2
>>1さん感謝します
ネクサスのニセ最終回が難航しててすみません
4 :
1:05/02/02 19:17:29 ID:gO4qv9zB
まずは自分から。
日本の童話から『うさぎとかめ 二人の友情』
スピード怪獣エンジロン登場
健一の通う小学校に一人、足の不自由な子がいた。
名は亀田剛。剛は小さい頃交通事故に遭い、右足の神経が麻痺してしまったのだ。
松葉杖をつき歩く剛を常にからかう同級生。名は因幡(いなば)飛助。
学校一の俊足を誇る彼は、ノロマな剛が気に食わず、何かにつけて剛をいじめるのだった。
剛は飛助に松葉杖を捨てられ、怒りのあまり飛助を突き飛ばす。
飛助はカッとなり、そのまま二人で取っ組み合いを始めるのだった。
たまたま近くを通りかかった光太郎。喧嘩の仲裁に入る。捨て台詞をはき、逃げる飛助。
剛はポツリポツリと、飛助は本当はいい奴なんだ、と光太郎に説明する。
ただ周りから足の事でやさしく扱ってもらえる自分が気に入らないだけなんだ、と。
それを聞いた光太郎、ニッコリ笑いながら去っていく。
場面は変わってここは近所の廃ビル。
飛助は悪ガキグループに入っていた。ビルの中は悪ガキ軍団の今日の悪事の報告で盛り上がっていた。
明日は万引きをしようと盛り上がる悪ガキ軍団。しかし飛助は浮かない顔。
突然大きな地震が起き、廃ビルは倒壊する。命からがら逃げ出した悪ガキ達の前に、
長い眠りから目覚めたエンジロンがそびえ立っていた。
クモの子を散らすように逃げる悪ガキ達。飛助も逃げる。
しかし怪獣はなぜか飛助一人を狙って追いかけて来る。怪獣は追いかけっこが好きなのだ。
飛助と怪獣の、壮絶な追いかけっこが始まった。
足の速い飛助でも、流石に怪獣相手だと分が悪い。
徐々にその差は縮まり、後もう一歩で飛助は…もう駄目だ…飛助が諦めた瞬間、
怪獣にナパーム弾が命中する。ZATだ!
しかしZATの善戦空しく、怪獣は確実に飛助に迫る。
5 :
続き:05/02/02 19:18:21 ID:gO4qv9zB
…息も切れ切れの飛助を手招きする剛。
飛助が追われていると知った剛は、ZATに救援を要請していたのだ。
そこには光太郎のラビットパンダが待機していた。
車に乗り、怪獣との差はみるみる開いていく。
飛助は自分の非を素直に剛に謝る。剛は、友達だからいいよ、と笑って答える。
二人の友情が戻ったのだ!うなずく光太郎。
しかし怪獣は体を丸め、転がりながらパンダに追いつく。
追突されたパンダから三人は放り出され、子供たちは気を失う。
光太郎はタロウに変身する。
タロウは怪獣とぐるぐる同じ場所で追いかけっこを始める。
何周も何周もするうちに、怪獣は目を回してきた。
倒れる怪獣、すかさずストリウム光線を撃つタロウ。爆発する怪獣。
戦いの後、剛に向かってリライブ光線を放ち去るタロウ。
剛が目覚めると、なんと足が動く!全身で喜ぶ剛。
数日後、光太郎は小学校へ来ていた。
そこには、悪ガキグループから抜けて改心した飛助と、元気に鬼ごっこをする剛の姿があった。
終わり
次スレあるときは、タロウ以外も書きやすいスレタイにしよう
っていう話になってなかったっけ?とりあえず、
>>1乙
7 :
1:05/02/02 19:40:47 ID:gO4qv9zB
>>6 とりあえず、需要が上がって新しく総合SSスレが立つまでは
ここを使ってもらおうと思います。
ただ繰り返しますが、ここはタロウのスレですので、
あまり連続して書き込まれるとちょっと…ですね。
前スレ>>1です。
>>7 スレ立て、お疲れ様です
9 :
名無しより愛をこめて:05/02/03 22:02:01 ID:pk2cNNS9
>>1さんと
>>10さん乙!
このスレ独特の雰囲気を伝えるには
前スレを見てもらうのが一番だと思っていたので
早速ミラーができたのはうれしいことです
前スレの「早見作品リスト」も転記しておくといいかなと
思ったのでちょっとやってみます。まずは「早見作品リスト」
そのもののレス番号だけ書きますね。
その1−その2:79-80, 124-125
その3:196
その4:225
その5:278,282
その6:353
その7:440
その8:785
12 :
早見1−2:05/02/04 23:15:55 ID:dgjrl7Xy
「早見作品リスト(1〜8+α)」転記します。別スレなのでアンカーは消した
形の引用になります。行間もちょっと詰めました
124 名前:名無しより愛をこめて 投稿日:04/05/22 (土) 13:03 ID:mdVX9PIJ
早見作品リスト
3 『ユニゴンの角』
13『怪獣太鼓が村祭に響く!』
34『マンモス怪獣! 東京出現』
36『やめろ!タロウが爆発する!』
45-46『大暴れ!怪獣野郎』
49『怪獣鯉のぼり!』
70-72『ウルトラの母の日』
125 名前:名無しより愛をこめて 投稿日:04/05/22 (土) 13:04 ID:mdVX9PIJ
早見作品リスト2
96『ウルトラの誓いはいつまでも・・』
106『蜃気楼は怪獣の巣!』
107『日本の童謡から 雨ふりの中で』
113-115『ウルトラの星が消えた!?』
『ウルトラの兄弟達を救え!』
『君もウルトラの国へ!』
13 :
早見3−5:05/02/04 23:20:47 ID:dgjrl7Xy
続きです。引用に際し、リスト以外の情報や重複を削除してあります。
196 名前:名無しより愛をこめて 投稿日:04/06/04 (金) 09:17 ID:OqtGzDyD
早見作品リスト3
<タロウ>
156-157『夢の桃源郷へ!』
171『日本の童謡から 怪獣蛍が出た!』
185, 187『大ピンチ!!ナース少女タロウを救え!!』
<他のウルトラシリーズ>
150-151『地底に潜む侵略者』
191-192『宇宙人の要求』
225 名前:名無しより愛をこめて 投稿日:04/06/06 (日) 22:30 ID:c63PS+ui
早見作品リスト4
200-201『山村に響く声』
204-205『日本の童謡から 怪獣のとこやさん』
217-218『熱血!ZATくん一直線』
222『宇宙人の陰謀!タロウ対セブン』
278 名前:名無しより愛をこめて 投稿日:04/06/16 (水) 20:19 ID:ZldY1RSW
早見作品リスト5
229-230『ウルトラマンタロウ復活』
237『朝比奈隊長危機一髪!』
247-249『その時ウルトラの父は』
258-259『夜に泣く竜』
263-265『宇宙人の花嫁さん』
267-270『東京大迷惑!うっかり宇宙人の宣伝怪獣』
273-275『切り裂け!エース暗殺計画』
14 :
早見6−7:05/02/04 23:24:49 ID:dgjrl7Xy
続きです。
>>13の273-275はAの話でした。282の方のマトメでは
そうなっていたのですが前の版をコピーしてしまいました。
353 名前:名無しより愛をこめて 投稿日:04/06/27 (日) 21:46 ID:iC6piHOa
早見作品リスト6
<タロウ>
294-295『危険!変身宇宙人の挑戦』
328『くさい怪獣でていけ!』
344『恐怖!宇宙人の村』
<他のウルトラシリーズ>
287-289『炎の空中キック!』
302-311『宇宙パトロール隊、その名はMAC』
320-324『電磁波都市』
348-349『雨だ!風だ!運動会中止作戦』
440 名前:名無しより愛をこめて 投稿日:04/07/12 (月) 23:25 ID:F+3+60Id
早見作品リスト7
<タロウ>
361『2000年の恐怖!父子タッグがゆく!』
367-369『はぐれ戦士ファイタス!』
392-401『宇宙科学警備隊、その名はZAT』
427-430『銀河を越えてウルトラタッチ!』
<他のウルトラシリーズ>
363-365『3年B組の金髪先生』
405-406『富士に死す』
15 :
早見8(1):05/02/04 23:38:36 ID:dgjrl7Xy
すみません。
>>11で早見作品リスト8が785だけみたいに書きましたが
785-790までたっぷり5レスありました。785-790さんのもとのスタイルを
変更して、補遺を補ったものを下記にあげます
−−−−−−−−−−
早見作品リスト8
<タロウ>
470「必殺!ウルトラダイナマイトパンチ」
478-479「オイルショックは怪獣の仕業」
482-484「ZAT基地凍結!雪男は宇宙人だった!!」
486「タロウ対金太郎」
491「えっ?美少女はZATと地球の敵!?」
494-496「友達はバルタン星人!?」
499-501「夏の夜空に怪獣の魂が流れる」
===185さんの3部作===
502-503「地獄の孤島の大決闘!!」(前編)
505-507「さらなる悲劇!東京に3大超獣現る!!」(中編・途中で別のレスが入ってます)
508-509「決着!タロウ対古代超獣」(後編)
511-512「悪魔の樹は天空を越えて」
529-530「ZATだよ、全員集合!!」
554-555「無敵!火山が怪獣に!」
559-561「出たぞ!ウルトラハッスル光線」
568-570「復讐!タロウが暗殺される!」
578-579「泣く子も黙る!?怪獣の子守唄」
584-587「誕生!凶悪ウルトキラー」
598「東京湾大ピンチ!ヒトデ怪獣現る!」
16 :
早見8(2):05/02/04 23:40:51 ID:dgjrl7Xy
607-608「ひかりをかえせ!」
621「タロウの弟がやってきた!」
630-631「バードン大逆襲!タロウ危機一髪!」
662-663「母の愛は恐怖の怨念!」
665-666「遠くて近い父と母」
673-676「完成!ウルトラダイナマイト」
680-688「激闘!怪獣大工場」
694-696「明日のゴールへ向かって走れ!」
699-701「対決!タロウvs光太郎」
707-708「ZATのケンちゃん」
713-715「マリつき宇宙人地球を狙う!」
===前後編===
727-729「ZAT壊滅か!?荒野の怪獣列島!」(前編)
734-737「反撃!怪獣+宇宙人vsZAT+タロウ」(後編)
<レオ>
752-754「超ウルトラ作戦第1号」
760-761「喜びは一つ 今燃える友情」
767-771「偽ウルトラマンレオ現る!!」
<dark fantasy>
650-651「現在(いま)の自分と…」
653-654「現在(いま)の自分と…」(修正版)
<ネクサス>
741-744
<クロスオーバー>
453-456(タイトル無し タロウ+セブン)
720-722「ダークマター戦役」
17 :
早見9):05/02/05 00:00:22 ID:KBMdnpEN
残りの分を作成しました。続編ものに関して勘違いがあったらすみません
−−−−−−−−−−−−−−−−
<タロウ>
795-796「ケむたい!怪獣はタバコがお好き!!」 喫煙怪獣ヤニラ 登場
803-806「狙われた正月」 先端宇宙人タガン星人 先兵怪獣タガンキング
=======続き物=======
812-814「タロウが死んだ!無敵の異次元人を止めろ!」異次元人クロイス人 超越怪獣キングバトラス 登場
815-816「聞け!タロウ復活術!」
==================
=======続き物==========
848-850「そして生きていく・・・」自爆怪獣ダイナン 復習宇宙人リベン星人 登場
854-857「二年目の怪獣使い・前編」佐久間良、宇宙蛾獣ネオムルロア、『何者か』と怪獣・星人軍団 登場
868-876「二年目の怪獣使い・後編」
===================
883-887, 889『怪獣に勉強をさせるな!』ドリルゴン、ギョフリ星人登場
897-903「命あげます」蘇生怪人・リセット星人 登場
<レオ>
822-824ウルトラマンレオ第0話『ふるさとの爆発! 孤独の宇宙人ひとり』
マグマ星人、ブラック&レッドギラス、アストラ、メハジ星人、レッドキラー2代目登場
<ネクサス>
833-836 ネクサス最終章(1)-(4)
18 :
11:05/02/05 00:04:45 ID:dgjrl7Xy
>>11-17 ドロナワな作業になってしまい失礼しました。欠落や間違いがあったらご指摘下さい。
同一作者さんの作品が分かるようにできた方がよかったかもしれません。
ちなみに、自分のお気に入りは529-530の「ZATだよ、全員集合!!」 です
11さんありがと。こうして見てみると、圧巻ですなあ。
70話以上もあったとは・・・。
『タイラントの復讐』
ウルトラ六兄弟、暴君怪獣タイラント二代目 登場
N:タイラントを知ってるかい? タイラントは今までにウルトラ兄弟に倒された
怪獣達の怨念が集まって生まれた合体怪獣だ。
タロウに倒されたタイラントは、今日も復讐の機会を狙っているんだ…
ハヤタことウルトラマンは宇宙警備隊の任務から離れ、地球のフランスに来ていた。
科学特捜隊の頃からフランスを訪れていた彼は、一緒に休暇を取りに来た北斗星司ことエースに
フランスの観光案内をしていた。
地球に寄ったついでにと、光太郎に連絡を取るハヤタ。
「地球は何時来てもいい星だ。いつまでもこのまま居たい位だよ」とハヤタ
「兄さん達は働きづめですからね、しばらくゆっくり観光していってくださいよ」と光太郎
「エースもすっかり上機嫌だ。やはり地球に来てよかった…なんだ?地震か?」異常に気づくハヤタ。
「大変だ!凱旋門が・・・怪獣!…あれはタイラント!」ハヤタが叫ぶ!
「何だって!兄さん!本当ですか!兄さん!…もしもし!もしもし!」
「怪獣は俺たちが食い止める!心配するな。行くぞ!エース」電話が切れる。
光太郎は心配だった。二人とはいえ、相手はあのタイラントだ。勝てるかどうかわからない。
今すぐ飛んで行きたいが、ZATから緊急招集がかかっている。無視する訳にはいかない。
ZAT本部は、タイラントにZATパリ支部が壊滅させられた事で大混乱だった。
今すぐ救援に向かうべきだという、朝日奈隊長以下全隊員の要望を鮫島参謀は却下、
日本の防衛に専念する事を命じる。
「怪獣は神出鬼没だ。今フランスに行ってしまっては日本はガラ空きだ」と鮫島参謀。
どうする事もできず、やりきれない隊員達。
パリ。死の町と化したここで、タイラントは二人の巨人の死骸を踏みつけ、勝利の咆哮を上げていた。
ユラユラとゆらめきながら消える怪獣…
北極。吹雪の吹く白銀の世界の中、ぽつんと赤い巨人がそびえ立っていた。
…ウルトラセブン。彼は最近の怪獣多発の原因を調べる為、磁極の調査を行っている最中だった。
そこへタイラントが強襲する。孤独な戦いが始まった。暫くは善戦するセブン。
寒さに弱いセブンはウルトラコンバータを付けている。タイラントはその事を知ってか、
執拗に右手を攻撃、遂にコンバータを破壊する。
みるみるエネルギーを失っていくセブン、タイラントは弱りきったセブンをいとも簡単にぶちのめし、
二度と動かない事を確認すると、また獲物を求めて姿を消す。
ZATは北極の小さな異変には気付く筈も無く、ただ闇雲にパトロールを強化するだけだった。
東京近郊のとある墓地、新マンこと郷秀樹はマンやAとは別行動で、坂田兄妹の命日の供養に来ていた。
墓前で神妙な面持ちで手を合わせる郷に、後ろから少女の声が話しかける。
「貴方は独りぼっちなの?」と少女。
「昔はそうだった。でも今は仲間と一緒で寂しくなんかはないよ」と郷
「あたしは独りぼっち・・・パパも、ママも・・・」と少女
「…友達はいないのかい?」郷。
「いっぱいいたわ…でもみんな殺されてしまった…」少女。
郷は何か異様な雰囲気を背中の少女に感じていたが、彼が振り返って後ろを確認した時には、
少女は消えていた。
帰り道、郷が光太郎に連絡しようとした途端、地面が揺れ、タイラントが現れた。
続く
『みなしごに怪獣を見た』
ウルトラ兄弟、暴君怪獣タイラント二代目 登場
タイラントと戦う新マン、劣勢に追い込まれている。
そこにZATが到着、新マンを援護するが効果は、無い。
光太郎はタロウに変身、新マンと息のあったコンビネーションを見せる。
タロウのスワローキックと新マンの流星キックが、タイラントの両手の武器を叩き折る。
流石に分が悪いと悟ったタイラントは、行きがけの駄賃にと、頭部の角を発射する。
バキシムのそれと似た一角ミサイルは、正確に新マンのカラータイマーを射抜く。
息も絶え絶えの新マン、最後の力で空にウルトラサインを出した直後、
新マンの目の光が消え、遂に動かなくなってしまった。
その隙にタイラントはまた、消えてしまった。
光太郎は焦っていた。兄さん達と連絡が取れない。自分はどうすれば…
タイラントは今度も現れるだろう、その時は自分独りで勝てるかどうか…
パトロールに出た光太郎は、頭から怪獣の事が離れなかった。
その時、目の前に少女が飛び出してきた!慌ててブレーキを踏む光太郎。
あわや、という距離で少女をかすめるラビットパンダ。少女はあの墓地にいた子だ。
そんなことを光太郎はつゆ知らず、気を失った少女を病院へと運ぶ。
少女の名前はかおり。事故で両親は無く、近くの施設に引き取られたとのことだった。
不思議な事に、かおりの両手は傷だらけだったが、光太郎は自分のせいだと思い、
毎日お見舞いに来ると約束した。
その夜、かおりの病室に不穏な気配が。タイラントの影がさおりに話しかける。
「両親に会いたければタロウに隙を作らせるのだ…」
「タロウを殺すの…?」尋ねるかおり。
「そうだ。奴は我々の敵だ。怨みを晴らさねばならない」タイラントは言う。
「・・・わかった。パパとママを生き返らせてくれるなら」
以前は連戦でエネルギーが尽きて敗れたタイラント、今回は活動時以外は少女の体に憑依し、
エネルギーを温存していたのだ。
毎日見舞いに来て励ましてくれる光太郎のことを、かおりは好きになっていた。
しかしタイラントの命は守らねばならない。かおりは退院したら、白鳥家に連れて行って欲しいとせがむ。
勿論快諾する光太郎。かおりは胸が痛かった。
白鳥家でかおりは、これ以上無いという位手厚い歓迎を受け、両親が死んでからというもの孤独だった
かおりは、幸せを素直に噛み締めていた。
だが幸せは長くは続かない。タイラントが目覚めたのだ。
かおりは突然頭を押さえ、外に飛び出してしまう。
「来ないで!光太郎さん!あたし…」
と、同時にかおりはタイラントに変身巨大化、光太郎に迫る。
光太郎はかおりを案じて攻撃できない。逃げながら人気の無い空き地へ誘導する。
その時、宇宙からゾフィが現れた。ウルトラサインに気付いて救援に来たのだ。
ゾフィは光太郎に変身を促す。光太郎はやむなくタロウに変身する。
しかし迂闊に攻撃してはと、思うように攻撃できないタロウ。ゾフィの攻撃も効果は無い。
そんなタロウの心配をよそに、タイラントは今までに無い程の攻勢を見せる。
このままでは、二人ともやられる!タロウはタイラントに叫ぶ。
「かおりちゃん、聞こえるかい?どこにいるんだ?」
「タロウ!ここよ!ここにいるわ!」かおりの意識がタロウに話しかける
かおりは最後の力を振り絞ってタイラントの活動を鈍らせる。
ゾフィが後ろから羽交い絞めにし、タロウはウルトラ眼光でタイラントをサーチする。
いた!腹の中だ!怪獣の腹のエネルギー吸収口の中に手を突っ込むタロウ。
臓物と一緒にかおりが出てきた。まだ息はある!
かおりという寄代を失ったタイラントは途端にパワーダウン。
兄弟のウルトラ殺法が怪獣の戦意を砕く!
最後はゾフィとのダブル光線で止め、豪快に爆発するタイラント。
またもタイラントの野望は砕かれた。
ゾフィは兄弟の死体を拾って帰っていった。また元気な姿で会えるだろう。
病室。かおりは、タイラントと強力にシンクロしていた所を、
無理矢理引き剥がされた為ショックで記憶を失っていた。
光太郎を見ても覚えていないのだという。両親のことも…
「かおりちゃんの強すぎる孤独感をタイラントは利用したんだ…」
これで良かったのかもしれない…光太郎は静かに病室を去っていった。
終わり
タロウというよりセブンとかエースっぽいです。
タイラント、バルタンやヤプール並みの宿敵になっちゃうんでしょうか?
バルタンやヤプールでも良かったんですが、
圧倒的な強さを持つ怪獣ということでタイラントを使いました。
タロウは時々トラウマ話が入るので、暗い話もアリかなと。
次は明るい話に挑戦します。
新マンはいつも劣勢だな
「ZAT基地奪回作戦」反重力怪獣・ジオボーラ 登場
東京・霞ヶ関。そのど真ん中にそそり立っていたはずの、ZAT基地がない。
あの巨大な円盤状の基地本体がない。その下の銀色の支柱の間を、風が吹き抜けるのみ。
突如宇宙から襲来した怪獣に、奪われたのだ。怪獣が何故来たのか、自然に自分の意思でやってきたのか、
それとも侵略宇宙人に操られているのか、全く判明していない。怪獣は、空を歩いてきた。冗談ではない。
羽ばたいて揚力を得たりするでもなく、重量も相応にあるであろう巨大な体で普通に直立して、足場もなく
のこのこと歩いて降りてきたのだ。真っ直ぐZAT基地へ向けて。
街への被害を避けるためZATは航空兵器群で迎撃に出たが、銃撃が怪獣に届かない。途中で不自然に弾道が
それてしまう。更に、怪獣が手をさっと動かすと、異常な方向からGが掛かり、スカイホエールも
コンドルもスワローも失速、墜落。荒垣達は脱出せざるを得なかった。そして、ずんぐりした体に
突き出た腹にデベソ、大きな頭と目と口の間抜けな様相の怪獣・ジオボーラは、宙に浮いたまま、
それ自体には武器のないZAT基地を上から掴んで力ずくで支柱から引き抜き、軽々と担いで空の彼方へ
持ち去ってしまったのである。基地内の朝日奈隊長や森山隊員やオペレーター達や他の非戦闘要員も一緒に。
取り残された荒垣以下、南原と北島と上野、それに東光太郎が、悔しげに空を見上げる。
おっとり刀で駆け付けた鮫島参謀、「体裁が悪いから支柱はしまっとけ!」
ういーんと支柱が地下格納庫に収納されていった。
朝日奈「まあ、アストロモンスとかオロン島の亀とかいたから、どう見ても飛びそうにないのに飛ぶこと自体は
今更なんだが」
森山「私達の航空兵器も人のこと言えないとは思いますが」
月。夕子とかモチロンとかが本編に顔を出す前の誰も居ない月に、ZAT基地は置かれていた。
更に、ジオボーラは通り魔的に空から各地を襲撃。東京タワー、大阪城、太陽の塔などを、引っこ抜いては
月へ持っていってしまう。月面に、盗まれてきた独特な形状の建造物群が並べられている。それでどうするのかと
いうと、ただ、並べられた建造物を一つ一つ興味深げに眺め、時に弄り回しているだけ。怯えるオペレーター達。
朝日奈「・・・こりゃ、あれだな」
森山「あれ、とは?」
朝日奈「カラスが光るものをかっぱらっていったり、犬が靴を盗んできて隠して貯め込むのと同じ」
森山「・・・ということは・・・単独犯ですか」
朝日奈「多分」
基地そのものを盗まれて次の手が打てないZATの動向を、地球警備隊のスミス長官は静観していた。
すっかりスミスの腰巾着である鮫島も。
「宜しいのですか長官? 余り手をこまねき続けるのも、世論が・・・」
「ZATは我々に対して何かと反抗的デース。今回のコトに根を上げて泣き付いてきてから手を差し伸べても
遅くはアリマセーン、FUFUFU・・・」
「はあ、成る程・・・」
と、そこへ兵士の一人が駆け付けてきた。
「長官、大変です!」
ものの数分前の記録映像を見せられるスミスと鮫島。
ニューヨークに突如降り立ち、自由の女神像を引っこ抜いて持っていってしまったジオボーラの映像を・・・
スミス「・・・・・・・・・・
攻撃デーーーーース!!!!! 怪獣をヌッコロスDEAーーーーーTH!!!!!」
鮫島「・・・・・・・・・・」
スミス長官のめちゃめちゃ個人的な激昂によって、月に陣取っている怪獣に対し「はげたかスパイナーR
マリア105ミサイル」による攻撃が決定した。
光太郎「そんな・・・それじゃ、ZAT基地も爆発に巻き込まれるじゃないですか! 隊長や森山隊員を
見殺しにするんですか!?」
荒垣「それだけじゃない! 怪獣が奪っていった各地の記念碑的建造物も破壊されるんですよ!」
地上に残されたZATの面々は抗議するが、
「怪獣のド畜生ー!! 世界の警察ナメルナデース!! サノバビーーーーーッチ!!」
スミスは聞く耳持たない。自由の女神も壊されることが都合よく脳内から払拭されてエキサイトし続けるのみ。
鮫島「諦めろ! スミス長官がそう言っておられるのだからそうなのだ!!」
南原「否、あんたには最初から聞いてませんから」
房総半島に急造されたミサイル基地から、はげたか(以下略)ミサイルは発射されてしまった。
だが、発射直後、基地の人員に変装して紛れ込んでいた荒垣達が見付かり、スミスと鮫島の下に連行されてきた。
「貴様等・・・何をした!?」
鮫島が問い詰めても、荒垣達は平然と笑っている。
「さあ、何でしょうね」
やがて、鮫島は気付いた。捕まった面子の中に、光太郎がいない。
荒垣達は目を引き付ける囮で、本命は、その隙にミサイルの中に潜入した光太郎だった。強力なGが襲うが、
「何遍怪獣に直に組み付いて振り回されたと思ってるんだ! こんなもの、屁でもない!」
力ずくでミサイルの中枢に押し入り、信管を切る。
更に、光太郎の狙いは別にあった。ミサイルに便乗することで、ギリギリまで敵の陣に近付き、
「タロウーーーーー!!」
変身し、自身をミサイルの加速に乗せて飛び出し、月へ突撃。
つぴぴん つぴぴん つぴぴんっ ど が あ ッ
朝日奈「おお、ウルトラマンタロウ!」
到着するなり、タロウは例によって不意討ちのスワローキックを怪獣に叩き込む。
ZAT基地の前で戦いが続く。格闘戦では不利と見たジオボーラは、一旦間合いを取ると、招き猫のような構えをし、
手をくねくね動かし始める。
「タ・・・タアアッ!?」
ジオボーラの反重力波に捕まり、怪談鍋島騒動のように空中で振り回されて翻弄されるタロウ。
高速回転の後、月面に叩き付けられ、立ち上がれない。カラータイマーが鳴り始める。
森山「ああっ、タロウが!」
歩み寄ってくるジオボーラ・・・
と、その背に、突然の銃撃で火花が上がり、ジオボーラが仰け反って悲鳴を上げる。
飛来して攻撃を放ったのは、一機の宇宙戦闘機。その機種を見た朝日奈、
「あれは・・・宇宙ステーションV9所属の迎撃機!」
通信が入る。
「朝日奈隊長、ご無事ですか!?」
「その声・・・西田か!」
「はい! 話を聞きつけて、遅れ馳せながら救援に上がりました!」
本編7話を最期に宇宙に転属になった、西田次郎隊員である。
「自分だけではありません!」
西田の機に続いて飛んでくる、地球警備隊の宇宙航空部隊の大編隊。
「彼らも救出に協力しにきてくれたんです!」
「・・・しかし、彼らはスミス長官旗下の部隊・・・大丈夫なのか? 後で処分の対象になりゃせんか?」
「構いやしません!」
部隊からも通信。
「例え所属が違おうと、我々の地球を守ろうとする思いは同じです!」
そして、部隊は一斉に怪獣に向けて攻撃を始めた。ジオボーラも反重力波で応戦するが、戦闘機の数が多すぎて
手が回らない。目を回し始める。その間に、西田機は倒れているタロウのほうに向かい、
「タロウ、立ち上がってくれ! ZAT基地を守ってくれ!」
発光弾を発射。眩しい閃光が巻き起こり、その光が、タロウのエネルギーを補充する。カラータイマーが青に戻り、
胸を張って立ち上がるタロウの勇姿は、かつて同じこの月面でペテロを相手にグロッキー状態から立ち上がった、
セブンのそれを思い起こさせた。
苛立って咆哮した怪獣は、一際強力な反重力波を放って航空部隊を一掃しようとするが、
朝日奈「行け、森山君!」
森山「了解!!」
残り少ない燃料を振り絞ってロケットを噴射し、急速浮上したZAT基地の巨大な縁が、怪獣を突き飛ばす。
すかさずタロウはそこに駆け迫り、怪獣を抱え上げて空中高く投げ飛ばし、落ちてくる前に、
ぴきゅぴん びゅうううううう「ス ト リ ウ ム 光 線 !!」
虹色の必殺光線を放ち、ジオボーラを木っ端微塵に爆破した。
その頃。
タロウの離脱の反動で失速したはげたか(略)ミサイルは、くるくる回りながら房総の沖に戻ってきた。
「わーーーーー!?」
落下で高波が発生し、沿岸のミサイル基地がまともに煽りを食らい、皆押し流された。
静けさを取り戻した月に広がる、ちぐはぐな建造物群の一大パノラマ。
朝日奈「やれやれ。これ皆地球に戻さなきゃならんのか」
西田「いや、でもこれはこれで壮観でいい眺めですよ」
森山「まあ、西田隊員ったら」
明るい笑いが湧き起こる。
濡れ鼠になったスミス「笑い事じゃナイデース!! 早く自由の女神返すデース!!」
同じくびしょ濡れの荒垣達も、何時の間にか朝日奈と森山の後ろにぬけぬけと立っている光太郎も笑っていた。
>>28-34 スラップスティックという感じでおもしろかったけど
ジオボーラは殺さなくともよかったかなとも思った
保守
スミス長官はてっきりトータス親子の件で更迭されていたかと思っとりましたw
あの……落としものですよ?
.∧__,,∧
(´・ω・`)
(つ夢と)
`u―u´
あなたのすぐ後ろに落ちていましたよ?
『幽霊怪獣にご用心!』
人魂怪獣ガイスト 登場
休日なんてものはZATには通用しない。そんな事はわかっていた筈なのに…
上野隊員は至極残念といった表情だ。
それもそのはず、せっかく取った休暇でデートをするつもりだった筈が、
スクランブルが入りお釈迦になってしまったのだから。
怪獣は退治できたものの、彼女は約束のすっぽかしに怒って、フラれてしまった。
いくら隊員達が励ましても、上野の心は晴れなかった。
ある日定期パトロールに光太郎、上野が出動すると、公園に見まごうばかりの美人がいた。
ハンドルを握っていた上野は彼女に一目ぼれ、よそ見で危うく電柱に激突する所だった。
いつか彼女とお喋り出来たらいいな…上野は毎日彼女の夢を見るようになる。
先にコンタクトを取ってきたのはその彼女からだった。
上野の下宿先に突然転がりこんできたのだ。しばらく置いてくれと懇願する謎の女。
…彼女の名前は珠子。彼女も上野に一目ぼれしたのだと言う。彼女は一切自分の過去を語ろうとはしなかった。
だが上野の為に家事全般をやると言うし、何より上野は舞い上がっていて、そんな些細な事は気にも留めなかった。
そんなラヴラヴの同居生活が一週間程続いた。
呆けた表情で作業する上野。本部では上野の問題行動が取りだたされていた。
真面目な上野がミスを連発するようになってきたのだ。今は軽いミスだが、このまま続いたら…
光太郎に勤務態度のあり方を説教されても、もう上野の耳には入らない。
「光太郎さんだって、かおりさんと休日楽しく過ごしてるんでしょう!?」
上野の不満を知っている光太郎は、それ以上追及することができなかった。
怪獣出現!ZATが出撃する。町を破壊して暴れまわる怪獣にZATは集中攻撃をかける
…が、ミサイルが怪獣をすり抜けてしまうのだ。分析にかけると、怪獣は微粒子の集合体、
というか手早く言えば霊に近い存在である事が判明した。
闇雲に攻撃しても被害は食い止められない。ZAT特製の巨大掃除機の出番だ!
怪獣をグングン吸い込む掃除機。効いてる効いてる!あと一息だ!
…ところが、掃除機が目詰まりして、もう少しの所で赤ランプ!
掃除機、停止!爆発!ドリフのオチ状態の隊員達。
…結局、霊怪獣の一部が逃げてしまった。
本部。上野隊員が糾弾されている。
北島「今週のフィルター交換は上野の仕事だった筈だ!忘れてましたじゃ済まないぞ!」
南原「そうだそうだ!大体お前彼女が出来たんだかなんだか知らんが、弛み過ぎなんじゃないか?」
森山「仕事も満足に出来ない男なんて嫌われちゃうわよ。ね?光太郎さん?」
光太郎「ちょっとちょっと待ってくださいよ皆さん!確かに上野隊員はミスをしましたけど、
何もそこまで言わなくたっていいんじゃないですか?怪獣だって退治できたんだし、いいじゃないですか」
荒垣「いや、怪獣はまた来る。一部が逃げてしまったからな。上野のミスは深刻だ…
よって、一週間の休暇を命ずる。上野、しっかり自分を見つめなおせ」
上野がしょげ返りながら家に帰ると、息も絶え絶えの珠子がいた。
気が気でない上野だが、珠子は一緒にいてくれるだけで良いと治療を拒む。
翌日、翌々日と、上野の下宿先のアパート近辺で、意識不明の被害者が次々と何十人も発見された。
ZATが調査、あの怪獣と関連があると断定、非常警戒網が発令された。
光太郎は心当たりがあった。上野の彼女だ!
アパートに向かう光太郎、それを妨害する上野。
光太郎「なぜ邪魔をする!彼女は怪獣なんだぞ!」
上野「違う!珠子は怪獣なんかじゃない!何かの間違いだ」
必死に食い下がる上野。
光太郎「次に怪獣が現れた時、町が破壊されてからじゃ遅いんだぞ!」
上野「僕が珠子が怪獣じゃないことを証明してみせる!」
光太郎「・・・わかった。彼女はお前にまかせる。証明してみせろ!」
こうして、二人の男の戦いが切って落とされた。
光太郎は必死に目を見開いて、部屋のみかんを見つめている。汗が…出ている。
上野は怪獣捜索に全力を挙げていた…が、この日は何の手がかりも掴めなかった。
ところ変わって司令室。怪獣がエネルギーを吸収したのだとすれば、復活は時間の問題だ。
光太郎は、もしまたあの怪獣が出現したら、掃除機が使えない以上
タロウとの共同作戦しかないと提案する。
つまり、タロウのウルトラ眼光で怪獣を物質に固定、そこにパンチ弾をぶち込んで破壊する、というものだ。
上野がホエールパンチ弾操作に志願。目が燃えている。荒垣は戦列復帰を許してくれた。
光太郎も、タロウなら絶対に協力してくれると太鼓判を押す。
こうして「睨めっこあっぷっぷ作戦」が発動した。
夜、自宅で寝ている珠子を見る上野。彼女が怪獣な筈が無い…上野は確信していた。
と、突然部屋が揺れだす…珠子を中心になにかエネルギーが渦巻いている…
それは段々と手型を成し足型を成し…怪獣へと変貌する!
怪獣は無差別に暴れまわる。
ZATが到着、新開発の気化弾、火炎放射、あらゆる兵器が使用されたが決定打が無い。
上野は焦っていた。自分が不甲斐ないばっかりに罪の無い人々を…
上野「くそっ…タロウが来てくれたら…」
光太郎はタロウに変身する!
タロウは特訓の成果、"長持ちウルトラ眼光"を怪獣に照射する。
デェァアー…ヌゥーン、クッ…ヌゥエッ…イヤ゛ァアアァー!!
怪獣の体が固まった、今だ!
荒垣「睨めっこあっぷっぷ作戦、開始!」
上野「くそっ、くそっ…珠子のかたきぃ〜!!」
パンチ弾が正確に怪獣にミートする。
怪獣は、ひび割れ、砕け、破片は宙を舞った…タロウは怪獣から飛び出した物体をキャッチするのを忘れなかった。
病院の被害者達も次々に目を覚ましていく。事件は解決したのだ。
まるで雪のような素晴らしい景色だが、それどころではない上野は泣きじゃくっていた。
「珠子…珠子…グスッ」
光太郎「上野、上野!諦めるのはまだ早いぞ!そら!」
光太郎の影から出てきたその人は…!
上野「なんだって……!珠子!珠子じゃないか!」
霊怪獣に取り憑かれたものの、珠子そのものは無事だったのだ。
上野「珠子…俺ダメな奴だ。君の事を最後まで信じてやれなかった。ごめんな。もっと強い男になるよ…」
珠子「上野さん…!いいの。ありがとう」
荒垣「珠子さん、コイツは浮かれやすいタイプでな、誰かさんがしっかり手綱を引いてやらんとすぐへこたれる。
お前さんが傍でしっかり面倒を見てやってくれ」
珠子「…はいッ!上野さん!」
一同「アハハハハ…アハハハハ…」
手を繋ぎ抱き合う二人、周りで祝福する仲間達。
上野の春も、そう遠くはないだろう。
終わり
>>39-42 いい話ですね
「押しかけ妻とラブラブで同居」って
「オトナになってから意味に気づいてハァハァ」のパターンですね
PTAに文句言われそうだけど(w
上野隊員が降板する時にこんな話あればよかったのにね
_ (⌒Y´ ̄ヽ ∧_/( ̄)) ∧_∧
γ´ `ヽ_`と.__ )( ・ ∩( 《 ( ・∀・) ゴロン
)) ,、 , ) <、_,.ノ ヽ、.__,ノ l つ つ
((_/し∪V .ヽ.__ノ!__)) ゴロン
∧__∧ ∧_∧ ∧_∧
( ) ( ;´Д`) (・∀・ ) コロコロしてやるぞ〜。
( つ (U_U )つ (つ と)
.ヽ___ノj (⌒Y⌒)
∧__∧ . / ̄ヽ ̄
(・ ) __ ( __ ) ( ゴロン
と ヽ ( ̄))∧_∧ /´ `Y⌒) VUVJ_)
(__ト、__丿 〉 》∩ _) ( .__つ´
ヽ、.__,ノ ヽ、__,.>
ugのまったりしたノリは第二期ウルトラのタロウっぽいノリへの
オマージュではないだろうか?
タロウだけだとちょっとネタ切れ気味なんで、近々他のウルトラマンネタを
投下します。ご容赦の程を。
取り合えずエースの予定。
なんか住人少ない気が…
4、5人位しか読んでないような気がする…
前スレは活気があったのに
>>48 書かれる話の水準がどんどん上がって行ってるというか、皆色々凝り
始めてるんで、ペースが落ちてるんでしょう。気長に待ちましょう。
じゃあ保守しときますね
ちゃっちゃらー ちゃーらーらー ちゃっちゃらーらん♪
「悪意の魔像」金属生命体・シンパルス 登場
金属生命体が、20世紀も大詰めの地球に又も襲来した。太平洋某ポイントに飛来したヒューマンタイプの
メタリックな巨大モンスターをチームライトニングのファイター編隊が迎撃。手こずっていたところで、
ウルトラマンガイアが何処からともなく介入、ライトニングと連携して金属生命体を撃破した。
人目につかないところでガイアから元に戻った高山我夢は、思ったより手応えがなかったことに
一抹の不安を覚えていた。
「キターーーーーッ!!」
根源破滅教団の教祖か幹部かいまいちはっきりしない偉いらしい人・今田は叫んだ。
自分達も地球人類なのに今日も今日とて元気に地球の滅亡を願う新興宗教団体・根源破滅教団は、
東京湾岸の埋立地の地下に築いた集会所で、あるセレモニーを行っていた。ご本尊として発注していた
彼らの神の像が完成し、届けられたのだ。運び込まれ、台座に置かれた人間大くらいの怪しげな像を前に、教団は
こーんげーん(どんどん)はめーつー(どんどん)と盛り上がっていた。
ガイアの光線で爆破された金属生命体の破片は、GUARDの地上基地ジオベースにサンプルとして
持ち帰られ、分析されていた。我夢もアナライザーとして分析データを見せてもらうためにジオベースに赴いた。
「何か判りましたか?」
「それがですね・・・」
樋口チーフは、今回の金属生命体の組織構造がかつてのアパテーやアルギュロスと少し違った組成をしていると
述べた。具体的に言うと、超空間波動生命体のサンプルの組織構造にも似ているということらしい。
「超空間波動生命体というと・・・」
「ええ。アパテーに続いて我々と交戦した、メザードですね」
「メザード・・・地球人の精神世界を観測し、その構造を探っているのではないかと言われている・・・」
金属生命体も超空間波動生命体も未だ地球を襲う目的は不明だが、どちらも破滅招来体の尖兵である可能性は
高いと目されている。
強化ガラスの防壁越しにサンプルを見ながら、我夢は物憂げな想いに捉われていた。
(根源的破滅招来体・・・地球に破滅を齎すもの・・・何のために・・・?)
人類は滅ぶべき存在なんだよと事あるごとに嘯いてくる、藤宮博也の嘲笑が脳裏に蘇ってくる。
(そんなはずはない・・・そんなはずは・・・でも・・・それなら、何故地球は藤宮にアグルの力を・・・?)
不安な思いが募る中、ふと我に返ると・・・ガラスの向こうに、破片はなかった。
わひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!!
「わーーーーー!?」我夢は仰天した。
奇獣・ガンQが、破片の代わりにガラスの向こうで爆笑しながら身を揺すっていた。人間大のガンQが。
「な、何故此処にこいつが!?」
「わ、判りません! 破片がいきなり形を変えて・・・!」樋口達も驚いている。
人間大ガンQはガラスを叩き割り、我夢達のいる部屋に歩み出してきた。
「・・・う・・・」
恐怖に捉われる我夢。既に自分の科学力で解明できないものへのトラウマは克服したはずだったが、血走った巨大な
一つ目の不気味な姿の奇獣に、ガイアとしてでなく生身の人間として向き合って直接相対していると・・・
体がすくんで・・・
銃声。
放たれた銃撃が奇獣を貫くと、奇獣は笑いながら倒れて停止し・・・黒焦げになったサンプルの破片に戻った。
もう動く様子はない。
「梶尾さん!」
我夢達が見回した先に、今しがたジェクターガンで人間大ガンQを撃ち倒した、ライトニングのリーダーの
梶尾克美がいた。
「おたおたすんな、我夢」
たしなめる梶尾。サンプル視察に当たって、念のため警護役として同行してきていたのを我夢は今頃思い出した。
「しかし、何故こんなことに・・・?」
炭化したサンプルを見下ろして呟く樋口と共に、我夢も考える。
「・・・待てよ・・・サンプルを見ていたとき、僕は敵に対しての不安な思いに捉われていた・・・
樋口さん、この金属生命体には、超空間波動生命体の特徴も見られるって言いましたね」
「え? ええ、そうですが」
「そうか・・・新たにメザードの精神分析機能を備えたこいつは、僕の感情を読んで、僕が過去苦手意識を持った
敵のイメージを再現したんだ!」
「ということは・・・」
樋口と梶尾も事態を理解した。そんな機能を持つ物質が地球に潜伏して出回ったら、もっと多くの人々の
イメージを吸収して、我夢が並行世界の地球に行ったときに遭遇したキングオブモンスと同じような事態に
なる危険性が・・・
と、懸念した矢先、エリアルベースから緊急通信。
サンプルとして回収された金属生命体のそれと同じ反応が、湾岸埋立地方面から検出されていると・・・
「しまった! 先に戦った奴は、別動して潜伏した金属生命体から目をそらすための囮だったんだ!」
我夢は、反応のある地点へ急行。
根源破滅教団集会所。
ご本尊は、運び込まれた当初とは既に似ても似つかない、禍々しい異形の像になっていた。教団の人々各々が
抱いている『破滅を齎すもの』のイメージをごちゃ混ぜにして。
しかし教団は、おお我らの祈りが天に届いて根源破滅様が顕現なされたのだとか、何も疑問を持たずに
有難がって更に祈りを捧げるだけ。我夢がやってきてその像は危険だから回収させてくれと言っても
耳を貸さない。
信者達のテンションが最高潮に達すると共に、彼らの歪んだ祈りを自身の力とし、金属生命体・シンパルスは
集会所を破壊して巨大化した。その余波で、今田はキターーーーーと叫びながら吹っ飛ばされていった。
暴れるシンパルスから、信者達は今になって悲鳴を上げて逃げていく。勝手なものである。
「何てことだ・・・」
嘆きつつも、シンパルスをモバイルパソコンで分析しつつ我夢が対策を検討していると、
「驚くことはあるまい、我夢」
「!」
声に振り向くと、何時の間にか現れた藤宮も、金属生命体を見上げていた。
「あの姿が地球人類の心の本質だというだけの話だ」
我夢は、嘲った微笑を浮かべる藤宮に憤る。
「君は・・・この状況を既に知っていて何もせずに見ていたのか、藤宮!?」
「連中は滅びを望んでいた。滅びたいというなら放っておけばいい」
「・・・・・・」
我夢は怒るが、しかし。
「・・・判った。じゃあ、もう君は何もするな」
「!」
今この状況で藤宮に突っ掛かっても事態の解決にはならないことを、我夢は認識していた。
「嫌々しているのなら、最初から何もしなければいい。だが、僕はそんなのは御免だ」
藤宮に背を向けて駆け出しつつ、懐からエスプレンダーを出してかざし、
「ガイアーーーーーッ!!」ぷりん すぽぽぽぽぽぽぽ ぱん ぱん ぱん
赤い光を迸らせ、ガイアになる。
べーーーーーんと大地の砂利を跳ね上げて着地したガイアは、シンパルスと戦い始めた。素早い立ち回りで
拳や蹴りを入れていく。シンパルスの放つ光線や、腕を変型させての武器攻撃も巧みに交わす。
シンパルスは離れると、自分の構成物質で生み出した槍を続けざまに腕から飛ばした。これもガイアは
バック転で交わす。ガイアの周りの地に刺さった複数の槍は。
ガイア=我夢が苦手意識を持つものを精神の波長を読んで分析し、又もその結果のコピーに変型。
「!?」
それは・・・並び立つ、青いウルトラマン・アグルの軍団だった。
軍団はガイアを二重に包囲し、外周がアグルスラッシュをガイアに向けてちゅんちゅん狙い撃ち、
内周が一斉にアグルブレードをびゅんと伸ばして斬りかかって来る。回避しきれず、スラッシュが
ガイアの体表で連続炸裂。
「テュワーーーーーッ!?」
KCBの報道陣として、田端とリンブンと玲子のトリオは遠方から現場を撮っていた。
田端「あの怪獣、あんな芸当を・・・」
リンブン「このままじゃガイアが危ないっすよ!」
玲子「・・・大丈夫よ」
リンブン「へ? 何でそんなこと言えるんすか、玲子さん」
玲子「何でもよ」
今回の話は20〜22話辺りの状況を前提に描いているので、未だガイアはV2やスプリームになれない。
ギリギリまで頑張ってギリギリまで踏ん張るのにも限界がある。ピンチのピンチのピンチの連続で、
ガイアの意識が遠のきそうになったとき。
ぶゅん
光の軌跡が、外周のコピーアグルを一度に3、4体、後ろから刈り取った。
ガイア(・・・藤宮!!)
