1 :
通常の名無しさんの3倍:
ことぶきつかさ
2 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/07(金) 21:54:53 ID:P/YRKa0X
人生初の2げと
紅き翼 羽ばたかせて現る
アロンダイト 問答無用のHERO
捨てた過去に 未練などないSAY Good-bye
BADENDに浸る男の道
許されぬLOVEと知っていても
傷つけあった時程 ルナにいて欲しい
黒き血潮たぎらせ 熱いバーニング・ファイア腕に
新たなヒストリー 刻む孤独なRORIKONN
ダンディズムに生きていく 不器用なデスティニータイガー
その名も ダークヒーロー デスティニー
糞スレ認定っと
保守
6 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/09(日) 02:25:03 ID:UBc02/1a
な ん な ん だ こ の ス レ は
昔、ことぶきつかさ氏のマンガで、ドモンがガンダムファイトからアッガイファイトに格下げされるのがありました
「あっがいな奴だよ、君は」
ストライクガンダムのパンチは、ミゲルのジンを転ばせるだけだったが
ストライクアッガイだったら、ジンの頭が吹っ飛ぶに違いない
10 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/09(日) 14:19:46 ID:5tEleQij
おお、春だからゴキラがいるじゃないか。
春厨おつ!
ストライクアッガイ
デュエルアッガイ
バスターアッガイ
プリッツアッガイ
イージスアッガイ
フリーダムアッガイ
ジャスティスアッガイ
プロビデンスアッガイ
アッガイアストレイ
>>11 フォビドゥンアッガイ
レイダーアッガイ
カラミティアッガイ
も忘れないでやれ
体重100トンのカマキリと、アッガイどっちが強い?
100トンのカマキリ、ちゃんと補強してやらんと
偽装マンションみたく自重で潰れるんじゃね?
範馬刃牙
「これは…モビルスーツ!?」
俺は目を疑った異常に大きな頭部、簡素なボディーから伸びる丸い腕と脚。
手には鈎爪が付いている。モノアイレールは横長の頭部に長く延び、さらに
頭上にも繋がっている。
「これが、アンダマンを護る剣だ。」
設計主任が感慨深げに呟いた。
「試運転行ってみろ」
上官に言われ、俺はしぶしぶその異形のMSに乗り込んだ。コクピットと機体の
間に何故かスロープのようなものが付いている…耐G設備だろうか?
とにかくコクピットに入ると中は以外と普通だった。
と、良く見ればフェイズシフトの稼働パーツや残時間を示す計器がある。
この機体はわりと高級なようだ。
「よし、ハッチから海中に出ろ」
言われたようにまずハッチを開ける。鈎爪では壊してしまうのでは無いかと
思ったがこの機体は器用に開けてしまった。かなり細かい動作ができるらしい。
そしてその時始めてMSの手がフェイズシフトで茶色くなっている事に気が
ついた。茶色、つまりは岩盤の色だ。海底や海辺の岩肌での戦闘をやるには
保護色にもなりそうだ。なにせこのアンダマン首長国連合には岩ばった小島
しかないのだから。
A-rmaments
C-harming
G-reat
U-pper
Y-ellow cord
ムチャだ!こんなOSでこれだけの機体を動かそうなんて!
ここ数年の世界の混乱に紛れて、アンダマンは独立した…いや、せざるを
得なかったと言った方が正しい。戦乱のさなかかつての本国も本領を護るのが
精一杯となり、この地域の人間が外敵や凶悪化する海賊から身を守るには
自らの手で自らを導かなければならなくなったのだ。
かと言っていきなり自前で戦力を揃えることはできない。だから、海外から
技術者などが招聘された。かく言う俺もロゴスの落ち武者で傭兵で、このMSを
作った人員も大半はよそから持ってきた人材だ。
「泳げ」
海底をのしのし歩いていると上官から通信が入った。
ちなみに彼は生っ粋のアダンマン人。つい6,70年前まで石器時代を送っていた
部族の出身だ。意外と適応できるもんだね。
(この体型で泳げるのか?)
俺はほとんど読んでいないマニュアルを開いた。
半信半疑なままマニュアルの指示に従う。すると、機体が大きく前に傾いた。
(コケる!!)
そう思った直後、コクピットがスロープに沿ってスライドし、さらにカメラの
視点がガラリと変化した。
「これは…」
このずんぐりとしたMSが地に足も付けず、ジェットを吹かし前進している。
「こいつ本当に泳いでるのか!?」
良スレ
大海洋冒険記
レイダーアッガイだけは、なんかヤダ
しかし意外とイチバンしっくりくるかもしれん
パンチがミョルニルのように飛ぶw
アビスアッガイ 無意味
ガイアアッガイ 陸ガメ
なんかアッガイはフリーダムアッガイなんて呼ばなくても自由な気がするぜ
あの日、戦火の中、ストライクアッガイの上で僕たちは再会した
あ〜り〜ふれ〜た
ナイフを振りかざし、マリューにとどめを刺そうアスラン、傍らにいたキラと視線が合い、動揺する
すべてアッガイの上での事でした
27 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/13(木) 22:49:09 ID:1ZeemO0r
最初のストライコアッガイ対ミゲルジンの殴り合いは萌えたな
何見てたの?ミゲルのMSはジュアッグだろ
テストを一通り終えると設計主任が声をかけてきた。
「どうだ?我々のアッガイは?」
子どものように目をキラキラさせる彼は生っ粋のメカ好きなのだろう。
「癖が強くて使いこなすには時間がかかりそうですね。」
俺は普通に本音を答えた。その言葉に主任は悩むような素振りをみせる。
もしかして大量生産するつもりだったのだろうか?
「とにかくまだ実戦投入は…」
そこまで言ったところで、上官が後ろから肩をつかんできた。
「安心しろ、明日から正規の配備だ。」
こうして俺は異形のMSアッガイと共に国防軍の戦士となった。
水中用MSも、アッシュなんかより、アッガイとか出せば良かったのに
モラシム隊、ソードストライクアッガイに完敗
32 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/14(金) 17:51:52 ID:fjj2dtOk
アッガイ大地に立つ
33 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/14(金) 18:56:23 ID:owhY9Qrv
その名はアッガイ
アッガイ、売るよ!
配属先は孤島の基地だった。
この辺は交易の輸送船の通路になっていて、それを狙って海賊が現れるらしい。
ファン ファン
と、タバコ吸ってたらいきなりスクランブルがかかった。
急ぎアッガイに乗り込むと、そのまま巡洋艦に乗れといわれた。
巡洋艦はどう見ても中古で、明らかにMS運用の使用ではない。
俺が戸惑っていると同僚のダガー(中古改造)が先に巡洋艦に乗り、
甲板に寝転がった。どうやら立ったままでは不安定なので
寝転がるらしい。しかし、俺は更に戸惑った。
アッガイの頭が大きいので寝転がっても安定するとは思えないのだ。
俺は悩んだ。考えた。
「早くしろ。」
しかし上官がせかす。ちなみにこの上官はテストの時と同じ人。
まさか一緒に転勤とはね。それはとにかく、事態は急ぐ。
「これだ!」
俺はとっさに、アッガイをしゃがませた。尻をつけ、足を曲げ、
その足を腕でホールドする。つまりは体育座りの体勢だ。
面になることが出来ないなら次に安定した型を考えた結果、
俺の脳味噌は山型をはじきだした。
「うむ。いくぞ。」
上官が淡泊に号令した。俺は必死で考えたのに…
俺はアッガイの頭を少しうつむき加減に傾けた。
事態はけっこう緊迫しているはずなのに、少し抜けている感じがいい。
age
このスレのおかげでMGアッガイが欲しくなっちまった
アッガイっていいね!
ついにきたか
∀アッガイ第49話「海光蝶」
…。
な、なんすか?黙っちゃって。元気だしてくださいよ。
ドラ焼きみたいなMSがこっち来ます!
ふむ…アッシマーだな
ちいっ。ブラストアッガイへの換装がまだだってのにぃっ…
舞い降りるアッガイ
しばらく航行していると、前方に二隻の船が見えてきた。
先行している一隻がタダの商船、後ろの一隻がそれを追う海賊船だ。
上官は緊急チャンネルで海賊船に呼びかけた。
「投降か、死か、選べ。」
え?法規に則った言い回しとかしなくて良いの?
そのせいかどうかは知らないけど、海賊船は返事をしてこなかった。
ざぱぁんっ!
替わりに大砲の弾が飛んで来たけど。ウチの船からの誤差2,30b。
こりゃ威嚇じゃ無いな…
「ダガーL改、アッガイ、出ろ。」
早速出動がかかった。俺はアッガイを勢い良く海に飛び込ませた。
『げ…ドンガラガッシャン…おわっぷ…うわ、ゲロ…』
なんだか通信から母艦司令室の愉快な状況が聞こえてくる。
今度から飛び込みはやめよう。
一方、友軍のダガーは海上スキーみたいなのに乗っている。
なんだかこっちに比べてスマートだな。
しばらくいくと、海賊船の船底が見えてきた。
一応戦艦っぽいがかなりオンボロだ。おそらく廃棄されたものを
拾って改修したかジャンク屋から買ったかだろう。
やがて、敵の船からMSが二機も出てきた。
…あれは、グーンとゾノだ!
「なんか海賊にしては凄くね?」
48 :
47:2006/04/17(月) 21:26:54 ID:???
今読み返して気付いた。
「なんだか」とか「なんか」とか使い過ぎorz
大人の事情で2クール目からはアッグガイです
甘いな
負債なら、3クール目になりかねん
道がないならこのアッガイで切り開くっ!
ジュアッグはミゲルのと言っている、御仁がおられる
最後の相手はプロビデンスゾゴックか…
光の翼を広げ、残像を残しながら、高速戦闘をする、ディスティニーアッガイ
57 :
※新作:2006/04/18(火) 22:43:36 ID:???
格納庫の照明が燈る。
暗闇に映し出されたのは、フェイズシフトしていない灰色の姿の流麗なフォルム。
丸みを帯びた頭部には、どこか悲しげなモノアイが一つ…
この特異な機体を前に、黒髪の青年は呟いた。
『これがオレの…新しい"力"…!』
燃えるような赤い瞳の青年は
かつて"デスティニー"を駆り戦場を駆け抜けた男
"シン・アスカ"
本当の平和を守るため、再び戦う決意をした男
新たなる力、"アッガイ"を手にした彼は
再び混迷の戦場へと足を踏み入れる
機動戦士ガンダムSEED Destiny
最終章
『アッガイ』
今、最後の運命が動き出す━━━
混沌の闇を泳ぎきれるか?アッガイ!
空はとべないが、海は泳げるぞ
怒りの翼
俺はこのアッガイで、すべてを凪払う!
アンタはいったい何ナンだぁー!!
アッガイはナチュラルに、パルマが撃てる
「機動武闘伝Gアッガイ」(だっけ?)が載っている、
ことぶきつかさの「それゆけ僕らのVガンダム」(だっけ?)は、
カテジナさんをカテ公と呼んだ傑作
最近はダムAで、day after tomorrowとか描いているけど
暗くてよくわからないが、なにか巨大な構造物が目の前にあるようだ。
そのとき急にライトが点灯し、目の前に浮かび上がったものに、キラは大きく息を飲んだ。
巨大な頭部、とにかく、とてつもなく巨大な頭部。
「アッ…ガイ…?」
ストライクの、Xナンバーのものに酷似したフォルムのモビルスーツが、二人の目の前にひっそりと控えていた。機体の色はディアクティブモードを思わせる暗い鉄灰色、背中にはシグーのそれを思わせる巨大な翼が見える。
「ちょっと違いますわね。これはUMF-MSM04、フリーダムです」
ラクスの愛らしい声が答えた。
「でも、アッガイの方が強そうでいいですわね。」
67 :
シャアシャアシャア:2006/04/19(水) 19:20:50 ID:yo2BzGQp
アッガイだって・・・アッガイだって・・・
ハワイの海を泳ぎたいんだ!!
シン・アスカが言った。
フハハハハ!ザクとは違うのだよ!!
「当たり前ジャン」
うおお!
この泳ぐドマンジュウがぁ!
69 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/19(水) 20:35:12 ID:686TKZw6
そういえばオーブって島国なんだから、アカツキよりもアッガイ作っておいた方がいいのに
70
71
73
74
74 :
>>57:2006/04/20(木) 21:12:20 ID:???
素人もイイ所な文章だけど、投下してイイですか?(´・ω・`)
僕も楽しみにしています
うおお!
アッガイは男の子ぉーー!
投下マダー
78 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/20(木) 21:46:21 ID:RPOtJqBt
引き立て役にさせられたのが悔しかった…!
俺はこのアッガイで全てを海のもくずにするっ!
君が主人公の座を奪うなら僕はっ!
アンタは一体何なんだぁお!
すれ違うモノアイ!!ガンプラっ!
漆黒の宇宙を、ビームの雨を、真紅の機体が駆け抜ける。
回りを囲むのは連合制MS、ウインダム。
一対の砲を持つ真紅の戦闘機一機に、情け容赦ない攻撃を加える。
しかしウインダムの高エネルギーライフルは、ことごとく回避される。
やがて痺れを切らした一機が────エールストライカーから一降りの剣、ビームサーベルを抜き襲い掛かる。
その時だった。
真紅の機体は突如そのシルエットを大きく変え、翼と砲を持つ"巨人"…MSへと変形した。
肩から抜き放つ"ヴァジュラ"ビームサーベル。
接近したウインダムを抜刀の勢いで切り裂く。
───爆発。
…やがて爆煙から除く赤い巨人の姿に…ウインダムのパイロット達は戦慄する。
敵を見据える二つのデユアルカメラ
ガンダムタイプと呼ばれる特徴的なマスク
そして頭頂部から伸びる、トサカのようなメインセンサー
ZGMF-X23S"セイバー"
それが真紅の機体の名前だった
運命を分けたメサイア攻防戦より八ヶ月…
大量破壊兵器ジェネシス、レクイエムにより"デスティニープラン"を強制したギルバート・デュランダルは倒れ、ラクス・クラインによるプラント統制が行われた。
世界は再び平穏を取り戻した…かに思えた。
しかし…わずかな戦力でザフト軍を壊滅させたオーブの力は、他国にとっては驚異でしか無く…
さらにプラントの力を取り込む形となったオーブは完全に危険視されていた。
ここでロゴス残党による横槍が入る。
元よりプラントを警戒していたユーラシア連合、さらに親連合国と一部のコロニーが『自国の防衛』を謡いロゴス残党の協力を得て武装を強化。
大々的な戦争にこそ発展しないものの、各地でオーブ、プラントに対するテロや紛争が相次ぎ
奇しくもギルバート・デュランダルが言うように…『混沌の時代』が訪れた。
改ナスカ級高速艦"モーリス"
その格納庫に真紅の機体…セイバーは降り立った。
「おーい、エース様のお帰りだ!整備班、覚悟しろよー!」
整備班長の声が響き渡る中、セイバーはMSハンガーに固定される。
口を開けたコクピットに向かうメカニック…ヨウラン・ケント。
そのコクピットから出て来たパイロットは、ザフト黒髪赤眼のエース…
『シン・アスカ』だった。
「まったく…無茶するなよシン!また一人で突っ込んだんだろ!?」
「心配しなくてもオレはロゴスの奴らなんかに負けないよ」
「オレが心配してるのはセイバーの方だって何度も…!」
アカデミー時代から友人である彼等が出撃のたびに繰り返す会話を聞き流し、整備兵達は作業を開始した。
シン・アスカ
ZAFT軍特務隊「Faith」の称号を持つ数少ないパイロットであり、
かつて決戦用MS"デスティニー"を駆り
不沈艦、ミネルバと共に多大な戦禍を挙げたトップエースである。
現在は修復されたZGMF-X23S"セイバー"を駆り、プラント付近におけるテロリストの発見、鎮圧を行っている。
「自分がオーブに…でありますか?」
そんな彼が艦長室でこの話を聞いたのは、本当に唐突だった。
「ああ、別に命令とかじゃ無いんだよ。君がダメなら他の人でもイイって話だし…」
つい余計な事まで口走ってしまう彼は、戦艦モーリス艦長にして元ミネルバ副長アーサー・トライン。
「実はオーブ本国から防衛支援要請が来ていてね…キミの故郷でもあるワケだし、良かったら是非…と思ってさ」
「そう…でありますか…」
──シンは、この申し出に動揺していた。
故郷と言う想いは、ある。しかし同時に怨んだ国でもある。
まして彼は…一度オーブを討とうとした事さえあるのだ。
自分に本当にその資格があるのか…
「まぁ、その…気にしなくてイイと思うよ?」
「…え?」
ふいに、アーサーが呟く。
「たしかに君は…僕たちは一度オーブに攻め込んだけどさ、あの時は仕方なかったよ」
「……」
「それにさ…故郷を守りたいって気持ちは、変わらないんだからね」
(ああ──この人は、本当に───)
彼は本当に、他人の言いにくい事をハッキリと言う。
もちろん災いする事が多いが…今のシンには彼の言葉が最後の一押しになった。
「わかりました───自分にやらせて下さい!」
『機動戦士ガンダムSEED Destiny アッガイ』
第一話
「大海への帰還」
と言うワケでクソ長いプロローグ投下完了。
お目汚しすみま…
アッガイ出てねぇΣ(゚Д゚)
誤爆じゃないです、スミマセン。
週明けまでにはアッガイ登場の話書くつもりです。
見るに耐えなかったら『イラネ』と一言お願いしますm(__)m
アーサーかっこよす
良スレ
GJ
GJ。真打ちは遅れてくるもんさ。セイバーのチョイスも○
でも、アンタなにもこんなスレに…
アッガイだぞ?
ほとんどギャグだぞ?
90 :
>>84:2006/04/20(木) 23:20:05 ID:???
思いついちゃったんだもん(´・ω・`)
マジメに冗談をやって行きたいなぁ、と…
うーん、他の人が書き始めたみたいなので、
誰も期待してないかもしれないけどこちらもタイトル付けておきます。
というわけで今回から「アッガイSEED―戦慄の茶色―」です。
俺がビビっている間にもゾノとグーンがミサイル発射してきた。
えーと、回避回避・・・
ズテンッ
しかし華麗にこけた。水中で、この体型で、足に急に負荷を
かけたらそりゃこけるよねー。ってそれどころじゃない?
ズドーン
ミサイル着弾!激しい振動がコクピットを襲った。
「・・・ん?おお、生きてるぞ俺!!」
機体にも重要な損傷はないらしい、いやー素晴らしい。
フェイズシフト万歳!!と、思ったらフェイズシフト切れた。
どうやらさっきのミサイル斉射でいっぱいいっぱいだったらしい。
次にレーザーでこられたらやばい。
そう思った俺は遊泳モードに切り替えた。案の定敵は狙いを
定められない。これで一気に間合いを詰め、アームミサイルを
発射する。これはあっさり避けられた。それは計算通り。
旋回して避けた先まで回りこみ、アームクローパンチを繰り出す。
見事、パンチは顔面に命中し、ゾノは機能を停止した。
俺つえー、なーんて思っているといつのまにかグーンがこっちに
狙いを定めていた。恐らくフォノンレーザー。
あんなの喰らって生きてられるほどタフじゃないです、はい。
俺は一目散に手を上げた。
困ったな、こっちはこっちで面白い
面白いね
MSVと続編
でもよりによってアッガイ
半信半疑のまま、ラクスに連れられてやってきたキラ。
何らかの格納庫とおぼしき空間。格納庫の両サイドを繋ぐ、橋の真ん中で立ち止まると、
正面に見える黒い影がライトアップした。
茶色の丸いフォルム、愛らしいモノアイ、それだけが見える。
「あ・・・ガンダ・・・えっ?アレ?」
思わず台本に目を落とすキラ、確かここではフリーダムが出るはずだったのに・・・。
中の人は思わず制作スタッフに目を向けるが、みな何事もなかったかのようにアフレコ現場を見守っている。
「ちょっと違いますわね、こちらは、MSN-04アッガイですわ。でも、ガンダムのほうが強そうでいいですわね?」
「いや・・・ガンダムって言ってないんですけど・・・」
にこやかに笑うラクスに冷静にツッコミを入れるキラ。
「地球軍から奪取したMSの性能をも取り込み、ザラ新議長の下開発された、最新鋭のMSです」
「えっ!?これがストライクとかイージスの!?ちょ、とてもそうには見えないんだけど!」
「思いだけでも・・・力だけでもダメなのです、この戦争は・・・だから・・・!」
「もしもし?人の話聞いてます?」
「私はラクス・クラインですわ、キラ・ヤマト」
「・・・・・・ええい!もう乗ればいいんでしょ乗れば!」
キラは台本を床にたたきつけてアッガイへと乗り込んだ。
明らかに見たことない計器類、操縦システム。
「Nジャマーキャンセラー・・・すごーい、すとらいくの四倍以上のパワーがあるー・・・」
ほとんど投げやりな言葉を吐きながら、キラはスティックレバーを掴んだ。
「おもいだけでも・・・ちからだけでも・・・っと」
UCの名機であるアッガイの魅力は、キラには理解できないようだ。
言葉を吐くたびに力が抜けているのがよくわかる。
ザフト軍の面々が怒号と混乱に包まれながら、アッガイはわずかに膝を曲げてから頭上へとまっすぐに飛び去っていった!
「ちょ・・・!はやっ!」
何故かフリーダム並の速度を維持してアッガイが発進した。
パトロール部隊の横を思いっきり通り過ぎる。
「やめろ!僕を行かせてくれ!マジデ!!!」
新たに別のジン部隊がマシンガンを撃ってくる。
アッガイはまるでキラの意思とは無関係に飛翔し、旋回しながらマシンガンをかわしていく。
アッガイはビームサーベルなどもっていなかったので、内臓式のクローを露出させ、ジン二機の頭や腕を一瞬にして砕きぬいていった。
シャトルに乗っていたアスラン・ザラは、そろそろMSとすれ違うなー、と自分の出番を待っていた。
そして窓の外を向くと、規格外の速度と機密性で宇宙を舞うアッガイとすれ違った。
「ええええええええええええええええええええ!!!!????????」
アフレコ現場にアスランの雄たけびが響いた。
続
ここでしか読めないアッガイ2本立てw
素晴らしい
99 :
>>84:2006/04/21(金) 23:33:49 ID:???
予定より早く書けたので、
>>83の続きより投下。相変わらず無意味に長い駄文ですが、どうかご容赦を…
抜けるような青空の下───海沿いの道を駆け抜ける黒いバイク。
美しい故郷の風景を肌に感じながら…シンは、失ったオーブでの時間を思い返していた。
友人達と過ごした学校
家族と来た自然公園
落ち込む自分を慰めてくれたような、青く雄大な海。
少し前の自分なら…思い出す事さえ苦痛だった思い出が───
今はただ美しく…鮮明に思い出せる。
しかし
ふと市街地に目をやると…そこには、二度の戦闘の傷跡が…たしかにあった。
あの大地を焼いたのは…自分かもしれない
逃げられない現実が
罪の意識が、蘇る。
(…それでも…)
「それでも…オレは…!!」
この国を、笑顔の面影が残る故郷を
今度こそ本当に"守る"と決めたのだ───
『機動戦士ガンダムSEED Destiny アッガイ』
第一話
『大海への帰還』
オーブ行きを決めたあの日、シンはアーサーから思いがけない言葉を聞いた。
『新型…でありますか?』
『そうそう。君がオーブ行きを決めたら受け取る手筈でね。』
『しかし自分にはセイバーが…』
言いかけて、気付く。
今の自分の乗機…セイバーは、かつて共に戦ったアスラン・ザラの機体だ。
ミネルバに搭乗していたあの時…この機体は、オーブ軍相手にも戦闘を繰り広げた。
おそらくは、セイバーに撃墜され…戦死した者もいるだろう。
戦争中の事とは言え、この機体でオーブ軍と共闘する事は…たしかにお互い気持ちのイイ物では無い。
アーサーはそれも見越して…
『艦長…お気遣い、ありがとうございます…!』
『ん?何が?貰える物は貰っといた方がイイでしょ?』
否───そんなに気の利く男では無かった…
シンは一瞬抱いた尊敬をかなぐり捨て、艦長室を後にした。
プラント軍事コロニー『アーモリーワン』 自分の運命を変えたとも言えるこの地に、シンは再び立っていた。
「アンタには水陸両用の新型機が用意されているわ」
アーモリーワン基地での案内役としてやって来たのは、ラクス・クライン直属の部下…ヒルダ・ハーケンと言う女だった。
「水陸両用…でありますか?」
「そう…アンタに守ってもらうのは、オーブの"海"だ」
知っての通り、オーブ首長国連邦は周囲を海に囲まれた島国である。
そのため防衛用の戦力は、主に海上での戦闘を主眼に置いている。
MSに装着する事で海上移動を可能にした"シュライク"
高い空戦能力を持つ可変MS"ムラサメ"
超巨大戦闘空母"タケミカヅチ級"
オーブの優れた科学力による強固な防衛戦力は、他国とは比較にならない程である。
しかし、そのオーブ唯一にして最大の攻略点…則ち『弱点』
それが『海中』である
ラクス・クライン暗殺未遂事件でのアッシュ進入、
ZAFT軍のオーブ進行作戦でも、海中から多数のMS上陸を許したと言う事実。
もしこの情報がロゴスの手に渡っていたら…?
ZAFTの水陸両用機すら上回る連合系MS『フォビドゥンブルー』『フォビドゥンヴォーテクス』を前に、
申し訳程度の水中戦能力しか無いM−1やムラサメが敵うはずが無い。
そう考えれば『水中戦力の支援要請』と言う今回の件も納得が行く。
「ほら、着いたよ。」
ふいに、先を歩いていたヒルダが立ち止まる。
どうやらシンが考えている間に、目的のMSドッグに到着したらしい。
厳重なロックを解除し…警備兵の合図で扉が開き始める。
「水陸両用…と言うと、アビスの後継機でありますか?」
「いや…アンタが今まで乗ってたヤツとは、ちょっとばかり毛色が違ってねぇ…」
開け放たれる大きな扉。薄暗く、新型の姿はまだ見えない。
「どちらかと言うとザクやグフ…アタシのドムと同じ、ミレニアムシリーズの機体さ」
格納庫の照明が燈る。
───暗闇に映し出されたのは、フェイズシフトしていない灰色の姿の流麗なフォルム。
まず目が行くのは、通常より遥かに巨大な頭部。
四門の機関砲と、何処か悲しげなモノアイ。
一見とても短い手足だが、グーンやゾノに比べると何処か洗練された印象がある。
ただ………一言で言うと、酷く不格好な機体だった。
「…………」
「まぁ、その…何だ。アンタは今まで機体に恵まれすぎてたって言うのかね…」
言葉を失ったシンを慰めるヒルダ。
「形は悪いかも知れないが、最新鋭の機体なんだ…性能なら…」
「これが…」
ふと、シンが呟く。
「これがオレの…新しい"力"……!!」
不格好な機体…UMF/X2000"アッガイ・ネイビー"を見つめる赤い瞳に迷いは無く
(へぇ…この坊や…)
固い決意の前では、新しい"力"の不格好さなど…
少しも気にはならなかった。
「しかし…カッコ悪いな…」
…………少しも気にはならなかった。
シンがオーブに来て三日目の事だった───
タケミカヅチ級二番艦"アマテラス"に駐留するシンに、スクランブルがかかる。
『シン・アズチ───シン・アズチ、至急ブリーフィングルームへ…』
"シン・アズチ"…それはZAFTのスーパーエース、シン・アスカの偽名である。
シン・アスカの名は本人の自覚以上に広まっており、アーサーにより急遽名付けられた名前だ。
もっとも…偽名としてはほとんど意味の無いような名前だが…
「君の最初の任務だが…先ほど我が国の領海付近に、正体不明の機影が確認された」
そうは言っても現場指揮官であるこのアマギ一佐も気付いていないのだ。
案外、『似ている名前』で済まされているのかも知れない。
「君はアッガイで観測地点の偵察を行ってくれ。万一の場合は照明弾を発射して退却してくれても構わない」
「……了解しました。」
任務自体は簡単な偵察任務。ただ単に近隣諸国の圧力と考えるのが妥当だ。
しかしシンにとっては、これがアッガイとの初の出撃である。
言い知れぬ緊張と高揚感を胸にシンは格納庫へと向かった。
コクピットに座るシンの手で、アッガイは目を覚まし始める。
起動画面に映る文字が
GUNDAMでは無い事に、未だ違和感を感じながらも…
シンはVPS装甲を起動させた。
剥き出しの灰色から、ブラウンへを基調としたカラーへとフェイズシフトする。
いかんせん地味ではあるが…偵察任務には適した色だろう。
『準備はいいか?シン・アズチ』
「はい…いつでも行けます!」
シンより少し年上であろう管制官の声に、力強く答える。
その声を合図に──アッガイを乗せたMS用エレベーターがリフトアップを始める。
天候は、快晴。
アッガイのどこか愛らしい外観もあり、多少緊張感の抜けるような光景ではあるが…
シンとアッガイの初の任務が、始まろうとしていた。
『進路クリアー、アッガイ、発進どうぞ!』
何度も聞き慣れた言葉…しかし、最も緊張する瞬間。
力強く正面を見据え、答える。
「シン・アズチ…アッガイ、いきます!」
ロックが解除され、ブラウンの機体はオーブの海原へと飛び込んで行く───!
………徒歩で。
──つづく
投下完了です。
やっとこアッガイ出てきました…出ただけですが。
ちなみにアマギの階級とか適当ですのでお気をつけ下さい。
次回は戦闘シーンまで行けたらいいなぁ…
やべ、良スレの予感
GJ!職人さんGJ!
109 :
CM:2006/04/22(土) 00:21:25 ID:???
新シャア版で好評連載中の「Destinyアッガイ」の主役機
「アッガイ」がMGモデルで発売中!!
愛らしくも力強いフォルムと精密な内部フレーム構造を再現
大海原をステージにさらなる過酷な戦いに身を投じるシン・アスカ
その新しい剣がキミの手でよみがえる
種ガンダムは「剣」とか「翼」に例えられるが、アッガイは「爪」だな
デスアッガイGJ
戦慄の茶色マダー
あと舞い降りる爪?もマダー
MSの手を上げたところで敵が攻撃を止めてくれる筈は無かった。
実際、この状態でもバルカンで攻撃できるしねー。
パシュンッ
グーンの右腕からレーザーが発射された。
……ただし、4、5メートルほど。
燃料切れかよまったく、焦らせやがって。
グーンは「あれ?どうしたのかな?」って感じで自分の腕を振ったり、
眺めたりしている。俺はその間に間合いを詰めた。
やがてグーンは地面に撃って左腕のレーザーが出る事を確認すると
こっちにその腕を向けた。俺はすかさずそこに頭部バルカンを打ち込んだ。
ちゅどん
バルカンは水中では威力の減衰が激しいが近距離なら効果有り。
レーザーを発射しようとしていた左腕に命中、暴発させた。
大焦りのグーン、遮二無二こちらに突進してくる。
「馬鹿め!接近戦こそアッガイの真髄よ!」
…なんちゃって。
とかやってたらグーンは俺のすぐ横を通り過ぎた。
「へ?」
そしてグーンはゾノを回収した。
あ、しまった、逃げる気だよコイツ。
俺は必死で追い掛けるがちょうど真上に来てた海賊船にすばやく
乗り込まれてしまった。
113 :
112:2006/04/22(土) 08:25:10 ID:???
あ、しまったΣ( ̄□ ̄|||)
タイトル忘れた
>>112は―戦慄の茶色―です。
圧死
煎茶
舞TuME
115 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/22(土) 15:45:38 ID:JYlypVqL
age
116 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/22(土) 19:17:25 ID:JJZjmqOS
ヤバい。良スレの予感。
Sフリーダムアッガイのフルバーストとか見てみたい。
職人さんガンガレ!
保守
118 :
95:2006/04/24(月) 12:15:43 ID:???
シャトルを通り過ぎたアッガイは大気圏の熱圏に差し掛かっていた。
アッガイはモノアイ部を守るように両手を交差し、そのまま大気圏を突入する。
「・・・・・・・・・・・・・」
キラの額には、大気圏の熱とは違った意味で大量の汗がビッシリこびりついていた。
すなわち・・・。
降りられるのかよ!?
地上、アラスカ。
地球連合軍本部の置かれている、連合軍の一大拠点である。
ザフト軍の襲撃により、アラスカ本部は窮地に追いやられていた。
アークエンジェルもまた、例外はない。
ムウよりもたらされた、アラスカ本部がサイクロプスによる自爆を試みるという情報のため、
アークエンジェルは脱出を試みるが、ザフト軍が阻む。
「ウォンバット装填!機関最大!振り切れー!!」
マリューの怒号がブリッジ内に響く。
「艦の推力低下!姿勢制御維持できません!!」
操舵手のノイマン少尉が操舵用のレバーを目いっぱい引きながら報告を告げる。
度重なるザフト軍MSの攻撃により、艦の損害は3割を超えていた。
このままでは防戦するどころかまともに飛行することもままならない。
「!!」
ブリッジ要員が、突如艦目前に迫るジンの影に息を呑んだ。
手にしたマシンガンを構え、今すぐにも発砲する体勢にある。
ミリアリアは恐怖に目を背く。
サイは突然の出来事に呆然としている。
マリューは事態を招いた己のふがいなさを呪い、毒づいた。
ジンのマシンガンより、弾が発射され、アークエンジェルに致命的な一撃が―――
来なかった。
ジンのマシンガンが突如爆発する。
ゼロ距離、上空より識別不明の熱源が接近、ジンのカメラが上空をとらえる。
茶色、丸いフォルムの何かが急速落下してきた。
それを認識する頃には、識別不明の熱源が腰に手を当てて・・・無意味に手を開閉する。
何かを取ろうとしたが、何もないことに気づいたようでもあった。
そのまま何かがジンの真正面を通り過ぎて、ジンの頭が鋭利な何かで斬りおとされ、爆発して四散した。
「・・・?」
一同はようやく、助かったことを認識して正面を見る。
ブリッジの外に、アークエンジェルの危機を救った者の姿が映し出されていた。
茶のカラー、丸いフォルム、背部スラスターがこれでもかと推力を吐き出している。
両手のクローがだらりと下を向いている。よく見ると、右のクローに先ほどのジンの頭部と思われる残骸が引っかかっていた。
茶色のMS、アッガイが両手と両足を伸ばし、緊張させ、謎のポーズを取る。
「はっ・・・!?」
「えっ!?これたしか・・・アレ!?」
この場面を収録したアフレコ現場は全て皆動揺を隠せなかったという。
台本には確かに「フリーダムが翼を広げるシーン」とあるのだが。
これはどういうことか?
119 :
95:2006/04/24(月) 12:20:56 ID:???
「・・・こ・・・こちらキラ・ヤマト、援護します。今のうちに・・・えと、退艦を・・・!」
明らかに場違いな水陸両用MSからと思われる声から、自分はキラだ、早く逃げろ、という通信が入る。
「え・・・と、キラ君!?」
「キラ!?」
「キラ・・・だよ?な?」
ミリアリアを納得させるはずのサイの声も、どこか頼りない。
キラは一度スティックレバーを見つめてから、正面のモニターを確認する。
ジン、ディンといったザフト軍のMS部隊がアークエンジェルを落とすべく接近してくる。
キラの種が割れ、力が覚醒する。
照準用モニターが競りあがり、冷酷に各MSをロックしていく、キラの目にもロックオンが信号となって表示されていた。
アッガイは両手と頭を突き出し、重力と垂直になって敵機へ向ける。
丁度、水上に浮かぶ人の影のようになっているか。
何故か、スラスターを全く使用していないのに完全に空中で停止していた。
これにはザフト軍はビックリである。
アッガイのヘッドバルカン、両手内臓式ロケットランチャーが一斉に火を噴いた。
明らかにおかしいアッガイの射撃フォームにザフト軍は全く動けず、当然のように全ての弾が命中した。
メインカメラや腕部、武装が次々と正確に破壊されていく。
ジンのMSをやっていたetcさんは思わず「うおおお!?」と叫んでしまった。
あまりにリアルな叫び声に、アフレコ現場のスタッフさんは一同満足げに頷いていたそうな。
120 :
95:2006/04/24(月) 12:25:34 ID:???
「ええ!?な、なんだよあのMSは!?」
アッガイが空中を駆け回り、ディンの頭にロケット砲を叩き込んだり、ジンの頭を掴んで握りつぶしたり。
鬼神のごとく破壊を続けるアッガイにイザークは驚きの声をあげていた。
しかも、変な姿勢でフルバーストしまくりながら、あろうことかアッガイは「アラスカは自爆するぞ」と警告も出していたりもする。
「っ・・・!ふざけた脅しを!!!」
イザーク(中の人)はわざとセリフを間違えてアッガイへ襲い掛かる。
イザーク搭乗機のデュエルASはアッガイへライフルをむけ、ビームを射出する。
アッガイが振り返ると、丁度腕部にビームがあたり、拡散する。
「デュエル!?」
キラの頭に回想が戻る。
ストライクに乗って、デュエルと戯れた日々。
ガンダムに乗り、主役を張っていたあの日々!
キラは目から大量の涙を零して若かりし日に感動を覚えていた。
一方デュエルASは、あっさりビームをはじかれたことに驚く。
「な!?ありえねー!?」
つい素で驚いてしまうイザーク。
ビームサーベルを抜いて、アッガイを真っ二つにしようと右腕を一閃させるが、アッガイの左腕がデュエルの右腕を阻み、それを阻止する。
さらに、デュエルの左手がアッガイを殴りつけようとするが、アッガイの右手がその左手をガッシリ掴んだ。
やり場のない力に両機がせわしなく震える。
「やめろと言ったろ!僕が死んじゃうだろうが!!」
アッガイの中の人も困惑の色が隠せないらしい。
「何を!」
デュエルASのレールガン兵装「シヴァ」がアッガイの頭にめがけられて火を噴いた。
アッガイが頭部を揺らし、ヒラリと交わすとデュエルASが頭突きをかましてくる。
姿勢を崩されたアッガイめがけて再びサーベルを振り下ろすと、触れるや否やのタイミングでアッガイが宙返りをした。
そのままアッガイが滑り込むように体を倒し、デュエルASにクローをお見舞い!
「うわああああああああああああああ!!????!?」
迫り来るクローにイザークは絶叫を上げるが、次の瞬間アッガイはデュエルASの両足首を掴み、握りつぶした。
MS用大気圏内飛行ユニット(名前はなんだっけ?)から強制的に分離されたデュエルASは、丁度通りかかったディンに拾われてなんとか事なきを得る。
イザークがこの回最後のセリフをつぶやいた。
「・・・・・・あいつ・・・何で・・・飛べるんだ?」
イザークの中の人はあまりの展開に翌日の仕事を全てキャンセルし、自宅で静養をしていたという。
続
GJwwww
アフレコ…と言うか、ドラマの撮影現場?
GJage
BGMはミーティア
125 :
アッグイ:2006/04/25(火) 00:40:16 ID:H2CaBQoN
アッガイロケット積んでたカ?
126 :
sage:2006/04/25(火) 17:43:19 ID:TpOeh45M
積んでます
127 :
sage:2006/04/25(火) 17:54:23 ID:???
ごめんなさい すんまそ
すみません、今週中にうpしますっ
期待してます
でも焦らんで
メインスクリューをフル回転させる戦艦にMSが追いつける筈が無い。
残念ながら海賊を追いかけることは出来ないようだ。
俺は仕方なく母艦に戻った。よっこらしょっと、甲板に上がる。
すると、先に戻っていたダガーLから通信が入った。
「あんたのせいで逃がしちゃったじゃない!どーしてくれんの?」
なんだ女か。予想外だった。
え?なんでチームメイトも知らないのかって?細かい事気にスンナ。
「そういうお前は何やってたんだ?」
いや、マジで。おかげで一対二だったじゃないか。
「戦艦一隻相手にMS単体で戦ってたのよ。
しかも下からグーンのビームが飛んでくるし。」
ん?あのグーンは先にコイツの方狙って撃ってたのか。
どうりでビーム切れ起こしたわけだ。
「ってことはお前が船逃がしたから俺がMSに逃げられたんじゃないか」
「はあ!?ふざけてんの?」
女はキレたようだ。いやー女のヒステリーは怖いね。
陸に帰ったら反省会ミーティングか・・・ダルいな。
131 :
95:2006/04/26(水) 17:37:15 ID:???
小ネタ投下です。
「シン・アスカ!コアスプレッダー、いきます!!」
青と白を基調とした戦闘機が、ザフト新造艦ミネルバより発進される。
ちょっとVガンダ○のパクりじゃね?と思いつつも、第一話の展開としてはなかなかワクワクさせてくれる物語。
通信士のメイリン・ホークが合図を送る。
「続いて、チェストフライヤー、発進どうぞ!」
団子のような、茶色の物体が発射された。
さらに、レッグフライヤー、と呼称される茶色の足が発射される。
シン・アスカはモニターを見ながら合体プロセスを慎重に進める。
初めての実戦。自然と手に汗がたまり、パネルをつつく手もどこか震えのようなものが走る。
コアスプレッダーの余剰パーツが外れ、コックピット部が収納され、戦闘機はその形を四角に変形する。
コアスプレッダーの速度を調節しながら、茶色の丸い物体と、脚部の距離を調整、レーザービーコンにより位置が微調整される。
ドッキング。
MSN-04アッガイへと合体された!
合体後、アッガイはそのまま両腕両足を地面へ向けて垂直降下、眼下で戦闘を繰り広げているザクと、ガイアの間に割り込む。
ガイアは飛び退り、距離をとった。
アッガイは右腕、続いて右腕と入れ替わるように左腕を前へ突き出し、空手家のようなポーズを取った。
バックに流れるエンディング、移り変わるカメラ、キュートな丸いフォルムとモノアイが視聴者の前に露出される。
新たなSEED伝説を作る新主人公シン・アスカが叫ぶ。
「また戦争がしたいのか!あんたたちは!!」
「えええええええええええええええええええええ!!!!?!???!???」
明らかに乗るのを間違えているであろう新主人公に向けて、凸ラン・ザラは叫んだ。
カガリは締めとばかりに、デュランダル議長からの言葉を回想に流していた。
「争いがなくならないから力がry」
「・・・俺・・・熱があるんで帰ります・・・」
凸の中の人は頭を抑えながら収録現場を後にしたという。
アッガイ浮上
アッシュ潜行
アッガイ潜行
保守
落ちられては困るのでね…
オーブ空軍第一特殊遊撃艦"アークエンジェル"
メサイア攻略作戦の際急遽オーブ軍に編成された艦であり、
現在はオーブ国家元首カガリ・ユラ・アスハの地球各国への外交の護衛、と言う任務に就いている。
その食堂に一組の男女が居た。
「まったく…どの国も自分の事しか考えていない…!オーブにすり寄ろうと言う魂胆が見え見えじゃないか…!」
ハンバーグを乱暴に切り分けながら憤慨する女…
とても一国を納める者には見えないが、この少女こそがカガリ・ユラ・アスハである。
「そう言うなよカガリ…どこも必死なんだ。」
そんな国家元首を呼び捨てにして咎めるのは、オーブ軍MSパイロット、アスラン・ザラ。
一時は恋愛関係にあった二人だが、今は良き相談相手としてお互いに信頼し合う仲だ。
今日も先程の小国との会談について意見を交わし合っている。
……と言っても、ほとんど一方的にカガリが愚痴を言っているだけだが…
「なぁ、カガリ…」
そんな中、ふいにアスランが話題を変える。
「オーブの防衛の方は本当に大丈夫なのか?キラまでオーブを離れたと聞いたが…」
彼が口にしたのは、国防の事だ。
旗艦、アークエンジェルの不在。
防衛戦力であるジャスティス、アカツキはカガリ護衛のためこの艦と共にある。
ドムトルーパーはパイロットと共にZAFTへ返還。
そしてストライクフリーダムとキラ・ヤマトは、カガリと同じように他国に赴くラクス・クラインの護衛のため、つい先日宇宙へと上がった。
つまり現在オーブを守るのは、M−1とムラサメにより編成された通常部隊だけなのだ。
「大西洋連合も不穏な動きをしているようだ…本当にあの戦力で大丈夫なのか?」
不安を訴えるアスランだが、カガリは自信を持って答える。
「おいおい、ムラサメ隊をあんまり舐めるなよ?M−2の配備も始まるし…それに、ZAFTからの助っ人も来る手筈だ」
「ZAFTからの?」
「ああ、新型機と一緒に来た凄腕らしくてな…たしか名前は…"シン・アズチ"」
「シン…アズチ…!?」
「私達より年下なんだが、頼りになるって話だぞ?トラインって奴の推薦で…」
ああ───そうか───
アスランは理解した。
ZAFTからの使者が、かつての自分の部下である事。
オーブを誰よりも憎み、
オーブを誰よりも愛した男…
シン・アスカであると言う事を。
「そうか…アイツが…」
シンにどんな心境の変化があったかはわからない。しかしアスランは、彼がオーブにいる事に何処か安心を覚えた。
「しかしどんな奴なんだろーな、シン・アズチって奴!アスランは知ってるのか?」
…それよりも全く気づかないこの国家元首に不安を覚えたのだが…
「ああ…そうだな、優しい奴さ。
……不器用な奴だけどな」
機動戦士ガンダムSEED destiny アッガイ
第2話
『戦いの影』
青く美しいオーブ沖の海。
澄み渡る海中を、アッガイが…シンが進む。
「スゴイな…」
初めて見た祖国の一面。
オーブに住んでいた時はまさか自分がMSで海に潜るとは考えてもいなかった。
そして、その光景がこんなにも美しいとは…。
思わず任務中と言う事を忘れそうになる。
しかし
「金属反応…?」
アッガイのセンサーが、モノアイが捉えた物は…撃墜され屍を晒すMS達…。
二度に渡り訪れた戦闘では、多くのMSが撃破され…未だその多くが回収されずに沈んでいた。
やはり、忘れる事も逃げる事も出来ない"現実"…
シンは緩みかけた気持ちを立て直し、トップエース"シン・アスカ"の顔になる。
『シン・アズチ、アッガイの調子はどうだ?』
「上々です。これなら実戦でも行けますよ」
入ってきた通信に、つい物騒な返事をしてしまう。
案の定
『敵機を発見したら速やかに報告しろ』
と咎められてしまった。
「了解。まもなく国籍不明機の観測地点に入ります。」
『ここから先はNジャマーの圏内だ。通信は不能になる…敵機を発見したら照明弾を発射しろ』
「…了解」
目的地点のデータを確認すると、シンはアッガイを加速させる。
──アッガイの高性能ソナーが捉えた機影は3機。
反応から小型輸送艇1、MSが2機と思われる。
"恐らくは他国の威嚇か無武装の偵察機"
と聞いているが、油断は出来ない。
シンはアッガイを偵察モードに移行させ、ゆっくりと距離を詰めて行く。
もともと強行偵察機として開発されたアッガイは、通常のMSでは感知出来無い程の隠密性が備わっている。
あくまで慎重に…敵の確認、識別が最優先だ。
やがて…有視界で機影が見えてくる。
そしてシンは、驚愕する。
「偵察機なんかじゃ…無い!?」
ハッキリと見えた機体は、想定された偵察機などでは無かった。
"ディープフォビドゥン"
連合の水陸両用MS。
ダガータイプとは別系統の100系フレームを使用した高性能MS。
ZAFTのグーン、ゾノを上回る性能を持ち…
…少なくとも、威嚇や偵察に使うような機体では無い。
予想外の事態に動揺を隠せないシン。
恐らく輸送艇は囮…
本命はディープフォビドゥンによるオーブへのテロだろう。
(どうする…!?)
こうなると、予定通りに照明弾を射出して撤退…と言うワケにはいかない。
射出してからムラサメ部隊が到達するまで約五分…
敵が偵察機のように素直に撤退してくれるなら良いが、元より玉砕覚悟のテロならば…
強行手段に出られると、オーブに多少…いや、多大な被害が出る。
それだけは避けなければならない。
何より───
ここで再びオーブを焼こうとする"敵"を前に逃げるなど……シンは出来なかった。
「…火器管制システム…起動!」
決意を固めたシンの動きは早かった。
アッガイの武装を、戦闘機動性をチェックし…ディープフォビドゥンのデータと照合して行く。
導き出された答えは…
(───行ける!)
照明弾を射出したら、2機のディープフォビドゥンは自分が引きつける。
上手くいけば輸送艇もムラサメが拿捕してくれるだろう。
「───アッガイ…行くぞ!」
誰にでもなく自分に…乗機に言い聞かせ、すぐさま行動を開始する。
まずは──照明弾!
アッガイの背面アタッチメントに装備された照明弾が、海面高くに射出される。
一瞬の間を置き…発光!
これで観測機は、そして敵は完全に事態に気付いたはずだ。
案の定…ディープフォビドゥンが動き出す。
「もう二度と…オーブを焼かせるかぁぁぁ!!!」
コクピットに怒号が響き、アッガイのVPS装甲が戦闘用にフェイズシフトする。
対圧用の茶色いボディカラーは、高出力を表す色…真紅に染まり。
丸い手先からは、鋭い爪が…フォールディングイレイザー改が伸び。
アッガイは巡航形態から戦闘形態へと変化を遂げた。
偵察モードを解除した機体は、信じられない速度でディープフォビドゥンに迫って行く────!!
──つづく
144 :
いいわけ:2006/04/28(金) 09:24:55 ID:???
投下完了です。
遅筆の上に下手なんで、予定の半分くらいしか書けませんでした…orz
次回、やっと戦闘です
乙です
レッドフレームMJみたいに、アッガイのなかに、ディスティニーが入っているってことはないですか、そうですか
なんか、他のガンダムが健在だと、さすがにシンが気の毒
乙
>>145 オープニングラストカットで、ストフリとインジャを従えるアッガイがいいんじゃないか
age
保守
ageんなよ、書き込みゃ落ちないんだし
乙です。いたく感銘を受けPS Gセンチュリーを持ち出して
連邦VSアッガイたん やってみました。
集団でガンダムに取り掛かる 空飛ぶアッガイ 飛んでくミサイル
倒しても倒しても湧き上がるアッガイに連邦もおよびごし
工場に居並ぶ8人のアッガイはカッコイイ
LV上げ無塚視 orz
151 :
150:2006/04/30(日) 09:53:55 ID:???
クラスメートの名前付けると燃え上がりますね
「あぁーー佐々木、高橋、山本、田中 お前達ーーー!!」
「佐々木 お前死ぬの3度目ーーー!!」
「渡辺 お前は死ぬなーー!!」(好きだったおんにゃのこの名前)
なぜか自分の名前のアッガイ旦 基地からうごかないお
152 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/02(火) 00:34:58 ID:3G2OOiHQ
ryousure
ryousure
投下マダー
捕手する
マチクタビレター
158 :
死饅頭の人:2006/05/04(木) 10:17:19 ID:???
ゴメン((((((゚Д゚))))))
GWではしゃぎすぎた…
早めにうpします…
浮上
「私、プラント評議会議長ギルバート・デュランダルは、ここに全人類に対してひとつの提案をします!」
寿司屋のものをパチってきたのか、と思えるほど大きな湯呑みを大事そうに手に持ちつつ、
ギルバート・デュランダルはテレビカメラに向かって吠えた。
本人は格好つけているつもりなのだろうが、寝癖処理が甘かったらしく、
後頭部にアホ毛の超巨大版があるのがマヌケだ。
と、コホンと軽く咳をして、彼は少し間をあけた。
モニターの向こうで仰天しているであろうプラントと地球の人々に、余裕を見せ付けるための自己演出だ。
しかし、頬にさっき楽屋で食べた一パック400円の寿司の御飯粒とガリがくっついており、
はっきり言ってただの脳みその軽い長髪若作りのオヤジにしか見えない。
「さて皆さん、何故地球圏から、人類から戦争がなくならないのでしょう?」
マジメなスタートである。だが視線のふらつきから、カンペを見ているのはバレバレだ。
「それは、それは、MSがアッガイではないからです!」
湯呑みを放り出し、斜め45度上に顎を上げて目を閉じ、陶酔した表情をするプラント評議会議長(30歳オーバー)。
まったくもって会話術のカケラもない。さっき無意味にタメるなら、
それは、それはの次でタメるべきだったのだ。こんなんだから本編でピンク頭にうっちゃられるのである。
その程度の舌使いでだまくらかせるのは、どこぞの蝙蝠頭とエセピンクくらいのものだ。
「議長、『それは』が一回足りません!」
そのエセピンクは彼の背後でちょいちょいと背を突付いて訂正を促している。
だが残念、この手の自己陶酔型はそんな善意なんて受け付けるはずがない。
「アッガイなのです、全ての人間には生まれた時から持っているアッガイがあります。
それに従ってのみ、人類は幸せな生活をおくることが出来るのです。
アッガイという名の役目はそれぞれに違います。しかし、同じアッガイなのです!」
何故アッガイなのか、という点がまったく語られていない。
これでは、いくら種世界の人間が脊椎反射動物だといっても、掌で躍らせることなど不可能だ。
「重ねて私は提案します、まず世界の全MSをアッガイにし、月に一回はアッガイデーを作って国民の休日に、
そしてアッガイカレー、アッガイラーメン、アッガイハンバーガーなどを開発、アッガイ分裂による新動力…」
演説は続く。そう、常に彼の喋りは長く意味不明。
「若さゆえの過ち」とか「これが若さか」とか「情けないMSに乗ったお前云々」とか、昔からそうだった。
場所はかわって戦艦エターナルのブリッジ、武器を持った平和の使者たちがこの放送を見ていた。
「…どうするの、ラクス?」
「あのような計画が実行されれば、人類に未来はありません。とめなければ」
「わかった、ストライクフリーダムアッガイ(略称:スフアガ)で出撃だね!」
「アスランも、インフィニットジャスティスアッガイ(略称:イジアガ)でお願いします!」
「わかった!」
かくて、全人類を巻き込む、もとい、一部の人間のみが争うアッガイ戦争が始まった。
かどうかは、さだかではない。
なんだコレwwwワロスwww
おい笑わせるんじゃねえwww
≫160
,.. ィゝ-r,、.. _
/ r 、./ l -、 `ヽ
/ ー' ! ! ー' ヽ
/ ! ! ゝ、
(ヽ、 f ヽ!| | f ヽ ‐' ィ、
(1`‐ 、 ニ ノ⌒ヽ ニ _ - '´ノィ
l `ヽ、. lヘ.フ7 ̄ _,.. - ´ !
ヽ、 ` `ー´  ̄ ノ
/`ヽ- _/ ! ヽ_ ィ ´_ゝ
_ ,.、 / ̄ヽ 'ー ^ ー' /´ l _
l 7 l\| ,. --ヽr‐ ⌒ー〒/== 、 j ィ´ l「 l
. l l| || }/ ヽー‐ フ´ ヽ! || ll |
| |l _ヽ ! _ ヽー/ | jノ ! l
! ! 〃ヽ| , イ-、 7トlニレ 7=,- 、 j |〃ヽ. | |
. | || ト、ノ|Vir-、ヽj レ/ニト、 !ノ , -ヽ/ .|l _ノ ! |
. └=ー‐ '´ ` =-ー'′ ヾ=ヽニ´'´`'┴-=='L=-'
アガーイ大戦続きキボンヌ
hosyu
hosyu hosyu hosyu hosyu hosyu!!
「キラ・ヤマト、ストライクフリーダムアッガイ、行きます!」
「インフィニットジャスティスアッガイ、アスラン・ザラ、出る!」
戦艦エターナルから発進していくストライクフリーダムアッガイ(以下スフアガ)と、
インフィニットジャスティスアッガイ(以下イジアガ)の二機。
確かに議長の宣言はあったにせよ、ここでMSを出してしまうと先制攻撃になってしまうのだが。
しかし、ラクスに卑怯だという感情はない。彼女にあるのはただただ平和と自由を希求する心のみだ。
まぁぶっちゃけ、非常にやっかいな人間と言っていい。
「なぁ、俺はどうすればいいっての?」
ブリッジにパイロットとして一人残されたのは、ムネオことムウ・ラ・フラガ・ネオ・ロアノーク(長い)だ。
「俺にもあるでしょ、MSが。俺も行きたいんだけどね」
軽い男である。もう一回仮面でも被って修行しなおして来いと言いたい。
「ええ、ございますわ。格納庫に専用機が」
「そうこなくっちゃ!」
ラクスの言葉に意気揚々とMS格納庫に行ったムウの目の前に出てきたのは、金色に輝く一機のアッガイだった。
「何なのコレ!こんなのカッコ悪いでしょ!」
「何をいうロアノーク大佐、そのMSはお父様が心血を注いで作ったものだぞ!」
突然現れたカガリがいちゃもんをつける。
いや、心血注いだのは開発者と税金を払った国民だと思います、姫。
「性能だって素晴らしいんだぞ、鏡面装甲にミニアッガイドラグーン付き、多い日も安心でアフターケアもばっちりだ」
「そ、そうか。わかった」
逆らうのは得策ではないと判断した彼は、おとなしくこの金色のMSに乗ることにした。
「あ、このMS、名前なんていうの?」
「バカヅキ、だ」
「バ…」
言葉を失うムウ・ラ・フラガ・ネオ・ロアノーク(以下ムネオ)。
いくらなんでもバカはないぞバカは、と思ったからだ。
「何だその顔は?ロアノーク大佐、まさかとは思うが、お父様が心血注いで作ったこの」
「わかった!わかったから行ってきます!」
また話がややっこしくなりそうだったので、無理矢理会話を打ち切りコクピットに飛び乗るムネオ。
まぁ、考えようによっては、幸運塗れでバカヅキ、と考えられなくもない。
何せ、ムネオ自身が不可能を叶姉妹、ではなく可能にする男。
ローエングリンの直撃から後日死亡描写カットで蘇ってきた人間なのだ。
さらに本編終盤で幻視痛の罪を全部流して活躍シーン&記憶&恋人ゲッチュまでしたのだから、なるほどバカヅキではある。
「それじゃ、行ってくる!」
暗黒の宇宙を一路アプリリウスへと進むスフアガ、イジアガ、バカヅキ!
それを待ち受けるのは議長お抱えの戦艦ミネルバと謎のMS三機(いや、アッガイだけど)!
かくて、ここにアッガイ戦争の幕が切って落とされた!
かどうかは、さだかではない。
age
うはっ続きキボンヌ
hosyu hosyu hosyu hosyu hosyu!!
続きを期待しつつ保守
hosyu hosyu hosyu hosyu hosyu!!
「デュランダル議長、MSが三機、こちらに向かってきています!」
「うむ、来たか。ミネルバ発進!同時にこちらも例のMSを出せ!」
議長、完全にやる気である。
何だかんだ偉そうなこと言ってても、やっぱりこのおっさんは揉め事が大好きなのだ。
でなきゃ陰謀に次ぐ陰謀を重ねて、さらに運命計画なんぞを発動したりしない。
まあ、最後は拙速に過ぎてピンクにひっくり返されたが。
「……ミネルバ発進。マリク、回避は全部任せる。アーサー、迎撃は適当にやっといて」
対照的にタリア・グラディス艦長はまったくその気ナシ。
この面子の中では唯一の常識人だけに、あまりのバカバカしさにそりゃ元気も無くなろうてなもんである。
「レジェンド、デスティニー、インパルス、各機順次発進してください!」
アビー・ウィンザーの凛とした声がMS格納庫に響き渡った。
それに従い、ザフトの最新鋭MSであるレジェンド、デスティニー、インパルスが次々と漆黒の宇宙に飛び立っていく。
ま、結局アッガイなんですが。
「行くぞ、シン!ルナマリア!デュランダル議長の望む世界を作るために!」
「……」
「何よシン、朝ごはんちゃんと食べてきたの?覇気が全然ないわね」
「いや、そりゃよ……」
あ、まだ常識人がここにいた。誰あろう、本編では脳みそ足りない描写満載だったシン・アスカだ。
このパラレルワールドでは、どうやらまともな属性を持っているようである。
「議長の、ギルの作ろうとしている世界!それを実現するために!」
「何だかよくわからないけど、ルナマリア・ホーク、これでも赤服よ!」
「……でもアッガイなんだよな」
「何か言ったか?シン」
「いや、何にも」
やる気マンマンのレイ・ザ・バレル、テンション激高のルナマリア・ホーク。
この二人と一緒に戦うシンの胸中や想像するに難くない。何と言うか、非常に哀れである。
「アスラン、MSが来たよ!」
「あれはザフトで開発していた最新鋭のアッガイだ!キラ、侮るな!」
「……敵も味方もアッガイアッガイ、いったいアッガイの何がそんなにいいのかね?」
「見えたぞ、敵のMSだ!議長の敵だ!人類の敵だ!宇宙の敵だ!正直困ります!」
「デブリ戦も水中戦も迎撃戦も、てかMS操縦自体が苦手な私だけど、今日はやるわよ!容赦しないからねー!」
「……カンベンしてくれ、マジで。マユ、兄ちゃんどうしたらいいと思う?」
意味不明なまでに燃えまくっている四人と冷めまくりな二人。
三対三のトルネードバトルが、このプラント首都アプリリウスのすぐ側の宙域で始まった!
この勝者こそが、アッガイと人類の未来を切り開く者となる!
かどうかは、さだかではない。
あげるぞコノヤロー!
いいね 良スレ ネ申だ ワッショーーーーイ
>「……敵も味方もアッガイアッガイ、いったいアッガイの何がそんなにいいのかね?」
そりゃないだろうwww
「行くぞ、人類の敵!キラ・ヤマトにアスラン・ザラ!」
レイは叫ぶと、レジェンドアッガイ(以下レジアガ)のミニアッガイドラグーンを全て解き放った。
漆黒の宇宙空間を、何機ものミニアッガイドラグーンが敵を襲うべく飛ぶ。何と言うか、非常にシュールな図である。
「私も負けてないんだから!赤服なんだから!改造軍服だけど!」
ルナマリアも同じく気合一声、インパルスアッガイ(以下インアガ)の出力を最大に上げた。
今はフォースインパルスだが、やっぱりブラストインパルスとかソードインパルスもあるのだろう。
アッガイにどうやって換装システムを組み込んだのか、という疑問はこの際忘却してもらいたい。
「何故戦うの?同じ人間なのに!アッガイに違いはないじゃないか!
君は君だ、アッガイはアッガイだ、選ぶ権利は等しく自由なんだ!デュランダル議長は間違ってる!
議長のシャアっぽい喋りに惑わされちゃいけない!ぶっちゃけ、あんなの許せないじゃない?」
お得意の電波発言、と言うかまったく文脈が通らない台詞とともに、
キラはスフアガを駆り、レジアガのミニアッガイドラグーン攻撃をかわしていく。
「やめろルナマリア!俺はアッガイが嫌で脱走したわけじゃない!議長の考えに賛同できないんだ!
惑わされるな、彼のアッガイ運命計画は、やがて世界全ての人間とアッガイを殺す!」
言葉の端々にすっかり言い訳臭さが定着してしまったアスランだが、MSの操縦技術は一品だ。
やたらと撒き散らされるインアガのビーム乱射攻撃をひょいひょいと避けていく(つうかルナが外しまくっている)。
「……あー、少年。やっぱ、俺たちも戦うべきなのかな?」
「……俺、わかんないッス」
やる気のないムネオとシンは、バカヅキとデスアガをデブリに正座させて会話モードに突入だ。
「ステラ、今は何をしてるんです?」
「ん、リーが引率でスティングやアウルと一緒に熱海の温泉に慰安旅行に言ってるよ」
「のんきでいいッスね……」
「ははは、イアン・リーが引率で、これが本当のイアン旅行、なんてな」
「……すげぇおっさん臭いッス」
キラ対レイ、アスラン対ルナマリアの殺伐?とした雰囲気の中、彼らの周りだけはのんびりした空気が漂っていた。
「やめてよね、僕が本気だしたら、どんなMSだって敵うわけないじゃない!」
「前身のラウだった時も言った覚えがあるが、キラ・ヤマト、お前は存在してはいけない人間だ!」
「アスランったらズルいのよ!こんだけ短いスカートで挑発してんだから、覗くくらいしてくれたっていいじゃない!」
「やめるんだ豚マリア!俺はそんなに器用じゃない!」
「……やれやれ。いいよね、若いってのはさ」
「……て言うか、アッガイアッガイってそんなに戦争がしたいのかアンタたちはー!って感じッス」
膠着する戦線。両陣の後方では、焦れた長髪オヤジとピンクが直々に動き出そうとしていた。
この両者の放つ次の一手が、世界の運命を決める!
