フレイを生存、復活させる為のシナリオ3

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1通常の名無しさんの3倍
第3弾です

前スレ
フレイを生存、復活させる為のシナリオ2
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1144787452/l50
前々スレ
フレイを復活させるためのシナリオ
http://makimo.to/2ch/anime_shar/1132/1132065282.html(閲覧可能)

ローカルルール
●どうしたらフレイが復活できるのか論議して シナリオ、またはSSを書いてみる。
 その際、どのようなシナリオの設定をするかも出来たら書いてください。
●ヘタレ文章でも可、誰かが修正をしてあげるのも可、 修正文でも可。
●SSは、種の最終回以降、生きている設定でも可。
●SSは、どの時点から開始しても可。(ex.種からの作り直し、種死の終了数年後、何でも可)
●SSは、シリアス系、ギャグ系、何でも可。ただし、801展開だけは不可。
●フレイが主役、又は重要な脇役、普通の脇役の 設定のどちらでも可
●オリジナルキャラの登場は可。オリキャラを主役にしても可。
●その他雑談。ただし、職人、住人への誹謗中傷は避ける。
●下がりそうになったら誰でも良いから保守をする。
●誰でも良いですから、まとめページで投稿小説をまとめてみる
●荒らしは通常の5倍スルー。
2通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 01:27:32 ID:???
1.フレイ=アルスターとは?
大西洋連邦事務次官、ジョージ・アルスターの一人娘。

*1)大西洋連邦事務次官:各省に一人ずついる官僚のトップが事務次官あり、
大西洋連邦はアメリカが更に領土を拡大したような国で世界の中心。
つまり、ジョージ・アルスターは世界の文官のトップ。

2.フレイを生存、復活させることのメリット。

1.ナチュラルであるということ。
 本編ではあまり触れられなかった、ナチュラル側の視点が増える。
 それにより、強者の論理でない立場で(キラもシンも強者には違いない)
 ナチュラルVSコーディーが描くことができる。
 
2.戦火に翻弄される一般人としても書けるし、コーディネーターとの才能の差を埋めようと
  苦悩する主人公としても書ける。

3.ナチュラルであるが故、主役を張るにしても脇役でいるにしても、
 パイロットになろうが、どこかで保護されていようが、ジャンク屋になっていようが、
 何をどうやったところで、本編ではあまりなかった「努力と根性」、「挫折と成長」
 「埋められない才能にどう対抗するか」いう要素が入ってきて、人間ドラマに深みがでる
 
4.本編では尻切れトンボになった、キラ、ヘリオポリス組との再会、和解を補完できる

5.キラに与える影響が、とにかく絶大なので、キラが本編のような行動をとらなくても
  説得力が出る。

6.フレイが生きているとなると、ドミニオンクルー達が丸ごと生きているという設定もありえるので
  その場合、ザフトのパイロット達、AA組も苦戦必死で余裕こけない。
  シンを主人公として書くとすると、強敵は多いほうが良い。また、シンとフレイは境遇が似ているので
  シンが自分を見つめなおすきっかけとして使えるかもしれない。
3通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 01:44:35 ID:???
>>1
ご苦労さまです。

GAT-X153A スレイトゥンバスターガンダム

全高:19.35m
重量:79.62t
機関部:ハイパーデュートリオンエンジン(NJC)
VPS装甲
・バスターのデータを元に開発した重砲撃遠距離戦用モビルスーツ。バスターの弱点であった接近戦や機動力、防御を克服してある。スレイトゥンとは脅威の意であり、スレイトゥンバスターで"脅威を打破する"という意味になる。

武装
97ミリ 高エネルギー収束火線ライフル
・左腰に装着されていて、中距離で威力を発揮する。バスターより若干口径が広い。固定されてはいるが、取り外しは可能である。
360ミリ ガンランチャー02
・右腰に装着されていて、実体弾を撃つ。拡散砲弾を放ち、防御にも役立つ。
超高出力インパルス長距離射撃ライフル
・ライフルを前に、ガンランチャーを後ろに連結した状態。アームによる固定が解除できるため、バスターより命中率が向上している。冷却機能の働きのためか、ある程度の連射が可能となった。
・この状態ならば、斬馬刀のような大出力ビームサーベルを出せる。斬るというよりは凪ぎ払うイメージに近い。
対装甲拡散弾砲
ガンランチャーを前に、ライフルを後ろに連結した状態。無数の弾を発射、発射時には放つ範囲も調節できる。範囲を絞ればPS装甲にすらダメージを期待できる。
280ミリ 8連装ミサイルポッド
・誘導式になり命中率が向上している。
フォトゥム-00α
・∞ジャスティスのフォトゥム-01が格闘に秀いているのに対して、射撃能力が高い。
MA-6C ハイパーフォルティスビーム砲
・∞ジャスティスのフォトゥムに装備してあるビーム砲と同じ。取り回しが利き、即座に発射可能である。
VOQ-J5 160ミリリニアガン
・機関砲とともに装着されている。並の戦艦の装甲ならば簡単に貫く威力である。
4通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 09:53:19 ID:???
前々スレ
フレイを復活させるためのシナリオ
http://makimo.to/2ch/anime_shar/1132/1132065282.html

つながらないので、再度貼り。
5通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 15:51:14 ID:???
>>3何だ? この変なMS
6通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 17:57:14 ID:???
>>5
前スレの最後に投稿したSSで、ディアッカが乗ってるバスターの後継機です。武装はほぼそのまま+フォトゥムって感じです。
入れ忘れましたが、レジェンドみたいに腕からビームシールドを出します。
7通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 18:09:51 ID:???
>>6
訂正です。
×フォトゥム
○ファトゥム
8通常の名無しさんの3倍:2006/09/12(火) 22:08:44 ID:???
保守
両職人さんとも楽しみにしているので頑張って下さい
9通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 12:12:49 ID:???
保守
10通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 13:01:35 ID:???
ZGMF-X315S ウィズダムガンダム

全長:18.48m
重量:68.07t
機関部:ハイパーデュートリオンエンジン
VPS装甲
・セイバーと発掘されたモビルスーツのデータバンクに載せてあった"Ζ"を基に開発した高機動型モビルスーツ。変形をした時は、セイバーよりもムラサメに近い姿となる。
ウィズダムは"知恵"の意。

武装
58ミリ対空防御砲 CIWS
・あくまで牽制用で、使用頻度は少ない。
MKD-04 スピアビームライフル×2
・口径は広くないが、貫通力が他のビームライフルより高い。ロングビームライフル並に長いが速射性にも優れている。横部分に連結可能で、破壊力と射程が増す。
M110 アムフォルタスハイパープラズマ収束ビーム砲
・セイバーのアムフォルタスを出力強化してそのまま継承させてある。
MCGJ-B81 ハイパープラズマインパルス砲"シリウス"
・背部にあるユニット。連結状態のビームライフルを差し込むことで、高出力のビームを放てる。大軍をもまとめて消滅させる事も可能な威力を誇る。
スーパーフォルティスビーム砲
・アムフォルタスに付録としてついてる小型ビーム砲。前型をほぼそのまま継承させてある。
機関砲
・PS装甲を保たない機体なら撃墜も可能である。
11通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 13:11:34 ID:???
フラッシュビームエッジ
・シールドに内蔵されたビームサーベル。形はビームブーメランに似ている。変形した状態でも使えるため、特攻して貫くことも可能。
ビームキャリーシールド
・∞ジャスティスのシールドと形状が違うだけでほぼ同性能。両手に装備していて、長くシャープな形をしている。変形時には2つのシールドは連結する。
12通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 12:47:47 ID:???
PHASE-28 「憎悪の矛先」


本来ならばいつも通り人々の言葉が行き来する街で、学校や公園では子供達が遊んでいるはずだった。
「好きにはさせん!!」
だが、そこに人の姿はない。人造兵器のモビルスーツが互いの存亡を掛けた戦いをしているだけである。
「ババさんとイケヤさんはイザナギ海岸へ・・・ここは僕が抑えますから!!」
キラの駆るM1がビームサーベルで地上にいる敵モビルスーツを薙ぎ倒していく。その強さはシンに敗れる以前よりも増している。
「このOSでも・・・ダメだな。駆動バランスを一回バラして再構築するしかないな・・・」
戦いながら新型フリーダムのためのOS開発をこんな状況で・・・いや、ギリギリな状況だからこそ行っているのだろう。
「まだ、まだ足りない・・・ん?。そこ、迂闊な奴め!!」
ビームライフルが背後からザクのコクピットを貫く。シンに敗れ、フレイとの戦いを経て生命を背負う覚悟を決めたキラの強さは性能差を簡単に埋めていた。
「あのM1強いぞ!!」
ビーム突撃銃を構えるが、ビームサーベルが先に腕を切り落とした。不殺を信条とするキラは基本的に殺してはいない。

ビームサーベルを連結させ、グラップルスティンガーでグフを引き寄せる。
「な、何だ!?」
引き寄せると、コクピットにビームサーベルを突き刺す。その光景を見た者は∞ジャスティスに集まってくる。
「雑魚共にようはない!!消えろーー!!」
容赦無い斬撃はそこに命を残さず爆煙へと姿を変えさせた。
「なるほど・・・扱いが難しいな・・・」
元々格闘戦より射撃戦が得意なカナードは多少の不満があるようだ。
13通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 12:48:42 ID:???
「ウラァ!!死にさらせ!!」
しかし、好みは接近戦である。脚にあるグリフォンでウインダムの胴体を斬る。ウインダムはそのまま落下して地上のザクに激突して爆散した。
「手応えがねぇな・・・アスランの応援にでも・・・」

"敵が来ます!!気をつけて!!"

「!!。プレア!?」
プレアの声のあと、高出力であろう赤い閃光が∞ジャスティスへ向かってくる。
「チッ!!」
ビームキャリーシールドで防いで、ビームライフルを構えるが敵はいない。遠距離からなのか、それとも・・・
「どういう事だ?・・・上!?」
カナードの読みどおり、上空からビームサーベルを構えたモビルスーツが切り掛かってきた。咄嗟にビームサーベルを抜いて弾いたが、直ぐ様ビーム砲を飛ばしてくる。
「てめぇ、舐めた真似してくれるじゃねぇか!!」
「あなたの強さと反応速度・・・データにありませんね。キラ・ヤマトに近いが適合率63%ってとこだ。」
「何をゴチャゴチャ言ってやがる!?」
そのモビルスーツの外見はセイバーに似ていた。が、ビームライフルと思われるものは2本あるし、変形した時と思われるあの速さは∞ジャスティス以上かもしれなかった。
「私はラクス・クライン議長親衛特務隊"シックスナイツ"が一人、ケビン・コーラン。このウィズダムで葬って差し上げよう。」
「面白ぇ・・・カスどもばっかで退屈してたところだ。」
ファトゥムに乗って、ウィズダムへ切り掛かる。それを避けると、ウィズダムのビームライフルが平面に連結され、∞ジャスティスに向かって撃ちだされた。
14通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 12:49:39 ID:???
カガリとディアッカはミネルバと共にオーブ本島での戦いを支援していた。
「オート式マルチロックオンシステムなら、私にも使えるはずだ。」
フリーダムルージュより放たれたビームは地上の敵部隊を次々と撃破していく。
「まあ、性能差がありすぎるがよ。」
スレイトゥンバスターが拡散砲を放つと、海上のモビルスーツはほぼ全滅した。
「やるな、ディアッカ!!」
「へへ、アスランはあんまし戦果を上げてねえみたいだが?」
「いいだろ別に!!・・・!!」
「ちょ・・・アスラン!?」
スレイトゥンバスターに向けて、ユニットに装着したままドラグーンのビームを放つ。そのビームの束はバスターを避けて後ろのモビルスーツに向かうが、ビームは曲がって海面に落ちていく。
「ビームが曲がった!?」
そのモビルスーツは死神のような姿である。フォビドゥンとはまた違うようで、黒い翼をなびかせている。
「・・・ディアッカ、キラ達の援護に行ってくれ!!きっとあの機体と同等の奴が来る!!」
「ああ・・・わかった!!」
スレイトゥンバスターはオノゴロ島ふ向かう。
「何だ?・・・ミネルバも裏切ってオーブに・・・ミネルバ、聞こえるか?」
その声はかつてミネルバに搭乗していたレイの声だった。
「レイ!?」
「これからあなた方を排除する!!このイービルで!!」
15通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 12:50:45 ID:???
「あの連合のフォビドゥンが使っていた、ビーム偏光システムの!?」
「恐らく確定的な事だ。ザフトがミラージュコロイドを発展させた技術を開発するのは不思議じゃない・・・ゲシュマイディッヒ・パンツァー自体は2年前にできてたしたな。」
イービルのビームを纏った鎌を構える。
「アスラン、今度こそあなたの強い悪運もここまでだ!!墜ちろ!!」
鎌を回転させながらレジェンドに斬りかかる。ビームサーベルを当て、その衝撃を利用して距離を置く。
「シンはどうした?」
「あなたが知ったところで・・・意味などない!!」
赤い閃光が空を裂く。まるでレジェンドを追尾するかのように曲がった。
「ビームが曲がる?・・・益々そっくりだな。」
アスランはシンの事が気になりつつも、レイとの戦いへ臨んだ。ビームシールドで防ぎ、ビームサーベルを連結させ、ジャベリンへと変える。
「ウオオォォ!!」

旗色が悪くなってきた。キラは性能が上であるがあるザクやグフをはね退けてきたが、やはり性能差があり数で攻められるときつい。
「クソ!!」
オルトロスが数発向かってきて、それを避けてもスレイヤーウィップが飛んでくる。PS装甲ではないM1にとっては一撃もらうのは命取りに繋がる。
「ままよ!!」
ビームサーベルをザクに突き刺し、オルトロスを手に入れる。一発放つがそれだけでバッテリーが一度に消費された。
16通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 12:51:41 ID:???
「ク・・・ビームを撃ちすぎたか!?。」
それを見逃さずにグフのスレイヤーウィップがオルトロスに巻き付く。熱振動により砲身が破壊され、アッシュのメーサー砲に足をやられてしまう。
「クソ!!厄介な事してくれるなーー!!」」
ビームサーベルを投げ付けて、アッシュのモノアイに突き刺さる。爆散したが、背後からビームが飛び込んできてM1の腕が破壊された。
「貰ったぜ!!」
三方からビームがキラのM1に向かってくる。バーニアも作動には間に合いそうもない。万事休すと絶体絶命という言葉によく似合っている。
「まだ・・・終われないのに・・・」
フレイとの"誓い"も果たせずに朽ちたくはない。しかし何も打つ手は・・・なかった。

"私の想いが、あなたを守るから・・・"

「!?」
自分が死んでいるわけではない。気づくと数機のモビルスーツが撃破されていた。
「いったい・・・何が・・・???。黄金の、モビルスーツ?」
太陽の光が反射して、そのボディがさらに輝きを増す。まるで太陽神のような・・・
「キラ、大丈夫?」
「フレイ!?それに乗っているのはフレイ?」
「全く・・・私を守るとかいって守られてるようじゃ忙しないわね。でも・・・無事でよかった。」
ちょっと辛口の言葉を貰い、反って気合いが入る。
「フリーダムが完成したみたい・・・」
17通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 12:52:48 ID:???
「でも・・・機体がこんな状態じゃ・・・」
アカツキとM1を囲むモビルスーツ軍。一斉に放たれたビームをアカツキは尽くはね返し、自身もビームライフルで敵を討っていく。
「なら、私が道を作るわ・・・」
「え!?」
背後から迫るモビルスーツ軍も、援護に来たバスターの連結ライフルで次々と消されていく。
「取ってこいよ!!。お前の・・・お前のための・・・みんなの思いで作った機体を!!」
斬り掛かってくるグフとウインダムを連結ライフルから発せられたビームソードで凪ぎ払っていく。
「ありがとう・・・」
キラは未だ余力のあるバーニアを動かし、モルゲンレーテへ向かう。振り返りはしない。2人が切り開いてくれる。自分はその思いに応えるために前に進むのみだ。

「ねえ?リュウタ君・・・どうしたら、お兄ちゃんに会えるかな?」
マユは時折来る地響きに怯えながら、シンを思い出しては祈るように手を合わせる。
「わかんないよ・・・だって・・・」


1機のモビルスーツがムラサメ部隊を襲った。
「うわっ・・・」
「た、助けてくれ!!」
巨大な刀で斬り裂かれ、赤い閃光に撃ち抜かれる。とてつもなく強大な力だった。

ピキーン

「!?。これは・・・」
ディアッカにその場を任せて、フレイはイザナギ海岸へ向かう。

「く、来るな!!」
イケヤのムラサメに近づいていくのは悪魔に等しい存在だった。
「墜ちるんだァ!!」
高出力エネルギー砲がムラサメに向かっていく。ほぼ命中するのは確定的だ。しかし、ビームは別の方向へ姿を消す。
「何だ!?ビームが・・・ハッ!!」
2束の高エネルギービームがこの機体に向かってくる。
「チッ・・・だが、デスティニーを舐めるなよ!!」
18通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 12:54:18 ID:???
透かさず回避をする。勿論、反撃することも忘れない。だがデスティニーのビームライフルはアカツキには通じなかった。
「ビームを弾く!?」
アカツキはビームライフル牽制として放ちながら、シールドでデスティニーを殴り飛ばす。
「痛て・・・」
「あなたが、シン・アスカ君ね?」
「あ?何で・・・俺の?」
「シン君、今すぐ戦いをやめて!!あなたがオーブを討ってはいけないわ!!憎しみだけで剣を奮ってはダメ!!」
「何を・・・わけのわからない事をオオォォ!!」
アロンダイドを構えて、アカツキに向かう。フレイも仕方なしとしてビームサーベルを分離させ、一刀持って迎え撃つ。
「でやあぁぁぁ!!」
「はあぁぁぁ!!」
閃光が重なり合う。出力が劣ると見越してか、長く鍔迫り合いをせずに距離を置く。
「逃げるなよ!!」
翼のミラージュコロイドで分身まで作り出して、フレイを翻弄する。
「実体は一つのはずよね?」
向かってくるデスティニーを斬っても透かすばかりで、見分ける事が出来ない。
「シン君の気配を読むしか・・・」
瞑想を行い、精神を磨ぎ澄ます。素早い動きと無数の虚像の中にも赤い光が一つある。
「・・・そこ!!」
ビームサーベルを振り下ろすと、アロンダイドで防ぐ。
「何でわかったんだ!?」
アカツキを弾いて、ビームブーメランを投げつける。シールドで弾くとデスティニーの肩に戻り、再び光の翼を展開して斬り掛かってくる。
「こいつーー!!」
「目を覚ましなさい!!」
19通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 12:55:13 ID:???
「ハッ!!」
「どうしたの?マユちゃん・・・」
「今、お兄ちゃんの声がしたの・・・間違いないよ!!」
リュウタには何の事かよくわからなかったが、マユの手を引っ張ってモビルスーツドックへ向かう。
「リュウタ君、どうしたの?」
「乗って!!」
「え!?」
余っているムラサメに乗り込み、ハッチを閉めた。
「これで、マユちゃんのお兄ちゃんを見つけようよ。」
「その前に、操縦できるの?モビルスーツだよ!?」
機動ボタンを押して、サポートOSを確認する。
「お母さんのパソコンを秘密で見た時に、ムラサメのデータを見たんだ。」
「そんな・・・」
「僕はハーフコーディネーターだから、半分はコーディネーターだし・・・それにね、マユちゃんがこのままお兄ちゃんに会えなかったら嫌なんだ。」
真剣な顔にドキッとして、リュウタの腕を掴む。今は信じるしかない。そして、ブーストを最高にする。
「捕まっててよ!!ウワッ!!」
発進時の衝撃が子供の体に予想以上の痛みを与える。
「凄い・・・こんな・・・マユちゃん、大丈夫?」
「う、うん・・・」
なるべく敵を避けながら飛んでいく。才能があるのか、偶然かはともかくとして、飛びかうビームを確実に避けている。
「凄〜い♪」
「へへ・・・わ、わあっ!!」
目の前にグフが迫ってくる。変形してビームライフルを撃ちまくる。
「く、来るな・・・墜ちろ、墜ちろーー!!」
連射されたビームは頭部・腕・胴体を貫いて、爆煙を引き起こす。
20通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 12:56:12 ID:???
「やった・・・」
だが浮かれている場合てはない。一刻も早く見つけださなくてはいけない。
「イザナギ海岸の方向で何か光ってる・・・」
まるで導かれるようにその輝きへ向かっていく。
「あれは・・・何だろう?」
目に映るのは神と悪魔の戦いだった。刄は重なり、飛びかう閃光が消えてはまた現われる。そんな修羅場だった。


ピキーン

「マユちゃん、リュウタ君!?」
リナウもそれに気づいてストライクルージュ(IWSP)をイザナギ海岸へ向ける。

ミゲルとバルトフェルドはカグヤ付近でジブリールを捜索していた。
「いてもおかしくないんすけどね・・・」
「ああ。今のところ誰か来た形跡はないのだが・・・」


高出力エネルギー砲を3発撃つデスティニー。2発は胴体に当たってはね返り、一発は腕で左に弾いた。そのビームはそのままバビに当たった。
「何てうざいんだ・・・いい加減、死ねよォォーー!!」
左手のパルマフィオキーナを発動しながら、アカツキに向かってくる。
「零距離だったらーー!!」
「ク・・・」
その時、ミサイルが数発デスティニーに向かって飛んできた。
「!?。何!?」
溜めていたパルマフィオキーナをビーム砲として放ち、ミサイルを迎撃した。フレイとシンの目に映っているのはリュウタとマユが乗っているムラサメである。
「誰かわかりませんが、助け・・・」
「フレイさん?その金色の機体は・・・」
聞き覚えがある幼い声。リュウタには通信がよく扱えないために、その通信はシンにも聞こえていた。
「は・・・は・・・マユ・・・?」
失ったはずの妹の声。しかし、こうして今自分は聴いている。
「リュウタ君、マユちゃん、今すぐ離れなさい!!2人がいても、戦場の死神に足を引っ張られるわよ!!」
「でも・・・」
21通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 12:59:34 ID:???
シンはデスティニーをムラサメに向かわせた。
「マユ・・・マユ・・・」
「あ・・・お兄ちゃん?」
今なら手が届く。自分で救える。放さないでいられる・・・そんな気がしていた。
「やめなさい!!子供なのよ!!」
ビームサーベルで近づけさせないように振り回す。
「どけよ!!マユを連れて帰るんだ!?」
「え・・・?なるほど、マユちゃんもアスカ・・・シン君、もう戦いをやめましょう?戦っても無意味なだけよ!!」
「うるせえんだよ、このクソアマがァァ!!」
パルマフィオキーナをアカツキの体に密着させて放った。
「キャアァァ!!」
幸い破壊はされなかったが、密着状態だったためにはね返せずに衝撃が伝わる。
「さあ、お兄ちゃんと行こう?オーブはもう嫌だろ?マユ・・・」
その狂気にも似た強すぎる感情にマユは恐怖した。リュウタも恐くて手が震えている。
「こ、来ないで!!」
つい口走ってしまった。それを聴くとデスティニーの動きが止まる。シンも予想していない言葉が出て、驚いた。
「何を言ってるんだ?さあ、お兄ちゃんのところへ・・・」
デスティニーの手がムラサメまであと少しというところまで迫る。
「いやーー!!」
リュウタはその声を聴くと機体を退がらせる。
「ハハ・・・マユ・・・言う事を・・・聴かないと・・・ぶっ殺すぞ、コラァ!!」
シンはもう錯乱していて何も見えていなかった。

"パアアァァン"

Release-SEEDシステムの力で強制解放され、デスティニーの光の翼が一層広くなる。
「でやあぁぁぁ!!」
22通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 13:00:45 ID:???
「わあーー!!」
「きゃあーー!!」
2人の悲鳴が鳴り響く。フレイもアカツキを向かわせるがとても間に合わない。
「(誰か・・・2人を助けて・・・キラ!!)」

雲を裂いたのは空。岩を砕くのは海。悪魔を浄すは・・・。
「天使?いや・・・」
純白と金色が合わさる鋼の体、漆黒と蒼天の翼の機体が今降臨した。アロンダイドをビームサーベルで弾きだした。
「フレイ、2人を早く安全な場所へ・・・」
「う、うん。」
「そんな・・・俺が殺したはずなのに・・・」
ステラを殺し、シンの色々なものを奪ってきたキラをデスティニーで倒したはずだった。だが、キラは目の前に立ちはだかっている。
「悪いけど、僕は死ねないんだ・・・死にたくないんだよ。護りたいものがあるんでね。」
アカツキはムラサメの手を引いて離れていった。
「マユ・・・」
シンが追おうとすると、デスティニーの前にビームサーベルを構えて進路を塞ぐ。
「あんたは、いったい・・・何なんだ!?俺の邪魔ばかりしやがって!!」
アロンダイドを構えて、フリーダムに向ける。
「行くよ・・・僕の思いを君に預ける。だから、ストライクフリーダム、僕に力を貸してくれ!!」
二刀流を構え、デスティニーに向ける。お互いの翼が開き、刄が重なった。


予告
自由と運命。対をなす二つの道。選ぶ者と選ばざる者は道を違え、戦いあう。守りたいものを守るために・・・
PHASE-29 「すれ違う翼」
焔の魂を宿し、飛び立て、フリーダム!!
23通常の名無しさんの3倍:2006/09/19(火) 19:45:22 ID:???
保守
24通常の名無しさんの3倍:2006/09/19(火) 22:01:03 ID:???
フレイの乗るアカツキのハイパージェネレーターは一応イオン精製(陽電子精製)によって核エンジン並のパワーを持ってます。(活動時間は及ばず)
25通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 23:20:06 ID:???
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1151147315/l50#tag536

のスレでフレイネタ書いてたモンですがwww
ここで続き投下してもかまわんでしょうか?www
問題点はスパロボスレなので、種キャラ以外も出てくるのと、
ネタスレだったので台詞オンリーなのと、柴田亜美しらんと
なんのことやらわからんのと、漏れの腕がヘタレ、以上でつwww
まぁ、ダメ元で頼んでみますたwww
26通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 21:56:34 ID:???
取りあえず前スレでやってたネタ投下してみまつwww
問題ないようなら引き続き投下したいのでつがwww
よろすいでしょーかwww
27通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 22:04:11 ID:???
プルツー「まるでデブリの海だな。」
痔「プルツー、あまり先攻すんな!何があるか解らねーぞ。」
プルツー 「ン?こ、これは!?」
痔「戦・・・艦・・・?こ、この艦はまさか!」
プルツー「間違いない・・・連邦のアークエンジェル級。ドミニオンだ。」
痔「戦後、残骸が発見されなかったっていうけど、時空の捻れに巻き込まれていたんだな。
  それでこんなところに・・・」
プルツー「・・・!(キラ〜ン)」
痔 「どうしたプルツー!」
プルツー「救命ポッドだ!あそこッッ!」
痔 「バカバカしい、生存者なんているわけ、」
プルツー「手伝え!ディアッカ!ボロボロだ!壊さないように注意しろよ!」
痔 「オイオイ、マジかよ。」
プルツー「・・・!、コイツは・・・・・・」


???「(・・・・・・不思議・・・とても気持ちが安らぐ・・・・・・
     優しくて・・・・・・懐かしくて・・・・・・そして・・・)
     オヤジクサッ。」
モンシア「ン?どうした?気がついたのか?」
???「キャアアアアア〜〜〜〜〜〜〜!!」
モンシア「・・・・・・(ビビビッ・・・)」
??? 「どうしたんだ〜?大きい声をだして?」
???「助けてッ!変なオヤジが・・・」
火麻 「何ぃ!一体どこに!?」
???「イヤァ〜!第2弾!!」
火麻 「起きろ!中尉!変態が基地に潜入したらしいぞ!」
モンシア「何ぃ〜!良い度胸だ!覚悟しやがれ!変態ヤロー!」
???「ア、アワワ・・・ヤ、ヤバイわ・・・うら若き乙女がオヤジの部屋に一人・・・
    誰か助けてッ!・・・・・・・・・・・・・・・
    ハァ、ハァ、何とか逃げ切ったみたいね・・・・・・でも、ここ、どこ?」
28通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 22:05:47 ID:???

ゴォ〜〜〜〜〜〜〜!!

???「!!、緑色の・・・MS・・・?キャアアアア〜〜〜〜!!」
痔  「オイ、プルツー?クインマンサが誰か吹き飛ばしたみたいだぞ。」
???「キャアアアアア〜〜〜〜〜〜!!」
宇宙怪獣「・・・・・・・・・(パクッ)」
???「イヤァアアアアア〜〜〜〜〜!!」
プ×痔「・・・・・・・・・」
痔 「オイオイ、宇宙怪獣に捕まっちまったぜ。」
プルツー「うむ。仕方ないな、任せたぞ。ディアッカ。」
痔 「おいよ!グゥレイト〜〜〜〜!!」
宇宙怪獣「・・・・・・・・!!」
???「・・・・!!!キャアアアアアア〜〜〜〜〜〜!!」
プルツー「ジャストミート♪」
痔 「トリモチがうまい具合にクッションになったな♪
   オ〜イ!大丈夫か〜?ン・・・コイツ、どっかで見た気が・・・」

モンシア「オイオイ、また気絶しちまったのかよ、この娘は。」
痔 「ボロボロの救命カプセルで生きてた事自体、奇跡だけどな。」
護 「ヤッホ〜♪プルツー♪」
プルツー「あぁ、護に華。」
護 「うわっはぁ〜、ディアッカ兄ちゃんお洗濯?」
華 「ゴシゴシ♪」
痔 「遭難者の服洗ってんだよ。」
護 「そーなんしゃさん発見〜♪」
華 「ラクガキしちゃお〜♪」
痔 「やめなさい、チミっ子達。」
華 「アレ〜?この人・・・」
護 「あー!たしか・・・」
護×華「フレイお姉ちゃんだぁ。」
痔 「ナニ・・・!」
プルツー「あぁ、コイツは確かにフレイだ。」
痔 「馬鹿言ってんじゃねー!あの性悪女がこんなとこに居るわけねーだろッ!
   あの女の所為でプラントがどんだけ被害受けたか!
   第一、アイツは一年前の戦争で死んだ筈だろ!(ザブザブ)
   よしっ、ようやくトリモチが落ちたぜ♪洗濯終〜了♪ン?
  (マ〜ク入ってるぅう〜〜〜〜〜!!!コレ、ZAFTで支給されてたパンツやないかァア〜〜〜〜〜〜!!)
   ・・・・・・・・・・(グイ・・・)
   入っとるで、名前も・・・書いたんか?あの親父(クルーゼ)・・・」
護「ディアッカ兄ちゃん、女の子のパンツ握りしめて何ブツブツ言ってるの?」
フレイ「ふぁ・・・」

29通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 22:06:55 ID:???
痔「!!!お、お目覚めですかッ、お嬢様ッ!」
プルツー「何かオマエ、途端に卑屈になってるぞ。」
フレイ「あ・・・ここはどこ・・・私は・・・誰なの?」
痔「へ?」
フレイ「なんか、頭にボヤーーッと霧がかかってて・・・
    誰かに呼ばれた気がするんだけど・・・
    それまでの事が全然思い出せないの・・・」
痔 「ピッ、(全員集合!)
   聞いたか・・・どーやらヤツは記憶喪失みたいだぞッ」
プルツー「頭が真っ白だな。」
華 「大変。大変。」
痔 「いいか!絶対アイツに自分が「フレイ」だと気づかせるな。」
護 「え?どーして?」
痔 「馬鹿ヤロー、あの女が一年前やったことを思い出せ。
   アイツが自分の正体知ったら、また何するかわかんねーぞ!」
フレイ「ねぇ?」
痔 「は、はい?何か用?」
フレイ「それ、私の下着よね・・・・・・返してくれる!服もね。」
痔 「・・・・・・(キュッ)
   はい、「ク」レイさん。」
フレイ「うわッ、何その最凶炎術士みたいな名前?それが私の名前なの?
    ホントだ・・・下着に書いてあるわ・・・」
痔 「そう、パンツに書かれた名前は何より確かな身分証明!
   まぁ、焦らずゆっくり記憶を取りもどせばいいさ。ゆっくりとね。
   「ク」レイさん!」
フレイ「なんか念押してない・・・?
    ところでここはどこなの?
    銀河系だと、どの辺り?」
プルツー「ここは第2のシャングリラ。銀河系のどこでもないぞ。」
フレイ「ええ〜〜〜〜〜!!銀河系じゃないの〜〜〜〜〜!!」
プルツー「はっはっは、当然だ♪」
フレイ「ちょっと、待って、今「第2」のって言ったわよね。じゃあ、「第1」のシャングリラもあったの?」
プルツー「もちろんだ。だけど、あそこはお前がニュートロン・ジャマー・キャンセラー持ってきたから、」
痔  「わあぁ〜〜〜〜〜〜!!
    大変だぁ〜、お昼ゴハンをまだ食べてなかったぞぉ。
    え!?クレイさんも腹ヘリ?」
フレイ「ううん、べつに。」
痔 「僕ら、クレイさん助ける為に余分な労働して腹ペコさ・・・・・・
   あ〜〜〜〜・・・餓死寸前。」
フレイ「恩着せがましいわねぇ、食べてあげるから用意しなさいよ。」
痔 「ありがとう。ド畜生♪」
30通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 22:11:13 ID:???
**「ランチだぁ♪ランチだぁ♪」
**「新しいお友達を祝ってパーティーだぁ♪」
フレイ「スゴイわねぇ!このコロニーは地球人と異星人が共存してるの?」
プルツー「ハッハッハ、そりゃあ、シャングリラだからな。今日はオマエの為にみんな集まったぞ。」
護 「バーベキュー♪バーベキュー♪」
華 「炭火♪炭火♪」
フレイ「やったぁ〜♪お肉だぁ〜♪嬉しいなぁ〜♪」
モンシア「若いヤツはみんな肉が好きだねぇ〜。」
フレイ「アレ?でも材料は?」
モンシア「それは今から調達するんだよ。」
痔  「まぁ、主役はゆっくりと座ってくつろいでなよ。」
フレイ「え?いいの?
    なんかディアッカさんって子供とオヤジに囲まれた変な人だなって思ってたけど、実は「やや」イイ人だったのね。」
痔  「うわっちゃあ、テレるなぁー。(「やや」ってなんだよ。「やや」って!!)」
プルツー「あそこがオマエの特等席だ。」
フレイ「うわー、ピカピカ♪綺麗な石で出来た席ね〜。」
華  「お花。お花。」
フレイ「わかった!コレ大理石でしょ♪高い?高いわね?この席?」
華  「お供え。お供え。」
フレイ「いいわよ、そんなに気をつかわなくても、私は他人よりビミョーに優位な位置に立ってれば。」
プルツー「〜♪〜♪〜♪〜♪〜(G線上のアリア)」
フレイ「あ、私、お肉はレアがいーな♪野菜、特に玉ネギはいらないわ。
    てゆーか、入れたら殺すわよ。」
護  「〜♪〜♪〜♪〜♪〜(G線上のアリア)」
痔  「・・・・・・・・・・(日舞)」

ズン!!!!

フレイ「な、何!?この空きっ腹に響く重低音なノイズは・・・
    なんか近づいてきてるんじゃない?ねえ、みんなー?
    ウソッ!?誰もいない!!」

ズン!!(ボキッ!)(ベキョッ!)ズン!!!

31通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 22:13:12 ID:???
EVE量産機「若い娘の生け贄〜〜〜〜♪」
フレイ「イヤァアアア〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!」
プルツー「今だッ!みんな、一斉射撃ッッ!!ってぇ〜〜〜ッッ!!」
量産機「きゃーーーー♪使徒殲滅反対ーーーッ!」
痔 「よ〜し、仕上げだ!プルツー!」
プルツー「任せろ!(キラ〜ン!)
     フィン・ファンネル! 」
 
     バシュッ!

プルツー「ハッハッハッ!お肉はいただいたぞ。量産型参号機♪」
量産機「ンモ〜〜♪またプルちゃんにしてやられたワ。」

ジューー ジューー

プルツー「バーベキュー。バーベキュー。」
護×華 「お肉〜ッ♪お肉〜ッ♪」
フレイ 「〜〜〜〜・・・
     酷いわ!みんなッ!ナニ呑気にお肉食べてるのよーーッッ」
プルツー「大丈夫だ。S2機関搭載型だからすぐに再生する。」
量産機 「参号機のお肉だから、私が一番大きいトコ食べていいのヨ。」
フレイ「そいつのコト言ってんじゃないわよッ!
    私を騙して囮にしといて罪悪感はないのッッ」
火麻「いやだねぇ〜、囮なんて人聞きの悪い。」
モンシア「ちょっと、生け贄にしただけじゃねーか。」
フレイ「馬鹿バカッ!カメムシどもッ!
   もうアンタ達なんて、下僕にしてあげないんだからッ!」
痔  「(アイツ、いつの間にそこまで自分を優位に持ってきてたんだ?)」

フレイ「ったく、ちょっとでも下々の者達とコミュニケーションを取ろうとした
    私がバカだったわ・・・クレイのドジッ。こんなコロニー、デリケートな私には耐えられない・・・・・・
    早く抜け出さなきゃ。きっとどこかに脱出ポッドくらい・・・・・
    !、こ、これ、戦艦!?すっごく大きい!
    こんな、コロニーの近くまで、よくブツからないわね・・・
    それに、ずいぶんボロボロね。まるで主砲の直撃でも受けた、
    !、い、痛ッ!頭が、頭が・・・痛い・・・!(ドサッ)」


フレイ「・・・・うっ、」
プルツー「こんな所にいたのか?探したぞ。なぁ、ハロ?」
ハロ(青)「That’s all! How are you? Cray?」
フレイ「心配してくれてたの?私のこと・・・」
プルツー「当然だろう。オマエは私の友達だ。」
フレイ「プルちゃん・・・」
プルツー「さぁ、夕ゴハンの準備だ。帰るぞ、クレイ。」
フレイ「ま・・・また生け贄なの〜〜〜?」
32通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 22:16:46 ID:???
こんなカタチになりまつwww
前スレでこんな漏れのネタ、おもろいって逝ってくれた
人達(少ないけど)いたんでなんとか完結まで書ける場所探してまつたwww
長文必須でつけど、住人の方許してくれまつか?www
33通常の名無しさんの3倍:2006/09/22(金) 00:05:39 ID:???
>>32
なつかしいなそれ、できればシンタローは痔じゃなく遺作の方がよくね?
34通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 01:15:17 ID:???
>>33
ちょッwwww
シンタローじゃなくてリキッドwww
痔ならあんまり女の子に意識されないんじゃないと思って、キャスティングしますたwww
でも、遺作でもおもろいかもしれませんねwww
よし!叩かれてもいいから、勝手にネタ投下するぜッッッ!!
35通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 15:26:24 ID:???
ネタを作ったんで投下しま

第一話「脱走なの」

「誰だ!?誰があのダガーを動かしてんだ?」
「知るか!それより発進を止めろ!」
突然の事態に混乱する艦内
「ハッチ閉鎖急げよ!」
「無理です、もう間に合いません」
「無理だもいいかやるんだよ!}

「フレイ・アルスター、ストライクダガーいきます!!」
閉じられようとするハッチをすり抜けて、フレイの乗るダガーがドミニオンから発進する

「何だ?何故ダガーが発進している?」
艦長であるナタル・バジルールの声がブッリジに響く
「「艦長、格納庫から報告です。アルスター少尉がダガーを強奪、脱走しました」
「何」?アルスター少尉が」
「追撃しますか艦長?」
仕官の一人がナタルに指示を仰ぐ。
「どうしますかアズラエル理事」
ナタルがアズラエルの方を向き訊ねる。
「これは困りましたね、彼女に我々の同士になっていただく予定だったのですが、
 仕方ありませんね、彼女の事は放っておいて、一旦帰還しましょうか」
「帰還ですか?」
「そうですよナタル艦長、僕達にはこれを持ち帰るって大事な任務もありますしね」
そう言って一枚のディスクをナタルに見せるアズラエル

アズラエルの命令で月へと帰還するドミニオン、そのブッリジで、フレイが去った方向を見つめるナタル
「無事にたどり着けるといいなフレイ」とつぶやいた
36通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 16:42:48 ID:???
「追手が来ない、なんとか逃げ切れたみたいね」
追手が来ないことを確認して、安堵の息を漏らすフレイ。ディスプレイに映る情報を確認して自動操縦に切り替える
「あとはL4コロニーに行くだけね」

ーL4コロニー宙域

「マジか?マジで動かねぇのか!動け!動いてよ!今動かなきゃ俺死んじゃうじゃん」
システムダウンしたダガーのコクピット内で、パイロットの声が響く。
「死ぬのか?こんな所で死ぬのか、仲間の仇も取れずに死ぬのか!冗談じゃねぇ」
そう言ってコンソールを殴りつけた瞬間、コクピットに灯がともる。
ラッキー!そう思った瞬間、またしてもシステムダウンするが、かろうじて通信だけは回復した。
「まっこれだけでも使えりゃいいか」
そう思いながら、救難信号を出し眠りにつくパイロットだった。

L4コロニーに向け航行中のフレイのダガーそのコクピット内に、警告音が鳴り響く。
「追手?違うわ、これは救難信号!一体どこから?」
辺りを見回すフレイ、ディスプレイ上のマークに目をやると、上半身だけのMSの残骸が浮遊していた。
「まさか、あれかじゃないわよね?嫌よこんな所で幽霊なんて」
確認のために恐る恐る近づくダガー、確認のため接触通信をするフレイ
「あの〜誰か乗ってますか?乗ってませんよね?」
コクピット内に響く女性の声、その声に飛び起きるパイロット
誰も居ないと思っていた残骸からの声に、悲鳴を上げるフレイ、悲鳴を聞いてパイロットが尋ねる
「どうした?何かあったのか?」
相手の声を聴いて冷静になるフレイ、落ち着きを取り戻して相手に」尋ねる。
「どうして、こんな所にいるのですか?」
「ZAFTと戦闘してこの様だ、自力で航行出来ないから、そっちに乗せてほしい」
「無理です、ごめんなさい」
「はぁ何で?」
「私、ノーマールスーツ着てないんです」
「はぁ〜じゃあコロニーまで曳航してくれ、あそこなら空気もあるからそっちに乗れるだろ」
「わかりました、じゃあコロニーまで曳航しますから、それまで我慢してください」
「ああ、よろしく頼む」

37通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 17:54:33 ID:???
???「入ります!」
凸 「あぁ・・・全員揃ったようだな・・・
   シンジ・・・カトル・・・忍・・・コスモ・・・
   待っていたぞ。αナンバーズきってのACEが揃うと壮観だな。
   まぁ、楽にしてくれ。」
シンジ「突然、僕らを呼び出すなんてどうしたの?」
カトル「僕達がここに集まっている事は、キラ君も知ってるんですか?」
忍  「俺達が揃ったのは1年ぶりだろーが、細けぇ事言うんじゃねーよ。」
コスモ「流石、アンタは平和ぼけしてるな。外宇宙の脅威が迫ってるかも知れないのに。」
凸  「まぁ、お前達が訝しむのも無理はない。前線を退いたオレが招集をかけたんだからな。
     この件はZAFTでもまだ一部の人間しか知らない・・・
     ましてや、現最高司令官であるキラに知られるワケにはいかないんだ。
     フレイ・アルスターが生きている事は!」
シ×カ×忍×コ「!!!!????」
コ 「な・・・なんだってぇーーー!!」
カトル「彼女が生きていたんですか!?」  
凸  「ヤキン・ドゥーエの戦いから一年。戦艦ドミニオンとその周辺の機体は
    銀河の終焉による、時空の捻れに呑み込まれてとうとう発見されなかった。
    当時の最新鋭の探査技術を持ってしても、薬莢一つ回収出来なかったよ・・・
    それが最近になって突然、彼女の生体データが登録されたスパイ衛星が
    彼女の生存を知らせてきた。一体何がどうなっているのか、
    現時点では解明不能だ。それより問題は、もしまたあの子が暴走するような事になれば・・・・・・」
シンジ「アスラン君。やっぱり、キラ君に知らせた方が。」
凸  「ダメだ!キラはかつての恋人である彼女の事を、異常なまでに執着している。
    もし、オレがすぐに知らせなかったことを知ったら・・・
    キラタソは一生・・・オレと口をきいてくれないよ・・・」
シンジ「大丈夫だよ。もともとキラ君、そんなにアスラン君の事好きじゃないから。」
コスモ「オレなんかもともと誰とも口きかんしな・・・」
アスラン「オマエら銃殺。
     フフフ、キラも昔はオレの後にばかりついてくる、内気な甘えん坊でなぁ。
     仲良かったよ。」
カトル「ホームビデオ上映し始めましたよ、この人・・・」
忍  「自分がダチの事、異常なまでに執着してやがるぜ。」
アスラン「それは確かに、キラも戦争に参加してからは、当時ナチュラル根絶を旗に掲げていた
     ZAFTを心良くは思ってなかっただろう・・・
     しかし、時代は変わった・・・キラが最高司令官に抜擢されてからは、
     新生ネオ・ザフトが爆誕!
     今では悪い奴ら限定(キラ基準)皆殺し稼業の軍隊だ♪」
シ×カ×忍×コ「(あんま変わってないね。)」
38通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 17:55:18 ID:???
凸 「幸いな事にキラは現在、遠征中だ。ブルーコスモスにも彼女が生存している情報が漏れる前に、
   なんとしても確保しなければッッ!」
シンジ「そんな事言っても・・・」
カトル「フレイさんがどこに居るのか、心当たりはあるのですか?」
凸 「まぁ、コレを見てくれ・・・ドミニオンが消えた宙域を調査していた衛星が撮影した映像だ。(ピッ)」

宇宙怪獣×∞「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

カ×シ×忍×コ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
忍「用事を思い出したぜ。」
カトル「聖誕祭があるので中東に帰ります・・・」
凸「逃がさんぞ。(ピッ)」
シンジ「うぐッ・・・ど、毒ガス!?」
忍  「クソッったれがぁーー!ドアが開かねぇぞッッ!!」
凸 「秘密を知った以上、裏切りは許さん。」
カ×シ×忍×コ「アンタ、親父と同じだーーーーーッッ!!!!」
     
〜数分後〜

カ×シ×忍×コ「フ、フレイ・アルスターの捜索に協力させていただきますぅ〜〜〜〜・・・(ゼェゼェ)」
凸 「ハッハッハ、解ってくれたようだな。」
忍「だけど、あの宇宙怪獣の群は・・・」
カトル「少なくとも、この銀河ではあり得ませんね。」
凸 「やはり、お前達もそう思うか・・・報告によるとフレイ・アルスターは
   こことは違う銀河のコロニーに居るらしい。」
コスモ「なるほど、それでオレ達を呼び出したのだな。」
凸「その通りだ。なんといってもお前達は、一年前の戦争で銀河は疎か、
  それを超えた宇宙での戦いに生き残った人間だからな。
  まさに調査にはうってつけだ。さぁ、まずは誰から出撃する?」
シンジ「ど、どうしよう・・・」
忍  「恨みっこなしでジャンケンで決めりゃいいだろーが。」
カトル「解りました。それじゃ、ジャーンケーン!」
カ×シ×忍×コ 「ポン!」
コスモ「やったぁ!取りあえずオレは一抜けだな!」
カトル「じゃあ、コスモ君に決定ですね。」
コスモ「ええッ?オ・・・オレ勝ったんだぞ!?」
忍「誰が勝ったら、行かなくて良いっつったんだ!(ギラッ)」
シンジ「そうだね。一人だけチョキを出したコスモ君がのけ者だよ。(ジャキッ)」
カトル「相変わらず、協調性の無い人です。(ジャキッ)」
凸「民主的に話が決まったようだな。じゃあ、頼んだぞ、コスモ♪」
コスモ「・・・・・・・・・・・・・みんな・・・
    みんな吹き飛べぇええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

   〜かくして一番恨みがましい人選となった〜 
39通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 17:58:03 ID:???
         
        〜出してッ・・・!此処から出してッッ・・・!!〜


クルーゼ「ほう。どういうつもりかな?私に銃など向けて。」
フレイ「私をここから出してッ!」
クルーゼ「なるほど。それで私を撃つと?それもいいだろう。しかしそれで得られる自由は一時。
     その後、君は駆けつけた衛兵にハチの巣にされる運命だ。
     気に入らぬと言っても、それは既に決定されている。その覚悟があるなら撃ち給え。」
フレイ「あ・・・あ・・・・・・・」
クルーゼ「君には利用価値がある。最後の扉を開く鍵としての役目がな。
     それまではこの部屋で大人しくしていたまえ。」

フレイ「イ・・・
    イヤァアアア〜〜〜〜〜〜〜!!ここから出しなさいよぉ〜〜〜〜!!」
プルツー「うーむ、この小悪魔的な美少女と、山海の珍味がおりなす、絶妙なハーモニーがなんとも。」
フレイ「ダシ取らないでよッッ!
    訴えるわよ!そして勝つわよ!!」
プルツー「あっはっはっ、ココはひとつこれで、示談、示談。」
アベル「とりあえず、すすりなさい。」
フレイ「飲めるわけないでしょ。誰よ貴方?」
プルツー「こいつはアベルだ。」
アベル「今日は、新しいお友達を、みんなに是非とも紹介しようと思いまして。
    お〜い!入ってらっしゃいな〜。」
???「・・・うわぁ〜おばさんって優しい目をしてるな〜・・・
    ・・・僕はもう子供じゃない、一人前だ・・・
    ・・・カミューラ・ランバンの仇〜〜〜!!・・・」
プ×ハ×フ「(うわぁ。)」
コスモ「はうッツ・・・・・・!!
    嫌だなぁ〜〜!アベルちゃん!まだ挨拶の予行演習中だったのにぃ〜〜〜
    オレ、人見知り激しいから、心臓止まるかと思ったぜぇ!」
アベル「それはすいませんでした。」
フレイ「なにアレ・・・漫画描く時ポーズとる人形に話しかけてたわよ。」
アベル「あらためて紹介します。」
コスモ「ユ・・・ユウキ・コスモです。職業パイロット
    座右の銘はイデオンパワー。」
フレイ「で、品種は?」
コスモ「ひッ・・・品種って。もう、いやだな〜。オレの事覚えてないのか?
    フレ・・・」

    どぶん!!

コスモ「ぶぼぶッツ・・・!!」
痔「・・・・・・・・・(ず〜りず〜り)
  (バキッ!ドゴッ!べちょ!ポキポキ!ザックザック!)
   さあ、メシにしよーか。」
フレイ「ねえ、ディアッカさん。何かひと犯罪おかしてきてない?
40通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 18:03:35 ID:???
フレイ「プルちゃん、さっきのヤツ知り合い?」
プルツー「ン〜〜〜〜、アイツは・・・」
痔   「ああッ!お客さんだぞー!プルツー!」
護   「やっほ〜♪プルツー♪」
華   「表に赤い水たまりがあったけど、アレはなーに?」
痔   「ン!気にしなくていーから、一緒にゴハン食べようぜ。
    (くそ〜〜〜〜ッ、αナンバーズの奴らがもう嗅ぎつけてきやがるとは・・・
     余計なコト言って、フレイの記憶がもどったらどーすんだよッ!)
コスモ「うう・・・ディアッカぁ・・・お前よくもぉ〜〜・・・」
痔  「(ちいッ・・・頑張り屋さんめッッ!!)」
フレイ「また来たわ!ホントにこのコロニーの住民は変な人ばっかりね。」
コスモ「へ?何とぼけたコト言ってるんだ・・・オレはアンタを迎えに・・・」
アベル「大丈夫ですかぁ〜?コスモさん〜(ゾンダー胞子散布)」
コスモ「ああ〜〜〜、イデの光がオレのコトを迎えにぃ〜〜。」
フレイ「みんな見えないわよ。」
痔  「まあ、こんなトコで話すのもなんだから・・・ちょっと表に出よーか。」
    (ボグッ!ぐしっ!バキッ!ドシャ!ごっ!メ゛キョ!)
    (ず〜〜りず〜〜り・・・ボチャン・・・)」
     さあ、ゴハンの続きですよ。」
フレイ「なんか、海の方で大きい物投げ捨てる音がしたわ。」

41通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 18:05:14 ID:???
〜プラント・アプリリウス〜

凸 「諸君。コスモからの調査報告が届いたぞ・・・」
忍 「そんじゃあ、コスモは無事にフレイの所に?」
凸 「まあ・・・待ってくれ。この件に関しては、
   ZAFTのニューブレインに説明してもらおう。
   入ってくれ!」
???「ああ!」
カガリ「私に任せてくれ、アスラン♪」
カ×シ×忍「(でたなバカ王女!!!)」
カガリ「おいおいイヤだなぁ〜。そんな期待の眼差しで見つめられると♪
    ハイ、これが今回私が制作した宇宙スーツ。「ヤマトナデシコ1号」だ!」
忍  「(やはりバカ炸裂!)」
カガリ「この簪の部分に取り付けた小型カメラで撮影し、送られてきた映像がこれだ!(ピッ)」
    
コスモ「たす・・・助けてくれッ・・・死ぬッ・・・死んでしまうッッ」
カ×シ×忍「(なんかすごく・・・嫌なノイズが入ってる・・・」
コスモ「うわぁああああ・・・・・・!!」
カガリ「・・・・・・・・・ここで映像がとぎれたんだ。」
カトル「時空の捻れの向こう側に銀河が。それにコロニーが見えましたね・・・」
シンジ「それにあのコロニー。シャングリラによく似てた・・・」
凸  「そう・・・・・・・・・おそらく第2のシャングリラだ。そして彼女、
    フレイ・アルスターは・・・間違いなくそこにいる!」
忍  「そんじゃあ、コスモもあのコロニーに漂着してるってんだな・・・」
凸  「多分な。だが、コスモからの連絡が途絶えて、すでに丸一日が経っている。
    もしこのまま何の連絡もないようなら・・・
    次の捜索「隊」を出すしかないじゃないかッッ!」
忍  「そ・・・捜索「隊」って・・・おい・・・」
カガリ「ああ♪安心しろ♪もうすでにナデシコ2号3号4号は完成してるぞ!」
カ×シ×忍「・・・・・・・・・・(ヒュウウ・・・)
      早く帰って来てぇえ〜〜〜〜!コスモ君!!!」

     〜人は我が身かわいさに 心にもないことを言わねばならぬ時もある〜

42通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 18:06:57 ID:???
プルツー「ディアッカー、クレイと遊びに行ってくるぞーー!」
フレイ 「行ってくるわねーー!」
痔  「うぃーーす。お昼ゴハンまでには帰ってこいよーー。」
プ×フ「はーーーーい!」
痔  「おーおー・・・アッという間にコロニーになじんじゃって。
    あーやってっと、かわい子ちゃんなんだがなァー。
    ・・・ンにゃ、油断は禁物だぜッ!アイツの記憶が戻ったら、
    まーたプラントごとブッ壊されちまう!」
プルツー「いくぞーーー!」
フレイ「オッケー!プルちゃん。」
プルツー「それいッ♪」
フレイ「よーーし!あッ・・・しまっ、」
コスモ「イデオン!!トーーース!!(サバァ!)」
フレイ「キャアアアーーーー!
    い・・・生きてたの?」
コスモ「さあ!オレと一緒に来るんだ。」
フレイ「いやッ!離してッ!」
コスモ「!、(そ・・・そんなにプラントにもどりたくないなんて・・・
      フレイの心の傷は、思ったよりずっと深いんだな。)」
フレイ「プルちゃ〜ん。美少女誘拐よォ。アイツ私のコト狙ってるわ。私って可愛いもん。」
コスモ「うぉおお〜〜〜!!ぬれぎぬ〜〜〜!!
    いいから、来いやあ!おんどりゃあぁ〜〜〜〜ッ!!」
フレイ「キャアアア!ヘンタイが強行手段に出たあー!」
プルツー「ハロ。」
コスモ「うッぎゃああ〜〜〜〜〜〜〜ッツ!!」
ハロ(青)「You are dead!!Son of the bitch!!」
プルツー「まったく、けしからんな。」
フレイ 「女の子の敵ッ!」

プ×フ「いただきまーす!」
痔  「ちゃんと手ェ洗ったかぁ?二人とも楽しく遊んできたかい?」
プルツー「もちろんだぞー!」
痔 「何も変わったことはないよなー?」
フレイ「うん!鳥の巣頭のヘンタイが、私を誘拐しよーとしただけよ。」
痔  「え〜〜〜〜と、クレイさん。おにーさんに詳しくその場所教えてくんない?」
 
   バン!!

コスモ「だまって聞いてたら、人のコト散々に言いやがってぇ〜〜〜!!
    こーなったら、ロボットパイロットのプライドを賭けて、正々堂々と勝負だぁッ!!」
プルツー「ンーーーゴハンの後でな。(モグモグ)」
フレイ「場の空気読んでよ。バカね。」
コスモ「(プライド崩壊・・・!!!)」
43通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 18:09:36 ID:???
コスモ「フ・・・悪いがフレイ・アルスターを捕獲するのに邪魔なアンタは、
    当分大人しくしててもらうぜ。」
痔  「けッ・・・ホントに連れて帰ってくれんなら大助かりだけどよ・・・
    どーせ、こっからは脱出できねーだろーから、口止めさせてもらうぜ。」
プルツー「合体怪獣キッーーク!」
コスモ 「針ーーーーッ!!」
フレイ「わーい♪ジャストミート♪」
プルツー「ディアッカ。一緒にMSで宇宙怪獣サッカーやるぞー!」
痔  「はいはい、大人の大切な話が終わったらね。フーリガンな女の子達は、
    あっちで遊んでなさい。」
プルツー「終わったら、オヤツの時間だぞー。」
フレイ 「今日はブルーベリーパイねー!」
痔   「よく遊び、よく食べるお嬢さん方め。」
コスモ「ふふふ〜、それじゃあ、はじめようかァ〜〜(ポタタタ〜〜)」
痔  「・・・・・・大丈夫か、オマエ。」
コスモ「ナメるなよ。オレのイデオンは全てのスーパーロボットの中で、
    最強の性能の持ち主だぜ。くらえ!イデオン!ソーーード!!」
痔  「ハン、なーーにがイデオンソードだよ。その機体は、お前一人じゃ大した力は出せねーんだろ。
    人数不足のスーパーロボットになんざぁ、負けるワケにはいかねーんだよ♪
    はぁあああーーーーー!!(ドウッ!)」

    ドオオオオン・・・・・・

痔  「「元」ザフト・レッド・クルーゼ隊。ディアッカ・エルスマンとバスターをナメんじゃねーよ・・・」
コスモ「くッ・・・やはり一筋縄でいく相手じゃなかったか・・・」

   ゴロゴロゴロゴロ・・・

プルツー「第5使徒・ラミエルキーーーーーック!」
コスモ「ヤシマ作戦ーーーーーーッ!!あああーーーーー・・・・・・(ボチャン)」
プルツー「おーい!勝負はついたかぁー」
フレイ 「走り回ってお腹ペコペコだわー!」
痔   「ん・・・オヤツにしましょう。(ドーン)」
  
     ゴゴゴゴゴ・・・・・・

〜戦艦エターナル〜

フォウ「どうしたの?ルネ?笑ってるけど・・・」
ルネ 「いンやー、暇つぶしにZAFTの通信盗聴してたら、面白いコト聞いちゃってさ〜♪
    なんと!あのブルーコスモスのアイドルが生きてたらしーよ。」
フォウ「え!?それはまさか・・・?」
ルネ 「そ・・・あの娘♪しかも、行き先はなんと、あのコロニーだよ。フォウ♪」
フォウ「そう・・・だとすれば、彼と一緒の可能性があるわね・・・」
???「アラアラアラ〜?一体何のお話ですかぁ?」
ルネ 「あ・・・!」
ラクス「楽しそうですわねぇ・・・みなさん。」
44通常の名無しさんの3倍:2006/09/23(土) 23:54:08 ID:???
>>35
面白そうだ
実は期待してる

>>37
すまんな、俺はスパロボがわからんのだ(ノ∀`)
45機動戦士ガンダムSEED Revolution:2006/09/24(日) 00:09:37 ID:???
PHASE-29 「すれ違う翼」

モルゲンレーテに着いたキラはM1から飛び降りた。が、その瞬間M1の限界を突破して機体が爆発した。
「キラ様、ご無事で!?」
「はい……なんとか。」
「消化急げ!!」
キラは新フリーダムのあるドックへ向かった。そこには泣き崩れたようなエリカの姿があった。
「エリカさん…何かあったんですか?」
「リュウタとマユちゃんが……リュウタとマユちゃんが………」
「落ち着いて!!2人がどうかしたんですか?」
「ムラサメに乗って………戦場へ……」
子供だからと油断していた。監視の一人でも付けておけば良かったかもしれない。だが出撃してしまい、子供達の生存率は限りなく低い。
「エリカさん、僕が必ず2人を助けます!!」
キラはフリーダムに向かって走っていく。コクピットに乗り、機動画面が現われる。と、そこにはメッセージがあった。

"私を助けてくれてたストライクとキラの力になっていたフリーダム。その2機が合わさったから、単純にストライクフリーダムなんてどうかな?"

「フレイ………」

"キラならきっとストライクフリーダムを使いこなせるわ。私の想いを力にしてね。キラが望む戦い方を………"

「ストライクフリーダム………何か…格好よくないな……ただ合わせただけじゃん……」
でも、なぜか今の自分を表わしている。"自由を勝ち得るために剣を奮う覚悟を抱く"……故にストライクフリーダム。
「CPC設定完了、デュートリオン変換システム正常に機動、イオン濃度正常、原子炉臨界、レーザー反応数値異常無し、全システムオールグリーン。」
全ての想いと力を背負い、今、飛び立つ。
「キラ・ヤマト、ストライクフリーダム、行きます!!」
46通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 00:11:15 ID:???
そして今、キラはシンと対峙している。紅の翼と蒼の翼が交差する姿は、美しいまでに思えるほどである。
「キラ・ヤマト、またマユを俺から……」
アロンダイドと同時にビームブーメランをサーベルとして用いて、Sフリーダムに切りかかってくる。
「マユちゃんに会いたいなら、戦いをやめるんだ!!」
「うるさい!!偽善者が………偽善者のくせに!!」
ビームブーメランを投げつける。さらには、もう片方のビームブーメランを投げる。
「こんな甘い攻撃……」
Sフリーダムは簡単にこれらを避けたが、正面からはデスティニーがアロンダイドで切りかかってきていた。さらには迂回してきたビームブーメランも背後に迫っていた。
「全て計算していたのか………」
直接攻撃以外はあまりしたことのないキラには、そういった戦術が羨ましく思えるくらいだった。
「今度こそ、地獄に墜ちろーー!!」
シンの眼はすでにキラへの憎悪と殺意だけだった。Sフリーダムには3つの刄が迫っている。回避など普通はできはしない。……普通なら。
「………見えた!!」
アロンダイドの実体剣の部分を足で蹴り、背後に飛んで両手のビームサーベルでブーメランを弾き飛ばす。
「そんな……あんな方法で……無茶苦茶だ。」
デスティニーは全距離での戦闘が可能だ。だが、それが弱点でもある。一つの武器を失えば、不利になってくばかりなのである。
「うおおおぉぉぉ!!」

"パアアァァァン"

Release-SEEDシステムにより、"種割"から"開花"へと変わる。その花はまるで、血のように紅い色であった。
47通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 00:12:18 ID:???
「キラ・ヤマトーー!!」
信じられない程の連射速度で高出力エネルギー砲を撃つ。横にずらすことで、衝撃を緩めている。シンの技量がなせる業である。
「チッ!!使いたくはなかったけど……仕方がない!!」

"パアアァァン"

SEEDを解放し、キラの反応速度が増したために全てを避けれた。が、デスティニーがパルマフィオキーナを発動させながら、突っ込んできていた。
「でやあぁぁぁーー!!」
「ク………」
なんとか避けたが、左手のパルマフィオキーナをビーム砲として撃たれて、足を掠める。
「こんな使い方を………?恐ろしいな………」
ビームライフルをデスティニーに向けるが、分身に翻弄されて中々撃つことができない。
「どうすりゃいいんだよ!!」
フルバーストを使えば隙が生じるため、こんなレベルの戦いでは命取りになってしまう。キラはフレイ程は感知能力が高くないために、本物を見分けることができない。
「この技で驚きな!!」
両手を右腰の脇に持っていき、光の翼がどんどん広くなっていく。パルマフィオキーナの特徴ある青い光が凝縮されていく。
「あれは……あの構え……」
分身全てが構えているため、どれが本物かもわからない。キラは本物を見つけるため、感覚を研ぎ澄ます。
「………波ーー!!」
巨大な光波がデスティニーから放たれる。普通のパルマフィオキーナより威力も高いだろう。
「分身からも……だけど、本物は一つだ……」
ビームライフルを連結させて、ロングビームライフルへと変える。そして、一点へ向けてビームを放った。青と緑の光波がぶつかり合った。
48通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 00:13:23 ID:???
その頃、フレイはリュウタ達の乗るムラサメをモルゲンレーテに送ってきていた。
「ふぅ〜……もう、心配ないわね。」
フレイはアカツキから降りると、リュウタとマユをエリカの所へ連れていった。
「リュウタ………」
「お母さん……」

パチィィン

頬を叩く音。無理もない。2人が生き残っただけでも、奇跡に近いのだから。
「何で、あんたは……」
「ごめんなさい……」
フレイは見届けずに再び戦線へ戻っていった。

ピキーン

「!?。カグヤから………?」


バルトフェルドとミゲルはジブリールとウナトを見つけたが、護衛に邪魔されて近づけないでいた。
「ミゲル、このままじゃ逃げられる。ザクでシャトルを止めろ!!」
「わかりやした!!」
ミゲル専用ザクが空を舞う。同時に、ジブリールを乗せたシャトルが飛び出した。
「逃がすかよ!!」
ビーム突撃銃の照準がシャトルに合わされた。ミゲルの腕なら外さないだろう。
「よし……」
だが、ビームによってライフルが破壊された。
「何だ!?」
ミゲルの視線から外れていくシャトル。もう間に合わないだろう。
「誰だ!?こんな事を……」
遠距離からのビーム砲撃。減衰率の高い地球で、正確にビームライフルを撃ち抜くのは並みの腕ではない。
「とんでもない腕の持ち主か、とんでもない機体性能だな……」

「凄いな……この性能……ロゴス最強のG、アース。」
黒い機体はゴールドフレーム天ミナに似てなくもない。だが、確実にその風貌からくる威圧感は違う。まるで、魔王のような姿だ。
49通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 00:14:45 ID:???
「究極のサポートシステム……古の戦士の力が俺に宿ってるわけか。」
アースのパイロットはネオにして、ネオではなかった。その力はあまりにも強大である。

ピキーン

「あの女パイロットか……だが、今は遊んでる場合じゃないな……」
アースは前方のモビルスーツをフォルファントリーUと拡散ビーム砲で一掃すると、直ぐにオーブを離れていった。

「気配が消えた……」
シャトルが出た事で、カグヤの戦力はほぼ本島とオノゴロ島の防衛に回された。フレイもオノゴロ島に帰り、モビルスーツ部隊を倒していく。
「何だ!?ビームを…」
ビーム兵器が主流となった今、アカツキはほぼ無敵に近かった。メーサー砲とミサイルくらいなら、アカツキのシールドでも耐えられる。
「はあぁぁぁ!!」
2刀のビームサーベルで次々と凪ぎ払っていく。イザナギ海岸では強い光が見える。キラとシンの戦いだとは一目瞭然だった。
「キラ……勝ってよね」

パルマフィオキーナは案外あっけなくロングビームライフルに押し返された。ビームシールドで防いだが、威力に耐え切れずに弾かれてしまう。
「クソオォォ!!」
アロンダイドを構えて、さらに光の翼が広まる。気のせいか、光の翼に触れた木々が消滅していっている。
「???」
「キラ・ヤマトォォォ………。ウワアァァ!!」
両者に余裕などない。キラでさえ避けるのが精一杯である。
「もう一度言う。君は本当にオーブを討ちたいのか!?」
「当たり前だ!!」
50通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 00:15:48 ID:???
「ダメだ……オーブを討ってしまったら、君はもう、後戻りできなくなる!!」
「俺は……それを望んでいる!!」
ビームサーベルでアロンダイドを受けとめたが、勢いにまけて地上に押しつけられた。
「終わっ………」
チャンスと思われた。しかし、シンの目にはあの慰霊碑が映っていた。
「………!!」

"慰霊碑……ですか?"
"うん……そうみたいだね。自分でも、ちゃんとここに来たのは初めてなんだけど……。"
キラとシンが初めて会った場所。そして、両親を失った場所だ。
"せっかく花が咲いたのに、潮を被ったから、また枯れちゃうね"
"誤魔化せないって事か………いくら、綺麗に花が咲いても、人はまた吹き飛ばす"

「………ウアァァァ!!」
「ク……」
レールガンを零距離で放ち、デスティニーを引き離す。いくらVPS装甲とはいえ、衝撃はシンを貫いた。
「ブッ……」
唇を切り、血が垂れてきた。シンは父と母、生きていたマユと想い人だったステラを思い出しながら、パルマフィオキーナで慰霊碑を吹き飛ばした。
「あ……シン君……君って奴は………」
ビームサーベルを構えて、上空へ飛び上がる。ちょうどデスティニーと同じぐらいだ。
「確かに気休めかもしれなかった……。でも、生き残った人達がどんな思いであの慰霊碑を作ったか、あの慰霊碑には意味があったのか……君にだってあった筈なのに………」
「うるさい!!目の前の現実も見えないあんたが何を!?」
「……人の思いを知りながらも踏み躙ろうとするような奴は……許せないんだよ!!」
「あんたもその一人だろうが!!」
「僕は自分で大切なものを決めることができる………それが君との違いだ!!」

"パアアァァァン"
51通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 00:16:47 ID:???
キラのSEEDが怒りによって"開花"を迎え、紫の花が咲いた。さらには一瞬だがSフリーダムの周りに青い光を見えた。
「何だ!?光が……関係ねぇ……ウオオオォォォ!!」
「ダアアアアァァァーー!!」
二者の刄が重なった。

「嘘……だろ?」

アロンダイドが切断されていた。さらには右足、左は肩から下が斬られていた。それは神業といえる回転剣舞からなるものだった。
「敗けた……こんな偽善者に……」

"マケタノ………?ヤッパリ、キラハツヨイネ?。"
「ええ……SEEDを持つ者の"神"になるべく生まれた方ですから…………」
ラクスはある者と会話をしていた。今、見えたキラとシンの戦いの結末。
"ヤッパリ、ワタシニハ、キラガフサワシイ。クロレキシヲツグモノハ……"。


「ゴッドフリート、ってええぇ!!」
「うざいから、消えろよーー!!」
「こんな数、冗談じゃにいわよ!!」
ブラストインパルスとアビス、アークエンジェルの砲撃が艦隊を沈めていく。
「やったね!!OSを電圧調整による黒いアビス……ダークアビスに生まれ変わったから敗けないよ!!」
アビスはビームランスを構えて、アウルの叫び声と共に一斉射撃を放つ。
「ウオオォォーー!!全・解!!」

カガリはミネルバ級のヴァルキューレに停戦を呼び掛け続けていた。
「ジブリールはもうオーブにはいないんだ!!もう、戦いは……」
地上のザクのオルトロスがフリーダムルージュを狙う。
「ク……」
そこへ、一機のモビルスーツが仲介した。ザクも破壊され、周辺のモビルスーツも倒していく。
「デュエル……?イザークか!?」
「待たせたな、カガリ!!」
「また助けてもらったな……」
52通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 00:17:42 ID:???
「お、イザーク生きてたか。」
ディアッカがまるでわかっていたかのように、近づいてくる。
「デュエルとバスター、俺達の機体が戻ってきたな……」
自分達が成長したように、機体も性能が上がった。何も意味はない。ただ、今は友のために戦うだけだ。
「ああ。だがな、俺が今殴りたいのは……あいつだけだ!!」
デュエルが敵の機動力ん奪い、バスターが止めをさす。お互いに欠点を克服したものの、2人はその変わらない戦い方を繰り広げた。

「ヴァルキューレ艦長。」
「議長!?」
「もう構いません。撤退してください。このままでは消耗戦になるだけです。」
撤退を知らせる信号弾が放たれる。レイとケビンもそれに気づいて退いていく。
「シン、退くぞ!!」

「……キラ・ヤマト、お前は必ず……」
デスティニーが去っていく。途中、フリーダムルージュが見える位置を通っていった。
「カガリ・ユラ・アスハ………あんたも………」
タケミカヅチの上を通って、ヴィーナスに向かった。
「……?」
「どうしました?トダカ一佐。」
「いや……何でもない……アマギ、周囲の警戒を怠るなよ。」


「ふう……何とか……だな?」
∞ジャスティスは両足が破壊されていた。ギリギリの勝負であったが、カナードは生命を得た実感を改めてした。
「こんなんじゃ……キラを超えられないな……超えてやるぞ、スーパーコーディネーターをさらに!!」
53通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 00:18:51 ID:???
戦いが一段落し、オーブ将兵達は一先ずの休息を得た。夕日の中でモビルスーツが降り立つのは、2年前の戦いと似通っている。
「アスラン!!」
「イザ……」
イザークの拳がアスランの頬を殴る。渾身の力が籠もっているのか、倒れてしまった。
「信じていた正義に裏切られた……救われた人間に切り捨てられた……。」
「わかってる!!だからって、殴る事は……」
左でもう一発に入れた。アスランもさすがに拳を固める。
「殴れよ!!……受けた痛みは同じだ。だから……殴りあうぞ、とことん!!」
「ああ!そのつもり……だ!!」
今度はアスランがイザークを殴った。そしてやり返す。互いに、子供の喧嘩のように。

「元気ねえ……あれ?」
フレイはキラがいないことに気づいた。と、思ったらSフリーダムからたった今降りてきた。
「キラ……心配してたけど、無事で……」
言いかけの途中でキラはフレイに倒れかかった。既にキラは気絶……と言うより寝ていた。ここのところ、寝てなかったので疲れが出たのだろう。
「………お疲れさま……」
フレイはキラの頭を撫でて、静かにキラの寝顔を見ていた。


予告
難が去り、安定を得たのも束の間、新たな陰謀が渦巻いていく。そして、戦士達は暁の宇宙へと飛び立つ。
PHASE-30 「始まりの月へ」
新たな戦いを、生き残れ、ミネルバ!!
54通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 00:20:14 ID:???
GAT-X444A アースガンダム

体長:21.37m
重量:75.94t
機関部:レーザー核融合炉エンジン
VPS装甲・ラミネート装甲

ロゴスの造り出した究極のモビルスーツ。永く封印されていた古の戦士の能力をパイロットに伝えることで、その機体性能を引き出す。
バイオコンピューターを通し、脳に戦士の能力を宿す。生体CPUとは違い、精神力に負担がかかる。アースは「地球」の意。戦士は古の世界では英雄だったらしい。


武装
MU3-GL7 ジュピター
・両腕に装備されているトリケロスの発展型で、原型を遥かに凌駕する性能を持っている。火器が複雑化したため、コーディネーターであっても扱いきるのは難しい。
マーキュリー 高エネルギーライフル
・ジュピターに装備されている。口径が広く、他のビームライフルより威力が高い。
マーズ 高出力ビームエッジ
・ジュピターの下部にある実体剣からビームを発して、レーザー対艦刀として扱う。
ウラノス 拡散ビーム砲
・ビームライフルとは別に、ジュピター上部に装備されている。一つ一つの威力は小さいが、束ねるとビームシールドも破れる。
ビーナス 陽電子リフレクター
・名称が違うだけで、ジハードデュエルのとほぼ同一。ジュピターに装備されている。
ネプチューン フォルファントリーU
・背部にある二連ビーム砲。威力は見た目よりは低いが、その速射性は恐ろしい。
プルート 有線式ビームクロー
・ネプチューンとともに背部にある中距離戦兵器。スパイクドラグーンの有線式版。
サターン アンティークドラグーン
・背部に左右対象に隣接・合体した状態で、翼のようになっている。一基あたりの蓄電量が高いため、活動時間は長い。
ムーン ディバス改
・リダンストライカーのディバスを改良したエネルギーキャノン。
サン システム"White Devil"
・人格プログラムの元となった人物の異名からある。
55通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 00:25:01 ID:???
タイトルはSEED Revolutionでお願いいたします。


オリMSとオリキャラが増えてきていますが、軸はキラとフレイなので多分物語の根本に触れるような立場にはなりません。
保守してくださったか方はありがとうございますです。
56通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 02:48:50 ID:???
第2話「再会は戦場でなの」

AA一行が潜伏中のL4コロニーに向かうフレイ達

「あの〜すみませんが」
救助したパイロットにフレイが尋ねる
「あ〜なんだ?」
「実は、まだあなたの名前を聴いてなかったので」
「俺の名前か、俺の名はサイファー」
「サイ・ファーさん?」
「違う、サイファーだ!」
「サイファーだけですか、苗字や名前は?」
「無いよ、そんなたいそうなものはな」
「どうしてですか?」
不思議そうに訊ねるフレイ
「俺は孤児だからな、物心ついた時にはそう呼ばれてた。そう言うお嬢ちゃんは?」
「私ですか、私はフレイ・アルスター、皆からはフレイって呼ばれています」
「フレイか、良い名前だな、少しの間だがよろしくなフレイ」
「こちらこそサイファー」
57通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 03:31:43 ID:???
対空監視中のAAブリッジ

「前方に移動する機影1!本艦に向け接近中」
レーダーを見つめるミりィの声が響く
「相手との距離は?」
「距離2万、尚も接近中」
「総員、第一種警戒態勢、クサナギとエターナルにも通達」
艦長であるマりゅーの声が響き、艦内が緊張に包まれていく

「コロニーまであと2万か、救難信号だしてっとこれでよし」
「サイファーさん、もう直ぐコロニーに着きますよ」
「ああ分かった」

「アンノウンから救難新語、音声入りです。音声入ります」
{こちらはフレイ、フレイ・アルスターです。AA聞こえますか?・・・・・・}
艦内に驚きが奔る、フレイが帰ってきたのだ。
「通信繋げて、それとキラ君たちに伝えて」
「こちらAA、艦長のマリュー・ラミアスです。フレイさんなのね」
スピーカー越しに懐かしい声が聞こえる。湧き上がる感情を抑えながらフレイが答える
「帰ってきました、私、帰ってこれました。キラに皆に謝りたくて、伝えたくて帰ってこれた」
「お帰りなさいフレイさん」
マリューの優しい声がフレイを包み込む、その声を聴いてフレイの瞳からは、堰を切った様に大粒の涙が溢れ出す
「ただいま・・です・・」

「って何でフレイは泣いてんだ?あの声の人誰?どういう状況なの?俺にも教えろフレイ!!」
58通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 17:51:43 ID:???
SSが増えてきて賑やかになってきましたね。みなさん乙です。
59通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 17:53:29 ID:Y/WmR+/W
咳ばらいが苦痛
60通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:02:02 ID:???
〜地球〜

**「理事ッッ!ZAFTの軍がもうそこまで来てます!」
**「くっ、おのれええええええ〜〜〜〜〜!」
**「ZAFTから通信が入りましたッ!」
**「何っっ!!モニターを切り替えろッ!」
キラ「あーーー・・・ブルーコスモス過激派の皆さん。今すぐ全面降伏してください。
   ・・・えっと、命令です。」
**「なんだとォ〜〜!!??ふざけるな!!おい!レクイエムの準備を急げ!」
ダコスタ「キラ司令!敵が再び攻撃を開始しました!」
キラ「仕方ないですね・・・ハッチを開けてください。
   キラ・ヤマト!フリーダム!いきますッ!(パリーン)」

   ドオッッ!!!

