種・種死の世界にXキャラがいたら-コーヒー16杯目-
____ ___
,‐‐,─ァー ,‐‐,─ァ\ \' / /
/ ̄~ア / /──ァー ,r──ァ/ / /ー─\ \ / /
. / ̄~  ̄~ア ./'''''''''フ′  ̄~ア゙ / \ \ / /
. ーァ ,r / ̄ ̄7′ / ,r== 〃 ,イー‐ァ \ \/ /
____/ 〃 / _/ ./ー‐‐ィ__ ,〃 ∠i! |: \ 7 r‐、ヽ ___ __ ___ .__ _ __┬‐┐ .┬‐ァ
/ /" ./ ̄ ̄~ ,/ / ̄ ̄ /"  ̄~ | ./ / / .リ7 /"レ( (⌒レ'"7 / レ/./ ./ .|/ /| ! //
/ _, イ / _ノ / _ィ′ _,ィ / / / .// ,ニ/ \ヽ /./ ././ ./ ! / .| レ'/
 ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄~ ̄ 、 / /__ノ /ノ /_,ノ/ハ_) ).ノ./ ././ ノ ∧ / | /
. -'ー‐―‐ '´\ \  ̄ ̄ . ̄  ̄  ̄,ヘノ/
. / / \ \ `ー'´
. / / \ \
 ̄ ̄  ̄ ̄
新シャアでガンダムXについて語るならここでよろしく
現在、SS連載中
種・種死の世界にXキャラがいたら-コーヒー15杯目-
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1157163371/ 兄弟スレ
種・種死のキャラがX世界に来たら
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1153316471/ まとめサイト GX-P様
ttp://aw0015.hp.infoseek.co.jp/ 「ダブルエックス in C.E.73」
ttp://aw0015.hp.infoseek.co.jp/DinAW/XinCE1.html#ss2a 「ディスティニー in A.W.0015」
ttp://aw0015.hp.infoseek.co.jp/DinAW/DinAW.html#ss 機動新世紀ガンダムX DESTINYお絵かき掲示板
http://pig.oekakist.com/dxakatuk/ 過去スレは
>>2-5のあたり。
荒れ防止のため「sage」進行推奨。
2 :
1:2006/09/04(月) 22:42:40 ID:???
すまん、重複だった!
放っておけばいつもの方が保守して下さるだろう
なら先にテンプレート貼り付けておくべきかね?
前スレを先の16杯にして。
_,、-,r-‐''''''''‐--.、
,r''',r"::'":::::::::::::::::::::::::::::::ヽ. なお、ここでちょっとした忠告だよ
,r'":::,:::::::::::::::,r::::::::::::,:::::::::::::::::::ヽ.
i":::::i'::::::,l::::::::::/::::/:::::::::::::::::::::::::ヽ しつこい展開予測や展開の押しつけ、
i::、::::\,:i;:::/,r-l::l'~~゙l、::::::::::::::::::::::::ミ
゙т'゙l:,`ー' ノ' └、:::::::::::::::::::::ミ スレ違いな雑談、スレ違いな叩きなんかは控えて欲しい
,l ` '" ヽ.:::::::::::::::::ミ
|-、,_ _,,.、-‐''''''''ー ゙T:::,r‐ 、::,! あくまでも基本は、SS投下→感想という流れじゃないかな
ヾrッy '"∠r'゚:ツ~r" ,!:,!i'゙) )l
. ,;l ,! ;'!iノ"ノ::i' 特に何度も言われている人は、書き込む前に、自分の投下するレスが、
;'', ,:' l'l;r'゙,!i::::ト、 自分の意見を押し付けていないかどうか、気をつけてみてはどうだろう?
;ヽ. ~゙`___,,,,, /` ''ン',レ' \
' ゙ヽ. ー- '' / " / |, 書き込み数が多いのはいいけど、スレの趣旨は忘れないようにね
,/ヽ _/ / l' ~ー-、、,,_
,r",.、 `ー''i"、_ _,/.、 l' ~ じゃあ、魔女から兄さんを救いに行ってくるよ
,.r''/ ,r'' \ |::::::: ̄:レ" \ ,l' (二)
議論スレをたてれば良いじゃないか!!
ハ , //:.:.::::::::::::r;;;;;;;;_ヽ:::::::::::::::::::::ヽ
|:.Vレ':.:.:::::::::::::i:::r-'´ ヽ:::::::::::::::::::::ハ
|:.:.:.:.:.:.:::::::::i::|:l!::| |:::::::l!::::::::::::ハ
. }:.:.:/;イ::::::::::i::从リz-_._ |:::::::|lハ:::::::::::}
/:/:ハ j:::::::::|::トヾ_辷7` !::::;イjz!:::::ハ::l 私はタカマガハラ第一部隊ヤタガラス艦長、アスラン・ザラである
/イ. :/.:::::::::::::l:::l ` }::/斗7::/ ノ'
/ /:イ:::::l::::l:::::::トヽ ヾ /::::l
/'´l:::::ハ::ハ:::::::l、ヾ __ ' , ':::ト、l さぁ、新シャア住人よ、旧シャア住人よ、新たな物語に思う存分
ヽ|,イ ヽ::::ト`、.、_ -', イイ:::j ` (;´Д`)ハァハァするがいい
_.. -ニ_/ ヽ!_ト, ` 77イ:|V .|::/
-- 二 -‐ '´.::::::::丶、_ くト ///_` |/ 職人たちよ、恐れることはない、次々と作品を投下せよ
- '´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::` ヽ j」」::::::`ヽ、 , 、
\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ:::::::ト;:::` - 、_ -─ 、/ > 絵師は絵を、SS書きはSSを
:::::`、::::::::::::/ ̄ ̄ヽ:::::::::::::l ヽ:::{z そ:::::::::::`ヽ─^─ォ 〉 そして住人は感想を
:::::::::::::::::::/ __\:::::::j ヽ:ヽ〉:r- 、::::::::/ ノノ それがスレを活性化させる
::::_ ィ:::/ 「:::::::::::::::l ヽ::::/ ヽ::::{ } |
´// |::::::::::::::::l 」∠__ l::::ハ ヽヽ ただし荒らし、煽りはスルーが基本だ。
^/ l |:::::::::::::::l |----| , ヽ::::ヽ ノ.j
´ l |:::::::::::::::l ¨¨¨ / ヽ:| } } 連絡は以上。なお、私の髪は軍事機密である
おまけ
http://pig.oekakist.com/dxakatuk/dat/IMG_000007.jpg
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|書き込む| 名前:| | E-mail(省略可): |sage |
 ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ▲  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
_, -' 7'
, ヘ丶イ
/^'- _]´ _
i^−--.」 _, ─",─
!ゝ-ニ_-┤ -, ニ´─ '  ̄
トゞ≧ゝヲ,| - ニ ~
トII ゜∀゜II| _ _, - =´~
ハヘ=≡≡彳、二二ニニニニニニ==−- 、..,_
// キ ! ヽ,
_c = ヲ h〒===〒 | ヽ`ニc- 、
┌´─ / ! ∨,ハ∨ | _ヽ  ̄ ヽ
| ´`_フ. | \ ,/ |`' - 、 |
丿 \ ヽ ! | /. / !
1 ヽ ヽ | ○ | /. / ゝ
! 》 ヽ | にこる .|. / / h ヒャハハハハハハハハハハ!
! / ! !| |/ / .! メル欄に「sage」(半角)といれなきゃ、
| / ! | ○ !. ハ .| 殺しちゃいますよぉぉぉぉ!!
` 、 .| | | |. | |
、 `y ハ |、 ∧ /ヽ ハヽ,| | キラァァァァッ!!!!!
ヽ 、 / |∨= ∨l l l 丶 ! !
`> ,_ /ll l l l l l l l l l |:\| ト 、
,レ-" -´ /l l l l l l l l l l l l !: : y ト 、` - 、
ペ/ /l l l l l l l l l l l l l l ノ: : | |: :\ `丶
_、_ いいかね、荒らし煽りは徹底スルーが基本だ。
( ,_ノ` ) そのコツは……
ζ
[ ̄]'E
 ̄
_、_ 荒らしでなくとも、不愉快なレスを発見したら、反射的にレスをつけない。
( ,_ノ` )
[ ̄]'E コーヒーを一杯飲んで、とりあえず落ち着くんだ。
 ̄
_、_
( ◎E
_、_ そして、専用ブラウザなどで不愉快なレスを消すといい。
( ,_ノ` )
そうすれば君は、今以上にこのスレを楽しめるだろう。
[ ̄]'E
いまさら言うことでも無い気もするが・・・・・
「人としての姿を失った二コルの方がキララクなんぞよりよっぽど人間として正しい」
・・・・と、言う件について・・・・・
テンプレート貼り付け完了して、後は自動保守装置にお任せと。
しかし16杯目が議論中なのでちょっとこっちでぼそぼそと。
15杯目
>>999 レジェンドを放置してラクスたちが回収した場合ネオが乗るんじゃないかな?
シン&アカツキ天vsネオ&レジェンドのドラグーン機対決とか。
アカツキ天のあの性能を見るとネオが不利なのは否めないけどさ、燃えそうじゃん?
以上、チラシの裏でした。
>>12 土台が違うからじゃね?
ニコルは本来種世界屈指の常識人だし。
>>13 内容から推察して俺だと思うんだ
>>989・・・
一応ネオは『今』は自由に乗ってるからな・・・そうそうポイ捨てできるモンじゃないだろうし
(ストフリほどではないにしろラクシズの象徴なんだし)
既にヤタガラスの逆転劇が始動している状況でのラクシズの戦力強化ほど萎えるモン無いし
(ゲテモノMAの追加があればそれはそれでカタルシスwww)
ガンダムタイプが集結するのはベタだが、燃えるシチュでもある。
「使ってみせるわよ・・・忘れた?アタシだって赤なんだから!!」
とルナ姐さんの台詞が出たら俺、神様信じる!www
ついでにルナザク風にVPSの色換えしたら神。
つまらん、つまらん、ツマランチ会長もびっくりのアニメガンダムX
自動保守発動
ラクスはキラにAAに移っていることを伝えてなかったのか?
それにしても前回の人質作戦といい、今回の身代わり作戦といいラクスはミーアを十二分に活用してるな。
ちんこかゆい
お昼の保守
ガンダムXのDVDにうんこしてやった
>>21 そこまで体を張れるとは本当に好きなんだな]
感動した
>>21 買ったのかよ?
って自動保守に反応しちゃった><
保守
うんこが来ないので代わりに保守
保守
そうだな
別に1時間置きに保守る必要は全くないぞ
>>27 一応入れよっか。
>>27 それ、他の種SS感想にも使えるなら、面白いSS教えろスレにも貼ってきて良いかな?
全X運命キャラ入場!!
主人公設定は生きていた!! 更なる研鑚を積みみんなの守護神が甦った!!!
テンメイアカツキ!! シン・アスカだァ――――!!!
洗脳能力はすでに私が完成している!!
電波歌姫ラクス・クラインだァ――――!!!
MSが壊れしだい改造しまくってやる!!
天才メカニック キッド・サルサミルだァッ!!!
オーブを守るためなら我々の理念がものを言う!!
努力の凡人 元オーブ代表 ユウナ・ロマ・アスハ!!!
真のエサを知らしめたい!! ガンダムエアマスターバースト ウィッツ・スーだァ!!!
寿命は一年だがシンとのイチャつきなら全て私のものだ!!
ガイアガンダム ステラ・ルーシェだ!!!
死亡フラグ対策は完璧だ!! ストライクノワール ハイネ・ヴェステンフルス!!!!
全戦艦中のベスト・サヴァイヴは俺のバレルロールの中にある!!
苦悩のアークエンジェル操舵主が来たッ アーノルド・ノイマン!!!
補正ありなら絶対に敗けん!!
神に愛された男の戦争見せたる ストライクフリーダム キラ・ヤマトだ!!!
IFストーリー(なんでもあり)ならこいつが怖い!!
全身包帯のピュア・リベンジャー ニコル・アマルフィだ!!!
AW世界から炎の兄弟が上陸だ!! 自称ニュータイプ 赤い二連星!!!
ルールの無い世界で生き抜くためジャンク屋になったのだ!!
元ニュータイプの戦いを見せてやる!!ジャミル・ニート!!!
現世の置き土産にベールとはよく言ったもの!!
オーブへの想いが今 男たちを護る!! 今は故人 カガリ・ユラ・アスハだ―――!!!
遺伝子に囚われぬことこそが真のデスティニープランの代名詞だ!!
まさかこの男が生きていてくれるとはッッ ギルバート・デュランダル!!!
入れ替わりをしてまでしてここまできたッ 目的・身の上一切不明!!!!
ザフトのフェイク(偽者)議長 ギルバート・デュランダル(偽)だ!!!
私はNT最強ではないガロードのために最強なのだ!!
御存知AW発不思議少女 ティファ・アディール!!!
男捕りの本領は今や寝技にある!! 私を脅かす奴はいないのか!!
メイリン・ホークだ!!!
出番が無ァァァァァァい説明不要!! かあさん!!! アビスガンダム!!!
アウル・ニーダだ!!!
操舵は実戦で使えてナンボのモン!!! 超実戦操舵士!!
混迷のAWからシンゴ・モリの登場だ!!!
ムウは私のもの 邪魔するやつは思いきりローエングリンで思いきりてぇーーー!!
アークエンジェル艦長 マリュー・ラミアス
歌姫を試しにアークエンジェルへ来た!?
ガンダムレオパルドデストロイ ロアビィ・ロイ!!!
自分の存在に更なる迷いを重ね ”ネオ・ロアノーク”ムウ・ラ・フラガが帰ってきたァ!!!
今の自分に友人は居ないッッ!! デストロイガンダム レイ・ザ・バレル!!!
サハク家伝統の種割れ特訓が今ベールを脱ぐ!! アメノミハシラから ロンド・ミナ・サハクだ!!!
アスランの前でなら私はいつでも全盛期だ!!
揺れる胸元 ミーア・キャンベル 本名で登場だ!!!
弟のことははどーしたッ 兄弟愛 未だ消えずッ!?
ガンダムヴァサーゴチェストブレイク!! シャギア・フロストだ!!!
特に理由はないッ 過去を背負った漢が強いのは当たりまえ!!
髪のことないしょだ!!! インフィニティジャスティス!
アスラン・ザラがきてくれた―――!!!
砂漠で磨いた実戦MS操縦術!!
アークエンジェルのデンジャラス・タイガー アンドリュー・バルトフェルドだ!!!
対虎戦だったらこの人を外せない!! 超A級赤服 ルナマリア・ホークだ!!!
超一流ドクターの超一流の人生相談だ!! 生で拝んで悟りやがれッ
フリーデンの哲人!! テクス・ファーゼンバーグ!!!
お色気通信士はこの娘が完成させた!!
フリーデンの切り札!! トニヤ・マームだ!!!
炎のMS乗りが帰ってきたッ
どこへ行っていたンだッ ガンダムDXッッ
ティファは君を待っていたッッッガロード・ランの登場だ――――――――ッ
加えて離脱者発生に備え超豪華なリザーバーをジュール隊より用意致しました!
ブルデュエル イザーク・ジュール!!
ヴェルデバスター ディアッカ・エルスマン!!
スターゲイザー乗り損ね!シホ・ハーネンフース!
……ッッ どーやらもう一名は消息不明の様ですが、行方が分かり次第ッ皆様にご紹介致しますッッ
・・・なぁ、何で新スレ建ってんの?
ハッハッハ、何言ってるんだ。幻覚でも見・・・
保守職人ー
出番だぜー
作者乙
第六十話 『きっと世界を変えるでしょう』
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ユウナはヤタガラスのブリッジから、宇宙を見つめていた
周囲にはMSや艦船の残骸などが広がっている
「ひどいな」
口をつくのは、その一言だけだった。艦長席のアスランも、なんともやり切れない表情をしている
「生存者は見当たりませんね」
「よくやるよ、まったく。こうもあっさりと大量破壊兵器を使うとはね」
ユウナはため息をついた。オーブ軍はこれで、何人の被害が出たのか、想像がつかない
それがキラとラクスの扇動で出た死傷者だと思うと、さらにやり切れなかった
自分がクーデターを阻止できていれば。あるいは、ラクスを先に処刑していれば
死ななくても済んだ者たちである
ヤタガラスはいったんアメノミハシラに戻ると、
すぐにユウナを乗せてジェネシスによって破壊された場所まで戻った
ラクスについたとはいえ、オーブ軍である。できるものなら助けてやりたかった
しかし目の前に広がる死の光景は、生存者を許しているようには見えない
「メイリン。タカマガハラ第二部隊の馬場一尉から連絡はないか?」
「いえ、艦長。第二、第三部隊、共に生存者を確認できておりません」
「そうか。それにしても、ジェネシス、とは・・・・」
アスランがひたいにしわを寄せている。彼はジェネシスと因縁があったはずだ
ユウナとは別の、怒りを感じているだろう
「たくましいね、彼らは」
ユウナはモニタを見て、つぶやいた。GXがジャンクパーツの回収を行っている
AW世界の人間は、この世界の人間と比べて、はるかにたくましい
人類のほとんどが死滅した世界で生きるには、そう在らねばならなかったのだろうか
「あのたくましさが、いくらか腹立たしくもありますよ、俺は」
「・・・・しかし、落ち込んではいられないと、僕に教えてくれている
あれこそ、僕がラクスを出し抜ける唯一の方法だろう」
「ラクスを?」
「ああいう泥臭さは、ラクスにはないものだ。彼女は土と汗の臭いがする人間の、
恐ろしさを知らない。僕の勝機は、そこにある」
ユウナは資産をはたいて、保存のきく食料を集めていた。食料の値段は高騰しているが、
プラントから購入する分にはいくらか安くてすむ
セイラン家の資産は少なくない。かつてはロゴスとつながりがあり、メンバーであったこともあるのだ
オーブが前大戦から復興したのも、セイラン家の資産によるところがある
全盛期からすれば資金の量は少なくなったが、それでも普通の金持ちは及びもつかぬ金があった
(しかし・・・・・)
資産としては莫大でも、政治行動を行うにはいくらか不足だった
それにもう、資産を増やす手段はないのだ
ロード・ジブリールやアズラエル財閥ほどの金があればまた別だろうが
GXがムラサメの残骸らしきものを運びながら、ヤタガラスに帰還する
あれも手を加えれば、ムラサメに戻るだろうか。ふとユウナは、そんなことを考えた
==========================
==========================
アカツキはガイアを連れて、戦闘のあった空域を見回っていた
生存者はほとんど絶望的だろう。ヤタガラスからはなんの連絡もない
「なんだよ・・・・これは・・・・」
シンは苛立ちを感じた。ジェネシス。うわさに聞いていた大量破壊兵器の威力を、目の当たりにする
(ガロードがサテライトキャノンを撃ちたがらないわけだ・・・・)
心の中で納得した。強大な威力の兵器、その引き金を軍勢にむかって引けば、結果はこうなる
ガロードがほとんど意地のように、軍勢へサテライトキャノンを撃たなかった理由が、本当に理解できた気がする
今までは頭で理解していただけだったのだろう
「引き上げるか、ステラ」
『あ・・・・うん』
さすがにガロードのように、ジャンク拾いに出かける気にはなれなかった
考えることはいくらでもあった。オーブのこと、キラやラクスのこと、デュランダルのこと、ザフトのこと、
その他にも数え切れないほどある。頭がごちゃごちゃしてきそうだった
ネオも結局、取り逃がしてしまったままだ
世界のことを考える。それは、大変だと思う。一兵士として戦場を駆けていた自分が、懐かしかった
―――――君は、政治家に、なる気かね?
本当のデュランダルに、そう聞かれた。声をかけられたわけではない
震えを薬で抑えたその男は、その文字をノートに書いた
少しだけデュランダルと話をした。それは正直なところ、終始、圧倒されただけだった
自分が考えた平和へのプランは、デュランダルに穴を指摘されると、途端に恥ずかしい妄想に変わり果てた
デュランダルの見識、能力、経験は、すべてシン・アスカよりはるか上にある
―――――気にすることはない。誰もが、最初は未熟なのだから
落ち込むシンに、デュランダルはそう声をかけた。プラントの議長は、不屈だった
偽者に理不尽な形で地位を奪われ、自身は重傷を負い、体に障害を残している
自分がああなればどうだろう。ただ、絶望するだけでなにもしないのかもしれない
しかしデュランダルは、厳しい現実を理解した時、最初にやったのはウィッツを雇うことだったという
どういう精神力をしているのだと、シンは思う。絶望にあってなお、彼はすぐさま反撃ののろしを上げたのだ
ヤタガラスが見えてくる。ジェネシスの業火は、この周辺を焼き尽くした
ユウナが期待したオーブの生存者は見当たらないようだった
「ヤタガラス。シン・アスカ、アカツキ、着艦許可を!」
『了解しました。アカツキ、ガイア、着艦どうぞ』
トニヤの声が返ってくる
先にテンメイアカツキがヤタガラスに着艦する。やや遅れて、ガイアが着艦してきた
少し、ガイアがふらついている。ステラらしくないと思いながら、シンは通信を開いた
「ステラ、どうした?」
『あ・・・・・うん・・・・・・。なんでも・・・・・・』
「ほら、体調でも悪いのかよ。しっかりしろ」
『・・・・・・・』
アカツキがガイアを支える。瞬間、シンは嫌な予感に襲われた
すぐにガイアをハンガーに固定し、アカツキも固定すると、コクピットから飛び降りる
「ステラ・・・・!」
無重力空間である。床を蹴り、一気にガイアのコクピットまで飛んだ
ガイアのパネルを叩き、コクピットハッチを開ける
「シン・・・・・?」
「ステラ」
有無を言わさず、シンはステラのヘルメットを取った。彼女は汗だくである
すぐにステラのひたいへ手を当てた。熱い。しかも、かすかに震えている
「あ・・・・・」
「いつからだ?」
「ううん。ステラ、なんともないよ?」
「なんともないわけないだろ! 真っ青じゃないか!」
「へいきだよ。だいじょうぶだよ」
「・・・・・もういい!」
シンはステラをコクピットから連れ出して、背負う。そのままガイアを蹴って、MSデッキを出た
向かうは医務室である
「ドクター!」
「む・・・・・?」
シンは、テクスに事情を説明する。すぐにテクスはステラを検診して、
シンにパイロットスーツと服を脱がせ、体をふくように言った
言われたとおりにする。そんなことをしている間、ステラは熱に浮かされた表情をしていた
ステラをベッドに寝かしつけると、シンはテクスと向き合う
「ステラはどうなんですか?」
「心配するな。ただの風邪だ。だが、少しこじらせてしまったいるようだな
・・・・無理をさせてしまったのかもしれん。もう少し、私がちゃんと見ていられればよかったのだがな」
「いえ、ドクターのせいじゃありません・・・・」
ステラは基本的にテクスが嫌いである。それはテクス本人が嫌いというより、ただの医者嫌いなのだろう
テクスは定期的な検診を望んでいるが、シンが連れて行かない限り、ステラは医務室に足を向けることはない
ロドニアであんな体験をしたのだから、無理はないと思うが・・・・
(いや、俺のせいかもしれない)
医務室を出て、シンは頭を押さえる。いろいろなことを考えすぎて、身近なことがおろそかになっていたのだろうか
いつの間にか、ステラがそばにいるのが当たり前になっていないだろうか
敵同士だった。かつて、ガルナハンの町で、彼女が診療所から逃げようとした時のこと
あの時、振り返ってこちらを見つめた眼光を、シンはまだ忘れられないでいる
ステラを抱きしめたぬくもりも、いとしさも、悲しさも、いつかすべては消えるのか
シンは自分の肩を抱いた。絶望を感じた
==========================
==========================
成果のない救助活動を終え、ヤタガラスがアメノミハシラに入港する
ガロードは回収してきたジャンク類を運び出すと、GXから降りた
ティファが出迎えてくる
「おかえり、ガロード」
「・・・・・・・」
「ガロード?」
「いや、ティファなんだなって、思ってよ」
照れくさそうにガロードは、自分の頭をかいた
こういう時、抱きしめたりしたらカッコがつくのかもしれないが、拒絶されるのが怖い
だから少しだけ、ティファに笑いかける
「・・・・・・・」
「ただいま、ティファ」
するとティファは、少しだけ泣きそうな顔になった
「・・・・・ガロード」
「あ・・・・・まだ苦しいのか!? 洗脳・・・・えっと、催眠術に近いとか言われてたっけ?
クソッ、あの偽者野郎! ただじゃ・・・・」
「ううん。嬉しいだけ」
そっと、顔を赤らめたティファが、ガロードの袖を握った
「あ・・・・」
「また、会えたから・・・・」
「ティファ・・・・・」
「はいはいはいはいはい、プラトニックは後でじーっくりやってちょうだい」
どかっ
その時、ガロードの足が軽く蹴られる。
ルナマリアが腕を組んで立っていた
「な、なにすんだよルナ!」
「気にしないで。ただの八つ当たりだから
ケッ。どいつもこいつも恋の花を乱れ咲かせやがって
恋人どころかMSすらないルナマリア姉様は大変不機嫌ですよーだ」
「おまえな・・・・・」
「それよりあのうっとおしいのをどうにかしてよ」
ルナマリアが指差す先に、両手両足を失ったエアマスターが転がっている
そのそばで、盛大に落ち込んでいるウィッツがいた
ガロードは少し責任を感じて、その場に駆け寄る
「ウィッツ」
「んあ・・・・ガロードか」
「どうしたんだよ。そんな落ち込むなんて、らしくねぇぜ?」
「ほっといてくれ。どうせオリャ、ガンダム餌マスターなんだよ・・・・・
へヘッ。ストライクフリーダムって魚は引っ掛けたけど、エサだけ取られてにげられました〜♪ とくらぁ・・・
聞いてるか、遠い故郷の弟たち。俺はイサキをたくさん取って帰るからな・・・・」
相手がキラであり、しかもウィッツにとって本来のフィールドではない、宇宙空間での戦闘である
正直なところ、負けるのは無理もないと思うが、いかにも負け方が悪すぎた。落ち込みがひどい
慰めなければならないだろう
「気にすんなって、ウィッツ
俺は忘れてねぇぜ? ガンダムに乗っていながら、ザコットの部下ごときに追い詰められたり
フォートセバーンの時、ボーダーに一方的にやられたり、
ローレライの海で戦ったとき、水中に攻撃できないからまったく役立たずだったり・・・・ぐぇ」
「・・・・・・・ああー、そうだよ。どうせオリャ役立たずだよ。ガンダムエアマスターバーストの、バーストは
機体が破裂するって意味のバーストだよ・・・・・」
「ウィッツ・・・・く、首しめるな・・・・。
いや、だから、そんな状況でも生きていられるのが凄いって言いたいだけで・・・・」
「だいたいなんで・・・・なんでエアマスターとDXは同じ材質でできてるのに、こんな装甲に差があるんだ」
「そりゃ・・・・やっぱり・・・・機体コンセプトの違いが・・・・あ・・・・気持ちよくなってきた・・・・」
ウィッツに首をしめられたガロードが、あっちの世界に行きかけた時、ティファがそばにやってきた
彼女は、ウィッツの前に立つ
「・・・・んあ? ティファ・・・・?」
「・・・・・・その」 エ サマ ス タ ー
「なんだよ。 海 の 王 者 は 、もうすぐ海に帰らなきゃならねぇんだ。いいマグロ獲って帰らなきゃいけねぇんだ・・・」
「・・・・・あ」
「あ?」
「・・・・・ありが・・・・とう」
「お・・・・?」
ウィッツが目を丸くする。ガロードも驚いた
ティファがこんな風に、積極的に人へ話しかけ、かつ礼を言うなど、めったに見られるものではない
少しだけ、この世界に来て、ティファも変わったのだろうか
ガロードはティファを連れて
、アメノミハシラの医療センターに向かった
テクスいわく、ティファはステラのように薬物投与などはされていないため体はなんともないが、
洗脳操作は受けたようなので、その影響をきちんと確認したいそうだ
「お、シン?」
ガロードは医療センターから出てくるシンを見つけた
手には薬の入った袋が握られている
「ガロードか。えっと、それから・・・・・」
「ああ、こっちがティファだ。ティファ・アディール」
ガロードが紹介すると、ティファがかすかに頭を下げた
た
「ティファか。・・・・俺は、シン・アスカ。アカツキのパイロットやってる
元々ザフトだったけど、今はいろいろあって死人だな」
「・・・・・・・?」
「あー。まぁ、初対面の人間にはわかんなかったか」
「その・・・・・」
「とりあえず無事でよかったよ。それと、細かいことはどうでもいい
俺は忘れたから」
薬の袋で、シンはぽんっとティファの頭を叩いた。それから右手をあげて去って行く
妙に急いでいる感じがしたが、シンらしい仕草だった
「ああいうヤツだよ」
「・・・・・・・」
「ん、どうした、ティファ?」
「・・・小さな人です」
「あ・・・・? ん、ああ、そうだな。ぶっちゃけ、シンはあまり背が高くねぇ
ま、俺もあんまり人のこと言えないけどよ・・・・・」
「最初、弱くて小さかったからこそ、きっと・・・・誰より大きくなります。あの人は」
「え・・・・?」
「ガロード。あの人は、きっと世界を変えるでしょう」
真剣な眼差しで、ティファが告げる
それは、予言だった。世界の誰も気にすることはない、戦死されたとしても大したニュースにもならない
ただのパイロットは・・・・いつか世界を変えるのだと、予言された
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==========================
ティファを軍法会議にかけることなど、論外だろう
事情が事情だし、そんなことをすればガロードたちをまるまる敵に回しかねない
問題はオーブ軍で、正直なところアスランは、こんなに早くラクスが止まるとは思わなかった
ネオジェネシスを気軽に使用する、偽者を甘く見ていたのだろうか
敵はラクスと同じほど、手段を選ばないと考えた方がいい
メイリンの指が肌に触れた。アスランは思わず、うめき声をあげる
「ンン・・・。上手くなったな、メイリン。・・・・・ン」
「そう・・・・ですか?」
「ああ。いい気持ちだ・・・・・」
「こんなに固くなって・・・・・」
「ン・・・・!」
メイリンの汗ばんだ息遣いが聞こえる
アスランはあまりの快楽に、またうめき声をあげた
メイリンの汗ばんだ息遣いが聞こえる
アスランはあまりの快楽に、またうめき声をあげた
「どうですか、私のマッサージは?」
「ふぅ。いや、本当にうまいな」
背にのしかかるメイリンに体をもんでもらいながら、うつぶせになったアスランは息を吐く
まだ若いのにこういうのを気持ちよく感じるというのは情けないが、しょうがなかった
「でも艦長の体、ものすごく疲れているみたいですよ」
「やっぱり疲れているのか? あまりそういうのを感じないが」
「気力が充実しているからですよ。でも、時々休まないと、いつか体に無理が来ます
こんなことを続けていると、早死にしちゃいますよ?」
「早死にするぐらいなら別にいいさ」
アスランは苦笑した。寿命で死ぬ自分は、想像できない
メイリンの指が、背中を押す。そのたびに血の巡りがよくなっていくようだった
「駄目ですよ。艦長は、プラントにとっても、オーブにとっても大事な方なんですから」
「俺はただの裏切者だよ、メイリン。そんなたいそうなものじゃない」
「・・・・・せめて、MSでの出撃をやめてもらえませんか?」
「そういうわけにもいかないさ。艦長の目から見ても、インフィニットジャスティスの戦力は貴重なんだ
それに今は、イアンがいる。あれは艦を任せられる男だ。俺がいなくとも、ヤタガラスを運用してくれるさ」
「そういう意味じゃないんです・・・・。シンたちもいるし、もう少し休んで下さいって・・・そう言いたいだけで・・・・」
「・・・・・・」
アスランは、いくらか、メイリンの心配をわずらわしく感じた
自分が休んで、艦が沈められたらどうするのか。そう言いかけて、やめた
メイリンの見ているものと、自分の見ているものは、違う
「それに・・・・危ないじゃないですか。死んじゃったら終わりですよ、やっぱり・・・・・」
「メイリン。もういい」
「あ・・・・」
肩を揉む、メイリンの手を取って抱き寄せた。そのまま彼女にのしかかる
いくらか手荒く扱ったが、彼女は少し顔をゆがめただけで、アスランを受け入れた
交合はおよそ、三度におよんだ。慣れていない彼女には辛いだろうと思うが、
それがなぜか自分の欲望に火をつける。それに抱ききってしまった方が、いくらかよく眠れた
「好きなんですか、ミーアさんのこと」
うとうとしていたアスランに、メイリンが聞いてくる
「ミーア・・・・。ああ、通信を聞いていたのか?」
「すみません」
「俺のせいだからな、あれは。目の前で女が死ぬのは、もう見たくない」
「責任だから、なんですか? 好きなんじゃなくて?」
「俺はおまえが好きだよ、メイリン。それじゃダメか?」
「いえ・・・・・」
メイリンが困ったような顔をする。やはり、こういうのがわずらわしく感じた
だがシンやガロードのまっすぐさを見ていると、こういう風に女を扱う自分に、嫌悪してしまう
好きだという言葉に、偽りはないつもりだが、それがきちんとした愛情かと問われると、自信はなくなるのだった
「抱きしめてくれ、メイリン。おまえの胸で眠りたい」
「あ・・・・はい」
メイリンが、そっとアスランの頭を包んでくる。メイリンの腕の中に抱かれた
ひどく落ち着く。目を閉じるとカガリに抱かれているような気がして、少しだけ自分を嫌悪した
自分を嫌悪するということは、まだ未熟な証拠だと、アスランは思った
つづく
==========================
エサ……
そう言えばXのMSVだったか…
ストライクエアマスターってのいなかったか?
艦長、いい加減にクーラー直してくださいよ
熱くて熱くて死にそうです
てっきり頭皮毛根活性化マッサージだけでしたオチかと思いきや…
艦長………
X運命さん今回もお疲れ様です。正直もう投下しない可能性もあるんじゃないかと
びくびくしてました。今回もシン政治家フラグがたったりしてすごく楽しめました。
それと、馬場一尉ーーー!!ああ見せ場もなく貴重なおっさんパイロットが
2階級特進だなんて、ショックだー。
X運命氏乙!
…しかし、この凸が死なないのは納得がいかないな
女に逃げるのはキラと同じ、いやこの場合それ以下だ
都合のいい女を都合よく使う屑は死んだ方がいいと思うよ
>>57 違う違う。
馬場一尉から「オーブ軍の生存者」の確認の連絡が無いだけ。
生きてるよ。
>>59 俺も勘違いしてた、今改めて読みなおしたら確かにそうだ!
d!!
61 :
57:2006/09/09(土) 19:43:39 ID:???
>>59すまん早とちりした。ってことは出るのか!!アベルのごときおっさんパワーが!
それと、ネオ(ムウ)はどしたんだろ、次回に持ち越しかな。
そろそろ主要メンバーが一人ぐらいは死んでもいいころかな
乙そしてGJです。
シンが将来どうなるのか、楽しみですな。
>>61 >それと、ネオ(ムウ)はどしたんだろ、次回に持ち越しかな。
>>43の中ほどに書いてある。
ってかおまいらあっち行かないか?
世界を変える……
確かにラクシズを滅ぼせば嫁のご都合のみで構成されたキレイ事だけの砂上の楼閣のような世界は崩壊するな。
新作乙です!
>「最初、弱くて小さかったからこそ、きっと・・・・誰より大きくなります。あの人は」
こういうセリフは俺的ツボ!
なんつか、ここの凸って典型的な富野キャラって印象だな
以前シンを表す言葉としてダイ大の台詞を掲載したが、今回は別の漫画から次の台詞を掲載する。
「たしかに百の努力は一つの才に劣るかもしれん…だが!!
千の努力ならどうだ!! 万の努力なら!!
なぜ武術が何千年も伝えられてきたか…それは武術の世界において…努力は才能を凌駕するからだ!!!」
>てっきり頭皮毛根活性化マッサージだけでしたオチかと思いきや…
心配するな!俺も思ったぞ!!
しかし、ユウナもX連中の逞しさに習って活路を見出すのか!?
期待は高まるねw
X運命氏、相変わらずのGJです。
個人によって状況は変わりますが、束の間の休息といった感じですね。
各所で咲き乱れる恋の花に嫉妬(やきもち?)にするルナに和みました。
これからもマイペースでガンあってくださいね。
X運命氏乙であります!
ユウナがどんどんいい男になっていきますねぇ、今ならカガリも惚れるかも
しかしルナマリアがどんどん漢度を増しているな…死亡フラグがいつかたつんじゃないかとちょっとビクビク
アスランは……あれが等身大の人間って奴じゃないかなぁと思ったり
なんでもかんでも1か0かな他の面子の中ですから、こういう奴がいても良いと思います
それに実際のところ、アスランしかこういうポジションにつけるキャラいないしね
なんつーか、アスラン…(´・ω・`)
俺はお前の頭もそうだが、心が心配だよ…
ニコルへの復讐、ラクスの洗脳から対抗するために自分の心をあまり殺しすぎない方がいいぞ…
俺はここのスレのお前には生き延びてほしいよ…
ガロードやティファがいい気付け薬になってくれればいいんだけど…
なにはともあれ、X運命氏GJ!!
>X運命作者さん
・・・餌マスターw
いや、それはともかくとして毎度ながらの高クオリティ、GJ!
Xの泥臭さ、逞しさは種には良くも悪くも無かったもので、
それが上手く馴染んでいるのが読んでいて楽しいです。
>>72 でも、才能ある奴が千の努力や万の努力したらどうしようもないよね
>>79 莫迦野朗、それが本当の天才だろ。
スレ違いスマソ
ティファの観るアスランの未来は……
復讐の為に身も心も毛根もボロボロになったアスランをメイリンが介護している……
どこかの町で二人組がもっともらしく戦争の話を始める。
そこに「自分達は真実を知っている」と告げるシンとステラ。
それを見つめるアスランの車椅子をメイリンが押している……
>>79 ならば、億の努力や兆の努力をすれば良いだけだ。
俺は雑談スレよりも議論スレが必要だと思う・・・
努力する才能が無ければ無理。
もっともラクシズは陰謀を張り巡らす努力だけは怠っていない。
はいはい、そこまで
感想以外の話は、雑談スレにゴーだ
|
| ………
| ( _____
/. ̄ (; 'A) /○ /||
/ ノ( ヘヘ /  ̄ /
|| ̄ ̄ ̄ ̄||
|
| \
| ( _____ ギシギシ
/. ̄ ( TA) /○ /|| メイリン>アンアン
/ ノ( ヘヘ /  ̄ / /
|| ̄ ̄ ̄ ̄||
なんだろう……ティファのありがとうの一言だけで今後どんなことが起きても餌は報われる気がする…
「なぜ守れなかったッ!それが貴様の役目だろうに!」
オーブ首長官邸の一室で、ユウナはアスランの襟首を掴み、涙を流しながら訴えた。
ーーーーまるで玩具を取られた子供のようにーーーー
「・・・申し訳・・・ありません・・・」
謝罪するアスランの表情は厳かで、目元にはうっすらと隈が浮かび上がって精神的な疲労を物語っていたが、
目だけはぎらぎらと力に溢れ、なんとも異様な雰囲気を醸し出していた。
「あのMSはお前の友人であるカガリの弟が乗っているはずだよな!?
・・・ひょっとすると、駆け落ちでもする気じゃなかったのか!?答えろ!!」
何かのせいにしないと精神を保っていられないのか、ユウナはとんでもないことを口に出した。
アスランは拳を握り締め、その手には血が滴り、只でさえぎらついた瞳が吊り上がる。
体中がわなわなと震え、歯を食いしばり、今にも爆発しそうな危うさを秘めていた。
「・・・見損なうな!!」
アスランの叫びーーーーそれは怒りに満ち、思わず振り上げられた拳がユウナの頬を突き刺す。
「ぐはぁぁぁっ!!」
ユウナは尻餅をつき、痛む頬を押さえながら、呆然とした表情でアスランを見上げた。
「俺は・・・確かにカガリを愛していた・・・しかし、あいつは国を選んだんだ・・・!」
淋しげな呟きからは、かつての英雄の面影は微塵もない。アスランは立ち上がろうと上体を起こしつつ、
倒れこんでいるユウナの襟首をお返しと言わんばかりに掴み上げる。
「いいか、よく聞け!カガリがいないオーブを、カガリが愛するこの国を、守ってみせろ!