かどうかは、さだかではない。
ほしゅ
ほしゅ♪ 保守♪ 捕手♪ 保手♪ hosyu♪ ホシュ♪
「見えました!ミネルバです!」
「前方よりエターナル接近中!」
エターナルではメイリン、ミネルバではアビーの、敵艦確認報告の声がブリッジに響く。
丁度間にMSを挟む格好だ。
しかし、宇宙世紀でもないのに戦艦同士の近接戦闘にどれほどの価値があるのだろう?
テクノロジーが奇形的発達を遂げているこのC.E.世界で、なぜ戦艦同士が目視可能距戦闘をするのか。
至近でぶっぱなさないと彼方に飛んでくくらい、砲手の腕と頭が悪いという証明ではないか、それは?
つうか、ラム戦でもするつもりか?いや、某Vガンダムではそんな船もあったりはしたけど。
「MSが敵味方入り乱れています!」
「敵艦との間にMSが乱戦状態です、これでは主砲も何も狙えません!」
糞真面目に真正面から突っ込むからそうなるのだ。この脳足りん。
「タリア、タンホイザーを撃て」
なんとなんと、この発言は問題だ。射線軸上には敵だけでなく味方のMSもあるのだ。
これは、纏めて殺っちゃえと言ってるようなもんだ。
この長髪オヤジ、文民の代表の癖に軍の指揮に口出ししていたが、基本的にやっぱりバカだ。
種世界ナンバーワンのつるつる脳みそに違いない。
「無茶よギル……っと、議長、こちらのMSを巻き込みます!」
やる気のないタリアも流石に突っ込む。が、長髪オヤジは動じない。
「当たらないように撃てばいい!」
やっぱり、やっぱり大バカだ。コイツは。
「バルトフェルド艦長、ミーティアの照準をミネルバに」
前言撤回、ナンバーワンバカはここにもう一人いた。
「しかしラクス、それではキラやアスランにも当たってしまう」
虎はそこまでアホウじゃないので、ピンクに命令の撤回を求めた。が、そこはピンクだ。
「当たらないように撃てばいいのです。それに、キラとアスランなら絶対避けます」
ああ、この世界を代表する二大巨頭がここまでパッパラパーでいいのだろうか。
真正面から突っ込んで、それで主砲をぶちかまそうなどと愚の骨頂。相打ち必至。
挙句、味方に当てないように撃てときたもんだ。こんな奴らの言うことを聞かねばならない全人類が哀れでならない。
「……タンホイザー起動」
「……ミーティア、敵に当てろよ。味方に当てるな」
シートに深く腰掛け、頭を左右にふる両艦の艦長。
艦長といえば船で一番エライはずなのに、なんだこの漂う中間管理職臭は。
「君は君だ!僕はキラだ!命はひとつ!」
「生まれ変わる世界のために、お前はいてはならない!いやマジでそう思う!」
「アスラン!ラクス様とヤったの?メイリンとヤったの?オーブのお姫様とヤったの?このスケコマシ!」
「やめろルナマリア!君とヤリたくはない、いや、君を撃ちたくはない!」
「あー、ステラたちに山葵漬け頼むの忘れてたなー」
「うーん、マユの遺品の携帯電話、よく考えるとこの世界であの形は骨董品じゃねーか?」
いや、お前らも後方と前方の尋常ならざる空気はわかるだろ、はよ逃げろよ。
暴発寸前のデュランダルとラクス!どっちが勝ち残っても結局地獄、アッガイと人類に未来はない。
いっそ相打ちで全滅しろ、とデブリの陰から密かに事の推移を見ているイザークたち(注:当然MSはアッガイ)は思った。
かどうかは、さだかではない。
グアアアア!!
ほしゅ♪ 保守♪ 捕手♪ 保手♪ hosyu♪ ホシュ♪
アガーイ戦争がいい具合に保守ってくれてるな
その調子で本命職人の投下まで保守続けれ
おまいはアガーイ戦争は本命じゃないとでもいうのか!?
アガーイ戦争は箸休めみたいなもんだろ
もしくは刺身の醤油か山葵
でも十分面白いけどな
アガーイ戦争GJage
このスレ初めて見たが
Gセンチュリー面白いよな!
「タンホイザー、てー……」
「ミーティア、うて……」
捨て鉢になったタリアと虎の両艦長が主砲発射の命令を下す。いや、下そうとした。
その時、邪魔が入らなければ、この世界において問題を起こす人間が一掃されて真の平和を迎えられただろう。
「待てーい!」
宇宙に響く大音声。ミネルバとエターナルの間に全力で割り込んだ(吹っ飛ぶMSたち)一隻の戦艦。
状況を改善するどころか混乱させる船が現れた。その姿は紛れもない、あの大天使のものだった。
「アークエンジェル?」
惜しい、その船ではない。アークエンジェルは今頃オーブの軍港で車検の真っ最中だ。
そう、それはアークエンジェルの色違い、もうひとつの大天使ことドミニオンだった。
「はっはっは、この私、ロード・ジブリールを差し置いて戦争ゴッコとは片腹痛い!」
「そうだよ、僕も忘れてもらっちゃ困るってもんさ!盟主王ことムルタ・アズラエルをね!」
なんとなんと、ドミニオンに乗っていたのは種と種死でむごたらしい死を迎えてしまったあの二人だった。
「お二人とも、モニターの前に仁王立ちしないで下さい!邪魔です!」
おおお、一艦に一人存在するマトモな人間、この陣営はナタル・バジルールのようである。
パラレルワールドとはいえ、蘇ってみればこの二人のお守り役とは、まことご苦労様としかいいようがない。
「む、聞き捨てならんなバジルール」
「そうさ、僕たちは青き清浄なる地球戦隊ナチュラールだぞ?」
「……なんですかソレは」
「ロード・ジブリー『ル』、ムルタ・アズラエ『ル』、ナタル・バジルー『ル』、これで三人あわせてナチュラー『ル』だ!」
「できれば戦艦もガーティ・『ルー』が良かったんだがな、イアン艦長が勝手にアレ持ってどっか行きやがったからな」
残念、イアン・リーはステラたち三人と熱海を旅行中です。今頃は秘宝館を見学してるでしょう。
「そんな恥ずかしいモノに私を巻き込まないで下さい!」
椅子からズリ落ちつつ、全力で地球戦隊入りを拒否しようとするナタルだが、この視野狭窄野郎二人に通じるはずがない。
「何を言う!このままでは地球は奴らの好き勝手にされてしまうのだぞ?」
「そうさバジルール、何より君は軍人だろ?なら、命令に従え!」
「……ぐぅ」
生来根性生真面目なナタルは反論できずに黙りこんだ。
騙されるなナタル、こいつらは軍人じゃないし上司でもないぞ。命令権なんてないことに気づけ。
「くっ、今の衝突で機体にダメージが!」
「キラ、いったん退くぞ!」
「……またな少年、今度はちゃんと茶でも飲もう」
「ちっ、余計な邪魔が入ったか。損傷もあることだし、ここは撤退だ」
「そうね、MSのエネルギーも少なくなったし(←そりゃお前が無駄撃ちしてるからだ)」
「……俺、辞表出そうかなあ」
母艦へと戻っていくMSたち。長髪オヤジにピンクも突然の闖入者に気を抜かれたか、それぞれ撤収を命じた。
まだ呆気に取られるだけの正気を持っていたか、というよりは、単に集中力の問題だろう。連中、持続がきかない性格だから。
「おおおおおお?見ろアズラエル、奴ら退却していくぞ!」
「はーっはははは!どうだ!これが青き清浄なる地球戦隊ナチュラールの力だ!」
「絶対違うと思います」
第三勢力の登場でますます混沌とする地球とプラント!地球戦隊ナチュラールの秘密戦力がベールを脱ぐ!
レイダーアッガイ(以下レイアガ)、カラミティアッガイ(以下カラアガ)、フォビドゥンアッガイ(以下フォビアガ)の三機!
今、恐るべき戦いの真の幕が開けた!
かどうかは、さだかではない。
あがれー!
なんと! ここまで役者が揃うとは!
ステラたちや、クルーゼがそろったら、まさにアガーイ戦争ですな。
時に車検中のAAにはストライクやルージュはあるのでしょうか?
あるとしたら乗るのは誰
イザークとディアッカのアッガイは、デュエルとバスター?
ニコルは存命?ブリッツは?
アストレイ・MSV組は?スタゲは?
欲張りすぎでしょうか。
とにかく楽しみにしています。
,. -‐- .、
//7 _ \ , ‐7  ̄ `丶、
,. -―- 、 /〈゙O二 - '_ _>、/ / __>、
/ . '´ >‐r−' ´. - ' 7 ; ,,.-==;'´:::::::::〉
/ ' / `ヾ/ -' ´ | ,イ'´, ==〈::::::::/
`ヽr '、 /,. -‐ ,==―- 、 ! // // |::/
| \| _|/_| _ `丶、V〈 |/ハ ==〈 そんで俺の出番はまだなの?
〉丶、_>'´,-=、、 ,ィ=;、` ,ニ、‐- 、 >ヘ _ 〉
| |()にゞリ八ゞrツ ( ゞソ _〈=| Y´ _ 〉
{ ` Tiく`‐`テ―,-三_ニ-−' ´ ̄ |E| Y´ |
}`ーイ| /_/| , --、 |ヲ / ヾ==ヘ
/ゝ-ヘト、 | || / \ノ / |
/ `ー| ヽ| | | / X , |
/ l| | | | ,' / l /l/ |N
l V⌒レl | ヾーヘ ヘ | | /lY || l |
├-| | |、ト-,、 \ ヽ ヽ | Y  ̄ V、 ||. ‖ l |
! | ,! |ニ| | \ `ヾ三≧、! | l l! ノ| ,.' /
ヾ V | |ゝ| | |== / \ | レ==〈;'////レ'
ヽN、> 〉=ゝリ ヘ ∧ニ=-' へ
/ / ヘ / ! ヽ
/ / ヘ l. ! ヽ
/ / ハ l l、 _ _ _ ハ
/ニニT r='''' " ̄ ̄`゙| 厂 ̄`F三ニニニニ=ヘ
/ー―‐ f´ V / l
/ | | | |
└―――┴―――――― | __l_______ __」
>>195 さすがゾックだ。
出番が無くてもなんとも無いぜ!
ゴッグじゃね?
「……と、いうわけだ。貴様らの力は、また別の機会に見せてもらおう」
ロイヤルソフトハーゲンダッツ1kgのカップを抱え、どでかいスプーンで口に運びながらアズラエルは言った。
彼の目の前にいるのは、青き清浄なる地球戦隊ナチュラールの下僕たるブーステッドマンの三人だ。
「ふーん」
「つまんねー」
「ですねー」
ああ、コイツラは元設定通りの性格のようだ。
コイツラが常識人で真正直なところなんて想像つかないから、まぁこれは良かった(?)。
「お前たち、その態度は軍人としてなってないぞ!」
ナタルが思わず怒る。無駄なことをする女である。こいつらが言うこと聞くわけないのに。
「別にー」
シャニ・アンドラスはヘッドホンのボリュームを上げた。どうも萌え系アニメの曲らしい。
それにあわせて、ヘッドシェイクするシャニ。萌え系アニメ曲で何をノリノリになってるんだコイツは。
「うっせーよ」
オルガ・サブナックはナタルをじろりと一瞬睨むと、また手元の本に視線を戻した。
表紙には、「熟れた人妻の肛虐地獄〜ライトノベル篇〜」と書かれている。官能小説の癖にラノベなのか?
「僕らの仕事は戦場に出てからですってー、エッヘヘヘヘ」
クロト・ブエルは携帯ゲーム機を巧みに操りつつ、フザケタような口調で答えた。
ニンテンドーDSでもPSPでもなく、ごっつい初代ゲームボーイというところに彼の妙なこだわりを感じる。
「アズラエル理事、あなたがしっかりしていただかないと、彼らに示しがつきません!」
あくまで真面目一本槍のナタル。だからどれだけ言っても無駄なんだって。
「んー、別にいいでしょ。彼らは私たちの手足として、ちゃんと働いてくれりゃそれでいいんです」
「ふはははは、そういうことだ」
いつのまにやってきたのか、ジブリールも大きく首を縦に振り同意を表した。
両手にねこじゃらしのオモチャを一杯抱えているところを見ると、これから飼い猫と遊ぶつもなのだろう。
「……くっ、どうして私はこんなところで……」
ナタルはうつむいた。できるなら、こんなところ今すぐ脱出して魔乳やムネオのところへ逃げ込みたかった。
だができない裏切れない。何故か?それは彼女が軍人だからだ。やー、縛り設定ってホント悲しいもんがありますな。
「まぁまぁ、冷蔵庫にガリガリ君があるからそれでも食べて落ち着いたらどうです?」
「うむ、腹が減っては戦はできんぞ。なんなら、このジブリール秘蔵のうまい棒チーズ味でもいい」
ナタルは頭を振ってその場を立ち去った。とにかく、今はひとりになりたかった。
「ふふふ、はーはははははは!やはり人はどうしても争いあう!私が言った通り!細木数子もびっくりだ!」
エターナル、ミネルバ、ドミニオンからいくらか離れた宙域に、デブリでその身を隠しながら航行する一隻の船があった。
他でもない、あの変態仮面一号の船、ナスカ級高速戦艦のヴェサリウスである。
「クルーゼ隊長、あの、デュランダル議長と合流なさらないのですか?」
クルーゼにおずおずと尋ねたのは、今やアデス艦長の他に彼のたった一人の部下となってしまったニコル・アマルフィだ。
「しない!確かに彼とは友人であり私のクローンたるレイもあそこにいる、だけど合流はしない!」
断言する変態仮面一号。まーた何か良からぬことを企んでいるに違いない。
「ヴェサリウスとプロヴィデンス、そしてニコルのブリッツ!これで世界を大混乱させてやるのだよ!」
「……絶対的に戦力が足りないと思います」
ニコルもまた、ナタルと同じように、本編において死ぬ場所と時を間違えた自分自身を呪った。
暗躍するラウ・ル・クルーゼ!彼の存在が、各陣営に思わぬ危機をもたらす!
かどうかは、さだかではない。
ニコルキター!
age
初代正義や自由は?セイバーは?
イージスは?
ガンガレ
期待age
「ふぅむ、おそらくアレはジブリールたちだな。また、やっかいな奴が絡んできたものだ。ズルズル」
ミネルバのブリッジで、長髪オヤジことギルバート・デュランダルはカップラーメンをすすりつつ言った。
彼の大好物である、出前うまかっちゃん醤油ラーメン味噌味だ。
「まぁ、彼らのことはいったん置いておこう。ズルズル」
置いておくのかよ。いつの時代も世界も、政治屋ってやつは変わりませんな。
「ズルズル、しかしさっきの戦闘、ズル、MS戦で押されていたように見えたが?ズルズル」
「はぁ、何分、パイロットがまだMSに慣れていないと思われます。この前配備されたばかりですし」
タリアは必死に冷静さを保ちながら答えた。
時々、長髪オヤジのすするラーメンの汁が飛んでくるのだが、それが前髪や頬に当たるのだ。
「ふぅむ、エターナルとそのMS、ストライクフ(省略)とインフィ(省略)は手ごわい。戦力増強を考えねばな」
ずずず、と汁を最後まで飲み干し、長髪オヤジは考えこんだ。
まぁ、数秒くらいだったので、考えついたというより適当に思いついたというほうが正解に近いだろう。
「ああ、イザーク隊を呼ぼうか。彼らは歴戦の勇士だからな」
「残念ですが、議長」
タリアは首を横に振った。
「彼らは、今朝早く長期の有給休暇に入りました。隊全員で」
「なんと、では仕方ないな」
おい、仕方ないですますな、このあんぽんたん。
「まぁ、彼らも日頃首都の防衛で疲労が溜まっているだろう。一ヶ月くらいなら、まあかまわんさ」
疲労の原因は首都防衛の激務だけでは絶対にないはずだ。間違いなく、この長髪オヤジのせいだろう。
隊長のイザークは勘の鋭い男だから、アッガイ宣言が出されたときにきっと感づいたに違いない。
こりゃ危ない、係わりあいになるとロクなことがない、と。うむ、三択の女王竹下景子に得点全部賭けるくらい正しい判断だ。
「わかった、もう一人アテがあるから、その彼を呼ぶとしよう」
「ですが、最新鋭のMSはあの三機で終わりです。いくらエースパイロットがやってきても……」
そう、ただのアッガイではたかが知れている。
何せ、あのスフアガ、イジアガ、バカヅキは補正も加わってとてつもなく強力はMSなのだ。
対抗するためには、こちらに配備されているデスアガ、レジアガ、インアガ、これらクラスのアッガイでないときついだろう。
「あー、それは大丈夫」
背後に控えていたエセピンクにお茶を持ってくるよう命じつつ、長髪オヤジはタリアの懸念にあっさりと答えた。
「え、しかし……」
「議長特権でもうひとつMSを用意するさ。ただのアッガイとは違うやつを、ね」
ただのアッガイとは違う、アッガイとは違う、アッガイとは違うんだよアッガイとは……。
まさか、まさか―――このあんぽんたんギルバートは、あの青年を呼ぶつもりではあるまいな。
タリアは頭をブンブンと左右に振った。嫌な想像を振り払うように。
「黄色をベースにした、アッガイイグナイテッド(以下アガイグ)というMSなんだけどね」
ガーン。マンガチックに音が鳴った。確実に綯った。
タリアは頭頂部にキリで突かれたような痛みを感じ、うずくまった。嫌な想像大ピンポン。倍率ドン。
「パイロットはハイネ・ヴェステンフルスという青年なんだが……ん?どうした、タリア?」
タリアはズキズキする頭を必死で持ち上げ、ハンカチを取り出して額の汗を拭いた。
ハイネ・ヴェステンフルス。確かに腕は立つ。有能なパイロットだ。
だがしかし、あの凄まじいまでに軽い性格と、気が乗り始めるとところかまわず歌い出す癖だけは受け入れがたかった。
「ああ、すぐに連絡しておくとしよう。明日にはミネルバに来れるようにしとくよ」
タリアは殴りたかった。目の前の男を、本気で殴りたかった。有刺鉄線バットで思いっきり。
優しいその指が終わりに触れる時、今だけ君だけ信じてもいいんだろう?
誰もが崩れていく願いを求めすぎて、自分が堕ちていく場所を探してる。
かどうかは、さだかではない。
ハイネッ!
「ラクス、どうしよう?」
「そうですわね……」
ここエターナルでも、ミネルバと同じように作戦会議が行われていた。
会議というより、電波の飛ばしあいと言ったほうがより正しい表現だろう。きっと。
「とにかく、議長の陰謀はとめなければなりません」
「うん、あの人はきっと悪い人じゃないと思うけど、それでもやろうとしていることは間違っていると思う」
「俺は近くで議長を見てきた。驕りも悪心もないが、彼は野心家だ。それだけは確かだ」
まともなことを喋っているように思えるが、そう思ってしまうこと自体、彼らの洗脳電波に毒されている証拠だ。
彼らの行動は全て「疑わしいから罰しちゃえ」というすさまじいまでに軽い根拠に寄りかかっている。
歩く簡易裁判所か、それとも怪獣は全部敵とみなすウルトラマンか。
「俺のものは俺のもの、俺が好きなものはいいもの、嫌いなものはダメなもの」という、極北ジャイアニズムの具体的好例とも言えよう。
それが許されるのは、「ラクス・クラインだから」「キラ・ヤマトだから」「アスラン・ザラだから」だからだ。問答無用補正って怖いね。
「人は自由におのれのアッガイを選ぶ権利があります。最初から決められたアッガイなどはありはしないのです。
アッガイはアッガイに違いはありませんが、与えられたアッガイに、果たしてどれほどの価値があるのでしょう?」
「……だよね。僕がたとえスーパーコーディネイターであっても、自分のやりたいことはそれに左右されはしないもの。
自分のアッガイは、やっぱり自分で選びたいと思う。僕の選んだアッガイで、この世界で生きたいと思う。」
「確かに、議長の考えるアッガイの世界では、人は皆幸福に生きることができるだろう。だが、それは箱庭の中での幸せだ。
自ら限界を突破したいと望んでも、できないアッガイ世界なんだ。飛びたくても飛べない世界なんだ」
頭痛い。マジで頭が痛くなってくるぞお前ら。もうちょっとこう、何かないんか、わかり易い喋り方ってのが。
所詮電波は電波ってことだが、それが強烈であればあるほど、善の方向に作用してしまうのが種世界であるらしい。
いやぁ、宗教家はウハウハですな、まったく。解脱でもしましょうか?
「今は協力者を集めて、彼に対抗することが重要でしょう」
お前ら三人(+カガリ一名)で十分すぎるほどに強いと思います。これ以上他人を巻き込んであげないで下さい。
ブリッジの隅で肩を寄せ合ってちびちび酒を酌み交わしているムネオと虎が哀れでなりません。
「アークエンジェルはまだ車検中なんだよね?」
「ええ、エンジンはともかく、ワイパーとサイドブレーキの調子が今ひとつだとラミアス艦長は言っておられました」
「激戦を戦い抜いてきたからな、調子の悪いところはいくらでも見つかるさ」
何だよ、ワイパーとサイドブレーキって。劇中でノイマンがそんなのに触ってる場面あったか?
「アークエンジェルの復帰を待って、オーブ艦隊も一緒に合流することにする。ムラサメッガイも多数投入しよう」
カガリはにっこり笑って恐ろしいことを口にした。カガリ、国や軍はあなたのオモチャではありません。
他国に侵略しないってのはオーブの大切な決まりではなかったのですか?積極的先制自衛権の行使ってことですか?
「旧アークエンジェルのクルーに、オーブ軍。これだとかなりの戦力になりますわね」
嗚呼、結局力なのですね、ラクス・ピンクライン。戦っても良いのですね、は本音だったんですね。
そう、戦ってもいいのですよ、だから人は戦えるのですから、ですか?
あな恐ろしや恐ろしや。触らぬピンクに祟りなし。……いや、触っても触らなくても同じか。
次々に宇宙に上っていくオーブ軍、それを地上で一人見上げる一人の青年!彼は何を思うのか!
「カガリぃ、待っててくれよお。僕も行くからねマイハニー!」
宇宙と地球とアッガイの間に、大いなる愛が駆け巡る!
かどうかは、さだかではない。
ユウナwwwwww
やっぱりストライクパープルにでも乗るんだろうか…
「んー、異常はないかい?バジルール少佐」
ドミニオンは体勢を整えるために、エターナルやミネルバからはるか離れた宙域で待機していた。
「……は、今のところ特に大きな変化はありません」
どこまでも謹厳実直に職務を遂行しようとするナタル。この手の世界では一番ババを引くタイプである。
「艦長!左舷後方に大きな金属反応!艦船クラスです!」
「何?正面モニターに光学映像転送!形状確認急げ!」
おっ、ものものしくなってきた。しかし、その艦船ってのが普通のモンじゃないんだな、コレが。
「な……?こ、これはオーブの船です!し、しかも、形状は機動空母タケミカヅチ!」
「はぁああー!?」
そう、まさしくクレタ沖海戦で散ったタケミカヅチ。だが、同船は宇宙船ではない。
では、何故このドミニオンがいる宙域にやってこれたのか?それは―――
「あははー!いざ行かんタケミカヅチ改!こんなこともあろうかと、密かに氏族会議で承認を受けて作っておいて良かった!」
指揮官シートで跳ねるユウナ・ロマ・セイラン。その横で頭を抱えるトダカ一佐。
「やっぱ宇宙船はさ!ヤ○トみたいにちゃんと海上船の格好してなきゃねー!」
……ま、そういう次第である。
「おおう、あれは味方のはずがない。はずがないなら敵でしょー。ってことで、あの三機を発進させろ!」
ドミニオンの艦橋で、相変わらずアイスクリームのカップを抱えたまま命令するアズラエル。
そんなアズラエルを横目で見てナタルは溜め息をつき、レイダー、フォビドゥン、カラミティに出撃を命じた。
もういい加減、反抗する気力が残ってない。ちなみに、ジブリールは自室でぬことお昼寝タイム中である。
「ユウナ様、突如アンノウンMSが現れました!」
「おおう!これこそ神が僕に活躍せよと場を提供して下さったのだ!ユウナ・ロマ・セイラン!ストライクルージュッガイで出る!」
トダカたちはおおいに驚いた。ユウナがMSの操縦に長けているなど、聞いたことがなかったからだ。
「だーいじょうぶ!これでも二丁目のゲーセンの連ザでは上位ランクの位置するんだ!
この前なんか店内最強の山田太郎君(『特格の鬼』の異名を持つ小学四年生)にザウートで勝ったんだぞ!」
と、叫ぶや艦橋を飛び出して行くユウナ。その数分後、紫色仕様のストライクルージュッガイが飛び立った。
それらをトダカはやや呆然としてと見送った後、部下に密かに後方に撤収する準備を命じた。
うむ、賢い判断だ。上司の独断出撃は部下の責任にあらず、つまりは囮にして見殺しってわけだね。
「はははー!宇宙を駆けるこのユウナ!いかなる敵であろうとも、コンボを決めて見事打ち倒してくれるー!」
「ユウナ様!(←通信) 敵が三機近づいてきます!」
「オッケー!で、時にトダカ一佐!」
「……は、なんでしょう」
「これ、百円玉どこに入れればいいの?」
「はぁぁぁー!」(←シャニのフォビドゥンアッガイのニーズヘグ攻撃)
ち ゅ ど ――――― ん
「ト、トダカ一佐……ユウナ様が、お、落ちました」
「……指揮官を失っては戦争はできない。ただちに反転退却し、カガリ様に合流するぞ」(←ある意味してやったり)
ユウナ・ロマ・セイラン、奮戦虚しく宇宙空間に散る!嗚呼、君の雄姿は忘れない!
かどうかは、さだかではない。
ユウナー!(泣)
212 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/18(木) 20:40:24 ID:iLePr1LE
こんな種が見たかった
「くくくく、くはははは、くはくはくはななじゅーにぃ!」
ナスカ級高速戦艦ヴェサリウスのブリッジにて、変態仮面一号ことラウ・ル・クルーゼは御満悦の態だった。
シー○・ガラ×ウのように虎の毛皮を敷き、その上にくつろいで赤ワインなどを傾けている。
場にあわないことはなはだしいし、時々仮面の鼻先とグラスがぶつかってムセたりするのが、マヌケでまた何とも。
「……さっきからアホみた……っと、妙に御機嫌がよろしいのですね、クルーゼ隊長」
今現在の彼の唯一の部下、ニコル・アマルフィが尋ねた。
イザークもディアッカもアスランも、無事本編を最後まで生き抜いてしまったので、クルーゼ指揮下にはいないのだ。
中途半端なところで死んだばっかりに、こうしてパラレルワールドまで変態仮面一号の下で働かねばならないニコル、嗚呼哀れ。
「当然さ。今のところ私の思い通りに事が進んでいるのだからねげほっげほっ」
あーあ、ワインを一気飲みするからそうなる。ほれ、鼻から出てきてるぞ?
「思い通り、ですか……」
ニコルはの苦笑いをした。上司はそういっているが、ぶっちゃけやってることは行き当たりばったりにすぎない。
臨機応変といえばまだ格好はつくが、そんなご立派はもんではないのだ。大体この変態仮面一号、種本編の時もそうだった。
思わせぶりで不可解な言動、そして最後はネジが一本どころかまとめてすっとんでプロヴィデンスで突撃敢行しあぼん。
長髪オヤジとピンク、ハッキリ言ってこの二大馬鹿に負けず劣らずのレベルの超ドアホウである。
「アラーム!正面、アルファー072宙域より緊急救助信号が発信されています!」
「位置を特定せよ!可能ならば光学映像を出せ!」
フレドリック・アデス艦長がすかさず指示を出す。種世界では数少ないマトモな艦長さんである。
まぁ、彼も死に場所を誤ったというべきだろう。まんまニコルと同じ理由で。
そういえば変態仮面一号に前々から不信感を持ってはいましたな、この人。ま、御愁傷様ということで。
「艦長!どうやらMS用の救命ポッドのようです!内部より通信電波が出ています!」
「ふーむ、これもまた私の計画のうち。アデス、通信を繋げ」
どこが計画のうちなんだ、この舌先三寸のイカサマ仮面が。
「はっ。波長を合わせて、ブリッジに直接繋げ!」
「届きました、通信、来ます!」
「おーい、誰か助けてくれぇぇぇ。僕は、僕はオーブの偉いさんなんだぞぉぉ、セイラン家の御曹司なんだぞぉぉぉ」
「……どうします?」
あくまで冷静を装って上司に問うアデス艦長。頬が引き攣っているところを見ると、個人的にはスルーしたいようですな。
「ふむ、どう思うねニコル?」
「……無視したほうがいいと思います」
客観的にして至極当然、論理をわきまえつつも簡潔な返答、百点満点。しかし、相手が相手なのだな、残念ながら。
「ふむ、やはり回収しろ」
予測していたとはいえ、アデスとニコルはげんなりした。
どう考えても、あの救命ポッドの中にいる奴はマトモな人間とは思えない。だのに、何故わざわざ火中の栗を広いにいくのか。
「ふふふ、本当にオーブのセイラン家の息子ならば、駒として使いようがあるというものさ」
冗談コンチキチキ。ゲーセン感覚でMS戦に飛び出る男が駒として使えますかいな。
将棋の歩以下でっせ、たぶんこの紫兄ちゃんは。おそらく人質にもなりませんわ。
「ニコル、ブリッツアッガイで出て、あのポッドを回収してくれ」
「……了解しました」
肩を落としてブリッジを出て行くニコル。その背中に、アデス艦長は涙を流しながらハンカチを振った。ご苦労様。
変態仮面一号、ラウ・ル・クルーゼ!他の人間の三倍能天気な紫の彗星、ユウナ・ロマ・セイラン!
意気投合した二人が盟を結んだとき、世界を恐怖の渦に叩き込む陰謀が動き出す!
かどうかは、さだかではない。
さすがは不可能を可能にする機体の姉妹機!
フレイは?
アイシャは?
カズイは?サイは?
シーゲルは?ウズミは?パトリックは?
トールを忘れるな
せめて乙くらい言ってやれよw
乙
アッガイアッガイとアホウな奴らがアホウな理由でドンパチやっているその頃、
宇宙要塞メサイアの高級料亭『慈恵禰志素』の奥の間で、密かに盛り上がっているオヤジたちがいた。
ちなみに、正確には“元”宇宙要塞である。本編で色々あったあと、今は観光スポットになっているのだ。
中にはお土産屋だの料理屋だの資料館だのとたくさん詰まっており、下手な都市よりよっぽど賑わっている。
「女将さ〜ん、奥の間に生ビール三本とオーブ地鶏の手羽先、マグロのお造りアッガイ仕立て三人前追加で〜す」
和服の女中さん姿で、部屋から部屋、机から机に飛び回っているのは、誰あろうフレイ・アルスターその人。
彼女の場合は今際に更生したのが良かったのか、この世界では性悪猫の素振りも見せずにやたらと明るく真面目である。
「は〜イ、生ビール三本と手羽先三人前、マグロのお造りアッガイ仕立て三人前ネー」
この奇妙なイントネーション、そう、店を切り盛りしている女将は砂漠の虎の愛人だったアイシャだ。
「はい、マグロと手羽先入ります!」
「こっちは干しアワビに松茸の土瓶蒸しね、お待ちどうさまでした!」
「この鮎はですね、東アジアの清流で育った活きのいいものを直に取り寄せておりまして」
料理長のカズイ・バスカークが厨房で自慢の包丁捌きを見せる。やたらと料理人の衣装が似合っているのが、またなんとも。
その横でサポート役に徹しているのはサイ・アーガイルで、客の質問に丁寧に答えているのはトール・ケーニヒだ。
全員が全員、やたらと笑顔が眩しい。なんつーか、働く喜びに満ち溢れている。
ワガママ娘だったフレイや軍人だったアイシャはともかく、男性三人衆のハマリ具合たるや相当なものがある。
「いや、それでですな、息子が初めて言った言葉が『ママ』なんですよ」
「はいはい、わかりますわかります、私の娘もそうでした」
「そりゃあ、子にしてみれば母親が一番近しい存在なのかもしれませんが、やはり家計をしょってる者としては寂しいですなあ」
で、奥の間で熱燗やらビールやらを酌み交わしつつ、身の上話に花を咲かせているのは、
元プラント最高評議会議長パトリック・ザラ、同じくプラント最高評議会の元アプリリウス市代表議員シーゲル・クライン、
そしてオーブ連合首長国前代表ウズミ・ナラ・アスハの初老三人組である。
それぞれ本編ではとかく色々と問題のあった彼らであるが、酒に酔いつつくっちゃべっている姿は単なるオヤジそのものだ。
だがしかし、顔から余計な負担や懸念が取り除かれて、ある意味イキイキとしてると言えないこともない。
「いやぁ、うちの娘はちょっと自由に育てすぎたかもしれません、突拍子もないことばっかりする子になってしまって」
「うちの息子もそうですよ、学校の成績はいつもトップだったのですが、どうも生き方が下手と言いますか」
「いずれにせよ、親の心子知らずですよ、いつの時代も」
ああああ、どこの飲み屋でも交わされているような会話だ。
「まぁ問題はたくさんありますが、子どもたちに全てを任せたから、こうしてのんびりできるわけで」
「ええ、ええ、そうですとも。何だかんだ言って、立派に巣立っていったものですよ」
「彼らもいずれは結婚して子ができ、親になっていくわけです。その時、我々の苦労の万分の一でもわかってくれれば」
おおーい、お前等の子どもは立派に巣立っていってなんかいないぞ。
一人は蝙蝠野郎と呼ばれ、一人は電波女帝と呼ばれ、一人はファザコン暴走プリンセスと呼ばれ……。
どう考えても教育方法間違ってただろ、子の責任は親の責任だぞ、現実を見ろ現実を。
「はーい、ご注文のマグロのお造りアッガイ仕立てで〜す」
「おお、来た来た。さ、ささ、食べましょう飲みましょう」
勝手にやってろ、この親馬鹿どもめ。
平和なメサイアをよそに、旧レクイエム跡で再びデュランダルとラクスが相見える!
そして、そこに乱入する地球戦隊ナチュラールと変態仮面一号(&紫の彗星)!今、銀河が震撼する!
かどうかは、さだかではない。
重ねて乙
こいつら余りのガンダムじゃないアッガイ乗らないの?
無印自由→カズイとか
新たな一歩を踏み出したアッガイにこそ意味はあるのです
MSとして出るからアッガイにも価値がある
ということでアッガイ大戦は投下ペース落とせ
本家職人さんが機会を飲まれてる可能性あるぞ
フレイ、アイシャの和服姿が目に浮かんできたぜ。
GJ。
>>226 失礼なことをいうな!!
でも他の職人さん投下マダー
アガーイ戦争というからには全キャラアガーイに乗って戦うべき
230 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/20(土) 17:39:00 ID:Z7XBfHjN
だからカズイにフリーダム
じゃあ
>>222は黒歴史で消去な
カズイが主役でフリーダムアッガイに乗ってキラもシンも倒す話に変更汁
ギャグは却下、ハードでシリアスに池
次レスが五分以上後ならアガーイ戦争は強制的に路線変更してくだ差異
というわけで現状維持で
なにがそんなに不満何だ?
いや、不満というか…単純に俺の願望
いろんなレスのいろんな要求を全部消化していたので、ちょっと強気に要求してみた
正直スマンカッタ悪カッタ
>>234 阻止されてはいないが?
でもほら、アッガイなんだし♪
投下マダー
そう言えば、「戦慄の茶色」書いてた職人何処行ったのだろう?
「デスアッガイ」
「戦慄の茶色」
「舞い降りる爪?」
職人さん、投下待ってます
「アッガイ大戦」投下準備はよろしいですか?
反射衛星砲レクイエム、それは月面に存在した地球連合軍の切り札だった。
廃棄コロニーにゲシュマイディッヒパンツァーを搭載し、無理矢理ビームの軌道を曲げるという荒業中の荒業兵器だ。
対空掃射砲ニーベルングといい超大型MSデストロイといい、連合はつくづく無駄な大型破壊兵器がお好きなようだ。
ホームランバッターばっかり集めても試合に勝てるわけではないと、かつてどこぞの野球チームが証明してみせたではないか。
で、だ。今、そのレクイエムの跡地にあるのは……。
「な、何だアレはぁ?」
エターナルのブリッジでマーチン・ダコスタが素っ頓狂な声をあげる。だが、それも無理はない。
何せ、エターナルの目前に屹立しているのは、鈍く銀色に輝く大きな大きなアッガイの像―――
「はははは!ようこそラクス・クライン!鎮魂歌のコンサートに!」
その周りをふよふよと漂うはミネルバだ。すっかり議長シートとなってしまった最後尾の席で、
ギルバート・デュランダルは自己陶酔の極みにあった。彼の周りを薔薇の花びらが舞う(エセピンクがばらまいている)。
「これぞ名付けてアガイエム!発射されたアッガビームは地球に降り注ぎ、人々のDNAにアッガイ因子を植えつけるのだよ!」
「何ということを……それで人類がアッガイ好きになっても、それは作られたアッガイ好きでしかありえません!」
「ラクス、もう議長に話は通じない!」
「とりあえず、僕はストライクフ(略)で出てアレを潰してくる!」
「……やっぱ俺も行くの?」
出た、ラクス陣営お得意の勝手に結論出して問答無用に攻撃戦法。
「ほほう、これを見ても戦いを挑んでくるというのかね。では、こちらもMSを出そう!」
「思いっきりホームランを狙ってきます、見ていて下さいギル!」
「ルナマリア・ホーク、今日もビシバシビンビンよー!」
「……俺、もう全てから降りたいんだけど」
あああ、こっちはこっちで泥沼迎撃かよ。何のためにアガイエムにエターナルを誘い込んだんだ。
かくて、巨大アッガイ砲アガイエムの周りで繰り広げられる第二回戦。
スフアガ、イジアガ、バカヅキ組対デスアガ、レジアガ、インアガのトリプルトルネードタッグバトル。うーん、シュールの極致。
「おおう、戦闘が始まってるじゃないか!青き清浄なる地球戦隊ナチュラール、突撃敢行!」
「はははは、私のレクイエムをこんなに素敵に改造しおって!コーディネイターの癖に生意気だ!横取りしてやる!」
「お願いですからモニターの前に立たないで下さいと、何度言わせるんですか!」
「むむ、いい具合にこんがらがって乱戦状態だ。これも私の夢!私の希望!私の究極の計画通り!」
「……それはそれとして、クルーゼ隊長、どうするんですか?」
「ちっちっニコル君、バトルロイヤルの基本は逃げ回って体力温存、だよぉ〜?」(←既にクルーゼ陣営に馴染んでいるユウナ)
嗚呼、ドミニオンとヴェサリウスが加わり四つの船と多数のアッガイで宙域は大混戦。
ここにジュール隊とエクステンデットがいなくて良かった。いたら本当に一帯がアッガイだらけになってしまう。
「その戦い、待ってくれー!」
ちょ、誰だよ、この上さらにややこしくしようという乱入者は!
……って、おや?アレは……フリーダムにジャスティス、セイバー(注:全部アッガイ)の余り物の乗り替わられMSたち……?
混乱する戦場に待ったをかけるMS、それはフリーダムアッガイ(以下フリアガ)、ジャスティスアッガイ(以下ジャスアガ)、
そしてセイバーアッガイ(以下セイアガ)!それに乗っているのは、何とカズイ、サイ、トールのメサイア料理人三人組!
アガイエムを舞台に、カズイの包丁が、サイの鍋が、トールの伝票が唸る!そして乱れ舞うマグロのお刺身アッガイ仕立て!
かどうかは、さだかではない。
乙です。
やや空気が荒れかけましたが、よく投下してけれした。
しかも、余り物のキャラも、ガンダムじゃないアッガイも本格参戦!!
今後も期待しています。
アッガイ大戦GJ!
でも余り物のMSって、アスランのお古ばっかりなをだよね…
そしてその余りMS達はいずれもバラバラになったり爆発してたりする。
トールゥ!!
「なんなんだよ、アレはさぁー!」
「うっぜぇ!」
「はぁぁぁぁあー!」
レイアガのクロト、カラアガのオルガ、フォビアガのシャニのドミニオン部隊が、まず料理人組に気づいた。
強敵のエターナル組やミネルバ組を相手にするより、まずは闖入者を片付けようと思ったのだろう、
それぞれに武器を振り上げて襲い掛かった。危うし、フリアガ、ジャスアガ、セイアガ!
「甘いよぉ!」
「俺だって!」
「わああーっ!」
ドカンドカンドカンと爆音三発、なんと吹っ飛ばされたのはドミニオン組のほうだった。
その信じられない光景に、思わずキラたちの動きもとまる。
本編ではカズイは臆病な性格ゆえにアークエンジェルを降りたし、トールはアスランに撃墜された。
サイは最後まで生き残ったものの、「性格の良すぎる友人」「ブリッジの一人」扱い。
その三人が種本編でさんざんキラとアスランを苦しめたドミニオン組を退けたのだから、そりゃあ驚こうというものだ。
「僕たちは生まれ変わったんだよ!」
「そう、キラたちの持っていないものを手に入れた!」
「ああ、真剣に働くことの尊さを知った!それは言わば、本物の覚悟なんだ!」
おおお、この説得力はどうだ。今、メサイアの料亭で額に汗して働く彼らには、正しき魂が宿っているのだ。
「こんな無益な争いはやめようよ!」
「さぁ、今すぐ戦いを止めて!」
「腹を割って話せばみんなわかりあえるって!」
ああ、電波の応酬のさなかに、なんと気持ちのいい言葉であろうか。
昔懐かしのアニメ主人公の香りが漂ってくるぞ。こういうの、本来ならキラかシン辺りが言わなきゃならないんだが。
「今、僕たちはメサイアの料亭で働いてるんだ」
「そこで、女将が席を用意して待ってる」
「俺たちの料理を食べて、そしてみんなでゆっくり話し合おう!アッガイと人類の未来について!」
上手い!説得と同時に店の宣伝をかますところなんざ、もう立派に商売人だ。
「料亭……?」
「料理……?」
「その話、乗った!」
「これも計画通りだよ!」
色気か食い気かわからないが、とにかくアガイエムでの戦いは終結を迎えた。
この一時的休戦が、永遠となるか、それとも文字通り一時的なものなのか。
それは、カズイたちの作る料理にかかっている……はず、多分。
「体が〜♪夏になる〜♪過激に最高〜♪ ……って、アレ?おい、みんなどこ行ったんだ?」
おや、遅刻者一名。エターナルに合流するはずだったアガイグとハイネ・ヴェステンフルスだ。
どうやら、味方のピンチに颯爽と現れて、おおいに目立とうとタイミングを見計らっていたらしい。
残念でした、意図は悪くなかったけど、アンタ自身がタイミングを計れていませんでした。
アンタ、本編でもフラフラとタイミング悪くガイアの前に出てきて撃墜されたもんね。天性の外し上手ってとこですか。
料亭『慈恵禰志素』で行われる、アッガイと人類の未来を決める巨頭会談!
口が滑らかになるようにと運ばれてきた純米大吟醸『大圧甲斐』の一杯が、世界を変える!?
かどうかは、さだかではない。
乙♪
カラアガと唐揚げってにているね♪
ちゃんとカズイ達が主人公ぽくなっとるw
あと未登場なのは旅行中の新連合三人と遺作痔悪化志保、サトーにモラシムあたりか?
>>249 ジュール隊は関わるとエライことになるからトンズラ決め込むんでは
「うっぷ、だかりゃぁ、私は言ってるのれしゅ。貴方の言うアッガイ計画は、しょへん作られたはきょにわにしきゃすぎゃません」
「それは違違違うラクラクス・クラクラインン。ヒック。この計画画はアガアガアッガイががががせかせかせか」
「だからアッガイは持ってりゃ嬉しいコレクションじゃない……。おおーい姐さん、ここに鰤カマと金目の煮付けお願いー!」
「わはははは、この赤ワインはなかなかいいものじゃないか。ほれ猫よ、お前も飲め」
「あっはっはっは、これも全て私の計画通り!人はこうやって酒の席でもいがみあう!」
「カガリィ、マイハニー!さぁさ、僕と乾杯しようよぉ〜。でさ、後でゲーセン行かない?」
「離せ、寄るなユウナ!バカヅキの良さとお父様の尊さを理解しないお前なんか婚約者でもなんでもない!」
「はーイ、メサイアビール三本どうゾー。ねーぇアンディ、貴方も飲んでルー?」
「……ああ。だが、俺はコーヒーのほうがいい」
「ちょっとちょっと、これ、どう収拾つけるっての。数だけいたってさぁ」
「ヒック、キラー!キラー!キルァアアァアアッァ!」
「やめてよね、僕が真剣に一気飲みやったら、誰も敵うわけないじゃない!」
「正直、その態度は困ります!うぇっぷ、れろれろれろれろれろれろろろろ」
「あははははははははははははははは、私はルナマリあはははははははははははははははははは」
「……これのどこが会談なんだよ、いったいあんたらなんなんだーっ!」
えー、これは決して忘年会とか歓迎会とか、そういった宴会の類ではない。
プラント最高評議会議長、アッガイ計画推進者のギルバート、デュランダル。
人は自由におのれのアッガイを選ぶ権利があると主張する、反アッガイ計画派のラクス・クラインとカガリ・ユラ・アスハ。
ナチュラルアッガイ至上主義のムルタ・アズラエルとロード・ジブリール。
それと何だかよくわからんが騒乱大好き人間のラウ・ル・クルーゼとその心の友(?)ユウナ・ロマ・セイラン。
つまり、彼らによる、人類とアッガイの未来についての重要な話し合い、なのだが。
最初に、話が弾むようにとフレイが持ってきた純米大吟醸『大圧甲斐』が、かなり飲み易く、しかもキツい酒だったらしくて。
「アデス艦長と申されましたか、お互い、大変な上司を持ったものですね」
「そうですな、バジルール艦長。私、こう見えても先月から三キロ痩せました」
「私、タリア・グラディスという者ですが、混ぜてもらってもよろしいかしら?」
「アスランはあんなんだし、イザークとディアッカはトンズラしたみたいだし……母さん、僕はピアノが弾きたい気分です……」
「割り切れよ、でないとまた死ぬぞ?よし、俺が歌って元気づけてやろう!」
「キャーッ!あれは本物のラクス・クライン!ワーォウ!サイン、サインくださーい!」
ええと、その、つまり。
何だ、あのだな、アレだよアレ。
えっと………………………………ああそうだよ、ただの飲み会だよコンチクショー!
カズイとサイ、トールの作る料理と美味い酒に舌鼓をうつ問題人間御一行。
だがいずれも譲らず会談は決裂、また再び宇宙がアッガイ色の戦争に飲み込まれていく!
かどうかは、さだかではない。
乙age
保守
他の職人さんはマダー?
「よし、全員揃っているな?」
東アジア共和国の日本列島、その伊豆半島の根っこの町、熱海。
温泉と海を観光の中心にしたのどかなところである。
で、その町の一流旅館『熱海』の宴会場、『御虞(ごっぐ)の間』に、長期有給休暇中のイザークたち御一行が集まっていた。
ああ、ちなみに旅館の名前であるが、『あたみ』ではない。『あっがい』でるから、そこのところよろしく。
「えー、常日頃の激務遂行、隊長としても真に感に耐えない」
「イザーク、長々と話すなよ?」
「わかっているわ、バキャモノ!」
隊長らしくマジメに話をしようとしたところに、ディアッカの野次が飛んだ。
思わず、ジュール隊の他の面子の表情も和んだものになる。
「うむ、確かに俺が喋りすぎてもなんだ、ここは無礼講ということで、さっと乾杯にいこうじゃないか」
イザークの言葉を受けて、シホが女中さんたちを呼んだ。皆の手に握られたコップに、次々とビールが注がれていく。
「よっし、ではここは僭越ながら不肖ディアッカ・エルスマン、乾杯の音頭をとらせてもらうぜ!」
ディアッカはコップを掲げた。全員がそれにならう。
「かんぱーい!」
「かんぱーい!」
ゴクゴクと飲み干されるビール、そしてぷはーっという特有の息。ジュール隊慰安旅行の宴会が今、始まった。
皆、口にこそ出さないものの心に思っていた。ああ、厄介事からとっととケツまくって正解だった、と。
さて、そんな彼らがいる熱海(注:ここはあたみと読む)の南に、伊東という町がある。
その伊東の沖数キロのところを、ふよふよと一機のMSが“浮いて”いた。
それこそ、エクステンデットが青森湾、もといアーモリーワンからパチってきたアビスアッガイ(以後アビアガ)だ。
で、そのアビアガの上で、四人の男女が思い思いにくつろいでいるのだった。
ステラ・ルーシェは先程からごっつい釣竿を操って魚釣りに興じ、
アウル・ニーダはサングラスに海パンという格好で日光浴を楽しみ、
スティング・オークレーはステラの釣った魚を捌いて刺身にし、
イアン・リーはその刺身を肴にして、冷酒でちょこちょこやっており……。
「……また、釣れた……」
「おっ、カンパチだな。よし、さっそく刺身にしてやるからよこせ」
「ねースティング、僕にも食わせてくれよ。いいだろ?」
「んー、酒は美味いし魚も美味い!こっちに来て良かった良かった」
自然の海をとことん満喫、超リラックス状態の四人。彼らもまた、ジュール隊と同じように思っていた。
ネオをエターナルに押しつけてきてよかった、無益な争いから解放されてよかった、と。
宇宙の観光スポット、メサイアでは人類とアッガイの未来について激論(?)が交わされているというのに、
ここ地球、日本列島の伊豆半島はすさまじく平和だった。
いや、元々平和なのだ、どこもかしこも。アホウな連中がアッガイ人類運命未来と言い出さなければ、どこだって穏やかなのだ。
ジュール隊も、エクステンデットも知らない。今まさに、自分たちの頭上でアホウどもが酒の勢いで決裂しようとしているのを。
だが、彼らには関係ない。つうか、世界中の人々が関係ない。どーでもいいのだ、そんなこと。
争いたければ勝手に自分たちだけで争えばいい。俺たちゃ知らない好きにしろ、である。
まぁ、あの連中は関係ない人間を巻き込むことにかけては天下一品だから、どこで巻き込まれるかわかったもんじゃないけどな。
ラクスとデュランダル、そしてナチュラールの会談は失敗に終わった。
それぞれに正しいと思うアッガイと人類の未来を求めて、アッガイ戦争の第二幕があがる。
かどうかは、さだかではない。
刺身ワロスw
第二幕、開け!アッガイ!!
「……では、交渉決裂ということでよろしいのですね……あいたたたた」
「うむ、やはり貴女とはわかりあえそうにない。あたたたたた」
別にピンクと長髪オヤジはケンシロウのモノマネをやっているわけではない。
夜通しで酒を飲み続けた当然の結果として、極度の二日酔いになっているだけだ。
ちなみにアズラエルとジブリールは途中で酔いつぶれてしまい、部屋の隅で猫と一緒に丸まってグースカ寝ている。
変態仮面一号は酔って服などを脱ぎ出し始めたため、ニコルが引っ張っていった。
マスクまで取りそうな勢いだったのでニコルの判断は正しいとも言えるが、どうせ変態仮面一号の正体なんてとっくにバレてるし。
キラとアスランはカガリを連れてカラオケに行き、ユウナは一人でゲーセンへ。
レイは自分の嘔吐物に顔を突っ込んで意識を失い、
ルナマリアは大声で騒ぎながら隣人に絡みはじめたので、妹のメイリンが別室へと連れて行った。
虎とムネオは熱燗を手酌で飲んでいたが、つきあいきれないと悟ったかエターナルへと帰り、
シンはタリアの愚痴を聞きながら、アーサーやアビーたちと一緒にこれまたミネルバへと戻っていった。
クロト、オルガ、シャニの三人は繁華街へ繰り出そうとしたところをナタルに捕まり、ドミニオンへと強制連行、
アデスはお土産に手羽先を包んでもらうと、やはりヴェサリウスへと帰っていった。きっと一人で飲むんだろうな。
ミーアはミーアで、周囲の人間にサインをねだりまくり、全員分集まったところで姿を消してしまった。
おそらく、ミネルバに戻ったか、それともアスランの後を追っかけてカラオケハウスに行ったに違いない。
ハイネも途中でドロンと消えたが、大方女の子でも引っ掛けてこれまたカラオケに行っているのであろう。
「わ、私は譲れません。アッガイはアッガイであがが、りながら、も、うううう」
「それは私もおな、同じだよラクス・クライン。いたた」
酔い覚ましの清涼飲料水のペットボトルを大量に抱え、ピンクと長髪オヤジは不毛な議論を延々続けている。
だが、それももうすぐ終わるだろう。さすがに体力の限界が双方近いはずだ。
「……あが、ぐぐぐぐ、で、では決着は、せ、せんじょ、う……が」
「い、だろ……う、最後は、ちから……げ」
あ、力尽きた。
そらそうだわな、この二人でいったい何本の『大圧甲斐』を消費したことやら。
「んふふふフー、これはとっても上客だったわネー」
「そうですね、女将さん!」
アイシャとフレイ、二人の目の前に広がっているのは、大広間中に散乱する酒瓶と皿。
そしてイビキをかいて寝ている三人の男と一人の女、猫一匹。あ、気絶している男を一人追加。
「女将さん、僕たち先にあがらせてもらいます」
「ハーイ、ご苦労さマー」
カズイ、サイ、トールの料理人三人組はここで仕事が終了となった。
多くの人間相手にたくさんの料理を作った彼ら三人の手腕、お見事。
「また頼むわネー?」
「任せて下さい、客が少ないと判断したらいつでもこの連中をひっぱってきますよ」
うむ、商魂たくましいとはこのことか。三人とも、社会的に立派に成長したね。
「サテ、私らは片付けましょーカー。フレイちゃーン、掃除道具一式持ってきテ?」
「はーい!」
店が大儲かりで、なんとも満足そうなアイシャとフレイなのであった。
……数時間後、目を覚ましたピンクたちは請求額の桁の違いに目をひん剥くことになる。
二日酔いの頭を抱え、地球戦隊ナチュラールの頭領アズラエルとジブリールは決断する。
あの破壊の悪魔と呼ばれる最悪最強のMS(アッガイだが)を戦場に投入することを。恐るべき死神が、銀河を破壊しつくす!
かどうかは、さだかではない。
だから他の職人さんどうしたの?
飽きた
さすがにアッガイじゃ・・・
263 :
261:2006/05/25(木) 20:39:33 ID:???
いや、アッガイ大戦のことじゃないからね
「……これはいったいどういうことなんですか」
ドミニオンのブリッジで、ナタルは怒りに肩を震わせながら声を荒げた。
「……あんまり大きい声を出さないでくれるかなあ、まだ頭がズキズキするんだよね。ズルズル」
「うむ、私もだ。それにあんまりカリカリすると肌が早く老化するぞ?ズルズル」
怒髪天を衝く勢いのナタルの前で、アズラエルとジブリールは床に直座りしつつ、ソーメンなんぞをパクついている。
本人たちが言う通り、まだ先日のメサイアでの乱痴気騒ぎのアルコールが抜けきっていないのだろう。
「ここをどこだと思っているんですか?船の中枢とも言える場所なんですよ!」
軍人という職業に対し、堅苦しいまでに誇りと気概を持っているナタルにしてみれば、これは冒涜以外の何物でもない。
だけど、この人もホント学習しないね。こいつらにいくら言っても無駄だってのにまだわかんないのか。
「落ち着けよ、このソーメン美味いぞ?」
「うむ、何といっても東アジアは京都から取り寄せた名品『アガの糸』だからな」
「いい加減にしてください!」
ちなみに、クロト、オルガ、シャニの三人はブリッジの片隅でイカ焼きを作っている。
オルガが結構こういうのが得意らしく、大阪梅田は阪神百貨店のイカ焼きにおとらない味なのだ。
それを求めてドミニオンのクルーがわいわいと列を作って並んでたりするが、おいナタルよ、こいつらは叱らんのか?
「まあまあ心配するな、ズルズル、僕らには奥の手があるんだ」
「……とっておき、ですか」
ナタルは露骨にジト目になった。どーせ大掛かりな癖にへっぽこ全開だろと思っているのだ。うん、大正解。
「今アルザッヘルに向かってるだろ?そこにあるものを取りにいくのさ。ズルズル」
ナタルは直感で理解した。もう間違いない、こいつらあのデカいだけで全く役に立たないあのMSを取りに行く気だ、と。
「それこそ、我ら青き清浄なる地球戦隊ナチュラールの切り札!」
「うむっ、超巨大MS、デストロイアッガイ(以下デストロッガイ)だ!」
デストロイ、それは禁忌のMS。禁忌と言っても、別にその破壊力ゆえではない。それ自体が棺桶と同義語だからだ。
種世界も言うに及ばず、ガンダムと名のつく物語で超大型MS&MAが最後まで活躍&生存した試しなし。
「はいはい、それは良かったですね(棒読み)。ですけど、大きな問題がありますよ」
ナタルは厳しい口調で、人差し指をビシッと二人に突き出した。思わず気迫に押される盟主王とジブリ。
「誰が操縦するんです?」
そう、デストロイは禁忌のMS。乗ったが最後、名持ち名無しに関わらず、ロクな死に方しやしない。呪いってやつだ。
「って、そりゃあ……」
アズラエルは背後のブーステッドマン三人を振り返った。
だが、三人は愛想笑いの表情で首を左右に高速往復。そら本編のステラやオクレの例を見ればなあ、無理もないわなあ。
「「……」」
沈黙する盟主王とジブリ。まだこの二人にも言葉に詰まるくらいの理性が残っていたのか、とナタルは妙に感心をした。
だが、ところがどっこいどっこいこい。長髪オヤジとピンクに伍するくらいアホウのこの二人が、そんなにかわいらしいわけがない。
「ふっふっふ」
「ふは、ふはははは」
ナタルは二、三歩後退した。アズラエルとジブリールの体から発散され始めた、邪悪で稚気あふれる気に押されて。
「ふふふ、ふふふ……いいだろう、ならば僕が出るしかなかろうがー!」
「ははは、はははは!ついに我々の、ナチュラールの真の力を見せるときがやってきた!」
「お、お二人ともいったいなんだというんですかぁ!」
問い返すナタルだったが、すでに気づいてはいた。このアンポンタン二人、デストロッガイに乗るつもりマンマンだ、と。
うむっ、コーディでも強化人間でもないのにどうやって動かすつもりなのかねぇ。
完全馬鹿のノースポール、トンチンカンの最果ての地平線。ぶっちゃけ巨大な骨壷間違いなしだね、こりゃあ。
破壊神の化身デストロッガイでエターナルに迫るナチュラール。
いい加減ウンザリ気味のシンだったが、身内の危機に思わずプッツンし種割れ、ついでに地球も割れる!
かどうかは、さだかではない。
デストロイキタ――――――!
保守
「ふははははっ、さぁ、僕ら青き清浄なる地球戦隊ナチュラールの力をいまこそ!」
「おおう、見せてやろうではないか、このデストロイアッガイで!」
はい、完全にノリノリです。アルザッヘルでデストロッガイを受領してから、ずっとこんな感じです。
いつの間にやら複座式にコクピットを改造してあったくらいだから、こいつらハナからやる気だったんでしょう。
しかしブルコスの盟主とかロゴスの首領とかがホイホイ戦場に出てきていいもんなのかね。
陣頭に立つ指揮官にこそ兵士はついてくる、なんて古代の兵法書には記されてあったそうだが、
それはあくまで武人つうか軍人の話であって、こいつらは正味の話ただのでしゃばりの目立ちたがり屋なんだけどなあ。
それが証拠に、コクピット内に『ワルキューレ騎行』なんて大音量で流してるし。地獄の黙示録かお前等は。
「艦長、左舷の方角から巨大な金属反応が!こ、これは……お、大きなアッガイです!」
「何ですって?」
ミネルバのブリッジでは、緊急の敵襲を告げるサイレンが鳴り響いていた。
「形状を確認しました、デストロイのようです!」
「えええーっ?」
アーサーがお前ワザとじゃねえのというくらい大袈裟に驚いた。ミネルバの風物詩だね。これがないと始まらないって感じだよ。
「なんと、あれが連合が開発していたという巨大殺戮兵器か」
長髪オヤジことギルバート・デュランダルは目をみはった。
言葉の奥にちょっぴり羨ましいという感情がにじみでている。巨大なアッガイ、という点で心にヒットしたのだろう。
「ミネルバ、第一級戦闘態勢に!」
タリアの凛とした声がブリッジに響く。艦長たる者、やはりこうでなくてはいけない。
「おそらく、アレはジブリールたちの差し金だろう。こちらも迎撃せずばなるまい」
とまあ、しゃあしゃあと言う長髪オヤジ。しかし、本編後半では紙の装甲かというくらいポロポロやられていたデストロイだが、
ベルリンとかヘブンズベースとか、攻撃に関してはインフレの極致といわんばかりの破壊力だった。
ぶっちゃけ、描写がおかしすぎだろと思えるほどだ。オクレがきちんとミネルバを認識して狙えばそこで終わってただろうに。
「タリア、MSを出せ」
「では、シンにデスティニー、ハイネにイグナイテッドで出てもらいます」
「……レジェンドとインパルスはどうしたんだね?」
うーん残念、レイとルナマリアはいまだ二日酔いの延長でダウンしています。急性アルコール中毒寸前だったんだから。
飲酒は法律を守って二十歳からにしろよ。でないと体をぶっこわすぞ?
「というわけでシンとハイネ、本当にすまないけど出てくれる?」
「……了解」
「オッケー、まかしといてくださいよ艦長!」
見事なまでに対照的なテンションの二人である。まあ、無理もない。
さて、小兵が巨人相手に戦うときの鉄則だが、それはすなわち素早さで翻弄して懐に飛び込むことである。
そうすれば、巨人はリーチを生かすことが出来ず、パワーも発揮しにくい。
デストロッガイもしかり、そこが最大の弱点、なのだが……卑怯な盟主王とジブリは、姑息な手を考えていたようで。
「ふはははは、デスティニーのパイロット!確かシン・アスカといったな?」
「な、なんだ?」
「貴様の弱点は知っている!貴様の妹を人質に取らせてもらった!命を助けてほしくば、おとなしく我らにやられろ!」
無茶苦茶だぞナチュラール。しかし、よくマユを誘拐する暇なんぞあったな。だけどそれ、虎の尾を踏む行為じゃね?
「……お、お前等ぁぁぁぁぁああ、よくもマユを、マユをぉぉおおをおおぉお!」
プッツーン、種パリーン。ほーら、極度のシスコンなのにこの少年。デストロッガイはやっぱ棺桶確定な?
種割れしたシンの猛攻に、ズタボロにされるデストロッガイ。そこに乱入する変態仮面一号御一行。
怒りが怒りを呼び、変態仮面一号の高笑いが銀河に木霊する。
かどうかは、さだかではない。
盟主王ガオアッガイとかでないの?
他番組からはさすがにないんじゃね?
だけどこの名無し職人、結構注文受けてくれてるみたいだからもしかして…
もしよろしければガオアッガイの発進願います
中の人つながりならキョウジ・カッシュ=ジブリで、デビルアッガイ…きりがないね
読者参加型SSだな
投下→あれキボンヌ→要求を入れて投下→今度はこれキボンヌ→…でローテを組めばいい
クレクレとはまた違うから問題なかろ?