ダコスタ「・・・・・・・・・キラ司令。敵軍は全面降伏しました。」
キラ「そうですか。じゃあ、プラントに帰りましょう。」

〜シャングリラ〜

痔「ふぁ・・・ヤレヤレ、人数が増えたんて朝食作りも大変だぜェ・・・」
プルツー「帰ったぞー、ディアッカ!」
フレイ「昆虫採集、行ってきたわー♪」
痔  「ヘイヘイ、お嬢さん方は早朝から元気だねーーー。」
プルツー「大物が採れたぞー。」
痔  「そりゃー、良かった・・・・・・」
**「・・・・・・(ゴゴゴゴゴゴ)」
痔 「・・・・・・」
プルツー「さっきリバイバルしたばかりのバロンズゥだ。」
**「GGGGGGG!!(ヒュンヒュン)」
痔  「アンタ、フィン振り回さないで!!」
    ナメんじゃねーぞ、直視目!!(バシャッ)」
**「GUGOOOOーーーー!!」
痔 「さぁ!このつくだ煮を喰えッッ!」
フレイ「え〜〜〜!筋ばっててイヤ〜〜〜。」
プルツー「そこまでして、カルシウムは取りたくないな。」

フレイ「なんで、私達が釣りしなくちゃいけないのー。」
    海風はお肌荒れるからイヤー!」
プルツー「紫外線も大敵だぞ。」
痔 「おだまんなさい、ピチピチガールズ。
   オマエらは食べ物を粗末にしすぎなんじゃッッ!」 
フレイ「そんなコトないもん。」
プルツー「美味しいモノは大好きだぞー。」
61通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:03:20 ID:???
痔  「うるさいッ!食事のありがたさを知るために、今日のオカズは自分達で釣り上げろ!!」

  (キュッキュッ)→(ドボチャン)
    
プルツー「大きいのくわえてこいよー。」
フレイ「呑みこんでも、消化しちゃダメよー!」
痔  「(オレ長良川の鵜!!!)
    貴様らーーッ!オレじゃなくて自分の体を使わんかーーーッッ!!」
フレイ「何か言った家政夫!?」
プルツー「・・・・・・(ハイパー化)」
痔  「スッキリと潜らせていただきます。(ブクブク)」

フレイ「わーい♪大漁だわー♪」
痔  「くっそ〜〜、30分も潜らせやがって・・・」
フレイ「庶民的なお魚ばっかりねー。もっと高級魚はいなかったの?」
痔  「ワガママ言うなよ。あとは、デカい水晶しかなかったぜ!」
フレイ「取ってきなさいよ!!馬鹿!!!」
痔  「あぶわわわわわわ〜〜〜〜ッ!!!
    無茶言うなッ!すっげー取りにくい場所にあんだぞ!」
フレイ「うるさいッッ!!アンタ、自分がコーディネーターだからって、
    本気でやってないんでしょうッ!!」
プルツー「ハッハッハッ、すっかり欲にかられてるな。」

        〜2時間後〜

痔 「・・・・・・(ぷかーー・・・)」
プルツー「見事に体温を感じさせない色になってるぞ。」
フレイ「もぉ〜〜〜!役に立たないドザエモンね。
    こーなったら、私達が潜って探すしかないわね。プルちゃん!」
プルツー「まかせろ!私は潜水3時間は楽勝だぞ。」
フレイ「えーーー、私、美少女だからそんなに潜れないわ!
    どうしよう・・・何かいい方法はないかしら・・・!
    あーーッ!あんな所に潜水艇が落ちてるわ。行ってみましょ、プルちゃん。」
プルツー「どうやら昨日やっつけた、スーパーロボットのパーツらしいな。」
フレイ「うわッ・・・趣味ワルッ、強化パーツもなしなら、武器もロクに改造してないわ。」
プルツー「貸してみろ!これぐらいの構造なら、簡単に作り替えられるぞーー!」
フレイ「わーーー、プルちゃん天才♪」
プルツー「ホラ、これでかなり潜水能力が上がったぞ。(シャキーン)」
フレイ「わーい♪やっぱり、プルちゃんはすごいわー♪」
62通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:04:18 ID:???
プルツー「じゃあ、早速潜るぞー。」
フレイ「わーー♪シャングリラの海にはいろんな生き物がいるわねー。」
プルツー「気候を熱帯に設定してあるからなー。キレーな色の生物が多いだろー。」
フレイ「ホントだわーー。可愛いピンク色のサンゴ♪イソギンチャクも色鮮やかねーー♪」
アベル「こんにちは。」
フレイ「・・・・・・(ゴフ・・・)」
アベル「随分クラシックな機体に乗ってますねー。気でもふれましたか?」
フレイ「アンタに言われたくないわよッッ!何でゾンダーなのにのうのうと海底に生えてるのよッ!」
アベル「失敬な・・・でしょ。」
フレイ「あのねー、「クラゲ」って付いてても、木に生えるのよ。」
アベル「・・・・・・(ボムッ)
    さらばです〜〜〜。」
フレイ「もおぉ〜〜・・・海の生態系狂わせていっちゃってェ〜〜。」
命  「ハ〜イ♪こんな所でどーしたの?プルちゃん達。」
プルツー「おお!命。」
フレイ「大きい水晶探してるんだけど知らない?」
命  「水晶!?ああ、それならこのすぐ先よ♪大きいから一目でわかるわよ!」
フレイ「やったぁ♪ありがとう命さん!」
命  「どーいたしまして♪アラ?でもあの水晶って確か・・・」
フレイ「あッ・・・アレだわ。あの大きさは間違いないわ!
    これならかなりの大きさの水晶が期待できるわねー!ドキドキしちゃうわ♪」

ドーーーーーーーン!!
Zマスター「GUGAAAAAAAA・・・・・・」
カヲル「歌は良いねぇ〜。」

フレイ「・・・・・・(ごぼぉ・・・)」
プルツー「あったぞ、クレイ!」
フレイ「た・・・確かにこれは取りにくいかも・・・」
カヲル「やぁ、ボクは渚カヲル。フィフス・チルドレンさ。」
フレイ「名乗らないでッ!関わらせないでッッ!」
カヲル「あれはかれこれ、2週間前、ボクがこの辺りを回遊してた時のことさ・・・」
フレイ「(うわぁああ、語りだしたわ、フィフス・チルドレン!!)」

カヲル「〜♪〜♪〜♪〜♪〜歌は良いねぇ〜。リリンの生み出した文化の極みだよ。
    君もそう思わないかい?Zマスター君?」
ーー・・・というわけで彼の怒りにふれ・・・」
フレイ「ソレに解らせようとしたの?歌・・・」
プルツー「そして、一緒に合唱しようと。」
カヲル「ご理解いただけたようだね。じゃあ、出して貰おうかな。」
フレイ「無理矢理聞かせたくせに・・・う〜んでも・・・見れば見るほど立派なクリスタルねぇ〜。
    きっと売ればスッゴク高いわよね〜♪(ふらぁ〜)」
プルツー「金の誘惑に負けたな。」
フレイ「・・・・・・(ピタ)
    え・・・・・・?うそーーーッツ!!なんでぇえ〜!?」
63通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:07:24 ID:???
命  「!、一足遅かったのねッッ。」
プルツー「命!」
命  「それは一度触れたら、次に誰かが触れるまで離れない、「呪いのゾンダークリスタル」なのよッ!」
フレイ「えぇーーーーーー!!??ちょっと、渚カ」
カヲル「・・・・・・(ゴオオオォォーーー!!)」
フレイ「あッ・・・逃げたッ!速ッッ!!
    うわーん!大人は汚いわぁあ〜〜。」
痔  「フッフッフッ・・・・・・
    欲にかられっからそーゆー目に遭うんだぜッ。」
フレイ「ディアッカ!!ボサッとしてないで早く助けてよぉッッ!!」
痔  「あ〜〜ん!?聞こえねーなー。クソ生意気なお嬢様の声わよぉ〜ッ。」
フレイ「〜〜・・・!!・・・・・・助けてディアッカ・・・・・・」
痔  「ディアッカ「様」!」
フレイ「・・・・・・助けてください、ディアッカ様・・・」
痔  「クーちゃん、なんでも言うコト聞きますぅ♪」
フレイ「クーちゃ・・・ん。なんでも、言うコト聞きますぅ・・・・・・」
痔  「ギャハハハハ!わかったか!お嬢ちゃんっ♪」
命  「サイテーね。」
プルツー「大人気ないなー。」
痔  「ケッ・・・こんなゾンダー、元ザフト・レッドのオレとバスターにかかりゃあ・・・
    一発でコナゴナだぜッッ!!(し・・・・・・ん)」
命  「無理よ!呪いのクリスタルは怨念の塊だから、絶対壊れないわ。」
痔  「忘れないよ・・・」
フレイ「想い出に変えないでよッ!役立たず!!
    うわ〜ん!こんなみっともない姿で、一生居るのはイヤよぉ〜〜〜!!」
痔  「いや・・・ある意味タイガーバームより目立った観光名所になるぞ!」
プルツー「泣くなクレイ。私が代わってやるから大丈夫だぞ。」
フレイ「え・・・」
プルツー「このクリスタルに私が触れれば、オマエが助かるんだろ。」
痔  「おッ・・・おいプルツー!」
命  「いくらプルちゃんでも、Zマスターの怨念からは逃げられないわッ!」
プルツー「・・・・・・」
フレイ「プルちゃんッ、ごめん・・・なさい・・・(私、一生このままなんて嫌ッ・・・)」
プルツー「謝るな。オマエは私の友達だ。」
フレイ「プルちゃんごめんなさいッッ!触っちゃダメーーーーーーーッッ!!!」
64通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:08:37 ID:???
 
    ピキッ!!

フレイ「クリスタルが・・・」
プルツー「砕けちったぞ。」
フレイ「キャッ・・・!Zマスターが立ったーーーッッ!!」
Zマスター「イヤー、いーもん見せてもろた。嬢ちゃん達の純粋さにおいちゃんノックアウトや!
      わいも心入れかえて、タニシのように真水で生きるわ。」
フレイ「無理でしょ・・・」
Zマスター「ほな、サイナラっっ!!」
痔  「いやーーーッ何はともあれ、良かった♪良かった♪」
フレイ「・・・・・・埋まってなさいよ。馬鹿。」
痔  「・・・・・・」


〜フィフスルナ・港町の酒場〜

ラクス「マスター、おかわりですわぁ。」
ルネ 「まだ飲むのー?底なしね、ラクス。」
ラクス「お黙りなさいな、ルネさん。私退屈でつまりませんの。お酒でも飲まずにはやっていられませんわ。」
** 「お待たせしましたー。スペシャルカクテルは、銃弾のシャンペンシャワーです。
    αナンバーズ、特戦部隊隊長ラクスさんよぉ〜。荒っぽすぎるやり方で、
    アムロ大尉達と対立して、αナンバーズを離脱したって噂は本当らしいな・・・
    アンタのその首には莫大な懸賞金がかけられてんだ。死んでもらうぜッッ。」
ラクス「まぁまぁ〜・・・殺し屋(デザート)ですの?
    貴男方・・・・・・(パリーン)」

ラクス 「ウフフッ・・・♪」
アスカ 「あ〜あ・・・ミーティアで店ごと?」
ラクス「こんな素人をむけられるとは、私もナメられたものですわぁ・・・」
アスカ「特戦部隊に潰された部隊は山ほどあるからね。この程度の恨みも買うでしょ。」
ラクス「フゥ・・・つまりませんわ。いっその事、生きていたナチュラルのアイドルでも利用しまして、
    ブル−コスモスの存在でも、この世から抹消致しましょうか♪」
ルネ 「まッ・・・マジ!ラクス!?」
ラクス「当たり前ですわ。私、退屈してますの。それに、
    挨拶もなしに勝手に除隊した可愛い子にも会いたいですわぁ♪」

アベル「・・・・・・」
痔  「ああ〜〜・・・ミリーがいっぱい襲ってくる〜〜。」   
65通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:18:11 ID:???

〜戦艦エターナル〜

フォウ「目標地点に到達したわ。この宙域があのコロニーへの入り口よ。」

〜シャングリラ〜

痔  「うーし!本日の洗濯終ー了♪今日はいー天気だから、乾くのもアッという間だな!
    さぁ〜〜てと!ウルサイお嬢さん方が帰ってくる前に、オヤツの用意でもすっかー・・・
    ン?なんだァ!?あ、あの、戦艦は!?」

フレイ「ただいまー!」
プルツー「お腹減ったぞー!」
痔  「觀自在菩薩 行深般若波羅蜜多妙法蓮華経観世音菩薩普門品・・・・・・」
フレイ「しっかりしてー!家政夫!!(ゴッ!)」
痔  「結界を踏むなッッ!式神が・・・!」
フレイ「ナニ言ってんのよ!西洋人!!もぉ〜〜〜ッ!変なお香焚いてッ!この御札なによ!」
痔  「来るぅ〜〜!アイツらが来るぅ〜〜!!鬼どもに殺られる前にッッ、桃の木で作った霊符で呪いをーー・・・」
プルツー「(キュッ)」
ハロ  「(キュッ)」
プルツー「よし!頸動脈を止めて落としたぞ。」
フレイ 「フーー・・・一時はどーなることかと思ったわ。それにしてもディアッカは一体ナニに怯えてたのかしら?」
プルツー「さぁな。」
ハロ(青)「Yes。」

ラクス「銀河の深淵のコロニーとは、バカンスにはもってこいですわ♪」
アスカ「まったく、いきなり時空の捻れに突っ込むなんて、相変わらず無謀なやり方ね!」
ルネ 「アハハハハハ!ラクスが一度でも慎重にやった事なんてある?ねぇ、フォウ?」
フォウ「・・・・・・ええ。」
ルネ 「いやァーー♪にしても、懐かしいね。この南国な雰囲気!」
フォウ「ええ・・・前のコロニーより大気が濃くなってるようね。」
ルネ 「ン!?」

カン♪カン♪カン♪カン♪

カヲル「歌は良いねぇ〜。」
ルネ 「あわッ・・・・・・何してんのよ、アンタ!」
カヲル「お目が高いね。ニュースティック、マゴロク・E・ソードだよ。」
ルネ 「エターナル割る気?それに聞いてないわよ、アンタのスティック講座!」
カヲル「タブリス・スウィング!(ザクッ!)」
フォウ「・・・・・・傷は浅いわ、ルネ。」
ルネ 「浅い?」
カヲル「(ゴオオオオオオ!!)」
アスカ「コラ待ちなさいよ!フィフス!速ッ!」
66通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:21:44 ID:???
ルネ 「ったく、エライ目にあったよ・・・ラクス、とっとと作戦終わらせてこんなコロニー出よーよ!」
ラクス「・・・そうですわね。彼女さえ手にれれば、こっちのモノですわ。
    ブルーコスモスを壊滅させた後の、ブライト艦長達の顔が楽しみですわァ♪」」
ルネ 「ディアッカのボーヤに会うのも、たぁ〜のしみだね♪私ら見て漏らさなきゃいーけど!」
アスカ「ボーヤに失礼よ。オムツの替えぐらい持ってるでしょ。」
ルネ 「あーー、早く仕事片づけて、一杯やりたいねー」
コスモ「・・・・・・」
アベル「・・・・・・(寄生中)」
ラ×ル×ア×フォ「・・・・・・」
アスカ「消えろォオオーーーーーーー!!!(AT・フィールド)
    フウ・・・みんな危なかったわね。」
ラクス「密林には、何が潜んでいるかわかりませんわ。さぁ、先を急ぎませんと。」

フレイ「もぉー、ちょっとは落ち着いた家政夫?」
プルツー「まったく、今日は年に一度の大切な日だというのに。」
痔  「あの・・・お嬢様方、こちらの先端が尖った舌で、血を吸ってる赤目の方は?」
フレイ「プルちゃんのお友達よ♪」
プルツー「第参使徒のサキエル君だ。血がのぼったオマエの頭を少し冷ましてやろうと思ってな!」
痔  「一滴も残りそーにないんですが、血。ええい!どかんかUMA!!
    オレはこんな事やってるヒマはねーんだよッ!ノロノロしてっとアイツらが来ちまうぜ!!
    こーなりゃ、もお戦争だッ!そうさ、戦争・・戦・・・ソ・・・セ・・・ン・・・洗脳。
    我々ハ争イヲ好みマセン・・・」
プルツー「おお!第拾参使徒のバルディエル君も!」
フレイ 「あちらは旧支配者の方?」
痔  「宇宙ハヒトツー、宇宙人皆兄弟ー!オオ!元同僚アーンド上司発見ーー!!
    オ懐シヤ皆サーン♪」
ラクス「みなさーん!ディアッカさん、歓迎会の準備は出来ましたァ♪」
ルネ 「バッチリだよ、ラクス♪」
ラクス「まぁまぁ〜、これではサイクロプスとグングニールの火力が足りませんわぁ〜♪」
痔  「(ぐはァ。)ざけんなーーーーーーーッッ!!あんなんと仲良ぉできッかぁ!!
    あッ・・・あかんわ。アイツら昔とちっとも変わってねえ〜〜〜。
    つーか、年くった分、さらにエゲツなくなってやがる。こうしちゃいられねぇ・・・
    山に籠もって戦闘態勢じゃあー!ドラグーンじゃあ〜〜〜!アロンダイトじゃあ〜〜!!」

67通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:24:56 ID:???
〜シャングリラ・お盆祭り〜

フレイ「すごいわねー!シャングリラにはお盆もあるのね。」
プルツー「ああ!年に一度、この日だけな。それにしてもディアッカめ!
     神聖な儀式の手伝いもせずに、勝手にフラフラしおって!」
フレイ「今頃、彼、ECLの海の中じゃない?」
命  「プルちゃ〜ん。用意ができたわ〜♪」
プルツー「よーし、みんな!やぐらに火を灯すぞ!!ファイアー!!」
フレイ「うわぁ〜♪凄い迫力〜〜!」
プルツー「ハッハッハ、シャングリラのお盆は、豪快さが売りだからな!
     これしきで、驚いてちゃダメだぞー、こっからがメーンイベントだ!」
フレイ「楽しみ〜♪」
ラクス「・・・・・・相変わらずオカしなコトやってますわ〜、このコロニーは。」
アスカ「ったく、どんな祭りよ、アレは!」
フォウ「お盆を馬鹿にしてはいけないわ。中国にも「盂蘭盆」といって、祖霊をもてなす行事があるわ。」
ルネ 「うわッ!出たわ、信心深いチャイニーズ!」
フォウ「東洋には”郷に入っては郷に従う”ということわざもあるわ。貴方達も先祖の霊を敬いなさい。」
アスカ「なるほど、ドイツにも”トマトが赤くなると、医者が青くなる”ということわざがあるわ・・・」
ルネ「イタリアでは”ピザの配達は40分”という、」
ラクス「”タイム イズ マネー ”ですわぁ〜〜ッ!」
フォウ「呪われなさい。特にイタリア人。」
ルネ「フンッ、私はキョンシーなんか敬う祭りより、トマト祭りの方がいーよ!」
フォウ「ルネ・・・霊がすべてキョンシーになるわけではないわ・・・」 
ルネ 「同じよーな、モンでしょ。幽霊なんてみんな、ン!?」
** 「たぁ〜〜だ〜い〜〜まぁ〜〜〜。」
ルネ 「キャアアアーーー!幽霊ーーー!!」    
68通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:29:18 ID:???
フレイ「わぁあ、幽霊がいっぱいねー!」
プルツー「今日は、ご先祖様達の里帰りなのさ!」
モンシア「うおおおお〜〜!!バニング大尉〜〜!!」
ノリコ「会いたかったですぅ〜!コ〜〜チィ〜〜!!」
アスカ「ええいッ!離しなさいよッ!このゴーストどもッッ!!」
ガトー「再びジオンの栄光を掲げる為ッッ!星の屑成就の為ッッ!ソロモンよ!私は還ってきたッッ!!」
バロン「ジョナサンの為に!罪も罰も一身に受けるッッ!!息子の為に死ねぇええ〜〜〜〜〜〜ッッ!!」
ルネ「ああッ!永遠の金縛り!!
   っざけんじゃ〜わよ・・・変態幽霊ども〜〜〜。
   祭りと一緒に吹き飛んじゃいなッッ!イィィ〜〜〜ッック、イッップ!!」
フレイ「キャッ!何よ、この風ッッ。」
命 「ああッ、やぐらが崩れちゃうわ!」
華 「ああ〜〜〜ん!やぐらの炎が消えちゃったから、ご先祖様達が帰っちゃう〜〜。」
プルツー「・・・・・・!」
ルネ「フッフ〜ン♪スッキリした。これでもぉ、幽霊も出てこないね。」
ラクス「あ・・・」
ルネ「どしたの?ラクス?」
ラクス「ちょっと、用事を思い出しました・・・エターナルに戻りますわ。」
ルネ「フ〜ン、ごゆっくり。ン?
   な〜に、お嬢ちゃん♪アンタも何か用?」
プルツー「オマエ達か。お盆を台無しにしたのは!」
フォウ「ヒッ、このプレッシャー・・・!!??」
アスカ「アムロ大尉と同じ、ニュータイプ!!」
プルツー「今日は、年に一度、みんながご先祖様と過ごせる、大切な日なんだ!
     それを邪魔するヤツは、吹き飛べーーーーーーッッ!!」
フレイ「良かったわね〜、プルちゃん♪みんなの力でまたやぐらが立て直せて。」
プルツー「みんな、再びやぐらに火を灯せー!」
護  「うわぁっはぁ〜!燃えろ!燃えろ〜!」
華  「生贄も一緒に燃やしちゃお〜♪」
ル×ア×フォ「キャアアア〜〜〜〜!!」
69通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:33:52 ID:???
**「ほら、待ちなさい、ディアッカ、雨の中をそんなに走っちゃ濡れちゃうわよ。」
痔 「大丈夫だよママ!ボクにはこの○リーの傘があるんだもん♪」
**「もう、この子ったら、パパに買ってもらった、その傘がお気に入りなんだから!」
痔  「ヘヘッ、そうさ、○リーの傘さえあれば、雨なんかへっちゃらだいッ!」

ラクス「まったく、良かったですわぁ〜♪3ケタ以上の法や条項に触れる、
    産業廃棄物を捨てる場所がありまして♪(ドドドドドド!!)」
痔  「(ママ・・・ボクのあの○リーの傘、どこいったんでしょうね・・・)」
ラクス「さぁ〜〜て、違法物質の投棄も済んだコトですし、みなさんの所に戻ると致しましょうか。」
痔  「・・・・・・よーやく行ったか、あの獅子舞め・・・・・・
    ったく、何ガロン投棄してんだよッッ。オメーは某半島の国家主席かッッ!
    フレイの所に戻るみてーだな。こんなトコでモタついてるヒマはねーぜ。
    ・・・の前に池にでも潜って、洗い流さなきゃ・・・死んじまう・・・」
  
痔  「ふーー・・・生き返ったぜェ〜〜〜・・・αナンバーズを抜けて、1年ぶりに見たけど・・・
    変わってねーよなァ。あのピンクのお姫様は・・・ぷはァ!」
ラクス「・・・・・・」
痔  「溺れてるぅう〜〜〜!!」
ラクス「会いたかったですワ。お金貸してくださいな。」
痔  「(1年ぶりの再会第一声!!!)」
ラクス「困りましたわぁ〜。道に迷っていたら、池に落ちてしまいまして。」
痔  「(そのまま沈めよッ!)」
ラクス「ルネさんも、アスカさんも、冷たくて貸してくれませんの。
    やっぱり、気前よく貸してくださるのは、貴方だけですわぁ〜。」
痔  「(カツアゲしてたんでしょッ!今のオレに残された道は、ふたつにひとつ
    自決か特攻。デッド・オア・アライブ)←「どちらも結果的に死にます」
    覚悟しやがれぇ〜!獅子舞ーーッッ!!(ゴッ!!!)」
ラクス「ウフフ〜♪ディアッカさんと無事に会えて良かったですわぁ〜♪
    今度こそ、迷わないでもどりませんと♪」
70通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:39:33 ID:???
フレイ「わ〜〜い♪また幽霊達が沸いて出たわね〜。」
プルツー「お盆はまだまだこれからだぞー。」
護  「サンバだ。サンバだ〜♪」
命  「夜通し、踊り明かすわよ〜♪」
フレイ「・・・・・・♪」
ラクス「アラアラ〜♪サンバとは楽しそうですわねぇ〜♪
    私のラテンの血が騒ぎますわぁ〜♪」
痔  「ラクス様、ラテン系でしたっけ・・・?」
ラクス「いいえ〜、英国型コーディネーターですわぁ。」
痔  「英国って、紳士淑女の国ですよね。」
ラクス「そうですわぁ〜。貴方のような、品のない米国ヤンキーとは違いますわぁ〜♪
    スゴイですわよ、ベッカム宮殿。」
痔  「ベッカムが国王じゃねーだろ、数の子頭。」
ラクス「まあ・・・とにかくですわ、なんとか正体がバレずに、
    サンバに紛れて近づきませんと。」
痔  「・・・・・・」
ラクス「あ、そうですわぁ〜♪艦に良いお面が積んでありましたわぁ〜♪
    それと私のドレス、あれはサンバにもってこいですわぁ〜♪
    そうと決まれば、エターナルまでダッシュですわ!」
痔  「あの、仲間の皆さん捕まってますが・・・」
ラクス「かまいませんわ!あの方達お金貸してくれませんから!」
プルツー「ハロ(青)素敵。」
ハロ(青)「Get’s up lady!Come on! Come on!」
フレイ「シャングリラのお盆は楽しいわねぇ〜♪
    昔からこんなニギやかなお祭りなの?」
プルツー「ああ。ただし、前はより生身に近い形で現れていたがな。」
フレイ「え・・・じゃあなんで、このコロニーでは霊魂なの?」
プルツー「ン〜〜、時の流れがさかのぼっているんだ。ここは、失われた時空のコロニーだからな。」
フレイ 「ヘ?」
護   「プルツー。」
華  「なんか変なお姉ちゃんが、」
護  「サンバに参加してるよぉ〜。」
ラクス「どうですか〜?完璧な変装でカーニバルに溶け込んでいますわぁ〜♪」
痔  「(お面じゃなくて、仮面(クルーゼ専用)じゃねーかッッ!!)」
ラクス「それじゃあ、バレないように近づきますわぁ〜。」
痔  「・・・・・・・・・」

ゴッ!!!

フレイ「ナニやってるの?家政夫。」
プルツー「いい年してハズかしいぞ。」
痔  「(思いっきしバレてます。)」

71通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:43:04 ID:???
ラクス「よくぞ見破りましたわねぇ〜。」
プルツー「服装みれば一目瞭然だろ。」
フレイ「胸元開き過ぎよ!アンタのドレス!」
プルツー「この忙しいのに、どこ行ってたんだ?ディアッカ!」
フレイ「そーよ!今頃、補完されてるかと心配したのよ。
    それより、この派手な娘は誰なの?」→(宿敵)
ラクス「フフフ、見つかっては仕方ありませんわぁ〜。私の顔を見たら驚きますわよ♪」
痔  「ハッ・・・やめて下さい!ラクス様ッッ!!」

ドンッ!!

プルツー「う〜〜〜む、EVA量産機に連れていかれたな。」
フレイ「派手な色してるから、エサと間違えられたのよ。」
プルツー「それでは、気を取り直して、本日のメーンイベントー!」
フレイ 「わぁ♪一体ナニが始まるの?」
プルツー「まぁ、見てのお楽しみ。」

       星が〜♪降りしきりるペントハウスで〜♪ 

プルツー「おおッ!来た来た。」

    Oh〜♪ Silent Voice〜♪ Silent Voice〜♪

プルツー「テーマソングも盛り上がってまいりました〜。
     カモーン、ハマーン様!」
ハマーン「我に平伏せ!俗物共!」
プルツー「ハマーン様!」
ハマーン「久しぶりだな。会いたかったぞ。」
プルツー「私もだ。ハマーン様。」
フレイ「何ッ?この派手な人!?」
プルツー「私の育ての親の、ハマーン様だ。」
フレイ「え・・・?この人がプルちゃんの育ての親なの!!」
プルツー「ああ、そーだ!
     ハマーン様は強化実験が終わって、廃棄処分になりかけてた私を拾って、育ててくれたんだ。」
フレイ「そうだったの・・・プルちゃんの人生も波瀾万丈なのね〜(ホロリン)
    ところで、ハマーン様は幽霊っぽくないわね。」
ハマーン「フッフッフ、私はネオジオンの総帥だったからな。
     死後も即神仏並に鍛えているのだ。(キラーン)」
フレイ「それじゃあ、ミイラだわ。」
72通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:47:54 ID:???
ラクス「危なく、EVAに食べられる所でしたわ。」
痔  「・・・・・・・・・」
ラクス「仕方ありませんわ、こうなったら力づくで、」
痔  「このコロニーから、連れ出すのは無理ですよ〜。」
ラクス「お黙りなさい!貴方も手伝うんですわッ!」
ハマーン「ところでプルツー。この娘は・・・」
プルツー「ハマーン様。こいつは私の友達のクレイだ。」
フレイ 「ウフフ・・・改めて初めまして。よろしくね!」
ハマーン「・・・・・・そうか。
     クレイ。プルツーの事を頼んだぞ。」
フレイ 「うん♪
     私、プルちゃん大好き♪このコロニーのみんなも大好きよ♪」
ラクス「・・・・・・」

        〜コーディネーターのくせに!なれなれしくしないでッ!〜

ハマーン「・・・・・・」
フレイ「・・・・・・♪」
ラクス「・・・・・・」
        〜コーディネーターなんか!みんな死んじゃえばいいのよッ!〜

ラクス「・・・・・・・・・全く、
    なんて表情で笑うようになったのですか。あの方は・・・」
痔  「ラクス様・・・クレ・・いやフレイは記憶喪失なんです・・・
    昔の事は何も覚えてないんですよ!」
ラクス「・・・・・・そうですか。」
痔  「・・・!ラクス様ッッ
    ほッ、ほっといてやったっていいじゃないですかッ!
    戦争の記憶は、アイツには重過ぎるんだよッッ!」
ラクス「・・・ディアッカ。
    どんなに重くても、辛くても、生まれてしまったからには、
    背負わなければならないモノもありますわ。」
痔  「・・・・・・」
73通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 19:55:33 ID:???
プルツー「オマエは・・・」
フレイ「あーーッ、さっきの娘。」
ラクス「・・・・・・こんにちわ。」
フレイ「量産機には食べられなかったのね。」
ラクス「当然ですわ。逆にミーティアで撃ち落としてやりましたわ!」
プルツー「よ〜し、今がチャンス!量産機の卵を盗りに行くぞー。」
フレイ「わ〜い♪明日の朝食はオムレツね♪」
ラクス「・・・・・・全く、楽しそうですわねぇ。貴女方。」
プルツー「あぁ!毎日とても楽しいぞ。」
フレイ「貴方は楽しくないの?」
ラクス「え?そうですわねぇ、楽しい時もあれば、そうでない時もありますわぁ。
    まぁ、色々となんとかやっていますわ。」
プルツー「ふむ、軍属は大変だなぁ。」
フレイ「私達は民間人で良かったわね。プルちゃん。」
ラクス「フッ、いずれこのコロニーも戦火の嵐に巻き込まれますわ。
    そうなれば、身体を使って男の子を復讐に利用するような、
    イヤな女の子になりますわよぉ〜。」
フレイ「えぇ〜!ヤダぁ、ならないわよッ。」
ラクス「だから、まあ、アレですわ・・・」
フレイ「・・・・・・!」
ラクス「平和な時は、楽しんでおくのが一番ですわ。(ギュッ)」
フレイ「・・・うん。」
プルツー「・・・・・・」
ハマーン「・・・・・・」
ラクス「帰りますわよ。貴方達。」
フレイ「アーーーーッ!貴方、そいつらの仲間なのッ」
プルツー「ほっとけ、クレイ。」
フレイ「もうッ・・・・・・プルちゃんに免じて許してあげるけど、もう、悪いことしちゃダメよ!」
ラクス「フフフフ、それは約束出来ませんわぁ〜。
    憎しみの連鎖を断ち切るには、悪しき選択と解っていても実行しませんと。
    でも、そうですわね。せいぜいこのコロニーには、あたらない選択にしておきますわ。」

ルネ「いいの?このまま手ぶらで帰って。」
ラクス「あんな小娘一人、生きてようが、死んでようが、キラは私にメロメロですわぁ〜。」
アスカ「ヤレヤレ、そういう考えにまとまったのね。あッ!」
ラクス「どうかしましたか?アスカさん?」
量産機「ふ〜〜〜〜、筋張ったお魚さんだったわァ♪」
カヲル「歌は良いねぇ〜〜〜・・・」
ラクス「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
痔  「ラクス様〜〜〜〜ッ!!ラクス様〜〜〜〜〜ッ!!
    オレ貴方の事見直しました!流石プラントのアイドルですッ!
    あッ・・・それから言い忘れてましたけど、このコロニーから脱出は不可能ですよッッ!」
ラクス「それを早くお言いなさいなッ!!(パリーン)」
痔  「あ・・・・・・」

フレイ「プルちゃ〜ん。基地の前にこーゆーの置いてあったわ〜。」
プルツー「ン〜〜〜、来年のお盆まで供えとくか。」
74通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 20:47:49 ID:???
もう夏は終わったぞ。
75通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 22:03:27 ID:???
>>74
ハハハwww
前スレのネタ、再構成して投下してるだけでつwww
ちなみに漏れのネタ、柴田亜美知らないと何の事やら
わかりませんwww(知っててもわからんかもしれんwww)
興味無い方、華麗にスルーしてくだされwww
76通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 00:17:49 ID:???
Revolutionってことは、SEEDに目覚めるって意味なのだろうか?オリ機体がやや厨ぽく見えるが、期待してます。

ストライクダガーのフレイはどんな風になるのか……楽しみだわい
77通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 18:35:12 ID:???
なんか過疎ってない?前スレほど人がいないし、SSしか書かれてない……
78通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 23:14:19 ID:???
第二話の続きなの

「お嬢ちゃんのお帰りだ、負傷者も連れてるらしいから場所を空けろ」
格納庫内で整備士が声を上げる
「フレイさん、着艦の準備が出来たわよ」
「ありがとうございます、ラミアス艦長。それと・・」
「負傷者のことね、大丈夫だから任せていて、フレイさんは皆にその元気な顔を見せてあげて」
「はい!」


「キラ!聞いたか、フレイが帰って来たって」
「ホントなのサイ?」
「ああ本当だ、さっきミリィから連絡があった、キラに伝えてってな。
 それとラミアス艦長がみんな、モビルスーツデッキに行くようにってさ」

フレイが帰ってくる、オーブで離れ離れになってからキラにとっては、それが一番の心配事だった。
そのフレイに逢えるのだ、キラにとってこんなに嬉しい事はない、だがキラは正直あまり喜べないでいた。
ラクスの存在だ、アスランとの戦闘で重傷を負った自分を介抱してくれ、自らの危険を顧みずにフリーダムを与えてくれたラクス
そして今は、、戦争終結のために共に戦う彼女、キラにとって彼女はフレイよりも大きな存在になっていた。
79通常の名無しさんの3倍:2006/09/25(月) 23:33:20 ID:???
「よーしそのままそのまま、ちょいと後ろ・・・」
マードック軍曹の指示で、フレイの乗るダガーが着艦する。
「お嬢ちゃんもういいぞ!ハッチを開けてみんなに笑顔を見せてやれ」
「はい!」
ダガーのハッチが開く、目の前には懐かしい顔が見える。コクピットから飛び出して、キラの元へ仲間の元へとフレイは飛び込んでいった

そんな微笑ましい光景の中、悲惨な奴が一人居た。あまりにも感動的な再会のため、彼はこの後一時間程忘れ去られる事になる
「ぜってー、てめーら恨んでやるからな」
80通常の名無しさんの3倍:2006/09/27(水) 02:24:14 ID:???
>>77
どうせタダの自己満だよ
ほっといてくれ
81通常の名無しさんの3倍:2006/09/29(金) 00:24:40 ID:???
保守

……てか、住人いないなww。
どこ行ったんだ?
82通常の名無しさんの3倍:2006/09/29(金) 21:52:41 ID:???
いるお!(^ω^)
83通常の名無しさんの3倍:2006/09/29(金) 23:20:17 ID:???
第三話[再会なの]

「お帰りフレイ!」
フレイがキラの腕の中に飛び込んでくる
「私、キラ達に謝りたくてここまで帰ってこれた」
フレイを腕の中に抱きしめながら
「もういいから、今は何も言わなくてもいいから、僕達はフレイが帰ってきただけで十分だから」
腕の中でフレイが応える
「駄目なのちゃんと言わせて、私キラに酷いことをしてきたから」
「酷いこと?」
「そうよ、私はキラが憎かった、お父様が殺された時からずっとキラが憎かった。コーディネーターのくせして、私達の仲間面してるキラが
 だから私はコーディネーターであるキラに復讐しようと思ったの、キラを苦しめて追い込んで、ボロボロになっていくキラを見るのが」楽しかった」
「僕への復讐?」
「そうよ、キラへの復讐よ!だけどキラは優しかった、どんなに傷ついても苦しくてもキラは優しかった。
 そらが無性に憎かったの、そしてキラがオーブで居なくなって私は銃口を人に向けた、その時解ったの人を殺すとは
 どれだけの苦痛なのかを、キラはこの苦痛をどれ程味わってきたのかを、そしてどれ程キラに守られていたのかを
 だから私は謝りたかったありがとうって」
「フレイ・・」
キラの目から涙がこぼれる
「泣かないでよ、キラに泣かれたら私が泣けないじゃない」
「そうだねフレイ」
「改めて言わせて、ありがとうキラ」
キラの顔に笑みが見えた。
84通常の名無しさんの3倍:2006/09/30(土) 06:39:53 ID:???
「おーいお前ら、感動の再会もいいけどさそろそろあそこの中の奴ヤバクね?」
とキラ達に声をかけるムウ
「え?あそこの奴・・やだ〜すっかり忘れてた!マードックさん早く出してあげて、さっき酸素がどうのこうのと言ってたから」
「マジかよお嬢ちゃん!早く開けるぞ」

整備士達が、ハッチを開けた瞬間、男が叫びながら出てきた。
「てめーら俺を殺す気か!!ってここは何処?」
「AAだよ」
ムウが男に銃を向けながら答える。
「へえーここが噂のAAか、であんたがあの有名なエンディミオンの鷹と呼ばれたムウ・ラ・ウラガか」
「へえ〜俺って結構有名なんだ、でそう言うお前は誰なんだ」
「ユーラシア連邦、ウスティオ共和国軍グリフィス隊、傭兵連中の間でウスティオのグリフィスと言えば、知らない奴は居ない」
「聞いた名だな・・・あーウスティオの鷹か、まさかウスティオの鷹が遣られるとわな、遣った相手は誰なんだ?」
「傭兵王」
「まさかあいつらか」
「そのまさかさ、スカーフェイス・コーディネーターのみで編成された最強の傭兵部隊、今はZ.F.T.Oについている」
「あいつらがZ.F.T.Oについたとなれば厄介だな。でおまえさんよく生きてたな」
ムウの問いに男が自嘲気味に答える。
「生きてたと云うより生かされたかな、なぁ今はこれくらいにして、休ませてくんないかな」
「そうだな、じゃあ両手を挙げてついてきてもらおうか」
ムウが男について来るように促す。男がキラ達とすれ違う時に

「ありがとよ、おかげで命拾いしたよ、フレイ」
「サイファーさん?」
85機動戦士ガンダム SEED Revolution:2006/10/02(月) 00:11:22 ID:???
PHASE-30 「始まりの月へ」


住民はスカンジナビア王国に避難させたので民間人での犠牲は出なかったが、オーブが負った被害は甚大だった。
「これでは、2年前とちっとも変わらないな……」
フリーダムルージュでオーブ領全体を見ているカガリ。戦場となったオノゴロ島では市街地はほぼ全壊していた。
「お父様……」
父が託してくれた国と想い。しかし、その守るべきものは砕け散っていたのだ。

「……………!!。あれ?ここは……」
目が覚めたキラ。白いベッドに寝ていたようなので、医務室だろうか。
「ん?医療器具がない……アークエンジェルの中ではないのか?」
モルゲンレーテの中かもしれない。というか、そもそも自分はなぜこんな所にいるかすらわかっていなかった。
「……まぁ、シャワーでも浴びるか……」
シャワールームの前に辿り着いたら使用中のランプが点滅していたが、まだ寝呆けていて気づかなかった。
「ふぅ……」
扉を開けた先。そこには……
「え?……キラ?」
「ん?……フレイ?」
硬直する2人。事態を飲み込むのに約2秒かかった。
「キャーー!!何で、入ってくんのよ!!!!使用中ってあったでしょ?」
「いや……ごめん!!」
といいつつ、フレイの胸に視線が向かっている。
「こうなったら、体で償いを……」

ボカッ!!

「でさぁ……!!キラ、どうした?」
バスルームの前でキラは発見された時、鼻血を出しながらピクピクとしていたという。
86通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 00:13:53 ID:???
カナードは高性能機体の初陣から機体を損傷させてしまった事にショックを覚えていた。
「……………」
相手も実力は高かったし、撃墜されないのが不思議なくらいのはずなのだが、スーパーコーディネーターのプライドが少しだけ傷を負っていた。
「やっぱり……俺はキラを………」
断ち切った筈だった。だが、キラを超えるという思いは消えていないようだった。
「……俺は、俺のやり方で超えればいいんだよな……」
自己で納得をする。そのまま、トレーニングルームへと足を運んだ。

扉を開けると、中には少年パイロット達が集まっていた。
「ん?。カナード、こっちこっち!!」
「キラ……??」
歩み寄ると、キラはベンチプレスをしていた。
「何やってるんだ?」
「え?ベンチプレスだよ。」
「そうじゃなくて、何でお前が………」
80kgを辛そうに戻すと、起き上がってスポーツドリンク"DENDOooo!!"を飲む。
「バカな事なんだよ……機体がSフリーダムになったから……フリーダムが強くなったように、僕も強くならないとさ。」
「おいおい……パイロットに必要なのは、精神力だろ?」
「うん……でも、肉体を強くすれば自信付くだろ?。僕が弱いままじゃフリーダムに起こられそうだし。」
いつかロウが言っていた。機械が人を守ることがあると。ならば、人が機械のために強くなるのも、有りなのかもしれない。
87通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 00:15:15 ID:???
「そうか……」
「え?何が??」
「いや、筋トレ続けろよ。」
カナードはランニングマシンに乗ると、5kmに設定して走りだす。その隣でイザークが7kmに設定した。
「……そう言えば、お前には自己紹介がまだだったな。カナード・パルスだ。」
「俺はイザーク・ジュールだ。互いに頑張るとしようじゃないか。」
堅い二人だが、思いの外打ち解け………
「イザーク、そろそろ止めとけって………」
「いや、カナードこそ……もう25kmは……走ってるだろ?」
ディアッカはドングリの背比べと思いつつ、鉄アレイを持ち上げていた。


カガリとユウナは首長会でプラントからの事実上の宣戦布告を受けたオーブはどうするかを話していた。
「恐らく、ラクスはもうオーブ自体を攻めたりはしないだろう。だが、例のデスティニープランに従わなければ……最悪、ジェネシスも考えられる。」
ジェネシス。それは悪魔の放つ闇なる光。地球に放たれれば、どんな生物も死滅する恐ろしい兵器である。
「まさか……いくらなんでも、あのラクス・クラインですぞ?」
「そのラクスが引き起こしたのが、今回の戦闘だ。彼女はオーブを滅ぼさんとしたのではない。」
首長達は驚きの表情を見せる。当然だろうとは思うが、カガリにはラクスの考えが読めていた。
「ラクスはオーブの力量と私の覚悟を計りに来たんだ……。妙に区切り悪く退いたからな」
88通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 00:17:39 ID:???
首長会は夜まで掛かり、終わるとユウナは窓から月を見上げていた。
「ユウナ……ウナトの事、気になるのか?」
「まあね。父さんはブルーコスモス的な部分があるし……」
ジェネシスが作れるプラントも気になるが、連合の核も気になる。カガリも月を見上げ、今後の世界に光があるように静かに祈った。

「フレイさん……三つ編みにしてくれますか?」
「いいわよ。」
マユの髪を捲いていく。手先が器用なので、簡単なことだ。
「リナウちゃん……ナチュラルなんでしょうか?」
「……」
答えが出ない。フレイにもそれはわからないし、リナウも答えたくないかもしれない。わずか10歳で、あの戦闘能力は高すぎるほどに強いのだから。
「リナウちゃんが何であっても、リナウちゃんはマユちゃんの友達でしょ?。それでいいじゃない………はい、できたわ。」
「うん……そうですよね!!」
マユは部屋を出ていく。元気そうに。無理してるのが伝わってくる。
「私が……シン君を呼び止められていたら……」
今のマユの笑顔は本当に心の底からだったのかもしれない。
「ん?。月が……」
窓から見える月は何かを伝えたいのか、紅く見えた。
「呼んでいるの?……私を?」
聞こえてくる見えない誰かの言葉にならない音色。その音色は鈴のように心地よい。
89通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 00:21:20 ID:???
「風が……変わった。」
今まで静かだった風が騒めきのように激しく吹いてきた。
「何が起こるんだ?」
アークエンジェルのデッキの上でキラは紅い月を見つめる。錯覚だったが、月の周りに蝶の羽のような光を見てる気がしたのだった。

「"シックスナイツ"を三人投入しても、オーブを落とせませんでしたか……」
ラクスはある程度は予知していたので驚きはしないが、ショックは受けていた。
「……シン・アスカを呼んでくださいな。」

議長室前で、服を直すシン。偉い人の前はどうも苦手だ。
「失礼します。シン・アスカ、ただ今出頭しました。」
「ご苦労さまです。お座りになって……」
言われた通り、ソファーに座った。シンの前にラクスは移動して、用意されたコーヒーを口に入れる。
「オーブ戦……残念でしたね。」
「いえ……自分の力不足で、オーブを討てませんでした。」
超えた筈だったキラに超えられてしまった。再び憎しみは募っていく。
「俺に、もっと力があったら………」
「……あなたはキラを超えれますよ?」
「え!?」
「だって、あなたは―」
ラクスの口から語られた言葉は、シンの価値観を一瞬で変えた。
「俺が………?まさか……」
「今は時間がありますんが、今夜にでも話しません?。私の部屋で……」
シンの瞳には不適な笑みのラクスが映っていた。全てを予めしっている、神の悪戯のように……
90通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 00:25:16 ID:???
メイリンがルナマリアの部屋の掃除を手伝っていた。
「ちょっと、お姉ちゃん……この牛乳、賞味期限切れてるわよ!!」
「え!?。本当だ〜。昨日まで飲んでたのに………」
呆れつつ、メイリンは近くにゴミを見つけたので、拾った。
「はぁ〜、これじゃ結婚できないわよ?」
「大丈夫よ!!」


翌日、オーブ軍は召集された。アークエンジェル・ミネルバとともにいく者達を選出するためのものだ。
「もし、次に戦いがあるなら宇宙だ。オーブの理念は戦わない事が基本だが、避けられない戦闘があると想われる。なお、私も宇宙へ上がる。」
結局、トダカやアマギ、ムラサメの大部分を宇宙に上げることになった。
「屈するわけにはいかない。私に力を貸してくれ!!」
歓声が鳴り響く。だが、キラとフレイは全くもっていやな予感をしていた。

翌日、発進する事になった2艦。
「では、ミネルバが先に。」
「了解しました。ラミアス艦長もお気をつけて……」

リュウタとマユはアークエンジェルと共に出ることになった。
「またモビルスーツに乗りたいな〜」
「え!?あたしは……パスかな……」
子供ながら生死を考えている。ムラサメで一回出てるので、尚更だ。
「それにしても、キラさんとフレイさんは元気ないな。」
「うん………」
91通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 00:26:50 ID:???
結局わけが分からないまま、出発する時間がやってきた。ミネルバも先に出たばっかである。
「カガリ、話がある。」
「ん?何だ、ユウナ。」
顔をしかめたが、やがて明るい笑顔に変わった。
「いや、帰ってきてから言うよ。」

「ノイマン、出るわよ」
アークエンジェルのエンジンが除々に点火していく。
「アークエンジェル、発進!!」
何の問題もなく、飛び去った。
「気のせいか……」

ピキーン

「どうしたの?」
「あ……オーブが!!」

「何だ!?」
「巨大な高エネルギー反応接近!!これは……ビームです。」
アークエンジェルの横を過ぎ去り、オーブにその光が突き刺さった。

「ユウナ様、どうかおに………」
「(カガリ……)」
思い出すカガリの笑顔がユウナを優しく包んだ。
「(帰ってきたら………結婚式を挙げよう……また、また!!)」


「ユウナーー!!」
スカンジナビア王国にいるオーブ民間人の被害は0だが、あの時点でオーブにいた将兵は皆消え去った。オーブの大地だけを残して………


予告
行き場を失った。古巣はなくなった。傷跡も癒えないキラとフレイは忘れ去られた"禁断の聖地"へ向かう。。そして、ラクスの神話も静かに始まっていく……
PHASE-31 「神の矢」
選ばれし大地を、駆け抜けろ、ガイア!!
92通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 00:51:56 ID:???
ユウナが・・・。
93通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 09:19:05 ID:???
ラクス様が妖しく黒い!。そんな黒いラクス様にゾクゾクする自分がいる。
94通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 14:48:44 ID:???
〜???〜

???「すると、ブルーコスモスのアイドルが生きていたというのか・・・」
???「うむ・・・密偵からの確かな情報だ。」
???「それで・・・彼女を人質に取るのか?あまり気が進まんが・・・」
???「馬鹿者!幼いといえどもブルーコスモス。凶兆は早めに始末すべきである。
    宇宙の悪を断つのが我らの務め。」
ゼンガー「これは天誅である!」

痔  「ごめんなさい、パパ!パパの大切な車のフロントガラス割っちゃったぁ。
** 「泣くんじゃないよ。ディアッカ。男だ・ろ?
    いいかい?アメリカ合衆国の初代大統領、ジョージ・ワシントンは(ry 
すると、ジョージの父親は息子を叱らずに、正直に告白した勇気を誉めてやったの・さ。
    ディアッカ、男なら正直に生きろ・よ!!!」

プルツー「よくも私のお気に入りのマグカップを割ったな!」
フレイ 「もォ〜〜〜!作法に則って切腹よ!」
痔   「(パパの嘘つきッッ!)」
プルツー「辞世の句も書いといてやったぞ!」つ「炒飯」
痔   「やめてぇ〜!そんな罵倒された句〜〜!
     あの世でジョージに会わせる顔がない!!」
フレイ 「なに、ファースト・コーディネーター、ファースト・ネームで呼び捨てにしてんのよ。」
95通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 14:54:51 ID:???
フレイ「わ〜〜〜い♪シュークリームだわぁ♪」
プルツー「うむ!この美味しさに免じて、今回は許してやろう。」
痔  「(シュークリームで救われたよ。ボクの命♪)」
フレイ「でも、切腹も見たかったなぁ〜〜。」
プルツー「ハッハッハ、それはまた今度な!」
痔  「えッ・・・まだ保留中!!??大体こんな物騒な刃物、どっから持ってきたんだよ!?」
プルツー「ン〜〜、ガルバーFXIIの中にうっちゃってあったぞ〜。」
痔  「これはまだ、お嬢さん方には早いから没収〜!」
プ×フ「え〜〜〜〜〜ッ!!」
痔  「ほらほら、シュークリームおかわりあげるから、言うこと聞くのッ。」
プ×フ「むゥ〜〜〜。」
フレイ「あ〜あ、刀取られちゃったわね。プルちゃん。」
プルツー「うむ、お手製オヤツでつるとは、賢しい奴だ、ディアッカめ!」
フレイ「もっと、お侍ごっこしたかったな〜・・・」
プルツー「ン?(ピキーン!)また、コロニーに誰かやってくるぞ〜。」

ゼンガー「フ〜〜・・・まさか、あんな宇宙怪獣の渦があるとは」
クォヴレー「危うく、艦が沈むところだったな。アンタ、本当にちゃんと調べてここに来たんだろうな?」
ゼンガー「無論!少々ウトウトしながら。」
クォヴレー「居眠りしながら、説明聞いていたのかッ!!??
      貴様ッ!本当にここに、ブルーコスモスのアイドルがいるんだろうなッッ!」
ゼンガー「大丈夫!密偵からの確かな情報だ。ただ、報告書が長くて途中から睡魔が・・・」
クォヴレー「貴様が不確かな情報にしているんだろうッッ!」
ゼンガー「ええいッ!戦士が細かい事を気にするなッ!心配無用!俺は昔から第6感が鋭くて・・・」
クォヴレー「すでに勘頼りかッッ。大体アンタがそうだから、いつもオレが余計な苦労を、ン?」
96通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 14:58:33 ID:???
プルツー「わ〜い!本物の侍だぞ〜!」
フレイ 「スゴ〜イ、初めて見るわァ〜♪」
プルツー「刀だ、刀だ〜〜!」
フレイ 「ね〜♪ね〜♪斬らせて、斬らせて〜。」
ゼンガー「・・・斬艦刀・雲耀の太刀!チェスト〜〜〜〜!!」

     ザンッ!!

ゼンガー「小娘共ッ!刀は侍の魂!玩具ではないッ。
     気合いで岩をも両断する代物だッ!!」
フレイ「プルちゃん。」
プルツー「うむ。(ハイパー化)」
ゼンガー「?」
プルツー「えいッ。」

     ヒュンッ→ボッコン!!!!

ゼンガー「お嬢ちゃん達、ナニして遊ぶ?」
クォヴレー「貴様ッ!それでも隊長かッッ!!」

プ×フ「ただいま〜!」
痔  「アレ?もう帰って来たのか。昼メシにはまだ時間があるってのに。
    ハハ〜ン、さては刀を返してもらおーと思ってんなァ♪
    駄目だぞー!アレは危険だから、絶対に、」
プルツー「お客さん連れて来たぞ〜。」
痔  「ギャ〜〜〜〜!銃刀法違反者だらけッッ!!!
    ゴハン時にお客さん呼ぶ時は、早めに連絡してっていってるでしょッッ。」
プルツー「ハッハッハ、すまん!すまん!急いで宴の準備を頼むぞ〜。」
痔  「!(「OG」の紋章。)ひょっとしてアンタ達は・・・」
ゼンガー「申し遅れた!我らはゼ・バルマリィ帝国、特務隊。
     OGナンバーズ!隊長!ゼンガー・ゾンボルトである!」
クォヴレー「・・・・・・副隊長、クォヴレー・ゴードン。」
セレーナ 「一番隊・小隊長。セレーナ・レシタール。」
エツィーラ「十番隊・小隊長。エツィーラ・トーラー。」
痔 「(マジかよッッ!OGナンバーズつったら、「霊帝」の名目で、
   金さえ払えばどんな軍隊も始末する戦闘部隊じゃねーか。
   腕利き揃いで、その実力はオレがいたαナンバーズに匹敵すると言われてるぜ!!!
   しかも、隊長と副隊長クラスがわざわざ来やがるなんて・・・!)」
で゙・・・そのOGナンバーズのみなさんが何をしにこのコロニーへ?」
ゼンガー「実はある少女を捜しておりまして。「フレイ」という名をご存じないか?」
フレイ「ヘェ〜♪私と似た名前ね。」
プルツー「こいつは「ク」レイだぞ〜!」
痔  「絶対に知りません。」
97通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 15:05:45 ID:???
クォヴレー「隊長・・・名前だけでは解らないだろう。写真とかないのか。」
ゼンガー「おお!忘れていた。ホラ、ここに、」
クォヴレー「・・・これが密偵からの確かな情報か・・・オレには、プラント歌姫のマスコットにしか見えないが。」
ゼンガー「ハッハッハッ、馬鹿を言え。これは密偵の情報を元に、俺の第6感で念写した絵だ。」
クォヴレー「捨ててしまえ、そんな超能力。」
ゼンガー「うぐッ・・・他人さまの家の床を汚して申し訳ない。」
痔   「いえ・・・いいから止血してください。(チッ、やっぱりフレイ狙いかよッッ
     早く追っ払わねーと!)しかし、OGナンバーズの隊長ともあろうお方が何も女の子ひとり、
     追わなくたって・・・」
ゼンガー「何を言うギャーース!!!」
痔   「ヒイィッ・・・はッはい!」
ゼンガー「あなた「ブルーコスモス」をご存じかな?」
痔   「えッ・・・ええ、ビミョ〜〜に。」
ゼンガー「ブルーコスモスは宇宙の治安を乱す極悪集団!!
     まさに害虫のよーな奴ら!!いやむしろゴキブリの卵ッッ!!キモっっ!!
      そんなゴキブリ軍団のアイドルは、例え美少女でも許さーーーん!!!」
痔   「え、コレ、美少女のつもりで念写したの?ゼ、ゼンガーさんは本当にブルーコスモスがお嫌いなんですね。」
ゼンガー「そりゃ当然だよ君ぃーー」
痔   「いきなり上司口調で話さないでください。」

     〜忘れもしないあれは去年の事・・・〜

**「今年のワールドナイスミドル大会優勝は、ブルーコスモス盟主、ムルタ・アズラエルさんに決定しましたーー!!」
アズラエル「フフフ・・・ゼンガー君もおめでとう、「準」優勝。
      まぁ、君のその、ライオンロボみたいな機体じゃ、ダンディー度は低いよね・・・♪」
ゼンガー「(おのれェ〜〜〜〜、この若作りオヤジがぁあ〜〜〜・・・オマエら主義者なんか、八代先まで祟ってやる〜〜〜う)」
クォヴレー「貴様、有給休暇を取っていると思えば、ナニ恥ずかしい大会に参加しているんだ。」
ゼンガー「申し訳ない床を・・・・・・(だべら〜〜〜)」
痔 「いいから、止血してください。滝のよーに流れてます。」
セレーナ「なんだ〜、ゼンガーさんがブルーコスモスを敵視してるのって、そんなクズな理由からだったんですね。
     素直に失血死してください、このクズ。」
ゼンガー「そ・・・セレーナ、ハニーフェイスで酷い台詞を・・・オマエには特別に小遣いもあげてるだろッッ!服も買ってあげたのに・・・・・・!」
セレーナ「ええ、これ着ろって、猫耳レオタード持って来たから、みね打ちしましたけど。」
ゼンガー「嘘だッ!装甲ダウンさせられた上、メチャメチャに切り刻まれたぞッ!」
セレーナ「ルス・バイラリーナ・バイレ!(ザクザクザク)」
ゼンガー「すみません、本当はとてもいい子なんですが・・・」
痔   「いいから、早く輸血しろ。」
クォヴレー「貴様のくだらん、逆恨み等に付き合っていられるかッ!帰るぞ、セレーナ!エツィーラ!」
ゼンガー「ああッ!置いて行くなッ。」
痔   「本当に置いてかないで!」
98通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 15:11:21 ID:???
ゼンガー「ところで昼飯はまだかな、ディアッカ君。」
痔   「(食ってくんかよッッ!)」
プルツー「ごちそ〜さま〜!」
ゼンガー「いやあ、絶品!ディアッカ君は料理の天才ですなあー。」
痔   「・・・・・・そりゃどーも。」
エツィーラ「こんな美味い料理、毎日作ってくれる男の子、旦那にしたいねぇ・・・」
痔   「(ガシャーン!)な・・・な・・・なんか今、
     かなり不吉なつぶやきが・・・・・・(ガッシャン!ガッシャン!)」
フレイ「家政夫、お皿割りすぎよッッ!」
ゼンガー「ハッハッハ、エツィーラが大胆な事を言うから、ディアッカ君がテレているぞ。」
痔  「・・・・・・(ゼェゼェ)」
ゼンガー「こーみえて、エツィーラは百人同時に人体実験が出来ますし、
     まあ、素手でも解剖ぐらいなら・・・・・・」
痔  「それは、女の話をしてるのか?それとも猟奇犯罪者か?
    い・・・イヤ、でもオレ今職にもついてねーし・・・そんな嫁さんもらうなんて、とてもとても・・・・・・・・・・・」

ザグッ!!

