1 :
通常の名無しさんの3倍:
1.連合・ザフト・ラクシズの戦力バランスが崩れない。
(戦闘に緊迫感をもてる。)
2.キラ不在のため,AA組が余裕こけない。
(苦戦の悲壮感を漂わせることで、「単なるテロリスト」と思われなくなる。)
3.定期的にミネルバ・AAに死人を出せる。
(相手がキラじゃしょーがない。)
おもしろそーだな
キラのブロックワードは何だ
5 :
1:2005/11/28(月) 17:31:18 ID:b0ITXJ6y
ブロックワードがあってアウルたちが生き残れるならいい
面白そうじゃん。
>>1 キラのこと好きになってたかもしれないなあ・・・
12 :
1:2005/11/28(月) 17:40:11 ID:b0ITXJ6y
>>8 シンとアスがキラで手一杯の間に、野郎二人はルナ・虎と相打ち。
だとすれば、キラの機体はウィンダムあたりかな。
いや、新型だろ
デストロイにキラ乗せたらトンデモないことになると思う
キラにはエグザスを
>>14 シンの覚醒までは量産機。
じゃないと話が一話で終わる。
キラは記憶喪失って設定か?
キラ記憶喪失でシンと敵対。そういうのが見たかった。
ムネオみたいに後半仲間になるのは勘弁だけど。
とするとキラは無印最終回でルージュの凸とカガリに回収されたんじゃなくて
連合に拉致られたってことか
22 :
1:2005/11/28(月) 17:53:54 ID:b0ITXJ6y
途中から記憶を取り戻しつつあるも,いまさら昔には帰れずに
流れに身を任せる凹凸。
最後には自由は正義とともに対消滅。
しかし、セーフティーシャッターにより凹凸ともに健在。
で,議長の相手は主人公たるシンに任せる。
ロミオとジュリエットな展開に腐女子は大喜び。
かつUC厨も納得の展開。
負債は此処でしっかり勉強しておけば良かったのに
ムネオの立場を洗脳キラに変えた方が面白いかもな。どうせ福田補正かけるなら記憶なしキラの前で説得にきたラクスをぶっ頃すような悪役にレイかシン持ってきてから、記憶取り戻しての主役交代とかなら納得いったよ。
本編よりこっちの内容のが面白いんだけど
27 :
1:2005/11/28(月) 21:05:43 ID:b0ITXJ6y
すまん、>>1は俺が考えたネタじゃない。
「こうすればよかったスレ」で誰かが書いていたもの。
あまりにすばらしい意見なので他人の俺が勝手にたててみたw
スレが続かないから批判もキボンヌ。
最後はアスランが殺すの?シン?
29 :
1:2005/11/28(月) 21:13:40 ID:b0ITXJ6y
>>28 個人的にはキラを生かそうと殺そうとどっちでもいいと思う。
俺は種Dでキラを行方不明にして、次回作で仮面を被った連合軍の特殊部隊の隊長としてだせば良かったと思うんだが。
どうかね?
搭乗機は悪役風のフリーダムで。
31 :
1:2005/11/28(月) 21:39:19 ID:b0ITXJ6y
>>30 しかし,それでは二番煎じ(仮面は三番煎じ)になってしまう。
それならいっそ,思想・目的の違いを理由として
正気のキラを敵役(≠悪役)として描いたほうがいいと思われ。
キラが種の後に連合に入る理由が思いつかん
33 :
1:2005/11/28(月) 21:48:38 ID:b0ITXJ6y
ネオネタ飽きた
36 :
通常の名無しさんの3倍:2005/11/28(月) 21:53:22 ID:uo5ORFTM
>>32
凸かラクスがザフト軍の手により殺される。
わざわざ連合に入らずに単身フリーダムでザフトに喧嘩売りに行くと思うが
種って作戦とかあんましないよね
死種のラストは
議長とレイにいいように扱われてたことに気付き
半狂乱になったシンと対決し辛くも倒すも
半壊状態のディスティニーでエターナルに突貫され
ストフリで救助に向かうのも間に合わずラクス死亡。
地球を背景にボロボロになったストフリが漂うトコで終わり
完結編では復讐心から人類の粛清に乗り出したキラとアスランが再び対峙する
…みたいな話を期待しなくもなかった時期が俺にもありました。
40 :
1:2005/11/28(月) 22:06:48 ID:b0ITXJ6y
>>34 >>30は種Dのあとの話,
>>32は種の後の話(つまり種D)
>>37 そして勝ってしまう。種をつまらなくする最大の原因。
>>39 主人公とタメはれるキャラがいればなんでもいいのよ。
キラクローンとかでもいい。
キラ出てくるなら最高(笑)の遺伝子絡みで話を展開すりゃいいのにな
議長もプランのためにキラの遺伝子を狙ってるのかと思ってたよ
強さアピールしたいだけの福田ww
となると、むしろザフト側にキラが拉致られて、遺伝子解析とかされちゃう?
キラ厨夢見すぎw
キモッww
こんなテロ起こした危険人物なんか
殺されるだけに決まってるだろwwww
44 :
1:2005/11/29(火) 20:47:20 ID:qZXVnSjp
>>41 普通の人間ならそう考える。
負債の精神年齢は中学生。
>>42 劣化版キラクローンの量産とかをすれば最高だね。
ちっとは連合側に戦力渡さないと。
>>43 このスレのどこにキラ厨がいるw
キラ「ステラ、髪の毛を赤く染めてみない?」
似てないお
似た声のステラを可愛がるキラ
ステラも最初は懐くが途中でシンに会ってから興味がシンに移る
後に戦場でシンとステラが再会、二人が心を通わせる様にキラブチ切れ
「ステラ、戯れ言はやめろ!」
キラがシンに向かって発砲するが、シンをかばったステラが死亡
互いにファビョってシンキラ激突
シャア役は凸と思ってたが、キラに変更か。
いいな、それw
逆襲のキラにつながるしなw
保守
―――地球連合軍第81独立機動群旗艦「ガーティ・ルー」ブリッジ―――
「……スティング達は無事に潜入できたのかな?」
脱力したままブリッジ内を漂うように浮遊している青年が独り言のように呟いた。
しかしそれはミラージュコロイドを展開したまま待機していたガーティ・ルーのブリッジの静寂を破るには充分な声だった。
「不安か?」
「いえ、不安ではないけど心配ではあります。目標はザフトの最新鋭機です。警備も堅いでしょうし……大佐は落ち着いてるんですね」
「なぁに、あいつらならやってくれるさ。そうでなけりゃ俺もこんな無茶な作戦を提案したりしない」
『大佐』と呼ばれた男は指揮官にしては少々フランクすぎる口調でそう答えた。
がっしりとしたした体格に顔の半分は覆ってしまいそうな仮面といった、少々浮世離れした風体。
しかし胸に光る階級章は彼が連合軍の佐官である事を純然たる事実と証明している。
「しかしもうすぐ予定時間ですが、未だに突入部隊からの連絡がありませんぞ? ロアノーク大佐」
楽観的すぎる『大佐』を諌めるように隣のシートに座っている壮年の男が口を挟んだ。
彼は先程から手元の資料を見ながら最後まで作戦に不備が無いかどうか確認していた。
顔に刻まれたいくつもの皺が、彼の今日に至るまでの苦労を物語っている。
「おいおい、俺らまでそうナーバスになってどうす―――」
ピピピッピピピッ
言葉尻をさえぎるように、突如艦の通信システムのビープ音が鳴った。
「突入部隊より入電! 新型MSの奪取は成功。しかし、こちらのデータにないMSにより追撃を受けているとの事です!」
「何!? データに無いMSというのはどういう事だ!」
電文を読み上げるオペレータのコンソールの前まで詰め寄り、状況を確認する。
「……拙いな。この様子じゃタダで返してもらえそうにないな。既に展開している奇襲部隊はどうした!?」
「敵の艦隊に損害を与える事には成功したようです」
「彼らを迎えに行かせますか?」
中年の艦長―――イアン・リーが大佐―――ネオ・ロアノークへと問う。
「いや、奇襲の際に何機か失っているみたいだ。これ以上の損害は極力避けたい」
「しかし彼らが墜とされたら元も子もありませんぞ」
「―――僕が行きましょう」
混乱に包まれたブリッジの空気を切り裂くように青年は言った。
その中性的な顔立ちに決意を携えて。
「敵はデータに無い新型だが、やってくれるか?」
「ええ、前回受領した新型の試作MSを一機お借りしますが」
「悪いな。頼んだぞ―――ヤマト大尉」
ネオの言葉を背中で受けて、青年――キラ・ヤマトはブリッジを出て行った。
期待age
ヘタレる前のアスラン含めた旧赤服トリオがザクでカオスを落としかけた事実から考えると、
キラがファントムペインにいたらダガー系でインパルス落としかねんな。
シンも種割れ獲得前だし。
>>52 キラには戦闘時間に制限を付けたらどうだ?
そうすれば本編みたいにキラきゅんが戦場を荒らし回るって事態にはならないだろ。
ちょっと良スレage
>キラの弱点
元々強化人間じゃないからブロックワード処置が出来ず、
ワードや状況に関係なくいきなり恐慌状態に陥ってしまうとか
…ダメだ、こんな欠陥兵器、強化人間以上に使えねーや
ネオ以外はコーディーって知らない設定ならいいんじゃねえのw
全力出せないだろ。
ナチュラルの振りしてるんだよ。盟主様の命令でw
キラが素性を隠し通さないとならないのはまず盟主だろw
ブルコス、強化人間まではオーケーでも最高コーディと知ってたら使わんだろ
いやいやここのジブたんは優秀なんですよw
毒をもって毒を制すをやってしまうくらいにね。
まあ用済みになったら全員殺されるんでしょうが、それまではしっかり
扱き使うんですよw
連合もMS開発にコーディ使っただろ。
ロゴスの親分的にはキラの存在の危険さよりはその実力を取ると見る。
ジブリール
「所詮、コーディネイターなど宇宙開発用の生体機械です。
我々ナチュラルがそれを道具として扱うことに何の問題がありましょう?」
って風に、どこかの統合体みたいな感じのジブたんか…
結構良さげだな。
ブロックワードの意味を少し変えればいい。
エクステンデッド処理とは別に、コントロール用に催眠術で作ったものなら、エクステンデッド以外にも適用できる。
で、裏切りの前科のある最強の連合兵・キラは、罪を不問にする代わりにその催眠術で縛られた、と。
戦闘の過程で誰かが踏めば、キラ圧勝の状況でも一気にひっくり返せるんじゃないかな
偶然踏むことがあるようなワードにしなきゃならないけど
>>60 ロゴスならともかく、ブルコスは使わんよ
種時のアズラエルも三馬鹿機体にキラの戦闘データはパクったけど
開発にコーディ要員は使ってない
奴らよりよっぽど使えるソキウスもわざわざクスリで破壊してから始末
64 :
通常の名無しさんの3倍:2005/12/04(日) 15:20:23 ID:cQF5H0i4
催眠とか記憶喪失じゃネオとかぶるじゃん
イラネ
てかあのまんまの設定のネオがイラネ
要するにキラに仮面をかぶせればいいってことか
わかりました。次回作はそれでいきます。
ごるぁー福田仕事しろ! 追い込みだろうが
「新型――ウィンダムの調子は!?」
ブリッジから格納庫まで全力で疾走してきたキラは、息を切らせながら整備班長に向けて叫んだ。
「上等だ。いつでも行けるよ!」
煤だらけの作業着に身を包んだ中年の男が答える前に、キラは己の搭乗機のコックピットに飛び込んだ。
―――連合軍の次世代主力量産型MSウィンダム。
しかし一般兵用とは違って、キラの駆るそれは関節部や内臓OS、センサー類等が大きく強化されている。
そして何より異なるのがその、白一色のカラーリングだ。
「メインシステム起動……全兵装異常なし……コンバットモード、アクティブ」
慣れた手つきで機体に火を入れる。
カメラアイに宿るのは鋭き光と戦いへの強き意思。
この鋼鉄の巨人は今や、キラの手足も同然だった。
<ヤマト機、リニアカタパルトへとどうぞ>
急かすようにオペレータからの通信が入る。
管制員の誘導灯の指示に従って、カタパルトへと歩き出す。
ずしん、ずしんと重厚な音が格納庫全体に響き渡る。
<MS発信まであと30秒。整備班は退避してください>
カタパルトへの接続、正常。
全システムオールグリーン。
最終チェック……完了。
<進路クリアー。ヤマト機、どうぞ!>
―――さぁ、行こう。『戦場』が僕を呼んでいる。
「キラ・ヤマト、ウィンダム発進します!」
直後、爆音と共にキラのウィンダムは漆黒の宇宙へと飛び出した。
キラ専用ウィンダムキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
なんか良スレのヨカーン
期待あげwwwwwww
おぉー白ウィンダム
しかも発進します!って新しいww
ネオのウィンダムは全く活躍しないまま落とされたから、キラウィンダムには頑張ってもらいたい。
キラのブロックワード
=私の思いがあなたを守(ry(ステラ声限定でw)
77 :
通常の名無しさんの3倍:2005/12/05(月) 17:48:30 ID:cvcpYv7E
>>76 いや、むしろ「こんな所にいたの(byフレイ)」の方が。
>>76 さすがにそれだと自爆しまくりそうじゃねwww
「思いだけでも力だけでも」とかどうだ
カガリに見られててボミョウな空気になってた回のかw
「トリィ」でいいやん
81 :
通常の名無しさんの3倍:2005/12/05(月) 17:57:51 ID:cvcpYv7E
>>79 そうですよ。
自爆系だと後は、「守ってくれて(byエル)」とか?
そう言えば、アフメドも確かエル・ホセでしたよね、
セカンドネームとサードネーム(?)。
「守る」とか?
アウルみたいにオウンゴールしまくりそうだな
キラの場合、BWでガクブルじゃなくて大虐殺モード(バーサーカーモード)になるってどうよ
地球軍もそれを扱い切れないからBWで制御ってかんじで
混戦になった時に連合側、味方を下がらせキラにブロックワード
運の悪い味方も含め虹ビーム大暴走、後にはキラしか残らない
みたいな最終兵器ですか
さすがにウィンダムじゃ無理じゃないか?
そこで試作機ですよ
ユニウスセブン攻防時、何らかの理由でキラウィンダム中破。ファントムペインが地球におりたあと、
連合上層部「連合Gシリーズの試作段階だったものを勢いで作っちゃった」
↓
バカバカチンコ!だれも乗れへんやん!
↓
乗れそうなネオには専用機上げたし…。エクステンデット3人はぱくった三機あるし。
↓
あ、同じ隊のファントムペインのキラヤマトってのパイロット能力スゴス!
↓
もういっそキラって人専用にしちゃえばよくね?おk
なんてだめかな?やっぱダメだよねこんなの(´・ω・`)
バランス崩れるかなぁ
でもね、見たいんだ。白でカラーリングされて、レイダー、カラミ、フォビの長所をすこしづつ受け継いだガンダムを…。
うほwwwwww嫁よりいい脚本家さんがたくさんwwwwwwwww
>>89 いいじゃないか。
序盤:キラ専用ウインダム
↓
シン種割れ後:
>>89考案の専用機
↓
無限正義登場:対抗上,連合やむなくピカフリ投入(→キラの記憶が戻り始める)
磐梯も大喜び。
>>87-89 デストロイの代わりにキラ専用機作ってたことにすりゃいいじゃん
>>87のなんてほぼデストロイ縮小版(ただし破壊力はたいしてかわらん気がww)だし
それまでウィンダムで、上層部も戦力としてわりと普通にキラを使ってたが
キラ専用デストロイmini(仮)ができると、一気に片をつける&キラ処分のためにBWとか使ってガンガン暴走させるとか
とりあえず二話分書いた職人は鳥付けろ
>>92 鎮魂歌つかわなきゃ倒せない化け物キャラですな。
デストロイに乗ったキラがBW言われたら国が1つ傾くぞ
すんげー高速で動き、格闘戦までこなすデストロイ?
キラがエグザスとか乗ったら攻撃なんてかすりもしないと思うんだが。
あとザムザザーに乗せたらどうなるかな?
スレ違いだけどキラがセイバーに乗ってればきっと活躍してたんだろうなあ
スレ違いだけど
トリィ手元に置いといたらふとした弾みで記憶戻りそう(もしくは洗脳解けそう)だから
トリィは地球軍で破壊かボッシュートだな
>>69 の続きはこんな感じかな?
・シンと初対峙・ネオも出撃。ストライク&メビ0風コンビ再び。
「なんなんだよっ!コイツらー!」
彼らファントムペインの情報にも無かった新型―インパルスから次々打ち込まれるBR。それをクモの巣を縫うようにかわす三機の光。
「クッ!しつこい!一気に振り切るぞ!アウル!ステラは大丈夫か!?」
「んーと、とりあえずついてきてる…かな?さっきの変なのと白いのもついてきてるけど!」
そういって牽制するような攻撃をインパルスに向けて放つ。しかし、打ち出される弾は確実に殺意に満ちている。
「うわっ!」
間一髪でソレをかわすインパルス。殺意が、恐怖がパイロットを蝕んでいく。
「好き勝手やらせるかよぉぉ!」
恐れ、恐怖を―その少年に降りかかるものを振り払い、インパルスは強奪者たちへ迫進する。
「いつまでついてくんだよ!コノヤロー!」
「アウル!いつまでやっている!」
インパルスは彼らに底知れない―衝撃―を与えた。
―そこに白い機体が割って入った。
「今はアウル達をガーティ・ルーまで連れて帰らないと――――。」
「待てェ!絶対逃がすか!えっ!?また、新型?なんだよ…次から次へとっ!」
「あんた達は…あんた達は一体、なんなんだっ!」
俺妄想乙
さて、風呂でファントムキラの妄想でもしてくるか…。トコトコ
駄文ゴメン
>>100 乙。
風呂で妄想を温めてからまた書いてくれ。
上げちゃいますよ…
で結局キラは正気ルートなの洗脳ルートなの
正気なら…確信犯or諸々の理由でやむを得ず
洗脳なら…利用目的・どこまで自分の意思があるのか
などの設定が必要になるが
まあフレイかラクス人質ってとこじゃないのw
フレイは死んでるしラクスは黙って人質になんてならんだろ
人質つったらカリダママンとかマルキオハウスの子供たちか
でもなんかそれだと無印とたいしてかわらんから洗脳or記憶喪失に一票
無印で戦い過ぎて壊れちゃったとかだめかな?
フレイの死とクルーゼとの闘いでギリギリまではりつめたものがプツンと切れてしまったとか…。
そこにジブたちの軽い洗脳。
だからキラ自身の性格がとてつもなく変わることはなくても(戦う事)に関しては何の疑問ももたずに行える。そして今が全て…みたいな。
シンとあいまみえて刃をまじわしていく先に、シンと自らの戦争の中の境遇を重ね、本来の自分をとりもどしていく――――。
ありがとうございました。どうみても妄想です。
自分は文才なくて
>>100とか書いちゃったバカたれだけど、続き書きたいなぁ(´A`)
正直
>>69サンがウラヤマシス
>>106 いやおまいさんなかなか見所あるぞいw
住人で鍛えてやるからどんどん投下しる
期待ホシュ
★★★
敵の戦闘スタイルは、完全にキラのものだった。――MSを戦闘不能にはせず、そのまま殺す事以外は。
だがキラはヤキンの戦いで死んだはずだった。それなのに、何故ここにキラが?
全周波に回線を合わせ、アスランが叫ぶ。
「キラ・・・キラなのか!?」
その叫びもキラには意味が無い。正確なビームがセイバーを掠める。
「ちぃっ・・・この機動性についてくる!?」
MSはセイバーの速度に匹敵、もしくはそれ以上の機動性を発揮し、正確な射撃を放ち続ける。
対するアスランもこのままでは勝ち目は無いと判断し、MS形態に戻りビームを放つ。
しかし強力なゲシュマイディッヒ・パンツァー仕様のシールドはびくともしない。
「なんなの・・・?キミは・・・僕の事を知っているの・・・?」
キラはつぶやき、MSにサーベルを構えさせるとセイバーに突進させる。
「・・・!」
一瞬の後、セイバーは突き飛ばされる。バランスを失ったセイバーは海へと落下していく。
アスランは驚くしかなかった。機動性だけではなく、馬力でもセイバーを凌駕するとは。
だが一つだけはっきりした。
(この操縦の仕方、正確な射撃・・・間違いない、キラだ)
「アスランッ!」
「ハイネか!」
突如キラの目の前にオレンジのグフが現れる。テンペストを構えるその姿からは威圧感を感じさせる。
もしキラが『正常』な状態であれば多少の恐怖を感じたかも知れないが、キラは意に介さない様子で
「邪魔しないでよ・・・」
と一言だけつぶやき、背部の長距離砲をグフに放つ。
「ぐぅっ!」
砲撃は肩に命中し、コックピットをとてつもない衝撃が襲う。しかしハイネは
「まだまだやられる訳にはいかねぇんだよ!」
と叫び、スレイヤーウィップを振る。
キラはそれをシールドで受け、全くひるまずにシールドの裏の破砕球を投げ返す。
ハイネでもこの攻撃は耐えられなかったようで、体勢を立て直すこともできずに海へ堕ちていく。
「・・・さようなら」
キラはグフに追い討ちをかけるように正確ビームを放つ。もちろん体勢を崩しているグフが避ける事は、できなかった。
コックピットを貫かれたグフが海に着水するとほぼ同時に爆発は起こった。水飛沫が上がり、オレンジ色の装甲が飛び散る。
「ハイネェッ!」
やっとの事でセイバーを元の高度に戻したアスランが叫ぶ。
(この声・・・なんだろう?懐かしい感じがする・・・。でも、誰?)
キラは声の主――アスランを思い出そうとするが、思い出すことは出来ない。連合がキラに与えた洗脳処理は、それ程に強力だったのだ。
『ボウズ!一時撤退だ!あの三人にも伝えておけ!』
「分かりました、大佐。」
ネオは一時撤退命令を出した。キラはもう少し戦いたい気分もあったが、命令に従った。
「皆・・・もう帰るよ」
「了解だ」
「なんだよー!もう帰んのかよ!」
「ネオ・・・待ってる」
三人のエクステンデッドがそれぞれ返事が返って来た事を確認するとキラもMSの三角翼を展開させ、巡航形態に変える。
「待て!キラッ!」
アスランが叫ぶ。五月蝿いという思いもあったが、少し気になっていた事を質問をする。
「キミは・・・誰?」
「俺は・・・アスラン・ザラだ!月にいた頃から、お前と一緒だった!」
おかしな事を言う奴だと思った。キラの記憶には月にいたという記憶は無いのだから。
「また会おうね・・・戦場で」
そう言い放ち、MSを母艦に向けて飛び立たせる。アスランはまだ叫んでいたようだが、無視した。
「キラ・・・ッ」
声もキラだった。間違いない、敵はキラだ。
だが、何故という思いが駆け巡る。キラはコーディネイターだ。何故連合の味方をする?
――むしろ、何故連合はコーディネイターであるキラを兵士として使う?
〈敵は撤退しました!各MS、帰還して下さい!〉
コックピットに通信士のメイリンの声が響く。
「了解した」
そう返し、通信のスイッチを切る。
ただ――もう一つ分かるのは『キラはハイネを殺して行った』という事実。つまり、もう前のキラではないという事。
キラが生きていたのは嬉しい。
だが今のアスランにとって、今のキラは倒すべき敵であるという事がアスランの苦悩を広げて行った。
112 :
110:2005/12/07(水) 16:19:56 ID:???
「蒼天の剣」のイメージ。どう見ても微妙です。ありがとうございました。
凸書くとどうしてもキラタンハァハァな大佐になる・・・
キラのMSは
>>89で出てた常夏寄せ集め風にした。
キラの状態も
>>106っぽい感じ。
彼の憎しみが、世界を焼こうとした。
自分を作り出したこの世界を、彼は憎んでいた。
僕もまた同じだ、この戦いの世界を作り出した人間の理想と欲望の形…。
究極のコーディネイター。
クローンである、あの人と同じ、人じゃない、人間じゃない存在。
だけど、僕はそれで何が出来たんだろう。
両軍を消耗させて、憎しみが憎しみを生むような戦いを避ける。
かえってそれが戦況を泥沼化させてしまうかもしれない。
それでも、僕たちは明日のために戦おうと思った。
間違っているかもしれない、でも僕らは考えながら動かなきゃいけなかった。
でも、結局僕は誰が救えただろうか?
フレイは? トールは? あの少女は? オーブは?
何も救えてはいない。
人の生み出した力の結晶である僕は、結局何も出来ていない。
「君とて、その一つであろうが!」
あの人の声が、僕の頭に響いた。
コーディネイターを生み出した人々は、遥か外宇宙を目指していたのだという。
僕もまた、恐らくは人類の一歩として、なんらかの願いを受けて生まれたのかもしれない。
でも僕は、僕たちは?
間違ったんだ、間違ったんだね、僕らコーディネイターは間違ったんだ。
そうだよ、ラクス、アスラン、僕らは間違ったんだ。
ごめんよ、フレイ、僕たちは、僕たちは……。
そうだ、僕らは新しい世界を目指す調整者のはずだったのに、僕らは、僕たちの世界は……。
「どうして、こんなところへ来てしまったんだろう……」
アスランがフリーダムを見つけたとき、中には誰も乗っていなかった。
ただ、トリィだけが、寂しそうに主の居た場所にとどまっていた。
しかし、アスランは数年後、思いもかけない場所で彼と再会することになるのだった。
スレ汚しスマソ
wwwうぇwwwwwうぇwww妄想炸裂wwwwww
おまいら大好きだ
ほんのりブルコス風味なキラだな
、 ヾ ,.ン ヽ
ヽ ,r'´ リヽ ヽ
/ // ,. ,:ッ ,ィ/ ヽ /
/" / レ /,.r,./´/ /゙'ー、 ヽ i′
. |! /ヘ . ,ィ∠∠_ヽ | i ゙、
_,_| ヘ {l/ ヒ'^ド `ー ' ___リム i、ト-
〃^| ヾ、ト, `'' ゙"' rrテ、 〉 ,lソ
l.{ ,| `i゙ ヽヽ-'/ ,ィ/
ヾ |. | r .i彡" ′
ヽ| | ,. ‐ァ=、 / i′ 新シャア は 妄 想 上 等 よ !
__| |. ` 、_У /' .|
/`|i 卜、 `" ,ィ' .! |
./ |i. l、 ` 、. / | |
′ l| i| `ヽ r',`''./ | |
l|. |{ | // i' | |
. l|, |゙、 |/ ム l | |
繋がってないのか?
120 :
110:2005/12/07(水) 16:58:06 ID:???
113の中の人とは違うよ
121 :
113:2005/12/07(水) 16:59:34 ID:???
同じくっす
おまえらー!!(カゴリ風にw)
GJ
蔑称とか使うなよう(´・ω・`)
あ
125 :
100:2005/12/07(水) 20:27:09 ID:???
ビーム一閃、間一髪それを避けるインパルス。
「アウル、大丈夫?」
割って入った機体―。細いシルエットだが隆起した肩部、姿勢制御が難しいこの宇宙で、敵弾が飛び交う中平然とした態度。
そのパイロットのゆっくり落ち着いた声が貫禄を感じさせる。
それは―まるで兄が弟や妹を迎えに来たようだった。
その光景がシンに新たな怒りを上乗せさせる。
「どいつもこいつもっ!いい加減にしろー!」
銃口からはじき出される怒り、それはビームとなって宇宙を貫く。
「―キラ!スティング、お迎えきちゃったぜ!?」
「クッ、遅れてすまない!まさか新型がもう一体存在したとは…。」
「こんな時にいい訳かよっ!」
「そんなんじゃねぇ!クソッ!」
その怒りを避けつつも、兄弟達の会話は続く―じゃれ合うように。
「落ち着いて、うん、わかってる。今は早く艦に戻って。僕が時間を稼ぐから。それと――ステラを頼む。」
「OK、いこうぜ!スティング!」
「あ、あぁ。ステラ!大丈夫か?!いくぞ!」
機体を翻し、3体のMSが離脱していく。同じ頃、ガーティー・ルーから一機のMAが出撃した。
126 :
100:2005/12/07(水) 20:29:03 ID:???
ピピッピピッ―
「大佐から…?」
「頼んでおいてすまんな!ヤマト大尉、俺も出てきちまった。部下のピンチに出て行かなきゃ上官とは言えないだろう。」
「大佐がきてくれれば心強いですよ。」
キラは苦笑する様に答えた。
―あいかわらずな人だ―心のどこかで、自分がそういった気がした。
「何故だろう。まだ、ネオ大佐とは模擬演習しか行った事がないのに。…はっ!」
「よそ見!?なめるナァ!」
チッ!
ウィンダムの肩先をビームが掠った。間髪いれず反撃に出るキラ。その攻撃は正確だ。
シンが選ばれたパイロットでも、潜り抜けた場数が違う。ウィンダムの銃口からビームが一発、2発…。
それは確実にインパルスを追い詰める。
「うあぁ!」
――被弾。見事なまでに脚部が貫かれている。姿勢を乱したインパルスは独楽のごとく回ってしまう。
「近づいて決着を―いや、あわよくばこの機体も。」
キラがスラスターを噴かす。即座に加速体制に入る白い機体。そしてビームサーベルに手をやる。
シンがそれに気づいた時は、すでに遅かった。
「やられる…!」
そこに一筋のビームが飛んできた。
インパルスすれすれ、キラに勝るとも劣らない正確な射撃だ。キラはそれをかわすとビームが飛んできたほうに目をやる。
「間に合ったか?!シン!」
――もう一機の白いMS。ブレイズザクファントム。パイロットはレイ=ザ=バレル。
「レイっ!」
「……。」
予期せぬ来訪者。―しかし、キラは動じなかった。
叩かれ覚悟じゃーぃ!うわーい!ゴメンナサイ、反省してます。
書いてて思った。…と―多すぎ。文才の無さと文章構成能力の皆無さが滲み出してます。
駄文ゴメソ
インパルスガンダムのパイロット――シン・アスカは苛立ちを隠せないでいた。
突然のMS強奪、初めての実戦に空中でのシルエット換装。
コロニーの外壁を破壊して脱出していった敵を追って自分も宇宙空間へと出たまではよかったが、バッテリー残量もあまり楽観視できるものではない。
しかし、どんな事があっても「アーモリー・ワンの新型MS三機は謎の集団により強奪された」などという無様な事実は成立させてはならないのだ。
それがザフトのトップエリートの証である赤服を纏っている自分に課せられた責任であった。
「あいつら……止まれェェッッッ!」
フォースフライヤーのバーニアを吹かして奪われた三機の中の一つ、ガイアに向かってライフルを撃つ。
一対多数戦のセオリーは『落とせる敵から迅速に撃墜して数を減らす事』だ。
宙間戦闘用に特化されているカオスや、砲撃戦用のアビスよりも比較的射程の短いガイアを狙ったのは当然の判断ではある。
しかし――
「甘いッ!」
ガイアを守るため、カオスが射線の間に割り込み、シールドでビームを防ぐ。
そしてすかさずアビスが一斉射撃でインパルスを牽制する。
「ぐぅっ……クソッ!」
奔流のようなビームの雨を紙一重でかわすインパルス。
しかしその間に敵との距離がまた開いてしまった。
こいつらは一体何なのだ? 単なるテロリストと呼ぶにはあまりにも練度が高すぎる。
「シン! あまり無茶をするな!」
「レイ……」
「でもアイツらをこのまま帰すわけには――」
「じきに後続の部隊も追いつく。俺達の役目は奴らをそれまで足止めする事だ。インパルスまで失うわけにはいかないんだぞ、解っているのか!?」
「――そんな事、解ってる!」
逸る自分を叱責するレイの言葉に短く舌打ちして、シンは再びスロットルを押し込んだ。
GJ!!
どれもおもろい
ファントムペインMS小隊長としてアーモリーワンへ
↓
ユニウスセブンで三ザクに圧倒される三バカを救う
アスラン戦闘スタイルにキラの面影を感じ取る
↓
地球でハイネ撃墜
アスラン気づく
↓
ステラが捕虜になり、戦いに迷いが見え始める
↓
ダーダネルス海峡でアウルを討たれた事に激昂
仲間を守れなかった事で断片的に過去がフラッシュバック(トール、フレイ、エルの死亡シーン)
霊体フレイの「私の本当の想いが〜」を引き金にBW発動
リミッター解除し暴走
↓
ベルリンでステラを失う
ステラの亡骸を湖に沈めるシンに出会う
「僕だって辛いんだ・・・君だけじゃない」
「同情してるつもりかよ!アンタもステラを道具にしてだじゃないか!」
ネオのいなくなったファントムペインを率いる事に
↓
シンと激突
敗北し海に沈む
↓
全ての記憶を失う
地元の村人に助けられ、そこで傷を癒す
ロゴス宣言を聞き、単身ヘブンズベースへ
ヘブンズベース戦を遠くから見守る
一度村に戻る
村がザフトに襲われたためにその村にあった民間ダガーで出撃
大切な人達を失わないために自力で種割れ
同時に全ての記憶を取り戻す
なんとか勝利し、オーブへ向かう
↓
カガリ達と再会
でゅらんだるはオーブにあらぬ疑いをかけ、攻撃
蒼と白のカラーリングの暁2号機で出撃
アークエンジェル発進
ミネルバにいたネオが釈放され、ふらついていた所をマリューが発見
↓
宇宙へ
*アークエンジェルは終盤のみ
エターナルは無印最終話で沈没
ってことにしといて
別に壊さんでもザフト返還後、解体されたとかでよくね?>エターナル
>>110機体はレイダーに長距離砲とシールドが装備されている感じ?
武器はニーズヘグ+ミョルニルで鉄球つき鎖鎌だな
>>113 キラがその考えに至るのは、ラウと対照的でいいと思う。
ブルコスや連合に参加する過程もスムーズにいきそう。
135 :
110:2005/12/08(木) 13:58:33 ID:???
>>132 そんなふいんき(←何故か変換できない)です
ニーズヘグはキラの戦闘スタイルに合わないと思ったので外してみました
フレスベルグとスキュラは付いてたほうがいいかな?
ちょwwwすげー俺ガンwww
キラは技量が誰よりもあるんだから、ゴテゴテつけないほうがいいよ
ただ機動力とパワーだけは高めで
そのほうが燃える
137 :
110:2005/12/08(木) 16:48:26 ID:???
>>136 すんませんorz
フォビカラレイの個性を出そうと思うとゴテゴテになりますね・・・
また妄想を暖めます
設定は三馬鹿の元になった実験機でどう?
さすがに時代の流れがあるから(某アカツキさんとかね)
当時は荒削りだった武装や性能がソフトに改良されたとかにして…。
それにウィンダムで取れたデータなんかを微妙に味付けして、OSはキラが自分好みに設定。
それ、いわばトールギスでs
トールギスというよりウィングゼr(ry
あげますね
「どうすんだよ、スティング! こいつらしつこすぎるぜぇ!」
「とにかく全速で離脱だ! つべこべ言うな!」
とは言ったものの、状況はあまり思わしくはなかった。
新型MSを強奪したところまでは良かった。しかし、突如として現れたデータにない『四機目』によって一気に窮地へと追い込まれてしまった。
奪った機体は調整中だったためか、エネルギーもフルではなかった。これでは行動不能になるのも時間の問題だ。
そしてアウルがブロックワードを言ってしまったがために、ステラは完全に錯乱状態に陥ってしまっている。これは事実上二対二――いや、ステラを守って戦わねばならない分、こちらが不利かもしれない。
―――こんなとき、『アイツ』がいてくれたなら。
「……クソがッ! 落ちろ!!」
他力本願な思考を振り払うようにザクファントム目掛けてライフルのトリガーを引く。
一発、二発とビームが迸る。しかし相手はロールしながらそれを回避する。
「動きを止めさせてもらう!」
ザクが肩部のビームホークを抜き、それをカオス目掛けて投擲する。
放たれた戦斧は慣性のまま回転しながらブーメランのようにカオスへ目掛けて飛んでいく。
「当たるかよ!!」
見え透いた攻撃だ。スラスターを吹かして難なく回避するカオス。
しかし――
「――スティング! まだだ!」
アウルがそう叫ぶよりも早く、ザクがグレネードをカオスへと投げる。
回避運動をしていては間に合わない。止む無くカオスは頭部バルカン、イーゲルシュテルンでそれを迎撃、爆散させる。
激しい熱量により一瞬、ほんの一瞬だけセンサーが狂った。そしてレイはその一瞬を見逃さなかった。
「そこだっ!!」
煙が雲散したと同時に視界に入ったのは、バックパックの追加武装――ファイアビー誘導ミサイルを発射させる。
放たれたいくつものミサイルが白煙を引きながらカオスに襲い掛かる。
「なっ……クッ!」
たまらずイーゲルシュテルンを起動させようとするスティング、しかし無情にも「Out Of Ammo(弾切れ)」がスクリーンに表示される。
「スティング!!」
「お前の相手は俺だ!!」
援護しようとするアビスをインパルスが抑える。
もう駄目か、そんな考えが脳裏を掠めたその瞬間―――
「やったか――何ッ!?」
確かに数秒前までザクとカオスの間には何者もいなかった。レーダーにも反応は無かった。
確かにそのはずだった―――
「スティング! アウル! ステラ! 全員無事かい!?」
突如として現れた漆黒のMS、それがシールドでミサイルの前からカオスを庇ったのだ。
「君達が戻らなきゃ任務は失敗なんだ! ここは僕に任せて早く撤退を!」
ごめん、自分で書いておいて悪いけどさ、キラのウィンダムの色は黒って事にしておいてくれ。
ミラージュコロイドを試験的に導入した機体って事にしたから白だと若干無理がある。
まぁ、どうでもいいことだけど自分的に気になってたんで。
チラシの裏スマソ
GJ!!乙です!
GJいいよいいよー
GJ
アゲ
保守
まとめサイト作るか?
上げてます。
まだ終わらんよ
マルキオ邸にいたキラたちの元にザフトの特殊部隊が襲撃
ラクスやカリダ、子供達が殺され、キラも瀕死に
そこにネオ達が現れ、キラを連れて行く
キラはラクス達を殺したザフトに復讐するためにファントムペインに・・・
ってのはあり?なし?
俺個人としてはアリ
ありあり。
アリーヴェデルチ(さよならだ)
>>152 それどっかで読んだぞw
二次創作サイトのどこか。
>>152 ザフトに復讐じゃなくて世界をぶっ壊すってのならあるな。
死んだのラクスだけだけど。マリュー&虎は意識不明だったかな。
なぜか生きてるクルーゼ&なぜかいるカナード&なぜか裏切ったレイで壊そうとしてる。
で、レイとキラがジブリルのところに行く。ってかんじ。
カナード兄さんハァハァ
>>157 なんつーか…キラ一家とか一味って感じだなww
自分はそこまでいくと改変しすぎで微妙に感じるなあ。カナード改心したし
ラウはもともとキラを引き入れようとしてたんだっけ?ツンデレすぎて失敗してたけど
レイは、ラウが殺されさえされなければキラを憎むことはなさそうだ
キラも、なんか今更憎しみに走るってのが想像できん。むしろ自殺しそうだ。
マルキオハウス襲われてラクスあぼん、ムネオが瀕死のキラ見つけてNTぽく何か感じて回収
気失ってても悪夢をみてるのかうなされてるキラをみてムネオは
「忘れてしまえば少しは楽だろう」と記憶消去処理を命令。強化人間じゃないけどご都合主義。
(忘れてしまえば〜にはムウ時代に見ていたキラの苦しみを、という意味も無意識にある)
んで記憶消去されたキラは嫌なことも忘れたが辛い思いをしてまで学んだことも忘れてしまい
JPジョーンズがミネルバにやられそうになったとき
「やれるから」と再びMS(ウィンダム)に搭乗
そのまま前大戦のごとく戦争に…
なんか納得行くように妄想してたら死種でやる意味なくなったというかただのキラ萌えみたいになった
ツマンネ
160 :
157:2005/12/15(木) 17:04:23 ID:???
>>159 made in Mendelの連中が集まってた。
あといまさらエクステンデットにするのは無理かもしれんが
γ-グリフェプタンでも飲ませまくれば記憶消えるんじゃね?
>>160 記憶も消えるが廃人になりそうだなww
メイドインメンデル…なんかもう、ミニキラ大量生産で
スパコディ&メンデル軍vsその他人間どもにすればわかりやすくね
人間どもは屠られて終了、新たな世があけます
強化人間を進化させたのがエクステンデットだからなあ。
あとなんでBWなんか作ったのか良く分からんのだが?
制御するためとはいってもあれで何をどう制御するつもりだったんだか。
制御するというか、あの時代でもまだ完全な記憶操作はできなくて
かろうじて記憶を隅っこに追いやってブロックワードで蓋をしてる、って感じなんじゃね?
>>159 そう言えばクルーゼはキラ引き込もうとしてたんだっけ
>>157の元ネタがどこか分かってしまった・・・
>>163 なるほど。
しかし連合の記憶操作の技術って無駄に高いよな。ピンポイントで記憶消せるし。
どうせならメンデル辺りで、プラントとは違う独立国家でも樹立してくれ。
>>166 それをするには数がちょっと少ない、かな
その代わり一人一人が化け物じみた実力の持ち主だけど
もういっその事ネオ=キラでいいよ。
てかキラとかカナードみたいな連中しかいない国なら、国家として成立しないよw
そこはほら、無駄に高いカリスマで何とか汁。
特殊コーディネーター&特殊ナチュラル(強化人間とか)国家
住民はソキウス
そこで「独立国家やまと」ですよ
キラって一応本人にやる気さえあればなんでもできるんだろ?
教育すれば政治家として使えるんじゃない?
カナードは実験台と戦闘特化で教育されてたからあんなんだけど
ラクス様に二年かけて教育された結果、あんな感じに…
あらゆる才能を持った人間って作れるのか?
>>175 一応キラはそれが出来たっていう設定なんだろ?
まぁ、完全なる偶然の産物であり、同じことが出来るかって言われたら否なんだろうけど
>>173 政治向きの才能の定義が難しいが…
才能があろうが既に形成されちまった人格はいかんともしがたいのでは
必要悪を認められる性格なら今のキラはないわけで
三歳児神話はもう名前どおりに神話らしいが、やっぱり子供の頃から刷り込んどかないと
やる気があって才能もあっても、やることが苦行ならいずれどっか歪むでしょ
才能といっても肉体強化と知能向上というハードな面だからなぁ。
それに完全なコーディネイター=万能とは本編で語られてないわけだし。
そりゃ頭の回転は早いだろうから、いくらかは使えるだろうけどさ。
カガリに出来てキラに出来ないはずがない!
形成された人格?
そんなのゆりかごで消去可能だと思う
人格は結局は記憶の積み重ねで出来ていくものなんだからさ
>>177 でもそれが出来ない設定だと本編の議長の運命計画自体がなりたたなくないか?
あれは遺伝子で職業を決めるわけだから、当然政治関連特化の遺伝子とかないと無理だろう
反クライン派によりラクス暗殺
↓
キラの種の暗黒面に取り込まれる
↓
ファントムペインに入隊
183 :
通常の名無しさんの3倍:2005/12/17(土) 11:48:53 ID:TRqtOc9A
てかキラは母体の状態変化による影響を受けず、設定した通りに産まれたってだけで、そこまでスーパーマンじゃないんじゃないか?負債の余計な愛でこうなっただけだと思う。カガリに腕相撲で負けたりするくらいだし、設定では化け物ではなかったっぽい
どのコーディネイターよりも潜在的なスペックは高いだろうけど
>>181 DPの結果は見られなかったからね。成り立たない可能性は十分あるでしょう。
そもそも
タリアと子供が作れないのに恋愛関係になって結局別れ、傷ついた
→最初から全部判っていれば人間は間違わない=傷つかない=幸せ
→みんな幸せなら憎みあって争い、戦争を起こしたりもしない
→人類全てが遺伝子解析に従えば戦争は止められる! がDPだし
議長も「隠れてるかもしれない才能を知るところから始めましょう」ってだけで
それに従った適職を割り振るなんて言ってないしね。
これから生まれる子供はそうなったのかもしれないけど。
>>180 自分で言ってるじゃん。
基幹人格全消去=それに伴う記憶の全部あるいは部分的消去
幼児レベルか、色んな所が欠けた人間を再教育するのかい?
体(脳)はもう成長しきってるんだぜ。
新しい記憶を埋め込めば大丈夫
>>183 コーディネイターでも容量が大きくなっただけ(byレノア)
キラは訓練・勉強すればするだけ反映されるけど、今までは肉体関係に特化した
訓練してなかっただけだから
>>187 まあ、セックルテクだけは鍛えられてるけどな
リバスレみたいにならなきゃ何でもいいや
リバイバルって一言でいうとどんなん?
age
じゃあもう、キラママがロゴスの上位組織の偉いさんだったってことにしよう。
じゃあ種最終回から行方不明になってムネオと一緒に記憶操作させられたは?