ま、その辺は職人さんの自由だろ。
良スレage
デストロッガイは本編に続いてまたも木っ端微塵、ズタボロのボロにされた。
デスティニーのパイロット、シン・アスカの妹マユ・アスカを人質にとって戦うという極悪非道敵役全開大作戦も結局火に油。
プッツンしたシンがもう上から下から右から左から徹底的に撃ち、砕き、斬り、壊してもう残骸もいいとこ。
盟主王とジブリの命が助かったのは、ブーステッドマンたちが文字通りMSと体を張って助けてくれたからに他ならない。
「くそ、くそう!我らナチュラールが敗れるとはぁああ!教えてくれダーク太陽!何故僕らは負けた!」
「くうっ、必ずや不死鳥のように再起して邪悪なコーディアッガイ主義者どもを打ち砕いてくれる!」
緊急脱出ポッド(つーよりサイコロ状に切り取られたコクピット部分)をレイアガに曳航され、退却するナチュラール。
こんだけやられても、とことんアホウな彼らは反省の色も自責の念もないわけで。
「まだ奥の手はある!5機のジェネシックマシンがファイナルフュージョンして誕生するジェネシックガオアッガイガーが!」
「異世界より手に入れたDG細胞によって、何度でも自己回復するデビルアッガイをもってすれば!」
とことん懲りないヤツラである。そりゃ、死なない限り負けじゃないって屁理屈もあるこたあるけどさあ。
「……お二人とも、うるさいですから他所でやってください、他所で」
「なんなら勇者特急マイトッガイでもいいぞお!」
「必殺技の鳳翼天翔がああ!」
「いい加減、壊れた世界観をさらに壊す発言をしないでください!仮にもここはC.E.の世界です!」
ギャアギャアわめきながら帰還してくる二人とモニターを介して会話しながら、ナタルは思った。
連中の頭の中に沸いたウジはどうやらハエになったらしい、もう手の施しようがないな、と。
「マユー!マユはどこだー!マユ、マユ、マユゥゥゥゥゥゥ!」
「うわああ、落ち着けシン・アスカ!俺は味方だっつーの!」
ぷっつんしたシンは、妹恋しの思いで完全に見境をなくしていた。
味方であるはずのハイネのアガイグナイテッドに大上段から切りつける。
あー、確かに肉親を大切に思うその気持ちはとても素晴らしい。キラキラ叫ぶどこぞの蝙蝠よりよっぽど立派だ。
だけどキレてやたらに刃物で切りかかるって、そりゃああまりに今時の十代すぎるぞ。ゆとり教育の弊害だな。
「落ち着きなさい、シン!」
お、タリア一喝。ミネルバの肝っ玉母さんの異名は伊達じゃないね。
「スパイが今手に入れた情報によると、あなたの妹さんは無事にオーブで保護されたらしいわ」
うーん、なんとご都合主義。だけどま、こんなもんか。無理に引っ張る必要ないし。
「マユが?本当に?ああ、良かった……」
……極度の電波もイヤだけどさ、極度のシスコンもイヤなもんだね。いや、本人に罪はないけど。
「はーははは!私の姿を見たものは死んでしまうのだよ!ラウ・ル・クルーゼ華麗に見参!って、アレ?」
「……もう終わったあとみたいですね」
ナチュラールとエターナルが小競り合いをやっているとの報を入手し、やってきたのは変態仮面一号とヴェサリウスだ。
だが残念、遅かったようですな。もうどっちも撤収して、デストロッガイの破片が浮いているだけなんですよ。
「なんと!第三者の乱入はお約束だろうが!修羅魔破拳で打ち砕いてやろうかボケどもが!死ね!」
「……隊長、エセインド神話と生臭坊主が混じってます。せめて笛のお兄さんにしてください」
変態仮面一号にニコルよ、君らもここは一応C.E.世界であるという自覚を持とうな?
強力なMSや兵器を次々に繰り出す敵に不安を抱いたラクス・クライン!ついに電波女帝が本領発揮!
かどうかは、さだかではない。
乙
よかったような、残念なような
中の人ネタをやると際限ないからな
スパイス程度に思っといたほうがいいかも
水銀燈ネタキボン
「……いけませんわね」
ラクス・クラインはアップルミントティーなんぞを飲みながら、神秘的な瞳を物憂げに光らせて呟いた。
えー、いかにもな描写であるが、先程までは昆布茶を飲んでいた。口にあわないといって替えてもらったのだ。
神秘的な瞳を物憂げに、といえばまことにそれっぽいが、
何を考えているかわからない光が宿る瞳をいらだたしげに輝かせて、と言い換えてみればあら不思議。
落ち着いた清楚な美少女の仮面の奥に、深慮遠謀をもって銀河に覇を唱えんとする魔女の面影が見え隠れ。
「いけない、って何が?」
彼女の公私にわたるパートナー、キラ・ヤマトが尋ねた。パートナーと言うよりぶっちゃけヒモである。
「アガイエムにデストロッガイ、今のところ私たちは敵に対し戦力敵に遅れをとっています」
やあ、キラとアスラン、スフアガにイジアガがあればどんな敵でも補正で倒せると思うのだが。
それでも貪欲に戦力補強を考えるなんざ、金にモノを言わせて選手を買い漁る銀河系サッカーチームのようでもある。
「しかし、そう簡単にはいかないぞ」
アスランがいかにも常識人っぽく意見を述べた。常識人ではなく、常識人ぽいのであしからず。
その証拠に、この数秒後にはてのひら返したようにラクスに賛同するから見てなさい。
「ですが、このままでは私たちは厳しい状況に追い込まれます。どうしても、新しい力が必要なのです」
「……なるほど」
ほらね。
「しかし、オーブの現状を考えると、こちらに戦力は多く避けないぞ」
国家元首の立場としてカガリも口を挟む。ご大層な三家訓はもう守る気ないんですね、この人。
「タケミカヅチ改にクサナギ、ツクヨミ、スサノオ。これが宇宙に回せる限界だ」
うん、十分すぎると思うんですけど。どうせこれに車検中のアークエンジェルが加わるんでしょ?
三隻同盟+クサナギ同型艦二隻、そしてユウナが改造したタケミカヅチ改。ほら、十分すぎるほどに十分。
「船はともかく、MSが足りませんわ」
だーかーらー、スフアガにイジアガ、バカヅキの三機があったら無敵でしょうが。
この上何を求めるというのか、この電波歌手女帝は。
「そうだな、ではムラサメッガイとパイロットの補充を図ろう」
「パイロットで優秀なのはいるのか?」
「ああ、彼女たちに来てもらおう」
彼女たち、すなわちアサギにジュリ、マユラのアストレイ三人娘のことですな。
かわいそうに、彼女らとてオーブで安穏と暮らしたいだろうに、無理矢理宇宙に呼び寄せられるとは。
「……まだ不安ですわ。モルゲンレーテとファクトリーに頼んで、今あるMSを強化してもらいましょう」
「強化?」
「ええ、ストラ(略)とバカヅキのミニアッガイドラグーンの数を倍に増やしましょう。インフ(略)のファトゥムも硬度強化で」
あんた、そんな無茶苦茶な。あの鬼MSをさらに強くしようってのか。
「そうしなければ、デュランダル議長やロゴスに対抗できません。人類とアッガイの自由のためには、どうしても必要です」
嘘臭いなあ。どう考えても、自分が世界の頂点に立とうっていう野望がプンプン感じられるんかだけどなあ。
「これで未来を勝ち取るのです。立ち塞がるすべてをけちょんけちょんに、ジャンクにしてやるのです。ジャンクにッ!」
「ラクス、素が出てるよ、素が」
「ジャンクですジャンクッ、今日はダービーでジャンクもコケたしッ、アッガイの未来のためにジャンクジャンクジャンクッ!」
やっぱり電波で邪悪だよ、この人。
来るべき最終決戦を控え、戦力を強化する各陣営。週末の日は近い。
かどうかは、さだかではない。
ジャンクバロス
沈みやがって金返せ
デスティニーアッガイとか戦慄の茶色の投下マダー?
アガーイ大戦ひとつだけじゃ盛り上がりに欠けるよ
かつて天空に全ての世界を統べる神がありました。
ある日、神の元にヒトの代表を名乗る男が現れ、こう言いました。
「ヒトは無意味に争いあっています。私は、それでヒトが不幸になるのが耐えられないのです」
神は言葉を返しました。
「無意味ではない。私がヒトに与えたものはそれだ。自らで選ぶ力だ。互いに争ったとしても、それは次代の為になる」
それに、男はさらに言いました。
「自らの手で選んでいては、ヒトは不幸になるだけです。次代も今があってこそなのです」
「ヒトは己にあった服を着るべきなのです。ですが、ヒトは自らの考えを押し付けあっています。アレは駄目コレも駄目、と」
「私には考えがあります。私に任せてくだされば、ヒトを、皆を幸せにできると思います」
「私は、一人一人に合った服を選んであげたい。駄目な服ではなく、その個人にあった服を」
神は笑って言いました。
「ふむ、ならば、お前の服は誰が選んでくれるのだね?」
「……レイ、何してるの?」
「ああ、ルナマリアか。いや、最後が近いらしいからファイナルプラスみたいに適当にそれっぽいことを言ってみただけだ」
「ふーん、なんか大変だね。あ、議長が今から演説するみたいよ?」
「わかった、すぐ行く」
テロメアが短くなった代わりに、どうやら異世界から電波を受信するアンテナが長くなったらしいな、レイよ。
「アガイエムとアガジェネシス、この二つをもって、世界に本当のアッガイを知らしめる時がきました!」
長髪オヤジ、ギルバート・デュランダルは机の上に踊り立って宣言した。
まるで一時代前のロック歌手のように髪を振り乱し、マイクスタンドを掴んで棒のように扱いながら喋っている。
ステージの横でハイネがリズムをとりながら体を動かしているが、昔取った杵柄で血が騒ぐのだろう。
「アッガイ運命計画の本格的発動を、私ギルバート・デュランダルは今ここに宣言します!」
エセピンクが花びらを撒き散らし、アーサーが感激に震え、ルナマリアが無意味にはしゃぎ、レイが涙を流して頷く。
タリアが苛立たしげに頭を振り、シンが大きく溜め息を吐く。アビーとかヨウランとかヴィーノとか以下省略。
「いけません、彼は本気ですわ。人の自由を踏みにじるアッガイ運命計画など、認めるわけにはいきません」
ピンクはキラに命じて映像回線をひとつハッキングさせると、長髪オヤジと同じように全世界に宣言した。
「皆さん、彼の言葉に惑わされてはいけません。どうか、自分たちの未来を自分たちで閉ざすような真似はしないで下さい」
まあ、本編はこんな感じで電波でした。しかし、このパラレルワールドはここからが違うのですよ。
「私は議長を人類の敵とみなし、真正面から叩き潰すことを宣言します!人類とアッガイの自由のために!」
はい、立派な宣戦布告。今時ジャイアンもやらないよ、こんなあからさまな喧嘩の売り方。
「おおう、奴らに世界を牛耳られてたまるか!青き清浄なる地球戦隊ナチュラールこそが世界を救いえるんだ!」
「コーディネイターどもに好きにはさせん!我らのシステムでのみ、人類とアッガイは平和に暮らせるのだ!」
「はーっはっは、こうして人類は互いを潰しあう!その後にくるのは我が手によるアッガイの終末だ!」
「おーいイザーク、次の目的地はどこだ?」
「うむ、富士山に登ってみようと思う。日本列島の最高峰で美しいらしいぞ。きっと清々しい気分になれるはずだ」
「おーい、ステラー、アウルー、次は山で松茸狩りしようぜー」
何が何だかわからないうちに、最終決戦(多分)が目の前に。
四つの勢力が人類とアッガイのために、死力を尽くして戦いあう。その先にあるのは、輝かしい栄光の未来―――
かどうかは、さだかではない。
最終決戦!?
他の職人さんはー?
「アッガイの興廃この一戦にあり!ザフト全軍、奮励努力せよ!」
ミネルバの議長シートにふんぞりかえり、いなり寿司なんぞ頬張りながら長髪オヤジは意気揚々と命令を下した。
その横では、エセピンクがニコニコしながらお茶汲みなんぞをしている。
そんな無邪気すぎる二人を斜め後ろに見て、タリアは汚く黒ずんだ靴下をその口にねじ込んでやりたい欲求にかられた。
「……シン、レイ、ルナマリア、そしてハイネ。各機順次に発進してちょうだい」
だが、そこで行動に移すような実行力があったとしたら、とっくの昔に長髪オヤジは昇天していただろう。
どうあがいても、常識人は電波人間に勝ち目などないのだ。真人間すぎるがゆえに。
「ザフト全軍はただちにこの戦闘をやめなさい、私に逆らうのですか!」
黒の女帝ぶりをビシバシに発揮して、ピンクはエターナルのブリッジで怒鳴った。
こんな奴を世界の頂点に据えたらそれこそ破滅だと思うのだが、そこは種世界である。
ザフトの一部がこの電波丸出しの演説、もとい脅迫に屈し、その下に転換しちゃったりなんかしている。恐るべし。
「よーし、キラ、アスラン、ロアノーク、ちゃっちゃと行ってこい!」
どうやら虎は悩むのをやめたようである。諦めた、と言ってもいいかもしれない。
毒を喰らわば皿まで、とはよく言ったものだ。おそらくその境地に達したのだろう。かわいそうなことではあるが。
「やあったあああ!ついに我ら青き清浄なる地球戦隊ナチュラールが天下を統一する日が来たぞぉぉ!」
「ふはははは、デュランダルもクラインの小娘も、一気呵成に叩き潰してくれるわ!」
ドミニオンでも、厄介者二人が狂喜の態で進軍を命じていた。馬鹿が二人だと騒々しさは数倍だね。
「レイダー、カラミティ、フォビドゥンの各アッガイは発進後、敵を迎撃しろ」
無表情でナタルは三機のアッガイを宇宙の闇に解き放った。
ちなみに、二人乗りデストロッガイもちゃんと持ってきている(ドミニオンの後ろに待機中)。
ナタルは決めていた。適当なところで二人をおだててデストロッガイに乗せ、特攻でもさせようと。
ズバリ厄介払いだが、そんな腹黒めいた考えに至るほど、彼女がほとほと呆れ果てている証拠でもあった。アーメン。
「はははは!見ろニコル!こうして人は互いに傷つけあう!これが人だ、救いようのない人の性だ!」
「はいはい、そうですね」
救いようのないのはアンタだよ、とはさすがに口には出さないニコルだった。
「では隊長、プロヴィデンスで出られるのですね?」
「うむ、私の留守中ヴェサリウスを頼むぞ、アデス、そしてユウナ!」
「あっははははー、まかせてよ。僕は砲撃担当するからさ。これでもシューティングゲームは得意なんだ!」
ニコルとアデスは互いに目をあわせ、大きく溜め息をついた。
早いとこすべてが終わってほしいと、彼ら二人は心の底から願った。南無南無。
「フレイちゃーン、なーんかまたあの人たち、争ってるわヨー?」
観光地メサイアの料亭『慈恵禰志素』で、テレビに映る馬鹿騒ぎをアイシャとフレイは微笑みながら見ていた。
「ほんと、懲りない連中ですねえ」
「ま、いいワ。頃合になったらまたカズイ君たちに出てもらいまショー」
「今日は給料日前でお客さんも少ないですしね」
先日の大宴会は実に一月の稼ぎに匹敵するくらいの売り上げだった。
またそれだけの収入が見込めるとなると、自然と顔がほころぶ二人だった。
混乱する戦場、だがそこに突如現れる大天使!これで万事円満解決する?
かどうかは、さだかではない。
乙
他の職人厨は自分で投下してみて
難しさを知れば良いと思うよ^^
じゃあアッガイ大戦が終わったらあなたが新しい話を始めてくださるのですね?
アッガイ大戦が終わったら、このスレも無くなる
ドンパチドンパチドンパチパチ。
人類とアッガイの未来を決める(だろう)戦いは、物好きなテレビ局が独占生中継しており、
プラントや地球全土をはじめ、遥か火星にまで放映されていた。放映されていた、のだが。
自分達に強制的に関わってくる問題であるにもかかわらず、人々はいっさいの関心を示していなかった。
えー、例えば東アジア共和国の地方都市アキハバラを例にとってみよう。
ここはかなり色濃い町であり、多種多様な嗜好の人々が集うところでもある。
その中央にある大きな電気屋のウリは、看板代わりのタタミ数畳分もある大きな大きな液晶モニターなのだが、
ここでその戦いを放送しているというのに、足を止めて見ようとする者は誰一人としていなかった。
ほら、あるでしょう。好きでもなんでもない野球チーム同士の対戦カード。そんな感じで斜め見る程度なのである。
仮にここでツンデレ属性の義妹がメイドのコスプレしてパンチラしながら兄に迫るようなアニメを放送すれば、
きっとみんな食いつく……って、場所と例えが悪かったですか、そうですか。
「僕は僕だ!君は君だ!貴方は貴方で貴女はあな(以下略)」
「もうやめろ、本当にこれでいいと思っているのか、それで世界は(以下略)」
「完成されたコーディネイター、キラ・ヤマト!お前は新しい時代のために生きていては(以下略)」
「はーはは!これが人類の夢!人類の選択!ゆえに人類は(以下略)」
あああああ、ウザイウザイ。長々と喋りながら戦闘すんなお前ら。
だいたい何を言いたいのかさっぱりわからないんだよ。四百字詰め原稿用紙一枚に簡潔にまとめてから出撃しろ。
「ルナマリア・ホーク、今日も脳のお花畑にはチューリップが満開よ!約束なんていーらない!」
「いやっほおぉぉおお!デストロッガイとファイナルフュージョン!」
「貴様らの攻撃、甘い、甘いぞ甘すぎる!我がロゴスゲルマン流忍術の敵ではなあーい!」
「自分一人が降りたくないと♪渇く思い撃ちこんで♪手強い夜に君が本気で始めてるゲームはなに♪」
……お前らはとっとと退場しろ。どうせ生き残ろうが離脱しようが大勢に影響ありゃしない。
「あーあ、馬鹿が数だけいたってねぇ」
「マユー、何で兄ちゃんこんなところにいるんだろ」
「母さん、僕のピアノの調律は問題ないでしょうか?早く一曲弾きたい気分です」
ああ、君らは死んじゃいけません。マトモな人間はそれだけで価値があります。
「ちょっと待ったあああああ!」
おおっ、宇宙空間に響き渡る『軍艦マーチ』の大音声。
何故音が伝わるのかという点については各自ご自由に解釈していただきたい。後付設定でどうにでもなるから。
「こちらはアークエンジェル艦長マリュー・ラミアス!どうか戦闘を停止していただきたい!」
出たぁ、スタン・ハンセンも真っ青の不沈艦ことアークエンジェルと乳揺れ艦長。
「話し合いで解決すべきです!ただちに停戦しない場合は、このアークエンジェルがお相手します!」
これはキツイ。ある意味、キラやラクス以上に種世界では恐ろしい存在なのだ、この船。
まず操舵手が神。敵の攻撃が当たらない。次に艦長が強運。何しろ敵の攻撃が当たっても沈まない。
「お待ち下さい、ラミアス艦長は私達の味方ではなかったのですか!」
焦るピンクが必死の洗脳、もとい説得。そう、確かにアークエンジェルはピンクの同胞だったはずなのだが―――
「渇ッ!停戦要求に従わない場合は、このアークエンジェルが月とアッガイに代わって闇から闇へと仕置きします!」
そうだった、このオバちゃんは月を守護星に持つ愛と正義の戦士なんだった(なんか微妙に必殺仕置人が入ってるけど)。
魔乳の優しい諭し(注:多分に一方的な見方が入ってます)により、ついに宇宙と人類、アッガイに平和が訪れる!
かどうかは、さだかではない。
292 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/31(水) 23:06:19 ID:xyqD0Fdz
age
秋葉原バロスw
元宇宙要塞・現観光地メサイア。来客数世界一と言われたパリをも凌駕するところである。
そこの料亭『慈恵禰志素』では、今まさに世界の運命を決める会談が行われているのだ。
人類とアッガイは決められた定めの中でこそ正しき道を歩めると主張する、プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダル。
決められた運命などなく、人とアッガイは自らの手で行く道を決めるべきだと持論を展開する、歌姫ラクス・クライン。
革新ではなく強者のシステムをもってこそ人類とアッガイは平穏に暮らせるのだという、青き清浄なる地球戦隊ナチュラール。
三者の調停役を自認する月からの使者、マリュー・ラミアス。
オマケのカガリ・ユラ・アスハと皮肉屋のラウ・ル・クルーゼ。
彼らが自身の思うところを述べ、真に地球と人類、
そしてアッガイの未来を切り開くための話し合いは、かれこれ一ヶ月は続いていた。
その間消費された食べ物と酒はゆうにデストロッガイ百機分と言われ、
『慈恵禰志素』は過去最高の売り上げ記録を楽々更新したと言われる。
キラ・ヤマト、アスラン・ザラ、ムネオ、シン・アスカ、ルナマリア・ホーク、レイ・ザ・バレル……。
その他、命を賭けて戦った者たちは、しばしの休息に入っている。
それが一時のもので終わるか、それとも恒久的なものとなるかは、全て『慈恵禰志素』での会談次第ということになる。
吹き飛ばされてもまた花を植えればいいとか何とか、
実際戦地で苦しんでる兵士や住民の前で言ってみろお前ら的な意味不明台詞でまとめられたらたまったもんじゃないが、
それでもまだマシなのかもしれない。このまま迷惑千万な争いごとが続くよりかは。
プラントや地球で暮らす善良な人々に被害がいかなければいい。
『慈恵禰志素』で喧々諤々やっているうちは、戦闘再開ということにもならないだろう。
人類は人類、アッガイはアッガイ。
無理に結論を出す必要はない。
なるようになる。
大丈夫、神様がそう創ったからこそ、この世界はそうあるのだ。
無理に一部の人間の都合で造りかえる理由なんて皆無。
不完全な世界こそが、一番完成された世界なのだから。
「くっ、くくくくく……」
薄暗い倉庫で、一人の人間が薄笑いを浮かべて、目の前のMSを見ている。
暗闇で姿はわからず、声も男なのか女なのかいまいちはっきりとしない。
「馬鹿どもは今頃、メサイアでピーチクパーチクとさえずりあっていることだろう」
その人物はスイッチをパチリと入れた。ライトの灯りがつき、MSを煌々と照らし出す。
そのMSは―――
「ついに最後まで出番がなかったな、イージス、デュエル、バスター、ストライク、それにアストレイたちよ」
そう、ズラリと並んだそれらは見紛うことなきアッガイたち。しかし、何故ここにあるのか。そしてこの人物は……?
「ふふ……宇宙クジラッガイが姿を現したときが、お前たちの出番だ。それまで、しばし待つがいい」
それは近い未来かそれとも遥か遠き時代への予言か。MS、アッガイたちは答えない。
ただ、ライトの光を反射して、そこに静かに立っているだけだ。
人類とアッガイ、その両者に真の平穏な時は訪れないのか。
今はただ、全ての人類とアッガイに、一時の安らぎを……。
完、かどうかは、さだかではない。
え、どゆこと?
あーあ、無理矢理適当に終わらせやがった
しかしこの名無し職人、最後まで自分語りも何もしなかったな
297 :
通常の名無しさんの3倍:2006/06/02(金) 00:00:52 ID:IqxU7NOJ
ジーク・アッガイ!!
ジーク・アッガイ!!
ではアッガイを思いつつおとなしく消えるとしようか
299 :
通常の名無しさんの3倍:2006/06/02(金) 16:42:24 ID:bMIsL0da
(从)
( )
___ 三
/ :||:\ 三
( ニニ(^)ニ)三
(__)ヽ⇔〃フ
(__)\=ノ_)
└-┴-┘
300 :
通常の名無しさんの3倍:2006/06/02(金) 19:01:13 ID:7RJl0u8K
300
ファイナルプラス
本当に終わり?
いずれにせよ、ここまで乙
だから元からいた職人は?
あげてみる
☆
今、アッガイが熱い!!
戦火の大海に浮かびageれ!アッガイ!!
アッガイ!!アッガイ!!アッガイ!!保守
デスアッガイさん、戦慄の茶色さん、舞い降りる・・・さん
続きは〜?
age
アッガイ大戦が終わった時点で寿命尽きたろ
ある意味アッガイ大戦が息の根をとめたことになるな
ちょっと聞いてくれ。
厨房時代に水泳が得意で少し太ってた俺は
アッガイというあだ名がついてた。
今思い出したよw
そんな事はどうでも良い
捕手する!
次作でパクられろ!アッガイ!!
アッガイに倒されるストフリ見たい・・・・・・・
職人カムバック!!
この間クイズマジアカやってたら問題の答えがアッグガイになるのがあってこのスレ思い出した
アッガイ
アッガイ、・・・ステラ守るって・・・
ほしゅ
ズコッグ
アッガイ
age
アッガイ待ち
待つだけ無駄なのか?
何とかいってよ職人さん!
沈ませない
258
このすれ500‐1まで干すできたら投げ出されたやつ勝手に核
守りたいよね
戦乱の海 泳ぎ切れアッガイ!
まもっ
深度525
アッガイ潜行中
580
アッガ〜イ♪
627
>200続き書いていいか?原作者じゃないが。
是非とも
シン・アスカ!デスティニーアッガイ!行きます?
age
サゲッガイ
このスレでss投下してみます。ダメだしとかお願いします。
アッガイ戦記
C.E.に知られざるMSがあった。
アッガイ…そのダンゴの如き機体に乗るエースがいた。
正史に記されないパイロット名もなきエース、通称「アカハナ」これは彼が闘った軌跡である。
ザフトがヘリオポリスを襲撃したときを同じく、オーブ、モルゲンレーテ社では独自のMSが極秘利に建造された。
その機体はアストレイと呼ばれる機体との競争に破れ、誰にも知られる事無く海中に破棄される。
数ヵ月後、連合がオーブに攻めたとき、アカハナは海上で鮪漁の真っ只中だった。
突如連合艦からの砲撃で船は本鮪三本と共に轟沈、アカハナは海に投げ出された。
深く沈む体、アカハナは死を覚悟するも海深く眠る機体を発見、
「海坊主か?」
と考えるがそれのヘソ辺りにゆらめく水面を発見、命からがら滑り込む。
それは噂に聞いたMSだった。だがアカハナは操縦桿や計器を手当たり次第にいじる。
「システムキドウ」
合成音声と共に海坊主…アッガイ起動。
「ひどい、五分の一以下のエネルギーゲインだ。」
アカハナが呟く。そしてアッガイのモノアイが光を灯す。
狙いは連合、
「何か武器はないのかよ!」
アアカハナの叫びに呼応してか、モニターにゲームのような照準が合わさる。アッガイは頭部バルカンを発射。駆逐艦が爆砕する。
連合もまた戦闘体制にあり、二機のストライクダガーが海中に降り立つ。
ストライクダガーは手元のバズーカをアッガイに向ける。
本来なら当たるその砲撃はアッガイに華麗に回避され、アッガイの頭突きがストライクダガーのコクピットにあたりあっさり爆散、そして舞い上がった泥に照準が絞れないストライクダガーはアッガイクローの前にあっさり倒された。
キター乙age
(((((((;゜д゜)))))))ザクグフゲルググ
アッガイだー!!
アッガ〜イィクロォゥゥゥゥ!!!!
アッガ〜イィ苦労ォゥゥゥゥ〜〜〜〜 タスケテーーーー
アッガイ保守
TYPE-A
外宇宙より流れ付いた、謎の機体を修復した機体。
基本的に地上戦用機であり、飛行能力は皆無。
エンジン、ジェネレータといった主要機関は喪失していたために、ハイパーデュートリオン形式の核分裂エンジンを搭載。
コクピットも、操作系統が根本的に違い、電装も死んでいたために交換されている。
PS装甲は装備されていないが、鹵獲した連合機より分析・再現されたゲシュマイディヒパンツァーを、内蔵式にして装備。
武装は右腕に高出力ビームカノン、左腕に速射式のビームランチャー。
腕先端には収納式のクロー。フェイズシフトにより、極めて高い装甲貫通力を持つ。
また、腕先端も一体成形の超高密度素材となっており、殴打武器に使用も可能とはなっている。
TYPE-Aという名前は、機体名を意味すると思われる文字のうち、唯一明確に判読できた頭文字に由来する。
また、機体内部には人が数人入っていられるような用途不明の空洞がある。
ビーム砲やミサイルランチャーの搭載が検討され、果ては強襲・隠密時に兵員輸送スペースとする、などという非現実的な案も出されたが、デスティニーがエネルギー切れを起こす、という事態を受け、結局は予備のバッテリーが装備されている。
>343続き待ってるヤシ挙手ノシってか中途半端に砂!
ノシ
前回のあらすじ
>343をよんで。
アッガイクローによりコクピットをぶちぬかれたストライクダガーを投げ捨てアッガイは空母に照準を合わす。
両腕が持ち上げられ、まるで万歳でもしているかのようなポーズをとる。
そして右腕から水冷式強力ビーム砲が、左腕からはロケットが放たれ目標をつぎつぎ沈める。そんな中、対艦刀を装備した105ダガーがアッガイの前に舞い降りた。
アッガイは105ダガーに向けてロケットを放つがTPS装甲の前にあっさり弾かれる。
アカハナは恐怖にかられる。斯くして水中で対艦刀をぶんぶん振り回す105ダガーとぱたぱた逃げるアッガイ。
数時間後…105ダガーの電池が危険域に入り撤退。アッガイの勝利。
デビュー戦はアッガイが大勝利だった。戦果はストライクダガー×7、戦艦×4、駆逐艦×2、全て回収しジャンク屋に売り飛ばす。
買取にきたバンダナまいたジャンク屋は、
「へー自作?」
と聞いてきた。アカハナは静かにほほ笑みながら、一言、海坊主と答えその場を後にする。
こうして後に「オーブの海坊主」伝説が始まる………………続く……………………………というか続いていい?
次回機動戦士アッガイSEED
迫りくるブルーコスモスの罠、迎え撃てアッガイ?
「唸れアッガイトマホーク。」
乙ヤレー
久しぶりに連ジでアッガイ使った。あの通常格闘のプリチーさは反則だな。
特に3段目のスライディング。
グーンたんvsアッガイたん
いまだにアッガイ大戦の新作を待っているのだが、やはりもうないか?
359 :
名無しさん:2006/08/19(土) 14:58:35 ID:8DnUCOPV
ないと 思うよ
とらのあなでフォースシルエット背負っているアッガイの同人を見かけた
見てぇ、それ
アッガイ〜♪
保守&職人降臨祈願
「と、言うわけでアッガイなのです」
「……何がアッガイなんだい、ラクス?」
五本目のあずきバーにかぶりつきつつ、キラはラクスに尋ねた。
「だから、アッガイはアッガイなんですわ」
「はあ、そりゃそうだね」
ラクスは大きく溜め息をつきつつ、551の蓬莱の肉まんを口に運んだ。すでに十個目である。
太らない自身の体質に自信を持っているのか、単なるヤケ喰いなのか。どちらにしろいい加減なことである。
「つまり、ラクスは主導権を握れなかったことが不満なんだろう?」
横合いから口を挟んだのは蝙蝠野郎ことアスラン・ザラだ。
こちらも大口あけて佐世保バーガーをパクついたりしている。お前らの胃袋はソコナシか?
「ま、そういうことですわ」
ワケのわからない理由で始まったアッガイ大戦は、ワケのわからない理由で終結した。
真の人類の革新とかアッガイがアッガイたるためにとか、ようわからんお題目が飛び交った停戦協定は先日終わった。
結局のところ、どの陣営も今後の情勢に手綱を取れないままという、それぞれに不満が残る結果となったのだ。
得をしたのは某料亭のみ、というなんじゃそらな終わり方だ。
「あーあ、突然宇宙クジラが大挙来襲したりとか、ゼントラーディが攻めてきたりしたらいいんですわ」
「過激だね、ラクス」
平和を望む歌姫の二つ名も何のその、十二個目の肉まんを食べるラクスの顔は動乱を望む我侭姫様そのもだった。
「どーせ、デュランダル議長も他の連中もそー思ってるはずですわ」
「……そりゃ、否定せんけどな」
首を左右に振りつつ、砂漠の虎ことアンドリュー・バルトフェルドは同意してみせた。
どこもかしこも五十歩百歩なのだ。理不尽な理屈で無茶な喧嘩を売ることに関しては、どっこいどっこいな面子なのである。
「で? 議長はどうしてるんですの?」
「アプリリウスでフツーに政務にあたってるけどな」
「他は?」
「連合軍は素直にヘブンズベースに戻ったみたいだな。バカ仮面はようわからん、行方をくらました」
「つまらん、ですわ」
ブーたれるラクス。おい、こんな奴を本当に頭に掲げといていいのか?下手な暴走族マンガの悪役まがいやんけ、コイツ。
「他に何か報告はありますの?」
「……ジュール隊が有給休暇の延長を申請してきた」
「楽しくていいことですわね」
「何でも、ファントムペインの連中と意気投合したらしい。温泉三昧宴会三昧だとか」
ぶっちゃけ、今までの彼らの労苦からしてみれば当然とも言える。
かたや議長やラクスの尻拭い、かたや物語展開に影響及ぼさない使い捨て。
少しばかりのんびりしてたって、バチなんぞあたるはずがないのだ。
「……つまらん、ですわ」
ラクスの電波を受信することにかけては人後に落ちないキラではあるが、それでも時々ついていけない時がある。
キラは元々、ことなかれ主義の人間なのだ。ラクスのように平地に乱を起こすタイプではない。対極なのだ。
ま、そうだからこそ、ラクスと恋人同士になれたのとも言えるが。
「つまらん、ですわー」
キラ、そしてアスラン、虎、ムネオ、その他エターナルのクルーは思った。
こいつは、近いうちに絶対何かやらかす。地球圏を震撼させるとんでもないことを、と。
平和とは、戦争と戦争の間の時期を指す、とは古来からの有名な言葉である。
少なくとも、今はその“平和”な時にあたるのだろう。これが永久のものとなる……
……かどうかは、さだかではない。ってか、絶対永久じゃねえ。
キタ……のか?
「んああー、やっぱりつまらん、ヒマでヒマで仕方がないですわー」
戦艦エターナルのブリッジ、その指揮官シートの上にだらしなく体を投げ出して座り、
平和の歌姫、もとい極悪ピンクことラクス・クラインは愚痴った。
先程までメイリン相手に連ザで遊んでいた(ちなみに、彼女は何故かディン使いである)のだが、
どうやらそれにも飽きたらしい。何とも贅沢なことである。
世間一般では、学生は宿題に追われ、社会人は短いお盆休みに後ろ髪ひかれつつ働いている時期だ。
ヒマでヒマで仕方がないなんて、彼女以外では仕事のない探偵か釘の悪いパチンコ屋、商店街の隅の個人経営古本屋くらいだろう。
「キラー、ねえ、キラー、聞いてますの?」
「……聞いてるよ」
オペレーターシートで文庫本を読んでいたキラは、ラクスの声を受けて立ち上がった。
ちなみに、その本の題名は『切られた冥王星 〜ひどいわ、今更私を捨てるなんて〜』という。
学術書なのか、それとも推理小説なのか。はたまたラノベなのか。間違っても純文学ではないだろう。
「ヒマで仕方がありませんの。何かいい憂さ晴ら……じゃなくて、おもしろい話題はないのですか?」
「んー、無いと思うよ」
「やけにあっさりと言い切りやがりますわね」
「だって無いんだもの」
実際、キラの手元にラクスを満足させるような火種の情報はない。
先にも言ったが、キラはもともと事なかれ主義。人生の大半を加害者の側で過ごしてきた印象があるが、
火元はラクスであり、キラは言わばラクスが使うことによって火を強くする団扇のような存在だ。
「ま、ヒマでいいじゃない。何なら、映画版ゼータ・星の鼓動は愛のDVDでも見る?」
「それは映画館に観にいったからいいですわ」
以外とマメな奴である。
ちなみに、エターナルに今残っているのは、名前持ちではラクスとキラの他、メイリンしかいない。
それと、船の運航が可能な最低人員だけだ。いわゆる、遅い変則夏休みってやつだ。
蝙蝠野郎アスランは父と一緒に母の墓参りに、ムネオは魔乳こと恋人のマリューとバカンスに、
虎は虎でアイシャの店に入り浸り、ドムトル三人組もそれなりに休みを満喫しているらしい。
「……やっぱりつまりませんわ」
「ラクス、この数日で『つまらない』を千回以上言ってるね、間違いなく」
「あーあ、突然宇宙クジラが大挙来襲したりとか、ゼントラーディが攻めてきたりしたらいいんですわ」
「それも、この前言ったよ」
「むー」
「だいたいさ、つまらないつまらないって言うんなら、ラクスが自主的に何かしたらいいじゃないか」
ピコン、とラクスの頭の上で100h電球が輝いた。
そう、そうなのだ。種でも種死でも、このピンクは『やむにやまざるをえず動く』という姿勢を強調してきた。
ところがどっこいしょ、ほぼ全ての問題は、この極悪ピンクが動くことによって発生、もしくは拡大しているのだ。
山が崩れるのを待って行動するのではなく、山を自ら崩して動くタイプ。絶対に友達にはなりたくない類の奴である。
「ふ、ふ、ふふふふ、さすがキラですわ。おかげで、私は頭の中の霧がすーっと晴れていく気分ですわ」
「え?」
キラ、核ミサイルのスイッチを押す。もしくはレクイエムでもコロニーレーザーでも何でもいい。
とにかく、キラの何気ない一言がラクスの『やる気』に火を着けてしまったのは明らかだ。
「ふふ、うふふふ、やっぱりアッガイですわ。アッガイをあのままにしてはおけません!」
止まっていた時は再び動き出す。アッガイの名のもとに。
ラクスが発動する『新・アッガイ運命計画』! 地球圏がおおいに揺れ動く!
か、どうかは定かではない。案外あっさりスルーされるかも。
期待してよろしいか?
アッガイルージュを仮面の人か双子妹に乗せるかで迷う
「おーっほほほほほ! 今ここに、ラクス・クラインの名の下に、『新・アッガイ運命計画』を発動しますわ!」
時はプラント標準時の午後7時。ちょうどどこのお茶の間も夕食の最中といったところだ。
この時間は国民的人気番組『暴れん坊コーディネイター』の放送中でもあるのだが、
その放送をジャックする形で割り込んできたのは、暴走ピンクことラクス・クラインの派手な演説だった。
もちろん、ジャックするに当たっては彼女の携帯ストラップであるキラ・ヤマトの力が働いている。
「天下万民、アッガイを讃えなさい! 地球とプラントの未来はアッガイにかかっていましてよ!」
下手なコスプレ喫茶の店員もしないであろう、クノイチ紛いの露出度が高い衣装に身を包み、
そのすらりとした脚を惜しげもなく曝し、極悪ピンクは高笑いしてみせた。
「このままではコーディネイターもナチュラルも、種としての未来はありません! 今こそ目覚めの時ですわ!」
ちなみに、『暴れん坊コーディネイター』は視聴率が平均で40%に達するお化け番組である。
そのように、楽しみにしている番組を突如わけのわからん宣言放送で邪魔されたらどう思うだろうか。
答はひとつ、激怒、である。ラクス・クラインがいかにプラント国民のアイドルとはいえ、それはそれ、これはこれ。
放送局であるプラント・トータル・バンド・スタジオ(略称TBS)の苦情係に、瞬時にお叱りの電話が殺到することになった。
超微妙判定に終わった某闘犬ボクサーの試合も真っ青だ。
「アッガイとは平和の象徴であり、最も守られるべき規範です! これなくして、人類の革新はありえませんわ!」
何だかんだ言って、こいつも結局馬鹿議長と同レベルであることが、はからずも暴露されることとなった。
『新・アッガイ計画』が具体的にどんなものであるか、全く1_も説明してないのである。
「詳細は後に私のブログで公開します! プラント及び地球の皆さんの暖かいご理解を期待していますわ!」
はいはい、ぶっちゃけ、何も細かいことは考えてない、と。とにかく私について来い、と。
「あのお……こ、これで本当にいいんでしょうか?」
興が乗り始めたラクスが歌を唄い始めるに及んで、さすがに彼女のシンパであるメイリンも不安になったようだ。
キラの肩をトントンと叩き、懸念を示す。だが、我らがキラさんがラクスのやることに真っ向から反対するはずがない。
「うん、いいんじゃない?」
これである。ラクスの中で封印されていた『暴走魔女起動スイッチ』を押したのは自分であるという自覚がさっぱりない。
「あー、でもアスランたちに教えてないなあ」
「で、ですよね? やっぱりマズイですよね?」
「うん、マズイよね。ね、悪いけど、アスランやムウさんに連絡して、すぐにエターナルに戻ってくるよう伝えてくれないかな?」
「…………」
ラクスがやるといったらやる。ラクスがやる以上、キラもついていく。
これ、種世界の不変の法則のトップ項目なり。
「……お姉ちゃん、どうしよう。私、やっぱりこの船降りてれば良かった」
はいはい、今更ですよ。それに、アンタの姉さんならきっと喜々としてこのお祭りに参加すると思います。
ラクスの『新・アッガイ運命計画』を受けて、各陣営が動き出す!
長髪オヤジことプラント評議会最高議長、ギルバート・デュランダルが苦渋の決断を下す!
……か、どうかは定かではない。きっとシリアスさの欠片もないこと言うよ、あの人。
復活乙!
___
/: 》:、. ∩
(===○=) 彡 アッガイ!アッガイ!
/ / ⇔ )
⊂彡
今、復活の時!
人よ命よアッガイよ始まりを見る!!
ザフトが誇る汎用起動戦艦ミネルバは今、アプリリウスの宙港からゆっくりと出航していく。
宙港に鳴り響く軍艦マーチと、飛び交うテープや紙吹雪に関しては、
意図的に無視、見て見ぬ振りをしてもらいたい。単なる議長の趣味に過ぎないからだ。
「許せんことだよミーア、手打ちは終わったはずなのに、あの歌姫は全く……ズルズル」
「相変わらず本物のラクス・クラインって過激なんですね、ズルズル」
「ギル、逆にいい機会ではないですか。あいつらを徹底的にギャフンと言わせるチャンスです。ズルズル」
「んー、よくわからないけど、とにかくMSに乗って戦えばいいのよね? ズルズル」
議長、エセピンク、レイ、ルナマリアの四人であるが、彼らは別に鼻風邪をひいているわけではない。
今、ミネルバでは『カップラーメン・チャンポン喰い』が流行っているのである。
チャンポンと言っても長崎とかのチャンポン麺とは違う。
解り易く例を挙げると、『緑のタ○キ+チキ○ラーメン』、『赤いキ○ネ+うまかっ○ゃん』等、
二種類以上のインスタントラーメンを混ぜて食べるという何ともゲテモノチックなものだ。
「おおっ! 新しい発見だ! エース○ックのワンタンメンとチャ○メラ塩ラーメンはいい感じで合うじゃないか!」
「議長議長、サッポ○一番醤油味とスガ○ヤえび天鍋うどんもグッドです!」
「……ちょっと」
「さすがギル! こっちの金ちゃ○ねぎラーメンとごん○とカレー南蛮もイケます!」
「あっ、アーサー! 私の叉焼取らないでよ!」
「……アンタたち」
「さっそくレシピに追加だ! 新しい文化の完成は近いぞ、諸君!」
「いい加減にしなさあい!」
すっかりインスタントラーメンの魅力(?)にハマってしまったミネルバクルーの中で、唯一人、マトモな人間がいた。
通称ミネルバのおっかさん、タリア・グラディス艦長だ。
「ギル! インスタントラーメンなんかどうでもいいでしょう! 貴方、これからどうしたいの!?」
「ズルズル、なんだいタリア、えらくご機嫌斜めじゃないか。あんまり怒ってばかりいると早く老けるぞ」
「……貴方、私が怒ってる理由がさっぱりわからないわけ?」
「……ズルズル、全然」
今より数時間前、丁度極悪ピンクことラクス・クラインの『新アッガイ運命計画』が全地球全プラントに通達された。
その時、タリアは息子と一緒に夕食の真っ最中だった。彼女も習慣で『暴れん坊コーディネイター』を視聴していた。
で、画面の中で唄い踊るラクスの姿を見て、不審と不安で眉根を寄せたタリアだったが、
案の定、数分のうちに議長のSPが飛んできて、ほぼ誘拐同然で連れ去られ、ミネルバの中に放り出されたというわけだ。
そりゃ怒るわ、確かに。
「……どうしてまた貴方の我侭を聞いてあげなくちゃならないわけ?」
怒りを必死に抑え、努めて冷静に長髪オヤジ、ギルバート・デュランダルに話しかけるタリア。無駄な努力です。
「やー、それはタリア、あの『新アッガイ運命計画』を見過ごすわけにはいかないからだよ」
「……で、ミネルバクルーを集めてこうして宇宙に出たはいいけど、これからどうするつもり?」
「…………ズルズル」
長髪オヤジ、無回答。はい、ぶっちゃけ脊椎反射で出てきました。
極悪ピンクが何か行動おこしやがった、うーん、なら私はとりあえず反対しとくか、てなもんである。大馬鹿。
ブリッジの隅で一人寂しくカップヌードル(単品)をすするシンを尻目に、ミネルバを進発させる議長。
ラクス・クライン対ギルバート・デュランダルの図式が宇宙に明確に表される!
……か、どうかは定かではない。ほら、何せ変態仮面一号とナチュラールがまだ残ってますんで。
age
地球は大西洋北部、アイスランド諸島にある連合軍基地、ヘブンズベース。
名前こそ天国に一番近い島であるが、実のところ天国よりも地獄の方が至近にある。
まず完全基地化により自然が無い。深緑たる緑の木々も、色鮮やかな花々も、
大小様々な鳥も動物も、影濃い魚群もどこにも無い。ナイナイ尽くし、ナイづくし〜だ。
そして立地条件。何で極北に近いこんな場所に拠点を置かねばならんのやら。
周囲に存在する(であろう)連合軍基地と、ちゃんと連携が取れているのであろうか? 甚だ疑問である。
C.E.時代のガダルカナル島と言われても仕方がないというものだ。
最後に、人様に優しくない。何だあの対空掃射砲のニーベルングは。
完全に降下部隊のみを念頭に設計されているとしか思えないが、
いつぞやの大戦で長髪議長が物量絨毯爆撃作戦に出てでもいたら、いったいどう対処したのでろうか。
だって、迎撃部隊を島の真上に出せないよ? 巻き込んじゃうよ?
モタモタしているうちに揚陸されたらどうすんの? デストロッガイは所詮数機しかなかったし、何よりアレは卵の殻の装甲だし。
……まぁともかく、先の戦争はまた別の世界、今ここはパラレルワールドである。
ヘブンズベースは、傷ひとつなく、立派に存在し続けている。もちろん、あの官費濫用兵器も。
で、蒼き清浄なる地球戦隊ナチュラールの首魁二人は、ここで日々食っちゃ寝食っちゃ寝してるわけで。
「おーい、バジルールはいるかぁ〜」
リンゴ飴片手に士官室のドアを叩いたのは、ナチュラール筆頭の盟主王ことムルタ・アズラエルその人だ。
「……何でしょうか」
トゲトゲしい視線を真っ向からぶつけ、ナタル・バジルールは書類の山の中から顔を出した。
何しろ、トップのアズラエルとジブリールがあんな人間であり、その上まともな実務処理能力を持った軍人が皆無ときている。
自然、彼女に回ってくる仕事が大幅に増える、といった結果だ。
「昨日のラクス・クラインの電波ジャックは聞いただろ? なら、僕らもドミニオンを出そうじゃないか。あいつら潰すために」
「嫌です」
言下に拒否、ナタル。気持ちは痛い程解る。
「素っ気無い奴だなあ。ジブリールなんぞ、やる気満々で飼い猫のためのペットフードを買い溜めしに行ったんだぞ」
「なら、ドミニオンは貸してあげます。貴方たち二人で行ってきて下さい。何なら、ブーステッドマンもお守りにつけて」
「何だ何だ、全然積極的じゃないな。そんなんだと、書類に囲まれたまま一生行かず後家で終わるぞ」
「ほっといて下さいッ! 関係無いッ!」
誰のせいで書類の山の中にいると思ってるんだこのヤロー、とまあ、口には出さないが心で強く思うナタルである。
「て言うか、ドミニオンを勝手に貸し出していいのか? 艦長はお前だろ? 職務放棄じゃないか?」
「ぐっ」
あああ、ダメだダメだ、軍人の誇りの部分に抵触するような発言しちゃあ。それだと彼女は絶対反論できない。真面目だから。
「……た、確かにあの船の艦長は私であり、私が乗って命令してこその船ですが……」
「だろ? なら行こうじゃないか。正式に命令書が必要だってんなら三秒で作ってきてやるぞ」
酷い奴であるムルタ・アズラエル。やっぱりコイツの性格の歪みは天然のものだ。
「あー、それにさあ。やっぱりナチュラールは三人揃ってないとダメなんだって」
蒼き地球戦隊ナチュラールは、ムルタ・アズラエ「ル」、ロード・ジブリー「ル」、ナタル・バジルー「ル」の三人が主要面子。
無論、ナタルが望んでそうなったわけではない。全て二人の勝手な暴走ゆえである。
「おーい! アズラエル! キャットフードの準備は万端だ! デストロッガイもオッケーだし、早速出発しようじゃないか!」
あ、ジブリールが帰ってきた。リヤカーいっぱいに各種キャットフードを山盛りにしている。
「ほらほら、書類なんかほっとけ、帰ってきてからでも出来る。あ、僕はあの三人に声かけてくるから、出航準備よろしく」
「……」
がっくりと頭を垂れるナタル。観念なさい、この世界ではアンタはずっとこんな役回りです。
ヘブンズベースから宇宙に上がる大天使ドミニオン! そして、姿を晦ましていたあの男も舞台に復帰する!
……か、どうかは定かではない。もういっそ、変態仮面一号と紫兄ちゃんは晦ましっぱなしでもいいんだけど。
なっちゃん相変わらずツキがない
所は地球と火星のほぼ中間宙域、そこに、一隻のナスカ級高速機動戦艦がその身を潜めていた。
この船こそ、変態仮面一号ことラウ・ル・クルーゼの旗艦、ヴェサリウスである。
そのヴェサリウスのブリッジにて、変態仮面一号と、この陣営の客人(?)、
オーブ五大氏族の一員というご立派な肩書きを持つ、ユウナ・ロマ・セイランが相対していた。
「………」
「………」
彼等はこうして、かれこれ数時間は沈黙している。
昨日全宇宙に向けて発表された、ラクス・クラインの『新・アッガイ運命計画』について意見が分かれている―――わけではない。
彼等の間にはある物体が存在している。それはすなわち、将棋盤。
「………」
そして、変態仮面一号から右斜め前、紫兄ちゃんから左斜め前に、ポツンと正座で座っている少年がいる。
彼こそ、将来の一流ピアニスト(ただし薄幸)にしてこの陣営の要、ニコル・アマルフィ。
で、彼が何をしているのかというと、棋譜係なのだが、その役目は実質一時間以上前に終わっていたりなんかする。
そもそも、何故二人が将棋なんぞやっているかと言うと、オヤツの時間にユウナが放った一言が全ての始まりなのだ。
「ボカぁ、小さい頃からゲームが得意でさ。テレビゲームだけじゃないよ、将棋や五目並べとかも強かったんだ」
「ほう、そうかね」
「ああ、特に将棋はね。オノゴロ島少年将棋大会で三年連続して準々決勝に残ったんだ。人呼んで『棒銀のユウちゃん』」
で、性格上、この手の自慢についつい変態仮面一号は反応してしまうわけで。
「ふふふ、何を隠そう、私も幼き頃は『居飛車穴熊のクルーゼ』と呼ばれ、町内では敵が無かったものだ」
「へえ、じゃあ一局やってみる?」
「うむ、異存はない」
とまあ、こんな調子で勝負が始まったという次第。
それで、やるからには本格的にということで、どこの倉庫にしまってあったのか、
カヤ製の天地柾将棋版に超高級ツゲ材の草書体駒を引っ張り出してきて、さらにはニコルに棋譜係を命じたのだが、
二人がその二つ名に恥じない実力を持っていたかというと、これがフカシのコンチキチキ。
いきなり角の交換から始まり、桂馬を無造作に突っ込ませるという縁側将棋もビックリの低レベル速攻将棋だったのだ。
それで、ニコルはその役目をすでに終えたと先に説明したが、その答は簡単、二人が「待った」を連発をしたことによるわけで。
飛車を取られて待った、二歩になって待った、待った待った待った……もう、まさしくヘボ将棋としか言いようがない。
さらに、二人が数時間に及ぶ長考に及んでいるには理由がある。実は、二人とも詰んでたりなんかする。
ユウナが「王手! 決まりだね!」と勝ちを拾ったかに見えたが、
その直前にクルーゼが無造作に置いた角がユウナの玉を詰んでおり、しかもそれを互いに気づかなかったのだ。
で、勝負はどちらが先に「負け」を認めるか、「まいった」をするかの延長戦に突入。
ユウナは無論、そっちが気づかなかったんだから僕の勝ちだと主張し、クルーゼはクルーゼで先に詰めたのは私だと言う。
ニコルも決して将棋が得意ではないが、こんな形の千日手など、聞いたことも見たこともなかった。
(……母さん、僕はあと何時間、ここに座っていればいいんでしょう)
ニコルは天を仰いだ。二人が無言のプレッシャー合戦に入ってから、もう何度目のその行為であろうか。
(母さん……父さん……)
ニコルの目から、一筋の涙がこぼれ、頬を伝った。
その珠は、待ったの連続でグチャグチャになってしまった棋譜の表にポタリ、ポタリと落ちていく。
(僕……何か前世で悪いことでもしたんでしょうか。ああ、家に帰りたいです……)
哀れニコル、がんばれニコル。変態仮面一号陣営の未来は、君にかかっている。迷惑だろうけどとにかくがんばれ。
あ、ちなみにアデス艦長は自室にいます。みたらし団子でお茶休憩しつつ、盆栽の雑誌なんぞ読んでます。逃げ勝ちです。
戦争の悲惨さを証明する宇宙の記念碑にして現観光地、メサイア。
そこの某料亭に、一人のアルバイト候補生がやってくる! この人物がもたらすのは、大いなる災いか!
……か、どうかは定かではない。つうかあの料亭、また一儲け企んでますが、何か?
アカハナ主人公は?
メサイアにバイト?
後誰が居るっけ?
・・・・・・モラシム?ミゲル?ハルバートン?
えー、女だったらミリアリアとかミーアの監視員とか、コニールとかくらいしか思い浮かばん
月面に突き立つ、かつてのザフトの要塞、メサイア。
それは、イエス・キリストを磔にした十字架にどこか形が似ていると言えなくもない。
戦争がいかに愚かなものであるかを、後々の世まで語る、巨大な記念碑―――の、はずだったのだが。
何をトチ狂ったかプラント最高評議会は、ほったらかしとくのがもったいないという理由で内部を一般企業に開放、
その結果、地球上のどの場所にも負けないくらいに繁盛する一大観光地となってしまった。
で、お土産屋さんや観光ホテルを始め、様々な店舗が入っているメサイアだが、その中にひとつの料亭がある。
常連の間では、鮮度の良い魚料理と美味い地酒を提供してくれる良店として名が通っているのだが、
先のアッガイ運命計画戦争の最終講和調印式がそこで行われたことにより、より一層その名を上げることとなった。
その店こそ、高級料亭『慈恵禰志素』。切り盛りの中心は当然、名物女将のアイシャその人である。
「フレイちゃーン、みんなー、ちょっといーイ?」
何だかへんちくりんなイントネーションだが、決してふざけているわけではない。
元々こーいう喋り方なのだ、このアイシャって人は。アチュク考え過ぎないで、脳がマケルワ。
「はーい、なんですかー?」
営業時間が終了し、女中のフレイ・アルスター客が店内の後片付けしている。
その表情は実にイキイキとしており、ビッチとか性悪猫とか呼ばれていた頃の面影はまったくない。変われば変わるもんですな。
「カズイ君たちもいいかしラ?」
「いいですよ女将さん、でもあと数分待って下さい。仕込みのとっかかりだけしておきたいんで」
厨房の中で明日の仕度に早くもとりかかっているのは、料理長のカズイ・バスカークとそのサポート役サイ・アーガイルだ。
そしてその後ろで、トール・ケーニヒが流れるような手つきで皿をキレイに洗っている。
皆が皆、一所懸命働くということに対する喜びが表情に満ち溢れており、何ともまぶしい。自分の手で稼ぐという幸せ、ここにあり。
「ああ、いいわヨそのままデ。話ってのは、今度来る新しいアルバイト子のことなのヨ」
「わ、やっと私に後輩ができるんですね!」
「じゃー紹介するわネ。コニールちゃんっていうノ」
「どもー、ガルナハンから来ましたー! コニール・アルメタっていいます! よろしくお願いしまーす!」
何とも元気の良い挨拶、ご苦労。てか、コイツも口の悪い糞生意気娘だったはずなんだけどね。女って変わるのね。
「ちょっと前までレジスタンスやってました! ローエングリーンゲートの攻略法伝えたの、私なんですよ!」
「おおっ、こいつは期待できそうだね!(←何がだよ)」
「よろしくな、コニールちゃん!」
「あっ、コニールでいいです! 一所懸命頑張ります!」
早くも打ち解けたコニールの姿を見て、アイシャはニコニコーッと満面の笑みを見せた。
はい、年長者としての親心も入ってますが、商売人としての計算も入ってます、この笑顔。頭の中で算盤ハジキまくってます。
「ちょっとちょっと、フレイちゃーン」
「はい、なんですか」
歓談するコニールたちを横目に、フレイをレジの方へと引っ張っていくアイシャ。顔がすでに商人化してますがお気になさらず。
「ねェ、昨日のあの件、もちろん知ってるわよネ? ラクス・クラインの暴走」
「そりゃ、もちろん知ってます」
「……ビビビ、とこなイ?」
「……キテます、キまくりやがってます」
先の争いごとの際、議長やピンクに半ばたかるようにして荒稼ぎしまくった記憶が、二人の脳裏に鮮やかに蘇ってくる。
アメリカンドリームならぬ、メサイアドリームもう一度。それを夢見て何が悪い、いや悪くない、悪いはずがない、てなもんだ。
「フリーダムアッガイとかの整備、できてますよ?」
「また機会を見て、カズイ君たちにやってもらいまショ。あのコニールちゃんも、結構参謀として使えそうヨ?」
なんであんな色気の薄いガキンチョを雇ったのかと思えば、それかよアイシャ。
どこの世界に参謀能力を基準にアルバイトを選ぶ店があるってんだ。あ、ここにあるかそうですか。
地球は東アジア、日本の伊豆半島、熱海。ラクスの新・アッガイ運命計画を知ったイザーク達が動く!
……か、どうか定かではない。てか、絶対動きません。知ってて焚き火に飛び込む馬鹿は、普通いませんので。
熱海にイデオンアッガイ上陸?
リクエストは今回もよく聞いてくれるのか?
>380
必要ないなーとか思って投下しなかった。スマンス、できしだい投下します。
ある意味アガーイ大戦より期待してるぜ>アカハナ
赤いアッガイ
ではアカハナどうぞ↓
アカハナッガイ、マダー?
スマン、一話完結にしたいから少し時間下さりまし。
期待。
じゃあその間はアガーイ大戦で保守ヨロ↓
※今回はジュール隊とエクステンデットの現状の話であり、アッガイ本筋とは一切関係ないので読み飛ばして結構です。
東アジア共和国は日本の伊豆半島、その根っこの部分に位置する温泉街、熱海。
煩わしいことからトンズラを決めたイザーク・ジュールをはじめとする、ジュール隊の面々が滞在している所である。
彼らが逗留している旅館『熱海』(注:「あたみ」ではなく「あっがい」と読む)には、
何の因果かエクステンデット(+イアン・リー艦長)も泊まっていたりなんかするのだが、
だからと言って別段ドンパチドンパチの揉め事なぞはあったりしないのがミソ。
両方とも心の底から理解しているの―――や、相手の主義思想や人格のことではない。
せっかく無意味な騒乱から事前逃亡に成功したというのに、なんでいまさらここで喧嘩なんぞせにゃならんのか、ということを。
とはいえ、やっぱり立場的には敵同士。目の前でウロチョロされるのはスッキリしない。優劣ははっきり決めておきたい。
そこで、彼らが選択した対決方法はと言うと……。
「よっしゃー! 金チャン突入! ガンガン行くぜ!」
「いやっはぁー! サバチャン10連突破ぁー! へへへん、楽勝ってね!」
「ステラ、アラチャン中に純ハズレ、引いた……きっとスーパーアラチャン、来る……」
……そう、ホテルにある、ゲームコーナーで戦うことだった。
先日はエアホッケーでジュール隊勝利、先々日は釣堀でエクステンデット勝利と、
一歩も退かない丁々発止の激戦が、ここ連日繰り広げられているのである。
それで今日の対戦種目はというと、エクステンデットの台詞からわかるように、
ホテルのゲームコーナーにおいて必ずその存在を確認することができる回胴式遊技機、つまりはパチスロなのだった。
「くっそぉー! どんどん離されていくではないか!」
「隊長! 落ち着いて下さい! まだ逆転の可能性はあります!」
シホが必死でイザークをなだめにかかっているが、状況は決して芳しくない。
勝負開始から一時間半が経過しているが、エクステンデット側の『サラリーマン金太郎』、『獣王』、
『アラジンA』という強力AT機トリオの出足素早い速攻に、ジュール隊は押されっ放しなのだ。
で、ジュール隊が何を打っているのかと言うと、イザークが大量獲得機の名機『大花火』、シホが破壊力抜群の『ミリオンゴッド』。
渋い選択のイザークはともかく、ミリオンゴッドを選んだシホはなかなか破滅的ギャンブラーの素質アリと言えよう。
「おいディアッカ! お前、ふざけてないでしっかりやれ、このバキャモノォ!」
「そうカリカリするなよ、イザーク。まったりいこうぜ。うへへへへ」
ディアッカがニヤニヤしながらレバーを叩いているのは、史上初のAVパチスロとして話題をさらった『美麗』である。
リール上部に搭載された液晶画面に、お色気ムンムン画像が流れるというキワモノ的な台だ。
「くっそおおお! このままでは引き離されるばかりだ! ここはイチかバチか、俺は『吉宗』に移動する!」
「隊長! いけません! ゲーム数が中途半端で投資がかさむ可能性があります! せめて『キングパルサー』にしてください!」
「とめるなハーネンフース! 今やらねば、我々に逆襲の機会はない!」
『吉宗』とは、アニメにもなった超有名な大量獲得ST機である。
『キングパルサー』もST機で、全盛期は巷のパチンコ屋で置いてない店を探すほうが難しかったくらいの名機なのだ。
「ひゃっほー! 50G内連チャンでプレミアムエロ画像ゲットー!」
熱くなるイザークとシホを尻目に、一人我が道を行くディアッカ。あ、後ろでリー艦長が涎垂らしながら覗き見してます。
「ジュール隊長、ザフト本部から何か連絡が入ってるんですが」
アイザック・マウが浴衣姿のままゲームコーナーに入ってきて、イザークに報を伝える。
エクステンデット側も、なにやら伝令がヒソヒソとリー艦長に耳打ちしているが……。
ほぼ間違いなく、先日のラクス・クラインの暴走演説に関するものだろう。で、それに対し、両陣営の責任者の回答はと言えば。
「「無視しろ! 有給休暇の延長は受理されている!」」
唱和お見事。そりゃ、迂闊に関わろうもんなら、ロクなことになりゃせんからね。せっかく逃げてきたんだし。
あ、ATとかSTとか、その他理解不能な点に関しては、お近くのパチスロ好きのお父さんかお兄さん、ご親戚にお聞き下さい。
急遽呼び戻されたアスランとムネオ、そして虎! 恐怖の補正つきアッガイ三機が、短い眠りから覚める!
……か、どうかは定かではない。またすぐ眠るかも。
アカハナ物語はいつ頃からスタートするのかな?
・・・・・・おいっ!!北斗でラオウ昇天を目指す奴はいねぇのか!!
アカハナ対キラ
こいつは燃えるぜ!
我はアカハナ!
アッガイの正当な所持者なり!
下賤な種世界の愚民どもよ、アッガイの前にひれ伏せ!
そんなアカハナはアカハナじゃありません><
むしろ下賤な愚民のおじさんである事が、アカハナクォリティー
400ゲトでアカハナ降臨
実は北斗は、アカハナがタバコを吸いながら打っているというテスト
「皆さん、ようこそお戻りくださいましたわね」
戦艦エターナルのブリッジ、その指揮官シートに腰掛けたラクス・クラインは、三人の男を前にして艶然と微笑んだ。
三人の男とはすなわち、アスラン・ザラ、アンドリュー・バルトフェルド、ネオ・ロアノーク(ムウ)に他ならない。
ニコニコ顔のラクスと、仏頂面の三人、その表情は実に対照的である。
曲りなりにもラクス陣営に属し、彼女の意思を尊重しているつもりの三人ではあるが、
さすがに休暇を無理矢理取り消された挙句、拉致同然に連れて戻らされたのでは、ご機嫌であるはずもないというものだ。
ちなみに、カガリはオーブ本国で書類仕事に追われており(前のアッガイ運命対戦の折に本国を留守にしたツケ)、
マリューはマリューで月からの使者の役目が何たらとか言って、同じくオーブに戻って中立宣言(ある意味裏切りだね)。
まあ、戦力面で言えば、艦艇はエターナルの他にタケミカヅチ改にクサナギ、ツクヨミ、スサノオがあり、
MSもスフアガ、イジアガ、バカヅキ、ドム・トルーパッガイ、ムラサメッガイがあるので、全然問題ではないわけだが。
「しかしラクス、君はアッガイと人類の自由を主張していただろう? なら、あの宣言は一体何だ?」
おっと、ここで蝙蝠野郎ことアスランがラクスに質問です。
すっかり尋ね癖がついてしまいましたな、この御仁。
まあ、どんだけ疑問を感じても、彼は結局キラとラクスにくっついていくわけなんですが。
「私のアッガイ運命計画は、議長のそれとは違いますわ」
「そうなのか、わかった」
……まあ、幾らなんでもこれではあんまりな単細胞っぷりだと思うが、彼はこんなもんです、ハイ。
悪人じゃないので許してあげてください。ただほんのちょっと、思考の舵が常人と違うだけです。
「で? まずどうするんだ?」
エターナルの艦内では数少ない常識人、虎が腕を組んだままの体勢で尋ねる。
答なんぞある程度察しがついているとは思うが、ま、形式として一応はね。
「議長を倒します」
「……」
「そして、ナチュラールとあの仮面も倒します。どうせ彼らは反対するでしょうから」
「……」
無言で頷くキラとアスラン、一方、無言のまま頭を抱える虎、ムネオ。
疑わしきは罰せずという言葉、ここに完全崩壊。塵芥。
敵だよね、敵になるかもしれない、敵ってことにしちゃえ、攻撃!