それが・・・夫たる貴様の役目だ・・・俺にも出来ない、貴様だけの役割だ・・・!」
アスランはユウナを解放し、立ち上がって敬礼をする。無礼な態度を取ったことへの謝罪だろう。
ユウナは座り込んだまま、語勢を強くして、答える。
「やってやるさ・・・!貴様に言われんでもな・・・!」
「その意気です」
アスランは身を翻し、退出しようとした
「待て!」
ユウナの制止に振り返るアスラン。
「託したいものがある」
====================================================================
ーーーー帰る場所を失うーーーーそれは辛く淋しい喪失。
宇宙を漂うアークエンジェルに、カガリが結婚式の途中に拉致された報が届いたのは
事件が起きてから半日も経たない時だった。
「・・・」
クルーは誰も口を開かず、重い沈黙を息苦しく感じていた。
ーーーーカガリを浚ったMSはフリーダムであるーーーー
しかし、キラはここにいる。となると、あのフリーダムは知り得ぬ存在が製造し、
知り得ぬ人物が動かしていることになる。
「・・・今、オーブで正式にキラとアークエンジェルの指名手配が出たところだ・・・懸賞金も出ている・・・」
バルトフェルドがイヤホンを外し、沈黙を破った。想像していた事態とはいえ、キラは落胆し、
今にも崩れ落ちそうな様子である。
「・・・なぜ・・・こんなことに・・・」
キラはやりきれなく、『あの』フリーダムに乗っているパイロットを
引き摺り出し、締め上げたい思いに駆られた。それともう一つ、
ラクスをオーブに残してきてしまったのが気にかかる。容態はどうなのだろうか、
元気にしているんだろうか、そう考えると、一層オーブへの帰還が募る。
「これから、どうする?」
バルトフェルドが尋ねたーーーー行く当てが無いなら、それを探さねばならない。
補給の問題もあり、愚図愚図と宇宙を漂っているわけにはいかなかった。
「・・・僕達は恥ずべきことなどなんら犯していない・・・だから、逃げ隠れする訳にはいきません。
・・・オーブへ向かって下さい。無実の罪を晴らしましょう」
強い意志を持ったキラの発言に反対する者は誰もいなかった。
それがどれほど危険な行動であっても、指名手配となったクルーにとっても
死活問題であったからだ。
「わかった」
キラの意見を了承し、バルトフェルドはコンソールを弄り、作業に取り掛かり始めた。
その後姿は、不安を隠す事はできなかった。
==============================================================================
「ふははははは!愉快、痛快!!」
ジブリールは自室でモニターから流れるニュース映像ーーーー誘拐の一部始終を眺めていた。
片手にはいつものワイングラス、銘柄はロマネ・コンティ。とっておきの年の栓を抜くのに
躊躇いはなく、舌先で極上の赤い液体を転がしている。
「あれは閣下の差し金で?」
シャギアがお零れを預かりながら、口角を吊り上げ問い掛けた。
「いいや、私は関知していない。しかしタイムリーだよ・・・ふふふ・・・!混乱に陥った国を落とすのは
造作もないこと、これを機会にあの厄介な国を頂くとしよう・・・!」
「口実はどうなさるので?」
「核攻撃への介入、核を落とした脅威の廃絶、理由はいくらでもある。
あの国を獲る意義は大きい。卓越した技術が手に入り、その利権を独占すれば、どれだけの利益が入るか
分かったものではないからな・・・ふふふ・・・・ははははははは!!」
意気揚々と語り、嘲笑するジブリール。シャギアはワインを飲み干し、椅子から立ち上がった。
「では戦争の準備に参ります。あの国、落としてしんぜましょう。」
「うむ、任せる。ファントムペインの連中も付けよう。武運を祈る」
ーーーー俗物が。自らは金勘定しか出来ないくせに、武運とは笑わせる。
戦場にも出たことのない能無しが何をほざくか----
シャギアはジブリールを心中で侮蔑し、部屋を後にする。そして、侮蔑とは違った感情も湧き出た。
「(DXに邪魔され、一時はどうなるかと思ったが、面白くなりそうだ)」
静かな歓喜ーーーー世界への復讐は終わらない。絶望の明日への賽は、まだ停止していなかった。
=============================================================================
インド洋を悠然と進むミネルバーーーークルーたちの表情は浮かない。
なぜならば、本国から、ただちにオーブを出航し新たな任務に就くようにと、お達しが下ったのだ。
「・・・これでよかったのかな・・・」
シンは自室で一人呟く。憎んでいた故郷とはいえ、プラントを守った国が戦火の的にされながらも、
自分たちはのうのうとその国を後にするーーーーそれは違和感をもたらした。
自分達は平和のために戦っているーーーーしかし、他国の平和は守らずともよいーーーー
矛盾を感じずにはいられない。それが政治であり戦争という『単なるそろばん弾きとなんら変わりが
無い』事実を受け入れるにはシンは若すぎた。シンの他にも矛盾、憤りを感じた者はいた。
その先頭を切って走ったのはフェイスの二人、イザークとディアッカで、
彼らは権限を行使してオーブに残ったほどである。
「俺の考えることじゃないか・・・」
戦場での迷いは致命的だーーーーふと、士官学校時代に、教官がしきりに言っていた台詞を思い出す。
『ビィーーーーーーッ!ビィーーーーーーッ!』
その刹那に鳴り響く、耳を劈く警報。
『エマージェンシー!第1戦闘配備発令!パイロットは各機体にて発進準備!』
「くそっ!!」
シンは苛立ちながら身を起こし、パイロットルームへ向かった。
迷いは未だ晴れていなかったが、戦わなければ生き残れない。今はただ、戦うことに集中しようと、
シンは思考を凍結させた。そうしなければ、戦争をする気にはなれなかった。
「敵は!?」
シンは大急ぎでパイロットスーツに着替え、コックピットにて、メイリンに状況説明を求めた。
他のパイロットは既に発進準備に入っていたようだった。
『連合艦隊です!この戦闘は艦の防衛を最優先とします!』
都合が良かったーーーー矛盾を感じず叩ける連合が相手でよかったと、妙な安心感に包まれた。
「(俺は・・・薄汚れている・・・)」
シンは自らを蔑み、操縦桿を握り締めた。バイザーを下ろし、スラスターを一気に吹かす。
躍動感溢れる爆音に耳を傷めながら、自らの存在を主張するかの如く叫ぶ。
「シン・アスカ!コアスプレンダー、行きます!」
============================================================================
「嫌な奴に会っちまったな・・・」
ネオはブリッジのシートでうんざりした表情で、運命というものがあるのを実感した。
オーブ制圧に向かう途上で、因縁の戦艦に出会うのだから無理はない。
「いかがしますかな?」
冷静沈着で感情を表に出さない副長、イアンが慇懃に指示を仰いだ。
MS戦を仕掛けるか、それとも一時撤退して戦力を温存し、別ルートを目指すか。
ネオは決断を迫られる。
「MSを出せ。ここで時間を喰う訳にはいかん。・・・あのフロスト兄弟とかいう
鼻持ちのならん連中にも手を貸すように通信を送っておけ」
「畏まりました」
そのころ、MSドックでは、静かに燃えるパイロットがいた。
「・・・やっと・・・きた・・・」
復讐を誓ってからどれだけ経っただろうか、ステラは逸る気を抑えるのに苦労し、
発進命令が出れば、神速の勢いで出るつもりでいるほどミネルバへの思い入れは強い。
ーーーーそして発進命令は出たーーーー
「ステラ・ルーシェ、ガイア・・・・出る・・・!!」
海戦には適応されていないガイアだが、砲台ぐらいにはなれる、そうステラは考える。
それで十分であり、場所さえ与えられれば働くのが自分の使命ともおもっていた。
〜つづく〜
「ちょwwwwww死地に赴きたくねぇwwwwwww離反フラグktkr」
「もももももちつけ、ノイマン」
バルトフェルドが震えながらノイマンを諌める。
「いや、おまいが一番おちけつ」
「俺は機体がムラサメなんだぞ!!」
ノイマンは遠くを見つめるようにバルトフェルドに目を向けた。
「無茶しやがって・・・」
「まだ死んでない!!」
ちょwww航海日誌のノイマン入っとるwwwww
虎もここだと味がありますナ。
X運命氏の作品を読んだ後なので、どーしてもこのアスランの熱血っぷりとユウナのキレっぷりに違和感が…
両方ともヘタレっぽさがにじみでてないからか?(w
何はともあれ話が急展開を迎え、先も読めなくなってGJです!
メイリンはどうしても他のキャラに比べると薄いな…
ルナマリアみたいな燃えセリフもないし、ティファやステラのようなヒロイン体質でもないし、
恋愛の相手としてはカガリほどの強烈な印象もないし、
このまま凸の性欲処理係で終わらなければいいがな。普通のいい子だからなんだか心配だ。
メイリンと言えば突っ込み
それが俺のジャスティス
それどんなドモンスレ?
メイリンといえばボケだろ、と思った奴は俺と一緒に日記スレ行こう、な!
発進どうぞ!だろ?
X運命氏のせいだろうが、他スレのSSもふくめて、途方もない勘違いが蔓延している気がする・・・
イアン・リーは本当は、ネオの副官じゃなくて、ガーティ・ルーの艦長なんだよな・・・
気にするな 俺は気にしない
種・種死の世界にXキャラがいたら、全員サイクロプスで爆死する役
保守先はここと違うよキミ。
>>99 つまりメイリンがヤタガラスのノイマンになればいいんだな!
…突っ込むの難しいぞ結構
>>103 氏のせいってのは自意識過剰すぎると思うが
っていうか間違えてるのって何処だよ
どこ行っても人いなくてサミシス|ω・`)
リー艦長!って響きが良いと思う
イアン・李
氏の所為って事はありえないな
他のスレでもイアンの扱いは大して変わらん
つまり、もともとキャラ設定が甘かったのさ
ダブルエックス in C.E.73」
カガリが死ぬところまで読んだ。
感動した! ユウナとアスランに感動した!
俺もちんここすりながら読んで感動した!
118 :
115:2006/09/10(日) 19:17:24 ID:???
第六十一話 『こわくないよ』
==========================
目が覚めると、ラクスの顔がそこにあった
無意識にキラは、それを抱きしめた
「あ・・・・ちょ、ちょっと待ってください!」
「ん・・・・どうしたの、ラクス? あ・・・・・」
「み、ミーア・キャンベルです」
「ご、ごめん・・・・」
キラはすぐに手を離した。ラクスと思って抱きしめたのは、彼女と瓜二つのミーアだったのだ
いくらか気まずい沈黙が続いた。キラが、ベッドからそっと起き上がる
するとミーアが、ぬれたタオルを差し出してきた
「顔、ふいた方がいいですよ?」
「ん・・・・。そう?」
「汗をかいてます」
「ありがとう」
ぬれたタオルで顔をふいた。思ったよりよく眠れたが、浅い眠りだったような気がする
正直、あんな形で負けるなど考えもおよばなかった
兵を率いる将として、MSのパイロットとして、キラは二度、負けたのだ
「似てるんですね。キラさんは」
「え・・・・?」
唐突にミーアが言ってくる。いったいなんのことかと、キラは戸惑った
「アスランに、細かい仕草が似てる気がします」
「そうかな? どうだろう・・・・考えたことなかったよ、そんなの
・・・・そういえば、もうだいぶ会ってない」
「アスランと、ですか?」
「うん。直接、顔を見て話すことがないからね。僕たちは戦ってばかりだよ
なにをやってるんだろうね・・・・本当に・・・・・」
「あの・・・・まだ、アスランが好きなんですか?」
「うん。大事な、友達、だから。だからきっと僕らはいつか、わかり合えると思うよ」
キラは言って、ミーアに笑ってみせた
「そうですよね・・・・。アスランと、戦う必要なんて、ないですよね?」
「当たり前だよ」
オーブ軍はネオジェネシスの発射を受けた後、コロニーメンデルに逃げ込んでいた
ここはかつて遺伝子研究がさかんに行われていた場所だったが、バイオハザードが起こったせいで、
今は廃棄されたも同然になっている。ただ、すでにバイオハザードの影響は消えていることと、
ほとんどの施設が手つかずで残っているため、艦隊が逃げ込むにはうってつけだったのだ
キラはミーアに礼を言うと、アークエンジェルの自室から、外に出た。バルトフェルドが呼んでいるらしい
アークエンジェルから出て、メンデルのコンピュータールームに向かう
「バルトフェルドさん」
「来たか、キラ。まぁ座れ」
バルトフェルドはコーヒーをすすりながら、メインモニタを見つめていた
そこに映っているのは、テンメイアカツキと名乗ったMSである
キラはうながされた通り、古びた椅子に座った
「どうしたんですか?」
「いや、こいつを見ていて思ったんだがね。ええと、テンメイアカツキとか言ったか
で、俺たちが今までアカツキと呼んでいたのは、オオワシアカツキというわけだな
この新しいアカツキの戦いをちょっと分析していたんだよ」
「なにかわかったんですか?」
「ん。ああ、結論から言うぞ。もうこれと戦うな」
「え・・・・?」
いきなり、なにを言うのかとキラは思った
バルトフェルドは、映像を再生させる。アカツキがストライクフリーダムの両腕を斬り落とす描写が流れた
「多分こいつは、射撃管制を犠牲にしている。そのおかげだろうが、格闘能力が驚異的に向上してるんだよ
それなら遠距離から攻撃すればいいって話になるが、ヤタノカガミとマガタマがそれを防ぐ
で、逃げようとしたら黄金の翼で一気に間合いをつめて、ズバッ、だ」
「それは・・・・。でも、次は負けません」
「甘いぞ、キラ。確かにパイロットの技量はおまえさんの方が上だろう
だがこのテンメイアカツキの、もう一つの名前、俺はすぐに考えついたね」
「・・・・?」
「Sフリーダムキラー、だ。わかるか? こいつはキラを倒すために造られたMSなんだよ
集団戦での戦闘能力をそぎ落とし、一対一の局面において究極の力を発揮する
そしてSフリーダムの最強クラスの攻撃力に対抗するため、極限まで防御力を追求したMSなんだな」
「・・・・・・・僕を、倒すための、MS・・・・」
「挙句、テンメイのビームサーベルはビームシールドさえ吹き飛ばす
あっちはアホほどこっちの攻撃を防げるが、こっちはあっちの攻撃を防ぐことはできないんだよ
だからもう、こいつとはやりあうな、キラ」
「でも、放っておいたら、仲間が・・・・・」
「戦争なんてもんは、戦術じゃなくて戦略で勝つもんだ。いつまでも一兵士の気分でいるなよ、キラ
おまえさん、もう少し自分の立場を考えてみたらどうだい。オーブの国家元首なんだぞ
一人のパイロットに、いつまでムキになってるんだ。兵を率いる男だろうが」
「・・・・・・・・」
「シン・アスカ、だったか・・・・」
言われて、少しキラは暗い気分になった。よく考えると、一度もシンには勝っていないのである
それどころか、シン・アスカに関わるとろくなことがない
結婚式でカガリは殺されたし、黒海ではフリーダム撃墜、ロドニアではエターナル捕縛で、そして今回だった
「バルトフェルドさん。何者なんですか、彼?」
「ま、一応調べてはみたがね。オーブ出身のザフトパイロットで、赤服だ
タカマガハラでアスランの部下だったみたいだが・・・・どういうわけかな
ザフトの公式記録では、少し前に脱走罪でハイネ・ヴェステンフルスに撃墜されてる。死亡扱いだ」
「それは、なぜ・・・? 僕が戦った相手は、確かにシン・アスカでした」
「さぁな。なにか茶番があるのかもしれんし、うまく生き延びただけなのかもしれん。だが強いのは確かだ
戦争当初はガロード・ランの影に隠れがちだったが、アカツキのパイロットに任命されてからは、
押しも押されぬザフトのエースだったようだしな」
「そうですか・・・・・」
「だが、いくら強いとはいえ一兵士だ。おまえさんとは立場が違う
あまり相手にするなよ。普通にやりあえばおまえさんが勝つだろうが、
将ってのは本来、前線に出るもんじゃないんだ」
「・・・・・・・・」
「ま、ボクが説教せずとも、おまえさんはわかっていると思うがね。念のためだ」
言って、バルトフェルドはテンメイの映像を消した
キラはそれから少しだけバルトフェルドと話して、コンピュータールームを出る
窓から、停泊しているオーブ艦隊が見える。損傷はかなり激しく、傷ついている艦がかなりあった
エターナルの傷もひどく、すぐに動ける状態ではない。なによりストライクフリーダムが、傷ついていた
もしもこの状況で襲われたら、かなりまずい
「キラ。ここにいたのか」
「シャギアさん。どうかしたんですか?」
息せき切ってやってくる、オールバックの人物にキラは呼び止められた
「どうかした、ではない。ギルバート・デュランダルがオーブに対して正式な降伏勧告を行った」
「え・・・・?」
==========================
==========================
ムウは傷病兵を見回っていた。医療品は不足しており、オーブ兵たちは満足な治療も受けることができないまま、
そこら中でうめき声をあげている
(ひでぇことしやがる)
ネオジェネシスは艦隊の三割を焼き払い、その他の艦も衝撃でダメージを受けた
おかげで軍は進むも退くもできない状態だった。しかも速戦第一であったせいで、補給線はまったく確保できていない
このままではジリ貧だった。今、ザフトに攻められるなり、ネオジェネシスを撃たれるなりすれば、一貫の終わりだ
「キラの力、過信しすぎたのかな」
そう思う。ムウでさえ、キラが負けるはずがないと心のどこかで信じていた
しかし現実はどうだ。あっさりとキラは敗れ、緒戦で戦略は崩れ落ちた
「浮かない顔ね、ムウ」
傷病兵に当てがわれた部屋を出ると、医療品の仕分けをしているマリューがいた
ムウも腰を下ろして、それを手伝う
「そりゃ、ハッピーからは程遠いさ」
「そうね。それにしたって、異常よ。ギルバート・デュランダルは、ああも簡単にネオジェネシスを撃つなんて・・・
どうかしてるわ。宣戦布告と同時に核攻撃を行った、ロゴスとどこが違うっていうのよ」
「まだ、地球のためにジェネシスを破壊しようとした、ムルタ・アズラエルの方がマシだったってことか?」
「ムウ。あなた、その人に殺されかけてるでしょ?」
マリューが包帯を手にしながら、微笑む。ムウも笑い返した
「忘れてた。・・・・にしても、医療物資が少ないな。これじゃあ満足な治療なんていつまでたってもできないぞ」
「ええ・・・・。すべてが、予定外だったわ。正直なところ、私、それほどの問題なく、プラントまで行けるって思ってたもの」
「デスティニーが襲撃してきたことから始まり、すべて布石だったんだな
誰もがあの時、ラクスが狙われた思った。しかしそれさえも、ネオジェネシス発射のための陽動だったんだ」
「でも、それはいいわ。私、ヤタガラスが襲撃してきたことの方が、納得いかない
どうして・・・・アスランは、私たちに協力してくれないのかしら」
「・・・・正義のため、じゃないか?」
ふと、ムウはそんなことをつぶやいた。インフィニットジャスティス。飽くなき正義
いささか大仰な名前のMSを駆る、前大戦の戦友、アスラン・ザラ
「正義・・・・ね。でも、デュランダル議長に協力するアスランが、正義だとは思えないわ、私」
「正義なんて星の数ほどあるさ。絶対の悪なんて、物語の中にしか存在しない」
「でも・・・・!」
さらに言おうとするマリューに、ムウは手のひらを見せた。ストップ、ということだ
「あいつはカガリを目の前で失ってるんだ。それに・・・こんなこと、ラクスやキラには言えないが、
もうアスランを仲間と考えない方がいい。あいつは、ラクスに見切りをつけてるよ
でなきゃ、あいつはとっくの昔に合流してる」
「彼が協力してくれれば、もっと早く戦争は終わるのに・・・・」
マリューの言葉。ムウの脳裏に、似たような言葉がよみがえる
―――――俺が戦争を終わらせてやる! この戦争、シン・アスカが終わらせてやる!
未熟で、青臭さにあふれたバカな言葉。現実を知らない子供の言葉
なのにどうしてこうも、胸を打つのか。おかげでムウの中の迷いが、いつまで経っても消えない
アビスが、いた。デスティニーと共に現れた。中に乗っているのは誰だったのか
気のせいか、アウルの操縦に似ていた気がする。そんなことを、思い出す
ステラは元気だろうか。ガイアを確認したので、多分、無事なのだと思うが・・・・
「あいつらの子供、見てみたい気もするな。っと、これじゃあじいさんだ」
「え・・・・?」
「いや、独り言だ、マリュー。それより子供は何人ぐらい欲しい?」
「い、いきなりなによムウ・・・・?」
「俺は男の子が二人に、女の子が一人がいいな」
スティング、アウル、ステラと一緒に行った、海を思い出す。なんのためにあんなことをしたのだろうか
罪悪感をまぎらわせたかったのか。あの子達は自分よりずっと遅く生まれてきたのに、ずっと自分より早く死ぬ
それを考えると、いつもやりきれないような気分になったものだ
ムウにからかわれたと思ったのか、少しマリューはすねたような表情を見せている
医療物資は最低限の物を残して、負傷兵に配った。軍医たちが忙しそうに働いている
そんな中、助からなかった兵が、布に包まれて部屋から出て行くのだ
そういうのを見ると、ムウの中に苦いものが流れていく
それから呼び出され、アークエンジェルの作戦室にオーブ軍のアタマが集合する
本来ならば旗艦であるはずのエターナルは、今、Sフリーダムと共に全速力で修理がなされている
クライン派のメカマンがどこからかやってきて、作業に当たっているようだった
キラの隣に、ラクスが座っている。いくらか彼女の血色はよくなってきていた
ラクスは全員集合を確認すると、立ち上がり、口を開く
「デュランダル議長からオーブに対し、先ほど降伏勧告がありました」
会議室が少しだけざわつく。ムウは、黙ってあごをなでた。ネオジェネシスという腐った手段を使ったかと思えば、
こういう正攻法も使ってくる。なるほど。降伏のタイミングとしては、今が一番いいだろう
キラがやられ、旗艦は傷つき、オーブ本土は手薄である
「で、どーすんの歌姫さん。降伏しちゃうわけ?」
ロアビィが気楽な声をあげている。カガリの護衛だったキサカが、それをにらみつけた
しかしロアビィは気にした風もなく、ラクスを見つめている
「わたくしたちは、人々の自由に対する最後の砦なのです、ロアビィさん
わたくしたちが屈すれば、デュランダル議長により、人々が選び取るべき未来が失われてしまう・・・・
それだけはなんとしても避けねばなりません」
「でもなぁ。一旦、態勢を立て直すために、交渉して時間を引き延ばすって手もあるぜ?
そうは思わないか、虎のおっさん?」
ロアビィが唐突に、バルトフェルドを見る。実質的な作戦の立案と指揮は、この男がやっていた
「いや、ボクとしてはね・・・・。このまま軍を退くのは賛成できない
何度も言われてるが、持久戦になったら負けなんだよ。苦しい態勢というのは、わかっているんだが」
「そりゃそうだけど。ぶっちゃけ、緒戦は大敗だったんだぜ? いくらなんでもこれ以上は無謀じゃない?」
「待て。そう言い切るのは早い」
いきなり、シャギアが立ち上がった。こうやって座ったまま見上げると、この男は長身である
そしてどこかすさんだ瞳をしている。記憶がないというが、あった頃はどんな男だったのだろうか
並の男ではないような気がする
「なにかあるのですか、シャギア・フロスト?」
「ああ、ラクス。軍勢の展開はここで諦めて、隠密裏にプラントへ潜入する方法を考えるべきだと思う」
「だろうな。それが唯一の手だ」
ムウは口を開いて、シャギアに同調する。このまままた軍を進めれば、下手すれば全滅である
ならば軍の展開以外の方法で、ラクスをプラントに送り、議会を制圧するしかない
そしてザフトを掌握、その後、デュランダルとの対決。それがベターな作戦だろう
シャギアの言葉は続く
「そしてラクスはこういう手段は好まんかもしれんが、暗殺、という方法も考えるべきかもしれん
いかなる方法であれ、デュランダルがいなくなれば、ラクスの行く手をはばむ者はいなくなる」
「それはなりません。暗殺など行えば、わたくしたちの声は誰にも届かなくなるでしょう
勝つためになにをしてもよい、というわけはないのです。そうでなければ、わたくしたちは、
DXやネオジェネシスといった不要な大量破壊兵器の存在を認めねばなりません」
「・・・・・・そうか」
シャギアは腕を組んで、ため息をつく
ムウも暗殺は悪い手ではないと思ったが、それをやればラクスはラクスでなくなる
結局、ラクスが隠密裏にプラントへ潜入するという作戦だけが決まった
それにしても。なんとなく気分がすっきりしない。クルーゼが笑ってると思いながら、ムウはため息をついた
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うひょう('A`)
諸事情により、ここから先が投下できなくなっちまったぜ('A`)
今日中に投下できるかわかんないけど、
とりあえず今日はここで区切るぜ('A`)
うひょう・・・・('A`)
/(^o^)\
うっひょうw
乙ですた
X運命最初のころから見てるけどリアルタイムははじめてだ
X運命氏GJ
お疲れさまでした、GJです!
本日中の投下お待ちしいますが、無理はなさらないで下さいね。
お、乙と……GJと言いたい所なんだが……
>>諸事情により、ここから先が投下できなくなっちまったぜ('A`)
な、何が!! 一体何が起こったって言うんだ!!
む、何が起きたかは不明ですが、乙です!
まったりと続きをお待ちしていますねー
しかし、ラクスたちの卑怯と正道の区別がわからん…
暗殺はターゲット以外に被害は基本的に及ばないんだから、自分の名声が傷つくのをのぞけば一番いい手段なんだが…
いやまあそれがラクシズ的に嫌だっていうのはわかってるんですけどね
ついでに魔乳、宣戦布告なしに騎士正義を襲ったことはスルーなのか…この人、どんどん頭悪くなってきてるなー(汗
今日は
>>126までですか。
しかし馬鹿乳……ホンッッットに自覚がないんだな……輝け!
つづきをテカりながらまってるぜ。氏ガンガレ!!
GJ!!
続き待ってるぜうひょう
>>132 野暮ってもんだ。コーヒーでも飲んでマターリ待とうぜ
俺たちは、ただwktkするのみ!
今日始めてX運命を知った新参ですお
ずっとX好きだったけど新シャア板には縁が無かったから
こんな神SSがあるなんて気付かず人生の3割を損した気分ですorz
サルみたいに読みふけっちゃったYO!まだ半分も読んでないけど
良い意味続きが気になるwktkで胸が張り裂けそうなんて
X本放送以来の感情で死ぬほど嬉しいです
なにが言いたいかっていうと、X運命氏超乙!!!
最初から全部読めるんだから損なんてしてねーだろ
進化途中のサルが
ラクス様に言わせりゃDXもネオジェネシスと一緒ですか。
ガロードがサテライとキャノンを撃った状況を少しは考えろってんだ。
>>141 ガロードが撃たなかったら今頃オーブごとあぼんしてたかもしれないのになw
>>141 桃色にそんな真当な期待するなよ。酷だぞ
リアルタイムで読むwktkを楽しみたかったんだ
ガンダムXはビデオで一気に全話見るよりも
1年かけて本放送に一喜一憂するのが楽しみの一つだったからな・・・
>>139 ピテカントロプスがなんか言ってるが、気にせず楽しめばヨロシ。
ガロードは他人を守る為にしか撃たないのにな。
ラクス様には他人の考えなど判りもしないのだろう。
ラクスは真っ先に核兵器を保有したりして、存在自体が言語道断だとは思うけど、
一応大量破壊兵器を保有したことないし、大量破壊兵器=悪の考え方は珍しく
一貫してるよ、それに彼女たちがいるからこの話は盛り上がる。
>>146 判りもしない、じゃなくて、判ろうともしない、でしょ。
能力がないのと、あってもやろうとしないのは、天と地ほどの差があると思う。
>>147 存在そのものが大量破壊兵器なパイロットを搭載したMAもどきは……
>>147 まあ自らが手にした大量破壊兵器をあえて廃棄する、って描写でもあれば納得できたんだがね。
いまの印象じゃ、手に入ったら何だかんだと理由をつけて使っちまうんじゃないかとしか思えんわけで。
しかし、ここのラクスは本当に敵役として理想的だな。
考えは正しいのに道を誤ってしまった感がすばらしい。
「銃が人を殺すんじゃない。人が人を殺すんだ」
そう言えばどっかにこんなセリフがあった…
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アメノミハシラに寄港しているとはいえ、ヤタガラスのクルーは基本的に艦で生活している
シンは売店で一個のりんごを買った。新鮮な果物などは手に入りにくいが、ユウナが大量に食料を仕入れているので、
そのついでとしてプラントで作られた果物が入ってきていた
「ステラ、いるか?」
シンはステラの部屋に入った。彼女はルナマリアと同じ部屋で生活している
そこには意外な人物が座っていた
「シンか」
「あ・・・・み、ミナ様」
「なんだ? 私がここにいるのがそんなに不満か?」
「いや、そ、そんなわけじゃないですけど・・・・」
「ならば気にするな。おまえの女だろう、これは」
長髪長身の女性が、あでやかな笑みを浮かべる。シンは引きつった笑みで答えた
やはりどうも、ロンド・ミナ・サハクは苦手だった。天敵とでも言うのだろうか
ステラは眠っているようだ。シンはそのかたわらに座り、りんごを取り出してナイフでむく
するすると、皮が落ちていった
「ナイフの扱いはうまかったのだったな、おまえは」
「ええ・・・・。それより、ミナ様はどうしてここに?」
ルナマリアはいないようだった。看病はしていたのか、ステラの頭には新しい冷却シートがはられている
エクステンデッド
「私か。連合の 強 化 人 間に興味があっただけさ。それにおまえの女というのも見てみたかった」
「いや、別にそんな・・・・」
「なんだ? まさか、まだ、ということはないだろう?」
「・・・・・・・・」
シンは顔をかすかにあからめて、うつむいた。りんごをむき終わり、ステラの枕元に置く
「なに? まさか本当に抱いていないのか?」
「ミナ様。セクハラですよ」
するとミナは、シンに顔を近づけ、耳にそっと息を吹きかけてきた
それから妖しい手つきでシンの背中に手をいれ、そろりとなでてくる
「セクハラというのは、こういうのを言うのだ。なんなら私が手ほどきしてやってもいいんだぞ、シン?」
「あ・・・・・・・み、み、ミナ様ッ!」
「ぷっ・・・・ククク・・・・・冗談だ。おまえは面白いな、シン」
「冗談じゃありませんよ。まったく・・・・!」
騒ぐと、ステラが身をよじった。それからうっすらと目を開ける
それを確認すると、ミナは立ち上がった
「邪魔者は退散するとしよう。しかし・・・・シン」
「なんです・・・・」
「あれも、これもと、なにもかも背負えるほど人の背中は大きくないぞ
世界のことを考えれば、必ず他のことがおろそかになる」
「・・・・・・・・・」
「おまえに最適なパートナーは、守るべき姫君ではなく、おまえ自身を支えてくれる強い女だろう
私は余計なことを言っているのかもしれんがな」
「でも・・・・あと十ヶ月ぐらい、なんです」
「知っている」
言い残すと、ミナは長い髪を揺らしながら外に出て行った
シンは少し物憂げな気分になる。なにもかも背負うことはできない。確かに、そうなのかもしれない
「シン・・・・」
ぼんやりとステラが目を開け、こちらを見つめてくる
「ああ、ステラ。体の調子はどうだ? ほら、りんご買ってきたから。食べよう」
「うん・・・・」
ステラが身を起こして、綺麗に切られたりんごに手を伸ばした。しゃくっとかじって、ステラはさびしそうに視線を落とした
「どうしたステラ? 体の調子が悪いのか?」
「ねぇ、シン・・・・・・。ステラ、いらない子?」
「え・・・・・? あ・・・・・いや、そんなことないぞ。ガイアがいてくれて、助かるし・・・・」
「でも・・・ステラより、シンの方がずっとつよい・・・・・」
「別にそれはいいだろ? 俺はステラを守るって、約束したんだから」
するとステラは、りんごを手にしたまま、ぼろぼろと大粒の涙をこぼし始めた
「ステラ・・・・! どっか苦しいのか?」
「・・・・痛いの」
「どこが!」
「こころ」
言って、ステラは自分の胸を押さえながら、泣いていた
「どうしたんだよ・・・・」
「うれしいの。シンが守るって言ってくれるの。ものすごくあたたかくて、うれしい
でも・・・・ステラ、なんにもできない。シンになにもしてあげられない」
「そんなことないって・・・・!」
「だって・・・ステラ、たたかうことしかしらない。ごめんね・・・・」
ステラは泣きながら、シンに抱きついてきた。なぜかシンまで泣きたくなった
「なんで、謝るんだよ・・・・・・」
「ごめんね、なにもできなくて。ごめんね、すぐに死んじゃうから
ごめんね、シン。ごめんね・・・・・」
「やめろ! そんなこと言うな。死ぬとかなんとか・・・・ただの風邪だろ・・・」
「ううん。わかるから・・・・もうすぐなの。ステラ、わかるから。でもごめんね・・・・
それでもシン、大好き・・・・・」
「・・・・俺もだよ、ステラ」
「だから、こわくないよ。シンがいるから、ステラ、なにもこわくない
死ぬとか、そんなこと、こわくない・・・・。こわいのは、シンといられないのが・・・・」
「一緒にいるから・・・・俺は、そばにいるから」
「うん・・・・」
言って、シンは必死になってステラを抱きしめた
それしかできない。なんて無力なのだと、自分を殺してしまいたくなった
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==========================
やっと、体の熱が引いたと、シンは思った
「いたかった」
ステラが、呆然とした顔でつぶやく。無茶はしなかったつもりだが、ちょっと勢いに走りすぎたかもしれない
ドクターに止められていたが、我慢できなかった
「その・・・・ごめん、うまくできなくて」
「ううん。つらいわけじゃ、ないから。・・・・気持ちよかった?」
「あ・・・うん」
「なら、ステラ、うれしい」
自分の体をシーツで包みながら、ステラは微笑した。その顔がどことなく満足そうで、
さっきまでの悲しそうな顔とは違ったので、シンは少しだけ安堵する
(これでよかったんだよな。多分、だけど・・・・)
ちょっぴり自分に言い訳する。ステラの頭を、くしゃっとなでた
そして時計を見つめる
「ごめん、ステラ。そろそろ俺行くよ。ほら、ちゃんとパジャマ着て」
「うん」
「大人しくしてるんだぞ。もうすぐ、ルナも帰って来ると思うから」
「うん」
「いい子だ」
シンも服を着る。パジャマに袖を通しながら、ステラがこっちを見つめてきた
「ねぇ、シン?」
「なんだ?」
「大好き」
「あ・・・・うん。俺も、だよ」
言うと、ステラはぱぁっと笑った。表情がだいぶ明るくなっている
これでよかったのだと、もう一度、シンは思った
部屋を出る。すると、赤い髪が目に入った。それは不機嫌そうに腕を組んでいる
「はー。入るに入れなかったじゃないの、まったく」
「る・・・ルナ。いや、ごめん」
「別に良いわよ。怒ってるわけじゃないし。むしろそういうのが無い方が、不自然と思ってたから」
「あ、うん」
「でも・・・・・ううん。なんでもないわ。それよりシン、急いでるんじゃないの?
ステラのことは私に任せといて」
「悪い、頼む」
言って、シンは走り出した。デュランダルに、会いに行く予定だったのだ
思ったより時間を食ったが、まだ面会できるだろう
そして、残されたルナマリアは、静かにつぶやいた
「あんたたちって、見ているこっちが、辛いのよ」
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==========================
デュランダルは、フリーデンの医務室で起居している。そこは厳重に監視されていて、
アメノミハシラは彼の存在をほとんど知らない。例外はミナぐらいか
シンがフリーデンの医務室に入ると、先客がいた。サングラスの男が、デュランダルとなにか話している
AW世界で最強のパイロットと呼ばれた男、ジャミル・ニートだ
「む・・・・。議長、客が来たようだ」
「ジャミルさん」
ジャミルが話をやめてこちらを見る。デュランダルも包帯で覆われた顔をこっちに向けた
しかし包帯からのぞく片目は、相変わらずこっちを圧倒するような力を持っている
シンはぺこりと頭を下げる
「議長と、これからのことを話していたのでな」
ジャミルが言う。デュランダルは依然として喋ることができない。彼は、黙ってうなずいている
「これからのこと、ですか?」
「プラント奪回の話だ。このままあの偽者を野放しにしておくわけにはいかん」
「でも、どうやって・・・・。タカマガハラは、オーブの軍ですし、戦力は足りませんよ」
すると、デュランダルはかたわらに置かれているパソコンに手を伸ばした
震える手でも押しやすいよう、キーボードが大きくなっている。それを叩き、彼は言葉を入力した
画面にデュランダルの言葉が映し出される
―――――軍事力の行使はあくまでも最後の手段だ、シン。最初に、戦うことなど考えない方がいい
「議長」
―――――考えても見たまえ。我々は、ザフトと戦い、プラントを制圧すれば勝利なのかね?
「それは・・・・ちょっと、違うような気がします」
―――――その通りだ。勝利の本質を見失ってはいけない。あくまでも私の勝利は、偽者を偽者であると証明し、
私が真実のデュランダルであることを皆に知ってもらうことにある
「そういうことですか? 必ずしも俺たちは、戦わなくていいと」
―――――君は飲み込みが早くて助かるな。そうだ
君は軍人であるためか、勝利するためには、戦争がもっとも有効な手段と考えているかもしれない
しかし、それは物事の本質からは程遠いのだよ。戦争は最後の手段だ。それまでに、知恵をめぐらせ、
戦争以外の手段で、どうにかして勝利にたどり着くことを考えなければならないのだ
政治を、教えられているとシンは思った。これは外交なのだろう
一言一句、シンはデュランダルの言葉を胸に刻みつける
「でも、これからどうするんですか?」
「ほんの少しずつだが、プラントにうわさを流している。今の議長は偽者であるとな」
デュランダルに代わって、ジャミルが口を開いた
「うわさを流して、プラントを動揺させるんですか?」
「そうだ。もっとも、信じる人間は少ないだろうが・・・これで一番驚くのが誰か、わかるか?」
「それは・・・・偽者本人です」
「うむ。これで偽者があわててなにかアクションを起こせば、こちらとしてはやりやすいが、そう甘くはないだろうな
だが今は何事もやってみる時期だろう」
そしてまたデュランダルが、大きなキーボードを叩き始める
―――――後は味方を増やすことだな
「味方ですか・・・・」
―――――例えば、ユウナ代表だ。彼がオーブに帰ることができれば、私の正体を証明してくれる、
大きな味方を得ることになる。まぁ、オーブに借りを作ることになるが、やむをえまいな
「影響力の強い人を味方につける、ということですね。そうやって正体を証明してもらう、と・・・・」
―――――そうだよ。だが、政治とは難しいものだ。ユウナ代表が私を見捨てる可能性もあるし、
仮に味方してくれても、私を疑う人間の方が多いだろう
「・・・・なら、ラクスのような人が味方になれば、いいんですね」
―――――そうだな・・・・。こと、影響力という点では、彼女におよぶ者はいないだろう・・・・
だが、彼女に頼るのは論外だ。これは、彼女がオーブを制圧したから言っているのではなく、
私が彼女に罪を着せたから言っているわけでもない
例え彼女が静かに暮らしていて、私が彼女と親しかったとしても、私はラクスに頼らないだろう
「それは、なぜですか、議長?」
―――――ふむ・・・・。これは宿題だな。少し自分で考えてみたまえ
なぜ私がラクスに頼らないと言うかを
ただし、安易に答えを出してはいけないよ
そうすると、デュランダルはジャミルに視線を向けた
ジャミルはうなずいて、引き出しの中から小さな箱と大きな封筒を取り出す
―――――受け取りたまえ、シン
「これは・・・・え?」
シンは小さな箱を受け取って、驚いた『F』の紋章。『FAITH』の証である
―――――ガロードを『FAITH』に任命したのは、少しでもザフトに長くいてもらいたいがためだった
だからあれは正式な任命とは言えない。その証拠に、あっさりつき返されたのだしな
ウィッツも同様だ。ただ、これは正式な任命だよ、シン
「議長・・・・・」
まじまじと、シンは『F』の紋章を見つめる。かつて、あこがれたものである
しかし今は、思ったより自然な気持ちで、この紋章を見つめることができた
―――――しかし・・・君はすでに死人だ。だからこれはただ、私の信頼の証ということでしかない
ザフトに対してもなんら効果のない、ただの飾りだ。
・・・悔しいことに、今の私にはこれしか贈れる物がないのだよ
「・・・・・・」
―――――そしてこんなもので君にこんなことを頼むのは気が引けるが、これを
デュランダルはジャミルから大きな封筒を受け取り、シンに突き出す
「これは?」
―――――今、月にいる、大西洋連邦大統領、ジョゼフ・コープランドへの親書だよ
これを届けてはくれないか・・・・・? ・・・・嫌なら、断ってもいい。その権利が、君にはある
シンは絶句した。とんでもない人間が、目の前にいると思った。大西洋連邦は、れっきとしたプラントの敵国である
デュランダルはかすかに口元を吊り上げる
包帯さえなければ、デュランダルの不敵な笑みがそこにあるはずだ
そして今なお、デュランダルは巨人なのだと、シンは確信した
つづく
==========================
X運命氏、GJ!
シンとステラがついに結ばれたり、ミナ様がエロい人だったり、ルナが格好良かったり、議長がマジ漢だったりしたけど、
今回はタイトルの発言者であるステラが切なすぎた……涙腺が緩んださ。
そしてシンはとうとう月へ?
その前にレクイエムが放たれるのか、それとも到着前に原作のレクイエムの代わりにネオジェネシスがコープランドに叩き込まれてしまうのか。
不穏な予感しかしないがwktkして待ってるよ。
お、続きが来た!乙!何事かと心配したよ。
これからも無理せず頑張って欲しい
GJ!脱童貞ktkr!
包帯議長が大物で格好いい
シャギアとオルバの行く末も気になる
GJ!
サブタイをガガガの華ちゃんの声で再生してしまった俺は破廉恥な男かも知れん・・・・。
「いたかった」
これで一瞬何かが見えた気がした…
それはさておきGJ!!
よかったです
それにしても何故ラクスには頼らないか…これは…わからない だめだ
ミナさまカッコ良すぎ!!
同性なのに惚れそうだ・・・いかんいかん。
運命氏乙!!
何かココのルナは思わず姐さんって呼びたくなるな
10年後にゲルググを駆って海兵隊の頭張る姿が目に浮かぶ
ちょwwwゲルググっておまwwwww
それ マ ー ズ ジ ャ ケ ッ ト じ ゃ ね ー か wwwww!!!!
何処から手に、、いや言わんでいい大体想像を付けてみせる!!!
俺の脳内で
X運命氏、泣かされちまったじゃないか。゚(゚つд`゚)゚。
今でも、本人は幸せなのかもしれないけど‥‥
どんな形でもいいから、ステラには幸せになってほしいよ。
X運命氏、相変わらずGJです!
いや、この議長はマジで大物の風格が漂っている
シンも偉大な先人の教えを受け成長著しい。ステラのことも含め最早本編とは別人
>>167 誰も異を唱えないからじゃマイカ>ラクスに頼らない理由
>>173 あんま本編に関わることは書かないでおこうな
職人さんも書きにくくなるだろうし
アスランは自分の寂しさを紛らわすために女を抱き、シンは二人の気持ちを確かめるために体を重ね、ガロードは未だ純粋な少年のままでいる。
三人の気持ちがそれぞれ違っていて相変わらず面白いですな。
…アスランに救いが欲しいな…
何はともあれGJ!
そして最後に、
ルナマリア「シン・アスカ…色を知る歳か!!」
よし、俺これからちょっくら行ってシンぶん殴っ血KILL
ミナ様の画像ググッてんだけど見つからないや
誰か持ってない?
あそこで抱かなきゃ戦闘でしか役に立てないと思い込んでるステラは
自分の居場所が無くなったと思うだろうから仕方あるまいて
アニメじゃこうゆうシーン(脱童貞)はないからな・・・
それとGJ!!
タイトルの台詞で泣いた。
切なすぎる。゚(゚つд`゚)゚。
ルナの台詞じゃなけど見ているこっちが辛いぜ(だがそれがいい、なんだけど)。
しかし、シンステっていいなあ。
カップリングって今まで理解できなかったけど今なら少し分かるような希ガス。
>>178 近所に種プラ扱ってるとこがあればそこに行って金天の箱の横を見るんだ。
フムン、休戦協定を結び、ユウナの後ろ盾にして、簒奪政権を非難し孤立化させるシナリオか?・・・
そういや絵板にミナ様いたよね?
絵板って運命inAWも描いていいのかな?
>>184 ぎゃあああカッコイイ(・∀・)!!
どうもありがとうwww
ステラ・チルドレン
なんかもうルナマリアの漢度がMAXですねー
ここまでくると、もはやシンですら相方に不十分じゃないかとさえ思えてしまう…
そしてデュランダル、不屈の精神です
原作ではそれなりにあっさり死を選んでるから、この作品での彼は大物さが違いますね
それだけに、現況でのレイがなんていうか……おまえふざけるなよ?的な印象を持ってしまいます
レイの生い立ち考えれば仕方ないとは思うんですが
ラクスに頼らない理由は…「一般人だから」じゃないかなぁ
無論、世界的に見れば立場的には一般人ではないですが、公式的な立場で言えばラクスはただのの一般人ですし
現時点でもラクスは一般人とまではいかないまでも公式な立場は持ってない(オーブ代表はキラ)っぽいですし
そして、それこそがラクスが犯している最大の問題なんじゃないかと
とまあ、これだけだと感想にならないので…シン、ついに男になったな、色んな意味で…!
妥協する事を知らないから、じゃない?
>>196 言っていることは最もなんだとは思うが、多少誘導レスの多さが気になる。
その誘導、
>>182で出たばっかりだぜ?50レス毎くらいに1回、
「誘導」とだけ書いて雑談板のURL貼る程度でいいんじゃないか?
こまめに張るのも効果的だと思うけどね
わざわざ展開予想とか書き込む奴もいるからな
そういうのはやっぱ雑談スレでするべきだろ
問題なのは何度貼っても雑談は向こうでと分かってくれない人
追い出しウザイ
追い出しじゃなくて誘導だ
この違いがわからないなら半年ロムってろ
>>202 スルー汁。わざとageてるところ見る限り、荒らしだろ
>>202 コーヒーを飲んで落ち着きたまえ
つコーヒー
今回のお話はガロードが出てなくてちょっとしょぼーんだった。
これから大活躍のためのワンクッションと思いたい。
遅くなりましたがX運命氏GJ!イイ作品期待してます!
もう戦わなくていいよステラ
ガイアはルナ姉さんに預けて養生しな
207 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/11(月) 19:15:37 ID:eGptSVTF
うんち
ある意味、ステラもシンを守ってるんだよな。
X運命氏泣かせるなぁ
エサどうなるんだろ…いや修理はしてもらえるだろうけどさ。
達磨にされちゃったからMSとしての修理は諦めた方が良いかも。
艦の護衛を最優先とする戦いーーーー
シンはミネルバ上で待機しながら、その命令内容を理解し、原因である連合艦隊の数に途方に暮れた。
オーブを占領せしめんと用意された艦隊に遭遇するとは、なんとも不運なことである。
「こんな数を相手に…守りきれるのか…?」
弱気な発言に、自らが情けなくなる。こんな大艦隊を相手取るのは初体験であるし、それを体験し、生き残っている
パイロットも少ないーーーーそういった現実を、たった今直視しているのだから無理はない。
『陽電子砲で敵艦隊の数を減らします!MSはその後、迎撃に出て下さい!』
思考を中断するかのように通信が入った。セオリーからいって、敵艦隊に穴を開け、
そこから突破する作戦といったところか。持久戦は論外、となると残された選択肢は電撃戦。
操縦桿に篭る力が強くなり、手に汗が溢れるのをシンは肌で感じた。
「照準、敵艦隊!!撃てぇぇぇーーー!」
タリアの、激とも取れる発射命令。エネルギーを充填された砲首から今にも閃光が発射されようとしている。
ガァアァアァァアン!!