195 :
通常の名無しさんの3倍:2005/12/22(木) 20:45:52 ID:V1ZeJYQJ
強化人間の所在を知り、オーブで使う為に
ファントムペインに潜入して調査していた、の方が・・・。
アーモリーワンで新型の1機でも強奪して
手土産にしれば入れると思いますよ。
>>195 基本職人任せだけど、キラが強化人間使うって言うのは考えられない
それやるくらいならキラ自身で人工子宮の研究して最高のコーディ作りそう
>>69の言う、キラ専用ミラコロ搭載型ウィンダムってどんなのだろ。
量産型ブリッツってことか?
「僕は有史以来最高の能力を持った人類としてこの世に生を受けた。
僕はそれが誇らしかった。だがそれが幻想に過ぎなかった事を気付かされた。
だから自分の手で作ろうと思ったんだ。
ナチュラルもコーディネイターをも超越した最高の人類を。」
って感じでいろいろ研究しててその過程で強化人間のことを調べようとして入ったとか。
どっかで聞いたことのあるような台詞ですが。
>>198 本編見てるとキラが自分が最高のコーディであることに誇り持ってるようには見えないからさ・・・
むしろ遺伝子でそうなって、望まない力を持たされて、あんまりいいものとしては見てないような
>>198 この際、キラが人類を見限ってクルーゼの遺志を継ぐ感じにしてもいいかと。
んで、シン達と触れ合う内に自分の存在意義を見出だしたレイとバトルさせたら面白いかも。
>>200 クルーゼ一人勝ちだなwww死んだけどwww
この際、最終的にレイがキラを殺して、しかしそのレイがやがて人類を
見限って…と呪怨ばりにループしても面白そうだ
>>200 それだと、レイの中でのクルーゼの存在ってかなり低くなるな
って言うかそろそろスレタイからずれてきてるぞ、なんか
でもキラがクルーゼの遺志ついでもたいした事出来ないかもな。
クルーゼはザフトの隊長でパトリックの側近だったからパトリックを扇動したりNJCをムルタに渡したり出来たけど。
まさかオーブを使って世界滅亡は無理だろうし。
出来ることって言ったら自力で新しい戦略兵器の案をつくってジブリルに渡すとかか。
クルーゼの遺志を叶える為に、オーブが大西洋連邦と同盟を結んだときにネオのところに行って、
なにかしらの交渉をしてファントムペインに入れてもらう。
ってのはどうよ。
>>204 別にオーブにこだわらなくてもいいじゃん
普通にオーブ(カガリ達)と決別して、ファントムペインに合流とか
ジブリに対しては、コーディを全て殺してやるから、とでも言って
とりあえずジブリに認められるためには
アスランの首持ってジブリのとこ行けばいいかな?
そうでもしないと信用されなそうだしさ
「次はオーブのカガリ・ユラ・アスハ、そして世界に対するあなどれない
影響力を持つラクス・クラインの首をとってきますよ」
とか言いながらさ
>>206 そうでもないんじゃない?
個人的イメージだが、ジブリは使える戦力は使う、って気がするし
なんならそれこそアーモリーワンで開発されていたGの情報をキラが入手して
それをジブリに流すってのもありだろう
個人的にアニメとして見てみたいのは、キラは洗脳等で完全に
カガリ達と決別して、ファントムペインに入った
と見せ掛けてそれはスパイとしての行動で(本当のキラはオーブ軍所属)、目的は
強化人間が二度と作れないように研究所やそのデータの完全破壊
40話あたりまで敵として主役勢を脅かし、前作キラキュンファンをやきもきさせ、
終盤の戦闘中凸が地球軍に殺されそうになった時あたりになって颯爽とそれを助け
そのままカガリのところまで地球軍の重要機密持ち逃げ
そこからは敵最強キャラだったキラが味方になり、意志を貫くことは困難に思われた
オーブが持ち直し…的な話がみたい
勿論さっさとフェイスになった凸はキラがスパイなのはしらんよ
助けにこられたときも「ああ俺にトドメさしに来たのか…(`A')」とマジで思ったりしてるよ
頭の悪い奴ばっかだな。
結局キラがヒーローで美味しいとこ持ってくのは変わらんわけね……(`A')
洗脳等で完全に カガリ達と決別して、ファントムペインに入った
と見せ掛けてそれはスパイとしての行動で
目的は 議長のデスティニープラン成就のため
連合のエクステンデット技術を手に入れる事で
終盤は 議長派・キラVSオーブ・シン
シンがやられそうになった時になってアスランが助けに
てのを今妄想したけどウケねーだろうなー 裏切り多杉
マルキオ家をザフト特殊部隊強襲(目的はラクスの身柄)→ラクス、皆を守るために単身プラントへ→少しして、TVに映っているラクスが別人(ミーア)だとキラが気付く→ラクスは処刑されたと勘違い。ザフトへの怒りを燃やすキラ→連合軍へ→
しかしラクスは幽閉されてはいるが生きていて…
というのを考えてみた
>>212 それだと、キラの目的は何になるかな?
現議長やミーアの抹殺?ザフト壊滅?プラント(つまりコーディ)の滅殺?
どれもなんか違うな。これじゃ正当性がなりたたんな…。
面白いネタだから練りたい
>>214を送信してから思ったけど、
目的は「現議長のやりたいことの完全否定・妨害」とかはアリかな
それなら敵対勢力につく理由になるかな
ただの復讐だったら、議長やミーアが前線に出てくるわけはないし
軍に入らなくてもフリーダムでテロすりゃいいだけだし
議長は本編では悪人になりきれていなかった節があったからなぁ。
何なら、中盤あたりでキラが直接手を下して議長暗殺。
死に際に駆け付けたアスランに、
「君が…プラントの指揮を取るんだ…アスラン・ザラ……」
age
キラがクルーゼサイドになるっていいな!
キラ自身が守ろうとした世界がSEED
キラが世界を破滅させようとするのがDESTINY
機体はブラックフリーダムとか良さそうだけど
220 :
通常の名無しさんの3倍:2005/12/26(月) 19:00:06 ID:/z3JurnX
キラが種最終回で行方不明になってブルーコスモスに拾われて、記憶操作され、
ヴォル=レナード大佐として登場し、32話でマスクが外れ、
ラクス達が正体がキラだと気づき、
33話でラクスはキラと再会したと思ったら、キラが記憶喪失になっており、ラクスは号泣する。
42話でラクスを助けるためスト紅に乗って登場し、
45話から暁のパイロットに
なり、
49話でラクスを守るため
記憶が完全復活する。
記憶が戻っても仲間を傷つけていた罪を悩みラストは
仲間の元から飛び去って行く展開希望。
普通に最終回で仲間に戻るのでは面白くない。
ラクスはキラを追い求めることを決意し広い宇宙に探しに行く。
そして映画へ
>>214 取り敢えずの目的はザフトへの復讐、って事じゃ駄目かな?
「僕達は必死になってプラントを守ったのに…」みたいな感じ。
で、ミーアに関してだけど。
兵の士気向上&国民へのプロパガンダのために前線に放り込んでみたい。
折角、ピンクのザクウォーリアもある事だしw
……負債も真っ青な薄っぺらな設定ですまない。ROMに戻る。
いや、気にするな。
SP見たあとだと、なんでも来いって感じだからw
ミーア・キャンベル、ザク…出るッッ!!
「ラクス・クライン…ザクいきますわ!」じゃね?
てかイイかもwww直接戦う歌姫wwどっかで聞いたことあるけどwww
言ったからには責任とってorz
あの、罰ゲームのような毒々しい色のザクで颯爽と戦場に現れるミーア(コックピットは複座式)。
一般兵A「おお、ラクス様だ! ラクス様が来てくださったぞ!!」
一般兵B「ラクス様に情けない姿は見せられない、行くぞ!!」
ラクス(ミーア)「前線で多くの兵士が血を流しているというのに、私一人がのうのうと安全に暮らしているわけにはいきません……
勇敢なるザフトの皆様! より良い未来を造るのは貴方達ですわ!」
「「「うおおおおおっっっ!!」」」
連合軍兵「な、何だこいつら!? 急に士気が―――うわァァァッッ!!」
議長、戦場の映像を見ながら、一人自室でいつものチェスいじり。
議長「ふむ……効果絶大のようだ。名前の持つ力というものは思いの外大きい―――それが本物かどうかなんて、二の次なのかもしれないな……」
もちろん最後はピンクムラサメのラクス様と一騎打ちですよね
「あなたは私!ry」
やべっ、吹いたwww
俺にキラを好きにさせないで下さいおまいら
ラクス「カトンボが――墜ちろ!!」
ミーア「そうやって力で他者をねじ伏せて! いつまで続ける気だッッ!!」
ラクス「贋物風情が生意気な!!」
ミーア「本物がイカれてるから贋物が必要になるんだろうが!!」
ラクス「つまらん理屈を!!」
ミーア「アンタに理解してつもりなんて……元から無い!!」
むしろ、こっち
ラクス「また貴女ですの、不愉快な方ですこと!」
ミーア「当たり前よ、不愉快なのは!」
ラクス「なんですの、何を言ってるんです!」
ミーア「人はね、人間はね。自分を見るのが不愉快なのよ」
ミーア「でもね、どんなに不愉快でも憎くても、自分自身を殺すこともやめることもできないの!」
ラクス「な、何を言ってるんですの、貴女は!」
ミーア「私はあなたよ、あなたが私なのよ!」
ミーア「あなたは、私のいっとう激しいとこだけを持った人でしょう?私は……ラクス=クライン!」
ラクス「わたくしがラクス=クライン!わたくしが本当のラクス=クラインですわ!」
ミーア「私よ、死ねー!」
記憶戻った後、今度はオーブの両親を人質にとられて身動きできず、煮詰まって
最終的に従う振りをしてラスボス巻き込んで自爆はどうだろう?
ageましておめでとう
職人マダー
安芸
保守上げ
キラが復讐のために(正気で)プラントに牙を剥いたとすれば、ネオとの関係はどうするんだ?
当然、キラはネオの正体を知ってるわけだろ。
そこは知りながらも敢えて自分の目的のために利用する、みたいな感じか?
僕達の世界は…
↓
if:トリィと凸が出てこない
↓
連合に吉良が連れてかれる
↓
AA隊は吉良を捜索するも見つからずマルキオさんちに行く
↓
吉良はOSを作らされたあとに洗脳されて幻痛として働く
↓
種死最終回にラクスの説得も空しく吉良がラクスを殺す
↓
正気に戻る
↓
また戦争
↓
いい加減にしろー!
↓
吉良がクルーゼを踏襲
キラ・レイ、仲間に引き入れたシンの3人で世界を滅ぼす事を誓って
ネオ亡き後のファントムペインを率いるってのも面白そうだな。
(ステラ、ニダ、オクレ)はまだ生きているとして。
最後はみんなで量産型デストロイに乗ってザフト・連合の生き残り
部隊を始末、
世界を物理的に滅ぼす理由は?
「私、キラ・ヤマトが粛清しようというのだ、アスラン!」
あげとく
age
別に世界滅ぼさんでいいから誰か書いてくれ〜
>>247 適当に書いた、反省はしてない
「ここは……?」
茶髪の少年は目を覚まし、辺りを見回す
「病室?僕はどうして……」
少年は自分が何をしていたのか確かめようとするも、白と紅の『何か』がぶつかり合うことしか思い出せなかった
??「起きたみたいだね」
「あなたは、誰ですか?」
ジブリール「私の名前はロード・ジブリール。キミが傷ついた体で倒れていたのを私の部下が見つけ、この病院で治療をしたのだよ」
「……僕が、何をしていたのかあなたは知ってるんですか?」
ジブリール「記憶がないのかね?」
「はい……」
少年は弱々しい声で答えた
ジブリール「当時のキミが地球軍のパイロットスーツを着ていたことから、私は地球軍の人間だと思うのだが…ところで、名前も思い出せないのかな?」
「……すいません」
ジブリール「キミが謝ることはない、良ければの話だが」
「??」
ジブリール「本当の名前を思い出すまで、『ネオ・ロアノーク』という名を名乗る気は無いかね?」
「名前がないと困りますしね、わかりました。僕は今から『ネオ・ロアノーク』として生きます」
この日、少年は『ネオ・ロアノーク』となった。戦争で傷つき記憶まで失った少年に、どのような運命が待つのだろうか……
これは戦争が集結してから二週間後のことだった。
おかしいとこあったら教えて下さい
ちょっと強引な気がしますが久しぶりのssなので期待してます。
ネオ名乗るんか!
age
定期的に保守
つキラをネオにしとけばムネオが出る事は無い。AAサイドもそんなに強くない
254 :
248:2006/01/17(火) 21:21:34 ID:???
一発ネタのつもりだったんだが……
続き書くべき?
「力だけが僕の全てじゃない!」
嘘だ。力でしか何もできないのが、僕。
「それでも…守りたい世界があるんだ!」
守る?力しか持たない僕が
あの子を、トールを、フレイを死なせた
バルドフェルドさん、アスラン・・・
たくさんの人を傷つけた。
僕は何を守りたい?
・・・守ることに、何の意味がある?
「僕たちは…どうして… こんなところへ 来てしまったんだろう…」
判っている。知りながらも突き進んだ道。
正義と信じ、分からぬと逃げ、知らず、聞かず、その果ての終局・・・
「僕たちの…世界は…」
憎しみの目と心と、引き金を引く指しか持たぬものたちの世界。
あの人が言った言葉が頭に渦巻く。
(所詮人は己の知ることしか知らぬ!)
そのとおりだ、僕は周りの狭い世界しか知らかった。
(知れば誰もが望むだろう、君のようになりたいと、君のようでありたいと)
――もし、コーディネイターなどいなければ
モシ、ボクノヨウナ存在ガ望マレナケレバ
スティング、アウル、ステラのような存在は生まれなかったのかもしれない。
故に許されない・・・僕という存在は。
許されない存在なのに、僕は生きている。
いや、生かされてる。ロード・ジブリールに。
それなら僕は生きてやろう。利用してやろう。
自分が否定し、今は全てと思えるほど信じられる存在
ラウ・ル・クルーゼの夢を叶えるために。
かつての仲間、友と戦う覚悟はある。
不幸な存在を作らない世界を実現するために。
それがカガリやラクス、アスランだろうと・・・
(そうだろう?『ネオ・ロアノーク』・・・)
僕は目の前の仮面と、仮面を着け、名前を偽らなければ意思を貫けない
弱い自分にそう言った。
前にもあったけど、連合にいる理由を妄想した。
クルーゼの台詞使いまくりで
しかも初めて書いたから突っ込みどころありまくりだわ。
257 :
248:2006/01/17(火) 21:57:00 ID:???
おk、やってみる
書く前に聞きたいんだが、キラに仮面着けさせるべき?
仮面はあった方が物語のネタとしては良いのでは?。
顔の傷の方が問題そうw
グラサンくらいにしとかないか?
凸とかぶるけどw
凸は涙ぐましい空回りをしているが
キラってこにくそいけどあんまり見た目に対するイヤミさは感じないんだよなー
たとえキズがあっても隠さないような希ガス
あんまり連合軍に知ってる人いなそうだし、
顔晒してても問題ないんじゃないかな
ネコミミ仮面もいいけど、ネオになるとするともうちょい身長がほしいかなあ
ステラが傷跡を怖がるからつける、とか
アウルが他人のカサブタはがすクセがあるから、とか
じつはオクレのブロックワードに地味に係わる、とか
そういう理由でつけそうかな
隠すだけなら目の穴開けた紙袋でもかまわなそうだけどな、キラ
>>262 かさぶた取れてないのに戦場出てくんなよw
ステラとオクレの理由イイ
>隠すだけなら目の穴開けた紙袋でもかまわなそうだけどな、キラ
何そのアフロ
264 :
248:2006/01/18(水) 20:49:05 ID:???
僕は今、仮面を着けている。ジブリール氏は
「気にすることは無い」
と言ってくれたのだが、この仮面は僕が『ネオ・ロアノーク』だという証であり、また記憶を無くす以前の自分との決別でもある
先日、身体検査をしたところ僕はコーディネーターであることが明らかになった。(現状でこの事実を知っているのはジブリール氏だけだが)
ジブリール氏や彼の部下の人達は、素性のわかっていない僕に対しても親切にしてくれた。コーディネーターだろうが関係無い、僕はこの人達を守る為なら、地球軍のネオ・ロアノークとして同胞達とであろうと戦ってやる。
「これが僕の選んだ道だ、悔いは無い。そうだろ『ネオ・ロアノーク』……」
少年は心の内で自分にそう言い聞かせた
これはネオがステラ達、エクステンデットと会う少し前の話である
続く………………のか?
スイマセンでした。
書いた自分でも意味がわからない文になってしまったorz
ここはやはりクルーゼ式のアイマスクだろ
ああクルーゼか!
キラならそれもよし
でシルクハット被ってマントを付けて薔薇の花を持ってるの
アムロじゃねえか
クワトログラサンにしとこうぜw
単発エピソードでもいいから読みたいな
>>239 ストレイト・クーガーのアレキボンヌ
age
ユーラシアに顔ばれるとまずいからでいいんじゃないかな、仮面の理由
スパコディ本物のサンプル欲しがってたのはユーラシアだよな?
カロッゾみたいな仮面でええやん
漆黒の宇宙に残されたのはパイロットの居なくなったMSだけだった。
少女は、慟哭と共に肉親の名を叫んだ。
少年は、必ず奴は戻ってくると、自分に言い聞かせるよう呟いた。
そして少女は、何も言わずに誰も乗っていないMSを見上げた。
ただ、その頬に伝う一筋の光が、彼女の心の嘆きを示していた…
「『アレ』の状態は?」
男は研究所に着くなり、今回の訪問の目的である『もの』について所員に尋ねた。
「はっ! 記憶の改竄、及び破壊衝動の植え付け等、精神処理は完璧に仕上がりました」
男は先の戦争で死んだ盟主と同様、目的の為ならどんな手段でも用いる人間と聞いている。
所員は男の気に障ってはならないと、相手の機嫌を損なわぬよう、テキパキと応じた。
「また、戦いによって負った外傷もほぼ完治しております。流石はスーパーコーディ―――」
「黙れッ! その言葉を口にするな!!」
所員が続けようとした言葉は、男の怒号によって遮られた。
「いいか? 私の耳にその言葉を届かせるな。分かったな!?」
「は…はいっ。失礼しました、ジブリール様!」
ジブリールと呼ばれた男は、怒りに燃える眼で頭を垂れる所員を睨みつけたが
暫くすると、落ち着いた態度で所員に再び『目的』について尋ねた。
「精神処理………要するに洗脳の方はもう済んでいるわけだな」
「はっ、はい………あっ! い、いえ、ジブリール様、我々の施した処理は洗脳ではなく
記憶だけを改竄し、本人のアイデンティティーにコーディネイターへの破壊衝動を―――」
「御託はよい! 『アレ』の元へ案内しろッ!」
余計なことを聞いてる暇は無いと、ジブリールは所員を促し『目的』の元へと向かった。
ジブリールが案内された先は、窓が備え付けられた部屋で
その窓からは階下の部屋を見下ろせるようになっていた。
「ほぉ、コレか」
ジブリールが窓を覗き込むと、階下の部屋には一台のベッドから置かれ
そのベッドには包帯を全身に巻かれた少年が、手足を拘束された状態で寝かされていた。
「はい、被検体の名は―――」
「ああ、名前などどうでもいい」
先の問答同様、余計な説明をしようとする所員をジブリールは止めた。
「…だが、まぁ―――」
ジブリールは手渡されていた資料に目を落とした。
「キラ・ヤマト………キラ…キラ………『KILLER』か。
ふん、宇宙に巣くう“化け物”共を掃除する、同種の“化け物”の名としては相応しいな」
自分で言った下らない洒落にニヤリと嗤うと、ジブリールは所員に告げた。
「では、そろそろ起こしてもらおうか。
我々の代わりにコーディネイターを殺してくれる、同族殺しの悪名を頂くことになる殺戮兵器を!」
所員はこくりと頷き、手を上げる。
それを合図に、階下の所員が少年の腕に注射を刺した。
「………………ぅ…」
暫くすると、少年は閉じていた眼をゆっくりと開いた。
「…おはよう、『キラ』。 我々の剣よ」
ジブリールはその種族への憎悪と、そしていずれ起こる
いや自分が起こす惨劇への期待を込めて少年に語りかけ始めた…
神乙
なっ!!
久々に来て見たら神が!!
ぬおおっ!?続きキボン
「スティング達が敵の追撃を受けているだとッ!?」
オペレーターの報告にガーティ・ルー艦橋に衝撃が走った。
「は…はい! 相手は2機のMS、その内1機はデータに無い機体だそうです!」
「データに無い機体だと? 何だそれは!?」
想定になかった報告に、ガーティ・ルー艦長イアン・リーは慌てふためいた。
「…ふむ。まぁ、何もかもが上手くはいかないってことか」
慌てるイアンの隣で仮面の男が呟いた。
「大佐! そんな落ち着いている場合では…ッ」
「落ち着いているわけじゃあない」
大佐と呼ばれた仮面の男、第81独立機動群
通称ファントムペインの隊長であるネオ・ロアノークは答えた。
「ただ、慌てても仕方ないってだけさ。やるべきことも分かってるしな。
予定にはなかったが、アイツらを迎えに行くぞ」
「迎えに………? ッ! 奴等の為にこの艦を動かすのですか!?」
「いや、艦じゃない。俺一人で十分だ」
「はぁ…!? た、大佐一人でなど……そんなの尚更ですっ! おやめ下さいッ!」
更に慌てた様子で、イアンはネオに訴えかける。
「おい、整備班に俺のエグザスの出撃準備を―――」
だがそんな声を無視し、ネオがオペレーターに指示を与えようとしたその時、ブリッジに声が響いた。
<僕が行きます>
声に続いて通信用モニターに映像が映し出される。
そこには、黒いパイロットスーツに身を包んだ青年が居た。
<僕の機体の出撃準備は済ませてあります。それに指揮官自らが出ることはありません。
僕が行きます………宜しいですね?>
もう一度自分が出ることを伝えると、青年はネオに出撃許可を求めた。
「お前………いや、待て待て。相手には力量の分からない機体が―――」
<問題ありません。それに、相手がザフトなら………
コーディネイターなら殊更に僕が出るのが良いのでは?>
そう言うと青年は微笑した。ただ、その笑いには、少しだけ儚げなものが混じっていた。
「………本当に、良いんだな?」
青年の素性を思い、ネオが念を押すように意志を確かめる。
<構いません>
青年は何の躊躇も無く答えた。
「………よし、分かった、出撃を許可する。アイツらを迎えに行って来い!」
<了解です、大佐!>
青年はネオの指令に敬礼をして応じた。
モニターの映像が消えて暫くすると、イアンが愉しげに呟いた。
「………そうでした。我々の手元にはコーディネイターを殺してくれる“化け物”が居ましたな。
こういう時の為にアレを飼っていたんですから、ここであの“化け物”を使わなくては」
「おい」
その言葉をネオが窘める。
ネオはこの男のこういう部分が気に入らなかった。
ブルーコスモスから直接ガーティ・ルーの艦長に任命された人間ともなれば当然かもしれないが
この反コーディネイター、ナチュラル原理主義的な思想だけは相容れなかった。
尤も、そういう考え方をしている者は、エクステンデットの管理者たちなど、他にも少数ではあるが居るわけだが。
艦の大半の人間は共に戦う仲間として、コーディネイターだろうとエクステンデットだろうと受け入れているのに
そいつらを否定する者たちが居るのは、艦のこれからの作戦行動に悪影響も…
そこまで考えて、ネオは頭を軽く振って思考を中断させた。
いや、今考えるべきことは、戦闘人形に仕立てられた少年少女、同胞を殺す業を背負わされた青年の
四人が無事に帰ってくることだ。艦内のことなど、それから考えれば良い。
そう思って、ネオは彼等が居る、そして彼が向かう漆黒の宇宙に目を向けた。
「システム起動」
MSのコックピットに搭乗するやいなや、青年は慣れた風に手を動かし機体を稼動状態にもっていく。
すぐさま眼前のコンソールにOSの起動を示す文字が現れた。
General
Unilateral
Neuro - link
Dispersive
Autonomic
Maneuver
兵装は正体不明機に備え、汎用性が最も高い中距離高機動戦闘用のものを選ぶ。
カタパルトに機体を載せると、ビームライフルとシールド、そして大型可変翼と
四基の高出力スラスターを持つバックパックが装備させられた。
同時に格納庫からは整備兵が退避し、MSデッキが開かれ戦いへの道が示される。
青年は戦いを前に心を落ち着かせる為、瞳を閉じる。
さあ、準備は整った。あとはオペレーターの指示を待つのみだ。
<…進路クリアー>
オペレーターから通信が入る。
青年はゆっくりと眼を開けた。
<ストライク、発進どうぞ!>
「『キラ』、“ストライク”…行きます!!」
カタパルトによる射出と同時にPS装甲にエネルギーを送る。
機体の色が灰色から宇宙の闇より暗い黒に代わり、カメラアイには肉食獣を連想させる紅い光が灯る。
そしてスラスターからの蒼い光跡だけを残し
『キラ』の乗るMS“GAT-X105-II ストライクMK-II”は戦場へと飛び出していった。
ストライクMk-IIか・・・マユスレのアレと同じようなもんかな
ストライクキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!
ハアハァハァハァ/ \ア/ \ア・・・!!!
神!!!お疲れ様です!!続きも期待してます!!
すごく久しぶりに来たら神が…っ。お疲れ様です!!
来て見て良かった…。
ここのキラはつくづくカコイイ
種死のキラって、なんつーか、つくづく悪役向きなんだよ。
(悪役って、かませ犬レベルじゃない悪役な。)
寡黙でそのカリスマ性wwが人を引き付けるが、時に(特に身内外には)冷酷な判断も下す
そして実力は最強クラス。つねにどこか遠くのユートピアを見ている
ついでに主人公の師匠wの幼なじみで、因縁のある相手
悪役として主人公より人気が出る王道パターン踏みまくりだと思うんだよ
>>280-281 神イイヨイイヨ乙!!
>>287 種死のキラはユートピアを求め続ける
電波な悪役になるんだと思っていた頃もありました・・・
>>288 それでストライクフリーダムで復活する時は漆黒のカラーリングで、
太陽を背に堕天使の如くオーブに現れるんですね!
シン 「アレは・・あく・・ま・・?」
キラ 「やめてよね・・・・・カガリ、今の内に!」
シン 「(かつてのオーブ戦でのフリーダム回想。)
(そして発狂。対艦刀を乱暴に屠る。)
今度こそ生き返るな!!落ちろ、落ちろ、落ちろォォォォ!!」
キラ 「僕の大切なモノを、傷付けるなら・・ッ!」
君のす〜が〜た〜は〜♪
プラントが開発した新型モビルスーツシリーズ「セカンドステージシリーズ」
その内の一機“インパルス”に乗り、たった今アーモリーワンから強奪された
同シリーズの機体を追うシン・アスカの心は怒りに燃えていた。
彼の頭の中では故国オーブでの惨劇が蘇っている。
先の大戦で自分は全てを喪った。父を、母を、そして妹のマユを。
家族を肉塊へと変えたことに気付かず、自分の頭上を
飛び回っていた白いMSは今も目に焼きついて離れない。
それと同じ様なことがあらゆる場所で繰り返され、
多くの犠牲が生まれ、ようやく世界は平和を取り戻した。
だが、それを再び乱そうとしている者たちが居る。
シンはアーモリーワンの外壁を破り、宇宙へと逃げ行く
強奪された三機、カオス、ガイア、アビスの背を睨み付ける。
「また、あの時みたいなことを…ッ!」
あの時は何も護れなかった。
だから自分は大事なものを護る為に戦士の道を歩んだ。
「そうさ………だから、俺はッ!」
シンは三機の内、動きが不安定になっているガイアを、自分の乗機インパルスの射程に捉える。
そう、自分はマユのような娘を、理不尽な死を二度と生み出さない為に此処に来たのだ。
その為ならば、例え友軍機だろうと関係ない。奪われたことで新たな破壊をもたらすというのなら…
「そんなもの、俺が全て薙ぎ払ってやる!!」
シンは破壊を止めるための破壊、それを行うべく操縦桿の引き金を引こうとした。
<シン! 止まれ!!>
その時、共に強奪された三機を追っていた
ブレイズザクファントムのパイロット、レイ・ザ・バレルの声が響いた。
「っ…レイ!?」
あまりの声に驚き、思わず機体に制動を掛けてしまう。
刹那、インパルスの目の前を一筋の光線が駆け抜けていった。
「━ッ!? 攻撃………一体、どこからッ!?」
シンは光線がやってきた方向に眼を向ける。だが、そこには漆黒の宇宙が広がっているだけだ。
<シン、気を付けろ! 何者かが待ち構えて―――>
再びレイが自分に注意を促そうとした瞬間、何もない闇から閃光が現れた。
「ちぃッ!」
現れた閃光、ビーム兵器による攻撃を回避し
シンはビームが放たれた何もない宙域に反撃のライフルを撃つ。
だが、ビームは向かった宙域に何の変化ももたらせずに、宇宙の彼方へと駆けて行く。
しかし、ビームが貫いた宙域に、僅かではあるが蒼白い光が灯ったのを
ザフト有数の戦士であることを示す『赤服』を着る二人は見逃さなかった。
「レイ!」
<ああ、分かってる………ッ! そこだッ!>
狙うは蒼い光が向かったその先。
レイが乗るザクのバックパックからミサイルが放たれる。
そして、それをシンのインパルスがビームライフルで堕としていく。
次々と爆発していくミサイル。
それのもたらす光が、二人の予想が当たっていたことを教えてくれた。
「黒い………MS、だと!?」
明かりに照らし出されたのは、宇宙より暗い黒色をした一機のMSだった。
キタキタキタ―――!!!
なにげにイアンさんが黒いw
保守
「見つかったか…」
予想外の展開に『キラ』は一人ごちた。
見つからないまま全てを済ませられると安易に考えてはいなかったが
こうもあっさり見つかってしまうとは。
「流石は、こちらの強襲に即座に対応してきたパイロット達…ということか」
バーニアの僅かな光跡を頼りに移動予測地点にミサイルを撃ち込み
それを爆発させることによって、この黒いMSを白日の下に晒す。実に見事な手際だ。
「しかし、それならそれで…」
追撃してきた二機のMSはこちらに目を向けた。
奴等が自分に注意を払っている間に、ステラ達は無事、ガーティ・ルーに戻れることだろう。
闇に乗じたまま敵の足を止めるのがベストだったが、これはこれで予定通りの結果と言える。
「あとは自分も艦に―――」
そこで『キラ』は思考を一旦中断させる。
相手はデータに無い新しいMS。しかもコロニー内から必死にステラ達を追いかけてきている。
艦を発進したばかりでエネルギーに何の不安も無いこちらと違い
あとどれだけ戦闘を継続出来るかも分からない状態だろう。
そして、この“ストライク”の特性は、宇宙での視認性の低さだけではない。
むしろ、そのようなものはただのオマケだ。
“同胞を殺す化け物”が乗るMSとして
相応しい色にされた結果、生まれた副産物にしか過ぎない。
この機体は通常戦闘においてこそ
先の大戦で多くの敵を葬った“ストライク”の名を継ぐ働きが見せられる。
となれば…
「―――いや、不安要素は取り除いた方が良い。君達には悪いけど…」
殺らせてもらう。
『キラ』は操縦桿を握り直すと、“ストライク”を二機のMSに向けて加速させた。
「こいつッ!!」
黒いMSの動きに、シンは更なる闘志を燃やした。
影に隠れてこそこそと攻撃するような相手だから
姿が晒されればすごすご逃げ出すかと考えていた。
だが、相手は逆に、こちらの方が数が上にも関わらず、堂々と自分達に襲い掛かってきた。
「舐めやがってぇぇッ!」
相手から来てくれるのなら構わない。ありがたく撃ち落させてもらうまでだ。
シンは照準を敵に合わせ、ビームライフルを放った。
「―――何っ!?」
しかし、黒いMSはまるで攻撃が来るのを分かっていたように
機体をくるりと回しただけでビームを躱した。
ならばと、シンは二度、三度とライフルを連射させる。
が、敵は初撃と同様、機体を僅かに動かすだけで攻撃を避けていく。
装備しているシールドを使う素振りすら見せず、どんどん自分へと近付いてきた。
「クソッ、こいつ…コイツめぇッ!!」
速い………いや、違う。
目測ではあるが、この間合いの詰まり方を見る限り
スピードなら相手よりも自分が乗るインパルスのフォースシルエットの方が速く思われる。
敵は機体の速度でこちらの攻撃を躱しているわけではない。
となると答えは一つ。
「何者だ、アンタはッ!?」
敵パイロットは尋常ではない乗り手だということだ。
だが、その自身の強さに対する過信が命取りとなる。
ただ避けるだけで、シールドすら使わないその無防備な姿は
インパルスのすぐ眼前まで迫っていた。
「馬鹿にするのもいい加減にしろぉぉッ!!」
絶対必中の距離。この間合いならどんなに速く動こうとも躱すことなど出来ない。
例え、シールドを用いたところで防げる攻撃は高が知れている。
足を止めたところに、残りのエネルギー全てをライフルに注ぎ込み
シールド諸共機体を破壊するのみだ。
「うおおおぉぉぉッ!!」
明確な殺意を込めて、シンはライフルからビームを放った。
黒いMSに吸い込まれるように放たれた一条の光線。
当たった―――そう確信した瞬間、ビームは掻き消されるように消滅した。
「ッ!!」
一体、何が起きたのか。シンはもう一度ライフルを撃つ。そして…
「………何だと…ッ?」
再びビームは掻き消された―――否、掻き消された訳じゃない。
いつの間にか、敵MSはその手に光り輝く剣、ビームサーベルを持っていた。
「ビームをサーベルで………切り払ったッ!?」
ビームをビームで打ち消す。
軍でもそういう技術を用いた防御兵器を開発しているとも聞いている。
出来ない話ではない………が、それを行うとなると話は別だ。
ビームライフルの攻撃をビームサーベルで、しかも実戦で、ましてやこの距離でなんて。
普通の人間ならやろうとすら考えない。
相手は凄腕のパイロット。どうやらそれは認識不足だったらしい。
敵パイロットは凄腕どころではない。
“化け物”だ。
シンがそう思った時、黒い機体はビームサーベルをこちらに突き刺そうとしていた。
その結果は唯一つ。インパルスごと自分は貫かれる。
目の前の紅い眼をした黒いMSが、何故かオーブでマユを殺した白いMSに重なって視えた。
正体不明機ということで難儀するかと思っていたが、どうやらそれは杞憂に終わるらしい。
接近する敵機に対してただ射撃だけで応戦、などという単調な戦い方しか出来ない相手など
どんな高性能な機体に乗っていても『キラ』の敵ではなかった。
「…さようなら」
ヘルメットの中で『キラ』は呟いた。
名も知らぬ敵パイロット、許しは乞わない。だが、君を殺したことだけは忘れない。
敵新型機に最期の一撃を加える前に、いつも行う“仕事”の前の祈りを心の中で思い浮かべる。
だが、その祈りは無駄にされることになった。
<シンッ!!>
サーベルで貫こうとしたその時、横からビームが矢となってストライクを襲った。
「…ッ!」
獲物を前にしながらも、敵がもう一機いたことを忘れてはいない。
ストライクは目の前の機体に蹴りを喰らわし、その反動で後ろに跳び、寸前で攻撃を避ける。
同様に敵新型機も離れていくが逃がすつもりは無い。
ビームサーベルをバックパックに収め、右手をライフルに持ち替えると、即座に照準を合わせようとする。
しかし、それも白い機体、確か“ザク”という名の次期主力MSに阻まれた。
相手はストライクのすぐそこまで迫り、いつの間に持ち替えたのか
ライフルではなく斧の形をしたビーム兵器をこちらに振り下ろしてきた。
「このMS…ッ!」
回避行動が間に合わず、已む無くシールドで攻撃を防ぐ。
その防御能力に比べると、磨耗の割合が酷いため出来る限りシールドは使いたくないのだが
ザクはそれを許さない勢いで攻撃を続けてくる。
「コイツ………出来る…っ!」
機体の形状からストライクが中距離戦仕様とみたのか、相手はぴったりと張り付いたままだ。
一撃、一撃に必殺の意を込め、しかも正確にこちらを狙ってくる射撃のおかげで
非常に読み易い攻撃となった先程の機体と違い、ザクはフェイントや
斧だけでなく蹴りやショルダーアタックを交えた連撃など、様々なバリエーションで攻撃を繰り出してくる。
だが、こちらもやられっ放しでいるつもりはない。
後ろに躱していたところを急に足を止め、シールドで斧の攻撃を受け止める。
そこにスラスターの出力を最大にして、一気に相手を押し返した。
<ク…ぅッ!>
シールドごと体当たりをかまされて、ザクは後ろへと吹き飛ばされる。
今だ。
この機会を逃してはならないと、『キラ』はストライクの手に持ったライフルの銃口をザクに向けた。
<させるかあぁぁッ!>
その時、ストライクを予期せぬ方向から砲撃が襲った。
そちらに眼を向けると、さっきの新型が再びこちらに攻撃を仕掛けてきていた。
その僅かな間に、ザクも制御状態を取り戻した。
「まだ、やる気か…」
二機の足並みが揃ったところで、新型機の技量を見る限りやり合えないことは無い。
そして、敵機の稼働時間もそろそろ限界の筈だ。
それでも戦おうというのなら、遠慮なく叩き潰すまでだ。
「さて、どちらを先に…」
始末しようかと相手を見定めようとした時、『キラ』の眼に巨大なものが映った。
「あれは………戦艦?」
『キラ』はアーモリーワンを回り込んでくる戦艦の存在に気付いた。
「………潮時かな」
対峙している二機のMSだけなら兎も角
どれだけの戦力を有しているか分からない戦艦も相手には出来ない。
何より、戦艦を相手にするには、エールストライクの火力では弱すぎる。
思考は数秒、決断は一瞬で済んだ。
『キラ』は敵戦艦に捕捉されるより先に、機体を翻して退却を始めた。
突然の退却に二機のMSは反応出来ず、あっという間に距離が開いていく。
尤も、反応出来たとしても、エールストライクの機動性なら、逃げきれただろうが。
「でも、残念だな…」
『キラ』はステラ達の脱出を助けるという目的は達したものの、敵を討ち洩らしたことは不満だった。
白いザクは苦戦とまではいかなくとも、やり合うには少々厄介な敵であったし
新型機もパイロットが替わる、もしくは成長したりすれば脅威と成り得る可能性もある。
そして、脅威は大事なものを傷付け、命を奪いかねない。
「まぁ、いい…」
『キラ』は眼を閉じて考える。
あの大佐が敵を前に何もしないわけがない。
すぐに訪れるであろう次の機会に始末すればいいだけの話だ。
そう、大事なものを『護る』ためなら、敵でも同胞でも、何であろうとも殺せば良いのだから…
続きキテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!GJ!!!!!!
ヌゲ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!GJ!!!
GJ!!スゲ━━━(゚∀゚)━━━!!!
やっぱアンタ神だよ!!!
保守
保守
ネオは薄暗い部屋の中、じっと少年少女たち、スティング、アウル、ステラの寝顔を見詰めていた。
MSの強奪に成功した彼らは、その疲れを癒す為―――否、再び戦場へ行く為
“メンテナンスルーム”と呼ばれるこの部屋で、眠りにつかされていた。
ナチュラルでありながら、コーディネイターと同等の身体能力を持たされた、その代償だった。
彼らは出撃の度に眠らされ、様々な精神処理を施され最高の心理状態を維持される。
戦いに赴くのに最高の心理状態を。
今だけは安らかに眠れ。
ネオが心の中で呟くと、部屋の扉が開き誰かが中へと入ってきた。
「どうですか、彼らの具合は?」
『キラ』だった。着艦してすぐにここに来たのだろう。彼はパイロットスーツのままだった。
「皆、気持ちよく寝ているよ。
アウルがステラに“ブロックワード”を言ったようだが………まぁ、問題はない」
「あいつ、また…!」
『キラ』は眉を顰め、すやすやと寝ているアウルを軽く睨みつける。
「おいおい、落ち着けよ」
ネオは慌てて怒る『キラ』を宥める。
敵に対しては無慈悲な死神と化す青年は、仲間に対しては正反対の態度を見せる。
今回はアウルの軽はずみな言動に腹を立てているが、いつもは、アウルも含め
エクステンデットの三人全員に対し、艦内の誰よりも優しく接している。
その“境遇”故に、同情染みた想いからエクステンデットの少年達に優しくしているのだろうか?
いや、違うな。
ネオは思い直した。
今回の強奪作戦の前に受けた、暗礁宙域を根城に
海賊行為を働く傭兵崩れの連中を叩けという任務。
艦、搭載機、乗員全てを優秀なもので揃えたファントムペインにとっては取るに足らない
強奪作戦前の軽いウォーミングアップ、その程度の任務だったが
ちょっとしたことからダガーLが敵に落とされそうになった。
その時、誰よりも早くその窮地を救ったのは、ストライクMK-IIに乗った『キラ』だった。
落とされそうになったダガーLのパイロットは、“研究所”からやってきたコーディネイターという
特異な経歴をしている『キラ』に対し、何の気兼ねもなく声をかけていた人間であった。
ステラ達は今まで居た環境のせいか、『キラ』が何者であろうと気にすることなく接した。
他の乗員もその時の一件以来、『キラ』がコーディネイターでも
気にせず、仲間として受け入れるようになった。
だからこそ『キラ』は、ステラ達が追撃を受けていた際、自身が真っ先に飛び出していったのだろう。
ステラ達を守る為、そして、多くの仲間が乗るこの艦に敵を近付かせない為に。
『キラ』は自分自身をありのまま受け止めてくれた者を大事に、守るべき対象としている。
これまでの『キラ』の行動を、ネオはそう判断していた。
「でも、大佐! また戦闘中にこんなことがあったら…!」
「そういうことがないように、こうしてアイツらを寝かしてるんだろ?」
「けれど…ッ!」
その中でもステラは特に思い入れがあるみたいだな。
そんなことを思いつつ、尚も食い下がる『キラ』を
落ち着かせようとしていると、再び部屋の扉が開いた。
「エクステンデットの様子は如何ですかな?」
艦長のイアンだった。
「少し面倒があったが………大丈夫だ、問題は無い」
ネオは先程『キラ』に言ったのと同じ説明をする。
「まったく、何かある度に揺りかごに戻さねばならぬパイロットなど…研究所は何を―――」
ぶつぶつと文句を言いながら室内へと入ってくると
そこにいた“モノ”に気付き、イアンは足を止めた。
「お前はここで何をしているのかな………『キラ』?」
「………いえ、別に」
イアンは不快な顔をしながら『キラ』に訊ねる。
「こんな所へ来る前に、お前にはすべきことがあるだろう? 先の戦いの報こ―――」
「戦闘データをまとめた報告書は既に提出済みです」
『キラ』はイアンの言葉を遮るように答えた。
「…ッ………それ以外にも機体の整備作ぎょ―――」
「先の戦いにおいてストライクに消耗はありません。
シールドを取り替えただけで整備は終わりま―――」
再び『キラ』はイアンに先んじて口を開いたが
今度は最後まで言葉を続けることは叶わなかった。
「黙れッ!」
イアンは怒号と共に『キラ』の頬を叩いた。
「飼われている分際で余計な口を利くなッ!
貴様は我々の言うことに従っていれば良いのだよ!!」
「おい、艦長!」
他人の主義思想に口出しする気は無いが、自分の部隊に
変な揉め事が起こるのは困ると、ネオはイアンの言動を咎めようとしたが
何者かの手が二人の間に割って入ろうとする自分の身体を止めに入った。
「………申し訳ありませんでした、艦長」
二人の間に割って入ろうとするネオを手で制止したのは
叩かれた本人に他ならぬ『キラ』であった。
彼はそのまま、先程のことは何でもなかったように謝った。
「以後、気をつけます」
「…ふ、ふん! 分かれば良い。次の出撃は近いのだ、準備をしておけ」
しかし、その態度が逆に不安を抱かせたのか、頬への一撃だけでイアンは怒りを潜めさせた。
「はっ!」
『キラ』は敬礼をして応じると、最後にステラの方を心配そうに一瞥し、部屋を出て行った。
「………クソっ、忌々しい! 宇宙の“化け物”めが…」
憎々しげに呟くイアンを見ながら、ネオは思っていた通りになったなと溜息をついた。
方やコーディネイター、方やブルーコスモスである以上
どうにもならないのかもしれないが、この確執はどうしたものか?