うーん、傲慢大国アメリカでもここまで露骨ではあるまい。
まあ、議長やナチュラールはどうあがいても反対するのは目に見えているので、
結果的には間違ってこそはいないわけだが……やっぱり、その決めつけ思考はヤバイよなあ。
「ストライクフ(省略)、インフィニ(省略)、バカヅキはちゃんと整備してありますわ、ご心配なく」
「はーはー、そりゃどーも」
ムネオ、何とも投げやりな言葉。
そりゃやる気が欠片もないとしても、無理はないだろうが。
同じく気だるい表情の虎を視線をあわせ、肩をすくめて溜め息をつく。
同情もしますし、残念にも思いますが、もう逃げられやしませんのであしからず。
最後までピンク女帝にお付き合い下さい。南無南無。
ラクスの新・アッガイ運命計画に真っ向から大上段から拒否の意をぶつけるギルバート・デュランダル!
彼の誠意溢れる言葉が、プラント国民の良心を揺り動かす!
……か、どうか定かではない。いや、あの長髪オヤジにそんなご大層なこと出来ると思えません。
ここの住人はアッガイ大戦の作者に冷たい気が…
する
「気のせいだって」とアカハナが言ってるよ
私はアッガイ大戦のラクス様が大好きです
「可能性はある!」とアカハナもおっしゃられています
ラクス→種世界の女帝
アカハナ→U.C.世界のしがない軍人
これに「様」をつけてみる
ラクス様→やっぱり種世界の女帝
アカハナ様→なんかジブリ映画のもののけの親玉みたいな響き
自分の出世を忌み、戦争を止めるという妄執に取り付かれたキラは、仲間たちのもとを去る
その後、世界各地の戦場にズタボロのフリーダムを駆って戦闘に介入するようになる
そしてC.E.73
ロクにメンテナンスを受けてない核エンジンはメルトダウン寸前
そんなキラの前にをラクスがストライクフリーダムで立ちふさがる
「もう戦わなくて良いのです、キラ」
メルトダウン
ふたつのフリーダムは抱き合うようにして、核の炎の中に消える
第二話「唸れアッガイトマホーク」
-オーブ領域近海-
「何故だ!何故我が艦隊は進軍できない!」
大西洋連合所属のフクダ少将はでっぷりした体躯に似合わない、かんだかい声でヒステリックに叫ぶ。
「あら、少将、時間はまだあります。全軍投入しさえすればよろしいのでは?それよりも、私オーブ産の鮪やウニが食べたいですわ。」
横に控えた参謀のモロサワ少佐が答える。こちらもフクダに劣らずでっぷりしている。
(二人の重量のせいだろ。)先遣隊所属105タガーのパイロット、ジャン・キャリーがそう思う。
先程先遣隊が壊滅との報告を受け、フクダ少将は怒り狂っていた。
今回、フクダ少将は連合からの作戦として、オーブに圧力をかけるため艦隊を派遣、オーブ領域まで接近。オーブ軍と対峙…それだけのはずだった。だからロールアウトしたばかりの、まだ数の少ないMSをわざわざ持ってきたのだ。
政治的なデモンストレーションだからこそ、親ブルーコスモスのフクダ少将はかってでた。
だがなぜか先遣隊は壊滅、本隊は無事だがフクダの評価は下がる…もっとも部下達には無能と考えられていたが…
「貴様、コーディーのくせにわけのわからんモノ位倒せんとはなぁ!」
フクダの怒りの矛先はジャン・キャリーに向かう。ジャン・キャリーは馬鹿に何を言っても無駄と反論しない。
この後ジャン・キャリーはパナマに転属されるのは別の話。
また、フクダが下したある命令がこの後アカハナの運命を翻弄する。
−オーブ一般漁港 −
アッガイは陸で待機態勢…つまり体育座りをしていた。近ごろ連合所属の艦がオーブ領域に来たとかザフトのMSがそれを追ってきたとか、オーブも物騒になってきた。
それでも街は戦争なぞ関係ないかのように賑わう。煙草を吹かしながら、
「まったく、パチスロする金もありゃしない。あー牛丼かきこみてぇ。」
そうぼやき、アカハナは市場に向かい歩きだした。
漁師の集まる朝市では、アカハナの中間達が今日も集まって漁の話になる。
「あのタコ壼はいいものだ…」
「いいもの…ですか?」
「うむ(株)ホクソーだな。」 とタコ漁師達の会話。
「この風、この匂いこそ漁師よ!」
鰹の一本釣りのプロ集団達が…
「今日の漁果……無念、臥薪嘗胆の念、忘れまい。」 本鮪の漁師達が…それぞれの話題をアカハナと話す。
ちなみにアカハナは現在、漁船が大破し、組合からの依頼でアッガイを使い、座礁したタンカーの撤去を行なっていた。
ちなみにアッガイ、かなり細かい作業ができないようなイメージがあるが、実はかなり器用で、珊瑚に引っ掛かった底引き網を難なく取ったりできる。
また、アッガイクローの一本一本が独立して動くため物を掴むことも難なくこなす。だからアカハナはこの機体を愛していた。
アカハナは市場に隣接した組み合い本部へ向かい、組合長を探す。タンカー撤去が完了したことを報告しなければならない。
「父上。今こそ優良なるブランドを特産品にすべきです!」
「だがな、魚は数だよ、アニキ。」
「兄上も以外に甘いようで…」
………組合長一家がいた。マユのない長男、傷だらけの三男、二十代に見えない長女、ちなみに次男は遺影が飾られてる。
そして真ん中にゴッドファーザーよろしく構えた組合長(禿)はアカハナを見るなり、
「よう、首尾は?」
と聞いてくる。アカハナは完了したことを報告すると、「サンキュウな!」
ニカッと笑う。続いてオーブ領域ギリギリで密漁者がいるから撃破しろ、と頼まれる。
アカハナは了解したむねを告げ組み合いを後にした。
−オーブ領海国境付近−
アッガイは密漁者のホバー船をアッガイクローで吹き飛ばす。
『新鮮な魚を安く家庭に!』
『今日もいろいろ安全に!』
『密漁者には死と地獄を!』
オーブ漁業協同組合の 合い言葉に従い魚雷を放つ。命中、続いて密漁者の援護をする駆逐艦。アカハナは(最近の密漁者は武装してんなぁ。)と考えた。
駆逐艦を二隻沈めたところでCPUから、
「テキゾウエン、キケン、キケン。」 と警告が送られる。アカハナはアッガイを海深く潜行、様子を見る。
敵機がいた。水中用のMA、メビウスの改修型…といっても推力ハイドロジェットに、武装を魚雷に換装しただけだが…
機数15…だがアッガイは動かず敵機を観察。漁の時のように時機を待つ。
そして敵機の真ん中に躍り出た。メビウスは混乱し、一気に8機が撃破される。 敵機の反撃をモノともせず、アッガイは残りをアッガイクローで吹き飛ばそうとする。
……リーチが足りない。
「リーチが足りないなら!」
アカハナはアッガイにあるものを持たせる、タンカー撤去のおりにパクった錨をベースにジャンク屋が鍛えた斧「アッガイトマホーク」。
アッガイはトマホークを振る、わずか数分で水中用のメビウスは全滅。
「たいしたことないな。」 アカハナは一人呟く。
アカハナの戦いはまだ続く。
>399そのトーリ!
スロットのあいであ頂きます。
続いてok?
アッガイ大戦私は期待してます。いつもGJです。
あさっぱらからすごいのきてるー。GJ
しかし、タンカーの錨はメビウスの装甲を粉砕できるのだろうか?
キタキタキタキタキタG(゚∀゚)Jキタキタキタキタキタ!
「皆さん、突然で申し訳ありませんが、まずは私の話を聞いていただきたい」
時はプラント標準時の午後7時45分、各プラントのお茶の間のテレビに急遽割り込んできたのは、
現プラント最高評議会議長、色々な何かが他人の三倍早かったりする長髪オヤジ、ギルバート・デュランダルだった。
「先日のラクス・クラインによる突然の『新・アッガイ運命計画』には、皆さんもさぞ驚かれたことだと思います」
今日は薔薇の花びらも色テープもバックミュージックも無く、彼にしては実に落ち着いた演出だ。
まあ普段が普段なだけに、どうしても「変人が真面目ぶってる」ようにしか見えないのはご愛嬌だが。
「私は『アッガイ運命計画』の立案者ではありますが、それは過去のことです」
淡々と感情の起伏なく喋るデュランダル。
含みがあるようなないようなその話し方は、何か赤い道化のニュータイプさんにソックリだ。
「『アッガイ運命計画』は前対戦の和解の折に全撤回しました。まだ早すぎると思ったからです。
しかし、今ここに反アッガイ運命計画の中心人物であるラクス・クラインの口から、
あろうことか新たなアッガイ運命計画が発せられました。私は、これを看過することは出来ません」
やはり、声の力というのは偉大だなあ。
たいして中身が無いのに、中の人の積み重ねというか実績が違うだけで、それなりに聞こえてしまったりする。
なお、この長髪オヤジがくっちゃべってるのはミネルバ内部に特設されたスタジオなんですが、
カメラやら照明やらカンペ用意やらは全部ミネルバクルーがやってます。本来の仕事外です。
レイやミーア、アーサー辺りはそれをこなしつつ、目をキラキラさせて聞き入ってますが、
タリアやシンなど今だ正気を保っている者たちは、めっちゃ暗い表情で俯いてます。
あ、ちなみにルナマリアは役目をほっぽりだしてレストルームでぽたぽた焼きなんぞ齧りつつ玄米茶なんぞ飲んでます。
アホだけど時々こんな具合に要領いいです、この娘。
「詳細が記されているという彼女のブログを読みましたが、そこには唯一言、
『アッガイの名のもとに自由を』としか書かれていなかったのです。
これは、自由という看板を掲げた、完全なる無秩序認定です。私は、政治家として許すことは出来ません」
……とまあ、草案は別人が考えたにしてもなかなかの演説っぷりである。
ところがしかし。
彼が無理矢理放送を割り込ませたこの時間、実は「暴れん坊コーディネイター」と並ぶ人気番組「アプリリウス黄門」の真っ最中。
しかも、丁度印籠が出て話の纏めに入る瞬間で。
視聴者の非難轟々っぷりは先日のラクスのハッキング放送と負けず劣らずで―――
―――翌日、プラント最高評議会は議長不在のまま臨時議会を召集し、
「職務怠慢」「支持率低下」を理由に、全会一致でギルバート・デュランダルの解任を決議することになる。
宇宙に上がった蒼き清浄なる地球戦隊ナチュラール。しかし馬鹿二人にナタルがブチギレ、ついに内紛!
……か、どうかは定かではない。誰か彼女に愛と救いの手を差し伸べてあげてください……。
乙!今日は豪華だ!
aっgeい
強襲機動特装艦アークエンジェル級二番艦、ドミニオン。
AAとは色が違う他に、レーダー周りが若干強化されているらしいが、いまいちよくわからんかったりする。
で、ラクスの『新・アッガイ運命計画(中身スカスカ)』を受けて、ヘブンズベースより宇宙に上がったわけであるが、
艦長はともかく、同乗者の二人がいささか、いやかなり問題のある人物であることは羞恥、もとい周知の事実。
無事漆黒の宇宙空間に来れたら来れたで、早速ナタルを怒らせるようなことをするわけで。
「お二人とも、いい加減にしてください!」
さてさて、前対戦からこの台詞を、彼女はいったい何度口にしたことやら。
「何だバジルール。そんなにカリカリするもんじゃないよ」
「うむ。物の本によれば、一回怒鳴る度に一日早く肌が老けていくそうだぞ」
ナタルをなだめる盟主王とジブリであるが、
基本的に物事の発端が自分たちにあることに気づいてないので、やってることは火に油。
「私の肌のことなんてどうでもいいんです! それより、何ですかこれは!」
「何ですかこれは、と言われてもなあ」
「お前、これが本当に何かわからんのか? だとすると、一般常識に重大な欠落があるぞ」
三人の目の前にあるのは、ブルーシートの上に乗った平たく大きな水槽と、
その中でふよふよと泳いでいる赤や黒の小さな魚たち。ちなみに、場所は大食堂である。
「しかし、金魚すくいを知らない人間がこの世にいるとは思わなかった」
「ああそうか、貴様は軍人の家系だったな。厳格な家風ゆえ、縁日に行ったことがないので知らんのだな?」
「縁日くらい行ったことはあります!」
毎度のことながら、論点がはてしなくずれてゆくことにナタルは絶望的な怒りを抱いた。
彼女が問題にしているのは、これが何かではなく、何故これがここにあるのか、ということなのだが。
「戦艦というのは堅苦し過ぎるんだよな。こういう、心に涼風を当ててくれる設備が必要だってことさ」
「同感だアズラエル。やはり人間、常に風流の気持ちを忘れてはダメだ」
ヘラヘラと笑う二人。一方、ナタルは顔を真っ赤にして拳を握り締め、肩を震わせて立ち尽くしている。
嗚呼、確かに少し頭は固いとはいえ、模範的軍人の彼女が何故ここまで辛い目にあわねばならないのか。
「お、金魚すくいの準備が出来てるじゃねえか」
と、オルガ、シャニ、クロトのブーステッドマン三人組が、これまた何やらゴツイ機材を食堂に運び込んできた。
ナタルを無視し、軍手をはめて、慣れた手つきでテキパキとそれらを組み立て始める。
「おいシャニ、いいザラメは手に入ったか?」
「当然」
「エッヘヘヘ、僕の方も質の良いタコをゲットしてきたよ」
しばらくして、アズラエルとジブリールの金魚すくいの横に三つの軽食コーナーが完成した。
オルガのイカ焼き屋、シャニの綿菓子屋、クロトのたこ焼き屋だ。
「よしよし、お前たちもいい感じだ。それじゃあ、早速クルーの皆に声をかけるとするか」
数分後、ドミニオンの大食堂はクルーで溢れかえり、押すな押すなの状態になった。
金魚すくいに挑戦する者、イカ焼き、綿菓子、たこ焼きを食べる者。皆、実にニコニコ顔である。
その光景を見て、ナタルはガックシとその場に膝と手をついた。彼女は今更ながらに気づき、思い知ったのだ。
連合軍において、異端者はアズラエルやジブリール、ブーステッドマンたちではなく、他ならぬ自分こそがそうであるということを。
哀れナタル・バジルール、彼女に再び幸せは訪れるのか―――
―――無理ですな、ぶっちゃけ。
風邪をひいてしまった変態仮面一号、彼に代わり「通常の名無しさんの三倍馬鹿」な紫兄ちゃんが天帝で出撃!
凄まじい活躍でキラもアスランもムネオも撃墜!?
……か、どうか定かではない。いや、彼が得意なゲームの中でなら可能でしょうけどね。
乙
もうなっちゃん、越境常識者同盟とか作っちゃえば
ナタルってマリューよりも化粧濃そうだとなんとなく思っていたが……
そういうことか
何処までもこの惑星を覆う海。ザフトもまたオーブにいた。そして戦う連合とザフト、アッガイのモノアイが見たザフトの水中用MSグーン。
次回アッガイSEED「アッガイ破壊命令。」
現在製作中
どうしてこんなに愛しいのだろう
破壊命令期待大
「ズズズ、ズルズルズル」
ナスカ級高速機動戦艦ヴェサリウスは一路、月の裏側へと向かっていた。
そこにラクス・クラインの乗るエターナルが潜んでいるという情報をキャッチしたからである。
で、そのブリッジにて、すすっている人間が約一名。
すすっていると言っても蕎麦ではない。ソーメンでもないしインスタントラーメンでもない。
変態仮面一号ことラウ・ル・クルーゼが毛布に包まり、鼻水をすすっているのだ。
「大丈夫ですか隊長? お腹を放り出して寝るからですよ」
「むむむ、不覚。顔を隠して腹隠さずとは我ながら情けないことだよ。ズルズル」
「……そんな諺、ありませんけどね」
そう、昨晩クルーゼはバンバンにクーラーを効かせた部屋で、パンツ一丁で眠ってしまったのだ。
そんで、見事に腹を冷やし、風邪をひいてしまったという次第である。小学生か、お前は。
「むー、エターナルに奇襲をかけようと思ったのに、まさかこんなことで躓くとは。ズルズル」
「正直、僕のブリッツだけじゃ勝てる気がしませんよ」
ブリッツアッガイ(以下ブリアガ)はミラージュコロイドが使えたりなんかする優秀な機体ではあるが、
それでもスフアガ、イジアガ、バカヅキに比べると旗色が悪い。向こうには補正もあることだし。
「プロヴィデンスで出たいところだが、この体調ではさすがに私も自信がない。ゲホゲホズルズル」
ドラグーンで四方八方から攻撃出来るプロヴィデンスアッガイ(以下プロアガ)はいかにもラスボスといった鬼MSだ。
もっとも、本人が語っているように、操縦者が風邪ひきさんでは満足に闘うことすら出来ないだろうけど。
「ふっふっふっ、待ちたまえクルーゼ、ニコル君。誰かを忘れていないかい?」
前髪を某ザビ家の末弟のようにくるくると指に絡みつかせ、横合いから紫兄ちゃんことユウナが口を挟んだ。
「誰かを忘れている? ズルズル、プロヴィデンスを操縦出来る者が他にもいるということかね?」
「オフコース♪」
陶酔の表情でゲッツ&ターンをかますユウナ。つまりは、自分が乗ってやると言いたいわけだ、このお兄ちゃんは。
「……他って言っても、アデス艦長しかいませんよ?」
「うむ、アデスに空間認識能力があるとは初耳だな」
「そうそう、アデス艦長……って、何でやねん!」
ベタなボケにベタなツッコミ、お前らは吉本新喜劇かよ。
「僕だよ僕! このユウナ・ロマ・セイランが乗ろうと言うんだよ!」
「無理だろ、君じゃ。空間認識能力以前に、マトモにMSを動かせると思えん」
「なにぃー! 馬鹿にするな! これでも二丁目の(既出なので中略)にザウートで勝ったんだぞ!」
とまあ、そうこうしているうちにエターナルをレーダーの範囲に捉えちゃったりなんかして。
「ほら! 趣味の悪いピンク色の船発見! もう口論してもしょうがないよね、僕が出なきゃ話が進まないよ?」
ユウナ、どこから持ち出してきたのか、薄紫色のパイロットスーツを着こんですっかりヤル気まんまん状態。
ここまできて、ダメ行くなではユウナの言う通り話が先に進まない。ニコルに護衛を頼み、クルーゼは渋々出撃を認めるしかなかった。
ある意味ニコルに全責任を押し付けた、とも取れるが、まあそこは変態仮面一号だからということで許してやっていただきたい。
「じゃあ、ユウナ・ロマ・セイラン! プロヴィデンスアッガイ、行くよ!」
「……ちゃんと着いてきてくださいね」
「わかってるってニコル君! ……あれ、これ、ゲーセンと操作の仕方が違うなあ」
「わ、な、まだハッチが開いてないのに何でバーニア全開にするんですか!」
「へ? わ、わ、わ、わあああああああ……」
ユウナ搭乗プロアガ、格納庫をぶっ壊して発進せずに(出来ずに)終了。話が先に進む云々は関係なかったね、こりゃ。
仕事をほっぽり出したカガリが、あるアイテムを持ってエターナルにやってきた。
ウズミの命で密かにモルゲンレーテが作っていたというアッガイ因子転換薬なのだが、試飲したラクスに異変が起こって大惨事に?
……か、どうか定かでは……って、ホントに異変がラクスに起こって、あんなことやこんなことが!? キラ呆然!
アッガイだ
アカハナだ
,.. ィゝ-r,、.. _
/ r 、./ l -、 `ヽ
/ ー' ! ! ー' ヽ
/ ! ! ゝ、
(ヽ、 f ヽ!| | f ヽ ‐' ィ、
(1`‐ 、 ニ ノ⌒ヽ ニ _ - '´ノィ
l `ヽ、. lヘ.フ7 ̄ _,.. - ´ !
ヽ、 ` `ー´  ̄ ノ
/`ヽ- _/ ! ヽ_ ィ ´_ゝ
_ ,.、 / ̄ヽ 'ー ^ ー' /´ l _
l 7 l\| ,. --ヽr‐ ⌒ー〒/== 、 j ィ´ l「 l
. l l| || }/ ヽー‐ フ´ ヽ! || ll |
| |l _ヽ ! _ ヽー/ | jノ ! l
! ! 〃ヽ| , イ-、 7トlニレ 7=,- 、 j |〃ヽ. | |
. | || ト、ノ|Vir-、ヽj レ/ニト、 !ノ , -ヽ/ .|l _ノ ! |
. └=ー‐ '´ ` =-ー'′ ヾ=ヽニ´'´`'┴-=='L=-' アガーイ
・・・・すきv
オクトパスバクゥアッガイの触手プレイに悶絶する、ブルデュエルアッガイ
「やあ皆、久しぶりだな」
「お久しぶりです、カガリさん」
変態仮面らの奇襲を未然に(つーか、知らんうちに)回避したラクス一行は、月の裏側で宇宙に上ってきたカガリと合流した。
カガリの他、アストレイ三人娘も着てますが、ドムトル三人組と同じく、出番は多分そんなに無いでしょう。
「しかし、ビックリしたぞこの前の宣言には」
「事前にご相談せずに申し訳なかったとは思っておりますわ」
「構わない。オーブの総力を挙げてバックアップさせてもらうとしよう」
またそんなアンタ、国民の総意を無視するようなことを堂々と。いや、国民の方も貴女の意思を無視するとは思いますが……。
オーブは叩かれても叩かれても伸びる雑草みたいに逞しい国だから、まあ心配はないでしょうけどさ。
「それでだ、新しいMSや技術の提供は今のところ出来ないが、コレを持ってきた」
カガリは『LOUIS VUITTAN』というマークが入った鞄(つまりパチモンです)に手を突っ込むと、
一瓶の薬を取り出した。大きさはオロ○ミンCくらいの容器だが、形がアッガイをあしらってあって中々微笑ましい。
「まあ、可愛らしいですわね」
「そうだろう? お父様の命により、モルゲンレーテが総力を挙げて作った容器だ」
出た、カガリのお父様発言。つか、この程度の容器、別にモルゲンレーテが総力出さんでも下町の工場で作れそうですが。
「ヴァリアブルフェイズシフトにより、像が踏んでも壊れない! 落としても割れない! 凄いだろう!」
……まあ、どういう構造になっているのかはあえて突っ込まないほうがいいんでしょうな、こういう場合は。
「いやさ、問題はその容器なわけ? 中身じゃないっての?」
あああ、そっちで突っ込むかムネオ。お前は正しい、けどもう少しタイミング読んだほうがいいぞ。あの台詞が出る。
「何を言うロアノーク大佐、この容器はお父様が心血を注いで―――」
「わかった! わかりました! 謝りますから中身について説明してくれ!」
ムネオ、半泣きの顔で詫びを入れ。
悔しいだろうし納得出来ないだろうし、虚しいだろうし腹立つだろう。だがこらえろ、ここはそういうトコだ。
「うむ、ならばいい。では、改めて中身を説明しよう。これは、『アッガイ因子転換薬』だ」
「アッガイ因子転換薬?」
「うむ、人が持つというSEED因子、別名アッガイ因子、これに外部から働きかけてそのものを変えて―――」
あー、何だか話が長くなりそうなのではしょるが、つまりはこの薬、モルゲンレーテの某技術者が趣味で適当に作ったシロモノ。
カガリはお父様お父様と言っているが、そんな事実もなく、動物実験すらしてない相当ヤバげなお薬であるのだ。
いっちょかみで無鉄砲なカガリが某技術者のデマカセを信じて持ってきたわけだが、ぶっちゃけどこから見ても劇薬毒薬です、ハイ。
「成る程、モノ次第では、計画の一助になるかもしれませんわね。ではまず私が飲んで試してみましょう」
「え? い、いいのラクス?」
「何を言うのですキラ、新アッガイ運命計画の発案者である私が先陣を斬らないでどうするのですか」
おお、その心意気、素晴らしいですぞ極悪ピンク歌姫。感動した。いや、もしかしてノリだけで何も考えてないのか?
「では、いただきます。……ゴク、ゴク、ゴク……」
と、皆が止める暇もなく、ラクス一気飲み。
「ラ、ラクス? どう?」
「……キラ」
「は、はい」
「あの、その……」
「へ?」
「そ、そんなに、じっと、あの……み、見つめないで下さい。そんな綺麗な瞳で見られたら、私、恥ずかしくて……」
えーと、頬を染めて俯き、モジモジするラクスですが……これ、マジですか?
ラクス人格転換! タイミングよく議長(元)からの会談の申し込があり、いきなり第二次アッガイ対戦は円満終結!?
か、どうか定かではない。いや、終わるわけないんですが、本当にこの展開でよろしんでしょうか、どうでしょう。
いちいち浮上させるな
オマエガナー
今オッパイの鼓動が!
今アッガイの鼓動が!
今アカハナの股間が!
盛り上がる!!
ラクスは黒いままのほうがいいと思いま
ノシ
これはこれで良し
破壊命令待ち
アッガイ保守
ジオン系のパイロットは魚屋とか汗臭いの似合うな。
アカハナマダー?
チンチン
大戦マダー?
もじもじラクス様マダー?
447 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 08:25:13 ID:2Ed117BK
おいおい、晒すなよ。
しかも何故このスレなんだ
おまいら!
アッガイ好きか?
応!
ageたくなるくらいな!
ユニウス戦役でならした俺たち赤服部隊はストライクを盗みそこねてボコにされ、追撃してまたボコにされた。
しかし、キラ人気の影でくすぶってる俺たちだ。
出番さえあればMS次第でやられてみせる命知らず。
可能を不可能にし、巨大な不人気に立ち向かう。
俺たち「赤服野郎Iチーム!」
俺はイザーク・ジュール。通称「キズモノ」。
逆ギレと新人イジメの名人だ。俺のような単細胞でなけりゃ、一山幾らのDQNどものリーダーは勤まらん。
俺の名はアスラン・ザラ。通称「影の主役」。
自慢のルックスに腐女子はイチコロさ。好人物かまして、キラからカガリまで、誰でも食ってみせるぜ。
よぉおまちどう。ディアッカ。通称「自称狡猾」。
乱射の腕は天下一品。地味?色黒?だからなに?
ニコル・アマルフィ。通称「犬死に」。
ミラコロの天才だ。アルテミスだって落として見せらぁ。でも劇中死だけはカンベンな。
俺たちは道理の通らない夫妻にあえて挑戦する。
頼りにならない登場即負けの「赤服野郎Iチーム!」
ネタが欲しい時はいつでも言ってくれ。
つづくのか?
機体していいのか?
ラクスさまマダー
ミネルバは漆黒の宇宙空間に止まっている。
ホントーにただ単に止まっている。
今のミネルバを擬人化したならば、きっとぼけーっと弛緩した顔をしていることであろう。
「ギル」
「……」
「ギルったら」
「……」
「ちょっと、聞いているの? ギル!」
「……あー」
ミネルバ艦長、タリア・グラディスの声に、ギルバート・デュランダル“元議長”は力なく手を挙げて応えた。
だが、それだけだ。「何だいタリア」も「どうかしたのかね」もない。
艦長シートの斜め後ろ、別名『ギルの高台』にぐてーっとだらしなく座っている。
目は虚ろで、頬は若干こけている。自慢の長髪は手入れがされていなくて、河川敷の雑草のようにボサボサだ。
「また、えらく落ち込んでるわね」
つい一昨日のことだ。
プラント最高評議会でギルバート・デュランダルの議長解任動議があり、それが決議されたのは。
「オメーは議長としての資格ねーよ、このすっとこどっこい!」ということで、
まあ、今までの行動をよく考えなくとも、やむなし仕方なし。
つまり、今『ギルの高台』に座っているこの男は、完全無欠のプー太郎になるわけで。
「貴方だけ露骨にへこまないで、ギル! 私もいい迷惑なんだから!」
議長が解任された今、彼にミネルバを動かす権利はない。
タリアは長髪オヤジなんぞ無視して、アプリリウスにとっとと戻れるはずなのだ。
しかしどっこいしょ。
プラント最高評議会も意地悪というか計算高いというか。
タリアをはじめとするミネルバクルーに懲罰を与えない代わりに、デュランダルの監視(つか監禁)を命令したのだ。
いくら解任されたとは言え、元議長は元議長。
奇妙に弁が立つところもあるだけに、下手に野放しにして悪さをされたらたまったもんじゃない、という見通しなのだろう。
ふむ、タリアやシンには可哀相ではあるが、それが一番正しいやり方とも言えるね。
「艦長! 特殊通信が入っています!」
オペレーターのアビー・ウィンザーが良く通る声でタリアに報告をした。
それを聞き、怪訝な表情になるタリア。プラント最高評議会やザフト本部からなら、特殊通信なんぞ使わない。
「は、はいそれが……あ、わ、きょ、強制割り込みです! しょ、正面モニターに映像、来ます!」
正面モニターから無機質な宇宙空間が消えた。そこに、映ったものとは―――
「ラ、ラクス・クライン!? え、えええー、ほ、本物!?」
ミネルバの恒例行事、大袈裟びっくりアーサー。ま、無理もない、彼女は宿敵(?)と言える存在なのだから。
『……あの、ミネルバの皆さん、デュランダル議長、き、聞こえていますかしら? ラクス・クラインですわ』
「……?」
タリアは眉根を寄せた。モニターに映っているラクスと名乗る女性は、乳もでかくないし髪飾りもパチもんではない。
背後に移るブリッジの光景もエターナルのようだし、アーサーが言うようにこのラクス・クラインは本物なのだろう。
だがしかし、その言葉使いや物腰がどうもおかしい。邪悪なカリスマというか、不敵な威圧感がないのだ。
それどころか、挙措がやけに女の子っぽいし、頬が赤く染まっていて、恥ずかしがっているようにすら見える。
『……あの、私、提案したいことがありますの。新・アッガイ運命計画についてなのですが、一度、その……お、お話しませんか?』
元議長と人格転換ピンクが歴史的会談! 当然ナチュラールと変態仮面陣営はそれを邪魔するべく動く!
……か、どうか定かではない。ほれ、また某料亭で酒宴かもしれんので。
ばかな!
この私がラクスに萌えるとは!
457 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/22(金) 05:31:55 ID:RVB6Ctsq
保守
ラクス・クラインとギルバート・デュランダルが会談を持つという一報は、
地球圏全域にあっと言う間に伝わった―――りはしなかった、別に。
元々アッガイだの何だのと、狭い範囲での話であるし注目も薄い(前の大戦でお腹いっぱい、でもある)。
先日のゴールデンタイム電波ジャック事件で、両者ともプラント国民の信頼と信用を著しく失ってしまっていることもあり、
関心を持とうとする者や積極的にどちらかを支援しようとするプラント関係者は極々僅かしかいなかった。
で、今のラクスとデュランダルが同じ立場かと言えば、実はそうではない。
ラクスはプラント本国はともかく、オーブが支持を明言(実際応援しているのはカガリとモルゲンレーテくらいだが)しているし、
スカンジナビア王国は『敬して近づけず』の姿勢とは言え、過去の経緯からしていざとなれば援助を惜しまないだろう。
さらにはファクトリーとかターミナルとか、トンデモかつ怪しげな組織までついてたりなんかして。
対してデュランダルはと言えば、議長職を追われた時点で何の権力も持っていない無職野郎に過ぎない。
旧ザラ派の一部とか、急進運動組織、メンデル関係に多少顔は効くものの、それくらいが関の山。
ザフト全軍に命令を下せるだけの『力』が無い。ラクスと比べると雲泥の差だ。
下手な例えになるが、ラクスが朝青龍、デュランダルが小学生一年生みたいなもんで、勝負にすらならない。
で、この会談要請、長髪オヤジにしてみれば蹴りつける理由も必要もない。
同じ土俵に立てるかどうかすら危ぶまれていたときに、何と向こうから交渉という救いの手を差し伸べてきたのだ。
これは渡りに船どころか、漂流中に戦艦大和に拾われたようなもんである(これもおかしい例えだが気にしないように)。
さてさて、アッガイ因子転換薬によって人格が良い子ちゃんに変わってしまったラクスは、
律儀にも会談要請を他の陣営にも出したりなんかしていた。すなわち、ナチュラールと変態仮面一号だ。
こちらはプーのデュランダルとはまた立場も状況も異なるし、どっちも筋金入りのラクス嫌いにデュランダル嫌い。
それで、ナチュラールと変態仮面一号はラクスの要請を無視した。いや、無視しただけではないのだ、コレが。
「おいアズラエル、突っぱねるのは良いが、万が一奴等が和解して手を結んだらどうする?」
「うーん、まさかとは思うけどねぇ。バジルールはどう考える?」
「今までの両者の主張からすれば、手を繋ぐことはないでしょうが……」
「むう、確かにそうなのだが、どうも引っかかるのだ。あの映像のクラインの小娘、今までとどこか違うような……」
「フン、この期に及んで話し合いとは、ラクス・クラインは脳みそにトコロテンでも湧いたのかね?」
「でもいいんですかクルーゼ隊長、デュランダル議長は受けたんでしょう? あっさり仲直りするかもしれませんよ?」
「んー、それってマズイんじゃない? それだと均衡が崩れて下手すりゃ僕たち不利になっちゃうよ?」
「ふむ、よくよく考えてみれば、あの歌姫からデュランダルに手を差し出すとはおかしいな……何か裏があるのか?」
もしラクスとデュランダルが和解すれば、その力は単純計算で二倍。
そうすれば、ナチュラールと変態仮面一号は一気に窮地に立たされることになる。
で、ナチュラールと変態仮面一号が導き出した答は―――「敵の敵は味方」
一時的に手を結んだナチュラールと変態仮面一号! 会談を阻止するべく急襲を決意! ラクスと元議長が大ピンチ!
……か、どうか定かではない。うーん、逆にナチュラールとクルーゼの方がピンチな気もするな、ちょっと。
・・・つーか、ナタルとニコルの苦労倍増
真面目な人間こそ苦しむものだ
462 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 13:04:18 ID:C4G5dus8
スレタイワロタ
「キラ、美味しいですか?」
「あ、はい。美味しいです」
「うふふ……。あら、少しじっとしてらして。ほっぺに御飯が。……ひょい、パク」
「ラ、ラ、ラクス!?」
えーと、これは別にネジの飛んだラブコメではない。あくまでアッガイ大活躍のパラレル種世界戦記なのであしからず。
その割りにここ最近全然アッガイが出張ってないだろ、という突っ込みは甘んじて受け反省材料にさせてもらいます。
さて、ラクスとキラである。
モルゲンレーテ特製のアッガイ因子転換薬、それを飲んだラクスがピンクの女帝から夢見る女の子になった下りは、先述の通り。
で、服用以後のラクスのキラに対する当たり方は、天地が引っくり返るくらいに一変したわけで。
エプロン着けて御飯の仕度&給仕、衣服等の身の周りの世話、もうどこの新婚さんだゴルァ! というレベルだ。
挙句、そのベタベタな迫りっぷりに、キラの方が気圧されている始末である。
「ふふふ、はいキラ、あーん」
「……あーん」
ハッキリ言って、こんなのラクスじゃない。ラクスじゃないがラクス本人に違いはない。
そいで、その砂糖漬けのラブラブっぷりをエターナルの他のクルーがどう思っているかと言うと、
ぶっちゃけ、手の出しようがないよ頭抱えて静観するしかねーよチキショー、というのが素直なところだったりする。
何しろ、カガリが慌ててモルゲンレーテに連絡をした時には、薬を作った技術者は有休取ってトンズラこいた後。
アスランや虎、メイリン、ムネオその他は当然ながら、具体的な対策案なんぞこれっぽっちも持っていない。
「どうする?」「どうしたらいいと思うかね?」「どうしましょう」「どーしようもないね、こりゃ」とまあ、完全にお手上げ。
いや、ラクスが良い子ちゃんになったからと言って、今のところ別段困っているわけではない。
エターナルの掃除、クルーの洗濯もしてくれるし、食堂で御飯も作ってくれる。寧ろ役に立っちゃっているのだ。
だが、問題はこれから。良かれ悪しかれ、転換前のラクスは強烈な個性と状況打開力を持っていた。
だからこそ、アッガイ運命計画だの何だのとよくわからん争いに突っ込んでいけたわけだし、
長髪オヤジやナチュラール、変態仮面一号という錚々たる馬鹿相手にタメを張れてきたのだ。
ところが、今のラクスはキラには積極的、それ以外はちょっと引っ込み思案という、まったく普通の女の子。
明日開かれる長髪オヤジの会談で、下手をすると過去の自分を悔い改めて否定してしまうかもしれない勢いだ。
そっちの方がいいのではないか、とアスランたちは正直考えないでもない。
だが、かつてのラクスを知る者として、やはりあれは本当のラクスじゃないという思いもある。
ラクスは半ば勢いに任せてアッガイ因子転換薬を飲んでしまったが、
そもそも、ラクスは前大戦においても今回の新・アッガイ運命計画の発動においても、どちらも人類とアッガイの自由を訴えている。
つまり、薬云々に頼ったやりかたは、ラクスの意思とはかけ離れているのだ。
「デュランダル元議長との会談まで、あと二十四時間か。やれやれ……」
虎は大きく溜め息をついた。いままで色々と対応に困る状況に陥ったが、今回は極めつけだ。
ラクスは素のままでも、良い子ちゃんになっても、こうして虎やムネオの精神を苦しめる。何と恐るべき業であろうか。
「このままでは、おそらく別の意味で最悪の展開になるかもしれん。何か打開策はないものか」
「ない」
虎の嘆息に、即答で応えるムネオ。お前本当に考えてるのかと言いたくなる速さだが、実際ないのだから、まあ仕方がない。
「隊長! エターナルに急速接近するものがあります! こ、これはMS!?」
沈んだ空気のブリッジに、エターナル副長のマーチン・ダコスタの声が突如響き渡った。
「何だ、こんなときに! ええい、正面モニターに拡大して映せ!」
虎の命令に反応し、メイリンがコンソールに飛びつき、画像を転送する。なかなかご立派な勤労精神である。
そして、正面モニターに映し出された映像とは……。
「な、デストロッガイだと!?」
最凶最悪、神レベルの攻撃力を持つ巨大MS(ただし装甲は紙レベル)―――デストロッガイ。
エターナルを強襲するデストロッガイ! 混乱状態のまま出撃するアスランやムネオたちに勝ち目はない!?
……か、どうか定かではない。いやあ、どれだけデストロッガイが強くても、乗ってる奴があいつらなら全然脅威じゃないですけどね。
ラクス様♪
ラクス分よりもアッガイ分を多めにお願いしまつ
きっとラクス様がアッガイに変身するんだよ
(((;゜д゜)))ザクグフゲルググ
むしろラクスがアッガイを産む!
「だぁーっはっはっはーっ! 破壊神デストロッガイ、ここにけーんざーん!」
「ふぬははは、小生意気なクラインの小娘よ、その趣味の悪い色の船とともに墜ちろぉぉ!」
MA状態のデストロッガイ、そのコクピットにてナチュラールの首魁二人は声高らかに笑った。
ちなみに、パイロットスーツなんぞ着たりしていない。
盟主王もジブリも、アニメに出てきたままの服装で乗っている。
もうこれだけで脳みその程度が知れるというものだが、
本人たちはまったく気にしていないので温かく見下してやって下さい。
「お二人とも、あまりはしゃぎ過ぎないで下さい! 迎撃が来ますよ!」
律儀にナタルが二人に警告を飛ばす。
だが、二人がまともに耳を貸すはずがない。
「大丈夫さバジルール! 前の僕たちとは違うんだよねえ!」
「そうとも! ちゃんとヘブンズベースの特訓室で鍛えてきたんだ!」
「特訓ですか、初耳ですね」
「当たり前だろバジルール! 特訓てのは隠れてやるからいいんだよ!」
「うむっ、苦節三週間! ついに私達はユニゾンを完璧にマスターしたのだ!」
「……」
グラリ、とナタルは艦長シートの上でよろめいた。
軍帽がその動きに振られて彼女の頭から離れ、ふよふよと宙を泳いでいく。
絶望、怒り、その他諸々のマイナス方面の感情。
それを今また、ナタルは覚えた。この感覚、果たして何度目か彼女自身もわからない。
「辛かったよなジブリール! 初めてHARDモードをクリアした時の感動、僕は一生忘れないぞ!」
「おおうアズラエル! 私もまったく同感だ! ガシャポンで目当ての景品を一発で引いたのと同じような嬉しさだった!」
二人の無邪気な台詞を聞きながら、ぶんぶんと頭を振るナタル。
忌まわしいものを全て振り払うかのような、その、何と言うか、鬼気迫るものがある。
二人がしていたという特訓は、間違いなく某ダンスゲームのアレだろう。
いい歳こいた男二人が皆の目から逃れて、必死に二人プレイの練習(しかも目的はMSの操縦習得)に励む姿を想像すると、
もうナタルとしては悲しいとか呆れるとかを通り越して、冬枯れの草原に一人佇むような寂しい気持ちになってくる。
大体にして、ナタルはこのエターナル急襲作戦自体に反対なのだ。
ラクス・クラインの会談要請を無視することに決めた盟主王とジブリは、会談によりラクスと元議長が手を結ぶことを恐れ、
「敵の敵は味方理論」に従い、変態仮面一号ことラウ・ル・クルーゼと連絡を取り、一時的に同盟を組むことにした、のだが。
「では我らはエターナルを襲う」
「ふむ、よかろう。では私達はミネルバを攻める」
はい、つまり同盟の意味無し!
やってることは前とほとんど変わってません!
1+1が2の戦力になられるのが怖いから、先に2になって足される前の1を襲っちまえというのが言わばこの手の作戦の本道!
だけどだけどだけど、変態と阿呆二人の脳みそはそんな簡単な戦略上の計算も出来なかったようです!
はっきり言います、何度でも言います、こいつらモノホンの馬鹿です!
そりゃナタルも反対します!(ちなみに変態仮面陣営ではニコルが反対。ま、もちろん連中に聞く耳なんぞありゃしませんけどね)
「はーっはっはーぁ! いざ行かん! 我らの栄光のために!」
「わっはははは! 特訓の成果を見せてやろう! 僅か数分であのピンク戦艦を宇宙の藻屑としてやるわ!」
……さてと、対シン戦は五分くらいでしたが、今度は何分持つでしょうかね。
デストロッガイが宇宙の藻屑になるまで。
ミネルバを襲う変態仮面一号! 何と凄惨なことか、かつての友同士が剣を交えあおうとは!
……か、どうか定かではない。馬鹿同士だかんね、何つっても。他にユウナ、レイ、ルナマリアと一線級のパー連中もいることですし。
乙
早いですな
温かく見守るんじゃなくて見下すのか
誰かニコルとナタルを救ってあげてください
高速機動戦艦ヴェサリウス、その艦長シートにて、変態仮面一号ことラウ・ル・クルーゼはご満悦の態だった。
かなり陶酔が入っていて、随分とイタイ空気を醸し出してますが、まあ変態ということで大目に見てやっていただきたい。
「フッ……デュランダル、まさか君とチェス以外でタイマン勝負する日がやってこようとはな。運命の神も随分とヒネクレ屋なものだ」
「皮肉屋の間違いじゃないですか。むしろあてつけですよ」
「だが勝敗は戦場の常だ、このラウ・ル・クルーゼ、一切手を抜かんからそのつもりでいたまえ」
「元議長はともかく、その取り巻きのパイロットとMSは強いから手を抜いたら即撃墜されちゃいますが」
「くっくっく、戦う乙女ミネルバよ、我が前にその艶やかな死に姿をさらすがいい!」
「こっちがむさい死に姿をさらすことになるかもしれませんけど」
「さぁ、新しき戦いの始まりだ! 我が野望の第一歩だ!」
「第二歩が無い可能性も充分ありますよね」
「なぁニコル」
「はい、何でしょう?」
「最近、えらく毒を吐くようになっていないかね?」
「まさか、隊長の思い過ごしですよ」
「……そうかなあ」
嗚呼、段々とニコルも黒くなっていく。
あんぽんたんな上司のお守りをしなければならないのだから、理性が磨耗していくのは無理からんこととは言え、
生来真面目で心優しい彼すらも変わっていってしまうとは。
何と戦争というの罪深いのか。
「それでは私とニコルが出る。アデス、ユウナ、艦を頼む」
「いっそ隊長一人で行って下されば嬉しいんですけど」
「ん? 何か言ったかねニコル?」
「いいえ、何も」
……いやまあ、たまにはニコルだって文句のひとつやふたつは言いたくはなりますって、そりゃ。
こうやって小出しに吐き出すほうがまだ体にいいんですよ。
ナタルみたいに溜め込んでどんどん内圧高めていくタイプより、何ぼか健康的だと思います。
「ねぇねぇ、僕だってストライクルージュッガイ(注:紫仕様)が直ったから出たいんだけどなあ」
クルーゼの決定に、ユウナは駄々を捏ねた。
いやしかし、シャニに潰されたルージュッガイだけど、よくもまあ木っ端微塵状態から修復出来たねえ。御都合だねえ。
「いや、ユウナは砲術長を頼む。君がMSに乗ったら正直碌なことが起こらん」
「そうですよ、出撃されたら面倒見る人間が二人に増えちゃって困ります」
「……何か引っかかるな、ニコル」
「気のせいです」
もしかして、ニコルもアッガイ因子転換薬を飲んだのだろうか。
今日は何かヤケに言葉尻がブラックだ。まま、今日はきっと特別不機嫌なんだろう。深く考えると怖い。
「うーむ、まあいいか。では、私とニコルが出た三十秒後に援護射撃! その後はアデスの判断に任せる!」
すくっと立ち上がり、右手をさっと振り上げて颯爽と命令を下すクルーゼ。
これだけ切り取ると、なかなか見栄えのする男である。もともと、悪役としての存在感は決してダメな方じゃないのだ。
「ではニコル、着いてきたまえっとっとっと、あややや、わわ、ぐへ! あいたたた!」
ひらりとシートから飛び降りて、その反動でドアまで跳んでいきたかった―――ところを、
踏ん張りに失敗して斜めに行ってしまい、したたかに壁に頭をぶつけてしまう変態仮面一号。
頭を抱えて回転しながらドアの向こうに消えていく(ニコルが時々押して方向修正している)姿は、何と言うか超おマヌー。
うん、悪役としてはキャラ立ってるんだよ。だけど、今みたいに馬鹿という点でもっとキャラが立ってるんだよね、この変態は。
ユニゾンマスターズのアズラエルとジブリール! その操縦テクニックにアスランとムネオは翻弄されっ放し!
……か、どうか定かではない。いや、絶対ないよ。きっと撃墜され時間の記録を更新するね。
俺はage続ける
コーヒースレのニコルになりそう
パクリか
「天よ!」
「地よ!」
「刮目せよ!」
「ついに我らの時代が来たぁあっ!」
超巨大MSデストロッガイのコクピット(複座に改造済み)で、
盟主王ことムルタ・アズラエルと、猫好きングの二つ名を持つロード・ジブリールは吠えていた。
調子に乗りまくっていた、と言っても良い。いや、そっちの方が表現的に正しいだろう。
「貫かんこの思い! そして叶えん我が願い!」
「蒼き清浄なる地球戦隊ナチュラールによる新時代の幕開けだ!」
もうノリノリ。馬鹿は勢いづくと止まりません。
「決まった、決まったなジブリール!」
「おうよアズラエル! ユニゾンと一緒に台詞の練習をした甲斐があったというものだ!」
「……でも、何か物足りなくないか?」
「む、少しな。理由はよくわからんが」
そんなの決まってるでしょ、突っ込んでないんですよ、ナタルが。
いつもの彼女なら、きっと二つ目の台詞で「いい加減にして下さい!」と怒声を飛ばしてますがな。
今の彼女はドミニオンの艦長シートでぐったりと項垂れてますけど、
多分精神のバロメーターが振り切れちゃったんだと思います。
さて一方、強襲を受けたエターナルでは、今まさにデストロッガイを迎撃するために、
アスランのインアガ、ムネオのバカヅキが発進せんとしていた。
「ロアノーク大佐! 出撃後、左右から挟みこんで動きを止めます!」
「わかった!」
え? キラですか? キラはですね……格納庫の入り口で足止め喰らってます。
誰に足止めされてるかって? そりゃもちろん、『女の子』のラクス様でございますよ。
「手を離してラクス、僕も行かなきゃ、あが、ががががが」
「嫌、行かせませんわ! キラにもしものことがあったら私、生きていけませんの!」
言葉だけ見るとなかなかしおらしいが、実際はバーン・ガニアばりのスリーパーホールドをかけながらの足止めである。
この辺りは性格が変わってしまっても、本能が体を動かしちゃうようですな。
どうでもいいけど、あまりキツく締めると戦場じゃなくてここでもしものことが起きるぞ。
「おおうジブリールよ、生意気にも赤い奴と金の奴が出てきたぞ!」
「む、青白はいないか。まあいい、では一発かますとするか、アズラエル!」
「ええいっ! このおっ!」
「図体だけでかくたってね!」
……えー、戦いの結果ですけどね、ま、言わなくてもわかると思います。
戦闘時間はですね、一分三十五秒でした。デストロッガイの交戦から敗北までの最短時間を更新しました。
おめでとう、盟主王にジブリ! ちゃんとクロトがレイアガで回収してくれるから、心置きなくドミニオンに帰還してくれ!
変態仮面&ニコル VS シン&レイ&ルナマリアの激闘! ガチンコバトルでシリアス展開!?
……か、どうか定かではない。いやあ、変態仮面にレイにルナでしょ、絶対にシリアスになりませんって。
バーン・ガニアwwwwww
今月のダムAのピンナップはアッガイ
破壊命令マダー
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発表します!
【第1次安部内閣の顔ぶれ】
総 理 安倍 晋三 51歳 成蹊大学法学部
総務・郵政民営化 菅 義偉 57歳 法政大学法学部
法 務 長勢 甚遠 62歳 東京大学法学部
外 務 麻生 太郎 66歳 学習院大学政経学部
財 務 尾身 幸次 73歳 一橋大学商学部
国土交通 冬柴 鐵三 70歳 関西大学二部法学部
文部科学 伊吹 文明 68歳 京都大学経済学部
厚生労働 柳澤 伯夫 71歳 東京大学法学部
農 水 松岡 利勝 61歳 鳥取大学農学部
経済産業 甘利 明 57歳 慶應義塾大学法学部
環境・地球環境 若林 正俊 72歳 東京大学法学部
官 房 塩崎 恭久 55歳 東京大学教養学部
国家公安 溝手 顕正 64歳 東京大学法学部
防 衛 久間 章生 65歳 東京大学法学部
金 融・再チャレンジ 山本 有二 54歳 早稲田大学法学部
規制改革・行革 佐田 玄一郎 53歳 北海道大学工学部
沖北・男女共同参画 高市 早苗 45歳 神戸大学経営学部
経済財政 大田 弘子 51歳 一橋大学社会学部
東大6,一橋2,京都,北海道,神戸,鳥取,成蹊,法政,学習院,関西,慶應,早稲田各1
特務機動艦ミネルバに緊急警報が鳴り響く。すなわち、敵機襲来のお知らせである。
「艦影1! 照合の結果、ナスカ級高速機動戦艦ヴェサリウスと判明! さらにそれより射出されたMS、2機確認!」
アビー・ウィンザーが早口でまくしたてる。
本編でほとんどお仕事が無かった分、せめてこの世界では少しなりとも活躍して下さい。
「えええーっ!? あれはブリッツアッガイとプロヴィデンスアッガイ!?」
アーサーも驚き叫ぶ。彼の場合はこれがお仕事です。
「シンたちを呼び出して! こちらもMSを出すわよ!」
命令を飛ばすタリア。同じ苦労組ながら、ニコルやナタルより声にまだ張りがあるのは歳の功というやつでしょうか。
お肌の張りはありませんが……なんて、本人の目の前で言うと間違いなく張っ倒されますな。
「了解です。 レイ・ザ・バレル、レジェンドアッガイで出ます!」
「インパルスアッガイ、ルナマリア・ホーク、行くわよ!」
「……シン・アスカ、デスティニーアッガイ、出ます」
前者二人と後者にかなりテンションの差がありますが、
まあ、シンも苦労組みの一人なのでカンベンしてあげて下さい。
「プロヴィデンスは俺がやる! ルナマリアとシンはブリッツを叩け!」
「えー? 何よそれ! レイ、あんたカッコイイとこ独り占めするつもり?」
「出来たら俺抜きで二人だけでやってくれないかな……」
今は泣くな、シン。君が報われる日が来る。きっと、多分。
天帝と伝説、それは兄弟機。種世界でも有数の厨機体、失礼、強力機体同士がここに真っ向から大激突だ。
「それに乗っているのはラウでしょう! 何故ギルと戦うのです!」
「む、レイか! 知れたこと、己の野望に忠実に生きるのが人間! 私が地球圏に覇を唱えるためには、彼は邪魔なのだよ!」
「やらせません、ギルはやらせませんよ! 例え貴方を倒すことになろうとも!」
「ふふふ、おもしろい! つまり自分が自分を討つ、か! 神がもしも居るとすれば、これはなかなか洒落た演出というものだな!」
飛び交うドラグーン、交差するビーム。なかなか見所の多い戦いになりそうである。
性能的にはレジアガが上だが、パイロットとしての技量は変態仮面にやや分があると言えようか。
さて、一方のインアガ&デスアガ対ブリアガはと言うと。
「何よ何よ何よ! どこに行っちゃったってのよ! どこにもいないじゃないの! キーッ!」
「落ち着けルナ! わわわ、こっちにビームライフルを向けるんじゃない!」
はい、ニコルはどうやらミラージュコロイドを生かした作戦に出たようです。ま、もともとブリッツはそういう機体だしね。
「……いきますよ、コクピットは外しますので、ってってって!?」
ブリアガのコクピット内でニコルは戦慄した。インアガがこちらの動きに気づいたかのようにビームライフルを向けたのだ。
「むむっ、殺気! そこだーぁ! シュートッ!」
「えええ、ちょちょちょ、嘘ですよねえええ!?」
ななな、何と何とルナマリア、動物的勘でブリアガにビームを命中させてしまった。
デブリ戦も苦手、長距離銃撃戦も苦手、空中戦も苦手の彼女だが、まさかこんな剣豪的能力の持ち主だったとは。
しかし、敵が見えない方が強いってどんなパイロットだ。次から目隠しして戦えよ、この生体ミラージュコロイドディテクター。
「わわわ、ダメージ深刻! 動力伝達に異常発生! てて、撤収します!」
あらららら、ニコル撤退。
「やった! 見て見てシン! 私やったわよ!」
「……そんなアホな」
丁々発止の変態仮面にレイ、はしゃぐルナマリア、逃げるニコル、そして呆然とするシン。
つうか、シンはまだビームの一発も撃ってません。残るは変態仮面だけだけど、果たして活躍の場があるでしょうかね。
一人残った変態仮面一号を取り囲むレイ、ルナマリア、シン! だが変態仮面は不敵に笑う! 秘策アリ!
……か、どうか定かではない。いや、一対三でしょ? キラ並の補正がありゃ別だけど、やっぱり無理だよね、変態仮面じゃ。
ルナはコーディネーターなのに野性的なんですね
アカハナマダー
アカハナ戦記マダー?
マダタヨ
「くくく、どうしたレイ! そんな様でデュランダルを守ることが出来るのかね?」
「ちいいっ!」
やはり、技術的には変態仮面に一日の長があるようだ。機体の性能差をものともせずにレイを追い込んでいく。
嗚呼、惜しいなあ。これで変態&馬鹿でなければ、もっといい悪役になれたのに。
「ふははは! 機体の性能の差が戦力の絶対のしゃしゃしゃが、はぐぐ」
あ、舌を噛んだ。ほら、こーゆーとこがダメなのよ、この男は。
それにその台詞、別の仮面の男のものだぞ。しかもその中の人は議長の中の人と同じだし。
「レイー!」
おおっと、ここでデスアガとインアガがレジアガの加勢として参戦だ。
しかも、ルナマリアが野生の勘で早々にニコルを撃退してしまったため、どちらの機体もまったくの無傷だったりする。
「何と、まさかニコルを倒したというのかね!」
さすがにこの展開は予想していなかったのか、変態仮面一号は素直に驚いた。
だが、さすがに一度は全人類を滅ぼそうと企んだ男である。
不敵な笑みを口元に浮かべ、自身を取り囲む三機のアッガイをぐるりと見回した。
「ふふん、良かろう。三機でかかってくるがいい。だが、果たしてそれで私を討ち取れるかな?」
「言いましたね、ラウ。よし、シン! ルナマリア! 連携して一気に叩くぞ!」
やけに自信満々の変態仮面だが、実際これは大ピンチとしか言い様がないぞ。
いかに変態仮面一号が空間認識能力とMS操縦技術に長けていると言っても、ぶっちゃけ勝ち目は薄型ナプキンよりもさらに薄い。
「ちょっと待った!」
おっとっと、ここで待ったをかけたのは、ニコルを撃退するという殊勲を挙げたルナマリアさんだ。
「ここは私が一人でやるわ、レイ、シン、あんたらすっこんでて」
「な、何を馬鹿なことを言っている、ルナマリア!」
怒るレイ。ま、そりゃそうだ。だがしかし、勢いづいてるルナマリアさんはそんなの枝毛の先ほども気にしないわけで。
「ふふーん♪ 偉そうなこと言ってたけどレイ、あんたてこずってたじゃない?」
「な、なんだと?」
「私はもう一機を片付けちゃったもんねー、しかも、ひ・と・り・で」
あああ、何だ何だこれは。戦闘前に邪険にされたことへの仕返しか?
それとも本編終盤でやけに邪険に扱われたことに対する恨みか? どちらにしても、案外根に持つ女だな、コイツは。
「ふざけるな! ラウは只者じゃないんだぞ!」
「あーら、今頃になって相手が強いと言い訳かしら? 男らしくないわねえ、レイは」
「ルナマリア、お前こそ調子に乗っているんじゃない! たかが偶然ビームを当てたくらいで!」
「何ですって!? 偶然じゃないわよ! 見切ったって言ってよ! ちゃんと狙って撃ったのよ!」
「嘘をつけ、このアホ毛ミニスカ尻軽娘!」
「何よ、この長髪オカマクローン人間!」
「……なぁ、二人とも、ちょっといいか」
どんどん低俗になる口喧嘩に、シンは割って入った。なかなか勇気のある行動である。
「何だ、シン!」
「どうしたってのよ!」
ギギギッ、とモニター越しにレイとルナマリアはシンを睨みつける。そんな二人に対し、シンは静かな口調でポツリと呟いた。
「敵、逃げちゃったけど」
何と何と、レイとルナマリアが口論している間に、変態仮面、見事に逃亡。
機を見るに敏と言うか、抜け目ないと言うか。だけど、やっぱり自信無かったのかもしれないね、三機相手は。
だけどシンよ、お前、結局最後までビームの一発も撃たずに終わっちゃったね。
敵を排除し、無事会談にこぎつけたラクスとデュランダル! ついに種世界の二大巨頭が和解!?
……か、どうか定かではない。いやあ、どうでしょ。会談の場があの料亭ですから、まだ波乱はあると思います。
まともに読む前にage
つまりまともに読む価値がないと思ったのか?
ひどいことを!
謝れ!職人さんに謝れ!
アカハナ「フッ…もちつけおまいら。そんなんじゃジャブローに侵入できないぜ?」
アカハナキター?
「では、本日はよろしくお願いいたします」
「いや、こちらこそ」
「よいお日柄ですわね」
「めっきり秋めいてきましたが、今頃が一番過ごし易いかもしれませんな」
何だこれはどこのお見合いだ、と思わないでいただきたい。
これでも種世界を代表するカリスマ(注:色んな意味を含む)の会談の場なのである。
極悪ピンク女帝の渾名を受け、地球圏に多くの混乱と幾許かの平穏をもたらしたラクス・クライン。
中身の薄い演説で大衆を煙に巻き続けた元プラント最高評議会議長、ギルバート・デュランダル。
前大戦時から意見を異にする者として、激しく花火を散らしてきた相手であるが、
今日ここに万難を排して、事態を収めるべく話し合いを行うことになった次第だ。
「お体の方はお変わりありませんこと?」
「いえ、少し痩せましたが、たいしたことはありません」
以前の二人なら、このようにほんわかとしたやりとりなんぞ絶対しなかっただろう。
長髪オヤジがいつものごとく無茶苦茶な論理を振りかざし、ピンクはピンクでゴーイングマイロードに喋っていたはずだ。
だがしかし、今はまったく状態が異なる。
ラクスはアッガイ因子転換薬を飲んだおかげで、「女の子」になってしまっているし、
一方のデュランダルは解任のショックからまだ立ち直っていない。
「お茶がおいしいですわね」
「この料亭は茶葉も一級のものを使用していると聞き及んでいます」
「まあ、お詳しいですのね」
「いえいえ、たまたま得た知識に過ぎません」
双方腹の探りあいに見えないこともないが、実のところ裏はまったくなかったりする。
本題に入らない、と言うより入れないのだな、方や性格激変、方や精神動揺のために。
気後れとか尻込みとか、二人に最も似合わないことになっちゃったりしてるわけだ。
トップ二人が膝を詰めて話し合いをしている間、エターナルとミネルバの両クルーは別室で待機中。
エターナル陣営側は、キラ、アスラン、虎、メイリンがラクスのお供としてやってきており、
ミネルバ側はミーアとアーサーがお付で、シン、レイ、ルナマリアがボディーガード役でついてきている。
ムネオ、カガリ、タリアなどは艦で留守番、というわけだ(カガリは未だにオーブにしつこく連絡を取り続けている)。
さて、この会談の場所は言わずと知れたメサイアの料亭『慈恵禰志素』であるが、
その女将のアイシャと女中のフレイはいささか面食らっていた。
以前がそうだったように、泥沼の議論合戦の果てに大宴会というパターンになると踏んでいたのが、
蓋を開けてみればえらく静かに話し合っている。来ているメンバーも極端に少ない。つまり、これでは儲からない。
「女将さん、な、何か様子が変ですね」
「うーン、これはちょっと予想外だったかしラー」
カズイやトール、サイたちには取りあえず厨房で料理に専念するように言ってあるし、
取っておきの核弾頭少女コニールも、出番待ちということにして他のお客さんの応対に当たらせている。
「……まだどう転ぶかわからないしネ、ま、事の流れを今しばらく見守りまショ」
「そうですね」
アイシャとフレイは顔を見合わせ、こっくりと頷いた。
神ならぬ身、この時点で彼女らは知る由もない。いや、彼女たちだけではなく、当然キラもアスランも知り得ない。
このしばらく後、とんでもねー事態が『慈恵禰志素』で起こることを。
七転び八起きか七転八倒か、不屈の闘志を持ってナチュラールと変態仮面が再度襲撃を敢行! 荒れるメサイア!
……か、どうか定かではない。敢行ってか、観光かもしれん。場所が場所だけに。
ラクスサマキター
アッガイは?