玲子(藤宮君!!)
あーあーあーあーあーあーああーああーあーああーああーーーーー
女性コーラスと共に、オリジナルのアグルブレードを構えた、オリジナルのアグルが立っていた。
アグル(俺はこんなんじゃない。不愉快な著作権侵害だ)
ニセアグル軍団が一斉に振り返るが、アグルは怯まない。くいくいと挑発の手付きをしつつ、
アグル(こいつらは俺が始末する。とっとと元凶を倒せ、我夢)
ガイアはテレパシーにテヤッと頷くと、シンパルスの姿を探す。
ガイアをニセアグル軍団に任せて市街地に踏み入ろうとしていたシンパルスは、XIGのピースキャリーと、
それに指揮されるライトニングのファイターチームに阻まれていた。
堤チーフ「ウルトラマンを援護しろ! 怪獣を街に入れるな!」
梶尾「判ってます! ファイター2、ファイター3! 波状攻撃だ!」
北田、大河原「了解!!」
ファイターが並び、入れ替わり立ち替わり砲撃。シンパルスは押されて後ずさる。
そこへ突っ込んできたガイア、
「テュワーーーーー!!」
シンパルスの脚を掴んで引き倒し、更にガイアホイップでぶんぶん振り回し、湾岸の更地に投げ飛ばす。
よろよろと起き上がったところに、
「テュワーーーーーフゥゥゥゥーーーーー
テュワーーーーーーーーーー!!」
脳天幽体離脱光線とか言った方が判り易い、フォトンエッジがガイアの頭から延びて飛び、シンパルスを、
どかどかどかーん
どかどかどかーーーーーん
どかどかどかどかどかーーーーーーーーーーん
と、三段で遠ざかるショットで爆砕した。
アグルもニセ軍団を単身で華麗に斬り捨て、消滅させていた。
「企んだな、我夢」
元の姿に戻った我夢に、藤宮は問うていた。
「何が?」
「ああいう突き放した言い方をすれば、逆に俺が挑発されて動くと計算しただろう。だが、もし俺が
本当に戦わなかったらどうするつもりだった?」
我夢は、思いっ切り胡散臭い爽やかな笑顔を向け、
「信じてたさ。だって僕達は、同じ地球の仲間だから!」
「・・・そんなに根性悪かったか、お前?」
「藤宮君」
「!」
振り向くと、玲子が駆け付けていた。
「やっぱり戦ってくれたんだね、藤宮君。何だかんだ言っても、貴方は皆のために・・・あ」
流れ始める Lovin' You Lovin' Me と共に、藤宮は背を向けて去り始めた。待ってよ藤宮くーんと
玲子に追われ、歩みは段々小走りになっていく。それをはっはーんとにやけて見詰める我夢の視線に屈辱を覚えつつ、
「覚えていろ、我夢! 俺は必ず人間を全て地球から掃きだしてやる!!」
「こーんげーん」どんどん「はめーつー」どんどん
今田は包帯まみれになっても未だ懲りず、教団を扇動してしつこく布教活動をしていた。
エースの予定だったのですが、何故かガイアになりました。
エースもプロットは出来てますので、暫くお待ち下さい。
おもしろいです。
進行の端々がガイアっぽくて、映像をすぐ思い浮かべることができました。
擬音も効果的に使われていますね。
ところで、最近は主題歌をシナリオに盛り込むのが流行ってるんでしょうか?(笑)
>>51-59 すみません。話はけっこうよかったんだけど
文体、かなりきつかったです。こういう文体に合った
ストーリーなら抵抗無くついて行けたと思うんですが…
>>61 うーむ、太田愛的ノリを狙ったというか、ずっとシリアスで通してるとテレが
出てくるんでつい・・・しかし、わかりました。今後は努力してみます。
直らなかったらごめんなさい。
63 :
名無しより愛をこめて:05/03/07 21:18:15 ID:SV5imdZq
ウルトラマンレオ『マックステーション爆破指令!』
宇宙エージェント ボム星人 登場
マグマ星人は地球侵略を諦めた訳では無かった。
ここはマグマ星。レオとMACに煮え湯を飲まされた彼はこのままでは済まさないと、
任務遂行率99%の宇宙エージェントを呼び出した。
「邪魔なレオとセブン率いるMACを皆殺しにしてくれ。成功すれば星3つをやろう。できるか?」
「セブンにはまた会いたいと思っていた。喜んでやりましょう」
ゲンはMAC日本支部に出張していた。
深夜動力室付近を歩いていたゲンは、不審な影を発見する。
格闘戦へともつれ込む二つの影。一方の影は素早いジャンプで軽々ともう一方の追撃をかわす。
応援を呼ぶゲン、駆けつける警備員。しかし怪人は少しも怯まない。
怪人の目が光ると…ゲンは肩に激痛を覚えた。肩口から出血している。見やると警備員が全て死んでいる!
逃げる怪人。肩を押さえながら追跡するゲン。
出口付近まで追い詰めた途端― 大爆発が起こり、ゲンは吹っ飛ばされた。
跡形も無く基地は消滅してしまったのだ。駐在していた隊員達は即死、
唯一の生存者ゲンは命に別状こそ無かったものの、全身打撲の重体を負った。
ダンは危機感を募らせていた。以前にも似たような手口でウルトラの星が被害に遭った。
「奴だ、奴に違いない…ボム星人だ!」
だとしたら次の標的はMAC本部!ダンは警戒を強めるように命令すると、ゲンの入院する病院へ向かった。
「ゲン、起きろ!特訓だ!」
尋常ではない隊長の様子にゲンは困惑する。ダンはお構いなしにゲンを連れ出す。
採石場のような荒野、無理矢理胴着に着替えさせられたゲンに向かいダンは極細ワイヤーで体中を縛る。
あまりの激痛に特訓の意味を問うゲン。
ダンは語る。
以前ウルトラの星で爆弾テロが頻発した。ウルトラの父を狙った勇士司令部爆破事件の際、
爆弾を仕掛けようとするボム星人とセブンは交戦した。辛くも爆破未遂で星人を退けたものの、
仕事に誇りを持っている星人は自分を恨んでいるに違いない、と…
「自分は戦えない。ゲン、お前に全てを託す。星人は任務とあらば地球を破壊する事など少しも躊躇しない。
奴を止めるんだ!奴はワイヤーを高速で絡みつかせ敵を八つ裂きにする。このワイヤーを断ち切らなければ勝利はない!
力では切れん!ワイヤーに身をゆだねろ!そして気を集中しろ!切れるまで戻ってくるな!」
場面は変わりMAC本部。星人は既に進入に成功していた。セキュリティの甘さをほくそ笑む星人。
動力室に忍び込もうとするが、突然隊員達の一斉砲撃を浴びる。
分が悪いと悟った星人は格納庫へ逃げ込む。マッキー1号に隠れて追撃をかわそうとする星人。
そこに・・・潜んでいたダンが後ろから宇宙エージェントにしがみつく!
「かかったなボム星人。隊員達にわざとここまで誘導させたのだ。少しばかり付き合ってもらう。
こちらダン!1号を自動で射出しろ!構うな!早くやれ!」
マッキー1号はダンと星人の二人だけを乗せて、地球に向かって射出された。
長い長い静寂。時折うめき声が殺風景な荒野にこだまする。ダンが去った後もゲンは頑張っていた。
顔からは生気が失せ、白かった筈の胴着は既に血で赤黒く染まっている。
何度も脱出を試したゲンには、もう殆ど力は残っていない。
しかし不思議とゲンは安らかな気持ちだった。目をつぶり、精神を集中させる。
体の力を抜き、ワイヤーを意識せずに自然体で大地に立つ・・・
瞬間、カッと目を見開き叫ぶゲン!「イヤーッ!」ワイヤーは・・・切れている!
「できたっ!」ゲンは、今迄の疲労をものともせず駆け出していた。
マッキー1号の中では星人とダンの死闘が続いていた。
マックナイフや仕込み銃、マックガンを手当たり次第に使うダン、それを超鋼ワイヤーで弾き返す星人。
「セブンも変身できないとあってはただの脆い人間だな・・死ね!」
その時、地表に不時着するマッキー1号。
放り出されたダンは気絶、星人は苦し紛れに巨大化する。星人の足がダンを踏み潰そうとしたその時!
「レオ!」でででででーん、ででーん
間一髪、星人を足払いで倒し、ダンをすくい取るレオ。
「ゲン・・・間に合ったか・・・」満身創痍のダン。
最初こそ星人とレオは互角に戦っていたが、怪我と特訓で血を流し過ぎたレオが徐々に押されていく。
ブチかましでレオがふらついたのを星人は見逃さない。怪光を発すると超鋼ワイヤーを射出、
レオをがんじがらめにする。
苦しむレオ。「レオー!特訓を忘れたのかーっ!」ダンが叫ぶ!
我に返ったレオは精神を研ぎ澄ませ、イヤーッと気合一発、真っ赤に燃え上がる体でワイヤーをズタズタに切り裂く。
形勢逆転だ!レオは止めのシューティングビーム、レオキックのコンボで星人を葬り去る。
「セブン・・セブン・・・ウギャアァァアアァ!!」
遂に無敵の宇宙エージェントが敗れた。二人の師弟は見つめ合っている。
「隊長、捨て身の作戦だったんですね…」
「お前だけにつらい思いはさせん。無茶のせいでマッキー1号は暫く使えないだろうが、
地球の平和の代わりなら、なに、安いもんだ」
夜空にウルトラサインが浮かぶ。
「ボムセイジンヲカクニンシタ。キョウダイゼンインデオウエンニ、ムカウ。ゾフィー」
…どうやら兄弟の応援は徒労に終わりそうだ。ダンとゲンはいつまでも笑っていた。
終わり
マッキー1号がずっとMACステーションの上に嵌まりっぱなしだったのは、
このためだったんですね。
本編ではマッキー1号が全然活躍しないんで、退場の理由をでっち上げてみました。
極力レオっぽさを目指したのですが、いかがでしたでしょうか。
次はタロウを書きます。
「ヤプールの聖地」変異超獣人・ヤコブ 登場
TAC本部。
北斗「梶さんが?」
竜「うむ」
31話を最後に公式上の「ウルトラマンA」から姿を消した梶研究員はどうなっていたのか。
これまで開発してきた対超獣兵器がさして功を奏しなかったせいかは判らないが、TAC付きの開発部からは
外されていた。しかし、彼はそこで消沈することなく、本部から離れて別のアプローチを行っていた。
23話において巨大ヤプールが倒されたにも拘らず超獣はその後も現れ続け、ヤプール絡みの事件も
ちょくちょく起き続けている。これらの問題の根本的な部分の解決のため、梶は研究スタッフを編成して
様々な資料を漁り、ヤプールの『起源』とでもいうべきものを探っていたのである。それが判れば、
色々な超獣事件への対応手段の幅も広がるかも知れない、と。
そして、彼が陣取っている研究所に、一度TAC全員で揃って来て欲しいとの連絡が入った。
人里離れた深い森の奥に建てられた研究所にやってきたTAC。それに呼応し、出てきた研究員達は・・・
出し抜けに、鈍器や銃などの武器を持って、TACを攻撃してきた。何かに取り付かれたような様は
尋常ではない。やむなく、山中隊員が麻酔弾に切り替えたタックガンで撃つが、研究員達には麻酔弾が効かない。
更に、彼らの姿がじわじわと変貌し、赤い硬質の皮膚で覆われた、昆虫のような悪鬼のような姿になった。
その姿は、巨大ヤプールのそれに酷似していた。
TACは遂に本格的に研究員だったもの達と交戦し始める。手こずりつつも大方を撃ち殺したと思ったとき、
撃ち漏らして隠れていた怪物の一人が、死角から美川隊員を襲った。
しかし、その一体も、遅れてやっと現れた梶の射撃で倒された。
他の研究員達がいきなりおかしくなったため、梶は身の危険を感じて隠れていたのである。
更に話を聞くと、TACを呼んだのは梶ではなかった。このような事態になってどうしたものかと
困ってはいたが、この危険な場にTACをむざむざ呼ぶべきか迷っていたのだという。
となると、TACを呼んだのは誰なのか。
梶は、ひょっとしてと、一人の人物の名を挙げた。研究チーム内で梶と双璧をなしていた科学者で、
昔からの知人でもあった男、ヤコブ博士。そして、最初に挙動が不審になったのは、彼だという。
散発的に現れる怪物化した研究員を倒して、侵入していった研究所の最深部で、ヤコブは堂々と椅子に掛けて
待っていた。彼の姿も、半分怪物化していた。しかし、ヤコブは不気味に笑いながらも普通に応対し、TACを
呼んだのも自身だとあっさり認め、話し始めた。
ヤプールについてより詳しい情報を得るため、研究チームは、ヤプールの体組織のサンプル・・・ウルトラマン
エースが巨大ヤプールを爆破した際、その破片は地球のあちこちに降り注ぎ、推測ではそれらが数々の事後の
ヤプール関連事件を引き起こしていると思われる・・・そのサンプルを入手しようと各地を探っていた。
しかし、未だにサンプルは入手されていない。これまでの全てのケースで、手に入れようとする前に
様々な怨念に反応して発動し、超獣となって、結果撃破されて消滅してしまっている。どうしたものかと
思っていたとき、ヤコブは過去の文献からある事例を発見し、それについて詳しく調べていった。その結果、
導き出した結論。
「ヤプールなんていなかったんだよ、梶」
「・・・何ですって?」
「正確には・・・地球人類と、ヤプールという種の、明確な境界線はなかったというべきか。ヤプールという
特別な種は存在しなかった、というべきか。
梶。今、正直に明かそう。私は、お前を憎んでいた」
「!?」
「私は、栄光あるTACの科学主任の座に着くことを願っていた。研究生時代からお前よりも優れた成績を
おさめていた私のほうが、その座につくことが当然と確信していた。だが、実際にはお前が主任として
選ばれた! 何故!?」
後で判るのだが、防衛軍上層部は、ヤコブの人格的な部分を問題視していたということである。
「実際、お前はヤプールの超獣に対する有効打を、此処に至るまで全く生み出していないではないか!」
「・・・それは・・・」
「私はこの屈辱を飲み込み、こんな地味で報われないポジションにつきながら、何時か見返してやることを
願い、怨念を腹に溜め込み続けていた・・・だが、それでよかったのだ。己の中で際限なく、怨念の力を
増大させていくだけでな」
「?」
「未だ判らんのか? ヤプールの体組織のサンプルなど必要なかったのだよ。怨念を途切れることなく
己の中で増大させ続ければ」
ヤコブの体が膨れ上がり、白衣が裂ける。
「人間は、ヤプールや超獣と同じものになれるのだ!!」
TACが外へ逃げ出した研究所を突き破り、ヤコブは、赤く強張った巨大な体の怪物になって立ち上がった。
その状態で尚喚いてくる。
「埋もれていた過去の文献の中から、私は発見した! 他の恵まれたものに対して恨みを抱き続けた者が、
その末におぞましい怪物となった事例の数々を! ヤプールという別の種があるのではない! 人類自体が、
何時でもヤプールになれる因子を潜在させていたのだ!
誰の心にも、何時けだものとなって周りの者に牙を剥くか判らない醜いものが潜んでいる。そして、それは
こうして切っ掛けを与えてやるだけで」
ヤコブの手先から、赤い光として視認できる波が発振される。それを受けた周りの森の木々が、ヤコブと同じ
質感の針か刃物のようなオブジェと化した。
「こうして、同じように他の研究員達の負の感情も刺激してやり、本来の姿に戻してやったのさ」
「・・・そんな・・・そんな馬鹿な!」
叫ぶTACの面々。
「最早、真実は暴かれた。皆、仮面を被って窮屈な生き方をしていることはない。遠慮なく本当の自分を
曝け出せばいいのだ! 素晴らしい・・・この開放感! ははははは!」
ヤコブは、全身から赤い波を放ち始めた。森がじわじわと同化されて赤く変貌していく。
TACは、取りあえず自分達が同化されることを避けるため、パンサーを飛ばして一旦森の外まで後退した。
しかし、いずれは森の外にも邪悪な力は到達するだろう。そして、最後には世界中に・・・
「何ということだ・・・ヤコブ博士・・・」
ショックを受けている梶に、竜隊長が言う。
「梶研究員。今我々のすべきことは何だ」
「!」
「ヤコブ博士の言ったことが本当なのかどうか、私には判らん。だが、みすみす彼の言ったことを
真に受けて、我々の大切な同胞達が人でないものにされていくのを、黙ってみているのが正しいことなのか」
「・・・・・・」
「今、我々のすべきことは何だ!」
「・・・・・・」
梶は、迷いを振り切り、北斗達もそれに呼応した。
一同を乗せたタックファルコンとタックアロー四機が飛来し、怪物となったヤコブと交戦を開始した。
しかし、銃撃は全く効かず、山中、今野、吉村のアローが、ヤコブの放った光線で次々と墜とされる。
そして、北斗の機にも光線がかすり、火を吹いて失速し始める・・・
「くそおッ・・・!」
死地にあっていきり立つ北斗の、両手のウルトラリングに光が走る。リングを合わせ、北斗は
ウルトラマンエースに変身した。
登場したエースは、パンチレーザーやタイマーショットなどの光線で攻撃するが、それにもヤコブは
平然として笑っている。驚くエースに向かい、周りの赤い森から、硬質化した蔦が伸び、手足を拘束した。
もがくエースに、ヤコブが、同化パルスを発振し始める。
「フ・・・フンヌゥゥゥ・・・!!」
赤く禍々しい光に包まれ、苦しむエース。早くもカラータイマーが鳴り出す。
そのとき。
既に夜となり、星空を照らしていた月から、白く輝く光がエースに降り注いだ。
赤い光を打ち消していく。
北斗の精神世界。
「・・・夕子!?」
真っ白く白熱した光の中に漂う北斗の前に、今や月世界の住人である、白いローブを纏った夕子がいた。
「星司さん。貴方が信じる地球の人達を守って。立ち上がって。私のこの力も、長くは持たない!」
「・・・
判ってるぜ。任せておけ、夕子!」
気力を取り戻したエースは、捻った上半身を振り戻し、渾身のメタリウム光線を放射。
どちらにしても、パルスをこれ以上ばら撒かせないために一刻も早く倒さなければならなかった
ヤコブに叩き付けて跡形もなく爆砕し、一気にケリを付けた。
ヤコブの消滅と共に、赤い森も元の緑の森に戻った。森の一角にヤコブや研究員達の墓を立て、
今野がなんまんだぶつと一言拝む。
ヤコブが集めていた資料文献は、敢えて目を通されずにその場で処分されることになり、梶が自ら
タックガンで書類群を撃った。資料は燃え、灰になって消えていき、そして、TACも森を去った。
エースネタ、投下します。ヤプールの起源が何だったのかは飽くまで仮説ですので、真に受けないよう。
世界中の人々と友達でありたい気持ちをなくさないようにしましょう。約束だぜ!
>>68-74 ヤコブが、デビルマン(原作版)の雷沼教授みたいな
社会的発言力を持ってなくて良かったですなw
ズルズル
'⌒⌒丶 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
′从 从) < あげラーメン
ヽゝ゚ ‐゚ν \______
(つ=||__
 ̄ ̄\≠/
ズルズル
'⌒⌒丶 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
′从 从) < あげラーメン
ヽゝ゚ ‐゚ν \______
(つ=||__
 ̄ ̄\≠/
ズルズル
'⌒⌒丶 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
′从 从) < あげラーメン
ヽゝ゚ ‐゚ν \______
(つ=||__
 ̄ ̄\≠/
ズルズル
'⌒⌒丶 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
′从 从) < あげラーメン
ヽゝ゚ ‐゚ν \______
(つ=||__
 ̄ ̄\≠/
>>68-74 禿しくGJ!
別の方が言ってられますが、ホントに市川脚本なストーリーです。
エースという題材に実にあってますね。
エース後半でもこんな話が見たかったよ・・・
全然関係ないけど『怪獣VOW』で紹介されてたヨコプロだかヤマプロだかの
いかがわしいパチモンカードに載ってる怪獣が「怪獣ヤコブ」とかいう名前で
パチモンのくせに市川ネーミングを分かってるなあ」と変に感心した
スレ違い失礼。(
>>68-74はGJ!だと思います)
>>79 ああ、そういえば記憶のかなたにそんなのが…意識してやったわけじゃなく、
キリストネタ臭い名前で語呂のいいのがないかと思って付けたんですが。
81 :
その1:05/03/17 03:30:41 ID:PZGPrGvR
ウルトラマンネクサス「リコの涙!ガンバルクイナが怪獣に!?」
「孤門君、お茶飲む?」
「うわ、副隊長がお茶を入れてくれるなんて、真夏に雪でも降るのかな?」
「言ったわねえ」
「あはははは」
――明るく穏やかな照明のきいたフォートレス・フリーダム内は今日も
笑い声が絶えない。…だが、そのとき警戒警報が鳴り響く。さっと緊張する隊員たち。
「××地区にビースト振動波!」
「おい!あれ、お前の持っているマスコットに似てないか?」
たしかにそれは、容貌こそ恐ろしげな姿に変わっているものの
リコがつくってくれたガンバルクイナそっくりの姿をしていた。
と、基地の電話が鳴る。
「孤門君、リコさんから電話よ」
「もしもし、僕だけど」
「孤門君、大変、すぐ来て!お揃いで作ったガンバルクイナがビーストになっちゃったの!」
「隊長、僕はリコの話を聞きに行ってきます。ビーストの秘密が分かると思います。
すみませんがそれまで街の防衛の方をよろしくお願いします」
「うむ、怪我人一人出ないように万全の態勢で臨む。安心して行ってこい!」
別行動の孤門を見送り、出動するナイトレーダー。
だがビーストは頑丈でいくら攻撃してもびくともしない。
イラストレーターの指示が入る
「あのビーストの原型になったヤンバルクイナは暑い地方の鳥です。
だから寒さに弱いはずです。僕の発明した冷え冷えクーラーを
転送しますからそれを放射して下さい」
「よし!冷え冷え作戦開始だ」
「了解!」
82 :
その2:05/03/17 03:32:01 ID:PZGPrGvR
一方孤門はいつもの動物園でリコと落ち合っていた。
「孤門君!なんだか意地悪そうな男がガンバルクイナをひったくって
変な光線を浴びせてあんな姿にしちゃったの!」
リコは涙目になっている。
「くそう。そんなことをするやつは一人しかいない!」
周囲を見回し、大きな声で叫ぶ孤門。
「出てこい!溝呂木!!」
物陰から現れる溝呂木。
「わはははは、どうかね私の今回の作戦は。
大好きなガンバルクイナが街を破壊するのを見て苦しむがいい」
「人の心をもてあそぶ貴様をオレは許さない!」
溝呂木につかみかかる孤門。だが難なくかわした溝呂木は
卑怯にもリコを人質に取ろうとする。だがそのとき、姫矢が現れてリコを救う。
「お前の好きにはさせん!さあ孤門君、リコさんを連れて逃げるんだ。
それからリコさん、あいつを元の姿にもどしてやってくれ。君ならきっとできる」
「ありがとう姫矢さん」「私がんばるわ」
二人が姿を消すと姫矢と溝呂木は変身。ウルトラマン同士のバトルが始まる。
83 :
その3:05/03/17 03:32:50 ID:PZGPrGvR
一方、ナイトレーダーの冷え冷え作戦は思うように進んでいなかった。
「だめです。体温は相当低下しているのに動きをやめる気配がありません!」
「そうだわ!ガンバルクイナだけに、根性が違うのよ」
「あ、ウルトラマンネクサスだ!」
「ダークメフィストも出てきたぞ!」
ウルトラマン二人とガンバルクイナ、ナイトレーダーはメタフィールドに突入。
メタフィールド内ではダークメフィストとガンバルクイナの二体に襲われて
ウルトラマンがピンチ。そのとき、どこからか挿入歌「ガンバルクイナのうた」が
流れてくる。リコを同乗させた孤門のクロムチェスターがメタフィールドに突入し
リコの歌を流し始めたのだ。リコを思い出したガンバルクイナはダークファウストの
光線からウルトラマンをかばい翼をもがれ、元の人形に戻っていく。
だがそこでできた隙をついてウルトラマンはダークメフィストを攻撃する。
「ばかな。私のビースト化は完璧だったはず!」
「人間の愛情はお前などが思うよりもはるかに強いものなのだ!」
逃げ帰っていくダークメフィスト。
戦い終わって孤門とリコは動物園にいる。
「ごめんリコ。結局君のガンバルクイナを守れなかった」
「大丈夫よ孤門君、ほら!ウルトラマンが拾ってきてくれたのよ」
リコの手には翼をきれいに修理されたガンバルクイナがあった。
こうして溝呂木の卑劣なガンバルクイナ作戦は孤門たちとウルトラマンの
活躍で食い止められた。だが溝呂木は第二第三の卑劣な罠を仕掛けて来るに
違いない。負けるな孤門、戦えウルトラマンネクサス! (終)
84 :
81-83:05/03/17 03:36:42 ID:PZGPrGvR
あ、しまった。タイトル一部変更します。
「リコの涙!ガンバルクイナが怪獣に!?」
→「リコの涙!ガンバルクイナがビーストに!?」
タロウの基準からしてもユルすぎる話だとは思うのですが
(ユルさの度合いで言えば「たのよう」のレベルですね)
タロウテイストのネクサスというのはどんなだろうとふと思い
初投稿してみました。
85 :
81-83:05/03/17 03:43:25 ID:PZGPrGvR
あ、あと一箇所「ダークメフィスト」と書いたつもりが「ダークファウスト」に
なっていました。失礼しました
>>84 ネクサスの方法論はあれでいいと思っていますが、
それはそれとして、爆笑しました。最高です。
hoshu
今、タロウの話(でも主役は客演の新マン)準備中。暫くお待ち下さい。
宇宙警備隊は、日夜宇宙の平和を乱す怪獣や宇宙人と戦い続けている。
かつて、「帰ってきたウルトラマン」通称・新マンに地球侵略を阻止されたゼラン星人が、復讐戦のため、円盤で
ウルトラの国に向けて大挙襲来した。
新マンが率先してこれを迎撃し、かつてバルダック星人の円盤軍や、更にバルダックの母星までも爆破した、
超大出力のスペシウム光線で、ゼラン円盤軍を又も跡形もなく全滅させた。
「どう思う?」
そんな日々、ウルトラの国の一角で、ゾフィー、初代ウルトラマン、ウルトラセブンの3人は密やかに語っていた。
新マンは、最近地球近辺の宙域に何者かの不穏な動きがあるとの情報により、エースと共に地球に向かっていて
同席していない。
「新マンは」先ず初マンが、
「決して戦士としてのポテンシャルは低くはない。今回の戦果を見ても明らかだ。光線で惑星をも爆破できる
ウルトラ戦士はそう多くはない」
「敵を凍らせるウルトラフロストを使えるのも、本来寒さに弱いウルトラマンとしては稀有だ。そんな例は、
後はタロウのウルトラフリーザーくらいしか見られない」
かつてガンダーの冷気で窮地に陥ったセブンも同意。
「それに、ウルトラブレスレットの補助とはいえ、スノーゴンにバラバラに引き裂かれたときも我々の助けなしに
その場で直ぐ蘇生した。これも珍しいケースだろう」
出る幕のなかったゾフィーの言。
「・・・だが」
回想。
ゼラン軍団をためらいなく全滅させた新マンを、率いられていた宇宙警備隊員達は、寒気を覚えながら見ていた。
「どうした、お前達」背を向けたまま新マンは問う。
「奴らの性質は、人間の子供に偽装して地球人を騙した手口からも明らかだ。殲滅したからと言って、
何を罪悪感を覚える必要がある」
「・・・ジャック隊長」
「ジャック言うな!!」「は、ははっ!!」
「今更取って付けた様にジャック言うな! もう新マンや帰りマンで結構だ!」
背中から俺に触るなオーラが立ち込めている。
「どうせ俺は駄目なウルトラ戦士さ」
「・・・それはウルトラまんが版の話では・・・」
初マン「・・・奴の戦いぶりは・・・痛々しいというか・・・」
セブン「地球勤務の時、我々にも増して色々あったからな。判らないでもないんだが」
ゾフィー「だが、何時もこの調子では宇宙警備隊全体の士気に影響しかねん」
と、
ぼあ〜〜〜〜〜ん
「!? ウルトラの父!」
ドラの音と共に、雄々しく腕組みをしたウルトラの父が現れた。慌ててかしこまる三人。
父「それに関しては、私に考えがある。任せよ」
地球。
「よくきてくれました、兄さん達」
東光太郎は、東京郊外の森で、新マン=郷秀樹とエース=北斗星司を迎えていた。
不穏な動きが侵略者のものであると判明した際、共同戦線を張るため。
北斗「ZATの方はいいのか、お前」
光太郎「思い切って休暇を取りました。余り長引くと確かに不味いですが」
北斗「宇宙警備隊からの報告を待つしかないか・・・ところで、郷」
郷「?」
北斗「折角の機会なんだ。次郎君に会うとか、しないのか」
北斗も他のウルトラ兄弟同様、気を使っているのだが、
「お前だって、ダン少年に会うとかしないのか」
「・・・それは」
「正式地球勤務の時の最後の戦いで、お互い地球でのしがらみには決別しているはずだ。それに、次郎は
強い子だ。俺がいなくても上手くやって行ってる」
その辺は郷の見立て通り。
>>96『ウルトラの誓いはいつまでも・・』に詳しい。
坂田次郎は一人でも、自分の登校区で見掛けたいじめや喧嘩の仲裁に積極的に割って入るほどに成長していた。
しかし、そういう生き方をしていれば、他の鼻っ柱の強い奴と衝突する事もある。
「お前か。最近ここらで生意気な真似をしてるって奴は」
河原の広場で、次郎はその鼻っ柱の強い奴にすごまれていた。だからと言って、おじけるほど次郎も
聞き分けは良くない。
話はこじれ、両者、一対一で拳を構えて掛かっていく・・・
その状況は、郷も知っているわけではないのでどうしようもないが。
硬い姿勢を崩さない郷に、どうしたものかと北斗と光太郎が視線を見交わしていると。
突然その場で、中空に眩しい光が輝いた。
見詰める三人の前で、光は結実し、等身大のウルトラ戦士の姿になった。
「銀十字部隊の・・・」
「ルミー、と申します」
ウルトラの母がリーダーを勤めている、救護部隊の女戦士だった。地球の三人に対し、援護のために
更に送られてきたという。
ルミーは、意味ありげな視線を一瞬郷に向けたが、何せ能面の様なウルトラ族の顔、伝わったかどうか。
光太郎「それは有難いが・・・ずっとその姿じゃ不味いだろう。兄さん達と同じように地球人の姿に
ならないと」
ルミー「そうですね」
ぱあああと光りながら、姿を変えていく。そして、地球人の女性の姿になったとき、その姿を見た
郷は凍り付いた。
回想。ウルトラの国。
ルミーは、ウルトラの父の前にかしづいて話を聞いていた。
「見聞きしていると思うが、他でもない、新マンのことだ」
「はい」
答えたルミーの身振りから、その意味するものを父は鋭く見抜いていた。新マンの宇宙警備隊の戦士としての
勇猛ぶりに彼女が好意を覚え、しかし敢えて伏せているのを。
「奴が地球で負って来た数々の心の傷は、未だに癒えていない。このまま戦わせ続けるのはどうかと思うのだ」
「はい・・・」
「そこで、そのことをお前に任せようと思うのだ。お前が新マンの側についてやって、奴の悲しみを
癒してやって欲しいのだ」
「は・・・しかし、今まで彼と大した面識もない私に、そのような役を務められるのかどうか・・・」
「それについては、取って置きのアイデアがある」
ふふふと父は含み笑い、「耳を貸せ」
「如何ですか?」
変身したルミーの姿は、ナックル星人の謀略の犠牲となってこの世を去った郷のかつての意中の人、
坂田アキそのものだった。
「そうだ。これで奴の心を掴めない訳があるまい。ふふふ、私は何と天才的な恋のエキスパート・・・」
近くの木陰から、父も地球人に偽装してこっそり見ていた。サンタクロースの格好で。
街の中でなかったのは幸運だった。
だが。
「・・・新マン!?」
郷はあからさまに不機嫌な表情を表し、乱暴な身振りで背を向け、その場から去っていった。
あっちゃ〜と言う顔の北斗と光太郎。
父「・・・おかしいな。何がいけなかったのだ?」
ルミーは、父に言われたとおりにしただけだった。地球圏での活動にはこれまで全く関わっていなかった
彼女は、今一つ地球人の感覚が判っていなかった。
「・・・えーとね」北斗が説明。
「幾ら君がその姿になったところで、本物のアキさんはもう帰ってこないわけよ」
「!」
「ゾフィー兄さんとかの感覚で、蘇生させるという方法もなくはないが・・・それで、本当に解決に
なると思うか?」
「・・・それは・・・」
自分が郷にしたことを、おぼろげに認識してくるルミー。
「まあ、地球人というのは難しいよな。俺も色々あったんだが・・・だが、俺は未だいい。結果的に
断腸の思いで地球を去ることにはなっちまったが、何度裏切られても人を信じて欲しいというメッセージは、
地球の子供達にはきっと伝わっていると思う。それに、地球から去ったことで、結果的に夕子とちょくちょく
会うことが出来るようになった。その辺は、いいほうに考えるしかないさ」
光太郎「え? エース兄さん、ちょくちょく夕子さんと会ってるんですか?」
「おう。今はもう会わないようにする理由もないからな。
だが、新マン・・・否、郷の奴は、そうすることももう出来ない。どうにかしてやれないかと俺も
思ってるんだが・・・」
考えをめぐらせていた三人の下に、空からウルトラサインが届いた。地球近辺の怪しい動きについての
調査結果が出たのだ。かつて地球侵略を目論見、その企みを阻止された異星人が、復讐戦の準備を
進めており、そして、今再度侵攻を開始したのだ。その軍団の正体は。
光太郎達の下から離れた郷は、別の場所でウルトラサインを見て事態を知り、逸早く、地球に向かって侵攻していた
軍団の前に、新マンとなって単身立ちふさがっていた。
「生きていたのか。バルダック星人!!」
そう、かつて新マンが滅ぼしたはずの、バルダック星人。
「長かったぞ、帰ってきたウルトラマン。貴様に地球侵略の野望を阻止され、母星をも滅ぼされ・・・
だが、どうにか脱出して生き延びた我らは、屈辱と、それを晴らさんとする復讐心をバネに、戦力を蓄え続け、
今こうして戻ってきたのだ」
語るリーダー格を筆頭に、星人達は円盤に乗らず、宇宙でも生身で航行できるように自分達の体を半機械化
して飛んできていた。
「今度こそ地球を我々の力で氷の地獄にしてやる。だがその前に、恨み重なる貴様を血祭りに
あげてくれるわ!」
軍団は、一斉に新マンに襲い掛かってきた。
「そんな恨みは逆恨みだ! 先に手を出してきたのはお前らだろう!」
新マンも引く気はない。たった一人で、光線と体技とウルトラブレスレットをフルに使い、片っ端から
星人をなぎ倒していく。
「俺は今機嫌が悪いんだ! 掛かって来い! 又返り討ちにしてやるぜ!」
その姿は、正義と勇気の守護神のそれではない。単に腹が立って獣のように牙を剥いている・・・
「やめてください、新マン!」
「!?」
そこに、ルミーが再びウルトラマンとなって飛来した。
知らずに新マンを傷付けたことをルミーは悔いていた。なればこそ、新マンにこんな戦いをさせてはいけない、
そう思っていた。
「今の貴方は、宇宙の正義の旗印として、皆に手本を示さなければいけない人なんです! 憎しみで戦っては
駄目です!」
「・・・お前・・・」
だが、情緒も何もない改造バルダック星人は、容赦なくその隙を突いた。
「あっ!?」
改造バルダックのボスが素早く迫り、ルミーを背後から羽交い絞めにして新マンに突き付ける。
「抵抗するなよ。こいつの命がないぞ」
「・・・貴様・・・!」
「ははは、みすみす勝機を与えてくれるとはな! 兵士ども、襲え! 新マンを一思いに殺せ!」
配下達が勝鬨を上げ、動けない新マンに群がってくる。
新マンは、又も過去に捉われていた。
俺は、又も自分の周りの者を戦いに巻き込んでしまったのか。又みすみす恥を曝すのか・・・!?
「しっかりしろ、新マン!」
勇んで飛び出したルミーに遅れて駆け付けたエースとタロウが、襲ってきた軍団を光線で吹き飛ばした。
「! エース、タロウ!?」
二人は新マンの前に構え、続いて襲う敵軍を捌きつつ、
「新マン兄さん。僕達は、宇宙の皆に幸せであってほしい。勿論兄さんにも。そして、兄さん自身も
幸せであろうとしていて欲しいんです!」
「タロウ・・・」
「そういうことだ。雑魚は私とタロウの大いなる力でどうとでもしてやる。決めて見せろ、新マン!」
「・・・・・・」
メタリウム光線とストリウム光線が露払いを続ける中、新マンは、静かに前に踏み出した。
「見事だ、息子達よ。流石宇宙警備隊の筆頭だ」
ウルトラの父は無責任に言いながら、生暖かく戦況を見守りつつ、序でに自分に群がる軍団も
軽い手足の動きだけで弾き飛ばし続けていた。
ルミーを人質にしたのはいいが、自身の警護兵まで前に出してしまった改造バルダックのボス、
「な・・・ち、近寄るな! こいつがどうなってもいいのか」
「ルミー」
新マンはバルダックの言葉など聴いていない。ルミーにのみ語り掛ける。
「動くな。俺を信じろ」
その一言にやられたルミー、目をつぶって(ウルトラマンの目なので物理的にはつぶれないが)、
新マンの行動に身を委ねる。
迫ってくる新マン。
「おのれ、動くなと・・・!」
バルダックのボスは、そこまでしか言えなかった。
動きを止めているルミーを僅かの差ではずし、投げ放たれたウルトラランスが、バルダックのボスの
額を貫いていた。次第に自身の軍団が全滅していくのを知ることも出来ず、ボスは絶命していった。
無駄に縦に長い頭も改造すべきだった。
地球が又も守られたことを、地上の多くの人々は知るよしもない。只。
「はあ、はあ・・・やるじゃねえか、お前」
「お前こそな・・・」
河原で傷だらけになって倒れている二人の少年。しかし、お互い充実した笑みを浮かべている。
夕闇深く、夜空が輝き始める。
「へへへ・・・今夜は、ウルトラの星が何時にも増して奇麗に光ってやがら」
「!」顔を上げる次郎。
「お前にも、見えるのか」
「ああ・・・俺は、ウルトラ6番目の弟なんだぜ」
鼻っ柱の強い孤高の少年、梅津ダンは答えた。
戦いすんで見上げる空に 一つ輝く僕の星
遠く離れて地球に一人 あれが あれが 故郷だ
帰ってきたウルトラマンが過去の呪縛から解放されたのかは、皆さんの想像に任せる。
「ウルトラの星よ涼やかに」改造バルダック星人軍団 登場
訂正。
>>96『ウルトラの誓いはいつまでも・・』は、前スレの96でした。
100 :
100get:2005/03/21(月) 15:19:48 ID:Y6+KWaTd
100get
>>89-98 新マンのキャラと設定を色々織り込んでいたりして
面白かったんですが、ちょっと気になる点が…
・少々長めで、シナリオやシノプシスというよりは
SSというべき長さになっているような気が
・また、長さだけではなくて、内容も当スレの通常のネタの流れから外れて
「単なるウルトラネタのSS」に近付いてしまっているような気も
でないとしても、「ウルトラファミリー」の設定を最大限に
活かしているという点に限ればたしかにタロウらしいのですが、
全体としてはタロウというよりマンガ版ウルトラのノリに近いのでは?
(内山絵でアキさんの顔の描き分けはしんどそうだななどと
余計な心配までしてしまった(w )
でも、最近なかなか新作出て来ないのでお疲れさま&次回作期待!
というのは伝えたいと思います。なんかうるさくて失礼しました
>>101 評価有難うございました。あー、やはり言われたかと…何せ物心ついた頃の
本放送であり、原点が新マンなもので、趣味に走って描き過ぎたとは
思います。今後気をつけて行きたいと思います。
後、長いのも気をつけたいんですが、中々難しいですね。
「エースが二人?にせものはどっちだ!」
ウルトラマンA、超人ロボット 改造エースロボット、異次元超人 巨大ヤプール(再改造) 登場
ひなびたどこにでもあるトタン製の工場内で、数人の男達が車座になって祝杯を挙げていた。
車座の中心で酒を浴びているのはこの工場の社長である中村。周りを社員が取り囲んでいる。
零細工場の中村製作所(有)に、謎の黒スーツ男があるものを作って欲しいと、依頼を持ちかけてきたのはつい2ヶ月前。
もともと腕が立ち近所でも評判な工場であった中村製作所。
オイルショックの影響を直に受け、その日暮らしもままならぬ状況の中村製作所にとって、
莫大な代金を全て前払いで振り込み必要な材料全てを用意してきた依頼主は、まさに願ってもないとびきりの上客だった。
黒スーツ男から設計図を手渡された日から、中村を始め社員一同は死に物狂いで働いた。
長年の経験とカンで、苦労を重ねながらも前例がない人型ロボットを精確に作り上げた。
そして今日が完成の日、依頼主に品物を搬入した直後だった。
中村「会社も安泰だし、地球は救われるし・・・万々歳じゃねぇか、なあ?」
依頼主の男は地球防衛の為に、個人でロボットを持ちたいのだと依頼時に説明した。
中村と社員達はその言葉を信じ、ロボットを平和利用の為に、と苦心して作り上げた。
ところ変わって、ココはお馴染み異次元空間。前回コテンパンにタロウにやられた巨大ヤプールがぽつんと立っている。
ヤプール「タロウめ・・・顔の恨みを忘れんぞ!必ず地球を恐怖のどん底に落としいれてやる!
