはありません。だから……」
「MSに乗せろと言うのか!?」
「少尉……ッ!」
痛みをこらえてナタルを制する。
「艦長!」
「……大……丈夫だ。それより、彼をストライクに乗せたまえ」
「し、しかし彼はコーディネイター……」
パオロはナタルを見据え続ける。
「オーブの民間人だ。ザフトの兵士ではない」
「……了解しました」
「皆、聞いてくれ……状況は切迫している」
苦しそうに身を乗り出し、艦橋にいる全員を見る。
「まずは落ち着こう。そして作戦会議を行なおうではないか」
――――つづく
509 :
51:2006/11/12(日) 00:41:03 ID:???
うーむ。シャアが出てこないね〜。
もう少しで出るので待っててください。
それとシャア&ララァの相手決まりましたので……。
どうも、
>>375でゲリラ戦リクしてた者です。
リビア砂漠のガルマvsバルトフェルド戦、結局自分で書いてみました。
>>365を見て、そのあまりの熱さに創作意欲を抑えられませんでした。
勢いだけでろくに資料も揃えず(wikiは見ました)、悪ノリしまくっていますが、
せっかく書いたので投下させていただきます。
>51様
今回もGJです。キラをかばうパオロ艦長がすごくかっこよかったです。
さて、上記のとおり、私もあなたの作品の3次創作を投下させていただきます。
楽しんでいただければ幸いです。
>>485様
>>461では気を使わせてしまったようで申し訳ありません。
上記のとおり、結局、自分で書いてしまいました。
資料が揃えば書いてみたいとのこと、私もいち読者として読んで見たいです。
書きあがりましたらぜひ投下してください。
第1次リビア会戦 〜ガルマvsバルトフェルド〜
MSの動力炉変更による作戦の遅れを取り戻すべく、破竹の勢いで進撃していたガルマ・ザビ率いるジオン地球方面軍は、ついに
ユーラシアからアフリカへと侵攻した。
しかしこの地には、地球連合軍アフリカ駐留部隊を手も無く蹴散らし、いまや“砂漠の虎”の異名で恐れられるザフト軍北アフリ
カ駐留軍司令官、アンドリュー・バルトフェルドが待ち構えていたのである。
バナディーヤ攻略へ向け、カイロで戦略を練っていたガルマは、ザフト接近の報を受けリビア砂漠へと進軍を開始した。
「“砂漠の虎”……お前はどう見る?」
「そうですな。ガルマ様はどうお考えで?」
質問を質問で返されたガルマは、しばしの黙考の末、小声で自分の考えを述べた。
「正直、分が悪いと考えている。数ではこちらが上回っているが、我々は砂漠を知らなさ過ぎる」
マ・クベはその答えに「ほう…」と内心で唸った。ガルマの考えが彼のそれと同じだったこともあるが、それ以上に、自分だけに聞
こえるよう、わざわざ声を絞ったことについてである。司令官として、味方の士気を落としかねない発言を控える、と言う判断ができ
ていたからだ。
(このお方は、案外化けるかもしれない)
そんな心中をおくびにも出さず、マ・クベはガルマへと、やはり小声で話しかけた。
「私の考えも同じです。今日のところは様子見と考えて、適当なところで引き上げるのがよろしいかと」
当然のことだが、ジオンにもプラントにも砂漠は存在しない。砂漠の陽炎による照準の狂いや、砂地による接地圧の変化など、ジオ
ン軍は進軍しながら調整を試行錯誤するしかなかった。未だ全ての兵器の調整が終わらぬ現状では、砂漠という地形での勝利を重ねて
きたバルトフェルドに対しての勝機は非常に少ないだろう。
ガルマはマ・クベの進言に硬い表情で頷くと、今回の戦略について確認を始めた。
それから1時間後、ガルマの眼前にはザフトの先鋒部隊の姿があった。
「あれは地上戦車か?」
「ザウートと呼ばれるMSです。安定性の高いキャタピラと高い火力で制圧戦を想定しているのでしょう」
「なるほど、あれがザフトの砂漠戦の答えと言うわけか。無限軌道で砂地に対応し、機動力を火力で補う。確かに理に適ってはいるが、
当たらなければどうと言うことは無い。砂漠の虎、噂ほどではないな」
ガルマはふっ、と笑うと、高らかに宣言した。
「ミノフスキー粒子撒布終わり次第、マゼラアタック大隊は攻撃を開始せよ! ドップはアジャイル(戦闘ヘリ)を墜とせ!」
「MS部隊はどういたしますか?」
「敵の旗艦の姿が見えないからな。まだ温存する」
もちろんこの命令は、砂漠戦の調整が終わっていないMSよりも、安定性の高い戦車部隊の方が良いという判断にもよる。
かくして、ガルマとバルトフェルドの長い戦い、その第1ラウンドが始まった。
「ええい、ふざけているのか、ジオンは!」
ザフト先遣隊隊長のダコスタは、そのあまりに一方的な戦いに怒りをあらわにした。
戦いは圧倒的にジオン有利で展開している。
ミノフスキー粒子によってレーダーとロックオンを封じられたザウートは、その最大の武器である火力を事実上封じられ、機動力に
勝るジオンに翻弄されていた。
「裏切り者のジオンめ、舐めるな!」
キャノン砲での攻撃をあきらめ、重突撃機関銃で突貫したザフト兵は、マゼラアタックの「的にしろ」と言わんばかりの、砲塔と一
体化した高いコクピットを狙う。しかしそれは、突如宙へと浮かび上がった砲塔により回避された。そして死角となった頭上から、マ
ゼラトップの175mm無反動砲が襲い掛かる。
「な、なんだそりゃあ〜!?」
それが彼の断末魔となり、また1機のザウートが沈んだ。
砲塔を宙に飛ばせて戦車の頭上を狙うという常識外れの機構を持つマゼラアタックは、相手が動きの鈍く巨大なザウートであることも
幸いし、意外にもその特性を最大に生かして多大な戦果を挙げていた。
ザウート部隊の唯一の希望であった有線制御式ミサイルを持つアジャイルは、空力特性を度外視して広い視界を確保したドップにドッ
グファイトに持ち込まれ、援護もままならず撃墜されていく。
もはや完全に趨勢は決まったかに思われた。
「マ・クベ、指揮を頼む」
ガウ攻撃空母のなかでその様子を見ていたガルマは、おもむろに艦長席から立ち上がるとそう言った。
「ガルマ様何を? すでに大勢は決しました、増援が来る前に手はずどおり引き上げるべきでは」
後退を進言するマ・クベにガルマは前髪をクルクルといじりながら、
「敵の戦力を削っておくに越したことは無い。引き上げはこの部隊を壊滅させてからでも遅くはないさ。それに、私も勝ち戦で敵の1機
も墜としておかないようでは、シャアに笑われてしまうからね」
と言って、ブリッジを出て行ってしまった。
間も無く、専用のドップで出撃したガルマは、すぐにその判断を悔いることになる。バルトフェルド隊旗艦レセップスが、砂塵をあげ
て向かってきたのである。
レセップスの登場によって、戦況は一変していた。かの艦から出撃した4足獣型MSバクゥは、圧倒的なスピードと機動力によってま
たたくまにマゼラアタックを駆逐したのである。何機かのマゼラトップは残っているものの、数分しか飛行能力を維持できないため、遠
からず全滅するであろう。
この事態に慌てて繰り出されたザクとグフは、転倒こそ無かったもののその動きはぎこちなさを隠せず、調整が間に合った機体も、コ
ーディネーターの反応速度とバクゥのスピードについていけず次々と破壊されていった。
また空中においても、機動力と小回りの良さを併せ持つディンの前に、ドップもドダイに乗ったザクもついて行くのが精一杯であった。
「ちぃっ! おふざけでないよ、この犬っころが!」
シーマ・ガラハウが毒づきながらマシンガンでバクゥを狙う。しかし、バクゥはそれをあざ笑うかのように鮮やかにホバーをふかして回
避した。
初期型のバクゥには、ビームサーベルは装備されていない。そのため、バクゥ部隊は常に距離をとってレールガンで狙撃する、アウト
ボクシングのような戦い方を徹底していた。接近してくればまだチャンスはあったものの、その高い機動性を生かした戦い方の前では、
最古参兵のシーマですら翻弄されるしかなかったのだ。
「仕方ない……コッセル、クルト、一旦後退するよ」
言うが早いか、シーマはけん制の弾幕を張りながら下がり始める。
「いいんですかい!?」
「このままじゃいずれやられちまう。まともな指揮官なら、ここいらが引き際だってわかるはずさ。ザビ家の坊ちゃんが何考えてるか知
らないが、それに付き合って無駄死にすることはないよ」
無論、「まともな指揮官」たるマ・クベはすでに撤退の判断を下していた。しかし、これほどの劣勢においてなお、彼らが撤退できない
理由があったのだ。
「だからあの時、引き上げるべきだと言ったのだ!」
マ・クベは歯軋りをしながら、作戦前、わずかでもガルマを認めたことを恥じ、彼の出撃を止められなかった自分を罵った。彼が敬愛す
るキシリアの弟でなかったら、当の昔に適当な理由をつけて見捨てていたかもしれない。
「ガルマ様は!?」
「ダメです! 未だ、敵MSの包囲網に捕らわれています!」
「ええい、あのお坊ちゃんめ……! 何故私は、あれを力づくでも止めなかったのだ!」
マ・クベは苛立ちもあらわに拳を叩きつけた。
ドップで出撃したガルマは、制空権を取り返すべく現れたディンに囲まれていた。専用カラー、そしてなによりザビ家の紋章をつけた
機体に乗るガルマは、ザフトにとって格好の獲物に他ならなかったのだ。
「各機! あの戦闘機は何が何でも捕獲しろ! ……ふ、いけないねえジオンのプリンス君。指揮官が不用意に前線に出るようでは」
「それをわかっていらっしゃるのでしたら、レセップスのブリッジから出ないでください」
自らバクゥに乗って一暴れした後、何事もなく帰還したバルトフェルドのセリフに、かろうじて生還したダコスタが文句を言う。
「そういうなよダコスタ君。自分で戦ってみて初めてわかることもある」
肩をすくめて答えると、バルトフェルドは頭上で展開される空戦に意識を向けた。
ガルマは焦っていた。
士官学校の同期で親友であったシャアは、華々しい戦果とともにトップエースとしての地位を確固なものとしているのに、自分は安全
な後方にいること。
ようやく地球方面軍司令として前線に立つ機会が与えられれば、その実、指揮官としての判断はマ・クベに頼りきりになっていること。
専用機を得ていながら、撃墜数が振るわないこと。
生まれの幸運だけでこの場にいることを、彼は認めたくなかった。だから、独力での手柄を立てたかったのだ。だがその結果、彼と彼
の部隊はかつてない危機に見舞われていた。
「うおおっ!?」
必死で操縦桿を引き、機体を立て直しながら、ガルマはかろうじてディンの重突撃機銃をかわした。そのまま速度を上げて振り切ろう
とするが、すかさず別のディンがその行く手を阻む。ガルマはなんとかガウに帰艦しようとするのだが、それを百も承知のディンはガル
マとガウの間に防衛ラインを引き、帰艦を封じているのだ。一方のガウも、現在はなんとかドダイ使用のザクとドップの残存戦力によっ
て撃沈を免れている状態であり、撤退ならともかくガルマ救助のため前に出るなど自殺行為でしかなかった。
「このままでは……」
ガルマは必死で機体を操っていたが、護衛のドップは1機また1機と数を減らしていき、ついに彼自身も背後を取られてしまった。
「しまった!」
機体を小刻みに振って揺さぶりをかけるが、背後のディンはそれに惑わされること無く散弾銃を構える。振り返ったガルマは、張り出
した風防から、自分を狙った射撃を正面から見ることになった。
(ダメか……ならばせめてザビ家の男として、あの陸上戦艦に一矢報いて……)
スローモーションで迫ってくる散弾を、どこか非現実的な光景のように見ながら、ガルマは悲壮な決意を固める。しかし。
「ガルマ様っ、危ねえーっ!」
ガルマの視界が何かにさえぎられると、轟音とともにそれが火を噴いた。ガルマには、それが自分の護衛の最後の1機だということに
気付くのに、数瞬の間が必要だった。
「た……タナベーっ!」
バーニアに直撃を食らったタナベ機は姿勢を制御できず錐もみに墜ちていく。ガルマはそれを、回避運動も忘れて呆然と見ていた。
部下が死ぬのは初めてではない。士官学校時代の友人が戦死したと聞かされたときも、戦争なのだから仕方がないと割り切ることが出
来ていた。しかし今、自分の目の前で、自分をかばって命を散らした部下の姿を目の当たりにした時、ガルマは、言いようの無い悔しさ
と哀しさと申し訳なさ、そして激しい怒りを感じた。
「すまない……タナベ……すまない」
絞り出すように謝罪の言葉を口にする。そして、憎悪に染まった瞳で目前の敵を睨みつけた。
「貴ィ様ァらーっ!!!!」
――その瞬間、ガルマの頭の中で『ナニカ』がハジケタ。
バーニアを全開にして正面のディンに突撃する。ディンは慌てた風も無く機体を右へ滑らせると、余裕を持ってその突進をかわした…
…つもりだった。
ガルマは左のバーニアのみを全力でふかし、回転しながらもディンを正面に捉え続けた。果たして放たれた機銃は過たずディンを蜂の
巣にする。体勢を立て直して急上昇すると、ループを描いて頭上から急降下しながら1小隊に銃弾の雨を降らせた。素早く散開したディ
ンだったが、逃げ遅れた1機が翼を砕かれて墜落する。動揺したディンに、今度は急上昇しながら真下からの攻撃を加え、破壊する。わ
ずか1分で、3機のディンが撃墜された。
バルトフェルドは、その戦いから目が離せなかった。
「まいったね……まさか彼が、ジオン・ズム・ダイクンが主張した“ニュータイプ”ってやつなのかな?」
「“ニュータイプ”?」
怪訝そうな顔をして尋ねるダコスタに、バルトフェルドは冷や汗を拭いながら、
「冗談だよ。冗談でも言わなきゃやってられないさ。あんな無茶な戦闘機で、ディンがなすすべも無いんだからねえ」
おどけた風に答えたものの、その顔に笑みは無かった。
「一旦引き上げだ、ダコスタ君。これまでの戦果でも、ジオンに与えた損害は充分すぎる。これ以上勝ち戦に泥を塗るべきじゃないよ」
その間にも、ディンは次々にやられていく。すでにガルマを囲んでいた隊は壊滅し、今はガウの攻撃部隊がその猛攻にさらされていた。
「うおおおおおおおおっ!」
今まさにガウを襲わんとしていたディンに狙いを定める。ディンは両手両足を撃ち抜かれバランスを崩しながらも、どうにか飛行して
撤退しようとする。しかし、ガルマはそれを許さなかった。最後の機銃弾が撃ち放たれ、ディンはコクピットを打ち抜かれて停止する。
それは、偶然にもガルマ機回収のため格納庫を開いていたガウの中に墜ちていった。
すかさず消化剤がまかれ、ディンが回収される。続いて推進剤を使い切ったガルマも、そこへ無事着艦したのだった。
ガルマの登場で持ち直したジオン空軍は、ディンを押し返すことに成功した。さらにレセップスから信号弾が上がり、バクゥら地上部
隊も撤退していく。しかし結果は、マゼラアタック大隊は壊滅、MSの損耗率も30%を越え、ドップ部隊もその大半が撃墜と、ジオン
の紛れも無い大敗であった。
ガルマはガウに帰艦すると、緊張と疲労からバッタリと倒れた。マ・クベはそれを聞いて再び頭を抱えたが、粛々と撤退の指示を出し、
ガウをひと足早くカイロへと向かわせた。そして自身は地上のダブデに降り、地上部隊の後退の指揮をとることにした。
「さて、問題は誰をしんがりにするかだが……」
後退の際、最後尾を任されるしんがりは、敵の追撃を抑える最も重要であり、また最も死亡率の高い部隊である。彼は、各中隊から損
傷の少ない部隊を集め、その中から選ぶことにした。
(やれやれ、厄介な役目を押し付けられたもんだね)
シーマはひとりごちると、ブリーフィングルームを見渡した。
早々に後退の判断を下したシーマ隊は、最も損傷の少ない小隊の一つだった。それゆえ、彼女は上司であるアサクラによって、いやお
う無くしんがり部隊に推挙されてしまったのだ。
アサクラの目的はわかっている。部下の手柄を横取りして、自身の出世に利用するつもりだろう。開戦当初からシーマたちを最前線に
派遣し続け、自分は安全な場所でその手柄だけを得ていた男を思い出し、シーマは反吐が出る思いだった。
(もっとも、こいつらの方がマシかっていうと、どうなんだろうね?)
シーマは冷めた目で、自分以外の3人の男を見た。ノイエン・ビッター、ランバ・ラル、デザート・ロンメル。いずれも地球方面軍にその
人あり、といわれる軍人だ。彼らは皆、自ら志願してこの任務に就いている(表向きには、シーマも志願と言うことになっている)。
「では、やはりゲリラ戦を仕掛けて時を稼ぐのが最良と言うことか」
この4人の中では階級が最も上であるビッターが、自然、議長として場をまとめる。
「私も賛成です。真正面から仕掛けても勝ち目がない以上、本隊の盾となるよりは我々から仕掛けるべきかと」
ロンメルが賛成し、ラルは無言で首肯した。
「うむ。シーマ殿はどう思う?」
最後に、ビッターがシーマに意見を求めた。3人の視線が、シーマに集中する。
「反対だね。あたしはあんたたちと違って、自殺願望はないんだよ」
「なんだと!? 貴様、それはどういうことだ! 我らはジオンの理想を実現する礎として、ガルマ様を助けるために……」
「それが自殺願望だってのさ。あたしは、ご立派な理念のために犬死にするつもりはさらさら無いんだよ」
ロンメルが激昂し、シーマが挑発する。見かねて、ビッターが割って入った。
「やめんか! シーマ、理由を聞こう。ゲリラ戦では勝ち目がないということか?」
ビッターの言葉に、シーマは自らの考えを語り始める。
「あの犬っころ(バクゥ)の性能は見ただろう? ザクで相手にならない以上、下手に仕掛けたところで、消耗するのはこっちの方さ。お
まけに機動力でも向こうが上だから、逃げられるとも思えないしね。だいたい、あのだだっ広い砂漠で、どこに隠れて戦おうってのさ」
「なるほど、確かに一理ある」
今までゲリラ戦を主張していたラルがシーマの意見に同調した。これにはビッターもロンメルも驚いたが、ラルは構わず続ける。
「シーマの危惧は、わしも考えてはいた。それを補う策も無論用意してある。だが、“虎”相手では同じ手は何度も通用すまい。やつが
撤退するまで、果たしてそれが持つかはわからん」
ラルは一同を見渡すと、不敵な顔で言った。
「ならば、最初の1戦で決着をつけるというのはどうだ?」
「シーマ」
ブリーフィングを終え、作戦の準備にかかろうとしたシーマは、ラルに呼び止められた。
「礼を言うぞ。お前のおかげで、勝機が見えたわ」
意外なラルの言葉に、シーマは焦ったように答える。
「やめておくれよ、こそばゆい。あたしは、自分が死にたくなかっただけさ」
「そういう視点も、戦場では必要なのだ。お前のような現実的な見方のできるものがな」
そう語るラルを見て、シーマはふと、彼が何故この任務に志願したのか訊いてみたくなった。
「あんたは、なぜ志願したんだい? 正直、こんな任務で生き残れる可能性なんてほとんどないだろう?」
するとラルは、真顔のまま、
「わしの出世は、部下たちの生活の安定に繋がる」
と、言ってのけた。
「は、ははははは! いいね、あんた。ジオンの理想うんたら言い出すヤツよりずっといい」
過酷な戦場で、いつのまにか生き残ることが全てになったシーマとは似て非なる、思いもよらない理由だった。しかしそれゆえ、ラン
バ・ラルという漢が、その俗物的でありながら温かい「戦う理由」が、彼女にはひどくまぶしかった。
(私の上官も、あんたみたいな男だったらね……)
シーマはひときしり笑うと、真面目な顔になって手を差し出した。
「気に入ったよ。あんたの大博打、あたしも一口のらせてもらおうじゃないか。この作戦、絶対に生き残るよ」
「うむ。だが、重要なのは、作戦を成功させられるかどうかだ」
しっかりと釘をさすラルの職業軍人ぶりに苦笑しながら、しかしシーマは固くその手を握った。
ジオン後退の報を聞き、バルトフェルドはすぐさま作戦会議を開いた。
「追撃するんですか!? しかし、我が方の損害も甚大です。ザウートは壊滅しましたし、ディンの数も半分近く減っています」
「ザウートなんて飾りだよ、ダコスタ君。偉い人たちはそれがわかっちゃいない」
鼻で笑いながら、平然と上層部批判をすると、バルトフェルドは続ける。
「バクゥはほぼ無傷だ。そしてバクゥがあれば、我々は砂漠では無敵だ。違うかね?」
自信に満ち溢れた言葉に、その場に居た者が次々とうなずく。
「しかし、またガルマ・ザビが出てきたら……」
ダコスタがさらに言い募る。
「その心配は無いよ。彼を収容したガウはすでに離脱している、今から襲うのは足の遅い地上部隊だ」
バルトフェルドは自身の戦略を説明する。
「まずは敵の数の優位を崩す。そして、地球方面軍をアフリカに釘付けにするんだ。そのあいだに味方が他の拠点を押さえてくれる」
そしてニヤリと笑うと、言った。
「ジオンのヤツラに教えてやろうじゃないか。“砂漠の虎”の恐ろしさをね」
翌朝、負傷者と損傷した機体をバナディーヤへ下がらせると、バルトフェルドは追撃を開始した。
「隊長! レーダーに異常発生。おそらくミノフスキー粒子です」
「来たな」
バルトフェルドはバクゥを出撃させると、先行させた。まもなく、敵MS発見の報告が上がる。
「ザクが2小隊ほど、展開しているようです。敵本隊の姿は見えません」
「待ち伏せ……いや、足止めか。本隊を逃がすために時間を稼ごうという腹か。健気だねぇ」
バルトフェルドは決して敵を軽んじてはいなかった。ジオン地上部隊の名だたるエースたちの情報も得ていたし、伏兵や罠の可能性も
充分に承知していた。
「良し、攻撃を開始しろ。ただし、罠の可能性もある。地雷があるかも知れんから、正面からは行かずに回り込んで挟み撃ちにしたまえ」
だから、並大抵の相手なら、小細工ごと踏み潰してザフトは勝っていたはずだ。
「さあ諸君、戦争をしにいこうか」
彼の敗因は、唯ひとつ。敵が、ジオンの誇るゲリラ戦のプロフェッショナルだと知らなかったことである。
正面を無視して、大きく迂回しながら展開したザフトの姿を見て、ロンメルは皮肉気に笑った。
「さすがに真正面から正々堂々来るほど馬鹿ではないか。だが……」
ニヤリと笑って、手に持ったスイッチを押し込む。
「我々も、貴様らとまともに戦うつもりは無い」
次の瞬間、砂地に埋設された地雷がいっせいに爆発した。
「地雷!?」
目の前で起こった爆発にダコスタが目を見張った。
「落ち着け、ダコスタ君! レセップスを停止されろ! 爆心地は!?」
動揺する副官を叱咤し、バルトフェルドが矢継ぎ早に指示を出す。
「艦正面、及び敵部隊の周囲です。バクゥの展開していた地帯ではありません」
「被害なし……? 暴発か?」
敵の意図を計りかねて怪訝な声を出すダコスタと対照的に、バルトフェルドのそれには焦りが生じていた。
「しまった……! 目くらましか!」
爆発で巻き上げられた砂が視界をさえぎっていた。ミノフスキー粒子の効果で電波が、砂漠の熱で熱反応が封じられている上、信号弾
や光信号による通信も封じられたことになる。
「ダコスタ君、ここは任せる! 全周囲を警戒して、いつでも緊急発進できるよう備えておいてくれ!」
「待ってください、隊長はどこへ!?」
「通信が出来ないなら、直接向こうに行って指揮を取るしかあるまい? バクゥで出る!」
それだけを叫んで、バルトフェルドはブリッジを飛び出した。しかしこのとき、すでに先行したバクゥ部隊は熱砂の蜉蝣の恐怖を味わ
わされてていたのである。
バクゥ隊は、突如起きた爆発と砂煙の前に足を止めていた。異常事態に動揺したこともあるが、未だ爆発していない地雷の存在を警戒
してもいたからである。しかし、高機動性を誇るバクゥにとって、動きが止まると言うことは命取りに他ならなかった。
突如として1機のバクゥの足が捕まれた。わけもわからぬまま引き倒され、混乱するパイロットの目に飛び込んできたのは、鈍く光る
モノアイの光、そして――
「ふふふ、よりどりみどり」
接触回線からの、サディスティックな声だった。
砂の中から現れたのは、砂漠迷彩を施されたザク……ザク・デザートタイプである。しんがり部隊のため、破格の待遇によって供与され
たこの機体は、ジオンの砂漠戦の現時点での切り札の1つだった。
仰向けにされ、無防備になったバクゥの胴にヒートホークを叩きつけて沈黙させると、シーマは素早くクラッカーを投擲し、周囲の
バクゥの出鼻をくじく。そこに、ロンメルたちの集中砲火が加えられた。
持ち味を発揮できないまま沈んでいくバクゥを満足そうに眺めると、シーマはからくも離脱した数機に舌なめずりして向かっていった。
「さあ、ワンちゃんたち、オイタは終わりだよ。おしおきの時間さね……!」
奇襲に冷静さを失ったザフト軍は、攻撃を集中され、次々と撃破されていった。
「始まったな。アコース、コズン、我々も往くぞ」
迷彩シートを剥ぎ取り、半身を砂の中に埋もれてさせていたMSが立ち上がった。その前方には、無防備に横っ腹をさらしたレセップス
の姿がある。先頭に立つ青のグフは、マゼラトップ砲を構えて砂地を駆け出す。
「この風、この肌触りこそ、戦争よ!」
パイロットの太い笑みとともにグフが放った175mm無反動砲が、レセップスの主砲を破壊した。
今まさに格納庫から出撃しようとしたバルトフェルドは、突如襲った振動に動きを止めた。
「どうした、ダコスタ君!」
「伏兵です! 左舷の主砲がとられました! 砂漠迷彩のザクが2機と、青色の新型です!」
その言葉に、バルトフェルドの顔が苦渋に歪んだ。
「“青い巨星”か!」
その名は、ジオンのエースパイロットのなかでも、バルトフェルドが最も警戒していた男だ。単に腕が良いというだけではない、統率
力と戦術眼に優れ、なにより戦場という物を誰よりも知っている男。
「ダコスタ君、僕が発進したらすぐにレセップスを下がらせたまえ! 今残ってるバクゥは借りていく」
言うが早いか、バルトフェルドはレセップス護衛用のバクゥを引き連れてグフへ向かっていく。その間にも、レセップスは激しい砲撃
にさらされ続けていた。
バクゥは、レールガンを斉射してラル隊の動きを止める。ラル隊はすばやくマゼラトップ砲を捨てると、各々の武器を取り出した。
「コズン!」
ラルの声にコズンはザクバズーカを乱射する。もちろん弾速の遅いバズーカはバクゥには通じない。しかし、この攻撃は爆発でバクゥ
の視界を制限し、動きを捉えるのが目的だった。
「アコース、クラッカーだ!」
「了解!」
進路上でクラッカーが炸裂し、バクゥの動きが完全に止まる。そこに、ラルの5連装75mmマシンガンが止めを刺した。