強い振動がミネルバを襲う。しかし、それは陽電子砲の反動によるものにしては大きすぎた。
クルーたちが悲鳴を上げ、タリア自らも、振り落とされまいとシートにしがみ付く。
「痛っ・・・・状況知らせ!」
「ま、待ってください・・・これは・・・・タンホイザーが破壊された模様です!」
「何!?」
連合側は未だMSも展開しておらず、艦砲射撃をされた気配も無い・・・となると第三者による攻撃ということになる。
タリアは頭を抱えたが、原因がどういったものであるか思いつくはずも無く、唇を噛むだけだった。
そんなタリアとは対照的に、原因をいち早く察知した者がいた。
その名はシン・アスカ。シンは目撃したのだ。
ーーーー高高度からの閃光をーーーー
その先を見上げると、蒼い翼、自由の名を冠するMSが悠々と空を駆けていた。
「こいつぅぅぅ!!」
シンは真っ先にフリーダム、オーブ代表を拉致し、今はミネルバを危機に陥れんとする悪魔に斬りかかった。
しかしフリーダムは身を翻し、まるで無関係を装うように去っていく。
「捨て置け!!シン!!」
「くそ!!」
レイの制止に機体を停止させるシン。レイの言うとおり、ここで追撃をする暇は無い。
フリーダムはそこまで計算ずくで蛮行に至ったのであろうか。
「頑張ってもらうと、困るんだよね」
フリーダムのパイロットはまるで子供に呆れた親のように一人ごちた。
目的、不明。支持母体、不明。性格、凶暴。
将にバーサーカーといったところであろうか、その行方を知るものは、本人以外に誰もいない。
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=======================================================================================
ーーーーフリーダムにより、最大の打撃力を失った今、MS戦に活路を求めるしか無いーーーー
ミネルバは最大戦速で戦場を駆けていた。敵艦隊の一陣を一気に突破する作戦だ。
危険は承知だが、愚図愚図していると敵に囲まれ、実質詰みの状況に陥ってしまう。
それだけは避けたかった。
「ロアビィ、ルナマリアは艦上にて敵の迎撃!レイとシンは敵艦の殲滅!」
タリアはシートの上で歯噛みしながら指令を出す。
戦力は圧倒的に不利であり、それでもパイロットを死地に赴かせなければならない状況に、
苛立っていたのだろう。命令を認識し、それぞれの持ち場につくMS達。
敵もそれに対応し、MSを展開する。その中には強奪された機体であるカオス、ガイアも含まれていた。
ガイアは機動力不足からか、艦上にて迎撃体勢をとり、カオスは汎用性を生かして空戦体制に出た。
『シン!このウィンダム隊とカオスは俺がやる!お前は艦隊をやれ!』
「了解!」
シンはスラスターを吹かし、敵艦へ猪突猛進する。ウィンダムが後を追うが、レイによってその足を止められる。
「舐めるんじゃねぇ!」
スティングは屈辱的だった。あの白いザクはたった一機で足止めをかけようというのだから。
ライフルの照準を合わせ、白いザクに向かって引き金を引く。しかしそれは無情にも身を結ばない。
「無勢であっても、貴様らごときを足止めするのは、そう難しいことじゃない」
レイは己を鼓舞するかのように呟き、反撃の射撃を見舞う。
カオスは皮一枚でそれを回避し、サーベルを抜く。
「俺はファントムペイン、連合のエクステンデット…
コーディネイターに遅れを取るような、やわな生き方はしていねぇぇぇ!!」
スティングは怒りを込めて叫ぶ。まるで自らのアイデンティティを主張するかのように・・・
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その頃シンは、ウィンダムの迎撃をやり過ごし、艦に攻撃を仕掛けていた。
「喰らえ!」
引き金を引き、ウィンダムをジャンクへと変えていく。機動力を重視し、火力不足のフォースでは、
先ずは敵の打撃力を奪わなければならない。些か時間がかかってしまうが、劣性の状況下で、
機動力不足のソードとブラストでは死を意味するーーーーそう考えると仕方の無いことだった。
シンの奮闘をよそに、じわじわと近付く漆黒の機体、その名はガイア。
「…あいつ…やらせない…!」
「…なにっ!」
ステラは器用に鑑を飛び移り、インパルスによる殲滅を止めんと接近し、牽制のライフルをばらまく。
シンは不意を突かれたが、寸前でスラスターを吹かし、事なきを得た。
「うぇーい!!」
ステラはそれに対応し、ビームサーベルで斬りつけた。インパルスは回避が間に合わず、やむなくサーベルで鍔競りあう。
粒子の反発により、二機のMSは強制的に距離を取らされ、射撃戦に突入する。
バシュュュッッ!
一条の閃光。お互いそれを回避する。何度となく繰り返されるそれはある種の芸術的美しさがあったーーーー
「墜ちろ!!」
しかし、その拮抗は次第に崩れ、麗美さは失われていく。
「…私が…こんなぁぁ!」
ステラは自らの失態を侮蔑するかのように吐き捨てた。
劣勢に陥ったのはステラ。何故ならガイアではドッグファイトをする機動力が欠けていたのだーーーー
従ってスラスターの回復のため、一時着艦をせねばならず、その隙を執拗に狙われるのは自明であった。
「もらったぁぁぁ!」
シンは高機動の利点を十二分に活かし、回避運動をしながら、スラスターの推力を失ったガイアにライフルを撃ち続けた。
ーーーーガイアを貫く光線ーーーー
勝負は決した。ガイアはメインカメラ、ライフルを失い、戦闘を続行できる状態ではなくなり、撤退を余儀なくされたのだ。
しかし、インパルスはそれすら見逃さない。ビームサーベルで貫かんと、爆音と共にガイアに詰め寄る。
「来ないでぇぇ!!」
死ーーーーそれも不可避な恐怖の到来に、あらぬ声で悲鳴を上げたステラ。瞳には涙が浮かび、生への執着が伺える。
ーーーーその時だったーーーー
『ミネルバが攻撃を受けています!援護を!』
インパルスに入る緊急通信。シンは理解に時間がかかった。
何故ならミネルバにはロアビィ、ルナマリアが防衛に当たっているはずであり、
攻撃を受けたといっても、やりすごすことくらいは出来るはずだと、
二人の腕を評価していたからだ。その予測が崩れ去るということは、
伏兵にでもあったのだろうか。それにしてもタイミングが悪いことは確かである。
「くそっ!!」
シンは苛立ちを抑え、ガイアの撃墜を断念し、踵を返してミネルバの援護へと向かう。
その表情は浮かない。
「私…生きてる…?」
去っていくインパルスを見つめるステラ。しかし、生への喜びを素直に受け入れることは出来なかった。
〜つづく〜
「俺の出番マダー?」
アウルは退屈そうに不平を溢す。
「だいたい今日も投下少なめでさ、何時になったら展開早くな・・・
うわなにするやめくぁwせdrftgyふじこlp;@:「」」
「排除完了・・・・これより帰還する・・・・」
特殊部隊『大人の都合』の一員、ティファによって削除されたアウル。
不遇の時、乗り越えろ!アウル!
つづく
乙。
とりあえず、ーーーーじゃなくて―――――にした方がいいと思う。
頭ではわかってるんだが、どうしても
その時だったぁぁぁぁぁとか
MS戦に活路を求めるしか無いぃぃぃぃぃ
て読んでしまう。
そうだな、叫びの時の この野朗ーーーー!!って叫ぶならまだしも
ーーー題名ーーーじゃ駄目だと思うね ――― ←(全)ダッシュ ーを変換すりゃ出てくるから
なにはともあれアウル…不憫な奴…………
−−−−−−−−−−−−
テスト
それはハイフン
―――――今度から気をつけます――――
不覚にもワロタw
俺もワロタw
なんか書き方わかんねー、とかあったらスレ一覧を「職人」で検索してみるといいかも。
「けいせん」で出ませんか? >連結できる横線
細かいことだけどさ、場面転換の「===========(ry)」は
長さ統一したほうが見やすくね?
専ブラで見るとき見づらいから、書き込み日時の下になるぐらい
短いと尚ありがたい
俺はブログで□■を5つくらい繋げていたりする。こんな感じで。
□■□■□
まぁ俺は女だが…
いちいち性別主張しなくていいよ
よし、今からオレっ娘230に萌えてみていいね?
俺の脳内で。
俺も実は女なんだ
実は漏れも漏れもw
実はなぁ! 小生も女なのであーる!
うるさいだまれ御大将
実は俺のカーチャンも女なんだ! ('A` )カーチャン…
俺のちんこも女になった
最悪の流れだな……投下直後だってのになんだよこれ
馬鹿女なんてどこにでもいるもんだ
スルーしとけ、あと便乗してる奴は氏ね
某スレで愚痴るのは止めような
244 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/12(火) 09:30:07 ID:IQql/rMI
XEEDでもX運命でも良いから、
エニルを登場させて、ガロードと絡ませて欲しいのは漏れだけか?
>>244 ここで言うべきことじゃないな。
雑談スレで言うんだ。
それと、sageような。
なんとなく、今いる人挙手
ノシ
そんな下らんこと雑談スレでやれよ…
ID出てちょうどわかりやすいだろ
これだけ過疎ってりゃ向こうは避難所でこっちメインにしてもいいと思うんだが
つうかこれが普通ではあるんだけどな。
ss二割雑談八割だったのと比べれば今の状態のほうが数倍マシだ
それだけ雑談したいだけのヤツが多かったって事さ
なんにせよ今の状態が普通。SS投下されても無いのに無駄にスレを消化する方がおかしかったのさ
オ ル バ は?
機動新世紀ガンダムX DESTINY 外伝
第六話 『死なせるのが惜しい気がするんでね』
==========================
「なぁ、イザーク……どういう風の吹き回しだよ。勝手に俺たちだけで偵察なんてさ」
「うるさい」
身も蓋もない相棒の言葉に、ディアッカ・エルスマンはザクのコクピットで肩をすくめた。
「ユニウスセブンの破砕は上手くいったけどな。この時期に艦を離れるってのは、やっぱまずいんじゃないの。
この混乱に乗じて、連合が何か仕掛けてくる可能性だってあるんだぜ?
アーモリーワンの強奪騒ぎも解決したわけじゃないんだ」
「分かっている」
ため息をついて、更に言葉を続ける。
「哨戒ならシホにでもやらせりゃいいだろう。ジュール隊の隊長御自ら、
部下一人だけ引き連れてやるこっちゃないと思うんですがね。
しかもこんなデブリだらけの宙域をさ」
「…………」
とうとう返事も返ってこなくなった。
それなりに長い付き合いである。相方が何を考えているか、分からないディアッカでもなかった。
バリバリと頭をかいて、核心に触れることを覚悟する。
「……ブリッツなんだろ? 探してるのは。でもな、こんな闇雲に探したって……」
「うるさいと言ってるだろう!」
大声でイザークは、その先を遮った。
(……くそっ。本当にあれは……そうなのか)
歯軋りして、思い出す。
ユニウスセブンの破砕作業中に、前触れもなく襲い掛かってきた黒いMS、ブリッツ。
あれに乗っていたのがニコル・アマルフィだと、イザークはいまだに信じられずにいた。
直接、声を聞き、会話をし、無残な形相をこの目で見たとしても──それでも信じられない。
なぜ彼が生きていたのか、そして、なぜ自分たちに攻撃を仕掛けてきたのか。分からない事だらけだ。
作戦終了後、矢も盾もたまらずディアッカを伴って艦を飛び出してきたが……
確かに闇雲に探して見つかるものでもないのかも知れないと、イザークもうすうす感じていた。
「……ーク、おい、イザーク!」
「! な、なんだ、ディアッカ! いきなり大声で怒鳴るな!」
「怒鳴ってんのはお前だろ。勝手にひとりで機嫌悪くなったり黙り込んだり……まぁいいけど。
で、見えてるか? レーダー」
そう言われて、イザークはようやく、こちらに近づいてくる機体があること気づいた。
思考にかまけて気づかなかったのか。
「MSだと? この識別信号……連合のMSか。何故こんな所に」
淡く光る光点が、こちらに向かってきている。数は二つ……いや、その後方から、更に二つ。計四機である。
「……どうすんの、イザーク。目当てとはちょっと違うみたいだけど」
訊ねてくるディアッカ。
イザークは唇をかみ締め、即断した。
「確かめるに決まっているだろう。ついて来い、ディアッカ!」
「了解。隊長どの」
バーニアを噴射させ、二機は一気に速度を上げた。
==========================
「上手く誘導できそうだな。距離、今のうちに稼いでおけよ」
進路を変えていくザクを確認し、ネオは冷静につぶやいた。
と、スティングが面白くなさそうに尋ねてくる。
「なぁおい。本気であいつらにどうにか出来ると思ってんのかよ」
「無理だろうな」
「はぁ? じゃあなんで」
言いかけたスティングを制したのは、艦長のイアンだった。
「この部隊の指揮権は大佐にあります。それは私も理解しておりますが」
「気に入らないか?」
「……ダガー二機は貴重な戦力です。それをむざむざ使い捨てるのはいかがかと」
ふむ、とネオは不満そうに鼻息を吹いた。
「……俺が無駄なことをしていると言いたいのか?」
「率直に申し上げれば。いずれにせよ、このようなやり方でパイロット適正を図るのが適切とは思えません。
軍規以前に、人道的に問題があります」
「だが奴らは断らなかった。まがりなりにもやってみせる自信があるって事だろう」
「…………」
イアンは無言だったが、その目からはわずかに責めるような雰囲気がある。
ネオはそれには気づかない振りをした。
「お手並み拝見といこうじゃないか。駄目ならどの道、月の収容所送りだ」
モニターへと目を戻す。
二機のダガーLは、少しずつだが着実に敵機と近づきつつあった。
==========================
「う、わわ……ひぃっ!?」
スラスター制御に失敗したらしい。勢いあまったニレンセイの機体が、デブリの一つに頭から衝突した。
「こ、このばっきゃろう! シロウトみたいな事すんな! 下手に怪しまれたらどうすんだ!」
『そ、そんな事言われたって、こんな機体、動かしたこともないのに……!』
「コンピューターの指示どおりにやれ! 重力下で歩かせるよりゃ、難しくねぇはずだ!」
怒鳴りながらも、アカイ自身も初めて動かす機体に悪戦苦闘していた。 ・ ・ ・ ・ ・
操作系統に大きな違いがあるわけではない。OSは見たこともない仕様のものだったが、なんとなく理解出来る。
とは言え、初めて見る機体を手足のように扱えるほど、アカイたちがMSに練熟していたかと言えば、答えはNOだった。
(その上、宙間戦闘……撃墜されろって言われてるようなもんじゃねぇか……!)
一つのウソを突き通す為に、次々とウソを重ねる。
その結果がこれである。ウソと言うものは突き通さなければ意味がないが、それが最悪の結果を招く事もあるのだと
流石のアカイも感じざるを得なかった。今さら後悔したところでどうしようもなかったが。
『き、来た! 来ましたよ……!』
はっと目前に注意を戻す。
それぞれ青と黒に染め上げられた二機のMS。『ザク』は、既に肉眼で目視できる距離まで接近していた。
(こ、こうなったらやるしかねぇ……あれを!)
アカイは思い切って、オープンチャンネルで通信を開いた。
『き、聞けい、そこのザフトのパイロットお!』
「なんだ……?」
突然の入信に、イザークたちは機体を止めて訝しんだ。
『いいか! 先の戦争で、超能力を使う兵士がいたという話を聞いたことがあるだろう!
あれは根も葉もない流言、デマの類かと言うとそうではない! なんとこの俺たちこそ、その超能力兵士の生き残り!
先の大戦では15隻の戦艦を沈めたエースパイロット、通称『赤い二連星』なのである!』
「……はぁ?」
何を言い出すのか、と思わず二人の声が間の抜けたものになる。
『貴様らごとき撃墜するのは容易いが、俺たちも無駄な戦闘はしたくない!
命だけは保証してやるから、大人しく撤退した方が身のためだ!
三十秒だけ待ってやる! いや! なんなら十分でも一時間でも!そっちが撤退するまで待つぞ!
と、いうわけで、ここは穏便に引き下がってはどうだろう!?』
「なに言ってんだ、あのパイロット……」
呆れた様子でディアッカがつぶやく。イザークはしばし唖然としていたが、はっと我に返って叫んだ。
「ふざけた事を……なぜ連合のMSがこんなところをウロウロしている!? 目的はなんだ!
アーモリーワンでの強奪事件と、何か関係があるのか!」
『! な、なな、何もない! 本当だ! 何も隠してなんかないから、探すだけ無駄だ!』
「舐めるな! 迎撃に出てきたという事は、何かあるという事だろうが!」
腰の後ろにマウントされていたビームアックスを引き抜く。
『ま、待て! 待つんだ! 短気はよくない! 人の言う事を信じなさいとお母さんから習わなかったのか!?
たとえオールドタイプでも言葉があれば分かり合える! ここは一つお互いの相互理解を深め、平和的解け』
ブツンと通信を切り、イザークは一喝した。
「もういい! ディアッカ、左から回り込め! 一機たりとも逃がすなよ!」
「了解。しかしなんつーか……色んな意味で「ハズレ」だぜ、こいつは」
左右に散開して向かってくる敵機を見て、アカイは思わずうめいた。
「ええい……ちくしょう! やっぱ駄目か!」
「いや、当たり前でしょうが! ハッタリが通用すると思ってたんですか!?」
「うるせーな! と、とにかく離れろ! まともに戦闘なんざできるわけがねぇんだ!」
怒鳴り返すと、アカイはバーニアを噴かし、距離をとろうとした。
が、相手もそれを見逃すはずがない。
『逃がさんっ!』
腕部のガトリングが唸り、ビーム粒子の雨を降らせる。
そのほとんどは密集したデブリを直撃し、小爆発を繰り返すだけにとどまったが、
断続的な余波が機体まではっきりと伝わってきた。
「ひぃっ!?」
「焦んな! ただの牽制だ! こ、こんなもん当たらなけりゃどうってこたぁねぇ!」
「当たらなけりゃって、つまり当たったらただじゃ済まないって事でしょうが!」
ふらふらとおぼつかない機体を何とか立て直し、アカイはぎりぎりと歯軋りした。
「このガキャ……! やられっぱなしでいるかってんだ、このぉ──!」
右腕のライフルを構え、思い切りトリガーを引く。
が、返ってきたのはガキン、という固い手ごたえだった。
「……あ、あれ? くそ、何だこりゃこの! 撃てんじゃねぇか、おい!」
焦ってガチャガチャとスロットルレバーを動かすが、反応がない。
「火器管制がロックされてんじゃねぇか!? くそ、解除はどうすりゃ……って、どわあぁあっ!?」
モニターに目を戻してアカイは声を裏返らせた。
デブリを蹴散らし、ザクの一機が巨大なビームアックスを振りかざしていた。
とっさに両足のスラスターを全開にして、しりもちをつくように無様なポーズで下方へ逃げようとする。
「ちょこまか逃げ回るんじゃあないッ! キョシヌケェ!」
『ちょい右だ! イザーク!』
「!」
飛び込んできた声に素早く反応し、イザークは機体を横滑りにスライドさせた。
その背後で、すでにディアッカのザクが長大なライフルを構えている。
M1500 《オルトロス》 高エネルギー長射程ビーム砲。
「グゥレイトォ!」
ザクの全長を越える長砲身が唸り、猛烈な閃光を吐き出す。
「ひっ……わぁあああーっ!?」
凝集されたビームの帯がアカイ機を掠めて通り過ぎた。
間近を走り抜けていく熱量に、機体の温度がみるみるうちに上昇し、警告音が鳴り響く──!
(は、排熱が……間に合わねぇ!?)
バンッ! とシートに衝撃が走った。
おそらくは何処かで弾薬が発火したのだろう。装甲の破片を撒きながら、機体が弾き飛ばされる。
『ぎゃあああああ!! アカイがやられたああ──!!!』
「馬鹿野郎! 死んでねぇ! 当たってねぇ! 勝手に殺すな! 馬鹿野郎!」
爆発を勘違いしたのだろう。悲鳴を上げたニレンセイに怒鳴り返しつつ、アカイはどっと冷や汗をかいていた。
(ケ、ケタ違いの火力じゃねぇか……聞いてねぇぞ、こんなのは!)
コンソールを叩いて被害を確認し、絶句する。
今の一撃だけで外部装甲は六割がた溶解し、内部フレームが覗くほどのダメージを受けていた。
もし、同じ所に実体弾の一発も受ければ、それだけでコクピットまで貫通するのは疑いない。
どうしようもない状況に、唇をかみ締める。
(か……勝てるわけがねえんだ。畜生め……あの仮面野郎、それが分かってて、俺たちを……!)
操縦桿を握る手がぶるぶると震えた。
『ア、アカイ! もう駄目です! 投降しましょう!』
「バカヤローッ!出来るモンならとっくにしてらあ! 後ろから連中が狙ってんだぞ!
俺たちにゃ、黙って戦うか殺されるかの二択しかねぇんだよ!」
ちらりとレーダーを確認するが、後方の二機はこの状況でも通信の一つも送らず、じっと安全圏から動こうとしない。
援護するつもりなど、微塵もないのは確実だった。
囮の役にも立たないのなら、落とすだけのこと――向けられた銃口が、そう語っている。
前門の虎、後門の狼という言葉が脳裏をかすめる。
(くそぉっ……なんで、こんな目に合わなきゃならねぇんだ……!)
再び敵の大口径ビーム砲が吼え、シールドごと右腕を喰い尽くしていく。
撃墜は時間の問題だと思えた。
==========================
「……粘るなあ。まぁ、向こうさんも撃墜よりは鹵獲を狙ってるのかも知れんが」
ネオたちはブリッジ上で、二人の戦いをじっと観戦していた。
「向こうのザク、いい動きをする。パイロットはかなり実戦慣れしてるな……こりゃいよいよ勝ち目はなさそうだ」
「やはり迂闊でしたな。これで、この艦が発見される可能性もまた出てきましたが」
「そうなったらそうなったで、主力を出すさ……」
ちらりとその「主力」であるスティングを見る。少年は、一人つまらなそうにモニターを眺めていた。
ふと、ネオは考える。アウルとステラが行方不明となった今、彼はなにを思うのだろうか。
仲間のことを心配しているのだろうか。それとも、もうそんな人間らしさは失ってしまっているのだろうか。
気が付くと、イアンがじっとこちらを伺っていた。
ネオだけに聞こえるよう、ぼそりと囁いてくる。
「……アウル・ニーダとステラ・ルーシェに関する記憶。抹消も已む無しですかな」
「それは今、決める事じゃない。しばらく様子を見る」
「はっ……」
引き下がるイアンを見ながら、ネオは、胸中にちくりとした物を感じた。
スティングを戦闘には出したくない。それは本心では会ったが、決して指揮官としての判断によるものだけではなかった。
自覚はある。アウルとステラを失った事で、自分は臆病になっているのだと。
(……エゴだな、俺の。そして……)
視線を移し、モニターの中で次々と被弾していくダガーLを見やる。
このまま撃墜されたとしたら――あの二人は、さぞかし自分を恨むだろう。
(あの二人は、そのとばっちりか……。ったく、ネオ・ロアノークともあろう男が、情けないじゃないか
これじゃ、ホントに良いトコなしだぜ)
はぁっ、とネオはため息をついた。
「……イアン。やっぱ俺って、甘いのかね?」
「わざわざ口に出して言う事ではないかと。いずれにせよ、私は最初から反対しておりましたので」
「しれっと言うなよ……まぁ、お前の言うとおりだ。こういうやり方は、あまり後味が良くないな」
ぱん、と気合を入れるように、ネオは拳を手のひらに打ち付けた。
邪魔な思考を振り払い、さっと管制官へと振り向く。
「おい。距離の方はどうなってる」
「戦闘宙域外まで、あとコンマ5です」
ひとつ頷き、ブリッジに伝わるように声を上げる。
「よし、もういい。時間稼ぎは十分だ」
「撤退指示、出させますか?」
訊ねてくるイアンに、ネオはにやりと鷹揚に手を振った。
「いや、俺が出よう。あの二人──なんとなくだが、死なせるのが惜しい気がするんでね」
「は……どうにも私には理解しかねますな」
ふわりと無重力に支えられ、ネオの身体がブリッジの出入り口へと跳ぶ。
「エグザスの発進準備急げ。早くしないと、あいつらホントに死んじまうからな」
==========================
「くっそぉおおっ! 来るな来るな来るな! こっち来るんじゃねえーっ!」
胸部バルカンを乱射させ、アカイは死に物狂いで距離をとろうとしていた。
機体はもう、見るも無残な様相である。両腕が失われているため、ライフルもサーベルも使えない。
ニレンセイの機体も、ほぼ変わらない状態だった。度重なる砲撃に晒されて、腰から下がほとんど千切れている。
背面のバーニアだけで逃げ回っているが、長続きしないだろう。
(げ、限界だ……本当に……殺されちまう! くそったれ!)
ふたたびザクがビームガトリングを連射し、距離を詰めてくる。
そのコクピットの中で、イザークもまた、抑えきれない苛立ちに歯軋りしていた。
「ちぃッ! 大した腕でもないくせに、こいつら――なぜ落ちないッ!」
相手の操縦スキルは、素人に毛が生えた程度だ。それはすぐに分かった。
が、戦闘に入ってから、かれこれ20分近く経つ。終始攻めているのはこちらなのに、なぜか決定打が当たらない。
不気味だった。計算なのか、それとも偶然か――敵のダガーLは、でたらめに動いているように見えて、
その不規則な動きはイザークの射撃をことごとく紙一重で回避している。
もちろん、装甲は削りに削られ、反撃する余力すら残っていないほどのダメージだが。
(ただの偶然なのか……ええい、こんな相手に手こずって、俺は何をやっている!)
自分自身への苛立ちが、イザークを駆り立てた。
スロットルを押し込み、一気にザクを突進させる。敵機が焦ったように機関砲をばら撒いてくるが、
「弾幕ごとき、取り付いてしまえば!」
シールドを掲げたザクは、降りそそぐ弾幕を意に介さず、一気にダガーLの懐に飛び込んだ。
死刑執行人を思わせる巨大なビームアックスが一閃する。
機体を襲った衝撃に、アカイは絶叫した。
「わあああーっ!!」
ハッチがぐしゃりと歪み、モニターがノイズに包まれる。
コクピット内にやかましくアラームが鳴り響き、警告灯の色で真っ赤に染まった。
(め、メインカメラが潰された……もう駄目だ……!)
思わず目を瞑って、アカイはやってくるであろう衝撃か爆発を待った。
──が、数秒経っても何も起こらなかった。
薄目を開けようとしたその時、ザザッ、と通信機が雑音を漏らし、ニレンセイの声が響いた。
『ア、アカイ! レーダーに反応! 戦闘機……いや、MAです!』
「なんだって……ど、どこのどいつだ!?」
急いでサブモニターを開いて確認する。
そこに映っていたのは、降りそそぐビームから必死に回避行動をとる敵機の姿だった。
『クッ……増援だと!? どこから現れた!』
言い終えないうち、青いザクが直撃を受けて吹き飛ぶ。
相手の動揺をあざわらうように、鮮やかなマゼンタカラーのMAが戦場を舞っていた。
疾風のような機動性で敵MSを翻弄し、機体を旋回させる。
(す、すげぇ……!)
唖然とするアカイの耳に、通信が飛び込んでくる。
聞こえてきた声は紛れもない、あの仮面の男、ネオ・ロアノークのものだった。
『よーし、ご苦労だった、お前ら! 引き上げだ!
誘導してやるから後について来い! 言っとくが、遅れたら容赦なく置いていくぞ!』
「は、は、はひぃいい!」
それを聞いた二人の反応は、今までにないほど迅速だった。
機体を翻し、バーニアを噴射。暴れ馬のように跳ね回る機体を押さえ込み、
デブリの破片をキックしながら猛然と逃げ出していく。
「な……」
開いた口がふさがらないまま、イザークはうめいた。
歴戦のパイロットもかくやと思わせる逃げっぷりに、追いかけることすら一瞬忘れる。
見ているうち──あっという間に敵機は視界から消え去っていた。
後には二機のザクだけが、ぼんやりと残される。
ややあって──開きっぱなしの回線から、同じく気の抜けたディアッカの声が入った。
『……グゥレイト。逃げ足だけは速いぜ』
==========================
十分後。ガーティ・ルーのデッキに、エグザスと二機のダガーLは無事に着艦した。
パチパチパチ、と、エグザスを降りたネオが適当な拍手を送る。
「いやあ、お見事お見事。よく生きてたな、お二人さん。たいしたもんだ」
「…………」
「…………」
アカイとニレンセイは、げっそりと顔を青くしてでハッチをくぐった。
ふらつきながら半壊状態のダガーLから降りる。……その直後。
「うぷ……おぶえ”え”え”え”え”……」
吐瀉物をでろでろと撒き散らしながらニレンセイがへたり込んだ。
げっ、とネオが呆れた様子で身を引く。
「おいおい、汚すなよ。コクピット内でやらかさなかったのは褒めてやるが」
「……そりゃねぇですよ。こっちは死ぬトコだったんですぜ……」
恨めしげな視線を受けて、ネオはばつが悪そうに頭を掻いた。
「分かった、分かった。そんな顔するなって。俺だって、あのまま死なせたら後味が悪いと思ったから、
ちゃんと助けにも行っただろう? これでチャラってことにしといてくれ」
「…………」
それ以上何も言えず、アカイもぐったりとうなだれた。
生きているだけでも感謝しなければならないとは分かっていたが。
「ダガーLも結局ボロボロか……まあいいさ。どの道、月の補給基地にさえ着けばそれで任務完了だしな。
お前らもそこで降りろ」
「は……? つ、月基地……ですか?」
「そ、それじゃ……やっぱり……」
──逮捕、拘束ということだろう。あれだけの目に合ったというのに、結局はこうなってしまうのか。
どんよりと二人の周りを負のオーラを漂い出す──が、返ってきたのは意外な答えだった。
「早合点すんな、って言ってんだろ」
顔を上げる二人に、ネオはちっちっ、と指を振る。
「そこの駐屯部隊に連絡して、補充要員として扱って貰えるようにしてやる。
まあ、ちょいとばかり小細工はするがな……俺が何とかしてやれるのはその位だ。
そこから先は──お前ら次第ってわけさ」
アカイとニレンセイは、ぽかんとその言葉を聞いていた。
何の反応もない事に、訝しそうな声でネオが訊ねる。
「……なんだ、イヤなのか?」
「! と、とと、とんでもねぇ!」
「あ、あ、有難うございます!」
足元のおぼつかないまま、二人は再度、敬礼した。
ふん、とネオが満足げに頷く。
(ま──本当に大変なのは、これからなんだろうけどな)
ガーティ・ルーは進み続ける。
デブリ帯を抜ければ、月基地はもう目の前だった。
==========================
男はその日も、執務室に赴いていた。
調度品の並んだ絨毯をまたぎ、自分用にしつらえた革張りの椅子に腰掛ける。
と、机上で寝転んでいた猫が、ニャアと鳴き声を上げて膝に飛び乗ってきた。
愛猫の頭を撫でて、彼は壁面の巨大モニターのスイッチを入れた。
『お初にお目にかかります。ロード・ジブリール』
画面に、体格の良い中年の男が映し出される。地球軍の軍服で身を固めた男は直立不動で敬礼し、口を開いた。
『……ユニウスセブン。大事には至らなかったようで幸いでした』
「く。あんなもの、騒いでいるのは逃げる足もない老人くらいのものだ」
ブルーコスモスの盟主は、歪んだ笑みを浮かべてモニターの向こうの人物に答えた。
「経歴はこちらでも見せて貰った。MS戦闘においてはかなり優秀と聞いている」
『有難うございます』
慇懃な返答からは、軍人そのものという印象を受けた。
それに満足し、ジブリールはモニターを切り替えた。次に映し出されたのは、異様な外見を持つMAの図面である。
同じものが、モニターの向こうにも表示されているはずだった。
「貴官に乗って貰うMAだ。説明は受けているな」
『ザムザザー、でありますか』
「そうだ。次の戦闘に投入する。やれるか?」
『どんな機体であろうと乗りこなしてみせます――しかし、あれのパイロットは三人と伺っておりますが。その人員は?』
「明日付けで、そちらに入港するガーティ・ルーから、テストパイロット二名が送られる。
貴官が戦闘指揮、その二人が操舵と砲撃を担当する」
『ほう』
男が感心したように頷いた。
地球軍の一般兵にとって、ファントムペインの名は単なる部隊名以上の意味を持つ。それが理由だろう。
「シミュレーションには十分な時間を与えよう。それで調整してくれたまえ」
『了解致しました』
ジブリールは唇の端を歪め、男に告げた。
「宜しい、では以上だ。結果に期待している……アベル・バウアー中尉」
つづく
==========================
NEXT EPISODE ・・・「これが、ニュータイプの力か!」
アベルキター
最強のおっさんキター!
2連星つえーのかよえーのか・・・
>腕部のガトリングが唸り、ビーム粒子の雨を降らせる。
背中じゃ?
そして最強親父が…!ラスヴェートはドコー?
リアルタイム乙!
逃げ足だけはMA並みの赤い二連星吹いた。
あとNEXT EPISODE が気になってしょうがないよ
GJ!! ……って、なぬぅぅぅぅぅぅぅうぅぅっ!!
AW世界最強とすら言われる列強パイロットが連合だとぉぉぉぉぉぉぉぉおっ!!
まあ、この人くらいはいないとザフトともラクシズともヤタガラスともマトモに戦えそうもないけど……
最強のおっさんキタ(・∀・)b GJ!!
だけど相方があれだからなぁーww
>>271 ごめんね、作者ウィザードの事よく調べてなかったからごめんね
腕部→背部でよろしく
あとジブリールに敬称もつけてないよオッサン
「閣下」でよろしいんでしょうか?
ロードってのは本来なら敬称なんだけどな
まあ種だし
名前がロードじゃないの?
ジブリール卿じゃないの?
盟主殿で良いかと。
アベル中尉キタアアア!?まさか、ここで投入するとは思わなんだwww
そーいえば、こっち(]運命)ではDX・インパルス・ガイアで大気圏突入→
DXとインパルスのローエングリンゲート攻略だから、まだシンたちはザムザザーとは対戦して
なかったんだっけ・・・失念していた。
ロード・ジブリールって通称じゃない?(ロゴスの爺さん以外は呼び方「ジブリール卿」か
「代表」だし)本名も出てないけど。
何だか猛烈にDXinC.EのSSが書きたくなったんだけど
ここに投下してもおk?
283 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/13(水) 00:20:44 ID:cyyNfehL
第六十二話 『特命親善大使、シン・アスカです』
==========================
DXはだいぶ修復されてきていた。頭部がついていないのでカッコがつかないが、
すでに両手両足は取り付けられている
「Gファルコンはどうなってんだよ、キッド?」
整備の監督をしているキッドに、ガロードは聞いてみた
DXのパワーアップパーツだというが、どんなものかは知らない
「ああ。Gファルコンね。設計ならなんとかできたぜ。ただ、ちょっとなぁ・・・・」
「なんだよ?」
「サテライトキャノンのエネルギーをチャージしておくための、構造がちょっとわからねぇんだ
だから・・・・その・・・・。ジャミルには悪いんだけど、GXをつぶさなきゃいけないかもしれねぇ」
「GXを?」
「おうよ。あれだけの莫大なエネルギーをためておける構造になってるのは、GXとDXだけだからな
GXつぶしゃ、ルナチタニウムも手に入るし、一石二鳥だ
ただなぁ・・・・・。GXつぶしてまで造る価値があるかっつーと、正直微妙だな」
キッドの言うこともわかる。DXの影に隠れがちだが、GXも高性能機なのだ
それをどれほどの能力になるかわからない、Gファルコンのためにつぶすのは、確かにもったいない
「サテライトキャノンのためなんだよなあ・・・」
結局、Gファルコンを造るのは、サテライトキャノンのためだった。現状では、巨大なバッテリーと連結して撃つという、
極めて制限された状態でしかサテライトキャノンを撃てない。しかしGファルコンがあれば、MSとして運用しつつ、
サテライトキャノンを放つことができる
ふと、携帯からコールがなった
「はい、もしもし?」
『ガロードか』
「あんだ、ジャミルかよ。なにか用か?」
『少し頼みがあってな。シンがこれから月に行く。それに同行してもらえないか』
「月ィ?」
ジャミルから説明を受けた。戦闘に行くわけではない
大西洋連邦の大統領に、デュランダルの親書を届けるのだという
それに随行して欲しいということだ。詳しいことは、ロンド・ミナの部屋で聞けという
ガロードはうなずき、電話を切った
「『ユニウスの悪魔』か・・・・」
振り返り、DXを見つめる。悪鬼のごとく恐れられたMSは、もうすぐ復活を遂げようとしていた
==========================
==========================
「デュランダルは死なず、というところかな。さすがって感じだねぇ
僕も負けていられないか」
ユウナはシンの説明を受けてつぶやいた
デュランダルはこの期に及んでなお、反撃の糸口を粘り強く探っている
「代表。月に行くって、本気ですか?」
シンが困惑の表情を浮かべている。その胸には、『F』の文字が光っていた
「僕もデュランダルに借りを作らなきゃいけないだろ
それにシン。君一人で親善大使が務まると思うかい?」
「そりゃそうですけど。なにもそこまでしてもらわなくても・・・・。俺は親善大使と言っても、手紙届けるだけですし」
「ま、僕には僕の思惑があるのさ。しかし偽者とラクスの戦争、どっちが勝つのかなぁ・・・・」
ユウナはそう、つぶやいた。状況は圧倒的にラクスが劣勢である
しかし彼女は、それを簡単にくつがえす力を持っている。その証拠が、オーブのクーデターだ
病院という牢獄にいた彼女は、翌日、オーブを制圧した
「順当に行けば、ザフトでしょう。でも・・・・・」
「ラクスだもんな・・・・・。とにかく、こっちはやれるだけの手を打つか」
ユウナは、タカマガハラの増強を急いでいた
といっても、せいぜいジャンクパーツから造ったムラサメを追加するぐらいだが、なにもしないよりマシだろう
それにもうすぐ、DXという切り札が復活する
「ちゃーす。呼ばれたから来たぞー」
のんきな声がして、ガロード・ランが部屋に入ってきた。彼の胸に、すでに『F』の文字はない
それと同時に、隣の部屋の扉が開く。ロンド・ミナが出てきた
「そろったか」
「ミナ、そっちの首尾はどうだい?」
「理解はしてもらえた。100%の保障はないが、大西洋連邦が攻撃してくることはあるまい」
ミナは月との下交渉に当たっていた。予告なく向かえば、大西洋連邦軍と戦う羽目になりかねない
「そうか・・・・。で、どうやってシンとガロードを向かわせるんだい?」
「アメノミハシラから輸送船を出す。ジャンク屋ギルドのマークをつけてだ
さすがにヤタガラスで出向くわけにもいかんからな。護衛として、ゴールドフレームと、GXを乗せる」
「待ってくださいよ。ミナ様も月に行くんですか?」
シンがあわてて口を挟む。しかしミナは否定した
「バカを言うな、シン。私はアメノミハシラから離れることはできん。ゴールドフレームはおまえに貸してやるだけだ」
「俺に・・・・ですか?」
「アカツキを持っていくわけにもいかんだろう。それにゴールドフレームはミラージュコロイドを装備している
いざという時、役に立つはずだ。もっとも・・・・・壊したり、傷つけたりしたらどうなるか、わかってるだろうな?」
にんまりと、邪悪な笑みをミナが浮かべる。シンの顔がなんとも形容しがたいものになった
どうもミナはシンをいじめている時が、イキイキしていると、ユウナは思う
しかし昔は冷たい印象のあった彼女が、こういう面を持つようになったのは、いいことなのだろう
==========================
==========================
アークエンジェルの作戦室。オーブ軍の主なメンバーが集まっている
バルトフェルドが、プラント行きの作戦を発表した時、キラは目を閉じた
「僕がプラントまで一緒に行くことは、できないんですか、バルトフェルドさん?」
「ああ。相手の目をくらます必要があるからな。おまえがメンデルから動いたら、プラントも警戒する」
「ラクス」
キラは隣にいるラクスを見つめた
ジャンク屋の船に偽装し、プラントへラクスを潜入させる。
その作戦におけるメンバーから、キラは外された。それもこれも、ラクスの動きを悟られぬためである
自分がメンデルにいる限り、どこかでデュランダルは油断するというのだ
「わたくしは大丈夫ですわ、キラ」
「うん・・・・。信じてるけど、怖いんだよ僕は」
「あのさ、ちょっといいか?」
不意に、声をあげた人間がいる。会議室の視線が、一斉にそこへと集中した
誰か、と思う。ムウだった。ムウが真剣な瞳で、立ち上がっていた
「ムウさん・・・・・」
「キラもラクスも、ちょっと聞いてくれ。今から俺が言うこと、バカげたことだって思わずに、真剣に考えてくれよ
・・・・・プラントに降伏ってわけにはいかないか?」
「え・・・・・? プラントに降伏?」
思わずキラは、ムウの言葉を繰り返していた。降伏と発言した本人は、こくりとうなずく
「よく考えたら、戦う必要なんてないんじゃないかって、俺は思う」
「でもムウさん。降伏なんかしたって、僕らがどうなるか・・・・」
「そこは手だろう。クライン派があれだけプラントにいるなら、政治工作はいくらでもできるはずだ
うまく交渉すりゃ、ラクスだって無罪の状態でプラントに戻れるかもしれない
そうすればしめたものだ。後はラクスが、正攻法でプラント最高評議会の議長になればいい」
「甘すぎるな。相手はジェネシスを撃つような男だぞ」
バルトフェルドが、馬鹿馬鹿しそうにつぶやいた。会議室の声が、次々とバルトフェルドに同調する
しかしムウは非難の声に動ずることなく、じっとキラを見つめてきていた
「おい、ピーピー騒いでるやつら! 俺はおまえらに聞いてないんだよ
坊主、それと姫さん、おまえらの意見はどうだ?」
「ムウさん。いくらなんでもそれは、無茶ですよ」
「もう一度よく考えろ、キラ。本当にそうか?」
「ええ」
ムウの言いたいことがわからないわけでないが、現時点で降伏すればどうなるか、明白である
光の速さで裁判は行われ、キラもラクスも殺されるだろう
バルトフェルドの言うとおり、デュランダルがそんなに甘いはずがない
「わたくしもキラと同じですわ」
「・・・・・そうか。わかった、忘れてくれ」
ラクスの返答を聞くと、ムウは意外にあっさりと引き下がり、椅子に座った
もう一度キラはムウの意見を考えてみたが、やはり甘すぎると思う
デュランダルが自分たちを許すほど、寛大なはずがない
「とにかく、作戦は以上だ。ラクスがいない間、ミーア嬢に影武者をやってもらう
その間、オーブ軍はコロニーメンデルで待機、できる限りの修復を行う
作戦が成功すれば、すぐにプラントへ合流だ
ただしネオジェネシスがいつ撃たれるかわからんので、準備だけはしておくようにな」
バルトフェルドのその声が、解散の合図だった
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==========================
出立の準備をしている。部屋に一人でいる。声が聞こえてくる
「楽しそうじゃないか。私にも協力させてくれよ・・・・なぁ、ムウ・ラ・フラガ?」
「黙れ」
背中から、ひた、ひたとクルーゼがまとわりつく。幻聴だとわかっていながら、ムウの心をそれは侵していく
「ラクスとキラは素晴らしいな。彼らは戦争を生み、さらなる憎しみを生む
そうすれば私の復讐は終わるわけだ。つまり私の、勝ち逃げということだな」
「それは貴様の妄想だ。キラを、ラクスを、なめるな
あいつらは憎しみをも越えていける存在だ」
「そうさ! だから始末に終えぬ! 憎しみを乗り越えてしまったがゆえに、
憎しみのために戦う人を理解できず、ただ愚かと断ずる! ラクスにも、キラにも、愚者の苦しみはわからない
生まれ持ったすばらしき才能ゆえにな! だからあの二人はやがて、高尚な幻想のために世界を殺すのだ!」
「死者が生者に意見する愚かさを知れ、ラウ・ル・クルーゼッ!」
ムウが一喝すると、背中にまとわりついていたクルーゼは消えた
ふと、ひたいを流れる汗に気づき、ムウは舌打ちした
(なんのために、いまさらこんな幻覚を・・・・)
本当にクルーゼが化けて出ているはずがない。これは自分の心が生み出している幻覚だとわかっている
しかしそういうものを生み出している自分の心が、ムウには納得できなかった
アークエンジェルの自室を出て、ムウは輸送船のところまで向かった
すでに発進準備は終えてあり、乗り込んでいこうとするシャギア・フロストが見えた
「よう」
「ムウ・ラ・フラガか」
「いろいろとバタついてて、おまえさんとはきちんと話したことはなかったな」
「別に話さなければ、共に戦えないということでもないだろう。それに私はいろいろと難しいからな」
「記憶のことなら聞いてるぜ」
シャギアは記憶がないという。しかしヴァサーゴを自由に操り、普通ではない戦闘能力を持っていた
それで少なくともコーディネイターではないらしいので、おそらくは連合の兵士じゃないかとムウはにらんでいる
それもおそらく、諜報関係か特務部隊だろう。ただ、ネオとして連合といた頃、そんな存在は聞いたことはない
トップシークレット的な存在だったのだろうか
「記憶か。そういえば、最近頭痛がひどくてな」
「うん? 頭痛だと?」
「ああ。弟と一度、面会してからだ」
「ふうん。弟ね」
ラクスを襲った、オルバというザフト兵がシャギアの弟なのだという
といっても、確たる証拠があるわけではないが、シャギアは無意識になにかを感じ取っているのかもしれない
「とにかく今は、ラクスをプラントに戻すことだけを私は考えている
記憶のことは二の次だ」
「忠臣だねぇ、シャギア・フロスト」
「皮肉に聞こえるぞ、ムウ。さっきの会議で非難されたことがそれほどまでに気に入らないのか?」
「別にそんなつもりじゃないがね」
ムウは言いながら、輸送船に乗り込んだ。フリーダムの搬入はもう終わっている
できればMSなど使いたくはないが、議会の制圧、最後の最後には必要になるだろう
とにかくこの作戦を成功させなければ、オーブ軍は宇宙の藻屑になりかねない
余計なことを考えずに、集中しようと思った
―――――そう言いつつ、貴様はいつも余計なことを考えているではないか
ふと、クルーゼの声が聞こえて、ムウはまた舌打ちした
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==========================
特に問題はなかった。ザフトとも連合とも鉢合わせすることはない
それにこの輸送船は、間違いなく中立の船なのだ
そんな風にガロードたちは数日の航海を続けて、月が見えてきた
「うひょー。これが月かぁ」
ガロードは窓にはりついて声をあげた。隣ではジャミルが腕を組んでいる
適当な艦長がいなかったので、ジャミルがそれを務めているのだ
「月か」
「そういやジャミル。俺たちの世界の月って、どうなってんだ?