爆破計画では不足がちなアッガイ分を大量に補給してくれると俺は信じてる
500
アカハナマダー
ギャグの大戦とシリアス?のアカハナ物語で両輪作戦
月面に突き刺さったメサイアから近くもなく遠くも無いところに、二隻の宇宙艦がその身を潜めていた。
場所的には、アニメ本編のラスト近くでイザークたちがぶっ壊したレクイエムの中継ポイントのすぐ側だ。
二隻の船、すなわちナチュラールのドミニオンと変態仮面一号のヴェサリウスであるが、
奇襲虚しく敗れた後とあって、艦内はおろか、周辺宙域に漂う雰囲気がどこかもの悲しくてドロッと暗い。
「何故だ、何故我らがデストロッガイがああも簡単に敗北したのだ!」
「無念だ、とても悔しいぞアズラエル!」
「ふふん、情けないことだな二人とも。なあニコル?」
「……」
彼らが何をしているかと言うと、まあ反省会みたいなものである。
敗因を知ることは次への勝因なり、とは故人のありがたいお言葉だが、
ぶっちゃけ彼らがやってるのは愚痴の吐き合いに過ぎないわけで。
唯一人、機体を破損させずに帰還した変態仮面だけが堂々と胸を張っているが、
彼とて敗走したことに変わりはないわけで、実際そんなに偉そうに出来る立場ではない。
まあ、盟主王とジブリは数分も経たないうちにコテンパンにやられ、
ニコルはルナマリアに一撃で戦闘不能に追い込まれてしまったので、
レイと互角異常、もとい互角以上に渡り合った変態仮面だけが目立つのは仕方ないことではあるのだが。
「あああ、何故だあ、何故敗れたんだあ」
頭を抱えて悔しがる盟主王ことアズラエルだが、そんなのわかりきったことである。
数的優位を生かした各個撃破戦法を取らなかった時点で、この結果を迎えるであろうことは充分に予測出来たはずなのだ。
作戦前にナタルやニコルが口を酸っぱくしてその可能性を指摘しており、
結局のところ何故に何もなく、敗因は勢いに任せて無茶な奇襲をかました盟主王、ジブリ、変態仮面にある。
「……やれやれ」
ナタルは大きく溜め息をついた。
今更その点について責め、考えを改めさせるつもりは、彼女にはない。てか、それを実行に移す気力がない。
彼女が言わない以上、間違いを正す役割はニコルに振られるが、
彼とてあっさりと撃墜された身(ルナマリアが異常過ぎたにせよ)、ようけな口を利けたもんでもない
アデスはいつものごとく自室に逃亡しており、ブーステッドマンにおいてはそんな役柄は端から筋違い。
そうなると、残るのは一人だけになるわけだが……。
「んー、やっぱり基本戦法がおかしかったってことだよねぇ。」
はい、セイラン家の輝ける紫星、ユウナであります。
「でもさ、さっきは負けちゃったけど、これって実はチャンスなんだよ」
「ほほう、それはどういうことだねユウナ?」
「向こうは僕らを退けたじゃない? で、ホッとしていると思うんだよね。つまり、気を抜いている状態なんじゃないかって」
馬鹿三人を相手にすると、ユウナでも賢くみえてしまうから恐ろしい。
まあ、ユウナが語っているのも所詮は『民明書房刊 子どもにもわかる簡単な戦略・戦術』レベルの話なのだが。
「それに、さっきと違って今度は連中が一緒になっていることが僕らに有利に働くよ」
「そうか、つまりは気を緩めたあいつらを一網打尽に出来る機会ということか!」
おっと、愚痴りモードから一転して、ナチュラールにいつものハイテンションが戻ってきました。単純な奴らです。
「ようし、ならば今すぐメサイアに行こうじゃないか! バジルール! ドミニオンをそちらに向けろ!」
「恨み晴らさでおくべきか! 見ていろ、今度こそけちょんけちょん(死語)にしてやる!」
「ふふふふ、レイよ、デュランダルよ! 覚悟しておくがいい!」
ほんとーに単純奴らです。
うーん、ユウナの言葉とは逆に、臨戦態勢で待ち構えているって可能性もあるんだけど……。
メサイア、三度激戦の地と化す! 外はドカドカ、中はモタモタ! 収拾不可!
……か、どうか定かではない。ポイントは今だ実力を見せぬ爆弾娘コニールにある、か?
そして俺は今日もageる
なぜ?
アッガイだから、下手すると深海まで沈んでしまう
誰がうまいこと言えと(ry
マダカナマダカナー♪
アカハナノオッチャンマダカナー♪
オッチャンジャナイ!
「デュランダル議長はご趣味は何ですの?」
「元議長、ですよラクス・クライン。さて、趣味ですか。そうですな、ラーメンのチャンポン食いとかですか」
会談が始まってかれこれ一時間は経とうというのに、未だに二人は本題に入らない。
遊園地のチケットを買ったはいいが、一人で中に入るのが怖いので入り口でうろうろする小学生のようなものだろうか。
とにかく、ここはどちらかが口火を切らねば、このままずっと足踏みが続くことは間違いない。
「チャンポン食い……とは、何でしょうか」
「いや、たいしたことではありません。二種類以上のインスタントラーメンを混ぜて食べるだけのことです」
出された料理は、まったく手をつけられていない。刺身は渇き、羹はすっかり冷めてしまっている。もったいないお化けが出るぞ。
さて、会談が行われている隣の部屋では、お付組が待機してたりなんかするわけだが、
こちらは当然、進行状況が気になって気になって仕方が無いわけで。
「……全然話が前に進んでないなあ」
「ギル、何をしているのですか。ガツンとやってしまって下さいよ」
「なあキラにレイ、俺の頭に肘を乗せるのをやめてくれないか? 頭頂部にダメージが来る」
「しっ、アスラン黙ってなさいよ、聞こえないじゃない」
「ルナ、あんまり屈むと、後ろからスカートの中が丸見えになるぞ……」
「お姉ちゃん……やっぱりその短いスカート、軍人らしくないと思う」
何と、エターナル組もミネルバ組も、一緒だったりなんかする。
一般企業の給料日と重なったせいで、空き部屋がほとんど無かったせいでこうなってしまったのだ。
「どうもー、明石鯛のアッガイ仕立てになりまーす。それとウーロン茶おふたつ、ジンジャーエールおひとつですねー」
と、『慈恵禰志素』の新しい女中(バイト)のコニールが、料理と飲み物を持って入ってきた。
さっきからちょこちょこと、虎、シン、アーサーが注文をしているため、厨房とここを何往復かしているのだ。
「あー、君きみ、次はこの山芋サラダとブリのアッガイソース焼きをお願い」
自分で払うわけじゃないので遠慮なしに頼みまくるアーサー。後でタリアにどやされるぞ、まず間違いなく。
「はいはーい、すぐお持ちしまーす」
「おい、君」
立ち上がろうとしたコニールに、虎が声をかけた。
「はい、何でしょう」
「あー、その、何だ。アイシャは今日は、いるかね?」
「女将さんですか? はい、もちろんおられますけど、ちょっと今手が離せなくて」
「ん、あ、そうか。ならいい」
寂しいよな、虎。愛しい彼女に酌でもしてもらえれば、まだ気が晴れるというもんなんだがな。
だがあきらめろ、お前の女はオーナー室で隠しカメラを通した映像(もちろん会談の部屋のだ)を見ている。
営業時間内の彼女は常にオゼゼ優先だ。残念ながら、お前に構っている暇はない。
「では、すぐお持ちいたしまーっす」
襖をパタンと閉じて、トタトタと廊下を小走りに厨房へと戻るコニール。右手をそっと上げて、手首のブレスレットに口を近づける。
「レッドマスター、どうぞ。こちらチャーリーブラボー、お付の間に特に変化ナシ。密かな企みなどはない模様」
このブレスレット、実は小型のトランシーバーなのだ。
「レッドマスター、りょーかイ。こちらも引き続き事の推移を見守るかラ、そちらも気を抜かずに監視よろしくネ」
「イエッサ」
「ふふン、ま、長引いてくれるならそれもいいワ。延長料金取れるしネ」
大口のお得意さんは死んでも逃がすな、これ、アイシャの商売訓。そのためには、どんなことでもするつもりです。
デストロッガイを失った盟主王とジブリは、ザムザザッガイという新たなMAでメサイアを襲撃に出る! メサイア崩壊の危機!
……か、どうか定かではない。変態仮面と共同作戦、上手くいくといいね。ま、いかないだろうけどさ。
510 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/05(木) 23:26:38 ID:g+AZ9N6f
アカハナ ノ オッチャン コナイ……
定例age
アカハナマッテルヨ
奴ぁ
必ず来るさ
アッガイにはやはりアカハナ
奴が来て双輪体制になればより盛り上がるというものさ
大戦の作者様にクレクレしてイイカナ
アストレイやスタゲのアッガイ登場して欲しいナ
是非ミナに天空のアッガイ宣言を
アストレイまで広げるとますます収拾つかなくね?
確かに
※今回はジュール隊とエクステンデット、及びその他の現状の話であり、本筋とは一切関係ないので読み飛ばして結構です。
東アジア共和国は日本の伊豆半島、その根っこの部分に位置する温泉街、熱海。
現在有給休暇中のジュール隊、そしてエクステンデットがそこで日頃の疲れを癒している。
ドンパチが無い代わりに、エアホッケーで勝負したりパチスロで勝負したりと、まあそれなりに楽しんでいる様子である。
しかしまあ、連日そんな感じで面子を賭けたミニマムバトルをやっているわけでもない。
今日は朝からジュール隊はバナナワニ園に、エクステンデットは修善寺に観光に行く予定になっている。
で、それぞれが出かけてからおよそ一時間程経った頃、
とある三人組が旅館「熱海」(しつこいようだが「あっがい」と読む)へとやってきた。
「すまないが、ファントムペインの追加組だ。スウェン・カル・バヤンとその他三名」
「はい、リー様よりお聞きしております。スウェン様にミューディ様、そしてシャムス様ですね?」
丁寧な応対をするロビースタッフに、スウェンと名乗った男は軽く手を礼を示した。
「ふーん、なかなかいい旅館じゃん。賑わってるみたいだし」
やたらと露出度の高い服に濃い化粧をした女、ミューディーが来客看板を指差す。
「成る程なあ」
小学校のクラスに必ずこんな奴が一人いたな、と思わせる容姿のメガネ男、シャムスも頷いた。
来客看板には、ファントムペインとジュール隊の他、
『DSSD・技術開発センター御一行様』、『ジャンク屋連合御一行様』、『サーペントテール御一行様』、
『野次馬ジャーナリスト御一行様』、『その他まとめて御一行様』と、板がかかっている。しかも、到着日付は皆今日だ。
「ふん、盛況なことで結構だな」
スウェンは呟いた。感心しているのか、それとも不機嫌なのか。イマイチ判別つき難い。
きっと不器用な奴なのだろう。この世界で損をするタイプの人間だ、間違いなく。
「しかし、喉が渇いたな。ロビーの喫茶コーナーで何か飲まないか?」
シャムスの提案に対し、首を縦に振るスウェンとミューディー。反対する明確な理由は二人に無い。
「俺はファンタのアッガイ味な」
「アッガイコーヒー、砂糖抜きミルク多め。シャムス、アンタ三人分払っときな」
「……何でだよ」
ブチブチと小声で文句を言いながら、ちゃんとシャムスは三人分のお金を販売機に投入する。なかなかいい奴である。
「おいミューディー、そこのテレビつけてくれ。『アッガイの金さん』の再放送が始まる頃だ」
「あいよ。……って、何これ。緊急記者会見? ニュース特番?」
三人はテレビを覗き込んだ。そこに映っていたのは、現在隠遁生活中の割りにはそれなりに有名なあの人だった。
「私はロンド・ミナ・サハクだ。少し時間をお借りして、全世界の人々に宣言を行いたいと思う」
はい、衛星軌道ステーション『アメノミハシラ』におわします、我らがミナ様であります。
見かけこそは結構派手だが(ついでに乗機のゴールドフレームッガイ天も派手)、実際はなかなか苦労人であらせられる。
「ラクス・クラインが出した『新・アッガイ運命計画』に我々は今後も一切関与しない方針である。皆もこれに続くことを期待する」
……これは、「わしゃ知らん。皆もこんな阿呆な喧嘩に首突っ込んだらアカンで。馬鹿見るさかいに」ということですな、つまり。
「サハクも改めて関わりたくねぇ宣言か。ま、当然だな」
スウェンの言葉に、後の二人も頷いた。そりゃまあ、まともな神経を持っている者なら誰だってミナ様と同じように思うだろう。
「さて、後続の客と鉢合わせするとゴチャゴチャしてかなわん。とっとと部屋へ行って休むとするか」
ファントムペイン、ジュール隊、そしてその他諸々の者たち。彼らの休暇は、この馬鹿な争い事が収まるまで続くことになる―――
ザムザザッガイとプロアガ、メサイアを強襲! 手元にMSが無く、焦るシンたち! 大ピンチ!
……か、どうか定かではない。いや、出ます出てきます、あの料理人三人組が。
やっぱり俺はあげる
クレクレしてすぐ入れてくれるなんて、グゥレイトォ
なるほど、うまく逃げたな
age
>>522 だからなんでキミはいつも冷たいの?
アカハナこないから?
いや誉め言葉誉め言葉
スマン
ということでage
大戦世界では有力者による電波ジャックが流行っていますな
そして被害を被るのはいつも時代劇
アストレイキャラは番外編でしか今後出てこないということか
まぁ増えすぎるとややこしくなるから仕方ないか
アッガイ目覚ましって製造されないかな・・・・・・
またageる
第三話「アッガイ破壊命令」
モロサワはヒステリーを起こしていた。海産物確保の任に当たっていた兵が全滅したからだ。
「なんで作戦が失敗するの?あんた達が腑甲斐ないからデショ!あのヘンテコなMSさっさと潰しなさいよ!これは命令ヨ!」
「ろくに作戦立てないで良く言う。」
モロサワの一言に一人の男が皮肉を込め言い放つ。艦長兼作戦本部付け(お目付け役)のスズムラ大佐。かくして連合は壮絶な死闘が繰り広げられた。
特に意味はないが連合からアッガイ破壊命令が出された。
−オーブ市場隣接食堂−
組合長(禿)はアカハナの戦果に思わずニカッと笑う。ちなみに真っ昼間からドブロク片手に刺身をつまんでたりする。ちなみに食堂にはメニューに混じって『食物を粗末にするヤツは体罰』と大書されている。
ここ最近密漁者は武装し、組合員に被害が出ているからだ。
「これで奴らも懲りただろう。」
アカハナは口にアジフライを頬張りつつ頷く、だが最近の世界情勢はオーブにまで及んでいる。
アカハナも軍港で見慣れない巡洋艦があったのを見ている。
「ところでアカハナよぅ、」
後ろから声がする。三男(傷だらけ鯖味噌煮定食はすでに跡形もなくきれいに完食。)だ。返事をすると、
「マルキオさんとこに魚届けてくれ。」
「注文されたやつッスか?」「いや、孤児達にオレ達からのプレゼントだ。」
「オレ達じゃなくってオレ、でしょう?」
この見た目は極悪な三男は優しく、漁師達からも慕われている。
「了解しッス、荷物は?」「あぁ、鮪一本と秋刀魚だ。コンテナに入れてるから…」「ウッス、新鮮なうちに届けます。しっかしチビ共食いますねぇ。」
「だからこそ、だろ?」
組合長がにんまり笑う。「っかし、マルキオさん目見えない、とかいーつつしっかり鮪さばきますよねぇ。」「しかも日本刀でにんまりしながらな。解体ショーやれば観光資源に…」
「親父、そいつはムリだ。いろんな意味で。」
そう三男(傷だらけ)が言ったとき、
「コノキョシィニュクェ〜〜〜〜!」 後ろのテーブルから声がする。振り返ると(株)モルゲンレーテの職員がいた。ついでに料理が飛んでくる、鰯の甘露煮…
「落ち着け、イザーク、この海鮮チャーハン食うか?グゥレィトゥだぞ。」
色黒な男がエロ本片手にチャーハン食いながら言う。
「ディアッカの言うとおりです。」
緑髪の『びしょうねん』が色黒な男の名前を教えてくれる。
「えぇい、黙れニコル、大体なぁアスランの言うとおりなら足付きはアソコにいるんだぶぅ…」
ひとおーり自己紹介がおわると同時に、アカハナはオカッパイザークの頭部を殴り付ける………冷凍尾長鮪で。
激しく血を流しながら吹っ飛ぶイザーク、反応が早かったのはディアッカ、彼の鋭いケリがアカハナの背中を襲う…がケリは届かなかった。
一応訓練された兵の蹴を防いだのは三男(傷だらけ)だった。手のひらでやんわりとディアッカの脛を掴んでいる。
「ヒュー、グゥレィトゥ!」
ディアッカがおどけてみせる。がすぐに、
「非グゥレィトゥ〜」
と叫びながら天井近くに放り投げられる。直後ヘッドバットでさらに高く舞う…この日ディアッカ12回突き上げられ性格が迂闊で残念に激変する。
「何なんだ!あんたは!」 髪に縁の無さそうなアスランが叫ぶ。
「食物は大切にね。」
組合長(禿)が頭付きを二人にかまし黙らせた。
「じゃあマルキオさんち行ってきます。」
アカハナは一人歩き始めた。アスラン隊がこの後暫らく行動できなくなるのは別な話。 ちなみにいくらザフトで鍛えられていようと所詮数年、何十年と荒れた海で過ごした漁師にかなうはずもない。ただそれだけだった。
−マルキオの館−
オーブにある何をやってるかわからないマルキオの館。アカハナはアッガイクローを一本出し、ワイヤーで吊ったコンテナを運ぶ。そのすがたはながら酔っ払いが助六を持つがごとしであった。
マルキオの館まで後少しと言うところでアカハナは驚愕した。
アッガイのモノアイはマルキオの館前にあるMSを発見した。MSグーン。ザフトの水中用のMS。戦力的に連合の水中用のメビウスなぞ目ではない。
それが一体マルキオの館に向け武器内蔵の腕を上げていた。
館前にはマルキオと子供たちが固まっている。どうも襲われているようだ。
アカハナの行動は早かった、荷物のコンテナをゆっくり地面に降ろすとCPUを戦闘モードに設定。『システムキドウ』と音声が流れる。そしてゆっくりと海に入る。
アッガイのデザインはラヴリィさで作られた以上に、水中での抵抗を考えられている。そのためグーンは全く気付かない。
グーンはスピーカーで何かまくしたてる、要約するとグーンのパイロットはザフトの右派で和平を進めるマルキオを邪魔に思っているらしい。
アカハナはグーンに奇襲をかけることにした。
アッガイは腹部格納庫からソナー機雷を設置する。その後すぐに右腕部の水冷式水中ビーム発生機を機動。チャージが完了する。
グーンは突如現われた謎のMSに驚愕した。反応が遅れあたふたとする、その間にアッガイの左腕が伸びグーンの左腕を掴みそのまま海中に引きずり込んだ。
グーンは突如海中に引きずり込まれ、正常な判断ができなかった。
アッガイは右椀のマイクロ魚雷を3発時間差を置いて発射、グーンは海中で激しく動き全弾回避する、グーンが反撃しようとマイクロ魚雷内蔵の両腕をアッガイに向ける。
だがグーンのマイクロ魚雷は発射されることはなかった。戦闘前に設置した機雷が激しく動いた為に生じた海流に揉まれ、グーンの背部に着弾。
グーンがよろめく。アッガイはそのチャンスを逃さず接近、左のアッガイクローでグーンの腹部を貫く…
だが貫いたのはグーンの右腕のみ。グーンの胸部が光を灯す。アカハナは本能的にアッガイを伏せさせる、と同時にグーンの乳首から水中ビーム発生。アッガイの上を通過し、海底を粉砕する。
アッガイはヘッドスライディングする形でアッガイクローをヨガ僧の如く伸ばしグーンの両足を粉砕する。
グーンはそのままうつぶせになりながらアッガイにおおいかぶさる。そのまま再度チクビームを放とうとするがすでにアッガイはいない。
アッガイはヘッドスライディングのまま海底を進み、右腕を構える。グーンの背中に水中ビームが命中、コクピットを貫通しグーンは沈黙した。
アカハナは荷物を無事わたす、子供たちが笑顔でまくしたてるのを聞きながらアッガイは海に歩みを進め……………………グーンの残骸に足を取られこけた。
フランフラン♥
皆様大変おまたせしました。そんなわけでアッガイ戦記第三話です。
上げてるかた、できれば上げないでください、粘着がわくので…
大戦の作者サマGJです。ますます楽しみです。
遅筆ですがこれからも書き続けたいと思います。さて当直戻りますノシ
乙♪
乙キターGJ!!
スミマセン。つい上げてしまいたました。
今後は最深部に挑むことにします
「!? 敵機急速接近! ひとつはMA、もうひとつはMSと思われます!」
エターナルとミネルバ、それぞれのブリッジの緊急アラームが鳴り響いた。
ドタバタとクルーがそれぞれの指定席に腰を下ろし、すぐさま自己の役割を果たそうとする。
「形状チェック! ザムザザッガイとプロヴィデンスアッガイに間違いありません!」
ただ、反応そのものに関しては、メイリンがいないエターナルより、アビーが残留していたミネルバの方が速かった。
まぁ、これは仕方がない。どこまでも双方同時というわけにもいくまい。
「……しまった!」
タリアは艦長シートから腰を浮かして呻いた。
ナチュラールの襲撃を退け、無事会談に入れたことで油断があったのだ。
「シンたちをすぐに呼び戻して!」
「ダメです! 間に合いません!」
シン、レイ、ルナマリアの三人は全員とも、デュランダルの護衛として『慈恵禰志素』に行っている。
エターナルもキラ、アスランがラクスにくっついているし、残っているのはムネオだけ。
しかもあろうことか、アッガイドラグーンの微調整につき現在メンテナンス中ときた。ハッキリ言って大失態。
「クッ、何てことなの!」
歯噛みするタリア。おおお、これってつまり、ナチュラール&変態仮面にとっては絶好のチャンス?
ユウナの小学生戦法、まさかまさかの大的中ときたもんだ。大穴馬券でも買え、きっと当たるぞ。
今ならディープインパクトでもドンジリに沈むに違いない。
「いやっほーう! デストロッガイがやられても、まだ我らにはザムザザッガイがあるのさぁー!」
「はっはっは、連合の底力を舐めてもらっては困るというものだ! てか、密かに格納庫に隠して持ってきた甲斐があった!」
ナタルの目を盗んでどうやって持ってきたんだ、という突っ込みはやるだけ徒労というものだろう。
ドミニオンの格納庫はドラえもんのポケットと同じ構造になっている、と強引にでも解釈していただきたい。
ちなみに、ザムザザッガイは本来三人乗りであるが、またしても二人乗りに改造してあることも付記しておく。
増えるのはいいが減らすのは無理ないか、と感じられるだろうが、
宇宙戦艦ヤ○トの真田さんレベルのトンデモ改造だと思っていただければ幸いである。理屈じゃない、ということでひとつ。
「ハイヨーシルバー! カモンビッグウェーブ! ラウ・ル・クルーゼ、ここに剣山もとい見参!」
変態仮面も息をまく。プロアガをザムザザッガイの上にちょこんと乗っかからせており、所謂サーファースタイルってやつだ。
それにしてもザムザザッガイ、アッガイボディとのマッチングが微妙に良い。各自想像して目を細めてもらいたい。
あ、ちなみにブリアガ修理中につき出撃してませんのであしからず。
で、突然の来襲の報は『慈恵禰志素』にもしっかり届いていた。
「女将さん! 実はこれこれしかじか!」
「あらまア、何てことかしラ。宴会に参加しようと来た……わけじゃなさそーネ」
フレイから報告を受けたアイシャだが、エターナルやミネルバのクルーと違って落ち着いていた。
「どうします? 来てる連中に伝えます?」
「んー、別にいいんじゃなイ? ほら、こっちはアレがあるシ」
「あ、そっか、そうですね」
「つーわけで、厨房の三人にすぐに出るように言っといテ。こっちはコニールちゃんと私で何とかするかラ」
「りょーかい!」
さあ、さあさあさあ、出るぞ出るぞ、この世界で最強の戦力を誇る、『慈恵禰志素』料理人三人組が!
フリアガ、セイアガ、ジャスアガの三機、満を持して出撃! 哀れナチュラールと変態仮面、メサイアにて藻屑と化す!
……か、どうか定かでな、いや、これは定かか。料理人三人組に勝てるはずないですから。
オイオイオイ
今日はすごいじゃない
GJ!
アカハナ ノ オッチャン カコイイ
大戦にもアカハナ出てほしいな、特例で
端役でもいいから
無理言うなw
>そのすがたはながら酔っ払いが助六を持つがごとしであった。
激 プ リv
型式番号YMAF-X6BDAGGAIザムザザッガイ、アドゥカーフ・ジオニックインダストリー製の強襲MAである。
複列位相エネルギー砲や超振動クラッシャーなどの強力な武装の他、
陽電子リフレクタービームシールドという反則クラスの防御機能を持つバケモノMAだ。
ぶっちゃけ、デストロッガイなんかよりコイツを量産しまくっていればロゴスは勝ったと思います、ハイ。
「ジブリール! ミネルバとピンク戦艦はどうする?」
「放っておけ! MSが出てこなければ船なぞただのデカイ鉄屑だ! 後でいくらでも潰すことが出来る!」
デカイ鉄屑、とはあまりにあまりだが、お前ら、自分らのデストロッガイのことはもう忘れたのか。
あれもデカイ鉄屑以外の何物でもなかったではないか。喉元過ぎれば、とはよく言ったものだな。
いや、コイツラの場合は反省するとか糧にするとかいう能力自体が無い、と表現するほうが正しいか。
「ならばまずメサイアだ! パイロットが中にいる可能性が高い!」
変態仮面が声高に叫ぶ。仮面ゆえに表情はよくわからないが、おそらく興奮のあまり鼻の穴を大きく広げていることであろう。
「ちょっと待って下さい! メサイアは観光地です! 中には無関係の人もたくさんいるんです!」
三人を制止するように、ナタルがドミニオンの艦橋からザムザザッガイに指示を飛ばす。
いつも真面目にご苦労さん。だけどさ、同じようなことは過去に何度もあったよね?
こいつらが聞くわけないんだから。まあ、それでも止めざるを得ないところに、常識人としての苦悩があるんだろうが。
「ははははは! バジルール! そんなことを気にしてどうする!」
「うむっ! 大事の前の小事!」
「そういう問題じゃないでしょう! ここで一般人に死傷者を出してしまったら、我々に大義はなくなります!」
ああ、そりゃそうだわなあ。そりゃ必死に止めるわなあ。
ま、この世界で人死にが出るわけないから、いらぬ心配でもあるんですけどね。
「うははははは! 大丈夫だバジルール、何をそんなセセコいことを言っている!」
「勝てば大義は後からついてくるわ! ブーステッドマンともども、そこで黙って見ているがいい、我々の大活劇を!」
「そんな安っぽい三文劇の悪役みたいなことを言わないで下さい! ヴェサリウスのアデス艦長! 貴官からもお願いします!」
加勢を頼むナタル。しかし、ヴェサリウスからは返事はナシのつぶて。
まーたアデス艦長は自室にトンズラこいたようですね。今頃寝そべりながら『お宝アッガイ鑑定団』でも見てるんでしょう。
それにニコルはブリアガが修理中だし、ブーステッドマンは回収役だし(←と言うより戦いを面倒臭がってます彼ら)。
「あっはははははあ、大丈夫だよナタルちゃん! 答は簡単! 人を殺さず物だけ壊せばオッケーさぁ!」
アデスに代わり、ユウナがシャボン玉よりも軽く言葉を返す。
うーん、盟主王にジブリ、変態仮面も相当のオバカだが、お前は桁がちょっと違うな。軸そのものが異なると言うか、何と言うか。
通常の三倍馬鹿の紫流星の二つ名は伊達じゃないということか。感心していい話ではまったくないけどな。
しかし、「ナタルちゃん」って……彼女はお前さんより三つ程年上なんだが。
「待てーい!」
と、宇宙に響く大音声。この際真空中では音は伝わらないという物理法則の基本は忘れていただきたい。
「むっ、誰だ!」
律儀に反応する変態仮面。ま、これもお約束。
「……近頃世間に流行るもの、電波ジャックにアッガイ宣言」
「無茶苦茶をするお偉方、馬鹿、阿呆、変態に囲まれて、泣くのは常識者ばかり」
「涙を拭いておいでなさい、根性正す料理人、特膳すえて待っております!」
必殺仕事人とは何の関係もないが、出来れば芥川隆行のナレーション調で読んでただきたい。
まあとにかく、メサイアの危機を救うため、そして天道正すため、
フリーダムアッガイのカズイ! ジャスティスアッガイのサイ! そしてセイバーアッガイのトール! 慈恵禰志素三人組、ここに参上!
次回、ナチュラール&変態仮面 VS 必殺料理人! 大激戦!
……か、どうか定かではない。いや、勝負は一瞬ですよ。
誰か本当にナタルを救ってくれ
そこでアカハナ参上
ワイルドな魅力にウブなナタルはイチコロさ!
ナタルってムウに惚れてなかったっけか
アカハナとタイプが全然違うわけだが
まあそれでレギュラーで出てくれるようになれば大歓迎ではある
どうしても、アッガイ=アカハナで刷りこまれてるもんで…
だから無理言うな
「ふん! 威勢だけは良いようだが、果たしてこの攻撃がかわせるかな?」
変態仮面ことラウ・ル・クルーゼは、ザムザザッガイからプロアガを分離させると、
ミニアッガイドラグーンを四方に展開した。空間認識能力者のみが行える、オールレンジアタックである。
果たしてこの世界で同じ能力を持つ者がどれくらいいるのかわからないが、結構便利な力であると言えよう。
「あれ? 読みかけの本、どこやっちゃったけ?」→「ピキーン! 本棚の二番目の棚の右から三番目の本だ!」
「くそっ、かくれんぼで最後の奴だけ見つからねぇ!」→「ピキーン! 公園入り口の銀杏の木の上だ!」
「うへへ、駅のホームの順番待ちはタルいけど、前の女子高生が可愛くてラッキー」→「ピキーン! 覗けた! パンツは白!」
えー、何か違う気もしないでもないが、まぁこんな感じに日常生活でも充分に「使える」力なのは確かだ。
「喰らうがいい! ミニアッガイドラグーンによる連携攻撃を!」
変態仮面の号令一下、ババババと漆黒の宇宙をミニアッガイドラグーンが駆ける。
そして、フリアガ、ジャスアガ、セイアガに一斉に襲い掛かっていく。
「そうはさせないよ!」
だが、その攻撃はひとつもフリアガ、ジャスアガ、セイアガに当たらなかった。
つうか、ビームを放つところまですらいかなかった。
ミニアッガイドラグーンを、カズイ操るフリアガが全て叩き落してしまったのだ。
機体を超高速で動かし、ビームライフルとビームサーベルを超精密に駆使して。一瞬で。
「何ですとー?」
文字通りあっという間に最強の攻撃オプションをぶっ壊され、変態仮面、思わず呆然自失。
楽な相手と舐めててかかったのは過失だが、ドラグーンを全部破壊されるとは夢にも思うまいから、まぁ無理もあるまいが。
「……って、そんなことは有り得ーん! 認めーん!」
だが流石はかつてのラスボス、すぐに自我を取り戻すと、ユーディキウムビームライフルを構えなおした。
この大出力ビーム砲が当たれば、どのようなMSと言えど一撃で破壊されてしまうだろう。
「えーいっ!」
はい、今度はトールのセイアガにビームライフルの銃身をバッサリ斬られてしまいました。
それだけでなく、左手の複合兵装防盾システムも真っ二つに。驚愕、変態仮面一号。何も出来ずに丸腰状態。
「貴方の負けだ。それとも、まだ無駄な足掻きを?」
「絵drftgyふじこlp;@」
ラウ・ル・クルーゼは、言葉にならない言葉を口から泡とともに吹き出した。
つまり、完全敗北宣言そのものですね。泣くなよ変態仮面、お前が弱いんじゃない。相手が強すぎたんだ。
さて、一方のザムザザッガイですが、こちらもサイのジャスアガの前に四肢を斬り取られ、見るも無残な姿になっております。
ナチュラールのお二方はコクピットで白目を剥いてダウン寸前です。
「……貴方たちの力は、そんなものなのですか?」
無線を通じて、サイの落ち着いた声が二人の耳に突き刺さる。
毎度毎度、出る度にボコスカにやられてはきたが、今度はまさに極めつけ。戦闘時間三十秒。おめでとう、新記録樹立だね。
「どうしますか? 我々はこれ以上戦うつもりはありませんけど」
「おとなしく引き下がり、客としてメサイアに来られるというのなら、歓迎します」
「今日は活きのいい鯛が入荷してますよ」
盟主王とジブリは真っ白な灰になっているので、変態仮面が代表して必殺料理人の説得に対し返答を一言。
「……えーっと、その、何だ。あー、戻って皆と相談してきて、いいかね?」
ナチュラール&変態仮面、本命にたどり着く前に撤収―――
外の喧騒を知ってか知らずか、今だモタモタお喋りを続けるラクスとデュランダル。まったく会話に出口ナシ!
……か、どうか定かではない。はい、ついにあのお酒の出番がやってまいりました。
乙
例えば、睡眠薬とアルコールはいっしょに飲んではいけないらしいですね……
……ラクス様……
アカハナって酒が強そう
深度559
アッガイはさらなる深淵に挑む
「……と、いうわけで大失敗ですよ。はっはっは、私も当時は若かったということです」
「あらあら、何をおっしゃられるのですか。人間、時として無茶をすることも必要ですわ」
「ははは、そうですな」
「ええ、そうですとも」
「……」
「……」
そろそろ双方、雑談のネタが尽きてまいりました。そりゃあ、延々三時間もくっちゃべってたらそうなるわなあ。
それだけの時間があれば、本題について突っ込んだ話が出来るだろうに。別の意味でも竜虎相打つ、ですな。
「はーい! 突然ですが当店より緊急サービスでーす!」
と、ここで襖を勢いよく開け放ち、料亭『慈恵禰志素』が誇る爆弾娘コニール・アルメタの登場。
この娘、行動力を伴う策士というか、笑顔で無茶苦茶するタイプですので、今後要注意です。
「幻の銘酒『大圧甲斐』をお持ちしましたー!」
精米歩合50%以下の白米、米麹及び水のみを原料とするものを純米大吟醸酒と言う。日本酒の頂点と言っても過言ではない。
さて、そこで件の『大圧甲斐』だが、希少米『圧甲斐錦』を原料とし、純米大吟醸酒の中でも特に格調高いお酒である。
口当たりが非常に優しく、酒が飲めない人も一瞬で魅了してしまうという、日本酒の中の日本酒だ。
その味わいは「母なる海に抱かれるがごとし」と称されることがあるくらいなのだ。
「お話続けでは口と喉が疲れるでしょう、これをお飲みになれば丁度良い癒しになることかと思いまして、ハイ!」
皆さんは覚えておいでであろうか。
先の大戦において、全陣営が揃った第一次アッガイ運命計画会談のことを。
あの時、フレイが持ってきたこのお酒が、会談の宴会化に拍車をかけることになった。
さらに言えば、その宴会で『慈恵禰志素』は大儲けしたのだが、
その売り上げの半分近くが、このお酒によるものだった(つまりバカ高い)。
「あっ、お付きの方々にもお出ししておきますね! 追加注文も受け付けます! 二杯目からお代に加算となりますけど、ハイ!」
もう何か、店側つうかアイシャの意図がすんげぇ見えてきます。メサイアドリームよもう一度、というわけですな。
「お気を使わせてしまったようで、何だか申し訳ないですわ」
「いえいえ! 当店ではお客様第一がモットーですから!」
演技が上手いな、チャーリーブラボー。
「では、ありがたくお受けいたしましょう」
お行儀よく、そっと杯を両手で持つと、ラクスは『大圧甲斐』に口をつけた。コクコク、と喉の奥へと流し込んでいく。
「本当においしいお酒ですわね」
ラクスは飲み終えると、ほう、と息をひとつついた。仕草がちょっと艶がかっている。
「どうぞデュランダル議長もお飲みになって。……すいません、もう一杯いただけませんか?」
「はいはい! すぐにお持ちしまーす!」
コニール、笑顔で廊下へと退出。店としてはまさにしてやったり、である。
「ふう、酒も入ったことですし、隣の者達を呼んで小休止といたしましょう」
ラクスは立ち上がると、自ら隣の部屋に繋がる襖を開け、皆を呼び入れた。
「皆さんもどうぞこちらにいらして下さいな、うふふ」
ラクスは大酒豪という程ではないが、結構強い。
酔っても自分を見失わない、と言うより、絡んだり暴れたりという癖がない。ない、のだが。
「うふふ、ふふふふふ」
それはアッガイ因子転換薬を飲む前のラクスがそうであって、今のラクスが果たして同じであるかどうかはわからない。
「うふふ、ふ、ふ、ふっふっふっふっふっふっふ」
……いや、違うなあ、こりゃどうも。
上手い酒と料理に舌鼓を打つラクスと元議長一行。アイシャの宴会作戦大成功!
……か、どうか定かではない。酒は百薬の長にして百毒の長。嗚呼さらば、良い子のラクス。
ピンクの女帝をも凌駕する、ピンクの魔神降臨
深度578
鎬を削る戦い…死闘、ぶつかり合う茶色と青、傷つき、破壊されるアッガイの装甲が海溝に沈むとき、君は漢の涙を知る。
次回アッガイ戦記第四話『エース』
現在執筆開始!
「会議は踊る、されど進まず」という言葉を、世界史の授業を受けた者なら一度は耳にしたことがあるに違いない。
1814年、ナポレオン戦争終結後の欧州の諸問題解決を目的として、オーストリア帝国首都ウィーンで開かれた『ウィーン会議』。
その会議が、参加した各国の主張が噛みあわず、進行が遅かったことから生まれた言葉だ。
さて、このラクスとデュランダルの会談は、「会議は踊る、されど進まず、そして飲む」とでも評すれば良いだろうか。
「シン、こうしてお前と飲むのも久しぶりだな。ま、一献」
「あ、どうもっす。ありがたくいただきます」
そして飲む、とは言っても、前回の記憶がまだ生々しく残っているのだろう。
デュランダルも、シンも、アスランもレイも、お酒の杯を頻繁には重ねようとはしない。
あのアーサーさえ、自重しているように見える。例外は性格激変のラクスと、空気の読めないルナマリアくらいか。
「でねぇ、こう、ズババババーッと敵の攻撃をかわし、バシュッとビームを撃ち込んで、サッと、ガッと当たって……」
アルコールで顔を真っ赤にして、先日の対ブリアガ戦の様子をメイリンに語るルナマリア。
ズバババー、とかバシュッ、とか擬音が出まくっているが、お前は長嶋茂雄か、コラ。
「うふふ、ふっふっふ、ふふふふふ、ふっふっふっ」
ラクスはと言えば、こちらも頬を桜色に染め、ニコニコ顔でキラに擦り寄っている。
ただ寄ってこられるだけなら、キラもそれなりに対応しただろうが、
何せラクスの口から漏れる言葉が「うふふふふ」しかないので、異常にビビリまくったりなんかしている。
「……あの、ラクス? お、お酒は過ぎないほうがいいんじゃないかな?」
「うふふふ、ふっふっふ、うふふふふふう、ふふふっふふ、ふっふっふ」
これである。まだラクスに一番慣れているキラだから何とか我慢出来ている、と言っても良い。
他の誰かだったら、恐怖に耐えかねて逃げ出していたかもしれない。
それが証拠に、虎もアスランもメイリンも、「我関せず」とばかりに、キラのフォローをしようとしない。
長髪オヤジことデュランダルも同じくだし、シン、レイ、アーサー、ミーアに至っては完全無視である。
「あはははっ、ねぇねぇラクス様、まままま、一杯どうぞー♪」
いや、一人だけいた。そんなんまったく気にしない女が。
「うふふふふっ、ふふふふ、ふふふ」
ルナマリア、酒を注ぐ。ラクス、飲む。ルナマリア、酒を注ぐ。ラクス、飲む。ルナマリア、以下同文。
「あははははは、さっすが本物のラクス様! その飲みっぷりサイコーだね!」
「うふふ、ふっふっふ、ふふふっ、ふっふっふ」
怖い。メチャクチャ怖い。ルナマリアとラクスの顔はどんどん赤くなっていくが、側にいるキラの顔はどんどん青くなっていく。
「あの、その程度でやめといたほうが……ほら、一応僕たち、未成年なんだし」
「ああん!? にゃに言ってるのこの男は? 私らは楽しくお酒を飲んでるの、邪魔しないじぇ! ひっく」
「ひいっ! ごめんなさい!」
制止したものの、ルナマリアに脅されて謝ってしまうキラ。情けないったらありゃしない。
しかし、かなりルナマリアは酒が進んでいる。呂律が回らなくなってきているではないか。
「うふふ……ふ、ふ……ふ」
「ラ、ラクス!?」
ラクスの頭が、ふらふらと前後左右に揺れ始めた。同時に、笑い声もとぎれとぎれになる。
「だ、大丈夫? ラクス?」
「ふ、ふ……ふ、……ああん?」
あ、ああん? ああんとは何ですか? 演歌ですか?
「ふ、ふっふっふ、キラ、私はルナマリアさんとお酒を飲んでいるんですの。邪魔しやがらないでくださいます?」
……どうやら、ラクスの中で何かが外れたようです。それとも、元に戻った……のか?
恐るべし『大圧甲斐』の威力! 「良い子」から抜け出しつつあるラクスと絡み酒のルナマリア、激戦必至!
……か、どうか定かではない。取っ組み合いにでもなったら、アメプロ風に「キャットファーイッ!」とでも叫びましょうか。
深度590、そろそろ沈降速度が落ちてきました。乙です
あー、図々しいルナのアホ毛ミーハーっぷりは、確かにラクス様にタイマン張れる数少ないキャラですな。
原作でもラクス様とミネルバ組のからみが見たかったというものです。
GJでした。
……ところでアッガイは?
アッガイはもう半ば関係なくなってるなw
まあ大戦のアッガイはオプション、戦記のアッガイはメインパーツという
捕えかたでいいのではないか
俺はとにかく大戦が大好きです。
GJ
まあ種死もガンダムあんまり活躍しないしw
深度604
まだまだイケるぜ
ラクスとルナマリアは、胡坐をかくと正対して座った。
非常にお行儀が悪い上に、二人ともミニスカートなので、その奥が見えそうになっている。
だがまあ、ここはそっち関係の板ではないので、特にそれに関する精密な描写はあえて避けておく。
「あはははぁ、じゃあ、無礼講といきましょよよか」
「ふっふっふ、望むところでございまくりやがりますわ」
嗚呼、二人とも完全に目が据わっている。
ルナマリアはますます舌の回転が怪しくなり、ラクスは言葉自体がおかしくなっている。
怖い、とても怖い。この恐怖は、戦略ミサイルが頭上に落ちてくるとか、
100dのアッガイに踏み潰されるとか、そのレベルに匹敵するだろう。
「ちょっと、そこの女中さん、コニールとかいいやがりましたかしら?」
「はっ、はいい!?」
不意に名前を呼ばれて、コニールは手にしたお盆を取り落とすぐらいにびっくりした。
『ガルナハンの歩く核弾頭少女』『慈恵禰志素の爆弾娘』など、ゴツい二つ名を持つ彼女だが、
さすがに今のラクスとルナマリアから発散される黒い圧迫感は恐ろしいものがあるらしい。
「な、なんでしょうか?」
チャーリーブラボーよ、声が裏返っているぞ。やはりお前も怖いんだな、この酔っ払い二人が。
「『大圧甲斐』、店にあるだけ持ってきなさい。今すぐ。さぁ、聞こえたらなら今すぐ行きやがれですわ!」
「か、か、かしこまりましたあ!」
ダダダ、と足音たてて部屋から飛び出て行くコニール。
ラクスの注文は店としてはカモネギクラスにありがたいはずだが、その嬉しさを果たして今の彼女が感じているかどうか。
ラクスが一線越えるまでは、おそらく喜べるだけの精神的余裕があっただろう。が、今はそうではあるまい。
本来なら女中とは静かに歩かなければならないものだが、それが実行出来ていないところからもそれは明白だ。
数分後、店中にある『大圧甲斐』が二人の周りに並べられた。
全部を置くや否や、それを持ってきたコニールとフレイが全速力で部屋から出て行ったのは言うまでもない。
「……ふっふっふ、これで飲み明かす体勢が整ったじゃねえかでございますわ」
「あはははぁ、これだけ並んだら壮観ってもんだにえ」
二人は手近な『大圧甲斐』を掴むと、手酌で飲み始めた。
高額なお酒を水のように飲み干していく、いやあ、貧乏人には想像もつきませんやな。
「ちょ、ふ、二人とも……あ、あっ?」
キラは愕然とした。何時の間にやら、自分以外の取り巻きが部屋からいなくなっているではないか。
「み、皆? どこへ行ったの?」
キラは後ろに振り向いた。
その時、彼の目に映ったのは、アスランとシンが隣の部屋から襖を閉めようとしている図だった。
二人の向こうでは、デュランダルたちがハンカチ片手にお別れの挨拶なんぞをしている。
ミーアとメイリンに至っては涙目状態だ。なんか、召集されて戦地へ赴く兵士を見送る家族の様相である。
「な、に、ぬねの! ま、待っふぎゃぐるはう」
四つん這いになって襖へと突進したキラだったが、それは叶わなかった。
ラクスとルナマリアががっしりと、その足首を掴んだからだ。
「ふっふっふ、どこに行くおつもりでしたのキラ? 私達とアッガイについて語りまくりやがろうではありませんか?」
「ちょっとアンタ、逃げようったってそうはいかないにょよコンチクショウ。アッガイ談義に入んなさささいよ」
「うわあああぁあぁあぁああぁあ」
哀れキラ・ヤマト、この蟻地獄は相当深いぞ。
だが助けはいない。君一人で脱出しろ。最高のコーディネイターである君なら出来る。多分な。
連敗して意気消沈の盟主王、ジブリ、変態仮面一号! さすがに見かねたナタルが喝!
……か、どうか定かではない。いや、あんな馬鹿どもに励ましなんぞいりません。当分落ち込ませときなさい。
深度632
……キラ……
おバカ・加害者
おバカ・被害者
真人間・被害者
にはっきり分かれてきますた
深度655
間違い、深度665
ソロソロおれの機体の装甲が嫌な音を立て始めているが、まだいけるさ
まだ100は潜れるな
ドミニオンのブリッジは黒かった。いや失礼、暗かった。
蒼き清浄なる地球戦隊ナチュラールの首魁二人と、突貫変態仮面が落ち込みまくっているからだ。
三人とも、ブリッジの隅で膝を抱えて体育座りなんかをしている。
アズラエルは壁を相手にブツブツと小さく呟いているし、ジブリールは顔を腕に埋めたまま一度も上を向いていない。
クルーゼに至っては、人差し指で「の」の字を床に何度も描いているという始末だ。
まったく、ハイテンションの度合いも極端ならば、どん底も極端な連中であることよ。
「あのう、何時までそうしているおつもりですか?」
ナタルは溜め息をつきつつ、三人に声をかけた。実は、これが最初の一言ではない。
角切りにされたザムザザッガイと、丸腰になったプロヴィデンスアッガイが帰還して、
三人がドツボモードに入ってから、かれこれ十回は同じ言葉をかけている。
「いい加減にしてくれませんか。何か、同情を誘おうという感じでワザとらしいんですが」
キッツい言葉を浴びせるナタル。だが、三人はピクリとも動かない。
「ニコル・アマルフィ君、言ってやって欲しい、君からも」
「……いえ、今の僕はそんな立場じゃないですから」
あらら、こちらも沈んだ調子ですこと。どうやらインパルスアッガイにやられちゃったことを気にしているらしい。
別にニコルが悪いわけじゃないんだけどなあ、あの時のルナマリアは半分以上人外の存在と化していたし。
「アデス艦長は……、いないか」
案の定と言うか何と言うか、アデス艦長はこの場におりません。
最近、「出てこない」ことがキャラクターの性質となりつつあります、あの人。
「おい、お前たちからも……いや、やっぱりいい」
ナタルはブーステッドマン三人組に話を振ろうとしてやめた。
ブーステッドマンが励ましの言葉なんぞ言うわけないからだ(何よりそんな図が想像出来ない)。
元よりクロトたちもそのつもりなのか、落ち込み三人組から距離を置いてタコ焼きなんぞを突付いている。
「後は……」
ナタルは迷った。果たして、ここであの男に頼んでいいものかどうか。
通常の三倍馬鹿な紫の流星こと、ユウナ・ロマ・セイランに。
「ナタルちゃん、ここは僕に任せてくれないかなあ?」
おっとと、ナタルが悩む必要は無かったようですな。この兄ちゃん、自分から首を突っ込んできました。
「ほらほらぁ、三人とも元気を出しなって」
深刻さも親切さも全く欠片程も感じられない口調で、ユウナは三人に語りかけた。
「ラストマン・スタンディングだよ、九十九回負けても、最後の一回に勝てばいいのさ!」
ユウナにしてはまともな部類に入る激励の台詞だが、ナタルはちょっとゾッとした。
最後に勝ってりゃいい、というのが正しくとも、計算からいくとあと最低でも九十回近くは敗北することになる。
「そうか! そうだなユウナ!」
不意にそう叫ぶと、クルーゼが立ち上がった。
「うむっ! 言われてみればその通りだ! 立て、アズラエル! 捲土重来、汚名挽回だ!(←ガンダム的間違い)」
ナタルは艦長シートから思いっきりずり落ちた。まさか、ユウナのあんな軽い言葉で立ち直るとは。
「そうだよなジブリール! 次だ! 僕たちには次がある! よおし、格納庫に残っているゲルズゲッガイを……」
ずり落ちた時に床で打ったお尻をなでさすりながら、ナタルは暗い気持ちで思った。
ああ、やっぱりあと九十回以上負けないと、コイツラは目が覚めない、と。
頑張れナタル、負けるなナタル、戦えナタル、お前が落ち込んでいる暇は、おそらく未来永劫きっと無い。
ラクスとルナマリア(とキラ)の宴会は続く。板ばさみに陥ったキラは起死回生の策を思いつく!
……か、どうか定かではない。いやあ、どうする、実際どうすんのよキラ?
深度673
おはようございます
dat落ちは「最後のレスからの経過時間」で起こるはずだから深度は関係ないにょ
深度675
いや、これはアッガイ故の潜行記録ですから
ニコルにフォローを求めるナタル
呉越同舟内呉越同舟
「……ぷはー、たまんねぇでございますですわ」
「クーッ、腹の奥に染み渡るねれぇ、この酒は」
ラクスとルナマリアは向かい合って、ひたすらに『大圧甲斐』を飲み続けている。
当初は手酌で飲んでいたのだが、何時の間にやらキラにお酌係をさせているのが何とも。
キラご自慢の補正も、どうやらここではまったく通用しないようでありますな。
「ん」
と、不意にラクスがキラに向かって、人差し指と中指を立て、ちょいちょいと動かした。
「え? な、何?」
ラクスの意図が読めず、思わずキョトンとしてしまうキラ。そんなキラに、ラクスのカミナリが激しく叩き落とされる。
「何、ってこの指つき見てわかりやがらないんですの? 煙草を出せっていうサインですわ!」
「た、煙草ぉ!? ラ、ラクスってスモーカーだったっけ?」
「ああん? 何か文句がありやがるんですの?」
「ひいい! いえ、ありませんありません!」
嗚呼、ラクスが壊れていく。最早完全にチンピラだ。
一方のルナマリアも、大口開けて焼き鳥にガブリとかぶりついており、場末の酒場の飲んだくれもかくや、という態だ。
「あ、あ、あ、あのさ、ア、ア、ア」
キラの顔は真っ青を通り越し、土気色になりつつある。このままだと緊張と恐怖のあまり昇天しかねない。
「ア、ア、アッガイについて、その、話しあうんじゃなかったの?」
キラは舌に全力を集めて、何とか言葉を紡ぎ出した。
そう、ガチンコドリンクに突入する時、確かに二人は「アッガイについて語る」と言っていたはずなのだ。
「ああ、アッガイですか」
「ああ、アッガイね」
ラクスとルナマリアは顔を見合わせると、そこで言葉を止め、
コップになみなみと注がれた『大圧甲斐』を息も入れず一気に飲み干した。数瞬の沈黙が、座敷を支配する。
「……あれは、いいものですわ」
「……そう、いいものよね」
「へ? そ、それだけ?」
キラは呆然とした。前振りも何もあったものではない。
一足飛びに結論、と言うか、「あれはいいものだ」の一言で片付けられたら、何のためにこの猛獣の檻に取り残されたのやら。
「ああん? 何か不満でもありやがるんですの? アッガイはアッガイだからアッガイなんですのよ!」
「そうよ、このトーヘンボク! 私らがそう思っへるんだから、そうに決まっへるのよ! アッガイはいいものなにょよ!」
アッガイはアッガイである、か。何処の世界のトートロジーだ、思考の果てだ、それは。
さて、ラクスとルナマリア(とキラ)を締め出したアスランたちは、こちらはこちらでちびちびと酒を飲んでいた。
無論、襖は頑丈に閉じてある。その気になれば女の力でも破られてしまうだろうが、まあ、多少の気休めというやつだ。
「さて、デュランダル議長」
「元議長なんだがね」
虎がゆったりと口を開き、そして、熱燗を一本差し出した。デュランダルもそれに応える。
「これは、会談決裂、かね?」
「……そういうことになるだろうな」
長髪オヤジ、難しい顔をして終了宣言。てか、こうなったのはお前にも責任の一端があるんだけど。
「そもそも、これって会談だったのか?」
はいシン、突っ込まない突っ込まない。もう何を言っても、アフターカーニバルだよ。
宴会終わって場が冷めて、残るは勘定ばかりなり。その額を見て、アイシャウハウハ、ラクスブチギレ!
……か、どうか定かではない。さぁ、酔いが醒めたラクスは、はたしてどのラクスだ?
深度644
少し浮上したのは、上のスレが落ちたがらか?
真の女神ラクス降臨?
リリスアッガイとなって、人類を補完する?
アカハナ「アッガイはいいぜぇ、アッガイは心を癒してくれる」
やさぐれラクス様萌え
やさぐれルナ違和感無し
そういえば、前に出たきりの魔乳も酒好きだ
故・美空ひばりなら、この惨状を見て「いくら泣いてもあとの祭りよ♪」とでも唄っただろうか。
くうかくうかと寝息をたてるラクスとルナマリアの周りに散乱する、『大圧甲斐』の酒瓶のなんと物悲しいことよ。
「ん、んー……」
ラクスが体をむっくりと起こした。どうやら、目覚めたらしい。
「ん……あ、痛たたた、あ、頭がガンガンしますわ……」
そりゃそうだ、一体何本の『大圧甲斐』をカラにしたと思ってるんだ。
宴会(?)が終わったのが深夜の二時で、今現在が朝の六時。
その間、キラはずーっと酒瓶と散らかった皿や食べかすを片付けていて、まだ終わってないんだぞ。
「おはよう、ラクス」
しかめっ面で頭を押さえるラクスに、キラは水の入ったコップを差し出した。
優しいとか言う以前に、ラクスの躾の凄まじさが垣間見えるようで、ちょっと薄ら寒い。
実のところ、この辺りの深いのか広いのかよくわからん精神の弾力性こそが最高のコーディネイターの証であると思えなくもない。
アスランだったら途中で蝙蝠よろしく逃亡しているはずだし、シンなら鬱になった挙句引き篭もってしまうだろう。
ま、常人か否と問われれば、間違いなく変態の領域なのでしょうなあ、変態。
「んがががが、ど、どうも」
キラからコップを受け取ると、ラクスは一気にその水を飲み干した。
当然ながらアルコールが全て抜けきっておらず、息は酒臭いし、目はどんよりと曇っている。
「……何ですの、この風力発電の風車のごとく乱立する酒瓶は」
ぐるりと周囲を見回して、ラクスは呟いた。
酒飲みとして一番タチが悪いのは、飲んで暴れて、次の日にはコロッと忘れている奴だとはよく言われるが、さもありなん。
「ラクス、覚えてないの?」
「あいたたた、デ、デュランダル元議長とお話をしたところまでは記憶がありますが、そこからはさっぱり」
「……さっぱり、って」
「あら、何故ルナマリアさんが横で寝てるですの? あ、キラ、もう一杯お水いただけませんこと?」
「……はい」
嗚呼、泣くなキラ。お前はそんなキャラじゃない。同情はしてやるが、ナタルやニコル、虎辺りはもっと苦労をしてるんだ。
「ええっと、それと状況をせつめ」
「はーいっ! 突然ですがお勘定お願いしまーす!」
バンッ、と勢いよく廊下側の襖が開き、女中のコニールが姿を見せた。どうやら、アイシャやフレイと監視カメラを通して様子を窺っていたらしい。
「お勘定?」
「はい! お料理とお酒、しめて50,000,000,000クレジットとなりまーす! 特別サービスで消費税はカットさせてもらってまーす!」
「……もう一度お願いします、おいくらですって?」
「50,000,000,000クレジットでーす!」
キラは引っくり返った。小さな国の国家予算規模の額だ。アッガイが何機製造出来るかわからない。
「な、な、な」
ラクスはわなわなと体を震わせた。いくら育ちがお嬢様とは言え、大金かそうでないかぐらいの判別は出来る。
「何ですのそれは! それを私が払うんですの?」
「はぁ、そこに寝てるお客様とお二人で、ほとんど飲み食いされたわけですし」
「み、み、認められますかそんなもの! ええい、ルナマリアさんは元議長の子分でしょう? ならば元議長にも請求なさい!」
「デュランダル元議長は先ほどお帰りになりました。後は全てラクス様にお任せするとおっしゃって」
「なななな、あ、あ、あの人は……! 立ちなさいキラ! すぐに後を追いますわよ! 無理矢理にでもワリカンにさせるのです!」
アッガイ因子転換薬の効果がたまたま切れたのか、それとも『大圧甲斐』で中和されたのか。
ともかく、ピンク女帝ことラクス・クライン、ここに完全復活―――のようである。
会談決裂! 逃げるデュランダルに追うラクス! 手に汗握る追撃戦!
……か、どうか定かではない。つか、ほっぽってかれたルナマリアの立場はどうなるんだ。
ちょっと分からんのだが、種の公用通貨ってアースダラーじゃなかったっけ?
ルナマリアさんなら歌姫の騎士団でも上手くやっていけるさ。
……新生ラクシズには、ラクスとキラとルナしか残っていないかもだが
議長の子分って……w
歌姫とか女帝とか言われる人の言うことですかw
アカハナ ノホウモ マッテマース
コテトリ無し職人とは珍しい
深度661
ターミナルやオーブは領収書切ってくれるのだろうか
やっぱりラクスの自腹?
まとめサイトが欲しいね
「食い物と金の恨みは一生の恨み、何としてでもデュランダル元議長にも宴会代を負担してもいらます!」
戦艦エターナルのブリッジに仁王立ち、ラクス・クライン、大激怒の真っ最中。
彼女の今までの人生の中で、人を出し抜いてきたことはあっても、出し抜かれたことはなかった。
金を払わず逃げ去ったことも腹立たしいが、何より「してやられた」という屈辱こそが彼女の怒りの火に油を注いでいるのだ。
えー、ちなみに、代金は全額、ラクスがカードで払いました。ポケットマネーです。
シーゲル・クラインには「お前、娘にどれだけ過保護なんじゃ」と問い詰めたい気分ですが、
持ってるところは持ってるんです、お金を。思わず「格差社会打倒!」と革命でも起こしたくなりますな。
「全速追撃! ミネルバを逃してはなりません!」
ちなみに、虎とアスランはデュランダルをみすみす見逃した責により、格納庫でMSのワックスがけをやらされています。
アスランはともかくとして、虎はエターナルの艦長なんだけど、ラクスは全くおかまいなし。おお怖い。
メイリンはオペレーターの代わりがいないので、何とか難を逃れました。良かったね。
「ふっふっふ、必ず払ってもらいます! こちらには人質もいることですし!」
人質とは誰か、と今更問う必要もないだろう。デュランダルにほったらかしにされたルナマリア・ホークのことである。
独房にすら入れられず、ふんじばられてブリッジに転がされている状態だ。
で、彼女が己の運命の儚さによよと涙を流しているかと言えば、それがまったくの逆。
歓喜に顔を綻ばせ、瞳はキラキラと輝き、アホ毛がピコピコと左右に激しく動いたりなんかしている。
「わああ、捕らわれのお姫様って役を一度やってみたかったのよね! で、白馬の王子様に助けられるのよ!」
「お姉ちゃん……恥ずかしいからあんまり電波発言してはしゃがないで」
はい、脳みそお花畑。
それにしても、二日酔いで頭が痛いはずだろうに、何と元気な二人であることか。
さて、逃げる立場の長髪オヤジことギルバート・デュランダルは、
ミネルバの『ギルの高台』にて、いつもと同じように座っていた。唯一違うのは、表情がまったく動かないことだろうか。
「……」
そして、無言である。ミネルバに帰ってくるなり、「すぐ発進してくれ、アプリリウスに戻る」とだけ言い、そこからだんまり。
ナチュラールと変態仮面の襲撃の報告をしても、返事のひとつもしなかった。
「やれやれ」
タリアは呟いた。つきあいの長い彼女には、彼がこういう行動を取る時はどんな時であるか、よおくわかっている。
浮気をした時とか、MS開発予算の額を内緒で増やした時とか、そんな時、デュランダルはこういう行動を取る。
本人はバレないように態度に気を使っているつもりだろうが、タリアからしてみれば、100%まる分かりなのだ。
それに、供役のシンは不安顔でそわそわしているし、ミーアとレイは視線をあわせようとしない。しかもルナマリアがいない。
これは、よっぽどによっぽどなことを『慈恵禰志素』でしでかしたのに違いない。そうタリアは踏んでいた。
「後方よりエターナル、急速接近! 停船勧告が発信されています!」
アビーの声がブリッジに響き渡った。
「……どうするの、ギル?」
タリアはデュランダルの方を向いて問いかけた。
「逃げ切ってくれ」
喉の奥から搾り出すように、デュランダルは呟いた。その顔には、小さな汗の玉がびっしりと浮かんでいる。
タリアは思った。ここで船を止めて、このあんぽんたんを引き渡したら、万事丸く解決するのではないか―――と。
「ふぅ、ミネルバ、全速前進。アプリリウスまでの最短航路を取る」
無論、タリアは実行しなかった。それが最も賢い方法であると知りつつも。
常識人としての自分の限界を知っているからだ。そして、今更生き方を変えることは出来ない、とも。
自信を回復したナチュラールは、ゲルズゲッガイで追いかけっこ中のエターナルとミネルバを襲う! ついに得た好機!?
