ガンダムの男で、女だったらいいなと思うキャラは3?
1 :
通常の名無しさんの3倍:
まん子
≫1
乙カレ〜。
4 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :02/12/27 16:39 ID:PP1IaT73
>>1様
・・・新スレ、ありがとうございます!
前スレ、落ちてしまいましたね・・・・
続きはもうちょいお待ちくださいませ
5 :
通常の名無しさんの3倍:02/12/27 17:24 ID:iMc7xwGC
前スレ落ちましたか。残念です。
今、小説3巻途中まで読んで、ストーリーを確認しているので
1週間後くらい、正月明けになってしまうと思います。
それまで、スレが無くなっていないことを祈って・・・
6 :
通常の名無しさんの3倍:02/12/27 17:25 ID:iMc7xwGC
それから、1さん、スレ立ておつかれさまです。
7 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/27 17:26 ID:iMc7xwGC
5,6は私です。
ひえー、名前入れ忘れた。はずかし。
乙ですー
>>1さん乙〜。今年11月から南極に参加し、わずか2ヶ月でリクまで
頂くようになって嬉しかったでつ。来年もがんがるので、このスレ
共々宜しくおながいします>ALL
さて、年賀状書かなきゃ・・・(遅)
10 :
通常の名無しさんの3倍:02/12/28 01:18 ID:XzgepEhc
とりあえず、あげとこう。
と、思っているスレが多いはずだ。
職人さんたち、がんがってください。楽しみにしてます。
12 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/28 23:46 ID:XzgepEhc
女カミーユ4「フォウ・ムラサメ」
ルオ商会と接触を試み連絡の途絶えたアムロを探すというのは、ニューホンコンの港に着水しているアウドムラを離れるいい口実になった。
私服に着替えたカミーユは、ニューホンコンの街を歩いていた。内陸まで届く海の匂いは、気分転換になる。
エゥーゴを抜けて、このままニューホンコンに住むのも悪くないとさえ思える。
しかし、宇宙にいる幼なじみの少年ファン・ユイリィのことを思うと、それもできない。
「これじゃ、エゥーゴに人質を取られているようなもんじゃない?」
カミーユは苦笑した。しかしそれは言い訳にすぎない。
本気でエゥーゴを抜け出すならば、チャンスは今までにも、何度かあった。それをしなかったのは、寂しかったからだ。
だから、もしもクワトロやアムロの代わりに父を失ったカミーユの寂しさを埋めてくれる男が現れたら、その男がティターンズであっても、ついていってしまうかもしれない。
そんなことを考えながら、ふと上を見たら、巨大なシルエットのスードリが上空を旋回したのが見えた。
「ティターンズのガルタ?まさか市街地で攻撃したりはしないと思うけど・・・」
やっぱりアウドムラに戻ろう。そう思い、カミーユは走り出し、道を渡ろうとした。
その時、危うくカミーユを轢きそうそうになった一台のエレカが、急ブレーキをかけて止まった。
「急いでいるの?港に行くなら、送っていこうか?」
エレカのハンドルを握っている青年が、訊いてきた。
カミーユは、その緑色の髪の青年を見た。切れ長の瞳が美しい、端正な顔をした青年だった。
「ありがと」
危険ではなさそう。
そう判断したカミーユは、エレカの助手席に滑り込んだ。エレカが走り出す。
13 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/28 23:47 ID:XzgepEhc
「港の輸送機まで、お願い」
「あれ、エゥーゴのだって噂だけど・・・君もエゥーゴなの?」
カミーユは青年を注意深く観察した。優しそうな彼は、軍人には見えなかった。だから嘘をつく理由もないと思った。
「そうよ。MSのパイロットしてるわ」
カミーユは、もっと用心深くならなくてはいけなかった。
しかしカミーユは目の前の青年が自分に関心を示しているのが、一人の少女として単純に嬉しかったから、油断していた。
「君みたいに可愛い娘がパイロット?すごいんだ、君って」
青年は、心底から感心していたようだった。
港に着き、カミーユがエレカを降りようとした時、青年はカミーユの腕を軽くつかんだ。
「まだ、名前を訊いてなかった」
「カミーユ・グローディア。あなたは?」
「フォウ・ムラサメ。また会えるかな?」
「わからないけど、会いたいね」
それはカミーユの本音だった。
「今夜10時、コーラルオリエンタル号の前で待ってる」
「行けたらいくけど、あまり期待しないでね」
そう言いながら、カミーユは、どんな理由をつけてでも行こうと、もう決めていた。
14 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/28 23:48 ID:XzgepEhc
埠頭から見る夜の海は、きれいだった。その海を見ながら、カミーユとフォウはボンヤリと話をしていた。
「カミーユは、どうしてパイロットなんかしているんだい?」
「さあ・・・成り行きかな」
「スペースノイド?」
「そうよ。フォウは?昔から地球に住んでるの?」
「・・・分からないんだ」
「分からない?」
「家族は1年戦争の時、皆、死んでしまったらしい・・らしいっていうのはね、その頃の記憶がないんだ」
「記憶喪失?じゃあ、フォウって名前は・・・」
「ナンバー4って意味なんだ。連邦の施設で4番目の被験者になったから・・・」
連邦の施設・・そう聞いて、カミーユの表情が変わる。フォウは喋りすぎたと思った。
「あなた、連邦の軍人なんだ?ティターンズ?」
フォウは返事をしなかった。そんなフォウを見て、カミーユはククッと喉を鳴らして笑った。
「おかしいね。私達、敵どうしなのに、こんなところで、こんな話をしているなんて」
「そうだね、これじゃまるで・・・」
「まるで?」
「知り合ったばかりなのに恋に落ちた男と女みたいだ」
「アッハハハハ。下手な口説き文句!」
笑った後で、カミーユはフォウの肩にもたれかかった。
「フォウがいるなら、私、エゥーゴを裏切ってもいいな」
「そんなことを言える君が羨ましい」
「どうして?」
「ティターンズのニュータイプ研究所が、僕の記憶を取り戻す鍵を握っている。だから僕は、君のためにティターンズを裏切ることはできない」
「記憶なんて、これから作ればいいじゃない。人って、嫌な記憶に振り回されるより、誰かと新しい記憶を作り出すために生きているんだって、思わない?」
「君は、強いね」
「そうでも、ないよ。だから二人の記憶をつくろう?」
カミーユは目をつぶり、そっと顎をあげた。フォウの薄い唇が、カミーユの唇にそっと重なる。
15 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/28 23:49 ID:XzgepEhc
カミーユは、キスをするのは、初めてだった。ファン・ユイリィとだってしたことはない。
「私、強くなんかない。ただ寂しいだけよ。だから、誰かの隣にいたいって、いつも思ってる」
カミーユがフォウの胸に顔をうずめてそう言ったとき、ニューホンコンの市街地で、轟音とともに、火の手があがった。
「あれは・・・なに?」
上空に浮かぶ、黒い箱のような物体を見上げて、カミーユはつぶやいた。
スードリの司令官、ベン・ウッダーが市長とルオ商会会長に「12時までにアウドムラをニューホンコンから追い出さなければ市街地を無差別爆撃する」と通達したことを、カミーユは知らなかった。
フォウは咄嗟に腕時計を見た。作戦開始には、まだ早すぎるはずだった。
「ベン・ウッダーがサイコガンダムを動かしているのか!」
そう叫び、走り出そうとした。
「待って、フォウ!」
「サイコガンダムには、僕の記憶があるんだ!」
「フォウ?」
「君には僕の気持ちは分からない。孤独を紛らわせるための思い出も、僕にはないんだ!」
フォウは走り出した。強化人間のフォウの脚に、カミーユが追いつけるわけはなかった。
「どこに行っていたの、カミーユ!」
アウドムラに戻ったカミーユはベルトーチカの叱責を無視すると、ノーマルスーツを着てmk2のコクピットに乗った。
「ハヤトさん、mk2出ます!」
ドダイ改に乗ったmk2が黒箱に近づくと、既にアムロのリック・ディアスが攻撃をしかけていた。
「市街地から引き離さなければ!」
しかしアムロに逆らうように、黒箱から放射された拡散ビームがニューホンコンを焼いていく。
カミーユはmk2を黒箱に近づけた。その瞬間、脳裏にパッと、フォウのイメージが入ってきた。
「フォウ?それに乗ってるの、フォウなの?」
しかしフォウにはカミーユは分からない。サイコガンダムの強圧的なシステムが戦闘だけに集中することを、フォウに強要していた。
「ガンダム?なれなれしい!」
うずくまる人間が手足を伸ばすように、頭を上げた黒箱がMS形態に変形する。その全長はmk2の2倍はあった。
16 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/28 23:49 ID:XzgepEhc
「あれがMS?冗談じゃない!」
アムロは市街地に被害がいかないように、下からサイコガンダムを攻撃した。
「アムロさん、やめて!あれにはフォウが乗っているの!」
「誰が乗ってるって?カミーユ、何を言ってる?」
「フォウ!やめて!あなたは、こんな怖いことをするような人じゃない!」
「鬱陶しいんだよ、ガンダム!」
そう叫んだ瞬間、フォウの脳裏をカミーユのイメージが走る。その漠然とした感覚が、頭痛となってフォウを襲う。
「痛い・・・何だ、これは?カミーユ・グローディア?君がガンダムに乗っているのか?」
「カミーユ、アムロ、戻れ!アウドムラを発進させるぞ!」
これ以上ニューホンコンを火の海に沈めるわけにはいかないと判断したハヤトの声がmk2のコクピットに響いた。
すでにアウドムラは海から浮かんでいた。それを追うようにスードリも浮く。
「カミーユ、行くぞ!」
「待って!フォウが!」
「黒いヤツなら、こっちが逃げても、追いかけてくる!」
アムロの言うとおり、リック・ディアスとmk2を追って、巨大なサイコが再び箱状に戻り市街地を抜けて海へと出てきた。
アウドムラとスードリは、既に沖に出て併走し、互いの銃座が火を噴いている。
「ここなら迷惑はかからない!」
アムロの攻撃が黒箱の飛行能力を痛めつけた。巨大な黒箱が水しぶきを上げて海に落ちた。
「アムロさん、やめて!」
mk2がサイコガンダムのコクピットにとりつく。
「カミーユ、離れろ!その敵は危険だ!深入りするな!」
アムロは直感的に、ララァの影を感じていた。しかしmk2が黒箱にとりついたせいで、むやみに攻撃をかけられなくなっていた。
カミーユはmk2のハッチを開くと、コクピットの外に姿を現した。それにひきずられりように、フォウもハッチを開く。
17 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/28 23:50 ID:XzgepEhc
「カミーユ・・・君がガンダムに乗っていたなんて」
「私と一緒に、宇宙に行こう?」
「宇宙?」
「そうよ。このままじゃフォウは、記憶とか重力とかにしばられて、ダメになっちゃう」
「だけど、僕の記憶はムラサメ研究所にあるんだ」
「エゥーゴの技術が、なんとかしてくれる」
「君には分からないよ。記憶を持つ君には、僕の苦しみは・・・」
「私のパパとママは、私の目の前で死んだわ」
「え?」
「エゥーゴとティターンズの戦闘に巻き込まれて・・ううん、違う。ママはバカな女だったの。だから死んじゃったのよ。
パパは嫌いじゃなかったわ。だけど、やっぱり私の目の前で死んじゃった。だから私は、いつだってパパの代わりになってくれる人を探しているの」
カミーユは涙を流しながら、自分が何を言っているのか分からなかった。
ただ、記憶に縛られている自分の姿をさらけだすことが、フォウに対してできる唯一のことだと思ったのだ。
「宇宙にはファン・ユイリィがいるの。フォウにも紹介してあげる。だから一緒に宇宙に行こう?」
フォウはフッと笑った。一生懸命なカミーユが愛しいとさえ思えた。
しかしフォウは、拳銃を取り出してカミーユに向けた。
「フォウ?何をするの?」
「互いの居場所に戻ろう、カミーユ。君は宇宙に戻れ」
「フォウ!」
「君のこと、忘れないよ」
そう言うと、カミーユの足下に一発だけ威嚇した。
「フォウ!」
「早く戻れ!」
気圧されるままに、カミーユはmk2のコクピットに戻った。
「カミーユ、黒箱はもう動かない!早くスードリを沈めないと俺達の帰るところが無くなるぞ!」
アムロに言われるままに、カミーユはmk2をアウドムラとスードリが火線を開いている夜空へと向けた。
18 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/28 23:51 ID:XzgepEhc
アムロとカミーユの攻撃により、スードリは落ちた。
フォウが沈みゆくサイコガンダムから脱出し、ティターンズに無事救出されたかどうかは、ニューホンコンから離れゆくアウドムラからは分からなかった。
アウドムラを使ってニューギニアのティターンズ新興小基地を急襲占拠したカラバは、その設備とシャトルを利用してmk2とカミーユを宇宙に上げた。
アーガマに収容されたカミーユは、クワトロもファンも乗っていないのを知って、誰にも甘えられない寂しさを持てあましながらフォウのことを思い出していた。
19 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/28 23:52 ID:XzgepEhc
前スレからの続きです。
7スレもかかった・・・スミマセン。
「あっさり寝返りスードリに突っ込むサイコ」
「戦闘中に敵ブースターを奪って宇宙へ」ってのが
どうしても、無理があるなあ・・・と思ったので変えちゃいました。
「その場面が好きだったのに!」という方、すみません。
女カミーユおもしろい!
是非続きを!
21 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/29 23:05 ID:SJCJ8Szg
女カミーユその5「銀色ドレス」
ティターンズがエゥーゴよりの月面都市グラナダにコロニー落しをしかけるという情報を入手したアーガマとラーディッシュは、これを阻止する作戦を開始した。
「グラナダからの増援は無いんですか?」
カミーユはノーマルスーツを着ながら、不機嫌そうに、エマに訊いた。
「間に合えば来るし、間に合わなくても、何とかするしかないでしょう」
増援にはファン・ユイリィがあなたのために基本設計した新型MSもあるそうよ。あの子、ただの軍オタじゃないのね」
「ファンが、そんなことを?」
カミーユはファンのことなら、まず自分に知らされるはずだという自惚れがあった。だからエマから自分が知らないファンのことを聞かされるのはショックだった。
「何をイライラしているの、カミーユ?ファンもクワトロ大尉もいないから、甘えられる相手がいなくて、拗ねてるんでしょう」
「そんなんじゃ、ありません!」
エマに見透かされて、カミーユは一層、不機嫌になりながらmk2のコクピットに移動した。
ハッチを閉じスクリーンをオンにすると、エマがちらりとこちらを見て肩をすくめながら、リック・ディアスに乗り込むのが見えた。
エマのような「大人の女」に人生の先輩みたいな顔で説教されるのが、カミーユのような少女にとっては最もイライラすることなのだ。
もし同じことでも、クワトロ大尉が言ったのならば素直に聞けるのに。
しかしクワトロはブレックス准将とともに、連邦年次総会のために地球に降りている。
「mk2、出ます!」
こんなイライラした気持ちで、冷静に戦争なんか出来るもんか!
そう言いたい気持ちを殺して、カミーユはmk2を発進させ、先行したエマのリック・ディアスの後ろに着いた。
目標はサイド4から移動中のコロニーであり、ティターンズの守備隊を突破して核パルスエンジンを破壊しなくてはいけない。
22 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/29 23:06 ID:SJCJ8Szg
ティターンズの野蛮人パイロット、ヤザン・ゲーブルのハンムラビがエマ機を襲う。
「は、早い!」
そう驚いた時はもう遅い。
脱出ポッドを作動させるのがあと一瞬遅かったら、エマは死んでいただろう。
カミーユはエマの脱出ポッドを友軍のMSネモに渡すと、アーガマへ送り届けるように指示した。
「年上を気取って、人のことばかり気にしてるから、撃墜なんかされるのよ!」
カミーユはそんな悪態をつきながら、コロニーの核パルスを破壊した。これでコロニーは進路を変え、グラナダには落ちない。
しかし作戦が成功したからといって、無事に帰還できるわけではない。カミーユは核パルスを破壊したことで安心してしまった。そこに油断があった。
ジェリドとマウアーが操る二機の新型MS、ガブスレイがmk2を強襲する。
「きゃあぁ!」
衝撃が襲う。左腕を被弾した。機体を立て直そうと反転したときには、既に遅かった。
ジェリド機の、ガブスレイ特有の「爪」がmk2の胴体部を後ろから羽交い締めにした。
コクピットがギシギシと音を立てる。モニターの左半分が死んでいた。胴体を鷲掴みにされては脱出も出来ない。
一瞬、フォウ・ムラサメとファン・ユイリィの面影が脳裏をよぎり、次の瞬間、両親のことを思い出した。
「そんな・・・私、パパとママのところに行くの?そんなの嫌よ!」
しかし、いくら力をこめてても操縦桿は動かなかった。
「ファン・・・こんなことなら、もっと優しくしてもらいたかったな・・・」
そう呟きながらも、乾いた唇はフォウとのキスの感触を思い出していた。こんな時なのに、女って身勝手だなと思う。それとも、自分にも多淫性の母の血が流れているからなのだろうか?
カミーユがそんなことを考えた時、一筋の火線がガブスレイをかすめた。
23 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/29 23:06 ID:SJCJ8Szg
「何だ!新手か!」
ジェリドは吠えながら、ガブスレイをmk2から離脱させた。
カミーユは即座に脱出ポッドを作動させたが、ジェリド機の爪による直接攻撃で故障していた。
しかし、このまま動かないMSに乗っているのは危険すぎる。いつ、敵がとどめを刺しにくるか分からない。
カミーユは意を決して、ノーマルスーツのバックパックに推進ノズルを固定すると、ハッチを開いて宇宙空間に飛び出た。
そのカミーユの目に飛び込んできたのは、一機のウェーブライダーの姿だった。
同じようにウェーブライダーを確認したジェリドは、ガブスレイのコクピットでせせら笑った。
「ウェーブライダーだと!大気圏突入でもあるまいし、そんなものが役に立つか!」
しかし、その新型ウェーブライダーはジェリド機に迫るとMSに変形した。複眼が光る。
「何!?これもガンダムだと!」
驚愕し、回避が遅れる。その隙をついた新型MSのビームがジェリド機の両脚を撃破した。
これではやられる!そう判断したマウアー機が友軍機に向けて撤退信号弾を発射した。
ジェリド機及びティターンズ全機が撤退し静寂を取り戻した宙域で、カミーユは、その新型に向けて発光信号を送っていた。
「お願い・・・気づいて・・・」
でないと、カミーユはこのまま宇宙を漂い、やがて窒息死してしまう。
しかし宇宙空間を漂う人間一人を見つけることは、砂漠に落した指輪を探すようなものだ。
だから新型のパイロットがカミーユに気がついたのは、奇跡と言える。新型MSはカミーユにゆっくり接近すると、そのコクピットハッチを開いた。
カミーユは推進ノズルを操ると、新型のパイロットが伸ばした腕にしがみついた。
「カミーユ、大丈夫?」
バイザー越しに見えたパイロットの顔は、間違いなく、ファン・ユイリィの顔だった。ファンだからこそ、カミーユを発見できたのかもしれない。
「あ、うん、mk2の機体を回収しないと・・・」
本当は抱きつきたくなるくらいに驚いたのだが、照れ隠しに、カミーユは、そんなことを言っていた。
24 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/29 23:07 ID:SJCJ8Szg
アーガマに帰還したカミーユは、格納庫の中に立つ新型MSを見上げていた。
その新型の基本設計は、エマが言った通り、ファン・ユイリィによるものだった。
パイロットとしてのファンは、まだまだ一人前と言えるレベルにはほど遠いが、エンジニアとしてのファンは、単にオタクというレベルを遙かに超え、超一流であったのだ。
カミーユはそのことに、素直に感動していた。
「これがニュータイプ、カミーユ・グローディア専用機として作られた、Zガンダムさ」
ファンが少し照れながら、それでもどこか誇らしげに説明してくれた。
その細くてシャープなイメージと白い塗装は、カミーユに、銀色に光るウエディングドレスを連想させた。
ファン・ユイリィが私にプレゼントしてくれた、オーダーメイドのウェディングドレス・・・そう思うと、何だか、少し後ろめたくなる。
「私、地球でフォウとキスしてきたのに・・・」
ファンには聞こえないように、そう呟いていた。
性能のいい新型MSを受領した。ただそれだけのことだ・・・そう思うようにしようとしても、どこかに割り切れない気持ちがあった。
「だって、Zガンダムにはファンの想いがこもってるんだもの・・・」
その気持ちにとまどいつつも、自分が大切にされているという感覚は、悪いものではなかった。
カミーユはファンの胸に、そっとよりかかった。ノーマルスーツ越しにも感じられるファンの暖かさは、カミーユを安心させた。
一人の少女として、ファンの好意を嬉しいと思う。
その好意にカミーユが応えることができるかは、また、別の問題だ。
ティターンズとエゥーゴが宇宙で幾つかの小競り合いをしている頃、地球ではブレックス准将が暗殺され、連邦年次総会で、連邦軍の指揮権をティターンズに委任する法案が可決された。
准将の後を継ぐ形になったクワトロ大尉ことシャア・アズナブルは、カラバのハヤトと協力し、キリマンジャロのティターンズ基地を攻撃する準備を始めていた。
カミーユは、ウェーブライダーに変形したZに無人の百式を乗せて、地球に降下した。金色の愛機をクワトロ大尉・・・いや、シャア・アズナブルに届けるためである。
25 :
世直し一揆:02/12/29 23:07 ID:yofg+6Mz
<血液型A型の一般的な特徴>(見せかけの優しさ(偽善)に騙されるな!)
●とにかく気が小さい(神経質、臆病、二言目には「世間」)
●他人に異常に干渉する(しかも好戦的・ファイト満々でキモイ)
●自尊心が異常に強く、自分が馬鹿にされると怒るくせに平気で他人を馬鹿にしようとする
(ただし、相手を表面的・形式的にしか判断できず(早合点・誤解の名人)、実際にはたいてい、内面的・実質的に負けている)
●「常識、常識」と口うるさいが、実はA型の常識はピントがズレまくっている(日本の常識は世界の非常識)
●権力、強者(警察、暴走族…etc)に弱く、弱者には威張り散らす(強い者に弱く、弱い者には強い)
●あら探しだけは名人級(例え10の長所があってもほめることをせず、たった1つの短所を見つけてはけなす)
●基本的に悲観主義でマイナス思考に支配されているため、性格がうっとうしい(根暗)
●一人では何もできない(群れでしか行動できないヘタレ)
●少数派の異質、異文化を排斥する(差別主義者)
●集団によるいじめのパイオニア&天才(陰湿&陰険)
●悪口、陰口が大好き(A型が3人寄れば他人の悪口、裏表が激しい)
●他人からどう見られているか、体裁をいつも気にしている(「世間体命」、「〜みたい」とよく言う)
●自分の感情をうまく表現できず、コミュニケーション能力に乏しい(同じことを何度も言う、知障)
●表面上意気投合しているようでも、腹は各自バラバラで融通が利かず、頑固(本当は個性・アク強い)
●人を信じられず、疑い深い(自分自身裏表が激しいため、他人に対してもそう思う)
●自ら好んでストイックな生活をし、ストレスを溜めておきながら、他人に猛烈に嫉妬する(不合理な馬鹿)
●執念深く、粘着でしつこい(「一生恨みます」タイプ)
●自分に甘く他人に厳しい(自分のことは棚に上げてまず他人を責める。しかも冷酷)
●男は、女々しいあるいは女の腐ったみたいな考えのやつが多い(他人をけなして相対的に自分の立場を引き上げようとする等)
26 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :02/12/29 23:09 ID:SJCJ8Szg
>20さん、感想ありがとうございます。
一人でSS投下ばかりしていると、前スレ知らない人は
話ができなくなっちゃうのではないかと不安に思った今日この頃。
しかも感想がないと、さらに不安。ドキドキ。
感想入れられなくて、申し訳ないです。
ただ、本編とはあまりに違う展開なので、
もう少し待ってからにしようと思ってます。
でも、流れ的には、面白いと思います。
ただ、無人の百式をそのまま下ろすのは、
なんか物足りなかった・・・・
ロランとかかなー。
最初から女ならキースかグエンかハリーとくっついてそうだなー。
でも鉱山夫になれないか。
運転手にもなれないかも。
それどころか聖痕の儀式にも参加できない。
…だめじゃんw
プロト ◆xjbrDCzRNw様、初めてレスさせていただきます。
女の子カミーユ、ほんっと可愛いです!一気に読んでしまいました。
そして、男であることにこだわるカミーユが、(本人にとっては)悲
しいかな女の子だったとしても、全然違和感が無い事に気づき、驚愕
いたしました。…というより、これもひとえにプロト ◆xjbrDCzRNw
様の巧みな文章によって、ストーリーをすんなり受け入れられるから
でしょう。続きを楽しみにしています。
変なレスになってしまい申し訳ありません。では、良いお年をお迎え
くださいます。
>>プロト様
女カミーユ楽しく読ませていただいています。
カミーユの女の子としてのリアルさと時々見せる可愛さの
バランスが素晴らしいなと感嘆します。
彼女はこれから成長していくのでしょうか?