次の獲物をさがすラルの前に、1機のバクゥが突っ込んできた。すれ違いざまに頭を飛ばしてやろうと、グフがヒートサーベルを振る
う。しかし、その一撃は紙一重で受け止められていた。
「むうっ!」
その頭部には、通常のバクゥには無い、サーベルタイガーを思わせる1対の牙があった。プロトタイプラゴゥ、通称バルトフェルド専
用バクゥである。そのことをラルは知らなかったが、しかし、自らの攻撃を受け止めるほどの男は、1人しか思い当たらなかった。
「貴様……“砂漠の虎”か」
「そういうあなたは、“青い巨星”でいいのかな?」
期せずして開かれた接触回線で、2人は『敵』の声を聞いた。
「指揮官がのこのこ出てくるとはな!」
「昨日の君たちの総司令官を真似てみたんだけどね!」
バルトフェルドは軽口を叩くが、その表情に余裕はない。先日の戦いでザクを圧倒したバクゥが、グフにじわじわと押されているのだ。
「なるほど……さすがは新型といったところか……」
「ザクとは違うのだよ! ザクとは!」
勝ち誇ったラルの叫びとともに、バクゥが押し込まれる。バルトフェルドはとっさにその勢いを利用して後方に離脱した。
「く、はずしたか!」
「危ない危ない……ん?」
バルトフェルドはそこで、アラームが鳴っていることに気付いた。バクゥの翼が片翼、真っ二つに断ち切られている。グフを見ると、
右腕から鞭のような物――ヒートロッド――が伸びていることに気付く。
「仕込み武器か。危ないところだった」
「できればここで仕留めたかったが……やはり一筋縄ではいかんか」
2機は一時にらみ合うと、再び戦闘を再開した。
戦いは当初のザフトの思惑を越えて長引いていた。
先の戦いと違い、数に勝るザフトだったが、砂漠の特性を生かし、エース級のパイロットで固められたジオン軍を圧倒するには至らな
い。逆にジオンは、じわじわと劣勢に追い込まれながらも、不敵な笑みを崩さなかった。
「そろそろきつくなってきたねぇ、ロンメル。逃げてもいいかい?」
シーマが、背中合わせに立つザクに接触回線を繋ぐ。
「本当にきつくなるのはこれからだぞ。そろそろのはずだ」
ロンメルが生真面目に答えた。
「ち、お堅いねぇ。せめていたわりの言葉ってものを言えないのかい。だいたい、あたしは死にたがりを助ける趣味は無いよ」
「シーマ!」
シーマの愚痴に、ロンメルが怒りで声を荒げたとき、遠くで三度砂煙が上がった。
「来たぞ」
バルトフェルドとラルは一進一退の攻防を続けていた。
一撃離脱戦法で攻めるバルトフェルドと、その一瞬の交錯にカウンターを狙うラル。その傍らでは、アコースとコズンがバクゥ相手に
ボロボロになりながらも奮戦していた。
「ここまでか。出来れば貴様の首を取りたかったのだがな」
もう幾度目かもわからない鍔迫り合いの最中、ラルが言った。
「その引き際の良さ、感心するけど同時に厄介だね。君のようなタイプにゲリラ戦に持ち込まれたらたまらないからね、悪いけど、逃が
さないよ」
バルトフェルドの答えに、ラルはおかしさを堪えられない、と言う風に笑った。
「くく、何を言っている? 逃げるのは貴様の方だ」
次の瞬間轟いた爆音に、バルトフェルドは慌ててサブモニターを開いた。そこには、爆煙を上げるレセップスの姿があった。
「な!? しまった、まだ伏兵が!」
慌てて引き返そうとして、いつの間にか開いていたレセップスとの距離に愕然とする。一緒にいたバクゥの何機かが、ザクの攻撃をか
いくぐって救援に向かうが、バクゥの速度を持ってしてももはや間に合わないだろう。
「まいったね……戦いに夢中になりすぎて、まんまと誘い出されてしまったってわけか」
歯噛みしながら、バルトフェルドも踵をかえす。ラルは、それを黙って見送った。大将首は惜しいが、彼の部下もそろそろ限界だ。救
援に向かい、後退を開始しなければならなかった。
「我々がここまで苦戦するとは……」
レセップスブリッジで、ダコスタは信じられないものを見る思いだった。無敵を誇ったバクゥが翻弄され、尊敬するバルトフェルドが
たった一人のナチュラルに苦戦している。それは、ありえないことのはずだった。
しかし、彼は気付いていない。彼にとってそれ以上の悪夢が、今まさに牙を剥こうとしていたことを。
「副長!」
オペレーターが切羽詰った声でダコスタを呼んだ。
「どうした!?」
「熱源接近! 陸戦艇クラスです!」
「なんだって!?」
モニターには、カタツムリを思わせる形状の陸戦艇、ギャロップが一直線に向かってくる様が映し出されていた。減速する気配が無い
ことを考えると、その目的は明らかだ。
「特攻する気か!? 弾幕を張れ! 近寄られる前に撃沈するんだ!」
しかし、撃ち放たれた砲撃は対空機銃だけだった。
「左舷! 弾幕薄いぞ! 何をやっているんだ!」
帰ってきたのは、絶望的な言葉だった。
「無理です! 左舷の砲台はほとんどが先ほどのランバ・ラルの攻撃で潰されてしまっています!」
「な……! あれが、布石? 最初から、これを狙っていたと言うのか!?」
ダコスタが恐怖とともにその言葉を叫んだときには、すでにギャロップは目の前だった。
「総員、衝撃に備えろ!」
恐慌状態でその命令を出せただけでも、彼の精神力を褒め称えるべきだろう。果たして、ギャロップはその後部に大量の爆薬を積んだ
カーゴを連結したまま、レセップスに激突した。
例によって砂の中に隠していたギャロップの自動操縦を設定した後、脱出し結果を見届けたビッターは、満足感とともに信号弾を発射
した。作戦完了の合図だ。
煙を上げるレセップスを見上げると、彼は自身のザクをドダイに乗せ、空へと浮かび上がらせた。先ほどの信号弾で、敵はこちらに向
かってくるだろう。あわてて戻ってくるバクゥを突破して味方に合流しなければならない。
正直、難しいだろう。しかしそれでも、作戦の成否は知らせる必要がある。味方には、損耗が激しければ躊躇無く見捨てて脱出するよ
う取り決めてはあるが、さりとて座して死を待つつもりはない。ビッターは静かにスロットルバーを押し込んだ。
バクゥ部隊は、自分たちの旗艦を奇襲したビッターを、親の仇と狙ってくる。その弾幕をかろうじてかわしながら飛んでいくが、やは
り多勢に無勢、ついにドダイが破壊されてしまう。そして、レセップスへ帰艦しようとしていたバクゥの只中に落ちてしまった。
「ここまでか……」
いっそすがすがしい気分でザクマシンガンを構えたビッターだったが、その標的は、背後からの射撃によって破壊された。
「あきらめるのはまだ早いぞ、ビッター」
「ラル!?」
そこにいたのは、やはり後退をしていたラルだった。部下2人とともに敵陣を中央突破してきたのだ。さらに、前方からも無数の弾丸
がバクゥを追い立てる。
「ビッター殿、ご無事ですか?」
「ふん、死にぞこなってたかい、ならさっさと後退するよ。こっちの弾薬も無限じゃないんだ」
「ロンメル、シーマ……お前たちも生き残れたか」
「生き残れるかはこれからじゃないのかい? ビッター殿。さあ、さっさと本隊に合流しなければねえ」
階級が下のシーマの無礼な物言いにもさほど目くじらは立てず、ビッターはうなずいた。バクゥはバルトフェルドの命令もあって、形
勢不利とみて撤退を優先している。その間に、彼らは無事本隊と合流を果たしたのだった。
「やれやれ、見事にやられたねえ」
「申し訳ありません、隊長! 自分がもう少し状況を判断できていれば……」
煙を吹くレセップスを背後に頭を下げるダコスタに、バルトフェルドは手を振って、
「いや、敵の策を読みきれなかった僕の責任だ。てっきり消耗戦を仕掛けてくると思ったからね、まさか“青い巨星”が囮とは思わなか
った」
と、悔しそうに言った。
「レセップスの損害は?」
「動かすのは無理です。本格的な修理が必要ですね。追撃戦の続行は、言うまでもありませんが不可能です」
「だろうね……応急修理を急がせてくれたまえ。なんにせよ、バナディーヤまで戻らないことには話にならない」
「はい」
敬礼をして去っていくダコスタを見送って、バルトフェルドは周囲の兵たちの様子を見る。やはりショックは大きかったようで、あち
こちでひどく落ち込んだ姿が見えた。彼らには、最初から最後まで敵に踊らされたとしか思えなかっただろう。
正確には、後退した時点で余力を残していたのはザフトのほうだった。しかし、敗北感に打ちのめされた彼らに、精神的な余裕は全く
なかった。それに、仮にあそこで殲滅したところで、レセップスが動けなくなった時点で勝者はジオンなのだ。そんな悪あがきをするぐ
らいなら、次の戦場で今度こそ叩きのめす、というほうがバルトフェルドの流儀に合っていた。
「それにしても……」
と、バルトフェルドは、先ほどまで戦っていたジオンの戦士たちのことを思い描いた。
「ハルバートンも、いいかげんなことを言ってくれるものだ。なにが『ジオンに兵なし』だ、あれほどの兵(つわもの)が揃っているって
いうのに」
カイロに帰還したガルマは、疲労とショックで丸1日寝込んだ。
3日目の朝、マ・クベから地上部隊撤退完了の報告を受けたガルマは、見事足止めを成し遂げたビッターらをねぎらうため、すぐに彼ら
を呼び寄せた。
「今回の任務、本当にご苦労だった。諸君らのおかげで、我が軍の損害は最小に抑えられたと言って良いだろう。みな、本当に良くやっ
てくれた」
笑みを浮かべて、1人1人と硬い握手を交わしていく。最初にビッター、次にロンメル、シーマと続き、最後にラルの番になった。
「ランバ・ラル、今回の作戦立案は君だと聞いた。あいかわらず、見事な手並みだな」
「いえ、運が良かっただけです。“虎”が自ら出てきたため、旗艦に出来た隙を突いただけです」
ラルの言葉を謙遜と思ったのか、ガルマは上機嫌で続ける。
「それを実行できたのも諸君らの力だ。私はいい部下を持った」
「それだけ……ですか?」
ラルが低い声で言った。その声にマ・クベはじめその場に居た者が体を固くしたが、ガルマは気にせず答える。
「む? ああ、もちろんこのことは本国にも報告しておく。追って何らかの褒章があ……」
「御免!」
彼は、そのセリフを最後まで言うことが出来なかった。ラルが、いきなりガルマを殴りつけたのである。ビッターは黙ってそれを見つ
め、ロンメルとシーマは驚きのあまり硬直し、そしてマ・クベは顔をしかめたものの何も言わなかった。
「ラ、ラル、何を……?」
「申し訳ございません。しかし、ジオン兵の総意を汲んで、ご無礼を承知で“修正”をさせていただきました」
わけがわからない、という顔をするガルマに、マ・クベが諭すように言った。
「お分かりになりませんか。今回の戦い、ジオンもザフトも、総司令官が不用意に前線に飛び出し、それが原因で負けたのです」
ガルマが出撃しなければ、ジオンは優勢のまま撤退できていただろう。また、バルトフェルドがレセップスに残っていれば、ギャロッ
プの特攻を寸前で察知していた可能性は高い。どちらも、大局を見るべき指揮官が個人の戦いにこだわったがゆえの敗戦だったといえる。
「ガルマ様が成すべきことは戦場で自ら敵を殺すことではなく、大局を見極め、味方を“生かす”ことです。それができて初めて、あな
たは兄上様、姉上様と肩を並べることが出来るのです」
マ・クベの言葉に、ガルマは目の覚める思いだった。同時に、自分のつまらない意地で死なせてしまった、傷つけてしまった兵士たち
に申し訳ない気持ちで一杯になった。
「すまなかった、ラル、そしてマ・クベ。たしかに、私は指揮官としてあまりに軽率だった」
ガルマは素直に頭を下げると、ラルに向き直った。
「そして、ラル。先ほどの修正、身に染みた。私はこの痛みを生涯忘れぬようこの身に刻もう」
「いえ、もったいないお言葉」
がっちりと両手を握り合う二人の間に、マ・クベが割って入る。
「では、ランバ・ラル。総司令官への暴行の処罰についてだが」
「な! マ・クベ、ラルの拳は私を思ってのことだ、それは……」
ガルマはマ・クベの言葉を撤回させようとするが、そんな彼を見るラルとマ・クベの目を見て、すんでのところで思い直した。
どんな理由があれ、軍で上官に暴力を振るうことはあってはならないことだ。1度例外を作れば、そこから軍の規律は崩れてしまう。
それがわかっているからこそ、マ・クベはラルを処罰し、ラルはそれを甘んじて受けようとしているのだ。ならば、司令官としての自分
がするべきことは1つだ。
「ランバ・ラル。いかなる理由があれ、総司令官たる私への暴行を許すわけにはいかない。しかし貴様は今回の作戦において多大な功績
をあげた。それを考慮し、今回は不問とする。ただし、貴様への褒章は無いものと思え」
ガルマの言葉に、ラルは深々と敬礼した。
「は! 寛大なお言葉、ありがとうございます」
ガルマがマ・クベを見ると、彼は静かにうなずいた。
これをきっかけに、地球方面軍総司令官ガルマ・ザビはその才能を開花させていくのだが、それはまた別の作品(お話)である。
to be continued
>>349?
初リアルタイム
まさにGJ!!
長文マジすいません orz
長くなったから前後編にわけて投下しようと思ってたの忘れてたよ……
あ、ラストに
>>349へのリンクがありますが、これは作者のお遊びで
>>485氏の作品とはなんの関係もありませんので。
ガルマの成長を氏の作品の時系列的にあうようにしてみようと書いてはいたんですが、
事後承諾の形になったのは作者のうっかりです。無礼でした。
>>485氏、重ね重ね申し訳ない。
突っ込み、アドバイス等あれば、今後の参考にしたいので是非お願いします。
ゲリラ戦は面白かったが一つだけツッコミを
ガルマの戦闘シーンで種が弾けるっぽい場面があるが、ブルーコスモス穏健派に居たデキンが
溺愛していた息子であるガルマをコーディネートするはずが無い
>>529 種割れはナチュラルもコーディも関係なくできます。
カガリもナチュラルガルマもナチュラル
カガリにできてガルマにできぬわけがない
GJ!
シーマが・・・イイ!!
ベテラン達が格好よすぎるぜ。
それに引き換えバルトフェルド、お前はアホかと。
ガルマが前線に出て失敗したのを見た後なのに前線にでてくるなんて・・・学習しねぇのかコーディは!
ガルマが種割れしたが
>>531が言ってるみたいにカガリに出来るくらいなら
殆どのナチュは種割れできるんじゃないか?
むしろ出来ない方がおかしいような。
>>532 種割れは若い奴ほどできやすいらしい。
>森田繁さんに聞く20の質問
>・タネがハジける基準はある!?
>数値化しているわけではありません。極限状況に追い詰められる、要は火事場の馬鹿力状態ですね。
>コーディネイター、ナチュラルの別なく発現する、人間誰しもが持つ能力です。
>ただ、年配の人にはその描写はありませんから、若者の未来とイメージ的にはリンクしてますね。
51氏 GJです。
セイラさんの一喝で軍人の動きを止めるってのは生まれ持ったカリスマなんでしょうかね。
しかしナタルのコーディ=敵ってのは短絡的ですな。
パオロ艦長が居なかったらどうなっていたやら。。。
ガルマvsバルトフェルド氏 もGJです。
ロンメルは精神論、ラル+シーマは現実論、ビッターは指揮官として中立ってのは
バランスが取れてると思いました。
シーマは毒ガス作戦してないから『熱砂の蜉蝣』が通名になるんでしょうね。
種割れはNTと同じく生まれ持った才能でしょうね。
ジオン側で種割れ(ガルマ)、プラント側でNT(クルーゼ)はイイ感じに思います。
>>502氏
> グフとのコンペに負けて少数生産されているという設定だから
イフリートって何時からこんな設定になったんでしょう?
初出 : SFCクロスディメンション、外伝パート。
設定 : キャリフォルニアベースが独自に開発した試作機。
生産数 : 設定8機、ゲーム上3機。 その内1機がEXAM搭載。
で、グフとのコンペなんてしてないと思いましたが。。。
バクゥってホバーあったっけ?
536 :
534:2006/11/12(日) 12:55:07 ID:???
>>535 無いよ
異常なくらいに高速で走れるキャタピラはあるけど
そういやカガリはナチュラルなのに種割ってたな
指摘されて気づいた。混乱させるようなこと書いてすまん
「効果はあったが、予想したほどではなかった…というわけか」
「申し訳ありません」
マ・クベの仕掛けたアフリカ共同体への工作は、
結果的にはZAFTへの補給をある程度滞らせるだけに終わった。
「いや、中佐を責めているわけではない。半分は私の責任だ」
実際は半分どころではないがな、と内心ガルマは思っていた。
明らかにアフリカ共同体はプラントとジオンを天秤にかけている。
そして、地上でのジオン公国の劣勢が、そのまま天秤をプラント側に傾けているのは明白だった。
「それで、もう一方の首尾はどうなっている?」
「順調です。複数の反政府ゲリラと接触し、こちらの味方に引き入れることに成功しました」
ガルマは、アフリカ共同体からZAFTへのパイプを断つだけではなく、アフリカ共同体からの
ZAFTへのパイプを断つことも考えていたのである。そしてアフリカ共同体がこちらへ協力しない今、
遠慮なく同時にアフリカ共同体の土台も削り倒してやるだけのことであった。
マ・クベから手渡された協力者のリストに目を通していく内、ガルマの目が一点で止まった。
「『明けの砂漠』の協力を取り付けられたのか」
「はい。ただし、ZAFTを北アフリカから排除するまで、という条件付ではありますが」
『明けの砂漠』は反ZAFTを掲げる、(レジスタンスを自称している)有力なゲリラ組織である。
地域住民の支持を得て戦えるゲリラは強い。多くのゲリラが支持者以外からは反感を持って
迎えられることが多い中で、彼らはタッシルを中心とした多く住民から積極的な支持と協力を得ていた。
無論、ジオン公国とて彼らにとっては招かれざる客ではあったが、ZAFTと違い積極的に占領地と
交流を図ってきた――上流階層のパーティーへの高級士官の出席から、エネルギー施設の設置まで――
ジオン公国は彼らにとっては「まだマシ」な交渉相手だと判断したのであろう。
「協力の代償は食料、"対MS用兵器"、医薬品の供与か」
パイロットがいない以上、MSを供与しろと言ってこないのは当然であるが、
"対MS用兵器"といった漠然とした要求を示してきたということは、別の意味を持つ。
「ただの捨石にするつもりか、友軍として扱うか、態度で示せということか」
ジオン公国は、アフリカをどうするつもりなのか。それに対する答えをよこせ、ということでもある。
「……明けの砂漠のリーダー、サイーブとか言ったな。一度会ってみるべきだろう」
「司令、それは」
危険すぎます。そう言おうとするマ・クベを遮って言葉を続ける。
「わかっている。しかし、この男が求めているのは『信用』だよ。
ランバ・ラルやデザート・ロンメルが行って交渉しても駄目だろう。ビッターなら話は別だが……」
ノイエン・ビッターは前線のキンバライト鉱山基地にいる。
「つまり、適任なのは私だけ、ということさ」
「……わかりました。ただし会談の場所はこちらの勢力圏で設定いたしますが」
「当然だ。ただ、護衛の部隊は私に選ばせてもらいたいのだが」
マ・クベは了解し、自分のデスクに向かうべく部屋を後にした。
なお、彼は後で誰を選ぶつもりか聞いておかなかったことを後悔したことを付け加えておく。
マ・クベが退出してから丁度20分後、シーマは呼び出しに応じてガルマの執務室に入室した。
「シーマ・ガラハウ少佐、入室いたします。
司令官殿は、小官などになんの御用でありましょうか?」
室内にマ・クベがいないことを確認し、慇懃無礼の見本の様な挨拶を上官に向けてみせる。
ラルの「修正」の一件を見て溜飲を下げはしたものの、本心からガルマを許したわけではない。
そもそもジオンでも貧困層が多く住むマハル出身の彼女にとって、
ザビ家の御曹司という立場で司令官になった若者に頭を下げてみせることが面白いはずもない。
「ガラハウ中佐、あなたの隊に私の護衛を頼みたい」
「は?」
「つまりは、こういうことなのだよ」
あっけにとられているシーマに対し、ガルマは今回の会談について説明した。
「いち早く自軍の危機を悟り、迅速に決断できるあなたが適任なのだ」
「……無礼を承知でお聞きいたしますが、私が司令を後ろから撃つとは考えないのですか」
「それはない。そのつもりがあったら、とっくに君は私を殺して部下達と連合に投降している」
「…フフ」
シーマは、笑いをこらえ切れなかった。わかっている。わかっているじゃないかこの坊やは!
「このシーマ・ガラハウ、命令を受けたことはあっても、『頼まれた』ことはございません。
司令官殿の護衛、見事頼まれてご覧に入れましょう」
一礼し、シーマは執務室を出て行った。来る時と違い、その足取りは妙に軽かった。
GJ!!!
スキップしてる(俺の脳内で)シーマ様に萌えた。
ガルマはアサクラを抹殺してほしい。
そうすればシーマは、半分くらいガルマに付くから。
とってもGJ!
なんかワンダースワン版のギレンの野望っぽいな。
人徳で海兵を動かすガルマに期待するキシリアとドズルの気持ちが判るよ。
これはまさか、ギレンにおけるデラーズ、ドズルにおけるラコック、キシリアにおけるマクベのような
参謀ではなくて安心して自分の権限を委任することのできる中級指揮官が、
ガルマにとってはシーマの姐さんになるフラグなのか・・・・・!?
これでガルマが死んだら、シーマの姐さん、死にものぐるいでガルマの敵を取りそうだな。
おいおい、ジオンの漢たち(シーマ様含むw)がカッコよすぎじゃねえか!?
御曹司に陰険な参謀にまで漢義を感じるぜ・・・・・・ザフトも頑張れよ・・・虎さんw
途中からタイトルが『激闘!青い巨星VS砂漠の虎』な感じになったがねwww
wktkして次回を待ちますよ!
戦争開始してから1年以上経っているのに、未だに主力が戦車とMAな連合…
どれだけ無能なんだ連合上層部は…
>545
一概に連合が無能とは言えない。
WWTのとき、イギリス軍が戦車を初めて戦場で1916年に使用したわけだが、
対するドイツ軍が戦車を本格的に戦場に投入できたのは戦争も末期の1918年の春になってから。
それまで概念がなかった新兵器が実戦に出た場合、これだけ時間差がどうしてもでてしまう。
だから、種でも連合が一年ちょいでMSを開発して実践に投入したことは、
連合の軍政家たち、オフィサーや技術屋たちの非常に優秀さが実は証明されている。
何気にシーマ様昇格させてるガルマGJ
シーマさまの長の苦労が若き司令官に認められているというのは萌える展開。
ジオンの戦況が変化することによってこのような展開が生まれるとは…
CE版V作戦が発動されての傾斜生産方式ってわけじゃなかったもんね、原作だと。
オーブっていう他国の技術を利用したとはいえ、
1年で新技術盛りだくさんの機体をロールアウトできたのは凄いと思うよ。
まー、ジオンはPS装甲以外全部持ってるけどな。
ビームかく乱幕なんてものまであるし。
ところでザフトはミノフスキー粒子を利用してるのかな?それとも使ってないのかな。
上のガルマVS虎の人のだと、ザフト側はレーダーによる自動ロックオンを多用してるみたいなんだけど。
技術はモルゲンレーテ、基本構造はサフトとジオンのMS、OSもジオンのMSから
ある程度情報は引出せただろうし、PSシフト以外はこれといって新技術使ってないのでは
と思って連合の上層部は無能と思ったんだが。
まったく新しいコンセプトの兵器開発だし時間が掛かるのは仕方ないのか。
意外に好評なようで感激しています。
ガルマ種割れとかシーマ様登場とか、やりすぎたかなあと思っていたので。
シーマ様は「ギレンの野望」でオデッサ侵攻に参加していたという話を聞いたので出してみました。
当初はバクゥのかませで終わるはずだったのは内緒w 動かしやすかったので活躍してもらいました。
>>539-540様
設定拾ってもらえたーーーーーーーー!(狂喜)
GJの3倍嬉しいです! ありがとうございます!
シーマ様、これをきっかけに出世の道がひらかれたのか? これからも楽しみです。
>>527 一番乗り&初リアルタイムおめでとうございます。
初投下の私にとっては、あなたは初GJを頂いた相手です。
時間的に感想がすぐ来るとは思ってなかったので、むっちゃ嬉しかったです、ありがとうございます。
>>532 感想ありがとうございます。
虎を弁護するなら、バルトフェルド隊でラルを抑えられるのは虎だけだと思います。アコース、コズン付きだとなおさら。
ですのでギャロップ特攻が無ければ、あの判断も間違いとは言い切れないかと。
結局、ラルを警戒しすぎたことが敗因となってしまったわけですが。
ちなみに、文中でうまく表現できませんでしたが、虎はなんだかんだでラルとの一騎討ちを楽しんでます<ダメじゃんw
>>534 ありがとうございます。
ランバ・ラルとシーマ様って、何気にいいコンビじゃね? と思ったのがシーマ様活躍のきっかけでした。
その分、ロンメルとビッターの描写が減ってしまったのが悔しいですが……
>>550 自分は、ジオンとザフトの地上戦はまだ少ないので、装備の換装が終わってないのではと考えて書きました。
連合の戦闘機相手には、やはり誘導兵器が有効だと思うので。
ちなみに、バクゥのミサイル装備タイプは登場していなかったりします。
名前変えるの忘れたorz わかりやすいからいいけど
連投すいません、ご挨拶忘れてた方がいたので、再カキコ。今夜はこれが最後ですので……
>51様
勝手にガルマ種割れ&シーマ参戦、申し訳ありません。
当然のことですが、私の作品は所詮3次創作であり、これらの設定を51様に押し付けるつもりはありません。
51様は51様の物語を書いてください。それを読みたいからこそ、私はこの板に来ているのです。
>>535、
>>537 ホバーって書いてましたね。私の勘違いでした。すみません。
アフリカの反政府勢力で武闘派っていうと、青の部隊が筆頭かな?
あのグレミーすら感化させた砂漠の貴族達。
カガリ&キサカと「再会」w
キラはアスランより先に「種割れ」してるガルマに落とされたりしてねw
って言うか、NTに開花する可能性すらあるわけで・・・そう考えると
ドズル兄さんでなくても、先が楽しみだわ
サハリン家御一行は今なにしてるんだろう
戦況が一年戦争より余裕があるからアプサラスV完成してるかな
559 :
51:2006/11/14(火) 15:45:09 ID:???