このロボットを使ってな!ククク・・・ハハハハハ・・・」ヤプールの後ろにそびえる巨大な影。
104 :
2:2005/03/24(木) 01:56:46 ID:pb5+LlUy
ZAT基地。光太郎はいつにも増して機嫌が良さそうだ。その理由を隊員達に聞かれて、
兄が久しぶりに遊びに来るんですと答える光太郎。そう、今日ははるばるM78星雲からエースが遊びに来るのだ。
「楽しみだなぁー。星司兄さんの好物は何だったかなぁー。そうだ、かおりさんに料理を手伝ってもらおう」
光太郎の接待プラン構想をかき消すように、サイレンが鳴り響く。
森山「東京K地区に異常電波を確認。直ちに調査を開始して下さい」
光太郎と南原が現場に飛ぶと、そこは廃工場の中。
用心深く構内を探索すると、突然銃撃が二人を遅う。南原が負傷し、応援を呼びに車へと引き返していく。
光太郎が追いかけると、黒づくめのスーツ男は光太郎の眼前でみるみるうちにヤプールへと変貌し、
右手のハサミから異次元空間を生成、中へ潜り込んで行く。
危険を承知で光太郎はタロウに変身、単身異次元空間へと飛び込んでいった。
タロウとヤプールは正面から組み合い力比べ。タロウの踏み込みをヤプールは両手を跳ね上げて押し返し、
間合いを取るべく火炎放射。ひるんだタロウに破壊光線を連射するヤプール。
ヤプール「フフフ、タロウ。早く私を倒さないと、地球が大変な事になるぞ・・・。見ろ」
異次元空間に突如スクリーンが現れる。そこに映し出されているのは・・・街を破壊するエースの姿が。動揺するタロウ。
ヤプール「以前ゴルゴダ星で開発したエースロボットの改造型だ。前のとは比べ物にならない程性能が上がっているぞ。
馬鹿な地球人を焚きつけて、自ら地球破壊兵器を作らせてやった!ククククク・・ハァッハッハッハ・・・」
どこまでも許せない奴め。タロウは目の奥に怒りの炎をほとばしらせ、ヤプールに向かっていく。
105 :
3:2005/03/24(木) 01:57:50 ID:pb5+LlUy
東京ではエースロボットが破壊の限りを尽くしていた。ZATは止む無く攻撃を開始するが、さっぱり効き目が無い。
その時、空がまばゆく光り、本物のウルトラマンエースが参上する。
いつもの軽快なテーマをBGMにロボットと対峙するA。
しかしロボットはエースとの区別が全くつかない程精巧で、これではどっちが本物かの区別が付かない。
ゴルゴダ星のエースロボットは動きも鈍く、間接の脆弱さからアーマーを重ね着していたが、
今ZATの見前で戦うロボットは、信じられない素早さでAと互角の光線技の打ち合い合戦を展開している。
エースがパンチレーザーを放つとロボットもタイマーショットを、
エースお得意のギロチン技は、同じギロチン技で相殺されてしまう。
ヤプールの限りないチャレンジ魂と、中村製作所社員全員のいい物を作ろうという頑張りが重なり合い、
皮肉にも最悪の超人のコピーを生み出してしまったのだ。
中村社長は唖然としていた。
自分達の作ったロボットが町を破壊し、あまつさえ正義の超人に牙を剥いている現実。
社員達は本物と互角に戦うロボットを見て、自分達の技術力の勝利だと喜んでいる・・・が、
傍でわなわなと震えた中村社長、社員全員をゲンコツで張り倒す。
「機械は人を助ける為にあるんだ!人を傷つける機械なんか俺ァ認めねぇ!いいかオメェら、作った責任があるんだよ!」
社員を諭すと、中村は手をこまねいているZATに事情を説明する。
零細企業がこんな物を作れるわけが無いと、鼻で笑い全く信じない様子の北島隊員。
しかし荒垣はその意見をピシャリと退け、真剣な表情を信じ中村に協力を仰ぐ。承諾する中村。
106 :
4:2005/03/24(木) 01:59:06 ID:pb5+LlUy
北島「それにしても、これじゃあどっちがどっちか分からないなぁー」
中村「俺には分かる。足が少しだけ長くなっているのが俺らの作ったロボットだ」
なるほど確かに、ロボットの方が僅かにプロポーションが改善されている気はするが、ぱっと見では全く分らない程両者は酷似していた。
中村「特殊な形状記憶の合金で守られているアイツにゃあロケット弾はスズメの涙だ。
あれを止めるにゃあ直接電子頭脳を壊すしかねぇ」
荒垣「電子頭脳はどこにあるんです?」
中村「頭のてっぺんに蓋があるんだが、継ぎ目が完璧で、見た目じゃさっぱり蓋の在り処がわからねえ・・・
分かるのは作った俺達だけだ・・・よし!」
中村は突然走り出し、ZATが乗ってきたヘリコプター"ドラゴン"に飛び乗った。
南原「中村さん無茶です!死んじゃいますよぉー!」
中村「うるせぇ!自分でまいた種は自分で刈り取るのが俺の信条よ! 心配すんなって、
母ちゃんが待ってッからよ、俺ぁ死にやしねえんだよ」
北島「・・・。本気なんですね?・・・分かりました。けれど絶対に死なないで下さいよ!」
中村を乗せたドラゴンはロボットの頭上まで上昇していき、必死にホバリングを開始。
中村の意図を見抜いたエース、何とかロボットの後ろ側に回りこんで羽交い絞めにする。
中村社長はロボットに飛びかかる。うまくロボットの頭に着地すると、
振り落とされまいと必死にしがみつきながら、頭頂部の制御パネルににじり寄っていく。
制御パネルの蓋を開けて回線をズタズタに切ると、ロボットは徐々に動きが鈍くなっていき、遂に機能が停止した。
107 :
5:2005/03/24(木) 01:59:55 ID:pb5+LlUy
皆がやれやれと安堵した直後、ロボットの両目が赤く灯り、警告メッセージが鳴り響く。再びロボットが狂ったように暴れだした。
「ジバクメイレイヲジュシンシマシタ。あと30ビョウデジバクシマス。クリカエシマス・・・」
自爆だって!地上から皆が早く降りてこいと叫ぶが、慌てて降りようとした中村は作業服が蓋に挟まり、
まるで子供がするジャミラの物真似に似た宙ぶらりんの格好で、ロボットの後頭部にぶら下がってしまった。
「ダメだ、服が挟まっちまったよ・・・それにな、俺は・・・こ、高所恐怖症なんだよぉ・・・」
集中の糸が切れ、忘れていた自分の弱点が再び心を支配し、脱出しようにもすくんで体が動かない中村。
それに気付いたエースが暴れるロボットから距離を置き、精確な投てきでホリゾンタルギロチンを発射。
頭頂部を切り離し、胴体部に渾身のメタリウム光線を発射。豪快に爆発するロボット。中村も何とか無事のようだ。
異次元空間での死闘にも決着がつこうとしていた。
タロウは超重力嵐を気合で跳ね返し、怒涛のパンチ連打。フラフラのヤプールに止めのストリウム光線!
「タロォー!私は諦めないぞー!」爆発四散するヤプール。地球は救われたのだ。
108 :
最後です:2005/03/24(木) 02:02:20 ID:pb5+LlUy
異次元空間から脱出したタロウは、事件が全て片付いていることに驚愕する。
よっ、と気さくに挨拶をするエース。エースと見つめあい、頷くタロウ。一緒に空高く飛んで行く。
光太郎「ありがとう兄さん。兄さんが助けてくれなかったら今頃は・・・」
星司「ヤプールの怨念はまだまだ尽きないという事か・・・。しかし、アレそんなに俺に似てたか?
強さも全然たいしたことなかったぞ。設計がまだまだだな、うん」
飄々としている兄を見て、変わってないなとホッとする光太郎。
そこにZATの面々が到着。任務中不在を問われ、いつもの様に適当にごまかす光太郎。
中村「俺っちの作ったものがこんな結果をもたらすなんて・・・本当に面目ねぇ。もうあんなモノは作らねぇ・・・
だけど、だけど・・・次はもっともっと、強くて正義の心を持ったロボットを作ってみせるぜ!!なぁ、オメェら!」
全然懲りていない中村達。ずっこけるZAT隊員一同。
さあ、この後が大変だ。兄さんの接待が待っているんだから・・・
光太郎は久しぶりの地球にはしゃぐ兄をなだめつつ、放置されているロボットの生首と目が合ってしまい
後始末が大変だな、と苦笑いをするのだった。
終わり
話の中では二人のエースはさっぱり見分けがつかないと書いていますが、
視聴者対策用に、ロボットは体のラインが黒く縁取られてあり判別しやすいという設定です。
ウルトラマン、ニセウルトラマンの明らかな個体差を
原作の登場人物達が全く見分けられないのと同じ感じです。
人
(__)
(__)
(・∀・,,)
O┬O )
_| ̄|○ キコキコ ◎┴し'-◎ ≡
人
(__) (,,・∀・)
(__) ( O┬O
_| ̄|○i|! ≡ ◎-ヽJ┴◎ キコキコ
111 :
その1:2005/03/25(金) 00:21:18 ID:gcs31/Gc
『素早いゴキブリ怪獣を叩け!』 ゴキブリ怪獣リーゴキン登場
健一とその友達は、学校の帰りにある公園で小さな穴を見つける。
「何だろう・・・」地面にある穴に向かって、石を投げ入れると「ゴォー!」という音がした。
面白がって石を入れる健一たち。そこにパトロール中の光太郎がやって来る。
「こら、道草食ってちゃダメだぞ」「光太郎さんだって、お団子食べてるじゃない」
「あ、それは秘密だよ!」光太郎はパトロールの途中、スーパーでお団子を買っていた。
ここ数日、東京都ではゴキブリが大量発生していた。
基地内にもゴキブリは侵入しており、ゴキブリをスリッパでひたすら叩く隊員たち。
「宇宙人も通さない基地がゴキブリを通すとは・・・」
ちょうどパトロールから帰ってくる光太郎。
「スリッパなんか持って、どうしたんですか?
そう言えばパトロールの途中、スーパーでゴキブリホイホイを買う人をたくさん見ましたが・・・」
「知らないのか?今、東京ではゴキブリが大量発生しているんだぞ」
「ん?光太郎、パトロール区域内にスーパーは無いはずだぞ!」「あ!」
その夜、公園の小さな穴は徐々に大きくなっていく。
そしてブランコに座るサラリーマンを押しのけて、ゴキブリ怪獣が出現した!
逃げ回るサラリーマンの通報を受けて、出動するZAT。
ZATは怪獣リーゴキンと戦うが、リーゴキンは素早い足で逃げてしまう。
「あの怪獣・・・背中の穴からゴキブリを噴出していましたね」
「ゴキブリ大量発生は、アイツの仕業だったのか」
「まったく、厄介な怪獣だな」
夜が明けると、ZATは作戦会議を始めた。
112 :
その2:2005/03/25(金) 00:25:40 ID:gcs31/Gc
「怪獣ホイホイ作戦」
怪獣を甘い匂いで誘い、現れたところをトリモチで動きを封じ込める。
アメ玉や団子の甘い匂いを大型扇風機で送れば、必ず怪獣は現れる。
そのときを狙って攻撃を開始すれば・・・
業者からトラックで大量のお菓子が配達された。さっそく作戦に取り掛かる隊員たち。
扇風機で匂いを送風すると、案の定、さっそくゴキブリが集まってきた。
ところが、その甘い匂いに引きつられて、子供たちも集まってきてしまった。
「ここは危ない、早く逃げるんだ! 後でみんなに配るから。」
そう言って子供たちを説得させ、避難させようとする光太郎。
しばらくすると甘い匂いに誘われてリーゴキンが出現。
トリモチの真ん中にあるお菓子のほうへ向かっててきた。
作戦は成功!リーゴキンはトリモチに掛かった。動きが鈍くなる怪獣。
攻撃開始!ZATは地上から上空から攻撃を始める。
しかしリーゴキンの甲羅は、ZATの攻撃を弾き返してしまう。
怪獣の背中から噴き出すゴキブリを浴びて、逃げ惑う隊員たち。
子供を逃がした光太郎は、バッヂを天にかざした!!
113 :
その3:2005/03/25(金) 00:29:59 ID:gcs31/Gc
颯爽と登場したタロウだが、リーゴキンの吐くゴキブリを浴びて苦戦する。
しかも、リーゴキンに押し倒され、タロウは逆にトリモチに掛かってしまう。
羽を広げてトリモチから逃げようとするリーゴキン。
このままでは、また逃げられてしまう!タロウは力を振り絞る。
タロウは何とかトリモチを振りほどき、そのトリモチをリーゴキンの羽に投げつける。
トリモチを浴びて、ついに動けなくなったリーゴキン、
タロウは両腕をスリッパのようにして怪獣の体を何回も叩く。
弱ったリーゴキンは、背中の穴にストリウム光線を受けて爆発した。
「よし、余った分のお菓子を子供達に配ろう!」
パトロールの途中、子供達との約束を守って、
作戦に使用せずに余ったお菓子を子供達に配る光太郎。
喜ぶ子供たち・・・ところが数日後、ZATに苦情の電話が掛かってくる。
「うちの子供がお菓子を食べすぎて虫歯になった」と。
最近又活気付いてきたようで、喜ばしいことです。
虫歯は水中ミサイルを撃ち込んで治しましょう。
「ゴキブリ怪獣 リーゴキン」
身長:54m 体重:3万2千トン 滑空速度:時速500km
都内にある公園の地下に潜んでいたゴキブリ型の怪獣。
背中の穴から小さなゴキブリを噴き出し、付近を我が物にしようとしている。
甲羅は鉄よりも硬く、ZATの攻撃にもビクともしないが、叩かれると弱い。
甘いものには目がなく、特にアメ玉や団子を好む。
――――――――――――――――――――――――――――――
ところどころにオチをつけて、映像化した際に間延びしないようにと
まぁ映像化したとしても、ゴキブリはアレなわけですがw
各隊員の活躍は特にないのですが、
ゴキブリを嫌がる隊員たちの顔を想像して・・・勘弁してください
>>111-113 GJ!!! サイコーでした。
実にタロウらしい、ZATらしいお話でした。
やっぱりこういう作品の雰囲気にあった作品はいいですね。
ウルトラ兄弟が共演すれば「タロウ」という作品になる、
ってわけじゃないってことだね。
117 :
名無しより愛をこめて:2005/03/26(土) 02:56:52 ID:k08q+D6R
>>115 タロウ本編にあっても全く違和感のない話GJ!
ゴキブリに大騒ぎの隊員たち…
まあムルロア編で、空中の蛾にもZATガンを見境なく撃ちまくる彼らですから、ホエールのコクピットの床を撃ち抜くぐらいやりそうですねw
そのうち森山さんは「ぎゃあぎゃあ」騒ぐぐらいでしょうが、白鳥家の場合だと、あの異常なまでに虫の殺戮に執念を燃やす、さおりさんがいますから…
毒ガス部隊なみの装備で、家を殺虫剤の海にしててもおかしくありませんな…w
「えっ?歌で怪獣を退治できる!?」
音楽怪獣 オンパン 登場
夕食後、綺麗な星空を眺めながら、健一君は今日もウルトラマンタロウの主題歌をごきげんで聞いている。
光太郎も自室でボクシング中継を聞いている。
と、突然音がフッと止んでしまった。
街中の全ての音が無音になるという怪現象が発生した。
音が全て聞こえなくなる状態に、東京は大混乱。勿論、ZAT本部も大慌て。
隊員達に連絡を取ろうにも、電話も無線も通じない。
荒垣副隊長は原始的な手段、伝書鳩を使って隊員たちを集合させる。
調査の結果、この現象は怪獣が原因であることが確認された。
レーダーで確認したところによると、怪獣は宇宙から飛来したらしいと森山隊員。
怪獣は音楽怪獣オンパンと命名された。大人しく破壊活動は行わないが、怪獣のエネルギー源は音。
あらゆる音が怪獣の好物で、工事現場、飛行場、高速道路などの大音量を発する所に飛来し
電波、音波問わずに無尽蔵に吸収してしまう。
しかも怪獣は徐々に成長して、その結果被害範囲を拡大するというのだからタチが悪い。
その日は怪獣が出現した地域の住民に、怪獣を刺激しないようにと説明する仕事に忙殺されたZAT。
一夜明けて、怪獣のデータを取ったZATは本格的な対策に乗り出す。
「おびき寄せ作戦」
直接的な被害を出さない怪獣を殺すのはどうかという森山隊員の提案を受けて、
ZATは大音量で電波と音波を出すリモコン飛行機を開発、
怪獣をおびき出して宇宙へ連れて行く作戦を実行。
飛行機の音につられて怪獣が飛来。怪獣は飛行機について行く。
誰もがやった!と確信した瞬間、怪獣はぷい、とそっぽを向いてまた消えてしまった。
追調査の結果、怪獣は段々と音を"選り好み"するようになってきていることが判明する。
騒音よりも、綺麗な音色、つまり歌を好むようになってきたというのだ。
光太郎はハッとする。今日は健一君たちが合唱コンクールに参加する日だ。「何も無ければいいけど・・・」
しかし光太郎の予想は当たってしまう。オンパンが会場に飛来したのだ。
せっかく練習した自信作の歌を吸われ、コンクールを邪魔された子供達は怒って怪獣に石を投げつける。
温和な怪獣はとうとう怒って子供達を追いかけ始める。
「健一君たちが危ない!タロォォ―――!」
駆けつけた光太郎はタロウに変身。
オンパンは多彩な攻撃でタロウを苦しめる。体勢を立て直たタロウは怪獣にストリウム光線を放つ。
爆発する怪獣・・・だが、近くの交通渋滞の騒音を元に破片が集合し、すぐ再生してしまう。
「この世に音が存在する限り、この怪獣は無敵なんだ。どうすれば・・・・そうか!ようし!」
ブレスレットを取り外し、巨大なスピーカーに変化させるタロウ。
タロウは周りで見ている全ての子供達に語りかける。
「さあみんな!大きな声でウルトラマンの歌を歌おう!」
健一はタロウの意図を読みとり、同級生達に歌うように促す。嬉しそうに目配せする子供達。
電柱を引き抜き作った指揮棒でタロウがリズムを取ると、子供達は一斉に初代ウルトラマンの主題歌を熱唱しだす。
歌声はスピーカーで更に大きな音に増幅され、怪獣に降り注ぐ。
「よく歌えたね!みんな!次はウルトラセブンの歌だ!」
楽しそうな歌声につられて、避難していた子供達も戻ってきた。皆楽しそうにセブンの主題歌を大合唱。タロウもノリノリだ。
怪獣は特にこたえる様子も無く、大好物の歌を堪能する様に音エネルギーを吸収している・・・が、
続いて帰ってきたウルトラマンの主題歌、ウルトラマンエースの主題歌と続くにつれて、段々と怪獣は苦しみ始めた。
トドメのタロウの主題歌、ウルトラ六兄弟の歌のコーラスで怪獣はもがきにもがいている。
そして、子供達の歌声が頂点に達した瞬間、怪獣は木っ端微塵に吹っ飛んでしまった。
「怪獣の音吸収袋が、みんなの元気な歌声で限界になって爆発したんだ」
颯爽と飛んでいくタロウを見やり、荒垣は子供達にそう告げるのだった。
タロウが去った後も、子供達の歌声は終わることなく続いていた。
その日の夜。「僕たちが怪獣を倒したんだよ!」と元気な健一がさっきから大声でタロウの歌を熱唱している。
明日も朝から早いのに、これじゃあ寝不足だな・・・と光太郎はぼやくのだった。
終わり
>>118〜120 なかなかだね。
ただオチは当時はともかく、今ではありふれたネタだから、もう一工夫ほしいかも…
それと音も声もしないとなると、番組的にはリスキーだねw
ただ基地内でも音声が全くしないとなると、必死にジェスチャーや筆記で作戦を練る隊員たちは笑えるだろうな(^^)
あと、殺すのはどうかと主張してた森山隊員は不満なかったんでしょうか?
まあ、そのアバウトさがタロウらしいですが。
>>122 兵器で直接殺すのとは違って、
食いすぎは怪獣が自分の意志でやった事です。爆発しても自己責任です。
ありきたりそうだけど実際やったら面白いと思うよ。
>>122 シェルターよりはましだと思うよ。
「生きてるんだよ!郷さんは」
次郎が言う。
「・・・・・」
星司は郷を睨み付ける。作戦を邪魔された、嫉妬のような気持ちが入っているのだろう。
「星司さん」
夕子がそれをたしなめる。
「これだけ勇敢な青年なんだ。郷君にTACに入ってもらおうじゃないか」
山中が言う。
「そのレーザーは?」
「ウルトラレーザー。僕が開発した武器です」
興味心身なのは梶隊員である。
「それより郷君、TACに入らないか?」
「はい・・・」
「まぁ、郷君の入隊の件は後にしよう。病院に郷君を連れて行ってやってくれ」
竜が気を利かせ、郷を病院へ案内しようとする。
「郷さん、これからずっと一緒だね!」
「あぁ。次郎。だが僕はTACに行かなくてはならないんだ。いい子で待っていられるね?」
「もちろんさ!絶対戻ってきてよね!」
「あぁ。約束だ」
「よかったわね次郎ちゃん!」
次郎とルミ子は郷秀樹との再会をとても喜んでいた。
TAC基地では、郷秀樹の入隊の件で、星司とほかの隊員たちが揉めていた。
「彼は怪しい!なぜあのような武器を持っていたのか!」
「自分で開発したといっていたじゃないか!なぜ彼のような勇敢な青年を疑うんだ北斗」
そこは隊長、竜がたしなめる。
「過半数の賛成は時に失敗を招く。北斗。南とともに郷青年を調査してくれ」
「はい!」
独裁剣豪マッド星人(人間体イメージキャスト:天本英世)
レオの恋人エルザ(イメージキャスト:松岡まり子) 登場
事件も無く平和が続いていた或る日、ゲンと百子は友人の結婚式に出席した。
その帰り道、百子は何故ゲンが左手の薬指に指輪を付けているのかを尋ねる。
百子は以前から、ゲンには将来を誓った恋人が居るのでは・・・と気になっていたのだ。
その時、MACから謎の宇宙船が不時着したとの連絡が入る。
現場に到着したゲンは、その宇宙船が今は亡きL77星の物であると気付く。
そして宇宙船に乗っていたのはL77星でのレオの恋人エルザだった。
MAC総合病院に運ばれたエルザは、数日の後に意識を取り戻す。
ゲンの勧めでスポーツセンターで働き始めたエルザは、トオル、カオルともすぐに仲良くなり、
スポーツ万能で料理も得意な為、大村や猛の評判も上々となる。
ゲンはスポーツセンターの指導もそこそこに、エルザとのデートを優先するようになってしまい、
百子はすっかりご機嫌斜めで、トオルたちに八つ当たり。
たまたま差し入れを持ってスポーツセンターを訪れたダンもとばっちりを受ける。
星空の下、ゲンとエルザはお互いが左手の薬指に付けている獅子の瞳は見つめながら、故郷を懐かしむ。
流れ星に、いつまでも一緒に居られる様に・・・と願うゲン。
その傍で、エルザは何故か寂しそうな顔をしていた・・・。
一方ダンは、MAC東京支部に収容されたエルザの宇宙船が突如自爆し、施設に被害を与えたという連絡を受け、
エルザを不審に抱き、急いでゲンを呼び出す。
しかし一足遅く、ゲンの行方は掴めなくなっていた・・・。
・・・その頃、ゲンはマッド星人のアジトに囚われていた。
エルザは星人の手先だったのだ。
マッド星人は、マグマ星人と百年以上も交戦状態にある宇宙人で、その戦争に勝利すべく、
地球でマグマ星人を圧倒したというレオを捕らえ、忠実な戦闘用サイボーグに改造しようと企んでいた。
その為にL77星を脱出して彷徨っていたエルザを捕獲・洗脳し、ゲンを誘き出したのである。
マッド星人によるゲン=レオへの改造手術が始まった。
激痛に苦しむゲンの悲鳴に正気を取り戻したエルザは、アジトの一部を破壊し、混乱に乗じてゲンを救い出す。
マッド星人は変身・巨大化し、街を破壊しながら、ゲンとエルザを追撃。
MACが駆け付けるが、星人が二刀流攻撃に敗退し、ダンも負傷してしまう。
改造手術でエネルギーを消耗させられしまったゲンは、星人と戦う為に何とかレオに変身するが、立つ事さえ出来ない。
星人の放つ服従光線を浴びせられ、苦しむレオ。
その光景を目の当たりにしたエルザは、操られていたとはいえ、恋人を裏切り、窮地に陥れてしまった自分を責める。
絶体絶命のレオに声援を送る群衆の中、百子は行方が判らなくなっているゲンを必死に探していた。
エルザは百子を呼び止め、いつまでも彼の傍に居て・・・とだけ告げ、意を決してマッド星人に向かっていく。
ダンの制止を振り切り、不時着したマッキー1号に乗り込むエルザ。
獅子の瞳のエネルギーでマッキーを操縦するエルザは、星人の背後から体当たりしてレオを救う。
不意を突かれた星人は、エルザのマッキーもろとも爆発四散。
夕闇の空の下、亡き恋人の墓前で慟哭するゲン。
百子もダンも、そんなゲンをただ黙って見守る事しか出来ない。
空には一条の流れ星が輝くのであった・・・。
独裁剣豪マッド星人
サーベル暴君マグマ星人に比類する剣の使い手で、侍の様に腰に刀を二本差している。
L77星人エルザ
青色の獅子の瞳を左手の薬指にしている。L77星での姿はシルエットのみ。
>エルザのマッキーもろとも爆発四散。
他のMAC隊員が思ったこと
「うわぁ!!マッキー1号もう出撃できないやん!!」
揚げ足取りスマソ。
いい話だと思います。
壊されてばっかだな、マッキー1号…ともかく、この無力感が実にレオです。
∧∧
∧ ∧ (゚Д゚,,) ん? また虐められたのか・・・
。・゜゜・(*>o<)・゜゜・。 と ⊃
|つ⊂ | |〜
.:..:':,;〜O つ.:..:':,;.:;..:':,;. U U ;'; .';';;;';.;';.';,.'.;;,; .,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;';.';,.'.;;,; .,;.;;;:::
∧ ∧ ∧ ∧
∧ ∧ (゚Д゚;)≡(;゚Д゚)
。・゜゜・(*>o<)・゜゜・。 .と ⊃
|つ⊂ | |〜
.:..:':,;〜O つ.:..:':,;.:;.:':,;.: U U;;'; .';';;;';.;';.';,.'.;;,; .,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;';.';,.'.;;,; .,;.;;;:::
ナデナデ
∧∧
∧ と(*゚Д゚) ・・・・
(*゚ O゚)..| ⊃
|つ⊂ | |〜
.:..:':,;〜O つ;:U U;;'; .';';;;';.;';.';,.'.;;,; .,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;';.';,.'.;;,; .,;.;;;:::;;'; .';';;;';.;';.';,.
・・・ ∧∧
∧ ∧ (,,゚Д゚) 強く生きろよ・・・
(*゚ -゚) と ⊃
|つ⊂ .〜| |
.:..:':,;〜O つ;;'; .';';;;';.;';.';,; .,;.;;::(( . し"J.,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;';
♪
∧ ∧
(*^ー^)
|つ⊂ (( 〜
.:..:':,;〜O つ:: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;';:: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;
∧∧
∧ ∧ (゚Д゚,,) ふん。 また虐められたのか。
。・゜゜・(*>o<)・゜゜・。 と ⊃
|つ⊂ | |〜
.:..:':,;〜O つ.:..:':,;.:;..:':,;. U U ;'; .';';;;';.;';.';,.'.;;,; .,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;';.';,.'.;;,; .,;.;;;:::
!! ∧∧
∧ ∧ (,,゚Д゚) さっさと死ねよ・・・
(*゚ o゚) と ⊃
|つ⊂ .〜| |
.:..:':,;〜O つ;;'; .';';;;';.;';.';,; .,;.;;::(( . し"J.,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;';
∧ ∧
(*;o;)
|つ⊂ (( 〜
.:..:':,;〜O つ:: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;';:: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;'; .';';;;';.;.,;.;;;::: ;
あぼーん機能搭載の2ちゃんブラウザは便利だなあ
〜メタフィールド内部で向き合う「イラストレーター」と孤門隊員〜
これは?確か姫矢さんが持っていたはず・・・なぜここにそれがあるんですか
厳密に言えば、これはレプリカです。
簡単に複製できるものなんですか?
はい。これは世界各所の古代遺跡にも収められていました。
前にTLTの秘密研究施設が襲撃されたのを覚えていますか?
ええ・・・
どうやってあれほどの巨体を持った怪獣が、レーダーの網をかいくぐれたと思いますか?
メタフィールドなどを使った次元移動・・・
それを使ったのは間違いありません。しかし、ウルトラマンや闇の巨人たちが自分から作ったメタフィールドは、特定のターゲットを閉じ込めるくらいの広さしか作れません。あのまま長距離を移動するとしたら膨大なエネルギーを消費することになります。
そこで使われたのが、このシステムなのです
システム?
私たちの宇宙の外からもたらされた光と闇の力は、この次元に充満しています。地球を訪れた「ノア」と「ザギ」が、私たちの宇宙に
彼らの生体情報を含めた、ふたつの力を流出させたのです。
「ノア」?「ザギ」?
僕たちは「来訪者」と呼んでいます。さそり座で起こった超新星爆発から生まれたブラックホールを通じてこちらを訪れたものたちです。
なぜそれをあなたは知っているんですか
僕がデュナミストとしてウルトラマンとなった際に、彼らのデータにアクセスしたのです。
あなたも、姫矢さんたちと同じ・・・
そう。そして君も。
僕も・・・
彼らは、自分が属する力を宇宙に広めるため、自らの発展と侵攻のためだけに
はるか昔よりいくはてもない戦いを続けていたのです。
両者は地球においてそれぞれ人間の身体を借りて戦いを繰り広げましたがその結果両者は相打ちとなり、彼らの実体の源である光と闇の力だけが、この宇宙に残ったのです。
世界に充満しているふたつの力は、「ノア」と「ザギ」の情報を含んでいます。
私たちは気が付かないだけで、あなたがここに立っているだけでもふたつの情報に既に触れているのです。
ノアとザギは滅びました。しかし、代わりに彼らの位置を占めたものがいました。
それは?
真木という男です。彼はノアと融合し、私たちが「ザ・ネクスト」と呼んでいる
ウルトラマンとしてザギの化身「ザ・ワン」を倒しました。
〜中略〜
彼ら旧支配者たちは、太古の天変地異を乗り切れず、生命活動を休眠させるしか他にありませんでした。
しかし、私たちの肉体を借りることさえできれば、損失したエナジーコアを復元させ、よみがえることが出来るのです。
あの怪獣・・・ゾス=オムモグの額の楔模様は覚えていますね?
確か、リコが闇の巨人になったときに・・・
彼女の光と闇に干渉する力を使い、あの怪獣は生体組織を量子化し、目印に向かって移動したに過ぎないんです。
目印?
彼の姿にそっくりな石像です。
彼の姿が、彼の存在を維持しているんです。
逆ではありませんか?
逆もまた真なり。
おーい。
ずっと止まってますけど。割り込みますよ。いいですね?
宇宙某所。
「はははははははは! 我々は、モクズ星人だ!」
又新たな宇宙人が、地球の侵略を企てていた。全身タイツに適当なパーツを貼り付けたコスチュームを
強い逆光で誤魔化しながら、エコーの掛かった声でオーバーアクションで語る。
「この新型怪獣兵器・スタンピドラーで、地球を宇宙の藻屑にしてやるのだ!」
開発工場の格納庫に立つ怪獣が咆哮。
「こいつは凶暴だぞ。一度暴れ出したら誰にも止めることは出来んのだ! よし、地球に向けて出動!」
起動スイッチを押すと、怪獣スタンピドラーは暴れ出した。格納庫の中で。
モクズ星人の工場施設が破壊され始める。
「ああっ、しまった!」
「こら、止まれスタンピドラー! 言うことを聞かんか!」
きしゃーーーーー がらがらがらがら
「ああっすいません!! ごめんなさい!! 許してください!!」
散々壊したスタンピドラーは、地球に向かって暴れろという指令だけは受理していたので、続いて宇宙に飛び、
侵攻を開始した。
地球。
時期的に、レオが終わり、戦いを終えたおおとりゲンがヨットで旅に出てから1年くらい。
高倉長官は悩んでいた。
ほとぼりが冷めたかと思われた後、怪獣や宇宙人はあっさり再び散発的に地球を襲うようになった。
それはそうである。阻止したのはブラック指令の円盤生物軍団の侵攻だけで、他にも敵は幾らでもいるのだ。
対して地球側の防衛戦力は、変わらず簡単に一掃される現用兵器の部隊のみ。急遽、例によって精鋭の
対怪獣エキスパート部隊を編成したいところだったが…MACがシルバーブルーメによって全滅させられるという
凶事による精神的な傷は1年たっても癒えておらず、皆腰が引けてしまい、少数精鋭部隊に率先して入隊志願
してくる者は全く出てこない。このままでは遠からず地球は陥落するだろう。
悩む高倉に心を痛めつつ、娘のあや子は夕食の買出しに外へ出ていた。その途上、彼女は人込みの中で、
「…三郎さん…!?」
いるはずのない人物の姿を、一瞬捉えた、様な気がした。
かつてMAC隊員として、アトランタ星探索に向かったまま行方不明であり、又、あや子の婚約者でもあった、
内田三郎を。
そうしているうちに、スタンピドラーが襲来。
高倉の指揮下の防衛部隊が通常兵器の戦闘機や戦車で応戦するが、スタンピドラーは先端に斧のような巨大な刃の
付いた長大な尻尾を振り回し、部隊を片っ端から薙いで行く。銃撃も全く効かない。
「やはり駄目なのか…地球は滅んでしまうのか!?」
その様子を、離れた場所から一人見詰める青年。
おもむろに左手を掲げる。その中指には、赤い宝石の嵌まった指輪。銀色の、虎のレリーフ。
「アストラーーーーーッ!!」
内田三郎は、『アストラリング』、別名『虎の瞳』を輝かせ、アストラに変身した。
地球。
時期的に、レオが終わり、戦いを終えたおおとりゲンがヨットで旅に出てから1年くらい。
高倉長官は悩んでいた。
ほとぼりが冷めたかと思われた後、怪獣や宇宙人はあっさり再び散発的に地球を襲うようになった。
それはそうである。阻止したのはブラック指令の円盤生物軍団の侵攻だけで、他にも敵は幾らでもいるのだ。
対して地球側の防衛戦力は、変わらず簡単に一掃される現用兵器の部隊のみ。急遽、例によって精鋭の
対怪獣エキスパート部隊を編成したいところだったが…MACがシルバーブルーメによって全滅させられるという
凶事による精神的な傷は1年たっても癒えておらず、皆腰が引けてしまい、少数精鋭部隊に率先して入隊志願
してくる者は全く出てこない。このままでは遠からず地球は陥落するだろう。
悩む高倉に心を痛めつつ、娘のあや子は夕食の買出しに外へ出ていた。その途上、彼女は人込みの中で、
「…三郎さん…!?」
いるはずのない人物の姿を、一瞬捉えた、様な気がした。
かつてMAC隊員として、アトランタ星探索に向かったまま行方不明であり、又、あや子の婚約者でもあった、
内田三郎を。
そうしているうちに、スタンピドラーが襲来。
高倉の指揮下の防衛部隊が通常兵器の戦闘機や戦車で応戦するが、スタンピドラーは先端に斧のような巨大な刃の
付いた長大な尻尾を振り回し、部隊を片っ端から薙いで行く。銃撃も全く効かない。
「やはり駄目なのか…地球は滅んでしまうのか!?」
その様子を、離れた場所から一人見詰める青年。
おもむろに左手を掲げる。その中指には、赤い宝石の嵌まった指輪。銀色の、虎のレリーフ。
「アストラーーーーーッ!!」
内田三郎は、『アストラリング』、別名『虎の瞳』を輝かせ、アストラに変身した。
重複。ごめんなさい。
回想。遠い宇宙。
アトランタ星に向かった三郎は、地球侵略を企む邪悪なアトランタ星人によって殺害された。その後、星人が
三郎に変身して地球に破壊工作員として向かい、レオ兄弟に倒されたのはレオ36話。
「負けるものか…俺は、地球に帰るんだ!」
最後まで星人に抵抗したものの、力及ばず殺害された三郎。
宇宙に漂っていた亡骸を、アストラが回収していた。
「レオ兄さんは、トオル君や子供達に地球の未来を任せ、今一人の地球人・おおとりゲンとして生きている。
だが、再び地球の危機が迫った今、誰かが地球防衛の任を担わねばならない。ならば、次は兄さんの弟の僕が…
この、不屈の闘志と勇気を持った男の姿を借りて…!」
「おお!?」
目を見張る高倉の前に聳え立った巨人は、怪獣と戦い始める。しかし、刃物付きのリーチの長い尾に阻まれて
近付けない。
アストラは、慎重に間合いを見計らい、
(アストラシャワー!!)
かつてマッキー2号の火災を消し止めた水流を、水圧を上げて手から噴射。スタンピドラーの尾に当てて衝撃を与え、
攻撃の軌道を狂わせる。その隙に間合いを詰め、尾を手刀で捌く。
途中から曲がった尻尾の先端が、付け根に直撃し、尻尾がそれ自体を切断した。
絶叫して大きく口を開けたスタンピドラーの喉に、何かが入り込んだ。
驚いたスタンピドラーだが、何を飲み込んだのか確かめる間もなく、体内から粉々に破裂。
爆煙の中、現れるアストラの一人立ち姿。
瞬時に体を縮小して敵の体内に飛び込み、内部で再び巨大化して爆殺する、ウルトラリダクション。
レオ現役の頃、46話で負傷したレオに代わって円盤生物ハングラーもこれで倒している。
敵を倒したアストラは、只取り巻いている防衛隊や市民を見下ろす。市民の中には、あや子もいた。
アストラと一瞬視線が合う。
アストラは直ぐ視線を外し、地を蹴って飛び去った。
新たな地球の守りとなったアストラが何処に姿を消すのか。それは誰も知らない大宇宙の謎である。
『戦え! アストラ』第1話『アストラ起つ』 暴走怪獣スタンピドラー、モクズ星人 登場
「はあ…はあ…」
ぐちゃぐちゃになった開発工場の中で、モクズ星人達はよろよろと立ち上がり、
「おのれアストラ、そして地球人! この屈辱は忘れぬぞ! 今度こそ宇宙の藻屑にしてやるからな!」
勝手に続かせた。
全ウルトラOKならもうタロウスレじゃないじゃん。
>>144 シッ、それを言うと小理屈で罵られるぞ
自由に書かせてやれよ
彼らも何年かしたら気付くさ、自らの幼さに
個人的に台詞が入っているのって何故か萎える
またその台詞だけで話が進行している箇所があるともう勃たなくなってしまう
何故だろう?w
>>144-145 スレ開始の段階で、ある程度タロウ以外もOKとなってますし、肝心のタロウネタが
こないならしょうがない。不満なら自分が書いてくればいい。
何の役にも立たず、チンピラみたいにあちこちふらふらして因縁つけて回ってるほうが
余程幼いと思いますが。
ほーら、怒られた
ただ、他作品の話を書くとしても
レオならレオらしい、エースならエースらしい話をキボンヌ
話としては面白くても「らしい」感じがないのが残念
>>149 ああ、それは確かにそういう傾向はあるかも知れませんな。
>>150 実際立ってないと思うけど。
役に立たなきゃいけないんだ
なんだか窮屈なスレだね
このスレつまんねつまんねつまんねつまんね
<⌒/ヽ-、___ このスレつまんねつまんね
/<_/____/ このスレつまんねつまんね
このスレつまんねつまんねつまんねつまんね
∧∧
やっぱ( ^ω^)おもすれ━━━━!!!!
_| ⊃/(___
/ └-(____/
>>139-143 なかなかどうしてイイね、思わずいつもの登場時BGMが脳内に響いたよ。
自分二人兄弟の弟なだけにアストラ(とかグランゼルとかワンエイトとか)の方に
思い入れがある方なんで一層気に入りました。700円ソフビも改めて買ってこようかな。
ただ難を申せば星人がミジー三人組的な完全ギャグキャラになってしまっている所かと、
「レオ」では、例えばクリーン星人のように一見おちゃらけにしか見えない輩でも
悪の星人であればその裏というか底から必ず冷酷な害意を滲ませているイメージが
あるので…
まあ俺は(引き合いに出して悪いが)
>>81-83の「タロウ風味ネクサス」にワラタので、
一連の変化球モノも美味しく戴いてます^^
>>139-143 新作「ウルトラマンアストラ」が、このスレ的にどうなのか?
という話はとりあえず置いといて。
作者さんは、アストラの人間体となる内田三郎の役を演じた方が、
ある「巨大ヒーロー物」のヒーローを演じていたのはご存じ?
わたしゃオジサンなもので、あの人が変身するシーンを想像したら
アストラにはならなかったものでして。ははは・・・
>>156 責任者です。
スペクトルマンの蒲生譲二ですね。後から知ったんですが。
>>154 モクズ星人は、毎回違う敵を考えるのがしんどいので出しました。
(ヤプールも、本当はそうだったんじゃないかと邪推してます)
毎回自業自得で自分達が宇宙の藻屑になりかけます。確かにギャグですが、
怪獣を送り込むことで甚大な被害が出て死傷者も出ているので、
続編が描ければ、最終的には報いを受けると思います。
いきなり変なものを書き込んですいません
ネクサスのニセ最終回の習作として書かれた脚本もどきの一部です
イラストレーター・吉良沢が正体を明かす手前の場面を想定して書かれています
「なぜ姫矢は東京で消えたウルトラマンと海外の遺跡で接触できたのか」
という疑問は本編において遂にはぐらかされてしまいましたが
(おそらく6話の設定に無理があって収拾できないのでしょう)
それに対するフォローと設定の有効な利用法を考えてみました
ビーストではなく怪獣と表現しているのも実はわざとです
では完成をお楽しみに・・・
159 :
名無しより愛をこめて:2005/04/07(木) 17:50:27 ID:L+Ud/DKE
チュパチュパサリナチャン!
「桜の花は怪獣の好物だ!」
古代怪獣 ベジタラス、透明宇宙人 インビジ星人 登場
陽気な日差しが降り注ぐ四月。東京では桜が満開という事で、ZAT恒例のお花見会が催される事となった。
くじ引きの結果光太郎が、前日からの場所取りの番を任される羽目に。
光太郎はぶつくさ言いながらも眠い目を擦り番を続けている。
と、突然地面が揺れ公園に地割れが起こると、裂け目から怪獣が出現、付近の桜の木を全て食いつくし、
ついでに周りのビルを何棟か張り倒して、そのまままた消えてしまった。時間にしてものの3分程度。
一部始終を見た光太郎はすぐさまZATに報告、駆けつけ現場を目の当りにした隊員達は一様に憤慨。
荒垣まで花見を台無しにした報いを怪獣にぶつけてやる!と大いに張り切っている始末。
翌日のZAT基地。怪獣の正体は古代文献に残るベジタラスだろう、と森山隊員。
ベジタラスは恐竜の子孫の草食性の怪獣だ。
とっくの昔に絶滅した筈のベジタラスが生きているという事は、
今までは地下に餌場がありそこで細々と生き延びていたが、餌が尽きて空腹のあまり地上に出た・・・と荒垣は推理する。
鮫島参謀から怪獣の爆破命令が下った。おとなしい希少種の怪獣を殺す事に隊員達は抵抗を示す。
それだけじゃないはずだ、まだ何か見えない影がうごめいている・・・光太郎は異様な気配を感じ取っていた。
早速調査が開始された。
ペルミダー2世を使って地中の中へ。暫く掘り進むと、突如巨大なトンネルに出くわした。
隊員達は恐る恐るトンネルの奥へ。そこには昨夜の怪獣が息を潜めて隠れていた。
早速攻撃しようとする南原を荒垣が制止、怪獣の潜む巣穴はマンモス団地の真下、
迂闊に攻撃し、怪獣が暴れて真上の団地に被害が及ぶ事を考慮すると、攻撃は控えなければならないと荒垣。
幸い怪獣は隊員たちを見ても怯えてばかりで何もしてこないので、調査を行い引き上げる事にした。
怪獣の巣の近くには広大な土地が広がっていた。隊員達は焼け焦げた木の幹のようなものを発見。
あたり一面に広がる焼け野原。焼け跡は希少種の古代地下桜の自生地と判明する。
つまり、地下に咲く桜を怪獣は常食としていたが、最近になって何者かが古代桜を全部焼いてしまい、
空腹の怪獣は地上に出るしかなくなってしまった訳だ・・・とまたまた荒垣の推理。
そのとき、光太郎は不穏な気配を察知し、とっさに背後にガンを発射。気でも違ったかと言う一同の言葉よりも早く、
「よくぞ見破った・・・ZATの諸君」と、謎の怪人が姿を現した。
何者だと問い詰める荒垣。
怪人は自分はインビジ星人であること、自分が古代桜を焼き怪獣を空腹に追い込んだ事、
暴れる怪獣を使って地上破壊を企てようとしている事を、聞いても無いのに勝手にベラベラ喋る。
更には怪獣の破壊衝動を増進させるカプセルがとうとう完成した事までホイホイ喋る。
「そうはさせんぞ!」と荒垣が発砲するが、星人はまた消え失せ、一同が行方を探している一瞬の隙を突いて、
怪獣にカプセルを飲ませてしまった。
それまで大人しかった怪獣の顔がみるみる紅潮し、雄叫びを上げて辺りの岩盤を崩し始めた。
落盤の危機に隊員達はペルミダーに乗り地上に出ようとするが、暴れる怪獣にペルミダーを蹴飛ばされ、皆気絶してしまった。
暫くして意識を取り戻した光太郎はタロウに変身。大破したペルミダーを連れて地上へ。
地上ではベジタラスが街を破壊している。大切な食料である植物を平気で踏みつけるベジタラスは、
完全に意識を支配されているようだ。
タロウはベジタラスと格闘を始める。鈍重なベジタラスではあるが、尻尾の破壊力は侮れない。
身軽なフットワークで怪獣を翻弄するタロウ。しばらくして疲れた怪獣を巴投げ。怪獣は一気に戦意喪失する。
タロウは怪獣に止めを刺さずに、真の敵インビジ星人を探す。
ウルトラ眼光で辺りを察知・・・すると逃げ出そうとしている星人を捉える。透明が解除され慌てる星人。
進退窮まった星人はタロウに襲いかかるが、卑怯な星人などタロウの敵ではない。
怒りのストリウム光線で星人は木っ端微塵になった。
ぐったりしているベジタラス。意識も正常に戻ったようだ。
タロウは怪獣を肩車し地下へ潜る。巣穴へ怪獣を戻すと、焼けた古代地下桜の自生地にリライブ光線を照射。
みるみるうちに桜の木が蘇っていく。怪獣は心底タロウに感謝した様子で、何度もお辞儀をしている。
快く怪獣と分かれたタロウは地上に戻り、今度は怪獣が食べた丸はげの桜の木達にリライブ光線。
ようやく意識を取り戻した荒垣はタロウの視線に気付き、他の部下を急いで起こして、
地下トンネルを発破で塞ぐように指示。
そしてZATのデータベースからも地下の怪獣の巣穴に関する記述を全て抹消するように指示する。
「タロウ!これでいいんだろう?」荒垣の言葉にタロウは大きく頷き、
点滅が早くなったカラータイマーに急かされるように飛んでいった。
事件が全て解決して、ZAT一同は晴れて花見を開催した。
古代地下桜や怪獣のデータを抹消した事に落ち込む北島隊員を尻目に、一同は大盛り上がり。
荒垣は自慢の腹芸を披露し、南原は「かあちゃーん!」と泣き上戸。
森山はしつこく付き合っている娘はいるのかと光太郎に管を巻いている。
事件の資料を全て抹消させた荒垣を叱責しに現れた鮫島参謀も巻き込んでのドンチャン騒ぎを見ながら、
あの怪獣も今頃元気にやっているのだろうか・・・と、光太郎はしんみり桜を見つめていた。
終わり
よかったです。
平和なオチはそれだけでほっとします。
季節ネタ乙。
>>しつこく付き合ってる娘はいるのかと、光太郎に管を巻いている森山
ワロタ。さおりさんがいる以上、ありえねーっつのw
話自体はストレートですね…もう一つだけ…花咲じいさんでも別のネタでも、絡ませてみたいかも。
「タロウと願い星」
彗星怪獣 ジャミラ2代目、ウルトラ6兄弟 登場
朝日奈隊長がギックリ腰で入院してしまった。見舞いにむかう我らがZAT一同。
寄る年波には勝てんなぁと弱気な所を見せつつも、それでも元気な隊長を見て一同一安心。
ふと廊下の方を見やる光太郎。一人の子供がこちらを見つめている。
光太郎が声をかけようとすると、車いすの子供は目を伏せて逃げてしまった。
気になった光太郎は病院の中を探す。車いすの子供は屋上にいた。
少年は開口一番、「ねぇお兄ちゃん・・・ZATはウルトラの星へ行ける?」と切りだすのだった。
少年の名は勝。少年の父は宇宙飛行士で、二年前に誰も行った事の無い星へ旅立ったという。
しかし何時までたっても帰ってこない父の行方を母に聞いても、
お父さんは光の国へ行った、とだけしか答えない。
「僕ねぇ、大きくなったら宇宙飛行士になって父ちゃんに会うんだ。父ちゃんはウルトラの星に行ったんだって。
・・・でも僕はまだ足が動かないから、宇宙飛行士になれないんだ・・・早く足が治らないかなぁ」勝は寂しげにそう話す。
「お父さんはきっと勝君のことを待っているよ。一生懸命努力すれば、きっと宇宙飛行士になれるさ!
