このスレのルール
・職人を敬いましょう(指摘と言いがかりは別ものです)。
・イラスト大歓迎、もちろん文の方も新規職人受付中(恥ずかしがらずにチャレンジだ)
・荒らしはスルー(ってもみんな仲いいけど、基本中の基本ね) 。
・AAはあんまり貼らないようにしましょう(1000レスまで大事に使いましょう)。
・本編と出来るだけ異なる点が出ないようにしましょう(まぁ、出来る範囲で無理のないように)。
・「ぼくのかんがえたもびるすーつ」、スレ違い雑談、パロSSは900以降で(桃色タイムは時間を決めて)。
・このSSはリレー形式です。各設定は現在進行形です。修正OK、皆で話し合って決めましょう。
・他のSS系スレに喧嘩を売らないようにしましょう(皆、種世界を何とかしたいと思っている同志なのです)。
・スティング強杉は禁止(これ超重要)。
/'"^```'i
l ミj```'"il
ヽ d`∀´) <みんな仲良くマターリ進行が基本だぜ
前スレ
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1125289989/ 保管庫
ttp://spiralzone.fc2web.com/Sting.htm
SPIRAL-67氏の世界設定
時はメサイア攻防戦から数ヶ月。
連合とザフトの壊滅により、世界各地では一時混乱が起きたが、
地球代表のカガリ・ユラ・アスハとプラント代表のラクス・クラインが
世界統一に向けて動き始めたため、混乱は治まったかのように見えた。
だが、各地では未だにブルーコスモスやデュランダル派の残党が
残ったMSで小さな戦いを繰り広げていた。
そして、戦争終結前に連合で極秘に結成された秘密組織があった。
その組織の名は『円卓の騎士』。
連合の残党やザフトの残党に比べたら圧倒的に数は少ないものの、
連合の切り札として結成された組織なだけあって兵士は皆、
強化人間や数多の戦場をくぐり抜けた者、兵士学校を優秀に卒業した者ばかりで、
MSも連合といえど、ザフト製、オーブ製問わず性能の良いものを取り入れているため
軍としては十分な力を持っていた。
その組織のリーダーは、『とある目的』を達成するために動いているという。
一方、「残党派に対する反抗組織」も各地で結成されていた。
その組織の一つ、『リペア』はいわゆるゲリラ組織であるが、
ゲリラとしてはかなり大きい組織で、某国から資金援助も受けていた。
この組織の目的は「強化人間の救助」であり、
連合の残党の討伐を目的としていた。
その二つの組織の中で揺れ動く、黒いMSに乗った一人の男がいた・・・。
その男の名はスティング・オークレー。
彼は、ベルリンでの戦いで乗ったMSを撃墜され、その衝撃で
消されえていた記憶を全て取り戻し、連合を脱走。
『リペア』で延命処置を受け、療養生活を送っていたが、
生活していた地でMSが戦闘を始めたことをきっかけに、
『リペア』の仲間とともに戦う事になる・・・。
スティングは『円卓の騎士』からやってくる刺客を次々と倒していくが、
死んだはずの二人の仲間、アウルとステラが生きていることを
『円卓の騎士』の幹部、アルトゥーロに知らされたスティングは
二人を助けるためにアルトゥーロの仲間となる。
そして、アルトゥーロは極秘に同志を集め、『円卓の騎士』から独立した。
対立しあう三つの組織。一体、この戦いはどう流れていくのだろうか・・・。
【REPAIR(リペア)】
強化人間と戦争被害者を救済する民間組織、らしい。リーダーはルヴィア・デイブリー博士。
『REPAIR』はRescue, protection, improvement, and return(救助と保護、改善、そして復帰)の頭文字を並べ替えたもので、
(RescueのRe、protectionのp、improvementのi、andのa、returnのr)同時に『修理』を意味する単語。
規模が想像しにくい組織だが、全世界にメンバーが散らばっている様子。スティング曰く「ビックリ箱」。
スティングを助けただけでなく、ダークネスの組み上げにも協力し、ディープフォビドゥン改やレセップス級陸上戦艦、
果てはボズゴロフ級潜水艦まで保有する。北アフリカのゲリラ組織との繋がりからか、同地に隠し施設が多いらしい。
◎パイロット
・スティング・オークレー(スレの主人公。記憶は全て戻っている。MSはダークネス→ヴェンジェンス)
・ヤヨイ・ホシナ(明るい姉御肌。世話焼き。MSは赤色グフイグナイテッド→?)
・バシム・ノルマンディ(通称髭もじゃ。悪人面。MSは深緑色ウィンダム→?)
・トッシュ・マクダネル(三人組のリーダー。MSは水色ディープホビ丼→?)
・ムサシ・ミドウ(縁の下の力持ち。水色ディープホビ丼→?)
・エヴァンス・コーダ(生意気。水色ディープホビ丼→?)
◎その他
・ルヴィア・デイブリー(元連合ラボ関係者。専門は薬学。リペアのリーダーにしてレセップス級陸上戦艦“リベレート”艦長)
・ジル(姓はまだない。役割は主に連絡担当、そしてルヴィアのお茶汲み?)
【円卓の騎士】
前大戦終結直前に連合で極秘裏に結成された組織。
相当の力を持っているらしく、連合やプラント(ザフト)にかなり根を伸ばしている。
それぞれの人事権すらもある程度は左右できる。主にザフトに対してその影響力が強い。
◎パイロット
・シュリンカー・センギア(激情家。ナチュ、コーディ、強化人間の三説あり。MSはムラマサ→スレイヤー)
・アシエル・ナバス(シュリンカーの副官的存在。MSはジンハイマニューバ2型)
・クリストファー・ブラックマン(メイの父親。スティングにやられ死亡。MSは灰色スラッシュザクファントム)
・メイ・ブラックマン(クリストファーの娘。義娘説も。コーディもしくは強化人間説あり。MSはダークダガーアサシン→?)
・謎の三人組(未登場。新型のザクに乗る予定?)
◎その他
・サングラスの男(円卓の騎士の長。正体は“ゼノ・アドミラル”とプラント国防委員長“ライアン・グローステスト”の二説あり)
・甲高い声の皮肉屋(名前はまだ無い。シュリンカーと同一人物説あり)
・ジェフ・ロバートソン(元連合ラボ関係者。専門は脳神経学。生死は不明)
【アルトゥーロ独立軍】
円卓の騎士の一員であったアルトゥーロ・フェルディナンテスが組織を造反、立ち上げた。
かなりの戦力を保持しており、背後にどこかしらの国が関わっている可能性がある。
果たして、アルトゥーロの狙いは何なのか。
◎パイロット
・アルトゥーロ・フェルディナンテス(長身黒髪氷の微笑の陰謀家。コーディもしくは強化人間説あり。MSはブリリアント)
・サワムラ・ヒロキ(形の上ではまだ地球連合軍所属の少尉。直情傾向。MSは改造ゲイツR→ブレイバー)
・ウィンダム・クラウン部隊(特殊MSウィンダム・クラウンのパイロット達。アルトゥーロに忠実)
◎その他
・マーカス・イクナー(地球連合軍少佐。陸上戦艦“ダマスカス”艦長。アルトゥーロの意思を知って協力しているかは不明)
・ワット(地球連合軍大尉。イクナーの副官的存在。普段と戦闘時では人がかわる)
・アウルとステラ(クローン?)
【ゲリラ ※名称未定】
北アフリカにおける地球連合の圧政打倒を目的に活動している。
なかなかの規模らしく、北アフリカ各地に拠点を持っている。
・長老(名前未定。口癖は「ほっほほ」。結構クワセ者)
【ザフト】
74条約により、地球連合軍に対してかなり優位な立場にあると思われる。
北アフリカにおける現在の最大の拠点はチュニス。
・デ・ヨン(陸上戦艦“ヘカーテ”艦長。組織の一員ではないらしい。目的不明の任務に不審を抱く)
【地球連合軍】
大戦で疲弊した戦力を再編成した結果、以前より弱体化した様子。
北アフリカ(アフリカ共同体)には、アフリカ共同体、大西洋連邦、ユーラシア連邦、東アジア共和国の軍が混在している。
・ノミンダン・ホドネル(地球連合軍大佐。ヤな奴。ゲリラ掃討中にダークネスの攻撃を受け戦死)
【その他】
・カガリ・ユラ・アスハ(直接的には未登場。オーブ連合首長国の現代表首長)
・ライアン・グローステスト(プラント国防委員会委員長。グラサン男と同一人物?)
・情報屋(本名フォール・レイティス?ケナフ・ルキーニ説もあり。とにかく謎の人物。契約中は裏切らない主義)
・ロディ・フロイト(連合ラボでのスティングの仲間。訓練中に死亡)
・ジャーメイン・チェスタトン(バナディーヤ駐在のジャーナリスト。調査活動中に拉致され失踪、もしくは死亡)
・ジェス・リブル(ジャーメインに写真を提供した。直接的には未登場)
・“イッシャムス”のパイロット(反連合組織イッシャムスのMSパイロット。ハサン、デバリ等名前持ちがいたが全員死亡)
・金髪の少女(スティングが潜伏していた街の女の子。MSの戦闘に巻き込まれて死亡)
立てるべき時間帯を間違えた・・・orz
1乙うううううううう
>1
乙!!!
11 :
通常の名無しさんの3倍:2005/11/01(火) 20:56:12 ID:Nx/mq7f2
hosyu
>11
good job
即死回避ってどれくらい?
一応保守
通りすがりの俺もお手伝いカキコしてあげよう
まぁガンガレや
前スレの最後の話は>876ですた
さぁ、行くぜぇーage
やらせはせん!即死なんぞやらせはせんぞ!
書き込みは数だよ。
19 :
573:2005/11/02(水) 16:51:58 ID:???
リペが終了したので貼って置きます。
ttp://ranobe.sakuratan.com/up/src/up66811.jpg スレイヤーは67氏のアイデアの一番左下部分の配色で。
もう少し明るめにすればよかったと反省。
紫は要望と時間があり次第後に・・・
ガーディはわかりにくいけど胸部などを濃いグレーから深緑に塗り替えて、
サーベルとシールドもクリアグリーンに。(あまりリペと言えん(´Д`;))
スレイヤー、写りがいいのがなくてゴメンナサイorz。
>573氏
乙
これはこれでいい具合ジャマイカ
続きマダー
百式風のスレイヤーと
森戦用のガーディアンですな
見てる人少ないのかな?
67氏1000ゲトおめ。
27 :
通常の名無しさんの3倍:2005/11/03(木) 14:21:06 ID:J8bSQqzM
前スレより下がっているのでage
カオスMkUとゲリラ名についての相談の続きすべき?
うpもされたことだし。
>28
名前とか?誰か案ある?
どしどし出すべし
なんか最初の頃より内容が濃くなってつまらなくなってきた
>28
他の職人の意見も聞きたい
>>31 内容が薄くなってつまらないのはわかるが、濃くなってつまらないというのは日本語的にどうなんだ
最初の頃の打ち合せも約束もまったくない手探り状況でリレーしてるほうがよかった、
設定や決めごとが全面に出すぎて煙たくなってきた、
という意味ならわからんでもないが
こうして静かにマターリとスレが流れていくのです
定期カキコ
67氏に今まで出た絵やら写真やらを保存してほしいと我侭言ってみる。
職人が来ないと文字通り話にならないな
人大杉でなかなか書き込めません・・・。
age
今投下されてるものだけで食いつなぐか。
42 :
41の者:2005/11/04(金) 22:41:33 ID:???
メイの組織側への帰還、ですよねぇ…
あんまりチンタラしてると他の職人さんと住人に迷惑がかかるので、
ちょっと過激に進行してみますがいいですか?
●ゲリラの名称を勝手に決めていいですか
●甲高い声の皮肉屋を勝手に出してもいいですか
●デ・ヨン艦長を勝手にあぼんさせてもいいですか
自分勝手で非常に申し訳ないとは思いますが、
メイをちゃっちゃと円卓に戻すために少々乱暴に…
ダメならまた別の手で
43 :
41の者:2005/11/04(金) 23:59:27 ID:???
よろしければまた後日投下します
濃くなって、というのは煮詰まって、という意味だと俺は取った。
流れに勢いがないと見てる側も不安だろう。
なので41氏がんばれ超がんばれ
個人的には甲高い声の皮肉屋の機体はデストローイがピッタリだと思います。
地球連邦の一部である組織がデストロイを持ってないとは思いませんし、
皮肉屋って性格もデストロイみたいな強い機体にマッチするかと。
強化しないと秒殺されるな
>45
それは「自分が皮肉屋の話を書きたいから出さないで」ということなのか
それとも「書いてもいいけど皮肉屋はデストロイに乗せてね」ってことなのか
はっきり書かないと41氏も書きづらいんじゃね?
これからの具体的な展開は創造主たるSPIRAL-67氏の頭の中だからなぁ
「え?そのキャラは僕はこう使いたかったんですよ」と後から言ってもアフターカーニバルだし
まぁその噛み合わない綱渡り感がリレー小説の醍醐味なわけだが
ま、とにかくドキワクするのをこれからもよろしくお願い>職人の方々
>>47 ハッキリしない態度でスイマセン・・・。
正直に言います。デストロイ出してください!
(皮肉屋くらいしかデストロイに乗る人いなさそうなんですよ)
>42
・名前決めちゃっていいですよ。シンプルなやつがいいですね。
・皮肉屋出していいですよ。ストーリーはお任せです。
・デ・ヨン……まだ死んで欲しくないけどどうしてもというのなら…
皆さんの意見も聞きたいです。そろそろストーリー見たいし。
51 :
573:2005/11/05(土) 21:47:47 ID:???
いきなりですが、首里とアルは最終的に戦うんですよね?
そうするとスレイヤーのままでは些か力不足の可能性。
新機体考える必要ありますかね?
むしろ戦術で補って欲しいな
>51->52
同意。そこが意地というか首里の見せ所かと。
我もそう思う。
ところで、甲高い声の皮肉屋の男の名前も考えてみない?
>55
57 :
56:2005/11/05(土) 22:26:15 ID:???
スマン、誤爆…orz
>55
どんな感じがいいか試しにアイデアどぞ。
58 :
55:2005/11/05(土) 22:41:16 ID:???
む、そうだな
まさか振り返されるとは思わなかったw
えーと、ガンダムによくある、「姓と名が似ている」系のやつはどうだ
ZZのラカン・ダカランとかメッチャー・ムチャとかそんな系
59 :
41の者:2005/11/06(日) 02:01:51 ID:???
ゲリラの名前→“イマズゲン”ベルベル語で“自由な人”の意。
甲高い声の皮肉屋→
>>58の語呂がいい系で、“ハザール・バルタザール”
デ・ヨン→あぼんせず。それどころか登場もせず。
60 :
41の者:2005/11/06(日) 02:04:33 ID:???
「ちょっと、押すなよ!」
「前が見えないっての!」
リベレートの艦橋は押すな押すなの大混雑だった。
皆、通信機やモニターに食いついて状況を知ろうと試みている。
だが、ダカールは元より、各支部、そしてリペア本部からの情報も全てが曖昧でハッキリしない。
「あー、うるさいね!ちょっとは静かにおし!」
ドアを開けて入ってきたのは、この艦の艦長にしてリペアのリーダー、ルヴィア・デイブリー博士だ。
「こーゆう時はね、民間の放送の方が以外とわかり易いもんさ。電波を拾って正面モニターに映しな」
彼女はクルーたちの中を泳ぐように歩いていくと、指揮シートにどっかと腰を下ろした。
すぐにオペレーターの一人がその作業を始めた。チャンネルを選ぶ必要は無かった。
全てのチャンネルが、ニュース特番を行っていたからだ。
十数秒後、正面モニターの中に燃えあがるひとつのビルが表れた。
「ち、こりゃまた、派手に…」
ルヴィアは顔をしかめた。
そのビルこそは、《北アフリカ穀物取引会社・ダカール支店》。
つまり、長老率いるゲリラのダカールでの隠れ家だった。
『…今から一時間程前、このビル、えー、《北アフリカ穀物取引会社》のダカール支店ということですが、
ここで爆発がありました。この会社は一昨年に倒産しており、明確な所有者はいない状態でした。
その後、不法住居者が何人か居たようですが、最近は露店の倉庫として使われており、普段は無人だったとのことです。
爆発の直前、何人かの男性が入っていくのを見たと周囲の住民からの情報がありましたが、
それが露店の関係者なのか、それ以外なのか、
爆発はその人物たちのしたことなのか、それとも違うのか、いっさいわかっておりません。
今、ダカール市警と軍が調査を行っていますが、こちらには何の情報も入っていません。
ダカールでは、先月より反連合組織によるものと思われる爆破テロが数件起きており、
これもまたその一つの可能性もあり、また、その他にも…』
現場レポーターの女性の顔が、モニターの右半分に映し出された。
その背後で、全壊したビルがまだ、もうもうと煙をあげている。
「…」
ルヴィアをはじめとして、クルー全員が無言だった。
バシムは沈痛な表情で画面に見入り、その横でヤヨイは両の手で顔を覆っている。
「ち、長老は」
ジルが口を開いた。
「大丈夫なんでしょうか。み、みんなも」
「…あのとっつぁんは悪運が強いしはしっこいからね。多分大丈夫さ」
ルヴィアはそう答えたが、もちろん確信があってのことではない。
時間的に別の場所にいるはずだが、それは希望的観測にすぎない。
「通信回線は全てオープンにしときな」
できる限り冷静な口調で、ルヴィアは命令した。
「…とにかく、今は情報が必要だ、情報が」
行動を起こすにしろ何にしろ、知るべきことを知っておかないと無駄足を踏むだけだ。
「それと、リベレートをすぐにでも動けるようにしときな」
続けてルヴィアはそう指示を出した。
ビルを襲った連中の正体次第では、すぐにでもここを離れなければならない。
ただの事故、とはルヴィアは考えてはいなかった。明らかに、意図を持った襲撃だ。
そいつらが巧妙に隠された、ゲリラの隠れ家を突き止めたのだとしたら、
ゲリラと関係のあるリペアのこの地下基地も、知られたものだと考えておかなければならない。
61 :
41の者:2005/11/06(日) 02:06:09 ID:???
ルヴィアたちが放送を見る、丁度一時間前。
《北アフリカ穀物取引会社・ダカール支店》の前に、数人の男性が現れた。
そのうちの一人、ひょろりと背の高い男が、露店に近づいていった。
「よぉ」
甲高い声だった。
どこか、人の精神を逆撫でするような。
「いらっしゃい」
店員は素直に応対した。無論、初めての客に対する警戒も怠らない。
右手を背中に回し、ベルトの腰裏にある銃をすぐに取れる体勢を取る。
「このイヤリング、妻への土産にいいもしれん。オススメの品はあるかね?」
そう聞かれて、店員は少し体を前に乗り出した。
その瞬間だった。
「む…ッ!」
甲高い声の男が腕で抱えるように店員の首を引き寄せ、
ポケットの中から布を取り出し、素早くその口と鼻の上に押し当てた。
店員は声を出す暇すらなかった
「ほぅほぅ、これは君の手作りなのか、器用なもんだなぁ」
「…ッ、……」
店員は数秒間、体を震わせると、やがてガクリと力を無くした。
だが、地面に倒れはしなかった。
甲高い声の男が、首に回した腕に力を込め、それを許さなかったからだ。
「ふむふむ、この緑の色のイヤリングがいいのかね、そうかね」
周囲から見ても、不審な点はいっさい無かった。
馴れ馴れしい客が店員を困らせている、そんな感じに見えた。
「ほぉう、そうかね!オススメの品は倉庫の中にあるのかね!」
甲高い声の男は手を振って、背後の男たちに合図を送った。
男たちの一人が頷き、ビルの扉の前に立つと、ズボンのポケットから小さな四角い機械を取り出した。
そして、鍵のある部分にそっとそれを押し付けた。
「さぁ諸君、門番の許可は取った。堂々と中に入ろうじゃないかね?」
甲高い声の男は、店員の首に腕を巻きつけたまま、扉へと歩を進めた。
店員は引き摺られていったが、それが周囲に気取られないように別の男が店員と甲高い声の男の後ろに立った。
「ごめんよ、入らせてもらうよ、と」
鍵のかかっているはずのドアは、まるで絵本のページのように簡単に開いた。
さっきの機械、それは電子ロックを外す特殊な物だったのだ。
62 :
41の者:2005/11/06(日) 02:08:39 ID:???
「ふぅむ、なかなか内装には気をつかっているようだなぁ」
すでに扉は閉まっており、もう芝居を演じる必要はないのに、甲高い声の男はふざけた調子で続けた。
その後ろで、他の男たちは上着の胸の内に手をやり、拳銃を取り出した。サイレンサー付きだ。
「さぁて、諸君」
甲高い声の男はそう言いながら、同じように銃を手に取った。
そして、おもむろに斜め右上に向かって撃った。
ガシャン、という音がしたかと思うと、ガラスの破片のようなものが床へパラパラと降り落ちていく。
それは、監視カメラのレンズだった。
「奇襲はここまでだ。ここからは」
抱えていた店員を放り出すと、甲高い声の男は前に進み出た。
「…制圧だ。制限時間は十分。それ以上かかると、ここの連中の仲間、別の所にいる奴らがやってき…っとぉ」
そこで言葉を止めると、銃口を前に向けて、彼は引き金を引いた。
その動作は素早く、そしてスムーズだった。
軍人として、兵士としての訓練の成果によるものだけではない。
銃を撃つ、すなわち、人を撃つという行為に何の躊躇いも持っていない。
冷静、ではない。
冷徹、でもないだろう。
何も思わない。
邪魔だから排除した。爪先にある小石を蹴っ飛ばした。
そんな感じだった。
「ぐ…ふ…ッ」
若い男が一人、床の上に崩れ落ちた。
胸、正確に心臓の位置に赤黒い穴が開いている。
「ふん、いかんねぇ。あからさまに怪しい人間が侵入したんだぜぇ」
甲高い声の男の口調は 先程の発砲とは裏腹に、どこまでも冗談めいていた。
もしかすると演技ではなく、地なのかもしれない。
「もっと慎重にかかってくるべきじゃないかね?ああん?」
床に倒れた若者に向かって、彼は問いかけた。
だが当然、答が返ってくるはずもない。
答の代わりに、ごふり、と血が若者の口から大量に零れ、流れていく。
63 :
41の者:2005/11/06(日) 02:11:13 ID:???
「さて、三十秒経過、残り九分三十秒。シナとエディ、カートは上の階へ行け。ショーンとロブは俺と地下だ」
声を発せずにただ頷いて、命令された男たちはそれぞれの方向へと散っていった。
細かい指示を貰う必要などない、という風に。
実際、ここに来る前に襲撃作戦に関わる全ては頭の中に叩き込んである。
後は、指揮者(甲高い声の男)の下、個々に敵を倒し、目的を達成するだけだ。
「はん、何だか歓迎が少ないみたいだなぁ。こりゃ、タイミング的にスカったか?」
時間の制限がある、と自らが言ったにも関わらず、彼はゆったりと歩を進めた。
すでに部下たちは目の前にいない。それぞれの役割を果たしに行った。
「おっと」
彼は立ち止まり、振り向いて斜め下を見た。
そこには、仲間が流した血溜まりの中で、気を失っている店員がいた。
「こりゃ失敬。あんただけ特別扱いはできんわなぁ」
そうつぶやいて、彼は銃を撃った。店員の後頭部目掛けて。
店員は一瞬、ビクビクと痙攣したように体を揺らし、そして動きを止めた。
「はい、さようなら…と」
普通の人間が見たら、きっと震え上がっただろう。
彼の、人を殺すその何気ない動作と、泥のように粘着質な声、そして皮肉っぽい口調に。
ハザール・バルタザール。
それが、彼の名前。
大西洋連邦所属の地球連合軍中佐。
そして、“円卓の騎士”の中心メンバー。
「あと八分二十秒ちょっと、ってところかねぇ」
彼は地下へと続く階段を、先程と変わらぬ、ゆっくりとした足取りで降りていった。
「あのガキンチョがいれば、ストレートフラッシュの大当たり…ってか」
硝煙と血の臭いが、彼の進行方向とは逆の向きへと漂ってきた。
彼の部下は順調に“作業”をこなしているらしい。
「あと八分」
彼は笑った。三日月のように、唇を曲げて。
64 :
41の者:2005/11/06(日) 02:13:28 ID:???
ハザールは右手にはめた腕時計を見た。
その時計は、時代遅れの手巻き式のものだ。
相当に古いものであり、骨董品に近いと言える。
だが、彼はそれをわざわざ身につけていた。
デジタル式のものが嫌い、というわけではない。
何となく使用しているだけで、習慣のようなものだ。
「あと三分弱、か」
例え様式は古くとも、その針の動きは正確だ。
ようは、狂わずに時間を教えてくれればいいのだ。
「こんなもんか」
彼は目の前に寝ている、いや、転がっているモノに目をやった。
金色の髪をした、白い肌の少女。
「おい、眠り姫さんよ」
バザールは屈みこむと、少女の前髪をそっとかきあげた。
目は固く閉じられていた。呼吸は弱々しいものの、規則正しい。
「薬か。やれやれ、さすがはクリストファーの頑固ジジイの娘ってとこか」
眠り薬を使わざるをえないほどに暴れたに違いない。
ここのゲリラの連中も苦労したことだろう。
その点だけは、彼はゲリラに同情した。
「中佐」
ハザールの背後に、上の階へと行った連中が姿を現した。
「おう、三十秒程予定より遅かったなぁ。で、どうだった?」
「は、上には数人がいただけでした。リーダー、そしてその取り巻きと思しき人物は見当たりませんでした」
「つまり、下っ端ばっかだった、ってか?」
「はっ」
抑揚のない声で報告する部下を、肩越しにチラリと見て、
バザールは「やれやれ」という風に肩を揺らしてみせた。
「あわよくば頭を潰しちまおうと思ったんだが、まぁ、目的は果たせたからヨシとするか」
バザールはよいしょ、とおっさん臭い言葉を吐き、少女を肩へ担ぎ上げた。
「さぁ、撤収するか。代金の払い忘れはねぇか?」
部下たちは全員、その台詞に頷いた。
「問題ありません、中佐。あと五分足らずで、このビルは木っ端微塵になります」
「よーぅしよし。それじゃ、行くとするか」
彼は足を、地下通路の奥へと向けた。
その先に、何があるのかはすでに知っている。
知っているからこそ、この作戦を立てたのだ。
「はん、しかし、“イマズゲン”の連中も案外間抜けだったなぁ?」
背後で、部下たちは声をたてずに笑った。
「監視小屋の存在を、俺たちがずっと知らないままだと思ってやがるとは」
65 :
41の者:2005/11/06(日) 02:19:36 ID:???
長老たちは、監視小屋の存在は連合軍には気づかれていないと思っていた。
それは事実だった。ダカールの連合軍は実際気づいていなかった。だが、彼ら、“円卓の騎士”は違った。
大西洋連邦所属の連合軍中佐、ハザール・バルタザールがダカールに赴任してきたのは、三ヶ月程前だ。
無論、彼もその部下も、“円卓の騎士”の密命を受けてこの地にやってきたのだ。
(赴任そのものが、円卓の騎士が裏で手を回した結果だった
反地球連合組織の調査は、彼の任務の中でも別段優先順位が高いものではなかった。
反連合の組織がアフリカ共同体、及び同地に駐屯する連合軍を相手に暴れまわるのは歓迎すべきことだった。
それだけ、“円卓の騎士”が北部アフリカに勢力を食い込ませるだけの隙が生じるからだ。
行き過ぎぬように、時にはあえて組織を弱めるような手をうつなど、細心の注意を払ってはいたが。
そして、反連合組織の動きを調べていく過程で、丘の上の監視小屋の存在が判明したのだ。
そこから先は早かった。伊達に、この手の任務を主としているのではない。
数日のうちに、監視小屋の地下にある隠し通路、その先にある建物、そして使用している組織の名前、
それら情報の全てが、ハザールの下に集められた。
ハザールは興味を感じた。
その組織の名は“イマズゲン”。ベルベル語で、“自由な人”を意味する言葉。
北アフリカの中でも、かなりの勢力を誇る反連合組織だ。だが、彼が興味を感じたのは、そこではない。
彼が所属する“円卓の騎士”が追っている人物、スティング・オークレーと、
そのイマズゲンが関係が深かったからだ。
スティング関係の動きは、彼は全て耳に入れていた。それが、密命の最優先事項だったからだ。
北アフリカに潜伏しているというスティング・オークレーの捜索、それが彼の真の“仕事”だった。
コートジボワールに潜んでいる、というところまでは突き止めたのだが、そこからが中々進展しなかった。
彼も、表向きは連合の軍人であり、堂々とスティング捜査に時間を割くことができなかったのだ。
そうこうしているうちに、仲間であるクリストファー・ブラックマンが先にスティングの潜伏先を調べ上げてしまった。
ヤムスクロ、そこにスティングが潜んでいるという情報を受け取ったのは、
すでにクリストファーが独断で襲撃を行った後だった。
それから先、スティングの逃亡、クリストファーの死亡、
メイ、アルトゥーロ、シュリンカー、リペア、イマズゲン、ザフト、連合軍…アフリカ北部における動きは全て把握してきた。
アルトゥーロの造反とスティングのリペア脱退は予想外だったが、
それ以外は彼の思考の枠内で収まる出来事ばかりだった。
そして、ここにきて、イマズゲンに捕まったメイの奪還命令がきた。
メイは、スティングと並んで“計画”の鍵となる人間だ。
メイがゲリラに捕まること自体、有り得ないことだったのだ。
そこら辺りは想像の域を出ないが、おそらくアルトゥーロが、
“計画”の阻止を企んでわざとイマズゲンにメイを捕まえさせたのだろう。
そうハザールは思っていた(そしてそれは事実だった)。
ダカールにおける彼の協力者は、彼の部下の他には、“円卓の騎士”の息がかかった者が若干。
決して、豊富な戦力とは言えない。だが、この作戦のためだけに、北アフリカ全土から人を集めるわけにはいかない。
ザフトの陸上戦艦“ヘカーテ”は“円卓の騎士”に関わっていると言えば関わっているのだが、
艦長のデ・ヨンは組織のメンバーではないし、
それに何より、乗船しているクルーの一部はアルトゥーロ側の人間なのだ。迂闊に使うことはできない。
連合軍自体も、この場合邪魔になりこそすれ、手助けになりそうにはない。
そこで、彼はひとつの、過激な計画を立てた。そしてそれは、“トップ”からゴーサインを貰った。
まずダカール中のイマズゲン関係の施設を徹底的に調べ上げる。
無論、イマズゲンには気づかれないように。
そして、メイが捕まっていると思われる場所を特定し、そこをまず少数で“奇襲”する。
“制圧”した後、そこを爆破する。メイ奪還が成ったら、同時にダカール連合軍基地にいるメンバーにより、
ヘカーテ内のアルトゥーロ派も全員処断する。
ついでに、イマズゲンの中枢を叩ければなお良い。問題を一気に片付けることができる。
66 :
41の者:2005/11/06(日) 02:22:03 ID:???