遅くなりました・・・
ガルマ氏およびガルvsバル氏(変な名ですまぬ)
お二人ともGJです!!!
もうガルマとマは一緒でいいです!オデッサの護りはギニアスあたりに任すとしましょう!
そうなると
>>558のようにオデッサ防衛のためアプサラスを造ってる可能性があるな
一つだけツッコミ
>「いや、中佐を責めているわけではない。半分は私の責任だ」
マはオリジン設定だから中将なんだよーorz
560 :
51:2006/11/14(火) 15:46:30 ID:???
5.
パイロットスーツに着替え、格納庫に行くと、ムウとクリスが待っていた。
「似合ってるわよ」
「なんか変だぞ、そのカッコ」
「合うサイズがなかったんです」
パイロットスーツの襟を引っ張る。キラの体格が痩せ型なのでブカブカだ。
3人は簡単にブリーフィングを行い、キラはストライク、ムウはイージス、そしてクリスはゼロに乗り込む。
「では大尉のゼロ、お借りします」
「壊さんでくれよ」
「ガンバレルをシグーにぶつける大尉に言われたくありません」
「ありゃ?」
コックピットに乗り込むと、ムウは軽口を叩く。キラとクリスの緊張を解くためにだ。こうしてみて見ると彼が数々の戦場を
駆け巡った兵士である事が分かる。
「坊主、よく聞け……ストライクに乗る以上、君はこの艦を護る義務がある。それを承知でお前は乗るんだな?」
そのムウが真剣な表情でキラを見つめていた。それは、言わばムウからの最後通告であった。自分から乗ると言い出したから
には甘えは許さない。彼はそう言っているのだ。
「……はい」
やるしかない。それしか生き残る方法がない。キラは改めて覚悟を決めた。
<ローレシア級、後方90に接近!>
<中尉、タイムアウトです。発進願います>
「了解!――キラ君、後はよろしく!」
「バレルを展開する必要はないからな! そのままの状態で一斉砲火だ!」
モニターの中で、クリスはムウに敬礼をすると通信を切った。
<正しいことなんてどこにもない。でも……クリスチーナ・マッケンジー出撃します!>
ゼロがフワリ、と落ちるように艦を出た。それを見て、キラはつぶやく。
「うまく行くかな……」
「仮にも彼女は実験部隊に居たんだ。大丈夫さ、作戦はうまくいく!」
作戦――それはムウの発案だった。アークエンジェルとXナンバーで敵MSを引き付け敵の攻撃が集中している間に、クリス
がゼロでひそかに先行し、前方のナスカ級を叩く、というものだ。
当初、ゼロにはムウが乗るはずだったが、パオロが待ったをかけた。それはヘリオポリスでの戦闘中にオレンジ色のシグーが
確認されたためだ。この機体は、夕日に照らされたようなオレンジ色の塗装と、高機動性を生かした一撃必殺を身上とする戦闘
スタイルでザフトのエースになった“黄昏の魔弾”の専用機なのである。ラウ・ル・クルーゼに“黄昏の魔弾”というザフトの
エースが二人いるのでは、キラとクリスでアークエンジェルを護るのは難しかった。
そこでパオロは、クリスをゼロに、ムウをイージスに乗せる事を提案したのである。クリスは元々、MA乗りとしてある程度
の実績を作り、実験部隊に配属された経歴を持つ。ムウの方はMSでの実戦経験はないが、シミュレーションではクリス以上の
成績を叩き出しているし、イージスはMAへの変形機能を備えている。初陣となるが防衛戦なら十分に通用するはずだ。
561 :
51:2006/11/14(火) 15:47:51 ID:???
「マードック軍曹、装備はエールをっ! 急いで!!」
「よーし、オメエらー! チャッチャと着けるぞ!!」
下ではマリューはマードック達整備班に指示を出していた。ガントリークレーンに吊り下げられたユニットが、機体の背面に
装着する。機動性を高める追加装備“エールストライカー”だ。装着中のストライクより先にイージスがカタパルトに移動する。
<大尉! イージス発進願います>
「了解だ! 坊主、先に行くぜ!」
ムウはカタパルトからイージスを射出させ出撃した。
<続いてストライク、発進だ!>
そうナタルは命じたが、キラは上の空だ。
(アスラン……戦争が嫌いなんじゃないの……)
キラは作戦会議での説明にあった“黄昏の魔弾”が気になっていたのだ。オレンジ色のシグー。まさにあの時、自分が対峙し
ていたMSだ。そしてそのパイロットは自分の親友――アスラン・ザラ。彼がザフトのエースになり、専用機まで所持している。
もちろん“黄昏の魔弾”とはヘリオポリスで戦死したミゲル・アイマンの事なのだが――
(君はそんなに人を殺したの……?)
キラはおもいっきり勘違いをしていた。
<キラッ! キラ・ヤマトッ!!>
「は、はい!」
激昂しているナタルに気づき、あわてて返事をする。
<なんだその態度はっ! この艦には貴様の大事な友達だって乗っているんだぞっ!!>
人質だと言わんばかりに、ナタルは言い放つ。自分の態度も悪かったが、激しく叱咤するナタルにキラは嫌悪感を持った。
ブリッジでは青筋を立てるナタルに誰もが声を掛けられずにいた。そんな状況を見かねたセイラが立ち上がる。
「バジルール少尉! 通信席が空いていますね!?」
スタッと席につき、インカムを身に着けるとスイッチを入れた。
「ストライクとの交信は私がしますから、少尉は指揮に専念してください」
ナタルはセイラの行動に唖然となる。
「装備の説明は聞いているわね? ビームライフルは強力だけど使いすぎないように! エネルギーがもたないから」
<分かりました……キラ・ヤマト! ガンダム、行きます!>
「……」
ナタルはセイラの行為をやめさせようと思ったが、今は非常事態である。構っている時間はない。
「後方より接近する熱源3! 距離67! MSです!」
「対モビルスーツ戦闘用意! ミサイル発射管、13番から24番“コリントス”装填! リニアカノン、バリアント、両舷起動!
目標データ入力急げ!」
「機種特定……これは! Xナンバー、デュエル、バスター、ブリッツです!」
「なに……!?」
チャンドラ伍長の言葉にクルー達が凍りつく。
「奪ったGを全て投入してきたか……」
562 :
51:2006/11/14(火) 15:49:38 ID:???
6.
キラは鳴り響く敵機接近の警告音に、ビームライフルを身構える。オレンジ色の機体――“黄昏の魔弾”のシグーだ。
<止めろキラ、僕らは敵じゃない。そうだろ! 同じコーディネイターのおまえが、何故地球軍にいる。何故ナチュラルの味方
をするんだ!?>
通信から聞こえる声は紛れもなくアスランだった。
「僕は地球軍じゃない!」
思わずキラは言い返す。
「でも、あの艦には仲間が……友達が乗ってるんだ!」
その時、キラはアークエンジェルが2機のMSに襲われている事に気付いた。ムウのイージスが渡り合っている。キラは慌て
て戻ろうとしたが、その前にシグーが割り込んでくる。
<やめろ!>
「アスラン・・・・・・」
焦りを感じつつ、だが攻撃もできず、キラはやり場のない怒りをアスランにぶつけた。
「君こそどうして、何でザフトなんかに。戦争なんか嫌だって、君も言ってたじゃないか! なのに何でエースなんかに!!」
<エース……? 何の話だ!?>
アカデミーを卒業して4ヶ月、まだ戦果と呼べるものはない。エースと言われて、アスランには何の事か分からなかった。
「その機体……聞いたよ。“黄昏の魔弾”って呼ばれるエースのだって!」
<っ!……ち、ちがう。それは……!!>
キラの勘違いに気がづいたアスランだったが、弁明をする前に一条のビームが2機の間に割り込んだ。
<何をモタモタやっている!? アスラン!>
「X-102、デュエル! じゃあこれも!」
5機のなかで最もスタンダードなスペックを持つ機体は、離脱しようとするストライクに狙いを定める。
<手に負えないというなら俺がもらう!>
デュエルのパイロット、イザーク・ジュールは高らかに言い放った。
一方イージスはバスターとブリッツ相手に奮戦していた。
「行かせん!!」
突破を試みるバスターにビームを放ち牽制する。
「ちっ、イザークは何処に行ったんだ!?」
「イージスは僕が押さえます! その内に“足つき”をっ!!」
ブリッツに乗るニコル・アマルフィはビームサーベルを抜くとイージスに接近戦を仕掛ける。ブリッツは、本来単独で敵陣に
切り込む侵攻用の機体であり、攻盾システムなどシリーズの各機とは一線を画す試験的に製作された特殊兵装を装備している。
イージスの方も、ビームサーベルを4つ装備しており近接戦闘ではブリッツ以上であるが、ムウがナチュラルで、これが初陣で
ある事も重なり、バスターの突破を許してしまうことになる。
「クソッ! 1機そっちに行ったぞ!!」
ムウは、イージスの両手にビームサーベルを装備しブリッツと斬り合いながら、アークエンジェルに警告を発した。
「アンチビーム爆雷発射! イーゲルシュテルン、敵を艦に近づけるな! ヘルダートは自動発射にセットしろ!」
アークエンジェルの艦橋ではナタルが懸命に指示を出していた。
爆雷が撃ち出され粒子を撒き散らす。対空バルカン砲“イーゲルシュテルン”が弾幕を張り、対空防御ミサイル“ヘルダート”
がバスターを襲う。その圧倒的な火力にバスターのパイロット、ディアッカ・エルスマンは攻めあぐねいていた。
563 :
51:2006/11/14(火) 15:51:25 ID:???
7.
「ガモフより入電! 『本艦においても確認される敵戦力はMS1機のみ』とのことです!」
「あのMAはまだ出られんということか……?」
ヴェサリウスで戦況を確認していたクルーゼは、何かが引っかかっていた。MAが出れないという事は、ムウがMSに乗って
いるという事なのだろう。先の戦闘でムウ自身が「MSに乗る」と言っていたし、何よりメビウス・ゼロはムウにしか扱えない。
目の前の戦闘で、何もおかしな点はない。
(何だこの感覚は……)
ぞわりと肌を伝うような感覚――それは重圧(プレッシャー)と表現するべきなのだろうか――をクルーゼは感じていた。
(ムウではない……何者だ……)
いつもはムウが近くにいると感じるそれだが、今感じているものは明らかに別の者だ。その重圧はムウのそれよりも大きい。
「敵戦艦、距離630に接近! まもなく本艦の有効射程圏内に入り……なっ!? これは!!」
その時、管制クルーが驚きの声を上げた。何事かとアデスは彼を見る。
「どうした? 報告は正確に言え!」
「本艦底部より接近する熱源っ! MAです!!」
その報告に、クルーゼは思わず立ち上がった。
「アタシにだってこれくらいの兵器は使いこなせるはずよ!」
クリスは最大加速でヴェサリウスに迫ると、唸りを上げるその機関部に目掛けてリニアガンとガンバレルから、ありったけの
火力をぶち込む。すれ違いざま機関部が火を噴くのを見て、クリスは「やり過ぎちゃったわね!」と舌を出す。そしてアンカー
をヴェザリウスに撃ちこみ、振り子のように慣性で向きを変え、すばやく宙域を離脱した。
「敵MA離脱!」
「撃ち落せー!」
クルーゼは、歯ぎしりしながらモニターを睨む。自分自身に怒りをあらわにしたのだ。『メビウス・ゼロはムウにしか扱えない』
その固定概念がこの悪夢の様な損害を出してしまったのである。
「お、おのれ……」
――しかし、
「艦長!! ガモフの後方! 距離100の位置に熱源反応!」
――彼らにとって、
「これは、ジオンの……っ!」
――本当の悪夢は、
「……ジオンのムサイ級です!!」
――まだ始まったばかりであった。
564 :
51:2006/11/14(火) 15:53:17 ID:???
「それは本当か!?」
アークエンジェルでもムサイ級を確認はされていた。
「は、はい。間違いなくムサイ級巡洋艦です……! MSが射出されました!! 熱源4! でもこのスピード……1機だけ速いです!
通常の約3倍のスピードで接近中!!」
「バカな! そんなMSが……」
「……シ、シャアだ……」
ナタルの声をさえぎる様に、パオロは叫んだ。
「赤い彗星だ!」
「艦長! なにか!?」
パオロが何を言ったのかよく聞き取れず、耳を近づけるナタル。
「赤い彗星の……シャアだ!! 世界樹戦役では5隻の戦艦が、シャア一人のために撃破された……」
――赤い彗星
連合軍の末端兵士にまでその名は轟き、恐怖の対象となるエースパイロット。その男が目の前にいることに、クルー達は息を呑む。
「に、逃げろー!!」
赤く塗装された機体――シャア専用高機動型ザクのコックピットで、シャア・アズナブルは不敵な笑みを浮かべていた。
「見せてもらおうか。連合軍のMSの性能とやらを……」
――――つづく
うおおおおおおおおおGJ!!!!!!!
続きが早く見てええええええええええ
連合のMSと言ってもザフト側に3機もあるもんな〜
パオロ艦長の死亡フラグ回避できるかな?
キターーー!
シャアだーーー!
ヤベェな、ここで全部落ちかねないぞ。
激しく続きが気になるぜぇ!
GJ!!!でした。
しかし電池切れにならない限り、ザクマシンガンではまったくダメージ与えられないという難点が・・・
バーニア・関節部に攻撃を集中させて潰すだけの話だな。
570 :
通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 17:34:12 ID:UILlrCkk
ムゥ、クルーゼ?再会か!
さらにバズーカとかクラッカーだとの衝撃も中の人や精密部品にとっては洒落にならない
>>568 なあに、初代ガンダムでもそうだったから問題ない。ガンダムはザ区マシンガン
いくらくらっても傷ひとつつきはしない
マ・クベが中将だと問題が。大佐の参報に就けるのか?
他にも階級をいじった方が良さそうな
ちょいと気になった
マ・クベはアニメだと中佐→大佐だったな。
総合整備計画発案時が中佐で、オデッサ作戦時は既に大佐になっていたはず。
ヒートホークならいけるはずだ
PS装甲の設定上、高熱には弱いからな
ふと思ったが
51氏が本編ってことはジオン敗北なのか
ガル氏とかガルvsバル氏見てるとジオン負かすの惜しいよな絶対
スレタイからしても
>>576 頑張ってても負けちまうのがジオンです。
ベルセルクの8巻までみたいなもので、破滅が確定していても素晴らしいものは素晴らしいと思ってます。
などと書いてはみたけど、正直ジオンが負けることがありうるのだろうか?
Ζ最終回の時点のアクシズのように漁夫の利を得て一人勝ちになるのではと思ったりもします。
ま、それは51氏の胸のうちということで……
>>577 まぁ「最後のジョーカー」たるラクス・クラインが全ての陣営を滅ぼして
頂点に立っても俺は驚かないことにする。
>>578 真面目に考えればギレン・キシリア対立どころでないレベルでの、ザフト分裂→ザフト自滅フラグなんだけど、
悲しいけど、それって種世界ベースだとあり得ることなのよね。
>579
つまり正史のままで行くと連合軍が勝者となり
スペースノイドをいじめる為の部隊を作り。
ジオン軍はオデッサから得た「ジオンはあと10年戦える」だけの物資をもって
各地に潜伏し力を蓄え。
ザフトはラクス派と議長派の内乱により歴史の表舞台から消えつつあると
おいおい、何だ?この素晴らしい三つ巴はw
作者GJ!!!
このスレは三次創作含めてクォリティ高すぎるwww
個人的にジョニー・ライデンとクルーゼが今後どうなるか楽しみw
582 :
51:2006/11/15(水) 18:57:42 ID:???
タイトルと各話を振り分けてみた。
タイトル 『ガンダムSEED ジオンの栄光』
>>285〜 第0話『プロローグ』
>>285〜 第1話『その名はガンダム』
>>381〜 第2話『崩壊の大地』
>>472〜 第3話『サイレントラン』
意見求む!
583 :
51:2006/11/15(水) 18:59:10 ID:???
1.
四つのモノアイがギラリと輝いた。シャアは、前方のガモフを見ると、部下達に攻撃命令を与える。
「ララァとデニムはローラシア級を落とせ。スレンダーは私について来い」
「少佐、お気をつけて……」
シャアとスレンダーのMSがガモフを追い抜く。それを見届けたザク改と足のない白いザクはガモフを挟むように展開した。
それを見るやいなや、ガモフの艦長は薄ら笑みを浮かべる。2機とも対艦戦闘用のバズーカを装備していないのだ。白いザク
に至っては、武装すらしていない。
「フッ、ハエを撃ち落せ!」
ガモフから対空砲が放たれる。2機のザクはそれを避けると、ララァがデニムに命じた。
「デニム曹長! 対空砲を落とします! 離れてください」
ララァは命じると、精神を集中させる。次の瞬間、白いザクの両腕が本体から切り離された。
「な、なんだ!?」
ガモフの艦長はその光景に愕然となるが、彼にはそのような事をしている暇はなかった。
五つ並んだ閃光がガモフを貫き、一撃で対空砲火を破壊する。再び別方向から閃光が走ると全ての対空砲を一掃した。
「バ、バカな!!」
その閃光は、白いザク――サイコミュ高機動試験用ザクの指先から放たれた5連装メガ粒子砲である。これはニュータイプ
の発する特殊な脳波であるNT波を利用し機体内外の装置の制御を行なうシステム『サイコ・コミュニケーター』を搭載した
NT専用機で、それを使って連合のガンバレルのように、オールレンジ攻撃を可能とした機体なのだ。
「曹長!」
「了解であります!!」
対空砲を失ったガモフは、もはやまな板の上の魚も同然だった。
「ザフトめー! ジーンの仇だ!!」
叫びながらデニムは、獲物に向かってザクを走らせた。
「“赤い彗星”だと!? おもしろい……このイザーク・ジュールが落としてやる!!」
ストライクと対峙していたイザークはキラの力量に満足していなかった。その為シャアの存在を知るとデュエルの向きを変え、
そのザク目掛けてスラスターを吹かす。
「待てイザーク! 一人じゃ危険だ!!」
アスランは飛び去るデュエルを追おうとするが、ふとキラの方を目をやる。
「……キラ、お前とは次の機会に話そう」
言うとシグーをデュエルが向かった方向へ走らした。
「アス……ラン……」
キラはその姿をただ眺めているしかなかった。
2.
シャアはデュエルが近づくのを確認するとスレンダーに離れるよう指示する。
「頼むぞスレンダー」
「はっ!」
スレンダー機が離れると閃光が闇を切り裂いた。
「落ちろー!!」
これでもかと言うようにデュエルは57ミリ高エネルギービームライフルをザクに向けて撃ちつづける。シャアはそれを難なく
回避する。決してイザークの腕が悪いのではない。純粋にシャアの操縦技術が卓越しているのだ。
(フッ……素人め……)
そう、シャアは思った。戦いなれたパイロットは決して無駄弾を撃たない。彼にとってデュエルの攻撃は実に滑稽だった。
「ええーい! 何故当たらん!!」
イラつくイザークをよそに、シャアはデュエルに狙いを定めライフルを撃つ。もちろんそれはPS装甲により弾かれてしまう。
しかし、それは問題ではなかった。シャアはデュエルの機体性能を観察しているのである。
(PS装甲と言うやつか……そして火力はララァのザク並み……)
シャアはザクの姿勢を制御させると、デュエルに向かって機体を急接近させた。デュエルは必死にビームを放つがザクが近づ
けば近づくほど射角は狭くなる。これでは落とせない事を悟ったデュエルは、ライフルを捨てビームサーベルを抜こうとする。
「遅い!!」
だが、それよりも早くシャアの機体がデュエルと重なった。
「…………!?」
イザークは息を呑んだ。その瞬間、正面のモニターが一瞬消えて急激なGが彼の体をシートにめり込ませる。イザークは何が
起きたのか最初は理解できなかった。なぜなら、デュエルはザクに蹴られ、後ろに跳ね飛ばされたのだから。
「キ……キ、キサマアァァッ!!!!」
これはイザークにとって屈辱的な出来事だった。MS同士が戦闘行為をして一年しか経っていないが、MSに蹴り飛ばされた
MSはイザークのデュエルが初めてだろう。
「このイザーク・ジュールを足蹴にするとはっ!」
イザークの怒りは凄まじく、まさに“キレた”といっていいだろう。
「このままにはさせん!!」
ビームサーベルを抜き、機体をザク向けて走らす。
「MSの性能の違いが、戦力の決定的差ではないということを教えてやる。」
シャアは先程と一転して距離をとり、ライフルを当て続けるがザクのライフルはまったく通用していない。
「ハッ! そんなものがデュエルに効くか!!」
そんな2機の戦闘の傍らではアスランのシグーが戦況を見守っていた。
(……イザークが、あの“赤い彗星”を押している……のか?)
その姿は、逃げるザクに追うデュエル。違和感を感じながらもアスランにはそう映る。しかし――
「頃合か……」
――そう呟くと、シャアはライフルを連射させた。
「効かんと言っているだ……な、なに!?」
イザークは目の前のエネルギーゲージを見ると驚愕した。ゲージがレッドゾーンに達しているのだ。冷静さを失っていた為に、
その事に気づかなかったのである。青と白の装甲が、鋼色に変わっていく。
「自身の腕とMSの性能を過信し、敵の攻撃を避けようともしないとは……」
ヒートホークを手にすると、振りかぶった。
「うわあぁぁぁっ!!」
目の前に迫る“死”にイザークは恥も外聞もなく悲鳴を上げていた。
3.
次の瞬間、シャアは後方へ飛び退けていた。
デュエルを守るように、重斬刀を持ったシグーが間に割って入ったのである。
「イザーク退け!」
「ふ、ふざけるな。俺はお前の助けなど……」
「そんな事を言っている場合か! 早く退け!!」
「……くっ!」
イザークは何とか機体を制御させるとヴェサリウスへ帰還する。
「次の相手は俺だ……赤い彗星!」
そう言ってシグーは重斬刀を構える。シャアはそれがオレンジである事に気づくと、
「“黄昏の魔弾”、ミゲル・アイマンか」
キラと同様の大きな勘違いをしていた。
「いいだろう、相手になってやる」
シャアはヒートホークへのエネルギー供給を切り、熱を失ったホークを構えた。重斬刀であるシグーに合わせた形となる。
「なめるなー!」
シグーはザクに向かって突貫し重斬刀がザクを襲う。ザクの装甲を切り裂く為にやや大振りであるが、それは的確かつ正確な
攻撃だった。シャアはその猛攻を、急旋回を繰り返す事により全て回避する。
「なるほど。一撃、一撃が正確だ……」
呟きながらシャアは、まるでそこに斬撃がくる事が分かっていたかのように、重斬刀を受け止めた。
「故に読みやすい!」
ザクが振りかぶる行動にアスランは咄嗟に身構えるが、シャアが放った攻撃はホークの一撃ではなく、素手による殴打だった。
「がっ……何!?」
「武器を振りかぶったからといって、斬撃が来るとは限らない」
コーディネイターは優秀である。故に1を聞いて10を知る事が出来る。シャアの攻撃は、まさに彼らの特徴を利用した物だ。
「この程度か……“黄昏の魔弾”の実力は?」
接触回線からアスランはシャアの言葉に驚く。
「ち、ちが……!!」
「違うのなら、本気でくる事だ!」
意味を履き違えつつも、シャアはその後も殴打と斬撃、時には蹴りもまじえアスランを追い詰めていった。
――――つづく
586 :
51:2006/11/15(水) 19:05:40 ID:???
>サイコミュ高機動試験用ザク
知らない人はプロトジオングと考えてくれればいいです。
・・・シャア強すぎる?
GJ!
シャアまで勘違いかww
GJ!
この時点でタコザクがでてくるとはw
終戦の頃にはプロトキュベレイが実戦投入されても可笑しくないかもしれませんな
エースとヒヨッコの戦いなのだしシャアに関しては問題ないのでは?
590 :
51:2006/11/15(水) 19:22:07 ID:???
GJ!
お禿げ様曰く迷いの無いシャアはアムロを瞬殺出来るって話だから
ララァが生きてるからシャアが鬼強くても問題無しだと思う
そうか、アムロがいなくてララァが生きてるシャアは、誰にも邪魔されずにラブラブ新婚生活を送れるかもしれないのか
ララァとの間に子供まで出来ちゃったりしたら、それこそハッピーハッピーウヒョーな精神状態になって、迷いも消し飛ぶのか
やべぇ、今からキラVSシャア(たぶんあると思うから)の戦いが気になってきた。
この設定でギレンの野望を出してくれないかなw
>>583-585 GJ!
ジオンは早くも種世界でいうドラグーン搭載MS(厳密には違うけど)を実戦投入してるわけですか。
原作だと空間認識能力者はナチュラルのほうが多いようだし、頭数揃えて来られたらザフトますますヤバくね?
凸ピンチ!嘗ての友か現在の仲間か・・・キラはどう動く?
GJ!!!
PS装甲をどうゆう風に攻略するかと思ったけど、まさにシンプルイズベストだな。
バッテリーが持たなけりゃ意味ねーわなw
MSの戦闘法にしてもレベル云々以前に立ってる場所が違うし、まさにシャアだ!!
イザークは雑魚並みの行動しか取れんし、凸はここで死ぬんじゃね?
この時点でサイコミュがここまで実用化されているとなると
キケロガも作られていそうだな・・・
いや、もうジオングの原型はできていてもおかしくは無い。
ビグ・ザムだって開発中だろう。
その代わり地上が今ひとつ……ケンプファーやガルバルディは原型のギャンの開発が×だからなぁ。
いっそ地上用のヅダでも(ry
このシャアは強いがゆえに覚醒しなさそうだ
>597
この世界のビグ・ザムは核融合炉を積んで洒落ならん火力
と防御力を実現した文字通り「このビク・ザムが量産の暁には」
な化け物機体になりそう
この世界にヅダがあったかは知らないけど
ドムがダメになった分ギャンの開発に力入れてるんでない?
>>599 ビグ・ザムは冷却装置が最大の問題だったから、いくら化け物になっても稼働時間が延びないと意味がなさそう。
そうかラミネート装甲の関係で冷却技術が上がってるのか
ビグ・ザム本気でやばくなりそう
GJ!!
タコザク+ララァってこの時期なら無敵ですね。
・・・アムロの代わりにムゥが感じ合ったりしたら面白いかも。
>>596 Gジェネ、スパロボ系は出さないほうが無難じゃないか?
シュネー・ヴァイス(Rドムがないからゲルググかギャン辺り)が限界だと思う。
>>597 融合炉使えない状態であの火力と防御力を再現できるのかなぁ。
I フィールドは無理でビームコーティングになりそう。
>>604 実質無制限の戦艦の動力源を使えばいいじゃないか。
>>604 >融合炉使えない状態であの火力と防御力を再現できるのかなぁ。
>I フィールドは無理でビームコーティングになりそう。
つデストロイ
確か51氏が融合炉は開発されてるけど小型化に苦労してるって言ってなかったっけ?