だからくじけたり、諦めたりしちゃいけないよ。いつかお父さんに会いに行くんだ!光太郎は勝を励ます。
勝の病室を出た直後に勝の母が現る。あの子は不憫な子ですと、
光太郎に先程の勝の話の真相を語る。勝の父は出発した直後は順調に航海を続けていたが、
一年前に宇宙船の事故で消息が途絶え、生存は絶望的になっていると。
更には医者から足の治療は絶望的と言われていることも、痛切な表情で話すのだった。
顛末を知らなかったとはいえ、勝に無責任な発言をしてしまったことに、光太郎は深く反省する。
そこに宇宙から怪獣が飛来したとの通報が。出撃するZATメカ。
街では怪獣が暴れている。その姿は、かつてウルトラマンに倒されたジャミラに酷似していた。
ZATは攻撃を仕掛けるが怪獣には全く効かない。
がむしゃらに街を破壊し続ける怪獣は、次第に勝が入院している病院へ接近する。大混乱に陥る病院。
朝日奈隊長はギックリ腰を押して他の患者の避難誘導に勤める。
屋上から怪獣を見ていた勝も、怪獣が近づくにつれ必死に逃げようとするが、
車いすの片輪が排水の溝に挟まり身動きが取れなくなってしまった。必死に取ろうとして勝は車いすから転落してしまう。
ZATの放電作戦も功を奏せず、怪獣は病院へ着実に近づいていく。病院の壁に迫り怪獣の腕が施設を破壊しようと
した刹那、怪獣と勝の目が合い、怪獣の動きがピタリと停止した。怪獣は何か勝に訴えようとしている。
見つめ合う怪獣と勝。勝は怪獣の瞳の中に懐かしいものを見出し、恐怖の感情は次第に消えていく。
そこにスワローのミサイルが怪獣に命中、我に返った怪獣は頭を抱え苦しみだす。
怪獣は苦し紛れに熱線を発射し、光太郎のコンドルに命中する。
「タロォォ――!」光の中からタロウが現れる。怪獣と戦うタロウ。
怪獣の正体が誰であるか気付いた勝は、タロウに怪獣を殺さないでと懇願する。
頷いたタロウは体から光を発し、怪獣に光線を照射する。しかしその光は怪獣を殺傷するではなく、
怪獣の体を包み込み、醜い怪獣の体を昇華させるかのように優しく光り輝く。
やがて光は小さくなり、小さな光球となる。
「あれがお父さんの魂だよ。さあ勝君、ウルトラの星へ行こう!」
魂はゆっくりと上昇していく。
タロウは勝の体をシャボン玉のような薄い膜で包むと、自分の背中に乗せて宇宙に飛び立つ。
先頭の光り輝く魂に続いて、宇宙空間へ飛び出すタロウ。
幻想的な宇宙空間。アンドロメダや幾多の星雲が勝の眼前に現れては消えていく。勝は見たことの無い世界に酔いしれる。
辺りを見渡すと、いつのまにかタロウの周りにウルトラ兄弟が同行している。六人の星の勇士が、勝を連れて宇宙を駆ける。
暫くして一行は一つの星へ降りていく。
そう、あれがウルトラの星だ。
そこは幻想的な光のオブジェが立ち並ぶ暖かい星だった。そびえ立つウルトラタワー、静かなるクリスタルタウン・・・
目を見張る美しさに勝は感動する。
やがて広大な広場に到着。勝はタロウの背中から降りると、地面の光り輝く石を手にする。信じられない美しさだ。
タロウ誕生の時の様に勝の周りを兄弟が囲み、ウルトラの母、父も参上して勝の到着を祝福する。
そして、広場の中央の命の泉に、光球が降り立ち―発光体は次第に人型を成す。
「父ちゃん!」勝はついに父との再会を果たす。
ひしと抱き合ったまま涙を流す二人。
長い抱擁の後、父は勝からゆっくり離れ、別れの言葉を交わす。
「お父さんは新しい命に生まれ変わるの」ウルトラの母は優しく勝に話しかける。
祝福のウルトラベルが鳴り渡る中、父の魂は再び輝きを増していく。勝の視界が優しい光に覆われて・・・
ハッと目を覚ます勝。そこはいつもと変わりない病室。
あの体験は全て夢だったのかと、がっかりする勝。しかし何かがおかしい。
部屋を見回す。隣りのベッドテーブルには・・・あの石が!
勝は思わず身を乗り出してその石を掴む。ハッと我に返る。足が自由に動くではないか。
夢ではなかったと、嬉しさのあまり病室を抜け出し病院中を駆け回る勝。
朝日奈隊長は全てを知っているかのように、物陰からよかったよかったと頷いている。
ちょうどパトロールにやってきた光太郎に、タロウが願いを叶えてくれたと興奮を押さえられない勝。
勝「僕がウルトラの星へ行って、父ちゃんに会ってきたなんて言ったら、母ちゃんびっくりするだろうなぁ。」
光太郎「お父さんは地球のどこかで、新しい命として生まれ変わっているんだろうね。
ウルトラの星は、願う思いのかなえ星。勝君の思いをタロウは叶えてくれたンだね」
勝「僕大きくなったら絶対に宇宙飛行士になる。もう一度ウルトラの星に行って、ウルトラ兄弟にお礼言うんだ」
東の夜空にウルトラの星の光が瞬く。光太郎と勝は、いつまでもいつまでも星空を見上げていた。
終わり
GJ!!
「故郷は地球」から40年。やっと救われた気がします。
ジャミラ2代目ってとこが直接的で気になるなぁ。
でもストーリーはGJ!
人間が変身してしまったオリジナル怪獣の方がいいと思うけど、
話の骨子を理解して貰うには「ジャミラ」という怪獣の方が、
ウルトラファンにはわかりやすいんだよな。
パワードでのリメイク版ジャミラと比べると「タロウらしさ」
がいい救いになっているよね。
GJでした。
∧,,∧
(´・ω・`)
|:::|::|__ 、-'''"´∪ ̄∪''-、 __|_::::||
__|::::|::|_|_ / / \ \|::::||;;;||.. ___ .___
m|::|::|::::|_/ ● ,,. .,, ● ヽ:||::::::_|__|_ | |iiii
::::||::::|;;;;;|. (__人__) |目;;‖|≡| ̄|iiii
::::||::::|旦''-、、,,,,,,______,,,,,,、、-'' 超巨大ショボーン
>>167-170 タロウでジャミラ、という難しそうな課題をきれいにこなしていてすごいと思いました
それと、何げに、タロウ一話の独特のウルトラの星のイメージやウルトラ戦士の解釈が
うまく活かされているのにもオマージュを感じました
(他に、あのイメージを継いでいるものというと…ハヌマーンくらいか(w )
感想ありがとうございます。
タロウの中では「母の願い 真冬の桜吹雪!」が涙出ちゃう位好きなので、
ジャミラの話もハッピーエンドにできないかと思い挑戦しました。
まさに176さんの指摘通り、タロウ第一話のノリで書いてます。
あと丁度「ウルトラマン伝説」とか「愛の戦士タロウ」とかをヘビーローテーションで聞いてたんで、
随所にその影響が見受けられますね。精進します。
次も明るいタロウに挑戦します。
このスレ読んでると、タロウDVD禿しく欲しくなるぞ
このスレはショボーン達に監視されています
| | | |
| |∧_∧ ∧_/| | __
|_|´・ω・`). ...(´・ω|_| [.lШШl]
| | o【◎】 .( o| | (´・ω・`)
| ̄|―u' `u.| ̄||| | | | |
このスレtateta(⌒ω⌒) このスレtateta(⌒ω⌒) もう DA ME PO! YEAH!
Comin' up check it up !も う だ め PO ! YO HEY YO HEY mou Da me PO !
も・う・ Da me PO!
∧_∧ ♪
♪ (´・ω・` ) キュッキュッ♪ さぁさぁみんなで(´・ω・` ) も・う・ Da me PO!
____○___\ξつヾ __
/δ⊆・⊇ 。/†::† /δ ⊆・⊇。 /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
このスレtateta(⌒ω⌒) このスレtateta(⌒ω⌒) もう DA ME PO! YEAH!
Comin' up check it up !も う だ め PO ! YO HEY YO HEY mou Da me PO !
も・う・ Da me PO!
∧_∧ ♪
♪ (´・ω・` ) キュッキュッ♪ さぁさぁみんなで(´・ω・` ) も・う・ Da me PO!
____○___\ξつヾ __
/δ⊆・⊇ 。/†::† /δ ⊆・⊇。 /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
このスレつまんねつまんねつまんねつまんね
<⌒/ヽ-、___ このスレつまんねつまんね
/<_/____/ このスレつまんねつまんね
このスレつまんねつまんねつまんねつまんね
∧∧
やっぱ( ^ω^)おもすれ━━━━!!!!
_| ⊃/(___
/ └-(____/
∧__∧
(´・ω・`) 保守ageやがな
.ノ^ yヽ、
ヽ,,ノ==l ノ
/ l |
"""~""""""~"""~"""~"
「植物怪獣タロウに迫る!」
御神木怪獣 ヒノキング、ウルトラファミリー 登場
学校の近くの神社の敷地で野球に興じる健一君と同級生達。
健一君が完投勝利を収めようとした瞬間、大音量が空き地にこだまし、
びっくりした健一君は暴投。相手に打たれてしまった。
いつの間にかあたりはまるで夜のように暗くなっている。原因は隣りのマンションの団地工事だ。
建設中の巨大な超高層マンション団地。昼夜問わずの騒音を辺りに撒き散らし、町内の住人は大弱り。
更にはその巨体が陽を遮り、ちょうど陰になるところは夜のように真っ暗なのが半日続く、という有様だった。
騒音と影で、度々試合を中断しなければならない憤りで不満と愚痴を次々にこぼす健一たち。
しかしその後ろの神社から、もっと大きな怨嗟の声が渦巻いている事を、この時点ではまだ誰も知らない・・・
その夜、団地工事の作業員が次々と行方不明になるという怪事件が発生。
ZATが出動、現場検証が始まった。高圧的な団地のオーナーや残った従業員から事情を聞く隊員達。
その時、ラビットパンダに残っていた森山隊員の悲鳴が。
光太郎達が駆けつけると、全身木目の怪人が森山隊員に襲い掛かっていた。隊員たちがZATガンを斉射すると、
攻撃を受けた怪人は夜の闇に姿を消していった。
翌日、謎の木人が犯人と断定したZATは現場のパトロールを強化。光太郎は団地の近くの古びた神社を訪れる。
神社の空き地で、神主さんが自生する花を一本一本丁寧に抜いていた。
「こんな環境だと、花達も満足に咲いていられないじゃろうからな・・・引越し、引越しだ。
こいつらはまだいいが、神木様は動かせん。さてどうしたものか・・・」
神主が一本の木を見やる。光太郎もつられて見上げると、そこには立派な木が生い茂っている。
樹齢千年以上経った御神木なのだと神主。ボロ神社だが、地元の人は皆この神木に愛着を持っており、
今は後継者がいなくできないが、昔は毎年夏になると神木の前で能を披露したのだという。
なるほどと感心する光太郎。しげしげとご神木を眺めていると、木の幹にくぼみが多数あるのを見つける。
近づいて見てみると、なんとZATガンの弾痕ではないか。驚く光太郎。
「まさか・・・いや、調査の必要がありそうだ」光太郎は基地に連絡、すぐに調査が始まった。
怪獣探知機に反応した神木を火炎放射器で焼却しようとするZAT。何かの間違いだ、と中止するように懇願する神主。
神木の前で皆が揉めていると、危険を察知したのか、突如神木がユラユラ揺れて昨日の木人へと姿を変えて、
あさっての方向へ駆け出した。
慌てて追跡するZAT一同。怪人は白昼堂々と商店街を突っ切り、一目散に逃げていく。
怪人の向かった先は肥料工場。隊員達の追撃もむなしく、怪人は濃縮栄養剤のタンクに飛び込んでしまった。
数秒置いた後、タンクを中心に地震が起き、怪人がみるみる巨大化、ご神木怪獣ヒノキングになってしまった。
怪獣は住宅を踏み潰しながら徐々に団地の方へ進んでいく。
一方、先程の地震で堆肥や腐葉土に突っ込んでしまい、もの凄い臭いに包まれたZAT一同だが、
めげずに怪獣退治の作戦に乗り出す。
「枯葉剤作戦」
相手は植物の怪獣ということで、全てのZAT航空機から植物を数秒で枯れさせる枯葉剤を散布する作戦を決行。
荒垣の号令と共にコンドル、ホエール、スワロー各機が機体下部のペイロードから枯葉剤を散布する。
枯葉剤をまともに受けて苦しむ怪獣。しかし怪獣は雄叫びを挙げると、枯葉剤を逆に全て吸い込み体に取り込んでしまった。
怪獣の体色が濃い緑から燃える様な赤へ変化し、口から猛烈な勢いでガスを浴びせ返す。
ガスをまともに浴びたコンドルの機体表面が見る見るうちに溶けていく・・・
怪獣は、枯葉剤の成分を体内で硫酸ガスに変えてしまったのだ。
墜落するコンドル。怪獣が団地に迫る。登場していた光太郎は、すかさずタロウに変身。
怪獣は先程手に入れた毒ガスでタロウを苦しめる。
タロウは得意のスピンキックで怪獣の体力を徐々に奪う。次第に疲れていく怪獣。
バテてその場に座り込んだ神木怪獣。タロウはキングブレスレットを外すと、巨大な徳利と杯に変化させた。
ホエールからその様子を見ていた荒垣。タロウの意図に気付くと、ベロン戦でとっさに白酒を精製した時のように
即座に純米酒を精製、下部ペイロードからタロウのかざす徳利に、酒をホースで注ぎいれた。
すると、どこからともなく荘厳な伝統音楽の音色が聞こえてきた。
空から7つの赤い球が降り立つ。そう、ウルトラファミリーがやって来たのだ。
ウルトラの父は神主の正装のような服に身を包み、ご丁寧に頭には烏帽子を被っている。
ウルトラの母は巫女のような紅白の袴を身にまとっての登場だ。
兄弟達はそれぞれ笙や琴、躍太鼓や篳篥(ひちりき)、横笛といった和楽器を巨大化させて演奏している。
父がお祓いをゆっくりと左右に振り、怪獣に一礼をすると、怪獣を取り囲んでの清めの神事が始まった。
タロウは怪獣に杯を持たせ、徳利から酒を注ぐ。
怪獣は快く注がれた酒をぐぐいっと一飲み。ぷはぁ、と怪獣は大きな息をつく。かなりご機嫌な様子だ。
兄弟の演奏に合わせて、どこからか翁の面を取り出したタロウが能を踊りはじめた。
地上で見守る人々も、逃げることを忘れて魅入っている。
タロウの能ですっかり機嫌を直した怪獣は、口から取り込んだ作業員達を吐き出した。まだ息がある。
怪獣「昔はワシのことを誰もが尊敬してくれた・・・それが今はこの様じゃ。神社で遊んでくれる子供達の為にもと、
団地を破壊しようとしたんじゃが・・・ワシが軽薄だった。ありがとうよ、タロウ。久しぶりに楽しかったぞ。
さて、そろそろもとにもどるとするか・・・。もうこんなことは二度としたくないのぅ」
頷いたタロウはリライブ光線で怪獣を浄化。神社の境内に帰ったご神木は、心なしか晴れ晴れしているようだ。
さて、帰ろうとするタロウ・・・だが、兄弟達はタロウを呼び止める。
兄達の視線にタロウはハッと気付く。そうか、それを忘れていた、と頷くタロウ。
兄弟達が一列に並び、全員の手からリライブ光線が団地に発射された。
みるみるうちに鉄筋骨組みの団地は姿を消し、代わりに緑がいたるところから噴き出した。
団地を残しておいては根本的な解決にはならない。少々強引だが、団地を森に変えて計画を白紙に戻させたのだ。
巨額を投資して建設させていた団地が消え失せて、泣きじゃくるオーナーを尻目に
神主さんや健一達は、飛び去っていく六兄弟に拍手喝采を送っていた。
数日後、あの団地跡はどうなったかと光太郎が行ってみると、そこは自然公園になっていた。
健一君たちはのびのびと野球に興じている。すると聞き覚えのある声で呼び止められた光太郎。
振り向くと、土産物屋の屋台に元団地オーナーの顔が。改心し、一からやり直すことにしたのだそうだ。
めげずに商売に精をだす元オーナーの商魂逞しさに驚きつつも、本来の自然に戻った公園で
光太郎はのびのび昼寝を満喫するのだった。
終わり
ウルトラファミリーに能をやらせるとはタロウらしいというかなんというかw
神主の「引越し、引越しだ」に反応したのは自分だけでいい。
hoshu
下がりすぎなのでage
192 :
名無しより愛をこめて:2005/05/14(土) 15:14:05 ID:2l18SnDR
ウルトラの母に惚れた青年!
保守
>>192の一言に触発されて一つ作ってみました。
「ウルトラの母の日」
孤独宇宙人 ロンリー星人、ウルトラの母 登場
ある日突然、何の通達も無しに白鳥家にウルトラの母ことみどりのおばさんが尋ねてきた。
光太郎は驚きを隠せない。訳が分からずしどろもどろの光太郎に、おばさんはこう言うのだった。
「貴方が真の戦士となりえたかどうか、私が確かめに来たのです」
こうして、暫く白鳥家の世話になることになったみどりのおばさん。
おばさんは本業の交通整理から家事手伝いまで完璧にこなし、
町内の人達の信用もすぐに獲得、優しいパワフルおばさんぶりを存分に見せつけた。
暫くたったある日、光太郎はおばさんを遠巻きからずっと見つめる青年を見つける。
長身のやさ男といった風情の青年が、おばさんを一心不乱に凝視しているのだ。
その背中に異様な雰囲気を感じた光太郎は、青年を後ろから縛り上げ、何が目的だと青年をもの凄い剣幕で問い詰める。
その様子に気付いたおばさんは光太郎の手を離させ、もみ合いで出来た青年の擦り傷を治療し始めた。
おばさんは青年に光太郎の無礼を詫び、逆に光太郎をたしなめる。
拘束を解かれ、落ち着いた青年がぽつぽつと語り始めた。自分は遠い宇宙のロンリー星からきた宇宙人であること、
地球には文化を学ぶ為に来た事、地球侵略の意思は全く無いこと、故郷を離れて暮らしていたが、
死んだ母親のことが忘れられず、母とそっくりなおばさんを見て懐かしい故郷を思い出していたこと・・・
青年が宇宙人だと知り、ZAT基地に連絡しようとする光太郎を、おばさんは静止。
「この人は貴方を信じて身の上を明かしたのです。その困っている人を無碍にするなんて、
貴方はそれでもZATの隊員ですか!」と。
おばさんに頭が上がらない光太郎はしぶしぶ基地への連絡を止め、青年を見逃すことにした。
おばさんは青年が貧乏な暮らしをしていると聞いて、ちょくちょく青年の住むアパートへ
食事を作りに行ったり洗濯物を干しにいったりを続ける。こうなると光太郎は面白くない。
母親が他人に取られるといった軽い嫉妬と、青年をまだ完全に信用できないという
疑念の感情がない交ぜになった気持ちが、光太郎の胸中に蠢いていたからだ。
光太郎は青年の監視を始める。しかし光太郎の心配をよそに、青年は誰にでも優しく、
小学生達にも好かれる好青年であることがわかってきた。心配が杞憂に終わったと安堵する光太郎。
そうこうしている内に、母の日が近づいてきた。
おばさんが今朝から何か言いたげな目で見つめていたのだが、全く気付いていなかった光太郎。
隊員達に指摘されて初めて母の日を思い出したが、当然プレゼントも用意していない。
慌てて花屋へカーネーションを買いに行くと、先に青年が買いに来ていた。
物陰に隠れて様子を見る光太郎、なけなしの金でカーネーションを買い、店員に嬉しそうに
花を包装してくれるように頼む青年を見て、光太郎は恥ずかしくなりその場を立ち去る。
青年を心のどこかで信用していなかったこと、母親を思う気持ちは青年に遥かに及ばないこと・・・
公園のブランコを漕ぎながら自分の愚かさを反省する光太郎。
すると、青年が目の前を通り過ぎる。声をかけようとすると、青年の後ろから大型トラックが迫るのが見えた。
危ない、と声をかけるのも時既に遅し、青年は助かったものの、手に持っていた花がタイヤに踏まれて
グシャグシャになってしまった。バーローと一言残し、謝罪もせずに去るトラック。
うずくまっていた青年の肩がブルブル震えると、みるみるうちに体が大きくなり、凶暴なシルエットへ変貌した。
青年が変身した星人は、一目散に先程のトラックを追いかける。
トラックは必死に逃げるが、星人がみるみる追いつく。トラックが踏まれようとする刹那、
光太郎は変身し、タロウとなって星人の前に立ち塞がる。トラックを逃がすタロウ。
星人は素早い上に怪力で、隙が全く無い。否応無くタロウも全力で立ち向かう羽目に。
互角の戦いが続く中、タロウは説得を続けるが、理性を失ったロンリー星人は全く聞き入れようとしない。
その時おばさんがタロウの前に駆けつける。
星人を一喝、叱り付けるおばさん。星人の動きが止まる。
一瞬の隙を突いてタロウが止めのストリウム光線を放とうとする・・・が、一呼吸置いてタロウは組んだ腕を解く。
星人はようやく冷静に戻り、巨大化変身を解く。おばさんに泣きながら自分の非礼を詫びる青年。
タロウは先程逃がしたトラックの積荷の砂利を、大量のカーネーションに変化させる。
青年は、今度こそ花を渡せると嬉し涙を流す。
両手いっぱいのカーネーションを受け取ったおばさんは、青年を抱きしめ慰めてやるのだった。
数日後、青年は故郷の国へ帰ると言ってきた。引きとめようとする光太郎だが、青年の決意は固い。
自分が怒りに身を任せて街を破壊しようとしたことを反省し、故郷で心身を鍛えなおすと青年。
おばさんと長い抱擁をした後、青年はまたいつか地球に来ます、と言い残して宇宙へと飛び立っていった。
「さようなら!光太郎さん!さようなら!おかあさん!」
残った光太郎とおばさん。おばさんは、タロウが星人に止めを刺さずに花をプレゼントしてあげたことを褒め、
真の優しさを持つ一人前の戦士ね、と光太郎を戦士として認めた。満面の笑顔でバンザイする光太郎。
名残惜しいが、おばさんももう帰らなくてはならない。
おばさんに遅いプレゼントのカーネーションを手渡し、照れくさそうにはにかむ光太郎。
おばさんの目から涙がこぼれ落ちる。光太郎も泣いている。
ウルトラの母に変身し、みどりのおばさんは帰っていく。光太郎は夕陽の中で、いつまでも手を振り続けるのだった。
おわり
>>194-196 良いお話でしたが....
「ウルトラの母の日」というまったく同じ題名で、
前スレに作品があったんだよなぁ。
なんというか...ねぇ。
>>197 うわ、本当でした・・・すいません。
完全にモチーフ被ってますし、言い訳のしようも無いですね。反省します。
次からは、過去の作品となるたけ重複しないように気をつけます。
いや、これはこれで味わい深かったです。
>>194-196 実に良作です
「母の日」というお題だけで、内容はどちらも甲乙つけがたいほど(・∀・)イイ!!
盗作でない重複なら、結構な事だと私は思いますよ。
201 :
名無しより愛をこめて:2005/05/25(水) 20:01:03 ID:iVmS11lQ
保守も兼ねて
|/|-|\
| 0M0) ニヤニヤ
|⊂ /
| / 人 ナズェミデルンディス!!
>>194-196 Σ(w0; )ノ
( ヘ)
く
203 :
名無しより愛をこめて:2005/05/26(木) 22:29:11 ID:Qcac6KzP
タロウって犬の名前だよねぇ。
妹はウルトラハナコか?ウルトラの母の本名はウルトラウメ?父はウルトラトラマンキヨシ?
>>194-196 「ティガ」「ダイナ」のようにTV本編約4クール分が劇中ではほぼ3年間の物語と
されている例もあるし、「タロウ」も最低でも5月を2回含む13ヶ月以上の劇中時間が
あったと考えれば無問題でしょう。
時代は、ウルトラマンエースが地球を守っていたころに遡る。
東京、新宿駅の前。ある女性と少年が歩いている。女性と少年の名は、村野ルミ子と、坂田次郎
と言った。
二人はある事件がきっかけで、姉弟同然の生活をするようになっていた。そして今二人は、
新宿へと遊びにきていたのである。
「次郎ちゃん、アイス買ってきたわよ」
ルミ子がアイスを持って次郎の元へやってくる。
「ありがとう」
次郎は心なしか、元気がなさそうだった。それでも次郎は精一杯、明るく振舞っている。
――ある男との約束だから――
ルミ子と次郎は、再び歩き始めた。すると二人の横を、黒い革ジャンを着た男が歩いていく。
それは、次郎にとって最大の友人であり、兄代わりでもある男にそっくりだった。
その男の名は、郷 秀樹――
「郷さんだ!!」
次郎は叫ぶ。
「ルミ子姉ちゃん、郷さんだよ!!」
「また。郷さんがこんなとこにいるわけないじゃない」
ルミ子は信じない。否、信じたいのだが、信じられないのだ。
ウルトラマンである郷が、また地球にくるわけがない。
そう思っていた。
「ちぇっ、ほんとに郷さんだったんだから・・・・」
次郎がつぶやいた瞬間だった。まるで犀のような超獣が、新宿に現れた。
「うわぁ!超獣だ!!」
そのころ、TAC基地でも、超獣出現を告げるアラームがなっていた。
「出動!!」
TACの隊長、竜五郎が号令をかける。
「ようし、いくぞっ!」
射撃の名手の山中が気合を入れる。
そして空母タックファルコンに向かうのは、北斗星司。タックアローに向かう南夕子とウルトラタッチで、
ウルトラマンエースに変身する。
意気揚揚と出撃したTACだったが、超獣ザイゴンにはTACの攻撃は通用しなかった。
「山中隊員!俺が地上からやつの口をめがけてナパーム弾を打ち込みます!」
埒があかなくなった星司は、山中に言った。たしかに、ナパーム弾ならザイゴンの外皮ではなく、
中身に直接ダメージを与えることができる。戦闘機では、ザイゴンの口の中にレーザーを打ち込むのには、
普段の何倍もの精密射撃でなくてはならない。
「しかし・・・」
山中は渋る。失敗したら、かわいい後輩の星司が死んでしまう。だが、星司は必ずやり遂げる男だ。
「止めても無駄なようだな。よし。やってみろ」
「あ・・・はい!」
星司は笑顔を見せ、ファルコンに積んであるタックアローへ向かった。
「星司さん・・・」
夕子は星司を信じていた。だが、一抹の不安もあった。
TACの苦戦を見て、逃げる足を止め次郎が叫んだ。
「くそっ!郷さんだったら、あんなやつ一発で倒しちゃうのに!」
「次郎ちゃん。危ないから早く逃げましょう」
悔しがる次郎をルミ子は早く安全なところへ連れて行きたかった。だが、その一瞬がザイゴンに炎を吐く
チャンスを与えてしまう。
星司の乗るタックアローが地上に降り立ったのは、まさに同時であった。
「危ない!さあ早くこっちへ!」
「ありがとう!」
星司が次郎とルミ子を炎から遠ざけ、ナパーム砲を構える。
スコープを覗き込む星司。しかし、そこから見えたものは、人間の足だった。
「っなっ!危ない!逃げろっ!」
しかし、男は退こうとはしない。むしろ、ザイゴンに向かって立ちはだかっているようにも見える。
「チッ!」
星司はやむなく前に出て、ザイゴンをスコープで捕らえようとした。
しかし、その男がさらにスコープの前にくる。
星司が抗議しようとしたその時!男の持つレーザーガンがザイゴンに発射される。
ザイゴンも、炎を吐いて応戦する。
レーザービームはザイゴンの口の中へ照射されていたのだ。しかし、男も炎を食らってしまう。
ザイゴンはレーザーの一撃で消滅した。。
「郷さんだ!!」
次郎が叫ぶ。そう。彼は、間違いなく帰ってきたウルトラマン、郷秀樹だった。
ルミ子も目を疑った。
「やあ、次郎。元気にしてたか」
「本当に、本当に郷さんなんだね!」
次郎が郷に飛びつく。
「あなたは?」
竜が聞く。
「元MAT隊員、郷秀樹です」
「あのMATの・・・」
「ゼットンとの戦いでMAT隊員郷秀樹は死んだはずじゃ・・・」
隊員達がざわめく。
「生きてるんだよ!郷さんは」
次郎が言う。
「・・・・・」
星司は郷を睨み付ける。作戦を邪魔された、嫉妬のような気持ちが入っているのだろう。
「星司さん」
夕子がそれをたしなめる。
「これだけ勇敢な青年なんだ。郷君にTACに入ってもらおうじゃないか」
山中が言う。
「そのレーザーは?」
「ウルトラレーザー。僕が開発した武器です」
興味心身なのは梶隊員である。
「それより郷君、TACに入らないか?」
「はい・・・」
「まぁ、郷君の入隊の件は後にしよう。病院に郷君を連れて行ってやってくれ」
竜が気を利かせ、郷を病院へ案内しようとする。
「郷さん、これからずっと一緒だね!」
「あぁ。次郎。だが僕はTACに行かなくてはならないんだ。いい子で待っていられるね?」
「もちろんさ!絶対戻ってきてよね!」
「あぁ。約束だ」
「よかったわね次郎ちゃん!」
次郎とルミ子は郷秀樹との再会をとても喜んでいた。
TAC基地では、郷秀樹の入隊の件で、星司とほかの隊員たちが揉めていた。
「彼は怪しい!なぜあのような武器を持っていたのか!」
「自分で開発したといっていたじゃないか!なぜ彼のような勇敢な青年を疑うんだ北斗」
そこは隊長、竜がたしなめる。
「過半数の賛成は時に失敗を招く。北斗。南とともに郷青年を調査してくれ」
「はい!」
そして、星司と夕子はTACの病院へやってきた。すると先客がいる。
次郎とルミ子だった。どうやら彼らはTACの関係者ではないので中に入れないようだ。
「やあ。次郎君にルミ子さんじゃないか」
「あっ、北斗さんだ!」
星司は守衛に言った。
「ここには彼らの大事な人間が入院しているんだ。通してあげてくれませんか」
TAC隊員北斗の言うことなので、守衛は疑わずに二人を通した。
「ありがとう北斗さん、夕子さん」
「いいんです。それに私たちも郷さんに用がありますから」
そして4人は郷秀樹の待つ病室へと向かった。郷は、頭部を包帯で覆っていた。
「郷さん、大丈夫かい?」
「あぁ。大丈夫だ」
「ルミ子姉ちゃんがおはぎを持ってきてくれたよ!」
郷は警戒する。
「・・・おはぎ・・・」
「食べないのかい?郷さん、大好物じゃないか!」
「そうだった。美味しそうだ・・・」
そして郷秀樹は箸を左手で持ち、おはぎを掴まずに箸に刺して食べはじめた。
「あれ?おかしいな。郷さんいつから左利きになったんだ?」
郷秀樹はあわてて右に持ち替える。おかしい。星司も夕子も気づいたようだ。
「郷さん、あなたは――」
星司が質問しようとしたその時。死んだはずの超獣ザイゴンが病院前に出現した。
211 :
名無しより愛をこめて:2005/05/30(月) 12:21:55 ID:rWAJOUB7
「あっ、超獣だ!」
竜から星司と夕子に通信が入る。
「こちら竜。北斗、南。お前達は病人を非難させるのを手伝ってくれ」
「了解!」
二人が出て行ったのと入れ違いに、梶が入ってくる。
「郷さん、あなたのウルトラレーザーを貸してください。あれなら超獣を倒せる」
「いえ、あれは僕じゃなきゃ駄目なんです」
そういうとレーザーを持ち、郷は部屋から出て行こうとする。
「郷さん、僕も行くよ!」
「危ないからここで待っていろ」
そういうと郷は、次郎を跳ね除けるようにして部屋から出て行く。
「隊長!避難はほぼ完了しました!」
「よし北斗。そういえば郷青年はどうした?」
そういえば姿を見ていない。
「よし。俺が探しに行ってきます」
病室―
「開かない!郷さん!!郷さーん!」
郷が出て行った後、ドアにはカギがかけられていた。
そこに北斗が到着する。
「大丈夫か!」
ノブをいじるが、まったく開く気配がない。星司は、タックガンをノブに向ける。
「どいてろ!」
中に警告すると、星司の手からタックガンが飛んだ。何者かに撃たれていた。
「郷さん!あんた。郷秀樹じゃないな」
「そのとおりだ北斗星司。だが、ここで貴様は私に殺されるのだ」
郷秀樹は、ウルトラレーザーを構え、星司を狙う。
偽郷秀樹の手からウルトラレーザーは放たれなかった。
夕子が撃っていたのだった。
「夕子!」
「隊長に言われて・・・危なかったわね。星司さん」
偽郷秀樹は屋上へと逃げる。
「次郎君。あの人は、君の知っている郷さんじゃないんだ。宇宙人が化けた偽者だったんだ」
「待てぇ!!」
「次郎ちゃん!」
次郎は偽郷秀樹を追っていった。
屋上。
「なぜ郷さんに化けたんだ!」
「ふふふ・・・かつての地球の救世主ほど、活動が楽なことはないからな」
「くそう!」
次郎は偽郷秀樹にくみついて行く。しかし、偽郷秀樹にらくらく絡めとられてしまう。
「はなせ!ちきしょう!!」
星司たちが屋上についたときには、次郎は偽郷秀樹の手の中だった。
「キサマァ・・・」
星司は歯噛みする。ザイゴンも近づいてきている。
「フハハハ!手も足も出まい!北斗星司、南夕子!これぞ変身宇宙人アンチラ星人の実力だ!」
「北斗さん、夕子姉ちゃん、僕にかまわずこいつをやっつけてくれ!」
次郎は言うが、子供を犠牲にしての勝利は、星司も夕子も選ぶことはできない。
そのときだった。
「僕のまねをするとは、味な真似をしてくれるな」
声と同時に、ウルトラキックが偽郷秀樹ことアンチラ星人を吹き飛ばす。
「郷さん!」
そう。帰ってきた。親友の危機を救うためウルトラの星から新ウルトラマン、郷秀樹が。
「本物なんだね!」
「あぁ。次郎、話はあとだ。こいつを倒さなくちゃならない。早く逃げるんだ」
「あ、あんたは」
星司が郷秀樹を見つめる。
(エース、何を見とれてるんだ。アンチラ星人は僕が倒す。早くザイゴンを)
郷秀樹はテレパシーを使いエースに伝える。星司も、夕子も確信した。目の前の郷秀樹
こそが、エースの兄、新マンだと。
「あ・・・はい!兄さん!」
『ウルトラターッチ!!』
ザイゴンの目の前に、ウルトラマンエースが立ちはだかった。
「さて、アンチラ星人よ。僕の名を騙って僕の大切な人を傷つけようとした行為。許さん」
「くそっ!!まさか本物がくるとはっ!」
アンチラ星人は正体をあらわし、巨大化した。
「・・・これ以上、大切な人を殺させはしないぞ・・・トァァァッ!」
郷秀樹は、両手を上に掲げた。その瞬間、光が郷を包む。
新ウルトラマンがその中から現れた。
「僕のまねをするとは、味な真似をしてくれるな」
声と同時に、ウルトラキックが偽郷秀樹ことアンチラ星人を吹き飛ばす。
「郷さん!」
そう。帰ってきた。親友の危機を救うためウルトラの星から新ウルトラマン、郷秀樹が。
「本物なんだね!」
「あぁ。次郎、話はあとだ。こいつを倒さなくちゃならない。早く逃げるんだ」
「あ、あんたは」
星司が郷秀樹を見つめる。
(エース、何を見とれてるんだ。アンチラ星人は僕が倒す。早くザイゴンを)
郷秀樹はテレパシーを使いエースに伝える。星司も、夕子も確信した。目の前の郷秀樹
こそが、エースの兄、新マンだと。
「あ・・・はい!兄さん!」
『ウルトラターッチ!!』
ザイゴンの目の前に、ウルトラマンエースが立ちはだかった。
「さて、アンチラ星人よ。僕の名を騙って僕の大切な人を傷つけようとした行為。許さん」
「くそっ!!まさか本物がくるとはっ!」
アンチラ星人は正体をあらわし、巨大化した。
「・・・これ以上、大切な人を殺させはしないぞ・・・トァァァッ!」
郷秀樹は、両手を上に掲げた。その瞬間、光が郷を包む。
新ウルトラマンがその中から現れた。
「あっ!エースとウルトラマンだ!」
次郎が叫んだ。
アンチラ星人がザイゴンと戦うウルトラマンエースに走っていく。
「シュアッ!」
新ウルトラマンがアンチラ星人の前に立ちはだかり、投げ飛ばす。
「兄さん!」
新マンはうなずくと、アンチラ星人にウルトラスピンキックを放った。
エースはザイゴンに向かいチョップの嵐を叩き込む。
そしてザイゴンを持ち上げ、エースリフターで投げ飛ばす!!
ザイゴンが起き上がり、エースに突進する。
エースは、エネルギーを右腕の手刀に集中させる。
「ウルトラナイフ!!」
ザイゴンの首と胴体は、離れていた。そして振り返りざまにメタリウム光線を放つ。ザイゴンは大爆発した。
新マンも負けてはいない。アンチラ星人のキックやパンチをかわしながら、大空高く飛び上がる。
「流星キック・・・・!!」
次郎はこの技を知っていた。郷秀樹がキングザウルス三世を倒すために編み出した大技だ。
急降下して新マンの流星キックがアンチラ星人に命中する。そのままアンチラ星人を担ぎ、回転しながら投げる。
「ウルトラハリケェェェン!!」
アンチラ星人は回転しながら空中に飛ばされる。
新マンはブレスレットの構えに入る。新マンがウルトラセブンとの友情の証ウルトラブレスレットを掲げると、
ウルトラスパークに変化した。
「へアッ!!」
ウルトラスパークは、アンチラ星人をバラバラにしていた。
こうしてヤプールの野望は二人のウルトラマンによって防がれた。
決戦後、次郎とルミ子は郷に再会した。本物の郷秀樹に。
「郷さん!」
「次郎、ルミ子さん」
「帰ってきてくれたんだね!また一緒に暮らせるね!」
次郎が嬉しそうに言う。ルミ子もうなずく。しかし、郷の表情は曇る。
「すまない。僕には、まだ使命があるんだ。この宇宙全体の平和を守るっていうね」
「でも・・・」
「地球には、ウルトラマンエースがいるじゃないか。だが、宇宙には沢山の救いを求める人たちがいる。
それを守るのが、今の僕の使命なんだ」
次郎は泣いていた。泣きながらも、うなずく。次郎は、郷が新ウルトラマンだということを知っていた。
わがままを言うわけにはいかなかった。
「よし。ウルトラ五つの誓い、忘れてないな?」
郷秀樹は星司と夕子を見つめて、うなずいた。
地球を頼む・・・という意味をこめて。そして、両手を掲げる。新ウルトラマンだ。
そして飛び立つ。次郎はそれを追う。
「一つ、腹ペコのまま学校に行かぬ事!
一つ、天気のいい日に布団を干す事!
一つ、道を歩く時には車に気を付ける事!
一つ、他人の力を頼りにしない事!
一つ、土の上を裸足で走り回って遊ぶ事!
郷さ〜〜〜〜ん!!さようならぁ〜〜〜〜」
郷秀樹は、宇宙の平和を守るために宇宙へ帰った。。北斗星司と南夕子は、偉大な先輩の、
親愛なる兄のためにも、地球を守り抜くのだった。
おわり
力作ですな…
ストーリーはオーソドックスですが…
帰りマンファンの心情が滲み出ているw
あ・・あれ!?これエースになかったっすか!?