部隊がずっと抱えることになりそうな問題に頭を悩ましつつも
ネオはとりあえず目先の問題に着手することに決めた。
「おい、艦長。出撃の準備ってことは…?」
「…あっ、え、ええ。悪い方の予測が当たったようです。奴等は追ってきています」
感情渦巻くところに声をかけられたためか、少しだけ口篭りながらイアンは答えた。
「ふむ、ザフトも寝惚けちゃいないってことか…」
悪い方の予測、それはMS強奪後にザフトからの追撃があることを想定したものだった。
恐らく敵は進水式を行う予定だった新鋭艦だろう。
「ま、それならそれでそっち用の予定で行動するまでだ」
「そうですな」
イアンも頷く。
「次で終わらせたいからな………俺も出る準備をしとこうかね」
「了解です」
ネオはイアンと入れ替わるように扉へと向かう。
扉を開けると、そこから出る前に一度後ろを振り向いた。
イアンは“メンテナンスルーム”のスタッフと淡々と話し合っていた。
何を話しているかは聴こえないが、「奴等の寝顔は可愛いな」とか言っていることだけはないだろう。
そして、ふと思う。
『キラ』は彼らのために戦うことはあるのだろうか、と。
GJ
キラが軍人っぽいカコイイ
保守↓
age↓
312 :
通常の名無しさんの3倍:2006/02/01(水) 19:36:20 ID:Hgr2vFBd
ラクス一人だけがファントムベインの捕虜になり、キラと無理やり結婚されて、
さらにセックスまでされて、キラの子供を生まされてしまう。
ラクス「あー、あー、キラ。」
キラ「ラクス、君は僕だけものだ。」
>>312 さあ、はやくしいたけの見回りに戻るんだ
クレーンに吊り下げられた武器が機体に装備されていく。
長大な砲身が取り付けられたユニットを背中に、対艦用の武装がなされたユニットを右肩に
それぞれがきちんと装着されたことを確認すると
『キラ』はいつものように瞳を閉じ、気持ちを落ち着かせ出撃を待つ。
ガーティ・ルーを追ってきていたザフト艦は、囮に引っ掛かり無防備な姿を晒したところに
攻撃を受け、今は小惑星に艦体を埋めた無残な状態になっている。
それに止めを刺すのが今回の出撃の目的である。
その為、ストライクの装備には“ランチャーストライク”が選ばれた。
対艦攻撃を想定されたパックで、左背面に取り付けられた
超高インパルス砲の砲撃で貫けないものはない。
あとはこれを敵艦に喰らわしてやるだけだ。
『キラ』がゆっくり眼を開くと、それと同時に通信が入った。
<――おい『キラ』、大丈夫か?>
「大佐…」
モニターに映し出されたのは仮面の男、通信の相手はネオだった。
今回の出撃には彼も自分の愛機で参加することになっているので
通信はその機体“エグザス”から行われていた。
<さっきのことは気にするなよ>
「えっ………ああ、あのことですか」
ネオが言っているのはイアンのことだろう。
出撃の準備中、珍しく格納庫に顔を出したイアンに
自分が何か言われたことを心配しているのだ。
「大丈夫です、問題ありません」
<そうか………今回の出撃の肝はお前だが、あまり気負わないようにな>
「了解です」
落ち着いた様子だったことに安心したのか、ネオは通信を切った。
彼の心遣いに感謝しながら、『キラ』は先程のイアンの言葉を思い出していた。
『今度は仕留め損ねるなよ。お前の仕事は同胞を殺すことなんだからな』
出撃の準備をしているのを、わざわざ中断させてまで聞かせた言葉はその一言だけだった。
それだけ言うと、イアンは他の者たちへ労いの言葉をかけることも無く
さっさと艦橋へと戻っていってしまった。
まったく、ご苦労なことだ。
『キラ』は思った。
奴に言われるまでもない。この艦を追いかけるというなら叩き潰すのみだ。
仲間を傷つけようとする者は、誰であろうと必ず殺してみせる。
<――“ダガーL”、ミラー機………出るぞ!>
僚機の発進の合図に『キラ』はハッとなった。
まずいな。
大佐にはああ言ったものの、思った以上にイアンの言葉にいらつきを覚えていたようだ。
『キラ』は深呼吸をしながら、ストライクを歩かせカタパルトを装着させる。
戦いの意味を忘れてはいけないが、それだけに囚われるのもよくない。
そう考えながら、最後にもう一度深く息を吐くと、『キラ』の中からイアンのことは消え去っていった。
「良し…!」
いつもより時間はかかったが、戦いの準備は整った。
<………ストライク、発進です>
それを待っていたかのようにMS管制官の通信が入る。
「『キラ』、“ストライク”…行きます!!」
今度こそは…!
『キラ』は破壊の意志を胸に漲らせ、ストライクを星屑の戦場へと飛び立たせた。
神乙
出撃シーン、緊張感あってウマー
318 :
通常の名無しさんの3倍:2006/02/02(木) 19:18:10 ID:3l0ITS3b
おいおい、おもしれぇぞこれ
神!GJ
神がいるスレはここですか?
321 :
848:2006/02/03(金) 01:48:47 ID:???
ちゃんとストライカーパック使い分けてるところが良い。GJ。
>>322 ちょとガタイよすぎw
このスレ凄いレベル高いけどまとめるにはタイトル入ってないのが多くてややこしいなー
324 :
通常の名無しさんの3倍:2006/02/03(金) 15:59:17 ID:rrqbHbVA
キラ様とラクス様は子作りに勤しんでます。
/ /-----------、
=ニ〈 /-――- ..._ } ___ゝ、i、
.∠-‐ハ ヽ , -――-、}-=ニ.. ...:: :::::::\
キラキュンの為に! .゙´', ./ .:: ノl/:::::::::::::.: . . .:: . :{
キラキュンの為に! / / :::::::::::.: . . .:: . :{
', /:::::::::::.:. ./彡7:::::从从/:::::..:::::::::::i
゙i::i;::::ト从::{ z=}/イノ /::::::::;ヘ:::;::/
iハ:トゝ ` ノィ}/ィヘ- 彡::::/ノ::ル' えっさほいさ !!
_ -‐''´`jノ>、_// .:. ヶ‐i/'´|ィ/ えっさほいさ !!
, /, -‐ ''´}フ"´ /.::人.::: / -、_ '、 アンアンアンアン!!
{'、 j/ ̄::::/ `ニ.ィ/ .:: { i
ヽ` ̄ ̄ ̄´::::::::::::::{ .::;: } / |
, =二 ̄ ̄:::::::::::::::::::::::::::ゝ.....ノ '、 ノ / / /
/´ ̄二二ニ 、:::::::::::::::::::::::::::::| `¨´ / / /
/-―‐-、:::::::::::::::::::::::::::::::::} / ./ /
ヽー-.二ニ=-::::::_r'´ソ , ∠....ノ /
` ー-------/‐`゙` ┴― "´ /
}', -――――‐;―一 ''´{
ソ / {/ i
/ ', '、
/ :. .:: i ヽ
, ' 全年齢板の壁 | }
/ 全年齢板の壁. i {
i 全年齢板の壁 . ヽ. i
', :/ ヽ ,'.', i
/', :/. ヽ' ヽ、i
/、 /: ヽ ヽi
最高のマ○コと最高のチ○コの出会い!!
巾着ミミズ千匹に推定26cmの爆発!!
アッー!!
キラッー!!これなら産めますわっー!!
ラクス!!イイオ!!イイオ〜〜〜〜〜!!
フリーダムを出すとしたらどうやって出すのかが問題だなw
ストフリは意外と簡単かもしれんが
ヤキン攻防戦の後でキラと自由は回収された設定だろ?
自由出さないで攻撃自由だけでいいのでは?
>>327 うおおぉ!?黒だ黒!!
黒カコイイけど画面がいっきに暗いなw
ファントムペインは主役側じゃないからアレだけど
主人公機はトリコロールじゃないとやっぱ画面映えせんか
>322
>327
超GJ!! 神職人乙です。
トリィと無印フリーダムの扱い以外は自分の妄想の通りでした。
どこまで書いていけるか分かりませんが
トリィはラクスの手元にあり、無印フリーダムは
大破状態から修復はされずゴニョゴニョって感じなので…
それ以外は最高に素敵な出来でした。
黒いストライク、カコイイよ、黒いストライク。
>>315 おお・・・こんな面白いスレがあって、神がいらっしゃったとは。
大いに楽しみにさせていただきます。
キラがカッコいいよ。
GJ!!
神が集うスレはここですか?
神 ば っ か り !
>>333 ザムザザーかっけええええ!
見れば見るほど凄さを感じます。蝶GJ。最早GODJOB。
「レイ・ザ・バレル………“ザク”、発進するッ!!」
レイは開いたハッチからバーニアを吹かし、緩やかにザクを発進させた。
それに続いて、ショーンの乗る“ゲイツR”が同じ様にゆっくりと発進してきた。
艦が小惑星に埋まっているような状態では仕方ないが
カタパルト射出によるGが無い出撃には、どうも違和感を感じる。
そして同時に、未だ動く気配のないミネルバを見ると、たった二機で
ミネルバを守らなくてはいけない現状を改めて教えられるようで、不安な影が心を覆ってくる。
だが、やるしかないのだ。
レイは接近してくる敵に向かってザクを移動させた。
<―――なあ、レイ… シン達はまだ戻ってこないのかなぁ…?>
横に並ぶゲイツから情けない声で通信が入った。
「シン達も敵と交戦中だ。ここは俺達だけでやるしかない」
インパルスを始めとした他のMSは、囮に引っ掛かりデブリ帯で敵MS――
もとはこちらの機体だったが――と戦っている。
セカンドステージシリーズ三機を相手にしているのだ。
シン達が増援に来てくれると期待するのは無駄なことだろう。
「しかし…」
強奪の手際の良さ、逃亡の手助けをした黒いMS
そして追撃から逃げるどころか逆に攻撃を仕掛けてくる大胆さ。
この敵は侮れない。いや、そんな生易しい言葉で済ませられる相手じゃない。
レイは思った。そして密かに笑みを零す。
尤も、そういう者たちだからこそ、“彼”が望む駒として使われることになったわけだが…
<で、でも…相手にはお前とシンの二人がかりでも堕とせなかった奴が居るんだろ!?
そいつがこっちに来てたら………>
「無駄口はそこまでだ。来るぞ!」
ショーンの口を黙らせると、敵と思しき三つの光点を睨み付ける。
そうだ、悦んでばかりは居られない。
ここでミネルバが堕とされては、“彼”の望む世界は迎えられなくなってしまうのだ。
「敵をミネルバに近付けさせるな!」
<お、おう!>
頼りないショーンに指示を送ると、ふいに肌が粟立つ様な感覚を覚えた。
この奇妙な感覚………奴は、“黒いMS”はそこに居る!
それを確信させるかのように、ハッキリと視えてきた敵影には、見たことの無いMAと
連合軍の量産機“ダガーL”、そして先の戦いで対峙した“黒いMS”の姿があった。
「俺が“黒いMS”をやる! お前はもう一機のMSとMAを―――」
そこで、レイは再度、不思議な感覚を身体に覚えた。
この感覚………“黒いMS”と対峙した時に――どういう訳なのかは
分からないが――感じたあの感覚に間違いない。
事実、敵の中には“黒いMS”の姿がある。
しかし、この忌々しくさえある圧迫感を与えるものは“二つ”あった。
“黒いMS”と、もう一つは紫色のMAから。
「何者だ………貴様らは…ッ!?」
だが、レイのその問いに答えてくれる者は居なかった。
<白い奴は俺がやる。ミラー、お前は“ゲイツ”をやれ>
<了解>
<『キラ』、お前は―――>
「『戦艦をやれ』ですよね? 了解です」
ネオが言うよりも先に『キラ』は答えた。
<その通りだ。 …良し、それじゃあ“狩り”の時間の始まりだ。いくぞ!>
ネオの命令の下、エグザス、ダガー、ストライクの三機が散開する。
ダガーはゲイツに、エグザスは白いザクにと真っ直ぐ向かう。
だがザクは自分達に向かってくる敵を無視し、ストライクへ攻撃を仕掛けてきた。
「チッ…!」
『キラ』はストライクに制動をかけ、ザクのビーム攻撃を回避する。
その隙にザクはストライクの間合いを詰めてくる。
「そんなに邪魔をしたいのなら…ッ!」
ストライクをザクの方に向け、超高インパルス砲“アグニ改”を腰に構えようとする。
ネーミングこそ先代機の“アグニ”に“改”の文字を付けただけの安易なものだが
中身はかつての“アグニ”とは比べようもない威力になっている。
その砲撃を喰らわせば、どんなMSだろうと一撃で破壊出来るだろう。
だが、『キラ』が照準を合わせるよりも早く、ストライクに近付くのを阻むように、ビームがザクを襲った。
<おいおい、こいつは俺の獲物って言ったろ?>
ビームに続いて現れたのはエグザスだった。
ネオが乗るその機体は、先程の攻撃を際どいところで躱したザクに次々に攻撃を仕掛ける。
機体に装備された四基の特殊兵装を外すと、それを縦横無尽に
飛び回らせ、四方からザクにビームの雨を降らせた。
<お前は早く艦をやれ!>
ネオの言葉に促され、『キラ』は再び敵艦へとストライクを向けた。
そうだ、敵MSがどんなに優秀であろうと
艦同士の戦いにおける勝敗は、艦が堕とせるか否かにかかっている。
ましてや大佐のエグザスを相手にしては、流石のザクもこちらを追いかけることなど出来ないだろう。
「じゃあ、お任せしますよ、大佐」
<任された!>
全方位攻撃システム“ガンバレル”。
必死に回避行動を続けているが、あのオールレンジ攻撃を前にしては
ザクが堕とされるのも時間の問題だろう。
『キラ』はこちらを追いかけようとするザクを尻目に、敵艦を目指した。
「敵MS、ザクとゲイツを振り切り本艦に接近!」
バート・ハイムの叫びがミネルバ艦橋に響き渡った。
「レイのザクとショーンのゲイツは!?」
「それぞれ敵MA、MSと交戦中………こちらに来られそうもありません!」
ミネルバ艦長タリア・グラディスの問いにメイリン・ホークが悲痛な声で答える。
「か、艦長…これでは、もう………」
副長のアーサー・トラインが言った、最後は聞き取れないまでに
弱々しい言葉が全てを現していた。
『これでは、もう、どうしようもない』
艦は動くことが叶わず、搭載機は全て敵と交戦中、そんな無防備な状態に敵MSが接近してくる。
「撃沈されてしまうのか…?」
横でプラント最高議長であるギルバート・デュランダルが呟いた。
そうだろうな。
アスラン・ザラは他人事のようにその言葉に同意した。
「生きている火器を全て接近するMSへ!」
「えっ…?」
「早く! 奴を近付けさせるな!!」
「は…はいッ!」
艦長達はそれでもどうにかしようと、懸命な努力を続けていた。
「………っ…だ、駄目ですッ! ナイトハルト、ディスパール共に敵MSによって迎撃!」
敵が何者かは分からないが、たった一艦で強奪作戦を仕掛けてくる連中だ。
そのMSパイロットともなれば、動かない艦に近付くなど容易に可能な者が配属されているだろう。
「構わず撃ち続けて!」
「敵MS、尚も接近!」
「か、艦長ぉぉ………」
「泣き言を言ってる余裕があるなら働け、アーサー!」
ブリッジクルーはそれでも必死に抵抗し続ける。
「くそぉ………」
そんな彼等を見ていたら、アスランの口から自然と後悔の言葉が漏れた。
こんな状況で何も出来ない今の自分が恨めしかった。
力など持たない方が良い。それは分かっている。だが、力なくしてはどうしようもない事態がある。
そして何よりも悔やんでいるのは、この事態に彼女までも巻き込んでしまったことだった。
自分が死ぬのは構わない。
戦場に立ち、敵を殺した時点で、まともな死に方が出来るとは思っていなかった。
むしろ、こんな死に方こそが自分には相応しいのだろう。
だが、彼女は違う。
オーブ連合首長国代表首長である彼女をこんなところで死なせてはならない。
多くの犠牲を元にようやく成り立った平和を維持する為に、彼女はまだ世界に必要なのだ。
そんなことを思いながら、隣をそっと見る。
そこには自分と同様、何も出来ない現状を歯痒い思いで
見詰めているカガリ・ユラ・アスハの姿があった。
しかし、彼女には自分と違う点が一つだけあった。
「諦めて………ない?」
この絶望的な状況でも、彼女の瞳は力強い輝きを失っていなかった。
「そう…だよな」
諦めるのは簡単だ。だからといって素直に死ぬわけにはいかない。
先の大戦で、多くのものを託され、今、自分達は生きているのだ。
それを投げ出すことは出来ない。
そして、戦争が終わった時に自分は誓ったのだ。
カガリを護り続けることを、最後の戦いから帰ってくることがなかった友に…
唐突に、アスランの頭に閃くものがあった。
「右舷の砲全てを小惑星に向けて撃って下さい!」
艦橋の人間の視線が一斉に自分へ向けられる。
「な、何を言って…」
「爆圧で一気に艦体を押し出すんですよ!
同時に、その衝撃で吹き飛んだ岩で接近するMSを迎撃するんです!」
思いもかけない発想だったのだろう。
グラディス艦長の表情が驚いたものへと変わり、そして、すぐに眉が顰められる。
確かに今の案は上手くいけば、ミネルバが自由を取り戻し、敵MSを追い返すことが可能となる。
しかし、上手くいかなければ、敵の攻撃を受け、ただでさえダメージの大きい
ミネルバに止めを刺すことにもなりかねない。
「馬鹿を言うな!」
上手くいかなかった場合に考えが至り、副長のアーサーが叫んだ。
「そんなことをしたら、ミネルバが―――」
「今は状況回避が先決です! 何も出来ずここに居れば敵に―――」
何とか説得しようと、声を荒らげて訴えかけようとした時、“それ”はやってきた。
「敵MS………本艦正面に―――ッ!」
正面の艦橋窓に、巨大な砲を構えた黒いMSの姿が映し出された。
艦橋の空気が凍り付く。
恐怖、困惑、絶望。あらゆる負の感情が艦橋の誰をも包み込む。
「力で…破壊を………死だけを、拡げ続けるのか、お前はぁぁ━━━ッ!!」
そんな中、未だ瞳から力が喪われていないカガリが声の限りに叫んだ。
艦橋に木霊するその叫びを、誰もが無感情なまま聞いていた。
<<力で…破壊を………死だけを、拡げ続けるのか、お前はぁぁ━━━ッ!!>>
引き金を引こうとした指が、びくりと止まった。
「な…に……?」
今まさに敵艦に必殺の一撃を加えようとした瞬間に聴こえた………否、感じられた声。
それと同時に身体が奇妙に感覚に覆われる。
「これは………一体…!?」
目の前の戦艦には僕の『知らない』、けれど『とても大事な人』が乗っている
その感覚は『キラ』にそう伝えてきた。
そして、脳裏には『見たことのない大事な誰か』が映し出される。
「何を………馬鹿なっ!」
『キラ』はその感覚を振り払うように叫ぶと、再び砲の照準を敵戦艦を合わせた。
<<―――ギルをやらせはしないッ!!>>
だが、今度もまた奇妙な感覚に攻撃を妨げられた。
身体で聴こえる不可解な声。
しかし、今回聴こえたそれは、先程のような強い想いではなく
ただ不快なだけの激しい殺意に満ち溢れていた。
「ク…っ」
その感覚が向けられた場所から、急いでストライクを移動させると
そこを僅差でビームによる光線が駆け抜けていった。
ビームが放たれた、そして自分に向かってきた殺意が発せられた場所を見ると
そこにはエグザスの攻撃網から逃れ、こちらに向かってくるザクの姿があった。
「また、君か…ッ!」
即座に迎撃体勢を取ろうとしたが、相手の動きが早くてアグニの照準に上手く合わせられない。
この装備と状況じゃ奴は堕とせない!
そう判断すると、『キラ』は肩に取り付けられたガンランチャーと
バルカン砲でザクを牽制しながらストライクを旋回させていく。
その動きと入れ替わるようにエグザスが現れ、ザクへ向かって突進していく。
<すまん『キラ』! 今度こそコイツは抑えておくから、お前は艦を―――>
「了解!」
大佐のエグザスから逃れたり、妙な感覚を覚えさせたり………何者なんだ、“アレ”は?
頭に疑問が浮かぶが、今はそれどころではない。
ストライクにアグニを構えさせながら、敵艦に砲撃を喰らわすことが出来る場所へと移動させる。
<―――『キラ』、上だ! 避けろぉ!!>
三度、照準に敵艦を定めた時、通信が入った。
『キラ』は考えるよりも先に、聞こえてきた声を信じて、ストライクを横に滑らせる。
瞬間、ビームライフルの攻撃がストライクが居た場所を貫いていった。
見ると、ゲイツがガーティ・ルーの攻撃で散らばった無数の岩塊を
小器用に躱しながら、母艦へと近付いてきていた。
成程、あの数の岩塊を抜けるのはコーディネイターでなくては無理だ。
OSによってある程度動きに制約が出てしまうナチュラルのMSでは、あそこを追い縋るのは不可能だろう。
「だけど…」
只管に岩を避け、艦を助けようとこちらに攻撃をかける…
ゲイツはただそれだけの動きしかしていなかった。
そして、その程度の動きしか出来ないMSなど、どんな装備の時であろうと
『キラ』の操るMSが仕留めるには容易なものだった。
「………わざわざ出て来るからッ!」
ゲイツの懸命な攻撃を悠々と躱しながら、『キラ』はゆっくりとアグニの引き金を引いた。
長大な砲から放たれた赤い閃光は、瞬きする間にゲイツを貫いた。
「ミラーは大佐と一緒にMSを! 艦は僕が―――」
もう敵の邪魔はないと、再度、アグニの砲口を敵艦に向けた時
小惑星に艦体を埋めていた敵艦が突然、爆発した。
「―――何ッ!?」
自分はまだ攻撃をしていない。ガーティ・ルーも同様。
にも関わらず、敵艦で爆発が起こり、その巨体が横滑りするように小惑星から飛び出してきた。
「砲撃で艦を無理矢理押し出した…!?」
ゆっくりと回頭する敵艦を見ながら、『キラ』は何が起こったのかを理解した。
敵艦は自分達が傷つくことを覚悟で、小惑星を砲撃し
その破壊の衝撃を反動に小惑星からの脱出に成功させたのだ。
尤も、その大胆な行動に気を取られている場合ではない。
敵艦の艦首が開き、巨大な砲口が覗かれ、それはガーティ・ルーの方を向いていた。
「………でも、これなら!」
だが、それは同時に敵艦撃沈の好機でもあった。
どんな兵器からは分からないが、あれだけの大きさの砲ならエネルギー量は相当なものだろう。
そこにアグニの砲撃を加えれば、敵艦を一撃で破壊することも―――
<―――うわああぁぁぁ━━━ッ!!>
突然、スピーカーから叫び声が聴こえてきた。
慌てて周囲を見回すと、ミラーのダガーが敵艦の砲撃で砕かれ振り撒かれた岩にぶつかっているのが見えた。
そして、体勢を崩しているダガーの元に、更に大きな岩塊が迫りつつあった。
「駄目だ…ッ!」
あれがぶつかればダガーは大破から免れないだろう。それを防ぐには自分があの岩塊を砕いてやればいい。
しかし、それは敵艦を沈める絶好の機会を逃すことに繋がる。
『今度は仕留め損ねるなよ。お前の仕事は同胞を殺すことなんだからな』
出撃前にイアンに言われた言葉が頭の中に蘇った。
「―――ガーティ・ルー、砲撃が来るぞ! 躱せぇ!!」
大量殺人と仲間の救出。考えるまでもない問題だった。
『キラ』の目の前で敵艦が光の奔流を解き放つ。それと同時にアグニからも赤い光条が放たれた。
敵艦の砲撃はガーティ・ルーの右舷を掠める。
そして、アグニの砲撃は………ダガーに迫った岩塊を砕くことに成功した。
そのままガーティ・ルーの横をゆっくりと擦れ違っていく敵艦に攻撃を仕掛けようと考えたが
今下手に攻撃を仕掛けるとガーティ・ルーに損害が出る可能性もあり
『キラ』はストライクをダガーの元へと向けた。
岩にぶつかり異常が生じたのだろう。ミラーのダガーは上手く動けないままだった。
ダガーの元に着くと、ネオのエグザスから信号弾が上がるのが見えた。
その光は退却を意味するものだった。
<助かったぜ、『キラ』…>
ダガーを抱えながらガーティ・ルーへ向かっていると、ミラーの安堵の声が聴こえてきた。
「いや、大したことじゃないよ…」
<謙遜すんなって。 まぁ、お陰で敵さんは逃がしちまったけどなぁ…
悪かったな、おれのせいで…>
あの位置からもストライクが敵艦を堕とせそうだったところが見えていたのかだろう。
相手がコーディネイターだろうと気にすることなく陽気に話しかけた男と
同一人物とは思えない程、暗い声でミラーは言った。
「大丈夫、あれだけダメージを与えれば、堕とせなくても十分だよ」
そんなミラーを気遣うように、『キラ』殊更に明るい声を出した。
<そう…かなぁ?>
「そうだよ」
だが、そんなことを喋りながらも、『キラ』の頭の中ではあの敵のことばかりを考えていた。
最初に敵艦を砲口に捉えた時のあの感覚…
あの時、脳裏に過ぎった自分の『知らない』
しかし『とても大事な人』とは一体何だったのだろうか…?
かつて研究所に居た頃に聞いた言葉。
“思い出せない記憶”
それに関係したことなのだろうか?
そして、それは今の自分が踏み込んでいいことなのだろうか…?
<………い、『キラ』。ちょっと、聞いてるか>
「…えっ、あっ……な、何?」
思考に囚われていたせいか、声を掛けられていたことに気付かず、慌てて言葉を返す。
<…いや、何か変に考え込んでたみたいだから…>
「ごめん。ちょっと考え事してて…」
<………やっぱ、俺のせいで敵艦を堕とせなかったことを―――>
「違う、違う。そうじゃないって」
そんな会話をしながら、『キラ』は思った。
堕とせなかった敵、あの奇妙な感覚、“思い出せない記憶”…
そんなことはどうでもいい。まずは仲間が無事だったことを喜ぼう。
過去が何であったとしても、今はこうして自分が何者であろうと
気にせず接してくれる仲間が居るのだから…
>333
更にGJ!!
多脚MA、MSスキーとしては堪らない出来です。
乙彼様でした。
335-342、今回も長編神お疲れ様です。
この良スレが続きますように
>>334-343 再び感想有難うございます
そして長文御疲れ様です!ミラー生きてるのが何より嬉しい
今後の展開をwktkしながら待ってます
無能でバンクと総集編の使い回ししか出来ない負債によりあっという間に殺されるキャラが
このスレに舞い降りた神の手によりキャラ達が活き活きしている・・・
イイヨーイイヨー
348 :
通常の名無しさんの3倍:2006/02/06(月) 18:53:14 ID:UkCy1ayD
キラ、脚部切断後、幻肢痛に悩まされるな
最高です! 楽しませてもらってます。長編になると思いますが宜しくお願いします。
『キラ』はチェーンで首に下げられた指輪をじっと眺めていた。
それは“研究所”を出る際、自分の担当官だった所員から渡されたものだった。
所員が言うには、その指輪はブルーコスモスによって救われる前の自分が持っていた唯一の品だったらしい。
正直、どうでもよかった。
思い出すことも出来ない過去の自分が持っていた品など、現在の自分には必要ないと思ったからだ。
ただ、指輪を見ていると、当時の自分に欠けていた、ある意志が湧いてくるのが感じられた。
ブルーコスモスの命ずるがままに、人を殺し続けることが出来たのは、それに因るものが大きかった。
研究所の人間曰く、自分はコーディネイターに対しての破壊衝動が増大されているということらしいが
コーディネイターであろうとナチュラルであろうと種族の差異などなく、人を殺すことには抵抗を感じた。
だが、標的を殺さず、逆にブルーコスモスの手で命令に背いたとして処刑される道は選べなかった。
指輪を見ていたら『生きる』、そして『帰る』という想いが胸に込み上げてきたからだった。
何が理由なのか分からない。
しかし、その想いに突き動かされるように、『キラ』は人を殺すことで生きる道を
―――それが過ちであることを承知で選択した。
ブルーコスモスによって命を拾われてから二年、『キラ』はそうして生きてきた。
あの時、所員は「すまない」と頭を下げ、この指輪を渡してくれた。
その謝罪の意味は、今も何だったのかは分からない。
その後、人を殺すことで生かされることになる自分を哀れんでのものだったのかもしれない。
確かに、指輪を渡されなければ、人を殺めることに抵抗を覚え
ブルーコスモスの命令に従わないことになり、奴等に始末されていたことだろう。
この指輪があったからこそ、自分は殺人者として血塗られた生を掴む決心をしたのだ。
しかし今、自分がこうして戦い続け、人を殺し続けているのはそれだけじゃない。
『生きる』―――勿論、その想いがないわけではない。
ただ、この部隊、ファントムペイに配属されて出会った、“同族殺し”としてではなく
自分をそのままの自分として受け入れてくれた仲間達を護るために
例え、偽善と罵られようとも、仲間達を死なせたくないがために戦っているのだ。
「―――ッ、なのに…!」
先の出撃の目的は『敵の追撃を食い止める』というものだった。
敵艦の撃沈という最大の成果は逃したものの、多大なダメージを与えて、追撃の阻止という目的は果たし
且つ、危ういところだったミラーをも助け、仲間を護るという個人的な目的も果たせた。
………そう思っていた。
出撃から帰ってきた『キラ』を待っていたのは、ステラ達と共に敵主力MSの陽動の任についていた
もう一人のMSパイロット、ヨーンが撃墜されたという報告だった。
いつもお疲れ様です!!!
指輪の設定もちゃんといかされてる!!
感動です!!
種でこんなセツナス設定
GJ!!
GJ…だがセツナス!
GJ! 設定細かいな♪最初指輪て?と思ったが、あ!あれだ!と思いだした。
ホス
wktkhosyu
「こんなトコでナニ黄昏てんだ?」
突然、声を掛けられる。見ると、部隊に配属されてから最も会話を交わした男がそこに居た。
「ミラー…」
MSパイロットのミラー。この部隊に配属された『キラ』に真っ先に声を掛けてきた男だった。
「で、ナニしてたんだ?」
ミラーは無重力の中をふわりと移動し、『キラ』の側に立った。
「別に…」
「………そか」
ミラーは一瞬、何か考えるような顔をしたが、その一言だけで口を閉ざした。
それきり二人は黙ったまま立っていた。
「僕のせいで………」
「あん?」
どれくらい黙っていただろうか。『キラ』がゆっくりと口を開き始めた。
「僕のせいで、ヨーンは死んだんだ…
ヨーンを堕とした相手のことを、ミラーも聞いたでしょ…?」
「敵の新型…だってな」
仲間を殺した相手のことを頭に思い浮かべ、ミラーは憎々しげに呟く。
「僕がアーモリーワンの時に取り逃がした奴だ…」
『キラ』は顔を俯け、それでもはっきりと言った。
「僕が逃がした新型に、ミラーは殺されたんだ! あの時、僕が奴を討っていれば…ッ!!」
「違う!」
激昂する『キラ』の言葉を遮るように、ミラーは怒鳴った。
「ヨーンを堕としたのは『ただの』新型だ。それ以上でも以下でもない」
しかし、怒鳴ったのは一言だけで、ミラーは再び声を落ち着けて言葉を続けた。
「けどッ! あそこで僕が敵艦に引かず、奴を堕としておけば、ヨーンは…ッ」
「死ななかったかもしれなかったな」
ミラーは素直に認めた。そして続ける。
「でもな、新型にエグザスと対等に渡り合った白いザク
それに敵の新鋭艦を相手にして、お前は無事でいられたのか?」
「それは…」
『キラ』は言葉に詰まる。
「お前があの時、新型を堕としときゃヨーンは死ななかったかもしれない。
でも、その代わりにお前が死んじまったら意味がないだろ?
ヨーンだろうと、お前だろうと………誰だろうと仲間が死んじまったら、哀しいんだ…」
そう言うと、ミラーは俯く『キラ』の頭の上に手を載せて言った。
「それにな、俺らはMSパイロットだ。
そんなもんを商売に選んじまった時点で、死ぬのは覚悟出来てんだ。
それを他人から『僕のせいで死んだ』なんて言われたら、あの世で気ぃ悪くするぜ」
「でも…」
「『でも』もクソもねーんだよ!」
ミラーは『キラ』の頭の上に置いた手をガシガシと動かした。
「わっ…ちょっ……やめ…ッ」
「分かったのか? 分かんねーのか? ああッ!?」
『キラ』はやめさせようと抵抗するが、ミラーはなおも髪の毛を掻き回す。
「分かったから…もう、やめてって…」
「よーし」
ようやくミラーは『キラ』の頭から手を離した。
「何をするかなぁ、もう…」
『キラ』は乱れた髪を直しながら、ミラーを軽く睨んだ。
「悪い悪い。でもな…」
ミラーは悪戯っぽく笑ったが、すぐに真面目な顔に戻った。
「やるべきことをやった奴が、自分以外のことで
責任を負う必要は無いんだ。それだけは覚えておけよ」
「ミラー…」
目の前の男の虐めてるのか慰めているのか
よく分からない労わりに感謝しながら、『キラ』は頷いた。
「あっ、そういや忘れてた。ロアノーク大佐がお前のことを呼んでたぜ」
「大佐が…?」
会話が一段落した所で、ミラーは思い出したように言った。
「うん、何だか知らんけど、ブリッジに来いってさ」
「ブリッジに…」
あそこには自分を嫌う男が居るので、あまり行きたくはないのだが…
「何だ、またイアンの奴でも怒らせたか?」
そんな『キラ』の心中を見透かすように、にやにやしながらミラーが聞いてくる。
「違う………と思うけど」
「ま、奴さんの“アレ”は病気みたいなもんだから、あんま気にすんなよ」
「うん………ありがとう、ミラー」
「おう」
『キラ』はミラーに礼を言うと、ブリッジへ向かおうとした。
「『キラ』」
が、すぐにミラーに呼び止められる。
「なに?」
振り向くと、再び真面目な顔に戻ったミラーがそこに居た。
「さっきの話に戻るけどさ………死んじまった仲間に対して報いることがあるとすれば…
それはそいつの分まで生きてやることだと思うんだ。
だから、お前も…勿論、俺もだが………死ぬんじゃねーぞ」
「………うん」
『キラ』はもう一度強く頷いて答えた。
コックピットに乗り込むと、自分が不思議な安心感に包まれることにアスランは気付いた。
落下している“ユニウスセブン”の破壊作業の為であって、戦う為ではないのに
モビルスーツに乗った途端、先程までの戦艦の中で何もしないでいる自分への違和感
そして、眼前でMSの砲口が突きつけられた恐怖感が拭われていった。
「はは…っ」
アスランは自嘲しながら思った。
何だかんだ言いながら、結局、自分は
―――いや、この血に染まった両手は、再び武器を手にするのを待っていたらしい。
「だが…」
それでも構わない。
今、必要なのは確固たる力。落下する墓標を喰い止められるだけの力が必要なのだ。
それがこのMSにあるというなら、自己嫌悪に悩まされるくらい―――
<――発進停止! 状況変化!>
そんなことを考えながら出撃の準備をしていると、突然、管制の声が事態の変化を告げた。
<ユニウスセブンにてジュール隊が不明機と交戦!>
「何…?」
告げられた言葉に、アスランは二つの意味で反応する。
ジュール隊………イザークがここに居るのか? そして、不明機と交戦中だと?
<各機、対MS戦闘用に装備を変更して下さい!>
思いもよらないことになった。
しかし、例え何が起ころうとも、成すべき事は唯一つ。
「あれを………“ユニウスセブン”を地球に落とるものか…ッ!」
やがて、自分が乗るザクもカタパルトに運ばれ、戦闘用の装備が
取り付けられると、ふいに回線が開かれた。
<状況が変わりましたね。危ないですよ>
この艦に乗ってから、何かと自分に付き纏ってくるルナマリア・ホークだった。
彼女は愉しげに、挑むように言った。
<―――おやめになります?>
彼女からすると、自分は前時代の遺物にでも見えるのだろうか。
確かに、不安はある。
MSから降りて二年も経つ今の自分が、満足にMSを操縦出来るのかという不安が。
「………馬鹿にするな」
だが、身体に染み付いた感覚が訴えていた。
お前は今も戦士だと。
目の前にハッチが口を開いて待っていた。
瞬かない星空を目にすると、高揚と悔恨が綯い交ぜになった感情が湧き上がる。
「今もお前は此処に居るのか…?」
戦場となった宇宙から帰ってこなかった友に問い掛ける。
勿論、答えは何処からも返ってこなかった。
ランプがグリーンへと変わる。アスランは進路の先を真っ直ぐに見据えた。
「………アスラン・ザラ、出る!」
神キテタ――!!!
ミラーいい奴だな〜
キラも本編みたいに人格破壊してないしいい感じだ!!
これからも楽しみにしてます!!
お疲れ様です。
キラが会話しとる…
感動した。
え?ヨーンを落としたのは、赤いザクでは?
…すまん、ちょっとしたジョーク(のつもり)だ。
ミラーさん・・・アンタいい人だ・・
>>361本編のキラはイージスの自爆で死亡、
その後のキラはラクソにより造られたクローン
この分だと、ラクスにもちょっと期待が持てそうだな。出てくるのは随分後になりそうだが。
期待保守
続き来てた! 次回はキラVSアスシンどっちだぁワクテカ
「ちぃっ! お前らぁッ!!」
出撃するや否や、シンの目に入ってきたのはジュール隊に襲い掛かる
カオス、ガイア、アビスの三機のモビルスーツだった。
その瞬間、シンの頭の中からは、地球へと落下し続けるユニウスセブンのことは
消え去り、目の前の三機と決着を付けることだけで一杯になる。
<あの三機! 今度こそ!>
インパルスに続いて出撃したザクのパイロット、ルナマリアも同じ思いらしく
彼女の威勢の良い声が回線を通して聴こえてくる。
「いくぞ、ルナ!」
<ええ!>
シンはルナマリアに声を掛けると、まずは最も自分達に近かったアビスにビームライフルで攻撃を仕掛けた。
だが、ビームが当たるより前に、アビスにこちらの接近を気付かれ、するりと攻撃を躱されてしまう。
「くそ…ッ!」
そして、同時に納得もする。
この程度であっさり堕とせる相手なら、先日までの戦いで既に撃墜していた
―――いや、そもそも強奪すらされていなかっただろう。
「けどなぁッ―――」
シンはアビスの動きに合わせてインパルスを旋回し、ライフルをビームサーベルに持ち替えさせる。
「―――そう何度も好き勝手させるかよおぉぉッ!!」
怒りに満ちた叫び声を上げ、シンはアビスに斬りかかる。
しかし、その斬撃もアビスは避け、逆に相手の近接装備であるビームランスでインパルスを突いてきた。
「やられるかぁッ!」
シンはサーベルでランスの突きを喰い止める。
「ルナ、今だ! アビスを―――ッ!?」
アビスの動きを抑えている内に仕留めようと、ルナマリアに呼び掛けるが、
彼女もまたガイアとの交戦状態に入っており、こちらの援護は望めなくなっていた。
「くっそぉぉ…ッ!!」
だからといって、互いに膠着しあったままでいるわけにはいかない。
シンは頭部バルカンで牽制し、相手を後ろへ退かせると、自由になったサーベルで再びアビスに斬りかかった。
その時だった。
<―――グゥレイトォ! やったぜ!>
突然、通信回線から何者かの歓声が上がり、それと共に眼下のユニウスセブンに大きな地割れが走った。
「だが、まだまだだ…」
メテオブレイカーの起動に沸く通信回線に向かって、アスランは冷静に意見を述べる。
「もっと細かく砕かないと…」
元の大きさが直径10Kmにも及ぶユニウスセブンが半分に割れても
その片割れだけで地球には十分な脅威となる。
破砕作業を続けるべく、アスランが乗機を、未だ地球へ引き寄せられる
ユニウスセブンへと降下させると、懐かしい声が耳に届いた。
<アスラン!?>
<貴様っ………こんなところで何をやっているッ!?>
モニターに映し出された顔は、声の主たちが自分の予想通りだったことを告げていた。
しかし、今はかつての戦友たちとの再会に喜んでいる場合ではない。
「そんなことはどうでもいい! 今は作業を急ぐんだ!」
アスランは彼らに、昔と同じ様に冷静に指示を出す。
<あ、ああ>
<分かっているッ!>
そして、彼らもまた昔と同じ様に、自分の指示ということで少しだけ腹立たしく答えた。
そんなやり取りに思わず笑みが零れ、アスランはモニターに映る彼らに向かって口を開く。
「相変わらずだな、イザーク…」
<貴様もだッ!>
モニターに映る人物、イザーク・ジュールは同じ隊に居た頃のように、怒鳴り返してきた。
<やれやれ…>
ディアッカ・エルスマンも、そんなのはもう見飽きたと言わんばかりに、苦笑混じりで呟いた。
だが、そんな和やかな空気は、ほんの数秒で消え去った。
先の大戦を生き残った―――否、激戦のみを潜り抜けてきた
三人の戦士としての嗅覚が、敵の訪れを教えていた。
「イザーク!」
「五月蝿いッ!」
警告すまでも無く、アスランはイザークと共に、背後に迫ってきていたアビスへと向かっていった。
神お疲れ様です。
ネ申…!!!!!!!!!
キテタ!!!
期待保守
wktkホシュ
神乙。
次で遺作がストライクにどう反応するのかが気になるな。
凸と遺作の反応に期待 ノシ
俺も期待に ノシ
『安定軌道から外れたユニウスセブンの調査を命ずる』
それがザフトの新型MS強奪の任を終えたファントムペインに届いた命令だった。
そして、『キラ』はネオの指示の下、ステラ達を引き連れ地球へ降下中の
ユニウスセブンへ出撃し、それを目の当たりにした。
「ザフト同士で………相撃?」
ザフトの艦影があるからと、奴等の索敵網に引っ掛からぬよう
ユニウスセブンに近付かず遠くから調べていたが
地球へ堕ち行く巨大な墓標で戦っているのは、明らかにジンとザクであった。
「一体、どうして…?」
ザフトのMS同士が戦っているのか?
疑問には思ったが、コーディネイターを殺すことで生き続けるコーディネイターがここに居るのだ。
互いに戦い合うザフト兵が居たところで不思議は無いだろう。
だが、その戦いを見ていると、二つの陣営で争っているのが分かった。
巨大な装置をユニウスセブンに取り付けるMSとそれを護るMS。
それらに執拗に攻撃を仕掛けるジンで構成されたMSの一団。
「………なるほどね」
どうやら、ジンのグループがユニウスセブンを安定軌道から外したらしい。
何を思ってこんな暴挙に出たのか分からない
―――いや、先の大戦で消えたように見えていた燻りを
再び激しく燃え上がらせようとした連中が居たというところだろう。
そして、そのを炎を消しに別の連中がやってきて、この有様となったわけだ。
「さて、どうしたものか…?」
『キラ』は戦いを傍観しながら考えた。
地球へ堕ちるユニウスセブンの周りに、ザフトのMSの姿があったことが
分かれば、この調査を命じた人間は満足することだろう。
“ユニウスセブン落下の原因はコーディネイター”
その事実だけで彼………いや彼ら“ブルーコスモス”には十分だ。
それを必死に喰い止めようとした連中が居たことなど
彼らの手に掛かれば無かったことにされるかもしれない。
いや、例え隠蔽されなくても、こんな事態となれば幾らでも
地球の人々の怒りを宇宙に浮かぶ砂時計に向けさせることが出来る。
「と、なれば…」
結論は出た。
ユニウスセブンに設置された装置、ストリングスに巻き付けられた
ワイヤーらしきもの、そしてそれの周りを飛び交うザフトのMS。
撮るべきものは撮った。
心情的には火消しを行っている連中の手伝いをしたいところだが
これだけの建造物を破壊する装備などは何一つ持っていない。
何より、アーモリーワンの一件があるのに、彼らが良い顔をして
自分達の協力を受け入れることはないだろう。
「ステラ! スティング! アウル! ここにもう用は無い。撤退を―――」
用が済んだのなら引き上げるだけだ。
そう思い、植えつけられた闘争本能が赴くままに
暴れている少女たちに帰還を呼びかけようとした。
その時、視界の隅に戦いの光を捉えた。
何かに惹かれるように、視線をそちらに向ける。
そこにはザフトのMSに追い詰められているアビス、カオスの姿があった。
それを視界に納めた瞬間、先の戦いを終えて
艦に戻った時のことが『キラ』の脳裏に蘇った。
ミラーの乗るダガーを抱えたまま、ガーティ・ルーに着艦する。
敵艦こそ堕とせなかったものの、作戦自体は成功。
仲間達の誰もが喜んで迎えてくれると思っていた。
しかし、ストライクを降りた『キラ』が目にしたのは、一様に暗い顔を艦の仲間達だった。
その様子を疑問に思っていると、誰かが口を開いた。そして言った。
「ヨーンが死んだ」と。
『キラ』の中で何かが弾けた。
そうだ、あの時、自分は心に誓った筈だ。
二度とこんなことは起こさせない。もう誰も死なせやしないと!
