「ジブラルタルで合流するパイロットって、どんな人なんでしょう?」
ユウとヘルマの異口同音の問いに、『もう一人』の履歴を思い出しながら答える。
「君たちの一期上の赤で、一八歳だから歳は二つ上。っと、俺の二つ下だな。
半年ほど地上での実戦経験がある」
そして、オーブ出身。――彼にとっては特別に目につく経歴だった。
「……そう、多分、俺よりもしっかりした奴かもしれない……」
ジブラルタル基地のシャトル離着陸場に降り立った三人を出迎えた、話題の男。
金髪を長くのばし、赤服を着た青年。
ハンサムと言っていい整った顔立ちにへらへらと軽薄そうな笑顔を浮かべて、
手や背には『歓迎、アスカ隊ご一行様』『おいでませジブラルタルへ』などと書かれた旗やのぼり。
彼は首にかけたアコースティックギターを、ウィンクしつつぼろろ〜んとかき鳴らした。
「いやぁ、もうちょっと時間があれば横断幕とか用意できたんですけどね」
呆然とする三人をよそに、シンの前へと歩み寄る。
「スタニスラス・アレクセーイヴィチ・イヴァノフ! これよりアスカ隊長の指揮下に入ります!」
おどけたような敬礼に、背中ののぼりが揺れた。
「機材の受領が完全でないというのは、どういうことですか」
シンはジブラルタル基地の副司令官に詰め寄る。
司令部に挨拶に向かった彼を出迎えたのは、司令官ではなく副司令官だった。
立場の微妙な部隊と親交を深めたくないということだろう。それはいい。
ただ、受け取った目録には最低限部隊を運営するに必要な物資はあったが、肝心の『新型機材』。
つまりはモビルスーツを始めとする兵器類がなかったのである。
「機材の最終調整に時間がかかっているため、
アスカ隊は先んじてベイルートに用意された拠点に迎えとのことです。
それ以上のことは小職も存じません」
――まともな武器も持たずに任地に迎えっていうのか!
あくまでも事務的な対応でこちらの剣幕を受け流す副司令を一睨みすると、
シンはおざなりな敬礼をすると、靴音も高く退出した。
基地での物資の受領と食事を済ませた後、夜半には再び機上の人となったアスカ隊。
機内で仮眠をとり、払暁にはベイルートに到着した。
彼らにあてがわれた拠点は、郊外にある豪邸である。
独立闘争の際にユーラシア連邦に脱出した大富豪の元邸宅で、
混乱に乗じて暴徒に略奪焼き討ちされた他のブルジョワ層の屋敷とは違い、
それなりに統制のとれた独立軍に占拠されたため、少なくとも外見的には綺麗に残っていたものだ。
かっさらわれたり割れたりして残らずなくなった窓には防弾ガラスがはめ込まれ、
土や植物ごと市民とザフトの工兵によって都市の中央公園に移植されて
荒れ地となっていた庭も一応整地されている。
だが、内装は打ちっ放しのままで家具の一つすら残っておらず、
まずは図面とにらめっこで部屋割り等を決め、持ち込んだ資材を整理し、
夜までには少なくとも隊員の寝る場所を確保しなくてはならない。
現在のアスカ隊の隊員は、支援要員も含めて全部で50名近く。
数人のパイロットをモビルスーツに乗せて送り出すのには、それだけの人数がいてもまだ足りないものなのだ。
しかも、戦闘部隊として転戦する予定のアスカ隊には、内務を担当する人員があまりいない。
例えば整備員にしても、兵装の整備をする戦闘整備員と、施設を整備点検する施設整備員にわけられるのだが、
どこかの基地へ赴任すれば後者は要らないことになる。基地には基地の施設や生活に関わる人員がいるのだから。
だからアスカ隊の整備員は戦闘整備班だけだ。
あくまで戦闘に関することだけを自分たちでやり、他は必要に応じて支援をしてもらうことになる。
余計な人員を省くためなのだろうが――。
ここから一番近い、それなりの規模のあるザフトの基地はアレキサンドリアである。
当面は自分たちで、足りない人手は隊の予算で民間から雇用するしかなかった。
そのための人員の割り振りから備品の管理、会計まで全てが隊長の仕事になる。
シンは今更ながら、隊を率いるというのは大変なことなのだと理解した。
しかし、その仕事を補佐してくれる副官や主計官がいないというのはどういうことなのか。
――冷遇にもほどがあるだろ……。
三日後。
敷地内にコンテナ展開型の簡易整備施設の設置も終わり、部隊の運営も軌道に乗った頃、
ようやく三機のモビルスーツとその装備を伴って、数人の技術班が到着した。
新型機材と新戦術のテスト部隊である以上、現場で手を加えたり、
得た情報を整理して本国の開発部にフィードバックするための技術者は必須だった。
「いい場所をいただきましたわね」
技術班の班長コージマ・グロス女史の、『元豪邸』を見た第一声である。
実際、兵舎として利用している『元豪邸』に対する隊員達の評判は悪くなかった。
元々のつくりが超ブルジョワの住居なのだから当然ではあったが。
受領のサインをした書類を輸送責任者に渡しながら、シンは胸をなで下ろした。
「これでようやく実機を使った訓練に入れる」
持ち込んだシミュレーターで訓練をさせるしかなく、
新人をいきなり実戦に放り込まなければならないかとやきもきしていた毎日も終わりだ。
一応シミュレーターには新型のデータが入力されてはいたが、やはり実機を動かすのが一番である。
現在の戦況からして可能性としては低いが、
ここに直接攻撃を受けた場合は自衛手段すらろくになかったのだ。
「荷解きをはじめろ! 午後にはこいつらを動かせるようにするぞ!」
施設の設置以来手持ちぶさただった、ジェラルド・アザロ整備班長の声が響く。
自分たちの機体を早く見たいパイロットの三名は勿論、兵舎に詰めていた人員のほとんどが整備施設に走ったため、
ジブラルタルからの命令書がファックスで送られてきたことに気づく人物はいなかった。
第一話終了〜。
うわーい、文字ばっかで文章も読みづらいorz
ほぼ状況説明だけに費やされたわけですが、
次からはまともになると思います……(あれば)。
まあ頑張れ
うは、大作乙!