「ハザールだ。奪還は成った。以上」
ハザールは、腕時計をしている手とは反対の手にはめた、腕輪型通信機で連絡を取った。
もちろん、その相手先は、ダカール基地の仲間たちだ。
「お前ら、昔アフリカに住んでたベルベル人っての、知ってるか?」
通信を切ると、ハザールは背後にいる部下に話しかけた。
地下通路は薄暗かったが、ハンドライトひとつあれば、顔も足元も確認できた。
「ベルベル、ってのはギリシャ語のバルバロイが語源なんだってよ。バルバロイ、てのは野蛮人て意味だ」
作戦実行前と変わらず、皮肉っぽい口調だった。
「それで、野蛮人なんて呼ばれるのが我慢ならねぇベルベル人は、自分たちのことをこう呼んだ」
部下たちは、黙ってハザールの言葉を聞いていた。
「“イマズゲン”、ベルベル語で“自由な人”とな」
「それは、ゲリラの名前と同じですね?」
部下の一人が、口を開いた。
「おう、そうよ。つまり連中は自分達が自由な人間で、それを求める運動をしているんだと言いてぇんだな」
その語尾に、くっくっという笑いが続いた。
「だけどよ、さっきの連中を見たか?まともな抵抗もできず、こっちにかすり傷ひとつ負わせられねぇ」
実際、ハザールも彼の部下も、まったくの無傷だった。
残っていたイマズゲンのメンバーが、下っ端ばかりで腕利きがいなかったとしても、
その差は圧倒的なものだった。
「やっぱり、バルバロイのほうがあってるよなぁ。戦い方も知らないたぁ、野蛮人ってもんだぜ」
同意の笑い声を、部下たちはあげた。
「いずれ、中枢のメンバーと顔を合わせる日が来るだろうよ。そん時ゃ少しばかり…ん、出口か」
彼らは、鉄製の梯子の前に着いた。その先に道はない、ここで行き止まりだ。
梯子を昇れば、そこはあの“監視小屋”のはずだ。
「おいロブとカート、先に行け。そしてこのクソガキを引っ張りあげてくれ」
ロブ、そしてカートと呼ばれた男は頷くと、梯子を昇り始めた。
「まったく、もうちょっと大人だったら喜んで担いだままでいるんだけどな。ガキはやっぱり趣味じゃねぇ」
二人が昇りきり、蓋を開けた。
明るい光、自然界の光が目に飛び込んできて、全員目を細めた。
「よっこいしょ…っと、ほぅ、どんぴしゃだぜ」
壊れた椅子、そして古びた机、ガラスの無い窓。そこは“監視小屋”だった。
ハザールが上がるのと同時に、彼の腕輪が鳴った。
「おう、ハザールだ…ん、ん、そうか、わかった」
彼はニヤリと笑うと、手を振って部下たちを呼び集めた。
「おい、そこから基地のほうを見てみな…基地の格納庫から煙が出てるはずだ。向こうも成功したらしい」
ほぅ、と歓声があがった。
最悪、襲撃はスカ、メイは見つけられず、ヘカーテ内の粛清も行えない、
イマズゲンの次の隠れ家を絞りにかからなければならない。で、全て一からやり直し、という恐れもあったのだ。
それが、見事一発で全て終わった。
運もさることながら、ハザールの立案した計画の巧緻さ、そして実行力の高さによるものだった。
「中佐、さすがですね」
「お見事です」
部下の賛辞を、ハザールは照れも得意がりもせずに受け止めた。
「まぁな。だけどよ、調査活動とか、こーゆう生身で血を流しあうのとか、俺はあんまり好かねぇんだけどな」
無論、それは嘘だ。
「だってよぉ…俺、やっぱり本職はMSパイロットだからな」
くくく、とよりいっそう甲高い声で、ハザールは笑った。
67 :
41の者:2005/11/06(日) 02:24:55 ID:???
すさまじく荒い展開と文章になっちまいました。読みにくかったら真にスマソ。
誤字脱字はレイとネオの因縁なみにスルーして下さい。
MSが出てこない、スティングが出てこない、尚且つグダグダ、そんなシーンばっかになって申し訳ない。
ま、とにかくどうにかこうにか、メイを円卓側に戻したということで…。長かった。
皮肉屋は67氏がデストローイに搭乗キボンということで、
最後にやっぱり俺パイロットだもんよ宣言をさせときました。
彼はダカールを離れることになるでしょう、多分(デストロイ、ダカールに無いだろうし)。
ヘカーテはデ・ヨンの指揮のまま…チュニス行きか?
長老は今のところ無事。
リベレートは情報待ちで動けず、そしてルヴィアは“情報屋”とコンタクトを…。
こんな感じかな。
67氏や393氏、その他諸氏によるMSバトルバトルバトルを期待しております。
では、続きをよろしくお願いします。
41氏GJ!!!!!面白いキャラだ。
ハザールかっこEEEEEEEE!!
41氏乙でした
41氏、GJです!!
ハザールかっこ良くて(*´д`*)ハァハァ
シュリンカーとの対比(どれだけあるかな)も面白そうだ
ハザールはコーディ?ナチュ?
そろそろハードボイルドなスティング見たい…
うむ、そろそろ主人公のオクレ兄さんの動きが知りたいぜage
これからはメイ大活躍の時代ですか
職人期待age
ただ待つだけでなく何かしたい。
画像うp可能な掲示板でも借りてくるか
夢が広がる♪スティングシステム♪ピコーン
このスレには何人の文章職人と絵職人がいるのだらうか
誰かブレイバーの絵か改造プラモを作ってください
おながいします
ウィンダムクラウン部隊の連中に名前つけてやろーぜ
端役と言えど名無しのまんまじゃ可哀相だし今後出てくる時に不便だろ
67氏は何処へ行ったんだろうね。
85 :
77:2005/11/08(火) 21:27:44 ID:???
画像うp可能な掲示板を借りてさ、
今までの写真もキャライラストも上げ直してもらってさ、
そうすると新規職人もイメージ掴みやすいかなって思ったんだけど
どこの借りたらいいかわからん
>>84 YHWH=YOSHIHIROとなんかバトルっておられる
色々あったけれど、私は元気です。
>>90 あとアップロードできる容量とファイル形式ですかね
まぁとにかく今まで投下された分を頼む
過疎ってますあなたのローソン♪
この状況はマズい…
続きが気になるよママン
え〜、今いる職人は何人だ?
ギャラリーも何かアクションを起こさんといかんな。
まとめサイトも更新されてないしな…
まぁ67氏は学生らしいのでそうちょくちょくこまめに更新する時間がないのかもしれんが
せめてSSだけは更新して欲しス
99 :
77:2005/11/09(水) 22:52:43 ID:???
クソッ、聞こえるか皆!
BBSを借りるどころか、しばらく来れなくなりそうなんだ!
もう限界みてぇだ・・・だれか後を頼む・・・!!
(というか過去ログ倉庫とか作ろうぜギャラリーが!
俺が言うのも人任せで悪いけどよ!)
へへっ。スティング・・・またお前の活躍が見たかっ
・・・ぐわーっ!(機体が爆発)
有益な意見はどんどん出して他者もそれをきちんと評価する
そうなると活気も沸く。
とにかく、過疎からの中途半端尻切れトンボで終わるのだけは避けたいところだ
>77
まぁ何だ、帰ってこれたら帰ってこいよ
少なくとも続きは誰が書くのかだけは知りたいage
ご愛顧いただきました当スレはこの第三話をもって終了とさせていただきます
板全体の過疎の波に飲み込まれた形で非常に残念ではございますが
需要と供給の安定をはかることができずこのような事態とあいなりました
今後は別の形でスティング・オークレーを応援していただけるよう
心から皆様にお願い、そして同時に今までの感謝を述べさせてもらいます
となりたくなければ誰かガンガってくれー
age
ちゅうか、最近は41の人しか投下してない
メイが組織に戻ったんだから41の人の担当は一区切りついたわけだ
で、続きは67の人か393の人、もしくは新人さんの番のはずだよな
41の人はここまで6、7割の話を書いてきてるので、これ以上担当部分増やすのは酷というものだろう
41の人が仕方ないのでがんばる、というのなら別だけど…
まとめサイトにしても67の人が忙しくて更新できないのなら別の住人が引き継ぐのも手だろう
俺は仕事持ちの携帯野郎だから無理だが…(偉そうに語ってごめんね)
とにかくここまで職人と絵師、住人ががんばってきたんだ、このまま消滅させるのはもったいない
なんだこりゃ
なんか組み立てて投下したほうがいいかな?
昇り竜乱れ七変化age
毎回楽しみにしてますよ!
のいまん
血オタの俺にはこんなことぐらいしかできんが…やれることをやってみる
A型
スティング、ヤヨイ、ジル、クリストファー、イクナー、アシエル、デ・ヨン、ムサシ
B型
ハザール、ワット、ホドネル、長老、エウ゛ァンス
O型
サワムラ、ルウ゛ィア、バシム、メイ、サングラス男、トッシュ、ロディ
AB型
アルトゥーロ、シュリンカー、情報屋
さあ、血オタの巣に帰るか…
67神マダー?
114 :
393:2005/11/11(金) 16:13:08 ID:???
お久しぶり。
シュリンカー側の話しを進めようと思うのだが。
兵の補給をするらしいから新キャラ出さなきゃいけないのかな?
機体についても俺一人の独断で決めていいものじゃないっぽいし
>>114 青と銀の組み合わせのソードカラミティ2型なんてのを調度考えていた俺ガイル
393氏キター!
機体と人に関しては自由裁量でいいんじゃないですか?
首里はザフトだからザフト機だとは思いますけど、あえて連合やオーブの機体でもおもしろいかもしれないですね
楽しみにしてます!
>114
頼みます。救って下さい。
393氏はまさに救世主、いや救スレ主
カコイイ首里坊をお願いします
さぁ待とう
慎ましくな
今まとめサイトから小説久しぶりに読んだけどめちゃくちゃ面白い。てことで期待age
だがまとめサイトはカーボヴェルデ作戦の手前で更新が止まってるんだよなぁ…
67氏、せめて今まで投下された分だけでも保管庫に入れておいてもらえないでしょうか?
すいません、最近毎週部活の試合があるので疲弊してなかなか来れませんでした・・・。
とりあえず今日中に保管庫の更新とか色々やっときます。
>122
忙しいところを申し訳ない…。ところで今後のストーリーとか考えたりしてますかい?
>>123 まあ、大まかには。でも、俺一人で話を組み立てているわけではないので、
まだ考察中といったところです。
>124
そうですか。忙しいでしょうが頑張って下さいね。
126 :
393:2005/11/12(土) 20:29:41 ID:???
何だかんだで、シュリンカーの過去話掘り下げになりそうだ。
スレに出すのは明日になりそう
もう少し待っててね。
67氏いつも乙。頑張って
枝葉はともかく本筋は67氏の独断で決めてしまってもいいのではと思うのだが
>>122 疲弊している割には、色んなスレに現れていた様だが?
あわわ
>>129 【言い訳】
保管庫の更新に時間がかかってしまって・・・。
少し他のスレも見たりしてたんですが、
ここのスレ見るとやっぱ保管庫やんなきゃなぁ・・・って気になりますし、
今回は保管庫を一新したんでどうせならちゃんと完成させてから披露しようと思ったんですけどね。
(まぁ結局完成してないわけなんですが。)
あ、でも画像がうpできる掲示板は借りてきましたよ。
GJ!!
しかし、オリキャラたくさんでスティング以外の本編キャラは微塵も姿を見せない、
舞台は地味な北アフリカからまったく動かず
これで3スレも引っ張ったんだからスゴイ
夜っぴいてまとめの話を読んできた
うむ、続きが気になるぜ
>>135 ツンデレなんだよきっとw
137 :
393:2005/11/13(日) 10:53:11 ID:???
『メイ・ブラックマンの奪還は成功した。報告は以上だ』
チュニス基地の一室で、シュリンカーもこの件についての報告を受けていた。
「こちらの件は一時解決・・・か」
通信の最後を見届けると同時に、ドアのブザー音が聞こえた。
『技術開発局の者です』
「入れ」
シュリンカーの言葉と同時に、アシエルが部屋のロックを外す。
「失礼します、センギア隊長。前回の戦闘に付いての状況調査に参りました」
技術開発局を名乗る男は、白衣に包まれている。どちらかと言えば技師と言うより医者の様だ。
「こちらの『マリオネット』の被害状況はどうなっている?」
シュリンカーは傍らに控えているアシエルに向き直った。
その顔には、普段の厳しい表情が現れている。
「前回の戦闘で8体が損失。データの回収も不可能でした・・・」
アシエルが気不味そうに報告する。
「聞いての通りだ。どんなに動けようが所詮は人形だろう」
シュリンカーがうんざりしたように言う。
「そうですか・・・実験段階ではマニュアル通りにしか動けない、と」
白衣の男はは考え込むように顎に手を置いた。
「MSの件ですが『組織』からの機体が1機、正規の機体に改良を加えた物が6機となっています」
「パイロットの補充要員は?」
「正規軍から補充して来た人員が3人『組織』から手配した人員が3人です」
「機体の試運転はできるか?」
「基地の近隣なら可能です」
「ご苦労だった。マリオネットの件については、戦闘データをまとめておく」
「では。補給作業は夕方5時より開始します。失礼しました」
138 :
393:2005/11/13(日) 10:54:21 ID:???
白衣の男は敬礼をすると、部屋から出て行った。
「あの、隊長・・・・・」
それを見届けていたアシエルが、シュリンカーに言う。
「何だ?」
「マリオネットなんて自分にはまだ信じられません。連中からは人間らしさが感じられないというか・・・」
アシエルが落ち着かない様子で首をそわそわと動かしている。
「なんていうかその・・・機械みたいというか・・・」
「違うな。連中は機械じゃなく、『人』ならざる人。そういうものだ」
シュリンカーは深く溜息をつく。眉間には深い皺が刻まれていた。
「(その点では、奴と似ているのかもしれんな・・・)」
シュリンカーの脳裏には、スティング・オークレーが浮かんでいた。
高い操縦センス、ナチュラルの域を超えた反射速度。
どの項目を持っても、シュリンカーを満足させる実力だった。
「(この決着は必ず付ける・・・待っていろ、オークレー)」
「隊長・・・・・?」
アシエルは何やら考え込んでいるシュリンカーの顔をのぞき込んだ。
「アシエル。ボルボのクルー全員に仮眠をとるように伝えろ」
しばらくの沈黙の後、シュリンカーが言った。
「は?」
突然の言葉に、アシエルは間の抜けた返事をする。
「聞いただろう。夕方5時から補給作業を開始する」
「はぁ・・・つまり・・・」
「貴様達にも存分に働いてもらう。頼りにしているぞ」
「は、了解しました!」
普段は聞けないような上官の台詞に動揺しながらも、アシエルは部屋を後にした。
139 :
393:2005/11/13(日) 10:59:51 ID:???
ほい。
シュリンカーの過去話はまたの機会にするとして、少し進めてみた。
さすがに俺一人で機体考えるのもどうかと思ったからここまで。
『マリオネット』についてはカーボヴェルデ戦を参照に
393氏GJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
141 :
通常の名無しさんの3倍:2005/11/13(日) 13:58:05 ID:WMXQhJn3
ニダー
393氏に俺、ずっとついていく!
>143
GJ!!!
じゃあ短いですが393氏の続きを投下します
ダカールにある基地。
その中にある談話室でスティングはコーヒーを飲んでいた。
すると、サワムラが部屋に入ってきた。しかし、部屋の中は人はおろか、
生命の気配すら感じさせない程沈黙に包まれたままだった。
だが、張り詰めた緊張感のような、明らかに場違いな空気だけはそこにあった。
その理由の一つに、サワムラの殺気があった。
サワムラは、スティングを許してはいなかったし、これからも許しはしないだろうと考えていた。
現に、スティングに殺された仲間は数知れないのだ。
しかし、今、殺気を出したところで何が変わるというわけでもなかった。
サワムラは、スティングを完璧に無視し、部屋のテレビを点けた。
テレビにはニュースが流れていた。
「・・・でテロが発生しました。授業中の校舎に爆薬を乗せた車が激突し、生徒は全員死亡・・・」
そのニュースを見て、サワムラは再び殺気を放ち始めた。
だがそれはスティングへのものではなく、ニュースで流れていた
テロを起こしたもの、そして世の中の『悪』に対しての怒りだった。
そこでサワムラは気付いた。同じ部屋にいるスティングからも殺気を感じたからだ。
振り返ってスティングを見ると、スティングの目はニュースに釘付けになっていた。
そしてその目は、先程、サワムラがニュースを見て感じた怒りと
全く同じ感情を物語る目であった。
サワムラは意外に感じた。スティングは自分の仲間を惨殺していった、
自分の倒すべき『悪』であるとずっと考えていた。
だが、今サワムラが見ているスティングは、ただ平和を愛し、悪を憎む、
まるで熱心なクリスチャンの若者の様であった。
サワムラに、『これがこの男の本当の姿ではないのか』という思いが芽生え始めた。
そして、その思いに突き動かされるがままに、サワムラは言った。
「何でお前は、戦っているんだ?」
「何でお前は、戦っているんだ?」
その突然の問いに、スティングは驚いていた。
初めて会った時から、メイと同じように、自分を憎悪していたと思っていた
サワムラから、このような時が来るとは思っていなかったからだ。
スティングは少し考え、そして言った。
「仲間・・・の為だな。俺にはもうそれしか残されていねぇ。」
その答えに、サワムラは意外に思ったようだった。
それも当然だ。仲間だったゲリラを捨てた様に見えるスティングの行動からは、
その様な答えが出るとは全く思えないだろう。
サワムラはまた聞いた。そしてその問いはスティングにも容易に予想できた。
「じゃあ何でゲリラを抜けたんだ?あいつらだって仲間だったんだろう?」
スティングは問われる前に予想し、用意していた答えで直ぐに返した。
「・・・いろいろ、深い訳があるんだよ。説明すると長くなる。」
「長くなってもいいから説明してくれ。」
そうサワムラは言った。それを聞くと、少し間を置いて、スティングは話し始めた。
その時の目は、テレビを見ている時とはまた違う、
遠く離れてしまった故郷を見るような、悲しげな目をしていた。
サワムラは自室に戻ると、ベッドに倒れこんだ。
数時間、スティングの話を聞き続けた疲労もあったが、
それ以上にスティングの話の内容に打ちのめされていた。
まだ十七〜八くらいであろう少年が、連合のエクステンデットとして
歩んできた人生は、今までで自分が知る偉人達よりも遥かに波乱に満ちた
人生だとサワムラは断言できた。そして、つい昨日まで自分が
持ち続けていた殺意は、アルコールのようにどこかに気化してしまっていた。
また、スティングが今まで戦ってきた理由もやっと明確になった。
連合と戦う理由は、「プラントのため」「名誉のため」などという大それた理由でなく、
仲間の敵討ちという単純で、それ故現実味のある、自分と全く同じ理由だったのだ。
そしてサワムラは、スティングの人生がもう先が短いであろう事も聞いた。
スティングがその限られた時間の中で、クローンとして生き返った仲間達と、
一緒に戦ってきたゲリラを助けようとしている事も聞いた。
それは本来、アルトゥーロへの反抗の証として受け取るべきであったが、
サワムラはその様なことは全く気にしなかった。
それは、サワムラがスティングに感じた、奇妙な仲間意識のようなものからであった。
以上。
サワムラとスティングの仲が少し良くなったって事で・・・。
うはwwwwwwwサワムラがツンデレwwwwwww
67氏GJ!!!これからも頼みますぜ!
いいな、こうゆうの。
管理人さんGJでした
154 :
41の者:2005/11/13(日) 23:22:40 ID:???
では、流れを受けてスティング側の動きの続きを。
誤字脱字はデュートリオンビームの存在並にスルーして下さい。↓
155 :
41の者:2005/11/13(日) 23:23:59 ID:???
砂漠の夜明け、それは見る者を圧倒する。
黄色い砂の地平線の向こうから、薄い水色の空を纏って昇ってくる、白銀の太陽。
生命の象徴、未来への道標、希望の幕開け、そんな例えすら陳腐に思えてくる。
「………」
スティングは自分の部屋、大型の陸上輸送艇の一室から、その朝日を無言で見つめていた。
その光が徐々に強さを増し、やがて直視できなくなってくる。
「………」
スティングは窓の側を離れると、ベッドに行き、そこに腰を下ろした。
部屋は、かなり狭い。待遇が良いとは、決して言えなかった。
スティングは何とはなしに、右手を髪の毛の中に突っ込ませるとガシガシとかきむしった。
胸の奥に、泥のようなねっとりとした何かが溜まっている気がする。
「……チッ」
それは、体調の不良によるものではない。
スティングはわかっていた。
その、泥の正体を。
アルトゥーロの真意。
“円卓の騎士”と呼ばれる組織の目的。
ステラとアウルのクローンの存在。
別れたリペアの連中の状況。
そして、今の自分。
何もかもが、すっきりはっきりせず、ストンと落ちていかない。血に溶けて、全身へと回っていかない。
不快感だけが、心臓と脳みその上に降り積もっていく。
スティングは腰を上げた。
首に手を当てると、左右に揉み解すように動かした。
昨晩は、一時間程しか眠っていない。
寝れるわけがない。ここは、“敵”の腹の中なのだ。
アルトゥーロの部隊――いや、独立軍か――に来てから、スティングはずっとそうしてきた。
156 :
41の者:2005/11/13(日) 23:26:11 ID:???
「さて、我々は今日ここを出る」
昨日の朝、アルトゥーロは主だったメンバーを集めるとそう言った。
行き先はどこだ、とスティングは聞かなかった。
聞いても、はぐらかされるだけだからだ。
腹の底は絶対に明かさない。
奴はそういう人間だと、ここに来てからの短い時間で、スティングは確信していた。
リペアを抜け、アルトゥーロに着いてきてから、スティングは何度も何度もアウルとステラのことを聞きに行った。
はっきりと喋らないアルトゥーロに対し、時には拳を振り上げたこともある。
だが、決してアルトゥーロは詳しい内容を話そうとはしなかった。
アルトゥーロ側に立ってみれば、アウルとステラのクローンの存在はスティングに対する絶対の切り札だ。
そうそうぺらぺらと喋るわけはない。
ちらつかせるだけちらつかせて、肝心の部分はいっさい触れない。
『知っている。だけど教えない』というのは、交渉術の基本中の基本だ。
アルトゥーロがスティングにはっきりと語ったのは、
「アウルとステラのクローンがいて、それを確保している」ということだけだ。
もちろん、それがまったくの嘘ということも可能性としてはありえる。
だが、その一点に関しては、スティングはアルトゥーロの言葉を疑わなかった。
理由は無い。カンだ。だが、この直感をスティングは信じていた。
信じたからこそ、スティングはリペアを抜けた。
思い込みで行動するほど、スティングは軽率な男ではない。
疑わなかったのではなく、疑いたくなかったのではないか?ともし他人に問われたら、
スティングは首を左右に振って否定するだろう。
確かに、アウルとステラの存在はスティングの心で最も大切な部分を占拠している。
だが、それだからと言って、判断の全てを誤ってしまうほど、スティングは狭い視野の持ち主ではなかった。
「アウルとステラは生きている」
その言葉を聞いた時、スティングの脳髄に電気が走った。
直感、そう、直感だ。だが、信じるに足るものだ。
言い方を変えれば、アウルとステラが呼んだ、のかもしれない。
157 :
41の者:2005/11/13(日) 23:30:51 ID:???
「出発は標準時で今日午後一時丁度。それまでに、各員は出立の準備をしておいてくれ」
それだけを言うと、アルトゥーロは皆に背を向けた。
サワムラが追いかけよう――問い質そうと思ったのだろう――としたが、
ウィンダム・クラウン部隊の連中に肩を掴まれてできなかった。
「ケッ、本当に喰えない奴だ…」
スティングはそう思い、サワムラの怒声を後に、窓に近寄った。
遥か遠くにうっすらと、ダカール中央市庁のひょろ高いビルが見て取れた。
そう、ここははダカールの目と鼻の先なのだ。
灯台もと暗しを狙ったわけではないだろうが、アルトゥーロは彼の隠し基地を出たあと、堂々とここに陣取ったのだ。
大胆というか豪胆というか、余程部下の統制と、機密保持に自信があるのだろう。
彼の裏切りは間違いなく、“円卓の騎士”からしてみれば許されないものだ。
“円卓の騎士”のメンバーが血眼になって動静を探っているはずなのだ。
だが、それなのに、ダカールのこんなに近くの場所でアルトゥーロは待機の陣を構えた。
(実際、“円卓の騎士”の情報収集部隊はアルトゥーロを捉えきれていなかった。
それは、現地の諜報活動のリーダーであるハザール・バルタザールが、
メイ・ブラックマン奪還作戦に一時的に集中していたためであり、
そして、ハザールの動きをアルトゥーロは知ってこのような大胆な挙に出たのだった。
この点では、“円卓の騎士”よりもアルトゥーロ側の方が一枚上手ということになる)
それだけではない。
手に入れた陸上戦艦“ダマスカス”も、アルトゥーロはダカールに帰してしまった。
スティングは艦長のイクナー、副長のワットと少し会話を交わしただけだったが、
彼らは“円卓の騎士”でもなければ、アルトゥーロに心酔しているわけでもなさそうだった。
どうやら、彼らも、その部下のクルー全員も、何か決定的とも言える弱みを握られているらしかった。
ほんの数分に満たない会話だったが、それでも、イクナーという男が、
軍人としてしっかりとした考えを持った男であり、頑健な精神の保持者であることをスティングはわかっていた。
この手のタイプは、腹芸や演技は不得意だ。嘘を嘘とわかっていてつくことができないのだ。
イクナーとワットは、ゲリラ掃討部隊のままでダカールに帰還することになるはずだ。
ブリリアント、ウィンダム・クラウン、アルトゥーロ・フェルディナンテス、
そういったMSやパイロットのデータは、全て何かしらの誤魔化しの皮を被せて上層部に報告するのだろう。
そうせざるを得ないだけの、イクナーという実直な男に虚偽の報告をさせるだけの弱み、
それをアルトゥーロは握っているのだ。ダマスカスの“放出”の理由は、そうとしか考えられない。
手元に無理矢理ひきとめて味方に組み込むよりも、弱みを握って連合軍に戻し、
いつでも使える手駒として“外”にキープしておくほうがいい。アルトゥーロはそう判断したに違いない。
喰えない男、というスティングの評価は、甘すぎるかもしれなかった。
158 :
41の者:2005/11/13(日) 23:34:34 ID:???
昇る朝日を左手に、大型陸上輸送艇(スティングは名前くらい教えろと言ったが、
アルトゥーロは人を喰ったような笑顔で「“輸送艇”だよ」とだけ答えた)は進んでいく。
つまり、南下しているということだった。
「…へっ」
スティングはタオルを取ると、部屋を出た。
ドアの脇には、ごつい体格の男が見張りとして立っていた。
スティングは「ふん」と鼻を鳴らすと、見張りに部屋を出た目的を告げた。
顔を洗いに行くだけだ、というスティングの言葉に、見張りの男は頷くと、自分も着いていくと言った。
「…ご丁寧なこった」
スティングは肩をすくめると、見張りを背中に張り付かせたまま、洗面所へと向かった。
洗面所で顔を洗い、タオルで顔をゴシゴシと拭く。
冷たい水の効果か、胸の奥の泥っぽい何かが消えていくような気がする。
「ふぅ…」
同時に、頭の芯のスッキリとしてくる。
「考え事を纏めるのにゃあ、乾いた脳みそじゃあ無理だからな…」
来た時同様、見張りを従えてスティングは部屋に戻った。
机の上のデジタル時計は、午前の7時過ぎを示している。
もうすぐしたら、味気の無い朝食が運ばれてくるはずだ。
「さて、これからどうするか…」
スティングはまた、ベッドに腰掛けた。
「一番の理想は、あのクソヤロウを締め上げてアウルとステラの居場所を聞き出すことなんだが…」
部屋の中には確実に盗聴器がしかけられているというのに、スティングは堂々と考えを声に出した。
別に隠す必要は無い、とスティングは思っている。と言うより、それくらいは先刻ご承知なのだろう、向こうは。
「…今は無理、だな」
それができていれば苦労はしない。
それに、だ。
アルトゥーロの真の目的も知っておきたい。
そのためには、そう簡単にここを脱出するわけにはいかないのだ。
アルトゥーロは個人で目的があるから、“円卓の騎士”を裏切ったのだ。
逆の言い方をすれば、アルトゥーロの目的がわかれば、“円卓の騎士”を裏切った理由と、
“円卓の騎士”の狙いもわかるというものだ。
「…当分は、従う他に無いってことか」
シャクだったが、それしか方法がない。
スティングは、イクナーとは別の理由で腹の探り合いは得意ではない。
ぶっちゃけ、短気なのだ。遠まわしに話し合うくらいなら踏んづけてでも聞き出すほうが手っ取り早い、と思っている。
無論、アルトゥーロ相手にはそれはできない。そんな簡単な相手ではない。
アウルとステラの件、そしてアルトゥーロ自身のことは、おいおい時を見て解決をはかるしかない。
まだるっこしいが、それが一番の近道なのだからしょうがないと言うものだ。
159 :
41の者:2005/11/13(日) 23:39:41 ID:???
「さて、他には…“ダマスカス”とダカールのことか」
今思えば、ダカールの近くで潜伏したのは、何かしらの工作のためとも考えられる。
そして、ダマスカスを帰らせたのも、その工作のためではないのか。
あるいは、イクナーが軍上層部に報告するその内容すら、アルトゥーロが考えて作っているかもしれない。
サワムラが漏らしたことなのだが、銀色のMSとヘンチクリンな動きをするウィンダムは試作機であり、
実戦データを得る目的で、ゲリラ掃討部隊に回ってきたとのことだった。
そして、それを運んできたのはザフトの船だった、とも。
74条約の下では、特殊とはいえ起こり得ないことではない。
問題は、アルトゥーロが連合軍の軍人として“ダマスカス”にやってきたこと、
ザフトの船はMSをどこで積み込んだのか、ということだ。
(スティングは南アフリカ統一機構のキリマンジャロ基地から、
ブリリアントとウィンダム・クラウンが“ヘカーテ”に積み込まれたことを知らない)
“円卓の騎士”が当然裏で絡んでいたのだろうが、
どう見てもアルトゥーロが元々連合軍人なわけがないので、
偽でも何でも身分を作ることができるという点で、“円卓の騎士”の力の強さがわかる。
舐めてかかることはできない。
あと、サワムラがこの“輸送艇”に乗っているところをみると、
アルトゥーロに無理矢理連れてこられたか、自分で望んだか、嫌だったが着いてこざるを得なかったか、
どれかのはずだ。もしかすると、報告の上では戦死扱いになっているのかもしれない。
イクナーはイクナーで、ブリリアントとウィンダム・クラウン、そのパイロットの件を含めて、
上層部に誤魔化して報告しなければいけない立場なのだろうが、
彼や周りの人間にそのような“嘘”を生み出す力があるとは思えない。
「あーくそ、ややこしいったらありゃしないぜ。あんのクソヤロウが」
スティングはベッドに背中から倒れた。
ゴチャゴチャと考えるのは得意ではない。
「クソバアアや長老にも何とか連絡を取れりゃあいいんだが…」
今の状況では、それも不可能だ。
(イマズゲンの隠れ家がハザールによって襲われたことは、スティングの耳にはまだ入っていない)
スティングの現在の状況、それは、油のきれた歯車が軋んでいるようなものだ。
どちらに回るにしても、動くこと自体ができない。
しかも、両側で噛んでいる歯車が、それぞれ別の方向に向かって力を加えてくる。
160 :
41の者:2005/11/13(日) 23:41:08 ID:???