それを邪魔しようとしている奴等が居る。どうすればいい?
―――答えは簡単だ。
「殺す……までだッ!!」
神GJ!
神キテタ━━━!!、今回もGJでした!!
キラかっこイイ!!(・∀・)
流石神!!! GJ過ぎるぜ!!!
わざわざメ欄で気使ってもらってすみません神。
楽しみに待ってます!
<今は俺が隊長だッ! 命令するな、民間人がァッ!!>
不機嫌さを隠しもしない叫びと共に、イザークのザクが
ビームアックスを一閃させ、アビスのビームランスを叩き斬る。
その隙を逃さず、飛び込んできたアスランのザクが
ビームトマホークを輝かせ、アビスの左脚を宙に舞わせる。
いかにも不仲そうな会話をしながらも、イザークとアスランのザクは素晴らしい連携を見せた。
「まったく、コイツらは…」
言いながら、ディアッカは自分の乗るザクが手にしていたメテオブレイカーに注意を戻した。
この場はあいつらに任せて大丈夫だ。
イザークの相棒を自負している身としては多少悔しくもあるが
この二人の組み合わせの前に敵などは居ない。
だったら、自分は別の仕事に取り掛かるまでだ。
「おい、ここは任せたぜ! 俺はメテオブレイカーを―――ッ!?」
襲い掛かる敵をイザーク達に任せ、自分はメテオブレイカーの設置に行こうとした瞬間
宇宙が歪み、煌めく闇がカオスに止めを刺そうとするイザークのザクに迫るのが見えた。
「―――イザークッ!!」
考えるよりも先に、ディアッカは装備していた長大な砲身
“オルトロス”から、その闇に向けてエネルギーの矢を放った。
しかし、砲撃が当たる瞬間、攻撃を予想していたかのように
闇は蒼い光跡を振り撒いて攻撃を躱す。
<イザーク、そこをどけッ!>
ディアッカの声で相手の存在に気付いたアスランが
砲撃を躱した闇に対してブレイズウィザードからミサイルを放つ。
すると今度は闇から無数の光が放たれ、次々とミサイルが撃ち落されていく。
そして、ミサイルの爆発がもたらす光が、その闇を白日の下へと晒し出した。
「何…だと……?」
<黒い……MS…>
光に照らされた闇、それは黒いMSの姿、それも彼らに深い関わりを持つ機体であった。
自分の顔と誇りに、醜い傷を刻み込んだ機体。
大事な友が乗っていた、大事な仲間を殺した機体。
自らの身を挺して愛する者たちの窮地を救った男が乗った機体。
彼らの中に先の大戦の思い出―――そう呼ぶには凄惨な出来事が思い返された。
<―――ストライクウゥゥゥッ!!>
その衝撃から逸早く蘇ったのはイザークだった。
彼は怒りの咆哮を上げて、黒いストライクに牙を剥く。
<ディアッカ!>
「ああ!」
それに続き、自分達も黒いストライクへ攻撃を始める。
イザーク機の斬撃を躱したストライクに、アスラン機がライフルを連射し
その射撃を盾で防ぎ、敵が足を止めたところを狙って自分がオルトロスの砲撃を放つ。
見事な連携攻撃であったが、黒いストライクはそれらの攻撃を潜り抜け
まるで二年前を再現かのように自分達三機へと襲い掛かってくる。
「チッ! 流石は、ストライク…ってトコか」
確かにストライクはエリート部隊であった自分達が堕とせなかった強力な機体だ。
敵――恐らくは地球連合軍――がそれの後継機を造り出すのも分かる話である。
「だけどな………」
ディアッカの脳裏に、憂いた顔をした少年と、気さくな笑顔を見せた男
二人の顔が浮かび上がり、彼らの戦いが思い出される。
そう、ストライクは目の前の黒いMSのような戦いをする機体ではなかった。
MSという破壊兵器でありながら、ストライクは大事なものを護るために戦い続けたMSだったのだ。
それを汚すような真似を見過ごすことは出来ない。
「―――そんなのは気に入らねぇんだよぉッ!!」
ディアッカは今はもう居ない二人の戦友の誇りを守る為、再度黒いストライクに攻撃を仕掛けた。
「クッ………コイツら…ッ」
『キラ』はスティング達が撃墜されるのを阻止し
彼らを逃がしてそれと入れ替わるように目の前の三機と対峙していた。
追い詰められたカオス、アビスを目にしてから感覚は冴え渡り
背後に目がついたように周囲の全てを見通せ、自分の手足のようにストライクを自在に操れる。
今の自分はかつてないほどに凄まじい戦いをしている。
それはこの戦場の中心に居る自分が誰よりも分かっていることだ。
それなのに…
「―――強い!!」
それだけの動きをしている自分を相手にしているにも関わらず
目の前の三機は一度も被弾することなくストライクの周りを飛び回っている。
それどころかそれぞれの機体の特性を活かした連携を見せ、そのコンビネーションは自分を圧倒していた。
巨大なアックスを装備した蒼い機体が近接戦闘を仕掛け
それを避けると緑の機体のライフルの連射が自分を出迎え
それらを防いでいると、今までの攻撃が布石となっていたのか
最後の一機の巨砲の砲撃が待ち受けていたように襲い掛かってくる。
「このままでは…!」
今は鋭敏となった感覚のお陰で、何とか敵を退けているが
この綱渡り的な戦いがそう長く続けられるとは思えない。
仮に続けられるとしても機体の方が持たない。
努力はしているものの、相手の連携攻撃を前に回避し続けるのは不可能で
フェイズシフト装甲によって致命的なダメージを逃れている状況だ。
それを証明するように、コクピット内のエネルギー残量を示す計器は
勢いよく目盛りを減らし続けていた。
「くそっ、どうすれば………―――ッ!?」
エネルギーは残り少ない。現状のままでは敵を堕とせない。
『キラ』はこの二つを同時に回避する術が一つだけあることを思い出した。
そして、それを行うべくガーティ・ルーへ通信文を送った。
「“ストライク”よりレーザー通信!」
「何だ!?」
ステラ達を逃がす為、敵を引き受けた『キラ』が未だ戻って来ず
奴に限って堕とされることはないだろうと思いつつも
妙な不安を覚えていたネオはその報告に飛びついた。
「『我、敵エースチームと交戦中。“E”装備の換装求む』………以上です!」
「“E”装備だとぉ…? ふざけるなッ!」
しかし、詳細な報告に反応したのはイアンの方が早かった。
「たかが調査任務如きで、あの装備を出せるか! 自力で戻って来いと伝えろ!」
また始まったか。
艦長の“いつもの病気”にネオは苦々しい顔になる。
だが、今はそれに構っている暇はない。
「おいおい、それが無理だから“E”装備なんだろ? 無茶を言いなさんな」
「しかし、大佐! あれは大佐の機体の予備パーツでもあって―――」
ネオはイアンの言葉を無視して艦内通話の受話器を取る。
「おい、整備班! 聞いていたか?」
「勿論です、大佐。ストライカーパックの射出準備は完了しております!」
通話相手から即座に聞きたかった言葉が返ってくる。
いいね、流石は俺の部下だ。
ネオはにやりと笑う。
「待って下さい、大佐! この程度のことで―――」
「―――そう、この程度。『たかが調査任務』で部下を喪いたくないのでね。
そんなもので隊に損害を出したら、俺の指揮官としての資質が疑われるだろう?」
なおも食い下がろうとするイアンを、彼自身が口にした言葉で言い含める。
そう言われて黙ったイアンを内心でほくそ笑みながら、ネオはMS管制官に指示を出した。
「“エグザスストライカー”、射出しろッ!!」
エグザスストライカー!素敵すぎる。
キラが決して無敵ではないところがいい。GJです。
ストライカーパックキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!ネ申、いつもGJです!
今回も凄い!!、MS戦が頭の中で綺麗に映像化出来る…。エグザスストライカー気になります!!。
北喜多着たキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!
GJ!!GJ!!GJ!!!
最高すぎるぜ神!!!
そして漆黒のストライクに対する遺作、痔悪化の反応がとてつもなくイイ!!(・∀・)
ものっそい展開にwktk
むう、おもしれえ・・
最高です!!
種3部があるなら脚本をお願いしたいぐらいだ・・・
遂に来るか…、夢のガンバレルストライクが。
素晴らしきネ申作品とは違うが、脳裏にキュピーンと来たので投下。声優ネタ含み。
短くてすまん。
【夕焼けの追憶】
「どうしたのキラ?」
「ん、何でもないよステラ」
"調整"が済んだ後、筋トレに出たスティングとアウルを余所にステラは、夕日の差し込む待機室でウトウトしていた。
そんな彼女を静かに見つめるキラ。キラの行動を訝しげに見つめるステラ。
「ただ、ステラの声って何か懐かしい感じがするんだ。聞いていると、何かが思い出せそうなんだよ」
「ステラの声、誰かに似てるの?」
「うーん、似ているかと言われれば似てないけど……だけど、何かが、イメージが出そうなんだ」
「そうなの?」
「うん……まだ、はっきりしないけどね」
そう、寂しげに言いながらキラは目を瞑る。
脳裏に映っては消え、消えたかと思えば朧気に映るイメージを捉えようとするかのように。
消えかけた記憶の残滓に漂う、少女の声を。
-----なんでパパの船を守ってくれなかったの!?
----- あんた…自分もコーディネイターだからって、本気で戦ってないんでしょう!!
辛い記憶が、
-----…戦争って嫌よね……早く終わればいいのに…
-----私が貴方を守るから
甘い記憶が、
-----なによ!同情してるの?あんたが…私に?
-----ツラいのはあんたの方でしょ?可哀想なキラ、ひとりぼっちのキラ。
戦ってつらくて、守れなくてつらくて、すぐ泣いて…だから…!
切ない記憶が、
-----ずっと苦しかった。怖かった。でも私何も知らなかった。
何も解ってなかったから……でも今やっと気づいたの。
とても素直に貴方が見える……だから泣かないで、貴方はもう泣かないで。
-----守るから。本当の私の想いが……あなたを守るから。
「キラ? どうしたの、何処か痛いの?」
「え?」
思い出すには、あまりにも辛すぎる記憶が。
気が付くと、キラの瞳から大粒の涙がこぼれ落ちていた。
「解らない、解らないけど……」
「解らないけど?」
首を傾げるステラの頭をクシャリと撫でてやりながら、キラは微笑む。
「解らないけど……取り戻すのは辛いと思うけど、僕にとって凄く大切な事だと感じるんだ」
「ステラ、よくわからない……」
ステラの返答にキラはただ頷き、待機室の窓の方へと視線を向ける。
窓の外に広がる夕陽は、失われた存在の色、赤をキラの網膜に焼き付けていた。
「紅い夕陽だね……とても、綺麗な紅だ……」
キラが、永遠に失ってしまった紅い髪を持つ少女の事を思い出すのは、これから暫く後の事である。
きゅんとした
じゅんとした
まとめサイトが欲しいな
age
【夕焼けの追憶】の続きを書きたいんだけど少し悩んでいる。
ベルリン戦で三つどもえになる訳だが、戦力配分はどうしたものか。
ファントムペイン=ネオ(専用型ウィンダム)キラ(黒ストライク?)
スティング(カオス)ステラ(デストローイ)ポナパルト&背景ウィンダム多数
ニダは戦死(死に方が出世してハイネと相打ち
ミネルバ=シン(インパルス)ルナ(赤ザク)レイ(白ザク)
大佐(セイバー色のザク)ミネルバ&地上軍残存(数は多いが装備はボロボロ)
ザクは補充されてる。フェイス権限で予備機をちょっぱって来たと思って欲しい。
つーか、基地に寄れるなら予備機ぐらい搬入しろと言いたいなw
AA=カガリ(家紋入りストライクルージュ)トリプルムラサメズ&その他雑魚ムラサメ
AA
この戦力では正直何しに来たのか解らないなぁw
現状はこんな所で設定してるけど、矛盾とか改善の余地はあるだろーか?
「あれが“ヤキン・ドゥーエ”を生き残ったパイロットの力かよ…」
シンは唖然としながら、目の前で繰り広げられる戦闘に見入っていた。
ユニウスセブンの破砕によって飛び散った岩塊が視界を塞ぎ、対峙していたアビスの姿を見失い
再びアビスを目にした時には、アスラン・ザラとイザーク・ジュール
そしてもう一人の誰かが操るザクが、ほんの数秒で戦闘不能状態に追い込んでいた。
そして、今、彼らは救援に訪れた黒いMSをも、三機一体となった連携攻撃で追い詰めていった。
これまでどれだけ戦っても、傷を負わすことさえ出来なかった強奪機をあっという間に追い払い
自分とレイの二人では、手も足も出せなかった黒いMSを圧倒する戦いぶりに
彼らが伝説のエースと呼ばれる理由を思い知らされた。
<シン・アスカ! 何をしている!?>
ふいに飛び込んできた声に、シンは我に返る。黒いMSと交戦中のアスランからの通信だった。
<コイツは俺達で抑える! お前は破砕作業に戻れ!!>
ようやく当初の目的を思い出し、シンはそんな自分に後ろめたい想いを抱いた。
だが、アスハの腰巾着の指示に「はい、分かりました」と簡単に頷けるわけがない。
大体、この黒いMSを、“ボギーワン”の一団を討つのは自分達ミネルバクルーの仕事だ。
同じザフトであるジュール隊の連中なら未だしも
オーブに逃げた臆病者なんかに任せられる筈がない。
「いくら凄腕だからって………アンタなんかにッ!」
シンはインパルスを黒いMSに向けて発進させた。
それを待っていたかのように、イザーク機がビームアックスで
黒いMSのシールドを斬り払い、相手は体勢を大きく崩す。
―――チャンスだ。
この好機を逃すものかと、シンはインパルスの速度を更に上げ、ビームサーベルを抜き放つ。
<なに…ッ!?>
同じ様に相手の隙を狙おうとしていたアスランのザクが
インパルスの突出によってこちらと激突しそうになり思わず足を止める。
スピーカーからアスランの戸惑う声が聴こえたが、気になどはしない。
「もらったあぁぁぁッ!!」
シンは黒いMSに向かってビームサーベルを振り下ろした。
しかし、周囲に取り付いていたアスラン機ではなく、遠くから自分が飛び込んだことによって生じた
僅かなタイムロスで相手は崩していた体勢を整え、後方へ大きく跳んで攻撃を躱した。
「まだまだあぁぁッ!」
シンは雄叫びを上げながら、黒いMSに追い縋った。
「この馬鹿者があぁぁッ!!」
自身の渾身の一撃によって――止めを刺す役とさせるのは不愉快だが――
アスラン機が黒いストライクを堕とす絶好の機会を得ていたのに
インパルスの余計な攻撃によって、その機会が失われてしまった。
しかも、その馬鹿は攻撃を躱されたにも関わらず、我武者羅に
追撃をかけて黒いストライクに纏わり付くせいでこちらが攻撃しようにも
同士討ちになりかねないので、射撃の狙いをつけることも出来ない。
あのパイロットは多対一の状況における攻撃の基本も分かっていないのか!?
どうにかしてインパルスを下がらせようと、イザークが回線の周波数を合わせ
インパルスに通信を送ろうとした時、ふいに黒いストライクは妙な動きを見せた。
「ッ!? 下がれぇッ、インパルス!!」
<―――え?>
こちらの声にインパルスのパイロットが反応した時にはもう遅かった。
黒いストライクは脚を振り上げるようにして機体を回転させると、追ってくるインパルスに
背を向けた瞬間、背面に装備されたエールストライカーを分離させた。
真っ直ぐに向かっていたインパルスは、そのまま分離したエールストライカーに激突し
そして、黒いストライクはそのまま一回転すると、分離した
エールストライカーに向かって頭部バルカン砲を放ち、爆発を起こさせた。
「ちぃっ、あの間抜けがッ!」
結構な爆発だったが、PS装甲があるのだ。インパルスは大丈夫だろう。
問題はストライカーパックを外した黒いストライクの方だ。
「ディアッカ! アスラン! 奴に換装させるな!!」
エネルギーパックでもある装備を外し、フェイズシフトが落ちた
黒いストライクは、機体の色を灰色へと変えていく。
これはチャンスでもあるが、一つ間違えれば相手に反撃の機会を与えることにもなる。
イザークの中で過去の苦い記憶が蘇った。
ヘリオポリスで開発された新型MS強奪作戦。
そこで強奪し損ねた最後の一機であるストライクを、あと一歩で破壊というところまで
追い込んだ時、イザークはストライクの換装システムによってあわや撃墜されるところだった。
あの時と同じ失敗を繰り返すわけにはいかない。
「どこかから武装パックが来る筈だ! そいつを堕と―――」
<―――見付けた! 後方距離四十六………ディアッカ!!>
<りょーかい!>
あの二人も自分が危惧していたことは分かっていたらしい。
射出されたストライカーパックを即座に見つけ、迎撃の用意を整える。
奴等ならただ飛んで来るだけの武装など簡単に撃ち落せる。
ならば自分は無防備な姿を晒している内に本体の方を!
イザークは大きく旋回してストライカーパックの方へと向かおうとしているストライクを睨みつけた。
<何ぃ!?>
その時、通信回線からディアッカの驚きの声が上がった。
思わずディアッカ達が居る後方に目をやると、そこには驚きの光景が広がっていた。
<馬鹿な…ッ! 当たらな………いや、躱しているだと!?>
アスランもまたディアッカ同様、驚愕を露わにしていた。
そこには縦横無尽に飛び回り、二機のザクの攻撃を華麗に躱すストライカーパックの姿があった。
「何だとぉ…? どういうことだ、これは!?」
ストライカーパックが支援戦闘機に括り付けられているというなら分かるが
ただ射出されただけの装備が、どうしてこうも自在に飛び回れるのだ?
武装が独自に動き回る―――その事実がイザークの脳裏に何かを思い出させようとする。
「―――ッ!? しまった!!」
だが、それよりも早く、赤紫色をしたストライカーパックはストライク本体と邂逅を果たした。
パックの両サイドに備え付けられていたバズーカらしきものと
今までのとは違う形をした盾がストライクの両腕に納まり
パック自身も背中に装備され、灰色をした機体が再び漆黒の闇で覆われていく。
「くそ、忌々しい奴めッ!」
しかし、よくよく考えてみれば、相手の換装が済んだところで振り出しに戻っただけに過ぎない。
自分達三人を相手を前にしては、どんな装備を用いようとも無駄なことだ。
「何度でも追い詰めてやるぞ、ストライクウウゥゥッ!!」
見たことも無いバックパックが装着されたが、敵の武装は右手にバズーカ、左手にシールド。
近接戦闘用であるスラッシュウィザードを装備した自分のザクの方が、明らかに有利な筈だ。
イザークはザクにビームアックスを構えなおさせると、再び烈火の如く黒いストライクに斬りかかった。
その時、黒いストライクの背後に何かが煌いた。
「―――何?」
こちらが迫りつつあるのに、敵は未だにバズーカを構える素振りすら見せない。
別に問題はない。見える範囲に脅威などは何もない。あとはぼけっと突っ立っているストライクを斬るだけだ。
突然、イザークはザクを横に跳ばせた。
思考による行動ではなく、激戦を潜り抜けた者だけに養われる第六感のようなものに導かれ
何の根拠もないままに自然に肉体が反応してとった行動だった。
直後に、自分が今居た位置をビームの光線が駆け抜けていく。
「増援!?」
ビームが放たれた方へ目を向ける。
何も居ないだと?―――そう認識するよりも早く、別の方角からビームが放たれる。
「うぉっ!?」
二射目も何とか躱したが、そこからはどこから攻撃を受けているのか確認する余裕はなかった。
四方八方から―――いや、全方位から放たれるビームを避けるだけで精一杯となる。
「………全方位?」
イザークの頭にふいに閃くものがあった。
『それ』ならば、さっきディアッカ達の攻撃をストライカーパックが躱したのも頷ける。
<イザーク!>
矢継ぎ早に攻撃を受ける自分を心配して、ディアッカとアスランの機体が近付いてくる。
「気をつけろ、お前ら! コイツは―――」
言うよりも先に、小型の特殊武装四基が自分達の間に割って入り、ディアッカ達に銃口を向ける。
「―――“ドラグーン”だッ!!」
そして、四門一斉に火を噴いた。
<ええいッ!>
<くぅ…ッ!>
ディアッカ、アスランの両機が散開してドラグーンによる攻撃を躱す。
だが、その回避行動は予測済みだったのか、アスランのザクが移動した場所を目掛け、
黒いストライクはバズーカによる砲撃を放っていた。
「躱せぇッ、アスラン!!」
叫びも空しく、アスランのザクは攻撃をまともに喰らった。
<おい、アスラン!?>
ディアッカが呼び掛けるが、応答はない。
その代わりに、爆炎の中から幾つもの光が迸った。
<―――ッ……大丈夫………シールドをやられただけだ>
煙が晴れると、そこには盾こそ失われているものの
無事な姿でライフルを構えているザクの姿があった。
「貴様ァ、無事ならさっさと応答しろぉッ!」
<イザーク………心配、してくれたのか?>
「ぬかせ、馬鹿者がぁッ!」
内心では胸を撫で下ろしているが、アスラン相手では
何故か素直になれず、ついつい悪態をついてしまう。
<お前ら、下らないやり取りしてる場合じゃないだろ>
ディアッカが通信の中に入ってきた。そして我に返る。
確かに今は“アスランが危ういところで助かった”
ただそれだけであって、ドラグーンを搭載したストライクとどう戦えばいいからまるで分からない。
先程までの攻勢が嘘のように、一転してイザーク達は敗勢へと追い込まれていた。
分離した四基のドラグーンユニットを自分の周りを飛び回らせながら
ゆっくりと黒いストライクが間合いを詰めてくる。
<一体、どうすれば…?>
「どうするもこうするも―――」
珍しくアスランが弱気な声を出した。イザークはそれを黙らせるように声を張り上げて叫んだ。
「―――俺達の手で倒すまでだッ!!」
イザークの声を切っ掛けに、ディアッカ、アスランのザクも武器を構え直す。
そうだ。例え、破れるかもしれなくとも、敵を前にして後ろに退くわけにはいかない。
それがMSに乗った………否、戦士として戦う自分達に課せられた絶対の使命である。
三人は覚悟を決め、再度、黒いストライクへと攻撃を仕掛けようとした。
だが、先に火蓋を切ったのは、イザーク達でも黒いストライクでもなかった。
<ジュール隊長!>
新たに敵右翼に二機のゲイツが現れ、黒いストライクへビームを放っていた。
「馬鹿者ぉ、早く下がれ! ゲイツではそいつに対応出来ん!!」
ただの敵が相手なら、仲間の危機に駆けつけてきた部下達を褒めるところだが、今回は相手が悪すぎる。
しかも、どれだけ慌ててやってきたのか、片方のゲイツはメテオブレイカーを持ったままだった。
ストライクも飛来してきたゲイツに気付き、攻撃を易々と躱すとそちらの方に向き直る。
そして、二機のゲイツに向けて、赤紫の弾丸が四基放たれた。
ゲイツの方も敵の攻撃に気付き、左右に散開して四基の直進をするりと避けた。
しかし、ドラグーンによる攻撃は直線的なものではない。
左に跳んだゲイツは返す刀で反転してきた四基のユニットによって、後ろからの直撃を喰らった。
<うわああぁぁッ!!>
両手両脚を切断されるように攻撃を受け
残った胴体部だけが慣性の赴くままストライクの元へと飛んでいく。
それを待ち構えるように、黒いストライクは新しい盾を半壊状態のゲイツに向ける。
「あの形………ッ!? 駄目だッ、避けろおぉぉッ!!」
ドラグーンによる全方位射撃が特性となるため
このストライカーパックは近接戦闘用の武装は持たないのだと思っていた。
だが違った。持っていないわけじゃない、ちゃんと装備していたのだ。
あの盾の形は………ブリッツが装備していた盾、攻盾システム“トリケロス”だ!
次の瞬間、ストライクの盾の先端から杭のようなものが飛び出して
ゲイツの胴体に突き刺さり、そのまま爆発を起こした。
「パイル…バンカー………」
ブリッツのトリケロスにはビームライフルが搭載されていたが
どうやらこのストライクはドラグーンにエネルギーを回すため、
それ以外の武装にはバズーカやパイルバンカーと、実弾兵器ばかりが用意されたらしい。
尤も、そんなことが分かったところで今の状況には何の役にも立たない。
イザークは呆然とゲイツの爆発を眺めている、メテオブレイカーを抱えたもう一機のゲイツに指示を出す。
「早く退けぇッ! メテオブレイカーをやらせるわけにはいかんだろうがッ!」
<………は、はいぃ!>
イザークの命令を聞き、それ以上に黒いストライクに恐れを抱いてか
ゲイツは身を翻して後ろへ下がり出した。
黒いストライクは、それに反応しバズーカの砲口をゲイツへと向ける。
「やめろぉぉぉぉっ!」
イザークは絶叫した。
ザクのバーニアを点火し、その身で射線を塞ぐように乗機を突進させる。
メテオブレイカーを破壊されるわけにはいかない。
これが壊されれば、より多くの人命が喪われることになってしまう!
自分のせいで『また』戦いに関係のない人間を犠牲にさせてたまるか!
『キラ』は破砕装置目掛けてバズーカ砲を撃った。
弾丸は正確に目標へ、吸い込まれるように向かっていく。
<やめろぉぉぉぉっ!>
突然、大声が響いた。
そして、バズーカの射線に蒼い機体が飛び出してくる。
弾丸はそのまま蒼い機体へと当たり、爆発を起こした。
『いままでまもってくれて……』
「………………え?」
爆発の瞬間、幼い小さな顔が見え、一緒に声が聴こえた気がした。
胸の中で重たい感情が膨れ上がっていくような圧迫感に襲われ、身体がどうしようもなく震え出す。
狙いを付けたゲイツは傷一つ負わずにどんどん離れていくが、それどころではなかった。
「なに………ッ…これ…!?」
大気圏上空での戦い、無差別な破壊、守ろうと必死に戦うMS。
自分を取り巻く状況が、何かを呼び覚まそうとしている。
「折り紙の……花…?」
知らず知らずの内に、『キラ』は口を開いていた。
『それ』を口にした途端、圧迫感は更に増し、吐き気すら催してくる。
『キラ』の視界の隅が突然煌いた。
ビーム攻撃を受けているのだと気付いたのは、被弾したザクのすぐ横に残ったザク二機が立ち
銃口をこちらに向けているのを視界の中央に収めた時だった。
残った二機のザクは蒼いザクを守るように、攻撃を仕掛けてくる。
「くそっ…」
『キラ』は震える手で操縦桿を握り直し、ストライクを後退させていく。
悔しいが今の状態では奴等と戦うことは出来ない
―――いや、それ以前に彼等と戦ってはならない。
身体の奥底が、そう訴えかけてきていた。
「何を……馬鹿な…ッ!?」
頭に浮かんだ考えを消し去ろうと、思わず怒鳴り声を上げる。
だが、全身に纏わり付くような不快で、それでいて気になる不可解な感覚はそれくらいでは消えてくれず
『キラ』は『何か』から逃れるようにガーティ・ルーへと帰路を急いだ。
「おう、お疲れさん」
ブリッジに入ると、ネオがそう言って出迎えてくれた。
「すいません、心配をおかけしました」
『キラ』は頭を下げて応じた。
戦闘中に自分を襲った震えは、あれから暫くしてようやく落ち着いてくれた。
あの時、感じた幻覚は一体何だったのか?
そのことも不安だが、もう一つ不安なことがあった。
「ちゃんとデータは取れてましたか…?」
エールストライカーを駄目にして、何も出来ませんでしたでは困ったことになってしまう。
自分一人のことなら兎も角、それで部隊全体の評価を下げることにでもなった一大事だ。
『キラ』は恐る恐る聞いてみた。
「取れていたよ」
そう答えたのはネオではなく、艦長のイアンだった。
「よくやってくれた、『キラ』」
「は、はぁ…」
いつもと180度違うその態度に、『キラ』は思わず目の前の男に不審な目を向けてしまった。
「ああ、これだけデータがあれば十分だ」
だが、イアンはその視線に気付くことも無く、艦橋のモニターに映っている
先程自分が撮ってきた映像に目を向け、上機嫌で言葉を続ける。
「我々が奴等を討つ大義はこれで出来た」
ああ、成程ね。『キラ』は理解した。
自分が考えていたよう、この映像と彼ら“ブルーコスモス”の情報操作能力を持ってすれば
地球に住む人間、ナチュラル達にコーディネイター排斥の思想を植えつけることなど容易なのだろう。
そして、そこから起こることは唯一つ―――戦争だ。
なおも愉しげなイアンから、艦橋窓から見える落下中のユニウス・セブンに目を移した。
ふと疑問が『キラ』の中に思い浮かんだ。
今回は自分達ファントムペインが居て、ザフト製MSがユニウスセブンの落下に関わっている事実を
入手出来たが、この宙域近くに居なかった場合はどうだったのだろう?
いや、ブルーコスモスならユニウスセブンの落下だけで
地球の世論を反コーディネイターに持っていくことも出来ただろう。
ただ、自分が撮ってきた映像ほどの説得力を持たすことは出来なかった筈だ。
事実、これだけの災害が起きているにも関わらず、距離の問題で月の連合軍は駆けつけてくることは叶わなかった。
『たまたま』ファントムペインがアーモリーワンでMSを強奪したその帰路に
『たまたま』ユニウスセブンの落下を画策する連中と鉢合わせ
『幸運』にもユニウスセブンの落下の影にコーディネイターが居ることに気付く。
まるで誰かの悪戯のように、偶然に偶然が重なり合い、千載一遇の幸運が舞い込むこととなった。
「まさかね…」
『キラ』は自分の考えに苦笑してしまった。
幾らブルーコスモスが戦争を起こしたがっているからといって、これだけのことを用意出来るわけが無い。
新造艦の進水式の日と、ユニウスセブンの落下開始にファントムペインの動きを合わせることは不可能だ。
それにはプラント側の人間、それも進水式の日を決めることが出来て
ユニウスセブン落下のテロリスト達の動きを掴んでいるような者が居なくてはならない。
そんな人間が居るとは思えないし、プラントにブルーコスモスとの戦争を望む者が居る筈は無い。
「馬鹿馬鹿しい…」
下らない思い付きを否定して、『キラ』は再びユニウスセブンへと目を向ける。
どうか、一人でも多くの人間が助かりますように。
今、自分に出来ることは、そう祈ることだけだった。
破砕作業の邪魔をしておきながら、そう祈らずにはいられなかった。
「大変なことになりましたな…」
小型の宇宙艇を操る操舵手がしみじみと呟いた。
この圧倒的な光景を前にしては、言葉など何の意味も持たない。
それでも呟かざるをえない、そんな雰囲気を漂わせる言葉だった。
「ああ、傷ましいことだ…」
操舵手の言葉に、同乗者が答えた。
彼もまた外の光景に目をやりながら口を開く。
「これからだな………本当に大変なのは………」
地上の惨禍に対する同情の言葉であった筈だが、それを口にした男の顔には
言葉に不釣合いな微笑がほんの一瞬だけ漂った。
「…っと、“ボルテール”に着艦します」
再び操縦に集中した操舵手が告げた。
「分かった、やってくれ」
そう応じる男の顔に、笑みはもうなかった。
「了解です、デュランダル議長」
小型艇はナスカ級の戦艦の中にゆっくりと入っていった。
バズーカとトリケロスがいい。
実弾こそ男の武器。お疲れ様です。次も待ってます。
ドラグーンにトリケロスキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!ナイスチョイスにGJ!!
今後の展開がすごく楽しみになってきましたよwww
ネ申〜〜(・∀・)〜〜面白かったです! お疲れ様でした!
シンの新兵ぽいとこもいいな。
面白過ぎる…
とりあえず叫ぶぜ
「ストライクウウゥゥッ!!」
GJ!!
エルたんハァハァ(;´д`)
イザーク…男――いや、漢だよアンタ!
あのシャトル撃墜も、きちんとフォローされててグッジョブです!
なんとなく…守ろうと射線上に立ちはだかるシーンで「君は僕に似ている」の幻聴が……
噂で聞いていたが・・・
まさかこれほどまでにすごいとは・・・
まさに神だな!!!
ホス
目を覚ますと、そこは天国―――そうとしか思えない場所だった。
四方に緑の芝生が広がり、周囲には花が咲き乱れ、甘い香りが一息ごとに入り込んでくる。
■□はベッドからゆっくりと身体を起こした。
「おはようございます、■□」
後ろから声を掛けられる。振り向くとそこには□ク■・ク□イ■が居た。
「□ク■…?」
「はい」
何故か違和感を覚え、目の前の少女をじっと見詰める。
「あら、変な顔をしてどうしました? まだ寝惚けていらっしゃいますの…?」
言われてようやく気付いた。
夢…? 夢………夢か。ああ、そうか。
今までのは夢だったのか。そうだ、あれは夢だ。
ここはプラントにある□ク■の家で、自分はパイロットからただの人へと戻った■□・■マトだ。
■□は安堵感のあまり、両手で顔を覆い、俯いて笑い出した。
「あらあら、何が可笑しいんですの?」
「は、ははっ……いや、それがさ…っ……」
笑いながら■□は□ク■に説明を始めた。
「僕が、ブルーコスモスの尖兵にさ、なって戦っている
…なんて変な夢を見て、それに自分で脅えていたのが面白くってさぁ…」
だが、返ってきた言葉は予想外のものだった。
「あら、別に面白くないわよ」
「――――――えっ?」
余りにも冷たい響きをした声に、■□は凍り付く。
「だって、貴方は□ク■・ク□イ■の下には帰れなかったじゃない」
気付けば、その声は□ク■の声では無い。
聞けるものならば聞きたい声。でも、この声は聞くことは叶わなくなった声の筈だ。
■□は両手を離し、恐る恐る顔を上げていった。
「それどころか貴方はもう■□ですらない。 忘れたの?
自分の目の前で私を殺され、今は『キラ』となって人を殺し続けていることを」
そこには、業火に全身を燃やされているフ■イ・ア■■ターが居た。
「うわあああぁぁぁっ!!」
「うぉっ!?」
『キラ』がベッドから跳ね起きると、傍に居たスティングが慌てて飛びずさった。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
「お、おい、お前…」
『キラ』の尋常ならざる様子に、スティングが心配そうに声を掛ける。
「はぁっ、はぁっ、はぁ………えっ、スティング…?」
その声で、『キラ』はスティングの存在に気付いた。
「あんなにうなされて… 大丈夫かよ…?」
「うなされ…た…?」
そう言われて、『キラ』はようやく寝惚けていた意識をはっきりとさせた。
「そうか、『今度こそ』夢だったのか…」
「あん?」
『キラ』の呟きにスティングは怪訝そうな顔をする。
「いや、起こしてくれてありがとう。助かった」
「あ? ああ、別にそんなこと… それより急げよ。もう皆、集まってるぜ」
「えっ?」
慌てて『キラ』は時間を確かめる。
時計に示された数字は、ブリーフィング開始時刻を過ぎていた。
「それなのにブリーフィングルームにお前が来ないから、ネオが俺に「起こして来い」って…」
「うわ、ごめん… すぐに準備するよ」
『キラ』はベッドから抜け出すと、畳んでおいた黒い軍服に袖を通した。
寝汗がしっとりとシャツにくっ付く感触がして気持ち悪かったが
着替えている時間はないのでそのまま着てしまう。
「ったく、メンドくせー。こんなのはステラの奴にやらせりゃイイんだよ」
その間、スティングはぶつぶつと文句を言っていた。彼の機嫌はここ暫くずっとこんな感じだ。
関係ないと本人は言っているが、仲間であるアウルとステラが
地球に降りて、自分の傍に居ないのがしっくりきてないのだろう。
そんなスティングの様子を少しだけ不憫に、そして同時に微笑ましく思いながら、『キラ』は服装を整えた。
「悪い、待たせたね。それじゃあ行こうか」
二人は連れ立ってドアの外に出た。
「はっ、しかしお前も夢を見てて寝坊するなんて、結構間抜けだな」
ブリーフィングルームに行く途中、スティングが思い出すように言った。
『キラ』はその言葉に苦笑しながらも同意ではあった。
子供じゃあるまいし、恐い夢を見てうなされるなんて、確かに言い訳のしようもない出来事である。
ただ、一つだけ気にかかることがあった。
「なあ、どんな夢を見たんだよ?」
「………………」
スティングが聞いてくるが『キラ』は答えなかった。
いや、正確には『答えられなかった』
自分にとって何か大事な夢だったという覚えはある。だが、内容が思い出せない。
誰かが夢に出て来た。しかし、その顔は、名前すら霞みがかかったよう見えてこない。
「何だよ、だんまりか。思い出したくないくらいに酷い夢だったのか?」
スティングが言うように思い出したくない内容なのだろうか?
その問い掛けに答えは出ず、『キラ』は得体の知れない不安に駆られ
首に下げた指輪を服の上からぎゅっと握り締めた。
続きキテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!毎回GJです!
キラァァァァ!!!!
なんかセツナス
毎度毎度GJです!
乙!
ちょっとワガママ言うと
背景色を指定して欲しいのと真ん中寄せより左寄せのが良くないかな?
他の職人さんのもイイのでまとめてほしいが誰が何書いたかわからんな
429 :
427:2006/02/25(土) 03:14:50 ID:???
>>428 ご指摘ありがとうございます!少し訂正しましたが、時間切れで途中で終わってしまいましたorz
明日以降順次訂正作業入りますネ。
今回は一応ANOTHER PHESEの書いた方のをまとめてみましたが、そのほかの職人さんのも
まとめていけたらと思ってますです。
見やすくてイイヨイイヨー
>>427 ありがとう!
そして非常に言いづらいんだが…ペインのスペルが違うような。
GJ!!
434 :
427:2006/02/26(日) 01:22:59 ID:???
>>432 急いでスペース作ったのでスペル違うかも…とも思いましたけど
やっぱり違いましたか…(汗)
ご愛嬌ってコトで許してください(;´Д`)
このスレ最高!!
何となく思ったのだが、
PPキラとサイが接触したらどうなるんだろう。
サイ=連合軍一兵隊 として…
記憶を消され、道具として利用され、やがて捨てられるだろうキラを見て、サイの中で
「ざまあみろ」という気持ちと優越感と、
それを恥じる良心とこのままじゃだめじゃないか?という葛藤が
せめぎあってほしい
ソレも中々面白そうだがやっぱサイは一般人として生きてると思うがな
種死では目撃情報wもあったし
兵隊よりもジャンク屋とかの外部勢力か、一般人みたいに、最初は直接関わらないとこに居て欲しいかも。
街でバッタリ会って会話するけど、キラが記憶喪失だったりフレイのこととかでキラ拒絶反応だったりとかを見てショックを受ける。
その後、キラを正気に戻すために、AA参加とか。
キラとザフトの関係の場合、アスランという決定的なキャラが居るから関わりやすいが、AAの場合はラクスぐらいだし、ちょっと弱め
なもんで、旧友でフレイの元彼なサイをAAのアスランというようなポジにしてみるのも、なかなか面白いかもね。
ほしゅ
現在、ガーティ・ルーは月基地を発進した連合軍艦隊と共にプラントへ向けて移動中であった。
暫く後には、これが『侵攻中』へと変わる。
先日のユニウスセブンの落下は世界の流れを大きく変えた。
結局、ザフトの破砕作業は間に合わず、地球へと降り注いだ
ユニウスセブンの破片は、甚大な被害をもたらすことになった。
地球の人々が慟哭する中、時同じくして世界には
落下する直前のユニウスセブンの映像が流された。
ユニウスセブン落下の準備をしているザフト製MSが映し出されたその映像は
人々に宇宙に住むコーディネイターへの憎しみを植え付けるには十分過ぎるものだった。
そして、地球連合軍は―――否、ブルーコスモスは資格を得た。
地球に住む者の代弁者として、プラントに対し断罪の剣を振り下ろす資格を。
C.E.73。
新たな戦争の幕は、こうして切り落とされた。
『キラ』がブリーフィングルームに入って暫くすると、ネオとイアンが二人が部屋に入ってきた。
ネオは仮面でよくは分からないが、何か不機嫌そうな雰囲気を漂わせながら
自分たちと同じ戦闘要員の席に着き、イアンは戦略パネルの前に立った。
「諸君、我々、地球連合はこれよりプラントとの戦争状態に入る」
開口一番、イアンは何の前置きもなくそう言った。
その場に居た全員が何も言わずにそれを受け止める。
そうなるのは分かりきっていたことだからだ。
「翌零時の宣戦布告と共に、部隊を展開―――」
そのままイアンは説明を続けた。
パネルにはプラントと連合艦隊を示す光点が現れ、その中間に一本の線が引かれる。
「―――このライン上で、ザフト宇宙軍の攻撃を食い止めるのが主目的となる」
その言葉に、説明を聴いていた者たちは反応を示した。
「艦長」
『キラ』の隣に座っていたミラーが手を上げた。
「何かね?」
「攻撃を食い止めるとは一体どういうことなのでしょう?
我々の任務はザフト艦隊の殲滅、もしくはその後方に控える軍事コロニーの制圧では?」
そこにいる者を代表して、ミラーは皆が思った疑問をぶつけた。
防衛戦なら兎も角、これは侵略戦である。
ただ出て来る敵を待つだけでは何の意味も持たない。
「違うな」
イアンはあっさりと否定した。
「しかし、このような作戦では何も…」
「落ち着きたまえ。作戦の説明はまだ終わってない」
なおも詰め寄ろうとするミラーを制し、イアンはパネルに向き直った。
「我々、主力艦隊が敵と交戦状態になったところで―――」
パネルに新たな赤い光点が灯された。
「極秘裏に先行していたMS大隊が極軌道から侵攻する手筈になっている」
「極軌道から…? し、しかし、幾ら後方からの急襲によって
挟撃の形をとったとしても、大隊規模の攻撃では…」
「挟撃ではない」
その質問を待っていたかのように、イアンはにやりと嗤った。
「極軌道の部隊は攻撃目標は“プラント”本土である」
「は…?」
イアンの言葉の意図が分からず、ミラーは思わず呆けてしまう。
「……彼ら“クルセイダーズ”の目的は、
“核”の火で宇宙に浮かぶ砂時計を焼くことにあると言ったのだよ」
「━━━━━━ッ!?」
“核攻撃”、その言葉に、室内は凍りついた。
ネオではなく、イアンが作戦説明を―――つまりブルーコスモスの立案による
作戦が展開されることから、この作戦が碌でもないことになることは分かっていた。
だが、目の前の兵を飛び越え、武器を持たぬ民間人を
一方的に殺す作戦になるとは、誰も予想だにしていなかった。
その反面、『キラ』は妙に落ち着いた気持ちでこの作戦を聞いていた。
何故なら、彼は理解していたからだ。
―――碌でもない戦争などが、あるわけ無いのことを。
悪イアンキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!
核攻撃のフレーズにキラは反応なしなのかー……ネ申乙です!
でも、地球に降りたら
黒イアンさんともお別れ・・・・
そうとも限らんだろ。
秘密部隊の手綱は慰安が握ってるんじゃねえか
今日初めてここに来たんだが、
明日テストなのに二時間かけて全部読んでしまった。
神すぎて言葉もないです。
激GJ
黒慰安さんのおかげでネオの立場と役目が無いwww
でも流石ネ申!!! これからの展開に期待age
素晴らしい。これが正規の種運命でもいいくらいだ。…っていうか金取れんじゃね?負債の糞種に金払うよりよっぽど…
とにかく職人さんGJ
期待してます
・黒い
・バズーカ
・トリケロス
なのに「それ、なんて金枠?」ってレスが付かないのがすごいなぁ。
>>449 ストライクのボディでの装備だという前提で想像してるからか…?