んでもって割り込みスマソ(´・ω・`)
そんでもって、皆さんに質問!
オリキャラの名前ってどんな風に考えてますか?
>>693 「人名辞典」でぐぐったら解決しました。ありがとうございました。
俺もそんな感じかなぁ<人名辞典
それなりにこだわりがあったり。
関係ないけど、寝ているシンが女性に起こされたら
別の女性の名前をつぶやくというのは個人的に鉄板だと思うのですがいかがか。
やはり鉄板中の鉄板ではないかと。
書き物の中で、それを行える雰囲気作りからして俺には遥かに高き目標だorz
まずはそのキャラと想い人との関係を読者に伝えてからなのか、
それとも初っ端から鉄板を行い、『想い人が居た』という展開にするのかで全く違うと思います。
で、ここでコメディタッチな鉄板を一つ
同僚(男)が起こしに来る→シン、想い人の名前を叫んで抱きつく
すんません。もう寝ますorz
age
>>696 俺の場合はルナとシンがどうなったかなんか
最初から放棄してますよー。
プラントで待ってるかもしれないし、別れてるかもしれないし。
シン主役じゃないし、いいやって。
しかし階級のないザフト軍って書きづらいな。
兵站とか後方支援ってどうなってんだろう。
命令系統もいまいちだし。
俺も政治や軍事や兵器類なんかよくわかんないし、テキトーでいっかー。
>>698“隊長”ってのがひとつの基準らしいねぇ。
クルーゼ隊、バルトフェルド隊、ジュール隊……というふうにまとめて。
全隊が軍本部直轄で、隊同士は上下関係ではなく“何の任務に就いているか”で動いているんじゃないかな?
で、特務隊の場合は、他の部隊の任務に関連した目的があれば、各隊長の権限を無視して任務に干渉していける特権がある、とか。
つまり、上下関係だけ見るなら、軍本部の以下に同列で各部隊があるだけ。
>>698-699 >>ザフト軍
そうなんですよ、補給がどこからどういった風に運ばれて渡されるのかとか、
兵站に関する詳しいオフィシャル設定が見つからないのでわからないんです。
だいたいザフトの主力であるMSジンが開戦から一年経ってもいないのに
傭兵とか使われていたりして、どうしてこういう武器が流れてしまったのか興味が尽きませんw
その辺は「種世界の軍事・外交・政治を語るスレ」でオフィシャル設定なるものを如何に解釈するかで
激しい議論が交わらされています。
ま、設定が曖昧なおかげで、
SS書きにとって「縛り」とかなくって大いに助かったりとか助かってないとか(マテ
スレ落ち防止の保守を兼ねて小規模投下
その6
暖かな日差しに包まれる公園のベンチで、キラ・ヤマトはモバイルPCに映るニュースを見ていた。
全ては人工物というのを忘れさせるほど、キラの居るコロニー「ヘリオポリス」は整えられていた。
PCの映りだされるものとは何から何まで違っていた。
戦場となった都市と、その中を突き進む巨人、MS。
MS。それはプラントが宇宙開発用に作った画期的な工業製品であり、本来なら圧倒的優勢を誇っていた地球連合軍を打ち破り戦場を様変わりさせた画期的な兵器。
人型という汎用性に、AMBACというコレまでにない機動法を兼ね備えた巨大な歩兵。
戦争の情報に関わるたび、キラは自分が非常に恵まれているということを実感せざるを得ない。
ニュース映像で時より(そして恣意的に)映し出される「戦争の被害者」を見ると心臓が締め付けられる思いがした。
中立政策を掲げるオーブの国民であるキラや、その他大勢にとって、戦争はまだ遠いところであった。
完全に関わりがないとは言えない。難民の支援等で積極的に活動しているのは当然であるが、プラント・連合双方に兵器以外のありとあらゆる物資を輸出して外貨を稼いでいるからだった。
戦争が始まる以前からオーブの経済好調が続いているというのが、キラには何とも言えない居心地の悪さを感じさせ続けていた。
「キ〜ラ、お待たせ〜。って、アレ? もしも〜し」
同級生のトールとミリアリアが挨拶しても、PCのニュースに没頭しているキラの耳には入らない。
呆れるカップル。
トールは隣のミリアリアに、キラの頭を指差し「やっちゃっていい?」と言いい、ミリアリアは頷き「やってよし!」と許可を与える。
突然背後からチョークスリーパーをかけられたキラは当然パニックになる。
「またやってる……」
遠目から同級生の馬鹿騒ぎを見て、呆れ果てるカズイであった。皆に見られて、笑われて恥ずかしくないのかな。
今だ平和を象徴するヘリオポリスの、日常の一コマであった。
「まったく、今は戦時中であるというのに……」
私服姿のナタル・バジルール達はは、ふざけあうキラ達を見て憤慨していた。
「仕方ありません。オーブ国内は平和ですから日常を満喫できるからでしょう」
アーノルド・ノイマンは上官のナタルをたしなめた。しかしその言葉には大いに皮肉がこめられていた。
公用エレカー乗り場で遭遇した工学カレッジの学生達を見たからだ。
「そうだな。此処も戦場になってしまえば、あの子供達でも変わってしまう……」
ナタル自身、この言葉がそのまま適用されようとは思ってもいなかった。
クルーゼ隊がヘリオポリスに到着するまで、あと数時間の余裕がある平和な一時であった。
え〜とキラ達の描写、これで良いでしょうか?