「こちらからアクションは取れないのが辛ぇところだな…」
スティングはベッドに寝転びながら、少し伸びをした。
その時、ドアの横の小さい差出口が開いた。
「おい、スティング・オークレー…朝飯だ」
差出口から出てきたトレイ、その上に乗っているものをみて、スティングは顔をしかめた。
「…てめぇ、これで三食連続で同じモンだぞ」
すると、律儀にも持ってきた男は差出口を覗き込んで言葉を返してきた。
「贅沢言うな」
「バッカヤロウ!お前んとこの料理作ってる奴は何考えてやがる!」
「だから贅沢言うな」
「俺は別にステーキ食わせろって言ってんじゃねぇ!常識的に少しでも違うメニュー出せってんだ!」
「だから、贅沢言うな。アルトゥーロさんも同じものを食べているんだ」
「あーそうかい!律儀に愚痴に付き合ってくれてありがとよ!ついでにヤツに言っとけ!
その舌、喋るのは上手いが味覚はオンチだな、ってよ!」
「……」
さすがに、それには男は答えなかった。
靴音がしたところをみると、去っていったようだ。
「…バッカヤローが!」
スティングは反応しなくなった差出口に向かって悪態をつき、
トレイの上に乗っている小さなコッペパンを掴むと、大きく口を開けてかぶりついた。
161 :
41の者:2005/11/13(日) 23:43:08 ID:???
ちょっとゴチャゴチャしてて読みにくいかも。
というか、投下しながら気づいたけど、中盤に文章おかしいところあるわ。申し訳ない。
さて、スティングとアルトゥーロ、南へ。
そしてイクナーとワットは離脱。
正味の話、スティングに拘るサワムラはともかく、
イクナーやワットがアルトゥーロに簡単に従うと思えなかったんです。
ならば、従う理由をつけてやろうと思い、ベタベタですが「何か弱みを握られている」という設定にしました。
その“何か”は実はまだ考えてなかったりw
で、ダカールに帰したのは今後のための伏線ということで…。
ま、連合軍所属の立派な陸上戦艦がホイホイアルトゥーロ軍に着いていくわけにもいかないので。
だったら、サワムラは公式に戦死扱いにして完全にアルトゥーロに合流させ、カーボヴェルデ戦の後、
ブリリアントやウィンダム・クラウンなどは再びザフト艦で南アフリカ統一機構の基地に戻ったとか何とか
嘘の報告書作ってイクナーに持たせる、と。円卓の騎士は元から知ってるのでアレですが、
連合軍は騙せる、ということで。
アルトゥーロがダカール付近で隠れてたのは、裏でそんな感じの情報操作をしてたため…と思って下さい。
いい加減で真にスマソ。
さて…ドンパチ関係やスティング、首里坊、アルトのカコイイ活躍は67氏や393氏にお任せして、
今後はちょっとダカールでの“円卓の騎士”ハザール・バルタザール、
“ザフト”デ・ヨン、“連合軍”イクナーとワット、“リペアとイマズゲン”ルヴィアと長老たち、
ここら辺の諜報活動合戦等を追ってみたいと思ってます。
あ、あと“情報屋”もね。
41氏GJ!!!!!!!!
お〜41氏乙でした
兄さんかっけーな兄さん
ほす
リレー職人募集中
同時に住人も募集中
サビスィ
何だか打ち切り寸前の漫画(もしくは休刊寸前の雑誌)みたいに暗いぞw
人が少ないのは種死が終わって新板が過疎ってるからだろう
細々とでいいからがんばろーぜ
前スレ853のネタ絵師がうp可能絵板(無料)をレンタルしてみたんだが
しかし、サイズは600×600が限界なので、今までの
キャラ設定画など全部アップというわけにいかない
まぁ、暫定的に使ってくれると嬉しい
ttp://bbs1.oebit.jp/Sting/bbsnote.cgi サイズを加工しなおした上で設定画うpしてくれるととてもとても嬉しい
(一枚も保存していない俺)
169 :
SPIRAL-67 ◆iRv2wz5t3Q :2005/11/17(木) 13:06:09 ID:xFV4jNJi
今までの絵は全部とっといてあるので
近々うp予定です。
関係ないですけど糞コテ投票で名前が挙がっててショック…。
>168
乙カレーまん
>169
気にしない気にしない
>169
さすが糞コテだなw自演して同情票をあつめるなんて糞コテのお家芸だなwwww
>172
と空気読めない池沼が申しております
ここはSS系スレだから勘弁してつかあさい
誰に許しを貰ってSSをのせている?
ショバ代をよこせ
何じゃこの流れ
50円なら渡してもいいよ?
この世界で四馬鹿は何をしてるんだろうねぇ
キラと凸は出てこなくてもまったく問題ないだろうが、
アル吉やリペアの背後関係や円卓関係でプラントや連合の内情描写が必要なとき
ラクスとカガリは避けて通れない(ラクスは種死であんだけ花火打ち上げたし、カガリはオーブの代表だし)
ラクスがキラとまた責任放棄で安穏と隠遁生活でも送ってようものなら、兄さんに頼んでダークネスで踏み潰してもらおうw
ラクス→プラント代表
カガリ→オーブ&地球連合代表
でキラとアスランはそれぞれのボディーガードってことでいいのでは?
恥ずかしいスレ晒しageていいですか?
まことに残念ですがこのスレは過疎により終了いたしました
本当にありがとうございました
終了につき晒しage
アラシ(・A・)イクナイ!
神待ち
>今までの絵は全部とっといてあるので
>近々うp予定です。
けどカガリは今泣いてるんだ!絵師は今書きたいんだ!
いや待つけどさ
他に保存者いないのか?
前スレで兄さんとヤヨイと首里とアルトゥとかいろいろ書いたもんです。
自分の書いたやつはスキャンした時のが残ってます。
暇があればまた書かしてもらいたいと思います。
余談ですが俺の色塗りは幼稚園児並なんで
きれいに塗ってる職人さんがうらやましいっす。
過疎
続きはダレー?
もういいよ
誰でもいいからリレーなんぞせずに一人で全部書いちゃえよ、設定も独断でいいよ
このままだとマジ話進まんねーじゃん
…ははぁ
こりゃあ本格的に消滅の危機ですか?
MSネタ
アーマーシュナイダー等に使用されている高周波振動システムが全身に
施されており、武器を持たない状態の格闘戦が基本。
人間の格闘技の技の使用も想定されており、関節部の改良と細かな
バーニアの追加により人間に近い動きが可能なように設計されている。
武装の補強として、掌部、腕部、及び脚部等、部分的に
ミラージュコロイドガスを応用した攻性フィールドを発生させられる。
また、TP装甲の改良により、TP装甲とビームコーティングの併用が可能。
そのため、ほとんどの兵器を無力化できる。
問題はエネルギーの面での問題である。TP装甲を使用しているとはいえ、
多数のバーニア、高周波振動とビームコーティング、そして攻性フィールド発生装置と
エネルギーを喰いやすい装備のためか、核エンジンを以ってしても
電力が一時的にダウンすることがある。その時は防御も全くできず、
動く事さえままならない。
過疎ってたので投下。
ブレイバーの設定改良版?でももはや違うガンダムですんで、
別のガンダムとして考えてもいいかも・・・。
物凄くGガンっぽいですし。
ウロボロス(カオス『混沌』に対しての『整然』)ガンダムとか・・・。
それにしても過疎てますねー。荒らしもいるみたいですし。
>193
正直設定とかはいいから本編続き書いてチョ
厨展開でも急展開でも速展開でもいい
続けるのがしんどかったらまとめ人でもある貴男の独断でこのスレで終了してもいい
とにかく完結に向かって進んでおくれ、このままじゃまじに過疎→有耶無耶に消滅しちまうよ
>>194 今の状況でリレーを楽しみにしている人間がいることを忘れるな
数が少なくてもここの住人なんだぞ
自治厨ウザ
職人の好きなようにやればいいんだよ
話書けないやつがどうこう言うことじゃない
>>196 禿同
自由に書いてもらいたいもんだ、過疎ってるならなおさらだ
まぁまだ人がいるようで安心したよw
ageようか
と思ったけど自粛
sage!
age
最終回までにあぼん確定キャラって決まってるの?
それともまだ決まってない?
ブレイバーのプラモ再現どれでやろうか検討中。
胴体部は砲台はずした災厄のものにしようというのは決まったけど。
プライド(誇り)についての考察
兄さん→譲れないモンはあるがそれでミスったり死んだりしたら元も子もねぇ
アル吉→プライド?ふふふ、どうだろうねぇ
首里坊→絶対退かない貫き通す。信じたことをやりぬかなきゃ価値は無い
サワム→例え死んでも譲らない、誰に理解されなくとも、だ!
ハザ助→プライド?誇り?はん、それで腹膨れるのかよ?まずは生き残ることが最優先だバーカ
メイ子→…私…逃げない
ルヴィ→人間だから意地もあるさ、でも、万事臨機応変にな?脳みそ固くちゃできることもできないよ?
グラ3→結果が全てだ、それ以外は些末なことだ。だが邪魔者には容赦せん
ゲ長老→ほっほほほ
>204
GJ!!!
67氏案によるとスティングVSサワムラ、アルトVSシュリンカーなんだな
メイ、ハザール、ヤヨイ、バシム、ホビ丼三人、ザク三人がどうバトルってくれるのか気になる
でもガンダム物である以上、彼らから戦死者が出るんだよな、それはちっとサビシス
スティング以上に幸の薄そうなサワムラには生き残ってほしいところだが・・・
>207
おれスティング対サワムラ、アル吉対首里の後スティング対アル吉のラストバトルかと思ってたんだが…
ホビ丼三人、ザク男三人はガソダムの伝統に則ってアヴォンしそうだ…
ハザールは中ボスだろうから昇天は間違いないだろうけど、
隠れおっ死に候補でメイとヤヨイ、長老が入りそうで怖い怖い
メイの秘密ってなんだろうな。
MS戦闘はそんなに上手くなかったが。
・・・・別人格がメチャクチャ強いとか?
>>210 表がツン。裏がデレ。
これこそ最高のツンデrうわ何wsjぐshdせsjふじこlp
そろそろ続きこないかニャー
まあ待とう
待つしかない
職人たちも今構想と執筆の真っ最中なんだよ
多分
215 :
41の者:2005/11/24(木) 21:43:43 ID:???
仕事が忙しくて話まとめる暇がない、ゴメンですがもうしばらく時間かかりますあ、それとカガリとラクスを少しだけ出してもいいですかね?
本人たちが直接話に関わってくるわけじゃなくて、
オーブ側の代表とプラント有力者として、ハザと部下の会話の中にちょっとだけ二人の現状を出す、という形
円卓の規模と目的の大きさを考えると、前大戦の“勝ち組”である二人を無視できないと思うので…
ラクスには怪しげなターミナルなんて組織もついてるし
キラと凸は少なくとも俺は出すつもりはありませんけどね
あとシンも遺作も痔も(“ジュール隊”という名前は出すかもしれませんが)
216 :
393:2005/11/24(木) 21:48:46 ID:???
俺はメイの方について進展させるべきかなぁ。
とりあえずメイの秘密について考えなくては
>>215 俺はそれで構わない、楽しみにしてまつ。
393氏もガンガレ!!!
>215
実際の登場ではなくそういう形なら構わないのでは。期待してますぜ。
>216
一番難しいところですな、正直自分にはなんのアイデアも浮かびませんが応援してますぜ。
メイは何に乗るのー?
あいかわらず過疎だなーちょとサビスイ
あ、本編キャラはできるだけ未登場でってことは、アストレイキャラも?(ジェスは名前だけ出たけど)
>>220 リバスレかマユスレに頭下げて関連スレとしてリンクさしてくれとお願いする手もあるが
まーヤメといたほうが無難だろな
人多くて荒れる可能性増やすよりは少数でチビチビ進めるほうがまだいい
>>221 やめとけ
今向こう(リバ)嵐の被害にあってるし
機会を見つけてHGダークネスとHGスレイヤーを作ってみたい。
>>223 自作か!とにかくガンガレ成功するのを祈ってるぞ
…リバイバルスレ覗いてきたが向こうはえらい事になっとるな
ヲチスレまで立って特攻荒らしも出てきて混乱中だ
そうなることを考えると過疎気味なのも悪くないなあ、注目引かないしw
流れ無視して景気age
ダークネスにはパルマフォキーナつかないの?
>>227 元がアビス・ガイア・カオスの寄せ集めだから無いんじゃね?
なんとなくトリ付け。
で、メイの事なんだが。
もし前々に出てた二重人格案を取り入れたとして。
覚醒→脱走って事になるのかねぇ?
もしそうだったとしたらMSいるかも。
最初は旧式のを使い捨て→後に新型機。の流れで。また機体案がいるな
おいおまいら
リバヲチスレにここも厨臭いので叩きたい、って奴がいたぞ
荒らされたくなき自重するか潜伏してろ
打ち切りには気をつけましょうねボクちゃんたちwwww
なんだこらあ、と思ってリバヲチ専用スレに行ってみた
おそろしい、巻き込まれるかもしれん
本当にリバイバルの人たちなのかただの愉快荒らしなのかわかんないが、
とりあえずここのみんなは迂闊にカキコせず一時退避したほうがいいんじゃないか
あの調子なら何してもいちゃもんつけられそうだ
>>233 当分保守以外の書き込みはしないってこと?
それもどうだかと思うが・・・でもあっちみたらホントに突撃してきそうだしなあ
しかたがないのか・・・
リバヲチスレ、削除依頼出してきたよ。
あまりに酷すぎる。
あのスレが全ての元凶。
236 :
41の者:2005/11/27(日) 00:06:10 ID:???
ええと、一時間程前に帰ってきて、噂のリバヲチスレに事情を知りに行きました。
えー、投下しようと思ってましたがとりあえず一度見合わせます。
ではまた、できれば早いうちに。
ガビーン
私待つわ
楽しみにしとります
スティングスレは完全にリバオチスレと無関係。
ただ、リバスレ住人が話題逸らしにスティングスレ叩きを提案しただけ。
リバオチ住人はスティングスレを叩く気なんて無いぞ。
リバスレ住人の所為でスティングスレまで止まる必要は無い。
気にせずマターリ書いてくれ。
断る
↑
こういうカキコがあるうちは続けれるわけないだろ
しばらく潜伏&様子見しか荒れるのを避ける手段がないじゃないか
やれやれだぜ
なんかまだここを荒らして潰そうとしてる奴が一人いるようだ
…当分再開できそうにないな、こりゃ…
そいえば各機体の色ってどうなったんだ?
保守
負けるな保守
>>245 まだちゃんと決まってないとオモ
終息したっぽいがまだ様子見を続けるほうが無難か…
51 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/11/27(日) 16:25:43
>>50 ご苦労様です、としかいいようがないな。
一体なんなんだろうね、この騒ぎ。
俺達に問題点など一つもない、などというつもりはないが、
全ての問題点は俺達にあるみたいな……
いや、まてよ。この空気は昔感じたことがある。
そう、まさにこの空気は『種&種死放送時の空気』そのものじゃないか!!
結論・種死の続編に対する新シャア板住人の対応としては正しいものなので、
新シャア板の皆さんがRevを種死の続編と認めてくださったようですw
スティングスレは屑スレ決定だそうでw
>スティングスレは屑スレ決定だそうでw
>スティングスレは屑スレ決定だそうでw
>スティングスレは屑スレ決定だそうでw
>スティングスレは屑スレ決定だそうでw
>スティングスレは屑スレ決定だそうでw
プッ、それリバイバルまとめサイトのコピペだろ?
残念ながら最後のスティングスレ云々の部分はそこには無かったよw
捏造は荒らしのお家芸、かい?
それともここの住人焚き付けて向こうに殴り込みでもさせようとした?
残念でした〜
では何事も無かったかのように通常のカキコミへGO
程度低いのは荒らしも名無しも一緒だな
俺も含めて
各スレ住人を煽って互いに対立させようしている荒らしがいるので注意。
では何事も無かったかのように通常のカキコミへGO
今週いっぱいはこんな感じなのかねえ……
スレイヤーの色はトリコロール?紫?黄+青?
保管庫にあったプラモ画像はトリコカラーだったが
やはり滅ぶしかないな。このスレは。
突然ですがルヴィアの声優は田中敦子がいいなぁ・・(;´Д`)ハァハァ
お前の声はくじら
(;´Д`)ハァハァ
では滅びよう
ただし、話が完結してからな
>>258 とりあえず一言。
氏ね。
PS リバスレのようにならないことを祈ってます。職人さんガンガレ。
↑煽りにしか見えない
よし、テンプレの通り
荒らしはスルー、そして他スレに迷惑かけない、これを実践するときだ
そしてSS職人か絵師の降臨をマターリと待とう
どっかのアンチが焚きつけたんだ。例によってマッチポンプでな。
あまり騒ぎにならなかったな。世間ではやっぱり良識がなってるよ。
どこだ。あの荒らしだな。
で?
とにかくスルーでしょ
スレイヤーはトリコでFA?
とにかくスルーでしょ
とにかく今の状態では職人さんは投下できそうにないな・・・
とにかくスルーでしょ
とにかくスルーだしょ
避難した住民に代わって保守カキコしてくれるいたずらっ子ちゃん乙
避難した住民に代わって保守カキコしてくれるいたずらっ子ちゃん乙
質問。
このsageを一文字ずつ改変してるのって何かの呪文?
しばらく保管庫の掲示板使う?
>>278 使いましょう ということで移動しますか?
でも今週いっぱいは様子見たほうがいいような気ガス
>281
それでFA宣言
あきらめるな!!で保守。
て、マジガンガレ!!
284 :
41の者:2005/12/03(土) 01:17:59 ID:???
投下しとく。
「以前としてアルトゥーロ側の足取りは掴めていません。
二日前の午前11時25分にダカールを出た搬送会社のビッグトレーラーの届出に一部食い違いがあったのですが、
結局これも管理局と会社側のミスだったようです」
「…やれやれ」
情報調査局の建物、その屋上の隅でハザールはタバコを吹かしながら、部下からの報告を聞いていた。
今日はそれほど風が吹いておらず、砂埃もここまで飛んでこない。
「情報が入ってこねえってのは辛いところだな」
「申し訳ありません」
「腹立たしいが、あっちが少し上手だったってことさ、それに」
ハザールは言葉を続けず、タバコに口をつけた。
吐き出された息とともに、薄い煙がゆっくりと青い天目掛けて昇っていく。
「時間の全てを連中の追い掛けに使うわけにもいかねぇしな」
ハザールと部下は視線を右手に向けた。
その先には、ダカールの連合軍基地中央司令部の建物がある。
ハザールとその部下は“円卓の騎士”のメンバーであると同時に、
大西洋連邦所属の正規の地球連合軍軍人でもある。
当然、そちらの仕事もあるわけで、それもこなさなければならない。
連合軍の中央情報調査局のダカール基地B分室というのが彼らの仕事場なのだが、基地内では微妙な立場にある。
彼らが立っている真下の建物、それが中央情報調査局ダカール支局なのだが、
さらにその中に現地のアフリカ共同体の軍人が活動を行うA分室があり、
大西洋連邦のB分室、ユーラシア連邦のC分室、
東アジア共和国のD分室、南アフリカ統一機構のE分室と、ぞろぞろと分室が存在するのだ。
『寄せ集め』の縮図とも言える配置であり、無論のことそれぞれで連携なぞ取っているはずもない。
ダカールがアフリカ共同体の都市である以上、それ以外は外様の扱いだ。
ハザールの表向きの仕事は、アフリカ北部における諜報活動なのだが、
実際やっているのはごちゃごちゃと集まってくる情報の整理に過ぎない。
もちろん、その中にも珠はあるわけで、吟味を怠ることはできない。
大西洋連邦に所属する軍人として、大西洋連邦に有益な情報を選別する必要もあるわけだ。
一番優先されるのは、“円卓の騎士”にとってプラスになる情報だが。
「かくてダカールは今日も平穏、ってか」
「はあ……」
彼らが“イマズゲン”の隠れ家を襲撃したのは、三日前のことになる。
それから市警を中心として大規模な摘発が行われたが、結局中心メンバーには逃げられてしまったようだ。
今まで連合軍とそれなりにわたりあってきただけあって、
ひらひらと逃げるのは得意らしい。身軽さはゲリラの一番の武器だ。
285 :
41の者:2005/12/03(土) 01:19:52 ID:???
「アフリカ共同体も先が無えな、こうまでグダグダじゃあよ」
「あの丸眼鏡、オーブに擦り寄ろうとしているようですが、あまり進展は無いようです」
丸眼鏡、というのはアフリカ共同体のトップである代表議長のことを指す。
長ったらしい名前があるのだが、大きな顔に似合わない小さな丸眼鏡を常に使用しているので、
非公式の場ではハザールたちはそう呼んでいる。
「オーブも馬鹿じゃねえさ。それに元々あそこは他所とお手々繋いでハイキング行くような国じゃねえ」
「先日の政庁爆破事件の後も、特に目立って国内に混乱は見られませんし…」
「あの嬢ちゃんも必死にやってるってことよ。ま、脇を固めるスタッフが有能なんだろうがな」
「少なくとも、カガリ・ユラ・アスハを中心にまとまっているようには思えます」
ハザールはピン、と短くなったタバコを弾いて捨てると、また新しいタバコを取り出して火を着けた。
「人を惹きつける力はあんだな、あの嬢ちゃん」
「やっかいですね、後々、我々の邪魔になるのは確かですし」
部下のその言葉に、ハザールは一際甲高い声で笑った。
「ははっ、そうでもねえよ。逆さ、こっちにとっちゃ都合がいいってもんだ」
「は?」
「俺は人を惹きつける力以外で、あの嬢ちゃんを評価しちゃいない」
「はぁ…」
「一所懸命やってるんだろうが、国の代表としてはまだ若い。場数を踏んでない」
ふわり、と風が屋上に吹きつけた。タバコの灰がそれに乗って飛んでいく。
「オーブが嬢ちゃんの下でまとまってるんなら、嬢ちゃん一人を躓かせればいい。
いくら周囲に賢い奴らがいようと、そいつらも最終的に嬢ちゃんに着いてくしかないんだからな。
嬢ちゃんこけたら皆こけた、だよ。オーブって国は」
ここで、部下もハザールの言いたいことを理解した。
「なるほど、カガリ・ユラ・アスハの求心力が、逆に作用するということですね?」
「そういうこった。無能な上に魅力が無い奴ってのは完全に政治家として失格だが、
魅力だけって奴はもっとタチが悪いのさ。全てを集めるが故に、それさえ絶てば後は崩れるしかない」
「では、さして我らの脅威ではない、と?」
「さ、楽観ばかりはしてられないけどな。嬢ちゃんが政治家として急成長を遂げる可能性も無いこたぁ無い。
それに、オーブは過去に二度の大戦でダメージを負っちゃいるが、最終的には勝者の位置に立っている。
侮るべきじゃあない」
「油断は禁物、ですか」
「ああ」
そこで一度、会話が途切れた。
二人の真上を、一機のMSが飛び越えていく。
「…ウィンダムですな」
「しかしどこの馬鹿だ、非戦闘時に基地の建物の上を飛んでいくたぁ新兵でもせんことだぜ」
「まったくです」
「やれやれ、ゲリラ連中に出し抜かれて当然だな、ここは」
ハザールは吸い終ったタバコを、また指で弾いて放り捨てた。
そして三本目をシガレットケースから出そうとしたが、思い直してやめた。
286 :
41の者:2005/12/03(土) 01:21:15 ID:???
「…嬢ちゃんと言えば…『歌姫』のほうはここ最近、まったく動きがねえな」
『歌姫』が誰のことを示しているのか、部下にはすぐわかった。
わからないほうがおかしい、と言える。
「ラクス・クラインですか。アプリリウスで未だ静養中とのことですが」
「もう怪我は治ってるはずなんだろ」
「全快かどうかまではわかりませんが、日常生活を営むのには不自由はない程度に回復している、と」
ラクス・クラインの公式の現役職は、プラントの特殊外交官である。
特別な権限は無いが、言ってみればプラントと地球の間を取り持つ親善大使のようなものだ。
前大戦で被害の大きかった地域を中心に周って支援運動をしていたのだが、
三ヶ月前、アプリリウスの宙港で爆弾テロに巻き込まれた。
直後に「これは天誅である」と反融和運動組織が複数、犯行声明を発表したが、
ラクス・クライン本人は怪我をしたものの生命に異常はなく、周囲にいた人物にも死傷者は無かった。
その後一週間のうちに犯人が捕まり、それに関係する組織も芋蔓式で壊滅した。
ラクスを殺せなかった上に自分たちまでお縄になり、
テログループにとっては、プラント首都で事を決行してしまった軽率さを悔いても悔やみきれない結果になってしまった。
地球上で行っていれば、まだ結果はわからなかったであろう。
「監視している者によりますと、まだ何かしらの活動を起こす様子は無い、と」
「…そうか。ま、あの歌姫は一番のやっかいもんだからな。それこそ油断しちゃなんねえさ」
「…ですね」
プラント本国に影響力を持つ上に、ターミナルと呼ばれる組織がバックアップをしている。
それに、元ファクトリーの技術屋連中もいざとなったらまた集まってくるだろう。
「最終段階が来るまでは、なるべくならお相手をしたくないもんだ」
ラクス側が、“円卓の騎士”の存在に気がついていないということは有り得ない。
ターミナルがついているのだから。
「地球の上で動いてる以上は、あっちも手出しができねぇ。
…ま、未来の敵より目の前の敵、ってね。今はアルトゥーロのクソヤロウの足取りを掴むことに集中しようぜ」
アルトゥーロの襟首さえ捕まえれば、スティングも同時についてくる。
それに、“イマズゲン”やリペアの動向も調べておく必要がある。
「さ、部屋に戻るか」
「はい」
ハザールは大きく伸びをしながら、階段へと繋がるドアへと歩き出した。
「あー、くそっ。こんな辛気臭いところからはやくオサラバしたいもんだ」
「同感です」
「シュリンカーの野郎が羨ましいぜ、俺もまたMSに乗って暴れてえよ」
「もうしばらくの辛抱ですよ」
「だといいんだがなぁ」
ハザールは額をポリポリとかき、部下のほうを向くとニヤリと笑った。
それは、獰猛な笑みだった。
287 :
41の者:2005/12/03(土) 01:24:12 ID:???
ここまで。
カガリとラクスはこんなもんで、今後は出す予定はありません。
少なくとも俺は出さない方向でいきます。
では、バトンタッチ。
だから寒すぎんだよお前らのオナニーは
289 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2005/12/03(土) 10:14:30 ID:???
>>287 GJ!
乙!
次の番の人もよろしく!
291 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2005/12/03(土) 10:47:43 ID:???
乙!
次の番の人もよろしく!
420 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2005/12/03(土) 01:51:08 ID:???
544 名前: 通常の名無しさんの3倍 [age] 投稿日: 2005/12/02(金) 22:50:08 ID:???
・負債の尻拭い発言
・自分で痛い設定書き込み
・極め付けの精神体w
・やってはいけない逆行モノ
あイタタタタ。晒し揚げw
88 名前: 通常の名無しさんの3倍 [sega] 投稿日: 2005/12/03(土) 01:27:31 ID:???
保守は荒らしです
288 名前: 通常の名無しさんの3倍 [age] 投稿日: 2005/12/03(土) 01:26:42 ID:???
だから寒すぎんだよお前らのオナニーは
上からSEED DESTINYでSSを作るスレ、アウル主人公スレ、スティング主人公スレ
リバスレ住人の憂さ晴らしか面白半分で難癖つけてる荒らしか知らんが
いい加減にしやがれこの馬鹿
構うなよ。
構うなよ。
もう構わないよ
お前のような構ってくれる奴がいる限り消えはしない
およよ
この騒動で何人か職人と絵師が消えちゃった希ガス…
>300
_| ̄|〇 そ…そんな…
>>300 そういや絵版放置されてるな・・・
あそこが賑やかになったら絵師とか来やすくなるのかねぇ
騒動からこっち、カキコがあったのって41氏だけだしな
絵のリクエスト、言ってみるとか
複数職人のリレーでやってきたんだし、その職人が来ないことにはどうにもできまい
この一週間が最後の勝負だろう、その間にSSか絵の投下がなければ無念ながら消滅確定かな…
何か出来るにしてもプラモ支援くらいが限度・・・
余談だが、ファミ通に兄貴&カオス紹介のページがあったことに今更気づく。
暫くすれば人も戻る
過疎杉なのがやはりネックかなぁ
新シャア自体が過疎なのは確かなんだが
スレがここまで落ちてしまった
だけど迂闊にageるわけにいかんし、保守るしか手段がない
age
リバの乱があってから消息がわかってる(投下やカキコがあった)のが41氏しかいないってのが不安
ほかの職人さんはどこへ行ってしまったんだ………
結局嵐が一人勝ちなのかorz
新シャアのリバは無くなったし、荒らしも飽きる頃だ。
望みは有るさ。
67氏や393氏はどこへ行かれたのか…カムバーック
飽きると本気で思ってるのか?
もしかしてこれを機に職人も有耶無耶にして撤退したかったんじゃね?>姿を見せない理由
ss書くのも大変だからね
期待されれば、それなりにプレッシャーあるだろうし
荒氏がくれば、撤退したくもなる
いつ来てくれるかわからない職人目当てに保守くりかえすわけ?
つーかもう本気でダメなんじゃないかと弱気になってる
弱気は禁物
ゆっくりと待とう
いや、スマン。
引っ越し等でなかなか顔を出せなかった。
短いが続き書くぞ〜
キタ━━━( ゚∀゚ )━(∀゚ )━(゚ )━( )━( ゚)━( ゚∀)━( ゚∀゚ )━━━!!!!
照明の消えた暗い部屋。男はそこで黙って座っていた。
手元にあるティーカップは既に空になっていて、もう数時間経っている。
「・・・頃合いか」
男が手元にある無線機のチャンネルを合わせ、スイッチを押す。
「ハザール、応答しろ」
『おやおや、いかがなされましたかぁ? 司令官殿』
ハザールが芝居がかった口調で答えが、男は構わず続けた。
「新たな任務だ。リペアの船を殲滅しろ。手段は問わん・・・ダカールの全兵力を使え」
男は躊躇いもなく言う。まるで、どうでもいいと言うように。
『・・・ハッ、これはまた唐突に言ってくれる。いいのかい?』
「不服か? 貴様なら受けると・・・」
『なわけねぇだろうが。むしろ感謝してるぜ? 久々に暴れられるじゃねぇか』
男の声が、興奮気味のハザールの声にかき消される。
「そうか・・・ならば早速取りかかれ、多少の事ならこちらで隠蔽しよう。ダカールの指揮は貴様が取れ」
『流石は英国紳士、教養が高くてご立派だ。人を見る目もある・・・それじゃ、切るぜ』
ハザールが満足げに通信を切る。男は無線機を置き、葉巻に火を付けた。
深く息を吸い込み、吐き出す。しばしの沈黙の後、静かに呟いた。
「獣は野に放たれた・・・さて、リペアはどう動く・・・?」
ハザールは通信を切ると、すぐに自分の部下をブリーフィングルームに集める。
「うっし、集まったな。『組織』からの命令を実行するぞ」
ハザールの言葉を聞き、部下達の話しも賑わう。
「今回の任務は偵察や警護なんてチャチなもんじゃねぇ・・・戦争だ」
部下達の歓喜がいっそう高まる。狭いブリーフィングルームには小さな祭りが起きていた。
「やりましたね中佐。思いっ切り暴れてやりやしょう」
酒瓶を持った部下の一人が言うと、ハザールは人差し指をチッチッと動かす。
「今は中佐じゃねぇ。ここの大西洋連邦・ユーラシア連邦を動かせる『特別司令官』様、だぜ?」
ハザールはそう言うと、持っていた酒瓶の中身を一気に飲み込んで空にする。
「じゃあ早速実行するとしよう。MSを準備しろ・・・ちょいと、餌を撒きに行かなきゃならねぇ」
部下が不思議そうに首を傾げるのを見て、ハザールは続ける
「地球軍の占領地での行い、これは知ってるよな?」
何故そんな話しを? と聞こうとする部下に、まぁ聞けよ。と、ハザールは言う。
「不作の村々に重税を課せて日々労働力として狩り出し続ける。それに逆らう連中には制裁を加えるときたもんだ。
まるで悪魔だぜ。ゾッとするなぁ」
友軍の行いを、ハザールは他人事のように話す。
「まぁ、俺もこうしてここの指揮を任されたんだ。地球軍らしい仕事の一つぐらいやってもバチはあたらねぇさ」
ハザールは豪快に笑うと、話しについて行けない部下達を尻目にブリーフィングルームを後にした。
短くてゴメン。
それにしても、ハザールの口調は難しい
乙です!