大変だとは思いますが続きを心待ちにしています。
31 :
通常の名無しさんの3倍:02/12/31 12:14 ID:QWTz3Zyc
age
『真冬の性別変換祭!〜♀ガルマVS♀シャア 他〜』
前 ス レ ま で の お さ ら い
byライア@BLACK3STARS
おいっす!シャア板の有象無象ども!
大晦日も元気にガンダムってる?
あたしはご存知、黒い三連星(♀)リーダのライア!
あたしのことを知らない純粋なガノタは、今すぐ過去スレと保管庫をチェキ!
さて、「3人娘中でイマイチキャラが立ってない」と評判(怒)のあたしが、
前スレ終盤で連載してた『真冬の(以下略)』のあらすじを紹介しちゃおうってわけ!
・・・こういう企画自体が、書き手の「年末で切羽詰ってます感」が出ててグーよね?
んで、あらすじだけど、主な性別変換キャラは、
アムロ(名前そのまま)、ブライト(ブリーチ)、シャア(シェリル)、ガルマ(イェルマ)・・・
他にも出てくる・・・かもね?
あ、もしかしたらあたしたちもどっかにコソーリ・・・
さて、肝心の本編は、大気圏突入時のシェリルの奇襲をなんとか撃退したと思った
WBの一行は、まんまとイェルマの勢力圏に引き込まれてたってわけ。
・・・しまった。ボケなかったら2行で終わっちゃった!
とにかく、ガウ・スリッパがチャーミングなイェルマの空軍がWBに迫る!待て!次回!ってわけよ。
正月までにうpするらしいから、生温かく見守ってね!宇宙世紀に浪漫の嵐!
PS・なんか、余裕ができたらRPGツクールαで、iモード用の「3人娘RPG」作るらしいよ!
ホントはRPG2003で作りたかったけど、素材が無いから無理なんだって・・・よくわかんないけど
じゃあ、いい初夢見ろよ!あばよっ! ライア
33 :
通常の名無しさんの3倍:02/12/31 21:48 ID:I4r93pYl
あ
保守age
あけおめです皆さん!友達と年を越してようやく家に戻ってきたので
すっかり遅れてしまいました。携帯からは全然繋がらないし・・・
今年も宜しくおながいします。
ほしゅ
保守・・・年末年始も(無休)
さがりすぎ
winter hiroyuki
41 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/03 15:38 ID:o+uEz7yJ
前回レスでは、なんだか感想強要みたいな文になってしまい、申し訳ありませんでした。
感想書いてくれた皆様、ありがとうございます。本当に、励みになります。
年末年始に保守された皆様、おつかれさまです。
28さんのように、新キャラ御意見を読むのも楽しいです。
あ、そうだ・・新年明けまして、おめでとうございます。これ言うの、忘れてた。
42 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/03 15:40 ID:o+uEz7yJ
女カミーユその6「永遠のフォウ」
キリマンジャロ攻略の目的は、戦力撃破の他に、ティターンズ頭領ジャミトフの暗殺にある。
だからカミーユとシャアが偶然にもキリマンジャロ基地に侵入できたのは、幸運というべきだ。
そして今、二人は密閉された実験室で、ジャミトフと対峙していた。しかしその間は分厚い防弾ガラスで仕切られていた。
シャアは拳銃を2発撃ったが、その弾丸は防弾ガラスに弾かれて、ジャミトフには届かない。
「赤い彗星も、地に落ちたものだな」
ジャミトフの嘲笑に、シャアは唇をかみしめるより他に為す術がなく、自分の背後に気を回すゆとりもなかった。
だから、実験室の奥のシートに座っている一人の青年の姿に気がついていなかった。
「ふぅ・・ぁああ」
その青年が立ち上がり、腕を伸ばしながら場違いな欠伸をしたので、カミーユは思わず振り向いた。
「フォウ!どうして、こんなところに!」
カミーユが思わず声をあげる。しかしフォウは目の前にいるカミーユに気がつかず、ドアの鍵を開けると、ツカツカと部屋を出てしまった。カミーユが慌ててフォウを追いかける。
何にせよ、密閉されていたはずの部屋を脱出できるのだから、それに超したことはない。シャアはカミーユの後に続いた。
その3人の様子を呆気にとられて見ていたジャミトフは我に返ると、しゃがれた声で叫んだ。
「侵入者を捉えろ!私はシャトルで脱出する。準備を急がせろ!フォウはサイコガンダムに乗せろ!シャトルの警護をさせるのだ!」
43 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/03 15:41 ID:o+uEz7yJ
「待ってよ、フォウ!」
カミーユはフォウの前にまわったが、フォウは歩くのをやめず、無表情のまま呟いた。
「僕の名前を知っている君は、誰だ?」
「私よ、カミーユよ!ニューホンコンでキスしたじゃない!」
「僕には大事な仕事があるんだ。それが終わったら、遊んであげるから」
「フォウ!憶えてないの?」
シャアはカミーユの腕をつかんで引き止めた。その間に、フォウはツカツカと歩いていってしまう。
「カミーユ、脱出するぞ!」
「フォウを連れ戻すんです!」
「何を言ってるんだ、カミーユ!」
その時、ティターンズの兵士達が二人とフォウの間に割り込み、発砲してきた。シャアとカミーユは別々の物陰に隠れた。
「あの青年は危険だ、カミーユ!かまうんじゃない!」
2、3発応戦しながら、シャアは叫んだ。彼もまたアムロと同じように、フォウという強化人間に、ララァの影を感じたのかもしれない。
しかしカミーユはシャアの過去などを詳しくしらないし、何よりも、今はフォウのことしか考えられないから、シャアの忠告など聞くはずがない。
「クワトロ大尉は、先に脱出して!私はフォウを連れていく!」
そう叫ぶと、シャアが隠れているのとは反対側の通路へと、飛び込んでいってしまった。
44 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/03 15:41 ID:o+uEz7yJ
「そこの怪しいヤツ、止まれ!止まらないと撃つぞ!」
背後から声をかけられて、カミーユはビクッとして立ち止まり、ゆっくりと振り返った。
指を銃の形に真似たフォウが、イタズラ好きの少年のようにニヤッと笑っていた。
「ばぁん!なんてね・・・ひさしぶりだね、カミーユ。どうしたんだい、こんなとろで」
「フォウ!私が分かるのね!」
カミーユはノーマルスーツのヘルメットを脱ぐと、思わずフォウに抱きついた。
しかしフォウの記憶は、完全に戻っているわけではない。
度重なる記憶の更新によって、消去されたはずの記憶が時々フラッシュバックのように蘇るにすぎない。
だから、あと5分もすれば「ニューホンコンのフォウ」は「キリマンジャロのフォウ」に戻ってしまうのだが、カミーユには、そんなことは分からなかった。
ただ、ここにいたらフォウはメチャクチャになってしまうということは、直感的に理解できた。
「フォウ、私と一緒に逃げよう?ここは記憶を取り戻してくれるところなんかじゃない。フォウの記憶をグチャグチャにしちゃうところだよ」
「よく分からないな・・・でも、カミーユが言うのなら、そうなのかな?」
過去の記憶が蘇っているときのフォウは、戦闘機械という呪縛から解き放たれ、必要以上に明るく、判断力が低下していた。
「そうよ!だから、私と一緒に逃げよう?」
「カミーユがそう言うなら、そうするよ。だって、僕、カミーユのことが好きだもの」
それはまるで、幼子が母に従うかのようだった。しかし、今のカミーユには、フォウの異常を正しく把握できる余裕はなかった。ただ「好き」と言われたことが嬉しくて、フォウの手を引いて走り出していた。
45 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/03 15:42 ID:o+uEz7yJ
二人は基地の外の雪原に出た。
Zを隠した水源地がどちらの方向か分からなかったが、とにかく少しでも基地から遠ざかろうと、走るしかなかった。
「う・・・頭が」
フォウがカミーユの手を離し、頭を抱えてうずくまった。
「どうしたの、フォウ?」
「頭が痛い・・・」
それは、記憶が途切れる前兆だった。
「フォウ!しっかりして、フォウ!」
「・・・君は?」
「カミーユよ!カミーユ・グローディア!」
「カミーユ?カミーユ・グローディアは、Zガンダムのパイロット・・・」
スッと立ち上がったフォウが、カミーユを見下すその瞳は、キリマンジャロの雪よりも冷たく光っていた。
「僕は君を知っている。カミーユ・グローディアはエゥーゴの中核をなすMS、Zガンダムのパイロット」
「フォウ?どうしたの、フォウ?」
「君は、僕の敵だ」
「フォウ!もっとしっかり私を見て!私を思い出してよ、フォウ!」
カミーユはフォウを抱きしめると、その唇をむりやり重ねた。キリマンジャロは涙が凍るほど寒いけれど、フォウの唇は暖かい。
しかしフォウはカミーユを振り払うと、銃を抜いた。その銃口が震えて定まらないのは、寒さのせいではなく動揺しているからだ。
「お前は・・・敵だ!」
しかしフォウは発砲をためらった。フォウを見つめるカミーユの瞳に吸い込まれるように、動けなかった。
「思い出して、フォウ!」
「うるさい!お前は敵だ!敵だ敵だ敵だ敵だ敵だ!!!!」
叫ぶフォウの背後から、グワンと迫る黒い物体があった。
サイコ・ガンダム。
まだ試作段階であるサイコウェーブによる遠隔操作システムが作動していた。
46 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/03 15:44 ID:o+uEz7yJ
フォウは振り向くと、その黒箱に向かってかけだした。
「待って、フォウ!あれに乗っちゃいけない!あれは・・悪魔のマシンなのよ!」
しかし、強化人間の能力を最大限に発揮しはじめたフォウの脚に、カミーユが追いつけるはずがない。
遙かに開いた二人の間に、アムロのディジェと無人のZガンダムを乗せたシャクルズが着陸した。
「Zに乗れ、カミーユ!」
「アムロさん!でもフォウが・・・」
アムロは、本気でフォウを助け出せるとは思っていない。だが、ここでカミーユを死なせるわけにはいかなかったから、叫んだ。
「フォウを助けたければ、Zに乗るんだ!」
「俺はついてるぞ!まさか、こんな僻地で貴様に会えるとは!」
キリマンジャロ防衛のためにバイアランで出撃していたジェリドが、Zを発見し肉迫する。
「マウアーとカクリコンの仇を取らせてもらうぜ!」
むき出しの敵意を投げつけながら、ジェリドは叫んでいた。しかしカミーユはマウアーやカクリコンといった名前が、自分が葬ってきたパイロットのことだとは分からない。
「わけが分からないこと言って、邪魔しないで!私はフォウを助けるの!」
バイアランの攻撃をビームサーベルで受けながら、ちらりと黒箱の方を見る。
拡散ビームを巧みにさけながら、百式とディジェが黒箱を攻めていた。
「クワトロ大尉!アムロさん!やめて!あれにはフォウが乗っているのに!」
そう叫んだ瞬間、キリマンジャロが、突然、膨大な雪煙に覆われた。
ジャミトフが乗ったシャトルが発射したのだ。天高く昇るシャトルの発射によって発生した熱風は、付近の雪を一瞬にして分厚い霧の層に変えてしまった。
ホワイトアウト。水煙と雪が混濁し、吹雪に乗って大気を覆う。視界が白い闇で閉ざされた。
47 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/03 15:44 ID:o+uEz7yJ
「何も見えない・・・これじゃ、モニターなんて役に立たない!」
そう叫んだとき、カミーユはZの背後に圧倒的な敵意を感じた。
「何、この感覚?・・・イヤ!」
それは、男に襲われるような感覚に似ていた。もしもカミーユが少年ならば、その敵意に冷静に対処できたかもしれない。
しかしカミーユは少女であり、自分に向けられた、男の欲望に似た敵意を恐れた。だから相手を視認する前に、振り向きざま、白い闇に向かって何発も撃った。撃ち終わってから、ジェリドのバイアランだろうと考えた。
風が吹き、霧が晴れる。
カミーユの目の前で、ズズゥンと大きな音を立てながら雪原に倒れ沈んだのは、バイアランではなかった。
カミーユは瞳を見開いた。悲鳴は、声にさえならなかった。カミーユが撃ち抜いたのは、人型に変形した、いかにも男性的な黒いシルエットを持つ巨大なサイコガンダムだった。
「そんな・・・フォウ!あなたなの?」
フォウは潜在的な部分でカミーユを求めたのだ。それは幼児が母を求めるような、純粋な感覚だったはずだ。
しかし、あらゆる意思を攻撃に利用することを強要するサイコシステムは、フォウの求愛心理を男の征服欲に変換してしまった。
だからカミーユはフォウを感じることができず、女である自分を守るために、撃ってしまったのだ。
「フォウ!」
カミーユはZから降りるとサイコガンダムのコクピットに走りより、ハッチを開けた。
シートに横たわるフォウは、既に、息をしていなかった。
48 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/03 15:44 ID:o+uEz7yJ
壊滅したキリマンジャロ基地を後にしたアウドムラは、次の作戦のために、ダガールに向かっていた。
その格納庫には、すでに冷たくなったフォウを抱きしめながら、呆然と目を開いたまま泣き続けるカミーユの姿があった。
「フォウ・・・フォウの手がこんなに冷たいのは、きっと、ここが寒いからだよね。だから、私と一緒に、暖かいところに行こう?」
うわごとのように繰り返すカミーユは、まだ現実を正しく認識できていない。あるいは、現実を拒否しているのかもしれない。
「死因は何だ?カミーユの攻撃が原因なのか?」
シャアがアムロに訊いた。
「違うな。外傷がない。サイコミュと連動するように調整された強化人間の試作みたいなものだから、未完成な技術が、脳を破壊したのかもしれない」
冷静になれるアムロだから、そういう推測もできる。しかしカミーユには、そういうことは分からない。だからカミーユは自分がフォウを死なせてしまったと思いこんでいた。
「ハヤト、カミーユから強化人間を引き離すんだ」
アムロは、わざと冷淡な声で言った。シャアが顔を上げる。
「アムロ・・・まだいいだろう」
「クワトロ大尉、哀しみに沈んでいるだけでは、人は前には進めないよ。
それに、ジャミトフ暗殺が叶わなかった今、あなたには、ダガールで大きな仕事が待っている。そうだろう、シャア・アズナブル?」
冷たく言うアムロと、逡巡するシャアを見比べながら、ハヤトは思う。
表面だけ見れば、シャアはカミーユに甘く、アムロは厳しい。だが、どちらが本質的に優しい人間なのかと考えると、それは分からない。
そして、冷徹な現実の中で人を動かしていくためには、今のアムロのような判断と態度が必要であると感じられる。
しかし女はシャアのような男に引き寄せられていくのだろう。ましてカミーユ・グローディアは、まだ少女なのだ。
見せかけの優しさに甘えて立ち直るなら、それもいいだろう。今の我々には、泣き崩れているヒマなどないのだから。
「カミーユを頼みます、クワトロ大尉」
ハヤトはそう言うと、カミーユからフォウの遺体を引き離した。シャアがカミーユの肩を叩く。カミーユはまだ、声も無く泣き続けることしかできなかった。
49 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/03 15:45 ID:o+uEz7yJ
また7レスもかかってしまいました。
相変わらず長くてスミマセン。
キラ
イザーク
ニコル
素直に女にしとけば良かったと思う
こいつぁ〜春から縁起がいいや・・・・
リアルタイムで読ませていただきました。
ベルチルで、クェスを撃ったハサウェイに近いものになるのかな・・・・・
アムロの冷静さが(・∀・)イイ!!
伊達に7年間も軟禁状態で、人間のいやなところを見つづけただけはある。(違うかな?)
52 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 01:46 ID:2awzkasb
女カミーユその7「ロザミィ」
ダガールの議会を一時占拠し、エゥーゴの主張を全世界に訴える演説を行ったシャアは、カミーユと共に、宇宙のアーガマに戻った。
その間、カミーユは、冷静で優秀なニュータイプ・パイロットを演じてみせた。しかし表面に見せない精神的負荷は、少しずつ、しかし確実に、彼女の精神を破綻へと導いている。
その事に気がつくほど余裕のある人間は一人もいなかった。皆、ハマーン・カーン率いるアクシズの動きに気を取られていたからだ。
アーガマは、中立の観光コロニー13バンチに入港した。
「私達、こんなところでノンビリしていていいのかな?」
アルプスの山々を真似た湖畔を歩きながら、カミーユはつぶやいた。
「パイロットは休むのも仕事だって、ハサン先生だって言ってたろ?」
ファン・ユイリィが屈託のない笑顔で応えたので、カミーユは曖昧に笑った。
その時である。一人の女が、いきなり後ろからファンに抱きついた。
「お兄ちゃん!やっぱりお兄ちゃんだ!」
「え?君、誰?」
ファンは狼狽した。もともと女性の扱いに慣れている少年ではない。しかも自分を兄と呼ぶその女は初対面であり、どう見ても自分より年上だろうと思えた。
「あなた、誰?」
カミーユが険しい声で訊く。
「私、ロザミィよ。ファン兄ちゃんの妹」
「ファンは、あなたのことなんか知らないわ!」
カミーユはヒステリックな大声を出した。
ただ不審な人間が近づいてきたからだけではない。
フォウの死によって何かが欠落したカミーユの父親代わりは、シャアにもブライトにもヘンケンにもできない。
そのような状況の中で、ファンはカミーユにとって唯一の精神安定剤のようなものなのだ。
そのカミーユに近づく、見知らぬ女・・・カミーユの兵士としての警戒心より、女としての警戒心が鋭敏に働いたのだ。
53 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 01:47 ID:2awzkasb
「僕には妹なんていないよ」
そう言いつつも、ファンは、そのロザミィという女に腕を組まれてドギマギしながらも悪い気はしていない顔だった。
「ファン兄ちゃんは、また、そういうイタズラを言うのね。じゃ、証拠を見せてあげる」
ロザミィが見せた一葉の写真に、二人は息を飲んだ。幼い日のファンとロザミィが笑顔で写っている。もちろんCGの合成なのだろう。しかしロザミィは、その写真を信じ込んでいるようだった。
「ファン、行こう」
カミーユはファンの腕を取った。
「待ってよ、ファン兄ちゃん」
ロザミィの、そのあどけない仕草に、カミーユは一瞬、目眩に似た感覚に襲われた。
見た目よりも幼く振る舞うロザミィの姿が、キリマンジャロで再会した無垢なフォウの姿に重なったのだ。
カミーユはファンの耳元で囁いた。
「地球で、記憶を操作された強化人間を見たことがあるわ。この娘、そういうのに似た感じがする」
「強化人間?」
「ファン、あなたはZの開発者なのよ。ティターンズが、こんな手を使って接触してくる可能性だってあるわ」
そのカミーユの推測は正しかった。ティターンズのスパイとしてロザミィが受けていた指令は、Zガンダムに関するあらゆる情報の収集であったからだ。
しかしカミーユは、それを冷静に判断していたわけではない。
女なのにフォウを思い出させるロザミィの存在を本能的に嫌悪したのと、現在の精神のよりどころであるファンを、誰にも取られたくなかっただけだ。
「走ろう!」
そう言うと、カミーユはファンの手を取って走り出した。
「あ、待って、ファン兄ちゃん!」
カミーユはファンの声を無視して、振り返ったファンの腕を強引に引っ張った。
54 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 01:48 ID:2awzkasb
港を出たアーガマの中で、密航者が見つかった。自称ファンの妹、ロザミィである。
「だって、ファン兄ちゃんの側にいたかったんだもん」
医師ハサンの診察を受けていたロザミィは、ファンとカミーユの方へ向き直って、悪意もなくケロッと言った。
ファンは慌てて目をそらした。診察中のロザミィは上半身裸だったのである。
「密航者なんて、宇宙に放り出してしまえばいいんだわ!」
「カミーユ、そりゃ可哀想だよ」
密航者にも人権はあるから、現実問題として、カミーユの主張はブライト艦長にも却下されるだろう。
しかし、カミーユにとっては、そういう問題ではない。ファンがロザミィをかばうのが気に入らない。
「ファン、鼻の下を伸ばしながら言っても、説得力が無いのよ!」
剣幕で捲し立てるカミーユの方に振り向くと、ロザミィはニコッと笑った。
「あなた、ファン兄ちゃんの恋人?」
「え?」
「やっぱり!ファン兄ちゃんには、こんなステキな恋人がいたらいいなあって、私、前から思ってたの!」
服を着ながら言うロザミィのセリフに、ハサンは「これは一本取られたな、カミーユ」と言って笑った。
カミーユはただ、胡散臭そうにロザミィを見つめることしかできなかった。
アーガマは既に作戦行動に移っていた。グラナダ攻撃のために移動しはじめたコロニーレーザー・グリプスの動きをとめなくてはいけないのだ。
だから、ロザミィ一人を降ろすために近くのコロニーに寄港している暇はなかった。
55 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 01:48 ID:2awzkasb
「たかが陽動のために、コロニーに毒ガス攻撃を使うなんて!」
ファンのメタスが撃ったビームが巨大なボンベを破壊した。しかし既にG3ガスはコロニーに充満した後だった。
「こっちだって、好きでやってんじゃないんだよ!」
嫌な作戦にストレスのたまっていたヤザンのハンムラビが、それを解消するようにメタスを襲う。しかし、そのメタスをかばうように一機のネモがヤザンの前に立ちはだかった。
「死にに来たか・・・何!」
ヤザンは、ネモの動きに驚愕した。メタスを押しのけビームを回避すると、ハンムラビに正確な射撃を打ち込む。右脚被弾。ヤザンでなければコクピットを直撃されていただろう。
反撃したヤザンのビームがコロニーに穴をあける。その穴から筒内に待避するメタスとネモを見失ったヤザンは、迷うことなく撤退を決意した。
コロニー内に浮かびながら、ファンはメタスの損傷をチェックした。その横にロザミィのネモが寄り添う。
「ファン兄ちゃん、大丈夫?」
「ロザミィ、君・・・MSの操縦が出来るの?」
カミーユが言った通り、ロザミィは強化人間なのだろうか?そう考えつつも、ファンは、自分が少しずつロザミィに魅かれていっているのを自覚した。
その時、ネモの前を、いくつかの子供の死体が浮かび、横切った。
「ファン兄ちゃん、これ・・・何?」
「毒ガスにやられると、こうなるんだ・・・酷いよな」
メタスのコクピットで、ファンは目を背けた。
しかし、その無惨で理不尽な光景に、ロザミィの目は釘付けになった。
「これ・・・これが、戦争?」
その時、2体の間にZの機体が割り込んだ。
「撤退するわよ、ファン!このネモ・・ロザミィが乗ってるの?」
ロザミィの中の催眠が目覚める。
目の前の子供の死体。その直後にあらわれたZ。光る複眼。
これは?子供達を死なせたのは、こいつ?Z?敵?Zは敵。敵はZ。
56 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 01:49 ID:2awzkasb
ネモの腕が動く。ライフルがZに狙いをつけた。
「ロザミィ!何をするんだ」
ファンが叫んだ。ネモの腕から伸びた閃光を、Zがかわす。メタスがZをかばうように移動し、ネモと、ロザミィと対峙した。
「ロザミィ!どうしたんだ!」
「Zは敵。だからZをかばう貴様も敵だな?」
「ロザミィ!僕だよ!ファン兄ちゃんだよ!」
「あれは・・まるで、キリマンジャロでのフォウの様子と同じだわ!ファン!あれは強化人間よ!間違いない!」
カミーユが怒鳴る。しかしファンはロザミィに向かって叫び続けていた。
「ロザミィ!僕が分からないのか?うゎ!」
衝撃が走る。Zがメタスを押しとばさなかったら、ファンはロザミィの2射で焼かれていたかもしれない。
「Zとメタス・・・まずい!ネモでは、相手にもならない!」
戦闘因子に支配されたロザミィはコロニーの穴を見つけると、躊躇無く脱出した。
「待ってくれ、ロザミィ!」
「追ってはダメよ、ファン!今、ロザミィを追いかけたら、フォウと私がたどった運命と、同じ結果しか待っていないのよ!」
メタスの腕をZが掴む。カミーユが直感に頼ってファンに言ったことは、間違ってはいない。しかしカミーユがファンを止めた本当の理由は、別のところにある。
ファン、あなたまでいなくなったら、私は誰の胸に頬をうずめたらいいの・・・だから、いつまでも私の側にいて!