(あれ? ナタルとノイマンってこのとき一緒だったっけ? もっと人が居た様な居なかった様な^^;)
もうね、なんというか、
ここいらあたりのシーン、本当なら原作から全て忠実に、一字一句再現したいほどなんです!
ええ、ほんと第一話の日常の描写は最高でした!!
公用エレカー、治安監視システム、カトウ研究室の風景etcetc……
思い出しても身震いするぜ(何
ああ、自分の文章能力の無さが恨めしい!
あ……誤字ッたorz
下から九行目
×今だ
○いまだ
種の1クールは良かったよな・・・
未来に期待が持てた・・・
僕たちは・・・どうしてこんなところへ来てしまったんだろう・・・
SP見て創作意欲が・・・
orz
>>702 作画にもモブやガヤにもとても気合いが入ってたよね。
ちなみにナタルとノイマンと、もう一人グラサンのお付きの人がいたと思う。
みんなジャッキー・トノムラを忘れちゃいないかい?
そういえばチャンドラやロメロ・パルはどこに居たんだっけ?
年末で人がいないと、今夜の夜勤を頼まれたので、
昼間寝るために徹夜で起きてた('A`)
やることないので執筆。
一応終わったのでうp。
どうでもいいけど、夜勤をヤキンって言うと、
ヤキン・ドゥーエみたいでかっこいいですよね。
ほんとにどうでもいいですよね。
機動戦士ガンダムSEED WARLOCK
PHASE-2「初陣」
三機のモビルスーツが乾燥した荒野を行く。
ヘルマのG-02<レイピア>を先頭に、すぐ右後方にユウのG-03<クレイモア>。
さらにその左後方には、前の両機の間隔よりも距離を置いてスタニスラスのG-01<アックス>が続く。
「く」の字を左右反転し、屈折位置より下の線を長めにしたような前進陣形には理由があった。
各種センサー類の充実したレイピアが先行してパッシブ索敵を行い、
突進力と近接戦闘能力に優れたクレイモアが前衛をいつでも入れ代われるようにその傍に控える。
実戦経験があり、戦闘指揮を任されたスタニスラスは全体を俯瞰できる位置だ。
G-01〜03のナンバーは作戦時における彼らのコールサインである。
クレイモアのコクピットの中で、ユウは落ち着きなく視線をさまよわせていた。
意味もなく計器を見やり、あるいはモニターに視線を走らせる。
しかし、その情報は全く脳に届いてはいない。
「G-03、目の前のG-02は見えるか?」
「あ、はっ、はい」
スタニスラスからの通信に、ユウは慌ててメインモニターに映るレイピアを見る。
「ならいい。G-02で確認できない敵がお前に見えるわけないんだからな。少し落ち着け」
三機のモビルスーツは、高度なヴェトロニクスと強力なデータリンク機能によって繋がっている。
運用艦からの管制を利用せず、モビルスーツだけで独立・連携して戦闘を行うためである。
もっとも、これもこの「新型機」を中心とした新しい戦術のための機能のごく初歩的な一部でしかないが。
その気になれば僚機パイロットのバイタルデータもモニターに呼び出せるし、
当然これまでと同様、コクピット内カメラの映像で直接様子を見ることもできる。
そうしてユウの過度な緊張を知ったスタニスラスが気を利かせて声をかけたのだろう。
「G-02。異常はないな?」
ヘルマに対するこれも彼の気遣いだろう。僚機のセンサーが収拾した情報も、
自機のコクピットでリアルタイムにモニタリングできる。わざわざ尋ねる必要は当然ない。
そもそもアックスは指揮官機相当として、情報分析と電子戦能力にも優れた機体だ。
指揮官は状況を把握するための情報を必要とするが、前に出るわけにはいかない。
いきなりリーダーがやられては部隊がまとまった行動をとれないからだ。
後方で、視覚的にも情報的にも全体の俯瞰ができる。そのためのデータリンク機能。
当然、各機でも個別にセンサーや分析機能を持ってはいるが、
やはりそれぞれ担当外の機能に関しては簡略化されていた。
「はい……」
唾を飲み込む音が聞こえそうなほど緊張したヘルマの声色に、ユウは新米同士の親近感のようなものをおぼえた。
二人ともシミュレーターや演習では群を抜いた成績を修めていたし、
技術者を交えて十分なレクチャーを受けて戦術ディスカッションも行ってはいたが、
なにしろ初めての実戦である。
シミュレーターや演習では人は死なない。
しかし、これから相対するのは殺意を持った敵だ。
そして彼らはモビルスーツや旧式の戦車・航空機から歩兵に至るまで、自分たちを殺そうと知恵を絞り、
シミュレーターや演習で学べる範囲を超えた方法で挑んでくるかもしれない。
さらに言えば、相手にとっては自分たちこそが殺意を持って挑んでくる敵なのである。
そこで一体何が起こるのか、ユウは考えもつかなかった。
モニターの中には、肩から伸縮式のセンサーマストを伸ばしたレイピアが映しだされている。
モビルスーツ頭頂の見晴らし距離は、障害物を考慮しなければ人間のそれと比べて十キロは長い。