いっつも簡単にマイクロウェーブが降り注いでくるけどよ」
「・・・・・実を言えば、月には謎が多い。すべての真実がそこにあるとも言われているが
とにかく、今は交渉を成功させることを考えるぞガロード」
「あー、おう。でも手紙渡してくるだけだろ?」
「そう簡単ではない。ユウナ代表には別の考えがあるのだろうしな。むっ?」
哨戒中と思われるダガーLが三機、こちらに向かってきた。発砲はせずに、艦の周囲をがっちりとかこむ
『こちらは大西洋連邦軍である。貴艦は月面アルザッヘル基地に許可なく接近している
早急に進路を変えられたし。さもなくば撃墜する」
これにジャミルはあわてることなく、通信回線を開いて答えた
「私はこの艦のキャプテン、ジャミル・ニート。ロンド・ミナ・サハクの名代として、
大西洋連邦大統領ジョセフ・コープランドにお会いしたく参上した
連絡があったはずだ、確認してもらいたい」
『失礼。確認した。では案内する」
ダガーが先導し、輸送艦が続く。降下するとかすかに重力を感じた
地球よりずっと軽い重さだと、ガロードは思った。徐々に月面が大きくなってくる
アルザッヘル基地は本当に基地で、高射砲などが物々しく見えた
無事、輸送船は月のドッグに収容される
ガロードは物珍しげに周囲を見ていたが、ふと肩を抱いているシンの姿が目に入った
「おい、どうしたんだよシン」
「ガロード・・・・。いや、だって、これから会うの、大統領だぞ・・・・」
「なんだよ、緊張してんのか?」
「わからない。正直、最初はなんてことなかったけど、大統領に会うと思っただけで、震えが出てきた
情けない・・・・・。たかだか親書を渡すだけなんだけどな」
「ふーん。そんなこと言ったら、ユウナさんやデュランダルのおっさんも同じお偉いさんじゃねぇのか?
そん時にゃ別に緊張してなかっただろ、シン」
「議長やユウナ代表と会う時も、それなりに緊張してるよ。でも、味方だったからな
これから会うのは敵だ。正直、どう振る舞っていいのか、わからない・・・・・」
「シン。難しいことを考えすぎるな」
ジャミルがやってきて、言葉をはさんだ。ガロードにはわからないものが、ジャミルには見えたのかもしれない
「ジャミルさん」
「無理になにかをやろうとするな。できる限りのことを、できる範囲でやればいい
君は立場として親善大使だが、非公式なものだ。まずは親書を渡すことだけを考えればいい」
「そうですね・・・・。俺はまだ、未熟なんですから」
「そうだ。自分が未熟であることを忘れるな。デュランダル議長は、君になにかを期待してはいない
ただこういう場を経験して欲しいだけだろう。いつか、将来のためにな」
「はい」
シンは自分の肩を抱くのをやめて、立ち上がった。まだ緊張しているようだが、いくらかましになったのかもしれない
ガロードはそれから、シンやジャミルと共に窮屈なスーツに着替えた
「うげぇ。正装って動きにくいな」
「なんだよガロード。おまえ、スーツとか初めてか?」
「ああ。軍服もきつかったけど、こりゃまた余計にきついな。しかも・・・・似合ってねぇし」
ガロードは鏡の前で顔をしかめた。スーツを着ているというより、スーツを着せられているという感じの男が、
鏡の中で立っている。それにひきかえ、ジャミルはよく似合っていた
「そろそろ出るよ」
ユウナにうながされ、ジャミル、シン、ガロードは外に出た。連邦の歩兵たちが、銃を手に警備についている
一人の軍人がやってきて、月基地の奥へと案内された
「へぇ、こりゃすげぇや」
ガロードは思わず感嘆した。MSデッキが通路から見える。数え切れないほどのMSやMAがそこにはあった
特に中央付近には、威容を誇るかのように、赤く塗装されたデストロイガンダムが二機、存在していた
本当に物量だけなら、連合は圧倒的だったのだろう
やがて月基地の中央部につく。二人の連合軍人が、扉の前に立っていた
二人はさえぎるように、ガロードたちの前に立ち、口を開く
「おい、ここから先は大統領の部屋だぞ。誰だこいつらは」
「アカイ大佐、ニレンセイ中佐、アメノミハシラからの使節です」
先導している軍人が、説明をしている
「ちょっと待て。・・・・大統領。だ、そうですが、通していいんですかい?」
かっぷくのいい、大佐の階級章をつけている男が、扉の横にある受話器を取って話している
しばらくして男はうなずき、ガロードたちに入れ、と目でうながした
中は想像以上に、落ち着いた雰囲気の部屋である
品のいい調度品が並び、中央には机が置いてある
そこにいるのは、金髪の男。こちらを威圧するような視線を送っている
するとシンが、一歩進み出た
「プラント最高評議会、特命親善大使、シン・アスカです
大西洋連邦、ジョゼフ・コープランド大統領でありましょうか」
「そうだ。ジョゼフ・コープランドである
驚いたな。アメノミハシラからの使節が、実はプラントのものだったとは」
男はいくらか不機嫌そうな声で答える。シンは威圧されそうだったが、どうにか耐えているようだった
つづく
==========================
GJ!
二連星が無茶苦茶昇進してるwwww
リアルタイムでした!!
GJ!!!!
297 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/13(水) 00:45:50 ID:+TogK0bC
二連星がああああああああああああああ!!
GJ!
GJ!
てか二連星www佐官にまでwwwwww
二連星達が大佐に中佐かよ!
一軍が持てるじゃない!
AWより確実に幸せな人生送ってるな
今回もGJです。
2連星が大差と中佐って、すごい昇進スピードだ・・・・
GJ!兄さんが記憶を取り戻しにかかってる!
…最近ニレンセイがスーパーコーディネイター、もしくはニュータイプなんじゃないかと思い始めている俺ガイル
GJ!!
GJ!!初めてリアルタイムで見れた
GJ!!!
ムゥの苦悩より
兄さんの復活より
激しく目立っている赤い二連星に嫉妬、愛機はデストロイなのかなやっぱり。
GJであります!!
二機の赤いデストロイはやはり二連星達の…?
GJ!!!!
兄さんの記憶とかネオのぷち反乱だとかシンホントに変わったなとか色々思うことはあるんですが・・・
二連星ヤバスwww
評価されたのは・・・やっぱり逃げ足?
GJ!!
リアルタイム感激っす!!
月並みだが二連星ぇえーーー!!!!!
オマエらなんでそんなに偉いんだよww1時間前(
>>274)に言った事撤回せなアカンやん
X運命氏、乙であります
図ったような投下直後の再登場に超神水吹きそうになったww
GJ!
それと12スレ目で許可頂きました通り
ニタ研キャラを使わせていただきました
有難うございます
>>そうさ! だから始末に終えぬ! 憎しみを乗り越えてしまったがゆえに、
憎しみのために戦う人を理解できず、ただ愚かと断ずる! ラクスにも、キラにも、愚者の苦しみはわからない
生まれ持ったすばらしき才能ゆえにな! だからあの二人はやがて、高尚な幻想のために世界を殺すのだ!
すげぇ名言だと思った
X運命氏乙です。
>憎しみのために戦う人を理解できず、ただ愚かと断ずる
差し出がましいかと思うが、それを「憎しみを乗り越えた」と言うのには違和感が…
>>311 どっちかと言うと憎しみを切り捨てたor見ない振りして誤魔化した って感じだな。
取り敢えず折角の感想用掲示板有るんだから皆そっち書き込まないか?
>>312 いや、さすがに感想まで誘導するのはどうかと思う
あくまでもあそこは雑談用だし
んだな
感想を書き込んで困ることはないわけだし
っと、これ以上の話題は雑談になるな。自粛する
2連星が…2連星が………!!!
正直ぶったまげたw
両氏GJですwww
感想としては兄さんの記憶フラグktkr
憎しみ云々はニートもラクソも、そもそも奴らは真の憎しみの感情を知らないだけだと思った。
ジェネレーションオブCEだと憎しみの連鎖のど真ん中のラクソが、憎しみの連鎖を止める、
だなどとほざきながら、憎しみをぶつけてくる辺りからすると、
ラクソはそれまで、真の、人を殺してやりたいと願うほどの、憎しみを抱いたことがないから
あんな妄言するだけで、乗り越える、ってのとは違うかな、と感じた。
これは至極私的感想で、断じて×運命氏の批判ではないので、あしからず。
X運命氏GJGJ!!
X運命氏乙です。
いやはや、シンの成長にびっくらですよ。
それのせいか、最近、ガロードの影薄いなぁ…
何はともあれこれからも応援しますよ〜!
両作者さんGJ!!!
そして二連星SUGEEEEEEEE!!!
っつうか実は赤い二連星実は嘘から出たマコトじゃね?
自分らでも気付いてないけど覚醒前NTじゃねコイツ等?
とか思っちゃいましたよ思わず!!
ムウは乗り越えたといい
クルーゼは理解できぬだけだと喝破したわけだな。
ユウナはどんなネタ仕込んでるのか楽しみだ。
本当にGX潰しちゃうの!?
>>320 でも「ムウの中のクルーゼ」がそう言ってるところを見ると、ムウ自身も薄々気づいてはいるんじゃね?>理解できぬだけ
でなけりゃあんな提案せんだろうし。
今日はムウの出番多かったなw
絵板にもいるし。
成程、キララクが明らかに今の自分らのやり方は間違っているがそれを認めたくないってヤツか。
赤い二連星は、今や連合の主力級www
デストロイに乗って、散々暴れた後は有り得ない速度で離脱www
なんて想像した俺は逝くべきなのかもしれん
ふと、種死の第二期ED見てたら、X運命版のキャラ配置を思いついてしまった・・・・
キャラの前にある大中小は、大きさのことな
背景がDX
(大)ガロード (大)ティファ
(小)キッド (小)テクス
(小)ジャミル
(中)シャギア (中)オルバ
背景がレオパルドD、エアマスターB
(中)ウィッツ (中)ロアビィ
(中)アカイ (中)ニレンセイ
背景がストライクフリーダム
(大)キラ (大)ラクス
(中)ネオ (中)マリュー
(小)スティング (小)バルトフェルド
背景がインフィニットジャスティス、デスティニー
(小)カガリ
(大)アスラン (大)ニコル
(小)メイリン (小)アウル
(小)ミーア
(小)シホ
(中)ハイネ (小)イザーク
(小)ディアッカ
背景がテンメイアカツキ、サザビーネグザス
(大)真デュランダル (大)偽デュランダル
(小)タリア (小)レイ
(中)ユウナ (中)ミナ
(大)シン (大)ステラ
(小)ルナマリア
しかし搭乗機がデストロイってのは死亡フr
ムウの中のクルーゼがムウの良心のかけらなのかと思えてしまった…
とにかくクルーゼの味がすばらしかった 続きが楽しみです
GJ!!!
そういえば、一応メインヒロインであるにも関わらず、ティファの影が薄いなぁ…
いやまあ彼女が大筋に絡んできたら色んな意味で決着ついちゃうんで仕方ないんですけどね(w
しかしクルーゼ、うまいこというなー
原作にも言えることだけどクルーゼのやってる事は
許せないけど理解や共感はできるんだよな。
ある意味クルーゼはキラやラクスよりも人間らしい人物だと言える。
>>330 クルーゼは人間らしい人物ではなく、種世界の中で人としての感情赴くままに生きた人物の一人だろう。
キラとかラクソは人間ではなくヒトモドキだから、人の感情を理解できないじゃね?
すまん、これ感想じゃないわな、雑談スレ逝ってくる。
入口 つ
ttp://yy44.60.kg/gxseed/
本当の賢者は愚者からも学ぶものなのにな。
ラクシズは人の意見を聞くことができない時点でそもそも賢者ではないと思うが…
俺は賢者なんて恥ずかしいから
大魔道士で良いよ
さしずめラクシズは呪術師といったところだと
ネクロマンサーだろ
死霊術士
どうみても雑談です。本当にありがとうございました。
雑談スレなんてできたんだ
たまにしか来ないから関係ないかもしれんけど
X運命氏GJ!
すると、強力かつ盲目的に忠実で、しかもいくら死傷しようが知らん顔な
(キラ含めて)現オーブ軍はさしずめ超魔ゾンビで、当然それを操るラクスはザボエ(ターン
雑談は向こうでよろしく…
その気持ちもわからなくはないが、別に今までみたいな怒涛の雑談がされてるわけでもないんだし、
いいんじゃないかとも思えるんだが…
>>342 そうするとあっという間に前と同じ状態になるのが目に見えてるからなぁ
Dr.テクスがピンク暗殺未遂とやらでここを去ってからしばらくして、腹が減ってきた。
そういえばここに来てから碌なモンを喰っていない。
そういうわけでサラサラヘアーの中に隠しておいたチャンドラ製通信機を使って、
外に出前を頼むことにした。
もしもし?オーブ軍の捕虜収容施設だが、アーノルド・ノイマン宛てに特上寿司1人前を頼む。
「あぁ、その声、キサカ一佐ですね。まいどどうも!
取り調べですかい?支払いは月末のまとめ払いにしときやす」
…キサカ?あ〜、あのカガリのお付のランボーね。
……………ふふふふふふふふふふふふ。いいことを思いついたぞ。
もしもし?ガリガリピザですか?こちらはオーブ軍一佐、レドニル・キサカである。
オーブ軍捕虜収容所の捕虜50人分のピザを頼む。支払いは月末のまとめ払いで。
「は、ハイ!まいどどうもありがとうございます!」
数十分後、特上寿司とピザを堪能した俺が次の行動に移ろうとしたとき、
部屋の外から、見張りの兵士達の話す声が聞えてきた。
「えぇぇぇ!?丸刈り?」
「あぁ、タカマガハラのザラ艦長の命令だそうだ」
「しかし、これまたなんでそんなこと?」
「さ〜ね、お偉いさんの考えることなんて知ったこっちゃねーよ。」
「だからさっきから、みんなバリカンを探してるのか」
ちょwwwやめて毛狩りwwwwww
というわけで脱走することに。
再びチャンドラ製通信機を使って、今度は捕虜の監視監督を行う部署に連絡をする。
こちらはオーブ軍カガリ様親衛隊隊長のレドニル・キサカ一佐である。
当方の調査の結果、そちらで収容している、コジロー・マードック、
ダリダ・ローラハ・チャンドラ2世、アーノルド・ノイマンの3名は
カガリ様暗殺の疑いのあるキラ・ヤマト達に強制的に乗艦させられたものであることが判明した。
特に機密情報を有している、との事実も確認できなかったので、所定の手続き後、速やかに解放するように。
「ハッ!かしこまりました!」
権力万歳wwww
キサカよ、君はいい友人…でもなかったし、君の声も悪かったのだよ…
投下から100レス位は誘導しなくて良いと思うんだが。
自治しすぎると、寂れるんじゃね?
兵士があわただしく手続きをする準備を開始し始めた。
だが、こんな目にあわせてくれたあのカルト教団もタダで済ますのは納得がいかないので
退職金代わりを頂くことにした。
こちらはオーブ軍カガリ様親衛隊隊長のレドニル・キサカ一佐である。
当方の調査の結果、現在そちらで管理しているエターナルの艦長席の下に、
ラクス・クラインがクライン派に横流しさせたカガリ様の遺産の一部を
金塊に変えて隠していることが判明した。
しかし、ことがことだけに、秘密裏に処理するため、金塊は私の手の者に運ばせるので
基地入り口付近に一般車を隠し、そこに金塊を入れておくように。
「ハッ、かしこまりました!」
我ながらなんと無茶苦茶な命令だとは思うが、さすがに「カガリ様親衛隊隊長」の肩書きは強い。
タカマガハラよりも権威があるとは、さすが国家元首。
こうして俺達はまんまと基地からオサラバすることができた。
とりあえず情勢が落ち着くまでは、バラバラにオーブに潜伏することにして、ひとまず解散した。
チャンドラは再びエロ画像販売会社の社長となり、
マードックは妻子の下へと帰って行き、
俺は再び夜の街に戻ってきた。
夜の街はなにかと訳アリ者が多いので、潜伏にはもってこいの場所だったりするのだ。
今現在、オーブ国内には多くの難民が押しかけてきており、
そのような情勢の中では夜の街の治安は激しく悪化するものであるが、
以前とさほど変わっていないことからすると、ユウナ・ロマ・アスハの治世は
上手くいっているのであろう。なるほど、政治家としてはいい腕をしているようだ。
雑談と感想の区別がつかない住人が多いんだと思う
というわけでルール提案
投下直後の「GJ!」を含むような、職人に対する
声援、メッセージはここへ。
それ以降の「〜だと思う」「〜なのか?」「〜だったりして」
といった個人的意見、疑問、独り言の類は
すべて雑談掲示板へ
て感じでどうだろう
それからしばらくした日のことだった。
当初抱えた借金はヤタガラス設計のバイトの報酬で返済したので、再びホストのバイトをしていたが、
突如としてチャンドラから連絡が入ったのである。
どうやらモルゲンレーテにアークエンジェルが収容され、修理が開始されたらしい。
俺は翌日、この国の外れの方にある国営の墓地に赴き、
アークエンジェルの修理が開始されたことをあの人の墓石の前で立ち報告する。
もちろん、遺骨があるわけではない。おそらく自己満足と言われれば反論はできない。
だが、俺はここに来なければならない、そう考えている。
なにやら島の中心部の方で大きな音が響いてくるのが気になるが、
一体なんの祭りをやっているんだろう。
あのピンクが死んだ、という祭りにしては少し大げさな気もするし。
そのとき、背後からやってくる1人の男がいた。
…虎か。
「や、相変らずのイレギュラーだねぇ。まさか自力であそこから脱出できるとは」
…何の用だ?貴様が来たということはまたロクでもない話を持ってきたんだろう?
「まぁまぁ、そんな睨まないでくれよ」
ならば睨まれるようなことはしないようにするんだな。
「まぁ、それは置いておいて…」
いや、これは大事なことだから置いておくな。
「先ほど、我々がオーブ政府を掌握した。ユウナ・ロマ・セイランに代わって、
キラがアスハを名乗り国家の代表となった」
ホント、お前らセイラン嫌いだな。
いや、お前らは自分に従わない有能な政治家はみんな嫌いだったよな。
つーか…正気?散々既出なことを念のため問い詰めると、
「仕方ないじゃないか、どうせキラだってラクスの傀儡なんだし、ニートしてるよりはマシだろ?」
そんだけわかってるなら止めろよ。
「誰もキラに政治をやれだなんて期待してないんだから大丈夫さ。
政治は官僚達をこちら側に引き込んでから任せればいい」
…それで俺には何の用があるんだ?
「今、オーブを脱出したセイランが、ヤタガラスと合流しようとしている。
僕達としてはこれを逃すつもりはないんだけど、
今からだと僕達の中にヤタガラスに追い付くことができる人間はいないんでね。
だから、君に依頼に来た。相手は君の憎っくきアスラン・ザラだよ?」
ヅラか…奴を倒さない限り確かに俺の毛の自由と平和は安泰とは言えない。
いつ、奴の手先の毛狩リーメンが襲撃してくるかわからない、というのが正直ある。
「もちろん、破格の報酬は容易するよ?また大量に金塊は仕入れてきたからね」
お前らの資金源は一体どこなんだよ、というツッコミもしたかったが、今はヅラを
仕留める方が俺には先決だというのも事実であるので虎の依頼を受けることにした。
>>342 雑談したきゃ他のスレいけ
怒涛かどうかなんて関係ないんだよ
ドッグについた俺の目に映ったのは使い捨ての大気圏離脱用使い捨てブースター装着の
アークエンジェルである。
まさか、これで追いつけ、と?
虎がにんまりしながら追加の金塊を袖の下に入れてくる。
…お前、ロクな死に方しないぞ。
ブリッジに上がると、明らかに袖の下に金塊を入れているチャンドラの姿もある。
さすが同志、考えることは同じか。
そんなことを思っていると、ブリッジに居る見慣れない乳牛がいる。
なるほど、こいつが偽ピンクか。つーかこんなに乳の大きさ違うんじゃすぐ偽者だと
分かると思うのだが、コーディネーターとは何を考えているんだ?
これじゃまだミリアリアをピンク色にした方がマシだと思うんだが。
ちなみに「エロオタ受けを狙ったんだろ」というのはチャンドラの見解。
艦内コントロール制御…よし、アークエンジェル、発進する!
さすがに大気圏離脱用ブースターを装備しているだけあって、凄い速度とGが出る。
ええぃ、いちいち苦しむな魔乳、艦長だろうが!
チャンドラ、メガネメガネなどというお約束はいらん!メガネはお前の鳥の巣頭の中だ!
虎、コーヒー飲んでないで出撃準備しろ!
整形女、ギャアギャア文句言わずに黙ってろ!
アニキ!副操舵席でエロ本読んでないで早くパイロットスーツ着て下s…
ってえぇぇっぇえぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?なんでアニキがここに?
「おいおい、ノリツッコミやってるなら前見ろよ、前」
いや、あんた記憶喪失じゃなかったのか!?
「…いや〜、やっぱカラダはいろいろ覚えてる、ってヤツ?」
ちょwwwさすがアニキwwwwww
一瞬暗そうな顔して応えたアニキは黄色のアフロのカツラを被りながら続けて言う。
「それに、ヅラ君と戦うんだろ?人類と毛の平和を俺が守んないでど〜すんのよ?」
ちょwwwwwwアニキ、鼻毛出てる、鼻毛wwwwwwwwwwwwww
そんなこんなで見覚えのある艦が視界に入ってくる。
そう、我が息子ともいうべき戦艦、髪の三本足、ヤタガラスである。
すると魔乳が通信をミリアリアに開かせようとする。
いや、あんたもうしゃべるな。あんたの頭には決定的に栄養が行き届いていないんだから
いつも通り大人しく指揮を執る振りだけしていてくれ。
むしろあんたの説得なんて逆効果ですから。
嗚呼、我が心の叫びは一体何時になったら届くのか…いや死んでも届かないか。
『アークエンジェル艦長、マリュー・ラミアスです』
「・・・・・・タカマガハラ第一部隊ヤタガラス艦長、アスラン・ザラだ」
『アスラン。降伏して・・・・・ザフトがやっていることが、デュランダル議長のやり方が、
どれほど危ないかあなたもわかっているでしょう? 彼は、ただDプランの導入を拒否しただけのスカンジナビア王国を、
武力制圧したのよ? また、一緒に戦いましょう・・・・。ラクスさんもそれを望んでいるわ
私たちの目的は、オーブの支配なんかじゃない。ただ、デュランダル議長を止めたいだけなの
もちろん、ユウナ代表には危害を加えないし、望むなら閣僚に参加してもいい・・・・・。
いえ、すべてが終わったら、ラクス・クラインもキラ・ヤマトも、ユウナ代表に首長の地位をお返しするわ』
他にも氏族がいるはずなのに、あのニートを代表にしてる時点で、オーブの支配が目的です。
ありがとうございました。
「代表」
「ラミアス艦長・・・・・。僕の命は、すでに僕一人のものではない
確かに、僕はオーブ国民に人気がなかったかもしれない。そして、ラクスほどのカリスマもない
でも、この体にはオーブの血が染み付いている。オーブの命が、ここにある
それを投げ出すわけにはいかない・・・・降伏には、応じかねる!」
やっべ、オメガカッコヨスwwwなかなかやるな、こいつ。
『ユウナ代表。ご自分が、なにをおっしゃっているのかわかっているのですか!?
あなたはオーブをプラントの属国にして、デュランダル議長の暴走を止めようともせず、
ただ安寧をむさぼっていただけではありませんか!
それを、いまさら自分がオーブそのものであるかのように・・・・あまりに身勝手です』
一体どこが属国だったのかと?根拠を示せ、その頭は飾りか?
つーか1つの国家のやることに口挟んで止めさせようとすることの方が内政干渉だろうが。
いいからだまれ、魔乳。ヅラがまたブチ切れる前に!
するとそのとき、ヤタガラスからウォンバットが飛んでくる。
ほら見ろ、魔乳!迎撃、イーゲルシュテルン機動させ…
くぉら、整形ピンク!てめぇ、何、艦のコンピュータにアクセスしてやがる!
「だって、アスランに通信をしようと…」
通信装置はそれじゃねぇ!ってぐぉお!
高速移動中であり、迎撃システムが正常に作動していれば打ち落とせていたハズの攻撃が命中する。
ふざけんな、この整形ピンク!まったくピンク色したのはどいつもこいつも疫病神だな。
通信ならつないでやるから何も触るな、いや身動き1つすんな、むしろ呼吸するな。
「ラミアス艦長・・・・・。俺が今、なにを考えているかわかりますか?」
『降伏して! 仲間でしょう?』
仲間じゃねえよ!ヅラは明確に敵だ!
「あなたたちを・・・・・。地中海で皆殺しにしておけばよかったと、心底後悔してるんですよ・・・・・!」
ほら見ろ、いわんこっちゃない。
そうすると虎達が出撃していく。見たこともないMSだが、またどうせカルト教団の兵器開発部門の新製品だろう。
そして戦闘が始まる。MS同士の戦闘ではこちらがやや有利のようであるが、
こちらは蝶大出力のブースター付きの艦を操舵しながらヅラへの通信をつなぐ作業をしていて
それどころではない。
本来、これをすべきミリアリアとチャンドラは魔乳の命令で、戦況報告に回されている。
通信を繋ぎ終え、MSは帰艦を始めたときだった。
ヤタガラスが突如として急浮上を始める。
突然の行動に集中力を乱され、さしずめバク宙をしてきたヤタガラスに後ろを取られる。
なんだと!?くそ、敵艦は…シンゴ・モリか!
後悔と苦悩が押し寄せ、今までのロクでもない人生の記憶が走馬灯のように駆け巡る。
死を覚悟せざるを得なかった。
だが、これも仕方ないのかもしれない。
金のためとはいえ、こんな屑どもに手を貸していたことは否定しようのない事実である。
ヅラの手にかかるのは悔しいが、ヤツに毛髪をくれてやるよりはマシだし、
ここで俺を始め、実質上の指揮官の虎やいつのまにかフリーダムの乗ったアニキという戦力を
失えばあのカルト教団の残存戦力はニートだけになるし、
この浮沈艦アークエンジェルを沈められた、となればニートオーブの勢いが相当殺されるだろう。
それに自分が携わった艦に討たれるのであれば、それは俺の設計等に関する考え方が適切であったことに他ならない。
中尉…今、会いに逝きます…
そのとき、整形女が叫ぶ。
『やめて! アスラン! あたしよ・・・・!』
「み、ミーア・・・・?」
『アークエンジェルにはあたしがいるの! やめて・・・・ラクス様と戦うのはもうやめて・・・・!』
一瞬であるが、ヤタガラスの動きが止まる。
だが一瞬で十分である。瞬時に方向転換を行い、ローエングリンを回避する。
どうやら俺の死に場所はここではなかったらしい。
その後、ヅラと整形女の、端から見ればなんとも愉快な愛憎劇が繰り広げられる。
プケラwwwww
さてはズラ、この整形女を喰ったろ?このタイプは喰っちまったら鬱陶しいぞ〜
しばらくして、通信が入ってくる。
どうやらあのピンク(虚乳)が襲撃されたらしい。
ザマミロwww
結局、魔乳、アニキ、虎の三人の合意の下、オーブに戻ることになった。
ヅラを仕留めることはできなかったが、今回は命拾いをした、という評価を免れ得ないので
素直に撤退することにする。
ところで、どうやって政府を乗っ取ったのだろうか、そんなことを今更ながらに考えていたが、その真相は俺をさらに驚かせたのだった。
つづく
ノイマンktkr
雑談・感想談義も良いけどせめて投下中は
コーヒーでも飲んで待つことにしようや
ノイマン日誌の人、GJ。心なしシリアス分が増えてきた?
ノイマン航海日誌って、X運命と同じ時系列みたいだけど、X運命の人が書いてるの?
そうじゃなかったら妄想激しすぎてあれなんだが
日誌きたぁぁぁぁぁあ!は、鼻毛真拳!?
ふと思ったんだが。
今って最初のころのシンの
「こんなのはどうです? 俺がプラントで一番偉い人になって、あなたが地球で一番偉い人になる
それなら戦争は起こらないんじゃないですか?」
って状況に対比させてるんだな。
あの時点でここまで考えてたんだ…
360 :
356:2006/09/13(水) 20:09:01 ID:???
>>358 違う人なのか・・・
うん、まあ、航海日誌の人も頑張って
>>345 GJ!
今回もオモシロスギ!
途中途中の妙な割り込みは何だ
勘弁してくれよ・・・
ノイマン日誌キターーー!!!
いちいち鋭いノイマンのツッコミがイイ!
バリカンの危機にAA3人組+コジロー脱出してたのかよ!
というかAA三人組のオーブでの職業が微妙すぎるぅ。
トラのセリフ
「仕方ないじゃないか、どうせキラだってラクスの傀儡なんだし、ニートしてるよりはマシだろ?」
に吹いた!!
おめえ、そこまで分かっててなんで協力してんだ?
何だかんだいったが、作者さんGJです。
ノイマン日誌ktkr
我が子の手に掛かるなら本望ってな感じのノイマンに漢を感じた。
GJ!
ノイマン日誌面白い、けど残りが読めないのが残念
残りが読めない?どゆこと?
前のが読めない、とか?
宗男がヤタガラス側について虎と戦えば、
一足先に鼻毛真拳VS手品真拳の再現だなwww
前のが読めないということさ。もっと早くここ知ってればな。
避難所には無いからな、過去ログHTML化して持ってくることが出来るそうだがギコの俺はその方法が全くわからない。
何ページ目から読んでるんだ?過去のやつを貼ろうか?
読んだのはまとめサイトにあるやつと今日のだけです
189 :ノイマン日誌2日目 [sage] :2006/08/26(土) 03:13:41 ID:???
かくしてカガリ・ユラ・アスハの結婚式に乱入し、国家元首を誘拐するというテロリストらしい作戦の実行が決定された。
そして、ブリッジでニートを中心とする作戦会議が始まったのだが、
見慣れぬ面の男が一人。長身の、髪型をオールバックにした男だ。
どうやら運び込まれたMS、ヴァサーゴという機体のパイロットらしい。
お、新顔さんか、どうにかして俺達、合コン同盟に組み込めないかと、
作戦会議なんぞ全く耳に入れずに、その方法を思案していると、ショッキングな台詞が耳に入ってきた。
「私がサポートする。君は姉君を助けることに専念したまえ」
……こいつも駄目な大人、いや、ピンク電波に汚染された被害者か…
それにしても、こいつらはさも、ユウナ・ロマ・セイランが、
カガリを丸め込んだ極悪人かの如く論じている。だが、俗に言うオーブ解放作戦後、
一度は滅んだオーブという国をわずか2年かそこらで、父、ウナトと共に立て直した、
実務面ではそれなりの能力を有している政治家であることを知らないのだろうか。
それにユウナとカガリは許婚の間柄であったようであるし、
むしろ邪魔者はあの青髪ハゲじゃないかとも思えてくる。
まあ、ホスト時代に、政府関係者の客や公務員の客に聞いた情報を基にしたに過ぎないが。
あと、ついでに言えば、政略結婚をしたからといって、必ずしも不幸になるとも限らない。
ユウナがいい夫になるかもしれない。それにあの青髪ハゲ君はコーディネーターである。
世襲制に近いオーブという国の国家元首であり、結婚後は跡継ぎの誕生が強く望まれるカガリは
どうやら純粋なナチュラルではないらしいので、アスランとの間に子供ができるのかに疑問が残る。
それに、未だ復興半ばで、かつ不安定な社会情勢の下、ユウナとの結婚は、
オーブという国を纏め上げるにあたって極めて大きい効果を持つことは明らかだ。
これらのことをこのカルト教団は考えていないのだろうか。一応ではあるが、カガリは公人なのに。
まあ、そんなことを思っても、このカルト教団の面々にそれをいうだけ無駄なので、
会議を抜け出し、ひとっ風呂浴びることにした。
そういえば、艦の中に見た事もない部屋があった。
「調整室」と書かれたその部屋は厳重にロックされていたが、かなりの広さだ。
アークエンジェルが出航してからわかったことなのだが、この部屋から
目が虚ろなニートとピンクがよく一緒にコソコソと出てくる所を
アークエンジェルのクルー達の多くが目撃している。
つ29ch
190 :ノイマン日誌2日目 [sage] :2006/08/26(土) 03:14:50 ID:???
風呂から戻ると、電波教祖の説法は終わったらしく、キラは格納庫へと向かって行った。
そして、いざ、出発!というとき、事件いや、悲劇は起こった。
副官用CIC席に電波教祖が座ろうとしている。
やめろ!その席に座るな!
そこはバジルール中尉の尻が乗っかっていた神聖極まりない席だぞ!
そして俺が誰もいないとき顔面を埋めてハァハァする聖地なんだ!
お前みたいな桃色電波の汚ねえケツを乗っけていい場所じゃねぇ!
しかし、そんな願いも虚しく電波教祖は俺の聖地を侵した…
ちくしょう…ちくしょう…しかし悲劇はそれだけにとどまらず、電波教祖は
「あら、こちらの座席は座り心地がよろしくありませんわね」
などとほざき、かつてミリアリアが座っていた席に座った。
この野郎…俺の性地を踏みにじっただけでなく、愚弄までしやがって…
オレノココロハボロボロダ…この恨み、晴らさでおくべきか…貴様に教えてやる、アーノルドの恐ろしさをな…
心に憎しみの念と復讐の決意を秘めつつアークエンジェルを発進させる。
そしてフリーダムとヴァサーゴが出撃していった。
今回、俺達は奴等が戻るまで待機することになったので、この隙に復讐の第一段階の準備をする。
しばらくして、シャギア・フロストからショッキングな通信が入った。
なんと、あのカガリが死亡したらしい。…そうか、砂漠で拾ったあのはねっかえりのお嬢ちゃんが…
復讐の作業を一時中断して、カガリの冥福を祈る。どうやら、この前みたブリッツの仕業らしい。
可哀想に、これから楽しい事、うれしい事、いろいろあっただろうに…
もちろんカガリに言ってやりたい文句はたくさんあった。
俺の就職の斡旋とか、俺の就職の斡旋とか、俺の就職の斡旋とか、俺の就職の斡旋とか。
だが、死んじまった以上、仏さんに罪はない。
アラスカから撤退する際、全ての責任は一人で取るとか言ってたあの魔乳だけに
モルゲンレーテへの就職を斡旋したことも今となっては文句の言いようがない。
あの世で、親父さんやお袋さん、そして生んでくれたおっかさんと仲よくやれよ…
翌日、まだお通夜のようなふいんき(←なぜか変換できない)のブリッジに、
電波教祖が入ってきて、CIC席に座った瞬間…
ブーーーーーーーーー…
あの音が響き渡る。しかも通信回線を通じて全艦に。
うっはwwwwwwwバギワロスwwwwwwww
重苦しい空気の中、空気嫁、と冷たい視線がいっせいに教祖に向けられる。
カルト教団構成員(ニート、魔乳、虎、シャギア)からも、今日ばかりは冷たい視線を突き刺す。
そう、俺の復讐の第一段階、それはピンクの席にブーブークッションを置くことだったのである。
さすがに、事の重大性を認識したのか、
「わ、私ではありませんよ」
と弁解をしながらブリッジから逃げるように去っていった。
そしてしばらくの間、ピンクは部屋から出てくることはなかった
いや、まとめサイトに、過去スレ全部保存してあるぞ?
191 :ノイマン日誌2日目 [sage] :2006/08/26(土) 03:27:23 ID:???
そういえば、ふと考える。
なんで俺はあのピンクの電波に汚染されないのだろうか。
ニートや虎は仕方ないとして、そんな関わり合いがあったわけではない魔乳まで
気付いたらカルト教団の信者だったことを考えると、
同じくブリッジクルーである俺もいつ汚染されるかわかったものではない。
極力関わらないようにしているせいか、それとも単に俺がモブキャラだからかはわからんが、
とりあえず、常日頃から物事を冷静に、理性的に考えるようにはしよう。
するとある日、虎からこんなことを言われた。
「たまに君の背後に、連合の制服を着た、目つきの鋭い女性らしき姿がみえるんだが」
えぇぇぇぇぇぇ!俺ってもしかして取り付かれてる?
「いや、どちらかというと、こう何か守ろうとしている感があるんだが…」
そういうと、虎は去っていった。
虎の背中には、青い髪をした、エキゾチックな美しさを持った女性の姿が見え隠れしている。
一体、どんな霊なのかはわからないが、優秀なザフトの軍人であった虎が
どっぷりピンク電波に汚染され、カルト教団に洗脳されていることからして、
守護霊でないことは確かだろう。
そして、赤い髪の女の幽霊が艦内で目撃され、
アークエンジェルの中でも小さな騒ぎになったのは、この少し後のことだった…
気が向いたら続く
だが貴様らの心意気に感動した
306 :ノイマン航海日誌3頁目 [sage] :2006/08/26(土) 17:57:40 ID:???
数日間、カガリの喪に服していた中、連合の大軍がオーブへ迫っているという
情報が入ってきたらしい。どうやらピンク御用達の情報伝達機関がソースらしい。
オーブ、あの国にはろくな思い出がない。
だが、あの国の、繁華街には、ともに夜王を目指した友がいる。
蝶操舵しかできない俺だけど、そんな友を守るために、あの国を守りたいという気持ちはある。
仮にオーブが連合に降伏するとしても、あのカルト教団なら
電波をゆんゆんと飛ばしながら戦場に乱入して連合軍を駆逐していくことだろう。
つまりは、連合軍へのテロを行いにいくことが容易に予想されるわけである。
アークエンジェルはマードックらによる魔改造で順調そのものだし、
いつでも発進は可能である。だから出発は時間の問題だと思っていた。
そんな状況と平行して、チャンドラ、マードックから
「「俺達の給料はどうなるんだ?」」
と聞かれる。そういえばそうだ。はっきり言ってただ働きをするつもりはない。
働いた分の金はしっかりもらうのが大人の世界の常識である。
ちょうどそこにニートが通りかかったので聞いてみる。
「なあ、俺達の給料はどうなってるんだ?」
そこで帰ってきたのは信じられない返答だった。
「そんな…カガリが死んで、世界がどうなるかわからないって言うときに…
貴方たち大人はお金、お金って…汚いですよ!
みんなが手を取り合う世界をつくるためなんですよ!」
しかも台詞が物凄い棒読みだ。そういってニートは去っていった。
大方、教祖辺りが給料に関することを聞かれたときに
関する対応マニュアルでも作っていたのだろう。
ならば仕方ない。カルト教団のような出所不明な莫大な資金があるこいつらと違い、
俺達は生きていくために金が必要だ。それに俺は借金を返さなくてはならない。
チャンドラは盗撮画像販売会社の活動資金がいるし、
マードックにいたっては家族を養わなければならない。
そのときチャンドラが呟く。
「俺の会社のお得意さんにモルゲンレーテのお偉いさんがいるんだけど、
その人が酒の席で、アークエンジェル級戦艦の強化型案を考えてるが、
オーブ自体にはアークエンジェル級の運用データがないから困ってる、って言ってたから
ちょっと、内職でもしてみないか?」と。
というわけで、俺達合コン同盟は、かつての戦争において感じたアークエンジェルの
改善すべき点、具体的には武装の強化に、操舵に当たっての気になった点、通信性能の強化等の
データを総合した上で、強化型アークエンジェルの設計案をまとめあげた。
それをチャンドラの会社のお得意さんであるモルゲンレーテの社員に売り込んだら
後日、見たこともないような額の振込みがあった。
これなら3等分して借金返してもお釣りがたんまり来る。
うっはwwwぼろ儲けwwwwww
だが、これが俺達を後に後悔のドン底に叩き落すことになるのは、かなり後のことである。
307 :ノイマン航海日誌3頁目 [sage] :2006/08/26(土) 17:59:40 ID:???
借金も無事返済し、肩も軽くなった頃、アークエンジェルのコンピューターの調子が悪くなってきた。
まあ、そんなこともあるだろう、と事態を軽く見ていたのだが、それと同時期に
艦内の各所で赤い髪の女の幽霊を見たというクルーが続出していた。
そして連合がオーブ近海に迫ったと言う日、事件は起こった。
深夜、艦内の廊下を歩いていたキラの断末魔とも思える悲鳴が響きわたると同時に
艦制御コンピューターが、突如としてこちらの操作を受け付けなくなり、
艦内に聞き覚えのあるようなないような笑い声が響き渡ると同時に、
かつての大戦中の、キラとフレイ・アルスターのベッドシーンを撮影した映像が
艦内各所で放映されたのである。
ニートのタイガーホースキタ━━━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━━━━━!!!