エツィーラ「今は、女も働く時代だからねぇぇえ〜〜〜。」
痔    「(宇宙の破滅を夢見る目だ!!)」
クォヴレー「そこまでだ、エツィーラ。くだらない話は後にしろ。
      それより、少し聞きたいのだが、ディアッカ、だったな。」
痔    「・・・・・・なんだよ?」
クォヴレー「オレ達の事に随分詳しいようだな・・・・・・それに、家事手伝いにしては
      随分身体が鍛え込まれているな・・・」
痔   「(さすがは、クォヴレー・ゴードン。悪魔の副長の異名をとるだけあるぜ!)」
エツィーラ「アタシの男に手ェ出すんじゃないよッ!このBLヤローッッ!(ゴベッ!)」
クォヴレー「ぐはぁ〜〜〜〜ッッ!!?」
エツィーラ「大丈夫かいディッちゃん。気をつけなよ、あの男ああ見えて、ムッツリスケベだからねぇ。」
痔   「(いつのまにか、ディッちゃんになってる・・・・・・)」
クォヴレー「殺す・・・テトラテュクス・グラマトン・・・・・・」
ゼンガー「やめんかクォヴレー〜ッ!コロニー内でのアイン・ソフ・オウルは南極条約違反!!
     セレーナ!オマエも止めないか。」
セレーナ「えッ、ボーナスくれるんですか?」
ゼンガー「なんで小遣いあげてるのに、ボーナスまで・・・」
セレーナ「なによケチ。じゃあ、アンタが命ギリギリで止めなさいよ。(フゥ〜)」
フレイ「わァ♪セレーナさんってなんか私と気が合いそう。」
クォヴレー「ふざけるなッ。オレはもう一人で帰る!」
ゼンガー「クォヴレー〜〜〜〜、いやはやみっともないところをお見せして申し訳ない!」
痔   「ええ、すっごい、修羅場でしたね。」
ゼンガー「さぁ!みんな片づけだ!」
痔   「あッ・・・いいよ、テキトーで、後はオレがやるから。」
ゼンガー「いやいや、遠慮なさらず、このままじゃ布団が汚れるから。」
痔   「(泊まるつもりだッッ!)」
99通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 15:18:13 ID:???
クォヴレー「フゥ〜〜〜・・・・・・何が凶兆は早めに始末すべきだ。結局はただの逆恨みだろう。
      まったく、クズ上司にクズ部下め・・・明日あたり、前線で人員を補充する必要があるな・・・・・・!」
フェイ「きゃあああ〜〜〜〜〜♪銀髪の美少年〜〜〜♪♪」
光竜 「タイプよタイプよ〜。乙女心がメス・アッシャー♪」
クォヴレー「うわああああ〜〜〜〜ッ」
光竜「イヤ〜ン、待ってぇ♪」
フェイ「逃げないでぇえ〜。」
クォヴレー「ハァ・・・ハァ・・・なんてコロニーだ、此処は・・・早く脱出しなければ!」
プルツー「オ〜イ、オヤツの時間だぞ〜。」
フレイ「一緒に食べましょ〜。クォヴレーく〜ん♪」
クォヴレー「うるさい!オレはもう帰還する!二度と来ないぞ!こんなコロニー!」
ガギエル「男肉モササ〜〜〜♪」
クォヴレー「な、何ぃい〜〜〜〜!?」

     (パクン♪)

フレイ「あ〜〜〜ッ!プルちゃん!」
プルツー「うむ。来いッ!クイン・マンサッッ!」

ゴゴゴゴゴゴ

プルツー「ハァ〜〜〜〜(キラーン)、ハイメガ・キャノン発射!!」
ガギエル「モッサリ〜〜〜〜〜〜ッ!!!」
プルツー「第6使徒のガギエル君。むやみにお友達呑みこんじゃ、めッッ!」
ガギエル「ごめんごめん、プルちゃん。あまりにもピチピチした男肉だったんで。」
フレイ「大丈夫〜?クォヴレー君。」
クォヴレー「うう・・・クソッ!このオレが女に助けられるとはッッ!」
フレイ「ナニ言ってんの〜。プルちゃんは最強のニュータイプなんだから、トーゼンよぉ。」
プルツー「うむ♪気にするなクォヴレー・・・オマエは男として充分にカッコイイぞ〜。」
フレイ「そーよ!OGナンバーズの中じゃ一番真面目で美少年だし。」
ハロ(青)「Yes♪Yes♪」
クォヴレー「フッ・・・悪魔と呼ばれたこのオレが、少女に慰められるとはな・・・
      命を救ってくれた礼だ。ディス・アストラナガンに触らせてやるぞ。お前達。」
プルツー「よーし!切腹ごっこの続きだぁ(ザッパーン!)」
フレイ「わ〜い♪カッコイイ介錯してねプルちゃん。」
クォヴレー「ヒイイイィィィイ〜〜〜〜ZOサイズだッソレはッ!
      キャーーッ!やめてぇ〜〜〜!」
プルツー「大丈夫、首の皮一枚でつなげておくぞ〜。」
フレイ「作法にかなってるわね。プルちゃん♪」

〜翌日〜

ラクス「アラアラ〜?お隣さんですか〜♪」
ゼンガー「あ、コレ、引っ越しソバですがー。」
クォヴレー「・・・・・・・・・・・・」
100通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 15:25:48 ID:???
〜プラント・アプリリウス〜

カガリ「ダメだ!ダメだ!ダメだ!こんなプロテクトじゃ、すぐにキラは破ってしまうぞ!ほんの僅かな痕跡も残すな!
    キラが疑う事自体あってはならないんだ!」
アサギ「でも、カガリ様〜。キラ司令を騙すプログラムを創るなんて無理ですよ〜。」
カガリ「そんなことはないッ!私はアフリカでコーディネーターの砂漠の虎と戦っていたんだぞッ!」
???「何を小細工している、カガリ・・・・・・」
カガリ「ヒイロッッ!?」
ヒイロ「オマエの女の子のような声は・・・・・・廊下の外まで響いているぞ。」
カガリ「テンメェ〜!!って、そんな場合じゃなかったッッ!お願いだヒイロ!
    ここで見たことはキラには黙っててくれ!私達は仲間だろッ!」
ヒイロ「キラもαナンバーズだがな・・・・・・まぁ・・・ちょうど今アイツには近づきたくないから、かまわないが・・・」
カガリ「本当か!?ありがとなヒイロ♪」
ヒイロ「・・・・・・最近、エターナルとゼ・バマルリィの連中が相次いで行方をくらましたという情報があってな・・・・・・
    大変だったぞ。『キラをなだめてここまで連れて帰る』のは・・・・・・」

    ズオオオオン!!!!

ヒイロ「フレイ・アルスターが生きていることは・・・・・・アイツはとっくに知っている。」
凸  「キ・・・キ・・・キ・・・キ・・・キ・・・キ・・・キ・・・キラ・・・落ち着いて話し合おうじゃないかぁ〜〜〜。」
キラ 「なに?まだいたの?アァァスゥゥラァァァンンン!!!!(パリ〜ン)」
101通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 15:29:59 ID:???
プルツー「わ〜い!今日は七夕〜。七夕〜。」
フレイ「短冊にい〜っぱい、お願い事書きましょ〜ね♪」
痔  「ホラホラ、墨汁床にこぼすんじゃね〜ぞ!」
プルツー「ディアッカはなんて書いてるんだ〜?」
フレイ「のぞいちゃえ〜〜〜♪」
痔  「え〜〜〜!見んなよォ」
プルツー「何ナニ・・・『キャベツが安くなりますよーに』『洗剤が20%増量しますよーに』。」
フレイ「願うより、スーパーの特売日に行きなさいよ。」
痔  「だ〜〜から、勝手に見んなってばッッ!」

〜九九の六の段でつかえませんよーに〜

プルツー「燃えろ、燃えろ〜!」
ハロ(青) 「Hell’s Flame!」
フレイ「よかったわね♪これで人生の汚点は消えたわ。」
痔  「ギャーーーーっっ!願うことすら許されないッッ。
    チクショーっ、クレイのも見せてみやがれッッ!!」
フレイ「え〜〜〜ッ!やめてよぉ。」

     〜ずっとプルちゃん達となかよしでいられますよ〜に〜

痔  「ヘッ・・・・・・(コイツも割と可愛いとこあるんだよあぁ・・・)
    ん?もー1枚あんな・・・」

     〜家政夫は別にずっと家政夫でいいわ・・・〜

痔  「・・・・・・・・・なんでこんな投げやりなの?」
フレイ「だって、ついでだもん。」
痔  「書かんでいーわい。ホラホラ、日ぃ暮れるから、早く残りも書いた。書いた。」
プ×フ「は〜い。」
フレイ「わぁ♪いっぱい書いたわね〜〜!」
痔  「宇宙征服でもするつもりですか、アンタ達・・・」
プルツー「よ〜し!じゃあ、吊しに行くぞ〜。」
フレイ「え?家で飾るんじゃないの?」
プルツー「シャングリラの七夕は、短冊を飾る場所が決まっているんだ!」
フレイ「ふぁ〜〜〜、山ひとつ超えちゃったわぁ・・・・・・まだ着かないの?」
プルツー「ここまで来れば、あと一息だぞ〜!ちょっと、下の方を見てみろ。」
フレイ 「え・・・・・・」

    の〜〜〜〜〜〜ん

フレイ「何コレ!?そびえてるわ〜〜〜〜ッ!!」
プルツー「第2のシャングリラ名物、『生命の木に還元した大樹』だ」
102通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 15:37:05 ID:???
フレイ「わぁ、みんな集まってるわ〜〜。」
プルツー「シャングリラの願いを書いた短冊は全てこの樹に吊すからな〜。」
フレイ「それにしても、ホント大きな樹ね〜。てっぺんの方は雲に隠れて見えないわ!」
プルツー「短冊は、高い所に飾るほど、願いがよく叶うんだぞ!」
フレイ「へぇ〜〜〜、そーなの!」
プ×フ「じゃ、よろしくね家政夫。」
痔  「わあ、やっぱり僕が登るんだね。プルツーが登れよッッ!オメーが一番スペック高いんだから!!」
プルツー「何を言う!アッサリと登ってしまっては、願掛けのありがたみがなかろう。」
フレイ「ホラァ、早く登る準備して。」
痔  「クソ〜〜〜〜〜・・・・・・・」
護  「ねぇねぇ、ディアッカ兄ちゃん・・・・・・僕らの分もお願いしていい?」
華  「私達ちっちゃいから、あんな高いトコ登ったら飛ばされちゃうの〜。」
痔  「ヘッ・・・わぁったぜ。まかせときな!」
アベル「すみませんねぇ〜〜。」
カヲル「近年まれにみる好青年だね〜。」
痔  「キャーーーっ!大量廃棄。テメーら何こんなに願い事しようってんだ!
    身の程をしれーーッッ。」
クォヴレー「・・・・・・ディアッカ。」
痔  「あ?」
クォヴレー「す・・・すまないが、オレ達の分も頼まれてくれるか。
      本国じゃ七夕の行事は欠かさなかったものでな・・・・・・実は、オレは高い場所が苦手なんだ・・・」
ゼンガー「俺も腰を痛めていてなぁ〜〜〜。」
痔  「じゃあ、そこの健康そうな、セレーナさんに頼めば、」
セレーナ「いやねぇ〜♪なんで、私が赤の他人の願い事、叶えてあげなきゃいけないの?
     まっぴらごめんよ。」
ゼ×ク「・・・・・・・・・・」
痔  「わかったぜ。なんとなく、アンタ達の立場、他人事とは思えねぇから。」
ラクス「まぁまぁ〜♪お優しいですわ〜。ディアッカさんは。こぉ〜んな他人思いの元部下を持って、
    私は、ほぉ〜んとに鼻が高いですわぁ〜♪」
ルネ 「私達のお願いも、ジャパニーズ・クリスマスツリーに飾ってきてよぉ♪」
痔  「・・・・・・・・・・・・」
ラクス「いっぱい、プレゼント貰って来てくださいな。ディアッカさん♪(キラーン)」
痔  「ラクス様・・・竹の上には、シルクの靴下に、プレゼントを入れるサンタはいません。」
ラクス「え?何か言いました?(パリ〜ン)」
痔  「いえ・・・もぉ、いいっす。」
プルツー「結局、コロニー中の皆さんの、短冊が集まりましたな!」
フレイ「信頼されてるわね♪家政夫。」
痔  「責任持って逝かせていただきます。」
フレイ「頑張ってね〜〜!ディアッカ〜〜〜〜!」
痔  「覚えてろ〜〜〜〜〜ッ」
フレイ「それにしても、シャングリラの七夕はホントに地球のとよく似てるわね〜。」
プルツー「ん〜・・・昔、友達に教わったんだ。」
フレイ「え〜〜、そうなの?」
プルツー「ああ・・・前のシャングリラじゃ、一人の願いしか叶わなかったけど、みんなの願いが叶う方がずっといいな!」
103通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 15:42:23 ID:???
痔  「くっそぉ〜、竹の表面がザラザラしてて、脈打ってて・・・
    登りにくいったらありゃしねーぜ。」
プルツー「お〜い大丈夫かぁ?ディアッカ。(ハイパー化)」
痔  「ナニしてんのアンタ達っ!!」
プルツー「心配で様子を見に来てやったんじゃないか!
痔  「そんな軽やかに宙に浮けるんだったら、代わってちょーだい!」
プ×フ「ブレイクタイム。」
痔  「まぁ〜〜、葉っぱの上で優雅なお茶会だこと・・・」
プルツー「じゃ、頑張れよ〜。」
痔  「あぁ〜〜〜、本当に様子を見に来ただけなのね・・・
    ちっくしょ〜〜、余計な体力使っちまったぜ。ン?」
エツィーラ「ディちゃ〜〜〜〜〜ん!アタシらの恋の短冊持って来たからねぇ〜〜ええ!!」
痔  「ぎゃあああああああああああ!!宇宙クジラ様!オレの右足に奇跡の力をッッ!!(バゴォ!!)」
エツィーラ「ぐぶわッ!」
痔  「よかった・・・悪魔は去った。さあてと・・・先を急ぐか、ン・・・なんか体重っっ、
    今の蹴りで足吊っちまったかな?」
プルツー「何やら、悲鳴が聞こえたが!」
フレイ「大丈夫〜。家政夫?」
痔  「キャーーーッ!悪魔っ娘達!なんだーッ!その便利なMSはッッ!
    最初からオレにもバスター使わせろーー!!」
プルツー「MSの力借りちゃダメ〜〜!」
フレイ「それじゃあ、再び頑張んなさいね〜〜!」
痔  「アナタ達応援?それともぶっちゃけイジメ?
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    ・・・・・・・・くッ・・・ぶっはぁあーー!やっと着いたぁ〜〜〜!!!
    しんどぉ〜〜〜〜〜・・・死ぬかと思ったぜェ〜〜〜〜・・・さぁ〜てとォ・・・・・・
さっさと短冊飾っちまお・・・・・・・・・・
    ま、しゃーねーけど、こいつを1番にしてやっか!」

ゴ・・・ゴゴ・・・ゴゴゴゴゴゴゴゴ

痔  「・・・・・・・・!あッ・・・あれは!!??まさかッッ!?
    アーク・エンジェルッッ!!!(バッ!)」



      〜ずっとプルちゃん達となかよしでいられますよーに〜



104通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 15:53:05 ID:???
キラ「場所は違うけど、変わらないな・・・・・・懐かしいよ。この感じ・・・!」
華 「か・・・・・・帰ってきたんだね・・・」
護 「キラ兄ちゃん・・・」
キラ「やぁ、護君に華ちゃん、それにみんな、元気にしてた?」
ALL「お帰り!キラ君!!」
ヒイロ「キラ、再会を喜び合うのもいいが、早めに用件を済ますのを忘れるな。オレ達がここに滞在出来る時間は限られている・・・
    分析で明らかになったとおり、ここは異次元の世界だ。オレ達が元いた次元に戻るには、宙域の時空の捻れから突入し、
    戦艦で通ってきた、あの『次元ワームホール』をさかのぼる以外に方法はない。
    だが、その際、ここへ来る時に戦艦のエンジンが放出し『ワームホール』の『亜空間内』に残してきた『エネルギー残留波』を辿らなければ・・・
    数知れぬ他の『支流』に迷い込んでしまう。この航跡だが、『オレが開発』した・・・いいか?『オレが開発した』センサーで検出可能なレベルで残留する時間は、
    せいぜい『24時間』この限界を超えたら・・・我々は二度と、αナンバーズ本部のある、元の世界へ帰還はできない。
    どうした?何故みんな寝ている。このコロニーの住人は夜行性か?」
ヒイロ「いや、君の話が難しかったんでしょ。とにかく時間がないってことはわかったよ・・・
    早いところフレイを探さなきゃね。フレ〜〜〜イ!!迎えにきたよ〜〜〜!!フ・・・」

ドドドドドドド

痔 「その名前言っちゃアカーーン!!(ドガァッッ!)」
キラ「ぐッはーーーーッッ!!」
ヒイロ「キッ・・・キラ!」
痔 「(やってもた!とっさのこととはいえ、ネオ・ザフト総司令のド頭蹴るなんて、
   オレの馬鹿ーーーーッ!でもきっと、土下座すれば、オレのよーな下っ端は許してくれるよ・ね
    ・・・・・・総司令は器がデカい男だよ・ね)」
キラ「逝きやがれーーーーッッ!!!(パリーン)」
痔 「ぶほッッッ!!!!」
キラ「やめてよね?君、誰の頭に泥付けたの?もう一回破骨細胞からやり直す?」
痔 「(あ・・・アカン・・・この人前世から、天然俺様体質や〜〜〜〜〜!!!)」
キラ「君は確か、ラクスの隊の・・・ラクスに何か命令されてきたの?」
痔 「ちッ・・・違うッ!オレはこのコロニーの番人で、もうαナンバーズとは、」
ラクス「アラアラ〜!ディアッカさん、大丈夫ですかァ?
    私が来ましたからには、もう指一本触れさせませんわァ〜♪」
痔  「(チックショ〜〜〜、わざとらしくフレンドリーをアピールしてきやがった!)」
ラクス「キラ、私の可愛い「元」部下に乱暴しないでくださいな。」
痔  「なんで、「元」を小さく発音すんのッッ!」
ラクス「お久しぶりですわ〜。新総司令。でも、少女一人の為にアークエンジェル級まで導引するとは、
    少々大袈裟ではありませんか?」
キラ 「君が此処にいるとは思わなかったよ。まさか、フレイを人質にして
    ブルーコスモス壊滅させようとか、考えてたわけじゃないよね?」
ラクス「え・・・そ・・・そん、な、こと、だ・・・誰、が、申し、ました・・・の?」
キラ 「何でどもってるの?もしかして図星?」
105通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 15:58:03 ID:???
ヒイロ「やめておけ、キラ。小競り合いをやっている暇はない。」
ラクス「まぁまぁ〜、仲裁に入るとは、随分優等生になりましたわねぇ。ヒイロさん。」
ヒイロ「当然だ・・・この男を止めきれるヤツが、オレ以外に居るのか?」
ラクス「・・・・・・!(確かに少々分が悪いですわッッ!)まぁ、いいですわ・・・
    もう、αナンバーズにこだわりはありませんわ。私のやり方が気に入らないという
    アムロ大尉やブライト艦長のことも、もうどうでもいいですわ。」
ヒイロ「極秘裏に開発していた、ネオザフトの機体を勝手に持ち出した事は、どうでもよくないのだがな。」
キラ 「カオス、ガイア、アビス。ちゃんと整備して返さなきゃダメだよ、ラクス。」
ラクス「うるさいですわぁ〜!私の隊のお給金、前借りしただけですわ〜ッ!」
ル×ア×フォ「(捕まえてこの人!)」
ラクス「機体は返しませんわぁ〜!プラントにも戻りませんわぁ〜!
    文句ありますのォ〜〜〜〜ッッ!!」
キラ「身勝手にきれいにまとめたね・・・」
ヒイロ「なんて厄介な女だ・・・」
キラ「ねえ!君!このコロニーの番人だって言ったよね・・・
   じゃあ、フレイの居場所も知ってるでしょ?」
痔  「え・・・あッ、ああ・・・・・・・・・・・あの、さ、フレイ連れて帰ったら、どーする気だよ・・・?」
キラ「え?どーするって、それは・・・今まで何もしてあげられなかった分、してあげたい事だらけだよ・・・
   好きな服を買ってあげるとか、行きたい所に連れて行ってあげるとか・・・」
痔 「・・・・・・・・」
ヒイロ「キラ、他の場所に連れ出すには、完全なリハビリを彼女に受けさせる必要があるぞ。」
キラ「え?やっぱり・・・そうしなきゃダメかな?」
ヒイロ「当然だ・・・壊れ掛けた救命ポッドの中で、一年間も眠り続けていたのだからな。
    何より、スペースノイド、特にコーディネーターに対する偏見は解消されたわけではないだろう。
    知らぬ事とはいえ、フレイが原因で多くのコロニーが核の被害を受けた。然るべき処置をして、
    社会適応できるようにしてやらなければならない。」
キラ 「ああ・・・そうだね、それに戦争の傷跡はまだ、癒えていないだろうし。」
痔  「!!・・・!・・・・・・テ・・・テメーらに、フレ・・・・・・・「ク」レイは渡さねえよ!」
106通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 16:08:43 ID:???
    ドズッ!!

痔  「ぐはァッ!!」
キラ「やめてよね・・・君・・・何言ってるの・・・!」
ラクス「キラァ〜〜!ディアッカに手を出したら許しませんわぁ〜ッッ!」
ヒイロ「キラに手出しはさせない・・・」
ラクス「く・・・」
キラ「この1年間!ボクがどんな気持ちで、フレイの事を思ってきたか君にわかるのかッッ!
   関係ないヤツが勝手な事言うなよッッ!」
痔 「オッ・・・オマエと一緒にいるのが、一番だってのはわかッてるさ!
   だけど、帰ったら、クレイに友達はいるのかよッ!また孤立して!
   一人のまま部屋に閉じこめるつもりじゃないのかよッ!
   そんな重々しい軍服で連れ戻しに来たオマエに、
   ・・・本当にクレイが守れるのかよッッ!」
キラ 「・・・・・・!このッ・・・」
プルツー「ハロ(青)餌!」
キラ「ギャアアアア〜〜〜ッ!!」
プルツー「まったく、相変わらず騒がしい男だな!」
キラ「・・・・・・・元気にしてた・・・プルちゃん!」
フレイ「も〜〜〜、追いていかないでよォプルちゃん!
    ここまで、来るのに疲れちゃったわァ〜〜〜〜」
キラ「!フ・・・フレイ〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!会いたかったよォ〜〜〜♪
    フレイ〜〜〜〜〜〜ッッ!」
フレイ「え・・・うわっ・・・何!?涙流した派手な男の子が来るわッッ!
    ・・・・・・白い服・・・」

    〜君には鍵になってもらおう〜

フレイ「(白い・・・)」

   〜ここから出してッ!〜

フレイ「(大嫌い・・・な、白い服・・・!)」
イ、イヤァァァァアアア〜〜〜〜〜〜ッッ!!
アアァアアアアアアアア!!」

ラクス 「クッ・・・!一年前の記憶が戻りましたの!?」
キラ 「フレイ!」
フレイ「離してッッ!こないでッッ!あっちいってッッ!!
    死ぬのはイヤッッ!死ぬのは怖いッッ!!」
キラ「大丈夫!フレイ!ボクがいるッ!目を閉じてッ!
   何も考えなくていいッ!何も見なくていいッ!」
フレイ「あああ〜〜〜〜・・・・・・・」
プルツー「「ク」レイ。目を開けて、私とこのコロニーを見ろ!
     私もこのコロニーのみんなも、オマエが大好きだぞ。オマエは私達が嫌いか?」
フレイ 「・・・・・・・・・・・私も、プルちゃんとみんなが大好きよ!」
キラ 「・・・・・・・・・・・」     
107通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 16:16:07 ID:???
フレイ「ふぁ・・・朝から出かけてたんで、疲れたわ〜。早く家に帰りましょ〜!」
プルツー「ああ!」
キラ「ちょッ・・・待ってよプルちゃんっ!フレイ連れていかないで!!」
プルツー「それが人にモノを頼む態度か!」
キラ 「あが〜〜〜〜〜ッ!」
プルツー「まったく、いつまでたっても礼儀を知らん奴め!」
フレイ「もぉッ・・・一体誰なの?あのすぐ泣く男の子?」
キラ 「プルちゃ〜んッ!いいからフレイ返して〜〜!!」
プルツー「ダーメだ!キラ、オマエなんで、このコロニーで、
    そんな重たそーな服着てるんだ?そんな服着てたら、心まで重たくなるぞ。
    その服脱いだら、私の艦に遊びに来てもいーからな!」
フレイ「バイバ〜イ。まったね〜♪あ、ディアッカ、帰るわよ〜〜!」
痔  「・・・・・・すぐ行くからよォ、先に帰っててくれよ。」
フレイ「ん・・・わかったわ。なるべく早くね〜。」
キラ 「ちょッ・・・待ってよ!」
ヒイロ「よせッ!キラ。さっきの暴走を見ただろう・・・今、フレイを刺激するのはよくない・・・
    タイムリミットはあと一日だ・・・失敗は許されない。
    ひとまず、艦にもどって対策を練り直すぞ。」
キラ「クソッ!絶対、明日はフレイを取り戻すッッ!」
ヒイロ「・・・・・・・・・手酷くやられたな。痛み止めだ。使え。」
キラ「ヒイロ君ッ!」
ヒイロ「すまなかった。オマエがやりたい事を代わりにやった。」
キラ「いいから、いくよッ。」
痔 「・・・・・・・・・いるかよッ。こんなモン・・・・・・」
ラクス「ディアッカ〜〜〜♪酷い傷ですわねェ。おまじないしてさしあげましょうかぁ〜?」
痔 「ギャーーーーーーッ!いらんがなッッ!かまわなくていいですよッ。
   これ、キラに付けられた傷だけじゃないですから。」
ラクス「アラアラ?そうなのですか?」
痔  「ちょっと・・・拾いモン取りに行こうとして、竹の上から落っこちて・・・」
ラクス「さぁ〜て、私も帰りましょうかぁ。」
ルネ「ディアッカちゃん。美味しい料理作ってよ。」
ラクス「・・・・・・・・・・・みなさん、お待ちしてますから行きますわ。ディアッカ!」
痔  「ラクス様、オレェ・・・部隊の中で一番ダメな下っ端で・・・
    このコロニー守るって役目ができたのにぃ、女ひとりすら守れなかった・・・
    いつまでたってもダメな奴のままですねッッ!!」
ラクス「・・・・・・・・・お莫迦さん。いつか完璧になる人間なんていませんわ。」
108通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 16:19:53 ID:???
キラ「・・・・・・・・・」
ヒイロ「眠れないのか・・・少し休めキラ。ネオザフト総司令になってから、
   ずっとオマエは戦い過ぎだ・・・」
キラ「ヒイロ君・・・・・・」
ヒイロ「なんだ・・・?」
キラ「この制服を脱いだら、ボクは誰・・・?」
ヒイロ「その質問にオマエの代わりに答える気はない・・・部屋にいる・・・」

〜可哀想なのはアンタの方でしょッ!可哀想なキラッ!〜

〜オマエなんでこのコロニーでそんな重たそーな服着てるんだ?〜

キラ「ボクは、ネオザフト総司令・・・・・・キラ・ヤマト・・・・・・!」


プ×フ「家政夫、これは?」
痔  「本日の晩ゴハンです・・・・・・」
プルツー「作る気ないのか貴様!」
フレイ「育ち盛りの乙女にこんな手抜き料理食べさせるつもり?」
痔  「ゴメンなさい。漬けないで。」
プルツー「なんだ、そのヤル気のない態度は!」
痔  「あ゛〜〜〜〜〜・・・」

ヴ〜〜〜〜〜〜

痔  「ふわぁ〜い、どなたァ・・・」
キラ 「やあ。」
痔  「ギャアアア〜〜〜〜〜(ダッ)
    こッ・・・こんな時間になんのご用ですかッッ。総司令!」
プルツー「おお!アッという間に夕餉の準備が。」
フレイ「家事に逃避するタイプよね。家政夫。」
キラ 「お邪魔するよ。」
痔  「お口に合いますかどーか。」
フレイ「ちゃんと、お客様の分も用意してるのね。」
キラ「・・・・・・ダシ用のニボシは頭だけじゃなくて、腹ワタも取りなよ。」
痔 「(おかあさまッッ)」
フレイ「ね〜ね〜、ディアッカ!今日のデザートわぁ?」
痔  「ん〜・・・焼きリンゴのタルトタタン作ってあるぜ。」
フレイ「やったぁ〜♪リンゴのお菓子、私大好きよ。」
キラ「・・・・・・・・リンゴ菓子のビローグ・ス・ヤーブロカミと
   ポム・デーヴとアプフェル・シュトルーデルだよ。さあ、どうぞ♪」
フレイ「わ〜〜、スゴーイ。高そーなケーキだわ!」
痔  「(おかあさまッッ)わ・・・私に何かご不満でも・・・」
キラ 「ウン、タップリとね。」
109通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 16:33:03 ID:???
      ヴ〜〜〜〜〜〜

プルツー「お〜い、またお客さんだぞ〜。」
ヒイロ「夜分に失礼・・・キラがこちらに伺っているはずだが・・・
    これはつまらない物だが、戦闘の後にでも・・・」
フレイ「わ〜い♪アンドロメダ焼だわ〜!」
キラ「何しに来たのッ!ヒイロ君ッ!」
ヒイロ「オマエが忘れたお土産を届けに来た・・・いいか?よそ様に伺う時はお土産を・・・」
キラ「2回言わなくていいよッ!」
ヒイロ「あ、オレはお茶だけで、食事は済ませてきた・・・」
痔  「(まあ、お気遣いの紳士・・・・・・♪)」
ヒイロ「うかつな行動には出るなと言ったはずだぞ・・・キラ・・・」
キラ「ウルサイなぁ、解ってるよ!ちゃんと考えて来たんだ・・・」
痔 「あ・・・あの、二人とも・・・・・・ここにはお嬢さん方もいるから、
   取りあえずオレ達だけで、外で話を、」
エツィーラ「・・・・・・・・・・・」
キラ「・・・・・・・・・今、何かいなかった?」
痔 「い・・・いや、気のせい!気のせい!」
エツィーラ「ディっちゃん竹から落ちてケガしたって本当かいぃ〜〜。
      エツィーラもう、心配で心配でェエ〜〜。」
痔  「ほんがァ〜〜〜〜〜〜ッッ」
エツィーラ「安心しなよ、アタシが手厚く看護してあげるからねぇ〜〜。
      アラ嫌だ。お客さんが来てたのかい?」
痔  「た・・・頼む、エツィーラ、帰って・・・くれ・・・
    オレはこれから、男同士の大切な話し合いなんだ・・・・・・・・・・・・」
エツィーラ「えッ・・・そんなディっちゃん、男同士の大切な話って
     まさか、アンタらは、ひょっとして、またしてもディッちゃんを狙うBLヤローッッ!!
     おンのれえええ〜〜〜〜〜。ディッちゃんは誰にも渡さないよぉおお〜〜〜〜!!!」  

キラ「・・・・・・(パリーン)」
ヒイロ「・・・・・・・(キィィン)←(ゼロシステム発動)」

     W・バスター・ランチャー!!

エツィーラ「ギャアアアアアア〜〜〜〜〜!!」


キラ「何?今の?」
ヒイロ「この島に生息する新種の宇宙怪獣か・・・」
痔 「(今、この瞬間だけありがとう!)」
110通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 16:37:50 ID:???
痔「 邪魔者も消えたんでッ。さあ、今度こそ外へ・・・・・・!」
ラクス「はいはい、わかりましたわぁ〜。私とご一緒に、夜空のお散歩に出かけましょう〜♪」
ヒイロ「ラクス・クライン・・・」
ラクス「ちょっと、ディアッカさんをお借りしますわぁ〜。」
痔  「離せーーッ離せーーーッ」
ラクス「ルネさんとアスカさんとフォウさんを置いていきますから、
    お茶飲み相手にでもしてくださいなぁ〜。」
ルネ「つーワケだから、仲良く朝までダベってよ〜よ♪なんだったら、ゲームでもするぅ?」
ヒイロ「ゲームか・・・オマエらにそういう駆け引きが出来るのか・・・?」
アスカ「まあ、確かに、力技の方が得意ね・・・」
ラクス「キラ、今から私は、ディアッカとお話がありますわ。元は私の隊の人間ですから。」
痔  「離せーッ離せーッ」
キラ 「好きにして。ついでに躾も頼むよ。」
ラクス「総司令。アナタも目を背けずに向かい合わなければならない相手を、
    見失わないでくださいな。それでは、頑張ってくださいな。みなさん♪」
ヒイロ「驚いたな。あの女がまともな事を言うとは。」
キラ 「元々ラクスはあーゆー娘だよ。でも、覚悟はもう決まってるんだけどね。
    じゃあ、ボクらも散歩に行こうか。プルちゃん。」
プルツー「・・・・・・・・・うむ。」

フレイ「もおーーーッ!どーしてプルちゃんだけ出かけて、私はお留守番なのーーーッッ!
   しかもなんか、みんなで雀卓囲んでるしッ、むさくるしーわよ!」
フォウ「麻雀に失礼な。中国ではその昔、後宮の美姫達も娯楽にしていた、雅な遊びよ。」
ルネ「ねぇねぇ〜、局面ごとにビリの人が、1枚ずつ脱いでいくってのはどぉ?」
フォウ「雅な遊びに下衆なルールを持ち込まないで。大体、アナタの服装はすでにリーチよ。」
ルネ「アハハ〜確かに〜♪私この下、生装備だしね。」
アスカ「インナーなしッ!ギリギリよルネ!」
ヒイロ「ロン・・・それ当たりだ・・・タンピンドラ1・・・」
ルネ 「うわッ、手堅く上がってるわ。じゃあ、私脱ぐね。」
ヒイロ「脱ぐな・・・」
アスカ「パンツはきなさいよ!アンタ!」
ルネ「しっかし、なんでも強いね〜、ヒイロ君は。流石元エージェント。
   このコロニーを行き来する装置も作っちゃったなんてスゴイよ♪」
ヒイロ「世辞はいい・・・本当は装置などとっくに出来上がっていたさ・・・・・・・・
    キラが躊躇しなければ、もっと早くこのコロニーに着艦していた・・・
    本当に・・・・・・・いつまでも不器用な男だ・・・アイツは・・・ロン。国士無双。」
ルネ「ギャアア〜〜〜、役万!!!」
フレイ「本当に器用な男だわ。」
111通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 16:45:00 ID:???
痔「離せぇ〜〜〜ッッ!!離せよォ〜〜〜ッ!!獅子舞〜〜〜〜〜〜ッッ!!でッ・・・!
  なんなんですかラクス様ッッ!オレ今、クレイの側離れるわけにはいかねーのにッッ!」
ラクス「まったく、さっきから、色々とウルサイですわぁ〜。だから、単刀直入に言いますわ。
    ディアッカ!アナタは今一度、私の元で一から鍛え直しなさい!」
痔  「なッ・・・ナニ言ってるんですか・・・?オレこのコロニーの番人ですよ。
    プルツー達守んねーと。」
ラクス「ハァ〜〜?番人?笑わせないで下さいな。メソメソ泣いて、女の子より弱いアナタがですか?
    それに、料理を作る位なら、代わりはいくらでもいますわッ!」
痔  「・・・・・・!」
ラクス「聞こえましたの?解ったら早くこのコロニーを出る準備をしなさいな。」
痔  「・・・・・・・・1年かかった・・・・・・・・オレ・・・ジャンクフードばっかで、飯なんか作った事なくて、
   最初の頃は、クソまずい料理ばっか出してた・・・3ヶ月目に初めてプルツーが美味いって言ってくれて、
   1年たった今、コロニーのみんなが、喜んでオレの飯食いに来てくれるんだッッ!
   それを、簡単にやりなおせ、みてぇなこと言うなよッッ!」
ラクス「(パリーン)半端者が!人生の中のたった1年で、解ったような口をきくんじゃありませんわ!」
痔  「人生の中の・・・・・・まだ『たった1年』だけど・・・今はまだ飯ぐれぇしか上手く作れねーけど・・・
   『オレにとっては』やっと始まる1年なんだ・・・今ここで諦めたくねえッッ!」
ラクス「・・・それなら、何故そのたった1年間を、胸を張って誇りにしないのですか・・・?
    自分の生き方を誰かと比べて、ダメな人間だと泣くんじゃありませんわ。」
痔  「・・・!・・・・・・・ラクス様・・・・・・・・・すんません・・・ありがと・・・ございますッ」
ラクス「まったく・・・勝手に隊を抜けておいて・・・やぁ〜〜〜っと、除隊挨拶に来ましたわぁ〜。」

ヒイロ「ロン・・・風花雪月・・・」
ルネ「ギャーーーーッ!強すぎだって!!私もーハコテンだよッ!」
フォウ「ムムム・・・中国人の私が麻雀で負けるなんて・・・」
ヒイロ「それにしても・・・キラもラクスも遅いな・・・」
フォウ「ええ・・・キラもラクスも、不器用な人達だから・・・・・・」
フレイ「ムニャ・・・プルちゃん・・・」
112通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 16:52:37 ID:???
キラ「・・・・・・・・・本当に、前のシャングリラとよく似てるね。」
プルツー「うむ。」
キラ「前のコロニーを出て、1年間ここで暮らしてたの?」
プルツー「ああ、そーだぞ!」
キラ「・・・・・・・・・正直言って、フレイの為とはいえ、今回このコロニーに来るのをためらったよ・・・・・・・・・
   この1年間で、自分がどれだけ成長したか、自身がなかったから・・・
   1年間・・・たった1年でボクは完璧な司令官になろうと焦っていた。
   重い制服を脱ぐことも出来ないで、バカみたいだよね・・・」
プルツー「キラは制服を着てると、司令官になれるのか?」
キラ「ん・・・『司令官』っていう名札を付けるよーなモノかな。ウソみたいに軽い安心感だけどね・・・
   ボクは昔、αナンバーズから逃げ出して、シャングリラに流れ着いた・・・
   あのコロニーでの生活は、ボクにとって楽園のように楽しかったな・・・
   でも、楽園は逃げ込む場所じゃない!自分の心が生きようと決めた地が楽園になるんだ!!
   アスランが自分の父親の贖いをしようと決意したとき、ボクは総司令として生きると決めた。
   裸になっても、ボクはネオザフト総司令官、キラ・ヤマトだよ!」
プルツー「キラ、オマエはおっちょこちょいだから、いっぱいいっぱい焦っていーぞ!」
キラ 「な・・・!」
プルツー「怖がらずにいっぱい失敗しろ〜。みっともなくたってかまわんぞ〜。
     全ー部ひっくるめて、オマエはキラ・ヤマトだ!」
キラ「・・・・・・・・・フフッ・・・ところで、フレイが記憶喪失っていうのは、本当?」
プルツー「ああ、本当だ!本人はまだ知らんがな。」
キラ「・・・・・・・・・・・まいったな、あんな笑顔のフレイをみたのは、
  戦争以来初めてだったのに、記憶がないからだったなんて・・・
  それで、制服姿のボクを見て、あのパニックだったのか・・・・・・
  ボクのせいで、フレイが真実を知ってしまうのは、残酷なこと・・・なのかな・・・」
プルツー「キラ、全ー部、ひっくるめて、フレイなんだぞ!」
キラ「そうだね・・・・・・・・・ボクがフレイに目を閉じて何も見るなと言ったとき、
   君は目を開けて見ろと言った。フレイに全てを話すよ・・・ボクの口から!
   今まで、止まっていた時間を・・・フレイとボク達は受け止めなくちゃいけないんだ。」
プルツー「キラ、1年前の戦争の時、オマエ言ってたな。」

〜ボクが傷つけたッッ!!ボクが守ってあげなきゃいけない人なんだッッ!!〜

プルツー「フレイは今度こそ、いっぱい優しくしてもらえるか?」
キラ「ウン・・・約束するよ!」
プルツー「キラ!オマエはいつも言ったことは必ず守ってくれた。私にはそれがとても嬉しかった!
     キラ。オマエは私の友達だ!!!」

113通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 16:55:05 ID:???
うはwwwww疲れたwwwww一休みwwwww
荒しじゃねーかっつーくらい投下したなwwwww
自己満足もたいへんだぜwwwww
114通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 23:08:24 ID:???
第四話「衝撃なの」

連合がNJCを手に入れたとフレイからもたらされた情報に愕然となる一同

「あれを連合が手にしたとなると、やっぱりあれを使うのかしら?」
マリューが不安げに呟く。
「使うだろうな核を」
怒りに満ちた表情を見せるアスラン、彼は思い出したのだ血のバレンタインを。
「けどよ、NJCを手に入れたって設計図だろ、いきなり核は撃てんだろ」
険悪な空気にムウが油を注ぐ。
「だからと言って、このまま手をこまねいてる場合じゃないだろ」
「落ち着いてよアスラン」
怒鳴り声を上げるアスランをキラが諌める。
「落ち着けと言われても、落ち着いていられるか、ラクスはどうなんだ?」
アスランの問いに今まで状況を見守っていたラクスが口を開く。
「NJCを手に入れたと言っても、NJC自体を完成させるまでは、おそらく二.三ヶ月は掛かります」
「二三ヶ月か・・我々に残されて時間はあまりにも少ないな」
カガリがため息をつく
「けど僕達は戦わないと、これ以上、無駄な血は流したくないから」
キラの一言で場の空気が一変した。
115通常の名無しさんの3倍:2006/10/02(月) 23:50:14 ID:???
「あの〜私キラにお願いがあるんだけど」
場の空気に圧されながらフレイがキラに訊ねる。
「なんなのお願い事って?」
キラがフレイに訊ねる。
「実は私、MSのパイロットになりたいななんて・・・・駄目?」
恐る恐るキラにお願いするフレイ
「?・・・な、何馬鹿なこと言ってるの!駄目に決まってるじゃないか、もし君の身に何かあったら、僕はどうすればいいの!!また、離れ離れになるなんて僕は嫌だよ」
珍しくキラがフレイを叱りつけた。
「じゃあアスランかウラガ少佐は・・・・・・やっぱり駄目ね」
二人の表情を見て無理だと悟るフレイ、二人を睨むキラの視線がとても痛い二人だった。

話し合いを終えブリーフィングルームにムウとマリューだけが残っている。
「ねえ、あの子はどうしたの?」
マリューがムウに訊ねる。
「あの子って?」
と惚けるムウ。
「惚けないで、フレイさんが連れて来た子よ」
マリューに言われて思い出すムウ。
「ああ、あいつか!あいつなら行くところが無いからって、しばらくここに厄介になるってよ」
「あの子結構な実力の持ち主なんでしょ?」
「そうだな、俺の見立てだと集団戦の指揮能力もあって、個人戦にも強いし言うことなしだな」
「そう、そんな子が手を貸してくれるなら心強いわ」
116通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 20:21:24 ID:???
最近、誰も居ないね
117星と星がチュウしとるわい:2006/10/04(水) 21:09:53 ID:qo5CZwcL
ビッグデゲスターで蘇るのだ
118通常の名無しさんの3倍:2006/10/04(水) 21:36:12 ID:???
(…ここは?)
「宇宙だよ」
(…宇宙?なぜ私生きてるの?)
「君の身体を強化させてもらった」
(え…?)
「あと、これもプレゼントしよう」
(ノート?)
「デスノートだよ」
(デスノート?)
「このノートに名前を書かれたものは死ぬ。
ためしに今君の乗っていた船を撃った奴、ラウ・ル・クルーゼと書いてみたまえ」
(ラウ・ル・クルーゼは心臓が止まって死ぬ、と)
 キラとの戦闘中いきなりラウ死亡。
「どう使うかは君に任せる。」
(あなたは……?)
「灰色人…とでも名乗っておこう。」
(灰色人…)
119通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 16:33:51 ID:???
ラクス「あ・・・」
痔 「む・・・」
ラクス「アラアラ〜?そちらも朝帰りですかぁ?」
プルツー「うむ。」
キラ「・・・・・・・・・」
痔 「・・・・・・・・・」 
フレイ「あーーーッ!やぁ〜〜〜と帰って来たぁ!!
    うわ〜ん!さみしかったわぁ〜!プルちゃ〜ん!」
プルツー「よしよし。」
ラクス「覚悟は、決まりましたの・・・?」
キラ 「大丈夫、ここに来る前から、決めてるよ。」

痔  「なッ・・・・・・何があったんだーーーーーーーーーッッ!!!!」
ヒイロ「フ・・・やっと帰って来たか・・・」
痔  「ハッ・・・けだるげなお気遣いの紳士!このB級エロゲのよーな状況は一体!?」
ルネ 「イヤ〜〜〜!脱衣マージャンやってたら、大負けでこのザマだよォ〜〜〜♪」
痔  「朝っぱらから、タオル越しに生温かい体温感じさせんなよ、イタリア人・・・」
エツィーラ「おはよ〜、ディッちゃん、エツィーラ海まで飛ばれちゃってねぇ〜〜〜〜♪」
痔 「(やはり死なない!!!)」
エツィーラ「お土産に毒殺したホオジロザメ持ってきたよぉ〜ン?
      ギャーーーー、乙女薔薇色地獄!!ここは禁断の18禁ゾーンかーーーーッッ!!!
      ディッちゃん群がる色情魔どもめ〜〜〜!
      エツィーラの怒りの業火で焼き討ちにしてくれるよ〜〜〜〜〜ッッ!!!」
痔 「ギャーーーーっ!オレも焼け死ぬがなッッ!!」
ヒイロ「・・・・・・(キィィン)」
キラ 「・・・・・・(パリーン)」
ラクス「・・・・・・(パリーン)」

トリプル・バスター・ランチャー!!!

キラ「何なの?あのモンスターは?」
ラクス「私の家のお隣さんの、ペットみたいですわぁ。」
痔 「(ありがとう、αナンバーズ!でもきっと、死んでない!!)」
フレイ「も〜!いーから、早く朝ゴハンにしてよぉ〜。お腹ペコペコだわぁ〜。」
痔 「あ・・・ヘ〜イヘイ。」
ラクス「ディアッカ、私はお肉をお願いしますわ♪お肉♪お肉♪」
ヒイロ「オレは、朝はトーストとコーヒーで。」
痔  「えッ・・・食べてくの?」 
キラ「プルちゃん・・・・・・ボク達がコロニーに居られるのもあとわずかだ・・・
   食事が終わったらフレイとふたりにさせてくれる・・・」
プルツー「うむ・・・」
120通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 16:38:16 ID:???
ALL「ごちそ〜さま〜♪」
ラクス「フゥ〜〜!美味しかったですわぁ〜。ディアッカさんの料理は最高ですわぁ〜♪」
痔  「グゾ〜〜〜・・・洗い物いつもの倍だぜぇ〜〜。」
キラ 「洗い物、手伝うよ。レンジ回りのしつこい汚れは、大根の皮で拭くとよく落ちるよ。」
痔  「・・・・・・・・・あぁ。」
キラ 「ねぇ・・・」
痔  「え?な、なんだよッ?」
キラ 「今朝の味噌汁はよくできてたよ・・・今まで、フレイに毎日美味しい料理を作ってくれてありがとう。」
痔  「あ、あのさ、フレイの事だけど・・・・・・」
キラ 「大丈夫。心配しないで・・・フレイをもう二度と、一人にしたり閉じこめたりなんかしないから・・・
    ボク達で精一杯守るよ!」
痔  「・・・・・・・・ああ。」
フレイ「ね〜ね〜、プルちゃん。遊びいきましょうよぉ。」
プルツー「ダメだ!私は今、昼ゴハンのウドンの生地をこねている。」
フレイ「え〜〜〜!そんなの家政夫にやらせなさいよぉ。」
プルツー「のん!ウドンは腰が命。」
フレイ「じゃあ、私も一緒にやるわ〜〜!」
プルツー「ダメー!クレイには別の仕事があるぞ〜!」
フレイ「え〜、ナニ?」
プルツー「あそこにいるキラと海辺に行って、ウドンに入れるワカメと採って来てくれ!」
フレイ「エ〜!それこそ、ディアッカにやらせればいーでしょう。
    なんだか、あのふたり仲良くなったみたいだし。」
キラ「とんでもない!ボクはアメリカ人全てを撲滅させよーと思ってるから。」
痔 「まあ、怖い。」
プルツー「とゆーワケでアイツを連れて行ってくれ!」
フレイ「ム〜〜〜。」
プルツー「頼んだぞクレイ!」
フレイ「も〜〜〜・・・プルちゃんにお願いされちゃ断れないわ。
    ホラ、行きましょ。キラ君。」
ラクス「頑張ってきてくださいな。」
ヒイロ「あまりおそくなるなよ・・・」
痔  「頼んだぜ。キラ・・・・・・」
キラ 「うん♪わかったよ♪」
痔×ヒ×ラ「(不安だ・・・・・・)」
121通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 16:45:05 ID:???
フレイ「行ってきま〜す。」
痔 「あ〜あ、大丈夫かよ・・・・・・・・・・・・行っちまうんだな。クレイ・・・・・・!
   あ、悪ぃプルツー・・・オメーの方が寂しいのに。」
プルツー「ハッハッハ、大丈夫だぞ〜!キラとフレイがやっと仲直り出来るんだ。
     私はとても嬉しいぞ。」
フレイ「フッフフ〜ン♪今日のお昼は手打ちウド〜ン♪」
キラ 「ハハ・・・(すっかり、日焼けして健康そーな肌になったな、フレイ・・・・・・
    あんなに無邪気な笑顔を見せるようになって・・・)
    いやァ〜、ほんと、クレイちゃんは可愛いなあ♪」
フレイ「うわァ、また何か泣いてるわ、この人。」
護「やっほ〜♪キラ兄ちゃん。クレイ姉ちゃん。」
フレイ「あ〜!護君に華ちゃん。」
護  「えいッえいッ、キラ兄ちゃん。」
華  「久しぶりだから、いっぱいさわっちゃお〜♪」
フレイ「わぁ・・・キラ君はコロニーのみんなと仲が良いのね!?」
キラ「う・・・うん、前のシャングリラにしばらくいたから・・・
   このコロニーのみんなはボクにとって、大切な仲間だよ。」
ゼンガー「オヤ?初めて見るお顔ですな。ひょっとしてプルちゃんの客人ですかな?」
キラ 「(”OG”の紋章・・・ゼ・バルマリィ帝国・・・今ここで争うわけにはいかない。)」
クォヴレー「ディアッカがケガをしたと聞いて、見舞いに行くところだが・・・
      アイツの様子はどうだ?」
キラ 「あ・・・元気にしてるけど、彼とは親しいの?」
フレイ「ナニ言ってるの〜。クォヴレー君と家政夫は無二の親友よ!」
クォヴレー「い、いや、まぁ、その、戦友といったところか・・・」
キラ「ヘェ〜、君達と盃交わしてるんだ、あの寝返り君。」
フレイ「じゃあ、また後でね〜♪」
キラ「(やっぱり、帰る前にシメよう・・・あの金髪・・・)クレイちゃんはあの人達とも親しいの?」
フレイ「うん!いつか、切腹みせてもらおーと思ってるの♪」
キラ「ああ、それはとてもいいことだね。」
フレイ「ワーイ!やっと海に着いたわ。いっぱいワカメ集めるわよ〜♪」
キラ「(ふぅ・・・とうとう何も言えず、此処まで来ちゃったな・・・・・・)」
こんなにこのコロニーに溶け込んでるフレイに、真実を告げるのは
    やはり残酷なんだろうか・・・)ブッ・・・!(ベチョ)」
フレイ「何やってるの〜!キラ君!早く集めないとお昼ゴハンに間に合わないわ〜!」
キラ「・・・・・・・・・うん・・・・・・ねえ、クレイちゃん。」
フレイ「ん〜?」
キラ「クレイちゃんは、このコロニーが好き?」
フレイ「あったり前よ!だって友達がいっぱいいるもの。
    プルちゃんやディアッカやコロニーのみんな。
    み〜〜んなまとめて、このコロニーが大好き!」

    〜全ー部ひっくるめて、フレイなんだぞ!〜

キラ「・・・・・・・・・そう・・・」
122通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 16:53:46 ID:???
フレイ「ねえねえ、キラ君は、シャングリラが好き?」
キラ「え・・・うん・・前のシャングリラもこのコロニーも、
   ボクにとって何よりも大切なものだよ・・・」
フレイ「じゃあ、私とおんなじね!私達、いい友達になれるわね!」
キラ「・・・・・・・・・・・・クレイちゃん・・・あ・・・・・・・のね・・・・・・・・・!」

ドオンッッ!!!!

キラ「これは・・・・・・・・・・・・・」
フレイ「ああアレね!戦艦”ドミニオン”だってプルちゃんが言ってたわ〜。」
キラ「(あの時の戦艦が、時空の捻れに巻き込まれてコロニーの傍に・・・)」
フレイ「実はキョーミあるの!い〜わ!ちょっとだけなら、プルちゃんのMS借りて見にいきましょうよ。」
キラ「あ・・・クレイちゃん。」
フレイ「わ〜〜〜〜!思ったより中は広いわね〜。ボロボロだわ〜〜。」
キラ 「・・・・・・・・・(ローエングリンの直撃じゃ当たり前か・・・ナタルさん・・・)」
フレイ「ン・・・何?この音・・・・・・」
キラ「マズいっっ!急いで出るんだ!『フ』レ・・・」

ドウッ!!

フレイ「キャッ・・・・・・!!痛たたッ・・・なッ・・・一体ナニが起こったの・・・!!??
キ・・・キラ君・・・・・・!?」
キラ「・・・・・・・・・だ、大丈夫ッッ・・・?」
フレイ「そッ・・・そんな!私をかばってくれたのッッ!早く手を離して!
    フリーダムが潰されちゃうわ!!」
キラ「そ・・・そうはいかない・・・今手を離せば瓦礫が全て崩れ落ちて、
   ふたりとも潰されるから・・・ここは危険だ・・・ボクの事はいいから、
   大急ぎでヒイロ君達を呼んで来てッッ・・・」
フレイ「うん!わかったわ!」
キラ「あぁ、もぉ、あんな遠くに、割り切り屋さんだね・・・」
???「・・・・・・・フフッ」

123通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 17:00:12 ID:???
ボッッッ!!!

フレイ「〜〜〜〜〜〜ッッ!!!!こッ、今度は火!!??
    どうして・・・?いきなり、こんなこと・・・」

ドオンッッ!!!

フレイ「!どッ・・・どうしよう・・・?エンジンルームに引火しちゃったわ・・・・・・!
どッ・・・どんどん燃え広がっていくわ・・・・・・!!」

〜キラは・・・戦って戦って死ぬの。そうじゃないと、赦さない・・・!〜

フレイ「このままじゃ、コロニーにブツかっちゃう・・・」

〜守ってね・・・あいつらみんなやっつけて・・・フ、フフ・・・アハハハ・・・〜

フレイ「いやァァァアアアア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!!」
キラ「しまった!!パニックで昔の記憶が・・・・・・」
フレイ「ああああああああッッ!!」
キラ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!『フ』レイ!目を開けろーーーーーッッ!!!
    しっかり目を開けて!このコロニーを見てッッ!今、このコロニーを守れるのは、君しかいないんだッ!
    ありったけの精神を集中させて・・・ボクの頭上の瓦礫を狙って!
    クインマンサのフィン・ファンネルでドミニオンの残骸ごと炎を吹き飛ばすんだ!」
フレイ「フィン・・・ファンネル!!??」
キラ 「サイコミュシステムと脳波を連動させてオールレンジ攻撃を可能とする遠隔操作系兵器だ・・・
    何の訓練もなしにMSを操縦出来る君なら、やれるはずだ・・・」
フレイ「ナニ言ってるのよッ・・・!そんな事が私なんかにできるわけないでしょうッッ!」
キラ「・・・・・・・・・君なら出来るッッ・・・・・・・自分の力を信じてッ・・・」
フレイ「(できるわけないわ!絶対無理よ・・・・・・!助けてプルちゃん!!!)」

〜出してッ!ここから出してッッ!!

キラ「目をつぶらないでッ!フレイーーーーーーーーーッッ!!」
フレイ「!」
124通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 17:07:03 ID:???
キラ「ごめんねフレイ・・・君が記憶を閉ざしてしまったのは、戦争の忌まわしい記憶を封印するためだと思う・・・
   ボク達は、君を一人にしてしまった。みんな、自分の気持ちでいっぱいで・・・
   ボク達は君を恐れていた・・・君はただ、怯えていただけなのに・・・!
   でも、もう違う・・・君はこのコロニーに来て変わったんだ・・・
   今度は・・・君の想いが、大切なこのコロニーを守るんだ!」 
フレイ「(プルちゃん・・・みんな・・・)」

〜ここから出してッ!!〜

フレイ「違う・・・・・・違うわ!私が自分で!ここから出なきゃ!
    全ての精神を・・・・・・集中させる・・・!」
キラ「そうだフレイ・・・!そのままイメージのままに、凝縮したエネルギーを一気に開放させてッッ・・・!!」
フレイ「(そうよ・・・私はずっと聞いていたわ・・・”目を覚ませ”という私を呼ぶ声・・・
     あの声は私・・・!私自身の声!)」

(パリーン)

フレイ「フィン・ファンネルッッ!!いっけーーーーーーーーッッ!!」
キラ「・・・・・・・・・!!」
プルツー「・・・・・・!」
ラクス「・・・・・・!」
ヒイロ「・・・・・・!」


キラ「う・・・・・・!フレイ!大丈夫フレイッッ!!」
フレイ「・・・・・・・・・ラ・・・キラ・・・・・・」
125通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 17:14:24 ID:???
キラ「いいの?フレイ。ボクは治療で行けなかったけど、君はプルちゃん達ともっとゆっくりしててもよかったんだよ。」
フレイ「キラ・・・・・・・・・・・・いいのよ・・・・・・もう・・・」

〜私はクレイじゃないわ!〜

護「やっほ〜!プルツー。
華「あ〜、クレイお姉ちゃんも帰ってたんだ!」
護「ワカメいっぱい採れた〜?」
護×華「ねえねえ、クレイお姉ちゃん!」
フレイ「私は、クレイじゃないわ・・・・・・よくも今までだましてくれたわね・・・
    私はフレイ・アルスターよ!」
痔 「うん、そう。(ズルズル)」
フレイ「ウドンすすりながら、あっけらかんと答えないでよッッ!!」
モンシア「やだねぇ〜、ホントに気づいてなかったのかよ?」
火麻 「オレ達、最初に見た時からわかったぜ〜。」
フレイ「く・・・オヤジ達まで〜〜〜・・・」
クォヴレー「何!?そうだったのかッ!」
ゼンガー「いやぁ〜、どーりでただの美少女ではないと。」
フレイ「嬉しいわ・・・オヤジ以下の人もいてくれて。」
ラクス「記憶が戻っても、キラとフリーダムは渡しませんわ〜!」
フレイ「それより、盗んだ機体返しなさいよ。」
ラクス「まぁ、そうカリカリなさらずに。アナタもプルちゃんが作ったウドンをお食べなさいな♪
    美味しいですわよ。」
フレイ「いらないわよ!よく、こんなむさ苦しい所で食事出来るわよね!」
プルツー「ハッハッハ、食事は大勢の方が楽しいぞ〜!」
痔  「ほら、クレイオマエの分、特盛な!」
フレイ「!」

ガシャアッッ!!

痔「・・・・・・・・・」
フレイ「間違えないでよ・・・フレイだって言ったでしょ・・・
    私はナチュラルなんだから、強化人間やコーディネーターの作ったモノなんて食べないわよ!」
ラクス「・・・・・・・・・」
痔  「おい・・・フレイ・・・プルツーは普段飯づくりなんて手伝わねえ・・・
    オマエのために、ウドン打ったんだ・・・食わねえんだったら、さっさと帰っちまえ!」
フレイ「・・・・・・・・・ええ、言われなくてもそーするわ。
   『記憶が無い』間は世話になったわね。もう二度とこないわ、こんなコロニー。」

126通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 17:24:10 ID:???
華  「ヒック・・・ヒック・・・行っちゃったね。フレイお姉ちゃん。」
護  「うん・・・・・・行っちゃった・・・・・・・・・」
命  「記憶を取り戻して、すっかり元の人格にもどっちゃったわね・・・」
ノリコ「ええ・・・ウドン食べに来たフリして、せっかくみんなでお別れに来たのに・・・」
ラクス「まぁ、いいですわ。しめっぽくなるより、よっぽどスッキリしてますわ。
    ねえ、ディアッカさん、自ら悪役を買ってでるなんて、アナタも成長しましたわね。
    だから、泣くんじゃありませんわ。ボーヤ・・・」
痔  「・・・・・・・・・すまねえ、プルツー。オマエはいつもガマンしてるのに、年上のオレばっか泣いてて・・・」
プルツー「構わんぞ〜!年上だからってガマンしなきゃいけなくはないぞ〜。
     泣くのはそんなに恥ずかしいことじゃない。」

フレイ「フン・・・なによ、あんなの!誰があんなウドン食べるもんですか!
    ・・・・・・・・・・・・食べなくたっていいわ・・・
    プルちゃんと、ディアッカが作ったんだから、絶対美味しいに決まってるわ。
    食べたら、絶対帰りたくなくなっちゃうもの!」

キラ「もうすぐ高度を下げて、宙域の次元ワームホールに突入するよ。
   今度はいつ来られるかわからないから、しっかりとこのコロニーを見ておいて・・・・・・」
フレイ「いいわ・・・・・・・・・もうこのコロニーにはもどらないから・・・・・・・・・
    記憶を取り戻して、1年前に自分がしたことを思い出したの。
    私は、1年前憎しみに駆られて暴走した・・・
    私の手で、プルちゃん達スペースノイドを全滅させようとしたの!!!
    それなのに!みんなに優しく見送ってもらうことなんてできないわッ!
    そんな資格ないッッ!私は、みんなから憎まれなきゃいけないのッッ!!
    キラ・・・シャングリラのみんなは、こんな私を仲間として受け入れてくれたわ・・・
    それだけで、充分よ・・・・・・・・・だけどいつか・・・・・・私が全ての罪を償ったら・・・
    赦される日が来るのかしら?いつかまた、このコロニーに来れる日がくるのかしら?」
キラ「フレイ。・・・・・・・・・・・外を見て・・・しっかりと目を開いて、見て!」
127通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 17:31:45 ID:???
フレイ「・・・・・・・・!!」
ディアッカ「おーーーーーい!フレイーーー!!七夕は終わっちまったけど!
      オマエの短冊は一番上に飾っておくから!絶対またもどって来いッッ!!」
フレイ「あ・・・・・・」
プルツー「・・・・・・」
フレイ「・・・!!」
キラ「フレイ・・・”いつか”なんて日は来ないよ・・・自分で決めなきゃ、行きたい所には行けないよ。
   ヒイロ君?ボク!しばらく上空に待機して!止めてよね!帰ったら、機体の強化でもなんでもやってあげるから!
   ・・・・・・このコロニーに滞在出来る時間はまだ少しだけ残ってるから、行ってきて。」
フレイ「・・・・・・・・・ありがとう、キラ!」

〜アンタ・・・自分もコーディネーターだからって、本気でやってないんでしょう!〜

フレイ「(私はきっと、今まで忘れてしまうくらい、いっぱい泣いたり叫んだりしたんだと思う・・・・・・・・)」

           〜私が代わってやるから大丈夫だぞ〜
       〜このクリスタルに私が触れれば、オマエが助かるんだろ〜
    〜謝るな。オマエは私の友達だ〜

フレイ「(だけどこれは決して忘れない!大切な人に伝える私自身の言葉!)」
痔  「!!!ゲッ・・・!まさかアイツ、あそこから飛び降りる気じゃ・・・!」

フレイ「プルちゃーーーーーーんッッ!!!」
プルツー「・・・・・・フレイ。」



〜今日からオマエも友達だ!〜




128通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 17:40:37 ID:???
うはwwwww終了wwwww
所々ズレとるのが気になるがwwwww(ウィルスか?wwww)
それでもサイコーの気分だwwwww
微妙なネタをスルーしてくださった住人の方々に感謝wwww
根がヘタレだから叩かれたら絶対最後まで書けなかったYOwwwww
このスレに幸おおからん事を祈りつつwwwww
あでぃおすwwwww
129通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 00:30:08 ID:???
第五話「戦場に立つとは、なの」

「何よキラの馬鹿!私だってMSの操縦ぐらい出来るんだから、それなのにキラったら・・もう知らない」
AAの展望デッキで外を見ながら、フレイが愚痴をこぼしていると、サイとミリィが声を掛ける。
「おっ居たいた、探したぞフレイ」
「キラに珍しく怒られたって聞いたわよ」
「何よ、二人して私をからかいに来たの?」
怒った目で二人を睨むフレイ。
「そんな目で睨むなよ、俺達はフレイをからかいに来てないぜ」
「そうよ、私達はキラに頼まれたの」
「キラに頼まれた?」
訝しげに二人を見つめるフレイ。
「そうよ、フレイにMSのパイロットになるのを止めさせてくれってね」
「キラが言うには、戦場だとフレイを守りきれないからだって、まあここはキラの気持ちを汲んでやってだな、キラから教わるのは 
諦めてくれないか?」
「なるほどね、キラは私よりあっちの方が大事なのね」
「そうじゃないって、フレイには人を殺してほしくないからって意味だよ」
フレイの言葉に慌ててサイがフォローを入れる。
「それにキラから教わらなくても、他の人がいるでしょ?」
「他の人って?」
フレイがミリィに尋ねる。
苦しげにミリィが答える。
「えーと・・そうほらウラガ少佐やアスランは」
「それもう聞いた、キラが駄目だから無理だって」
フレイが溜め息をもらす。
「じゃあ、あの人はどう?」
ミリィが思い出したように声を上げる
「あの人って?」
「あおの人よ、フレイが連れて来た人」
「ああ、サイファーね、ここに来る途中で頼んでみたけど駄目だって」
「どうして駄目だったの?」
今度はミリィがフレイに尋ねる。
130通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 01:31:02 ID:???
「覚悟が無いからだって」
「覚悟って何?」
ミリィがフレイに覚悟の意味を尋ねる。
「サイファーが言うには、戦場に立つ覚悟、人を殺す覚悟、そして死ぬ覚悟がないからだって」
「確かに人を殺すのは辛いわね」
ミリィが合図ちを入れる
「でもね、その覚悟を示してくれるなら教えてくれるって」
「ならさ、その覚悟ってやつを見せてやったらどうだ」
「それが出来たらこんなに苦労してないわよ」
サイのボケに突っ込むフレイ。
「それじゃあさ、今から三人でお願いに行かないか?」
「あら、たまには良いこと言うわね」
珍しくサイを褒めるミリィ。
「じゃあ早速、いきましょうか」


AA内射撃練習所、拳銃の発射音と澄んだ金属音が辺りに響いている

「おーいそろそろ止めにしないか?」
「なんでですか?これからって時に」
「これ以上は勘弁してこれ、付き合うこっちの身にもなってくれ」
「分かりました、ウラガ少佐はもういいです、アスラン悪いが代わってくれないか?」
「僕でいいんですか、僕だと当てちゃいますよ?」
「当ててくれていいよ、でないと訓練にならないからな」
「それにしても、貴方は本当にナチュラルですか?僕でも無理ですよ、飛んでくる弾丸を叩き落すなんて、しかも目隠して」
「なあに君にでも出来る様になるさ、これは相手の気配を感じて先手を取るためのものだからな」
「相手の気配ですか?」
「大事なんだぞ気配ってのは、敵が何処に居て何をしているかを読み取り自分の行動に反映させる、これが出来れば常に敵の
先手が取れる、先手を取れればこちらが有利になる、MS戦においてもこれは変わらない、どうだやってみるかアスランも」
「遠慮しときますよ僕は」

131通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 02:06:30 ID:???
AA内の食堂

ムウが一息入れている所へマリューが声を掛ける
「こんな所で油を売っていてもいいのですか?ウ・ラ・ガ少佐」
「わー、脅かすなよ、コーヒー噴いちまったじゃねーか」
「この忙しい時にのんびり出来て羨ましいわね」
「のんびりって・・・俺も忙しかったんだぞ、クサナギの連中の面倒みたし、さっきまではサイファーの訓練にも付き合ったし・・」
「あらそうでしたの?」
「なんか酷くないその言い方、愛情がこもってないな」
「愛情って・・・・・」
そう言ってマリューの体を抱き寄せるムウ。
「えっちょっと・・待って、やだ・こんな所で・・誰かきたらどうするの?」
「誰もきやしないさ、だからいいだろ」
マリューの唇にキスしようとした瞬間に、ムウの頭に何かが当たった。振り返るとそこには、サイファーを探していたフレイ達が立っていた。
「何やってんですか、あんた達は」
フレイに怒らればつが悪い二人、そんな二人を見かねてミリィがフォローを入れる
「そんな事よりサイファーさんを、見かけませんでしたか?」
「あいつなら射撃場に居るぜ」
助かったと言わんばかりにムウが答える。
「ありがとうございますウラガ少佐、続きはごゆるりと」
そう言って食堂を後にする一行
132機動戦士ガンダムSEED REVOLUTION:2006/10/08(日) 21:04:09 ID:???
PHASE-31 「神の矢」


巨大な光の柱がオーブの大地を焼き払った。まるで天より"死"という裁きを受けたかのように。カガリはユウナと国を失い、クサナギのパーツを合わせてる間も失意の中にいた。
「ユウナ……」
最初は嫌いだった。身勝手で、坊やで、親の七光りだった彼が。しかし、オーブに戻ってからのユウナは国と自分のために尽力してくれた。
「なんで……お前が……私は……」
実はカガリもユウナに惹かれかけていた。誰よりも、自分のために無理してくれた彼を。
「私は……諦めないぞ……お前が……望んだ平和な未来……築いてみせる。」
泣いてばかりはいられない。自分が散っていった者達にできる事を気づけるほどにカガリは成長していた。
ブリッジに向かうと、キサカとトダカが重い顔をしていた。
「カガリ様、もう……よろしいのですか?」
「……平気じゃない……だけど……もう大丈夫だ。ユウナや残っていた将兵、今までに死んでいった者達に報いるためにも、我々は止まってはいけないのだから。」
ウズミが生きていたら、見せてあげたかった。トダカは涙すら流しそうになっていた。
「コペルニクスまではどのくらいだ?」
「あと15です。」
「じゃあ、すぐだな。トダカ一佐。」
「ハッ!!」
「トダカ一佐にはスサノオの艦長に就いてほしいんだが、いいか?」
「了解しました。私でよければ、何なりとお申し付けください。」
133通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 21:05:41 ID:???
アークエンジェル、クサナギ、ミネルバの3隻は無事にコペルニクスへ辿り着いた。カガリは一旦会議のために艦を降りたので、クルー達はしばしの休暇を得た。
「そういえば、キラとアスランはコペルニクスに最初いたのよね?」
「うん。だから、色々と地理には困らないよ。」
「さ、買い物よ買い物!!久々にたくさん買うわよ〜!!」
正式にはオーブ軍所属ではないが、ある意味究極的な贔屓のおかげで金には苦労していないキラ。が、フレイの買う量は半端がない(ように思い込んでる)。金欠にもなりかねない。
「フレイ、なるべく少なく………」
「わかってるわよ。あと、子供達も連れていこうよ!!。」
「う、うん。」
キラの頭の中で、"自分+フレイ+子連れ=夫婦"の 妄想が繰り広げられていた。
「(いかん、気が早すぎるな……)」


ミネルバのアスランやルナマリアも出かけたようだった。何だかんだ言っても、10代といった感じである。
「コペルニクスってお店が色々あるわねぇ〜」
「僕のいた頃と、あんまり変わってないなあ……デパートがあっちにあったはずだな……」
「出発進行〜!!」
リュウタ、マユ、リナウの3人の掛け声と共にデパート"MION-SHION" に車で向かった。

「僕、新しいサッカーボールが欲しい!!。オーブに帰ったら、友達とやるから!!」
「あたしは可愛い服!!最近、買ってないし……」
「あたしは……アクセサリーが欲しいです。」
子供達の要望を聞き入れ、
「私は服を見てくるわね。」
嬉しそうに買い物するフレイに"浪費"の恐怖を憶える。
134通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 21:06:47 ID:???
「私はこれでいいわ。」
持ってきたのは意外に3着程だった。しかも、キラが望んでいた露出系ではなかった。
「私ってワンピースあんまりないのよね〜。まあ、いつもは軍服だけど。」
会計の際には思わぬ伏兵が。
「ブラ………」
でかい。今までのサイズよりでかい。
「………フレイ!!」
「え?」
「確か、胸を自由に触っていいって言ったよね?」
「は!?あれは記憶を……」
「僕が今、計ってあげ………」
デンプシーロールが炸裂して、キラの体は空を舞った。
「最近……こんな事ばっか……」


「今頃、キラ君達はなにやってるかしら?」
「う〜ん………惚気てそうだがな。ごたごただったらから、キラも溜まってるだろうしな……」
艦に残って、マリューとバルトフェルドは庶務を一緒に処理していた。
「こんなに時間が余ってるなら、俺達もどっか行けば良かったかな?」
コーヒーカップをマリューに持たし、バルトフェルドは席に座った。
「もしかして………誘ってもらってます?」
「ご名答……かな?」
お互いに愛した人を前大戦で失い、癒しあってきた。そこに恋愛感情が生まれるのは必然かもしれない。
「ラミアス艦長、俺は……フレイが来てからキラが変わったと思うんだ。」
話の話題が変わったが、マリュー自体もその内容を話そうともしていたので問題はない。
135通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 21:07:53 ID:???
「そうね。キラ君は変わったわ。」
「俺達といた2年間のキラは、まるで死んだ魚のような目をしていた。どんな事が起きても、笑うことがあっても、顔色を変えなかった。」
心からの笑みが消えた理由。それは間違いなく失ったものが、キラにとって大きい存在だったからに違いなかった。
「だが俺が帰ってきてみたら、キラは笑っていた。隣にいる少女はラクスではなく全く知らない少女だった。失ったものを取り戻すだけで、変わるんだな。その人の世界が……」
「羨ましいわね……割り切る事を知らない、子供達が………」