ビグ・ザムクラスの大きさなら積めるんじゃないのかな。
>604
ジオンでは大きいものなら核融合炉が完成しているので
おそらくビクザムはそいつを積む事になると思われ。
あとこれを書いて気づいたんだがジオンのMAは核融合炉を
搭載してMSでは実現不可能な高火力を撒き散らす化け物揃いになる可能性
があるかも。
つまりこの世界だと赤くて角がついて通常の3倍早いザクレロが出てくることも
考えられるわけで。
まあ、ザクレロは冗談としてもビグロは出てきそうだなシャア専用ビグロ。
ケンプファーは出して・・・
ケンプファーは稼働時間さえなんとかなれば超高性能機だもんね。出して欲しい。
「キンバライト鉱山を落とす目処はまだ立ちません。指揮官のビッターの抵抗がしぶとくて……」
「まったくだね。もっとも、ビッターだけじゃなくジオン自体もしぶといんだと僕は思うんだけどねえ」
ノイエン・ビッター率いるキンバライト鉱山基地防衛部隊のタフさに、ザフトは手を焼いていた。
下半身を破壊されたザクやザクキャノンを改造してザクタンクを作るだの、
破壊されたマゼラトップを改造してザクの手持ち武器にするだの、
半壊したザクのシールドを改造して防具兼武器のスパイクシールドにするだの、
とにかくジオン側はコーディネイターには思いもよらない方法で粘り強く戦うのである。
コーディネイターに比べ、能力に劣るナチュラルが中心になって建国されたジオン公国の発展は、
プラントに比べて艱難辛苦の連続であった。そうした環境が、粘り強く簡単には諦めない
ジオンの国民性を作り上げたのであろうか。
「きっと連中は物資が無くても、気力が続く限り10年だって抵抗を続けるよ。
我々もその点は見習いたいものだね。僕じゃコーヒーが切れたらダメだろうけどなぁ」
バルトフェルドはキンバライト鉱山がジオンの本格的な前線基地になることさえ
防げればいいと思っているので、半ば気楽なものである。
仮に北アフリカに展開しているザフトが壊滅すれば、ジオンは地球連合を構成する
南アフリカ統一機構と直接勢力圏を接することになり、挟み撃ちの形となってしまうのである。
あの前髪をいじりたがる坊ちゃんはどうだか知らないが、ジオン本国はそれを望まないだろう。
そう考えている砂漠の虎としては、地球連合の支援を受けている南アフリカ統一機構の息の根を止め、
パナマ侵攻の準備にかかれるようにすることが最優先である。
かと言ってプラント本国の意向や指示も無視できないし、
ジオンの勢力圏を拡大されるのも癪ではあるので、前線の物資集積所や基地を襲撃して
こちらに有利な現状の維持を図る、アリバイ作り程度のことは行っているのであった。
「それにしてもねえ…」
報告書に目を通しながら苦笑するバルトフェルド。
「普通、バクゥのキャタピラをザクタンクなんかに利用するかね?
足が速くて格闘戦を挑んでくるザクキャノンタンクなんて反則じゃないか」
>>608 つかMAってさ
アッザム
アプサラスU
アプサラスV
ビグ・ザム
ザクレロ
ビグロ
ヴァルヴァロ
ブラウブロ
エルメス
ライノサラス(バストライナー)
グラブロ
こんなにいるじゃん
サイズ的にどれも核融合炉積めそうだしジオンすごいことになりそうだ
「司令、物資が底を尽きかけています。このペースでは一ヶ月持ちません」
「そうか。よく持ったと言うべきだろうな」
部下の報告にキンバライト鉱山基地司令、ノイエン・ビッターはうなずいた。
部品の「共食い」の結果、機体カラーがまだらになっていないザクは無く、
グフにしてもザクの部品で応急修理した部分も目立つ。
マゼラアタックはもはや大部分がザクタンクである。
ザフトが大規模な攻撃を仕掛けてこないためとはいえ、ここまで戦い抜いたビッターの手腕は、
その非凡な能力を示すものであった。
「どちらにせよ、我々の役割ももうすぐ終わる。脱出の準備を始めてくれ」
ビッターの任務の一つは、ザフトがジオン勢力圏に食い込んでくることを遅らせる、
いわば時間稼ぎである。どう頑張っても、ザフトにバクゥがある限り、ジオンは正面からの決戦に
勝利することはできない。だが、もうすぐ自分の役割を肩代わりしてくれる者たちが現れるのだ。
そうなれば、もう鉱物資源のうまみも少ないこの基地に固執する必要も無かった。
「了解です。しかし、我々がどうやって逃げ出すつもりか知れば、ザフトの連中は腰を抜かすでしょうな」
ミノフスキー粒子を高々濃度で散布してミサイルを殺し、残った兵器全てをオート動作のおとりにして、
基地に数機ある全てのHLVで一気に大気圏を突破してジオン勢力宙域まで撤退する。
その後は宇宙軍に拾ってもらい、オデッサ経由でまたアフリカへ、という算段である。
「だが、この方法は二度と使えんだろう。我々が得た戦闘データだけは、宇宙で友軍に渡さなければな」
バクゥに勝てるMSを開発するための貴重な戦闘データを得て、後の戦いに生かす。
これはジオンが勝利するのに絶対に必要なことであった。
「……戦いとは、二手三手先を考えてするもの、か」
「は?」
「赤い彗星の言葉らしい。もっとも、私もまた聞きでしか知らんがな」
ビッターは部下を下がらせ、壁に貼られた地図を見た。
二手三手先を実行するため、今はまだ目の前の一手に集中しなければならなかった。
やっぱり、プラントのコーディは肉体スペックが高いだけの駄目人間のようだな。
GJ!
さすがビッターやってくれるぜ
高機動ザクタンクとか最高!
>>613 ビグ・ラングとノイエ・ジールもだぜ
開発中だった巨大MA(ノイエ・ジールの原型)にビグロつなげたのがビグ・ラング
戦況が不利になってたからこうなったけどそうじゃなきゃノイエ・ジールは完成してたはず
GJ!
やはり苦労している者達は違いますな。
ビッター格好よすぎるぜ!
>>615 うおお・・・。なんつうか、匂ってきそうな男臭さがたまりませんな。
GJ! です。
やっぱ、敵と味方が有能なもの同士ってのは燃えるなあ
>>619 しまった忘れてた
ビグロの火力強化型だったっけ?
>>620 そんな感じだね
ミサイル取っ払ってクローアームをメガ粒子砲内蔵型のアームに変更
その分機体が軽くなった上にスラスター推力も3倍くらいになってた気がする
ビグロにビグザムの足付けて地上侵攻用にしようぜ
その発想はなかった。
グラブロにも足
ブラウ・ブロにも足を付けるべきだな
ムサイにも足をつければ良い
そしてアースノイドを踏み潰すのだ!
ムサイはでっかい足で2足歩行じゃなく、ザクの足がいくつもワラワラと生えてて
ムカデのごとく歩くといいな
ソーラレイに手足つければ
ソロモンに手足を付けr
もうね・・・「ザクZ」で良いじゃない
ビグザムの頭部にビグロを被せて、接近戦に対応させた、というのを、昔ボンボンのマンガで読んだ。
>>582 51氏、285以前の部分はどうなるです?
むしろその部分がその後の部分の基本設定として重要と見受けられたですが?
634 :
51:2006/11/16(木) 21:07:10 ID:???
MAは全体的に発展途上段階で、
ギニアスさんはアプサラス造ろうとしたけど上層部に却下される。
秘密裏に造ろうとしたがオデッサ防衛を任されたのでそれも出来ず。
ならばと防衛用MAライノサラス開発に力を入れている。
――という妄想をしてみた。
>>633さん
第0話『プロローグ』ということに・・・
4.
ムウとニコルは、未だに互いの刃を合わせていた。シャアの参戦は戦場にいる者の意識を大きく変えている。ディアッカも、
アークエンジェルへの攻撃を止め、意識をジオンへ合わせていた。
「ニコル!」
「イザークが後退しました。先に行ってください!」
ディアッカのバスターは元々支援用のMSである。単機で性能を発揮するブリッツとは正反対の機体だ。
「僕の機体は援護に向いていない!」
「分かった!」
バスターが離脱するのを見ると、再び意識をイージスに向けた。
「赤い彗星がいるんだ! そこを退けえぇ!!」
「行かせません!!」
イージスのビームサーベルを攻盾システム“トリケロス”で防ぐと、ニコルは考え込んだ。
(とは言ったものの、シグーとバスターだけで赤い彗星を仕留められるでしょうか?)
相手はデュエルに乗ったイザークを凌駕した力の持ち主だ。対ザク用に開発されたシグーと、Xナンバーのバスターだけで、
抑えきれるとはどうしても思えなかった。
そんなニコルはある考えを実行に移すべく、グレイプニールをイージス目掛けて放つと、あるシステムを起動させた。
(ぶっつけ本番だけど……やるしかない!)
次の瞬間、ニコルの乗ったブリッツは宇宙の闇に溶けるように、その姿を消した。
「ミラージュコロイドか!」
ミラージュコロイドとは可視光線を歪曲させレーダー波を吸収する特殊なコロイド状の微粒子、及びこれを利用したステルス
機能だ。このコロイドを磁場で物体表面に定着させ、その物体に対し電磁的・光学的にほぼ完璧な迷彩を施す事ができる。
ムウは神経を研ぎ澄ませ、相手の気配を探った。こうなった以上、頼れるのは自分の第六感しかない。
「何処から来る……」
1分、2分と時間が経過してもブリッツは攻撃を仕掛けない。それが5分も経つと、ムウには嫌な考えが脳裏に浮かぶ。
「……もしかして逃げた?」
実は、ニコルは攻撃すると見せかけてアスラン達の援護に向かっていたのだ。
「………………と、とにかく! 今は赤い彗星をっ!!」
イージスをMA形態にし、ムウはシャアの元へ向けてスロットルを全開にした。
5.
ザクに蹴り飛ばされてシグーが虚空を舞った。
「く……そ……っ!」
アスランの乗ったシグーはボロボロだった。ミゲル用にカスタム化された機体が見るも無残な姿を晒している。
「まだまだだな……ん?」
そんな戦場に高出力のビームが2機の間を貫いた。
「……支援MSのようだが」
見ると94ミリ高エネルギー収束火線ライフルを構えたバスターがいる。
「待たせたなアスラン……援護してやるよ」
言いながら220ミリ径6連装ミサイルを一斉に発射した。アスランは後方へ下がりながら体勢を立て直す。シグーが安全な位置
に移動するのを確認すると、ディアッカは再び収束ライフルを撃った。しかし、
「当たらなければどうと言う事はない」
ザクを旋回させそれを避けると、シャアはシグー目掛けて機体を動かす。アスランは重斬刀を構えそれを迎え撃つが、途端に
バスターからの援護射撃が途切れてしまう。シャアはバスターとシグーの対角線上になるよう自機を操作しながらシグーに迫る。
「ちぃ! アスラン退け!」
アスランも必死に引き離そうとするが、シャアの乗るザクは高起動が特徴に機体だ。おまけにシャア専用にカスタム化もされ
ている。ザクは接近するとシグーにヒートホークで斬りつける。さらには頭部を掴みメインカメラを握り潰すと、今度はシグー
を盾にバスターへ向けてスラスターを吹かした。
迫り来るシャアにディアッカは戦慄し、トリガーを引くのに躊躇する。バスターの火力だとシグーを巻き込んでしまうのだ。
引き金を引けばアスランは間違いなく死ぬ。
「戦場で迷ったら終わりだぞ!」
シャアは、シグーをバスターに叩きつけると、絡み合った2機を漆黒の宇宙に蹴り飛ばす。
「「うわああぁぁぁっ!」」
幸いな事に、彼らが蹴り飛ばされた方角はヴェサリウスの居る宙域だった。
「連合のMSはこの程度なのか?」
しかもコーディネイターが乗っているにも拘らずである。シャアはあまりの不甲斐なさに肩を落とした。その時――
『少佐! 後ろです!』
6.
ヒートホークとビームサーベルがぶつかり光が飛び交う。
シャアは『声』を聴いた瞬間に、ザクを反転させヒートホークを身構えたのだ。
「そんな!!」
そう発したのはニコルだった。彼はミラージュコロイドでシャアの背後に回りこみ、一撃で勝負を決めるつもりだった。
「やってくれたな」
ブリッツを殴りつけ、最大出力のヒートホークを叩きつける。
「……くぅ!!」
「透明化はもう終わりかね?」
イージスとの戦闘に、ミラージュコロイドの使用が重なり、ブリッツのエネルギーは残りわずかであった。
「……熱光学迷彩、使えるかもしれんな……ん?」
シャアはセンサーに映った高速物体――イージスに気づいた。
「連合側の“G”か……ララァ!」
「少佐、ご無事で!?」
「君の『声』が無ければ死んでいたよ。それより、この機体を頼む」
「分かりました」
言うと、シャアはブリッツを見向きもせず、その場を離脱した。入れ替わりでサイコミュ・ザクとザク改がブリッツに迫る。
「新手!? でも……!」
「うおおぉぉぉ!!」
ブリッツに対し、デニムはザク改を急速接近させるとグレネードを放つ。ニコルはトリケロスでそれを防ごうとするが、彼の
目に映ったのは、爆炎ではなく眩い光。デニムが使ったのは閃光弾だったのである。そして、
「今です少尉!!」
そんなデニムの叫びよりも早く、ブリッツの頭部をメガ粒子砲が貫いていた。
――――つづく
GJ!!
ブリッツ捕獲で何か開発されるかな?
639 :
633:2006/11/16(木) 22:34:11 ID:???
まずはGj
えっと
タイトル 『ガンダムSEED ジオンの栄光』
>>285〜 第0話『プロローグ』
>>285〜 第1話『その名はガンダム』
>>381〜 第2話『崩壊の大地』
>>472〜 第3話『サイレントラン』
から
>>51〜 第0話『プロローグ』
>>285〜 第1話『プロローグ』
>>285〜 第2話『その名はガンダム』
>>381〜 第3話『崩壊の大地』
>>472〜 第4話『サイレントラン』
ということで・・・・
いかんプロローグが二つに orz ・・・・・・
GJ!!
ブリッツ、ゲットだぜ!
完全に偵察専門のMSでも開発するかな?
もしくは、ドップとかに搭載するとか。
PS装甲とビーム兵器(ぶちっつのはレーザーだったか?)のデータも手に入りそうだな。
ジオンはPS装甲をMSには搭載しないだろうからMAとかに搭載するのか?
PS装甲とIフィールドを搭載したビグザム・・・やっ、やば過ぎるぜ。
GJ!
うおお・・・。ニコルいきなり死亡フラグかい
善人は早死にするなあ。
642 :
640:2006/11/17(金) 00:03:24 ID:???
>>640 誤字スマソ
ぶちっつ⇒ブリッツ
ぶちっつって何だよOTZ
643 :
通常の名無しさんの3倍:2006/11/17(金) 00:40:08 ID:v663Qs1E
>>634-637 GJです!
やはりNT能力の前にはミラコロは無力であったか…
しかし、デニム、ナイスアシスト!目くらましでブリッツの動きを止めるとは・・・
ブリッツの頭部を吹っ飛ばされた、ニコルの運命は?
644 :
通常の名無しさんの3倍:2006/11/17(金) 00:50:37 ID:v663Qs1E
>>640 ブリッツのトリケロスに搭載されているのはレーザーライフル。
磁気の影響を受けないので、Tフィールド・バリアに実弾以外では唯一対抗できる光学兵器。
ニコルはシャアと因縁でもあるんかいな
シャアスレのSSでも今日投下の作品でニコルがシャアに殺られた
髪型がアムロに似ているッ!
と感じたが、どうか?
ふと気付いたけど、エルメスのビットはジェネレーター搭載型だったのが、
この世界だと小型化出来ずに充電式になるわけだよねえ。
やっぱ弱体化しちゃう?
(まあ捕獲したザフトのMSのバッテリーからバッテリー式ビットも高出力化しそうだけど。)
後継武器のファンネルも充電式で稼働時間短かったから、弱体化とは言え使えないことはないんじゃないかな。
vsジムキャノンUスレでPS装甲の弱点が新たに発見されたんだがこれってどうなのかな
ホントに効果あるのか疑問なんだが
粘着榴弾か、微妙だな
裏面の装甲剥離が起きないことまで考察されてることを考えると有効だとは思うが
>>647 あのちっちゃいプロヴィデンスのドラグーンであんだけいけてるんだ、なんとかなるさ。
652 :
51:2006/11/17(金) 22:31:23 ID:???
シャアやララァやデニムだけでなく、
スレンダー君にもコメントをやってください。
7.
ムウは赤い光点が近づくのを目視すると、イージスを変形させビームサーベルを抜く。
「赤い彗星!!」
叫びながらシャアのザクに斬りかかる。シャアはヒートホークを抜いてそれを防いだ。
「月以来だな! シャア・アズナブル!!」
「何だと!?」
「隊長達の仇は取らせてもらう!!」
「“エンデュミオンの鷹”、ムウ・ラ・フラガか!」
互いの存在を確認すると、ムウは鍔迫り合いの合間に額のイーゲルシュテルンを撃った。致命傷を与えるのではなく、カメラ
の一つでも潰せればいいのだ。シャアはムウの狙いを読み取り、後ろに下がると相手が先程のザフト兵と違う事を理解した。
「さすがに戦いなれている……何!?」
そのシャアを追い、ムウはサーベルを斬り上げる。もちろんシャアは避ける。だが、イージスはその勢いのまま一回転すると、
ザクを蹴り上げようとした。次の瞬間目に飛び込んできたのは光の刃だった。それがイージスの脚部から伸びている短いビーム
サーベルである事が分かるとシャアは戦慄した。
「隠し武器とは……」
ヒートホークはビームサーベルを受け止める事はできるが、出力の問題で競り負けてしまう。それに加えて隠し武器となると、
接近戦ではイージスに軍配が上がった。シャアは距離をとるとライフルを構える。今度はムウも無理にシャアを追おうとはせず、
相手の出方を見ていた。
どうするか――シャアは思考する。接近戦はこちらに不利だし、PS装甲がある以上、手持ちの装備でダメージを与える事は
難しい。ならばデュエルの時と同様にエネルギー切れを狙う。照準を合わせ、最大戦速で機体を直進させると手にしたライフル
を一斉射する。だが……
「まさか!」
イージスはそれを避けたのである。シャアは今の戦法で、多くの敵に損害を与えてきた。一、二発は当たったようだがシャア
の動きが読まれたのである。過去に自分の射撃を回避したのは、模擬戦でのララァ・スン少尉だけであった。
「もしや、ニュータイプ?」
言って、その考えを振り払った。少なくとも、ニュータイプの概念は、連合軍のどの部分でも考慮されていないはずなのだ。
それに彼自身もその能力を持っている。シャアは自身よりも強い力を持つララァと接触する事により、覚醒する事ができたのだ。
まだその力は弱いが、もしムウがニュータイプなら、自分はおろかララァが気付くはずである。
「……あり得んことだ」
その後もシャアはライフルを連射するが、それは星々の間に消えていった。
幾許かの射撃後、シャアはイージスの動きを見るうちに、あることに気がつく。
「これは……やってみるか」
ライフルを放つと、即座に別方向へ射撃する。するとイージスは、弾丸が飛ぶ方向へ吸い込まれるように動いていた。
「フフフッ……」
笑みを浮かべると、同様の射撃を幾度も行なう。それらは全てイージスに命中していった。
「クソッ! なんでこうも!!」
「どうやらザクのOSを使っているようだな!」
シャアはイージスの動きを観察するうちに、それがジオンの開発したOSであることに気がついたのだ。
連合は捕獲したザクからナチュラル用OSを得ていたのだ。ジオンは今日の戦争の為、2年近くの時間を掛けて製作している。
その完成度は高く、少しの改良でXナンバーを動かす事が出来た。だがそれは、ザクに乗り続けているシャアにとって次の行動
を全て読まれる事を意味している。
「次は右……今度は左……」
「何でだ!? 回避プログラムはランダムの筈なのに!!」
「ランダムに見えるが、いくつかのパターンがあるのだよ」
次第に追い詰められるイージス。ここでムウは勝負に出た。
「こうなったら一か八かだ!!」
ムウはMAに変形させるとザク目掛けて特攻したのだ。
「正気か!?」
シャアはムウの行動に目を疑う。さらに畳まれていた両腕脚部が展開し鉤爪と化したのである。
「冗談ではない!」
バーニアを吹かして、距離を取ろうとするシャア。だが一直線に進む加速力においてはザクを上回っており、ジワジワとその
差は埋められつつあった。
「クッ! これならどうだ!!」
ムウは腹部にエネルギーを回すと、戦艦を一撃で沈めるほどの威力を持つ580ミリ複列位相エネルギー砲“スキュラ”を放った。
「なんとっ!」
シャアもギリギリでそれを回避すると、続けてライフルを連射する。このスキュラで大半のエネルギーを使用したイージスは、
ついに動きが止まりPS装甲がダウンした。だが、シャアの乗るザクもバッテリが尽きかけていた。
「……さすがに5機を相手にするとバッテリが持たんな……!!」
その時、シャアの目にとんでもないものが飛び込んだ。GAT-X105ストライクガンダムである。
8.
その頃、ヴェサリウスの艦橋ではクルーゼとアデスが言い争っていた。
「私も出る!!」
「隊長、落ち着いてください!」
クルーゼが半壊したシグーで出撃しようとしたのだ。シャアの乱入後はアスラン達の不甲斐ない光景に激怒するだけだったが、
ムウのイージスがシャアと接戦を演じているのを見るなり、自分も出撃するといきり立った。
「無茶です!」
「黙れアデス!!」
「黙りません!! 冷静になるのです隊長! ガモフが落ち、アスラン達が破れた今、もはや勝機はありません!」
アデスの必死の説得にクルーゼは歯をかみ締めた。そして徐々に冷静さを取り戻していく。
「ジオン側には、まだMSが3機もいます! 撤退を!!」
それはニコルを見捨てる事を意味する。だが彼らにブリッツを助ける手立てなど無かった。
「……シグーとバスターを回収後、この宙域を離脱する」
ニコルは自分の置かれている立場を考えた。
エネルギー残量はほぼゼロ。仲間達は損傷し帰還中。ガモフが落ち、援軍もない。
「チェックメイト……か……」
自分は死ぬ、それが結論。優秀なコーディネイターの頭脳をフル回転しても打開策など浮ばない。ブリッツは頭が吹っ飛び、
右腕も捥げている。PS装甲が落ち、残量が0を表示すると生命維持装置すら切れた。薄れ行く意識の中で、彼の瞳には近づく
2機のザクが写し出されていた。
9.
「坊主っ!? 何やってんだ! 逃げろー!」
ムウは通信を送るが、キラは返事をしない。
「うぅ……あぁぁ……」
キラは怯えていた。ムウが、アスランが、他のザフト兵達が、ことごとく目の前のザクに敗れたのである。
民間人である彼にとって、今起こった戦闘は常軌を逸していた。レベルが違うのだ。自分は元より“エンデュミオンの鷹”や
“黄昏の魔弾”よりも“赤い彗星”の実力は上だった。
「怯えているのか、このMSは……」
シャアにとってはそれは好都合だった。戦えば勝てるだろうが、バッテリ残量がわずかの状況では戦闘は行なえない。
ピクリとも動かないストライクを威圧するようにライフルを構えると、キラは思わず後退りしてしまう。
「フッ……命拾いしたな、ストライクのパイロット……スレンダー聞こえるか!?」
「感度良好であります」
「首尾の方はどうか?」
「はっ! 少佐と連合製MSとの戦闘データ、全て記録しました」
言いながらスレンダーの強行偵察型ザクは手にしたガンカメラを叩いた。
「壊すなよスレンダー……ララァ! デニム!」
「Gを一機、確保しました」
「ローラシア級は既に落しております」
「よし……全機、ファルメルに帰還する」
シャアは戦果に満足し、大胆にも全方位チャンネルで通信を送った。
「では諸君、機会があればまた会おう」
そして赤い彗星はその場を去った。後に残されたムウとキラは、その後姿をただ眺めるだけだった。
――――第05話へつづく
シャアの相手はキラでは無いので戦いませんでした。
さりげなくスレンダーを偵察要員にしてみた。
うおおぉっ!!
燃え尽きる程GJ!
ニコルはどうなる!
次回に激しく期待してます!
おおGJ!
シャアの本来の任務である強行偵察がちゃんと成功してるよ。
しかもブリッツまで捕獲できてるし。データも取れたってことは追撃戦は無しかな。
ムウと戦ってヒヤッとされる場面もあったが、ララァが生きてるシャアは粘り強いな。
スレンダーは最前線君になったのか。
GJ
話は変わるが、MAは大型のままの核融合炉でMS開発がMAにって感じで開発されないかね?
>>662 すまん、もっと分かりやすく言ってくれ。
GJ!!!
シャア、実にスマートに任務完了だ。
それにしても・・・ムウ!回避ぐらいマニュアルでやれと小一時間(ry
クルーゼも考えて行動しろと。
この件でジオンかなり得したな。
政治的な非難をザフトに押し付ける形で新型のデータを入手し、実物もゲットしたんだからな。
このメリットは図りしれんだろう。
>>652-656 う〜む、結局シャア部隊の一人勝ちか。
ガモフが沈み、子飼いのアスラン達はボロボロ。挙句にブリッツお持ち帰り。
生き延びれたから良いものの、クルーゼ下手したら更迭させられるぞ?
>>665 まあ、うまいこと先制攻撃できたしな。
ザフトにゃ連携はないし。
GJ!
なんだけど、ヒート系の武器でビームサーベルを受け止めるのはグフがやっちまってるけど
アレ長さが変るから試作型のビームサーベルだったって説もあるし基本的には×だった気がす
ビームサーベル同士なら形成してるIフィールドが反発しあうとかで斬り合いができるらしいけど
CEのビームサーベルは形成してる技術の関係で斬り合いは×って聞いた覚えがあるんだけど
ビームをビームサーベルで切り払うなんてことやってるの居るしワケ分らんね
>>667 それはビームサーベル同士の場合だけだ。
>667
ザク改とアレックスがつばぜり合いしてるし深く考えなくておk
ヒート兵器の高熱で発生したプラズマが云々て設定が何かに載ってたし
>665
それプラス中立国にいきなり攻撃を仕掛ける
下手したら銃殺刑物
なんかこの世界のクルーゼは後半になったら世界を滅ぼすことをあきらめてまで
シャア打倒に執念を燃やしそう。
スレンダーの撮った映像はデータ収集のほかにも、政治的プロパガンダとしても結構使えそうな気がする。
『赤い彗星』が『黄昏の魔弾』(中身が違うが)や連合のMSを叩きのめしたのだから。
で、それを見たガルマ閣下が発奮すると。
今思ったんだがこのシャアはドズルの部下なのかね?
674 :
662:2006/11/18(土) 18:54:22 ID:???