映像の情報自体は全16巻、モザイクなしで編集されたものが厳重なロックの下に
チャンドラが保管していたのであるが、どうやらそれが漏洩したらしい。
無論、チャンドラは、知らない、知らないという表情を俺に向けている。
その影響か、キラの姿が、オーブ防衛戦終了間近まで消えていた。
同時にピンクも姿を消していたので、アークエンジェルを実質的に指揮する人間が
不在となり、結果としてオーブ防衛戦に俺達が参加することはできなかった。
夜の街の戦友(とも)たちよ、どうか無事でいてくれ。
そして無力な俺をどうか許してくれ。
キラがピンクを連れて出撃したのはユニウスの悪魔が、デストロイというMAを沈める直前だった。
戻ってきたニートが1人でいるとき、話しかけるのも本当は嫌なのだが、ちょいと聞いてみた。
「あれ、お前とフレイだよな…?」
「え、フレイ?誰ですか、その人は?」
「………いや、なんでもない」
返事に気力がない。どうやらただの魂の抜け殻のようだ。
それからは定期的に赤い髪の女の幽霊が目撃されたり、艦内に濡場の映像が流れたりするようになった。
俺達、アークエンジェルクルーの古株連中の多くは、その映像データをかつての大戦中から
持っていたので、今さらという感じでときおり流れる濡場映像を眺めていたが、
ピンクにしてみればやはり忌々しいことこの上ないらしく、
カルト教団の中ではこのことを口にすることが禁忌事項とされたという噂を聞いた。
ついでに、これ以後、ニートが艦内で滅多に目撃されることがなくなり、
調整室からピンクと出てくることが増えたのは何か関連性があるのだろうか。
ま、俺にはカンケーないからどうでもいいが、
あれがあのフレイ・アルスターの霊だとしたのならとんでもないツンデレだな。
結果的に、いくら化け物じみたニートとフリーダムでも、連合の大艦隊に一機で
喧嘩を売ることは無謀すぎる。そんな無謀をさせなかった、
という意味ではフレイもそれなりにキラを守っているのかもしれない。
308 :ノイマン航海日誌3頁目 [sage] :2006/08/26(土) 18:00:31 ID:???
ちなみに艦内に濡場映像が流れているときに歩いていたピンクを目撃した
あるクルーによると、ピンクが世にもおぞましい化け物の形相を浮かべていたらしい。
その姿が電波教祖の真の姿であるとの説もあるが真相は定かでなはい。
ちなみにこんな顔。
ttp://j72820.chez-alice.fr/up1/file/a2_007583.jpg オーブ防衛戦は、ダブルエックスというMSと、それを駆る
炎のモビルスーツ乗りガロード・ランという男の活躍で、無事オーブの勝利となった。
さらに、オーブが母体となって、独立軍、タカマガハラを設立し、
その母艦にはアークエンジェル級の戦艦が配備されるとのことであった。
そして、デジタルニュースペーパーの記事に載っていたガロードという男の顔を
見た瞬間、なぜか懐かしい気持ちになったと同時に、ドス黒い感情がわきあがる。
なんなんだ、この、本庁の刑事恋物語に出てきそうな奴は…!
元々は俺と同じモブキャラだった癖にいつのまにか自分が主役のエピソードを6つも7つも
もらったり、スペシャルで放映されたり…俺だって恋物語の主役になりてえよ!
…ハッ!?俺は何を言っているんだろう…どうやら少し疲れているようだ。
するとそのとき、カガリの国葬の映像が流れてきた。
巨乳のピンクが派手な衣装で登場する。
ほう、カルト教団の虚乳ピンクに対抗して、ザフトのピンクは巨乳か。
そしてピンクの偽者が、自分は電波教祖に脅されていた、などとカミングアウトをして、
それから式典が終わると、プラント議長の、ギルバート・デュランダルは
電波教祖の糾弾を行った。まああの状況を考えるとこのような事態になってもやむを得まい。
ピンク派でないプラント政治家にとっては電波教祖は邪魔者以外の何者でもない。
あのような戦場、式場への介入・乱入を繰り返していて、
今まで正式にテロリスト扱いされなかったことの方が不思議である。
そんな映像を見ながら俺達の予想の遙か斜め上を行くのが、
どこぞの半島人も真っ青なカルト教団の構成員達である。
「こりゃ、どういうことかねぇ。今、俺たちを悪者にしてどうしようってんだか・・・」
虎が顎鬚をなでている。
今、じゃなくて悪者にされるのが遅すぎなんだよ。
「ラクスはザフトやプラントに影響力を持っている。それを嫌ったのかもしれん」
シャギアがつぶやいた。影響力どころじゃないから。
あんた、こいつらカルト教団がザフト、いやそれだけじゃない、連合にも
一体どれだけ損害を与えてきたか知ってるのかよwwww
やっぱり駄目な大人が多杉…orz
「それでも僕たちが・・・・僕たちがカガリを殺したなんて・・・ひどすぎる」
まぁ、その気持ちはわからなくもないが、自分のやったことを考えれば文句言えないぞ。
それに大気圏のかなりの高度まで飛翔できるフリーダムなら、
アラスカのJOSH−A防衛戦のときに、フリーダムがやったように、
超高高度から一直線に会場に侵入してカガリをさらうことくらい簡単にできるだろうに
正面から虎たちを引き連れて乱入したのはニート、お前だって。
309 :ノイマン航海日誌3頁目 [sage] :2006/08/26(土) 18:04:10 ID:???
「なら・・・・・聞いてみるしかありませんわ」
「聞いて・・・みる?」
ピンクがまたニートを洗脳している。
「辛いのはわかりますわ。でも、会いに行くべきときには、会いに行かねばなりません
アスランは、アスランでしょう? なら、きっと話し合うことはできるはずです」
なんだ、その「アスランは、アスランでしょう」って。
つーかカガリが死んで一番悲しんでるのはあのヅラなんだから!
おそらく極めてナーバスかつ自暴自棄になってるであろうことが容易に想定できる。
きっと今までにない抜け毛の量だ。ヅラを新しく作る時間が必要だ。
リアップじゃ間に合わないんだ!どうしてそれがわからない!
そんな今だからこそ、最も会いに行ってはならない時だろうに。
「そうだね。動かなきゃ、なにも始まらない。それにいつまでもこんな戦争、続けてちゃいけないんだ」
いいか、動く前に考えろ、ニート。
動く前に何をする必要があって、それをどうやって実現するのかを。
こちとら、お前ら基地外の自殺願望に付き合う気なんて、ヅラに残されてる髪の毛ほどもないぞ。
ついでに言えば、ヅラに会いに行くことと戦争を止めることはなんら関連性がないぞ。
戦争止めるなら議長と連合のトップに会えよ。
どうやらまたテロ活動を行う謀議が着々と進んでいるらしい。
そしてニートがまたまた、某中華思想国家をも超える迷言をする。
「それでも行きましょう。僕は、オーブやアスランになにがあったか、知らなきゃいけない
DXっていう危険な兵器がなぜ存在しているのかも、カガリがなぜ死ななきゃいけなかったのかも」
…え〜、突っ込みどころが満載なんですけど…
そもそも公人でもなんでもない、ただのテロリストのニート、さしずめテロニストのお前が
一国家の戦略を知らなきゃならないっつーことはない。
DXより、洗脳電波を飛ばして人々を洗脳して、気に喰わない者には対話や議論をすることもせずに
核MSで突撃するお前達カルト教団の方がよっぽど危険だから。
なんですか?ラクシズの兵器はキレイな兵器ですか?
なんだか色々突っ込み過ぎて眩暈がして来たが、危険手当はいつか支払わせてやると
心に硬く誓って、俺は舵を握り、大天使を黒海に向けて発進させた。
今ならこんなカルト教団どもと親交があったヅラがなぜ禿るのかが分かる気がする…
そっか、ナチュラルとコーディネーターってやっぱりわかりあえるんだよな。
そんなささやかな希望を持つことができた日だった。
580 :通常の名無しさんの3倍 [sage] :2006/08/27(日) 19:23:14 ID:???
黒海周辺で、戦闘発生を確認する。
連合軍と先日オーブが設立したタカマガハラという軍らしい。
すると、もはやお約束の如く、ニートがテロ活動を行うべく出撃する。
「こんな戦闘、間違ってる」
…もはや突っ込む気にもならん。
その直後、魔乳から、急浮上の指示。奇襲をかけるようだ。へーへー、了解。
真面目な話、戦艦で奇襲をかけることは非常に難しい。
MSのように小回りが効くこともないし、障害物に隠れて近づこうにも
容易に発見される可能性が高い。ゆえに、一撃で相手の戦闘能力を奪わねばならない。
とすれば、海面に浮上してから艦載武装の照準を合わせていたのでは足りない。
直接操縦による照準を行わねばならない。だがそれも容易ではない。
海面は常に揺らいでいるし、
艦のうち、水上の部分と水中の部分のバランスも照準を定めるのに重要な要素となる。
だが…やってみせる!
我が名はノイマン、アーノルド・ノイマン。大天使羽ばたかす翼なり!……なんつって。
艦が水面から顔を出し、
「ローエングリン照準! 目標、ヤタガラス・・・・ブリッジは狙わないで・・・
戦闘不能に追い込めるよう、敵のローエングリンだけを破壊するのよ!」
はい?あんた、かつての大戦で、大気への汚染が深刻だからと
地上ではローエングリン使わなかっただろ?それを何故ためらいもなく…いや愚問か。
これでは環境保護団体を母体とするブルーコスモスに狙われても何の文句も言えないな…
だが、仕掛ける以上、あの人が命がけで守ったこの艦をみすみす傷付けるつもりも毛頭ない。
いけぇ!!と我ながら少しカッコ付けすぎたかな、と思った瞬間、敵艦目前に…
金塊が降って来た
かのように見えた。
次の瞬間、見えたのは、拡散していく陽電子砲である。『なにか』が陽電子砲を受け止めている・・・・!?
「・・・ろ、ローエングリン砲を・・・・MSが、受け止めてます・・・・」
「なんですって!?」
チャンドラと魔乳が驚きを隠せないでいる。
ローエングリンを…?いや、そんな訳がない。金塊が陽電子砲を弾く?
俺も疲れているんだろうか、それともそこまで金が欲しいのだろうか。
581 :ノイマン公開日誌4頁目 [sage] :2006/08/27(日) 19:24:03 ID:???
「ノイマン、あれ…」
そんな現実逃避をしていた俺を現実に戻したのは、インカムから入ってきた、チャンドラからの秘密回線である。
目の前にそびえるアークエンジェル級の敵艦のその勇士、見覚えがあった。
ブフォッッッッ!!!思わず口にしていた新発売の清涼飲料水「ハイポーション」を吹く出してしまう。
ちょwwwそれ、俺達が設計した…うぇぇぇぇぇぇ!?
敵艦、ヤタガラスと名づけられたらしいその艦は、
俺達が金に困って先日モルゲンレーテのお偉いさんに売っ払った、
かつての大戦で幾度となく修羅場を潜り抜けた俺達の経験とそれに基づく改善点を踏まえた
アークエンジェル級戦艦改修型設計案の姿とそっくりであったのである。
俺、チャンドラの顔から血の気が引いていく。
ははは…もう世間は狭いな……
そんな風に半ば幽体離脱しかけているとき、頭皮と毛髪に悪寒を覚える。
この感じ…アスラン・ヅラか!?同じ青髪同士の感応現象なのだろうか。
そして、リフターを背負った赤いMS、かつてジャスティスと呼ばれた機体に
ストライクのシールドを付けた機体が急接近してくる。
そして、専用回線から、聞き覚えのある、
かつてニートの尻を狙ってるとアークエンジェルでもっぱらの噂になっていた、髪の薄い男の、声が聞えてきた。
「アークエンジェル、聞こえるか。アークエンジェル!」
「アスラン・ザラ・・・!?」
魔乳が驚いたような声をあげている。
「こちらはタカマガハラ第一部隊ヤタガラス艦長、アスラン・ザラである
貴艦の行動はオーブ、ザフトの双方に対するテロ行為である
すみやかに武装解除して降伏せよ。さもなくばこちらは、
カガリ・ユラ・アスハ暗殺の犯人として貴艦を撃墜することも辞さない」
ま、これが戦争というものだ。おい、魔乳、とっとと撤収命令を出せ。
そんなことを眼で伝えるべく魔乳の方を向く。
「なんですって!? あなた、本気で私たちをカガリ代表暗殺の犯人にする気!?」
「繰り返す。武装解除して降伏せよ。さもなくば撃墜する」
ちょ…待てヅラ!魔乳は栄養が胸にばっかり行ってるから少し理解が遅いだけなんだ。
カガリだってそこそこ発育よかったから、その分、脳味噌に栄養が行き届いてなかっただろ?!
それはお前が一番よくわかっているはずジャマイカ。
急いでヅラに慣れない回線をつなごうとしててんやわんやなそんなとき、ピンクがふと席を立った。
583 :ノイマン公開日誌4頁目 [sage] :2006/08/27(日) 19:29:41 ID:???
「私たちがカガリさんを殺すわけないって、あなたもわかってるでしょう・・・あ!」
「申し訳ありません、替わってください、ラミアス艦長。聞こえますかアスラン?」
ちょ…なんか、今日は「ちょ…」とばかり言っている気がするが、気にしない。
ピンク!お前ちょっと黙ってろ!
「・・・・・繰り返す、武装解除して降伏せよ。これが最後の勧告である」
ヅラがまだ攻撃してこない今なら俺の蝶操舵で逃げ切れる!だから早く撤収するぞ!
「アスラン。あなたは…(以下略)」
お前の電波はヅラの怒りという、頭皮に貯まった油に火を注いでいるんだぞ!
いいから黙れ!
「猶予は三分である。これを過ぎれば、当方は貴艦を撃墜する」
ほら、だから早く撤収するぞ!
「アス(以下略)」
だから、お前いい加減にしろ!おい、チャンドラ、その手を離せ!
ここでこのピンクを黙らせないと、後でカルト教団に殺される前に今、ここでヅラに殺されるぞ!
離せ、チャンドラ、離せえぇぇ、離してくれえぇぇぇぇぇ……
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・三分だ。アークエンジェルを撃墜する」
待てぇヅラ!そんな短気じゃいかんぞ!きっと天国のママンも悲しむぞ!
それにそんな短気で切れてばっかりじゃ、
ほら、髪の毛も長く延びる前に切れてハゲのまま、一生ヅラ生活だぞ!
イライラでストレスがたまってますます髪の毛が抜けるぞ!
髪は一生の友達だ!だから気を長くして付き合っていかなきゃいけない!
髪の毛が生えるには相応の時間がかかるんだ!どうしてそれがわからない!
ワカメ食べたってそんなすぐに髪の毛は生えない!だから待てぇぇぇぇ!
「落ちろ」
収束ビームの直撃を受け、アークエンジェルのメインエンジンが大爆発を起こす
白い艦体は大きく傾き、無様に半身を海面へとずぶずぶ沈めていく
GYAAAAAAAAAAAA!!!!
くそ!メインエンジン被弾!艦姿勢…維持できない!
チャンドラ、隔壁下ろせ!マードック、艦内消火急がせろ!
おのれ、ヅラぁぁぁ、これでもし俺が死んだら
我が魂魄、百万回生まれ変わろうとも貴様の毛髪だけは道連れにしてくれるぅぅぅ!
…いや、俺は…こんなところで、こんなところで俺はぁぁぁ!
そう、我が名はノイマン、アーノルド・ノイマン!ノイマンは苗字なり!
チャンドラ、この近くで隠れられる陸地を探せ!
地上で自由がエサになってる間に艦を立て直すぞ!うぉぉぉぉぉ!!!!!
結局、なんとかアークエンジェルは安全圏まで逃げ切り、身を隠すことができた。
しかし、艦の傷は重く、しばらく修理に時間がかかるらしい。
だが朗報もあった。ニートが撃墜されたらしい。
自由はめでたく海中に沈み虎がニートを助けたらしいが、これでしばらく身の危険はないだろう。
いつもの如く艦内に響き渡る浮霊、いやツンデレ亡霊フレイの笑い声もとっても嬉しそうだ。
再びしばらくニートとピンクは艦の中から姿を消していたが、
どうせそのうち調整室から湧いて来るので気にしない。今は傷ついた大天使を癒すことに専念しなければ…
あのさぁ…、このまま終わりまで張るつもり?
154 :通常の名無しさんの3倍 [sage] :2006/08/29(火) 20:03:16 ID:???
俺達は、ヅラ・アタックにより大きな傷を負ったアークエンジェルを隠し、その修復作業に当たっていた。
そして、海に沈んだらしいフリーダムは今後、人を雇ってサルベージすることになったらしい。
艦のエンジンが大破してしまった以上、航行は不能であり、俺には出来ることがない。
正直いうと、暇である。そんな訳で少し、監視カメラで艦内を見渡すことにした。
調整室の画像が映っている。ヅラの攻撃で艦内が破損したせいか、艦内の制御コンピューターがイカレたのだろう。
ちょうどいいので観察してみることにした。
カプセルのような装置、試験管、コンピューター、色々ある。
それらの機器は目に見えて破損していたが、それにしても不気味な部屋だ。
そしてなぜかピンクが奥の床で寝ている。モゾっと動いた。どうやら起きたらしい。
「私は…平和を平和的に得るべき人…」
「では、平和をキラに戦って得てもらって、私が選挙に出ればいいのですね」
「ちょwwwおまwww
キラを戦わせるなwwwそれじゃ意味ナサスwww」
思わず突っ込んでしまう。ちょうどそこにニートが通りかかった。
「呼びました?ノイマンさん?」
「うっさいニート。黙れ」
前回の出撃でダブルエックス等に撃墜されたショックが重なってか、
ニートはブリッジを飛び出していってしまった。
次に見たのは魔乳の部屋だった。
……………言葉が出ない。
部屋に溢れるゴミ!ゴミ!!ゴミ!!!
山になっているビールの空き缶。
少し怖くなって見るのはやめにした。
次に、この部屋は…どうやら虎の部屋だ。
虎は艦が修理中なので、何人かのクルーを集めてコーヒー教室などというものを開いてる。
カルト教団の宗教行事ではないらしく、キラだけでなく、チャンドラや他のクルーもいる。
しかも、どうやらキラは随分コーヒーの違いがわかるやつらしい。
まあ最高のコーディネーターだからな、味覚も鋭いんだろう。
カルト教団の武力行使担当部隊隊長よっかは遙かにマシだが。
155 :ノイマン航海日誌5ページ目 [sage] :2006/08/29(火) 20:06:24 ID:???
翌日、アークエンジェルに1人の傭兵がやってきた。
どことなくフラガのアニキを髣髴とさせるようなノリと、さらさらのロン毛。
これが青かったら間違いなく彼はヅラ隊にその毛髪を狙われていただろう。
どうやら先日、ダブルエックスに撃墜され、海に沈んだフリーダムの回収のため雇われたらしい。
ロアビィというらしいこの男のMSはさながら歩く武器庫ともいうべき機体で、
顔面はG型と同じデュアル・アイにアンテナがついたタイプのものである。
そして海に沈んだフリーダムを見事サルベージして来た。
正直、カルト教団がこれ以上増えるのはカンベンしてもらいたいが、
どうやらそこまで洗脳されてはいないようであった。
この男、我ら合コン同盟になんとか引き入れることはできないだろうか…
今日もフレイの笑い声が艦内に爽快に響き渡る。
ちなみに面白いからと、艦内によく響くよう色々小細工しているのはチャンドラだったりする。
そしてニートが頭を抱えて震えている。ああ、いい景色だ。
すると、虎がブリッジにやってきた。そしてカルト教団の会議が始まる。
どうやら、除霊を行うことにしたらしい。
正直、ニートの裏切り、というか不義理の大きさを考えると生半可は除霊は通じないと思うだが…
下手したらフレイの亡霊に返り討ちにされるぞ…
そんな俺の心の中の突っ込みを華麗に無視して除霊が始まった。どうやら虎がやるらしい。
・・・・・・・・・・・・・・・・虎が?
虎が不敵な笑みを浮かべながら指や肩をコキコキならしている。
「俺の生徒に手を出すのなら許さん!」
そうか、ニートは虎のコーヒー教室の生徒だったな。
結構台詞がカッコいいのが悔しい。
そして義手を外そうとする。
お、もしかしてアレか、中に刀が仕込んであって、
「散れ、千本桜」
とか言うのか!?割とドキドキしながら目を輝かせていると、虎が呪文のようなものを唱え始め…
義手を外した瞬間…鬼の手キタ━━━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━━━!!!!!!!
156 :ノイマン航海日誌5ページ目 [sage] :2006/08/29(火) 20:11:25 ID:???
そして虎がナニモノかと戦いを始めた。
だが、その光景はかなり奇異なもので、虎が戦っているであろう、フレイの亡霊の姿が
見えない以上、当然のことなのだが、端から見てると虎はかなり危ない人だった。
結局、倒すことはできなかったが、なんとかアークエンジェルから追っ払うことはできたらしく、
以後、しばらくはアークエンジェルの名物風景の1つだったフレイの笑い声と
ニートとの濡場映像のゲリラ中継はなくなってしまった。
除霊が終わったと思ったら、まだ鬼の手をしまわない虎が話しかけてくる。
「君の背後にも、『1人』いるんだがどうするかね?悪霊ではないようだから
君に危害を加えるようなことは決してないはずだが…」
え、マジですか?では成仏させてあげてくれ。俺のせいで現世にとどまらせるというのも気の毒だし。
すると虎が再び「ナニモノ」かと会話を始め、除霊が完了したと言った。
その瞬間、バジルール中尉の声が聞えたような気がした。
何か、こう、感謝しているような…
あの人は俺達が放ったローエングリンで命を散らせたはずだから
恨まれても感謝されるべきではないはずだが、
これからも俺はバジルール中尉が守ったこの艦を守り続けていこう、そう思った一日だった。
ちょっと待ってくれ、まとめサイトに行けば全部見れるんだからこんなところに張る意味は無い。
641 :ノイマン航海日誌6頁目 [sage] :2006/08/31(木) 22:27:37 ID:???
今日もアークエンジェルは修理の真っ最中という中、見知った顔の女が艦にやってきた。
ミリアリア・ハウ、かつての大戦でこの艦のCICをしていた、
ニートの友達、今は亡きトール・ケーニッヒのカノジョであり、トール亡き後はエロスマンのカノジョである。
ニートの友達とはいえ、今はカメラマンをしていたらしく、その風貌にも成長が見られる。
どこぞのテロニストと違い、今は立派な社会人として働いているようだ。
「エルスマンとは?」
チャンドラがさりげなく聞く。
「ふっちゃった」
嗚呼、哀れなりエロスマン。
まぁ、この艦はいつザフトとの戦闘に介入してもおかしくはない。
そうだとすれば、敵味方に恋人同士が引き裂かれるというような悲劇が起きなくて済む分ましというべきだろう。
するとそこにカルト教団の面々がやってくる。俺達はその場を去ったが、その日は
カルト教団主催のミリアリア歓迎会が開かれたらしかった。
当然、俺達はあのキチガイどもの顔をみることすら嫌なので毛頭行く気がなかったが。
ちなみに俺は艦内で、ターミナルから送られてきた情報を見ていた。
タカマガハラ…オーブ軍が設立母体となっている独立軍
アスラン・ザラ…タカマガハラ旗艦ヤタガラス艦長。
ザフトフェイスでありながら、タカマガハラを指揮…
先日暗殺されたカガリ・ユラ・アスハの恋人だったという情報アリ。
搭乗機はインフィニットジャスティス。生え際の侵攻が近年著しい。
なるほどねぇ…
他のも見てみることにする。
シン・アスカ…ザフトレッドでありながら、タカマガハラに所属。オーブ出身。
連合軍のオーブ侵攻のおり、家族を亡くし、プラントに渡る。
搭乗機はアカツキ。シスコンの気アリ。
ガロード・ラン…ザフトフェイスで、ユニウスの悪魔ことダブルエックスに搭乗する。
ガルナハンにおいて、シン・アスカと、たった2機でローエングリンゲートを陥落させる。
ちなみにターミナルのホームページはウィキペディア方式で
情報が書き込めるようになっていたので俺も幾つか書いておくことにした。
キラ・ヤマト…ヤキン・ドゥーエ後、オーブでニートして暮らす。
今のキラ・ヤマトは3人目という噂がある。
筆卸しの相手は、元大西洋連邦事務次官の娘、フレイ・アルスター。
別名、婚約者キラー。
まあこんなところか。
642 :ノイマン航海日誌6頁目 [sage] :2006/08/31(木) 22:28:42 ID:???
フリーダムをサルベージしたロアビィという男、どうやらシャギア・フロストの知り合いらしい。
たまに虎としゃべっているが、大抵は魔乳を口説いている。
一時は合コン同盟に誘おうかとも思ったが、シャギアの知り合いなら
カルト教団構成員になる日もそう遠くはないかもしれないので
こちらからは、近づくのをやめることにした。
そんなある日、チャンドラやマードックとUNOをしていると、ロアビィがやってきた。
あ、ちょっと待ってね、ドロ2で色は…青。んで…リバースしてドロ4…
最初は他愛のない話をしていたが、ロアビィは急にシリアスな顔になって聞いてきた。
「あんたら、誰と戦ってんだい?」
そんなもん簡単だ。貧乏と空腹。……あ、この前までは戦う相手に借金取りもいたな。
正直な話、俺は別にそれなりの仕事してそれなりの生活ができればあとはどうでもいい。
「おいおい、随分はっきりしてるねぇ。じゃあ何でこんな艦にいるんだよ」
ロン毛の優男が少し驚いた感じで言ってくる。
………………ある人が命がけで守ってくれたのがこの艦だ。俺がこの艦を守るのに他の理由はない。
死者に縛られていると、嘲るのならば好きにするがいい。
結局、その日は徹夜でロアビィと飲み明かした。この男も似たような境遇らしい。
この男とは友達になれそうだった。
翌日、やることもないので、部屋で爆睡していたときだった。
不意に衝撃が来て、船が揺れた。
そして揺れるブリッジから見えた外の光景が、俺を氷漬けにした。
GYAAAAAAAAA!!!
なんじゃ、あの斬艦刀持って血の涙流しているようなMSは!
その斬艦刀MSは容赦なくアークエンジェルを切り刻む。
しかし、今、この艦は翼をもがれた鳥に等しい。艦が動かない今、俺は完全に無力である。
そんな自分が許せないず、握った拳から血が出てくる。
………おのれ、あのヅラァァァァァァァァァ!
お前がメインエンジンぶち壊したせいで、俺の大切なこの艦がボロボロだ、チクショウ!
絶対呪ってやる!毛根全滅する呪いかけてやるから覚えてやがれ!
643 :ノイマン航海日誌6頁目 [sage] :2006/08/31(木) 22:29:41 ID:???
って、そんな場合じゃない。ロアビィやシャギアが迎撃にでたようだが、
このままだといずれこの艦が沈む。別にここでカルト教団が壊滅することは構わないが、
この艦が沈んだら、俺がアークエンジェルで運送屋をできなくなる。
せっかく、大天使急便って名前の商標権までこっそりと取得しに行ったのに!
しかもこんな緊急時だっていうのに電波教祖はニートに電波浴びせているし。
「キラ、どうかご自分を責めないでください。確かに、命を奪うつもりでやっていたなら、
あなたはあの時勝てたでしょう。ですが、最後まで剣を抜かなかったあなたは、
剣を抜かなかったがゆえに、まだ敗北していないのです」
ダブルエックスのコックピットにゼロ距離ビームライフル発射した時点で剣抜いてるとしかいえねーよ。
ニート、てめえはとっくに敗北してんだよ。それが、合コン同盟の共通見解だ。
まったくこいつらときたら…
するとそのとき、上空から、悪趣味極まりない、設計者の色彩センスを疑わざるを得ない、
見覚えのある戦艦が降って来た。
そう、プラントの血税で作られ、国土防衛の思いを込めて作ったのをカルト教団が窃盗した、
カルト教団旗艦、エターナルである。そしてその中からなんともいいがたい、
フリーダムを悪趣味にデコレーションしたような機体が出てきた。
人の話を聞けー!!
644 :ノイマン航海日誌6頁目 [sage] :2006/08/31(木) 22:30:30 ID:???
そして艦橋にいつの間にか登ったニートに、その機体から出てきたパイロットがいう。
「ヒルダ・ハーケンです。ラクス様のご命令により、ストライクフリーダムの搬送、ただいま完了いたました」
ちょwwwwなんだ、このカルト教団、とうとう兵器密造にまで手を伸ばしたのか!?
「じゃ、後は頼んだよキラ・ヤマト! ラクス様をやろうなんてバカなやつらに、目に物見せてやりな!」
もう、なんなんだ、この、コーディネーターという連中は。
オーブにいた連中はそうでもなかったが、プラントにいるコーディネーターはみんなこうかのか?
なんでこのピンクがやっていることが犯罪だということに気が付かない?
今さらながらに思える。確かにこいつら、宇宙(そら)の化け物だよ…
なるほど、ブルコスのテロを肯定するつもりはないけど、
こんなやつらばっかりじゃ「蒼き清浄なる世界のために」と言いたくなるのも無理はない。
「ビームシールド・・・・! ええい、クライン派め、また性懲りもなくザフトの技術を盗み出したんですか!」
こいつらが懲りるわけないって。盗むどころか、自称平和の歌姫を首領とするこの連中は
盗むなんてザラで、むしろやってることは事後強盗です。
「前大戦であれだけ暴れまわって、今も好き放題やって、
憎まれないと本気で思ってるんですか、あなたたちはぁぁぁ!!」
斬艦刀MSのパイロットが叫ぶ。
いや、憎まれまくりでしょうね、ハイ。
まあ、このカルト教団の面々は、憎まれないと本気で思ってるでしょうけど。
なんつってもこいつらは、ピンク様が白といえば黒でも白と言うだけでなく、
実力行使で白にしてしまう連中ですぜ、大将。
しかも悪いことに、こいつらの辞書には「罪の意識」って言葉がございませんから。
結局、斬艦刀MSはその後、さっさと撤収してしまった。
どうせならあの悪趣味な戦艦のブリッジだけでも潰して行ってくれればよかったのに。
そして、虎が驚くべき事実が伝えてくる。
艦内の人間はエターナルに行くように。
じゃあ、俺はこの辺で帰らせてもらおう。
虎が驚いた顔でこっちを見る。
俺がこの艦に乗ったのは、この艦が、あの人が守ろうとした艦だからだ。
別に貴様らが死のうが生きようが関係ない。
それに貴様ら、そうやって傷ついたからと、この艦を見捨てるのか!?
アークエンジェルはまだ死んでなんかいない!直せばまた空を羽ばたく。
俺はこの艦を見捨てるつもりはない!俺が愛しているのはこの艦だけだ!
ついでにいえばエターナルには正規の操舵士がいるだろう。
ニートは通信回線ごし何か言いたげだが絶句している。
そして何よりも…
働いた人間に対して給料払わないとはてめえら一体どういう了見だ!?
給料もらったから働いて、働いてから給料もらって…そうやって世界は動いてんだよ!
いいか、労働者に給料払わない?そんな世界こそが間違ってんだよ!
すると虎が、手に持っていたケースを開け、中身を取り出して俺の方に向ける。
「次の目的地まで頼むよ」
……………交渉成立だ。
こうして俺は虎と固い握手をした。
そんな俺の手にはかなり大きな金のインゴットがあった。
>>貼ってる奴
>>1が読めないならただの荒らしか?
まとめさいとに過去ログ全部あることに言われて気が付いた。そこから見ればよかったんだな。
荒れさせてすまない。
400 :
398:2006/09/13(水) 21:36:07 ID:???
いいか、みんな
こ ま め な リ ロ ー ド を 忘 れ る な
投下前は特に念入りにだ。
ドジっ子398萌え
なんだこの荒らしうぜー…
新規さんが多くなってきたなあ。
ま、正直ノイマン日誌は日記から分離して欲しいんだけどね。
連載当初は他にも日記書いてる人いたから一緒になってるけど。
>>405 Xとはあまり関係ないのが辛いな。たまにガロードやシンゴ、キッド、テクスと絡んでる程度だし
というかノイマン日誌はX運命氏の二次、いや三次創作だろ
Xに関係ないとか以前に、Xキャラが関わったことで形成された世界観を舞台にしているんだから、Xキャラが登場していなくてもXと種死のクロスオーバー作品になるぞ
ならお前が向こうでネタを振れ
雑談がスレ違いだからって誘導してる人に向かってネタ振りがどうこう言う奴って勘違いも甚だしいと思うわけだが
ならお前でもいいからネタを振れ
まあ待ておまいら、雰囲気が悪くなってるぜ
ノイマン日誌の人、乙です
しかし虎は確信犯なのか(w
相変わらず的確な人間判断、お見事です
だからここでのネタ振りも雑談もスレ違いだといってるんだよ
雑談は雑談スレでやるのがここのローカルルール
残念、俺は基本投下待ちで雑談とか議論に興味ないんだわ。
じゃあかくな。
そうだな、俺がどうこう言って理解するような頭脳の持ち主が勘違い丸出しで誘導人に噛みついたりしない罠
いやすまんかった
お前ら興奮しすぎw
いやこりゃ絶対俺らクルーゼに爆笑されてるな。
こんな時こそコーヒーだよ( ・・)つ旦~
雑談するのも誘導するのもどうでも良いがSSに割り込むな
探す俺も俺なんだが。
787 :名無しさん(ザコ):2006/09/04(月) 23:40:16 ID:UO4WpyVo0
アカツキ天命パック装備
テンメイアカツキ, MS(SEED), 1, 2
空陸, 5, M, 7500, 190
特殊能力
格闘強化Lv3
射撃強化Lv-20
フィールドLv4=マガタマ 全 5
反射Lv5=ヤタノカガミ B 100
4100, 170, 1000, 100
-ABA, GundamSeedD_Akatuki(tenmei).bmp
ムツガリ通常出力, 1500, 1, 1, +25, -, -, -, AAAA, +15, 武
ムツガリ高出力, 2000, 1, 1, +25, -, 10, 110, AAAA, +20, 武
ムツガリ最大出力, 2800, 1, 1, +25, -, 50, 135, AAAA, +25, 武
===
マガタマ, 付加Lv3="フィールドLv4=マガタマ 全 5", 4, 3, -, -, P
#某コーヒースレより。かなりやっつけで適当だが投下。
#自らの過去の行いとその結果を悔いたとあるジャンク屋が、せめてもの罪滅ぼしの為に作ったパックを装備したアカツキ。
#その存在理由はただ、『最強を打ち砕く事』唯一つ
#これを装備したアカツキはそれ以外の用途にはまるで使い物にならない、まさに天命を背負った機体となる。
#武装は防御専用ドラグーン『マガタマ』と出力調整型ハイパービームサーベル『ムツガリ』のみで、
#OSからも一切の火器管制が排除されている接近戦に魂を売ったパックであると言える。
#どっかの大親分も真っ青の接近戦特化型で、スーパーロボットの方がよほどリアルに使い勝手が高い代物だと思われる。
#が、それも「『最強』を打ち砕く」為に色々な要素を切り捨てていった結果であり、本来の用途ならば凄まじい戦果を挙げうるポテンシャルを有する。
ノイマンが某ハルヒのキョンに見えてきたw
だからムツガリじゃなくてツムガリだというに
感じで書くと、都牟刈な?
>>421 それ投下したの俺なんだが、それをネタに話するんならこっちでやらんか?
雑談用スレ
ttp://yy44.60.kg/gxseed/ 空適応が-だったり、運動性が「運命と並んでCE世界の2強」というには遅いしで、弄る余地はふんだんにあるが、こっちでこのデータをネタに話すんのは荒らし行為になっちまうだろ。
雑談用のスレってのが立ったんだから、そっちに誘導されようや。
なんか幼稚園児と引率の先生を見ているような気になる
つーか、20:00時以降はレス控えないか?
ホントならこんなことすら書くべきじゃないが、雑談スレも立った現状でコレは
ちょっとな。
ロゴスだッ!!
きっと、ロゴスの仕業だッ!!
もう一つの方とは随分と空気が変わったな
嘆かわしい
第六十三話 『俺が忠誠を誓うのはただ一人』
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しっかりと名乗ることができた。緊張のあまり真っ白になりそうな頭を、シンは必死になって押し戻す
自分が恐れているのは、大統領という肩書きだけである。ジョゼフ・コープランドという男を恐れているわけではない
そう言い聞かせ、どうにか正気であろうとする
「大統領閣下におかれましては―――――」
「挨拶はいい。用件を言ってもらおうか」
必死になってシンが覚えた挨拶は、ジョゼフ本人によって否定された
それだけでパニックになりそうになる。すると、ユウナがシンの肩を軽く叩き、前に出た
「オーブ代表、ユウナ・ロマ・アスハです。幾度か、父がお世話になりました、大統領」
「ウナト氏のご子息ですか。このたびのことは、まことに遺憾でありました」
「はい。しかし、今日の私はウナト・エマ・セイランの息子として参ったわけではございません
オーブ代表としての発言を許されたい」
「しかし・・・・すでにオーブは、あなたを代表と認めてはいないようだが?」
「プラントにとって、いまだに私は代表であります。それにいつでもオーブは取り戻せるのですよ」
「戯言を聞きたいわけではないのですがね」
「ガンダムダブルエックスの修理が完了するのですよ。『ユニウスの悪魔』と言った方が、通りがよろしいですかね?