"ピキーン"

「!!!?。フレイ、今の……」
「うん。呼んでる……」
リナウには変わった様子はない。どうやら、自分達だけが呼ばれたようだ。
「みんな、買い物は終わりでいいかな?」
「え?。まだ、お菓子買ってないよ?」
「また、買いにくればいいじゃない。さ、帰りましょう。」
急いでアークエンジェルに戻り、キラとフレイは出撃許可を求めた。結果、バルトフェルドを随行させて行くことになった。

コペルニクスのドームからSフリーダムとアカツキ、ガイアの3機が出ていく。向かうのは地球軍の月基地"アルザヘル"との狭間にあり、禁断の聖地と呼ばれている場所だ。
「古代の技術が眠っている遺跡と言われたが、当時の科学が及ばなかったので捜査はC.E.46に永久凍結された。だが、なんでまたそこに……」
「呼ばれたからです。僕とフレイが、誰かに……あ、見えてきましたね。」
山脈が並びに並んでいる。まるで、何かを守ってるかのように……
136通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 21:10:00 ID:???
所々に採掘された場所が残ってはいるが、その異様ともいえる見た目とただならぬ雰囲気がフレイに威圧感を感じさせる。
「あれが……マウンテンサイクル……」
「とりあえず、あの穴に入ってみよう。」
3人はその穴に入ると、機体から降りて中へ入っていった。しかし、奇妙な事に何十年もほったらかしだったのにも関わらず、空気があった。
「中のエアドームは不思議と生きてるんですね………」
「現在の科学力では不可能だがな……昔の人はそれだけ凄かったって事かね〜。もしかしたら、俺達よりもでかい戦争をしていたかもしれないしな。」
奥へと入っていく。すると広場のような巨大な空間に出た。そこには、壁画や文字が多数あった。
「これは………モビルスーツ?」
ジンやザクに似たモビルスーツとダガーに似たモビルスーツがビームライフルと思われる兵器で撃ち合っている。
「モビルスーツは……ジョージ・グレンが木星探査のために開発したのが最初の筈では……」
「マウンテンサイクルの探査は−C.E.31からだ。もしかしたら、ジョージ・グレンはこの壁画を見て、モビルスーツを考えたのかもしれないな……」
キラが何より驚いたのは、白いモビルスーツが描かれていた事だった。
「ガン……ダム……?」
小さい字だったが、その白いモビルスーツの下には確かに"GUNDAM."の文字が。
「キラ、バルトフェルドさん……あれ……」
「!!!?」
一つの内容だけでなく、数々の戦いがそこには描かれていた。
「このモビルスーツは……カナードが戦ったっていうウィズダムやムラサメに似てる……」
「こっちはデスティニーのような光の翼が………」
「5機のGタイプのモビルスーツ………もう、偶然じゃすまされないな……」 最後の壁画は削られているのか、よく見ることができなかった。
「……これは……」
フレイは最後の壁画の下の"∀"という字に触れた。そうしたら、急に文字が光りだした。
137通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 21:11:43 ID:???
「きゃっ!!」
「フレイ、放れて!!」
まばゆい光がキラとフレイを包んでいく。その光はまるで抱かれた時のような暖かを感じた。

「………何が……!?。ここは……」
「どうなってるの?」
2人は宇宙のような場所にいた。しかし、呼吸も可能なので宇宙ではない。だが、普通の空間でないことは確かだった。
「バルトフェルドさんは……?」
「あれ?さっきまで、私の後ろに……」
【彼は……連れてきていません……。あなた方だけで良かったので……】
キラは咄嗟に銃を取り出して声の方向に向けた。
「誰だ?」
【ここは位相のずれた空間です。そして、これは立体映像とでも思っていてください。】
「いったい、何が目的で……どうやってこんな事を……」
【ナノマシンによる空間転移です。あなた方を呼んだのも僕です。】
やがて、キラ達の前に銀髪の青年が姿を現した。彼の瞳は子供を見つめる母親のように愛でた感じをしていた。
【僕はロラン・セアック。あなた方の時代より遥か昔、モビルスーツに乗って戦った者です。キラ・ヤマトさん。】
「なぜ僕の名前を?」
【感じたからですあなた方の全てを……。】
これだけ暖かな存在なのに違和感を感じる。それがなぜか2人はわかっていた。
「失礼ですが……あなたは生きてますか?」
【……………いえ、僕の肉体は既に亡くなっています。あなた方が見ている僕は僕自身の人格プログラムとして生み出した存在です。】
138通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 21:14:57 ID:???
「どうして、私達を呼んだんですか?」
【フレイさん、それはあなた方がこの世界の光とも闇ともなれる危険な存在だからです。】
予測した通りの答えだった。フレイは半ばがっかりした気だったが、臆さずに耳を傾けていた。
【僕はあなた方の知りたがっている情報の大半を知っているでしょう。あなた方がかつて"ニュータイプ"と呼ばれた存在であるのを知ってるように……。】
「ニュー……タイプ?」
【卓越した空間認識能力と予知・感知能力、人や宇宙の意志を感じれる人類の事です。】
お互いに思い当たる伏がいくつもある。2人が再会した時や戦闘時に起こっていた感覚がそれであった。
「ロランさん……では、リナウ・レヴェリーという女の子もその"ニュータイプ"なんでしょうか?」
【はい。彼女はニュータイプの家系の人物の変異型クローンですので、遺伝によるニュータイプです。】
やはりクローンだった。キラにはその察しがついてはいた。なおかつ、基となった人物も……
【それは彼女がいずれ話してくれますよ。それより、あなた方"SEED"と"JOKER"の話の方が大事ですしね。】
「"JOKER"?それは"SEED"とは違うんですか!?」
フレイは自分という存在に恐怖を感じていた。ナチュラルでありながら、キラに迫る自分が恐かった。
【"SEED"の"神"たる存在、キラ・ヤマトとこの宇宙で唯一の"JOKER"、フレイ・アルスター………あなた方は相容れぬ存在なのです。】
139通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 21:16:08 ID:???
‐地球軍月基地・ダイダロス‐
「しかし、良かったのですか?息子まで殺して……」
「ええ。あんな息子、生かしといても損なだけでしたから……」
先日オーブを襲ったのは連合の新兵器"レクイエム"であった。ジブリールとウナトは先に後の障害となるオーブを討ったのだった。
「まあ、プラントもこれは回避できまい……発射するぞ、レクイエムを!!」


「ん……は……」

ピピッ

「!?。シン、ちょっと待っていてくださいな。」
ベッドから出て、通信にでる。
「はい。」
「議長、月基地に動きが……」
「わかりました。すぐに行きます。シン、あなたも支度を……」

司令室へ上がり、画面を見るラクスとシン。だがラクスには焦った様子はなく、むしろ笑ってるようにも思えた。
「……"ミサロヂィ"を使います。」

ジブリールはトリガーを持って笑いを止めてはいない。
「フフフ……歴史は正される。私がやるんだ!!」
「安全装置解除、ゲシュマイディッヒ・パンツァー展開。T−100秒。」

「向かってるヴェステンフルス隊を退かせてください。」
「ハッ!!。……ミラージュコロイド解除、Nジャマーキャンセラー起動、ニュークリアカートリッジ接続。ナノマシン正常に稼働、Iフィールドジェネレーターコンセプト、オールグリーン。」

「さあ、奏でてやるぞクラインの小娘……お前達のためのレクイエムを!!」
緑色の光が放たれ、数個のコロニーを通っては軌道を変え、プラントへ向かっていく。
140通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 21:17:14 ID:???
「月基地の裏側より、巨大ビームの発射を確認!!」
「構わないで!!撃ちなさい!!ミサロヂィ、発射ァァァ!!」
白い光が円筒状の中枢に集まり、巨大な光を放った。その光はかつてのジェネシスを遥かに超える大きさだった。
「ビームがぶつかる……」
意外なまでに呆気なく、迅速だった。レクイエムのビームはミサロヂィの放ったビームに飲み込まれるように消え、アルザヘルに到達した。
「ぎゃ……」 「おわっあああ……」
様々な悲鳴が一瞬で消えていく。まるで、初めから何もなかったかのようにアルザヘルは消え去った。
「あ………バカな……」
「く、ラクス・クラインめぇぇ……」

その巨大な光が与えた衝撃はコペルニクスにも及んだ。
「地震!?」
「きゃっ!!」
ミリアリアが持っていたお椀を落とす程の揺れだった。

「議長……あれは……」
シンもあまりの破壊力に恐怖した。恐怖?否。絶望さえ感じるほどだった。
「あれはミサロヂィ。ナノマシンにビーム粒子を組み合わせることで、超大型のコロニーレーザーを完成させたのです。不完全なので、"今は"一発限りですが。」
「不完全?」
「最終調整が完了してないのです。出力も無理をしないように25%程に抑えましたし。」
シンはさらに絶望へ叩き落とされてはいなかった。むしろ喜んだのかもしれない。
「後は任せます………」
部下に頼むとシンの耳元にそっと囁いた。
「不安はありませんわ。運命は私達の手のなかにあるのだから……さ、もう一度抱いて……」
「……はい。」
141通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 21:18:30 ID:???
「今の衝撃は?キラ、フレイ、どこなんだ!?」
バルトフェルドは位相のズレなどには気づけずに2人を探していた。

「あ……今……」
「憎悪が込められた光が宇宙を裂いたわ……」
「その通りです。月基地にラクス・クラインが作り出したレーザー砲が当たったのです。」
衝撃は伝わってはいなかったが、ミサロヂィを感じたキラとフレイのNT能力は本物だとロランは感じた。
「ロランさん、すいませんが仲間にも聴いてほしいんです。みんなを呼んでくれませんか?」
「……いいでしょう」
そう言うと、ロランは瞑想してアスラン達を呼び寄せた。
「ここは……キラ、フレイ!!。いったい……」
困惑するアスラン達を余所にロランは話を始める。
「では、話しましょう。"SEED""JOKER""ニュータイプ"、"黒歴史"と"月光大戦"の全てを………」


予告
語られた真実。それは過去・現在、そして未来。全ての歴史が繋がった時、新たな輝きを生み出す。
PHASE-32 「螺旋する天意」
己の運命、切り開け、ガンダム!!
142通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 09:35:09 ID:wAYUKyZC
黒歴史(゚∀゚)キターー!!
なんかKYOみたいな展開だね
143通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 10:03:19 ID:???
黒ラクスエンジン全快!。
144通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 18:41:17 ID:???
すみませんがC.Eも黒歴史の中なんですが…
145通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 19:15:18 ID:???
職人さんが最初の方に∀後って書いてた気がするけど。
まあ、どう辻褄合わせをするかを楽しみに待とうよ。
146通常の名無しさんの3倍:2006/10/10(火) 21:50:24 ID:???
種レボのキラとフレイってどっちが悟飯ポジションか楽しみだ。

てかロランかよwww
147通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 22:25:23 ID:???
ユニバース!
148銀河南無:2006/10/15(日) 01:48:18 ID:???
月光蝶であるっ!
149機動戦士ガンダムSEED RevolutioN:2006/10/15(日) 22:13:51 ID:???
PHASE-32 「螺旋する天意」


月にあるマウンテンサイクルを調査しにいくと、そこには遠い過去の戦士であったロラン・セアックの姿があった。
【まずは……】
彼は黒歴史の真実を伝えるべく、キラ達を呼び寄せたのである。
【黒歴史についてです………。あなた方の未来さえも、この黒歴史に取り込まれるかもしれないですからね……】
「!!??」
ロランは少し溜め息をしながら静かに、ゆっくりと話し始める。
【……今から約7万年前、コズミック・イラよりも優れた技術を持つ時代がありました。】
「7万年前?まだ……」
「まあ、聴いていよう。質問は後でいいだろ?」
イザークの疑問はもっともである。西暦から発した筈のコズミック・イラが古代技術に劣っているとは到底思えないからである。
【その時代は人々が宇宙に上がり、コズミック・イラにはない物質を駆使して戦争を繰り返した時代……その時代を"宇宙世紀"といいます。】
宇宙世紀なんて時代は聞いたことがない。ましてや人類の宇宙進出ももっと後の筈なのに。
【宇宙世紀の初期にある人型機動兵器が開発されたので、戦争はより激化しました。】
「え………人型機動兵器?まさか……」
【そう、モビルスーツです。宇宙世紀とコズミック・イラだけじゃない………黒歴史に含まれる時代全てにモビルスーツは関わっているのです!!】
150通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 22:16:01 ID:???
「!!??。モビルスーツだって!?」
【他の時代もコズミック・イラよりも文明が優れていますが、いずれもモビルスーツを使った戦争なのです。】
キラが考える黒歴史の真実。それは予想で済まされる事ではないだろう。
【そして、全ての時代で要となるモビルスーツが"ガンダム"と呼ばれる機体です。】
「ガンダムだと!?」
反応してしまうのはカガリとカナードである。Gタイプのモビルスーツ共通のOSの頭文字が"G.U.N.D.A.M."で、繋げて読むことでガンダムだからである。
【偶然ではありません。運命に導かれたガンダムは確かに存在していました。全ての時代に……】
信じれるものではない。SF小説もいいとこの話だが、妙にとけ込めた。
「つまり……どんな時代でも必ず戦争とモビルスーツがあり、黒歴史とはガンダムの歴史そのもの……と、いうわけですね?」
キラの考察は的を射ぬいていた。ロラン自身もキラと動揺の見解に至ったからである。
【黒歴史は忘れたい……人類にとって邪魔な歴史を"なかった事"にした空白の時代の事です。】
「……なんて事だ……」
【全ての時代の終焉にはあるガンダムが関わっているのです……。そのガンダムは"∀"と言います。】
「ターン……エー……∀ガンダム……」
【そのモビルスーツには"月光蝶"という究極兵器が搭載されています。全ての時代はその月光蝶により滅んだのです。】
151通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 22:17:35 ID:???
「………そんな……」
【とても申し上げにくいんですが、コズミック・イラもまた黒歴史の一部なのです。いえ……だったと言ったほうが正しいでしょうか……】
その場にいる全員が驚愕した。リュウタやマユでもわかるぐらいの恐怖が襲い掛かった。
「あの、ロランさん……今は∀のお話を……」
なるべく話を頭に容れるようにショックな出来事は後にしたかったのである。
【わかりました。宇宙世紀7800年頃に外宇宙からターンX……】


ロランの話にショックを隠しきれない面々。メイリンはガクガクと震えている。
【∀とターンXはその時代を滅ぼしてはその時代の技術を吸収し、さらに強くなったのです。】
一枚のディスクが取り出された。
【それは月光蝶のデータです。エリカ・シモンズさんならきっと解析できるでしょう。】
ロランの映像に少しずつ乱れが生じ始める。。
【そろそろ時間のようです。】
「あの……ロランさん……最初のコズミック・イラはどうやって滅んだんですか?」
聞かなくてはいけない。聞かなかったら、"また"繰り返してしまう。
【C.E.102、発掘された∀を修復し、その翌年に世界を滅ぼしました。】
ガクッと崩れ落ちるキラ。フレイが駆け寄るとキラの手は震えていた。
【"今の"コズミック・イラは僕が戦った時代から約3万年後にあった"月光大戦"により作られたイレギュラーの世界なのです。】
152通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 22:18:57 ID:???
「イレギュラー……」
【本当のコズミック・イラではフレイさんは死んでいて、キラさんはラクス・クラインと共にギルバート・デュランダルと戦ったのですからね…】
ゾクっと震えだす面々。自分達の存在がどんなものかさえもわからなくなってくるような嫌悪感が漂う。
【∀は月光蝶による時間逆行を使って繋がらない時間を繰り返したのです。"SEED"もまた、その中で生まれた存在です。】
「いったい、どうやって………」
【月光大戦は外宇宙へ進出したニュータイプ達の末裔と地球に残った人間達が戦った現時点で黒歴史最後の戦いです。】
「ニュータイプもまた……人であるにすぎないということか……」
平和を求めて旅立った筈のニュータイプも、地球人となんら変わってはいない。むしろ、より戦争に向く様になってるのではないだろうか?。
【ニュータイプ達の星では地球にも劣らぬ大戦があり、僅かの数を残して滅びかけていたのです。】
「そこで地球へ再び移住しようと……」
【戦いを仕掛けたのは恐れた地球側ですけどね。ニュータイプ達はターンタイプを駆使して、中盤までは優勢でした。】

ロランが話してる間、フレイは異様な気を感じた。
「これは……何?」
青い光がフレイを包んでいくように広がっていく。抵抗せずに受け入れ、脳内に知らない筈のビジョンが現れる。
「何……あれは?」
モビルスーツらしいものが地球付近の宙域で戦い、消えていく。
153通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 22:20:16 ID:???
「これが……月光大戦の姿……」
地球ももはやドス黒く染まり、滅びる寸前であるようだった。生命の光が消えていくのがわかった。
「……こんな……こんなひどい事……許されるの?」

コロニーも次々破壊されていく。脱出船すら確認できない。憎悪や憤怒の意識が取り巻く醜い人の姿だった。
「……人は……やり直せないの?。どんなに頑張っても……叶わないの?」
泣き崩れてしまうフレイ。だが、キラは横にはいない。縋る人がいない苦しさが襲ってくる。
「ねえ……教えてよ……どうやったら助かるの?……どうやったら………わから……ないよ……キラ!!」
いくら叫んでも届かない。きっとあれは過去と済ますことのできないのは直感でわかっていた。
「無理なのね……私じゃ……」
"無理なんかじゃないわよ……"
顔を上げるとそこには黄色い羽衣を着た女性が立っていた。自分とあまり変わってなさそうな少女だが、まるで天女みたいな光を纏っていた。
「でも……どんなに繰り返しても、結局こうなるんなら……何もなかったほうが……」
"人は身勝手な生きものよ……でも、だからこそわかりあっていけるの……見て……こんな時にも戦争を止めれる人がいるの"
彼女が指差した先には巨大な鯨がこの宙域へ向かってるように思えた。
「宇宙に……鯨?。もしかして……エヴィデンス01??」
"あの"はねくじら"はニュータイプ達の星の鯨が戦争の影響で突然変異したものよ……そして自我が強くなって、戦争を止めにきたの……"
はねくじらのあらゆるヒレからは光り輝く翼が出てきた。その光は地球を青い星に戻し、地球軍とニュータイプ軍を瞬時に消し去った。
"時間を逆行させて、もう一度やり直すの……惨劇を繰り返さないために……"
やがてはねくじらの血肉は砂だか灰だかわからない粒子に変わり、宇宙に拡散した。
154通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 22:21:58 ID:???
はねくじらの体から放たれた粒子は地球を覆い、あらゆる生命を"最初の時代"へと還した。
"私もやがて生まれて、再び"運命の刻"を迎えるわ。次こそ生き残れるかはわからないけどね………"
「あなたは……ニュータイプなんですよね?。どうして、私の前に……戦っても……ダメなだけなのに……」
"……殺しあうのがニュータイプではないでしょう?"
「え!?」
別の時代で彼女が囁いた言葉。その瞳から感じられる暖かい光はフレイへ向けられ、フレイもまた通じるものを感じた。
「ありがとう………でも、私なんかがそんな流れを変えれないんです……。」
"あなたは大丈夫。あなたには愛し、愛してくれる人達がたくさんいるでしょ?。だから大丈夫……"

ララァという、あの音色が再びフレイに聞こえてきた。恐らくこの世界にいる時間はあと僅かという報せなのだろう。
"あなたとキラ・ヤマトなら、きっと歴史を変えられる。彼の心を救える……"
「え………彼……?」


再び光がフレイを包みこんだ。目を開くとそこは元いた位相がずれた世界だった。
【そして、エヴィデンス01は……】
今、女性に聴いていた話だった。なぜ彼女は自分にだけこの話をしたのか……
「あの……ロランさん!!」
【はい?】
「話をSEEDとJOKERに変えてもらえますか?時間がないんです……」
「!?。どうしたんだ?、フレイ……」
わけを話すとややこしくなるばかりだ。何も答えずにロランだけを見つめる。
【……………わかりました。"SEED"は最初のコズミック・イラでニュータイプと同じく、人類の道しるべとなる存在として生まれました。】
155通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 22:23:06 ID:???
エリカも2年前にはSEEDについて考察しようとしたが、M1開発の中断してしまった。その研究ですら黒歴史では無に等しいのだろうか?
【最初のコズミック・イラを作りだしたのもエヴィデンス01なのですが、彼女の目的はSEEDを増やす事でした。】
「SEEDを増やす?」
【月光蝶の災厄は必然に訪れる悲劇です。その時、ターンタイプに対抗するために最初のエヴィデンス01はナノマシンによるSEED因子の精製・散布をしたのです。】
「じゃあ……SEEDって悲劇を回避するために生み出された人類ってことですか!?」
【はい………ですが、数万を数える"SEED"をもってしても、"JOKER"には適わなかったのです。】


ギルバートは書斎で本を読んでいた。その本は資料の訳本だった。
「Jointly-Objection-Knots-Evolve-relative……。対である者とは相対的な進化をして、両者を繋げる事のできる者……"JOKER"」資料にはDestIny-Planと書かれてあり、ギルバートの筆跡であるように見える。
「SEEDは宇宙が希望を賭けた存在……JOKERは人の意志が未来に賭けた存在です。」
マルキオがギルバートの隣で静かに語り掛けてくる。紅茶を飲みながら一ページ一ページを丁寧に捲る。
「エヴィデンス01はターンタイプを操り、また滅ぼせる存在としてSEEDを生んだ……」


【対して、JOKERはそのSEEDを滅ぼす為に生まれました。つまり、外宇宙へ旅立ったニュータイプ達の末裔の血筋を持つSEEDの事です。】
「つまり、キラとフレイは……」
見つめあう2人。嫌な予感が胸をよぎっていく。
【殺しあう宿命を持つ2人なのです……】
156通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 22:24:06 ID:???
「そんな……僕達が……」
「戦いあうなんて………どうにか……どうにかならないの?」
【大切なのは"SEED"や"JOKER"、運命ではなく自分達の心なのですから……もはやあなた達に運命などは通じません。そんなにも深く愛し合ってるのだから……】
顔を赤らめてまた見つめあう。そんな2人を見ていて、周囲もにやけてしまう。

「ん?JOKERがニュータイプの末裔……って事は!?」
【はい、ご察しの通りフレイさんは月光大戦終結時の折に地球へ住んだニュータイプの末裔です。】
「え……?」
【ニュータイプへの覚醒自体はフレイさんの行動によるものですが、JOKERへの覚醒は別です。JOKERを持つ者は赤い髪をして生まれてくるといわれています。】
「アルスター家でも、赤い髪は嫁入りしたママぐらいだったからママの家系がそうなのかもしれないわね……」
【JOKERはSEEDが弾けると、瞳の色ではなくクリアカラーだそうです。瞳の色自体は本人の色ですが……】
何となく話がまとまった辺りでキラはある事に気づく。
「ロランさん……黒歴史のコズミック・イラと今のコズミック・イラと相違点はなんですか?」
【タイムパラドックスの影響でフレイさんは無事に覚醒を遂げました。あと、コロイド粒子がミノフスキー粒子と同様に反発しあう物質に変化したことです。】
あまり違いはないように思えてもくる。歴史が違うだけで済むわけではないのだが。
【……最大の違いはキラさんがSEEDの最高位、"Cross-SEED"を持つ者になれた事……、核エンジンから引き出すパワーが増えた事です。】
「つまり……」
【黒歴史を止める事ができるかもしれません。月光蝶のデータからコピーを作っ……】
157通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 22:26:05 ID:???
映像が乱れ始める。どうやら時間のようだった。
「みなさんならきっと、黒歴史を止めれる筈です。信じます。あなた達にディアナ妃の加護があらんことを……」
光が拡散して何も見えなくなる。その光はまるで月の光のように白く、美しかった。


「………あれ?僕達、どうして……」
キラ・フレイ・バルトフェルドは元いた壁画の部屋に戻っていた。
「ありゃ……何だったんだ?」
夢ではない。確かに、ロラン・セアックという人物と話していた。

ピピ……ガーガー…ピピ……

「隊……バルトフ……バルトフェルド隊長、聞こえますか?」
「ん?。どうした、ラミアス艦長。そういや……」
「その話は後にしましょう。今、裏側にある月基地・ダイダロスにザフトが向かっているらしいの。至急戻ってきてください!!」
通信が切れると、3人は急いで機体に乗ってコペルニクスへ戻っていった。
「黒歴史……絶対に止めてみせるさ……」
キラも新たな決意を胸にバーニアを最大加速させる。


「シックスナイツを全機共闘するのはこれが初めてですわね?」
エターナルの艦長席(いつもと同じだが)に座ってシンと話し合っているラクス。その笑みは薄らと浮かび、シンの心をさらに魅了した。
「……はい。俺達がきっと議長の目指す世界……創りますから……」
「そう……私は止まらない……世界を元に戻さなくては……なにせ私は、新世界の女神になるのだから!!」

予告
選ばれし者達の戦いはなぜ激しく美しいのか?数多の生命の輝きを吸い、希望がはばたいていく。そして怒りの刄が向く先とは……
PHASE-33 「ムーンクライシス」
月光を纏い、翔べ、フリーダム!!
158通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 20:58:15 ID:???


なんかドラゴンボールやらKYOみたいな壮大な話になりましたな
159通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 20:50:14 ID:???
∀のデータを解析してフリーダムにでも乗せるのか?

・・・・フリーダムの月光蝶・・・想像できねーww
160第二部 1話(後半):2006/10/17(火) 23:34:56 ID:???
「では、よろしく頼む」
「了解しました」
 夜。
 最後のクルーがブリッジを出て行き、ブリッジにはナタルが一人残された。
 ほっとため息をつき、椅子にもたれかかりながら、ナタルは思考をめぐらせ始めた。
 軍上層部は、敵に発見された以上前線基地にこれ以上の戦力を投入するのは、
愚であると判断。すぐさま最寄の基地から輸送船が大挙して押し寄せ、兵員を乗せ、
MSを積み込んで出航。
 その後、工兵隊がありとあらゆる情報と設備を完全に破壊。あの基地があった場所は
完全な更地となっている。
 同時に、政治的圧力と戦闘時の映像を効果的に使い、見事な情報戦を展開している。
 この迅速な対応は、本来喜ぶべきことなのだが――もっとも現地兵を強制労働さ
せるような傲慢さは正していかなければならないが――ナタルの表情は冴えなかった。

 ――速すぎる

 あまりにも連合の動きが迅速すぎた。
 組織は規模が巨大化すれば巨大化するほど硬直化し、決定までの時間、決定から
実行までの時間が長くなるのが普通である。
 だが、今回は、何から何までトップタウンが徹底している中小企業並の迅速さで
すべてが進んだ。
 そう。
 いち早くすべての状況を知りえた誰かが立案し、戦いが終わる前から既に実行
を開始していたとでも考えなければ説明がつかない。
 だが、連合政府そして地球連合軍。この二つの組織に対してそんな独断専行が
可能な人間などいようはずもないのだ。

 ――本来ならば

 だが、ナタルは知っている。
 それが可能な人間が少数存在していることを。
 そう、例えば、
「ああ、ここにいらっしゃいましたか。ナタルさん」
「・・・アズラエル理事。何か御用でしょうか?」
 
 ――この男
161通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 23:36:33 ID:???
「いえ。厳密にいうとあなたにじゃあないですけどね」
「では、自分はこれで失礼させていただきます。何分、色々立て込んでおりますので」
 シートから立ち上がり、さっさとブリッジを出て行こうとするナタルを、少し
慌てたように追いかけながら、アズラエルは
「そんな風にあからさまに避けられると、あんまり愉快な気分じゃないですねえ。
ていうかあなた、少佐なんですからもっと処世術ってやつを見につけた方が
いいんじゃあないですか?」
 皮肉の成分を存分に含ませて言った。
「艦長として私がすべきことは、戦場において敵に勝つこと。平時は勝つための
の準備に最善を尽くすこと。それ以上でもそれ以下でもないと思っております」
「あっそう・・・。――てことは、例の三人の記憶、リセットさせることを
やめさせたのも、あなたのいう『最善』であると?」
「何がおっしゃりたいので?」
 ナタルは足を止め、アズラエルの顔を直視した。
「いやいや。あなたが、この期に及んでヒューマニズムを発揮したんじゃあないかと
少し心配になりましてねえ。・・・戦場で受けたストレス、恐怖といった次の戦闘で
のマイナス要因となる記憶を全て消し、生体CPUとして『最適化』することが
問題だとは僕には思えません。だって、そうでしょ? ベストの状態で望めれば
それにこしたことはない」
 いつも同様、薄っすらと笑みを浮かべていたが、アズラエルの目にはナタルの
心を透徹するかのような冷たい輝きがあった。
 しかし、ナタルは鉄のような表情を崩すことなく、
「足りません」
 簡潔極まりない答えを返した。
「はあ?」
 いぶかしむアズラエルに、ナタルはまったく感情のこもらぬ声で続けた。
「あの3人がその能力を100%発揮してたとしても、ザフトのエース級を相手
にするには足りない、と申し上げているのです。彼等には、より強くなってもらう
必要があります」
「そのためには、恐怖やストレスの記憶が必要だと?」
「実際の恐怖、痛みを伴った経験こそが血となり、肉となるのです。一の実戦は
百の訓練に勝ります。そしてそれが、競った相手とのギリギリの戦いならばなお
良い。ただそれだけの話です」
「なるほどねえ・・・。やっぱりあなたは優秀な軍人さんだ」
「ご理解いただけて嬉しく思います。では、これで」
 またもや歩き去ろうとするナタルの前にまたもやアズラエルは立ちふさがった。
「まだ、何か?、
「いや、だから・・・。そんな風に避けないでくださいよ。大体まだ、本題がすん
でない。――あなたの部下のフレイ・アルスター、あの子のことでちょっとお話が
あるんですがね」
「アルスター少尉に、ですか?」
 思わず鋭い視線を向けるナタルに、
「ええ。彼女に、です」
 アズラエルは、冷笑と絡みつくような視線で応じたのだった。
162通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 23:38:11 ID:???
以上です。
163通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 06:41:06 ID:???
GJ!
待ってました!
164通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 22:55:08 ID:???
保守も兼ねてオリ機体です。

ZGMF-X49S イービルガンダム

全長:18.65m
重量:68.27t
機関部:ハイパーデュートリオンエンジン
VPS装甲
パイロット:レイ・ザ・バレル

デスティニーと同じく"シックスナイツ"専用機として開発された。死神に酷似した姿で、フォビドゥンの後継機のような印象を受ける。
シックスナイツ専用機で唯一ビームシールドが装備されていないが、武装等には数多くのゲシュマイディッヒ・パンツァーが装備されている。イービルは"邪悪"の意。


武装
MY-L26 レーザー双刀鎌"アイネイアス"
・両端にラミネート装甲の実剣の鎌があり、刃の隙間からビームの刄が出る対艦刀系の武器。切れ味は凄まじく、ビームシールドを切り裂ける。
MGX-447E 偏向システム対応腹相ビーム砲"ヴィーザル"
・カリドゥスの改良型で、フォビドゥンのフレスベルグのようにビームの軌道修正をできる。連射も可能であり、熱センサーによる追尾機能もある。
ビーム偏向システム"ゲシュマイディッヒ・パンツァー"
・背部にある悪魔のような黒い6枚の翼に装備されている装置。フォビドゥンのより性能は向上していて、ビームをその場に留める事すら可能。
VPS装甲も併用してるため、対射撃ではほぼ無敵の装甲となっている。
ミラージュドラグーン
・全13機搭載されているドラグーンシステム。インターフェイスの改良によって、空間認識能力に乏しくても使い易くなっている。
ドラグーン一機ごとにゲシュマイディッヒ・パンツァーを装備していて、ビームを撃つ際に方向も定められる。恐ろしいまでの戦略性がある。
M2-63J クスフィアス・レールガン
・フリーダムに装備されていたレールガンと同型であるが、威力より速射性が求められた設計になっている。
165通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 22:39:06 ID:???
最近SSの投下の周期が遅くなったなぁ
166通常の名無しさんの3倍:2006/10/24(火) 10:28:49 ID:???
>>164
>恐ろしいまでの戦略性がある。
種に戦略なんて言葉、もしくは概念はありませんが。
167機動戦士ガンダムSEED Revolution:2006/10/25(水) 00:05:49 ID:???
PHASE-33 「ムーンクライシス」

ロランが伝えた黒歴史の真実。月光蝶という恐ろしい存在を知りつつ、キラ達はその歩みを止めてはいなかった。

コペルニクスへ戻ったキラ達は"戻ってきた"エリカにダイダロスでなぜ戦いが起きてるかの説明に入った。
「数時間前、プラントに向かってダイダロスから巨大なビームが発射されたました。そのビームは前にオーブを焼き払ったあのビームだと判明しました」
拳を握り締めるカガリ。止められなかった必然の事だったが、割り切れるものではない。
「エリカ、あのビームはどうやってプラントへ撃ったんだ?。オーブの時もそうだが、月の裏側からはどちらも狙えないぞ?」
「確かに設置されたこのビームを通常の方法で撃つのは不可能です」
エリカはハッキングで入手する事のできた"レクイエム"の資料を提示した。
「ですが、中継点として設置されているゲシュマイディッヒ・パンツァーが張られたコロニーを使ってビームを屈曲させたんです」
「これなら地球だろうとプラントだろうと、中継点の位置次第でどこでも狙えるな。で、プラントの被害状況は?」
言葉を詰まらせるエリカ。しかし、言わなくてはならない。自分も見た黒歴史を繰り返さないためにも。
「プラントの前方に出現した巨大なコロニー型のビーム砲によりレクイエムのビームをかき消して、プラントの被害は0……逆にアルザヘルが消滅しました……」
168通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:06:52 ID:???
消滅………と言う言葉で思い出してしまう悪夢があった。オーブを焼き払うほどのビームをかき消す兵器をキラ達は知っている。
「まさか……ジェネシスですか?」
「見た目はジェネシスタイプと似通ってる部分がありますが、威力と性質が違います。先程ロラン氏が言っていたナノマシンという物質が使われてるのでしょう」
物質を分解・消滅させる事ができ、人間が作り出した万能の物質"ナノマシン"。あらゆる時代と世界を滅ぼした月光蝶を形成する人造の"神"。
「だが、今の問題はそのトンデモ兵器じゃなくてレクイエムだな。目の前の驚異をとり除かなればな」
「バルトフェルド隊長の言う通りだ。今のラクスなら例えレクイエムを破壊しても修理しそうだからな」
この場にいる全員は身を持って知っている。キラは頭を割られかけ、アスラン含むミネルバクルーは裏切りを受けた。オーブも陥落同然にされた。
「絶対にレクイエムは私達で破壊するんだ……完膚なきまでに!!。積極的自衛権を発動しろ!!。オーブ軍出撃!!!!」
カガリは怒声を挙げながらクサナギに急いだ。そんな中、エリカはキラを呼び止めた。
「キラ君は出撃を遅らせて……すぐに済むから。このデータをインストールするだけよ」
「それは………月光蝶の?」
「このデータによると月光蝶はナノマシンを濃縮・形状化して蝶の羽のような光の翼を形成するもののようなの……」
どうやら、既にSフリーダムは分解されているようだった。
「ナノマシン自体は造るのが難しくないし、コロイド粒子による圧縮で試験的に月光蝶を作れるわ………」
169通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:07:54 ID:???
「そんな!?。エリカさん、正気ですか?見たはずですよね?黒歴史のビジョンを………」
「あのビジョンにあったような月光蝶を造る科学力はないわ……。それに取り付けるのは簡単だけど、完成させるのは時間がかかるし………」
話によると、現時点で造れる間に合わせの月光蝶は機体出力と機動性を上げる程度のものらしい。
「でも、なんで分解したんですか?月光蝶なしでも今回の戦いは……」
「何か気にならない?デスティニーの光の翼……」
「………そうか!!」
キラはオーブ戦での戦いの最中にデスティニーの光の翼が触れた木々が消滅したのを思い出した。
「あれは……月光蝶だったんだ……」
「ビジョンのような月光蝶は造れないから、きっと私達と同じような構造よ。ただ、その保障もないわ」
Sフリーダムのハイパーデュートリオンエンジンが取りのぞかれ、新たな動力炉を搭載された。
「あれは………」
「レーザー核融合炉エンジンよ……連合は既に実用化に成功したみたいだけど………。常時解放する月光蝶にはレーザー照射が必要なのよ」
暫らく待機していると言われたキラはフレイ達にエールを送った。
「とにかく……生き残れ!!」
「……勝って戻ってこよう……ここへ……」
アークエンジェルとミネルバを含めたオーブ艦軍がコペルニクスを発進した。


同じ頃、エターナルを旗艦とするザフト軍がダイダロスに接近していた。
「目標は中継点のコロニーとレクイエムの破壊、並びにジブリールの抹殺。恐れてはなりません。未来を守るのは選ばれた存在であるあなた方なのですから」
「ウォーー!!」

―――気安いな………

「………何です?。シン、言いたいことがあるなら言ってよろしくてよ?」
ボソッと吐いた一言が聞こえていたようだ。気まずかったが、言わずにはいられない。
「衰弱したロゴスが、ユーラシアを併合したこれだけの数に勝てる筈がないじゃないですか………」
「ええ。ロゴスなぞ既にゴミ………いえ、カスみたいなものです。問題は……オーブ軍も来るという事です……」
「………そうですね。すいませんでした」
170通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:11:25 ID:???
地球軍も必死だった。ユーラシアを中心とした元より大西洋連邦を嫌う国々は次々とプラントに頭を下げた。正攻法では勝てず、勝つ方法はただ一つ。
「チャージが完了するまで保たせ、レクイエムの発射で奴らを凪ぎ払うしかない………」
「しかしジブリール殿、そこまで保つのでしょうか?」
「保たすのだ………何が何でも!!」
早くしなければきっとオーブ軍も来る……そうなれば逃げ場などはなくなる。その前にザフトだけでも駆逐しておかなければならない。
「レクイエムのチャージは……」
「後、あと40分程です」


中継地点ステーションVにはアブソリュートが向かっていた。背にはミーティアが装着されていて、火力としては無敵である。
「全く……クライン議長も人使い荒いよ……。ま、仕方ないんかね〜」
ビームソードで陽電子リフレクター発生装置を切り裂き、頭部の陽電子砲"アスクレピオス"でステーションVを溶解させた。
「軽いねぇ〜。ジュール隊との戦いの方がマシだったよ」

基地自体にも既にザフト軍は侵攻してきていて、シンもその中にいた。親衛隊の隊長としてザクやドムを引きつれ、地表へ向かっている。
「アスカ隊長、我々はステーションTへ……」
「いや、ジブリールを探して殺す事を考えろ!!。あいつさえ殺れば全てカタがつくんだ!!」
ザムザザーやゲルズゲー、ユークリッドのモビルアーマー部隊がシンの前に立ちふさがり、一斉に砲撃を開始してきた。
「ヒルダ、ここは俺が抑える!!。お前が指揮をとるんだ。ここら一帯のモビルスーツを撃滅しろ!!」
「ハッ!!。ほら行くよ、野郎ども!!」
部隊が去っていくと、デスティニーが光の翼を展開した。
「もう機体が違うんだ………お前等全員消えろーー!!」
171通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:12:48 ID:???
「く……撃て!!撃つんだ!!」
外から見れば一発の巨大なビームかと思える程の数がデスティニーに向かってくる。
「そんなもんにィ!!」
デスティニー自体のスピードと分身で翻弄させ、自身には一撃とて擦るのを許さない。
「でやあぁぁ!!」
アロンダイドで陽電子リフレクターごとザムザザーを串刺しにした。
「あの時とは機体が違うんだ!!舐めるなーー!!」
引き抜くとザムザザーは爆散した。その爆煙から見えたデスティニーは"鬼"のように見える。
「ひぃぃ……俺は死にたくねぇーー!!」
ユークリッドがその場から離れようとする。だが、シンの矛先は貫くものを選ばなかった。パルマフィオキーナで背後から撃ち抜いてみせた。
「……ここにいる奴は全員、俺が殺してやる!!」
オーブ戦ではSフリーダムに敗北し、屈辱を味わった。次にキラとあたるまでのウォーミングアップとしているのだ。

「うわあ……ビームが……ビームが……」
ウインダムのビームライフルやアガムメノン級の主砲がイービルに向かって放たれる。しかし、全てそれてしまう。
「改良されたゲシュマイディッヒ・パンツァーはここまで凄いのか……」
レイ自身、ここまで性能が段違いとは思っていなかった。
「やはりギルは凄いな……クライン議長にこれを作らせるとは……」
ミラージュドラグーンが射出され、次々とモビルスーツを墜としていく。ドラグーンからのビームも曲がって1機だけでなく3機は墜とした。
「これなら……キラ・ヤマトにも!!」
アガムメノン級のブリッジをアイネイアスで切り裂き、ヴィーザルでウインダムを撃ち抜いていく。
172通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:13:52 ID:???
アークエンジェルを旗艦としたオーブ軍は裏側よりダイダロスへ迫っていた。
「カガリさん、いいの?アークエンジェルが旗艦で……」
「指揮能力が一番高いのはラミアス艦長かグラディス艦長だ。グラディス艦長がラミアス艦長にといったものだからな」
タリアはクスッと笑う。マリューはマリューで万更でもないような感じで席に座る。
「では、作戦の説明だ。アークエンジェルとミネルバがダイダロスを制圧し、クサナギ・ツクヨミ・スサノオ・ナグモがレクイエムの破壊をする………でいいかな?」
2艦で突破するのはもはや神業の域である。地球軍だけでなく、ザフトとも戦うのだから。
「3年前はたった3艦だったんだ……だが、今度はたくさんの仲間がいる。やってやろうぜ!!」
バルトフェルドは元気付けようと言葉をかける。イザークやミゲルなんかははしゃぐように意気揚揚と機体へ向かった。
「キラが来る前に、終わらせちまうか?」
「できればそうしたいな」
ミゲルのザクには、IWSPのようなウィザードを装備した。
「完成したマイティウィザードを見せてやるぜ!!」
ザクの左腕にはコンバイントシールドを装備され、マイティウィザードの砲門はレールガンからビームキャノンに変更されている。 「俺は援護にまわっとこう。シックスナイツに当たったら機体性能差で負けそうだしな……」
「随分おとなしいな、ミゲル。ま、任せとけよ」
ディアッカはおちゃらけた感じが抜け切らずにミゲルを自分なりに励ます。
173通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:14:53 ID:???
フレイもアカツキのコクピットで出撃までOSの確認を絶やさない。ナチュラルのフレイにとってサポートOSの存在は欠かせないのだ。
「はあ………でも、慣れていくのね。自分でもわかる………」
だが考えても仕方がない。自分で選んだ"道"なのだから。キラと共に歩むという、運命に逆らった道を――
「艦長、そろそろ出ますね」
「ええ。フレイさん、キラ君が来るまで頑張って!!」
「いえ、私もキラにばっかり頼ってられません………フレイ・アルスター、アカツキ、行きます!!」
アカツキが出ると、ジハードデュエルやスレイトゥンバスターも発進した。

ミネルバ隊と合流して、基地へ向かう。
「もしオーブ艦隊より早く着ければレクイエムは俺達で破壊しよう……カナードはアウルと一緒に艦隊の援護に向かってくれ」
「ああ……わかった。アスラン、みんな、気をつけろよ」
∞ジャスティスとアビスが艦隊へ向かっていく。

フレイにとって宇宙の戦闘は初めてである。だが昔から宇宙が苦手だったフレイも、今は宇宙そのものを感じる事ができる。
「月ってこんなに軽いんだ………」
さっきまでいたマウンテンサイクルでは重々しい気だったのだが、実際の月からは地球で感じたのと同じ様にひんやりとした温もりを感じた。

"ピキーン"

「これは………仮面の……」
ロドニアの研究所の戦い以降、度々刄を重ね合ったフレイとネオ。しかし、それ以上に"何か"威圧感を感じる。
174通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:15:58 ID:???
「ん?デュエルとバスター………?」
前方にはブルデュエルとヴェルデバスターの大軍があった。
「ハッ!!あれは当て付けか?」
「所詮は改悪機だ!!。あいつらだったら、まだ俺が乗っていた時のデュエルの方が………」
ビームサーベルを構えて切り込んでいく。振り下ろされる閃光の刄を避け、斬撃と砲撃で蹴散らしていく。
「10000倍は上手くできんだよォ!!!!」
「同感だなァ!!」
ディアッカも釣られてスレイトゥンバスターを大軍へ向かわせる。ファトゥムに乗って連結させて、超距離ビーム砲を撃ちこんでいく。
「真似したって俺達みたいにはいかないぜ!!」
旧型機でありながら当時最新鋭の機体を撃破した2人には、既に格下に敗ける要素は皆無だった。
「こいつら殺ってからいくから、アスラン、頼むわ!!」
「ああ。任せるぞイザーク、ディアッカ!!」
レジェンドを筆頭に進んできたオーブ軍はダイダロスの目と鼻の先まで来ていた。
「ここまで来れば………ん?」
見たくなかった存在が前にはあった。その機体は国一つを壊滅させた悪夢のモビルスーツだった。
「デストロイ!?しかも………」
10機はいるであろう。機体があの時とは違うとはいえ、破壊力と防御力で奴を上回るモビルスーツは現時点ではないだろう。
「チィ!!M1、ムラサメ隊は基地へ迎え!!。なるべく俺かフレイ、ルナマリアに回せ!!」

「ククク……やっと俺にも……」
ステラの時は倒されたが、自分には使う自身があった。そして2人の仇を取るつもりでいるスティングは、迷う事無くドライツェーンをオーブ軍に向けた。
「そらぁ!!」
赤い閃光はムラサメ隊を次々と焼き払っていく。
「ク……これ以上は……」
ドラグーンを装備したまま一点に集中させて放つが、膨大な出力から来るTPS装甲には通じなかった。
175通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:16:57 ID:???
くだらんくだらん
176通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:17:41 ID:???
「そんなちんけな攻撃が効くかよ?。オラァ!!」
変形しながらスーパースキュラを放つ。避けるのも難しいくらいにビームの束が3機を襲う。
「この数………冗談じゃないわよ!!」
ルナマリアも業を煮やしてブラストインパルスのケルベロスをデストロイへ向ける。レールガンも併用すれば装甲を貫けるかもしれない。
「墜ちなさいよ!!」
放たれたビームはそのまま向かうが、当たることはなかった。陽電子リフレクターで弾かれたのだ。逆に指からもビームが放たれて、余計避けるのが難しくなった。
「くそ!!いくら、ビームシールドでもデストロイの攻撃は……フレイ?」
フレイは必死にデストロイの攻撃を避けている。アカツキならばビームは無効化できる筈なのだが……
「フレイ、アカツキなら避けなくても大丈夫だろ?」
呼び掛けてはみるが応答はない。いったいどうした事か?
「おい、フレイ………聞こえてるなら返事してくれ!!」
聞こえてはいる。しかし、フレイは震えていた。かつてない圧迫感に襲われて、止まらないのだ。
「……(とにかく、今はデストロイを……)聞こえてるわ、アスラン。まずはここを突破しましょう」
とりあえず持ち直し、ツォーンにわざと当たってはね返した。ツォーンはそのままデストロイの頭部と背部のドライツェーンを貫いた。
「相性は最高ね………ビーム中心の相手に敗ける心配はないわ!!」
ビームサーベルで切り掛かって陽電子リフレクターに防がれたが、肘から入ると擦り抜けてコクピットを串刺しにした。
177通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:18:48 ID:???
「アスラン、ちょっと私も行くところがあるの。ごめんね………」
ビームサーベルを引き抜くと、デストロイが爆散した。その時には既にアカツキは飛び去っていた。

そこで入れ違うようにアスラン達の前に現われた機体があった。
「あれはレジェンドとインパルス!?」
「裏切り者は排除する!!行くぞ、シン」
そう、デスティニーとイービルである。シンとレイが最悪のタイミングで現われたのであった。
「アスラン、ルナマリア!!覚悟しろよ!!」
「!?。シン……やめて!!今はあんた達と戦ってる場合じゃないの!!」
シンもかつての仲間を討つのは忍びない。迷いもある。
「……わかった。まずはこいつらを片付けよう……」
アロンダイドを構える。レイにとっては不快である光景だが、アスラン達の協力なしに切り抜けられる状況でもない。
「……………」
アイネイアスをデストロイに向けると、スーパースキュラを放ってきた。しかし、黒い翼に触れると横に逸れていく。
「一気に片付けるぞ!!」
ミサイルが来るが、ドラグーンで破壊していく。レジェンドのスパイクドラグーンとデスティニーのパルマフィオキーナがデストロイを貫く。
「なんか、ミネルバにいた頃みたいだな……」
「うるさい!!」
できればシンだけでも助けてやりたいが、やはりダメなのだろうか?

"ドカッ!!"

「ぶべっ………」
レジェンドがデストロイの叩きつけによって地表まで落とされてしまった。
「アスラン!!」
ルナマリアがそれに気づいてビームジャベリンを抜く。
「クソヤローー!!」
背後を獲ってビームジャベリンを投げ付け、丁度動力部まで刺さり誘爆を誘った。
178通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:20:15 ID:???
「ありゃ………倒せた……」
意外に有効だったようだったが、まだ倒せたのはこれで3機目である。余裕勝ちに見えるが、避けるのも至難の砲撃の中での精一杯の反撃なのだ。
「これではレクイエムの発射に間に合わなくなる………」
アスランも焦りだしてきた。さっきのでザクだったら死んでいたのだから。
「……ルナマリア、ミネルバが近くにいる。フォースシルエットに換装するんだ!!」
「はい!!。………ミネルバ、フォースシルエットと……ソードシルエットを!!」

「艦長、ルナマリアから2つのシルエットの射出要請があったんですが……」
「レジェンドにもシルエットは装備できるからよ。指示に従って!!。タンホイザー起動!!アーサー、発射頼むわよ」
山の影から現われ、デストロイ軍団にタンホイザーを向ける。
「ってえぇぇ!!」
しかしデストロイ達には届かず、手前で着弾した。その爆発でデストロイを牽制し、2つのシルエットが射出された。

換装したインパルスにエクスカリバーを渡すレジェンド。対艦刀が有効と気づいたルナマリアがとった有効策である。
「すまない………シンとレイもこいつらを倒すまでは付き合えよな?」
「フン!!」
互いの対艦刀にビームが走り、デストロイ達へ突っ込んでいった。

ダイダロス基地内部では既に敗色が濃くなってきたせいか、脱出の準備をしていた。ジブリールは護衛機の配備を急がせていた。
「こんなことになるとは………レクイエムのチャージ完了までは?」
「あと15分は……」
179通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:21:42 ID:???
「フルパワーでなくてもいい!!」
「それでも後10分はかかります」
マズい。ザフトもオーブも地球軍の戦力を上回っている。正攻法での勝算はないに等しい。
「ク………ロアノーク大佐を基地の守備に呼び戻せ!!」

「……守備に就けってなぁ……楽じゃないな……」
アンティークドラグーンを背部に戻し、元の翼の形を織り成した。アースの背後にはナスカ級10隻分の残骸が漂っていた。
「まあ、言われりゃやるしかないか………」
ネオは言われた通りに基地へ向かう。その間にヒシヒシと伝わってくるフレイの気配。
「あの紅い髪の少女………もう消えてもらいたいなぁ………」

"ピキーン"

「!?」
赤い閃光がアースの背後から迫る。陽電子リフレクターで弾き、空かさずビームライフルを放つ。しかし、その直撃コースは反らされた。
「何!?ビームが……」
その姿はオーブで見かけた黄金のモビルスーツ。
「あれが妙な気配を放つ……」
フレイは既にネオとは違う気配に悩まされていた。
「ここで逃がしたら、後々面倒になりそうね……やるしかないわ!!」
ビームライフルを少しずつずらしながら、それでいてコクピットのみを狙うフレイ。
「いい射撃だ……さらにやるようになったな……だが、"アムロ・レイ"に勝てるかな?」
アースに宿された古の戦士、"アムロ・レイ"の能力が伝えられ、全て避けられてしまう。
「アムロ・レイの力の前には、君でも無力だぞ!!」
180通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:22:43 ID:???
コペルニクスでは即席で付け足されたレーザー核融合炉エンジンと月光蝶の調整をせずにキラは出撃しようとしていた。
「どうしたの?まだ最終調整が………」
「今出ないと、レクイエム発射に間に合いません!!」
同じ月にいて感じるおぞましい気配。それはネオに宿るアムロの力だけでない。
「行きますよ?。キラ・ヤマト、ストライクフリーダム、行きます!!」
Sフリーダムは凄まじいスピードでダイダロスへ向かっていく。
「……月ってこんなに軽いのか……」

「でやあぁぁ!!」
アロンダイドとアイネイアスが飛ばされた腕を斬り、エクスカリバーが頭部を斬り裂いた。
「ウオォォ!!」
スパイクドラグーンを飛ばし、デストロイを貫く。爆散する同機の横からスーパースキュラが放たれた。
「チィッ!!」
なんとか避けたが、エクスカリバーまではカバー仕切れずに溶解した。
「はぁ……はぁ……まだ5機は残ってるのか?冗談きついよ、ったく……」
ボロボロの4機。いや、損傷らしい損傷をしていないだけでもすばらしい程の戦場だったのだから。
「ク……まだ死ねないのに……」

キラも近くまで来ていた。デストロイに囲まれる4機を発見し、Sフリーダムはドラグーンを射出した。
「ん?……やっぱり第2世代ドラグーンにしとけばよかったかな?扱いが難しい………」
本来ならばインターフェイスを強化したドラグーンだったはずだが、NTの力が強くなったキラは第1世代の機敏な動きを求めたのだった。
「……行けぇぇーー!!」
スーパースキュラがインパルスに迫っていたが、ドラグーンによるエネルギーフィールドを作り出して防ぎきった。
「え!?。キラさん?」
「よく来てくれたな……キラ……」
181通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:23:45 ID:???
「……!!。キラ・ヤマトぉぉ!!!!」
シンはデスティニーをSフリーダムに向かわせる。
「あんたはーー!!」
「今はそんな場合じゃ………」
ある程度間合いが詰まったその瞬間、デスティニーの光の翼が発動された。
「え!!?。まだ何も………」
また、Sフリーダムも光の翼が発動された。
「勝手に………」
そして互いの光の翼は巨大化し、スパークを放つような凄まじいオーラを纏っている。
「やっぱり、デスティニーのは………」
全てを焼きつくす太陽のような紅い翼と生命を平穏させる蒼い翼が対を成す両翼を生み出していた。
「………これがデスティニーとSフリーダムの月光蝶……………なのか!?」
レイも驚いていた。聞いていたよりも遥かに強い威圧感を感じた。恐怖ではない。むしろ暖かささえ感じる。
「デスティニーが叫んでる………こいつを殺りたいって……」
「Sフリーダムが……嘆いてるのか?こんな戦いを……」
美しい光を見たら、戦闘する気すら起きなかった。あまりに強大な力に恐れさえ抱く。
「おいおい………どういう事だ、こりゃ?」
スティングはスーパースキュラを放ったが、光の翼が纏うオーラに弾かれてしまう。

"ゴゴゴゴゴ"

さらに肥大化していく光の翼。いつの間にか2人はSEED解放状態"開花"になっていった。やがて紙切れを斬るようにデストロイ軍団を斬り裂いていく。
「う、うわあぁぁぁ!!」
「う、動け!!。どうしたんだ?」
静止したまま動かず、まだまだ光の翼……月光蝶は輝きと大きさを増してきている。
「く、この………止まれぇぇぇーー!!」
キラが叫ぶと、光の翼は除々にそれなりの大きさに戻っていった。デスティニーもSフリーダムと同じ様に安定していく。
182通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:24:51 ID:???
「何だったんだ?今のは………」
シン自身、月光蝶の機能には気づいていなかったので驚くのは無理もない。
「アスラン、ルナマリア、早くレクイエムへ!!」
「ああ……そうだな……」
言葉が出ない。あの光が別の世界を滅ぼしたと思うと震えが止まらない。
「待て!!、逃が……」
その瞬間、デスティニーのVPS装甲が落ちた。
「あれ……?なんで……」
理論上パワーダウンせず、出力はレーザー核融合炉エンジンに匹敵するハイパーデュートリオンエンジン。それを上回るほどの月光蝶にシンは恐怖を感じた。
「レイ………帰還しよう……」
「………そうだな」
2機はエターナルに向かった。そして、ラクスの真意を確かめるためにも――

入り口付近まで来てもなお、フレイとネオは戦い続けていた。
「いい加減に墜ちろーー!!」
ビームエッジがアカツキの左足を獲り、ビームサーベルがアースの頭部擦った。
「なんて強いの……」
アンティークドラグーンが迫ってくる。一つ一つの攻撃にもビクともしないアカツキの装甲が魅力的に見える。
「ドラグーンまでダメとはな………」
「こちらが有利だわ………今のうちに……キャア!!」
しかし、オオワシを貫かれてしまい機動力は大幅にダウンした。これではビームエッジを避けれるのは難しいだろう。
「もらったあ!!」
黄色い砲弾がアースを吹き飛ばす。
「何!?」
「フレイに手を出すなァァーー!!」
Sフリーダムがドラグーンと共に迫ってくる。
「チィッ、フリーダムだと!?」
お互いのビームライフルが擦りあい、ドラグーンを墜としていく。
「クソ!!やっぱり難しい……」
フォルファントリーUをSフリーダムに向けて放つも、ビームシールドで弾かれる。そこでSフリーダムも光の翼を発動させた。
「何だ、ありゃあ?」
出力もビームサーベルでの鍔迫り合いも押し切る程に跳ね上がった。
「限界か………すみませんね、ジブリールさん……」
183通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:26:04 ID:???
去っていくネオ。その瞬間、フレイも緊張感から解かれた。
「凄いわ、キラ……」
「性能のおかげさ……フレイはアークエンジェルに戻って」
「え?……嫌よ、私だってジブリールを許せないんだから!!」
「だって、機体がそれじゃ……」
「大丈夫よ!!」
そう言うとアカツキは先陣きって入っていった。Sフリーダムも後を追い掛ける。

ジブリールも終わりと見て、ウナトは先にアガムメノン級で脱出していた。
「所詮はジブリールもあの程度か………」
そこへ通りかかったのはカガリだった。丁度探していた相手に巡り合えた感じだ。
「あれはウナト!?………よくも……ユウナを!!」
フリーダムルージュのビームライフルが一つ、また一つと艦砲を墜としていく。
「あれは……代表!?実はジブリールが……」
「言い訳は要らない!!」

"パアアァァン"
フルバーストを全弾ブリッジに向けて放ち、ウナトね断末魔の叫びを聞く間もないほどに撃ち続けた。
「やったぞ……ユウナ」
過去に勝てた。フリーダムルージュはビームライフルを掲げ、カガリは拳を握って泣いた。
「撃たれたら、撃ち返される……でも……」
何かが"憎しみの連鎖"から外れていた。確かに憎かった。しかし、達成感はまた別であった。
「何だ………この感じ……」
"敵"だから倒したんじゃない。"憎い"から殺したんじゃない。
「心がわかってたんだな………討たなくちゃいけないんだって……」
戦争を終らすための別の鍵が見つかったようだった。この時点では意味のないかもしれない、かけらの一つである。


基地に降り立つと、白兵戦になった。フレイは銃に関してはド素人なので、キラが中心となって基地を進んでいった。
184通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:27:16 ID:???
「思ったより抵抗してくるな………」
手榴弾で壁をぶち壊し、新たに道を作る。
「さあ、フレイ早く!!」
「ごめん……私、銃は……」
「しょうがないよ」
マシンガンを構えては撃ち続けるキラの熱い感情が格好よく映る。
「僕が走りだしたら、走って………1、2の……3!!」
爆音と同時に煙に塗れて駆け去る。
「!?。キラ、右よ!!」
言われた通りに銃を撃つと、一つの叫びが聞こえた。
「ふう……ありがとう……」
そこで2人が改めて右を見ると、思いもがけぬ人物がいた。
「ロード・ジブリール!?」
銃弾を受けたのは逃亡途中のジブリールだった。仲間を見捨て、自分だけ助かろうとしたなれの果てだと思える。
「グ………貴様は、キラ・ヤマト……だな?母親によく似ている……」
「!!!?」

「おい、レクイエムがチャージを終えたみたいだ!!」
「……ローエングリーン、ってぇぇぇ!!」
イズモ級のローエングリーンが数発撃たれたが、陽電子リフレクターに弾かれてしまう。カナードとアウルは基地内部のコントロールルームまで忍び込んでいた。
「オラァァ!!」
「そらァァー!!」
一斉射撃とファトゥム01の突撃でつぶした。が、発射は自動になっているようで、ここからでは間に合いそうもない。

そこへ抜け道を見つけてレジェンドとインパルスはレクイエム内部へ入った。
「俺達も行くぞ、ディアッカ!!」
ジハードデュエルはリフレクトシールドで、スレイトゥンバスターはザムザザーを盾に陽電子リフレクターを突破した。
「よし!!これなら………」
ドラグーンとビームライフルで周りを撃ち、一斉射撃と超高出力インパルス長距離砲で本体を撃ちぬいて、レクイエムは爆煙を放った。
185通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:28:20 ID:???
「ふはははは………冥土の土産とはこのことか……ハハハハ!!」
諦めたのか、ジブリールの口は止まらない。
「私は18年前、ブルーコスモスのいち信者だった。そして幹部になったのもその年だ……ヒビキ夫妻を殺した恩賞にな……」
「!!」
キラのマシンガンはジブリールの顔に突き付けられた。ジブリールは青ざめた様子だったが、まだ続いた。
「そして、それをキッカケにどんどん上り詰めた。だが、あの時討った女性の言葉を忘れたことはない……"あの子達に罪はない、許してくれ"、と」
キラは震えた。聞こえた気がした。いるはずのない、聞いたことのない母の声を。
「だから、私はお前等を見逃した……ハハハハ、皮肉なものだな……逃した魚に喰われるとは……」
「………」
もう殺す気にもならない。キラは銃を下げ、フレイの肩を叩いて、歩きだした。しかしその瞬間銃声が鳴り響き、キラが倒れた。
「キラ、キラ!!」
「グ……あう……」
パイロットスーツからは血が滲み、水滴のようにあふれ出てくる。
「くはははは、油断したな!!甘いぞ、キラ・ヤマト……」
ジブリールは防具を見せ付け、エレベーターでガーティ・ルーへ向かった。
「キラ、しっかり………」
「大丈夫………くそ……」
殺したかったんだろう。それを許さない理性がキラの前に立ちはだかる。
「キラの………」
「え!?」
「思うようにして………」
「………僕は……」


イアンはジブリールが乗船したのを確認すると、出航と同時にミラージュコロイドを発動した。
「ご無事で?」
「ああ……ん?あれは……フリーダム!?」
目の前にはSフリーダムがいた。キラが死んでいなかったことにも驚いたが、なぜ消えてるのにわかったのか?
「ええーい!!撃て!!粉々にしろ!!」
186通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 00:29:29 ID:???
ゴッドフリートがSフリーダムに向かっていく。しかし、突如光の翼と蒼いオーラに包まれ、ビームを無効化した。
「何だ!?私の知らないような機能があるのか!?」

「わからないだろうな……戦争を地図でしか見てない奴には……」
Sフリーダムのビームサーベルが紅く染まり、大きさが増した。振り下ろすと、ガーティ・ルーのエンジンを斬り裂いた。
「一撃で………ハッ!!」
前を見ると、コクピットから出たキラがバズーカを持ってブリッジを狙っていた。
「いい加減にくたばれよ、このクソヤローー!!」

「ウワワワァァーー!!」
断末魔の叫びと共にガーティ・ルーは爆発四散した。これにより、ロゴスは完全に消滅を意味する。

「そう、フリーダムが………全機撤退、プラントへ帰ります!!」
ラクスも信号弾をだし、帰還を命じた。
「キラ……どんどん強くなりなさい……」


「キラ、やった!!ジブリールを……これでキラやカガリのお父さん達の仇………キラ?」
反応がない。SフリーダムもPSダウンして、返事がない。近づいてコクピットを開けるとキラは気絶していて、血が溢れていた。
「キラ………キラ!!」


予告
勝ち得たひとときの休息。休める戦士達の前には、懐かしい顔が現われて、夢と現実を惑わす。そして、甦る黒歴史とは?
PHASE-34 「ギンガナムの再起」
全ての闇を、取り込め、ダークネス!!
187通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 11:26:56 ID:YZv9lL/4
まとめサイトって無いの?
188通常の名無しさんの3倍:2006/10/29(日) 00:16:55 ID:???
残念ですが、現状はありませぬ。
種覚醒の「ギンガナムの再起」って、おいおい
189機動戦士ガンダムSEED Revolution:2006/10/30(月) 00:57:18 ID:???
PHASE-34 「ギンガナムの再起」

月で行われた"レクイエム功防戦"でジブリールは死に、ロゴスは完全に消滅した。プラントは事実上地球軍を支配下に置き、着実に力を増していっていた。

−1ヵ月後:プラント・アプリリウス−

前議長でありながらラクスや他の議員、市民から絶対的な信頼を得ているギルバート・デュランダル。彼は表上は遺伝子工学者に戻っていたが、マルキオと共に密かに暗躍していた。
「やはりキラ・ヤマトのCross-SEEDは覚醒しつつあるようです。フレイ・アルスターのJOKERと共にラクス様の驚異になりつつあります」
ラクスこそ世界を治めるに相応しいと考えているマルキオにとって既にキラは邪魔者だった。
「"神の子"と"鬼の子"が交じわるなど、運命の輪から外れています。ギルバート、何か方法は……」
「………運命は変えられるものではない。どんなに繰り返しても……」
モビルスーツドックの地下室に独房があり、さらに閉ざされた扉がある。ギルバートはそれを開けると中に入り、捕縛されている人物に出会った。
「久しぶり……と、言ったらいいかな?」
その人物のマスクを外し、拘束衣を外した。そうすると、いきなり殴りかかってきた。
「貴公、我にこんな真似をして………」
「いきなりだね………」
放たれる拳を捻り上げ、拳銃を頭に突き付ける。さすがに観念したらしく、座り込んでみせる。
「で……我はどうなる?処刑されるのか?」
「とんでもない………あなたの力を借りたいと思ってね……ギム・ギンガナム」
服と刀をマルキオがギンガナムに渡す。空かさず刀を抜いてギルバートに突き付ける。
「貴公、何が望みだ?」
「……私はただ、あるべき運命のレールを続けさせたいだけだ。だからこそあなたの力が欲しい……」
190通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 00:58:20 ID:???
ギンガナムは刀を鞘に戻し、服を着てギルバートに幾つかの問いをした。
「なぜ、我は生きている?」
「月光蝶に閉ざされた後、ナノマシンにより腐敗と死を免れて、コクピットで保存状態のまま睡眠していたわけだ。冬眠のようにね……」
そのままギルバートはモビルスーツドックにある機体の場所へ連れていった。マルキオはギンガナムにこの時代の説明をしてはいたが、ギンガナムはモビルスーツの方に目をやっていた。
「柔なモビルスーツばっかりに見えるが………」
「あなたが生きた正暦より我々のモビルスーツは一部を除いて遥かに劣る………そう思われても仕方がない」
そしてモビルスーツの場所へ辿り着いた。ギルバートは電子ノートをギンガナムに見せる。
「これはZGMF-YX666S ダークネスレジェンド。プロトタイプだが出力値はこちらが上だ」
「ターンХはどうした?我の機体ぞ」
「…………ノートを見てくれればわかるが、フレイ・アルスターという少女を消してほしい。そうすれば返して差し上げよう」
ギルバートの視線は殺気に近いほど鋭く、まるで野獣の眼に見えた。
「……わかった。操作は黒歴史内のコズミック・イラと同じなのだな?」
「やはり知っていたか……」
「武人たる者、いかなる状況にも対応できなければいけないのでな……」
ギンガナムは用意された肉に噛り付くと、ダークネスレジェンドを見てある事に気づいた。
「ダークネスレジェンド………"黒歴史"か……」
その場へ数人の男女が入ってくる。
「この者達は君の部下だが、まずは先遣隊として送っておく」
ギンガナムは頷くだけで、数万年ぶりのまともな食事を楽しんでいた。
191通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 00:59:46 ID:???
−コペルニクス−

「わちゃ!!ヨ〜………ホワチャ!!」
「でい!!とう、ヤッ、セイヤーー!!」
殴りあう2人の男。1人は拳に力を込めた青年。1人は指一本一本に力を込めている少年であった。
「やるな………この1ヵ月でよくここまで成長した……イザーク・ジュール」
「あんたもさすがだ……バリー・ホー……」
1ヵ月間は目立った戦闘がなく、平和な日々が続いていた。カガリはオーブの再建のために地球に降りていったが、他の面々はそれぞれの平和を楽しんでいた。
「お前には才能がある………コーディネーターである事を差し引いてもだ」
イザークは丁度オーブ軍を支援してくれていたバリーに拳法を習い、肉体的な強化を謀っていた。

リュウタ・マユ・リナウは幼年学校に短期入学していた。また、ミリアリアはディアッカを引きつれて写真を撮っていた。
「月って言ってもやっぱり地球やコロニーと一緒に感じるわ………」
「そんな風に作ってあるんだろうが?」
「だからこそよ。人って自然を作り出すほどに進歩してるのね………って思ったんだけど……」
ディアッカは視線の向く方向が気になり、ミリアリアの先を見る。そこは花壇の様だった。
「花?」
「作り出した花も、町も、平和も、壊せるんだよ?人は………だから写真を撮って、戦後に見せてあげたいの。壊しちゃいけないものがあるって……」
持っていた缶ジュースの蓋を開け、ミリアリアに手渡すとディアッカはベンチに座り込んだ。
「伝わるといいな………お前の願い……」
「………生意気だぞ、ディアッカ・エルスマン……」
192通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 01:01:30 ID:???
ミゲルとカナードは互いにシュミレーション対決をしていた。
「………うはぁ!!やっぱ強いな〜」
「いや、俺もあと少しでやられるかと思ったぜ」
ドリンクを投げ渡すと、ミゲルとカナードは、コンッ、と少し当てる。
「しっかし、みんな青春してんじゃん。ディアッカとアスランなんかデートだぜ?羨ましいかぎりだ」
「ミゲルはいないのか?」
首を振ってドリンクを下に置くと、パンに噛り付く。
「俺は今はいない……じゃあ、カナードはどうなんだよ?」
「俺は興味が……」
「嘘つくなよ。お前、フレイに惚れてるだろ?」
異兄弟で好みのタイプが別れるわけじゃない。重なるとも限らない。だからといって気持ちの事など誰にもわからない。
「………くだらねぇ、寝るかな」
「あ、ずりぃの」