まったりいきましょう
>>326乙。
ノンビリと続きを待たせてもらうよ。焦る事も無いしね。
>>325乙です。
↑と同じくゆっくり待たせていただきます。
しかし俺らは俺らで何らかの形でこのスレに貢献しないとなぁ
まとめサイトの掲示板を使うときがようやく・・・・・
393氏GJ!
乙
>>393氏乙です!!
ところでハザールの声は若本様があってると思うのだがどうだろ?
パカッ
.γ"⌒ヽ,
.んヘ/V'ヘ
リ ´∀`) <グゥレイト!
( 'ヘ/V'ヘ|)
ゝ、._,ノ.
あとは67氏と絵師さんの消息かなぁ
オレンジカラーのスレイヤーはどうよ?
ブリリアントの画像って誰か描いていたかな?
age
情報屋へのコンタクト、メイの脱走、ハザールの襲撃、長老たちの行方、アルトゥーロの計画、サワムラとスティングの関係、そしてクローン問題…まとめるのは大変だ。
リレーだからある程度とっちらかるのはしょうがないわな
逆の見方をすればその先の読めなさがリレーの醍醐味とも言える
職人&絵師さんにはボチボチマターリとがんばっていただきたい
ゆっくりだがまた進みだしたということで、まとめ人でもある67氏が姿を見せないことが心配だが、さて…
保守
職人待ち
半日一保守
age
一週間に一度の投下ペースくらいでいけばいいんジャマイカ
67氏はどこいっちゃったの?
67氏は・・・・もう・・・・グスッ。・゚・(ノД`)・゚・。
何かあったのか?
つか、67氏が投げたのならまとめサイトはどうなるんだ?
ここまできたんだから消滅はもったいない、細々とでもいいから完結させてほしいんだが…
まだ結論を出すには早いさ
ほっしゅ
しかしこれだけ長期間カキコがないということは…
おいマジで大丈夫かこのスレ
支援物資の投下が必要かも
67さんがいなくなっちゃったら誰がこのスレを牽引するというのだ
新職人が現れれば、無問題
まー41氏か393氏、もしくは67氏の復活、それか新職人を待つしかないよね
元々のんびり更新だったわけだし種死放送終了して板自体の勢いも落ちてるわけだし
まったり保守して待つだけさ
保守上げ
358 :
41の者:2005/12/17(土) 20:36:29 ID:???
「いてて…」
スティングは右の頬を押さえた。
そこは赤く腫れあがり、白い大きなシップ貼ってある。
「にゃろう、次があったらガツンとやってやる」
スティングは机の上に置いてあるドリンクのボトルに手を伸ばし、
キャップを開けると口をつけ、勢いよく喉の奥へと水を流し込んだ。
口の中が何ヶ所か切れたのだろう、ヒリヒリしたが、スティングは構わず飲み込んだ。
つい二時間程前、スティングはトレーニングルームにいた。
この“輸送艇”は艇という割りに結構大きなホバー・シップであり、船内も色々と設備が整っているのだ。
スティングからしてみれば、さっさと目的地に着いてほしいところなのだが、
アルトゥーロに言わせるとこの“輸送艇”は一応商船として届出を出してあるため、
怪しまれないように航路に沿って移動し、順次町に立ち寄る必要があるとのことだった。
その分、移動に時間がかかってしまうのだが、
この辺りの手間隙を惜しむつもりはアルトゥーロにはないようだった。
アルトゥーロにしてみれば、これは慎重云々ではなく偽装の初歩中の初歩であり、やって当然の行動なのだった。
だが、気が逸っているスティングには、この歩みは亀のそれに近いものに感じられた。
それに船内を自由に移動できず、トイレに行くのにも監視付き。
やることといったら、食う寝る以外だと読書、体力トレーニング、MSシミュレーションくらいだ。
ダカールを出てからの数日間というもの、それより他にスティングは行動したことがなかった。
ぶっちゃけて言えば、かなり暇で無駄な時間が多いのだ。
359 :
41の者:2005/12/17(土) 20:39:18 ID:???
で、件のスティングの頬の腫れは、トレーニングルームで負ったものだ。
ムスッとした表情でエアロバイクを漕いでいたスティングに、
ウィンダム・クラウン部隊のパイロットが数人、一対一の格闘トレーニングを申し込んできた。
ボスのアルトゥーロがこだわっている存在のスティングがおもしろくなく、
からかいついでに痛い目にあわせてやろうと考えたのだろう。
スティングもそれがわかっているから、最初はつきあいきれないと断ろうとした。
だがあまりにしつこく迫ってくるので、ここ数日で溜まった鬱憤の導火線に火が点いてしまった。
それならやってやる、思い切り憂さを晴らさせてもらうぜ、というわけだ。
安全グローブやレガース、ヘッドギア等を身につけ、武器等は無しの単純なルールだ。
相手をマットに組み伏せるか、打撃を当ててダウンさせればポイントを奪え、5ポイントで勝ちとなる。
最初のひとりふたりはスティングは苦戦しながらもなんとかポイントを奪って勝った。
ウィンダム・クラウンのパイロット達はMS操縦技術だけでなく、
格闘の駆け引きや武技のほうにもかなり心得があるらしかった。
スティングが最初の二人に勝利できたのは、スティングも相当の格闘訓練を過去に積んできているからだ。
三人目はかなりてこずった。一度背後に回られ、関節を極められそうになった。
何とか逆転して勝ちをものにしたスティングだったが、三人を相手にして相当の疲れが溜まっていた。
四人目はひょろりと背の高い男だったが、これはスティングが負けてしまった。
長いリーチを生かした打撃に近寄れず、そのまま押し切られたのだ。
疲労分がなければ、もう少し善戦できたかもしれない。
そして、最期に出てきた男、これが異様に強かった。
2メートル近い大柄でどっしりとした男だったが、見かけによらず動きの速さはかなりのものだった。
パワー、スピード、技術、どれを取ってもスティングより遥かに上だった。
もともと大柄ではないスティングは、疲れもあり翻弄されっ放しになり、
投げられ、殴られ、突き飛ばされた。差がありすぎて半分イジメに近かった。
そうは言えども、スティングもやられっ放しになるのは性に合わないので、必死に抵抗した。
完敗と言ってよい内容だったが、それでも何撃かは巨漢に入れることに成功した。
そのまま集団でリンチに発展しそうな雰囲気もなく、パイロット達は巨漢の試合を最期に引き上げていった。
結局、大怪我は無かったものの、各部に打撲を負ってしまい、
スティングにとっては鬱憤晴らしどころか逆に溜まってしまう結果となった。
からかいついでにぶちのめそうとしたウィンダム・クラウン部隊のパイロットも人が悪いが、
スティングにも非がないとは言えない。無意味な挑発にのってしまったからだ。
だが終わってから文句を言っても詮無いこと、
スティングは体中に痛み止めのシップを貼って、自室へと引き揚げたのだった。
360 :
41の者:2005/12/17(土) 20:41:36 ID:???
スティングはペットボトルを放り出し、ベッドに身を投げ出した。
体のあちこちがキリキリと痛む。
「…こりゃ一筋縄ではいきそうにねーな」
わかってはいたことなのだが、ここからの逃亡は簡単に成し遂げられそうにはなかった。
どこへ向かっているのか今だ皆目見当がつかないが、
到着してしまえばさらに逃げ出すのは難しくなるだろう。
アウルとステラの件をどうにかし、ダークネスを奪い返し、リペアに逃げ込むのがベストとはいえ、
それをどうやって行動に移したらいいものか。
「味方がいないってのがツライところだな…」
誰も頼りにできない。
全ては一人でやるしかないのだ。
アルトゥーロを出し抜き、
MSでも生身でも強敵のウィンダム・クラウンの連中をかわし、無事に逃走できるのか。
今の時点では、限りなく可能性は低く思われた。
サワムラも、心からアルトゥーロに従っているようではなかったが、
それ以上にスティングと決着をつけたがっているため、協力を期待することはできないだろう。
「…」
スティングは天井を見上げた。
心細いというわけではなかったが、不安ではあった。
船が目的地に着くあと少しの間に、何かしら脱出の方法を考えておかねばならない。
「くそっ」
リペアかイマズゲンと連絡が取れれば、一筋とはいえ光明が見えてくる。
今のままでは、神が運を拾い集めてくれたような偶然に期待するしかない。
だが、それは虫が良すぎる。やはり、自力でどうにかせねばならないのだ。
「…」
不意に眠気が、スティングを襲った。
ダメージを受けた肉体が、睡眠という名の休息を欲しているのだろう。
スティングはそれに逆らわず、眠りの精霊の誘いに身を任せた。
やらなければならないことは多いが、いざ行動する際に身体が動かなければ何にもならない。
「ふぅ…わ…ぁ」
大きなアクビを、スティングはひとつした。
暗闇の底へと落ちていく意識の中で、スティングは仲間たちの姿を見た気がした。
アウルとステラ、二人はアルトゥーロの言う通りクローンとはいえ、現世に実在するのだろうか。
そしてルヴィアを始めとするリペアの面々は、今何をしているのだろうか。
必死に、自分の行方を捜しているのだろうか。
それとも………。
「………」
アクビから数十秒後、スティングは静かに眠りの園へと入った。
361 :
41の者:2005/12/17(土) 20:44:05 ID:???
“輸送艇”のキャプテンシートに、アルトゥーロは目を閉じ、脚を組んで座っていた。
乗せたほうの足の爪先を、プラプラと揺らしている。
「アルトゥーロ様」
「ん?」
オペレーターがアルトゥーロに声をかけた。
アルトゥーロは目蓋を開けると、オペレーターのほうを見た。
「キリマンジャロ基地から連絡…『所定の位置に定時に来られたし、迎えをよこす』とのことです」
「了解した、と返信」
「はっ」
オペレーターが席に帰るのを見ると、またアルトゥーロは目を閉じた。
そして膝の上で手を組み、シートに深く座り直した。
その様は、まさに悠然といった感じだった。
ここまで。
年末で仕事が忙しくて、考えたり書いたりする時間が足りない。
ゆっくりやりたいと思います。
SPIRAL-67氏はどうなされたのか…心配だ。
41氏GJ!!!!!
>>361 41氏GJです。
後は戦闘パート役の職人(今のところ67氏か)の仕事か・・・
41氏ぐっじょ!!
またーりとやってくだせえ
お久しぶりです。
今まで来れなくてすいませんでした。
それというのも、最近、スティングのSSの続きを書いても
自分が満足できるものが書けなく、ブランクに陥っていました。
現在、練習的にSSを書く等、色々と努力はしているのですが
復帰はもう少し先になりそうです。
申し訳ありませんでした。
お詫びにといってはなんですが、俺には今はこれくらいしかできないので、
保管庫を更新しておきます。
おお67さんお久しぶり
復帰目指してガンガってくらっせ
67さんが納得できる作品を見たいんで復帰までお待ちしてます。
うむ、では保守
…陥るのはブランクではなくてスランプ…
なるほど、たしかにスランプのようだなw
まーぼちぼちやってくれたらいいさ、シメキリなんてないわけだし
マターリいこう
うほっ
保守
職人待ち
オクレ兄さん保守
アウルのとこは流れが復活したぞ
こっちはどうした
職人は厨?高?大?社会人?ニート?
それによって年末の忙しさがかわってくるぞ
受験生&社会人なら相当忙しいだろうから投下は期待薄か
メキシコ
保守!
職人が書くって言ってるんだから待つだけだーよ!
種スペ……
ま、ここにゃ影響ないかね
特番も終わって過疎化に拍車がかかりそう
ヤバいなこのスレも
age
hosyu
こりゃもうダメかねえ
このスレも終焉か?
387 :
41no:2005/12/27(火) 20:48:56 ID:???
じゃあ投下、短いけど↓
アシエル・ナバスは深呼吸をひとつすると、背筋を大きく伸ばした。
チュニスの陽光は穏やかだ。
鬱陶しい砂混じりの風もほとんどない。
同じアフリカと言えど、地中海に面しているだけでこれほど気候が違うのか、とアシエルは思った。
“ボルボ”の補給及び修理作業は滞りなく進んでいる。
MSとそのパイロットの補充も無事すんだ。
パイロット三人は、腕っこきという話で、到着してからの数日間しかつきあがないが、
アシエルの見たところ、特に性格的に問題がありそうとも思えなかった。
変に突っかかっていかなければ、シュリンカーともうまくやっていけるだろう。
「ふう…」
アシエルは首をほぐすように回転させると、肩を拳でトントンと叩いた。
“ボルボ”のような大型の陸上戦艦であれば、移動は特に不自由もないし、船内は快適と言える。
だが、ずっとその中にいるのと、こうして外で空気に直に触れるのでは、やはり心地よさが違うというものだ。
「…」
アシエルは空を見上げた。
“ボルボ”が収まっている格納庫の屋根に、白い大きな羽の鳥が数羽とまっている。
「…ふっ、ははっ」
思わず、アシエルは笑った。
何と平和な光景だろうか。
「ははは…」
その鳥の真下にある陸上戦艦は戦争の道具であり、その対比が何となくおかしかったのだ。
388 :
41の者:2005/12/27(火) 20:50:43 ID:???
アシエルが屋外でリラックスしているのと同時刻、彼の上司たるシュリンカーは不機嫌の真っ只中だった。
理由は、決して些細なことではない。少なくとも、シュリンカーにとっては。
「どういうことですか、それは!」
『どうもこうもない。今後のためだ』
「しかし、奴を動かさずとも、我々が!」
シュリンカーは時々ノイズが混ざる通信画面に向かって語気を荒げた。
画面に映っているのは、シュリンカーのボス、すなわち、“円卓の騎士”のトップだ。
『アルトゥーロを、裏切り者を潰す。それには、奴を動かすことが解決の近道だ』
画面の中の男は、表情をいっさい変えることなく、冷徹な声でシュリンカーに告げた。
どこからか光を受けているのか、サングラスの端が怪しく輝いている。
「ですが、あの男は、ハザール・バルタザールは限度というものを知りません!」
『……』
「確かに、有能であるのは認めます。諜報能力も、統率力も、MSの操縦も!しかし!」
『もういい。決まったことだ。私が決めたのだ。お前が意見は必要としていない』
有無を言わさぬ口調、とはこういうのを言うのだろう。
その言葉には、反論は認めないという絶対的な冷たさがあった。
「……失礼いたしました」
シュリンカーは非礼を詫びた。
だが、その拳は強く握り締められ、ぶるぶると震えていた。
心からこの決定に納得していないのは、どう見ても明らかだった。
389 :
41の者:2005/12/27(火) 20:52:28 ID:???
『ハザールによりメイ・ブラックマンの件は片付いた。アルトゥーロに時間をこれ以上取らせるわけにはいかん』
「……は」
『アルトゥーロを消せば、スティングも手に入る。
スティングに関わってという、あの小うるさいリペアもどこかでしゃしゃり出てくる。全部一気に両断してやればよい。
それに連合に不和の種を蒔くことも可能だろう。わかるな、シュリンカー・センギア』
何のためにMSとパイロットを回したと思っている、ハザールと連携して最大限に結果を出せ。
モニターの向こうのサングラスの男の顔には、そう書いてあった。
「……はっ」
シュリンカーは小さく頭を下げた。
『具体的な計画はハザールに立てるように言ってある。現場での細かな進行、対応は任せる』
全てはハザールと協力して行え、ということだった。
シュリンカーは拳を握り締める力を、一層強めた。
『期待しているぞ』
最後にそう言うと、サングラスの男はモニターから消えた。
「……」
シュリンカーはうつむき、肩を震わせて十秒ほど立ち尽くした後、思い切り床を蹴りつけた。
「俺が、あの下種野郎と!」
声すらもどこか震えているようだった。
シュリンカーは顔をあげた。
真っ黒になったモニター画面が、自分の姿を反射している。
「あのハザールと…!」
右の拳、握り締めた拳を大きくシュリンカーは振り上げた。
「…………」
だが、怒りをたたきつけるようなものは、周囲にはなかった。
通信モニターを殴りつけるわけにもいかない。
“マリオネット”の件については、不満はあれど我慢はできる。
だが、ハザール・バルタザールと手を組んで戦うのだけは心の底から嫌だった。
さっき言った通り、能力については認めている。
メイを奪還した功績についても同じだ。
だが、それも目の前に本人がいないからこそできるのだ。
どうしても、性格的にハザールという男を受容できない。
「……くっ」
シュリンカーは腕を下ろした。
そして、靴音を響かせて通信室から出て行った。同時に、大声で叫んだ。
「アシエルを呼び出せ!」
ここまで
>>387の名前欄ミスったのは無視してください
ま…きちんと終われるか消滅するかはわからんけど、とりあえず俺は最後までつきあいますよ、ボチボチと
GJ!
41氏にこのスレの運命は託されたな。
GJ!!!!!!!!!!!
急いで投下したのか脱字が多いな、いや別に責めてるわけじゃないが
それにしえもオレを含めて返レス三つか、ROM組がいるのかどうかしらんが住人の数も減ったものよ・・・
マユ主スレや某再生スレとまではいかんが、かつてはそれなりに住人がいた気がするのだが・・・
板自体が過疎だからしかたないとはいえ、さみしいものよ
>>387-389 忙しい時期であろう中、投下乙&GJ
>>392 定期的に覗いているROM組な訳だが、職人のカキコ→保守→職人n(以下エンドレス
ていうパターン化された進み方になっていて、どうも職人に頼りすぎている希ガス(職人あってのこのスレだが
作品を盛り上げるのは職人 スレを盛り上げるのは住民ってことだ。
愚者の諫言にすぎんけどな
そうはいってもなかなか難しい気もするな
絵師さんがまた来てくれたら流れがかわるかもしれんが………
職人に依存し過ぎるのも良くない。
いろいろと議論したりして盛り上げるべし
燃える案は無いか?
宇宙に舞台を移すべきか
それとも地球に留めるべきか
はたまたアフリカ限定にするべきか
取りあえずまだアフリカで維持
というかアフリカの舞台が好きだな
宇宙に上がるとヘカーテやリベレート、イマズゲンの活躍の場が限定されるからなぁ・・・
戦場を広げるとどーしてもあの世界ではラクシズがでしゃばってきそう
だが円卓とやらの規模を考えるとアフリカのみで決着つきそうもないし
大晦日と三が日はさすがに職人も来ないだろうし保守に徹するか
兄さんたちのイラストキボンヌ
age!
あけおめカキコ
保守
どのキャラがあぼんする予定?
新年を期に職人が全撤退してたらどうしよう
アウル主人公スレの156だが、少しここのスレの話とクロスオーバーしてもいいか?
>>408 さあ…一住人としては別にかまわんと思うが、職人さんや他の住人がどう思うかだな
ほしゅ
職人さんマダーチンチン
412 :
おみくじ:2006/01/05(木) 20:46:13 ID:???
保守
414 :
41の者:2006/01/05(木) 23:44:55 ID:???
新年一発目の投下、細々とでも何とか続けましょう。
誤字脱字は種本編後半のフェイズシフト装甲の存在価値並にスルーしてください。では投下↓
「…やれやれ、無事でなによりだね」
『いやいや、九死に一生じゃよ』
やや乱れ気味の通信モニターには、白い豊かな髭を蓄えた小柄な老人が映っていた。
「まあ、長老のことだから簡単におっ死んじゃいないとは思っていたけどね」
画面向こうのその老人に語りかけるルヴィアの表情と声が、普段の彼女よりも幾分優しい。
それもそうだろう、行方不明だった旧知とやっと話ができたのだから。
彼女の脇では、ヤヨイとジルが安堵の涙を流していた。
二人の肩を抱くバシムの目も真っ赤になっている。
『…わしは確かに無事に逃げおおせることができたけどな、その分、若い者を随分と死なせてしもうたよ』
長老、反連合組織“イマズゲン”のリーダーの老人は、モニター越しでもわかるくらいに、はっきりと痩せ衰えていた。
声も少しばかり張りが無い。だが、目には以前と同じような強い輝きがあった。
『とにかく、イマズゲンは崩壊寸前、首の皮一枚でつながっとる状況じゃよ』
「…他の奴らも根こそぎやられたらしいね」
ダカールでの一斉蜂起計画は、イマズゲン単体で進めていたものではない。
大なり小なり、アフリカ共同体に、そして地球連合に対して不満を持つ組織が協力して推し進めていたものだ。
だが、結局大きな花火は打ち上げられなかった。
《北アフリカ穀物取引会社・ダカール支店》、つまりイマズゲンの隠れ家のひとつだが、
その襲撃直後から、ダカールで市警と軍による大掛かりな“狩りだし”が行われたからだ。
長老やルヴィアたちが力を削いだはずのダカールだったが、どうやらその成果にやや過信があったようだ。
腐っても連合、というわけだった。
「イチからやり直し、ってことだね…」
『そうさの、こちらもまずは傷を癒さねばならん。今日明日でどうにかなるもんではないわい』
「…幸い、リペアには直接手が及んでないようだけど…」
『今のところ、水面下で大きな動きがあったのはこの北アフリカだけじゃな』
「しかし、どこで嗅ぎつけたのかねえ…密告者がいた、とは考えたくないんだけどさ」
『一時的とはいえ、手を組んだ連中を疑いたくはないわな。ま、今更言っても遅いじゃろうが』
ルヴィアは知らない。長老も知らない。
この場にいる全員が知らない。知るはずもない。
彼らの計画が頓挫したのは、大西洋連邦に所属する一軍人のせいであることを。
“円卓の騎士”に属する、恐ろしくキレる頭の持ち主が動いた結果であることを。
415 :
41の者:2006/01/05(木) 23:46:20 ID:???
『とりあえず、わしらはチュニスにしばらく“滞在”することになるじゃろうの』
「チュニスはプラント…ザフトの影響力が強い都市だ。うっとおしい奴らの手は逆に伸びにくいだろうしね」
『すまんの、そちらも苦しいじゃろうが、何の手助けもできやせん』
ルヴィアはパタパタと手を振った。
「気にしなさんな。長老、アンタが生きているとわかっただけでも、砂漠でオアシスを見つけたみたいなもんさ」
『情報の収集ならなんとか協力できるかもしれんが…動ける人間が少ないしの』
「だからいいって。まずは自分の身とイマズゲンを守りきることだけを考えな」
『ほっほほ、いや、すまん』
「私らはリベレートがある、MSもある。他所にもね。いざとなりゃあリペアの総力を挙げて抵抗できるし、これからだよ」
『…そうじゃの。…ヤヨイ、バシム』
「はっ、はい!」
「へ、へい!」
不意に名前を呼ばれて、ヤヨイとバシムは直立の姿勢をとった。
『二人はとりあえずそちらに残るがいい。引き続き、リペアを助けるんじゃ』
「「わ、わかりました!」」
二人の声がキレイにハモった。
モニターに映る長老の顔が、少し柔らかくなる。
『ルヴィア、せいぜいコキ使ってやっとくれ。ほっほほ』
「もちろんさ…」
コキ使いたくなくとも、使わざるをえない。
スティングとダークネスという大駒が無いのだから。
『さて…一度通信を切るとしようかの。どこから足がつくかわからんしのぉ』
「わかった。基本的に連絡はこちらからとるようにするよ」
『そうしてくれるとありがたいの』
「緊急の時は、SDRM−619番でつなげとくれ。プログラムによって毎回通信コードが変わる仕組みになってる」
『ほっほほ、了解した』
「では、また次に…」
『うむ、お前さんたちも気をつけるようにな』
「わかった」
ルヴィアは頷いた。
モニターの向こうで、長老も同じように首を縦に振る。
『では、の』
「ああ」
長老の姿が、闇に溶け込むようにモニターから消えた。
数瞬の静寂が、通信室を支配した。
416 :
41の者:2006/01/05(木) 23:47:50 ID:???
「ふぅ、やれやれ…」
その中で、最初に口を開いたのはルヴィアだった。
年寄り臭く、首をぐるりと回して、右拳で両の肩を交互にトントンと叩く。
「…長老が無事で良かったよ」
「本当に、そうです。そうですよ」
ヤヨイがそれに同意した。まだ目の周りが赤い。
「あんたたち、ご苦労さんだったね。この一週間あまり不眠不休でさ」
ルヴィアは通信室を見回した。無精髭がのびた者、目の下にクマを作った者、
それぞれが、手を挙げたり笑顔になったりと、ルヴィアの慰労に応える。
「とりあえず、ゆっくり休んどくれ。まだやってもらいたいことがあるからね」
まだやってもらいたいこと、それは、スティングの行方の捜索と、“情報屋”へのコンタクトだ。
「………」
ルヴィアは通信室の一番端、入り口のドアのすぐ横にある通信席に目をやった。
そこには誰も座っていない。だが回線はずっと開きっ放しになっている。
コードJ9-RF3Z、スティングが残した、“情報屋”の連絡先だ。
「さ、みんな疲れたろう。後は代わりのモンが一時引き継ぐから、各自部屋に戻って休んどくれ」
その通信席から視線を外すと、ルヴィアはパンパンと両手を叩いた。
ルヴィアの言葉に、それぞれの席からのそのそと通信士たちが立ち上がる。
「ホント、ご苦労様。ありがとうよ」
「ご苦労様」
「お疲れ様でした」
「ゆっくり寝てくれよ」
ルヴィア、ヤヨイ、ジル、バシムが通信士たちに声をかける。
「では、人休みさせてもらいます」
「また何かあったら呼んで下さい、すぐに起きて駆けつけますよ」
彼らの顔は疲労に覆われていたが、どこか晴れやかなものだった。
ひきずるような足取りで、ドアの向こうに一人一人消えていく。
そして一分後、通信室にはルヴィア、ヤヨイ、ジル、バシムの四人だけが残された。
「ふぅ………」
ルヴィアが大きく、長く息をついた。
まだ問題が山積みとはいえ、とにかくひとつ丘は越えたのだ。
「ジル」
「はい」
「アンタ、悪いけどここに残ってくれない?数時間したら、また代わりの者をよこすからさ」
「はい、わかりました!」
ジルは大きな声で答えた。
ヤヨイと違い、もうその目に涙の跡はない。
「さ、私は私でやることをするか」
ヤヨイとバシムは、ルヴィアの言葉に頷いた。
二人はMS関係の作業がある。
いつでも出撃できるよう、メカニックと協力してMSをしっかり整備しておかなければならない。
今も格納庫では、トッシュ、エヴァンス、ムサシらがそれぞれの機体を手入れしているはずだ。
417 :
41の者:2006/01/05(木) 23:50:36 ID:???
「じゃあジル、頼んだよ。ちょっとしたらコーヒーとサンドイッチでも持っていかせるからさ」
「はい」
残るといっても、やることは席に座っていればいいだけだ。
何か動きがあったら、ルヴィアを呼び出せばいい。
さっきまで必死に頑張っていた通信士たちに比べれば、毛の先ほどの苦労だ。
「それじゃね」
ルヴィアたち三人は、通信室から出た。
エレベーターに向かって歩を進める。
「ヤヨイ、もう涙は止まったかい?」
「は、はい。もう大丈夫です」
「アンタにしてみりゃ、長老はアフリカに来てからの父親代わりみたいなもんだったからね」
「ええ、無事で本当に良かったです」
「まったくで」
バシムにとっても、それは同じことだ。
ただ、長老が元気だったのは嬉しいが、それでもバシムはヤヨイほど無邪気に喜ぶ気にはなれなかった。
ヤヨイより“イマズゲン”にいる期間が長いだけに、今回犠牲になった人間の中に友人が多くいたのだ。
彼らのことを思うと、胸が痛む。
「さあ、こっからが本当のしょうぶ―――」
『ヴ――――ッ……ヴ――――ッ……ヴ――――ッ……』
ルヴィアの言葉尻に、けたたましいアラームの音が重なった。
仰天した三人は、思わず足を浮かせた。
「なっ、何だい!」
『ル、ルヴィアさん、ルヴィア博士!も、戻ってきてください!』
アラームの後に、ジルの大声が響き渡った。
至近距離で雷が落ちたような大音だった。
おそらく、焦ったジルが最大限で艦内放送を流したのだろう。
「あ、あんのバカ…!」
キーンと鳴る耳を押さえながら、ルヴィアは今来た通路を小走りで引き返し始めた。
それにヤヨイとバシムも、頭を振りながら続く。
通信室に飛び込むや否や、ルヴィアはさっきの呼び出しに負けない位の大声で怒鳴った。
「こらあジル!あんた、鼓膜が破れると思ったじゃないか!」
椅子からずり落ちているジルの胸倉を掴むと、ルヴィアは乱暴にジルを引っ張りあげた。
「あんた、いくら何でも最大ボリュームで…」
掴みかかられて、ジルは目を白黒させた。
「ち、ちが」
「なーにが違うってんだいこのすっとこどっこい!」
怒髪天を衝く勢いというのはまさにこういうことを言うのだろう。
ヤヨイとバシムはその凄さに気圧されて、ルヴィアをなだめることも忘れ、
その背後で肩を寄せて子猫のように震えた。
418 :
41の者:2006/01/05(木) 23:51:58 ID:???
「ひ、ひぇえぇ」
先日はヤヨイがその怒りの矛先にぶつかった。そして今日はジルだ。
いつか俺もああなるんだろうか。いや、絶対にミスはすまい。
振り回されるジルを見て、そう心に誓うバシムだった。
「ちが、ちが、ちがます」
「なーにが!どーしたってのさ!」
「あれ、あれ……うげ」
ジルはぴくぴくと震える手で、一つの通信席を指差した。
「あれェ!?」
ルヴィアはギロリとした目で、その先に目をやった。
つられて、ヤヨイとバシムも瞳を動かした。
そして、一呼吸、二呼吸、三呼吸した後、三人はジルが大慌てで放送を流したわけを知った。
「ぐふぇ」
ルヴィアが腕の力を抜いた。
情けない声を発して、ジルは通信室の床にうつ伏せに崩れ落ちた。
三人は、そんなジルを気にもとめずに、その通信席を凝視した。
その通信席の向こう、回線ランプは、グリーンに光っていた。
すなわち、“相手”と繋がっているのだ。
『スティングか?おい、何か女の声がしたが、どうした?まさか、痴話喧嘩の最中じゃないよなあ?』
低い笑い声が、その言葉の後に続いた。
『俺の情報がまた欲しくなったんだろ?いいぜ、まだ契約中だ。知ってることは何でも教えるぜ……』
ノイズも混じらない、鮮明な音声だった。
ルヴィア、ヤヨイ、バシムは、体を動かすことができなかった。
あまりの唐突さゆえに。
まさか、長老の無事がわかったその直後に、“情報屋”とコンタクトが取れるとは。
一週間も回線をオープンにしていて、一向に繋がらなかったというのに。
『おーいスティング、何黙ってやがんだぁ?』
そう言って、その“声”はまた低く笑った。
419 :
41の者:2006/01/05(木) 23:57:30 ID:???