逆に言えば人間よりも十キロ遠くから相手に見つかってしまうわけだ。
だからメインカメラやセンサーの類は頭部に集中していた。
これならばお互いに視認できる位置になった時、肩から下は地平線や障害物の下だ。
さらに光学・音響センサーなどを内蔵したセンサーマストを頭部より高い位置まで伸ばせば、
頭部も隠れることになる。
そのレイピアが先頭にいるのだから、相手も同様のことをしていない限りは先に発見できるはずだった。
本来前衛を務めるクレイモアがレイピアの後ろなのは、センシングの邪魔にならないようにだ。
センサーとほとんど同じ高さで、稼働しているだけで赤外線や電波といった多量の電磁波を放射する熱源、
つまりはモビルスーツが前方やすぐ隣にいてはセンサーを阻害してしまう。
この状況では索敵は基本的にレイピアに任せるしかない。
だからといって警戒を怠っていいわけでもないが、緊張ばかりしていてもしょうがないのも確かだ。
ユウは深呼吸をし、スポーツドリンクで乾いた唇をしめらせるとスタニスラスに声をかけた。
「スタニスラスさん――」
「スタンでいいって、もう何度も言ったろう。敬語もいらないって。
ただし、作戦行動中はG-01だ」
「わかった、G-01」
とはいえ、先任で戦闘班のリーダーを任されている彼に気軽に接することができるようになるまでは
もう少しかかりそうだ。
「で、なんだ? 猥談や恋愛談義は宿舎に戻ったら、寝る前にトランプでもしながらやろうぜ」
「いや、学生旅行の夜じゃあるまいし」
彼らは同室だったが、まださほど打ち解けているとは言い難い。
気さくに接してくるスタンに対し、ユウが距離感を掴みかねている状況だ。
ヌードや水着のグラビアを持ち出し、胸がどうの脚がどうの上腕の肉付きがどうのと同意を求めてくるような、
男同士とはいえほとんどセクハラ寸前の接し方をされても、ユウとしては対応に困る。
「なんでもお兄さんに言ってみなさい」
「えーと、本当に僕達だけで大丈夫なのかなって」
――連邦軍に占拠されたアレッポの解放作戦が西ユーラシア軍で進行中である。
作戦の主力部隊は現在ラタキーアに集結中だが、それに先行して進軍の障害となる連邦の火砲陣地を攻略せよ。
これがアスカ隊に下された初めての命令である。
新品のシートを覆うビニールをはがす感触をかみしめる暇もなく、
集結地点へと向かう西ユーラシア軍の地上戦艦に同乗してラタキーアへ。
現在は主力と合流した地上戦艦に先んじて徒歩で目標に向かっている最中だった。
「大丈夫だろ。ただの火砲陣地だ。要塞を陥とせっていうんでもなし」
「そんなもんすか……」
敵陣地の攻略シナリオはシミュレーターで何度もやっているが、それでもユウの不安はぬぐえない。
「偵察隊の情報と無人偵察機の航空写真によれば……」
スタニスラスの言葉と同時に、ユウのモニターにも敵陣地の配置予想図が表示される。
予想図といっても、かなり信頼性の高いものだ。
アレッポとラタキーアを繋ぐ鉄道や街道の十五キロほど北、
丁度その陸上交通路に睨みをきかせる位置に目標の火砲陣地はあった。
彼らはその陣地の西側から接近することになる。
「リニアカノンが二門、レールガンが四門の遠距離砲撃陣地を中心に、対空防御と近接防御陣地と」
リニアカノンはリニアモーターで砲弾を加速させ、火薬式では不可能な高初速を得る磁気加速砲だ。
用途に応じて様々な種類の砲弾が使用可能であり、
砲弾自体にミサイルのような慣性誘導やレーザー・赤外線誘導といった誘導装置を搭載すれば、
かなりの遠距離でも高い命中率をたたき出せる。
ただし砲身内で磁気の反発力を利用して加速させていく以上、砲塔自体がかなり大型になってしまう欠点もある。
レールガンはローレンツ力を利用して一気に弾体を打ち出す電磁加速砲である。
大型のものになれば亜光速に及ぶ初速を誇り、リニア式の大砲と比べればダウンサイジングも容易だ。
どちらも高い対艦攻撃力を持っており、モビルスーツが直撃を受ければただではすまない。
「リニアカノンは無視していい。大型砲塔は懐に入っちまえばノロマなカメにしか照準できないからな。
近接防御火器も歩兵や装甲車輌用だから、至近距離での直撃を受け続けなければモビルスーツはまず墜とせない。
警戒すべきはレールガンと、防衛配備されてるはずの敵モビルスーツだな。
対空陣地がなけりゃ空爆で潰すのが早かったんだがな。まあ、だから俺たちの出番なわけだが」
「モビルスーツとレールガン……」
「レールガンにしても、とにかく動き回ればまず大丈夫。
機動兵器って言うくらいなもんで、モビルスーツは機動力が命だ」
「はあ……」
要領を得ないユウの返事に、スタンはため息をついた。
「なんだよ頼りねーな……。
ウチらの隊長さんは、お前さん等と同年代の時に陽電子砲の設置された要塞を陥としたって話だぞ」
「それホント?」
反応したのは黙ってセンサーに集中していたヘルマだった。
「ああ、ここよりずっと東、カスピ海よりの……確かガルナハンとかって街の近くだったかな。