作者です。決戦!エース対郷秀樹をちょっといじってみただけなんで・・・
こうだったらよかったなぁみたいな・・・著作権に問題ありなら消去します。
長すぎる
三行にまとめろ
>220
超獣出たー 郷さんキター 偽者ダター エースと新マンキター めでたしめでたし
こんなんでどうだ
>>220 このスレによく出没する「長すぎる」厨はどうにかならんのか。
読めもしない代物なら仕方ないが、これはかなりいいぞ。
停滞しているこのスレの消費にもいいと思うが。
いい話だからさ、長いのが残念なの。
もう少し台詞とか刈り込んで行ってほしいんだ。
長くするそのぶん描写を細かくするとか…
偉そうですまないね。
>>223 強い口調ですまんかった。真剣に読んでくれてたのな。
まぁ短く纏めた方がいいってのは同意。
長ければいいという物ではないし。
でも、
>長すぎる
>三行にまとめろ
こう言われると作者さんヘコムぞ。
作者です。ぶっちゃけ処女作でした・・・
練習のつもりだったのですが、批評してくれてありがとうございます。
>>223 ちょっとへこんで自棄になって
>>221のような投稿をしてしまいました。
すみません。
>>224 はい。これからはだれなくちょうどいい感じの作品を作ってみたいです。
>>224-225 うん、つい勢いで書いて悪かった…反省してます。
>>225 あんなことを書いておいてなんだが、あまり気にせず書きやすいように
書いてね。
229 :
名無しより愛をこめて:2005/06/03(金) 19:49:04 ID:yzp4Xff/
>194~196・・・とっても、いい話でした。もう一度、つくってほしい。再びロンリー星人が、やってきて、今度は、人間体のロンリー星人と変身体のウルトラの母が、対面するやつ。
230 :
名無しより愛をこめて:2005/06/03(金) 20:06:33 ID:yzp4Xff/
次回の話は、前回のように、おとなしく居直るんじゃなくて、ウルトラの母(変身体)に欲情そそるんですよ!しかも、人間体のロンリー星人が。
232 :
名無しより愛をこめて:2005/06/04(土) 16:40:23 ID:dxbLs+cU
ロンリー星人は、顔は、青年そのままの旧作ゴジラにでてきたタイプの人間型宇宙人。
233 :
名無しより愛をこめて:2005/06/08(水) 18:27:52 ID:NJ+5Ycdh
ロンリー星人は、ウルトラの母に抱いてもらいたかった。
世界の童話から アラビアンナイト
「ガマンガマン!ウルトラガマン比べ」
憤怒魔人 魔人ゲッコウ 登場
マンションの工事現場、地下から謎の祭壇が出土した。
ZATが立ち入って調査したが、既に一部の遺物は間違って土砂と一緒に搬出してしまったと業者。
ZATは出土した文献を回収し、とりあえず解析のため基地に帰ることに。
所変わって健一君の学校。
健一君の友人の翔太は飽きっぽく、どんなものでも長続きしないたちだった。
折角入った少年野球チームもすぐに辞め、誕生日に買ってもらったキューブリックも
一面も揃えられないまま放り投げてしまう。
健一君たちも、彼のわがままっぷりにはほとほと辟易していたのだった。
ある日の下校途中、翔太は山の土砂置き場で奇妙な物体を見つける。
ラグビーボールに似た形のそれは、不気味な輝きを放っていた。翔太はこっそりそれを家に持ち帰る。
最初はうっとり眺めていたのだが、すぐに飽きてしまいゴミ箱へその物体を放り投げてしまう。
すると、何かのスイッチが入ったのかゴミ箱から煙が立ち込めて、あっという間に天井に突き刺さらんばかりの
大男が、翔太の部屋に鎮座ましましていた。
大男は奇妙な訛りで、自分が大昔に封印された魔人ゲッコウであること、
封印を解いたものの願いを何でも3つまで叶えること、
その代わり、代償として苦手なものも3つ克服しなければならないことを翔太に告げる。
悩みぬいた末に、翔太はいくら使ってもお金が沸いてくる財布、どんな問題でも解ける鉛筆、
どんな食べ物に振り掛けても翔太の好物の料理になる魔法のふりかけ、の3アイテムを頼むのだった。
魔法のアイテムに囲まれてほくほく顔の翔太。魔人は翔太の苦手な物も問いただす。
翔太は深く考えず、間髪いれずに言い放つ。「勉強!ピーマン!母ちゃん!」
魔人はそれだけ聞くと、ニヤリと笑って消えていった。
翔太は有頂天になっていた。以前にも増して物に愛着が無くなり、おもちゃを買ってもすぐに飽きてポイ。
母親の作ったご飯をにふりかけをかけて、ビフテキやハンバーグにして食べる。勉強も魔法の鉛筆頼み。
その様子を健一君たちは恨めしそうに見ているだけだった。
クラスメイトから疎外されて、翔太は一人でいることが多くなった。
ZAT本部。ようやく文献の解析が終わった。内容は、
「宇宙から玉が落ちてきた。それを拾った者は不思議な魔人に出会い、
全ての幸せを手に入れたが、約束を破った為に街は一夜で消え失せた。
その呪われた玉を一緒に封印した、触れてはならぬ」と。
一緒に出土した筈のカプセルが見つからない。荒垣副隊長は人の手に渡った場合の最悪の事態を想定して、
全隊員に捜索を命令するが、一向にカプセルも、所有者も見つからないのだった。
さびしく一人で遊んでいる翔太の元に、魔人が久しぶりにカプセルから出てきた。
苦手なものを克服できたかどうか尋ねる魔人。
翔太は魔人のことなど意に介せず、買ったラジコンをつまらなそうに動かしているだけ。
その様子を見て魔人は再度警告するが、翔太はそんなことはどうでもいいとばかりに
ラジコンを墜落させて壊してしまう。その不遜な態度をみて、魔人は遂に怒った。
「契約不履行だ!約束を破った!・・・許せん!」
魔人の顔が真っ赤に上気し、般若のような形相になり、一気に巨大化した。
魔人は町を一区画ごとにペロリと食いらげていく。
そう、魔人の前の持ち主は約束を破って、怒った魔人が街を食べてしまったので、アラビアの町が砂漠化してしまったのだ。
このままでは皆の家が、街そのものがあっという間に食べられてしまう・・・
巨大な怪獣が市街に出現したとの報を受けて、ZATが出動する・・・が、さして効果をあげられない様だ。
撃墜されていく戦闘機、目の前で傷つくクラスメイト・・・
ようやく翔太は、自分の無責任さが大変な事態を引き起こしてしまったと気付く。
地上から攻撃に出た光太郎は、呆然としている翔太に出会う。
避難するようにと急かす光太郎に、翔太は一連の経緯を、堰を切った様に話し始める。
光太郎は翔太の話を信じ、「魔人退治の為に、苦手なものを克服するんだ!」と翔太に促す。
しかし翔太は、なかなか踏ん切りがつかない。苦手なものなど金輪際ゴメン、との思いがまだ捨てきれない。
そんな優柔不断な態度の翔太を見て、光太郎はバカッ!と頬を叩く。
光太郎「僕も昔は飽きっぽい子供でね、なんでも長続きしないから、お母さんによく怒られた。
でね、お母さんがこれだけは絶対にやり遂げなさい、って言って野球チームに僕を入れたんだ。
最初は嫌だったんだけど、自分が頑張ればそれだけ上手くなれることがわかってね、いつの間にか野球が楽しくなってた。
だから翔太君も、何か一つでもいいから打ちこめるものを作るんだ。
僕が今頑張っているものは、ZATの隊員として皆の安全を守ること。君のするべきことは、苦手を克服する事。
負けるんじゃないよ!翔太君!僕は怪獣と戦う、君は自分の苦手なものと戦うんだ!」
そう言って、ボロボロの光太郎は去っていく。翔太の目に、光がともった。
光太郎はタロウに変身。魔人とがっぷり四つで組み合うタロウ。
魔人が暴れている理由を知っているタロウは、時間稼ぎのため魔人を団地から、人気の無い郊外へと誘導していく。
魔人は翔太に対して「ワシは約束を守らない限り消えることは無い。翔太よ、約束を果たしてみろ・・・」と呼びかける。
タロウが時間稼ぎをしている間に、約束を果たさなければならない。我に返った翔太の孤独な戦いが始まった。
魔人の魔法で突如空き地に現れた机とイスに座り、用意されたドリルを始める翔太。
毛嫌いしていた算数百問ドリルを必死に解いてゆく。
その間にもタロウが怪獣と取っ組み合い、時間を稼いでいる。
勉強などしたことも無い翔太は何度も頭を抱え、諦めかけたが、光太郎の顔とタロウの勇姿が頭に浮かび、
また机に向かってゆく。
算数ドリルが終わった!次は嫌いなピーマンを皿いっぱいに食べなければならない。
突如出現した、山盛りのピーマンの色彩と臭いで何度も眩暈を起こしつつも、翔太は諦めない。
嗚咽交じりにピーマンを胃袋に押し込んでいく翔太。
もうだめだ・・・諦めようとした瞬間、「頑張れ!」と声が聞こえてきた。
気付くと回りには、健一君たちクラスメイトが駆けつけて、翔太を応援している。
翔太は嬉しさのあまり、涙を流しながら食べ続ける。
ピーマンを食べ終わった!涙目でガッツポーズをする翔太。
最後の難関、母ちゃん、だ。母ちゃん・・・?どう克服すれば良いのだろう。
すると、突然翔太の母ちゃんが現れた。翔太の襟首を掴み、懇々と日頃の態度に活を入れる母ちゃん。
母ちゃんの説教は延々と続く。いつもなら半端なところで逃げ出してしまう翔太だが、
街の被害を出さない為、今回ばかりは真面目に正座して聞いている。
タロウのカラータイマーが青から赤に変わる。脂汗をかきながらも、翔太は一刻を争う時だと判断、
プライドの高い翔太が、生まれて初めて土下座をした。深々と土下座をし、今までの非礼を大声で詫びる。
・・・すると、母ちゃんはニッコリ笑い、翔太の事を許すのだった。万歳するクラスメイト。
それと同時に魔人も動きを止め、食べた家を綺麗に吐き出して、入っていたカプセルの中に戻っていった。
タロウは疲れ果てながらも、その魔人の入ったカプセルを拾い上げ飛び立っていく。
タロウは魔人を二度と使われないように、宇宙の彼方へ捨てに行ったのだ。
翔太の家からは、もう必要の無い魔法のアイテム達が、スーッと消えていた。
戦い終わって、翔太を遠目で見ながらボロボロのZAT隊員たちは物思いにふけっていた。
「・・・あれは、我々人類を試す為に、宇宙人が寄こした試験問題だったのかな」
荒垣の呟きに、ZAT隊員はしみじみと頷く。
「でも、地球の子供達はまだまだ大丈夫ですよ。彼らは底知れないポテンシャルと優しさを持っているんですから」
颯爽と言いながら光太郎が現れる。
隊員たちはクラスメイトに囲まれて万歳を受けている翔太を見て、うんうんと頷くのだった。
それからの翔太は、色々と悔い改めたようだ。翌日から積極的に皆の輪に入っていく。
飽きずに野球チームの練習にも顔を出すようになり、母ちゃんとも上手くいっているようだ。
光太郎はその様子をウルフから見つめている内に、飽きっぽかった自身の幼少時代が急に思い出されて
照れくささで苦笑いをするのだった。
終わり
わずか3分の間に算数の問題百問とピーマンの大食いと母ちゃんの説教を克服したなんて
根性あるじゃないか翔太くん。
タロウの基本的な話としては悪くない…
ただ今にして作ったものとしては、あまりに教育的シナリオがストレートに出過ぎてて、当時としても、マニアにも現実の子供たちにも、ウケが悪いんじゃなかろうか。。
厳しい評価でスマソ
240 :
名無しより愛をこめて:2005/06/12(日) 15:23:24 ID:FEOM1HLl
ロンリー星人をもう一回だしてほしいな!
241 :
翔太:2005/06/20(月) 01:07:13 ID:U/JiemhN
え?ぼくなにもしてませんよ!?
保守age
ZAT基地発進!
「宇宙人と文通をしよう!」
頭脳宇宙人 シンク星人タクティク 登場
健一君が学校から帰ると、奇妙な手紙がポストに投函されていた。
そこには達筆な字でこう書かれていた。
「ケンイチクン、僕はシンク星のタクティク。キミと文通したくて、こうして手紙を書いたんだ。
僕は宇宙人だけど、一切キミに危害を加えない。僕は誰も傷つけないことを約束する。
だからこのことをZATには言わないで欲しい。僕はただキミと文通がしたいだけなんだ。その気になってくれたら、
ご返事待ってます。タクティク」
半信半疑のまま、健一君は返事の手紙を書くことにした。
「タクティク様、初めまして。確かに僕は白鳥健一です。どうして僕を文通相手に選んだのですか?
正直完全に信用できたわけじゃないけれど、今は信じて手紙を書きます。
宇宙人なのに手紙が書けるなんて凄いですね。僕は日本で最初の宇宙人と文通をした人間なのかもしれないです。
そう考えるとなんだか嬉しくなってきました。どうかこれからも文通しましょう。それでは。」
指定された住所を書いて、ポストに投函する。
その3日後に、また宇宙人から丁寧な字の手紙が帰ってくる。
こうして、健一君と宇宙人との奇妙な文通が始まった。
健一君が学校で起きた事、尊敬する光太郎が怪獣と戦った事を仔細に書くと、彼はとても喜んだ。
逆に彼は健一の知らない様々な世界の話、宇宙の話を教えてくれた。彼は自家用ロケットを持ち、宇宙中を見てまわったのだそうだ。
彼は知性的で、健一君の学校で起きたトラブルの悩み相談でも、的確なアドバイスを送って寄こしてくれた。
健一君はだんだんと彼を信頼するようになり、悩み事は何でもタクティクに相談するようになった。
そんな生活が三ヶ月ほど続いたある日、タクティクからまた手紙が来た。
「噂に聞くZATの基地や設備がどんなに優れているのかが見てみたいんだ。
健一君、一つZATの基地や戦闘機の設計図を送ってくれないか」
すっかり、タクティクと文通の中だけとはいえ打ち解けていた健一君は、疑いもせずにその頼みを引き受けることにした。
光太郎にZAT基地を見学させてもらえないかと頼む健一君。普段の彼の人となりをよく知っている光太郎は、即座に引き受ける。
その日のうちに健一君はZAT基地に招待された。
隊員たち、隊長の厚い歓待を受ける健一君。お祭り騒ぎ好きな隊員たちは絶好のチャンスと踏み、
ここぞとばかりにどんちゃん騒ぎ。止めに入った荒垣に酒を無理矢理浴びるほど飲ませて黙らせると、もうやりたい放題。
健一君は悪いと思いながらも、宴会の場からそっと席を外して、基地中枢のデータバンクに忍び込む。
試行錯誤しながらもZAT基地の構造外略図や各戦闘機の設計図をプリントアウト、盗み出す健一君。
光太郎はこそこそと、後ろめたそうにしている健一君にふと目がとまり、僅かな疑念を覚えるのだった。
封筒一杯に設計図を詰め込み、健一君はタクティク宛てに投函する。
時が経つにつれて、健一君はだんだんと怖くなってきた。
自分はとんでもないことをしてしまったのではないか。このことがばれたら自分はどうなってしまうのだろうか?
悩んだ末に光太郎に相談する健一君。全てを知り驚く光太郎。
そこにタロウの意識が話しかける。シンク星は宇宙でも指折りの商業星。どんなものでも商売にしてしまう奴らだ、と。
ひょっとしてタクティクは、地球を侵略しようとする宇宙人たちに、
侵略の障害となるZATのデータを高く売ろうとしているのではないか・・・?
光太郎は直ぐに荒垣に報告、まだ時間はそれほど経っていない。
健一君が知っているタクティクが潜んでいると思われる住所に直行する光太郎。
なんの変哲も無いボロアパートの一室が奴の潜伏先だ。階段をZATガン片手に駆け上がる光太郎。
案の定タクティクとおぼしき人物はそこにいた。なにやら通信装置で通信をしているようだ。、
遅かったか!光太郎はZATガンで通信装置を破壊すると、タクティクは突然光太郎に飛びかかる。
組み合ったままアパートを飛び出し、睨みあう二人。星人は巨大化、光太郎もタロウに変身。
星人は意外に手ごわく、タロウはマウントポジションを取られて絶体絶命の危機に。
タロウの顔に星人の爪が突き立てられようとする刹那、健一君が星人に止めて、と叫ぶ。
星人の動きが止まり、明らかに動揺している。タロウはその隙に体勢を立て直し、星人にストリウム光線。
死闘の末にタロウは星人を倒す。
ZATは死んだ星人の潜伏先を家宅捜索する。すると、アパートには健一君との手紙が大切に保管されていた。
更に星人の日記も見つかった。
星人は地球のありとあらゆる情報を母星に送っていた。最後の総仕上げとして、
三ヶ月ほど前からZATの情報を探ろうと暗躍していたが、なかなかガードは固く、星人は攻めあぐねていた。
そこで関係者の知人の子供と親しくなり、その子を使い情報を盗ませることを思いついた。
光太郎の下宿先の子供、健一君をターゲットとして常に監視、手紙を使い信頼を得る・・・時間はかかるが確実な作戦だ。
しかし、タクティクは長い間文通するうちに、健一君に昔死んだ我が子の面影を見出してしまう。
最後の方は任務半分、私情半分で文通していたことが、日記には書かれていた。
任務の為とはいえ、凶悪宇宙人に情報を売れば地球は戦火に見舞われる。
自分はこの美しい星、ひいては健一君を見殺しにするのか・・・?タクティクは悩んでいた。
「母星に地球の情報を売ることを中止するように要請しよう、健一君は無事でいて欲しい・・・」
そこで日記は止まっていた。
光太郎「そうか、僕がアパートに入った時、アイツは情報を売ることを止める様に頼んでいたんだ・・・。
僕は、僕はなんてことをしてしまったんだ・・・」
狼狽し、動揺を隠せない光太郎。仲間達も肩を落として、ただ立ち尽くすばかりだった。
健一君は今日もタクティクに手紙を書き続ける。
「タクティクさん、最近ご返事が来ませんが、どうされたのでしょうか。また僕の知らない宇宙の話を教えてください。
タクティクさんは、なんだか僕のお父さんみたいに色んなことを知ってますね、すごいです。
いつまでもご返事待ってます。健一」
光太郎は楽しそうな健一君の顔を見て、本当のことを言おうか言うまいか悩むのだった。
終わり
リライブ光線使えよ
>>244-246 タロウっぽいトラウマ話ですね
「プリントアウト」は放映当時の感覚からすると
ややオーバーテクノロジー気味かも(w
星人のネーミングも
タロウらしく一考を
新作期待ほしゅ
251 :
戦闘員DX号(´・ω・`) ◆PBaEQ1Nj0Y :2005/07/07(木) 10:35:37 ID:Qyi+6Tee
age
252 :
名無しより愛をこめて:2005/07/09(土) 23:16:02 ID:eU28VKaD
age
sage
「風鈴が呼ぶ七夕の奇跡!」
彦星怪獣 アルダイルス、織姫星の巫女ベガ、狡猾宇宙人チョイヤク星人、伝説の超人 登場
光太郎がいつものように市内をパトロールしていると、目の前に子供達の人山が出来ていた。
なんだろうと、その人だかりの中心を覗く光太郎。そこには風鈴屋台のお爺さんがいた。
子供達に格安の値段で風鈴を売るお爺さん。光太郎はその老人に興味を持った。
あらかた捌いて子供達がいなくなったところで、光太郎が老人に話しかける。
老人は言う。近頃はすっかり風鈴といったアナログなものには子供達は目を向けない。
自分は風鈴の持つ暖かい音色を知って欲しくて格安で売り歩いているのだと。
老人のささやかだが素晴らしいおもんばかりに、素直に感心する光太郎。
すると老人はさぁ店じまいだ、と言いさっさと屋台を引っ張り行ってしまう。
追いかけようとするが、すぐの角を曲がったところで老人はいつの間にか消えてしまった。首を傾げる光太郎。
下宿先に帰る光太郎。さおりさんはなんだかもじもじしている。それを悪い方に察してしまった光太郎、
トイレに行ったら?と何気なく言ったところ、当然さおりはかんかん。
光太郎さんのわからずや!と言って部屋に帰ってしまった。
何がなんだかわからずに呆然とする光太郎に、傍からニヤニヤその様子を眺めていた健一君が言う。
「明日は七夕だから、お姉ちゃんは光太郎さんと一緒にいたかったんだよ」
光太郎は改めて自分のデリカシーの無さを痛感するのだった。
その夜光太郎は不思議な夢を見る。
天女のような格好をした美しい女性が現れて、彦星様を助けてください・・・と何度も懇願してくる。
目覚めた光太郎、そのことをさおりさんや健一君に話すが、余計にさおりさんは怒ってしまった。
しょんぼり歩く光太郎、そこに昨日の老人が気配も無くやってきた。
老人は光太郎から話を聞くと、大きな声を出して笑う。光太郎が怒ると、老人はまあまあ、と制止、
ロマンチック好きな女の子はプレゼントに弱いんじゃ、と言って綺麗な風鈴を一つ光太郎によこすのだった。
夕方、光太郎がプレゼントを渡して喜んでもらおうと家路を急ぐ途中に、突然空が黒雲に覆われ、異様な雰囲気が漂い始める。
突如、空から巨大な怪獣が降ってきた。怪獣は市内を破壊して暴れまわる。
しかし時々苦しそうに鳴き、口から血を出しているようだ。目からは大粒の涙を流している。
ZATが出撃、攻撃を開始するが、ZATの攻撃に対しても体をよじらせいかにも苦しそうだ。
そこに空から巨大な影が降ってきた。それは確かに影としか言いようが無く、黒い輪郭の中は漆黒の闇しか見えない。
うっすらと人影を成しているその影は、市街を破壊することは無く、
逆に暴れ回る怪獣の鼻先に先回りして、行動を阻止しようとしている様にも見える。
光太郎は困惑する。どうすればよいのか。ZAT一同も新怪獣に対しては攻撃をためらっている。
躊躇する光太郎に人影がテレパシーで呼びかける。
「私は乙姫星のベガ。今暴れている怪獣は私の夫、アルタイル。悪い宇宙人に怪獣化光線を浴びせられる時に、
アルタイルが私を庇って怪獣になってしまったの。私も逃げ出す時に体を失ってしまった・・・
お願い!夫を助けて!これ以上夫に街を破壊させないで!」
そんな折アルダイルスが発電所に近づく。危ない!
光太郎は止む無くタロウに変身する。
タロウは怪獣を足止めする。怪獣の攻撃は激しく、タロウは防戦一方。
そんな折、タロウは成層圏に船体を透明化させて佇む宇宙船を発見する。
そう、チョイヤク星人のUFOだ。仲睦まじい二人を利用するなんて許せない。
タロウはヒーロー光線で精密射撃、UFOを撃墜する。
すると怪獣は大人しくなり、自我を取り戻し始めた。が、アルダイルスは苦悩する。
元の体に戻れない以上は、地球にいるしかない。それでは更に迷惑がかかる。
アルダイルスはタロウにいっそのこと自分を殺してくれと言う。
そんな夫を見て、乙姫はタロウになんとかアルダイルスを元に戻してくれないかと懇願するのだった。
「怪獣になってしまった人を元に戻すなんてことは・・・さすがに僕も無理だ」
「そんな・・・」
タロウが諦めかけたとき、老人の声がこだまする。
「タロウ!諦めてはいかん!」
声のする方を見ると、そこには風鈴屋の主人の姿が。
老人はとびきり綺麗な色の風鈴を取り出し、怪獣と巨大な人影の鼻先にそっと持って行く。
リリリリ・・・リリ・・・リリリリリ・・・
澄み渡るような優しい音色が辺りを包む。すると、元の姿を失った二人がざわざわと体を揺すぶったかと思うと、
みるみるうちに小さくなり、元の彦星と織姫に戻った。
お互いの名前を叫びながら、しっかと抱きあう二人。タロウも不思議な力の前に驚愕している。
帰り際に二人はほんのお礼に、と繋いだ両手から数多の星屑を出す。
するとその星屑がみるみる天に昇り、スモッグだらけの東京が一瞬にして満天の星空で埋め尽くされた。
「それでは・・・」と一日限りのデートに向かう二人。二つの星が夜空に帰っていった。
老人を見つめるタロウ。タロウは老人の不思議な力に思い当たるものがあった。
「まさか・・・あなたは・・・伝説の・・・」
「ホッホッホ。みなまで言うな。ちょいと地球に遊びに来ただけじゃ、もう帰るぞい」
「そうですか・・・残念です。次はどちらへ?」
「そうじゃな・・・次はしし座辺りを旅してみようと思う。
どうもあそこは不穏な空気が流れておってな・・・様子を見にいってくるわ」
老人は笑いながら雑踏の中に消えていった。・・・きっと、また会えるだろう。
事件が終わって、ここは白鳥家。都会のスモッグに覆われた空が嘘のように澄み渡り、天の川が燦然と輝いている。
縁側で夜空を見ながら茶をすする光太郎、そこにさおりさんがやってきた。
光太郎は老人に貰った風鈴をプレゼントする。大喜びのさおりさん、光太郎の隣りに座って風鈴の音色を楽しんでいる。
「織姫と彦星が僕らを見ているかもしれないなぁ」光太郎のつぶやきに、さおりは顔を真っ赤にするのだった。
涼しい風が吹いている。ウルトラの夏もこれからだ。
257 :
名無しより愛をこめて:2005/07/14(木) 17:30:48 ID:jdPvnSy8
ウルトラの母をださなけりゃ面白くないよ!
>>254-256 GJ。密かに登場しているキングが(・∀・)イイ!!
狡猾宇宙人の名前だけどうかと思ったけど、まぁいいのかなぁ。
>>257 「僕にもウルトラの母の話は書ける」スレを自分で立てなさい。
雛祭りやら七夕やらが似合うヒーローっていうのは稀有な存在だよなあ。
タロウは基本的にファンタジー世界の住人なんだろう。
ところで、アルダイルスはやっぱり牛の怪獣なんだろうか。(←最近「宗像教授伝奇行」
読んだ)
261 :
1:2005/07/17(日) 22:59:56 ID:ShjB1Vk4
>>258 感想ありがとうございます。七夕には一週ずれてしまいましたが・・・季節ネタを、ということで書きました。
キングはお遊びのつもりで入れました。レオへの伏線、といっては何ですが
ちょっとした繋がりを作るお遊びのつもりでやってみました。
星人の名前は・・・すいませんかなりやっつけでした。反省します(;´Д`)
>>260 >牛の怪獣
はい、ひねりなくそんな感じを思い浮かべてました。安直とはいえ「らしい」ですよね。
その漫画は読んだことはないのですが、検索してみると面白そうですね。
今度探して読んでみます。
第二期ウルトラの面子はファンタジーの導入がしやすいですが、特にタロウは何の抵抗もなく書けますよね。
少ないながらも読んでくれる人がいることを励みにしつつ、ビシビシ書いていきたいと思っています。
どうぞ気長に待っててくださいね。
262 :
名無しより愛をこめて:2005/07/18(月) 02:35:38 ID:7caetQyr
東光太郎がZATを去って30年のときが流れた。
現在のZATは白鳥健一隊長を筆頭に6人のメンバーを有していた。
ある日ZATにかつてのZAT隊長、北島哲也参謀から東京湾に発生した怪電波を調査しろと指令が下った。
さっそく調査をはじめる隊員たち。しかし3日間に及ぶ調査の結果、何一つ原因は不明だった。
その夜、怪電波が発生していた地点に巨大な隕石が着水した。
翌日ZAT隊員は隕石の調査を開始した。
隕石は内部から生命反応が見られる。白鳥隊長と隊員たちは対応に困っていた。
その時隕石に亀裂が入り、中からタイラントが出現した。
ZATは必死に応戦するがスワローも、スカイホエールさえも打ち落とされてしまう。
ギリギリで脱出した白鳥隊長の前に懐かしい人の姿が。「あ・・・あなたは!!」白鳥隊長は叫んだ。
男はニッコリとさわやかに微笑むと、右腕につけていたバッチを空に掲げた。
ウルトラマンタロウが現れ、タイラントとの戦いが始まった。
圧倒的なパワーに押されているタロウだったが、一瞬の隙を突いてタロウブレスレットが変形したブレスレットランサーでタイラントの右目を貫いた。
ひるんだタイラント、そこへすかさずストリウム光線を浴びせた。
激しく吹き飛んだタイラント。戦いは終わり、タロウは空へと帰っていった。
白鳥隊長が見た男、それは本当に光太郎だったのだろうか・・・。
・・・・・あれ?どっかで見たようなストーリーになったな。
263 :
ロンリー星人:2005/07/18(月) 19:52:44 ID:Uzv8KL0A
うれしかった、とっても、奥さん(ウルトラの母)におかあさんっていったことが。また話に出たい!今度は、ウルトラの母におもいっきり、あまえてみたい!
「タロウもZATも背筋も凍る…。」
うらみ怪獣 レイレイ、くらやみ怪獣 クラグラ 登場
東京C地区周辺のビルから怪獣反応があり、直ちに現場に向かった光太郎、副隊長
南原隊員。ビルの中は、身の毛もよだつ陰惨な光景だった。工事の作業員らしき人が、
腐臭を漂わせながら、横たわっていた。
南原「…。…ひ、ひどいな〜。こりゃただごとじゃないぞ。」
朝日奈「お、おい、北島。ちょっと…あ、あのホトケの死因、調べてこい」
南原「そんんあ〜〜〜。ふふくたいちょ〜!!。ぼくこういうのはどうも〜。」
光太郎「副隊長。僕が。」
一人近寄り遺体を調べる光太郎。
狭く、寒く、痛い…。そして…。
光太郎は、自分が本当に目を開けているのか疑問に思うほどの暗い場所に立っていた。
歩いても歩いても光は見えない。行く先にあるのは希望か絶望か。
コンドルが飛ぶ!ウルトラマンタロウが街で暴れ始めたのである。
北島「どうした!タロウ!正義の心を失ってしまったのか!!!」
カラータイマーが点滅を始めるタロウ。
胸に暖かいものを感じた光太郎。そこにはかすかに光るバッチが!光太郎はその光を
ぎゅっと握り締めた。
ウルトラマンタロウがカッと光ったと思うとそこには我にかえった僕らのウルトラマンタロウがそこにいた。と、同時にタロウのカラータイマーから飛び出す丸い球体。
タロウはストリウム光線でそれを消滅させた。
家に帰り、日記を書く光太郎。「・・そして北島さんの話によると、僕は一人でZAT本部
を出たという。僕の記憶がはっきりしているのはビルの遺体に触れるまで。
なんとなくだけど分かっていることがある。本日東京C地区のビルで僕はそこに一人で向かい遺体に触れ・・憑かれた。そして僕の魂はあの世へ行こうとした。
僕とタロウを結ぶ絆、バッチがそれを許さなかったのだと・・思った。」
日記を閉じる光太郎。ふと机に向かう光太郎は背後に気配を感じる。おそるおそる後ろをむくとZAT隊員の制服を着た気味の悪い男性二人が体育座りでぎょろりと上目遣いで
光太郎を睨んでいた。光太郎はそのまま布団に入りこう思った。
(副隊長と南原さんとは似ても似つかないや。僕は今日、朝から憑かれてたんだな〜)
>>264 タロウにしては微妙にモダンホラーっぽいけど
夏はやっぱり怪談シリーズですよね。
最近の子供番組はどうしてやらないんだろう
266 :
名無しより愛をこめて:2005/07/23(土) 19:37:31 ID:iHDRsD/e
ココでマックスの話書いてもよろしいか。
267 :
ロンリー星人(青年):2005/07/23(土) 20:12:53 ID:QcQig37B
書いてもいいよ!ただし、ウルトラの母とおれをだすのが条件!
金玉がでかいシガラキ星人が小学校の裏山に落ちてきた!怪我をした彼を手当し面倒を見る子供達。感謝の気持ちをこめ金玉を膨らませるシガラキ星人!喜んでたんたんたぬきの…と歌う子供達!しかしZATが現れ…。
色々あって、ZATを超能力で化かす星人。タロウと金玉膨らませ合戦をするが、星人は膨らませ過ぎて金玉が破裂してしまう。金玉を惜しんだウルトラの母が現れマザー光線で治療。シガラキ星人を連れて行った。泣きながら「たんたんたぬきの…」と歌って手を降る子供達。
「ねえ、光太郎さん、どうしてウルトラの母はシガラキ星人を連れて帰ったのかなあ?」「それは、シガラキ星人の金玉が大きかったからじゃないかなあ?」「そうなんだ…光太郎さんは金玉大きいの?」「それは、どうかなあ?ハハハ!」笑って誤魔化し土手を走り出しておしまい。
271 :
名無しより愛をこめて:2005/07/24(日) 09:52:48 ID:9KCfMXK6
>>268〜270
下品な話つくるな!!!!!
ごめんなさい。次は「タロウがもらした!ゾフィはたえた!」を書きます。
だれか「タロウがもらした!ゾフィはたえた!」
でまともな下品でない話 作ってやれよ
タロウとゾフィがリュウペラー星人に捕まって拷問を受け、光の国の秘密を聞き出される話はどうでしょう?タロウは口を滑らすけど、ゾフィは拷問に耐えるの。
ニセタロウネタは既出でしょうか?怪獣シフナードンを冒頭で倒すタロウ。その晩から夜な夜な等身大のタロウが現れ八百屋や魚屋を襲い食べ物を奪う…。
>>268〜270
確かに下品だけど、いかにもタロウっぽくて不覚にも笑っちまったw
>>274 うまいけどゾフィはヘタレじゃないとシックリこないねw
では、拷問でゾフィの尻に火がつく描写を入れましょう。
279 :
名無しより愛をこめて:2005/07/24(日) 15:28:03 ID:aQuL9lz8
太郎が野球拳で怪獣と勝負する話は?
〜いつもお疲れ様です、タロウと怪獣の中の人登場〜
280 :
ロンリー星人:2005/07/27(水) 11:27:18 ID:DjKYXXJt
おれ、出してくれよ〜〜。
281 :
名無しより愛をこめて:2005/07/27(水) 15:11:10 ID:Cbp7wIbI
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1294525/detail?rd 「屁がくさい」と避けた男性に暴力容疑 50代男を立件
ソウル江東(カンドン)警察署は20日、通勤客の男性(58)が帰宅途中に地下鉄駅のホームでおならをしたところ、隣にいた別の男性(23)がにおいを避けようとしたことに腹を立て暴行に及んだとして、おならをした男性を暴行容疑で在宅のまま取り調べている。
調べによると、19日午後7時半ごろ、ソウル地下鉄5号線千戸(チョンホ)駅ホームで、容疑者は突然大きな音をたて放屁した。
この際、会社の後輩と一緒にベンチの隣に座っていた被害者が不快感を示し、座る位置を変えたところ、容疑者はこれを追いかけ、襟元をつかんだうえ、小指をひねるなどの暴行を加えた。
容疑者は取り調べに対し、「生理現象なのにそれをとがめられたことで自尊心が傷つき、かっとなってしまった」とし、寛大な措置を求めた。
朝鮮日報
2005年07月21日12時44分
韓国の通勤客の男性(58)がこんなアホなことをするとは世も末ですな(プププwww
町田警部のいうとおり本当に世も末なのかな(ゲラゲラゲラ♪ww
副署長が自転車盗む 神奈川、警官が取り押さえ
神奈川県警は23日、緑署副署長(49)=警視=が放置自転車を盗み、警官に取り押さえられたと発表した。県警は占有離脱物横領容疑で書類送検する方針。
副署長は退職の意向を示しているという。
県警監察官室によると、副署長は22日午後10時すぎ、同県相模原市上溝のJR上溝駅前で、鍵が壊れた放置自転車(1000円相当)に乗って帰宅しようとしたのを相模原署員に見つかり、取り押さえられた。
(共同通信) - 7月23日20時2分更新
警察の副署長がこんなアホなことをするとは世も末ですな(プププwww
町田警部のいうとおり本当に世も末なのかな(ゲラゲラゲラ♪www
特徴とかスペックとか教えてくれたら
書きますよ。
「さびしんぼうがやって来た!」
マックスは駄目か・・・・・orz
286 :
1:2005/08/01(月) 11:15:47 ID:oxAZtEAM
>>285 亀レスで申し訳ないですが、全然構わないですよ。
マックスの世界観を破綻させない程度に自由に創作しちゃって下さい。
元々必要最低限の設定しか作ってないみたいなので、やりやすいかも。
∧__∧
(´・ω・`) 保守ageやがな
.ノ^ yヽ、
ヽ,,ノ==l ノ
/ l |
"""~""""""~"""~"""~"
289 :
蠢動 鳴瀬:2005/08/04(木) 09:01:32 ID:GuFucwuq
ネクサスのニセ最終回はまだ〜?
保守
「あっちっち!真冬が真夏に大逆転!」
鏡面怪獣 リバス魔 登場
天気の晴れた冬空。昨日降り積もった雪を健一はかき集めて雪だるまを作った。
光太郎は正月気分が抜けないのか、まだこたつにうずくまって暖を取っている。
ところが、健一が完成した雪だるまを自慢しようと光太郎を呼びに行った直後、
雪だるまは一瞬の内に溶けて蒸発してしまった。
消えた雪だるまを探す健一。光太郎が何気なく空を見上げると、太陽の中にチラッと何かがいるのが見えた。
異変は白鳥家だけではなく、東京各地に同時多発的に起こっていた。
あちこちで瞬間的に気温が40度近くまで上昇、熱にやられた市民が次々に病院に運ばれる事件が続発。
ZATの出番だ。緊急招集がかかり、光太郎は基地に向かう。
ところが基地に入るや否や、猛烈な熱気が光太郎を襲う。
そうZAT基地も謎の瞬間沸騰の脅威にさらされているのだ。サウナと化した司令室。
南原はアイスキャンデーを食べようとしているが、クーラーボックスから出した瞬間に液体化。
当然隊員服なんか着ていられない。全員半裸の状態でミーティングを行う羽目になってしまった。
(森山隊員以下女性隊員は水着姿)
この、瞬間沸騰事件は、突如成層圏に現れた謎の物体の仕業である事がレーダーで判明した。
出撃するZAT。確かに成層圏に巨大なオブジェのような、何とも形容しがたい物体が静止している。
ミサイル攻撃。すると物体がざわざわと震えだし、表面が鈍い光を放ち始めた。
ミサイルに太陽光線が集中、物体にたどり着く前に燃え、爆発。
その後も幾度となくミサイル攻撃、機関砲を発射するが、全て物体にたどり着く前に燃え尽きてしまう。
レーザー光線に至ってはすり抜ける始末。
唖然とするこちらを見越してか、女性のソプラノのような高音を発して高らかに笑う物体。
怪獣は向こうからは攻撃をしてこないのだが、こちらも攻撃手段がない。
どうも今回の怪獣は今までの怪獣とは毛色が違うようだ、と荒垣副隊長。物体をセンサー解析にかけて、一旦帰還する事に。
ZAT基地。半裸の北島隊員が分析を始める。
すると、怪獣の体は特殊なガラス状の物質で構成されていること、そして太陽光線を自身の凹面鏡と化した体で集光し、
光をレーザーのようにして地面に照射し続けていること等が判明した。
北島「古代のローマ時代、数学者アルキメデスの考案した太陽炉のようなことがあいつはできるらしいです。目的がわからんのですが・・・」
怪獣も絶対の防御を誇る訳ではない、多方面からミサイルや機関砲を撃てば防御しきれずにどれかが当たるだろう。
当たれば怪獣の構成物質程度なら充分破壊できる。しかしそれは即ち破片が日本中に広がることになる。
尖った破片が降り注ぎ、街は大変なことになってしまうだろう。
対処法に窮し、黙り込むZATメンバー。とりあえず収束光線の被害を出さぬように、
市民になるべく屋内にいるように、との警報を出すにとどまった。
一夜明けて夜。リバス魔は前日に増して強い収束率で光を反射し始めた。
ZAT基地周辺の大気温度は60度を突破。次々と人々が倒れていく。
また収束光線を浴びた子供達が視力を奪われるという事態も続発。ZATは必死で解決の糸口を探っていた。
健一は学校で飼っている兎の世話をするために、危険をおして外出する。
兎の飼育小屋にたどり着き、小屋の掃除を始めると、外の様子がおかしい。
ふと太陽を見ると、リバス魔の収束光線が猛烈な光と熱を伴って、健一を襲った。
悲鳴をあげて倒れる健一は、直ぐに病院に運ばれた。
幸い照射が一瞬だった為に命に別状は無いが、やはり目をやられてしまった。
病室に駆けつけるさおりと光太郎。視力を失って尚、置いてきた兎の心配をする健一。
光太郎に心配させまいと、健気に元気なそぶりをしてみせる健一・・・
罪の無い子供を傷つけることは許されない。病室を出た光太郎は、怪獣退治に俄然意欲を燃やすのだった。
「地引き網作戦」
怪獣の体を巨大なネットで包み込み、宇宙航行も可能なZATの戦闘機で
宇宙まで引っ張っていき、そこで爆破するという作戦だ。
ホエール以下の三機の戦闘機で怪獣を包囲するZAT。
お互いの機体の間にネットを張り、網に魚を追い込む要領で怪獣を包み込んでいく。
しかし怪獣は敏感に気配を察知したのか、ネットに向けて収束光線を照射。
だがそれも折込済み。北島隊員特製の収束光線反射材を塗った特殊なネットだ。
光線をはじきつつ、徐々に包囲を狭めるZAT。誰もが成功を確信した瞬間・・・偶然ネットが弾いた収束光線が
光太郎の乗るスワローの機体を貫いた。「あ゛っ!!」全隊員の声にならない声が成層圏にこだまする。
途端に爆発炎上するスワロー。光太郎はタロウへ変身する。
リバス魔が接近を阻止しようと光線をめい一杯に収束、タロウに放つ。猛烈な熱気と破壊力がタロウを襲う。
何度も体に光線を浴びつつも、体を走る激痛に苦悶しつつも、タロウは接近を諦めない。
「健一君のために・・・そしてお前のせいで倒れた全ての人達のために!僕は負けない!」
タロウは臆せず飛び込む。そうして怪獣の懐にもぐりこんだタロウはブレスレットを変化させ、
超特大のマントを作り出す。それでリバス魔をすっぽり包み込んだタロウ、それを手に持って宇宙へと去っていく。
太陽光線の届かない月の裏側でタロウは怪獣を開放、ストリウム光線を放つ。
綺麗な破片を撒き散らしながら、リバス魔は爆散するのだった。
目に包帯を巻いたままで病室の窓べりに座っている健一。
リバス魔が消滅し、東京は再び雪が降り積もりつつあるが、健一は独り押し黙ったままだ。
心配するさおり。そこにタロウが降りてきた。
病院の前に立ったタロウは、リライブ光線を照射。
病院にいた全ての子供達の視力が回復した。健一も大喜び。子供達の声援の中、大空へと旅立っていくタロウ。
こうして事件は解決した。
翌日、積もった雪の上を元気に全力疾走する健一と光太郎がいた。
終わり
>>291-293 昨日からタロウを見ていて、健一君は健気だなと思っていたところだったので、
こういう話が読めて嬉しいです。
何だか映像が想像できてとても面白かったです。素敵な話をありがとうです。
ところで、北島さんって夏の時期の話でしばらく異常に機嫌が悪かった事が有ったから
(暑いの苦手なのか?)
>サウナと化した司令室。
のシーンで、アイスキャンディーが溶けた瞬間に、
「こっ…んな、暑苦しいもん、着てられるくぁwせdrftgyふじこlp;@:!!」
とか言ってまっ先にキレてそうな、そんな場面を想像してしまいました。
あーでも森山さんの水着がやっぱハァハァ(*´Д`)ミタイヨ。
295 :
名無しより愛をこめて:2005/08/11(木) 11:52:44 ID:wZwJ3rPI
やっぱりウルトラの母が見たいよハァハァ!
296 :
名無しより愛をこめて:2005/08/11(木) 15:32:39 ID:BuOXWKEq
同じように灼熱話だったのに、斉藤りさ、山田まりやという露出要員を2人も擁しながら
見事にスカしてみせたダイナ21話 「発熱怪獣3000度」を思い出したw
副隊長の故郷への旅行に誘われる光太郎。村では三十年ぶりに盆踊りが行われることになっていた。祭太鼓を叩くことになり、練習に励む光太郎…。
一方、墓参りをしていた副隊長は、死んだ幼馴染みそっくりの浴衣を着た少女と出会っていた。
少女は「盆踊りをしてはいけない…」と言い残して消えた。
光太郎が太鼓の練習をしていると、アストロモンスやデッパラスの幻が空中に現われる。驚き手を止める光太郎。幻は太鼓の音が止まると同時に消えた。
そこに現れる浴衣の少女。「太鼓を叩いちゃダメ!」と言って消える。
互いの不思議な体験を語り合う光太郎と副隊長。そんな二人に村の老人が言い伝えを聞かせた。
「昔、山に踊りが好きな魔物が住んでいてな、里の盆踊りに誘われて降りてきたそうじゃ。じゃが、魔物の踊りは悪い霊魂を呼び寄せてしまい村人は困り果ててな、偉いお坊さんに頼んで魔物を封じてもらったそうじゃ…今年は魔物が復活する年だと言われとる」
その頃山では、奇怪な姿の宇宙人が魔物を封印している塚を破壊していた。それを物陰から見つめる少女…。
盆踊りは始まった。光太郎の太鼓で沸く村人。そこに少女が現われ、盆踊りをする人々を止めようとする。
「ダメ!ムカビランが降りて来る!怪獣を呼んでしまう!」
その時、山から言い伝えの通りムカビランが現われた。パニックになる村人。副隊長はZAT出動を要請する。
ムカビランは太鼓のような音を出しながら踊り続けた。すると、踊りに呼ばれるように、かつてタロウが倒した怪獣が次々と空中から現われ一緒に踊り始めた。
それを見て笑う円盤の中のバチール星人。
「バカな人間共め!自分達の手でムカビランを蘇らせたぞ!ムカビランの超能力を使い、さ迷う怪獣の霊魂を復活させてやった!これでZATもタロウもおしまいだ!」
変身する光太郎。しかし亡霊怪獣達に苦戦する。村人を避難させようとする副隊長は浴衣の少女を見つけた。
「かおりちゃん!君は死んだはずだ」
「ムカビランの超能力で呼ばれてしまったの…ムカビランを倒すには、もっと強い太鼓の音を聞かせるしかないわ!」
副隊長はタロウに叫んだ!
「タロウ!太鼓だ!」
頷くタロウ。ブレスレッドを太鼓に変え、木を引き抜いてバチにした。叩く!叩く!その音に逆周りに踊るムカビランと亡霊怪獣。
ペースを早くされ、踊り疲れて、やがて全員バッタリと倒れてしまう。怒るバチール星人が巨大化する。しかし格闘の末、ストリウム光線で倒される。
その時、空が光りウルトラの母の幻が現われた。(ここ、あの女性コーラス)母の光に導かれて空に消えていく亡霊怪獣、そしてムカビラン。その背中にはかおりの姿が。呆然と見送る副隊長。
翌日、川に送り火を流す副隊長と光太郎の姿があった。
「さあ。明日からまた任務だ!頑張るぞ!東!」
「はい!」オシマイ。
「タロウ大ピンチ!ナックルの逆襲!」
暗殺宇宙星人再生ナックル 用心棒怪獣改造ブラックキング 巨大魚怪獣ムルチ三代目
休暇を取りゴルゴダに向かった光太郎いやウルトラマンタロウ
その前日、光太郎あてに手紙が届いていた。その内容とは
「光太郎、いやウルトラマンタロウよ。ゾフィとエースはもらった
助けたければ明日、ゴルゴダ星に来い!」
これを見た光太郎は敵の罠かとも思ったが行くことにした
ゴルゴダ星の地下
???「ハハハ!忌々しいウルトラマンめ!一族もろとも根絶やしにしてやる」
地下内の研究所で一人の男が叫んでいた。
その男の前にあるカプセルには巨大な怪獣が収められていた
ウルトラマンタロウに変身しゴルゴダに向かう光太郎
ゴルゴダに到着した彼の目に映ったのは鎖につながれている
ゾフィ ウルトラマン 新マン セブン エースの姿だった
タロウが到着する数時間前。他のウルトラ兄弟は先に揃っていた
マン「あ!ゾフィ兄さん!エース!」
マンが言うとセブンと新マンも
セブン「誰がこんな事を!」
新マン「許さんぞ!出て来い!」
彼らが言い終わった後あざ笑うかのように謎の声が響き渡った
「ハハハ!罠にかかったな!ウルトラ兄弟!ここがお前らの墓場だ」
次の瞬間新マンが叫んだ
新マン「その声はナックル星人!」
三人のウルトラ戦士に動揺が走る
その声は答えた
「その通り。私はナックル星人だ!お前に殺されかけたときから貴様を忘れた事は無かった!」
新マンは言い返した
新マン「私も貴様をあの日から忘れた事は無い!坂田兄弟の仇を取ってやる!」
ナックルは笑いながら言った
「ああ、あの地球人か。彼らには悪いと思っているよ。フハハハ」
その時新マンの怒りが爆発した
新マン「ふざけるな!お前のような奴のせいで・・・・・・・・」
セブンも言った
セブン「私は今まで数々の宇宙人と戦ってきたがおまえほど心が腐っている奴は初めてだ!」
ナックルは落ち着いた口調で言う
ナックル「まあまあ久しぶりの再開を祝おうじゃないか。お前らの血でな!」
そういうとゴルゴダの地上からカプセルが現れた
そのカプセルに入っていたもの、それはブラックキングだった!