そして当のキラは銃の傷も完治していた。イザークに付き合わされ、筋トレをしていた。
「ぜぇ……ぜぇ……イザーク、まだ?」
「まだまだーー!!」
今までのキャラとは明らかに異なる扱いに困るキラに救いの手が。
「ちょっと……そろそろ休憩すれば?」
「フレイ!?」
ポニーテールという意外な髪型の登場により、キラの脳内アドレナリンが急上昇した。
「フ、フフ、フレイ……どうしたの?」
「え?イメチェンだけど………似合わないかな〜」
「そんな事ないよ!!」
Tシャツとスカートというラフな格好が、うぶなキラの本能を呼び覚ますのには十分すぎる刺激だった。
「2人のドリンク、ここに置いとくよ?」
「待って!!」
フレイの腕を掴んで、ジッと見つめる。互いに頬を赤らめる。
193通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 01:02:35 ID:???
「あのさ………フレイ……」
「何?」
緊張する。付き合いが長く、深い関係にある2人がする事はまさか、まさか………
「……け………け……」
「……何よ、早く言ってよ……」
2人の体内の温度と心臓の鼓動が高まり、汗も少し出してしまう。
「け、け……」
「………」
「けっこ……結構でかい胸が好きなんだ!!」

――は??――

「その………触って……いい?」
イザークもやや引き気味の顔を見せると、フレイは下を向いてしゃがみこむ。
「え?。ダメ?」
そんな問題じゃねぇだろ、と心の中からイザークは思った。しかし、フレイは……
「……ぷっ……何それ?あはは、おかしいよキラ……あはは……」
笑った。キラとイザークは2人共別々の理由で驚いた。
「キラってさ………昔はそんな冗談言わなかったよね?」
まだ笑っている。しかも止まることを知らないかのように大きな声で。
「いや、冗談じゃ……」
「凄い変わったよ………昔は根暗っぽかったのに、すっかりギャグまで言うようになるなんて……うふふ」
「変えてくれたのは、フレイだよ……」
さっきとは一転して真面目な顔つきに変わるキラ。イザークも気を使って立ち去る。
「何もできない……戦うしかできない僕に、光を与えてくれたのは君なんだ」
「……キラ……」
フレイは大胆にも腕を組み、アークエンジェルにむかって歩く。
「途中でクレープでも食べたいな〜」
「………とびっきりのにしようか………」
静かに話し掛ける2人は寄り添いあい、見る人も幸せな気分になるかもしれない。
194通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 01:03:29 ID:???
「フレイはやっぱしチョコバナナ?」
「バカね………プリンバナナに決まってるじゃない」
ベンチに腰掛け、互いにクレープを食べながら語り合う。
「ねえ……キラ………まだしてなかったよね?」
「何を?」
赤らめた頬が一層赤くなる。キラを見つめる視線も綺麗で、若々しい17歳の瞳だ。
「私の記憶が戻ってから………キス……」
「うん……じゃあ、今しようか……」
コクンと頷くと直ぐ様2人の唇は重なり合い、それは一瞬であって冷たかった。「一回だと……冷たいね」
いつものフレイと違って甘えたがってる様に思える。フレイはキスしたんだな……という顔で微笑む。

――この笑顔を護るために、戦ってきたんだな………これからも絶対……――

少しだけ甘い、甘い時間。護りたかった大切な"本当の笑顔"は2年を経て、やっとキラの前に現われたのだった。


デパートへ買い物に行っていたアスランとルナマリアは帰ってくるとある事に気づいた。それ戻ってきた時に、港へ入るためのパスワードが変えられていた事だった。
「パスワードの書き替えには元のパスワードと新規パスワードがいる………ここ3日は港に艦は入っていない」
「パスワードを外部の者が知ったのは考えにくいわ……だってあれはカガリさんが考えたものだし……」
「………裏切り者がいる………」
195通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 01:05:03 ID:???
「まさか………」
「こういうのも想定しておいて損はない………。誰にも言うなよ?俺達だけで片付けたい……」
小さく頷くとルナマリアはミネルバへ、アスランはアークエンジェルへ向かった。


写真を撮り終えると、ミリアリアは付き合ってくれたディアッカのためにジュースを買った。急いで走っていたためか、缶を落としてしまった。
「あ……ちゃ〜……」
そこへスッ、と手を差し出された。その人の手には落とした缶が握られていた。
「あ、どうもあり…………え??」
手に持っていたジュース全てを落とした。その人物の顔はあまりにも意外だったのだった。
「お〜い……ミリアリアーー!!。ん?なんだ、いるじゃんか……どうしたんだよ」
「どうして……」
その人物はニッコリ笑うと、言葉をかけてきた。
「久しぶり……ミリィ」
「どうしてあなたがここにいるの?……トール……」
ミリアリアの前には紛れもなく2年前に死んだはずのトールが立っていた。


キラとフレイが揃えた足踏みをしながら歩いていると、急にフレイの足が止まった。
「あれ?どうしたの?」
「ジェシカ……ミッシェル……」
前にはヘリオポリス崩壊時の歳にはぐれたフレイの友人達の姿があった。今頃は地球で暮らしてると思っていたのに……
「どうして………?」

死んだはずのトール、行方不明だったフレイの友人、スパイ……謎が謎を呼び、そしてギンガナムの驚異がコペルニクスへ近づいてきていた………


予告
掴めるかもしれない光。過去と思い出という似て非なる感情は、新たな闇を引き寄せる。そして、選んだ答えは着実に救いへつながっていく。
PHASE-35 「夢幻という零へ」
満月の光を、撃ち抜け、バスター!!
196通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 21:49:49 ID:???
なんだなんだ、サスペンスになっとる………何はともわれGJ

最近SSの数と住人少なくない?レボしかカキコされてないぞ
197通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 23:47:27 ID:???
ほっしゅ
198通常の名無しさんの3倍:2006/10/31(火) 02:55:42 ID:???
ラクスカゴリなんかより可愛くて綺麗なフレイ
ムゥじゃなくてフレイたんを復活させろよ
糞監督 マンセーキャラばっか愛しやがって
199通常の名無しさんの3倍:2006/11/01(水) 21:22:10 ID:???
最近住人少ないが、ここのフレイが好きな人いる?
200通常の名無しさんの3倍:2006/11/01(水) 22:29:34 ID:???
前スレまであった常夏や新三馬鹿とつるんでるフレイは好きだ
続き書いてくれないのかなぁ・・・
201通常の名無しさんの3倍:2006/11/01(水) 23:07:48 ID:???
>>200

そのSSの続きは、少し前に投下されてたような・・・
量、少なかったけど。
202通常の名無しさんの3倍:2006/11/01(水) 23:22:08 ID:???
サンクス、見逃しててた
良かったまだ続いてたんだ
楽しみだな
203通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 00:20:27 ID:???
常夏とのフレイは努力型、種レボのフレイは天才型でいい?
204通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 00:26:24 ID:???
つーかRevolutionはフレイがどうこう以前になんつーかその・・・
いやつまらなくは無いんだ、うん、面白いよ
でもちょっとなぁ・・・
205通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 01:27:03 ID:???
>>204
舞台が舞台だからな・・・職人さんが前代未聞の時代設定やSEED理論を展開しちまったから、好みが別れるだろうよ
オリキャラも多いが、飾り多いな。むしろキラが目立つ内容だけど
206通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 14:47:21 ID:???
オリキャラはあくまでも刺身のツマ
この前提を忘れると駄作に成り下がる
207通常の名無しさんの3倍:2006/11/04(土) 23:47:50 ID:???
最近 SS の投下

遅くなったな

っとなんだかんだ思いながら

楽しみに待っていた自分に気が付いた
208機動戦士ガンダムSEED REVOLUTION:2006/11/05(日) 11:18:35 ID:???
PHASE-35 「夢幻という零へ」


アークエンジェル内部ではSフリーダムの整備及び改修を行っていた。即席で作り上げた月光蝶が暴走したため、持てるかぎりの科学力を注ぎ込んで完成させようとしていた。
「月光蝶を装備している機体が出会うと発動してしまうなら、抑制力を強くしないと………」
オリジナルと違い、コロイド粒子によりナノマシンを固定し、レーザー照射で効力をもたらす。いわゆる光の翼である。
「これはアカツキの装甲も安易に切り裂ける代物だけど………」
エリカはアカツキのデータを立ち上げると、ディスクのデータと照らし合わせる。
「ナノスケールで作り上げてあるアカツキの装甲から、ナノマシン対策を練れるかもしれないわね」
少しずつ、少しずつでも歴史は確かに変わりはじめていた。
「シモンズ主任!!」
「??。アスラン君………どうしたの?」
野暮用で尋ねてきたわけではなさそうだが、自分も開発で忙しくて相手をできない。
「……(データの書き替えはコーディネーターの可能性が高い……シモンズ主任なら充分……)いえ、今まで何してました?」
「え………私ならずっとSフリーダムとアカツキを見てたけど………」
「そ、そうですか………すいません、失礼しました」
仲間を疑う。アスランにとって辛い事だが必要な事と割り切り、一人ずつ当たろうと歩いていく。

――ラクスはオーブに2年いた………そしてザフトに戻った………関係を持つ奴はいくらでもいる。カガリとルナマリアを除いて全員が容疑者か……――
209通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 11:26:57 ID:???
コペルニクスの様子を写真に収めようと出かけていたミリアリアとディアッカは前大戦で死んだはずのトールと出会っていた。
「久しぶりだな………」
「本当に………トールなの?」
「じゃあ、なんでお前を知ってるんだよ」
感情は喜びより驚きの方が大きかった。でも、諦めていた人が………ありえない事が……ミリアリアの衝動を促した。
「トール………!!」
走っていく。トールもまた、ミリアリアを腕組みの中へ受け入れる。
「心配かけたな……」
「トール……トール……生きてて……」
涙で言葉は打ち消され、震えて動きは止められて、ただただ泣くミリアリアの姿がそこにあった。
「おい………ちょっと待てよ………」
納得がいかない。死んだはずの奴がなぜ出てくる?。あの状況なら生存率は低いし、傷くらいあるはずだ。バルトフェルドと違って傷すら視られない。
「ミリアリア、離れた方がいい………そいつはトールじゃないだろ?本物は死んだはずじゃないのか?」
「!!」
2年前にキラが言っていた。自分を救うために来てくれたが、機体の撃墜時に首を飛ばされたと。しかし、目の前の現実はそうではない事を意味している。
「そいつはきっとただのそっくりなだけだ!!いい加減目を覚ませよ、ミリ………」

――パチィィンッ――

音が鳴った時、ディアッカの頬は赤みを帯びていた。ミリアリアは…………そう、アラスカでディアッカを殺そうとした時の表情に似ている。
「あんたに何がわかるの?……生きてるのよ!!。トールは……こうして……。最低よ……ディアッカ……」
210通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 11:28:57 ID:???
同じ眼だ。

――「トールが……トールがいないのに………なんで、こんな奴……こんな奴がここにいるのよーー!!」――

何も知らない自分が、知ろうとしなかった自分が招いた事件。あの時、ミリアリアの中のトールを殺したのは……………ディアッカ自身だったのだ。
「………いこう……」
2人は肩を組んでどこかへ消えてしまった。ディアッカはしばらく座り込んだまま動けず、ずっとあの時の軽薄さを回想して悔やんでいた。


一人でキラは街を回っていた。フレイはジェシカとミッシェルと一緒に行ってしまったのだから。
「ちぇ………つまらない……」
しかし、気掛かりなのはなぜあの2人がいるかだ。なぜ今になって現われた?どうして………
「………念のためにフレイに付いてった方がいいかもしれない」
気になることは山ほどあるがとにかく行動しない手はない。キラの足はフレイの向かった方向へ向かった。

ミネルバではルナマリアがパスワードを書き替えた犯人を探していた。コーディネーターならば誰にでも可能なので、より3艦な中で一番疑い深い。
「ヴィーノは何してたの?」
「え………と、ヨウランと一緒に動画観てたけど?」
しばしの沈黙の後、ピクピクするヴィーノを背にルナマリアは立ち去った。
「あいつらは白ね」
あんな馬鹿な筈がないので、とりあえずアビー辺りに聴こうと足を向けた。
「あ、お姉ちゃん………」
「メイリン……」
メイリンはスパイができるような性格ではないが一応聴いておこう。
「メイリン………30分くらい前に何してたの?」
「私はONだったからずっとブリッジにいたよ」
「そうよね」
「がんばってね、お姉ちゃん」
そうだ、頑張らなければ…………わからないまま振り回されるのは危険すぎる。
「さ、もう一踏張りしようか!!」
211通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 11:29:58 ID:???
「あはは……何それ?」
その光景は"始まりの日"に近かった。偽りの平和が崩れたあの日、確かにフレイはジェシカとミッシェルと行動を共にした。
「フレイって大人っぽくなったね」
「え………そうかな……」
ずっとコペルニクスに住んでたという。確かにシェルターがここに来るのは十分ありえる。
「何より、あのキラ君とフレイが付き合ってるなんてね………」
アークエンジェル内では公認だが、やはり恥ずかしい。
「でも、2人がこんなにも簡単に…………」
ハッと気付かされる。周りに人がいない。いるとしたら、妙に殺気だつ男ばかりだろう。
「………2人共、あの店に隠れて!!」
「え?」
銃弾が飛びかう。ジェシカ達は言われた通りに入り、フレイは拳銃を取り出して机の影に隠れる。
「銃の自信ないのに……」
ダイダロスでも撃てなかった。今は………撃てるだろうか?
「でも……やるしか…………」
フレイが物陰から視てみるとキラが男達と撃ちあっていた。
「フレイ、逃げろーー!!」
言われた通りにフレイはジェシカ達を連れてこうと店に入った。
「あれ?」
いない。見当たらない。窓ガラスが割れてるので、そこから逃げたのだろうか?とりあえず店から出て通りに出る。
「ジェシカ、ミッシェル!!…………どこなの?」
どこにいるのだろう?少なくとも死んではないだろうが………

――シャキン…………――

――"ピキーン"――

「!!?」
212通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 11:31:23 ID:???
光が反射される。一筋の閃光を避けると、その場の並木の枝が切れる。
「刀………?」
銃を構えようとしたら、その刀で切られてしまう。通りにいる人達が悲鳴を上げ、フレイは離れようと足を反対へ向けると男は飛び上がり切り掛かってきた。
「く………」
何とか避けれたが次は難しい。とっさに近くの大根を手に取った。
「みなさん、早く逃げてください!!」
そう言われると、一斉に逃げ出しはじめた。そのほうが都合はいい。
「は?そんな物で我と殺りあうつもりか?」
「あなたは………ザフトの刺客?」
「そう言われても仕方がないな………我はギム・ギンガナム。身体的特徴からフレイ・アルスターに間違いないな」
まずい。さっきので自分に勝ち目がない事がよくわかった。
「………でぇやあ!!」
しかし、そんな易々とやられたくはない。パイナップルを投げつけるとフレイは走った。
「そんな物を……」
パイナップルは切り刻まれ、すぐに追い付かれる。自分がコーディネーターならば多少は違ったのだろうが………
「だめ………やられる……ええーーい!!」
大根を振ると、そのままギンガナムの頭に当たって砕けた。
「ぐわ………このアマが……」
腹を殴られ、フレイの足は崩れてしまう。
「あぐ………ゲホッ……ゲホッ……」
「もらった!!」
悶えるフレイに刀が振り下ろされた。
213通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 11:32:22 ID:???
「ウオオォォ!!」
「!?」
「フレイから離れろーー!!」
キラは早速イザークから習ったなまじ拳法を使い、ギンガナムに殴りかかっていった。
「貴公がキラ・ヤマトか…………貴公がここにいるという事は部下は全員やられたわけか………」
「貴様、フレイをこんなに痛め付けて……許さないぞ!!」
刀を構えるギンガナム。対して丸腰のキラ。いくらスーパーコーディネーターでも訓練を積んだ者にはかなわないのをキラは知っている。
「だが、やるしか………」
繰り出される拳を読まれ、一行に当たる気配はない。足を払われ尻餅をつくと、刀を突き立ててくる。
「さ、逃げなければ死ぬぞ」
何とか飛び跳ねて逃げるが、何度もできるわけじゃない。
「でやぁ!!」
「………くそ………」

――ヒュンヒュン………――

「!!?」
飛んできた物を掴んで、それをギンガナムと自分の間に挟んで刀を防いだ。
「………野球バットだと!?」
「うらあぁっ!!」
押し返すとキラは態勢を立て直す。どうやらフレイが痛む体を動かし、投げてくれたみたいだ。
「これなら………ギンガナム、その刀をぶち壊してやる!!」
「ち……ほざくな、ガキが……」
火花が散るほどにぶつかり合う。キラもギンガナムも全力で自分の武器を振り下ろす。
「ウオオォォ!!」


その頃、ミネルバではやはりルナマリアが未だにスパイを探し続けていた。一旦部屋で休むことにして、ベッドに伏せる。
「う〜ん…………誰なんだろ……」
できれば誰でもあってほしくはない。だが、そういうわけにもいかない。
214通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 11:33:18 ID:???
「あ〜あん………もう………ん?」
ベッドから見えたパソコンの下の機械。部品ではなさそうだ。
「??。なんだろう?」
手に持つとそれが何なのかはっきりわかった。
「これ………盗聴器じゃない?アスランに知らせなきゃ………でも、いったい………」

――え!?

「そういえば………なんであの子はあんな事………」

――「お姉ちゃん、がんばってね」――

「何を頑張るの?」

――「部屋をたまには掃除しないと………」――

「もしかして………」

――ウィィィ……――

「!?………メイリン……あんた……」

――ドスッ

「え?」
ルナマリアの右腹にはナイフが刺さっていた。その時のメイリンの顔はとても冷たく、重苦しかった。
「メイ……リン?どうして……?」
「全てはラクス様のためよ……お姉ちゃん……」
口をタオルで塞いだ後、グリッとナイフを回転させる。ルナマリアの絶叫はタオルに吸収されて、誰にも届いていなかった。メイリンはナイフを抜くと、そのタオルで血を拭いて立ち去った。。
「………」
ルナマリアはそのまま倒れて、ナイフが刺さった場所からは血が吹き出していた。その血は下半身まで届く程に量がすさまじかった。


「それにしても………トール……どうして今まで来てくれなかったの?オーブにも帰ってこないで………」
ホテルを出たあと、ミリアリアはトールに尋ねた。普通なら帰ってきていた筈だというのに、なぜ?。
「………死んでたからさ……」
「え?」
トールがこちらへ振り向くと、いやらしい顔つきでミリアリアを視た。
「俺はキラを強くするために戻ってきたんだ………∀を扱えるほどにね……」
「何を言っているの?」
「俺は死んだ………でも、ナノマシンを利用した人体精製をして復活したんだ………」
215通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 11:34:15 ID:???
「そんな……嘘よ!!」
信じたくない。信じられる筈が………
「俺は黒歴史内のコズミック・イラのトール・ケーニヒの肉体に別人格を取り入れた存在ってわけだよ」
「は………いや……」
「キラの周りの者を傷つければ、更にキラはCroos-SEEDの力を強めるだろうしな」
トールは一歩一歩足をすすめる。ミリアリアは後退りしていく。
「でも嬉しかったろ?」
「いや………やめて……」
「俺に抱かれて嬉しかっただろ?」
「やめてーー!!」
ディアッカの言う通りだった。なのに………信じてやれずに身体まで捧げてしまった。
「なんなら……もう一度抱いてやるぞ?」
力強く掴まれ、ミリアリアは抵抗できなかった。
「いや………」
「ククク………ぶへっ!!」
トールの身体が離れる。ミリアリアは助けてくれた人物の後ろに隠れた。
「ごめんなさい……ごめんなさい……ディアッカ………」
彼の手は握られていた。しかし、怒りたいわけじゃない。
「もういいんだ………もう……」
トールとディアッカは互いに銃を構えあった。


今だに火花がほとばしる戦いを繰り広げるキラとギンガナム。
「でやああぁぁ!!」
「うおりゃあぁぁ!!」
それはまるでかつてのロランとギンガナムの再現のようだった。

予告
重なる思いはただただ苦しみを与えるだけなのか?歴史というものはそれを今に問い掛けてくる。誰が死に、誰が生き残るのか……?
PHASE-36 「天裂ける牙」
輝ける刄で、憎しみを断ち切れ、アカツキ!!
216通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 21:28:56 ID:???
そこでキラの最終覚醒『冥界の王ハ−デス』としての覚醒です。
217通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 01:48:34 ID:???
当初よりだんだん面白くなってきたね。でも住人の数少なくない?感想が極端に減ってきてるぞ。


まさかメイリンが…………ルナはどうなる?
218通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 21:13:11 ID:???
GJ&保守
219第二部 第二話:2006/11/06(月) 21:14:15 ID:???
>>160-161続き

「父の遺志を継いで戦いたいと思ったんです」
 画面の中で一人の少女が言葉を紡ぐ。
 燃え上がるような真紅の髪。スラリとした細身の鍛え上げられた身体。
秀麗な鼻先と桜色の唇に、象牙を思わせる白い肌。
 青春の美が結晶となって具現化したような美少女である。
「――父が討たれた時は、本当にショックでした。これは悪い夢だと・・・。
しばらくは何も手につきませんでした。でも、地球軍艦隊と合流して、
やっと地球に降りられると思った時、ほっとしました。やっと安全な
場所に来たと思いました。けれど、まったくそんなことありませんでした。
地球は依然として戦争のままでした。私は、自分は中立の国に居て、気
づいていなかっただけだったのだと、思い知りました。父は、戦争を終わ
らそうと必死で働いていたのに。私はそんな父の思いも、努力も知らずに
ただ、安穏と生きていた。そんな自分がとても恥ずかしかったんです。本
当の平和が、本当の安心が、戦うことによってしか守れないのなら。私も、
父の遺志を継いで戦いたいと。私の力など、なんの役にも立たないかも
しれない。それでも、何かできることがあればと。そう、思ったんです・・・」
 英雄。
 少女を端的に表現するのにこれほどふさわしい言葉はない。
 今や少女は、おしもおされぬ地球連合軍の英雄だった。
 非道にも地元民を誘拐しようと強襲したザフト軍に立ち向かい、敵の潜
水母艦4隻を撃沈し、敵を撤退に追い込んだ英雄。
 戦功だけでも十分であるのに、その戦功を立てたパイロットが、父の遺
志を継がんと戦場に身を投じた、上流階級の際立った美貌をもった若き令
嬢ときては、人々が熱狂するのも無理もない話であった。
 瞳に憂いと悲しみを秘めた美しい少女の容姿は、異性、同姓を問わず人
を惹きつけ、その境遇と志願動機は、先の大戦、そしてブレイク・ザ・ワ
ールドで親兄弟、友人を失った人々の涙と共感を呼んだ。
 今や少女は、地球連合の主張する正義の象徴であった。
 少女の姿と言葉は繰り返し世界中のマスコミによって流され、地球のど
こにいても少女の姿を見ることが出来た。

 その少女の名は――
220通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 21:26:24 ID:???
「・・・また、フレイ・アルスターかよ。よく飽きないな、地球の連中は」
 据え付けられたテレビの画面に映し出された少女の映像を見て、
シンは顔をしかめた。
 あの女が戦功を上げたのは、自分達を含む攻撃部隊に対してなの
だ。とてもではないが、好意的な態度を取る気になれない。
「ったく・・・。な〜にが、『母艦4隻』よ! 母艦をやったのは、アビスだ
ってのに。フレイ・アルスター様がのってらっしゃるのは、『ストライク』
であらせられるんじゃないのかしらね!?」 
 不愉快さを隠そうともせずに、ルナマリアも鼻を鳴らす。
「論功賞を公正に行なうことより、英雄を一人作ることの方がメリットが
大きいと判断した、ということだろうな」
「そんなこと分かってるわよ!」
 レイに八つ当たり気味につっかかってしまったルナマリアは、気持ちを
静めようと、目の前のコップをひっつかみ、中の水を一息に飲み干した。
「そ、それにしても結構集まったよなぁ・・・」
 ヴィーノが辺りを見回しながら言い、
「う、うん。ちょっとした飲み会のはずだったのにね」
 メイリンがここぞとばかりに相槌を打つ。
「けど、そのおかげで借りれる店のランクは上がったし、良かったよ」
「だよねぇ。ここのお料理、美味しいっんだって!」
 気まずい空気を変えようと、ヴィーノとメイリンが必死で話題の転換を試
みる。しかし、
「みんなストレス溜まってるもんなぁ。被害結構大きかったし、せっかく苦
労して助け出したと思ったのに誘拐あつかいじゃさ・・・」
 二人の努力はヨウランの一言で霧消し、空気はより一層重くなった。
 カーペンタリア基地の脅威を取り去ることはできたものの、戦闘での犠
牲は決して少ないとはいえず、完全な勝利には程遠い。その上、情報戦
で敗北して民間人誘拐の汚名を着せられ、フレイ・アルスターとやらに名
を成さしめた。
 酒でも飲まなきゃやってられるか、というのがクルー達の共通した思いで
あり、渡りに船とばかりに参加者は激増した、というわけである。
 シンはルナマリアにチラリと視線を送った。
 フレイ・アルスターと直接戦闘した彼女は特に、相手に名を成さしめたと
いう思いが強いのだろう、いつも明るいルナマリア・ホークらしからぬ態度
をみせている。
「あのさ・・・。ルナ」
「何? シン」
 ルナマリアが少し険のある目をシンの方に顔をむけた、ちょうどその時、
「すまん。遅れたようだな」
 イザーク・ジュールが入り口から姿を現した。
221通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 21:29:34 ID:???
「おっそぃぜ、隊長どの! じゃ、始めますか!」
 ディアッカの言葉に、クルー達はどこかヤケクソ気味な歓声で答えた。
「んじゃま、隊長殿。乾杯の音頭を!」
 イザークが手渡されたグラスをかざし、クルー達も一斉にグラスを持ち
上げた。
「先の戦闘ではみな、良く戦ってくれた! ――我々の勝利に!」
「「「勝利に・・・」」」
 『勝利』の言葉に、苦笑や自嘲をもらしつつもクルー達は小さく唱和し、
グラスの中の液体を干そうとした。
 だが、
「何故、そんな顔をする」
 静かな、だが、よく通るイザークの声にその動きは制止させられた。
「カーペンタリア基地の脅威を取り除き、民間人を救出した。確かに犠牲は
出た。だが皆、志願した者達。覚悟はあったはずだ。我々は、正義に基づい
て行動し、目的を達成した。これを勝利したといわずに何と言う!」
「し・・・。しかし、巷では」
 誰かが反論の声を上げた。
 だが、イザークは声がした方を一瞥し、
「それがどうした!!」
 毛筋ほども動じることなく、堂々と言い放った。
「我々が正しかったことは、我々自身と天の星星が知っている。それ以上、
何を望む!!胸を張れ! 我々は正しく、そして勝ったのだ!!」
 凛としたその声はクルー達の心に心地よく響き、知らず知らずのうちに、
クルー達の顔には笑みが浮び始める。
 イザークは不敵に笑い、声を張り上げた。
「今日は祝え! 大いに飲め! 命令だ!!」
「「「「了解ッッッ!!!!!!!!」」」」
 今度は全員が大声で唱和した。
「乾杯!」「乾杯だ! ミネルバに」「ジュール隊長に。乾杯!!」
 歓声が上がり、グラスが高々と掲げられ、あちこちで勢い良く打ち付けられた。
 シンも高揚した表情を浮かべ、周りを見回した。
 皆の笑顔があった。ヴィーノの、ヨウランの、メイリンの笑顔が。レイも小さな笑
みを浮かべ、ルナマリアも、今は柔らかい表情を浮かべている。
「「「「乾杯!!」」」
 勢い良く6つのグラスが打ち付けられ、小気味のいい音を立てた。
222通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 21:35:16 ID:???
「メイリンちゃん、飲んでるぅ?」
 メイリンが振り返ると、そこにはディアッカ・エルスマンが立っていた。
 宴はたけなわ。
 皆、始めに着いていた席を離れ、あちこち歩き回って、談笑し、乾杯し、
食事に舌鼓を打っている。
「あっ・・・。お疲れ様です、ディアッカさ――」
「ディアッカでいいって」
 メイリンの隣に腰を下ろしながら、
「あっ・・・。すいません」
 ひょいと瓶を取り上げ、ディアッカは、メイリンのグラスになみなみとワ
インを注いだ。
「じゃ、乾杯。二人の出会いに!」
 グラスを干し、ディアッカは目の前の少女に観察の視線を送った。頬に
朱が刺し、眼が少しとろんとしている。
 若干酔っているようだ。
「それって口説いてるんですかぁ?」
「君みたいな可愛い子を口説かないなんて、寧ろ失礼ってもんじゃない?」
「あはは・・・。お世辞でも嬉しいです〜」
「お世辞じゃないって。どう? メイリンちゃん。フリーなら、俺なんか?」
「う〜ん・・・。私、お付き合いするなら、誠実な人がいいんですよねぇ」
 ディアッカは大げさにため息をついた。
「何でそういう風に見られちゃうかなぁ? 俺って、女の子には誠実だぜ?」
「それは勿論、日ごろの行いの賜物ゆえ、じゃないですかぁ?」
「きっつぃねぇ・・・」
「あぁ、でも、本気にならない恋愛でもかまわないって人なら大丈夫だと・・・」
 ディアッカは、子供っぽさが抜けきらないという印象だったメイリンの、意外
な舌鋒の鋭さに小さな驚きを感じ、数回まばたきを繰り返した。
「ご、ごめんなさい。私・・・ちょっと酔ってるかも」
 ディアッカの反応に、メイリンは慌ててかぶりをふった。
「いや、いいけどさ。・・・ちなみに、俺が本気じゃないって何で思うの?」
 いつものふざけた調子だったが、ディアッカの目には真剣な光があった。
「いえ・・・。その・・・」
 数瞬の逡巡の後、それでもディアッカの真剣さを感じ取ったのか、メイリンは、
ためらいつつも口を開いた。
223通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 21:41:16 ID:???
「ディアッカさんって、誰か忘れられない人がいる気がするんです。だから、軽い
ふりして、遊びの恋愛しかできないよって予防線貼ってる、ってそんな風に思うん
です。・・・ごめんなさい、私の思い込みかもって思うんですけど。ディアッカさんは、
モテないように見えないですし、相手に対してちゃんと気配りのできる人なのに、
何か不自然かなって、思って・・・」
「こいつは・・・。参ったね」
 冗談っぽく頭を掻きつつも、実の所、内心を看破されディアッカは動揺していた。
ミネルバで女性仕官達と他愛も無い会話を交わしたときに、その場にいたメイリン
とも何回か話したことはあったが、それほど深い話しをしたわけでもないというのに。
(よく人のこと見てるし、鋭いねえ・・・)
 姉もザフトレッドに名を連ねる俊英だが、この子もどうしてどうして。
「ご、ごめんなさい! 何の根拠も無いのに。ああもう、私・・・なんてことを・・・」
 無言でグラスを口に運ぶディアッカを見て、メイリンは酔いも冷めた様で、朱で
はなく青みを頬に浮かべ、大慌てで言いつのった。
「あ、いや・・・。別にいいって。けどさ、あんまりそんな風に分析を口にしない方が
無難かもなぁ。当たってても、外れでもあんま、相手はいい気しないかもよ?」
 言わせておいてそりゃないだろうと自分でも思うのだが、彼女の観察眼と分析力
では、あまりやらない方が無難だろうとディアッカは判断し、そう言った。
 その後は他愛のない話しを少して、
「んじゃね。お酒、ほどほどにしときなよ?」
 メイリンに後ろ手に手を振って、ディアッカは、違うテーブルに移動しようとして・・・。
 やめた。
 普段は眼を逸らしている思いに直面させられて、心がざわついている。ざめめき
を沈め、いつもの調子を取り繕うには少しばかり時間が必要のようだ。
 部屋の片隅に移動し、ディアッカは眼を閉じて壁にもたれかかった。
 その脳裏に浮かぶのは一人の少女の面影。
(ミリィ・・・)
 懐かしさと愛しさと苦さの入り混じる想いに囚われながら、ディアッカはそれを
もう一度の奥底に沈めてしまおうと、ディアッカは酒を飲み下した。
224通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 21:49:10 ID:???
「ふう・・・」
 熱気に当てられた頭をふりふり、シンは一つのソファーに腰を降ろした。
 酒は弱い方でもないが、強い方でもない。だが、何となく今日は流されるままに
飲んでしまった。
 その時、
「おーっす! 飲んどるかね! シン君」
「ルナ・・・。飲みすぎじゃないか?」
「大丈夫大丈夫」
 酒の席で最も信じてはならない言葉を吐き出しながら、ルナマリアはシンの横に
腰を下ろした。
「何か、あっついわね・・・」
 そう独白しながら、ルナマリアはハタハタと手をふって胸元に風を送り込む。その
胸元がいつもより開いているのを見て、シンは思わずドキっとした。
「――ねえ、さっき、何言いかけてたの?」
「えっ・・?」
 知らず知らずのうちにルナマリアの胸元に集中していたシンは、思わずびくっと
身体をふるわせ、落ち着き泣く視線をさ迷わせた。幸いなことに、ルナマリアはそ
の反応に頓着せずに言葉を続けた。
「だから、飲み会が始まる前に・・・」
「ああ。・・・いや、大したことじゃないんだけど」
 改めて言うのは照れくさかったが、頭を掻き掻き、
「もう、ジュール隊長が言っちゃったけど、ルナはちゃんとやることを・・・。え〜と・・・
義務と責任を果たしたって言いたかったんだ。だって、ルナの役割って、民間人の
救出で、その任務を完璧にやってのけたわけだろ。だから、その・・・性能差で相手に
・・・負・・いや、優位に立たれたからって、そんなに気にしなくてもいいんじゃないかって」
 一言一言考えながら、シンは言葉を紡ぎだした。
 ルナマリアは大きくアメジストの瞳を見開いた。万事人間関係において無愛想を貫く
こんな風に言うのは珍しい。――というか初めてではないか?
「えっと・・・。慰めてくれてるわけ?」
「べ、別に慰めとかじゃ」
「ありがとう」
「えっ・・・」
 思わず顔を上げたシンの視線の先で、ルナマリアが微笑んでいた。
 少し薄暗い店内でもその笑顔は、何故か輝いて見えて・・・。
「ありがとう、シン」
 もう一度発せられた素直な言葉に、シンは自分の頬が熱くなり心臓の鼓動が乱れるのを
感じた。
 何か気の利いわなければならない気がして、頭の中の辞書をひっくり返そうとするが、不
幸なことに、編纂したこともない辞書を取り出すことは不可能であった。
 それでも、何とか思いついて口にした言葉は――
 突然店の入り口で上がった、爆発的な驚きと歓声の声でかき消された。
225通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 21:51:18 ID:???
今日は以上です。
226通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 22:15:59 ID:???
待ってました
俺は貴方の作品を読む為にこのスレ来てるんですよ
続き、期待してます
227通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 22:31:56 ID:???
乙です。
228通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 22:41:36 ID:???
乙です!まってました。うう、もっと読みたい……わがままですねすみません。
229通常の名無しさんの3倍:2006/11/06(月) 23:07:29 ID:???
>>225
種死勢って三下ばかりですか?
230通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 20:14:50 ID:???
まとめサイトはございませんか?
231通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 20:59:48 ID:???
>>230
ない。けど、探したら2スレ目を発見したので一応貼っとく。
ttp://makimo.to/cgi-bin/dat2html/dat2html.cgi?http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1144787452/

ちなみに1スレめは、このスレの>>4にある。
232通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 21:40:37 ID:???
PHASE-27のログ持ってる人がいたら何処かにアップしてもらえませんか?
233通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 22:22:59 ID:???
フリーダムvsデスティニーの話とラクスの拷問の話は人気だな
234通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 23:41:27 ID:???
2スレ見てみたが、今と比較すると感想減ってない?

確かにあのラクスの回は神だった
235んじゃこうしよう:2006/11/08(水) 07:20:39 ID:???
〔カチャ〕
フレイは有りたけの憎しみの感情を込めてディアッカに銃を向けた。
「そうよ……、コーディネイターなんて、皆、死んでしまえばいいのよ」
この距離なら外れない確信を込めて、ディアッカに向けて銃の引き金を引く。
が、その時にミリアリアがフレイに体当たりをして狙いは大きくそれる。
「う、ううヒック、ひひ、駄目よフレイ駄目よ、こんなのやっぱり」
ミリアリアの言葉を聞きながら呆然と虚無の感情で天井を眺めるフレイ。
その時に、フレイの身体の中で動きフレイは激しい嘔吐に襲われる。まるでフレイの行為を咎める様に。
「う、うぐ、う」
吐きは、しなかったが激しい嘔吐に何度も見舞われフレイは、身体をよじらせてうずくまる。
「…フレイ?」
ミリアリアはフレイの様子がおかしいのを悟った。
「はあはあはあー」
フレイは呆然としながらお腹を何度もさする。
「フレイどうしたの」
ミリアリアは上半身を起こしフレイに近寄る。するとフレイは何度も、指折りをし始める。感の良いミリアリアは女性故に有る事に気が付いた。
「フレイ、もしかして……赤ちゃんが出来たの?」
ミリアリアの一言にフレイの心臓は早鐘を打った。



続きはまた後でね。
236230:2006/11/10(金) 10:04:53 ID:???
うーん、個人的にはストーリーのみを一気に読みたいのでまとめサイトがあると
ありがたかったのですが・・・頑張って1スレ目から読んで見ます

>>231さんありがとうございます
237第二部 第二話:2006/11/12(日) 23:10:02 ID:???
>>160-161 >>219-224続き

「ラクスクラインだ」「本物?」「うっそ、マジで?」「ラクス様・・・」
 ざわつく店内に足を踏み入れた桃色の髪の少女は、笑顔を浮かべながら軽やか
な足取りで店内の最前列の中央に進み出た。
「みなさ〜ん! こんばんわ〜!」
「「「「こ・・・こんばんわ・・・」」」
 最初の驚きから開放されると疑問の方が先に立つ。店内のクルー達は一様に狐
につままれたというような表情を浮かべ、間の抜けた返事を返した。
「・・・クライン譲、今日はどういったご用件でしょうか?」
 ――俺は聞いてないぞ
 という思いはとりあえず胸の内にしまい込み、全員を代表してイザークが『ラ
クス』に尋ねた。
「アスランに、ここで先の作戦で民間人救出のために戦ったみなさんがいらっし
ゃると聞いて、いても立ってもいられくて。・・・お邪魔でしたかしら?」
 イザークは、遅れて入ってきた藍髪の少年をチラリと見た。イザークの視線に
気づいたアスランは、困ったような顔で肩をすくめた。
(自発的にやってきたということか。仕事熱心なことだ)
 『ラクス』に関しては無論イザークも知っている。まあ、クルー達にはまとない
慰問になる。拒む理由はない。イザークはそう判断し、
「いえ、そんなことは・・・。みな、喜びます」
 うやうやしく腰を折って一礼し、歓迎の意を表した。
「良かったですわ!」
 花が開くように微笑むと、『ラクス』は身を翻し、クルー達の方に近づいて
いく。けぶるような笑顔に引き寄せられるように、一番近くにいたヴィーノは、
おぼつかない足取りで一歩踏み出し、
「あの、俺・・・。ファンなんです!」
 おずおずと手を差し出した。
「ありがとうございます。勇名をもって知られる『ミネルバ』のクルーの方にそ
う言っていただけて私こそ、光栄ですわ」
 顔を真っ赤にしてうつむく、ヴィーノの手を『ラクス』はそっと握り
「・・・あなたは、整備をやっていらっしゃるのではありませんかないのですか?」
「ど、どうしてそれを?」
 ヴィーノは驚きの声を上げた。
 作業服でも着ていればともかく、何故分かったのか?
「掌でわかります。MSをいつも操縦している手と、整備をしている手は違いま
すもの。でも、こんなにハッキリと分かるなんて、仕事に真剣に取り組んでらっ
しゃる証拠ですわ。・・・ご苦労様です」
 そう言って『ラクス』は、労うように、今度は両手でヴィーノの手を包
み込んだ。
238通常の名無しさんの3倍:2006/11/12(日) 23:15:04 ID:???
「お、俺もファンなんです!」
 幸せ一杯でぼけっとしてしまったヴィーノを押しのけ、今度はヨウラン
が、『ラクス』クスに握手を求めた。
「あなたも・・・整備の方?」
「は、はい!」
「ミネルバの整備クルーは優秀だと伺っています。優秀な支援体制があ
るからこそミネルバは強いのでしょう。どうか、頑張ってくださいね」
「あ、ありがとうございます!」
 次から次へと求められる握手やサインに応じながら、『ラクス』は笑顔を
絶やさず、相手がもっとも喜ぶであろう一言をかけていく。
 慈愛に溢れた眼差しと厳粛さの中に確かな優しさが感じられる声。その
姿は、確かに『平和の歌姫』と呼ばれるにふさわしいものであった。

 *         *

「『ラクス』様の護衛、ご苦労さん。アスラン」
 ため息を一つつき、アスランはディアッカの隣に腰を下ろした。
「迂闊だった。まさか、行きたい、といい始めるとは思わなかった。反対はし
たんだが彼女、聞いてくれてなくて」
 久々にあった婚約者と逢瀬を楽しまないのは不自然である、という理由で
アスランは強制的に『ラクス』との夕食に行かなければならかったのである。
こと、この件に関して、議長は手をぬくつもりはないらしい。
「それにしても、やるじゃん? 彼女」
 ディアッカが小声で囁いた。
 当然のことながら、ディアッカも『ラクス』について知っている一人だ。
「おい、ディアッカ・・・」
 ディアッカの不用意な言葉をアスランは思わずたしなめた。彼女の秘密に
ついては、いくら注意を払っても払いすぎることはない。
「心配すんな。みんな彼女に夢中で俺達のことなんか眼中にないって」
 確かに周囲に人はいないし、『ラクス』に夢中で、自分たちの会話に気を配っ
ているものなど皆無だ。
「・・・ああ。大したものだ。というか、あの献身さはラクス以上と言ってもい
いかもしれない」
 少なくとも自分の知っているラクスは、積極的に慰問に赴いたりはしなかった。
 それに、ミネルバのクルー全員の顔写真と職を前もって調べておき、言葉を考
えておくほど、『プラントの歌姫』としての役割に対する熱意もなかったように思う。
 初対面の時はラクスに憧れるミーハーな少女だなと思ったが、どうやらその第
一印象は修正しなければならないようだ。彼女は真摯に『ラクス』という役割を果
たそうとしている。
 彼女に比べれば、まだ心のどこかで『戦う』ことに対して抵抗を持っている自分
の方が半端者だ、とすら思わされる。
 歓声が上がった。
 どうやら、求めに従い店内のカラオケ設備を使って『ラクス』が歌うようだ。
 数瞬後、音楽が流れ出し、透き通った歌声が店内に響き始めた。
239通常の名無しさんの3倍:2006/11/12(日) 23:21:18 ID:???
「時間が過ぎて〜!」
 ラクスが先ほどまでとは打って変わって、弾けるような笑みを浮かべ
快活なステップを踏みながら澄んだ歌声を響かせ、
「ハイ! ハイ! ハイ! ハイ!」
 クルーたちはノリノリで合いの手を入れる。
 今や、店内はライブ会場となっていた。
「うわっ、振り付けコピーしてる奴いる・・・」
 シンは苦笑と共に、少し呆れて嘆息した。もっとも今日の優しさに満ち
た態度を思い出すと、それも当然かもしれないと思えてくるから不思議
である。
 シン自身も、ネビュラ勲章受賞者にお会いできて光栄です、とラクスか
ら握手を求められ、そんなことまで頭に入れているラクスに対し、驚くと共
に彼女の兵士達を少しでも慰めたいという強い思いを感じた。
 今日のことでミネルバに、熱狂的なラクスのファンが更に増えたことは間
違いないだろう。
 まったく興味のなかったシンですら、今度CDを買おうと思っているくらいな
のだから・・・。
「ねえ、シン!」
 ふいに肩をつつかれ、
「ん? どうした?」
 振り返るとルナマリアが悪戯っぽい笑みを浮かべて立っていた。
「ほら、あれ!」
 言われるままに、ルナマリアの指差す方に目をやると、その先には、口元に
笑みを浮かべて、歌い踊るラクスを見ているレイの姿があった。
 しかもレイの浮かべている笑みは、冷笑ではなく、とても楽しそうなもので・・・。
 シンは目を見開いた。
「レイもファンだったのかよ」
「まっさかレイまでがねえ」
 アカデミー以来の付き合いにもかかわらず、どこか謎めいた所のあるレイの意外
な一面を発見し、二人はこっそり笑いあった。
 笑いながら、シンは気づかれないように、レイをもう一度盗み見た。
 レイの笑顔は本当に穏やかで、その眼差しは温かさに満ちていた。
 何故かシンは、その眼差しに見覚えがあるような気がしたのだった。
240通常の名無しさんの3倍:2006/11/12(日) 23:28:01 ID:???

*         *

「じゃ、帰るとしますか!」
 晴れやかな顔でルナマリアが大きく伸びをし、
「うん」
「そうだな」
 シンとレイはそろって同意を示した。
 深夜10時。空には三日月が闇の中で見事な弧を描いていた。
 ラクスの登場で更に盛り上がった飲み会も、流石に終わりを告げよう
としていた。
 基地に戻るもの。二次会へ繰り出すもの。人きりでどこかへ消えようと
するもの・・・
 それぞれの目的に従い、それぞれの方向にクルー達は散っていく。
「――そういえば、メイリンは?」
「あの子? ヴィーノ達と一緒に二次会行くみたい」
「そっか。ま、ヴィーノが一緒なら大丈夫だな。絶対最後まで一緒にいる
だろうし」
「その点じゃ信用してるけど、いい加減ちょっとは進展してもいいと思うん
だけどなあ。姉としては」
 他愛のない話をしながら、基地への道程の半分くらいに差し掛かったと
き、ふいにレイが、
「・・・シン。携帯は大丈夫か?」
「携帯?」
 問いかけに反射的に聞き返した後、シンは酔いが急速に冷めるのを感じ
た。
 慌ててジャケットや、ポケットを探すが――
「あれ・・・。どこいった!?」
 シンの声が上ずる。
 肌身離さず持っているマユの携帯は、どこにもなかった。
 顔色を変えるシン。すると、
「落ち着きなさいよ。シン。確か・・・。始めのテーブルに座ってたときに、机の
上に出してなかった? その後、ヴィーノ達の先輩がダーっと押し寄せてきて、
私達、違うテーブルに移動したから・・・。その時、携帯ちゃんとしまった?」
 ルナマリアが落ち着いた調子で指摘した。
「そ、そうだった!!」
 言葉と同時に、シンは駆け出していた。
241通常の名無しさんの3倍:2006/11/12(日) 23:31:57 ID:???
「すいません! 携帯、置き忘れてませんでしたか? ええっと・・・。あそこ
のテーブルに。ピンク色の!」
 店にかけ込むと、息をはずませながら、シンは勢い込んで店員に尋ねた。
 既に店の大半の席は、違う客に占拠されている。
「すみませんが・・・。こちらには、届いていないとのことです」
「そんな!」
 店員の無情の顔にシンは表情を変えた
「いや、それがですね・・・。あそこのテーブル、ちゃんと片付ける前にお客
様が座ってしまわれて」
 店員が苦っぽい調子で言い、シンは改めてそのテーブルをみた。大洋州
連合の兵隊とおぼしき一団が占拠し、嬌声を上げている。
「聞いてまいりましょうか?」
 だが、冷静さを欠くシンはその店員の提案が終わる前に、その一団へと
歩み寄っていた。
「すいません!」
 嬌声がやみ、あまり好意的とはいえない視線が、シンに集中した。
「あん? 何だガキ。ここはてめえのようなのが来ていいとこじゃねえぞ!」
「ガキは大人しく、家に帰ってママのオッパイにかじりついてな!」
 あまりオリジナリティのないからかい文句を口にし、酔漢達はゲラゲラと品
の無い笑声を上げた。
 ムッとする気持ちを押し隠し、
「自分はザフトの軍人でありますので、飲酒は許されております。お楽しみの
所、大変失礼とは思うのですが、この席に携帯を忘れてしまった可能性があり
まして。お気づきになられた方は、いらっしゃいませんでしょうか?」
「ザフトぉ?」
 『ザフト』の単語に、空気が変わるのをシンは感じた。
 いくら大洋州連合がプラントと友好関係にあるといっても、ナチュラルのコーディ
ネーターに対する畏怖と偏見までが消えるわけではない。あちこちから突き刺さる
敵意や畏怖の視線を感じつつも、シンは食い下がった。
 アレは妹の、たった一つの家族の形見なのだ。
「ピンク色の携帯なんです。黄色のストラップがついた・・・」
「――もしかして、これか?」
 兵隊の一人が携帯を掲げて見せた。
「それです!」
 喜びの声を上げつつ、シンは携帯を持った兵隊に近寄ろうとする。
 だが、シンの行く手は伸ばされた足でさえぎられた。
242通常の名無しさんの3倍:2006/11/12(日) 23:33:17 ID:???
「何だぁ、その態度はよぉ? コーディーは礼儀もしらねえのか? まず、
礼を言うのが先だろうが!」
 妙に据わった眼をした一人の兵士がシンを睨みつけ、
「そうだぜ。大体なあ、てめえらが生意気にも貸し切ってやがったせいで
こっちは、こんな時間まで待たされたんだからなぁ!」
 もう一人が理不尽きわまりない文句を叩きつける。
「失礼しました。どうも、ありがとうございます」
 あまりの態度に苛立ちをつのらせつつも、シンは不承不承礼を口にした。
 だが、
「あぁ? 舐めてんのかてめぇ!」
 シンの誠意は罵声によって報いられた。
「えっ?」
「頭の下げ方も知らねえのか、つってんだよボケ。それとも何か? 劣っ
たナチュラルに下げる頭はねえってか!?」
「おらぁ、こうやって下げるんだよ!」
 無理矢理頭を押さえつけられ、あまりの仕打ちに、シンは思わず手を握
り締めた。
「やろうってか、こらぁ!!」
 感情が急速に沸騰し、目の前の男に殴りかかりたい衝動が猛烈に込み上
げて、理性の檻を尖った牙で噛み破ろうとする。
 だがその時、唐突にシンの脳裏にルナマリアの顔が浮かんだ。
「友達で、戦友でしょ」という声も。
 ルナマリアだけでなく、レイやヴィーノ達、そしてあの威勢のいい上司、
イザークの顔までが、次々と頭に浮かぶ。
 カーペンタリア基地のために土地や設備を提供している大洋州連合は、
いわば大家。ザフト軍は店子だ。
 仲間に、迷惑をかけるわけにはいかない。
 湧き上がったその思いは強烈に――シン自身も驚くほど――シンの衝動
にブレーキをかけた。
「何だ!? その目はぁ?」
 それでも目に燃える怒りの炎は隠しようも無く、コーディネーターに対
する潜在的恐怖とも相まって兵士達は益々逆上した。
「かまわねえ、その携帯! ぶっ壊しちまえ」
「や、やめてくれ!」
 制止しようとするシンとそれを抑えようとした兵士達とで揉み合いが発生し、
筋力で勝るシンは、意図せずに彼等を吹き飛ばしてしまう。
 吹き飛んだ兵士達の身体がテーブルにぶつかり、酒瓶やグラスが甲高い
破砕音と共に転がった。
243通常の名無しさんの3倍:2006/11/12(日) 23:37:32 ID:???
「このガキャァ!!」
「っ殺すぞ!」
 色めき立った男たちがシンを取り囲み、その中の一人が携帯を二つに
へし折ろうと力を込めた。
「やめろぉぉぉ!!」
 絶叫するシンの目の前で携帯がへし折られようとした――
 刹那。
 高速で飛来した皿が、携帯をへし折ろうとした兵士の鼻っ柱を直撃。鼻
血を噴出して後ろに仰けった男の手からこぼれた携帯を、
「失礼」
 影のように後ろに忍び寄っていた金髪の少年が、淡々とした言葉ととも
に、倒れてくる男を蹴り飛ばしてスペースを作り、掬い上げた。
「ナイスキャッチ! レイ!」
 赤い髪の少女が、ゆっくりとシンの方に歩み寄りながら叫ぶ。
「ルナ!? レイ!?」
「安心しろ、シン。壊れてはいない」
 レイが携帯を掲げて見せた。
「もう、タダじゃすまさねえぞ・・・。このクソガキどもがぁ!!」
 その場にいた大洋州連合の兵士すべてが立ち上がり、ルナマリア、シン、
レイを取り囲んだ。
 だが、
「タダじゃすまさない? そりゃコッチの台詞よ。休日の夜をこの店の床
に転がって過ごしたくなかったら、今すぐ全員で床にキスしてごめんなさ
いと言いなさい。その格好が面白かったら一発殴るだけで勘弁してあげる
かどうか検討してあげるわ」
 ルナマリアが不敵な笑みを浮かべながら、轟然と形の良い胸をそらした。
「ぶっ殺せぇぇ!」
「ルナ!!」
 ルナマリアに殴りかかろうとした男の横っ面にシンの鉄拳が炸裂。
「せやぁ!」
 同時に、ルナマリアが見事なすり足から、サイドキックをその男のどてっ腹
に叩き込み、
「すいません。つい」
 レイが飛び蹴りで、ルナマリアの背後にいた男を吹き飛ばした。
 見事なコンビネーション。
 ほぼ同時に倒れ伏した男達が床に倒れる音が開始のゴングとなり、店内
は罵声と怒号が飛び交い、破壊音が鳴り響く狂乱の坩堝と化した。
244通常の名無しさんの3倍:2006/11/12(日) 23:38:35 ID:???
今日は以上です
245通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 20:02:03 ID:???
ミネルバ三人組いいね
246通常の名無しさんの3倍:2006/11/15(水) 10:48:16 ID:???
携帯厨としてはまとめサイトがホシス(´・ω・`)
247通常の名無しさんの3倍:2006/11/15(水) 12:08:58 ID:???
そしてフレーム付きのまとめサイトが作られる
248通常の名無しさんの3倍:2006/11/15(水) 23:15:34 ID:???
遅くなってすいません

PHASE-36 「天裂ける牙」

ぶつかり合えば火花を散らし、避ければ互いの間合いの空気が震える。キラとギンガナムの歴史を越えた白兵戦は熾烈を極めていた。
「ぐっ…………」
「どうした?キラ・ヤマト。貴公はこの世界で最強の遺伝子を持つと聞いたが、所詮は軟弱な時代のガキというわけか」
キッと睨み付けると、キラは飛び上がった。
「うおりゃあーー!!」
「ふん、バカめ…………飛び上がれば不利なのは貴公だろう!!」
横へ避けると、着地の瞬間を狙って切り掛かる。
「貰ったァ!!」
ギンガナムの刄がキラに迫る。30cm……20Cm……8cm……。確実にその切っ先はキラへ向かう。

「キラ…………ダメーー!!」
死んじゃ嫌だ。フレイの脳裏にはキラの首が飛び跳ねて自分の前に転がってくるのが想像できた。

――カキィィィン

金属同士がぶつかりあった音。いや、折れた音だ。
「何………?」
ギンガナムの握っていた刀は4分の3が空を舞ながら――今、地面に突き刺さった。
「貴公………どうやった………?」
「回転をかけた………僕の体を捻って、横から叩いて刀を折ってやったんだ」
実は咄嗟にした反応だった。結果オーライというやつだろう。
「さあ、おとなしく捕まるんだ」
キラはバットを地に置いた。安心しきってしまっていた。
「……フフフ………フハハハハ!!」
「何がおかしい!?」
「やられた…………だが我と死合ってる間に起こるべき事態は起こっている」
249機動戦士ガンダムSEED REVOLUTION:2006/11/15(水) 23:18:27 ID:???
キラとフレイはギンガナムの言葉に引っ掛かりを感じた。
「どういう意味なんだ?」
「さあな………」

"ピーピー"

「!?」
時計型通信機へ連絡が入った。しかもエマージェーシーである。
「マリューさん?どうしたんてすか?」
「キラ君、フレイさん、大変よ!!。このコペルニクスにアルテミスとコロニー・メンデルが向かってきてるわ!!」
「!!。メンデル………って………」
コロニー・メンデル。キラの出生の地にして、キラとフレイが2年前に言葉だけの再会を果たし、全ての始まりの場所――
「いったい………どうして?」
「わからないか?」
立ち上がる事もせずにギンガナムは2人に向けて話す。まるで手を出してこないのを知ってるかのように。
「ここを破壊したい奴なんて限られてるはずだ」
「………まさか………」


「それにしても、コロニー・メンデルとユーラシアから所有権がザフトに移ったアルテミスが"所属不明のテロリスト"に占拠されてしまうなんて……」
ラクスはマルキオと一緒にエターナルで話していた。
「不幸な出来事でしたね………」
「ええ…………ですが、あなたのした事と同じではないですか?」
「……………」
「あ…………すいません。したのは彼の方でしたっけ………?マルキオ様………いえ………」
ラクスは瞳を一度閉じて、手を天に向けて上げる。
「キャスバル・レム・ダイクンの魂を継ぐ方………………」

「最初からこれが狙いだったのか!?」
胸ぐらを掴んで牽制するキラに対して依然余裕の表情を浮かべているギンガナム。
250通常の名無しさんの3倍:2006/11/15(水) 23:19:57 ID:???
「さあ、早く行かないと取り返しのつかないことになるぞ?」
「クソッタレ…………」
キラはギンガナムを一度殴ると、フレイの手を引っ張って港へ向かった。
「でも………いくらラクスさんでも………」
「君もわかってるだろう?話の中のラクスと実際のラクスは違うって事が………避難誘導はオーブ軍の人に任せて、僕らは出撃しよう」
最高速で港へ着き、パスワードが書き替えられてる扉に近づいたが、スピードを緩めずに打ち破った。

「マードックさん、Sフリーダムとアカツキ出せますか?」
「おう、だがパイロットスーツを着てこいや!!なあに、他の奴らも出てるからよ!!」
2人は急いで着替え、機体に乗って出撃した。


メンデルよりもアルテミスは核パルスエンジンによって早くコペルニクスの近くに来ていた。
「ちぃ、なんでこんな面倒な事を………」
ミゲルは同性能のザクに苦戦を強いられていた。それもただのザクではなく、サトー達と同じく黒い機体に乗っているのだ。
「こいつら…………うぜえ………パワー全・開!!」
一斉射撃を放つアビス。しかし、簡単に避けられてクラッカーを食らってしまう。
「うわ…………こいつら!!」
連装砲を放って牽制しようとするが、煙幕やミサイルなどブレイズウィザードの特性が活かされた戦法を繰り広げられている。
「アウル、VPS装甲があるから落ち着いて狙え!!そうすれば当たる!!」
敢えて接近戦で勝負するイザーク。性能も合いなってその強さがよくにじみ出ている。
「ディアッカやキラは何をしているんだ!?」
251通常の名無しさんの3倍:2006/11/15(水) 23:21:36 ID:???
鳴り響く通信機。しかし、それを無視してディアッカはトールと銃を向かい合わせる。
「ふふふふ…………ヒャハハハ!!ゾクゾクする〜。ミリアリア、お前も体験してみたいだろ?」
飛び跳ねて物陰へ飛び込んだ。ディアッカは空かさず狙ったが、既に遅くかわされた。
「ヒャッハー!!危ね危ね…………ケケケ………」
既に理性を失われているのは明白だった。月光蝶といえどそんな簡単に人を生き返らせる事ができるわけではないという事だろう。
「おい、ガン黒エロス男………てめぇ、死ぬぞ?ヒャハハハ…………」
「どういう意味だ?」
「ここで俺を討てばてめぇは運命の通り、戦いの最中に生命を落とすよ?」
ガチャっとトリガーが引かれる音が聞こえた。ほぼ同時に銃声が響く。左右に動きながら避けてくるトールはディアッカに銃を撃ちつける。
「ヒャハハハ!!てめぇはこの後死ぬ!!。キラもフレイも俺を殺した奴も全部だ!!!!。アヒャッハー!!」

゙パアァァァン゙

「…………ありがとう………ミリィ………」
そこでトールは倒れた。頭を貫かれたのだった。
「良かったのか?」
ディアッカの手に銃は無かった。
「……う………ひっく………ひっく………」
まだ煙が立ち上っている。ミリアリアの涙は煙をかき消しながら落ち、ディアッカの腕の中で泣いていた。小さな思い出の喪失を思い浮べながら………
252通常の名無しさんの3倍:2006/11/15(水) 23:22:50 ID:???
ミネルバではルナマリアの重体の状態で発見され、かつエンジンバランスが何故か崩れてたため出港できないでいた。ミハイルはタリアに呼ばれミネルバに来ていた。
「ルナマリアの容体はどうです?」
「なんとか出血を止めて一命は取り留めた。輸血の血は足りるが、少しの衝撃で傷口が開く可能性がある」
幾らコペルニクスの命運がかかっているとはいえ、来たるべく最終決戦のために貴重なルナマリアの力を欠かすわけにはいかない。
「民間の病院には行っても無駄でしょうしね……………」
「それよりもグラディス艦長……言いにくい事なのだがルナマリア・ホークには…………」

――………………――

「!?。まさか…………彼女は確か、第3世代だったわよね?」
ミハイルは頷くと、タリアは寝ているルナマリアの顔を口を震わせながら見ていた。

クサナギとスサノオがアルテミスに近づいていく。あの大きさならばローエングリーンで破砕する事が可能である。
「カガリ様がいない間にこのような事態が起こるとは…………」
「キサカ、スサノオがやる。クサナギはメンデルの破砕に向かってくれ」
言われた通りに航路を変えてメンデルへ向かう。
「カナードとアスランはスサノオについて行ってくれ」
2人はスサノオに随行していたが、アスランに覇気が感じられないのに気づいた。
253通常の名無しさんの3倍:2006/11/15(水) 23:24:20 ID:???
「ルナマリアの事は心配だろうが…………そんなに不安がるなよ。ミハイルが見てくれている」
「ああ………」


無数のミサイルがアビスに向かっていく。ビームを撃ちすぎてVPS装甲も落ちる寸前だ。
「受けたら…………死ぬな………こんなとこで死にたくねぇんだよ!!」
ビームを撃ってミサイルを迎撃する。数発は当たって装甲は落ちたが…………アウルは死んではいない。
「バリアー?」
蒼いドラグーンが三角錐の形のビームバリアーを形成させて、アビスを囲んでいた。
「ちぇ……………来んの遅ぇんだよ!!」

「ごめん、アウル。でもこっちだって色々あったんだよ」
ビームを背後から撃たれても大丈夫だ。フレイのアカツキが弾いてくれる。
「キラ、アルテミスの破壊にはカナードとアスランが向かっている」
「うん…………助かる。メンデルには僕がケリ着けたいし……」
数機のザクがSフリーダムに向かってくる。ザコが邪魔と思い、ビームサーベルをいつものようにメインカメラと武装を切り飛ばそうと振る。
「……………避けたか………」
全機とも回避され離れていく。しかし、それを読んで予め用意しておいたドラグーンで撃墜した。
「こいつらの腕…………舐めてかかれば、Sフリーダムでもやられるな……」
その隣ではイザークがジハードデュエルで蹴散らしていた。
「ええ〜い、面倒だ!!」
脚でザクの胴体を挟み、コクピットをビームサーベルで貫くと別のザクへ蹴り飛ばす。
254通常の名無しさんの3倍:2006/11/15(水) 23:26:32 ID:???
爆煙を通り抜けると、ヴィシュヌでもう一機を貫く。
「何だ…………まるで本気じゃない…………」
イザークはもとより、キラもフレイも敵機が本気で戦ってないという事に気づき始めていた。
「何かを待っているという感じよね…………ん?誰か来るわ…………」
「確かに…………これはギンガナム?…………いや、もう一つ………あれはエターナルなのか?」

ラクスは己の体にパイロットスーツを着せていた。といってもヘルメットは着ないで、装飾を施した冠のようなものを付けていた。
「議長、いいのですか?」
「心配なさらず視ていなさいな」
ラクスの表情はまがまがしい笑みを浮かべて、コクピットに乗り込んだ。
「パイロット、コアファイターへの搭乗を確認」
ワクワクして身震いが止まらないのか、ラクスは感じる体感に酔っていた。
「…………全システム、オールグリーン。WD-M01、System∀99、発進どうぞ!!」
「ラクス・クライン、∀、発進します!!」
その機体はこの時代には強すぎて――

゙ピキーン゙

「!?!?。何だ?この気配は………」
キラ達の目の前には想像とかけ離れた機体がいた。髭のような装飾があり――

「使うのか?あれを…………フハハハハ!!やるなぁ………」
隠していたダークネスに乗り込み、コペルニクスを脱したギンガナムはその機体の姿を視て狂笑した。

予告
見えない瞬間。刄は重なる事は、狭間にあるものを切り裂くとき。その瞳が望むものは…………
PHASE-37 「輝ける月で」
真実の歌、響かせろ、ターンエー!!
255通常の名無しさんの3倍:2006/11/16(木) 03:58:53 ID:???
GJ(^0_0^)Ь
いつも楽しみにしてます。これからも頑張ってください
256通常の名無しさんの3倍:2006/11/16(木) 22:37:35 ID:???
>>247
おk!
作ってくれ!
257通常の名無しさんの3倍:2006/11/18(土) 14:40:45 ID:???
保守
258通常の名無しさんの3倍:2006/11/20(月) 15:09:21 ID:???
保守
259通常の名無しさんの3倍:2006/11/21(火) 11:54:13 ID:???
保守
260通常の名無しさんの3倍:2006/11/22(水) 11:33:36 ID:???
保守
261通常の名無しさんの3倍:2006/11/22(水) 22:41:24 ID:nBFAMvv1
保守
262通常の名無しさんの3倍:2006/11/23(木) 18:13:49 ID:???
保守
263遅くなりました:2006/11/24(金) 01:46:22 ID:???
PHASE-37 「輝ける月で」

現われた∀。その圧迫感はモビルスーツという言葉で表せるような生易しいものではない。
「あれは…………初めて見るタイプのモビルスーツだ。゙シックスナイヅか………?。キラ、フレイ、奴の正体、どう思う?」
「…………イザーク、あいつは僕じゃないと戦えないみたいだ………」
悔しいがそうだろう。キラの実力はC.E.最強と言っても過言ではない。だが、それほどキラとの差がないはずだ。
「俺が敗けるというのか!?」
「腕とか、武装とかじゃない…………アレは…………………」

中々向かってこないキラ達に苛立ちを感じるラクス。だが公然の場で正当性を主張しなければならない。
「オーブ軍及びそれを支援する組織の皆さん、私はラクス・クラインです」
やはり………と言った感じでキラは∀を見つめる。イザークは驚いた様を見せると、罵声を発する。
「あれがラクス?モビルスーツに乗ってるだと?」

゙ピーーー!!゙

コクピットにデータが送られてきた。それはロランから託されたデータの一部だった。
「これは………」
「やっぱり………あれが∀か………」
発信源は月のようだった。

送っていた人物はエリカではなくリナウだった。コーディネーター張りの演算処理をしていた。とてもナチュラルができる業ではない。
「君がそんなのをしていいのか?」
部屋に入ってきたのはミハイルだった。リナウはさらに月光蝶のデータを全機体に送信した。
「ミネルバではルナマリア・ホークが重体だが観せるのかい?」
「私ばティターン゙。黒歴史を止めるために生まれた存在………だから伝えなくては………」
「君は後悔しないのかい?」
リナウは送信し終えるとミハイルの方を向いて話し掛ける。
「もう………一度やってますから………。リナウではなく、ディアナ・ソレルの時に………」
264機動戦士ガンダムSEED REVOLUTION:2006/11/24(金) 01:47:53 ID:???
「゙ティターン゙…………複数の遺伝子を融合した人間………君からそれを聞いた時は信じられなかった」
自然界にはあるはずのない複数の遺伝子を持つ人間。「だが、現在のコズミック・イラではそんな技術はない。君が黒歴史の人物だとわかったのも、ロラン・セアックの一件からだしな」
「私は罪深い者です………でも、伝えなくてはいけないんです。惨劇と、それを回避する方法を………。出来れば、皆さんには黙っておいてください」
ミハイルは応答こそしなかったが黙って立ち去った。それはいわゆる肯定の証だろう。
「私が゙ここにいられる゙間に…………終わらせないと………」

∀からはラクスの声が国際救難チャンネルで宙域にいる機体全てに聞こえていた。
「我々はコロニー・メンデル及びユーラシア連邦元要塞・アルテミスを奪取したテロリストを追っています」
「!?。バカな………あいつらの所属は………」
テロリストならば声を聞くまでもなくエターナルに攻撃をしかけるはずであるのに、攻撃しないのはおかし過ぎる。
「それを支援するオーブ軍を許すわけにはいきません。私が直々に裁きを下します」
ビームライフルをSフリーダムに向けて放つ。青白い光が迫っていく。
「これはデスティニーの手に装備された物に似ている………」
避けながら考えていると、後ろにミサイルが接近していた。
265通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 01:48:50 ID:???
ドラグーンでバリアを張って防ぐ。と同時に背後にカリドゥスを放って墜としていく。
「く…………」
「よそ見する間があるなんて余裕ですわね………」
「!!!?」
接近してくる゙おぞましいもの゙。∀はビームライフルを数発撃って接近してくる。ビームシールドで防いだが、その衝撃に耐え切れずに跳ねとばされてしまった。
「何!?。通常のビームライフルとは威力が違う………」
「このコズミック・イラのビームは黒歴史内のコズミック・イラより大分強いですが…………」
肩からビームサーベルを抜き、斬り掛かる。Sフリーダムもビームサーベルを抜いて刄を防いだ。だが、キラは不安でいっぱいだった。
「Sフリーダムのビームサーベルが………パワー負けしてるのか?」
仮にもコズミック・イラ最強の部類の性能のSフリーダムだったが、こうも性能の差を見せ付けられるとは。
「クソ………ん?このデータは………」
それは先程送られてきたデータの一部。そこには出力差が書かれていた。
「出力は1200しか離れていない………落ち着けば全然勝てる………」
なるべく月光蝶は使いたくはない。速攻で決着を着けたいがそんな甘い敵ではない。

「………(ドラグーンで撹乱し、カリドゥス…………いや、フルバーストで………)」
そう考えていると、下から高出力ビームが飛んでくる。∀に比べると弱いがかなり強い威力だ。
「…………ギンガナム!?」
「忘れるなよ!!せっかくターンタイプが出てきたんだ………」
エクスカリバーを持ってSフリーダムに向かっていく。
「盛り上げようじゃないか!!」
「チッ………なあに、レジェンドにデスティニーの武装付け足しただけだろうが!!」
266通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 01:49:48 ID:???
機体を回転させながらビームを避け、ビームライフルを放つ。
「いい攻め手だ…………」
避けながらドラグーンのビームを一点に収束させて撃った。しかし、ダークネスから放たれたビームは検討違いの方向へ飛んでいった。
「フレイ………」
「キラはラクスさんのターンエーに集中して!!こいつは私が戦うわ!!」
オオワシに付いている高エネルギー砲をダークネスに向ける。するとエクスカリバーを連結させ、上方向(宇宙だから上とは言い難い)に向かっていった。
「ビームを反すとは珍しい玩具(モビルスーツ)だな!!」
「く………あんた達の好きにはさせないんだから……」
フレイには珍しく最初から連結した状態でビームサーベルを使用する。これは敵に対して本気で殺しにかかると、無意識にそうしてしまうからである。
「そらっ!!」
「はあっ!!」
閃めいている光の刄がお互いを押し切ろうとするが、切り結んだまま動こうとしない。

――バチバチ……バチバチ……――

既に見慣れた鍔迫り合いの光景もレベルが高いと極端に遅く…………

――タンッ………――

一旦離れ、もう一度結び合う時は凄まじい斬撃のラッシュがぶつかりあう。
「とぅああァ!!」
シールドの鋭利な下部をダークネスのコクピットに叩きつけ、ギンガナムの気絶を誘う。
「えい、えい、えーーーい!!」
まだまだ叩きつける。いくらVPS装甲でも衝撃が肉体を貫いていく。ギンガナムは唾を異常なまで吐き切った。
267通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 01:50:55 ID:???
「ぐべぁ………この………小娘がァ!!」
腰にあるビームサーベルを取り出してアカツキに切り掛ける。咄嗟に避けれたが、擦ったせいか右胸部分がやや黒色になっていた。
「アスランには悪いけど、アスラン以上にこの機体の扱いが上手いわね」
懐に向けてビームサーベルを突き出すが、エクスカリバーの刀身で防ぎ切る。
「この女…………ここまでやるのか?」
思っていた以上にこのコズミック・イラの人間は強いようだ、と考えると一旦距離を置く。
「面倒だ…………"あいつら"呼ぶか………」
デスティニーシルエットの特徴である推進力ど光の翼゙に追い付けてはいないが、オオワシからのスピードで少しずつ間合いを詰めていく。
「逃がさないわよ!!」
ビームライフルの照準と共にニュータイプとしての感でダークネスへの直撃を狙う。
「ここであいつを討てば…………」
完全にロックした。フレイ自身もギンガナムの動きを読んでいる。ここで撃てば当てる自信が、いや確信があった。
「…………!?。妙な気配??」
バズーカと思われる弾丸が右方向から撃ちだされてくる。軽く避け、姿を確認するとダガーNが2機いるだけだった。
「連合がザフトの支配下にあるとはいえあんな旧型………それに動きはまるで素人………」
ただいるだけでは当たる心配がないほどに下手である。舐めてるとしか思えない。
「………でも、これは………その機体………パイロット、聞こえますか?」
「聞こえてるわ………フレイ………」

――…………!!