出来るだけ小さい核融合炉(だが大型のまま)を使用しMSを開発
↓
頓挫するもののMA開発の雛型に
↓
巨大MA開発へ
という感じにならないかなと思ったまでの事
サイコガンダム
ちょっと核融合炉について桃色電波が届きましたので、ちょっと思い付きを。
UCの核融合炉はヘリウム3を核燃料とした核融合技術です。
これは重水素を用いた核融合炉が中性子を発するのに対し、中性子の代わりに陽子を発生させます。
この陽子の運動エネルギーを高い変換率で電気エネルギーに直接変換できるわけですな。
(現在の原子力発電は熱エネルギーで水を蒸気にし、タービンを回すので効率はとてつもなく悪いです。
フリーダムやジャスティスはどうやって電気エネルギーに変えてたのか不明ですけど)
で、ミノフスキー・イヨネスコ型核融合炉はミノフスキー粒子を用いた常温で小型の核融合炉、
という前提が健在として考えますと、ジオンの核融合炉の小型ができないのは
・核融合炉そのものを今以上に小型化することが難しい
・陽子の運動エネルギーを電気エネルギーに変換するシステムの小型化が難しい
・両方
という理由が考えられるわけであります。
どっちにしろ、しくじったらF91やVガンダム時代のエンジンみたいに爆発したら破壊力抜群なので、
なかなか完成しないでしょうねえ……
677 :
51:2006/11/19(日) 21:04:42 ID:???
ダを抜かしただけです。
1.
アルテミス――この基地は光波防御壁に守られている連合軍唯一の宇宙要塞である。
この基地は辺境の小惑星に造られた小規模なもので、再建当時は戦略的に重要なものではなかった。しかし、開戦と同時に月
基地が陥落し、その後もL1、L4の軍事基地も落とされた事により、その重要性が一気に高まった。
現在では、再建された地球軍第8艦隊によって護られている。
アルテミスに入港したアークエンジェルであったが、クルー及び避難民がアルテミスに降りる事は許されなかった。
「これはどういうことです!?」
「我々は民間人を50人以上連れているんですよ! それに怪我人も居るのです!!」
マリュ―とナタルが抗議しているが、相手の士官は困ったように言う。
「私らだって降ろせるもんなら降ろしてやりたいよ。けどな、アルテミスだって緊急事態の連続なんだ」
「味方の基地に着いたというのに休むこともできないなんて、そんなことがありますか?」
「申し訳ないが識別コードが無いのでこの様な形を取らせてもらったぞ」
そう言って現れた男は、第8艦隊司令官を務める地球連合軍スティン・ホフマン准将であった。
「ホフマン准将!?」
「久しぶりだなラミアス中尉……いや、今は大尉か。君達の質問には私が答えよう」
その言葉にナタルが問う。
「避難民達はとても疲れています。基地で落ち着ける場所を探していただきたい」
「民間人を収容しておく余地はない」
「そんな」
「とにかく、マリュー・ラミアス、ナタル・バジルール、ムウ・ラ・フラガの3人は司令室に来てくれ」
ムウ達が基地司令の元へと連れて行かれ、残された者は不安げにひそひそと話していた。
「俺達、どうなるのかな……」
「さあ……」
今まで自分達が住んでいたヘリオポリスが、僅かな時間で崩壊したのだ。外の世界の現実に、彼らは俯くしかなかった。
「ところで大西洋とユーラシアって仲が悪いんじゃなかったけ?」
「半分正解だけど半分不正解ね」
「どういうことです?」
サイの疑問にクリスが説明し始めた。
現在、地球軍内部の派閥は二つに分かれていた。対ジオンを主張するハルバートン派と対ザフトを主張するブルーコスモス派
である。ハルバートンが地球に戻った後、どちらを先に攻めるかで意見が分かれた。互いに相手の主張を認めず、結局上層部は
2方面作戦を決定する。この時に、対ジオン派と対ザフト派に分かれたのだが、いざ分かれてみると大西洋軍の大半が対ザフト
に偏ってしまったのだ。これは世界樹戦役でブルーコスモスに反抗していた軍人が大量に戦死した結果であった。ハルバートン
は「ジオンに兵なし」と叫んだが、自身の兵もいなくなってしまったのである。
この事態にハルバートンは、ユーラシア連邦との関係を強くしていった。戦争が始まってから同盟を結んだ大西洋とユーラシ
アであったが、それはうわべだけのものである。しかし、ユーラシアがジオンの地球侵攻作戦で国土の大半を奪われると事情が
変わった。戦うには兵の無いハルバートンとジオン相手に劣勢のユーラシア。対ジオンという部分で彼らの利害が一致する。
その後、ハルバートンはMS開発計画を実行に移し、量産が整えばユーラシアにも供給するという約束で強固な同盟を得た。
「一応、私達は対ジオン派だからね」
「問題があるのは識別コードが無いってことか」
クリスの説明の間で、キラはぐっすりと眠っていた。MS戦に限らず、戦闘機動は疲労が溜まる。生死を賭けた極限状態では
パイロットの神経を削り取るからだ。
「ねえ、この子、コーディネイターだったの?」
フレイの問いにサイは小さく頷いた。フレイはそんなキラに薄気味悪がっているような目で見ている。
「……この状況で寝られちゃうってのもすごいよな」
「疲れているのよ。キラ、本当に大変だったんだから」
カズィの不安そうな言葉にミリアリアが返す。
「『大変だった』か、キラにはあんな事も『大変だった』ですんじゃうもんなんだな」
「何が言いたいんだカズィ」
トールがとがめるような視線を向ける。
「別に……」
彼らはキラがコディネイターである事を知っていた。それでも自分達ナチュラルとの能力の差に複雑な思いを抱いていた。
2.
アルテミスの司令官室にムウ達を招きいれ、各自に名乗りとIDの提出させられた。
「――なるほど。君らのIDは確かに大西洋連合のもののようだな。私がアルテミスの司令官ジェラード・ガルシアだ」
「お手間をとらせて申し訳ありません」
「いや、なに。君の輝かしい経歴は私も耳にしているよ“エンデュミオンの鷹”殿。月基地攻防戦には私も参加していた」
「おや、ではビラード准将の部隊に?」
おっとりと返すムウに向かって、ガルシアは目を細める。
「そうだ。戦局では敗退したが、ザクを5機落とした君の活躍には、我々も随分励まされたものだ」
「ありがとうございます」
本当は4機なんだがな、思いつつ話は本題に入った。
「我々としては、できるだけ早く補給をお願いしたいのです。我々は一刻も早くアラスカへと向かわ――」
「報告はホフマン准将から聞いておるよ。補給に関しては早急に行おう。しかし物資だけだ。人員や護衛艦は無いと思ってくれ」
「なっ!?」
3人は驚きの声を上げる。
「待ってください! 我々はザフト及びジオンの攻撃を受けました。ザフト艦は撤退した模様ですが、ジオン艦は――」
「だからこそ護衛は着けられないのだよ」
強い口調でガルシアは言う。
「先程の戦闘はこちらでも確認している。中に“赤い彗星”がいる事もな! 相手が、ジオンの“赤い彗星”となると第8艦隊だけで
アルテミスを防衛する事は難しくなる」
アルテミスは“傘”と呼ばれる光波防御壁で護られているが、ミノフスキー粒子の登場によりそれは強固な物ではなくなって
いた。昔は敵が近づくのを察知すると“傘”を開き、その侵入を阻止していたのだが、ミノフスキー粒子を撒かれるとレーダー
類が死んでしまう。“傘”を展開し続けるには膨大なエネルギーが必要な為、常に開いておく事も出来ない。
「アルテミスを統括するものとして、諸君らの行動にはいささか問題があったのだ」
ガルシアは更に言う。
「このアルテミスがいかに生き延びているか。ここでの緊張を持続する事が、連合全体にとっても戦略的にどれほど重要な事か」
「……」
ナタルは何か言いたげにしているが口に出せない。マリューやムウも同様だった。
「理解したかね? ならば補給後、直ぐに出て行きたまえ!」
要するにガルシアは、厄介な存在であるアークエンジェルを追い出したいのだ。ジオン艦が離脱したかどうかは分からない。
だからこそ、その恐怖は計り知れない。
「宜しいですかな?」
重苦しい空気の中、今度はホフマンが発した。
――――つづく
681 :
51:2006/11/19(日) 21:12:49 ID:???
ユーラシアとの同盟は強くなってます。
ただそれはハルバートン派のみです。
GJ!
ガルシア、ある意味まともだな。
それにしてもハルバートンが、ユーラシアと結びついてるとは・・・
か、ガルシア閣下がまともだwww
某赤いニ〇ン〇イに出る閣下は狡猾でしぶといが、こっちの閣下は「普通」に
「人の上に立つ者」だなあ。ホフマン大佐も将官になっていることから、ハルバートン提督は
少将か中将?レビル閣下というよりブレックス准将みたいな立場だな。
(子飼いの戦力が乏しく、外部の援助を得るトコとか)
連投GJ
なんかジオン側はナチュラルもコーディネイターも関係なく戦ってるのに、
連合もプラントも(プラントは当たり前なんだけど)そこらへんぐだぐだですなぁ。
連合:ジオン?プラント?両方ともうちらの下僕の癖に反抗するなんてふざけてる
プラント:連合の採取は気に入らんが、ジオンのした事はもっと気に入らん!
ジオン:連合の植民地じゃねーよ!生意気なプラントも気にいらねーしやっとくか!
という感じじゃないか?
ジオンからは実害なかった上に、なんのメリットもないのに気に入らないというだけで宣戦布告するプラントすげえ!
ジオンのコロニーって、自分達で資金を投入して作ったんじゃなったけ?
プラントはプラント理事国が金出して作ったんだから、下僕で間違いないんだろうけどジオンは違うんじゃないか。
しかし、本当に宇宙ではジオン強いな。
地上にドムやギャンが無いのがこんだけ差を生むのか…ドワッジもトローペンも開発されず、
フライトタイプのグフすらねーし、最強は得物がショットガンのイフリートか
ガトリングシールド装備のグフ・カスタム、それもどっちもバクゥに勝てねえ以上はラゴゥにも勝てるはずは無い。
ドム(特にホバー技術)やギャン系列のMSって結構多いからなぁ。ゲルググができるまでジオン地上軍はジリ貧か。
ストライクダガーが出たら本当に負けてしまいかねんぞ。
>>686 ジオンはプラントからユニウス7を譲渡して、それをブリティッシュ作戦に投入したから
プラント側からしたら、おまいら何しやがります?!って感じだろう。
>>687 史実だとジオン公国の住民は、宇宙移民政策(地球環境保全のため人類の生活圏を宇宙にシフトさせる)
により上がってきた連中だが、結果とし第一期移民が終了した段階で政策は中止になり、高官等は地球
での生活を続けている。さらに、連邦はコロニー公社等を通じて採取を行っていた。
ジオン側からしたら地球で位している連中の植民地と変わらん。
連邦の部分を連合と置きかえる必要はあるが。
譲渡じゃなくて、受領だよ…orz
>>688 ドムが無くても、グフ&ドダイYSがある。
爆撃機としての真価を発揮出来れば、バクゥには勝てる。
…ディンと戦うのに忙しくて、手が回らないみたいだけど。
ドムのプロトタイプってOEM生産したグフの改良型だし
グフを元にドム通り越してギャンの原型機に手を出すってのもw
対空戦はまとまった数のザクキャノン辺りに焼夷榴散弾用意させとけば何とかならんかね?
戦闘機は元よりアストレイよりも軽いディンの装甲もかなり薄いと思うんだが
空戦より陸戦のほうが被害が大きく、対空戦に戦力を割けられないのかもしれん。
ドダイYSグフ・グフ・ザクIIJ対バクゥ
ザクキャノン対ディン
をやると、ドダイとキャノンがディンを狩りきる前にグフとザクがディンに突破されかねない、とか。
最終決戦は、
初代仮面男 ジオング(時期的に完全体かも)
ザフトの仮面男 天帝
後の仮面男 ストライク
……ムウ、大丈夫か?
この世界にもBガンダムはあるんだろうか?
無かったらジオングはもっと普通サイズのMSになったはずだw
完全体ジオングは、全身をバラバラにして攻撃するっていう、ターンXのような事をする予定だったらしいな
というかターンXがジオングを参考にしてるみたいだけど
ジョングなんてのもありますぜ
>>697 勿論知っているさ
だが、長谷川作品を毛嫌いしてる人もいるらしいんでね
そう、そうだとも! 俺の脳内ではターンXとはジョングを参考にジュドーの子孫達が復活した血塗られた巨神を倒すために(ry
ぶっちゃけた話、ただの惑星間移動の為に作られたMSとかも言われてるよな
まあ巨神はともかくV外伝はオフィシャルだから
ムゥにはコアブースターにでも乗ってもらって
ムゥ「かなしいけd(ry」
元々ムゥは1stのスレッガーさんをモチーフにしたキャラだろうからなあ。
>>694 つーかシャアはノイエ・ジールII じゃね?
一応専用機だし。
ララァはプロトキュベレイでってことになると……この二人に誰が勝てるんだよwww
イザークinフリーダムwithミーティア
アスランinジャスティスwithミーティア
ラウinプロヴィデンス
の3機でどうだ
すべて紙一重でよけてくシャアとララァが目に浮かぶw
書き方次第でバランスは取れるんだろうけど……やっぱ鷹さんがきついな。
こう、GAT-RX105 通称 スレックス(ry
キラはGIIIストライクか
開発早まってストライクGP03とかね
>>706 ちゃうやん GAT-105NT-1 ね。
いや、鷹さんNTかどうかしらんけど。
鷹はダガージャグラーとか
>>705 アッシュinリジェネレイト、コトーニinテスタメントも加えてください
>687、689
本質的に棄民政策として行われたのが各サイドへの植民であるから、棄民対象に
コロニーの如き巨大建造物をものす財力があろう筈がない。
逆シャアでも、「連邦政府はコロニーを作って人を詰め込むだけで放り出した」
とスイートウォーターで「宇宙人」側から一席ぶっておったが、連邦政府にして
みれば戦災からの復旧なぞ基盤(コロニー)だけは直してやるがあとは自己責任
でやれだろう。
あと「採取」とあちこちでいってるが、「地球」が「宇宙人」から経済的利益
を得る事象についての表現はこの場合は「搾取」だろう。採取のレベルならば
わざわざ戦争してその状況を逃れるような手間をかける筈が無い。
鷹さんにはストライク+ガンバレルストライカーで良いんじゃない?
3.
「補給に関しては閣下の申し上げるとおりです。ですが、護衛艦を付けないのは些か問題があると思われます」
ホフマンはガルシアの意見に同意しつつ、自論を述べ始めた。
「護衛を付けないとなると、彼らがアラスカに辿り着けなかった場合、事は責任問題になりますでしょうな……」
「な、なに!?」
責任という言葉にガルシアは顔色を変えると、大きく目を見開いた。
「どうです? ここはあの哨戒任務中の部隊を護衛に付けるという事で……」
ガルシアはホフマンの言葉に動揺していた。
「し、しかし……」
「彼らはユーラシアに所属し、かつ第8艦隊にも籍を置いている。我々にとって有益になると思いますが?」
ガルシアはしばし考え込んだ。
(何だぁ? 厄介者の押し付けは勘弁してくれよ……)
ムウはそんな事を思いながら、ガルシアを注視すると、
「…………いいだろう。私から伝える」
そう言って立ち上がり、部屋を後にしてしまった。
ホフマンはガルシアの態度に溜め息を吐くと、ムウ達を気遣った。
「すまんな」
「いえ、我々は嫌われているようです」
「奴は病人なのだ。精神面のな」
「はぁ?」
ジェラード・ガルシアは、元々アルテミスに左遷されて来た。その為にガルシアは功績を上げることに執着していた。そして、
アルテミスの重要性が高まると彼は一層躍起になる。だが戦争が長引いて故郷のユーラシアがジオンに侵略されてゆき、ジオン
の強さを目にすると、ガルシアは日に日に圧し掛かる重圧に耐え切れず、心身を病んでいった。
「昔は出世欲に執着した男だったが、この一年で事なかれ主義の小心者になってしまった。戦争は人を変える、と言うが……
寒い時代になったものだな、まったく」
ガルシアも戦争の被害者なのだろう。
「ところで、護衛の部隊ですが……」
「失礼します!」
突然、憲兵が入ってくるとホフマンに耳打ちをする。それを聞いたホフマンは沈痛な面持ちでムウ達に向かった。
「君達に残念な事を伝えなければならん」
4.
クルーゼは自室で酒を飲んでいた。グラスにワインを注ぐと背後に誰かの気配があることに気づく。
「私に何か用かギル?」
「君を笑いに来た。そう言えば君の気が済むのだろう?」
そう言ったのはギルバート・デュランダル。クルーゼの数少ない友人で、気の許せる相手でもある。
「好きでこうなったのではない。それは君にだって分かるハズだ」
「しかし同情が欲しいワケでもないのだろ。ならば、レイの期待にも応えるラウ・ル・クルーゼであって欲しい。それが私に言える
最大の言葉だ」
現在クルーゼは本国にいる。ヘリオポリス崩壊の査問に呼び出されたのだ。そこで彼が待っていたのは批判の嵐であった。
『――しかしクルーゼ隊長。その地球軍のMS。果たしてこれほどの犠牲を払ってでも手に入れる価値のあったものなのかね?』
『MS開発を理由に襲撃するのはいい。だが、せっかく奪ったMSをジオンに奪われるのはな』
『結局手元には5機中2機しかない』
『しかも、君はジオン艦が現れると取り乱したというではないか!』
パトリックはクルーゼを擁護したが、評議会議員の息子であるニコル・アマルフィが行方不明になった事が決定的になり、
クルーゼは隊長職を失う事となる。そして今や謹慎中の身であった。
「……私の隊はどうなった?」
「解散は免れた。今は君の副官が……いや、かつての副官が指揮をとっている」
「アデスか……」
あの男なら旨くやるだろう。アデスは冷静かつ客観的に戦況を見れる本物の軍人だった。
「これから君はどうなると思う?」
「さあな」
「辺境の守備隊、もしくはテストパイロットかな?」
「はっきりと言ったらどうだ。君は私を励ます為に、ここに来たのではあるまい?」
図星だったのか、デュランダルは肩をすくめて見せた。
「このままだと君は決して前線に出られんだろう。君の更迭は議長の命によるものだから、ザラ国防委員長も手が出せない。しかし……」
目を細めるとクルーゼの耳元でささやいた。
「それは議長の命で撤回が可能を意味する」
「私にクライン派へ下れと言うのか!?」
デュランダルの真意を察したクルーゼは、思わず彼を睨む。
「このままでは君の目的はもちろん、“赤い彗星”と戦う事も出来ない」
「……」
「首を縦に振るのなら、私から議長に進言しよう。ああ、当然今すぐ答えを出せとは言わない」
「私はあの男が嫌いだ」
「だが、考える余地はあるだろう?」
言いながら部屋を出ようとするデュランダルだが、立ち止まり振り向くと、何かを確かめるように問いた。
「“赤い彗星”……君は彼をどう思う?」
「忌々しい男だ。奴は一年前よりも実力が上がっていた」
「……聞いた話だが彼はナチュラルらしい」
「馬鹿な!?」
「なんでも“ニュータイプ”と、ジオン本国では噂されているようだ」
「人類の革新か? 笑える話だ!」
「ラウ、私は君も赤い彗星と同じなのではないかと考えているのだよ……」
デュランダルが部屋を出るとクルーゼは高らかに笑いだした。
「出来損ないの私が? あり得んよギル……」
クルーゼは残っていた酒を飲み干した。今はただ、酒に酔っていたかった。
5.
アルテミスの医務室で、ムウ達はパオロの最後を見取っていた。パオロはアルテミスに着き次第緊急手術を行なったが、間に
合わなかったのだ。そのパオロは横になり安静にしている。痛め止めが効いているのか辛そうな表情はしていない。
「何故、君を庇ったのかを話そう」
傍らにいたナタルに、パオロは静かに話し始めた。
「私が昔、士官学校の教官をしていた頃、教えた生徒の中に君のお父上……バジルール提督がいた」
「父を艦長が……」
「優秀な男だった……鍛えがいがあった……ただ、提督には一つだけ欠点があった。なんだか分かるかね?」
その問いに、ナタルは首を振る。
「理論・実習共に申し分なし、ただし時として思考に柔軟性を欠く……」
ナタルはハッと顔を上げた。
「覚えがあるかね? そうだろう、君の総合評価の項にも書かれてある」
笑いながら、パオロは続ける。
「私が敢えて艦を君に委ねたのは、それを学んでほしかった。教科書には載っていない、危機的状況をいかに打破するかを……」
「……」
「今思えば、私が戦術は常に変わりゆく事をしっかり教えておけば、提督は世界樹で死なずにすんだかもしれん……」
「そんな! 父の死は艦長の責任ではありません!」
「それだけではない! 私はあの時、世界樹にいたのだ。提督の指揮する第1艦隊に! ……目の前で提督の乗るアガメムノン
が落とされた時、私は何も出来なかった! 盾になる事すら出来なかった!!」
「艦長……」
「分かっている。私が今言っているのは老人の戯言にすぎん……だが、謝らせてほしい……すまない少尉」
「勿体ないお言葉です」
「フラガ大尉、ラミアス大尉……これからも少尉を支えてやってくれ……」
力強くうなずく二人に、パオロは安心したように目を閉じる。
「私はね、しばしば考える事がある……私の様な老人はキラ君の様な若者達に……何を残したのだろうと……」
「……」
「争いと死と独善と傲慢……天から与えられた大自然の荒廃……私は退場する時なのかもしれん……新しい訪れを……
妨げない為……にも……」
「!?」
「艦長!!」
こうして、パオロ・カシアス中佐(後に准将)は、アークエンジェルに残された全ての人達を案じながら息を引き取った。
6.
L3宙域へ向かう1隻の宇宙母艦に、アルテミスからの通信が入っていた。
「――が次の任務だ!」
「哨戒の次は護衛か。もう少し面白い仕事はないのか」
「うるさい! 貴様は私の命令を聞いていればいいのだ!!」
「……チッ!」
「まったく、コーディネイターという奴は……」
モニターの中でガルシアは頭を抱えていた。その姿が気にいらないのか、黒髪の長髪の青年はいやらしい口調で言った。
「そうそう、途中でザフトの武装シャトルを発見したから落しておいたぞ」
「貴様! 勝手の事をするな!! いらん挑発……」
ガルシアが言い終える前に通信を消す。一種の嫌がらせである。
「カナード・パルス特務兵、武装シャトルではなく民間シャトルですが」
「フンッ! ジンが護衛に付いていて、何が民間だ」
副官のメリオル・ピスティス大尉が指摘を一蹴すると、乱暴に座席に座り呟いた。
「キラ・ヤマト……貴様は一体何所にいる」
――――つづく
718 :
51:2006/11/21(火) 23:18:20 ID:???
シャア出せなかった。スマソ・・・
うお!カナードとキラがニアミスしてるw
GJ
うあ、すげー状況。デュランダルにシャアの生霊が憑依しとるww
カナードとキラがこの段階で接触する→カナードジンVSキラストライクなわけで…護衛どころじゃないやんww
次回を待ってます。
51氏乙!
クルーゼがクライン派行きにカナードがキラと鉢合わせ!?
それにカナードがラクスの乗ったシャトルを打ち落としているんだが
なんか物凄く先が読めないんですけど。
722 :
51:2006/11/21(火) 23:25:25 ID:???
そうそう、パオロとナタルを無理やり絡ませたが問題ないかな?
一応、AA艦長はナタルにしたいからこんな形になったのだが・・・
>722
いや、こっちが読んだ限りでは特に問題はないです。
>>714-717 クルーゼ、やはり更迭されてしまったのね・・・ということは、白服取り上げられたわけか。
AAサイドはパオロ艦長が殉死。しかし、艦長のナタルよりフラガが階級が上(マリューは技術士官なので位置づけが違う)なのは問題になりそうな気が・・・
で、運命の出会いの時が刻々と・・・ラクスはセイラ(=アルテイシア・ダイクン)と面識あるのか?
GJ!シャアはニュータイプだと認識されているみたいですね。するとシャア専用の赤いエルメスとか…w
で、ちょっと質問です。
今、私はまだ「ヘリオポリスが襲撃されるずっと前」の状況を書いているつもりですが、カガリは開戦時期がずれたり
ジオン公国が参戦した結果、どちらにいるんでしょう?
もしも砂漠にいないなら、登場させるわけにはいかないですし。セーフティーシャッターも使えないしw
GJ!!
ニヤリとさせられるパロディも多くてワロタ
なんかものすごく歴史が混線起こしてるし、これからどうなるか想像つかん。
GJ!!
もしかしたらクルーゼが、シャアの相手になる芽が出てきたかも。
それにしても、自分のことを出来損ないと言うとは・・・死者に囚われているな・・・
もしもさ、シャアがララァとラブラブして、一緒にNTの未来の事を考え始めたら
クルーゼも救われる対象になるんだろうか
クルーゼが、自分が人の革新だって知ったらどう思うんだろう
出来損ないの自分が人の革新だって知ったら
できそこないったってテロメア短いだけじゃなかったっけ?
人生短くなってるCE世界でそんなにすねることでもないような。
皮肉にも被クローンのアルダ・フラガが超優秀だったんでクルーゼもレイも優秀なんだよな。
これでテロメアが短いだけで出来損ない認定食らったら、そりゃクルーゼだってキレるわ。
出来れば人類の革新NTとして存在意義を持つことで救われてほしいな。
>>724 フラガはパイロットとして出撃しないといけないからナタルが艦長で問題無いんじゃない?
いざとなったら名目上の艦長をフラガにして、ナタルは艦長代理でもいいし。
732 :
51:2006/11/22(水) 06:12:38 ID:???
>>725 どちらにというのは宇宙か地上かでしょうか?
カガリについては原作と(ガルマと知り合いってだけで)あまり変わりません。
>716
>パオロ・カシアス中佐
普通、AAのような明らかな大型新鋭艦は一所轄なので所轄長=キャプテン=大佐
を当てます。日本には身の回りに退役軍人とかが殆どいない所為かガンダムはじめ
大概のアニメはこの辺りの階級感覚がおかしい。
それから高級士官の場合、戦死しても常に2階級特進とは限りません。戦死時階級
に叙任されてからの年限や特段の戦功などが加味されての総合評価になります。
>724
「殉死」はないだろう。殉死とは追い腹を切る事であり意味が全く違う。
また、「艦長」のナタルより「飛行隊長」のフラガの方が階級が上なのに艦の
指揮をとらないというのは、「母艦」と「艦載航空隊」の指揮権が別である等
の場合でかつ上級士官が戦死する等の非常時の現象としてはあり得ない事では
ないが、軍令系統の原則的には階級が上の者が指揮をとるべきだから、やはり
問題がある行為になる罠。
>731
その案は指揮系統を混乱させるだけ。
普段指揮を執るナタルが「面舵」を命じたのに、たまさかフラガが「取舵」と
思いつきで言ったとしたら、大原則はフラガに従うべきだから実際問題として
兵は混乱せざるをえない。
軍オタって知識あってもアホだな・・・
ナタルが艦長、フラガが司令官、で駄目?
そうすると司令官が毎回出撃してまずいだろ。
かといってフラガ出さなかったら戦力的にまずいし。
いや名目上だけ
最高意思決定権はフラガにあるけど、フラガが艦を動かすにはナタルに命令しなければならない、
という形にすれば混乱はしないだろう
ファルメルでいえば、シャアとドレンみたいなもの?