ゴルゴダで対峙する三戦士とブラックキング
まずセブンが動いた。ジャンプキックを食らわし後ろに回った
そこで新マンがスペシウム光線を浴びせた
大爆発が起きる!しかし無傷のブラックキング
口からの熱線で新マンのカラータイマーを撃つ
交わそうとして腕に直撃して倒れる新マン
それに襲い掛かるブラックキング
馬乗りになり角をカラータイマーに突き立てる
ウルトラマンとウルトラセブンはスペシウム光線とエメリウム光線でブラックキングを攻撃するが
ブラックキングには全く効果が無い。ブラックキングは角でカラータイマーを撃った
角がカラータイマーをえぐるそのまま新マンは倒れた
セブンとウルトラマンは怒りに任せて攻撃を開始するが交わされ吹っ飛ばされる
そのまま二人とも熱戦の餌食にした
到着したタロウはその光景を目の前にし愕然となった
そのタロウに対しナックルは言った
ナックル「お前が到着するのが遅かったからこいつらはこうなったのだ。」
タロウ「確かに遅かった私が悪いのかもしれない。しかし私は貴様を許さない!」
タロウが叫んだがすぐにナックルに言われた
ナックル「許さなかったらどうするんだ!お前などこいつで十分だ!」
そう言うと巨大魚怪獣ムルチを出現させた!
>297-298
神秘的な山村ものの筈なのに脳天気な展開(でも少女の部分がちょっとペーソス)、
タロウらしいテーマで、再生怪獣のポジション(盆踊りw)もいい感じで、
面白かったです。
>>299-301 メモ帳とかに全部書いておいてイッキ貼りするのがいいですよ
あと格闘シーンやセリフを詳細に書いて分量が増えるのは(気持ちはわかるけど)
読み手から敬遠されがちです。プロットだけすっきり短くという方がウケがいいです
(今回はもうこのままのペースでいいと思いますが)
…割り込みすみません。とりあえず早く続きが読みたいです。ドキドキ
奇跡のストリウム!ナックルの最後(ナックル編後編)
暗殺宇宙人再生ナックル 用心棒怪獣改造ブラックキング 巨大魚怪獣ムルチ三代目
ゴルゴダでのタロウとムルチの闘い。
タロウは一方的にムルチを追い詰める。ムルチは防御が精一杯
それを見たナックル
ナックル「なかなかやるな!しかしこれでお前の最後だ!」
そう言うとブラックキングを出現させた
ブラックキングとムルチの二対一に苦戦するタロウ
しかしタロウがムルチを投げブラックキングに直撃
怒ったブラックキングはドラコリーがムルチ(二代目)を引き裂くより
容易くムルチの顎を圧し折り殺した
一対一になったがブラックキングの方が圧倒的に強い
タロウ最大のピンチ!
ストリウム光線も効かない強敵に勝てるのか!
追い詰められていくうちにタロウのカラータイマーが鳴った
その時、ゴルゴダの地面から煙が立ちナックル星人まで現れた
また二対一、一方的にボコられるタロウ
とうとうタロウは地に倒れた
元々ゴルゴダ星はウルトラ族が苦手とする気候の地
勝算は0に近かった
ナックルは勝利を確信しタロウに止めをさそうとする
その時!奇跡は起こった
ウルトラ兄弟の残されたエネルギーがタロウに注がれた!
再び立ち上がったタロウはストリウム光線でナックルを撃破
さらにアロー光線でブラックキングの角を壊し
ストリウム光線で倒した
タロウはウルトラ兄弟にエネルギーを与えると
6人で宇宙に飛び立っていった!
ありがとう!タロウ!ありがとうウルトラ六兄弟!
〔糸冬〕
305 :
名無しより愛をこめて:2005/08/12(金) 12:51:47 ID:SadV23in
ウルトラの母をだしてくれ〜〜〜
306 :
1:2005/08/12(金) 14:09:20 ID:KStLFTDr
>>297-298 短いながらもわかりやすく、タロウらしさ満載で面白かったです。
う〜ん、見習うものがあるなぁ。
>>299-301 >>303-304 描写が細かくバトルの様子がよくわかるのはいいですが、
肝心のストーリー部分が殆ど見受けられないのはちょっと残念です。
ウルトラ兄弟の設定こそあれ、極端な話タロウらしさをどこにも感じることができません。
バトルだけではなく、それに関連した物語も描ければよりタロウ「らしく」なりますよ。
308 :
ロンリー星人:2005/08/12(金) 17:47:51 ID:SadV23in
ウルトラの母をだしてくれ〜〜〜ハァハァ!
くれくれ乞食にやりとうもない。
>>308 かつてこういう同じこと何度も要求するやつのリクエストに答えてみたことあるが
「こんなのをもっと読みたいんだ!」とか言って無関係なスレにコピペされまくって
俺の文章で他スレが荒らされてしまった。
あれ以来この手のキチガイのリクエストには絶対答えないことにしている。
311 :
名無しより愛をこめて :2005/08/18(木) 11:00:49 ID:8+QNmOil
タロウに変身する隊員は自分はタロウだとは知らないが
他の隊員は全員知っている。
自分がタロウだと知ってしまった時点で変身出来なく成るからだ。
危機が迫った時に自然に変身し、その時の記憶は別の記憶と置き換えられている。
>>311 タロウっぽくないかと思うけど、ドタバタ劇風にするとしたら、
ウルトラシリーズで最もふさわしいのはタロウかも。
蛇足ながら、一応似たような先例はありますよね。
『クウガ』は「五代と親しい人物でクウガの正体を知らないのは
ほぼ唯一おやっさんのみ(ナナちゃんもだが)」という、
昭和ライダーシリーズの逆パターンだし
『シャンゼリオン』に出てきたザ・ブレイダーはほぼそのまんま
(知ったから変身不能、という設定はないか)
ここの、七夕の話と盆踊りの話とちょっと似るんじゃないですか?
ちょっと長いですが、お許し頂けるならお付き合いの程を。
久々に、気分転換にタロウ以外です。
どん どこどどん ぱぱぱぱーぱーらーーーーーーーーーー
でんどん
「空を飛ぶ花」明滅怪獣・メマイラ 登場
科学特捜隊本部は、成層圏外に微弱だが異様な波長の電波をキャッチした。ビートルで調査に向かう
ことになり、イデは色々開発した新発明をとにかく使ってみようと嬉々としてビートルに搭載。どうも
不安なので、同行するハヤタとアラシが気を引き締めつつ出動。
しかし、その警戒も空しく、問題の空域に近付いたところで、突如、本部へのビートルからの通信が途絶えた。
「えー、皆さん。通信が途絶えたのは僕のせいじゃないですよ」
イデは我々に向かって弁明。
「僕達はですね、今、遭難しているんです。何処で? それが僕達にも未だ判らなくてねえ」
アラシ「イデ! 又誰も居ない中空に向かって喋ってるんじゃない!」
ハヤタ「まあまあ落ち着いて、アラシ隊員」
目標の空域に来たところで、ビートルが突然思うように操縦できなくなり、どうにか不時着した
此処は、所々に草が茂っているが、基本的に荒地。周りは岩山ばかりで建造物らしきものは見えない。
胴体着陸の際に燃料タンクが破損して燃料が漏れてしまい、飛び立つことも出来ない。そして
どうしたことか通信機もレーダーも停止し、救援も呼べず、現在地点を調べることも出来ない。
ハヤタとアラシは途方にくれるが、イデのみが、
「まあ、そう悲観したもんでもないですよ。ねえ」
イデが呼びかけた先には、ピグモンがいて、手を振ってほへほへ返事した。
この地にも、ピグモンがいた。しかも、群生していた。そこら中をうろついていた。
何処からか知らないが、大きな葉に包んで水も持ってきてくれている。
更に妙なのは、そこらに茂った叢から、一面に花・・・のようなものが生えている。
花弁にあたる部分には、赤い大きな風船、としか見えないものがあり、ぷかぷか浮かんで揺れている。
あからさまに胡散臭いとアラシは思ったが、イデが調べたところ、確かに天然の植物らしい。
イデ「そうか・・・此処は、他に居場所のなくなったピグモンが逃れてきて、平和に暮らしている場所なんですよ!
いわば避難区! 隠れ里!」
ハヤタ「そんな、憶測だけで・・・否、しかし・・・確かに、怪獣墓場と言う前例もあったことだし、
生きたまま怪獣が隠れ住んでいる場所もあるのかも」
イデ「ビートルが機能停止したり、通信機やレーダーが使えないのも、この地自体が何らかの妨害を・・・」
アラシ「・・・お前ら、そんなことは後でいいから、座標として此処は何処なのかとか、どうやって脱出
するかとか・・・待てよ」
ハヤタ「どうしました?」
アラシ「怪獣の避難区ってことは・・・いるのは、ピグモンだけなのか・・・?」
とか言ってると、山の陰から咆哮と共に、
「ほらやっぱり!」
ギガスが出現した。
「又、微妙なのが・・・」
ギガスは三人を見るなり、ずんずんと迫ってくる。
「幸い、スーパーガンやスパイダーは使えるようですが・・・」
「しかし、弾にも限りがあるからな・・・」
イデ、アラシと共に敵と対峙しながら、ハヤタはウルトラマンの超感覚で、妙な感じを覚えていた。
進撃してくるギガスだが、どうも生気が感じられない。機械的に動いている感じがする。見ると、
目に光も灯っていない・・・
更に異変。逃げ惑っていたピグモン達の後方から、別の怪獣が現れた。
「あれは・・・」
「ピグモン!?」
ピグモン。
ギガスと同じサイズの。
巨大ピグモンが近付いてくると、ビートルの計器や通信機からのノイズ音が激しくなった。
「・・・・・・」
三人は顔を見合わせるが、気のせいだ。
巨大ピグモンの胸には、何か、ワッペンみたいなものをむしりとったような跡があるが、
それも気のせいだ。
更に、全身から電波、のような可視光線を放射してギガスを攻撃しているが、益々何処かで
見た気がするのも気のせいだ。気のせいだったら気のせいだ。
ギガスはあっさりグロッキーになり、山向こうへと逃げていった。
ピグモン達が大ピグモンの勝利を喜んで鳴きながらぴょんぴょん跳ねる。大ピグモンは、
科特隊の三人に襲い掛かってくる様子はなく、静かな目で見下ろしている。
ハヤタ「・・・どうやら、イデ隊員の推測は正しいようですね」
アラシ「うむ・・・」
素晴らしい、此処こそ怪獣達の楽園だーとピグモン達とはしゃぐイデを眺めつつ、ハヤタは、
逃げたギガスのことが未だ気になっていた。
行方が掴めない三人を直接探すため、ムラマツとフジもビートルで問題の空域に向かった。
「キャップ・・・ハヤタ隊員達は、ひょっとしてもう・・・」
「諦めてはならん、フジ隊員。彼らはそんな柔ではない」
ハヤタ達が危機を脱したのもつかの間、程なくギガスが戻ってきた。
援軍がいる。
又も微妙な援軍、マグラ。二匹で並んでいる。マグラも光のない空ろな目。
二匹の後方に、これまでのデータにない怪獣が一匹。広げた両腕には翼が生えている、鳥のような外観。
そして、喉から腹部に掛けて並んだ発光体が、ちかちか点滅している。
大ピグモンは小ピグモン達と三人を背後に守り、電波光線を放ちながら挑んでいく。先鋒のギガスが
苦しんで身を守っているが、それは牽制だった。
何時の間にか死角から地に潜ったマグラが、ピグモンの足下から奇襲。足を掬われて転倒するピグモンに、
ギガスが冷気を吐きかける。弱っていくピグモン。新顔の怪獣は、後ろでのうのうと様子を見ている。
ハヤタ「どうやら、あいつが親玉らしいな」
イデ「どうやってか他の怪獣を操ってるんだろうが・・・このままではピグモンが!」
アラシ「よし、我々も援護するぞ!」
三人はそれぞれスーパーガンやスパイダーを携えて散開、敵怪獣軍を銃撃。
そして、イデとアラシの目を盗んでハヤタは岩陰に隠れ、ベーターカプセルでフラッシュビームを焚く。
でんどんでんどんでんどんでんどんでんどんでんどんでんどん
ぱっぱらー ぱっぱらー ぱっぱらー ぱっぱらー
「おお、ウルトラマン!」
巨大な勇姿を見せたウルトラマンは、先ず指揮系統を乱すため、親玉怪獣に真っ先に挑んでいく。
だが、親玉は翼を羽ばたかせて宙に舞い、器用に攻撃を回避し、近付かせない。怪獣の体前面の発光体が
点滅し続けている。そのうちに・・・
ウ フゥゥゥゥゥゥッ・・・!?
ウルトラマンがふらつき始め、顔を押さえてその場に膝を付く。
「どうしたんだ!? ウルトラマン!」
苦しむウルトラマンの前で、親玉怪獣は身を揺すって笑い声を上げている。余裕なのか近寄ってもこない。
「どういうことなんだ・・・?」
イデは暫く見ていたが、怪獣の様子を見るうちに・・・
「そうか!」
「何がそうなんだ?」
アラシの問いに答えもせず、イデはトランクに詰めた発明品を漁り、特殊弾を取り出し、
「アラシ隊員。これをスーパーガンに装填し、あの怪獣の正面に向けて撃ってください」
「・・・何の武器なんだ」
「いいから! 一発しかないから絶対はずさないで!」
「・・・是非もない! 俺がはずす訳なかろう!」
アラシは、冷静に銃口を構え、怪獣に向けて狙い撃った。弾丸は怪獣の眼前で炸裂し、内部に高密度で
圧縮されていた大量の塗料が飛び散り、怪獣に降り掛かる。塗料で、発光体の光が封じられた。
ウルトラマンが正気に戻り、よろよろと立ち上がる。
「やっぱりそうか! あの光の点滅が、催眠効果を発していたんだ! ギガスとマグラも催眠光線で
操って、自分の身を守らせていたんだ」
ギガスとマグラへの制御も途切れ、二匹の目に再び光が灯り、ピグモンをほったらかしにして
本能のままにお互いで乱闘を始めた。もつれ合ってごろごろ転がり・・・
彼方の絶壁から転げ出し、落ちていく。
画面が引く。
それは、超高空に浮かんでいる、地上から削り出したような、岩の島だった。
催眠光線を封じられた怪獣はあからさまに動揺し、翼を激しく羽ばたかせて突風を起こし、
カラータイマーが点滅し始めたウルトラマンを近寄せまいとする。だが、最早足掻きでしかない。
ウルトラマンは踏ん張って体勢を立て直し、猫背気味に腕を十字に組む。
突風で光線は防げず、怪獣はスペシウム光線の餌食となって吹き飛んだ。
ウルトラマンが飛び去り、おーいと適当にハヤタが戻ってきたのもこれまた適当に流し、
揃ったところで、
「怪獣を倒したのはいいが、さて、どうやって地上に帰るか・・・」
と、ピグモン達がほへほへほへと呼びかける。
「? なんだい?」
飛んでくるムラマツとフジのビートル。
「! キャップ、あれは!」
「む?」
眼前の空に、ハヤタ達のビートルが、浮かんでいた。
ジェットで飛んでいるのではない。ふわふわと浮かんで近付いてくる。機体の上部には、岩の島中に
茂っていたあの風船の花が沢山張り付き、ビートルを浮かべていた。
小ピグモン達も、背中に風船花を付けながら宙に浮かんでビートルを見送る。大ピグモンも、
島に立ちながら短い手を振る。
ハヤタ達が捜索隊とランデブーすると共に、群生する風船花によって浮かんでいた岩の島は、
段々遠ざかり、雲の中に消えていった。やがてレーダーが回復したが、一帯の空域にはもう
何の反応も掴めなかった。
「それでいいのかも知れないな」
手を振って別れを惜しむイデの脇でハヤタは呟いた。
尚、島から落ちたギガスとマグラが何処へ行ったのかも不明である。
>>314-319 擬音の使い方でああ、あの人だなとわかりました
正直、↓こういう部分とか、なくもがなだと思ってしまうのですが
>アラシ「イデ! 又誰も居ない中空に向かって喋ってるんじゃない!」
全体にいい話でした。お疲れさま
文体でばれるようになってしまった下原正三です。もう一回だけ初代ネタです。小ネタです。
前回もそうですが、時期的には「小さな英雄」も過ぎた末期の頃です。
今回はよく指摘される何時もの楽屋オチネタはないと思うのでご容赦を。
無題 或いは、セブン前史
ハヤタは、自分の研究室で考え込んでいるイデに気付いた。
又、科学特捜隊の存在意義について悩んでいるのかと思い、問い掛けてみたが、イデは吹っ切れた笑顔で、
もうそれはないと答えた。ジェロニモン事件を経て、人間一人一人が地球を守ろうという姿勢を持つことが
大切なのだと気付いた彼にはもう迷いはない。悩んでいるのは、ある懸念を感じたからだと言う。
ジェロニモン事件より前まで、怪獣達は基本的にそれぞれ個体としてそれぞれの領分で生きており、
戦うことになるのは、人類の領分との歩み寄りが出来なくなったときだった。
「それが、ジェロニモンの時は急に足並みを揃えてきたのは何故なんでしょう?」
「それは・・・これまで、多くの怪獣が我々科特隊やウルトラマンに倒されてきたからじゃ?」
「それもあるでしょう。ですが、それにしても、統率が取れすぎている気がするんですよ。
地底人に操られていたテレスドンや、メフィラス星人の率いていた宇宙人軍団なら未だ判るんですが」
「・・・じゃ・・・怪獣が軍団を為して攻めてくるようになった背後には、何かもっと別の意思があると?」
「・・・懸念で済めばいいんですがね」
イデの懸念は、段々形を成していく。
晴海の港湾地帯の廃工場周辺に夜な夜な妙な動きが見えるという情報を得た科特隊は、調査に向かい、
そしてハヤタとイデは、深夜の工場の地下でそれを物陰から発見した。
複数の人影が集まっている。工場の作業服を着ているが、顔が人間ではない。機械と有機物が混ざり合って
構成されたような、幾何学的で不気味な顔。テープの早回しのような甲高い音声でコミュニケートしている
ようだが、イデの宇宙語翻訳機や怪獣語翻訳機でも解明できない。そして、彼らは工場の施設を改造して、
これも機械なのか生物なのか判らない巨大なものを造っていた。使われているパーツのそれぞれに、
二人は覚えがあった。
全体像そのものは、ガラモンに酷似。その上に、ネロンガの点滅する一本角、アントラーの大きな鋏、
ギャンゴの回転するアンテナとペンチのような手、ブルトンの四次元光線発生器官、グビラのドリル、
ザラガスの閃光発生器官などが、これでもかとばかりにマウントされ・・・
「な、何なんですかこれは、ハヤタ隊員・・・」
「・・・判らない・・・」
と。
作業員達が、一斉にハヤタとイデの方を見た。気付かれたのだ。
追ってきた作業員によって二人はピンチに陥り、イデがハヤタから目を逸らした隙を突き、
ウルトラマンの登場となる。同時に、建造されていた怪獣も起動し、工場を破って出てきた。
ウルトラマンを援護するため、ジェットビートルが飛来。ミサイルで攻撃すると・・・
怪獣は、身体の突起から突き出たアンテナのような器官を回転させる。そして、突然姿を消し、
ミサイルを回避した。ミサイルが地上で炸裂した直後、別の場所に怪獣が又現れる。
イデ「まさか・・・ブルトンのテレポート能力!? ということは、他の能力も・・・」
怪獣は、アントラーの鋏を打ち合わせ、両手に付いたドリルとペンチを揮いながら、
ウルトラマンに迫ってきた・・・
結果だけ述べる。
その後怪獣はテレポート能力を駆使してウルトラマンを翻弄し、ピンチに陥らせたが、
テレポートのタイミングに一定のサイクルがあるのをイデが発見、そのタイミングを知らせることで
ウルトラマンに攻撃の機を掴ませ、怪獣はスペシウム光線でどうにか倒された。
だが、怪獣を操っていた、作業員に偽装した何者かは、科特隊に追撃される前に、姿を消していた。
考えているハヤタに、
(ハヤタよ)
(! ウルトラマン)
ウルトラマンが、頭の中に語り掛けてきた。
(私も未だ真相を悟ったわけではないが、恐らく、イデという地球人の推測は、外してはいない。
そうだとすれば、いずれ、私の力でも及ばない事態が訪れるかもしれない)
(君の力でも・・・!?)
同じ頃。
某所の大きな執務室。
「地球は狙われている」
ヤマオカ長官は、執務机に腰を据えながら言った。
「これまで出現していた地球出身の怪獣に続き、新たな敵が、宇宙から着実に訪れている。
彼らは巨大な怪獣で地上を破壊するだけでなく、等身大になって、時には我々と同じ姿に偽装して
巧妙に潜入、工作を仕掛けてくる。これまでの科特隊や防衛軍のやり方では、次第に対処できなく
なっていくだろう」
「そのための、TDF、そしてウルトラ警備隊の設立計画です」
机の前に立っていたキリヤマ隊長は、よどみなく答えた。
「うむ。頼んだぞ、キリヤマ君」
「はい」
キリヤマは鋭い眼差しで敬礼した。
>>321-323 スリリングな展開の前日譚で面白かった
正直スレ違い気味だと思うけど、最近投稿も減ってるしなあ
「楽屋落ちなし」と言いつつ、謎の宇宙人の持ってるパーツに
「着ぐるみ改造」系のグッズが多いのは気のせいか(w
325 :
?:2005/08/23(火) 03:01:48 ID:SNlK2ehy
宇宙の彼方・・・・。ドルズ星人は激怒していた。メモールによる地球侵略は失敗したばかりか、
メモールになる寸前の真理は北島にすべてを明かしてしまったのだ。メモールだけではない。ZATも、
タロウも憎い。自らの計画をつぶされたドルズ星人はタロウ、ZAT、そして宇宙のどこかを彷徨い続けて
いるであろうメモールを始末すべく、邪悪な奸計を廻らせていた・・・・・。
所変わってZAT本部。ZATのメンバーは指令室で昼食をとっていた。ZATの面々が座る円卓(?)の真ん中には
ラジオが置いてあった。ラジオ番組は童謡の特集を放送していた。のどかな雰囲気のなか昼食はすすむ。
するとその時「赤い靴はいてた女の子・・・・・」と、聞き覚えのある曲がラジオから流れてきた。
表情が変わる北島。はっ、と気づいた光太郎はラジオを止めた。
「おいおい、別に僕は気にしてなんかいないぞ」
北島は笑顔を作り光太郎に告げた。
「さてと、飯も食い終わったし、僕はパトロールにでも行ってくることにします」
そう言うと北島は指令室をあとにした。
326 :
名無しより愛をこめて:2005/08/23(火) 03:25:58 ID:SNlK2ehy
「北島さん、やっぱりこの前の事をまだ気にしてるみたいだな」
南原が言う。
「人は大切にしていた思いとさよならする時が来る・・・・か。確かにそうかも知れない。だが、
別れようと思って簡単に別れられるものでも無い。別れたつもりでも、また思いがけず再会して
しまう・・・・。なかなか難しいもんだな」
荒垣が続ける。沈黙する一同。
北島は別れた「過去」との思いがけない再会を前に、なんとかそれを振り払おうとするが如く、ウルフ777
を走らせていた。すると北島の目に不意に女の子の姿が飛び込んできた。
「!」
思わず刮目する北島。その子は、北島の記憶の中に残っていた真理の姿そのものであった。
目が合う両者。すると、その女の子は無言で走り去って行った。思わず車を止め、あとを
追う北島。
だから全部作ってからうpしる!
まあ、そう言わんと。気長に待ちましょうや。
329 :
名無しより愛をこめて:2005/08/24(水) 01:56:01 ID:+5t8ZR+2
北島は後を追う。逃げる少女だったが、彼女はその場に転んでしまった。駆け寄る北島。遠目には
真理かと思われた少女だったが、近くでみるとやはり真理ではなかった。安心したような、少し寂し
いような。北島はそんな気持ちに駆られた。
「お嬢ちゃん。大丈夫かい?」
「うん」
見たところ大丈夫そうだ。だが膝小僧のあたりに青い鱗のようなものが見えた。
「・・・・!!!」
驚く北島だったが、後ろに気配を感じると素早く振り返った。後ろには醜悪な姿の宇宙人が立っていた。
北島は腰のZATガンを抜こうとしたが、それよりも早く星人の怪光線が北島にヒットした。
その場に崩れ落ちる北島。
330 :
名無しより愛をこめて:2005/08/24(水) 02:40:02 ID:+5t8ZR+2
夜になってもZAT本部に北島は帰還しなかった。森山隊員の再三にわたる呼びかけにも
全く反応がない。
「副隊長。もしかしたら、北島さんの身に何かあったんじゃ・・・」
「ああ。その可能性は十分あり得るな」
そこへ怪獣出現の連絡が届く。
直ちに出撃するZAT。
怪獣は大暴れしている。コンドルとスカイホエールによる一斉射撃が行われた。口から火を吐いて
応戦する怪獣。その姿は色あいこそ違えど、メモールによく似ていた。
(メモールに似ている。しかし、メモールは宇宙へと去って行ったはず・・・・じゃあ奴は・・・?)
怪訝に思う光太郎。しばらく交戦が続いた。が、しかし。怪獣は突如姿を消した。
ZATはしばらく捜索を続けたが、結局何も見つける事ができないまま、基地へと引き上げた。
基地へ戻った荒垣たちは再びの出現に備えつつ、今後の方針について話し合っていた。
基地の通信へ謎の怪電波がキャッチされたのはその時だった。
「ははははは・・・ZATの諸君よ」
「何者だ!!」
「ドルズ星人だ。先ほどの怪獣はどうだったかね?」
「やはりあれは貴様の・・・・?」
「その通り。地球侵略のための我が僕よ。メモールのような役立たずとは訳が違うぞ。
・・・・あの裏切り者め、宇宙を彷徨っていたのをやっと捕らえたわ。明日貴様たちの
目の前で処刑してやる。そうそう、貴様らの仲間も一緒だ。奴も、幼なじみと一緒に
死ねるのだから本望だろうて。ふふふふ・・・・」
331 :
名無しより愛をこめて:2005/08/24(水) 03:04:48 ID:+5t8ZR+2
「じゃあ、貴様が北島さんを!?・・・この野郎・・・!!」
怒りをあらわにする光太郎。それをみて星人は続けた。
「なんとでも言うがいい。この前はよくも邪魔をしてくれたな・・・。ZATよ!!私は邪魔者
は徹底的に潰す!!もちろんそれはタロウもだ!!ふふふふふ・・・・」
そういって通信は途絶えた。
「くそっ!!このままじゃ北島さんが・・・」
「よし、何としても北島およびドルズ星人を発見する!!俺と南原はホエールで、東、森山君は
それぞれコンドルとスワローで直ちに出撃だ!!」
懸命の捜索が続いた。やがて夜は明け、朝日が見え始めていた。時間はもうわずかしかない。
その時、先ほどの怪獣が再度出現したとの報が届いた。現場へ急行するZAT。
現場には二匹の怪獣がいた。一体はさきほどの怪獣で大暴れしている。もう一体はぐったりとその場に
突っ伏していた。メモールだった。さらにメモールの横には北島が十字架にかけられていた。
上空にいた円盤から声が響いた。
「見るがいい!!貴様らの仲間の最期を!!やれい!!」
命令を受けた怪獣が口から火の玉を北島に放った。そのときだった。メモールが起き上がり、火の玉に
向かって行った。直撃をくらうメモール。
「・・・・真理・・・ちゃん!?」
北島は思わず呼びかけた。ふりかえるメモール。その目には一筋の涙が光っていた。
完全に目が合った。だが、次の瞬間、メモールは倒れると事切れてしまった。
明日の晩まで来ないかな?いい話になってきた
真理さんがなんで幼女に戻ってるのかと思ってたら、ほんとに別人だったのか
今日はもう来ないかな
ここまで来たらあとちょっとではないんだろうか
…というか、代わりに書けちゃえそうで怖い
336 :
名無しより愛をこめて:2005/08/25(木) 10:05:45 ID:YiJqliYh
>>311 一応考えてみました。
ウルトラマンエイジ
エイジ・ウィルソン(ウエンツ瑛士)
銀河警備隊の女性ばかりのレディース斑の雑用係。
弱虫で臆病。それでもお茶くみなどの仕事を楽しんでいる。
気絶するとウルトラマンエイジに変身する。
ただ本人はその事を知らない。
ハーフだが日本語以外はしゃべる事はできない。
エイジはレディース斑のキャップの早田紀子に頼まれた報告書の作成を
パソコンでやっと仕上げた。印刷が終わり時計を見ると12時を回っていた。
ちなみに早田紀子はあのハヤタの一人娘である。
エイジは大変な臆病物である。
エイジの住んでいるワンルームマンションまで最寄りの駅から自転車で
5分程度であるがエイジはビクビクしながら自転車をこいでいた。
そしてその日はエイジを脅かそうとしてレディース斑の女子隊員たちが
怪物の特殊メイクで待ちかまえていた。
そしてエイジのマンションの駐輪所で「エイジ」と呼びかけた。
エイジはそれを見ぬなり気絶した。
その時、夜空からウルトラマンがやってきた。
「私は地球の平和を守る為にやってきた。しかしこの姿のままだと3分間しか地上にとどまる事は出来ない。
この男の体を借りる事にする。もし私の力が必要な時はこの男を気絶させてくれ。ただしこの事はこの男には黙っていてくれ、何故ならばその事をこの男が知ってしまった時には私は地球を去らなければ成らないからだ。」
そしてこの日からエイジは危険な任務にも就かされるように成ったのだ。
>>336 タロウだとちょっとアレだけど、オリジナルだとなんかすごく面白くなりそうですね!
変身する条件とか、何故本人に知られると帰らなけるばいけないのかとかを作っておくと、いいんじゃないでしょうか?
あ、気絶って書いてありましたね。失礼しました。
339 :
?331:2005/08/27(土) 03:10:16 ID:UMXTrXpx
「何!?奴に人間の心が残っていたとでもいうのか・・・?まあいい、殺せ!!」
星人の命令を受けた怪獣が再び攻撃をしようとする。そこへ光太郎の乗り込んだコンドル
が猛攻をかける。怪獣は一瞬ひるんだがすぐに立ち直りコンドルに攻撃を仕掛ける。被弾する
コンドル。脱出した光太郎は地上に降りるとともに変身した。
変身したタロウはまず北島を救出すると、怪獣にスワローキックをおみまいした。その場に突っ伏す
怪獣。さらにタロウの連続攻撃が続く。が、そのときである。
「ええい、タロウめ!!!これならどうだ!!!」
星人は円盤からさらにもう一体の怪獣を繰り出した。
「タロウよ、よく聞け!!この怪獣どもも、もとはこの星の子供だったやつらだ。
2匹もいてはメモールの時のように宇宙へ返すこともままなるまい!!」
メモールは北島の幼なじみだったとは言え、元々は人間の子供だったうえに、星人による
被害者でもあった。それゆえタロウは殺さなかった。だが、2体もいてはそう簡単にはいかない。
しかも上空には星人の円盤もいるのだ。タロウは悩んだ。そこに隙ができた。そこへ怪獣のはなった
火の玉がヒットする。倒れるタロウ。そこへさらに怪獣の攻撃が続く。
「いかん、タロウを掩護する!!」
「しかし、副隊長。奴らは・・・」
「もはやあれは人間では無い。これ以上の被害を出さないためにも、ここで倒さねばなら
ん!」
ZATが怪獣の背後をミサイルで攻撃した。怪獣の動きが鈍り、タロウは体制を立て直した。
340 :
?:2005/08/27(土) 03:50:24 ID:UMXTrXpx
なおも怪獣とタロウの戦いは続いた。タロウは一か八かブレスレッドの力にかけてみること
にした。過去に多くのピンチを救ってきたブレスレッドである。その力を使えば、あるいは
2体の怪獣も元の人間に戻るかもしれない・・・・。タロウはブレスレッドの光線を怪獣に
照射した。・・・だが。怪獣に変化はなかった。
「ふはははは・・・わがドルズ星の科学力を甘く見るな。この程度の事で怪獣どもをどうにか
できると思うな!!・・・やれ!!タロウを、ZATを葬れ!!」
命令する星人。だが、2体の怪獣は動かない。どうやら、ブレスレッドの力は、怪獣の戦意を
失わせることはできたようだ。
「ぐぬぬっ!!役立たずめが!!」
星人の叫びとともに、怪獣の体内に仕掛けられていた爆弾が爆破し、2体の怪獣は四散した。
爆弾は最悪の場合タロウもろとも自爆させるために怪獣に仕掛けたものであったが、戦意をなく
した怪獣に対しては、単なる制裁の手段にすぎなかった。
341 :
?:2005/08/27(土) 03:54:14 ID:UMXTrXpx
「なんて奴だ!!」
「ほざくがいい。まだまだ我が手元には怪獣はいるのだ!!行け!!」
星人は次の怪獣を繰り出そうとしたが、タロウはそれより早くストリウム光線を放った。
円盤は吹っ飛んだ。するとその砂煙のなかから、醜悪な宇宙人が姿を見せた。
「やってくれるなウルトラマンタロウ。こうなればこのわしが直々に貴様を始末してやるわ」
タロウと星人の戦いが始まった。タロウのエネルギーはもうあまり多くない。だが、策ばかり
を弄する卑劣な星人など、タロウの敵では無かった。タロウカッターが星人の両腕を切り落とし、
ストリウム光線が炸裂、星人は粉々になった。
タロウはメモールの亡骸にむけてリライブ光線を撃とうとした。だが
「タロウ、待ってくれ」
北島の声がした。目が合う両者。静かに首を横に振る北島。タロウは全てを悟った。
人間に戻ることもできないのに、再び命を与えても、結局それが一番残酷なことなのだ。
ならば、安からに眠らせてやったほうがいい。タロウはメモールの亡骸を宇宙に運んでいった。
それを見送る北島たち。
「東。思い出とさよならしたつもりでも、案外心の中に残っていたりするものだな」
全てが終わり、いつものパトロールの帰り、釣り糸を垂らした北島が言う。
「それも、わるく無いんじゃありませんか?」
「だが、否応なしに別れなければならないときもある。今回、俺はそれを思い知らされたよ」
そこへ荒垣から通信が入る。
「二人とも、何をしている?さっさと戻ってこい!今日は森山君が晩飯をつくってくれたんだぞ」
「そうよ、早くもどってらっしゃいよ。せっかくのご飯がさめちゃうわよ」
立ち上がる北島。
「さあ、帰ろうか」
「ええ、そうしましょう」
光太郎もそれに続く。平和な夕方だった。だが、もうすぐ荒垣が転任になることも、光太郎が
ZATを去る日が近づいている事も、まだ誰も知らなかった。
終
>>325-326 >>329-331 >>339-341 GJ!!でーす。
ちょっと間があいたんで不安だったけど、完結して下さってありがとう。
自分はZATの中では北島隊員が1番好きな隊員だから面白く読めました。
でもやっぱりメモール絡みは切ないなぁ。・゚・(つД`)・゚・。。
今週のマックス「龍の恋人」、「ウルトラ盆踊り」と似たところがありましたね。
村に伝わる怪獣の伝説、禁忌を警告する死んだ筈の少女、壊される怪獣を封印する物、祭の夜に復活する怪獣、とか。
マックスだと自然破壊の話になり、タロウだと怪獣の盆踊りになるとゆー。
∧_∧
⊂(´・ω・`)つ-、
/// /_/:::::/
|:::|/⊂ヽノ|:::| /」 真面目に書いてた割にはつまんねぇな
/ ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄/|
/______/ | |
| |-----------|
「怒りの一撃に愛を込めて」宇宙武者・モノノフ星人 登場
これまでウルトラマンタロウによって悉く地球侵攻を阻まれてきた、カタン星人、メドゥーサ星人、
テロリスト星人等の凶悪宇宙人が、暗黒星雲の一角に集結していた。タロウ抹殺のため彼らは
一時結託することにし、更に、用心棒を雇い、差し向けることにした。
必殺の刺客、モノノフ星人は、東京の市街地に巨大な姿で突然現れた。鎧兜に長刀を背負った巨人。
市民はパニックに陥るが、星人は、突っ立っているだけで暴れ出しはしていない。ZATが出てきて
迎撃のために取り巻いて構え、一歩後ろの報道陣も現場中継を始めたところで、星人は懐に手を
突っ込み、取り出したものを路上に叩きつけた。妙に軽い音がした。
星人サイズの、人間からすればそれでも巨大な、達筆な墨書きの果たし状だった。差し出す相手、
ウルトラマンタロウの名が書いてある。タロウの所在が判らないので、取り合えず人の目が集まった
場所に放り投げた。ZAT陣の中、目を見張る東光太郎。星人は親切に、果たし状の大意まで
口頭で大声で語り出した。曰く。
地球人はこれまでウルトラ戦士達の活躍によって守られてきたが、それは、余りと言えば余りにも
一方的な図式ではないか。結果、多くの怪獣や宇宙人が倒され、その中には、地球人側の一方的な
都合で、元々加害者ではなかったのに理不尽に殺された者も多かった。
駄目押しで、トータス夫婦やパンドラ親子やキングゼミラやオルフィなどが人間からの迫害を
受ける回想、更に過去のウルトラシリーズからのそれっぽいシーンが次々モノクロでフラッシュバック。
「かつて、地球人類は決して邪悪なだけの存在ではない、そんな状況を黙ってみているだけでなく、
何とか改善しようと努力している者達もいると語った者もいたが・・・一向に事態が改善される
気配はなく、相変わらず犠牲は出続け、にも拘らず地球人はのうのうと庇護される側の恩恵を
むさぼっているのみではないか! 拙者はそれを見かねて此処に来たのだ!
口でだけなら何とでも言える。ウルトラマンタロウ、聞こえているなら、出てきて拙者の挑戦を受けよ!
貴様が敗れたら地球を去り、以後、ウルトラ戦士は一切地球と他勢力の関わりに介入するな!
尚、貴様が出てこなければ、拙者を雇った者どもが近々地球を全面攻撃することになる。
肝に銘じておけ!」
それだけ言って、星人はドロンと煙を上げて姿を消した。
タロウは、かつてウルトラの国で伝え聞いたことがあった。モノノフ星人は自分達同様、その
卓越した宇宙武術を以って、邪悪な怪獣や宇宙人に苦しめられている惑星を助けて回っている
義の星人である。自分から地球を攻撃してくるとは思えない。彼を雇った星人達によって
情報が歪められているのだろう。だが、モノノフ星人の言ったことが全面的に間違っているとも
言えないのが辛いところだった。タロウ自身が誠意を示さない限り、モノノフ星人は退かないだろう。
ならば。
ZAT基地では、モノノフ星人の果たし状が格納庫にクレーンで吊られ、一応分析が続けられていた。
その光景をバックに、
「何だよそんなの個人の自由だろとか、人類は万物の霊長だから他の生き物は人類のために皆死ねとか、
タロウもZATも俺達のために永久に戦って死ねとかやけくそになって喚いてる市民もいるが、
まあ取り合えずほっとこう」
言いながら腹ごしらえにカレーを食っている朝日奈隊長に、光太郎は休暇願いを持って来た。
朝日奈はおひやを啜った後、黙って休暇願いを見詰め、
「この非常時にか?」
「事態を解決するために、僕自身の手でどうしてもやらなければならないことがあるんです」
「具体的には?」
「・・・・・・・・・」
言えるわけがない。
黙って、真摯な視線を逸らさないしか術がない光太郎を、朝日奈は睨み返し続けた後、溜息を付き、
「生きて帰って来い」
「隊長・・・!」
「まあ、こっちはわしらに任せとけ」
「有難うございます!」
太平洋上の名もない孤島。
そこにやってきた光太郎。空を見上げ続ける。
やがて、モノノフ星人が降りてきた。
「貴様がタロウか」
人目で見抜いた星人は、光太郎の後ろに、もう一人の人物がいるのに気付いた。
「その男は?」
「立合いだ」
大谷博士・・・に偽装した、ゾフィー。事態を聞いてやってきた。
「まあ、よいわ。さあタロウ、拙者と戦え」
「判った」
光太郎は、ZATガンを抜いて構えた。
タロウには変身しない。
「・・・・・・何のつもりだ」
「これは何時もの戦いじゃない。決闘だ。お前と僕の私闘だ。
地球を守るためのタロウの力を、僕は、私闘には使わない」
ウルトラバッジは大谷に預けてある。大谷も、了承した。
「ふざけるな、貴様・・・!」
激昂したモノノフ星人は剣を抜き、振り下ろした。
巨大な剣の切っ先が、光太郎の鼻先で止まる。
それでも、光太郎はタロウになろうとはしない。大谷もバッジを渡さない。
「ははははは!」
不快な笑い声と共に、凶悪星人連合の放った円盤が降下してきた。
「馬鹿なタロウめ、自ら不利を招くとはな! モノノフ星人、下がれ。我々がタロウを始末してやる!」
円盤は光太郎に向かってビームを撃とうとした。だが。
発射する前に、モノノフ星人が放った居合い抜きに斬られて爆発した。
モノノフ星人は、忽ち縮小して等身大になり、更に、人間の姿になった。裃に袴の若武者だった。
背負っていた剣も傍らに捨てた。
拳の撃ち合う音が響き続ける。ボクシングで慣らした光太郎に対し、モノノフ星人は柔道、空手、
合気道など、修得した武術全てを駆使して来る。
生傷だらけになって血を流すが、両者の口元からは、次第に敵味方を越えた満足の笑いが
零れ出していた。
「もういい!」
凶悪星人連合にとって、そんな健康的な状況が面白いわけがなかった。なんか無性に腹が立ったので、
皆巨大化して降下してきた。光太郎とモノノフ星人を取り巻く。
「貴様などを雇ったのが間違いだった。一緒に地獄に送ってやる!」
だが、そこへ、ZATが駆け付けてきた。
これだけ一遍に巨大星人が現れれば当然だろう。
「攻撃開始」「了解!」
スカイホエールに乗り込んだ朝比奈と荒垣が、星人達に果敢にミサイルを放つ。
「生意気な!」
カタン星人が反撃しようとするが、死角から来た森山のスーパースワローのビームがそれを牽制。
「地球人の底力、見せてあげるわ!」
地上にも部隊は展開し、
「食らえ!」
上野が仕掛けたトラップの地雷が炸裂し、メドゥーサ星人が悲鳴を上げる。そこへ、南原の火炎放射器の
炎が追い討ち。北島も後方からZATガンで援護。
「ざっとこんなもんよ!」「左様左様」
モノノフ星人は、そんなZAT隊員達の本気を見ていた。
「タロウ!」
大谷は、光太郎にウルトラバッジを投げ渡した。今こそ、腕のバッジが輝くとき。
受け取った光太郎、バッジを掲げ、
「タロウーーーーーッ!!」
現れたウルトラマンタロウは、星人軍団に格闘戦で挑み、ばったばったとなぎ倒す。
星人軍団は援軍に円盤部隊を呼び、周囲からビームで砲撃させるが。
その円盤軍が、次々真っ二つに切断され、堕とされる。
元の巨大な姿に戻ったモノノフ星人が、連続で居合いを放ち、タロウ達を助けていた。
「畜生・・・畜生、畜生! こうなれば最初からの手筈通り、地上に全面攻撃を掛けてやる!」
宇宙に待機していた星人軍団の大円盤部隊が進撃を開始。
だが、大谷の姿から自身も転じて飛んできたゾフィーが、それを阻んだ。
「M87光線!!」
突き出した右腕から奔った極太の光の激流が、大軍団を一掃した。
地上のカタン星人はZATの総攻撃で爆砕。
メドゥーサ星人はモノノフの渾身の斬撃で袈裟懸けに両断。
「おのれ・・・おのれ、タロウーーーーー!!」
残ったテロリスト星人が巨大な曲刀を振りかざし、タロウに駆け迫る。
激しく金属が打ち合わされる音を残し、擦れ違った両者が止まる。
ブレスレットランサーを構えたまま、不動のタロウ。
その背後で、テロリスト星人は正中線から左右に裂け、遅れて大爆発した。
孤島を照らす夕陽は水平線に沈み行き、ZATの編隊が赤く染められながら帰還していく。
見送る光太郎と大谷。
「これからも地球は様々な宇宙の悪意や災厄に見舞われ続けるだろう・・・が」
「ええ、判っています、兄さん」
光太郎は笑顔で答えた。
「大丈夫です。心強い大勢の仲間がいますから」
見届けたモノノフ星人は、多くを語らず、又宇宙の彼方へ義の戦いのために飛び去っていた。
オリジナルのタロウに「白い兎は悪い奴!」という話がありました。
本放送で見たときから、幾ら大泉晃の大家が兎を毒殺したからといって、それを人類全体の悪にして
鼻ロケット弾や巨大トンカチで街を破壊するなよピッコロ、という文句がありました。ので、
自分なりにもう少し整理してやってみました。
GJ!