とりあえず今回ここまで。
リペアがほったらかしになってたから、そろそろ書いとかなければと思って…。
しかし、今更だけど風呂敷広げすぎたかもしれないですな。
スティングを追わなければならない、円卓側(ボス、メイ、ハザール、シュリンカー)もだし、
アルトゥーロもだし、リペアも、そして情報屋までも。
俺が散らかしたせいなので自業自得なわけですが、
67氏や393氏にはさぞご迷惑をおかけしていることだと思います。すんません。
>アウル主人公スレの156氏
俺は別に構いませんが、67氏や393氏、そして住人諸氏次第だと思います。
続きはできれば早いうちに。
できれば、ね。
41氏GJage!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
>>419 ありがとうございます。
基本的には、スレ本編に出ているキャラを使わない様に努力します。
恐らくキャラクターの名前、もしくは戦艦の名前が出る程度だと思います。
初めは「円卓の騎士」の他の一員として、此方でオリジナルキャラクターを出したいと思います。
世界設定なども、一致してしまうと思いますが、ご了承願います。
ご不満な点が有りましたら、何なりと。
41氏GJキタ(゚∀゚)ァ( ゚∀)ァ( ゚)ァ( )ァ(` )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ
あー久々にハラハラした。相変わらずうまいわぁ・・・
これからもがんばってください、まってますんで
スパイラル氏と393氏も復帰してもらいたいものだ
職人三人態勢なら負担が分散してもっと話がはやく進むであろう
お久しぶり。
調子出て来たので近いうちに書こうと思う
で、ハザール動かそうと思うんだけど。
占領地を荒らす流れになる予定。だからちょいと機体がいる。
初期案はデストロイ?みたいな話しがあったと思うんだけど。
流石にデカ過ぎると思うんで何か別の機体に乗せようかと。
まぁ、まだ専用機に設定したいってワケじゃないから、一度きりでもいい
おー393さんお帰り、期待してますぜ
ハザ助の件は別にいいんじゃないすか?けして67さんにケチつけるわけじゃないがデストロイ搭乗案は少し唐突すぎる感があったからな
今は懐かしとなってしまったカオス改(あのプラモ画像の)とか、でもあれはメイが乗ります案もあるんだっけか
マイペースにガンガってくらっせ
>425
ゲイツ
バクゥを元に開発した連合製の4足歩行MSなんて考えてる。
ほら、ハザールって獣っぽいイメージあるし
ハザは虎(アンディにあらず)+ハイエナなイメージがある
アルトは鷹、メイは猫、サワムーは猟犬、アシエルは子犬(アイフルのあれ系)
個人見解だがそんな感じ
>>429 MSVにガイアのレプリカでワイルドダガーってのがある
>>431-432 ワイルドダガー意外とカッコイイですね。ただ
>ガイアのレプリカ
ってのはさ。そういうのは前作で
バクゥやラゴゥを鹵獲したときにやっておくもんじゃないのか?
変形機構は……イージスのを流用するか、最初から無くてもいいのかなと。
434 :
433:2006/01/08(日) 20:05:40 ID:???
それから頭部は
全体的にバクゥ型だが眼はゴーグル型カメラを引き伸ばした形状
もしくはまんまガンダムヘッド。
オクレ兄さんと関係なくてすまん。
>>433 いや、そうはいっても一応公式だから
俺機体よりは良いんでないか?
436 :
433:2006/01/08(日) 21:03:51 ID:???
ただバクゥ系MSに対抗するために連合は同じ型のMS開発しなかったのは
なんでかね。4足に4足じゃ効果無いと考えたからかな。
それとも連合はあんまりバクゥ系MSに苦戦しなかったから?
まあ、砂漠部隊の隊長がアレじゃあ(ry
437 :
436:2006/01/08(日) 21:09:00 ID:???
>
>>435 その辺、アーマードトルーパーみたいに自由にはイカンか。
age
パイロットあぼんダービー(国際GT)
1枠 アルトゥーロ・フェルディナンテス
2枠 サワムラ・ヒロキ
3枠 シュリンカー・センギア
4枠 メイ・ブラックマン
5枠 ハザール・バルタザール
6枠 アシエル・ナバス
7枠 ヤヨイ・ホシナ
8枠 バシム・ノルマンディ
9枠 ホビ丼三人組
※スティングは主人公ゆえに出走除外
,一-、 そうですね、アルトゥールとサワムラは最後まで粘るんじゃないでしょうか
/三 l | シュリンカーとハザールは向こう上面の中盤をどう凌ぐかがポイントだと思います
◎◎-っ メイは今転厩問題がありますので、円卓厩舎かリペア厩舎のどちらに
´∀// 移るかで印の打ち方がかわってきますね、円卓厩舎だと少し印が重くなります
●.Yゝ ヽ ヤヨイとバシムは騎乗馬が力不足なのが不安材料ですね
_ノ‖ | / ノ 以上から私はホビ丼三人組とアシエルを最速あぼん本命に致します
 ̄|大坪|\ ̄ ̄ …あ、失礼しました、アルトゥールじゃなくてアルトゥーロでしたか
俺はH-Dに10万ペソ
最終的に全員あぼんしそうでコワス
オクレ兄さんも最後はコクピットで吐血しながらあぼんとか‥‥
しかし大坪さんはどこでも名前間違えるのなw
実況はやはり杉本さんか?
「さあ残り2ハロンをきって先頭サワムラ、しかし内からスルスルとスティングが来た」
「あーっと大外一気にアルトゥーロ!連れてハザール!大接戦!かわったか粘ったか、鼻を並べてゴールイン!」
「これは写真判定でしょう!晩秋のアフリカ競馬場、傾きかけた日差しを受けての白熱したレースでした!」
「いやー際どいですね大坪さん」
「そうですね、さすが実力伯仲の大レースですね」
「あ、今一着アルトゥーロと出ました、二着に粘りましたサワムラとなっています」
「いいレースでしたね」
/'"^```'i
l ミj```'"il
ヽ d`∀´) <ディープインパクトは武豊から俺に乗り替わりだぜ
次は393氏の番でつか?
まとめサイト更新しないの?
age
板自体が過疎でどこのスレも同じ状況とはいえ
投下がないとここも動きようも転がりようもないな
何かいい打開策はないものか・・・
>>446 まあ無理だな。
下手すりゃ板そのものが無くなるかもしれんのに
スレが最後の一人になって消滅する前に職人さんに話を完結してもらう以外にないね。
深夜に保守
hosyu
久しぶりに来たらまだ残ってたwwwスゴスwwwwww
書いてくれてる皆さんマターリでいいので引き続きガンバってくらさい
スレ違いでスマンがSPって今後地方での放送は未定?無し?
>>450 地方の放送予定もあった気ガス
公式行って確認したほうがいいんでないべか
しかし職人さん来ないなー、今までの展開だと今スレで終わりそうもないけど
この過疎っぷりで次スレいけるのか?心配だ
まぁ、少なくともツンみたく可能性を潰されなかったからのんびり待てばいいんじゃまいか
しかしかなり話が広がったな、これはどうまとめるのやら見当つかん
67の人がはやく復帰せんかな
>>450 公式からコピってきた↓
■放送日
関東地区: TBS 2005年12月25日(日) 25:50〜26:45
関西地区: MBS 2005年12月25日(日) 24:30〜25:25
中部地区: CBC 2005年12月24日(土) 27:50〜28:45
福岡地区: RKB 2005年12月25日(日) 25:13〜26:06
北海道地区:HBC 2005年12月25日(日) 25:20〜26:15
静岡地区: SBS 2005年12月25日(日) 25:05〜(予定)
宮城地区: TBC 2005年12月30日(金) 16:00〜(予定)
山梨地区: UTY 2006年 1月 4日(水) 15:00〜(予定)
山形地区: TUY 2006年 1月 7日(土) 25:40〜(予定)
福島地区: TUF 2006年 1月12日(木) 24:55〜(予定)
すでに終了しておりますな
ご愁傷様
>>451>>454 サンクス
>>454 SBCがないってことはまだ放送の可能性があるってことか!うん、イケる!イケる!
・・・でも内容はひどいらしいな、OPのラクソの全裸とかシンとキラの和解とか・・・orz
age
職人が最後までつきあってくれるというからそれを信じて待つしかないな
458 :
41の者:2006/01/17(火) 23:36:56 ID:???
ゴメン、仕事が忙しくて『まとめる→書く→打ち込む』という行為がなかなかできない。
何とか今月中には形にできればと思ってます。
>>458 何を仰せか、41氏。
この板は職人さんあってのものなんだから、ゆっくりかつ納得のいくものを仕上げてください。
41氏がやる気をなくしてないのはわかった
しかし他の職人さんはどうなんだ
あと絵師さん、こっちはもしかして全撤退されたのか‥‥
逆に〆切が無い&投下はいつも不意打ちと考えたら全然苦にならないぞ
未来無限に楽しみの機会があるじゃないか
言ってて虚しくなんかないぞっ、ないったらないんだっ
>>461 その通りだがわざわざ言わないでくれ。こっちは悲しくなってきた…
age
小学生の時・・・
・シャーペンを分解してたヤツ → 技術屋、メーカー系に
・机に穴を掘ってたヤツ → 建築関係へ
・授業を真面目に聞いてたヤツ → 公務員
・シャーペンを尻に刺してたヤツ → 2丁目へ
/'"^```'i
l ミj```''il
ヽ d`A´) <俺はアウルとシャーペンでチャンバラゴッコしてたぜ
なんかアウルんとこが活気づいてきた
ウラヤマシス
保守
age
469 :
41の者:2006/01/23(月) 23:10:28 ID:???
「マリオネット部隊」と「アウルクローンとステラクローン」を物語的に何とか結びつけられそうな展開を捻り出せそうなんですが…
マリオネットは393氏、アウルクローンステラクローンは67氏が考えたものだから勝手に使って動かしていいものかどうか…
申し訳ない、続きは今しばらく待って
焦らずにゆっくり考えてくれー。
こちらもノンビリと待たせてもらうよ。
67氏と393氏、まだ生きてるよという書き込みがあれば安心できるのだが
472 :
41の者:2006/01/24(火) 23:02:49 ID:???
一度短いけれど投下しときます。
書き始めるとどこで区切っていいものかわからんようになって、ズルズル終わらないので。
キリマンジャロ山。
旧タンザニア連合共和国内にある、標高5,895mのアフリカ大陸の最高峰。
その“広さ”は東南約50km、南北30kmになり、頂のキボ峰には、赤道付近にも関わらず分厚い氷河が存在する。
その姿は、神々しいという他はない美しさであり、名前の通り、『輝く山』と呼ぶにふさわしい。
さて、そのキリマンジャロの麓にアルーシャという街がある。
街、というのはおかしいかもしれない。街だったのは、もう十何年も前のことだからだ。
人がいないわけではない。
道路が、建物がないわけでもない。
それらは全てある。
だが、存在する意味、目的が違うのだ。
銃器を構えた多くの兵士たち。
頑丈に建てられたビルや倉庫の数々。
多くの軍用車や航空機、そしてMS。
そう、街ではなく、基地。
今のアルーシャは、そう呼ぶべきなのだろう。
473 :
41の者:2006/01/24(火) 23:03:51 ID:???
「何ともまあ……」
スティングは肩をすくめると、あきれたように大きく息を吐いた。
アルトゥーロの背後にあるのがいったい何なのか、その正体が今、自分の目の前にある。
南アフリ統一機構最大、いや地球連合内でもおそらく最も規模が大きいであろう軍事施設、キリマンジャロ基地。
ここに堂々と“着いた”ということは、イコール南アフリカ統一機構こそが、
アルトゥーロの“今現在の”バックアップ組織だということだ。
「ほら、速く歩け」
スティングは背中に固い物が押し付けられるのを感じた。
首を少しだけ右に回し、目を端に寄せて背後を見る。
ウィンダム・クラウン部隊のパイロットの一人だ。
この前、トレーニングルームでスティングを叩きのめした男だ。
角度的に背骨の横に当たる物が何かはわからないが、こういう場合の相場は銃に決まっている。
「……ケッ」
スティングは唾を地面に吐くと、押されるままに歩き出した。
部屋で昼寝をしていたときに叩き起こされ、さらに船の外に放り出されてこの仕打ち。
腹もたつというものだ。
「わかったよ。偉そうに言うんじゃねえ」
どのみち、この状態では逃げることも暴れることもできない。
目隠しや拘束をされないのは、ここまで来たらもう隠す必要がないということなのだろう。
MSの部品や積荷の間を縫うように、スティングと男は歩いていく。
アルトゥーロの姿はどこにも見えない。船を降りた時には、スティングの近くに立っていた。
だが、胸にじゃらじゃらとたくさんの勲章をぶら下げた中年男性がやって来くると、
そいつと話しながらどこかへ行ってしまった。
「……お」
左前方、50m程先で、騒ぎが起きていた。
ウィンダム・クラウン部隊やメカニックたちに囲まれて、怒鳴っている男がいる。
サワムラだった。
「……クソマジメな男だな」
自身がかなり追い詰められた状況であるというのに、スティングは笑った。
離れているので、サワムラが何を言っているのかは聞き取れないが、
どうせアルトゥーロとこの基地の関係について問いただそうとしているのだろう。
やがて、半ば無理矢理気味に、
サワムラはスティングの歩く方向とは逆へと引っ張られていった。
474 :
41の者:2006/01/24(火) 23:05:25 ID:???
「やあ、ご機嫌はどうだい?」
背中の銃に押され、行き先も知らないまま歩いてきたスティングだが、
MS格納庫と思しき建物の前まで来た時に、不意に横合いから声をかけられた。
「あまりよろしくないようだね?」
声の主はアルトゥーロだった。
「行く先はわからねえ、艦内は自由に動けねえし飯もクソ不味い」
スティングはできる限り皮肉っぽい口調でアルトゥーロに答えた。
「やっとこさ着いたと思ったら背中に銃突きつけられてさっさと歩け、ときた。これで機嫌良けりゃアホウだぜ」
しかし、アルトゥーロはそのスティングの言葉に動じる風もなく、くすりと微笑み返した。
「おい、どうせマトモに答えねえだろうけど、一応聞いてやる」
「ん、何だい?」
背後の男は会話を遮らなかった。
アルトゥーロがスティングに答えている以上、さすがに間に入る気はないのだろう。
スティングの背に当たる金属の筒の圧力は弱まっていた。
「ここに着いたってこたぁ、お前は南アフリカ統一機構とつながってやがんのか」
「まあね」
何がまあね、だ。このクソ野郎が。
そう思い、スティングは薄目でアルトゥーロを睨みつけた。
「怖い顔だな。食われないうちに退散するとしよう」
「……てめえから話しかけておきながら、何言ってやがる」
アルトゥーロは身を180度反転させた。
立場の違い、精神的な余裕が、その動きからにおってくるように感じ、一瞬スティングは眉を寄せた。
「待て、アルトゥーロ」
「んん?」
立ち去ろうとしていたアルトゥーロは、足を止めた。ただし、スティングには顔を向けずに。
「……てめえ、本当に統一機構のために動いてんのか。それとも」
「……」
アルトゥーロは背中を向けた格好のまま、右手の人差し指を立てて左右に振った。
そして黙ったまま、足音もたてずにスティングの目の前から去っていった。
「ほら、行くぞ」
スティングの背中に、また銃の圧力が戻ってきた。
スティングは纏わりつく悪臭を振り払うように肩を揺らすと、押されるままに歩き出した。
475 :
41の者:2006/01/24(火) 23:06:27 ID:???
「アルトゥーロさん」
基地司令部があるビル入り口、まさにドアをくぐろうとしていたアルトゥーロに、後ろから一人の男が話しかけた。
それは、“輸送艇”でスティングに三度の食事を運んでいた人物だった。
「ん、ジェイミーか。何だ?」
アルトゥーロは足を止めず、そしてその男に振り向かず、声だけを返した。
「あいつ、いいんですか?」
男――ジェイミーは、アルトゥーロの斜め後ろに着いていきながら、言葉を続けた。
「スティングのことかい?」
廊下を行く二人に、すれ違う兵士が敬礼をした。
アルトゥーロはそれに手を挙げ、適当に応える。
「はい、このまま素直に従うとは思えません」
「そりゃそうさ。あの男がそんなタマなわけがない」
「でしたら、独房に放り込むなり何なりして、もう少し警戒を強めたほうが」
アルトゥーロは歩みを止めた。
ジェイミーとより細かな会話をするためではない。
エレベーターの前に来たからだ。
「すいません、差し出がましいとは思いましたが」
「何、いいさ」
右の掌を顔の横まで上げると、アルトゥーロはひらひらという感じに振った。
「本番はまだ先だよ。途中で爆発されても困るしね。少しばかり、手綱は緩めておいたほうがいいのさ」
「はあ」
「スティングも、サワムラも……そして」
そこでアルトゥーロは言葉をいったん区切った。
頭上のエレベーターの階を示すランプが『1』のところに点灯し、扉がゆっくりと二人の前で開いた。
「円卓の騎士も、南アフリカ統一機構もね」
アルトゥーロはそう言い、エレベーターに乗りこんだ。
ニコリと微笑むと、また右の掌を、今度はバイバイというようにジェイミーに振ってみせた。
「一時間程したら皆に指示を出す。それまで休憩しておくように伝えておいてくれ」
「はっ」
ジェイミーは閉まっていくエレベーターのドアの向こうに、ゆっくりと頭を下げた。
数瞬の静寂の後、プシュと小さく音がして、ドアは完全に閉まった。
続いて、ランプが『1』から『2』、『3』と、最上階へと動いていく。
「……ふぅ」
息を吐くと、ジェイミーは頬に流れる汗を親指でぬぐった。
司令部のビルは空調が完備されている。その汗は、暑さによるものではない。
「……」
エレベーターが閉まる寸前、アルトゥーロが見せたあの表情。
それが瞳を通り、脳に達したとき、ジェイミーは寒気を覚えた。
柔和でもない。温和でもない。ふざけているのでもない。
「……やはり、恐ろしい人だな」
あれは、策謀家の顔だった。
冷酷、冷静な類のそれではない。
謀略をめぐらし、それを楽しむ、陽気な悪魔のものだった。
「……」
ジェイミーは顔を上にあげた。
エレベーターのランプは、最上階に届いていた。
476 :
41の者:2006/01/24(火) 23:10:43 ID:???
今回ここまでということで。
アルトゥーロとスティング、サワムラは南アフリカ統一機構のキリマンジャロ基地に着きました。
次は円卓とシュリンカーの動きかな…。
すっかり寂しくなってしまいましたね。
このまま勝手に67氏や393氏の設定いじくって話作っていっていいのかなあ…。
何とか消滅させずに続けたいんだけど、次スレ行くようになってしまったらヤバいかな…。
>>476 乙です。楽しく読ませていただきましたよ。なんだか凄い久しぶりな印象が有りますw
まあ、新シャア自体存続の危機な状況ですからね…板全体が過疎ってますし、仕方のない部分もあるかと。
67氏と393氏の現状が判らない以上、断りを付け加えて話を組み上げていっても構わないと思いますが。
乙
ROM専を除けば職人含めて今現在のスレ住人は三・四人か…
さみしいがしょっかたないことですのう…
いつもageてる者です。
41氏GJです!!新作投下も楽しみにしてます!
480 :
通常の名無しさんの3倍:2006/01/25(水) 18:27:09 ID:Zeui+MVB
お楽しみに
お久しぶり・・・
いやすまん、全然書く時間が取れなかった・・・
今執筆中だから待っててね
――――北アフリカ、アルジェリア
照りつける日差しの中、数十体の巨人、MSが鎮座している。
古びたストライクダガー、バクゥ、ザウートなど、様々な種類のものがある。
「皆の集! よくぞ集まってくれた」
そんな場所で、一人の男を中心に、数十人の男たちが集まっていた。
「これから砂漠を抜け、志を共にする我らの同志たちと合流する!!」
浅黒い肌、ターバンを巻いた姿。古くからこの地に根を張っている民族だろうか。
「そして、地球連合へ鉄槌を下す・・・我らの力を思い知らせてやろう!!」
男は熱弁を奮い、周囲の温度をより高まらせる。
「これまで多くの同胞が血を流し、散っていった・・・しかし、それも終わるときが来たのだ!」
周囲の男達も、強い眼差しで演説の様子を見ている。
「我らの母なる大地を地球連合の醜悪な統治から護り、平穏な暮らしを取り戻す!!」
「我らの神もさぞやお喜びになるに違いない!! 我らの手で、勝利を勝ち取ろう!!!」
男が高らかに叫び、MSに乗り込む。
集まってた男達も、呼応されたように次々とMSに乗り込んでいく。
揺らめく蜃気楼の中、男達はダカールへと進路を取った。
サハラ砂漠の中腹へと到達した時、先頭の男が異変に気付いく。
何か獣のようなモノ―――それより大きい何かが前方から疾走してきていた。
『リーダー!! 何か来ます!』
『確認取れました・・・アレは、MS!! 連合の『ワイルドダガー』です!!』
仲間達の慌てた声を聞き、リーダーの男が指示を出す。
「攻撃準備! たかだがMSの一機、敵ではない!!」
確認されたMSは一機。敵ではないと判断したのか、自機を旋回させる。
目指すは敵MS。絶対的な自信を持って迎撃に打って出た。
その光景を、ハザール・バルタザールは見ていた。
数十機の敵MS。それが自機の目前へと迫っている。
こちらはただ一機。常人なら震え上がる光景だが、彼の心情は違っていた。
「ハ! ワザワザ遠路はるばるご苦労なこった!!」
嬉しそうに笑うと、フットペダルを一気に踏み込み、愛機を加速させる。
――――GAT-X399/Q 『ワイルドダガー』
ザフトより奪取したZGMF-X88Sガイアのデータを元に連合軍が開発した陸戦用可変MSである。
獣型への変形機構を持ち、4脚を活かし圧倒的な走破性、敏捷性を発揮する。
試作機ながら計72機が生産され、その内の一機が『組織』の改修を受けハザールの手元に渡っていた。
ハザールの指示により大型クローが搭載され、接近戦用の機体に様変わりしていた。
「なぁに、数では劣っているがな・・・用は戦い方さ」
頭部にマウントされたガトリングガンを発砲する。しかし、それが敵機に損害を与えることはなく・・・
白い煙が周囲を覆い隠した。
「対MS集団用のスモークディスチャージャー・・・!! アッサリかかるとはねぇ・・・」
そのまま機体を急カーブさせ、敵MSの集団から離れて砂丘の方向へと進んでいく。
煙幕から抜け出した敵MSが、遅れてハザールを追う。
「・・・釣れたな。野郎共! 用意はいいか?」
ダガーを高々とジャンプさせて砂丘を飛び越える。それに続くように来る敵MSを見据えてハザールは叫んだ。
「特殊鉄鋼弾頭!! 全弾発射だ・・・蜂の巣にしてやりなァ!!!」
砂丘の中から8機のダガーLが浮上する。その肩には、大型のミサイルポッドが担がれていた。
ポッドから打ち出されたミサイルが、大軍の先頭をを容赦なく吹き飛ばす。
大型の特殊弾頭は、MSの装甲を易々と貫通し、爆散させる。
予想外の一斉放火にに反応できず、大軍は反撃の余地無く戦力の半数を消失した。
「ハハハ!! いい感じじゃねぇか!! 楽しくなってきたぜ!!」
派手に砂煙が舞い上がる中、ハザールは着弾地点へとダガーを疾走させた。
「半数を失っただと!?」
砲火から運よく逃れた大軍のリーダーは驚愕した。彼は敵の策に乗せられたのだ。
「体勢を立て直せ! 一時撤退だ!!」
部下に指示を送る。だが、全てが遅かった。
「・・・な、に・・・?」
彼はそれを見た。砂煙の中、獣の姿をしたMSが疾走して来る光景を―――
「逃がすかよォ!! 大軍率いてた割には随分と臆病じゃねぇか? えぇ!?」
ハザールは砂煙を抜けると、一番近くのザウートに飛び掛った。
「―――ハッ!!」
ぞぶり、と大型のクローがザウートの操縦席を貫く。
クローを引き抜き、爆散するザウートを背に、すぐさま次の獲物へと疾走する。
一機、また一機とクローで捌き、あるいは串刺しにする。
「オラァ!! まだまだこっちは物足りねぇんだよ!!」
返り血の如くオイルを浴びた機体をがむしゃらに走らせる。その光景は『狩り』という名の虐殺だった。
――――ハザール・バルタザール
彼は地球連合軍中佐でありながら、アフリカ全体で名を馳せる人物である。
その理由となったのが、反連合のゲリラ鎮圧の功績だった。
彼の戦闘方針―――"狙った獲物は逃さない"
その異常なまでの執着心で、多くのゲリラを鎮圧し続けていた。
大軍のリーダーの男はその事を思い出し、後悔した。何故もっと早く気付かなかったのだろうか、と。
敵MSに刻まれているエンブレム―――黒い炎に狼を象った印。
――――『執炎の灰狼』 それが目の前の敵、ハザール・バルタザールの異名だった。
そう、全てが遅すぎたのだ。男は眼前に迫る獣を見て、完全に戦意を喪失していた―――
ほいここまで。
ハザールの性格ちゃんと再現できてたかなぁ?
つーか、異名勝手に決めちゃったけど・・・
OKOK。
いい感じだ。実にいい感じだ。
41氏、393氏が続けて投下してくれた事だし、このまま盛り上がって行きたいよね
393氏GJです。
ハザーノレテラツヨス。
乙!
久々にスレが盛り上がったな
両人乙であります
ハッ、そういえばハザに救出されたメイはどったの?
ちょwwwwまだこのスレ生きて続いてたのかwwwwびっくりwwww
たまには風邪ひいて仕事休んでみるもんだな、懐かしい発見があるwwww
でもまとめサイト機能してないのな、まあガンガレwww
また気になったら見にくるわ、一ヵ月後くらいに
age
フ、ハハハハハハ!!もらったぜ!!お前らぁぁぁ!!!!ヤハハ
で、67の人はどうしちゃったのよ
とりあえずこのスレが完走するまでは待ちの一手
何かネタないかねえ
絵師さんもうこないのかな…
保守だな
age
ここの神は実に焦らし上手でつね
いやまあ、マターリと進めてくれればいいのでガンガレ
ではHOSYU
hosyu
503 :
41の者:2006/02/05(日) 23:43:36 ID:???
すんません、もう少し待っていて下さい…
>503
待ってるYO
オクレ兄さん、さみしいよー
506 :
41の者:2006/02/08(水) 22:06:33 ID:???
投下。首里坊たちの動きです。
誤字脱字は連合のウィンダムの価値なみにスルーしてください。
ザフトの陸上戦艦、“ボルボ”。
その艦橋、艦長シートにシュリンカー・センギアは腰を置いていた。
先ほどから何度も足を組み替えては直し、また組み替える。
目は閉じられており、眉間は寄って縦に一本、しわが立っている。
そのシュリンカーの斜め後ろに、アシエル・ナバスは後ろ手の姿勢で直立していた。
アシエルは黙っていた。ただ、黙って立っていた。
上司が不機嫌であることを知っているからだ。
迂闊に声をかけようものなら、荒々しい声で怒鳴り散らされるのがオチだろう。
それに、その苛立ちの理由も承知している。
「……」
アシエルは小さく溜め息を吐くと、シュリンカーと同じく、そっと目を閉じた。
目蓋の裏に、一人の男の顔が浮かんでくる。
ハザール・バルタザール。
“執炎の灰狼”の異名を取り、かつて北アフリカで、ザフトをはじめ反連合ゲリラに一歩も退かなかった男。
卓越したMS操縦技術、豊かな戦略眼と諜報能力、そして指揮能力。
軍人としては、まず一級品の部類に入るに違いない。
表向きは今だ大西洋連邦の一軍人に過ぎないが、裏ではシュリンカーたちと同じく、
“円卓の騎士”の実戦部隊の中核を担う存在だ。
そう、能力的には何の問題も無い。むしろ尊敬できるほどだ。
「……ふぅ」
アシエルは目を開けた。
そして、ブリッジを一瞥した。一時間前とまったく変わりない状態だ。
オペレーターやその他のクルーたちが、コンソールとモニターを黙々として睨んでいる。
そうなのだ。
能力的には、ハザール・バルタザールは心強い味方であり、それについては別に問題ではない。
だが。
「……」
肩を一揺すりすると、アシエルは正面の大型モニターを見上げた。
さらにそこから目線をずらし、シュリンカーの顔を斜め後ろから覗ける範囲で見た。
さっきまで閉じられていた目は、いつの間にか開いていた。
そして、その瞳の先には、アシエルがさっきまで見ていたのと同じ、大型モニターが。
「……」
「……」
二人は一言も喋らず、しばらくそのモニターをじっと見つめた。
まだ、映像の残滓が残っているように思えた。
一時間半ほど前、そこには映し出されていたのは、ハザールの顔と、彼のあげた戦果だった。
507 :
41の者:2006/02/08(水) 22:08:33 ID:???
『…と、いうことだ。“イッシャムス”、“ハイズラーン”、そしてその他諸々の武闘派はここに壊滅、ってね』
ハザール・バルタザールは画面の向こうでニヤニヤと笑っていた。
その顔は清々しさすら漂わせており、戦闘を“楽しんだ”ことがすぐに見て取れた。
「ハザール、貴様ァ!我々が行くまで待つ手筈ではなかったのか!」
シュリンカーは唾を飛ばして怒鳴った。
そう、当初の作戦では、ゲリラを共同して追い込み、打ち倒す予定だったのだ。
『悪ィなあ、俺も待とうと思ったんだけどよ、やつらが先に仕掛けてきたもんでな』
シュリンカーの怒りを、柳に風と受け流し、またハザールはニヤニヤと笑った。
シュリンカーにとって、その笑み、口調、態度、全てが癇に障る。
『奴ら、きっと女にもてねぇ連中ばっかだぜ。がっつく男は足元見られて…』
「そんなことはどうでもいいっ!」
モニター越しでなく、今目の前にハザール本人がいたら、きっとシュリンカーは殴りかかっていただろう。
「どうせ貴様が…」
先にゲリラが動くように、何か手を使ったんだろうが――と言いかけて、シュリンカーは喉で言葉を飲み込んだ。
絶対にそうに違いないという確信はある。が、証拠がない。
いくら問い詰めても、ウナギのようにぬらりくらりとハザールは屁理屈で逃げるはずだ。
『…じゃ、今後はまた予定通り。俺は“地球連合のゲリラ掃討部隊”として、そっちは――』
「言われなくてもわかっている!」
今までの通信で、一番大きな声でシュリンカーは吠えた。
「上からの命令でなくば、誰が貴様なんぞと組むものか!」
ハザールは“連合のゲリラ掃討部隊”として、シュリンカーは“ザフトのゲリラ掃討部隊”として動いていく。
“円卓の騎士”が、大西洋連邦、アフリカ共同体、そしてザフトの裏に手を回した結果だ。
文字通り、それぞれは反連合・反ザフト、つまり反74条約のゲリラを“共同”して撃滅することが任務だが、
無論、それは表向きであり、実際は“円卓の騎士”を裏切ったアルトゥーロの追撃が目的になっている。
当然、その真の目的は、大西洋連邦もアフリカ共同体もザフトも気づいていない。
“円卓の騎士”が張り巡らした根は深い。
組織全体を覆うことはなくとも、その最重要部に人を送り込み、感化し、最も大切にして必要である部分を押さえる。
大西洋連邦の大統領も、アフリカ共同体の議長も知ってはいない。
『ボスが本格的に動きだす前に、些細な物事は解決しておくべきだろ?』
「……」
『どうも、プラント評議会の動きが怪しくなってきやがってよォ。上もゆったりやってられなくなったってことよ』
「……何!?」
508 :
41の者:2006/02/08(水) 22:12:50 ID:???