それがもうじき、我々オーブの手に戻る」
ユウナの発言に、シンは驚いた。ガロードも目を丸くしている。ここでDXの名前を出すとは思わなかった
ジョゼフ大統領は、痛いところを突かれたかのように、顔をしかめている
「脅しですか、アスハ『代表』?」
「まさか。ただプラントから要請があって、
ここアルザッヘル基地をつぶせと言われれば、我々は従わざるを得ないかもしれません」
「奇妙なことを。DXはザフトのものではないのですか?」
「あれは、タカマガハラ第一部隊ヤタガラスの所属です。命令権はオーブ代表たる私にあります
もちろん、サテライトキャノンの砲門をどこに向けるかもですよ?」
言いつつ、ユウナはガロードとジャミルに目配せをしていた。余計なことを言うな、ということだろうか
ジョゼフはかなり不機嫌そうな顔になった
「バカにしないでもらおうか。こちらの物量も、並ではない」
「大統領。私は可能性をつぶやいているだけですよ。宣戦布告をしにきたわけではありません
ただこれからのことを、真剣に考えて欲しいだけです」
「これからのこと・・・・?」
「シン。さぁ、デュランダル議長の親書を大統領にお渡しして」
シンはユウナにうながされ、親書を大統領の秘書に渡した
ユウナの巧妙なやり方に驚く。彼は事前にやんわりと大統領を脅したのだ
確かにこのやり方の方が、いきなり親書を渡すより、ずっと真剣に物事を考えてくれるだろう
少なくとも、今のデュランダルが偽者だという事実を、笑い話だと切り捨てることはないはずだ
それにこの時点でジョゼフの頭には、アメノミハシラには抜き差しならない戦力があると、すり込まれたはずだ
ジョゼフが親書に目を通している。読んでいくうちに、彼の顔色が少しだけ変わった
変化は本当に少しだけで、感情を押し殺しているのだとシンは気づく
政治家というのは本当に大変な職業なのだと、改めて感じた
ジョゼフが親書に目を通し終え、ため息をついた
「すぐに判断はできることではありませんな。時間をいただきたい」
「どうぞごゆっくりご判断ください。しかし事は重要機密です」
「わかっている」
「わかっておられると思いますが、おそらくこれが唯一のチャンスです
どうか国民のため、賢明なるご判断を、大統領」
ユウナが歩を進め、大統領に握手を求めた。苦々しそうにそれをジョゼフは握り返している
すると、ユウナはシンに目配せをしてきた。なんのことか、判別がつかない
「代表?」
「さぁ、大統領に別れのご挨拶を、親善大使シン・アスカ」
そう言われて初めて、大統領と握手をしろということがわかった
シンは歩を進めて、遠慮がちにジョゼフへと手を伸ばす
「君は若いのだな、シン・アスカ」
ジョゼフが握り返してくる。微妙な強さがあった
「プラントは15歳で成人ですから」
「コーディネイター、か?」
「はい。お嫌いでしょうか?」
「好きではないな。血のバレンタインばかりが言われるが、
エイプリル・フール・クライシスでいったい何人、ナチュラルが死んだと思っている?」
シンははっとなった。エイプリル・フール・クライシスとは、ザフトがニュートロンジャマーを散布したことにより起こった
地球の深刻なエネルギー不足事件である。これによって凍死者、餓死者などが続出し、
地球総人口の一割が死んだと言われている。これは血のバレンタインで死んだ人間とは比にならぬ数の死者だった
「・・・・未来が、簡単ではないことは、わかっています」
「コーディネイターがいる限り、エイプリルフールは忘れ去られんよ」
「それでも・・・・戦争は終わるべきでしょう?」
「まぁ、な」
会見はそれで終わった。大統領の部屋を出た時、どっとシンの体が疲れを訴える
それほど長い時間いたわけではないのに、肩は張り、腰は凍てついていた
「まったく、最後に大統領と話し始めたときは、なにを言い出すかひやひやしてたよ」
ユウナがシンに笑いかけてくる。やはりこういう場所では、政治家は強い。ユウナは平然としているのだ
「なかなか埋まらないんですね、コーディネイターとナチュラルの溝は」
「お互い、殺しすぎたからねぇ・・・・」
「どうしたらいいんでしょうか?」
「待つしかないよ。憎しみを知らない世代が生まれて、成長し、それが世界を埋め尽くせば、溝は自然に消える
だから僕たちはもう、戦争をしてはいけないのさ」
「そうでなければ」
急にジャミルが口をはさんだ。何事かと思って、シンは振り返る
「ジャミルさん?」
「お互いに気が済むまで、傷つけあうしかないだろうな。そして滅びかけて、ようやく人はみずからの愚かさに気づく」
「・・・・・・・」
ジャミルの言葉が、胸に突き刺さる。こうやってナチュラルだコーディネイターだとやっていれば、いつかこの世界も、
AW世界のように荒廃しきってしまうということだろうか。それだけはシンも避けたかった
「おい、それよりメシ食いに行こうぜ。腹へってしょうがねぇや」
ガロードが場違いな声を出す。シンはふぅっと、ため息をついた
「おまえは簡単でいいなぁ、ガロード」
「おまえが悩みすぎなんだよ。だいたい、俺は難しいことなんてわかんねぇんだぞ」
「いばることかよ、それ」
「いばることかどうかはわかんねぇけどよ。あんまり難しいと、人にわかってもらえねぇぞ」
ふと、その言葉が、シンの頭に響いた
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さすがに連続して、ネオジェネシスを放つという判断は下さないようだった
ハイネはほっとするような、苦々しいような気分になる
偽者が我が物顔で好き放題しているのを見るのは、辛い
「ほう。宇宙空間を漂流していた、と?」
ハイネが報告すると、宇宙要塞メサイアの司令室で、デュランダルは喜色を見せた
「はい。メサイア近くの宙域でただよっていたのを回収しました
パイロットはいなかったようですが・・・とりあえず報告をと」
「なるほど。レジェンドか。使えるのかね?」
「損傷は受けていますが、それほど問題はありません。整備と簡単な修復を行えば、すぐにでも」
「デスティニーと共に、所属不明のMSだが、高性能機であるのは確かなようだね?」
「ええ。DXを落としたMSですから。ただ空間認識能力を必要とするようです」
「これは幸先がいいな。レジェンドを修復したら、すぐにレイへ回してあげてくれたまえ」
「わかりました。整備班にはそう伝えておきます、議長」
「レイ、喜びたまえ。君に素晴らしい贈り物ができそうだ」
デュランダルが近侍しているレイに声をかける。レイは冷静な顔つきで、うなずいていた
どういうわけか、レジェンドを回収した。それをレイに回すという決定に対し、特にハイネは異論がない
それより問題は、デュランダルの出方である
「ハイネ。オーブ軍の様子はどうだね?」
「降伏勧告には応じないようです。オーブ艦隊はコロニーメンデルで、修復などを行っているようですが」
「叩くべきかな」
「補給を邪魔するだけで、オーブ艦隊は干上がると思いますが?」
ザフトはあまり強攻策は取るべきではないと、ハイネは思う。だいたい、あれだけの大艦隊を、
補給線の確保もせずに宇宙に上げていること自体、無謀なのだ
後は適度に補給を止めてやるだけで、オーブ軍は悲鳴をあげる
「オーブを攻めようか」
かすかに目を閉じ、デュランダルは笑った。凄惨な笑みだと、ハイネは思った
「メンデルを攻めるのですか?」
「まさかね。手薄なオーブ本土を制圧するのだよ。せっかくラクスの勢いを止めたのだ
いくら精強な軍隊でも、国を制圧されてはどうにもなるまい」
「・・・・ユウナ代表をどうなさるおつもりで?」
「捨てて置く。彼はデスティニープランが好きではないようだからね」
「わかりました。ザフト地上軍に対し、命令を伝えます」
「作戦名は、オペレーション・フューリーだ」
「フューリー・・・・。激怒、という意味でしょうか?」
「そう、私は激怒しているのだよ。オーブという国にね」
くっと笑って、デュランダルは立ち上がった。彼はモニタを切り替えると、遺伝子配列の図を展開する
「議長、これは?」
「ハイネ。君の遺伝子だよ。解析してみたのだ」
「・・・・・・結果はどうなったのでしょうか」
「軍人が最適だと出たよ。良かったな、君は適職についているようだ」
歌手ではなかったのだなと、ハイネはつぶやいた。誰にも聞こえない声だった
デュランダルはそれに気づくことなく、遺伝子を見上げている
「議長。ミネルバは地上に送りますか?」
「いや、私がプラントから離れられんのでね・・・・。しばらくは宇宙にいてもらうことになるだろう」
「なにか?」
「クライン派がいくらかざわついているようだ。そろそろ彼らも、まとめて消してしまうべきかもしれないね」
「・・・・わかりました。では、プラントに戻られるのでしょうか?」
「うむ。サザビーもアプリリウスまで連れて行く。そうだな、その間、君の作戦をミネルバに取ってもらうとしようか」
「俺の作戦ですか?」
「うむ。メンデルに向かう、オーブの補給部隊を各個撃破してくれたまえ
ミネルバがこういう動きを見せれば、地上部隊への陽動にもなろう」
「良案です、議長」
ハイネは深々と頭を下げた。偽者に頭を下げる苦々しさも、いくらか薄くなっていた
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ミネルバが発進する。レイとデュランダルは、メサイアに残った
敵はオーブ軍である。それも、ラクスとキラだった
「で、どーすんだよ隊長さん」
ディアッカが椅子に座って、足を投げ出している。その横では、シホがベッドに行儀よく座っていた
ここはミネルバにあるイザークの自室である。そこに三人が集合していた
イザークは額にしわを寄せる。判断がつかない、というのが正直なところだ
「ネオジェネシスを平然と撃つような人の下に、いていいかと悩んでいる」
「ふーん。正義は、ラクス・クラインにありってヤツ?」
「やっていることは、オーブが正しいと俺は思う。納得いかない部分もあるが・・・・・」
「でも、裏切りですよ、隊長」
シホが辛そうな声をあげる。その声もまた、イザークの胸の悩みを大きくさせた
デュランダルこそが新しい時代を創るのだと信じた
それに前大戦で戦犯になりそうなところを、デュランダルに助けてもらったという恩義もある
しかしだ。最近のデュランダルは無茶苦茶である
遺伝子がすべてを決定しないと言いながら、デスティニープランの導入には躍起になっているし、
挙句の果てにネオジェネシスである。とてもついていけなかった。これではたちの悪い独裁者だ
第一、Dプランの雛形はこういうものではなかったはずだ
イザークは覚悟を決めた。このままでは、確実にプラントはおかしくなる
下手をすればコーディネイターの未来などどこにもなくなる
「・・・・ラクス・クラインは、プラントの歌姫だ」
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ミネルバはコロニーメンデルの近辺で、網を張っていた
網にかかれば、ミネルバの機動力である。補給艦では逃げられない
ハイネはミネルバのブリッジに上がっていた。艦長席に座るタリアは憂鬱そうである
「艦長。体調が悪いのでしょうか?」
「いいえ。そんなことはなくてよ、ハイネ」
「そうですか・・・・」
タリアとデュランダルは、かつて恋人同士だった。子供ができぬという理由で、
タリアはデュランダルとの結婚を諦めたそうだが、今も関係は続いているらしい
ザフトでは、タリアは自分の体で艦長の座を手に入れたと中傷する者さえいたのだ
しかし、今のデュランダルは偽者である。おそらく、タリアの体にすら触れていないのではないかと、ハイネは思う
当たり前だ。いかに巧妙に真似ても、性交の細かいクセまで、真似られるということはあるまい
タリアを抱けばおそらく、彼女自身違和感に気づく
だから関係を遠ざけているのだろう
「敵機接近! オーブ軍補給艦です!」
通信士のアビーが、叫んだ。タリアはうなずき、命令を出す
「コンディションレッド発令。モビルスーツ発進用意。アーサー、ミネルバは艦隊戦の用意よ、急いで
それじゃあMS隊の指揮をお願いね、ハイネ」
「了解です、艦長」
ハイネはうなずき、ぐるりとブリッジを見回した
それはちょっとした確認だった
それから早足でMSデッキに向かい、黒色のMS、ストライクノワールに乗り込む
「ジュール隊、用意はいいか?」
点呼を取る。イザーク、ディアッカ、シホ、全員が乗り込んでいるようだった
機器の確認を終え、ノワールがカタパルトデッキに向かう
『ハイネ機、ストライクノワール、発進どうぞ!』
「補給艦を叩くのも、立派な任務だ。ハイネ・ヴェステンフルス、ストライクノワール、出るぜ!」
カタパルトがうなりをあげ、ノワールを押し出す。ブルデュエル、ヴェルデバスター、カオスが続いてきた
遠方に、光の明滅がある。すでに肉眼で確認できるほど、補給艦は近づいてきていた
『MS隊、攻撃開始!』
タリアの声。ハイネはためらいもなく、補給艦を落とさんと、ノワールを起動させた時だった
ジュッ・・・・。ビームが、ノワールの肩をかすめた。撃たれたのは後ろからである
ハイネはとっさに振り返った
「イザーク!? どういうつもりだ・・・・誤射か!?」
『ハイネ、俺たちはこれから、オーブにつきます』
「なん・・・・だと!」
ハイネは歯噛みした。ブルデュエルの周りに、ヴェルデバスターとカオスが寄り添う
『降伏してください。でなければ、ミネルバもあなたも落とします』
「正気か、イザーク! ディアッカもシホも同じ意見なのか!?」
『いや、だってさぁ、イザークが言うんだもん。仕方ないでしょ?』
ディアッカの気楽そうな声が返ってくる。ハイネは胸の中が苦くなった
いつかやるとは思っていたが、本当にこいつらやりやがったというのが、本音だった
「クッ・・・・はっはっは、笑わせるなよイザーク。俺に降伏しろだと?」
『あなたの腕は知っています。でも、俺たち三人に勝てると思っているんですか!』
「本当におめでたいな! まぁいい・・・・・」
すぐさまハイネは、アメノミハシラに簡単な通信を入れた
すぐに計算する。どれだけの時間が必要なのか
それほどの時間は必要ではないはずだ
ブルデュエルが正面に、カオスが側面に回っていた
ヴェルデバスターは、ぴたりと照準をミネルバに合わせているようだ
『正気なの、あなたたち! イザーク!』
タリアが悲鳴のように叫んでいる。おそらく、信じられないのだろう
無理もない。イザークは、デュランダルに対して大きな恩義がある
『もう決めたのです、俺たちは。デュランダル議長にはついていけません』
「だから俺を落とすのか、イザーク」
『落としたくありません・・・・。できれば、俺と一緒にオーブへ降伏してください
ラクス・クラインなら、ちゃんとあなたを扱ってくれるはずです』
「笑わせるなよイザーク! 俺が忠誠を誓うのはただ一人、ギルバート・デュランダルだけだ!」
『わからず屋が・・・・ならここで散れッ!』
ブルデュエルがビームサーベルを引き抜き、斬りかかってくる
ストライクノワールもすぐにフラガラッハを引き抜き、受け止めた
瞬間に、ハイネは笑う
「おい、イザーク。俺がおまえたちの裏切りに気づかないと思ったか?
なんの対策も練っていなかったとでも?」
『なに・・・・?』
「お披露目には早いが、やれぇ、アビー!」
『了解しました』
ミネルバから冷静な通信士、アビーの声が返ってくる
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タリアは驚愕していた。イザークの裏切りは、ほとんど考えられなかったのだ
いくらハイネでも、一機だけではジュール隊を防げまい
降伏もやむなしかと、考えた時だ
通信士のアビーが、冷静な手つきでパネルを叩き、最後に人差し指でボタンを押した
次の瞬間、目に入ってくるもの
『ああー、いいー・・・・もっと、もっとぉ・・・・』
「は・・・・・?」
思わず、タリアの目が点になった。ブリッジのモニタに映ったのは、女の裸である
「フォンドゥヴァオゥ!? な、なぜ私の秘蔵エロゲコレクション、『運命stay騎士』の映像がぁぁ!?
こ・・・・これじゃ、こっそりブリッジでエロゲやってたのがばれて・・・・」
「アーサー、あなたちょっとこっち来なさい」
とりあえず問答無用で、タリアはアーサーの腹に三発、いいのを入れた。アーサーが悶絶し、泡を吹いて転がる
「ちょっと! どういうことなの! アビー!」
瞬間、ストライクノワールから通信が入る
『おっと、アビーを責めないでくれタリア艦長。彼女には俺が頼んだだけだ。後、ヨウラン、ヴィーノもナイス仕事!
ちなみに、ミネルバの管制アプリと、ジュール隊MSのソフトは、すべてアーサーのエロゲに書き換えたからな』
ハイネの得意げな声が入る。同時に、ジュール隊の声も聞こえる
『な、どうなってるんだこりゃ・・・・! あはんあはん言うばかりで、MSが動かん!』
『うわ・・・すご・・・・こんなことまで・・・・』
『グゥレイトォ、ハイネの方が、役者が上だったのかね・・・・』
ジュール隊のMSが、いきなり動きを止めている
「なんですって! ハイネ、あなたなにを考えて・・・・!」
『おおっと、動かないでくれ。戦艦ミネルバはハイネ・ヴェステンフルスが乗っ取ったァ!』
ストライクノワールが、ビームライフルショーティーの銃口を、ミネルバのブリッジに向けた
つづく
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439 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/14(木) 00:38:35 ID:c/8PiSSA
GJ……ハイネアホだーッw
って言うかね格好よすぎ、普通考えられねぇ
アイツのせいで格好良いはずのユウナが見えねぇww
エ、エロゲwww
なにはともあれ今日もGJです
GJ!!
ハイネに惚れたぜ!
X運命氏、今回もGJ!!
ハイネ様がミネルバを乗っ取った!?
でアメノミハシラに通信入れてたんだから当然ヤタガラスも来るよな??
次回が楽しみでたまらない。
上げちまったorz
ハイネぇぇぇぇぇ!!??(爆笑)
どんな仕込みかと思ってたら、ギャルゲかよ!?
アーサー、南無です
あー、前半のシリアス会談が一気にひっくりかえされたなぁ、なんかもうジュール隊はどうでもよくなるくらいに
しかしイザークよ、ラクスはプラントじゃなくて(自分等の考える)平和の歌姫だと思うぞ?
ていうか、もう彼女歌ってないし
ちょwwwアーサーwww月厨かよwwwwwwwwwww
やばい!
おもろい!!
GJ!!
何気にアビーがいい仕事してるなぁ
種世界のMSって難儀だねぇ…w
運命stay騎士ワロタwwwwwwwwwwwwwww
初のリアルタイム乙です
いつの頃から俺はこんなに涙腺がゆるくなったんだろう。ハイネジャックカッコイイ!!!
こ れ な ん て エ ロ ゲ ?
X運命氏GJ!!
前半のシリアスと後半のオチのギャップに爆笑しちまったぜ!
つーか、アーサー・・・アンたアーサー王にハァハァしてたんかい!?
GJです!
1人画面に見入るシホがwwwwww
アスランも、まさかザフト最大の味方が今こんなことやってるとは夢にも思ってないだろうなぁ
ちょwwwwwwwwwwwアーサーwwwwwwアホだろwwwwwwwwwww
GJ。つかエロゲww
ハイネもここまではっちゃけたところを見ると、アメノミハシラまでミネルバ引っ張って
いってまとめて荒療治か。
敢えて言おう
運命プランに歌手を否定されたハイネカワイソス(´・ω・`)
GJ
やってくれる(笑)・・・運命つながりとかで来るとは思わなかったよ
いつかの夢がこんなとこでつながるとはな
チラ裏
ハイネ「奥義 ソフト書き換え ニマァ」
「あ…あ…?」
G---J---!!!
シン・真議長・ハイネ・アスラン・ユウナ・ガロード達の巻き返しが始まったな。
今回のことで多少の戦力も整いつつあるようだし。
今回はシリアスとコメディのバランスが絶妙にマッチしてて面白すぎるぅ。
>やれぇ、アビー!
って所で何かMSのOSにでも仕込んでたのかなと真面目な展開を予想したんだがその後の展開が
>フォンドゥヴァオゥ!?
だし久々にワロタ。
アーサー、ブリッジにエロゲ持ち込むなよwwwwww
さすがハイネ、俺達に出来ないことをやってのける!
そこにしびれる、あこがれるぅ!(AA略
タリア「お前はもう・・・死ね!!」
アーサー「う… ぎゃああーっ!! ごが ごががあっ!!」
>「フォンドゥヴァオゥ!? な、なぜ私の秘蔵エロゲコレクション、『運命stay騎士』の映像がぁぁ!?
こ・・・・これじゃ、こっそりブリッジでエロゲやってたのがばれて・・・・」
アーサー・・・
お前、ひょっとしてこれが初台詞じゃなかったのか・・・
予想ぶっち切り過ぎて素でネスカフェ噴いた。
毎回の投下お疲れ様です。
バカスwwwwww
つか、副長がエロゲやっててなんで気付かないんだミネルバクルー。
それほど議長の護衛任務はヒマだったって事かね・・・。
アホスwwwwwwwww
しかしアーサーお前ただでさえ出番少ないのに一言二言で心に残る台詞はそれかwwww
>>450 運命stay騎士です
前半のシリアスから一転、ブリッジでエロゲーww
歯磨き粉零しました謝罪と賠(ry
アーサーWWWWWW
fate か よWWWWW
ハイネはこのままヤタガラス行きか?
アーサーの初台詞、と言ってる奴、いいか?
未だにノイマンに本編の台詞がない件について
アーサーktkrwwwwwwww
気分はエロゲやってるところを家族に見られた感じでw
fateフルボイス版かw
子飼いの整備兵に何やらせてるかと思えばWWW
エロゲかよWWW WWW
か かおが はらがWW
>>465 それを言ったらサラはXキャラにもかかわらず合流してもその場に居るシーンが全く無いんだが?
スマンが誰かネタ?の説明してくれないか?
ちょwwwおまwwwww
何この終わクロの大城全部長オチみたいなアーサーオチwwwww
その日、運命吹いたwwwww
>あんまり難しいと、人にわかってもらえねぇぞ
エロゲの陰に隠れちゃったけど、ガロードがいい事言った。
実に当たり前のことなのに、なぁ。
作者GJ
地味にガロード「あんまり難しいと、人にわかってもらえねぇぞ」の一言が良かった
こうやって周囲の何気ない言葉を受けてシンが先を見つめはじめるのが凄くいいと思う
X運命氏GJ乙!!
大統領いう雲上人を相手に、シンよ。見 事 に 傾 い た な ・・・ !!
うん、おれ471だけど、今日のエイプリル・フール・クライシス出す下りの所にははっとさせられた
このタイミングで出すなんてすごいベストなタイミングでまさにネ申だった、一人のナチュラルとして感動した!!
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――美しい平和は存在する、しかし、平和が美しいとは限らない――
第00話 プロローグ
そこは漆黒の空だった――
「俺は……生きているのか……?」
その男、ムウ・ラ・フラガは夢現とも分からぬ、霞がかかったような意識から覚醒した。
辺りを見回すと、兵どもが夢の跡と言わんばかりの残骸――
「……そうだ……アークエンジェルは……」
命を賭して守りし艦の姿は無く、その代償となったであろう愛機の姿も無い。
もっとも、生きた呼吸の気配がしない空間なのだから仕方がないと、ムウは半ば投遣りのような心境に陥った。
「(それにしても寒い……)」
宇宙空間は生物の存在を許さない。辛うじてパイロットスーツという免罪符を保持しているものの、それはいつ効果を失ってもおかしくなかった。
加えて、精神的な寒さが身を刺す。
――それから、どれだけの時を漂っただろうか。指はかじかみ、感覚はとうに消え去った。
身体中は凍えと人恋しさによって震え、呼吸も荒々しくなってくる。
「かっこつけた結果が……これか……」
自嘲気味に呟く――
それがムウの中の触れてはならないスイッチを押し込んでしまった――
「うっ、ううっ……寒い……寒いっ……助けてくれっ……
誰でもいい!誰か助けてくれぇぇぇ!!」
孤独と絶望に恐怖し、憚ることなく涙を流す。しかし、それは宇宙という無慈悲な深淵では響きもしない。
こんなことなら、美しく散りたかった、どうして楽に死なせてくれなかったのかと、運命を呪う。
『はっはっは!滑稽だな、ムウ・ラ・フラガ!自らの業の深さを呪う気分はどうだ!』
突如として現れた幻影が嘲笑を向けるが、それに反抗する気は起きず、寧ろ相手に対する畏敬が沸き上がった。
「……貴様は……こんなものを相手にして……生きていたのか……」
――ムウはそこで瞳を閉じた――
世界を否定し、それに敗れた存在の叫びが、ただ心に染み入った。
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「ロアノーク大佐、作戦の準備が整いました」
その男、ネオ・ロアノークは連合軍艦『ガーティー・ルー』のブリッジに備え付けられたシートにて、
艦長のイアン・リーの報告を受け、軽く頷いた。
「よし、行こうか。慎ましくな」
微かな笑みを浮かべながら、作戦開始の命令を出す。
――未だ仮面の下を見たものはいない――
「(業を断ち切る……その為に俺は戦う……)」
仮面の下の、かつての敵だった男の悲願であり仲間達が嫌悪した道を往く男の瞳は力強かった。
『涅槃で待つ、ムウ・ラ・フラガよ。精々あがいて見せろ』
その背後に佇む幻影は呟き、身を潜めた。まるで寸劇を見るような、好奇な瞳で――
つづく
新作かな?
何分本当に始まりの始まりっぽいのでXがどう絡んで来るのがわからないけど、
とりあえず次回も待ってるよ。
新作乙〜?
そして運命X氏はもうGJとか言う言葉では言い表せないなw
そしてハイネはまじですげーな、おいw
ところでハイネはタイトルコール初じゃなかったっけ?
違っていたらスマソ
ムゥ編か。乙
コイツサイドの話は本編でもあまり描かれなかったから楽しみだよ。
新作を投下すると言った者です。
X運命氏と比べると投下スピードは遅くなると思いますが、宜しくお願いします。
GJ!
誰もイザークの裏切りにつっこんでねぇw
だって前々から匂ってたじゃないwww
しかし何故型月www
うたわれでもよかったがアーサー繋がり吹いたwwwww
ハ イ ネ 最 強
アーサーがセイバーに乗ってエクスカリバー振り回すフラグが立ったwwwwwwwwww
_
/ |
、、 / |
| ヽヽ _/ |
ヽ ヽヽ_ l _ / /r-¬ /
「`-、_ `-、ヽ、ヽ∩/| ,ク 周 _へ、/""|||||||| /
|||||||||| ̄`-v-、__>、ヽ∀_/| >ノ ̄||||||||||||||||||/ /
ヽ|||||||||||||||||)||)Y__[,片ネ、/ 「||||||||||||||||||||/_/
ヽ|||||||||||||// ̄|'"ー゚ ``/ ̄/ヽ|||||||||||||||/ 」 ̄
ヽ||||||||||/ー// / L_/||||へ、_,-"_/ | ̄ヽ、
コ`-'へ巨ヨ| ヽ巨三ヨ|||||||「 | /l| `、
/ /|_ / 巨ヨ| |巨三ヨ」 ̄' ヽv−、 |::|| ヽ
/ ̄y|||「ヨ、 ヽ;;;ヽ |;;;;;;;;;;::/ 「[|||] `ヽ|:::| |
/ / /__,-」 ̄/ ̄|」 ̄ ̄L_ ヽ y::::| `l
/ ゆ //' /、  ̄L__/  ̄ ̄ヽ ヽ ヽ |::::::| |
/ / 」、 // / `-、 | --'" ヽヽ」 ヽ ヽ___]ー'| |
/ / //ヽ、// / |-- | ヽヽ `、 >o [| |
/ / /[|_|_く ヽ/ |ロ | | |` `、/ ヽー ̄| ̄| |
/ /'" / ヽ | ̄ | 」 ヽY ヽ-'<" ヽ| |
|^| / 「 ̄/ ヽ、 | | / ヽヽ_ ヽ `| |
// ] / 「| ゝ-  ̄ ヽ `J `、 ヽ | |
/ / / 「 ,へ、 /、 ヽ | | `、 ヽ | |
/ / / ) / レ `lL/ | ゝ、r'" ヽ `、 ヽ | |
/ / /" |/ ゝ / | ヽ `、 l ヽ | |
/ く/ /| / / | ヽ `、 | ヽ|__/
/ // く ゝ ノ _,-'" `、 ヽ | |、
/ // 」/ V / ヽ、ヽ |ヽ ヽ
く、// /、__/ / ゝ ゝ`--' ヽ,|-、
//’ く " / ヽ [- ヽ、
// ,ゝ、___/ |ヽ_,--'"ヽ ゝ
^ / / | | _−v'
//----'" / ̄ レ--' ヽ
く__,---'" く | ヽ
ヽ `-、__ヽ|、
`、_ `|
`、__/
DX復活記念に置いておきますね。
ハイネやる事なす事惚れそうだ、
X運命氏もよくも毎日こんなに面白いのが書けますね。
GOOD JOBどころかGOD JOBと言わせてください
いい仕込みしてるなハイネとアビーwwwww
そしてユウナ(とミナ様と議長)はシンを育てる気満々ですなw
場違いなガロードに癒されたw
>『うわ・・・すご・・・・こんなことまで・・・・』
えーっと、どさくさにまぎれてシホさん興味深々ですなw
GJ!
ノイマン航海日誌の人
声優ネタ最高!!
キッドの部下であるナイン役も
ノイマンと同じ声優でしたよ!
ハイネ激笑!ハイネ激笑!
アーサーの尊い犠牲によって、ミネルバとジュール隊は救われたのだった。
これはいよいよムウxレイか!?
まさかアーサーがアーサースレのアーサーだったとは。
アーサー(つД`)
前半の政治的絡みとか見所いっぱいなのに、エロゲが全部持ってたwwwwwww
なにやってんだ、ハイネにアビーwwwwww
エロゲのインパクトの強さで前半の展開を一瞬忘れたwwwwww
コレはもう一度読んだら二度オイシイ作りですね
……正直前半のインパクトが後半で消し飛んだお陰で前半の印象が薄くなってるだけなんですがwww
でも二度目読んだ時には前よりすんなり前半が頭に入ってくる罠。
502 :
1/2:2006/09/14(木) 16:35:24 ID:???
「納得出来ないわ!!」
ルナマリアの声が響くここはヤタガラス格納庫。整備班は休憩中である。
「MSの事かい?それならGファルコンを仕上げたらなんとかするからさ」
DXの修理に目処が付き、大規模な戦闘も起こっていない為、余裕がある。
鹵獲したMSをベースにした改造機を作る位ならなんとかなるだろう。
「そうじゃないわよ!なぜこのステキなお姉さんに恋人がいないのよ!」
(そんなことかよ!)
「あ〜そういうのはトニヤと話してよ」
「今ブリッジに入れると思う?」
ブリッジは通信士席から放たれる幸せ桃色オーラが充満している。独り者には厳しいだろう。
「休憩時間に居住区で話せばいいじゃん」
「あんな甘酸っぱい青春空間で恋の相談をしろと?」
ガロードとティファが事ある毎に見詰め合っていて背中がむずかゆくなってくる。
「医務室のテクスに相談するとか?」
「あの18禁空間に入り込む勇気ある?」
シンとステラの(検閲削除)がいつ発生するかわからない。今のヤタガラスで一番危険な場所だ。
503 :
2/2:2006/09/14(木) 16:37:14 ID:???
「と、とにかくねーちゃんは恋人が欲しいんだな?知り合いに迫ってみるとか」
「例えば?」
「えーっと・・・ユウナ代表とか?」
「カガリさんのことを引きずってるから無理。そもそもあのワカメ頭が無理」
(ひでえ・・・)
「ウィッツとか」
「餌癖が移りそうで嫌」
『俺は餌じゃねぇぇぇぇぇぇぇ』
「ジャ、ジャミルとか」
「確かにかっこいいけどおっさんは無理」
『私はおっさんなのか・・・』『キャ、キャプテン!私は年の差なんて・・・』
「シンゴとか・・・」
「誰?」
『ぅぅ・・・僕がヤタガラスを一番上手くあつかえるんだ・・・』
「ちなみにあんたも駄目ね」
「どーでもいいよ」
見た目かわいいし、整備班に差し入れをくれたり性格も悪くない。理想が高すぎるだけだろう。
キッドが見る限りヤタガラス艦内で条件を満たすのは・・・
(艦長だよなぁ)
「あ〜もう!納得できないわ!」
(最初に戻ってんじゃん・・・かんべんしてよ・・・)
結局、キッドの休憩時間はルナマリアの愚痴で潰された。キッドの苦悩は明日も続く・・・
終わり?
新職人さんのルナマリア日記と捉えていいのかな。GJ!
ブリッジの通信士席って餌とトニヤ?
ヅラの性欲発散の捌け口でいいならヅラでもいいんじゃね?
ここの性欲魔人のヅラなら喜んで姉妹丼してくれるさ。
し、知らないところでガロードとティファはイチャイチャしていたのか・・・
9月14日 ★★★★★★★★★★★★
何故か誰一人としてシンルナと言わない。許せない。
509 :
ファ:2006/09/14(木) 18:50:15 ID:???
>>508 10ヶ月たったら、猛烈にアタックをかけるといいわ。
だからってジャプ○カ暗殺帳 ふくしゅう だすなよw
…このスレ月厨率高いのか?月テーマのXスレだけにw
エロゲネタワカンネ…
アーサーでエロゲってそういうことか、今さら理解した。
そしてそんなものを戦艦でやるなw声はいつもどうしてるんだww
そういえばアーサーが嫌でも脱がされまくるゲームなら前にもやったなあ
チラシの裏だが。
しかし此処まできてなおジブリールはミラコロステルス状態か……
そのまま忘れる、訳にもいかんだろうし、あっと驚くt(古い)方法で出てくれると期待。
>>513 つヘッドホン
コレさえあれば横で仕事してるかーちゃんがいたって気付かれねぇぞ!!!
ちなみに当時中学生(地方在住)の俺はこれでエスカレイヤーをフルコンプしますたwwww
制服じゃなくて私服だから学校からの帰りがけに中古ゲームショップで買っても追求されないのも大きかった
いるよね、18禁ゲームやってる俺スゲーなリア厨リア工。
こういう話題こそ雑談スレ行けと。
>制服じゃなくて私服だから学校からの帰りがけに中古ゲームショップで買っても追求されないのも大きかった
それは単に君が老け顔だったからだと思ふ
キモヲタの空気の読めなさは異常
その程度にしとけよ、また誘導屋がくるぞ。
つ【エスプレッソ】
ルナ日記まできたおw
520 :
1/3:2006/09/14(木) 20:44:57 ID:???
「天罰を下すべきだわ!」
今日も今日とてルナマリアの声が響くヤタガラス格納庫。キッドは溜息をついた。
「天罰って・・・誰にだよ?」
「艦長よ!我が妹のみならず、偽ラクスにまで手を出してたのよ!」
(なんだ・・・もてない女のひがみか・・・)
「なんか言った!?」
「い、いやなにも・・・」
(な、なんで考えてることがわかったんだ?このねーちゃんもニュータイプか!?)
「とにかく!あんたも協力するわよね?まさかしないとは言わないわよね?」
ここで断れる人間などいるのだろうか?
「ステラ〜ちょっと手伝ってちょうだい」
「うぇ?」
「トニヤ〜ちょっと欲しいものがあるんだけど・・・」
「な〜に?」
「キッド〜アレは出来た〜?」
「・・・ほんとにやるのか?」
かくして、もてない女による理不尽な天罰の準備が整った・・・
521 :
2/3:2006/09/14(木) 20:46:41 ID:???
「アスランさん・・・今日も・・・」
「メイリン〜!!」
『ま〜ったく毎日毎日・・・猿じゃあるまいし!』
『ルナねーちゃん、羨ましいからって・・・』
『なんか言った!?』
『なんでもないです・・・』
『とにかく!ステラ、作戦開始よ!』
『うえぃ!』
メイリンの最後の砦を攻略中、アスランは執務机の影にわずかな気配を感じた気がした。
「誰だ!?」
「え?なんですか?誰かいるんですか!?」
「様子を見てくる。メイリンはここにいてくれ」
「は、はい・・・」
護身用の拳銃を構えつつ机に近づくアスラン。その姿は歴戦の戦士としてのオーラに満ちていた。
・・・パンツ一丁でなければ・・・メイリン特製のセイバーパンツ姿でなければの話だが。
「何者だ!両手を挙げてゆっくり出て来い!」
人影はゆっくりと立ち上がる・・・その姿はウエディングドレスを着たカガリだった・・・
「!!!!!!!」
『アスラン・・・ひどい・・・』
「!!!○×△□●◇???」
ありえない事態がアスランの脳細胞、毛母細胞に多大な付加をかけ・・・意識を奪い取った。
『お、おい!倒れちゃったぞ!大丈夫なのか!?』
『テ、テクス先生を呼んできて!急いで!ステラ!戻りなさい!』
「う、うぇい!」
522 :
3/3:2006/09/14(木) 20:47:38 ID:???
「つまりちょっと脅かしたかっただけで悪気は無かったと。そう言いたいのね?」
冷静なサラの声。しかし彼女と付き合いの長い者にはわかるだろう。かなり怒っている。
「とりあえず3人には1週間のトイレ掃除を命じます。全く・・・クルーとしての自覚が(ry」
キッドが作った隠し扉からウエディングドレス装備のステラを送り込む・・・
このくだらない作戦によってアスランの毛根へ深刻な被害が発生した。
ルナマリアの言う「天罰」は成し遂げられたハズなのだが・・・
「納得できないわ!」
ルナマリアの叫びがトイレに響く。
「なにがだよ?」
キッドの声には張りが無い。整備の仕事の上にトイレ掃除までやらされているのだから当然だが。
「1時間もの説教にトイレ掃除!私達は悪に天罰を下しただけじゃない!」
いつぞやのラクス・クラインの演説のような危険なことを言っている。
「んな事言ったって気絶させちまったのはやりすぎだろ?」
「あれから艦長は「一人で眠れない」とか言ってメイリンと寝てるのよ!?懲りてないじゃない!」
(それは懲りているとかいないとかのレベルじゃないんじゃないか?)
「こうなったらもう一度天罰を下すのよ!正義は我にアリ!!」
きっと自分はろくでもないない大人になる。そう思ったキッドであった。
ルナw
まだまだやる気MAXかwww
て言うかやっと喋ってるサラを見れたなぁ…
セイバーパンツってw
いつの間につくったんですかそれww
ハゲワロタwって館長やめウギャー
>メイリン特製のセイバーパンツ姿
昨日のSSで違う柄が頭に浮かんだwチクショウどうしてくれるw
>>513 誰も突っ込まないみたいなので仕方無しに突っ込んでおこう
>そういえばアーサーが嫌でも脱がされまくるゲームなら前にもやったなあ
魔界村か、時期的に極
>>518 ではこれでも戴いて落ち着いてwktkに移ります
うはwww
パスタ吹いたwwwww
謝罪とばいs(ry
そろそろ雑談場に行こうか
ふと思った。
まめに雑談スレへの誘導レスをつけるのはまあいいとして、その上で
「雑談」という単語をNG登録しておいたらずいぶん見やすくなるのでは。
もっとも、肝心のSS本文中に「雑談」という単語があった場合にも
一緒に持ってかれてしまうのであんまりお勧めできない諸刃…いや柄無しの剣だが。
スレに作品を投稿するのは大いに結構なのだが、タイトル表示等はしてくれ
何が何だかわからなくなる
>>531 アーサァァァァッ!?
凄芸ハイネの片隅に居たから最初気付かなかったw
アーサー(つД`)
>ありえない事態がアスランの脳細胞、毛母細胞に多大な付加をかけ・・・意識を奪い取った。
そんな可哀想(?)な艦長に差し入れを…。
68 名前:マンセー名無しさん 投稿日:2006/09/13(水) 10:22:53 hyrj8lWJ
.彡 ⌒ ミ . 白でも黒でも生えてることが大事ニダ!
< ’∀’>
( // つ 若くてお悩みのあなたに禿んダッツアイスを!
(__Y__)
【諸君!このような不条理を許していいのか!?】
「「「「「NO!!」」」」」
格納庫の中央に置かれた演題の上でルナマリアが吼える度湧き上がる男いや漢達の叫び。
【色欲魔人アスラン・ザラを断固討つべし!】
「「「「「討つべし!討つべし!」」」」」
なんでこんな事になったんだろう・・・キッドの天才的頭脳をもってしても答えは出なかった。
事の発端は2日前、ルナマリアの言うところの天罰『ゴースト〜ヤタガラスの幻』作戦から3日目の事だった。
「我々に足りないのは頭数よ!」
キッドにはルナマリアが何を言っているのかわからなかった。
「クルーの多数の声があれば艦長だって反省するはずだわ!」
なるほど・・・前回搦め手が失敗したから正攻法の力攻めを試すのか・・・
「確かに有効かもしれないな・・・」
「でしょう!?さっそくクルーの署名を集めるわよ!」
すでに戦力にされている・・・信頼されていると言うべきだろうか?複雑なキッドであった。
「つまり艦内の風紀が乱れると。そう言いたいのね?」
目の前に積み上げられた署名の束(内8割が独り身の男)に目を通しながらサラは言った。
「そうです!艦長は日がな一日艦長室でメイリンと・・・これでは他の者に示しが付きません!」
「確かに・・・雑務はリー副長が担当されているからいいとしても、問題よね」
艦長が色ボケ状態、副長は「自分は外様なので重要な決定はしたくない」の一点張りな現在のヤタガラス。
実質指揮を取っているのはジャミルであり、サラを通せば上手くいくはずだ。
「問題だな・・・」
「キャ、キャプテン!いらしたのですか?」
「ああ・・・これだけの署名を集めたのか・・・ふむ、以後艦内での恋愛は禁止としよう」
「「ええ!?」」
「なにか問題があるのか?」
「「い、いえ・・・」」
ルナマリアはジャミルが苦手だ。あのサングラスが発するプレッシャーに押されてしまうのだ。
(くう!墓穴を掘った!でも艦長も恋愛禁止だし・・・肉を切らせて骨を断つってね!)
「問題あるぞ」
「テクス・・・」
「今の艦長は女性(メイリン君だね)に頭皮・・・ゲフンゲフン逃避する事で精神を保っている」
「ふむ・・・」
「また、ステラをシンから引き剥がすのも危険だ」
「うむ」
「さらにティファもガロードと共にいさせるべきだろう」
「うむ。ならば三組を例外として恋愛を禁止としよう」
「「ええ!?」」
上が無理なら下の者の規律を厳しくする。力で押さえつけるやり方だ。
とは言え決定者のジャミルも規制対象になっている為文句も言えない。
「これじゃあ何の意味もないじゃないの!」
ルナマリアの叫びが格納庫に木霊する。あれから2日間、艦長とメイリンは相変わらずだ。
「こうなったら最後の手段よ!」
こんどはどんなしょーもないイタズラを仕掛けるつもりなのやら・・・もはやキッドは反応しない。
「実力行使!蜂起するわよ!」
ブーーーッ!キッドは思わずスタミナドリンク・ミハシラ(背が伸びるカルシウム入り)を噴き出した。
「ゲホッゲホッ・・・クーデター起こす気かよ!?」
「そんな大それたもんじゃないわ!ただ女とスル気が起きないようにするだけよ!」
(危険だ・・・この人を放って置くのは危険だ・・・今すぐ止めなくては!)
決心したキッドの見たものは・・・格納庫の真ん中に置かれた演台と、多数の漢達だった・・・
「まずは生活班の・・・次に医療班・・・そして最後に整備班が・・・」
なにやら着々と準備が整っていく格納庫をキッドは別世界のように感じていた。
(このままどこか遠くに行きたい・・・)
そう考えながらも手はルナマリアに頼まれた(強要された)装置を製作している。
もはや逃げられない・・・頭ではわかっているのだが、認めたくはなかった。
「ジャミルさんがいない今日中に勝負をかけるわよ!全員!気合を入れなさい!」
「「「「「オー!!!」」」」」
「真に平等な恋愛の為に!全てのクルーの幸せの為に!」
「「「「「真に平等な恋愛の為に!全てのクルーの幸せの為に!」」」」」
・・・今度はデスティニープランですか?実は政治家に向いているんじゃないだろうか。
「作戦、開始!!」
カガリ亡霊事件から5日、やっと悪夢を見なくなったアスランはえらく空腹な事に気付いた。
(そりゃこの5日間メイリンばかり食べてたからな・・・)
自分の思考のいやらしさに苦笑しつつ、食事を頼む。職権の乱用だとは思ったが、食堂まで行くのも億劫だ。
食事を持ってきたクルーがいつもと違い、男であったが空腹なアスランは気にもしなかった。
扉が閉まる直前見えた男の顔には歪んだ笑顔が浮かんでいた・・・
3人前の食事を30分で平らげたアスラン。いつも通りの食後の運動の為、メイリンを呼び出した。
(?あれ?)
始まってすぐに違和感に気付いた。数々の武勇伝を残した必殺のスキュラが反応しないのである。
「どうしたんですか?」
「い、いや、なんでもない・・・」
(どうしたって言うんだ?おまえはラクスの瀕乳にも反応した勇者だろうが!)
だがスキュラは全く反応しない。
「すまないメイリン・・・ちょっと気分が悪いんだ。医務室に行って来る」
「はあ・・・お大事に」
頭上に?マークを浮かべたメイリンを残してアスランは医務室へ向かう・・・
『第一段階終了・・・ターゲットは医務室へ向かった』
背後に潜む黒い影にも気付かずに・・・
「テクス先生、相談したい事が・・・?テクス先生は?」
「先生は居住区に回診中です。どうかなさいましたか?」
「い、いや・・・なんでもない」
(美人看護婦にスキュラの相談なんて出切る訳ないじゃないか!)
アスランはやや慌てて医務室を後にし、テクスを探して居住区に向かった・・・
『第二段階終了・・・ターゲットは居住区へ向かった』
凄惨な笑みを浮かべた看護婦に気付くことなく・・・
「まいったな・・・テクス先生はどこにいるんだ?」
通りがかりのクルーにテクスの居場所を聞いて回っているうちに、居住ブロックの奥に迷い込んでいた。
ここまで来るとほとんど人通りが無く、不気味な雰囲気が漂っている。
「こんな奥にいるわけ無いよな・・・ん?」
人影が見えた気がする。
「テクス先生・・・?」
近づくにつれ輪郭がはっきりしてくる。その姿は・・・
「カ、カガリ・・・いや、ステラだな!?2度はだまされないぞ!」
カガリ?の腕を取ろうとするアスラン。しかし・・・
「す、すり抜けた??・・・まさか本当に・・・」
『アスラン・・・裏切ったのか・・・?』
震えるような響いてくるような声が聞こえる・・・
「う、うわぁぁぁぁぁぁ!」
パニックに陥り、逃げ出したアスラン。しかし通路を曲がった先には・・・カガリがいた。
「●○◎☆!!!???」
『裏切ったのか・・・?』
「すまない!カガリ!俺は馬鹿だから・・・」
『裏切ったのか・・・?』
「もう浮気はしない!誓ってしない!だから許してくれ!」
アスランが顔を上げると、カガリの姿は消えていた・・・
「許してくれるのか・・・?カガリ・・・」
(スキュラが反応しなかったのもたたりだったのか?)
翌日から真面目に仕事に打ち込むアスランの姿が見られるようになった。
恋愛禁止令も艦長権限で廃止になり、艦内に平和が戻った。
「どう?私の作戦はいつだって完璧なのよ!」
ルナマリアがキッド特製、携帯型ホログラム投影機を弄びながら胸を張る。
「確かに今回は上手くいったけどさ・・・」
アスランに興奮物質の生産をストップする薬を飲ませ、居住区に誘い込んでカガリの幻影で脅す。
「オペレーションヤタガラスゆうれい」は大成功だった。
「なによ?」
「結局ルナ姉ちゃんには恋人いないまんまじゃん」
「あ・・・ぅぅぅ不条理だわ!!」
終わってみれば元通り。ルナマリアに春は来るのだろうか?
おまけ
携帯型ホログラム投影機はユウナ代表にプレゼントした。カガリの姿を見て決意を新たにしたようだ。
アスランは・・・
「俺はもう浮気はしない!これからはメイリン一本だ!」
542 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 01:34:03 ID:zROCoIMq
テラバラモスWWWWWWWWWWWWWWW
GJ!ワロタwwwww!!
カガリ様のお姿を得た代表の、更なる御活躍に期待しております!
ところで艦長宛てに、書簡が届いていますが・・・パラリ
「アスラン・・・わたしは・・・・・・? ミーアより」
ちょ、アスラン、ミーアはどうすんだwwwwwww
おいおいおいwwwww
艦長の発想力がものの見事に予想の斜め上を突き抜けてるジャマイカwwww
ホントにカガリが夢枕に立ちかねませんぜ艦長!!wwwww
これでヅラの頭皮の最前線が大きく後退しただろうな。
…ノイマンの髪がさらに危ないwwwww
咄嗟に絵板の凸とカガリの奴が浮かんだw
なんつーか、アレだ。ルナマリアの演説がDプランっていうよりラヴラヴ党みたいな感じだ。
するとアスランがキャプテンラヴになるのか?
……いや、無理だな。
これなんて嫉妬団?
ガロードが周りが濃すぎるためにあんまり目立ってない気がする・・・
まぁイチャつくにはいい環境なのだろうが・・・
ガロードはティファを救い出したら
もう死に物狂いで頑張る理由はなくなって一気に普通になるからな
またティファとかさらわれたら多分目立つんだろうけど
流石にラブラブな二人を見ると、活躍より幸せな方が良いとは思うがw
なんだかんだ言ってXキャラはこの世界にとって乱入者でしかないからな
ほとんど全員集結したからだいたいのXの話は終わってるんしじゃないかな
むしろXキャラがシンに与える影響とかが彼等の物語なんじゃないかな
>>551 確かにwwwwなんかあの結束、どこかで見たことあると思ったwwwwww
何この恋愛版ブルーコスモス?
>ほとんど全員集結したからだいたいのXの話は終わってるんしじゃないかな
残された問題は記憶喪失&洗脳のシャギアと囚われのオルバだな。
ロアビィは・・・まぁ、自分で何とかするだろ?