そうそう、そんな感じ
ガーティー・ルーのネオとイアンでもいいけど
「司令官」は「戦隊」等の艦など所轄の上位の指揮系統に属して、艦に対する
指揮命令権は持たないもの。だから司令官が座乗する艦本体の指揮については
直接に「取舵いっぱい」なぞと言えば上からの越権行為となる(リアルでも時
に起こってしまう事で、コレが多い司令官司令長官は艦から嫌われる)。
ただし司令官が「戦隊」を動かす為に指揮下にある艦が付随して「戦隊全艦は
左一斉回頭」などの命令で艦長が艦に「取舵」という事ならば当然の行為だ罠。
ヒント:世界樹戦(1stだと1週間戦争)で佐官クラスの士官は軒並み戦死して人手不足。
銀河英雄伝説での、ヤンやラインハルトと各々の艦長のやりとりみたいなもの?
戦いは数だよ兄貴w
種だとジェネシスだのレクイエムだの出てくる上に、
政治的な理由での戦争ではなく殲滅戦だから
数が多ければ勝てるってもんでもなくなってるが
>>745 どいつもこいつも嫌な意味で死狂ってるからなぁ、CE世界。
>741
そういう時は昇進を早めたり、予備士官を待命状態から現役復帰させたり
フネ戦のものならば商船士官から編入したりして体裁を整える。こういう
促成栽培士官が過半を占め、正規の教育を受けた士官の方が少数派になる
事は珍しくない(さすがに将官はまた違うが)
軍隊も国家機関である以上「お役所」なので、この辺りの原則的事項を曲
げる事はまずあり得ない。
>743
そういう事。
具体例としてバーミリオン会戦でヤンが旗艦艦長シャルチアンに艦レベル
の指揮を委ねて、砲撃等に対する艦の回避運動などの指揮をまかせたが、
その結果として艦が後方に下がりすぎた為に、再度艦隊司令官として前進
を命じたのであって、艦を直接指揮したのではない。
www.youtube.com/watch?v=SFClNa0M0FE
軍ヲタきめぇwwwwwwwww
こうなるから階級は再考の余地有りと言ったんだ
シェイクスピアが残した言葉を、このスレに合わせ、一言だけ変えて
>>747に送ろう
>〜はまずありえない
「創作ですから」
「ありえない事」ではないこと(パオロ艦長2階級特進とかナタル<フラガの階級とか)にまでケチつけてるあたり、
自分の知識をひけらかしたいだけの典型的な軍ヲタに見える。
別に道理にあってなくてもいいんじゃないか
種 な ん だ か ら
ザフトなんて階級ないっす。
>>747 創作物は、一般人の知識に合わせて作るもんだって
しらねーのか馬鹿
まぁ落ち着け。
かまって欲しいだけだろうさ。
ガルシアとホフマンがワッケインみたいな性格になったな
ミリオタはスルー。餌をやらないこと。
まとめサイトって無いのかな?
中佐なら、大佐の代行業務が出来るし、予備仕官の待命復帰は戦時下では余裕がないなら、ポンポン行われない。
現実でも中佐ぐらいで新鋭戦艦艦長てのは、場合によってはあり得ない話じゃないし。少佐より権限ずっと多いし。
あとMS隊と戦艦は指揮系統が別なはずなので(CEはしらんが、UCではそのはず)問題ない。
あと、実際は上位からの謁見は、完全な職務外とかでない限り気にする奴はいないし、問題になるケースも少ない。
…スルーできんかった
C.E.では階級なんて飾りなんですよ。
ミリオタは分かっとらんのです。
U.C.なんか民間人のガキに艦長代行やらせたりするしな
ZZは黒歴史ですよ。
ZZはジュドー一味なければ面白いと思う。もう一度作り直さんかな。新約カミーユ主人公で
ネオ・ジオン製のMSは格好が良く、兵器としてみてもバランスの取れた機体が多いと思う。
逆にジュドー達がガンダムチームとか取り合えずガンダム集めとけばいいかという感じがして厨くさかった。
>>766 本当にアレは一体なんだったんだろうなあ?
前半のノリの軽さは何というか異常だ・・・
1.
アルテミスを出たアークエンジェルは、L3からデブリベルトへの宙域で、護衛の戦艦“オルテュギア”と接触した。
「地球軍第8艦隊所属、オルテュギア艦長のメリオル・ピスティス大尉です」
連絡艇から降りてきた女性は、眼鏡をかけ知的な雰囲気を漂わせていた。艦長というより秘書のイメージが良く合うだろう。
出迎えに出たナタルも敬礼で挨拶をすると、すぐさま今後の予定について話し合う。
「我々が護衛を行なえるのは低軌道上までです。その後はアラスカ本部へ直接降下してもらいます」
「お願いします」
「避難民はこちらのシャトルで直接オーブへ帰します」
「了解しました。……ピスティス大尉、これが避難民の名簿です」
名簿を受け取り、一通り目を通すと、メリオルはある名前に顔をしかめた。
「どうかなさいましたか?」
「……いえ、何でもありません」
その名前こそ『キラ・ヤマト』の名であった。
2.
「キラが降りられない!?」
思わず叫んだサイは、トールと共にムウに詰め寄った。
「いや、まあ……だからな」
「どういうことですか大尉!!」
事の発端は、避難民をオルテュギアへ移す際に起こった。次々と連絡艇へ乗る避難民をよそに、キラだけはアークエンジェル
へ残るよう命令されたのだ。
「お前ら落ち着けって……要するに、キラは志願兵なんだよ」
ムウが曰くには、非常時であっても民間人が戦闘行為を行なえば、それは犯罪となってしまう。それが機密であるMSならば
尚更だ。そこで、それを回避する為の処置として、キラを志願兵として入隊したことにしたのだ。
「それじゃあ、キラをこれからも戦わせるってことですか!?」
「いや、除隊許可証があれば直ぐにでもやめられるんだが……」
頭をかきながら申し訳なさそうに続ける。
「いや、キラの場合はストライクに乗っちまってるからな」
連合軍の技術の粋を集めて造られたXナンバーにキラは乗ったのだ。ムウ達では独断で許可証を出す事は出来なかった。
「そんな!」
「とにかく、アラスカ本部にはハルバートン提督が居るから、坊主はそこまでこの艦に乗ってもらう事になる」
ややこしい処置だが、仕方ないといえば仕方ないのだろう。
「すまんな……まぁ、ちょっと遠回りになるだけで必ずオーブに帰すからな!」
そう言うとムウは立ち去ってしまった。
しばしの静寂の後、サイ達は互いの顔を見回す。
「サイ、乗らないの?」
フレイが連絡艇へ乗ろうと急かすが、サイは首を振った。
「悪いフレイ。俺達は残るよ」
信じられない言葉にフレイは「え」と聞き返す。
「キラは俺の友達だからな」
「残してくわけにはいかないって」
呆然とサイ達の言葉を聞いていると、連絡艇の搭乗員が声をかけた。
「おい、そこの。乗らんのか、出すぞ!」
「待ってください、彼女も乗ります!」
「ちょっと! サ、サイ!?」
サイはフレイの肩をぐっと掴み、しばしその顔を見つけた。
「大丈夫。無事にオーブで会えるから」
「またね、フレイ!」
取り残される不安感がフレイを襲った。去ってしまったサイ達にオロオロとしながら悩んでいると、背後から連絡艇の搭乗員
の急かす声が聞えてくる。その声に急かされるようにフレイは思わず、
「ア、アタシは残ります!」
と言ってしまった。
3.
その頃、シャアのファルメルは、サイコミュを装備したザクのテストをする為、デブリベルト宙域に留まっていた。
「ララァ、調子はどうか?」
『順調です少佐』
ララァの乗るザクはデブリを避けながら動いていた。本来、シャアの任務はサイコミュの起動テストであった。しかしヘリオ
ポリスでのMS開発をある有名な情報屋から得た為、近くにいたファルメルが向かう事になったのだ。
「搭乗のたびに腕が上がりますなぁ」
「ああ、さすがだ」
「ニュータイプというやつですか? 私にはよくわかりませんが」
「ところでドレン。捕虜にしたザフト兵はまだ目を覚まさないのか?」
「はい。現在は保安部のコーディ1名、ナチュラル2名を監視につけております」
困ったように言うとドレンは、はぁと溜め息を吐く。
「いっそ死んでくれた方がいいのですがな」
「そんな事を言うなドレン……」
現在ジオン内部では、ザフト兵の捕虜をとる事に難色を示している。言うまでもなく捕虜虐待が原因だ。各指揮官はその対応
に追われおり、シャアもそれは同様だった。
「とにかく虐待だけは起きないよう注意しろ」
「了解です少佐殿」
その時、モニターに閃光が映った。紛れもなく何かが爆発したその光は、ララァがテストを行なっている場所であった。
慌しくなる艦橋で、シャアは冷静にララァへ通信を送る。
「何があったララァ」
『少佐……申し訳ございません……ザフトのMSを発見したので撃破しました』
「スレンダー!」
「こちらでも確認しました。少尉の機体は無事です」
起動テストを撮影していたスレンダーは、そうシャアに返答した。
しかし、ララァは苦しんでいた。始めて人を殺したのだ。今までは代わりをデニムが行っていたが、彼女は遂にその手を汚し
てしまったのである。死亡したパイロットの感情をダイレクトに感じ取ってしまったララァは少し錯乱していた。
「スン少尉、返事をしてください! スン少尉!」
「だ、大丈夫です……それより伍長……アレを……」
――アレ? 何の事だ……MSか?
ララァの指摘と前後して、目の前のモニターに映っていたのはMSなどではなく一隻の救命ポッドであった。
――――つづく
フレイどうするか悩んでる。
NTにするのもいいし、途中退場でもいいし・・・
訂正
>サイはフレイの肩をぐっと掴み、しばしその顔を見つけた。
見つけた→見つめた
それは職人さんの考え次第さ。自分の考えで進めた方が良い。
フレイのNT化には違和感を覚えるが俺達名無しが口出し出来ることじゃない。
何はともあれGJ!
楽しみに待ってるよ。
>一隻の救命ポッド
もしかしてカガリ?
>761
>中佐なら、大佐の代行業務が出来るし、
代行でいいなら指揮権継承法規に従ってもっと下でも出来る。
>待命復帰は戦時下では余裕がないなら、ポンポン行われない。
真逆。戦時下で余裕がないからこそ速成教育もするし、現役復帰も
させる。なにせ待命状態の者は一度は教育訓練をしているのだから
素人を叩き直して使えるようにするより早い。余裕があるときには
そんな事をする必要が無い。通常の人材ローテですみ「予備士官」
なぞという娑婆っ気のついた異物を入れなくても済む。
>現実でも中佐ぐらいで新鋭戦艦艦長
「戦艦」で戦闘中の不慮の事態による指揮権継承以外に中佐以下の
艦長は寡聞にして聞いた試しが無い。最近の艦艇で「駆逐艦」なら
かつての戦艦よりも少し軽い重みで中佐以下艦長というのはあるが
(戦艦が絶滅し駆逐艦の格が上がった所為)。
>気にする奴はいないし
気にするべきもの。上からとはいえ統帥機構の紊乱行為なのだから。
気にしない軍は統制が失われたか失われつつあるという事。そして、
結果はまずロクでもない事態に至る。次の理由で。
>問題になるケースは少ない
馬鹿にも判るように顕在化するかしないかの問題でしかない。
下のやる事に上が嘴を突っ込んでいる間は、上の香具師の仕事は
放置されているわけだから。
これが連合の捕虜だったらコーディ1名を付けるだけで良いだろうに、
監視の監視にナチュ2名を付けるというのも大変なモノだな。
ザフトの捕虜の為に、3人も人員裂かれるのは痛すぎだな。
捕虜もコーディであるからそれが暴れたときのためのコーディ、
その監視のコーディがリンチしないための監視のナチュ2名か。
そりゃ捕虜採りたくなくなるわな。
「コーディネーター」を「コーディ」と略するのって、公式だっけ?
コーディって蔑称じゃなかったっけ?
>>774 で、結局君の希望は何?
職人に全部書き直せとでも言うつもり?
781 :
51:2006/11/27(月) 18:07:02 ID:???
ちょっと質問がある。
ストライクダガーは、ストライカーパックシステムを持っていないらしいのだが
Wikiを見ると(背部への追加装備は可能)とある。
これはストライカーパック以外の武装なら装備できる事でFAなんでしょうか?
もしそうなら種本編にそれらしい武装はあったのでしょうか?
今、地上偏のプロットを考えているのだが気になってしまって…
>>781 wikiのストライクダガーの装備一覧の下の方に
パラシュートパックという項目が書かれている。
追加装備とはそれの事を指しているのでは?
スコープドッグみたいに長期作戦用のミッションパックを装備できるって事か?
CEにそんな物があるかは置いといて。
種の一作目の時点でストライクダガーと同じ時期に
105ダガーは配備されてたんでしょうか?
>>783 C.E.のMSはバッテリーの関係で稼働時間が短いから、
奇襲による短期決戦を狙う性質の装備だと思う。
アストレイには手作りの増槽のような装備があった気はするけど。
786 :
783:2006/11/27(月) 18:50:38 ID:???
>>785 うむ。…短期決戦用ってことはRSC(TV版)とかのパクリはいけそうだな。
>>784 模型誌などの資料によると、開発は105ダガーの方が早い。
788 :
51:2006/11/27(月) 19:04:08 ID:???
つまり増槽かパラシュートぐらいしか装備できないわけか・・・
789 :
51:2006/11/27(月) 19:05:51 ID:???
>>787 そうなの?
だったらなんとかなるかも…
>>787 種MSVでの105ダガーの扱いはどんなもんでしょうか?
少数生産されて選抜パイロットに支給なんて設定でもあればいいのですが
ストライカーパックは拡張バッテリー兼用の追加装備だから
ストライカーパック−拡張バッテリー
の方向でミッションパック設定してもいいかも。確かストライクダガーでも一応ストライカーパックの運用試験機が
あったし、ストライクや105ダガーとは別に色々創れそうだな。オリジナルのミッションパックが。
>>790 確かモーガン・シュバリエ(月下の狂犬)が105ダガー部隊を率いていたはず。といってもヤキン戦の時点だが。
>>790 一年戦争でいうところの陸戦型ガンダムとガンキャノンの中間。
コスト高でかなり生産台数が少ないから、
特殊な部隊や指揮官機として配備される以外に出番がない。
>>790 105ダガー(GAT-01A1ダガー)は、戦時急造型のストライクダガー生産を優先したおかげで、生産数が生産数はわずか23機で終戦をお迎えたという設定でした。
戦後も、マイナーチェンジを繰り返しながらも生産は続けられダガーL部隊の隊長機として配備されたり、ファントムペインなど特殊部隊に配備されています。
性能はPS装甲とラミネート装甲と言う差はあるが、X105ストライクと互角らしく、ザフトの次世代主力機ザクとも互角以上の戦闘が可能な高性能機でした。
同じ少数生産機種だとロングダガーとデュエルダガーがあります。
ロングダガーはコーディと互角の能力を有するパイロットを前提にしたストライクダガーの高級機です。
デュエルダガーはロングダガーを普通のナチュラルにも扱えるようにした改修機です。
アサルトシュラウドの連合版「フォルテストラ」を装備しています。
外見的な違いは、ストライクダガーより装甲が少なく、デュエルのシルエットに近く、背中のメインスラスターがやや大型になっています。
UCのMSで言うところの、ジムライトアーマー(+フルアーマーガンダム?)だと思います。
フレイのNT化か…
他のSSとか読んでる俺は、全然大丈夫どころか大歓迎だけどなあ
まあ、結局何を言っても、作者さんに丸投げするしかないんだけど(ノ∀`)
>フレイNT化
作中前半で無理解・非寛容の象徴キャラだと俺には見えたから、なんか違和感ある。
まあ、NTになろうとなるまいと、大事なのは説得力だよな
途中退場の説得力、NT化の説得力、出しやすいほうをやってもらえるとありがたいなぁ
アニメで突然ララァ化されて、ミハルですたwwwって言われても、説得力なかったし
個人的欲を言えば、優しいストーリーになるほうを選択して欲しい
例えいいキャラでも、戦場では容赦無く死んでいくのがガンダムというものだ。
それは偏見じゃないか?
容赦なく死んだって、それに意味がなきゃ面白くも何ともないと思うんだが
皆殺しの富野よりも、イボルブ5のような聖富野のほうが俺は好きだなぁ
つジェリド・メサ
間違っても善人とかじゃないけど
あの死に方はあんまりだと思った
>>800 >例えいいキャラでも、戦場では容赦無く死んでいくのが
それが戦争をロボットアニメに持ち込んだガンダムとして正しい姿、だとおもう
意味の有る無しじゃなく、フレイの死は単なる厄介払いのような気がする。
適当に記号と部品を押し込めて、宇宙に放り出したというカンジ。
4.
ファルメルの格納庫にはスレンダーが曳航してきた救命ポッドが横たわっている。シャアとドレンは視線を交して溜息を付い
ていた。なぜならこの救命ポッドはザフト製だからだ。十中八九、中にいるのはコーディネイターだろう。頭痛の種が増えるわ
けだ。兵士の一人がポッドを操作し、「開けます」と言った。
ハッチがかすかな音を立てて解放され、待機していた兵が銃を構える。しかし――
<ハロ・ハロ……>
間抜けな声を発しながら漂い出たのは、ピンク色の球状の物体だった。パタパタと耳が羽ばたくように動き、つぶらな目がふ
たつ光っている。どうやらペット用のロボットらしい。何者が出てくるかと身構えていた一同は完全に毒気を抜かれてしまった。
「ありがとう、ご苦労様です」
ハッチの中から、愛らしい声と共に彼女は出てきた。やわらかなピンク色の髪と長いスカートの裾をなびかせて、ハッチから
出てきたのは少女と言っていい年齢の女の子だった。その姿に、屈強なジオン兵達はどう対応していいかわからない。
「あら……あらあら?」
慣性のままに漂っている少女の体を、シャアが掴んで床に引っ張っている。
「ありがとうございます」
「……あ、ああ」
戸惑うシャアだったが、ふと、その少女の顔が疑問符を浮かべた。
「あら?」
その目は、シャアの軍服に向けられている。
「あらあら……まあ、これはザフトのお船ではありませんねの?」
一拍おいて、ドレンが深々と溜息をついた。
5.
「私はラクス・クラインですわ。これは友達のハロです」
少女はシャア達の前に、ピンクのロボットを差し出して紹介する。<ハロ・ハロ・ラクス>と間抜けな声を発するロボットを
見てドレンが頭を抱える。
「ラクス・クライン……たしか、プラントの歌姫にして最高評議会議長のご令嬢の名前の筈だが」
シャアの呟きに、ラクスが嬉しそうに手を打ちあわせた。
「その通りです。良くご存知ですのね」
あっさり答えたラクスに状況が理解できていないのか2人が肩を落とす。
「……そんな方が、どうしてこんな所に?」
気をとりなおしてドレンが尋ねる。
「ええ、私、ユニウス7の追悼慰霊の事前調査に来ておりまして……。そうしましたら、連邦軍の艦と出会ってしまいまして。
臨検するとおっしゃるので、お受けしたのですが連邦の方々には、わたくしどもの船の目的がどうやらお気に障ったようで……」
そこまで言って彼女のその柔らかな眉が悲しげに寄せられた。
「それで……わたくしは周りの者達に、ポットで脱出させられたのですが……あの後どうなったのでしょう。連邦軍の方々がお
気を鎮めて下さっていれば良いのですが……」
シャアとドレンは、士官室の一室にラクスを案内させると互いに頭を抱えた。
「面倒な話になったな……」
「いかがなさいます少佐」
相手は最高評議会議長のご令嬢、このままソロモンへ帰還すれば人質となり、外交カードとして利用されるだろう。
「唯でさえ捕虜がおりますからなぁ」
「だからといって放り出す訳にもいくまい」
「監視はどうします?」
シャアはしばし考えると、思いついた様にドレンに告げた。
「ララァに任せようと思う」
「スン少尉に? しかし、少尉はナチュラルですぞ」
「相手は民間人だ。訓練を受けていないのなら問題ない。女性同士、なにより年が近い……」
「そうまで言うのでしたら……」
ドレンは渋々ながらも、シャアの決定に同意した。
6.
シャア達が悩んでいる頃、デブリベルトに近づく艦艇があった。ヴェサリウスである。
一度はプラントへ戻ったヴェサリウスは、すぐに出撃を命じられた。プラント最高評議会議長の娘、ラクス・クラインが行方
不明になったからだ。ラクスの捜索にいくつもの部隊が派遣され、ヴェサリウスもその中の一つであった。
「あまり硬くなるなアスラン」
「いえ……しかし自分で宜しかったのですか?」
「ああ、隊長が戻られる間だけだ」
ヴェサリウスの艦橋では艦長のアデスと、その補佐役としてアスランがシートに座っていた。本来なら隊長であるクルーゼが
座るはずの席だが、彼は本国に留まっている。ヘリオポリスの件でクルーゼは更迭されたのだが、その事を知らないクルーゼ隊
はアデスを隊長代理とし、今だクルーゼ隊として動いていた。
「しかし、隊長の査問がここまで長くなるとはな……」
「やはりニコルの事で……」
ニコル・アマルフィがMIAになった事は隊全体に只ならぬ影響を与えていた。特にイザークは自身の不甲斐無さに腹を立て、
ディアッカと共に打倒“赤い彗星”を誓い、シミュレーションに躍起になっている。他のクルーにもそれは伝わり、結果として
隊の結束を高めることとなった。アスランを除いて……。
「自分を責めるなアスラン。彼のことは隊全体の責任だ」
「……はい……」
アスランは艦で唯一人、動揺を隠しきれなかった。ニコルの事もあるが、それ以外に親友キラ・ヤマトの存在、そして婚約者
のラクス・クラインが行方不明になった事が上げられる。このために、パトリックはクルーゼが更迭された事をヴェサリウスに
知らせなかった。息子がさらに落ち込むのが目に見えたからである。
「艦長。デブリベルト一帯のミノフスキー濃度が異常に高まっています」
部下の報告にアデスは顎に手をやり考え込んだ。ミノフスキー粒子は、トレノフ・Y・ミノフスキー博士によって発表された
ミノフスキー物理学仮説であったが、従来の物理学の全てを覆す新説は当時の学会には到底容認できるものではなかった。発表
当時、宇宙世紀に復活したエーテル理論だと揶揄され、またその前提となるミノフスキー粒子自体が発見される前であったこと、
ミノフスキー博士は学会を追放された。それでも博士は諦めきれず、プラントの学会にこの仮説を持ち込んだのだが、コーディ
ネイターに発見できないものがある筈がない、ナチュラルはやはり愚かだと一笑されるに終わっている。これがきっかけで博士
はプラントに良い感情を持っていない。
結局の所、彼を受け入れたのはジオンだけであった。おかげでミノフスキー物理学を独占でき、ザフトや連合に比べはるかに
優位な位置に立てたのである。ザフト、連合共に何とか粒子濃度を確認する事は出来ていたが、現状で自由にミノフスキー粒子
を散布できるのはジオン艦のみなのである。
「艦長、まさかシャアのムサイ級では……」
「可能性としてありうるな」
アスランは考えたくはなかった。もしシャアがラクスの乗る視察船を襲ったとしたら、無事ですむはずがないのだから。
――――つづく
807 :
51:2006/11/30(木) 22:02:45 ID:???
ミノフスキー博士は亡命してません。
GJ!
と言う事は、色々ミノ粉関連の技術の開発が促進させれそうですな。
GJ!!
コーディは自らの傲慢により滅ぶのでした。
自分達が見つけられないからないって、オイ。
ナチュより理由がひどすぎる。
まあ、その代価を兵士が命で払ってるみたいですけど。
投下GJ。
つうか、なんであそこまでコーディ連中は増長したんだ?
『性能』は多少上がったけど進化とは決して言えない範囲なのに。
それが分からないから所詮強化人間に過ぎないんだよ。
結局は精神的に人間の壁からは越えられてないのに増長してるんだよねコーディって。
べつに人間に出来ないことが出来るようになったわけでもないしな。
GJです!!
ララァがラクスの心を覗いたらどんなのが見えるのやら。
ピンクのお花畑かどす黒いか・・・
>>810 基本性能が高ければ努力しても絶対に追いつけないって世界だし。
コーディって肉体的には新化してるけど精神的には退化してるよね。
遺伝子特権による精神の腐敗、って銀英伝的なネタに・・・
「これ以上、オーブ国民に犠牲を強いるのは民主主義の常識にも外れるのではないか。
オーブ国民は負担に耐えかねているのだ」
「デュランダル議長を打倒するのは我々の大義です。
それを理解しようとしないセイラン派の事なかれ主義に迎合する必要はありませんわ。
そもそも犠牲なくして大事業が達成された例があるでしょうか?」
「その犠牲が大きすぎるのではないか、と国民は気づき始めたのだ、ラクスさん」
「どれほど犠牲が大きくとも、たとえオーブ国民が死に絶えたとしても、なすべきことがあります」
「そ、それは政治家の論理ではない!」
「わたしたちには崇高な義務があります。デュランダル議長を打倒する義務が。
オーブ国民のみの利益にこだわって、その大義を忘れはてるのが、はたして大道を歩む態度といえるでしょうか」
──彼女は10代後半の、桃色の髪を持つ女性で、その声には魅力的な響きがあった。
それだけに、ユウナが感じた危険は一段と大きかった。
彼女こそ、安っぽい英雄願望に足首をつかまれているのではないか──
銀英伝ですかな?
816 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/01(金) 05:55:01 ID:9bqVRPkP
ウィンザー女史キター
>>810 大学生並みの知識と全国大会に出れる運動能力とモデルが務まる容姿を平凡なコーディでももってるからデワ?
アストレイとかの人間外なナチュラルと付き合えれば自分がいかに普通か分かると思うけど、
密閉空間で情報封鎖されてるプラントだと気がつかないで頭の良いアホになってるのかと。
これは・・・ニコル決死のラクス救出&脱走作戦→ニコル戦死→
Nジャマー開発→ラクス暴走の流れが見えてきたような・・・
>805
CE世界にあるのは「地球連合軍」
UC世界にあるのが「地球連邦軍」
ミノフスキー博士亡命せず→正史よりジオンのミノ粉技術進化
ってことはミノクラ機とか簡単に完成するな
アプサラスとかが特に
821 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/01(金) 13:39:17 ID:z7ihc/lZ
>819
UC世界にあるのが「地球連邦政府」の「地球連邦軍」
CE世界にあるのは「国連」みたいな物の「地球連合」の「地球連合軍」だけど
大西洋連邦ってのがあるから連邦軍でも間違ってはいないかと。
地球「連合」の軍隊と太平洋「連邦」の軍隊ってことでしょ。
別に
>>821みたいに突っ込むような事でもないな。
824 :
823:2006/12/01(金) 15:29:44 ID:???
ユーラシア連邦をお忘れなく。
東アジア共和国なんてキモイ所に組み込まれるくらいなら
太平洋連邦の方が何倍も良かった<日本
CE時代の『大東亜共栄圏』を実現したとか・・・さすがに無理か?
>>827 ハゲドウ。
あれだけはどうにも我慢ならん。
まあ、そんなことになったからこそオーブに流れた人材も山ほどいるんだろうね。
竹Pが絡んでいる以上、たとえ裏設定でもそんなことを示唆する情報は出るべくもないが。
でも、実際そうなった時、まともな日本人がどう行動するかは……ねぇ?w
830 :
51:2006/12/01(金) 18:36:45 ID:???