アカツキの動きが止まる。ビームライフルを腰の辺りまで下げ、ただただ驚愕していた。
「ジェシカ………ミッシェル…………あんた達………」
「ごめん、でもね………私達は家族を人質に捕られてて………でも、フレイを殺ればみんな返してくれるって………」
268通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 01:51:51 ID:???
あの再会は仕組まれていたものだった。あの喜びすら計算ずくだった。そう、ラクス・クラインの………………
「………く…………」

アルテミスの周りにはアルミューレ・リュミエールと陽電子リフレクターの二重の対要塞兵器を無力化するシールドが張られていた。
「ローエングリーン、ってえぇぇ!!」
陽電子リフレクターで威力を防ぎ、アルミューレ・リュミエールで衝撃を防いでるので全く影響がない。まっすぐコペルニクスへ向かっていく。
「く………」
「カナード、∞ジャスティスならリフレクターを突破できる!!」
アスランは上手くドラグーンを操って黒ザクを倒していく。暗黙の了解をして、カナードは∞ジャスティスをアルテミスへ向ける。
「よし………ん?」
しかし、中々思い通りにはいかないようだ。赤い閃光が脚を擦め、触手のようなものからのビームが2機を襲った。
「どうなっている?ここはザクだけじゃなかったのか?」
背後からはデスティニーともう一機が迫っていた。恐らくシックスナイツだろう。強さは互角以上と見てもいいだろう。
「キラ・ヤマトはどこだァ!!」
「シン!!」
ドラグーンで追い払おうと脚と腕を狙う。しかし、撃つより早く先手のビームライフルでドラグーンを撃ち墜としていく。
「アスラン、あんたも俺を邪魔するなら!!」
「目を覚ませ、シン!!ラクスの道具だってなぜ気づかない!?オーブでの戦いだってそうだった!!」
ビームサーベルを連結させ、デスティニーに切り掛かる。シンはビームブーメランをサーベル形態にして受け切る。
「お前の力は強い………はっきり言うが俺よりもな。オーブや世界を殺すほどに!!」
「あんたは議長が俺の゙力゙だけを必要としてるって言いたいんだろ?」
269通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 01:54:33 ID:???
そうなのかもしれない。幾晩を共に過ごしたのでさえ、自分を縛るためだけかもしれない。
「例え利用されてるだけでも…………」
アロンダイドを取り、レジェンドの左のバックパックを斬り裂いた。
「戦争がない世界になるなら!!、キラ・ヤマトを殺せるなら!!」
ビームブーメランで右腕を切り取る。距離はとったものの、その圧倒的な力に恐怖をアスランは抱いた。
「いくらデスティニーでも………こんなには………そうか!!月光蝶………」
出力や機動力が違いすぎる。゙シックスナイヅ専用機のプロトタイプとはいえ、戦闘力の差をどう埋めるべきか………。

「チッ………アスランの野郎、本気でやらないから…………クッ………」
「そうだ………自分の心配は大事だよな〜」
刄が迫ってくる。その数は常識外れといえる6本のビームサーベルである。
「全身サーベルなんだろ?奇遇だ………このユニティも一緒なんだよ!!」
270通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 01:55:34 ID:???
ZGMF-X596 ユニティガンダム

全長:18.4m
重量:66.39t
VPS装甲(黒、紫)
パイロット:ハイド・ミスラ(CV:福山潤)
・接近戦を重視していて、全身が武器となっている。黒歴史の機体、アルトロンガンダムととガイアを基に造ってある。ユニティば統一゙の意。

MGD-M6 イーゲルシュテルン           ・あまり有用性はないが、頭部からの牽制用である。
MFJ-D2 ヴァジュラ改ビームサーベル×6
・インパルスやガイアが使用していたビームサーベルの改良型。ハイドの要望で2本から6本になった。指に3本ずつ挟む形となっている。
BME-C3N 拡散ハンドビーム砲
・手の上部に装備してあるビーム砲。威力こそ小さいが、速射性に優れる。
MMI-560 イルミネ・テンペスト
・グフのテンペストの改良型で、足に収納されている対艦刀。ビーム出力は∞ジャスティスのグリフォンビームブレイドを上回る。
MGD-36 脚部装備ビームエッジ
・グリフォンビームブレイドのように脚部にビームを帯びさせる。出力もほぼ同じ。
GDU-X225 有線式突撃砲装備ビームハング×4
・ドレッドノートのように背部に装備してある。ナタクのように伸縮する可能で、線も高周波を帯びてるためビームサーベルでも破壊は難しい。
また、ドラグーンシステム対応のため切り離されても使用可能。ビーム突撃砲とビームブレイドの併用は恐ろしい破壊力がある。
ソリドゥス・ビームシールド
・アンチビームコーティングしたシールドにさらにビームシールドで覆い、破格の防御力がある。しかし、小型なためか範囲が狭い。
271通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 01:56:34 ID:???
ビームハングを∞ジャスティスに向かわせ、ビームサーベル6本全てにビームを出現させた。
「私の手にかかって死ぬ事を光栄に思うのだな…………」
ビームが交差しているのをカナードは難なく避けるつもりだったが、ビームスパイクと併用されて精一杯な状況だった。
「こんなことで…………はっ!!」
ユニティのビームサーベルが背後から迫る。瞬間的に読めたので振り向かないままビームサーベルで防いだが、鋏のようにテンペストが腹部に迫ってきた。
「チッ………」

――間に合うか………

機体を回転させて上に向ける。そのままグリフォンを展開させて後頭部へ振り下ろされた。
「何!?」

"ズバッ!!"

互いに距離を取る。息は乱れ、冷や汗が垂れ流れてるようだ。∞ジャスティスは左脚を、ユニティは肩の一部分を失っていた。
「はぁ…はぁ……どうした?゙シックスナイヅっつっても意外性が取り柄なだけか!?」
「………こいつ………」


青白い光と緑色の光の束が交差する。次は2機のビームサーベルがバチン、ジャギンと切り結ぶ度に互いが互いを吹き飛ばした。
「ラクス、どうしてこんな事をしかけた?」
「さあ?何の事やら………テロリストの気持ちなんかわかりたくもありませんわ」
レールガンを放つと同時にドラグーンを射出する。
「そんなちゃちい物が………」
シールドに内蔵されたIフィールドを貫けずに煙を上げて消え去る弾。ラクスは余裕の表情でターンエーのビームライフルを向ける。
「キラ………私についてきませんか?」
「…………断る!!」
フルバーストをして、ターンエーの腕と足を破壊しした。もう一発カリドゥスで頭部の破壊に成功する。
「君こそ、前のようになるべき…………ん?」
機体が大破寸前に追い込まれたのに関わらず、ラクスの殺気に変化が見られない。
「ククク…………ハーハッハッハ!!とことん、甘ちゃんだわね!!」
「何!?」
「私は自分が間違ってるとは思いません。進化し、さらにできる人類はより良い方向へ導かれなければなりません。なぜなら………」
背後から放たれた虹色の光がターンエーを包み込む。破壊された部分が石化して、崩壊と同時に再生していた。
「!?。瞬間的に………再生した?」
272通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 01:59:18 ID:???
「フフ………ターンエーは月光蝶を構成をしているナノマシンの集合体のような存在です。破損した部分を再生するくらい難はありません」
その言葉が示す内容………それば不死゙の性能を有しているということだ。
「わかったでしょ?あなたは私より腕がある………Sフリーダムもターンエーの装甲を貫くのに充分。でも、決して勝てない……」
ビームサーベルを手に持ち、さらに翼を輝かせる。
「さあ、始めましょうか?」
「………来る!!」
ビームサーベルで受けとめる。
「………だ、………だめだ………押し切られ………」
寸前に横に避けるが肩を溶かされた。パワーの差は大きかった。さすがにオリジナルの月光蝶に通常で挑むのはできない。
「どうする?この化け物に勝つには………」

――やはり使うしかないのだろうか?月光蝶を………――

「いい?Sフリーダムの月光蝶とターンタイプの月光蝶の最大の違いはその構造よ」
まだキラが療養してる時にエリカがした話。それは今後の戦いに関してだった。
「ナノマシンが自主的に反応し、分解・再構築するのはターンタイプ。でも、Sフリーダムはナノマシンにビームを当て、コロイド粒子で固定してるものよ」
「それ、聞き飽きましたよ?」
「大事なのはこれからりいつでも発動できるわけじゃないわ。バイオコンピューターがあなたの精神状態を確認するから」
「早く言えば、どういうことです?」
「この間、ガーティ・ルーを切り裂いたようなとてつもない力………あれによってあなたの精神は削られたわ………」
「だから、どういう………」
「月光蝶を使いすぎると………精神崩壊を起こす可能性があるってことよ………」

「今の僕なら発動できる…………それに……例え朽ち果てようと護りたい人がいる………」
蒼い光が放射状に広がり、美しい輝きを放つ。
「それがあなたの月光蝶ですか?フフ………笑わせてくれる!!そんなちっぽけなもので!!」
273通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 02:00:18 ID:???
あいかわらずフレイはさっきから一度もビームを撃ってはいなかった。
「フレイ、お願い………捕まってよ!!でないと……」
確かにこのままでは2人の家族が死んでしまう。どうしたらいいものか………
「ミッシェル、私も死ぬわけにはいかないの………私は………!!」
振り下ろされる刄。オオワシの左翼がもってかれた。
「チッ………」
「ギンガナム!!?」
お返しとして、高エネルギー砲でダークネスの脚部を破壊する。
「討てなかった…………役立たずが!!」
ビームライフルを一発。その方向はミッシェルのダガーN。
「え…………」
避ける事をできずにミッシェルの機体は爆発した。フレイは眼を疑った。信じたくは…………なかった。
「あ………あ………」
「ふん………貴様もだ!!」
ビシュウ、と音がする。フレイはアカツキをジェシカの機体の前に立たせ、ビームを弾く。
「……フレイ………」
「ジェシカ………逃げて!!」
「う、う………」
ジェシカが去ろうとすると、ギンガナムは突然2機に聞こえるように笑いだす。
「フハハハハ!!従っていれば生き残れると、家族を返してもらえると思ったか?」
フレイはいい知れぬ不安感に囚われた。
「ま、まさか………」
「とっくに死んでるよ………その娘らの家族は………」
ジェシカは呆然となった。泣きわめくしかなかった。
「我の慰めものとしてお前の妹を犯った後、父母と殺してやった………」
ジェシカの妹は確か12歳くらい。マユやリュウタくらいだ。
「あんた…………悪魔ね…………」
「ククク………」
殺したかった。今までの誰よりも。
「あんたみたいに………人を簡単に死へ追いやれる奴、許せない!!」
274通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 02:01:12 ID:???
フレイはその力を静かに解放しようとしていた。
「ジェシカ、あんたは逃げるの!!生きて、家族の分まで!!」
「フレイ…………私、私…………」
「わかってる………早く、早………」
その時には、ダガーは既に爆散していた。ドラグーンが機体を貫いたのだった。
「ジェシカーー!!。う……う…………………また、私の前から………大事な人が………」
涙を流してフレイは2人の死を悲しんだ。
「いや………これで邪魔な奴らは死んだ。それにしても聴かせたかったな〜。娘の妹がどんな声を上げ、どんな風に感じ、どんな風に死んだか…………」
はっきりと開眼し、フレイは殺しにかかった。アカツキの動きがさっきとは段違いだ。
「お、JOKER………やっと本気に………」
「あんたは、私の手で………殺してやるーーーー!!!!」

゙パアアァァァン゙

「ふん………そんな…………」
エクスカリバーがアカツキに振り下ろされる。だが、アカツキは静止したままだった。そうじゃない。
「バカな………」
エクスカリバーはアカツキの周りにある紅いオーラで溶解していた。
「お前は………」
レクイエム攻防戦の時のキラと同じだった。フレイは精神を怒りのままに解放したのだった。
「死ね………あんただけは…………」
ギンガナムは恐怖した。小娘ごときに……。そう思ってる時に、アカツキのビームサーベルがダークネスの脚を切り、さらにそのサーベルを巨大化させた。
「あんたが殺した人達を…………」
2本に分ける。
275通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 02:02:44 ID:???
そして振り下ろされた。翼まで全て斬られた。
「ひいぃぃ………」
「殺した生命に、謝れーーーー!!!!」
ビームサーベルでコクピットを串刺しにして振り飛ばした。それが黒歴史の遺産、ギンガナムの最期だった。
「2人とも………」
会えたはずだった。もっと他の形で………


ディアッカがアークエンジェルに戻ると、急いでスレイトゥンバスターに乗り込んだ。
「………さて、行きますか………」
「ディアッカ………」
「ん??何だよ、ミリアリア……」
「あんたは無事で帰ってきてよ………」
気になるのだろう。あのトールが言った言葉を。
「ああ。無事で、な」


「艦長、スレイトゥンバスター、発進したようです」
「ええ。では、本艦はこれよりメンデルの破砕作業に向かいます。アークエンジェル、発進!!」
そして………戦いの舞台は変わり始めていく。


予告
散るべく生命も、生きたいと願うならば天の定めし道が変わるのか?。互いに想う心は始まりの場所で………
PHASE-38 「審判の犠牲」
神の鉄槌を、砕け、アース!!
276通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 18:23:57 ID:???
カミーユ化ですか
277通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 20:24:34 ID:???
ギンガナムが噛ませ犬っぽいWW
278通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 21:40:48 ID:95rvO528
期待 保守
279通常の名無しさんの3倍:2006/11/25(土) 22:59:44 ID:eQEXxQPO
作者 自演乙
280age:2006/11/27(月) 02:58:48 ID:Y81bxO6H
捕手
281通常の名無しさんの3倍:2006/11/29(水) 10:11:08 ID:7c1l14Rq
まだー?
保守
282通常の名無しさんの3倍:2006/11/29(水) 10:14:34 ID:???
新旧三馬鹿+フレイの人まだぁ?
283通常の名無しさんの3倍:2006/11/29(水) 11:16:46 ID:???
hosilyu
284機動戦士ガンダムSEED REVOLUTION:2006/11/30(木) 03:28:52 ID:???
PHASE-38 「審判の犠牲」

―プラント・アーモリーワン―

この゙運命゙が胎動を始めた場所、アーモリーワン。デュランダルは修復が完了したモビルスーツドックをマルキオと共に見ていた。
「うん…………?」
「どうしたね?マルキオ…………」
「今、ギンガナムの生命の燈が尽きました………JOKERの手によって………」
ニヤッと薄ら笑いをすると、デュランダルはまた歩きだした。マルキオもそれに随行して歩きだす。
「これでターンХを扱える人間ば真のニュータイプ゙しかいなくなったわけだ…………つまり、私か君だけだよ」
「…………私は戦闘能力ではなく、人格を受け継いだだけです。あなたしか扱えませんよ」
全ては計画だった。ギンガナムを戦いの中で排する事で、ターンタイプの独占と覚醒を果たさせる事だった。
「おやおや、キャスバル・レム・ダイクンはそんな臆病だったかな?」
「ええ。キャスバルではだめです。やはり…………あなたでなければ………赤い彗星は……」
デュランダルはその足を止めてマルキオを一瞬睨むと、もう一度足を進めた。ドックにではない。暗黒という未来にだ。
「?!?。………どうやら、私が出たほうがいいかもしれないな………」
デュランダルはそう言ったら歩みを地下ドックに向かった。
「動かせると思うか?」
「あなたが動かせないのなら、誰も動かす事は叶いますまい」
285通常の名無しさんの3倍:2006/11/30(木) 03:29:47 ID:???
コペルニクス内では市民がシェルターへ慌てて避難をしていた。港からも既にアルテミスは確認する事ができる程に近づいていた。

「シン………いいのか!?このままではコペルニクスが………大勢の人が死ぬ事になる………」
見た目は光の翼と何ら変わらないが、月光蝶を発動した途端にレジェンドは中破寸前に追いやられた。
「うるさい!!この犠牲は仕方がないんだ!!」
アロンダイドがレジェンドに振り下ろされる。それをビームサーベルで防ぐが、勢いは押し返せずに飛ばされてしまった。
「オーブを撃てば…………戦争は終わる!!」
ビームブーメランをサーベル形態に変えてレジェンドの足を斬る。
「全ての戦いを終えれば、もう犠牲は出ないんだ!!だって………戦争がない世界より平和な世界はないんだから!!!!」
前は人が犠牲になること自体を嫌がっていたが、どうやらラクスに゙調教゙されたようだ。
「シン、聴いてくれ!!デュランダル前議長が望み、ラクスが敷こうとしてるレールはやがて世界の全てを殺す!!」
「なら何だ!?あんたらの゙理想゙ってやつで世界を救えるのか!?」
「…………それは…………」
2年前から自分達は、いや、それ以前から人はそう叫んでいた。にも関わらず戦争は起きた。それはシンの言っている事の正当性を認める事になる。
286通常の名無しさんの3倍:2006/11/30(木) 03:30:41 ID:???
「あんた等が掲げる゙理想゙ってやつは余計に戦火を拡大させ、家族や友を奪い、自分も殺される……」
脚蹴りでレジェンドを叩き、アロンダイドをたたき込もうと構える。
「そのせいで…………俺からマユやステラがーーーー!!!」
シンが体験した事は2年前…………いや、戦争そのものを現わした人間と言える。
「!!?。アスラン………??」
カナードはアスランの危機を確認し、救助へ向かおうとバーニア出力を最大に近づける。
「おっと………」
ビームハングが∞ジャスティスを擦める。
「君は俺が相手だろ?」
ビームハングが動物でいう触手のようにうねりを上げながら旋回して∞ジャスティスを取り囲む。
「何をする気だ?」
カナードが気に掛けた瞬間、ビームハングのワーム部分に巻き付けられてしまった。それは文字通り捕まっていて、絞めあげられていく。
「グ………くそ!!」
「フフ……手は封じた………ビームサーベルは使えまい。そして、VPS装甲だとしても高周波のワームで削られていく」
NJCとハイパーデュートリオンで半無限に続くとはいえ、内部支障や破砕されるのも時間の問題である。
「まあ、ジワジワ殺してやりたいが色々仕事があるんで………」
脚部にあるテンペストとビームエッジに閃光が走り、斬らんとばかりに迫ってくる。そのスピードは∞ジャスティスからの反撃を許すような甘いものではなかった。
「死ねぇぇ!!」

――シュン…………

「!!?!」
突然、テンペストが空を斬る。いたはずの∞ジャスティスはそこにはいなかった。
287通常の名無しさんの3倍:2006/11/30(木) 03:33:48 ID:???
「そんな………どこなんだ!?」
その時、ハイドはビームハングのワームが切断されているのに気づいた。
「強力なビーム兵器による切断…………クソ、調子に乗ってて気づかなかった…………」
「ウオリャャーー!!」
「!?」
上方向からビームサーベルを下に向けて飛んできている。串刺しにでめするつもりに見える。
「ふん、せっかく逃げたのに………?!?」
しかし、寸前で∞ジャスティスは方向を逸れさせた。代わりに別の物体がユニティの右の手足を斬り裂いた。
「何なんだ!?リフター??」
∞ジャスティスはさらにビームブーメランを投げつけ、左足を切る。
「ぐ………まさか、リフターにビームエッジがあるとは………」
「このファトゥム01を失念したのは失敗だったな………」
どうやら、形勢は逆転。そうわかると、カナードはデスティニーの方へ機体を向ける。
「おい、貴様…………俺と戦え………」
「あ?無理だ…………実力が同等で機体が無事な方が勝つに決まってる………それなら、仲間の方が大事なんだよ」
学んだこと。それは戦いや勝利よりも大事なものの存在だった。
「だけど………間に合わない………」

「あんたはいつも綺麗事ばかりなんだよ!!゙理想゙じゃ誰も救えやしないんだ!!」
「゙理想゙がなければ世界を変える事ができない!!いい加減に気づけ!!」
残ったドラグーンで牽制しつつ、距離をとる。
288通常の名無しさんの3倍:2006/11/30(木) 03:34:51 ID:???
「アスラン、あんたを殺せたら少しはキラ・ヤマトに近づけるかもしれないな…………」
パルマフィオキーナの力を集約して、そのビームを放つ。
「シン…………」
既にアスランは気力をなくしていた。シンに論破されてしまい、戦意も失われてしまっていた。
「避けはしないさ…………俺が死ねばお前が救われるなら…………」

――待て、君は死んではいけない!!――

ビームが弾かれた。どうやら、陽電子リフレクターのようだ。
「黒い機体………アース………」
キラのSフリーダムと拮抗した戦いを見せていたアース。それはアムロ・レイの戦闘人格AIによるものだった。
「なぜ、俺を………」
「必要だからだ。今、この男の体を借りて喋っている………。プログラムとはいえ、俺の魂の一部なんでな」
死んだはずの男が映っていた。アスランは驚愕した表情で見つめる。
「俺がこの男の意識を支配できるのも、あと15秒ほどだ。伝えてほしい。キラ君に………デュランダルは………悲しい漢だと……」
「あなたは………いったい………」
「彼の………親友だ………」
そう言うとアムロと名乗った意識は消え去り、後にはネオが目覚めたようにまわりを確認する。
「ん?ここは…………確かロゴス残党で修理してたはず………」
「し、少佐………」
289通常の名無しさんの3倍:2006/11/30(木) 03:35:47 ID:???
8基のドラグーンがターンエーを取り囲んで、一斉にビームを放つ。
「当たれぇぇーー!!」
最初の頃より使い慣れてきたので、その正確さはキレを増している。
「ドラグーンなぞ、矮小なやつで!!」
シールドから出るIフィールドにビームが弾かれる。その後、ビームライフル。撃ち墜と…………いや、消していく。
「墜ちろーー!!」
それは囮ですと言わんばかりにロングライフルを撃ちこむ。
「はぁ……はぁ……」
怒濤の攻撃を浴びせたつもりだ。通常のモビルスーツならば既に終わっているはずた。
「いいですわね〜。しかし、このターンエーを倒すには足りませんわね………」
すぐに自己修復され、撃たれた後など消え失せた。互いに月光蝶を発動してても、その差はあまりにも大きい。
「キラ、諦めて投降なさいな。私はまだ本気をだしてませんわよ?」
「………いやだ」
その瞬間にSフリーダムの左脚が切断された。
「ぐわ…………」
「あらら?すいません…………月光蝶を30%引き出したのにすぎまんのに…………」
たった30%。それはキラをさらに焦らせた。
「いい加減に………ん?」
遠方から黄金かつ真紅の光を放ちながら、ターンエーに向かって機体が近づいてくる。
「あれは………アカ………ぶっ………」
シールドで押しつけられ、さすがのラクスも衝撃を与えられる。
「ああァァァーー!!ジェシカを、ミッシェルを、2人を返せ!!」
尚も光は衰えずにターンエーを包み込んでいく。
「返せ、返せ、返せ、返せ、返せーー!!」
ビームサーベルを振り下ろす。それで勢いが消えたため、隙を視て抜け出す。どうやら肩を擦めたようだった。
「ふん………ん?これは………どういう…………」
290通常の名無しさんの3倍:2006/11/30(木) 03:36:42 ID:???
驚いたことに、ターンエーの傷が中々治らない。
「まさか………あの光………」
ニュータイプ………JOKER…………
「そういう事か………うぜえ、小娘がァッ!!」
理解したとはいえ、ラクスは襲いかかろうとはしていない。
「てめぇは必ず殺してやる!!私の手で………」
そう言うと、エターナルから信号弾が撃たれた。ラクスは指示に従って帰還しようとする。
「逃がすか………待て!!」
追おうとするアカツキの腕をSフリーダムがつかんだ。
「落ち着け、フレイ…………」
「キラ………」
「泣くのはあとだ………これを破壊しないと…………」
2機の目の前には巨大といえるメンデルが迫っていた。
「どうする?」
「…………」

゙ピーピー゙

「はい?」
「フレイちゃん、完成したわよ…………対要塞及び破砕専用パック、オロチが………」


シンのデスティニーは渋々艦に機体を戻していた。しかし、テロリストは未だ抵抗をしていた。そして、ネオもまた………
「どうした?レジェンド………」
「少佐………やめてください!!」
「言うな!!所詮俺はクローン…………」
ビームライフルを撃ちまくる。
「最強の強化人間を生み出す実験過程の副産物である俺は………」
彼はしっていた。いずれ消える少ない生命。ならば戦うしかない。
「誰かに………殺してほしいくらいだ………」
「!?」
その瞬間にビームが何束かアースに向かっていく。
「!?」
避けつつ相手を確認。そこにはスレイトゥンバスターとガイアがいた。
「た、鷹のおっさんだったなんてな………」
「フラガ………」
291通常の名無しさんの3倍:2006/11/30(木) 03:38:48 ID:???
「フラガだと………クローンでも、記憶は操作されていて、何にも思いだせん!!」
メンデルへ向かおうとするアークエンジェルに向かっていく。そして、ブリッジのマリューの顔を見つめる。
「愛したはずの女を………討てるぞ、今なら……」
だから、今はネオ・ロアノークとして生きている。彼はもう疲れていた。
「だが、お前は彼女を討っていない!!」
「!?」
「お前はここに戻ってきたじゃないか!?お前は、来てくれたじゃないか!!」
バルトフェルドは必死にネオを論そうとしていた。
「………マリュー……」

「!?ムウ?ムウ?」
ありえるはずのなかった会話。一言だけ、そうしたら………
「ムウ・ラ・フラガ、逝くぜ!!」
そういうと、アルテミスのシールドを陽電子リフレクターで突破して内部で自爆スイッチを押した。
「…………生きたな………」

突然の白い光とともに、気配が消え去った。
「マリュー、フラガは人として、フラガとして戦ったんだ…………」
「ええ………」
涙ながら、陽電子リフレクターが消えたアルテミスにローエングリーンを向ける。
「ローエングリーン、ってえぇぇ!!」
粉々に溶解されてバラバラに砕けた。一人の漢の生命とともに………
292通常の名無しさんの3倍:2006/11/30(木) 03:49:39 ID:???
クサナギに着艦し、オロチを受け取る。
「超核パルスレーザー砲、オロチ。水素核エンジンとSフリーダムにあったハイパーデュートリオンエンジンを組み合わせて作った、小型ジェネシスよ………」
「ジェネシス??」
「ユニウスセブンの一件から、作っていたのがこんな形で役に立つなんて………連射はできないわ。だけど、決まれば一撃でコロニーを粉々にできるわ」
もとより一撃で決めるつもりだった。
「フレイ」
「え………?」
キラは画面越しにフレイをよく見つめる。
「君ならできる…………さあ……」
「うん」
2機は急いでメンデルへ向かった。既にコペルニクス寸前にきていた。
「オロチ………チャージ、15%、30%………」
徐々に溜まっていく。

――ここで僕は生まれたんだ………フレイ、君が決着を着けてくれるのを感謝する――

「出力臨界、100%」
「撃てぇぇーー!!」
白と紅の光がメンデルの外壁を破って粉々に消滅していった。


予告
聖夜。それは平和の鐘が鳴り響く日。最後の休息。様々な思いは今、一つの宇宙を見つめる。
PHASE-39 「クリスマスの蒼穹(そら)」
帰るべき場所、集え、ガンダム!!
293通常の名無しさんの3倍:2006/11/30(木) 16:10:54 ID:???
どりっぴぃ
294通常の名無しさんの3倍:2006/12/01(金) 17:22:30 ID:???
自分はコインの冒険までだった。
295通常の名無しさんの3倍:2006/12/03(日) 11:51:06 ID:???
MSでも使える!オーブ版小型ジェネシスか……。
296通常の名無しさんの3倍:2006/12/03(日) 22:41:07 ID:???
ジェネシスはγ線レーザーだしパルスでも無いんだけどなぁ
297通常の名無しさんの3倍:2006/12/04(月) 07:30:54 ID:???
きっとジェネシスっつっても構造が違うんだよ
298通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 16:16:10 ID:TQ+FJ29R
まぁしかたないさ


とりあえず保守
299通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:41:09 ID:???
知識に乏しいので、あまり納得いただけるような説明ではありませんが…………


対要塞・隕石破砕用「超核パルスレーザー砲 ゙オロヂ」

詳細:アカツキ専用(MSなら使用可能だが)のユニット。゙ブレイク・ザ・ワールド゙以来、同様の事件が起きた時のために作製していた小型ジェネシス。

構造:陽電子砲と同じく水素核エンジンとNJCによる核分裂炉エンジンで核爆発を起こして、小型の太陽を作る。
太陽の高熱化で発光現象を起こし、内部に張られたヤタノカガミで何重にも光を反射させて圧縮した核パルスレーザーを放つ。
根本的にジェネシスと違うのは内部にミラーコーティングを施した事で、交換が必要なくなった。
さらにデュートリオンチャージも行うため、発射後もPS装甲を展開できる。外部表面にもヤタノカガミを張ってるため、攻守とも最強と言える。
形状はメガバズーカランチャーに似ている。なお、バックパック接続ではないので他のバックパックを装備するのも可能である。
300機動戦士ガンダムSEED REVOLUTION:2006/12/05(火) 21:42:59 ID:???
PHASE-39 「クリスマスの蒼穹」


コペルニクスはコロニー事件以前の姿に戻っていた。それどころか、より活気がある。それもそのはず、それはクリスマスが近いからである。

―12月24日―

「アアアーー!!出せーー!!」
メイリンはミネルバ内で独房に入れられていた。それも拘束具が着けられた状態である。
「薬物投与されている?」
「ええ。それも時間差で発動する薬で、いつ投与されたかはわかりません。ですが、この時代では作れないんですよ」
また黒歴史の中のどれかの時代の技術に違いない、とタリアは踏んだ。
「アークエンジェルのコースト医師のお陰で中和もできてるけど………」
気になるのはルナマリアである。
「彼女には知らせてないの?妊娠してる事………」
医師は眉を動かし、カルテを見つめる。
「話すわけないじゃないですか………可哀想ですが、最後の戦いには参加してもらわないと………」
「戦っていたって親になる権利はあるのに………」
自分自身、プラントに子供を残している。できれば今すぐにでも抱き締めたい。そのためには………

月光蝶への対策プログラム。そのプログラムを載せるため、キラはエリカの援助を行っていた。
「キラ君、ムラサメ部隊への転送は?」
「終わりました。次はM1です」
アカツキのナノスケールで作製された装甲がナノマシンの効力を抑制する事がわかった。勿論、全てを無効化できるわけではない。
「月光蝶のように圧縮されたナノマシンは無理だけど、散布されるナノマシンくらいなら活動停止にできるわ」
「これなら、犠牲者も減るはずですね。あの………エリカさん、ターンエーを倒すにはどうしたら………これを攻撃には転換できませんか?」
301通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:43:58 ID:???
「残念だけど…………そんな技術はないわ…………でも、倒せないわけじゃないわ」
Sフリーダムの映像記録を映し出す。
「ターンエーと戦った時のアカツキのビームサーベルの大きさは通常の3倍………出力は測定不能……」
「さらに機体の周りにはバリアが……そうか………フレイ…………」
レクイエム攻防戦の時のキラ、先日のフレイの様子からある憶測が生まれる。
「ニュータイプの力が強大で、それを感知するものがあれば機体の力を何倍も増幅できる……」
Sフリーダムとアカツキにはドラグーン装備のために試験的にバイオコンピューターが搭載されている。それが働いてるのは間違いないだろう。

――Cross-SEEDやJOKERはニュータイプの力に便乗し、ターンタイプの再生能力を抑制したように見えた――

キラの目の前で起こった現象を視るにそう考えられる。ロランの言っていたSEEDとJOKERの力とはこの事だったのだ。
「!?。雪…………か………」
窓の外を見ると、雪が降っていた。この時期になると雨に代わって降らす事を思い出していた。
「昔、よくアスランや他の友達と雪合戦して遊びましたよ………」
「へ〜。あの固っくるしいアスラン君にもそんな時期があったのね〜」
「………ちょっといいですか?」
302通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:45:01 ID:???
"パシッ、シュッ"

「やったな〜!!」
子供達が雪玉を作ってぶつけ合っている。暖かいコートを着込んで、深い靴を履いて、楽しそうにぶつけ合う。
「リュウタ」
「ん?」
コペルニクスに来てからの学校の友達だろう。リュウタに雪玉をぶつけてくる。
「今から雪合戦するんだけど…………勝った奴がマユとリナウを貰うってどうだ?」
「え…………」
マユとリナウは将来有望株(カズィ談)らしく、幼年学校の中ではほぼアイドルに近い存在となっていた。
「いやなら、その時点で………」
「や、やるよ!!」

アスランはその姿を見ていて昔を懐かしんでいた。
「………子供ってのは元気だな………」
「何言ってるんだよ?まだまだ子供だろ?」
声をかけたのはキラだった。手にはそう、昔のように雪玉を握っていた。
「雪合戦やらない?」
「ばか………いい年してできるか!!」
バシュ、とアスランの顔に雪玉が当てられ破裂した。
「うわっ…………つ、キラ!!」
「ふふふ…………さあ、どうする?」
「やってやろうじゃないか…………」
2人がやっているのを見て、イザークやディアッカだけでなく、大人達も参加しはじめた。ナチュラルでもコーディネーターでもない。本当の雪合戦を――
303通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:46:10 ID:???
「っで、みんな霜焼けになったわけね………」
ひどいくらいに腫れているアスランを筆頭に全員が霜焼けになっていた。
「さっさとお風呂入りなさい!!」
エリカのリュウタへの言葉が全員に届き、そそくさと風呂へ向かう。

―大天使湯―

アークエンジェルにある天使湯の巨大版が基地にはある。カガリが兵士達を思って設置したのだ。
「かぁ〜、生き返るな〜」
「うわ………イザーク、親父くせ………」
「いいだろうが!!別に!!」
気持ち良さそうに入る男達。そんな中、リュウタがカナードのある部分をジッと見つめる。
「な、何だ?」
「ソレってどうしたら大きくなるんですか?」
一同の空気が静止した。
「これは…………大人になったらでかくなるもんだ」
「へぇ〜」
また静寂が流れる。しかし、ディアッカはイザークのを見て勝ち誇った顔をしていた。
「しかし、天使湯って気持ち良いいな」
アスランが口を開く。それをかき消すように声が隣から聞こえた。


「フレイさん、やっぱり胸大きいですよね〜」
「ルナちゃんもその内大きくなるわよ。あ、カガリは?」
「私は…………バカ……あ……そこは………」
興奮剤としてこれほど強烈なものはないだろう。全員の頬は赤面していた。
「フレイ………胸…………」
「おい、キラ………?」
「そうだキラ、己の本能を解放しろ!!」
ディアッカはキラを覗きに誘うために理性を飛ばそうと促す。
「だめだよ!!覗きなんて…………」
「よく考えろリュウタ………綺麗な顔立ちのお姉さんの乳や尻を………もしかしたらマユの見れるかもよ?」
「う…………」
304通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:47:21 ID:???
ディアッカは意を決して立ち上がった。
「行こうぜ………イザーク………」
「な………何を言う!!そんな不埒な真似できるか!?」
「いいじゃねぇか」
リュウタはすっかりドツボきはまったようでずっと妄想に浸っていた。そして、キラは意味不明の言葉を発し始めた。
「……血液循環率正常、脳内アドレナリン全散布、柔軟体操完了、゙息子急速臨界゙…………キラ・ヤマト、行きます!!」

゙パアアァァン゙

彼の瞳にはいつもの温和なものを感じさせない、ただの男の姿がそこにあった。

結局全員がついてきて、女風呂へ覗きにかかる。
「景色が楽しめるように日本の庭を意識してあるのはラッキーだった………」
隠れる場所の宝庫といえよう。そこで彼らは至福の瞬間を迎える…………。


「メイリンちゃんの事、恨んでる?」
あまり動揺させない方が後に良いのだが、妊娠してる事を知らず、仲間の事を聴かずにはいられない。
「恨んでない…………って言ったら嘘になりますけど………。あの子に罪があるわけではないですから………」
フレイはアズラエルにNJCのデータを渡してしまった事を悔いていた。あそこで討たれていたら…………しかし、皮肉にもそのお陰でキラに再会できたのだから。
「私も…………償っていかないとね……」
ボソッと吐くと、右手に湯を取って顔にかける。そして、眼を瞑って静かに安らぐ。
305通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:48:27 ID:???
「ほぉ〜………いい乳してるね〜」
カガリの胸は思ったより大きく、ディアッカも予想外だった。何より、フレイの胸は随一であり誰しもが見入ってしまうほどだった。
「ねえ………マユちゃんは?」
「いないみたいだな…………出たのかもしれないぞ」
「ディアッカ、退け!!僕が視る!!」
キラは前へ出て風呂全体を見渡す。
「フレイ…………ハァハァ………」
なんかこいつヤバい、と誰もがキラへの感情を抱かずにはいられなかった。

゙ピキーン゙

「!!?」
フレイは立ち上がった。キラはソレをまともに視て脳殺寸前に追いやられた。
「誰、そこにいるのは…………」
不幸だった。NTに対して覗き行為は無力に等しい。
「おい、だからやめろと…………あれ?」
アスランが振り向いた時には誰もいなかった。そして彼の後ろには女性陣が鬼の形相を………

「……………」
「……アス…………ラン………」
それはまるで肉の塊…………いや、それ以上は追及できない。みんなアスランに心で敬礼した。


プラントでも、コペルニクスや地球と同じく戦いを忘れたようにクリスマス・イブを祝っていた。ある者はまた違う形で………
「メンデル落下を成功できずに申し訳ありません………」
議長室でワインを飲んでいたラクスの前には男が3人ほど。そう、彼らこそコペルニクスを潰そうとしていたテロリストのメンバーである。
「私ども、この件に関してラクス様への…………」
「何用ですか?」
「え?」
「なぜ゙テロリスドであるあなた方はプラント最高評議会議長の私の前にいるのですか?」
予想外の言葉。ここで弁解と汚名の返上を要求しにきたのだが………
「新世界の゙神゙になる私にテロリストふぜいが面と向かうなんて………」
306通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:49:45 ID:???
鎌のような物が赤い液体と共に飛び交い、肉の塊としか言い様がない人間の死体が転がっていた。
「ひぃ〜………ラクス様、もう一度だけ、うぎゃ…………」
唯一生きていたリーダー格の男は赤に染まったラクスの脚に縋りついていた。しかし、そんな思いとは逆にラクスはその男の腹を蹴飛ばしていた。
「ぎゃ………うえ………」
「汚い手で触るんじゃ………ねぇよ!!」
何回も、何回も、何回も蹴り飛ばす。そして男は同じ詞を繰り返す。許してください、と。
「うるさいね!!」
小型ナイフで男の肩や脚、陰茎など様々な部分を刺していく。無邪気な子供のように………
「そろそろうぜぇな…………ふん!!」
ズシャリ、と鈍い音がすると声が止んで、ラクスは部下に死体の片付けをさせた。
「ふぅー、ふぅー…………」
シャワーを浴びながら、ラクスは自分のある部分に指を容れながらフレイを思い出していた。
「あいつ………フレ………あぁん………殺してやる…………アハハヒヒハハヒフハハーー!!」
それを人間の女性と判断するには無理と言える程に狂気に満ちた声だった。

シャワールームから出ると、シンが待っていた。
「お呼びですか?」
「…………ええ」
キスをした途端にシンを押し倒し、シンのある部分を強引に挿入させる。
「うぐ………議長………」
「何も言わないで………゙私の゙可愛いシン…………」
307通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:50:55 ID:???
ミリアリアはディアッカにクリスマスディナーを作っていた。
「待っててね………今、シチューできるから…………」
楽しそうに料理を作っている。そんな笑顔をディアッカは複雑な表情をさせる。
「………(キラから聴いたがミリアリアって料理下手らしいしな………)」
不安がある。心配もしている。何より、この笑顔を崩すのがいやだった。
「……(こいつの楽しそうな笑顔………久々に見たな………)
ここ最近は戦いや偽物とはいえトールの裏切りがあって、暗い表情ばかりしていた。だから、ミリアリアの笑みは失わせるわけにはいかなかった。
「はい、どうぞ♪」
うむ。見栄えはそこそこ。だが、それより出でる味はきっと想像を絶するのだろう。
「………(不味くても上手いっつうしかないな………)いただきます」
そぉ〜と口に容れる。きっと次の瞬間には作り笑みを…………
「ん?…………」
もう一口食べてみる。
「上手い…………上手いぞ………」
どんどん口に容れていく。シチューだけでなく、他の品もどんどんなくなっていった。
「ご馳走様〜。いや〜、キラから不味いって聴いてたからさ…………あ……」
「私さ…………料理練習したんだよ。いい加減で女ったらしぽく見えるけど、芯が強い逞しい奴に食べてもらいたくて………」
「…………サンキュ………」
308通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:52:03 ID:???
「コーヒー、如何かな?」
バルトフェルドがカップを差し出してくる。
「ありがとう…………」
いつものようにそう言って2人はブリッジからの景色を見る。
「見てくれは地球と同じだな」
「ええ」
オーブは冬でも暖かい国なので雪とは無縁だが、数々の国を周ったのでその風景は憶えている。
「フラガの事だが…………あいつは最後に………フラガになってたぞ」
一口、コーヒーを飲むとバルトフェルドはカップを置く。
「………そうね。彼はクローンだと言ったけど、その心は確かにムウだったわ」
一口飲む。そうしたら、パッと眼を開いた。
「おいしい…………」
「お、やっと君にも認めてもらえるようになったか………」
アイシャの写真が入ってあるペンダントをポケットにいれ、マリューの肩を掴む。
「マリュー…………」
「え?」
「俺は…………」
口に手を当て、バルトフェルドの言葉を途切れさせる。
「私こそ、あなたに支えてもらって感謝してるわ………」
にっと微笑するとカップを取ってコーヒーを煽った。

ミネルバではメイリンは解毒剤による中和によって、洗脳は解けたものの興奮が未だ残っていたので医務室で休んでいた。
「よ!!」
街で買ったであろうチキンを持って、ミゲルは現われた。
「ミゲルさん…………どうしたんですか?」
「可愛い娘が一人クリスマスを過ごすのは似合わないだろう?ちょっと一緒に飯食おうや…………」
一本メイリンの手に持たし、自分の分に噛り付く。
「早く食えって………」
「………おいしい………」
309通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:53:14 ID:???
「コンタッキーじゃなくて、ちゃんとした肉屋のだからな」
メイリンはベッドに座りながらミゲルの頬を手で擦って潤んだ瞳で見つめる。
「そんなに優しくされたら…………好きになっちゃいますよ………」
「マジ?俺としては大歓迎♪…………いや、是非だな」
それを物陰でアスランとルナマリアは見ていた。本当は見舞いに行くつもりだったが、出ていくわけにもいかない。
「…………ルナマリア………良いのか?」
「私がどうこう言えるわけじゃないですから………」

アウルは一人寝室で連合時代を思い出していた。
「スティング………ステラ……母さん………」
みんな死んだ。にも関わらず自分は生きている。それはアウルにとって考えさせられる事だった。
「俺は………みんなの分も生きるぜ…………お休み………」
少しだけ昔を振り返らせる日、アウルはすぐに眠りに入った。


「あのさ…………マユちゃん………これ………クリスマスプレゼントなんだけど………」
「あたしに?………ありがとう♪」
飽けてみると、ハート型ペンダントだった。この日のために小遣いをやりくりして買ったのだ。
「でも…………あたしはお返しできないよ………」
「いいんだよ!!僕が勝手にやった事だし………」
「でも………じゃあ、これで………」
照れ臭そうに顔を赤らめ、マユはリュウタの頬に唇を当てた。
「マ、マユちゃん………」
「これ、大事にするね」
310通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:54:37 ID:???
港の入り口からクサナギに向かってきた人物は自分の部屋に入って用意されていた食事を食べた。
「ふぅ〜………疲れた」
カガリである。スカンジナビア王国に移住したオーブ人民とレクイエムで焼かれたオーブを見るため地球に降りていたのだった。
「オーブの再建も難しくはないが………時間はかかるな………」
そこにドアを開け、イザークがケーキを持って入ってきた。
「どういう風の吹き回しだ?お前が私の所に来るなんて…………」
「いや…………疲れているので、話相手にでもなってやろうかと………思ってな」
「………正直、確かに話相手が欲しかった。ありがとうな…………」

深夜に差し掛かるであろう街中にもカップルは未だ…………むしろイブからクリスマスに変わるときを待っているのだ。
「やっぱり………寒いね」
「うん。マフラー………持ってきてよかった」
その中にキラ達はいた。イルミネーションが施された道を歩いていく。寒いなどという気候も人工的でも細かい部分が再現されている。
「クリスマスプレゼント………買いそびれちゃったな………」
「大丈夫よ。サンタさんにもらうから………」
「へ!?」
「何よ?」
意外だった。フレイがサンタを信じてるなんて想像が付かなかった。
「いや、サンタを信じてるんだな…………って思って………」
「はぁ………空気読みなさいよね。あんたがサンタよ!!」
「え?あはは…………」
参った。プレゼントなど買ってない。
「嘘よ。………でも、サンタっていると思うのよね。小さい頃、オーブの別荘で見たことがあったの」
「サンタを見た?」
311通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:58:23 ID:JBB+yDx8
312通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 21:58:40 ID:???
「昔はよく言われたの…………信じるなんて子供っぽいって…………」
確かにフレイはお嬢様育ちをした身だし、人を信じやすい性格だ。
「そういうのを信じるなんて………大人じゃないよね………」
「………僕はいいと思うけどな………」
キラは中央広場なクリスマスツリーを見上げる。
「だってさ…………そういうのを信じる心って大事だと思うから………」
「キラ…………」
「それに大人が全部いいわけじゃない…………本当に大事なのは子供の心を忘れないで生きることなんだよ………僕らだって子供だけどさ」
ツリーの下にサンタ型の飾りが落ちている。きっと雪合戦などで落ちたのだろう。それを拾い、ツリーにかける。
「子供の心を忘れかけても…………きっと僕らは自分で思い出せるよ」
「……………うん」

―ゴーン、ゴーン、ゴーン、ゴーン………―

鐘が鳴り響く。丁度日付が12月25日、クリスマスに変わった。その時、キラとフレイは…………互いの唇を重ねていた。
「きっと…………生きて帰ろうね………あのオーブの蒼い空の下に………」
「絶対…………生きて帰る………。みんなで………」
その物陰ではカナードが2人の接吻を見届けると、少し悲しそうに港へ向かって歩きだした。
「いいんですか?」
「…………ガキはとっくに寝てる時間だぞ」
リナウはカナードの傍に来て、一緒に歩いていった。
歴史を決す戦いまであと少し…………来たるべき最終決戦はすぐそこだった。


予告
再び放たれる光。それは滅ぼし、新生を司るのか?星の声が響く、宇宙の中で人は…………
PHASE-40 「星霜たる生命」
闇裂く光放ち、運命を掴め、イービル!!
313通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 22:00:46 ID:???
>>299
>知識に乏しいので

乏し過ぎるから細かい原理とか書かない方がいいよ
ざっと読んだだけで突っ込みどころ満載だ
314通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 22:03:13 ID:???
真面目な話、こんなところで妄想書いてるよりも負債かありりんに取り入った方が早いんじゃない?
ありりんの一存で復活したムネオの例を見るに
315通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 22:32:29 ID:I4imonDB
すいませんが、このスレのまとめサイトってあるんですか?
316通常の名無しさんの3倍:2006/12/06(水) 16:13:20 ID:???
>>314
ムリムリ、負債はキララクに自分達を投影してるんだから、
作者のアテクシ妄想には付き合ってくんないだろ。
それこそ種作品と同じくらいの金でも積まなきゃ。
317通常の名無しさんの3倍:2006/12/06(水) 22:28:38 ID:???
ミスチルの「しるし」がキラフレソングに聞こえて仕様がない(^^;
飢えてるわ自分
318通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 23:44:54 ID:???
ほっしゅ
319通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 23:51:16 ID:Jg5YxOy7
保守
320通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 06:29:25 ID:???
>>315
このスレのTOPからみたが、まとめサイトはない模様・・・
あればP-27以前も見たいだけに残念 >_<
321通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 06:36:45 ID:???
http://makimo.to/cgi-bin/dat2html/dat2html.cgi?anime/2/shar/1144787452/

見れるジャマイカ
にくちゃんねるは今月末に閉鎖だから保存しとけ
322通常の名無しさんの3倍:2006/12/10(日) 08:21:43 ID:???
>>321
有賀d 早速読みに逝ってくる
323通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 23:34:53 ID:DuzlhKzZ
ほしゅ
324通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 23:57:24 ID:???
保守
325通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 03:06:57 ID:???
ほしゅぅ
326通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 02:14:59 ID:???
PHASE-40 「星霜たる生命」


束の間の休息を過ごしていたキラ達に凶報が届いた。
「゙ミサロヂィ゙が動いている?」
あのレクイエムを完全に消し去り、アルザッヘルを消滅させた破壊兵器。まさに神話と言う名前の如く、全てを忘却の彼方へと帰す威力である。
「それで…………予測位置は?」
「まだ確証はないが、最悪の位置になると思う…………」
カガリは頭を抱えてその向かうと思われてる場所を指し示した。
「これは…………」
「地球・プラント・月…………いや、太陽系にあるものならどこでも撃てる位置だ…………」
これが示すことはただ一つ。人類に逃げる場所などありはしないという事である。
「これはあちらがこっちを誘ってるという証だな。今のラクスは脅しで済まさせないというのはわかっているからな」
既に撃たれ、威力を示し、人類を屈伏すりための手筈も踏んだラクスにとっての唯一の障害はオーブ軍…………いや、キラとフレイなのだから。
「ターンエーの力もきっと100%を出し切ってるわけじゃないだろう…………月光蝶対策プログラムはただ瞬時の分解を防ぐに過ぎん」
「つまりさ、キラとフレイしか倒せないわけか…………」
アウルの言葉は正しかった。゙SEED゙、゙JOKER゙とニュータイプの力でターンタイプを倒すためにはそれ以外に該当者はいないのだ。
327通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 02:16:06 ID:???
「僕がターンエーと戦ってる間にみんなが゙ミサロヂィ゙を…………」
そう話すキラにイザークは肩を叩き、制止させた。
「確かにそうだ…………だが、一人で背負うな…………」
「!?」
「みんな、お前と一緒に戦う仲間だ…………頼れよ、少しは………」
見渡すと全員がキラを一点に視線を集中させている。その彼の口から出る言葉を待っているのだ。
「……………ありがとう。僕らみんなで、未来を変えよう!!」
その言葉を聞くと、カガリを始め自分の仕事に取り組む。少しでも勝率を上げ、勝たなくてはならないのだから。



――ピー、ピー、ピー

その音が鳴るとミリアリアは即座にバルトフェルドに知らせた。
「…………よし、ダコスタの奴良くやった!!」
「どうしたんですか?」
「ん?あ〜……………ミリアリア、すまないがさっきのようにみんなを集めてくれ」
ミネルバのクルーも合わせ、バルトフェルドは送られてきた暗号通信の内容を伝えた。
「10年前に小惑星が発見されたのを覚えているか?冥王星クラスの大きさだ。その裏には旧クライン派を筆頭にした軍が集まっている」
「え?じゃあ、反ラクス・クラインの軍と…………「ああ。合流すれば僅かだが軍備も整う。勝率が上がるぞ」
実はラクスがプラント入りの際にダコスタはバルトフェルドの依頼で反対する軍を集めていたのだった。このタイミングでの援軍はありがたかった。
「これで…………ん?」
喝采する中でフレイだけは妙な気配を感じていた。その気配はまさにターンタイプのそれと同じだった。
328通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 02:17:05 ID:???
時を同じくして、ザフトの移動要塞・゙メサイア゙に来ていたラクスは部下達に演説を行っていた。
「前対戦の教訓から、最高評議会議長であっても軍を束ねる権限は制限される……………しかし、評議会は私にその権限を譲ってくれました」
彼女の服は黒とピンクの衣裳であり、まるでミーアのような振る舞いだった。
「コペルニクスの悲劇を初め、血のバレンタイン、アラスカ、ブレイク・ザ・ワールド、オーブの陥落…………」
コズミック・イラで起きた様々な事件を上げ、その悲劇を悲しむ。もちろん、その裏には狂喜の笑みを浮かべながらだが。
「数々の悲劇を止めるすべ…………デスティニープランを導入し、人類を永遠に戦争と無縁の世界に導く。それが私の願いであり、使命と考えております」
兵達は胸に手を当ててその話を聞いている。それはまるで教祖を崇める信者に近い。
「そう……………私達はナチュラル・コーディネーターを越えた…………みなさんの平和を望む願いでロゴスを倒しました」
手を上に掲げるその姿は神に近い。しかし、彼女からはかつてとは同様にして異種のカリスマを感じさせるオーラを感じさせている。
「しかしながら悲しいことに私達に賛同しない…………ロゴスの残党が残っています。そのために命を賭した最後の戦いをしたい………」
ライトアップされ、ラクスは両手を掲げる。
「人類の担い手となるあなた達に問いたい…………私の理想のために力をお貸しください!!」
329通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 02:19:49 ID:???
演説の終了と同時に兵士達は一斉に、
「ラクス様のために!!」
と、叫びだす。それも全て計算済みではあるが。
「ありがとうございます…………では、人類の平和のために…………」
ラクスは通信を入れたまま、一人の兵士とアイコンタクトをするとニコリと笑った。
「ミサロヂィ、発射準備!!」

宇宙に漂う巨大物体の穴に光の粒子が集まっていく。照準は決まっている。
「目標、小惑星W-6」
ナノマシンが光を吸収して、集約していく破滅の力が増幅されていく。
「Nジャマーキャンセラー起動、ニュークリアカートリッジ接続、ナノマシン正常に稼働、Iフィールドジェネレーターコンセプトオールグリーン」
「…………撃て」
月光蝶と同じ光。そう、全てを消し去る破滅の光がある一点にむかっていった。そして……………

「!!?」
「フレイ、これはまさか…………」
キラとフレイばそれ゙を感じ取った。震えがとまらない。その感じ方は鋭いがゆえの辛さがある。
「どうしたんだ?キラ?」
「バルトフェルドさん…………ダコスタさんに連絡取ってみてください…………」
「…………!?」
走っていくバルトフェルド。しかし、その後にあったのは部下の死のなにものでもなかった。
「く……………」
「小惑星ごと艦隊を消し去ったのか…………?ジェネシスだって無理な事なのに…………」
330通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 02:22:01 ID:???
翌日、カガリば最後の日゙を目前に続けていた話を成功させていた。アメノミハシラにある戦力を注ぎ足したのだった。
「ロンド、貴公の協力に感謝する」
「何を言う?私は五大首族の長ではないのだから、従うのは当然だ…………それに戦友の仇を取らねばならないのでな」
正直、これだけの戦力を持ってしてもラクスには勝てる確立は少ない。ラクスにはザフトたげでなく地球軍も従えているのだから。
「こちらのバックはアメノミハシラと少数の反乱軍か……………」
「カガリ、問題は数ではない…………心ではないのか?」
「だが…………」
綺麗事か…………と、シンの言葉を思い出した。確かに綺麗事だけを吐いていたのかもしれなかった。
「想いだけでも、力だけでも……………か………」
よく考えればラクスとデュランダルの精神はあの頃から一緒だったのだ、と思い始めた。
「もう…………だめなのかもしれない…………」
「しっかりしなさいよ!!」
カガリの肩に触れ、ロンドとの中間に入った。
「私は想いが大事だと思うわ…………」
「何!?」
「力って…………やる気のあるほうがでるでしょ?だから、想いから力は来ると思うんだ。私がそうであるように…………」
違う答えだった。キラが知っていたのはラクスではなくフレイの答えである、と感じ取った。
331通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 02:25:12 ID:???
カガリば最後の日゙…………12月31日の数分前に小さい演説を行った。
「ラクスの説いたデスティニープラン…………それを成すための剣にして盾のミサロヂィ…………あれはあってはならないものだ」
陳腐かもしれない。
「私達の未来が、あんな力の集合体の塊に作られていいはずがない!!」
分かり切っている事なのだ。ただ、言う事しかカガリには出来なかったのだ。
「人には未来を創るための手が、進むための足が、思い描くための心がある。しかし、あのプランはそれらを全て無に帰す!!」
何度もラクスに責められ、その度に泣いてきた。だがそれはカガリの成長の証である。
「人にとって、持って生まれたものは人生に大きく関わるだろうし、計られていいものだ。だが、心だけは譲ってはいけない!!」
キラやフレイはその話を再三聞いているが、飽きる様子などなく見つめている。ただジッと、カガリの姿を。
「我々が戦うのは国のためでも人類のためでもない………一人一人が自分の未来のために戦ってほしい。その未来がみんなの未来と繋がるように!!」
そして…………絶対に言わなくてはならない事。
「全員に命令をする…………生きろ…………勝利をして生きるんだ!!」
歓声が飛びかう。そして、オーブ軍及び反ラクス同盟はミサロヂィへ向かった。

同じ頃、メサイアも少しずつ近づいていた。
「フフ…………フレイ・アルスター、あなただけは…………私の手で………」

予告
重なる刄。向けあう銃口。遥か以前にあった事は今も尚続く。繰り返される歴史は未来に何を語るのか?
PHASE-41 「DESTINY」
紅の翼を開いし、剣を震え、デスティニー!!
332通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 13:10:07 ID:???
か、カガリが演説?
せ、成長したんだねw
333通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 17:35:25 ID:???
ほす
334通常の名無しさんの3倍:2006/12/22(金) 02:07:49 ID:???
hoshu
335通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 09:49:20 ID:???
ほしゅ
336通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 11:49:57 ID:???
フレイはキララク崩す為にも必要だ
だが本編は…
337通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 12:39:11 ID:???
そもそもなんでキラとラクスがくっついたのか意味不明
338通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 15:39:53 ID:???
1クールから裸ダイブしてたからだねw
最初から計画されてたが、嫁が理由付けに失敗したんだろ。
339通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 15:54:17 ID:???
PHASE-41の作成が諸事情で遅れてるので、もう暫らく待ってください。保守してくれていた方々に感謝です。
340通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 21:08:44 ID:???
気にするな
待ってる奴はそう多くない
341通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 01:21:17 ID:???
保守です
342通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 15:23:04 ID:e6iqG6Hg
常夏とフレイ仲良し〜・・な小説が恋しくてたまらない・・・(´д`)
343通常の名無しさんの3倍:2006/12/27(水) 00:03:23 ID:???
hosyu
344通常の名無しさんの3倍:2006/12/28(木) 02:27:44 ID:???
hoshu
345通常の名無しさんの3倍:2006/12/28(木) 13:47:19 ID:???
ほす
346通常の名無しさんの3倍:2006/12/28(木) 23:56:54 ID:???
PHASE-41 「DESTINY」


数々の生命が失われた戦いは激化し、これで終わりとなる。どんな形であってもだ。
「今から゙ミサロヂィ゙を破壊しにいく。あちらは問答無用でくると思われる。油断するな!!」
カガリの声がオーブ軍及び反ラクス軍に伝わる。着々ど最後の刻゙は近づいてきているのだ。
「フレイ、無理はしないで…………」
「大丈夫よ。キラこそ…………絶対に死なないで…………」
画面越しの会話。2人はそれからは話すことはせずに待っている戦いに集中している。
「゙ミサロヂィ゙の付近にはメサイアの他にもゴンドワナ、ナスカ級、ローラシア級、さらには地球軍の艦隊が確認できます」
ミリアリアが口にした言葉からその数がとてつもないと憶測ができる。バルトフェルドは武者震いして苦笑までしてしまう。
「おいおい………何だか少し怖くなったぞ……」
「隊長、心配しないでも俺達は生き残る!!絶対にだ!!」
イザークの怒濤の励ましが皆を勇気づけ、また笑いを誘う。


「司令、アークエンジェルやオーブ軍が接近してきます」
「うむ。モビルスーツ隊を展開させろ!!。艦隊は艦砲を一斉に放て!!」
カガリの思った通り話をする間もなく攻撃をしかけてきた。もはや戦いは始まっていたのだ。
「モビルスーツ、全機発進!!。将兵全員の健闘と生存を祈る!!。カガリ・ユラ・アスハ、フリーダムルージュ、行くぞ!!」
先陣きってカガリは出撃した。クサナギのモビルスーツはカガリに続いていった。
「へ…………アウル・ニーダ、アビス、出るよ!!」
黒い装甲がさらに漆黒の宇宙の闇へ入っていった。
347通常の名無しさんの3倍:2006/12/28(木) 23:57:49 ID:???
カガリが出撃したのを聴いて、ルナマリアはレバーを握る力が強くなった。
「ふぅ………ルナマリア・ホーク、コアスプレンダー、出るわよ!!」
ブラストシルエットを装着し、インパルスばミサロヂィ゙に向かっていった。同時にアークエンジェルでもイザークが今とばかりに機体をカタパルトに固定させる。
「また後でな………イザーク・ジュール、ジハードデュエル、出るぞ!!」
出撃するまで真面目な顔でいたイザークが少し笑ったのに気づいたのか偶然かはわからないが、ディアッカはニヤッとした。
「さて…………俺も行くかな?」
カタパルトに固定させ、発進了解を示すシグナルが緑に変わった。
「ディアッカ、気をつけて…………」
「ああ。ディアッカ・エルスマン、スレイトゥンバスター、発進する!!」
次々と出撃していっている中、ミゲルはヘッドホンである曲を聴いて寛いでいた。
「ミゲルさん、発進OKです」
「〜〜〜〜♪。〜〜♪〜〜〜♪〜〜♪」
「あの〜、ミゲルさん?」
メイリンが呼び掛けてるのにも関わらず、ミゲルは全くの無反応……………と、思いきやいきなりレバーを入れた。
「よし、ミゲル・アイマン、ザク、行くぜ!!」
オレンジのザクが発進した瞬間、カナードは精神統一していた。
「…………出るか。カナード・パルス、∞ジャスティス、出すぞ!!」
クサナギから発進した紅い機体はメサイアへ向かっていった。
「よし、俺も出る。(何としても止めなければ…………)アスラン・ザラ、レジェンド、発進する!!」

マリューはムウの事もあり、バルトフェルドを見つめる視線は悲哀に近いものがあった。
「心配するな。俺は……………戻ってくるさ。アンドリュー・バルトフェルド、ガイア、出るぞ!!」
348通常の名無しさんの3倍:2006/12/28(木) 23:58:51 ID:???
残るは希望と絶望を背負いし2人。やはりというべきか、緊張や武者震いが激しい。
「ここまで来たんだな…………」
ハッチが開く。そこから見える宇宙はいつもより美しく思えた。
「ねえ、キラ…………宇宙、綺麗だね」
「これから戦いとは思えないくらいにね」
大海より広く、天空より壮大な宇宙。生命が支えるその空間はしばしのやすらぎを与えてくれた。
「Sフリーダム、アカツキ発進どうぞ!!」
ミリアリアの声が響く。生きて…………絶対に…………
「フレイ・アルスター、アカツキ、行きます!!」
「キラ・ヤマト、ストライクフリーダム、行きます!!」
左右のカタパルトが同時に機体を射出し、2機は仲間の下へ急いだ。


「こちらはオーブ連合首長国代表、カガリ・ユラ・アスハである!!私達は強大で、人類そのものを滅ぼす力を持っているその兵器は積極的自衛権を行使し、破壊する!!」
その放送を聴いたザフトは…………いや、連合とザフトの両軍は次々にモビルスーツを展開させていった。
「惑わされるな!!奴らはロゴスの残党…………ラクス様に反逆し、己のみを中心に生きる卑怯な奴らだ!!」
艦砲やオルトロスなどの高出力ビームを放ってくる。蹴散らしたいのは山々だが、ミーティアはない。
「やはり、キラ・ヤマトにこれを渡したほうが良かったか?。いや、自分のできる事を精一杯するしかない!!」
ヴェルヌを使っているジャンは先陣きって一斉射撃を行う。
349通常の名無しさんの3倍:2006/12/28(木) 23:59:51 ID:???
「よし、メサイア・ミサロヂィに……………??。何だ?」
闇から出でた岩石がキラ達の前に姿を現わしていった。それはかつての決戦の地、ヤキン・ドゥーエだった。
「ヤキン??。改修したのか!?ミラージュコロイドを使うなんて…………」
だが、驚くのはまだ早かった。


「ラクス様、本当に使うのですか!?」
「そのための゙光゙です。人類の未来を消そうとする邪悪な者には罰を与えねばなりません…………」
ヤキンの突起した部分に光が溢れ、その光が収束していった、
「何をする気なんだ?!。オーブ艦隊、進路を変えろ!!」
オーブ軍は今いる位置は危険と判断して、指示を出すカガリ。そこでラクスはその光を放つためのスイッチを押した。

パッ、としたと思えば白い光が別動隊を飲み込むように溢れ、消滅していた。
「…………試験型ソーラーシステム、゙オベリスグにより敵別動隊の消滅を確認」
「これよりメサイア及びヤキン・ドゥーエは戦闘態勢に入る。繰り返す、メサイアと…………」

あれだけの光をみすみす討たせてしまったカガリはもう後には退けぬと考え、一呼吸おいて全軍に命令を下した。
「各個、指定されたポイントへ迎え!!ヤキンには艦隊と私が向かう!!。全軍に命ずる…………勝利せよ!!」
350通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 00:00:54 ID:???
3方に別れるオーブ艦隊。すでに幾つもの光が放たれ、その光の先には確実に誰かの生命は消え去っていた。
「ザコに時間はかけてられない!!」
「ああ。一気に蹴散らすぞ!!」
イザークとアスラン、ディアッカはそれぞれの位置へ移動した。そのままイザークはビームサーベルを構えた。
「装備したボワチュール・リュミエールが役立つと良いがな」
ジハードデュエルのバーニアが白く固形化したように見える。グォッ、と加速したと思うと既にザクやグフは数体斬られていた。
「え?……………」
爆発と共にさらに光が破裂していく。ジハードデュエルに近づくモビルスーツは見えない゙もの゙からのビームに墜とされていく。
「どこから…………うわ……………」
「ドラグーン解析システムが働かない…………うぁ………助…………」
サポートでも使い慣れれば洗練された鋭い動きを展開している。アスランの操るドラグーンは隙間を作る事無く敵が墜ちていく。
「アハハアハハ…………勝てないんだったら自爆して道連…………」
討ち漏らした敵機はスレイトゥンバスターの拡散砲弾てら光へと変化していく。
「グゥレイト!!やっぱり数だけは多いぜ」
ディアッカの言う通り物量は明らかにこちらが劣っている。ならばなるべく流しでやるしかない。
「まあ、キラ達がメサイアに向かったから俺達はザコを相手にしてても余裕がある…………」
「ザコだけならな…………」
赤い閃光があらゆる方向から放たれる。どうやら複数いるらしい。
351通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 00:01:55 ID:???
「゙シックスナイヅか!?」
3機が散り散りになると、各一機ずつモビルスーツが寄ってきた。
「よう、ジュール君。また会っちゃったね」
「アブソリュート!?」
こいつはシホを含めジュール隊を殺した奴だ。その力を生かすわけにはいかない。
「君ら、そろそろ墜ちてくれないかな?議長に怒られちゃうんで………」
「黙れ!!俺は貴様を討ち、部下の仇を獲る!!」
互いにビームサーベルを抜いて斬りあう。粒子がぶつかり合い、バチバチと衝撃が機体へ伝わる。
「ぅおおぉぉ!!」
「そんなに…………熱くなるなって!!」
ジハードデュエルから離れ、対艦ミサイルをあさっての方向へ放つ。そして関係の無い場所で爆煙を広げた。
「何だ!?……………ハッ!!」
煙を突き破り、赤い閃光が向かってくる。イザークはシールドの陽電子リフレクターを最大まで引き上げて防いだ。
「ぐ…………く…………」
アブソリュートの頭部から放たれている陽電子砲は戦艦のそれを超えていて、耐えれるかは保証できない。
「それでも…………がぁっ!!」
爆発は広がり、光だけが輝いていた。