ゾフィーとZATが活躍してくれただけで僕の中では名作です。
関東地方で地震が頻発していた。大きな被害は出ていないが、ヨシナガ教授は疑問を感じる。
「震源地が浅く、しかも同じ場所なの。何か怪獣と関係があるんじゃないかしら?」
それは関東北部の緑地帯だった。調査に向かうコバとカイト。上空からエネルギー反応を確かめる。僅かながら地球の物ではないエネルギーを感知した。
「む、あれは?」
コバは、数人の年配の男女に追いかけられる若い女性の姿を見つけた。
「カイト、着陸しろ。女性が追われている」
女性を助けようと、二人は暴漢達を止めた。
「君達、止めなさい」「DASHは引っ込んでいろ!いや、DASHならそいつを捕まえろ!」
驚くカイト。「何を言ってるんですか?」女性をかばうように胸に抱くコバも声を荒げた。「我々の敵は怪獣だ!」
笑う暴漢達。「その娘は怪獣の娘なんだよ!怪獣を操って地震起こしていやがるんだ」コバが怒る。「何を?こんな可愛い女の子が、怪獣の娘なもんか!」
しかし、女性は悲しそうな目でコバを見つめると、彼の腕を降りほどいて逃げ出した。「!?」「ほれ見ろ」
追いかけようとする人々と揉合う二人。そこに年老いた警官が自転車で現れた。「みんな!止めんか!」
老警官の仲裁でその場は収まった。
駐在所で、老警官は二人に話した。
「あのコは平田啓さんっていう偉い博士の娘さんで、サユリさんと言いましてね。お父さんがちょっと変わり者なんで、あらぬ誤解を受けてるんですよ」
コバは驚いた。
「平田って…あの平田啓博士ですか?」
カイトがコバに聞く。
「平田博士って誰なんですか?」
「二十年ほど前に、怪獣や宇宙生物の存在を予想し、対策の必要性を主張した人だ」
「そんな人がいたんですか!?」
「当時はまだ、怪獣なんて夢物語だったからな。博士は子供扱いされ、学会を追放された」
「だが、怪獣は現実に現れた!」
「世界は博士の研究に注目し、DASH設立の際も招こうとしたんだが、博士はもう行方不明になっていたそうだ」
「云わば、我々の先輩…もしかしたら、一緒に戦っていたかもしれないんですね?あれ、その手に持っているのは?」
カイトはコバの手に握られているペンダントを見つけた。
「ああ、さっきあの人が落としていってな。なあ、カイト、これを届けに行こうと思うんだが?」
警官が口を挟んだ。
「落とし物なら私が…」
「いえ。ここは我々DASHに任せて下さい」
「またあ、サユリさんに会いたいだけなんじゃないですか?」
「ば、馬鹿を言うな!我々の先輩、平田博士に会ってみたいだけだ!お前も興味あるだろう?」
「ま、そういうことにしておきましょうか?」
その頃、エリーは宇宙の彼方から、エネルギーの塊が近付いて来るのを察知していた。
「強力なエネルギー反応。三ヶ月前にも同じ反応がありました。」
356 :
ゼットンの娘:2005/08/31(水) 13:55:39 ID:LRHn068/
カイトとコバは、博士の家を見つけた。呼び鈴を鳴らす。出てきたのはサユリだった。二人を見て驚くサユリ。
「あなた方は…先程はありがとうございました。すいません。お礼も言わずに」
「いえ。当たり前のことをしただけです。」と言うカイトをさえぎるようにコバが前に出て彼女にペンダントを差し出した。
「サユリさん…っておっしゃるんですね?あの、これを拾いましたので届けに来ました」
「ありがとうございます。これ、大事なペンダントなんです」
と、ペンダントを受け取ってサユリは少し微笑んだ。コバも笑った。
「良かった。あの、平田博士はいらっしゃいますか?是非、お会いしたいのですが?」
「父は誰にも会いません。体を壊しているんです」
と、家の奥から男の声がした。
「サユリ!DASHの方が来ているのかね?話がしたい。上がってもらいなさい」
その頃、村では親娘を快く思わない一部の人々が、他の村人を扇動していた。
「DASHまで来たんだ!村に怪獣がいるに違いないぞ!」
「けど、決めつけはいけないなあ」
「そうだ、そうだ」
その時、地中深くに動く巨大な影があった。地震が起きる。
「うわあっ!」
怯える村人達。
「ほれみろ!これもあいつらの仕業だ!」
そこに、村の若者が大声を出しながら走ってきた。
「おおい!大変だ!DASHが博士の家に向かってるぞお!」
扇動者のリーダーが叫んだ。
「ほれ見ろ!DASHも連中を怪しんでいるんだよ。なあ、俺達もひとつ、DASHに協力といこうじゃないか!」
「そうだ!もう地震はまっぴらだ!」
「そうだ、そうだ!」
357 :
ゼットンの娘:2005/08/31(水) 15:47:31 ID:LRHn068/
書斎に二人は通された。話し始める平田博士。
「DASHの活躍は耳にしてるよ。私もDASHと連絡を取りたいと思っていたんだよ」
カイトが博士に尋ねる。
「博士、村の人達は、何故サユリさんを目の敵にするんですか?」
「もともと、他から来た人間には冷たい場所だった。怪獣の研究を続けている内はまだ、偏屈なよそ者で済んだのだが」
サユリが言葉を続けた。
「日本に怪獣が現れ、被害が報道されると、みんなは、私達を恐れるようになって…私達が怪獣を操っているという噂が立ってしまったんです」
博士がため息をついた。
「可哀想にサユリも、ゼットンの娘と言われるようになってしまった。」
カイトが不思議そうに言った。
「ゼットン?ゼットンって何ですか?」
博士は遠い目をしながら言った。
「二十年前、私が学会に、宇宙生物が実在するサンプルを見せると公言したのを知っているかね?」
コバが大声を出した。
「あ、確かその生物をゼットンと博士は名付けていらっしゃいましたね!?でも、博士は約束した日にゼットンを見せることができなかった」
「そう。その時の騒ぎをネットで知った人間が噂を流した。私がゼットンを育てている、と」
コバが怒りながら言った。
「とんでもない奴らですね!」
「ふふ…それが当たらずとも遠からずなんだよ。DASHと連絡を取りたかったのも…」
ガラスが割れる音がした。石が書斎に飛び込んでくる。村人達が手に手に棒切れや石を持ち、押し寄せていた。
扇動していた男が喚きたてる。
「出てこい!捕まえて化けの皮をひんむいてやる!」
コバはサユリと博士に言った。
「サユリさんと博士はここに居て下さい!私が皆を説得してきます。カイト!お前はお二人を守るんだ」
「はい!」
出ていくコバ。カーテンを閉め、隙間から外をうかがいながらカイトは博士に尋ねた。
「博士、さっき何か言いかけましたね?当たらずとも遠からずと、あれはどういうことですか?」
「何故、私はゼットンの実物を学会に発表できなかったか…分かるかね?」
「いいえ」
表ではコバが村人の前に立ち塞がっていた。
「君達!帰りたまえ。博士は怪獣なんかじゃないぞ!」
「DASHはあいつらの味方すんのかよ?」
「解散しないと…!」コバは自慢の二挺拳銃を抜いてしまった。笑う村人達。
「面白え!何の罪も無い一般村民をDASHさんがどうするつもりですかねえ?」
「む、むむう」
逆にコバは押され気味になり、村人達に詰め寄られた。
「どうしたアンちゃん?二挺拳銃が泣いてるぜ?」
書斎からサユリが、コバを心配そうに見つめている。博士は暗い顔で話していた。
「私は、隕石からゼットンの細胞を見つけ、培養に成功した。ゼットンは1ミリまで成長したが、学会に発表しようという前日に、培養カプセルを高熱で破壊して逃げようとしたのだ。」
「何ですって!?」
「幸い、逃げ出す前に捕獲することができたが…コンピューターは、このままゼットンが成長を続けると、人間の手に負えない怪獣になると答えを出した。
私は恐ろしくなり、ゼットンを粉々に砕き、レーザーで破壊した」
「そんなことが…」
「私は学会を追われたが、怪獣の研究は続けていた。そしてこの村の地下で、ゼットンが成長しているのを発見してしまったのだ!」
「何ですって!?」
「私はゼットンが目覚める前に、倒す方法を見つけようと研究を続けてきたんだ。」
「そうだったんですか。大丈夫です!DASHとウルトラマンがいれば、怪獣の一匹や二匹なんて退治してみせます!」
「それが、私の計算だと、成長したゼットンはウルトラマンの力をも超えてしまうんだ。奴は凶暴な、恐竜のような存在なんだ。そう。宇宙から来た恐竜、宇宙恐竜なんだ。」
ここまで書いて、本物のウルトラマンマックスでは「ゼットンの娘」にゼットン星人が出ることを知りました。
急遽、ゼットン星人を出す展開に変えます。
気づかずに読んでたんだけど、「放映予定分を考えましょう」ストーリーだったのね
面白いし、続きも気になるんだけど…さすがにスレ違いではないんだろうか
でも、今回はもう最後までイって下さい。中断失礼
>>359 別に気にしなくてもいいのに。元よりIFなんだし。
※結局、ゼットン星人出さない展開で
その時、これまでに無い揺れが村を襲った。博士が叫ぶ。
「来る!ゼットンが目覚める!」
地中から、ゼットンがその姿を現した。コバを取り囲んでいた村人達も恐れおののく。
コバは、二挺拳銃をゼットンに向けた。ゼットンは両手を広げ、静かに立っているばかりだ。
口だろうか?顔の一部が黄色く発光している。鳴き声だろうか?無機的な高い音がそこから出ているようだった。タキシードを思わせる姿の、黒と白の怪物。暴れるでもなく、不気味にただそこに佇んでいた。
カイトが表に飛び出してきた。
「コバさん!あれはゼットンです!平田博士が言うには、最悪の怪物だそうです!」
「何!?あれがゼットンだって?…カイト、お前は空から援護しろ!俺は地上から攻撃する!」
「はい!」
カイトのDASHバードが飛び立つ。ゼットンの周りを旋回する。DASHライザーの狙いを定めるコバ。
DASH司令室でもゼットンの出現を感知していた。エリーが淡々とゼットンを分析する。
「怪獣の体内温度が上昇しています」
ゼットンが、火球を放った。辛うじてかわすDASHバード。火球は山の湖に飛込み、一瞬の内に湖は蒸発し、湖底を晒した。
「なんて威力だ!」
と、司令室のヒジカタ隊長は叫ぶ。エリーが抑揚の無い声で隊長に報告した。
「あの球状エネルギーの温度は一兆度と推定されます」
「そんな馬鹿なことがあるか!?太陽より熱いじゃないか!」
「あくまで推定です。データによる計算です」
「うわあぁっ!」
コバが叫び、DASHライザーの引金を引いた。二挺拳銃が火を吹く。続けてカイトがミサイルを撃ち込む。幾筋もの光弾がゼットンを襲う。
しかし、攻撃の効果は無かった。ゼットンの体を光の壁が包み、全ての攻撃は跳ね返された。カイトは舌打ちしながら言った。
「何て奴だ!ならば至近距離で!」
DASHバードは旋回し、ゼットンに近づいた。コバが叫ぶ。
「カイト!無茶過ぎるぜ!」
しかしコバも銃を撃つ手を止めない。ゼットンが二発目の火球を放った。辛うじてかわすカイト。
しかし恐るべき火球のパワーは、DASHバードをかすめただけでダメージを与えた。DASHバードの片翼が爆発した。墜落。
「カイトー!」
コバは怒りに任せて、更に激しくDASHライザーを撃ち込んだ。
燃え上がる機体からはい出し、カイトはマックススパークを空にかざした。…『ゼットンの力はウルトラマンを超える』…平田博士の言葉が頭をよぎる。
「迷ってる場合じゃない!守るんだ…!地球を!」
光の中から現れるウルトラマンマックス。ゼットンと対峙する。先制攻撃のマクシウムソードを放った。
しかし、光の壁がいとも容易くマクシウムソードを跳ね返す。
ジャンプするマックス。キックをゼットンに喰らわそうとする。しかしゼットンの光の壁はキックをマックスごと弾き返した。地面にうつ伏せに倒れるマックス。
マックスは立ち上がり、格闘に持ち込もうと高速移動で接近した。ゼットンに至近距離から拳と蹴りを叩きつけた。しかし、ゼットンには通じなかった。
ゼットンの口が、胸が光り始めた。危険を察知して飛び退くマックス。しかし一瞬遅く、火球が二発放たれた。
肩に、足にま火球の洗礼を浴びるマックス。ダメージは大きかったが、倒れる訳にはいかない。マクシウムカノンの構えをとった。
迷わず光線を放つ。しかしマクシウムカノンでさえ光の壁は突き破れなかった。ゼットンの口と胸が不気味な音をたてて光る。
幾つもの火球が放たれた。バリヤーを張るマックス。しかし、マックスのバリヤーは火球を防ぎきれなかった。
バリヤーを突き抜け、火球がマックスを襲う。胸に、左手を直撃した。カラータイマーとマックススパークにひびが入った。
マックスは目の光を失い、仰向けに倒れた。
「マックスー!」
あまりの事態に驚愕するコバ。力無く、二挺拳銃を持ったまま両手をだらりと下げた。
「何てことだ!もうこれでおしまいなのか?」
「やはり、ゼットンはウルトラマンよりも強かったか…」
博士とサユリがいつの間にか表に出ていた。「博士、危険です!あれを見て下さい。マックスが、マックスが…」
「彼はまだ死んではいない。見たまえ。胸の光が消えてはいない」
僅かにカラータイマーが明滅していた。
「でも平田博士、おそらくマックスはもう立ち上がれない。ここからは我々DASHだけであいつを倒します!」
「その手伝いをさせて欲しい。君の銃を貸してくれ。サユリ、ペンダントを…」
「はい。お父様。」
サユリは胸のペンダントを外し、平田博士に渡した。
長くてすいません
m(__)m
その時、DASHバードが飛来した。ショーン、ミズキが救援に駆け付けたのだ。ショーンが驚く。
「ワーオ!なんてこと。マックスがやられるなんて!」
ミズキ隊員も泣きそうな顔で言った。
「頑張って!マックス!あ、あれは何?」
上空から、赤い光の玉が現れた。地面に降りていく。マックスを包み込み、再び空に舞い上がった。司令室でヒジカタ隊長は呟いた。
「あれは…?」
トミオカ長官がヒジカタの肩を叩きながら言った。
「私には分かる。あれはマックスの生まれ故郷からの使者だよ」
赤い光球の中で、マックスは仰向けに倒れていた。足元に何者かが立っている。それは銀と赤の巨人だった。楕円刑の目が光っている。マックスは巨人に尋ねた。
「誰だ…?」
「私はゼノン。マックス、君を迎えに来た」
「ゼノン?私に光の国に帰れと言うのか?」
「そうだ。地球は地球人の手で守るべきだ。君の傷は癒してある。帰るのだマックス」
「まだだ。まだ地球人は幼い。私の助けが必要なのだ」
「何故、そうまでして地球を守ろうとする?そんなに地球人を好きになったのか?」
「彼等が兄弟だからだ。いつか地球人は進化して、我々と共に宇宙の正義と平和の為に戦ってくれる。その可能性を感じたのだ」
「お前の言葉を信じよう、マックス。しかし、地球人が歪んだ進化をした時は…我々の力は地球人そのものに向けられる。それを忘れるな」
「ああ。しかしそんなことには絶対にならないだろう。私と共に戦ってくれるカイト、そしてDASHの仲間。皆、素晴らしい心の持ち主ばかりだ」
「ならば行くがいいマックス。その手ではまだマクシウムカノンは撃てない。これを右手に付けるがいい」
ゼノンはマックススパークに似た武器をマックスに渡した。
「ありがとう、ゼノン」
一方地上では、DASHの必至の攻撃が続いていたが効果は無かった。地上で焦るコバ。
「ううん、どうにもならないのか?」
「これを使いたまえ」
博士がDASHライザーをコバに渡した。
「博士、これは?」
「対ゼットン弾を込めてある。ペンダントに隠しておいたんだよ」
「よく、DASHライザーの口径に合いましたね?」
「それはそうさ。その銃は、私が二十年前に考案した、対怪獣兵器の第1号が原型なんだからな」
「そうだったんですか!」
「弾丸は一発しかない。頼むよ」
「任せて下さい!」
慎重に狙いを定めるコバ。その時、空の彼方からウルトラマンマックスが飛んできた。
DASHのメンバーは声を揃えて叫んだ。
「マックス!」
一人、エリーだけがワンテンポ遅れて、冷静に言った。
「分析の結果、あの飛行物体はウルトラマンマックスと思われます…」
コバは銃を持つ手に力を込めた。
「マックスが来てくれたら百人力だぜ!喰らえ!ゼットン!」
対ゼットン弾が真っ直ぐ放たれた。ゼットンの胸を直撃する。ゼットンの胸の、二つの発光体は砕け散った。
地面に降り立つマックス。ゼットンに情け容赦無く拳を叩き込む。後退りするゼットン。
マックスは右手のマックスギャラクシーを構えた。残った力でゼットンはバリヤーを張った。
マックスの右手から、虹のような光の奔流がほとばしる。光はバリヤーごとゼットンを包み込み、体を空に吹き飛ばした。
爆発。四散するゼットン。
「やったぜ!」
「やったわ!」
ショーンが、ミズキが歓声を上げた。司令室でもトミオカ長官とヒジカタ隊長が肩を叩き合った。
飛び去るマックスを見送るコバに村人達が近づいてきた。コバは博士とサユリをかばう。
「お前ら、まだやる気かよ?」
扇動していたグループが、帽子を取り、頭を下げながら言った。
「博士、お嬢さん、俺達は誤解していたようだ。博士のおかげで俺達は助かったんですね?ありがとうございました」
博士は笑った。
「いいんだ。分かってくれて嬉しいよ」
…何日か経ったDASH司令室。コバ隊員は何やら浮かない顔だ。カイトが近づいてくる。
「どうしたんですか?サユリさんとはその後どうなんです?」
「博士は、招かれて、アメリカTDFの研究所に行ったよ。サユリさんと一緒にな」
「そうなんですか…残念ですね」
「バカ野郎!博士にとっては、いいことじゃないか!俺は喜んでるんだよ!」
「ええ〜?そんな風には見えませんでしたよ?」
笑うカイト。ミズキ、ショーン、ヒジカタ隊長も釣られて笑った。コバも苦笑いをした。
皆の笑顔を見ながら、カイトとマックスは思った。
(ゼノン、君も地球を見守っていてくれ。この素晴らしい仲間を。知恵と勇気に溢れた地球人を…)
おしまい
これは予想と言うより、題名と事前情報から思いついた話なんですよね。
最初はメカゴシラの逆襲+怪獣使いと少年+さらば愛しき魔女(ルパン三世)をイメージしてたんですが、マックスっぽくしようと思っていたらどんどんぬるくなっていきました。
本物は上原さん脚本で前後編で、しかも後編にキングジョーが出るそうなんで、相当期待してます。
遅レスながら
>>321-323、
ありそうでなかったミッシングリンク乙。
なんだかあの
マン「見たまえ、あれが宇宙で最も美しい星…地球だ!
私に替って地球を他の星の侵略から守る、それが君の使命だ。
しっかりたのむぞ。」
セブン「うむ。」
にも繋がりそうに見えて、桑田版セブン好きには嬉しいな。
保守age
次の三つだったら、どの話を読みたいですか?
@ニセウルトラマンタロウの話。
Aウルトラマンに憧れる宇宙人が、光太郎に弟子入り志願する話。
Bつぶれかけた町工場に、不思議な機械部品の注文が来る話。
三つともネタがあっての話ですか? 欲を言えば全部ですが、
選べというなら、うーん、2。
展開次第で3。
ありがとうございます。とりあえず、2を近日中(と、言っても週末になるかも)に書いてみます。
モノノフ星人がヒントになって思いついた話でした。
1と2はよく見る展開だなあ
3がよかったんだな
377 :
?:2005/09/08(木) 02:21:33 ID:tEy7y8uU
おおとりゲンがトオルたちのもとを去ってはや2ヶ月が過ぎた。ゲンはヨットで船出をして、今は
西日本のとある島に滞在していた。海がきれいな、自然が美しい島だった。
折々で触れる人の暖かみ。毎日がゲンにとって「第2の故郷」の新しい面の発見だった。
木賃宿に宿泊しては、また船出を繰り返す。そんな日々だった。だが、最近になって異変が
起き始めていた。かつて、ゲンがウルトラマンレオとして戦っていたころの仲間たちがしきり
に夢枕に立ち、自分を呼んでいる気がするのだ。そして、それは段々エスカレートしていく。
「どういうことだ・・・・?」
ゲンはかすかな胸騒ぎを感じつつも、また明日の船出に備えて眠りについた。
378 :
377:2005/09/08(木) 02:38:49 ID:tEy7y8uU
「おおとり、おおとり!!」
ゲンを誰かが呼んでいた。朧げな意識の中だったが、ゲンはその声の主に思い当たりがあった。
ゲンのかつての同僚で、特に親しくつき合っていた梶田隊員と白戸隊員の声だった。
「・・・・・?梶田・・・・白戸・・・・」
その二人の声に加えてまた他の声が耳に入る。
「おおとり隊員、おおとり隊員」
「おおとり、おおとり!」
佐藤隊員、白川隊員、松木隊員といった、いずれもMACの同僚たちの声だ。
「おおとりさん!」
「おおとりさん!」
「ゲン!!」
さらに呼ぶ声が加わる。
・・・・・百子さん、猛、隊長!!はっと目を覚ますゲン。
「夢か・・・・!?」
しかし、声はまだゲンの耳に響いている。そして、夢の中ではあちこちから聞こえていた
声が、宿の外から聞こえてくる気がした。外へ出るゲン。声のする方向へ歩いて行く。すると
目の前には黒い影法師の姿があった。
「誰だ!?」
ゲンが叫ぶ。しかし、影は答えることなく、ゲンに向かってガス状の物体を吐きかけた。
ゲンの記憶はここで途切れた。
379 :
?:2005/09/08(木) 03:15:41 ID:tEy7y8uU
ここはどこだ!?ゲンは妙な感覚の中、目を覚ました。
どこかの小屋の中だった。
「お目覚めかね、おおとりゲン。いや、ウルトラマンレオ」
さっきの影だった。ゲンは自分が捕らえられていることに気づいた。
「何者だ!!・・・・お前は人間じゃないな!?」
ゲンの問いに影は不気味に笑って答える。
「2ヶ月まえ、お前はブラックスターを破壊した。だが、それで全ての円盤生物が死んだ
とでも思ったかね?」
「じゃあ貴様は・・・・」
「その通り。ブラックスターの生き残り、ブラックサタンよ。ひどい目に遭わせてくれた
貴様に復讐してやる。ブニョの時程度で済むとおもうなよ、ふふふ・・
それにしても、見事に引っかかってくれたな。お前の愛した者どもをダシにすればうまくいく
とふんでいたが、これほどとはな」
「くっ・・・百子さんたちを利用したのか・・・!許さんぞ!!」
「なんとでも言うがいいさ、さてと。どうしてくれようか。まずは・・・・」
ブラックサタンの両手から黄色い液体が吹き出てゲンの足元にかかる。
「うをおおっ!!」
「これはシルバーブルーメの液体に似ているだろう。だが、溶解性は低いから、じっくり
苦しむがいい」
激痛のなか、睨み付けるゲン。
ブラックサタンの両腕が鋭利な刃物に変わり、サソリのような尻尾が生えてきた。
「これもお前の記憶のなかにあったろう」
ゲンに軽く斬りつけながら語るブラックサタン。尻尾の針もゲンの体を貫く。
「ぐっ・・・おのれ・・・・っ」
傷
380 :
?:2005/09/08(木) 03:17:01 ID:tEy7y8uU
傷ついていくゲン。もう2時間近く続いていた。サタンは体から今度は触手をのばしてゲンを締め付ける。
「さあて。本当の地獄はここからだ。ゆっくり絞め殺してやる・・・あ、そうそうこの星だが、お前が死んだら
じっくりと潰してやるよ。よかったなあ、第2の故郷とやらの最期を見ずに済んで」
だんだん意識の遠のいて行くゲン。すると再び声がこだまする。
「ゲン。今一度気を取り戻し戦え!!戦うんだ!!お前の故郷を守るために、お前の
仲間や恋人を利用した卑劣な敵を撃て!!」
ダン隊長・・・・セブン!!
「ゲンよ。かつての特訓に比べれば、この程度なんて事あるまい!さあ、戦え、レオ!!
お前の故郷のために!!」
刮目するゲン。ゲンは腰のあたりをまさぐり、MACナイフを探り、取り出した。触手を切り、
そしてサタンの眉間目がけて投げつけた。光の一閃がサタンの眉間を貫いた。
「おのれレオ!!」
サタンは巨大化した。
「うをおおっ!!」
↑おもすれーwww
MACマンセー
382 :
続き:2005/09/09(金) 01:17:34 ID:uIFPaEsQ
ゲンの足下にサタンの眉間を穿ったMACナイフが落ちる。MAC全滅の後、MACの形見代わりに車共々
高倉司令官から譲り受けたものだ。それを拾って身構えるゲン。しかし、巨大化したサタンと人間大の
ゲンとでは、半ば勝負はついたようなものだった。
そのときだった。空が一瞬光ると、赤い光がゲンを包み込んだ。そしてゲンはレオの姿になっていた。
「何いっ!?獅子の瞳も無いのになぜだ!!」
驚くサタン。レオは空を仰ぐ。空にはマント姿の銀色の超人の姿がうっすらと浮かんでいた。
(・・・・キング・・・)
「ぬうう!!」
サタンは触手を延ばす。素早く躱すレオ。反撃の一撃としてダークシューターを放つが、避けられてしまう。
「ふふふふ・・・・レオよ!!私の能力は記憶の中に入り込み、それを自在に操ることよ!!つまりは貴様の
技など全てお見通した!!!」
サタンはレオの記憶の中にあった星人・怪獣の力の中で優れたものを自分の技として組み合わせて使ってくる。
苦戦するレオ。技のポーズから何を使うかを見破られてしまうのだ。
383 :
?:2005/09/09(金) 01:39:34 ID:uIFPaEsQ
その場に倒れ込むレオ。打つ手は無いのか!?ゲンの心の中でダンの声が響いた!
「奴は確かにお前の今までの戦いの記憶を盗みとった。だが、お前の経験までは奪って
いない!!今までの経験を生かせ!それができるのは奴ではなく、お前だけだ、レオ!!」
そして、ダンだけではなく、MACの隊員たちや、百子、猛、カオルの声も聞こえた。今度は
無機質な呼びかけ声ではなく、暖かい激励の声だった。
レオは立ち上がり、空高くジャンプした。
「レオキックか。お見通しだ」
サタンは余裕を見せながら躱そうとし、さらに触手を延ばしてレオを絡めとろうとした。
だが、空中でにわかに構えを変えるレオ。
「!!!」
次の瞬間、サタンの両腕と触手は吹っ飛んだ。レオは、サタンが構えをみてレオキックを躱す
動きを見せたときに生じた隙をついて、空中で構えを変えてきりもみキックを繰り出したのだ。
さらに間髪いれずにハンドスライサーがサタンの尻尾を両断する。もうこうなってはいかにレオの
記憶からレオの能力を知る事ができても、どうしようもない。
「!!!」
とどめの一撃を加えようとするレオのポーズをみたサタンは恐怖のあまり円盤状に姿を変え逃げ出した。
それは、ブラックスターをも粉砕した必殺技・シューティングビームのポーズだった。
だが、もう遅い。レオの両腕から放たれた深紅の光線はサタンに命中、サタンは四散してしまった。
戦いが終わるとともに、レオはゲンの姿に戻った。
384 :
382:2005/09/09(金) 01:52:15 ID:uIFPaEsQ
翌日、ゲンは再び船出していった。その様子を遥か宇宙のキング星で、一人の老人が見ていた。
「レオ、いや、おおとりゲンよ。お前は何人もの仲間の心を背負って生きているのだ。それを、
ゆめゆめ忘れるでないぞ」
そっと呟くキング。ダンや百子たちの激励はキングが彼らの魂の声を届けたものだった。伝説のウルトラマン
にとっては、それは容易いことだった。しかし、ゲンの若さはどうやっても得る事はできないし、熱い正義
の心を打ち砕くことはできない。太陽の光を浴び、ヨットを操るゲン。そんな様子を好ましく思いながら、
キングはいつまでも見ていた。
おしまい
ご苦労様でした。
欲を言えば、ブラックサタンがエースの単眼超獣とかぶってるとか、
ゲンは最終回でレオリングを捨てたわけではないのでまだ変身は出来るんじゃ
ないかとか細かい部分が気になりますが、まあ瑣末な部分です。
後日談としてはよかったと思います。心底キングに愛されてますね、レオ。
…あ、ゼットンの娘じゃなくて、「バラージの預言」の内容とかぶってしまった。
388 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 19:11:49 ID:4M/FMmln
ウルトラの母が、真下を見て、僕の存在に気づいた時、いきなり自分の胸と股間を手で押さえブルブル震えだした!
「怪獣を食べたい!?」巨畜・ミートン 登場
宇宙科学警備隊ZATは、マゼランやアンドロメダなどの宇宙用装備や宇宙ステーションV7などの
宇宙基地を有し、地上のみならず宇宙の異変にも目を光らせている。そして、宇宙に長期滞在する
隊員の生活を快適にするための研究も続けられているのである。
その一環が、宇宙食。栄養バランスだけでなく、味や食感においても隊員を満足させる、より水準の
高い食品の開発だった。そのため、実際に試食品を食べてもらって反応を窺うためのモニターが
必要であり、今回、東京基地の何時ものZATメンバーが、そのモニターに選ばれた。
「美味しいなあ!」
輪切りにされたハムのようなその試食品を口にした東光太郎は、正直な感想を漏らした。
他の隊員達にも軒並受けがいい。鶏と豚と牛の肉の味と食感が絶妙なバランスで美味しいとこ取り
されたような味。試供品を持って来た北島も満面の笑み。
北島「これが実用化されれば、宇宙勤務隊員の食生活は大きく改善されますよ」
南原「いやー、正直、宇宙に回すのが勿体無いぜ」
朝日奈隊長「是非カレーの具にしたいところだな」
だが、試供品のため、味見は申し訳程度でおしまい。白鳥家に帰ってからも、光太郎は新食品の味が
忘れられず、心此処にあらずな調子で機械的に食事を口に運ぶ始末であり、さおりを大いに憤慨させた。
それだけで済めばよかったのだが。
後日、東京近郊に突然怪獣が出現した。急行してその怪獣を直視したZATは、目を丸くした。
「マンガ肉」という比喩をご存知だろうか。ギャートルズなんかに出てくる、外側に毛がボツボツ
生え残った大きな肉に、太い骨が一本突き出した奴。それそのものの胴体につぶらな目が一対付き、
四肢が生えた、そういう感じの巨大な、多分生き物が、森林をうろついている。暴れる様子もなく、
くーくーと鳴いている。
その怪獣から、匂いが漂ってきた。凄く美味しそうな匂いが。
匂いを嗅いだZAT一同は、猛烈に食欲を刺激され出した。口の中でよだれが溢れて止まらず、
空腹感も襲ってきて、戦意が湧かない。
「どうしたんだ、お前ら! ・・・ど・・・」
檄を飛ばしていた荒垣副隊長も次第に釣られ、指をくわえてじっと怪獣を見詰め出した。
「・・・情けなくて涙出てくらあ・・・でも・・・美味そう・・・」
そして、一番刺激されていたのは、光太郎だった。パトロールに出ていてたまたま事前に食事を取る
暇がないまま此処に来て、他のメンバー以上に腹が減っていた。
光太郎の乗るスーパースワローが、ふらふらと怪獣に近付き出す。
「いかん! 東!」
状況を見て正気に戻った荒垣が叫ぶが遅く、驚いた様子の怪獣に回避され、スワローはそのまま墜落して
爆発。
その爆炎の中から、ウルトラマンタロウが出現した。
「おお、タロウ!」
爆発寸前に本能的に命の危機を察知したのか、ちゃんと変身したのは流石・・・と思いたかったが、
現れたタロウも、じっと怪獣を見ている。
キングブレスレットを外し、ナイフとフォークに変化させた。
それを両手にかざして、「ショワーッ!!」
おもむろに、怪獣に迫り出した。怪獣は慌てて逃げ出し、その場でおっかけっこが続く。
「どうしたんだ、タロウ!?」
そんなことをしているうちに3分のタイムリミットが過ぎ、ずんぐりしている割に素早い怪獣は
遁走し、姿を晦ましてしまった。
森の陰で、一人の少女が状況をはらはらと窺っていたが、彼女も直ぐその場から姿を消した。
程なく、事態が理解できる報告が、北島のほうに齎された。
何のことはない。先日ZATの面々が食べた宇宙食の試供品。その原料が、出現した怪獣・
ミートンだったのだ。
宇宙食の開発部の主任、大泉博士は、地球上のあらゆる生物の身体の蛋白物質を研究していた。
これまでZATと接触した怪獣や、実際に倒された怪獣の破片から採取された資料も含めて。そして、
自身の持てるバイオテクノロジーの粋を集め、実際にサンプルの人工生物を作り上げたのだ。
食用の家畜にするための。
ミートンを原料にした宇宙食の生産が実用段階に移るまで、研究の詳細は極秘とされていた。
だが、博士の娘、あきらが、研究現場に出入りしているうちにミートンに対して次第に情が移り、
こっそりミートンを連れ出してしまったのだ。人間に対して従順に作られたミートンは、あきらの
指示に素直に従った。
暫しの捜査の継続の後、逃げたあきらとミートンの足取りが掴まれ、両者は、奥多摩の山奥に
追い詰められた。
ZATと共にやってきた大泉博士が呼び掛ける。
「あきら、これ以上皆に迷惑を掛けるんじゃない! これは仕方のないことなんだ!
ミートンは、皆に美味しく食べてもらうために生まれてきたんだ!」
「違う! そんなのおかしいよ!」あきらは反論する。
「この子は食べられることを望んで生まれてきたんじゃない! そういう風に作ったのは、
お父さん達じゃない! 勝手に体や心をいじって、人間に逆らえないようにして!
そんなの、絶対間違ってるよ!」
不毛な言い争いは一向に決着の兆しを見せず、
「ミートン! あなたがみすみす黙って食べられることなんてない! 構わないから、皆に
思い知らせてやりなさい!」
ミートンは悩んでいたが、やがてあきらの指示に従い、迷いながらもじりじりとZATの方に向けて
迫り出した。
一触即発かと思われたとき。
光芒が迸り、両者の間に、大きな影が立ちふさがった。しかし、不思議と威圧感は感じない。
現れたのは、半透明の自身の虚像を送る、ウルトラの母だった。
(母さん? 何故此処に?)
テレパシーで問い掛ける光太郎。
(タロウ。この怪獣の安住の地は地球にはありません。となれば、私達の取れる解決手段は
自ずと導き出されるはず)
その言葉の意味を光太郎は直ぐ理解した。ミートンを、ウルトラの国で保護しようというのだ。
これまでの幾らかの前例同様に。
ZATの方でも、悟った表情になった荒垣が、大泉博士に、
「博士。計画は白紙に戻しましょう」
「しかし・・・」
「此処で無理やりなやり方をするのも適切とは思えませんし、それに、我々の任務遂行に支障が
出るほどの食欲をそそる食材と言うのも、ある意味問題ではないかと」
やがて、大泉は黙ってうなだれ、了承した。
(さあ、タロウ)
母に促された光太郎は、ウルトラの母の虚像に注目している一同の目を盗んで物陰に隠れ、
タロウに変身して現れた。ミートンをウルトラの国に送るため。
あきらに見届けられ、ミートンは神妙にしている。それをじっと見詰めるタロウ。
哀れな怪獣だ。遺伝子レベルで抵抗する意思を奪われ、只食べられるためだけに作られた。
・・・抵抗する意思を奪われ・・・
つまり・・・今自分がこの場で押さえ付けても、ろくに抵抗もせず・・・
ごくり、と喉が鳴る。
リライブ光線で後から生き還らせれば・・・一口くらいは・・・
後日。
非番の光太郎は、白鳥家で、魂が抜けたようにぼーっとしていた。
ミートンは、あきらに別れを惜しまれ、ウルトラの国に引き取られていった。勿論、その身は
一切無事で。
当たり前である。本当に食ったらヒーローじゃない。
当たり前なのだが。
(よく我慢しましたね、タロウ)
母の去り際の褒め言葉も、今の光太郎には空しい。それほどまでに試供品のあの味は格別だった。
さおりと森山隊員が競って自分の自慢の料理を出し続けるも、光太郎はその後一週間に渡って
呆けた状態が続き、大いに周りの野郎どもの不興を買ったのであった。
「牙の十字架は怪獣の墓場だ!」の、減量中の光太郎を想像して読んでもらえると幸せです。
527 :名無しさん@そうだ選挙に行こう :2005/09/10(土) 22:13:07 ID:hC9TyVd8
>>524 しかし、地球人は他の有機生命体全てを絶滅状態、もしくは滅ぼす過程の域に追いやっている。
当然、生態系の破綻はもとより、地球のあらゆる対流圏内を破壊しつくし、地球:ガイアの
表層の恒常性を機能停止に追いやる寸前だ。勿論、人間達自身もその後に絶滅するのは確実。
これは地球人より遥かに高い論性性、合理性で活動している宇宙人達にとっては看過出来ない
状態であろう。
だから、地球の1部でありながら地球の毒虫となっている矛盾した存在:人間を大量殺戮し減少
させ、正常な状態となるように尽力していると思われる。
対してウルトラ族は核融合による機械文明を発展させ濫用したが、原因不明の暴走により惑星も
人間達も突然変容してしまった。
恐らく、何らかの電磁エネルギーがM78星雲銀河の機能を狂わせている為、宇宙の意志が
彼らを異形の者に変えて物質文明に走らないように制御したと見るほうが筋が通っている。
しかし、本人たち自身は全く自覚が無くて、地球人に物質至上主義のかつての自分達を発見し
肩入れしているだけではないだろうか?
恒星、惑星、小惑星の超巨大意識体たちの声(意志)を確実にキャッチ出来るのは
番組では悪者の宇宙人の方だろうな。確実に。
ウルトラマンたちは宇宙自身に疎まれ呪われた虜囚どもとして、他の似たような自己破綻タイ
プの知性生命体どもへの見せしめとなっていると見る方が妥当だろう。
だから、明らかにそれなりに高い重力下の惑星に適応した肉体であるにも関わらず、地球上で
の活動時間は3分しかない。これはウルトラマン達だけの足かせだ。
ウルトラマン達を反面教師とし自分達の愚行を正す切っ掛けとなるように。
だから、根はゴジラと同じだと思う。
528 :名無しさん@そうだ選挙に行こう :2005/09/10(土) 22:20:21 ID:hC9TyVd8
>>527 だから、本当はウルトラ族が肉体を破壊されるシチュエーションの方が
他の星系では多いと思われる。
地球だけが弱い敵が多いだけで w
>389-394
>朝日奈隊長「是非カレーの具にしたいところだな」
ハゲワロス(w
>>396 何でこんなカキコが来てるのかは判りませんが…
地球人がその事実を知っても、「だったら、もっと物質文明化を加速させれば
自分たちもウルトラマンになれるんじゃないか?」と思って、いい気になって
物質文明化を加速させるだけだと思います。
ホリイ「一度楽することを知ってしもた人間は、そう簡単に元には戻れへん」
ミーd
テラワロスwwww
牛や豚…家畜
いいテーマを選んだと思います。
地球防衛軍・TDFの一小隊。その女隊長・カツムラは、地球に密かに侵入していた侵略者の
アジトを発見し、先制攻撃をかけんと、部下達と共に潜入を敢行した。しかし、宇宙人達に見付かり、
取り囲まれ、危機に陥っていた。
「くっ・・・!」
と、鈍く鋭い打撃音がして、宇宙人の一人が崩れ落ちた。
「!?」
カツムラ達が見る前で、倒れた宇宙人の後ろから、手刀を振り下ろした姿の、ワイルドな風貌に
不敵な笑みの若い男が現れた。
でど〜ん でど〜ん ずじゃあああああ〜〜〜〜〜ん
ぱーん ぱーん ぱぱーんぱんぱん ぱんぱぱーん ぱんぱぱーーーーーん
「風来坊の罠」宇宙無頼・スカル星人 登場
双子山・TDF本部。ヤマオカ長官から直々に、ウルトラ警備隊に通達があった。
宇宙人によって日夜起こされる事件に、幾らTDFきってのエリート部隊とはいえ、若干6名の
ウルトラ警備隊で当たり続けるのは限界がある。そこで、サポート兼、次の世代を育てるための
二軍とでも言うべき予備部隊を編成し、今後実戦訓練を兼ねて警備隊のサポートに当たらせるという。
話を聞いて待っていた警備隊の下にやってきた件の部隊は、カツムラ隊長旗下の部隊だった。
元々一般兵士上がりの小隊だったのだが、此処暫くの活躍が目覚しいため、今回の計画に抜擢
されたという。順にメンバーが紹介され、最後に、あのワイルドな男・ナガイが紹介された。
つい最近防衛軍に入隊したばかりだが、部隊の中でも特に優秀な戦績を上げており、仲間からの
信頼も厚いらしい。
「貴方がモロボシ・ダン隊員ですね」
ダンに対し、ナガイはフレンドリーに話し掛けてきた。
「ご活躍は聞いております。どうぞ宜しく御指導の程を」
「ああ、こちらこそ」
ダンは気さくに求められた握手に応え、手を握り返した。
その瞬間、ナガイの別の声なき声が、ダンの手を経由して脳に直接伝わってきた。
(宜しく頼むよ、ウルトラセブン)
(!?)
(俺は、地球防衛軍の破壊工作にやってきた、スカル星人だ)
テレパシーで堂々と明かす。ダンは何とか表面は気さくな笑顔を崩さず、
(ぬけぬけと・・・そんなことを僕が許すと思っているのか。TDFがお前の正体を知れば・・・)
(明かすかね? どうやって明かす? お前が精神感応能力を持つウルトラセブンだから、俺の
正体を見抜くことが出来たとでも?)
(!!)
(何なら、俺のほうから明かしてもいいんだがね。序でにお前の正体も)
(・・・貴様・・・)
(それが嫌なら、黙って俺のすることを見ているんだな。ははは・・・)
ダンはその後、ナガイのプロフィールを独自に調べた。ナガイからの妨害は入らなかった。
余裕を見せているらしい。
入隊以前の経歴は一切不明。遊撃中に敵に対して苦戦していたカツムラ隊の危機に突如介入し、
格闘のみで全て敵を倒し、隊を救ったことでその腕を見込まれ、自らの希望とも一致して
入隊したらしい。今にして思えば、防衛軍の信頼を得るための策だったのだろう。
「おかしいと思いませんか? 彼の素性も一切判らないのに・・・」
ダンは危機感を覚え、ナガイ達がいないところでウルトラ警備隊の仲間達にそれとなく問うてみた。
何とかナガイを警戒させねばTDFが危ない。
だが、アンヌはきょとんとした顔で、
「そんなの、ダンだって同じじゃない」
「・・・!!」
ダンは、真の意味で自分の迂闊さを呪った。これこそがナガイの狙いだったのだ。
ソガ「そうそう。ダンだって、最初は凄く唐突に俺達の前に現れたもんな。その後の行動も
意表を突くものばかり。まさにミラクルマン」
フルハシ「でも、そんなダンの勇気ある行動によって、俺達は何度も危機を切り抜けてきた」
アマギ「だから俺達はお前を信じてるんだよ、ダン。そのことと、ナガイの行動と何が違うんだ?」
キリヤマ隊長「というより、ダン。お前、何故今回に限ってそこまでムキになる?」
無垢にダンを信じきっている。言い返せないダン。
アンヌ「ダン。陰口を聞くのは良くないと思うわ」
無力を感じて通路を歩くダンと擦れ違いながら、ナガイはテレパシーで挑発してくる。
(お前が思っている通り、地球人は本当に美しい心の持ち主だな。浅はか過ぎて涙が出るほど笑えるわ、
ははははは)
しかし、此処でムキになって無理に正体を暴くために強行的な手段を用いても、恐らく逆効果である。
ナガイの狙いにむざむざ嵌まり、自分の正体を暴くことになりかねない。
ダンは考えた。そして・・・
ウルトラ警備隊、そしてサポートのカツムラ小隊に、ユシマダイオードを導入して遂に実用化された、
建造中の新型レーダー基地を警備せよとの命令が入り、一同は基地施設の哨戒を行っていた。
カツムラ「しっかり頼むわよ、ナガイ隊員」
ナガイ「・・・ええ、任せてください」
カツムラ「どうしたの? 汗をかいてるけど」
ナガイ「いえ・・・」
ダンを牽制したまま、まんまと基地中枢に潜入して爆破工作を行うつもりだったナガイは、
内心動揺していた。ダンも当然基地の警備についているのだが、これまで挑発するたびに乱れた反応を
見せていたダンの精神の波動が、ぷっつりとなくなっていた。それどころか、テレパシーを送ることさえ
出来ない。ダンの心の声も聞こえない。
他の人影が消えた通路で、ダンと出くわしたナガイは、
(何を考えている?)
心の声を送ってみるが、反応はない。ダンは微妙な間合いを取ったまま、静かに笑い返すのみ。
ダンの考えが読めないナガイは、底知れない不気味さを覚えた。周りに誰もいないことを
確かめた後、
「何を考えていると聞いているんだ!」
声を出して恫喝し、明らかに地球人の能力の範疇を超えたダッシュを掛け、ダンに体当たりを食わせた。
ダンは人形のように吹き飛び、受身も取れずに転がり、呻いた。
おかしい。常人以下の肉体能力だ。その正体がウルトラセブンであるダンの反射神経も体力も
こんなものではなかったはずだ。
何かを企んでいる。だが、その企みが読めない。
「・・・何を企んでも無駄だぞ」
自分に言い聞かせるように言い、懐からウルトラガンを出す。
「どういうつもりか知らんが、その様子ならろくに抵抗も出来まい。いい機会だ、今この場で
始末してやるぞ、セブン」
ダンに銃口を向けたとき。
「何をしているの、ナガイ隊員!?」
カツムラが、ナガイの背後から叫んでいた。
呆然と振り返るナガイ。
カツムラは、別にナガイの動向を怪しんでいたわけではない。汗をかいていたナガイの体調が悪いのかと
思って、心配で見に来ただけだった。丁度出くわしたフルハシや数名の兵士も伴って。
目の前で倒れて苦しんでいるダン、そしてそれに銃を向けているナガイを見て、先日のダンの言動を
思い出したフルハシは、
「どういうことなのか、詳しく聞かせてもらおうか」
「・・・・・・」
後は、何時もの流れである。自分のシナリオの流れを乱されて自棄になったナガイは、追われながら
外へ飛び出し、巨大なスカル星人の正体を現した。装甲で覆われた体に、ドクロのような不吉な顔。
直接基地を破壊しようと迫ってくる。
応戦し始めた警備隊の目を盗み、ダンは物陰に駆け込み、ウルトラアイを装着。
「デュワッ!!」ぶゆんぶゆんぶゆんぶゆん
ウルトラセブンも巨大化、星人を迎え撃つ。
戦いながら、星人はテレパシーでセブンに尋ねる。既に脳波の応酬が可能になっている。
(どういうことだ!?)