自分たちの隊長になるって人の経歴も調べてねーのかよ」
「いえ……まあ、一応ざっと目を通しはしたし、私もアカデミー時代にいろいろ噂を聞いたけど」
「だったら隊長が参加できればなぁ……」
「しょうがねーだろ。隊長が乗る予定の機体はまだ建造中らしいし、そもそもまだ忙しくてそんな余裕もないしな。
俺の指揮じゃ不満?」
「や、そんなことは」
「大丈夫だって、とりあえずはシミュレーション通りにやれば上手くいくさ」
目標に近づくにつれて口数も減ってきた頃、レイピアのパッシブセンサーに反応があった。
「通信電波と思われる電波を傍受。
ニュトロンジャマーの影響から定かではないものの、連邦軍の通信電波と思われる」
「よし、速度を落として慎重に進め。戦闘開始まで引き続き通信はレーザー通信のみで行う」
傍受される可能性の少ない低出力のレーザー通信だが、大気中に塵の多いこの地方では減衰が著しく、
扱いづらいものの、この距離であれば問題はなかった。
長距離となれば出力も上がり、中継塔や光ファイバーケーブルの敷設が必要になるが、
狭い戦場ではそんなものも必要ない。いざとなれば通常の電波の併用も行われる。
「赤外線反応。G-01に転送」
「赤外線放射パターンから目標火砲陣地にモビルスーツの展開を確認、と。
データ分析による予想ではウィンダム二機、ダガーLが四機。
いずれもノーマルで、少なくともジェットストライカーパックなんかつけてるはしたない機体はなし」
「さすがに飛ばれたら墜とすのは厳しいからね……」
胸をなで下ろすユウ。
「ま、航空基地でもなければ大きな拠点でもないからな。
一度止まれ、もう敵陣地の警戒エリアに入ってる。
……二人とも、あの二本のポールが見えるか?」
スタンに促され、ユウとヘルマは地平線にぽつんと見える点を、いっぱいにズームした。
金属製の柱の先端にカメラをつけたようなポールが二本。
カメラはユウ達から見て右、南の方向を向いている。
「あれがメインの光学式スコープだ。地平線で見えないが、その下に大砲の管制を行う施設がある。
それらがなければ、十五キロ先を横断する西ユーラシアの部隊を精密砲撃することは難しくなる」
「最低、それだけでも壊しておけってことだね、G-01」
「その通り」
周囲にはセンサーの類がバラまかれてはいたが、その密度は低い。
どうやら陣地の警戒意識は正面に向いているようだった。
レイピアやアックスの電子戦システムでセンサーを欺瞞しつつ前進する。
「もう施設が目視できるようになるけど……警戒が薄すぎない?」
「通常の戦車部隊なら最初から敵にならんと思っているんだろうさ、G-02。
モビルスーツなら運用艦も近くまで来る必要があるから発見も容易だしな。
やっこさんらも、まさかモビルスーツだけでここまで接近してくるとは思わないだろう」
彼らの使用する三機のモビルスーツは、完全に陸上戦用に設計されていた。
宇宙での使用のための機構を徹底的にオミット、陸上では大気の存在による高効率の放熱も期待できる。
そのため構造には大きな余裕ができ、バッテリーセルを大型大容量のものに変え、
フレームも重力下における応力のみを念頭においた十分な強化がはかられるなど、設計は順調だった。
音響センサーなども発達し、その他のセンサー類も大気による減衰を考慮した処理システムが充実。
宇宙では何もできないも同然だが、地上戦においては現行のどんな機種よりも優位性を持っている。
他にも行動時間や航続距離を伸ばし、随伴車輌による補給やメンテナンスも簡便にするために
様々な意向がこらされ、まさにこういった任務にはうってつけの機体と言えた。
「素人くさいな」
情報分析によって得られた敵の配置状況を眺め、スタンはそう思った。
「G-01、僕もそう思う」
「二人とも、あんまり敵を甘く見るのは良くないんじゃないの?」
「まあ、そうだけどな……」
そう言いながらも、やはり敵の素人臭さはぬぐえない。
「このモビルスーツの配置を見ろよ」
六機のモビルスーツは二機のウィンダムをそれぞれリーダーとし、
四機のダガーLが二機ずつその僚機という形でついているようだった。
しかもその配置は陣地の奥深く、リニアカノンの懐にある死角や、
近接防御火器の隙間を埋めるように展開している。
「まるで何も知らない子供が、見た目のバランスだけで配置したような状況だな……」
機動兵器たるモビルスーツを陣地の奥に配置してどうしようというのか。モビルスーツは砲台ではないのだ。
拠点防衛に使用するなら、敵の接近に対してすぐに前進できる位置に置いておくべきだろう。
四方どの方向から敵が来ても対応できるように中心に、というのなら、
砲台の隙間に分散して置いておく意味はない。
自分なら、ウィンダム二機とダガーL四機の機種ごとでチームを編成し、
ウィンダムを前衛においてダガーLにフォローさせるという配置をとる。