レジェンドのドラグーンを持ってしても捕らえる事ができていない。ウィズダムの機動力はそこまで高かった。
「当たらないようじゃないか?それでも゙英雄゙なのかな?」
「俺は…………自分が英雄と思ったことなどない!!」
アムフォルタスを撃ちつけ、再び変形して撹乱する。このパターンにはまったアスランはやや混乱してしまっていた。
「どうする?やつを捕らえるには…………」
あまり好ましくはないがこれが一番いい。そう思い、ドラグーンのビームを乱れさせた。
「何を………ん!!」
今、擦った。変形を解いてロングビームライフルをレジェンドに向ける。
352通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 00:03:11 ID:???
「アスラン・ザラ!!これで終わりだ!!」
一束のビームが迫ってくる。とっさにビームシールドで防いだものの、威力を押し殺せずに弾かれてしまう。
「ぐぅ………!!」
「貰ったァ!!」
変形してモビルアーマー形態になるとビームエッジを展開してレジェンドに突っ込んできた。
「特功か!?」
「ウラアァァ!!!」
もはや自爆する気ととれる。アスランはビームサーベルを連結させ、待ち構える。
「覚悟したか!?これは貴様では避けられん!!」
「ウオオォォ!!」
体を斜めにし、連結したビームサーベルを回転させ、エッジに当てる。その反動で避け、ドラグーンを一斉に発射した。
「まずい、避けられ……………」
腕、足を撃ちぬかれて無防備になった。そこへコクピットにビームサーベルが食い込んだ。
「ぐわ…………」
そのままケビンの体は蒸発して、やがてウィズダムも核爆発して消え去った。
「ディアッカ、今援護する!!」
「いや、アスランはメサイアへ向かえ!!ここは俺達が止める!!」
「しかし…………」
「馬鹿者!!今大事なのばミサロヂィ゙を止めることだ!!」
何とか陽電子砲を防ぎきったイザークは波動が残る中で語り掛けてきた。
「お前は自分に向かった敵を倒した。それが行く資格だ!!だから早く行け!!」
「…………ああ。待ってるぞ…………」
アスランはレジェンドのバーニアをフルにメサイアに向かった。
「おい………誰が行っていいって言った!?」
最後の゙シックスナイヅであるリュ・セト・ヘケドの駆るクリエイトの砲撃がレジェンドに向けられる。
353通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 00:04:13 ID:???
ZGMF-X964S クリエイト


全長:20.18m
重量:104.3t
機関部:ハイパーデュートリオンエンジン
VPS装甲(灰色)

・アビスとヘビーアームのデータを集約した超砲撃特化のモビルスーツ。単機でミーティア級の火力を有し、C.E.では最高レベルの攻撃力を兼ね備えている。
クリエイトは「創造」の意。
パイロット:リュ・セト・ヘケド(CV:岸尾大輔)


高出力エネルギー砲 ゴスペル×8
・肩から腕にかけて覆っているパーツに装備されたビーム砲で、一つの砲門でフレスベルグレベルの破壊力がある。
陽電子腹相砲 オルフェウス
・モビルスーツとしては過度の装備をもつクリエイト最大の攻撃力をもつ。
超電圧縮レールガン
・シヴァの発展型で背部からバラエーナのように砲門がある。通常より破壊力は強い分、連射は効かない。
ビームランス オーディン
・実体剣とビームが組み合わされていて、ビームの刄の出力はミーティアのビームソードレベルである。
354通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 00:05:20 ID:???
「俺が決めたんだよ…………」
クリエイトに向かってディアッカはインパルス砲を放った。リュはそれに反応し、アスランに撃つはずだったビームを全てスレイトゥンバスターに向けて放った。
「ちぃ!!」
避けたと思えば鈍重とはかけ離れた動きで迫ってくる。
「くらえ!!」
「うるさいんだよ!!」
互いの大高出力ビームサーベルがぶつかり合う。とり回しが効かないのはお互い様。ディアッカはスレイトゥンバスターをリフターに乗せて動き回る。
「さあ、墜ちてもらうぜ」

シンもまた、キラと対峙していた。だが互いの銃も刄も動いてはいない。月光蝶すら出していない。
「俺…………わかんないんです」
「え?」
今まで自分を殺そうとしていたシン。彼がキラに答えを求めている。最も憎むべき存在であるキラに。
「俺は家族を失いました……たくさんの仲間を失いました………好きだった娘も失いました……」
そう。それらを奪ったのは自分。キラは自分の罪に改めて苦しんだ。
「それは戦争のせいだ…………あなたのせいだ、と俺は…………俺の中にある苦しみから逃げたかっただけなんだ…………」
シンの声に泣きが入っているのが伝わってくる。
「あんたを憎しみの対象にすれば…………自分の腑甲斐なさや無力感から解放されるって…………でも、違ったんですよ………」
「シン…………君………」
君は僕に似ている。自分の守りたい者を守れず、答えを見つけることができないでいる。キラはシンに共感を感じていた。
「もうあんたを討ったって、世界を変えたって…………ハハ……おかしいですよね?。……………俺はどうしたらいいんですか!?」
355通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 00:06:20 ID:???
「…………」
「俺が望んでいたのは…………こんな世界じゃない!!」
ステラを失い、肉体も精神もラクスに取り込まれていたシン。だがそれは彼は苦しみから選んだ仮そめの姿だった。
「………君はもうわかってるんだろ??自分が望み、できる事を…………」
「それは…………」
「僕は…………ステラを殺した…………。その罪からは逃げる事はできないんだ。だけど、彼女は語り掛けてくれたんだ」
一度も。一度だってシンに語り掛けてはなかったステラ。だが、今のシンにはキラの言葉がステラが代弁してるように思えた。
「未来を見据えて人は生きるんじゃない…………生きるからこそ未来があるんだ!!」
「俺………俺………」

少し離れた場所。フレイはプロヴィデンスザク5機と戦っていた。スペック的にはフリーダム以上と言える。
「ドラグーン…………大丈夫。やれるわ…………」


゙ピキーン゙

「行きなさい!!」
アカツキのバックパックから幾方向へドラグーンが射出され、20秒と経たずにに頭部と武装のみを討ち抜いた。
「下手に撃ったら核爆発されそう………」



―アーモリー・ワン―
赤と黒のパイロットスーツを纏ったデュランダルはモビルスーツに乗り込んだ。久々の感覚。シュミレーションのそれは役に立たない。
「これで運命は私のものだ…………ギルバート・デュランダル、ターンХ、出るぞ!!」


予告
火花散る宇宙。全てを飲み込み、歴史はただ人が示す方向へ…………
PHASE-42 「流転する絶望」
忌まわしき歴史を、滅ぼせ、ターンХ!!
356通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 01:54:52 ID:VZISVouW
何このオナニー駄作
357通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 04:09:18 ID:???
もう遅いかもしれんがオリキャラの出しすぎは嫌われるぞ。
358通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 12:46:20 ID:???
手遅れだよん
359通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 18:43:24 ID:VZISVouW
てかUC出してる時点でもうだめぽ
360通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 22:45:39 ID:???
あんまり種レボ人気ないんか?人を選ぶSSではあるが
361通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 23:11:47 ID:???
俺は結構楽しみにしてるんだけどなぁ〜
みんな的にはダメなのか
362通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 23:37:45 ID:???
俺も結構好きだよ
363通常の名無しさんの3倍:2006/12/30(土) 02:48:51 ID:???
俺は話の流れは好きだけどオリキャラとオリMSが多くて把握しづらいのが難点かな?
364通常の名無しさんの3倍:2006/12/30(土) 04:09:42 ID:t79CgRoT
ガンダムALIVEとかいう糞漫画並みにヒドい出来だな。
365通常の名無しさんの3倍:2006/12/30(土) 07:50:54 ID:???
フレイ厨の妄想の酷さは相変わらずだな。
366中立:2006/12/30(土) 13:17:00 ID:???
アカツキの方が性能いいんだろうが、髪の色や公式の没設定から

カガリ→アカツキ
フレイ→フリーダムルージュ(適当にNT仕様に性能上げるなりして)

の方が俺は良かったな
367機動戦士ガンダムSEED REVOLUTION:2006/12/31(日) 03:34:26 ID:???
PHASE-42 「流転する絶望」


―コペルニクス―

「はぁ…………はぁ…………」
動悸が激しい。体の感覚がまともに伝わってこない。
「やっぱり…………ダメか…………」
リナウは複数の人間の遺伝子を持ち、さらにはその細胞は全てクローンである。ゆえに彼女は自分の限界をすでに悟っていた。
「行かないと………」
壁をつたってモビルスーツドックへ向かっていく。が、視覚や触覚は薄らいでいて上手く歩けない。
「う………はぁ………」
「リナウちゃん!?どうしたの?」
マユとリュウタが駆け寄ってきた。こんなに苦しそうにしていれば当然だろう。
「凄い息切れの仕方だよ?お医者さんに診せないと…………」
マユが手を引いて医務室へ連れていこうと、リナウの体を支えた。
「…………だめ………」
何としても゙あの場所゙に行かなければ…………。リナウは自分の残された時間を話すことにした。
「マユちゃん、リュウタ君……………私、もう………生きれないの………」
「え?」
今までそんな素振りも、予兆もなかった。しかし急にそう言われても俄かに信じがたい。
「私は色んな人の細胞を使って造られてるから…………う…………」
何度も試験を重ねたりして造られ、冷凍睡眠や薬剤投与で身体を維持してるが肉体年齢は3万歳を超えているのだ。
「私を…………ルージュで連れてって………黒歴史が眠る場所に………」
368通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 03:35:20 ID:???
キラとフレイは敵を撃破しなが、着実にメサイアへ近づいていた。
「キラ…………シン君、いいの?」
「彼は自分でもう答えを出してる、大丈夫だ。フレイはどう?ドラグーンは使える?」
「うん………思ったより大丈夫みたい………」
フレイのニュータイプ能力はキラよりも優れていて、成長の早さも凄いものがある。少し悔しいが、認めざるを得ない。
「…………フレイ」
「わかってる。………また会えるよね?」
「当たり前だろ?」
不思議と追求はしない。相容れぬはずの宿命を背負いながらも、わかりあった絆。そして2人は互いの戦いの場所へ向かった。


反ラクス同盟の中には元連合の兵士も少なくなかった。
「ち…………2人は墜ちたか………。だが、俺は…………」
漆黒の機体がビームライフルを撃ち続けている。だが、それを上回る勢いでのあらゆる方向からのビームの数が向かってくる。
「ぐ…………」
アンカーを伸ばしてザクを引き寄せ、対艦刀で斬り裂いた。
「ノワールのバッテリーも……………だが!!」
スウェンである。彼は連合がザフトの管轄になっても、従わずにロンド・ミナ・サハクの下にいたのだった。
「ぐわ!!」
足がやられた。だが問題にするわけにはいかない。
「死んで……………たまるか!!」


あちらで輝いていた翼が消えた。どうやらデルタアストレイが墜ちたようだった。
「まずいな…………やはり数で敗けている………」
ロンドは上手くミラージュコロイドで姿を暗ましながら、情勢を見ていた。
「だが、敗けるわけにはいかないのだ!!あの女狐に世界は渡せん!!」
369通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 03:37:10 ID:???
ヤキンに取りつき、オベリスクシステムをマガノイクタチの刃を入れ、そのまま振った斬った。
「日輪を撃ちだす砲は封じた!ヤキンを下すのは今ぞ!!」
オーブ軍は一斉にヤキンへ攻め入った。トダカの指揮する艦隊は火線を集約させようと、全体に指揮をする。
「スサノオ、アマテラス、カグツチは特装砲の照準をヤキンに合わせろ!!………ローエングリーン、ってえぇ!!」
岩盤の表面に到達したローエングリーンはその威力を持ってヤキンの表面は砕かれた。
「ムラサメ隊はイケヤ機を筆頭に攻め入れ!!」
指示通りにヤキンへ突入していく。だが、これほどの要塞にしては抵抗が薄い。
(おそらくはヤキンは戦力分散の駒に過ぎないのだろうな…………)
わかってはいるが、ここを落としておけば問題にはなるまい。トダカは指揮を撤回せずに徹底して攻めた。

「ギルバートは出ましたか…………」
マルキオは宇宙服をきて、月のダイダロス基地跡地に降り立っていた。
「デストロイとはこれですね?」
それはSフリーダムとデスティニーの月光蝶の暴走で瞬時に破壊されたデストロイの残骸の眠る場所だった。
「…………私も………戦わねば………」
持っていたビンを開封し、中のジェル状のものを残骸に付着させる。すると、スライム状に溶けだし、マルキオをも飲み込んで肥大化していった。
370通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 03:38:06 ID:???
メサイアは月の表面に到達し、戦いは自動的にアルザッヘル跡地で行われる事となった。゙ミサロヂィ゙も少しずつ月に近づいていた。

「くそ…………」
イザークとディアッカは後から援軍として来たユニティとも戦う羽目になっていたが、肥大化していくスライムが襲ってきたのでそれを避けるのに精一杯だった。
「何なんだ!?」
「いったい…………どうなってやがる!?」
シックスナイツだけはそれが何なのか理解していたようだったが、全員それに飲み込まれていった。
「いやだぁぁ!!俺は俺でいたいぃぃぃ!!」
断末魔を上げながら消えていく。やがて、スライムはデストロイに似た…………いや、それ以上の規模と憤怒の大きさを顕にした。
「何だ!?」
それは既にモビルスーツなどではなかった。一言でいえば゙悪魔゙である。


「裏切りのユダ…………イザーク・ジュールとディアッカ・エルスマン……………選ばれたはずの存在だが…………」
下半身の口が開き、ドス黒い閃光を発射した。こいつはヤバい、と言った風に2人はそれを回避した。
「何だ?このバカでかいビームは!?」
すると、メサイア付近の反ラクス同盟軍は綺麗に消え去った。
「あ…………おいおい、冗談だろ?」
「黒歴史のライブラリーに照合した…………これはデビルガンダムというやつらしい…………」
完成していなかったガンダムヘッドがやっと8重になったところで止まった。デビルの腕の穴からは百を超えるビームが放たれた。ビームシールドで防ぐ事はできるが、攻める事は難しい。
「こいつを再生するらしい………厄介だな………」
当たり前だが、デビルを見てオーブ軍は戦力を向けてきた。遠方からローエングリーンが放たれ、デビルの腕を貫通したが再生されて、意味をなしていなかった。
「化け物が…………」
371通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 03:41:15 ID:???
「腕を上げたな?ミゲル!!」
「あんたが鈍ったんだよ。ハイネ!!」
2人は同期であり、似たもの通しだったのでよくライブを開いた仲だった。当時のミゲルはハイネを見習ってオレンジカラーにしたほど、互いは親友だった。
「なあ、俺らはこんな事してる場合じゃないよな?」
「ああ」
セイバーの色は赤とオレンジを混同した配色にしており、ミゲルも悪くないと賛美した。
「じゃあ、イザーク達を援護しに行こうぜ」
「お前に言われちゃ、行くしかねぇわな」
セイバーが変形すると、ミゲルはザクを乗らせてデビルの方向へ向かって飛んでいった。

先程、ネオジェネシスが撃たれたがアークエンジェルは無事だった。だがエターナルの容赦ない攻撃が襲う。
「ミサイル、来ます」
「迎撃しつつ回避!!バリアント、ってえぇ!!」
攻撃力から言えばアークエンジェルに分があるが、ラクスによって先読みされて上手くあたっていない。
「艦長、バリアント2番が被弾!!艦の損害率は15%を超えました」
カズィとミリアリアの声が交互に、交ざり伝わってくる。
「ぐ…………」


「主砲はブリッジに照準を合わせなさい!!対艦ミサイルは右舷へ向けて!!」
「でええぇい!!こいつ!!」
アビスの一斉射撃でもミサイルは破壊しきれない。数発はアークエンジェルに当たり、ついにペルダートも破壊された。
「キャア!!」
「…………ノイマン、突撃する、バレルロール!!ウォーマット、ってえぇ!!」
372通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 03:42:10 ID:???
爆煙を作り出し、眼眩ましとした。が、ラクスは既に読んでいた。
「上に対艦ミサイルを…………」
ゴッドフリートもこのミサイルで使用不能になった。これでは決定打は与えられない。
「く…………ローエングリーン照準!!」
「ふん………」
ラクスの中にイメージが入り込んでくる。そう、アークエンジェルが…………
「??!。危ない………」

遅かった。アビスのビームランスがエンジンに突き刺さり、零距離での一斉射撃をされた。
「おわ!!ラクス様…………ん?ラクス様?」
いない。艦長席には既にいなかった。
「ってえぇ!!」
赤い閃光がエターナルを飲み込み、爆発炎上して月の表面へ墜ちていった。その中から、白いモビルスーツが出てきた。
「許しませんわよ?」
ビームライフルを一発アビスへ放つ。防いだ瞬間、腕が持ってかれてしまった。
「うわぁぁ!!」
威力が違いすぎる。アウルは距離を置いた。が、ターンエーのビームライフルはアークエンジェルに向けられていた。
「今まで、お世話に……………」

゙ピキーン゙

「!?」
「ラクスーー!!」
赤い機体がビームライフルを乱射して向かってくる。直線的に攻撃する方法は彼女しかいない。
「カガリさん、随分と鼻息が荒いようですわね?」
「ふざけるな!!………なんて事を…………許さないぞ!!」
「あなたに許される程落ちぶれてないので………」
ギッ、と唇を噛んでフリーダムルージュをターンエーに突っ込ませる。
「お前ーー!!」
373通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 03:45:06 ID:???
「あなたごとき、月光蝶なしで充分………」
完全に舐めた口調でカガリの攻撃を誘う。全てが見える、心配ない。
「ラクスーーーー!!!」
ビームサーベルを振り回すが、いっこうに当たる気配はない。ターンエーは胸ハッチのミサイルをフリーダムルージュに当てて距離を空かせた。
「うわぁぁ!!」
「死にさらせ!!」
ビームサーベルが迫る。だめだ…………死ぬわけには…………
「私は死ねないんだーー!!」

゙パアアァァァン゙

滑らかな曲線を描きながら避け、背後に回ってフルバーストをかました。
「……………!!」
カガリは構わず撃ち続けた。死んだアザギ達のためにも、オーブは絶対に守らなければいけない。
「みんな、私は…………」
「うるせえ!!舐めたらいい気になりやがって……………」
月光蝶を発動し、怒濤のラッシュでフリーダムルージュのシールドと左腕が斬り裂かれた。
「く…………」
ビームライフルも取り出された瞬間に月光蝶に当たって分解された。
374通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 03:47:25 ID:???
「ウワアァァ!!」
あまりの力に跳ねとばされてしまう。その方向へビームライフルが向けられた。
「ククク…………ん?」
アークエンジェルではないようだが艦砲が飛んでくる。どうやらクサナギのようだ。
「キサカ一佐、何を?」
「ラミアス艦長、後は頼むぞ…………」
それは覚悟だった。既にエリカ達は脱出し、クサナギには数人しか残っていない。
「我らはカガリ様の盾となる!!ローエングリーン、ってえぇ!!」
頼みの陽電子砲ですらIフィールドのシールドには無力だった。そして銃口がクサナギに向けられた。
「は…………キサカ、やめてくれぇぇ!!」
その声は届かなかった。ターンエーのビームライフルはクサナギを丸呑みする程に巨大かつ強力だった。
(カガリ………どうか………無事で………)
それがキサカの最期の願いになった。カガリは既にSEEDも解け、戦意を失っていた。
「つまらない…………もう終わり?」
静かにビームライフルは撃たれた。避ける気力ももう…………ない。

゙ピキーン゙

バシュ、と弾かれた。ラクスもカガリもマリューも驚いた。
「何が…………?」
フリーダムルージュの周りにはビームフィールドと思われるシールドが張られていた。どうやらそれがカガリを助けたらしい。
「…………フレイか!?フレイなんだな?」
しかし、どこにも見当たらない。どういう事だろうか?
「…………そこ!!」
バシイィィン、とビームサーベル同士がぶつかり合う。が、すぐに離れてフリーダムルージュの前に立った。
「カガリ、生きてる?」
「フレイ…………キサカが…………みんなが…………」
後少しでも早ければ…………そう漂う残骸が語り掛けてくる。
「カガリとアウル君はアークエンジェルに戻って。ラミアス艦長、ちょっと離れてください」
指示通りにマリューは艦を下がらせた。カガリとアウルもアークエンジェルに収納された。
(カガリ………今が正念場よ………)
375通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 03:49:52 ID:???
「やっと会えましたわね?フレイさん………」
「ラクスさんこそ、もう猫被んなくてもいいですよ…………」
いやな空気がそこに流れる。先に口を開いたのはフレイだった。
「あなたは…………絶対に許さないわ!!私が倒してみせる!!!」
「いちいち感に触るアマがぁぁ…………絶対に殺す!!」
2人ともビームサーベルを構え、互いが斬るべき相手に向かっていった。


「待ってたよ…………キラ・ヤマト君…………」
「ギルバート・デュランダル…………」
既に30を超える艦を撃沈しているギルバートだが、疲れた様子を見せずに話し掛けてくる。
「君がこんなとこまでくるなんて、正直思ってなかったよ…………」
「僕は…………僕達はここを通らなきゃいけない。だから、あなたを討つ!!」
幾星霜前のC.E.でも同じような会話がされた。だが、今回は2人が背負うのは…………運命なのである。

゙パアアァァァン゙

キラはSEEDを解放し、Sフリーダムは蒼色の月光蝶を展開した。そして機体のビームサーベルは太く、紅くなっていた。
「時間がないんだ!!全力で行かせてもらう!!」
ターンХも月光蝶を展開し、その姿はディアブロと呼ぶのに相応しかった。
「見せてやろう、神の力を…………」
そして2機は最後の戦いに入った。刻はC.E.74、12月31日。皮肉にも、この日はギルバートにとっては忘れられない日なのであった…………


予告
光と闇。運命と自由。互いの剣は生存をかけて、ただぶつかり合う。誰が死に、誰が生き残るのか…………そして決着の刄は静かに…………
PHASE-43 「生命の虹」

全ての力で、運命を変えろ、フリーダム!!
376通常の名無しさんの3倍:2006/12/31(日) 09:16:17 ID:vUj4Wg3L
相変わらずキャラヘイトな作家さんですね。
少しは進歩したのかと思いきや…
377中立:2006/12/31(日) 10:13:47 ID:???
それは言える、このSSはフレイファンよりもラクスヘイトに勧めるべきだと思う
俺は楽しみにしてるけどw
378通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 21:27:17 ID:???
保守

なんか次は最後っぽいタイトルだ。少なくとも戦闘とかは。
種レボで一番燃えたのいつ?自分はラクスの「口答えすんじゃねぇよ」の回と黒歴史の秘密が明かされる回。
379通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 18:04:56 ID:WJOdUehV
キャラの名前間違える

武装の名前間違える

┐(´ー`)┌小学生の作文並だな
380通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 08:02:09 ID:???
このスレできちんと完結しろよな。
馬鹿のオナヌー妄想と違って、スレは限りある資源なんだから。
勘違い作者は出て行く気がないようだから、せめて間違っても次スレにまで這い出て来ないようにしろ。
381機動戦士ガンダムSEED REVOLUTION:2007/01/05(金) 12:28:16 ID:???
PHASE-43 「生命の虹」


「っでやああぁっ!!」
「ええぇぇぇい!!」
激しく火花を散らすフレイとラクス。ただ、自分の想いをかけて戦いあう。ドラグーンを放つと同時にターンエーにシールドを向けて突っ込んだ。
「ぐぅ…………」
「はああぁぁぁ!!」
全砲塔が自機に向かって撃たれる。ラクスはターンエーを下がらせた。これならば勝手に自滅してくれる。
「なぜ自分を?」
だがその答えは直ぐに出た。ドラグーンのビームは一点で交わり、ターンエーに向かって飛んでいく。
「!!?」
シールドで防ぎ、急いでビームライフルを構えるがアカツキの姿は見えない。
「…………どこへ行ったの?」
未来が読めない。これは同じニュータイプであっても、JOKERに対しては通じないという事だろう。
「どこへ…………はっ!!」
下方向から斬り上げるように向かってくる。回避しきれず、胸ハッチが多少なり抉れた。
「見事な攻め手ですわ。ですが…………」
あれはやっかいだ。月光蝶を発動してる状態では直ぐに再生させられてしまう。
「あなたは私よりもモビルスーツでの戦いの経験も深く、戦術も素晴らしいです。だけど…………神の前には無力!!」
「だったらコマギレに切り刻んであげるわよ?そうしたら再生もできないでしょ?」
「やれるもんなら…………やってみろォ!!」
382通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:29:21 ID:???
アンドリューはメサイアに向かっていたが、アークエンジェルが心配になり進路を逆行していた。
「マリュー…………無事でいるだろうな…………」
この2年…………いや、2年前から想いを寄せていたと今なら気づける。なんとしても守らなければ……………。
「…………??。何だ!?」
三方向からのビーム攻撃。だが敵の姿は一つしか見えてない。
「ドラグーンか?」
それにしては幾らか鈍い。サイコミュのデータをもとにキラが開発したドラグーン解析システムが働いているのがその証拠だ。
「虎ァ!!」
「!?。なるほど…………久しぶりじゃないか、犬…………」
声の主はかつての宿敵であったモーガン・シュバリエである。
「今度こそ俺が引導を渡してやる!!」
「負け犬はよく吠えるというが、本当らしいな」
「ほざけぇぇーー!!」
モーガンの機体はスティングが乗っていたカオスである。性能は互角である。後は純粋に腕の勝負であろう。
「墜ちろ!!」
機動兵装ポッドを左右に放つ。カオス自体は変形し、カリドゥスを放つ。
「こんな古い手に引っ掛かるほど、弱くはないんでな」
ビームサーベルを2本とも手に持って後ろに下がる。カオスのビームのラッシュを避けながら、接近しビームサーベルを連突きしていく。
「どりゃああぁぁ!!」
「ぬぅ!!」
胴を擦ったが、コクピットに影響はないようだ。
「貴様ァ!!」
ポッドからミサイルを発射し、ガイアの背部に当てる。態勢が崩れた所にカリドゥスを撃ち込む。
「どわっ…………」
右腕を持っていかれ、さらに左脚がビームクロウでもがれてしまった。
「これで………」
ビームサーベルを投げ付け、ポッドに串刺しになるように突き刺さる。そして、ガイアは変形してグリフォンを展開してカオスに突っ込んだ。
「くたばれ、ジジイ!!」
すれ違いざまに斬られたのは…………ガイアのグリフォンだった。左翼は叩き折られていて、既に対した兵装は残っていない。
「終わったなぁぁ!!」
カリドゥスを放つ。が、アンドリューの目にはまだ輝きを失っていなかった。
「まだだ…………俺はぁぁぁ!!!」
機体を回転させなが、カリドゥスを避け、右翼のグリフォンをカオスに食い込ませる…………が、シールドで防がれてしまった。
「やはり………」
「ウオオォォォ!!」
バーニアを全開にしてシールドを突き破り、カオスの胴を裂いた。
383通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:30:22 ID:???
「虎…………楽しかったぜ…………」
爆音とともにモーガンの声は途絶えた。アンドリューは静かにその場所を見つめた。
「俺が…………いや…………」
再びガイアをアークエンジェルに向かわせていった。

人気が少ない港を抜け出したルージュは以前キラ達がいた調査したマウンテンサイクルに向かった。
「あっちで大きい怪物がいるよ…………?」
「大丈夫…………コペルニクスまでは被害はこない………う…………」
リナウは既に体力は限界を超えていた。リュウタは上手く着地させると、マユと一緒にリナウの肩を持って中に入っていった。
「何か…………古めかしいはずなのに親近感がある…………」
「僕も…………」
対した意味はなかったのかもしれない。3人は中央の広場へ出た。以前、ロランがいた場所だ。
「帰ってきましたよ………ロラン………」
そう言うとロランのバーチャル映像が現われた。
「お久しぶりです。ディアナ様…………以前は知られたくなかったので、知らぬ顔をしていませんでしたが…………その子達は。」
「私の…………友達です………」
ロランは優しい顔でリュウタとマユを見つめる。すると、カプセルが一つ地中から現われた。
「何?これ…………」
「私が…………この中に入ってナノマシンに分解されるの……………そうすれば黒歴史の戦士の力をキラさんに貸すことが………」
分解…………つまりはリナウを死なせる事。当然2人は顔を青ざめさせた。
「何言ってるの?そんな…………」
「そうだよ!!リナウちゃんがどうして………」
パイロットスーツを脱ぎ捨て、裸体となってカプセルに既にリナウは入ろうとしていた。
「私はこの時代では生きていけない…………私のDNAがカプセルの中で識別させる以外に黒歴史のすべてを伝える事はできないの………」
マユはリナウに抱きついて、涙を流した。
「いやだよ…………なんで、リナウちゃんが………」
「私は2人のおかげでディアナ・ソレルの化身としてではなく、リナウ・レヴェリーとして逝く事ができる………」
もう眼は見えてない。それでも、感じられる親友の情緒に涙を流す。
384通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:31:20 ID:???
「マユちゃんは…………明るい笑顔でいてね…………あなたの笑顔は戦争の中でも………輝いているから………」
リナウはもう既に感覚を失っていた。そのままリュウタのいる方向を感知して、顔を向けた。
「リュウタ君はマユちゃんの笑顔を守ってあげて…………あなたにはその力があるんだから………」
「うん…………」
ロランは静かに眼を閉じて会話を聴いていた。2人と話し終えるとリナウはカプセルに入った。
「マユちゃん…………押して………」
震える手でマユはリナウの最後の願いを聞いた。閉じるカプセルの狭間、リナウは笑顔だった。そして、リナウの体が光の粒となった。
「う………う………ひ………」
「リナウちゃんは………幸せだったんでしょうか?」
リュウタはロランに問いを投げ掛けた。頷いたロランはそのまま消えていった。同時に広場のシステムが一斉に起動準備に入ったようだった。
「マユちゃん…………僕達も…………」
「うん………そうだね」
2人はルージュのコクピットに乗ると、方角を巨大な怪物…………デビルガンダムに向かった。



「くそ…………」
デビルヘッドが本体から出現し、オーブ軍に襲い掛かっていた。
「いい加減に…………墜ちろおぉぉ!!」
ビームサーベルをデビルヘッドの口に刺し、ヴィシュヌを零距離で撃った。デビルヘッドは溶解し、崩れ去っていったがさらにもう5匹ほど襲ってきた。
385通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:32:17 ID:???
「ちっ…………」
背後と上にはもう回られている。だが、上のはスレイトゥンバスターの拡散砲弾が撃ち砕いていく。
「イザーク、大丈夫か!?」
「ああ………」
2人の視線の先にはローエングリーンで吹き飛ばされた頭部がグチャグチャと再生していく姿が眼に映っていた。
「ムラサメのビームライフルでも破壊できる程に耐久力はゼロだが、再生されちゃもともこうもないぜ…………」
「それでも俺達はやらなきゃならん!!キラ達はもっととんでもない敵と戦っているんだ!!」
2機の前にも50以上のデビルヘッドが迫っていた。ジハードデュエルはビームサーベルを、スレイトゥンバスターはインパルス砲から高出力ビームソードを出して切り込んでいった。


「もう、何なのよ?こいつら!!」
どうやら相性が悪いようだ。ドムの機動力にはブラストインパルスの火力は意味がない。
「当たれえぇ!!」
ケルベロスを放ってもドムのビームフィールドに弾かれてしまう。
「あの女、やるなぁ………だがラクス様のために負けるわけには………」
「さあ、早々とケリを着けるよ?」
3機が一列に並び、ビームフィールドを展開する。そして最も彼らが得意とするフォーメーションをとった。
「…………ジェットストリームアタック!!」
正面からの砲撃を全て無効化され、ルナマリアは接近する3機に恐怖した。
「ちょ………待って…………」
マーズ機のバズーカで動きが止まり、ヘルベルト機のビームで穴だらけに。そしてヒルダ機のビームサーベルがインパルスの胴に向けられた。
「く…………」
しかし、そのビームサーベルは空を裂いた。ルナマリアは瞬時に下半身を分離させて避けることができたのだ。
「しぶとい…………」
旋回しながらルナマリアはミネルバに通信を入れた。
「メイリン、聞こえる?フォースとソード、チェストとレッグフライヤーを射出!!」
ミネルバもまた敵の火線の中にあったが、大事なパイロットを亡くすわけにはいかない。
「お姉ちゃん…………」
薬物投与されてたとはいえ、姉に刄を刺した事をメイリンは悔やんでいた。だからこそ、メイリンは償いをしたかった。
「艦長、インパルスからの援護要請です」
「…………わかったわ。シルエット射出後、イゾルデをドムに」
「えーー!!?艦長、今砲撃を別に向けたらこの艦が………」
アーサーの言葉を聞くと、タリアは帽子を取って払うように捨てた。
「わかってるわ!!でもルナマリアを死なせるわけにはいかないの!!」
386通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:33:15 ID:???
そう。ルナマリアにはまだ彼女自身も知らないもう一つの生命が宿っている。第3世代である彼女が第2世代のアスランの子を授かったのは大きい。
「アーサー、イゾルデを撃ってからこの艦が攻撃を受けるのは何秒後と思う?」
「…………3秒後と、予測します………」
「私も同じ意見よ………」
ルナマリアの要求通り各シルエットを送り、イゾルデを撃つ。同時にナスカ級の主砲が右舷カタパルトを突き破った。
「うわ!!………ってて……あ、ヨウラン………」
幸運にもヴィーノは端で作業をしていたお陰で助かった。だが、代わりに親友の残った顔半分と右腕を見ることになった。
「おいヴィーノ、空気漏れが始まる…………中へ入るぞ…………」
その時点でヴィーノは気を確かにもっていなかった、またそれを引っ張る作業員達も生きてる眼をした人物はいなかった。

「艦長、航行不能です!!」
「月の表面に着艇する!!総員、衝撃に備えよ!!」
ズズズ、と装甲が千切れていく。即爆発は免れたが、これ以上の戦闘は不可能であるのは明白であった。
「本艦の戦闘は終わりよ…………アーサー、ランチで脱出しましょう。みんなに呼び掛けて」
「………はい…………」
タリアはプラントにいる息子のためにも絶対に生きなくてはいけない、と思っていた。内にあるギルバートへの想いを秘めながら。
(ラミアス艦長、後を頼みます………)

艦砲は役に立った。3機の位置にピタリと行き、フォーメーションを崩すことができた。その隙にルナマリアはインパルスに合体させる。
(遠距離は無理ね………でも…………)
ブラストのビームジャベリンとビームサーベルを手に3機への特攻をかけた。
「私達に自ら………いい度胸じゃないか?もう一度ジェットストリームアタックをかけるよ!!」
3機は並んで再びフォーメーションを固めた。インパルスはそのまま上に昇り、斜めにジャベリンを向ける。
387通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:34:14 ID:???
「ってぇぇぇい!!」
3機はそれを避けた。だが、そのままインパルスはジャベリンをヘルベルト機に向かって投げ付けた。
「な…………」
ビームフィールドを突き抜け、見事に串刺しにされて爆発した。
「ヘルベルトーー!!くそ…………」
「待ちな………マーズ…………」
マーズ機はビームを撃ち続ける。インパルスはソードシルエットのエクスカリバーを取り、旋回しながらヒルダ機に向かっていった。
「く…………」
バズーカを連射する。だが、インパルスが避けるとそのまま直線上のマーズ機に直撃してしまった。
「どわっ………」
ヒルダがしまった!!、と思った時にはエクスカリバーは確かにドムのコクピットを貫いていた。
「マーズ………ヘルベルト………おのれーー!!」

バズーカを捨て、ヒルダ機は仇を撃つために切り掛かる。インパルスもビームブーメランを投げ付けるが、俊敏な動きを捉えられない。
「は………」
もう一本のエクスカリバーを振るもビームフィールドを側面に当てられて折られてしまう。そして左腕を斬られ、ピンチに陥る。
「2人の仇ーー!!………は…………」
突如、足が斬られた。防御は完璧なはず…………そう、戻ってきたビームブーメランにやられたのだ。
「やああぁぁ!!」
「調子に乗るな!!」
互いの右手のビームサーベルが機体に食い込んだ。そして両機は爆散した。だが、その爆煙からは戦闘機が一機飛び出していた。
「危なかった…………」
ルナマリアはそのままコアスプレンダーをミネルバに向けた。


アスランはレジェンドでもう一度イザーク達の援護に駆け付けていた。だが決定打がないレジェンドは苦戦を強いられていた。
「くそ…………」
ドラグーンのビームを束にしても一匹倒すのが、というくらいだ。背後には攻められた時、一筋の光がアスランを救った。
「…………デスティニー?シンか?」
388通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:35:12 ID:???
「…………俺は………」
迫りくるデビルヘッドを光の翼を発動して翻弄し、長距離ビーム砲とアロンダイドで蹴散らして、再びレジェンドの前に戻った。
「俺が望む…………懐かしい俺達の未来を取り戻すために戦う………」
「懐かしい…………未来…………」
ありえたはずのオーブでの家族や友達とすごす日常。打ち砕かれ、それでも心の中で諦めきれなかった本当に望む事。それをシンは気づいたのだった。
「シン、俺はお前の後方で援護するような事はしない…………俺は一緒に今のお前と戦いたい………」
ビームサーベルを取り出してデスティニーと並列に並んだ。
「…………行くぞ」
「ウオォォォ!!」
月光蝶をさらに展開して、デビルガンダム本体へ向かっていった。


SEEDを解放し、月光蝶も発動したキラはSフリーダムのあらゆる方法を駆使してターンХに攻撃を仕掛ける。しかし…………
「うわぁ!!くそ…………おおわァァァ!!」
掠り傷すら与える事がいないでいた。ビームライフルが当たったとしても装甲を貫けず、貫いたとしても再生されてしまっている。
「あまり疲れる事はしたくないんだがね…………」
Sフリーダムはビームサーベルを振ったが、バラバラに機体を分離させた。そのままSフリーダムを囲み、ビームを発射した。
「ファンネルという奴か…………ドラグーンと、何が違うっていうんだ!!」

゙ピキーン゙

確かにレジェンド等のドラグーンよりも速い。しかし、軌道を読む事くらい何でもない。一つだけ、機体を捕らえられたがビームシールドでも防いでみせた。
「ん!?」
なんと、ビームを受けただけで弾かれてしまった。ターンХは再び元の形態に合体する。
「一発だけなのになんて威力だ…………月光蝶発動時のカリドゥスと同等か…………?」
389通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:36:24 ID:???
とてつもない程の差。ターンエーですらここまではなかった。しかし、現に圧倒的な差をマジマジと感じている。
「どうだね?ターンХは?」
「………まだまだこれからだ!!まだ月光蝶は100%まで出しちゃいないんだ!!」
さらに月光蝶の出力を向上させる。そして、モビルスーツの限界を超えるスピードでターンХに迫る。
「うおおぉぉぉ!!」
だが避ける事はせずに腕にビームを展開した状態で防がれた。キラは距離を置いて、フルバーストをかました。
「行けぇぇぇ!!」
虹色の光が迫る。Sフリーダムの、しかも月光蝶を発動しているのなら並大抵のモビルスーツは消し飛ぶだろう。
「…………仕方がない」
ギルバートは腕に宿るビームをさらに肥大化させ、迫るビームの束に腕を向けた。
「シャイニングブラスト!!」
ターンХの右腕から鮮やかな緑掛かった光波が飛び出した。その光にSフリーダムの放ったフルバーストは飲み込まれ、除々に迫ってきた。
「ぐ…………」
何とか避けれたが、あんな巨大なビームを受けたら一溜まりもないだろう。
「どうしたね?やめるかい?キラ・ヤマト君」
「なぜだ…………こんな力が存在するのに、あなたはそれを正しい方向に使えないんだ!!」
「勝てないとわかり、今度は説得か?」
もう一度光を腕に展開させ、今度は巨大なビームの刄を造った。
「私は充分に人の心の闇を知った…………ゆえにそんな偽善な言葉は信じん!!」
390通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:37:43 ID:???
ビームサーベルと考えるのはまずいだろう。キラはライフルを連結させ、ロングビームライフルを放つ。しかし、簡単なまでにターンХのサーベルに無効化された。
「!!?」
「ニュータイプであっても人間は人間である事に気づいた私は、何も変わらないという事がわかった…………だから私は!!」
その巨大な柱を避け切れず、Sフリーダムの左脚が切断された。ギルバートは熱く叫んだ。
「運命が変わらぬのなら、私が決める!!人が己を知り、他人を知り、導かれるままにすれば、バグなど起きない理想の世界を創る!!」
「そのために…………今あるものすべてを滅ぼすのか!!ギルバート・デュランダル!!!」
接近し、隙をみてレールガンを零距離で撃つ。それも何連射もである。
「今のままでは何も変わらないのだよ…………だから私、ギルバート・デュランダルが……………再びシャア・アズナブルとして人を正すのだ!!」
機体をパージして先程のようにSフリーダムを囲み、ビームを撃つ。キラも焦っていて反撃が出来ない。
「君に今の内に言っておこう…………ターンХは全力の20%しか出していない」
「な……………」
右の翼の上部分が砕かれた。ドラグーンを使って分離したターンХに攻撃をしかけるもIフィールドに弾かれてしまう。
「なら、僕が全力以上に力を出せばああァァァ!!」
既にドラグーンは全て破壊されたが、これでドラグーンを戻す必要はなくなった。キラは自分を見返らずに月光蝶の力をさらに上げた。
「私は今度こそ、理想の世界を築くさ…………ニュータイプとSEEDによる世界をな!!」
「止めてやる!!そんな悲しみに暮れるだけの世界は!!」
ラクスに捕まった時、゙ヒューマン・オブ・SEEDプラン゙と言っていたが、その事なのだろう。それでもキラは剣を振った。大切な刻を掴むために…………
391通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:40:10 ID:???
戦い続ける宿命と宿命の申し子は一人二人ではない。カナードとレイという悲しい運命を辿ってきた2人が今、互いの思いをぶつけ合っていた。
「お前はキラ・ヤマトの前振りでしかないんだぞ!?憎いだろ?殺したいだろ?」
「ああ、憎かったさ…………。だがな、俺に生命を賭けて教えてくれた奴がいたんだ。例えキラを倒しても、とって変われるわけではないとな!!」
ビームライフルを放つも、イービルのゲシュマイディッヒ・パンツァーには通じない。どうにか接近戦にさえ持ち込めば………
「もう一人の俺は貴様に会った事があるらしい…………お前ならわかってくれると思った!!」
ドラグーンのビームが偏向して∞ジャスティスに向かってくる。さらにはヴィーザルを放つ。赤い閃光が幾つも防ぎ、キャリーシールドにも罅が入った。
「わからないのか!?俺は俺だ!!キラはキラ!!…………お前はお前だろうが!!」
「わかってる…………」
「え………?」
鎌にビームの刃が両端に宿り、一振りしてシールドを斬った。
「だが、どうすればいい!?直に死ぬ俺の生命は……………何の価値があるんた!!」
ビームブーメランでドラグーンを破壊し、連結させたビームサーベルで斬りかかる。
「そんなのは自分で決めんだよ!!。生まれる場所は選べないが、どう生きるかはてめぇの勝手だろうが!!」
「!?」
怯んでしまった。その一瞬に懷に入られ、グリフォンの光の刄を蹴りに乗せた一撃がイービルの翼を斬りさいた。
「ぐ……………」
レールガンを放とうとするが、ファトゥムのビームサーベルを展開させて腕とレールガンを断った。
「俺はそうやって生きていくさ…………生き残れたらな」
カナードはそう言うと∞ジャスティスをデビルガンダムに向けた。レイはギルバートの言葉とラウを思い出しながら嘆いていた。
392通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:41:21 ID:???
デビルガンダムに対して月光蝶は有効な手段ではなかった。分解しても直に再生されてしまっている。
「クソ…………でかいだけじゃないか…………」
デスティニーは右脚を失い、翼も右側が欠けている。ジハードデュエルのアサルトパラディンも半分は喰われていた。
「おい、シン・アスカ。月光蝶の規模を広くして直接当てれば奴を倒せるんじゃないか?」
イザークやディアッカはそろそろ限界に近い。機体も傷ついてきている。
「やれればやってます!!でもデスティニーにはそんな力は…………」
試験的に付けられた月光蝶の出力は、ニュータイプの力で精製するSフリーダムのに劣っている。ゆえにデビルガンダムにその力は通じない。
「くそ…………ふざけるな!!」
デビルガンダムに近づいた奴はオーブ軍であろうとザフトであろうと飲み込まれ、吸収されていった。打つ手は残されていない。
「なら………どうすりゃいいんだ!?」
スレイトゥンバスターの連結インパルス砲の火線が伸びる。だが、どうしたことか?ビームは腹部分に当たると消滅した。
「………なぜあそこだけ…………」
「そうか…………アスラン、ディアッカ、シン!!奴は腹が弱いんだ!!」
「なるほど……………体が再生する代わりに、脆い弱点を隠してるわけか…………」
だがインパルス砲がくらわないとなると射撃で貫くのは難しいだろう。と、なると方法は接近して斬るしかない。
「だが………」
デビルヘッドが何百匹といる中を突破するのはきつい。せめて一瞬だけでも消えれば…………
「俺がやる!!」
そう言ったのはカナードだった。∞ジャスティスがファトゥムに乗り、俊敏な動きでデビルガンダムの腹部に近づいていく。
「うおおぉぉ!!」
しかし本体から伸びた触手が機動力を奪い、∞ジャスティスを絡めとった。
「ぐ…………」
393通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:42:16 ID:???
「カナード!?今………」
「来るな!!来たら、こいつにやられるぞ!!」
だがただ手を拱いてるわけにはいかない。イザークがバーニアの出力を上げようとしたら、どこからかモビルスーツが現われ、デビルヘッドを潜り抜けていった。
「イービル?…………レイ!?」
シンはそれが友のものだとわかった。彼が何をしようとしてるのかも、本能的に。
「やめろ…………レイーー!!」
その姿はカナードの眼にも焼き付いていた。
「へ…………あいつ…………」


(ギル、ごめんなさい。俺は………彼の言葉に動かされた…………また裏切ってごめんなさい………)
同様に触手が伸び、イービルに巻き付いた。ギシギシと音を立てて、内部に侵入されていく。そして、パイロットまで辿り着くと同化現象が始まった。
(俺は………自分で死に場所を選べる。感謝するよ、カナード・パルス。ラウ…………)
そして微笑みながらレイは自爆装置を起動させた。
(そんな俺を…………あなたは誉めてくれますか?)
一瞬だけラウが…………笑った気がした。閃光が視覚に入ってきた。カナードは触手をグリフォンで裂き、自機の自爆装置を起動させた。
「俺も…………光を…………」
カナード自身は同化完了寸前だったが、最後は気力をだしていた。キラや仲間達の顔を思い出しながら。2つの核の光は美しかった。
「カナード…………」
彼らの生命を賭けた特攻は無駄ではない。デビルガンダムは再生しきれてなく、上半身と下半身に分かれていた。
「オーブ軍、今だ!!全軍突撃!!」
ソガ一佐の言葉で奮起し、除々にデビルヘッドを減らしていってる。もう再生はしない。

「ディアッカ、俺達は下半身をやるぞ!!」
イザークは巨大な口の怪物に突っ込んでいった。下半身の口から黒い巨大なビームを撃ってきたがシールドで受けとめてしまった。
「イザーク!!」
「ぅおおおあぁぁぁ!!」
だが、やや肩部分が欠けたジハードデュエルが飛び出した。アサルトパラディンが全壊したが、かえって素早い動きを見せる。
「貴様を許さん!!」
394通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:43:19 ID:???
二刀流を用いて迫る触手を斬り裂いていく。ディアッカは自分のやることをそれで理解した。
(俺がやるべき事は…………連結したインパルス砲で奴を貫く事だ…………)
「さあ、グレイトに決めてやる…………」
イザークに当てないように照準を絞る。だが、それで背後のデビルヘッドに気づけなかった。背部から噛み付かれ、ライフルを放してしまう。口からは電撃が流されていく。
「ぐわああぁぁ!!」
そういえば、偽トールが言っていたっけ?。自分は戦いの中で死ぬ、と。
「せめて…………もう一目だけ………」
が、突如楽になった。やはり死んでしまったのだろうか…………
「…………かりしろ!!しっかりしろ!!おい、ディアッカ!!」
「ん?俺、生きてんの?」
方向転換したイザークに助けられたようだ。イザークはムラサメにスレイトゥンバスターを預け、再びビームサーベルを構えた。
「俺は認めんぞ…………運命など…………うおぉァァ!!」
鬼が如き迅速の刄でデビルヘッドと触手を払って、口の中から内部に侵入した。
「でやあああァァァ!!」
そのまま上に飛び出し、ビームサーベルを眼の部分に投げ付けた。そしてバスターのライフルを手にもつ。照準を付けてる暇はない。
「くそったれがあぁぁ!!」
一筋の光がサーベルの下へ辿り着き、その凶々しい顔だけのデビルガンダムは消滅した。
「はぁ…………はぁ………」
「やった…………」


上半身。デビルガンダムの内部、核となる部分ではマルキオが触手に囲まれいて、今にも取り込まれそうだ。
「運命が狂い始めている…………なぜだ?」
だが、マルキオ自身がデビルガンダムのために自分を差し出しているのでそれはない。
「ラクス様が見た未来……………私が見た未来……………同じものを見たはずなのに………なぜだ!?」
395通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:56:44 ID:???
理解する事ができない。ラクスこそが正義、ラクスこそが必要、ラクスこそが神。そう黒歴史のコズミック・イラでも思い、成就したと思ったのに…………
「く…………シン・アスカ……………。あなたはラクス様を守護すべぎ朱゙のSEEDを持つ存在………」
゙朱゙のSEED。゙紫゙のSEEDの対をなし、JOKER以外で唯一cross-SEEDに対抗できる因子を持っているのに。
「許しませんよ…………」
デビルガンダムのあらゆる口と腕から赤い閃光が放たれる。その数は100を遥かに超えていた。無差別にしかけられ、月の地表も焼かれていく。
「シン、再生しないとしてもレジェンドでは決定的な一撃は与えられないんだ。月光蝶を発動したデスティニーでなら…………」
「わかってます!!援護お願いしますよ!!」
紅色に輝く月光蝶が広がっていく。アロンダイドを手にデビルガンダムに向かっていく。レジェンドもドラグーンを射出して、後を追う。
「うおおぉぉ!!」
デビルヘッドが迫るがドラグーンで破壊し、シンは気にせず、真っすぐに向かっていく。
「ぐ…………」
「でやあああァァァ!!」
あと、一歩。一歩のところで胸部分から巨大なビームが放たれ、避けたもののアロンダイドは溶けていた。後方でもレジェンドが損害を被っていた。
「なら…………」
長距離ビーム砲を向けるが、触手に絡めとられて発射ができない。これでは同化を待つばかりだ。
「まずい………シン…………」
月光蝶で振りほどこうとするが数が多すぎる。消しても再びやられてしまう。
「こんなところで俺は…………」
マユにもう一度だけ触れたかった。だけどもう遅いだろう。
「………………お兄ちゃん!!」
「!?!?。ストライクルージュ!?」
コペルニクスで待機してるはずだが、まさか………
「お兄ちゃん、頑張って!!リュウタ君…………」
「うん…………」
子供ゆえにできることだった。いや、彼ら充分に恐怖は抱いている。それでも小さな体は動く。
396通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:57:36 ID:JqYJdLks
しゃー
397通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 12:57:41 ID:???
ビームサーベルで触手を斬りながらデスティニーに近づいていく。今、助けるから………そう思いながら。
「マユ………………ダメだ!!」
構わずリュウタはレバーを握る。マユが救おうとしているのに自分が逃げ出してはいけない、と思っているのだ。
「お兄ちゃん、今…………きゃ…………」
ついに絡まれてしまった。リュウタとマユの場所までは触手は及んでないが、時間の問題だ。
「マユ…………こんな……………こんな……うおおぉぉォォォ!!」
月光蝶の力をパルマフィオキーナに流用し、自機に絡まる触手を払って、ルージュのも払った。
「お兄ちゃん…………ありが…………」
礼をいう前にデスティニーはデビルガンダムに向かっていった。
「ここからいなくなれえぇぇぇぇ!!」
溜めに溜めた両手のパルマフィオキーナをビームとして撃ち出す。それらはデビルガンダムを飲み込み、消し去った…………
「まだ諦めん!!」
いや、核となる部分は消えず、デスティニーに取りつこうと向かっていく。マルキオの見えないはずの眼はSEED化していた。
「あ……………」
「シーーン!!」
レジェンドからビームサーベルが投げられる。デスティニーはそれを掴もうと手を伸ばす。しかし、触手が迫ってくる。
「間に…………合えぇ!!」
ついに背部まで迫ってきている。月光蝶を巧くかわしている。
「あなたの体を…………」

ブズッ

「ばかな…………ギルバート…………終わらせませんよ………」
デスティニーは取り込まれそうな左腕を自切して、デビルコアに食い込んでいるビームサーベルを放した。
「…………なんだ!?」
デビルコアの消滅とともに突如゙ミサロヂィ゙が光を放ち始めた。
「ミサロヂィが…………」
「砲門の方向は…………」
地球。そう、マルキオは全てを道連れにしようと誤作動を起こさせたのだった。
「ここからではメサイアには間に合わん…………」
いくらビームシールドでもIフィールド突破は叶わない。誰もが絶望する中、シンだけは違う場所を見つめていた。

(すいません、前半と後半に分けます。前半は終了です)
398通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 17:55:38 ID:???
完結おめっ!
399通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 23:57:55 ID:???
やっと完結か。
内容は賛否両論あったが、ともかく完走したのは大したものだ。
さて、以上で終わりだよな?
これで更に嫁もまっつぁおの迷惑長文を
「後編&後書き」と称して垂れ流したりなんて図々しい真似はしないよなぁ?
400通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 02:02:40 ID:???
おいおい、せめて全部読んでからにしろよw
401通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 20:15:35 ID:???
…………
これの多さとキャラの貶めの激しさにめまいがしました。
塚、こういうのってもう勘弁して欲しい。
それこそサイト立ち上げてそこでやってくれって感じだ。
402通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 21:16:27 ID:???
何を今更。
最近他厨が痛々しいので勝ち組面してるが、フレイ厨の妄想の痛さは今に始まった事じゃない。
403通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 10:20:41 ID:???
いやこの作者をして「フレイ厨」と呼ぶのはどうかと
404通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 14:51:24 ID:???
このスレは妄想垂れ流し専用なんだから今更ゴチャゴチャ
言うなよ
ただしこのスレで終了しろよ
405通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 14:43:45 ID:???
とりあえず、スペエディEDのキララクを見てむなしさいっぱいではないかと。

406通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 18:13:25 ID:???
保守あげ

スペエディWのラクスとレボのラクス大違いで受けるwww。
レボのフレイとの対決の結末が気になる。マダー?
407通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 18:28:16 ID:???
レボのラクスの中の人→ガイキング(新)のプロイスト(江戸っ子言葉をつかう珍しい悪役)w
408通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 12:28:36 ID:???
保守
409通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 11:51:42 ID:???
ほしゅ
410通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 23:06:13 ID:???
保守
411通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 13:00:05 ID:???
保守
412通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 12:29:20 ID:???
保守
413通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 14:00:59 ID:???
ttp://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1142588181/534
何か別のところでこっちの内容みたいなのが始まってるな。
此処の住人的にシンフレって如何なんだべ?
414通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 14:55:07 ID:???
あっちは全然違うだろ。
あっちは、種世界だけで完結を狙ってるように見える。
こっちはカオス!!
415通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 16:40:38 ID:???
ん。このスレはどっちかと言うとスパロボ的なノリなのか?
何かてっきり種のSS化と思ってたんだが…この間まで長編書いてた人はカオスっぽいが
416通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 17:34:42 ID:???
面白ければ、どっちでもいい
417通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 19:51:41 ID:???
んで、おもしろいか?俺は楽しんでるが
418通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 23:10:06 ID:???
保守
419通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 10:32:29 ID:???
俺はこの作品も好きだよ!

そして保守
420通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 01:26:02 ID:???
保守
421通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 18:15:53 ID:???
保守
422通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 22:58:48 ID:???
(後半です)


シンだけは地球を見つめていた。
(あそこら辺がオーブかな…………)
改めて見ると美しい。これで迷いはなくなった。シンはデスティニーの月光蝶の出力を最大限まで引き上げた。そうすると、未だ残っていたDG細胞は消滅していった。
「シン…………何をする気だ…………?」
陰ながら戦っていたミゲルとハイネも中破寸前の機体を寄せてくる。月光蝶の輝きは美しくて、つい見入ってしまう。
「…………アスラン…………後を頼めますか?」
「………お前、まさか…………」
画面で見るとシンは開き直ったような笑顔を見せている。すると、デスティニーばミサロヂィ゙に近づいていく。
「開けよ…………」
パルマフィオキーナのビームを当てると、月光蝶の力でIフィールドを分解した。大きな穴を空け、デスティニーが入り込むと穴が閉じた。それは生と死の世界の切り離しであった。
「゙ミサロヂィ゙は今なら止めれますよ。心配しないでください」
非常に落ち着いた声。悟っているのだろう。自分で覚悟したとはいえ、死ぬのは怖いが。
「バカ野郎!!マユちゃんを迎えてやるんじゃないのか!?。ステラを忘れないように生きるんじゃなかったのか!!」
「…………マユが生きてける世界………ステラを憶えてくれてる世界………それを守らなきゃいけないんです」
「だからって…………お前が………」
ルージュはほんの、ほんの少しの距離。マユは画面越しにもう触れ合う事のない兄を見る。
「お…………兄……ちゃん…………」
「ごめんな………マユ………」
一同は邪魔をしない。疲弊してるのもあるが、オーブ・ザフト関係なしにその光景を見つめていた。
「あたしね………マユね………人参とか食べれるようになったんだよ?」
「へぇ………やったじゃん」
「友達もいっぱい増えたんだよ?」
「羨ましいなぁ………」
マユは自分で何を言っているかわからなくなっていた。もう会えない。彼女の涙腺はすでに濡れていた。
「2年前に…………お父さんもお母さんも死んじゃって………お兄ちゃんと離れ離れになって………」
423機動戦士ガンダムSEED REVOLUTION:2007/01/23(火) 23:00:36 ID:???
零れる涙はノーマルスーツの上へ昇っていく。そばにいるリュウタも泣いて、手が震えていた。
「淋しくて………でも、お兄ちゃんといつか会えると思って………」
コーディネーターのマユがロドニアのラボにいたのは人体実験のためであり、救出したジェーン自身もわかっていた事だった。
「マユはね………ずっと………」
それでも生かしたかったのだ。小さく生きる生命の願いを。それが2年という月日を越えて―――――成就した。
「頑張ってきたんだな。偉いぞ、マユ」
死んだと思っていた。それが生きていて、でも、会わないはずの出会いになって…………
「お兄ちゃんもな…………マユをきちんと抱っこして…………ちゃんとお帰りって言いたかったよ………」
それが…………別れとなった。デスティニーは最高速でミサロヂィの砲門から内部へと侵入した。
「お兄ちゃん…………」
「シーーーーーン!!」

シンはただ一人、銀幕の装甲が張られた空洞を突き進んでいく。
(カガリ・ユラ・アスハ…………本当は俺………わかってたんだ…………あんたが守ろうとしたものや気持ちが………)
ただ認めたくなかっただけだった。オーブが好きだと認めたら、きっと戦う意味を失ってしまうから。
(今更だけど…………すいませんでした。キラさんやフレイさんに気づかされて…………良かった。)
心臓部が見えてきた。そこには既にナノマシンが膨大なエネルギーを溜め、いつ撃たれても不思議はなかった。
(俺は…………何も守れなかった。でも…………今生きているマユ達だけは………信じられる仲間達だけは!!)
残された右手の掌に光が集まっていく。そろそろ、時間がきた。
(シン……………)
「!!!?。ステラ!?」
(シンは守れてきたよ?ステラ、わかるよ)
「でも、俺は…………」
(ステラ、シンに会えたから゙昨日゙を貰えたんだよ?キラからば今゙を貰って…………)
「だから゙明日゙が見えるんだね…………」
(シンに会えてよかった…………)
そこでステラの声は聞こえなくなった。シンは静かに、゙また明日゙、と言うと目の前に掌の光をぶつけた。
「…………ステラ………」
余剰エネルギーでもデスティニーは少しずつ分解されていっている。時間がない。
「守るよ………大切な…………――――………」
シンが何を言ったかは…………。彼が言う時、光が発し、ミサロヂィは暴発して消え去った。
424通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 23:03:15 ID:???
「う…………う…………お兄ちゃん…………」
誰もが全てを守った勇敢な少年に敬服した。生命を賭けて、彼が成し遂げた事を。
「俺も…………行くか…………」
アスランはそう小さく吐くとある方向へ向けてレジェンドを飛ばした。


ミサロヂィの消滅した光は離れた場所にいるフレイとラクスにも確認された。
「ミサロヂィが…………シン…………」
「どうやらあなたが描いてたシナリオは引っ繰り返るようね」
言葉は伝わっていないが、シンが託した思いだけは感じることができた。
「私はこのままあなたを倒す………でも、あなたが降伏するなら…………」
ミサロヂィを落とせば後はこちらが有利。ラクスも諦めるしかなくなる。しかし…………
「あ………アヒャヒャヒャ…………アハハハハハハ!!」
発狂したかのよいな笑い。フレイは驚きの表情でターンエーを見ていた。
「まだ…………私は………ククク…………ってめえの所為だよ!!許さねぇ!!」

゙パアアァァァン゙

「!!!?」
怒濤の勢いで攻めてくる。ビームサーベルも受けとめても出力が違いすぎて押し切られる。
「キャア!!」
「獲ったーー!!」
振り下ろされる剣。逃げる事はできない。

゙パアアァァァン゙

ギリギリでの力を発動して、装甲を斬られるも切断は避けた。
「よく避けたじゃないか…………」
ターンエーが月光蝶をさらに解放していく。すでにアカツキのスペックでは勝てるというレベルを超えている。
「これであなたは勝てない…………最期はなぶり殺しにしてやるよ、JOKER!!」
「私とあなたは戦う事でしか語り合えないようね…………」
アカツキの周りに紅いオーラが纏わりつく。ニュータイプの力を最大限まで引き上げるが、ターンエーを倒す事はできるか………
425通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 23:05:20 ID:???
ターンエーはビームライフルを構えた。そして銃口には光が集まっていく。
「ビームは効かなくても、熱では溶けるでしょう…………ドロドロに溶かして、みんな消し去ってやる!!」
フレイは覚悟を決めてシールドにニュータイプの力を全て凝縮させた。
「私は………敗けない!!」
シールドを前方にしてアカツキはターンエーに向かっていった。ラクスはバカめ、という表情で引き金を引いた。
「ハアアァァ!!」
白い光が紅いオーラを飲み込んだ。フレイの怒声も聞こえなくなっていた。
「うらあぁぁぁぁ!!死ね、死ね死ね死ね死ね死ね死ねーーーー!!」
かつてのような爛漫の籠もった声など存在していない。そこにはただの獣がいるだけ。フレイという獲物を喰らいたいという狂喜な感情だった。
「アハハハハハハ……………え!!?」
光の流波から紅いオーラを纏った金色の覇王が飛び出した。やや装甲はドロッと溶けている部分もあるが、シールドをターンエーに押しつけた。
「ぐぅ…………何をする気だ!?」
「ターンエーを倒すにはこれしかない……………だから賭けたの」
紅いオーラがターンエーに乗り移り、月光蝶が小さくなっていく。
「月光蝶の規模が………なるほど、ニュータイプとJOKERの力で 押さえて……最初からこれを……」
さらにドラグーンでターンエーを囲み、ビームフィールドで張って動きを封じた。
「く………く……こんなものおぉ……」
アークエンジェルから射出されたオロチを掴み、臨界点までチャージを開始した。フレイもまた焦っていた。確実に倒せるのは今しかない。
(お願い………間に合って)
20%、56%、78%………

「く………がぁっ!!」
瞬間的に月光蝶を最大解放して、オーラとビームフィールドをかき消した。急いでシールドを構え、Iフィールドを張る。
「耐えてやる…………最強の月光蝶で!!」
426通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 23:06:59 ID:???
フレイとラクスはまさに最強の盾と最強の矛を並べていた。流れはフレイにあるが、ここを逃せば勝機は薄くなってしまう。
「…………これで終わりよ!!」
「来いや!!」
とてつもない光が放たれた。紅い閃光が稲妻をほとばしらせながらターンエーに向かっていった。そして、最強の盾とぶつかった。

ドヴァァツ!!

貫けるものなど存在しないように造成されたシールドだったが、オロチから放たれたレーザーはその意義を脅かしている。
「うおおぉぉ!!」
「はああぁぁ!!」
2機の周りの空間の闇は裂かれ、入り込む余地は存在しない。
「こんなものおぉ………こんなものおぉ………」
少しずつ、少しずつIフィールドの形状に変調がきたされる。

(キラ………私があなたにしてきた事はきっと償いきれないわ……)
「だから私は……あなたのために戦う!!」
決して許されきれない罪を許してくれて、想いに応えてくれたキラへ出来る事。それはここでラクスを止める事である。

(キラ……笑ってください。私に笑ってくれたら、勝てる………)
2年前から想いを寄せていた。優しく、強いキラに。ラクスは眼を閉じてキラを思い浮べる。
「さあ………笑って……」
だがラクスが見たキラは悲しそうな笑顔しかしていない。
「どうして………笑ってくださらないの?」

その瞬間、ターンエーのシールドは粉々に砕け散った。ターンエーもその光に飲み込まれて姿を消した。
427通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 23:08:42 ID:???
「か、勝ったの………?」
オロチを投げ捨て、ビームサーベルを持ちながらターンエーのいた場所に向かう。
(確かに消え……)

゙ピキーン゙

「!!?」
突如感じた殺気に反応できず、金色の装甲に斬り傷が付いた。フレイが視線を刄の方向に向けると、ボロボロのターンエーが力なくそこにいた。
「今のは……死ぬかと思いましたよ」
ターンエーの装甲は直に再生していき、完璧な姿を取り戻す。対してフレイもニュータイプの力を全てビームサーベルに注ぎ込む。
「ハアァァァ!!」
「でやあぁぁ!!」
互いに二刀流の形で斬り込んでいく。相手の剣をさばき、また相手に斬り込む。これのループで事態は進んでいく。
「互角に見える戦いでも………私には再生があります。そして……」
受けた傷はアカツキの方が多い。何よりの違いにフレイは気づけなかった。
「互いにニュータイプ、SEEDとJOKER……ですが私はコーディネーターです。反応速度はあなたに勝っています」
ラクスの言う通りだ。フレイが常人離れできていないのは、ナチュラルとしての肉体面であった。
「だからなんだっていうのよ!!」
それでも勝たなくてはいけない。勝たなくては道は拓けないのなら………
「私はあなたに勝つ!!」
ビームサーベルが肥大化していく。同時にターンエーの受けた傷の再生が停止した。
「く………フレイのJOKERの力がターンエーの再生能力さえ抑えているとは……」
これでラクスにも後はなくなった。その後はとにかく攻めるだけだった。2人の声は鈍重を極め、勝利しか見えていない。

「やぁっ!!」
ターンエーの左腕が切断された。
「なんと!!」
アカツキは咄嗟にビームサーベルを連結させた。途端に左腕を失う。
428通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 23:11:18 ID:???
「く……」
一基のドラグーンを撃ちこんだ。しかし、ラクスは気にせずにドラグーンを弾いて迫った。
「これで………」
「終わり!!」
フレイは左に、ラクスは下に斬り込む。どちらも掠めるが、フレイは先にレバーを動かした。迫るビームサーベルに恐怖を感じた。
「まだ……まだだァ!!」
交差する瞬間、アカツキのビームサーベルのグリップが電気を帯びた。
(しまった……反対側のを繰り出す前に殺られる……)
ラクスは勝利を確信し、大きく吠えた。
「ヒャーー!!勝ったァァ!!!!」

ピュイン

ボン、と小さい爆発が起きた。フレイもラクスも驚愕の表情をしてしまう。2人の視線が向いた先、それは弾かれたドラグーンだった。
「………ハアアアァァァ!!」
最後のドラグーンが壊れ、反対側のビームサーベルを大きくターンエーの胴体に食い込ませ、最後まで断ち斬った。
「バカな……ターンエーが……神の力が……」
ラクスはコアファイターを分離させ、メサイアの方向へ逃げ去っていった。
「あ、待って……待ちなさいよ!!。……え?何?」

゙アリガトウ、コレデヨウヤクネムレルヨ。アリガトウ……゙

その声の主を理解した。そしてターンエーを見ると、少しずつ灰だか砂だかわからない粉に変わっていった。
「ターンエー……もしかして……」
消えたかったのだろう。終わらない時間を終わらしたかった。そのためにエヴィデンス01は自分にJOKERを与えたのだろうか。
「ラクスさんを追わなきゃ……」

(尺の都合で完結編はまた後日……)
429通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 01:18:21 ID:???
お疲れ様です!
続きも期待してます
430通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 02:42:51 ID:???
女帝を貶めるにもほどがあるなw
これがヘイトものというやつか。
悪役にも美学ってもんが必要だと思うんだけど…
431通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 08:31:53 ID:???
勧善懲悪ってのもあるよ
これは水戸黄門なんだよww
432通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 20:35:45 ID:???
やべ、初めて読んだけど面白え!まとめサイトとかないのかい?
433通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 02:21:02 ID:???
上げ
434通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 22:19:56 ID:???
保守

>>432
確かまとめはなかったような気がするな。
なんか、オリMSが消えてから盛り上がった気がする
435通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 22:55:01 ID:???
あれ?なんか上げれてない
436通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 23:44:25 ID:???
>>428
どれだけ三点リーダー使ってんだアホ。
少しは減らす努力しろやw
437通常の名無しさんの3倍:2007/01/27(土) 03:43:27 ID:???
別に気にならねーよ
438通常の名無しさんの3倍:2007/01/27(土) 17:31:42 ID:???
ぽぽ
439通常の名無しさんの3倍:2007/01/27(土) 19:17:14 ID:CKORW7dZ
すごいラクスに対しての憎しみが感じられてぐっジョブ!

で、ラクソが惨めに死んで、フレイちゃんは正義の戦士でキラとくっついてくれるんですよね!

本編で臍をかんだフレイちゃんファンの理想のSSですよこれは!!!!!