このままルナが仮面かぶって登場するんじゃないだろうか
しっとマスkうわルナさんいきなり何をあqwせdrftgひゅじこlp
さて、我らがルナマリアさまはフラウ・ボゥのポジションか、それともファ・ユイリィのポジションか。
今のままではソシエ・ハイムだぞ。
意表を突いて
「こんな所で朽ち果てる、お前の身を呪うがよい!」
「そうかな!」
「シン…もしも、私の元に戻る意志があるのなら……」
というポジションになったりするかも知れないが。
まだレイが残ってるジャマイカ。
まぁ、話の外でそんなにカプカプすんなよ、カプ厨じゃあるまいし
ガンダムアシュタロンによるピンク襲撃は結局未遂に終わってしまい、
パイロットのオルバという男は捕らえられる、という結果となった。
詰めが甘いな。
そもそも和田が近くにところで仕掛けるという作戦の粗さが許せん。
せっかく、毒で弱ったピンクを抹殺できる機会だったのに…
ヤタガラス追撃を断念し、オーブに戻ってきた俺達の目に入ったのは、
無残にも破壊された町並みと死者や怪我人、それを嘆く人々だった。
聞いた話を総合すると、大気圏外からオーブへ攻め込み、奪還した和田と合流した
カルト教団が市街地戦を繰り広げて街を破壊し尽くした挙句に、政府を乗っ取ったということらしい。
絶句する。
いつも正気の沙汰ではないとは思ってはいたが、まさかここまでやるとは正直予想していなかった。
いつもはテロ活動を行なうといってもその相手は軍であり、罪なき一般人が
犠牲になることはあまり考えられない状況を前提にしていたといえよう。
それが最早市民で溢れる市街地で、しかも全身武器みたいな和田を中心にしてMS戦を
行なうなどとは非常識、いや非人道的にも程があるといえよう。
このような作戦のプランニングから実行に至るまでに間で反論、
反対意見はなぜ通らなかったのか、が大いに疑問にならざるをえない。
街へ足を向ける。
オーブ行政府付近の街並は面影を残すことなく、人々の悲鳴や鳴き声が空を引き裂いていた。
テロニスト改めテロニスト国家代表とキチガイピンクの演説が行なわれた広場から離れた
この場所は、多くの人達が明日への希望を失い、悲しみに暮れていた。
コンビニエンスストアやスーパーだった建物の中には賞品がほとんど残されておらず、
空になった商品棚が虚しさを醸し出す。
略奪が行なわれたのであろうことは容易に理解できた。
さらに悪いことに、警察権力による治安維持活動も碌に行なわれておらず、
治安の悪化が懸念されるようだった。
俺が、金のためとはいえ、手を貸した連中のやったことの結果がこれなのだ。
俺があのキチガイどもに手を貸さなければ…
フリーダムが撃墜されたとき、俺達もヅラ達により葬られていれば、
これほど多くの罪もなき市民の犠牲がでることはなかっただろう。
そう思うと罪の意識に押しつぶされそうになる。
俺は死すべきなのだろうか、しばし己が内で議論する。
結論としては、今は死すべきではない、そう結論付けた。
死ぬのはいつでも出来る。だが今の俺にも贖罪をすることは出来るはずだ。
今の俺の手元にはあのピンクからまんまとせしめた大量の金塊がある。
これだけの金があれば宇宙で運送屋をそれなりの規模ですることもできようが、
今回のクーデターで被災した市民の生活をそれなりに支援することはできる。
そうして俺は街角で物乞いをしている子供達50人のために、
とりあえずまたキサカのふりをしてピザ50人前を届けさせてから
潜伏先である夜の街へと戻ることにした。
潜伏先の繁華街、スーパーカブキストリートは、幸い市街地戦の舞台にならずに済んだ様で、
大きな破壊がなされた形跡は見当たらない。
チャンドラ、マードックと合流し、せしめた金塊を元手に被災者の生活支援を行なうことを合意する。
当面は難民キャンプの周辺に避難所を設置し、そこで衣食住を確保しようということになった。
だが、毛布や衣類はどうにかなるにしても、問題は食料である。
手始めに国内に未だに流通している食糧を買い占めるだけ買い占め、軍に行き渡る分も
この際だから買い占めたとしても、足りる物ではなかろう。
だが連合傘下の国々から堂々と買い付けることもできないし、
あのキチガイどもがこの国を乗っ取った以上プラントから輸入することも不可能である。
ここで、チャンドラが口を開く。
「じゃあ僕の実家に聞いてみようか?」
…ハイ?
どうやらチャンドラの実家、それなりに連合傘下の国の中の1つの中ではそれなりの力を有しているらしい。
さすが、「2世」だけのことはある。でもそれなら何故軍人なんてやってたんだ?
「いやぁ、エロ画像収集と隠し撮りやってたら勘当されちゃったんだよね〜」
…・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・思わぬアホさ加減爆発のコメントに絶句する。
まあとにかく、食料はなんとかなりそうだが次は人材である。
そのとき、2人の男が現れた。
地味な顔に細身の体の男、金色の髪に恰幅のいい体格をした男。
…ジャッキー・トノムラ、ロメロ・パル。合コン同盟の残り2人である。
「よー、久しぶりだな〜。実は国内の善良な風俗維持とかいう名目でここが
潰されるらしくてな。経営してたホストクラブなくなっちまうらしくて職探してるんだよ」
「というわけで衣食住保障してくれるなら手ぇ貸すよ?」
どうやら俺はいい友人に恵まれたらしい。
しかも運のいいことに、その後もふら〜っとやってきたホストの同僚や、
顔見知りのキャバクラのお姉ちゃんも手を貸してくれるとのこと。
余談だが、イメージが悪い夜の住人だが、当然ながら全てがそう悪い人間ではなく、
仲間を集めてゴミ拾いをやったりする人もいたりする。
…俺は、しばらくは死ねないようだ。
こうなったら出来る限りあのキチガイ集団から多くの金を毟り取ってやる、
こんな決意を固めた1日だった。
数日後、アニキから、模擬戦をやるので観戦に来ないか、とのお誘いメールが来たので
モルゲンレーテへと赴く。
今日は、シュミレーターを使って、
アニキのフリーダムVSシャギアのガンダムヴァサートチェストブレイクの対戦を行なうらしい。
対戦が始まる前にシャギアが頭を抱えている。
「いや、弟を名乗る男と面会してから頭痛が酷くてね。
私は一体どのような人物だったのだろうか…」
するとアニキが近づいてきてゴニョゴニョと耳打ちを始める。
「なるほど、では模擬戦の時に試してみよう」
…一体何を試す気だ?
模擬戦が始まり、両機体が一定の距離をとる中、
メガソニック砲を一門開いてシャギアの方が仕掛けた。
「ゲキガンシュート!」
ちょwwwそれどんな木星人だよwww
そんなツッコミをよそに、今度は近接戦に移る。
ヴァサーゴのクロー攻撃がフリーダムを襲う。
しかし、フリーダムの装甲はフェイズシフト装甲が展開されているので機体へのダメージは
あまりない。だが、ヴァサーゴは攻撃を続ける。何か策でもあるのだろうか?
すると虎が通信を入れる。
「PS装甲に通常攻撃は通用しないよ。他の攻撃方法に切り替えた方がいい」
だがそれにシャギアが反論する。
「…どんな装甲だろうが討ち貫くのみ…!」
それ、どんな赤いカブトムシに乗ってる人?
結局、クローが装甲を貫通させることはできなかったが、
ゼロ距離から手のビーム砲を使ってフリーダムの左腕を破壊して、再び両機体が距離を取る。
今度は一体何を仕掛けつもりだろか。
通信回線からアニキ笑い声が高らかに響いてくる。
シャギアがアニキのオモチャになっているのは明らかだ。
ヴァサーゴが2門のメガソニック砲を開き、シャギアの叫びが響き渡る。
「ボルテッカァァァァァァ!!!!!」
ちょwwwwやめ、そこの自称記憶喪失のDボウイwwwwwwww
しかし笑いながらもフリーダムはこの攻撃を回避し、その火力を生かしてヴァサーゴに攻撃を加えていく。
今度はフリーダムが距離を取り、フルバーストを行なおうとし、
他方、三度、ヴァサーゴがメガソニック砲を開く。今度は3門全てを開いている。
どうやら全力の攻撃を行なうらしい。
両者ともに次の一撃で決めるようで、
さっきまで笑い転げていた虎やチャンドラ、マードックにミリアリアも笑いをこらえながら
決着を見守ろうとした瞬間、
「ブラスター…ボルテッカァァァァ!!!!!!」
ちょ、それ逆効果だからやめてwwww
ブラスター化したら記憶、元に戻るどころかむしろ失われるwwwwwwww
結局、両者引き分けということになったが、シュミレーターから降りてきたアニキが
シャギアに向かって襲い掛かる。
「兄さ〜ん、今日こそ決着を付けてあげるよ〜!!!」
「シンヤァァァァァ!!!」
お前らいい加減に汁wwwwwwwそれ確かに「兄さん」だけど、兄さん違いwwwwwwwwwww
帰り道、シャギアから意外な頼みごとをされた。
合コンをセッティングしてくれ、と頼まれたがメンツが足りないので顔を貸してくれ、とのこと。
なんともおいしい話だったので迷わず行くことにしたが、
これがトンでもない合コンであったのは後で判明したことであった。
つづく
ちょ、声優ネタ広すぎww
ブラスター乙w
以前、虎のぬーベーネタの後、シャギアの声ネタをリクエストしていらっしゃった方がいらっしゃったので
いつかやろうと思っていたのですが、ここまで遅れてしまいますた…スマソorz
>赤い2連星様
さしでがましいようですが、もしよろしければの話なんですが、
大佐・中佐への昇進のための功績稼ぎの一環として
一度、アカイとニレンセイをオーブに潜入調査させてみませんか?
きっと、AAの整備士のマードックが金塊欲しさに和田やクラウダとかの機体データや
ルナチタニウムの製造法などを売っ払ってくれると思いますんで。
(もちろん、2連星様の執筆内容を拘束してしまうような細かい描写はしないように配慮します)
シャギア、もう滅茶苦茶やん
>こうなったら出来る限りあのキチガイ集団から多くの金を毟り取ってやる
今、ノイマンの新たなる戦いが始まったのだった……とナレーションをつけたくなってしまった
頑張れノイマン、だがハゲとピンク騎士団(皮肉)には気をつけて
しまった、いつの間にか目の前が真っ暗に、しかも両目と頭を赤く光らせた三つの瞳ga
良くも悪くも人間的だなノイマンは。
でもオーブの破壊された町並みと死者と怪我人は
一生忘れられないだろうな・・・本編でデストロイが暴れた後の
ベルリン並みに悲惨な光景だと思う。
ネオの言を信じるならそこまで被害は出てないだろ。
信じられない。
第01話 「The Dawn」
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「失敗かな……?」
「……かもしれませんな……」
「……あいつらにしては遅すぎる……」
作戦の舞台であるアーモリーワン付近の宙域にて、ガーティー・ルーは三名の乗組員の帰還を今か今かと待ち侘び、その身を隠していた
それを統べる黒い仮面を被った若い男と、仮面の男を補佐をする紳士の雰囲気を漂わせた初老の男がブリッジにて不安げに語り合う
「作戦に無理があったか……?」
「いえ、万全の体勢の下であったと私が保証します、ロアノーク大佐」
「……そうか、お前が言うなら間違いは無いと思うが……」
作戦時刻を大幅に越えてしまい、事態は不穏な空気を纏い始めた――その時だった
「艦長!MSからの通信を受けました!
スティング・オークレからです!」
「続けろ」
「『全員無事に作戦成功。しかし敵の追撃に遭遇。援護の必要あり』だそうです!」
「大佐」
「うむ。最大戦速でアーモリーワンに接近、ミラージュコロイドは距離200にて解除!
それとエグザスを用意させろ!」
ネオの命令の一部分にざわめき出す乗組員たち。その代表としてイアンは口を開いた
「大佐自ら……ですか?」
「あいつらが援護を要請するなんてめったなことじゃない。
それに兵力の消耗も抑えたいしな。後は頼む」
ネオはイアンに指揮を委任し、シートからゆっくりと離れた
今から戦場に出るというのに、恐れも気負いもない――これこそがエースと云われる者の姿であると、イアンは去って行く背中に安心感を覚えた
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「しつこい!」
『だったら投降するんだな!』
インパルスとの剣戟――カオスのエネルギーは残り少ない
「うおおおお!!」
バーニアを最大限まで吹かし、インパルスを押し出そうとするが、出力は互角
『ザクとは違うんだよ!ザクとは!』
「くそっ…」
換装を許してしまった影響は大きい。このままではジリ貧である
『スティング、このままじゃパワーが持たないぜ……!』
アウルから通信が入るが、意に介している暇は無い
百戦練磨のスティングをそこまで追い詰める程、インパルスのパイロットは洗練されていた
「てめぇ……何者だ……!?」
『へっ、只のしがない歌手さ』
「歌手も戦場に出ないとならんとは、プラントも落ちぶれたな」
『笑わせるな、泥棒が戦場に出るよりマシだ!』
距離を取り銃撃戦に切り替える。しかし、エネルギーは微少であり、無駄弾は撃てない
一方、インパルスは換装によってエネルギーを補給済みであり、湯水のように光の雨を降らせた
『おたく、そろそろスタミナ切れじゃないのか?……もう諦めろよ!』
「ちぃ…!!」
歯噛みするスティング。投了は近い
『おっと、そいつはどうかな?』
――全方位攻撃がインパルスを襲う――
起死回生が待っていた。スラスターを目一杯酷使し、インパルスは寸前で事なきを得た
「やっとかよ……」
スティングは胸をなで下ろし、エグザスを見つめた
『スティング、アウル、ステラ!撤退しろ!殿は任せろ!』
『ネオ……遅い……』
『待ちくたびれちまったよ』
『それは俺もだ。無駄口叩く暇があったらさっさと帰れ』
「よし、撤退する。ネオ、頼んだぜ。いくぞ、お前ら!」
スティングは二人を一喝し、スラスターのペダルを踏み込み、二人も後に続く
その中で一人、ステラは後ろ髪を引かれる想いだった
『ネオ……大丈夫かな……?』
スティングは微笑んでいた
「心配すんな。あいつは殺しても死なねぇよ」
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「舐められたもんだぜ……」
ハイネは屈辱を受けた――MA一機で殿を務めようというのだから
『でもMAなんて瞬殺ですよ』
『ルナマリア、油断するな。何か奴は違う……』
『なにそれ?』
レイの戒めに、ルナマリアはあっけらかんとしている
何故ならば、MSの優位性というのは、もはや常識であるからだ
――常識では計れないこともあるのも事実だ
ふと、MAから通信が入った
『戦場にいるってことは、死ぬ覚悟は出来ているよな?』
『そんなもの、するはずないでしょ!』
ルナマリアはMAに向かって引き金を引いた
しかし、MAは消えた――否、高速で回避したのだ
まるで弾道を予め知っていたかのような流れる動作に、ルナマリアの認識が一変した
「……かわした!?」
『退がれ!ルナマリア!』
ブレイズザクが立ち塞がり弾幕を張ったのを契機に、三機はフォーメーションを型どった
しかし依然として戦況は傾かない――回避困難な全方位攻撃、高機動を支える挙動、そしてパイロット技量の差が戦力差を埋める要因となったのだ
こういうパイロットがエースと呼ばれるのだと、ハイネは肌で感じた
『時間も稼いだし、そろそろ帰るとするかな!じゃあな、白いボウズくんと白いガンダムちゃん!』
引き際を察したのか、MAは鮮やかに去って行く
「完全に敗けだ……くそっ……!」
コンソールを殴りつけ、自らへの怒りを露にする
プライドを打ち砕かれたハイネにはそれだけしか出来なかった。
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オーブ連合首長国への反旗を掲げるレジスタンス組織『イノベイション』――この組織を大まかに叙述すると、『首長制度の否定、民主主義の導入』を第一義とし、その活動は武力行使も辞さないことで名が知れた組織である
「シン、後でMSの整備を手伝ってやってくれ!」
「俺はパイロットですよ!?」
「つべこべ言わずにやれることはやれ!」
レジスタンスのリーダー、サトーの罵声が鳴り響く。シンはやれやれといった風に仕事に取り掛かる
――シンがこの組織に身を置いたのは、二年前に家族を失い、途方に暮れていたときにリーダーのサトーがその身を拾ったという経緯があったからだ
もっとも、初めはレジスタンス活動には参加せずに安寧の生活を送っていたが、一年前、サトーの反対を押しきってシンは組織に入った
「子供のやることではない」
と、その時のサトーの怒り心頭ぶりは凄まじかったが、現在はシンを一人前と認め、その関係は以前のように修復されていた――
シンはコンソールをいじりながら物思いに耽る
家族を殺した国が、制度が、主義が憎かった。そして、サトーの掲げる国――『皆で考え、皆で決める』
その姿に希望を抱いた。だから、絶望から自分を救ってくれ、希望を与えてくれた組織に尽したい
普段は表情にも言葉にも出さないが、心から感謝している
シンはそう思う
その時、組織の一人が息を荒げながら、アジトへと駆け込んできた
「どうしたんだ?」
「シン、信じられねぇかもしんねぇけど、聞いてくれ…」
「……?」
「MSがこの近くに現れたんだ……!それも見たことのない型のやつが…」
「……えっ?」
耳を疑う話、しかし嘘をついているようにも思えず、シンは困惑した
つづく
GJ!
シンの立ち位置が大幅に変わってるな。
ダークヒーロー路線?
しかもサトーが上官、というか保護者・・・
と、いうことはユニウス落としは誰がやるんだ?
現れた機体がフロスト兄弟のものだったらとんでもない方向に転がりそうだと思いつつ、
次回も期待してますよー。
ノ|.| ヽ ヽ .| | | |!
∠__| | | | | | | |l
____∧ヽ | | |___| | |.|
r'ニ'´_/ |ヽヽ _,..| | / | | | |_,..,
| / { l l\_厂 .| | / | ./// /
_| / ヽ \|.ト,\ | | / .| ////タカヤにいさ〜ん!!
'´ \ |.| \\___,| ト-、__/ |__/_,イ´
`ー─┴| \`‐ニ>\. `ァ‐ニ-‐ァ'7'′
/ _ノ\  ̄| l ̄´ | ト ̄l´ /! オルバよ俺からタカヤを取らないでくれぇ〜!!
. // r' ̄\ \ | | | |.|,/ \
ノ_,...,_ ) ∧ l |`ー-、 |,.-ァク′川 lヽ
'´ `‐'"| ,rく \ `ー' { ̄`う'彡'´_,.....,_n /
レ′ヽ. _ノ\ ` ̄,イヽ/ |′
\ / 7ーァ'l| |
`′ _,/ /\l/
>>568有り難うございます!
第六十四話 『レクイエム。そしてロード・ジブリール』
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ストライクノワールはミネルバの懐に入っている。ここまで近づけば、攻撃はできないはずだ
時間を稼ぐことだと、ハイネは思った。これで今、ミネルバもジュール隊も行動不能の状態に陥っている
『ハイネ! あなた! なにを考えているの!?』
「すみませんね、タリア艦長。もう少しこらえて下さい。イザーク!」
右腕のビームライフルショーティーをミネルバに向けたまま、ノワールの左腕をブルデュエルに向ける
そして放たれるワイヤーアンカー。動きの取れぬブルデュエルを絡め取ると、ノワールの方へ引き寄せた
『クッ・・・・・! 踊らされていたのか、俺は!』
「ハッ、冗談じゃない。おまえがバカなことをしなければ、俺もこんなことをせずにすんだんだ
文句を言いたいのはこっちなんだぜ?」
『しかし今の議長に、俺はついていけない!』
「気持ちはわかるさ。だが、今はそういう段階じゃない。言え、イザーク!
オーブ軍に連絡は入れたのか?」
ショーティーの銃口を、ブルデュエルのコクピットに向ける
裏切るつもりなら、イザークはオーブ軍へ連絡を入れているはずだ
そうならば間違いなく、そろそろオーブ軍がやってくる
『・・・・・・・・』
ガシャァン! ハイネはイザークの沈黙を確認すると、ショーティーを握り締めたままブルデュエルを殴りつけた
ワイヤーですぐに引き戻す。あたかも、胸倉をつかんでいるかのようだった
「そんなにラクスがいいのか?」
『・・・・・・・俺は』
「あいつがなにをしているのか、おまえには見えないのか? ラクスはプラントに宣戦布告をした
どんな理想を掲げようと、ラクス・クラインはプラントの敵なんだ! 目を覚ませイザークッ!」
『待ってくださいハイネ。来ます、敵MS接近を確認』
ミネルバの通信士、アビーから通信が入ってくる。ハイネは舌打ちをした
「アビー! 識別は!?」
『オーブ軍、ドムトルーパーが3です』
「チッ、思ったより早いな・・・!」
補給艦の救援か、イザークの出迎えかはわからないが、迅速な動きだった
すぐに戦力を計算する。ヤタガラスがいつ来るか。ここはアメノミハシラから遠くないが、
戦艦とは連絡を入れてすぐに発進できるというものではない
動ける戦力は、ストライクノワール一機。ハイネは覚悟を決めた
「アビー、聞こえるか?」
『はい』
「ドムは俺が相手をする。しかし、俺が撃墜されたらミネルバの管制を戻して逃げろ
アスランがもうすぐ来る。ジュール隊は無理にでも引っ張っとけ」
『はい。了解です』
「ったく・・・・冷静だなアビー。こういう時、死なないでね、ぐらい言ってくれよ?」
『ハイネ。バカなこと言ってないで、さっさと片付けてきてください』
「演技でも、少しぐらいかわいいことを言った方が、男は喜ぶぞ』
『余計なお世話です』
苦笑を浮かべて、ハイネはストライクノワールを起動させた
すぐにジュール隊をワイヤーを拘束し、ミネルバにくくりつける
それから、ミネルバから離れた。少なくとも今のミネルバは無力化しているのだ
『おや、どういうわけだい? イザーク・ジュールが投降するはずじゃ・・・・』
ドムのパイロット。声が聞こえた。気が強そうな女の声だ
ハイネはその声に聞き覚えがあった
「残念だったな、予定は変更だ。イザークはおまえらと一緒に行くのが嫌だとよ」
『なに・・・・!? その声は・・・・!』
「さて、このまま帰ってほしいんだけどな。俺たちは補給艦を見逃してやるからさ」
『おまえ・・・・ハイネ・ヴェステンフルスか!』
「久しぶりだな、ヒルダ・ハーケン。ヤキンではあんたを助けてやったこともあった
共に酒を飲んだのもいい思い出だ。戦争終わってどこ行ったと思ったが、こんなところで再会とはな!」
『なぜラクス様に敵対するんだい、あんたほどの男が! デュランダルは尻尾を振って楽しい男でもないだろう!?』
「ヒルダ、プラントの人間すべてが、ラクス・クラインを好きだと思うのか?
残念だったな。俺は変わり者でね、ラクスが嫌いなんだよ。うさん臭くてしょうがない・・・!」
瞬間、三機のドムが展開し、次々とバズーカからビームを放ってきた
すぐさまストライクノワールは横に避ける
『ラクス様の悪口は許さないよ、ハイネッ!』
「ハンッ! 腕は俺の方が上だって、忘れたか!? だいたいおまえ、22に見えないんだよッ!」
『人が気にしていることを―――――ッ!』
「簡単に冷静さを無くすあたり、未熟だなッ!」
横に移動しながら、二丁のビームライフルショーティー。次々と放つ
ドムはビームシールドを展開しながら、受け止めつつ、こちらに近寄ってきた
『なめるなハイネ、こっちは三機ッ! ジェットストリームアタックを仕掛ける・・・!』
「やれるものならッ!」
ドムが三機、縦列にならんだ。悪寒。すぐさまノワールは、なりふり構わず背を向けて逃げ出した
『なに・・・・!?』
「近寄らなければ、怖くはないッ! ジェットストリームアタック敗れたりってなッ!」
ノワールは背を向けた状態で、真後ろへ次々とレールガンを放つ
ヒルダのドムが被弾する。彼女の、舌打ちが聞こえるようだった。
『ハイネ・・・・! コケにしてぇッ!』
「おい、一つ教えてくれよ! どうしてそんなにラクスが好きなんだ!?」
ノワールがフラガラッハを引き抜き、アンカーと接続。それを頭上で振り回し、ドムへと投げつける
三機のドムが、一斉に切り裂かれた
『クッ・・・・! 決まってるじゃないか! ラクス様こそがコーディネイターの未来を創るからだッ!』
「未来ね・・・!」
『デュランダルもロゴスも連合もダメだ! やつらがどれほど人を殺したと思う!?
おまえにもわかっているだろう、ハイネ! このままでは人類が滅ぶぞ!』
「根拠は!」
『根拠だと・・・!?』
ノワールがフラガラッハを引き寄せ、構え直す。三機のドムはダメージを受けているが、戦闘不能にまではなっていない
「道を間違えたのは誰だ!? 誰もが平和を望んだはずだ! なにがいけない、なにが悪い!?
どこを直せば俺たちは戦争などせずに済む・・・・!? ラクスに世界を任せれば、世界は本当に平和になるのか!?」
『なにを言っている、ヴェステンフルスッ!』
「明確な政策一つ示すことができず、戦争しかやらない女に、
世界を任せられると本気で思う、おまえの正気を俺は疑うッ!」
『デュランダルに従う男が言うことかぁぁぁ!』
三機のドムが連携し、次々とビームサーベルで斬りかかってくる
鬼神のごとき動きで、ノワールはそれをフラガラッハで受け流す
「そう・・・・だな! 政治の話なんか俺は不得意だ! 俺が言いたいのはただ一つ・・・・!」
『うっ・・・!』
「どうしてラクスは歌手をやめた!」
『なに!?』
「金持ちで、恵まれてて、あっさり歌姫になれたのに・・・・どうして歌手をやめたんだ!」
『おまえ・・・・なにを・・・・!』
「新曲出せばメガヒット! ライブはいつも満員御礼! 俺だって実力で劣っていると思わないが・・・
うらやましいぞコンチクショォォォォォッ! 俺もインディーズじゃイイセン行ったのによぉぉぉぉッ!」
ワイヤーを両手から放ち、ヒルダのドムを絡み取る。それをぶん回し、残りの二機へと叩きつける・・・!
三機はきりもみをして、その場から勢いよく離脱して行った
息をつく暇もない。敵機接近を確認する。おそらくヒルダが、救援要請を行っったのだ
機影は10。さすがにこれだけの数を相手にするのは骨だった
『待たせたな、ハイネ』
『つっても、急いで来たんだけどよ!』
瞬間、ストライクノワールの横に二機の可変MSが合流してくる。ハイネはほっと息を吐いた
「えらく早いな、アスラン、ウィッツ!」
インフィニットジャスティスと、エアマスターバーストが変形し、MS形態に変わる
彼らはMS用の簡易ブースターを同時に放棄した
なるほど、可変状態でこれをつけたなら、長距離を短時間で移動できる
『ハイネ、状況は? おまえの離脱はもっと後だと思っていたんだが』
「詳しい話は後だ、アスラン。ミネルバとジュール隊を俺はコントロール不能にしている
こいつらをひとまず、アメノミハシラまで運ぶぞ」
『そうか・・・・。ヤタガラスがここに来るまで、少し時間がかかる
ひとまずあいつらを始末するぞ!』
『おうよ!』
「待て、二人とも! ここで戦うのはまずい。もしも主力軍がやってきたら、ミネルバが沈む・・・・!」
ハイネは即座に制止をかけた。確かにこの二機なら蹴散らせるかもしれないが、ミネルバは無力化しているのである
今なら一機のM1アストレイでもミネルバは沈むのだ
『逃げる・・・か?』
「ここは宇宙だ。エアマスターとジャスティスの出力なら、ミネルバをけん引できるだろ。急げ!」
言いつつ、ストライクノワールは敵方向へ威嚇射撃を行った
ここからは苦労しそうだと思いながら、ハイネはため息をついた
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追撃をどうにかかわした。ヤタガラスと合流し、ミネルバはアメノミハシラへと入港していく
ハイネはすぐさまストライクノワールから降り、同じくMSから降りているアスランに走り寄る
「アスラン!」
「ハイネ、無事で・・・・」
「挨拶はいい。議長はどちらに?」
「お会いするのか? あそこ、陸上戦艦、フリーデンの医務室だ」
「わかった。タリア艦長も後で連れて来い。イザークたちは拘束しておけよ
事情が知らないとはいえ、あいつら、ラクスに走ろうとした」
「・・・・・イザークが。わかった」
ハイネは言い置いて、すぐさまフリーデンという陸上戦艦に向かう
陸上戦艦と言っても改造されていて、むしろ宇宙用の大型コンテナという感じだった
その中を進み、医務室へたどり着く
医務室の中は、ベッドが並べられている。医師も看護婦もいない。その最奥
読書をしている、頭を包帯で巻いた男がいた。喋れないと聞いている
無残な姿だった。あの、颯爽としたデュランダルからは想像できぬ格好だ
しかしハイネには、それがまぎれもなくデュランダルだと理解できた
ハイネは歩み寄り、ナイトが王に忠誠を誓うがごとく、片膝をついた。デュランダルを見下ろすのは嫌だ
この男は、見上げて映る姿の方が、よく似合う。たとえ重傷を負っていたとしても、だ
「遅れて申し訳ありません、デュランダル議長。ハイネ・ヴェステンフルスです
偽者を見抜けぬばかりか、護衛の任、果たせず、誠に申し訳ございません
『FAITH』の名に恥じる私を、どうか・・・・・」
「え゛う・・・・・」
ひどく聞きづらい声がして、デュランダルは包帯にまみれた腕を差し出してきた
それが二度、ハイネの背中を叩く
「・・・・議長」
ハイネは見上げた。よいのだ。デュランダルの目は、そう言っていた
そしてどういうわけか、この男は、瞳の強さを失ってはいない
いやそれどころか、以前よりも強さを増していた
デュランダルが立てと、うながす。ハイネはデュランダルの手を握り締め、立ち上がる
彼は不器用な手つきで、大きなキーボードを叩き、パソコンのモニタに文字を走らせた
―――――プラントを取り戻すぞ、ハイネ
「・・・・・はッ!」
ハイネは思わず泣きそうになった。デュランダルは不屈である
恨み言どころか、愚痴一つこぼさず、彼は目的だけを見据えている
(これがデュランダルだ、ざまぁみろ!)
ハイネは心の中で偽者に向かって叫んだ。しょせん、偽者は偽者だ
本物にかなうはずなどない。その証明が、ここにある
―――――報告を頼む
「はッ! 報告いたします。ネオジェネシス発射以後、偽者はオーブ本土への攻略を決定しました
キラと正面からぶつからずに、オーブ軍を壊滅させる方針かと思われます
私はもう少しザフトにいる予定でしたが、手落ちがあり、ミネルバを乗っ取ってアメノミハシラにやってきました」
―――――そうか、ミネルバが
「事態の急変は避けられぬと思います。ミネルバのアメノミハシラ行きもそう遠くないうちに発覚するでしょう
できうる限り、オーブに撃墜されたようみせかけ、情報をかく乱するつもりですが・・・・・」
―――――いや、そろそろだろう
「議長!」
―――――そろそろ、私は姿を見せるべきかも知れないね。ハイネ、肩を貸してくれないか
ハイネは言われ、デュランダルに肩を貸した。彼の足は萎えているようだ
近くにあった車椅子にデュランダルを乗せる。少し前までは、半身を起こすことさえできなかったと言うから、
辛いリハビリをかなりのペースでこなしているのだろう。その様子が、ハイネには鮮明に想像できた
車椅子を押し、フリーデンから連れ出した。外では、ミネルバのクルーたちが騒いでいる
アスランやウィッツが、そこで困ったような顔をしていた
タリアが、こっちを見つけると、ハイネの方へとやってくる
「ハイネ! これはいったいどういうことなの」
「艦長。デュランダル議長です」
「え・・・・?」
タリアの目が大きく見開かれた。ハイネの言葉を、理解できないでいるのだろう
デュランダルが、一度だけ大きくうなずく
「あ゛・・・・・い゛・・・・あ゛」
タリア。耳障りな声で、声にもならぬ声で、確かにデュランダルはそう言った
それがわかったのは、ハイネだけではない。タリアが口元を押さえている
「どういう・・・ことなの?」
「偽者なのです。今、プラント最高評議会を名乗っている男は。議長を襲撃し、彼は入れ替わりました」
「・・・・・・・・・」
呆然とした顔に、タリアはなっている。状況が理解できないのだろう
ハイネもかつては同じだった。ウィッツの言葉を理解するのに、時間が必要だったのだ
タリアが崩れ落ちた。彼女は両手を押さえて、泣いていた
多分、悲しみではないのだろう。ひどい混乱が、彼女を追い詰め、泣かせているのだ
「だ・・い゛あ゛」
タリア。少しだけ、彼女に近くなった言葉。
「ギル・・・・・・」
顔を隠した彼女が、消え入りそうな声で、それに答えた
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ユウナは大西洋連邦にも知り合いがいるらしく、精力的に動き回っている
シンはそれに無理矢理ついて行き、ユウナのやり方をじっと見た
「政治は人脈が大切とか、よく言われるけどね。どんな形でもいいんだよ
別に特別親しくなくてもいい
顔と名前と連絡方法を覚えてもらうだけでも、役に立つんだ
僕たちは友情を取り引きするわけじゃないからね」
「それだけでいいんですか?」
「そりゃあ、友情があった方がはるかにいいよ? でも、友情を築くのは結構大変だからね
だからまずは顔と名前を覚えてもらうのさ。それでいざという時、結構助かる
できたら相手と簡単な取引をやるのもいいね
それで相手が、こっちを信用できると思ったり、使えると思ってくれたりしたら、しめたものさ
その人脈は、君が大切に扱う限り、非常に有用なものへと変わる」
「うーん・・・・。でも、俺にできることなんて、あるんでしょうか?」
「政治だからって、難しく考える必要はないんだよ。結局は、人間同士の付き合いなんだから
例えば、君はMSが扱える。それもかなりうまくね。けど政治家でそんなことをできるヤツはほとんどいない
ほら、これだけでも君は、とても有利な材料を持っていることになる」
「う・・・ん」
とりあえずメモを取った。ユウナはやはり、政治家なのだろう
こと政治という舞台になれば、彼はアスランすら及びもつかない
そのことに、シンは圧倒される
ユウナは基本的に、簡単なあいさつ回りだけをやっているように見えた
彼は時折、シンに話しかけてくる
「彼らに共通する特徴、わかるかい?」
「なんだか、元気がないように見えます」
「そう、当たり。彼らは僕のように、国を追われたわけじゃない
大西洋連邦の本土は、まだ無事だったはずだ。なのに彼らは僕より顔色が悪い。なぜだろうね?」
「それは・・・・えっと、怖いからですか?」
「なにが、怖いのかな?」
「国を、人を、権力を、金を、その他もろもろを、失うことが、です」
「正解。よくわかったね?」
言って、ユウナはとんとんとシンの頭を叩いた
「ええ。たいていの人は、なにかを得ようとするより、失わないでいようとする想いの方が強いって本で読みました」
「そうさ。このまま戦争が終結すれば、間違いなく大西洋連邦の国土は削られるだろうし、
彼らは今回の戦争を起こした責任をまぬがれない。そのことに対するプレッシャーは尋常じゃないだろうね
それにそれだけじゃない。ここへとザフトが攻めてきて、死ぬことも怖いんだ」
「・・・・・・・・」
「彼らはね、みんな言うよ。もしものことがあれば、アメノミハシラにかくまってくれってね
ほら、つまりこういうことさ。国を失った僕だけど、そんな僕に国が残っている彼らは頼ってくる
こういう形で恩を売れば、またどこかで役に立つ。まぁ、まれに恩知らずのバカもいるけどね
ただ、そんなヤツは、たいてい長生きできないのさ。人に信頼してもらえないんだから」
「なんとなく、わかります」
「人脈だなんだというけど、簡単なことだよ。人を大切にすればいい
まぁ、口で言うのは楽なんだけどね。本当にこれが難しいんだよ」
「そうですね」
そんな風にして、ユウナについて回った。こういうのは得がたい経験だと、シンは思う
ザフトにいたままなら、決してわからぬ世界だった。こういう風にして、世界は回っているのだろう
自分の命や、資産や、権力を守りたいと思うのは人の本能である。ラクスにはそれがわかっているのだろうか。
だが、ユウナは言う。ラクスは決して他人の正義を認めはしないと
そういう人間が頂点にいれば、間違いなく国はおかしくなるだろう
だからデュランダルは、ラクスに頼れぬと言ったのだろうか
しかしシンが思うに、ラクスはあまりに超然としている
こうやって学べば学ぶほど、彼女の恐ろしさが身にしみる
例えば、MS一つ造るにしても、莫大な金が必要だ。それも、一般人が一生働いても届かぬほどの金である
ところが彼女は、国家の後ろ盾もなく、次々と新型MSを生産する。それは途方もない力の証明だった
ラクスを批判するのはたやすい。しかし彼女を超えようとするのは、デュランダルでも無理かもしれない
考えても見ればいい。
国情が安定していたオーブという国家を数時間で制圧し、しかも短期間で世論も議会も味方につけ、
即座にプラントという大国との戦争に移る。こんな芸当はデュランダルでも無理だった
そんなラクスを超えるには、どうすればいいのか。そう思うたび、シンは途方もない気分に襲われる
翌日。シンたちはジョゼフに呼び出された
ジャミル、ガロード、ユウナと共に大統領がいる執務室に向かう
「さて、親書の返事だ」
簡単な挨拶を交わした後、大西洋連邦大統領ジョゼフ・コープランドはシンに書類を差し出してきた
それを丁重な手つきで受け取る
「ありがとうございます、大統領」
「議長は和平交渉を望んでおられるようだな
プラントとの和平は大西洋連邦としても望むところだ
だが、君たちの言う本物は、今のところなんの力も持ってはいない
いまさら改めて言うことでもないと思うが、私が交渉したいのはギルバート・デュランダル個人ではなく、
プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルだ」
「・・・・・プラントを取り戻してから、すべてを始めたいとおっしゃるのですか?
それじゃあ遅すぎると思うんですがね、大統領閣下。証文の出し遅れになりますよ?」
ユウナがシンの肩越しに、言葉を投げつけてくる
しかしジョゼフは、挑発に乗ることなく、手を組んで椅子にもたれかかった
「障害が多すぎる。ロゴスがすべて死んだわけではないということを、あなたは忘れているようですな」
「みずから、傀儡であることを認められるのですか、大統領?」
「アスハ代表。言葉がすぎますな。首長制の人間は、
選挙の国で大統領になるということの苦労が、わからぬと見える」
「失礼。では連邦はなにをお望みで?」
「・・・・和平交渉の場」
シンは言っていた。大統領の返事を待たずに、口を開いていた
「ほう。若き親善大使殿は、私の意見がわかるのかね?」
ジョゼフがからかうような視線を向けてくる。シンはなぜ、自分がそんなことを言い出したのかわからなかった
しかし大統領の立場になったとき、まず頭をかすめたのはそれなのだ
「発言を許されるならば、いいでしょうか?」
「言ってみたまえ、シン・アスカ」
「戦争を終結させる第一の手段は、和平交渉です。大統領もそれを望んでおられます
しかしいま和平を行えば、プラント優勢の戦況であり、ロゴスの影もあるため、
大統領も大西洋連邦も悪役のレッテルを貼られかねません
いえ、勝者がまず行うのは、敗者を悪役にすることです」
ユウナの言葉が蘇る。人は失いたくないもの。ならば、大統領もまた、地位と・・・・そして名誉を失いたくない
国のメンツ、というものもある。このまま戦争が終われば、間違いなく大西洋連邦はその力を大幅に失う
ジョゼフはそれを避けたがっている
「では私はどうすればいいのかね、シン・アスカ?」
「一番早い方法は、ラクス・クラインに協力するということでしょう」
言うと、ユウナの顔色が変わった。しかしシンは奇妙に冷静だった
「そうだな。彼女は今、苦境に立たされている。そこで協力を申し出れば、ラクスは喜ぶだろう
しかも彼女は、大きな魅力を持っている。デュランダルという悪に立ち向かう、ジャンヌ・ダルクだ
プラントに反発を持っている大西洋連邦の民も、ラクスの行いに喝采を送っているよ
彼女への協力を申し出れば、私も多くの国民から称えられるだろうね」
大統領はかすかに自嘲の笑みを浮かべた
シンはその反応を見て、この男はラクスに協力するつもりなどないことを悟った
「しかし一番早い方法が、一番いい方法とは思いません」
「では、君には見えているのかね。その一番いい方法が?」
「あります。大統領もすでにご存知のはずです。デュランダル議長が国を失っているのは、
そのことに対して大きく作用することでしょう」
「では、私が望んでいるのは?」
「世論の指示を受け、あくまでも対等の立場で行われる和平交渉
しかしその道筋が見えず、苦労しておられます」
「合格だ、親善大使。しかし謙虚さが足りない。ぎりぎりの合格というところかな」
ジョゼフが笑った。ユウナがふうーっと、安堵の息を吐いている
「ご無礼ついでにうかがいます
積極的に大西洋連合が和平に動けぬ理由はなんなのでしょうか、大統領」
言うと、ジョゼフはメモ用紙にペンを走らせた
それをシンに押し付けてくる。そこにはこう書いてあった
『レクイエム。そしてロード・ジブリール』
つづく
==========================
GJ!!シンは本当に成長したな・・・
GJ!!
GJ!
ハイネのノワールの性能を活かした戦いの格好良さと、最後のラクスへの恨み言のギャップに笑ったw
そして議長とハイネ、タリアさんの再会も有り、
シンはシンで凄い成長振りを見せて……そしてようやく出番が有りそうなジブリール。
次回も楽しみに待ってるよ。
ハイネとヒルダの戦いが富野節バリバリだなw
GJ!!
・・・ガロード
GJです。今日もハイネが輝いてる。
>>598 富野節もブレンパワードあたりの富野節な気がする。
GJ!!
シンがかなりかっこよくなった…まあ先生が豪華だから当然でしょう
それにしても議長の不屈魂にはホント惚れてしまいそうだ
続き楽しみです
いいなぁハイネ、もう第四の主人公といってもいいんじゃないか?
世界だの平和だのうんぬんより、ああいった私怨まるだしの語りのほうが心に響きますね
内容はともかくですが(w
しかしシンは成長したなぁ…もう原作から見る影もないぞ
ジュール隊はどうなるかなぁ…ハイネの言葉は響きますが、どんなに正論でも心に響く言葉でもラクス教徒には通じないと虎や魔乳、そしてキラで証明されてるからなぁ
さて、大統領のラクス=ジャンヌ・ダルク発言
これが未来への伏線だったらいいなぁとか思ってしまう(ジャンヌ・ダルクは最終的に自分が守った殺されてる)
皆、何故エアマスターが直ってることにツッコミを入れない
アイツルナチタ製だろ?
ここまで書いてクラウダ回収したことに気づいた俺orz
今回もGJ
それにしても、仕方ないとはいえXキャラは完璧に空気と化しちゃったな
GJです!
アーサーはあれからどうなってしまったんだろうか……
しかし政治の話が良いなあ。
薄っぺらい原作とは大違いだ。
ハイネ、カッケEEEEEEEEEE!!!!!
明確な政策一つ示さず戦争ばっかりやる奴、だなんてまさにラクソの本質だな。
ホントに胡散臭くて仕方ないぜ!
ちくしょうっ… どいつもこいつもピカピカに輝きやがってぇー!
ヒルダ・ハーケン22歳…
「うそだッ!」
/ / / | /| /:::/:.:.:.:.:.:.:|::::::
/ 〃 i .::| /:.:.| |::l::|:.:.:.:.:.:.:.:|::::::
,゙ /| | .:::|. \|:.:.:.:| |::l::|/:.:.:.:.:.:j/::
! ,' ! ::| ::::|!. ,ィ|≧ゝl、_.;|::ィ|/_:._/ィllヘ
l ,' │ ::|:.. ::::|く/ {ひlll|::|ヾ|:.N:.::´〃ひlllリ::
ヾ '、 |\ ::::|:.\\こソ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、、\こソ
'、 :| \ :::\:.:._,、__彡 _' -─ 、`゙ー=
ヾ、/.::>:、:;ヽ、__ /ーァ''"´ ̄ ヽ
/ .::::::::::::::::ヘ ̄ {|::/ }
/...::::::::::::::::::::::::::\ V j}
ストライクノワールの戦闘描写をプラモで試したくなったぜ。
ヒルダとユウナは同い年ですね
なんだこの中身の差は…
なんていうか、各陣営に主人公がいるって感じだなぁ。
ハイネの恨み言には笑わしてもらいましたw
大統領がちゃんとシンを一人前扱いしてる所がくすぐったくもかっこ良かった。
…タリアさんと真議長の再開にちょっと涙腺が……
それはそうと、ヤタガラスのブリッジクルー同士の会話って見てみたいなぁとか言って見る。
ええーヒルダの姐さんは三十路前かと余裕で思ってたZE
連ザのノワールでもやれたらカコイイ!のに……>フラガラッハアンカー(勝手に命名
22だったんだ、ヒルダ!
うそぉ!!