いや金枠は金枠で好きなんだがww
職人さんいつも乙です
『キラ』はプログラム入力用のキーボードを叩きながら、コクピット内の計器を一つ一つチェックしていく。
今度の戦いはかつてない程に厳しいものとなる。僅かな不備も見逃すことは出来ない。
「………良し、問題は無い」
プログラムの入力を終えると、キーボードをシートの横に収納する。
―――これで準備は整った。
一息入れようと、シートに深く座り込むと、開かれたハッチからミラーがこちらに向かってくるのが見えた。
「おい、『キラ』!」
「何?」
彼の不快感を露わにした顔を見れば、用件が何かを教えてくれたが、気にせずに応じた。
「お前、ホントにあの命令を受けるのか?」
―――やっぱりか。
予想通り、ブリーフィングの最後に自分がイアンから受けた命令のことで、ミラーはやってきたらしい。
自分を心配してくれる仲間の配慮を嬉しく思いつつ、先程のイアンから受けた命令を『キラ』は思い返した。
「『キラ』」
ブリーフィングが終わり、皆が出撃準備に取り掛かろうとしている中、『キラ』はイアンに呼び止められた。
「………何でしょう?」
「さっきは言い忘れていたが、君には特別の任務がある?」
「特別な…任務?」
喜色満面といった表情をして喋りかけてくるイアンに、只ならぬものを感じ、『キラ』は問い返す。
「ああ。君のストライクには、ザフトへの先陣を切ってもらいたいのだよ」
「は…?」
「我々、主力艦隊の任務は陽動だが、攻める気配を見せなくては、敵に作戦を気取られてしまうだろう?
だから、一部の者たちは敵陣への突入を―――」
「ちょっと待って下さい!」
得意気に語るイアンの言葉を遮ったのは、『キラ』ではなく隣に居たミラーだった。
「ガーティ・ルーの特性は隠密行動にあります! そのような正面からの作戦には不向きで―――」
「何を言っているのかね、君は? 私は『キラ』に『だけ』言ったのだぞ?」
気分良く喋っていたところに割り込まれ、少しだけ不機嫌な表情になりつつイアンは説明を続けた。
「ガーティ・ルーの特性など君に言われんでも熟知しているよ。
安心したまえ、ミラー君。本艦の配置は艦隊後方だ。
………敵陣へと向かうのは『キラ』のストライク一機だけだ」
「ッ……正気ですか!?」
それを聞いたミラーは、更にイアンに詰め寄る。
「MSが幾ら優れた兵器であっても、僚機や母艦との連携も無しに突出させたら―――」
「ああ、言わんとしていることは分かるよ、私も同じ意見だ。
だがね………これは『上』からの命令なのだよ。
軍人であるなら………理解出来るだろ?」
そう言うイアンの顔には、今まで見たことのない凶悪な悦びに満ちた笑みが浮かんでいた。
「核攻撃といい、“あの連中”は狂ってんだ! お前もそんな糞みたいな命令に―――」
「―――逆らったら、ザフトからではなく後ろから撃たれることになりそうだからね」
あの時の会話を思い出し、憤るミラーを落ち着かせるために、『キラ』はあえて穏やかな声で語り始めた。
「ブルーコスモスからの命令に逆らったら、それはそれで死ぬ…ううん
『殺される』ことになるから………気乗りはしないけど、やるしかないよ」
今回の核攻撃によってプラントを壊滅させると同時に、地球では連合地上軍がカーペンタリア
ジブラルタルなど、ザフトの地球上での拠点に攻め入り制圧する予定となっている。
これらの作戦が成功すれば、イアンたちブルーコスモスの望みである“青き清浄なる世界”
――コーディネイターの居ない世界が現実のものとなるだろう。
即ち、奴等の忠実な僕として働いたコーディネイターも、とうとう用済みとなる時が来たのだ。
それを踏まえての、コーディネイターの処分と最後の資源活用といったところが、この出撃命令なのだろう。
そんな身勝手極まりない扱いも、人を殺めることで生きてきた自分にとっては当然の報いに思える。
「死ぬ気か………『キラ』?」
心中を見透かされたのか、ミラーが不安げな顔をして聞いてきた。
しかし、『キラ』はその考えに反して、はっきりと言い放った。
「………………いや、まだ死ぬ気は無いよ」
―――そう、いつかは罪の裁きを受ける時が来る。
他人の命令とはいえ、命をもって償わなければならない程の罪を自分は犯してきたのだから。
だが、それは今ではない。
ここで死んでしまっては、『生きる』、そして『還る』という身体の奥底から湧き上がる二つの想いを果たすためだけに
ブルーコスモスの命ずるがままに、屍を作り続けることで命をつないでいた意味が全て灰燼に帰してしまう。
「まだ、死ぬわけにはいかないんだ」
「お前………」
生きようとする意志を見せ付けても、ミラーの表情は晴れなかった。
当然だ。
そんな想いだけで生き残れるほど、戦場は甘いものじゃない。
それ以前に、『キラ』が赴くことになる戦場は、銃火が最も交わる場所になるのだ。
死ぬ可能性の方が遥かに高い。
だからといって逃げ出せる場所もない。ここで戦うしかないのだ。
「大丈夫だから…、きっと………」
それはミラーへというより、自分に言い聞かせるように呟いた言葉だった。
道が一つしかないというなら、どんなに困難な道でもそこを歩むほか無い。
この二年間、そうやって生きてきたのだから。
そして、今回はもう一つやらなければならないことがある。
その時、艦内に警報が鳴り響いた。
<――第一戦闘配備発令。繰り返す、第一戦闘配備発令。これより連合艦隊は――>
「………時間だよ」
そう言って、『キラ』はミラーの身体を押し出した。
「………クソッ、分かったよ! きっちり生きて戻って来いよ、『キラ』!」
無重力下での慣性に従い、ゆっくりと後ろに飛んでいきながらミラーは叫んだ。
「必ず…」
聞こえるわけがないことを知りつつ、『キラ』はその言葉に戻ってくることを誓った。
カタパルトへの接続を済ませ、後は発進の指示を
待つだけになると、『キラ』はブリーフィング中のことを思い返した。
イアンが核攻撃という言葉を口にした途端、突然、頭の中で囁かれた言葉。
『――核を………例え、一つでもプラントに落としてはなりません――』
初めて聞く、知っている言葉。
そんな印象の声だった。ただ、何となく幻聴などの類ではないと思った。
理由は分からないが、心の内の何かが、やらなければならないことを
教えてくれたと、言っているような気がしたからだった。
<………ストライク、発進です>
MS管制官の通信が入る。
死を目の前にした激しい戦い。それがすぐそこに迫りながらも『キラ』の心は落ち着いていた。
ブルーコスモスの命令ではなく、生き延びる為だけでもない。
自らの意思で戦いに赴く覚悟があるからだろう。
「『キラ』、“ストライク”…行きます!!」
仮初めではあるが、己自身の自由な意思で戦うべく、『キラ』はストライクを発進させた。
「核を………撃たせは、しないッ!!」
唯一つ、その想いだけを胸にして。
深夜にネ申キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!
『キラ』がキラを思い出す兆候あれこれ…次は戦場クルー?今回も乙です!
名作の予感
既に名作な罠
今回もグッジョブです!
今回も乙です!
ミラーいいヤシだ
神、お疲れ様です!いつも楽しんで読ませて頂いてます。
此れからも頑張ってください。応援してます!
神乙!!
次回はキラVS遺作、痔悪化のリターンマッチか・・
どんな展開でも期待しています!
だから頑張ってください!!
おもしろすぎる
次もwktkでまってる
461 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/06(月) 20:43:30 ID:1CgVmsdK
黒いストライクに乗るキラを考えると黒百合にのるアキトも頭に浮かぶな
つまりくわぼーネタか
乙!GJ!!
…ただ、個人的に言わせてもらえば
ちょっと「キラ」がキラ・ヤマトに戻るのが早すぎる。
あそこまで戻るには、ラクスの過去のセリフだけでは少々弱いという気も。
文句ばかりで申し訳ない。
えっ!?あれってもう戻ってたの?
ステラが「守る」に反応したみたいなもんだと思ってたwww
まだキラには戻ってないよ?『キラ』の心の中に核を落とさせはしないとする思いはあるが
核を落とさせはしない→核攻撃防ぐの流れになりそうなんだが、、、
こりゃ黒い
なるほど、キラの黒ストライクのイメージにぴったりだな
俺はココだけだ
他のところに張ってる奴までは知らんが、これだけの大ネタならそりゃあちこちに広まるだろ
ま、カッコいいし。いいと思うが…>ストライクノワール
まぁ確かにカッコいいが、なんと言うか、ベタすぎ?
と思ったが種死も設定自体はベタの塊だったな。嫁の調理方法が想像を遥かに下回るクソさだっただけで
age
sage
<―――連合艦隊補足。距離一四○○○!>
警報が鳴り響くや否や、イザークは士官室を飛び出しMSデッキを目指した。
心の内では怒りとも憎しみとも、そして哀しみともとれる感情が渦巻いている。
大型空母“ゴンドワナ”。
ユニウスセブン落下による地球圏の情勢の変化に合わせ、プラントへと向かってきている
連合軍に対応して出撃されたこの艦に、イザークを始めとしたジュール隊はいた。
『万が一』の場合、即座に連合軍を迎撃するためであったが、
連合軍艦隊を牽制する要素の方が遥かに大きいとされる出撃だった。
だが―――
<コンディション・レッド発令! パイロットは搭乗機にて待機。
準備が整い次第、出撃を―――>
「結局はこうなるのかよ………やっぱり!」
イザークは苦い思いで一人ごちた。
先の大戦から二年。
あれだけの血を流し、多くの人命が儚く散っていたからこそ、ようやく己らの愚かさを悟り、
コーディネイターもナチュラルも互いに矛を収めたというのに、また開戦だなど…
しかし、イザークがどれほど憂いたところで現実は変わらない。
ならば今、己に出来ることをするだけだ。
イザークはジュール隊の面々と共にMSへと乗り込んだ。
<―――進路クリアー。ジュール隊、発進して下さい>
「こちら、シエラ・アンタレス・ワン、ジュール隊、イザーク・ジュール、出るぞ!」
今はプラントを護ることだけを考えるんだ―――そう自身に命じながらイザークはザクを発進させた。
<ディアッカ・エルスマン、ザク、出るぜ!>
<シホ・ハーネンフース、行きます!>
続いて、ジュール隊のMSが飛び出してくる。
彼らだけではなく、ゴンドワナの全てのハッチから次々とMSが射出され、敵艦隊へと向かっていった。
<第一戦闘群、間もなく戦闘圏に突入………全機ALL WEPONS FREE!>
ノイズ混じりの管制の声が届くと同時に、両軍のMSから砲撃が始められた。
宇宙の闇を殺意という名の煌びやかな光線が飛び交い、それに貫かれたMSが次々と爆散していく。
その惨劇の中を、イザークは怖れることも無く駆け抜け、擦れ違う敵機を斬り払っていった。
<くっそぉ! 何だよ、これじゃキリが無いぜ!!>
ディアッカが毒つきながら、オルトロスの砲撃で敵艦を仕留めた。
だが、その爆発の後ろからは、更に多くのMS、戦艦が前進してくる。
一人一人の兵の質においてザフトに遥かに劣る地球連合軍にとって、
物量にモノを言わせるほかに採れる作戦は無いが、それにしてもこの数は異常に思える。
しかし、イザークはだからこそ奇妙なことにも気付いた。
「攻めて、きていない………だと?」
数の上で優位に立っているにも関わらず、敵軍からの攻撃はそれほどには感じられない。
いや、そうではない。奴等はある一定のラインから先には侵攻してきていないのだ。
「馬鹿なッ………そんな真似を…」
理不尽極まりない難癖をつけてまで戦争を始めた相手がする筈が無い。
頭に思い浮かんだ妙な考えを振り払い、目の前の敵に集中しようとした時、
突然、スピーカーから耳を劈くような声が入ってきた。
<ぎゃあああぁぁぁ━━━………>
それと共に、視界の隅でジュール隊のMSが爆発するのが見えた。
<た…隊長ォ! く、黒い…モビルスー…ッ―――うわあああぁぁぁ!!>
そのすぐ後に、もう一機MSが光を撒き散らして四散した。
「クッ……防衛線の中に敵に潜り込まれただとぉッ!?」
部下がやられた怒りを抑え、冷静に状況を見極める。
そしてイザークは気付いた。爆発の炎を背に、黒い機体がそこに居ることを。
「―――ストライクウゥゥゥッ!!」
相手が何であるかを認識するよりも早く肉体が反応し、乗機を仇敵へと襲い掛からせる。
だが、相手もその動きに劣らぬ反応を見せ、ザクのビームアックスの斬撃をシールドで見事に防いだ。
ビームアックスとシールドとの摩擦で起こる火花によって照らし出されたその機体は
予想通りアーモリーワンとユニウスセブンでザフトの前に立ち塞がった黒いストライクであった。
<イザーク!!>
自分と同様にストライクの存在に気付いたディアッカが、相手目掛けてオルトロスを放つ。
しかし、その砲撃が届くよりも先に、ストライクはシールドでイザーク機を
押し返し、その反動で後ろに跳び攻撃を躱した。
イザークはすぐさま機体の体勢を整え直し、ストライクへ再び斬りかかろうとするが、
敵の背面ユニットから射出された二機の特殊兵装にそれは阻まれた。
「またドラグーンか!」
制動をかけてドラグーンの射線上からザクを逸らさせたが、その隙にストライクに
間合いを取られ、ザフトの防衛戦の更に奥へと入り込まれてしまった。
「チィッ、奴を追うぞ、ディアッカ! ハーネンフース、ここの指揮はお前が執れ!」
<えっ、隊長!?>
シホの戸惑った声が返ってくるが説得している余裕は無い。
この場でやり合っている連合のMS共なら兎も角、あの黒いストライク相手では
自分達クラスの腕の持ち主でないと戦いにすらならない。
奴の追撃にシホは未だしも、隊の連中全員を付き合わせては、無駄な犠牲を強いることになってしまう。
「これは命令だ! 分かったな? あのストライク………は俺とディアッカで堕とす!!」
イザークはシホの返信を待たずに、黒い機体の背を目指してザクのバーニアを全開にした。
「いかせるかよぉッ!!」
ディアッカは黒いストライクを追いながら砲撃を放つが、相手はまるで背後に目があるかのようにビームを躱していく。
同様にイザークも少しずつ距離を縮めてビームアックスで敵に斬りかかろうとするが、
その度にストライカーパックからドラグーンが放たれ、イザーク機を牽制して攻撃に移させない。
アーモリーワンの時のような圧倒的な攻撃力は感じられないが、ディアッカ達の心には徐々に焦りが生まれてきていた。
<ディアッカ、何をしている!? ストライクをプラントに近付けさせるなぁッ!!>
「そっちこそ!!」
攻勢にこそ出てこないものの、回避行動に努めるストライクは着実に戦闘域を
移動させ、プラントまであと僅かという所まで近付いてきていた。
<プラント本土を攻撃されるわけにはいかないのだぞ!>
「言われなくとも!!」
そんなことは分かっている。
だが、目の前の敵は容易に撃ち堕とさせてくれず、焦燥感は更に高まっていく。
そんな時、追い討ちをかけるような通信文が届いた。
「何だと…ッ!?」
<核攻撃隊!? 極軌道からだと!?>
全軍、極軌道からの核攻撃隊を迎撃せよ―――その通信文にディアッカの心は凍り付いた。
そして、先程、相対していた連合軍艦隊の攻撃の意味を理解した。
物量で一気に攻め入らず、ちまちまとした攻撃を続けていたのは、極軌道から目を逸らさせる陽動だったのだ。
「イザークッ!!」
<分かっている!………しかし…ッ!!>
この位置からならすぐにでも核攻撃隊の迎撃にいける。
しかし、眼前には黒いMSが立ち塞がっていた。
「イザーク、こいつは俺が引き受ける… お前は極軌道の迎撃に行け」
<なっ、馬鹿を言うな! コイツは一人でどうにか出来る相手じゃ―――>
「分かっている!! だけど…ッ」
黒いストライクが自分の手に余る相手だということは、前の戦いから分かっている。
しかし、今はこの敵相手に二人で構っている場合ではない。
例え、自分の命を喪うことになっても、誰かがすぐにでも核攻撃を防がなくてはならないのだから。
「さっさと行け! 俺じゃ、そう長い時間、コイツを抑えていられねえからよ!」
<ふざけるな! 勝つ気がないなら貴様がプラントの防衛に向かえ!
ストライクは俺が………―――ッ!?>
動いたのはディアッカでもイザークでもなく、ストライクだった。
問答をしているほんの僅かな間に、進行方向を一転させこちらへと急激な速度で向かってきた。
<―――しまっ…!!>
「イザークッ!!」
即座に反応し迎撃体勢を取ろうとするが間に合わない―――殺られる!!
そう確信した瞬間、黒いストライクはディアッカ機とイザーク機の
間をすり抜け、そのままやって来た方向へ飛び去っていった。
「………どういうことだ?」
絶対的な機会を敢えて見逃し、それどころか敗走とも取れるような動きを見せた
敵の意図が全く見えず、ディアッカは妙な考えを抱いてしまった。
それは―――
<ッ! 奴はもういい! 今は核を持った部隊の方が先決だ!!>
「あ、ああ!」
イザークの言葉にディアッカは我に返る。
そうだ、今はそんなことを考えている場合ではない。
<急げ! 間に合わなくなるぞ!!>
イザーク機の後を追いながら、ディアッカは核攻撃を防ぐことだけに
集中するため、頭に思い浮かべた考えを忘れようとした。
そう、今は極軌道からの攻撃を迎え撃つことが重要であって、
ストライクのことなど考えている余裕はない。
大体、ある筈が無いのだ。
敵であるストライクが、極軌道からの部隊を迎撃するのに間に合うように、
ここまで自分達を導いてくることなど…
久々職人キタ─────(゚∀゚)!
乙でした
神乙超乙!!
いつも楽しみにしてます!
神!!、今回もGJ過ぎる!!。イザークが隊長してたり黒いストライクの戦闘シーンがもう上手すぎです。続き待ってます。
ネ申キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!!超乙です!
黒ストライク+エグザスストライカーの絵を描いてくれる神いないかな。
期待保守
描写が神。次回も期待して待ってます。
「いってくれたか…」
極軌道へと向かうザク二機を尻目に見て、『キラ』は安堵の胸を撫で下ろした。
どうやら自分が狙い通りに立ち回ることが出来たらしい。
イアンからの“敵陣への突入”という命令通り、ザフトの防衛線の奥深くまで攻め込み、
自分に気付いたザフト機を、極軌道の部隊に気付くや否や、
すぐさま迎撃にいけるくらいまで追撃させる。
イアンの命令、核攻撃の阻止、その二つを同時に行うタイトロープな
戦いだったが、どうにか成功させられたようだ。
あの二機が核攻撃隊相手にどれだけ立ち回れるかにかかっているが、恐らくは大丈夫だろう。
自分と対等に渡り合った連中だ。きっと期待に――
敵にするのもおかしな話だが――応えてくれるだろう。
「あとは僕が生き残るだけか…」
核攻撃隊に気付き極軌道へと向かうザフト軍の中を潜り抜け、
作戦の失敗に気付き撤収を始める前に連合艦隊の下へと戻る。
エネルギー残量から考えると、なかなか困難な後退となりそうだがやるしかない。
自分でも理解出来ない感情のままに突っ走り、その結果、撃墜され
イアンを悦ばす様な真似をしてしまっては間抜けにも程がある。
「帰るって『約束』した人もいるしね」
脳裏に僚友の顔が思い浮かぶ。
「生きて戻って来い」と言ってくれたミラーとの約束を破るわけにはいかない。
『帰って来てくださいね―――わたくしのもとへ…』
ふいにその顔に別の少女の面影が重なった。
「―――ッ!!」
瞬間、心臓が鷲掴みされたような緊張が全身に走る。
まただ。アーモリーワンでの強奪作戦から幾度と無く自分を襲った、あの感覚だ。
聞こえない筈の声、見えない筈の顔。それらが自分を苛ませる。
「一体、何だって―――」
だが、それが何かを考える時間は与えられなかった。
視界に星の光とは違う橙色の輝きが入ると、『キラ』は
それが何であるかに気付くよりも早くストライクを動かした。
「―――クッ!」
僅かな差でストライクが居た位置を閃光が駆け抜けていく。
頭の中から不可思議な幻影を追い出し、瞬時に感覚を戦士としてのものに
切り替えると、周囲をMSに取り囲まれていることに気付いた。
<…へぇ、アレを躱すとは流石ってトコかな>
「―――!?」
ノイズ混じりの声が耳に届く。
慌てて通信回線の状態を確認するが、連合の周波数帯からの通信ではない。
<俺の名はハイネ・ヴェステンフルス。お前さんの目の前に居るオレンジ色のMSのパイロットだ>
「なに…?」
目の前の敵は国際救難チャンネルを使って、こちらに通信してきていた。
―――どういうことだ?
『キラ』はそんな敵の出方に困惑を覚える。
<アーモリーワンで暴れて、ユニウスセブンでは破砕作業の邪魔をしてくれて…
随分と好き勝手してくれたらしいじゃないの?>
そんな『キラ』をよそに、相手は話を続ける。
<そして、ふざけた理由で喧嘩吹っかけて、挙句の果てには
他人様の庭に土足で入り込んで核攻撃だぁ? 何と言うか、まぁ………
あんまり、ザフトをなめんじゃねえぞ、おい!>
その言葉を合図に、周囲のMSはそれぞれ武器を構える。
<その首は置いてってもらうぜ………連合の黒いエース!!>
そして、目の前のオレンジ色のザクもビームトマホークを抜き放った。
「………そういうこと、か」
どうやら俗に言う“冥土の土産”というやつをもらってしまったらしい。
わざわざ回線を開いてでも文句を言ってやらなければ、彼らの気が済まないものがあるのだろう。
―――当然か。
アーモリーワンでの強奪作戦に、今回のプラント本土への電撃作戦。
ザフト…否、プラントの者からすれば、怒り心頭に発するといったところだ。
「………は…はは…ッ!」
その怒りを一身に受けると思うと、急激に笑いが込み上げてきた。
危険を顧みず、敵陣深くまで入り込み、遠回しにとはいえ核攻撃のことを教えた、
その報いがこれとは笑うほかない。
「は、ははっ………でも、まぁ、当たり前か」
そして同時に思う。仕方ないことだと。
ここに来るまでにある程度MSは堕としているし、肝心の核攻撃の阻止は他人任せにしている。
何より、核攻撃が阻止され、自分が善行を積んだつもりになっても―――
「―――人殺しの身には、贖罪にすらなりはしない…か」
一度でも歩む道を血に染めてしまった者には、
何をしようとも血に染まった道以外は進めないということか。
神様がいるとするなら、その人はよっぽど自分を破壊者として仕立て上げたいらしい。
「でも、それしか生きる道がないというなら―――」
<行くぜ! 黒いのッ!!>
目の前のザクがこちら目掛けて突進を始め、周囲のMSからはビームの雨が注がれる。
「だったら…この“同胞殺し”の力を………見せるまでだッ!!」
襲い掛かる敵を打ち払わんとする気合と、自身に降りかかる
戦いという運命への呪いを込めて『キラ』は叫んだ。
同時に、ストライクの背後で巨大な光が放たれる。
核爆発が咲かせた宇宙の華―――
それは奇しくも、今からストライクが起こす、惨劇の幕開けを示す光となった。
「『キラ』は無事か!?」
ネオは着艦し、エグザスを降りるなり整備兵に向かって叫んだ。
「いえ、ストライクはまだ戻ってきておりません…」
「………そうか」
もしかしたらと淡い期待を抱いていたが、やはり『キラ』はまだ戻って来てはいないらしい。
核攻撃隊の急襲が失敗に終わり、全軍に撤退命令が出された後、
ネオは後退してくる部隊を援けるため、暫し後衛戦闘に当たったが、
戻って来る機体の中に黒いストライクの姿を見出すことはなかった。
「…クソッ!」
ネオは憤りを覚え、拳をエグザスに叩き付けた。
胸の内は『キラ』の突入命令を下したブルーコスモスへの怒りが、そしてそれを止められなかった
自分自身の不甲斐無さへの怒りでいっぱいになっている。
「こんな絶望的な戦いに駆り出すなんて、あの頃と同じ苦労をアイツに背負わせるのかよ…」
その何気なく洩らした呟きに、ネオは違和感を覚えた。
―――『あの頃』と同じ?
俺が『キラ』と初めて会ったのは、アイツがファントムペインに配属されてきた数ヶ月前だぞ?
それから記憶に残るような困難は別に無かったはず―――
「大佐!」
突然、整備兵に大声で呼びかけられて思考は中断された。
「どうした!?」
慌てふためく整備兵の態度に不穏なものを感じ、ネオも大声で聞き返す。
「大佐からも言ってやって下さい! 中尉が、ミラー中尉がダガーで出撃するって言って…」
「何ぃ…?」
見ると、ダガーのコクピットの周りで何人かが揉み合っていた。
「あの馬鹿…ッ」
何を揉めているかの予想が付き、ネオは慌ててミラー機へと飛んでいく。
「何をしている、お前らッ!」
「た、大佐!」
ネオの存在に気付くと、MSに乗り込もうとしている者を引き止めていた整備兵が安堵の顔を見せた。
「大佐からも言って下さい! ミラー中尉が『キラ』の救出に出ると…」
やはりそうか―――ネオはそう思いながらミラーの方へ向き直る。
「おい、ミラー! どういうことだ?」
上官に止められては仕方ないといった感じで、ミラーは口を開く。
「聞いての通りです。ストライクの救援に向かいます」
「ストライクの位置も分からないのに、どこに救援に向かうっていうんだ?」
「どこって………そんなの分かりませんよ! でも行かなきゃ『キラ』が…ッ!」
いつもの飄々とした態度は微塵も見せず、ミラーは必死に訴えかけてきた。
「いくらアイツが凄腕だからって、こんな任務は……… お願いです、大佐! 俺に出撃許可を!!」
彼の気持ちは分かる。出来ることならば自分も同じ様にしたい。
だがネオは冷淡に答えた。
「駄目だ」
上官としてその願いを聞き入れるわけにはいかなかった。
今ここでミラーを出撃させては、彼までもが命に危機に晒されることになってしまう。
例え、どれだけ『キラ』の下へ駆けつけたいと願っても、
現実的なことを考える限り、出撃を許すことは出来ない。
「でも、アイツは何処かで援けを待っているのかも…ッ」
「ミラー」
詭弁に過ぎないことは分かっていながら、ネオは言葉を紡いだ。
「そんな風に想ってくれる仲間が居る限り、アイツはここに戻ってくる」
言いながら、どういう訳か分からないが、『キラ』なら本当にそうしてくれると思えてきた。
―――いや、奴の帰還を信じたいがために、俺自身がそう思い込もうとしているだけか?
自問自答しながら、更にミラーを説得しようと試みた時、MSデッキに艦橋からの通信の声が響いた。
<―――本艦にMS接近! …識別コード確認………ストライクです!!>
<なんとか終わってくれたな…>
「………………」
ディアッカが通信で話しかけてきていたが、イザークは何も応えなかった。
<しかし、危ないトコだったなぁ… “にゅーとろんすたんぴーだー”? あんなものが用意されてたけど、
一射目の核攻撃には間に合わなかったんだろ? 俺らが駆けつけていなければどうなっていたか…>
言われて、イザークは先程のことを思い出す。
ディアッカの言う通り、プラントは“Nスタンピーダー”という核の暴発を
促す兵器を用意しており、それを以って連合軍の核攻撃を防いだ。
だが、準備に手間取ったらしく、敵の一射目の核攻撃には
間に合わず、それを防いだのは自分とディアッカだった。
<あのストライクを追ってなければ間に合わなかったよなぁ…
まるであの機体が俺たちに核攻撃のことを―――>
「黙れ、ディアッカ!」
イザークは怒鳴り声を上げて、ディアッカが続けようとした言葉を遮った。
ディアッカが何を言おうとしたかは分かっていた。イザークもまた同様のことを思ったからだ。
かつて“ストライク”に乗っていた人物のことを考えれば、
今回のストライクの行動はプラントを救うためにしたことと想像出来てしまう。
だが、“アイツ”は敵対していた相手でも、不必要に命を奪うことはなかったが、黒いストライクは違った。
ユニウスセブンの時といい、今回といい、黒いストライクは躊躇せずに自分の隊の者の命を奪ったのだ。
―――そんな奴が自分達に核攻撃のことを知らせてくれることなど………ある筈が無い!
「そんなことよりも! ここらでも戦闘があったんだ。生存者の捜索に集中しろ!」
<………りょーかい>
そう言うと、ディアッカはそれ以上何も言わずに捜索作業にかかった。
それから暫くして、ディアッカから通信が入った。
<おい、イザーク! あそこに!>
ディアッカ機が左斜め前方を指差す。
そこに目を向けると、明らかに人工物であるオレンジ色の物体があった。
「MS、なのか…? おい、生きているか!?」
イザークは自機をそちらに向かわせながら、回線を開いてMSと思しき物体に呼びかける。
<……お、おお………友軍機か…?>
通信機器は生きていたのか、はっきりした声がスピーカーから流れ出した。
「ジュール隊の者だ。今から貴様の機体の収容作業に入る」
<ジュール隊…? へえ、結構な有名人の部隊じゃないか。
俺の名前はハイネ。ハイネ・ヴェステンフルス。悪いな、よろしく頼む>
「ハイネ…ヴェステンフルス…?」
聞き覚えのある名前だった。確かFAITHに任命された男の名だ。
そんな男がここまでボロボロにやられただと…?
イザークの中に嫌な予感が走る。
それを確かめるべく、ハイネに問い掛けた。
「ところで………ここで何があったんだ? 随分と酷い損傷みたいだが…」
<ああ、敵エースを発見してな… そいつを堕とそうと―――>
そこで突然ハイネの口調が変わった。
<そうだ、俺の方はいい! 生命維持のための機器に異常は無い。それよりも俺の隊の奴等の方を見てくれ!
あの黒いストライクに俺は早々にやられちまったから、あの後、アイツらがどうなったか………>
「黒いストライク…ッ」
やはりか。
ザフトのエース機とやり合える奴が、そう何人も居るとは思えなかったが、ずばりアイツだったとは。
それと同時に気付く。
「俺の隊の…だと?」
<ああ! ウチの隊で黒いMSとやり合ったんだ! 皆、無事か!?
通信機がやられでもしたのか、呼びかけても応答が無くて…
モニターも壊されて何も見えないし―――>
その言葉にイザークは顔を上げて周囲を見渡してみる。
そして、再度、確信するに至った。
あの黒いストライクが、かつてのストライクのパイロットと同じような行動をする筈が無い、と。
でなければ、こんな真似は………
<なあ、それともアイツらはもう収容でもされちまったのか?>
ハイネの声が聞こえてくるが、それに答えられなかった。
周辺宙域に、友軍機の姿は無かった。
イザークの目の前には、多くのMSが破壊された残骸だけが、圧倒的な破壊の跡だけが広がっていた。
「この野郎! 無事なら無事でさっさと戻って来いってんだ!」
着艦するなり『キラ』はMSから引きずり出され、皆に揉みくちゃにされ始めた。
誰もが『キラ』の無事を喜ぶ中、イアンただ一人が、その光景を畏怖の念をもって見ていた。
「馬鹿な…ッ」
皆、分かっているのだろうか? 今、そこに『キラ』が存在することの理不尽さを。
必勝の策を以って臨んだ今回の戦い。
用済みだからと『キラ』には絶望的な任務を命じた。
今回の作戦で、帰還率が最も低いとされる任務を。
「だが…」
『キラ』は戻って来た。
流石に、無事というわけにはいかず、ストライクの片腕、片脚はもがれ、
エグザスストライカーのユニットも三つ失われている状態だったが、それでも戻って来たのだ。
同じ任務に命ぜられた部隊は全滅したというのに。
部隊単位で敵陣への突入を試みた連中よりも、単機で突入を行った『キラ』の方が
遥かに困難な任務であった筈なのに、こうして生きているのは異常としか思えない。
「やはり、コーディネイターは化け物なのだ…ッ!!」
イアンの中の畏怖は、怒りへと転じた。
盟主が仰っているように、こいつらは生きていてはならないのだ!
だが、核攻撃が失敗に終わり、これから永き戦いになることを思えば、まだ『キラ』にも使い道はある。
ならば生き残ってしまったことも、そう悪いことではない。
大体、奴は我々には逆らえない筈なのだ。
「しかし…」
『キラ』の目を見ていると、時々、思うことがある。
あの不快な目。あれは本当に我々の忠実な僕の目なのだろうか?
何より、今回は未だしも、アーモリーワンやユニウスセブンでは
“同胞殺し”の名に相応しい働きはしていなかった。
「………確かめねばならんな」
丁度、懸案としていた事柄もある。それと共に、この件も確かめさせてもらおう。
そう考え付くや否や、イアンはそそくさとMSデッキを立ち去り、上への連絡を取るべく艦橋へと向かった。
そして、数時間後には望んでいた指令書が届いた。
そこには、ネオと『キラ』の二人への、次の任務が記されてあった。
「ふん! 奴等の忠誠心を計るに相応しい国、ということか」
それを一瞥したイアンが苦々しく呟く。
指令書に記された任地。そこはオーブ連合首長国だった。
ネ申キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
ハイネも登場してるし、いろいろドキムネで読ませてもらいました!超乙です!
乙!おもしろ!!
うおー相変わらずクオリティテラタカス!!!
オーブ編もワクテカで待ってるであります
期待ageノシ
神、お疲れ様です。毎回良作をありがとうございます!
ずっと応援してますので、これからも頑張って下さい!
なんだ、現状に満足してないわけじゃないんだ。
だがこれほどの神作品なんだから
もっとたくさんの椰子に見てもらいたい
だからって宣伝しに行ったりすんなよ
この板平均精神年齢低いんだから、変なの招きかねん
502 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/17(金) 23:46:20 ID:exNbz7Vz
保守
今日初めて見つけた
こんなスレがあったとは・・・職人さんが神過ぎる
何気なーく読んでたら・・・のめり込んでしまった・・・
こりゃ神どころじゃねぇーよ、まるで光景まで見えそうだ・・・
505 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/18(土) 10:02:17 ID:qW1TmYt/
オーブ編ではキラ黒攻撃VS虎自由の激突を期待。
>>506 気分を悪くされたら申し訳ないが、こういう職人一人の力で
成り立ってるスレで「●●キボン、期待」は言わない方がいい
元々のストーリー構成で続けるか、周りの要望に合わせるか、
迷って書きづらくなる職人もいるみたいだから。
特にこういう単発ネタじゃないストーリものの場合はロムらーは
ただ静かに待つのが吉
508 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/18(土) 23:20:28 ID:hbVmf82n
期待age
510 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/19(日) 20:31:35 ID:YqVXdaaI
保守
511 :
275:2006/03/20(月) 00:18:11 ID:???
黒いストライクのネタを投下している者ですが
最近ちょっと忙しくなっているので次のネタ投下は少し遅れます。
来週末までくらいには一話分まとめて投下しようと思っているので
楽しみになさっている方には申し訳ありませんが少しだけお待ち下さい。
512 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/20(月) 00:37:23 ID:3EwNkRlS
>511
待てば投下される
それだけで十分ですよ。
頑張ってください!
このお話最高です〜!
週末の投下を楽しみに待ってます。
ワクテカで来週末を待つ
515 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/20(月) 23:23:34 ID:LxRSGEVo
保守
>>511とても期待してるのであせらずに頑張ってください!!!
それまでに保守
517 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/21(火) 23:13:50 ID:tPyms7Ej
保守
>>511 迷わず待つよ! 待てばわかるさ! ありがとー!
519 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/22(水) 21:10:02 ID:UDcpTxNX
保守
520 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/23(木) 10:06:40 ID:2RXDpbVK
あげとく
耐・・・
tjjp//kenkondaa.sakura.ue.jp/page136html
暇な人におススメ↑
524 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/23(木) 23:49:48 ID:aTaXGvRz
保守
525 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/24(金) 18:32:25 ID:uZpWvcda
保守
526 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/25(土) 15:23:02 ID:yTm313hn
保守
527 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/25(土) 23:18:50 ID:Oi6YusVU
神GJ!!
続き楽しみに待ってます
つーかsageなって。保守は最下層でも平気なんだからさ…
ほす
530 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/26(日) 20:33:48 ID:PMBngHRr
保守
4月中盤まで下げ進行推奨。
保守
533 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/28(火) 10:14:31 ID:bNy3mpev
保守
誰だよ!?このスレをageようなんて奴は!
アスランがそのまま、逝く
保守
537 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/29(水) 07:54:05 ID:xGI6+6JH
保守
何この神スレ!保守!
保守
保守
保守
良スレハケーン
神の集う所はここか
俺も保守っと
543 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/30(木) 21:05:51 ID:D01otkTe
ホッシュ
保守
保守
546 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/31(金) 15:30:13 ID:B5AydrO6
さらに保守
>>546 志村ーsage!sage!って毎回ageてんのって同じヤシ?ホッシュ
期待保守
32日保守
32日保守
保守
迷わず保守
保守
保守
555 :
511:2006/03/32(土) 23:45:17 ID:???
すいません、ネタの投下がもうちょっとだけ遅れます。
近日中に必ず投下しますので…orz
保守ー
>>555 投下される日を楽しみに待つ、ただそれだけっすよ!
とにかく乙です。
投下があるという事が分かればそれだけで大満足だ。
保守
保守
保守
559の言うとおり。ワクテカして待ってる。
乙!
564 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/04(火) 09:55:22 ID:PBhUKNoq
保守
「ふぃー、やっと着いたな」
入国審査や税関検査を終え、到着ロビーに足を踏み入れると、疲れを滲ませた口調でネオが言った。
「ええ、本当にようやく…」
『キラ』も同意見だった。
プラントでの戦いが終わるなり、碌な休息も取らないまま宇宙船に
地球降下艇、そして飛行機と、何便も乗り継いで自分達はここまで来た。
鍛え上げられた兵士だと自負している自分達だが、流石にこんな強行軍で
移動させられては、疲弊しきってしまうのも当然だろう。
「さて…目的の人物は何処ですかね?」
ネオは周囲をキョロキョロと見回す。
「え〜と………あっ、あれじゃないですかね?」
『キラ』はロビーのベンチに座っていた男に目を向けた。
その男のすぐ隣には、不自然に周りを気にしている黒服の男たちが立っている。
「………らしいな」
与えられた指令書に添付された写真と同じ男であることを確認すると、ネオは男の方へ歩き始めた。
ネオたちが近付いてくるのに気付いた黒服たちが男の前に立ち塞がったが、
それよりも先んじてネオは男に向かって口を開いた。
「どうも、PP商会の者です」
「!? き、君達が…?」
ネオの言葉を聞いて、男は驚いた表情を浮かべた。
まぁ、当然だろう。『キラ』は思った。
方や赤紫色のスーツにサングラスというチンピラマフィアにしか見えない服装をした金髪の男。
方や黒いスーツで格好はまともなものの二十歳に満たない自分。
そんな二人組が今回の件で遣わされた者だというのだから。
「君達みたいなのが、ファントムペ―――」
「ええ、我々が今回の依頼を承り、“PP”商会から派遣されてきました」
“ファントムペイン”という言葉を遮るように、ネオは言葉を続ける。
「貴殿の身の回りの安全は我々が保障します。これより短い間ではありますが、どうぞよろしく」
“同盟締結の最終交渉に赴く大西洋連邦高官の護衛をせよ”
それが、プラントでの会戦を終えた『キラ』たちに下された指令だった。
そして、その指令を遂行すべく、『キラ』たちは大西洋連邦と同盟を結ぼうとするこの国へと降り立った。
その国の名は、オーブ連合首長国といった。
「でも何故なんですかね?」
「あん?」
用意されていた車に乗り、市街地へと走り出したところで隣の席の『キラ』が口を開いた。
「今回の任務ですよ。何で僕らがこの仕事を…」
「そりゃあ、あのおっさんを守るのが重要な仕事だからだろ」
ネオは悪びれずに護衛対象を『おっさん』呼ばわりする。
「もうすぐこの国、オーブは大西洋連邦との同盟を締結する。
けど、それは連邦が独自に進めてきたことで、俺達の上、“ブルーコスモス”はあまり関わっちゃあいない。
で、それはあまりおいしくない…って話になるんで、今回の同盟締結前の極秘交渉の護衛に
俺達を派遣して、恩を少しでも売っておこうって算段なのさ」
とはいえ、この護衛任務はブルーコスモスのごり押しによるものなので、連邦側からはいい顔をされてはいない。
その証拠に、自分たちが守るべき高官は自前の護衛である黒服二人と共に
違う車に乗り込み、この車には同乗していなかった。
「いや、それは分かっていますよ。僕が聞きたいのはそういうことじゃなくて、何で『僕たちが』ってことです」
『キラ』は自分の疑問を言い直した。
「今回の同盟話に一枚噛んで、ブルーコスモスが利権を得ようっていう話は分かってます。
ただ、そのために派遣されたのが僕たちっていうのが分からないんですよ。
護衛だの何だのをやるなら、何も僕たちでなくても…」
「………………」
『キラ』の言葉に、ネオは何も返さなかった。
彼の言う通り、この任務をわざわざ自分たちがする必要は無い。
先の戦いで受けた被害による、連合軍の再編作業にファントムペインの指揮官である自分が
立ち会えないのは不味いし、搭乗機であるストライクがが修理中とはいえ、MSパイロットとして
優れた技量を持つ『キラ』には、他の機体を宛がうなどすれば幾らでも働きの場はある。
そのような中、あえて自分たちがこの任務に就かされたのには理由があった。
「………ま、そんな難しい仕事じゃないんだし、イイんじゃないの?」
だが、ネオにその真の理由を『キラ』に告げる勇気は無かった。
出来ることならそれを告げるギリギリの時まで悩み、黙っておきたい。
尤も、悩むも何も、選べる答えなど一つしかないのだが…
「気楽にやってさっさと終わらせ、残った時間は勝手に余暇にでもさせてもらって楽しもうぜ」
そう言って、ネオはこの話を終わらせた。
ただ一つだけの願いを胸にして。
どうか、スーツの内にあるこの忌々しい鉄の道具を、この少年に向けないで済みますように―――と。
「ようこそ、オーブへ」
翌日、オーブ側が用意した交渉の場に赴くと、そこで待っていたのは年若い男だった。
「はじめまして、ユウナ・ロマ・セイラン」
「や、どーも、どーも」
連邦高官が差し出した手を握り締める姿を見て、『キラ』は目の前の男のことを思い出した。
ユウナ・ロマ・セイラン。
オーブ連合首長国の閣僚にして、同国宰相ウナト・エマ・セイランの息子。
現在、オーブの実質的な権限を持つ者の一人である。
最終交渉…とはいっても、両国の意志を確認するため、互いの要人を顔見世する程度の
意味合いしかないこの会合――その証拠にどちら側からも要人は一人で
他は護衛だけしかいないため、会合と呼ぶのもおこがましい雰囲気がある――に、
そんな男を寄越すのだから、オーブとしても今回の同盟には力を入れているらしい。
「………ところでアスハ家の動きは………」
「………なに、じゃじゃ馬姫がいきり立っていますが、問題は特に………」
だが、彼らの話を聞いている内に違和感も覚えた。
確かオーブの基本理念は“他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、
他国の争いに介入しない”といったものだった筈だ。
にも関わらず、こんな同盟話を進めているというのは、
このユウナという男の立場があってのことなのだろうか。
「気に入らないな…」
眼前の男がカガリ・ユラ・アスハの婚約者―――
そのことも思い出すと、意識せずにそんな呟きが漏れてしまった。
「―――ん、何か言ったかい、キミ?」
不幸にもその呟きは彼、ユウナの耳に届いてしまったようだ。
「いえ、何も…」
「そうかい? 『気に入らない』だのと聞こえたんだけど」
『キラ』は否定しようとしたが、ユウナは唇をいやらしく歪め、更に問い掛けてくる。
「別にキミが気に入る、気に入らないはどうでもいいケド、
キミがな〜んにも考えずに言ったことが、他の人の迷惑になる場合もあることは分かるよネ?」
「は?」
「分からない? じゃあ、しょうがない。ボクが教えてあげよう。
例えば、キミが自分と大して歳が変わらないのに高度な政治の場で堂々としている人に
嫉妬して『気に入らない』と呟いた結果、それを聞いた人が気分を害し、
“この話は無しだ”と怒り出すこともあるんだヨ」
凄いことを言ってるな、この男。
『キラ』は呆然としながらユウナの言葉を聞いていた。
「お、おい、君ッ!!」
しかし、連邦の高官はユウナの言葉を聞き、慌てて咎めるような目つきで『キラ』を睨んでくる。
そんな様子をニヤニヤと楽しそうに眺めながらユウナは言った。
「どうするんだい、そんなことになったら?」
「………そうですね―――」
向こうから煽ってきたんだ、多少、乱暴な口を利いても構わないだろう。
『キラ』は不快な気分が増していくことを感じつつ、「お前一人居れば充分だろ」の
一言で会合の護衛をサボり、この場にネオが居ないことを感謝すると同時に、
こんな仕事を自分に押し付けたことを恨みながら言葉を続けた。
「―――その時は兵士としての職務を全うするだけです」
「は?」
今度はユウナが呆然とした表情になる。
「分かりませんか? でしたら仕方ありません。説明して差し上げます。
今回の同盟の話がお流れになれば、オーブは依然として
中立国家としての地位を保つことが出来ます。
そうなった場合、例え中立とはいえ、今までプラント寄りだった国を連合軍が見逃すわけありません。
敵に回られてしまう恐れがあるくらいなら、いっそのこと二年前と同じ様に………というわけですよ」
「な…ッ」
警護役如きに偉ぶることで格好つけたかったのか、それとも無自覚な馬鹿の行動だったのか、
何を思って突っかかってきたのか知らないが、分かっていないのなら教えてやる。
この場における上下関係を決めるのは、その人物の職業や地位などではない。
大西洋連邦…否、連合かそうでないかが上下関係を決めるのだ。
「連合の力ならば、プラントとの戦いの片手間に、
オーブを制圧することは可能なのはお分かりですよね?