(お前に僕の考えを読ませないため、精神にウルトラ念力のシールドを張ることに全ての能力を集中した。
そのために戦闘能力が発揮できなくなり、さっきはお前にいいようにされたが・・・お前は、
絶対僕の挑発に乗ってくると判断した。見事に図に乗ったわけだ)
(おのれ・・・ならば、真っ向からの勝負だ!)
直接対決は、拮抗の様相を見せる。格闘戦は互角。セブンが手持ちで斬りつけるアイスラッガーを、
星人は装甲をつけた腕で器用に弾いて受け流す。両者空に飛び、空中戦でも互角。
セブンのハンディショットと、星人が手から放つ光線が弾きあう。
埒が開かないと見たスカル星人は、着地し、右手を巨砲に変化させた。
「はははははははは!!」
哄笑しながら、砲弾を連射してくる。必死に牽制するセブンの姿が、湧き上がる爆煙の中に掻き消える。
煙が消えると、セブンの姿はない。
「跡形もなくなったか! 俺の勝利・・・」
言い終わる前に、星人の巨砲が暴発した。
苦悶のうめきを上げて仰け反る星人の、破裂した右腕の中から、セブンが巨大化して出現。
爆煙で視界が悪化した隙を突き、ミクロ化して巨砲の砲口に飛び込んだのである。
降り立ったセブンは、エメリウム光線で星人を吹き飛ばし、決着を付けた。
谷あいで、ダンは粉々になった星人の破片を見詰めていた。
その状態になっても、星人は未だ生きていた。その命の灯ももう直ぐ消えるが。
「俺の・・・負けだ・・・だが」
「だが?」
「セブン・・・お前が地球人どもに自分の正体を偽っていることに変わりはない」
「・・・・・・」
「お前と地球人との絆は、未だ偽物のままだ・・・その絆が何時まで持つか、楽しみだ・・・
地獄の底で見届けさせてもらうとしよう・・・はははは・・・」
捨て台詞を残し、星人の破片は泡になって蒸発した。
黙っているダンの所に、
「ダン!」「大丈夫か!」
アンヌやフルハシや、警備隊の仲間達が駆け付けてきた。心底ダンの身を案じる想いが痛い。
仲間に囲まれたダンの前に、カツムラが現れ、
「ダン隊員・・・申し訳ありませんでした」
詫びる彼女に、ダンは笑顔を返して握手で応えた。
(そうさ、スカル星人。ウルトラセブンである僕の正体は、誰にも言えない秘密なのだ)
だからこそ、地球を守る戦士として仲間達と共にある自分の想いだけは真摯であり続けようと、
ダンは改めて誓った。
何でセブンをやるとこんなに拒否反応が出るんだろうね?
他の職人の皆さんがやってることとそんなに変わらんと思うけど。
でど〜ん でど〜ん ずじゃあああああ〜〜〜〜〜ん
が無かったら、もっと良かったと思います。
>>410 >>409はちょっと知能が低いひきこもりの子でな。新マンスレで煽られて、
キレてあちこちで暴れてるんだわ。
「みんなで南光太郎という苦難を乗り越えていくスレ」とかにもいた。
>>411 >でど〜ん でど〜ん ずじゃあああああ〜〜〜〜〜ん
昭和ウルトラシリーズは、主題歌→本編
平成ウルトラシリーズは、導入→主題歌→本編
昭和のセブンならこれはやはりトップに持ってくるべきだと
まぁ、出来自体はかなりイイ方に入ると思うけどなぁ…?
>>413 こまかいこというと、他にも
・「○○星人登場」のテロップはセブンにはない
・人間ドラマのあった宇宙人とも格闘シーンになるとただのプロレス、が普通
など、「ちょっと違う」箇所があった。
ただ、ダンの策略→キレて脱走し巨大化、というシークエンスは
「おお、いかにもありそう!」というくらい本編ぽかったかと
それ以外にも、内容としては面白かったです。
416 :
名無しより愛をこめて:2005/09/17(土) 01:20:39 ID:nbR2yI+0
「死闘!タロウ対ハヌマーン」
「超獣・怨念の大逆襲」
「冒険野郎再び(レオ)」
どれがいい?
「超獣・怨念の大逆襲」 に1票!!
ハヌマーン希望。
どれもよさげですが、敢えて一つと言うなら、ハヌマーン。
「白猿風神ハヌマーン対ウルトラ6兄弟」に1票。
俺もハヌマーンに一票、
当然、仏様を大切にするキャラで。
は沼ーんをぼぼこにするタロウが見隊「
ハヌマーンが悪ウルトラマンのミレニアムと共謀して、
チャイヨー星人に光の国を売りとばす話とか…(嘘)
424 :
死闘!タロウ対ハヌマーン:2005/09/18(日) 02:29:40 ID:Z4myXPq+
12月。世間はクリスマスがどうのこうのと大騒ぎである。そんな中、はるばる南国タイから一人の少年が
日本に来ていた。名をコチャンと言った。タイの人たちは熱心に仏教を信仰しているが、彼もまた例外
ではなく、それどころか、タイの中でも特に深い信仰心の持ち主であった。そんな彼がなぜ日本にいるのか。
それは、日本の奈良という街に大きな仏様がいると聞いて、いてもたってもいられず、一目会ったみたいと
思ったからであった。
「これが奈良かあ。しかし、寒いなあ。はやく大仏様にお会いしなくちゃ」
コチャンは地図で場所を確かめながら奈良の街を行くが、とにかく寒い。南国育ちのコチャンにとって、日本
の冬は未知のものだったのだ。その時である。
「きゃああああああっ!!泥棒〜っ!!」
女性の叫び声だ。凶悪な顔の男が女性から奪い取った鞄を手に走っている姿がコチャンの目に写る。立ちはだかる
コチャンだが、「どけい、ガキンチョ!!」の一声で、まさに文字通り一蹴されてしまった。
コチャンは許せなかった。泥棒という行為も悪だが、それ以上に、大仏様が住んでいる(=見ている)前で、堂々
と悪事を働くなんて。仏様を何だと思っているのか。コチャンは変身した。
425 :
??タロウ対ハヌマーン:2005/09/18(日) 02:47:56 ID:Z4myXPq+
「うわああっ!!なんだ」
ビックリする泥棒。無理もない。突然目の前に巨大な白猿が姿を現したのだから。泥棒に襲いかかる
ハヌマーン。最初から勝負ははっきりついていた。ハヌマーンは泥棒を手に取るや、「仏様を大切にしない
奴は死ね!!」の一声とともに泥棒を握りつぶした。ハヌマーンは人間大の大きさになって、女性に鞄を返そうと
したが、女性はあまりの恐ろしさに失神してしまった。
「???」
なぜ女性が恐れてのびてしまったのか理解出来ないハヌマーン。仕方ないので彼はコチャンの姿に戻った。
その頃ZAT本部に、緊急連絡が入っていた。奈良に巨大な猿が出現、人間を一名殺害、と。
「猿・・・・・一体どういう事だ、森山君」
荒垣副隊長が、連絡を聞いていた森山隊員に問う。
「それが何でも、いきなり奈良の街に白いお化け猿が出てきて、泥棒を握りつぶしたと」
「怪獣じゃなくって猿だなんて・・・・、何かのイタズラじゃないですか?」
猿と聞いて、メンバーが思い浮かべたのはニホンザル。懐疑的になってしまうのも、尤もなことだ。
「でも声は必死というか、嘘じゃなさそうでした」
光太郎は白い猿と聞いて、まさかと思った。この前現れた怪獣軍団をやっつけたあの白猿じゃないのか!?
「一応行くだけ行ってみましょう、万一ということもあります」
光太郎の進言に、副隊長も応じ、直ちに光太郎、南原隊員、北島隊員の三人が奈良へ急行した。
426 :
タロウ対ハヌマーン:2005/09/18(日) 03:06:44 ID:Z4myXPq+
奈良に到着した3人は早速調査を開始した。が、それらしいものは全く発見出来なかった。
「やっぱ猿だなんて、イタズラだったんだよ」
南原隊員が言った。しかしである。
「南原さん、北島さん、こっちへ来てください」
「どうした東?」
光太郎に呼ばれるまま駆け寄る両名。そこにはさっきの泥棒の亡骸が転がっていた。
「ひどいな・・・・。体中の骨が砕かれてる」
「何かに握り潰されたみたいです」
「う〜む、じゃあやはり猿とやらが・・・?だとしたら早いとこ奴を見つけないと!」
3人は奈良の街のパトロールを続ける事にした。
一方コチャンは・・・・。ついに念願の大仏様に対面して感無量であった。他にもこの街には
仏様がたくさんいると聞いて、それらとも対面したいという思いに駆られていたのだった。
が、しかし・・・・。コチャンは不思議だった。大仏様を見に世界中から人が来ているのに、誰一人
敬意を払っている様子が無いのだ。いるのは写真を撮影して浮かれたり、だるそうに欠伸をしながら
とろんとした目でみている学生ばかりである。彼らは有り難いと思わんのか?さらに街へ出れば、仏様
のお膝元だというのに、ぜんぜん違う神様のお祭りである「クリスマス」に盛り上がっている。さっきの
泥棒にしてもそうだ。誰一人大仏様に敬意を払っていない。少なくともコチャンにはそう、見えた。
「これじゃ大仏様が気の毒だ。いっその事、ようし」
コチャンは再び変身した。
427 :
タロウ対ハヌマーン:2005/09/18(日) 03:22:32 ID:Z4myXPq+
突然奈良に猿が出現、街は大パニックに陥った。ホエールで偵察を続けていた光太郎たちの
目にも、はっきりとその姿は見えた。街を破壊する気は無さそうだ。だがハヌマーンは大仏殿
の前に立つと大仏殿を持ち上げようと試みた。
「あいつ、何をする気なんだろう?北島さん、東、とりあえず攻撃を」
「だがこれでは大仏もただじゃ済まなくなるぞ」
ハヌマーンもホエールに気づいたようだ。
「邪魔はさせないぞ!!仏様を蔑ろにする奴らのところから大仏様をお助けするんだ!!」
ハヌマーンはフォーク状の得物からビーを放つ。主翼を掠めたために、やむを得ず脱出する光太郎たち。
そのとき、地震が起きた。そして地底からムルチが出現した。この騒ぎで目を覚ましたのだろうか。
「なんてこった、こちら北島。本部!応答願います」
「はい、こちら本部」
「例の猿の他にも怪獣が出現した!!応援を!」
「了解!」
副隊長と森山隊員をのせたコンドルが急行した。
ハヌマーンと対峙するムルチ。だら、彼を相手にしたのがムルチの運の尽きだった。
428 :
名無しより愛をこめて:2005/09/18(日) 03:32:32 ID:Z4myXPq+
「仏様をお救いする邪魔はさせないぞ怪獣!!」
ハヌマーンはムルチを捕まえるや、その力でムルチの右腕を強く引き抜いた。ドラゴリーの時は
鮮血と共に引き裂かれたムルチだったが、今度は皮と肉がもげて腕は骨だけになってしまった。
さらに容赦のないハヌマーンの攻撃が続く。ムルチは再び地底にのがれようとしたがもう遅い。
ハヌマーンの必殺技ウインドスラッシュで足を両断され倒れたところにハリケーンガンをくらい、
哀れムルチは骨だけになってしまった。あまりに凄惨な光景に唖然とするZAT。
ムルチを倒したハヌマーンは再び大仏殿を持ち上げようとしていた。コンドルも到着するがやはり
手のつけようがない。大仏は貴重な文化財である。簡単にバラバラにするわけにはいかないのだ。
「ようし、こうなったら」
光太郎は変身した。
429 :
名無しより愛をこめて:2005/09/18(日) 03:42:03 ID:Z4myXPq+
「タイの勇者じゃないか君は、なぜそんな事をするんだ!!」
ハヌマーンを説得するタロウ。だが
「何を言う。僕は大仏様に会いに日本に来たけれど、だれひとり大仏様に対して敬意を払ってない
じゃないか!仏様を蔑ろにする奴らのところになど大仏様も居たくないはずだ!」
聞く耳を持たないハヌマーンはタロウに向かって来た。
互角に戦う両者。太郎がアロー光線を撃てば、ハヌマーンはウインドスラッシュで食い止める。
そのうちに経験と技の威力で勝るタロウがハヌマーンに対して優位に立つ。
「もうやめて、タイに帰るんだ」
「黙れ!!大仏様をお救いするんだ!!」
再び戦う両者。タロウがストリウム光線を放とうとしたその時だった。
「やめなさい!!二人とも!」
宇宙から一人の宇宙人がやって来た。
「あ、あなたは・・・」
430 :
名無しより愛をこめて:2005/09/18(日) 04:01:27 ID:Z4myXPq+
「母さん!!」
来たのはウルトラの母だった。
「タロウ、ハヌマーン。二人とも何ですか。貴方たちが本当に戦わなければならないのは
悪い怪獣や、侵略者たちでしょう。なのにどうしてお互いに戦い合うのです?」
「だって・・・それは、大仏様を誰一人大切にしないから・・・」
「ハヌマーン、わかりませんか?ZATの皆さんがなぜあなたを攻撃出来なかったのか。
大仏様がいたからなのですよ。それに下をご覧なさい」
ハヌマーンが下に目をやると、人々や僧侶たちが仏像を守ったり、ハヌマーンに仏像を持って行かないで
と頭を下げている。
「わかりましたか?みんな心の底から大仏様の事を信じ、大事にしているのですよ。タロウもタロウです。
ストリウム光線を撃とうとするなんて、ハヌマーンの身に何か起きたらどうするつもりです」
反省する両者。
「わかったらハヌマーン、あなたはタイへ帰りなさい。みんなあなたを必要としています。
タロウも、地球のためこれからも戦うのです」
ハヌマーンは例のスタイルでタイへ帰って行く。タロウも飛んで行く。それを見届けた母も去って行った。
「いやあ、しかし大仏も無事でよかった、よかった」
「一時はどうなるかと思いましたよ」
「あら、どうしたの東さん?神妙な顔して」
「いや、ちょっとハヌマーンを思い出してね。・・・・そうだ、これからも地球の平和と、
みんなの無事を大仏様にお願いしてみるのはどうでしょう!?」
笑顔で頷く一同。大仏様は何事も無かったかのような穏やかな顔で、そんな光太郎たちを
見守っていた。
おしまい
この話も実写化したら笑えるだろうな。
子供にはいらんトラウマを植え付けてしまうかもしれないが。
ウルトラ史上最狂の必殺技「ウルトラリンチ」は出なかったか…
面白かったな。
ハヌマーンの思い込みの激しさがウルトラマンタロウっぽくていい!
できたら、大仏様が立ち上がって、ハヌマーンを諭す展開にして欲しかったっス。
そりゃ無茶か。
面白かったですよ。
まぁ、少々ハヌマーンからピッコロ臭を感じてしまったけどね。
>>435 たしか実際の「タロウ」未使用脚本にも、タロウのピンチに大仏様が動き出して
強豪怪獣をとっちめてしまう話があったはずだが…
実相寺?
ズルズラー?
440 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 15:28:02 ID:Eorpm1dO
>>430・・・奥さん(ウルトラの母)、待ってましたよ!どうして、来る事を、前もってぼくに、いってくれなかったんですか!会いたかった。
441 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 15:29:58 ID:Eorpm1dO
でも、今度、地球に来る時は、ほっときませんよ!覚悟しておいてください。
442 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 15:30:52 ID:Eorpm1dO
奥さん(ウルトラの母)今度は、ぼくが、相手ですよ!
>>393で既に登場しています。追っかけの割にチェックが甘いです。
444 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 15:39:59 ID:Eorpm1dO
ウルトラの母が、地上に降り立った時、上空で、円盤を停止させ、はっきり、いってやる。「奥さん、今度は、ぼくみずから、相手になってやる」。
445 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 16:47:51 ID:Eorpm1dO
威嚇怪獣ギガンをリバイブ光線で、もとのペット生物にもどし、立ち去ろうとしたその時、一機の円盤が、上空に現れた。
リライブ光線ね。
447 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 16:52:14 ID:Eorpm1dO
「なかなか見事な光線技でしたよ!奥さん。次はぼくがあいてだ」こう言い放った。
448 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 16:58:19 ID:Eorpm1dO
ギガンも、地球の子供たちも、ぼくは、危害を一切加えて欲しくない。ただ、奥さんとお手合わせしたかっただけなんです。
449 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 17:34:24 ID:Eorpm1dO
円盤から、ウルトラの母を金縛りにする超音波を放ってやる!それから、ぼくが、等身大で、ウルトラの母にいどんでやる。
死ね。連レスすんな
>>425 ハヌマーンのキャラクターだから仕方ないけど、
日本のウルトラワールドでは殺人はさせない方が
良いな。
何か危機一髪で泥棒を助ける方法を挿入すると、
より「タロウ」らしくなると思う。
>>451 いや、でも初期のタロウは一般人が結構むごいやり方で怪獣に
食い殺されてるし。コスモリキッドとかライブキングとかバードンとか。
それでも話が明るいのは凄い。
453 :
名無しより愛をこめて:2005/09/21(水) 10:15:29 ID:4dp8RAkn
ウルトラの母を地球に誘き寄せる方法ないかな!
454 :
名無しより愛をこめて:2005/09/21(水) 10:18:39 ID:4dp8RAkn
威嚇囮怪獣ギガンと金縛り音波を発する円盤を使ってウルトラの母捕獲作戦を実効したい!
455 :
どうするお前ら:2005/09/21(水) 20:01:28 ID:EgJqkUdU
「ZAT全滅!?隕石は生物だった!!」
「超獣・怨念の大逆襲」←前に出てたタイトルみて思いついた
「(番外編)もしもMacが全滅しなかったら?」
>>455 ZATの全滅だけは勘弁して…って「全滅!?」なのね。なるほど。
んーでも「超獣・怨念の大逆襲」にイピョーウ。ノシ
MACが全滅しなかったらのIFも興味深い。
最後にブラック指令の水晶球をMACの隊員みんなで奪う
459 :
名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 01:52:01 ID:85qpjadk
「超獣・怨念の大逆襲」
ヤプール人はAに敗れ、その後タロウにも敗れた。だが、その怨念は未だ消えておらず、いや、
それどころかどんどん増幅していた。タロウに円盤ごど吹っ飛ばされたヤプールであったが、
かろうじて生きていた。そして、宇宙に漂いながら最後の力を振り絞り、自らの怨念をベースに
超獣を作り出した。Aとタロウさえ倒せれば後はどうでもいい。超獣を誕生させると、ヤプールは
事切れた。超獣・キングドラスは早速地球へ向けて発進した。
一方、それをいち早く察知した男がいた。ウルトラマンAだ。彼はすぐさま超獣のもとへ急行した。
キングドラスはAの姿を確認するやいきなり怪光線を放った。躱すA。今度はAの番だとばかりに必殺
技メタリウム光線を叩き込んだ。キングドラスは一瞬ひるみはしたが、倒すことはできなかった。
ドラスは右腕からバラバの鞭のような鞭を出すとAを捕捉し、左腕に一撃を浴びせた。Aの腕が音を
たてて砕ける。Aはウルトラサインを出そうとしたが、その前にドラスの光線を食らい、力つきてしまった。
ドラスは再び地球へ向かった。残るタロウを倒すためである。
460 :
名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 02:38:08 ID:85qpjadk
そのころ地球では、丁度非番だった光太郎は、北島隊員とともに釣りに興じていた。
東「北島さん、本当にここは釣れるんですか?」
北島「東。釣りってのは忍耐と集中力が大切なんだ。・・・・ほらきた。・・・んっ、なかなか大きいぞ」
本日初の当たりである。そこへ本部から連絡が届く。
森山「怪獣が東京C地区に飛来しました。すぐに基地へ来てください」
北島「了解・・・あっ!!」
魚は一瞬の隙を突き逃げてしまった。
森山「北島さん、どうしたんですか?」
北島「あちゃ〜、せっかくの魚が逃げちまったよ。・・・・とにかくすぐ行く!!」
大急ぎで戻る光太郎たち。北島隊員は少し残念そうな顔だ。
大暴れするキングドラス。ZATの攻撃にもくじけず、ひたすら暴れ続ける。キングドラスの姿は
頭部がベロクロン、両腕はバラバ、体は巨大ヤプール、足はドラゴリーである。
その姿からZATもキングドラスの正体が超獣だと気づいたのだった。
南原「超獣?アストロモンスに食われちまったあれと同類ってことか」
荒垣「だが油断は禁物だ。今回の奴はオイルドリンカーとは訳が違うぞ」
怪光線が飛ぶ。荒垣、南原隊員の搭乗していたホエールに命中した。
たまらず脱出する両人。森山隊員のスワローと光太郎と北島隊員のコンドルがなおも
攻撃を続けるが一向に効果はなかった。
461 :
名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 03:06:11 ID:85qpjadk
ついに光太郎たちの乗るコンドルまでもが被弾してしまった。脱出した光太郎はタロウに変身する。
タロウの姿をとらえて攻撃にかかるキングドラス。タロウも応戦するが、タロウへの恨みに満ちた
この超獣の前に、次第に劣勢に立たされるタロウ。
「・・・・ここは、どこだ?」
キングドラスに敗れたAは北斗の姿に戻った状態で目を覚ました。どこかの一室のようだったが、
見覚えは無かった。が、何となく懐かしい感じがする部屋だ。
「星司さん」
北斗はその聞き覚えのある声がするほうを振り返った。そこには月の住人の姿をした南夕子がいた。
北斗「夕子!・・・てことは、ここは月かい?」
南「ええ。あなたは超獣と戦って、傷ついて月に落ちてきたの」
北斗「そうだったのか。で、超獣は!?」
南「それが、いま地球にいるの。タロウが必死に戦っているけど、多分このままじゃ・・・」
一室の画面に地球での戦いの様子が映し出される。
北斗「なんだって!?じゃあ、俺もすぐに・・・・・。!!」
南「その腕じゃ無茶よ!」
北斗「だが、このままではタロウが・・・!!俺は行くぞ」
北斗は変身しようとする。
南「まって星司さん!!」
呼び止める夕子。
北斗「止めるな、夕子。行かせてくれ」
夕子は北斗の左指のリングを外すし、自らの指にはめる。
南「どうしても行くというなら、私も一緒に行くわ。これなら左腕も大丈夫かもしれない」
北斗「だけど、俺、北斗星司は君と別れてからAと完全に融合したんだ。だから、
もう俺は俺一人で戦うしかないんだ」
南「私だってかつてはAに選ばれた一人。一か八か、やってみましょう」
二人の目が完全にあった。二人のリングが火を放った。
462 :
名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 03:32:06 ID:85qpjadk
絶体絶命のタロウ。そこへAがやってきた。怨念のキングドラス、Aが生きていたことを知り、
俄然殺気立つ。タロウ・Aのタッグ相手にも一歩も引かず応戦するキングドラス。
タロウ・Aがキングドラスめがけて飛び上がり、空中でタロウカッターとバーチカルギロチン
を放った。両腕が吹っ飛ぶキングドラス。そこへストリウム光線とメタリウム光線の同時射撃
が炸裂した。黒い光を放ち四散するキングドラス。ヤプールの怨念だった。
最後にタロウはAの腕にリライブ光線を当て、北斗の怪我を治した。
戦い終わって。光太郎はZATのメンバーたちとともに互いの無事を祝い合う。
そのころ月では・・・・
北斗「今回はありがとう。おかげで助かったよ」
かるく微笑む夕子。
北斗「また機会があれば来たいけれど、それまでタロウを見守っていてくれ」
南「ええ、もちろんよ」
北斗「タロウといい父さんといい、手間かけるけれど頼むよ」
南「はい、星司さん、これ」
リングが北斗に返された。
北斗「それじゃ俺はこれで」
Aに変身し、去って行く北斗。南はいつまでもそれを見送っていた。
463 :
名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 19:18:27 ID:Y+/77dac
保守
>>459-462 タロウが完全に脇に回っているけど、
客演ウルトラマンと共に強力合体怪獣と闘う、というシチュは燃えますね
夕子の出方も、「ウル父の愛人」みたいな扱いよりはずっといいかと(w
「甦る炎の拳」
自律要塞・トレスフォー、超科学参謀・トレス星人、迎撃怪獣・ファランク 登場
冒頭から、東京が壊滅状態になっていた。
最大幅800mの金属の塊が宇宙から飛来し、都心の建造物を根こそぎ押し潰して腰を据えていた。
MACは勿論航空部隊を放って迎撃したのだが、金属塊の外装はミサイルもレーザーも全く受け付けず、
悠々と侵入されたのである。
地球侵略を狙う邪悪な宇宙人、トレス星人の建造した移動要塞、トレスフォーであった。
兵士達が内部を行き来する中、司令官が語る。
「MACなど問題ではない。警戒すべきはウルトラマンレオだが、奴の得意は怪獣や巨大宇宙人に
対する圧倒的な格闘能力。わざわざ同じ土俵に上がる等下策」
そこで、守りに徹するための堅固な要塞を用意した。おおとりゲンはレオに変身してこの要塞に
対抗したが、パンチもキックも、虎の子のシューティングビームやエネルギー光球などの光線技も、
要塞の外装には通用しなかった。更に、迎撃のため、トレス星人は要塞内から自分達の用心棒怪獣、
ファランクを転送した。
レオはファランクに挑みかかったが、ファランクはレオを寸前まで引きつけ、口を開けて強力な
破壊光線を不意討ちで発射。空高く火柱が湧き上がり、その後には、レオの姿はかけらも見当たらなかった。
「最大の障害は排除した。最早恐れるものなどない、ははははは!」
MACや市民からも死傷者が続出し、各地の臨時の診療所に多くの怪我人が担ぎこまれる中、モロボシ・ダン
隊長は、不自由な足で杖を突きながらゲンを探していた。
(ゲン・・・レオ、何処へ行ってしまったのだ。お前はきっと未だ生きている。生きていなければ
ならんのだ! 地球を守れるのはお前しかいないのだ!)
だが、ゲンの姿は見えない。そうしているうち、MAC本部から召集が掛かった。今のダンはMACの
隊長である。ゲンのみにかまけているわけには行かない。隊員達に指揮を下さねばならないのだ。
本部での激務が一段落付き、憔悴しているダンの下に、高倉長官がやってきた。
「おおとり君は、見付からなかったのか」
「・・・・・・」
「こちらにも情報は入っていない。残念だが・・・覚悟をしておいたほうが」
「ゲンは生きています! あいつがそう簡単にやられるはずがありません!」
声を掛けかねる高倉の前から、ダンは去っていく。
ダンは、何時もゲンを特訓していた採石場に来た。ひょっとしてと思ったのだが、見渡してもやはり
ゲンの姿は見えなかった。
その代わり、別の人物が歩いてきた。
「ダン隊長! ・・・いえ」
(ウルトラセブン!)
突然、テレパシーに切り替えて脳内に語りかけてきたその男に、ダンは覚えがあった。
内田三郎。かつて、宇宙探検に向かい、アトランタ星人の攻撃によって殉職したはずの。その後、
アトランタ星人は三郎に偽装して地球に戻り、MACステーションの破壊工作を行おうとしたが、
レオとアストラによって阻止された。はずだったのだが、何故三郎が此処に・・・
「貴様・・・アトランタ星人か!? 性懲りもなく又攻めてきたのか!?」
「いや、待ってください! 誤解されるのは無理もありませんが・・・」
ダンを制止する三郎の背後に、半透明の宇宙人の姿が浮かび上がった。それは・・・
「・・・アストラ!? アストラなのか?」
「はい。地球の状況を聞いて馳せ参じました。この男の姿を借りて」
アストラはある程度情報を把握していたようで、意思の疎通はその後はスムースに進んだ。
レオの所在が掴めないことも。
アストラは、それでも消沈することはなかった。
「でもセブン。貴方は信じているのでしょう。兄が生きていることを」
「・・・それは」
「僕も信じています。レオ兄さんはきっと、地球を守るために直ぐ再び姿を現します。だから、それまでは
僕が戦います。セブン、いえ、ダン。貴方はMACの隊長として、東京奪回のために出来ることをしてください」
「アストラ・・・」
市民達が疎開し、死んだように静かになった廃墟の街に陣取るトレスフォー。
トレス星人は追い討ちを掛けるため、要塞から小型円盤を次々転送し、絨毯爆撃の輪を広げる用意を始めた。
それを阻止するため、ダン指揮下のマッキー3号大隊のみならず、高倉下の通常兵器部隊も展開し、
攻防が開始された。
一方、アストラも参戦。要塞を守っている怪獣ファランクと戦う。
不意を突いて破壊光線を吐いてくるのは判明しているので、慎重に間合いを取るが、ファランクは
突進して格闘攻撃も仕掛けてくる。回避できない速さではないが、踏み入って要塞に攻撃を仕掛けるには
聊か邪魔だった。千日手が続く。
「うるさいアストラめ・・・円盤部隊、援護しろ!」
円盤がアストラを包囲し、光線を撃ち込もうとしたとき。
円盤が、一斉に爆発した。
「・・・レオ兄さん!」
回し蹴りを放ったウルトラマンレオが、地響きを立てて着地し、アストラを庇った。
ダンと高倉も歓喜の表情を見せる。
大爆発によって一度瀕死の重傷を負ったレオだが、絶命する寸前、あの伝説の超人のやんごとなき
力によって、時間を超越した別空間に救い上げられていた。
伝説の超人、ウルトラマンキングは、キング再生光線によってレオの回復を行った後、力を取り戻した
ばかりのレオに、無敵の要塞トレスフォーを下すための教えを授けることにした。
ゲンの姿になったレオは、異空間の中の、空気が澄み切った美しい山野で、ボロボロの道着で精神と肉体の
修養に励んでいた。異空間の中では時間の経過は地球に比べて極端に遅くなっているが、止まっている
わけではない。ゲンがキングの教えた技を完成させられなければ、いずれにせよ敵を倒すことは出来ず、
地球は陥落する。
そして。
巨大な滝が水煙を上げる谷で、ゲンは、特訓の成果を試されることとなった。
キングの念力によって、遥か頭上に、ゲンの二回り、三回りほども巨大な、自然石が浮いている。
これより、ゲンの上にこの巨岩を落とす。ゲンはレオに変身してはならない。避けてもならない。
拳で岩を粉砕する。
レオリングを預かったキングの声が響く。
「今度は私ももう手は貸さない。失敗すればお前は死ぬ。地球も運命を共にし、滅ぶだろう。
判っておるな、レオ」
念力が途切れ、巨岩が落ちてくる。
その影が濃くなっていく中、ゲンは真上に向けた目を逸らさないまま、拳を腰だめに構え、叫んだ。
「一度取り落とした命です! もう、取り落としません!」
突き上げられた拳に、巨岩が木っ端微塵に粉砕された。
時間帯が戻る。
レオはアストラに顔を向け、アイサインのみで意図を伝える。
アストラも即座に了解。
レオはファランクをアストラに任せ、高く跳び、そして、トレスフォーの上に膝を付いて降り立った。
その程度の衝撃で破壊されるトレスフォーではないが、レオはそのまま動きを止め・・・否。
しゃがんだまま拳を腰に据え、闘気を貯めている。全身から真っ赤な炎のオーラが吹き上がっていく。
そんなレオの隙を突かせないため、アストラはファランクを牽制し、MACも円盤部隊を総力を挙げて
排除していく。
一瞬、風が止まった後。
レオは、裂帛のレオパンチに全ての力を込め、トレスフォーの下の地に向けて垂直に叩き込んだ。
ブラックホールレベルの高重力もものともしなかったはずの絶対無敵の要塞が、割れた。
皹は忽ち要塞全体に広がり、爆発が連鎖し、内部で逃げ惑う星人達が巻き込まれていく。
「馬鹿な・・・こんな馬鹿なああ!?」
絶叫しながら、トレス星人司令官は炎に焼き尽くされていった。
コントロールを失ったファランクは暴走し、アストラに突っ込み、死の光を蓄えたあぎとを開く。
その瞬間が、アストラの狙いだった。
瞬時にミクロレベルに縮小したアストラは、ファランクの口から体内に飛び込み、巨大化。
必殺のウルトラリダクションで、ファランクを跡形もなく破裂させた。
トレスフォーの大爆発寸前に跳び離れたレオは、勝利を納めた直後のアストラの前に再び降下。
見守るダン達MAC勢の前で、燃える大要塞の炎を背景に、熱い握手を交わした。
「おおとりさん!」
百子、トオルとカオル、大村、城南スポーツクラブの家族達の下へゲンは帰っていく。
再会の喜びの中、ゲンはふと空を見上げ、彼にしか見えない弟が又宇宙へと飛び去っていくのを、
微笑みながら見送っていた。
>>465-470 以前アストラ編を書かれた方でしょうか?
「レオ」の基本的なプロセスを上手く踏襲しつつ、娯楽としても見られる構成で
素晴らしいと思います。最後はベタですけど、やはり熱い展開でいいですね。
内田三郎を再び使ってやったりと、レオ愛に溢れているということがよくわかりました。GJです。
「獣の心」融合怪獣・バルモス 登場
「連続強盗殺人犯?」
MATでの仕事が一段落付き、坂田家に帰ってきてくつろいでいた郷秀樹は、新聞を読んでいた
健から、最近起こった事件について聞かされた。
健「ああ。逃走しながらもう何人も殺していて、犯人は未だ見付かっていないそうだ」
アキ「それ、回覧板でも触れてたわ。危険だから夜はなるべく出歩かないようにしてくださいって。
怖いわね」
次郎「大丈夫さ。強盗がどんな奴だって、郷さんなら一発でやっつけてくれるもんね」
アキ「ふふ、そうね」
郷「おいおい、勘弁してくれよ。それに、そういうのはMATじゃなくて警察の仕事だろ」
健「ははは、全くだ」
郷も、この時点ではそう思っていた。
夜、皆床につく時間になり、自分も自室でベッドに寝そべっていた郷は、気配を感じ、
起き上がって窓を開けた。夜景は群雲で薄暗い。
その雲間に、ウルトラセブンの姿が浮かび上がった。
セブンとテレパシーで通じ合える新マンである、郷にしか見えない。
セブンは、宇宙警備隊員として警告をしてきた。地球侵略を狙うインベーダー、デッド星人の工作員が、
宇宙警備隊の追跡を振り切り、地球に潜伏したという。しかも、密かに開発していた侵略用生物兵器として
試作された怪獣を保持しているらしい。
只、デッド星人は宇宙警備隊に追跡された際にセブンの攻撃を受け、既に手負いということらしい。
「早いうちに見付け出して始末したほうがいい。今のうちなら星人も大した反撃は出来ないだろう。
ぐずぐずしているうちに侵略用怪獣を投入されるのも厄介だ」
「判った。MATでのパトロール活動に乗じて探ってみる」
「頼んだぞ」
東京郊外の森林の奥まった場所に、小さな洞穴があった。
その中の薄闇に、獣のような呼吸の音が響く。
薄汚れた身なりの、眼光もまた獣のような、尋常でない雰囲気の中年の男・佐々木。
問題の、逃走中の強盗殺人犯である。この洞穴を隠れ家にしようとし、探るために入り込んだのだ。
そして、洞穴の中で、
「・・・なんだよ・・・こりゃあ?」
そうコメントするしかないものを見つけた。
怪獣ショーなんかで使うチャチな着ぐるみかと、最初は思った。だが、人が入っていたような
形跡がない。ファスナーもない。怪獣というより、宇宙人の様相のフォルムだが、ともかく明らかに
本物の生物の質感で、しかも腐りかけているのか、強烈な腐臭がする。
「うっぷ・・・こりゃたまらねえ。仕方ねえ、他の隠れ家を探すか・・・ひっ!?」
振り向いた佐々木は、短い悲鳴を上げた。
何時の間にか背後に、又別の、等身大の怪獣としか見えないものが立っていた。転がっている死体に
比べ、こちらは如何にも怪獣。赤や緑のまだらの悪趣味な配色で、前に突き出した頭は大きな耳に
不細工な駄犬のような顔で、牙が並んだ口でせわしなく呼吸し、生臭い匂い。闇にらんらんと光る目。
「な、何だ手前は!? 妙な真似すると只じゃ・・・」
ナイフを取り出し、突き付けて虚勢を張って脅すが、怪獣はそのまま突っ立っていて、襲ってくる
様子はない。
「・・・?」
数日後。
MATも、妙な匂いがするという通報を切っ掛けに洞穴に辿り着き、異形の死体を発見した。
分析の結果、明らかに地球上の生物ではないと判明し、更に調査が続行されるが、郷のみが、
セブンから報せられた情報から、デッド星人の死体であることに気付いていた。無論口には出さない。
恐らく、地球侵略を始める前にセブンに負わされた手傷により、生き延びることが出来なかったのだろうと
推測したが、では、星人が持って来た生物兵器とやらは何処へ行ったのか。洞穴には、それらしい形跡は
なかった。佐々木もいなくなっていたことも、郷は元より他のMATの面々も気付かなかった。
怪獣・宇宙人関連の事件の調査であって、人間の犯罪者の捜査ではなかったから、初めから眼中になかった。
郷は独り生物兵器の所在について懸念していたのだが、それは最悪の形で判明することになる。
更に日が経過した後。
市民が夜な夜な通り魔に襲われ、次々死者が出るという事態が発生。間接的に離れた場所から目撃した
市民の証言によると、素早く逃げ去る通り魔は人間の姿をしておらず、直立した醜い猛獣にしか
見えなかったという点で共通していた。しかし、殺された被害者からは金品の類が奪われている。
岸田「被害者の死体はひどい有様で、確かに猛獣に襲われたとしか思えない損壊ぶりだ」
南「しかし、猛獣が金品を盗んでどうするのかね?」
聞いている郷は、更にセブンの情報を思い出していた。
デッド星人の作り上げた生物兵器は、邪悪な意思を持つ者のその意思に反応し、反応した相手と融合して
一体になることで邪悪な意思そのものをエネルギーとする機能を持つという。
(ということは・・・別の邪悪な何者かが生物兵器をデッド星人に代わって手に入れ、それと一体化して
動かしている・・・?)
考えていたとき、作戦室に警報が鳴った。
丘「問題の通り魔と思われる怪物が、都内に表れました!」
ビハイクルでMATが駆け付けた現場では、等身大の異様な化け物が、人間の下種な笑いのような鳴き声を
上げ、市街の真ん中で暴れ回って人々を襲っていた。左手が大きなナイフのような刃物になっていて、
既にそれで殺害されたり傷つけられたりした市民が路上に転がっている。
上野「白昼堂々かよ!」
伊吹隊長「攻撃開始!」
MAT一同、一斉にマットシュートで撃つが、化け物はものともしていない。
それどころか、哄笑と共に巨大化した。
郷はウルトラマンの超感覚で感じ取った。ノコギリンの時のように、攻撃のエネルギーを吸収して
巨大化したのではない。エネルギーは怪獣の内部で発生し、充填された。
地上から攻撃を続けるMATだが、降り注ぐ建造物の瓦礫の中、劣勢になっていく。
MATや街を守るため、郷は目を盗んで物陰に隠れ、腕を掲げてウルトラの光を体から放った。
帰ってきたウルトラマンがビル街にそそり立つ。
怪獣と対面した新マンは、眼光を放って敵の体内を透視。
はたして、神経中枢に、その細胞組織と融合している、等身大の人間がいた。
つい最近テレビのニュースで見て、郷もおぼろげに覚えている何とか言う強盗殺人犯が、げらげら笑っている。
(お前は何だ?)
テレパシーを送ってみる。
(ああ? 何だ? 誰が何処で喋ってやがる・・・)
思念が帰ってくる。凶悪犯はテレパシーなど使えないので怪獣の体内で口で叫んだのだが、外には聞こえない。
しかし、新マンが心の声を感じ取るのに支障はない。やがて、男は新マンを見て、
(まさか・・・手前が話し掛けてやがるのか!? 手前こそ誰だ!?)
(誰でもいい。お前は何故そんな怪物と一体化している?)
(知らねえよ。適当に拾ったんだよ。いきなりこんな姿の奴と出会って最初は驚いたが、別に俺を襲って
くるわけでもねえ。それどころか、こんな便利な使い道があることが判ったんだ)
男はけだものそのものの目でにやけた。
(いいぜ、こいつはよ。全て俺の思い通りに動く。俺の気分一つで気に入らねえ奴らを幾らでも殺し、
たっぷり金を奪い取ることができるんだ)
(・・・・・・・・・)
(最高だぜ、ぎゃははははは!!)
言っている間も腕を振り回してビルを崩し、瓦礫からMATや人々が逃げ回る。既に死体となった人々は
逃げられないので潰されて埋もれていくしかない。
(手前も邪魔するんなら、こいつでぶっ殺してやる!)
凶悪犯・佐々木は、逃走の際に殺した警官から奪った拳銃も持っていた。佐々木の要望に応じ、
右手も変形し、拳銃そのものの形になり、新マンを狙って弾丸を撃ってくる。何発も。新マンが避けると
流れ弾で更に街が壊れる。
(ほれほれ! さっさと死んじまえ、ははははは!)
新マンの心が、佐々木の醜い心に曝される。地上で倒れて死んでいる人々が、視界の脇に映り続ける。
このままでは際限なく街は壊される。MATも市民も危ない・・・
いや、それ以前に。
新マン=郷の激昂が、不快な心の声を聞き続けて、最高潮に達した。
しゃこん、という音が響いた。
両手でスライスハンドを閃かせた新マンが、怪獣と擦れ違った。
(・・・え?)
佐々木は、斬り飛ばされて落ちていく、凶器に変形した怪獣の両腕を見た。
同時に、怪獣と感覚が同調している佐々木の両腕に激痛が走り、鮮血が噴出した。
(ぎゃああああああッ!?)
もがく怪獣。
(痛ぇ! 痛ぇ! 痛ぇーッ!)
郷の頭は怒りに満ちながら、同時に異様に冷めていた。佐々木がその邪悪なイメージで怪獣に新しい
武器を与える前に、両手を合わせて伸ばし、ウルトラフロストを放つ。冷気で怪獣の全身に霜が張って
凍え、動けなくなっていく。
動きを封じたところで接近し、殴る。蹴る。
佐々木の悲鳴が脳内に際限なく響いてくるが、構わず、殴る。蹴る。殴る。蹴る。殴る。蹴る。
ウルトラマンの筋力で。
他のウルトラ戦士なら、佐々木と怪獣を分離できる能力を持った者もいただろうが、生憎新マンには
その類の超能力はない。そして、多くの無辜の人々を殺し傷付けた佐々木に対し、自発的にそんな情けを
与える気もかけらもない。
佐々木が人間のレベルの範囲内に留まっていたなら、人間のレベルで裁きを受けることも可能だったろう。
だが、佐々木は己の欲のために人間のレベルから逸脱し、巨大な怪獣となって人々を蹂躙した。
自分の意思で。
だから、新マンも相応の対応をした。
カラータイマーが点滅を始めるまで、新マンは怪獣を殴り蹴った。凍った怪獣は罅割れて地に倒れ、
中の佐々木ももう生命活動を停止していたが、更に、スペシウム光線で木っ端微塵に爆破した。
(・・・ウルトラマン)
燃える炎を見詰める巨人。
(お前が俺を選んだのは正しかったのか? 俺はお前の言うような、真の勇気を持った人間なのか?)
返事はない。
何処まで自分とウルトラマンが混ざり合って一つの存在になってしまっているのか、郷にも
判らなかった。
人間に戻り、MAT隊員として任務の場に戻り、事後処理を済ませた郷は、何時も通りに坂田家に戻り、
疲労感に満ちながら、早めに床についた。
テレビからは、件の強盗殺人犯が一向に発見されず、事件は迷宮入りの様相を見せているという
ニュースが流れていたが、もう郷には聞こえていなかった。
新マンです。
すんません。原体験での新マン、特に例の11月頃というと、どうもこういう感じで。
次は明るい話を書きますので許してください。
481 :
名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 10:08:43 ID:OrBmYNr5
ウルトラの母の話作れ〜〜!
>>480 真面目な書き方がいいですね。良かったです。主人公とウルトラマンがどこまで同化しているのか?
ファンとしては、気になるところですよね!
「11月〜」風としては、懸命説得→改心→分離しかし直後に警官隊に射殺…てのもアリかな?
おお、その手があったか! そのほうが突き落とされるショックでかいか。
えー、書いてる側としてちょっとアンケートしたいんですが、
皆、タロウの全53話でどの話が好きですか? 今後の参考にしたいので。
宜しければご回答お願いします。
当然、ライブキングとバードンがでてくる回、ウルトラの母がでてくるから。
>>485 「天国と地獄島が動いた!」
「牙の十字架は怪獣の墓場だ!」
「怪獣の虫歯が痛い!」
「ウルトラのクリスマスツリー」
「歌え!怪獣ビッグマッチ」
南原隊員とか北島隊員が面白おかしいのが好きなのでとりあえずここら辺
をあげさせてください。
保守age
>>485 「血を吸う花は少女の精」
「必殺!タロウ怒りの一撃!」
タロウが普段明るい話で楽しませてもらっているゆえタロウにはめずらしい重い話が結構好き。
「赤い靴はいてた・・・」も最後にドルズ星人をぶっ飛ばしてくれたら文句なしの名作だったんだが。