前面装甲と突進力に優れるクレイモア、機動性に優れるレイピア、重武装で鈍足気味なアックスという、
バランスの悪い編成をしている自分たちに言えた義理ではないが、チームを組むなら同機種の方がいい。
チーム内で役割分担が必要なら、手持ちの火器を変える程度で対応するべきだ。
例えば自分たち三機が全力で進軍した場合、アックスは他の二機についていけず、
すぐに連携が難しくなるほど距離を離されてしまう。
かといってクレイモアとレイピアがアックスの移動力に合わせれば、二機の長所を殺してしまうことになる。
だからこその情報収集能力と電子戦能力であり、ぎりぎりまで三機まとまって移動し、
敵との距離が限界まで縮まってから全力行動を開始する戦術をとるのだ。
彼らが陣地の奥深くから、しかもバラけた状態で行動を開始すれば、
おそらくダガーLは基本性能で勝るウィンダムについていけまい。各個撃破されるだけだ。
逆に陣地内で待ちかまえる戦術をとった場合は、せっかくのモビルスーツの機動力の意味がなくなる。
「確かに甘く見るのはよくないが、この稚拙な配置は利用させてもらうとしようか」
中途半端に設置されたセンサーを逆手に取り、アックスの電子戦能力をフルに活用して
偽の情報を流してやるのだ。
「敵モビルスーツ、動いた!」
陣地の背後から敵が接近しているという偽のセンサー情報に踊らされ、
六機のモビルスーツがてんでばらばらに陣地から離れていく。
「うっし、二分待って追加バッテリーパージ! 戦闘開始だ!」
肩部の追加電源を外してその場に捨て、もはや身を隠す必要もない三機は高速で移動を開始した。
敵の陣地の縦深は浅い。
それでも大規模な敵の侵攻が予想される正面方向へはそれなりの規模で防備がなされてはいたが、
側面は防御陣地一枚程度という、妙に長方形の陣地だった。
ユウがまず「死」の恐怖を実感したのは、近接防御火器から機銃攻撃を受けた時だ。
曳光弾がまっすぐ尾をひいてきた時には、コクピットの中で思わず身をすくませた。
幸い射線は外れていたうえ、一掃射くらいでモビルスーツがどうにかなるような機銃ではなかったが、
受け続ければさすがにクレイモアの装甲も持たない。
それに――彼が体験した生まれて初めての「殺意」だった。
「なぁにやってる!」
後方に控えたアックスのビームライフルがその近接防御火器を沈黙させた。
「G-03は前進して管制施設と火砲を直接叩け! G-02は防御陣地を潰せ!
俺がサポートするから、自分の仕事に集中しろ!」
「りょ、了解!」
四枚の稼働翼を持つ、背部の陸戦用高機動モジュールの燃料式スラスターをふかし、
ユウのクレイモアは低空を跳躍移動する。
前進しつつ、目についた管制施設にビーム突撃銃の連射を撃ち込んで破壊。
着地してリニアカノンの砲塔に照準を合わせた瞬間、アラートがコクピットに響いた。
――レーザー照準だって?!
離れた位置の防御陣地から、測距用レーザーが照射されている。
陣地とその周辺のセンサーや照準装置と、陣地内の火砲が連動しているのは当然のことだ。
左手側のレールガンがユウの方を向く。
アラートは急かすようなピッチの速い短音から、絶望的な長音へ。
「構うな! 撃て!」
スタンの声に、ユウは反射的にトリガーを引いた。
リニアカノンの砲塔が弾け飛び、ほぼ同時にユウに照準していた防御陣地とレールガンが
ヘルマとスタンのビームライフルで沈黙する。
――これで半分!
直進せず、左右に鋭角的な軌跡を描きながら次の目標を定める。
高機動モジュールと、機体にかかるGのストレスに耐えられるよう強化されたフレームのなせる技だ。
レールガンを二機と、残っていたサブの管制施設を破壊したところでビーム突撃銃がエネルギー切れになった。
彼らのエネルギー兵器は本体のエネルギー節約のため、全てバッテリーセル方式になっている。
交換用のセルは携行しているが、ユウは銃を投げ捨てて肩部のハードポイントから大型のレーザー対物刀を装備。
対艦刀と比べれば一回り小振りだが、機体名に恥じない兵器である。
「うわああああああああっ!」
気合いを込めて、ユウはリニアカノンの砲身を断ち切った。
「モビルスーツが戻ってくるわよ!」
最後のレールガンをスタンのビームライフルが打ち抜いた時、
こちらも周辺の防御陣地をあらかた片づけたヘルマがそう言った。
「案の定、分散していやがるか」
予想通り二機のウィンダムが突出する形で、ダガーLは後方で団子になっている。
「G-02、G-03の方へ移動だ」
指示通りにヘルマがユウの傍らに移動すると、六機のモビルスーツもその進路を微妙に変えた。
ウィンダムが大きく回り込んで陣地外のアックスへ。ダガーLがまっすぐ陣地内のクレイモアとレイピアへ。
アックスに二機で、クレイモアとレイピアに四機であたり、各個撃破しようという腹だろう。
――面白いようにひっかかるな。
新米を育てるには都合が良いと、スタンは内心ほくそ笑んだ。
アックスのスラスターをふかし、重い機体を陣地の方へと運ぶ。