尤も、聡明と聞いているセイラン家の若君が、少し気分を害したくらいで
同盟破棄…なんて真似はしないと思ってますが…」
「あ…ああ、うん………勿論だとも」
ユウナは顔が青ざめさせコクコクと頷いた。
『キラ』は溜飲が下がっていくのを感じると共に、自身に対する嫌悪感を覚えた。
いけない、少し気を悪くしたくらいで余計な出しゃばりをするなんて、
このユウナとかいう馬鹿と同じじゃないか。
ちょっとしたことで怒ったり、妙な夢を見たりと、
アーモリーワンの一件以来からどうも精神的に不安定な気がする。
こんなことでは、これから先の戦いを―――
「し、しかし、なかなか頼りになりそうな護衛ですネ。
これなら“あの件”についても納得出来るというものです」
そんなことを考えていると、ふいにユウナの口から気になる言葉が漏れた。
「いや、私の直接の部下ではないのですよ。ですが、
“上”から推薦される逸材ですから、“あの件”については心配無用です」
何か自分のことを話しているようだが、先程みたいなことに
なるのを恐れ、『キラ』はじっと成り行きを見守った。
だが、二人の間にはそれだけで伝わったのか、それ以上の会話は無く、
ユウナは傍に控えていた男を手招きし何かを言いつける。
男は鞄の中から封書を取り出し、ユウナに渡す。
そして、ユウナはその封書を『キラ』の方へと差し出した。
「じゃあ、コレをヨロシク頼むよ」
「はぁ…」
訳も分からずにそれを受け取る。
「では、続きを始めましょうか」
何か説明があるのかと思ったが、二人は同盟についての話に戻ってしまい、
封書についての話は無いまま会合は終わった。
―――大佐に聞けば分かるのかな?
この場に居る人間には何となく聞くことが出来ず、『キラ』はそう判断することにした。
乙であります!
ネ申乙です!ちょっとへたれたユウナがいい感じですねww
神キテター!!!
乙っす!!これからも楽しみにしてるので無理なさらず頑張って下さい!
もしかしてもしかするとキラがユウナから受け取った封書の中身は『ラクス暗殺要請』なのか?。もしそうならミイラ(ラクス?)取りがミイラに成る危険性が出て来るが?。
574 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/05(水) 14:49:16 ID:Y/8TiJpZ
なわけないだろ、ラクスを消したがっているのはあの議長なんだから
乙!
GJ!
いや、わからんよ。AA組を目障りと思っているのはユウナも同じだからね。
神乙!!
そしてGJ!!
遅ばせながら神キテタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!
GJGJ!!
ネ申乙!GJGJ!
あれだ、ラクス暗殺部隊にどさくさまぎれに白いアッシュが………
ところで、カガリ連れ去りってどうなるんだろうね?キラはファントムペインだし
参考程度にだが
フリーダムを副座型に……
パイロットは虎&ラクスが妥当かなと(フルバースト使用不可)
神乙
>>579 この期に及んで無理やりAAとフリーダムを出す必要は無いかと
ラクス暗殺を実行しようとしてヨッピ達と鉢合わせで待ち伏せと勘違いしたヨッピ達がキラを攻撃。キラは致し方なく反撃しヨッピ達を銃撃戦で全滅させ結果としてラクス達を助ける羽目に。
やべ、一度考え始めると次々と妄想が浮かんで来た。
上の続き。
ラクス、カリダ、マリュー、バルドフェルトの4人はは自分達をザフトの暗殺部隊から救い、たったの一人でザフトを全滅させた男の顔を見て信じられない思いで見ていた。
そう、ラクスとカリダの二人は心の底で生きていると信じ、同時に半ば諦め掛けていた男の顔だったからだ。
お許しを得れば無性に続きを書きたい心境なのですが宜しいでしょうか?。
この後、キラのラクス暗殺がザフトの妨害で失敗を知ったユウナがセイラン派のオーブ軍を使いアスハ家の別荘を攻撃の展開に持って行きたい。
>>582 ぜひ御願い致します。
神の作品だけのスレではありませんし、新規投稿大歓迎です。
他人の作品の続きを書くのはマズイだろ
585 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/06(木) 23:43:21 ID:sDTwVbEt
そりゃそうだよ、書くんだったらまた別に作らないと
同意
話を新しく書くならいいけど、他の人が書いてきたものの続きを勝手に書くのはどうかと思う
神が承諾してくれたら別に書いてもいいんじゃね?
神が承諾してくれたらね
神には神の構想があるんだろうし・・・
書くのなら、やっぱり別ストーリーにしたほうが言いと思う
リレー的に続いてるスレもあるけど、ここは違う雰囲気だしねぇ
ぶっちゃけ「神の光臨まで保守し続けるスレ」だし。
最近は保守も長く続いたし、別の路線で一本いっとくのは悪くない。
だが他人のを借りるのはNGだ。有り得ん。
っつーわけだから是非とも最初からの新規で頼む。そのほうが楽しみ二倍で良いだろ。
591 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/07(金) 14:06:29 ID:5hViM1aw
連合3人とキラを合成してみた、キラ少し大きいけど
_ .,_
, :''"´ ´ `'', ,. --- ..,,_ _..,, _..,,_ ,.-''"´ ̄ ` ''‐ 、
. {'、 __ l ,.-'' ヽ / `ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ'、
゙fー''"_ ヽィ;l !` ヽ ! / l 、 ,.} } /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ
l, .::"''` ヲ ヽ ,,._l '、 ノ l }エ'、{トr' l::::::::::::::::ト;トト;ト、:ト、::ト、l
ヾr‐ ノ| フ ーr ェァ7‐''ヒケ/,.ィ ゞ、 'ヘ_ l ,' 、ノ '、 ゙!:::r!::::::ヽゞ' 、l:lリ
_>r''" !`',、_ . `ァ, ', ;::. /イ !f´ _フヽ ',T´_ヽl ';l:ヾ;:::::::::'、 イ:ll
_ -''´ l ! _l ! `ー 、`'7 >、‐::‐ ィ´'イ´ ,.-''´ ゝ、Y /`l |`ヽ >lヽlヾヾー 'ユゝ
. f´ l' ト ´ ! / _,.ィ''´ ̄j `''' ´ !`''ーr-、{_ 、 /メ、ヽl ! l ス j 」 '、
. ', || ! l r''´ | ! _l / `ヾ´/'、/`゙ヽ ヽ} -''´r'' /、 「 `''‐..,,_
. l 、l ! l、...,,,l l -イ、 'l l` ´ l / ,. ヘl´:::::::/::::::::ノ ' ヽ l ! r、 `!
. } ヾ l !:::::::l ! ','、 l ! l / /__l___/:::::::/ハ ' ヾ! / ェ'' ,;ヽ
/ ', l !:::::::l| l '、 ,ィ''ー- ゝr、/ / /_..,,,_ ヽ\::::::/ス l ',_ Y´ ロ 、;'ヽ
/ 、 / ', l::::::::!/ l ヽ ゞ{f-r-‐/::/ `¨''ヾ''"´ ヽ、}ヽ、メ,∧l '、 ',゙l-ニlー ――- 、l l`´
! ‐ ヲヽ_ Y:::::::::l !| ', l Ti`丶 、_ } ヾ:::l:トメ、l l l ! !ニ 7ニ ニ ニ_ l !
ヽ/ イトヽ ト、::::;! l '、 ハ-、`ニニ並ニニゝ、_ ,ィ:::!:l ハ !l l ll /⊂ロつ / ! l
. く__/ `! /__`_', ,' ', ヾ ! l | ̄j_ lヽ、`ーf´:::l::l ! ! l ! ! l_ノ | ,、 / ! , ',
ヽ ! l_,.⊥.,ヽ l lf f'"´ ', >エ´:::::::::::::!| ! | l ニlー- イfr− l γ ヽ
ヽ ,'`゙''-r'" ', '、 jヽ `f¨´! ∨ ヽ:::::::::::::l| l| | 、'、ニ_TT  ̄l l |
>>591 スティングの前、アウルの左に持ってくればいいんじゃね?遠近法的に
>>592 少しキラをいじってみました
_ .,_
,.-''"´ ̄ ` ''‐ 、 , :''"´ ´ `'', ,. --- ..,,_ _..,, _..,,_
/::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ'、 {'、 __ l ,.-'' ヽ / `ヽ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ ゙fー''"_ ヽィ;l !` ヽ ! / l 、 ,.} }
l::::::::::::::::ト;トト;ト、:ト、::ト、l l, .::"''` ヲ ヽ ,,._l '、 ノ l }エ'、{トr'
゙!:::r!::::::ヽゞ' 、l:lリ ` ヾr‐ ノ| フ ーr ェァ7‐''ヒケ/,.ィ ゞ、 'ヘ_ l ,' 、ノ '、
';l:ヾ;:::::::::'、 イ:ll _>r''" !`',、_ . `ァ, ', ;::. /イ !f´ _フヽ ',T´_ヽl
>lヽlヾヾー 'ユゝ _ -''´ l ! _l ! `ー 、`'7 >、‐::‐ ィ´'イ´ ,.-''´ ゝ、Y /`l |`ヽ
ス j 」 '、 f´ l' ト ´ ! / _,.ィ''´ ̄j `''' ´ !`''ーr-、{_ 、 /メ、ヽl ! l
_,.-''´r'' /、 「 `''‐..,,_ ', || ! l r''´ | ! _l / `ヾ´/'、/`゙ヽ ヽ}
f´ ヽ l ! r、 ` l 、l ! l、...,,,l l -イ、 'l l` ´ l / ,. ヘl´:::::::/::::::::ノ ',
くニ{} ヾ! / ェ'' ,;ヽ } ヾ l !:::::::l ! ','、 l ! l / /__l___/:::::::/ハ ',
ヽrロ、_ Y´ ロ 、;'ヽ / ', l !:::::::l| l '、 ,ィ''ー- ゝr、/ / /_..,,,_ ヽ\::::::/ス l ',
! ゙l−-ニlー ――- 、l l`´ 、 / ', l::::::::!/ l ヽ ゞ{f-r-‐/::/ `¨''ヾ''"´ ヽ、}ヽ、メ,∧l '、 ',
,' !ニニ 7ニ ニ ニ_ l ! ! ‐ ヲヽ_ Y:::::::::l !| ', l Ti`丶 、_ } ヾ:::l:トメ、l l l ! !
. l ! ⊂ロつ / ! l ヽ/ イトヽ ト、::::;! l '、 ハ-、`ニニ並ニニゝ、_ ,ィ:::!:l ハ !l l ll /
. / !∩ | ,、 / ! , ',. く__/ `! /__`_', ,' ', ヾ ! l | ̄j_ lヽ、`ーf´:::l::l ! ! l ! ! l_ノ
! !lロニlー- イfr− l γ ヽ ヽ ! l_,.⊥.,ヽ l lf f'"´ ', >エ´:::::::::::::!| ! | l
/ f┴-、'、ニ_TT  ̄l l | ヽ ,'`゙''-r'" ', '、 jヽ `f¨´! ∨ ヽ:::::::::::::l| l| |
ここのスレのおかげでキラを好きになってそのままいられそうだ、、
その代わり他の種死関連の情報、スレは見なければだが
>>595 良SS(アンチ原作で)を書く神が降臨するスレは、他にもあるぞ
荒らしたくないから、晒さないが
>>598 一人だけえらい存在感あるなwwwだがGJ!
603 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/09(日) 12:43:00 ID:CeGxuvGm
扉の開く音が聞こえたので、熟読していたグラビア誌から目を上げる。
ドアの方を見ると、『キラ』が部屋に入ってくるところだった。
「只今、戻りました」
「おう、お疲れさん」
労いの言葉をかけると、『キラ』は苦笑しただけで何も答えず、
ぐったりとした様子で椅子に座り込んだ。
「おいおい、そんな疲れたのかよ… それとも、交渉の席で何かあったのか?」
疲れているその姿が気になり聞いてみる。
「えっ? いや、まぁ、大したことは別に……… それよりもコレ、お土産です」
『キラ』はぎくりとした表情を一瞬だけ見せたが、
それを誤魔化すように慌てて懐から封書を取り出した。
「何、コレ?」
「いや、僕にもよくは…」
分かりませんと言って、『キラ』はネオに封書を差し出した。
「ふうん…」
『キラ』が見せた表情の意味も気になったが、それよりも問題はこちらの封書の方だ。
―――さて、いよいよこの時が来てしまったか。
封書の中身が何かの予想はついていたが、一応、中身を確認してみる。
「ふむ………なるほどね。ホレ、お前も」
「は? はい…」
予想通りのことが書かれていた封書の中身を、『キラ』に手渡す。
彼の選ぶ答えがどうであれ、これから残酷な真似しか出来ない
自身を呪いながら、ネオは『キラ』の対応を待った。
「………これは、何ですか?」
暫くすると、静かな声で『キラ』が聞いてきた。
「見ての通りさ」
ネオはそっと腕をスーツの内に入れて、ゆっくりと答える。
「昨日、お前が言ってただろ。『何故、俺たちがこの仕事を?』って…
その答えがそれだよ。ブルーコスモスといえども、たかが護衛を派遣した程度では、
この同盟話の利権を得ることなんて出来やしない。そこでもうちょっと同盟のために
役に立つ仕事を…ってことで、それが俺らに………いや、『お前』に回ってきたのさ。
『同盟の邪魔をする連中を片付けました。だから今後とも僕らブルーコスモスをよろしく』
…ってな具合にするためにな」
封書の中身―――それは大西洋連邦との同盟を阻止しようと、
セイラン家のことを嗅ぎ回っているオーブ国防軍情報部の人間の暗殺依頼書だった。
「尤も、断ることも出来る依頼だけどな」
「えっ!」
その言葉に『キラ』が俯いていた顔を上げた。
すかさずネオはスーツの中で握り締めていた『それ』を取り出し、『キラ』の顔に突きつける。
「ッ………大佐…?」
一縷の望みに賭けるような『キラ』の顔が、困惑のそれへと変わっていく。
「その時は、俺がお前を殺さなきゃならないわけだが…」
銃を『キラ』に突きつけながら、声を絞り出すようにして告げた。
「これが俺がここに派遣された理由さ。もしお前が命令に逆らったら始末しろ…ってな」
それがネオに命じられた任務だった。
「プラントでの戦いが終わった後、イアンのやつが
お前のことを“上”の方に『忠誠心に不審な点有り』って報告したのさ」
イアンによると、ここのところ『キラ』の様子がおかしかったらしい。
自分達ブルーコスモスに忠実な道具である筈なのに、
命令を与える度、その双眸には反抗の意志が見え隠れしているということで。
「それの真偽を確かめるべく、用意されたのが今回の話ってわけだ。 で、どうなの? そこんトコは?」
ネオはあえて軽い調子で『キラ』に問い掛けた。
そうして感情を偽らなければ、心の動揺を表に出してしまいそうになるからだ。
「………一つ、質問です。どうして、大佐はそのことを…
…御自分に命じられた指令の内容を僕に…?」
銃を見据えたまま、『キラ』は聞いてきた。
「ん………そうだなぁ… お前を、信じているから…かな?」
それはネオの願いでもあった。
「ブルーコスモスへの忠誠心が有ろうと無かろうと、お前なら
仲間のために動ける… 俺はそう信じているから」
ブルーコスモスのことをどう思っていようとも構わない。
ただ、奴等の命令に逆らうことはしないでいてくれれば、
後は俺が何とかフォローを、奴等にお前を殺させるような真似だけはさせないから。
だから、この引き金を引かせるようなことだけは言わないでくれ。
銃を握る手の震え出しそうになるのを堪えながら、ネオは必死に願った。
どれくらいそうしていただろうか。
静寂を柔らかく切り裂くように、覚悟を決めた声で『キラ』は言った。
「………分かりました、やります」
「『キラ』………」
その言葉にほっとすると同時に、悔やんでも悔やみきれない哀しみが胸の内から溢れ出てきた。
目の前の青年が、“人殺し”などという真似を、喜んで出来る筈がないことは分かっていたからだ。
研究所の人間による、『キラ』には破壊衝動、特にコーディネイターに対する殺人衝動が
増幅される精神処置が成されているという話だったが、実際に戦場で共にする身には、
そのようなものは一切感じられなかった。それどころか、戦うことへの恐怖、それも
『人に殺される』恐怖ではなく、『人を殺してしまう』自分への恐怖というものが『キラ』からは感じられた。
―――出来ることなら、そんな人間を戦場へと送りたくない。
軍人である以上、偽善以外の何物でもない想いであったが、それが『キラ』に対する自分の考えだった。
だが、それは出来ない。
『キラ』には何もさせず、共に仲間たちの下へと帰る。そうするのは簡単だ。
しかし、そんな真似をすれば、『キラ』だけでなく自分もブルーコスモスの処刑の対象となってしまう。
イアンは自分にも不穏なものを感じたのだろう。
『キラ』に対する自分の行動を、踏み絵として使うつもりなのだ。
そして、奴等の考えと異なる行動を自分が取った時は………
それだけは避けなくてはならない。
『キラ』を何処かへ逃亡させ、その責任を自分一人の命で贖えるなら、幾らでも死んでみせよう。
だが、今の自分には『キラ』の他にも守るべき人たちが居る。
自分が居なくなってしまっては、誰がステラ達を守るというのだ…
一人の命と、三人の命。数学ではないのだから、人の命に選びようなどは無い。
それでも選ばなければならないのなら、自分が選ぶのは………
「それじゃあ、ちょっと行ってきます」
そんなネオの苦渋を思いやってか、『キラ』はこれから行うことが、何でもないことのように立ち上がった。
「この書類を見る限り………うん、少しやり合えば済む仕事みたいですから、すぐに終わらせてきますよ」
『キラ』が殊更に明るく振舞うが、それが余計にネオを苛ませる。
「もし何かあった時は………その時はよろしくお願いします」
そう言って部屋を出て行く『キラ』にかけられる言葉を、ネオは持ち合わせていなかった。
「………済まない」
『キラ』が部屋を出て暫くしてから、静かにそう言うのが精一杯だった。
何の救いにもならないことは分かっていたが、言わずには居られなかった。
「セイランの車がホテルから出てきました!」
その声にオーブ国防軍情報部スギウチは眼を覚ました。
即座にセイラン家と大西洋連邦との極秘会談が行われたというホテルの
地下駐車場入口に視線を走らせると、一台の車が出てくるところだった。
スモークガラスのせいで中に誰が乗っているのか分からないが、間違いなくセイランの車である。
「よし、尾行を開始する」
運転席のミセに指示を出し、停めていた車を発進させた。
―――失敗は許されない。
そう肝に銘じながら、スギウチは前を行く車を見据えた。
自分達の任務は、前の車に乗っている何者かを拉致することにあった。
「しかし、いいんですかね…?」
「何がだ?」
尾行を始めて十分くらい経ったところで、隣に座っていたアラガキが口を開いた。
「今回の作戦ですよ。いくらオーブと大西洋連邦との
同盟を止めなきゃならないからって、誘拐だなんて…」
「そこまで追い詰められちまったからな」
自分の代わりに答えたのは、助手席のサイトウだった。
「同盟の件に関わっている人間を確保して、セイラン家が
議会を無視し、独断で同盟を結ぼうとしていた証拠を掴む。
強引だろうと何だろうと、状況はそんなことをしなければならないまでになっているのさ」
「でも、あの車に乗っているのが連邦の人間だったりしたら…」
「問題は無い」
今度はスギウチが答えた。
「今回の会談は極秘裏に行われたものだ。
自分トコの者が居なくなっても、連邦が表立って騒ぐことは出来ない。
仮に騒動になったとしても、その時はその時だ。
オーブの理念を守るためなら、どんなことだろうとしてやるさ…ッ」
「………そう、ですね」
自分の言葉で腹を括ったのか、アラガキはそれ以上は何も言わなかった。
車内を静寂が包み込んで一時間程経った頃、目標は車を停めた。
「港に…? こんなところに何の用だ…?」
着いたのは二年前の戦いで大きな被害を受け、使われていない倉庫が大半を占める軍港だった。
やがて運転席のドアが開き、一人の青年が降り立った。
「誰ですか、奴は…?」
「分からん…」
スギウチは注意深く青年を見たが、自分の記憶にその姿は無かった。
先程、アラガキが言ったように連邦の人間だろうか?
青年は辺りを見回し、そっと目の前の倉庫の中へと入っていった。
「まぁ、誰でもいい… よし、奴を確保するぞ」
「了解」
青年の姿が見えなくなったところで、車を降りた。
「俺とアラガキが奴を追う。サイトウは裏口がないかを確かめ、
裏口があったらそこから中へ侵入しろ。ミセは周囲への警戒を頼む」
二人は指示を受けると、すぐさま行動を始めた。
情報部―――その中でも特に後ろ暗い任務を請け負う
自分達に相応しい、静かで俊敏な動きだった。
「俺達も行くぞ」
「はい」
そして、自分達も青年の後を追って、倉庫の中へと入った。
オーブの闇を担ってきた自分達ならば、人を一人攫うくらいなんてことはない仕事だ。
その時のスギウチは、そう思っていた。
<スギウチさん、居ました>
暫くすると、無線からサイトウの声が聴こえてきた。
「何処だ?」
<裏口を入ってすぐのところに… 手元を弄りながら、一人でぼおっと突っ立っています>
「押さえられるか?」
<多分、大丈夫かと…>
「いや、待て。俺達が行くまで待機だ」
二人共、余計なことは喋らず、最低限の言葉だけで通信を続ける。
潜入、暗殺といった技術を仕込まれた者達には、それだけで十分だった。
<了解です。では、用意が整いましたら合図を━━━ッ! グッ!!>
ふいにサイトウからの通信が乱れた。
「おい、どうした?」
しかし、スギウチは慌てずに、静かに問い掛ける。
<――――――>
だが、無線からは何の音も返ってこなかった。
「チッ………おい、ミセ」
<はい>
何か良からぬことが起きたと察し、スギウチはミセに新たな指示を出す。
「周囲の警戒はもういい。裏口に回ってくれ。サイトウがマズいことになったかもしれん」
<了解>
それだけ告げると通信を切り、アラガキの方を向く。
「俺達はこのまま進むぞ」
「は、はい…」
アラガキの顔は心なし青ざめて見えた。
<スギウチさん、殺られてました>
それから三分と経たない内に、ミセから連絡が入った。
「どうだった?」
<恐らくはナイフ… 喉が綺麗に切り裂かれてます>
「くそッ」
やられた!
スギウチは苦々しく思った。
相手に気付かれた………いや、わざわざこんな場所に来たんだ。
こちらの動きが知られていたのだろう。
セイラン家の連中に感づかれるなんて、ウチの情報管理はどうなってやがる。
身内を罵ったところで事態が好転する筈もなく、スギウチは意識を切り替える。
「ミセ、これは罠だな。どうやら誘い込まれたらしい」
<同感です>
「引っ掛けられたとはいえ、サイトウを殺るほどの相手だ。
バラバラで応対するのは危ない。お前もこちらに来い」
<分かりました。このままそちらに向かいます>
「危険な場合は道具の使用も許可する」
言いながら、スギウチ自身も懐から銃を取り出す。
<はい>
「おい、お前もだぞ」
通信を切って、アラガキにも同じ指示を出す。
「は、はいぃ…」
アラガキは落ち着きなく、スーツの内に手を入れ、銃を取り出した。
―――人選を誤ったかな。
その様子を見て、スギウチは後悔した。
暗い倉庫の中でもはっきりと分かるくらいに、アラガキの身体は震えていた。
こんなのが横に居ても、足手まといにしかならない。
その時だった。
「うわあああぁぁぁッ!!」
パン、パンと乾いた音が倉庫内に響くと、続いて何者かの絶叫が木霊する。
いつもよく聞いていた声、ミセの叫びの声だった。
「ひぃッ」
その声に驚き、アラガキは後ろへと駆け出した。
「この馬鹿ッ!」
スギウチはその襟首を掴み、自分の側に引き寄せる。
「だ、駄目ですよ! に、逃げましょう!」
堪えていたものが崩壊したのだろう。アラガキはポロポロと涙を流して懇願した。
どうしてこんなヘタレがウチに配属されてんだよ!
目の前の泣き喚く小僧と、軍の人務部への怒りを必死に抑え、
スギウチは――こんな状況でも――静かに言った。
「馬鹿野郎、ウチの人間の死体を置いて逃げられるわけがないだろう!
下手すりゃ誘拐を画策していたことが表沙汰になっちまうんだぞ!」
「で、でも…」
「デモも何もねえ! 逃げる前に俺たちで奴を殺るんだよ!」
「ええ、貴方達が逃げる前に殺させてもらいます」
突然、背後から声をかけられた。
反射的にスギウチは声の方に振り向き、それと同時に銃を構える。
だが、相手の方が遥かに速かった。
照準の先に声の主を捉えた瞬間、相手は凄まじいスピードで動いて照準から外れ、
その代わりに闇を切り裂いて何かが飛んでくる。
「くぅッ!」
身体を捻って躱そうとしたが間に合わず、肩に灼熱の痛みが走り出す。
―――畜生、ナイフが刺さったか! だが、この程度なら銃は使える!
投げられたナイフが刺さったのは左肩。銃を持つ手は右手。まだ殺り合うことは可能だ。
そして幸運なことに、身体を捻ったことで相手を視界に収めることが出来た。
ナイフを投げると同時に横に動いた敵は、武器を持っておらず、
スーツの内に――恐らくは銃に――手を伸ばしている。
これならこちらが先に撃てる。
相手には銃を取る、狙いを定める、撃つの三つの動作が必要なことに対して、
こちらは狙いを定める、撃つの二つだけでいい。
痛む左肩を無視して、スギウチは銃の狙いを敵に定める。
対して、相手はまだ銃の姿をスーツのウチから僅かに覗かせているだけだ。
―――勝った!
そう確信した瞬間、顎に硬い衝撃を喰らった。
その勢いで銃は見当違いの方に発砲され、自身はゆっくり後ろに倒れていく。
そんな馬鹿な―――倒れていく中で、自分が目にして光景をスギウチは疑った。
「銃を、投げてくるなんて…」
相手は懐から取り出した銃を撃つことも、構えることすらなく、そのままこちらに投げてきたのだった。
次の瞬間、背中が床に叩き付けられた。
「━━━グッ!」
顎に銃を当てられたことで、三半規管が揺らされ脚に力が入らないが、無理矢理立ち上がろうとする。
歪む視界の中で敵の姿を探すと、ごきりと鈍い嫌な音が耳に届いた。
そちらを見ると、頭は背後を、身体は正面を向いているアラガキが、ゆっくりと倒れていくところだった。
「ッ!!」
銃を構えようとしたが、それよりも早く銃を持つ手を何者かの脚が踏み付けた。
「ぐあッ!」
何者かなど考える必要も無い。奴だ。
相手はそのままスギウチの顔に手を添え、ゆっくりと持ち上げる。
「………なにもの、だ…キサマ?」
近くで見ると、相手は二十歳にもなってない歳の男だと気付いた。
そんな奴に、オーブの闇を、アスハ家の影を生きてきた俺が、子供なんかに…
「ごめんなさい」
相手は哀しそうに、そう言った。
そして、車を運転するように両手を回すと、ゴキッと嫌な音が
自分の身体の中から響き、視界が上下逆さまになる。
それから少しして、スギウチの視界は真っ暗になり、何も感じられなくなった。
目の前の『肉塊』に刺さったナイフを抜き、汚れを拭き取るとスーツの袖に仕舞った。
自分の服は全てこのように改造されており、袖に収納された
ナイフを瞬時に手にすることが出来るようになっている。
地面に落ちていた銃も拾い、ナイフと同様、汚れを払い綺麗にしてから懐に仕舞う。
「さて…」
『キラ』はポケットの中の電話を探る。
何故か上手く掴めず、ようやくのことで電話を取り出した。
その時になって、自分の手が震えていることに『キラ』は気付いた。
どうして震えてるんだろう?
そんなことを考えながら、相手に電話をかける。
<―――もしもし>
僅かな着信音の後に、ネオの声が聴こえてくた。
「僕です。終わりました」
簡潔に用件を告げる。
その言葉で、自分の手が震えている理由が分かった。
<………ごくろうだった。後はこちらで処理する。 …お前、怪我は?>
「大丈夫です―――」
そうか、人を殺してしまったからだ。
つい先日までの戦いなら、迫り来る脅威から仲間を守るため、
相手を殺す―――そう自分に『言い訳』が出来た。
でも、今回は違う。
ただ、純粋に『人を殺した』だけ。
その結果に脅え、自分は震えているのか。
今までにも同じようなことは散々させられたというのに、何を今更…
「―――掠り傷ひとつ、ありません、から…っ」
だが、そのことを思うと、震えは手だけでなく声の方にまで及んできた。
<…おい、本当に平気か?>
異常に気付いたのか、ネオが気遣わしげに聞いてくる。
「いえっ、本当に大丈夫、ですから… ちょっと疲れただけかも…」
ネオに心配させたくなく、『キラ』は震える声を抑えて答える。
「港まで来たんで、海でも眺めて休んでから戻りますよ」
<そうか… あんまり遅くなるなよ>
「はい」
そう言って通話を切った。
倉庫の外に出ると、陽は沈みかけ綺麗なオレンジ色の光が世界を照らしていた。
「………嫌な色だな」
海に沈む夕日は美しかったが、今の自分には不釣合いなものでしかない。
光で照らされれば、それだけ自分に纏わりついた暗い影が濃く映し出される気がするから。
そんなことを思いながら、『キラ』はあてもなく歩き続けた。
どこをどう歩いたのか、いつの間にか開けた公園に辿り着いていた。
人の姿が見当たらない公園を進むと、海辺の小さな石碑の前に出た。
「これは…」
そこは慰霊碑だった。
シンは港への道を、一人歩いていた。
ミネルバはユニウスセブンの破砕作業に伴い地球に降下し、同乗していたアスハの計らいで
ここオーブで艦の修復作業を受けていたが、それもようやく終わり、
明日にはカーペンタリアへ向かうことになっていた。
オーブを発つ―――そう思うと、胸に焦燥感が湧き起こり、
居ても立ってもいられなくなり、シンは上陸することを決めた。
例え忌まわしき記憶が残る地であっても、家族との思い出が残る地でもあったからだ。
そして、今、シンは両親を、マユを『殺された』、あの場所に再び足を踏み入れた。
あの日、爆撃を受けた軍港は、その姿をすっかり変えていた。
アスファルトは石畳の遊歩道に、港への斜面は芝生と
花に覆われ、美しい公園へと様変わりをしていた。
シンの中からどうしようもない怒りと憎しみが込み上げてくる。
奴等はこんな誤魔化しを施すだけで、あの哀しみを無かったことにしようとしているのだ。
シンはうずくまり、握り締めていた携帯電話を開いた。
<はい、マユでーすっ!>
あどけない少女の声が、もう世界の何処にも居ない妹の声が、誰も居ない公園に流れ出す。
そして、シンは強く思った。
―――何をされようと、俺がマユを喪った事実は消え去りはしない。
その時、風が吹いた。シンはその風に違和感を覚える。
何か妙な感じがする。
目の前に広がる偽りの景色には不釣合いな、
まるであの惨劇の日のような感じが、その風にはあった。
シンは立ち上がり、その風が吹いてきた方へと向かう。
植え込みを回りこんで進むと、海辺に小さな石碑があり、その前には男が立っていた。
その男はシンに気付いて振り返る。
褐色の髪と、東洋の血が混じった容貌、年齢は自分よりも少し上に見える。
青年はシンが近付いていくと、石碑が見えるよう横に寄った。
「慰霊碑…ですか?」
何となく、シンは青年に話しかけた。青年は静かな声で答える。
「うん… そうみたいだね…」
シンはあやふやな答えに相手を見やる。
「よくは知らないんだ… 僕もここへは初めて来るから…」
青年は周囲を見回す。その物腰には、年齢にそぐわない
奇妙な雰囲気―――暗い影みたいなものが漂っていた。
「折角、花と緑でいっぱいだったのに… 波をかぶって、枯れちゃうね…」
言われてみると、丘を覆う芝生は赤茶け、花も色褪せている。
ここもユニウスセブン落下による高波の被害を受けたのだろう。
シンはその風景を見つめ、静かに口を開いた。
「誤魔化せない…ってことかも」
青年はその言葉の意味を問うように、シンを見た。
「いくら綺麗な花が咲いても、人はまた吹き飛ばす…ッ!」
「き、み…?」
気付くと青年は不審げに自分を見つめていた。
「すいません、変なことを言って」
シンは気まずくなり、慌てて踵を返した。
だが、自分の言ったことは間違っていないと思っていた。
緑で覆い、花を咲かせようと、そんな偽りで事実を隠すことなどは出来ない。
自分は絶対に忘れない。ここで起こったことを、奪われた命を!
『キラ』は視界から消えるまで少年の背が見送ると、再び慰霊碑に向き直った。
「誤魔化せない、か…」
少年が言った言葉を繰り返す。
恐らく彼はこの石碑に書かれた、連合軍の侵攻によって命を喪った人たちに縁ある者なのだろう。
その哀しみは、そして怒りは今なお彼の中では存在しているのに、
その現場となったこの場所が、そんな惨劇など無かったかのように、
綺麗な公園へと変えられてしまったことが許せないのだと思う。
当然だと『キラ』は思う。
大事なものを喪ったという過去は、何をされようとその人の中から消えることはないのだから。
「でも…」
同時にそれは、とても哀しいことだとも思う。
例え、偽りでしかなくても、苦い過去を乗り越えようと努力するのは決して間違いではない筈だ。
悲劇を悲劇のまま、過ちを過ちのまま、延々と背負い続けても、あとに残るのは苦しみだけだ。
それと向き合い、決別することによって、人は―――
「………馬鹿馬鹿しい」
そこで気付いた。いつの間にか自分のことを考えていた。
少年の言葉が気になったのは、彼の哀しみを思いやったからではない。
自分の闇を見透かされたような気になったからだ。
―――誤魔化せない。
仮に自分がこれから不殺の道を歩もうと、人を殺してきたという事実は消えはしない。
そんなのは自己欺瞞の他ならない。
そう言われたように感じたからだ。
「だけど…」
やはり、自分はその過ちと向き合い、決別することが出来るのなら、その道を選びたい。
そう願うことだけが、人を殺めることで生き続けてきた自分に許される、
ただ一つの贖罪だと『キラ』は思った。
<トリィ!>
突然、奇怪なさえずりが聞こえたかと思うと、肩に何かが舞い降りた。
「うわぁ………っと、何だ……鳥?」
肩を見ると、そこにはメタリックグリーンの鳥が留まっていた。
「ペットロボット…?」
良く出来ているが、その鳥は無機質な金属の体をしていた。
だが、機械とは思えない愛らしさがある。
「公園に他にも人が居るのかな?」
『キラ』は周囲を見回すが、人影はなかった。
「ねえ、君の御主人は?」
ロボットならある程度の音声入力も可能ではないかと思い、『キラ』は肩の鳥に聞いてみた。
しかし、ペットロボットは「何を言っているんだ」といった様子で、首を傾げてこちらを見つめるだけだった。
「う〜ん、駄目かぁ… じゃあ、君の持ち主は―――」
再び別の言葉で試そうとした時、海岸から微かな声が届いた。
―――歌声?
どこかで聞いたような、透き通った綺麗な声だ。
何かに導かれるように、『キラ』は声のする方に目を向けた。
そこには―――
「それでは、行ってきます」
そう言って、少女は花束を抱え家の外に出た。
同居人たちは自分一人で出掛けることを心配したが、目的地はこの家から
すぐそこだし、「このコたちが居ますから」と、鳥型とボール状のペットロボを
見せて、強引に一人で行くことを納得させた。
自分一人で行くことに大した理由は無かった。
強いて言うなら、もし『彼』がここに居たのならば、きっと一人でそこに向かっただろうから。
それが理由だった。
尤も、本当に『彼』が居るのなら、自分もつそれに同行しただろうが。
そして、慰霊碑に刻まれた人たちを、自分が救えなかったものとし、
悔やむ『彼』をそっと支えるのだ。
「叶わぬことですけどね…」
少女は微苦笑を浮かべてひとりごちた。
どれだけ願おうとも、『彼』はここに存在しない。
二年前、折れた剣だけを残して、『彼』は何処かへ行ってしまったのだから。
だが、少女は信じている。『彼』が再び自分の傍に立つことを。
親友である彼も、姉という彼女も、仲間の誰もが『彼』の生存を
諦めていても、自分だけは諦めていなかった。
「約束…しましたから」
あの最後の戦いに向かう前、『彼』は約束をしてくれた。
自分のもとへ帰ってきてくれることを。
その約束は果たされていない。しかし、破られたわけでもない。
だから、自分は信じるのだ。『彼』が戻ってくることを。
<トリィ!>
「きゃっ」
突然、肩に留まっていた鳥型のペットロボが羽ばたき、空へと舞い上がった。
そのまま目的地である公園へと向かっていく。
「何かあるのかしら…?」
楽しみを待ちきれなくなって駆け出す子供のように、ペットロボは飛んでいった。
「ピンクちゃん、わたくしたちも急ぎましょうか」
<ハロ・ハロ…>
足元をぴょんぴょん飛び回るペットロボットにそう言うと、少女は大きく息を吸い込んだ。
それを音へと変えて、風に乗せるようため口を開く。
そして、美しい声が放たれる。
優しい唄が、どこまでも広がっていった。
願わくば、この世界のどこかに居る『彼』のもとにも届きますように。
そう心に想いながら、少女は唄い続けた。
やがて、目的地が見えてきた。
見るとそこには誰か居て、その肩には鳥が、『彼』から預かっているペットロボットが留まっているのが見えた。
「あらあら」
かつての婚約者が作ったそのペットロボットは、とても人懐っこく誰にでも近寄っていってしまう。
それはとても愛嬌があって可愛らしいのだが、あまり人目につきたくない
自分としては少しばかりまずいことにもなる。
―――さて、どうやってわたくしのもとに呼び戻しましょうか?
そんなことを考え始めた時、少女はそれに気付いた。
ペットロボットを肩に乗せた人物、その姿には見覚えがあった。
いや、それはあれから二年、一日たりとて想わない日はなかった男の姿だった。
これは幻だろうか、それとも夢だろうか。
少女は、ラクス・クラインはそれが現実であることを祈り、男の名を口にした。
「キラ………!」
「ラクス………!」
少女の姿を目にした途端、『キラ』は“知らない”名前を呟いていた。
同時に、胸が早鐘を撞くように高鳴り出す。
それを沈めようと胸を手で押さえた。
チェーンで首に下げた指輪の感触がシャツ越しに伝わってくる。
すると、胸の鼓動は更に早く刻み始めた。
「これ…は………ッ!?」
身体の奥底から何かが訴えかけてくる―――求めるものがそこにあると。
その想いに応えるように、少女がこちらに向かって駆け出し始めた。
「どう、すれば…!?」
自分がどんな行動を取ればいいのか分からない。
あの少女は誰だ? 自分にとって何者なのだ? いや、自分こそ誰なのだ?
様々な感情が奔流となって頭の中を掻き回し、思考が一向にまとまらない。
しかし、選択の時はすぐそこへと迫っている。
「僕は、一体…ッ!?」
自らの身体を両手で抱きしめるが、胸の鼓動は止まらない。
だが、その行為は自身にある事実を思い出せた。
『キラ』はゆっくりと、腕の拘束を解いた。
そして、少女に対し―――
―――背を向けた。
考えるよりも先に、ラクスは駆け出していた。
―――キラっ!
胸の内で滾る、噴きあがらんばかりの想いに追い立てられ、懸命に走る。
「あ…っ!」
砂に足を取られ、砂浜に頭から突っ込んでしまう。
だが、即座に立ち上がり、身体についた砂を払うこともせず、再び駆け出す。
どれだけ走ったのか、二人の間に残るのは、海岸と慰霊碑へと繋がる階段だけとなった。
逸る心のままに駆け上がるが、今の自分には地球とプラントとの間よりも高く感じられた。
―――残り七段…五段……二段…一段…!
「キラっ!!」
石碑の前に辿り着くと同時に、ラクスは愛する男の名を叫んだ。
そこには、誰も、居なかった。
<トリィ…>
石碑の上に留まっていたトリィが、首を傾げながらこちらを見つめている。
それが「ここには誰も居ないのに何をしているの?」と言っているように見えた。
<ザンネン!>
自分の後を追ってきていたハロが、可愛らしい声でその言葉を連呼する。
いつもは微笑ましく思う行動だったが、今は疎ましくて仕方なかった。
「どうして…」
絶望感に包まれ、ラクスはその場に膝をついた。
この場に居たのは確かにキラだった。
他の人間なら兎も角、自分が見間違えるはずが無い。
それなのに―――
「どうして………キラ…?」
幻のように現れ、泡沫のように消えた男に向かって問い掛ける。
だが、答えてくれる者は、どこにも居なかった。
風が凪いだ。
その感触に、『キラ』は歩みを止めた。
「ここは…」
気が付くと、最初に来た港の方へと戻ってきていた。
慰霊碑に、そして少女に背を向けて、歩き出してからの記憶が無い。
それほどになるまで“何か”に迫られていたということか。
『キラ』はあと少しで完全に海へと沈む夕日に目をやった。
やはり陽の光に照らし出されるのは気分が悪かった。
再び風が凪いだ。
自分の身体から臭いが巻き起こる。それは血の香り―――死臭だった。
「こんな身体ではね…」
その嗅ぎ慣れた臭いを吸い込み、『キラ』は考える。
あの少女が何者なのか、結局、分からなかった。
恐らくは、自分に関わりある人間なのだろう。
記憶のどこにもその姿が無くとも、感覚がそうであると確信していた。
そして『キラ』は嗤った。
だが、それが何だというのだ。
今の自分は『キラ』でしかない。
“KILLER”と呼ばれ、人を殺すことで生きる“殺し屋”にしか過ぎない。
喪われた過去に何があったとしても関係ない―――いや、
今の自分だからこそ、その過去とは関わりあってはならない。
血に染まった自分を、受け入れてくれる過去など、無いに決まっているのだから。
それに今の自分にも、帰る場所はある。
友と呼んでくれる仲間が居る。見守ってくれる上官が居る。守るべき少女達が居る。
そして、殺さなくてはならない敵が待っている戦場がある。
『キラ』にはそれだけで十分だった。
いつの間にか陽は完全に堕ち、世界は闇に染め上げられていた。
「さあ、帰ろうか」
自分に言い聞かせるようにそう呟くと、『キラ』は歩み出した。
慣れ親しんだ闇の中に溶け込んでいくように…
リアルタイムでヨメタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!ネ申超乙です!
ジャンクションにトリィとラクス…今後の絡みが気になります。次回もwktkして待ってます!
624 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/09(日) 23:36:58 ID:CGzG/8tL
GJ!
神GJ!!!!!
やべ・・・面白すぎる・・・
GJ!!!
ついにラクスと会ったか・・・次の展開楽しみにしてます!!
すごく興奮した!!
シンとラクスキタキタキタ!!GJ!!
神キタ!!!!GJ!
待ってたかいがありました!ありがとう神!
同じ台詞やアクションでこんなにも差が出るとは、、
続きもワクテカしながら気長に待ってます
いつも良い所で切るなぁ
毎回とても面白いです!GJ!
ジャンクションキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
どこからか「静かな夜に」が聞こえてくるよう…
>>628 キラ(種死初期)も黒服だから、あのままでいいんじゃないかな。
ダークヒーローぽくて
神!!GJ!!!!