しかしカミーユとファンは、互いに、そのようなことを素直に言えるような関係ではなかった。
「結局、カミーユの言うことが正しかったってことだね・・・」
アーガマに戻り、メタスから降りたファンは、カミーユに向かって力無く言った。
その瞳は目の前のカミーユではなく、ロザミィの残像を追っていた。
「パパ、もう、誰も私を見てくれないのね・・・」
カミーユのつぶやきは、誰の耳にも届かなかった。
欠損を埋めてくれるはずのファンの優しさを、ロザミィに奪われたと思ってしまったカミーユの精神的負荷だけが、ただ、音もなく増えていった。
57 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 01:53 ID:2awzkasb
あと4回、その11までで終わる予定です。
ですが・・・今までも、さんざっぱら本編を改変してきたのですが
うろおぼえのTV(というか、ビデオ)と改めて読んだ小説が混じり
しかも、今までに増して話を勝手に変えていってしまうので
Zが好きな人は、ひょっとして「何だこりゃ!ふざけんな!」と
怒ってしまうかもしれません。
(・∀・)イイ!!(・∀・)イイ!!(・∀・)イイ!!(・∀・)イイ!!
こんなZもありです。
私自身、小説とテレビが、ごっちゃになってるから・・・・・(w
59 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 21:32 ID:nUo2vnaZ
女カミーユその8「ハマーン・カーン」
カミーユのZが単身、停戦信号を打上ながら、アクシズ艦隊の旗艦グワダンに着艦した。
「コロニーレーザー攻撃と引き替えにザビ家再興の援助をする」というエゥーゴの出資者メラニー・カーバインの親書を、ハマーン・カーンに届けるためである。
カミーユがグワダンの謁見室に通されるのは、2度目であった。
アクシズ艦隊とのファーストコンタクトは、シャアとハマーンの確執が原因で、上手くいったとは言い難かった。
だからこそエゥーゴは、その時にハマーンが興味を示したニュータイプ、カミーユを単身、密使として派遣したのだ。
しかしハマーンは、交渉とは関係ないことを言った。
「食事をしていくか、カミーユ・グローディア?」
「は・・・しかし私はノーマルスーツしか持っていませんので」
「私の服のサイズが君に会えばよいのだがな、カミーユ・グローディア。彼女はニュータイプだ、丁重にお持てなしをするように」
周囲の士官に命令するハマーンを見ながら、カミーユは、妙なことになったと思った。
自慢ではないが、フォーマルなパーティドレスを着たことなど、一度もない。
それなのに、今、敵とも味方とも知れない艦の中で、シルクのフォーマルに身に纏い、遠慮気味に開いた胸元にネックレスまでして、ささやかな晩餐の席にいる。
ザビ家の末裔、まだ幼子のミネバ・ザビの代わりに同席しているのは、漆黒のドレスに身を包んだ若き女摂政ハマーン・カーン。
この空間を「妙」と言わずして、何を妙と言うのだろうか。
「メラニーという男は、剛胆だな。敵か味方か知れない我々に、グリプスを撃ってくれと依頼してくるとは。カミーユは、メラニーに会ったことはあるのか?」
「い、いえ。それに、大人の男の考えることは、よくわかりませんから」
「それでは、いかにニュータイプと言えども、世を渡っていけないな」
カミーユは、自分とさほど年の離れていないハマーンという少女を、あらためて見つめた。
若くしてアクシズの実権を握り、エゥーゴとティターンズの間を巧みに泳ぐ自信を見せつける少女に、カミーユは圧倒されていた。自分が、ただの子供に思えた。
60 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 21:33 ID:nUo2vnaZ
「それで、グワダンは動いてくれるのでしょうか?」
慣れないフルコース料理に手間取りながらも、カミーユは話の確信に触れた。腹芸じみた大人の会話など、カミーユに出来るはずもない。
「そうだな・・・シャア・アズナブルがアクシズに原隊復帰するのであれば、考えてもいいな」
そう言いながら、ハマーンは微笑み、それを聞いたカミーユは眉をひそめる。
「おかしな話ではないだろう?シャアは元々、ジオンの、アクシズの兵士であり、少々長い間、地球圏を偵察していたに過ぎないのだ。
そしてザビ家再興のための素地を地球圏に築くのが、彼の使命だったのだよ。
ならば、彼が思想的リーダーとなったエゥーゴが彼の原隊復帰とともにアクシズの配下につくのも、不自然とはいいきれないだろう?」
もしもブライトやウォンがこの言葉を聞いたならば「本気か?なんと傲慢な女なのだ」と、唾の一つも吐いたかもしれない。
しかしカミーユは、彼女の見え隠れする本心を想像し、感じ取った。それはカミーユがハマーンと同じ少女だから出来たことだ。
ハマーンは、ただ、シャアに戻ってきて欲しいだけなのだ。彼女は、未だに淡い初恋の傷をひきずる一少女に過ぎない。
カミーユは、その自分の想像に安堵した。ハマーンも、その本質は自分とあまり変わらないと思えた。
しかし、そんなカミーユの表情の変化を読みとったハマーンは、自分を隠すように言葉を続けた。
「冗談さ。アーガマの艦長には、グリプスの件、引き受けたと伝えて欲しい。あれでグラナダを焼かれては、我々の後々の戦略にも支障を来すからな」
カミーユは、それさえも、ハマーンの強がりに思えた。
ハマーンはシャアに、自分の得た力を見せつけたいのだ。貴様などいなくても、私はやっていけるのだと、声を大にして叫びたいのだ。
61 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 21:34 ID:nUo2vnaZ
エゥーゴとの密約通り、ハマーンはグリプスを攻撃し、ティターンズには「誤射を詫びる」の一言で済ませようとした。
しかしジャミトフとの交渉は決裂に終わり、小惑星アクシズをティターンズの拠点ゼダンの門にぶつけて破壊した。
グワダンを訪れ、唇をかみしめながら謝辞を述べなくてはならないシャアを、ハマーンは見下し、嘲笑した。
そのシャアがグワダンに滞在している間に、ティターンズ総帥ジャミトフと、あのパプティマス・シロッコがハマーンとの会談のためにグワダンに来た。
しかし混乱に乗じてシロッコはジャミトフを暗殺し、脱出を試みた。
シロッコが乗るジ・オ、カミーユが乗るZとシャアが乗る百式、それを追跡するハマーンが乗るキュベレイが同一宙域で火線を開いた時「それ」は起こった。
キュベレイ、ジ・オ、Zから放たれた3本のビームが1点で交わりスパークした瞬間、ハマーンとシロッコ、シャア、それにカミーユの4人は、奇妙に煌めく同一空間上に浮かんでいた。
「これは・・・なんだ?」
ハマーンが呟く。シャアとシロッコの幻の間で揺れる自分が見える。
遠くにシャアとカミーユが見える。カミーユの姿が過去の自分と重なる。それは黄ばんだ記念写真のようだった。
かつてシャアに恋いこがれ、寄り添う自分の姿が見えた。あの頃の、微笑むシャアの姿も見える。
「これは・・・私の思い出?」
同じ頃、シャアは遠くに見えるハマーンに妹アルテイシアを、シロッコにアムロを、側にいるはずのカミーユにララァ・スンを重ねて見ていた。
「これは・・・あの時の再現なのか?」
シャアの目の前で再現される、辛い思い出。ララァ・スンが宇宙から消えた瞬間が、今、また目の前で繰り返されていた。
そしてカミーユは、シロッコに父を、ハマーンに母を重ねて見ていた。
「これは、何?パパ?ママ?どうして、そんなに遠くにいるの?」
カミーユの目の前を通り過ぎる人々。それは生きている者も死んでいる者も、何の区別もなかった。
ハマーンに重なる母、エマ、ロザミィ・・・
シロッコに重なる父、シャア、ヘンケン、ブライト、アムロ、ファン・・・そして、フォウ。
62 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 21:35 ID:nUo2vnaZ
「なんだ、これは?この闇が、ニュータイプの共感というものなのか?」
シロッコがつぶやく。彼には誰も見えなかった。
いや・・・遠くに見えるハマーンの影に、彼が唯一心の隙を見せる少女サラ・ザビアロフの姿が見えたが、それはすぐに消えた。
かと思うと、今度はカミーユがいるはずの方向に、サラの姿が小さく見える。
見えては消え、見えては消えるサラの姿を、追いかけているような感覚に襲われた。
そんな、シロッコさえも飲み込みそうになった空間を四散させたのは、ハマーンの叫びだった。
「俗物どもが!易々と人の心に土足で上がり込むなどと!」
その叫びが、四人を「それ」から一気に現実空間に引き戻した。「それ」は時間にしてコンマ一秒にも満たない一瞬だった。
ハマーンのキュベレイが、狂ったように乱舞し、ジ・オとZに迫る。
「サラと同じような年頃の少女達のヒステリーに巻き込まれて、死ぬわけにはいかん」
苦笑を浮かべると、シロッコは、合流したサラのパラスアテネと共にジ・オを急速離脱させた。
「Zも逃げるんだ、カミーユ!」
シートの横に立ちながら、シャアが叫んだが、カミーユには聞こえていなかった。
「やめて、ハマーン!人は・・・人は分かり合えるって、初めて信じられる瞬間だったのに!」
それはカミーユが、この長い戦いの中で、初めて見いだした希望だった。しかしハマーンには、それが分からない。
「カミーユ・グローディア!貴様は優れた資質を持つニュータイプかもしれないが、無礼を許すわけにはいかない!私はお前を殺す!」
それはハマーンの羞恥心が言わせる言葉だった。
キュベレイのファンネルがZに狙いをつけた。その瞬間、増援に来たファンのメタスがZをかばう。その右脚が被弾する。
「ファン、大丈夫!?・・・ハマーン!やっぱり、あなたは敵なのね!」
カミーユの照準がキュベレイを捉える。その瞬間、カミーユの耳元で、何かが何かを囁いた。
カミーユのビームはキュベレイの左腕装甲を吹き飛ばしただけだった。
「シャア・・・今、私を殺せなかったことを、いずれ後悔させてやる」
ハマーンは唇をかみしめると、傷ついたキュベレイを撤退させた。
63 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 21:35 ID:nUo2vnaZ
カミーユは周囲を見回した。キュベレイを撃とうとした瞬間、フォウの声を聞いたような気がしたからだ。
「人は分かり合えるって・・・今の戦闘を見たら、そんなこと言えないでしょう・・・フォウ・・・」
それは、ニュータイプとしての感受性が災いしオーバーロードしはじめたカミーユの精神が感じた、単なる幻聴に過ぎなかったのかもしれない。
ジャミトフが暗殺され、事実上バスク・オム大佐が実権を握ったティターンズのドゴス・ギアに眠るのは、ジェリドのバウンド・ドッグと・・・ロザミィのサイコガンダムmkU。
ジュピトリスの格納庫にはジ・オとパラス・アテネ。そして覇権を狙う時を待つシロッコと、それに寄り添うサラ。
旗艦をグワダンからグワンバンに移したアクシズ艦隊には、ミネバ・ザビを擁立しザビ家復興を目論む、キュベレイのハマーン・カーン。
メールシュトルーム作戦でコロニーレーザーグリプスを手中に収めたエゥーゴ艦隊を、これだけの勢力が取り囲んでいた。
最終局面は、目前に迫っていた。
64 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/04 21:37 ID:3coRMXVZ
バーニィとロランかな。
65 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/04 21:39 ID:5IG20VV1
やっぱちヒイロ・ユイが(・∀・)イイ!!
66 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 21:40 ID:nUo2vnaZ
暴走しまくってしまいました。
カミーユとハマーンがグワダンで食事をする場面は、小説にあるのですが
TVでは、たしかハマーンがアーガマに出向き、シャアが頭を下げる場面になっていると思います。
それから、TVでも小説でも
電波旅行するのはカミーユとハマーンだけ(しかも、それはメールシュトルーム作戦中)ですが
どうも、二人の少女が「分かり合える」とか言い合うのは、しっくりこなかったので
シャアとシロッコにも、電波旅行につきあってもらいました。
しかも、場面自体、違うし。(TVでは、ここでサラが死ぬんですよね、確か?)
やっとこさ、これから最終局面に突入しますが
最終局面までサラやロザミィが生きていて、レコアがいないのは、小説版を基本にしたからです。
カツが登場しないのは、鬱陶しいから・・・ゴホ!ゴホ!ゴホ!
もとい、女カミーユと絡みにくかったからです。
決して「嫌いだから」などという理由では・・・
67 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/04 21:40 ID:4bAG3GSd
イザーク。粘着質にしつこく迫れてみたい
Zのやついいな。小説版に近いのは好みだ。
69 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/04 22:12 ID:nUo2vnaZ
すみません。
62の
「Zも逃げるんだ、カミーユ!」
シートの横に立ちながら、シャアが叫んだが
は
「我々も逃げるんだ、カミーユ!」
シャアが叫んだが
の間違いです。
自分で書いていて「あれ?シャアは百式に乗ってんだっけ?カミーユと一緒にZにいるんだっけ?」と
わからなくなっていたようです。ホントは百式に乗ってるんですが。
>>64 ロランは今更女にしなくても…って気もする。(ワラ
バーニィは…アルにいたずらしたりして。
>>65 よくみかけるな。デュオとかも女になってたりするやつ。
>>67 コワイ…
改行をもちっと巧く使ってくれるとウレスィ。
72 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/05 18:25 ID:SfAKvrAa
しかしロランは、実際に女だったら、どんなストーリーになったかね。
とりあえずイーノ(ZZ)。
ついでにバーニィ…
>>72 もうちょっとだけ性格がキツめになる気がする
何となくだけど
アスラン(ry
76 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/05 18:48 ID:ePq8SYrF
>>72 そうだねえ…
・溺れてたのを助けてもらう
↓
・男の時よりはソシエやキエル、ジェシカに優しくされる
↓
・鉱山夫じゃなくてメイドとしてハイム家に雇われる
↓
・メイド服(;´Д`)ハァハァ
↓
・性格的に、真面目に働く
↓
・ソシエの友達とかにもなり、皆の人気者
↓ ・しかしディラン(ハイム家当主)が乱心!!
↓
・ああ、いけません旦那さま!
↓
・無理矢理モノにされてしまう
↓
・ソシエとかにばれる
↓
・ハイム家家庭崩壊
あれ?
77 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/05 20:12 ID:Jf82WALV
女カミーユ9「生命散って」
ヤザンのハンムラビがラーディッシュに迫る。そのブリッジではヘンケン艦長が怒声を上げていた。
「アーガマがグリプスに取りつけば勝機はあるんだ!ここで沈むわけにはいかん!撃ち落とせ!」
ヤザンの銃口がラーディッシュのブリッジに照準を合わせた瞬間、mk2のビームがハンムラビを威嚇した。
「エマ中尉!なぜ戻ってきた!mk2はアーガマの援護に行けと言っただろう!」
「修正ならば、後で受けますから!」
エマが言う。ヤザンのハンムラビが態勢を整えなおし、再度、ラーディッシュのブリッジを狙う。
「ヘンケン艦長、後でプロポーズの返事を聞かせてあげる!」
エマは、その言葉を最後まで言うことはできなかった。
ハンムラビのビームが、ラーディッシュとの間にわりこみ盾となったmk2の左腰を大きく抉る。
コクピットのモニターパネルが数枚はじけ飛び、エマの体を激しく打った。
「エマ中尉!」
「これで終わったと思うな!」
吠えたヤザンのハンムラビが損傷したmk2の横を通り過ぎようとしたとき、瀕死のエマが、最後の力を操縦桿に込めた。
跳ね上がるmk2の右腕がビームサーベルを握り、ハンムラビを両断した。
ヤザンが脱出ポッドを作動させたかどうかは、もう、エマには確認できなかった。
しかし敵は一機だけではない。右舷から接近するジェリドのバウンド・ドッグの連弾がラーディッシュに打ち込まれ、小さな火球が連鎖した。
ブリッジ右の爆発がヘンケンを襲い、キャプテンシートから体が飛んだ。
ラーディッシュのブリッジが半壊するのを、Zでかけつけたばかりのカミーユは発見した。
「ヘンケン艦長!お前か?お前がラーディッシュを!」
「これが戦争ってもんだろう、カミーユ!貴様こそマウアーの仇だろうが!」
しかし次の瞬間、Zを取り巻く光にジェリドは驚愕した。
「な・・・なんだ、あの光・・・バリアになっているのか?サーベルが異常な長さに伸びて・・・うぁあああ!」
ヘンケンは、薄れゆく意識の中で、光につつまれたZのサーベルがバウンド・ドッグを両断したのを見た。
78 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/05 20:13 ID:Jf82WALV
Zから離れたカミーユがmk2のコクピットを覗くと、エマ・シーンは既に死んでいた。きれいな女性は、死に顔もきれいだと、カミーユは思った。
『甘えられる相手がいなくて、拗ねているんでしょう』
そう言ってカミーユを諫めたエマの姿を思い出す。
カミーユはエマのことが好きではなかったが、男に振り回されず自分の理想を信じるその生き方には、憧れていた。
ママにも、エマ中尉のように生きて欲しかったのに、ママは仕事が生き甲斐だったくせに、男に媚を売ってばかりいて・・・
そういう思いが、エマの生き方に、理想の母の姿を見いだしていたのかも知れない。
カミーユは巨大な鉄屑と化したラーディッシュの中に入ると、半壊した戦闘ブリッジに辿り着いた。
ヘンケンが浮かんでいた。まだ息があったが、しかし、それも時間の問題だった。
「ヘンケン艦長」
「カミーユか・・・」
ヘンケンが呻いた。
「俺はもうダメだな・・・お前は、俺達の命を吸収して、生きるんだ」
「命を・・・吸収?」
「俺は見た・・・Zが大勢の人の意思を吸って、光り輝くのを・・・」
武骨で、繊細な感性とは程遠いヘンケンが、そのようなことを言うのが、カミーユには意外だった。
「だから、カミーユ・グローディア、お前は生きて、人の意思を集めて、それを具現化して見せるんだ。
Zには・・・そしてお前には、その力がある。そして・・・勝て。お前を苦しめてきた全てに、勝つんだ・・・
そうすれば、この戦いは終わる。俺達も報われるってもんだ・・・」
それがヘンケンの最後の願いだと分かったから、たとえヘンケンの言葉の意味が分からなくても「分かりました」と応えるしかなかった。
涙が、こぼれた。
79 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/05 20:13 ID:Jf82WALV
「カミーユ・・・mk2は、どうした?」
ブリッジの外に、損傷激しいmk2の背中が見えた。しかしヘンケンの目は既に視力を失っていた。
「健在です・・・エマ中尉も、元気に闘ってます」
「カミーユ・・・お前はやっぱり、まだガキだ。いい女ってのは、もっと上手に嘘をつくもんだ。
大人の女になるには、まだまだ修行が必要だな・・・」
ヘンケン・ベッケナーは唇の端を片方だけ上げて、微笑した。それが最後の言葉になり、彼はエマのところに逝った。
『俺には、父親代わりはできんぞ』
ヘンケンは、かつてカミーユに、そう言った。それは、確かにその通りだった。
しかしヘンケンの豪放かつ温厚な性格に、カミーユは「理想の父親像」を重ねていた。
パパは浮気したママから逃げて、あてつけに、自分も他に女なんか作ってみせる小さな男。だから私を振り向いてくれる余裕もなかったんだわ・・・
実の父が持っていなかったものを、ヘンケンならば持っていると思ったのだ。それは、いかにも少女らしい錯覚の仕方だ。
カミーユは、しばらくボウッとヘンケンの遺体の前にいた。
ヘンケンとエマの死が、父と母の死に重なる。
「命を吸収するとか・・・分からないよ・・・私、どうしたらいいの、パパ?ママ?」
少し離れたところで起きた爆発が、ラーディッシュを、小さく揺らした。
だからカミーユは、ハッと顔を上げた。正気に戻ったわけではない。ただ、混乱した意識が外に向いただけなのだ。
「パパとママを見つけなくちゃ・・・」
そう呟きながらZに戻るカミーユの瞳の中で、少しずつ、狂気が正気を浸食していった。
80 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/05 20:15 ID:Jf82WALV
改行、上手く使えなくてすみません。
「改行が多いです」と注意されてしまうので・・・
そうか、ロランが女性だと、ハイム家は崩壊してしまうのか(w
81 :
眞鍋 ◆JTGRhTgz8w :03/01/05 20:49 ID:Gokv4TI6
ロランが女ならば
ハリーとのダンスでハリー勃つ!
↓
消える・ハイムに目もくれない
↓
ハリー前半でミリシャに寝返る。
んなこたーないyo!
女ロランに惚れそうな面々
キース
グエン(ホモだから微妙?)
ハリー
ヤーニとか、ミリシャの方々
モテモテだな。
名前はやっぱローラなんだろうな…
でも女の子なら、コヨーテに撃たれたときグエンが飛行船に乗せてくれそう。
で、例によってメイドw。ボストニア城で。
∀は名作劇場ガンダムだから、小公女みたいにこきつかわれたりして。
他のメイド「まったく、グエン様もこんなどこの馬の骨とも分からない小娘を!」
…みたいな。
で、色々苛められるけど時々グエンがかばってくれる…とか。
…これだとグエンが相手役か…それはイヤかも。
84 :
83:03/01/05 23:09 ID:???