……か、どうか定かではない。ええと、捕縛中のルナマリアに代わり、久々にあの兄ちゃんがMSに乗ります。
深度668
ラクスのファーストインプレッションは「捕らわれのお姫様」だったワタシ
まさか「女帝」にナルトは思いませんでした
「確認できたか、アズラエルとジブリールよ?」
「うむっ! 光学でばっちりだ!」
「さあ、三度目の正直といかせてもらおうではないか!」
プロヴィデンスアッガイに乗った変態仮面、ゲルズゲッガイに搭乗した盟主王とジブリはとにかく燃えていた。
自尊心と自惚れがジャパニーズ・フジヤマのごとく遥か高い位置にある彼ら三人にとって、負けっ放しは許されることではない。
あまりに手痛い前回の敗北で、一度は絶望の谷間に突き落とされはしたが、
ユウナの力強く温かい応援(一部に誇張が入っています)により、精神的再建を果たすことが出来た。
幸いにもプロアガは武装を壊されただけだし、デストロッガイとザムザザッガイを失ったとは言え、そこはそれ、
またしてもゲルズゲッガイなどというゲテモノMAを即座に引っ張り出してきて、戦力も戦意も無事復活、という次第だ。
「いいですね? ドミニオンとヴェサリウスが砲撃を行いますので、その後に攻撃して下さい」
ナタルからの通信が、三人のもとに入る。前回、必殺料理人にコテンパンのパンにやられて撤収した結果、
位置的にミネルバやエターナルの横腹を突き易くなったわけで、これはこれで怪我の功名と言えるだろう。
「まず先行しているミネルバを、って、何をしてるんですか! こちらが砲撃してから攻撃をと言ったじゃないですか!」
ナタルは絶叫した。彼女の正面にある大型モニターには、ミネルバ(正確には、ミネルバが通ると思われる宙域)へと、
無造作に突っ込んでいくプロアガとゲルズゲッガイが映し出されている。彼女がわざわざ考えてやった作戦、一瞬にしてパー。
高速で航行する船を、横合いから突くという「点で襲撃する」戦法は、宇宙空間においては最も困難にして高度なものである。
つまり、一分一秒の誤差も許されないし、些細なミスにも注意が必要、独断専行なぞもっての他だ。
決行前に口を酸っぱくして三人にそれを言ったにも関わらずこの有り様、正直、作戦なんぞ立てる意味がない。
「……お前たち」
モニターの中の二機を暗い瞳で見つめつつ、ナタルは背後にいるブーステッドマンに声をかけた。
「作戦は全部破棄、今回も回収役を頼む」
「へいへい」
「楽でいいけどねー」
「エヘヘ、だけど僕ら、ほとんど戦ってませんよねえ」
ブーステッドマン三人組はエヘラエヘラと笑うと、それぞれのMSに乗りに格納庫へと去っていった。
本来なら、プロアガとゲルズゲッガイで進路を押さえ、ブーステッドマンを時間差で出撃、
後から着たエターナルもろとも一気に殲滅するという手筈だったのだが(ブリアガはまだ修理中)……。
「ふう……」
ドサリ、と艦長シートに深く腰掛けると、ナタルはサイドファイルの収納スペースから転職情報誌を取り出し、
パラパラと虚ろな表情でめくり始めた。軍人という職業を誇りに思っている彼女にしてこの行動、
嗚呼、相当追い詰められているのが手に取るようによくわかる。
だがどれだけ絶望しても、彼女はドミニオンから降りはすまい。タリアと同じく、それが彼女の限界だからだ。哀れ。
「B-519、ブルー宙域の方角より接近するもの二機あり! MSとMAのようです!」
「……あの連中ね、またこんな時に、よりにもよって」
どこの機体か、などとタリアはいちいち聞かなかった。
エターナルが後方にある以上、襲撃してくる奴らがどこの誰だかはすぐにわかる。
「ミネルバ、速度80%。各砲座迎撃準備。後部サブブリッジ、エターナルから目を離すな。それ以外の索敵は全方位に」
テキパキと指示を出すタリア。だが、ひとつだけ問題がある。迎撃のMSが足りないのだ。
シンのデスアガは出せるが、レイは二日酔いで体調不良を訴えているので除外、ルナマリアはラクスの手に落ちている。
となると、残っているのはあのMSとあのパイロットしかいない。
「……うるさいから出したくなかったけど、仕方ないわね。ハイネにアガイグナイテッドで出るように伝えて頂戴」
歌う突撃パイロット、ハイネ・ヴェステンフルス、久々の登場。今まで存在を忘れていたわけではないので、あしからず。
ハイネは歌う、心のままに。ハイネは戦う、思いのままに。割り切れよ、でないと馬鹿を見るぜ!
……か、どうか定かではない。ま、「俺の歌を聞けー!」ということで、ひとつよろしく。
乙です
ところで最近アークエンジェルがご無沙汰ですが……
いずれあるさ
そういえば、アークエンジェルの搭載アッガイってなに?
亀ですが、ルナの縛られ方ってどんなですか?
SMっぽいのですか?
それこそ捕らわれのお姫様っぽいのですか?
イモムシですか?
逆さ吊りミノムシで
「久しぶりの活躍の場! しょっぱなからトバしていくぜ!」
勢いよくミネルバから飛び出すアガイグナイテッド。その後をデスアガが追うように出撃をする。
さて、アガイグナイテッドのパイロット、ハイネ・ヴェステンフルスだが、ヤキンを戦い抜いた凄腕であり、何より赤服である。
実に優秀な軍人と言ってよい。ま、技量のみの話であって、性格はタリアも言及したようにかなり騒々しいわけだが。
「シン・アスカ! お前はミネルバをがっちり護ってな! あの二機は俺がやっつける!」
「え? い、いいんスか?」
驚いたシンは思わず問い返したが、
通信モニターの隅っこ、小さく開いたウィンドーの中でタリアがコクコクと頷いているのを見て、それ以上言うのはやめた。
まあ、本来の目的は逃走だからね。迎撃とは言え、敵に当たりに行くハイネの方が間違ってると言えば間違ってるわけで。
「むっ! こちらに一機向かってくるぞ!」
「ふふん、なんだアガイグではないか。 笑止! そんな機体でこのゲルズゲッガイと戦おうとは!」
「カレー味カラーからしてパイロットはハイネ・ヴェステンフルスか。取りあえず油断だけはするなよ、アズラエルにジブリール!」
この前、必殺料理人にボロカスにやられたことなど、もうすでに記憶の遥か彼方に吹っ飛んでしまったのか。
どこまでも自信過剰で威勢の良い変態仮面、盟主王、ジブリの男ドアホウ三人組である。
「体が夏になる過激に最高ってね! ズゴックとは違うんだよ、ズゴックとは!」
ゲルズゲッガイが放ったビームを軽やかにかわすと、アガイグは思い切りキックをぶちかました。
ちょっと待て、アッガイよりもズゴックの方が上等じゃないか―――という突っ込みはこの際ナシでお願いしたい。
「ほほう、さすがはハイネ・ヴェステンフルス! だが、この攻撃は受けられるかな?」
距離を取ると、変態仮面はプロアガのミニアッガイドラグーンを全て射出した。
複雑な動きをしながらビームを放ち、アガイグの動きを止めにかかる。
「くっ! やっかいだけど、直撃を喰らわなければどうということはない! ってやつさ!」
巧みに操縦し、ビームを受け止め、そしてかわすアガイグ。この辺りは、さすがフェイス、やるときはやるという感じだ。
「そおらっ! 雑音が多いとステージに集中出来ないんでね!」
二機同時に相手して戦うよりかは、まず弱い方を潰しておくべきだと考えたのか、
ハイネはスレイヤーウィップをゲルズゲッガイに向かって繰り出した。
「ガタイが強くっても、乗ってる奴がヘボなら結局ヘボなんだよっ! この怪奇蜘蛛MAめ!」
「あわわわ!? み、身動きが!?」
「なっ、ちょ、まっ、またこんなに早く、せ、戦線離脱なのかーっ!」
はい、ハイネお見事、胴体を絡めとった後に急接近してテンペストで一刀両断。
逆にナチュラールは哀れそのもの。やっぱり乗ってる機体が強くとも、操縦してるのがこの二人じゃ宝の持ち腐れだわな。
まあ、後は宇宙空間をコクピットごと漂いながら、ブーステッドマンの救出を待っていて下さい。今回もお疲れ様。
「オッケー! これでアンタとタイマンノリノリってわけだ! いよーっ、あらよっ!」
アガイグ、プロアガの方へと向きを変え、大見得を切ってみせる。
こういった漫画的・舞台的演出は時として非難されるが、無いとそれはそれで寂しいので、やはりあってオッケー。
「おもしろい、君とは一度本気でやりあってみたいと思っていた! あ、どっこい何とぉお!」
チョーン、とこちらも見得を切り返すプロヴィデンスアッガイ。
ミニアッガイドラグーンが使えるプロアガの方が、武装面ではやや有利だが、
アガイグとてニューミレニアムシリーズである。そうそうヒケは取らない。
遠距離戦ならプロアガに、近距離戦ならアガイグに分があると見てよいだろう。あとは、パイロットの腕次第だ。
「さあて、サクッといかせてもらうぜ! その背中に背負ったフリスビーを微塵切りにしてやる!」
「ふんっ、それはこちらの台詞だ! このアガイグナイッテッドカレー味め!」
おおっ、物語にそぐわない熱い戦いが今ここに!?
ぶつかりあうハイネと変態仮面一号! そして訪れる以外な決着!
……か、どうか定かではない。いや、以外って言うか、二人が完全に失念していることがあります。
以外ではなく「意外」
気にするな。俺は気にしない
アカハナ ノ オッチャン モ ガソガレ!
深度700
マリンスノーが幻想的だ
柄じゃないな
ラクス・クラインは頭頂部から湯気をたてんばかりに怒っていた。
「平静を装いつつとんでもないことをする」という彼女の特性からいけば珍しいことなのだが、
それだけデュランダルに腹を立てているのだろう。まあ、未払いの件は確かにヤツが悪いのだが。
「ラクス様! エターナルとの間にMS確認! アガイグナイテッドとプロヴィデンスアッガイのようです!」
「あら、アガイグってハイネじゃないの。それにプロアガってどうしてああああああ」
メイリンの報告に反応したのは、ラクスではなくルナマリアだった。だが、最後まで言えず転倒、
そのままゴロゴロとブリッジの床を転がっていき、隅に置かれたゴミ箱に頭から突っ込んでいく。
体中をぐるぐる巻きに縛られているのだから、おとなしく寝転んでいれば良さそうなものだが、
やはり脳みそが常にチューリップ畑なだけに、じっとしていることが出来ないらしい。
「ミネルバとの一直線上で二機が戦っています! このままではニアミスします!」
ギギギギ、とラクスは歯噛みした。このようなところで減速していては、ミネルバに逃げ切られてしまう。
「ええい! ならば構いません! このまま突っ込みなさい!」
嗚呼、何と言うことか。本来ならここで虎かムネオが必死になってとめるところだ。
だが、虎はアスランと一緒に格納庫でMSのワックスがけの真っ最中、そしてムネオはそのお手伝い。
「ちょ、待ってラクス!」
さすがにキラも制止に入る。
ラクスの言うことには基本的に逆らわない彼だが、ラクスよりかは「無茶の限度」を少しばかり心得ている。
続いてメイリン、副長のマーチン・ダコスタも止めようとするが、
怒りフツフツのピンク女帝が言うことを聞くはずがない(ちなみにカガリはお部屋で昼寝中)。
「四の五の言うなですわ! 行きなさいったら行きなさい!」
「わああラクス、ちょ、まままま!」
正面モニターに映る、戦闘中の二機のMS。それが、どんどんと大きくなっていき、そして―――
「ふん、さすがにやるな! ラウ・ル・クルーゼ!」
「君もたいしたものだ、お世辞ではなく心から感心するよハイネ・ヴェステンフルス!」
変態同士の戦いと思えない程、プロアガとアガイグのぶつかりあいは白熱したものとなった。
まさに、一進一退の攻防という表現が適切だろう。
だが、やはり武装面での差が出つつあるのか、ジリジリとプロアガがペースを握り始めている。
「ちいっ! ちっこいアッガイが邪魔でしょうがない!」
ハイネはアガイグを一旦、思い切って後退させた。
中途半端な距離だとミニアッガイドラグーンで狙い撃ちされるため、かなり距離を稼いで離れる。
「さあて、ここから仕切りなお、って、何だあ?」
「ふん、プロヴィデンスから逃げれるとでも、お、おおおおお?」
二人は驚愕した。鋭く鳴る接近警報アラーム。数字が告げる巨大質量、そのスピード。
「どおおおおおおおお!? おー!」
側面から割り込むように突っ込んできた宇宙船、それはエターナルだった。
巻き込まれ、衝撃のまますっ飛んでいくプロアガ。ハイネは距離を取ったのが幸いし、ぶつからずにすんだ。
戦闘に集中し過ぎていなかったら、おそらく変態仮面も回避に成功したであろうが……。
哀れ、プロアガは漆黒の彼方に消え、エターナルはエターナルでぶつけたダメージで機関が壊れたか徐々に減速。
急ごうとした余り、無茶して事故って目的果たせず。現実の交通事故まんまである。
「……ええと、俺が勝った、のか?」
首を傾げるハイネだったが、おい、気づいてるか?
エターナルが来たってことは、ミネルバは遥か先に行ってるってことだぞ? お前、置いてかれたんだぞ?
ミネルバ、ルナマリアとハイネを代償に逃亡成功。怒りに震えるラクスが二人におしおき!
……か、どうか定かではない。いや、次は「閑話休題:アークエンジェル組の優雅な一日」ということでひとつ。
リアルタイムGJ!!
交通事故ナイス!
乙です
「Mr.後方不注意」で有名なハイネ氏が交通事故を避けるとは……グレィト!
AA組、楽しみにしてます
アークエンジェルが変形してアッガイエンジェルになるとかないかなあ?
それよりたまにはageちゃだめ?
深度705
まだだ!まだ最深部に届いてない!
魔乳艦長に神操縦士ノイマン、ミリィにチャンドラ、マードックさん
あれ?
パイロットいなくね?
オーブ連合首長国。
太平洋はソロモン諸島の島々からなる群島国家である。
資源には乏しいものの、高い工業水準を誇り、家電や精密機器の分野では世界トップレベルの信頼を得ている。
また、火山列島でもあるため、各地に温泉が沸き、保養地としても名高かったりする。
火山性温泉なため、幅広い泉質を誇り、一年中を通して数多くの旅行客・療養者が訪れる。
加工貿易と温泉、これがオーブを支える二大屋台骨と言っても過言ではないだろう。
さて、オーブは群島であるからして、当然多くの島が存在する。
オーブ政庁のある本島のヤラファス島、マスドライバーのあるカグヤ島、地下ドックのあるアカツキ島などがあるが、
一番有名なのは、やはり国防本部とモルゲンレーテがあるオノゴロ島だろう。
その性質ゆえにガッチガチの警備が常にしかれており、上空を許可なく飛行機が飛ぶのさえも不可な島である。
そのオノゴロ島の、モルゲンレーテの開発ドックの横にあるビーチにて、
ビキニのみを身につけ、豊満なバディをお日様の下にさらしている女性が一人いる。
誰あろう、世界最強の船AAことアークエンジェルの艦長、マリュー・ラミアスその人である。
「今日もいい天気ねぇ」
彼女ももうあと二年足らずで三十を越すわけだが、どうして、歳を感じさせない見事なプロポーションと言ってよい。
「艦長、トロピカルジュースを持ってきました」
「あら、ありがとうミリィ」
飲み物を持ってきたミリアリア・ハウに、マリューはサングラスを取って微笑むと、礼を言った。
残念、ミリアリアは水着じゃありませんのであしからず。彼女もAAのクルーであり、オペレーターを務めている。
趣味は盗撮、ではなく写真撮影。将来はカメラマンになるのが夢で、現在AAでその資金稼ぎをしているというわけ。
「やあ、ここにいらっしゃったんですか、艦長」
二人のもとに近づいてきたのは、AAを不沈艦たらしめている最重要人物、総舵手のアーノルド・ノイマンだ。
その腕前は神クラスで、彼にかかれば旅客機でも機関車でも三輪車でもバレルロール出来るだろうと言われている。
「またウズミ代表首長から要請が来てますよ、娘を何とか連れ戻してくれないか、って」
「ホント心配性ね、あのお父さんは」
ミリアリアが溜め息をつく。
現代表首長、ウズミ・ナラ・アスハ。カガリ・ユラ・アスハの父である。
政治家としては治世の名君、乱世の凡君といった感じだが、それより何より、娘に対する可愛がりかたは尋常ではない。
口では「もう娘は独立しましたよ」何て言っておきながら、ちょっとでも姿が見えないとオロオロし始めるのだ。
「居場所はわかってるんでしょ? エターナルだって」
「ええ、まあ……。でも、あのじゃじゃ馬はそう簡単には戻ってこないでしょう」
「どうします? 艦長」
ノイマンとミリアリア、二人の視線を受けたマリューはサングラスをかけなおし、またビーチに横になった。
「まだ私達の出番じゃないわ。あの連中が一般人に迷惑をかけ過ぎない以上は、ね」
マリュー・ラミアス、ミリアリア・ハウ、アーノルド・ノイマン、そしてここにはいないが、
ダリダ・ロー・ラパ・チャンドラ二世、ジャッキー・トノムラ、ロメル・パル、そして整備担当のコジロー・マードック。
彼らこそ、この世界の移動するピース・キーピング・オペレーション、アークエンジェル組。
月からの必殺仕事人マリューの号令の下、世界中のあらゆる地域に駆けつけ問題を解決する『問題解決屋』だ。
形式上はオーブ軍の所属となっているが、最早完全に『独立艦』となっているのは周知の事実。
前のアッガイ運命計画騒動以来出動がなく、羨ましいことにほぼ常時オフモードに入っている。
諸兄よ、覚えておかれたし。この艦が動く時こそ、物事の最終局面であることを。
「あー、ホントいい天気ねー」
だが、今はまだその時ではない。今は、まだ。
キレたラクスがルナマリアとハイネに厳しい処置! 鞭打ち、百叩き、石抱き、蝋燭責め、駿河問い!
……か、どうか定かではない。いや、さすがにラクスはそこまでアブない人じゃないと思います。多分。
乙です
アークエンジェルキター
でもパイロットは?
艦載アッガイは?
よく読め
連中まだ動く気はない
パイロットだって必要になったら、
熱海からディアッカ引きずってきて、
バスターに押し込んでしまえば、何の問題もない
何よりムネオはマリューに逆らえまい
旧型のデュエル、バスター、イージスくらいか、出てないのは
>>613 >>294 第一次アッガイ大戦最終回で、ブリアガ以外の初期GATアッガイとアストレイを、謎の人物がおさえているよ
この人がミナ様だと思っていたんだけど……
謎の人物、ギナじゃない?
マティスって事もあり得るか
おおう、深度740
あと20で到達だ
ラクス・クラインの、エターナル内の定位置と言えば、ご存知艦長たるバルトフェルドの真後ろの席である。
普通、船で最も偉いのは艦長であるわけで、その艦長より高い場所に席を構えているのだから、
つまりは船で一番偉い人より偉い人、となるわけだ。何かへんちくりんな日本語になってしまったが、まぁそういうことだ。
で、彼女の宿敵たるデュランダル元議長も、ミネルバにおいて『ギルの高台』という、マイポジションを持っている。
ラクスの場合は、『歌姫のステージ』とでも言えば良いだろうか。
椅子の癖にステージとはこれいかに、などと突っ込まないでいただきたい。こういうものはノリ重視でひとつよろしく。
「さあて、どうしてくれましょう。このお邪魔虫の方々を」
それで今、ラクスはその『歌姫のステージ』に座り、
目の前でぐるぐる巻きにふんじばられている二人の人間を冷ややかに見下ろしていた。
二人とは、メサイアにて元議長に放っておかれ、ラクス陣営の捕虜となったルナマリア・ホークと、
ついさっきの戦闘でこれまた置いてけぼりを食らったハイネ・ヴェステンフルスのことだ。
ちなみにラクスの座り方だが、背を深く預け、足を組んでその膝の上に手を乗せる、言わば「悪の親玉座り」。
こういう、人を気圧すような姿勢をわざわざとったりするから、歌姫ではなく女帝と呼ばれたりするわけなのだな。
「ルナマリアさんは私に『大圧甲斐』を飲ませて、元議長逃亡の手助けをしました」
「えー、でもラクス様、断らなかったじゃない。それに、元々そんな目的じゃなかったんだけど」
「そして、ハイネさんはエターナルの前方に立ち塞がり、これまた追跡の妨害をしました」
「いやいや、アンタたちの方が突っ込んできたんだぜ? 幸い当たらなかったけどさ」
「おだまりなさい! この罪、まことに許し難し! アッガイの名において厳罰に処します!」
「……ラクス、江戸時代に生まれてたらきっといい悪代官になってたね」
ルナマリアとハイネの突っ込み、そしてキラの皮肉も華麗にスルーするラクス・クライン。
自分勝手という単語で簡単に表現出来ればいいのだが、残念ながら彼女はそんなに単純な人間ではない。
「さて、二人に与える恐ろしい罰ですが、どうしましょうかしら」
場に居合わせた全員が、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「ひたすら底抜け映画を見せ続ける『24時間苦痛駄作祭り』、一週間ソーメンだけを食べさせる『ソーメンパラダイス』」
「……はあ?」
「小さな山程もある発砲スチロールをひたすら爪で削らねばならない『スチロール地獄』、そして、そして……」
半ばうっとりとした表情で、ラクス・クラインは「恐ろしい」罰を次々と読み上げていく。
そのほとんどがしょーもないとしか言いようがないものだが、実は結構恐ろしい内容ばっかりだったりする。
「丸めたアルミホイルを奥歯で噛む『アルミガム』、1/144のHGアッガイを千体組み上げる『アッガイ製作所』……」
「あ、私それがいいなー」
「俺も俺も」
「嬉しがってどうするんですの! これは罰なんですのよっ!」
怒筋を立てるラクス、深刻さの欠片もないルナマリア、元々超マイペースのハイネ。
側からだと、とても捕まえた方と捕まえられた方には見えない。
仲の良い友人がぎゃあぎゃあ騒いでいる、ほとんどその域だ。
「あー……じゃあ、この件はラクスに任せた。それじゃあ、俺たちは破損箇所をチェックしてくるとするか」
そう言いながら、虎が周囲に手振りで合図を送る。
全員、その意図を察し、虎の後についてブリッジからぞろぞろと出て行く。無論、キラやアスランも同じだ。
「……キラは残らないのか?」
「アスラン、メサイアでは僕を閉じ込めたよね? もう嫌だよ、あんな思いするのは……」
キラ達の背後で閉じていくドアの向こう、三人の楽しい(?)お喋りは一層の盛り上がりを見せていた。
「アッガイだけでなく、ズゴックとゾック、ジュアッグ、ゾゴック、ゴッグも加えて『水陸両用MS製作所』の刑ですわーっ!」
ぎゃあぎゃあと、ぎゃあぎゃあと。
犠牲を払いつつ、女帝の追撃から無事逃げ延びたデュランダル。だが、アプリリウスを前にしてさらなる異変発生!
……か、どうか定かではない。ね、そう簡単に事が運ぶわけないんだって、この世界で。
まだ深海を目指すかい?
さすがに耐圧深度限界か?
深度736
浮上させます
「帰ってきた、私は帰ってきたんだ、アプリリウスに!」
元プラント最高評議会議長、ギルバート・デュランダルは、感涙に咽びながら叫んだ。
ラクス・クラインの追撃の魔の手から、ついに彼は逃げ切ったのだ。
「ああ、辛く苦しい道程だった!」
何言ってやがるのか、この男はまったく。
苦労したのはタリアをはじめとするクルーであって、お前ではない。
そもそも、ラクスの『新アッガイ運命計画』に脊椎反射で飛び出し、その狼藉のあまり議長職を解かれ、
挙句『慈恵禰志素』の支払いをブッチまでしたお前が苦労の元凶だっての、この馬鹿オヤジ。
「……やれやれ」
直立不動の姿勢で涙を流しているデュランダルのその前の席で、
ミネルバの艦長であるタリア・グラディスは、軍帽を被りなおすと大きく溜め息をついた。
元が誘拐同然でこの船に乗せられたのだから、タリアとしても帰還を素直に喜んでもいいところだが、
ルナマリアとハイネを失ってしまった(実際には失ってませんが)以上、そうは手放しで出来ない。
ルナマリアはデュランダルが生贄に使ったようなものだし、
ハイネはハイネで任務を無視して敵にお付き合いした結果なのだから、彼女の直接責任ではない。
だがしかし、常識人とはこういう時、色々と抱え込んでしまうから難儀である。
理由はどうあれ、艦長として部下の生命に対して責任が……と考えてしまうわけで。損な性格だね、ホント。
「艦長、アプリリウスから通信が入っています」
通信士であるアビー・ウィンザーが、席から振り向き、タリアに報告をする。
「繋いで」
タリアは短く命令した。
非常に嫌な予感が彼女を襲ったが、艦長たる者、首都からの通信を無視することは出来ない。
『私は、臨時プラント最高評議会議長代理、アイリーン・カナーバです』
「ミネルバ艦長、タリア・グラディスです。アプリリウスへの寄港許可をお願いいたします」
と、数瞬、沈黙が両者の間をたゆたった。
『……寄港は認められません』
「えっ!?」
タリアはモニターに映る、アイリーン・カナーバ議長代理の表情をまじまじと見つめた。
その顔は、能面のように冷たく、冗談を言っているような雰囲気は微塵も無かった。
『臨時プラント評議会は、元議長、ギルバート・デュランダルの無期限首都追放を決定いたしました』
「ええっ!」
「なにーっ!」
「ふぉんどぼーっ!」
驚くべきアイリーンの言葉に反応する声が三つ。
最初はタリア、二番目はデュランダル、三番目は説明の必要がないだろう。
『無論、適用されるのは元議長のみです。ですが……』
明敏なタリアは、そのアイリーンの言葉で全てを悟った。
元議長であるギルバート・デュランダルの監視命令は解除されず、引き続き有効ということにされたのだ、と。
つまり、デュランダルがアプリリウスに入れない以上、ミネルバのメンバーもアプリリウスに帰れない。
『月面及び地球上での活動はタリア艦長の裁量にお任せします。では』
「……」
ガックシ、とタリアは項垂れた。
デュランダルとの珍道中が、まだ当分続くことになるという事実。そりゃ、ショック大きいですわなあ。
ついに帰る場所まで失い、どんどん窮地に落ちていくデュランダル! そこに付け込むナチュラールと変態仮面!
……か、どうか定かではない。いつまでもあると思うなバックアップ。ナチュラールだって例外じゃないです。
その辺アークエンジェルは、鍛えられますな
雑草魂ってヤツ
アカハナハナハナ
○ラクシズ
ピンク女帝ラクス・クラインを崇め奉る武装集団。
ラクス・クライン
ピンク女帝、もしくは極悪歌姫の異名を取るこの世界の超カリスマ。
第一次アッガイ運命大戦において、デュランダルが発表したアッガイ運命計画に真っ向から反対する。
第一次大戦終結後、「やっぱり平和じゃつまらん、つまらんから揉め事起こそう」という彼女一流の理論により、
新・アッガイ運命計画を全宇宙に発表。その際、お茶の間の人気番組の電波を乗っ取ったことから
一気にプラント国民の支持を失ってしまう。それでも背後にターミナルやファクトリーなどの怪組織を従え、
現在の時点ではトップの勢力を保持している。一時、カガリの持ってきた「アッガイ因子転換薬」の誤飲で
性格が純情可憐な恋する乙女になってしまったが、メサイア会談でルナマリアとガチの飲み会を経て元の性格へ。
キラ・ヤマト
ご存知世界最高のスーパーコーディネイター。ただし今の身分はラクスの奴隷。
ラクスの言うことを無条件に信じるいい人でもあるが、時折その暴走ぶりについていけなくなることもある様子。
乗機はストライクフリーダムアッガイ(略称スフアガ)
アスラン・ザラ
蝙蝠野郎。ただし、この世界では一環してラクシズに身を置いている。
キラと同じくラクスのイエスマンであるが、保身のためには親友のキラを生贄に使うこともあるなかなかしたたかな奴。
乗機はインフィニットジャスティスアッガイ(略称イジアガ)
ムウ・ラ・フラガ・ネオ・ロアノーク
通称ムネオ。ラクシズにおいては数少ない常識人。
虎と違って責任ある立場にないためか、ラクスやカガリの電波からは逃避傾向にある。一応魔乳の恋人。
乗機はバカヅキ。
アンドリュー・バルトフェルド
通称虎。ムネオと同じく、ラクシズ陣営における貴重な常識人。
ただし、ラクスの爆裂っぷりを押し留めることが出来てはおらず、少々投げやりになっている部分も垣間見られる。
戦艦エターナルの艦長。
カガリ・ユラ・アスハ
オーブ連合首長国の現代表首長、ウズミ・ナラ・アスハの娘。
ファザコン少女。口癖は「お父様が〜」。得意技は見切り発車で、アッガイ因子転換薬で一騒動起こしたのもこの人。
メイリン・ホーク
何故かラクシズにいる。とりあえずはラクスのシンパらしい。超お花畑の姉に比べたらまだ常識人か?
主な役目はエターナルのオペレーター。
その他
副長のマーチン・ダコスタ、ドムトル三人組、アストレイ娘三人組などがいるようだが、ひたすら影が薄い。
○デュランダル一派
プラント最高評議会議長、デュランダルが我侭勝手を押し通す組織。
ギルバート・デュランダル
別名長髪オヤジ。趣味はインスタントラーメンチャンポン食い。
この世界においてアッガイ一連の騒乱を起こした張本人。
とにかくオバカでとにかく変態、そのわりには胆力に乏しく、素で弱気な一面を見せることも。
現在、その狼藉ぶりによりプラント最高評議会から議長職を剥奪され、プー状態。
オマケにアプリリウスに出入り厳禁になってしまったようで、完全な根無し草となってしまった。
定位置はミネルバのブリッジ最後方の席で、ほとんどをそこで座って過ごす。
タリア・グラディス
またの名前をミネルバのおっかさん。
かつての恋人であるデュランダルの無茶に無理矢理つき合わされているかわいそうな人。
真面目なだけに、どうしてもデュランダルを見捨てられないようである。
シン・アスカ
この陣営において、タリアを除けば唯一の常識人。
少しシスコンの気があり、妹になにかあると我を見失う。それ以外はまったく平凡なコーディネイターの少年。
乗機はデスティニーアッガイ(略称デスアガ)
レイ・ザ・バレル
一派におけるデュランダルのイエスマン。完全に盲信している。
ラウ・ル・クルーゼのクローンなのだがあんまり気にしてないらしく、敵対することになったラウとガチで戦ったりしている。
乗機はレジェンドアッガイ(略称レジアガ)
ルナマリア・ホーク
脳みそが常春の天然少女。別名アホ毛。
その口から発せられる言葉はとにかく花満開の電波ばっかり。ラクスと真っ向勝負できる数少ない人間でもある。
乗機はインパルスアッガイ(略称インアガ)
ハイネ・ヴェステンフルス
歌って踊れるMS乗り。別名灰猫。
騒々しい男で、いつも喋っているか歌っているかのどっちか。紛うかたなき変態だが、MS操縦技術は一流。
乗機はカレー味色のアガイグナイテッド(略称アガイグ)
ミーア・キャンベル
デュランダルのお茶組。超ミーハー。
アーサー・トライン
ミネルバのびっくり要員。台詞はほとんどが「ええー!」
その他
アビーやマリク等のクルー。報告時に喋るアビー以外はまったく表に出てこない。
○蒼き清浄なる地球戦隊ナチュラール
アズラエ「ル」、ジブリー「ル」、バジルー「ル」、つまりはそれでナチュラー「ル」。実態はブルコス&ロゴス。
ムルタ・アズラエル
通称盟主王。口癖は「やあったあああ!」
とにかく無責任で無鉄砲、直感のみで行動する永遠の少年。
相棒のロード・ジブリールとのタッグは天下無双の変態漫才コンビ。
ノリだけは常にハイテンションで言動には得体の知れない説得力がある。が、MS操縦だけは下手。
乗機はデストロイアッガイ(略称デストロッガイ)、ザムザザッガイ、ゲルズゲッガイ
ロード・ジブリール
通称ジブリ。趣味は飼い猫と遊ぶこと。口癖は「〜だなアズラエル!」
アズラエルとDDRを必死に練習した結果、ユニゾンでMSを操縦する術をとりあえずはマスターした。
常にアズラエルと行動し、破壊力抜群の暴言を吐きまくってはナタルを困らせる。
乗機はデストロッガイ、ザムザザッガイ、ゲルズゲッガイ
ナタル・バジルール
ドミニオンの艦長であるというだけで、オバカ二人に付き合わされるこの世界きっての不幸な人。
性格はお固くて糞真面目だが、それゆえにオバカ二人をほっぽりだすことが出来ない。
機動特装艦ドミニオンの艦長。
クロト・ブエル
ブーステッドマン。趣味は初代ゲームボーイ。最近はほとんどオバカ二人の回収役。
乗機はレイダーアッガイ(略称レイアガ)
シャニ・アンドラス
ブーステッドマン。趣味は萌えアニメの曲を聴くこと。同じくオバカ二人の回収役。
乗機はフォビドゥンアッガイ(略称フォビアガ)
オルガ・サブナック
ブーステッドマン。趣味は官能小説を読むこととイカ焼き作り。同じくオバカ二人の回収役。
乗機はカラミティアッガイ(略称カラアガ)
○変態仮面一号ご一行様
ラウ・ル・クルーゼとその部下による独立組織。ここ最近はナチュラールと組んでいる。
ラウ・ル・クルーゼ
ご存知変態仮面一号。エエ格好しい。
盟主王やジブリとタメを張れるくらいのドアホウ。
最終目的がよくわからんが、とにかくアッガイ一連の騒動にだけは参加したいらしい。
超がつく程の変態だが、困ったことにMS操縦技術だけは凄腕でキラやアスランにもひけを取らない。
乗機はプロヴィデンスアッガイ(略称プロアガ)
ニコル・アマルフィ
ご一行における最後の良心。最近はややお疲れ気味。
ラウとユウナのヘボ将棋に付き合わされたり、ルナマリアに出会い頭で撃墜されたりとトップクラスの不幸度を誇る。
乗機はブリッツアッガイ(略称ブリアガ)
ユウナ・ロマ・セイラン
人呼んで通常の三倍バカな紫の流星。オーブからカガリを追って宇宙に昇ったはいいものの、
速攻ナチュラールにやられてそれ以後は変態仮面の陣営の客人に。趣味はゲーム、得意技はMS自壊。
乗機はストライクルージュッガイパープル仕様。
フレドリック・アデス
高速機動戦艦ヴェサリウスの艦長。一応常識人ではあるが、最近は物事に関わろうとせず自室に逃げ込む癖がついた。
○料亭『慈恵禰志素』
観光地要塞メサイアの中にある、アイシャが営む高級料亭。ウリは魚料理とお酒。
アイシャ
『慈恵禰志素』の女将。金儲け第一主義者。
語尾がカタカナになる変な喋り方をする。経営者としてはかなりの能力の持ち主。
フレイ・アルスター
『慈恵禰志素』の女中。
勤労精神に目覚めたせいか、かつてのヒネクレっぷりは影も形もない。アイシャの悪巧み仲間。
カズイ・バスカーク
『慈恵禰志素』が誇る名料理長。流れるような包丁捌きで素晴らしい料理を作り出す。
その一方、アイシャの手足となって悪を討つ必殺料理人のメンバーでもある。
乗機はフリーダムアッガイ(略称フリアガ)
サイ・アーガイル
『慈恵禰志素』の副料理長。カズイとのコンビネーションは星三つ連発クラス。
彼もまた、必殺料理人のメンバーである。
乗機はジャスティスアッガイ(略称ジャスアガ)
トール・ケーニヒ
『慈恵禰志素』で調理場の総合担当。皿洗いと伝票チェックの腕前は神クラス。
彼もまた、必殺料理人のメンバーである。
乗機はセイバーアッガイ(略称セイアガ)
コニール・アルメタ
『慈恵禰志素』のアルバイト女中。歩く核弾頭とも言われる元気娘。
チャーリーブラボーの名でスパイも行う。
○アークエンジェル
世界を股にかけて問題を解決する仕事人集団。形の上ではオーブ軍所属。略称AA。
マリュー・ラミアス
別名魔乳。身体はグラマラス、性格な豪胆とイカした人。
宇宙の創造主に愛されているとしか思えない幸運の持ち主。月からの使者でもある。
アークエンジェルの艦長。
ミリアリア・ハウ
AAのオペレーター。趣味はカメラ。将来一本立ちしたいため、その資金稼ぎ目的でAAに勤める。
アーノルド・ノイマン
AAの総舵手。神の両手を持つ男。AAを不沈艦たらしめている最大要素。
その他
チャンドラ二世やマードック等。具体的な描写はまだナシ。
○イザーク隊
プラント首都アプリリウスを警護するザフトの部隊。
現在は隊長のイザーク以下、ディアッカやシホ、アイザックを含めた全員で熱海にて休暇中。
○ファントムペイン
悪名高い地球連合軍の戦闘部隊。
スティングからスウェンまで、イザーク隊と同じく熱海に逗留中。引率はイアン・リー艦長。
○アメノミハシラ
オーブの軌道宇宙ステーション。ミナ様のお城。アッガイ大戦への完全無視宣言を行った。
○その他
アストレイの皆さん。ほぼ全員が熱海にて楽しくエンジョイ中。
○オヤジ連中
シーゲル・クライン、パトリック・ザラ、ウズミ・ナラ・アスハの三人。時折集まって飲んでるらしい。
○謎の男
文字通り謎の男。多くのストライクからアストレイ系まで多くのMSを所有する。正体はギナ様との説アリ。
○アカハナ
アッガイに欠けてならぬ者。
オモシロすぎる
アッガイ大戦も面白いが、アカハナさんも待ってるよ。
オーブ漁業組合は世界を制する!
ジーク・漁業組合!
漁業組合編の人物紹介もキボンヌ
「ああ」
「本当に」
「酷い目にあった!」
盟主王、ジブリ、変態仮面の三人は無事、ドミニオンに帰還していた。
まあ、「していた」と言うより、ブーステッドマン三人組によって回収「されてきた」、と言ったほうが正しいわけではあるが。
で、前回の敗北時はどえらく落ち込んでいたものだが、今回はやけにさっぱりとしていたりなんかして。
吉本新喜劇において、池野めだかがケンカで威勢良く突っ込んでいくもののボコボコに逆襲され、
「よっしゃ、今日はこれぐらいにしといたるわ」とギャグをかますが、何と言うか、あんな感じだ。
もちろん、あっちは劇の上でのボケであり、こっちは素でやっているわけではあるが。
「……」
一方、ナタルはずっと艦長シートに座ったままで沈黙していた。
目が虚ろで、どこか感情が欠落してしまったかのような表情だ。
まあ、必死に考えた作戦を一瞬のうちにパーにされ、
尚且つ負けて帰ってきて反省の欠片も見せないのだから、そりゃあ嫌にもなるだろうが。
過去に同様のケースは多々あり、いい加減我慢の限界に近づいているのかもしれない。
「あー、では、私は一足先にヴェサリウスへ」
ああ、またアデス艦長が逃げる。いや、逃げたくなる気持ちもわからないでもないけど……。
オバカ三人組はエヘラエヘラと笑いながら、悔やみもせずに次の出撃計画なんぞを話し合っている。
ナタルは片手で顔を覆い、目を閉じて無言を貫いている。
ニコルはニコルで、ナタルの側にぼーっと突っ立って溜め息ばかりついている。
ブーステッドマンはとっととレストルームにトンズラかましており、ユウナはお昼寝タイム中。
ブリッジのクルーは関わりたくないとばかりに、それぞれの任務に噛り付いて振り向きもしない。
はっきり言って雰囲気は超最悪なわけで。
「おや……?」
誰もが喋りたくない(盟主王達は除く)。まるで、冷め切ったホームルーム状態のブリッジ。
だがしかし、永久にそのままであるはずもない。いつかは誰かが突破口を開かなければならないのだ。
で、このダイヤモンド並にガッチガチの空気を破ったのは、何と何と名無しのオペレーターだった。
「捕捉中のミネルバですが、アプリリウスに入港しません」
くっちゃべっているオバカ三人組以外の全員が、一斉にナタルの方を見た。
その報告をどう扱うか、それはこの船のトップのナタルにその権限がある。
「……どういうことか」
さすがはナタル、いくらどんよりと沈んでいても、軍人としてやるべきことはやる。まさに職業軍人のカガミ。
結婚適齢期ど真ん中の女性がそれでいいのかと思えなくもないが、悲しいかな、それがナタルという人間だ。
「いえ、詳細については不明です。アプリリウスの前で停止……いや、これは反転した?」
「どういうことでしょうか?」
ニコルがナタルを見上げ、質問する。
ニコルもアカデミーを優秀な成績で卒業した軍人である。だが、部隊指揮、戦略決定等の経験がまだ少ない。
情報から先を読む、事実を掴むという点では、ナタルにまだまだ及ばない。
「今の時点では何とも……。各クルー、民間放送まで全チェックしてミネルバの進路割り出しに尽力しろ」
今のナチュラール(&変態仮面組)には二つの選択肢がある。
ミネルバを監視しつつ、エターナルの動向も調べながら勝機を探るか。
それとも、立て直しのために一度ヘブンズベースへ戻るか。
どちらを選ぶかで、全ての物事の転がり方が変わってくるが……さてさて、どうなりますことやら。
カガリ、ついにアッガイ因子転換薬の開発者の足取りを掴む! これで一気に新・アッガイ運命計画の最終章?
……か、どうか定かではない。いやあ、もうラクスも使わないでしょ、あんな危ないお薬。
初期の話も復活してほしいが、さすがに無理かな
謎の人物はハルバートンだったりして
ついにナタルとニコルが駆け落ち?
第四話『エース』
−オーブ近海−
海面は散発的な水柱と爆音が響く。
一方海中では死闘が繰り広げられていた。
アッガイは左腕のマイクロ魚雷を発射、時間差を置いて放たれた6発の魚雷は一度散開し、全方位から的を射ぬく。
だが敵は予想以上の速さでこちらの魚雷の隙間を縫い回避する。続く爆音がソナーを殺すが相手も同じだ。こうなったらモノアイや他のセンサーで相手を捉える必要がある。アッガイが先に敵機をとらえた。
アッガイが右腕を構え必殺の一撃をはなつ……紙一重で敵に回避される。
まただ…アカハナは考える先程から敵はこちらの攻撃の全てをことごとく回避する。間違いない、敵はエースだ……
アッガイは腹部格納庫を解放、小型機雷が30発放出され簡易的なバリケードを築く。敵が機雷を破壊するなら当然時間と弾薬を消費するだろうし目(センサー)眩ましにもなる。子供だましのような手だがいつの時代でも行なわれる戦法だ、それなりに有効だった。
今までの敵ならば…敵は冷静に手にした水中用ハープンガンで小型機雷を精確に射ぬく、正直FCSのサポートがあるとはいえ、海流をまるで無視するかのようなその射撃センスは驚嘆に値する。
だが驚いてばかりはいられない、アカハナはまわりの地形を観察、海溝が近い、そこに逃げ込もう。そう考える。
敵がどんなに強かろうとPS装甲が無いのは分かっている、アカハナとて戦闘開始から137分間も遊んでいたわけではない。PS装甲搭載機ならとっくに水圧でエネルギーが底をついてるはずだ。
それがないということは敵の装甲がPS装甲では無いことを意味し、ある程度しか耐圧機能を保持していないことを意味していた。そして、アッガイは深度20000mまで潜れる。実証済みだ敵がどんなに強かろうとMSの強度までは変えられない。
アカハナ撤退するためにありとあらゆる布石を打つ。まず機雷が爆発している今、腹部格納庫から4基遠隔操作地雷(水中用に改修済み)をばらまく。もちろん水中でこんなものを踏む馬鹿はいない。
続いて機雷を海面ギリギリに4基設置、これで第一段階だ。
続いてアッガイトマホークを回転させ、敵の方向へ投げる。激しく回転しながら海中を進むアッガイトマホークを見ながら、アカハナは頷く。これでこちらの手は完了した。
最後にアッガイを海底の砂地の中に潜らせる。アッガイのステルス性は強力だ、見つけられないだろう。ましてオーブ近海はアカハナの庭も同然だった。
「ったく、厄日だ、間違いなく今日の乙女座は最下位だな!」
そう漏らす。敵はこちらを見失った様でゆっくりと探している。一撃で仕留められるなら、狙撃する。だが敵の技量からそれは不可能と判断する。相手は大物だ…漁ならこのようなときは焦ってはいけない。アカハナはじっと待つ、なぜこうなったかを考えながら…
遭遇戦だった、馴れ親しんだオーブ近海で漁師仲間の船が消息を絶った。その海域を調べるうちに、いきなりアッガイは敵機に撃たれた。もちろん、こちらに敵意が無いことを伝えたが敵機の執拗な攻撃を受け、アカハナは戦闘を決意する。
「システムキドウ。」
CPUの機械的な声を聞きながらアカハナは戦いはじめた。
敵機が地雷の近くによったときアカハナはハッとして地雷の一つを起爆。敵機が海面近くに舞い上がる。続いて機雷が爆破、敵機全体に軽微なダメージを与える。
敵機はそれを気に掛けることなくアッガイを探す。さすがだ…アカハナは感心する。今までの…連合なら怯えて慎重になり、機雷を破壊しようとしていたし、ザフトなら激高して突っ込んできたのだが…
アカハナは地雷を起爆、第二波はかわされたものの、やはり敵機に軽微なダメージを与える。こちらから動かない限り、おそらく敵はアッガイを見つけられないだろう。
アカハナの脳裏に一瞬、このままやり過ごすか?と考える。幸い予備のバッテリー(単三マンガン電池×8)が有るのであと120分は生き延びられる。
だが敵機がアッガイの頭上で止まったとき、アカハナは勝負に出た。砂地から躍り出て敵機に肉迫、至近距離からアッガイクローをたたき込む。と同時に両手からロケットとビーム両方を放つ。その一撃により敵は両腕部が破壊される。
アカハナは舌打ちする今の一撃は左右に逃げたらアッガイクローにより敵機は致命傷を受けていただろう。 上下に逃げたらロケットとビームでやはり敵機には致命傷となっていたハズだ。
敵機は両腕部が破壊されたものの、アッガイに蹴を放つ、アカハナはその一撃を食らったあとに反撃する気だった。
だがそれは甘かった…敵機の爪先にはアーマーシュナイダーが装備されていたため、アッガイの胸部装甲が切り裂かれる。
危なかった…アカハナは戦慄する。一撃食らうこと、アッガイの装甲を過信していた。そしてこれで海溝に逃げるプランはできなくなった。
「アッガイが水圧で圧壊?よくも傷物に!」
アカハナは叫ぶ。と同時にロケットが敵機の頭部にヒット、敵機の額が砕ける、先程からの軽微な、蓄積されたダメージがロケットの命中で一気に破壊したようだ。
「イケる!」
アカハナは勝利を確信した、アッガイが左腕のロケットを連射敵機が距離をとる、同時に敵機の右足に鋭い何かが当たり右足をもぎ取った…
アッガイトマホーク。アッガイが設置した機雷や地雷の爆発、海流によりブーメランのように戻ってきた、細かい調整は先程連射したロケットでやった。地の利を生かしたアカハナの戦術だった。
敵機がこちらにゆっくりと倒れこむ、トドメ…アッガイが行動するよりも早く、アカハナに鋭い痛みが走る、痛みの元は右腕……アカハナの右腕が切断していた。
アッガイの胸に突き刺さるモノ、ハープンガンの銛…何故?切断したはず…アカハナの脳裏に疑問形が次々浮上する。と同時にアッガイを緊急浮上させる。アカハナの意識はここで途絶えた。
一方の敵機、ブルーフレーム(水中用装備)に搭乗するムラクモ・ガイは冷静に、
「ミッション・コンプリート。」と呟いた。
お待たせしました、アッガイ戦記第四話です、一話完結と言いながら思いっきり(続く)になってしまいました。
保守してくれる方々、ありがとうございます。保守方法はお任せしますがアゲすぎないでまたりしましょう。
大戦の作者サマ、いつもGJです。
人物紹介はまだ待ってください。
アカハナ以外にも…うわなにを………
アカハナ「おや、こんなとこで作者のびてら、まぁいいか、おう、みんな元気か?作者に続きは書かせるから楽しみにな。」
アッガイGJ!!
ガイには勝てなかったか、アカハナ。
それにしても、今回少しだけ明かされたアッガイのスペックは、どう見てもオーパーツクラスです。(いろんな意味で)
深海20000mまで活動可能な耐圧能力、単三電池×8でOKな予備電源。
色々ツッコミどころ満載だぜ!
アッガグッジョブ
「まーだー? お料理まーだー?」
「腹減ったぞー、早くそのお得意のアッガイカレーってヤツを食べさせろー」
エターナルの食堂では、腹を空かせた変態二人が今か今かと料理の搭乗を目を輝かせて待っていた。
スプーンとフォークを太鼓のバチのように持ち、チャンチキチャンチキとテーブルの角を叩いて催促している。
この二人こそ、ミネルバに名立たる変態ありと謳われた、ルナマリア・ホークとハイネ・ヴェステンフルスその人だ。
今の立場はここエターナルに捕らわれている、言わば捕虜の身の上なのだが、
それにしてもこのずうずうしさは一体何としたことか。捕虜は独房でマズイ飯、と昔から相場が決まっているのだが。
「ううう、天下のラクス・クラインがどーしてこんなことをせにゃならんのでしょう」
さらに、厨房の中で二人のためにせっせこせっせことアッガイカレーを作っているのは、
この船で一番エライ、いや、この陣営で一番エライ人間であるはずのラクス・クラインだったりするから驚きだ。
「くぬぬぬ、まさか私が連ザでスティング、もとい遅れを取るとは……」
何故、こんなことになっているのか。
理由を知るためには、今から五時間程前にさかのぼらなければならない。
―――デュランダル追跡の邪魔をしたと一方的に決め付けたラクスは、ルナマリアとハイネに厳罰を下そうとした。
それで、アッガイをはじめとする水陸両用MS1/144プラモデルを千体も組み上げる、
『水陸両用MS製作所』という恐ろしい罰を二人に申し渡した。
が、これが馬鹿というか何というか、そんだけのプラモデルがエターナルには積んでいなかった。
当然、オシオキは実行出来ず、さてどうしたものか、とラクスは頭を捻ることになった。
悩んでいる最中、ルナマリアがブリッジのあちこちをほじくり返し(三人以外は全員破損箇所調べに行ってます)、
メイリンの席の下からPSA(プレイステーションアッガイ)を持ち出してきて、『連ザ』の対戦したいと言い出した。
捕虜の立場で何を好き勝手やっとるんじゃコラ、とキレかけたラクスだったが、
逆にこの小生意気な二人を思い切りヘコましてやろうと思いつき、その申し出を受けた。
日頃メイリンやキラ、アスラン相手に素ディンでぶいぶい言わせており、自信があったのだ。
ところがどっこいしょ。ルナマリアとハイネはガチでゲーマーだった(ユウナが居たら話があったことだろう)。
ステキャンはもちろん、高コストであろうと低コストであろうと、どの機体でも使いこなせるパーペキっぷり。
で、ラクス怒る→二人組色々とハンデつける→それでもラクス負ける→もっとハンデつける→
ハイネ、賭けを持ち出す→ルナマリア煽る→ラクス受ける→ラクス負ける→腹減ったカレー作れ、となった次第。
ラクスは案の定ブーブー言ってシブったが、「反故にするなんて組織の長らしくないな」「きっと料理下手なんだよ」
と二人に言われて、ちょっとまたプッツン。ならばしかと味あわせてやるとばかりにエプロンを身につけ、厨房に飛び込んだ。
……まあ、捕虜二人組がエラソーにしてるのも、ラクスがアッガイカレー作ってるのも、そういうことなのだ。
しかし、結果的に敗北を受け入れて約束を履行するラクスもラクスだが、問題はアホ毛と灰猫の二人組だ。
何でカレー作れなどと言うのか。普通は「解放しろこのピンクバカ」だろうが。いや、変態でオバカだからアレなんだろうけど。
「やったぞー!」
さて、食堂から離れたMS格納庫から、大声を上げて飛び出してきた人間がいる。
オンボロ橋を全力で駆け抜けるコンバインに似たりと、その行状の無茶さを常々評されるあのお姫様だ。
「な、どうしたのカガリ?」
あまりに勢いが良かったので、たまたまそこで破損箇所を調べていたキラと正面から鉢合わせとなってしまった。
「む、キラか! 喜んでくれ! 『アッガイ因子転換薬』の特大瓶を手に入れた!」
「え、えええ!? どうやって?」
「実は開発者の休暇先に無理矢理アクセスして作らせ、マユラたちに取りに行ってもらってたんだ」
ああ、ちょくちょく部屋に篭っていると思ったらそういう事。ここんところあの三人娘の姿が見えなかった理由もそれか。
あまりに急なというか御都合的な展開だが、いや、ていうか、カガリよアンタそれ何に使うつもり?
プロ顔負け! ラクスが作ったアッガイカレーはルナマリアとハイネのほっぺたを蕩かす!
……か、どうか定かではない。アッガイ因子転換薬の新しい瓶、そして手作り料理。さあ、ここから導き出される結論は?
アカハナ氏には申し訳ないが、あえてageたい
両輪がそろった!
ラクス様の哀のエプロン
アカハナは無敵アッガイの夢を見るか
「さあ、ラクス・クライン特製のアッガイカレーが出来ましたわ。とくと味わいやがれです」
ラクスはそう言うと、二人の前に特盛り状態のカレーを差し出した。
「わ、おいしそう」
「ほー、言うだけあってなかなかのもんだな。少なくとも見てくれは」
ルナマリアとハイネは思わず感嘆の声をあげた。
成る程、こってりと皿に盛られてはいるが、ルーも具もちゃんと作られているように見える。
「当たり前ですわ。クライン家に代々伝わる秘伝のレシピに基づいて作っているんですもの」
「へー、すごいすごい。ラクス様はお料理も上手なんだねぇ」
「ふふん、このラクス・クラインの辞書に不可能という文字はないんですの」
ルナマリアの褒め言葉に胸を張るラクス。彼女とて人間、賞賛されて悪い気はしない。
「さあさあ、味の方は保証いたしますわ。どうぞ食べて下さいな」
ニコニコ顔のラクス。連ザでコテンパンにやられたこと、賭けに負けたことはもうすでに頭にないかのようだ。
この単純さは、彼女の魅力でもあり同時に恐ろしいところでもある。
「ちょっと待ってくれないか?」
いざ、ルナマリアとハイネがスプーンを持とうとしたその時、食堂の入り口から待ったの声がかかった。
「あら、カガリさん。どうかなさいました?」
そう、声をかけたのはカガリだった。後ろにキラを従え、ずんずんと三人に近寄っていく。
「ラクスがカレーを作ってるってキラから聞いたものだからな、いいモノを持ってきた」
カガリはラクスに透明の液体が入った小瓶を差し出した。
「これは何ですの?」
「これはアスハ家に代々伝わる秘伝のカレーを美味くするエキスだ」
「あらまあ、カガリさんの御家に?」
「うむ。これを少し垂らすと風味が格段に良くなる」
「まあ凄い。……ってキラ、何をそわそわしてるんですか?」
「あ、い、う、べ、別に」
さて、この液体が何なのか、賢明な読者諸氏にはもうお分かりであろう。
カガリがマユラたちに取りに行かせた『アッガイ因子転換薬』、それに他ならない。
瓶をそのまま持ってきたのではいかにも怪しいので、こうして小瓶に少量移し変えたというわけだ。
で、何故持ってきたのかと言うと、カガリが「捕虜二人に使えばいい」とキラを強引に説得したことによる。
丁度良い実験台にもなるし、結果デュランダル側からこちらに裏切ってくれればしめたもの、と考えた次第なのだな。
ちなみに、その効果を変貌したラクスで嫌という程知っているキラは反対したのだが、結局カガリに説得されてしまった。
キラ・ヤマト、最高のコーディネイターの癖にどこまでも女性の押しに弱い奴である。
「じゃあ、早速使わせていただきますわ。えい、たらたらっと」
ラクスは小瓶を受け取ると、蓋を開けて中身をカレーに二、三滴垂らした。
「うふふ、これで完璧ですわね」
さて、ここで普通にルナマリアとハイネがカレーに手をつければ、カガリの思惑通りに物事が展開したかもしれない。
だが、そうは問屋が卸さないわけで。
「んー、ますますいい匂いになりましたわ。じゃあ、失礼して私が一口、味見してみましょう。パクッ」
「あ!」
「ああああああー!」
カガリとキラが止める暇も無かった。
ラクス、スプーンでアッガイカレーをパクリ―――
アッガイ因子転換薬が入ったカレーを食べてしまったラクスとルナマリア、そしてハイネ! キラの悲劇、再び!
……か、どうか定かではない。ラクスはまた良い子ちゃんになるとして、ルナマリアとハイネはどうなるものやら。
乙です
ラクス様の言動を見るに、薬と酒の効果が残っているような……
あー、今夜カレー作ろう
シーフードカレーですか?
んにゃ普通の牛肉、じゃが芋、人参、玉葱のカレー
しかしアッガイカレー食べてみてー、どんなカレーなんだろ
※今回はジュール隊やその他の現状の話であり、本筋とは一切関係ないので読み飛ばして結構です。
東アジア共和国は日本の伊豆半島、その根っこの部分に位置する温泉街、熱海。
観光地として有名で、年間を通じて多くの旅行客がここを訪れる。
そして今現在、熱海は未曾有クラスの大量の客でごったがえしている。
ザフトのジュール隊をはじめ、ファントムペインやらジャンク屋連合やらが大挙してこの地にやってきているのだ。
「いい日和だな」
「ああ、まったくグゥレイトだ」
「風も気持ち良いですね」
イザーク、ディアッカ、シホの三人はムーンテラスに来ていた。海に少し張り出した形の小さな公園のようなところだ。
三人はベンチに腰を下ろすと、自販機で買ったアッガイコーヒー(アッガイ豆100%)に口をつけた。
「残念ながら、完全に静かで穏やかな空間とは言えませんけど」
すぐ横手にあるサンビーチでは、サーペントテールと野次馬ジャーナリスト、
そしてマーシャン一行が各自水着を着こんで砂浜で色々と遊びに興じている。
どうやらスイカ割り大会をやっているようだが、時々「我慢ならーん!」などと大声が聞こえてきたりするのが何とも。
「……まあな」
イザークはそちらをチラリと見て、少し微笑んだ。
「何と言うか、平和なものだ」
ザフトから連合、そして火星、フリーの者たちが熱海に揃っている。
場合が場合なら、こうしてのんびりとなんぞしていられないだろう。
プラントと連合が手打ちをして、争いの火種が鎮火した今だからこそ味わえる平穏だ。
まあ、一部の者達がアッガイアッガイと限られた範囲でドンパチやったりしているが、
今のところ、ジュール隊を含め全人類の99%以上はまったく関係のない出来事だ。
「ファントムペインの連中は下田に足を伸ばして、海中水族館に行くとか言ってたぜ」
「ふむ、帰ってくるのは日が落ちてからか」
旅館で鉢合わせしてからと言うもの、面子を賭けて、釣堀、クレーンゲーム、エアホッケー、パチスロ、射的等々、
泊まっている旅館のゲームコーナーに置いてある遊戯機全てを使って勝負した。いや、し尽くした。
過去の経緯もあり、決してファントムペインとは仲良くはなれないだろうが、それでもなかなか楽しかったのは事実だ。
「ふう……いい風ね」
イザークたちから少し離れたところで、同じようにベンチに腰掛け、お弁当を食べている女性がいた。
オーブ連合首長国の公営企業、モルゲンレーテ社に勤める技師のエリカ・シモンズだ。
実は、彼女こそがあの『アッガイ因子転換薬』の発明者だったりする。
MS設計技師の癖に何でとお思いだろうが、ぶっちゃけた話、薬品調合は彼女の趣味のひとつなのだ。
無論、そうそう危ない薬品を作っているわけではない。あの薬は偶然が重なって生まれた、たまたまの産物なわけで。
「携帯も通信機も電源は切った。息子は夫に任せた。さあ、本格的に息抜きさせてもらいましょうか」
先日、カガリの命令を受けたマユラたちが突然旅館にやってきて、無理矢理『アッガイ因子転換薬』を作らされた。
休暇中なのだから突っぱねても良かったのだが、何せ相手はカガリだ、断ると後々碌なことがない。
何に使うのか不安ではあったものの、カガリが使う以上は責任は全てカガリにある。エリカの範疇外だ。
「さ、お弁当食べたらお宮の松でも見に行ってみようかな」
彼女は知らない。遥か頭上の宇宙に浮かぶ戦艦が、彼女が作った薬が元でエライことになっているのを。
そして、近いうちに解毒薬を作るために、休暇を切り上げなければならないことを―――
ラクス、ルナマリア、ハイネ。性格が変わってしまった三人が、エターナルを更なる混乱に叩き落す!
……か、どうか定かではない。
世界が終わる
温泉でゆっくりしてー
まとめサイトないの?
無いねえ
カレー食って温泉入って友達とバカ騒ぎしつつ夜通し酒を飲みたい
そんな気持ちになるスレだ
「ど、どうしようカガリ」
「いや、どうしようったってお前……」
キラ・ヤマトとカガリ・ユラ・アスハ、彼らの目の前には、三人の男女が目を回して倒れている。
プラントに絶大な影響力を持つ(っていた)歌姫ことラクス・クライン、
そしてデュランダル元議長の派閥に属するMSパイロット、ルナマリア・ホーク、ハイネ・ヴェステンフルスである。
で、何故ぶっ倒れているのかと言うと、答は簡単、あの『アッガイ因子転換薬』が混入したアッガイカレーを食べたからだ。
もちろん、知っていて胃袋に納めたわけではない。
カガリが小細工してラクスに薬を入れさせるという暴挙をかましたがゆえだ。
いや、捕虜のルナマリアとハイネが食べる分には問題はない。しかし、ラクスが味見をしてしまったからさあ大変。
「カガリが悪いんだよ、余計なことするから」
「キ、キラだって止めなかったじゃないか!」
「僕は止めたよ! 最初に一応!」
「お前、男らしくないぞ! 姉に責任を押し付けるな!」
『アッガイ因子転換薬』は飲んだ者の性格をほぼ180度逆転させるという効果を持つ。
かつてラクスが勢いに任せて飲んでしまった時、
ラクスの性格は「キラの側から片時も離れない恋に恋する純情乙女の良い子ちゃん」になってしまい、
ベッタリとくっつかれたキラはあまりの変貌ぶりに恐怖を覚えるは抱きつかれてスリーパーで落とされかけるわ、
核爆弾と毎晩添い寝するクラスの精神的及び肉体的苦痛を被った。
キラにしてみれば、二度と味わいたくないところなのだ。ああまで極端に変わられるとさすがに気味が悪いわけで。
「と、とにかく何とかしないと」
「な、何とかと言われてもな」
「解毒薬だよ解毒薬!」
「そんなものあるもんか!」
「じゃあ作るんだよ! 早く! 作った人に連絡してよ!」
「あ、わ、わかった。すぐにマユラたちを休暇先に向かわせる」
慌てて食堂から飛び出していくカガリ。
キラもとにかく医務室へ三人を運ぶべきだと考え、アスランたちを呼ぶために同じく食堂を飛び出した。
かくして、食堂の床に残されることとなった変態三人。
哀れというか阿呆というか、正味の話情け無いことである。
さて、キラは解毒薬解毒薬と叫んでいたが、実は解毒薬は彼も良く知る場所にすでに存在している。
観光要塞メサイア、その料亭『慈恵禰志素』で出された純米大吟醸『大圧甲斐』。
これこそが、『アッガイ因子転換薬』の効果を打ち破る解毒薬そのものなのだ。
ラクスとルナマリアが飲み明かしたあの夜の前後で、ラクスの性格は見事に元に異なっていた。
長髪オヤジことデュランダルと会談している時は良い子ちゃんのラクス、
そして一晩明けた時は元のピンク女帝ラクス。
もっとも、デュランダルの支払いブッチやラクス怒りの追撃など、怒涛の展開がその後に続き、
『アッガイ因子転換薬』と『大圧甲斐』の効果の関係に気づかなかった、気づけなかったわけではあるが。
「……」
「……」
「……」
三人は眠る。
彼らが次に目覚めた時、そこにはいつもと違う世界が待っている―――嗚呼、南無阿弥陀仏。
次こそ勝つ、必ず勝つ! 盟主王&ジブリ&ユウナ、地獄のMS特訓開始! 習得目指すはアッガストリームアタック!
……か、どうか定かではない。ま、ぶっちゃけ努力してもどうにも突破出来ない壁ってのはあるもんですが。
変態だらけか!
大戦キャラは!
それってすごいほめ言葉だよな
飽くなき人の欲望が生み出した、
アッガイ因子転換薬はスーパーコーディネーターさえも凌駕する。
仮面の男はあざ笑う、これがヒトの業と。
しかし彼もまた、矮小な一人の人間に過ぎなかった。
そして、ラクスが見せる真の人の革新とは?
新たな未来に泳ぎ出せ! アッガイ!!
昨夜は続きがなかったがアク規制に巻き込まれたのか?
い、いやクレクレするつもりはアッガりません
ここのところ毎日連続してたので気になっただけです
義務じゃないわけだしマイペースが一番よ
レジェンド
切り落とされた右腕
砕け散ったプライド
失った愛機
失意のアカハナは力を求める…たとえ泥にまみれ汗に濡れようとも…
次回アッガイ戦記、第五話「力を持つ意味」努力の末立ち上がれアカハナ!