連邦軍→ユーラシア連邦軍
書くたんびに修正繰り返してるから抜けてしまった。
カナードが襲った事を強調したかったんだが・・・申し訳ない。
>>813 ナチュラルのジャンク屋にズタボロにやられるザフトを見るとどこが進化したんだと思う?
歴史上優秀な人間は度々迫害された
↓
俺達コーディネーターは迫害されてる
↓
コーディネーターSUGEEEE!
って論法かね?
コーディは知識はあるが知恵は無いの典型だろう。
演出上の都合だろ?
コーディネーター全員が完璧超人だったら、話が盛り上がらないしな。
人間はそんな簡単に便利にならないというこった。
人はそんなにも便利にはなれんよ、ってことでしょ。
コーディネイターは宇宙に簡単に適応できる優秀な人種だが、
それゆえに必死に宇宙に適応しようとあがくジオンにゃ負けるよな、と思ってたり。
で、今書いてるのがなかなかまとまらない。
ちなみにリック・ドム登場予定。51氏の設定壊さない範囲ですけど。
あー、で、アンケートなんだけど
A アッザム
B イフリート改
C ザク・フリッパー
どの活躍が一番見たいデスカ?
イフリート改しかないでしょうここは
あの鬼機動での弾幕の嵐を再び見たい
A.Bも捨てがたいですが、やっぱCかな。
Bです!!断然B!!
ジオンの騎士万歳!!
Bで
この世界のイフリート改がどういう理由でできるのか気になる。
>>829 そこで極東連合ですよ!
東南アジアでチームを組むのさ
東アジア共和国と仲が悪くて
大西洋連邦の犬で
実はちゃっかりとコツコツ技術向上をしてる
そんなアニメ大国
Bで
複座型で二ムバスとマリオンが同乗してたりしたら最高に燃えて萌える
改の前にイフリートが出るべきのような。
イフリートは作れなかったドムの代わりにエース用に少数生産されてたはずだぞ
ちょっと思ったんだが、ジオンの艦船の主砲って全部メガ粒子砲だよな?
MSだけでなく艦の性能でもジオン最強なんじゃね?
>>838 全部といいたいけどあえてAのアッザムを推します
何気にこの機体も複座型ですしTV版ではキシリアとマ・クベが搭乗して
ガンダムとやりあった機体ですので
>>847 1stのTV版第一話で出ていましたがムサイ級巡洋艦のメガ粒子砲は
一回射撃する度に数分間のエネルギー充填が必要だそうです
その代わりにミサイルを搭載していますがそこが少しネックになるでしょうね
>847、848
メガ粒子砲は「弾速」の遅い粒子ビーム砲であってレーザーじゃないから、
数分間に一度の射撃間隔というのは「少し」どころではなくて、事実上の
「役立たず」の意味になるな。
艦艇といえども、宇宙用艦艇ならその速度はたとえ相対速度でも地球上の
それとは比較にならない高速で、しかも測距システムが、光学しかあてに
ならない世界なのだから、数分に一度の射撃間隔ではある諸元での射撃が
外れた場合、弾着修正もままならない(初弾が必ず当たるのを前提の火砲
なんてナンセンスなので弾着を観測し命中するよう諸元を修正していく物)
という意味になる。そして数分間の間に相手の戦術的機動によりその諸元
が過去のものに成り下がるからまた測距して新諸元で射撃せにゃならん。
つまり要塞くらいにしか当たらないという意味になる。当たらない火砲の
威力がいくら高くても何の意味も無い。
Bが見たいです。
ただ、
>>844氏 みたいにマリオンの生きた姿ならなお良いかと。
原作のマリオンは悲しすぎ。
>>846 リックドムだけならザクより重装甲で高出力なジャイアントバズ装備の攻撃型MSですむから。
問題なのは地上での熱核ホバーだし。
>>848 > 一回射撃する度に数分間のエネルギー充填が必要だそうです
それはルナツーの近くで機関出力を落していたからでしょ。
OPやギレンの野望のルウム映像だと連続砲撃しているよ。
イフリート改はEXAM無しのを対MS戦用エース向き機体ってことで少数量産ってのもありかも
EXAMに関してはソキウスや強化人間を考えるとダガー・ブルーコスモス1号機ってな感じで
ジオンよりブルコスが作ってそうだけどね
>>848 種世界だから問題ないよ。ジオンにだってコーディもいるしな。
>>849 知将が戦闘前に艦砲射撃せずに艦載機をいきなり突撃させちゃうんだぜ?
ジオンの将兵はどんな兵器であろうと、効果が出るように運用します。
用は使う側の問題です。
世の中には
>>853が説明したような知将もいるけどねw
メガ粒子砲って基本的にメガ粒子をコンデンサに蓄えて撃つものだからある程度の連射は可能だったはず
まあフルパワーの連射なんぞしたらすぐに空になるだろうし
その状態からだと次弾発射までに数分かかるってことじゃないの?
オーストラリアは無事なのか?
なら強化人間関係とアスタロス関係どうなる?
ユニウス7はアラスカが目標だったけど、直撃したんだっけ?
>>857 軌道が逸れて南アメリカ大陸に落着だったはず>ユニウスセブン
あと破片で各地に凄惨な被害が・・・
ふと思ったんだが落着先ってU.Cだとちょうどジャブローがあるとこだったりするんだろうか?
859 :
51:2006/12/03(日) 14:40:36 ID:???
欧州およびアフリカで戦線が膠着している頃、東アジア共和国に属している日本にジオン公国からの使者が訪れ、ある提案を
告げられていた。
「つまり、我が国を独立国家として認めてくれると?」
「ええ、公国が全面的に支援しましょう。その代わりに貴国に提供していただきたいものがあります」
日本――かつての技術大国であると同時に世界第2位の経済大国であるこの国は、東アジア共和国からの独立を望んでいた。
世界がまだ西暦を使っていた時代に、中華人民共和国が中心になって東アジア共和国は建国された。それは、東アジア共同体
という対等の立場で参加できる国際組織であったが、次第に中国を頂点とした国家群に成り代わっていった。当時の日本は中国
に対抗していたが、広がってゆく中華思想を止めることが出来ず、共和国の一つに組み込まれてしまう。これがきっかけとなり
多くの人材が他国へ流れてしまうこととなった。その後も何とか独立を果たそうとしたが、その度に失敗し現在に至っている。
そんな日本とジオンは交渉を行なっていた。理由としては海軍力の増強にある。
ジオン公国はスペースコロニーを本拠地とする宇宙に所在する国家であるため、その軍隊であるジオン軍には大型船舶の建造
ノウハウは皆無に近い。そのため大西洋連邦への侵攻を考えて、技術の持つ日本に目をつけたのである。
「具体的には、貴国の持つ大型船舶の建造技術、その基地施設および艦艇です」
「それは……私の一存ではどうにも……」
「こちらが提供するものにはMS技術も含めておりますが?」
これには日本の外交官も驚くが、それでも彼らは難色を示した。この戦争がジオンの勝利に終われば何も問題はないが、もし
ジオンが負けることになれば、日本も敗戦国として扱われかねない。
「ですが……」
「選択権は貴国にあります。よく考えていただきたい」
「……わかりました。本国に伝えます」
この後、日本からジオンの提案に乗る旨が伝えられた。これによりジオン軍はMS搭載できるユーコン級潜水艦を主力とした
特殊潜水艦隊を作り上げるのであった。
――――と考えている。
なるほど、日本とジオンは同盟に近い形をとるわけですな。
まだ極秘事項なんでしょうけど、国民感情としてはどうなんでしょうね。
プラントのほうに向かうよう誘導はしてるのかな。>憎悪が。
いっそ台湾も巻き込んで独立しちまえっと。
>>860 > 国民感情としてはどうなんでしょうね。
そりゃ、平和主義者と名乗るノーメンクラークが始末できるならオールOKって奴でしょう。
ゴミどもを殺すためのクーと独立がセットなのは間違いないし。
現実にパラオは中国に経済侵略されて悲惨な事になっているんだよね
51氏GJ!!
中華思想だと日本は最低の野蛮国扱いだし独立するのが当然でしょう。
あと、コロニー国家のジオンは船舶建造のノウハウはないですからね。
日本の技術は欲しいでしょう。潜水空母は日本が元ですし。
種世界の日本が今の日本の延長なら、別の意味で同盟賛成派は多いでしょう。
日本人の夢である2足歩行ロボを実現できるんだから。
ザクとジンの映像を見て自力で開発してるかもしれないけど。
865 :
51:2006/12/03(日) 18:35:03 ID:???
>ザクとジンの映像を見て自力で開発してるかもしれないけど。
そこで聞きたいのだが・・・東アジアガンダムって何?
マスターガンダム誕生に向けた大いなる布石
東アジアガンダムってテコンVか中華キャノンのことでは?
日本が作るなら工業品じゃなくて職人の技が冴える工芸品っぽくなりそう。
量産性無視して。
>>864 多分、台湾、下手すりゃパラオも無理矢理共同体に編入されているだろう。
何が何でも独立すべし。中華思想と共産主義のコンボは最悪だぞ。
良くてパラオ、最悪だと今のチベット、ウイグル、東トルキスタンみたいに「服従、もしくは死か?」の
最悪の選択を突きつけられる可能性大
そういや東トルキスタンで粛清した人数が一千万超えたんだよな。
共和国に組み込まれた時に日本人滅亡しなかっただけでも幸運と言うべきだろうけど
ザフトとは違う意味で世界の脅威になってるんじゃないのか?>東アジア共和国
イモズル式にドンドンと東アジア共和国 からぬけて崩壊しそう。
やっぱりプラントがどうこうよりも反中華思想だよな。
立ってる者は親でも使う日本なら色々出来る人は重宝がられると思う。
見た事のない同朋より隣近所を選ぶだろうし。
大西洋連邦とは友好関係だろうし結局中華思想が一番恐い。
日本、台湾、パラオ等の南洋諸島あたりで太平洋連盟とかが現実的かも。
理想郷のSSでは中国、朝鮮以外はみんな独立して弱小国になってたね。
そこで極東連合ですよ
むしろ太平洋連合か。
終戦時にはいつの間にか大陸勢力と人間止めた連中がボコボコにされて、
地球人と宇宙人と手を組んでる謎の状態だったりしてな。
>864
>潜水空母は日本が元ですし。
ハテ?そんなもんあったかね。しったかご苦労。
空母というなら艦載機の収容が前提になるが、日本が作った大型潜水艦
(伊400等)は艦載機の収容は考慮の外で艦載機の航続距離分、艦の
パワープロジェクションの到達距離を延伸しただけのものであり、空母
より寧ろ巡航ミサイル原潜の始祖鳥というべきなのだよ。「潜水空母」
という「少年向け科学雑誌」的な表現に真に相当する艦が実現した事は
有史以来一度も無い。
潜水艦から飛行機を最も良く活用したのは確かに日本だが、たいして役
にたったとは胃炎。何故かといえば、そもそも論として飛行機の運用(
飛行機を空中に放り出す装置の為の巨体&それ故の悪目立ち)と潜水艦
の意義(秘匿性)は相反し、しかも飛行機が潜水艦運用用の特殊仕様機
で実用性が殆ど無かったからだ(ガンダム世界で言えば「MS」として
プチモビ積んだようなもの)。
役に立ってようがなかろうが、元祖には違いないんじゃね?
偵察機くらいなら伊400など出す以前から実在していた
>876
元祖なぞとは到底胃炎。
因みに飛行機を運用したといっても、空母のような飛行甲板から脚付の
飛行機が自力で発艦するのではなく、フロートが付いた所謂「下駄履き」
をカタパルトで放り出し、回収は間違っても格好よく着艦なぞではなく、
海面にフロートで着水したのをクレーンで回収して、胴体、翼、フロート
とバラバラにして格納した(もちろん結構時間がかかる。その間は潜水艦
本艦は浮上しっぱなし。秘匿性も何もあったもんじゃない)。
これで潜水空母の「元祖」と称するのならば、日本人は朝鮮ヒトモドキが
日本刀を作ったと認められる雅量がないとダブスタだな。
>>875,864
まー、東アジア共和国というクソッタレどもの海軍の枠組みで作らされてた潜水艦には
当然SLBM搭載型もあるでしょうし、その辺のノウハウ使うと考えましょうや。
日本に限らず、地上の一国が味方になるのはジオンにとって良いことだと思う。
コロニーからの視点のみになりがちだろうあkら、地球上での視点での考え方が入れば、地上用の兵器開発もスムーズに進むと思う。
コーディネーターもいるジオンの技術も加われば、日本の兵器も実用性が増して完成度の高い地上用の兵器が出来上がるのではないでしょうか。・
ただ、試作機も増えて、統合計画に悪影響も考えられますけど(w
コロニーが太平洋側に落ちなくて良かったなーとか交渉の人考えてたりして、
Nジャマーは地熱と水力と火力があるから日本は平気だけど、もし津波が来てたら
日本壊滅……してなくても反ザフトが凄いコトになってたでしょうしね。
>>880 日本は1から作るのは微妙だけど改良と改造と発展が凄いことなってるので、
ザクを見本に渡したらゼクシリーズまで発展したりしてw
>>881 しかし地熱発電とかあの手の奴は、技術的ブレイクスルーがないと駄目らしいぜ。
やはり昔ながらの水力に火力だな。
それでも旧来の軽水炉に変わりにジオン謹製な融合炉(
>>254)も無いとやっぱ無理が
出るんだろうけど提供してもらえるのやら。
>>875=
>>878 おまえ
>>747 だろ。
という事で、彼に餌を与えないように。
>>882 ミノフスキー博士は亡命していなくても発表した論文が残ってるだろうから
それを元にすれば融合炉発電所は可能では?
日本人はそうゆうの得意だし。
>論文が残ってるだろうから〜日本人はそうゆうの得意だし。
論文なぞという「紙」だけで出来るなら日本だって原爆開発に成功しただろうw
WW2前の理論物理学の既知知識は各国ほぼ同程度であったのだからな。
だが、できたのはカネと発想の柔軟性を持ったヤンキーだけで、理論を使える
カタチに応用するのは全く別の事なのだよ。
>>883 論文にはさすがに核融合炉の作り方まで載ってねーだろ。
>>884 つまり、今回の交渉はMS入手を隠れ蓑に常温核融合技術の結晶を手に入れて、
エネルギー問題を解決する日本の起死回生の手段なのですねっ!!(なにか違う)
でも、炉心はブラックボックス化してそうな予感……北国で発電所代わりに使われて
凍死者を減らすべく旧ザクが投入されるのであった(これも多分違う)
>>883 地上勢力が核融合炉持ってるのは問題がないか?
つーか、この時点のCE日本が持っている=東アジアが核融合炉持ってるだぜ。
今の所、ジオンですら小型化不能って条件付けがされてるし。
ザフトにとってのニュートロンジャマーみたいなもので、独占してる方がネタとして。
888 :
886:2006/12/04(月) 00:19:18 ID:???
書き込む前にリログし忘れて見当違いの発言してしまいました OTL
バッテリーにMSは交換済みでしたね…
核分裂炉は放射性廃棄物がでるから核融合炉は日本にとって夢のエネルギー。
ジオンが実用化しているなら国家プロジェクトで推進すると思う。
第2位の経済大国なら予算は出せるでしょ。
入り口(論文)があって出口(融合炉実用化)があるならその間は研究でなんとかなる。
問題はヘリウム3の取得先だけど、ジオンから購入とからなジオンの独占状態になるのでは。
メタンハイドレートの実用化なら資源の取得先も問題ないんだけど。。。
なあ、日本が敗戦直前にジェットエンジン開発したのは黒歴史か?
ジェットエンジンなんて、現物無しの歯抜けの論理文章しかないのに
1年くらいで作ったんだよ?
あと、日本人に物を渡すと小型化する癖があるんだが?
ミノ粉式核融合炉をMSに搭載出来るぞ、これで。
廃棄物は出ないけどM粒子漏れが怖いかも、不完全な技術でうっかり大規模散布してしまうと
狭い日本だとエライことに……確かM粒子は炉心内部で生成でしたよね?
ミノフスキー粒子って、対応してないと機械止まらせるんだっけ?
可視光の一部と電波と赤外線とかも軒並み吸収してしまうデス
日本で大規模散布すると付近の航空機とか船舶がえらいことに……あとお茶の間のTVとケータイも壊滅
>>884 軍事技術特化で貧乏だった戦前日本と技術立国で経済大国の戦後以降日本を
同列に扱うのはどうかと…
日本人は新規開発はダメだけど、存在する技術の再現・応用は得意だよ。
戦後の成長はそれが理由なんだから。
>889
>その間は研究でなんとかなる
だからそれで簡単にどうにかなるなら研究者の苦労なんて無いの。
原爆だって、臨界量集めりゃドカンしてくれるなんて「入口」は皆判ってたの。
そしてその「出口」はガンバレル式程度でいいのも理論的には判ってたの。
でもその「間」の濃縮がヤンキー以外には出来なかったの。そして間を埋める
研究は多岐に渡り、アメリカ以外は不正解の方法論を研究し、無精卵を暖める
ような空しい「研究」をしたり、そもそもそこまで辿り着く権利を手にする事
も出来ないので(研究設備の不備等で)それ以前の「研究」しかできなかったの。
「研究すりゃいい」なんてお気楽ですむもんじゃない。七転八倒艱難辛苦の末
に成功の可能性が見えるかもよ?ってのが「研究」ってもんだ罠。
>890
>ネ20
ジェットつーだけで、オクタン価が低くてもエンジン「回る」だけが取り柄な
わけだが(ま、油の一滴は血の一滴状態に成り下がった日本には、結構馬鹿に
ならない事に成り上がってたけど)。
>小型化
つ「誉」
小型化がいつも正しい道とはかぎらんよ。目的に対応した適正な道が正しい道。
>>895 軍ヲタきもい。
>>889 >>その間は研究でなんとかなる
>だからそれで簡単にどうにかなるなら研究者の苦労なんて無いの。
どこにも【簡単にどうにかなる】なんて書いてないだろ。
国家プロジェクト、と書いてあるだろが。 もう少し文章を読んだほうがいいぞ。
意味不明な演説するなら
>>894 へ明確な返答してくれ。
>今のロボット開発に携わっている人達ってガンダム世代なんですけど
>(その付随する技術も含めて。某デバイスの開発者さんと話したことあるけど
>あんたもTVアニメに影響されて技術者になった口かと心の中でつっこんだ)、
>今の20代が開発の主力になったらメイドロボを作るんだろうなあ。
>ちなみにドジっ娘回路をマジでつくろうとするとファジーな制御は必要なんで
>案外難しいらしいですな。ランダムでいいじゃないですかといったら、
>それじゃ洒落にならないドジをしかねないし、ランダムだとある程度予測できて
>つまらないじゃないですかと言われたぞorz
>恐るべし日本の技術者・・・・・・
>日本のロボット開発は
>アトムに夢を託した責任者の下、
>ドラえもんと共に育った技師が頭を捻り、
>マルチに萌えた連中が続々と送り込まれてくる・・・。
>>895 そのご大層な知識でSS書いてみない?
多分面白いものが出来上がると思うよ。
>>895 同じ軍オタとして一言無粋なまねはするな
900 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/04(月) 03:38:39 ID:NQykobO9
空気嫁
>>895 典型的な極一部のキモい軍オタだね。
自分の知識の多さを自慢して他人を貶して悦に浸る。
これからは フォーク予備役准将 のコテを使うといいと思うぞ。
所で、原爆の出口が 「ガンバレル式」 ってなんだ?
此処も雑談、考察スレ作ったらどう?
雑談が大半を占めてるこのスレでそんな事をやったら過疎化するだけだ
流れを無視して感想だが、この話一体どこが勝つのか楽しみだ。
国力は圧倒的だが、優秀な人材の少ない連合
固体戦闘力と技術力は高いがそれが生かせてないザフト
コーディやNTが居て人材は豊富だけど国力と内部問題に不安のあるジオン
全く予想がつかないよ。
905 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/04(月) 16:52:54 ID:NQykobO9
>>861 台湾にはマスドライバーがあったからザフトに占領されたんだっけ、
例が「誉」かw
基礎技術力の違いを分かっていない奴が居るようだ
悪いが私は、Fだの、Iだの、Kだの、Mを相手にして居るんで
今の工程管理能力を知っているからなあ。
何が言いたいのかというと、
ロートル乙
>>905 台湾占領って史実だっけ? 離翼ではザフトに占領されてたけど。
日本と友好を結ぶなら台湾も同列でしょう。
日本の良き弟子だし。
>>906 まぁそういうな。
フォーク准将殿は現代〜CE時代でも第2次大戦のレベルでしかモノを
考えられないだけなんだから。
「誉」よりもっと不遇な「ハ40」なんてモノがありましてな・・・
日本の技術が加わると、ある面ではとんでもないバケモノが生まれるかもしれないけど、
同時にトンデモバカなモノの生まれるんだろうなぁ……思わず「意味ネェェェ!」って叫びたくなるような(w
>>909 ……つまり、ミーアザクの外見をミーアそっくりに強化シリコンで作ってみたり、
核融合エンジンの小型化が出来ないなら巨大戦艦を作れば良いじゃないとヤマトを作ったり
戦闘機から可変するようなのを最優先で作ろ(以下省略されました
暴走失礼、なんか、日本の技術者の趣味が反映されそーですよね。
>ミーアザクの外見をミーアそっくりに強化シリコンで作ってみたり
胸はともかく、足やら腰やらやたらごっついミーアになりそうなんだが
>>904 >内部問題に不安のあるジオン
これが一番のネックだ罠。
ただでさえ国力が大した事ないのに、内輪もめしまくってるのが
ジオンの悪い所。
>>911 そこは衣装とかで誤魔化して、取り扱い説明書に衣服は着脱出来ませんと書いてファンから改良の要請が来るトカ
>>912 仲間割れと派閥争いはガンタムのお約束ですからね……ジオンも地球軍もザフトも、
ジオンはまだガルマがいるうちは安心かなと思ったりですが、育つと彼はドズルさえも使いこなせるようになりますし、
ギレンの妥協の無い戦略方針を甘めの手段でこなして行ってくれないかなーと期待。
内輪もめはあるけど
デギン、ドズル、ガルマあたりの結束は固いはずだ
キシリアも、ガルマが生きてればまあそれなりに
デギンも生きてれば、裏切ったりするようなことはないだろうし
あれ? 結構大丈夫?w
キシリアおばさんとシャアあたりが怖いと言えば怖いか。
後者はキャスバル・レム・ダイクンという正体こそあれ、所詮はパイロット、ジオンが滅ぶ前では何ともしようがない気もする。
やはり危険要素はキシリアおbPAMPAM
>……つまり、ミーアザクの外見をミーアそっくりに強化シリコンで作ってみたり、
そこで『SCEBAI』の出番ですよ
1.
「……ここは?」
ニコルはゆっくりと目を開けた。前進に走る激痛が彼の覚醒を促したのだ。ニコルは頭を抑えながら自分の置かれている状況
を確認する。あたりを見渡すと、ここが医務室なのはわかった。だが、明らかにヴェサリウスのそれとは違った。
「ジオンの艦か……?」
「目が覚めたか」
突然、背後から声が聞こえ、ニコルは顔を向ける。
「え……?」
そこにはジオンの軍服を着た男が立っていた。整った顔立ちと不自然な水色の髪から、コーディネイターである事がわかる。
ニコルは男に話しかけようと体を起こした。すると、男はニコルへ近寄りいきなり胸倉を掴み掛かった。
「勝手に起き上がるんじゃない!」
そう叫ぶなりベットへ押し倒す。
「か……はっ……!」
「いいか! お前は捕虜だ! 許可無く行動する事は禁止される!」
あまりのも理不尽な言葉にニコルは、何故? という疑問符が浮ぶ。同族であるコーディネイターから、このような目に合わ
されるとは思ってもいなかったからである。
「起きろ、と言われるまで横になっていろ! わかったな!」
「ま、待ってくだ……がっ!」
次の瞬間、返ってきたのは言葉ではなく拳だった。
「お前が発言する事は認めていない!」
殴られて呆然となる。男の行動が、言動が理解できない。それは明らかに悪意が込められているのだから……。
「話を聞いていなかったのか!? コーディネイターならば直に理解しろ!」
「何をしている軍曹」
軍曹と呼ばれた男を威厳のある声が制する。見ると男の上官らしき人物が立っていた。
「……」
「貴様の今の行動は、ジオンの旗を泥で汚す事になるのだぞ。自粛しろ」
「……了解しました」
「休息をやる。頭を冷やして来い」
男はニコルをジロリと見ると、上官に敬礼をし部屋を出ていった。それを確認すると、その上官はニコルに対し頭を下げた。
「部下が失礼をしたな」
「い、いえ。それよりも貴方は?」
「ふむ……」
男はなにやら考え込むようにニコルを見た。
「このような場合は、私が質問をするのだが……捕虜から名を問われたのは初めてだよ」
「……あっ!」
「まあいい、まずは自己紹介といこうか」
2.
「――そうしてアスランは私にピンクちゃんをくださったの」
ララァはウンザリしていた。言うまでもなくラクスの相手にである。
ララァはラクスを助けた要因になりはしたが、まさか自分がその相手をするとは思わなかった。シャアにそれを告げられた時、
彼女は心の中でシャアを恨んだ。何故だかはわからない。ただ自分の第六感がラクスとの接触を拒んでいるのだ。
それでもシャアに嫌われたくはない。その一心で、ララァは任務を受けた。
「最近は会う機会がないので文通を――」
元々共通の話題が無かった所為か、ララァは終始聞き役に徹していた。
そのラクスが語るのは、主にアスラン・ザラの事である。婚約者だの、料理が上手だの、ペットロボットを作ってくれただの、
散々ノロケ話を聞かされたララァは、ラクスの会話が苦痛になっていく。自分はシャアに思いも告げられないというのに……。
そのような自慢話されてもいい気分にはなれない。むしろ迷惑だ。
また、ラクスの心を読んでみたが、一瞬除いただけでやめた。今口にしている事と変わらないからだ。(例えるならピンクの花畑)
そもそも自分とラクスでは、育った環境が違う。
ラクスはプラント最高評議会議長の愛娘、恵まれた環境に生まれ、何不自由なく育ったプラントの歌姫である。
ならば自分はどうだろう? 世界樹の貧民層に生まれ、生きていくために身すら捧げた事のある汚らわしい女。世界樹戦役の
折に故郷のコロニーは破壊され、シャアの乗る軍艦に救助されていなかったら死んでいたはずの自分。
――話し相手となるのは無理がある。
「貴女は純粋ね」
不意に、ララァが呟く。
「光ばかり見てきて、この世の闇を知らない……」
「はぁ……? ありがとうございます」
当分彼女を好きになれないだろう――そう、ララァは感じた。一方のラクスは、ララァの言葉の意味を理解できずにいた。
しかし、後にこの些細な言葉が彼女の運命を決めてしまう事になるとは、ラクスはおろか言ったララァも知る由もなかった。
3.