「コヨーテに撃たれた時」ってなんじゃい。
「コヨーテに襲われた時」ね。
85 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/06 03:29 ID:Qi46HDwJ
このスレは頭の中だけ男ってのはナシ?
「逆行のシャア」ってスレ(dat落ち)で、シャアやロランが一話に、
しかも女の躰に逆行なんてネタがあってさ、さわりだけ(1レス分くらいだけ)しか
書かれてなかったけど、何か良かった。
もうアドもわかんないけど…誰か知らない?また読みたい。
* * * プロト ◆xjbrDCzRNw 専用スレとなりました * * *
『真冬の性別変換祭!〜♀ガルマVS♀シャア 他〜』その3
「ご機嫌麗しゅう、シェリル!元気だった?」
ガウのブリッジに上がってきた旧友を、
イェルマは腕を広げ、人懐っこい笑顔で迎え入れる。
「フフ、あなたも相変わらずね!」
シェリルもイェルマを抱きとめ、再会の喜びを表した。
「・・・あれが件の木馬ね?」
スクリーンには、WBの映像が映し出されていた。
「ええ、そうよイェルマ・・・
いえ、地球方面軍司令官・イェルマ・ザビ大佐とお呼びすべきね」
姿勢を正す仕草を見せながらも、その口元には笑みが絶えることはなかった。
「あはは!な〜に言ってるのよ!いまさら。
今まで通り、イェルマ、でいいわよ」
嬉しそうに肩を叩くイェルマに、シェリルも声を上げて笑い出す。
その光景をドレンは驚愕の思いで見つめていた。
『わがままなお嬢様』として軍でも知られる‘あの’ザビ家の末娘と、
冷酷な上官がなぜこうも馬が合うのか?
2人の交友は噂には聞いてはいたが、
今こうして目の当たりにするまでは全く信じられなかった。
「それにしても、一人で何隻もの戦艦を沈めるあなたが、
沈められなかった船とはね・・・・そんなにすごいの?」
「ええ、あの木馬のおかげで、あなたのお姉様に苛められてるのよ?」
『お手上げ』のジェスチャーをしてみせるシェリルに、
イェルマはまたコロコロと笑う。
「うふふ、ドネル姉さんは厳しいから」
「フ・・・大気圏を突破してきた船よ。油断しないことね」
「もちろん!抜かりはないわ。
既に、その点から木馬の戦闘能力を
うちの優秀なスタッフが弾き出してるわ・・・・・・・・・・ね?」
振り返ったイェルマに指差されたダロタは、
ポカーンと口を半開きにするだけだった。
「・・・は?」
「『は?』じゃないでしょ!データよ!木馬のデータ!さっさと出しなさい!」
「む、無茶言わんでください!殆ど情報がないのに、データなんて出せませんよ!」
「なんですって?もう!役立たずッ!
いいわ!この私の目で確かめてあげる。
シェリルは前の作戦からの引き続きだったんでしょ?
私が使ってる別荘で骨休めでもしててよ」
「ええ、お言葉に甘えさせていただくわ。
ジオン十字勲章レベルなのは保証するわよ」
「ありがとう!・・・フフフッ」
「?・・・・どうしたの?」
「ううん、あなたからプレゼントなんて、珍しいじゃない」
「ああ、そういうこと・・・フ、あなたには貰ってばかりだったから」
「ご厚意に感謝するわ。それにしても・・・」
再びスクリーンのWBを睨む。
「・・・連邦が作ったにしては、けっこうオシャレな戦艦じゃない?
決めた!生け捕りにして、紫色に塗り直してあげる!」
「フ・・・・それは、その素敵な履物みたいに・・ってこと?」
「へ?・・・・・あぁあ!!?」
シェリルに指摘されて初めて、
ガウ・スリッパのままだったことに気づいたイェルマは真っ赤になってしまった。
「へ、兵が見てるのにぃ・・・!」
イェルマの背後でダロタは思わず頭を抱えて首を振った。
ふと、シェリルの後のドレンと目が合った。
自分と同じように、その顔には疲労の色がありありと現れていた。
どちらからともなく頷きあう。
彼とはよく理解し会える気がする、と副官2人は感じていた。
90 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/01/06 11:18 ID:7KLeAAwg
・・・・一応前スレからの続きでございます
・・・前スレ最後から、相当間が開いてしまいますた。
もの凄い勢いでSS投下されるプロト様に(;´Д`)ハァハァ
予想は裏切り、期待は裏切らない展開に無条件降伏する今日この頃です。
ロラン女性化は、なぜかソシエ男性化とセットで妄想してしまいます。
この2人だけを入れ替えれば・・・・と考えながら
地球光、月光蝶を見ていますた
>>85様
よくわかりませんが、全然OKなのではないかと思われます
・・・一身上の都合で、ペースが相当スローになってしまいそうです。
もうしわけない。
結局、ザビ家兄弟総女性化で、ヅカザビ家にしてしまいますた
・・・直接はほとんど出て来ないわけですが
徐々に話がハードになっていくので、あらかじめご了承くださいませ
では失礼いたします
ロラン女性化期待sage
92 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/06 17:20 ID:8v310O0Q
>>85 前スレでは
「男が、ある日突然女に!」じゃなくて
「このキャラの設定が、元から女だったら?」だった。
でも、試しに書いてみて、面白ければ、いいんじゃない?
>>86 俺は前スレからROMオンリー野郎だったが
そういうわけでもないと思う。
>>・・・・
久しぶりだ。副官2人にワラタ。きっと苦労してんだろうな・・・
ロランが女だったらグエンがまともなヤツで
ソシエがズーレーとまではいかなくても、宝塚趣味女で
ローラに男装させたりしてな。
93 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/06 22:00 ID:Xm6/PRd/
女カミーユその10「猿芝居」
キュベレイとジ・オの追撃をかわしたシャアは、コロニーレーザーの居住区に逃げ込むと、百式を降りた。
まだ自分を自陣に引き込みたいと思っているはずのハマーンと、決定的に傲慢で物見高いシロッコならば、この誘いに乗ってくると考えたからである。
シャアは、廃墟と化した劇場の舞台に立った。そのシャアを、被告人のようにライトが照らす。
「拳銃を捨てろ、シャア!」
ハマーンの銃口が、客席からシャアを狙う。シャアは銃を手放した。
「世界を手に入れたがる男と女か。面白い見せ物だ」
シャアとハマーンは、声がした方に視線をずらした。ハマーンとは逆の客席に腰を降ろし、優雅に脚を組んだシロッコがいた。
「それは、貴様も同じだろう」
「私は歴史の立会人に過ぎない」
ハマーンの言葉に、シロッコは薄笑いを浮かべて応じた。
「私は、ただ、世界を謝った方向に持っていきたくないだけだ」
シャアが言う。ハマーンはもう一度、銃口をシャアに向けた。
「ザビ家を再興するのが、分かりやすく人に道を示すことになる」
「それは、同じ過ちを繰り返すだけだ」
「ならば、ザビ家もティターンズも倒した後で、お前は何をする?」
「私が何もしなくても、ニュータイプへの覚醒で、人は変わる。その時を待つだけだ」
「戯言を。お前のような男が、じっとしていられるわけがない!」
そのハマーンの言葉には、明らかに、自分を捨て地球圏に逃げたシャアへの憎しみがこめられていた。
二人の会話を聞いていたシロッコが、唐突に笑った。
「まるで猿芝居だな。お前達の会話は、痴話喧嘩と同じだよ。所詮、貴様達は凡人なのだ。世界は、一握りの天才によって導かれなくてはならない」
「それが自分だというのか?」
シロッコの傲慢を、ハマーンは笑う。しかしシロッコは動じない。
「そうだ。だからお前達のような凡人は、排除されなくてはいけない」
シロッコの銃がハマーンを狙おうとした瞬間、劇場に銃声が響いた。
シャアは銃を拾い舞台袖に、シロッコとハマーンは身をかがめて客席に隠れた。
銃をかまえ、舞台にあがったのはカミーユだった。
94 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/06 22:01 ID:Xm6/PRd/
「本当に排除しなきゃいけないのは、重力に縛られた人達でしょ!でも、そのために大勢の人間が死ぬなんて、間違ってる!」
それは、まだカミーユに残された一握りの理性が言わせる言葉だった。
「たくさん人が死んで、その上に、人の心を大事にしない世界を作って、何になるっていうのよ!」
「その小さな感傷は、世界を混乱に陥れ、破滅に導くだけだ」
冷徹なシロッコの哲学が、カミーユの理性を打ち砕く。
「お前達は・・・ここで死んじゃえ!」
カミーユは、客席に向かってデタラメに連射した。
シロッコとハマーンは、カミーユとシャアに向かって威嚇射撃をしながら、別々の出口を目指した。
そしてシャアも、シロッコとハマーンの銃弾をかわすのに精一杯で、カミーユのことを考える余裕はなかった。二人の敵を牽制しつつ、やはり別の出口から外に出た。
誰もいなくなった劇場で全弾を撃ち尽くしたカミーユは、ボソリとつぶやいた。
「ここにも、パパとママはいないの・・・?」
ジ・オに乗ったシロッコを、パラスアテネのサラが見つけた。
「パプティマス様、御無事で」
「当然だ。ジュピトリスから向かえにきてくれたのか、サラ」
「パプティマス様のいる場所ならば、わかります」
「そういうところが、お前の可愛いところだ。グリプスから離脱するぞ!」
百式に乗ったシャアを、ハマーンのキュベレイが襲う。
「私と一緒に来てくれるならば、これで終わりにしてやってもいいのだよ、シャア!」
「そんな決定権は、お前にはない!」
シャアはキュベレイのファンネルを全て撃ち落し、接近戦を仕掛け体当たりをした。
「これでキュベレイの戦力は半減以下だろう!」
「このキュベレイをなめてもらっては困る!」
逆に、キュベレイが百式を組み伏せようとする。2体が、まるで男女のように絡み合い、宙を流れ、グリプスの外に出る。
95 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/06 22:01 ID:Xm6/PRd/
どこをどうやって戻ってきたのか分からない。しかしカミーユは、再びZのコクピットに座ることが出来た。
グリプスから脱出し、全周囲モニターに映る蒼い宇宙を見回す。索敵のためではない。両親を探すためだ。
「パパとママには、言いたいことが、いっぱいあるのよ・・・いた、ママ!」
カミーユが見つけたのは、キュベレイだった。その白く曲線的なシルエットが母を連想させた。
そのキュベレイが百式ともつれ合う姿は、見知らぬ男と抱き合う母の姿、そのものであった。
「ママは・・・また、そんなことして!だからママのこと、嫌いなのよ!」
カミーユはビームライフルを連射した。その一発が、キュベレイと百式の背後に浮かんでいた廃艦にあたる。
「く・・・爆発に巻き込まれるわけにはいかない!」
キュベレイは百式を手放した。火球に、百式が巻き込まれる。その赤い影に隠れながら、ハマーンはカミーユの射程距離から逃れた。
「シャア・・・私と一緒に来てくれたならば・・・」
ハマーンは唇を噛み、グワンバンへの帰艦を急いだ。そして、シャア・アズナブルは消息を絶つ。
96 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/06 22:04 ID:Xm6/PRd/
>86
本当にスミマセン。
そのような批判が、いつかは、あるかなあ・・と思っていたのですが。
女カミーユ、後1回で終わりになりますので、ご勘弁ください。
>・・・・さん
ども。イェルマ萌えキャラもさることながら
私も、苦労性の副官2人に、笑ってしまいました。
ロラン女性化は、たしかに、妄想・・・もとい!想像膨らみますね。
別にスレがプロトに乗っ取られてるわけでもなし。
そう気にすることもないんじゃ?参考意見ってことで。
99 :
山崎渉:03/01/07 02:43 ID:???
(^^)
100 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/07 02:58 ID:OGSYJ8X3
age
101 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/07 21:01 ID:+8ZFrVX4
女カミーユその11「宇宙を駆ける」
「ママ?どこに行ったの?ママは、私のママなんだから、知らない男なんかと一緒に逃げないで!私を捨てないで!ちゃんと、ママをやってよ!」
母を象徴するキュベレイを見失い、求め、グルッと旋回したZのモニターに、小さく、ジ・オが見えた。モニタを拡大する。そのダルマのようなシルエットに、今度は父の姿が重なる。
「パパ、そんなところにいたの?ママは酷いんだよ!私達を捨てて逃げちゃったんだよ!」
一直線にジ・オへと向かうZの前に、サラのパラスアテネが立ちはだかった。
「パプティマス様を、やらせない!」
しかしZはサラのビームを全てかわし、パラスアテネに体当たりをする。衝突する2体。
「誰よ、アンタ!パパの何なのよ!」
「パパ?いったい、何を言っているの?」
「パパもママの真似をして、外で女を抱いたりしていたの?アンタ、私からパパを奪うのね!」
カミーユはZのサーベルの柄をパラスアテネの胸に当てた。
ブォウン・・・
一気に伸びたサーベルの熱で、サラの体は一瞬にして蒸発した。
「サラ!」
シロッコが何を言おうとも、彼にとって、サラはまぎれもなく恋をする人だった。
だからシロッコは、生まれて初めて動揺という感覚を憶えた。それがジ・オの動きを止めてしまった。
その隙に、Zはジ・オを撃墜できたかもしれない。しかしZは、幼子が父に抱きつくように突っ込んできて、ジ・オをつかまえた。
「パパ!昔みたいに、その腕で私を抱きしめて、良い子だよって言って頭をなでてよ、パパ!」
「パパ?父親?いったい、何のことだ!」
「私、パパに振り向いて欲しかっただけなんだよ!明日から髪の色も戻す。ピアスも外す。ヘソが出るような服だって、もう着ない。
良い子になるから、私を見てよ!私を捨てて、知らない女に夢中になんかならないで!」
シロッコはメチャクチャに操縦桿を動かした。ジ・オの両腕がZの肩をつかみ、突き飛ばした。2体の間に距離が開く。
「サラのところに逝くがいい、カミーユ・グローディア!」
ジ・オが発するビームの雨を、しかしZはかわした。カミーユは錯乱していても、その能力は失っていなかった。
102 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/07 21:01 ID:+8ZFrVX4
「パパ・・・パパも私を見捨てるの?あんたなんか、パパじゃない!」
Zのビームが、ジ・オに伸び、その手足を次々と打ち砕いた。
「う・・うぉおおお!そんなバカな!動け、ジ・オ!」
ジ・オは、撃破された勢いでグルグルと回転しながらグリプスの発射口へと流された。
その瞬間、グリプスの基底がズゥゥと光り、コロニーレーザーが発射され、光の中にジ・オは溶けていった。
その光の矢は、彼方にある、バスク率いるティターンズ艦隊も飲み込んでいった。
「パパ!本当のパパは、どこにいるのよぉぉ!?」
「カミーユ?」
ファンはカミーユの声を感じ、メタスの方向を変えた。しかし、もう一人の女の気配も感じていた。
「この感じ・・・ロザミィ?」
「パパ?そんなところにいたのね。私を待ってくれていたのね」
Zの前に浮かんでいるのは、すでに、かなり激しい戦闘をくぐり抜け、損傷激しいサイコガンダムmkUだった。
その巨大なシルエットに、カミーユは父を見たのだ。
そのコクピットの中で、度重なる記憶改変と戦闘による精神負荷で、もはや自分が誰だか分からなくなっているロザミィは、それでも生きのびようとしていた。
「もうエネルギーが残っていない。バーニアも壊れて動かない。これでは、鉄の棺桶に乗っているようなものだ!」
その、両腕を広げたサイコUの胸に、Zが飛び込んできた。
「これは・・Z!敵じゃないか!」
ロザミィは慌てた。しかしZは攻撃する気配を見せなかった。
「パパ!こんなところにいたのね!」
Zのパイロットの声は、接触回線を通して聞こえてきたのか、それともロザミィの頭の中に、直接聞こえてきたのか。
Zのハッチが開く。カミーユの体が流れてきて、サイコUの頭部にしがみついた。
「パパ!外に出て、私に顔を見せて!」
「パパ?私が・・・?だって、私は女だよ?」
「私ね、ガンダムを操縦して、がんばったんだよ。フォウが死んで、皆、死んで、それでも、がんばってパパのところまで来たの。
だから、褒めてくれる?よく来たねって言って、頭を撫でてくれるでしょ?お前は私の可愛い娘だって言ってよ!」
ロザミィは、もはや自分が誰だか分かっていないのだ。だからカミーユに誘われるままに、頭部ハッチを開いて、コクピットの外に出た。
103 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/07 21:02 ID:+8ZFrVX4
その、ノーマルスーツの上からも女性だと分かるロザミィのシルエットを見て、カミーユは目を見開いた。
「アンタ・・・パパじゃない!なんで?なんでパパじゃないの?
わかった!アンタがパパを誘惑した女なのね!パパの寂しさにつけこんだ女なんだ!
パパは・・・パパは、こんなところに女を隠していたのね!」
カミーユの敵意を感じ取り、ロザミィは銃をかまえた。
「違う・・あなた、ママ?そうよね!パパの中にいるのは、パパに守られている女性は、ママしかいないよね?」
それは、カミーユの願望でしかなかった。
カミーユとロザミィの姿を、ファンのメタスが捉えていた。
「離れるんだ、カミーユ!」
メタスがビームライフルを構える。
ロザミィはサイコUのコクピットに戻るために、カミーユの肩をつきとばした。
「ママ、何をするの!?」
カミーユはサイコUの頭部から離れ、偶然だが、Zのコクピットへ流れていった。
ファンは、そのカミーユの姿を、自分の意思が彼女に通じたから敵から離れたのだと、誤解した。
メタスの照準が、サイコUを捉えた。
その瞬間、ファンは、サイコUのパイロットがロザミィであることに気がついた。正確には、感じ取ったのだ。だから引き金を引くのをためらった。
Zのハッチが閉まる。しかし起動しない。ファンはサイコUが既に動かないことを知らない。だから、早く撃たないとカミーユが死ぬと思った。
「可哀想だけど・・・直撃させる!」
メタスのビームがロザミィを焼き、サイコUの頭部を粉砕するのを、カミーユは見た。
それはカミーユにとって、何度目かの、父と母の死の瞬間そのものだった。
「皆・・・お願い!パパとママを助けて!私の体を皆に貸すから、皆の意思の力で、パパとママを助けて!」
それは、遅すぎたカミーユの意思であった。Zガンダムは、その意思に応え光り輝きはしなかった。
目の前で何度も繰り返される父と母の死に、カミーユの精神は、戻れない闇まで落ちていった。
104 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/07 21:02 ID:+8ZFrVX4
いくつもの光の筋が、カミーユの周りを取り囲む。
『お前だって、人殺しだろう』
『パプティマス様は、寂しい人なのよ』
ジェリドやサラ・・・今まで自分が殺めてきた敵達の声だ。
いや、敵だけではない。ロベルトやアポリーの姿も見える。
『カミーユはもっと、大人にならなくてはダメよ』
『いつまでも、パパだのママだのと騒いでいては、いい女になれんぞ』
分かったような口をきくのは、エマとヘンケンに決まっている。
『ファン兄ちゃんは譲ってあげる。だってカミーユは、兄ちゃんの理想の恋人だもの』
ロザミィが笑う。
『人は分かり合えるって・・・信じられるかい?』
フォウの問に、カミーユは応えられなかった。
105 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/07 21:03 ID:+8ZFrVX4
メタスの腕が、Zに触れる。
「カミーユ、大丈夫?」
ファンは接触回線を開いて呼びかけた。
本当は外部からハッチを開いて、直接、顔を見たかったのだが、受信した映像からカミーユがヘルメットをしていないのが分かったから、それは止めた。
「カミーユ、ヘルメットはどうしたの?」
しかし、ファンの声はカミーユの耳には届いていても、意識には届いていなかった。
「わぁあ。大きな光・・・彗星かな?違うなぁ・・・彗星は、もっと、バァーッと長い尻尾があって・・・」
「カミーユ・・・?カミーユ!ねえ、カミーユ!返事をしてよ、カミーユ!」
「ここは暑いなあ。なんか息苦しいし。ねえ、誰か、出してくれない?」
ハッチ開閉装置が壊れていたのは、幸運だった。
カミーユが計器を適当にいじった拍子にハッチが開いてしまうと、ヘルメットをしていないカミーユは死んでしまう。
「パパとママはどこかなあ?エマさぁん、ヘンケン艦長ぉ、ねえ、皆、どこにいるの?
一人じゃ寂しいなぁ。ほら、星がキレイだよ。皆も見てごらんよ・・・あ、フォウ、見つけた!」
カミーユはファンが乗るメタスを見つけて、そう言った。
「カミーユ・・・」
ファンは、これ以上呼びかけることを諦めた。
今は、早くZをアーガマへ連れ戻すことだ。
そして、MS用作業ブロックにエアを満たして、安全な状態でカミーユをコクピットから出さなくてはいけない。
全ては・・・それからだ。そう思うようにした。
そうでも思わなければ、今のカミーユ・グローディアの状態は、彼女を守るためにZを設計したファン・ユイリィには、あまりにも辛かったからだ。
fin
106 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/07 21:05 ID:+8ZFrVX4
>97さん 98さん
ありがとうございます。気が楽になりました。
と、いうわけで、長々と申し訳ありませんでした。
女カミーユ、終わりました。
小説版の流れを元にしたので、それを知らない方は(知っている方も?)
「なんだ、これは!」って展開になっちゃったかも・・・
おつかれ!イイ!気に入った!!
もっと「IF」の世界に踏み出してみてもよかったかと思うけど、
そうなってくるとこのスレの主旨とは微妙にズレてくるかもね。
シロッコ絡みでストーリー的に変化ありそうな気はするよな。
なにしろ有能な女NTパイロットだもんな。しかも精神不安定気味。
シロッコにしたらまさに格好の獲物のような気が。
女カミーユの声は誰のイメージがいいかね。
個人的には若い頃の林原めぐみか、
もちょっと繊細な感じなら、小西寛子とかがいいかな。
激情型っぽい感じにするなら久川綾もいいかも。
スイマセン、Z見た事無いので何とも言えずROMってました、プロトさん
乙です。職人さんは固定なので仕方ないですよ。私もぼちぼち新作
描かなくては・・・晴れ着のガルマ子タソでも描こうかと思って、スケブに
ラフを描いたのですが、そこで既に力尽きてたり・・・グハ。
ガウスリッパももう少し待ってね。
保全
110 :
sage:03/01/08 18:25 ID:4ohgHHIR
ガトー女性化希望
112 :
シャア板初心者 ◆X.IoSBghOY :03/01/08 18:35 ID:+EZimq2h
アムロ
アムロは、アム子として単独スレがたってるよ。
114 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/09 00:24 ID:XZWdt8+c
女ガトー、私が書いたヤツは萌えキャラっていうか
何も考えていないギャルになってしまったですが
他にも「純和風、黒髪、ポニーテール、古風」って案も
出てたような気が・・・
女イザークとニコルきぼん
118 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/09 22:44 ID:5fwNsk3q
Vで、カルルが女だったら・・・変わらないか。
119 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/11 00:38 ID:lXCEJYJD
age?
>>116 フレイよりは直接行動に訴えるタイプになるかと。
顔に傷をつけられて、執拗にキラを狙う女イザーク…
って、エスカフローネのディランドゥ?
ニコル女性化はよくあるとして、ディアッカはどうなるんだろ?
ノリノリでイケイケ(死語)な戦闘大好きネーちゃん…?