それでも僚機と合流するには足りない――が、敵が二対一、四対二だと勝手に思いこんだのが運の尽き。
「……これは、六対三なんだぜ!」
隊内の距離が開こうと、常に相互支援を怠らなければ一つの部隊として機能する。
それが自分たちの戦術であり、信念だ。
スタンは自分に向かってくるウィンダム二機を無視し、
ユウとヘルマに迫るダガーLの先頭の機体にビームライフルを照準した。
思わぬ方向からの照準用測距レーザーの照射を感知し、慌てた機体がふらつくのがわかる。
トリガーを引くと同時にダガーLの腰にビームライフルによる破孔が開いた。
高速移動の不可に耐えきれず、そこから機体が二つに折れて上半身と下半身がばらばらに転倒する。
「G-03、突っ込め! G-02はこっちのウィンダムを狙え!」
二人はすぐに意図を察してくれた。
先頭の一機を突如破壊されて足並みの乱れたダガーLと、アックスに意識を集中していたウィンダムは反応が遅れる。
クレイモアの対物刀とレイピアのビームライフルがそれぞれ一機を撃破し、残りは三機。
しかもリーダーであるウィンダムと僚機のダガーLが別行動をしていたため、咄嗟の判断にも乱れが生じるのは当然だ。
「戦力の分散と連携、戦術の初歩から勉強してきやがれ!」
こうなればもはや勝敗は決したも同然だった。
彼らが敵モビルスーツを撃破した時、その間に陣地の将兵はあらかた脱出していた。
「……追撃する?」
遠ざかっていくヘリや軍用車輌をセンサーに捉え、ヘルマがスタンに尋ねる。
「いんや、やめとこう。回収がくるまでバッテリーやタマを無駄遣いしたくない。
俺たちの任務は火砲陣地の無力化であって、敵を皆殺しにすることじゃないし」
運用艦を用いず、今回は随伴車輌も連れてきていない以上、戦闘継続能力に乏しいのが彼らの欠点でもある。
「それより、逃げ遅れた奴らだよ」
スタンは外部スピーカーをオンにし、陣地の放送回線にも侵入を試みる。
「あーあー、テステス、マイクテス。
ユーラシア連邦軍のみなさーん。こーんーにーちーはー。
こちらはザフト所属、アスカ隊のスタニスラスでーす。当陣地はこれより我々が占拠いたしまーす。
逃げ遅れた方も、痛くしたりしないので安心して出てきてくださーい。
抵抗は無駄でーす。死んだら損ですよー。諦めて捕虜になればそのうち帰れまーす。
引き渡し先の西ユーラシア軍だって、捕虜にいつまでも無駄メシ食わせてるのもアレだし、
きっと捕虜交換とかしますよー。
我々は捕虜にご無体な仕打ちはしませんー。関係ないけど『ご無体な』と『ゴムタイヤ』て似てますよねー」
脳天気なマシンガントークに呆然とするユウとヘルマを、スタンがせかす。
「ほら、お前等も呼びかけて。特にG-02。女性の声なら相手も安心しやすいだろ」
「え、えーと。みなさ〜ん……」
「だめだだめだG-02! もっと男なら反応せずにはいられないような声色で!
優しく、艶めかしく、いやらしく! 全員総立ちの前屈み必至って感じでやるんだ!」
「ちょっと! G-01、セクハラでしょそれって!」
「何言ってるんだ、軍人なら軍人らしく職務に全力を注げ! 女性ならではの働きってあるだろ!」
「ふざけんじゃないわよ! 職務ならもっとマジメにやりなさいよ!」
「俺はいつだってマジメだぞ!」
回線とスピーカーを開いたまま口論を始めた二人を尻目に、
ユウはぞろぞろと表に出てきた兵士達をモビルスーツの整備場だったらしい施設に集める。
彼らには威圧するクレイモアに対する恐怖もなく、かといって反抗的な覇気も見られない。
ユウの目には、ただただ「なんで俺たちこんな奴らに負けたんだろう」という
やるせなさだけが支配しているように思えた。
「おいG-03、来たぞ」
呼ばれて見ると、遙か南の地平線に西ユーラシアの地上戦艦が現れていた。
アックスはその地上戦艦と盛んにレーザー通信を行っているようだ。
「協力感謝する……とさ」
あの部隊の通信隊がラタキーアに連絡をとり、すぐに自分たちと捕虜を回収する部隊がやってくるだろう。
「さて……ユウ、ヘルマ。二人ともよくやったな。新米としちゃ上出来だ。さすがはザフトレッド。
昔、校長先生が『家に帰るまでが任務です』とおっしゃられたが、まあ一段落だ。
帰ったら一杯やろう、おごるぜ」
警戒をゆるめるわけにはいかないが、アレッポ解放のための部隊がここまできた以上、
敵にこの陣地を構っている余裕はないと言っていいだろう。
ヘルマがつぶやく。
「校長先生って、誰よ……?」
ユウにもわからなかったので、黙っていた。
えー、今回はある程度の機体紹介も兼ねての戦闘でした。
次回書くならキャラクターに焦点を絞ってみようと思います。
シンの出番もありませんでした。
でも種死でもそんな回いくらでもあったので、きっと彼は気にしませんよね。
>>720 ちょwwwwwwヒドスwwwwwww
何はともあれGJですた。
スタンのイメージがディアッカとかぶるかな?