しかし、良スレだな。ここ
神作品
。 。
\ /
キタ━━( ∀ )━━!!!
いつもいつもお疲れ様です。
てかこれ作品としてだせるデキだな。
あんた素晴らしすぎるよ・・・神。
スギウチ…杉内
アラガキ…新垣
ミセ…三瀬
神はソフトバンクホークスのファンなのか!?
ネ申乙!!いつもいつもグゥレイトだぜ!!
>>636 サイトウカズミもな。
それにしても本当にグゥレイトォ!
>>636 そういやそうだ!
どっかで聞いたことあるようなと思ってたらそういうことだったのかw
・・・ソフバンファンなのに不覚だった・・・orz
神ィィィィ!!!
乙です!毎回毎回ハイクオリティな作品で楽しませてもらってます!
本にしてもいいくらいだ!
保守
>>640 同意!!
神が脚本書いてたら種死もかなりの名作になっていただろうに…残念でならん
その部屋の中で、男は独り、チェスボードと向かい合っていた。
男は頭の中で今までのことを振り返り、それを目の前の
盤面に投影して、一手、また一手と駒を動かしていく。
暫くすると手の動きが止まり、男の顔に笑みが浮かんだ。
―――予定通りだ。
男は盤面を見て思った。
それはチェスのことだけを指しての言葉ではない。
だが、その言葉に秘められた意味など、男以外に分かる者は居なかった。
男は再び駒を手に取ろうとする。
しかし、ふと目に入るものがあって動きを止めた。
白の女王―――それが男の動きを止めたものだった。
男はそれを摘み上げる。
「………まぁ、今更、動いたところで問題は無い」
不敵に呟くと、男は白の女王を元の位置に戻した。
頭の中では、先日受けた報告のことを思い出している。
『彼女』の暗殺が失敗に終わったこと。
そして、時同じくして『大天使』が『獅子の娘』を攫って何処へと飛び去ったこと。
前者は今後のためにも何とかしておきたかったところだが、後者がそれの救いとなった。
男が恐れていたのは、『獅子の娘』が『彼女』と共にあの国の実権を取り戻すことだった。
あの国の底力は侮れず、仮に自分の前に立ちはだかるようなことになれば、計画に支障をきたす。
「だが、それも杞憂に終わる」
何を思ったのか、『彼女』たちは『大天使』であの国を去っていった。
かつて、その名に恥じぬ、神の御使いの如き力を見せた『大天使』では
あったが、それだけで今の世界の流れを止めることなど出来ない。
「それに『彼』はもう居ないのだからな…」
何より、その名を知らしめる最大の要因であった『最強の剣』は、もう何処にも存在しないのだ。
剣を持たぬ天使など、どうとでもすることが出来よう。
「失礼します」
部屋に男の秘書官が入ってきた。
「何かね?」
「例の件の報告書が届きましたので、それを…」
「ああ…」
男はそれだけで分かったのか、「ご苦労」とだけ言って報告書を受け取った。
それにはとある部隊についての詳細な情報が記されていた。
「ほう、これは…」
報告書の項目が部隊の構成員についてのものになると、男は興味深そうに口を開いた。
「生きていたのか、彼は」
ネオ・ロアノーク―――部隊の指揮官であるその名前に覚えはなかった。
しかし、添付された写真の顔には見覚えがあった。
大きく刻まれた傷跡、長く伸びた金髪。
知っている顔と随分変わってしまったようだが、それでも男には一目で何者かが分かった。
何故なら、それは男が友と呼んだ者の『息子』にあたる人物だったからだ。
「切っても切れぬは親子の縁…か?」
あの艦を英雄と祭り上げるため、敵役として選んだ部隊の指揮官を、
どんな経緯があったのか知らないが、まさかこの男が務めているとは…
「いや、それもまた…『運命』…といったところか」
男は微かに嗤い、更に報告書を読み進めていく。
―――艦長「イアン・リー」…
あの狂信者共の子飼いの部隊だけあって、艦長は“ブルーコスモス”の肝入りか。
―――所属パイロット「スウェン・カル・バヤン」、「ジョニー・リー・ミラー」…
だが、所属パイロットなどの経歴を見ると、奴等の力の入れようも分かるものだ。
―――生体CPU「ステラ・ルーシェ」、「スティング・オークレー」、「アウル・ニーダ」…
そしてこの戦うためだけの子供達だ。“ファントムペイン”は決して侮ることは出来ない。
「しかし…」
同時に男は、奴等が未だに『こんな兵器』を造り出していることを嘲笑う。
「わざわざ造らずとも、戦うための人間などいくらでも居るだろうに…」
男の脳裏に赤い眼をした少年の姿が浮かんだ。
先日届いた報告によると、あの少年は男が見込んだ通りの働きを見せたらしい。
それは男が想定していた通りの結果だった。だが、報告を聞いた時、男は言い知れぬ感慨を覚えた。
それこそが、男の考えが正しかったことを示すことに他ならない出来事だったからだ。
「人は螺旋に導かれてこそ、その真価を発揮することが出来る…」
男は哲学めいた言葉を呟いた。
「そして、人の幸福とは、そこにこそ存在する…」
何かに想いを馳せるように、男は目を瞑る。
「だが、まだだ」
しかし、それも一瞬のことで、男は再び報告書に目を向けた。
「新しき世界を迎えるためにも、今はまだ―――」
その時、男の表情に異変が生じた。
「何だと…ッ!?」
全てを見通すような眼に、驚愕の色が混じり出す。
男の視線は、ある一人の兵士の情報が記された紙面に注がれていた。
いや、正しく言うなら、そこには何一つ情報などは記されていなかった。
名前「NO DATA」、生年月日「NO DATA」、出身地「NO DATA」、血液型「NO DATA」…
書かれて然るべき項目は全て『NO DATA』となっている。
載っていたのは顔写真と――
「『KILLER』…?」
――『KILLER』というコードネームだけだった。
「まさか…」
そんなはずはない―――そう思う反面、男の中には「やはり」という思いも湧き上がってくる。
多くの兄弟たちが死する中、数少ない命を掴み、たった一人の成功体として誕生した子供。
奴等に命を狙われ、両親が犠牲になりながらも、自身はそれに気付くこともなく成長した少年。
突然、戦いに巻き込まれ、幾度となく死線を越えても、最後には勝利をものにしてきた戦士。
普通の人間なら命が幾つあっても足りない人生を歩みながら、彼は平然と生き続けてきた。
しかし、その生も、過去の宿業と共に、遂には途絶えた―――そう思われていた。
「だが、彼はこうして再び姿を現した」
それも、『天使の剣』を『亡霊の鎌』へと姿を変えて―――
「………面白い」
やがて男は嗤った。
『運命』とは“命”を“運”ぶと書く。
その言葉がこれ以上に相応しい人間は彼の他に居ないだろう。
だが、神に選ばれたような『運命』を歩む者など、男にとって認められるものではなかった。
人の手で『運命』を紡ごうと考える男にとって、そんな者は存在すらも許されない。
「だから、私が目指す『運命』で、その『運命』を打ち砕いてみせよう」
そう言うと男はチェスの盤面に向き直り、そして、騎士を手に取った。
「君の『運命』というレールの上に、私は『赤の騎士』を置く…」
男は騎士を『KILLER』とだけ書かれた兵士の写真の上に乗せると、感情を込めて口を開いた。
「どちらの『運命』が正しいのか勝負といこう………キラ・ヤマト!!」
GJ
すごすぎて言葉が出ねえ
亡霊の鎌ってフレーズがイイ!
議長のキャラも上手くたってるし、これからの展開にワクテカで海でも見ていい子に待ってます
うはwww朝からいいもん見たwwww議長も出てきてなんか本格的に話が動き出した感じだな
GJ!つづきwktkで待ってよう…
>>647 ちょww海見ていい子ww
じゃあ自分は花でも植えていい子にして待ってます
職人さん今回も素晴らしい内容、お疲れ様です^^
すばらしい!!!!!
good jobてす。
続きを楽しみに待っています。
報告書にバヤンおったー!バヤンもファントムペイン所属設定だもんな…
スタゲ発表でいろいろ大変かとは思うが、神頑張れ!お花育てていい子で待ってるw
神!!!!
GOD JOB!!!
スウェンキター!!
KILLERキター!!
内容もさることながら引き込まれる文章だ
次もwktk期待してるよ、新世界のネ申
神、今回もGJ過ぎるくらいGJ!
こんな総集編なら録画してテープ擦り切れるくらい見ちゃうな、間違いなくw
次回も楽しみにしています!GJ!!
こ、これはデス種なのか…神過ぎるぞ。
料理のさじ加減一つでここまで変わるとは…
議長がファビョらないのがまたいい。しかも勝負師の顔までのぞかせている。
本編だと、未練たらたらの情けない「劣化シャア」だったのに…
運命を切り開く男がいた。
運命を創る男がいた。
見よ。人類2000年の歴史に今、
終止符が打たれる…!!
660 :
659:2006/04/15(土) 15:30:00 ID:???
誤:人類2000年の歴史に今
正:人類2000年の血の歴史に今
人類を終わらせてどうするorz
気にするな。俺は気にしない
ああ、よかったよ、忘れてたものを取り戻せたような気がする
夫妻の二作品のDVDがそこそこ売れているというのを聞いて、中身なんか同でもいいのか、、と思っていたけど
夫妻の願望丸出しのキラよりこっちの方が燃えるしいい感じ、これならプラモのDVDも買っちまいそうだ
やっぱ中身だよな、燃える展開だよ、いろんな意味で感謝してます
663 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/16(日) 09:08:11 ID:aqc842Xo
保守
まだしばらく下げ推奨
保守。
>>662 黒いストライク・・・俺確実に買ってると思うw
赤の騎士……凸のことか?
か、格好いいじゃねえか。
つーか、議長目茶苦茶しぶいな。
このまま進んでくれ。とんでもない名作になりそうだ。
GJ!
ほんとGJ!
大小の島影が散らばるインド洋上に、巨大な艦影が浮かんでいる。
地球連合軍空母“J・P・ジョーンズ”―――そこに一機のヘリコプターが降り立った。
機内から仮面をつけた黒い軍服の男が降り立つと、それを
同じ黒の軍服を着た男が敬礼をしながら出迎えた。
「お疲れ様です、大佐」
「おう、出迎えご苦労、ミラー」
黒服の仮面―――ネオも敬礼をして、第81独立機動群所属MSパイロット、ミラーに応じた。
「南国でのバカンスは如何でしたか?」
「いや、オーブの馬鹿殿………じゃなくて、若殿の相手するのが
もう大変で、バカンスなんてとても言えないもんになって」
「何、言ってるんですか。面倒臭がって自分は碌に働きもしなかったくせに」
そう口を挟みながら、二人と同じ黒の軍服を着た青年がヘリから降りてきた。
「おっ、お前もご苦労さん、『キラ』」
降りてきたのは第81独立機動群所属MSパイロット、『キラ』だった。
「うん、ありがとう」
応じながら『キラ』は辺りを見回す。
そこにミラー以外の者が居ないことを確かめると、恐る恐る口を開いた。
「…あの、ミラー?」
「居るのは、お前だけ…?」
同じことを考えていたのか、ネオが先に聞いた。
ミラーは何とも言えない顔をして、申し訳なさそうに言った。
「あー、そのぉ……… まぁ、ぶっちゃけると………はい、正規兵は俺だけっス」
「他は?」
『キラ』が聞く。
「ファントムペインの紅一点…とするにはちょっと幼い嬢ちゃんと
その兄貴二人だけ。あとは皆、我らが艦長イアン殿に引っ張られてしまいました」
「うわっ、やってくれたよ、やっこさん!」
ネオは天を仰いで呻いた。
軍の再編が行われている時に、自分が他所に出向かされたことで
想像はついていたが、まさかここまでやってくれるとは。
扱い辛い上官に自分達の思想に反抗的な中尉、
そして使用上の注意が必要な子供達に、倒すべきコーディネイター。
イアンはこれ幸いと言わんばかりに、再編成を利用して
気に入らない連中だけを、自分の艦から綺麗に省いてくれたらしい。
「足りないモノは、現地で調達してくれ………というのが、艦長殿からの伝言です」
そうは言うがな、少佐―――ミラーの言葉を聞いて、ネオは心の中でイアンを呪った。
確かにファントムペインには様々な権限が用意されており、その中には作戦行動中ならば
独自の考えを元に、近隣の部隊を指揮下に置くことも許されている。
だが、気心知れた仲間と一緒に戦うのと、命令で無理矢理従わせた連中と
共に戦うのでは、全然違うだろうが。
「でもまぁ、仕方ない…か」
こうなってしまった以上はどうしようもない。
人数的には少ないにも程があるが、その技量については何の問題も無い。
次の作戦の標的が、オーブ近海で化け物染みた働きを見せた
“あの艦”を相手にしても、それに劣ることは無いと思っている。
ネオは頭を切り替え、前向きに考えることにした。
「ま、適当に頑張りましょうや」
「ですね」
ミラーと『キラ』も同様の考えらしい。二人は何てこともないように笑ってみせた。
―――全く、頼もしいというか何と言うか…
そんな様子に苦笑いを浮かべると、そこでネオは気付いた。
「あれ、そういえば、その噂の三兄妹は?」
GJ!
続きキラ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!ネ申超乙GJです!
なんかすごくミラーが好きだ…どうしようwww
ネ申GJ!
神乙!
ミラーカッコヨスwww
勝手にラスティみたいな感じだと思ってる
続き楽しみにしてます!
神乙!!!GJ!
乙乙乙!!!
イアンの腹黒さにカンパイwww
AAを乗っ取りだ〜ぁ。
ステラ・ルーシェは膝を抱いてうずくまっていた。
さっきまではスティングとアウルが傍に居たが、今は一人っきりだ。
だが、ステラは気にすることなく、その瞳は広大な海だけを捉えていた。
「こーんなトコでナニしてんの? ん?」
背後から声を掛けられたので、ステラは振り向いた。
見たことの無い連合兵二人が、にやにやしながら歩み寄ってきていた。
「………うみ」
「あ?」
「うみ…見てるの。好き……だから」
知らない人に用事なんてない。
ステラは質問に答えると、再び前を向き直り海を見つめた。
「変な奴だなぁ… ま、イイや。ちょっと来いよ」
いきなり両脇から手を入れられ、ステラは無理矢理立たされた。
「俺らと一緒にイイことをしよ―――」
「―――やめてよね」
唐突に男が声が途切れたかと思うと、代わりによく知る人の声が聞こえた。
ここ暫くの間、聞くことの無かった声に驚き、
ステラが慌てて振り向くと、そこには見知った顔があった。
「『キラ』っ!」
そこに居たのは、ステラが大好きな『キラ』だった。
『キラ』はステラを抱えている男の首筋に、鈍い光を放つナイフを当てていた。
「やあ、ステラ」
ステラは男の手を振り解き、『キラ』に抱きついた。
「いつ、帰ってきたの?」
「ついさっきね。ステラは元気だった?」
「うんっ!」
ステラは『キラ』に抱きついたまま彼の顔を見上げ、嬉しそうに答える。
一人の人間の命を危険に晒しているとは思えない、和やかな応対だった。
「お、お、おい! ちょっ、待……っ」
「何だ、お前らッ!?」
その異常な状況に反応したのは、もう一人の連合兵だった。
泣きそうな顔になって震える男に代わって、『キラ』に詰め寄る。
「どこの隊の奴か知らんが、さっさとそのナイフを降ろせ! さもなきゃ…」
言いながら軍服の中をまさぐる。
そして、何かを取り出し―――かけたが、その動きは途中で止められた。
「さもなきゃ………何?」
いつの間に近付いていたのか、男の後頭部に銃を突きつけ、ミラーが立っていた。
「テメーら、ウチの可愛い娘ちゃんにナニしよーとしてくれてんだ、あぁん!?」
「ひ……ッ」
どすの利いた声と共に、男の頭を銃身でごりっと突っつくと、男は身体を更に強張らせる。
「次にこんな真似しようとしてみろ… 俺ら、“第81独立機動群”がただじゃおかねーからな」
「81…独立機動群……?」
その言葉に覚えがあったらしく、男は恐る恐るといった感じでミラーの方に首を向ける。
「おう、通称“ファントムペイン”さ」
酷薄な笑みを浮かべて、そう答えるミラーの姿が、男の目にはまさしく“亡霊”として映った。
「ったく。どこにでもああいう糞な連中は居るんだな」
男達が尻尾を巻いて逃げていくと、ミラーはやれやれといった風に呟いた。
「しかし、お前も妙に思い切りがよかったな」
「えっ?」
突然、自分に話が振られて『キラ』は戸惑う。
「今までならああいうことがあっても、もうちょっとこう、穏やか…っていうのもヘンだけど
少なくともいきなりナイフを取り出したりはしなかったろ?」
「そう…かな?」
何となしに『キラ』は否定する。
だが、確かに今までなら、あそこまで直接的な行動には出てなかったと思っている。
「それとも、オーブで何かあったりしたのか?」
「え… 『キラ』、何かイヤなことがあったの…?」
ミラーの言葉に、ステラまでも心配そうな目で見つめてくる。
「別に何も無いよ。ただ―――」
『キラ』の脳裏に夕暮れの慰霊碑の情景が思い起こされる。
「―――自分の居場所がどこか、改めて分かったってだけ」
しかし、それはすぐさま打ち消された。
あれは、自分の弱さが産み出した、遠い日の幻に過ぎないのだ。
「はぁ、何だそりゃ?」
ミラーは訳が分からないといった様子で聞き返してくる。
「だから―――」
「―――っつーかさ、何で『キラ』がここに居るの?」
問答を終わらせたのはアウルだった。
「お前とネオは、どっか他所で仕事だったんじゃないの?」
ステラが抱きついているのが気に入らないのか、そこに『キラ』が居ては
いけないとでも言うような口調で聞いてくる。
「えっ? …あ、ああ、うん。それはもう終わって、今度はこっちで任務に就くことになったから」
「俺らと?」
“任務”という言葉に反応し、期待するような目でアウルが問い返す。
「うん」
「じゃあ、また戦争になんの!?」
「せんそう?」
“戦争”―――その言葉にアウルとステラ、二人の眼が同時に輝きだす。
そんな少女達の姿に、『キラ』は胸の痛みを覚える。
だが、すぐに思い直す。自分はそんな立場ではないと。
何故なら、自分もステラ達と同じく、己の居場所は戦場にしかないのだから―――
―――だったら、例え、何をさせられるにしても、そこで精一杯やるまでだ。
そう考え、『キラ』は自分の次の言葉を、今か今かと待ち受けている少女達に教えてやった。
「そう、僕らは、ザフト艦“ミネルバ”と戦争をするんだ」
。 。
\ /
キタ━━( ∀ )━━!!!
ネ申乙であります!「やめてよね」も可愛いステラもGJJJJJ!!!!
ネ申乙!
ちょっとウトウトしてる間に来てたー!
毎度毎度GJっす
早起きしてみると良いことがあるんだな
『やめてよね』
種死では聞けなくて寂しかった…『グゥレイト!』 はあったのに
初めから見てきたけどミラーさん活き活きし過ぎwww
さすが神!! GJ!!
毎回毎回例外なく楽しめる。
これも神の器量あってこそだな。
ステラとキラのコンビカワイスwwwww
神乙!!
むっちゃGJ!!!
689 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/20(木) 20:09:43 ID:5ekDSIjn
ラクス=クライン誘拐作戦を開始した連合軍。ラクス=クライン誘拐を勤めることになった
ファントムベインはキラとステラ、アウル、スティングら
にまかせ、ついに実行し、ラクスを連れ去った。
ミラーさんイイ味だしてるよなー
GJでした!!!
神GJ!そして保守
水やりでもしていい子に待ってます保守
じゃあ吹き飛ばしながらいい子で待ってます保守
ピンクに髪染めて、お気に入りの花だけ植えながら待ってます。保守
P.S.保守します、俊平
今回も神GJ!
感謝を込めて保守します。
通学途中の俺が堂々の保守
するな
講義中の俺が堂々と保守
700 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/25(火) 18:25:48 ID:wHLoRLy2
アホか
ならば俺が下校中のマックでポテト食べつつ保守
ぽてと
今日も神の後輪待ちつつ保守!
ならば、車の運転をしながらの保守
タイーホ
<“ウィンダム”の出撃、確認!>
「よおーし、それじゃあ俺達も出撃しようか!」
艦橋からの報告を聞き、ネオは目の前に居る二人の部下に告げた。
「りょーかい!」
「了解です」
パイロットスーツに着替えた『キラ』とミラーが応じる。
オーブ近海で凄まじい戦果を上げた敵を前に、
何ら動じるところを見せない二人にネオは頼もしさを覚えた。
「しかし、大佐………あそこのウィンダムを使ってもいいんですか?」
「ん?」
『キラ』が質問してきた。
「艦はこのJ・P・ジョーンズしかないのに、そんな数のMSを飛ばしたら
ここらに基地があることが、ザフトに知られちゃいますよ」
「うん、分かってるよ」
ネオはしれっとした顔で答えた。
「いやさぁ… 聞くところによると、その建設途中の基地って、
何でも現地住民を徴発して、銃突きつけながら無理矢理働かせてるって言うじゃない。
だったら、さっさと基地建設を終わらしてやって解放させてやろうと思ってさ」
「なるほど。こっそり造ってる秘密基地のことをザフトの奴等に教えてやって
建設する意味を無くしてやろうってつもりですか」
ミラーがにやりと笑いながら言った。
「おいおい、そんな軍に不利益なことはしないぞ、俺は。
結果的にそうなるかもしれんが、あくまで『たまたま』そうなってしまうだけだからな」
ネオも同じような表情を浮かべる。
「けど、そんなことをしたら大佐が…」
『キラ』が心配そうに口を開く。
確かに、今回の作戦によって、カーペンタリア攻略のため建設されていた基地の
存在が明るみに出れば、自分の責任問題は免れなくなるだろう。
だが―――
「しょうがないでしょ、イアンに言われたんだから。
『足りないモノは、現地で調達してくれ』ってね」
そうなってしまったのはイアン・リー…というか、ブルーコスモスの意向に因るものである。
ならば、どんな事態になってしまおうとも、奴等が責任の一端を担ってくれることだろう。
尤も、イアンへの意趣返し的な意味合いが大きかったりするわけだが。
「それにさ…
やっぱり戦争ってやつは一般人巻き込んじゃいけないと思うわけよ。
銃突きつけあって殺し合いするのは、職業として
軍人ってものを選んだ馬鹿野郎達だけで十分だろ?」
ユニウスセブンの落下により、地球上の大部分に被害を受けて始まった戦争では
最早、一般人を巻き込むも何もない気がするが、それはネオの偽りのない気持ちだった。
「ま、偽善でしかないけどな」
苦笑しながらネオは呟いた。
「………いや、それでイイんじゃないですかね」
「………うん、僕もそう思います」
だが、『キラ』とミラーは笑いもせずにその言葉を聞き入れた。
「そうか…」
ネオはこれから行うことに、自分だけでなく他の人間も行わせることに
罪悪感を覚えていたが、それがほんの少しだけ軽くなったような気がした。
「………んじゃ、その馬鹿野郎達の戦場に行くとしますかね!」
そう言うと、三人はそれぞれの機体に乗り込んでいった。
唯一つの、“殺し合い”という目的のために。
カーペンタリアを出航して暫くして、索敵担当のバートの声がミネルバ艦橋に響いた。
「MS接近中! 数………ッ、三十!!」
「三十!?」
突然の報告にミネルバ艦長タリア・グラディスは、思わず聞き返した。
「熱紋照合………“ウィンダム”、及び“カオス”と“ストライク”です!」
「カオスにストライク!? あの部隊だっていうの?」
続いた報告された情報に、タリアの皮膚が粟立つ。
「艦長…」
副長のアーサーがこちらを不安げに見つめてくる。
タリアは――いつものことと思い――アーサーには付き合わず、接近中の敵のことを考え始めた。
「―――………ブリッジ遮蔽、対MS戦闘用意! 護衛艦との回線固定を」
だが、幾ら考えても仕方ないことだと気付き、即座に気持ちを切り替える。
今、すべきことは目の前の敵たちと、どう戦うかだけだ。
艦内に警報が鳴り響き、艦橋が戦闘ステータスに移行する。
―――しかし、どうして?
その僅かな間に、タリアは再び自分達が置かれた現状を省みた。
ボギーワン、強奪された機体、オーブ脱出戦、三十機もの大軍…
何故にミネルバだけがこうも戦いの場に駆り立てられなくてはならない?
そして、英雄とされるパイロットを送り込み、且つ自分までをも“フェイス”に任命して
『あの人』はこの艦に何をさせようと―――
その時丁度、頭に思い浮かべた相手の一人が手元のモニターに映った。
<グラディス艦長! 地球軍ですか?>
アラートに詰めていたらしいアスランからの通信だ。
「ええ、どうやら待ち伏せされたらしいわ。回避は不可能と判断、
本艦はこれより戦闘に入ります。 ………貴方は?」
自分と同格である“フェイス”。ゆえにタリアはアスランへの命令権は持たない。
とはいえ、同じ艦に指揮権を持つ者が二人居ては色々と面倒も生じてしまう。
そういった互いの立場をはっきりさせるためにも、タリアはアスランに質問をした。
「………私も出ます」
タリアの問いに、アスランは静かに、だが意志を込めて答えた。
<…いいの?>
念を押すようにタリアが聞いてくる。
「確かに我々は同格の立場ですが、今の私はこの艦の搭乗員です。
そして残念ながら、自分もこの戦闘は不可避と考えます」
相手の質問に込められた、もう一つの質問にも答えながらアスランは言った。
フェイスという立場は、デュランダルが自分を円滑に復隊させるために用意しただけの
ものであって、自分がその立場を利用して何かしようなどという気持ちは全く無い。
何より今の自分の目的は―――
<なら、発進後のMSの指揮をお任せしたいわ。いい?>
「わかりました」
アスランが頷くと、タリアは少しだけ笑みを浮かべて通信を切った。
「………ふぅ」
アスランはそっと溜息をついた。
これでとりあえず面倒の一つは片付いた。あの様子なら艦長とどうにかやっていけるだろう。
まぁ、問題は他にも沢山有るが。
「さて…」
アスランは自嘲の笑みを浮かべたが、すぐに顔を引き締めた。
そんな問題など後回しだ。今は戦いに集中しろ。
そう思いながら、搭乗機へと向かう。
格納庫に入ると、アスランは自分の乗り込む機体を見上げた。
ZGMF-X23S“セイバー”―――それがデュランダルによって与えられた自分の新たなる『剣』だ。
この剣を以って、自らの目的を遂行する。
「戦いを終わらせるための、俺は再び戦う…」
矛盾するその目的を果たすべく、アスランはセイバーへと乗り込んだ。
セイバーvsストライククルーーーーーーーー!!?
次回は戦闘ですか!楽しみです!いつもGJでお疲れさまですネ申!
いつもながら神GJ!!
GJ!
赤の騎士キタコレ!!!
・・・本編と展開同じなのに何故にこんなに燃える物語なんだよぉぉぉ!!
今回もお疲れ様です神、そしてGJ!!!!!
セイバーって劣化フリーダムだろ?
ストライクじゃきついんじゃないかな。
つ不殺解除
ヤベーwwww超燃える
神感謝!
連座ではフリーダムと同等の機動力を誇り★★★★
劣化などとんでもない
じゃあストライクじゃ完璧に駄目じゃんw
ちなみにセイバーはハイマットフルバーストとほぼ同じことできるスペックもってます
熱いぜ神!!
が、不殺解除キラだしマークUの性能だってストライクとは比べ物にならない・・・はず
wktkしつつ待ちます
721 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/27(木) 23:14:15 ID:WaaFZTLI
ストライクよりセイバーの方がスペックが上だとしても
パイロットでイーブン、かな?
神GJ!!!! 熱い!熱いぜ!!
ネオの「たまたまそうなるだけだ」カッコヨスと思ったのは、俺だけですか?
共に迷いのない、キラとアスランの実力はイーブンと考えてよいはず。
セイバーは連ザで☆4扱いだが、実質はインパルスの補助機でカオスとかと同格だった希ガス。
つーと、ストライクマークUVSセイバー……互角かな?
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| 保守します |
|______|
`∧∧ ‖
(゚∇゚)‖
/ づΦ
セイバーってデュートリオンビームうけることってできるんだっけ?
とりあえず神GJ!!
725 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/28(金) 22:15:13 ID:O2HixmxJ
できますよ、インパルス・セイバー・カオス・ガイア・アビスの五機とデスティニー・レジェンドは受けられるはず
728 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/29(土) 17:34:03 ID:d9Nh0v59
いるんだよねーこういう空気読めない馬鹿
アスランもシンも一瞬でミンチで終わりですぅ
そこへお節介好きのAAが姿を現す。
黄金だしsage保守
>>727 >>728 分かるけど…君の(ry
そんなの華麗にヌルーしようよ
神の作品とそれを楽しみにしてるミンナのレスにだけにマターリ反応してこうよ
黄金だが最終日模試であぼん
神を待ちつつマターリしる
> 実質はインパルスの補助機でカオスとかと同格
セカンドステージで一番最後にロールアウトした機種なので
最も完成度が高い…という話もちらっと読んだ希ガス
734 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/30(日) 21:01:14 ID:qZttJ/kV
このスレも学園スレのように永遠に残ってほしいなー
ただ、機体性能差を補うだけの実力差があれば話は別かな
キラには、即座に自分と、戦場にあわせたOS書き換えができるし
記憶がない『キラ』にOSリライティングが出来るかは疑問点ではある
キラ様最強が、このスレのスタンダートなのかね?
俺的には、かつてのストライクVSイージスの再現みたいな感じで、
両者互角みたいになるんジャマイカと思ってたんだが……
キラ様最強っていうか、性能では恐らくセイバーの方が上だから
パイロットの力でなんとか五分に持っていけないかを考えてるんじゃないか?
モビルスーツの性能の違いが、戦力の決定的差ではないということを教えてやる!
ここでキラかデコ、どっちが強いか考えてるだけでwktkできるなんてマジイイな。
本編は正直「はいはいキラ最強キラ最強」だったしw
ほんと神GJ!としか言えない。
740がいいこと言った
キラ様が最強に決まってるだろう!
福田乙
アマギ乙
黄金ホッシュ
746 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/04(木) 20:26:31 ID:BSArVe6I
>>746 やりたいことは何となく分かった。
妄想し易くなったので良かったよ。
がんがれ。
おいおいステラは珍に残しといてやれよw
「おいおい、結構な数が居るじゃないの?」
ネオは敵の姿を肉眼に捉えると、それがそれなりの部隊であることに気付いた。
<……J・P・ジョーンズより報告。敵は潜水艦に護衛艦が二隻、
そしてミネルバ。出撃したMSの数は15だそうです>
『キラ』からの通信が入る。
「潜水艦に護衛艦…それにMSが15だと!? ちょっと勘弁してくれよ…」
ネオはオーブにおけるミネルバの戦いっぷりを聞き、奴等には念には念を入れた
布陣であたろうと決めた。それが今回の三十機ものMSを無理矢理持ち出すことに
繋がったのが、この戦力差ではどうなるか分からない。自分は兎も角としても、
一般的なナチュラルとコーディネイターとでは、その能力には随分と開きがあるからだ。
<ん…? 何だ、あの機体は?>
そこにスティングの声も聞こえてくる。
気になって敵に目をやると、そこには見覚えの無い赤い機体が飛んでいた。
コンピュータで照合するが、返ってきたのは“UNKNOWN”という文字だった。
「しかも新型のオマケつきぃ…?」
どうやら状況は期待通りに向かうどころか、想像以上に厳しいものへ向かっているらしい。
<ふん! あんなモノ…ッ!>
だが、スティングは違う考えに到ったらしい。
怒気を孕ませた言葉を残し、カオスは急加速して集団から離れていった。
「おいおい、スティング―――」
ネオは単機で突出するスティングを止めようとしたが、
あの様子では言うことを聞くまいと考え直す。
「…チッ、俺は例の合体する新型をやる! ミラー、お前がスティングを―――」
<了解! きっちり子守してきます!>
だからといって放っておけないと援護を送ろうとしたが、
ミラーは全てを伝えなくても分かってくれたらしい。
<ウィンダム隊、俺に付いて来な!>
ミラーの言葉に続き、ウィンダム隊の一部がカオスの後を追う。
「良し。残りの連中は俺に付いて来い!」
そう言うと、ネオの赤紫色をしたウィンダムはインパルスを射程に捉え、攻撃を開始した。
「ええい! 数ばかりごちゃごちゃと!」
シンはフォースインパルスを駆り、ウィンダム編隊へと向かいながらビームライフルを構える。
だが、それよりも早く敵編隊先頭の赤紫色をしたウィンダムがビームを放ってきた。
「当たるかよっ!」
シンは機体を翻して攻撃を躱し、お返しとばかりにライフルを連射した。
その内の一つが赤紫色のウィンダムに続いて、
インパルスに追い撃ちをかけようとしていたMSを貫く。
「へっ、こんなやつらにやられるか!」
爆散する機体を目にし、シンは自信に満ちた叫びを上げる。
前回のオーブ海域での戦いに比べれば、こんな数だけの連中など朝飯前だ。
そんなことを思っている時、背後からインパルスをビームが襲った。
「なッ!?」
それは紙一重のところで機体をかすめ、シンの驕りに冷水を浴びせた。
慌てて機体を背後に向かせるが、攻撃をしてきた機体は
その動きと入れ替わるように、インパルスの脇を駆け去っていった。
シンの視界には鮮やかな赤紫色がよぎった。
「こいつ、いつの間に!?」
―――インパルスの後ろを取った!?
シンはそれを追ってライフルを撃つが、赤紫色のMSは雲の中に
身を隠し、インパルスのビームは虚しく雲塊を貫いていく。
「アイツ、どこに…?」
焦りを覚えるシンに、今度は足下からビームの矢が襲った。
機体を後ろに反らして攻撃を避け、すぐさまビームが放たれた方向にライフルを向ける。
雲の中で機体を下降させたのか、そこには赤紫色のウィンダムが居た。
「くそっ! 何だ、こいつ―――」
しかし、シンがロックしようかという時には、目標は再び雲の中へと入り、視界から消えていく。
「―――速いッ!!」
見たところ通常のウィンダムとスピードに違いはないのに、赤紫の機体は雲の中という死角を
移動に利用し、予想だにしない場所から攻撃を仕掛け、インパルスに攻撃する暇を与えない。
更に早々に仲間を堕とされ浮き足立っていた他のウィンダムも落ち着きを取り戻し
赤紫のウィンダムと共にインパルスへの射撃に加わり始めた。
「雑魚のくせに数だけで……――ッ!!」
ビームの雨に晒され、シンは機体を鋭く返して上昇させるが、
僅かによけそこねたビームが装甲をかすめて蒸発をさせる。
<シン、出過ぎだぞ!>
アスランの叱責が通信機から飛び込んでくる。
突出し過ぎて敵に囲まれた不利を、遅まきながらシンも悟った。
これでは離れすぎていてミネルバや他の艦を守れない。
<何をやっている!?>
だが、そう言うなら伝説のエースらしく、そちらが助けてくれればいいではないか。
「ふん、文句を言うなら誰だって―――」
そうシンが反抗的な罵りを口の中で呟くと、目の前のウィンダムの集団の間に
赤い閃光が割って入った。ウィンダム数機が慌ててそちらの方を向くが、『それ』は
その僅かな間に変形し、そして脇に抱えた二つの砲からビームを放つ。
その光条は二つともウィンダムに当たり、構えていたライフルごと背面のフライトユニットを
破壊されたウィンダムが、煙を上げながら海面へと堕ちていった。
残ったウィンダムがライフルで狙うが、その時には再び変形をした『それ』が、
来た時と同様、凄まじい速度で戦場を駆け抜け、ウィンダムの射程内から離れていた。
<何をぼうっとしている! 足を止めていたらただの的だぞ!>
そう言い残して、赤い『それ』―――アスランが乗るセイバーは、こちらに向かって来ていた
カオスと交戦状態に入り、インパルスのモニターの外へと姿を消していった。
「何を偉そうに…ッ!」
シンは反発するようなことを口にするが、眼前で行われたことの凄さも理解していた。
アスラン・ザラは高速移動をしながら正確な射撃を行った―――言葉にするなら
それだけのことだが、それがどんなに困難なことかは、
同じMSパイロットであるシンにはよく分かっていた。
「俺だって、それくらい…ッ!!」
アスランに負けじと、シンもウィンダムの中に切り込み、敵の攻撃に
当たらぬよう、急スピードで旋回しながらライフルを撃っていく。
しかし、ロックも覚束無い状態での射撃は、敵にかすることもなく彼方へと飛んでいくだけだった。
「クッ…!」
アスランは攻撃を当てるどころか、パイロットの命を奪うことなく
敵の戦闘力を無力化していたのに、自分の攻撃は…
「くっそおおおぉぉぉ!!」
だからといって、このままアスランに、オーブかぶれの男なんかに負けるわけにはいかない!
シンは裂帛の意志を込めた叫びと共に、再びインパルスを敵へと襲い掛からせた。
『キラ』は敵の新型MSをネオやスティングに任せ、単機でミネルバへと迫っていた。
戦いを終わらせるのには、敵の頭を堕とすのが最も有効な手段であるからだ。
エールストライクでは火力に難はあるものの、艦橋や機関部を狙えば
幾らでも堕としようはある。そう考えての突出だったが―――
「―――また君か!」
『キラ』はミネルバ甲板上の白いザクの攻撃を回避しながら叫んだ。
そこに灰色のユニットを背負ったMS、空戦用の新型量産機AMA-953“バビ”が
突っ込んでくるが、『キラ』は慌てることなく躱し、無防備な背中を晒したバビを
冷静にビームライフルで撃ち抜く。そして、再びミネルバに攻撃を
仕掛ける―――が、それを待っていたかのようにビームがストライクを襲った。
「チィッ!」
機体を貫く寸前に盾を間に入れ、僅差でビームを防ぐ。
ビームが放たれた方向、そこには予想通り白いザクがライフルを構えて立っていた。
<<やらせるか、ストライク!>>
ふいに聴こえてきた声に違和感を覚え、『キラ』は身体を震わせた。
まただ。またこの白いMSの中から発せられる“何か”が奇妙な感覚となり自分を包み込む。
ミネルバをストライクの射程圏に捉えたものの、白いザクが異常とも
言える反応を見せ、こちらの攻撃の全てを妨げていた。
「一体、君は…ッ!?」
身体に突き刺さるような感覚に襲われ、『キラ』はその場からストライクを移動させる。
刹那、今まで居た位置をビームが駆け抜けていった。
「どうして、こんな…?」
奇妙な感覚は相手の様々な意志――殺意さえも――を自分に伝えてきた。
お陰で、白いザクの攻撃を躱すのは容易なこととなっている。
だが―――
『キラ』はエールストライカーの四基のバーニアを全開にし、急な旋回をしてミネルバをライフルで撃つ。
それはそこらのMSパイロットでは反応すら出来ない素早い動きであった。
しかし、白いザクはそれが“前以って分かっていた”ように、既に射線上に立っており盾で攻撃を防いだ。
「条件はそちらも一緒か…」
自分が白いザクの攻撃が分かるように、相手もこちらの攻撃が分かるらしい。
ミネルバからのミサイルや、甲板上のもう一機の赤いザクの砲撃を避けながら『キラ』は考える。
一対一なら相手に攻撃を読まれてもやり合える自信はある。
だが、今の状況ではジリ貧になっていくのは目に見えている。
こちらの攻撃は悉く白いザクに防がれるのに、向こうは誰も彼もが健在なまま攻撃を仕掛けてくるのだから。
「何か方法を………―――ハッ!?」
ミネルバの方に気を取られすぎ、『キラ』は背後からバビが迫ってきていたことに気付くのが遅れた。
ギリギリでバビの攻撃を回避し、即座にライフルで反撃するが、反応の遅れからか
急所を直撃とはいかず、中心から逸れて右腕だけを破壊するに留まった。
「ちっ、面倒なことを……――ッ!!」
その時、『キラ』の頭の中は天啓を得たようにあることを閃いた。
いや、損傷しながらも必死で戦うMSを見て浮かんだことだというのなら、それは悪魔の企みとすべきか。
『キラ』は向かってくるバビの攻撃を躱し続け、近接戦闘可能な距離まで間合いを詰める。
そしてその間合いになるや否や、『キラ』は武器を使わずストライクの脚部でバビの頭部を蹴りつけた。
PS装甲の強度とエールストライカーのスピードで強化された蹴りは、バビの頭部をもぎ取り、
その機体ごと後ろへと吹き飛ばす。『キラ』はそこに更なる追い討ちをかけ、ビームサーベルを
抜くと背面のフライトユニットだけを切り刻み、移動能力を喪わせた後、
残った左腕を取ってバビを捕獲することに成功した。
<ひ、ひいいいぃぃぃ…ッ!!>
接触回線を通して、バビのパイロットの悲鳴が聞こえてくる。
「………ごめんね」
『キラ』は心で耳を塞ぎ、感情を凍らせて、手にしていたバビをミネルバへ向けて投げつけた。
フライトユニットが無いバビは、慣性の赴くまま放物線を描いてミネルバへと落下していく。
『キラ』はその放物線に伴い、バビを盾にするような形でミネルバへと向かっていった。
―――さあ、これにはどう対応する、白いザク?
パイロットが生きているのは分かっている筈。
受け止めようとするなら、その隙に二機まとめて堕とさせてもらう。
手を拱いて見ているだけというなら、そのままミネルバに取り付かせてもらう。
「手が読まれるというなら、読まれても防ぎようの無い攻撃をするだけだ!」
視界の隅に映った赤いザクは、『キラ』の予想通りバビを気にして長大な砲を構えたまま動きを見せない。
<<させるかぁッ!!>>
だが、白いザクは違った。
「何ぃ!?」
再び聴こえてきた不思議な声。それと共に感じたのは―――明確な殺意。
『キラ』は咄嗟にシールドを構える。
同時に、バビの機体を突き破り、光を迸らせながらビームがストライクを襲った。
「くぅッ!」
ビームは盾で防いだものの、目の前でバビが爆散した衝撃でストライクは後ろに退かされる。
そこにこの隙を逃さんと言わんばかりに、白いザクのライフルが追い撃ちをかけて連射される。
『キラ』はストライクの制御を取り戻し、攻撃を回避しながら上昇して、ミネルバから距離を取った。
共鳴するように互いに感じあう奇妙な感覚。
それが何なのかは分からないが、一つだけはっきりしたことがある。
「こいつは………強いッ!」
目的のためなら仲間諸共容赦なく撃ち堕とせるその意志の強さ。
新型だけではない。このザクも決して侮ることは出来ない強敵だ!
「馬鹿ッ! 出過ぎだ!!」
<うわあああぁぁぁ!>
ミラーの忠告を無視し、横に居たウィンダムは悲鳴にしか聞こえない雄叫びを
上げて、目の前のバビへと向かっていく。バビはウィンダムの必死なライフルの
連射を軽やかに躱し、逆に胸部の複相ビーム砲による反撃でウィンダムを撃墜する。
「ちっ………だから言ったのによッ!」
ウィンダムを撃破し、気を抜いた一瞬の隙を狙い、ミラーはバビをビームライフルで射抜いた。
「くそっ…駄目だな、こりゃ」
バビの爆発を見ながら、ミラーの口から出たのは諦めの言葉だった。
ナチュラルとコーディネイターの能力の差。
MSという対等な兵器をもってしても、それを操るパイロットの差があっては埋められるものではない。
その能力の差を、ミラーは幼い頃から実体験をもって知っていた。
そして、今。
想定より多かった敵の数。そして想像以上に使えなかったウィンダム部隊。
既にウィンダムが半数以上堕とされた今となっては、この戦いに勝てる要因は
何も無いとミラーは考える。建設途中の基地の所属では、まともな訓練も
出来なかったのだろうが、連携も碌に取れない連中が大半では、ネオや『キラ』、
スティングたちが幾ら頑張ったところで戦局を覆せるとは思えない。
「何より…」
モニターの片隅で鮮やかな赤い色が煌いた。
そこではスティングの操るカオスと、今回新たに現れた赤い新型機が激闘を繰り広げていた。
―――いや、違う。
ミラーは思い直す。
激闘ではない。あれはカオスが一方的にあしらわれているだけだ。
赤い新型機はカオスの相手をしながら、その片手間にウィンダムを
次々と戦闘不能へと追い込んでいっていた。
「あんな化け物が、敵さんにも居るんじゃなぁ…」
『キラ』たちが新型機を抑えたとしても、残りは自分のような普通の兵で戦わなくてはならない。
コーディネイターとやり合うなら、三対一以上の――可能ならそれ以上の――戦力差で戦う。
それを基本的な戦闘法として先の大戦を生き抜き、今回の戦争も生き抜くつもりでいる
ミラーには、ここには最早“撤退”以外の選択肢は無いと思えた。
そこらのナチュラルのパイロットより高い技量を持っていると周りからは判断されていながら
ミラーの中にはコーディネイターと一対一で渡り合おうなどという考えは存在していなかった。
「んじゃ、変に敵に絡まれる前に、J・P・ジョーンズに…―――ッ!?」
その時、カオスのライフルが右腕ごと赤い機体によって撃ち抜かれるのが見えた。
更にその攻撃によってカオスは姿勢を崩し、隙だらけの姿を――敵にとっては
止めを刺す絶好の機会を――晒す。
「―――…って、もう、畜生!」
―――こういうのは俺のキャラじゃないのに!