121 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/11 23:38 ID:dLzdNAoV
女版クルーゼ隊長きぼん…と言ってみる。
122 :
85:03/01/11 23:47 ID:???
123 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/12 19:33 ID:eSRVO8xa
やはり、ロランだろう。
>>120 女だったらいいなと思うキャラだから
ディアッカが女でも嬉しくない
125 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/13 03:13 ID:D447n/KO
いつの間にか、SS保管ページが更新されていた。
管理人さん、おつかれさまです。
アム子スレ…おちた?(´Д⊂
マジで?
保守
PC変えたのでクッキー食わせるテスト。
ガウのいい画像資料無いですか?模型の作例画像なら1枚見つけたんだが。
130 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/14 19:10 ID:IVVXcQXi
アム子スレが落ちた?ショック!
ガウスリッパへの期待大。
デュオ女体化きぼんぬ
>>131 xtp0001.s3.x-beat.com/cgi-bin/up/source/Sonata_0372jpg.html
>>132 うpろだから予想してたが、やはりエロ絵かw
でもサンクス。
同人誌のあとがきかな?
ウッソ女化でロリアニメ
135 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/15 18:17 ID:T1x9DF/8
age
136 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/16 00:22 ID:jz7QxRVk
>>126 作者さんの発言通りだと、これであの15歳アム子の陵辱話はお流れという事に…
すっげえ楽しみにしてたのにー。・゚・(ノД`)・゚・。
137 :
山崎渉:03/01/16 07:30 ID:???
(^^)
捕
手
140 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/16 21:13 ID:NCSqkrRL
ウッソが女の子だったら、シュラク隊は、皆、男になるのでしょうか・・・
保守age
>140
イノエ隊長(女)に頭を押さえつけられて、みんなそろってロリコンに走るヘタレ中隊になってしまいまふ。
143 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/16 23:59 ID:iW9KeIil
>142
その展開は、それはそれで面白そうだ。
っつうか、一人の少女パイロットを守るために散っていく騎士団のようだね。
まさにジャンヌ=ダルクですね、それ。
145 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/18 02:23 ID:WJpSnlgG
age・・・
っていうか、・・・さん、再降臨希望。
147 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/18 19:37 ID:3LqrJ/t0
種スレ、すげぇ迷惑だな
『月と白き人形と妖精と』(ロラン&ソシエ性別入れ替え)
「メーリさんの羊、メーメー羊♪メーリさんの羊、かわいいね♪」
アメリアの山に綺麗で、とても愛らしい歌声が響く。
声の主は、褐色の肌に美しい銀の髪というなんとも不思議な容姿の少女だった。
「おいローラ!歌ってる暇があるなら少しは手伝ってくれよ」
シャベルを片手に、キースが非難の声を上げる。
「・・・あなたが『俺ひとりでやるから任せとけ!』って言ったんでしょ?」
退屈そうに岩に腰掛けていたフランに咎められ、
キースは渋々シャベルを持ち直す。
「フラン、やっぱり地球っていい所だね!」
「・・・私達あそこから来たのよね」
2人の少女は夜空に浮かぶ月を感慨深げに見つめた。
「さて、これだけ埋めりゃ大丈夫だろ」
「うん!わかりっこないよね」
そう言って屈託なく微笑むローラの顔はどこか
少年ぽさを含んでいた。
「私は新聞記者に」
「俺はパン屋に」
夢を語る2人の顔を交互に見ながら、
ローラは羨ましそうに笑った。
「いいなあ・・・2人はやりたいことがあって・・・」
少し寂しげなローラの笑みに、キースは意を決したように切り出した。
「な、なあローラ?お前行くところ決めてないんだったら、
その・・・も、もしよかったら、俺と一緒に来ないか?」
キースの一世一代の誘いを横に、フランはヒュウと口笛を吹いた。
だが、期待に反してローラのリアクションはそっけないものだった。
「う〜ん・・・パン屋かぁ・・・そういうのも嫌いじゃないけど
・・・でもやっぱり、やりたいことは自分でみつけたいよ」
「そ、そうだよな!やっぱりそういうのは自分で探すもんだよな。うん!」
全く意を汲まない返事をするローラと、
そのままウヤムヤにしてしまうキースを横目にフランはため息をついた。
「・・・子供ね」
やがて、道が分かれだした。
「ここでお別れね。キースもローラも元気でね」
「ああ、フランもな。じゃあな、ローラ!」
「うん、あ、キース!」
呼び止められ、やや緊張の面持ちで振り返るキース。
もしやと胸に期するものもある。
「美味しいパンが焼けたら、食べさせてね!」
「あ、ああ!約束するよ!一番に食べさせてやるよ!」
力を込めるキースに、ローラも笑顔で手を振る。
2人と分かれたローラは、早速ピンチに陥っていた。
腹を空かせたコヨーテの群れに囲まれてしまったのだ。
「犬?・・・ああっ!!」
思わず目を閉じた瞬間、乾いた銃声が響いた。
恐る恐る目を開けると、コヨーテ達は散り散りに逃げてしまった。
ふと見上げると飛行船から銃を持った若い紳士が手を振っていた。
「あの人が助けてくれた・・・」
飛行船では紳士の取り巻きの少女たちがキャッキャと歓声をあげていた。
「坊やー!グエン様に感謝するんですよー!」
「・・・女の子なんだけどなぁ・・・」
短く切った後ろ髪を撫でる。
「さっきの人、グエン様って・・・髪、伸ばそうかな・・・」
「全く!玩具を追いかけて溺れるなんて」
「すいません・・・」
初めて見た地球の川にうかれたローラは、流れに飲まれて
あわやというところを地元の名主ここハイム家に助けられたのだった。
「そんなにこの玩具が大事だったのか?」
振り返ると、ベッドの反対側にローラと同年代と思しき少年が
彼女の大事に金魚のメリーを手に悪戯っぽく微笑んでいた。
「あ、メリー!よかった・・・ありがとう・・・?」
伸ばした手は少年に遮られてしまった。
「ふ〜ん。メリーっていうんだコレ。
助け賃ってことでもらってやるよ」
「だ、大事なものなんです!返して下さい!」
取り返そうと身を伸ばすローラの匂いが
少年の鼻をくすぐり、思わず顔が赤くなる。
「わ!?こ、こら!」
「セシル、返してあげなさい」
「あ、ね、姉さん!」
振り返ったローラは、そこに立っていた女性の姿に固まってしまった。
(ディアナ様?・・・ま、まさか)
「もう身体は大丈夫みたいね」
「は、はい。おかげ様で・・・」
応えながらも、その顔に見入ってしまう。
よく知る、あの高貴な方とあまりに似すぎている・・・と。
「そう・・・こちらには働き口を探しに?」
「あ、はい。こちらにはハイム家という名家があるそうですから、
そちらで働かせていただこうと・・・」
ローラの言葉に、姉弟は顔を合わせる。
「あ、あの・・・私なにか変なことを?」
「あなたは運がいいわね」
「へ?」
セシルが足元を指差す。
「ここだよ。ハイム家へようこそ!」
「あ!」
「お仕事の件、お父様にお願いしておいてあげますね」
「ありがとうございます!」
それから2年、ローラはハイム家の使用人としての仕事を完璧にこなすまでになっていた。
「ローラ、今日の晩御飯は?」
親しげに声をかけるセシルに、ローラは箒を止め微笑む。
「あ、セシルさん・・・今日はシチューに・・・
あと、奥様がマロングラッセもお作りになられるみたいですよ」
「誰もいない時くらい、『さん』って付けるなよ。
俺、どうも苦手なんだよな。そういうの」
「そういうわけにはいきませんよ」
「ローラは真面目だねえ」
「フフ、それだけが取り得ですから」
「もうここの仕事は慣れたか?」
「ええ、旦那様を始め、みなさん良くしてくださいますから。それに・・・」
「それに?」
「こうしてセシルさんが気にかけてくださいますから」
そう言って、微笑むローラの、2年前より随分伸びた髪が揺れた。
「そ、そっか。まあ、俺も暇だしな!」
そんな二人のもとに、使用人のジェシカが駆け込んできた。
「あ、ローラ!こんな所にいたのかい!旦那様がお探しだよ!」
「旦那様が?」
「お前、なんかやらかしたのか?」
「え?そ、そんなはずは・・・」
「とにかく急いで!客間にいらっしゃるから!」
「は、はい!」
慌てて客間に向かうと、ハイム家当主のディランと共に、
お客と目ぼしき若い紳士がいた。
「す、すいません!お待たせしてしまって・・・」
「ローラ、エプロンのままで・・・あ、グエン様、こいつがそのローラですよ」
「ほう、君がローラか・・・」
精悍なその紳士に見つめられ、ローラは少し体が緊張するのを感じた。
「あ、あの・・・?」
「ああ、説明がまだだったね。私はグエン・ラインフォード。
若輩の身ながら、この土地の領主を務めさせてもらっている。
ハイム家に自動車の運転が出来る使用人がいると聞いてね」
フッとローラに微笑みかける。
「女の子、とは聞いてなかったがね」
「ローラ、いい機会だ。グエン様はお前に学校に行くための勉強もさせてくださるそうだぞ」
「わ、私が・・・ですか?」
「ああ、思い出したよ、その髪の色!」
「え?」
「いつぞやコヨーテに・・・」
ローラの頭に、2年前の光景が浮かぶ。
「あ、あの時の!そうか、グエン様ってあの時・・・
あの時はお礼も言えずに・・・ありがとうございました!」
「髪を伸ばしたんだね。私としたことが、こんな可愛らしい子を男と間違えるなんてね」
そう言って、ローラの肩に手を置く。
「あ・・・」
「フム、君は良いレディになれそうだ。
是非とも私の傍で新しい時代を創る仕事をしてもらいたい」
「おお、そうだローラ!もう一つ朗報があるんだ」
ディランは得意気にウインクしてみせる。
「今年の成人式、お前もセシルと一緒に参加するんだ。
それも、主役としてな」
「わ、私が・・・ですか?でも、私はよそ者で・・・」
「いやな、今年成人になる男連中が、是非ともローラを、とうるさくてな。
・・・これでお前も、晴れてこの土地の一員ってわけだ」
「私が、ここの一員・・・」
言葉にして、感極まったローラはポロポロと泣き出してしまった。
そんなローラを、セシルは少し複雑な面持ちで見つめていた。
「で、ではホワイトドールの前で聖痕を授けあいます!
私と一緒に行ってくださるか、かかた?」
「緊張すんなよ!ローラちゃーん!」
「愛してるよー!」
「俺だ!俺を選んでくれ〜い!」
祭壇の上のローラに、熱い声援が飛ぶ。
ローラは戸惑いながら、眼下の男女たちを見渡した。
ふと、見慣れた顔に目が止まる。
セシルは一瞬恥ずかしそうに視線を逸らしたが、
意を決したように壇上のローラに手を掲げた。
それを見たローラも優しく微笑む。
「セシル・ハイム、祭壇に昇ってください!」
一瞬の静寂の後、
「あ〜あ」
「やっぱりなぁ・・・」
「ヒューヒュー!」
「ねえ、やっぱりそうなのかなあ?」
「もちろんそうでしょ!素敵よね〜」
様々な声が飛ぶ中、セシルは気恥ずかしそうに
ローラが待つ祭壇へと登っていった。
壇上の2人の間に、なんともいえない気まずい空気が流れる。
「じゃ、さっさと始めちまおうぜ」
「あ、はい!・・・あのセシルさん」
「ん?」
「えっと、どうやったら・・・」
「あーその、な」
困り顔で頭をかく。
「背中向けて、服脱ぐんだよ」
「ふ、服をですか?・・・はい」
背中越しに布が擦れ、落ちる音が聞こえる。
セシルは胸の鼓動が早くなるのを覚えた。
「脱ぎ、ました」
「そ、そうか。じゃあ、ビンを預かってるだろ?それを」
「あ、はい。これですね」
振り返ったセシルの目にローラの背中が映った。
月の光に照らされたその美しい背中に、セシルは思わず息を呑んだ。
「あ・・・・じゃ、じゃあ、聖痕をつけるぞ」
そう言って開いたビンからはヒルが顔を覗かせた。
「な、なんです?その気持ち悪いのは?」
背中越しに振り返ったローラの顔が青ざめる。
「ヒルだよ。これで背中に聖なる痕をつけるんだろうが」
「そ、そんなグロテスクなもの・・・で?」
「お前、2年遅れの成人式なんだからな」
「そうですよね、お、大人になるためですよね。我慢、我慢しなきゃ・・・」
ローラの反応に、セシルもついつい意地悪したくなってしまう。
「そうそう、じゃあ、一匹目いくぞ」
「え?ちょっと、まだ心の準備が・・・ひゃうっ!つ、冷たい!」
「おい、動くなよ。まだあと5匹いるんだからな」
その時、彼方に閃光が走った。
「な、なんだ?」
下の方でも、既に騒ぎになっている。
「あれ、火だろ?」
「ノックスの方が明るくなって」
「火事じゃないのか?」
壇上のローラとセシルも、その異変に戸惑うばかりだった。
「なんだ、アレは?」
(あの光、ディアナ・カウンターの長距離ビーム?)
「あ!こっちに・・・!」
「きゃあ!?」
ホワイトドールをかすめたビームに、ローラとセシルは
ガレキの下へと埋まってしまった。
160 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/01/19 17:09 ID:qZfNW0jG
>>145様、他の皆様、お待たせしますた!
・・・というわけで、スレ復帰第一弾に禁断のロラン女性化に踏み切りますた!
ソシエをセットでというのは、私個人たっての希望で・・・
ネタがネタだけに、いつも以上に反響が怖い今日この頃です。
>プロト様
キタ─wヘ√レv(゚∀゚)─w!!!
あまりの悲劇に感動を禁じえませぬ!
・・・誰が傍にいたら、カミーユ・クローディアは救われたのでしょうか・・・
フォンが甲斐甲斐しく介護する様も見てみたい・・・
>>ガルマ子ワッ少尉様
ガウスリッパ━━━━━━∩(゚∀゚)∩━━━━━━━!!!
楽しみに待たせていただいています
・・・が、今回、ガルマ子の続きでなく、心底申し訳ありません・・・
大筋、固まってるのですが、まだ産みの苦しみに苛まれる部分が・・・
2月からは制作に時間を割けると思うので、ガンガリます!
>>SS保管ページ管理人様
いつも、ありがとうございます&ご苦労様です
>>126様他
・゚・(ノД`)・゚・
嗚呼・・・アム子陵辱、自分も楽しみにしてますた。
あそこで書かせていただいてたやつの続編も、2月からかかろうと
思っていた矢先に・・・もう立たないのでせうか
>シュラク隊男化
「阿修羅隊」とかいう感じの、筋肉集団を想像してしまいますた
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
・・・2月入るまではペース遅くなってしまうと思いますが、
どうか見捨てないでやってくださいませ
161 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/19 21:22 ID:4mzl1lXz
>・・・・さん
ローラのエプロン姿と、成人式にドキドキしながら、続きを待ちます。
age
期待age
ロラン萌え〜にとって、ロラン女化ってどうなんだろうか
165 :
山崎渉:03/01/20 14:37 ID:???
(^^)エヘヘ
>>164 非常によろしいですとも。
おとこにょこロランも勿論神の域ですが、女性化も勿論大歓迎さ!
まあ、こういう話題が出たときに「男の子だからいいんじゃねーか」って言う人も居ますがw
このスレ定期チェックするよ。続き期待してます。
168 :
167:03/01/20 16:53 ID:???
あ。ケコーンだ。しかもなつかしのかみゅ。元気?
169 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/20 20:51 ID:W7pkD8xr
保
170 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/21 00:14 ID:eY21KeHX
ロランが女性だと、女装する場面は、男装することになるのだろうか。
宝塚みたいにタキシード着させられて
「あなたはヒゲの機械人形のパイロットなんだから、ヒゲをつけて。
タキシードにヒゲをつけて踊るのは『ヒゲダンス』という、ジパングの社交ダンスの一種なのよ」
とか、わけわからないことをキエルに言われて信じ込んで
本音では「ハリー様と踊りたい」とか思いながら、ディアナ様と踊ったりして・・・
それもおもしろいけど、ハリーが萌えるシーンは無くすには惜しいなあ。
172 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/21 09:24 ID:YNtqmc7H
>>160 なんかこっちの方が本編より自然に見えるのはなぜだろう(ワラ
続きキボン。
ロランが女だとハリーはかなりダメダメな奴になりそうな気もする。
だってローラに惹かれキエルに惹かれディアナに惹かれって。
気が多すぎるぜハリー。
「08」のミゲルが女だったら・・・
「先ほどは失礼しました。正式に辞令が出まして、今度軍曹と同じ隊になりますぅ。よろしくお願いします(はぁと)」
「そんなぁ伍長ぉ、「ホバーで突っ込め」って無理ですよぉぉ。うぇぇぇぇん・・・」
「気持ちをぶつけるって言ったって、宇宙は遠すぎるのよ・・・。それより、いつも近くにいる貴方のことが・・・」
「08」にはかわいがりな妹的キャラがいないからねぇ(アイナもキキもちょっと違うよね)。
175 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/21 23:03 ID:fY6YZe56
保守
マスターアジアを女にしたら萌えすぎだろうか。
アスランが女だったらキラはもっと大変だったな。
アスランが女だったら、微妙に勝ち気系の幼馴染ってトコか。
「あいつはお人好しなんですよ」とか激しくラブコメ風味になるよなぁ。
歌姫様とは姉妹の契りってコトで一つ(w
>>176 年齢設定にもよるんじゃないの?
20代後半〜30代初めくらいの若さだったら…。
>>177 鬱SEEDの場合、
物語途中でキラとの関係がイザーク達にばれ、ボロボロにされたりして…。
・・・ローラへの反響とご期待に、気合の入る思いの・・・・(略)であります!
すいませぬ、続きは、今しばらくお待ちくださいませ。その間に相関図(予)など作ってみますた
若干設定バレになってるとこもありますが・・・(゚ε゚)キニシナイ!!
メシェー―好き→セシル←―ブラコン&シスコン→キエル←似ているが・・・
↑ \ / ↑ |
\ 気になる 妹みたい | |
優しい人\ / | |
\↓↓ . | |
キース─友達以上の感情→ローラ――――憧れ |
\ /┐│「「惚れた―ギャバン |
| 憧れ / │ \ |
お嬢さん /欲しい | \ |
↓ ↓/ | 不思議な魅力だ |
ベルレーヌ グエン | \ |
憧れ \ |
| \___ |
↓ \ |
ディアナ←─忠誠?――ハリー
>>プロト様
ローラはおそらく地球圏一、エプロンが似合いますとも!ええ。
>>163ー164様
>>168-168様
>>170-173様方
ご感想、ご意見、ご声援、勉強になります。ありがとうございます。
ロランの中性的な魅力は、恐ろしい破壊力です。
例えば、
「あ、可愛い女の子だ(;´Д`)ハァハァ。それも、あんなに無防備・・・(;´Д`)ハァハァ」
がしっ!
「な、なにをするんですか!離してください!」
「Σ(゚д゚!お、男?・・・・・いや、男でも構わない!(;´Д`)ハァハァ」
って魔力があるような・・・
単純に女性化しても敵わないですが、なんとかガンガリます
>>174様
SS保管庫に、プロト様の『第08MS小隊 サイド−U.N.I.T. 』がありますぜ。
是非、ご覧くださいませ。
>>177-180様
人間関係が大変なことになりそうな悪寒・・・
いや、種見てないわけですが(w
183 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/01/22 04:15 ID:DXrgiIWA
>>176様
イメージは、「影技」のエレ姉とガウですな!
「下がってな、ドモン!」
「し、師匠!」
「我は不敗なり、我はマスターアジア・・・」
「あ、危な・・・!」
「流派、東方不敗・・・秘技」
十 二 王 方 牌 大 車 併
「す、すごい・・・」
「な、姉ちゃ・・・お師匠さんが護ってやるって・・・言ったろ?」
あ、これだとレインがキュオのポジションになる罠(;´Д`)
むしろメロンパンナの声で「このブァカ弟子ぐぁぁぁぁ!」とののしって欲しい。
185 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/22 11:25 ID:85x0l5GO
ヒイロが女だったらほとんど川澄舞だな。
新宿にて
「お会いしとうございました、師匠!!」
謎の女性に駆け寄り、ひざまずくドモン。
「ドモン・・・久しぶりね」
女性がドモンの手を取りやさしく体をたたせた。
「あの女性がドモンの師匠・・・マスターアジア。でも、ドモンの師匠だったらあの人いくつぐらいなのかしら?」
「・・・年齢のことは言うな」
レインの呟きが聞こえたのか凄い視線がマスターアジアからとんできた。
「そうだぞ、レイン俺の師匠に何を言い出すんだ」
「でも・・・30歳に見えるのにドモンの師匠だなんて一体いくつのときにドモンを教えていたの?」
さらに言い募るレインの言葉に二人がキレた。
「そんなこと知らないわー!!流派東方不敗は王者の風なのよー!!」
「さすが師匠!細かい疑問など気にもなさらないっっ!!」
東方不敗女性化で萌えるためには年齢がネックだ。
逆に実年齢五十から六十くらいなのに修行の成果で肉体年齢十代後半とか
ってのはいっそすがすがしいと思ふ。血で血を洗う恐怖の四角関係ですよ
しかも強力なファイター二人と主人公思いの幼なじみですよ参ったねお客さんウッシッシ!
俺、幽遊白書の幻海師範みたいなのしか浮かばない…いや若返れば萌え設定だが
問題は髭だが・・・・・・・・・・・
ネコヒゲで無問題だな
緊急時につき、代理で保守させていただく!
191 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/23 00:57 ID:41ezVB1u
歩
192 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/23 05:28 ID:QjnnACyB
ドモンの女性化も見てみたいかも……
193 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/23 10:00 ID:suQTevc0
やれやれ。
本当に見たいのはクワトロさんの女性化だろ?
気が強く肉欲に溺れるなんて最高じゃないか
男装の麗人ハリー(本名別にあり)とか。オスカルみたいな…。
ロランと踊ったときにドキドキして、後で男だと判って本気に恋したり。
カミーユ
ロラン
キラも結構イケル
>>196 幼女を守れなくって大泣きし、
心の隙間を埋めるためにフレイと百合シーンかましますか?
これだったらP○Aも文句は言えま(略
>>197 その場合はフレイは男になるかと
っていうか種キャラ全員性別逆転したヤツが見てみたい
美少女が仮面の美女に率いられた美少女集団と戦うアニメ?
…なんかよくある話って感じになるなw
200 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/23 19:08 ID:FhcPR93G
>194
スモウのコクピットで
キエルに「私はあなたが好きなのです」と言われたら
キスをする代わりに赤目隠しを取って「私は女なのです」と・・・
マッチョなフラガ姐さん
攻撃受ける度巨チンがプラァーンなマリュー…
サイは年下の婚約者フレイ(♂)の世話をやく眼鏡っ娘?
アスラン(♀)の婚約者をぶん取るキラ(♀)…
キラ(♀)激しくヤリマン
ベルサイユじゃなくて「ソレイユのばら」ってとこか。
キエルとくっついて百合になるのか。
それともローラとくっついて男装×女装の倒錯の世界か。。
207 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/24 02:02 ID:zMyYhu4q
フュリー・オード
…うーん。ファイヤーエムブレム。
208 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/24 02:07 ID:GWiW4XKL
>198
激しく見てみたい
男フレイは鬼畜系になる・・・のか(汗?