それは、シュリンカーには初耳だった。
確かに、組織を探る連中がいるとは聞いていたが、全体の進行まで見直さなければならないとは。
『歌姫と関わりがある奴等は耳が速いからな、何時までも隠しておけねぇって』
今日明日でどうなるってわけじゃねえから、慌てるこたぁないけどな――と言葉を続けて、ハザールはまた笑った。
『だが用心するに越したことはないわなぁ』
「……」
『さて、お前さんも知っての通り、“計画”には連邦の強化人間のデータ、ブラックマンのガキ、そして』
「…アルトゥーロが奪っていった“現存する”データ、そして、スティング・オークレー」
大正解、という風にハザールは指を鳴らしてみせた。
なかなかこうは上手く鳴らせないというくらいきれいにその音は響いたが、
それもまたシュリンカーは気に入らなかった。
『そう、それが揃ってこそ…“マリオネット計画”は本当の実践段階に入る』
「…貴様に言われずとも」
そのシュリンカーの言葉を聞き、ハザールはパン、と両手を打ち合わせた。
『おし、わかってんだよな?なら、四の五の言うなよ。この作戦は現場レベルでは立案も実行も俺に任されてんだ』
「クッ……」
『シケたツラすんなって。お前さんにもいずれ大活躍してもらうからよォ』
大きく右手を一振りして、シュリンカーは拒絶の意思を表した。
「余計なお世話だ!」
『おー、怖。じゃ、俺はこれから連邦、共同体そんで連合軍本部に連絡しなきゃなんねぇから、これで切るぜぇ』
ハザールはバイバイをするように、手をパタパタと振ってみせた。
「……」
『これからの予定の修正等は、また今夜にでも。ほいじゃ、それまでまたな』
最後にまた、あのニヤニヤ笑いを画面いっぱいに貼り付かせて、ハザールは黒い画面に溶けて消えた。
シュリンカーは通信が切れた後も、まだモニターの前で怒りに肩を震わせながら立っていた。
アシエルは二歩半ほど後退した。
ぶん殴られることはないだろうが、コーヒーの紙コップやペンが飛んでこないとも限らないからだった。
ブリッジのクルーも、一様に沈黙の砦に篭っていた。まるで、台風が通り過ぎるのを待つ渡り鳥のように縮こまって。
「……すぅ……っ」
大きく、大きくシュリンカーは息を吸い込んだ。
そして、ゆっくり、本当にゆっくりと息を吐き出した。
その息の中に、苛立ちを閉じ込めるかのように。
「……進路変更、作戦進路B−3AからY−001を飛ばして、JJR−12のコースに」
最後の一息を吐き終わった後に、シュリンカーの口から出てきたのは命令だった。
どうやら、爆弾の導火線を自分で消すことに成功したらしい。
だが、まだ完全に火が消えきっていないのは、その眉間に寄った縦じわで明らかだった。
アシエルは肩と背中の緊張を解いた。
そして、ブリッジのドアの側に控えていた兵士に、熱いブラックコーヒーを至急持ってくるように、手振りで命じた。
509 :
41の者:2006/02/08(水) 22:14:08 ID:???
それが一時間半前のブリッジの光景だ。
上司ほどではないが、アシエルもハザールを好きにはなれなかった。
あの挑発的で享楽的な態度はどうにかならないものか。
軍人としては最も忌まれるべき性格であるのに。
逆に言えば、それを補って余りあるだけの実績を上げてきたからこそ、
大西洋連邦において、地球連合軍中佐まで出世できたのであり、
また、“円卓の騎士”の中心人物となりえたのではあるが。
「アシエル」
「は、はっ!?」
不意だった。
いままでずっと静寂のマントを羽織っていたシュリンカーが唐突に口を開いたのだ。
油断していたわけではないが、虚をつかれた形になって、アシエルは思わずマヌケな声をあげてしまった。
「……」
だが、シュリンカーはそれを責めようとはしなかった。
代わりに、アシエルの目の前に、空になった紙コップが突き出されてきた。
アシエルの方を向こうとせず、肩と腕だけを伸ばして。
「は」
アシエルはその紙コップを受け取った。
そして数瞬後、彼は上司の意図を汲み取った。
「おい」
アシエルは、ブリッジのドアの側に立っている兵士に声をかけた。
「熱いブラックコーヒーを持ってきてくれ、一杯」
そして、一時間半前とは違い、今度は音声で命じた。
兵士は敬礼をすると、駆け足でブリッジから飛び出していった。
「あと、三十分で通信の指定時間です。同じく、三十分後にポイントPL3を通過します」
オペレーターの少しかすれた声が、その兵士の足音に重なった。
510 :
41の者:2006/02/08(水) 22:19:09 ID:???
今回ここまでです。
相変わらず戦闘がありませんな、すいませんすいません。
チョロチョロとブツ切りで書いてるから、
以前こいつをどう動かしたとか何喋らせたとかアレはこう決めたとかソレはああ決めたとか、
脳みそから抜け落ちてそうで、どうにもこうにも…。
これからは…どうしますかねえ…。67氏も音信不通だし…。
393氏、今後ともよろしくお願いします。
俺一人では、やっぱりどうにもこうにも。
よかったまだ職人さん生きてた・・・
乙です!!!!!!
乙
しかしもう住人の数的にホント後がないな
。・゚・(ノД`)・゚・。 寂しい…終焉が近いのか…
SPIRAL-67氏のHPをちょっと覗いてみたが…
ここに戻ってくる気配がないな…
>515
67氏…
まぁ、だとしても仕方ないさね
放置だけどまとめも作ってくれたわけだし、そもそも彼がスレをたてなかったらこのオクレ兄さんSSは存在しなかった
責めるのはお門違いってもんさ
ぬっちゃけ、このままだと待ってるのは消滅以外にないし、
職人さんに頑張って今スレ内に完結させてもらう以外に手は無いと思うな
age
ほす
つうか、これからどうする?
何か俺、職人さんに無理して書かせてるようで気がひけるんだが
>520
俺たちが無理に書かせてるのかな…
職人さんおられますかー?
523 :
41の者:2006/02/16(木) 00:09:08 ID:???
何とか終われるように頑張ってみます。
尻切れトンボでは書きだしっぺとしてオクレ兄さんに申し訳がたたないので……。
今までが風呂敷広げすぎなので、今スレ中に終わるのはちょっと無理でしょうが、
この過疎状況で次スレというのもキツいかなという思いもありまして……。
とにかく、少しでも進められるようにやってみます。
最悪でも今月中に続きをなんとか。
524 :
通常の名無しさんの3倍:2006/02/16(木) 07:57:55 ID:pv1WQWca
41氏の心意気GJ!
もう無理せんでいいよ、という思いもある
だがまあやってみるというのならお願いする
オクレ兄さん以外のキャラクターも不憫だしな(特に不幸の星サワムーラ選手)
つうか・・・まとめも実質働いてないし、過去に作られた設定とか無視して
あんたが好きにやればいいじゃん
もうあんた以外の住人、393氏と
>>524と俺、その他ROM専含めても多分5・6人なんだし
保守
職人さんがしんどいと思うならもう未完にしてもいいと思う
まとめ機能してないし過疎だし見返りないし
いや、正直続き知りたいけどさあ…SS専門板じゃないし、ぬっちゃけよくもったほうだと思うよ
とりあえず、ROMも含めて住人何人だ?
ウザいかもしれないがあえて点呼取りたい
1
よくageてる者だ。
この時点で二人か…
これはもう駄目かもわからんね
3人目。ROMっているだけだけど。
個人的にはブリリアントのミラードラグーン(仮名)を使用した真の戦いぶりを拝んでみたかった。
でも職人さんたちがきついならここで未完になっても仕方がないさ。
今まで頑張ってくれて本当にありがとう。
4人目。同じくROMってるだけです。
個人的には続けてほしいんだけどなぁ
5人目
無理はいえないというのが本音
職人さんが自分も楽しめてやれないなら正直キツイんじゃないかな
6人目
出来れば再開して欲しいが、無理は言えないな。
まあ41氏が頑張ると言われているのでとりあえず待とう
ア、アウルスレが落ちてる……次はここの番なのか?
アウルスレ落ちたのか…残念だ
だがまだこのスレの物語にはクローンといえどアウルが生きている(はず)
41氏、393氏には無礼を承知で継続をお願いしたい
し、しまった(;´Д`)
執筆完了と思っていたら、アウルスレが落ちていた・・・。
書き溜めていたのが災いした(´・ω・`)ショボーン
538 :
41の者:2006/02/21(火) 20:30:42 ID:???
出来れば今度の土日には何とか。
年度末が近づいてきて仕事が忙しくて……。
メイのことをすっかりほったらかしにしてましたが、確かこの娘っこだけMSが未定のまんまなんですな。
何か良いMSありませんか。
539 :
通常の名無しさんの3倍:2006/02/22(水) 00:15:37 ID:qv4anuEa
>>537 保守も兼ねてここに投下汁……というわけにはいかんか、さすがに
>>538 例のカオスその2は?
でもガンダムばっか増えてもしゃーないか
半日一保守
>538
539氏と同じくカオス2がイイのでは?お蔵入りになるのもかわいそうだし。
>156の人
スレ存続のために力を貸し手くれマイカ
67の人の“遺産”はどうする?
種を持つ強化人間とか
ハザ助がデストロイに乗るとか
ラストは首里対アルトとサワムー対兄さんとか
>542
使える部分は使えばイイジャマイカ。個人的にラスボスはアルトゥーロの方がイイと思うんだけどね。
お久しぶり。
俺もなんとか生きてるよ。
設定については俺もいろいろと考えてある。
組織の計画の全貌とか
しかし、案がまとまってるのにどうも執筆できない。
文章力と表現力を磨かなくては。
まぁ、やれるとこまで頑張ってみたい
おお393氏もまだ生きておられたか
これからの設定や展開は一度職人同士で確認しあったほうがいいのでは?
393氏が考えてる組織の計画と41氏の考えてる組織の計画はまた違ってくるだろうし
今までは行き当たりばったりでそれが予測不可なおもしろさをだしてきたが(よく綱渡りできたもんだ)
是非、保守代わりに投下したいと思う。
それで改めて聞きたいのだが、アウル話をここの設定と合わせてもいいだろうか?
前に聞いた時は41氏と数人の住人から許可が出たが、393氏も居る事だから、聞いてみたい。
>>547 俺からは全然OK。
むしろ書き手が増えてくれるのは、このスレの皆が歓迎してくれるよ
もし次スレがたったら
スティングかアウル主人公でオリジナル話作ろうぜ 新生第四話
か?(長すぎるか)
カオス2の正式名称考えようぜ
551 :
41の者:2006/02/25(土) 17:20:22 ID:???
ほったらかしになってたメイ関係の話。
誤字脱字は脳内変換をよろしくお願いします。
では投下↓
薄暗いMS格納庫で、ただその一機だけが起動していた。
と言っても、今から戦いに飛び出すわけではない。
コクピットの中に操縦者がおり、戦闘データを元にして作られたシミュレーション・アタックを行っているのだ。
グレーのパイロットスーツを着たそのパイロットは、黙々と眼前に現われる架空の敵を撃退していた。
正面モニターの隅に表示されている撃墜数と被ダメージ率は、時間を追うごとに開いていく。
つまり、架空とは言えほとんどダメージを受けずに、効率良く敵を倒していることになる。
「……」
パイロットはスーツのヘルメットの中で小さく息をつき、肩を揺すった。
架空の敵――ウィンダムだったが――の攻撃は止まっていた。
シミュレーションは精巧なプログラムにより、細かな時間経過やエネルギー残量、戦術まで反映される。
パイロットの攻撃が正確かつ苛烈なため、コンピュータが『部隊を撤退』させたのだ。
「……」
無言のまま、パイロットはシミュレーションをリスタートさせようとコクピット側面のサブボードに手を伸ばした。
モニターが一度暗くなって、次にブルーに変わり、シミュレーション・アタックが再び立ち上がる。
過去のデータに基づき、その都度敵MSの機種、配置、武装、戦法が変わっていくこのプログラムを、
いったいこのパイロットはこの一時間程で何度繰り返しただろうか?
おそらく、パイロット自身も覚えていないに違いない。
ただ目の前に現われた敵を倒す、その一点にのみ集中していたからだ。
「……ふぅ」
パイロットはさっきよりやや大きく息をはいた。
そして、レバーやフットペダルの位置を確認し直すように、シートの上で身体を少し動かした。
このMSのコクピットは開いていたが、もし外部から中を覗く人間がいたとしたら、おやっと思っただろう。
パイロットのその手が、その足が、その身体が、妙に細く、小さいのを。
そしてこう結論づけるだろう。
ああ、このパイロットは子どもか女性なのだ、と。
いや、その両方かもしれない……と。
552 :
41の者:2006/02/25(土) 17:22:10 ID:???
パイロットの名は、メイ・ブラックマン。
“円卓の騎士”の一員にして、スティングに討ち取られたクリストファー・ブラックマンの娘。
スティングを激しく恨み、復讐したいと思っている少女。
「……」
架空世界の中で、彼女はこのMSを操り、次々と敵MSを倒していく。
だが、その中に彼女が求めるMSの姿は無い。
「スティング……オークレー……」
メイは、かすれ声で小さく、怨敵の名前を呟いた。
「……出て来い、黒いMS……」
無論、出てくるはずはない。
外見以外の詳細なデータ採取が出来ていないからだ。
「……必ず」
メイの双眸は、本来は薄いブルーであるにも関わらず、妙に赤く濁っていた。
それは、計器類のライトやモニターを反射しているからというだけはでない。
投与された薬の影響と、そして。
「……殺す、必ず殺してやるから……。スティング、スティング・オークレー!」
そして……憎しみによるものだった。
553 :
41の者:2006/02/25(土) 17:23:47 ID:???
「おおい、ガキンチョ。そこら辺にしとけや」
メイがシミュレーションを始めてから三時間余りが経った頃、ハザール・バルタザールが格納庫にやってきた。
彼にしてみればメイなんぞに時間を割きたくはないところだが、“計画”のキーになっている以上、
上層部の命令に従って“お目付け役”にならなければならない。
「ぶっつづけで何時間もやってんじゃねぇっての」
バルタザールはMSの足元に歩み寄ると、
管制室に直結しているコードをオフにして、強制的にプログラムを終了させた。
熱心ゆえに没頭しているのならいいが、今のメイは薬と、そして憎悪のために他所が見えなくなっている。
どこかで制御をしてやらないと、延々とシミュレーションを続けたあげくにぶっ倒れるかもしれなかった。
「……邪魔をしないで。バルタザール」
コクピットから出てくるなり、メイは低い声でハザールに文句を言った。
まだ続けるつもりなのか、リフトに乗って降りてくる気配はなかった。
その証拠に、ヘルメットを外そうとはしない。
「ばぁか、パパに教わらなかったのかよ?ゲームは一日一時間まで、ってな」
パパ、という単語を聞かされたとたん、メイの頭に血が瞬時に上った。
ヘルメットを乱暴に脱ぐと、下にいるハザールに向かって思い切り放り投げる。
それは重力の協力も得て、かなりのスピードでハザールの顔面に迫ったが、
ハザールはちょいと足を引いてそれをかわした。
直後、ガゴンという鈍い音がハザールの斜め後で起こった。
「貴様ッ、父様のことを茶化すんじゃない!」
メイはリフトに飛び乗ると、降下させた。
ハザールはそれを見て、ニヤリと笑った。
挑発によってシミュレーション・アタックからメイを切り離すことに成功したからだ。
もっとも、この程度のことは彼にとってはさほどの難事ではない。
視野が狭くなっているメイなど、今まで通過してきた海千山千の交渉相手に比べれば、些細な相手だ。
「こん……のぉおっ!」
床まであと一メートルというところで、メイはリフトからジャンプした。
着地すると、そのままの勢いでハザールに殴りかかる。
だが、これもハザールには当たらない。
「クッ……!」
「おいおい、やめろよ」
かわすなり、ハザールはメイの背後に回り、突き出された拳とは逆の方の手をつかんで捻りあげた。
554 :
41の者:2006/02/25(土) 17:26:31 ID:???
あうっ!」
肘と肩に電気のような痛みが走り、メイはがくりと膝をついた。
「くう……」
「ここら辺にしとけって。いざという時、疲れて体が動かなかったらただの阿呆だろうが?」
言いながら、ハザールは捻りあげる腕に力を込めた。
メイから反抗の気配を感じたからだ。
メイに投与されている薬は、痛覚などの外部感覚を一時的に鈍くする代わりに、
判断力や反応力を引き上げる効果がある。
並の人間なら、最初に捻られた時点で痛さのあまり叫び声をあげていただろう。
「わかったか?ガキンチョ」
メイは何とかしてハザールを跳ね除けようとしたが、女の細腕ではさすがに無理だった。
十数秒、その体勢のままで二人はいたが、やがてメイの身体から強張りがスッと消えた。
どうやら、とりあえずの納得はしたらしい。
「わかった……だから放せ」
「あいよ」
ハザールはメイを解放した。
とと、と数歩たたらを踏むと、メイは身体を起こし、ハザールに向き直った。
「バルタザール」
「んあぁ?」
「シミュレーションのやりすぎの件は了解した。今後、出来る限り気をつける。ただし」
メイは汗に濡れて目の前に垂れてくる前髪を指ではね除けた。
「父様のことを悪く言うな。絶対にだ」
「……はいよ」
ハザールはやれやれという感じに肩をすくめると、こくりと頷いた。
「わかったわかった。俺もそれは気をつけるよ」
「……わかればいい。それと私の名はメイ・ブラックマンだ。ガキンチョじゃない」
そう言うと、メイは転がっていたヘルメットを拾い上げ、更衣室の方へと歩いていった。
メイの姿がドアの向こう側に消えてから、ハザールはさっきよりも大げさに肩をすくめた。
誰が見ているわけでもないが、この辺りの演技的な所作は彼のクセだ。
「ホント、クソガキンチョだな。クリストファーのジジイは相当甘やかしたに違いねぇや」
無論、彼もメイの性格の偏りはそれだけが理由でないのは知っている。
薬の影響、父の死、仇への憎しみ、それらが相まって、今のメイを形成しているのだ。
だからといって、ハザールは同情の心の欠片も持ちはしなかったが。
555 :
41の者:2006/02/25(土) 17:29:01 ID:???
「……」
メイの気配が完全に消えたのを確認して、ハザールはリフトに乗ると、
メイが乗っていたMSのコクピットへともぐりこんだ。
右手でササッとサブボードを操作し、この三時間のメイの“戦果”をモニターに映し出す。
「……各MSが合計で155機、船艇が28隻、施設が17棟……か」
くくく、と声をたてずにハザールは笑った。
その数字は、エースパイロット級のものだ。
一方で、彼自身に簡単に捻られたように、生身の格闘はてんで拙い。
いくら少女とはいえ、そのギャップが妙におかしかった。
「やだねぇ薬とか強化ってのは……イビツ極まりないってもんだ」
携帯用のハンド・データ・バンクを取り出し、“戦果”を転送すると、ハザールはMSの電源を完全に切った。
ハンド・データ・バンクを石ころのように宙に何度も放り上げて玩びながら、リフトで降りる。
「このデータが、イビツさを少しでも解消する手助けに、果たしてなるかねぇ?」
どうデータが生かされるかは、ハザールにはわからない。
情報は情報でも、そちらは管轄外だ。
彼がわかるのは、そのイビツさが無くなったときこそが“円卓の騎士”の計画が完遂されるときだ、ということだ。
「さて」
格納庫から出る一歩前で、ハザールは振り向いた。
メイがさっきまでシミュレーションを行っていたMSのほうに。
「お前さんが活躍するときも近い、かな?」
当然、MSは答えはしない。
「早々に棺桶になるか、それとも混沌を生み出すものとなるか」
暗い灰色に塗装されたMS、それは明らかに量産機ではなかった。
ハザールはその全身を嘗め回すように上から下までを見た。
あるMSに、驚くほど酷似している。
それも当たり前だ。“そのMS”の直接的な後継機にあたるからだ。
「ある意味兄弟対決ってとこかもな。純粋な弟であるお前と――」
そこで一端言葉をとめると、ハザールは天井を見上げた。
一呼吸おいてから、続きを口にする。
「スティング・オークレーの乗っている寄せ集めのもう一人の弟との……な」
ハザールはまた、くくくっと小さく笑った。
ここまでですわ。
“そのMS”ってのは当然カオスで、
メイの乗ってるのは例のカオスMkUのつもり。
さてまたリペアとアルト、スティング方面なんですが……
やっぱり書いてる者同士でこれからの展開の確認をしあったほうがいいすか?
>>555 お疲れです。
これでメイの乗機は確定ってことで
話し合いについては・・・このスレで先の展開話し合っちゃっていいのかな?
ちょっとしたネタバレになるっぽいよね
うはぁ
アル吉→敵
サワム→敵
ハザ助→敵
メイ子→敵
首里坊→敵
リペア→連絡つかず
兄さん完全四面楚歌
>556
よりよい作品の制作には必要だと思いますよ。おれはネタバレになろうと気にしません。
393氏からも了承は得られたので、書いてみよう。
兄さん話は運命から一年後だから、運命直後〜一話までの一年を書くつもりです
舞台は本編に影響無い様に、アジア辺りを中心にすればいいかな?
敵として他の“円卓の騎士”を数人出してみたいのだが、人数構成や目的がまだ分からないからなぁ。
本編に出ている人達は、基本的に出さないように頑張ってみます
個人的にお気に入りのクリストファーさんは、出る可能性が高いですが。
しかし、書き始めると言っても、殆どキャラクターやMSを考えていません(;´Д`)
今の内に言いますが、設定に関しては殆ど住人の方々に協力を求めると思います。
迷惑をかけますが、協力をお願いします
おk
で、カオUの正式名称は?
もう普通にカオスMkUでいいんじゃね
過疎化ガンダム
結局過疎化かよorz
カオスMkUでいいんだろ?
566 :
通常の名無しさんの3倍:2006/02/28(火) 15:39:58 ID:Dzw9qohY
呼称はやっぱり「MkU」か?
半日一保守
hosyu
hosyu
hosyu
ステラスレはねーのな
>>569 ある意味一番書かれそうなやつなのにな
性格変えられて云々…
水葬までされて生きてるなんて言えない
このスレでは一応クローンが生きてるってことになってるんだよな?
>>572 あれも67の人の忘れ物というか遺産だからなー
残ってる職人さん次第じゃね?
574 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/04(土) 13:13:17 ID:E9rs2LMT
職人さんマダーチンチン
保守
神待ち
保守
age
579 :
41の者:2006/03/07(火) 23:08:01 ID:???
年度末進行のためまとめる時間がどうもちょっと。
しかし何とか近いうちにまた。
死種OVAキター!
しかもファントムペイン所属とはニクイ事してくれんじゃないの〜♪
これを機に板に人が戻ってくればこのスレも盛り上がるかも!
ところでまとめサイトどうすんの?
正直もう67氏の更新は期待できないぞ
>>581 新しく作るしかないだろうな
幸い、記録は残っているんだし
だがしかし誰がどうやって
死種OVAって、マジネタ!?
マジ、写真も板内でかなり出回ってるから探してみれ
サンクスコ、探してみる
これを機にまた盛り上がってほしいもんだ
俺は待つぜ
588 :
41の者:2006/03/12(日) 13:26:16 ID:???
はいすんません、もう少し待って下さい……。
申し訳ない。
age
590 :
41の者:2006/03/12(日) 19:45:09 ID:???
へいお待ち。
ちょっと文章が乱れてるかもしれないけどそれは勘弁してください。
大型陸上戦艦、レセップス級が一隻、砂の海を南へと向かって進んでいた。
レセップス級は本来ザフトの船であるが、これの所有者はザフトの軍人でも関係者でもない。
その持ち主の女性は、船のブリッジの艦長シートに深く座り、
ここ数十分程ずっと、苛立たしげに右のこめかみの辺りを指でトントンと叩くき続けている。
ふわりとしたウェーブがかかった豊かな髪に、度のきつそうな眼鏡。
線の細い鼻筋に、いかにも気が強そうと感じさせるきゅっと結ばれた唇。
歳の頃は二十台後半から三十台前半といったところで、美人と呼ぶに相応しい容姿だが、
一度会話を交わしてみれば、この女性が冷静な頭脳と苛烈な性格を併せ持つ人間だということがわかるだろう。
論戦になったが最後、容赦のない言葉の速射砲が論敵の体を穴だらけにしてしまう。
「…………」
彼女は普段は決して寡黙な方ではない。
むしろ饒舌といってよいくらいなのだが、今日に限って朝からほとんど口を開こうとしない。
相当の難題を抱え、それにひどく腹を立てているのは周囲の目からしても明らかだった。
例えてみれば、破裂寸前の水風船といった感じか。
「…………」
迂闊に声をかけようものなら、どのような恐ろしい“仕置き”が待っているかわかったものではない。
胸倉を掴まれて毒を吐かれるのならまだしも、怪しげなクスリを打たれて実験台にされた人間もいるという噂さえあるのだ。
MSパイロットのバシムやヤヨイの他、彼女を良く知るクルーは全員、朝から非常警戒モードに突入し、
できるだけ刺激しないように努めてきた。
591 :
41の者:2006/03/12(日) 19:46:04 ID:???
「…………」
とは言うものの。
彼女は艦長であり、クルー全員の上司であるわけで。
諸々の報告は必ず伝えなければならないし、決裁も仰がなければならない。
機関室や医務室、MS格納庫のクルーは文書や文字通信でそれを行えばいいのだが、
問題なのはブリッジにいるクルーだ。
同じ部屋にいて同じ空気を吸っているのに、押し黙ったままプリントアウトした文章を持っていけるものか。
そんなことをしたら、それこそ「何の皮肉だい!」と怒鳴り散らされることになるだろう。
「…………あの」
そんな中、果敢にも彼女に声をかけた人間がいた。
第二操舵手のジルだった。
操舵手といえば聞こえはいいが、実際はメカニックからお茶汲みまで、
手が足らないところにひたすら使い回されるお手伝いみたいなものである。
「…………あと5kmで、南アフリカ統一機構の行政管区内に入り……ます」
おどおどと小さい声でジルは伝えた。
一度も振り向かなかったのは、やはり面を合わせるのが怖かったからか。
しかし。
「ひ、いぃ!」
背中にグサリと突き刺さる鋭い視線を感じ、ジルは情けない悲鳴をあげた。
その視線の槍は間違いなく、艦長シートから放たれていた。
つまり、「言わんでもわかっとる、考え事してるんだから緊急のこと以外は黙って運転してろ」ということだ。
「あわ、わわ」
ジルは腕に力を込め、震えを治めようと必死に努力した。
だがそれは成功するどころか、逆に全身に震えを伝導させる結果になった。
体感するほどではないが、微妙に船が左右に揺れているのが、モニターを通す外の景色でわかる。
真正面、遠くに位置している出入管理施設の建物が、僅かながら右に左にぶれているのだ。
「……ふん」
彼女は低く鼻を鳴らすと、また眉間にシワを寄せ、思考の渦の中へと身を投じた。
……この人物こそ、このレセップス級陸上戦艦『リベレート』の艦長にして、リペアのリーダー、
かつて地球連合の強化研究所で薬学関係の中心人物であった――ルヴィア・デイブリー博士その人だった。
何故彼女がこのように不機嫌そうに考え込んでいるのか。
その理由は数日前にさかのぼる。
592 :
41の者:2006/03/12(日) 19:48:48 ID:???
『おーいスティング、何黙ってやがんだぁ?』
不意に通信機から流れてきた、男の声。
それは、ルヴィアたちがこの間、ずっとコンタクトを欲していた者の声だった。
ルヴィアは数瞬の自失から立ち直ると、すぐさま通信機に飛びついた。
相手が警戒しないように、まず身分を明かし、丁寧に語りかけた。
我々はスティングの味方であり、情報を求めているのだ、と。
できるならば協力をして欲しい、と。
その答えは、あっさりとしたものだった。
『ああ、構わんぜ。新規契約ということで、高くはつくがな?』
ルヴィアたちは拍子抜けした。
もっとややこしく揉めるものだと思っていたからだ。
情報屋というものは、もっと疑い深くて偏屈なものでないのか。
こんなに簡単に、初めての相手に気を許していいものか?
ルヴィアは、相手が望めば自身の個人情報から口座までを明かすつもりでいたのだが。
『おたくらのことは承知しているさ』
その言葉を聞いて、ルヴィアはハタと思い当たった。
そう、この人物は情報屋なのだ。
スティングによると、彼はイマズゲンについてもある程度知っていたという。
つまり、スティングがリペアと繋がりがあり、リペアの主要メンバーが誰なのか把握しているはずなのだ。
「……そういうわけで、情報が欲しいのさ。もちろん、代金は払う」
ルヴィアはさっきまでとは違い、やや警戒して言葉を選びながら情報屋に要請した。
どうにも、底が見えない男だというのがわかった。
どれだけ知っているのか、どこまで知っているのか。
593 :
41の者:2006/03/12(日) 19:50:12 ID:???
『……そうだな』
情報屋は一度、口をつぐんだ。
静寂が三十秒程続いた。
『……“円卓の騎士”という組織を知っているか?』
「いや……」
ルヴィアには、その名前は初耳だった。
『前大戦の終了直前、南アフリカ統一機構で立ち上げられた組織さ』
「…………」
『ここ最近の世界的な混乱は、どうもそいつらが関わってる臭いのさ』
戦慄。
ルヴィアは柄にもなく、恐怖に似た寒気を感じた。
『当初は、ブルーコスモスのような頑迷なナチュラル上位思想集団だったようだが……』
「……」
『どうも、半年ぐらいで一気に内部が入れ替わったみてぇなんだな』
「……」
『色々と下部に小さな組織を抱えつつ、プラントと地球にそれぞれ枝を伸ばしてるみたいでな』
「……なんだい、『臭い』とか『ようだ』とか『みたい』とかさ、えらく歯切れが悪いじゃないか」
自分の声が少しかすれていることを、ルヴィアは自覚した。
『こいつはスティングにも言ったことなんだが、俺だって万能じゃねえからな。あんまり突っ込むと首が飛んじまう』
ルヴィアは大きく溜め息をついた。
ここでこうして会話をしていても、前進しない。
「……契約金はそちらの言い値でいい。とにかく、色々と知りたいんだよ」
『わかった。今のコードで関連していそうな情報を送るぜ』
「頼む」
『じゃ、今度ともよろしくな。契約中は絶対に裏切らないぜ?』
「……そう信じるよ」
『連絡も今のコードでよろしくな。忙しい身だからよ、すぐには繋がらんねぇかもしらんが』
「ああ……」
594 :
41の者:2006/03/12(日) 19:51:41 ID:???