「ニコル君。君の身柄は、おそらくソロモン経由でジオン本国へ移される事になる」
「そう……ですか」
「ああ。詳しい事は言えんがな……」
男はニコルに対して同情した。ニコルの父がプラント最高評議会議員ユーリ・アマルフィである事が判明したのだ。このまま
ならラクス・クライン同様、外交カードとして利用されるのは目に見えている。
「一つだけ聞いてよろしいでしょうか?」
「なんだね」
「先程の方についてですが、彼はコーディネイターですよね」
「ああ、そのとおりだ」
「何故彼は、僕にあのような態度を?」
「……君は『デザイン・ベイビー』を知っているかね?」
コーディネイターが普及した十数年前、自分の子供を好きな外見にデザインして作り出そうという親が現れた。
黒髪の親に、金髪の子供。
黒人の親に、白人の子供。
背の低い親に、長身の子供。
鼻の低い親に、鼻の高い子供。
といった具合に、遺伝子調整は自然法則を無視し、あらゆる可能性を提示した。
この夢のような存在『デザイン・ベイビー』は希望に満ち溢れていた、はずだった。
デザインされた子供たちの中に、望みどおりの外見で生まれなかった者が少なくない数存在していたのだ。
『デザイン・ベイビー』を希望した親にとって、デザインどおりに生まれなかった子供は自分が愛を注ぐべき存在ではない。
ただの不良品。不良品は製造元に返品されるのが当たり前だった。
不良品の烙印を押された『デザイン・ベイビー』は他の親に引き渡されるか、コーディネイター達を兵士として育て派遣する
組織「サーカス」に売り飛ばされるかのどちらかだった。
「アイツが捨てられた理由は“髪の色が緑じゃなかったから”だそうだ。ある夫婦に引き取られたことが不幸中の幸いかな」
ニコルは合点がいった。自分の髪は緑色をしているからだ。彼が得る事の無かった緑色の髪を――
「根はいい奴なのだが……髪の色となると周りが見えなくなるのでな……」
彼の人生は、ニコルにとって想像もつかないことだった。
――――つづく
920 :
51:2006/12/05(火) 21:46:03 ID:???
この時点でラクスはただの天然娘(の所為かララァとの会話が思いつかん)
あとラクシズ発生値+1
こういう世界観を見ると種世界がどれだけねじくれているのかよく分かるし、こういった物を本編にちりばめれば十分名作になっただろうになぁ。
乙。
髪の色がトラウマのコーディジオン兵か。
それだけを理由に不良品扱いされたわけじゃなぁ。
運良くジオンにいけなければ悲惨だったろう……コーディの恨み辛みは凄そうだ。
GJ!
今回のニコルと軍曹の話はキラとカナードの関係を、
種世界にはありふれているだろう悲劇に置き換えたものとも取れるな。
生命なんていう不確定要素にまで完璧を求める研究者という人種を親に持ったことが、
彼らの『生まれの不幸』か。
そう考えると彼等兄弟の中で唯一天然自然に生まれたカガリの方が、
キラ以上にカナードの憎しみの対象足りえるのかも試練。
GJ!
こう言う話が種にも合ったらねぇ。
しみじみ思うよ。
ラクス……あれで天然か?
ここで殺っちまった方が後々のためによさそうだよ。
ララァはちょっと覗いただけだから
「ピンクのお花畑」しか見えなかったいみたいだけど、奥底まで見たら
『SANチェック』が必要になりそうな希ガス・・・
↑クトゥルフか!(2回目)
927 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/06(水) 21:18:32 ID:76wU8AsP
だれかまとめサイト作ってくれ
クロスオーバー系wikiに参加する?
GJ!
親の好き勝手に遺伝子操作で外見を変えるなんて事すると当然こうなるよね。
某嫁の腐った頭ではその辺は考えつかないんだろうな。
> ラクシズ発生値+1
ギレンの第三勢力発生値ですな。+2くらいでラクシズ発生しそう。
>>928 一度登録されたけど削除されてるよ。 登録に失敗したらしい。
今はアクセス権がID持ちのみだからなぁ。
ラクスの存在いらなかったんじゃないかなあ
ラクスの言動見るたびにイライラするよ
プラントは能力主義が行き過ぎて、それほど能力の高くないコーディにも冷たそうだな。
イライジャなんてボロクソに言われて馬鹿にされてたし。
>>928-929 確か、本文を抜き出したテキスト作ってアップローダーかなんかにUPして
まとめwikiのトップページのリンクから行ける管理スレッドに「登録依頼」
というのもOKだったと思うぞ。
ちなみに一回登録が削除したのはタイトルは変更不能なのだが、
うまくタイトルを決められなくてだったと思う。
>>916 主人公達より宇宙人や女子高生が活躍する奴ですね。
折れ的には両方を兼ね備えたインドからの留学生が…
ジェットストリームアタックが来るぞぉ
>>933 女子高生姉妹+女子大生の3人が主人公だと思ってたんだが、違うのか?
4.
アデスは数刻前に出した強行偵察型ジンの帰還を待っていた。ジオン艦がいる以上、うかつな事はできないからだ。
「偵察隊はまだ戻らんのか?」
「待ってください……レーダーに反応! ジンです」
戻ってきたジンは、2機から1機に減っていた。アデスは、パイロットをすぐさま艦橋へ呼び出して報告させた。
「はっ。2番機の反応が途絶えたので、その場所を調べてみると、ムサイ級1隻を確認しました」
「艦の特定は?」
「……間違いなく、ファルメルです」
瞬間、辺りが静かになると兵達に不安が伝染していく。
「赤い彗星」
「奴がラクス様を……」
「そんな……」
私語は禁止されているが、なにかを話さなければ耐えられなかった。シャアの恐ろしさは身にしみているのだ。
そんな中でアデスは落ち着いていた。部隊を任される者として取り乱すわけにはいかない。だがそれ以上に、前回受けた借り
を返す気持ちが大きかった。そして傍らのアスランが先程と違って冷静でいるのに気づくと、アデスは声をかける。
「アスラン」
「は、はい?」
「君は、この事態をどうするべきと考える?」
意見を促がされたアスランは、少しの間の後に口を開く。
「相手はシャアです。正面から戦いを挑んでも前回の二の舞でしょう」
「だろうな」
「そこで我々は前回のシャアと同様の手を使います。奇襲です」
前回の戦闘で、ヴェサリウスはファルメルの確認を怠っていた。その為にシャアの先制を許したといっていい。だが、今回は
こちらが先にファルメルを発見した。デブリベルトにいるファルメルは、多量のミノフスキー粒子を散布しているので、MSで
近づくのは容易である。
「シャアが出てくる前に勝負を決めます」
アデスはうなずくと、アスランの策に同意した。
「それしかないな。アスラン、MS隊の指揮を頼む」
「自分がですか!?」
「他に適任者がいるか?」
イザークが、と言いかけてやめた。今のイザークは自分の作戦に反対するだろう。そもそも彼がシャアを見れば、ディアッカ
と共に突撃しかねない。
「了解しました」
5.
一方、シャアは何段にも重なった書類の山に埋もれていた。
サイコミュ試験にヘリオポリス崩壊、“G”の解析データといった報告書に目を通さなければならないからだ。
「……オールレンジ攻撃は、障害物のある宙域での使用は困難」
そう呟きながら先程の稼動実験を思い出す。
「たしかにそうだな……」
ララァはザクを見事に乗りこなしていたが、腕をデブリにぶつける事が数回あった。
他にも機体の欠点がいくつか書かれてある。有線を切られたら武器を失う。接近されたらオールレンジ攻撃が出来なくなる。
これらを理由とし、常に護衛機をつけなければならない。また、宇宙でしか使えない、稼働時間が短い……といった具合だ。
「やはり有線を無線にするべきか……」
今回の稼動試験を元にこのザクの後継機が造られるはずだった。だが長所以上に短所があることが判明してしまったのである。
フラガナン機関の開発部は多大な苦労をすることになるだろう。
そこに、コーディネイターを監視している保安部員が報告書を持ってきた。書類が増えたが嫌な顔ひとつせず目を通す。その
内容は捕虜とのいざこざ以外特に問題は無いが、ザフト兵の名前を見るとシャアはおもわず苦笑した。
「私は運がいいのかな?」
シャアは連合のMSを奪取しただけでなく、最高評議会議長の娘と議員の息子まで確保したことになる。本国へ帰還すれば、
中佐の階級と合わせて、勲章の一つは貰えるだろう。
「だが、欲張りすぎるのも問題だ」
「はぁ……?」
――ギレンにカードを与えすぎる。
そんなことを考えながら部下を下がらせようとしたその時、頭を貫くような重圧をシャアは感じた。まるで自分に向けられた
悪意のようなものであり、その感覚が自然と体にでてしまった。只ならぬ雰囲気に、保安部員は心配そうな顔をする。
シャアは部下を退室させ、端末から艦橋へ連絡を入れようとすると、モニターにララァが映る。
<シャア少佐!>
「ララァも感じたのか?」
<はい。間違いな……>
<どうされたのですか?>
突然モニターに、ラクスの顔がアップで映る。
<座っていてくださいラクスさん! 間違いなくザフトで……>
<まぁ、ザフトのお船が迎えにいらしたのですね>
<…………>
シャアは二人のやり取りに呆気にとられたが、気を取り直すとララァに待機するよう命じる。
<何故ですか? 私は少佐のお役に立ちたいです>
「デブリベルトではララァのザクは本来の性能を発揮できない」
<……わかりました>
「ララァ。その気持ちだけ頂いておこう」
<はい……少佐、どうかお気をつけて……>
通信を切ると、シャアは今度こそ艦橋へ連絡を取った。
6.
「俺は納得していないからな」
「まだ言ってんのかイザーク」
デブリベルトの中を数機のMSが動いていた。シグーを先頭に、デュエル、バスターそしてジンが3機続いている。
「当たり前だ」
愚痴をこぼすイザークにアスランは不快感を感じた。
「いい加減にしろイザーク! そんな考えだからニコルが死んだんだぞ!」
「そんな事はわかっている! だから俺はこの作戦に賛成したんだ!」
イザークはアスランの作戦に賛成した。反対するものと思っていたアスランはそれを意外に感じたが、冷静に考えれば十数日
の訓練で、シャアを超えることなどできない。イザークはそれを理解した上で、作戦に賛成したのだ。全てはシャアが乗艦する
ファルメルを落とすために……。
「……すまん」
「構わん。ニコルの事は、俺が先走った結果だ」
「…………」
「仇を討つために奴とは決着をつけたいが、今は個人的な感情は無くす……居たぞ!」
見ると、デブリの中にたたずむ巨大な艦、ファルメルが鎮座していた。
「もう一度確認するぞ。ジンは艦の後方、バスターは側面に展開」
「そして俺とアスランが前面だな」
アスランはうなずくと、健闘を祈りながら部隊を散開させた。
――――つづく
読まれてるwww
GJ!!
バレバレじゃねーかYO!
つーか、NTに奇襲が通用すると考えてるのか?
NTのデータ、というかNTがどういう存在か上層部は知ってるはずと思うがな。
まあ、コーディはNTだけは、ナチュ以上に認められんだろうけど。
>>940 コーディネイターはNTなんて信じちゃいねえだろ、ましてやあのパトリックが。
単なる馬鹿なナチュラルの妄想としか思っとらんよ。
認めたらコーディネイターの価値観が崩壊するしね。
しかしそんなことを言い出したらコーディは100%NTに勝てないということになってしまわないか?
NTだって人間なんだし幾らなんでもコーディが絶対に勝てないということは無いと思うんだが・・・
>>943 コーディネイターが自分たち以外の進化を認めるはずがない。
>>943 勝てる勝てないとかの問題でもないしな。
自分達こそ新人類という前提が崩れる訳だし。
一般的プラント市民はどうやってもナチュラルなんて屑だろプとしか思ってねえからな。
そういえば外道赤の序盤の話でジョージ・グレン信奉者の爺さんが、
「ジョージ・グレン以外のコーディネイターは紛い物に過ぎん」みたいなことを言ってたが、
コーディネイターの本義たる「調整者」としての意味を忘却した今のコーディはそう言われても仕方が無いんだろうな。
まがい物というか
「アレは姿をジョージ様に似せた悪魔の手先なのですじゃ!!」
しかし本編中で一番見た目がジョージ・グレンに似ているのがフラガ家の面々である事について。
正直ムウはジョージ・グレンの血縁者なんじゃないのかと本編中ずっと疑ってたよ。
そもそも、ジョージ・グレンの言うコーディネイターって調整する者ってはずだったのに
いつのまにか調整されて生まれた者ってことになっちゃってたしな
あれか、ジオンのニュータイプ理論を、ザビ家が勝手に変えたようなもんなんだろうか
951 :
950:2006/12/08(金) 23:55:47 ID:???
次スレは俺で良いのかな? それともまだかな?
>>949 俺はそれ+、クルーゼの声とフレイパパの声が同じで、パパの名前がジョージで……
もう山のように妄想したよ
実際、何がしかのかかわりは初期にあったんだろうね
フラガ家には色々と謎が多いし。
……まあ、軒並み黒歴史なワケですが!!!
>>950 あれは寧ろジョージが明らかに説明不足だったのが悪い気がするがな。
ストライクルージュにフレイが乗るという設定はどこに消えたのか……
955 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 09:09:09 ID:VDrRlqVg
もしかしてジオング開発されない?
コーディは新たな人類と今の人類との掛け橋ってのがGGの主張でその新たな人類が登場したんだから
自分達の役割を果せよ、と言っても無理なんだろうな。
コーディはジオン以上に優性人類生存説の信奉者で選民思想に染まってるから。
>コーディはジオン以上に優性人類生存説の信奉者で選民思想に染まってるから。
熨斗を付けてジオンに返す。やった事の狂気と規模はプラントの比ではない。
>>956 そもそもその架け橋という説明を恐らくジョージは公の場では一度も口にしてないけどな。
ジョージの熱狂的ファンであるキサトですらその考えを知らなかったみたいだし。
外伝みるとそうは思えないけど、生前?のジョージは典型的なコミュニケーション力不足の
人間だったんだろう。
>>958 ただ、マルキオがジョージの理論知ってるとしか思えないSEED理論展開し照るからまた話がややこしくなる
>>958 なるほど、だからユーモアっつーかギャグキャラに走ったのかw
そう考えると今のあの有り方は反省を多分に含んでいるといえるのかな。
私は生前ユーモアが足りなかったとか言ってるもんな
ってかジョージって死んだとき幾つだったっけ? 4-50代の初老じゃなかったか?
実はキャラ変えて第二の人生エンジョイし始めてるお爺ちゃんポジションなの?
まあ単純に考えて木星いったときにコーディレシピ発表したんだから
パトリックとかよりも1世代ぐらいは年上だろうな
脳年齢とかエライことなってんじゃないのか?
コーディでもボケやアルツハイマーは起こるのかね
遺伝子弄ったぐらいじゃ脳細胞の劣化は防げんような気がする年中宇宙にいるし
まあ、死んでる間はコールドスリープのような状態で精神的には年取ってないんだろう。
>>961 70前くらいじゃなかったっけ暗殺されたの。
単身木星方面へ行った経験あれば、コミュニケーション能力不足にもなるわさ。
>>966 いや、あんな馬鹿げた発表の仕方をする上にその場で世界中に遺伝子改造データをばら撒く辺り
コミュニケーション能力の欠如はそれ以前から。
残りレス数少ないしSSまとめサイトにまとめるか否か先に決めといた方が
いいかも
ガンダムクロスwikiに載せるのがID関連で困難なら他Seedクロススレに
援護求めるもの手かもね
まとめてほしい
ガルマやマの活躍はあまり見れないからな…
保守
972 :
51:2006/12/13(水) 22:09:54 ID:???
つごうにより続きが書ける状況でなくなりました
次スレも立たないみたいなので、今後の展開をおーざっぱに書いておさらばします
AA編
アフリカ降下→虎と戦う→カガリと遭遇→バナディーヤでバーニィと遭遇→虎と戦う2→ユーラシア連邦へ
→オデッサ作戦のため陽動を行うことに→レナ教官がAAに→キラに暴言、キラ鬱に→ジオンの外人部隊と戦闘→オデッサ作戦
→仲間の誰かが戦死(サイかトール)→ジブラルタル陥落→連合パニックに→オデッサ作戦失敗→アラスカへ
→ハルバートンの判断でオーブ組は除隊→ムウ、マリュー、レナ、フレイは残りAAオーブへ→オーブでセイラがシャアと遭遇
→プレアと遭遇し、彼と共にキラ達再びAAに→アラスカへ→スピットブレイク発動
973 :
51:2006/12/13(水) 22:11:57 ID:???
ガルマ編
ケナフからシャアの正体を暴露(ガルマのみ)、キシリアのNT部隊の情報(マ・クベのみ)
→ガルマ、親友の正体に苦悩。マ、自分の進退を考え始める→虎の敗北を知る→バナディーヤへ侵攻→途中レセップスを回収(虎捕虜に)
→バナディーヤ制圧(虎が抵抗するザフト兵を説得)→シーマ、ラルを出世させようとガルマへ提言→ジブラルタル攻略作戦
→レセップスで基地内部に侵入→ラル司令室占拠、降伏勧告→ジブラルタル陥落、ザフト製潜水艦+MS+大量の捕虜を得る
→ガルマ、ユーラシアへ外交交渉開始(血を流さない方法を選ぶ)→しかしギレンからユーラシア攻略命令
→ガルマ、ギレンのやり方に疑問を持つ(新生ジオンフラグ)→マ、ガルマの考えに気づき彼をそそのかすがガルマは否定
→マ、勝手にガルマ派を選定し始める→シャアが合流
シャア編
ソロモンに帰還、中佐に→ドズルから奪われた核融合搭載MS(プロトゲルググ)の奪還を命じられる→ザンジバルとプロトギャンを入手
→亡命してきた11、7ソキウスが部下に→メンデルへ→犯人がプレアと判明→護衛のガイと戦闘、逃げられる→ガイと戦闘2、プレア地球へ降下
→オーブ近海でプレアと戦闘→ゲルググを破壊、プレアは逃がす→オーブへ潜入→シャアがセイラと遭遇→日本経由でガルマの元へ
974 :
51:2006/12/13(水) 22:13:14 ID:???
他にも
ムウ&プレアvsシャア&ララァ
ガルマとデラーズの艦隊戦
また
クルーゼがラクスをそそのかしたり
フレイ、クルーゼの拉致前後に覚醒したり
フレイのクェス化したり
日本がアクトザク造ったり
などを考えてた
最終的な各機体
キラ・・・・・フリーダム
ムウ・・・・・ガンバレルストライク→ドレットノート
プレア・・・・プロトゲルググ→ドレットノート
クルーゼ・・・テスタメント
フレイ・・・・プロヴィデンス
レイ・・・・・リジェネレイト
シャア・・・・ゲルググかリゲルグ
ララァ・・・・エルメス→プロトキュべレイ
アスラン・・・ジャスティス
ニコル・・・・フリーダムのテストパイロット後、除隊
と考えてた
――――以上です。
乙華麗(´;ω;`)
フレイのさいたまとか、ゲルググとフリーダムが戦うところとか滅茶苦茶見たかったかもなあw
ガルマとシャアは結局どうなるべ
仲良くやってほしいもんだけど
>>969 最低限度自分でSSごとに本文切り出してどっかのUPローダーにUPしてからでないと
引き受け手は居ないだろうね。
乙、設定を元に脳内で妄想して遊ぶか
誰も次スレを立てないので、漏れが立ててみます。
タイトルは、「ジオン公国が種・種死世界にきたら−ギレンの野望」
にしてみます。
>>972-974 51さんお疲れ様でした。……でもでも、嘘だと言ってほしい。
良い感じで話が進んでいたのに残念です。
話のあらすじ、予定、読ませてもらいました。
でも、一つだけおねだりして良いですか?
ザフト組がファルメル(シャアのムサイ)に奇襲攻撃かけようとしている場面での中断、
ちょっとおあずけ食らうには、惜しい美味しい場面じゃないですか!!
せめてあの後どうなったのか、あらすじだけでも教えてもらえないでしょうか?
(奇襲は成功?失敗?、ラクスや二コルの運命は?などとか)
そうしてもらえれば、後は脳内補完いたしますから、よければお願いします。
982 :
51:2006/12/14(木) 15:56:38 ID:???
バスターは宙域を漂う軍艦のデブリに身を隠し、機会をうかがっていた。
アスランが指揮する部隊で一番火力のあるバスターが攻撃面積の広い艦の側面、装甲の薄いジンが後方に、シグーとデュエル
がムサイの火力を一身に浴びる前方に布陣し、合図と同時にムサイを沈めるのが今回の作戦である。
ミノフスキー粒子濃度の濃いこの宙域では、レーダーやセンサーは使用できず有視界戦闘になる。その為に、全体を見渡せる
バスターが合図を出す手筈になっていた。
そのバスターに乗るディアッカは、ジンが配置につくのを確認する。
「そんじゃーいきます……か?」
デブリの影からムサイを見るとその砲塔がこちらに向いている。気のせいと思いつつも、嫌な予感がしたディアッカは機体を
静かにデブリから離すと、次の瞬間ムサイの主砲がメガ粒子砲を放った。
「な、なにぃー!?」
メガ粒子砲は軍艦のデブリを貫くと、まだ生きていたのか動力炉に火をつけ大爆発を起こした。その爆発の際に生じた破片は
バスターに容赦なく降り注いでダメージを負わせた。また、爆風によってバスターは宙域から吹き飛ばされてしまう。
「またかぁー!!」
<少佐、成功です! 機影を確認しました!>
格納庫ではシャアが整備班に出撃を急かしていた。その最中、シャアはドレンに右翼にある軍艦の成れの果てを撃てと命じた
シャアの不可解な命令に、当初は首を掲げるドレンだったが、いざ試してみると敵機を発見したのである。
「ドレン、奴らはビーム兵器がメインの様だ。我々を射出後に撹乱幕を」
<了解しました!>
「デニムとスレンダーはジンの相手だ。出来れば殺すな」
「「はっ」」
「……ザク、出るぞ」
バスターの戦線離脱と赤いザクの姿に、アスランとイザークは動揺を隠せない。
「ディアッカ!?」
「バカな! 奇襲が読まれたのか!?」
「こうなったら仕方が無い。アスラン、直接奴を叩く!」
「しかし」
「よく見ろ! 奴のザクは高機動型だ。こんなデブリが漂う場所では、機体を満足に扱うことはできん!」
「……そうだな、分かった」
シグーとデュエルは左右に展開しザクを挟む形を作ると、まずはアスランが仕掛けた。
「少しは楽しませてもらえるかな?」
「お前がラクスをっ!!」
「なにやら勘違いしているようだな“黄昏の魔弾”!」
「それはこっちのセリフだ!!」
重斬刀を振りかぶり、突貫するシグー。もちろんシャアはかわすがそこにデュエルが斬りかかった。
「ちぃ!」
「合わせろアスラン!」
「ああ」
その後もデュエルとシグーのコンビネーションがシャアを襲う。
この時、イザークは深追いをせずに、バッテリの消耗を最小限にしていた。
983 :
51:2006/12/14(木) 15:59:44 ID:???
さすがのシャアもこの猛攻に焦りの色が出はじめる。
「……ならば!」
この状況を好転させるべく、ザクのスラスターを吹かせ一気に2機を引き離す。
「バカめ! デブリにぶつかるぞ!!」
だが、イザークはとんでもない光景を目のあたりにする。
シャアはデブリに衝突するどころか、それを利用してバウンドするように機体の向きを変えた。
「なにぃ!?」
周囲を漂うデブリを利用して高機動で動く姿は、ディアッカが見ていれば「義経の八艘飛びだ」と言っていただろう。
さらに速度を上げたシャアはデュエル目掛けヒートホークを振りかざす。
「やってみるさ!」
「ふざけるなぁー!」
ザクとデュエルが交差した次の瞬間、ビームサーベルを持っていたデュエルの腕がデブリと共に宙を泳いでいた。
「バカな! そんなバカな!」
「!……関節を狙って斬ったのか!?」
アスランは今起きたことが信じられない。
「ナチュラルにそんなことが出来るのか!?」
――ニュータイプなら
と、迂闊にも考えてしまう。
アスランはその考えを即座に否定した。そんなものの存在を肯定すれば自分達の存在意義が否定される。
そうこうしている間にも、シャアは次の行動を取っていた。
呆然とするデュエルを無視し、シグーへ急接近したのだ。
身構えるシグーの直前で、シャアは機体を急停止させると接触回線を開いた。
「こちらは公国軍ソロモン艦隊所属シャア・アズナブル少佐だ。ザフトに対し停戦を要求する」
「ふざけるな! 降伏などしない!」
「よく聞きのだな。私は“停戦”を望んでいるのだ」
「停戦……だと?」
「先立って、この宙域で救難ポッドを回収した。乗っていた民間人のラクス・クラインの引渡しをしたいのだが?」
シャアの言葉に、アスランは言葉が出てこなかった。
ラクスが生きているというのだ。それもシャアの乗るムサイ級にである。
「ついでに捕虜も君たちに引き渡そう」
「捕虜……まさかニコル!?」
「どうかな? 停戦する気になったかね?」
984 :
51:2006/12/14(木) 16:03:09 ID:???
この後は――――
ギレンに外交カードを与える義理のないシャアはラクスとニコルを返す。
この際、アスランの誤解が解ける。
そしてアスランとラクスを見て
「戦場でラブロマンスとは……甘いな、お坊ちゃん」
とつぶやくシャアであった。
プラント本国へ戻ると
ニコルが、シャアとの戦闘で視力障害になったことが判明
親の希望もあって、後方勤務(フリーダムのテストパイロット)になる。
一方ソロモンでは、
メンデルで見つけた冷凍ソキウスをどうするかでドズルが苦悩していた。
AA
カナードは副官が名簿を偽造したためにキラには気づかず
降下の際に襲撃を受け、アフリカへ
――――見たいな展開
書きかけの駄文だがよかったら・・・
是非にも
ガルマ作者さんに期待するのは悪であろうか
やはり面白い!GJ!!!
シャアは立場的に大丈夫なのか?
現段階はドズルに近いから…大丈夫かな!w
988 :
981:2006/12/14(木) 18:48:24 ID:???
GJGJ!!、面白かったです。
51さんありがとうございます。
俺なんかの勝手なお願いを聞いてもらえて感激です。
正直、ここまで書いてもらえるなんて思っていませんでした。
あらためて、ありがとうございました。
>984
おつかれさま。
ディティールについて一点だけ。
>視力障害になったことが判明〜後方勤務(フリーダムのテストパイロット)になる。
後方勤務なら搭乗員でも問題ないと思うが、テストパイロットだけは障害がある場合
難しいかと思われます。
ガンダム世界では0083が変な認識を植え付けてしまったが、テストパイロットは
本来五感の全てと腕と知識で海の物とも山の物ともつかぬ新型機の挙動を把握して、
問題点を洗い出す事を求められるので、軽度でも視覚障害ありだと難しい。
腕に問題が無いなら練成部隊で教官等をやる事とすれば良いかと。
990 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 19:43:27 ID:on6kbq+/
ガイアのテストパイロットは視力障害者じゃなかった?
>990
機体もモノアイだから別に良かったんじゃないか?
>>989 パイロット不足からくる消去法で乗せるとか?
使える人間は機種転換訓練やってる場合じゃない、でもそれなりの腕の人間を必要として……
994 :
993:2006/12/14(木) 21:15:47 ID:???
995
うめ
産め
うめ
999
ん
1001 :
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