んでもって、落ち込むキラを良い感じにちょうk(略
>>210 とりあえず、
「俺のキラたん(♀)を汚すんじゃねえウワァァァン!!」
と13〜16話見た香具師らの叫びが各地でこだまする、と。
種キャラのの性別逆転させても、
キラ(♀)・アスラン(♀)のシャワーシーンやクルーゼ(♀)のバスローブ姿など、
サービスシーンにはちっとも事欠かないというのはどういう訳なのか。
212 :
山崎渉:03/01/24 23:06 ID:???
(^^;
サイは健気な眼鏡っ子になるんですな。
215 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/25 22:43 ID:+g0Sfbli
保守
ロラン女性化の続きを見るまで、このスレは落とさせん!
217 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/26 18:18 ID:tfNtDKDT
保全あげ
218 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/26 21:59 ID:LCEtUnKV
カトルタソ(;´Д`)ハァハァ
>>214 そういやガンダム世界では、眼鏡っ娘は希少だよなあ…
女の子トールは、面倒見の良い彼氏に寝起きの襟元を直してもらうんですか?
ちょっといいシーンかも。
元気な中国娘々、サイサイシーだろ。
東方不敗先生しかいない。
223 :
通常の名無しさんの3倍 :03/01/28 17:40 ID:GeE8VvJ0
バジーナたん(;´Д`)ハァハァ
アスラン
225 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/28 20:45 ID:HaFFmXyo
一話限りのキャラですが、シャリア・ブルが女性だったら・・・と、ふと思った。
いっそのこと、ょぅι゛ょ型ロボのハロなんてどうか。しゃべりは同じで。
スレの趣旨と違うかw
ニコル
声が女の奴だろ。
カトルとロランと…あとウォレンと…他に居たっけ?
種ネタ書こうかなとか思っているのですが全員性転換すべきなのでしょうか。
キラとフレイ、サイあたりは転換させるべきと思っておりますが。
でも俺ぷららなんで自宅からカキコできん罠
(つД`)
>>229 別に全員転換させなくてもいいと思うけど?
もしバーニィが女だったら、
ミーシャやガルシアから他愛も無いセクハラ的からかいを受けまくってそうだな。
231 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/30 01:24 ID:uKo6wgzC
232 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/30 01:33 ID:lcStukVq
イザーク⇒イザリア・ジュール
アスラン⇒アン・ザラ
ディアッカ⇒デイジー・エルスマン
二コル⇒二コール・アマルフィ
クルーゼ⇒マダムクルーゼ
キラ=大和きらり
233 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/01/30 01:57 ID:Lut3MJCV
>232
大和きらり・・・微妙にAV女優っぽくて、ちょっと笑ってしまった。
>232
マダムクルーゼに禿げしくワラタ
235 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/30 18:26 ID:6b3MwELc
>232
アスランって名前は、そのまま女の名前でもイケるんじゃないか?
236 :
通常の名無しさんの3倍:03/01/31 02:22 ID:MwvlCfHx
保守
『月と白き人形と妖精と』(ロラン&ソシエ性別入れ替え)
「う・・・・」
崩れてきた岩に、ローラは思わず目を閉じた。
(・・・・・あれ?生きてる?)
「くっ・・・だ、大丈夫か?」
恐る恐る目を開けると、頭上にセシルの顔が会った。
「え?セシルさん、私をかばって?」
「・・・成人式のパートナーに選ばれた男は、何があっても主役を守らなきゃいけないんだよ」
「!!・・セシルさん!血が!」
言われて初めて、額から血が流れていることに気付く。
「ん・・・大丈夫だって。小さい石コロが当たっただけだ!」
「いけません!ちゃんと手当てしないと・・・」
手当てを拒むセシルと、腕の掴み合いの様な形になる。
「大丈夫って言って・・・!?お、おいローラ!」
「え?」
急に真っ赤になって顔を背けるセシルに、首をかしげる。
「ど、どうかしましたか?・・・傷が痛むとか!」
「服!な、なんか着てくれ!」
「へ?・・・・・・・・・・・きゃ、きゃあ!?」
ようやく、一糸纏わぬ自分の姿を思い出し、座り込んでしまう。
「み、見ないでください!」
「み、見てない!何も見てない!」
背中を向け、目隠しのポーズをしてみせるが、
本当はさっき見たものが目に焼きついて離れなかった。
(あ、あれが女の子・・・・ローラって意外と着痩せするんだなって、そうじゃなくて!)
「あ、あのセシルさん?」
「な、なんだ?」
「着てきたローブ、岩の下敷きに・・・」
「えっと・・・」
祭壇の上を見渡す。
「これ、使っちまおう!」
祭壇の上に敷かれた大きな敷物を乱暴に引っ張る。
上に置かれた祭具がガラガラ音を立てながら落ちていく。
「い、いいんでしょうか?」
「非常時だ!」
敷物をバスタオルくらいの大きさに、
手と歯を使って裂く。
「これ、巻け!」
「は、はい!」
手元に残った敷物を見やる。
「・・・これじゃ、腰巻にしかならないな」
ようやく、申し訳程度の衣服で最低限、
「隠すべきところは隠した」といったいでたちになった。
「よし、これで・・・」
「あ、待ってください!」
祭壇に残っていた大きめのハンカチーフを、セシルの頭に巻きつける。
「あ・・・」
髪が触れそうな距離で、ローラが自分の手当てをしている。
それだけのことが、セシルの鼓動を早くする。
「とりあえず、血止めだけでもしておかないと・・・」
手際よく、応急処置が施される。
「あ、ありがとな」
「いえ・・・・」
見ると、少しローラの目が潤んでいる。
「ど、どした?」
「お礼を言わせていただくのは私の方です・・・守っていただいて」
「あ・・・いや、いいんだよ!そんな・・・それより!」
動揺する自分を抑えようと、語気を強くする。
「どうやって、ここから降りるかだけどな」
来た階段は、見る影もなく崩れてしまっている。
「ホワイトドールも壊れちまって・・・・え?」
「どうしました?」
「・・・おい、あれ!」
「あ!」
跡形もなく崩れたはずのホワイトドールがあった場所に、
見たこともない鋼鉄の巨人が立っていた。
(あれは・・・モビルスーツ!?でも、なんだってホワイトドールの中なんかから?)
「・・・なんだよ、あれは?」
「コックピットが開いてる?」
「コック・・・なんだって?」
ローラが発した聞きなれない言葉にセシルが顔をしかめる。
「え?あ、う、運転席に見えませんか?ほら、あそこ!」
「運転席って・・・自動車みたいに動くってのか?こんなのが!」
「えっと・・・ほら!なんか光ってるじゃないですか!だから、きっと動くんですよ!」
自分でも、苦しい説明だと思った。
「そういうもんか?よし!あそこなら降りれそうだ」
「え?」
「ここも、いつ足場が崩れるかわからないだろ?あそこの方が安全そうだ」
「ちょ、ちょっと!セシル!・・・さん」
「へ〜。これが運転席だってのか?」
少し楽しげにシートに腰掛けるセシルに、思わずため息が出る。
「2人入ると狭いですね」
コックピット内を注意深く伺う。
(フラットとは全然違う・・・でも、とても古い型のMSとは思えない?)
おそるおそる機内を観察するローラとは対照的に、セシルは興味ありありといった風に
コックピット内のあちこちをいじっていた。
「へえ。すごいな。どこを押したら動くんだ?」
「!!セ、セシル!下手に触っちゃ!」
止める間もなく、セシルの出鱈目な操作で、MSのハッチは閉じてしまった。
「きゃあ!?」
そのショックで転んだローラをシート上のセシルが受け止める。
「だ、大丈夫か?」
「ええ、あ!」
「どうした?」
「機体に火が入った?モニターも・・・」
そのモニターには、遥か遠くのディアナ・カウンターのMSウォドムの姿を捉えていた。
「あ、あいつがさっきの火を?」
「ええ、きっと・・・それより、こっちから向こうがわかるということは・・・」
モニター越しのウォドムが、ゆっくりと向きをこちらに変えようとする。
「あ!あいつ、こっちを?」
「気付かれましたね・・・なんとか・・・そうだ!通信機はあるはず!
交戦の意思がないことを伝えて・・・」
初めて触る機体を、フラットのコックピットを思い出しながら必死で動かそうとする。
(なんとか!セシルさんに助けてもらったんだ!今度は私が、なんとかしなきゃ!)
必死の表情に、セシルはローラの「座席」にされていることを抗議することもできなかった。
「どれ?どれがそうなの?・・・あ?」
「ロ、ローラ!こいつの右手が!」
「・・・!ビームライフルなの?あ・・・や、やめて!」
ローラの叫びも空しく、MSの機械人形はウォドムに向け真っ直ぐに
ライフルを撃ち込んだ。
間一髪でビームをかわしたウォドムは、退散していったようだった。
「お、追っ払ったのか?」
「え、ええ。でも・・・」
ローラの顔色は優れなかった。
(これじゃ、交戦したってことじゃ?地球と、月が・・・?)
「ローラ、なにを探してるんだ?」
シートの足元を、腕を伸ばして探るローラの後頭部に呼びかける。
「手引書みたいなもの・・・自動車にも・・・メシェーのところの飛行機にも、
必ず運転席に置いてるでしょ?それを・・・あった!」
「この薄っぺらいのが?・・・文字が出た?」
「ええ、多分・・・フィルムの高性能なやつみたいなのが入ってるんじゃ・・・」
なんとか、MSを動かせるようにしようと必死のローラは、
いまだにセシルを「座席」にしていることに気付いていないようだった。
「あ、あのローラ?」
「はい?なんでしょうか?」
「いや、その・・・そろそろ足の方の『血の流れ』が悪くなってきたかなーって・・・」
「・・・・・・」
ようやく、自分が仕える主人を、椅子にしていたことに気付いた
ローラの顔がみるみる青ざめていく。
「あ、も、申し訳ありません!すぐにどきますっ!」
「あ、いやそのどけって言ってるわけじゃ・・・」
ローラの予想外の慌てように、釣られるように、セシルも軽いパニックに陥る。
「ロ、ローラ!」
なぜ、そのような行動にでたのかはわからない。
気付いたら、セシルは離れようとしたローラを背後から抱きしめていた。
「・・・・・・・!?」
「・・・・?・・・・・・!!!!!」
お互い、一言も言葉を発することが出来なかった。
(え?・・・・これって、どういうこと?)
(な、なにやってんだ俺は?)
頬が触れる、髪が擦れあう、胸に押し付けられたローラの背中に、
じっとり汗が滲んでいるのがわかる。
鼓動がお互いに伝わるのではと思えるほど心臓が近い。
なにより、布一枚お互いを隔てる状況に、セシルは知らず、唾を飲み込んでいた。
なにか、言わなければ、この状況をなんとかせねばと、声を出そうとする。
「あ、その・・・」
「!」
が、発した言葉の吐息が耳に触れたのか、ローラの肩がピクンと震える。
その反応に、思わずローラを拘束する腕を強めてしまう。
(気持ちいい・・・・)
実際、セシルが感じたローラの肌の感触は
彼にとって全く未知のものであった。
もし、もしも地上に『温かい雪』というものが存在するなら、
きっとこんな感触なのだろうと思えた。
(俺は、なにをしようとしているんだ?)
理性は、もはや風前の灯だった。
「あ・・・セシ・・・」
同じく、自分の置かれた状況にどうすればいいかわからない
ローラが伸ばそうとした手は、
運悪く(運良く?)、MSの操作パネルに触れてしまった。
「え?きゃあ!?」
「う、うわ!?」
球状のコックピットは、次の瞬間一気に地上間直まで急降下していった。
「あてて・・・」
「痛・・・大丈夫ですか?」
「あ、ああ・・・」
落下の時に、密着していた身体はいつの間にか離れていた。
が、先程までの余韻と気まずさで、しばし2人の間に沈黙が流れた。
「・・・なにやってんだ?お前ら」
沈黙を破ったのは、第三者だった。
「あ!お前はシドじいさんとこの?」
「・・・ジョゼフさん?」
「お嬢さんたちがそいつを動かしとったのか?」
「シドじいさんも?」
「おやっさん、これって黒歴史の・・・」
「ああ、間違いないじゃろうな。お前さんたちこれを・・・」
『服!服を貸してください!』
「・・・・は?」
二人の声は、見事にシンクロしていた。
「・・・・じゃあ、家に帰ろうぜ。あっちの方も火が上がってたから心配だ」
ようやく、ジョゼフに借りた服に身を通したセシルは、
まだ少し気恥ずかしげにローラを振り返る。
「あ、はい!ノックスのキエルお嬢様と奥様も、心配ですし・・・」
「おい!こいつ置いてくのか?」
呼び止めるジョセフに一礼する。
「すいません!それ、お願いしますね!」
「お願いするって・・・」
小走りにセシルを追いかけていくローラの背中を見ながら、ジョセフは首をかしげた。
「坊ちゃま・・・うっ、ううっ・・・・」
出迎えた使用人2人の態度と、半壊した屋敷がなにが起こったかを暗示していた。
「お、おい・・・冗談はよせよ・・・親父!」
「セ、セシルさん!」
屋敷に駆け込むセシルを追いかけると、セシルは廊下に座り込んでいた。
目の前には、見慣れたハイム家当主、ディランの靴が、布から覗いていた。
「だ、旦那様が・・・・」
その残酷な光景に、ローラも思わず膝をついた。
「・・・ょう・・・・ちくしょう!あいつら!」
駆け出そうとするセシルをローラが必死に止める。
「なにをするつもりですか!」
「決まってんだろ!親父を殺した奴らを、ブチ殺してやるんだ!」
「やめてください!死んでしまいますよ!」
「うるさい!お前になにがわかる!死んだってかまうもんか!」
次の瞬間、セシルは頬に鈍い痛みを覚えた。
ローラがセシルの頬を張ったのだ。
「痛・・・なにを・・」
睨みつけたローラの目からはポロポロと涙が零れていた。
「旦那様に続いてセシルさんにまで、なにかあったら、私、私・・・」
目の前で泣き続けるローラに、セシルは立ち尽くすだけだった。
・・・お待たせしますた〜
もうちょい先までうpしたかったのですが、
時間の合間に書いたものでここが限界ですた
次のうpは、2月10日前後になる悪寒・・・
もしかしたら、もうちょい早く(例えば週末とか)にうpできるかも?
今回はちょっとアレですね。反省してます・・・・
ガルマ子とジュディは、2月半ば再開させていただく予定・・・です
>>213、
>>216様他、応援してくだっている皆様、
保守してくださっている皆様、いつもありがとうございます
ところで、『月と白き人形と妖精と』
↑このタイトル自分であんまり気に入ってないのですが、
何か良い案はないでしょうか?
>>184、
>>186-189>>222様
東方不敗、やっぱり『影技』のエレ=ラグがハマリ役ぽいんですけど、
ここには知ってる人いないのか!ヽ(`д´)ノ
血の繋がっていない拾い子の『弟』との師弟関係、
戦闘力、技の派手さ、セリフと展開の熱さ、そして『おさげ』
全てを抱擁している・・・ハズ
って、誰よりあっしが見てみたい〜!
・・・100歩譲って、他に候補をあげるなら、星矢の魔鈴さんが、
理想に近い女・師匠像かもこれも「姉属性(?)」持ちだし
>>192様
あ、これも実の兄さんが・・・なエレで、はまるっぽい
・・・Gガン好きなら、「影技」好きになれる可能性がなくもないかも
>>193、
>>223様
ローラもガルマ子もジュディも終わったら、一応やる予定ありです
・・・・アポリー・ロベルトも女の子にしちゃいますが
>>194、
>>206-207様、>>プロト様
あ、激しく見てみたいです!
私服のセンスの悪い、美女(;´Д`)ハァハァ
>>218様
SS補完ページのZ−E様の作品ご覧あれ
>>220様
某ギルティギアの中華娘に脳内変換されますた。
やっぱり語尾に「〜アルね」は標準装備ですか?
>>225様
不器用で真面目で薄命なニュータイプ(;´Д`)ハァハァ
>>226様
「ブライト、弾幕薄い!ハロ、覚えた!」
スマソ、あの漫画は読んだことありませぬ
>>230,231様
あ、サイクロプス隊は考えたことありますが、そっちは新鮮ですな
249 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/01/31 06:05 ID:88Pu4a7w
>>196-199、
>>201-204、
>>209-211、
>>229-230様他
『このスレのネタの為だけ』に、一話以来、前回種を見ますた
こんな感じ?
キラ(♀)「もうやめてよ!自分で『恋愛は引き際が肝心よ』って言ってたじゃない!
・・・私達の間に入ってこないで!」
フレイ(♂)「ま、そういうこった!(・∀・)ニヤニヤ」
サイ(♀)(・・・こんなのって・・・でも、なんかおかしい!ちゃんと話し合わなきゃ!)
「ま、待って、キラ(♀)!はな・・・キャ!?」
キラ(♀)「・・・ふ〜ん、後からそういうことするんだ?
嫉妬して・・・友達だって思ってたのに!」
サイ(♀)「!?キ、キラ(♀)!違・・・」
キラ(♀)「私が、どんな思いで戦ってたかなんて、みんな気にもかけなかったくせに!」
サイ(♀)「!!」
キラ(♀)「フレイ(♂)は、私を抱きしめてくれたの!優しくしてくれたの!
私からフレイ(♂)をとらないで!」
サイ(♀)「キラ(♀)・・・」
フレイ(♂)「な、わかったろ?お前は一人でも平気だけど、こいつには俺が必要なんだよ・・・・( ̄ー ̄)」
キラ(♀)「フレイ(♂)・・・・゚・(ノД`)・゚・」
サイ(♀)「(割れた眼鏡を拾いながら)どうして・・・どうしてこんなことに・・・・」
あ、フレイ(♂)悪い香具師に・・・(;´Д`)
>>229様、あとは頼みました(ガクッ)
では、また〜
ローラあげ
穂
252 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/02/01 00:30 ID:0f3fQmis
>・・・・さん
ローラの続き、いいっす!!!
裸であることを忘れセシルの傷を気にするローラに、ドキドキ。
そして・・・
>もし、もしも地上に『温かい雪』というものが存在するなら、
>きっとこんな感触なのだろうと思えた。
そうそう!
そう言えば、初めての時に漠然と感じた気持ちは
言葉にすると、こんな感じだったなあ・・と思い出しました。
・・・って、何言ってんだい、俺!!!
>ところで、『月と白き人形と妖精と』
>↑このタイトル自分であんまり気に入ってないのですが、
>何か良い案はないでしょうか?
私は個人的に、いいタイトルだと思ってました。
タイトルや主人公の名前は、書き手が思い入れたっぷりに、好きな感じで決めていいのでは?
個人的には、ターンAの最終話のロランとソシエの場面を思い出して
「温かい雪」がいいなあ・・と思ったのですが
タイトルというより、サブタイトルみたいな感じかも・・・
253 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/01 13:31 ID:CBP41nhD
期待age
期待hage
はじめてこのスレ見つけますた。
ローラ烈しくイイ!
あとプロトさんの女カミーユもイイ。
Zの主題が翻案の中でかえって浮き彫りになったっぽくて。
>>231 戦争も恋愛もまるっきり素人のくせに、
アルの前では強がってお姉さんぶる女バーニィ…萌え
>>249 フレイ(♂)がマジ外道だ‥‥(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
257 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/02 02:50 ID:RFw9B2Kt
保守
できれば種のも続けて欲しいな保守
age
上げる!
『月と白き人形と妖精と』(ロラン&ソシエ性別入れ替え)
「セシル坊ちゃま、お辛いでしょうが辛抱してくだせえ」
「ああ、わかってる・・・」
「では、すいませんが、ここに遺族の方の署名を・・・」
「ん・・・」
無表情のセシルがサラサラと自分の名前を、
父親の名前の下に書く。
「坊ちゃん、最初の土をお父様にかけてやってくだせえ」
「ああ」
周りの大人の言うとおりに葬儀の段取りを淡々とこなすセシル。
本当は泣きたいはずなのに、
ショックで熱も出ているのに、
新・ハイム家当主としてそんなことを
微塵も感じさせない姿に、ローラは胸が締め付けられる思いだった。
タイミングの悪い来客というのもいるもので、
先程から視界の隅にキースの姿がちらちらと映っている。
なにもこんな時に・・・そう考えると唇を噛み締めてしまうローラは、
結局この来客を葬儀やその後の諸々の仕事が終わるまで
随分長い時間待たせることになった。
「なんだって、こんな時に来るのよ」
ローラが人を待たせた上でこういった口調で
責めることはめずらしい。
が、キースはそんなこと聞こえないといった風に、
ローラに見せてもらっている
ホワイトドールのマニュアルを弄っていた。
「・・・へえ、すごいじゃないか。最新式だっていっても誰も疑わないぜ」
「ちょっと、キース!私の話聞いてるの?」
怒ったような顔で、キースからそれを取り上げる。
「あ・・・」
「もう、なんの用なの?」
セシルは、葬儀の疲れもあり、家の中で休んでいたが、
篭っていると気が滅入るということもあって、フラフラと
裏手の森を散歩していた。
と、偶然ローラとキースが話している場面に遭遇した。
(・・・あれは、いつぞや町でローラと話してたやつの片割れか?)
2人の話を盗み聞きする形になってしまったが、
今更出て行くわけにもいかず木陰に身を潜めることにした。
「なあ、これからどうするんだ?」
「どうするって・・・なにが?」
そっぽを向くローラの、以前より随分ハッキリしてきた胸元や、
スカートから覗く健康的な脚につい眼が行き、ぼうっとする。
「な、なあ・・フラット掘り出して、一緒にディアナ・カウンターに合流しないか?」
(・・・あいつら何の話をしてるんだ?クソ!ここじゃよく聞き取れない)
「いいんじゃない?そうしなよ・・・私はここに残るよ」
「!?・・・なんでだよ!こんなとこにいるより、ずうっといいに決まってるだろ!」
「だから、キースがそうしたいなら、そうすればいいじゃない!・・・私は関係ないよ」
「・・・くない」
「え?」
よく聞き取れなかった、調子の変わったキースの声に
ローラも座ったまま振り返る。
「関係なくない!俺は・・・ローラと一緒じゃなきゃ嫌だ!」
ローラに返事もさせないまま、キースはローラの腕を掴み、
地面に組み敷いた。
「え?ちょ、ちょっと・・・キース!?」
逆光でよく見えないが、見慣れたはずの優しいキースの顔が
酷く恐ろしいものに思えた。
264 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/03 19:01 ID:AYMoCEBH
・・・すいません!書いてる途中に急遽出かけることになったので、
今日はここまでです!
決して、意図的にここで切った分けではありません(w
では、続きとレスはまたの機会に〜スマソ
オイシイ引きですな(w
続き楽しみにしてます。いってらっさい(´∀`)ノ
266 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/04 04:10 ID:svtCQsPJ
age
巡回スレに入れマスタ(・∀・)!
268 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/02/04 23:50 ID:ueouRcgG
>・・・・さん。
続きが、すっごい気になります!
カズイは、むしろ女の方がよかったんじゃないかといってみる。
保全
271 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/06 01:25 ID:1Q/19gVV
やはり女だったら、ってキャラはロランでしょ。
ローラって女の名前まであるしな。
>>269 えーと、リヴァイアスみたいにルックス地味なキャラにするって奴か?
確か他のスレで見かけたな。
ローライイ!