>>667 禿げしく期待
どうでもいいが、「努力の末立ち上がれ」に何かちょとワロタ
ミネルバはアプリリウスから追い出され、エターナルは大混乱の一歩手前。
さて、それではドミニオンとヴェサリウス、つまり変態仮面一号とナチュラールたちはどうなっているかと言うと。
「栄光の、金!」
「勇壮の、銀!」
「そして天才の、むーらーさーきー!」
漆黒の宇宙空間で無意味にキメポーズをとる金銀紫三色のウィンダッガイ。
変態は変態らしく、相も変わらずバカをやっているのだった。
いや失礼、この台詞だけではイマイチ伝わりづらいので、今更だが戦力面も含めて詳しく解説させてもらおう。
まず、この変態仮面&ナチュラールの二大同盟であるが、
つまりはゲルダム団とショッカーがくっついてゲルショッカーになったようなものである。
数とハード面においては、格段に戦力は強化されたと言えるだろう。
艦船に関しては、これはまず文句はない。
ドミニオンは単艦でも充分に強力な船であり、
ヴェサリウスは武装面ではいささか落ちこそするものの、立派な戦艦だ。
変態仮面のプロアガ、ニコルのブリアガ、そしてブーステッドマンの各アッガイ。
そしてデストロッガイ、ザムザザッガイ、ゲルズゲッガイの巨大MA。
さらにストライクルージュッガイパープル仕様。
このように名前とスペックだけを取って見てみれば、エターナルもミネルバも倒せるだけの力はあるのだ。
しかし、しかしである。
ここで最大のポイントとなるのは、乗ってる人間の能力にある。
変態仮面一号とニコルには特にさしたる不安はない。不安どころか、両人ともこの世界では指折りのMSパイロットだ。
ブーステッドマンは最近はもっぱら回収役に甘んじているが、元々が強化された人間なのだから、弱いはずがない。
ナタルとアデスも、艦長としてはかなり優秀な部類に入る。
で、残りの三人はというと。
「だーっ、やめろジブリール! 三番目のトドメ役は譲らないぞ!」
「黙れアズラエル! 三番目は私だ! 最後をキメるのはこのロード・ジブリールだ!」
「冗談やめてよね二人とも。僕はゲームでは何度もアタックを成功させてるんだ。僕こそがトリに相応しいのさ!」
そう、ぶっちゃけこいつらが完全に足を引っ張っているわけで。
同盟を組んで以後、ひたすら連敗街道を突っ走っている最大の原因こそ、間違いなく彼ら三人にある。
ユニゾンをマスターしたところで全く役に立たず、ひたすら巨大MAを鉄屑に変えてばかりの盟主王とジブリ。
そして、ひたすらゲーム感覚でMSに乗り込み、結果発進する前にMSをぶっ壊してばかりのユウナ。
まともに戦っているのが変態仮面一号とニコルのみ(ニコルはルナマリアにやられてしまったが)という現状で、
どうしてミネルバやエターナルに勝てようか。
「……隊長」
「どうした、ニコル」
「あの連中、上達する見込みがあるんでしょうか?」
で、このままでは同じことの繰り返しだと判断したナタルが提案したのは、レベルアップを目的とした模擬戦だった。
そして、金銀紫のウィンダッガイとプロアガ&ブリアガ(修理終了)に分かれてスタートしたまでは良かったが―――
アタックの並び順でモメるわ、盟主王はキメポーズしか考えてないわ、
ジブリは猫にエサをやる時間だからと一時勝手に抜けるわ、ユウナはデブリにぶつかるわ。
「あー、やる気だけは感じ取れるな、やる気だけは」
ニコルの質問にポソリと答える変態仮面。
そう、やる気だけあっても才能が無いとな。ぶっちゃけ盟主王たち、パイロットに向いてないですわ。
宇宙を行くあてなく彷徨うミネルバ。ひとまずボアズへと進路を取るが、またしても問題発生!
……か、どうか定かではない。ルナマリアとハイネはほったらかしにするつもりなんでしょうか、彼ら。
アッガイ大戦は変態大戦になりつつあるようですな
看板に偽りありだな
第二次アッガイ大戦
星の鼓動は変態
まぁアリかナシかで言うと普通にアリだわな
こういうのはおバカなくらいで丁度良いのよ
そういうわけで大戦も戦記もガソガレ-
予告もきたことだし戦記の展開予想しよう。
努力ってことで仮面ライダーばりに特訓することに10鯖賭ける。
アマゾンの山奥に伝説のアッガイを探しにゆくに500ペリカ
華々しきかなその戦歴、猛々しきかなその武勇。
東奔西走南北争覇、昨日あちらに今日こちら。
敵血に塗られしその身体、明日はいずこに行きにけり。
その船の名はミネルバ、またの名を戦場の美姫……。
とまあ、プラントの幼子たちに歌われたとかいないとか。
プラント首都アプリリウスを追い出され、宇宙漂う根無し草と化けたミネルバだったが、
行き先を決めないことには補給もままならないし情報だって手に入らない。
ずっと船の中で過ごしていれば、クルーにだって不満は溜まる。
幸い、ギルバート・デュランダル元議長が入れないのはアプリリウスのみであり、
その他のプラントやザフト関連施設等への立ち寄りは認められている。
そんなこんなで、ザフトの宇宙要塞ボアズへと一路進路を取ったという次第。
「しかし、ルナたちは大丈夫かなあ」
MS格納庫にて、シンは自分の乗機デスティニーアッガイにワックスをかけつつ、ポツリと呟いた。
敵が攻めてこない以上、トレーニングと整備の手伝い以外に特にすることもないわけで。
「気にするな、俺は気にしない」
隣のハンガーで、同じようにレジェンドアッガイを磨いていたレイはシンにそう言葉をかけた。
「いや、そりゃあまりに薄情だろ……」
ハイネはアガイグナイテッドごとエターナルにとっ捕まったようだが、
ルナマリアのインパルスアッガイは主を失った状態でミネルバに残っている。
マッド・エイブス整備主任をはじめ、ヨウラン・ケント、ヴィーノ・デュプレたちメカニックが整備点検を行っているため、
いつでも出撃出来るように準備されているものの、肝心のパイロットがいなければお話にはならない。
「二人は何とかして助けるとして、今の時点で戦力が足りないのはちょっとマズいよな」
「気にするな、俺は気にしない」
「いや、しろよ」
デスアガとレジアガは高い能力を持つMSだ。
だが、いかに高性能であろうとも、二機しかないのであれば運用は限られてくる。
「ルナたちがいない間だけでも、補充のパイロットやMSが来てくれれば……」
無いものねだりとわかっていても、やはり数不足は深刻だ。
エターナルとナチュラールは何をしてくるかわからないだけに、尚更不安を煽る。
「ボアズに着いたら何とかならないかな?」
「難しいだろうな。口惜しいが、今のギルには力がない」
レイの言う通り、議長職を剥奪されたデュランダルには何の権力もない。
お得意の議長特権による裏技も今に至っては不可能だろう。
「少なくともインパルスが動かせたらな」
「そうだな、三機だとかなり違ってくる」
パイロットになれそうな人間が、今のミネルバにいるか。
シンとレイは格納庫の中をぐるりと見回した。と、MSの足元で何やら話し込んでいるヨウラン、ヴィーノと目があう。
「いやいやいや」
「無理に決まってるじゃないか、俺たちが操縦出来るわけないだろー」
シンとレイの会話が聞こえていたのか、否定の言葉とともにブルブルと首を左右に振るヨウランとヴィーノ。
「気にするな、俺は気にしない」
「レイ、お前以外の全員が気にすると思うぞ」
ボアズへボアズへと船は進む。戦力少なし無茶多し、前途多難なミネルバなのであった。
ついに目覚めたラクス、ルナマリア、ハイネの三人! 恐怖のどん底に叩き落されるエターナル!(特にキラ)
……か、どうか定かではない。ラクスは予想がつくとして、ルナマリアとハイネの二人がどうなるか。
>>674 ジャブローの地下で明鏡止水の極意をマスターする
アギト覚醒
技の1号アカハナと力の2号アカハナの共演
こいつは燃える!
覚醒したルナマリアはサードインパクトを起こす
大挙して押し寄せる宇宙クジラの群を次々に撃退するラクスとアカハナ
素手で
ついたラクス様はラーゼフォンッガイにまで進化して、その歌声で世界を調律する
つまらそういう物語を皆は求めてるのかw
もう一人職人神降臨が必要ですな
………何個かは取り入れたいと思います。
てか、皆さんネタをありがとうm(__)m
ちなみに皆さんがアッガイってうわぁ……………
アカハナ「おぅ、元気かアカハナだ。おまえらが望むことは作者に可能なかぎり取り込ませるぞ。話が破綻しないかぎりな。じゃあな。」
期待!
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった、とは川端康成の名作『雪国』の書き出しである。
さて、アッガイ因子転換薬入りのアッガイカレーを食べたラクス・クライン、
ルナマリア・ホーク、ハイネ・ヴェステンフルスの三人であったが、
彼らが目覚めた時、目の前にあったのは一面の雪景色ではなく、医務室の白い天井だった。
「んん……ここは……」
三人の中でいち早く眼を開いたのはラクスだった。
試食で一口食べただけだったので、摂取量が少なかったためであろう。
「あら、何故私はこんなところで寝ているのかしら」
その顔に女帝の面影はなく、声もどこか穏やかだ。やはり、『良い子ちゃん』になってしまったようである。
「う、ううう」
ラクスの次にハイネが目覚めた。頭を二度、三度と振りながら、ベッドの上に身を起こす。
「うーん、俺は一体……?」
キョロキョロと周囲を見回すハイネ。
少なくとも、今の時点ではどのように人格が変わったのかは判断しづらい。
「とーりゃーっ!」
最後に飛び起きたのはルナマリアだ。
「あれあれ何これどうしたの私何でこんなところで寝てるのねぇねぇ誰か説明してよお願い」
息もつかずにルナマリアはまくし立てる。はて、こちらもどう変わったのだろう。
「あれラクス様にハイネじゃないねぇねぇ私たちカレーを食べてたんじゃなかったっけそれがどうして」
うーん、前とあんまり変わってないような気もするが、さて……?
「……それで、三人はどうなってるんだ?」
ラクスたちが目覚めてから一時間ほど後、虎を中心に主だったクルーがブリッジに集まった。
「ラクスは前と同じように、キラべったりになっているようだ」
アスランが溜め息まじりに虎に報告する。
なお、キラはこの場にいない。ラクスにひっつかれたまま、艦内をあっちこっち移動しまくっている。
疲れさせて引き剥がそうという作戦のようだが、果たしてうまくいくものやら。
「ふむ、他の二人は?」
「あのハイネって奴、自分から独房に閉じこもっちまったぜ」
「? どういうことだ、ロアノーク?」
「いや……俺も気になって声をかけたんだが、何でも過去の過ちを清算するために苦行をするとか何とか」
一体過去の何を悔やんでいるというのだろうか、ハイネは独房に自ら入ると白い着物に着替え、
壁に向かって目を閉じながら般若心経を一心不乱に唱えているのだという。
「……で、あのうるさいアホ毛の少女は?」
「ああ……今もうるさい。レストルームでカラオケ三昧だ。お守りはメイリンに押し付けてあるが、さて……」
ラクスは良い子ちゃんになった。ハイネは殊勝になった。
で、一番反動が大きそうなルナマリアが、前よりも騒がしくなったのはどういうことか。
「……恐ろしい想像なんだが、もしかしてあの女は、転換前の状態が『おとなしい』状態だったんじゃないか?」
虎は肩をすくめて呟いた。なるほど、恐ろしい想像だ。すなわち、あの天然発言連発ではしゃぎまくりの状態が、
ルナマリアにとっては『素でおとなし』かったのではないか、ということだ。
無茶苦茶な推論ではあるが、確かにそう考えでもしないと今の状態が説明出来ない。
「対策も何も、どうしようもないな、こりゃ」
過去幾度の戦闘を生き残ってきた船、エターナル。今、過去最大のピンチを迎えることになった―――
解毒薬の完成は早くても数日後。突貫少女ルナマリア、エターナルを内部からぶち壊す!
……か、どうか定かではない。解毒薬なんざ作らなくても、今送り返せばミネルバを混乱させられるんじゃね?
ビバ!ルナマリア!
ラクス様様をしのぐ最強者はキミだ!
アッガイ!
死人が出るな……
なんて恐ろしい存在なんだ、ルナマリア。
最強伝説ルナマリア
鉄人伝説ルナマリア
ルナマリアじゃなくてアッガイが主役なはずだろw
ついにルナはルナマリアッガイに進化する!
ギャグ系だと大抵キラは性格悪い奴だけど、ここは哀れになるくらい引きずりまわされてるな
つかラクスとホーク姉、ムルタジブリがはっちゃけすぎ
キラは基本、おとなしくて優しくて、主体性の無い、良い奴だから
コイツにアッガイ因子転換薬を飲ませたら…………
すごい事になる!
観光要塞メサイアでの会談から三日が経った。
エターナルの追撃を振り切ったミネルバは、アプリリウスに入れずに転進してボアズへ。
ナチュラール&変態仮面は強襲失敗後、戦力見直しの為にデブリ地帯で猛特訓中。
そして、議長側のパイロット二人を捕まえた桃色戦艦エターナルはと言うと―――
「ひゃっほー! 眼帯のおばちゃーん、広島風お好み焼き定食大盛りお願ーい!」
プラント標準時にして午前七時半、丁度朝の連ドラ『芋たこアッガイ』が始まる頃合だ。
ここエターナルでも、朝ごはんを食べるためにクルーが何人か食堂へと集まってきている。
ミネルバやドミニオンも近くにおらず、割りとのんびりした空気が流れている。
しかし、そんな雰囲気を打ち壊す『異物』と言うか『招かれざる客』がいたりするわけで。
「朝からがっちょり食って今日も一日張り切って遊びましょーう!」
それは誰か、と問わなくてもおわかりになるだろうが、天然爆弾娘のルナマリア・ホークだ。
本来なら捕虜のはずなのに、堂々とアホ毛揺らしつつ艦内を闊歩していたりなんかする。
まあ、アッガイ因子転換薬のおかげでその騒々しさが通常の三倍になっているため、
誰も手出しが出来なかったりするわけだ(唯一の対抗馬ラクスは良い子になってるし)。
「……おい、お前。今なんて言った?」
だが、全員が全員彼女を避けて通っているわけではない。
中にはその言動に我慢ならんと突っかかっていく人間もいる。
「ん、『広島風お好み焼き定食大盛りお願い』」
「違う! その前だ!」
ここ食堂でルナマリアに反応したのは、
ドム・トルーパッガイトリオの紅一点にしてリーダーのヒルダ・ハーケンだった。
「えーと、『ひゃっほー! 眼帯のおばちゃーん!』」
「誰がおばちゃんだ! こう見えてもまだ22歳だ!」
「あー、ごめーん。じゃあもうそれで呼ぶのやめたげるね」
「……お前、捕虜のクセにどこまで態度がデカイんだ」
「これからは『ドロンジョ様』って呼んだげる」
「誰がじゃー!」
……まあ、『男二人を従えた姉御肌の若い女』から連想される固有名詞は間違いなくソレだろうが。
「しかしドロンジョ様もご苦労さんだねぇ、パイロットなのに厨房に入ってさ」
エターナルにはちゃんとしたコックがいる。
ラクスの舌にあうように、プラントの一流ホテルから引き抜いてきた腕の立つ料理人だ。
だがしかし、時には目先を変えたくなるのが人間というもの(つまりは気まぐれだ)。
指定の曜日は持ち回りで食事当番をしよう、とラクスが軽い気持ちで決めちゃったのだ。
ちなみに前々回はメイリン、前回は虎が担当だった。で、今回はドムトル三人組がその番というわけだ。
通信士と艦長、そしてパイロットが料理を作るなど冗談の範疇だが、この船では笑えないのが何とも恐ろしい。
「あははは、元気出しなよドロンジョ様。そのうち本職で見せ場が来るって。私に撃墜されたり、とか」
「こんクソガキャー! ぶっ殺す! ラクス様がやらないならこの私が代わりにやる!」
包丁持って飛び掛ろうとするヒルダを、慌ててヘルベルトとマーズが両側から押さえる。
彼ら二人も相当はらわたが煮えくり返っているハズだが、さすがに刃傷沙汰はマズイと思ったのだろう。
「あははははー、やー、ミネルバも楽しいところだったけどエターナルもおもしろい人ばっかりで楽しー!」
止まらない性格転換、いや性格強化ルナマリア、まさに最凶なり。
解毒薬が届くまで、果たしてエターナルは耐え切れるか否か?
一向にレベルアップしない勇者王、ジブリ、紫。さすがの変態仮面一号もついにブチギレ?
……か、どうか定かではない。ナタルやニコルならともかく、散々阿呆してきたラウに言えた資格はないわけで。
ナチュラルボーンあほ毛
巨大化ルナマリア対巨大化ラクス
サンダ対ガイラ
「ジェット!」
「ストリーム!」
「アタァァァァァァ! あああ!?」
エターナル、ミネルバから遥かに離れた宙域のデブリ地帯にて、
ナチュラール&変態仮面ご一行は特訓を続けている。
かれこれ二日は費やしているが、盟主王、ジブリ、紫兄ちゃんに一向に上達の気配はない。
「……人間、どんなに向いていなくても積み重ねで一定のレベルにまではいくものなのだがな」
変態仮面は溜め息をついた。変態度合いとマヌケっぷりばかりがクローズアップされがちの彼だが、
以外や以外、結構な努力家さんだったりする。
何せ元がナチュラル、クローンゆえの体調問題、便利なOSナシという劣悪な環境に置かれながら、
バリバリにMS操縦をこなし、裏技も駆使してザフトの白服にまでなった男だ。
そこに至るまでどれだけの汗と涙を流したのか、冷静に考えるととんでもない人間なのだ。
「穴の開いたコップみたいですね。どれだけ水を入れても底から抜けていってしまってるのかもしれません」
「流した汗は裏切らない、というのは真理のハズなんだが」
「隊長が言うと変に説得力がありますね」
どんな阿呆でも繰り返し繰り返し訓練をすれば、ある程度は出来るようになっていく。
だが、ここまで進歩が無いと、立腹を通り越してあきれ返ってしまうと言うものだ。
「こらぁジブリール! タイミングが遅いぞ!」
「何を言うアズラエル! お前が速過ぎるんだ!」
「あー、二人とも喧嘩ばかりしてないでよねえ」
「うるさいセイラン! お前はタイミング以前の問題だ!」
「そうだそうだ! どの順番でやっても全然リズムが合わないぞ!」
「うーん、それって二人が僕に合わせられないってだけの話じゃないのお?」
ギャアギャアと吠えまくる盟主王たち。
同じ三人組でも、ブーステッドマンとはえらい違いだこと。
まあ、あちらは戦闘強化された特別なパイロットだから、
能力的に完全一般人の盟主王たちとは比べること自体が間違っているっちゃあ間違っているのだが。
ちなみに、そのブーステッドマンたちは練習を「たりー」という理由でつきあってくれず、
ドミニオンで各自好きに過ごしていたりなんかする。ま、賢い選択ですな。
「くそう! もう一回だ!」
「おう! DDRの地獄の特訓をやり遂げたことを思えば!」
「一回くらいはバッチシ合わせたいよねぇ」
果たしてこれで何度目だろうか、一列に並ぶと、
盟主王&ジブリ&紫のウィンダッガイは練習標的のストライクダッガイに攻撃を仕掛けていく。
「ジェット!」
「ストリーム!」
「アター! ああああああああ」
はい、今度はジブリールが前にいるアズラエルにぶつかってしまい失敗。
「下手な芸人の一発芸を見ている気分になってきたな」
「少しは僕やアデス艦長、ナタルさんの気持ちを理解出来ましたか?」
「……どういう意味だ、ニコル?」
「いえいえ、深い意味はありません」
デブリに馬鹿三人の怒声と悲鳴が木霊する。嗚呼、悲しきかな。
ミネルバ、ボアズに着く。束の間の休息、そしてまさかの助っ人参入!?
……か、どうか定かではない。ま、助っ人と言ってもバース級からグリーンウェル級まで色々あるわけですが。
ザ・苦労人ズの中でも、ニコルはまだ恵まれていますな
毒吐けるし、吐いて良い相手だし
蜜柑分も含めて保管庫欲しいな
ちなみに俺は作れませんッガイ
同じくッガイ
アッガイ因子転換薬を飲んだ3人は、歌えるな
やっぱ神聖ラーゼフォンッガイになって世界を調律する?
纏めサイトつくります、初心者なんで暫らくおまちを。
よろしくお願いしますッガイ
顔射感激
>>706 そいつぁたまんねぇ〜な
よろしく頼むぜ
今は戦記の途中しかみれませんまたり拡張します。
>>712 dクスコ
またりと頑張ってくれ
てか、大戦の人はコテつけたほうがよくね?
終わった分はしゃあないけど、管理の人が拾い集めるときにコテつきのほうが楽だと思うんだな
デスアッガイ
戦慄の茶色
舞い降りる爪
復活して欲しいな
宇宙要塞ボアズ。
元は東アジア共和国の資源採掘衛星だったが、現在はザフトの管轄下で軍事施設となっている。
宇宙要塞と言っても、今は戦時下ではないので、それほどピリピリした空気は内部には流れていない。
駐留部隊、保安隊の他、養成訓練中のパイロット等が主な人員だが、のんびりとしたものである。
「う、うーん」
シン・アスカは大きく伸びをすると、肩と腰の辺りをコキコキとほぐすように動かした。
「……で、本当に新しいパイロットが来るのか?」
「ギルが言うからには、間違いない」
シン・アスカとレイ・ザ・バレル、二人が今いるのは、ボアズのMS格納庫だ。
目の前にはずらりとMSが並んでいて、なかなか壮観ではある。
で、何故彼らがここにいるのかと言うと、補充パイロットをミネルバに案内するためだ。
ボアズに着くなりデュランダルに「新規パイロットが来るので迎えに行って欲しい」と言われたのだ。
解任されて権力のない長髪オヤジがどうやってパイロットを確保したのかわからないが、
か細い糸を無理矢理手繰り寄せて手配したのだろう。デュランダルなりに必死ではあるということだ。
「マルコ・モラシム……か。腕はたつのかな?」
「さて、な。顔だけ見ればイカツイが」
レイはデュランダルから渡された写真を取り出すと、もう一度確認のためにそれを見た。
思わず『熊さん』とあだ名をつけたくなるくらいに、豊かにたくわえられた髭の男が写っている。
なるほど、イカツさは抜群であり、それだけなら歴戦の勇士に見えなくもない。
「しかし、待ち合わせの時間を過ぎてるんだけどな……」
先ほどから二人の前を、パイロットと思しき人間が何人か通り過ぎてはいるが、
写真に該当する顔の男ではなかった。これだけ特徴があるのだから、見間違えるはずがない。
「む、待て。向こうのハッチを見ろ。どうやら来たらしい」
「ん? ど、どこ?」
シンはレイが指差した方を見た。
「……」
そして絶句した。レイの言う通り、写真の顔の男がこちらにのっそりと歩いてくる。
歩いてくるのはいいが、問題はその格好だった。
軍服でもない、パイロットスーツでもない、男が着ているのは―――短パンにアロハシャツだった。
「よう! お前さんたちがミネルバのパイロットか! 俺がマルコ・モラシムだ、よろしくな!」
二人の前に来ると、そう自己紹介してガハハと豪快に笑う髭男モラシム。
「よ、よろしく……シ、シン・アスカとレイ・ザ・バレルです」
シンがおずおずと差し出した手を、モラシムは日焼けした手でガッチリと握り返した。
「おう、よろしくな! ん、何だそのいぶかしむような顔は? ははん、俺が軍服を着てないのが気になるのか?」
「あ、はあ、まあ」
「この格好には理由がもちろんある! 俺は空と海を愛している、その気持ちの表れさ!」
「……」
ここは宇宙なんですけど、という言葉をシンは必死に喉の奥へと飲み込んだ。
「ははは! 俺の愛機ゾノッガイは強力だぜ! ま、大船に乗ったつもりでいろよ!」
ゾノッガイでどうやって宇宙空間で戦うんですか、というツッコミをシンはまたしても飲み込んだ。
「シン、あまり気にするな。俺は気にしない」
落ち着いた顔でシンにボケるレイ。とにもかくにも、ヒゲ面MS乗りマルコ・モラシム、ミネルバ組へと参入―――
ルナマリア、ヒルダとそのお供を易々と撃破。次なる哀れなターゲットは実妹メイリン!?
……か、どうか定かではない。解毒薬が届くのが先か、エターナルが潰されるのが先か。
ゾノッガイのモラシム?
ジェーンさん出番です。
エドといちゃついて無いで、フォビドゥンブルーアッガイで、是非リベンジを
ジェーンは熱海
PS3を買うために徹夜して並ぶアカハナ
買えたはいいがネット環境が整わず初期システム不良アップデートが出来ないアカハナ
とりあえずガンゲーをするが糞っぷりに萎えるアカハナ
買って三日でソニータイマー発動、ディスク閉まらず怒るアカハナ
サポセンに電話するも「そのようなご報告はまだ頂いておりません。使用中にぶつけられたりしたのでは」と言われてキレるアカハナ
本体をぶん投げようとしたけど小心で出来ないアカハナ
PS3を箱にしまい、PS2を引っ張り出して(半分壊れかけ)連ジをするアカハナ
アッガイ使いの遺産
「あはははっ! さっすがラクス様! PSA3(プレイステーションアッガイ3)が即ゲット出来るなんて!」
「あらあら、あまりはしゃがれると落としてしまいますわよ?」
PSA3の箱を掲げてそこらを飛び跳ねまくるルナマリア。
今日は次世代ゲーム機PSA3の地球及びプラント一斉発売の日だ。
ラクスは歌姫特権でメーカーに直接発注しており(ルール違反)、こうして発売日に郵送で手に入れたというわけだ。
それでまあ、本来のラクスならこうして簡単に人に貸すはずがないのだが、
残念なことに今の彼女は良い子ちゃんであるからして、突貫ルナマリアの要求に素直に頷いちゃうわけで。
「やっほー! 早速『機動戦士アッガイ ターゲットインジャブロー』をやろー!」
まったく、いかに性格が強化されたからと言っても、このはしゃぎっぷりはいささか度を過ぎている。
まさに恐れを知らないというヤツだ。例えて言うなら時速100qのロードローラーといったところか。
ちなみにハイネは目覚めて以後ずっと独房で読経と写経三昧で、一切表に出てこようとしない。
そのうち頭を丸めるとか言い出すかもしれない。
「メイリン! アスラン! 対戦しよ対戦!」
「え、ええ? 私と!?」
「お、俺とか!?」
『機動戦士アッガイ ターゲットインジャブロー』はその名の通り、アッガイを操ってジャブローを陥落させるゲームである。
シングルプレーモードと対戦プレーモードがあり、シングルプレーモードは主人公を操って、
ジャブローの侵入口調査、敵軍人の買収、情報の奪取、MSの強化、そして敵の撃滅を全部行うというものだ。
製作スタッフが現地を訪れ木の枝一本一本まで調べ、無駄なまでにリアルに再現したジャブロー内外がウリになっている。
対戦プレーモードはその名の通り1Pと2Pがそれぞれアッガイを操って、
どちらが先にジャブローの最奥にたどり着けるかを競うモードだ。
なお、発売直前のゲーム情報誌ではのきなみ低得点を喰らっており、
次世代ハードPSA3最初の地雷ゲーと言われてたりなんかする。
「はい、私1Pね! じゃあまずメイリンからかかってきなさーい!」
「うう……私、自信ないんだけど」
ルナマリアが捕虜になって以後、ほぼ毎日のように連ザにつき合わされているメイリンだが、
ハードゲーマーな姉に敵うわけもなく、対戦成績はほぼ全敗に近い。
「私のアッガイは当然赤色! ついでに角までつけちゃうぞ!」
ブリッジの大モニターにPSA3を繋ぎ、今、電脳空間で大バトルが始まった―――
―――のだが。
「何よー、皆弱すぎて全然おもしろくないんだけど」
「ルナマリアが鬼のように上手すぎるんだよ……」
ゲーム開始から一時間。
ここまで、メイリン、アスラン、そして無理矢理参加させられた虎、ムネオ、カガリらをルナマリアは全員撃破。
実際にMSの操縦桿を握らせたら、間違いなくアスラン、虎、ムネオはルナマリアに勝つだろうが、
ゲームの中となるとさすがに勝手が違うようだった。
「ふふーん、じゃあ、残すところはスーパーコーディネイター様だけだね!」
「え? 僕!?」
突然の対戦要求にキラは飛び上がって驚いた。
今までずっと後ろで観戦していた(もちろん側にはラクスがベッタリ)が、まさかご指名があるとは思わなかったのだろう。
「う、うーん、いいけど……始めてやるゲームだし、その、自信ないな……」
さあ、スーパーコーディネイター様の腕前やいかに?
モニターの中で繰り広げられるキラVSルマナリア! 勝ち取れ、勝利のアッガイ女神の微笑みを!
……か、どうか定かではない。つか取りあえずラクス、徹夜で並んで買えなかった人たちに謝れ。
キラが勝ったりしたら
ルナマリア大暴れ確定w
僕はゲームにおいても頂点に立つ男だ
漁業組合マダー?
キラ・ヤマト対ルナマリア・ホーク。
そのシングルマッチがまさに今、エターナルのブリッジで行われようとしている。
実際のMS戦いではない。生身の格闘戦でもない。
コントローラーとゲーム機、そしてモニターを通した、電脳空間でのガチンコバトルだ。
「それじゃあ……スタート!」
モニターが上下にニ分割され、上がルナマリア、下がキラとなる。
「侵入口は東側のAルート、水中を進んで最初の分岐点で上陸!」
流れるように自機アッガイ(赤色角付き)を動かすルナマリア。
さすがにこの手のゲームをやり慣れているだけあり、コントローラーを操作する手つきが鮮やかだ。
現実世界でもこれくらい技量があれば、もっと戦果が上がっただろうに(直感能力はさておき)。
「分岐点から直進200m、もう一度地下水脈へ。警邏のジムを一機やり過ごす」
「……何でやり過ごすの、お姉ちゃん?」
「こんなところで戦闘したら、すぐに仲間呼ばれちゃう。奥まで進むのが先決!」
おお、なかなか思慮深い。
現実世界でもこれくらいキチンと考えていれば、もっと戦果が以下略。
「ふふ〜ん、どうやら『連邦の白い奴』はこっちにはいないみたいね」
ルナマリアは勝ち誇ったように笑顔を見せた。
1P側のAルートにいないとなれば、2P側のルートに『白い奴』がいる可能性が高いのだ。
『連邦の白い奴』は実に強力な敵であり、下手に遭遇すればあっという間にやられてしまう。
「ま、私なら倒せないこともないけど、時間をロスしちゃうしね」
ひたすらジャブローの最深部へと進むルナマリアの赤色角付きアッガイ。
途中、さしたる戦闘もなく、着実にリードを広げていく。
現実世界でもこれくらい落ち着きがあれば以下略。
「いけませんわ、キラ。このままではルナマリアさんに負けてしまいます」
「く……やはりキラでも、ゲームだとルナマリアに敵わないのか」
「ふふん、スーパーコーディネイター様って言ってもたいしたことないのね?」
「……」
ラクスの声援、アスランの諦め、ルナマリアの挑発。
それらにキラは無表情のままで、一言も返さない。
無言でモニターを見つめ、何かを確認するかのようにゆっくりとアッガイを操作していく。
「あともう少しで連邦軍司令部近くに出ちゃうわよ? あははっ、やー、勝利間近ってやつかしら?」
ルナマリア、早くも勝利宣言。実際、ルナマリアはあと少しでチェックメイト出来るところまで来ている。
後ろで見ていたアスランや虎などのギャラリーは皆、ルナマリアの勝ちを確信した。ラクスでさえもそうだった。
だがここで、予想外のことが起こった。
「よし、だいたいわかった」
キラの―――種が割れた。
「周囲360度採光補正を取りつつ、ゼロ・スタート・ポイント及び敵巡回部隊の時間差を再設定……、
……チッ、なら集音情報から半径50m以内の金属音拾い出しと暗視制御モジュール直結!
ジャブロー西側ルート再構築! 地下水脈分岐点データ更新! 空間把握システム再起動!
空洞内上下差修正! 最短進路予想ルーチン接続! システム、オンライン! ショートカット!」
出ました、キラの早口言葉。
さあ、キラさんのまさかまさかの大逆襲が始まったぞ。
ほとんどレベルアップしなかった盟主王、ジブリ、紫の三人。呆れたニコル、毒吐きモードに再突入!
……か、どうか定かではない。ナタルはと言えば、軍人縛りで及び性格縛りで耐え忍ぶしか出来ません。
天才のキラVS野生のルナ
さしずめ、流川楓と桜木花道
コイツは燃えるぜ!
キラのシードが弾け、ルナマリアの小宇宙が燃える!
オフェンスの鬼、vs
フンフンフンディフェンスか
こいつぁ萌えるぜ
ミネルバやエターナルから遠く離れた宙域のデブリ帯、
そこでは今日もナチュラールと変態仮面ご一行の訓練が続けられている。
もっとも、訓練の対象者は限られている。
突撃自滅、出撃前自爆とまったく戦力になっていない盟主王、ジブリ、紫兄ちゃんの三人がそれだ。
成果の程はというと、これが全然上がっておらず、むしろどんどん悪くなっていっている感さえある。
「おらおらぁー!」
「ウザイよね!」
「滅殺!」
で、連携攻撃の見本を見せてもらうべく、渋るブーステッドマンを無理矢理引っ張り出してきたというわけだ。
「ほら、見てください。あの協調性の欠片も無いような連中でさえあのコンビネーションです」
やや疲れたような表情で三人組に皮肉を言うナタル。
彼女の日頃の苦労を思えば、もっと毒のある台詞を吐いても良さそうなものだが、
それがどうしても出来ないのがナタルのナタルたるところか。
「ふん、見てろよバジルール、あれくらいすぐに出来るようになってやるからさ!」
その自信はいったいどこから来るというのか、アズラエルはナタルの小言をまったく気にした様子もない。
ジブリ、紫と並んでウィンダッガイに乗り込み、再度訓練に入る。
が、早速三人揃ってデブリにぶつかってしまうところが何ともマヌケと言うかオバカと言うか。
「うーん、比較にもならんな。今更ながらにユウナたちのお粗末さ加減に呆れてしまうよ、ニコル」
「ご冗談を、とっくに気づかれていると思っていましたよ」
「しかし、よくあれで今まで生き残ってきたものだ」
「運が凄く良かったんでしょうね、隊長なみに」
「意気込みだけは買えるんだが……感心出来るのはその点だけだな」
「身の程知らず、とも言えるかもしれませんね」
「なぁ、ニコルよ」
「はい?」
「今日はまた、えらくキッつくないか?」
「まさか、隊長の思い過ごしです」
「……そうかな」
「そうですとも」
奥さんヤバイです、ニコルの暗黒面がちらちらとまた顔を覗かせてきています。
人間的な穏やかさにおいてはこの世界でもトップクラスの彼にしてこの毒づき、
いや、よくここまで耐えたと言うべきでしょうか?
「とにかく彼らを何とかしないと、作戦も立てるに立てられん」
「おや、今まで作戦を立てていらっしゃったとでも」
「少しでもいい、上達の気配があればまだ期待が持てるんだが……」
「まあ、1%の希望が2%の希望になってもあまり変わりませんが」
「なあニコル」
「はい?」
「……怒ってるのか?」
「まさか、隊長の思い過ごしです」
「……そうかな」
「そうですとも」
ああ、ニコルが壊れていく。神よ、どうか彼(とナタル)に救いの手を差し伸べんことを。
ヒゲ面MS乗りマルコ・モラシム、その底なしの陽気さがミネルバに希望の灯をともす!
……か、どうか定かではない。タリアの頭痛の種がまたひとつ増えました、と。
毒吐くニコル&耐え忍ぶナタル
コイツは萌えるぜ!
ダメ亭主のドメスティックバイオレンスにも耐え忍ぶナタル
そういえば、最初の頃ニコルは腹黒なんて言われてたっけ
遺作は冷酷
痔悪化は狡猾
二個は腹黒
そう思っていた時期が僕にもありました(AA略
ミネルバはボアズを出立した。とは言っても、特にアテがあるわけでもない。
最終目的はラクス陣営の打倒にあるにしても、今のままではとにかく勝ち目の尻尾すら見えてこない。
マルコ・モラシムというパイロットをメンバーに加えたはいいが、それだけで行動の選択肢が増えるでもなし。
まあ、ぶっちゃけ手詰まりと言っていいだろう。
だがしかし、そんなミネルバの都合も関係なく、災いの種だけはそれがどうしたとばかりにやってくるわけで。
「前方より戦闘速度でMS群接近! 機体照合! これは……ジン・アッガマニューバ2式!?」
「何ですって!?」
アビーの報告に、タリアは背中にゾッとするような冷たさを覚えた。
ジン・アッガマニューバ2式はザフトで制式採用されているMSだ。
それが戦闘速度で近づいてきているということは、明らかにこちらに攻撃をしかける意思があるということであり、
それらを総合して判断すると、「ザフトはミネルバを切った」としか考えられないのだ。
「ジン・アッガマニューバ2式部隊の指揮者、サトーと名乗る者より直電が入りました!」
「繋げてちょうだい!」
タリアの指示に従い、アビーが手早くコンソールを操作し、回線を繋げる。
直後、ブリッジ正面にあるモニターに映し出されたのは、精悍な顔つきをした男だった。
「天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ! 悪を倒せと我を呼ぶ! 正義の天誅組、見参ッ!」
映るや否や、目を血走らせて絶叫する中年男、サトー。
そのあまりの迫力に、アーサーが「ひぃぃ」と情けない悲鳴をあげてその場にへたり込む。
「お待ちなさいサトー隊長! 天誅組とは何? あなたは誰の命令で動いているの!?」
「誰の命令でもない! 私は私の意志でここに来たのだ! さあ、おとなしく我らに討たれよ!」
「命令でなく、貴方個人の意志ということは、完全な軍規違反ではなくて!?」
「もとより承知! 私と、私が率いる部隊の目的は唯ひとつ! 悪しき元議長をギャフンと言わせることよ!」
タリアは面食らった。いったいこの男は何を言っているのか、と。
「我ら天誅組! 軟弱なザフトを離脱し、この銀河に正しき道を敷かんとする者の集まりだ!」
「……はあ!?」
タリア、デュランダル、そしてブリッジにいる人間全員、心の底から驚いた。
「これはまた、えらく時代錯誤というか、ネジが一本外れた連中だな」
「はっきり言って、ザフトにこんな者たちがいたなんて恥だわね」
「かわいそうに、どこかで頭を打っておかしくなったんですよ」
口々にサトーのアホっぷりを批評するミネルバクルーの面々。
当のサトーはと言えば、そんな言葉もどこ吹く風、ますます顔を紅潮させて怒鳴り散らす。
「心せよ悪しきミネルバの者ども! 元議長を潰し! クラインの小娘を倒し! 連合も打倒して我らが新しき世を作る!」
「ううむ、これは筋金入りだ。筋金入りの阿呆だ」
デュランダルも困ったような顔でポツリと呟く。
ザフトの中に急進的・過激的な正義主義者たちがいるとは彼も聞いていたが、
まさかここまで暴走するような連中だとは思ってもみなかったのだ。
「いくぞぉー! 今日が革命の出発日だ! 新世界の幕開けだ! 名付けてブレイク・ザ・ワールド!」
隊長サトーの号令のもと、十数機のジン・アッガマニューバ2式がミネルバを囲むように散らばっていく。
「無視したいけど、そうもいかないようね。仕方が無いわ、迎撃準備!」
ザフトを抜けたというなら、それは離反者に他ならない。
ミネルバはまだザフト所属である以上、それらを撃滅しても何ら問題はない。と言うか撃滅するべきだ。
「シンとレイを出撃させて。ああ、あのモラシムとかいうパイロットもね。……さっさと片付けるわよ」
次から次へと怒涛のように厄介ごとが起きて、いい加減ウンザリ気味のタリアなのだった。
正義大好き暴走サトー、ミネルバに猛攻を仕掛ける! 対するはヒゲ面のあの男が操るMSゾノッガイ!
……か、どうか定かではない。熱血馬鹿に常夏能天気、結構いい勝負になりそうですな。
保管庫もゆっくりとだが更新されてるんだな
管理人さん、乙ですッガイ
保管庫あったっけ?
サトーは、度重なる電波ジャックに、ハラワタ煮えくり返っていた、時代劇マニアなんだな
きっと
「あああっ! もうっ! 今度は時代錯誤の過激派集団かよっ! いったい何だってんだ!」
「落ち着けシン、ここで怒鳴っても仕方が無い。ギルの敵になるというなら討つだけだ」
それぞれのコクピットに滑り込み、システムを起動させるシンとレイ。
モニターがオンになった時、二人の視界に飛び込んできたのは、
今まさにカタパルトで射出準備に入らんとする、何とも南国チックに彩色された一機のゾノッガイだった。
「うわはははっ! 坊主たちよ! 俺は一足先に出撃するぜ!」
「ひええ、メチャクチャ派手」
モラシムのゾノッガイは、一面にハイビスカスやらカモメやら南洋美女やらが描き込まれており、もはや派手というレベルですらない。
機体をパーソナルカラーで塗装するパイロットは数多いが、ここまでする者はおそらく彼以外いないだろう。
「マルコ・モラシム! 宇宙用ゾノッガイ、出るぞぉ!」
なんとパイロットスーツまでご丁寧にアロハの柄だ。もうここまで来ると、趣味を通り越して偏執狂の域だ。
「さぁて、チンタラやるのは嫌いなんでな! とっとと撃墜されるがいいわ、サトーとやら!」
「ぬおっ! 何と破廉恥で珍無類なるMS! 見ておれんわ!」
ゾノッガイはもともとザフトで制式採用されているMSなのだから、サトーの言い様はあまりに酷い。
水陸両用ということを考えると、どうしてもボディは流線型にならざるを得ないわけで、
それを破廉恥だとか珍無類だとかと言われると、さすがに開発者や採用したザフトのお偉いさんがかわいそうだ。
まあ、ペインティングについて語っているのであれば、全面的にサトーが正しいと言えるが。
「坊主たちの手を借りるまでもない! そぉれ、全ミサイル発射口オープン! てぇーっ!」
「な、何とーっ!?」
もうここまで来るとサトーでなくても口あんぐりで驚くしかない。
魚雷発射口を宇宙空間でも使えるようにご丁寧に改造してあったのだ。
この分だと、フォノンメーザー砲もビーム砲か何かに換えてあるに違いなかろう(音波は宇宙空間では伝播しないし)。
「はっはっは、あっけないもんだ! さあて、残るはお前さんだけってわけだ!」
「な、な、な……!」
サトーは絶句した。ジン・アッガマニューバ2式は隊長であるサトー機を残して、
ある機体は頭部、ある機体は手足と、それぞれをミサイルで破壊され、戦闘不能となってしまったのだ。
「ぬぬぬぬぬ、せ、正義は負けてはならん! ここは転進だ! に、逃げるのではないぞ、後ろへと進むのだ!」
仲間の機体が移動だけは可能なのを見て取ると、サトーは下手な捨て台詞を残して反転、ミネルバから撤収し始めた。
威勢だけはいいが、自信満々で襲来してきた時から比べると、哀れなくらいに無様である。
「はーっはっは! おととい来い過激派! お前らなんぞいくらやってきても鯱に食われる小魚みたいなもんだ!」
何と何とマルコ・モラシム、たった一機で全てを片付けてしまった。
これはモラシムが強かったのか天誅組が弱かったのか、はたまたそのどちらもか。
「また俺、出番がなかったな……何のためにデスティニーアッガイで出たんだろ」
「……まあ良しとしておこう。連中は取り逃がしたが、マルコ・モラシムの腕前がわかっただけでも収穫だ」
遠ざかっていく天誅組と、誇らしげに浮かぶゾノッガイの背中を前にして、シンとレイはやや呆れ加減で呟いた。
「しかし、ゾノッガイって元が水陸両用だろ。よくそれでジン・アッガマニューバを全てぶっ倒すってどんなレベルだよ」
「はっはっは! 坊主よ、それは簡単だ!」
「わ! な、何すか? 急に回線に割り込まないで下さいよ!」
「『宇宙』と書いて『そら』とも『うみ』とも読む場合がある! つまりだ、ここは空と海だ!両方を愛している俺が負けるはずがなかろう!」
まったく理由になっていない理由を大声で言うと、モラシムは豪快にがっはっはと笑った。
「……シン、気にするな。俺は気にしない」
「と言うより、気にしたら負けな感じがするな……」
ヒゲ面MS乗りマルコ・モラシム、性格と趣味に難あり、されどMS操縦技術は高し。宇宙(そら)広く、宇宙(うみ)深し―――
種割れキラ、ルナマリアを圧倒! これぞスーパーコーディネイターの底力! ゲーム対決はキラの逆転大勝利!?
……か、どうか定かではない。突貫ルナマリアさんがことですから、電源コードを抜いてでも負けを回避する可能性アリです。
モラシム対サトー
むさ苦しい事この上無い、コイツは燃えるぜ
種キャラらしからぬ漢たち
ヨッピーもぜひ天誅組にドゾー
それで新たな陣営として本格参戦キボンヌ
なんか、本来のレギュラーキャラがみんな熱海に行っているんですけど
アークエンジェルもバカンス中だし
戦記は?
>>519によると「彼らの休暇はこの争いが収まるまで続くことになる」らしいから、熱海組は関わってきそうにナッシング
と言うよりキャラ多杉でワケワカメになるのを防ぐために熱海に封印されてるっぽいが
AAは締めに出てくるだろうけど
ハッ第三次大戦でフルキャストで(ry
戦記さんマダー?
チンチン
浮上
>744
球場?
発売されたばかりの次世代ハード機、PSA3(プレイステーションアッガイスリー)。
マシンパワーが何時の間にやら下方修正されてたり、下位機種とのソフト互換性がおかしかったり、
振動機能が削られてたり、やたらと電力消費が激しかったり、大卒初任給の給料の1/3くらいの値段だったりと、
船出即雲行き怪し、といった感の強い据え置きゲーム機だ。
さて今、エターナルのブリッジでキラとルナマリアが対戦しているのが、そのPSA3のゲームソフト、
『機動戦士アッガイ ターゲットインジャブロー』である。
木の枝一本石ころひとつに至ってまで細かく描き込まれたグラフィックと、
現地を実際に訪れ、隅からすみまで調べ上げて作られたジャブローの洞窟内部のマップが本ソフトの最大のウリになっている。
では操作性やゲーム自体のおもしろさにについてはどうかと言うと、これが専門雑誌で見事に低得点をつけられており、
ま、当たりか外れかで言えば、外れの部類に入ってしまう「心意気だけは買える」タイプの残念なゲームと言えるだろう。
「ちょっと! 何よ何よ! 何でいきなり上手になってるのよ!?」
ルナマリアの勝利は、いまや完全に崩れ去りつつあった。
種割れモードに入ったキラが、凄まじい勢いで追い上げに入ったのだ。
例えこのゲームの初心者であろうとも、一旦この種割れ状態になってしまえば関係ない。
何しろ十数秒でMSのOSを書き換えてしまうようなアホなバケモノなのだから、キラ・ヤマトという男は。
「……そうだった、キラはスーパーコーディネイターだったんだな」
「今更ですけど、改めて見るととんでもないですわね」
アスランとラクス(良い子モード)はキラのプレイを背後から見つつ、呆れたように呟いた。
「つまり所詮はゲーム、本気を出せば解析なぞ一瞬か……」
「世が世ならソフト会社を作って大儲けだな」
「それかハッキング技術を生かしてスパイとかですかね」
「何にせよ、将来は安泰ですわね」
「いや、ラクスの嬢ちゃんが側にいる以上は安泰でも安全でもないと思う」
「そういうこと言うのはやめとけロアノーク、今はいいかもしれんが、元に戻ってからが怖いぞ」
「だああ、外野うるさーい!」
背後のラクス達の会話を、ルナマリアは大声を出すことで中断させた。
自分が一番うるさい、ということにはおそらく気づいてないだろう。
「集中力がキレちゃうでしょ! 黙ってなさいよ!」
「もうすでにキレてると思うけどな」
「何か言った!? アスラン」
「いや、何でもない」
ルナマリアの表情に、すでに余裕の色はない。
赤くなったり青くなったりで、アスランの言った通り、もう「キレちゃって」いるようである。
対照的にキラは完全無表情。
時々小さく口を開いて何事かを呟いているが、システムがどうのとかの例の早口言葉か何か違いない。
「ま、負けないんだからね! リードはまだ私がしてるんだから! スーパーコーディネイターがナンボのモンだってのよ!」
「……ブツブツ、右斜め5メートルに鍾乳石……ゴニョゴニョ……オーバータイム……ブツブツ」
逃げ切りを図るルナマリアと追い込みを狙うキラ、両者一歩も退かぬまま、ゲームは最終局面へ突入していった。
……それから数分で、勝負はついた。
モニターには、大きく表示された、「WINNER 2P」の文字。
キラ・ヤマト、ルナマリア・ホークをゲームで一蹴せり。性格強化すら退ける種割れ、恐るべし。
ようやく届いた解毒薬、これでラクスもルナマリアもハイネも元に戻ることに!
……か、どうか定かではない。暴走しまくってるルナマリアはともかく、ラクスとハイネは治す必要があるのかどうか。
遺作たち→エターナル、幻視痛→ドミニオンで合流してほしいなー
そうなるとミネルバが薄くなるか
遺作隊は熱海で遊んでる番外編ぐらいがイイ
今は
宇宙クジラッガイが熱海に上陸
迎撃する熱海アッガイ連合
ラクス様たちに関わりの無いことでした
伊豆半島が業火に沈んでしまいますがな
スーパーロボット軍団 決戦大海獣のノリだな。
きみーもぼくーもゆめにみた こころとこころをよせあって
ちきゅうのためにたたかうひ そーのひーのーそーらは
あーおいだーろー
世界の中心
>>625-630をそっちのけ、
熱海を、人類を守るため、ゴジラッガイに立ち向かう熱海アッガイ連合!
※今回は熱海逗留組の話であり、本筋とは一切関係ないので読み飛ばして結構です。
「なかなかいい釣果だったな」
「ああ、グレイトォだったぜ」
イザーク・ジュールとディアッカ・エルスマンンの二人は、満足気な顔で頷きあった。
今日は朝からのんびりと堤防で釣りに興じていたのだ。
シホやアイザックたちは別行動をとっており、二人だけでのフィッシングだったが、
魚の食いに恵まれて、爆釣とまではいかなくとも、なかなかの釣果をあげることが出来た。
「隊長!」
釣った成果を晩御飯の膳に乗せてもらおうと、二人が旅館の勝手口の方へと向かった時だった。
シホ・ハーネンフースが走り寄ってきて声をかけたのは。
「何だ、ハーネンフース」
シホの表情からイザークは瞬時に何事かの面倒が起こったのを察知した。
この辺りは、さすがに一隊を率いる指揮官である。
「こちらに来て下さい、見て欲しいものがあります」
シホに導かれるまま、二人は旅館の駐車場へと向かった。
そして、駐車場のど真ん中を占拠しているモノを見て仰天した。
「な、M1アガトレイ!?」
そう、そこにあったのは、オーブ連合首長国のMS、M1アガトレイだった。
「……何時来たんだ? まったく気づかなかったぜ」
肩をすくめると、ディアッカは呆れたように首を左右に振ってみせた。
イザークも腕を組むと、M1アガトレイを睨んで「うむむ」と唸る。
釣りに熱中していたということもあるし、釣り場から旅館が離れていたこともある。
だが、だからと言ってMSの接近に気づかない程、イザークとディアッカは愚鈍ではない。
「三機ありますが、全てスラスターや関節周りに消音処理がしてあります。隠密でここに来たようですね」
「成る程、それで気づかなかったか。だが、何故ここへ……」
と、ここまで言いかけてイザークは言葉を止めた。
この熱海には、イザークたちをはじめ、ファントムペイン、サーペントテール、ジャンク屋連合、その他諸々が集まっている。
性格・素行・思想にかなり問題がある連中が揃っていると言っていい。
「他に宿泊している連中絡みで何かあったのか……?」
イザークはM1アガトレイを見上げた。
三体のM1アガトレイは、山の端に落ちかかる夕陽の光を受けて、ギラリと妖しく輝いていた。
さて、イザークたちが駐車場で首を捻っている頃、旅館『熱海』(しつこいが「あっがい」と読む)の一室では、
一人の技術者と三人の女性パイロットがてんやわんやの状態にあった。部屋の宿泊主のオーブ技術者エリカ・シモンズと、
アガトレイ三人娘のマユラ・ラバッツ、アサギ・コールドウェル、ジュリ・ウー・ニェンである。
「あああ、休暇中だってのに何でまたこんな……! マユラ! そっちの薬を取りなさい! 違う! 緑色のやつ!」
『至急アッガイ因子転換薬の解毒薬を取りに行け』というカガリの命令でここに飛んできた三人娘であったが、
「急いでいるなら手を貸せ」ということで、調合作業を手伝うことになったのだ。
「まったく! 資料も器具も禄に無いのに簡単に作れるわけないじゃない!」
ドタバタと走り回るアガトレイ三人娘を背中に、唾を飛ばして吠えるエリカ。
哀れエリカ・シモンズ、オーブの国民である限りカガリの命令は絶対です。
もう少し我慢しなさい、今はアンタだけですが、より一般人に迷惑が広がったらあのAAが解決に飛んでいくでしょうから。
良い子ラクス、般若心経ハイネ、そして突貫ルナマリア。今、三人は偽りの自分から解放される!
……か、どうか定かではない。問題はね、どうやって三人に解毒薬を飲ませるかっていうことでね。
乙♪
あげっ放しにしてた
スマソ
遺作隊
キタコレw
旅館の駐車場にそびえ立つM1アガトレイ
想像して吹いたw
古来より、「人に二つの顔あり」と言われている。
表に出ている顔(性格)の裏に、もうひとつ別の顔(性格)があるという意味だ。
優しいと思っていた人が実は腹黒い一面を持っていたり、おとなしそうな人がキレると手がつけられないほどに暴れたり。
それはどちらも同じ人間のものであり、「二つ目の顔」は普段は眠っている「もう一人の自分」であるわけだ。
また、「二つ目の顔」は、表に出ている性格とは正反対の性質である場合が多い。
二重人格という言葉があるが、あれなぞは潜在していた「真逆の自分」が表に出てきたという、一種の精神病でもあるわけだ。
前置きが長くなった。本題に入ろう。
すなわち、悪趣味なメタリックピンクの宇宙戦艦の中にいる、ある哀れな三人の男女についての話だ。
新アッガイ運命計画の提唱者であるラクス・クラインと、
それに反対するデュランダル派のMSパイロット、ルナマリア・ホークとハイネ・ヴェステンフルス。
彼らは、『電波歌姫』『アホ毛』『カレー味のロッカー』などという二つ名からもわかるように、素でアブなくて変態さんだ。
さて、そんな彼らが性格を激変させてしまうという『アッガイ因子転換薬』を誤飲してしまったからさあ大変。
ひたすらゴーイングマイペース、無理を通せば道理引っ込むを地で行っていたラクスは、恋する乙女の良い子ちゃんに。
ところ構わず歌いまくり格好つけまくりだったハイネは、読経写経三昧の敬虔な仏のお弟子に。
天然発言連発で周囲を惑わせてばっかりだったルナマリアは、その突貫はっちゃけぶりが三倍増しに。
それぞれ人格が180度変わって(約一名は強化されて)しまい、エターナルは大混乱に、という次第だ。
もっとも、もっぱら混乱させているのは改造軍服のホークお姉さんのみで、
ラクスは過剰なまでにキラにべったりな以外は、清く優しくしおらしくと、まったくケチをつける必要がなく、
ハイネはハイネでずっと独房で般若心経を読み書きしているだけで、こちらも別に害はない。
神様の意地悪な配分と言うか何と言うか、二人がおとなしくなった分、ルナマリアにパワーが行ってしまったのかもしれない。
彼女一人で三人分を通り越した大迷惑、差し引きしても針が振り切れるくらいにマイナスだ。
……とまあ、アークエンジェルに続いて撃沈が困難な船と言われていたエターナルは
こうして外からではなく中から崩壊の危機を迎えているのだった。
「あっははははは、ラクス様サイコー! あの長髪議長はここまで優しくなかったね!」
「あらあら、褒めて下さるのは嬉しいですが、他人のことを悪く言うのはいけませんわ」
種割れキラにゲーム対決で完敗したのも何のその、ルナマリアは相変わらず絶好調。
ゲーム後はさすがに多少ぶんむくれていたが、ラクスが紅茶を淹れた途端にこのご機嫌様で、単純っぷりも三倍になっているようである。
しかし、ラクスの「良い子ちゃん」も相当なもので、ここまで来ると恐怖感すら覚える程だ。
ラクスとルナマリア、素の状態で面と向かえば、つい先日のメサイア会談の時のように竜虎相打つ大激戦に発展するところだが、
今の二人では勝負にすらなりはしない。虎が笑顔でじゃれつき、竜がそれを温かく受け止める、といった感じだろうか。
「……」
さて、食堂で仲良く(?)お茶をする二人を、入り口から顔だけ出して窺う人間が一人。
誰あろう、歩くOS改造装置ことスーパーコーディネイターのキラ・ヤマトその人だ。
もうすぐカガリのもとに『アッガイ因子転換薬の解毒薬』が届くことになっている。
それを飲めば、ラクスたちは元に戻る。だが、問題がひとつある。誰がそれを彼女らに飲ませるか、という大きな問題が。
間違いなく三人は素直に解毒薬を飲まないだろう。ならば、どんな策を弄してでも、無理矢理に飲んでいただかねばならない。
ルナマリアは絶対元に戻ってもらわねばならないし、ラクスとハイネも無害とはいえ、やはり「本当の姿」ではないのだ。
「うう……何で僕が」
キラは今、己の運勢の悪さを呪っていた。
スーパーコーディネイターはハイテク系には強い。だが、瞬間の三択一発勝負は別だ。キラは竹下景子ではない。
誰がラクスとルナマリアに解毒薬を飲ませるか、それを決める後だし無し、勝ち抜け方式のジャンケンバトル。
それに負け残ってしまった、つまり特攻隊員に決まったのは―――このスーパーコーディネイター様だった。
結局特訓の成果なく、一旦天国基地へと引き上げることにしたナチュラール。だがヴェサリウスもついていったから大騒ぎに!
……か、どうか定かではない。平和な時代だとは言ってもね、やっぱりそこはそれ、連合とザフトなわけで。
なんとなく「奇面組」を思い出す今日この頃
恐るべき事を思いついた
初期の「歌姫」ラクスも、ストライク時代のキラも、
なんかクスリ飲んで、「女帝」ラクス「フリーダム」のキラ
になったのではないだろうか
ラクス種初期:キラはいい人ですのね私戦争知りませんでしたわ→種死後期:エターナルにどっかり座って運命計画反対戦ってもよいのでーす
キラ種初期:思いだけでは守りたいものも守れないこんな世の中じゃポイズン→種死後期:ゆるせないじゃないでフルバースト
アスラン種初期:俺がお前を撃つキラキラキラァアー→種死後期:逃げ出したわけじゃないこの馬鹿野郎そしてキラキラキラァアー
カガリ種初期:ザフト許せんおらおら戦うぞコラ→種死後期:お父様お父様オーブは私がうーんその前に出番が
……やはりクスリのせいなのか?
成長した、のとはちょっと違うよなあ
三択で竹下景子わかる奴ちゃんといる?
おいらはわかるけど・・・
>>762 きっとクライン邸で飲んでたお茶に入ったたんだよ
マルキオ導師が盛ったんだよ
>>764 はらたいら氏亡くなっちゃったね
ラクスは竜、
ルナマリアは虎か
もはや、バルドフェルドは猫
ムネオは雀だな
そういえばマルキオのおっさん出てきてない
やはり奴が全ての黒幕か!
ほら
そんなこと書くから
赤鼻が頭をかかえてるぞw
「士別れて三日なれば刮目して相待すべし」 という慣用句がある。
日々鍛錬すれば、その人は三日も経つと見違える程成長しているものだ、と言う意味だ。
有名な歴史小説である三国志演義、その中に登場する呉の呂蒙という武将についての逸話が出典元であるが、
その辺りの内容は有名であるので、特に説明をする必要はないと思われるので割愛させていただく。
で、何が言いたかったかというと、勉学にしろスポーツにしろ、
しっかりと取り組めばどんな人間だってある程度はモノになるのだ、ということだ。
さあ、そこで盟主王ことムルタ・アズラエル、ジブリことロード・ジブリール、紫兄ちゃんことユウナ・ロマ・セイランの三人についてである。
この三人、とにかく自己主張が激しい。そして空気を読まない。挙句に協調性が無い。トドメに変態のオマケつきだ。
足手まといの癖にでしゃばりたがる三人を少しでもレベルアップさせるために、山篭りならぬデブリ篭りで特訓に入ったわけだが、
結局進歩のシの字もなく、時間を無駄に重ねるのみという結果に終わってしまった。
刮目して相待すべしどころか、「やる気があっても才能なければ鍛錬は無駄」という別の言葉を実践してしまったようなものだ。やれやれ。
「はー、久しぶりの地球になるねぇ」
「そうだなアズラエル。空の下、土の上、そこで生活する者こそが人間だ」
盟主王とジブリ、二人の乗ったドミニオンはヘブンズベースへと戻るべく、地球への降下軌道上にあった。
ラクス・クラインやギルバート・デュランダルとの一連の争いで消耗した戦力を立て直すための一時帰還だ。
正味の話、特訓が全然プラスにならなかったので今一度物量作戦に出るべく補給に降りる、というのが真相だったりするが、
腹が減っては戦が出来ぬの言葉の通り、物資や戦力の確保は実際に必要なことでもあった(そりゃあれだけMAをポロポロ壊してちゃね)。
「各部のチェックが終了次第、地球への降下ポイントへと移動します」
生真面目に盟主王とジブリに報告をするのは、この船の艦長であるナタル・バジルールだ。
性格上どうしても手抜きが出来ないタイプの人間がいるが、ナタルはその代表格と言ってよい。
軍人として誇りを持って任務をこなす彼女は、結婚して退役したとしても家事や子育てに一切手を抜かないことだろう。
まぁ、そうなったらなったで旦那になった男は常にしっかりしていなければならないが。
頼りなかったりいい加減だったりしたら、説教された挙句離婚されてしまうに違いない。
「んー、ご苦労さん。降下まであと一時間というところか?」
「大体そのくらいだと思います。……ところで、質問があるのですがよろしいでしょうか」
ナタルは軍帽の傾きを直すと、盟主王とジブリを真正面から見据えた。
「……あの三人を本当に連れて行くおつもりですか?」
「当然だろうが、ヴェサリウスには大気圏航行能力が無いのだし、それに何より手を結んでいる者同士なのだからな」
「確かにそうですが……彼らはザフトの軍人とオーブの氏族なのですよ」
ナタルの言うあの三人とは、変態仮面一号に紫兄ちゃん、そしてニコルのことだ。
彼らは連合の人間ではないので、ドミニオンに乗ってヘブンズベースへ行くことなぞ本来なら出来はしない。
「大丈夫でしょ、僕らがいいって言えばそれで万事解決だって」
「はあ……」
「納得したか? なら私は猫の世話があるので席を外すぞ。降下準備が整ったら呼びに来てくれ」
ジブリールは猫と遊びに、アズラエルは食堂にイカ焼きを食べに(もちろんオルガ手製)、それぞれナタルの前から離れた。
「……ふぅ」
ナタルは艦長シートに背を預けると、小さくひとつ溜め息をつき、軍帽を目深に被った。
彼女の周りで仕事に励むクルーは以外に思った。軍規にうるさい彼女なら、三人の同行に強固に反対すると皆が思っていたからだ。
無論、ナタルは今回のことを決して心から納得はしていない。
納得はしていないが、敢えて正論振りかざして抵抗する気もない。気もない、ってか気力がない。
「戻ったらまた書類の山の中、か。……一日だけでもいい、休みを貰って自室でゆっくりと眠りたい……」
ドミニオン艦長ナタル・バジルール、ぶっちゃけ疲れております、ハイ。
サトーたち天誅組を退けたミネルバ、ルナマリアとハイネ奪還のために作戦会議を開く!
……か、どうか定かではない。まともな発言するのがタリアとシンぐらいしかいないので、会議になるかどうかが不安です。
何気に、いつも知的な赤鼻氏乙
漁業組合マダー
まだ70KB程残ってるがそろそろ次スレ用テンプレも考えとくべき?