あ〜〜〜〜〜〜早くラクソしね!
440通常の名無しさんの3倍:2007/01/27(土) 19:21:57 ID:???
>>439
っ「ラクス×フレイ」

あえてこうなった
441通常の名無しさんの3倍:2007/01/27(土) 19:47:09 ID:???
サイ×フレイを切に願う。
フレイが幸せならいいだろ。
442通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 11:12:00 ID:???
サイなんて無能なナチュラルはフレイ様ににあわねーよ
主人公であるキラこそ、種の真のヒロインであるフレイ様にふさわしい
>>439
の意見には大同意だ
この作者、フレイ板の住人の心からの願望をかなえてくれる神だな
今後もフレイ様第一主義、キラフレ、フレイ様逆ハーレムマンセーSSをおながい
443通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 11:34:57 ID:???
何かスレの流れがびみょーだな。
他キャラへの憎悪とそれに反する存在への愛情が相俟っているつーのは
美しくない。非エレガントで非グゥレェイトォだ。
別にラクスを貶めなきゃフレイ嬢が輝かない訳じゃないぜ?
むしろ、それに頼ってる様じゃ三流だ。
サイにしろ、キラが相手にしろ美しく締め括って欲しいな。物語は幕引きがコケると台無しになるし。

ま、そんな事言う漏れはシンフレつー茨道なんだがなw
444通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 16:16:55 ID:???
ばかかおまえ?
今現行のキララクなんて愚かしいカップリングを、フレイファンなら認めれるはずないだろ?
フレイスキーでラクススキなんて奴はどっかおかしいとしか。
サイとフレイをくっつけたがる奴ってフレイファンのふりしたラクソ厨のなりきりだろうさ
てわけで職人さん、ラクソがコテンパンになるSS,期待してるYO!
445通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 16:42:21 ID:???
>>444
別にフレイ好きなのは構わんが品が無いな。
ラクスなんてのは別にフレイに直接何かした訳じゃないし
ストーリーの流れなんだから嫌いになったり、文句言うのはストーリー考えた奴や両澤だ。
好きになれとは思わんが、貶めないと気がすまないのは少し哀しい事だな。
もっと、前向きになれないのか?
446通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 18:20:10 ID:???
キラフレ厨自重汁
447通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 19:24:14 ID:???
どうみても馬鹿なフレイカプ厨を釣って遊びたいなりきりです。
本当にありがとうございました。

さて、ダラダラ長文を書きたらしてる職人気取りは早く投下する事。
さっさとこのスレに骨を埋めろ。次スレまで這い出てくるな。
448通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 21:58:58 ID:???
いや、次スレまで来られても迷惑。
ちょっとやりすぎだとは前々から思ってたけど。
もういい加減終わってもいいんじゃない?
少しうんざりしてきてるのも確か。
449通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 23:42:45 ID:???
SSとは、ショートストーリイの略?
450通常の名無しさんの3倍:2007/01/29(月) 03:51:03 ID:???
嵐うぜーよ、消え失せろ
451通常の名無しさんの3倍:2007/01/29(月) 08:02:30 ID:???

と、キャラヘイト職人もどきが申しております
452通常の名無しさんの3倍:2007/01/30(火) 00:58:21 ID:???
職人さん、早くラクソがキラに振られてみっともなく取り乱してフレイ様に殺されるSSの続きお願い〜〜〜
453通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 00:01:08 ID:???
お昼のドラマのような内容でフレイ、キラ、ラクスの三角関係をさりげなくドロドロっと描く
思いついたオレ自身、男性にはキツイと思う受けるとしたら主婦層になる。

種終了3ヵ月後ぐらいでオールレンジ攻撃からキラの活躍でフレイは生き残り
キラとフレイがやり直しの同棲生活を始めているがキラの後ろにラクスの存在が
あり三角関係から別れ話に発展するような。

長くても3話まで、文章はフレイの一人称形式で綴る纏めやすいし受け入れやすいと思うから
読んでみたいという意見が多そうなら書き始めようと思うがスレ的に厳しいならお蔵入りにします。
454通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 00:04:20 ID:???
>>453
俺は読みたい。変なヘイトよりちゃんと作品になってくれるなら尚の事。
日常が書ける人少ないしね。ほんと
455通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 12:50:27 ID:???
ゼロが命じる。
全力で書け!
456通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 17:49:57 ID:???
ほっしゅ
457通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 20:40:29 ID:???
「看板に偽りあり」を地でいくスレはここですか?

俺の時間返せ。
458通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 23:10:30 ID:???
>>453
もうおなかいっぱい。
459通常の名無しさんの3倍:2007/01/31(水) 23:12:24 ID:???
>>457
何だか変なSSが我を張っちゃって他の職人さんが寄り付いて無いからな
フレイ生存が見たいなら、此処より他の方がまともかもよ。
460通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 00:29:04 ID:???
最後まで貫き通したことにいいも悪いもないってブラボーな人が言ってた。
つまり最後まで頑張れってことだ。
461機動戦士ガンダムSEED REVOLUTION:2007/02/01(木) 10:24:24 ID:???
キラとギルバートの戦いの結末は見えていた。100%を超えた月光蝶を使っているSフリーダムと20%しか使ってないターンХ。勝負の世界ではすでになかった。
「………レイ………マルキオ……」
信頼していた人間の死。だがこれも自らが、宇宙が望む人間の在り方。仕方がない。
「デュランダルさん………あなたとマルキオ導師とはどういう………」
カナードは死んだのがわかる。シンの気配も消えている。その中でマルキオが死んだ事によって感じるものがあった。
「君は不思議に思うだろう………なぜ私とマルキオが同じ気配をしているか」
そう、ずっと前からだ。この2人の気配がそっくりどころか瓜二つなのに気づいてしまったのは。
「私達は元は一人の人間の魂だった……だが大きすぎる2つの感情が魂を2つに分った!!」
シャイニングフィンガーソードと思われる光の柱が振り下ろされる。背後に避けてレールガンを放つ、が、月光蝶にかき消されてそれも意味をなくしていた。
「2つの……魂?」
「より強い平和への願いをマルキオへ、より強い野心を私へと分かちお互いに出会う事無く過ごしてきた」
「だが、歴史に絶望したあなた達は一つの道を選んだ……」
グノーの欠片であろうコロニー裏側にはいった。出てきた瞬間にカリドゥスでもくらわしてみせる。
462通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:35:41 ID:???
(気配がない……)
ニュータイプ同士ならば感知は免れないはず。なのになぜ……

゙ピキーン゙

「!!?。後ろか?」
紙一重、とはよく言ったものだ。コロニーの外壁を突き破りターンХの輝いている拳が左手に持っていたロングビームライフルを砕いた。
キラはカリドゥスを撃ち込んだがターンХの拳に弾かれてしまう。同じ零距離兵器でもデスティニーのとは段違いの破壊力であった。「これは……」
「シャイニングフィンガー……というんだ。ビームを拳に巻いている。君の持ってるディスクとは違う原理だがね」
突き出されるシャイニングフィンガーがSフリーダムの足と翼をもいでいった。正直にキラは思った。勝ち目どころか逃げる事もできないと。
「ダメなのか……」
もう無理だ。そう思った瞬間、一機のモビルスーツが中間に入った。
「レジェンド……??アスラン!!」
ボロボロになっていて、ドラグーンも見当たらない。デビルガンダムとの戦いで使いきってしまっていたのだ。
「議長……いや、デュランダル。あなたは俺が倒す!!」
「月光蝶もないのに、君に勝機があるとは思えんがね」
レジェンドはビームサーベルを突き出した。が、通じるどころかナノマシンの影響で刄がかき消された。そして、シャイニングフィンガーがレジェンドの胴を貫いた。
「ぐぅわ!!」
「アスラーーン!!」
呆気なさすぎた。ギルバートは失笑すらしていた。次の場面にぶちあたるまでは。
「ん?何だ!?」
レジェンドから緑色のオーラが広がり、ターンХを包み込んだ。それから、Sフリーダムから少しずつ遠ざかっていった。
「何をする気だ?アスラン……」
キラの頭によぎる感覚。そう、アスランには死しか待っていないのならば……

「驚いたよ?君もニュータイプに覚醒していたとは……」
SEEDの証である瞳は片方しか確認できていない。コクピットではアスランの下半身は押しつぶされてグチャグチャだった。
「これなら月光蝶の解放は制限されている……」
「!?」
確かにSEEDのニュータイプ化はターンタイプを倒す数少ない方法。だが今更……
(死ぬはずだった俺をカガリ、君は救ってくれた。その命、今、使うよ……。ルナマリア、元気な子を産んでくれ……)
ひびの入った画面には時間が表されていた。アスランの残りの時間。
「ぐ……こんな……」
「キラ……お前に……」
時間が00:00を迎えると、アスランもギルバートも白い光に飲み込まれて消滅した。
463通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:36:54 ID:???
「アス……ラン…」
幾度も殺しあいながらも、助け合った親友。キラは満身創痍に陥った。
「……??。何だ……この感覚……」
そんなはずがない。アスランが生命まで賭けたんだ。あっていいはずがない。しかし、キラの感は的中した。ターンХが光の広がった場所……何もない場所から出現した。
「なぜだ……なぜなんだ!?」
「ターンタイプの月光蝶はナノマシンを撒き散らす……一粒でも残れば、その散布したナノマシンを一点に集中させ再生が可能だ」
ギリギリと歯軋りが止まらない。涙?そんなのは既に枯れはてている。
「まあ、アスランは私を倒すどころか君に絶望を与えただけだったようだ………ん?」
「……さまは……貴様はーー!!」

゙パアァァァァン゙

「!?」
黒い剣筋が見えた。その瞬間、ターンХのボディには深い傷が付いていた。
「な……まさか……」
SEEDは既に発動し、ニュータイプの力を引き出してるわけでもない。
「………そうか……これがSEEDの頂点、cross-SEEDか」
キラの瞳は……いや、眼の全てが黒く変色していた。Sフリーダムの周りと月光蝶も黒いものに変化していた。
「貴様は、貴様だけは許さねぇ!!殺してやる!!」
「それだ!!それこそが、自分達こそが憎しみの元だというのが証明されたな!!」
「黙れ!!僕は……うわあぁぁ!!」
先程とは比べものにならない威力と気迫でターンХといえど押され始めてきた。なぜか、再生ができなくなってきている。
「素晴らしい……だが……」
Sフリーダムがビームサーベルを振り下ろしたが、その刄がターンХを斬り裂く事はなかった。
464通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:38:08 ID:???
「月光蝶を50%に引き上げれば簡単な事だ……それにSEEDも君の専売特許じゃないよ?」
いつの間にかギルバートの眼は金色に変化していた。しかもキラのように全体的にである。
「ターンХには今まで味わった全ての歴史が詰まっている……元来の宿主でなくとも完全なるcross-SEEDのコピーも可能だよ?」
「だから……どうした!!」
ビームの色は紅ではなく紫色へと変化していた。しかも巨大な奔流のような凄まじいまでの光だった。だがそれも絶望的な差をマジマジと見せ付けられてるだけだった。
「君達ば憎しみの連鎖゙を止めたかったらしいが……いや、それは私とて同じだよ。だが、どうかな?君は私を許そうとはしていない……君自身が憎悪じゃないかい?」
「うるさい!!貴様に僕の気持ちが……わかるかーー!!!!。ウオオォォ!!この差は生命で縮めて見せる!!」
一度距離を取り、ビームサーベルにさらに力を注ぎ込んだ。ギルバートもターンХの拳にパワーを集約させた。
「シャイニングブラスター……」
緑色を基本とした輝きが美しい光の波がターンХの右手から撃たれた。しかもでかい。コロニーだって吹っ飛ばされるだろう、半端がない大きさだった。
対してキラのオーラも今までにないほどに黒く染まっていたが、その闇さえ無に等しい。激突したとき、簡単な程に飲み込まれた。
「う……ぐ……」
「君一人の生命で埋められる差ではないのだよ!!」
「生命で……縮めて見せ……る……」


イザーク達は感じ取った。ニュータイプでなくとも、彼の気配が消えたのを本能的にキャッチできていた。
「アスラン……キラ!!」
「嘘だろ?あいつら……」


「……!!。キラ……」
フレイは余計に早く、強く感じ取った。相手はギルバートだというのはわかっている。アカツキが万全なら今すぐ向かいたい。
「キラ……嘘よ。嘘……」
だが一筋の糸が。それが何を意味するのかはフレイにしかわからなかった。やがて彼女は泣くのをやめてメサイアへ向かった。
465通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:39:12 ID:???
(……どこなんだ……)
暗闇。そうとしか言う事はできないし、そうでしかないのだろう。
「僕は……死んだのか?」
【そうだね】
現われたのは悲しい笑顔をしたキラだった。まるで2年間の時と同じ。
「君は?」
【僕は君さ。君は僕。2人は1人じゃないか?】
黒歴史のキラではなさそうだった。そうか、いつもSEED化するときに語り掛けてきた自分だろう。
「僕は死ねない……まだやる事があるんだ」
【嘘を言うなよ。君は本当は死にたかったんだろ?】
軋むような感覚に襲われた。死んでるのに感覚というのはおかいしいかもしれないが。
【君はフレイと約束しながらも、死にたかったんだよ。存在自体が世界を歪め、人を争わせ、生命を喰らう……生きてる価値を見いだせなかったんだよ】
足が崩れおちた。合っている。その通りだった。最高のコーディネーターとして生を受け、二分される世界に溶け込む存在ではなかった。
あまりにも強い力はさらに争いによって引き出され、親友達を失うきっかけを自分で生み出してしまった。だから自分を消したくなっていたのだった。
「可哀想なキラ……」
「!!?」
そこにはラクスが裸体で立っていた。そして優しく、極めて優しくキラに抱きついた。
「救ってあげたかったけど……仕方ないですわね。ゆっくりおやすみなさい……」
次第に力をなくしていった。キラの表情も眼がとろんと垂れていた。このまま静かに眠りに……静かに……

「おいおい、こんなところで終わりか?。キラ!!」
「!!?」
聴いたことがある声。いや、本来なら聴いていたはずの声だ。キラが後ろを向くとあえるはずのない少年が立っていた。
「トー……ル?本当にトール??」
「当たり前だろ?まあ、死んでるけどよ」
ラクスの腕を解いてトールに駆け寄った。その時のラクスの顔はとても人に見せれる顔ではなかった。
「ここは死と生の狭間の世界だ。キラ、お前はまだ死んじゃいない。肉体は消えたが、心は死んでいないんだぞ?」
光が上のほうに輝いている。おそらくあれが゙生の世界゙へ戻る道だろう。
466通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:41:25 ID:???
「そうだ、お前にはフレイを守ってもらわないと」
サイが語り掛けてきた。
「キラ、お前しかあの野郎は倒せないんだぞ?さっさと戻って戦えや」
今度はムウが。今まで死んでいった人達がキラを押していた。
「やめろ……私のキラをとるんじゃない!!」
ラクスはキラに後ろから抱きついていった。しかし、キラの手がラクスを払った。
「ラクス、ごめん。僕は君とはいられない。僕の未来は……」
もう一度後ろを振り向くと、カナードやレイもいた。そして、何人かの黒歴史の戦士達が周りにいる。
「君がこの時代のキラ・ヤマトか」
「あなたは?」
「俺はアムロ……アムロ・レイ。シャア、いや、ギルバートの……友達さ」
殺し合った。友達ともいえないかもしれない。それでも、彼は最も殺したい宿敵であり信頼できる仲間であった彼を止めたかったのだった。
「さあ、もう行くんだ」
カミーユとジュドーが光の方向を指し示した。さらにそっちにはフレイやバルトフェルド、マリュー達の戦う姿を映していた。そしてキラは深呼吸をしてもう一度後ろを向く。
「さあ」
「はい……」
そしてキラは光へと踏み出していった。リナウも静かにディアナの姿に戻って光を見つめ続けた。


「では、メサイアへ行って……!!?。何だ!?」
何もない宇宙に、その瞬間にも生命が失われている刻に、そこにはまばゆい黄金の光が放たれていった。
「何だというんだ!?」
いや、ギルバートは気づいていた。だが認めるわけにはいかない。なぜならありえるはずがない事態が起きたからだ。
467通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:43:18 ID:???
「……あなたがやった事をしただけだ。いや、違う」
その光からどんどんモビルスーツの形が現われていく。その全ては以前と変わってはいなかった。それでいて、光と同じ色の機体だった。
「Sフリーダムには再生能力はない……これば希望゙なんだ」
キラの瞳はSEED状態だったが、何かが違う。完全に元の姿に戻り、ビームライフルを構えた。一発。たった一発撃った。擦っただけでターンХの脚は吹き飛んだ。
「……!!。バカな……何が起きたんだ……」
「゙希望゙は地球や宇宙に関係なく、生きとし生ける生命全てにある……死んでいった人達が託してくれた……あなたもニュータイプならわかるだろ?」
ビームサーベルを引き抜いた。その時に月光蝶を展開し、黄金色になっていた。
「゙希望゙はあらゆる絶望の中でも消えない小さいけど強い焔……それが強ければ、゙奇跡゙を呼び起こす!!」
ドジュッ、とターンХのボディに深い斬り傷が入る。ギルバートは反応が出来なかった。
「ぐ……シャイニングフィンガー!!」
左腕がSフリーダムへ向かう。そうだ、ニュータイプフィールドでも打ち破ったのだから貫けないはずがない。
そのはずだったんだ。ターンХの腕の光は黄金の光にかき消され、ただの拳であるだけで、簡単に受けとめられた。
「ぐ……バカな……ターンХの力が及ばないとは……」
「もう死ぬなんて言うもんか。僕は……生きたい!!」
連撃。そう、眼に映らぬ疾さでターンХが斬られていき、原型を留めているのは胴体くらいだった。
「ハァー……ハァー……」

「絶望の生命としてしか己を視れなかったキラ・ヤマト。しかし、彼が自分の生命を゙希望゙と視れた時、彼は本当に強くなった」
アムロはそんなキラに自分を重ねていた。自分が気づいたのは最後だった。多くの愛し、愛されてる人達がいる帰れる場所。
「それがある奴は強い。どんな絶望も憎悪も超える゙絆゙を持つ奴は頼んだぞ……シャアを」
そうアムロが吐くと、トールやムウは次々とキラとは別方向の光へと入っていった。


「これ程とはな……さすがは最高のコーディネーター、最強のSEEDだ」
「そんなのは関係ない……どちらにしろあなたには勝ち目は……」
「ククク……フハハハ!!こんな程度がターンХの本当の力と思われてはきついな……」
妙にギルバートは笑っている。開き直ったわけでも狂ったわけでもない。ただまだ何かあるとは……
468通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:44:24 ID:???
「ターンХはまだ100%を出し切ったわけではない……」
そうだ。50%と言っていた。つまりはまだ2倍強くなるという事だろう。
「無駄だ。上昇率から推測するに2倍くらいじゃ……」
「ターンХの月光蝶は99%と100%では大きな差がある……。それはターンХが100%を切った瞬間に再生不能になるかわりに、月光蝶そのものになれるからだ!!」
キラが驚きを見せた瞬間、美しい虹色の光が宇宙を覆った。完全な姿に戻ったターンХの周りには月光蝶と同じ色のオーラがあった。
「……!!」
その力はさっきの比ではないというのがわかる。ビームサーベルを抜くと、ターンХも緑色てばなく、赤く染まったビームソード出した。
「ゴッドフィンガーソード……君を斬りさく神の剣だ」
「絶対に勝つ!!」
両者の刄が交差し、光が広がった。


メサイアに辿り着いたラクスは司令室に向かった。
「司令、すぐにネオ・ジェネシスを射ちなさい!!早く!!」
困惑しながらもラクスの言った通りにネオ・ジェネシスの矛先はアークエンジェルらオーブ軍に向けられた。

「カガリ……オーブを頼む」
ミラージュコロイドを解いた天ミナはアカツキが捨てたオロチを持ってミラーブロックの前にいた。
「ギナ……これでいいのだな」
ガンマ線レーザーが照射された瞬間、ネオ・ジェネシスの前方で核の光が炸裂した。司令室にも衝撃は伝わり、メサイアの推進機も破損して月に落下するように引かれていった。
「脱出しなさい……私のことはいい……」
ラクスはそういうと自分の部屋、議長室に向かった。

その頃、フレイは追い付いてきたカガリと一緒にメサイアに突入していた。
「さっきのでもう長くはもたない……早くラクスを見つけるぞ」
「わかってるわよ」
すれ違う兵達は道を素直に開け、難なく2人は議長室へ辿り着いた。中に入ると、ラクスが仁王立ちをしていた。
「ラクス、もうやめろ……お前の目的は叶う事はない!!」
「ふふ……いつでも甘いのね、カガリさん。そんな事だからあなたを嫌いになるのよ!!」
469通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:45:53 ID:???
フレイとカガリの間を何かが通り抜けた。カガリは手にあるマシンガンをラクスに向けて撃つ。ひらりと避けると、さっき飛ばしたものでマシンガンを弾いた。
「ふふ……」
じゃらん、と鎖が腕に巻かれていた。先には鎌と思われる刃物が見える。
「鎖鎌………」
慣れた手つきで鎌を振り回す。カガリが拳銃を取り出して撃つが、回転している鎖に弾かれてしまう。
「くそ……」
「さあ、始めましょうか……楽しい舞踏会を!!」
服の中からナイフを指に挟む形で取り出し、フレイ達に投げ付けてきた。さらにラクスは2人を隠し扉の奥の拷問部屋に誘い込んだ。
「フレイ、迷うな……撃てよ?」
「わ、わかってるわよ」
と、言われても撃てないかもしれない。ジブリールを逃がしかけたのもそのせいだ。
「ラクス、いい加減にしろ!!終わったんだぞ?」
カガリが叫ぶと、彼女のメットを何かが擦った。それは小さいナイフだった。反射的にナイフが飛んできた方向へ銃を向ける。
「甘い!!」
次は槍のようなものを投げ、カガリの拳銃を弾く。騎士の置物があったので、カガリは剣を手にラクスに斬りかかった。
「でぇい!!はぁッ!!」
さすがにゲリラ戦経験のあるカガリ。ラクスの鎖鎌を叩き落とし、突くようにして追い詰めていく。
「ちっ……」
ラクスも剣を手にカガリと斬りあう。壁を蹴っては勢いを付け、互いに殺すための気配が消える様子は見えなかった。
「お前がザフトにさえ行かなかったら……こんな事にはならなかったんだ!!」
犠牲を出しすぎた。国一つ滅んだ時もある。全てわかっていながら、ラクスはその道を選んでしまった。
「世界を己の尺度でしか視れないガキが……」
剣を飛ばされ、カガリは尻餅を着いてしまった。フレイはすかさず剣を取って2人の間に割って入った。
「あなたは間違ってるわ……」
「間違ってる?どこが!!!」
ジャキン、と剣が音を響かせる。フレイは気圧されながらも確実に剣を受けとめて、自らも切り返した。
「ラクスさん、あなたは何を変えたかったの?」
「!?!?」
「私はあなたがわからない……未来を読めるんでしょ?。私があなただったら……」
鍔迫り合いの際、ラクスの力がさらに膨れ上がった。どうやらSEED解放状態になったようだ。
「あなたに何がわかるの??クラインの後継者として生まれ、国民を、人類を背負う運命だった私の気持ちが!!」
「人類を背負う……運命??」
470通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:47:00 ID:???
距離を取り、ラクスはさらに鎖鎌を投げ付ける。なんと避けるが、引いた鎌がフレイの頭を捉えた。ヘルメットが宙に浮き上がる。
「フ、フレーーイ!!」
「ヒャハハハ!!。ざまあみやがれ!!。ん?……」
よく視るとヘルメットには何もない。代わりにフレイがJOKER解放状態で立っていた。
「ヘルメットが無ければ即死だったわ……」
「ざけるんじゃ………ねえよ!!」
交差する瞬間、フレイの剣がラクスの剣を飛ばす。そしてラクスはさっきまでカガリが持っていた、フレイは持参の拳銃を構えあった。
「フレイさん……あなたはさっき私が間違ってると言いましたね?でも、それは違いますわ人にはそれぞれ゙正義゙があります」
その通りだ。オーブやザフト関係なしに、この戦いは自分達の信じる゙正義゙や゙信念゙のために戦っているのだから。
「私の゙正義゙とあなたの゙正義゙、それが違った……ただそれだけです」
「でも……私はあなたを救いたい」
見開いてしまった。何を言っている?殺しあってる最中の相手に対してなぜ?
「あなたは寂しがってるわ……。全部を自分で行い、本当に信じる仲間があなたにはいない……」
「その仲間を奪ったのはあなたでしょ!!」
手から小刀を取り、カガリのももに刺した。
「アアァァァ!!」
「カガリ……」
絶叫を聴いてラクスはまた狂喜の笑みを浮かべた。
「どうします?私はカガリさんを撃てますよ?」
構えてるだけで撃つだけの気力が浮かない。いや、気持ちが起きない。ディアッカもラウも、誰一人自分の手で討ってない。
「あなたさえいなければ!!」
「………キラ!!」
ラクスの銃がフレイを捉えた。フレイも引き金をしっかりと握る。そして………

パアァァン

両者の銃声は重なった。カガリは硬直したまま動けなかった。痛みも忘れるほど静寂に満ちた時間。だが、フレイの髪が下りた瞬間に勝者は明白になった。
「か……あ……」
ドサッ、と倒れこんだ。胸からは赤い液体が流れ、丸い形状になって浮いていく。ラクスはなぜ自分が撃ち負けたかわかっていた。
「やっ……ぱり……だめでし…たね……。さすがに……キ……ラが愛…た……人………」
上手く喋れない。心臓に入っているのだ、無理はない。フレイはラクスに駆け寄った。
「ラクスさん、しっかり……」
「ふふ……自分で撃った………でしょ?もっと勝……者らし……顔…してもいい……んじゃ…ないで……」
471通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:48:21 ID:???
言葉と同時に血が吐かれていった。しかし、ラクスの眼には自分の鮮血よりも、フレイの涙の方が気になっていた。
「私は前にあなたを盾に、父を助けるようにと言ったのを憶えてる?」
忘れようもない。あの時はフレイがただのガキに見えていただけだったが、キラの優しさをしったのもあの時だったのだから。
「私は自分しか考えてなかった……でも、それは違うと気づいたわ。あなたも……」
「私は………ただ、キラと結ば………れたいだ……けだった……」
シンに身体を与えたのも、例えキラと敵対する道をとっても、一緒になれるならと、ラクスは今まで動いてきた。
「2年尽くし……ても、キラに……は…あなたが……いた。……憎かった……洗脳でも、何で…も……一緒に…………」
「それであなたは満足するの?」
瞳は優しかった。慈愛や同情ではなく、ただただ優しい眼をしていた。視るだけでも堪え難い。
「確かに……自己……満足もできなかったかもしれませんわね。結局……それを……止めて…くれる…仲間や友達が……私には……いませ…いませんでした」
フレイは倒れているラクスの手を握った。精一杯だ。許したわけではないけど、精一杯に。
「あなたは誰よりも人間らしかったわ。クライン後継者とかの肩書きじゃなくて、ラクス・クラインという女の子。私はその友達になるわ」

「……………!!!」

「私も……な。許しはしないが、お前がお前なりにした道だから」
カガリも2人の手の上にを重ねた。ラクスは無類の感動を憶えた。
「……フレイさん、カガリさん、一曲、歌ってもよろしいですか?」
その言葉を聞いた時、2人の顔は一瞬だけ崩れた。ラクスの眼には既に生気が無かったからである。しかし、フレイは優しい眼で頷いた。
そしてラクスは歌いだした。2年の間、キラや子供達に聞かせてきた歌。そして唯一、キラが笑ってくれた歌。
「いい歌よ……とっても……」
フレイとカガリはもう声を出さなくなったラクスの眼を閉ざし、2人は遣る瀬ない気持ちを抱きながらもそれぞれの機体に乗ってメサイアを後にした。
472通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:49:24 ID:???
既にモビルスーツでの戦いの域はとっくに超えていた。化け物、美しく言えば神と反逆した天使が戦っている光景。
「うらぁッ!!」
ロングビームライフルもかつてとは桁違いの威力で宙を切っていく。ビームの色も黄金色に変わっていて、擦っただけでターンХは吹き飛んだ。
「づえい!!」
両手から巨大な光の奔流がSフリーダムへ向かって流れる。避けたと思えば、光の柱か背後から迫り来て、またさばく。その繰り返し。
「なぜだ?これだけの力を持ちながら、君はなぜラクスと歩まなかった?なぜ運命を捻曲げた?」
そうだ。アムロもそうだった。自分と歩めば、その力をより良く使えただろうに。
「僕は……自分の運命は……嫌いだった。ただ流され、状況に振り回されるなんて………時代に飲み込まれたくなかった。そして、愛している人がいたから!!」
ビームサーベルがターンХの脚部を捉え、斬り口を与えた。その部分は灰化して宇宙の粒の一つに変わった。
「そうやって人類は過ちを繰り返してきた……。もうこんな事はしないと!!……だが、何万年もだ!!幾つもの歴史が滅んだのだ!!」
「なら、そうじゃない゙道゙を選ぶことだって、僕達にはできる!!」
紅い刄が交差し、切り結び、競り合うたびに稲妻状の光を放って浮遊するデブリを消滅させていった。
「だが誰も選ばない……自由の刑に処されている人類は再び過ちを犯す。何度でもだ!!」
「何度でも繰り返すなら、何度でも止めるさ!!。僕は何度でもその゙道゙を選ぶ……覚悟はある……」
ロングビームライフルの銃口から放たれた黄金の光がターンХの左下半身を消し去っていった。同時にSフリーダムの右腕を虹色を織り交ぜたゴッドフィンガーで抉りとった。
「僕は……運命と戦い、勝ってみせる!!」
神の子として生を受け、過酷な道を歩んできた。最高のコーディネーターとしての宿命、SEEDとしての宿命、そんなものよりも大事だと思えるものがキラにはあった。
473通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:51:48 ID:???
「人は選べる……変わっていけるんだ!!そして、掴めるんだ!!。自分達が選んだ未来を!!」
「ではなぜ変わらない?人は、なぜだ!?」
「あなたは自分しか知ろうとしていない。だからわからないんだ!!」
「人間は孤独でしかありえない!!!」
ビームサーベルを連結させ、Sフリーダムの刄がターンХの右脚を斬り獲り、灰化させる。
「自分だけじゃ確かに変われない……でも、人は繋がってるんだ!!。愛し、愛されながら、互いに変えてゆける……自分が変われば、世界も変われる!!」
「所詮は何もできない愚民共の戯言だ!!」
ターンХの右腕に月光蝶の力が集約されていく。そして倒すべき、Sフリーダムへ向かっていく。
「だからあなたじゃダメなんだ!!僕は……人が……絆が創りだす未来を信じる!!」
キラも覚悟を決めて左腕にもつビームサーベルに全てを込めた。まるで、その光景はラウを倒した時の同じに見える。
「キラ・ヤマトォォォッッ!!」
「叶えたい明日があるんだ!!ウオオオッッッ!!」
かつては守るとしか言えなかった。しかし、今は自分の見たい世界を信じれる。拳と剣。互いは激突した。剣は弾かれていき、Sフリーダムの装甲も崩れていった。

(勝った……)

それは一瞬だった。キラを想うフレイや仲間達から光が放たれ、Sフリーダムへ入り込んだ。キラの中にそれが入り……

「…………ゥオワアァァッッーーーー!!!」
光が再構成された。拳を突き破り、ターンХの胸部分の゙Х゙の中央にビームサーベルは突き刺さった。そして、光を放った。


その光は離れているイザークやディアッカにも見えていた。否、地球・月に関係なく、プラントもテレビを通して見ていた。

「キラ………」
スペアのヘルメットを付けたフレイと手当てをしたカガリもその光を見た。アカツキに反射されたその光もどこかへ向かうように消えた。
474通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:53:12 ID:???
そこはこことは違うどこか。2人の精神世界。どちらかといえば、夢に近いかもしれない。
「なぜ、信じれる?絶望の未来しか選べない人類を……」
不思議だった。絶望の象徴でしかないはずのキラがなぜ信じれるのか。
「僕はみんなと違うように生まれましたが、それでいいとわかったんです。それぞれの生い立ちと生き方………それを認めあって行けると知ったからです」
何もしろうとしなかった。知ってしまった。しかし、戦場という場所でナチュラルもコーディネーターもない、違う立場の者と戦い、集えた。
それがどんなに素晴らしいものか、キラにはもうわかっていた。どんな壁も乗り越える絆の力を――。
「変われるのか?人は……根拠はあるのか?」
「ない」
「確証は……」
「ない」
自分達はなれたが、人類全てがそうなる確立なんてない。それでもキラは……
「でも、僕が……僕達が信じなくては意味が無い。その世界は遠いけど、信じている限りなくなることなんてない……」
「とんだイデアだな……」
「それに……人は変わっていくものだから」

(アムロ!!??)
一瞬だけだがキラとアムロが重なった。そうだったんだ……アムロは伝えてくれていたじゃないか。彼はキラと同じ事を。
(わかろうとしなかったのは私だったんだ……お前は信じていたんだな……最後まで……暖かい人の光を――)
ララァの声を聞けなくなってたのも、きっと自分で絆を断ち切ってしまっていたからだ。
「(そうか……生命とはこんなにも強く雄々しいものだったのか)。キラ・ヤマト君………ありがとう……」
そう言うとギルバートの体は光の粒となっていった。彼が消える間際に見たもの、それは永らく求めていたララァだった。


キラは感無量といったような形でそれを見届けると、ハッと気がついた。なぜかメサイアの中にいた。
「………」
司令室へと足が向かう。そして、瓦礫の中のラクスの骸を見つけて、静かに祈った。
(キラ、ごめんなさい。フレイさんを幸せにしてあげて……)
そう聞こえた。キラはラクスの薬指に、2年前にお守りとしてもらっていた指輪が填まっているのを見ると、機体へ戻った。
475通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:55:33 ID:???
思ったより崩壊は進んでいて、キラも脱出できるか不安になっていた。
「くそ………せっかく勝ったのに……」
後悔したくなかった。自分を愛してくれたラクスに、応えれなかったが愛してくれたラクスに。
「フレイ……みんな……」
その時、語り掛けてくる者がいた。

(もし……花が吹き飛ばされたら、どうしますか?)
「!?。シン君……」
(あなたの答え……聞きたいんです)
もう決まっている。同じなんだ。
「僕は……花を植えるよ。何度吹き飛ばされたって、その度に。何度も、僕らはその花の願いを信じてるから」
(……もっと早くあなたに会いたかった)
(じゃあね、キラ。ステラ、また明日ね)
(頼むぞ、この世界を。俺達の世界を……)
アスランとステラの言葉を聞いた瞬間、光が見えた―――。


月に落下し、岩盤が崩れていった。もう、戦いは終わっていた。そして、崩れ去るメサイアに、フレイはエヴィデンス01を見た。
「………還っていく……ラクスさんとデュランダルの魂が……ターンХも……」
不思議とエヴィデンス01は笑っていたように思えた。繰り返す必要なんてないと、わかるのだろう。
「キラ君は無事なの??」
「キラ、応答しろ!!」
マリュー達は呼び掛ける。だが、返事はない。
「感じる……キラを感じる……」
フレイはアカツキを前進させた。ボロボロだが、戦いがないから大丈夫だろう。
「………キラ……」
宇宙にはメサイアから出る岩盤と爆煙だけが見えた。Sフリーダムは見えない。だが、チラチラと光をフレイは見た。
「………キラ!!」
フレイはキラの下へ急いだ。キラもまた、アカツキを見つけてボロボロのバーニアで急いだ。互いに乗り捨て、2人は抱き合った。
「………よかった……キラ、無事で……おかえり……」
迎えられなかった。2年前は。でも、やっとフレイはキラを迎えることができた。
「うん………ただいま……」
護れたんだ。やっとフレイを。そして………彼女の生きる世界と笑顔を――。

この瞬間、C.E.75・1月1日。地球・コペルニクス・多々のコロニー関係なしに、黄金の雪が降り注がれていた。
それはターンタイプが吸ってきた生命。それを今、還している。今ここに、黒歴史が、ガンダムの歴史は幕を閉じた。
476通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:56:55 ID:???
―――10ヵ月後―――


オーブの空港では銀髪の青年、そう、イザークが半年ぶりにオーブの地を踏んだ。
「遅いな……」
「おーーい、イザーク!!」
カガリが大きい声で叫ぶ。そこにいた国民の多くはカガリを凝視して、話している。
「きゃーー!!カガリ様!!」
支持率は大戦の事もあり、100%近くを維持している。イザークの下へ辿り着けない。自分でまいた種とはいえ、人気の凄さが裏目に出た。
「何をやっているんだ………」

要人用のリムジンに乗り込み、イザークとカガリは私邸に向かった。
「随分、復興がすすんだな」
「まあな。プラントはどうだ?」
「カナーバ元議長が臨時委員会を発足してから、順調だ。復帰も考えてるらしいし、プラントも安泰だな」あれからイザークは懲りずにザフトに復帰した。しかも、経緯から白服として戻ることができた。
「ラクスの暴走を市民も受け容れ始めている……。まあ、全てが全て、そうではないが」
「……ミーア・キャンベルはどうやらラクスによって逃がされていたらしいな」
ああなる事も予想していたのかもしれない。カガリはラクスの最後の言葉を聞いたせいか、そうとしか思えなかった。
「コーストがアウルのデータを基にエクステンデッド治療法を研究し、実用段階まであと少しと聞いているが………」
「ああ。アウルはモルゲンレーテのテストパイロットになってるんだが、毎日、病院に行って彼女のリハビリを応援してる……立派だな」
色んな゙道゙を辿っている。イザークは眼鏡をかけて、姿を取り戻していっているオーブ市内に眼を向けた。

「おい、ミリアリア!?」
「何?」
荷物を持たされ、クタクタになったディアッカはそこに座りこんだ。
「だらしないわね〜」
「しゃーねーだろ!!」
バックからサンドイッチを取り出し、ディアッカに手渡した。
「お、サンキュな」
あれから2人はオーブを出て、フリージャーナリストとして世界中を周っている。今日は日本に来ていた。
「日本は割りと落ち着いてるわね。ん?ディアッカ??」
振り向くと、ディアッカは着物を着た女性を見ながらニヤニヤしていた。ミリアリアはそんな彼の尻を蹴った。
「痛ッ!!」
「さ、行くわよ」
2人は日本の公園で遊ぶ子供達の写真を撮った。観光目的ではなく、彼らは世界各地の子供を視るために写真を撮っている。
477通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 10:58:17 ID:???
「子供って凄いよね。あんな戦争があっても、元気を忘れないんだもん」
「ああ……」
ミリアリアは戦争で多くを失った。だが、新しい゙道゙を歩みだしている。
「写真撮らないか?……2人の?。いや、嫌ならいいんだが………」
「いいわよ……」
2人はそして古風な柳をバックに、写真を撮った。戦争を生き抜いた証の笑顔で………写っていた。


帰り道、2人になったリュウタとマユはいつも通り海に行った。そして、キラ達と造ったシン達の墓に手を添えた。
「あれって……本当にあったんだよね?僕らは平和で、友達と遊んだりして……何だか嘘だったんじゃないかな、って……」
リュウタはまるで夢だったかのように質問する。
「うん。本当にあったよ……辛い事だったけど、忘れちゃいけない事なんだよ?。あたし達が覚えてる事が大事なんだから……」
手を握り締める。マユはそのままリュウタと海で遊んだ。思いっきり、兄が守ったオーブの海で。


マリューはワープロを打っていた。側にはタリアとその息子の戦後に撮った写真が貼られていた。そこへアンドリューが帰ってきて、コーヒーを容れた。
「どうだい?」
「………うん。いい感じよ」
そしてもう一度ワープロに向かう。アンドリューはそれを横目にある本を手に取った。
「゙機動戦士ガンダムSEED゙………出版半年で一気に8000万部突破か……しかもまだ三巻だ」
そう、マリューは小説家になっていた。伝えたかった。忘れてしまうかもしれない戦争の傷と虚しさを。平和の喜びを。
「さて、ちょっと休憩しようかしら」
2人はバルコニーで海を眺めていた。今日は波が激しい。マリューはペンダントを取り出し、数秒眼を閉じると、海へ向かって投げた。
「いいのか?」
「いいの……私にはもう、あなたがいるから」
アンドリューはフッ、と笑うとコーヒーを飲みきった。ワープロにはこう打ってあった。

゙後書き、これは予告です。完結編のREVOLUTIONではFINAL-PHASEは存在しません。あなた達が創ってください。
そう、まだ歩きだしたばかりだから答えれません。ですが、タイトルは決まっています。これにいい結末が入る事を――。゙

FINAL-PHASE 「希望の答え」
478FINAL-PLUS:2007/02/01(木) 10:59:49 ID:???
波たつ浜辺には家ではフレイがカリダや子供達と一緒に小料理屋をしていた。そこへ、珍しい客が入ってきた。
「こんにちは」
「あら、ルナマリアちゃん。ローラちゃんも久しぶりね」
フレイは指でルナマリアの抱いてる赤ちゃんをあやした。ローラ、そう、アスランの母親の名前を付けた。
「どうですか?」
「結構お客が入るのよ。カガリが援助金出してくれてるしね」
ルナマリアはクスッと笑った。しばらく、話をしていて、ルナマリアはアスハ邸に帰った。彼女はカガリと暮らしている。
すれ違うように次は彼が向かってきた。早く逢いたいから。
「……ただいま」
フレイは彼に対してほほえんだ。
「おかえりなさい、キラ」

夜がまだ明け切らない暁の空。互いに早く起きたのか、海岸でキラとフレイは白がかった星空を見ていた。
「気持ちいいね……」
潮風が気持ちいい。戦いの前に誓い合った。オーブの空の下に帰ってくると。
「なんか海って落ち着くね……」
キラの視線は海へ向けられていた。そのまま、フレイは脚を海に容れる。温暖なオーブの海だが、やはり夜は冷たい。

しばらく黙っている。風を、波を、月を、地球を、互いを感じていたい。
「私達の戦ってきた意味って………なんだったのかな?」
自分が生きていた事、キラと再び出会った事、ラクスと戦った事、全てに意味があるようにもないようにも思えて仕方がない。
「きっと……それはフレイ自身が決めることだよ」
アスランの死、ステラの死、シンの死……彼らの死は無意味ではないとキラは思いたかった。
「うん……でも、これから何と戦っていくかは私にだってわかるよ………」
2人はステラとシンの墓の前に来た。そこにはマユ達と植えた花が、綺麗に咲いていた。
「僕らば絆゙を信じる事を知ってる……だから、そうじゃない人を救ってあげる事なんだ……」
ちょうど朝日が昇り始めてきた。フレイはキラに抱きよって、それを見ている。
「2人でなら、その道の゙希望゙に辿り着けるかな?」
「きっと……行けるさ……僕らなら……きっと……」
陽の光のせいか、キラとフレイの姿は暗く見える。ただ、2人の唇は確かに重なっていた。

僕らが辿る道はまだ遥か遠く続いていて、何があるかわからない。でも、僕らは信じれる゙絆゙を持った仲間がいる。愛し合える人がそばにいる。
人は繋がっている。決して独りの人なんていない。何か障害があっても、その繋がりを持った仲間となら乗り越えられる。
僕らに明日はある。僕達が明日を望み続ける限り……きっと明日はやってくる……

〜〜Fin〜〜
479通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 12:17:51 ID:???
お疲れ様でした!!完成おめでとうございます!
楽しませていただきました
480通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 12:58:03 ID:???
批判に負けずよく書いた。
感動した(嘘)!
481通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 13:19:51 ID:???
兎にも角にも完結お疲れ様でした。
482通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 14:18:49 ID:???
>>478
発想力は並じゃないんだが、何度指摘されても改善しようとしなかった
MSとオリキャラと文章力が台無しにしとるなあ・・・。
惜しい、とだけ言っておく。
483通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 17:22:08 ID:???
このスレで何とか終了した事と、
こういう基地害にありがちなくだらんあとがきを書かなかった事だけは評価できる。
万一続きを書きたくなったなら自サイト作ってそこでやれよ基地害。
484通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 20:41:39 ID:???
ラクシズ厨ラクソ様のために巡回乙wwwwwwwwwwww
485通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 20:51:27 ID:???
完結おめ。
はい、次の人おながいしまーす。
486通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 21:34:28 ID:???
つか、フレイ厨のラクス憎しの怨念がすごいと思った。
フレイもラクスもキャラ崩壊しまくり・・・
487通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 21:38:39 ID:???
>>486
それは一部と後ラクシズに対してのヒロインとしての復讐役は自然と
ステラはフレイになると思ってるラクシズ厨ってだけだろ。
フレイ好きが全員アンチラクシズにされてもたまらん。殆どが釣りだと思う。
俺は少なくともフレイ好きだが、別に無理にラクシズアンチになる必要はねぇと思ってる
488通常の名無しさんの3倍:2007/02/01(木) 23:38:07 ID:???
ていうかナタルと一緒のFP戦記みたいなのはどうなったの
こんな鬼畜SSよりあっちの続きが気になってたのにさ
489通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 09:07:09 ID:???
>>487
ステラはフレイになるって思ってるのは、一部のイタイタフレイスキーもだ。
塚、マジこれ・・・イタイ


フレイスキーがラクスも好きって奴もいるので、(女キャラはたいてい好きなんだが)
こういうフレイにだけ優しく他キャラ改悪な二次小説は自分のサイトでだけやって欲しい。
490通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 09:46:48 ID:???
んと……時間軸ってこうなんかな?

種含む黒歴史→正暦→月光大戦→種レボ
491通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 15:34:59 ID:???
凄いなぁ、なんでこれヘイトスレで書かなかった訳?
あっちなら作者の思考回路込みで完璧邪神として崇めて貰えたと思うよ。
492通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 17:31:20 ID:???
>>489>>491
同意
妄想があまりに激しい上にこの長文…
一部のこういうフレイファンが結局フレイを貶めてるんじゃね?
493通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 20:43:14 ID:???
>>483
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1169571408/147-
あとがき……というか言い訳なら散々やってるようだ。他のスレで。
494453:2007/02/02(金) 21:22:12 ID:???
ちょうどクロスオーバーの職人さんが書き終えたようですし
反応は微妙ですが、2話を目処に書き始めます途中で投げ出すかもしれないし
投下の準備が出来たら再度伺い立てます。
495通常の名無しさんの3倍:2007/02/02(金) 22:40:45 ID:???
>>493
うわぁ、別スレで言い訳なんて最低。唯一褒められる所も消滅かぁ。
おまけに自分できいておきながら、せっかくのアドバイスも無視したわけだ。
ますます只の痛いヘイト妄想厨に成り下がってるね。
>>494
がんばれー。
496通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 00:32:01 ID:???
>>493
マジ最低。
もう二度とフレイ題材にするな。
497通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 00:42:30 ID:???
>>495
いや、そんな風に愚痴るスレなんだが…
498通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 05:22:27 ID:???
>>491
まだヘイトスレ頃に始めたとかじゃね?
あとは惰性。
まあ、この作者>>493で晒されてるとおりの奴なんで、それ以外もありそうだが。
499通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 05:23:30 ID:???
何書いてるんだorz

×頃に
○無かった頃に
である。

実際の所、時間軸の前後関係はどうだったかなんて興味ないけど。
500通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 16:56:49 ID:???
波瀾万丈
501通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 19:07:58 ID:???
妄想なんだから人それぞれの世界がある
そこまで叩く必要もないと思うけど?
一応スレタイには沿った内容だしこれで叩きも終了にしようぜ
502通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 21:06:30 ID:???
だが断る。
503通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 21:17:37 ID:???
改めて種レボが好きな奴ってどんくらいいるんだろうな。終了後は好き一割、アンチ九割に見えるが
504通常の名無しさんの3倍:2007/02/03(土) 21:34:46 ID:???
>>501
本人乙
505通常の名無しさんの3倍:2007/02/04(日) 14:33:25 ID:???
>>501が余計な事言わなければ、叩きも一段落ついてたのに…あーあ。

次の職人さん、待ってますよー。
506通常の名無しさんの3倍:2007/02/04(日) 16:02:03 ID:???
アスランの母親の名前はローラじゃなくてレノア=ザラじゃないのか
全部読んでないから分かんないけど
507通常の名無しさんの3倍:2007/02/04(日) 17:49:14 ID:???
名前>そういやそうだな。
508通常の名無しさんの3倍:2007/02/05(月) 15:52:25 ID:???
フレイが実はコーディネーターだったって設定で書いてくれんかのう…
自分は隠してるけど、キラが周りから阻害されているのを見て、
罪悪感を感じてるとか。
509453:2007/02/05(月) 15:54:03 ID:???
準備完了しました。1話のみになりました。

フレイとキラのある日の1コマを二人の恋愛模様として描きましたがラクスは描写のみで
出てきません。ラクスを出すと10話位になりそうで怖くてだせませんでした。
フジかTBSのお昼のドラマのような展開ですが元ネタは題名を頂いた漫画から脚色した
感じになりました表現は極力抑えましたけどある意味やっぱり男性にはキツイです。

今のところ200行程度5分割で投下いけると思います。正直2作目なので1作目も終わ
ってないし。いま少し見直したら投下します。
37℃の微熱、フレイ=アルスター

「Pi・・・pi・・・Pi・・・pi・・・ピピ・ピピ・ピピ・・・」

 朝のいつもの時間にセットした目覚まし時計が部屋に鳴りひびき、ベッドで布団を引き
かぶりまどろみながら睡眠をむさぼる頭に響きわたる。まだ眠いと訴える体を起し、ぼん
やりとしか写さない目をこすりながら、目覚まし時計を手に取るとおぼつかない手つきで
アラームを止めた。

 今日は月曜日・・・・・・・・・隣で眠るキラの幼い子供のような寝顔を確かめフレイはベッドか
ら起き出すと、手早く着替えを済ませキッチンへ入り慣れた手つきでポットに水を注ぎ入
れコンロのスイッチを押す。
 ポットのお湯が沸くまでの間に洗面所で手早く顔を洗い髪をとかし終え、スッキリ目覚
めたフレイは機嫌よく冷蔵庫にある物を眺めながらフライパンを片手に朝の献立に使う食
材をシンクの上に置いていく。
「今日は残りのベーコンと目玉焼き〜いつものトーストでいいよね♪」

 フライパンに手際よくベーコンと卵を割り入れるとジュっと音を立て、隣のミルクパン
では火にかけられた野菜スープのコトコト煮込む音とフレイの鼻歌が入り混じり朝のハー
モニーを奏でる。
 トーストが焼けベーコンエッグの香ばしい匂いがしてきたころに、キラもようやくベッ
ドから起きだして洗面所で顔を洗い、対面キッチンのカウンター越しに出来上がった料理
をテーブルに並べフレイを手伝う。

 南のベランダから朝の爽やかな日差しがリビングに差し込み、トースターから焼きあが
ったパンが勢いよく飛び出しほどよく焼きあがった頭を覗かせるのを合図にテーブルにト
ースト、ベーコンエッグに付け合せの温野菜と野菜スープが温かな湯気を立たせて並べら
れ、ささやかな二人だけの朝食が始まる。
「フレイ最近好み変わったの、前はベーコンなんて嫌いだったのに。」
「キラが好物だからって聞いたから・・・。」
「そんなの無理しなくてもいいのに、でもありがとう。」

何気ない会話だが今の二人にとってはささやかな幸せをかみしめる時間だった。

 一足先に食事を済ませたフレイはキッチンに戻りランチボックスにサンドイッチを彩り
よく並べ入れステンレスボトルにコーヒーを詰めていた。
 キラもテーブルの料理を食べ終え、今日もフレイの料理に満足しながら食後のコーヒー
を飲み終えた後、壁にかかった時計を見て大学院に出かける時間を差しているのを確かめ
ると椅子に座ったまま両腕を上げて一つ大きく伸びをして立ち上がり奥の部屋から上着を
羽織りながら玄関に向かう。キラが出かける様子に気づいたフレイがキラのカバンにラン
チボックスをしまい込み後ろから持って付いてくる。

そのとき、玄関先で少しバランスを崩したのかフレイはキラの肩につかまり体を支えた。

「フレイ大丈夫。」
「えへへ、ちょっと目眩がしただけ・・・・・・大丈夫心配ないよ。」

照れ隠しに笑うフレイの額に顔を寄せるとキラは心配そうに

「なんだか熱っぽいよ風邪だといけないから早めに医者に行くと・・・・・・今日は講義ないん
 だろう。」
「ええ・・・・・そうする。キラも早く帰ってきてね。」

 出かけのキスを交わしキラの姿が見えなくなるまで見送ったフレイは、リビングに戻る
とテーブルに残った飲み残しのコーヒーを暫し楽しみ、キッチンで汚れた皿を食器洗い乾
燥機に入れ、洗浄を開始したと緑色に光るお知らせランプと小窓に流れ出した水流を眺め
もう何年も前のことのように感じるあの戦争、今からほんの半年前のことをぼんやりと思
い出した。

 敵味方の区別もないほどに飛び交う砲火を縫って、撃沈寸前のドミニオンから脱出艇で
逃げ出した私たちを、敵の攻撃からキラは奇蹟と呼べる活躍で九死に一生を得てアークエ
ンジェルに無事収容された。
 人心地付いたところに休戦の知らせが届きアークエンジェルに残った旧友たちやクルー
と、そして誰よりもキラと無事に再開できた喜びにあふれた。
 戦火の被害をこうむった各国で復興の槌音が聞こえるころ。履修した分の単位を認めて
くれる大学に入りなおし、同じくキラも論文が認められ大学院で研究を続けることになり
そこで彼はコーディネイターの優秀さを遺憾なく発揮して修士を飛び越し博士課程に進ん
でいる。そんな私たちが自然と同棲を始めてから、そろそろ3カ月。

 フレイはふとぼんやり回想していたことから現実に戻り、最近の体調の変化と微熱の原
因に思いをめぐらせ、カバンの底から昨日薬局で買い求めてきた検査薬を取り出して早速
使ってみる。しばらく無言で見守ったのち、思った通り陽性反応を示すプラスの表示が検
査薬の小窓に現れる。
 うれしさが込み上げてくる反面、これから先の不安もよぎるが心配してばかりではいら
れない、手早く出かける用意を整えると思い切って病院へ向かった。

 病院では受付を終えて検査を済ませると、待合室で少し待たされた程度ですぐに検査結
果が出たのか診察室に呼ばれ、少し緊張し強張る足で促されるまま椅子に腰をかける。
 初診の患者をおもんばかるように医師は思いのほか明るく振るまい。診察台に移り超音
波診断器に映し出されるかすかな明暗を説明し最後に。

「おめでとうございます、8週目ですね。」

と明るくやさしげな眼差しで告げる医師の声に、フレイは体中が思わず喜びで一杯になっ
た。

 病院から帰りがけに買い物を済ませ、少しだけのつもりが十分に手間隙をかけた料理を
用意し始める。キラの帰りをキッチンで待つのは一人もう二人になるのかな、もうすぐ三
人で暮らす少しだけ先の未来のころを思いながら暖かな湯気と、おいしそうな香りに包ま
れながら仕度をした。

 夕方を過ぎた頃キラは研究が思うようにはかどらずに疲れた様子で帰るとランチボック
スとステンレスボトルをフレイに渡し
「今日もおいしかったよ。フレイの作るサンドはいつも他の友達に羨ましがられて」

と告げて笑顔で告げると自身は着替えに部屋の奥に行く。
 フレイは渡されたランチボックスを開けて、ここ数週間の不安がよみがえったが明るく
振舞い食卓にキラを呼ぶと意を決して今日の出来事を打ち明ける。
「キラ、大事な話があるの。」
「僕もなんだフレイ、でも君から先に言ってくれ。」
「いいの、キラから言って。」
「フレイ、僕たち別れよう。」

 フレイは幸せから一転して悲しみに突き落とされたショックで大きく瞳を見開いたまま
まばたきもせずに硬直した。やがて鳶色の瞳から大粒の涙が溢れ出し頬をつたい落ちテー
ブルクロスがフレイの悲しみに染まるようにシミを描く。
「彼女は僕がついていないとだめなんだ。」
「私は一人で大丈夫だって言うの。」
「彼女は僕を一番必要としてくれているんだ。」

声を絞り出すように訴えるキラに、フレイはあきらめたようにつぶやくような声で

「判っていたけど、気づかない振りをしていたの、月曜日だけランチボックスが綺麗にな
 っていた。貴方はランチボックスなんて今まで綺麗に洗う人じゃなかったのに。
 それに、あの人の香水が最近留学してきたっていうローズピンクの髪のあの人の香りが
 上着からするようになって貴方は少し変わったもの。」

 それだけ一気に話し終えるとフレイは両肩を落としハンドバックに手じかな荷物を入れ
終えそっと玄関を開けて音もなく出て行った。

 金属質の玄関の閉まる音でキラはテーブルに用意されたいつもと違う豪華な食事に目を
留め、不自然な感じを受けるのと同時にすんなり出て行ったフレイをいぶかしく思い部屋
を見回す。
 片隅のゴミ箱に捨てられたものに気づいた瞬間にキラは全てを理解し靴を履く時間もも
どかしく靴を両手につかむと裸足のまま部屋を飛び出し走り出した。走りながら携帯電話
を取り出しフレイの携帯を呼び出すが繋がらなかった。
 そうか、あのテーブルのいつもより豪華な夕食も体調がおかしかったのもすべて、バカ
だ僕は世界で一番の大バカ野郎だフレイ頼むから間に合ってくれ、夜の雑踏を走りぬけ駅
の階段を駆け上がるのと同時に、ホームに電車が滑り込む音が聞こえあわてて辺りを見回
しフレイの姿を探す。


 フレイはトボトボと歩を進め、最寄り駅に着くと電車が到着するまでホームのベンチに
斃れるように座りこみ、鳴り響く携帯の受信記録を確かめると電源を切りバックの奥に押
しやった。
 漠然とした予感はあった、だけど別れを告げられて飛び出してきたはずなのに苦しかっ
たことも一杯あったはずなのに、キラの笑顔や一緒に並んで歩いた楽しかった事しか脳裏
に浮かんでこなかった。
「やっぱり、好き・・・でも・・・・・・一緒に暮らせない。」

 とめどなく流れ落ちる涙をおさえてホームに入った電車にゆっくりと乗り込みシートに
腰をおろすと、フレイは今日一日の疲れからか気分が悪くなり、胃の辺りが重く嘔吐感が
こみあげ前かがみにうずくまる。
「だめなママね・・・・・・元気を出さないと」

 そのとき横に誰かが寄り添いハンカチを差し伸べて暖かい手が背中をさする。誰かのや
さしい気遣いに礼を言おうとフレイが体を起こすと、キラが横に座り真剣な表情だが目は
優しかったころの眼差しとぶつかり、あまりの展開にフレイはビックリしたまま無言で固
まってしまった。
「僕がバカだった君と別れるなんて、フレイもう1度だけ僕にチャンスをくれないかやり
 直したいんだ。」

キラは固まったままのフレイの両手を取り強く握るのと同じように告げる。
「僕は大切なものを失うところだった。こんな素敵な女性と大事な家族を。」

 必死に訴えるキラに、いつしかフレイは大粒の涙を流しながら、涙で濡れた笑顔で大き
くうなづきキラに体を預けもたれ掛ると、二人で寄り添いながら最寄の駅で下車し反対車
線のホームに滑り込んだ電車に乗り換えた。
 振り向かずに歩くキラとフレイは互いの手を取り握り締める、フレイを力強く抱き寄せ
たキラの腕は力強く肩に寄せられた手はやさしく暖かだった。

FIN
515通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 03:35:47 ID:8XmAaE0M
( ;∀;)イイハナシダナー

>>509乙!


妊娠検査のうんぬんで少しひっかかるところがあったが、ありがとう。
516通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 13:40:39 ID:???
>>508
アホか?
お前本当にフレイがすきなのか?
コーディではない、ナチュラルだからこそフレイだと思うがな。
結局は選民であるコーディだった、なんてどこの三文設定だよw
517通常の名無しさんの3倍:2007/02/06(火) 15:49:38 ID:???
妊娠ネタ好きだね、ガキがガキこさえても待っているのは虐待
518453:2007/02/06(火) 21:47:33 ID:???
フレイは良い奥さんになりそうなんだけどな〜意外とダメなのがマニューじゃないかと思ってる

シリアスの後だけど、チョット思いついたのがバイ○○ラを上回る奇跡のモテモテ秘薬を
めぐるエロ下ネタ風味のパロディ。
 主役じゃないけどフレイ、キラ、フラガ、ミリアリア、トールが絡む感じでボケとツッ
コミを挿みながら2エピソード構成。
お許しいただけるなら、また書き始めてここで投下したい。
519通常の名無しさんの3倍:2007/02/07(水) 15:10:53 ID:???
>>518
フレイがいい味だしてるお話なら読みたいなw
目立たせなくてもいいから。
520453 ◆hO5UpTpm0s :2007/02/08(木) 17:23:31 ID:???
先に短編できた。先の続きのような続き出ないような
見直したら投下します。
521とある日のなにげない夜に ◆hO5UpTpm0s :2007/02/08(木) 17:31:29 ID:???
「明日早く出かけるから先に休むね、おやすみフレイ」
 先にお風呂を入り終えたキラはキッチンで食器を片付けるフレイに声を書けお休みのキ
スをすると奥の寝室に引き込む。キラは疲れた体を洗い換えたばかりのシーツが敷かれた
日差しの匂いが残る少し冷えたベッドにもぐり込むとまぶたを閉じる。
 しかし閉じた暗闇が今日の失敗した出来事を思い出させるのか、すぐには寝付けないで
いた。今日はこうすればよかったと思ってみても時間は戻らず、よけいに一人で孤軍奮闘
している孤独感と焦りが押し寄せ、寝るタイミングを失ったように余計に目が覚めるよう
だった。

 スッと寝ているであろうキラを起こさないように、音を立てずに開けられたドアから濡
れ髪を拭きながらフレイが入ってくる気配にキラは思わず寝た振りをする。

 寝室の化粧台であらためて髪をとかし化粧水を頬に塗り終えたフレイはキラのベッドに
歩み寄り。
「今日も無事に過ごせたことを感謝します。明日もキラが無事に過ごせますように・・・。」
「!・・・」
「キラが早いのにあわせてチョッピリがんばって早起きしなきゃ。」
枕もとの目覚ましのアラームをいつもより早めにセットし終えたフレイはキラを起こさな
いように、そっとベッドにもぐり込み手探りでキラの手を握ると一日の疲れからか、わず
かな間で静かに寝息を立てて寝入ってしまう。

 キラは握られたフレイの手の温かみを感じて安心したのか、急に眠気がこみ上げその身
をゆだねる。
 僕は一人でがんばっていると思い込んで、ちっぽけな事でヘコんでいたけれど親以外で
こんなに心配してくれる人が身近にいることが分からないなんて、恋人を手に入れたと思
っていたけど違ったんだ・・・・・・家族を手に入れたんだ一人じゃないんだ・・・・・・
こういうのを・・・幸せっていうんだな・・・・・・。

窓から差し込む上弦の月の明かりが、そんな二人をやさしく照らしていた。
522通常の名無しさんの3倍:2007/02/08(木) 23:28:20 ID:???
句読点のいろはからおさらいしてください。

短編出来たという前に、少し推敲もしてみろよな…萎




523通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 02:13:02 ID:???
小学生でもこんなひどい文は書かねえよ
524通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 04:03:23 ID:???
あえて区切らないのが最近のはやりなのかもよ。

俺は流行にのらなくてもいいや。
525通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 15:10:53 ID:???
ポエムは勘弁してください
526通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 21:58:00 ID:???
全然フレイのキャラが違うだろ
フレイ=幼稚な自分なゴミSSを量産するのは勘弁してくれ
527通常の名無しさんの3倍:2007/02/09(金) 23:31:48 ID:???
フレイがパイロットとかな。
OSが進化してナチュラルでも動かせるだろうけど、戦闘はまた別だろw
528通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 00:23:29 ID:???
>>527
とはいえ、この間までやってたレボや常夏のSSを面白いと思う奴もいるから、生存したフレイのパイロット化を楽しめるじゃないか

常夏やレボのまとめサイト欲しいって言うし、フレイパイロットは人気あるだろ
529通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 00:43:04 ID:???
フレイがパイロットってのが既に俺にとってのキャラ崩壊だな。
初期セイラポジの通信士萌えだから。
特に種の女パイロットにロクなのがいないだけに、差別化して欲しいところ。
キラと同じ土俵に上がるんではなく、あくまで有能サポーター。
530通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 12:19:10 ID:???
別にパイロットになってもいいけどさ、
いいとこのお嬢さんがパイロットになるまでの課程をすっとばすってのはどうも…
サイの涙とかトールの戦死がなんか安ぽっくなりそうで嫌だ。
地獄の訓練をくぐり抜けてきたパイロット候補生ですら、
ものになるのは一握りだろうし。華奢な体でGに耐えられるとは思えん。
531通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 22:19:59 ID:???
あのスカグラはしょぼいシミュレーター訓練で乗れたけどな。
532453:2007/02/10(土) 23:28:13 ID:???
いろいろと文章力の至らなさは反省してます。

参考に聞きたいけど、読みたいのはフレイがパイロットで
ストライクやフリーダムに乗って活躍する内容でガチなの

他にあったら言ってもらえる方が、プロット作りやすいので頼みます。
533通常の名無しさんの3倍:2007/02/10(土) 23:51:42 ID:???
>>532
の文章が何を言いたいのかわからん

>参考に聞きたいけど、読みたいのはフレイがパイロットで
ストライクやフリーダムに乗って活躍する内容でガチなの

>他にあったら言ってもらえる方が、プロット作りやすいので頼みます。

読みたいのかプロット作りたいのかどっちなんだ?
その前に、なんでこんな奴にリクエストしなきゃならんのか…
塚、お前、あんなクソベタな日常しか書けないのに、MS戦闘シーン書けるのか?

534通常の名無しさんの3倍:2007/02/11(日) 01:11:44 ID:???
フリーダム乗るのか…キラと入れ替えただけのお粗末なものにならなきゃいいけど…
535通常の名無しさんの3倍:2007/02/12(月) 09:16:06 ID:???
フリーダム乗せるって設定だけで、厨度、ヘダレ度が予想できるw自分のサイトだけでやれ
536通常の名無しさんの3倍:2007/02/12(月) 12:11:01 ID:???
ダガーとかアストレイとかの量産機に乗って、傷だらけになりながらも
めげずに頑張る、といったド根性物みたいな話だったらまだわかるが…
537通常の名無しさんの3倍:2007/02/12(月) 14:23:07 ID:???
上の投下物を読んだが、こいつにそれだけの才は無いと主
538通常の名無しさんの3倍:2007/02/12(月) 14:59:54 ID:???
整備班から娘扱いされるフレイはいいね。
出撃の度にメチャクチャ心配されて、帰ってきたら大歓声。
当然娘に近づく害虫には嫌がらせw
539通常の名無しさんの3倍:2007/02/12(月) 22:42:24 ID:???

自己投影乙w
540通常の名無しさんの3倍:2007/02/13(火) 00:49:38 ID:???
あげ
541通常の名無しさんの3倍:2007/02/13(火) 18:14:32 ID:???
SSもとまったか
542通常の名無しさんの3倍:2007/02/13(火) 19:46:05 ID:???
種レボがやってた頃はなんだかんだ言って語り合ってたもんだがな。
543通常の名無しさんの3倍:2007/02/14(水) 14:39:11 ID:???
自分達のお好みに合わせてスレ分けちまったんだから廃れて当然。
それからアテクシ=最強フレイ様&他女キャラはゴミカス小説をまた読みたい方は、
是非自サイトで書いてくれ。
あんなのがまた勘違いして舞い戻って来られても困る。
544453:2007/02/16(金) 23:51:16 ID:???
招かれざる客のようですね。

フレイの視点を増やした種の再構築にしても、序盤からフレイをメインではやり難い
種から生き残って種死につなげても、まったく違った話になってしまう。

プロットまとまったら、またお伺い立てます。
545通常の名無しさんの3倍:2007/02/17(土) 12:38:54 ID:???
>>544
取り合えず新人職人スレとかで投下して細かいアドバイス求めたり
参考にしたら如何だ?此処のスレはもうアノ作品のおかげで土壌が腐りきってる
546通常の名無しさんの3倍:2007/02/17(土) 13:56:44 ID:???
>>544
>招かれざる客のようですね。

誘い受け乙。
マジウザイ。
547通常の名無しさんの3倍:2007/02/17(土) 16:49:33 ID:???
もうこの際、フレイがお笑い芸人だったら、でいいよ
548通常の名無しさんの3倍:2007/02/17(土) 18:30:05 ID:???
フレイ「どうも〜。「コーディネーターと握手なんて出来ないわ!」で視聴者の度肝を抜いたフレイでぇ〜す」

シホ「ジュール隊の背景ことシホでぇ〜っす」

シホ「いやぁ〜フレイさん。隣りの家の塀に囲いが出来たんですよぉ〜。へぇ、カッコイイ〜!なんつってww」

フレイ「ぶち殺すぞ」

シホ「(・ω・)」
549通常の名無しさんの3倍:2007/02/17(土) 19:38:36 ID:SmdsU9B5
>>548
その顔文字、良いなぁ。

顔文字もある程度認めても良いと思うけど
皆さんどう思いますか?
550通常の名無しさんの3倍:2007/02/17(土) 20:30:14 ID:???
フレイ「どうも〜。差別とコーディネーターが嫌いなフレイでぇ〜す」

シホ「GWのカードイラストがとても見れたものじゃないシホでぇ〜っす」

フレイ、シホ「ショートコント、『取調べ』」

シホ「おまえがやったんだろ!?いい加減に吐け!」

フレイ「・・・・・・おえぇぇぇぇ」

シホ「ちょwww」

                         ※しばらくお待ちください※
551通常の名無しさんの3倍:2007/02/17(土) 20:47:52 ID:???
六馬鹿スレにSS卸してた職人何処行った?
552通常の名無しさんの3倍:2007/02/20(火) 19:30:48 ID:???
保守
553通常の名無しさんの3倍:2007/02/20(火) 20:40:52 ID:z+vN8TDP
>>550
ワロスwwww
554通常の名無しさんの3倍:2007/02/20(火) 21:15:22 ID:???
新作期待あげ
555通常の名無しさんの3倍
おハロ〜(death語)♪アークエンジェルの穀潰しことフレイ・アルスターでぇ〜っす。
え?おまえは死んだはずじゃなかったのかって?
うん、確かに私は死んだわ。脱出艇にビーム撃ち込まれて炎上死した映像はみんなの記憶に新しいわよね。
だけど大丈夫!どこかの不可能を可能にするおっさんのヘルメットが削除されたように、最新のスペエディ
では私の炎上死のシーンも削除されてるから。うん、されてるのよ。されてろ。
って事で「生存フラグゲットだぜ!」した私は、流れ流れてプラントに辿り着いたの。
そこでまぁ、避難民の施設で生活してたんだけど、やっぱり体裁が悪いじゃない?ホラ、私ってばお嬢様だし。
で、私は軍艦にいた経験を活かすためにアカデミーに入学したの。そう、軍人よ軍人。この御時世、軍人って
食いっぱぐれないしね。・・・・・・え?コーディネーターは嫌いじゃなかったのかって?割り切ったのよ。でないと無職だし。
アカデミーは右を見ても左を見てもコーディネーターばかり。ナチュラルって事を隠して入学した私はソッコーで
落ち零れるところだったけど、まぁそこはアレよ、超努力?睡眠時間を削りまくってなんとかみんなについてったわ。
そして卒業。まぁ当然緑服だったけど、これで職業ゲットだわ!みたいな?
で、私の配属先はと言うと・・・・・・


「静粛に!これより朝礼を始める!!」
宇宙空母ゴンドワナのブリーフィングルームでは、恒例の朝礼が執り行われていた。
朝礼を取り仕切るのはジュール隊隊長兼ゴンドワナの責任者であるイザーク・ジュール。
朝礼の発案者も彼であり、クルー達は毎朝繰り返される校長先生の話よりも退屈なイザークの話に辟易していた。
「本日は貴様らに新しい仲間を紹介する!!」
イザークはディアッカに目配せをし、その新たなクルーを部屋に入れさせた。
「さぁ、自己紹介をしろ!!」
ブリーフィングルームに入った新入りの緑服の女性は、どびっきりの営業スマイルでクルー達に告げた。
「フレイ・アルスターです♪みんな、よろしくね☆」
こうしてフレイは、ジュール隊の一員となった。

…………つづく?