【労組=悪】そろそろ選択をする時。正規労働者の過剰保護をとるのか、低賃金だが非正規を含めた雇用維持をとるのか
■アメリカではワークシェアやって成功しているのに、日本では労組のせいで高給の正規労働者の過剰保護を減らせずできない。
ホンダなど日本メーカーは、アメリカの工場では労組がなく、非労組メンバーが労働者。だから、手当や福利厚生を大幅に減らしていて時給はGMの半分。はっきり言えば、日本でいう非正規。
だが、日本みたいに正規が労組メンバーで手厚い手当をもらっているわけではないから、その分、ブルーカラーの給与と雇用が維持できている、一種のワークシェアが行われている。
日本では労組のせいで、正規だけ貴族として君臨。
2008/11/21のABCワールドニュースで、労組は悪として取り上げていた。
■手厚い社会保障を求めて会社を圧迫させる、労組メンバー労働者は悪。手厚い賃金や手当を減らせ
[アメリカABC 2008/11/21]
このホンダの工場には労組がありません。
ビッグ3と違って日本の自動車メーカーは、雇用の社会保障コストを決めていません。若くて、非労組メンバーの労働者はずっと安い賃金です。
ホンダでは手当を含めて時給44ドル、一方GMは73ドルです。
(※日本は政府が健康保険や年金など社会保障に拠出している。米国はこれがなく給与で補う。日本の給与にはこれがない。給与だけでは日本の公的保険のレベルはできない)
しかし、デトロイトと違って燃費効率の良い車への需要の高まりが期待できます。
素晴らしい企業は、時代の変化に合わせて再編を続け、未来に目を向けるのです。
■[Newsweek 2007/03/14 「GMを越えるトヨタの未来」]
GMは労組加入の従業員に対する諸手当に過去10年間で730億ドルも費やしている。
従業員の医療費負担だけでも莫大で、GMが国内で生産する車の価格を1台あたり1200ドルも押し上げている。
対するトヨタはというと、医療費負担のコストは1台あたりわずか200ドルだ。
もろもろ合わせると、トヨタはGMに比べ、米国内で販売する車1台あたり1800ドルも多くの利益を上げているという。
>>103 無邪気に偽善を振りかざす。もはや、お前らの存在は罪だ、労組。無謀な望みを求める者は、風車に挑む愚かな騎士。たとえそうでも、労組は突き進んでくる。無垢なる望み、その代償は会社の命運か。
■レガシーコスト(遺産費用)…退職者への年金や、現役社員への厚遇、健康保険。
例えば、GMのレガシーコストは、退職者への年金債務だけでも1兆円を超え、会社を圧迫。レガシーコストは、GMにとって最大の足かせである。
■民間企業なら、「売上高に対する人件費比率」が50%に上れば、そもそも企業活動が成り立たない。
製造業の場合、「人件費の対売上高比率」が20%になれば、経営の危機ラインとされる。
■日本人が好きなモノづくり産業は、数字で見ればこの程度の会社。完全に、低賃金の労働人口が多いことが前提に成り立つ、新興国の産業構造そのもの。
トヨタは1台100万円以上の商品を売ってる会社。だから、25兆円という数字が叩き出せる。
でも、営業利益は2兆円。純利益は1兆円。
一方、トヨタ連結決算25兆円に含まれる173社の従業員数は、28万人。
営業利益は、売上8兆円のマイクロソフトのちょっと上、純利益はマイクロソフト以下。MSはトヨタに比べたら従業員数は少ないし、ホワイトカラーの給与は極端に低くしている。
■『金融がものづくり日本を支えている』ことに、感情的に叩く人は思い至らない
モノづくり、特に自動車や家電などほど、中小零細企業に依存している産業はない。
数えきれない程の中小の部品メーカのピラミッドの頂点に位置するのが大手メーカーとその正社員という貴族。
銀行は、大企業の下請けで生きている先行き不安定な中小・零細には審査が厳しい。
『感情的に「アメリカ金融資本主義の化けの皮がはがれた」と喜んでいる人達は、「ものづくりを金融が支えている」ことに思い至らない。』
中小零細の部品メーカーは、蟻みたいには沸いてはくれない。金融を叩いてせいせいして気がつけば、部品を作る中小企業がいなくなっていたという事態になりかねない状況に陥っている。
今はまだ部品在庫があるために、減産で対応していて問題になっていないだけ。
>>104 ◆「『労働者保護』が強く労働組合の組織率の高い国ほど失業率が高い」 by オバマ政権の国家経済会議(NEC)委員長になるラリー・サマーズ
◆失業の最大の原因-池田信夫 blog
http://bl●og.goo.ne.jp/iked●anobuo/e/5da8be5a2b3647d19defe7fc01fe8e7c
Greg Mankiw's Blogより、『オバマ政権の国家経済会議(NEC)委員長』になるラリー・サマーズの言葉:
To fully understand unemployment, we must consider the causes of recorded long-termunemployment.
Empirical evidence shows that two causes are welfare payments and unemployment insurance. [...]
Another cause of long-term unemployment is unionization.
彼も指摘するように、『「労働者保護」が強く労働組合の組織率の高い国(あるいは州)ほど失業率が高い』のは、経済学で確立した定型的事実だ。
厚労省の進めている「労働再規制」が、彼らの主観的な温情主義とは逆に、失業という格差を拡大することは確実である。
日本の民主党の議員諸兄には、サマーズのこのエッセイを一読することを強くおすすめする。