そうだね
あとは絵師さんがいればいいね
「えー、それでは今から作戦会議を始めたいと思いまーす。司会進行はこの私、ミーア・キャンベルが勤めさせていただきまーす」
ボアズを出航したミネルバは、どこに行くでもなく周辺宙域で『待機』していた。
とりあえずの目的はラクス・クライン一派の打倒であるが、デュランダルが議長職を解任され、
ザフトからも戦力外扱いされている今、ぶっちゃけた話どこかで何か事が出来るわけではないのだ。
さらにはルナマリア、ハイネが揃ってラクス陣営にとっ捕まってしまい、戦力的にもダウンしてしまっている。
マルコ・モラシムという様々な理由で変態的なパイロットが加入したとは言え、退くもならず進むもならず、というのが現状だ。
「皆の忌憚ない意見を聞かせて欲しいわね。……これからどうすればいいか、を」
そういうわけでクルー全員をブリッジに集めて、これからどうするかを決めることになったわけだ。
今までは親分のデュランダルがその権限もあってワンマンでミネルバを動かしていたが、
議長でなくなった以上はただの元政治家、つまりプーに過ぎないわけであり、実質船の指揮権を失ってしまっている。
それでも彼が個性を発揮して皆の陣頭に立てばまだしも、解任以後は著しく精彩を欠いて空回りの状態だ。
「発言は手を挙げてから行ってちょうだい。それじゃミーア、進めて」
「はーい」
こういう場合本来なら、デュランダルかミネルバの艦長であるタリアが場を仕切るべきなのだが、
今回はより自由な空気で行おうということで、急遽ミーア・キャンベルが司会進行役に抜擢された。
まぁ、こんな機会でもないと彼女、全然目立ちませんしね。
「それじゃ、活発な意見交換をお願いしまーす! はい、我こそはと思う人は手を挙げてー!」
「……」
「……」
「……」
「挙げてーって、あれあれ……」
静まりかえるブリッジ。ミーア、拍子抜けしたような表情で頭を数度ポリポリとかく。
正味の話、誰も手を挙げないのはしょうがないと言えばしょうがない。
ミネルバはザフトの中でも際立って高性能な船であり、
本当ならバリバリに哨戒や宇宙海賊討伐等の任務に当たっているはずなのだ。
それが今やアプリリウスには帰れず、ザフト司令部からは半分無視されるという不本意極まりない扱い。
全ては長髪オヤジことギルバート・デュランダルに災厄の大元がある。そんな現状で積極的に意見など出るはずもない。
モラシムだけ新参なので別ではあるが、彼の興味は海と空にしかないので会議自体に乗り気でない。
「あの……いいっすか」
「あっ! やっと手を挙げてくれた! はいシン・アスカ君、どうぞ!」
そんな中、おずおずと挙手したのはシンだった。
「えーと……とにかく、ルナとハイネだけは助けたいと思うんです」
ルナマリアは『慈恵禰志素』での会談において、勘定をブッチしたデュランダルに置いてきぼりにされた。
ハイネはナチュラール&変態仮面の強襲の際、これまた置いてきぼり(半分はハイネの責任だが)。
結果、二人はラクス陣営の旗艦であるエターナルに捕まってしまった。
「その、二人はやっぱり一緒に戦ってきた仲間でもあるわけですし、このままほったらかしは出来ないなー、って」
「……そうね。色々と性格に問題がある二人だけれど、私たちの大切な仲間なのだし」
タリアもシンの意見に同意を示した。もちろん、他のクルーにも否のあろうはずがない。
天然度も騒々しさもミネルバでトップクラスのルナマリアとハイネだが、やはり『仲間』なのだから。
ラクスやナチュラールと白黒つけるのはクルー的には結構どうでもいいが、二人を見捨てたとあれば寝覚めが悪い。
「ではまず、二人を奪還するための手立てを考えましょう。当面はそれを目標に行動します」
「はーい、それじゃあ具体的な作戦を思いついた人、また手を挙げて発言してくださーい!」
会議は続く。てか、デュランダルが一言も発してませんが、今の彼は抜け殻みたいなもんなので大目に見てやって下さい。
ついに届いた『アッガイ因子転換薬』の解毒薬! さぁキラ・ヤマト、今こそ特攻の時!
……か、どうか定かではない。頑張れキラ、エターナルの未来はお前にかかっている。
失礼、コテを付け忘れました
シンは良い奴だなー
本編の狂犬ぶりがまるでない
彼もクスリ盛られたのかな
「薬を盛られたのかも」と思えば万事納得即解決
これぞアッガイ効果、あっがりがたやあっがりがたや
どうするべ?
450KB越えたら一時投下を見合わせてもらって、
次スレの基本テンプレ考えて話し合う?
そんな凝ったのは要らないんじゃない?
住人少ないし
ナチュラールはヘブンズベースへと撤収し、変態仮面ご一行はそれにくっついていった。
ミネルバはボアズを出航後、改めてルナマリアとハイネ救出のための策を練ることになった。
さて、それでは我らがエターナルはというと……。
「あははははっ! さっすがラクス様、話がわかるー! あっははははははははははは」
「あらまあ、あらあらまあまあ」
……というわけで、相変わらず突貫ルナマリアの脅威にさらされ続けっ放しなのだった。
キラとのガチンコゲーム対決以後、良い子モードのラクスが自然と防波堤と言うか緩衝材になっており、
艦崩壊レベルの被害は起こっていないものの、四六時中ラクスがルナマリアの側にいるわけでもなく、
ある時は食堂で、またある時は浴場で、またまたある時はトレーニングルームでと、
その天然大暴走によってクルーはちまちまちまと精神的に被害を受け続けているのが現状だ。
で、だ。アッガイ因子転換薬をこの船に持ってきた責任をさすがに感じたのか、
カガリは熱海に逗留中のエリカ・シモンズ(アッガイ因子転換薬の開発者である)に命じて、その解毒薬を作らせた。
そしてついに今日、それが取りに行ったアガトレイ三人娘によってエターナルに届けられた。
ラクスとハイネはともかく、あのルナマリアを止めるためにはこの解毒薬をどうにかして彼女に飲ませなければならない。
正面きって飲ませる、という手段は取りづらい。
それをするためには、ルナマリアも含めて三人に、アッガイ因子転換薬がどうして彼らの口に入ったかを説明する必要がある。
さすがにそれは難しい。説明して納得させるのも難儀だし、そもそも彼らが理解し得るかどうか。
傍目から見れば三人は性格が激変しているが、彼らはそれが薬によってもたらされたものだと自覚していないのだ。
その状態で何やかやと理屈を並べ立てられ、「飲め」と解毒薬を差し出したところで、素直に首を縦に振るかどうか怪しいと言えよう。
ならば、取るべき手段はひとつ。飲ませた(実際はカレーに混入いしていたわけだが)時と同じように、「隠して」飲ませるしかない。
ラクスとハイネはどうにかなるだろう。だが、ここでも問題はルナマリアだ。
天然暴走が強化されている彼女は、次の瞬間にどのような行動を取るかまったく予想出来ない。
「やあ、喉が渇いただろ? これでも飲みなよ」と解毒薬が入ったコップを渡しても、
「あはは、私は喉渇いてないよー。私はいいからアンタがのみなよ、ほれほれほれほれ」となりかねないわけで。
つまり、『どうにかして確実に』飲ませなければならないのだが、それについて虎やムネオ、アスランたちクルーが導き出した結論はひとつ。
勝ち抜け方式のジャンケンを行い、最後まで負け残った人間に全てをひっ被せて特攻させる、
つまり、『人柱を立てる』であった。
キラ・ヤマト。
生年月日はC.E.55年の5月18日、牡牛座、18歳。
血液型A型、身長170cm、第一世代のコーディネイター。趣味はハッキングとOS書き換え。
メンデルコロニーで行われていた遺伝子研究の集大成たる『最高のコーディネイター、スーパーコーディネイター』である。
性格は至って温和、争い事は好まない事なかれ主義をモットーとし、
プラントのカリスマ(色んな意味で)であるラクス・クラインの公私に渡るパートナーであり、彼女のお手伝いを現在の生業としている。
とまあ、一見金属バットでフルスイングしたくなるくらいに恵まれている彼であるが、さすがに神様は良く見ている。
彼だけにいい思いをさせちゃ不公平だと、色々と試練を与えたりするわけだ。
「……うううう、ついに届いちゃったのか」
ジャンケンで最後まで負け続け、対ルナマリア(とラクス、ハイネ)の解毒薬特攻係となってしまったキラ。
さあ、果たして彼はどのような手段で三人に薬を飲ませるのか。
「どうしよう……」
キラは悩んでますが、人海戦術で圧し掛かって鼻を摘んで無理矢理飲ませるのが一番確実だと思います、ハイ。
理屈と膏薬はどこにでもつくわけで、言い訳なんぞ後でいくらでも出来るんだから、ジャンケンなんぞする必要なかったのにね。
ま、これもいわゆる神様の思し召し。人間的成長の機会を貰ったと感謝しつつ玉砕してきなさい、キラ・ヤマトよ。
ナチュラールはその本拠地たるヘブンズベースに帰還した。ナタルに与えられる、一日限りの休息の時。
……か、どうか定かではない。いやいや、あの変態仮面一号と紫兄ちゃんがおとなしくしてるはずがありませんがな。
ナタルさんの休日?
休み方知らないじゃない?
キラもつきがないねぇ
アガーイタソ
乙
地球は大西洋北部、アイスランド諸島にある連合軍基地、ヘブンズベース。
名前こそ天国に一番近い島であるが、実のところ天国よりも地獄の方が至近にある。
まず完全基地化により自然が無い。深緑たる緑の木々も……って、これは以前書き出しでやったから省略。
ヘブンズベースは軍事基地である。その点で特に説明の必要はなかろう。
軍事基地とは言っても、ハリネズミのように隅から隅まで武装されているというわけでもない。
居住区画は当然あるし、娯楽施設だってある(軍人だって生き抜きは必要だ)。
で、ここからがイヤラシイ話なのだが、軍には階級というものがある。
当然ながら、上の階級の者は下の階級の者に比べて給金も良ければ待遇も良い。
官舎は庭付きで日当たりが良いものを提供されるし、娯楽施設では特別優待を受けられたりするわけだ。
で、その庭付き日当たり良好の官舎は、ヘブンズベースの居住区の南の区画に建ち並んでいる。
無論のことながら下っ端の兵士の官舎のように狭っ苦しくなどない。間取りがそれぞれゆったりと作られていて、天井も高い。
佐官以上の者しか入居出来ず、ドミニオン艦長のナタル・バジルール少佐も、ここを使用している。
「……」
時間は朝の六時過ぎ、ナタル・バジルールは目を覚ました。
薄いカーテンの向こう側から、明るい太陽の光が差し込んできている。
ナタルは小さく溜め息をつくと、むっくりとベッドの上に身体を起こし、右の掌で一度、頬をペシリと叩いた。
ドミニオンがヘブンズベースに帰還したのは昨日のお昼過ぎで、それから色々と手続きを済ませ、
駆け込みで有給休暇の届出を出し、ここに戻ってきてシャワーを浴び、ベッドにバタンと倒れたという次第。
しかし軍人の習性とは恐ろしいもので、目覚まし時計をオフにしてあっても、こうして朝早くには目が覚めてしまう。
「ふう……」
ナタルはパジャマ姿のままでキッチンに行くと、保存食用のフード・セットを冷凍庫から取り出した。
レンジでチンすれば簡単にロールパン・目玉焼き・ソーセージが出来上がる、一般には流通していない優れものだ。
そして次に、冷蔵庫の方を開け、ベジタブルジュースのパックを手に取った。
これも、長期保存が効く特別な製品だ。
これも軍オンリーのもので、一般市民の血税は彼らに還元される前にこういうものに化けちゃっているわけだ。
「特に変わったことはない、か」
解凍されたフード・セット(味はまあそれなり)をフォークで突付きつつ、ナタルは個人PCを起動させ、ネットニュースに繋いだ。
やれどこそこで台風の被害が出ただの、どれの株価が下がってどれが上がっただの、大小の出来事はあれど、
地球やプラントの行く末に関わるような大事件は何ひとつ起こっていないようだった。
「平和そのものだな……」
アッガイ運命計画が完全に世間から無視されているのを改めて認識し、ナタルは少し暗い気持ちになった。
いったい、何のために自分は働いているのだろう、と。
「……シャワーでも浴びて、それから……」
トレイとコップを流しに入れ、ナタルは今日これからの予定について思案した。
もともと、何かしようと思って休暇を取ったわけではない。疲れていたからという理由一点で取ったのだ。
それならば、ベッドの中で滅多に味わえない昼寝を楽しんでも良さそうなものなのだが。
「……溜まった書類の整理でもするか」
嗚呼、どこまでも生き方が不器用である、ナタル・バジルール。
ちなみに、このあと十分くらいで変態仮面と紫兄ちゃん、ナチュラール二人が「休みで暇だろう、遊びに来てやったぞ」と訪ねてきます。
もちろん、神ならぬ身の彼女がそれを知っているはずがありません。
「軍服も何着かクリーニングに出しとかないと……」
もうすぐ玄関のベルが鳴る。真の安らぎ、それはまだナタルの手からは遠い―――
ルナマリア・ホークとハイネ・ヴェステンフルスの救出。その困難な任務に、シン・アスカとレイ・ザ・バレルが挑む!
……か、どうか定かではない。アッガイでジャブローに潜入するより難しいと思います。色んな意味で。
もしかしたら、ナタル史上最大のモテモテ事態
嬉しくないだろうが
>>787 来る相手が変態一匹とバカ三匹だからなぁ。
もててもむしろ迷惑だろ。
休み方を知らないナタル女史に愛の手を
せめて誘いに来る相手がニコルだったら疲れないだろうに・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・愚痴大会になるだろうが
大戦のニコルは腹黒だから
キレたら一番怖いタイプだな、容赦がなさそう
ナタルはキレる寸前で無理矢理理性を働かせ飲み込むタイプか
胃に穴があきそうだ
変態組は桃髪とアホ毛が断トツツートップか
続いてムルタジブリ仮面、議長はまだましなほうだろうか
しかし、どんなSSでも必ず出張ってくる凸だが大戦ではとことん影薄いな
DQNとして描かれる事が多いキラでさえ凡人ですよ
それ故、あんぽんたん連中が際立っているんですが
おまいら、今回の萌え所は「パジャマ姿のナタルさん」ですよ
さあ妄想しろ!
青い縦縞で大きめのサイズ、ちょっと寝癖!
パンツとYシャツだけならもっとハァハァ
てかナタルがそんな格好するわけねぇか
それ以前にそういう話ではないですかそうですか
ガードの堅いナタルさんは、そんな誘うようなエッチな格好は似合わななあ
なんでナタルの話になると食い付きがいいんだよw
アッガイスレであってナタルスレではなかんべえw
よし分かった
ナタルさんのパジャマはアッガイ柄だ!
これでおk?
800 :
795:2006/11/28(火) 23:30:38 ID:???
ちょっと補足。
パジャマはかっちり洗濯糊が効いている
シン・アスカはザフトの軍人である。
何を今更と思われるだろうが、このパラレル世界では妹のマユも両親もオーブで生存しており、
彼がザフトに入隊する理由がそもそも存在しない。
だがそれでも、彼はザフトの軍人、なおかつ赤服なのだ。ここら辺はあまり深く突っ込まないでもらいたい。
かわいい子には旅をさせよとか、そういうレベルで理解していただければ幸いである。
さて、根無し草となったミネルバであるが、当面の目標はルナマリアとハイネの救出と決まった。
いくら二人が天然で騒々しくて変態であっても、仲間は仲間。
敵(という表現が正しいのか不明)に捕まったままではしのびない、と皆の意見が一致したわけだ。
それで、本来なら陣営のトップであるデュランダルが色々と策を練らねばならないのであるが、
今の彼は議長を解任されたショックで著しく覇気を失ってしまっている。
『ギルの高台』で堂々座って偉そうにすることもなくなり、最近はもっぱら自室で議長時代のビデオ映像を繰り返し見る日々だ。
あの日の栄光よ今一度、という思いがあるのだろうが、
それにしてもラクス・クラインに喧嘩を売った人間にしては少々情けないと言わずばなるまい。
まあ、この手のタイプは落ち込みも激しいが調子に乗るととことんハジケまくるので、
いずれ何かをきっかけにして復活することは間違いない(きっかけは多分相当アホな理由であろう)。
シンに話を戻そう。
これからの行動を決める会議において、ルナマリアとハイネの救出を提案したのは彼だ。
言いだしっぺが体を張れ、というのはどこの社会においても同じようで、一もニもなく実行部隊の責任者に決まってしまった。
シンひとりではさすがに作戦の成功は難しかろうということで、同行者にはレイ・ザ・バレルが選ばれた。
まがりなりにも彼らは赤服、個人戦闘においてもアカデミーではそれなりの成績を残しているので、これはまあ無難な線。
そして、作戦立案のためにもう一名加わることになったのだが、これがまた問題のある人物なのであった。
すなわち……「えええええー!?」のあの人である。
「古来より、敵陣に深く潜入する際には少数精鋭で行うのが常道だよ」
アーサー・トライン、26歳。こう見えてもれっきとしたコーディネイターである。
仕事は大声で驚くこと、ではなく、艦長のタリア・グラディスの補佐をすること。
艦内ではタリアに次ぐ発言力を持つはずなのだが、残念なことにそれを行使している場面はほとんどない。
ザフトに入隊出来て尚且つ黒服を着れているのだから、能力があるに違いないのだが、さて。
「MSで戦いを挑むわけにはいかない。エターナルを沈めちゃうとルナマリアやハイネも死んじゃうからね」
「当たり前っす。ってか、あの船は物理的に落とすのって可能なんですかね」
「エターナルだって無補給で運行は出来ない。どっかで停泊して物資を手に入れようとするはずだ。そこを狙おう」
「そりゃそうですけど、あの船が何時何処に寄港するかなんてわかるんですか?」
「そこで米屋でも八百屋でも何でもいい、とにかく変装して乗り込んで隠れて機会をうかがうんだ」
「何すか米屋に八百屋って。そもそも普通は一般人が軍艦になんて入れないでしょ。それに乗り降りをチェックされたら一発ですよ」
「中に入ってしまえばこっちのもんだよ、二人が何処に捕まってるかを調べればいい」
「さらっと言わないで下さいよ、一番難しいところじゃないですか」
「見つけてしまえば後は一直線さ、バンバンババンと大立回り、そして華麗に脱出!」
「ジェームス・ボンドじゃないんですけど。だいたい、脱出ったってどうやってするんですか?」
「簡単だよ、敵のMSを盗めばいい。王道的手段だろう?」
「行き当たりばったりの極致にしか思えません」
「大丈夫! シンにレイなら出来る! 僕が保証する!」
「……そんな保証、1ミリグラムも価値無いっすよ」
絶対にアーサーの立てた作戦には従わないでおこう、と強く思うシン・アスカなのだった。
ついにこの時が来た。アッガイ因子転換薬の解毒薬を手に、キラ・ヤマトが彼の人生で最も解決困難な問題に挑む!
……か、どうか定かではない。思いだけじゃね、どーしようもないときはやっぱりあるもんです。
青地で大きめ、柄はアッガイ(ダムAに出てきそうな可愛い奴)、パリッと糊をきかせたパジャマ
そして寝癖のナタル
ムハー
絵師さん降臨キボンヌ
むしろ安眠用抱き枕として大きなアッガイ人形を
ナタルさんはアッガイシンパではないんだよな
そろそろトナッガイが活躍する時期ですよ。
アカハナのトナッガイさんはいつも皆の笑い者、か
ミニスカサンタルックのナタ(ry
おまえら本当にナタルが好きなんだなw
完全に職人の意図からズレてる気もするが
まぁええことよ
種死の主人公は、シン・アスラン・キラのつもりだったようだが、
大戦の主人公は、ナタル・ルナ・ラクスなのだ。きっと。
ナタルのアナルを語る
アッー!
義理と人情を秤にかけりゃ 義理が重たいC.E.世界
流線型のアッガイ様にゃ 僕の心はお見通し
背中で泣いてる 綺羅獅子牡丹
……別に高倉健がキラの為に唄っているわけではない。
キラの周りには別に雪も降ってなければあぜ道だってない。唐傘も長ドスもキラの手にはない。
まぁ、絶望的な戦いに挑むキラの悲しい花道というか雰囲気付けというか何というか。フィーリングで理解していただきたい。
で、『アッガイ因子転換薬』の解毒薬である。
アガトレイ三人娘とエリカ・シモンズをくたくたにさせた挙句、ようやっとエターナルに届けられたわけだが、
ここから先はキラ・ヤマトの働き如何にかかっている。
何故ラクスやルナマリアがアッガイ因子転換薬を飲んでしまったのか、
そして何故キラが解毒薬を二人に飲ませなければならないのか、という話は以前にしたので、ここは割愛させてもらう。
とにかく、ラクスもルナマリアも(ついでにハイネも)元の性格に戻ってもらわなければいけないのだ。
そうしないととにかく話が遅々として進まない(良い子のラクスでは物語は引っ張れない)。
「……」
ゴクリ、とキラは唾をひとつ飲み下した。
今、彼の手には『アッガイ因子転換薬』の解毒薬の瓶が握られている。
そして、彼の目の前には笑顔で談笑するラクスとルナマリアがいる。
さあキラ・ヤマト、いかなる手段を用いて二人に解毒薬を飲ませるというのか。
ちなみに、キラの後方では物陰に隠れてアスラン・虎・ムネオ・メイリンが様子を伺っている。
「でね、シンとレイのそん時のアホ面ったらありゃしないわよ、あーっはっはははははははは」
「あらあらあら、まあまあまあ」
これを会話が弾んでいると表現して良いものかどうか。
何か、一方的にルナマリアがまくしたててラクスが適当に相槌相うってるだけな気がしないでもない。
一見フィットしているように見えるが、やはりこの二人は根本的に噛みあっていないのかもしれない。
「ややややや、やあ二人とも仲がいいいいいね。ちょ、ちょちょっと話があるんだけどいいかな?」
もっと噛みあってない奴がいた。
状況を見て瞬時に適正と思われる対応処置を施すのがスーパーコーディネイターの本領のはずなのだが、
何なのだこの舌の回らなさ、そして機転の利かなさは。機械相手に力を発揮しても、人間相手だと全然駄目なのか。
人類の夢が聞いて呆れる。ジョージ・グレンも草葉の陰で泣いてるぞ(や、あの御仁はある意味まだ生きてましたっけ)。
「やー、スーパーコーディネイター様じゃん。何か用なわけ?」
「あああ、あのその、つまり、何と言うか、所謂ひとつのアレであって」
「……どうしましたのキラ? 顔に物凄い汗が」
しどろもどろのみどろのがどろ、後ろ手に薬瓶を隠した態勢で、脂汗を流すキラ・ヤマト。
最早挙動不審者そのものである。駅前などの人がたくさん集まるところでこんな怪しい動きを見せたら一発で通報されるだろう。
「何よう、用があるなら早くしなさいよ」
「体調でも悪いのですか、キラ? いけませんわ、今すぐ医務室に」
「あ、あああああのっ!」
唾を飛ばさんばかりの勢いで大きく声を張り上げるキラ。おお、ついに覚悟を決めたのか?
「こ、こ、この薬飲んでみない? あはは、全然怪しくなんかないよよよ! 普通の薬だよ!」
……物陰でアスランたちがずっこけております。当たり前です。
キラの特攻大作戦、取りあえず次回以降に続く。
ナタル・バジルールの休暇は速やかに終わりを告げた。黄金の変態カルテットによって。
……か、どうか定かではない。変態どもに悪気は無いんです。休み→暇→なら遊びに行ってやれのコンボです。
凡人だ、凡人すぎるぞキラ……
小物だ
アニメの変に悟ったバージョンのキラはムカツクが、
これくらい情けないキラだったら許せるな
スーパーコーディネーターにしてナチュラルボーン下っ端、キラ・ヤマト
シンたちが潜入しなくても、大喜びでルナとハイネを返しそうだな。エターナル。
オマケにラクスも付けて。
漁業組合マダー
キラのーすーがーたーはー
シンにーにーてーいーるー……
「おーい、この家は客に茶も出さないっての? お里が知れるねぇ」
「それにしても女のひとり住まいとは思えない程殺風景だな、部屋が」
「質素にして簡潔、それは結構。だがしかし、そこにひとつまみの遊び心があってこそ潤いの空間となるのだ」
「ねぇねぇナタルちゃん、ゲーム機無いの?」
盟主王ことムルタ・アズラエル、ジブリことロード・ジブリール、
変態仮面一号ことラウ・ル・クルーゼ、紫の流星ことユウナ・ロマ・セイラン、四人揃って黄金の変態カルテット。
ナタルのせっかくの休日を打ち壊すべく、朝の早くから押しかけ参上。
いや、打ち壊すべくというのは間違いかもかもしれない。
連中の思考は至って単純、「バジルールが休暇を取ったそうだ」「一日まるまる休みか、暇なことだな」
「ならばこちらから遊びに行ってやるのはどうだ」「それがいいよ、親切は率先して行えって学校の先生が言ってた」
とまあ、こんなもんであるからして。
ナタルの日頃の苦労を知っているニコルは訪問に反対したし、当然メンバーにも加わっていない。
もっともカルテットを止めきれなかったのだから、ある意味彼にも責任の一端はあると言える(それで責めるのは酷だが)。
「お願いですから大声で喋らないで下さい」
努めて冷静に、家の主であるナタル・バジルールは突っ込んだ。
その額に怒筋が薄っすらと浮かんでいることから、完全に冷静になりきれていないのが見て取れる。
まあ、そんなナタルの心中なんぞ変態カルテットが気づくわけもないのだが。
「お茶くらいならいくらでも出してあげます。ですからおとなしくしていただけませんか」
結局仕事しかすることがなかったとは言え、休暇は休暇。
客とはいえ、こんな自分勝手な変態連中を家の中に招き入れるつもりはナタルには毛頭無かった。
しかし、訪ねて来られたタイミングが悪かった。
連中が玄関のベルを押したのが、何とナタルが朝のシャワーを浴びている最中だったのだ。
そしてこれまた間の悪いことに、表の鍵が閉まっていなかった(新聞を取る時に開けた)。
浴室から首を出した時には、すでにドカドカという足音とともに四人は部屋の中に入ってきていたという次第。
バスタオル一枚を身に纏った状態で四人相手に出てけとも言えず、とりあえずカルテットをリビングに押し込んで、
寝室に飛び込むと急いで服を着、渋々応対することになったわけだ(さすがに軍服ではない)。
「ふむ、しかしバジルールよ、お前さんも私服を持ってたんだな」
「余計なお世話です」
ジブリの失礼過ぎる発言に、ナタルはトゲトゲしい言葉を返した。
いくらナタルが仕事一直線な人間だからと言って、普通の服を持っていないわけがない。
「でも地味だな」
「ああ地味だ」
「駄目だよ、女の子はもっとオシャレに気を使わなくっちゃ」
「余計なお世話ですっ!」
ジブリに輪をかけて失礼な三人。ナタルの言葉も自然とトゲの鋭さが増す。
何が悲しゅうて突然来訪された挙句、自分の服にまでダメ出しされねばならないのか。
彼女とて自身のセンスがマリュー程洗練されていないのは自覚しているが、だからといって暴言かまされるいわれなぞない。
「悲しい奴だな、ガッチガチの軍人の家系ってのはどこもこんなもんか?」
「ふむ、それはありえるな。彼女だけが特別というわけでもあるまい」
「哀れなことだ。青春ノーリターンというやつかもしれん」
「寂しい人生だったんだねえ」
「あの、本気で帰ってくれませんか」
ナタル、いい加減キレる一歩寸前也。
アーサーのデタラメな作戦立案は続く。シンとレイの米屋計画、発動間近?
……か、どうか定かではない。救出手段が限られているとはいえ、潜入するということ自体に相当無理がありそうですが。
シャワー中に乱入!
地味な私服!
ハァハァ
ジーンズに無地のトレーナーキボン
ニコル・タリアと違ってストレスの吐け口がない、キラとナタルにアッガイ薬を飲ませたら、世界が終わるな
劇中ではナタルもキラも悲惨な境遇だが描写頻度は優遇されている
変態男4人が、入浴中のツンデレ独身女の部屋に乱入!
なんてエロいシチュエーション
「隊長、止めてください!
女の人の部屋に勝手に押し掛けるなんて、はしたない。」
『やれやれ、バジルール艦長には申し訳ないけれど、隊長の奇行の矛先が、少しでも他に向いてくれれば大分楽になりますよ。
いえいえ、僕はちゃんと止めましたよ。でも、僕が何を言った所で、話を聞く人たちじゃありませんしね。
……あの人、アスランやイザーク以上にいじられやすいキャラだからなあ。』
(;*´Д`)ハァハァハァハァァハァハァハァハァハァノ ヽァノ ヽァノ \アノ \アァッ
待て、ハァハァって何か違う方向に行ってるぞw
漁業組合……
分かった分かった
でも、漁業組合は体育座りしながら、気長に待とうよ
ルナマリア・ホークとハイネ・ヴェステンフルスは今、ラクス陣営の旗艦エターナルにて捕虜になっている。
そして、この二人を救出すべく、ミネルバでは特別チームが組まれた。
実行部隊はシン・アスカとレイ・ザ・バレル、そして作戦立案はアーサー・トラインと決まった。
救出計画の大筋は、エターナルに隠密裏に忍び込んで二人を救い出し、脱出するというものだ。
言葉で言うのは簡単だが、実際に行動に移して成功させるには、多くの困難が伴う。
「エターナルの予想進路が出たよ。どうもあの船、自由都市コペルニクスに向かってるらしい」
「マジっすか」
「数時間前にエターナルを捕捉したんだけど、正規の航路で運行してるんだ。その行き先を割り出したらコペルニクスだった」
シンは目をみはった。そして驚くと同時に、疑いの思いも持った。
そんなに簡単にわかっていいのか、いや、そもそもアーサーの言うことを信じていいのか、と。
「九割は間違いないと思う。これからルートから外れる可能性もあるけど、多分間違いないだろう」
「はあ……」
アーサー・トラインという人物をいささか過小評価していたのかもしれない、とシンは思った。
事あるごとに「えええええ!」と驚いている姿しか記憶にないが、実際はそれなりに頭のキレる人物なのかもしれない。
よくよく思えば、無能な人間が副長などという重責ある地位に就けるはずもないわけで。
「ま、アビーが教えてくれたんだけどね」
シンはずっこけた。
せっかく見直そうと思っていた矢先に、人からの受け売りでしたーなんて発言では、逆にますます評価を下げざるを得ないではないか。
「でね、ミネルバがどれだけ快速でも、今からじゃコペルニクスまでにエターナルに直接接触出来ない」
それもアビーからの受け売りか、とはシンはここでは口に出さなかった。
「だったら、もう作戦は決まったようなもんだよ。ミネルバもコペルニクスに行って、そこでエターナルに侵入すればいい」
コペルニクスは自由都市である。
寄港するのに、陣営の区別はない。もっとも、市内で揉め事を起こさないよう、
武器の携帯は禁止されるし、艦船の武装も封印される(ま、隠して武器を持ち込む輩は当然いるが)。
「……でも、ミネルバが着いた時にはエターナルはすでに出航してるかもしれないですよ」
「うーん、大丈夫らしいよ。ミネルバが全速で急行すれば、エターナルが着いた一日後にはコペルニクスに入港可能さ」
「専門設備のある軍事基地ならいざ知らず、コペルニクスのドックでは一日では補給・整備は不可能ですね」
横合いからレイが口を挟んだ。
このメンバーで戦略的計算が最も出来るのが彼だ。デュランダルへの盲信で思考が硬直しなければ、という条件つきであるが。
「それにエターナルのクルーだって人間だ。上陸して少しでも羽を伸ばしたいと思うんじゃないかな」
「はあ、まあ……そうかもしれませんが」
つまり、充分にコペルニクスでの接触が機会があるということだ。
だが、シンはまだ半分疑心だった。何せ相手はあのラクス・クラインなのだ。常人ではない。
「もしコペルニクスで取り逃がしたとしても、相手が時間を潰した分距離を縮められる」
「はぁ」
「我々はボアズに立ち寄った分、物資面で当面困ることはない。コペルニクスに入港してもすぐ出発出来るからね」
「それもアビーが言ったんですか」
「うん、そう」
アンタは自主的に頭を働かせようとはしないのか、とシンは突っ込みたくなった。
まあ、アーサーにひとりで考えさせたら、先日の米屋作戦みたいにトンデモな計画を推してくるだろうが。
「確かに、動かないことにはどうにもならない。シン、グラディス艦長にコペルニクス行きを進言してみよう」
「……わかったよ、レイ」
言いだしっぺは俺だしなあ、と無理矢理自分を納得させたシンだった。
焦りで挙動がますます怪しくなるキラ、極まって脳みそ暴発、そしてついに強行手段に!?
……か、どうか定かではない。ラクスはともかく、ルナマリアがどうでるかねぇ。
職人が狙ってるのかいないのか、ナタルが萌えキャラ化してる件
あと良い子ラクスと暴走ルナマリア、毒づきニコルも
いや、ナタルはもともと萌えキャラだよ
「アガーイ大戦外伝・ナタルさんの華麗な生活」キボンヌ
華麗=苦悩
人間とは、決して遡行しない時の流れと重力をはじめとする物理法則の中で活動する生命体である。
これは人間に限ったことでなく、三次元の世界に住む者、ある物は全てその支配下でしか動き得ない。
いかなる生き物にも意思はあるが、人間がその中でも最もそれが強い(上品であるかどうかはさておき)。
しかし、いくら思う気持ちが強かろうと、先述したようにこの世界では物理的な限界があり、
それを越える結果は決して起こることはないし望めない。奇蹟だ何だと言われるものは、別に願いが具現化したものではなく、
数多くある可能性の中で実に極小の、そしてベターな『流れに連動した結果』が選ばれたというだけに過ぎない。
すなわち、一割の偶然と九割の必然が合体して出来たものだ。
この世界の、何らかのプロセスを経て、五感で確かめることの出来る事象は、全てそんなものだ。
で、何が言いたいかと言うと、「ぶっちゃけ人は能力以上のことは出来ない」ということである。
どれだけ頑丈な筋肉を持っていたとしても、数dもある大きな岩の塊を支えることは出来ない。
いかに暗算能力が高くとも、スーパーコンピューターに計算速度と答の正確性は敵わない。
そんなのが可能になったら、それは奇蹟云々ではなく人外のワザだ。
時に「機械をも上回る脅威の人間の力!」などとテレビで特集されたりするが、
何のことは無い、後天的にしろ先天的にしろ一般人が普通持ち得ない能力を『たまたま』獲得しており、
その数千数万の中で唯一人というレベルの希少性が目立ち、持て囃されているだけだ。
そしてそれも、人間が可能にしうる領域の極北であるというだけに過ぎず、「限界を突破して不可能を可能に」したわけではない。
10個しか球が入らない器には、どうしても10個しか球は入らないのだ。
それ以上入れようとしても、零れて無に帰するが器が割れるだけだ。
まあこの種世界には陽電子砲の直撃を受けても消滅しなかったお人がいるので、説得力が無いかもしれないが……ねぇムネオ。
さてさて、そこでキラ・ヤマトである。
今までに何度も説明があって耳にタコかもしれないが、彼は所謂「人類の夢」スーパーコーディネイターである。
そもそも、コーディネイターという存在が、人間の限界を引き上げたものだ。
そしてその中でも、徹底した遺伝子操作によりさらなる限界突破を目標に生み出されたのがスーパーコーディネイターだ。
現在のところ、キラ・ヤマト一人しかこの世に存在しない。
その力は、全てにおいて普通のナチュラル、そしてコーディネイターを凌駕する。
瞬間的な演算及び展開予測、そして状況に合わせてシステムを構築し直す構成力、誤差を徹底して無くす正確性。
女の子のカガリにも腕相撲で負けてしまう腕力ながら、爆発に巻き込まれても怪我程度で助かってしまう頑丈な素体。
正規の訓練を受けていないにも関わらず、最新鋭のMSをいとも簡単に乗りこなしてしまうその順応性。
特に鍛えていなくても、遺伝子によって底上げされた『アッガイ因子の開放の力』で強引にでも押し切ってしまう。
それがスーパーコーディネイターなのだ。
彼を見て、人は恐怖か嫉妬か、まずどちらかの感情を胸に抱く。コイツは俺たちをは別の生き物だ、バケモノだ、と。
もちろん、キラ本人は望んでこの力を手にしたわけではないのだが……。
「あはは、全然怪しくなんかないよよよ! 普通の薬だよ!」
赤と青が混在して紫になりつつある顔色、そしてその上を塗装していく鈍く光る脂汗。
まともに言葉を紡げない舌、震える手足、一瞬で最良の答を弾き出すどころかフリーズしまっくている脳みそ。
いやいやいや、果たしてこれが本当にスーパーコーディネイターの姿なのか。
能力はあっても小心であるがゆえに実力を発揮出来ない人間というのはいるが、そんな表現で結論付けていいレベルなのかこれは。
「はーははは、ほらほらさあさあ、飲んでみてごらんよ! ははは、は、はは」
そりゃ嫌だろうしやりたくないだろう。でも、思いや考えがここまで露骨に表に出るというのはどうなのだろう。
所詮スーパーコーディネイターと言えど、やはり人間は人間、精神も肉体も完璧にコントロールは出来ないということか。
目と口をあんぐりあけて呆然とするラクスとルナマリアの前で、キラはますます挙動不審になっていく―――
このヘタレめ。
ひとりヘブンズベースを散策するニコル・アマルフィ。そんな彼に突然の不幸が!
……か、どうか定かではない。まあ、彼なら大丈夫だと思います。色々な意味で
このヘタレめw
どっかの乙女学園の学園長さんですかw
次回の犠牲者はニコルですか。
馬鹿馬鹿変態と連呼してるくせにおとしめ系ではない
なんだこの話
>>837 GJや乙と誉めるほどの話でもなければ叩くほど酷い内容ではない
くどくど繰り返し読むわけでもなくさらっと流し読みできる
何を楽しむかというと方向がおかしいわずかばかりの萌え要素と階段を転げ落ちるような行き当たりばったり感
つまりアッガイ
後は察しろ
新聞の4コママンガみたいなものか
もっとおもしろいSSスレは他にたんとある
でもアッガイスレはアッガイスレであればそれでいい
そこに価値がある
素晴らしい。
アッガイは全てを肯定する。
正に∀の癒やし
アッガイのプラモ欲しい
少し投下遅くなりますごめんなさい。
地球は大西洋北部、アイスランド諸島にある連合軍基地、ヘブンズベース。
名前こそ天国に一番近い島であるが、実のところ天国よりも地獄の方が……いや、もう三度目なんでさすがにやめておく。
「……地上にいると、空が広いっていうのを実感するな」
ニコル・アマルフィは透き通るように真っ青な天を見上げ、ポツリと呟いた。
彼の目の前には、無限と思える、いや、実際に無限に広がる空、宇宙へと続く空がある。
この『空を見上げる』感覚は、成る程、大地の上でないと実感出来ないだろう。
「さて……とりあえず色々と回ってみるか」
ザフトの軍人が連合軍基地内部を散策出来るなんぞという機会は、そうそうない。
ニコルはキャップの日除けを調整して目深に被ると、歩き出した。
ニコルは今一人である。
彼の上司であるラウ・ル・クルーゼも、仲間(?)であるユウナ・ロマ・セイランも、側にいない。
彼らはムルタ・アズラエル、ロード・ジブリールと一緒に、ドミニオン艦長ナタル・バジルールの家へと出かけていった。
ニコルは、四人に誘われたとき、これを断った。
それだけでなく、訪問そのものもやめておいたほうがいい、とも進言した。
もちろん四人は聞く耳持たなかったが。
四人に下心や悪意が無いのはわかっている。
訪問が「休みなんて暇だろう、遊びにいってやろう」という無邪気な親切心の発露(注:押し売り)なのもわかっている。
しかしとにかく、ナタルは日頃の疲れを癒すために休みを取ったわけで、
別に無理に押しかける必要はないではないか。
「戦争中じゃないせいか、のんびりしたもんだな」
ニコルが今着ているのは、当然ザフトの軍服ではない。かと言って、連合軍兵士に変装しているわけでもない。
グレーのセーターにジーンズ、そして黒いキャップという出で立ちだ。
これだけ見れば一般人で、むしろ基地の中では怪しまれる服装だろう。
だが、セーターの上に羽織っているジャンパーがここはモノを言っている。
ジャンパーの背中にデカデカとプリントされた文字、それは「アガタイオン・インダストリー」。
連合とザフトのどちらにも軍事技術を提供している大手企業のスタッフジャンパーである。
しかも、右腕の袖にぐるりと腕章のように金のマークが施されている。
これは、技術開発部門の御偉いさんを示すものであり、基地内でもかなりの待遇を受ける者にしか許されていないマークだ。
ゆえに、トップシークレットで超厳重な部署以外は、大抵どこでもフリーパスで移動出来ちゃうのだ。
四人から離れて出歩きたい、とニコルが言った時、アズラエルが動き易いようにと渡してくれたわけだが、
その配慮はありがたいにしても、部外者に簡単にあちこち見て回らせても良いのだろうか、と真面目なニコルは思うのだった。
「あ、どうも」
すれ違う度に、兵士やメカニックマンが敬礼をしていく。
ニコルもきちんと返礼するのだが、彼らがまず金マーク、それから自分の顔と視線を移し、
びっくりしたような、もしくはいぶかしがるような表情になるのが、何ともニコルにはおかしい気分だった。
それはそうだろう、金マークは専門技術者かそれとも開発責任者しか普通は腕につけらけない。
それをどう見ても十代半ばという童顔のニコルがつけているのだから、驚かない方がおかしいと言えた。
「……今頃、ナタルさんはどうしてるだろうなあ」
きっと力なく項垂れているか、声を枯らして怒っているかのどちらかだろうな、とニコルは予想した。
日頃の苦悩を共有する身として、強行訪問を受けたことに対しては心からニコルは同情を覚える。
が、また同時にナタルに被害が集中してくれて助かったという思いもある。
ニコルは立ち止まると、また空を見上げた。空は相変わらず、どこまでも青いままだった。
ミネルバは一路自由都市コペルニクスへ。シンとレイ、アーサーの捕虜奪還計画がいよいよ発動!
……か、どうか定かではない。どこまでいってもアーサーがネックになってきます
やはりニコルは腹黒だった!
アズラエル、盟主王のくせに親切ジャマイカ
熱海組は遺作たちが中心だがここらでステニダオクレの話も見てみたい
人と人は分かりあえる。
馬鹿と変態は分かりあえない
それでよいのか君達の世界は
まあ世界は概ね平和だし
世は全て事も無し
誰が一番幸福なんだろうな。
不幸トップはナタルでガチだろうが。
変態カルテット・ラクス様・ルナマリア
議長は脱落
我関せずを貫く熱海組
でも、本当の勝ち組はアイシャ
「何すか、これ」
「何は無いだろう、エターナル侵入の際の変装道具さ」
「……」
シンは絶句した。
今、彼の眼の前一面に広がっているのは、無秩序に散乱した多くの服だ。
その量の多さもそうが、それら全部がアーサーの所有物というのだからさらに驚きだ。
「コレなんてどうだろう。大福帳と耳に挟む赤ペン、そして前掛け」
「酒屋の御用聞きじゃないんですが」
「じゃあ、この白衣は」
「何で医者の格好で潜り込まなきゃならないんですか?」
「うーん、セールスマン」
「戦艦に直接売り込みに行く奴なんかいませんよ」
「レオタード……」
「キャッツ○イですか、それは。大体男が着るようなもんじゃないでしょう」
「メイド服……」
「真面目に考えてるんですか!」
「文句が多いなあ、シンは」
「常識と非常識の問題ですよ!」
大きくひとつ、シンは溜め息をついた。
どうにもアーサーの思考に付いていけない。
一体全体、どこの世界にメイド服で潜入工作する人間がいるというのか。
「普通はオーブの軍服とか、そんなのでしょう」
「あー、ある、あるよ」
「だったらそれを出して下さいよ」
「んー、じゃあカツラもいるよね」
「へ? 何でカツラなんているんですか?」
「え、だって女士官用だもの」
「……」
どういう目的を持って集めているというのか。
アーサーという人間がますますわからなくなり、肩を落とすシンだった。
「ふうう……」
レストルームのソファーに腰を下ろし、コーヒーの紙コップ片手に、シンはまた大きく溜め息をついた。
結局、変装はオーブの整備兵用のツナギに決まった。これなら男女の区別がないし、帽子やマスクをしていても怪しまれない。
「一体あの人、どんな趣味してるんだよ」
メイド服やレオタードの他に、あるわあるわ妖しい服が。
看護婦、巫女、セーラー服、テニスウェア、振袖……。下手な貸し衣装屋も真っ青なアーサーのコレクション。
「そもそも、何でミネルバに持ち込んでるんだ」
シンは色々と理由を想像しようとして、やめた。どうにも恐ろしい答しか出てきそうになかったからだ。
「本当にこんなんで上手くいくのかよ……?」
頭を振ると、シンは空になった紙コップを、アッガイの形をしたゴミ箱に向かって放り投げた。
紙コップは、キレイな放物線を描くと、ストンとゴミ箱の中へと吸い込まれていった。
コペルニクス到着まで、あと僅か―――
キラの特攻は失敗。舞台はエターナルから自由都市コペルニクスへと場を移す。またも始まるルナマリアの大暴走!
……か、どうか定かではない。コペルニクス住民の皆様、ご愁傷様です。
アズラエルも、アーサー見てれば、コーディネーターへのコンプレックスなんて無くなるね
寧ろ「俺はあんなのに負けたのか」という更なるコンプレックスに陥る悪寒
アーサーはどこのSSでもこんな奴かw
まともな人間の定義が難しい大戦世界
大物と小物の区別はつきやすいがな
ルナマリア・ホーク、C.E.56年7月26日生まれ、獅子座の17歳。
ザフトの養成学校を良い成績で卒業し、トップガンの証である赤服を授与される。
射撃戦・水中戦・デブリ戦など苦手とする戦いが多い上に、改造軍服でミニスカートにするなど風紀上の問題も多い。
尚且つ他人の話を聞かない、やりたくないことからはトンズラする、酒癖が悪い、
我侭で気に食わないことがあるとすねる、反省しない、計画性が無い等々の悪癖がある。
『異常に明るく元気な変態』とでも表現出来ようか。おまけに、今はアッガイ因子転換薬のおかげで三倍増しの威力になっている。
ま、そんな娘である。
「あははははは! やー、楽しいったらありゃしないわねー!」
で、そのルナマリア・ホークが今、何をしているかと言うと、自由都市コペルニクスで買い物に精を出しているのだった。
目をつけたモノを片っ端から買い込み、まことにご機嫌ちゃんであらせられる。
補給と休暇を兼ねてコペルニクスにやって来たエターナルだったが、
クルーの間からはルナマリアから少しでも離れて休みたいと思う者が多く、目的はもしかするとそちらの方が強いかもしれない。
「……そりゃ楽しいだろうよ、人の金でさ」
「しかも……僕達に荷物持ちさせて」
そう、先程から尋常じゃない勢いで服やら小物やらアクセサリーやらを買い漁っているが、支払いは全部ラクス持ち。
世界でも極々限られたお金持ちしか所有出来ないという『ゴールデン・アッガイ・カード』が後ろ盾にある以上、購入に全く心配がない。
さらに荷物はキラ・ヤマトとアスラン・ザラの二人に持たせ、ルナマリア本人は特大のアイスクリームをパクついたりなんかしている。
キラとアスラン以外の同行者はラクスとメイリンとカガリで、
胴元と実妹、お姫様に荷物持ちをさせない辺りはまだ可愛らしさが残っているのかもしれない。
まぁもっとも、人の金でやりたい放題買い放題しているので、可愛らしさもクソもないわけだが。
ちなみに、虎はエターナルに居残り、ムネオは単独行(おそらくエロ本でも買いに行ったんだろう)。
アガトレイ三人娘はMS整備の手伝い、ドムトル三人組は艦内掃除の任務に就いている。
また、捕虜のハイネにも外出許可(監視付き)が出たが、『世俗に塗れたくない』とか何とかで拒否。
「キラ……お前が成功してれば、こんな目にはあわなくてすんだのに……」
背中の大荷物を『よいしょ』と背負い直し、アスランは恨みがましい視線をキラに向けた。
「そ、そんなこと言ったってさ……」
滝のように汗を流しながら(キラは体をそんなに鍛えてないので)、弱々しい口調で言葉を返すキラ。
無論、アスランも理由なくキラを責めているわけではない。
昨日、アッガイ因子転換薬により性格が変わってしまったラクスとルナマリアを元に戻すため、
キラが解毒薬を持って突撃を敢行した。
が、無残にもそれは失敗。
キラが演技が下手な上におどおどしすぎで、二人に完全に怪しまれてしまったのだ。
このままでは解毒薬の存在に気づかれてしまうと思ったアスランが無理矢理キラを引っ張って撤収、作戦を中止とあいなった。
「ルナマリアは確かに素でもアホで変態だが……よいしょ、解毒薬さえ飲ませていればもう少しおとなしく……よいしょ」
「やっぱり僕一人じゃ無理だよ……う、うう、重たい」
「ラクスを見てみろ、完全にルナマリアの言いなりじゃないか。彼女も解毒薬を飲めば、こんなショッピングなんぞに……」
「ジャンケンで決めるってのが間違いだったんだよ……」
ルナマリアがおおはしゃぎで先頭を歩く。
その2メートル程後をニコニコ顔のラクスと申し訳無さそうなメイリン、ふくれっ面のカガリが。
そして最後に、また5メートル程離れて大荷物を背負ったキラとアスランがヨタヨタと続く。
「おーい! アスランとスーパーコーディネイター、遅いぞー! しゃっきり着いてきなさいよー!」
ルナマリアの暴走は続く。
手と手をあわせて幸せ、節と節を合わせて不幸せ。ヘブンズベースの士官用カフェで、ナタルとニコルの愚痴大会―――
……か、どうか定かではない。愚痴を吐けばガスは抜けるかもしれないけど、物事の解決には繋がらないわけで。
スーパーコーディネーター様はパシリにおいでも人類の頂点に立つ
そして次回は我らがナタルさんの泣き言?
>手と手をあわせて幸せ、節と節を合わせて不幸せ
を見て
爪と爪をあわせて詰め合わせっての思い出した
文自体は巧くない
だが絵が浮かんでくる書き方だと思う
ところで次スレは490KB越えてから?
次スレ作んの?
話が続いてる以上次スレは作るべき
だが、未完のままネタSSスレで終わるのもある意味それらしいかもしれぬ
は?
おまいら何いってんの?
次はDestinyで続くんだろ
なあ
それよりまとめの更新がされてない・・・
gdgdで始まったスレだからgdgdに続いてgdgdに終わればいい
とりあえず戦記もあることだし次スレはいるだろ
時は午後三時を少し回った頃合。
空には少しばかりの雲がちらほら、そして大きな太陽が燦々と。風はやや冷たいが、屋内に入ってしまえばどうということはない。
丁度お茶休憩をするには、一番良い時間帯―――
で、だ。何度も述べたようにヘブンズベースにも娯楽施設はある。当然、喫茶店もだ。
一般兵士が利用する大衆喫茶から、将官クラス以上が使用する高級喫茶まで、数店が存在する。
その中の『ヤンチャな青いアッガイ』という一軒のカフェにて、奇妙な取り合わせの二人組が座ってコーヒーをすすっている。
ちなみに店名が下手なラブホテルのようだが、そこは突っ込まないでいただきたい。
「……ちょっと薄いだろうか」
「……そうかもしれません」
上から下までバッチリと軍服に身を固めた若い女性士官と、ツナギの上にジャンパー、そしてキャップを被ったさらに若い少年。
言うまでもなくナタル・バジルールとニコル・アマルフィなのだった。
「災難でしたね」
「ああ……」
朝っぱらから変態カルテットの来襲を喰らったナタルだったが、
やれ私服が地味だの遊ぶものが何もなくてつまらないだの人生が貧しいだのと散々好き勝手を言われ、
挙句昼過ぎに腹が減ったからピザでも注文しろと命令されるに及んでついに我慢も限界に達した。
四人を部屋からホウキで叩き出すと軍服に着替え、資料抱えて自らの事務室に直行と相成った。
そして自ら取った休みを返上する形で書類仕事に取り組んだが、さすがに集中力が保てず、
コーヒーでも飲もうとこのカフェにやってきたところ、店の前で基地内を散策中のニコルとばったり会ったという次第だ。
「……ニコル君」
「はい、なんでしょうナタルさん」
「君は……自分の上司に一瞬でも疑問を持ったことはないか?」
「一瞬どころか毎日ずっとですね」
「そ、そうか」
自分から尋ねておきながら、ニコルのやけにハッキリとした答に言葉に詰まるナタル。
「クルーゼ隊長はどこから見ても変態です。おまけに目立ちたがり屋で行動は軽率極まりないです」
「あ、ああ」
「ナタルさんは感じたことはないんですか? アズラエル理事とジブリール氏に」
「私は……」
心中はニコルと同じであろうのに、まだ軍人としての縛りがナタルの口に重りを乗せる。
しかし、いくら厳格な軍人家庭に育ったとはいえ、これではトラウマの域である。
「……クルーゼ隊長はさっきも言ったように変態です。ですが、悪人じゃありません」
「え?」
「いいところだってあります。ユウナさんもそうです。アズラエル理事もジブリール氏も。そうでしょう?」
「ああ、そうかも……な」
今朝の強襲だって、連中にしてみれば親切心からの行動だったということは、ナタルにもわかっている。
その親切心の矢印の向きがおかしいという点(無神経と言い換えてもいい)が問題なのであり、連中自体は確かに極悪人ではない。
「良いところもわかっているから、こうして見捨てずに着いていっているんですよ。でなければ……」
「でなければ?」
「戦場で事故に見せかけて背後から撃ってたかもしれませんね」
過激な言葉に、ナタルは驚いてニコルの顔を見た。
だが、その表情は柔らかい笑みのヴェールに包まれており、本気か冗談かは容易に判断がつかなかった。
ミネルバ、コペルニクスに到着。さあ、ルナマリアとハイネを助けるべく作戦発動!
……か、どうか定かではない。隠れてこそこそせんでも堂々と返還要求したほうが成功確率が高いかもしれんね。
黒いぜニコル
他の連中はあほんだらであっても悪人ではない
だがニコルは悪党だ
初期は弱音吐いたり泣いてたりしたから、徐々に黒化した、もしくは本性が現れたということかな
ナタルはニコルを同類だと思ってたんだろうけど、
その実、真逆の人種だったのだな
二文字であらわすと
ラクス=女帝(性格変更時は純真)
キラ=奴隷
凸=小物
議長=阿呆(落ち込み時は小心)
ルナ=天然(性格変更時は暴走)
ハイネ=騒音(性格変更時は解脱)
シン=平凡
ナタル=心労
ニコル=腹黒
マリュー=豪傑
アイシャ=商人
レイ=盲信
アーサー=好色
タリア=溜息
カガリ=軽率
ユウナ=馬鹿
アズラエル=変態
ジブリール=変態
クルーゼ=変態
ムネオ=エロ
虎=珈琲
ミリアリア=写真
メイリン=通信
ノイマン=神業
モラシム=自然
サイ=料理
トール=料理
カズイ=料理
フレイ=女中
コニール=密偵
遺作=熱海
痔悪化=熱海
オクレ=熱海
以下略
「……ついに来てしまった」
自由都市コペルニクスの街角で、シン・アスカは溜め息混じりに呟いた。
ちなみに、来てしまったの「来て」はコペルニクスに着いたという意味ではない。
ルナマリアとハイネの奪還作戦の時がついに来てしまった、ということを指す。
「シン、元気を出せ。今から弱気では成功するものもしなくなるぞ」
「別に弱気だから溜め息ついたんじゃないけどさ……」
とにかくシンは気が重い。
確かに、ルナマリアとハイネは大切な仲間だから助けなきゃ、と方針会議で言ったのは彼だ。
その思いは、今も変わらない。
いかに二人が天然で変態であっても、同じ釜の飯を食った仲というやつだ。
だがしかし、実行に移すにあたって行動を共にする面子がいささか心もとないわけで。
シンと一緒に奪還作戦を行うのは、レイ・ザ・バレルとアーサー・トラインの二人。
身体能力面は、まあ問題ないと言える。
養成学校では格闘の訓練もあり、軍人として最低限恥ずかしくない程度の戦闘技術は学ばされるからだ。
そちらはいいとして、不安要素は二人の性格にある。
レイは常に冷静であるように見えて、実は結構キレやすい。
天然マイペースのルナマリアと度々口喧嘩をしていたし、
何より彼が盲信している、もとい敬愛しているデュランダルを貶されたりしたら一発、瞬間湯沸かし器と化す。
アーサーはとにかく機転が利かない。瞬時の判断を迫られた時、最悪の選択肢を選んでしまうタイプだ。
しかも「驚き癖」があって、正直潜入などの工作任務には不向きなタイプだと言える。
「はああ……」
シンは自分が他人に誇れる程真人間ではないと自覚している。
偉そうに他人にあれこれ指図したり命令したりはガラじゃないし、
性格を云々評価出来る程人生経験も積んでないし賢いとも思ってない。
それでも、前途の暗澹たる様を思いやると溜め息ばかりが口をつく。
成功すればそれでよし、二人を救出出来て万々歳だ。
だが、失敗すればどうなるか。
逃げられればまだいいが、三人全員雁首揃えてとっ捕まってしまったらもう目も当てられない。
ラクス・クラインはピンクの女帝の異名を取る、世間一般の尺度では量れない人間だ。
殺されることはないにしても、悲惨な拷問が待ち構えていないとは断言出来ない。
「とにかく、街中を歩いて情報を集めてみよう。もしかしたら、エターナルのクルーが下船しているかもしれない」
「ああレイ、そうだな……って、アーサーがいないけど?」
「彼ならあそこだ」
シンはレイの指差している方を見た。
そこには、ショーウィンドーの中を食い入るように覗きこんでいるアーサーの姿があった。
「何してんの、あの人……?」
「店の看板を見ろ、シン」
シンはアーサーから視線を上へと移動させた。
そこには、原色派手ハデしい色で塗り飾られた看板があり、店の名前が記されていた。『コミックショップ あがだらげ』と。
「新旧問わずコミック本を扱っている店だ。本だけでなく、いわゆる彼が好きそうなグッズもな」
「……」
シンは天を仰いだ。
そして大きく、溜め息をついた―――
コペルニクスの街角で両陣営が不意の生身遭遇!? どうするシン? どうするキラ? そこは運命の交差点!
……か、どうか定かではない。以降次スレへ。
あがだらけwww
アッガイのあなとかもあるのかな
迂濶に新スレたててここを埋めちまうと保管庫管理人が保存できなくね?
管理人が「更新しました」宣言してから埋め+新スレのほうがいいキガス
でも残り8KBよ
新スレ立てて、こっちを埋め立てるのを少し待てば?
職人さんも投下できなくて困るだろう。
立てて来て良い?よければやってみるけど。
よろしく
884 :
”管理”者:2006/12/16(土) 11:37:49 ID:???
年末でやることあり更新止まってますが埋めてください。コピーしてますので…
ごくろーさんでありまっがい
乙
乙
さぁどう埋めようか
要望でも書くか?クレクレにならない程度の
age
あまりカプネタはいれてほしくないな
今もほとんどないからいいけど
891 :
ダバ:2006/12/17(日) 13:08:52 ID:Ihb5CtNd
重戦機アッガイム
反乱軍HM
アッガイム
アッガイムMK2
アガート
ヌーベルアガート
アモンデュールアッガイ
ポセイダル軍HM
アッガ(オリジナルアッガイェ)
アッガェ
阿修羅アッガイ
カルバリーアッガイ
アガート
アガートV(ファイブ)ガイアム
カルバリーアッガイヘルミーネ
アガイア
スペースアガイア
反乱軍キャラ
ダバ・アカハーナ
アカハ・キャオ
ファンネリアカ・アム
アカ・ハ・レッシー
ハナージュ・シャト
反乱軍キャラ
アカンダラ・ハナンダラ(真・ポセイダル)
アカハナ・ポセイダル
アカレット・ハナレー
アカハン・オリビー
アカ・ハナトミン
など…
梅
絵師さん降臨期待うめ
管理者さんにお願い
カタカナが半角になってるのを修正していただけないか
ブシツケで申し訳ないが読みにくいので……
アガーイ大戦の凄さは投下ペースでもキャラのぶっとび具合でもなく
毎回1レスかっきりに話を収めてることだと思う
旧作復活キボンヌ
age
アッガイ
放置などしとらんよ
楽観だ
アッガイ
アッシュ
何か職人さんに援助できることはないか
いらないんじゃない?
うむ
イラストをうぷしてみるとか。俺は描けねえけど。
そういうスキルを持つ住人がいるくらいに膨れ上がったSSスレは、
自滅と紙一重だからなあ
やはりマターリがいい
いいアッガイはかわいいアッガイだけだって先生が言ってた
かわいくないアッガイはいないから、悪いアッガイはいないんだね。
当然!
体育座りをしているガンダムがかわいいか?
ガンダムにもできない事をアッガイはやってのけるんだよ
アッガイ
アッゲガイ
913 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 20:06:06 ID:jlEoV6U6
そこにしびれる
憧れる
ジュアッグ
あっがひたんなりけり
アッガイ萌え
チェェェェンジアッガイ
チェェェェンジアッグガイ
チェェェェンジジュアッグ
急ぐなお前ら
新スレも忘れるな
>>922 誰だ、新スレにも張った奴は。
つーか、向こうのスレにここと新スレ両方貼った奴、普通は新スレだけ貼るもんじゃね?
かのスレが急に盛り上がっているようだが、
ここの住人が流出したから?
アッガイ同士仲良くやればいいさ
大晦日ッガイ
アッガイましておめでとうございます
アッガイに幸あれ
アッガイはコタツで丸くなる
美しい国日本
Aさん:ホワイトカラー・エグゼンプションが導入されても関係ないな、定時帰りが基本だし。まさに働く女性様の天国。
そしてそのツケは真面目に働く男たちへ。
Bさん:だから男が家庭に入るから女が働いてサービス残業してくれよ。もう疲れたよ
男女平等なのになんで女が定時に帰って男がサビ残なんだよ。どう見てもおかしいだろ
同じ給料で仕事量の割り振り間違ってるぞ
Cさん:国家公務員だが、性別で仕事に対する偏見をもったことはない
ただ、女性は義務や責任よりも自身の権利を主張するんだよな
さすがに2週間に一度の生理休暇はないだろ
Dさん:家事専業にしても外で仕事するにしても、本当に男女平等の意識を持っているなら問題はない。
実際はそうじゃなく、しわ寄せを男に及ぼそうとする女が多い。
男の方はとかく問題になりやすいが、女が問題がないという発想自体が問題。
女性活動家で男女平等の奴がいないのなんか、一つの現われだと思うが。
Eさん:ウチの女管理職に酷いのがいる。中途採用者を徹底的にいじめる。
勤務初日に何の説明もなしでいきなり
「○○やってきて」と社内でしか通用しない言葉で命令。新人が聞き返すと
「あなたは何を言っているの? わが社はあなたを経験者・即戦力として雇ったのよ
そんな事が分からないなら条件が違いますよね? もう来なくていいです。」と言って辞めさせる。
ウチの女管理職はみんなこんな事をする。
役所から何度も怒られて、裁判になったこともあるのにクソ女どもは何の処分も受けていない。
Fさん:化粧品会社でそんな場所がある。
が、営業 だ け は、何故か男性社員が居るというおかしな点。その理由は
「営業の女性社員は直ぐに挫折し、辞めて行く為。」アフォくさ・・・男女平等とか言ってる割に
面倒くさい仕事や汚い、キツイ仕事は相変わらずやらんしな。
ネギトロ
アワビ
アカガイ
なめこ
しめじ
これは本当のシメジじゃありませんよ。ただの平茸だ。
1週間待ってください、俺が本物のシメジを食わせて見せます。
鴇羽茸
940 :
通常の名無しさんの3倍:
495 :名無しさん@お金いっぱい。:2007/01/05(金) 04:07:28.57 ID:JUF3UuCg0
アリの巣コロリってあるじゃん。
蟻の行列にポンと置くと、一瞬ビックリして列が乱れる。
邪魔だなと言わんばかりに迂回する列が出来る。
そのうち好奇心旺盛な一匹がアリの巣コロリに入る。
そいつをマネして何匹も入る。
毒とも知らずにツブツブを運び出す。一匹が一粒づつ。
いつのまにか行列はアリの巣コロリが折り返し地点になる。
黄色い粒と黒い蟻が作り出す模様は綺麗で見てて楽しい。
一匹が一粒づつ、丁寧にせっせと毒の粒を運ぶ。
せっせと、せっせと、せっせと、せっせと。
蟻さんって働き者だなと思う。俺も頑張らなきゃなと思う。
次の日、あれほど沢山いて俺を困らせた蟻が一匹もいない。
ほんとにいない。探してもいない。泣きたくなった。
このレスを見た人は4日後にあなたの大切な人がいなくなるでしょう・・・・
それが嫌ならこのレスを5つの板にコピペしてください。
信じるか信じないかはあなた次第です。