ルヴィアは、こめかみを指で叩くのを止めない。
どうにもわからないことが多すぎる。それが何とも腹立たしい。
探究心の強い科学者には多いことだが、
理解出来ないことがあり、それを解きほぐす手段が見つからないと、
どうにも喉に小骨が刺さったようで落ち着かないのだ。
今の段階では答を得られないともわかっているが、またそれが苛立たしいのだ。
そう、本当にどうしようもないことなのだが。
「……」
ルヴィアは目を開けた。
目の前のモニターには、荒れた大地と灰色の空だけが映っている。
そして、モニターの隅に表示された、現在地の座標。
それは、あともう少しで、南アフリカ統一機構の管理区内に入ることを示していた。
このまま進めば、無断侵犯ということになるが、無論何の策も無しに突撃するつもりは毛頭、ルヴィアにはない。
「……」
また、ルヴィアは目を閉じた。
航路は指定してある。ジルが余程下手な操縦をしない限り大丈夫だ。
「“円卓の騎士”、か……」
ナイツ・オブ・ラウンド・テーブル。
かの聖杯伝説で有名な、アーサー王に仕えた騎士たち。
名前の由来は、アーサー王が主君と家来の壁を無くすために使った、円いテーブルにあるという。
席順に上下が表れないので、連帯感をより強く抱けるというわけだ。
「……」
今回の一連の騒動には、裏にその“円卓の騎士”の姿が見え隠れするという。
その正体と目的を突き止めるために今出来ることは、その“円卓の騎士”が結成された南アフリカ統一機構に行くことだけだ。
それに。
「……スティング」
そう。
あの銀色のMSに着いていったスティングは、南アフリカにいるのではないか。
情報屋から手に入れた情報から導いたわけではない。
ただの勘に過ぎないのだが。
論理的思考を規範としなければならない科学者にとっては、あってはならないことなのだが。
スティングは、そして銀色のMSとその取り巻きはそこにいるのではないか。
全ての謎を解く鍵は、そこにあるのではないか。
「…………」
ルヴィアには、そう思えたのだ。
――理由もなく。
595 :
41の者:2006/03/12(日) 19:54:06 ID:???
へい、ここまで。
また戦闘なくてすいませんね。
とにかく、南へ。
あとはハザと首里をどう南へ持っていくか…。
で、今後の構想はどうしましょうかね。
まだまとめきれてないってのもあるし、何か脳内設定を垂れ流すみたいでちょっと気がひけるんですが。
乙ざんす
597 :
596:2006/03/13(月) 22:59:12 ID:???
おおっ、ほかにカキコがないと何か俺一人のために書いてもらったようで気持ちが昂ぶるな
広い劇場に観客俺一人でフルオーケストラみたいな
orz
んなわけないだろこのボケが
一人カキコしてたら30人はROMがいるのが2chなんだよ
というわけで
>>41氏乙
41氏乙&GJ!!
自分はつい最近このスレ見つけてまとめサイト読んでるw
ほんと職人さんってスゴイな…
41氏乙!!!!!
保守
まとめサイトどうにかなんないかなあ
あと絵師さんカムバーック
一日一保守
605 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/17(金) 19:37:53 ID:Gsig06Cd
age
もうスパイラル67氏の復帰は望めないのかな
続きマダー?
今、何人職人がいるの?誰がリーダー?
あげ
職人が投下しないと全然盛り上がらないな、当たり前だが
つうか本当に完結できるの?
負けるな、保守するぞ
612 :
41の者:2006/03/23(木) 20:25:40 ID:???
今月中には続きを何とか……
打ち切り決定
614 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/24(金) 21:14:31 ID:o3JUmpdm
age!
冷めたスレだな
何、マジで誰もいなくなったの?
いるいる
ノシ
ファントムペイン魂は死なず
義……ではないでしょうか
来たばかりの新参者ですが…SSを投下してもよろしいでしょうか?
今は無き、議長がパイロットになるスレの住人でして、
そっちの方のキャラをポツポツと使った物になりますが…
ついでに保守かねてage
621 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/29(水) 12:38:11 ID:B87QyfKg
良いと思います。
それでは、投下させていただきます…
大西洋連邦の拠点の一つ、ダンタリオン基地。…そこで暗躍をはからんとする者達の一幕。
カミキ「最近、忙しくて仕方の無いようですな、ゲール中将。」
ゲール「仕方ない、前大戦の後始末と軍の再編に加え、それに乗じた連合内部の腐敗や暗躍が凄まじいからねぇ。
この調子では、敵ではなく味方に対する粛清の功績の方が多くなってしまいそうだよ。」
カミキ「いつか来るであろうオーブとザフトへの再戦に備えて開発している新兵器が、
味方殺しの悪名を背負った物にならないよう祈りたいものですな。」
軽い冗談を言ったつもりではあったが、ゲールはその皮肉を噛み潰すように呟く。
ゲール「…そうも言ってられないかも知れないねぇ。噂の『円卓の騎士』一つとってもそうさ。
奴らは表向きはゲリラの掃討などを掲げているが、節操無くさまざまな勢力と裏と手を組み、何をたくらんでいるのやら。」
連合に根ざす、闇の一つ。ブルーコスモスなどを含む一部の上層部は『円卓の騎士』をそう見ている。
だが、勢力が大きすぎて迂闊に手を出せないのが現状である。
カミキ「しかし、『円卓の騎士』など、恐れるに足らないと思いますが?」
ゲール「へぇ?いつもは過剰なまでに警戒に務めるあなたがそんな事を言うなんて?何か知ってるのかい。」
そこで一息つく。そしてもったいぶったように語る。
カミキ「そもそも、アーサー率いる『円卓の騎士』はなぜ崩壊したか知っていますか?」
ゲール「知らないねぇ。北欧神話のラグナロク関係はあんたから聞かされてよく知ってるが。」
カミキ「『円卓の騎士』は最強の騎士であったランスロットの我欲によって滅んだのです。」
ゲール「…つまり、組織の根幹を支える実力者から離反者が出た以上は、そこから腐り、滅んでいくと言う事か。」
どれほどの巨大な組織も、一枚岩ではない。それは時として我が身を食い破る魔物となる。
カミキ「そうです。これは、かの組織を叩き潰すチャンスなのでは?」
ゲール「そうだねぇ。だが、今は動く時であって、潰す時じゃない。奴らが喰い合った後でも遅くは無い。
…その『円卓の騎士』の裏切り者の、今の居場所はわかっているのか?」
カミキ「既に現状は。…まさかとは思うが、ティロード達に行かせるつもりですか?」
ティロード。その言葉を聞いてゲールの眉がぴくっと動く。
ゲール「…ああ。そのつもりだ。ティロードとサラを向かわせてはならない理由は無いはずだが?
あの二人は『腹を痛めた我が子』とは言え、私の後押しだけで異例の出世をしてきた訳ではない。
お前と私に引けを取らない程度には、あの子達も切れ者だ。」
何かを言いかけて、そのまま言葉が思いつかずに飲み込む。
息子達の心配をしたわけではないが、何かが引っかかっている。
ゲール「何か納得がいかないかい?…ともかく、今の大西洋連邦は弱体化が著しい。
使える有能な配下はさまざまな所に派遣してしまって、今動かせる手持ちが腹心であるティロード大佐だけなんでね。
私自身が動ければいいんだが、派遣した部下の情報の整理やこのダンタリオンの幹部連中の牽制で精一杯さ。」
カミキ「…分かりました。ならば、派遣は数日ほど待って下さい。もうじき例の新型がロールアウト出来ますから。それでは。」
数日後…
新型のロールアウトが完了し、機体の譲渡が行われる事になった。
ゲール「これが例の、ミラージュコロイド搭載の機体か?」
カミキ「ええ。コンセプトはザフトのガイアガンダムとブリッツガンダムの能力の複合による戦闘能力の向上。
部品の多くがワイルドダガーの物を流用していますが、まるで別物のようにスペックが向上しています。」
ティロード「…親父。この、設計図に書いてある『ブレード・ミストルテイン』とはなんだ?」
カミキ「それか。『ミストルテイン』はフェイズシフトを無力化する力を持った粒子だ。
『ブレード・ミストルテイン』は、フェイズシフトも切り裂くジン・ハイマニューバの斬機刀のような物だと思ってくれればいい。
だが、残念な事にこれは極秘に提供されたサンプルでね。量産化することが出来ない。
『ミストルテイン』の生成法さえわかれば、本格的な開発が出来ると言うのに…」
ティロード「…開発時のコードが『存在しない刃』で、機体名は『アウトレスガンダム』? …随分とふざけてるな。」
カミキ「何か不満か?お前の部隊、『アウトレス』のために開発した機体だというのに。」
ティロード「いや、これ以上無いプレゼントだよ、親父。」
カミキ「それはよかった。」
ティロード「早速こいつを運び出して目的地に出立します。それでは。」
目的地である南アフリカに向かうティロード艦隊。
カミキ「これは、いわゆる親馬鹿と言うものなのかな?」
ゲール「別に、良いんじゃないかい?あんただって人なんだから。それに、備えはどれだけあっても困らないしねぇ。」
カミキ「…相変わらずだな、ゲール。」
ククククク…あっははは!(笑い声)
円卓の騎士の極秘通信会談。
????「…大西洋連邦が我らを排除する為の部隊を出しただと?」
???「表向きは機密の漏洩の調査。つまり、スパイの調査ですが、我々が槍玉に密かに挙げられています。」
ハザール「ふん。俺達を排除できるもんならしてみろってんだ。」
?????「…ハザール。大西洋連邦に所属しているお前が真っ先に疑われているんだぞ?」
ハザール「そんな物、俺がちょいちょいと情報操作をしてやりゃ…」
シェリンカー「お前にそんな器用な真似ができるとは思えんがな、ハザール。」
ハザール「てめ、その言い草はねぇだろ。仮にも俺は諜報部だぜ。」
シェリンカー「大方、大西洋連邦の調査団を叩き潰してそれをゲリラの仕業にでも仕立てるつもりだろう。そういう男だ、お前は。」
ハザール「…お前が俺を嫌いなのはよく分かった。」
?????「ハザール、シュリンカー。止めないか。」
???「しかし、このタイミングで調査団が入ってくるとは…裏切り者、アルトゥーロの差し金か?」
????「あるいは、これを好機と見た反『円卓の騎士』一派の一手か…」
???「どちらにせよ、警戒を怠るなよ。アルトゥーロの離反もあって『円卓の騎士』も怪しい風向きになってきたからな…」
????「ところで、メイ・ブラックマンの容態はどうだ?」
ハザール「とりあえず、生きる意志だけは人一倍だ。多分、数日もすりゃ無理してでもMSに乗ろうとするぜありゃ。」
?????「…それだけ元気があれば、今後の予定には問題なさそうだな。」
???「さて、本日の会合はこの程度にしておこう。…アルトゥーロが盗聴していないともかぎらないからな。」
ハザール「俺の部下達はそこまで間抜けなネットワークを用意してないと思いたいがな…」
そうして順に通信が切られる。だが、全員が落ちる前にシュリンカーにとある一人の幹部が悪魔の囁きを放つ。
???「シュリンカー。もしハザールが大西洋連邦に嗅ぎ付けられるような事があったら、何らかの手段で始末しろ。
今回派遣された調査団は、大西洋連邦屈指の女狐、ゲール中将の腹心が率いている。
恐らく、我ら『円卓の騎士』におおよその目星はつけているはずだ。奴が捕らえられて色々と吐かれては困るからな。」
シェリンカー「なっ…!?」
意外な申し出に、面食らうシェリンカー。だが、その返答を待たずに通信が切られてしまう。
シェリンカー「…奴を殺す機会…か。」
願っても無い機会…とは言い難い。リペア・アルトゥーロ・調査団とややこしい問題が圧し掛かっている現状だ。
円卓の騎士同士で睨み合いをしている場合ではないはずなのに…
シェリンカー「もう、われらの『ナイツ・オブ・ラウンド』は壊れ始めているのか…」
遠からず、組織が崩壊する様を想像してシュリンカーは身震いをした。
ゲール・レイヴン ♀ 38歳 ナチュラル
連合の中将。
かなり腹黒い。異例の出世スピードも彼女の実力あってこそだが、蹴落としてきた相手は数知れず。
ブルーコスモス寄りの考え方をしているようだが、多角的なものの見方ができるため、一つの考えに縛られる事はない。
2重3重に作戦を練り、仮に破られてもなお勝利できるだけの戦術を編み出すのを得意とする。
カミキの妻であったが、現在は色々な都合により離縁しているらしい。
子供2人を直属の部下として配置し、暗躍を計る。例えるならシーマタイプ。って言うか、そのまんま<口調設定含めて。
カミキ・レイヴン ♂ 40歳 ナチュラル
本来はミラージュコロイドなどの新技術開発を行う科学者。
現在は新型MSの開発に担当を回されている。新素材、『ミストルテイン』は彼の師からの贈り物。
ゲールの相手が務まるほどには腹黒い。
…おそらくもう出番は無いはず。
ティロード・レイヴン ♂ 18歳 ナチュラル
搭乗機【アウトレスガンダム】
一人称は俺。連合の大佐。ゲールとカミキの息子であり、ゲール中将直属の『アウトレス隊』の指揮官。
元エクステンデットの候補生であったが、研究所の崩壊によって結局薬の一つも打たれないまま出てくる事となった。
若くしてこれだけの地位についている一因にはゲールの後押しがなかったとは言えないが、
それに見合っただけの実力があるからこそである。
部隊もその実力は認めており、彼自身も積極的に前線に出るために信頼は厚い。
普段はクールに振舞っているが、根は熱く、恐れを知らない様はまだまだ若いといえる。
サラ・レイヴン ♀ 14歳 ナチュラル
搭乗機【ゲルズゲー改】
連合の少佐でティロードの妹。『アウトレス隊』の副官。
彼女もエクステンデットの候補生だったが同じく研究所の崩壊でナチュラルのまま。
彼女は用兵技術に長けており、ティロードの副官として活躍する事が多い。
もっとも、それほどの大部隊で行動する事が無い為、あまり意味の無い技能である場合も多い。
あまり実戦は得意ではないが、どちらかといえば守りの戦いを得意とする。
…部隊の中に幼女に萌える馬鹿がいる為、彼女の知らない所で部隊の士気を上げてる事もたまにあったりする。
『アウトレスガンダム』
ブリッツガンダム+ガイアガンダムがコンセプトのMS。
ミラージュコロイドの搭載、グレイプニールなどの装備は同様であるが、
基本スペックの向上が目覚しさもあるが、フェイズシフトを廃した設計によりミラージュコロイドの展開時間が飛躍的に延びている。
武装の多くは内臓式になっており、隠密性を高める事に貢献しているほか、
ガイアガンダムのMA形態を取り入れる事によって、機動性も向上している。
本機は、本来ミストルテイン散布によって、フェイズシフトを無効化された戦場で戦う事を前提とした設計となっており、
防御力に関してはお粗末なものとしか言いようが無い面があるが、
ワイルドダガーなどからのパーツ取りによって補修は楽に出来る設計となっている。
【本体搭載の武装】
左腕搭載グレイプニール
右腕部ビームガン
【特殊武装】
背部ウイング:ブレード・ミストルテイン MS形態では取り外して剣として扱う事も出来る。
(ミストルテインで塗装した質量兵器。熱に強く、ビームを受け流す事もできる。
武装的にはジン・ハイマニューバの斬機刀と同じだが、こちらはフェイズシフトを貫通するのが特徴。)
攻盾システム「トリケロス」
(ブリッツのものと同様)
腰アーマー搭載、ビームブーメラン×2
(牽制用の武装。ディスティニーやインパルスのアレです。)
『ゲルズゲー改』
防御力のみが取り柄だったゲルズゲーに、換装システムを採用する事で飛躍的に活動性能を上げたもの。
外観は大して変わっていないが、ストライカーパックに対応する事で遠近に対応できるようになり、攻撃力の底上げにつながった。
実質、防御能力の高いストライクガンダムといった位置づけではあるものの、
それほどたいしたコストもかけずに、現行のゲルズゲーの戦闘能力の上昇が可能と言う事で、
今では殆どのゲルズゲーがストライカーパック搭載対応の機体となっている。
…実質上ゲルズゲー+ストライカーパックなので武装の解説はしない。
議長スレの人か。
あそこは何気に良スレだったのにな
復活を希望しているのは俺だけか?
629 :
連合兵:2006/03/29(水) 20:30:53 ID:???
…新キャラ・新MSをゴロゴロ出した上に、
『円卓の騎士』崩壊の序曲を勝手に奏で初めてしまったが…これでいいのか?
41の者さんが投下予定してるみたいだから
あんまり動かしにくくならないように、スティングとかに触れたりしないシナリオで投下です…
>>628 自分も復活期待してるが、シナリオと設定は纏められたが
実際に小説化しようとして挫折しましたOTL
連合キャラのほうを再利用しようと持ってきましたよ。
オマケに保守age
630 :
41の者:2006/03/30(木) 02:14:10 ID:???
深夜ですが首里関係で続きを投下します。
年度末進行がクソ忙しくて真夜中しか自分のPCを触る機会がなくて……。
で、連合兵氏の動きも入れて少し書き直したので文が雑になってるかもですが↓
631 :
41の者:2006/03/30(木) 02:15:37 ID:???
「出港準備、全て整いました」
「よし、“ボルボ”発進。指定進発速度で基地走路を進行、離発後1000mも指定標準速度で前進」
「はっ、指定進発速度で進行!離発後変わらず!ナビゲーション異常ナシ!走路異物最終チェック!」
陸上戦艦ボルボの艦橋で、艦長シートに座ったシュリンカーが指示を出した。
背後に控えたアシエルの復唱は、艦橋内に大きく響き渡る。
「艦内ブロック、及び各部開閉扉、異常ナシ!」
「機関室、駆動管理室、問題ナシ!」
「各レーダー、カメラ、オールグリーン!」
クルーたちがアシエルに負けじと大きな声でシュリンカーに報告をする。
別に声の大小に大きな意味はない。
出港時の慣例のようなもので、どこの軍隊もどこの船も、同じように艦橋は大声が飛び交っているはずだ。
一種の景気づけ、気合入れといっていいかもしれない。
いざ出発というのに、元気の無い軍隊などありはしないだろう。
「目的地、モガディシオ!航路、北アフリカB管区319DC!」
「離発信号、3から1まで点灯!管制室からの走路クリアサインよろし!」
シュリンカーは緊張感に身を包み、頷いた。
どんなときでも、船が出る際というものは気分が高まるものだ。
まして、これからはアルトゥーロの追撃と掃滅という重要任務が控えている。
気持ちが昂ぶらないほうがおかしい。
ハザールとの共同戦線というのが気に喰わないが、それもまた命令の内だ。
632 :
41の者:2006/03/30(木) 02:17:12 ID:???
チュニスで新MSの配備と仮運用テストに数日時間を取られたせいで、
ハザールの先行を許してしまったが、遅れを取り戻すのはこれからだと言えた。
ハザールが討ったのはアフリカ北部に結集した反連合……というより、反融和政策のゲリラだ。
寄せ集めといえど、強硬派の塊で、MSも持っており、油断できない相手ではあった。
それを、本格的な蜂起の前に完膚なきまでに叩きのめしたハザールの手腕自体は、認めざるを得なかった。
しかし、共同作戦と言えど、シュリンカーはハザールと仲良く手を握って共に轡を並べて戦うつもりはない。
無論、作戦は完全に遂行されねばならないから、私情は挟まない。
だが、やり方というものがある。ハザールはもともと、独断専行を好む質だ。
唯々諾々とハザールが捻り出す作戦に従っていたら、ただのいい駒として扱われてしまうだけだろう。
作戦の決定権はハザールにあるが、要は最終的にシュリンカー自身が勝者の位置に立っていればよい。
アルトゥーロを討つ。そして、スティング・オークレーも墜とす。
それをもって、“円卓の騎士”内でハザールより優位なポジションを奪えばよいのだ。
現時点では、ハザールがシュリンカーの上に居るが、物的にはシュリンカーの方が戦力を持っている。
それに、ハザールとその部下は、まだ大西洋連邦に所属する地球連合軍の軍人という肩書きを捨てていない。
今回に限っては、“円卓の騎士”の正体を世間に明かせない以上、行動にそれなりに制約がかかるはずだ。
北アフリカで軍事行動を展開する以上、公的立場が余所者であるハザールは何かと苦労するに違いないのだ。
アフリカ共同体よりは、むしろ大西洋連邦こそがハザールの足枷になる可能性はある。
MSも、ワイルドダガー等、新式からはやや劣る性能のものしか手元にない。
一機、新型があることにはあるが――試作機に過ぎず、性能的にはともかくとしても、
操縦者が精神不安定で健康を回復していないメイ・ブラックマンである以上、
対アルトゥーロ戦の切り札として使えるとは思えない。
一方、シュリンカーの手札は今のところ十分過ぎるほどに足りている。
“マリオネット”こそ使い物にならなかったが、新規に補充されたMSパイロットは皆一流の腕前の持ち主だ。
それに、彼らが乗ることになる新型のザクファントム改も高い性能を誇る機体だ。
ナイトウィザードと呼ばれる、地上戦に特化したバックパックを装着しており、高い戦果を期待できる。
そして、何と言っても“スレイヤー”の存在は大きい。
ZGMF−VX71Sを正式な形式番号として持つスレイヤーは、カオスの試作機を発展、改良したMSだ。
総合的な火力の面ではカオスに劣るが、総合的なバランスでは優位に立つ。
高速飛行形態による空中戦能力も申し分ない。
シュリンカーも、短い間とは言え実際に搭乗して模擬戦を行い、その優秀さは十分に理解している。
633 :
41の者:2006/03/30(木) 02:19:12 ID:???
「……」
全ての指示を終え、シュリンカーは目を閉じて艦長シートに背を預けた。
今の段階で、特にさしたる問題はない。
逆に順調過ぎて少し怖いくらいだ。
一度閉じた目を薄っすらと開け、シュリンカーは背後に控えるアシエルに目をやった。
緊張と興奮がない交ぜになったような表情を、アシエルはしていた。
全員の顔を見ることはできないが、ブリッジのクルーたちも同じような感じなのだろう。
自身も確かに緊張してはいるが、それでもアシエルほどしゃちほこばっているわけではない。
「何らかの手段で始末しろ、か……」
シュリンカーは口の中で、小さく呟いた。アシエルにも聞こえないほどに。
“円卓の騎士”の一員である自分だが、それでも知らないことは多い。
シュリンカー自身はあくまで現場の実行員であり、全体を俯瞰する立場にない。
「……」
ぶるり、とシュリンカーはひとつ身震いをした。
戦慄に似た寒気が、背筋をひと撫でしたのだ。
自分は、円卓の騎士の幹部として、色々と知っている。組織の目的も、上層部の正体も。
だが、それがもし、偽りのもの、仮面を被った姿であるのだとしたら――。
「いや……」
シュリンカーは首を左右にほんの少しだけ振った。
あれこれと想像しても仕方がない。
少なくとも、自分は円卓の騎士が目指すものに賛同し、参加し、行動しているのだ。
余計な考えは自分そのものを危うくする。
今は、アルトゥーロの追撃にのみ集中していればよい。
それと、万が一のためにハザールを排除する方法を考えればよいのだ。
組織のために、自分のために。
634 :
41の者:2006/03/30(木) 02:20:26 ID:???
この時、シュリンカーは想像しえなかった。
余計な想像を意志によって止めてしまったがために、その答に手が届かなかった。
すなわち、ハザールの方も、シュリンカー自身を排除するように上から命令されているという可能性に。
ハザールは大西洋連邦の軍人であるという足枷を抱えているが、
シュリンカーもまた、ザフトの軍人であるという手錠をはめられているのだ。
「“ボルボ”、チュニス基地を離発!進路に沿って第一指定速度で前進します!」
「……次の指示は三十分後に出す。それまで、各自持ち場を離れるな」
オペレーターの言葉に、シュリンカーは低い声で応えた。
右のモニターに、徐々に小さくなっていくチュニスのザフト基地が映っている。
それをちらりと見ると、シュリンカーはまた、目を閉じた。
“ボルボ”がチュニスを進発したその丁度一時間後、ダカールの連合軍基地からも一隻のザフトの陸上戦艦が出航した。
“ボルボ”の姉妹艦、“ヘカーテ”だ。
そのブリッジは、“ボルボ”と同様、緊張に包まれていたが、
クルーの間に漂う空気が暗かったという点において、唯一違っていた。
艦長のデ・ヨンは必要な指示を出したあと、一言も喋ろうとせず、じっとシートに座って沈黙を守っていた。
……この、“円卓の騎士”の息のかかっていない船が(ヘカーテのアルトゥーロ派はハザールに排除された)、
一週間後の円卓の騎士とアルトゥーロ独立軍の戦闘に、大きな影響を与えることになる。
635 :
41の者:2006/03/30(木) 02:26:10 ID:???
今回はここまで。
あああああ、主人公であるスティングがホントにほったらかしに……何とかせんと。
それと、67氏の置き土産(まだ復帰される可能性もあるので、断定したくないが)の、
ザクのナイトウィザードとスレイヤーをやっと、ホントのホントにやっと出せました。長い道程だった……。
>連合兵氏
はじめまして、今後ともよろしくお願いします。
しかし新キャラですか……もうこれはお任せするしかないですかね。
次は……いい加減スティングの話を何とかしたいと思います。
新しい職人が来たのは喜ばしいが、また風呂敷が広がったなw
ちゃんとたためるのか、これ
オクレはとっ捕まったまま、敵役はアルトにハザにシュリ、サワム、メイ子、おまけに連合新キャラ
メアリー・スー化が進んでないか?
ちゅうか完結するのにあと十はスレが必要ぽいぞ、風呂敷たたむのに
638 :
連合兵:2006/03/31(金) 01:47:38 ID:???
連合新キャラを出した理由は円卓の騎士をいくらか始末してもらおうと思って用意したわけなんだが…
正直、とっつかまったスティングが動くに当たって2人のクローン(と言う名の遺産)の始末に困ってるわけでして。
いっその事、技術的には可能だが実際にはアウルもステラも完成してないとかいう方向にしてしまったほうがいい気がする…
で、完成前にハザール(シュリンカー)率いる円卓の騎士の軍勢がアルトゥーロを始末、
研究中のクローン培養装置も破壊されてアウル・ステラは蘇る事無く終わる。
【復活したら復活したで、どの辺までの記憶があるとか色々めんどいので】
アルトゥーロ一派の残党がスティングを開放し、
スティングがダークネスで暴れまわる。(その戦闘の前後に復活前に葬られてしまったアウルとステラを確認)
で、適当にハザール辺りが戦死。司令官が死に、戦力も疲弊した円卓の騎士達は撤退する。
そんな中、ゲールとティロードたちは円卓の騎士の情報を掴みつつ、
彼らを泳がせながら組織の崩壊(ハザールとアルトゥーロの後継者問題)を確実に煽らせる…
こんな方向性はどうでしょうか?
…ところで、【41の者】氏。
『一週間後の円卓の騎士とアルトゥーロ独立軍の戦闘に、大きな影響を与えることになる。 』
この一説の解釈に困っていて新作の投下が出来ずにいるわけですが、
具体的にはどのような事を考えていらっしゃるのでしょうか?
‥‥やる気があるのはわかったが、新参が今後の展開を「こうしましょう」と語って、
41の人や393の人が「じゃあそれでいきましょう」なんて言えると思うか?
他の職人には今まで3スレ分貯めて考えた展開があるだろうに、鼻面にいきなりマイ展開を嬉々として押しつけるなよ
あと、長文後に無闇にageないほうがいいぞ、このスレも嵐の標的になった過去がある
>>639 もちけつ、おまいのほうが荒らしみたいな語尾になってるぞ
>>638 あんまり気にしないほうがいいんじゃないかなーと思う
>638の言う通りそれぞれ別の職人(アウルの人もいる)ごとにこれからの展望みたいなの、あるだろうけど
今までホント綱渡りでここまでリレーできたのがめっけもんみたいなもんだから…
思うように書いたらいいんジャマイカ、きっとフォローは誰かがしてくれるw
もろちん、41氏や393氏、アウルの人の意見や意思は大事だと思うけど
641 :
41の者:2006/03/32(土) 00:30:43 ID:???
>連合兵氏
複数職人でリレーする際は、先の展開をそれぞれで確認しあうのが確かに筋かもしれないですが……
なんかこう、脳内設定をだだ漏らししているようで気が退けてしまうわけです。腐っぽい気がして。
まあそれより何より、ぶっちゃけ細かいところはほとんど考えてないんですがね。完全にノリでやってます。
言ってみれば、前と何とか繋がるように細い糸で無理矢理ツギハギしているようなもんで。
一応、大雑把には先を考えてはいますが、上で言ったようにどっかこっ恥ずかしいわけでして……。
個人的には、67氏の意思を尊重するためにアウル&ステラのクローンは有りだと思ってます。
もちろん、種死本編に出てきた二人そのままではなく、体だけがそうなのだということで。
で、393氏の考えられた「マリオネット」、67氏の考えられた「SEED因子を持つ強化人間」を、
アウル&ステラクローンと絡められないかと思っています。
円卓の騎士の目的のひとつに、マリオネット完成というのがあって、
その成功のためには強化人間のデータ、それも優れた強化人間のデータが必要だ、という感じで。
それで、アウル&ステラクローン、スティング、メイに拘っているのだ、と。
アウルとステラのクローンは人格を持たない、ただの人の形をしたモノに過ぎず、
アルトゥーロは自身で別の企みがあって、円卓を裏切り、マリオネット計画を邪魔するため、
もしくは自分のものとするためにスティングを強引に引き込み、クローン研究成果を奪った……とか。
陳腐ですが。
もう、後は本当に何も細かく考えてません。大雑把のパです。
円卓の騎士のトップはプラント国防委員長にしようか。情報屋の正体はどうしよう。
つーか円卓の真の目的も考えてないな、アルトゥーロの陰謀も考えてない。
イマズゲンどうしよう。イクナーとワットは今後どうしよう。舞台をアフリカに固定すべきかどうか。
騒ぎが大きくなるとオーブやプラント本国が絶対しゃしゃり出てくるので、
そうなるとラクスやカガリ達が顔を突っ込んでくるに違いないけど、既存キャラは出さない方向なのでどうしよう、
誰と誰が戦って誰が死んで誰が裏切るとかも、ぜーんぜん考えてない。
リペアの規模も考えてないし、大体名前も単語の頭文字を無理矢理くっつけただけだし、
ダークネスの性能もブリリアントの性能もその他のMSの性能も自分が考えたんじゃないからさっぱりわからない。
だから、“ヘカーテ”の『一週間後の円卓の騎士とアルトゥーロ独立軍の戦闘に、大きな影響を与えることになる。 』も、
本当の本当にノリ。ま、その場になってみりゃ筆の動くままに何とかするさという感じです。
なので、俺個人としては、援軍ありがとうございます、好きに進めて下さい。
できる限りは臨機応変に対処し、後付設定作ってでも何でも繋げてみます……としか言えません。
あとは393氏や156氏の意見を聞いて下さい。よろしくお願いします。
642 :
41の者:2006/03/32(土) 00:32:08 ID:???