好みの問題だけれど、俺は最初の回みたいに、
ちょと少年ぽい口調の方がよりハァハァできるんだが。
276 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/07 02:27 ID:ojOt67CS
277 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/07 09:01 ID:98vPOuSM
ほぜにゃげ
278 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/07 09:07 ID:zrtCkqHN
ジュドー
あの女装
正直萌えた。
あそこではイーノに目が行く
>278
保管庫見れ
ほぜ
『月と白き人形と妖精と』(ロラン&ソシエ性別入れ替え)
「キー・・・ス?」
2人の間に、風が吹き抜ける。
キースの迫力に、組み敷かれたままの
ローラも思わず後ずさる。
「ローラが、・・・いけないんだからな!」
これから行なおうとする事を正当化するかのように呟く声からは、
いつものキースの優しさは感じられなかった。
「ローラ・・・ローラ!」
これから己が欲望をぶつけようという相手の名を呼びながら、
その胸に顔を埋める。
その姿を目の当たりにしたローラの脳裏には、
あの成人式の夜のことが瞬時に浮かんだ。
「嫌ッ!キース、やめて!」
ありったけの力を込めて、キースを突き飛ばす。
尻餅をついたキースは夢から覚めたかの様な表情で
目の前のローラを見る。
自分の手によって少し乱されたローラの服、
そしてその目に宿る恐怖と軽蔑の光は明らかに自分に向けられたものだった。
「ロ、ローラ!俺・・・俺・・・」
「帰って!」
明らかな、拒絶。
唇を噛み締め、そっぽを向くローラに、
キースの顔はみるみる青くなっていった。
結局、ローラにかける言葉も見つけられぬまま、
キースは落とした帽子を拾い、よろよろと立ち去って行った。
その後、ローラが俯いたまま屋敷へと戻っていくまで、
木陰のセシルは一歩も動くことが出来なかった。
その日ローラは、午後からの仕事に遅れたことを
ジェシカに咎められた。
さらに、いつもはそんな時にフォローしてくれるセシルにまで
なぜか冷たい口調で追従されてしまったので、
悲しくなり、つい遅くまで月を見つめて物思いに耽ることになった。
284 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/08 12:02 ID:YDodpVkx
・・・・嗚呼、また出かける時間までに仕上がらなかったので、中途にうPさせていただきます。
続きとレスは、今日中に〜では!
危険水域につきage。
286 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/09 02:48 ID:fCcJXkM+
・・・あ、朝までにはなんとか〜
ところで、種のも続けようかなと
思ってた矢先に、
今日の放送見逃しますた
・゚・(ノД`)・゚・
287 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/09 12:02 ID:mk1Zldmd
age
イーノかな
今更だけどプロト様
女カミーユ感動しますた
次回作楽しみにしております
良スレ保守
>・・・・ ◆iFt60ZwDvE氏
かなり今更ですが、ご愁傷様です
ローラSS、なんか18禁ゾーン突入の気配?
ま、それはそれで楽しみだけど
・・・・悲しいお知らせです。書き溜めして、用意していた、
『月と〜』が、全て消えてしまいますた
・・・うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ
・・・心にセピア色の傷を負いましたが、なんとか書き直します・・・
あ、せっかくなので、レスをば。
>>プロト様 ・・・ロランが既に、「究極生物(妖精さんともいう)」の域に達しているので、
通常の3倍、苦心しております
青春の日々が胸に沸き返るような話に出来るよう、ガンガリます
(一回消えてしまいますたが・・・)
>タイトル そうですね、当分、このままでいってみます。
なんか、ピンと来るのがあったら、その時は・・・
>種の ・・・続けようと思ってみた矢先に、見逃してしまったわけですが・゚・(ノД`)・゚・
放送以前に、萌絵様が書かれた、
女性化種5人集の萌え絵を見て脳内補完パワーをうpしておきます。
>>265様 う・・・狙ってはいなかったのですが結果的に・・・
中々ペースが伸びない今日この頃・・・
まるで種の展開(ry
>>269様 ・・・確かに、クルーの中にパッとしない女の子が一人くらいいてもいいですな(失礼)
>>274様 ・・・そこら辺の秘密は、うp予定だった部分に・・・
しばし、待たれよ!
>>ΖΖネタ ・・・そろそろ忘れそうなので、ショート・エピソード単位での復活を検討中・・・
第一回は、♀イーノ、イシスがメイン・・・かな?
>>291様 う・・・18禁・・・どうでせうか?
まだ、私的にも未定ってことで・・・
・・・いつも、保守してくださっているみなさま、ご声援くださる皆様、ありがとうございます!
なんとか、早くロストした分をうpできるようガンガリます〜
293 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/10 21:56 ID:QLdmnZpf
このスレ(・∀・)イイ!!
あげると同時にお気に入りに登録しますた。
295 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/11 02:43 ID:l0qJdNpF
保守
浮腫
ほっしゅほっしゅ
フォス
アスラン
アスラン
ギレン・・・
あ、キシリアになっちゃった
ヤザンが女だったら、面白そう。
「まだまだ、子供の間合いだわ!」
「なら、正攻法で戦わせなさいよ!」
「なめるからよ!」
>>302 ヤザンが女でも、やっぱりキ○タマを鷲掴みにしたりするのか?
それにしてもアニメージュの表紙とポスターは萌え
305 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/11 19:53 ID:8C8jv5J3
アスラン
アドルは人という字を3回、手のひらで書いてから唾と一緒に飲み込んだ。
しかし胸に手を当てると、口から飛び出そうなほど心臓の鼓動が大きいのが、ノーマルスーツの上からでもはっきりと分かった。
初陣。
士官学校では、MS戦シミュレーションの成績はダントツだった。それが原因で高給取りのティターンズに配属されたのは、運がいいのか悪いのか・・・
「どうした、アドル曹長」
MS隊長、ヤィンが近づいて、肩に手を置いた。
ヤィン=ゲーブル。ショートなのにボリュームのある膨らんだ金髪と、琥珀色の瞳、そしてノーマルスーツの上からも分かる抜群のプロポーション。危ういまでに魅惑的な外見とは裏腹に、彼女の過去は数々の武勇伝で彩られている。
ア・バオア・クー会戦での撃墜数は2桁に昇る。スピード重視だという理由だけで、ザクマシンガンの一撃だけでパイロットを死に招きかねないジム=ライトアーマーに搭乗するのを好み、その機体で最終激戦を生き残ったのは彼女だけだ。
「は、隊長・・・」
「なぁに?緊張してるのかい?」
ヤィンがニヤリと笑うと同時に、アドルは「ヒッ!」と小さな悲鳴を上げた。ヤィンの右手が、その細い5本の指がグッとアドルの股ぐらを鷲づかみにしたのだ。
「縮んでるなんて、肝っ玉が小さい坊やだね。私の指で、大きくしてやろうか?」
「い・・いえ、そんな、その・・・」
「口の方が好みか?」
「そんな、とんでもありません・・・」
「あはははは!上段差。かわいいね、赤くなって」
ヤィンは手を離すと、ポーンと床をけってギャブランのコクピットへと体を流しながら、アドルに向かって小さく振り向いた。
「おぼえておきな、アドル。コクピットでも硬くそそり勃つような男が、生きて帰ってこれるのさ。1度なら指、2度なら口、3度生きて帰ってこれたら、私の体を自由させてやってもいいよ」
もちろん冗談だ。しかし、そういう他愛ない冗談のために、案外、男という生物は生きるための活力と闘争本能を呼びさます。そういうことを、ヤィンという女は、分かっているのだ。
2つの包含とともに縮み上がっていたアドルのそれは、ノーマルスーツが窮屈に思えるほど、硬く膨らんだ。さっきまでの緊張が嘘のようだ。今なら、どんなエゥーゴのMSも墜とせるような気がした。
女ヤザンって、こんな感じ?と思って、試しに書いてみました。
続きは・・・気が向いたら書くかもしれないけど
基本的には一発ネタのつもりなので、今のところ、書く気はないです。
・・・・さん
書きためが消えてしまったとは・・・ショック!
めげずにがんばってください。女ロラン、すっごく楽しみです。
308 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/02/11 21:51 ID:72yNhL/I
あ・・・
306のセリフの中の「上段差」は「冗談さ」です。スミマセン。
(・∀・)イイヨイイヨー
スンバラスィー。
まさかヤザンがここまで化けるとはw
女ヤザン……(・∀・)イイ!!
女ヤザン(・∀・)イイ!!(・∀・)イイ!!(・∀・)イイ!!(・∀・)イイ!!
書いてください!是非おながいします。
ラストの退場は、ZZ小説版のマシュマー死後のゲモンと共に砂漠を去っていくのがいいな〜〜
>>312 ヤイン「さて、マシュマーやロンメル達の墓を作ってあげないと
いけないね」
ゲモン「あんた、意外といい女だな」
ヤイン「はん、あたしは元からいい女だよ」
いかん、妄想してしまった
>ショートなのにボリュームのある膨らんだ金髪
ここがツボにはまってしまった(w
女ヤザン素敵! ナイスバディの女傑ですな。
ヤイン・ゲーブルと、シーマ・ガラハウ
なんとなくベクトルが違うけど、同時に同じ陣営なら、
共同作戦は、常にうまくいきそうな気がするのは、
俺だけかな?
逆に敵同士なら、勝負がつかないかも。
保守
317 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/13 02:36 ID:ugOOaYFC
保
ほっしゅほっしゅ
319 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/13 21:11 ID:KMTchJCi
>249
なんだか男フレイと女キラの関係は
某西園○とアン○ーのようだ。
320 :
山崎渉:03/02/13 21:32 ID:???
----------------------------------------------------------------
山発第250号
平成15年2月13日
2ちゃんねる
関係者各位
山崎渉実行委員会
実行委員長 山崎渉
【(^^)山崎渉再開のお知らせ(^^)】
拝啓 余寒の候、毎々格別のご厚情を賜り、まことに有り難うございます。
平素は山崎渉をひとかたならぬご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、早速ではございますが、先日サービスを終了させていただきました
山崎渉を皆様からのご声援とご要望にお応えして、再びサービスを再開する
運びとなりましたのでお知らせいたします。
つきましては、関係者の皆様には既に山崎渉の使用をお止めになった
方もいらっしゃると思いますので、この機会に再度ご使用いただけますよう
お願い申し上げます。
これからも何卒変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。(^^)
敬具
----------------------------------------------------------------
321 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/14 00:27 ID:lCbJ/hnz
age
322 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/15 01:19 ID:DLCQDugu
保守
323 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/15 16:02 ID:oLC7Il/9
保守
324 :
世直し一揆:03/02/15 16:03 ID:LM4TfOHX
<血液型A型の一般的な特徴>(見せかけの優しさ・もっともらしさ(偽善)に騙され
るな!!)
●とにかく気が小さい(神経質、臆病、二言目には「世間」、了見が狭い)
●他人に異常に干渉し、しかも好戦的・ファイト満々(キモイ、自己中心)
●妙にプライドが高く、自分が馬鹿にされると怒るくせに平気で他人を馬鹿にしようと
する(ただし、相手を表面的・形式的にしか判断できず(早合点・誤解の名人)、実際に
はたいてい、内面的・実質的に負けている)
●本音は、ものすごく幼稚で倫理意識が異常に低い(人にばれさえしなければOK!)
●「常識、常識」と口うるさいが、実はA型の常識はピントがズレまくっている(日本
の常識は世界の非常識)
●権力、強者(警察、暴走族…etc)に弱く、弱者には威張り散らす(強い者にはへつらい、弱い者に対してはいじめる)
●あら探しだけは名人級でウザイ(例え10の長所があってもほめることをせず、たった1つの短所を見つけてはけなす)
●基本的に悲観主義でマイナス思考に支配されているため性格がうっとうしい(根暗)
●単独では何もできない(群れでしか行動できないヘタレ)
●少数派の異質、異文化を排斥する(差別主義者、狭量)
●集団によるいじめのパイオニア&天才(陰湿&陰険)
●悪口、陰口が大好き(A型が3人寄れば他人の悪口、裏表が激しい)
●他人からどう見られているか、人の目を異常に気にする(「〜みたい」とよく言う、
世間体命)
●自分の感情をうまく表現できず、コミュニケーション能力に乏しい(同じことを何度
も言ってキモイ)
●表面上協調・意気投合しているようでも、腹は各自バラバラで融通が利かず、頑固(本当は個性・アク強い)
●人を信じられず、疑い深い(自分自身裏表が激しいため、他人に対してもそう思う)
●自ら好んでストイックな生活をしストレスを溜めておきながら、他人に猛烈に嫉妬
する(不合理な馬鹿)
●執念深く、粘着でしつこい(「一生恨みます」タイプ)
●自分に甘く他人に厳しい(自分のことは棚に上げてまず他人を責める。しかも冷酷)
●男は、女々しいあるいは女の腐ったみたいな考えのやつが多い(例:「俺のほうが男
前やのに、なんでや!(あの野郎の足を引っ張ってやる!!)」)
325 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/15 20:35 ID:hPN7/xdQ
ほせん
お…
女ヒイロってどうかな…
「お前を殺す」といいながら亡国の王子をつけねらう寡黙で華奢な少女。
なんか強化人間ぽい印象になっちゃうかな。
327 :
Z-E:03/02/16 10:46 ID:???
女ヒイロ期待保守
>>327 Z-Eさま、お久しぶりです。
よろしくお願いします。
330 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/17 00:37 ID:3Poh+3Gq
期待age
331 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/17 13:13 ID:Yty5AJz1
女ヒイロ=池田監督がヒイロが現実にいるならば内田有○が
いいと本当に言われていたので可能だと・・・。
332 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/18 07:30 ID:i1Ki6KPT
保守
アスラン「おれはヒロインだろうが」ED
335 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/19 10:46 ID:yQdtvE9Y
あ、たしかアニメ誌で池田がヒイロは「矢吹ジョーの物まねが上手い内田」が
演じてることにして、と言ってた。
保全。
女ウッソは萌えないな。
あれは「男の子」性が強いからかな。
第六話「消えるガンダム」より
「女性がパイロットという事はないとは思うが――この艦は艦長が女性、という
ことだしなァ」
下卑た笑いを浮かべると、ガルシア少将はミリアリアの二の腕を捻り上げた。
その痛みに悲鳴をあげるミリアリア。
この男が、こんな男がこの要塞アルテミスの司令官だというのか。
アークエンジェルのクルーの誰もが嫌悪の感情をあらわにする。
だが誰も止める事は出来ない。軍属の彼等にとっては階級こそが絶対的な物で
あるし、なによりも『ストライク』の機密をおいそれと漏らすわけにはいかなか
ったからだ。
だが、その時。
「やめてください……ひ、卑怯じゃないですかっ」
絞り出すような声が、場に鳴った。
「うン?」
ガルシアの目に、椅子を蹴って立ち上がった一人の少女が映った。
「お、おい嬢ちゃん!」
黒髪のショートヘア。小柄な民間人の少女――キア・ヤマトは、制止しようと
するマードック整備兵を振り切るようにきっ、と目の前の将校を見据えると、宣
言するように言い放った。
「あれに乗っているのは、ボクですっ!」
ほう?という風に。
ガルシア少将は片眉を上げてキアを一瞥すると、やがて鼻から息を吹きだして
彼女に近づいた。
「お嬢ちゃん、お友達をかばおうという気持ちはわかるがな。アレは貴様のよう
な小娘が使えるようなシロモノじゃあないだろう?」
口元で弧を描いて、馬鹿にした笑いを作る。
「肩が震えているじゃないか。ン?そんな子供がアレを動かせる訳がなかろう」
実際、キアの小柄な肩は、かくかくと小刻みに揺れていた。
友人であるミリアリアを守るための必死の行動ではあったが、元々おとなしい
な性格のキアにとって、今おかれた状況は筆舌に尽くしがたい緊張感と恐怖の中
にあった。
ガルシアはそんなキアの様子を見て己の自尊心を取り戻したが、それでもこち
らを睨んでくるその眼差しは気に食わなかった。
そして小ざかしくも自分に反抗の意をみせた少女に対する『当然の罰』として
彼女に平手打ちを見舞うべく、おもむろに手を上げ、叫んだ。
「ふざけた真似を……するなァ!」
「ッ!」
しかしその平手がキアの頬を叩く瞬間。キアの腕がガルシアの腕を内側から弾
くように絡め取ると、梃子の原理を利用した投げ技で彼の身体を転がしていた。
「ぐぁ!?」
コーディネーターゆえの防衛本能に基づいた己の行動に、キアは己の手を見つ
めた。
彼女が意識せずとも、彼女の手は己に危害を加える者へと反撃するように出来
ているのだ。
「ち、違っ――ボクはそんなつもりじゃ!」
床に転がる司令に、キアは弁解するように首を振った。
「司令ッ!」
「きっさまぁ、何をするかァ!」
警備兵達が一気に押し寄せてくる。
「違います!ボ、ボクは……!」
無駄だと知りつつも、キアは誤解を消そうと声をあげた。だが、マードックは
それを徹底抗戦の構えと見て、彼女を押さえつける。
「よすんだ、お嬢ちゃん!抵抗はやめろ!」
「そんな!ボクは、ただっ!」
「今の君の行動で、我々がどれだけ不利な立場になったと思っているんだッ」
「!」
マードックが囁いた言葉に、びくっ、とキアの目が見開かれる。
「ボク、ボクっ……」
どうしてよいかわからず、呆然と立ちすくむ少女の服を警備兵のひとりが掴ん
で引き寄せた。
「貴様、司令に対して!」
「やめてくださいっ!」
眼鏡をかけた少女、サニー・アーガイルが、なんとか止めようとしたが、警備
兵に突き飛ばされる。
「サニー!」
赤い長髪が特徴的なフレア・アルスターが、サニーを受け止め、兵士達に叫んだ。
「おい、やめろよな!キアが言っている事は本当の事だぜ!そいつがパイロット
だってな!」
「貴様等、いい加減にせんかァッ」
「嘘じゃねえよ!だってその子、コーディネーターなんだからさぁ!」
「!」
フレアが口にした一言。その一言で一斉に空気に緊張が走る。
「コーディネーター……?」
立ち上がったガルシア司令は、軍帽を被りなおすとキアを改めて見つめた。
「ああそうさ。彼女、キア・ヤマトはコーディネーターなんだ。MSの操縦なんて
お手の物さ!」
フレアはサニーを庇うように抱き寄せると、はっきり言い直した。
「コーディネーター?」
「コーディネーターだってよ」
「あの小娘が……!」
「……コーディネーター!」
ぼそぼそとアルテミスの警備兵や、まだその事実を知らなか
ったアークエンジェルのクルー、そして避難民達が奇異の目を一斉にキアに向けた。
ガルシア少将は「なるほど」と頷いて、指を鳴らす。
「あっ!?」
その合図と同時に、警備兵達が、両側からキアの腕をガッチリと押さえ込んだ。
腕を極めると同時に身体を前に押し込み、体の自由を奪う拘束法だ。
「コーディネーター……それならばMSを動かしたのも頷けるな」
と、キアの顎を指で上げてみせ、顔を眺めた。
「だが!」
「!」
バシイィッ
強烈な音を立てて、少将の掌が、キアの頬を打った。
「この要塞の中で、私に逆らえるものなどいない。覚えておくのだな」
歯を食いしばるキアを尻目にガルシアは彼女の赤くなった頬を撫でつつ、舌なめ
ずりをしてみせた。
「では、司令室までご同行願おうか?キア・ヤマトくん」
キアは何も言わず――ただ、黙ってうなだれていた。
341 :
bloom:03/02/20 08:43 ID:j4d8CpEI
キラの女版、書いてみますた。
343 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/20 19:55 ID:INAyX24x
Z−E氏期待上げ
ローラSS期待age
>◆8y2tpoznGk
グッド! 続きキボンヌ。
346 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/21 14:59 ID:hJkKcaGt
337-340
続きを激しくキボンヌ
アスランキツめのキボンぬ
ウォレンは萌えられる気がする
女性版砂漠の虎を妄想してみる。
過酷な環境下でも迅速かつ正確に任務を遂行するクールビューティー。
で、陣内ではエプロンでコーヒーをブレンドしたりするお姉さん系。
どうだろう?
350 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/23 01:11 ID:0rYEIaFx
種は主要キャラが老若男女、皆、それなりに整った顔なので
良くも悪くも、女性版の顔が安易に想像できてしまうなあ・・・
俺の母はサイを見て「これ、女の子ね?(方言の疑問形としての『ね』)」
と聞いて来ましたw
キラには反応しなかったのに。
なぜだおばはん。
だって、キラは、
ほら、
あれだからね。
女性版砂漠の虎・・・・黄縞じゃなく、白虎かもな。
353 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/02/24 00:03 ID:c/dhI690
種が見ていないので分からないのですが
(キラが主人公の名前というくらいは知ってる)
主人公の顔は、女の子みたいなのですが?
Z−Eさん、久しぶりですね。
また、あのH路線が読めるのでしょうか。ワクワク(w
「なあ、ウーリン。お前だったら、男から何をプレゼントされたら、嬉しい?」
どうやらオデロは、エリシャに一目惚れしたみたい。
「こういうこと訊ける女って、お前しかいないんだよ」
いつまでたっても、いっつもソバにいる私の気持ちに気がつかないオデロは、こういうことを平気で訊いてくる。
だから私は、ちょっとイジワルしてみたくなった。
こんな無神経で鈍感なオデロなんて、エリシャに嫌われちゃえばいいんだわ。
「私だったら、花とかもらったら、嬉しいな」
「なるほど!そうか、花か!ありがとな、ウーリン!」
オデロの笑顔を見た瞬間、胸がチクッと痛くなった。
オデロが照れながら渡した小さな花束を、エリシャは、オデロの顔に投げつけた。
何が何だかわからないオデロは、怒ることさえできなかった。
「あなた、この宇宙で、植物がどれだけ大切なものか、知らないの!?
この宇宙では、空気も食料も、このハイランドの中で自給自足しなきゃいけないの!
地球で暮してきたあなたたちにとっては、花は美しいだけのものかもしれないけど
私達にとっては、何よりも重要な資源なのよ!」
エリシャが一気にまくしたてる。
「お、俺・・知らなかったんだよ、そんなこと・・」
しどろもどろに言い訳したオデロの頬を、エリシャの平手が打った。
「言い訳する男なんて、大嫌い!」
呆然とするオデロを置いて、エリシャはその場を去ってしまった。
その一部始終を、私は、廊下の陰から見てしまった。
これで私の思い通りになった。そのはずなのに・・・胸が痛い。
「どう・・・だった?」
知っているくせに、こんなことを聞くなんて、私は底意地の悪い女の子だ。
私の言葉に、オデロはニカッと笑いながら言った。
「エリシャさん、すっげー喜んでくれたよ。ナイスアドバイスだったぜ、ウーリン」
私を傷つけないようにと、無理して笑うオデロの優しさが、胸に刺さる。
私が好きな彼は、こんなに優しい男の子なのに、私は彼のことが好きになればなるほど、どんどん、嫌な女の子になっていく。
355 :
プロト ◆xjbrDCzRNw :03/02/24 00:06 ID:c/dhI690
もしもウォレンが女の子だったら・・試しに書いてみました。
ヤザンもそうですが
どうも「死なない脇役」は長編が考えられず、単発ワンシーンネタになってしまう・・・
356 :
CC名無したん:03/02/24 00:34 ID:VUa8fJlf
リュウ=ホセイ
見た目そのままで。
ドズル=ザビ
見た目そのままで。
ロラン=セアック
このままでも十分できるけど
358 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/24 04:06 ID:v9lE5CcM
『月と白き人形と妖精と』(ロラン&ソシエ性別入れ替え)
「クソっ!・・・なにやってんだ?俺は?」
セシルは、自室のベッドの上で、苦々しげに天井とにらめっこしていた。
仕事に遅れたことをジェシカに咎められていたローラ、
その上、その前にローラがどんな目にあっていたか一部始終知っていながら、
助け舟を出すことをせず、冷たく叱りつけてしまった。
『!・・・も、申し訳ありません、セシル、さん・・・』
悲しそうに俯くローラの、「使用人」の顔。
どうして、もっと優しい言葉をかけたりできたはずなのに。
全て見ていながら・・・いや、見ていたからこそ
ローラにいつものように接することができなかったのか?