ミラーはサーベルを手に取り、カオスへと斬りかかろうとする赤い機体にライフルを放った。
その射撃は当たりはしなかったものの、敵の動きを止めるには十分の役割を果たす。
赤いMSはカオスへの追撃をやめ、こちらの存在に気付き、機体の正面をこちらに向けた。
「上等ォ!!」
こうなりゃやるしかない!
ミラーは覚悟を決め、赤いMSへ攻撃を仕掛けた。
ライフルを連射しながら間合いを取り、徐々に機体を上昇させていく。
その動きに応じて、赤いMSも少しずつ上向きの体勢になりながらライフルで
応戦するが、ある一点でライフルの射撃を止めた。
「―――今だ!」
赤いMSと自分が乗るウィンダムの射線の延長線上に太陽が来たことを確認すると、
ミラーはすかさず投擲噴進対装甲貫入弾、通称“スティレット”を投げ付けた。
太陽の光によって視界が遮られ、一瞬ではあるが動きを止めた敵機は、
防御姿勢を取ることもなく直撃を喰らい、爆炎を上げた。
―――ここだ!!
ミラーはビームサーベルを抜き、爆発の中へと斬り込んでいく。
敵機の形状からして、恐らく相手はカオスやアビスと同じセカンドステージシリーズに
属する機体、即ちPS装甲を持つ機体だろう。そんな機体には装甲弾などではダメージを
与えることは出来ない―――が、その衝撃を殺すことまではPS装甲でも不可能だ。
ならばスティレットの爆発で無防備な姿を晒した今こそ、相手を打ち倒すチャンスに―――
「何だとッ!?」
だが、そんな期待はあっさりと打ち壊された。
ミラーが攻撃するよりも先に、爆発の中から赤いMSが現れ、目にも留まらぬ速さで
擦れ違っていく。その直後に、ビームサーベルを持った右腕が宙に舞い、爆発を起こした。
「!? あの一瞬で―――」
奴は機体を立て直し、更に追い撃ちをかけようとしたこちらの戦闘力を奪ったというのか!?
<野郎ぉッ!!>
制御状態を取り戻したカオスが現れ、片腕のまま赤いMSを追おうとした。
「待て、スティング!」
ミラーは慌てて、スティングに呼びかける。
<あぁ?>
「腕取られてまともに飛べなくなっちまった。ワリぃけど、ジョーンズまで運んでくれ」
単機でも母艦に戻ることくらいは出来たが、スティングに
あいつを追わせる訳にはいかないため、あえて嘘をつく。
「チッ、しょうがねえなぁ…」
まともにやり合っても危なかったのに、腕も装備も喪われている
今のカオスでは、間違いなく赤いMSには勝てないだろう。
赤い新型機のことも踏まえて今は撤退し、改めてミネルバとは
仕切り直して戦わなければ、勝利を掴むことは出来ない―――
そこまで考えたところで、ミラーは顔を青ざめた。
赤い機体が飛んでいった方向―――そこには建設途中の基地がある。
それだけなら何も構わない。
だが、その基地にはウィンダムの代わりにと配属された少女が居た。
ミラーは祈るような気持ちで通信機に叫んだ。
「『キラ』、戻って来い! ステラが危ない!!」
続きキターーーーーー!!ネ申いつも乙です!
レイもミラーも赤いのも強いwwパワーバランスが崩れてないから面白味があってGJです!
GW出勤乙であります!
GJであります!
次回はマーク2VSセイバーガチに期待!
お、面白ぇ・・・戦いの中のお互いの駆け引きが凄いよ!
そしてミラー・・・お前やっぱカッコエエよ。
神、今回もGJでした!次回も楽しみにしてます!GJ!
セイバーが…セイバーがちゃんと高性能で強くてかっこいいなんて!!
神様本当にありがとうございます!そしてひたすらGJ!
大海戦グッジョブ!
やっぱ、連携の取れていない部隊ってのは脆いですなぁ。
そこに史実を上回るザフトの軍勢、分が悪いのはしょうがないと言えばそれっきりですけど。
ところで、アウルは何処で遊んでるんだろ?
護衛艦の一隻でも沈めないと面目が立たないと思うが。
おつかれ神!
ストライクとザクのお互いの駆け引きに燃えた。
キラの足癖の悪さも出たしww
毎回次が楽しみで仕方なくなるよ。
神、罪な人だ・・・
GJ!!ちくしょう…先が気になるじゃないか。
原作と違ってアスランがしっかり伝説のエースしてるのもいい!
やはりボスキャラはこうでなくちゃ
片腕の『キラ』はアスランを相手にどう立ち向かうかwktk
>764
隻腕になったのはバビの方でストライクは健在です。
766 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/06(土) 13:02:59 ID:o5dC/Io5
むむう、インド洋の戦いにバビを使うとは・・・GJ!!!
これは本当に凸なのかw
バビたん出してくれただけで俺の中の絶対無二の神認定
769 :
764:2006/05/06(土) 13:29:34 ID:???
>>765 ぬぁ!マジだ…
すまん。モニタに穴が空くまで一話から読んでくるorz
シンの応援したくなるような新兵ぷりもいい。
「ヒーローは戦争ごっこじゃない!」が綺麗につながる
>>770 「戦争はヒーローごっこじゃない!」
のような気がするのは俺だけか?
>771
気にするな。俺は気にしない。
ネ申 G J !
ステラが危ないって事はこれ、キラの種割れフラグか?
うはーハラハラドキドキだよネ申!!
ごめんねと言いつつバビを盾にするキラ、
バビを無視出来ないルナマリアと無視できるレイとかキャラが生きてる
ホントMSが目の前で動いてみえるようだGJ!!!
うはwwwwネ申最高だろwwwwwww
神乙!!GJ!!!
つーか、種本編などと比べ物にならんほどのワクテカを有難う!
登場人物、全員キャラ立ちまくりで最高w
GJ!何時もいつも面白いです・・・が!!
>>想像以上に使えなかったウィンダム部隊
泣けた・・・・
殺人鬼キラさん乙
うはww最高
戦闘でこんなにわくわくしたのは作中ではなかったかもしれない
何より、凸が強いww、忘れ去られたナチュとコーディの差もしっかり表現できてるし
原作では、凸は
ザクに乗って、イザーク、ディアッカと大立ち回りした時ぐらいしか、伝説のエースぽかった時がなかったからな…
この時の戦闘とかは、凸の強さが光った方がはるかにキャラが立つ。
神、むっちゃGJ!
さて、保守の時間ですよ
下過ぎる気がするからあげ
涙でてきた
保守
神待ち保守
まだもうすこしかかります
ナタルがすき
>>791 このスレではナタルは出ませんからー残念!
久々にこのスレを読み返して、ユニウスセブン宙域の凸遺作痔VSキラが正史ではない事を思い出した
いや、余りにも鮮やかに映像が脳内再生されてたから
いつの間にか原作で放送されてたように思い込んでいたようだ…
全くここは俺が多いスレだな ノシ
仕方ないだろ、神の文才がヤヴァいぐらいに凄いんだからな
・・ってなわけで俺も ノシ
君(ら)は僕に似ている
799 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/13(土) 14:17:02 ID:bDEdx8l7
今北産業。
神〜!すごいよ。アスランがかっこいい。
すまない、まとめサイトって、どこだ?
シグナルロストした!
800 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/13(土) 14:47:16 ID:Bz7N5qQE
神スレ保守
>>799、800とりあえずsageろ、
今日このスレを見つけたんだが本編とは比較できないほど面白い一日で全部読んでしまった。
本編をこれにあわせて作り直してくれればととても強く思うくらい素敵だ。
いっそこのスレを映画化したらどうだろうか
出来るものならばとっくにやってるよ
ではフラッシュ化したらどうだろうか
目の前には海が広がっていた。その先にある空には、綺麗な光の花が幾つも咲き乱れている。
「いいなぁ…」
人の命が儚く散って咲くことが出来る光の花、MSの爆発をステラは羨望の眼差しで見ていた。
ステラはガイアに乗り、一人で建設途中の基地の護衛の任にあたっていた。
ウィンダムを徴集した代わりの処置として、空戦及び
海戦能力を持たないガイアがここに送られてきていた。
「はぁ…」
ステラは何度目になるか分からない溜息をついた。
スティングもアウルも、ネオや『キラ』と一緒に人を殺しているのに、
自分だけがこんな場所で留守番をさせられている。
そのことがステラはどうしても不満だった。
そして何よりも―――
「はぁ…」
再びステラは溜息をついた。
それは戦えないことへの不満ではなく、一人で居ることの
寂しさ―――そういったものを感じさせるものだった。
どれくらいそうしていただろう。
光の花が咲くのも疎らになった頃、視線の先から
こちらに向かってくるものがあるのに、ステラは気付いた。
「あれは…?」
徐々に大きくなるその物体には見覚えがあった。
正確には、その『色』が印象的で覚えていた。
同じ形をしている他のものとは違う赤紫色、
それは自分が大好きなネオが乗る機体の色だった。
「ネオっ!」
気が付くと、ステラはガイアを駆ってネオのウィンダムの方へと向かっていた。
ネオが迎えに来ただけなら、じっと待ってネオが自分の頭を撫でてくれるのを待てばいい。
でも、今はそうじゃない。
ステラの視線の先は、ネオのウィンダム―――その後ろの白い機体へと向けられていた。
「アイツは………悪いヤツっ!」
あれは少し前、宇宙に居た時、自分達を何度も何度もいじめに来た嫌なヤツだ。
スティングもアウルも気に喰わないと言っていた。
ステラも同じだ。
いつもなら簡単に殺せるのに、アイツらはなかなか堕ちてくれない。
それどころか逆に、悪いヤツらのくせして自分達を意地悪な目に遭わせる!
そして、今度はネオまでもいじめにやってきた。そんなのは絶対に許せない。
「そんなヤツ………私が、殺してやるッ!!」
そう叫ぶステラの表情には、先程までの少女のそれは、一片たりとも残っていなかった。
気が付くと、インパルスを囲んでいたウィンダムも、あと数機を残すだけとなっていた。
「堕としても堕としても、コイツらぁ…ッ!」
シンはフォースシルエットのスラスター出力を最大にし、
インパルスを追いかけていたウィンダムの背後へと回る。
インパルスのスピードに振り回されたウィンダムが、再びこちらの方へと
向いた時には、既にシンはウィンダムを照準の中に捉えていた。
「そこぉ!」
ライフルから放たれたビームは、ウィンダムの中心を
射抜き、一拍おいて空中に爆発の炎を巻き起こした。
「俺だって、これくらいはッ!」
シンの脳裏に先程のアスランの戦いが浮かぶ。
今の自分がした戦い方は、あれと同じことだ。
高速で移動することによって、敵のロックから逃れ、それと同時に相手の
動きを牽制、制限し、その隙に相手を堕とす。MSが戦場で主戦力と成り得た
理由である、機動力と火力の二つを最大限に使った戦い方だ。アスランに
学んだというのが癪ではあるが、MSの基本特性を活かした、
理に適った戦い方であることは間違いない。そのことが分かれば、
今はまだアスランと同等の動きが出来なくとも、いずれは彼を越えることも―――
「―――ッ! 別に、俺はあんな奴に…」
自分の中のどこかに、アスランを認めている部分があることに気付き、シンは慌てて否定する。
―――そうだ、俺はあんな奴を認めちゃいない。負けてもいない。その証拠を見せてやる!
シンは前方に見える赤紫色のウィンダムを睨みつける。
「次はアンタの番だ! 堕ちろッ!」
陸地の方へと飛んでいく赤紫のウィンダムを追いながらライフルを向ける。
だが、敵機はこちらの射線を読むかのように寸前で
コースを変え、ビームはその機体をかすりもしない。
「なんで、こいつだけ!?」
苛立ちを覚えながら、シンは更にインパルスの速度を上げて敵を追いすがる。
それを振り切ろうとしてか、赤紫のウィンダムはぐっと高度を下げて地上すれすれを飛ぶ。
シンも降下してその機体の真後ろにぴたりとつける。
―――今度こそ!
まさにトリガーを引き絞ろうとした瞬間、コックピットにアラートが鳴り響いた。
サイドモニターに黒い機影を認めた時にはもう遅かった。
「―――うああぁぁ!」
横殴りの衝撃が機体を襲い、インパルスは四足獣型MSによって地面へと叩きつけられていた。
「………っ!」
叩きつけられた勢いで口の中を切ったのか、口の中に金臭い味が広がる。
その味を噛み締めながら、シンは自分を呪った。
「くそっ、ガイアか…!」
目の前の敵にだけ囚われ、周囲への警戒を怠った結果がこれだ。
こんな様でアスランを越えようなどと―――
「ッ!?」
その時、地面に倒れ込んだままのインパルスに、旋回して
戻って来た赤紫のウィンダムが迫ってきた。
―――やられる!?
そう思った時、インパルスとウィンダムの間を、赤い閃光が駆け抜けた。
ウィンダムがそれに怯んだ一瞬の隙に、赤い閃光―――セイバーは
MAからMSに変形をして、ウィンダムに向けてビームを放つ。
赤紫色をしたウィンダムは急上昇してそれを躱し、
目標を変えたのか今度はセイバーへと向かっていった。
<シン、早く下がれ!>
アスランの叫びが耳を打ち、シンは嫌でもその事実に気付かされる。
―――アスラン・ザラに助けられた。
しかし、それは耐え難い屈辱だけではなく、奇妙なことに
嬉しいようなこそばゆさをも、シンの心の中に感じさせた。
<シンっ!>
再びアスランからの警告が届く。
それがシンの心の中に灯った気持ちを掻き消した。
「五月蝿いっ! まだやれる!」
そうだ、こんな奴に助けられて嬉しいものか!
シンはインパルスを立ち上がらせると、自分と同様に
体勢を立て直してこちらへと向かってくるガイアに襲いかかった。
「コイツっ!」
もう少しというところまで追い詰めたのに、白いヤツは堕とされもせずにこちらへと向かってくる。
白いのを堕とす邪魔をした赤いのは、今度はネオに意地悪をしている。
―――許せない!
何度戦っても堕とせない白いヤツは、ステラの気持ちをイライラさせる。
このイライラをなくすには―――
「死ねえええぇぇぇ!!」
―――目の前から居なくなればいいんだ!
ステラはビームサーベルを抜き放ち、インパルスへと斬りかかる。
インパルスもビームサーベルを抜いてガイアに応戦し、白と黒の
機体が交錯して、互いの刃が光の尾を引いて空を裂く。
ガイアがサーベルを大きく横薙ぎにすると、インパルスはバーニアを
噴射して後ろに下がって回避し、インパルスがサーベルを振り下ろしながら
間合いに踏み込んでくると、ガイアはその斬撃を盾をもってすんでのところで防ぐ。
足場の悪いジャングルの中、ガイアとインパルスは木々を
薙ぎ倒し、押し分けながら必死に刃を打ち合った。
「いい加減に―――」
斬りつけたサーベルが盾で弾かれると、ステラは相手の
反撃が来るよりも先に後方に向かって大きく跳ぶ。
そして、空中で四本歩行のMA形態へと変形し、着地と同時に四本の脚で大地を蹴った。
「―――堕ちろおおぉぉッ!!」
背中の翼が光と共に展開し、ガイアはビームブレイドを
煌かせながら黒い疾風となってインパルスへと迫る。
「これで終わりだ!」
インパルスは盾を構えるが、ステラは躊躇することなく、ガイアを突っ込ませる。
―――そんなもので防げるものか!
その言葉の通り、ビームブレイドは易々と盾を斬り裂いた。
「―――なにっ!?」
が、その盾の先にあるべきインパルスの機体はどこにもなく、光刃は空を斬る。
ヤツはどこにいった?
その答えはすぐに与えられた。
「一体、どこに―――ッ…きゃああぁぁ!」
突然、背後から衝撃がガイアを襲う。
予想だにしなかった攻撃に、ガイアはそのまま前方に倒された。
ステラは身体をモニターに叩きつけられながらも、わずかに
見えたインパルスの動きに自分の目を疑った。
盾でこちらの視界を塞いだ一瞬の間に、飛んでビームブレイドを躱し、
同時に身を翻してガイアの背中に蹴りを喰らわすなど、そんな馬鹿な!
だが、それが事実だろうとどうだろうと、倒れたガイアに迫るものは現実だった。
「あ、あぁ………」
動けないガイアを前に、インパルスはビームサーベルを逆手に持って腕を振り上げる。
―――ガイアは動いてくれない。ネオは赤いヤツに追われて助けに来られない。
「ステラ、死ぬの…?」
ステラの言葉に応じるように、インパルスは腕を振り下ろした。
「いやぁああぁぁぁ!!」
その時、黒い翼の天使が舞い降りた。
「ステラ━━━ッ!!」
守ると―――必ず守ると約束した!
もう二度と『彼女』を、フ■イ・ア■■ターのような犠牲を生みださせないと!
『キラ』はミラーからの通信が入ると、即座にガイアの元へと向かい
サーベルが持ったインパルスの姿を目に入れるや否や、
自らのことを省みずにそこに機体を突っ込ませる。
「どけえええぇぇぇッ!!」
ビームサーベルがガイアに刺さるギリギリのところで、
ストライクはインパルスに体当たりをぶちかました。
インパルスはいきなりのことに不意を突かれ、サーベルを
振り下ろそうとした格好のまま森の奥へと吹き飛ばされていった。
<『キラ』っ!>
ステラの弾んだ声が聞こえてくる。
倒されていたから心配したが、どうやら怪我などはないらしい。
しかし―――
「大佐!」
『キラ』は頭上で赤い新型機と戦いを繰り広げているネオに呼びかける。
<ッ…なんだ!?>
ネオと戦っている赤いMSが只者じゃないことは、一目で見て取れた。
それと戦いながらで余裕がないのだろう。ネオは怒鳴るような声で返信してきた。
「ステラを連れて、J・P・ジョーンズへ撤退して下さい! この作戦は失敗です!」
<なに…!?>
「申し訳ありませんが、ミネルバを堕とすのに失敗しました!
ウィンダム隊も殆ど堕とされた今となっては、この戦いから手を引くべきです!」
言いながら『キラ』はネオのウィンダムを追う赤い機体に牽制のライフルを撃つ。
赤いMSは――予想はしていたが――舞うようにしてそれを躱した。
だが、その回避行動によって、ネオの機体とは違う方向へと飛んでいく。
<しかし…コイツら、新型機の連中が―――>
「新型はボクが抑えます!」
『キラ』は赤い新型とウィンダムとの間合いが開いたと
見るや、すぐさまそこへストライクを割り込ませた。
<『キラ』!>
ネオの戸惑うような通信が入ってくる。
対峙していたので、相手の強さが分かっているのだろう。
確かに自分にもこれが相手では、撃破出来る自信は無い。
だからといって、戦わないわけにもいかない。
ガイアを海上の艦に運ぶとなれば、どうしても速度的な問題が生じてしまう。
ゆえに敵の追撃を阻む必要があるが、幾らネオの技量がコーディネイターに引けを
とらないものであっても、ウィンダムでは機体性能に差が有り過ぎる。
だったら、選べる方法は唯一つ―――
「適当に相手をしたら戻ります!」
―――僕とストライクが奴等の前に立ち塞がる!
『キラ』は手にした武器をライフルからビームサーベルに持ち替え、眼前の赤いMSへ攻撃を仕掛けた。
神、降臨
来たよ・・・
ついにキラVSアスランキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!
もうwktkが止まんねぇっすよ!神GJGJ!
対決キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
と思いきや一回分引っ張られた。
戦場の広さを感じさせる描写。いや、お見事。
kamikita-
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| 神様GJ! |
|______|
`∧∧ ‖
(゚∇゚)‖
/ づΦ
毎回投下される度に
続き見るまでは死なねえぞと思うww
神乙!
久々の神、乙!!
そして、GJ!!
822 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/14(日) 10:37:43 ID:o5iX0aKi
スレタイ見てかなり萌える
キラVSアスラン(&シン)来た━━━━━!!!
続きが楽しみすぎる・・・。
ところで、ストライクMK-IIは性能的にはどのくらいなのでしょう?
ストライクシリーズの性能は、ノワール>ルージュ>オリジナルの順ですが。
まあMK-IIも色的に考えるとノワールと呼ばれてもおかしくありませんが・・・。
相変わらず燃えるなー!!神乙!!
>>823 イメージでしかないが、セカンドステージと同等か、時期が早い分少し劣るくらいだと思う
かつて名をはせたエースに専用機としてあてがう機体なんだから並の機体よりは断然上なのは間違いないかと
あれ、今片腕じゃなかった?
神GJ!!!やっぱり貴方だけは神だよ‥‥GJ!!!!
しかし、
漏れはアニメのシン嫌いだったんだが‥
なんだ、このツンデレは‥‥大好きだ!!
そして、次回はとうとう キラVSアスラン。
楽しみにしてます!
>>826 それ黒ストライクじゃなくてバビっぽい。
ようやくキラ様登場ですね
原作同様、シンとアスランを得意の達磨にしてください
そんなのつまんない
アスランがちゃんと隊長してるのがいいな。
IWSP装備を希望。
出ないとインパルスとセイバー相手ではキツイ。
また足癖の悪さを発揮するんだろうな
>>834 IWSPはオーブが作ったやつだから連合にはないでしょ(´・ω・`)
837 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/16(火) 07:06:07 ID:7CRzU5zM
アスランの隊長っぽいシーンは本編と同じじゃないか?
>>837 うんにゃ、本編のあのシーンのアスランはくるくる回って変形してカオスとウインダム数機のみ相手にしてシンに命令するだけでしたよ。ついでにシンはその間十機以上のウインダム&ネオのウインダムを相手に戦ってアスラン以上にウインダム撃墜してました。
839 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/16(火) 09:31:13 ID:rEDFv7/4
>>836、まあ、技術流出ということで
>>836 もともとは連合製。ただバッテリーのパワー不足で製作されなかったが、後
にオーブで製作されることになった。
ジェットストライカーやドッペルホルンじゃダメですか
842 :
836:2006/05/16(火) 13:59:14 ID:???
>>840 そうだったのか……
知ったかぶりして申し訳ありませんでしたorz
あとこの時期ならオーブも連合側についているのでは?
神の書きたいものを書けばいい
俺は文句を言わず見させてもらう
>>844がいいことを言った!!
確かに俺たちは神に意見、文句する権利なんて無い。
もし、神が「皆の意見を参考にしたい」と言えば話は別だが・・・
参考にしなくていいよ。
粘着な奴が自分のリクエストを自作自演とか駆使して、延々と書き込んだりしかねない。
847 :
845:2006/05/17(水) 01:24:44 ID:???
>>846 確かに、そうゆうやつも出てくるな・・・
軽率な発言をしてスマソ orz
キラがデストロイに乗ってたら手がつけられないな。
インパルスがビームサーベルで斬りかかっても腕で払いのけられるし
届いても腕でガードされて装甲にまで達しない、
ソードインパルスでは白刃取りされるw
なによりフリーダムの弾幕の援護が無い。
インパルスボロボロで収容されてミネルバ一時撤退。
ステラエクステンデット故にいろいろとボロボロで死亡
キラはフレイの事がフラッシュバックしまくってヤバクなって
出撃して街やなんかに無差別攻撃。
デスティニー、レジェンド2機投入でようやく撃墜って感じかな。
この辺で思い出してオーブに戻る?暁受領?キラin暁って反則w
>>848 デストロイってどう見ても都市制圧型の兵器だから誰が乗ろうがおそらく性能は同じ。
そもそも的としてデカ過ぎるんだからローエングリンやバリアントみたいな名前だけのエセ兵器じゃなくて、
本物の「陽電子砲」やら「リニアレールガン」を狙撃で叩き込めば終わる。
対消滅と理論最高速秒速15kmの兵器なめんな。
暁って・・・ビーム弾くだけだろう?
それこそ連合製デストロイ数機で時間稼ぎして背後からデストロイごとバスターダガー五機程で囲み対装甲散弾砲
を叩き込めば落とせる。
まあ暁の性能を調べるための前哨戦は必要になるがあんなコストのかかる欠陥兵器なんざ一機落とせれば十分だ。
釣られたかも試練が言いたかったんだ。今では反省しているorz
操縦者の性能を機体の重装備でカバーっていう印象がデストロイにはあるな。
高機動のモビルスーツは操縦者にも高い反応速度を要求するけれど、
でっかいデストロイは細かいこといわずぶっぱなせ、みたいな。
もちろん、デカイぶん、身動きは楽じゃないし、
たくさんの兵装を使いこなす能力は凡人にはキツイだろうけどさ。
トップクラスの能力を持ってるキラにはかえって足手まといなんじゃまいか?
だってヒット&アウェイができねーもん、デカイから。
対雑魚踏み潰し兵器。敵を殲滅しないと帰れないのがデストロイw
キラinデストロイか・・・それより、ソードストライクの活躍がみてみたなw
・・・いまわがまま言ったな、すまんorz
負債補正が掛かればデストロイもフリーダムと同等の機動性を発揮する。
↑
は、言ってはいけない台詞だった。
でも、悪魔の化身とかしたキラが専用カスタム核エンジン搭載デストロイを操縦する光景が見たい。
それってまるきり悪のラスボス最終形態w
いいじゃん。圧倒的な強さを持つ敵キャラ(まあ、この場合は主人公だけど)、俺は大好きだよ
まさにダークヒーローってやつだなw
このままいくと連合にフリーダムとられそうだな。
孤児院に置いてあるのかわからないが。
悪魔の化身・破王キラ専用の新型ガンダムの名前は『GFAS−X1000デストロイ・フリーダム(破壊の自由)・ガンダム』
連合がキラの遺伝子データーに基づいて開発した核パルスエンジンを搭載した全長100mの巨大MS。全身が強力な武装と頑丈な装甲に覆われもはや、MSの範疇を超えた高機動要塞と呼べる。
幾つかの特徴として背中の連装巨大ビーム砲がガンバレロ式と、左右に展開している20基のビーム砲がドラグーンシステムに為っている。更に、核エネルギーを搭載した陽電子ランチャー砲を所有している。
苦戦を強いられているロゴス派連合軍はジブリールの命令で、キラの洗脳を強化し、デストロイ・フリーダムでの戦局の逆転勝ちを狙うが、結果としてキラの中で眠っていた悪魔の化身・破王キラを次第に目覚めさせてしまう。
なんて冗談です。
厨に厨しようとしたら厨しになったで厨
遺伝子データーと核パルスエンジンがどう関係するのかさっぱりわからん。
デストロイはリフレクターつけるよりゲシュマイディッヒパンツァーつけた方がよさそうなんだが。
あとどっかにデストロイ・プロヴィデンスはあった気がする。
ガンバレロっておもしろい響きだw
連合がキラの遺伝子データに基づいて開発した全長100mの巨大MS。メインバーニアに核パルスエンジンを搭載している。
って意味だと思う。
言われてみたらそうだった。読解力が足りなかったようです。スマソ
>>861 なんか、へたれなふいんき←なぜか変換でき(ry
頑張れるような、頑張れないようなw
>>864 俺はそんな餌では釣られないぞ……釣られ…
「 ふ ん い き」 だ ろ
釣られてしまったorz
>863
連合が「キラの遺伝子データに基づいて開発した核パルスエンジン」を搭載した全長100mの巨大MS。
って読んでも仕方がない文章だから気にするな。俺は気にしない。
俺も釣られるぞ
>>865 「ふいんき←なぜか〜」ってのはある種の決まり文句
もう流行んないよ
つ【ふんいき】
ふんいき(←なぜか変換できない)
そのとうり(←なぜか変換できない)
がいしゅつ(←なぜか変換できない)
しゅずつ(←なぜか変換できない)
加藤わし(←なぜか変換できない)
ほっぽうりょうど(←なぜか返還されない)
童貞(←なぜか卒業できない)
見つめあうと(←素直にお喋りできない)
自衛隊(←なぜか派遣できない)
せんたっき(←なぜか変換できる)
空気(←なぜか読めない)
確信犯(←なぜか誤用だと言われる)
Romantic(←止まらない)
知らずに過剰反応してしまった人の為に
種死(←なぜか3300万かけても面白くない)
このスレ(←なぜか↑こんなのが原作なのに面白い)
しつこい汚れにマジックリン
クレンザーじゃだめなの?
杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー
杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー
杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー
ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏
ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏
ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏ーナマ杏
杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー
杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー
杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー杏マナー
三倉マナーカナー三倉マナーカナー三倉マナーカナー
三倉マナーカナー三倉マナーカナー三倉マナーカナー
三倉マナーカナー三倉マナーカナー三倉マナーカナー
ーナカーナマ倉三ーナカーナマ倉三ーナカーナマ倉三
ーナカーナマ倉三ーナカーナマ倉三ーナカーナマ倉三
ーナカーナマ倉三ーナカーナマ倉三ーナカーナマ倉三
三倉マナーカナー三倉マナーカナー三倉マナーカナー
三倉マナーカナー三倉マナーカナー三倉マナーカナー
三倉マナーカナー三倉マナーカナー三倉マナーカナー
875 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/20(土) 15:11:34 ID:Jt7n2lRB
杏マナーよりーナマ杏の方が角度が急に見える件
>>873 クレンザーは「磨き粉」なので傷が付きます
じゃあグレンダイザーでw
うわぁ…
キラ様のなかとても暖かいです…
アマギ乙!
重ね重ねすみませんであります…アマギ(
>>879)はしっかり粛正しときますんで
サントラを聞きながら読むともう大興奮な罠。
嫁脚本 【駄作1・A・3・4・5・6・7・8・9名作】
スレ住人脚本【駄作1・2・3・4・5・6・7・G・9名作】
こんな感じか?
ちょwwww今日知って全部読んだけどwwwww
1年掛かっても神にはファイナルフェイズまで
逝ってほしいwwwww
第21話がどうなるのかちょっと気になっております。
シンを迎えに来るのはアスランでガチだろうケド、ステラを迎えに来るのに誰が来るのかな〜。
次スレ立てるのかなぁ?
男なら黙って保守
神を信じろ。
馬鹿やりながらwktk
そろそろストライクだとつらそうだけど神は自由に乗り換えさせるん
だろうか?
確か、連合は自由と正義のデータ手に入れてたよね。
厨MSイラネ
893 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/24(水) 02:48:36 ID:wx333aKG
とりあえず種死をベースにしてるんだから
自由でようが攻撃自由でようが俺は構わない。
神ならいい感じに補正してくれるだろうしな。
10億年ほどROMるわ…携帯からで油断したorz
ドンマイ
なあ、俺も書いていいでしょうか
おk
うぇるかむ
がんがんいこう
かいしんのいちげき
つうこんのいちげき
いのちだいじに
キラさまだいじに
キラ突貫
おれをだいじに
全員メガンテ
907 :
896:2006/05/25(木) 17:30:29 ID:???
かなりキラやラクスに批判的で、シンが主役っぽくなるけどいいか?
↑神?!
想うとおりに書いて下さい!
>>907 批判的になるなら別スレか新スレ立ててしたほうがいいと思う。
某SSみたいに変な奴ら巻き込んで荒れる可能性が高い。
>>907 批判的になるなら止めたほうがいい。
荒れるしそれ系のSSスレになりそう。
>>907 まあ人によりけりだろうけど、書いてみなよ
スレタイに関係ある内容なら
書き込んじゃいけないなんて
ルールはないから自由に頑張れ〜
ここがキラやラクスアンチばっかだと批判的に書いてもいいと思うが
普通にキラやラクス好きな人がいるだろうからここではやらんといてほしい。
やりたいんならRevivalみたいにスレ立ててすればいいと思われ。
というか
>>910が言うようになりそうでこのスレでやるのは反対。
批判的に書きたいのならこのスレじゃないほうがいいかなぁ
批判的に書くのならここと違うスレでしてほしい。
批判的って何よ断罪系か
このスレはキララク厨の巣窟ですか?負債と変わんねぇwww
そうでないなら別に批判的だろうが荒れることは
ないと思うが?
もう荒れてきてるし…
保守
921 :
896:2006/05/26(金) 16:11:48 ID:???
>>916 そんな感じです、やっぱり書かないほうがよさそうですね
このスレも落ちたな・・・
>>922 いらん。
嫌いなキャラを痛めつけたいという自覚があって書くのなら
アンチ○○SSスレでも立ててそっちでやってほしい。
大概そういうのはレベルが低いし見ていると気分が悪い、変なのが沸くといいことなし
まぁ断罪とか批判系のSSならRevivalスレみたいに荒れるだろうな。
というかキララクを叩いたSSにしたいならRevivalにいけばいい。
REVIVALも最初は中立とか言ってたけど結局キラやラクス叩きなSSになっただけだからなぁ
こういうファンフィクもあるんだなーって、一歩下がった場所から見ていられるだけの
冷静さと大人しさがないからな、特定キャラ至上主義・アンチは。
まるでブルコスかパトリックのようだ。
ここにいる奴みんな負債のアンチだけどなw
とりあえず、一回書いてみて荒れるみようだったら止めて、
荒れないようなら続投してみるってのは?
>>931 書く前からこんな状態なのに無理だろ。
つか叩きSSならそれ専用のスレ行ってしてくれ。
このスレは以下より
「もしもキラがLの挑発に乗らずリンドを殺さなかったら」
になるよ〜
ウィンダムを追う自分の前に現れたストライクに、アスランもまた光刃を奔らせ
眼前の敵へと向かっていく。二つの斬撃は吸い込まれるように互いの機体へと
振り下ろされるが、寸でのところで双方共にそれを躱す。ならばと、アスランは
擦れ違い様に機体を翻して返す刀を横に振るうが、ストライクも同様の動きを見せ、
二振りのビームサーベルは斬り結ばされ、激しい火花を放った。
「―――チィッ!」
自分と同等の動きを見せるストライクに、アスランは思わず舌打ちをした。
カオスや赤紫のウィンダムもかなりの腕だったが、このストライクはそれらの更に上をいく。
こちらの攻撃を回避した上で自身も攻撃を仕掛けてくる――自分も同様だったが――とは、
並のパイロットではあるまい。宇宙で一度やり合って分かってはいたつもりだが、
再びこうして一戦を交えてみると、その認識が甘かったことを思い知らされてしまう。
「だが、このMSならッ!」
アスランは拮抗状態だったビームサーベルの鍔迫り合いを、力尽くで振り払う。
ストライクはサーベルを持った手を払われ、懐をがら空きにさせる。
―――いける!
セイバーのパワーがストライクを上回っていることを感じながら、
アスランは無防備な姿を晒すストライクに、盾を構えて突っ込んでいく。
自機の制動を取り戻すよりも先に体当たりされて、
ストライクは成す術もなく後方へと吹き飛ばされていった。
―――思った通りだ。パワーだけじゃない、セイバーは機動性でもストライクに勝っている!
アスランは確信した。
ストライクの性能はザクのそれを上回っているだろうが、セカンドシリーズほどではない。
考えてみれば当たり前の話だ。連合がセカンドシリーズに匹敵するMSを造り出せたのなら、
わざわざあんな危険を冒してまで強奪作戦を行う筈がない。
前回の戦いでは、ザクとの性能差、及びドラグーンによる全方位からの連続攻撃に圧倒されたが、
セイバーに乗り換えた今となっては機体性能はこちらが凌駕している上、
厄介なドラグーンも大気圏内では使用出来ない。
となれば―――
「宇宙での借りを、ここで返させてもらうッ!」
アスランは落下していくストライクに、ビームサーベルを振りかざして追撃をかけた。
今度こそ、ストライクを討つと決めて―――
「―――!!」
ストライクを討つ―――その思いがアスランの動きを止めた。
同時に、二年前の苦い記憶を自分の中に呼び起こさせる。
友と呼んだ相手と、死闘を繰り広げた忌まわしい過去を―――
「―――ハッ!?」
二年前の悪夢に意識を囚われたその一瞬、ストライクは制御状態を取り戻し、
さっきとは逆に、セイバーがビームを放つよりも先に、頭部のバルカン砲を撃ってきた。
「しまっ…!」
バルカンの弾がサーベルを持つ手に当てられる。PS装甲にそのような実弾で
攻撃しても意味は無い―――が、ダメージは無くとも衝撃だけは伝えられ、その衝撃によって
僅かに開いた手の中からサーベルの柄が零れ落ちてしまった。
「くっ…!」
すかさず間合いを詰めてこようとするストライクを、アスランは背中のビーム砲を撃つことで
相手を牽制し、敵の攻撃射程内から離れる。ある程度の間合いを取り、もう一本の
サーベルを抜いてストライクに向き直ると、アスランは頭の中から雑念を振り払った。
―――意識を目の前の敵だけに集中させろ!
例え、敵の姿形が友が乗っていたMSと同じだろうと惑わされるな。
彼はもう居ない。搭乗機もとっくに朽ち果てている。
「目の前に居るのは、ただの『亡霊』だ…ッ!」
その言葉を自らに言い聞かせると、アスランはストライクとの戦いを再開させた。
「ち…っくしょう…ッ」
一度ならず二度も同じ様な攻撃を喰らって、地を這うことになった自分の間抜けさに、
屈辱を感じるよりも、自身への怒りに身を震わせながらシンはインパルスを
起き上がらせた。周囲にガイアも赤紫のウィンダムの姿も無く、頭上では
赤と黒の物体が何度も何度も交わり、激しい光を放っている。
「ストライク…!!」
二機のMSが争う姿を見て、シンは先程、自分を吹き飛ばしたものの
正体が、あの黒い機体であることが分かった。
「何度もそうやって、邪魔をして…!」
宇宙の時もそうだった。
あと少しというところで、あの黒いMSが自分の前に立ち塞がる。
いや、それだけじゃない。奴には―――
「―――ショーンを殺られた…!」
シンの中の自分への怒りが憎悪によって塗り固められ、
その全てが空に舞う黒い機体へと向けられる。
―――ストライクはこの俺が!
憎悪が殺意へと変換されていき、シンが赤と黒の戦いに割り込もうとしたその時、
突然、装甲を弾く甲高い金属音が耳の中に飛び込んできた。
「今度は何だよ!?」
慌ててその場から離れると、シンは今までインパルスが居た場所に
機関砲の銃座があることに気付いた。よく見ると同じ様な対空砲座や、
アスファルトで均された地面が認められる。
「まさか………基地が?」
シンは自分の目を疑った。こんな場所に基地があるなどと聞いていない。
だが、造りかけと思しき滑走路、迷彩色で塗られた格納庫や
兵営らしきものが、ジャングルの中に見てとれた。
更に視線は建設現場の周囲に張り巡らされたフェンスに引き寄せられる。
そこに張り付くように集まっていた人々は、連合の制服を着ていなかった。
それどころか女性や子供ばかりである。
そして、そのフェンスの反対側にも軍人らしからぬ男たちの姿が見えた。
「……民間、人?」
二、三秒おいて、シンは自分の目に映ったものが何であるかを理解した。
連合軍が自分達の鼻先で基地建設などしていたら、カーペンタリアの連中が気付かない筈がない。
基地建設に必要なほど多数の人員が動けば、すぐにその情報を掴むことだろう。
だが、派遣されてきた数が少なかったら?
現地の民間人を無理矢理に徴用することくらいしか出来ない数だったら?
そう、基地建設のために、地元住民を力尽くで従事させるくらいの―――
自分の中に浮かんだ考えにシンが呆然としていると、ふいにインパルスの周りにビームが降り注いだ。
視線を向けると、ウィンダム数機がライフルの銃口をこちらに向けて上空へとやってきていた。
「やっぱり、こいつら………ッ!」
幾ら敵機が居ようと、普通なら自分達の基地諸共攻撃をしようなどとは考えない。
しかし、それが敵に発見され用を成さなくなり、しかも自分達の仲間ではなく、
ただの労働力しか存在しない場所となれば、躊躇せずに攻撃してくるだろう。
自分の考えが正しいことを肯定するかのように、上空のウィンダムは何の
躊躇いも見せずに、ビームライフルをこちらに向けて撃ってくる。
そのビームはインパルスの脇を逸れ、背後の基地へと着弾して爆発を起こした。
瞬間、シンは凍りついた。
モニターに映し出されたのはそれだけではなかった。
ビームの爆発に巻き込まれ、一瞬にして何の痕跡も残さずに消えた男たちの姿も映っていた。
フェンスの外ではその光景を目にした女子供が叫び声を上げている。
それは、シンの叫びでもあった。
連合軍、オーブ、両親、そしてマユの腕。
今も目に焼き付いている二年前の惨劇が、シンの脳裏に蘇ってくる。
敵はあれと同じことを、再び繰り返そうとしている。
だが、あの時とは違うことが一つだけある。
二年前は成す術も無く、理不尽に対してただ泣くことしか出来なかった。
しかし、今のシンには『力』があった。全てを薙ぎ払える“インパルス”という力が。
「うおおおぉぉぉッ!!」
心の内で怒りと憎しみが荒れ狂い、シンは感情の赴くまま敵への攻撃を開始した。
一番乗り
神乙
神乙です。
アスランとキラの戦いまじGJ!!
うあー……二番かwww
神忙しい中乙!
キラもアスランもシンもちゃんといるって感じでイイ!次回もwktk待ってます!
GJであります神!!
やはり機体性能はセイバーが上か…問題は中の人のトラウマだな
ネ申キタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━ !!!
イイヨーイイヨー
今回も神乙!!!
凸がかっこよくてなんかワロスwwwww
どのキャラもキャラがたってて素晴らしい!!GJ!!
ネ申乙です!!!!
>―――思った通りだ。パワーだけじゃない、セイバーは機動性でもストライクに勝っている!
>アスランは確信した。
>ストライクの性能はザクのそれを上回っているだろうが、セカンドシリーズほどではない。
>考えてみれば当たり前の話だ。連合がセカンドシリーズに匹敵するMSを造り出せたのなら、
>わざわざあんな危険を冒してまで強奪作戦を行う筈がない。
>前回の戦いでは、ザクとの性能差、及びドラグーンによる全方位からの連続攻撃に圧倒されたが、
>セイバーに乗り換えた今となっては機体性能はこちらが凌駕している上、
>厄介なドラグーンも大気圏内では使用出来ない。
>となれば―――
>「宇宙での借りを、ここで返させてもらうッ!」
やばい、アスランカッコヨスww
もうネ申にはGJの二文字しかかける言葉が無いよ・・・
おぉ神よ・・・GJ!あなたこそ新世界の神だw
あの、是非劇場版はこの内容でお願いしますw
うはw神GJ!!!
神GJ!!!
しかしデコ・・・いやアスラン、お前はカッコイイ!!
基本だけど思うけど
「宇宙」を「そら」って読むと
何倍にも雰囲気ますよな
いいわここ
ANOTHER PHASEさんが書き続けてくれるなら、次スレいるよね
geri
954 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/30(火) 12:14:04 ID:NoKxAmvt
アンチキラの俺としては、最期キラがのた打ち回って死んで欲しいのだが。
そういやもう950突破してるんだな。
それほど進行も早くないし、新スレは970ぐらいになってからかね?
おk
保守
もしもラクスがファントムペインだったら
埋め
ノワールストライカー使ったりしないかな?
たとえばキラがテスト使用したとかさ
うめ
964 :
通常の名無しさんの3倍:2006/06/02(金) 07:33:35 ID:FJVoLJOs
>>961もうユニウスセブン落下終わってね?(笑)
>>961さんは別の人にそれを組み込んだ話を1話から書いてくれって言ってるのではないかと・・・
>>963さんまとめサイト乙です!!
ボイスノベルにしたいと思っている俺がいる
次スレ立てはいつごろ?
>>965 まとめサイトの中の人と違うぞ、俺=963はw
あんまり上げんなよ、、
ぶひひ
( ^ω^)赤痢でたおw
保守
(´・ω・`)神降臨まだでつか?
そういや、ちょっと思ったんだけど、ほかの「もしも」系のスレってシリアスもギャグも
あるんだけど、このテーマでギャグって結構難しそう・・・。