俺の馬鹿野郎、メ欄にsが足りなかった……最低だ
何も考えてないって、まさに綱渡りだったのか
しかし全体の七割近くを書いてきた職人がまさか行き当たりばったりでやってきてたとはw
41氏がそこまで色々考えてることに感服します。リレー形式も今考えると奇跡的でしたしね。
>>641 他のSSスレでは大体そういう基本設定だかは初期に決まってるもんですが、
職人方でも先の見えない展開をリレーで書き綴るという、また新しい試みを見ていてこちらもワクワクしてきます。
ただの自慰文は簡便ですが、陳腐でも簡素でも41氏が書いてて楽しいと思える文ならば、自ずと私達も面白いと思える物と信じています故頑張ってください。
まあ、このスレ自体初期スレの1=67氏が勢いでたてたみたいなもんだしな
じっさい、勢いというかやる気失せたらあいさつも無しに去っていってしまった
それよりもまとめサイトがどうにかならないだろうか…
393の人は?
生きてる・・・生きてるぞぉ・・・
PC大破やら入院やら葬式やらなんやらでずっと来れなかったが
そろそろ落ち着くだろう
時間あるうちに言っておこうかな
マリオネットについては「特定の人物と同等、あるいはそれ以上の能力強化を図れるクローン」
と考えていたつもり。
一般コーディと違って、後天的に遺伝子を弄れる戦士。
成功すればマインドコントロールも薬物投与も必要ない、みたいな
SPIRAL-67氏の一括まとめの後からで良いなら保管庫作ろうか?
652 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:41:34 ID:???
新参者が色々とご迷惑をおかけしました。
おかげである程度の展望と方向性が分かりました。
…どうでもいいが、なぜ3月『32』日になっているのだろうか…?エイプリルフールだから?
>>651 ぜひともお願いしたいです。
それはさて置き、新作投下。
653 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:42:19 ID:???
ダカールを出発して数日後――― ハザールの部隊は、ダンタリオンから来た連合艦隊と合流する。
これが、更なる混乱を招き、暗躍する者たちをさらに惑わす事となる。
ハザール「ようこそおいでくださいました、ティロード・レイヴン大佐。」
ティロード「将官でもないのに、部下総出で迎えをしてくださるとはいささか大げさではないのかな、ハザール・バルタザール中佐。」
ハザール「いえいえ。ここ最近、ゲリラの活動が活発でしてね。途中で襲撃を受けないかと冷や冷やしておりました。」
…内通者が心にも無い世辞を言う。 …いや、初めから奴は『円卓の騎士』の中枢メンバーだったな。
最も、彼のもう一つの面としても母の権力に縋らせて欲しいと言う意味で、このような接待じみた真似をしているのだろうが…
ティロード「それより、友軍であったアルトゥーロ氏が突如部隊から離れ、現在行方不明になっているとの事だが?」
ハザール「彼は一人のゲリラの身の上に同情してしまって、そのまま離反してしまったようです。
…ザフトの方では彼を裏切り者と見なし、撃墜命令が出ています。我々もまた、ゲリラの一員として撃墜する所存です。」
…表向きの理由はそれでいいだろう。だが、その裏には『円卓の騎士』同士の醜い権力闘争が絡んでいる。
それを最大限に利用して、彼らを食いつぶし合わせる事が今回の目的。
だが、そんな事は向こうも裏のネットワークを駆使して重々知っているだろう。ならば、時にグサリ、時にのらりくらりと…
ティロード「…今回の事件には『円卓の騎士』と呼ばれる組織が色々と糸を引いているらしいですね。」
ピク… ハザールの笑顔がほんの一瞬凍りつく。彼の頭の中では私がどの位知っているのかを考えているのだろう。
だから私はさらに突き刺す。
ティロード「あなたと、アルトゥーロはその組織の一員だという話も聞きました。」
そして、引く。
ティロード「アルトゥーロが裏切って、欠員が出ているようですね。
もしよろしければ、あなたの推薦で私を加えていただけませんか?悪いようにはしません。」
ハザールの顔が形容しがたい表情になった。判断のしようが無いのだろう。
ハザール「…一応、『上』には伝えておきます。長旅でお疲れでしょう。ゆっくり休んでください。」
そうして、用意された部屋に案内される際に、冷静さを欠いたハザールにこっそり小型の盗聴器を仕掛けておく。
初手から想像以上にうまくいった。これで色々とボロが出てくるはずだ…
654 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:45:49 ID:???
ハザール「緊急会議を開かせて、申し訳ありません。」
???「…一体何があった?」
ハザール「レイヴンの奴、予想以上の食わせ者だ。
スパイの調査が裏の目的として派遣されてきたのかと思えば、実は我々に接触する事が目的だったようです。
奴は、俺とアルトゥーロが『円卓の騎士』である事もアルトゥーロの離反も知っている。
それで、アルトゥーロの後釜としてティロード・レイヴンを加えろと…」
?????「あの女狐…何を考えている。」
ハザール「俺としてはあのゲール・レイヴンを敵に回すよりは味方に加えた方が有益だと思いますが…」
????「だが、奴の存在は『円卓の騎士』をかき乱す不安材料になる。それに、いつ裏切るとも知れん。」
ハザール「しかし、迂闊に断って我々の事が公になるのも…」
???「ならばハザール。万一の時、お前がレイヴンを御し切れるのか?」
ハザール「そ、それは…。」
シュリンカー「…相当やり込められたらしいなハザール。恐らく無理だな。」
?????「手に負えぬな。あの食わせ者は。必要とあらば神すら殺してみせる魔女と言う話も、あながち嘘ではないな…」
???「…このままでは結論が出ないな。ならば、多数決で決めるとしよう。アルトゥーロが抜けて人数が12と半端だが…
レイヴンの息子を加える事に異論のあるものは手を挙げてくれ。」
シュリンカー「反対は6人…結果は持ち越し…か。」
????「なんにせよ、もう少し奴らの様子を見て、その上で結論を出すべきだ。」
???「本日はこれで解散する。何とかしてレイヴンの手綱を取って見せろハザール。」
ハザール「了解…しました。」
655 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:47:42 ID:???
ティロード「ふむ。飼い主の元に逃げ帰るのはもう少し先かと思っていたが、これほどあっさり尻尾を出すとはな…」
先ほどハザールに仕掛けた盗聴器から、『円卓の騎士』幹部の通信を傍受する。
サラ「一応キレ者との言われてたけど、突然急所を付かれればこんなものなの…?」
副官である妹が呟く。
ティロード「まあ、この程度は序の口にすぎんよ。まだまだ泳がせておく必要がある。共に喰らいあってもらうためにな…」
サラ「そうなの? ところでお兄ちゃんは、この後どうするつもりなの?」
ティロード「向こうの出方次第だな。
だが、確実に『円卓の騎士』の為に何らかの成果を挙げろ、と言ってくるのは間違いないな。
恐らくはアルトゥーロの首を持ってこいと。
しかし、『大西洋連邦』の立場の上では俺は大佐、ハザールの奴は中佐。部下の前で迂闊な事は言えないだろうさ。
階級の事もそうだが、俺には『大西洋連邦』の裏の仕事としてのスパイの調査がある。
俺が上に報告すれば、ハザールは明らかなスパイ容疑で捕まる。
円卓の騎士にかかれば釈放するのはそれほどの問題じゃないだろうが、一時的にでも動けなくなるのは避けたいだろうな…」
ふと、思い出したように妹が呟く。
サラ「あ、そう言えば、<新型機のアウトレス>を出して下っ端の会話を盗聴させたんだけど、
もう面白いくらいに『円卓の騎士』の内情吐いてたわよ。まあ、上司があれだけ動揺すれば無理もないわね。
今報告書持って来る。」
ミラージュコロイドを展開させたアウトレスを出撃させ、最大音量で集音させた結果、妹が言っていたように
本当に面白いくらい『円卓の騎士』の現在の戦力やらザフトと繋がってる事やらさまざまな事に裏づけと情報が集まった。
ティロード「うまく行き過ぎていて、怖いな。…もしかして、泳がされているのでは無いかと思えるくらいだ。」
妹が頭を抱えて考える。
サラ「ん〜。これだけ有利な状況だと、確かに何か怪しく感じるわね。」
ティロード「だが、ここからが本番だ。いかにして『円卓の騎士』の喉元に喰らいつくか。
今は『円卓の騎士』も様々な要因で疲弊している。チャンスはあるはずだ。」
656 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:48:38 ID:???
シュリンカー「…。」
先ほどの通信を受け、シュリンカーは自室で悩んでいた。ハザールの抹殺についてだ。
味方殺しの魔女:ゲール・レイヴンの噂はザフトでも聞いた事がある。
地球連合において、無能、かつ腐敗した味方を数知れず粛清したと言う話だ。
腐りきった地球連合において、その患部を徹底的に切除する大西洋連邦の急進派の軍人として、様々な場所で一目置かれており、
ザフト軍の撃破数より、味方を粛清した数の方が多いのではないかとすら言われている。
又、反コーディネイターを掲げるブルーコスモスの支持者でもあり、次期盟主の候補にすら挙げられているという。
そんな人間に目を付けられたハザール、ひいては『円卓の騎士』にとって大いなる脅威になる。
シュリンカー「しかし、奴を殺せばそれで済む問題でもない…」
ハザールは、ザフトとも繋がっている『円卓の騎士』のスパイとして挙げられている。
いや、恐らくはもう証拠も揃っているかもしれない。それであのハザールが慌てているのだろう。
ここでハザールを殺して尋問が出来なくなったとしても、円卓の一席がさらに減る事で
ゲールの息子、ティロード・レイヴンの参入する可能性を高めてしまう。
シュリンカー「そんな事があってはならない!!」
遠からず、組織が崩壊する―――――
それだけは、あってはならない事だ。あそこは、自分の居場所だから。
シュリンカー「…。ならば…」
答えは出た。ティロードを暗殺し、ハザールの口も封じ、そして裏切り者、アルトゥーロも始末する。
この際、スティング・オークレーは落とせようと落とせまいと重要性はさほど無い。
せいぜい派手に暴れまわってハザール達を消耗させてくれればそれでいい。
陰謀渦巻く『三つ巴』の戦いはまもなく始まろうとしていた…
657 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:49:50 ID:???
ティロードが赴任してきてから数日後…
連合兵A「中佐…そろそろアルトゥーロ・フェルディナンテスの現在の拠点となっているキリマンジャロ基地が見えます。」
ハザール「そうか。全部隊を展開させろ。俺もワイルドダガーで出る。部隊の指揮は任せてもよいのですかな、ティロード大佐?」
アークエンジェル級ヴァーチャーズに届けられる通信。
ティロードはいつものようにばっちり着こなした大西洋連邦の軍服の上に、黒いコートを着込んでいる。
ティロード「ああ、構いません。『執炎の灰狼』と呼ばれるあなたのお手並み、拝見させていただきます。」
ハザール「ハッ、若造が言ってくれるな。だが、期待に添えるだけの実力を見せてやろうじゃないか!」
ティロード「ですが、貴方だけにいい思いはさせませんよ。『アウトレス隊』、準備はいいか!」
ヴァーチューズのカタパルトで出撃を待つMS達。
サラ「準備はばっちりです!」
アウトレス隊員A「もちろんです隊長!サラ副隊長には指一本触れさせませんよ!」
アウトレス隊員B「っていうか、手ぇ出した奴は殺す!!」
アウトレス隊員A「お前が一番危ないんだろうが、このロリコン!」
アウトレス隊員C「もし本当に手を出したら隊長が黙ってないぞ。」
アウトレス隊員B「ノリで言ってるっていうのは少しは分かってくれよ…」
ティロード「貴様には実際に前科があるから、冗談に聞こえないんだ…」
アウトレス隊員C「ほら、隊長もああ言ってるぞ。」
アウトレス隊員B「あははははは…(苦笑い)」
ティロード「お喋りもその辺にしておけ、さっさと出撃しろ。サラはもう出撃してるぞ。」
アウトレス隊員B「え、あ。それでは行きます!」
ティロード「…。」
ハザール「なんつーか、賑やかでいいんじゃねぇか?」
遅れて3機の黒いワイルドダガーが発進する。
既に出撃していたエールストライカー装備のゲルズゲー改と、そして10機のフォビドゥンヴォーテクスと部隊間で陣形を取る。
そして、ハザールの部隊が前面をとり、一番手柄を得るつもりらしい。
シェリンカー「こちら、ザフト軍のシェリンカー・センギアである。
本基地にゲリラ側に造反したアルトゥーロ・フェルディナンテスの一派がいる事は明確である。
速やかにかの者達の引渡しを願いたい。さもなくば、一戦交える事も辞さない。」
その返答は、一発の砲弾だった。血気に逸ったアルトゥーロ派の一人の兵士が、咄嗟に撃ってしまったのだ。
ハザール「裏切り者がせいぜい足掻きに来やがったぜ…返り討ちにしてやるよ。」
658 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:51:16 ID:???
シェリンカー「…ティロード・レイヴンは出ないのか。」
ハザールは最前線に出て狼の名に相応しくひたすら敵を食い千切るつもりらしい。
だが、もう一人の暗殺する対象は後方で(文字通り空飛ぶ戦艦で)高みの見物を決め込んでいる。
戦艦を落とすとなれば、よほどの事が無ければ落とそうと思っても落とす事はできない。
アルトゥーロがとんでもない隠し球でも持っていない限りは、奴を落とすのは無理だろう。
自分自身が密かに手を下そうにも、さすがに対象が悪すぎる。
今回は見過ごそう。戦艦は流れ弾や誤射で落とせる様な物ではない。
シェリンカー「やむをえんか…」
<スレイヤー>のコックピット内で呟く。ティロードとハザール、両方が死ななければどうにも出来ない。
かといって始末できなければ、今後の『円卓の騎士』は恐らく立ち行かないだろう。
シェリンカー「だが、まだ機会を失ったわけではない。」
戦場では何があるか分からない。その、何かが起こる事を期待してシェリンカーは戦う事を決めた。
戦いが始まったみてぇだな。
アルトゥーロ「さて、君の出番だ。」
スティング「…。いつになったらステラやアウルに合わせてくれるんだ?」
開口一番がそれだった。だが、文句を言わずにはいられない。
アルトゥーロ「それh…」
スティング「誤魔化すようなら承知しねぇぞ!!!!!」
いけすかねぇこの男が、突然の大声にとっさに耳をふさぐ。そして手を離す。
アルトゥーロ「それは失礼した。では早速合わせてやろう。」
スティング「てめぇ、俺の事馬鹿にしてるのか?」
ミサイルが基地のどこかに着弾したのか、大きく揺れる。
アルトゥーロ「…事態は一刻を争う。ダークネスは整備しておいた。アウルとステラも出撃させるところだ。君の力を貸してくれ。」
スティング「けっ、ついさっきまで合わせずにいて、戦闘が始まるなりいきなり合わせてくれるかよ?何企んでやがる。」
アルトゥーロ「…ならば、アウルとステラは見捨てるのか?」
反論しようとして、口ごもる。
アルトゥーロ「今回の敵は『円卓の騎士』だ。私は彼らから離反した。」
スティング「はぁ?」
アルトゥーロ「とりあえず、状況を説明してる暇も無いが、敵は君の所属していたゲリラじゃない。手伝ってくれ。」
スティング「ああもう…分かったぜ。敵を蹴散らしゃあいいんだろ?」
何がなんだか分かったようで分かってないが、今はそれどころじゃねぇ。
659 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:52:19 ID:???
連合兵A「敵の増援を確認!これは…デストロイが2機とダークネス・そしてブリリアントです!!」
シェリンカー「これは…」
ハザール「へぇ、あんなものまで隠し持ってたとはな!」
メイ「出てきたな…お父様の仇ぃぃ!!」
ティロード「あれが敵の切り札か。…オーブにザフト・連合製と節操が無いな。」
2機のデストロイが一斉射撃を放つ。斜線にあったMSは、一撃で沈んでしまう。
アシエル「…まずは、なんとしてでもデストロイを仕留めるんだ!」
シェリンカー「いや、デストロイは後回しにしろ。」
アシエル「えっ?」
シェリンカー「よく見ろ、デストロイの周りを飛び回るダークネスを。迂闊に手を出せばやられる!」
これは、シェリンカーの一種の賭けだった。デストロイならば、戦艦と言えど…そのため、指示を誘導した。
アシエル「分かりました!」
ゲルズゲーのリフレクターがブリリアントのビームを弾く。ビームを弾かれたブリリアントはビームサーベルで追撃する。
サラ「きゃあ!」
だが、横から黒いワイルドダガーが迫ってきたため、回避せざるをえなかった。
アルトゥーロ「なかなかの腕だな。」
アウトレス隊員B「てめぇ、サラちゃんに手出そうとしやがっただろ!絶対殺してやるぞ!」
アウトレス隊員C「完全に頭に血が上ってやがるよ、あいつ…」
アウトレス隊員A「だが、副隊長をやらせる訳にも行かないのも事実…守りがやばくなる。」
サラ「皆、フォーメーションAで行くわよ。」
アウトレス隊員「了解!」
660 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:53:42 ID:???
サワムラ「そう簡単にはやらせない!」
ウィンダム・クラウン隊と息の合ったコンビネーションを見せる、サワムラ。
シェリンカー「…予想以上に腕を上げてるな、こいつ」
アシエル「クッ!」
メイ「父様の、仇!!殺してやる!」
スティング「仇だからって、簡単に殺されてやるわけにもいかねぇな!
それに、カオスの後継機みたいだが使い方がなっちゃいねぇぞ!」
ダークネスのドラグーンでカオスMkUの機動兵装ポッドを破壊する。
メイ「その程度で!」
ハザール「ガキンチョが無茶するな、押されてるじゃないか。」
メイ「うるさい、うるさいうるさいうるさいるさい!!」
そんなやり取りの中、デストロイが再び一斉射撃を行う。その砲撃は、ヴァーチューズにも直撃した。
艦長「…さすが連合自慢のデストロイ。もう落ちてもおかしくないですな。」
深手を負ったヴァーチューズはレッドアラームを鳴らしていた。
ティロード「…まだカタパルトは生きているな。俺も出撃する。ヴァーチューズは後退しろ。」
艦長「やはり、元前線指揮官としてはそっちの方が性に合いますか?」
ティロード「親父からの贈り物も使わずにそのまま船と運命を共にするよりはいいだろう。」
661 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:55:39 ID:???
アルトゥーロ「はははは!その程度か。」
時折ミラージュコロイドを展開し、索敵を騙してフォーメーションを崩すブリリアント。
サラ「ヴァーチューズ、ランチャーストライカーを!」
陽電子リフレクターを多用するためにバッテリーの消耗が激しくなるゲルズゲー。
換装してバッテリーを回復しても決め手になるようなダメージを与える事ができていない。
アウトレス隊員A「何!?」
ランチャーストライカーを射出した後に、ヴァーチューズがデストロイの砲撃の直撃を受ける。
それに気を取られたワイルドダガーはブリリアントに撃たれて行動不能になってしまう。
デストロイによって部隊がかなり損耗している。アウトレス隊もフォビドゥンヴォーテクスが5機やられてしまった。
アウトレス隊員C「ぐあ!」
換装の合間に、連携攻撃の柱である黒いワイルドダガーが次々やられてしまう。
サラ「…たった一機相手なのに…」
エース。たった一人、たった一機で戦局を変え、戦争の常識を打ち破る存在。
アルトゥーロ「いい加減に、さっきから私のビームを防いでる君には落ちてもらおう…」
アウトレス隊員B「やらせるかよぉ!!」
だが、突っ込んでいったワイルドダガーはそのまま落とされる。
アルトゥーロ「厄介な取り巻きは落ちた、次はお前…」
完全に不意を付かれ、アルトゥーロは気付きようが無かった。
出撃した時からミラージュコロイドを展開していた新型がいた事を。そして…
ティロード「頭を潰せば…戦いは崩れる。」
エースキラー……『喉笛喰らいの魔狼』ティロード・レイヴンの存在を。
ミストルテイン。神殺しの刃にコックピットもろとも切り裂かれ、アルトゥーロは死んだ。
662 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:56:31 ID:???
スティング「アルトゥーロの野郎、やられやがったか。なら、俺がいつまでもこいつ相手に遊んでる場合じゃねぇな。
全く通信を聞かねぇが、無理やりにでもアウルとステラを…」
ピュー…パン。信号弾が上がる。それは、“ダマスカス”から上がったものだった。
スティング「あれは…たぶん撤退命令って事か。」
それに応じるように、次の瞬間“ヘカーテ”も帰還の信号弾を上げる。
だが、それが円卓の騎士側の混乱を招いた。彼らはアルトゥーロの痕跡を完全に消すために
殲滅戦を指示されており、ハザールやシェリンカーは戦闘継続を指示する。
だが、一度始まった混乱はすぐには押さえきれず、そこを次々と狙い撃ちにされてしまう。
ハザール「くそ!あれはザフトの信号弾でこっちは戦闘継続だって言うのに!」
シェリンカー「何をやってる、帰還ではなく残党の殲滅を…」
スティング「…何をやってるんだ、あいつらは。」
あまりに無防備だが、今の正面の敵を無視するわけにもいかない。
メイ「お前を、殺す。」
スティング「言葉だけならなんとでも言える。出来るもんならやって見せろ!」
メイの操るカオスMk2の左腕を打ち抜く。バランスを崩し、機動ポットも失っていたカオスは地面に落ちていく。
スティング「これで、終わらせてやる。苦しむのも、悲しむのも。」
レールガンを構える。だが…
ハザール「俺の方も、忘れてもらっちゃ困る!」
スティング「何!?」
ハザールはメイを狙っていたレールガンを切り裂く。だが…
ハザール「…俺の最後が、ガキンチョを庇って死ぬなんて、ありえねぇ。だが、悪くない人生だったかもな。」
ダークネスのヴァジュラビームサーベルが目の前に近づいて来た時、そんな事を呟いた。
663 :
連合兵:2006/04/03(月) 02:57:24 ID:???
ティロード「これは、潮時だな。」
ヴァーチューズに全軍の帰還命令を出させる。さっきの混乱が部隊の損耗を酷い物にしてしまった。
ティロード「ン…?」
カオスMk2が打ち落とされ、それを庇うようにハザールが倒された。
…おそらく、カオスMk2には何らかの特殊なパイロットが配属されている可能性がある。
メイ「死んでよ、死んでよ、もうお願いだから死んでよ!父様の仇、スティング・オークレー!!」
…通信を入れてみれば、そこにはもう泣き出している女の子がいた。
だが、あれだけボロボロになった機体では勝てるものも勝てない。
ましてや、地上用ドラグーンをあれだけ自在に使いこなす相手だ。
ティロード(地上用ドラグーンは親父も、その師匠も考えてたが実用化に漕ぎ着けずに挫折していった。まさか完成していたとは…)
果敢にダークネスに挑むカオスMk2だが、もうダメだった。とうとう両手足を失い、コックピットだけにされてしまう。
それに止めを刺そうとするダークネス。
ティロード「あんな女の子が死んだとあっては、妹の事もあって夢見が悪い!」
グレイプニールを使ってコックピットを掴み、アウトレスがキャッチする。ダークネスの止めの一撃は思いっきり空振りとなった。
カオスMk2からの通信が途切れた。グレイプニールで掴んだ場所が悪かったのかもしれない。
ダークネスが追撃の構えを取ったが、何か思い直したのか、撤退していった。
ティロード「さて、色々と問題もあったが…南アフリカ統一機構については、どう言い訳したものやら。」
これほど大規模な戦闘だ。黙っているわけにも行くまい。
664 :
連合兵:2006/04/03(月) 03:02:04 ID:???
サワムラ「撤退命令だって? …しかたない、ここは引き上げるぞ。」
シェリンカー「…。」
ハザールは死んだようだ。だが、結局ティロードの暗殺には成功していない。
ならば、誤射と称してあの戦艦を打ち落とせばいい。デストロイの一撃で深手を負っている今なら…
だが、その考えは直ぐに打ち消された。
ティロード「シェリンカー・センギア…だったか?ともかく残存部隊を集めてくれ。一端体勢を立て直す。」
奴が通信を入れてきた先は戦艦ではなく、MSのコックピットだった。
ハザールも死んだ。恐らくはアルトゥーロの撃破も奴の功績として数えられるはずだ。
こうなれば『円卓の13騎士』入りは間違いないと見ていい。
シェリンカー「くそ、このままでは自分は…」
失敗続きとは言わないだろう。それなりの戦果は出しているのだから。
しかしこのままでは、遠からず組織から追放されてしまうのではないかと思える。
いや、その前にゲール・レイヴンの手によってナイツ・オブ・ラウンドが崩壊する危険がある。
様々な不安要素によってシェリンカーは怯えを感じずに入られなかった。
665 :
連合兵:2006/04/03(月) 03:03:13 ID:???
…あー。かなり長いですね、これ。
っていうか、自分が用意した性で動かしやすいキャラとは言え、ティロードにスポット当てすぎな気が…
正直言って、やりすぎです(汗
とりあえず、ハザールとアルトゥーロを殺してしまいましたが、
今後の話によっては、よりややこしい方向に持って行きかねないですねOTL
自分の予定としては、今後ティロードとサラは援軍を求め、ダンタリオン基地に戻っていったんゲールに報告しに行く。
そこで、新型機『アウトレス』の運用データの確保を兼ねたテストバトルをさせられる<この辺で議長スレの設定と被る。
破壊されたカオスMk2を修理するために一緒にダンタリオンに連れてこられたメイは、ある程度サラと馴染む。
カオスMk2は修理の過程でカミキ(ティロードの親父)によってアルミューレ・レミュエールなどの新武装を付けられる。
…こういう風に考えたりしました。
まあ、これ以上長く書いても仕方がないと思ったので、いったんここら辺で切って…と言う事で。
…夜は本気でテンション崩壊させるな。冷静さが無くなってるのがよく分かる。あはははははは…申し訳ありません。
睡眠不足です。恐らくは、ご迷惑を再びかけてるような事に気付いて無さそうで自分が怖いです。
前後の話の矛盾にも気付いてないかもしれません。…ぐっすり寝ますね。<壊れすぎだよ自分
職人にこう言うのは失礼かもだが、本当に考えて書いてるか?
前から67さん、41さんや393さんたちがハザは中ボス、アルトはラスボスだって言ってたろうが
勝手に殺して、結局マイキャラ活躍させたいだけじゃないのか?
以前、67氏がストフリ出して黒歴史→削除になったことがあったが…
41氏や393氏、アウルの人氏が認めたらこの展開でも文句はいえんよ
読む側が介入をはじめたらリバの二の舞だ
だが、大筋では
>>666に同意
リレーとはいえ、なんかあまりに勝手すぎるぞ
>>667 >読む側が介入をはじめたらリバの二の舞だ
そのリバだが、あっちは無軌道を防ぐためにラストや伏線まで大筋を固めたようだね。
暴走を防ぐためにも、最低限の大筋は決めておいたほうがいいんじゃないか?
ガチガチじゃなくて、大雑把にこんな感じに話は進む予定です、みたいな程度でいいから。
リレーは、この先どうなんるんだろう?という楽しみがある反面、無軌道になりやすいからね。
669 :
651:2006/04/03(月) 21:12:24 ID:???
乙
>>669 乙!ありがたい
で、連合兵さんは力作すまないが、今回は黒歴史にしてもらえないだろうか?
あまりにハザールとアルトゥーロがあっけなさすぎる、まだ67さんも393さんも二人をこれから使うつもりだっただろうし
それで提案なんだが、陣営の分業制にしてはどうだろうか?
連合兵さん→連合の新キャラ関係
67さん→ハザール・シュリンカー関係
393さん→オクレ兄さん・アルトゥーロ関係
みたいに……。それで、
>>668さんの言うとおり展開を大まかに決めて、死亡シーンや乱闘バトルシーンは職人さんの話し合いでその都度担当を変えるというのはどうだろう
そうすれば、今回みたいに苦情が出るような納得のいかない展開を防げると思うのだが
つ解決策
其の一:>653の前に戻って仕切り直し
其の二:あくまで基本を貫き>653の流れでいく
其の三:連合兵氏は>653から分岐ルートを書く、その他の職人は>653より前の流れで書く
つまりAルートとBルートに別れて二倍おいしい
673 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/04(火) 12:32:40 ID:x3zCVltR
>>672 其の一に1票
だが、内容はともかく連合兵はやる気は
ビンビンに感じるので其の三でもいい
むしろ、連合兵には新キャラを使って別の
スティング主人公話を書いてもらうというのはどうか
正直、突然新キャラ出されて主要人物ぬっ殺してとか
されるんだったら、そっちのほうが俺はイイ
スマソ…sage入れてなかった…
ホントゴメソorz
俺も其の三キボンヌ
初期の初期から読んでる身としては、アル吉が小物化してあぼんは認められん
ティロードとかキャラはいいんだから、連合兵の人は新たに話を起こしてはどうか?
さすればこのスレの盛り上がりにも一助となると思うのだが
まー読み手がイザウザ言ってもしかたないがね…
これって話の強制乗っ取り?
677 :
連合兵:2006/04/05(水) 20:34:50 ID:???
やっぱり、一波乱巻き起こしてしまったか…
投下した時の感想でも言ってるが、眠気や深夜のテンションに任せて書き上げて、
そのままストーリーとして大きく読み返す事無く、勢いで投下してしまったからなぁ…
今更後悔しても、もう時既に遅し…
自分が今回投下したのは
>>653〜658の円卓の騎士候補〜出撃までの流れと言う事にしておいて頂きたい…
次の人がアルトゥーロ軍VS円卓の騎士軍の戦闘を書くということで…
確かに、読者が言うようにAルート・Bルートに分けて進めるのもいいのかもしれません。
ただ、本当にBルートを書かせていただいてよろしいのか…
自分としては、このスレはAルートのみがあるべきなのだと思っていますが…
もし、皆が望むようでしたら、Bルートは
実はギルバート・デュランダルも生きていて暗躍しており、
アルトゥーロはその配下だったと言う方向性で続けていくのですが、どうでしょうか?
ある程度、ルートを分けてしまう理由の一端に近い戯言ですが…
…ある意味、他人を省みないこの発言と前の作品は、
まるでユニウス落としを決行すると表明した(彼はパトリック派ですが)サトーの如き
傲慢さな気がしないでもないですが…実に申し訳ありませんでした。
678 :
連合兵:2006/04/05(水) 22:42:37 ID:???
…何言ってんだ自分OTL
睡眠不足とか深夜のテンションに関係なく、本気で電波でも受信したのか…?
頭冷やすとかそれ以前の問題に近い…OTL
まぁまぁ、そう落ち込むな
やる気は感じるぞ、個人的にはBパートで進めてほしいなあ
>>677 もともと議長スレから来たわけだからそういうのを書きたい気持ちは解る。
ただ個人的な意見としては、アルトゥーロは『若さと高いカリスマ性を兼ね備えた天才』
のような、言わばシロッコのような立ち位置でいて欲しいと思っている
だからただの参謀に成り下がってしまうのは嫌なんだよな
あと俺もBパート推奨、しかもAパート主要キャラが殆ど出てこないSEED本編に対するアストレイのようなものになればいいと思う。
頑張っている職人さんに無礼なのは承知なんだがね