「・・・なんだって、ローラのことなんかでこんな・・・」
祭の日のローラの肌の感触、ホワイトドールの機械人形、
父親の死、そしてローラの笑顔、
色々なモノがぐるぐると頭の中が回って気持ち悪かった。
コツ、コツと、窓を叩く音がする。
セシルの部屋はハイム家の二階にあるので、このようなことをするのは一人しかいない。
こんな時に・・・やれやれと、ベッドを立ち窓を開きに行く。
「メシェー、たまにはちゃんと玄関から来いよな」
開かれた窓から、メシェーが靴を片手に慣れた足取りでセシルの部屋へ入りこむ。
「いいじゃない!こっから入るのは私だけの特権なんだからさ」
べっと舌を出しておどけてみせる。
「まあな、キエル姉さんとローラ以外に俺の部屋なんかに来るヤツなんてお前くらいだしな」
それとなく口から出た名前に、メシェーの顔が一瞬不機嫌になるのにセシルは気づかなかった。
「ローラねぇ・・・ま、いいや・・・それより、いつまでそうやって女々しく篭ってるつもりなのさ?」
「・・・うっせえな」
チクリと痛い言葉に、つい目を逸らしてしまう。
「ね、私達であいつらに一泡吹かせようよ。お父さんの仇、討ちたいでしょ?」
「親父の仇・・・」
オウム返しに繰り返す。
「そうだよ!・・・・うちの飛行機使ってさ。セシルも大分上手くなってるし、絶対うまくいくよ!」
「飛行機・・・」
机に向かうお勉強が嫌いなセシルがメシェーに誘われてのめり込んだのが飛行機の操縦だった。
が、セシルが納得いかないのは、随分後から練習を始めたローラにあっさり追い抜かれてしまったことだが。
と、またローラのことを連想している自分に気づき、頭を振る。
「・・・ねえセシル、またローラのこと考えてたんじゃないの?」
「な、なんでだよ?・・・ほら、行くぞ!」
360 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/24 04:08 ID:v9lE5CcM
「ふぅ、お野菜はこれでよしっと・・・」
カチューシャの位置を直しながら買い物籠の中身を確認するローラはそれだけで絵になる。
顔見知りの花屋を交わし、気持ちのいい風に目を細める。
「さ、今日はセシルさんの好きな野菜のシチューにしよう。・・・少しでも元気を出していただかないと」
「ローラ!ローラでしょ?」
不意に呼び止められ、振り向いたローラの顔がほころぶ。
「フラン?久しぶり!会いたかったよ〜」
親友に抱きつき、再会の感動を抱擁で示す。
「ローラ、よかった。元気そうじゃない」
「うん、あ、フラン?」
フランの肩にかけられているカメラに気づく。
「スゴイ!新聞記者になったんだ!」
「え?ああ、今は非常事態だし、猫の手も借りたいってさ」
「でもすごいよフランは・・・私なんて」
少し、寂しそうな目をするローラに、フランはすぐ側のカフェを指差す。
「ね、ちょっと寄っていかない?私お給料いただいたところだし奢るわよ」
361 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/24 04:08 ID:v9lE5CcM
「どう?こういうところで飲むコーヒーもいいもんでしょ?」
「え?う、うん・・・」
あまり慣れない店の雰囲気に、どうも落ち着かない。
「・・・フランはよくこういうお店に来るの?」
「まさか。たまによ、たまに。それより、ローラ」
静かにコーヒーカップを置き、一呼吸挟む。
「・・・キースから、聞いたよ」
途端にローラの表情が翳るが、フランは構わず続ける。
「キースもさ、あれで不器用だから・・・まあバカだよね」
まだ黙ってコーヒーカップの中に視線を落し続けているローラの顔を覗き込む。
「やっぱり、気づいてなかったんだ。あいつがあなたのこと・・・」
黙ったまま頷くローラに、溜息をつくフラン。
「多分、地球帰還作戦の随分前から、そういう感じだったよ」
「私・・・」
ようやく、口を開く。
「私、キースに酷いことしちゃったのかな」
(う〜ん、ちょっとズレてるなぁ・・・)
「あー、それははっきり伝えずに暴走したキースが悪いんだから、キースもそれで謝りたいって・・・」
362 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/24 04:09 ID:v9lE5CcM
その仲介を、キースはフランに頼んだのだった。
「だからさ、キースの話だけでも聞いてやって欲しいの。
その後、引っ叩こうが絶交しようが、それはローラの自由だし・・・」
まあ、話を聞いた時に既に自分が引っ叩いておいたのだけでも、と
一つ咳払いを挟み、
「2人だけで会うのが嫌だったら、私が一緒についててあげるし・・・」
そこまで一気に喋ってローラの様子を伺う。
仲介を引き受けた手前、ここで断られたら・・・
「うん、でも一人で大丈夫だよ。キースは大事な友達だし、絶交なんて・・・」
「そう、よかった」
友達、か・・・とは言えなかった。
キースとローラじゃ友達以上にはなりそうもないか・・・
「ところで、ディアナ・カウンターが侵攻してきた日、」
周囲を伺い、声を落す。
「山から出てきたMSにローラが乗って戦ったってキースに聞いたんだけど・・・」
本当なの?と目が問うている。
「え・・・戦った、なんてもんじゃないよ・・・でも」
また、ローラの顔が曇る。
「どうなっちゃうんだろうね・・・」
「そうね・・・」
2人の戸惑いは、地球に馴染み始めたムーンレイスならではのものであった。
「とりあえず、今自分が出来ることをするしかないんじゃない」
そういいながら、フランは膝に乗せたカメラを抱きしめる。
「できること・・・」
「そうよ、ねえローラ?」
不意に笑顔で顔を寄せる。
「あなた、好きな人とか・・・いないの?」
363 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/24 04:10 ID:v9lE5CcM
・・・お待たせしますた。
長〜く間隔が開いてしまい、非常に申し訳ないです。
(そろそろ忘れられる悪寒・・・)
しばらく忙しかったのと、前の書き貯めがロストしてから、
中々スイッチが入らなかったので、お待たせしてしまう羽目に・・・
折角なので、当初の話とちょっと変えて書くことにします。
また、今日の午前中にうpできれば・・・と思います。
ご批判、お待ちしております。
>>プロト様@女ヤザン
(・∀・)イイ!です!個人的にはシロッコとの絡みや、
ΖΖ編が見たい気がしますた!
>>Z-E様
お待ちしてますた!
もう、続き読めないのかと、(´・ω・`)な気分だったとこですた
>>ゾ・・・様@
つ、続きキボンヌゥウゥゥウ!!!
本編以上の泥沼の悪寒・・・
>>プロト様@Vガン
Vガンは序盤の序盤しか見てませんが、
プロト様の書く年頃の女の子の心象はいつも勉強になります〜
いつも、保全してくださっている皆様、エールを下さる皆様、ありがとうございます!
月並ですが、SSでしかご恩返しができない身なので、ガンガリます〜
一人称が「私」になってる以外ロランはあんまり本編とかわらんなw
「僕」の方が好きだな。
「僕」口調の女の子って、かあいいじゃないっすかぁ。
366 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/24 06:24 ID:RNAlxemD
ロランは女になっても全く違和感ないな(w
>>365 現実の「僕」口調の女の子ってオタク(つか腐女子)というイメージだが。
たしかに知り合いに一人僕口調の女がいたけどライトノベル読んだりヲタっぽかった。
でも顔が良かったから全て許せた。
370 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/25 00:59 ID:TW+bI/cZ
「月と白い人形と妖精と」(ロラン&ソシエ性別入れ替え)
「好きな…人?」
フランの問いに意表をつかれたローラは、
湯気を出さんばかりに真っ赤になってしまった。
「そ、一人くらいいるんでしょ?そういう人」
ローラの反応を楽しむように、頬杖をつきながら微笑む。
「そんな…そういうの、まだわかんないよ」
「でも、成人式…済せたんでしょ?じゃあ、もう大人じゃないの」
「あ、でもあれは…その」
なるべく、考えないようにしてきた。
白いMSのコクピットの中、布一枚を隔てて
セシルにきつく抱き締められた。
普段からはわからないがっしりとした腕。
全く身動きの取れない束縛の中、
肌に伝わる体温と耳にかかる吐息に、
なぜか、解放を予感していた。
「奥手」なローラも、それが『大人』のする行為への
前段階であることは知っていた。
371 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/25 01:00 ID:TW+bI/cZ
「途中であの、襲撃があって、うやむやになっちゃったし…」
「そっか。あ、そういえば、お勤めしてるお屋敷の年下の子と
成人式一緒だったんでしょ?…その子はどうなの?
可愛い子なの?」
「ごほっ!?ごほごほ!」
「だ、大丈夫?どうかしたの?」
「ちょ、ちょっとコーヒーが気管に…」
「もう…で、どうなの?その子は」
「どうって…セシルさんはいい人だよ。
私にも優しくしてくれるし…」
「くれるし…なに?」
満更でもなさげなローラの様子に、興味をそそられる。
「え…でも、今は…その、セシルさんも大変だと思うし
…やっぱりわかんないや」
「そう。あなた、領主のグエン・ラインフォードの運転手もやってるんでしょ?
あの人って他の領のお嬢様と婚約が内定してるって話もあるけど、まだ独身じゃない。
玉の輿…なーんて、もしかしたらもしかしちゃうんじゃないの?」
372 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/25 01:01 ID:TW+bI/cZ
フランは冗談半分だったがローラは真面目に否定した。
「や、やめてよフラン。グエン様は真面目な方よ。
私みたいな子にも優しく接してくださるし…」
「へえ〜グエン・ラインフォードがね…」
フランが仕事を通して知っていた領主は、
好人物で優秀でもあるが、女性関係では色々と
浮いた噂も聞いていたので興味深かった。
「ホントだよ。この前なんて、私が私服が少ないからって、
服を買っていただいたし…」
「…へ?服…?ホントに?」
呆気に取られたようなフランの顔に、ローラは慌てて手を振る。
「あ、でも、そんな高い服じゃないよ。普通の…女の子っぽい可愛いの」
「う、うん」
「でね、お城で時々着せ見せてくれって」
嬉しそうに語るローラに、フランは黙ってコーヒーカップを口につけていた。
「……」
「フラン?」
「ローラ…あのね」
「うん」
「・・・ま、いいか!」
「?・・・話は?」
この子の場合、多少痛い目見るのもいい勉強か、と思うフランだった。
373 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/25 01:01 ID:TW+bI/cZ
「今日はありがとねフラン」
カフェの前で、2人は別れの挨拶を交わしていた。
「いいのよ、私も丁度よかったし」
「?」
キースの頼みも、半分叶えられたし、とフランは微笑む。
「ねえ、ローラ。好きな人くらい、見つけなさいよ」
「う〜。やっぱり難しいよぉフラン。そういうの。フランは、好きな人っているの?」
「え、私?そうね・・・でも今は仕事の方が楽しいから。
それに、私は、お互いが高めあっていけるような恋愛をしたいし」
「高めあっていけるような恋愛か・・・」
オウム返しに繰り返す。
「ああ、でもそれは理想だから・・・ローラは色々考えないで突っ走るくらいでいいよ」
「どうせ私は子供ですよーだ!・・・って、あれはサムさん?」
こちらに駆けて来るハイム家の使用人の姿に、お使いの途中だったことを思い出し青ざめる。
「お〜いローラ!ここにいたか!」
「サ、サムさんすいません!その、遅くなって・・・」
「そんなこといいんだ!セシル坊ちゃまが、ラダラム様のところの飛行機で無茶を・・・」
続きも聞かず、ローラの顔が真っ青になる。
「ホワイトドールでセシルさんを助けに行きます!フラン、またね!」
「頼んだぞローラ!セシル坊ちゃまを・・・!」
駆け出すローラを、フランは心配げに見送っていた。
「ローラ・・・怪我なんてしないでね」
374 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/25 01:03 ID:TW+bI/cZ
・・・予定より遅めでスマソ
>>364様
それがロランの魔力!・・・かな?
だからこそ、難しい・・・です
>>一人称
「ボク」・・・考えたけど、なんか‘違う’かな?とも思ったので
「私」・・・とさせていただきますた
そういえば、某スレで投下されていた萌え爆弾で、ロランの魔力を再認識しますた。
ガンガリます!
ps・・・今、うpりながら見てたらなんかグデグデですた
ウワァァァンヽ(`д´)ノ
クロノクルの女バージョンが見たいかも
age
>>175 それだったらカテとウッソの生別も変えないといけないな。
378 :
・・・・ ◆iFt60ZwDvE :03/02/26 06:30 ID:F/IQOGNE
・・・・PCがあぼ〜んしてしまったので、
うpできなくなっております。
どうしたものでせう…スマソ
379 :
名無しさん2号:03/02/26 08:51 ID:s7MJN+Dd
ラカンの女性版だったら、年の割には絶世の美女になりそうですね。
褐色の肌に金色の髪は似合いそうな予感が…。
ほぜ
382 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/27 10:38 ID:PSbUodb5
穂
384 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/28 01:40 ID:PGSOulji
ほっしゅ
385 :
通常の名無しさんの3倍:03/02/28 19:53 ID:utCHdpz3
ほ〜〜〜ほしゅ
386 :
通常の名無しさんの3倍:03/03/01 02:33 ID:pZc3q5Dc
ほしゅしゅ
ほしゅ
388 :
通常の名無しさんの3倍:03/03/01 03:29 ID:hIEqhhSJ
ほっしゅ〜!
389 :
通常の名無しさんの3倍:03/03/01 03:54 ID:hIEqhhSJ
ってか、南極では、女性化祭りが始まっているのか?
女カミーユの盛り上がり方が、このスレとは、方向性が、かなり違うのだが。
漢向けお絵描きが
腐女子の巣窟になってるな…
>390胸付けただけの801だろあれ。
キラ女版
第十話「分かたれた道」より
まどろみの中。
赤い長髪の少年――フレア・アルスターは、夢を見ていた。
母親の夢だった。
地球連合外務次官でありながらも、家庭的で暖かかった母親。いつも自分に
優しくしてくれた母。
別れたのはついこの前だったはずなのに、もう永い間会っていなかったよう
な気がする。ヘリオポリスがザフトに破壊されてから、辛い事ばかりだったせ
いだろうか。
けれど、もうすぐ会えるんだ。
ママ。
話したい事がたくさんある。紹介したい友達も一杯いるんだ。
サニーとだってうまくやっているよ。彼女は素敵なガールフレンドさ。
だから、早く来てくれよ。
あの船だね。ママはあの船に乗っているんだね。
もうすぐ会えるんだよね。早く会いたいなあ。
え?
ザフトが攻めてきたって?
そんな!
ああ、でも大丈夫。大丈夫だよママ。
こっちにだってコーディネーターがいるんだよ。
コーディネーターのくせに、戦いが嫌いなんだって。おかしな奴さ。
そいつがママを守ってくれるよ。
だって、そいつがそう言ったんだ。
ストライクっていう、とても強いMSだってあるんだ。
それで守ってくれるって。ママを死なせはしないって。
だから……
あれ?
ママ、船がひとつ壊れたよ。
危ないよね。
ママの船まで壊れたらどうするんだ。
ママの船が落ちたらどうするんだ。
ママの船が。
ママの船?
ママの船だって?
ママの
「うわあああああぁぁーッ!?」
少年は、そんな悲鳴をあげて跳ね起きた。
「は、っはァ、ふゥッ、はぁ、はァッ……」
「フレア……!しっかりして」
ベッドの上で胸元を握り締めてうずくまるフレアに、サニー・アーガイ
ルが駆け寄る。
「フレア」
優しくなだめる様に、サニーはフレイの手にそっと己の掌を重ねた。
と、フレアは、すがるようにサニーの手を握り締め、顔を上げた。
ひどく脅えた表情のまま、尋ねる。
「ママは……?」
「!」
サニーは、彼の震えた声に弾かれたように、肩を強張らせた。フレアはその
肩を掴み、がくがくと揺さぶりながら問い詰める。
「ママは、ママはどうなったんだ?」
「フレア、落ち着いて!」
「ママはどうしたんだよォ!」
ぎりぎりと腕を握り締めてくる、フレアの手の痛みに耐えながらも、サニー
は懸命に彼を抑えようとした。だが彼はあくまで母親の事を繰り返す。
「ママの船は!?答えてくれよサニー!ママはぁぁ!!」
答えは判っているのだろう。
それでも、彼には現実を受け止める事はできなかった。
彼にできる事は、ただ、泣き叫ぶ事。それしかなかったのだから。
居住区の一室から廊下に響く嗚咽とも咆哮ともつかない声は、通路を歩いて
いた黒髪の少女――キア・ヤマトの耳にも届いた。
(この声はフレア?)
「嘘だ!嘘だ嘘だァ!ママが、ママが死んだなんて、でたらめを言うなァ!」
「痛っ……止めて!」
「フレア、落ち着いて……きゃあ!」
部屋に入るなり、キアは咄嗟に、突き飛ばされたミリアリアの身体を受け止
めた。
「ミリアリア」
見れば、フレアがサニーに覆い被さるようにして、泣きじゃくりながら彼女の
身体にしがみ付いている。サニーは男の腕力でおもいきり抱きしめられ、苦痛に
顔をゆがめているが、それでもフレアを慰めるように抱き返していた。
「フ、フレア」
キアは彼の取り乱しようを見て、キアは――どうしようとした訳でもないが――
彼の名前を呟いた。
「……キア……か?」
ふと、フレアの動きが止まる。
そして、ゆっくりと。フレアはミリアリアの胸元に埋めていた顔を上げた。
「う、うん」
返事をしながらも、キアは彼の憔悴しきった顔に息を飲む。
フレアは、疲れたような笑みを浮かべながら、ゆっくりとキアに歩いてきた。
「……怪我は」
「えっ」
「怪我は、ないのか?」
フレアが口にした言葉に、キアだけでなく、サニーもミリアリアも目を見開
いた。
キアの事を、あれほどコーディネーターだからと忌み嫌っていた彼の口から、
このようなセリフが出てくるとは。
「うん……怪我は、ないよ」
キアは、僅かに頬を染めて俯いた。
嫌われていたと思っていたのに、自分の事を心配してくれるなんて。
やはりフレアは優しい人なんだ。
そのフレアの期待に答えられなかった自分の無力さが、恥かしく、キアは
フレアの目を直視する事ができなかった
「し、心配してくれて、ありがと」
「そうか」
フレアは、目を細めて微笑み、キアの方に手を置いた。
「…………か……」
「……え?なんて言ったの、フレア」
かすかなフレアの声音に、キアが聞き返す。
するとフレアは、作っていた笑いを憎悪の色に染めながら、はっきりと言い直す。
「俺のママが死にそうだったっていうのに、お前は怪我もしない程度にしか戦って
なかったのかよ……!」
「!」
「このッ――コーディネーター女がァ!」
だんっ!
「あっ!」
フレアはそのまま掴んだキアの肩を、壁に叩きつけた。
「何が大丈夫だ!何がママを守るだ!騙しやがって!騙しやがって!」
叫びながら、キアの肩を引き戻しては壁にぶつけ、引いてははぶつけを繰り返す。
「何であいつらを倒してくれなかったんだ!なんでママを見殺しにしたんだ!
畜生!畜生!畜生畜生畜生!」
「……ッ!」
キアはいきなりのフレアの豹変に驚愕しつつも、なんとかその苦痛に耐える。
「フレアやめて!キアだって必死に!」
「コーディネーターめ……コーディネーターめぇぇえええ……」
ミリアリアが止めようとするが、そんな声は耳に入らぬといった風に、フレアは
壁に押さえ込んだまま、怨念のこもった目つきで睨みつけつつキアへ息を切らしな
がら呪いでも吐き出すかのように言葉を紡ぎ続けた。
「そうか……そうかわかったぞ……お前コーディネーターだから手加減してるんだな
本当はザフトに行きたいんだなナチュラルの俺たちなんてどうでもいいと思っている
んだなママよりも敵のほうが大事だってんだな奴等は仲間だから殺したくないんだな
きっとそうだいやそうに違いないこの売女め心の中ではどうせ笑っているんだろ今度
はザフトと密通して俺達を皆殺しにでもするつもりかコーディネーターめ!」
「違うよっ、ボクはそんなことっ……!」
「だぁまぁあああれぇええぁ!」
目を血走らせたフレアの両手が、キアの首筋に伸びた。
「!フレア、何を!」
叫ぶサニー。だがフレアはどす黒い表情で、キアの首を力の限り握り締め始めた。
「お前もママの苦しみを味わえぇっ!」
「かっ……っはっ……!」
憎しみに満ちたフレアの締め付け方は、酸欠どころかキアのか細い首をもへし折
ってしまわんばかりの力であった。
だが。
フレアのその両腕をキアの小ぶりな手が掴んだかと思うと、まるで万力のように
腕の骨をへし折らんばかりの力で握り返したではないか。
「ぎゃあ!」
たまらずキアの首を開放するフレア。
「ケホッケホッ……はァっ、はっ、はっ、はっ……」
ようやく自由になった喉を抑えて、キアは酸素を必死に吸う。
「……化物……」
「!!」
辛い呼吸を繰り返しながら目を上げると、自分の両腕を撫でながら、こちらを
睨むフレアがいた。
コーディネーターの防衛本能が、また作用してしまったのだ。
必死でキアは取り繕おうとした。
「これは……フレア、ボク、ボクこんなことするつもりじゃ!」
「今度は俺を殺すつもりか!この化物めっ!」
既にそのまなざしには、キアを人とすら見る感情もないかのようであった。
『化物』。
そう、彼にとって、もうキアは人間とすら映っていないのかもしれない。
「!……ぅ…………っ!」
かつて恋心すら寄せた少年のそんなまなざしに、キアは耐え切れず、部屋を飛び
出していた。
溢れる涙を、無重力の通路に振り撒きながら。
姓名 キア・ヤマト(女キラ)
階級 民間人
身長 158cm
体重 48`
3サイズ 72・50・79
髪型 黒髪のショート やや前髪長め
性格 平和的かつ内省的
趣味 パソコンいじり
大事なもの トリィ
好みのタイプ フレア(男フレイ)アスラン
恋敵 ラクス
口癖 「ボクは、こんなことをするつもりは!」
一人称 ボク
搭乗艦 アークエンジェル
コメント 「ボクはこんな力欲しくない……。
でも、みんなを守るためだったら、この力を使う」
こんな所でドウカシラ
399 :
通常の名無しさんの3倍:03/03/01 19:57 ID:KeJNN+XR
さいこーっフレアのキャラが「腐った男」ぶりを発揮していて
いいかんじっこのままザフトサイドにも
いって女イザの「壊れ女」ぶりも見てみたくなったっっ
本編よりも断然二人に感情移入できて(・∀・)イイ!
また続き楽しみにしてます。
綺羅は女の名前では
>>399 どうもっす。女イザーク…違和感ないなあw
>>400 光栄の極み。
そして400ゲトおめです。
>>401 そうなんですか?まあ、区別をつけるって事で…
403 :
通常の名無しさんの3倍:
ギンガナム御大将の女性版を、見てみたい。