ハイネっぽい感じもするが。
ガングリフォン?
>>721 えーと、一応、イメージはハイネに近いかも。
シンに「ミネルバでアスランができなかったこと」をやってもらう、
というのも考えの一つにあるので。
もう一人こういうのがどうしても必要かなと。
でも西川声は死亡フラグですので、西川声の似合うキャラは他に考えようw
>>722 作中にたまにちらっと出てきたチョッパーとか自走砲に戦車、
野戦基地みたいなのとかがかっこよかったので……。
実際は全然活かせず、MSや戦艦がわらわらと単調に撃ちあう戦闘ばかりでしたが。
ミリオタではないので、ゲーム的な「ミッション」って感じになっちゃってますけども。
「モビルスーツは砲台じゃない」は結構な数の人が言ってるみたいですね。
保守
なんで新スレ? って、もしかしてスレの容量限界?
>>723 機体に関して。
・インパルスのシルエット3種がそれぞれ設計のモデル
・設計にはヴィーノ達が関わっている。
という設定はどうだろう。
>>726 そう、容量限界。
1スレ500KBで書き込みできなくなるが、
ここはすでに496KBだから。新スレにいってください。
>>726 そのアイデア、イタダキマス
では新天地へ〜。
よし!
4K残ってるから、小ネタ書くなら今の内……
ザフト潜水艦内。
年代物のコーヒーメーカから鈍い音と共に、ああ芳しき香が部屋一杯に満ち渡る。
出来上がったコーヒーをカップに注ぎ、まずは香を味わうべし!
ミルク砂糖を加えず、そのまま飲む。渋く苦い。しかし熟成されたコーヒー豆の持つ、風味がしっかりと感じとれた。
「この味、この香、これがコーヒーというものよ!」
マルコ・モラシムは人類の歴史によって培われた、本場コーヒーの感慨に浸り入る。
CE時代、設備が整っていれば潜水艦内でコーヒーが楽しめる時代となったのだ。
そこへDDのロベルト・ターナーがやってきた。
「モラシム隊長、ウチの頭から連絡が来た。この艦の作戦海域に“天使様”がやってくるからお持て成ししてくれとさ」
「おう、そうか。で、どうだ一杯」
「ありがたく頂きます……ミルク入れていい?」
要領なんて決まってんだしらなんだ
あれ?
以前、シン主役で種デス続編作るスレとかなかったっけ…?
シンはただのソキウス
>>731 リバスレなら、趣旨がズレてきて荒れてしまい
したらばか何か知らないけど独自の板に移動したというような話を……。
>733
サンクス…それだけ分かれば
にくちゃんねるから探すよ、ほんとありがとう
あおけおめ & スレ埋めネタ
もしもユウナ君が智謀策略に長けちゃったりしてて、TV版のは「実は全ぶ演技でしたがなにか?」なネタ
@大変だ、結婚式場でアークエンジェルが襲撃してお姫様が浚われた!
大衆の前ではショックを隠せないユウナ君。だけど一人きりになれたと思ったら、電話をする。
ユウナ「あ〜もしもし僕。警戒システムの方アリガトね〜、ん? ああ我らがお姫様が居なくなったからこのまま予定通り。マスコミに対する報道はプランDで、お・ね・が・い(ハート)」
ユウナ(ふ〜これでジャジャ馬の方は気にしなくて良いとして、このあとのミネルバへの対処がな〜上手く行けばいいけど)
Aミネルバ強い! ムラサメが次々と落とされていく!
周囲に焦りを与えつつ内心は暢気そのものなユウナ君。
そこへトダカ一佐が周りには殆ど聴こえない小さな声で質問した。
トダカ「総司令、いつまで無人MSでの攻撃を続けるのですか?」
ユウナ「全滅するまで。そのあと有人のMSを突っ込ませる」
トダカ「……」
ユウナ「だって、今此処でアレを落したらマズイじゃん。僕の計画通り我が国は幾らかの痛手を負ったことを証明するのが本当の目的っていうのは前々から言ってあるでしょ?」
トダカ「しかしそれでは……」
ユウナ「ピエロは誰の役目だっけ?」
トダカ「それは……貴方一人の御役目です」
ユウナ「わかってるならいいじゃん! じゃ、ちゃっちゃと僕の計画通りに動いてね」
Bタケミカヅチ特攻!
トダカ「総司令をお連れしろ」
ユウナ「ちょっと話違うじゃん!」
ユウナ(僕がこの艦に残って最後を決めるのが本来の計画でしょ? 何勝手なことやってんの! この戦いで殺しちゃった人達への贖罪、僕どうやって取るの!)
トダカ(『オーブ百年の計』それは、貴方が作った計画。そのためには貴方様は、やはり生きて下さねば! この戦いの全責任は私が負います)
ザフトのインパルスが、予定通り突撃前に乗員の殆どは退艦して艦橋メンバー以外殆ど無人と化した艦を次々と切り捨てていく。
トダカ(ユウナ様が計画を進めやすいよう、責は我にあるとの電文を全艦と本国に送信しておきました。それに、ユウナ様には内密でしたが残存部隊全員に計画のことを教えてしまいました)
インパルスがタケミカヅチに降り立つ。
トダカ(ユウナ様、これだけはわかって欲しい。我々は貴方に殺されたのではない、皆進んでオーブの為、そして家族や愛する者の為に死んだのです)
対艦ソードが艦橋を切り裂く!
続く?