617 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 22:56:14 ID:hAIXCh1e
どこぞのエレガント大王だって24だしな
>>617 それは嘘だな一秒で判ったファースト世代じゃないけど
だって20代の顔じゃないもんあれ!!ぜってー50超えてるよあのふけ顔は!!
嘘だ嘘だ嘘だッ!! 俺は信じないぞ!!!
621 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/15(金) 23:08:57 ID:RKsUhbhB
たしか24、5だったと思う。
>>619 何故かタリア艦長がお前にタンホイザー撃ちたがってるんだが
そんなこと言ってたらカテジナさんだって17歳だぞ
をいをい、ミライさんはどうなる。
あの人もファーストの時は10代だったぞ。
兄さんだってまだ十九歳なんだぞ
ブライトさんなんてどうするんだよ。ファーストの時は19歳だぞ。
しかもあのひとCCAとファーストで変ってないんだぞ
遂に奴の人間ミラコロがとける時がきたか!
GJ!!!
各陣営にそれなりの人物を配置すると物語がこんなに面白くなるなんて、原作種が同人作品以下ということが
よく分かったzeeeee!
シン成長しまくり!!
地道に努力を重ねている姿がカッコいい。
だが今回の主役(私的な意見)は真議長だ!
>―――――プラントを取り戻すぞ、ハイネ
まさに議長!!!
X運命一の漢かもしれん・・・
ヒルダ達に言いたいことは全てハイネが代弁してくれた。
明確な目的を持たない人間に、どうして彼らは盲目的についていけるんだろう?
ハイネが言ったように正気を疑うぜ。
さあ次回はいよいよジブリールが生体ミラコロを解除して出てくるのか?
期待が膨らむぜ。
あと
>>602氏が指摘したジャンヌダルク発言は伏線と理解していいのかな?
そうだとこれほど嬉しい事は無いんだが・・・
アビーかわえええええええええ!!!
軟派な物腰のハイネといいコンビだな
つーかハイネさん、何をやっても死亡フラグと囁かれてた頃が嘘みたいなはしゃぎっぷりだなおいw
アスランとはタイプ違うが、守るべきものに魂を捧げる騎士ってカンジがカッコよすぎる!!
GJ!
ガロード…影が薄くなったな…
GJです!!
ハイネはマジでノワールが似合うな。
HGノワール買ってオレンジに染めようかな・・・
ルナマリア暴走記〜レイ・ザ・バレルの場合
「なあ、ルナねーちゃん」
「何よ?」
「ここって整備班の休憩所だよな?」
「見ての通りよ」
「なんでねーちゃんがここで雑誌読みながらポテチなんか食ってんだよ!?」
「あんまり細かい事気にしてると艦長みたいになるわよ?」
こういうのをオーブ語で馬耳東風と言うんだったか・・・キッドの思いは届かない。
「もういいよ・・・ところでねーちゃんはレイ・ザ・バレルとか言ったっけ?あのにーちゃんは駄目なのか?」
「レイ?う〜ん・・・」
(顔・・・美形ね。地位・・・議長の覚えもいいし、戦後も期待できるわね。でも・・・)
「無理ね」
「なんで?」
「ホモ疑惑があるのよ」
「ホモ疑惑?」
「仕官学校時代に何人もの女の子を振ってるわ」
「そんなもん証拠になってないだろ」
「ゲイ・ガ・バレルってあだ名だったし」
「ひでえ・・・」
「デュランダル議長に抱きついて頬を染めてたとか」
「うん、それは怪しいな」
最後のは流石のキッドでも擁護不能だ。
「でもさ、他の点では問題ないんだろ?」
「まあね」
「じゃあねーちゃんが女の良さを教えてやればいいじゃん」
「ふ〜ん、あんたもたまには良い事言うじゃないの」
「でも今は敵なんだよな。やっぱ無理か」
「問題ないわ!!」
急にルナマリアのテンションが上がった。
「敵に回ったレイを私の熱い説得で改心させる!それでも悩むレイの機体をダルマにする!」
「ダ、ダルマって・・・」
「半壊した機体から飛び出したレイを宇宙空間でやさしく抱きしめるのよ!」
「それってまさか・・・」
「名付けてオペレーション・エターナルウインド!早速準備を始めるわよ!」
走り出したら止まらない、暴走娘ルナマリアを止めるには今しかない。キッドは勇気を振り絞った。
「ねーちゃん・・・」
「新婚旅行は木星に・・・ってなによ?」
「無理」
「何が無理なのよ!」
「まずレイの機体をダルマにするのが無理」
「どーして!」
「レジェンドがザフトに回収されたって言うし、そうじゃなくてもデストロイだぜ?そもそも腕で負けてる」
「うぐっ」
「更にレイが説得に応じない。今の2人はただの同級生」
「ぐぅ・・・だ、だったら・・・」
あ、爆弾発言の前兆が・・・
「ストフリの射撃能力と隠者の格闘能力、天命アカツキの防御力にデスティニーの機動性を兼ね備えたMSを造りなさい!」
「無理!絶対無理!てゆーか、んなもん投入したら戦争単機で終わらせられるぞ!」
「後はラクス・クライン並みの洗脳電波を出す道具を作りなさい!」
「あんた世界を乗っ取る気かよ!んな危険なもん作れるか!」
「「ぜーはーぜーはー」」
「なあ、ねーちゃん・・・」
「何よ・・・」
「なんか空しくないか・・・」
「言わないでちょうだい・・・」
んーーーーじつにGJ!!>X運命
ハイネとシンに惚れた
ルナがどんどん駄目な子にw
GJ!
ハイネかっこいいよ
>>632 きっとネオジェネシスやレクイエムをサテライトキャノンで
超長距離からの神技狙撃を披露してくれるさ
ドンドンとルナが(駄目な方向に)キャラ立ちして行く、、、
だがしかしそれもまたGJ!!!
デュランダルの旦那がかっこよすぎだぜ
つーか、漫才コンビ⇒フラグ立ち、にクラスチェンジしそうな気もするが
>キッド&ルナ
X側の時間軸ではまだパーラと出会ってすらいないわけだし。
が、ガロードーーーーーーーーー!!
出てこいや!!
あ、それとGJ!!
>>633 せめてオレンジショルダーにしときなよ
『ノワール』の名が廃るぜ…
そこ、BD2号機とか言わない!
なんつーか、おまいらカプカプよく飽きないな…
GJ!
イザークたちがどうなんのかなぁ・・
>>646 真議長やヤタガラスのこれまでの経緯を知らされて改心するなら望みはあるが、
それでもなおラクスに未練持つなら救いようなし。
つうかガンダムどれかルナにやっちゃっていいんじゃね?
イザーク達は民間船にでも乗せて戦場にでも流してやるのがいいですよ
せいぜい「逃げ出した腰抜け兵がー」って撃たれないように祈ってな
>イザーク達
艦長の毒牙に…アッー!
652 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 00:26:27 ID:oWcVy0Cq
>>650 ジュール隊「「「((;゜д゜))ガクガクブルブル」」」
Vからギロチンが到着しますた
すまんageてしまったorz
ジュール隊に関して、ちょっと雑談スレに場所を移さないか?
そっちに書き込んどいた
凸・ハイネ「イザーク、ディアッカ、シホ・・・・・・・・や ら な い か ?」
ウホッ、いい母艦
X運命氏GJ!
アスランが政治について考えるってのはよく見るけど
シンが考えてるのは新鮮だなー
馬鹿な子が勉強したらやれるんだwって感じ
660 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 01:55:57 ID:C5a4MZKC
sage
X運命氏
相変わらずのGJです!
もう最近自分の中では真議長の株が鰻上りですよ
主人公をやるキャラではないが、偉大な先輩として主人公たちを育てる師匠役を見事に果たしている
こういう“大人”が原作にもいたらねぇ……
誰も突っ込まないから言ってみるけど、
ノイマンの成り済まし出前注文によって
ラクシズに魂売り払ったキサカが破産するんじゃないかと思える件について
>>663 成る程な…まぁ50人分とかで規模が派手だから経費で落とせるかなと思ったが、
経理もラクソに洗脳されてれば経費で落ちるか。
>>657 だから やらないか に?はつけんなと何度いったら(ry
アビーツンデレktkr
>>666 いや、この場合アビーはクーデレじゃないか?
>>667 意味がわからんかったからぐぐってみた
ちょっと幸せになれた
どうやら俺のツボだったらしぃ(´Д`*)
X運命、初めて読んだけどすげー面白かった!
シンとハイネがあんなにかっこいいなんて…
ちょっとGジェネPで二人を育ててくる!(´Д`*)
Xはいらん
オクレ兄さんは他ならぬ中の人がそう呼んで欲しいって言ってたのに・・・
薄暗い部屋の中、黒猫を抱いた人影が、もう一人の人物に話しかける。
「この世界は間違っていると思わないか?」
「・・・」
仮面で顔の上半分を覆った男は答えない。
「共に世界を変えないか?」
「・・・」
仮面男の肩が小刻みに震えている。
「ルナねーちゃん!!これはどー言う事だよ!?つーかこの部屋はなんなんだよ!?」
「ただの雰囲気作りよ」
黒猫のぬいぐるみを机に置いてルナマリアが立ち上がり、照明を点ける。
キッドもダンボール製の仮面を床に叩きつけつつ、小型コンテナから飛び降りる。
「雰囲気作りって・・・ここは格納庫だよな?」
「ええ。付け加えるなら昨日までDXを修理してた一番奥のスペースを装甲板で仕切ってあるの」
「なんだってここまで・・・」
机やソファーセット、奥に扉が見えるが・・・まさかベッドルームか?
「最近格納庫にいる時間が長いじゃない?一々居住区に帰るのが面倒で・・・」
(住み着く気かよ・・・あんたは貧乏神か?)
最近この人に振り回されっぱなしだ。ここらで自分の立場をはっきりさせなくては・・・
「ねー・・・」
「とりあえず協力しなさい」
「は?何に?」
「ミネルバクルーの中から私の恋人探し」
「そんなのやる前から無理ってわかって・・・すみません」
一睨みで黙らされた・・・勝てないのを本能で感じたのだろう。
「戦闘員1号2号、資料を持ってきて」
「「ははっ」」
戦闘員1号2号?悪の秘密結社じゃあるまいし・・・どこの馬鹿だ?
「って・・・ロココにナイン!?お前ら何やってんだ!!」
「ああ、チーフ。尊敬するチーフのおそばにいられるように戦闘員になりました!」
二人の脳内ではキッドとルナマリアはセットらしい。実際はジュースとおまけのボトルキャップ位の関係なのだが。
資料とやらを受け取る。身長体重血液型から趣味嗜好までカバーされている・・・
「どうやって調べたんだ・・・?これ?」
「ミネルバには我々の協力者がいますから」
ますます秘密結社じみてきた。キッドは加速度的に増してくる頭痛を堪えるので精一杯だった。
「まずは副長のアーサー・トラインですが・・・」
「パス。趣味がエロゲなんて嫌。そもそも情けない顔が嫌」
(初っ端からバッサリかよ・・・)
「アーサーは×・・・次はジュール隊のディアッカ・エルスマンです」
「うーん・・・緑服じゃ生活苦しそうだし・・・前大戦で裏切ったのよね?これは保留で」
(微妙な扱いだな・・・裏切り者らしい扱いなのかねぇ?)
「続いてジュール隊隊長のイザーク・ジュールです」
「白服ね・・・高ポイントよ・・・って特記事項重度のマザコン!?却下ね。シホさんにプレゼントよ」
(高ポイントって・・・金か!?金なのか!?)
「整備班のヨウランとヴィーノですが・・・」
「却下。これならここのガキンチョの方がマシよ」
(誰がガキンチョだよ!)
「最後になりますが・・・フェイスのハイネ・ヴェステンフルスです」
「これだわ!ちょっと生え際が気になるけど、フェイスだし!」
(アンタほんとに望みが高いね・・・)
「あ〜でも最近オペレーターのアビー・ウィンザーといい感じらしいですよ?」
「たかがオペ子の一人や二人、踏み潰してくれるわ!全戦闘員に召集をかけなさい!」
(他にもいるのかよ!)
召集からわずか5分、キッドの目の前には演台とたくさんの漢達がいた。
(なんだろう・・・前にも見たような・・・)
演台のルナマリアが話し始める。
「諸君!これは聖戦である!真実の愛を見つける為、幸せを見つける為に立ち上がる時が来たのだ!」
(ねーちゃん・・・あんた何処へ行く気だよ・・・)
「美しき、清浄なる恋の為に!」
「「「「「美しき、清浄なる恋の為に!」」」」」
(遂にブルーコスモス化・・・このまま放って置いていいんだろうか?)
しかし、キッドの疑問に答えてくれそうな人物は存在しなかった・・・
GJ支援
ルナマリアの暴走GJ!
ここで、ルナマリアの恋人候補を一人あげて見たいと思う
ミナ様なんて如何でしょう?
顔良し、スタイル良し、金も地位も持っていて、頭もいい。
性別?そんなもの二人なら軽く乗り越えられますw
Xとのクロスオーバーの意味ないじゃん
別にキッドじゃなくてもいいし
GJ!
続きを楽しみにしてるよ
第六十五話 『血は争えない、か』
==========================
イザークは両手に手錠をはめられて、連行されていく。ディアッカ、シホも一緒だった
最前列では、冷静な顔つきのアスランがいた
「アスラン。なぜ俺がこんな目に合わねばならんのだ」
「イザーク。俺はラクスと戦争しているんだぞ。あまり俺が偉そうに言えることじゃないが、
危険人物を拘束するのは当たり前だろう」
「なぜ隠していた!」
「議長が偽者だと、いきなり言われて、おまえは信じたのか?」
「やり方によるだろう! 証拠でもなんでも出されれば、信じはする!」
「イザーク。おまえはラクスに近すぎるんだよ。その事実を知った途端、おまえはラクスのところへ走りかねない
だからハイネもおまえに教えなかったんだ」
「アスラン! よくも貴様そんなことをのうのうと・・・! ラクスは貴様の婚約者で、仲間だったろうが!」
「勘違いするなよイザーク」
アスランが振り返る。右腕にしばってあるヴェールが、ふわりと揺れた
思わずイザークの背に悪寒が走る。ぞっとするような、冷たいアスランの瞳
「アス・・・・ラン」
「ラクスもキラも、俺にとって倒すべき敵でしかない。俺がどれほど、やつらを殺さなかったことを後悔していると思う?
夜毎眠りを妨げるほどさ。聞こえないか、カガリの泣く声が?」
アスランが凄愴な笑みを浮かべる。狂気のようなものだと、イザークは思った
とてもついていけない
拘束されたまま、小部屋に三人詰め込まれた。特に営倉という感じの場所ではなく、普通の休憩室のようにも見える
アスランは三人を放り込むと、憮然とした顔であごをなでた
「アスラン、貴様俺たちをどうするつもりだ!」
「別にどうこうしようとは考えてはいない。おまえには世話になったし、俺はただの艦長だからな
最終的におまえたちの処遇は、議長がお決めになるだろう
だが一つだけ確認したい」
「なんだ」
「おまえはこの期に及んでなお、ラクスのところへ行きたいのか?」
「俺は・・・・!」
「別に行くとしても、止めはしない。敵として現れたとき、俺は叩き潰すだけだ」
「なにが望みだ、アスラン!」
「望みなんかないさ。復讐したいだけだよ、俺は」
「そっくりだな、おまえは! 血か?」
「なに?」
「父親のパトリック・ザラと、安易な復讐に走るところがそっくりだよ!」
ガキィッ! 瞬間、頭蓋骨が砕けたかと思うような衝撃が、イザークを襲った
アスランのブーツ、そのつま先で頬を蹴られたということを、床に転がりながら悟った
「イザーク! おい、大丈夫か! アスラン・・・・!」
両手を後ろ手に縛られているディアッカが、あわてて駆け寄ってくる
「アスラン・・・・貴様ッ!」
「よせイザーク! おまえも悪い!」
起き上がろうとするイザークに、ディアッカが体をぶつけてくる
アスランはすさまじい形相で、こちらをにらみつけてきた。禁句を言ったかもしれないと、イザークは思ったが、
それより顔を蹴られたという屈辱の方が上だった
「クッ・・・・・。処遇が決まるまで、大人しくしていろ!」
アスランは吐き捨てると、背を向けて去って行った
途端に、ディアッカとシホが安堵の息を吐く
その瞬間、両腕の手錠が外れた。休憩室にいる間は、自由にしていてもいいということか
「隊長、大丈夫ですか?」
シホが洗面所でハンカチを濡らし、イザークの蹴られた箇所に当ててくる
最初はなんともなかったが、そうしているとすさまじい痛みが断続的にイザークを襲ってくる
思わずうめいた。ディアッカが冷蔵庫から飲み物を調達しながら、振り返る
「パトリックと一緒はないだろォ、イザーク? 正直、アスランに殺されるんじゃないかと俺はびびったよ」
「俺が悪いというのか!」
「隊長、あまり動かないで下さい」
「うッ・・・・」
シホに体を押さえつけられる。頬がじんじんと痛んだ。骨が砕けていないだけましかと思うが、
腹の中には抑えがたい怒りが湧く。顔を蹴られたというのは、屈辱だった
いくから痛みがおさまってくると、イザークは立ち上がった。それから、近くにあった椅子を思いっきり殴りつける
ディアッカがため息と共に、肩をすくめていた
「んで、どーすんのよ隊長さん」
「なにがだ、ディアッカ」
「ネオジェネシス撃った議長は偽者だったんだぜ?」
「・・・・・・・・」
イザークは顔をしかめた。そうなのだ。にわかには信じられないが、あれが偽者だったというのならすべての説明はつく
いきなりサザビーに乗り始めたのも、デスティニープランを強制し始めたのも、ネオジェネシスを放ったのも
「俺はできれば、オーブと戦いたくはないけどね。ザフトとだってゴメンだけどさ
でもこうなったら、しょうがないんじゃないの?」
「アスランに尻尾を振れというのか!」
「いつまでもアスランにこだわんなよなぁ・・・・。おまえはイザーク・ジュールだろ?
言っちゃ悪いけどさ、こうなりゃ誰が正しいかは一目瞭然だぜ。なぁシホちゃん?」
「あなたに意見されたくはないけど、同感ね」
ディアッカの声にシホが同調している。イザークはそこから背を向けた
「おい、どこ行くんだよイザーク?」
「シャワーだ! 腹の虫が暴れて、冷静な判断ができん!」
イザークは叫び、シャワールームに入った
お湯など使わず、冷たいシャワーを思いっきり浴びてやろうと思った
==========================
==========================
ヤタガラスの艦長室である。気分を鎮めようと、お茶を飲んでいた
アスランのはらわたは煮えくり返っていた
父親と同じに扱われたことが、どうにも我慢できなかった
身動きの取れないイザークの顔を蹴り飛ばしたのはさすがにまずいと思うものの、それ以上の怒りがアスランを貫いていた
父、パトリックは妻、すなわちアスランの母を血のバレンタインで無くした
一部の人間は、パトリックの好戦を、妻を亡くしたがための復讐だとうわさしていたのだ
それは大きく間違ってはいない。パトリックのナチュラルに対する憎悪の根幹に、間違いなく血のバレンタインがあった
アスランはどこかで、そういう父親を嫌悪したものだ
その嫌悪感があったから、結局は前大戦でザフトを抜けてラクスについた
だがイザークにそんな父親と同じと言われる。そう考えると、はらわたが煮えた
「俺はッ!」
アスランは反射的に、湯飲みごと机を乱暴に叩いた。湯飲みが四散して、破片がこぶしに刺さる
血が流れ出して、ようやく冷静になれた
「艦長!」
「おいおい・・・・」
ふと部屋の扉が開き、人が入ってくる。メイリンが、ハイネとウィッツを連れていた
「なにをやってるんですか! ちょっと来てください!」
メイリンが乱暴にアスランの手を取り、洗面所に引っ張って行った
なれた手つきで、細かい破片などを水に洗い流す。傷の痛みに、思わずアスランは顔をしかめた
「艦長さん、ずいぶん荒れてんな。なにかあったのかよ?」
ウィッツが声を投げかけてくる。アスランは口をつぐんだ
さすがにイザークとのことを、話す気にはなれなかった
メイリンがアスランの手にタオルを巻いた。血が、じんわりとにじむ
「血が止まるまでこうしていてください、艦長」
「ああ」
支援
メイリンがそっと怪我した手を包んでくる。目の前にいるのはカガリではないのだ。なぜかアスランはそんなことを考えた
「アスラン。いいか?」
「なにか話か、ハイネ?」
「まぁな。ザフトを抜け出す直前、偽者がオーブ本土の攻略を決定した
作戦名は、オペレーション・ヒューリー。ザフト地上軍の主力が回される」
「そうか・・・・」
予想していたことだった。オーブ軍、最初の一撃を止めることさえできれば、後はオーブ本土を攻撃すればいい
それであっけなくオーブは白旗をあげるだろう
「どーすんだよ。このまんまだと、オーブはザフトに制圧されちまうんじゃねぇの?」
ウィッツが、誰もが思う予想を口にする。アスランは少し目を閉じた
ラクスの敗北があまりにも早い。しかしこのまま終わるラクスではないだろう
それがオーブ本土攻撃にどう影響を及ぼすか
「オーブ軍が撤退してくれればいいんだがな」
アスランは希望を口にする。現在、コロニーメンデルで傷を癒しているオーブ主力軍が本土まで撤退してくれれば、
十分に防戦は可能である。しかしそういう状況になると、今度はオーブの・・・・いや、ラクスの勝利がなくなる
彼女はオーブが欲しかったのではない。デュランダルをどうにかしたいだけなのだ
「撤退はないと思うがな」
「だろうな、ハイネ。となると、オーブを守る手段はない、か」
オーブの防衛戦力はほとんどない。主力軍のほとんどが宇宙にあがっているのだ
オーブを守るすべは皆無と言える。ならば、ザフトが蹂躙するがままにされるのか
「あるぜ。オーブを守る方法」
勝手に艦長室備え付けのセンベイをバリバリと食いながら、ウィッツが言う
アスランはそちらを向いた
「なんだ、ウィッツ」
「サテライトキャノン」
「なるほどな」
確かにDXがあれば、ザフトの侵攻は防げる。が、そうなるとさらに恐ろしいことになるのだ
ハイネがため息をついて、ウィッツの方を向いた
「おいウィッツ。そんなことすると、ザフトとアメノミハシラが全面戦争になるぞ
ザフトに真正面から喧嘩売るってことなんだからな」
「ばっか、おめぇ、そのためのとっつあんだろうが」
「そりゃそうだけどな。議長が表に出るには、まだ準備不足だ・・・・」
「でもとっつあんはその気になってんだろ? いつまでもちまちまやってっと、
機会を逃すぞ」
「そうだな。だがそこは議長のお心次第。俺はついていくだけだ」
ハイネはきっぱりと言い切った。この男は完全に割り切っている
見事なほどデュランダルのために動いているのだ
そういうまっすぐさがうらやましくもある
自分はカガリのために働いているつもりだが、なにをしてももう、彼女は笑ってくれない
タオルが取り替えられ、メイリンがアスランの手を消毒し、包帯を巻きつけてくる
血がにじんだタオルを見つめて、アスランは胸の中が苦くなった
「血は争えない、か」
「はい?」
「なんでもない。なんでもないんだ、メイリン」
右手が痛みを訴えてくる。しかしそれが、いくらかアスランを冷静にしてくれた
==========================
支援
==========================
月から輸送船が出た。向かう先はアメノミハシラではない
「プラントに進路を向けてくれないか、キャプテン・ジャミル」
「プラントに?」
「月で面白い話が聞けたんでね。確かめに行くのさ」
ユウナがそんなことを言い出して、輸送船はプラントに進路を変更したのだ
ガロードはちょっと心配になって、喜色を浮かべているユウナに話しかける
「大丈夫なのかよ、プラントって敵の本拠地みてぇなもんじゃねぇの?」
「なーに、大丈夫さ。偽者の思惑はともかく、まだ僕はプラントのVIPだし、君はザフトのスーパーエースだ」
「あー、そっか。俺、一応まだザフトだったんだよな。忘れてた」
「ま、シンがネックだけどね。アメノミハシラの市民IDを使えば、多分問題ないと思うよ」
「ふーん。そういや、シンのヤツどこ行ったんだ?」
「格納庫じゃない?」
ユウナに言われて、ガロードは輸送船の格納庫に足を向けた
小型の輸送船であるため、ヤタガラスのそれに比べるとかなり狭い
薄暗い格納庫の中に、GXとゴールドフレームがそびえ立っていた
シンが二機のMS、その前で腕を組んだ格好で座り、目を閉じている
「おい、シン。なにやってんだよ」
「ガロード。どうした?」
腕を組むのをやめて、シンはこちらに顔を向けた
「代表さんが、今からプラントに寄ってくんだってよ。大丈夫なのか?」
「いや、アスラン艦長が使ってた市民IDがあるから大丈夫だ
知り合いにでも会わない限り、髪形変えてメガネでもしてればばれないと思う」
「そういやよ、ミネルバがアメノミハシラに入ったんだってさ」
「ミネルバが!?」
「おう。ハイネが乗っ取って、アメノミハシラまで無理矢理引っ張ってきたらしい
詳しいことはわかんねぇけど、乗組員はみんな無事だってよ」
「そうか。ヨウランもヴィーノも・・・・・レイも一緒なのか?」
「いや、それは聞いてねぇ。偽者が乗っていなかったから、乗っ取れたってのは聞いたけどよ」
「レイには悪いことしたからな。もしも会った時、一発二発は、殴られてやらなきゃ」
言いつつ、シンは苦笑した。ガロードは肩をすくめる
レイが一発二発シンを殴る姿は、どうにも想像できない
「で、おまえなにを悩んでんだよ?」
「これだ」
言って、シンはメモ帳をガロードに見せた。そこには、レクイエム、ジブリールという単語が並んでいる
ユウナはこれを見て驚愕していたが、ガロードにはなんのことやらさっぱりわからない
「どういう意味なんだよ。暗号か?」
「和平最大の障害が、ここにあるってことなんだ。レクイエムがなんのことかはわからないけど、
ロゴス強硬派の筆頭、ロード・ジブリールが月の基地にいる
大統領は言外に、このジブリールをどうにかしてくれとおっしゃってる」
「どうにかしてくれって、そんなもん、おまえにどうにかできんのかよ?」
「わからない。でも俺なんかに言うってことは、大統領はかなり追い詰められてる
それに、やっぱり、死ななきゃどうしようもないヤツってのはいるんだ」
シンが苦々しく吐き捨てる。ロゴスは、ステラのなど強化人間の研究母体であるとも言われている
それを差し引いても、ロゴスの非道は世界に鳴り響いているのだ
しばらく航行を続けて、輸送船はプラントにたどり着いた。規則正しく並んだコロニー群
外部から見ると、本当に美しい。ガロードは初めてプラントを見たが、不思議なものだった
ここで人々が生活していることなど、想像がつかない
入国許可は意外にたやすく下りた。ユウナ・ロマの名前がきいたらしい
シンはプラントに入ると同時に、色つきの伊達メガネをかけて、髪をオールバックに変えた
これで一目だけではそうわからないはずだし、すでに彼は死人である
あえて探そうという人間もいないだろう
支援
問題はガロードだった。プラントはガロードのポスターなどが貼られていたと言う
今はいくらか大人しいだろうが、それを差し引いてもガロードはプラントの英雄だった
騒がれるのは別に問題はないが、うっとおしかった。仕方ないので同じように髪を後ろで束ねて、
サングラスをかける
「不信人物だねぇ。まぁ、僕のSPということにしとくよ」
サングラスのガロードとジャミルを並べて、ユウナは苦笑した
輸送船を置いて、四人はプラントに降りる
ガロードは思わずぽかんと口を開けた。目の前に広がる町並みは、とても筒の中の風景とは思えない
ここが宇宙空間と言われても、まったく信じられないだろう。人間とは凄いものだと、思わず感心した
どういうわけかユウナは、真っ先に書店に入った。それから嬉しそうに数冊の本を買ってくる
本はどちらかというと品がよくないものばかりで、下着姿の女性が表紙を飾っている週刊誌だった
「ほら、見てよ」
ユウナが記事を見せてくる。そこには、デュランダルに関する疑惑が書かれていた
ある日を境に、突然別人のように変貌したデュランダル議長
小さな差異はあれ、すべてそんなことが書かれていた
「かー。代表さん、こんなことやってたのかよ?」
「まーね。誰もこんなゴシップ誌本気にしないだろうけど、書かれているのはすべて真実だ
こういう風にして徐々に徐々に、疑惑が広まっていけばいい」
ユウナが笑ってくる。反撃は近いと、ガロードは思った
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==========================
ここはプラント首都、アプリリウスである
普通のビジネスホテルで部屋を取った。するとすぐにユウナは、ジャミルを連れて出かける
誰かを探しに行くらしい。シンは同行すると言ったが、死人なのであまり動くなと言われた
ガロードはそれとは別に、すぐホテルを飛び出した。プラントを冒険してくるそうだ
一応、ガロードは見つかってもなんら問題はないので、シンは放っておいた
ピー・・・・
そんな時、ユウナが持って来たノートパソコンがメールの受信を伝えた
同時に、パソコンから紙が吐き出されてくる。シンはその紙を拾い上げた
「なんだこりゃ?」
送られてきたのは絵だった。誰が描いたものだろうか。絵を描くような人間など、シンは知らない
それは公園の風景画で、シンには見覚えがあった
(近いな)
アプリリウス中央公園、そこの一角だろう。ここになにかあるのだろうか
あまり動くなといわれているが、散歩がてらに行ってみるのも悪くないとシンは思った
メガネをかけて髪形を整え、護身用のナイフを足に仕込む。それから部屋を出た
首都の中央公園と言っても、コロニーの中である。それほど広いわけでもない
人工の太陽に照らされて、木々がざわめいていた
プラントにいた頃は慣れた風景だったが、地球から帰って来ると、人工の自然が少し異質なものに感じる
公園に入り、目的の場所につく。間違いなく絵にあった場所だった。ここになにが・・・・
「え・・・・?」
シンは少し驚いた。女性が一人、ベンチで倒れている。サングラスをかけ、大きな白い帽子をかぶっている
シンはあわてて駆け寄った。自分が死人で、人と関わってはいけないことを、少しだけ忘れた
女性を引き起こす。青白い顔だと思った。次の瞬間、それがラクス・クラインだと気づいた
つづく
==========================
>>687,690,693
支援は要らん、新人は過去ログ読んでROMってろ。
んぬぅおぅ?
何事だ〜〜〜〜
お前らそんな新人を排除する様なこと言うなよ
今回もGJです、さてそのであったラクス、如何するべきと言うかやぱり送られてきた絵はティファが書いたのかな?
ココから先はGJ祭り↓
X運命またもやGJ!
比較的最近の新参なんだが、更新ペース凄い!
早いってのは凄いことだよ
いきなりシンがビンゴですか!?
つくづく目が離せませんね・・・GJ!
> 絵を描くような人間など、シンは知らない
ティファか!ティファなんだな!!
X運命氏が誰も成し遂げ得なかった、
いや、そもそも誰一人想像し得なかった偉業にチャレンジしているような気がするぜ!
そしてほんとにシンがものすごい勢いで世界を変えようとしているっっッ!
とりあえず言葉を飾っても期待と感動が薄れるだけなので、ただ一言、
『X運命氏、乙!!』
>護身用のナイフを足に仕込む
この一行に感動
そして予想もつかない展開に驚愕。これからどーなるんだろう…
GJ!!!
急げシン!目ェ覚まさないうちに頚動脈をばキュウと…
GJ!
よっしシン、そのまま絞め殺せwww
まーそれやったらラクシズは勿論アスラン、ニコル、オルバからも殺意むき出しで追い回されるだろうけどなw
なーに、たったそれだけのリスクでその女を排除できるんだ、安い安いw
……と思ったが、ミーアみたいな影武者の可能性もほんの僅かにあるんだけどな。
もし本物だったらシン洗脳でミネルバ&ヤタガラスが寝返ったシンに制圧されるという最悪の事態が発生する可能性もあるんだが……
まあ、そこは主役補正で何とか回避可能か。
>>705 まさかやる気なのかシンがラクスを…!
某SSでは100話以上掛かったことを。
GJです!
シン、ナイフで首をさっと・・・それで戦争は終わるw
続き楽しみです
とりあえずラクスは連れ帰ってユウナと相談だろうな…
一方でキラがジャンヌが火あぶりにされた後のジル・ド・レイ
よろしく怒れ狂うだろうが…
GJです!
アスランが少し恐ろしくなってきた。どこかに狂気があるのもまた盛り上がるな。
GJ!!
個人的に魔女は弟君の蟹鋏に握りつぶして欲しいが、どうなる!?w
早くラクソを殺すんだ!これで敵はジブリと偽議長に絞られて戦争を早く終わらせられる!!
GJ!!
うおおお激動のヨカーン!?続きが気になって仕方ありません!
ガロとシンの変装がすっげー似合わなそうで微笑ましい。
そしてどこか駄ニメ終盤のシンを彷彿させる艦長の切迫ぶりが痛々しい。
運命は交錯する!?
シンと"宿敵"ラクスの邂逅はなにをもたらすのか?
アスランはイザークの言う通り、復讐の為に世界を滅ぼしかねない者になるのか?
本当にGJです
お前等殺す以外の考えはないんかと
うはwここでラクスと遭遇なのか、先が読めねえwww
ええぇぇぇえぇえぇぇぇえええええ!!!!!!!!(´Д`;)
まさかラクス更正フラグきたのか!?俺アンチラクシズだけど
ラクスがまともだったらなって思うこともあったからかなり驚いた!
本気で驚いた!やっぱアンタすげぇよGJ!
GJ!
うわぁぁぁ!シンとラクスが生身で遂に対面っすか?!
気になって今夜眠れるかしら?
ラクス「かかったな小僧!必殺!テンプテーション!!」
シン「ぐわああああラクスサママンセー」
イザークの決断も気になればアスランの狂気も気になり、更にラクスと邂逅だとぉ!?
X運命氏!アンタは一体どこまで神なんだぁ!GJ!!
とりあえず、猿轡かまして手を縛れ!
出来ることなら目隠しもさせておきたい。
それですら、万全とは言えないが・・・・・
>>717 オーブで拘留に止めたから今の状況ですよw
まあX運命氏は別の解決法を考えてらっしゃると思いますが
>>711 あんまりラクスの不在が長引くと、魔乳や虎はともかくシャギアや
オーブ将兵の洗脳効果が薄れてきてキラの元々はない正統性に疑問を表明
する人が出始めるかも。
しかしヤタガラス側で拘束しとくとそれはそれで汚染の可能性が増すわけだし
一長一短であるな。
また某スレでは結局純然たる機械的サブリミナルだった訳だがこっちではやっぱり
ミュータントパワーなのか…?
ラクスNIKUDOREIフラグktkr
すげーよ!
シンに取ってのラクスとアスランの立ち位置が入れ代わるかもしれない?
シンはもう大人だからな。
ステラを苦しめた大元のジブに対してすら、
怒りに目を曇らすことなくきちんと相対化して判断してる。
どっちの意味でも、ラクスを前に目が眩むことはないだろう。
がんばれシン!
どんなに憎かろうと「目の前で力なく倒れていた女性」ってだけで
シンのナイフの切っ先は鈍るだろうな。
そんな甘さがいいんだがw
さて大物がプラントに集結しつつあるな。
今後の展開が超楽しみだw
今がチャンスだ、喉元一突きして終わらせるんだ
逆に今、アスランがラクスを見つけたら八つ裂きにするだろうな。何の躊躇いもなく。
はぅ〜ラクスお持ちかえり〜
♪ノックアウトだ右回し蹴り いまだチャンスだ 真空跳び膝蹴り♪
>>717 他にどうしろと?ここのラクスは何も失ってないんだぞ。
>>731 シンはそんなアスランを断固として止めるだろうな
シンがやること
・まずはおっぱいを揉む。本物かパチモノかチェック
い〜まだ決めろよ、ラクソ原人、全滅だ〜
ラクソ原人、死ねぇぇぇぇ!
>>731 俺もそうオモタ…
アスランえらく不安定になってきてるな。
しかしパトリックの話が出て気付いたんだが、
カガリはもう戻ってこなくて、キラもラクスも親父も許せないとなれば、
辛いか忌まわしい記憶ばっかりの半生だよな。
このまま救いもなく小物化では後味悪くなるなー…
「アスラン・ザラ、あんたは間違っている」
パト父の方がママン一筋だっただけマシ
さすがに小物化はないと思うけど、何というかもうアスランは戦いにけりを付けて
プラントを真議長に、オーブをユウナに、そしてガロード達をAWに返したら
もう死んで楽になりたいと思いかけてないだろうか。
取り敢えずラクス殺れ系の話はアッチでやらんか?
スレの空気悪くなるし投下しずらい雰囲気になっとるからさ。
何はともあれGJ!ここでラクスとの会合が来るとは思わんかった。
下手したら和田VS天ミナ戦になったり
天ミナ小破させてミナ様式罰ゲーム+暫く奴隷化するシンの姿が容易に浮ぶんだが........
>>740 いや、政務は艦長職以上に激務だからな。
他にすがる女性が欲しくても、見つける時間が無いだろうし、そう思うヒマすら
無かっただろう。
その分、パトさんは自ら復讐心を駆り立ててしまったのかもしれない・・・
「カガリさんが笑ってくれないのは貴方が自分で自分を追い詰めているからです」
とかティファに言って欲しい
アスランは矛盾の塊
前回読めば判るだろうがプラントにはミーアもキラも来てないよ
マジギレした凸もそれはそれでカッコよさそうだけどね・・・・頭皮の薄さを除けば
GJ!
もしや、レクイエムをマイクロ送電施設の代わりとするのか・・・
んなわけないかw
>>709 スレ違いかもしれんが
某SSってのが何か激しく気になるんだが……
ルナマリア率いるラブ・コスモス(仮)総勢100名がミネルバに雪崩れ込む。
「リーダー!ターゲットは自室で待機中だそうです!」
(リーダーと言うよりこれはもう教祖だろ・・・)
重い荷物を背負いながらこっそりため息をつくキッドにルナマリアの檄が飛ぶ。
「こら参謀長!気合が足りないわよ!」
知らぬ間に参謀長になっていたようだ・・・
「なあ、ね「リーダーと呼ぶ!」リーダー、ハイネを捕まえてどうするんだ?」
「そんなもの決まってるじゃない!持ち帰る→説得→それでも駄目なら洗脳よ!」
ついに言動だけでなく行動までもがラクス化して来た・・・
「当然洗脳装置はあんたが作るんだから・・・っと、ここね!」
悪事に加担する事が確定している己の不幸を呪っている内にハイネの部屋の前まで来ていたようだ。
「相手はフェイスよ!油断せずに行きなさい!1班、突撃開始!」
「「「「「オーー!!」」」」」
100名の信者・・・ではなく戦闘員は10名ずつの10班に分かれているらしい。10名の漢が扉を破って突入していく。
「「「「「うわー!!」」」」」
直後、1班の悲鳴が響き渡った。
「何が起こったの!?」
「トラップが仕掛けられていました!目標は確認できません!」
1班と室内にいたらしい銀髪男(囮か?)が応急修理用トリモチに絡め取られて哀れな姿になっている。
「なんですって!?まさか情報が漏れている?いったい何処へ行ったの・・・?」
「リーダー!目標は5分前にブリッジに移動したとの情報が!」
「くっ!ブリッジへ向かうわよ・・・って!?」
後方の隔壁が閉まっている。後続の8班、9班、10班と分断されたようだ。
「ちぃ!ブリッジ方面へ走りなさい!急いで!」
走っている間にも隔壁はゆっくりと閉まって行き、体力不足の戦闘員から順に脱落していく。
(なぜ一気に閉じないんだ?)
ブリッジまでは非常階段を上って2ブロック、数分で着くはずだがなぜか胸騒ぎがする・・・
階段にたどり着いた先発部隊がトリモチまみれになって倒れ伏した。
「上からの攻撃!?いったい誰「グゥレイト!!」・・・わかったわ」
階段の上で緑の服を着た男が両脇に持ったランチャーからトリモチを発射している。
「高所からの狙撃は戦術の基本・・・うかつに飛び出せないわね」
「「リーダー!」」
「何?」
「「我々が盾になります!」」
(うん、定番のかっこいいセリフだね。でも目的が拉致じゃ寒いだけだね)
ルナマリアの前を走る戦闘員が次々と倒れていく。だが集団の足は止まらない。
彼女達を駆り立てる物は一体なんなのか・・・
「数だけは・・・多すぎるっつーの!ぐえ」
遂に階段上にたどり着いたルナマリアのボディへのヘッドバットで炒飯男は沈黙した。
しかしこの時点で戦闘員は20名たらず。とっくに撤退していなければならないほどの壊滅状態だ。
「突撃続行!」
『まだ懲りないのですか?』
近くのスピーカーから女性の声が聞こえた。
「何者!?」
『たかが一人のオペ子です。流石にやりすぎだとは思いませんか?』
「真実の愛を追究する事の何がいけないの!?」
『・・・仕方ないですね。ザラ艦長から指示されていたおしおきを実行、そのエリアの酸素濃度を下げます』
「艦長!?まさかメイリンが・・・」
『メイリンさんから伝言です【アスランさんの髪が抜けたのはお姉ちゃんのせい!反省して!】だそうです』
「くっ!ここにはあんたの仲間の炒飯男がいるのよ!」
『ハイネに逆らってミネルバに武器を向けた男など知りません。では良い悪夢を・・・』
「まだよ!まだ終わらんよ!キッド!それよこしなさい!」
そう言いつつキッドが背負った荷物を奪い取り、取り出した携帯用オルトロスを構えて隔壁目掛けて撃つ。
キッドに作らせたそれは轟音と共に隔壁を突き破った。
(普通の人間があんなもん撃ったら反動で吹っ飛ぶよな・・・ねーちゃんはホントに人間なのか?)
「どーよ!愛の力は無限なのよ!」
『凄いです。でもこのエリアの隔壁はもう一枚あるんですよね』
無常にも隔壁が閉まる。
「汚いわよ!キッド!もう一発撃てないの!?」
「エネルギー切れ。無理だね。ゲームオーバー。チェックメイト」
「くう!私がこんな・・・ところ・・・で・・・」
『任務完了。ハイネに近づく害虫は駆除されました』
・・・意識を失う直前、とんでもない言葉を聞いたような気がする。
ノーマルスーツを着て宇宙空間に出る。隣のルナマリアが何か言っているようだが、通信を切っている為聞こえない。
回収され、意識を取り戻した後、最初に見たのは憤怒の表情の艦長だった。
3時間に及ぶ説教の際、髪が徐々にズレて行ったのはなんだったんだろう?
今回のペナルティーはミネルバの隔壁の修理、艦内掃除と甲板掃除3週間、
更に格納庫の部屋の撤去、秘密結社の解散だった。
ロココとナインに隔壁修理を、その他戦闘員に掃除をまかせた。
残った二人で甲板掃除をしているのだが・・・
(あの様子じゃ諦めてないな・・・)
走り出したら止まらない、恋に恋する、とっても迂闊で残念な暴走少女。
(でもまあ、そこがいいとこなのかもしれない)
元の世界に戻っても、彼女の事、振り回された日々は忘れる事がないだろう。
いつか家族が出来たら話してやろう。真実の愛を求めて暴走した愛すべきおバカの事を。
完
生身でオルトロスとは中々やるなルナよw
GJだ!!
ジュール隊が拘束されてるんだか否かよくわからないけどGJ!
てかシホはどこですシホは。
GJ
よく考えてみたらオルトロスってケルベロスの兄弟だもんな
ルナの追跡能力はそれこそティンダロスの猟犬並みなんだろうな
お前達(ミネルバクルー)はいいオペレーターを持った…
反逆者一人巻き添えになった程度で顔色ひとつ変えん、あの冷徹さは買える!
完、ですか……
またネタができたら書いてくださいね
……特にこのルナで
760 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 03:19:40 ID:SOD1zbww BE:81672285-2BP(113)
ラクス脂肪→キラ激怒プラント120基全部破壊&地球破壊
狂気な凸いいかも
凸の周りで起きていることを考えれば、これくらいなるわな
しかし、シンどうすんだよw
X運命氏GJ!